佐賀市議会 2014-12-05
平成26年11月定例会−12月05日-04号
平成26年11月定例会−12月05日-04号平成26年11月定例会
平成26年12月5日(金) 午前10時00分 開議
出 席 議 員
┌────────────┬────────────┬────────────┐
│ 1.江 原 新 子 │ 2.高 柳 茂 樹 │ 3.村 岡 卓 │
│ 4.宮 崎 健 │ 5.永 渕 史 孝 │ 6.野 中 康 弘 │
│ 7.松 永 憲 明 │ 8.実 松 尊 信 │ 9.松 永 幹 哉 │
│ 10.野 中 宣 明 │ 11.山 田 誠一郎 │ 12.山 下 伸 二 │
│ 13.白 倉 和 子 │ 14.中 本 正 一 │ 15.池 田 正 弘 │
│ 16.川 副 龍之介 │ 17.久 米 勝 博 │ 18.川 崎 直 幸 │
│ 19.重 松 徹 │ 20.中 野 茂 康 │ 21.山 口 弘 展 │
│ 22.山 本 義 昭 │ 23.江 頭 弘 美 │ 24.重 田 音 彦 │
│ 25.平 原 嘉 徳 │ 26.武 藤 恭 博 │ 27.堤 正 之 │
│ 28.松 尾 和 男 │ 29.川原田 裕 明 │ 30.千 綿 正 明 │
│ 31.中 山 重 俊 │ 32.山 下 明 子 │ 33.西 岡 義 広 │
│ 34.福 井 章 司 │ 35.嘉 村 弘 和 │ 36.黒 田 利 人 │
└────────────┴────────────┴────────────┘
地方自治法第121条による出席者
佐賀市長 秀 島 敏 行 副市長 御 厨 安 守
副市長 赤 司 邦 昭 総務部長 伊 東 博 己
企画調整部長 松 尾 邦 彦 経済部長 池 田 剛
農林水産部長 石 井 忠 文 建設部長 松 村 健
環境部長 田 中 泰 治
市民生活部長 山 崎 義 勇
保健福祉部長 田 中 稔 交通局長 眞 子 孝 好
上下水道局長 金 丸 正 之 教育長 東 島 正 明
こども教育部長 貞 富 博 文
社会教育部長 西 川 末 実
選挙管理委員会事務局長 西 原 洋 文
農業委員会事務局長 鬼 崎 哲 也
監査委員 久 保 英 継
会計管理者 田 崎 大 善
○黒田利人 議長
おはようございます。これより本日の会議を開きます。
日程により、昨日に引き続き市政一般に対する質問を続行いたします。
◆
永渕史孝 議員
おはようございます。
自民市政会の
永渕史孝です。私は通告に基づきまして、3点の質問をいたします。
1つ目は、
世界遺産登録推進の
取り組みについてです。
この質問は、今議会、松尾議員も一般質問にて取り上げていらっしゃいますが、切り口を変えて質問を続けさせていただきます。
去る10月3日、佐賀市が2015年に
世界文化遺産登録を目指す「明治日本の
産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の構成資産の一つでもあります
三重津海軍所跡の現地調査が
国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関によって行われました。
我々
佐賀市議会においても、議員連盟が発足、9
月議会開会日に合わせ、全市議36人と市執行部が黒地に赤文字で「
三重津海軍所跡を
世界遺産に」と書かれたポロシャツを着用し、PRをみんなで行ったことは記憶に新しいことと思います。
イコモスは、来年5月上旬までに今回の調査結果を提出、6月28日からドイツのボンで開かれる
世界遺産委員会で登録の有無に関する最終決定をすると聞いております。
そこで、総括の質問として、現在、
世界遺産の登録に向けて佐賀市民の機運を高めるため行っている佐賀市のPR、啓発の
取り組みについてお示しください。
2点目は、
バルーンフェスタ時期のまちなかの
賑わい創出についてです。
6月議会で私が提案しました
ハロウィンパレードが、ことし佐賀市で初めて開催されました。議会という神聖なこの場所をおかりしてではありますが、アイデアに賛同し、佐賀市を盛り上げたいと参加してくれた200名以上の佐賀市民の皆様、そして運営してくれたさが
ハロウィンプロジェクト実行委員会の皆様、そして何より実現のため御協力を惜しまずやってくれた佐賀市
上下水道局の皆様、佐賀市
商業振興課の皆様には心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
今回の
ハロウィンパレードは、10月31日の佐賀新聞のコラム「有明抄」において、「
バルーンフェスタの前夜祭でも
仮装パレードが目を引いた」「外来の
イベントでありながら、気がつけば新しい秋の彩りとして、歳時記に仲間入りしようとしている」と取り上げていただきました。
ちなみに、2014年、ことしの
ハロウィンの市場規模は1,100億円だそうです。前年と比較すると、約9%増加しております。
ことしは
ハロウィンが全国的に定着した年と位置づけている新聞、雑誌の記事も多く見られました。
そこで、総括の質問として、まずはさが
ハロウィンプロジェクト実行委員会が今回取り組んだ「
ハロウィンパレードinSAGA」について、
中心市街地活性化の責任者であり、
バルーンフェスタ前夜祭責任者でもある
池田経済部長に率直な感想を聞かせていただきたいと思います。
最後に3点目でございますが、市民からの
アイデア集約の仕方についてお聞きします。
先日、
東海大学政治経済学部教授の小林隆氏を講師にお招きして
議員研修会が開かれました。「
ICT活用による議会改革」というテーマだったのですが、小林教授が用意された資料に目を通してみますと、新しい政策を生み出すためには、住民の自発性を高める制度が不可欠であると書いてありました。私も同意見で、これからの自治体というのは市民の自発性を喚起させることができなければ、埋没し、そして消滅してしまうのではないかと危惧しております。
そこでまず、総括の質問としてお聞きするのは、市民の皆様が市政をよくするアイデアを考えついたとき、また市政に対する意見が生まれたとき、それを提言することができる、また聞いてくれる制度というのは、佐賀市にはどのようなものがあるのでしょうか。
以上、3点を総括の質問としてお聞きしたいと思います。
◎
松尾邦彦 企画調整部長
おはようございます。私のほうからは御質問の1点目、
三重津海軍所跡の
世界遺産登録に向けた市民の理解や機運の醸成を図るための
取り組みに関する御質問についてお答えいたします。
佐賀市は、
三重津海軍所跡の
世界遺産登録に向け、平成21年8月の「九州・山口の
近代化産業遺産群」
世界遺産登録推進協議会への加入を契機に、本格的な活動を展開してまいりました。その中で、啓発や広報に関する
取り組みはさまざまなメディアや方法を使い、また多くの関係者の皆様に御協力をいただきながら、展開を図ってまいりました。
その主な事例を御紹介いたしますと、まず、啓発活動といたしましては、インターナショナル
バルーンフェスタなど、市のさまざまな
イベント会場におけるパネル展の実施、
イベントに合わせた
啓発用パンフレットやグッズの配付、県、市、
市民団体等で構成する
実行委員会による
世界遺産フェスタ等の
イベントの開催、市報さがや
市ホームページでの情報発信、出前講座の実施などがございます。
また、平成25年度には
三重津海軍所跡が所在する諸富、川副両町の
単位自治会を対象とした
地元説明会を約50会場で開催いたしております。
次に、広報活動といたしまして、ラッピングバス3台の運行による広告、広報番組を活用した情報発信、市庁舎への看板設置、公用車への
マグネットシールの貼付、名刺の活用などがございます。
なお、広報の面におきましては、市内の
民間事業者にもポスターの掲示、事業者での
ミニのぼりの設置、名刺の活用など御協力をいただいているところでございます。
また、ことし7月に東京において開催されました「明治日本の
産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の
世界遺産登録に向けた
キックオフイベントである
産業遺産国際会議には、市議会を初め市内企業や市民団体、佐賀県人会、関東川副町人会など、多くの皆様に出席の御協力をいただき、
世界遺産登録に向けての機運の醸成を図ったところでございます。
今後とも、関係者の皆様にも御協力をいただきながら、啓発、広報の活動を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎池田剛 経済部長
おはようございます。私には
ハロウィンイベントの感想をということでございますので、お答えをさせていただきます。
ハロウィンにつきましては、近年
メディア等で取り上げられる機会もふえまして、日本国内でも盛り上がってきたのだと実感しているところでございます。
今回、
ライトファンタジーの
オープニングパレードに参加されるということで、10月の初めごろだったと思いますが、
実行委員会の関係者数名がメークや仮装をして経済部にお越しになりました。私はなれないことで、正直、びっくりしたのでございますけれども、後日、新聞紙上で来られた方が佐賀の御
当地アイドルの方だったことを知りまして、最近の若者文化に対して理解が薄かった自分を反省したところでございます。
ことしの
ハロウィンイベントにつきましては、
実行委員会の皆さん方の御努力もあったと思いますが、メディアへの露出、市民の皆さん方の声などを聞くにつけ、話題になっていたと感じておりますし、これまでまちなかに少なかった民間主体の新しい
取り組みとして大変有意義であったと思っております。
ハロウィンイベントの本番でもありました
ライトファンタジーの点灯式におけるパレードでございますが、開会式の前にはおもしろいメークや仮装をした人たちが
佐賀玉屋周辺に集まっていた姿を見て、
ライトファンタジーの明かり、バルーンのバーナー、
大型バイクの隊列、市民の皆さんのパレードに加えて、
ライトファンタジーにまた1つ新しい要素が加わったと実感いたしました。
1つ残念だったのは、
パレード自体はひときわ大きな集団でございまして、また、仮装されているということもありまして目立ってはおりましたが、後方から来られたこともあって、唐人町の通りに入ったころには一般の観衆の中に紛れてしまって、せっかくのメークや仮装が沿道を埋め尽くした観衆から見えづらかったというところでございました。しかしながら、民間主体の今回の新しい
取り組みは、今後楽しみな
イベントであると感じているところでございます。
以上でございます。
◎伊東博己 総務部長
3点目の質問にお答えいたします。
現在、市民の皆様からの御意見を市政に反映するためには、制度といたしましては大きく2つございます。1つ目は、市政への提言という制度でございます。これは、市政に関する意見や要望などを提言として受けとめ、内容に応じて提言者に回答を行い、市政に反映させていく制度でございます。
そこで、この制度につきましては、市民の皆様の利便性を考えて、多くの手段で提言ができるようにしております。具体的には、まず本庁、7支所、
市立図書館など市の施設47カ所に提言箱を設置し、受け付けをしているところでございます。そのほかに、市の
ホームページですとか、郵送、
電子メール、ファクス、電話など、また直接窓口でも受け付けをしているところでございます。
この市政への提言制度につきましては、市民の皆様から市長宛てにいただいた手紙と位置づけておりまして、全て市長に読んでいただいておるところでございます。
2つ目は、市長と語る会の開催でございます。
これは、市長が各校区や学校などに出向き、市民の皆様の御意見や要望を直接聞くための制度でございます。これまで、秀島市長が就任されてから134回開催しており、
延べ参加人員も5,000人を超えているところでございます。
これらの制度のほかに、市民の意見を聞く制度といたしましては、特定の事業について
アンケートをお願いしております
インターネット市政モニター制度がございます。この制度につきましては、市内在住の16歳以上の方を対象として
モニター会員として登録していただき、携帯電話やパソコンなどで
アンケートに答えてもらうという制度となっております。
以上のようなさまざまな制度で市民の皆様からの御意見や要望を受け付けることができるように努めておるところでございます。
以上であります。
◆
永渕史孝 議員
それでは、一問一答に入っていきたいと、そういうふうに思います。
まずは、
世界遺産登録推進の
取り組みについてです。
PRのため非常に努力をされているということはわかりました。ところで皆さん、
三重津海軍所跡の
世界遺産登録推進のための
テレビCMが
地元テレビ局で夏ごろから流れていたのは知っていらっしゃいますでしょうか。きれいな少女が教室で「佐賀に
世界遺産ってあるんですか」って、こう聞くと、餓鬼大将みたいな男の子が「そがんと佐賀にはなかろうもん」と言います。その後、先生が生徒にこう言います。「今はまだないけど、もしかしたらこれから……」と。
世界遺産登録が決まれば、佐賀市の
子どもたちにとって
三重津海軍所跡が彼らの誇りになると期待が持てるすてきなCMでした。
さて、佐賀市に住む
子どもたちにとっても、今回の
三重津海軍所跡の
世界遺産登録は、郷土愛を育てることや
子どもたちに自分の住んでいる地域に誇りを持ってもらうという意味で大変重要なのではないかという認識を私はしております。
そこで、お聞きしますが、
子どもたちを対象として
三重津海軍所跡について理解を深めることができるような
取り組みを、現在佐賀市では行われているのでしょうか。
◎
松尾邦彦 企画調整部長
議員お尋ねの
子どもたちを対象とした
取り組みでございますけれども、佐賀県
世界遺産フェスタ等実行委員会、これが主催します佐賀市
キッズ歴史フォーラムという事業がございます。これは、市内の各小学校の児童が
自分たちの住むまちの歴史や伝統行事など、さまざまな地域資源について学習した成果をお互いに発表し合い、意見交換を行うというものでございます。毎年5校から10校程度が参加されまして、開催をされております。この中で、中川副小学校、
諸富北小学校の発表において
三重津海軍所跡についての発表がなされたということがございます。
また、博愛の里中川副
まちづくり協議会の歴史・伝統部会の活動の一環として、中川副小学校でことしの1学期の終業式に合わせまして、児童に対する
三重津海軍所跡の講話が開催されております。この講話の準備に当たりましては、
三重津海軍所跡のことを
子どもたちにわかりやすく伝えるということで、市と部会のほうで協力しながら行ったものでございます。
以上でございます。
◆
永渕史孝 議員
今聞いていると、
キッズ歴史フォーラムであるとか、
子どもたちのために三重津のお話を小学校のほうでしたりとか、そういういろいろな
子ども向けの
取り組みをしているということを聞くことができました。
少しこの話を続けますけれども、私、先月東京で行われた
清渓セミナーというのに参加をしまして、岩手県釜石市長の野田武則さんの「復興に向けて」という講座を受講してまいりました。
釜石市は、人口3万9,996人のうち888人が
東日本大震災で亡くなった大変被害が大きかった
被災地自治体の一つです。講座の冒頭、野田市長が
世界遺産の登録に向けてのお話をされるので、
世界遺産登録の関連資料を改めて私は開いてみました。
私は、本当に勉強不足だったんですけど、近代製鉄の流れの発端となった現存する日本最古の
洋式高炉跡である
橋野鉄鉱山高炉跡は、
三重津海軍所跡と一緒に登録を目指していることがわかりました。これは改めて言うまでもないですが、私はまだ不勉強で1つ釜石市のことが抜けていたんですけれども、今回の
世界遺産登録は福岡県北九州市、大牟田市、中間市、佐賀県佐賀市、長崎県長崎市、熊本県荒尾市、宇城市、鹿児島県鹿児島市、山口県萩市、静岡県伊豆の国市、そして岩手県釜石市と多くの自治体の遺産とともに
世界遺産登録を目指しているわけなんですよね。
そこで、お聞きしたいんですけれども、今回一緒に
世界遺産登録を目指している自治体の
子どもたちと佐賀市の
子どもたちとの交流学習の事例などはあるんでしょうか。
◎
松尾邦彦 企画調整部長
当然、登録に当たっては各団体で協力して
取り組みを行っておりますので、自治体間の交流はございますけれども、子どもに関しての学習の交流とか、そういったものはまだございません。
◆
永渕史孝 議員
今のところはないということなんですけれども、ここからは教育長にお聞きしたいんですが、先日、佐賀市富士町の北山校で、8,000キロメートル離れた
オーストラリアの小学生と合同で
インターネットの
テレビ会議システム授業を行ったと聞いております。まず、この内容、どういうものかをお示しいただけますでしょうか。
◎東島正明 教育長
テレビ会議による
授業交流についてのお尋ねでございますが、
テレビ会議システム、これは
インターネットを利用して遠隔地との
リアルタイムの交流、あるいは複数の拠点を結んだ同時配信ができるということでございますけれども、最近の機器は本当に以前に比べまして品質、性能ともにはるかに向上してきております。したがいまして、授業での活用が十分可能となってまいりました。そういうこともあって、
小中一貫校北山校においては、昨年度からこの
テレビ会議システムの特性を生かして交流を行っております。
小学部では、
外国語活動の学習として、
オーストラリアの
リスモア校との交流を行いました。また、今年度からは加えて唐津市小川島の
小川小学校とも生活科の学習ということで、ふるさとを題材として交流を行ったところでございます。
今年度、
リスモア校との交流では14回の
テレビ会議システムでの
授業交流を行いました。具体的には、小学5、6年生は、
オーストラリア文化について、3、4年生はふるさとのよさについて、1、2年生はスポーツと遊びについて、学習のテーマとしながら交流をしたところでございます。
中学部におきましては、英語の学習として、その
コミュニケーション能力の育成を狙いとして、
リスモア校との英語の交流を行っております。
交流の内容についてですが、9年生、すなわち中学3年生ですけれども、日本文化や修学旅行について、8年生、中学2年生ですが、職業、あるいは日本文化と
ふるさと北山について、7年生、中学1年生は、学校生活や日常生活、これらをテーマに取り上げまして交流をしたところでございます。
これらの
テレビ会議システムを活用して
授業交流を行いましたが、児童・生徒の表現意欲、あるいは
プレゼン力、これに大きな高まりが見られましたし、とりわけ英語交流、ここでは生徒たちの
会話継続力、これが著しく伸びたというふうに報告を受けております。
何といっても、海外の同世代の
子どもたちに自分の英語が通じたということへの喜び、自信、これが今後の英語教育への大きな意欲となって影響を及ぼしていくというふうに捉えております。
この
テレビ会議システム、これは遠隔地と
リアルタイムで交流ができる特性があります。
子どもたちにとっては実体験に近い、そういう交流となり、学習の機会、場が大きく開かれるというふうに私は捉えております。
北山校のように、全国の学校やあるいは海外の学校と
テレビ会議による
授業交流を進めることは、教育的に非常に意義がございまして、今後ともそのニーズは高まってくるであろうというふうに予測をしております。
また、教職員のほうに目を向けますと、佐賀市においては
小中連携教育を全中学校区で行っております。小・中学校の教職員が一堂に会して会議を行っておりますけれども、この合同会議を移動せずに開催できる可能性を秘めているというふうにも捉えているところでございます。
◆
永渕史孝 議員
教育長がこの
システムの有効性をお感じになっているというのは、今、お話ししていてすごく伝わってまいりました。海外交流の話をされましたけれども、例えば、都会の
子どもたちと交流をするとかいうことで
自分たちの地元のことを知るということもできるでしょうし、少し口ごもってしまうんですけど、例えば、被災地の学校の方と交流をするとかいうのも、私はいいのではないかなという気がするんですね。この
システムとしても、今、非常に有効性があるというか、昔みたいに配線が途中で途切れたり、そういうのもなくなってきているとも聞いております。
話を戻しますけれども、この
システムを使って
世界遺産をテーマとして
子どもたちが交流するということも、教育長、考えられるんじゃないでしょうか。
◎東島正明 教育長
北山校の実証を踏まえまして、この
テレビ会議システムの活用というのは、教育の中で大きな学習の機会をふやすということで成果があるように思っております。したがいまして、この活用を通して、例えば
世界遺産をテーマとした交流というのは十分可能であろうというふうに考えております。
◆
永渕史孝 議員
ぜひ検討していただければと思います。
自分たちのまちの歴史を他地域の
子どもたちにもっと知ってもらいたいという思いを
子どもたちが積極的に持つことで郷土愛というのは醸成されていくのではないかと、そんな気が私はしております。
そこで、この項目最後に、
企画調整部長に再度お聞きします。
世界遺産をテーマとした
子どもたちの交流が他自治体と行われることは、お互いの連携を生むだけでなく、
世界遺産のPR効果を高める効果もあると私は確信しておりますが、
企画調整部長の御見解をお示しください。
◎
松尾邦彦 企画調整部長
今、郷土愛という言葉でおっしゃられましたけれども、
子どもたちがそういった授業の交流とかを通して
自分たちが住む地域にある宝を学んで、また改めて再認識するというふうな機会にもなるかなと思いますし、また、そういったふうに
子どもたちが元気な声で交流するということは、もう本当おっしゃるようにPR効果も
情報発信力も非常にあるものと、そのように私も感じるところでございます。
現在、
世界遺産の登録に向けまして、先ほども申し上げましたけれども、
登録推進協議会の構成団体であります8県11市のほうで連携をとりながらやっておりまして、そういった都市間の
ネットワークも今あるところでございます。
発信、交流の手段としては、今おっしゃられますような
テレビ会議システムも非常に有効かなとは思います。もちろん、その前提条件として、例えば通信回線の速度が同じように高速回線が整っているとか、そういった会議の
システムがある程度のグレード以上でお互いの環境とかが整っているということが必要にはなるかと思いますけれども、お互いの学校間で希望が整えば可能であると思いますし、そういった
ネットワークを生かしながら取り組むことは非常に考えられることではないかなというふうには思っているところでございます。
今後とも、来年夏の
三重津海軍所跡の
世界遺産登録を目指しましてさまざまな対象に向けた啓発活動について、他都市としても連携をとりながら進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
以上です。
◆
永渕史孝 議員
今後の「明治日本の
産業革命遺産 九州・山口と関連地域」の
自治体交流を期待して、また
三重津海軍所跡が他地域の構成資産とともに必ず
世界遺産に認定されることを信じて、この項目の質問を終わりたいと思います。
申しわけございませんが、質問を前後いたします。先にこちらをやります。次は市民からの
アイデア集約についてです。
先ほど聞いたところで、どういう制度があるのかというのはわかりましたけれども、先ほど述べられた制度について、平成25年度の実績と年齢層ごとの内訳はどうなっているか、お示しいただけますでしょうか。
◎伊東博己 総務部長
市政への提言が平成25年度では、409件ございまして、そのうち年齢がわかっている224名の年齢別内訳におきましては、最も多い者が40歳代で51件、全体の23%を占めております。2番目が30歳代で46件、全体の21%、3番目が50歳代で40件の18%となっております。
次に、市長と語る会でございますけれども、通常は年間十七、八回開催しておりますけれども、昨年度は市長選挙が実施されたために平年よりも少なく、地区での開催が2件、大学生と高校生との会が各1件で、合計4回の開催でございまして、115名の参加がございました。このうち年齢がわかっている91名の年齢層別では、一番多かったのが60歳代で28名、全体の31%、2番目が20歳代で18名の20%、3番目が10歳代で17名の19%となっております。
最後に、
インターネット市政モニターにつきましては、昨年度は11回開催しておりまして、平均の回答者数は123名で、平均回答率は25%となっております。
平成26年11月末現在の登録者数は434名でありまして、年齢層別では最も多い年齢が40歳代で139名で全体の32%、2番目が30歳代で128名の30%、3番目が50歳代で80名の18%となっております。
◆
永渕史孝 議員
データだけ見ると、40歳代とか結構若い方も多いんだなという気がしましたけれども、平成26年2月定例会の一般質問で若者との意見交換について、若者の意見吸収や意見交換をするために今後どういう
取り組みをすればいいとお思いでしょうかと、以前も私お聞きしているんですけれども、数カ月たっておりますので、最近の事例など含めて、近年若い世代から意見やアイデアを聞く
取り組みをされていたのか、再度お聞かせ願えませんでしょうか。
◎伊東博己 総務部長
御指摘の若い世代からの意見やアイデアを聞く
取り組みといたしましては、市長と語る会におきまして、今年度におきましては大学生の皆さんや働く世代の若い方へ重点を置いて実施をしておりまして、具体的には大学生の皆さんと昨年度に引き続き、今年度は先月でありますけれども、11月に佐賀大学におきまして107名の経済学部の学生の皆さんを対象として実施したところでございます。
その主な内容といたしましては、「中心市街地に人を呼び込むには」ということをテーマにしまして、16名の学生に意見発表をしていただいたところでございます。
出たアイデアといたしましては、やはり学生が住める安いアパートを提供してほしいですとか、無料の駐輪場を設置し、そのマップをつくってほしいとか、大学生が気軽に集まるコミュニティスペースをつくってほしいなど、学生らしい意見が多く出たところでございます。
また、働く世代との市長と語る会も実施しておりまして、今年度は同じく先月の11月に大和、富士、三瀬で商工業の若い経営者などで構成されています佐賀市北商工会青年部、女性部の28名の皆さんと実施したところでございます。その中では、古湯の空き店舗を埋める対策をしてほしいですとか、北部地域に
子どもたちが遊べるような大きな遊園地をつくってほしいですとか、観光資源を整備してほしいなど、地域の実情を反映した要望が多く出たところでございます。
そのほかにも、小学生1クラス35名を対象に、「農業を元気にするために」をテーマにした市長と語る会も同じく先月に実施したところでございます。
以上であります。
◆
永渕史孝 議員
今聞いていると、大学生、小学生など若い人とも交流し、その中でざっくばらんなといいますか、いろんな意見が出ているということでしたけれども、非常にいい試みじゃないかなと思います。やはり直接話を聞くというのは非常に大事な気がいたします。
少しずつですが、若い人からの意見吸収、アイデアの集約に対して積極的に佐賀市が臨んでいるということがお話の中から見えてまいりました。
いま一歩進んでほしいという願いを込めて、他自治体の
取り組みを少しだけお話しさせていただければと思います。
1つは、福井県鯖江市で、鯖江市地域活性化プランコンテスト「市長をやりませんか?」というのがあるのを御存じでしょうか。このコンテストは、学生が鯖江市長になったつもりで鯖江をよりよくするための地域の活性化のプランを考えるコンテストなのだそうです。過去の学生のプランの中には、市政に反映され実現されたものも多数あるというふうに聞いております。また、これは別の事例ですけれども、三重県鳥羽市、ここでは「あなたの夢を叶えます!」という企画がございまして、これは鳥羽市民の方が思い描く夢を募集して、鳥羽市が全面的にバックアップしてその市民の方の夢をかなえてあげるという企画です。
ここからちょっと私見なんですけれども、こういう夢をかなえますというような企画を通じて市民のアイデアを募集するのもよいのではないかなと私は思うんですよね。例えば、あなたの夢を佐賀市はかなえますよ、ただしその夢は佐賀市をよりよくする夢であること、もしくは佐賀市を発展させることができる夢であること、はたまた佐賀市をもっとPRすることができる夢であることが条件ですとうたって募集をしてみる。そういう「夢」というものをキーワードにして市民のアイデアを募集してみると、非常に市民は参加しやすいんじゃないかなと、また意外に斬新なまちづくりに関するアイデアが出てくるような企画になるという、私はそんな気がするんですけれども。最後にお聞きしたいと思いますけれども、佐賀市としてさまざまな市民の意見やアイデアを積極的に引き出していけるような
取り組みを今後行う考えはあるのでしょうか、お示しください。
◎伊東博己 総務部長
私どもも先月に大学生の皆さんと市長と語る会を開催しまして、市長のモットーでありますフェース・ツー・フェースではございませんけれども、大学生の皆さんからも、やはり直接市長と話してよかったと、市の施策がいろいろわかってよかったと。我々、今まで市長と語る会をずっと自治会中心に開催しておりましたけれども、やはり目からうろこといいますか、新たな視点ができてきたなということで、今後もこういった部分を他の大学とも連携しながらやっていきたいというふうに考えておりますし、今、議員が言われたとおり、やっぱりいろいろなアイデアを出していくことが必要じゃないかなというふうに思っています。
今後とも、こういった意味ではいろいろ工夫を重ねながら、当然、御指摘のように市民の皆さんが市政にもっと興味を持っていただくということは十分我々も配慮するべき点だというふうに思っておりますので、まだまだ改善の余地はあるというふうに思っておりますので、さらに努力をしていきたいと考えているところでございます。
◆
永渕史孝 議員
市民の方のアイデアを吸収しやすい環境をつくって、時にはそのアイデアをかなえてあげることが、市民の方にとって市政への興味が湧いて、意欲的に佐賀市のまちづくりに参加してくれるようになるのではないでしょうか。
厳しい人口減社会の中で、市民とともにたくさんのアイデアを共有できる自治体こそ、これから生き残っていけるのではないかと、そんな気がいたしております。
以上、この質問を終わります。
前後しました、先ほどの質問に戻らせていただきます。
バルーンフェスタ時期のまちなかの
賑わい創出についてです。
池田部長にまず感想を述べていただきました。残念だった部分にも率直に触れていただきましたけれども、本当に終わってみれば1つの
イベントを成功させることがこんなに大変なものだとは正直、私自身も思っていませんでした。少し振り返らせていただければと思います。
この
ハロウィンパレードですが、7月に
実行委員会を設立し、関係機関に
ライトファンタジー前夜祭の参加希望をお伝えしました。8月に参加者の募集チラシを作成、9月から参加受け付けを開始しました。当初、100名程度の参加を予想しておりましたが、倍の約200名の応募があり、中央大通りが交通渋滞などを引き起こす可能性もあることから、開催日の2週間前に参加受け付けを締め切りました。それでも参加受け付けの連絡はあっていたんですけれども、お断りせざるを得なかった応募者が約100名ほどいらっしゃいました。応募は佐賀市の住民を中心に、小城市、伊万里市、神埼市、武雄市からもあり、遠くは長崎県、千葉県、また外国の方の応募もありました。
参加者の内訳ですけれども、約半分は母親と未就学児童を中心とした親子での参加が多く、その光景をおじいちゃんやおばあちゃんがカメラで撮影しているという風景が当日はよく見られました。参加者の4分の1は障がい者スクールの方や市内で学童保育に携わる民間の子ども放課後スクールの方たちなどで、車椅子での参加者もいらっしゃいました。もちろん仮装しての参加でした。そして、残りはいわゆる仮装が好きな方とでも申しましょうか、先日、ことしの流行語大賞の年間大賞に選ばれた「ダメよ〜ダメダメ」のお笑いコンビ日本エレキテル連合の朱美ちゃんというキャラクターの仮装をしている方や、子どもに人気の妖怪ウォッチのキャラクターの仮装をされている方、そして大ヒット映画「アナと雪の女王」の仮装など、ことしの世相を反映した仮装というのも多く見られました。
この
ハロウィンパレードの運営を協力してくれたのは神野公園こども遊園地の皆さんや佐賀青年会議所の皆さん、また
ハロウィンメークコーナーを担当したエッジ国際美容専門学校、そして佐賀商業高校の皆さん、みんなボランティアでの参加でした。ほかにも佐賀市民の方、佐賀大学、西九州大学の方など、たくさんのボランティアの方が運営にかかわってくれました。交通渋滞等もありましたが、事故なく終わらせることができたので、今は佐賀市民の皆様に心から感謝をしております。
さて、長くなりましたけれども、先ほど言ったように、今回、この
イベント運営に携わってみて、さまざまな困難に直面し、それを経験し、1つの
イベントを成功させることがこんなに大変なのかと身にしみて感じている部分も私自身ございます。
イベントというものにはさまざまなノウハウが必要であり、また意外な方々の御指導や御協力が必要であることも今回わかった次第です。
今後、この
イベントを佐賀市に定着させていくために頑張っていきたいと考えておりますが、こうした市民参加型の
イベントのノウハウをぜひともきょう私の前に座っている皆々様には、今後教えていただきたい。そして協力していただきたいと思っておりますが、執行部の皆さんの代表として、再度、
池田経済部長に御答弁を求めます。
◎池田剛 経済部長
先ほども申し上げましたが、私は今回、御
当地アイドルの方の訪問を受けたり、それからパレードの当日に佐賀玉屋前におもしろいメークとか仮装をした人たちが集まっている姿を見て、
ハロウィンの
イベントに我々がこれまで取り組んだことのない新しい可能性を感じたところでございます。
ハロウィンという新しい切り口というのは、これまでまちなかになかなか出てくる機会のなかった層の人たちをターゲットとしている
イベントだなというふうに感じたところです。とはいうものの、この期間、この時期というのは市の私たち担当職員というのはバルーンとか
ライトファンタジー、サテライト
イベントなどで夜遅くまで走り回っておりまして、いろいろお手伝いをさせていただければというふうには思うんですが、なかなかその新しい
イベントにかかわりを持つことは困難でございます。
今、この執行部を代表してということでございますので、決して私、ノウハウを持っているわけではございませんけれども、若い皆さん方の
取り組みや考え方に関心もございます。今後のまちづくりの参考にもなるというふうに思いますので、私でよければ
実行委員会に顔を出させていただくなど、何らかの形で参加させていただければというふうに思っております。
◆
永渕史孝 議員
また、前に進んでいく気がいたしましたけれども、来年はぜひ佐賀市を代表する、この後ろの議員の皆さんも仮装して
ライトファンタジー前夜祭に参加してくれたらうれしいです。皆さんの視線が怖くて後ろは振り向けませんが、よろしくお願いいたします。
全ては、2016年熱気球世界選手権のためだと私は思っております。全国の皆様に佐賀の秋の盛り上がりをみんなで発信していく必要があるのではないか、そう思います。
経済産業委員会の審査報告においても、「市内への経済波及効果を向上させ、市民がその効果を実感できるようにするため、
バルーンフェスタ本体から予算を幾分シフトする等、街なかのサテライト
イベント等の充実を図っていくこと。」と決議がされております。この
ハロウィンがまちなかサテライト
イベントとして、今後、佐賀市に浸透していくことを期待いたしまして、質問を終わりたいと思います。
◆山下伸二 議員
それでは、通告をいたしております2項目について順次質問をさせていただきます。
まず、地域コミュニティ活性化の現状と今後の進め方についてです。
佐賀市は自治会への加入率が平成26年3月現在で83.4%と比較的高く、地域のコミュニティが保たれている、このことは佐賀市の特徴と言えるというふうに思います。
一方で、我が国では長期にわたる人口の減少や高齢者人口の増加が続くことが予測されています。
佐賀市の人口は平成7年にピークを迎え、それ以降は緩やかに減少しており、今後の佐賀市の予測では、10年後の平成37年には21万6,600人まで減少することが見込まれています。年齢階層別で見ると、少子高齢化が進行し、高齢化率は平成22年には23.1%とおおむね4人に1人が高齢者となっていたのに比べ、平成37年には高齢化率が30.2%となり、おおむね市民の3人に1人が高齢者となることが予測されています。
一方で、14歳以下の年少人口割合及び15歳から64歳の生産年齢人口割合は減少し、特に生産年齢人口の割合は減少率が高くなるというふうに予測されています。
この人口減少、少子高齢化は、市場の減少や労働力の減少による経済活力の低下を招くだけでなく、経済成長を前提に設計された社会保障制度や、人口の増加を背景に整備された社会基盤等の維持管理などの公的負担の増加が避けられない状況を招くことになります。また、都市部への人口集中が続くものと見られており、地域間で福祉や教育など暮らしに関する格差が拡大することが懸念されています。
このようなことから、佐賀市は住民主体のまちづくりを掲げ、地域コミュニティづくりに取り組んでいます。平成23年度からは4つのモデル校区において地域コミュニティづくりがスタートし、24年度には新たに3校区、25年度には9校区、26年度には6校区が
取り組みを始め、現在では22校区において地域コミュニティ活性化の
取り組みが進められています。この
取り組みについては、今後、全ての校区に広げるとの考え方が示されており、現段階において
取り組みを行っていない校区においても今後検討を始める必要が出てきます。また、佐賀市としてもこのような校区に対して働きかけを行っていくことになることから、今回質問をすることといたしました。
そこでまず、総括質問として、そもそも地域コミュニティとは何か、なぜ地域コミュニティに取り組まなければならないのか、地域コミュニティの活性化によって市民の暮らしはどう変わるのか、以上3点について質問いたします。
大きな2点目、佐賀城下ひなまつりについてです。
佐賀藩36万石の佐賀城下に一足早い春の訪れを告げる佐賀城下ひなまつりは、鍋島家所蔵の風格あるひな人形やひな道具、鍋島小紋をまとった愛らしいおひな様や佐賀を代表する伝統工芸手織り佐賀錦をまとったきらびやかなおひな様、300年の歴史を誇る鍋島緞通で飾るおひな様など、色とりどりのおひな様が来場者を迎え、秋の
バルーンフェスタと並ぶ佐賀市の一大
イベントとなっております。会場周辺の市民や各種団体もこの
イベントを毎年楽しみにしており、今後もさまざまなおもてなしの心で
イベントを盛り上げていきたいとの思いを持たれています。
そこで、今回、来年開催される佐賀城下ひなまつりについて質問させていただきますが、まず、総括質問として、本年、平成26年に開催されたひなまつりの概要及び来場者数、経済効果などの成果、さらには来場者の反応、最後に、市としての総括、この4項目をお伺いし、総括質問とさせていただきます。
◎山崎義勇
市民生活部長
まず、地域コミュニティとはという、その定義についての御質問からお答えいたします。
地域コミュニティとは、地域住民一人一人の共同体でありまして、安全で安心なまちづくりを目指す地域社会のことです。従来から地元で自治会など各種団体を中心に、さまざまなコミュニティ活動がなされているところがありますが、御質問にありますように、なぜ今、改めて地域コミュニティづくりが必要なのか、疑問に思われる方も多々いらっしゃるかと思います。
まず1点目に、これは全国的な傾向ですが、高度情報化、核家族化、都市化によりまして、地域における人と人とのつながりが希薄になっている、そういうことが挙げられます。
2点目に、過疎化、少子高齢化の進展によりまして、地域組織の機能が弱体化しているという現状がございます。佐賀市におきましても、後継者不足とか、地域行事などへの参加者、スタッフの固定化など、さまざまな課題を抱えて、従来どおりの活動の継続が困難な団体がふえてきております。
そして3点目に、人口減少、少子高齢化に伴いまして、空き家や耕作放棄地への対策や、ひとり暮らし高齢者への見守り体制づくりなども喫緊の課題となっています。
さらに4点目には、平成17年、19年の2度の合併によりまして広くなった市域におきまして、総合計画を中心に佐賀市全体の発展を目指してはおりますが、その一方で、それぞれの地域の特性に応じた対応も必要となっています。
以上を受けまして、佐賀市では平成22年度から市民と行政とが一体となって地域の活性化や課題の解決に取り組んでいく仕組みづくりといたしまして、地域コミュニティ推進事業に取り組んでいます。
地域コミュニティの活性化によって、市民の暮らしはどう変わるのかということですが、何か変わるということではなく、現在お住まいの地域に安心して住み続けることができる、佐賀市に住んでいることに幸福感を持ち続けることができるということが一番の成果なのではないかと考えます。
安心して佐賀市で子どもを産み育てることができ、年齢を重ねても周囲の支えを受けながら、その地域で住み続けることができる、また、万一災害が起きたとしても隣近所で助け合うことができる、そのような地域を市民と行政とが一緒になってつくり上げていくことが地域コミュニティづくりの目的であると強く思っております。
以上でございます。
◎池田剛 経済部長
平成26年の佐賀城下ひなまつりにつきましては、2月15日から3月23日までの37日間開催いたしました。「時を超えて受け継がれるひなまつり」というのをテーマといたしまして、徴古館では明治から昭和初期にかけて侯爵鍋島家の歴代婦人が所有したひな人形を展示いたしました。さらに、平成26年につきましては、鍋島家から嫁いだ梨本宮伊都子妃や、その長女で李王家に嫁いだ方子さん、二女で廣橋家に嫁いだ規子さん、こういった方々のひな人形やひな道具が特別展示され、大変好評を博したところでございます。また、柳町では鍋島小紋や佐賀錦をまとったひな人形、それから、鍋島緞通や諸富家具、伝統工芸菓子等の展示を行い、まちなか全体で約4,000体のひな人形をお客様にごらんいただきました。
来場者数、経済効果等でございますが、平成26年につきましては約10万8,000人でございまして、これは過去最も多かった前年──これは11万4,000人でございますけども、これに比べまして94%の来場者数でございました。また、期間中の経済効果は10億3,600万円と算出しておりますが、これは前年と比べますと、約1割ほど減少しております。来場者数と経済効果が前年と比較して若干減少しました点につきましては、前年がおおむね週末好天に恵まれましたのに対しまして、ことしは期間の前半がちょっと寒い日が続いたということが影響したのではないかというふうに分析しているところでございます。
次に、来場者の反応でございますけれども、聞き取りによる
アンケートを1,200人以上に行いまして回答をいただいております。その集計結果からお答えいたしますと、佐賀城下ひなまつりはどうだったかという問いに対しまして、「大変よかった」、「よかった」、「普通」、「余りよくなかった」、「よくなかった」の5段階の回答を用意しております。「大変よかった」と答えた方が43.8%、「よかった」と答えた方の49.3%を合わせますと、全体の93%の方によい評価をいただいておりまして、来場された方につきましては十分に満足していただいたのではないかと考えております。ちなみにですね、「余りよくなかった」、「よくなかった」と答えた方は0.7%でございました。
市としての総括でございますが、佐賀城下ひなまつりは平成26年で14回目の開催となっております。毎年大勢のお客様、特に福岡市を中心とする市外からの観光客にまちなかを1カ月以上の期間にわたって歩いていただく催し物でございまして、近年はまちなかの皆さんの参画もふえてきて、まちの元気づくりに貢献するものに成長し、定着してきたと考えております。
今後はさらに市民の皆さんがこぞって参加する、まさに祭りとして見届けていただけるものにしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆山下伸二 議員
それでは、地域コミュニティの件から一問一答に入らせていただきます。
今、御答弁いただきました。平成23年度からモデル校区を設定して
取り組みを始めているけども、平成22年度以降、特に地域コミュニティの推進、これを検討してきたという御答弁を総括質問に対する答弁の中でいただきましたけども、この
取り組み、どのような
取り組みをこれまで行ってこられたのか、その辺についてお伺いをいたします。
◎山崎義勇
市民生活部長
どのような
取り組みを行ってきたかということでございますが、まず、佐賀市におきます地域コミュニティの現状を把握し、そして、対応策を協議するために平成22年度に学識経験者や各種団体の代表で構成されております佐賀市地域コミュニティ活性化検討委員会を立ち上げました。この検討委員会におきまして、各団体の現状や地域課題の洗い出しを行いまして、結論として、地域課題の解決のためにはおおむね小学校区単位で各種団体の緩やかな
ネットワークが必要というようなことで、そういう結論に至ったところでございます。
この結論を受けまして、平成23年度から昨年度までの3年間、モデル事業として希望をする校区で取り組んでいただくことにしたということになります。その際は自治会を通じて、モデル校区の募集を行っております。モデル期間内に市内32校区中16校区で
取り組みを始めていただいております、この3年間で。
モデル事業の最終年度となります昨年度に再度検討委員会を設置いたしまして、モデル校区の成果と現状をまた検討していただきました。地域コミュニティづくりをさらに全校区へ拡大すべきという提言をいただきました。これを受けまして、市としても今後3年から5年の移行期間を設けて、全市へ拡大するという方針を決定したところでございます。
今年度からはモデル事業だけでなく、議員おっしゃいましたように、本格実施として新たに6校区で取り組んでいただいております。さらに、まだ
取り組みをされていない10校区に対しましても、随時働きかけを行っているところでございます。
以上です。
◆山下伸二 議員
これまでの
取り組み、それから、これからの考え方について、全般的に今、御答弁いただいたんですけども、少し区切って質問をしていきます。
平成22年に地域コミュニティ活性化委員会において検討をして、活性化をしていこうということを提言いただいたということで、平成23年度に4校区でしたか、モデル校区をつくる。このモデル校区をつくる、モデルですから、やはり何らかの目的があってですね、検証しながら進めていこうということだったと思うんですけども、このモデル校区を選定をして、実践的な
取り組みを行おうとした狙い、これについてお答えをいただきたいというふうに思います。
◎山崎義勇
市民生活部長
この事業を進めるに当たりまして、最も留意したということは、行政からの押しつけと受けとめられないような、そういう地域の自主性を最大限に尊重するという点でございました。そこでまずは、モデル事業として実施を希望される校区を募集したということです。地域活性化に向けてぜひ取り組んでみたい、やってみようと思っていただいた校区から実践を進めてまいりました。
以上です。
◆山下伸二 議員
やっぱりこういう
取り組みを行うときに、部長言われたとおり、行政からの押しつけというふうにとられると、なかなかやっぱり地元とか市民は警戒をして動かないというのはわかるんですね。平成18年度から公民館運営の地域委託に伴って、公民館運営協議会が設置をされました。その後、平成24年度からはまた制度が変わって、公民館運営主体が市に移管されることから、地域連携協議会へと移行をいたしました。この移行についてもですね、かなり市民の皆さんに混乱があったと思いますし、公民館との連携等についてもですね、かなり混乱があったということは部長も御存じのとおりだと思います。私たちも地元でかなり混乱があったというふうに見ているわけですけども、そういったことがありながらですね、やっぱり平成23年度からモデル校区をやっていきますというと、一番心配だったのはですね、そこの移行をしていくことに対して、市が何か強制的にやるんじゃないかというですね、こういったところが一番心配をされたところなんですね。
まちづくり協議会というものをつくっていこうということなんですけども、平成24年度に移行した地域連携協議会、この違いがやっぱりよくわからないという市民からの声があったんですね。この
まちづくり協議会と地域連携協議会、この違いについてどういうふうにお考えか、このことを答弁いただきたいと思います。
◎山崎義勇
市民生活部長
この公民館・地域連携協議会と、地域コミュニティ推進事業で設立を進めております
まちづくり協議会との大きな違いと申しますと、まちづくり計画・夢プランの有無の違いとかですね、構成団体数──役員や部会の実働スタッフとして参加されていますが、この
まちづくり協議会では、いわゆる構成員というふうに言っておりますが、その数の差にあると思います。
まちづくり協議会には、地域連携協議会の団体以外に、例えば、NPOやまちづくり団体等の市民活動団体、生産組合とか漁業関係者等の機関、おたっしゃ本舗や民間の福祉施設、私立学校や県立学校等もですね、そういったいろんな団体が入られているところがございます。
同様に、構成員につきましても、各団体から選出された以外に、各種団体の役員OBとかですね、一般から公募された方とかですね、各町区から選出された委員とか、多い校区では100名ぐらいの方々がそういった構成員として参画されておりまして、
まちづくり協議会では校区の総合的なまちづくり組織として、夢プランに基づいて福祉や環境、防災など幅広い分野での活動を展開いただいていると、そういった状況でございます。
以上でございます。
◆山下伸二 議員
構成員が多いところでは100名以上いらっしゃると。逆に何か想像がつかなくなってくるんですけども、例えば、地域連携協議会でありますと、多分多くても20人とか、それくらいだと思うんですね、各団体、既存の団体からですね。その活動と違って、構成員が大きくなる、そして、夢プランをつくる、そして、実践部隊があると、そういったことについては話で聞けばわかるんですけど、じゃ、実際
自分たちの校区で運営していこうというときにですね、1つ先ほど言いました市からの強制というものがあるんじゃないか、どういうふうにやるのかわからない、逆に地域コミュニティがうまくいかなくなるんじゃないかという、こういった不安を持たれているところがあったと思うんです。そういったこともあって、いまだに実践プログラムになかなか踏み切れない自治会があるというのも事実だというふうに思いますけども、そういったところの説明についてですね、特に自治会等への説明が一番主になったと思うんですけども、頻度だとか、対象、こういったものをどういうふうに行われたのか、このことについて御答弁いただきたいというふうに思います。
◎山崎義勇
市民生活部長
翌年度の実践校区の募集につきましては、毎年10月から12月ごろに自治会協議会へ出向いて行っておりまして、自治会協議会を通じて募集を行う理由といたしましては、佐賀市は自治会加入率が8割強ということで非常に高くてですね、自治会が校区の中心になって活動を行っているという、そういう理由からでございます。そこで関心を示していただいた校区につきましては、また個別に説明会を開かせていただいております。
まず、校区内の自治会長を対象といたしまして、次に、各種団体にも呼びかけてというような形になりまして、1校区当たり最低でも3回、多いところで10回程度の説明会を開催していただきます。校区としてコミュニティに取り組むかどうかということを、そこで決定していただいております。
以上でございます。
◆山下伸二 議員
それでは、実際に、今、今年度の実践校区も含めて22の自治会が実践的な
取り組みを行っているということですけども、これらの校区の
取り組みの経過についてお伺いをいたします。
◎山崎義勇
市民生活部長
新規に取り組んでいただく場合の校区の流れについて簡単に御説明いたしますと、まず、地元の各種団体の代表者とか、地域で活動をされている方が中心となりまして、今後の進め方を協議する準備委員会を設立されます。この準備委員会におきまして、住民の皆さんの意見を広く聞くための方法として、座談会とか、住まわれている住民の
アンケート等が企画されております。特に座談会では校区内での長所とか課題などを出し合われまして、地域の将来目標と実現に向けた基本事業についての意見の集約が図られます。この意見集約に向けましては、準備委員会と座談会が繰り返し開催され議論されるということになりまして、そして、校区のまちづくり計画となります夢プランが作成されることになります。その後、実践する組織として
まちづくり協議会が設立されるということになりまして、各部会が中心となって地域活動を実践していただくということになります。
協議会立ち上げまでには、校区によりましては、早いところで半年、じっくりと意見を、そして、集約を重ねるというところで1年半ほどかけて協議をされたというところもございます。地域コミュニティ室では、校区のペースに応じた支援を行っているところでもございます。
以上です。
◆山下伸二 議員
早いところで半年、長いところで1年半かかったということで、これはですね、先ほどから私が言っている市からの押しつけということではなくて、あくまでも地域の実情に合わせて
取り組みを進めた結果、こういう開きがあったんだろうと思いますし、それはそれで全然構わないことだと思うんですけども、長くかかったところ、早いところありますけども、準備会から立ち上げて、それから、今もう実践プログラム夢プランについての
取り組みを進めているところもあると思うんですけども、こういった
取り組みについてですね、そのモデル事業に取り組んだところ、今、実践プログラムに取り組んでいるところ、そういった校区の活動はスムーズに進んでいるというふうにお考えでしょうか。
◎山崎義勇
市民生活部長
現在、16校区の協議会の活動状況といたしましては、おおむねスムーズに進んでいるとは認識しております。役員会を定期的に開催されまして、全体の進捗状況を確認し合ったりもしております。それぞれの部会で既存の事業の見直しとか、新たな活動を考えたりという動きも出てきております。
しかしながら、全てがですね、同じようなペースで進んでいるということではありませんで、校区によっても
取り組みに温度差があったり、同じ校区内でも部会ごとに活動内容の
取り組みに差が出たりという、そういう現状があることも事実でございます。
以上です。
◆山下伸二 議員
全てがうまくいくとは私も思っておりませんけども、佐賀市がつくった説明資料の中で、例えば既存の子ども会だとかPTAだとか、それから自治会、そういったものを緩やかな
ネットワークで組織をして、そして、そこから各部会をつくって夢プランを実践をしていくという、こういうイメージ図が示されているわけですけども、やっぱり私たちも中で話をしていますと、この既存のさまざまな各種団体ですね、この団体と部会の位置づけの違い、これがよくわからないし、実際にそういう組織体をつくったときに、どういう運営になるんだろうかということが懸念としてあるわけですね。この既存の各種団体と、そして、今、佐賀市がイメージとして各校区に説明をされている部会、この違いは何でしょうか。
◎山崎義勇
市民生活部長
まちづくり協議会の各部会では、まちづくり計画、いわゆる夢プランに基づいて活動を展開されておりますが、当該年度の事業につきましては、部会の会議を開いて事業計画を作成します。そして、各部会から上がってきたその計画書を役員会で調整いたしまして、総会で可決するという流れになります。議員がおっしゃいます既存の組織との活動のすみ分けについてでございますけれども、各種団体単独で実施できる活動、そういうものにつきましては従来どおりそれぞれの団体で行いまして、複数の団体の協力が必要で、協力することでよりよい事業になる、そういう事業につきましては校区全体で取り組んだほうがいい、そういった効果的な事業につきましては、部会の事業に位置づけて実施されていると、そういうところでございます。
◆山下伸二 議員
ちょっと具体的にイメージが余り湧かないんですけども、それぞれの既存の組織がやったほうがいいところ、連携をとったほうがいいところ、そこは部会と既存の組織で連携をとられているんでしょうけども、それでは、実際にですね、そういった
取り組みを行ってきた成果というものが実際にあらわれているのかどうか、その点についてお伺いをいたします。
◎山崎義勇
市民生活部長
そういった協議会を立ち上げて事業をやってからの成果ということですけれども、まず、夢プランという共通の目標ができたことで、校区でまとまって活動しようという意識が高まったという点が挙げられます。
次に、部会制をとったということで、関係者全員で話し合う場ができまして、その中で困り事や課題が明らかになりまして、解決に向けた活動を連携してできるようになったという点もございます。
さらには、これまで自治会長が中心となってリーダーシップをとってきましたけれども、それぞれの部会を部会長、副部会長が引っ張っていきますことで、役割分担ができるようになったという点が成果として挙がっております。
以上です。
◆山下伸二 議員
全体的な共通認識ができたことと役割分担が明確になったこと、そのことによって夢プランの実現に向けてより効果的な動きができているというふうな認識だと思いますけども、先ほどの一問一答の中で、おおむねうまくいっていますと、ただ、いろんな事情があって全てうまくいっているわけではないという認識、もちろんそうだと思いますけども、成果とは逆にですね、こういう
取り組みをされていて、課題点としてどういったことがあるというふうにお考えでしょうか。
◎山崎義勇
市民生活部長
先ほどの成果の一方で、課題も複数挙がっておりまして、まず、
まちづくり協議会に対する住民の認知度の低さというのが問題でございまして、立ち上げから早い校区で3年目と日が浅いこともありまして、校区住民全体に浸透するまでは、まだまだ時間と工夫が必要となっています。
次に、後継者の問題があります。協議会立ち上げ時に熱心に取り組んでいただいた役員の方々から次の世代にどう夢プランを引き継いでいくのか、協議会設置から二、三年経過した校区では特にこれが大きな課題となっております。
あわせまして、事務局体制の強化も大きな課題です。現在、会計や事務局は地域住民の方々に担っていただいていますが、事務処理の負担をどう軽減していくのかとかですね、誰もが役を担える体制をどうつくっていくかという点も今後の重要な検討課題であると認識しております。
以上です。
◆山下伸二 議員
確かに一番最初に一生懸命取り組んでいただいた方は、その趣旨とかですね、思いをしっかり持っていらっしゃって、必ず引き継いでいかなければならない。しかし、次の世代になってくると、その思いがどこかに行ってしまって形だけが残って、その組織が形骸化するとかですね、もしくは弱体化する、このことはですね、こういうことだけじゃなくて、いろんなことに言えることですから、その課題については、ぜひ市全体として認識をしておいていただきたいというふうに思います。
それで、現在、小学校区単位でいくと10の校区が実践プログラムに参加をしていないと。実際にですね、自治会協議会で説明を受けて、そして、校区に来ていただいて説明を何回も受けたんだけども、結局モデル校区には参加をしなかったとか、現在も実践プログラムに参加をしていない校区というものがあるわけですけども、この10の校区、なぜ参加していないというふうに部長はお考えでしょうか。
◎山崎義勇
市民生活部長
その要因といたしましては、2点あると考えております。
1点目は、現在の校区で、今やっている活動で十分であると思われているということで、地域コミュニティづくりの必要性を感じられていないというケースもございまして、2点目は、小学校区単位で取り組むことにつきまして、校区の規模が大きかったり、小さかったり、そういった人的な面から難しいと感じられているケースでございます。
それぞれの校区の事情も考慮しながら、まずはですね、校区説明会の開催、それをしていただくことで十分理解していただきたいということでお願いしているところでございます。
以上です。
◆山下伸二 議員
今、これから校区説明会を開きたいというふうにおっしゃいました。確かに残りの10校区についてもですね、これから実践プログラムに取り組んでいくという方針を示されているわけですから、現在の活動で十分だと思っていても、その枠でやるのか、さらにその枠を広げるのか、ここはまたそれぞれの実情に合った
取り組みに委ねられるべきだろうと思うんですけども、そういった件も含めて、そして、先ほどから効果として出されている点、それから、課題として出されている点、そして、佐賀市の思い、こういったものをこれから残りの校区に説明をし、働きかけを行って、そして、佐賀市全体がバランスのとれた地域コミュニティをつくっていくということを目指していかなければならないというふうに思うんですけども、具体的にですね、今後、残された10の校区に対してどのような思いで、どのような説明をして働きかけを行おうというふうに思っているのか、その点についてお伺いいたします。
◎山崎義勇
市民生活部長
まずは、地域コミュニティの概要を知ってもらうということが一番だと考えまして、そのためにも既に取り組まれている校区の現状を見ていただいたり、
まちづくり協議会の既にやっておられる会長方のお話を聞いてもらったりという機会を積極的につくっていきたいと思っております。
今月24日には文化会館におきまして、地域づくり研修会も開催します。
まちづくり協議会からの事例発表も予定しておりまして、この研修会には自治会協議会や公民館を通じて、まだ取り組まれていない校区にも御案内を差し上げているところでございます。こういうのを利用してやっていきたいと思います。
以上です。
◆山下伸二 議員
何度も申し上げますけども、佐賀市から押しつけられてやったというふうにならないようにですね、現在行っていらっしゃる事例を示しながら、課題点も明らかにしながら、しっかりと説明をしていただきたいというふうに思います。
この点について、最後にお伺いをいたしますけども、地域コミュニティの活性化全体ですね、もう既に取り組んでいらっしゃるところは平成23年度からモデル校区として取り組んでいらっしゃいますし、まだ既存の地域連携協議会での
取り組みしか行っていないところもあります。その地域の差がありますし、地域の実情の差もあるというふうに思います。これから佐賀市全体として、この地域コミュニティの活性化を進めていく上で、どのような考え方で
取り組みを進めていこうと考えていらっしゃるのか、その点について最後お伺いいたします。
◎山崎義勇
市民生活部長
先ほどの答弁で、
まちづくり協議会の今後の課題を挙げましたけれども、今後はこれらの課題への対応が必要だと考えておりまして、まず、
まちづくり協議会の認知度を高める対応ですが、昨年10月から「つながるさがし」というコミュニティサイトを開設しております。
インターネットを使いまして、協議会の活動の情報発信を行っております。協議会の方々がライターとなられて、さまざまな活動内容を掲載されているところでございます。
次に、
まちづくり協議会運営の活性化に向けましては、福祉や防犯、防災などの分野、そういった部会ごとの情報交換会を定期的に開催していくことといたしまして、密にいろんな情報をお互いやっていきたいと思っております。
次に、活動へのアイデアや先駆的な
取り組み事業を共有してもらうということで、それぞれの協議会の活動への弾みになればと思っております。
最後に、運営に係る事務負担の軽減に対しましては、予算から決算までできる会計
システムの構築とかですね、会議の進行をうまく効率化できるような、会議がスムーズに時間も短縮しながらやられるような、そういったプログラム作成等に現在取り組んでおります。今後も公民館と連携しながら、誰もが役を担える体制づくりと行政としてのサポート体制を構築していきたいと考えているところです。
このような
取り組みを行いながら、市内全校区での
まちづくり協議会の設立を目指していきたいと思っております。
以上です。
◆山下伸二 議員
それでは、そういった考えでぜひ進めていただきたいと思いますし、市民の皆さんに十分その意義を理解していただけるような
取り組み、そして、説明をお願いいたしまして、この質問については終わらせていただきます。
それでは、次に、佐賀城下ひなまつりについてお伺いをいたします。
平成26年の概要、それから、成果等については、先ほど答弁でいただきました。既に来年、平成27年の佐賀城下ひなまつりの開催に当たってはさまざまな検討が始まっているというふうに思うんですけども、来年、平成27年の佐賀城下ひなまつり、この開催概要についてまずお伺いをしたいというふうに思います。
◎池田剛 経済部長
御質問の平成27年の第15回佐賀城下ひなまつりの概要につきまして申し上げますと、開催期間は2月21日から3月22日までの30日間でございます。テーマは、次の世代を担う多くの
子どもたちに会場の装飾や
イベントに参加してもらうことで、物づくりの力による無限の可能性を感じてもらいたいとの思いから、「夢」というふうにいたしました。
また、ことし初めての試みといたしまして、多くの
子どもたちに佐賀城下ひなまつりを地元の祭りとして参加してもらうことを目的とし、市内の全小学校にひな人形の制作を依頼いたしましたところ、多くの学校に賛同いただき、会場でございます佐賀城本丸歴史館には約2,000体のひな人形が展示される予定でございます。
さらに、特別企画といたしまして、重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝になられました第14代今泉今右衛門さんに作品の展示をお願いいたしているところでございます。これは旧古賀銀行で展示する予定でございます。
この2つが今回のひなまつりの特徴と言えるのではないかというふうに思っております。
◆山下伸二 議員
ぜひ楽しみにしておきたいと思いますけども、先ほどから部長、地元の皆さんとの連携とかですね、地元の祭りとしてと、それから、まちの元気づくりというですね、地元との関係を先ほど来、答弁いただいているんですけども、やはり地元の各種団体、自治会、それから商店ですね、
まちづくり協議会が地元にありますけども、こういったところとこれまでも連携は十分図っていただいていると思うんですけども、やはり地元の皆さんと主催者、そして佐賀市との十分な連携というものが私は必要だというふうに常々申し上げておりますけども、この連携の状況についてお伺いをいたします。
◎池田剛 経済部長
先ほども申し上げましたけれども、この佐賀城下ひなまつりの主催者というのは佐賀城下ひなまつり
実行委員会でございます。その中に柳町
まちづくり協議会とか、地域連携協議会にも委員として参加をしていただいております。また、佐賀城下ひなまつりに合わせまして、まちなかに観光客を呼び込む仕掛けづくりのための組織でございます佐賀城下ひなまつり街なか賑わいづくり
実行委員会というのをつくっておりますけれども、これには関係する商店街とか、地元自治会からも参画をいただいております。
このように企画の段階から各種団体と一緒になって、その年の佐賀城下ひなまつりをつくり上げているところでございます。例でございますけども、柳町のほうでは、循誘校区の皆さんが主体となりまして、春をテーマに詠まれた俳句や川柳等を広く募集をされまして、それを短冊にしてまちなかに飾り、優秀な作品を表彰する春のじゅんゆう文芸賞や、校区内の園児や循誘小学校の児童が描いた絵をろうそくの明かりで浮かび上がらせる灯明祭りと循誘小学校の児童が合唱や演奏等を行うじゅんゆうひなまつりなど、多彩な催しを地元の方と一緒に実施しているところでございます。
◆山下伸二 議員
春のじゅんゆう文芸賞は今も募集をしているそうですので、ぜひ市民の皆さんには応募をしていただきたいと思うんですけども、こういった地元との連携を密にしていただいて、そして、各種催し物への御支援もぜひお願いをしておきたいと思います。
柳町が佐賀城下ひなまつりの会場になるわけですけども、現在、旧森永家と旧久富家の改修が続いております。まだ白い幕がかかったままで全体像が見えない状況なんですけども、ことし6月の一般質問で来年の2月までには改修工事を終えるということでしたけども、なかなか改修工事が難しいようでございまして、どうなるのか非常に心配しているんですけども、現在の旧森永家、それと、旧久富家の改修の状況についてお伺いをいたします。
◎松村健 建設部長
旧森永家住宅と旧久富家住宅の改修の状況についてお答えをいたします。
旧森永家住宅及び旧久富家住宅につきましては、現在、建物の改修工事を実施しておりまして、まだ外回りに幕を張りまして中がよく見えない状況でございますが、この建物改修工事が完了することを前提に今進めている中で、この後また外構だとか、裏の水路の護岸工事、そういったものも引き続き行っていきたいと考えております。来年の1月末をめどに改修工事を完了する予定としておりまして、改修工事が完了した後、建物に入居する予定──もう既に活用者の方が決まっておりまして、例えば、国産紅茶の専門店でありますとか、鍋島緞通の手織り工房、あと、ものづくりカフェだとかフォトスタジオ、こういった皆さん方によりまして開業の準備をしてもらうことになります。来年2月下旬からスタートする佐賀城下ひなまつりに合わせまして、お店がオープンする予定となっております。
◆山下伸二 議員
ぜひ改修工事を進めていただいて、あと入居もしていただいてですね、佐賀城下ひなまつりの時点では現在入居が決まっている方については活動を始めていただけるように、ぜひ御支援をお願いしたいと思うんですけども、ことし6月議会で旧久富家の2階、ここ8区画のうち1件応募があって、もし決まったとしても1件ですと、残りの7区画については引き続き募集をかけていくという答弁いただいていますけども、その後、この旧久富家の2階の活用者の状況、これについてはどういうふうになっているでしょうか。
◎松村健 建設部長
旧久富家住宅2階の活用についてお答えをいたします。
ここの活用者の募集につきましては、これまで平成25年9月と平成26年5月に募集をしておりますが、平成26年5月の募集の際に応募が1件だけありましたが、諸事情により辞退をされ、決定には至りませんでした。今回、3回目となる公募を10月15日から行っておりまして、これは市報、
ホームページなどで広く広報も行っておりまして、テレビ、新聞、ラジオ等でも広報に努めているところであります。
公募に際しましては、建物が改修をされる中で、ある程度建物のイメージがわかってきておりますので、活用のイメージをさらに膨らませていただくために、11月8日土曜日と翌9日日曜日の2日間、現地の見学会を開催したところであります。現地見学会への参加者は、この両日合わせまして45名ありまして、そのうち活用を考えてみたいという方は9組ありました。本日、12月5日が応募の締め切りでございますが、現時点では1件の応募があっているということを聞いております。今後、事業提案の内容などを十分に審査した上で、年内に活用者の決定を行い、さきに決定している活用者と同じ佐賀城下ひなまつりのオープンに間に合うように努力をしていきたいと考えているところであります。
◆山下伸二 議員
わかりました。たくさんの方が見に来られているようですけども、実際、1件だけの申し込みということで、きょうが締め切りですから、ぜひ多くの利用があるようにお願いをしたいというふうに思いますけども、この旧久富家、それから、旧森永家に来年から新しく入られる方は、初めて佐賀城下ひなまつり期間、このまちの中でいろんな活動をされるわけですね。先ほど経済部長から、地元の各種団体との連携についてはこれまでやってきていますというふうに御答弁いただいたんですけども、こういった新たな活用者──今回初めて佐賀城下ひなまつりという
イベントの一員となるというふうに考えるわけですけども、こういった新しい活用者との連携、これについて、部長、いかがお考えでしょうか。
◎松村健 建設部長
旧森永家住宅と旧久富家住宅の活用者や周辺の既存の施設、あと市との連携の必要性及び現状についてお答えをします。
まず、さきに活用が決まっております旧森永家住宅と旧久富家住宅1階の活用者の連携についてでございますが、昨年の11月からここの活用者全員と市の担当部署で柳町会という連携会議を立ち上げまして、これまでに10回ほど開催をしております。柳町会の活動としては、ことしの佐賀城下ひなまつりの共同出店、それから、10月にはまちなかで
イベントを行うなど、お店のオープン前から連携を図ってきているところであります。
また、地域貢献の
取り組みとして、市職員による裏十間川の清掃活動にもこの柳町会のメンバーの一部が参加をしてくださいました。
現在は来年の佐賀城下ひなまつりの際のオープニング
イベントの企画でありますとか、ひなまつり期間以外の通常の開館時間や
イベントなどの協議を続けられておりまして、今後も互いに連携を図っていきたいと考えているところであります。
それから、既存の周辺施設との連携も非常に重要になってくると認識しておるところでありまして、現在、柳町及び周辺施設の連携強化のための
取り組みとして、佐賀市観光協会、佐賀錦振興協議会、歴史民俗館、肥前通仙亭、恵比須DEまちづくり
ネットワーク、ユマニテさが、市の所管部署などが集まる会議、歴民事業連携会議がことし5月から毎月1回のペースで開催されております。これまでの会議では、それぞれの施設の情報交換を行ったり、共同
イベントの企画、チラシの制作なども行われているとのことでございます。今後は旧森永家住宅、旧久富家住宅の活用者、所管部署につきましても、そういった場に参加することや、地域の方々との交流を行いながら、柳町及びその周辺の一体感のあるまちづくり、ひいてはまちのにぎわい、集客力向上につなげていきたいと考えているところであります。
◆山下伸二 議員
それでは、佐賀城下ひなまつりに合わせて開催されています街なかバルの件についてちょっとお伺いをしたいというふうに思うんですけども、まず、ことし11月に開催された第5回の街なかバルについてですけども、これは開催日数が第4回目までよりも延びておりました。この街なかバルの開催日数を5日間に延ばされた理由、それについてお伺いをしたいというふうに思います。
◎池田剛 経済部長
街なかバルにつきましては、最初の段階から議会の皆様には絶大なる御協力をいただいております。この場をおかりしまして感謝を申し上げます。ありがとうございます。
さて、11月開催の第5回街なかバルは、これまでの反省、それから、参加店舗やお客様の御意見を踏まえまして、幾つかの変更を行いました。今、議員がおっしゃったとおりでございますが、その中でよりバルを楽しんでもらうために期間を5日間と長くしたところでございます。この理由でございますけども、お客様の意見としては2日間ではチケットを使い切れないとか、市外から市内に働きに来られている方などから仕事帰りの平日にも使えるようにしてほしいとか、バルメニューを楽しめる期間を長くしてほしい、そういった御意見がございました。また、参加店のほうからも、繁忙日の土曜日ばっかり来られても困るので、平日も使えるようにしてほしいとか、平日の集客やにぎわいを創出すべきじゃないかというふうな御意見もございました。これらの意見をもとにいたしまして、
実行委員会で協議がなされまして、
バルーンフェスタの期間中通して使えるよう期間を5日間に変更したところでございます。
◆山下伸二 議員
延長したことによる参加店、もしくは参加者の反応はいかがだったでしょうか。
◎池田剛 経済部長
まず、お客様でございますけれども、新しいお店が発見できたとか、日数が長くなってよりバルを楽しめたなどの御意見をいただいています。昼間の店舗が少なかったという御意見もありました。また、参加店のほうからは、今までのバルの中で一番来客数が多かった、日数が長かったことでお客様が集中せずによかった、こういった感想もいただいているところでございます。
◆山下伸二 議員
この期間延長による成果をどういうふうに見ていらっしゃいますでしょうか。
◎池田剛 経済部長
期間が延びたことによりまして使い勝手がよくなって、チケット売り上げが大幅にふえたということが一番の成果ではないかというふうに思っています。売上増という結果は、この
イベントの魅力が向上したことの一番の評価であるというふうに我々は思っております。
具体的に申し上げますと、1冊が5枚つづりですので、これをばら売り換算した場合の枚数で申し上げますと、販売枚数が8,342枚でございまして、売上額が513万6,000円でございました。これまでの記録を約3割超える実績を記録したところでございます。回を重ねるごとにこの
イベントが定着してきた手応えを感じますけれども、参加店がもっと積極的に顧客獲得をするようにならなければならないとか、もっと周知をしてバルーンやひなまつりのように、秋と春の名物
イベントに仕上げなければならない、こういった声が関係者から出ておるところでございます。
◆山下伸二 議員
それでは、こういう状況でございますので、次回ですね、第6回も街なかバルについては開催されるというふうに思いますが、第6回の街なかバル、どのように開催をしようというふうに考えていらっしゃるのか、お伺いをいたします。
◎池田剛 経済部長
第6回目、次回のバルについてでございますが、次回のひなまつり期間中に開催したいというふうに考えております。今後、
実行委員会の中で協議して決定することとしておりますけども、その詳細につきましてはまだ決まっておりません。しかしながら、今回の成果ですね、11月の成果とか、反省等を踏まえて、ひなまつり期間中にさらなるまちなかのにぎわいにこのバルをつなげていきたいというふうに考えておりまして、こういったことをお客様からよりまちなかに魅力を感じていただける
イベントにしていかなければならないというふうに考えているところでございます。
◆山下伸二 議員
詳細は決まっていないけども、第6回についてもひなまつり期間中、まちなかを盛り上げるために行っていきたいということですけども、第5回、私もいろんな食べ歩きしましたけども、やっぱり1日で食べ歩くのは限界がありまして、何日かに分けて、夜だけじゃなくて、ランチにも出かけたんですけども、今回、ランチの参加店が非常に少ないなというふうに感じました。佐賀城下ひなまつりに合わせて開催されるのであれば、このひなまつりの各種
イベントは昼間が中心ですし、先ほど言われたように、福岡とかからの参加者が多いわけですから、やっぱり昼間にですね、ランチで使える店、これをふやすこと、これが佐賀城下ひなまつり期間中における街なかバルの活性化につながるというふうに考えているわけですけども、ぜひそういった働きかけをしていただきたいというふうに思いますけども、その辺いかがお考えでしょうか。
◎池田剛 経済部長
今、議員がおっしゃったように、第5回のバルでは昼間に営業している飲食店の参加店が26店舗でございまして、これまでのバルと比べまして若干減少をいたしました。今おっしゃいましたとおり、ひなまつりは昼間の
イベントがメーンでございますし、特にそういった昼間に飲食を希望されるお客さんが多く来られる
イベントでございます。こういったことから、昼間に参加している飲食店の数をふやすことで、ひなまつりとバルの双方の
イベントがますます活気づいて、まちなかのにぎわい創出につながるようにしていかなければならないなというふうに感じているところでございます。
◆山下伸二 議員
佐賀城下ひなまつりが行われる周辺には、まだ街なかバルに参加されていない、佐賀市民ならみんなが知っているような昔ながらのお店がたくさんありますので、そういったところにぜひ参加をしていただくように、佐賀市のほうからも働きかけをお願いしたいというふうに思います。
最後に、佐賀城下ひなまつり等、こういったときにおけるまちなかのまち歩き
イベントについて提案なんですけども、現在、佐賀市では恵比須八十八ヶ所巡りを開催していて、多くの方が参加をされているようでございます。ことし11月の
バルーンフェスタに福岡から来たお客様にこの話をしたんですけども、1日では回ることが難しいのでなかなか参加しにくいなというふうな感想を持たれました。確かに私自身、一生懸命回ってもですね、やっぱり4日間はかかりましたので、1日、日帰りで来るお客様にはこの恵比須八十八ヶ所巡り、何回も来てもらわなくちゃいけない、そういったことで、この福岡から来たお客様が言われたのが、例えば、数時間で回れるようなまち歩き
イベント、これを恵比須様を活用して考えられないだろうかと。それをしていただくと、例えば、佐賀城下ひなまつりに来た方があいた時間を活用してまちなかを歩くとか、そういったこともできるんじゃなかろうかという、こういう提案をいただいたんですけども、こういった
イベントの開催について、部長としてどういうふうにお考えでしょうか。
◎池田剛 経済部長
今おっしゃったように、確かに恵比須八十八ヶ所巡りの催しというのは、お客さんにまちなかを歩いていただく
イベントとしては非常に効果があるものだと思っております。ただ、私も満願達成者の一人ではございますが、何日もかかりました。そういった意味から、八十八ヶ所巡りは八十八ヶ所巡りとして、新たに恵比須を使った短時間で回れる
イベントですね、これをバルと組み合わせるとか、そういったことをして、まちなかを人に回遊していただくような催しに持っていくというのは非常に大事なことだと思います。関係者と協議をしてみたいと思います。
○黒田利人 議長
これより休憩いたしますが、本会議は12時58分に予鈴いたします。
しばらく休憩いたします。
午前11時48分 休 憩
平成26年12月5日(金) 午後1時00分 再開
出 席 議 員
┌────────────┬────────────┬────────────┐
│ 1.江 原 新 子 │ 2.高 柳 茂 樹 │ 3.村 岡 卓 │
│ 4.宮 崎 健 │ 5.永 渕 史 孝 │ 6.野 中 康 弘 │
│ 7.松 永 憲 明 │ 8.実 松 尊 信 │ 9.松 永 幹 哉 │
│ 10.野 中 宣 明 │ 11.山 田 誠一郎 │ 12.山 下 伸 二 │
│ 13.白 倉 和 子 │ 14.中 本 正 一 │ 15.池 田 正 弘 │
│ 16.川 副 龍之介 │ 17.久 米 勝 博 │ 18.川 崎 直 幸 │
│ 19.重 松 徹 │ 20.中 野 茂 康 │ 21.山 口 弘 展 │
│ 22.山 本 義 昭 │ 23.江 頭 弘 美 │ 24.重 田 音 彦 │
│ 25.平 原 嘉 徳 │ 26.武 藤 恭 博 │ 27.堤 正 之 │
│ 28.松 尾 和 男 │ 29.川原田 裕 明 │ 30.千 綿 正 明 │
│ 31.中 山 重 俊 │ 32.山 下 明 子 │ 33.西 岡 義 広 │
│ 34.福 井 章 司 │ 35.嘉 村 弘 和 │ 36.黒 田 利 人 │
└────────────┴────────────┴────────────┘
地方自治法第121条による出席者
佐賀市長 秀 島 敏 行 副市長 御 厨 安 守
副市長 赤 司 邦 昭 総務部長 伊 東 博 己
企画調整部長 松 尾 邦 彦 経済部長 池 田 剛
農林水産部長 石 井 忠 文 建設部長 松 村 健
環境部長 田 中 泰 治
市民生活部長 山 崎 義 勇
保健福祉部長 田 中 稔 交通局長 眞 子 孝 好
上下水道局長 金 丸 正 之 教育長 東 島 正 明
こども教育部長 貞 富 博 文
社会教育部長 西 川 末 実
選挙管理委員会事務局長 西 原 洋 文
農業委員会事務局長 鬼 崎 哲 也
監査委員 久 保 英 継
会計管理者 田 崎 大 善
○黒田利人 議長
休憩前に引き続き会議を開きます。
市政一般に対する質問を続行いたします。
◆堤正之 議員
自民市政会の堤でございます。一般質問をさせていただきます。今回は1問のみでございますが、小・中学校の教科書採択の実態について質問いたしたいと思います。
公立小・中学校の教科書採択に関しては、歴史教科書問題などでしばしばマスコミに取り上げられ、興味を持って調べていくうちに、歴史教科書問題を議論する以前に問題があるのではと感じました。具体的には、佐城地区の教科書採択については、平成4年にさかのぼって調べた結果、教科によって出版社がほぼ固定化しており、余りにも硬直化しているのではないかという疑問です。
教科書の採択については、現在は8年ごとの教育課程の改訂の時期と、その中間期の4年目に行われる小改訂に合わせて行われます。すなわち、4年ごとに教科書の選定と採択作業が行われ、佐賀市の場合は小城市、多久市と連携して、佐城地区で共同採択をいたします。
そこで質問ですが、この採択制度について、選考委員の構成や作業の経緯などをまず質問いたします。
以上で総括質問を終わります。
◎東島正明 教育長
教科用図書、教科書の採択制度についてお答えをいたします。
義務教育諸学校で使用をしております教科書は、全児童・生徒に対して、国が無償で給与しているものでございます。
まず、その教科書が使用されるまでの基本的な流れについて御説明をいたします。
教科書は4年を周期に改訂され、採択を行う仕組みになっております。4年を周期ということになっておりまして、その4年間の中で、1年目は教科書発行者による教科書の著作・編集──私どもは見本本というふうに言っておりますが、見本本の作成、2年目には、文部科学大臣による検定が行われます。3年目には、義務教育諸学校を所轄する教育委員会等による採択、そして、4年目から児童・生徒が使用するという流れになっております。
次に、採択について、つまり3年目の作業ということでございますが、佐賀県では県内を5つの地区に分けておりまして、それぞれに共同採択地区を設定いたしまして、採択業務を行っております。佐賀市は多久市、小城市との共同採択地区となっております。
採択を行います佐賀市・多久市・小城市教科用図書採択地区協議会、ここの構成についてでございますが、3市ございますけれども、3市の教育委員長及び教育長の計6名で構成をしているところでございます。
ところで、中学校ですが、中学校は1年ずれの4年周期で改訂がなされます。したがいまして、平成27年度、つまり来年度が採択の年、そして、平成28年度から使用というふうな仕組みになっておるところでございます。
以上でございます。
◆堤正之 議員
それでは、一問一答にて質問させていただきます。
まず、先ほど制度の概要についてお話がありましたが、たしか小学校につきましては、この平成26年度にもう採択が終わり、平成27年度から新たな教科書を使うということになると思います。平成26年度までと平成27年度と、教科ごとにですね、出版社の変更があったのかどうか確認いたします。
◎東島正明 教育長
来年度から使用いたします教科書の採択結果でございますけれども、これは、新たに使用します11種の教科書を採択いたしました。その採択結果を教科ごとに申し上げてみますと、国語は東京書籍、書写は東京書籍、社会は東京書籍、地図は帝国書院、算数は東京書籍、理科は大日本図書、生活は東京書籍、音楽は教育芸術社、図画工作は日本文教出版、家庭は開隆堂、体育は光文書院となっておりまして、全ての教科におきまして、前回採択の教科書発行者と変わりはございません。
◆堤正之 議員
私も既にですね、そのことについてはちょっと調べてみましたけど、間違いないようでして、ことしまでの分と来年とは出版社が全く同じだということのようであります。
で、中学校については、1年おくれてその採択作業が行われるということになると思います。次回、平成27年度に中学校の採択作業が行われますが、これは具体的にですね、どんな作業を積み上げておられるのか、御説明をお願いします。
◎東島正明 教育長
今年度、小学校を行いましたが、来年度が中学校の教科書の採択の年になります。その計画につきましては、今年度の小学校に準じて行うということになります。したがいまして、採択業務は5月から8月までの期間になるというふうに考えておるところでございます。
ちなみに、今回の小学校の教科書採択、この流れでもって大まかなところを申し上げてみましたら、まず、5月に佐賀市・多久市・小城市教科用図書採択地区協議会を設置いたしました。6月には選定委員会を設置いたしました。この選定委員会の業務というのは、各種目ごとに、全ての教科書について特徴を明確にした資料を作成することにあります。それから、同じく6月に調査員会を設置いたしました。各教科の調査員、これは調査研究の観点に基づいて、それぞれの教科書の調査研究を行い、その特徴と調査員としての意見を付加して選定委員会に報告する業務を担っております。
したがいまして、6月に立ち上げました調査員会は、教科ごとに6月から7月にかけて3回ないし5回調査研究を行います。そして、7月下旬には、採択地区協議会は選定委員会から報告を受けまして、3市で使用いたします各教科の教科書を同一にするための協議を行います。そして、8月には採択地区協議会の採択協議結果を受けて、各市の教育委員会会議で最終的に使用する教科書を決定したというふうなスケジュールでございました。
◆堤正之 議員
もう少し詳しくお聞きしたいんですが、ちょっと調べてみますと、教科書、図書を作成してる会社というのが小学校で15社ぐらい、中学校で18社の出版社が教科書を作成して、そして、検定を受けて、合格をして、たたき台に上がってくるという形になってるようですが、教科によっては最大7社ぐらいが競合して、その中から1社を選んでいただくという作業になるようですね。音楽とか、専門性の高いものについては2社ぐらいしかございませんので、その中のいずれかを選ぶと、こういうふうな作業になってるようです。
ちょっとこのことについていろいろ調べておりましたところですね、この全ての出版社の図書を審査対象にされてるのかどうか、所によってはですね、一部除外をしているところもあるやに聞いたもんですから、佐賀市の場合はどうなのか、お尋ねいたします。
◎東島正明 教育長
検定を受けた教科書全てということでございますが、佐賀市の場合には、各教科とも国の検定を受けているもの全ての教科書を調査研究の対象にしております。
先ほど議員おっしゃられましたとおり、教科ごとに対象となる発行者数の違いがあります。少ないところで、音楽のようなものは2社、あるいは、生活科などは7社ということで、それぞれ違いがありますけれども、採択に向けては全ての検定教科書を対象としたところでございます。
◆堤正之 議員
それではですね、先ほどおっしゃいました選定委員ですね、これはどういう構成基準で選ばれるのかをお尋ねいたします。
◎東島正明 教育長
選定委員の構成基準ということでございますが、まず、採択の流れに沿って申し上げてみたいと思います。それは、3段階の協議を経るようになってますので、それに即して御説明申し上げます。
まず、第1段階目は調査員会でございます。この調査員というのは、教科ごとに6名ずつから成っておりまして、合計で58名で構成をされます。先ほど申し上げましたように、業務の内容が教科書の調査研究にありますので、それぞれの教科に精通をした教員を推薦して選出しているということになります。
そして、この調査員の報告を受ける選定委員会が第2段階になるわけでございますが、この選定委員会の委員については、3つの市の校長の中から教科ごとに1名ずつ、9教科ございますので、校長が9名、そして、保護者の代表が3名、学識経験者が2名ということで、合計14名で構成しております。校長につきましては、過去の教科指導等の実績、専門性を考慮して選定をしておりますし、保護者の代表、また、学識経験者を入れることで、いろんな観点から協議ができるようにしているところでございます。
そして、最終段階が佐賀市・多久市・小城市教科用図書採択地区協議会でございますが、これは先ほど申し上げましたように、3市の教育委員長、教育長の計6名で構成をしているものでございます。
◆堤正之 議員
大体概要がわかりました。今までずっとお聞きしましたが、何分にもですね、この世界というのは私たちもほとんど誰も知らないというか、そういった作業が行われてることをですね。で、市の御担当の方にもちょっとお話をお伺いしましたら、たまたまなのか、自分もその係をやったことがございます。先生方は非常に多忙な中をですね、時間を割いて、この作業のためにされておられます。で、1ページ、1ページを見ながらですね、ずっと附箋をつけて、意見を添えて、本当に熱心な協議をされてますよということをおっしゃいました。
聞いておりましてですね、非常にリアルにそこら辺を言っていただいたんで、私はある意味、ほっとはしているんですよ。ただ、その中でですね、最終的にこれは誰が決めるんですかと、いろんな上がってきたものをですね、ということをちょっと聞きたいなと思っております。それをまずお答えいただきたいと思います。
◎東島正明 教育長
最終決定ということでございますが、最終の決定そのものは、各市の教育委員会会議の中でしか決められません。ですから、教育委員会が決めるということになりますけれども、ちょっと順を追って申し上げてみましたら、まず最初には、各学校から各教科についての意見をもらいます。そして、これを集約いたします。その集約したものをもとにしながら、これも加味しながら、調査員が教科書を調査研究してまいります。そして、その特徴を客観的に述べて、個々人の意見を付して、そして選定委員会に報告をいたします。で、選定委員会のほうでは、その教科ごとの専門的な調査・研究をもとに、幅広い視野から意見を取り入れる、つまり、保護者の代表の意見、各学識経験者の意見、そういうものを加味しながら、さらに特徴を明確にして資料をつくり上げます。それを採択地区協議会のほうで発表していただきます。発表していく中で、質疑応答をやりながら、私ども教育委員長、教育長の意見を申し述べながら、それに対して回答をもらいながら整理をしてまいります。そして、最終的には3つの教育委員会で共同採択ということになりますので、各教科ごとに同一のものにするための協議を行うということになります。その採択地区協議会の意見を各教育委員会の中に提出いたします。そして、それぞれ3市の教育委員会の中で、教育委員の議論を踏まえて、最終的に教育委員会が決定をするということで、教科書の採択を行っているところでございます。
◆堤正之 議員
確認ですが、その場合、3市がそれぞれで教育委員会を開いてやるわけですが、これは採択地区が1カ所であれば、最後は1本にまとめるんですよね。ばらばらの単独採択はありませんよね。確認です。
◎東島正明 教育長
採択地区協議会で同一のものにまとめ上げます。そうしないと、各教育委員会でばらばらになってしまったら、
子どもたちの使用する教科書が地区内でばらばらになるということになりますので、1本に一応まとめ上げます。
◆堤正之 議員
今まで制度の流れとか、決め方とか聞きまして、また、御担当をされた先生からもですね、私もお話を聞きまして、非常に熱心に、しかも大変な作業をですね、4年ごとに、しかも、小学校、中学校1年ずつずれますので、4年間のうち2年ですね、それに当たってやっていただいてるということについては、もう十分よくわかりました。
ただ、私のほうで調べましたところですね、平成4年度が小学校、それから、平成5年度から中学校ですね、ここからちょっと調べてみたんです。議長に許可をいただきましてパネルを用意しましたので、ちょっとお見せしたいと思います。(パネルを示す)見ていただくとわかりますが、一番上がですね、これが佐城地区でございます。経年でいきまして、平成4年度から26年度までですね、教科ごとになっております。で、出版社ごとに色を変えてるわけではありません。出版社が平成4年度からずっと変わんないものは、ずっと黄色のままです。途中で変わりましたら色を変えております。同じ色がどこかの出版社を示してるわけじゃなくて、こういうふうに変わっていますと、横の変化を見てます。
ごらんのとおり、佐城地区の小学校ですね、理科以下は何も変わっておりません。書写もですね。変わったのは、平成14年度から3年間、国語と、それから、地図と算数が変わっただけです。そしてまた、東京書籍という会社に戻っております。社会だけは日本文教出版というのが平成22年度まで続いてる。中学校に至っては2回だけ、1教科ずつが変わっただけでございます。
これに対しまして、下の中段のところが三神地区ですね。三神地区につきましては、ごらんのとおり、結構いろいろ変わっております。東松浦地区に至ってはですね、もうごらんのとおり、非常に頻繁に変わってきております。杵西地区についてもごらんのとおりですね、非常に、こんなに変わるのかというぐらいに、4年ごと、中には3年ごとの期間もありますが、これは制度の関係もあるのかなと思いますが、これぐらい頻繁に変わりながらやっておられます。もう1つ、藤津地区がありますが、ちょっと紙面の関係上ですね、4地区だけお示ししてますが、ごらんのとおり、これだけ差があるんですよ。これは何なのかなと僕は思ったんですね。
で、そんだけ先生方の考え方が違うのかと思いましたが、これは23年間のデータですから、先生方は異動しますよね。別に地区内だけを回るわけじゃありませんから、当然、先生方は異動されて、その中でやっぱりこういう作業をされておられますから、地区による違いというのが出るのが、理由がわかんないんですね。何でこんなふうになるのかなというのがですね。私は、変わらないのが悪いとか、変わったからいいとか、そういったつもりはないんですよ。ただ、こんだけ如実に違いが出るのは何なのか、まずもって、これをちょっと教育長、何かお考えがありましたら聞きたいと思ってます。
◎東島正明 教育長
まず、教科書を採択する場合には、全て同じ土俵で採択業務を行うというのを前提にしております。当然ながら、第1回の地区協議会の中でも、教科書を変えて変化を持たせることの意義について話し合いをいたしました。
したがいまして、そのときに話をしたことが、1つは、3つの市の
子どもたちの実態や課題、これを解決できるような教科書づくりになっていること、それからもう1つは、現場の意見、先生方の意見が反映されること、それから3つ目には、同一出版社の教科書を使用するデメリット、これを解消していくこと、そして4点目に、
小中連携教育を推進するにふさわしい教科書であること、5点目に、ユニバーサルデザインへの配慮がなされていること、これを県から示されました観点に加えて、調査研究の対象といたしました。
その結果として、今回の教科書発行者の採択になったということでございまして、意図的に変えようという視点ではなくて、あくまでも
子どもたちの視点に立って、どの教科書がより
子どもたちに合った教科書なのかという視点で調査をしていただいたところで、結果的にこうなったということでございます。
◆堤正之 議員
今の御説明でいきますと、東島教育長がいらっしゃる佐城地区はそういう議論だったということでございますね。ということは、ほかの地区はそういうふうな考えとか、議論はしてないということになるんでしょうか。そこら辺ちょっとですね、大きくこんだけ違うということの説明にはちょっとならないと思うんですよね。そこはどうなんでしょう。
◎東島正明 教育長
5つの採択地区協議会がありますが、共通の観点と教科ごとの観点は県が示します。これはあくまでも教科書の内容に沿ったもの、いわゆる学習指導要領に沿っての観点でございます。ところが、それでほとんどが動いてるだろうと私は推測してますが、教科書を変えていくということも一つの大きな視点でございます。そのほかにも、採択のための観点を示すという意味で、佐城地区ではこういうふうな観点を別に加えて調査研究に当たっていただいたところです。ただ、ほかの地区の採択地区協議会については、はっきりした情報は持ち得ておりません。
◆堤正之 議員
私はですね、勝手な憶測ですよ。市の担当の方ともお話ししましたけど、何でこんなに長く変わらんとやろうかと、そういえば、佐賀県民というのはどうしてもね、いいと思うといつまでも、もう一生いいもんねと、だめと思うとずっとだめやもんねと、そういう保守的な性格もあるしねと、何だろうなという話をしたりもいろいろしますけども、どう考えてみてもですね、これ理解できないんですよ。先ほどの教育長の御説明を聞いてもね、なかなか納得がまだいかない。それだけのことで本当にこれだけですよ、地区によって違いが出るのかなというのはですね。
ただ、また違う教育関係者の方からちょっとお聞きしましたのはね、何でですかと言ったら、やっぱりですねって、佐賀の佐城地区は佐賀県でいくと、やっぱり教育文化的にも少しレベルが高くてと、で、やや違う地域あたりは、やっぱりとにかく佐賀を追い越せ追いつけというのを合い言葉に必死になってやってらっしゃるところがありますよと、そういったところがやっぱりこういったもんに出るのかなということをですね、これはもうあくまでも所感ですから、それが決定的なものかわかりませんが、いずれにしてもですね、一生懸命やってるからこういうこともあるんじゃないのかなということをおっしゃいました。それも一理かなと思います。いまだに私はですね、これがわかんないんですね。
で、もう1つですね、ちょっとおもしろい資料がありますのがですね、今度、私学ですね、私立の中学校、ここはどんな教科書を使ってるのかなと思って見ますとですね、国語についてはやっぱり東京書籍、それから光村あたりがほとんどですね。それから、地理についてはやっぱり帝国書院が多うございます。それから、歴史についてはやっぱり東京書籍関係が中心で、公民等についても東京書籍が中心ということで、余り変わらないんですね。特徴的なのが数学ですね。数学はですね、公立学校のほうはほとんど啓林館がメーンなんですが、私学のほうは東京書籍、もしくは数研出版、こういったところがほとんどですね。それから、英語についても、公立は東京書籍が多い、開隆堂もありますが、私学のほうはですね、教育出版、三省堂、三省堂が非常に多うございます。やっぱり進学校ということなのか、そういった意識があるのか、しかもですね、かなり頻繁にやっぱり変えてらっしゃるようで、これでもか、これでもかというふうなところでですね、かなり特徴のあるですね、教育のほうはされてるんだなということを感じてます。
ですから、やはり変えないことにも意義があるかもわかりませんが、私は、やはり変えることのメリットのほうが大きいと思うんですね。ですから、まず、ここで聞きたいのがですね、変わらないことによってですね、僕はデメリットは必ずあると思うんですね。先ほどちょっと教育長がおっしゃいましたけども、それについてはどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。
◎東島正明 教育長
教科書が変わらないデメリットということでございますが、やはり教師にとって研究意欲という面で懸念は残るかなと。それから、教科書のつくりは教科書会社によっても本当に違いますので、新鮮さという面からも当然懸念があるのかなというふうに思いはしております。ただ、あくまでも教科書というのは、子どもの実態に合って、そして、子どもによりよい教科書という視点で選定をしますので、変える変えないということは抜きにして、内容を検討してまいります。
それから、もう1つは、小学校の担任は毎年同じ学年を担任するわけではございませんので、学年が変わりますので、基本的にですね。ですから、教科書を持ったときの内容というのは、これは当然新鮮さを持って取り組んでいるというふうに私は捉えているところでございます。
◆堤正之 議員
このデータをいただいてですね、出版社の方ともちょっとお話ししまして、佐賀市はICT教育に取り組まれて、恐らく日本で一番の先進地じゃないでしょうかとおっしゃいました。ただですね、教科書に関しましては、やっぱり最もおくれていると、これだけ保守的に物を変えずにやっていって、やっぱり教員の方々の刺激というものが全くないんじゃないですかと、教育は
子どもたちのためにやるわけですけれども、まず、教える人が変わらなければ変わりませんよと、幾ら機械に頼ったって無理ですよということをはっきり断言されてしまいました。
で、ICT教育というのは、これは学校現場から言い出したことじゃなくてね、むしろ行政のほうから、ぜひこういうすばらしいツールがあるから、これを使ってやろうじゃないかということを提案し、申し上げたわけですから、これはやっぱり学校現場の発意ではないんですね、私に言わせれば。で、学校現場としては何ができるかといったら、やっぱり教科書を変えることだと僕は思います。先生方は大変だと思います。教科書が変われば、教える内容、方法、また変わっていきますので、やっぱり先ほどおっしゃったような新鮮な気持ちで取り組んでいく、そういったことになるんじゃないかなと思いますが、変えることによるメリットというのをもう一度、今の反すうをお願いしたいと思います。
◎東島正明 教育長
過去に佐賀市においても変えました。算数も一度変えました。国語も変えました。ところが、その次の採択のときには、やっぱりどうしても不都合と、
子どもたちに合わないという理由がございまして、もとに戻ったという経緯が過去にも何度かございます。
ただ、教科書を変えることによって、少なくとも先生方が、新たな教科書への
取り組みになりますので、そこら辺に対する研究というのは当然深めていかなければなりません。ですから、そういう意味では、研究意欲を増していくということは当然考えられるというふうに考えております。
ただ、今度は変えないというよりも、今の教科書を使うことでのメリットというのは、やはり蓄積をした教材、これが共有して使えるというふうになりますと、今度はそこからのスタートで、授業の質の向上にその分力を向けられるというふうになりますし、そうしなければならないというふうに私は考えております。
そういう視点から、今回も教科書を変えないことのデメリットを教育委員会、いわゆる教育長会の中でも議論をして、これも一つの視点に入れて調査をしてくださいということは申し上げたところでございました。
◆堤正之 議員
昨年9月に文部科学省のほうから出ました通達の中にですね、その審議の委員会の中には保護者も入れてください、有識者もメンバーに入れてくださいということで、開かれた形の教科書選定をやろうというふうな方針が示されております。そういった方たちがどれだけの影響力があるかどうかわかりませんが、少なくとも、教員の方々以外の方にもそういったものが開かれていったという経緯もございますので、ぜひですね、この教科書の選定問題、特に中学校の分を来年に向けて取り組んでいかれますので、我々議会としても注目をしながら、これは実を言いますと、熊本市とか、大阪市でも、極端に言いますと、首長のほうからガラガラポンやんなさいと言われて、がさっと変えてるんですね。そうしたほうがいいよということで、もう明確な指示が上から出てしまったということであります。私はそこまでやっていいのかというのは、ちょっと疑問でありますが、やはり内部でよく議論をいただいてですね、前向きな討論をぜひお願いしたいなというふうに思う次第であります。
市長のほうにお伺いしたいと思います。
来年から教育委員会の制度が変わります。改正地方教育行政法が施行されます。これは大津市で起きました中2男子のいじめ自殺ですね、これの教育委員会の対応のまずさに端を発して、責任の所在が曖昧との批判を受けてですね、改善が求められ、できた制度です。一口に教育委員会と言っても、御承知のとおり、有資格者で構成される教育委員、そして、その中で互選される教育委員長、このほかに、議会の承認の必要な教育長ですね、そして、教育委員会の事務局として機能している市の職員や教職員の方々、いわゆる執行機関ですね、教育委員会といっても、こういうふうな形になってるわけです。それが非常にですね、やっぱり複雑で、責任が曖昧である。しかも、教職員の採用は県でございます。
まあ、こういったことが一番問題ではないかということで、今回の改正では、市長が教育長を任命し──これは任免ですね。任免ができる。そして、あわせて市長が主宰する総合教育会議が新設されます。これは、市長の権限と責任がさらに重くなるということが明確になってきました。
実は教科書の採択についてもですね、先ほど言ったように、熊本市ではですね、議会のほうでおかしいんではないかということが出てですね、随分議論がされた結果、やっぱり大きく変わったということがございます。大阪市の場合には、やっぱりトップのほうがそういった指示を出したと。
いずれにしても、改正後はですね、単独採択も可能になるんですね。そういったこともあって、非常にこれは重い責任があると思いますし、先ほど来お見せしたパネル、これはですね、私もいまだにすっきりしてません、質疑をやっても。何でこうなるのかというのがですね。これがいいのか悪いのかは別ですが、何でこうなるのかがよくわからないです。ただ、やっぱり、余りいいことではないだろう、二十数年も何も変わらないというのはですね。2回ほど変わってますけどね。やっぱり好ましいことではないだろうというふうに思いますので、あえて単独採択をせよとかですね、そういったことは申しませんが、来年行われます中学校教科書採択、これについてはですね、ぜひ関心を持って取り組んでいただきたいなと思います。これらのことについて、いわゆる改正法のことも含めて市長の所感をお伺いしたいと思います。
◎秀島敏行 市長
教育は関心がございまして、また、教科書についても関心があるわけでございますが、要は、
子どもたちの学習意欲をどう高めていくのかですね、わかりやすい授業をしていただくのか、そういう部分での学校運営であって、あるいはクラス運営であってほしいなと、そういうふうに思います。
もう1つは、やっぱり注意しておかなければならないのは政治的な中立性ですね、これはやっぱり保ってほしいと。首長がかわるたんびに大きく揺れ動くと、また、変わっていくと、偏ると、これはやっぱり慎まなければならないと思います。そういう意味では、私は余り首長が教育の中身とかですね、あるいは人事関係で強くそういう政治的な影を落とすようなことはすべきではないんじゃないかというふうに思います。
そういう中で、教育委員会等の改革が出されて、方針が出てまいりましたが、その方針に沿ってやらせていただきますが、要は、学校の先生たちがマンネリ化するんじゃなくて、
子どもたちの学習意欲を高めていくと、そして引きつけていくと、そういうふうな教育をしていただければいいんじゃないかなと。私も教育現場に口出しをするような能力は持っておりませんが、佐賀市あるいは近郊の教育委員会の今の状況を見ますと、現場に任せていて問題ないんじゃないかなと、そういうふうな考え方を持っています。
◆堤正之 議員
市長が図らずもおっしゃいましたけども、やっぱり私もですね、内側から自己改革をしていくべきだろうと思いますので、ぜひこういった意見もあるんだということもですね、ぜひ現場のほうにお伝えいただきながら、さらなる改革をよろしくお願いいたしまして、質問を終わります。
以上です。
◆山田誠一郎 議員
通告に従い、順次質問いたします。
まず、ラムサール条約についてでございます。
先日、東与賀町で開催された佐賀市文化連盟の合同文化祭の開会行事の来賓の挨拶で、秀島市長は、ラムサール条約の登録と
三重津海軍所跡の
世界遺産登録のことについて話をされました。私は、秀島市長の熱意を感じたところであります。
私がことしの9月議会における質問でも申し上げたように、ラムサール条約に向けて、地元の東与賀の機運が盛り上がっています。
まちづくり協議会の活動やラムサールクラブの活動では、子どもから大人までが一体となって、干潟についての学習活動や普及啓発活動を行っておられます。地元の方々は、ラムサール条約への登録が起爆剤となり、地域の活性化が図られることに大きな期待をされているところであります。
市においては、来年6月の登録に向けて準備を進められていると思いますが、地元の方々にとって、現在、その進捗がどうなっているのか、登録できる見込みがどうなっているのかは大変気になるところであり、心配されている方も多いと思います。
そこで、これまでの県との協議を含め、進捗状況はどうなっているのか、お示しください。
次に、佐賀市の災害対策についてでございます。
現在の佐賀市は、2度の合併により面積がかなり広くなり、地形的にも北部の中山間地域、中央部の平野が広がる地域、南部の有明海に面した沿岸地域と、それぞれ特性を持つ自治体となっております。当然、それぞれの地域において想定される災害は異なってくるはずでありますが、市として、それぞれの地域で想定されてる災害を具体的にお示しください。
以上、総括質問といたします。
◎田中泰治 環境部長
私のほうからは、ラムサール条約登録に関するこれまでの推進状況についてお答えいたします。
ラムサール条約登録には要件があり、その1つ目は、登録予定地が国際的に重要な湿地であることとなっております。具体的には、登録基準として、絶滅のおそれのある種や群集を支えている湿地の要件を満たしていることなどの9つの基準がございます。これにつきましては、東与賀干潟はこれまでの登録地と比べても、国内では唯一、最高の6つの基準を満たすことができる干潟であり、登録要件を十分に満たしております。
2つ目は、地元の賛意が得られることとなっております。これにつきましては、登録のために大変御苦労をいただきました漁協を初め、農協、猟友会など地元利害関係者の御理解によって、これまでに登録の内諾を得てきたところでございます。
一方、佐賀県との協議では、有明海再生・自然環境課を窓口とした関係各課の調整会議などにおいて協議を重ねてまいりました。特に、国の鳥獣保護区の指定によって、当該区域内では一定規模以上の工作物の設置などについて国の許可が必要になること、また、狩猟が禁止をされ、鳥によるノリや麦の食害対策や航空機のバードストライクの対策として有害捕獲を行う場合には、国に申請を行う必要があることなどが懸念されていたところでございます。
そこで、県の関係課と個別に協議を重ねるとともに、県と九州環境事務所との間で直接協議をしていただく場を設けるなど、調整を図ってまいりました。
県としては、指定区域内において工作物の設置や有害捕獲を行う必要が生じた場合、速やかに許可が出るのかなどについて、国に現在確認を行っており、特に支障がないと判断できれば賛成する方針であると聞いております。
なお、環境省からは、11月28日付で県や市、地元の利害関係団体に対し、正式な文書による意見照会が行われているところでございます。まだ、意見の照会中ではございますが、佐賀市としましては、国と県との調整も順調に進んでおりまして、条約登録に向けた大きな課題はクリアされたものと考えております。
今後は、現在、国で行われております条約登録事務が順調に進めば、来年3月に予定をされている国の中央環境審議会を経て、来年6月にウルグアイで開かれる国際会議COP12での条約登録が実現するものと考えております。
そこで、佐賀市としましては、条約登録後を見据えて、しっかりと準備を進めていきたいと考えております。
以上でございます。
◎伊東博己 総務部長
私のほうからは、2点目の本市の災害対策についてお答えいたします。
本市におきましては、2度の市町村合併を踏まえまして、御指摘のとおり、市域も北部の中山間部から中部の平野部、そして南部の沿岸部まで広がりまして、このため、災害への対応も地形的特性に大きく左右されることから、それぞれ想定すべき災害も異なってきております。
また一方で、近年は1時間当たり60ミリから100ミリを超えます、いわゆるゲリラ豪雨に見舞われておりまして、そのような中で、中山間部では急傾斜地の崩壊、土石流、地すべりが原因で発生する土砂災害に警戒が必要となっているところでございます。
次に、平野部につきましては、大雨による内水氾濫に対応する必要がございます。さらに沿岸部では、上流からの排水対策のほかに、高潮や津波などによる被害が想定されているところでございます。
このほか、市全域におきましては地震災害などを想定しながら、防災対策に臨んでいるところでございます。
◆山田誠一郎 議員
それでは、ただいまから一問一答に移っていきたいと思います。
先ほどの田中部長の答弁では、条約登録の大きな課題はクリアできたと、あとは国の事務が順調に進めば、来年の登録が実現できるということだと思います。そして、条約の登録に向けた道筋ができたので、市では条約登録後の利活用に向けた準備という次のステップにこれから移っていくというお答えだったと思います。
私は、条約登録湿地となることがゴールではないということを言ってきました。で、条約登録湿地となった後に何をするのか、どのように利活用を進めていくかがむしろ大切なことであると、そういう観点からことしの9月議会では質問をさせていただきました。
その中で、利活用に向けた課題に対して、一定のタイミングをはかりながら、庁内の横断的な組織を立ち上げて準備に当たりたいとの答えもありました。利活用の準備に移る段階となった今、組織の設置が早急に必要だと思いますけども、具体的にどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎田中泰治 環境部長
庁内組織の考え方でございますが、登録後は干潟をしっかりと守っていくことに加えまして、条約登録を生かして、環境教育の充実や観光の振興、特産品の開発など、地域の振興を図っていくことが期待をされております。
そこで、まずは庁内の関係部署が連携をして一体的に検討し、取り組んでいく必要があると考えております。このため、現在、登録準備のために設置をしております条約登録検討委員会を発展させまして、条約登録後の利活用のためのワイズユース検討委員会として機能をさせていきたいと考えております。
なお、組織は副市長を筆頭に、関係部署による広範な構成を予定しておりまして、特に、登録されてから準備をしていては遅いものもございますので、今議会終了後の年内にも設置をしたいと考えております。
以上でございます。
◆山田誠一郎 議員
現在、東与賀海岸をPRする一番の機会となっているのがシチメンソウまつりだと私は思ってます。先般、経済部観光振興課の御努力、そして、佐賀市交通局の御協力により、バルーン会場とシチメンソウまつり会場、これをシャトルバスで結ばれたこともありまして、年々来場者はふえております。
祭りがこれまで続いてきたのは、やはり地元の皆様の力によるものだと思っております。また、東与賀海岸やシチメンソウの保全を中心的に担っているのも地元の方々であります。庁内で課題等を検討するとのことでありますけども、実際に利活用を進めていく上では、やはり地元の方々を初めとした外部の方々と一緒になって推進する必要があると思います。それで、今後、外部の組織について、どのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎田中泰治 環境部長
地元、そして外部との連携でございますが、これまでの条約登録の
取り組みは、地元の多くの関係者の熱意と御努力、これによって築かれ、支えられてきたものでございます。
現在、東与賀では、先ほど議員からもお話がございましたが、地元の小・中学校と
まちづくり協議会が一緒になりましてラムサールクラブを立ち上げ、干潟の調査や野鳥の観察などを通して、干潟をしっかりと未来へ受け継いでくれる
子どもたちの育成に取り組まれております。
また、シチメンソウを育てる会では、平成6年からシチメンソウヤードの清掃や種とり、また、種まきまでやっていただいておりまして、国内最大の群生地をしっかりと守っていただいております。
また、先ほども御紹介がありましたが、ことしで21回目を迎えましたシチメンソウまつりは、地元の関係団体で構成される
実行委員会によって取り組まれておりまして、ことしの祭り期間中には約7万6,000人の来場者をもてなされております。また、
まちづくり協議会の御協力で、ことしはラムサール条約の紹介コーナーも設けさせていただいたところでございます。
このように、日々の生活の中で登録予定地の魅力を一番よく知り、そして、熱心に取り組んでこられた地元の活動団体の御協力は、これからも欠くことはできないと考えております。加えて、これから地域みずからがラムサール条約登録後の活用に知恵を絞っていただくために、事業所、市民、行政が一緒になった全市的な検討組織も必要であると考えております。
そこで、登録後の早い時期に地元の活動団体に加えまして、市内のさまざまな団体に御参加をいただき、全市的な協議会を立ち上げ、ラムサール条約の理念であるワイズユースの検討をしっかりと進めていきたいと考えております。
以上でございます。
◆山田誠一郎 議員
県との関係もうまくいって、大きくラムサール条約登録には前進しているものと、私は今の答弁で確信をいたしました。このラムサール条約登録の話が持ち上がって、竹下部長から引き継がれ、田中部長、これまでこのラムサール条約にかかわってこられて、これまでの思い、そしてこれからの思い、この全ての思いについて、田中部長の思いをお聞かせいただけたら幸いかと思いますけども。
◎田中泰治 環境部長
ラムサール条約の推進に従事しましての思いでございますが、1つは、先ほど総括質問に対する答弁でも申し上げましたが、今、全国に67カ所(144ページで訂正)の条約の登録地がございます。しかしながら、その中で東与賀干潟のように、国が最高の評価をしている、まさに日本一の干潟はここだけでございます。これを私たちはしっかりと守って、そして、次の世代にしっかりと引き継いでいく大きな役割を担っているというふうに思っております。
それと、もう1つは、先ほどから申し上げますように、地域の思いでございます。それは、平成16年12月当時の東与賀町議会でラムサール条約登録すると表明されてから、今月で丸10年になりました。今まさにラムサールの背中をはっきりと捉えているというふうに思っております。
これらの思いをしっかりと受けとめまして、そして、このラムサール条約をまちづくりにつなげていくために、まずはラムサールという冠にふさわしい第一歩を踏み出すために、これからしっかりと準備をしていきたいと思っております。
以上でございます。
◆山田誠一郎 議員
今、田中部長、くしくも10年前の東与賀町議会の中でラムサール条約のことが出てきたというお話をされましたが、私もその議会の場にいた一人でございます。それで、もし今回、ラムサール条約登録が実現すれば、私たちの先輩議員も非常に喜んでくれるものだと思っております。今後、ラムサール条約登録になることを心から願って、この件に関しては終わりたいと思います。
次に、災害対策について質問いたします。
総括質問において、地域によって想定される災害が異なっているとの答弁でした。それぞれ想定される災害に対しての備えは大変重要な施策になると思います。
そこで、現在、市はどのような対策を講じて備えておられるのか、お尋ねをいたします。
◎伊東博己 総務部長
先ほど申しましたとおり、災害の種類が多うございますけれども、基本的に本市の災害対策といたしましては、自助、共助、公助、この役割を分担した上で、これらを連動しながら対応していく必要があるというふうに考えてるところでございます。
具体的に申し上げますと、自助の意識を高めるために、市民の皆様が防災知識を持ちながら災害に備えるように、ことし出前講座などを利用しながら防災教育を行ってるところでございます。また一方で、共助の確立のためには、いわゆる自主防災組織の結成に取り組んでおります。最後に公助でございますけども、公助におきましては、いわゆる拠点備蓄倉庫の整備ですとか、総合防災訓練の実施のほかに、他の自治体ですとか、民間企業と提携協定を結びながら対策を講じてるところでございます。
その上で、佐賀市といたしましては、災害時には、この自助、共助、公助と連携するために必要な情報をいち早く提供する総合防災
システムを整備しておりまして、このほかにもさまざまな媒体を用いた情報の提供をまず第一に取り組んでいるところでございます。
◆山田誠一郎 議員
災害の種別によって被害想定は異なってくると思います。多岐にわたっておりますので、今回は災害の種別のうち2点ほどに絞ってお尋ねをしたいと思いますけども、まず、津波を想定した場合に、どういった原因や規模を想定しているのか、それに対応しようとしているのか、この件についてお尋ねをいたします。
◎伊東博己 総務部長
現在、津波につきましては、本市のハザードマップを作成しておりまして、この中で、いわゆるマグニチュードにしますと7.7の雲仙地溝南縁断層帯の連動地震が発生した場合を想定しておりまして、そのときの想定津波としては48センチメートルでございます。想定の潮位としては2.72メートル、また、最悪の場合ということで、堤防が破堤した、壊れたということを最悪の条件として浸水区域を想定しているところでございます。
そこで、市民の皆様に対しましては、本年6月に配布しております「佐賀市防災の手引き」などのパンフレットによって啓発をしながら、また一方では、先ほど申しましたとおり、出前講座を積極的に利用していただきながら、1つは、地震が起きたら津波ということをですね、ぜひ想像していただいて、素早い対応についての啓発を行っているところでございます。
また一方で、津波が想定される場合につきましては、沿岸地域に11台の大音量のモーターサイレンを設置しておりまして、早期の情報伝達に努めてまいりたいと思いますし、また、各地で災害が発生しておりますけども、この災害に迅速に対応するために、本市としましては、市民に対する迅速な避難の呼びかけなどができるよう、避難勧告の判断・伝達マニュアルを一方で整備しているところでございます。
以上です。
◆山田誠一郎 議員
相当な地震があって津波が発生した場合、堤防が機能しない可能性もあるわけですね。ハザードマップを配布されて、いろいろ防災対策もされているということですけども、実際やっぱり、今、部長が言われたとおり、私は、公助は役所がやるわけですから、自助と共助というものは物すごく大事になると思いますので、今後も啓発活動とか、そういうものには努めていっていただきたいと思います。
次に、地震についてお尋ねをしたいと思います。
佐賀市民は、台風や大雨については敏感でございますけども、地震に関しては認識が薄いと思います。そして、また危機感も少ないように感じるところであります。ただ、地震への備えは大変重要だと考えております。現在、佐賀市で地震をどの程度と想定され、それに対して対策を行っているのか、このことについてお尋ねをいたします。
◎伊東博己 総務部長
現在のところ、本市におきましては、佐賀県が実施しました佐賀県地震・津波等減災対策調査──平成21年度に実施されておりますけれども、これをもとに算定しておりまして、マグニチュードが6.8の川久保断層系を震源とした地震を想定しております。
この地震による最大の被害想定といたしましては、建物全壊が佐賀市内におきまして約1万5,000棟、半壊が3万棟、死者が約700人、負傷者が約7,000人と想定しているところでございまして、この想定では避難者も多く見込まれることから、本市では、先ほど申しました拠点備蓄倉庫や公民館などに食料その他避難生活に必要な機材を整備しているところでございます。
このほかにも、県内におきまして佐賀県・市町災害時相互応援協定ですとか、九州九都市災害時相互応援に関する協定、また、民間企業との食料、生活必需品の調達及び供給等の協力に関する協定など、不足分を補うような対応をしているところでございます。
◆山田誠一郎 議員
全く佐賀市で地震が発生しないということは考えられないことだと思います。大地震が発生した場合は、
東日本大震災の例をとっても、地震発生後の市民生活にはさまざまな影響が生じることが明らかになっております。特にマンションにおいては、水道、電気、ガスが使えなくなる場合があります。エレベーターがとまり、水など重いものが運べないなど、住民生活への影響が危惧されるところであります。
佐賀市においても、特に中心市街地にはマンションなども多数建設されているところであります。いわゆる高層マンションと呼ばれるものがあり、その定義は各制度によって異なりますが、ここでは例えば、消防法に基づく高層建築物のうち、住宅用途の建物は佐賀市内にどれぐらいあるのか、このことについてお尋ねをいたします。
◎伊東博己 総務部長
今の高層住宅につきまして、若干補足させていただきますと、消防法の第8条の2におきまして、高層建築物の規定といたしましては、高さが31メートルを超える建築物とされております。そこで、佐賀広域消防局が把握しております、佐賀市にある31メートルを超える、または11階以上の建築物のうち、住宅とされる建築物につきましては、71棟あります。
以上です。
◆山田誠一郎 議員
高層マンションは71棟ということでございましたけども、この高層マンションに対する防災対策もどう講じていくかが私は大切だと思っております。市としてこのマンション対策ですね、これを市としてどのように行っていこうと思われているのか、お尋ねをいたします。
◎伊東博己 総務部長
本市では先ほど申しましたとおり、いわゆる自主防災組織の結成のために努力しておりまして、また、このほかに出前講座という形で一般的な防災の啓発をやっております。出前講座につきましては、ことしも年間約80回を見込んでおりまして、特に高層マンションに特化した対策は取り組んでおりません。
しかし、こういった啓発を受けまして、一方では、共助に当たる自主防災組織が高層住宅単独でも結成されておりまして、訓練も実施されているところでございます。そのほかに、マンションの管理組合などで独自に防災訓練を実施されている高層住宅もあるというふうに聞いております。
今後、高層住宅につきましては、佐賀市内にもさらに増加することが考えられますことから、管理組合に対して高層住宅独特の防災課題についてですね、啓発をしていく必要があるというふうに考えてるとこでございます。
◆山田誠一郎 議員
私も部長のおっしゃるとおりだと思います。佐賀市内に71棟の高層マンションがあるということだったと思いますけども、大体、高層マンションというのは、私は10階以上あると思います。で、例えば、1階に6世帯ないし10世帯ぐらいがあると思いますね。仮に6世帯として、1つのマンションが10階建てだったら60世帯あるわけですね。で、これが71棟だというと、やっぱり4,200以上の世帯があるわけです。これは、中学校校区の地域に匹敵する世帯数だと思われます。ですから、やはりこの高層マンションの地震に対する防災対策というのは、私はかなり必要だと思います。
先般、私ども市民爽風会は東京都中央区に高層住宅の災害対策について視察に行ってまいりました。例えば、東京都中央区では、非常に持ち運びやすいこのようなポケット版、(現物を示す)こういうものを配布されております。こういうものも私は災害対策として、そういうマンションとか、集合住宅の皆さんにも配布する必要があるんじゃないかと思います。
そしてまた、東京都などの都市部の自治体では、一部マンション等に限定した防災対策として、例えば、5階ごとに食料などの備蓄を行うことを指導するとか、マンションに対する防災機材ですね、こういうものを提供している自治体もあるわけでございます。このような手法は非常に有効と思われます。私は、佐賀市においても取り入れるべきことではないかと思いますけども、部長の考えをお示しください。
◎伊東博己 総務部長
今、御指摘のありましたような食料につきましては、いわゆる自助で最も
取り組みやすい課題だというふうに考えております。
また、一番問題なのは、高層住宅ではやはりエレベーターの閉じ込めだというふうに考えておりまして、今、市内でもですね、地震に対応できるようなエレベーターがない高層住宅が相当数ございます。やっぱりこのような事態に対してはですね、関係部署と協力しながら、まずはエレベーター取りかえなどの対応をですね、各管理組合にも要請していきたいと、そういった中で、特有な問題の閉じ込めについても対応していくように啓発、啓蒙をしていきたいと考えてるところでございます。
◆山田誠一郎 議員
私どもが行きました東京都中央区ではですね、マンションの各管理組合で、例えば、情報班とか救助班、物資運搬班とか、そういうのをきちっと役割分担されてます。こういうこともマンションの管理組合等を通じてですね、市のほうからも積極的に指導をしていっていただきたいと思います。
そして、やはりこの災害に対しては、地域コミュニティが物すごく大事なことだと思います。マンション等が建ってる地域というのは、中心市街地とかで、周りに住んでる住民の方も少ないと思います。ですから、ここでのコミュニケーションというのはなかなかとりにくいと思います。
例えば、私たちが住んでいるようなところというのは、町内の運動会があったり、球技大会があったりします。そういうところで地域と新しく移り住んだ住民の方のコミュニケーション等がしっかりとられています。しかし、こういうところでは、地域のコミュニケーションというのはなかなかとりづらいと思います。こういう災害をテーマとして、また自助、それと共助のことでコミュニケーションをとることによって、まちづくりのコミュニケーションに役立てるというようなこともできるんではないかと思いますし、大切なことだと思いますので、こういうことも含めてですね、災害対策によって地域のコミュニケーションができるような仕組みも、市としてとっていっていただきたいと思いますけども、部長の見解をお示しください。
◎伊東博己 総務部長
私もこの近くの神野に住んでおりまして、自治会の会議をする中で、いつもマンションの皆さんが自治会の活動に参加していただけないというような話が出てきております。一方で、災害のときにはやはりそういったコミュニティとの協力というのが必要になってきますので、今、自治会のほうでも積極的にマンションにそういった
取り組みをしております。やはり御指摘のように、地域コミュニティとの連携というのは、非常に災害時には重要になってくると思いますので、我々も一緒になって協力していきたいと考えているところでございます。
△散会
○黒田利人 議長
本日の会議はこれで終了いたします。
本会議は12月9日、午前10時に再開いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後2時12分 散 会...