佐賀市議会 2014-03-04
平成26年 2月定例会-03月04日-02号
平成26年 2月定例会-03月04日-02号平成26年 2月定例会
平成26年3月4日(火) 午前10時00分 開議
出 席 議 員
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│ 1.江 原 新 子 │ 2.高 柳 茂 樹 │ 3.村 岡 卓 │
│ 4.宮 崎 健 │ 5.永 渕 史 孝 │ 6.野 中 康 弘 │
│ 7.松 永 憲 明 │ 8.実 松 尊 信 │ 9.松 永 幹 哉 │
│ 10.野 中 宣 明 │ 11.山 田 誠一郎 │ 12.山 下 伸 二 │
│ 13.白 倉 和 子 │ 14.中 本 正 一 │ 15.池 田 正 弘 │
│ 16.川 副 龍之介 │ 17.久 米 勝 博 │ 18.川 崎 直 幸 │
│ 19.重 松 徹 │ 20.中 野 茂 康 │ 21.山 口 弘 展 │
│ 22.山 本 義 昭 │ 23.江 頭 弘 美 │ 24.重 田 音 彦 │
│ 25.平 原 嘉 徳 │ 26.武 藤 恭 博 │ 27.堤 正 之 │
│ 28.松 尾 和 男 │ 29.川原田 裕 明 │ 30.千 綿 正 明 │
│ 31.中 山 重 俊 │ 32.山 下 明 子 │ 33.西 岡 義 広 │
│ 34.福 井 章 司 │ 35.嘉 村 弘 和 │ 36.黒 田 利 人 │
└────────────┴────────────┴────────────┘
以上をもちまして、
文教福祉委員会の口頭報告といたします。
◎重田音彦
経済産業委員長
当委員会に付託されました議案の主な審査概要について、補足して報告いたします。
初めに、第14号議案 平成25年度佐賀
市自動車運送事業会計補正予算(第3号)中、資本的収入及び支出のうち、
佐賀空港リムジンバス購入に係る経費について、執行部より、平成24年1月の有明佐賀空港における上海便就航に伴い、大型の
リムジンバス2台を購入し、これまで佐賀空港線を運行してきたが、昨年12月にソウル便が就航し、ことし5月には
成田便も就航する予定となっていることから、今のリムジンバス2台では佐賀空港線を全便運行するためには不足する。よって、今回中古のリムジンバスを1台購入して対応することとしたとの説明がありました。
これに対し、委員より、現在運行中の佐賀空港線において、必ずしもリムジンバスが満席となることはないようであるが、それでも、中型ではなく大型のリムジンバスを購入しなければならないのかとの質問があり、執行部より、有明佐賀空港を御利用のお客様の荷物は大きいものが多いため、大型のリムジンバスでなければ、お客様はその荷物を抱えて車内に上がることになる。さらに、車内の座席や通路上に荷物を置くことになることから、ほかのお客様に御迷惑をおかけすると同時に、場合によっては車内事故につながる可能性もある。また、上海便においては、リムジンバス1台が満席となることもたびたびある。
以上のことから、お客様へのサービス、利便性を考え、大型の
リムジンバスを購入することとしたとの答弁がありました。
また、委員より、通常、民間企業においては、収支計画を立て、収益が見込めるということが前提になければ、投資することはない。つまり、今回の
リムジンバス購入についても、収支見込みが示されなければ、審査することはできない。これまでの運行実績などから年間の収支をどのように見込んでいるのかとの質問があり、執行部より、これまでの
リムジンバス1台当たりの平均利用数は、東京便においては11名、上海便においては24名となっている。また、これらの実績から、今後のソウル便、
成田便における
リムジンバス1台当たりの利用者数はそれぞれ12名と見込んでおり、全ての便で採算がとれ、最終的に佐賀空港線全体で年間1,500万円程度の収益が見込まれるとの答弁がありました。
これに対し、委員より、
リムジンバス購入費の全額が
市の一般会計から補助されるということは、市民の税金から補助されるということである。その点を十分に考えながら、収支計画を立てていってほしいとの意見がありました。
続きまして、第10号議案 平成25年度佐賀
市一般会計補正予算(第5号)中、歳出第7款1項2目工業振興費のうち
企業立地支援雇用奨励金1,657万2,000円について、委員より、雇用奨励金として、
市がこれだけ負担をしていることから、進出企業には正規職員を雇用していただくよう強く指導することはできないかとの質問があり、執行部より、企業に対して雇用奨励金の説明をする際、なるべく正規職員を雇用していただくようお願いしており、操業開始後においても、定期的に訪問してその旨を伝えているところであるとの答弁がありました。
これに対し、委員より、他
市においては、進出企業に対して直接市長が正規雇用をお願いしたことで、結果につながったといった事例もあるようだが、このような努力が足りないのではないかとの質問があり、執行部より、進出協定を締結する際に、市長のほうからも企業に対して正規雇用をお願いしており、企業からも正規職員を雇用していきたいといった返事をいただいていることもあるとの答弁がありました。
これに対し、委員より、進出協定締結時にはそのような返事をいただくこともあると思うが、その後、雇用状況がどうなったのか確認はしているのかとの質問があり、執行部より、進出企業に対しては、毎年2回の追跡調査を行っており、正規・非正規雇用の内訳を含めた雇用状況を定期的に報告していただき、確認しているとの答弁がありました。
続きまして、第39号議案 平成25年度佐賀
市一般会計補正予算(第6号)中、第3条(第3表)
債務負担行為補正のうち、経済部所管の
中心市街地魅力アップリーディング事業委託料ほか8事業について、委員より、
緊急雇用創出事業を活用した事業であるとのことだが、事業終了後も継続して雇用されることが本来の
緊急雇用創出事業の目的だと思うが、ほとんど一時的な雇用で終わっているようである。そこで、佐賀
市として、継続的に雇用していただけるような環境づくりや支援について、もう少し努力してほしいと思うがどうかとの質問があり、執行部より、
緊急雇用創出事業は一定の雇用期間内でスキルアップを図り、その後、関連する企業に就職していただくということを目的としていることから、委託先に対し、その趣旨を伝え、継続して雇用していただけるように働きかけていきたいとの答弁がありました。
また、委員より、
緊急雇用創出事業を活用した事業はこれまでも実施されてきたが、事業の成果が見えたものもあれば、わからないものもあるため、成果があったかどうかも含めて事業を一つずつ総括していかなければならないと考える。今回の事業の成果についてもぜひ議会に報告してほしいがどうかとの質問があり、執行部より、事業の成果については、研究会等を通じて議会に報告させていただきたいとの答弁がありました。
以上の審査を経て、採決した結果、全ての付託議案について、全会一致で原案を可決すべきものと決定いたしました。
以上をもちまして、
経済産業委員会の口頭報告といたします。
○黒田利人 議長
なお、総務委員長及び
建設環境委員長からの口頭での報告はないとのことであります。
これより委員長報告に対する質疑に入ります。御質疑はございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
質疑なしと認めます。これをもって質疑は終結いたします。
△討論
○黒田利人 議長
これより討論に入りますが、討論の通告がありませんので、これをもって討論は終結いたします。
△採決
○黒田利人 議長
これより第10号から第17号、第39号及び第40号議案を一括して採決いたします。
お諮りいたします。本案は委員長報告どおり原案を可決することに御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
異議なしと認めます。よって、第10号から第17号、第39号及び第40議案は委員長報告どおり原案は可決されました。
△一般質問
○黒田利人 議長
次に、日程により、市政一般に対する質問を開始いたします。
質問の通告がありますので、順次発言を許可いたします。
◆山下明子 議員
おはようございます。日本共産党の山下明子です。通告しております4つのテーマについて質問いたします。
まず、新幹線長崎ルートの進め方に対する秀島市長の認識について質問いたします。
私は、これまで九州新幹線西九州ルート、いわゆる長崎新幹線について、博多-長崎間の時間短縮効果が28分に対し、2,700億円もかかるのは無駄だと主張してまいりました。この工事費も武雄-諫早間の複線化により5,000億円以上に膨れ上がっていますから、今や1分短縮に100億円ではなく、1分短縮に178億円もかかる計算になります。先ごろ行われました小城
市での日本共産党のアンケートの中では、年金の充実や介護保険の負担軽減、水道料金の引き下げに続いて、暮らしの中で政治に望むことの4番目が長崎新幹線の中止でした。税金の無駄遣いだとの意見がびっしり書かれておりました。
この長崎新幹線はフリーゲージ方式で通すと言われておりますが、沿線内の踏切が92カ所もあり、その安全対策の面やフリーゲージ方式自体がまだ確立された技術とは言えないこと。また、時短効果も鹿児島ルートほどないということなどから、果たしてこのやり方で意味があるのかという問題提起もなされています。そのために全線フル規格にという声も上がっています。武雄
市ではプロジェクトチームをつくって国や県に要望を上げたり、昨年の6月議会では嬉野
市、また、9月議会では武雄
市、鳥栖
市、神埼
市、上峰町でフル規格を要望する意見書が議会で採択されています。市長は、これまで国も県知事もフリーゲージでと言っているからとの態度ですが、現時点でこうした沿線他
市の動きも踏まえて長崎新幹線の進め方についてどういう認識を持っておられるか、まず、答弁を求めます。
次に、国民健康保険の負担軽減について質問いたします。
これは国保税と国保医療費の両面で伺います。
高い国保税の引き下げをという市民の皆さんの訴えを、これまでもこの議場で繰り返し届けてまいりました。国民健康保険は、かつては自営業者や農業者などが加入するという位置づけでしたが、今やその自営業者や農業者の方なども所得が低く、年金生活、失業、パートなど、収入の低い方たちが多く加入されているのが実態です。こうした中で、国民健康保険は協会けんぽなどの被用者保険よりも本人負担が重くなっているという問題があります。
そこで、一定の条件をつけた上で同じ所得層の場合に、被用者保険の加入者と国保の加入者の負担がどう違うのかを、まず具体的にお示しいただきたいと思います。
もう1つは、医療費の問題です。
国民健康保険法第44条は、特別な理由のある被保険者で一部負担金、つまり、医療費の窓口負担分を支払うことが経済的に困難であると認められる場合は、その一部負担金の減額や支払いの免除をすることができると定めており、佐賀
市においても、この制度が適応できるよう要綱を定めることを求めたのに対し、取り扱い要綱が定められておりますが、災害や失業、休廃業などにより収入が激減し、著しく生活が困難になった場合に医療費の一部負担金の減額、免除を行うことができるとされております。しかし、実際には決算の時期などにただしてきた中で、その適用はこれまでゼロというのが実情であり、私は医療機関も含めてこの制度の周知を図るよう求めてまいりました。この国保法第44条に基づく医療費一部負担金の減免制度のこの間の取り扱いについてお示しいただきたいと思います。
続いて、放課後児童クラブの受け入れ学年延長をどう具体化するかについて伺います。
秀島市長は、昨年、改選直後の12月議会で放課後児童クラブの対象学年を現在の小学校3年生から6年生まで拡大する方針を示されました。これはこの間、兄弟、姉妹で放課後児童クラブを利用している場合や夕方遅くまで仕事を持つ保護者の中から4年生以上も受け入れてほしいという要望が根強くあったことを踏まえ、この議場でも私も含め繰り返し問題提起してきたことから見ても歓迎すべきことと受けとめています。しかし、一方で過大規模のクラブの分割、解消や待機児童などの課題も抱える中で、どうやってこの受け入れ学年延長に取り組むのか、その具体的な考え方をお示しください。
最後に、佐賀
市地域防災計画における原子力災害対策について質問いたします。
東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原発事故から3年がたとうとしていますが、今なお14万人の方々が避難を強いられ、福島原発の現場では汚染水が海に漏れ続けるという深刻な事態が続いており、事故の収束にはほど遠いことがあらわになっています。一たび原子力災害が起きれば、取り返しのつかない大規模な被害をこうむることを現実の教訓とすべきです。
そこで、改めて平成25年度版佐賀
市地域防災計画の原子力災害対策について目を通してみますと、災害が起きたときの情報収集と連絡体制、緊急モニタリングなどが並んでいますが、あとはほかの被災自治体からの避難者受け入れについて強調されており、最後は風評被害対策ということで、佐賀市民がどうすればいいのかということが見えてまいりません。どうも佐賀市民がみずから被災者になるかもしれないという視点がかなり薄いという印象を受けております。佐賀
市は富士町が玄海原発から30キロあたりのところにあります。しかし、福島県飯舘村は福島原発から40キロ圏でありながら、結局、全村避難しなくてはならない事態になっています。佐賀
市も決して人ごとではないと思います。この点で佐賀
市はどう認識しておられるのか、まずお答えください。
以上、総括の質問といたします。
◎秀島敏行 市長
おはようございます。それでは、お答えいたします。
新幹線長崎ルートに対する私の認識ということでございますが、基本的にはこれまでと全く変わっておりません。長崎ルートの事業の進捗状況について、もう議員御案内のとおりでございますが、2022年の開業を目指して今現在整備が進められております。現在は武雄温泉-長崎間、工事延長67キロメートルということでございますが、このトンネル工事や高架橋、橋梁工事とあわせてフリーゲージトレインの開発が行われているところでございます。
また、2月27日の新聞報道によりますと、フリーゲージトレインの開発状況を審議する国交省の技術評価委員会は、根本的な耐久性能の確保にめどがついたと判断しており、開発も順調に進んでいると考えています。
さらに、来年度の政府予算案では、九州新幹線長崎ルートの配分額310億円のうち、21億円をフリーゲージトレインの開発費に計上し、新型の試験車両を導入し耐久試験に入る予定にもなっているようであります。この耐久試験は九州新幹線鹿児島ルートの鹿児島中央-熊本、それからまた、鹿児島本線の新八代-熊本間で、標準軌の新幹線軌道と狭軌の在来線軌道を軌間変換装置により行き来しながら長距離走行を重ねることにより、安全性の向上とコスト低減を図ることになっております。このように九州新幹線長崎ルートは順調に整備されており、計画どおりにフリーゲージトレインが導入されるものと認識しているところであります。
佐賀
市の総合計画でも、このルートの建設推進をうたっておりますように、私としても国や県の整備方針と協調していく考えには変わりはございません。
以上でございます。
◎田中稔 保健福祉部長
私には、国民健康保険の負担軽減について2点御質問がございました。順次お答えをいたします。
まず、国民健康保険税と被用者保険の保険料の負担の比較についてお答えをいたします。
まず、算定の条件としまして夫婦ともに40歳以上、子どもが2人の4人世帯で、所得については国保で最も多い世帯所得約200万円といたします。これは給与収入では312万円に換算できますので、世帯収入を約312万円として試算した結果で御説明を申し上げます。
まず、被用者保険につきましては、例えば、全国健康保険協会における保険料はこの場合、年間約37万円となり、事業主が保険料の約半分を負担しますので、本人負担額は約23万円となります。
一方、国民健康保険は前提の世帯収入を被用者保険同様、お一人で稼いだ場合、1人の所得とした場合は年間約41万1,000円となりまして、被用者保険よりかなり高額となりますが、共稼ぎ、お二人で同じ世帯収入を得た場合、それを課税対象とした場合には約28万円となることもあります。また、極端でございますが、4人全員で稼がれた場合等は約8万5,000円になる場合も試算ができます。これは、被保険者1人の収入額をもとに算定する被用者保険に対しまして、国保は加入被保険者全員の世帯所得をもとに課税するという算定方法の違いによるものでございます。
さらに、賦課限度額を見ましたら、国民健康保険が年間77万円に対しまして、全国健康保険協会では年間約148万円と極端に異なっておることもございます。このようなことから国保税と被用者保険の保険料負担を単純に比較することは難しいものと考えております。
次に、一部負担金減免制度の周知取り扱いについてでございますが、一部負担金減免制度につきましては、これまでも
市報やパンフレット、
市のホームページなどでPRに努めているところでございます。加えて、災害罹災者が国保税の減免相談に来られたときなどは、一部負担金減免の担当がヒアリングに同席することとしまして、一部負担金の減免等の対応が必要と認められるケースに対しましては、申請手続の支援等を積極的に行うこととしております。
本
市における一部負担金の減免は、まず、病院や薬局の窓口で一部負担金の支払いを半年間猶予する徴収猶予を行います。そして、猶予期間中の収入が減免判定の基準となる収入額を下回り、経済的に厳しい状況が改善しない方については、猶予額の減額または免除を行っております。
これまでの減免等の適用状況についてでございますが、平成22年度までは実績がございませんでしたが、平成23年度以降、徴収猶予の決定を受けた方が5人、そのうちお一人に徴収猶予額の7割を減額したところでございます。
以上でございます。
◎貞富博文
こども教育部長
おはようございます。私からは、3つ目の放課後児童クラブの対象学年の拡大を具体的にどう進めるのかという御質問にお答えいたします。
まず、子育てに関する基本的な考え方を申し上げます。
子ども・子育ての支援は父母、その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識のもとに、家庭、学校、地域、職域、その他の社会のあらゆる分野における全ての構成員がおのおのの役割を果たすとともに、相互に協力して行わなければならないと考えております。
放課後児童クラブについても、この考え方に基づいて実施をしております。
本
市における放課後児童クラブの現状を申し上げますと、小学校3年生までを対象にしている現行制度においても校区によっては待機児童が発生している状況となっております。これまでも待機児童解消のための対策には重点的に取り組んでまいりましたが、問題や課題も少なくないところであります。いろいろな問題、課題がありますが、中でも大きなものが実施場所と指導員の確保であります。こうした問題、課題を逐次解決しながら対象学年を拡大していかなければならないのが現状です。したがいまして、まずはその待機児童の解消を図り、そして、条件が整ったところから順次対象学年拡大への取り組みを進めていきたいと思っております。
実施場所については、これまでクラブ専用施設の建設や学校の余裕教室等の既存施設を学校教育活動の支障がない範囲で児童クラブ室として利用するなどにより確保してまいりました。
今後は、昨年12月に実施したニーズ調査の結果や国の方針等を踏まえながら児童クラブ室の必要数を把握し、実施場所の確保に努めていくこととしております。
次に、指導員の配置につきましては、これも国の方針等に適合する必要がありますので、国が示す配置基準に沿った形で配置を行いたいというふうに考えております。対象学年を拡大することになれば指導員を増員しなければならないとも認識しております。指導員の確保についても実施場所の確保と同様に努めていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
◎伊東博己 総務部長
私のほうからは、4点目の地域防災計画におきます原子力災害対策についてお答えいたします。
御指摘のように、佐賀
市地域防災計画におきます原子力災害対策編につきましては、昨年、平成25年2月の佐賀
市防災会議におきまして新たに策定したものでございます。この主な内容につきましては、平成24年に修正されました佐賀県地域防災計画におきまして玄海原子力発電所から30キロメートルの圏外に位置する本
市を含めました県内の
市、町は玄海町、唐津
市、伊万里
市からの避難者を受け入れる役割を担うということになりました。これを受けまして本市では県の地域防災計画との整合性を図る必要があることから、唐津
市からの避難住民を受け入れる計画となっております。そのほかに独自の対策としまして
市の活動体制、情報伝達・広報活動、緊急時モニタリング活動、飲料水・飲食物の摂取制限に係る事項についても記載したところでございます。
その後、県の地域防災計画の修正や原子力災害対策指針の改正がなされたことから、本市におきましても、本年2月20日に開催しました佐賀
市防災会議におきまして玄海原子力発電所からの距離に応じた防護措置を準備する区域の指定、いわゆるPAZ──予防的防護措置を準備する区域ですとか、UPZ──緊急的防護措置を準備する区域の指定、また、原子力施設の事故等の状況に応じた防護措置の判断基準となりますEAL──緊急時の活動レベル、さらには、放射線量率に応じた防護措置の判断基準を定めましたOIL──避難等の運用上の介入レベルの考え方を導入したところでございます。
これらの計画の基本的な考え方につきましては、原子力災害への対応に関しましては、
市レベルだけではなく、国の判断基準や広域的な避難が想定されるためであります。
以上です。
◆山下明子 議員
それでは、一問一答に入ります。
まず、新幹線ですが、基本的な立場は変わらないということで、この間、フリーゲージに関しての技術評価などが発表されたりしたということは確かに報道もされていましたが、それでも例えば、まだまだコストがかかるので、これに関しては研究を要するということも書かれておりましたし、実際には長崎のあそこの本線を走るところはカーブが非常に多いので、カーブに本当に弱いのではないかとか、重さは大丈夫かだとか、実質的なところでの心配の声というのはまだまだありまして、これはまさにまだ確立したとは言えないというのが実態だと、まだ研究段階、試験段階だということには変わりないと思います。
そういう中で、例えば、さっきも言いましたが、武雄
市は市長をトップに新幹線活用プロジェクトというのを立ち上げられて、昨年11月にフル規格の要望書を知事に出されておりますよね。それから、最近は2月6日に諫早
市を訪問されて新幹線開通に向けた取り組みの意見交換をして、その中で、特に博多-長崎間の全線フル規格化に向けた取り組みについては、今後、佐賀・長崎両県で調整し、官民一体となって要望活動等を行っていく旨が確認されたということが武雄
市のブログに書かれているんですね。で、西だけかと思ったら、先ほども言いましたように、上峰町、神埼
市、鳥栖
市などでもフル規格の要望の意見書が議会で上がっているというふうなことを見ますと、本当にフリーゲージでそのままいくのかということが本当にわからないよねという空気を私は持っていなくてはいけないと思うんですね。
私はフリーゲージならばいいとは思っていないですよ。フリーゲージだって無駄だと思っているんですが、少なくとも市長がフリーゲージならばということで、フル規格になったら私は賛成できないということをおっしゃっていたから、こういう提起をしているわけですけれども、今のそういう動きが強まっていく中で、仮にの話で恐縮なんですが、もしフル規格になるとすれば現在の佐賀駅はどうなると想定されていますでしょうか。これは市長の認識としてお聞きします。
◎秀島敏行 市長
我々の頭の中では今のところフリーゲージだということになっておりまして、フル規格のことで細部にわたっていろいろ研究したことはないわけでございますが、一般的に知られていること、あるいは以前から大まかな計画の中で出されているような、そういう部分からしますと、佐賀駅をそのままでは使えないと、フル規格になると当然レール関係も新たに敷設しなければなりませんので、そのまま使えるという状況ではないと思います。
◆山下明子 議員
まあ、普通そう考えると思いますね。そして、何か隣につくろうと思ったら物すごい買収費用もかかるだろうしということで、あのまちなかは大変難しいと多くの方は考えると思います。
で、もしそうなったときに、新鳥栖駅のように佐賀
市の郊外に建設せざるを得ないとなれば、これはもちろん財政的な負担とともに、まちづくりの問題でも佐賀
市が今進めようとしているコンパクトシティという考え方から照らすと、果たしてそれは成り立っていくのだろうかという点については、どうお考えでしょうか。
◎秀島敏行 市長
当然、私たちもそういう心配はいたします。私の頭の中には以前の部分でいきますと、新幹線、フリーゲージの話が出る前からしますと、併設ということですね、北側に併設というふうなことで、用地の先買い等も一部している部分があるはずですので、そういう意味からしますと、よそに駅舎が動くというのは考えられないんじゃないかなと。先ほど指摘がありましたように、コンパクトシティとか、まちの今までの機能等からしますと、大きく私たちの描いています部分から外れてしまうということになると思います。
◆山下明子 議員
北側に併設することはあり得るかもしれないと、大きく動くことはないと思うということなんですが、私は何回か新幹線の問題を取り上げて市長の認識を問うてきたわけですが、フリーゲージならば佐賀だけの都合で物を言うわけにいかず、西九州、北部九州一体化のために進める立場なんだというふうにおっしゃっておりましたよね。ただ、その沿線自治体の動きもある中で、何も考えないというのではなく、やっぱりいろんなことは想定しなくてはならないというふうに思うんですね。
で、もしフル規格への動きが始まったら、市長はどういう対応をとられるのかということなんですよ。例えば、小城市長は、いわゆる期成会には入っておられないというふうに聞いているんですけれども、少なくとも今の秀島市長の任期中にそういう動きが強まったり出てくるといった場合には、やっぱりはっきり物を言うべきだと思いますけれども、たとえ工事が始まっていようともですね、これはこういうことをやっていけば財政的にも非常に負担がふえていくんだということも含めて、私ははっきり立場を明確にすべきだと思いますけれども、そこについてはどうなんでしょうか。
◎秀島敏行 市長
フリーゲージであればよかろうというふうな感じですね、一口に申しますと。そういう感じで今まで進めさせていただいております。議会の中でもそういうような御理解をいただいていると思います。これがフル規格になるとすれば、条件が違うということで我々はそのことについて、もう一回意思を確認し合わなければならないと思います。協議し合わなければならないと思います。そういうふうに私は思っています。
ただ、今の時点で、フル規格を求める声がよそで幾つか出てきたから、それじゃ、フリーゲージでいきなさいとかなんとか、我々がここであえて言う必要はないんじゃないかなと。国も県も知事もですね、フリーゲージだということをはっきり言ってその方向で進んでいると私は確信しておりますので、今行動を起こす必要はないと思います。
◆山下明子 議員
じゃ、今は今のままでいくんだということなんですが、そうすると、もともとこの問題に矛盾があるのは、1つは踏切の安全対策ですね。これはやっぱり切実ですよね。沿線全体で92カ所、佐賀市内では久保田から伊賀屋まで15カ所ですか。で、多布施踏切のように事故が何回か起きているようなところもあれば、もう本当に手を伸ばせばもう届いてしまいそうな小さい規模の踏切もあって、ここに関してはどのように対応をされようと考えておられますか。
◎秀島敏行 市長
フル規格とフリーゲージを比較しますと、それぞれ長所、短所あると思います。そういう中で、フリーゲージが全てにまさっているのかというとそうではないと思います。フル規格のほうがどちらかというと長所のほうが多いと私は判断しております。
ただ、建設費ですね、投資する建設費等を考えた場合はそこまではというふうな感じで、そこまでするのかというふうな感じがございますので、フリーゲージという道を選んでいますので、フリーゲージが持つ弱点ですね、短所、そういったものはやっぱり克服していかなければならない。そういうときに安全性の問題が出ています。それを最優先にするとすれば、フル規格に変わらざるを得ないというふうな矛盾もございます。そういう中で、とにかくフリーゲージでおさめられる部分、特に安全性の部分、さっき指摘がありました安全性の部分については、やっぱりこれはJR等々、関係者が寄って、それでそこの部分について最低限払拭できるような施策をとっていかなければならないと思っています。そういう場として協議団体等があると私は思っています。
◆山下明子 議員
この安全対策の問題で、新鳥栖から肥前山口のいわゆるフリーゲージ区間においては列車のスピードを白いかもめと同じ程度の130キロぐらいに抑えるんだという話をちらっと聞いたことがありますが、それはそういうことでしょうか、ちょっとこれは確認ですが。
◎秀島敏行 市長
私が直接確認したわけでございませんが、私の中には在来線で今走っている部分のスピードと同じものを聞いております。
◆山下明子 議員
そうしますとですね、本当にやっぱり、特に佐賀
市に住む私たちの立場からすれば、本当に博多から肥前山口までの間というのがもう白いかもめでいいやんねということにやっぱりなってしまうんですよね。で、最後のフル規格の部分、西のほうの、あそこだけの話になってしまうということで、やっぱりこれは鹿児島ルートと長崎ルートは全然性格が違うと言わざるを得ないと思います。
今はフリーゲージでこのままいくんだとおっしゃいますが、私はこの問題、早晩もっともっと矛盾をこう突き詰めていくと、どっかで決断をしなくてはならない場面が出てくるのではないかなということを思っております。ですから、この問題については、私はやっぱり断念すべきだという立場であるということをですね、これは今この場で私の立場として申し上げながら、今後、また問題提起をしていきたいと思います。
今、矛盾があるというところまではお認めになっていますのでね、今後、よその動きも見ながら、ぜひ考えていただきたいというふうに思います。この質問に関しては以上で終わります。
次に、国民健康保険の問題です。
最初に、国保と被用者保険を比べていただきました。それで、いろいろ条件によって違うということだったんですが、1人稼ぎでの4人世帯というのをそろえたところで限って言えば、被用者保険は23万1,858円に比べて、国保が41万1,000円ということで、これを1期分の負担に直しますと、被用者保険のほうは1カ月1回、12月で割ったら1万9,321円なんですね。それで、国保は10回払いなので、1回4万1,100円なんです。ですから、月額負担で比べますと2.12倍ということになってしまいます。それで、やはりこの国保税の負担というのは非常に重たいと言わざるを得ないと思います。
それで、特に国保の場合は被保険者1人当たりの均等割と世帯別平等割という応益割の部分がありますから、所得に比べてどうしても負担が重くなってしまうという構造的な問題があると思います。
で、過去に国保税を引き下げたこともありますけれども、残念ながら所得割が下げられるかわりに均等割や平等割が上がってしまうということで、所得の低い人たちに関して言えば、余り恩恵にあずかれないという声も上がっておりました。それで、ぜひ均等割を中心にこの国保税の引き下げを考えてほしいという声は、これまでも繰り返し寄せられてきておりました。ちなみにですね、年度途中で子どもが生まれた場合、国保と被用者保険では取り扱いがどう違うか、ちょっと端的に述べていただきたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
年度途中で子どもが生まれた場合についてですけど、国民健康保険の年度は4月から翌年の3月までとなっておりまして、年度途中で加入した場合は、加入月数に応じて算定することとなります。例えば、年度途中で子どもが生まれ、その子どもの加入月数が6カ月であれば、医療分と後期高齢者支援分の均等割額に12分の6を乗じた税額を合算することとなります。子どもには所得がございませんので、所得割額としての税額は発生せず、均等割額のみの合算ということになります。
一方、被用者保険のほうでございますが、こちらは子どもが生まれるなど、被扶養者の増加のみで保険料が変わることはございません。
以上です。
◆山下明子 議員
ということは、まさに1人世帯員がふえれば国保は上がっていくということになりますから、まさに人頭税とも言いたくなるような仕組みになっておりますね。それで、やはりここの負担をぜひ軽減することも考えていく必要があるのではないかと思います。
それで、愛知県の一宮
市の場合なんですが、例えば、18歳未満とか、あるいは70歳以上とか、それから要介護認定4以上とか、身障者手帳4級以上の交付を受けている人とか、いろんな条件をつけながら、その条件の人たちはそれぞれ均等割が3割軽減されるという制度があるというふうに聞いております。で、いろんな考え方があるんだなと思いましたけれども、特に、今、子育て支援という立場から考えたときに、この一宮
市の場合、18歳未満の被保険者に対しては、子育て世帯の負担を軽くするために、言われました医療給付費分と後期高齢者支援分の均等割の合算を3割減免するということだそうです。
これをもし佐賀
市に当てはめた場合には、医療給付費分が1万8,500円ですね、後期高齢者支援分が7,400円ですから、合算して2万5,900円、これを3割減免したら1万8,130円になるということで、かなり軽くなるわけですよね。ちょうど後期高齢者支援分を引いた分ぐらいにはなるということで。で、やっぱりいろんな考え方で国保税の軽減の工夫がなされていると思うんですが、こうした考え方を佐賀
市でも取り入れる考えはないでしょうか。
◎田中稔 保健福祉部長
まず、佐賀
市の国民健康保険の運営状態でございますが、何度も御説明しておりますけど、やはり社会情勢、少子高齢化、それから、医療の高度化等で年々医療費が増加する中、被保険者に低所得者の方が多いなど、かなり厳しい運営を強いられているところで、平成25年度については税率の改定等も行ったところでございます。
そういうところでございますけども、一宮
市の独自減免につきましては、議員御指摘があったとおり、子育て支援の施策として
市独自で政策的に実施されているものというふうに思っております。
ただ、ここの減免の仕方でございますが、本来、地方税法で定める減免につきましては、納税義務者の担税力が著しく低下したと認められる事情がある場合に限り行い得るもので、一定の年齢以下というもの、そういう枠によって減免の範囲を指定することはできないものというふうに考えております。こういうこともありまして、一律に18歳未満の均等割額を減額することは地方税法上、適切とは言いがたく、また、本市国保の厳しい財政状況から一律に被扶養者の減免を実施した場合には、その財源につきましては、国保加入者以外の方からも負担を求めるようなことになりますので、一宮
市のような減免を行うことは難しいというふうに考えているところでございます。
◆山下明子 議員
一律に減免することは好ましくないということだとか、ほかのところから持ってこないといけなくなるから公平性に問題があるんじゃないかということなんですが、やはり一宮
市でやっていること自体が法令違反とまでは言われていないわけですし、同じ収入でも、先ほど言われたように、被用者保険と国保のその負担が全然違うということを考えときに、やはりそういう子育て支援の角度から取り組むということは意義あることではないかというふうに思いますので、これはぜひもう少し研究をしていただきたいというふうに思います。
これは、きょう1回言っただけで、はい、やりますとはもちろんならないでしょうからね。ただ、こうやってやっているところがあるというのは事実ですから、ぜひ検討していただきたい、研究していただきたいと思います。
それで、ちょっと先に進みますが、医療費の一部負担金制度の問題に移ります。
確かにホームページで知らせておられますけれども、よく読んでみますと、国保税を滞納している方や国保に加入して6カ月以内の方は申請できないというふうになっております。で、国保税を滞納しているということは納めたくても納め切れないという方たちも、結構、本当におられるということを何度も言っていますね。だから、そういう方が医療費の負担をしたくてもできないということになってしまうというのは当然あり得るわけで、それを最初から除いてしまうというのは、私はこれは冷たいのではないかというふうに思いますが、これはどのようにお考えでしょうか。
◎田中稔 保健福祉部長
国保税の完納要件の撤廃というかですね、これについてでございますが、一部負担金の減免を行う財源も国保被保険者の皆さんの国保税であることから、納付がない方に対して減免を行うことは健全な納税者の納税意識を低下させることが懸念されるというふうに考えておりました。そのため、本市の一部負担金の減免及び徴収猶予に関する取り扱い要綱におきましても、当初、納期限が到来した国保税を完納していない方に対しては減免を行わないということに御指摘のとおりしておりました。しかしながら、議員の御指摘にもありますけども、この制度そのものが生活が著しく困難になった場合において救済を行うという制度でございまして、減免要件を考慮した場合に収入要件に加えて納税要件まで重ねて適用することは制度の趣旨に鑑み見直しが必要ではないかというふうに判断されたことから、要件の緩和または撤廃する方向で要綱の見直しを現在行っていると、そういうところでございます。
◆山下明子 議員
じゃ、もう見直しを今やっているところということですから、ぜひやってほしいんですが、これ結局、厚生労働省の改正通知のことがきっかけだと思います。
それで、平成22年9月13日付の保険局長通知によりまして、いわゆる国の基準よりも狭い範囲となる減免基準を定めた場合には特別調整交付金による補填は行わないよということが言われて、国の基準より狭いって何なのかというQ&Aがありますよね。その中を見てみますと、例えば、最初から国保税を滞納している人を除くということは、これはちょっと違うんだということが書かれておりましたね。私も見ました。そもそも一部負担金の減免を適用するかどうかの判断は減免の申請があった時点で、その世帯が生活困難かどうかの状況によって判断をすべきことであって、申請される前からその世帯が資格者証が交付されているとか、あるいは国保税を滞納しているという事実のみをもって、それこそ一律に判断してはならないと。そうしてしまうと国の基準より狭いから、そういう場合は特別調整交付金は出しませんよというふうなことまで書いてある文書だったというふうに思います。
ですから、それに照らせば当然、佐賀
市の要綱から国保税の滞納者は申請できないという要件はもう外すべきだというふうに思いますし、これは佐賀
市としても減免に係る特別調整交付金を国に申請することができるようになるというふうに受け取ってよろしいですか、逆に言えば。
◎田中稔 保健福祉部長
現行についても、その対象ではないということにはなっておりません。ただ、今そういう国のほうの見解等も出ておりますので。ですから、一律に全てだめだというふうには当初もなっていない。ただ、要綱の中にそこがうたわれておりますので、そこは変えるべきではないかという判断で今回やると。で、国の調整交付金との関係等は直接にはございません。一応こういう減免やったものについては全て国の手当をいただいていると、そういう状況でございます。
◆山下明子 議員
それでは、とにかくその要綱から滞納要件というものを外すという確認でよろしいですね、その考え方としては。今の見直しの中身としてはですね。そうしますと、この減免制度というのは、一旦医療費を支払ってしまったら申請できないということで、払う前にこれを申請しなさいよということもホームページの中にも書いてあります。ただ、医療機関の窓口でもそこがちゃんと説明できるように、やっぱりその医療機関にポスターを張るとかチラシを置くとか、あるいはその窓口の受付の方がちゃんと患者にその説明ができるような意思疎通を図っておかないと、もうとにかくきつい思いして、一旦支払ってしまったけれどもとなると手おくれになりますので、その点についての十分な情報提供や広報に関しては、改めて伺いますが、どうされますか。
◎田中稔 保健福祉部長
現在のところ各医療機関にそれぞれそういう情報提供というか、周知の取り組みは行っておりません。ただ、やはり減免についての正しい知識というものは各医療機関にもきちんと伝えたいと思いますし、今後、窓口等での取り扱いについては、医師会、あるいは医療機関と協議をさせていただきたいというふうに考えております。
◆山下明子 議員
この問題はなかなかほげなかったんですが、きょうはぐっとほげたような、私は実感を持っておりますので。つまりですね、いろいろ言っても適用がゼロが1件になっただけなんですよね。で、以前も言いましたが広島
市の場合、3桁適用があったりしているんですよ。で、生活保護基準すれすれの方たちが適用の範囲になるという、国の基準の中でも、生活扶助基準だけでなくあらゆるものを合算してどうかというところを見なさいよとか、それから、貯蓄のところを見なさいということで、保険に入っているかどうかとか、そういうことは問題にしなくていいとか、そういうこともQ&Aの中にありますから、余りにも厳しくしてしまうと、結局、1件しか適用がないということになりますからね。そうではない、本当に困っている人たちがきちんと適用されるような制度として広報されるように、ぜひ見直しを進めていただきたいということを求めて、この質問は終わります。
次に、放課後児童クラブの問題ですが、端的に言って場所と人の確保の問題だということでした。それで、場所の問題なんですが、施設の問題に関しては、これから2年間がいわば小・中学校の大規模改修や改築のピークであるというふうにこの議会でも言われております。それで、放課後児童クラブのスペース確保をこうしたときに念頭に置いて行われるのかどうかということが問われてくるのかなと思っております。
といいますのも、今回、兵庫小学校のクラブ室が2階建てで建設されておりますが、2年ほど前の
文教福祉委員会の事務事業評価の際に、受け入れ学年を延長してほしいという報告書を委員会で出しまして、ちょうどその直後だったと思いますね、兵庫の児童クラブのクラブ室の問題が出てきたときは。で、そのときに将来の受け入れ学年延長を展望できないのかという委員会の全体の質問に対して、いや、それはまだできませんということで今の形になってしまったということですが、このタイミングで受け入れ延長という話が出てきていますよね。ですから、本当に受け入れ学年の拡大の方針が出されているところでの大規模改修ですとか改築ですとか、そういうことが行われるわけですから、当然、このことは学校教育の分野と連携すべきだと思いますが、どのようになりますか。
◎貞富博文
こども教育部長
お答えいたします。
学校の校舎改修等の工事を所管する部署と児童クラブを所管する部署は同じ教育委員会のこども教育部であります。耐震化対応等のために改修工事を実施するほとんどの学校で児童クラブを実施しております。そこで、改修等の事業については、児童クラブ室の改修など密接に関係する部分も多いため、早い段階から打ち合わせを行うなど、関係部署が連携、協力して実施をしております。また、校舎改修などにあわせて、児童クラブの実施場所の拡充を検討することも行っております。今年度は赤松小学校の校舎改修にあわせて児童クラブ室の拡張を行ったところであります。
学校の工事関係は文部科学省所管、児童クラブは厚生労働省の所管であり、制約等もありますけれども、今後も校舎改修等の際には対象年齢の引き上げも考慮し、教育委員会内で調整を図りながら取り組んでいきたいというふうに思っております。
◆山下明子 議員
じゃあ、その改築や改修などがあるところはそれでいいとして、そういう計画のない学校の場合はどうやっていくのか。条件の整ったところから取り組むと言われますが、その意味するところをお答えください。
◎貞富博文
こども教育部長
議員もおっしゃられたとおり、私のほうも総括質問で答弁いたしましたが、対象学年の拡大のためには実施場所と指導員の確保、特に実施場所の確保が必要でございます。こういったところでの条件整備について少し申し上げますと、実施場所の確保ができることは特に重要な条件でありますので、このことについては、児童の安全確保の視点から、教育委員会では今まで優先順位をつけて行ってまいりました。第1には学校施設内の余裕教室等の活用であります。次に、学校敷地内の専用施設の整備、そして、学校施設外の施設の整備といった順で児童クラブ室の確保を行ってまいりました。
児童の安全確保の観点からは余裕教室等の活用が最もよいのですけれども、以前に比べ学校の教育環境が変化してきており、生活科授業や少人数授業、特別支援学級などで教室を使用しているために、いわゆる余裕教室等がなくなってきているのが現状となっております。
このような状況の中で、学校の教育活動に支障を来さない範囲で児童クラブの実施場所を確保するためには、今後は多目的に利用できる部屋の選定など、柔軟に対応していく必要もあるというふうに考えているところでございます。
なお、場所の選定に当たっては、児童クラブが単なる放課後の居場所というだけではなく、児童の生活の場でもありますので、広さや収容人数だけにとらわれることなく、学校ごとの状況に合わせて現場を見ながら環境づくりを進めていきたいと考えております。
ただ、実施場所の選定に当たっては、国が現在検討している新制度の要件に適合する必要がありますので、国の動きを見ながら進めていきたいというふうにも思っております。
◆山下明子 議員
人数、スペースだけではなく、子どもたちの生活の場としていくという視点をきちんと入れていただくということは非常に大事な部分だと思いますので、よろしくお願いいたします。
それで、もう1つの指導員の問題なんですが、小学校6年生という思春期に差しかかり、また、体も大きくなっていく、そういう子どもたちを受け入れるということになりますと、人数だけの問題でなく、体力的だとか年齢の問題だとかいろんなことも含めて、もう少し若い人や専門性を生かすことも含めて、その指導員の位置づけをもっと高める必要があるのではないかというふうに思っておりますが、その点どうお考えかということを最後に聞いておきたいと思います。
ちなみにですね、実際には専門の福祉系の大学だとか、教育系の分野を卒業した若い人たちが職につけずにいることだとか、それから、学童保育という職業として、きちっとそれで成り立っていくような水準の位置づけも私はこれを機会に考えていくべきではないかというふうに思うんですけれども、国の基準を待ちながらという答弁ではありましたけれども、今までのちょっとボランティア頼みに近いようなやり方でない位置づけをぜひ考えていくべきではないかと思いますが、その点いかがでしょうか。
◎貞富博文
こども教育部長
ボランティア頼み等ではなくてというような御意見ですけれども、放課後児童クラブはボランティアで近所の子どもたちを見守りたいという地域の方々の思いからスタートしたものであります。その精神は現在に引き継がれており、指導員の方々は今もその気持ちを持って日々指導に当たられていると思っております。
そうした中、社会環境や家庭環境なども変化しておりますし、今度は対象学年を広げるというようなことも検討をしております。それに伴って指導員による指導内容も複雑化、多様化しており、指導員の体制やスキルアップの面で対応が必要というふうには思っております。
現在、国のほうで、これは子ども・子育て会議の専門部会ですが、この中で指導員の資格や研修についての協議がなされておりまして、今年度末ごろには方針が決定される予定であります。その方向性というか、それを待っての対応ということにもなりますけれども、確かに議員おっしゃるとおり、位置づけというか、そこら辺のことについては、専門性とか責任性も重くなってきているというふうに感じておりますので、指導員に関するこうした問題、課題については、今後、検討も必要になってくるというふうには考えております。
◆山下明子 議員
私も今携わっている方たちが要らないということじゃなく、その方たちの力も大いにかりながらですね、高めた人材の確保も検討してほしいという意味ですので、そこは多分かみ合っていると思いますので、ぜひこれを機会に実施の方向に向かっていただきたいと思います。
以上、学童保育については終わります。
最後に、原子力災害に関してですが、ちょっと時間もなくなってきましたが、国、県の動きと見合わせて広域的な対応が必要だからということではありますが、私はそうは言っても5キロメートルとか30キロメートルとか、そこを超えたところでどうするかといった、そのそこを超えたところに関しては、やはり佐賀
市がもっと自分の頭で考えなくてはいけないんではないかということを強く感じております。
といいますのは、たまたま今福岡
市の地域防災計画のパブリックコメントがあっておりまして、それを目にすることができましたけれども、原子力災害避難計画暫定版というのがかなり分厚くできています。その中で私、一番感銘を受けたのは、避難した人がさらに避難をすることがないようにということで──いわゆる放射能の雲の動きによって、ずっと移動していったことがありましたね、今回、福島の原発の問題で。そういうことがないように最初から玄海原発から50キロより外のところの小・中学校ですとか、公立の施設を避難場所として確定するということで、それがずらずらと並んでいたりですね、それから、そういうことが起きたときにどうすればいいのかという、市民はどうしたらいいのかということがよく書かれているんですね。
で、佐賀
市のを見たときに、まだ今度の新しいのは見られていないので、平成25年度版でしか私は言えませんが、それが見えない。でも、ひたすら避難してきた人をどう受け入れるかということと、最後は風評被害で終わってしまっているというのがですね、何か自分たちもひょっとしたら被災するかもしれないという立場がやっぱり抜け落ちているような印象があるわけですよ。だから、佐賀市民をどう守っていくのかという立場から、この避難計画ですとかスクリーニングをどうするかとか、そういった問題も含めてきちっと明記していくということが必要ではないかということを改めて伺いますが、いかがでしょうか。
◎伊東博己 総務部長
私も福岡
市のほうの暫定計画を見させていただきました。ただ、やはり国が──今少し言われましたプルームですね、いわゆる気体状ですとか粒子状の放射性物質を含んだいわゆる空気の一団、雲とも言いましょうけども、そういった部分についての基準をつくるというふうに今なっております。原子力規制委員会の中でそういった国の基準等が出ましたら、当然
市としても防護策については、検討する必要があると思いますし、福岡
市の事例を見ましても、例えば、その中で安定ヨウ素剤の使用につきましては、使用対象者については国の指定した区域ですとか、服用についても国の指示となっておりますので、やはりこういった意味では原子力規制委員会のそういった基準が必要ではないかと。それが明らかになりましたら、我々も即刻そういった形で計画をつくっていきたいと、そのように考えているところでございます。
◆山下明子 議員
ただ、私は本当に項目を起こしておくということ自体は必要だというふうに思うので、国の基準が出てから初めて何か項目を並べますというのではなく、何が必要かということは明確にしておく必要があると思いますし、東京の23区、福島原発から220キロも離れたところでもホットスポットがあるというふうなことですから、もう本当にその基準どおりには動いてくれないわけですよね。
だからこそ、佐賀
市の頭でどう考えるのか。少なくともこの50キロ圏外のところで避難所をつくるとか、そういうことは私は当然その国の基準を待たずともできるのではないかというふうに思いますので、そこは計画見直しの中でぜひ考えていただきたいということと、最後に、これは紹介なんですけど、タウン情報さがというタウン情報誌にもう22回連載されていますが、原子力についてどう考えますかということで、ノーベル物理学賞の益川敏英さんを交えて佐賀大学の13人の教授がずっと連載しているのがあるんですよ。だから、地元にもこういう物の言える、考えていける人がいるということをですね、もう少し信頼しながら一緒になって研究もし、対策を日々見直していくという、そういう対応が必要ではないかと思いますが、端的にそこだけ、その姿勢について伺って、質問を終わりたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎伊東博己 総務部長
当然、防災に対しては最新の知見に基づいて計画を改めていきますし、そういった中で、市民の皆さんに周知していくということで防災意識全体を上げていくということは原子力防災にかかわらず、こういった危機管理としては必要なことだというふうに認識しているところでございます。
以上です。
◆山下明子 議員
そしたら、そういう立場で、ぜひ地元の力も生かしつつ具体的な明記を求めまして、質問を終わります。ありがとうございました。
◆重松徹 議員
おはようございます。自民市政会の重松徹です。本日は与えられた貴重な時間を拝借し、通告しております2項目について質問させていただきます。
まず1点目として、ふるさと納税についてですが、(資料を示す)ここに平成26年2月21日のですね、佐賀新聞の記事があります。これは玄海町のふるさと納税が2億円を突破したという記事であります。この2億円というのは、玄海町の個人町民税1億8,526万円を上回る寄附額ということであります。
このふるさと納税は、地方で生まれ育ち、都会で納税している人たちが、ふるさとに少しでも恩返しができないかということから、総務省が平成20年5月に創設しました。ただし、寄附対象は自分の出身地の自治体だけではなくて、応援したい自治体など全国どこでもいいようになっております。この創設に当たりまして、全国から5名の知事も選出され、その1人に佐賀県の古川知事も選ばれ、知事5名共同でふるさと納税スキームを作成されております。
当時、総務省は、人口減少などによる地方の税収減を補い、大都市との格差是正を図る狙いで創設したようであります。このふるさと納税がスタートして5年を経過し、着実に全国に広がりを見せております。
その理由として、特に寄附した自治体からお礼に地元の特産品などが贈られる特典が充実しているからであります。この仕組みは、例えば、1万円をどこかの自治体に寄附した場合、2,000円を差し引いた8,000円が控除対象になり、基本的に所得税、住民税合わせて8,000円安くなることになります。つまり、実際の自己負担は2,000円で済むわけであります。簡単に言えば、2,000円で平均5,000円程度の地元特産品がお礼として贈られるとなると、差し引き3,000円のもうけになります。
このごろテレビであっておりましたが、長野県の阿南町は、1万円の寄附で地元産の新米20キロが進呈されます。2万円で40キロ、3万円で60キロ──60キロといえばですね、成人1人当たりの年間の消費量に相当する量であります。それも3万円で、実質負担は2,000円で、2万8,000円は確定申告すれば税金が戻ってくる形になりますから、2,000円で60キロの米がもらえることになります。阿南町の新米は評判がよくて注文が殺到して、平成25年度は11月にもう完売し、その時点で1億円を突破したそうであります。(リーフレットを示す)ここにそのリーフレットがありますが、こういったことが書かれております。「わたしたち「あなん」はコメの生産農家を全面支援します。」、「生産者からすごいプレゼント」、「なんとあなたが一年間食べるお米60㎏がプレゼントされます。」、「2,000円で60㎏のおコメをゲット」ということで、非常にインパクトのあるリーフレットであります。こうなるとですね、確かに地元農家は潤い、米消費拡大にもつながると。農家の方が絶賛する気持ちはわかるような気がいたします。言いかえれば、これは地域経済の手助けにもなるし、農業所得も上昇し、個人町民税も期待できるということでありますから、一石二鳥であります。
今、寄附獲得に知恵を絞る自治体の恩返し競争の過熱も指摘される面もありますが、多面的な相乗効果や地域間競争という意味で、改めてですね、本市の取り組みを振り返る時期に来ているかなというふうに思います。
そこで質問ですが、1つ目として、平成20年度から平成24年度までの各年度ごとの実績をお伺いいたします。まず、寄附件数と金額、そして、3つの事業に寄附を行えますが、その使途別の寄附件数と金額をお示しください。
2つ目として、申し込み手続の方法をお示しください。
3つ目として、5,000円以上寄附した場合のお礼の品はどんなものなのか。この3点をお願いいたします。
続いて、次に、放課後児童クラブについてですけども、先ほど放課後児童クラブについては山下明子議員より質問があっておりますので、重複しないように質問していきたいと思います。
この放課後児童クラブは、子どもたちが学校から帰宅しても、保護者が仕事などの理由によって家庭にいない児童に対し、放課後や学校の長期休暇中に保護者にかわって保育を行うところであります。学習塾とは異なり、家庭的な雰囲気の中で基本的な生活習慣を身につけたり、指導員の保育のもとで学校の宿題をしたり、遊んだりして、健やかな成長を支援することを目的としております。
昨年8月、子ども・子育て関連3法の成立により、平成27年度より、子ども・子育て新制度が施行されます。これにより、放課後児童クラブの対象児童が現行の小学校3年生から小学校6年生まで引き上げられることになります。そして、市町村は、地域子ども・子育て支援事業計画を策定しなくてはなりません。このように新制度移行後は現在の放課後児童クラブの質、量をさらに充実しなくてはならないことになります。
そこで、この対策として、まず、佐賀
市の放課後児童クラブの現状についてお伺いいたします。
1点目として、市内の小学生は何人ぐらい児童クラブに登録しているのか。最も多いところと最も少ないところもお願いいたします。
2点目として、県のガイドラインは開所日数が年間250日以上開所するとされていますが、250日以上開所しているクラブは全体の何%か、お伺いいたします。
3点目として、同じく開所時間も1日平均3時間以上、長期休業期間は原則として1日8時間以上開所することとされていますが、各クラブの平日は平均何時間開所しているか、それと、土曜日と長期休業──夏休み、冬休みなどの開所時間はどれぐらいなのか、お伺いいたします。
以上、大きく分けてこの2点ですが、それぞれに答弁をお願いし、総括質問といたします。
◎石井忠文 企画調整部長
私のほうから最初の御質問の、ふるさと納税制度開始からの実績と活用状況についてお答えいたします。
まず、1点目のふるさと納税の寄附者件数と金額であります。
平成20年度が21名で約129万円、平成21年度が14名で約156万円、平成22年度が31名で約261万円、平成23年度が37名で約395万円、平成24年度が44名で約366万円、合計いたしますと147名で約1,310万円となっております。金額は大口の寄附があった年度を除けば、同程度で推移しておりますが、寄附者数については年々増加の傾向にございます。
また、使途別の寄附件数と金額につきましては、平成20年度から平成24年度までの合計で申し上げますと、バルーン大会、多布施川の桜並木の保全、子どもへのまなざし運動など6つのメニューで構成いたしますふるさとメニューが130件で約560万円、平成23年度にメニューに追加いたしました大隈記念事業が31件で約65万円、同じく平成24年度に追加いたしました世界遺産登録推進事業が3件で約11万円、その他、川副桜ロードの維持管理や東日本大震災への避難者への支援など、寄附者の方から使途を指定していただいたものが31件で約673万円でございました。
2点目の寄附の申し込み方法についてですが、現在2通りございます。
1つ目は、
市に寄附の申し出を一旦いただいて、
市からゆうちょ銀行、または銀行の振り込み票を送付して、その振り込み票で入金していただく方法です。
2つ目は、ふるさと納税のPR用のチラシに、ゆうちょ銀行の振り込み票を印刷しておりますので、
市へ連絡することなく直接入金いただける方法があります。現在、ほとんどの入金は、この2つ目の方法がとられております。
次に、3点目のお礼の品については、佐賀に直接お越しいただき、佐賀のよさを体験していただきたいという趣旨から、寄附者の全ての方に古湯・熊の川温泉郷の無料ペアチケットとバルーン搭乗券を贈呈しております。さらに寄附額が5,000円以上の方には、本市の工芸品であります肥前名尾和紙のゆらぎランプ、肥前ビードロワイングラス、深川製磁バルーン焼酎グラスの3点に加えまして、平成25年度から佐賀ノリ──これは木箱入りになっております、それから、佐賀のお菓子セット、佐賀牛カレー・シチューセットといった特産品のPRを兼ねたお礼の品を追加しまして、これらの6種類の品から1つ選んでいただき、お贈りしているところでございます。
以上でございます。
◎貞富博文
こども教育部長
私からは、2つ目の放課後児童クラブについての御質問にお答えいたします。
佐賀
市の現状ということでした。それで幾つか御質問がありましたので、順次お答えいたします。
まず、
市が実施している児童クラブの数についてお答えいたします。
現在、佐賀
市では35の小学校区のうち、北山東部を除く34校区で児童クラブを実施しております。クラブ数は、校区で70人を超える場合は2つに分割して実施していることから、34校区に41クラブがあります。
次に、児童クラブの児童数ですが、平成25年4月末現在の登録児童数は34校区全体で1,852人となっております。その中で最も登録児童数が多いのは、これ校区のほうで申し上げますが、鍋島校区であり、120人となっております。70人を超えるために、2つのクラブに分割して実施をしております。逆に最も少ない校区は大詫間校区であり、現在、登録児童はありません。
次に、開所日数についてお答えいたします。
佐賀県の放課後児童クラブガイドラインでは、年間250日以上が望ましいとされており、佐賀
市においては土曜日、長期休業中も含め、年間250日以上開設しております。
続きまして、開所時間に関してお答えいたします。
佐賀
市の児童クラブ運営形態は、直営方式、運営協議会方式、委託方式があり、運営形態によって若干の違いがありますので、直営の基本的な開所時間をお答えいたします。
平日は、放課後の14時ごろから18時30分まで開所をしておりますので、1日当たり約4時間30分開所しております。なお、始業式や終業式など学校が午前中で終了する場合などは、学校の終了時間に合わせて早目に開所するなどの対応を行っております。また、土曜日につきましては、朝8時30分から17時までで8時間30分開所しております。長期休業期間は、朝8時30分から18時30分までで10時間開所しております。
以上でございます。
◆重松徹 議員
それぞれに答弁いただきました。ありがとうございました。
まず、ふるさと納税ですけども、従来よりですね、寄附メニューをふやされたということもありますし、また、お礼の品もですね、充実されたということで、年々件数はふえているということでございましたけども、なかなか金額のほうは頭打ちの状態だということじゃないかと思います。
金額だけで判断してはいけないんですけども、玄海町は2億円で、佐賀
市が平成24年度が約366万円ということで、それにしても余りにも差があり過ぎるなと、そんな感じがいたします。玄海町の2%にも行かないような状況でございまして、せめてやっぱり消費税分ぐらいですね、玄海町の5%、だから、1,000万円ぐらいはですね、目標を設定して、やるべきじゃないかなというふうに思うわけでございます。何といってもですね、県都佐賀
市ですから、ぜひやっていただきたいなと思います。
で、最近はですね、やはり地元特産品のやり過ぎとか、本来のふるさと応援の趣旨にそぐわないとかいう自治体もあるようでございますけども、まあ、そういう自治体に限ってですね、どうしてもやっぱり力が入らないのかですね、下降ぎみで、かえってこの制度の価値がなくなっているような気がいたします。
この制度は地域間競争ということもありますし、地域生産者の支援もあるわけですから、やるだけのことをやって、そして、地元の特産品を全国に発信することに価値が見出されるわけでありますからですね、ぜひこれはもう積極的に取り組む必要があると思います。
で、総務省も、地方分権の時代で大都市と地方との格差是正を図る目的で、地方向けに創設されたわけであります。だから、それに沿って対応をこれからも図っていくべきではないかなというふうに考えております。特に佐賀県はですね、古川知事もこの制度創設の第一人者でもありますから、なおさら県挙げて取り組まなくてはならないように考えます。
とにかく佐賀
市もですね、1,000万円なら1,000万円と目標値を掲げて、そして、その目標のために見直すところは見直していくことが必要じゃないかと思っております。
そこで質問ですけども、このふるさと納税を呼びかけるためのPR活動がですね、非常に大事になってくると思いますけども、今、
市はどのようなPR活動を行っているのか、お伺いいたします。
◎石井忠文 企画調整部長
ふるさと納税のPRの方法についてお答えいたします。
これまで佐賀
市出身者やゆかりのある方々に、ふるさと納税を通じて、ふるさとと佐賀を応援していただきたいという趣旨でPRを行っております。具体的には、まず
市のホームページにおいて、ふるさと佐賀応援サイトコーナーを設けまして、ふるさと納税に関する御案内をさせていただいております。また、広報用チラシやリーフレット、ポケットティッシュなど、PRグッズを作成いたしまして、これを活用し、東京、中京、関西、福岡
市、北九州
市、長崎
市などの佐賀県人会でのPR、それから、合併前から続く、富士、川副、東与賀の町人会でのPR、それから、有明佐賀空港でのお盆や年末の帰省客へのPR、田舎暮らしやふるさとへのUターンを考えている方を対象としたイベントとして、東京や福岡で開催されておりますふるさと回帰フェアでのPRなど、さまざまな機会を捉えまして、積極的に広報活動を行ってきております。
さらに、寄附をいただいた方に対しましては、毎年ふるさと納税だよりをお送りするとともに、今年度からは竹八阿佐谷本店の協力を得まして、春に開催されました物産イベント「佐賀有明祭」の案内ダイレクトメールを東京佐賀県人会の会員の方にお送りする際に、ふるさと納税のチラシを同封して案内しているところでございます。
以上でございます。
◆重松徹 議員
今、答弁を聞いてですね、いろいろと頑張ってPRをされているなというふうに感じました。
で、先ほど言われましたけども、町人会でもPRをされていますけども、実は、2月にですね、関東東与賀町人会のほうに私と山田議員もですね、一緒に行きましたけども、そのときに一緒に行った東与賀の木村支所長のほうから挨拶の中で、ふるさと納税の協力依頼の言葉がありました。後で町人会の方でですね、私たちもぜひしたいという方もいらっしゃいましたし、実際やった方もいらっしゃいました。その中で言われたのが、リーフレットですね、もらったリーフレットがですね、文字が小さくて、よくわからないと。そして、申し込み手続も非常にわかりにくいと。また、お礼の品の写真とか記載がないと指摘されました。(リーフレットを示す)ここに持っておりますけども、なるほどこのリーフレットはですね、大分古くなってですね、最初のころのリーフレットじゃないかなと思いますけども、これではなかなかですね、寄附しようと思っても余り寄附する気にならないような、そんな感じがいたします。ちょっとインパクトに欠けているなと、そんな感じがいたします。だから、早急にですね、見直す必要がないかなと思いますけども、部長の見解をお聞かせください。
◎石井忠文 企画調整部長
現在使用しておりますリーフレットは、制度を開始した平成20年度に作成したものでございます。気軽に手に取っていただけるよう、A4判サイズを三つ折りにした、先ほど議員御指摘のとおり、ちょっと小さなサイズにはなっております。これは佐賀
市を応援してくださる方の気持ちを特徴ある事業に生かしていきたいという思いから、寄附金の使い道に焦点を当てて案内をしているところでございます。
議員御指摘のとおり、全体的に文字が小さく、お礼の品の記載がないなど、わかりにくい点もございます。そういうことから、寄附しやすい環境づくりの一環といたしまして、来年度、パンフレットやリーフレットの見直しを行うことにしております。
以上でございます。
◆重松徹 議員
いや、本当にですね、何遍も言ったらいけないですけども、(リーフレットを示す)本当この下のですね、寄附受け付けの流れのところなんか、ちょっとほら、見えんですもんね。ちょっとこまかじゃん。全然見えん。拡大鏡ば持ってこんとですね、見られない状態ですから、ぜひですね、本当にこれじゃあ、親しみを感じませんので、新しくふるさとの温かみを感じるようなリーフレットをぜひ作成していただきたいと思います。そしたらですね、きっと佐賀
市を思う人たちがですね、一生懸命ふるさと納税に寄附をしてくれると思いますので、その点よろしくお願いしておきます。
それから、今、ふるさと納税は
市のホームページに掲載されておりますけども、当然、興味のない人は見ないと思います。しかし、余り興味のない人もですね、ふるさと納税って何だろうと思うようなホームページでのPRが必要と思います。
それと、今、全国のですね、ふるさと納税の応援ということでですね、特典の情報とか、いろんなものを集めたウエブサイトがあります。で、玄海町もこのウエブサイトを利用して昨年度の約50倍近い額が集まったということですから、佐賀
市も
市のホームページだけじゃなくて、全国で多くの閲覧が見込まれるウエブサイトへの掲載を考えるべきと思いますけども、部長の見解をちょっと聞きたいと思いますけども。
◎石井忠文 企画調整部長
議員御提案のように、インターネット上で全国の自治体の取り組みを紹介するサイトの活用については、大変効果的というふうに思っております。
そこで、本市におきましても、地域情報サイト「CityDO!」や地方自治体情報ポータルサイト「自治体ドットコム」といった無料で掲載できるサイトを中心に、積極的に活用をしているところでございます。その中で最も閲覧が多いサイトと言われております「ふるさとチョイス」、多分議員御指摘の玄海町はこのサイトだと思いますけども、これについては有料サイトということで、基本となる情報と本市のホームページへのリンクの登録のみを行っておりましたけども、先日、特産品の紹介についても掲載を行ったところでございます。
インターネット上の紹介サイトにつきましては、引き続き制度の充実とあわせまして、有効に活用していきたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆重松徹 議員
びっくりしました。実は聞き取りのときはですね、特産品の掲載がないから、早い時期にやってくれというふうにお願いしましたけども、ああ、されたんですね。いやいや、この「ふるさとチョイス」ですけども、実は私もちょくちょく見るんですけども、本当に各自治体のシティセールスといいますかね、そういったまちの特徴とかですね、ふるさと納税の目的とか手続、そして、そのまちのお礼返しの特産品とか、特に特産品なんかはトップページにばーんと出るわけですね。インパクトがあるわけですよ。ああ、こうしたらちょっと頼んでみようかなという気持ちになります。だから、玄海町もですね、本当に50倍の効果があったというのは、やっぱり「ふるさとチョイス」にしてからですよね。だから、ぜひやっていただきたいなと思ったところですね、本当にこのサイトに一応登録されたということで喜んでおります。
要するにこれをやることによってですね、全国の人たちが佐賀
市をもっと知るきっかけになるし、佐賀
市が活性化する一つの起爆剤になる可能性も秘めているわけでございますから、本当にこれを利用していただきたいなというふうに思います。
それと、あと支払い方法なんですけども、本当はコンビニ収納が一番だと思うんですけども、これにはやっぱりいろいろシステムの環境整備とかですね、いろんな初期投資がかかりますので、それは目標を達成したときにですね、その後考えていいと思いますけども、まず、総務省も推進しておりますクレジット決済ですね、これをですよ、やっぱりやるべきじゃないかなと。今、郵便振り込みだけですから、インターネットを使って、クレジット決済を追加してはどうかなと思うんですけども、部長の考えを。
◎石井忠文 企画調整部長
現在、ほとんどの寄附手続に使用されておりますゆうちょ銀行の振り込み票は、ゆうちょ銀行のATMでも入金できるようになっております。そのため、窓口が開いていない時間外でも取り扱うことが可能であり、寄附者の利便性は一定程度確保できているものと理解しております。しかし、インターネットを使ったクレジットカード決済の場合は、パソコンやスマートフォンなどを利用して、いつでも、どこでも簡単に手続ができることから、寄附者の利便性の一層の向上が期待できると思っております。
このクレジット収納につきましては、納税課が平成27年5月に
市税に係るクレジット収納を導入する予定としております。これに合わせて導入することで非常に費用を抑えることができるということも確認できましたので、
市税と合わせて導入していく方向で検討していきたいと思っております。
以上でございます。
◆重松徹 議員
これも本当に前向きの答弁と承ります。
寄附される方のですね、やっぱり利便性を図ることで、佐賀
市への寄附が促進され、ひいてはですね、自主財源の確保にもつながると考えますので、ぜひ実行していただきたいと思います。
それと、何といっても佐賀ブランド、特産品を売り込むような姿勢も今後大事になってくると思います。(パネルを示す)これは先ほど言いました玄海町が掲載しているウエブサイトですけども、玄海町がウエブサイト「ふるさとチョイス」に登録しています16品ですね。裏表ありますけども。これ5,000円寄附して、こういったものを指定したら送ってくるんですよ、どれかですね、自分が好きなのが。そういった形になっております。
一方、佐賀
市はですね、(パネルを示す)これです。「ふるさとチョイス」はですね。特典の用意はありません。だから、これだったらいかんなと、これだったら寄附は集まりませんよと言おうと思ったけども、部長がですね、いや、ちゃんと掲載しましたと言われたもんですから、私もびっくりしてですね、ちょっとこれは取り下げたいと思います。
そういうことで、本当に頑張ってやっているなと思います。私も言うばかりで、おまえ、じゃあやってみろと、ふるさと納税をと思われがちですけども、実は私もふるさと納税を佐賀
市にしました。そして、この三重津海軍所跡、世界遺産にお願いしますということを言いました。私、これは納税だからいいと思いました。しかし、
市のほうからですね、済みません、重松さん、これは寄附になりますので、寄附行為になりますから、議員はだめですと言われてですね、せっかくしたんですけども、金が返ってきました。返金になりました。で、ほかの自治体はいいということでしたので、さっき見せましたですね、玄海町に一応1万円寄附してですね、そして、(パネルを示す)この14番のサザエ、サザエがちょっと一応後日送られてきました。何個来たと思いますか。40個、こんな箱にですね。それも粒が大きくて、貝のふたがブルー色しているんですね。だから、もう見るからに新鮮というやつが送ってきましてですね、これだから都会からのリピーターがふえるんだなと思いました。びっくりしました。
そこでですね、玄海町にも一応パネルのこともありましたんで電話しました。そして、パネルの許可も得ましたし、いろいろ聞いてですね、2億円もやっておられるんですけどもリスクは何ですかと聞いたら、1年ぐらい前はですね、やはりいろいろ寄附もふえてきて、かえってお礼の品の送料とか、また、臨時職員の雇用とかふえてですね、経費もふえて、寄附に対しての費用対効果も余りありませんでしたと。しかし、今年度は昨年度の50倍ですから、全てリスクは解消されましたという回答をいただきました。そして、特にですね、お返しの特産品をですね、町が購入することによって地域の活性化につながっていますということでございまして、だから、佐賀
市もですね、先ほどお礼の品を現在6つですよね、これはいいと思います。しかし、佐賀
市はまだたくさんの特産品がありますよね。イチゴとか、特Aのさがびよりですね。それとか、富士町とか三瀬の棚田の米とか、アスパラ、タマネギの野菜類とか、佐賀牛とか、たくさんいいのがあります。だから、もう少しですね、そういった生産者とか、JAとか、漁協と協議をしてですよ、お礼の品をもっと充実されたらどうかなと、ここまでいかんでもですね、どうかなと思いますけども、そこら辺の部長の考えをお願いします。
◎石井忠文 企画調整部長
議員御指摘のとおり、ふるさと納税は地元産品のPRに大変有効な面があるというふうに思っております。ふるさと納税を通じて、ふるさと佐賀を応援していきたいという寄附者のお気持ちも大切にした上で、他の自治体の事例も参考にしながら、引き続き経済部、農林水産部、また、今回新たに新設されますシティプロモーション室とも連携して、地元産品のPRに関するさまざまな事業とも有効に結びつけながら、お礼の品の充実に努めていきたいというふうに思います。
◆重松徹 議員
またまた前向きな答弁ありがとうございました。
(パネルを示す)ここに玄海町の1カ月分のですね、ふるさと納税の寄附金の一覧表があります。これはですね、72名の名前と県名と、それと寄附の金額が表示されておりますけども、これを見ますとですね、東京、神奈川、埼玉と、大都市圏からの寄附が8割を占めています。佐賀からの寄附は72名中何件と思いますか。1件だけです。だから、やっぱり玄海町出身の方はほとんどもう寄附されていらっしゃらないような状況じゃないかと思います。これだけ見るとですね、本来のふるさと応援の趣旨にそぐわないととれますけども、ふるさと納税はですね、先ほど言いましたように、国の考えは、地方は大都市圏から寄附を取れということと同じですから、道理にかなっていると思います。何といってもですね、格差是正が目的なもんですからですね。
例えばですね、東京の人が1万円佐賀
市に寄附すれば、東京都は1万円税収が減ります。しかし、佐賀には1万円が来ます。経費はかかりますけども、この1万円で多面的な相乗効果がありますから、1万円以上の価値があるわけでございます。だから、ここら辺を理解していただいてですね、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいなと思います。
そこで、最後に市長にお伺いしますけども、ずっとふるさと納税の特典などを言ってきましたけども、とにかく国が地方向けに発信した制度でございます。そこで、佐賀の特産品を広くアピールするツールとして、このふるさと納税は積極的に活用していくべきだと考えますけども、トップセールスについての市長の考えをお伺いいたします。
◎秀島敏行 市長
ふるさと納税、今、地域間競争で、競争しなければならない部分は十分理解できますが、今の話を聞いていますと、少々過剰ぎみになっている部分もあるんじゃないかなと。だから、ふるさと納税の制度がつくられたその理念とか精神というのを忘れないというんですか、逸脱しない範囲でそういう意味での競争、そしてまた、佐賀の産品の紹介等も積極的にさせていただきたいと思います。
◆重松徹 議員
市長もですね、ふるさと納税のことは詳しく御存じだと思います。やっぱり過剰にはなっちゃいけないと思います。ただ、部長のほうからも本当に前向きな回答をいただいておりますし、担当の人とも、ちょっと若い人やったんですけども、話をしましたらですね、やはりちょっともう少し充実をせんかと、特産品の充実を図って、そして、ある程度目標値を決めてやってみたらどがんねと言いましたら、まあ、上司にはまだ言っていないから何とも言えませんけども、口には出されませんでしたけども、もうやりましょうと、いや、やらせてくださいというような、目がそのように物語っておりました。だから、やる気です。だから、市長もですね、ぜひ積極的な対応をお願いしておきます。ありがとうございました。
○黒田利人 議長
これより休憩しますが、本会議は12時58分に予鈴いたします。
しばらく休憩いたします。
午前11時56分 休 憩
平成26年3月4日(火) 午後1時01分 再開
出 席 議 員
┌────────────┬────────────┬────────────┐
│ 1.江 原 新 子 │ 2.高 柳 茂 樹 │ 3.村 岡 卓 │
│ 4.宮 崎 健 │ 5.永 渕 史 孝 │ 6.野 中 康 弘 │
│ 7.松 永 憲 明 │ 8.実 松 尊 信 │ 9.松 永 幹 哉 │
│ 10.野 中 宣 明 │ 11.山 田 誠一郎 │ 12.山 下 伸 二 │
│ 13.白 倉 和 子 │ 14.中 本 正 一 │ 15.池 田 正 弘 │
│ 16.川 副 龍之介 │ 17.久 米 勝 博 │ 18.川 崎 直 幸 │
│ 19.重 松 徹 │ 20.中 野 茂 康 │ 21.山 口 弘 展 │
│ 22.山 本 義 昭 │ 23.江 頭 弘 美 │ 24.重 田 音 彦 │
│ 25.平 原 嘉 徳 │ 26.武 藤 恭 博 │ 27.堤 正 之 │
│ 28.松 尾 和 男 │ 29.川原田 裕 明 │ 30.千 綿 正 明 │
│ 31.中 山 重 俊 │ 32.山 下 明 子 │ 33.西 岡 義 広 │
│ 34.福 井 章 司 │ 35.嘉 村 弘 和 │ 36.黒 田 利 人 │
└────────────┴────────────┴────────────┘
地方自治法第121条による出席者
佐賀市長 秀 島 敏 行 副市長 御 厨 安 守
副市長 赤 司 邦 昭 総務部長 伊 東 博 己
企画調整部長 石 井 忠 文 経済部長 池 田 剛
農林水産部長 田 中 泰 治 建設部長 松 村 健
環境部長 竹 下 泰 彦 市民生活部長 西 川 末 実
保健福祉部長 田 中 稔 交通局長 眞 子 孝 好
上下水道局長 金 丸 正 之 教育長 東 島 正 明
こども教育部長 貞 富 博 文 社会教育部長 荒 金 健 次
選挙管理委員会事務局長 石 丸 賢 司
農業委員会事務局長 鬼 崎 哲 也
監査委員 久 保 英 継 会計管理者 金 山 真 博
○黒田利人 議長
休憩前に引き続き会議を開きます。
市政一般に対する質問を続行いたします。
◆重松徹 議員
それでは、午前中に引き続き質問をしていきたいと思います。
まず、放課後児童クラブの件でございますけれども、総括で佐賀
市の現況について報告をいただきました。
市はですね、県のガイドラインを参考に地域の実情に応じて適用されているようですけども、今後の佐賀
市の課題をどう捉えるのか、また、
市の取り組みがどうなっていくのかについて、一問一答で質問していきたいと思います。
まず、ガイドラインなんですけども、ガイドラインで児童の集団の規模は何人までと決められているのかですね、お伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
お答えいたします。
現在のガイドラインでは、1つの放課後児童クラブの規模については最大70人までとすることと規定されております。また、児童クラブの運営は、国、県の補助金を活用しておりますが、佐賀県放課後児童健全育成事業実施要綱にも、1クラブ当たりの児童数が71人以上の場合は国庫補助の対象外とする旨が記載されております。佐賀
市といたしましては、これらに準じ、1クラブ当たりの人数を70人以下としているところでございます。
◆重松徹 議員
最大70人ということでしたけども、やはり余り多過ぎてもですね、子どもたち一人一人との人間関係とかですね、特性とか、それを理解してやったりですね、そこら辺が指導の面で手薄になるんじゃないかなと思います。佐賀
市は今70人、多いところは百何人やったですかね、あそこも半分に分けているということやったんですけども、とにかく集団が大きくなれば大きくなるほど、子どもたち一人一人を見るというよりも、まとまって見るような形になりますね。遊びにしてもですね。そうしますと、やっぱり見守りだけの要素が強くなって、そういった細やかな育成ができないんじゃないかなと思うんですけども、そうなると、児童1人当たりの面積も決められているのか、ちょっとお伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
佐賀県のガイドラインには、児童が家庭にかわる生活の場として過ごすという放課後児童クラブの役割を踏まえ、安全及び衛生に配慮された生活の場にふさわしい施設とすることという趣旨が記されております。その中で、児童が生活するスペースについては、児童1人当たりおおむね1.65平方メートル以上の面積を確保することが望ましいというふうに記載をされております。
◆重松徹 議員
やっぱり最大70名といいますと、相当面積も広くなると思うんですよね。ただ、1つはですよ、70名いればですね、待機児童対策、その対策にはつながっていくと思うんですけども、そこで、一番新しいデータが欲しいんですけども、今、放課後児童クラブを利用できない、いわゆる待機児童の数を校区別にわかればお願いしたいんですけども。
◎貞富博文
こども教育部長
待機児童についてですけれども、待機児童はずっと月ごとに変化してまいります。直近のということでしたけれども、今年度当初の平成25年5月1日現在の数でお答えいたします。
待機児童は11校区で72人であります。校区別に申し上げますと、日新が3名、赤松が5名、西与賀が2名、兵庫が17名、本庄が7名、金立が2名、開成が7名、春日が3名、川上が11名、春日北が11名、東与賀が4名というふうにこの時点ではなっております。
この待機児童の解消のため、例えば、兵庫校区では児童クラブ館を新設いたしました。また、赤松校区では学校の教室を児童クラブとして追加確保いたしました。このような対策をとったことなどにより、これは直近ですけれども、ことし2月1日現在では5校区19名まで減ってきております。
◆重松徹 議員
平成25年5月1日現在で合計で72名と、11校区ということでしたけども、その時点ではですね、大変多いなと感じましたけども、その後、待機児童対策ということで新しくですね、兵庫やったですかね、新築、また、部屋を拡張したりしてですね、平成26年の2月1日では19名で5校区と、かなり減って、待機児童の解消につながっているように見えますけども、先ほど部長も言われましたとおり、児童クラブ自体がですね、登録が年によっては大分上下すると思うんですね、多かったり、少なかったり。それにやっぱり連動して、待機児童の数も、減ったり、ふえたり、いろいろすると思うんですけども、安定していないと思うんですけどもですね。そういった状況の中で、来年度に向けた入会希望者の状況はどうなのか、お伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
来年度に向けた入会申し込みの受け付けは、今年度は1月6日月曜日から1月31日金曜日までの間で実施し、現在、審査を行っております。また、2月以降も随時受け付けを行っているところでございます。
審査の途中での集計値でありますけれども、2月24日現在の申し込み状況を申し上げますと、入会希望者は1,837名となっております。
なお、運営を委託している川副地区、三瀬、松梅は2月末までが申し込み期限となっており、集計が出ておりませんので、その分はこの数には含まれておりません。ちなみに昨年の同時期の入会希望者は、川副地区、三瀬、松梅を除いたところで1,783名でしたので、ことしは昨年よりも54名多く申し込まれているというところでございます。
◆重松徹 議員
何カ所かはですね、締め切ったばかりで正確な数字じゃないということですけども、平成26年の2月24日現在1,837名ですね。去年の同時期と比べて、去年が1,783名ですか、54名多い状況ということですけども、平成26年度のこのニーズに対して、結構来年度はふえそうだということですけども、このニーズに対しての受け皿はどのような状況ですか、ちょっとお伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
申し込みに対しての受け皿の状況、待機児童がどの程度生じる見込みなのかということの趣旨からの御質問だと思いますが、2月以降も随時受け付けをしておりますし、審査を行っているところであります。今の時点では待機児童がどうなるかは、はっきりと申し上げることはできません。
また、現在、指導員の確保等の努力も行っているところでもありますので、状況は変わってくると思いますけれども、やはり校区によっては待機児童が発生することがあるというふうに思っております。
◆重松徹 議員
まだ正確な数字が出ていないようでございますけども、最終的には入会を待ってもらうケースもあると、待機児童の可能性もあるということだったと思うんですけども、今、41クラブが開設しておるわけでございますけども、現在、放課後児童クラブはどのようなところで実施されているのか、お伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
全41クラブの実施場所の内訳を申し上げます。
学校の教室が17クラブ、体育館のミーティングルームが5クラブ、児童クラブの専用施設が12クラブ、児童館内併設が6クラブ、民間の保育園が1クラブであります。
◆重松徹 議員
学校の空き教室の利用が圧倒的に多いようですけども、今後、待機児童の解消とかですね、4年生以上の受け入れなども考えますと、早い時期にやはり何らかの対策が必要ではないかなと思うんですけども、先ほど山下明子議員への答弁の中で、学校の余裕教室、空き部屋は少なくなっているというか、ほとんどもうないというような状況であったかと思うんですけども、余裕教室が限界だったら、例えば、支所の空きスペースを使うとか、そういうことはできないものか、お伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
児童クラブの実施場所につきましては、児童の安全を考えますと、学校の敷地内が最適な場所であるというふうに考えております。しかし、学校施設内に児童クラブを設置する余裕が全くない場合など、議員がおっしゃられるように、小学校に隣接している支所や
市の施設などの活用も選択肢に入れて検討する必要があるというふうには思っております。
◆重松徹 議員
ぜひですね、4年生以上の受け入れがどうしても必要ということになれば、やっぱり空き教室がないということになれば、そういった対策もとっていただきたいなというふうに思います。
今、全国の小学校あたりに広がっているのが、放課後子ども教室ですね。それを採用しているところが非常にふえてきていると。これはやはり待機児童の問題とかありますから。
そこで、今、体育館とか、音楽室とか、美術室ですかね、そういったところを利用されて、4時ぐらいまで開所しているようでございますけれども、こういったところもですね、将来的には放課後児童クラブに並べてですね、18時半なら18時半ぐらいまでできるようなですね、人件費の問題ありますけども、そこまで弾力的に考えていないとですね、やはり対象学年の引き上げの問題がありますからですね、そこら辺も必要じゃないかと思います。
で、放課後児童クラブは今ガイドラインの開所時間を超えてですね、全て100%近く18時半までとされているようでございますけれども、さらに時間の延長の考えはないのか、お伺いいたします。
◎貞富博文
こども教育部長
総括質問の答弁の際に、平日と長期休業中は18時30分まで開所していると申し上げました。平日と長期休業中は基本的には17時までの開所でありますが、通常、延長希望により18時30分まで開所をしているところから、そういうふうに申し上げたところでございます。
この開所時間の延長につきましては、児童クラブ全体の利用状況とあわせて、ニーズ調査の結果等を踏まえながら研究はしていきたいというふうに考えております。
◆重松徹 議員
今、18時30分までですけども、働くお母さんたちの就業時間の延長ですね、特に4月から消費税が導入になります。かなり残業とかもですね、これからふえてくると思うんですね。だから、18時半に合わせて迎えに行くのが厳しいような方もたくさんいるようでございます。特に兄弟、姉妹がいるところはですね、保育園児の引き取りと重なったり、夕方の帰宅ラッシュの中で園児も迎えに行かにゃいかん、児童も迎えに行かにゃいかんという形になりますとですね、なかなかですね、交通安全上の問題も出てくるわけです。だから、時間延長の声は多いようでございます。それから、さっき部長のほうから、ニーズ調査の結果を踏まえながら検討していくということでございましたけども、そこら辺はぜひやっていただきたいなというふうに思います。
次に、放課後児童クラブの位置づけですけども、放課後児童クラブは、国、県、
市の補助制度を活用して、公設公営、また、民設民営などさまざまな形態がありますけども、佐賀
市は
市直営方式と運営協議会や社会福祉協議会、保育園への委託方式等をとっておられますけども、そのメリット、デメリットがあると思うんですけども、そこら辺、部長どのように考えておられますか。
◎貞富博文
こども教育部長
まず、佐賀
市が実施している児童クラブの運営形態ごとの状況について御説明申し上げます。
市直営が23校区、保護者等で組織される運営協議会への委託が5校区、社会福祉協議会に委託しているのが5校区、民間の保育園に委託しているのが1校区となっております。
それぞれの運営形態ごとのメリットを説明申し上げます。
直営の場合、料金徴収、利用情報などを
市が主体的に管理いたしますので、サービスを均一に提供できるところではないかというふうに思います。
また、運営協議会への委託方式では、運営協議会の構成員である保護者が運営内容を決定することができるため、開所時間や利用料金、クラブの行事など、例えば、カレー会やバスハイクなども独自で企画決定することができるところ、そういった自由性があるところだというふうに思っております。
社会福祉協議会と保育園への委託については、地域に根差した運営ができていることと、そういうふうに思っております。
デメリットといたしましては、直営の場合、行事等の開催に当たっては、保護者から利用料のほか徴収する活動実費で賄っておりますが、限られた金額の中で運営する必要があり、経費がかかる行事などはなかなか企画がしにくいというところがございます。
また、運営協議会では、利用料金の徴収や支払いなどの会計事務、定期的な役員会の開催など、保護者、特に役員になられた方の負担感が大きいところが上げられます。
運営形態の違いによるメリット、デメリットについては、このようなものがあるというふうに捉えております。
◆重松徹 議員
では、新制度の取り組みなんですけども、国の平成27年度からの本格施行に向けてですね、ずっと変わってくるわけでございますけども、これに対して
市の取り組みはどのように考えておられるのかですね、お願いします。
◎貞富博文
こども教育部長
現在、国のほうで新制度に向けた検討がなされている段階であり、今年度末までには基準等が出される予定であります。出された基準等と佐賀
市が昨年12月に実施したニーズ調査等から得られた結果をもとに、必要量を検討し、子ども・子育て会議での議論を経て、事業計画を策定いたします。条例等につきましても、新基準を反映したものにしなければならないため、国の基準等が出され次第、条例制定作業に取りかかりたいというふうに考えております。
◆重松徹 議員
それでは、最後に、市長に質問します。
いろいろ質問してきましたけども、その中で、今、児童クラブは学校の余裕教室を使っているところが一番多いわけですけども、これ以上、余裕教室もない、空きスペースもなかなか利用するところがないような状況の中で、新しい法律が施行されて、今度は6年生までの義務となった場合、佐賀
市だけではなく、それぞれの市町村ではその対応に大変苦慮されると思いますけども、こういった状況の中で、市長はマニフェストの中で、放課後児童クラブの対象を小学校3年生から引き上げますと言っておられますけども、この件について市長の見解をお願いし、質問を終わりたいと思います。
◎秀島敏行 市長
今までいろんな問題点が紹介されておりましたが、かなりのやっぱり問題点があります。学童保育というんですか、放課後児童クラブだけじゃなくて、もう1つ、保育所、保育園の問題も残っております。そういったものをやっぱり解決していくためには、かなり前向きにやっていかなければなりませんが、やっぱり地域の力も必要だと、また、社会を少し変えていく必要もあるんじゃないかなと。今、非正規労働者なんかがどんどんふえてですね、非常にやっぱり共稼ぎ等で子どもをやっぱり預けなければならないというような家庭がふえているのも事実でありますので、そういったものもできれば解消されるように社会的な仕組みが変わっていかなければならないと思います。
そういう中で、余裕教室とかですね、地域で空きのある部屋等を貸していただく、あるいは譲り合っていただく、そういうことでこの部分を少しずつやっぱり解消していかなければならないと思っています。
◆松尾和男 議員
それでは、通告していた順により質問をさせていただきます。
平成17年10月1日に第1次、平成19年10月1日に第2次の合併をし、人口24万1,361人、面積431.42平方キロメートルの新佐賀市が誕生して、間もなく10年を迎え、4月から特例市へと移行いたします。
さて、合併の理由として、広域的な行政需要が増大するため、基礎的自治体である市町村の行財政基盤を強化して、行政の効率化を図り、コストを縮減させていく必要があるということで、コンパクトシティという考えがあります。
そこで、佐賀市が目指すコンパクトシティについての考えをお尋ねをいたします。
2つ目に、「私立清和中学校・高校の跡地活用についての要望書」への対応についてお尋ねをいたします。
100年にわたって佐賀の教育をリードしてきた佐賀女子高校、佐賀清和高校がおのおの移転し、現在解体が進んでいるところでありまして、夏までには完了する予定でございます。跡地にはスーパーが進出するということで、まちのありさまが一変するということが考えられます。
そういう中、県道の拡幅工事により耐震性がなく、老朽化した校舎を持つ清和学園が移転をするということで、平成23年4月に学園の周辺自治会である4自治会長連名で、地元としては周辺が昔ながらの住宅地であり、かつ由緒ある与賀神社の参道ともなっていることから、跡地が広大な空き地やマンション等になることを望むものでなく、むしろ私立清和中学校・高校の移転は、将来にわたって安心、安全で健全な地域活動を維持していく最後の機会と捉えていて、跡地をスポーツ活動やコミュニケーションの場、あるいは非常時の避難場所等、地域にとって有効な場所として確保していただくよう私立清和中学校・高校の跡地活用についての要望書を市長へ提出をしていますが、要望書に対してどのような対応がなされたのか、回答がないままです。平成25年5月28日に清和学園、旭学園、民間企業の3者から唐突に跡地はスーパーに売却し、建物については早急に解体に入るとのタイムスケジュールが示されました。
そこで、要望書に対してどういう検討がなされたのかについて、お尋ねをいたします。
3つ目に、地域行事を対象とした保険についてお尋ねをいたします。
平成25年度の日新校区町民体育大会において、右足の骨折と靭帯損傷のけが人が発生し、補償の問題が発生をいたしました。以前にも同様の事故が発生したことがございます。また、夏の地域行事においてボランティア活動中、小学校において物損事故を起こすという事故もありました。さらに、先月の日新文化祭において、顔面擦傷と眼鏡に傷が入るという事故も起こっております。こういう事故が起こると、自治会長、あるいは行事関係者も基本的には参加者の自己責任、当事者間の問題であるというふうには言われますが、その後の行事進行、参加要請に慎重になられます。
さらに、佐賀市まちづくり自治基本条例が本年4月から施行され、佐賀市が全市的に取り組んでいく地域コミュニティ推進事業により、今後まちづくり協議会が広がっていけば、市民の活動がもっと増大していくと考えられます。
そこで、佐賀市のボランティア活動に対する補償制度についてお尋ねをし、総括質問といたします。
◎松村健 建設部長
私からは、1つ目のまちづくりについて、コンパクトシティについての佐賀市が目指すコンパクトシティとは何かという質問に対してお答えをいたします。
この質問につきましては、平成25年12月定例会での宮崎議員の一般質問への答弁と一部重複いたしますが、社会的背景から順序立ててお答えをしたいと思います。
近年の都市を取り巻く状況は、都市経営の基盤に影響を及ぼす幾つかの社会的な変化が進展しております。1つ目に人口減少や少子化、高齢化の一層の進展、2つ目にモータリゼーションの進展による市民のライフスタイルや都市環境の変化、3つ目に都市インフラの維持管理コストの増大などです。
都市計画の分野におきましても、こうした時代の変化に的確に対応することが求められております。中でも人口に関する変化は、都市構造の根幹に大きな影響を及ぼす可能性があります。佐賀市の人口は、合併前の旧町村の人口も合計しますと、1995年、平成7年の約24万7,000人をピークとして減少に転じ、2010年の国勢調査では約23万8,000人になっております。さらに、今後2030年には約20万7,000人に減少することが予測されております。
また、65歳以上の老年人口の比率は、1995年には約15.9%であったものが、2010年には約23.1%になっており、2030年には約31.5%に増加していくことが予測されております。
佐賀市でも、このような急速な人口減少と高齢化に直面し、地域産業の停滞やまちの活力が低下している一方で、住宅や店舗などの郊外立地が進展し、時間の経過とともに密度の低い市街地が形成されようとしております。このような課題に対応するためには、市街地の拡散を適切に抑制するとともに、生活に必要な都市機能がそれぞれの拠点に集約され、効率的で持続可能な都市構造、いわゆるコンパクトシティの実現を目指す必要があると考えております。
具体的には、佐賀市都市計画マスタープランにその方針が示されており、市域全域に共通する方針としましては、次の2点となります。
1つ目は、既存の都市機能の有効活用を図りつつ、生活に必要な都市機能が中心市街地や地域拠点にコンパクトにまとまった都市機能集約型のまちづくりを目指すというものです。
2つ目に、平成17年と平成19年の2度の市町村合併により、市域が広範囲となったため、日常生活の利便性の確保の観点から、核となる中心市街地や地域拠点を形成し、それらが相互連携、補完する地域拠点連携型のまちづくりを目指すというものでございます。
以上でございます。
◎伊東博己 総務部長
私のほうからは、まちづくりの2点目、私立清和中学校・高等学校の跡地の活用についての要望書への対応についてお答えいたします。
この要望書につきましては、平成23年4月5日に、先ほど言われたとおり地元の自治会長の連名で直接市長に提出されております。その際に、この跡地は地域にとって有用な場所として確保してほしいとの要望の趣旨について説明を受けたところでございます。これを受けまして、市長のほうからは、地元が安心できるような施設に生まれ変わればいいと思うが、財政負担等を考えたら市が直接かかわることは難しいと説明しております。このため、それが要望に対する回答だというふうに認識を持っておりました。なお、一般的に団体から要望があった場合は、市政に対する要望等に関する処理要綱に基づいて処理をしております。その要綱には、要望に対する回答が必要な場合は、所管課から回答することになっております。
ところで今回、要望書を出された団体との間で行き違いがあったということにつきましては、遺憾に思っておりますし、今後、市に対する要望活動において十分に配慮する必要があるというふうに考えているところでございます。
◎西川末実 市民生活部長
私からは、地域行事を対象とした保険のうち、1番目の市民活動補償制度の内容につきましてお答えをいたします。
本市では、市民の自主的活動を促進するため、安心して市民活動を行うことができるよう、広く市民活動団体やボランティア団体などの活動を対象に、市民活動中の事故に備えた市民活動補償制度を設けております。この制度は、市民活動を行っている最中に負傷されたり、死亡や後遺障害となられた場合に給付金が支払われる制度でございます。
また、活動中の過失により人や物に損害を与えた場合には、賠償額の範囲内で補償を行う制度となっております。
市民活動を行う方が事前に申し込みや登録などの手続をする必要がなく、佐賀市が保険料を全額負担して保険会社に支払い、運営をいたしております。補償対象となる市民活動は、5人以上の市民によって組織され、佐賀市内に活動拠点を置いた市民活動団体による活動、広く公共の利益を目的とした活動、年間を通じて計画的、継続的に行われている活動、無報酬で行っている活動、佐賀市内における活動、以上の5つの内容を全て満たす活動となります。具体的には、地域の清掃活動や防犯活動、交通立ち番などの交通安全活動、子どもの見守り活動や高齢者の援護活動などが対象となります。
補償対象とならない主な活動といたしましては、営利を目的とする活動や有償で行われている活動、自助的な活動やスポーツ活動などでございます。
傷害補償の内容でございますが、死亡の場合500万円、後遺症は15万円から500万円、入院は1日当たり3,000円、通院は1日当たり2,000円、手術の場合は3万円から12万円が給付されます。また、賠償責任補償でございますが、身体補償が1名につき6,000万円まで、1事故につき3億円まで、財物補償が1事故につきまして300万円までとなっております。これらの補償には、天災によるものや交通事故、また自宅から活動地までの往復途上時の事故は含まれません。
平成24年度の実績でございますが、傷害補償の発生件数が24件で、給付金額の合計は157万5,000円でございました。賠償責任補償につきましては、発生件数が1件ございましたが、給付の実績はございません。
以上でございます。
◎荒金健次 社会教育部長
私からは、地域行事を対象とした保険のうち、公民館総合補償制度についてお答えいたします。
公民館総合補償制度は、公益社団法人全国公民館連合会の制度でございまして、各公民館等が契約者となっており、公民館活動を支える次の3つの補償制度から成り立っております。
1つ目は、行事傷害補償制度であり、公民館主催行事及び共催行事の参加者や公民館利用者の事故が補償の対象となっております。本年度契約の補償内容といたしましては、死亡・後遺症で600万円、入院で1日当たり2,600円、通院で1日当たり1,400円、手術の場合、手術の種類によって2万6,000円、5万2,000円、10万4,000円の給付が受けられる型を基本として加入しております。
また、これらの補償は、公民館行事参加者がその往復途上に遭った事故なども補償の対象となります。加えて、急激な心臓疾患、脳疾患など急性疾病の死亡や入院などの見舞金制度もございます。なお、平成26年度契約予定の補償内容につきましては、給付金額が一部減額されることとなっております。
2つ目は、賠償責任補償制度でございまして、公民館業務の運営や施設管理上の瑕疵による事故が補償の対象となっております。本年度契約の補償内容といたしましては、1事故当たり最高2億円まで賠償される型に加入しております。
3つ目は、職員災害補償制度でございまして、公民館職員の業務中の事故が補償の対象となっております。ただ、本市の公民館職員は公務災害補償の対象となっているため、この制度については加入しておりません。
次に、平成24年度の行事傷害補償制度の給付実績につきましては53件発生し、内訳といたしましては通院のみが35件、入院されたものは17件、急性疾病の死亡による見舞金が1件ございました。給付の合計金額といたしましては、388万2,200円でございました。また、賠償責任補償制度につきましては給付実績はあっておりません。
以上でございます。
◆松尾和男 議員
それでは、まずコンパクトシティという考え方について一問一答でお尋ねをいたします。
先ほど佐賀市が目指す方向として2点あるというふうなことを言われましたけれども、私どもが考えるコンパクトシティというイメージからいけば、中心市街地を中心とした少子高齢化に向けたお年寄りに優しいまちづくりというイメージを持つわけでございますけども、先ほど言われた2つの具体的な事例、取り組みがあればですね、それをお示しいただきたいと思います。
◎松村健 建設部長
コンパクトシティの実現に向けた具体的な取り組みについてのお尋ねでございます。
平成19年10月の市町村合併時の川副町、東与賀町、久保田町の南部3町につきましては、川副町は市街化区域と市街化調整区域の線引きをしていない、いわゆる非線引きの都市計画区域でありました。また、東与賀町と久保田町は都市計画区域に指定されておらず、合併後の同じ市域の中に異なる土地利用が存在しておりました。そのため、平成22年10月1日に川副町、東与賀町、久保田町の南部3町を佐賀都市計画区域に編入し、その全域を市街化調整区域に指定をいたしました。このことによりまして、コンパクトな都市構造の実現に向けた、めり張りのある土地利用に努めているところでございます。
◆松尾和男 議員
統一した考えということですね。市街化調整区域を設けられたと。このことについてはですね、一定の評価をするものであるというふうに思いますけども、一方で今、50戸連たん制度ということで、市街化調整区域において都市化が進展しているように考えております。広く薄くということで、拡散型のまちができているんじゃないかなというふうに思えるわけですけども、まちを広げることによって、例えば下水道の整備等について、将来的にはランニングコストが増大するということで、今おっしゃったコンパクトシティという考え方に逆行するのではないかなと思いますけども、その辺についての見解をお尋ねいたします。
◎松村健 建設部長
都市計画法第34条第11号の規定に基づく開発行為等の許可の基準に関する条例、いわゆる50戸連たん制度につきましては、運用開始からこれまで約5年7カ月が経過しております。この間、条例化の目的であります既存集落の活性化、市外流出人口の抑制、また、未利用地等の有効活用という点におきましては、一定の効果が上がっているものという認識でございます。
一方で御指摘があったように、市街地の空洞化を助長してしまうのではないかという課題があることも認識をしているところでございます。
このようなことから、この条例に基づく開発は、相対する効果と課題が共存し、その評価にはさまざまな側面からの検証が必要であると考えております。
現在、平成25年度において、佐賀県と佐賀市が共同で都市計画に関する基礎調査を行っているところですが、来年度からこの基礎調査で収集いたしました情報をもとに、佐賀市の現状でありますとか課題を整理し、評価分析する作業を行う予定としております。その中で、この50戸連たん制度も含めた今後の土地利用のあり方についても慎重に検証をしていきたいというふうに考えております。
◆松尾和男 議員
今言われましたように、50戸連たんがいいとか悪いとか言う前に、今言ったように検証していただいて、よりよい土地利用をされればというふうに思っております。
では、次に、市長は今議会の所信表明の中で、中心市街地に重点地域を定め、コンパクトなまちづくりのために4核構想に基づく公共施設の誘致を進めてきたと述べられておりますが、確かにそれも重要であるというふうに思います。しかし、その4核構想以外の中心市街地のまちづくりをどのように考えておられるのか、そのことについてお尋ねをいたします。
◎石井忠文 企画調整部長
4核構想以外の観点による中心市街地のまちづくりについてお答えいたします。
佐賀市のまちづくりにつきましては、総合計画の38の施策に基づき、分野別の個別計画を策定し、これらの計画に沿って優先順位などを判断しながら具体的に取り組んでいるところでございます。
中心市街地は、行政、経済、文化、交通などの拠点になることから、中心市街地の活性化を総合計画の施策の一つに掲げております。議員御指摘の4核構想も中心市街地活性化基本計画や街なか再生計画などに基づいて事業を展開しており、公共施設等の誘致以外にもさまざまな取り組みを行っております。ソフト事業といたしましては、議員も御存じのとおり、まちなかを訪れる人をふやすために、佐賀城下ひなまつり、佐賀城下栄の国まつり、恵比須八十八ヶ所巡り、街なかバルなど、多彩なイベントを実施しております。また、わいわい!!コンテナや大学生のまちづくり活動の拠点となるゆっつら~と館の運営、先月オープンいたしました恵比須の情報発信拠点となる恵比須ステーションの開設など、にぎわい創出の拠点づくりにも取り組んでいるところでございます。
さらに、中心市街地活性化に関係の深い他の分野の個別計画といたしまして、都市計画マスタープラン、景観計画、自転車利用基本計画、みどりの基本計画、歴史的風致維持向上計画、公共交通ビジョンなどがあり、随時担当部署間の調整を行いながら事業を推進しているところでございます。
これらの事業を総合的に推進していくことで、引き続き中心市街地の活性化に取り組んでいきたいと思っております。
以上でございます。
◆松尾和男 議員
今、いろんなソフト事業について御説明がありました。ただ、考えるに、今説明された、例えば、佐賀城下ひなまつりにしても、それから佐賀城下栄の国まつりにしても一過性のものですよね、これ。通常あるもんじゃないんですね。だから、先ほど言ったようにですね、コンパクトシティという考えの中に、お年寄りをいかに中心部に持っていくかという一つの考え方もあろうかと思います。その辺についてですね、やっぱり一つ欠けているんじゃないかなと思いますし、確かに4核構想によって公共的なものはあって、昼間人口は確かにふえたというふうに思います。しかし、それがじゃあ、経済効果にどれだけつながっていくかということになると、まだ未知数なものがあると思いますので、その辺についてもう少し具体的に、やっぱり優しいまちづくりをしていくということについてですね、どういうお考えなのかをお尋ねいたしたいと思います。
◎石井忠文 企画調整部長
人に優しいまちづくり、これは高齢者とか、子どもとか、障がい者の皆さんとか、いろんな方たちが過ごしやすいまち、暮らしやすいまち、こういうことを目指していくべきと思っております。
これにつきましては、今、佐賀県の福祉まちづくり条例というのがございまして、これに基づいて、今、佐賀市の公共施設、あるいは公園等についても鋭意取り組んでいるところでございます。
先ほど申し上げましたとおり、今、中心市街地に関する施策、それから、それに基づく個別計画、たくさんございますので、その辺を総合的に考えながら進めていくべきというふうに思っております。
以上でございます。
◆松尾和男 議員
この問題につきましてですね、ずっとまた継続して今後も質問していきたいと思いますので、この項目についてはちょっと終わらせていただきます。
じゃあ続きまして、先ほど言いました要望書の件についてお尋ねをいたします。
先ほどの要望書を市長に提出するときには、福井章司議員と私も同席をさせていただきました。特に今回ですね、要望書で特にお願いをしたかったというのは、1つは山口亮一旧宅がございまして、そこに駐車場がありますけども、なかなか狭いという観点もございます。
それから、今、体育館も売買ということで、もうすぐ壊れるようになっていますけれども、多分耐震化はまだ十分だったろうということで、中心部にスポーツの拠点もなかったということもございますので、1つはそういう拠点として残していただきたい。
それから、一番特に私どもが今回お願いしたかったのはですね、ちょうどあそこが佐賀大学の周辺ということで、かなり浸水をする場所でありますので、そういう意味で避難場所という意味での確保をお願いをしたかったということで要望書を出したわけでございます。
先ほど答弁がありましたけども、再度避難場所の確保ということでどのように検討されたのか、お尋ねいたします。
◎伊東博己 総務部長
避難場所ということでありますけれども、避難場所につきましては、佐賀市の地域防災計画の中で指定をしておりまして、基本的にはですね、緊急時に開錠するということがありますので、市の公共施設を中心に考えているところでありまして、あの地域は御存じのとおり、日新公民館ですとか日新小学校、昭栄中学校を中心に今のところ避難所ということを考えておりまして、その時点ではですね、先ほども言われました体育館について、避難場所の指定ということは考えておりませんでした。
◆松尾和男 議員
確かにですね、今言われたように、公共的なものでいけば昭栄中学校や日新小学校がありますけど、ただ、今言ったように、浸水をする場所なんですね、あの辺が。ですから、そういうことも含めて、もう少し避難場所としての配慮が欲しかったなというふうに思っております。ただ、もう壊れるということで、これ以上言えることはございませんので、これについてはもうこの辺で終わります。
次に、清和の関連の建物が幾つかまだ精地区には残るわけでございまして、例えば、今回壊れません、もっと古いほうの体育館が1つございます。それから、女子寮と男子寮がおのおのございまして、男子寮についてはあと2年で閉鎖をするということが言われております。それから、女子寮についてはしばらく残るということでございますけども、実はそこの旧体育館のところに七賢人の一人であります島義勇の生誕地があり、そこが誕生地というふうになっておりまして、今は外のほうにありますけど、実は以前は敷地内のほうに碑が建っておりました。私もよく出入りをしていましたもんですから、よくわかるんですけども、今はそれが外向きに市道のほうに向いています。
まず、お聞きをいたしますけど、今ある誕生地の碑は清和の土地にあるものなのか、それとも佐賀市に寄贈していただいて佐賀市のものになっているのか、まずそこをお聞きいたします。
◎池田剛 経済部長
島義勇の生誕地の案内板と標柱が立っているところの所有者は誰かということでございますが、所有者は学校法人佐賀清和学園でございます。
◆松尾和男 議員
今言ったようにですね、島義勇自身が七賢人の一人ということでありますし、札幌においては島義勇っていったらもう大した人物だというふうに崇拝をされているわけでございますけど、なかなかまだ佐賀市においては認知度が低いということもございます。
そういうことで、今言ったように生誕地であるということでありますので、もう今はないわけですけれども、今後ですね、どういう保全をされていくのか、残していくのかということについてお尋ねをいたします。
◎池田剛 経済部長
学校法人佐賀清和学園に問い合わせをいたしました。で、今、標柱等が立っております体育館と学生寮ともに当面は現状のまま残すというお返事をいただいております。ということでございますので、今ございますその状況で保全をしていただくということにしております。
しかしながら、今後、清和学園の計画が変更になることも考えられますので、定期的に情報交換を行っていきたいというふうに考えております。
◆松尾和男 議員
先ほど言いましたように、女子寮、男子寮おのおのまだ残っているわけですけども、将来的に売却という話が当然出ろうかというふうに思っています。そのときに、やっぱり一番地元の人が今困惑しているのが、マンションの話が出るのが一番怖いというふうに言われております。というのは、やっぱりなかなかマンションについては、いろんなところでいろんな問題が起きているというようなこともございますので、特に今言いましたように、あそこは島義勇の生誕地でもあるということもございますので、もし理解がない業者の方が買われた場合、島義勇の生誕地の標柱等が今のところは存続をしていくということですけども、将来的にはどうなるかわからないと。もしそのときにですね、清和学園から佐賀市のほうに売却の話が来たときには、どういう対応をされるおつもりなのか、お聞きいたします。
◎池田剛 経済部長
まだお話をいただいているわけではございませんし、清和学園に問い合わせいたしましたところ、今はまだ売却するとか、壊すとか、そういう計画はないということでございますので、そういったお話を伺ったときにはですね、議会の皆さんにも御相談しながらですね、考えていきたいというふうに考えております。
◆松尾和男 議員
差し当たってですね、今申し上げたように、旧体育館と、それから男子寮はもう2年以内には廃止になるわけですので、当然先にそっちが売却になるかなというふうに思っております。今回で言えばですね、さっき言った4核構想の中でいけば、すぐマルキョウにぱっと手を挙げられました。そういうことからいけばですね、今言ったような施設についてもですね、佐賀市として当然──今回、清和学園が移転をされたのは佐賀市の保留地として、学校の保留地としたところに移転をされたわけですから、佐賀市が全然関係ないということじゃないかなというふうに思いますので、そういう話が来たときにはですね、佐賀市としても力を貸していただきたいというふうに思いますけど、もう一度答弁をお願いいたします。
◎池田剛 経済部長
島義勇一家が住んでいた場所であるということで、そういう標柱も立っておりますし、重要な場所であると、七賢人の生誕地で非常に重要な場所であるという認識は持っておりますので、その点につきまして、そういったお話が出た場合にはですね、また、うちの庁内ではもちろんでございますが、議会のほうにも相談をさせていただいて、検討をさせていただきたいというふうに思っております。
◆松尾和男 議員
要望書については最後の質問をさせていただきますけど、今回ですね、ちょうど2年間、市のほうから正式な回答がなかったというふうに思っておりまして、市側、それから自治会長側にもお互いに要望書へのそごがあったかなというふうに思っております。
実は昨日ですね、ちょっと私、議会広報広聴委員会の委員長という立場で自治会の幹事会のほうに挨拶に行ってまいりました。そのときにたまたま出たわけですけども、河川清掃時の要望書の対応についてもですね、なかなか返答がないというようなこともございました。要するにですね、総括質問への答弁でもさっき触れられておりましたけども、どの要望書に対してもきちんとした対応をお願いしたいということで、要望書への対応について再度答弁をお願いして、この要望書の件を終わります。
◎伊東博己 総務部長
先ほど申しましたけれども、私どものところに結構要望書が参っておりまして、基本的にはですね、これを処理するための要綱をつくっております。で、要望書は一般的に回答をというところはなかなかないんですけれども、一般的にいついつまでに回答をということがある場合についてはですね、そこについては期限を守るようにしておりますけれども、繰り返しになりますけれども、今回の事案につきましてはですね、非常に遺憾に思っておりますし、今後十分に配慮していきたいと、そのように考えているところでございます。
◆松尾和男 議員
それでは、次にですね、市民活動補償制度についてお尋ねをいたします。
先ほどボランティアの範囲ということで、5人以上の団体、おおむねですね。あとは無償のということでおっしゃいました。今まで市民活動補償制度の中で最高の補償額というのは幾ら出たのか、お尋ねをいたします。
◎西川末実 市民生活部長
過去の最高補償額の事例ということでございますが、本市の市民活動補償制度につきましては平成19年度から実施しております。過去の最大の補償となった事例につきましては、平成21年度に自治会活動中に大けがをされ、当時の制度の最高補償額を給付した事例がございます。
◆松尾和男 議員
こういう補償制度はなるだけ使わないほうが一番いいわけですけれども、出たときには速やかなそういう補償をしていただければというふうに思っております。
それから、今、この市民活動補償制度についてはですね、スポーツとか、それからまた行事の行き帰りの事故は対象になっておりません。先ほど言われた公民館の補償については行き帰りも入っているというようなこともありますので、その対象範囲、それからまた内容について見直しができないのか、お尋ねをいたします。
◎西川末実 市民生活部長
スポーツ活動につきましては、事故発生率が高く、保険料が大幅に増大する要因となることが予想されるため、予算の関係上、スポーツ活動を対象から外しております。
同様の保険制度を導入しております近隣自治体におきましても、スポーツ活動の取り扱いにつきましては佐賀市と同様の措置をしている自治体が多いようでございます。
また、補償内容の拡大につきましても、スポーツ活動と同様に保険料が増大する要因となることから、これ以上の拡大は困難でございますので、引き続き現行の制度内容での運用を継続してまいりたいと考えております。
◆松尾和男 議員
とにかく市民が安心してボランティア活動ができるような制度にしていただければというふうに思っております。
では、続きまして、公民館総合補償制度についてお尋ねをいたします。
公民館が主催、共催というようなことが言われました。極端に言えば、公民館行事の位置づけということについてお尋ねをしたいというふうに思います。
◎荒金健次 社会教育部長
お答えいたします。
公民館総合補償制度の対象となる公民館行事は、先ほども申し上げましたが、公民館主催行事及び共催行事となっております。公民館単独の事業に限らず、他団体との共催の場合でもこの制度の補償対象となります。
なお、共催事業の相手方につきましては、体育協会、青少年健全育成会、まちづくり協議会などの校区の団体ということになっております。
以上でございます。
◆松尾和男 議員
ほとんどの地域行事においては、公民館と連携した行事をされているというふうに私も思っておりますし、私どももそういう位置づけのもとで、今、行事を行っているわけでございます。
実は、そういう中で、先ほど言われましたけれども、平成26年度から補償内容が減額されるということが言われました。そのことについてはですね、先ほど言われましたように、その補償金がふえているというようなことが一つあろうかというふうに思いますけども、今、私がいただいた資料によれば、4段階のうちの一番下のランクで今、そういう契約をされているということでございますけども、もしもそういう上積みが可能なのかどうかということで、もしそういう方法があれば、また教えていただければというふうに思います。
◎荒金健次 社会教育部長
基本的な補償内容は総括質問への答弁で申し上げたとおりでございますが、校区の実情に応じて4つの加入型から選んでいただいて、掛金を上積みし、補償内容を厚くしている校区もございますので、掛金を上積みし、補償内容を厚くすることは可能ということでございます。
◆松尾和男 議員
今、上積みをしている公民館もあると言われましたけども、実質的には幾つぐらいの公民館があるのか、お知らせいただきたい。
◎荒金健次 社会教育部長
掛金を上積みし、補償の内容を厚くしている校区は平成24年度、平成25年度ともに7校区ございます。
◆松尾和男 議員
7校区につきましてはですね、今言われたあと3つの型のうち、どれを採用されているのかということ、それから、掛金の方法、どういう方法でできるかということ。
○黒田利人 議長
一問一答ですから。
◎荒金健次 社会教育部長
上積みの方法についてお答えいたします。
掛金を上積みし、補償内容を厚くしている校区につきましては、市が基本とする型と校区が希望する型との掛金の差額を地域で御負担いただいております。地域の中で御相談いただき、保険加入時に差額を御負担いただければ補償内容を厚くするという、そういった仕組みでやっております。
◆松尾和男 議員
今の上積みをしてですね、7校区がやっているということで言われました。で、さっき言ったようにですね、今、佐賀市がかたっているのはS型という一番安い型にかたっておられますけれども、あとの7つの校区はですね、そのM、L、Oと、そのどれにかたっておられるのか、おわかりになれば、お尋ねをいたします。
◎荒金健次 社会教育部長
今、そこまでの資料は持ち合わせておりません。申しわけありません。
◆松尾和男 議員
各校区の判断でそれぞれできるということでございますので、実は先ほど言いましたように、私どもの校区のところでもいろんな問題が起きております。で、いかにやっぱり安心してですね、地域活動できるかということで検討してございますので、私どもとしてもそういう掛金をふやしていきたいなというふうに思っております。
実はもう1つあるのは、先ほどから賠償責任という問題がございました。で、実は今回眼鏡が破損したというようなこともございまして、その適用範囲が拡大できないものかについてお尋ねをいたします。
◎荒金健次 社会教育部長
先ほどの7校区が入っている型の内訳でございます。今、資料が手に入りました。お答えいたします。
7校区のうち、M型が3校区、L型が3校区、O型が1校区、以上でございます。
○黒田利人 議長
それで、拡大できるか。続いて、今の質問に。拡大できるかどうかという質問。拡大の質問に答えるのは誰。
◆松尾和男 議員
今、実は公民館のほうについて先ほど質問いたしましたけども、実は公民館で昨日けがをされました。その折に眼鏡が破損をしております。顔面を擦傷の上、眼鏡が壊れたというようなことで、その賠償をどうするかということに今から入っていくかと思いますけども、そういうのは今回の適用範囲には多分入らないだろうという御指摘を受けておりますので、その辺についてですね、そこまで適用範囲が拡大できるような保険にできないかということでお尋ねをしております。
◎荒金健次 社会教育部長
それにつきましては、具体的な事例を校区のほうにもっと詳しくお聞きした上で、今回、このままの制度で適用されるのか、されないのか。されないとしたら、今後どうするのかも含めて検討したいと思っております。
以上でございます。
◆松尾和男 議員
先ほど来言っておりますように、今回ですね、平成26年度から地域コミュニティ室、それから市民活動補償制度を扱う市民活動推進係、それから公民館総合補償制度を扱う公民館支援係ということで、協働推進課が新設をされるわけですね。そうなった場合に、今、取り扱っている市民活動補償制度と公民館総合補償制度は1つの課内で扱うということになりますけれども、今後も、要するに平成26年度も、同じような考えで市民活動補償制度と公民館補償制度は別々であるということで認識してよろしいですかね。
◎西川末実 市民生活部長
議員御指摘のとおり、平成26年度から市民活動推進係と公民館支援係は協働推進課に所属することになります。
総括質問への答弁で申し上げましたとおり、公民館総合補償制度の内容が一部変更となること以外につきましては、両補償制度とも今年度と同様の運用を行うことになると考えております。
◆松尾和男 議員
とにかくですね、市民が安心してですね、ボランティア活動、また公民館活動ができるような補償制度にしていただきたいというふうに思いますし、そういう拡充を求めて質問を終わります。
◆江頭弘美 議員
通告に従い質問いたします。
第1問目は、コミュニティ政策についてであります。
平成22年から佐賀市においても地域のみんなで、より安全で安心なまちづくりを目指して地域コミュニティづくりの検討が始まりました。
佐賀市は近年、少子高齢化や核家族化、都市化の進行などにより、地域における人と人とのつながりが希薄になるとともに、福祉、防災・防犯、教育など多くの分野で地域を取り巻く課題は複雑多様化している。これらの課題を個人や個別の団体、行政だけで解決するには限界があり、一人一人が支え合い、課題解決に向けて取り組むことがますます重要となっている。そこで、地域と行政が連携し、住民が主体となって地域課題に対応する協働のまちづくりを目指して、地域コミュニティづくりを推進していくと市民に説明をいたしました。
平成23年度から平成25年度までをモデル期間と位置づけ、これまで16校区で実践され、うち7校区でまちづくり協議会が設立されています。現段階では市内32校区自治会の半数ということで、この地域コミュニティ政策に基づくまちづくり協議会の動きは加速されるものと思われます。
しかし、この地域コミュニティ政策は、先進地の自治体においても、今なお多くの課題や問題点を抱えているのは事実であります。
合併して9年、旧佐賀市の自治会体制を模範として、旧町村においても新たな自治会組織の確立に、戸惑いながらも住民の方々は今日まで努力をしてまいりました。まだまだ旧町村の校区において末端まで自立した自治会組織の意識の疎通ができているのか疑問の余地もあります。確かに前述したモデル校区に手を挙げた16校区のうち7校区は旧町村ではありますが、校区における自治会は地縁団体として地域課題を解決してきた先導的な組織であることは言うまでもありません。私は、佐賀市全体における自治会組織の確立は道半ばだと今も思っています。
地域コミュニティ政策の理念は、各自治体でそれぞれ違いがあるとは思いますが、先日、東京で開催された自治体トップフォーラムで、三重県の松阪市の市長は、松阪市の目指す地域コミュニティ政策における住民協議会──これは佐賀市でいいますとまちづくり協議会のことなんですけれども、住民協議会の充実は自治会組織をなくすことも視野に入れている旨の発言もありました。
佐賀市における地域コミュニティ活性化策について、地域コミュニティ活性化検討委員会より平成25年11月に提言が出されてはいますが、まず校区ごとのまちづくり協議会の設立により、地域活動を担う核組織の校区自治会との関係を確認することを総括の質問といたします。
続きまして、2問目の母子保健について質問いたします。
佐賀市は平成19年3月に、「親と子がともに成長し、すこやかで心豊かな人生を送ることができる地域づくり」を基本理念として、すこやか親子計画を策定し、平成26年度を目標年として母子保健を推進してきました。私は、これまでの取り組みは、子どもを安心して育てられる環境づくりに、また、乳幼児医療費助成事業など少子化対策においても少なからず効果をもたらしたものと高く評価をしているところであります。
今回は、母子保健の中で2つの質問をさせていただきますが、1つ目はインフルエンザ予防接種についてでありますが、この件につきましては昨年の2月、6月の定例会の一般質問で亀井前議員が、子どもに対する予防接種の助成金について詳細に質問されております。ことしも昨年にたがわずインフルエンザは猛威を振るいました。インフルエンザ予防接種の効用に関しては、医学界においても諸説あるみたいですが、これらの状況を踏まえ、子どもに対するインフルエンザ予防接種の市の見解をまずはお聞かせ願いたいと思います。
2問目は、休日夜間こども診療所についてであります。
この施設に関しては、子どもを持つ親の誰もが本当に助かっている、ありがたいという声をよく耳にいたします。こういった市民の声は、行政を預かる立場の者にとって励みになることだと思います。
この施設のさらなる充実に向けた検討は、医師会との連携もあり簡単に事が進むものではないことは承知していますが、休日夜間こども診療所の充実は、若い保護者が佐賀市に定住する大きな選択の指標となるものと考えます。少子化対策、若者の定住策を踏まえたところでの市の見解をお尋ねいたします。
以上を総括の質問といたします。
◎石井忠文 企画調整部長
私のほうからは、1点目のまちづくり協議会と自治会組織との関係についてお答えいたします。
地域コミュニティ政策につきましては、住民主体のまちづくりを進めるために、平成23年度から、おおむね小学校単位を基本といたしまして、自治会を初めとする子ども会、老人クラブなど、地域の各種団体を緩やかにまとめたまちづくり協議会を組織いただき、校区として総合的に地域の課題解決、地域活性化を目指す取り組みを進めております。
このまちづくり協議会では、校区の課題に応じて福祉や環境など関係する団体や事業者などで構成する部会制を設けて活動をいただいているところでございます。
協議会の活動内容といたしましては、部会でまとまって活動したほうが効果的、効率的な行事、1団体だけでは難しい活動について、連携、協力して取り組んでいただいているものであり、既存の各種団体の活動全てをまちづくり協議会へ一本化するという考えは持っておりません。自治会が地域コミュニティ活動の主体であるということは間違いございませんし、他の団体もそれぞれ地域に必要な活動を行っていただいております。したがいまして、まちづくり協議会は、これら地域の各種団体を有機的につなぐ組織ということで御理解いただければと思います。
なお、本事業は、今年度まではモデル事業と位置づけ、市内半数に当たる16校区で取り組んでいただいておりますが、モデル校区の成果と課題を検証し、新年度からは3年から5年の移行期間の中で全校区での取り組みを目指していくこととしております。
以上でございます。
◎田中稔 保健福祉部長
私には、母子保健について2点御質問がございました。順次お答えをいたします。
まず、インフルエンザ予防接種についてお答えいたします。
子どものインフルエンザの予防接種は、以前は定期の予防接種として集団接種をしておりました。その後、国では接種の有効性等について議論が重ねられ、子どもへのインフルエンザへの予防接種は発症時の重症化防止には一定の効果があるものの、ワクチンによる流行の阻止が困難であると判断され、定期予防接種から任意の予防接種へ変更となっております。
国の方向性としましては、定期予防接種とする動きは現在のところはない状況でございます。佐賀県内では、子どもへのインフルエンザ予防接種に対する助成が4市6町で行われております。佐賀市におきましても、子どもへのインフルエンザの接種費用について助成の要望があることは認識をしているところでございます。インフルエンザについては、毎年患者も多く、大きな社会問題であると考えますので、今後どのように対応していくか研究していきたいとは考えております。
しかしながら、まずは子どもたちや保護者に対して、インフルエンザの予防策についての周知を図ることが大切であると考えておりますので、インフルエンザ予防接種の助成についての方針は現在のところ変わってはおりません。
続きまして、こども診療所の充実についてでございますが、こども診療所については、毎月運営に当たっていただく医師や看護師、薬剤師の方々と市の職員がミーティングを開催し、運営上の課題、あるいは施設の充実などについて話し合いを行い、適宜改善を図っているところでございます。こうしたことから、応急的な診療を行う初期救急医療施設として円滑な運営ができているものと考えております。
施設の充実につきましては、市民のニーズや運営に当たる方々の意向を踏まえながら、今後もよりよい施設になるように努めてまいりたいというふうに考えるところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
それでは、コミュニティ政策についての一問一答に入ります。
まちづくり協議会の設立といいましても、市内32校区、人口、面積とそれぞれ違いがあるわけですよね。確かに今、モデル校区の中で設立がなされておりますけれど、やはり簡単に一朝一夕に設立というのはどの地域もできるかというと、そうではないというふうに思います。
そうなればですね、やはり設立のアドバイス、それから設立後の運営に対してもですね、それぞれの支援ということは当然行政としては責務があると思うんですけれども、この行政とまちづくり協議会のそういったスタンスをどう考えられてるか、お尋ねいたしたいと思います。
◎石井忠文 企画調整部長
まちづくり協議会と行政とのスタンス、いわゆる市としてどういった支援をしていくのかということでお答えをさせていただきます。
協働と参加のまちづくりを一層進めることを目的に、市民活動推進機能、地域コミュニティ推進機能、公民館支援機能をあわせ持つ部署といたしまして、ことし4月に協働推進課を新設する予定としております。今後は、この協働推進課がまちづくり協議会に対する市の窓口として役割を担っていく予定でございます。この3つの機能が1つになることによりまして、公民館で学んだ成果を地域コミュニティ活動につなげていくことができ、また、自治会などの地縁団体とNPOなどの志縁団体との連携も図っていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。
◆江頭弘美 議員
協働推進課ですか、当然こういう機構の対策というのは必要かと思います。
もう1つですね、まちづくり協議会の推進の中で、誰もがやはり一番懸念するのが、やはりリーダーの存在だと。確かに、現在、校区の中にそれぞれの各団体のリーダーがいらっしゃるかと思いますけど、当然高齢化に向かって、そしてまた定年制が上に上がっていくとですね、それぞれ仕事をされて、なかなかこういう地域活動への時間が割けない、そういうこともこれから先考えられるわけですよね。
そういう点を踏まえてですね、リーダーの人材育成にどういうふうに市として取り組んでいかれるのか、この人材育成の支援策についてお聞きしたいと思います。
◎石井忠文 企画調整部長
人材育成の支援ということでの御質問にお答えいたします。
地域活動の担い手の育成という御質問ですが、まずは地域の中で人材を発掘する機会をいかにつくっていくかということが重要になってくるかと思っております。
例えば、公民館などで行っています講座やサークル活動への参加者に対しまして、地域活動へ興味、関心を促す機会、これを設ける方法、また、清掃活動や夏祭りなど住民が集まりやすい行事を開催しまして、積極的に声をかけ、顔見知りになって活動へ参加を促す、こういう方法が挙げられると思っております。
市といたしましても、公民館で学んだ成果を地域コミュニティ活動につなげていけるような講座を積極的に開催していくとともに、まちづくり協議会の役員に対する研修会や、お互いの情報交換の機会を定期的に設けることで、まちづくり協議会の担い手の育成に努めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
人材育成の支援、それからやはり考えられるのがこの協議会の運営に対する財政支援ですね。先ほど、コミュニティ政策についての研究会での資料、コミュニティ政策についての市からの財政支援についてのフロー図もちゃんとあるわけなんですけれども、この中で、現在は総合政策課からまちづくり協議会、これはモデル校区へ事務費10万円、活動費50万円、合計60万円が支給されておるわけですね。それから、社会教育課からは、旧佐賀市においては19校区の公民館・地域連携協議会への均等割、これ世帯割だと思いますけど、約60万円から100万円のお金が流れておると。それから、観光振興課から21校区、祭り実行委員会というのがあるところでは14万円の助成金、こういうものが今あるわけですね。
各団体は、それからそれぞれにまだあるわけなんですけど、今のこういった現状の補助金というものの一本化ですね。まちづくり協議会ができた場合に、地域活性化助成金というここの部分の一本化という支給はどう考えられているのか、説明をお願いしたいと思います。
◎石井忠文 企画調整部長
先ほど議員のほうからも御説明ありましたように、現在の地域コミュニティ活性化補助金、それから公民館・地域連携補助金、校区まつり振興事業補助金、この3本をまとめた助成金の新設を考えております。その中では、旧佐賀市、旧町村の区別なく統一的な算定基準を設けて交付するように考えております。
地域コミュニティ活動を行うに当たって、必要な経費といたしまして、全校区統一した均等割と校区規模を考慮した世帯割、人口割で算出した額を平成26年度の当初予算案に計上をさせていただいているところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
ある自治体の中にはですね、こういうまちづくり協議会、要するに、ある協議会がこういう活動をしますというメニューを出して、それに対する財政支援というようなことも考えられているわけですよね。それでもって校区によっていろんな支給の額が違う、そういうふうなやり方もあります。
1つは、佐賀市の場合は、今の部長の話では、先ほど私が言った部分の支給は統一されておる。しかし、新たな活動メニューに対する財政支援というのは考えられるんですか。
◎石井忠文 企画調整部長
まちづくり協議会の助成金として、将来的には2階建てということを思っております。先ほどの御質問でお答えしましたのは、その1階部分、基礎的な部分でございます。2階部分、いわゆるメニュー的なものですけども、これは自主防災や子育て支援など特定の目的を持った特色ある活動を行うまちづくり協議会に対して上乗せ助成を行う、メニュー補助というようなことを2階建てとして考えております。
このメニュー補助につきましては、新年度に制度の内容をもう少し検討させていただきまして、平成27年度から導入を目指していきたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
もう1つ財政支援の件で、先ほどちょっと申しましたけど、例えば今、老人クラブ、それから校区社会福祉協議会、こういうところへの各団体への補助金というのがあるわけですよね。そういうところも、まちづくり協議会の中に入る部分と入らない部分、そういうところってやっぱり出てくると思うんですけれども、こういった各団体の補助金の取り扱いというのはどのように考えたらいいんでしょうか。
◎石井忠文 企画調整部長
現在、校区内の各団体に対しても、関係各課から運営費などの助成を行っております。ただし、各団体に対する補助金については、市から各団体の連合会組織へ助成された後に連合会から校区へ、校区から各地域へ配分するという流れになっている場合もございます。これらの上位組織との関係にも配慮が必要であること、また、まちづくり協議会で行われる事業は各団体が連携して実施される仕組みになっていることから、各団体への補助については行政側からまちづくり協議会への助成金へ一本化するという提案を行う予定はございません。
しかしながら、それぞれのまちづくり協議会などから一本化の要望があれば、その段階で改めて協議をさせていただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
もう1点ですね、部長にお聞きいたします。
これは本当にまちづくり協議会が歩き出したら、本当に膨大な事務的な、そういう事務量的な部分に関したら相当な量だと思うんですよね。そうした場合に、協議会事務局員を初めとする委員の人たちへの報酬ということはどのように考えたらよろしいでしょうか。
◎石井忠文 企画調整部長
平成23年度から今年度まで実施していますモデル事業では、まちづくり協議会への助成は事業補助に限定して、役員手当の支出は対象外とさせていただいておりました。しかしながら、まちづくり協議会の役員の方々から、組織運営の継続性を図っていくためにも、役員手当はぜひ必要という意見をいただいております。この意見を踏まえまして、地域コミュニティ活性化検討委員会においても役員手当の必要性を提言いただいております。いわゆる弾力性のある助成制度にすべきというふうな意見でございました。そこで、新年度から新たな助成金については、役員手当の支出も可能とさせていただく予定としております。
なお、その支出に当たっては、それぞれの協議会の意思決定を行っていただき、支払いに当たっての透明性の確保と協議会の構成員である住民の理解をお願いしたいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
そしたら、社会教育部長にお尋ねいたします。
この件について、まちづくり協議会の拠点を校区公民館と考えているというふうに、佐賀市はそういう説明をしておりますけれども、小学校校区でいろいろな校区の中で、公民館、それからまたコミュニティセンターの方式をとっているところもあるわけですね。その施設内容の違いがあるわけですけれども、その点はどういうふうに考えられておりますか。
◎荒金健次 社会教育部長
お答えいたします。
佐賀市は2度の合併によって、地域住民の学習拠点として校区公民館、コミュニティセンター、生涯学習センター、農村環境改善センター、この4つの種類の施設を有する状況となっております。しかし、その位置づけや職員体制に関しては均衡がとれていない状況でございます。この市町村合併によって生じた旧佐賀市と旧町村の運営体制の違いについての均衡化を図るため、平成23年8月に策定いたしました「佐賀市公民館が果たす機能に関する佐賀市教育委員会方針」を受け、平成25年度までに公民館等のあり方についての今後の方向性を示すことといたしておりました。
そこで、私どもといたしましては、公民館が果たすべき役割、機能を充実させるとともに、地域コミュニティ施策推進のための活動拠点として活用するため、これらの施設について、原則公民館への一本化を目指すというふうにしたところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
今、公民館への一本化と言われましたけれども、そしたら職員体制はどういう形でやられるか、お答え願いたいと思います。
◎荒金健次 社会教育部長
現在、3人体制や2人体制の公民館、また、出張所教育課の職員が兼務している公民館などもございまして、職員体制についても均衡がとれていないという状況でございます。
そこで、地域コミュニティ施策の推進を踏まえ、公民館活動に必要な職員体制として、基本的には館長と職員2人の3人体制を目指すことを方向性として定めたところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
先ほど、館長にあと職員2人体制の3人体制ということでしたけれども、やはり公民館も大小いろいろあるわけですね。地区によってもそれぞれの違いがある。そういう3人体制の均等な形で大丈夫なんですか。それが基本ということなんですね。本当にこれだけ大小ある中で、その体制が必要かということをもう一度お聞きしたいと思います。
◎荒金健次 社会教育部長
地域コミュニティ施策の推進に当たりまして、公民館は地域住民の学習拠点としてだけではなく、地域活動の拠点として、また、公民館職員にあってはサポート役としての機能が求められております。あわせて施設の適切な管理運営といった観点では、夜間や休日の地域行事にも職員が従事する場合があることなどを考慮する必要もございます。そういったことを踏まえ、公民館活動に必要な職員体制として、基本的には館長と職員2人の3人体制を目指す必要があると考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
確かに公民館は公民館の今までの活動というのがあるわけですね。実際、モデル校区の中でも、まちづくり協議会ができたところは公民館の職員の方々の協力体制がある。できているところとできていないところがあるみたいなんですけれども、公民館職員が今一本化して3人体制になる、その公民館職員のまちづくり協議会への協力体制といったようなものはどのように考えられているのか、お答え願いたいと思います。
◎荒金健次 社会教育部長
地域コミュニティモデル校区における公民館のかかわり方を見てみますと、地域の状況によって、公民館が事務局から会計、資料作成等の一部を担っているところもあれば、地域が全て担われている校区もあり、佐賀市全体として見たときに、各校区の実情によって公民館の支援の度合いはそれぞれ異なっております。
今後の地域コミュニティ政策の推進に当たりましては、地域コミュニティ活動の主体は地域住民であるとし、コミュニティ組織の事業企画、実施、それにかかわる会計などの事務につきましては地域住民で行い、自立した運営がなされることが望ましいといたしております。
一方で、行政が担うべき地域コミュニティの運営支援といたしましては、地域コミュニティ担当職員のサポート、公民館によるサポートを掲げております。
また、地域コミュニティ組織が自立した運営ができるようになるには、一定程度の期間が必要になる場合も考えられます。地域コミュニティ活動の主体は地域住民であるとの趣旨を基本としながらも、これらのことから、それぞれの地域の実情に応じて、活動拠点たる公民館が支援していく必要があるというふうに考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
それではですね、これはハード的な部分なんですけど、今、旧町村の中の公民館、川副は多分違うと思うんですけれども、私が住んでいる諸富校区のところはですね、要するに教育委員会が公民館の中に入っているわけですね。こういうところって旧町村はほとんどだと思うんですけど、こういう混在している部分というのも改善するということでよろしいんですか。
◎荒金健次 社会教育部長
川副を除く6つの出張所教育課は、それぞれ公民館等の施設内に配置し、川副出張所教育課につきましては、生涯学習係を公民館内に配置いたしているところでございますが、全市的に見ますと、均衡が図れていない状況でございます。
また、出張所教育課の職員につきましては、公民館職員を兼務している状況でございます。このため、先ほど申し上げました今後の公民館等のあり方にかかわる方向性を実現していくことによって、この出張所教育課の配置の件も含め、不均衡の是正を図っていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
それ、いつごろ統一するおつもりなんですか。
◎荒金健次 社会教育部長
公民館の職員体制につきましては、基本的には館長と職員2人の3人体制を目指しております。ただし、具体的な配置の時期は、市全体の人的配置との兼ね合いもございまして、現在、市長部局において検討に着手しております本庁及び支所の機能のあり方検討の進捗に合わせることとし、公民館としての一本化についても、その時期に合わせたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
そしたら、公民館の件についてもう1点、地域によって公民館施設、ネットワーク環境なんかは全然違いますよね。この違いは早急に改善するお考えなのか、その点をお答え願いたいと思います。
◎荒金健次 社会教育部長
旧佐賀市と旧町村では、公民館等施設のネットワーク環境などが違うがどうするかという御質問だと思いますが、旧佐賀市の公民館のインターネット回線は、内部事務用の回線のほかに講座などのための別の回線があり、その回線を使うことによって、まちづくり協議会のホームページの更新などが可能となっております。しかし、旧町村の公民館等は内部事務用の回線しかなく、その内部事務用の回線は職務情報保護のため、他の利用を禁止しており、インターネット回線を利用した講座などができる環境ではなく、まちづくり協議会のホームページも更新ができない状況となっております。
このような公民館等の施設間の不均衡を是正するため検討を行いました結果、地域コミュニティ政策を全校区に推進していくためにも、未整備の公民館等につきましては、平成26年度にネットワーク環境を整備することといたしたところでございます。
以上により、活動拠点である旧町村の公民館等でもまちづくり協議会のホームページの更新などができることになり、全市的に同じ環境が整備されることになると考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
最後に、企画調整部長にお聞きをいたします。
確かに、今、一問一答の中でも財政支援、人的支援、いろいろ御答弁ありました。ただですね、私もこの地域コミュニティの政策が発表されてから、一番懸念していたことは、一番最初に総括質問でも述べましたけど、やはりまだ旧町村においても、自治会のあり方等もいろいろ模索しながらやっている状況の中に、まちづくり協議会が入ってきた、この政策がですね。
校区においても、これはまた1つの校区において、単位の区によってもいろいろ違いがあるわけですよね。校区自体もそれぞれ32校区、大小あります。これはもう確かに全市的に、一律的にまちづくり協議会の運営が均等に行われるということは理想なのかもしれませんけれども、これにおいてですね、非常に校区の格差、温度差がどんどん広がっていく、こういう懸念もあるわけですね。実際、先進地の自治体においては、もうこういう事例が結構出てきております。
その点について最後に、企画調整部長はですね、そういった問題、地域の温度差的なものをどのように考えられているのか、答弁をお願いしたいと思います。
◎石井忠文 企画調整部長
コミュニティ政策を推進するに当たって、将来的に格差が出てくるんじゃなかろうかと、そういうことに対してどういうふうな認識を持っているのかというような御質問だと思います。
新年度から、まちづくりの理念を定めましたまちづくり自治基本条例が施行され、その取り組みを具体化した地域コミュニティ推進事業も本格化してまいります。今後、ますます各校区で地域コミュニティ活動が活性化していくよう市といたしましても、人的、財政の両面でまちづくり協議会の運営を支援していく予定でございます。
また、地域の特性を生かした活動を各地で展開していけるよう先進事例の紹介や協議会役員同士の意見交換の場などを積極的に提供していきたいと考えております。
実は、先月、地域コミュニティ推進事業に取り組む16校区の役員の方にお集まりいただきまして、連絡会を開催いたしました。そのときは130人から140人ぐらい集まっていただきました。この連絡会では、会計担当者のグループ、福祉部会の部会長のグループというように、それぞれの役職や部会ごとに分かれて情報交換を行っていただいたことで、協議会運営に大変参考になった、具体的な取り組み事例が聞けてよかったと好評の意見をいただいたところでございます。
また、各グループには、関係する部署の課長も同席して、役員からさまざまな地域に根差した意見もお聞きしており、将来的な市とまちづくり協議会の連携を考えていく上でも非常に有意義な会だったというふうに認識しております。このような機会を今後とも定期的に設けていくことで、校区同士で学び合い、高め合う機会とすることができるのではないかと、このように考えております。
他の自治体の例に見ない佐賀市らしい取り組みとして、なるべく早い時期に全市32自治会校区でまちづくり協議会を設立していただき、誰もが住んでよかった、ずっと住み続けたいと実感できる幸福感あふれる佐賀市を市民の皆さんと一緒になってつくっていきたいと、こういうふうに思っているところでございます。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
それではですね、2問目のインフルエンザ予防接種についての一問一答に入りたいと思いますけれども、先ほど部長の答弁、昨年の亀井前議員の質問のときとほとんどもう方針は変わらないということであります。
確かにですね、予防接種、今、子どもたちの予防接種カレンダーというのがあるんですけれども、これを見てみただけでも、確かに4種混合から始まり、3種混合、今は定期予防接種が9つありまして、別に水ぼうそう、おたふくかぜ等4つがまた定期予防接種のほうに追加されるんではないかと。そうなると13種類の、就学前までに子どもたちに本当にこれだけ予防接種って本当に大丈夫かなと、そういう考え方もできるんですけれども、確かにこういう事情でインフルエンザの予防接種というと、なかなか定期予防接種の中には組み込めない事態だなというのはわかります。
しかしですね、インフルエンザは本当にこれだけ日常化してしまうと、やはり集団感染、それから子どもたちにとっては、罹患したときの重篤化というものを考えるとですね、やはり放っておけないものだというふうに考えます。
まずですね、ことしの佐賀市内の子どもたちにおける発生状況について、昨年とことしの比較を出していただきたいというふうに思います。
◎田中稔 保健福祉部長
インフルエンザの発生状況についてでございますが、厚生労働省のインフルエンザ様疾患発生報告によりますと、佐賀県内での幼稚園、保育園、小・中学校、高校における今シーズンの患者数は2月16日現在で2,521人となっております。
昨シーズンの同時期は1,474人でございましたので、昨シーズンに比べますと今シーズンは増加していると、そういう状況でございます。
◆江頭弘美 議員
それではですね、保育園、幼稚園、それから小・中学校における学級とか学校閉鎖の実態というのはどういうふうになっているか、お答え願いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
今シーズンの佐賀市内の集団発生によります学級等の閉鎖状況については、佐賀県感染情報センターの報告でございますが、幼稚園、保育園では園の閉鎖が1園──これは幼稚園でございます。それから、クラス閉鎖が4クラスというところ──これも幼稚園でございます。それから、小学校におきましては、学校閉鎖が1校、学年閉鎖が8学年、学級閉鎖が43学級、中学校におきましては学年閉鎖が1学年、学級閉鎖が7学級となっております。
昨シーズンの同時期と比べますと、幼稚園、保育園、中学校では減少しておりますけども、小学校においては学級閉鎖が10学級から43学級というふうに、小学校においては大幅にふえている、そういう状況でございます。
◆江頭弘美 議員
ことしは小学生がかかる率が多いということが歴然としておりますけれども、先ほど部長も言われたとおり、昔はインフルエンザの定期予防接種、行われていたわけですね。1980年代ごろからいろいろと、本当に定期予防接種が子どもたちにとって有効かといういろんな議論の中でもって、平成6年にこれが外れ、それから──ただ、平成13年の予防接種法の改正で高齢者向けのほうは対象者として限定されたわけなんですけれども、私は罹患して重症化するというのは、先ほども言いましたように、高齢者も子どもも変わらないというふうに考えるわけですね。特に子どもの場合はいろんな脳炎を引き起こすような部分で、実際、昨年に佐賀市内でも幼稚園児1名死亡という例もありまして、そういう部分ではですね、高齢者も乳幼児に対しても危険度は一緒だというふうに思うんですけど、その点、市の当局の見解はどういうふうに考えられているのか、お答え願いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
まず、高齢者については先ほど言われたとおりでございますが、過去においてインフルエンザの流行によりまして、集団感染や入院を必要とする肺炎や気管支炎などの重篤な合併症を併発したことから死亡者が増加しまして、大きな社会問題となっておりました。そのときに、国では専門家の協議が実施されまして、高齢者がインフルエンザ予防接種を接種した場合は、発症の阻止効果が30%から40%、死亡は5分の1に減らすことができ、重症化の予防に一定の効果があると結論が出されまして、平成13年の予防接種法の改正によりまして、高齢者のインフルエンザ予防接種は定期予防接種に位置づけられたわけでございますが、一方、乳幼児のインフルエンザ予防接種については、重症化の予防には効果があると結論が出されているものの、社会における流行阻止というよりも、接種を受けた個人ないしは家族など、限られた範囲でのメリットと考えることになるということから、現在も定期予防接種には至っておりません。
佐賀市としましては、国において専門家が十分に協議、議論されまして出された結論でございますので、基本的にはそれに準じて判断をしたいというふうに考えております。
◆江頭弘美 議員
昨年、この議場で亀井前議員がですね、助成金の問題でかなり詳しく質問されておりましたけど、先ほど、県内4市6町の自治体において助成がされていると。九州の県庁所在地では果たしてどうなのか、その辺お答え願いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
九州管内の県庁所在地における助成状況につきましては、長崎市のほうが助成をされております。助成内容については、生後6カ月児から小学校就学前の子どもを対象に、1回につき1,600円の自己負担で行われております。その他の県庁所在地には、助成は今のところはございません。
◆江頭弘美 議員
インフルエンザ最後の質問なんですけど、やはりですね、例えば、家族全員が予防接種を受けると、本当に1回約3,000円、それで子どもは乳幼児、就学前ぐらいまでは──小学生までですかね、2回接種をしなくちゃいけない。子どもが6,000円ですね、2回で。2人いたら1万2,000円です。親も受けなくちゃいけない。これはやはり、かなりこの時期にとってですね、負担が大きいと。今、長崎市の事例では1回1,600円の助成がされていると。
確かに昨年の答弁では、その考え方はないということなんですけど、今いろいろ鍼灸、それからあんま等にも助成金を出していただいておるんですけれども、そういうふうな形で、佐賀市としても──これインフルエンザの予防接種はあくまでも任意ですので、保護者の考えに基づいてのことですから、その責任のもとにおいてですね、こういう子育て支援の意味でもですね、こういった助成方法が考えられないのか、その点を伺いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
子どものインフルエンザ予防接種につきましては、定期接種というか、国においてもですね、まだ十分な審議がされていないという状況、先ほど申し上げましたが、佐賀市として助成につきましては、前回、亀井議員の質問のときにお答えしたように、今すぐに助成を行うというよりは、うがいや手洗いの励行などの予防啓発活動を継続していきたいというふうに現在も考えております。
しかし、総括質問への答弁でも触れましたけども、毎年多くの患者の報告がありまして、学級閉鎖や学校閉鎖等々、社会問題となるなど、インフルエンザ対策は重要であるというふうには考えております。そのために関係機関との連携を図りながら情報収集も行い、佐賀市としても、今後どのような方法がよいのか研究を進めていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
◆江頭弘美 議員
それでは、もう1問のですね、休日夜間こども診療所の一問一答に入りたいと思うんですけれども、とにかくどの保護者からもですね、本当に助かると。確かに急患で近所のかかりつけのお医者さんがあいていないときに行けるという部分ではですね、非常に貴重な施設だというふうに思います。
近年の患者数はどういうふうに推移しているのか、まずその点からお願いしたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
こども診療所については、平成12年4月から開設をしたところでございますが、平成17年から平日は午後8時から10時までの2時間、それから土曜日は午後5時から10時まで、日曜、祝日が午前9時から午後10時まで診療を行っておる初期の救急医療施設でございますが、近年、過去3年間の患者数を見てみますと、平成22年度は1万5,487人、平成23年度が1万7,081人、平成24年度が1万5,833人となっておりまして、小児救急医療への住民ニーズの高さがうかがえるかと、非常に多い患者数で推移をしております。
◆江頭弘美 議員
かなり、やはり1万五、六千から1万7,000人、確かに多いわけでして、平成17年に診療所の基金条例も制定されているんですけれども、この収支状況と基金の積み立て状況はどうなのか、その点お答え願いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
こども診療所については平成12年の開設当初から、予想を超える患者が受診をされておりまして、これまで黒字で運営を続けております。
過去3年間の収支状況を見ましても、平成22年度は約1,467万円、平成23年度は約1,751万円、平成24年度は約948万円の剰余金が生じております。この剰余金は基金として積み立てておりまして、基金の今年度末残高は約1億5,980万円を見込んでいるところでございます。
◆江頭弘美 議員
1億6,000万円ぐらいの基金があるということであります。この数字を見ても確かに多いなということで、やはりこれだけの人たちがかかっているということはですね、この診療所の価値というものがすごいものだということを、今答弁を受けて思うわけなんですけれども、これもいろんな自治体調べてみました。今、夜間10時までということですけど、地域によっては、私が調べた範囲では12時までというところがあるわけですね。深夜12時まで。これは本当に医師会との関係なんですね。ですから、この部分は非常に難しい部分、佐賀市独自で何かできるというものではないことは、もう重々承知なんですけど、こういう診療時間の延長ということは考えられないものかですね、医師会との関係の中でですね、その点をお願いしたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
今、議員も御指摘いただきましたけども、こども診療所につきましては、佐賀市医師会を初め、多久・小城地区、神埼市郡の医師会、さらには佐賀大学医学部附属病院などの小児科医を初めとする方々の全面的な協力のもとで運営を今行っているところでございます。
御質問の診療時間の延長には、何よりも診療に当たる小児科医の人員確保が必要になります。開設当初は、土日、祝日、それから年末年始のみの診療でございましたが、現在では平日も診療を行うなど、現状の人員体制の中で、最大限の協力を得ながら運営を行っているという状況だと考えております。
したがいまして、現状としては診療時間の延長については非常に困難だというふうに考えております。
◆江頭弘美 議員
最後の質問になりますけれども、これだけのですね、大事な施設、私も何度か行って、やはり特に年末年始、それから先ほどインフルエンザの話もしましたけど、インフルエンザの流行時期、そういうとき、やはりかなり多いわけですね。で、待合室も今の状況では狭い。実際、感染症の疑いがあるときに隔離する部分とかですね、そういう部分が、やはり今の診療所のスペースでは無理だろうというふうに考えるわけですね。実際、保護者の方々も多くて、車の中で待機しているようなこともあるということで、そういういろんな声を聞くわけなんですけれども、やはりこれだけの利用価値があって、今、基金の話もしましたけれども、実際、今の現状のところからの移転ですね。やはり充実するには、今の場所では非常に難しい部分があると思うんですね。
ですから、やはり移転を考えながら、やはりもうちょっとこども診療所の充実に向けた対策を私は考えていいんではないかと。それが本当に若い人たちがこの佐賀市に住みたい、住もうという、一つの子どもたちに対する母子保健の部分に力を入れているまちだということのあらわれが、こういうところの充実だというふうに思うわけですね。
そういう面ではですね、やはり移転先、特に今、佐賀市内全体を見回して、やはり今私が考える、私個人的な考え方なんですけれども、県病院跡地なんかが、ああいう医療ゾーン、教育ゾーンの中においてですね、非常に適地がそういうふうにあるんではないかというふうに考えるんですけれども、その点は本当に県の医師会、市の医師会などいろんな関係機関との話があるとは思いますけれども、その点についてどうお考えなのかですね、お答え願いたいと思います。
◎田中稔 保健福祉部長
こども診療所の充実、移転等についての考え方でございますけど、やはりこども診療所につきましては、例年ゴールデンウイークや年末年始、インフルエンザなどの感染症の流行期には数多くの患者が受診をされています。特にゴールデンウイークや年末年始の連休には1日に約200人の患者が受診されまして、御指摘のとおり、待合室が不足するような状況もございます。
また、インフルエンザなどの感染症の流行期には、感染が疑われる患者や感染患者の専用の待合室がないことから、こちらのほうは、医師のほうからもですね、場所の確保について要望を受けております。車で待機とかという話もございましたが、こういうのはなるべくさせないようにですね、ほほえみ館がありますので、そういうところの1室を待合室として開放するなど、そういう対策はとっております。ただ、そういう待合室の確保ということは医師のほうからも要望を受けております。
このため、本市としましては、こうした状況並びにやはり佐賀市医師会を初め関係者の意見を踏まえながら、今後の施設整備のあり方についてはですね、移転も含めてさまざまな角度から検討すべき課題であるというふうに考えているところでございます。
△散会
○黒田利人 議長
本日の会議はこれで終了いたします。
明日は午前10時に再開いたします。
本日はこれをもって散会いたします。
午後3時08分 散 会...