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平成 4年12月定例会−12月10日-04号

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  1. 佐賀市議会 1992-12-10
    平成 4年12月定例会−12月10日-04号


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    最終取得日: 2021-08-08
    平成 4年12月定例会−12月10日-04号平成 4年12月定例会    平成4年12月10日     午前10時06分   再会          出席議員 ┌────────┬────────┬────────┐ │1.池田勝則  │2.福井章司  │5.渋谷 要  │ │6.永渕武男  │7.森 裕一  │8.山下明子  │ │10.黒田利人  │11.川崎辰夫  │12.江島徳太郎 │ │13.福井久男  │14.堤 惟義  │15.西岡義広  │ │16.豆田繁治  │17.片渕時汎  │18.大塚次郎  │ │19.米村義雅  │20.中村 薫  │21.山田 明  │ │22.小柳達郎  │23.宮地 晋  │24.御厨義人  │ │25.木原奉文  │26.江口和大  │27.百武英明  │ │29.光武重一  │30.宮地勝巳  │31.横尾啓四郎 │ │32.藤田龍之  │33.宮本英樹  │34.木下棋一郎 │ │35.山下 勝  │36.横尾重雄  │        │ └────────┴────────┴────────┘       地方自治法第121条による出席者 佐賀市長    西村正俊     助役     富永貞夫 助役      佐藤直良     収入役    木原忠光
    総務部長    嶋  栄     建設部長   江頭正迪 民生部長    井原 輝     福祉事務所長 横尾哲治 交通局長    小林克己     水道局長   内堀弥太郎 ガス局長    仁位次治     消防長    八田国信 教育委員長   野村綱明     教育長    野口 健                  農業委員会 監査委員    原 勝巳            石橋正光                  事務局長 選挙管理委員会         藤田俊秀 事務局長 ○議長(山下勝)   これより本日の会議を開きます。  昨日に引き続きまして、市政一般に対する質問を続行いたします。 ◆(豆田繁治議員)   おはようございます。通告に従いまして御質問をいたします。  まず、最初でございます。福祉行政の中の高齢化社会対策についてでございます。  厚生省の人口問題研究所は、21世紀の人口変動を見通す日本の将来推計人口の改定版を発表いたしました。それによりますと、65歳以上の老齢人口が、15歳未満の年少人口を上回る逆転現象が起きるのは当初の予想より1年早く平成9年になるということであります。昨年は1.53だった合計特殊出生率、つまり1人の女性が生涯に生む平均子供数は、平成6年に1.49まで低下すると指摘し、超高齢化社会の到来がさらに早まることを予測する内容になっております。今回の推計によりますと、平成2年10月1日現在で1億2,361万人だった日本の総人口は、平成23年の1億3,044万人をピークに減少し、平成37年には1億2,581万人となり、総人口に占める高齢者の割合は25.8%に達するとしているのであります。  合計特殊出生率が2.1以下になりますと、人口はいずれ減っていくと言われております。出生率の低下の原因について、人口研は女性の高学歴化や社会進出による晩婚、晩産化を第1に掲げておりますが、結婚や出産は個人の問題で、もちろん上から押しつけは許されないのであります。ただ、子供を生みにくくしている原因があるとすれば、それを取り除く努力は必要であると思います。政府は児童手当を拡充し、育児休業法を制定し、さらに保育所なども充実しなければならないとしているが、他の先進国の例を見ても、出生率が回復できるかどうかは総合的に政策、総合的政策によるとこが大きいのであります。高齢者の増加と子供の減少は将来、労働力不足を招き、経済が停滞すると指摘しており、5年後には老少人口の逆転、超高齢化の到来が早まり、加速するのであります。人口高齢化への備えの対応策を迫られております。  私は、昭和63年9月議会、また同年12月議会において、高齢化社会の取り扱いについて御質問をいたしました。当時の福祉事務所所長は、一部局で取り扱うことでなく、全庁挙げていくのが望ましいと御答弁でありました。また、西村市長さんは、今日を予測されて、高齢者対策はこれから大変大事な行政になってくる。これからの社会をつくり上げていくには、このことを常に考えて進めなければならない。従来の行政体制は非常に強い縦割りの組織で働いているが、横割り行政、相互の連携、あるいは共同作業をしなければならない行政の諸問題が起きてきた。強い縦割り組織の中に、初めて横割りという考え方を入れるとひびが入るのではないかと大変心配されながらも、対応する組織については一極集中でするわけにはいかない。それぞれの分野、それぞれの立場で考えてやらなければならない。それを統括し、調整する機能というものをどこに置くかは、ということにつきまして西村市長さんは、毅然と将来を見越し、「福祉事務所の老人担当に置く方が一番いい」、そして、その「機能の強化を図り、連携強化をする」と言明されました。その意を受け、内部の中で1年半も調整かけられまして、佐賀市4部1室1所の行政機構の中、福祉事務所社会課老人福祉係を強化、増員され、平成2年4月1日高齢者対策室が設置されましたのは御承知のとおりであります。西村市長は、室発足に伴い、室の意義、重大性を解き、激励されたと伺います。私は、西村市長さんは先見性、決断に対し敬意をあらわしたいと思います。室誕生を何よりも喜んだ一人であります私は、室の総括、統括、調整機能に期待をいたしております。発足後、直ちに行動に取りかかられ、各課と協議のため、推進部会並びに担当部会が開催されたと記憶をいたしております。西村市長が今日の高齢化社会を見越し、熱い期待を担い発足した高齢者対策室であります。2年を経過しようとしている今日、佐賀市の高齢化社会に向けての対策は、全庁的にどのような策を講じられておるのかをお伺いをいたします。  次に、保育行政につきまして御質問いたします。昭和62年度より保育行政についての質問は、制度のとらえ方、取り組み、また実務面に関しお伺いをいたしてまいりました。毎回それなりに御答弁をいただいており、既に制度の改革にも取り組まれ実施されているものもあり、大変喜ばしいことであります。今日、議員として6年を経過しようとしております。議員は、質問に対し、最後までその質問に対し責任を持たなければならないと存じております。幾度となく保育行政に質問をいたし、質問をいたした議事録を改めて読みました。質問と答弁がかみ合っていない箇所が随分と見られ、なぜかみ合わないのかと思い、幾度も議事録をすべて読み返してみますと、質問の趣旨が相手に伝わっていないのではないか、それとも保育行政の種々の制度の取り組みのとらえ方が違っているのではないかと思われますので、再度、特に重要で大事なものにつき質問をし、かつ答弁されたことにつき、その後どのような方法で進められているのかをお伺いいたします。  平成3年9月議会に質問いたしました措置費負担割合の徴収金についてお伺いいたします。児童を保育所に措置した場合、その措置に要する費用として、市町村が児童福祉法第56条の規定に基づいて、本人またはその扶養義務者から負担能力に応じて徴収する徴収金、一般には保育料と呼ばれておりますが、この徴収金の額について、措置児童が属する世帯の課税の状況に応じて、国が全国一律的に決めた徴収基準が設けられ、通常、毎年会計年度ごとに示されております。さらに、制度的には徴収金の額は前述のように、国が全国一律的に定めているが、市町村によって住民サービスの見地から、国の徴収基準額を下回って徴収することができる。これを弾力徴収と呼んでおりますが、措置費の徴収事務は昭和62年4月地方公共団体委任事務となり、個々の家からの徴収は都道府県や市町村によって定め、つまり徴収基準額は市独自で決めることができるということであります。ゆえに、これまで他の議員さんからも、我が佐賀市は他市に比べ保育料が高いと言われたのは、他市において弾力徴収をしているからにほかならないのであります。ちなみに、平成3年9月の質問において、他市の具体的な金額を提示し御説明をいたしたわけでありましたが、佐賀市においては、国の示すガイドラインを堅持するとのことで、さらに、佐賀市の保育所規模等総合的に検討し、保育料基準額表で定数91、120人を一つの標準として、佐賀市独自の保育料を設定しているので、保育料は全体的に軽減なされていると思うという答弁がなされました。佐賀市は、保育単価表の丙地域に当たりますが、定数区分の91、120人を基準とし、徴収金額表を作成し、他市との比較をしながら設定されたのでなく、国が示した保育単価表を基本とし、忠実に従うことにおいて市民サービス向上の努力は見られないのであります。そこで、他市の状況等からその関係を調査するということでありましたが、どこを調査され、どのように検討されたか、そして、どのように今後していかれるのかお伺いをいたします。  ちなみに、私が全国県庁所在地の他市の3歳未満児高額保育料を調査いたしましたところ、佐賀市が全国一高額の7万円台でございました。次の6万円台が青森、盛岡、秋田でございます。ここは、保育料は高うございますけれども、ほかに、児童に対する県単事業がございまして、それを緩和されてるような施策がとられております。最低基準の金額の3万円台が九州・沖縄でございます、熊本、大分、那覇、3市がございます。一般的に県庁所在地の中で一番多いのは、5万円台が26の市がございます。このように、住民サービスの見地から、若いお母様方が子供たちを安心して預けられやすいような措置を講じられております。  次に、ことし3月議会においてお伺いをいたしました労働時間短縮についてであります。  市長が委託契約をし、児童福祉の見地から設置をされている児童に対しては、公私立の隔たりがあってはならないのであります。土曜閉庁に関し、かかわる公私の措置の方法が、公立の措置の方法は人的であり、私立への措置の方法は間接費である管理費で措置されている違いはありますが、福祉事務所長は「民間保育所については国・県の監査等があるので、国・県で研究をしていただくことにしたい」との答弁でございました。まさに自分のところ、佐賀市においては関知しないとのように受け取られました。しかし、市長さんは、「労働時間の短縮に対応したような措置の内容に検討していく。恐らく膨張し、増額する方向に進められていくものと思われる」と御答弁されました。そこで、このことについて、福祉事務所長として、その後、どのように内容について検討されたかお伺いをいたします。  子供たちは21世紀の担い手であります。高齢化社会に突入しようとしている今日、措置を必要とし、将来、高齢化社会の担い手である児童に対し、どのようにとらえておられるのかもお伺いをいたします。  次に、市営住宅入居制度についてでございます。世界の経済大国、豊かな時代などと言われているが、我が国の多くの人々はゆとり感を十分に味わっていないのが現状であります。その原因は、長時間労働や自由時間の少なさなどがありますが、それだけでなく、住宅の取得難、教育費の負担増、その他による生活費への圧迫など、経済的、社会的、そして政策的要因などが大きく、しかも、複雑にかかわっていることであります。また、老後の生活不安、病気や寝たきりになったときの不安などに備える貯蓄が、ゆとりある日常生活を送るのに必要な自由裁量費の額を少なくしていることも、ゆとり感を薄くしているのであります。ゆとり感を十分味わうためには、こうした問題を解決することが先決でありますが、ゆとりと豊かさが味わえる社会に再構築するために、労働時間の短縮など生活重視の型、個人中心のライフスタイルヘの変革など、必要性が叫ばれているのであります。  若年層はダブルインカム、1世帯に二つの収入源がある、すなわち、夫婦双方に収入がある共稼ぎ世帯を言うのでありますが、ほかにもツインカムやダブルポケット、またマルチインカムとも言われておりますが、総務庁の家計調査によりますと、夫婦共稼ぎの世帯は核家族世帯の32.5%を占めております。10年前の27.2%に比較して、5.3%も高くなっております。家計内容を見てみますと、実収入が月平均52万9,035円、消費支出は32万2,863円であります。世帯主のみで働いている世帯に比べ、それぞれ実収入が14.5%、消費支出は7.7%も上回っております。妻の収入の平均は10万2,833円であります。実に実収入の19.4%を占めているのであります。社会生活環境の急激な変遷により、考え方や取り組みがかって見られなかったいろいろな状況に対応していかなければならない時代になりました。  そこで、佐賀市の市営住宅の入居制度についてお伺いをいたします。公営住宅の所期の目的は、低額所得者に低廉な家賃で良好な住宅を提供することにおいて、市民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的として、公営住宅法第193号第3条の規定に基づき、昭和35年3月31日佐賀市営住宅条例が設置されたのであります。大財に位置しております木造平屋の清心団地1種住宅10戸を筆頭に、公営住宅として画期的と言える市住西与賀団地まで、第1種住宅544戸、第2種住宅1,175戸、合計1,719戸の公営住宅を有しております。  市営住宅の入居資格につきましては、入居者及び同居親族の過去1年間の所得金額の合計から控除した額を12分割した額で、第1種基準は月額収入19万8,000以下でなければ入居できません。また、第2種基準においては、月額収入11万5,000以下に限られたものでなければ、という収入基準が定められており、入居資格は非常に現実にマッチしないような形で決められております。  佐賀市の市営住宅の家賃は、一般の貸し付け住宅に比べ低廉であるが、最近建てられたものは建築費の高騰により、家賃につきましては第2種で最高家賃3万2,000円となっております。一方、この住宅に入居できる法定所得は11万5,000円以下でありまして、これから結婚しようとする若い2人の世帯では収入、年収270万以下でなければ入居できないのであります。ダブルインカム、一方の方々につきましては、一方が退職をしない限り収入基準オーバーで入居することは非常に困難であります。入居するために、入居基準の収入額11万5,000円以下で、収入額の約28%を占める家賃のほかに、共益費や光熱費などを払わなければならないのだから、生活するのは大変なことであります。年金生活等の高齢者に対しましては、収入基準オーバーの問題はなく、特目住宅の比率を以前より上げていただきまして、18%にするなど努力しておられ、それは大変結構なことでありますが、その高齢者を支える若年層が市営住宅に入居できないようでは問題があります。時代の変遷にかんがみ、この辺で佐賀市営住宅入居制度について根本的に、長期的に考え、見直しをすべき時期に来ております。どのように入居制度をとられても、どのようにしなければならないのか、このことについてお考えをお伺いいたしたいと思います。  その他の項で、完全週休2日制導入についてお伺いいたします。県内7市のトップを切ってスタートした完全週休2日制導入について御質問いたしますが、既に5日にスタートしたわけでございますが、市役所本庁のほか、土曜日が休みとなる施設は、土木センター、隣保館、少年センター同和教育集会所文化財団資料館、東京事務所であり、水道局とガス局については、修理等の緊急時には業務を行うとなされておりまして、その他の福祉施設、スポーツ施設等は従来どおり実施されます。この完全週休2日制の導入は、平素の過重労働から開放され、健康管理に努め、家庭の団らんを過ごし、地域活動に参加して、楽しみ、より人間らしく生きることを目的に実施されているものであり、あしたへの活力をみなぎらせ、市民への奉仕者として全力を尽くされるためには大変結構なことだと思います。今日、複雑な社会、役所といえども、業務量においてはかなりの仕事量がふえていると思うのであります。これまで、各週水曜日はノー残業デーに指定し、実行するようになされていたはずでありますが、実態は実行されていないようであります。完全週休2日制を実施され、週5日半の業務日数が0.5日少なくなり、月に四、五回、これまでより2日から2日半業務日数が少なくなるわけでありますが、そこで、次の3点についてお伺いをいたします。  業務日数が減少という問題意識を、問題意識について行政としてどのようにとらえておるのか。二つ目は、事務量を週5日で消化しなければならないので、当然事務の簡素化についても、何をどのように検討されて踏み切られたのか。3番目につきましては、職務について見直し検討をしなくてよかったのか。改善をしたのであれば、何をどのようにされたのか。以上、できるだけ詳しく御答弁をいただきたいと思います。 ◎福祉事務所長(横尾哲治)   おはようございます。まず、御質問の高齢化社会の対策についてでございますが、豆田議員さんの御指摘のとおり、長寿社会とは、市民がお互いに尊重し合い、だれもが楽しく、すこやかで、生きがいのある生活が送れ、生きることの喜びを分かち合うことのできる共存社会でございます。したがいまして、高齢者という特定の人々に限定することではなく、あらゆる人々にとっての社会、多世代の共存社会全体をあらわすものでございます。いわば、高齢者は社会的弱者でなく、主役でもない、老若男女のすべての市民を主役とする社会であると考えております。  21世紀の本格的な高齢化社会を目の前に控え、長寿社会への対応策は、単に高齢者を対象とした福祉、保健、医療の各分野にとどまらず、雇用、就業、生活環境の整備、あらゆる分野に広がりを持つものであり、このため、社会の仕組みそのものを変革しなければならない根本的な課題も多く含まれていることになります。  佐賀市はこれまで老人福祉対策に対して、積極的に取り組んでまいりましたが、高齢化が今後ますます進展していく状況を考えますと、これらの課題解決のためには、高齢者福祉施策はもとより、行政機関の各分野における高齢化への対応をあわせた総合的な、一体的な検討を進めることが重要でございます。  このような観点を踏まえ、市民の各団体への、団体の代表の参加をいただき、平成3年に佐賀市長寿社会基本計画を策定いたしました。この計画の内容は、基本構想と重点事業、さらに個別施策により成り立っており、長寿社会システム全般にわたり幅広く取りまとめているものでございます。ただし、計画策定に当たって、懇話会の中で、平成2年12月に策定された新しい長期総合計画である佐賀市総合計画の中で、高齢化社会は国際化、情報化とともに対応すべき主要な施策の一つと位置づけられ、各分野にわたり長寿社会への対応が掲げられており、再度検討、協議することは適当でないとの御意見があり、計画の内容は高齢者福祉対策を中心に位置づけたものとなっております。したがいまして、今後の長寿社会へ向けての対応につきましては、佐賀市総合計画と長寿社会基本計画書により展開していくことになります。なお、具体的な事業につきましては、各分野ごとに市民の要求に応じた実施計画を、総合計画の担当所管企画課と基本計画の担当所管であります高齢者対策室が一体となって策定し、随時実行してまいりたいと思っております。  次に、保育行政でございますが、答弁を申し上げる前にお断りを申し上げたいと思います。私の勉強不足で、所管いたします公立保育所は一、二回訪問をいたしておりますが、私立保育園につきましては、まだ各園ともお伺いをしておりません。  保育行政につきましては、お詳しい豆田議員さんのお気に召さない点が多々あるだろうと思いますが、よろしく御指導をお願い申し上げます。  保育料の軽減化、その後どのように取り組まれているか、他市への調査はしたか、内容的にどのように検討したか、このことにつきましては、佐賀市の保育料算定の経過を申し上げますと、昭和51年までは国が定めた徴収基準により徴収し、昭和52年度児童福祉法の改正により、昭和62年度から保育所入所措置機関委任事務から団体委任事務に変更になり、国の定めた保育料の単価徴収基準表がなくなり、よって、62年に厚生省は市町村の保育料のガイドラインを示したのであります。62年度はガイドラインのとおりとし、63年には生産基準の上昇率をガイドラインに乗じた算出をいたし、その額を使用いたしましたが、保育料は各保育所の定員区分表により、たとえ同じ徴収階層であっても著しい差が生じて、保護者にとりましては不合理であるという声が強かったため、平成元年定員規模による保育料の不均衡をなくし、91人から120人の定員の保育単価に統一したわけでございます。なお、平成4年の保育料決定につきましては、定員枠を保育単価表の定員区分150人以上に統一し、基本分、保育単価を少額ながら保育料の軽減を図ったところでございますが、他市の保育料表と比較いたしますと、まだ高額になっております。このことから、保育料の軽減につきましては、年次的に改善する方向で検討してまいりたいと思います。  次の時間短縮、土曜閉庁にかかわる保育園と公私の格差についてでございますが、保育所は学校や幼稚園とは異なり、家庭の保護者にかわってその保育をすることが目的であり、このため、入所した児童の心身の健全な発達を図ることを役割としております。まず、公立保育所の4週8休に伴う保母さんの現状から申しますと、労働者の休日が週休2日制が定着する中で、保育所は厚生省児童局保育所運営要綱を引用すれは、現状況の中では週5日制にすることはなかなか困難で、困難な状況であります。公立では土曜日に半数の保母が出勤し、月に1回振替休日をとって、半数の保母さんが対応できない場合も多く、そのときは平日午後代休をとっており、いろいろな工夫をいたしているところでございます。私立保育園につきましては、日ごろから大変御苦労をなさっております。この御質問につきましては、今後、各私立保育園の園長さんと勤務体制等その内容を調査、把握した上で考えてまいりたいと思っております。  本来、児童は、特に幼児は愛情に満ちた両親の手によって、正しい育児知識のもとに家庭保育されることが最も理想であり、やむを得ない事情がある場合に公的措置が行われるということでございます。したがいまして、保育者の休みのときは保育に欠けない状態ですので、保護者と子供が過ごせるよう指導、お願いをしていきたいと考えております。  現在、公立保育所の土曜の登園を参考に申し上げますと、土曜日は約50%程度が登園しており、午後からは各園十四、五名程度で、3時以降には二、三名という程度になっております。以上。 ◎建設部長(江頭正迪)   市営住宅入居制度についてのお尋ねにお答えをいたしたいと思います。公営住宅の目的は、先ほど豆田議員のお話にございましたように、低所得者に低廉な家賃で良好な住宅を提供することを目的となっております。そして、その入居資格の収入基準は、公営住宅法施行令で全国一律に規定がなされておりまして、その基準はおおむね4年ごとに改定がなされておるところでございます。この収入基準が低いのかどうか、これなかなか判断が難しいところでございますけれども、所得区分で申し上げますと、おおよそ3分の1以下の低所得者を対象に、公営住宅の入居対象とすることが目安と設定されているようでございます。この目安を引き上げることにつきましては、国では入居時の競争率が高くなるだけであるとして難色を示されていると、このようなことも聞いておるわけでございますが、中堅所得階層もできるだけ入居できる程度に収入基準を引き上げていただくように、これからも要望していきたいと思いますし、また我々も研究をしていきたいと思っております。  また、本市は、最近建設しました団地につきましては1種住宅を建設をしておりません。御指摘のように、新婚さんの世帯が新築団地に入居できないという事態も出てきておるわけでございますけれども、本年度から着工をいたしております袋団地、あるいはこれから建築を進めてまいります東中野の団地には、1種住宅も建設していくように計画をしております。このことによって、世代間の交流に配慮した団地づくりも進んでいくものと、このように思っております。この1種住宅だと、大体2人世帯で400万円程度の収入になりますので、かなりの方が入居できる範囲が広がっていくものと、このように思っております。それ以上の所得のある世帯につきましては、公的住宅で対応すべきかどうか、民間住宅との関連もございまして、いろいろ議論があるところでございますが、良好な住宅に低廉な家賃で居住できるならば、人口増等につながり、地域の活性化にも貢献することができると思いますので、この1種住宅につきましても十分検討を加えながら、これからも進めていきたいと思っております。  また、収入基準とあわせまして、家賃につきましてお触れになりましたけれども、公営住宅法にはその算定方法が規定されておりまして、本市の場合も、家賃もそれに基づいて計算をいたしております。これは、最高この額までしか取ってはいけないということが決められておりまして、先般の西与賀団地からは、収入に対して支払いが過重にならない程度まで、政策的に家賃の設定額を引き下げておるところでございます。しかし、家賃は受益者に適正な負担をしてもらうのが原則でございますので、新築団地の家賃をこれを以上低くすることは、諸般の事情から難しいことと思っております。したがいまして、これでも家賃が高いということになりますというと、県営、その他の家賃との関連もございます。また、財政上の問題も出てきますので、家賃につきましては慎重に取り扱うべきと、このように考えております。 ◎総務部長(嶋栄)   豆田議員さんの週休2日制を実施するに当たって、事前に体制等につきまして目を向けたかというような御質問だったと思います。御承知のように、国は本年5月1日から、また佐賀県におきましては9月1日から完全週休2日制を実施いたしております。本市も今月の1日から一部の職場を除き、完全週休2日制を導入いたしました。本格実施導入に当たりましては、事前に実施した場合の問題点の把握、その対応策を検討するため、本庁等の職場を除きまして、交代制の変則勤務等の職場について、週40時間勤務体制の試行を行ったところでございます。試行に際しましては、行政サービスの急激な変化を来さないよう、また、各般にわたり工夫を加えること。また、2点目といたしましては、現行の使途予算の範囲内で、可能な限度において実施すること。また、3番目には、試行期間中であっても、市民サービスや職務執行に支障を来すおそれのある場合は試行を中断、または中止すること。このようなことを前提といたしまして、各職場と十分協議しながら、ことしの4月26日から3段階に分けて実施いたしました。その結果を踏まえ、本格実施に移行したわけでございます。  また、本庁等の職場につきましては、法等の制約もございまして、試行のためすべての土曜日を閉庁しての試行はできませんので、平成2年4月1日から2年半以上にわたり、第2、第4土曜日を閉庁する4週6休制をやってきたその実績から、十分やっていけると判断したわけでございます。このため、完全週休2日制の本格実施に当たりましては、主幹課長に対しまして改めて市民に対する行政サービスを極力低下させないため、緊急時における業務体制の整備、工夫を行うこと。また、事務の簡素化、合理化を図り、日ごろから行政サービスの改善向上に努めること。また、業務の計画的執行に努め、職員の健康管理面にも十分配慮し、時間外、休日等をできるだけ短縮に努めること。このような点につきまして十分留意されるよう、指導いたしております。今後、完全週休2日制を実施していく中で、職務遂行、また、住民に対し影響を及ぼすような問題が生じれば、速やかに解決を図りまして、完全週休2日制の定着を図っていきたいというふうに考えております。 ◆(豆田繁治議員)   それぞれ御答弁いただいておりますけども、質問と答弁が全くかみ合っておりません。毎回のことでございますけども、どういう形でお聞きになっているのか。  (「質問している側の責任じゃないの」と呼ぶ者あり)  ええっとですね、じゃあ順次、一つ一つ再度御質問したいと思います。  高齢化社会対策についてでございますけども、このことについても、福祉事務所長さんは今回来られたばっかりで、これから勉強を十分されていかれると思いますけども、認識のとらえ方がどうもいま一つおわかりじゃないようなことでございますので、きょうここで御質問しても、お伺いしても、お答えが出てこないんじゃないかと思いますけども、あえて御質問をいたしたいと思います。  確かに、高齢者に対する考え方、とらえ方は、所長さんおっしゃったように、佐賀市長寿者に対する調整チームとか、それから長寿社会基本計画概要とかというものを出されて、非常に立派なものができておるのは承知しております。私が申し上げるのは、それは高齢者対策室をつくった、一等最初の市長さんの意思が反映されておるのかどうかを問うておるわけでございますけども、そこの一つの仕事のことだけ今おっしゃったわけでございます。これは、老人福祉係の仕事を単にやっておられるだけであって、高齢者対策室というその機構が回転をしてるかどうかを問うたわけです。市長さんも私の質問の中で、高齢者対策室に対して非常に大事であると、全庁的にやらなきゃいかんということでおっしゃっておるわけでございますけども、その趣旨がどうも実行されてないと、理解されてないということでございまして、本来は、最初に申し上げましたとおり、いろんな部会、係長さん以上を呼んで、各部の係長、担当課の係長さんを呼んで、係長さんの実務担当者と高齢者対策室の係の方と御協議をされて、高齢化社会に対してどういうことをしなきゃいかんのかという御協議もされておるわけです。その趣旨がよく徹底されてないような状況で、単に老人対策に対する仕事をされておるような状況で、市長さんがおっしゃっておるような高齢化社会に対するとらえ方が回転してないというように承りました。このことについては次回の中でもまた御質問していきたいと思いますけども、本当にせっかく人員まで増員して、係から対策室に機構改革までされて、市長の意欲的なとらえ方を無にしないように、福祉事務所としては統括し、調整をされ、各部に対して仕事をやっていただきたいと思います。このことにつきましては、非常に大事なことでございますので、各部の部長さん、ここにせっかくおいででございますので、自分とこの部に対しては、これから予測される、足が入っておりますけども、高齢者社会対策についてどのようなお考えを持って、どのようにされていこうとされるのか、そのお気持ちを聞かせていただきたいと思います。  次に、保育行政でございますけども、中身につきましては冒頭に申されたように、これからお勉強するということでございますけども、土曜閉庁にかかる保育園の公私格差についても、今の御答弁ではほとんどされてないと、全然されてないと。それから協議を、内部だけの調整じゃなくって、ほんとにこれをやろうというとらえ方をしていけばですね、この趣旨からいきますと、公立、私立のとらえ方は格差があってはいけないわけですね。いけないわけでございますけども、公立については即対応したと、人的なもので対応したと。私立につきましては、私たちの権限じゃないというような形で言明されておりますけども、保育につきましてはですね、御承知のとおり、措置費の中でそういうものを賄うことになっておるわけでございますけども、これを出してるから十分賄えるだろうという形、考え方をされておるわけでございますけども、これを、その措置費をですね、どういうぐあいに配分をするかというのは、そこの園の中でやっていいことになっておるわけですね。それが保育単価内訳試算表という、これ厚生省が試算を出して、最低基準で出しておるわけでございますけども、その措置費の配分表が出されておるわけでございますが、公立におきましても基本的にはこの試算表において算出をやらなきゃいかんわけでございますけども、どういうわけかこのことは全然頭の中には入ってなくって、単に一般行政の、職員と同じような形で措置されておられるということでございますので、このことについても再度勉強をですね、十分されてですね、これ早急なことでございます。早急に勉強をされてですね、次回御質問したときには、そういう変な答弁ができないように、これ何回も何回もやっております。私が質問したことの趣旨も、それから、ほかの議員さんたちが質問されたことについてもですね、福祉の立場ということをとらえ方しますと、もう少し勉強して、真剣にですね、やっていただきたいと思います。どうも御説明の中では、内部の事務、職掌につきましても御承知じゃないような状況でございますので、あえてこの場で言ってもどうかなと思いますけども、ほんとに勉強していただきたいと思います。  それから、12月5日の新聞に大蔵省、厚生省合意ということで、保育所への国の補助金、来年度から打ち切りという大きな見出しで出されております。これは、全国1万3,000カ所の公立保育所の保母の人件費など、運営にかかわる経費が中心に来年度から打ち切りということでございます。このことがこれからほんとに大変なことで、その後3年間でも私立の認可保育所の措置費も全額地方自治体に負担を移すという項目が出ております。これから、自治省は大変反対しているような状況でございますけども、この内容は、こういうことが出ますと、これからもっと福祉に対するとらえ方が、地方でやらなきゃいかんようになってくるわけでございます。  福祉のとらえ方を真剣に考えておるという、言葉ではいつもおっしゃっておられるわけですけども、実質的に数字が全然上がってこない、行動が全然目に見えてこない、こういうことでですね、口ばっかり言われても非常に困惑するわけでございますけども、佐賀市の保育料が高いと、徴収金が高いということにつきましても、国から示されております基本分の保育単価にスライドをして、そのまんまなされてるから、こういう徴収基準金額が出されておるわけでございます。これにつきましてもですね、先ほど、ここに私は資料をつくっておるわけでございますけども、単に、大枠でございますけども、この表を後で事務所長さん、それから市長さんにお渡ししたいと思いますけども、このことに向けましてもですね、いかに他市が将来、これから21世紀を担う子供たちに対し、措置をしようとしている子供たちに対し、力を注いでおられるかおわかりいただけると思いますけども、これを全然検討しなくて、内部的に調整したとか口ばっかりおっしゃって、実際何にもやっておられないんですね、おられてないでしょう。だから、ああいう形の答弁しか出てこないんです。どこの部局にしましても、ほんとに質問した意味をですね、ちゃんと理解されて、本当に真剣にやっていただきたいと思います。細部につきましては、後で個々に申し上げます。担当者に申し上げたいと思います。  (「わからじおっ」と呼ぶ者あり)  制度のとらえ方をですね、ほんとに勉強していただきたいと思います。例えば、保育の徴収基準額につきましてもですね、これは佐賀市独自で、丙地域の91人から120人までを対象にして、基準を決めておりますということでございますけども、こういう形にしといてもですね、佐賀市がその区分表を10、国はDの10ということでされておりますけども、佐賀市は12ということで、細部について幾らか配慮されたのかなという気がするんですけども、金額については何もされてないと。保育単価表が上がれば、徴収基準も自動的にスライドしていくというようなとらえ方ではですね、福祉のとらえ方、福祉の取り組み方、何もされてないと同じなんですね。だから、そういうことで、ほんとにこれを契機にですね、勉強して、短時間でございますけども、短時間の中で答えを出して、どういう方向でいくんだと、こういうことだからこうなんだと。それから、他市についての調査はこうなんだと、現地に行ってでもですね、聞くような努力をですね、口頭ではされてるんです、前の質問の中ではされておるんです。それも3年もたっても何にもやってないとか、いうことであってはですね、仕事はやってないのと同じなんですね。だから、そういうことをですね、本当に真剣に考えていっていただきたいと思います。市長さんも非常に心配をされてですね、福祉事務所長さんと違う形の前向きの答弁を前回でもされてるんですね。そのことについても何にも協議されてないということでございますので、市長さんの意を大事にしてですね、本当に真剣にやっていただきたいと思います。後でまた詰めます。  市営住宅制度についてでございます。これは、国から示されたことについて、非常に難しい状況かもわかりませんけども、部長さんの答弁では、夫婦共稼ぎは今ほとんどがそういう形になっているということでございまして、そのためにはやっぱり2種住宅では入れないから、夫婦共稼ぎでできる範囲の1種住宅をつくっていこうというとらえ方、されておるみたいでございますけども、とんでもないことで、この制度そのものがですね、ほとんど4年に一遍ずつ変わっておるということで、家賃の推移表がここにございますけども、確かに3年とか2年とか4年とかちゅうことで、変わっておるわけでございますけども、全体のとらえ方、社会の状況、変遷を考慮された上でのとらえ方とは、見ておるような数字じゃないんですね。これやっぱし、これをですね、根本的に変えていくは、地方の時代と言われるのは、こういうですね、入所に対する制度的なことを地方から上げていかないと、国は大変お忙しくてなかなかそういう細部についてのとらえ方はできないんです。だから、このことにつきましても、1種、2種住宅の低所得者、若年層が安心して生活できやすいような、その中でしていけるようなとらえ方をするためにはですね、やっぱし基準額を、やっぱし考え直さなきゃいかん。考えていかないと、現実に収入額が11万5,000円で、その住宅に入って、光熱費も1万円ぐらいかかるでしょう。最低基準1万円ぐらいかかるでしょう。それから、いろんな共益費もかかるでしょう。それからお付き合いもあるでしょう、生活、食事もしていかにゃいかん、子供たちも学校に行かなきゃいかん、これから子供も生まなきゃいかん、こういう状況の中で、その人たちが安心して公営住宅に入って生活できないんですね。このことは十分おわかりだと思うんです。おわかりがゆえに、このことについて佐賀市としてはどうするんだ。やっぱし佐賀県内の市長さんともそういうお話をされて、そういうものをどんどん提示されて、改革をしていくような努力をされないと、いつまでたってもですね、地方の声ってのは聞こえてこないんですね。国から言われっ放しの状況であってはならないと思います。  高齢化、老人、長寿者に対しては、この間、県の住宅第1号ということで、高齢者対策、社会に対する対応の住宅が多布施の方にできたわけでございます。これについても、非常に思いやりが随所にあらわれていると。例えば、玄関については、お年寄りが出入りしやすいように、楽に上がれるように、材質とか、手すり等を置いておかれるとかですね、それから、各部屋につきましては、板の間と床、畳の間を段差がないように、つまづきにくいような設計をされた、非常に心温まる設計がされておるわけです。これは単に、住宅建設事業の中で、第5次に出されておりますものについて、実現に向けて実施されたということでございます。これは量から質へということで、ナショナルミニマムということで、これは国家が保証すべき国民の最低限度の生活水準を確保しようという形で建設に向けてもされておるわけでございます。で、その後、平成3年度からは実施される第6期住宅建設5カ年計画の中には、非常にここでつくられて、県営がつくられた、こういうものもどんどん織り込まれておるわけです。佐賀市もこれからそういうものをつくっていくということでございますけども、何はさておいても、若年、若定額所得者が安心して住めるような公営住宅にしていただきたいと。建築費が、建設費が高いから、それをスライドしてそのまま住宅に反映させるということではなくって、やっぱし先ほど部長さんおっしゃったように、入りやすいような考慮をして、実質的には3万2,000円でございますけども、実質的には4万2,000円ぐらい取らないと合わないということで、やっぱし佐賀市の中で協議されて、1万円下げて3万2,000円にされておるわけですね。それならば、そのことを踏まえて、やっぱし上の方についてもですね、努力をされて、入りやすいような、せっかくそういう高額な金額をかけてされるんであればですね、そのことを踏まえても努力をしていただきたい。これは助役さんの方ですかな、助役さんの方にこのことについては御答弁いただきたいと思います。  佐賀市の市営住宅についても、先ほど申しました数字の中で、半数ぐらいが建て直しをしなきゃいかん時期に来ておるわけですね。しかし、現実には、清心団地の昭和24年に木造でつくられた分については、耐用年数はもうとうに過ぎておるわけでございますけども、そこで生活されてる方のことを考えれば、安易に建てかえはできないという配慮がされておるわけでございますけども、いつまでもそのような状況ではいけないと。やっぱし建てかえをする時期が来るわけですね。それでは、やっぱしその所得者、低所得者、それからそこで生活される方も安心して入れるような住宅を建てていただかないと、建てかえがいつまでたってもできないということでございますので、これは一部局だけじゃなくって、総合的な形で考えていただきたいと思います。このことについてもお答えをいただきたいと思います。  それから、最後の分でございますけども、その他の項でお伺いした、完全週休2日制導入のことについてでございますけども、総務部長さんは御質問した中身は何にもお答えになってないですね。精神論だけ、こういう状況でこういう方向でしたんだと。私はそれはわかっておりますと、当然されたでしょうて。どういうものを、どういうぐあいにしたんだということをですね、お伺いしておるわけです。質問の意味をですね、よく御理解していただけないと、お答えにならないんですね。現実に残業、そういう状況であれば、時間をかけてそういうことに実際試行したということであれば、残業の水曜日されてるものが何で実行できないのか。5.5日を5日でやらなきゃいかん、そのためにはですね、相当な時間が食い込んでくるわけですね。事務量が多くなった上に、仕事する時間も少なくなった。当然内部のことについて検討し、各部のことでそういう協議等もしながら、しておかれたと思うんですけども、残業量を見ておりますと、非常に新聞等とか、まちの中で言われるんですけども、「県庁は何しよっかと。毎晩電気んついとっじゃっか」というふうなことで言われるわけですね。佐賀市もしかり。残業についてどのくらいされてるのか。当然、残業等がなきものとして仕事をしていけるようなものがなからんと、やっぱしせっかく休みになって、佐賀市民のために一生懸命頑張って、鋭気を養って、また頑張っていこうという市役所職員さんの意気が反対になってくるんであればですね、この週休2日制導入されても、中身が伴ってないんじゃないか、逆にそれが負担になって、しょっちゅう土曜日出てこんばいかん、土曜日出てきて、残業賃ももらえんと、休日出勤ももらえんと、振替休日に全部切りかえさせられるということであればですね、逆に精神的には非常によくないということでございますので、このことについて、再度どのように、どのような形で、どれをされたのか、何で残業がこういう形で多いのか、そのことについてもですね、再度御質問したいと思います。してないならしてないという形でも結構でございます。そのことについて、御質問の意味をよく理解されて御答弁いただきたいと思います。 ◎助役(富永貞夫)   御質問の第1点でございます、高齢化社会に対する対策ということでございまして、これは確かに視点としては、ただ単に高齢者の対策だけではなくて、今日、そしてこれから日本が迎える高齢化社会に対して、市の行政がどのように対応をしていくかという問題でございます。したがって、今日のそういう環境下において、そこに住む私どもが、その年齢の段階、ライフステージに応じて、どのような対策、施策を考えていくかと。目的は、やはりそういう高齢化社会の中で、各年齢層の人たちがお互いに尊重し合い、いたわり合いながら、そして、地域、人との触れ合いを求めて、楽しく健やかに暮らしていくというのが、これからの高齢化社会の大きな目標であるわけでございます。  したがいまして、この高齢化社会対策ということについては、これからの市の行政の大きな課題であろうかと思っております。当面、そうは言いましても、佐賀市としては、今日、高齢者対策室を設けておりますのは、高齢者に対する対策をどのようにしていくかということでございます。それに関する限りは、老人に対する医療の問題、福祉の問題、あるいは、その他の社会参加の問題等もございましょうが、さらに、広くは生涯学習の問題、健康づくりの問題、いろんな問題に波及するわけでございまして、そういう佐賀市の行政の各般にわたって、これから高齢者対策をいたすわけでございますので、それの統括、あるいは調整を図る機能を持たせるために、この高齢者対策室を設けたわけでございます。  今日、率直に言ってそのことが完全に機能しとるとは私どもも考えておりませんが、今後、その面についても十分機能を高めるようにいたしたいと思いますし、また、先ほど申し上げますように、各部門にわたるわけでございますので、各部門が共同してそういう問題を討議し、そしていろんな、それぞれの分野で行う事業がそれぞれ関連し合って、体系的に推進できるようなことに持っていきたい。したがって、それの統括機能を持たせると同時に、それぞれ必要に応じて関係課が機会を重ねて協議をしていくことがまた大切でございますので、その点は十分私どもも心得てやっておりますし、また、部長会等は毎週月曜に行っておりますし、また、定例的に協議もいたしておりますので、そういう協議、会議を通じて、それらの機能を補完する形で、十分連携をとりながら今後進めていきたいと思います。  今日の行政は皆さん方も御承知のように、身障者の対策、あるいは女性の施策、いろんな面で横断的な仕事が今日ふえておりますので、そういういった点も十分心しながら、これからの時代に向かう佐賀市の大きな事業については十分配慮し、また遺憾のないように進めてまいりたいと思っております。  それから、保育所の問題についてでございますけども、先ほど御質問がございましたように、今日、少子少産の時代を迎えておりまして、出生率の低下を防ぐためにも、その環境づくりの一つとして、この保育行政というのは大きな意味を持つわけでございます。今日、公立の保育所、あるいは私立の保育園の双方を持っておるわけでございますが、私立保育園については、佐賀市としては措置権者という立場にございますし、もちろん運営権者はそれぞれ私立の事業を担当されておる方々でございますけれども、事業の趣旨、またやり方、それらはすべて、本来ならば同一でなければならないというふうに考えております。そういう意味では、やはり国の措置費というのが現実に合うような形に基本的になることが大事でございますので、その辺は機会を通じて、市長会等においても、この措置費が実態に合うように、単価のアップなり、そういうことについては常日ごろ強力に要望をしておるところでございます。しかしながら、現実は私立の保育園につきましては、給与の面、その他勤務条件がいろいろ公立に比べますと格差があるのは事実でございまして、私どももそれらについては、できれば格差ができるだけ少なくなるようにということで、年を追うて若干の助成措置でございますけども、心を配っておるところでございまして、今後、年次的にそういう面については、運営の団体の方々とも意見を聞きながらやってまいりたいと思っております。  また、特に、先ほど御指摘になりましたように、週5日制に対する対応としても、これは私立の保育園としては大きな問題と、私どもも考えておりますので、そういった点についても、国の対応ももちろんでございますが、佐賀市としてもできる範囲では、それらについても協議を進めながら、逐次善処をしてまいりたいというふうに考えております。  それから、市役所の週5日制の移行に伴いましての御質問がございましたが、やはり労働時間の短縮というのは基本的に、やはり世界の水準に日本の労働者の執務時間が合うようにということ、そしてまた、過去の反省に立って日本の労働者も生活のゆとりを持って、そのゆとりの時間をいろんな面に使用する。特に、家庭、地域との触れ合いを深めるというのが非常に大きなポイントであるわけですから、週5日制をして残業をするという形では意味をなさないわけでございます。しかしながら、残念ながら今日の実態としては、我が国ではまだ官庁を問わず、銀行、企業にも例が見られておりますが、我々市役所としてもできるだけ残業がないような形に持っていくことが必要でございます。しかし、一方、地方行政の運営の基本というのは、やはり最少の経費をもって最大の効果を上げるということでございますから、できるだけ現陣容でもって、その辺の切り崩しといいますか、残業がないような形に工夫をしていく必要があるわけでございますから、そういう意味におきまして、この週5日制を契機に、さらに庁内の事務の見直しをやって、不要、不急の事業等はできるだけ切り詰めて、あるいは合理化、簡素化、効率化、こういった問題を現在各部にも申し入れをいたしておりまして、新年度の予算編成の中で、そういう問題も基本的なものについて協議をすることにいたしております。いずれにいたしましても、今後さらに行政事務は簡素、効率化を図っていくという精神のもとに、私どもは善処をしてまいりたいと思っております。 ◎助役(佐藤直良)   市営住宅関係の再度の御質問でございますが、先ほど部長の方から答弁ありましたように、公営住宅に関しては、おおむね所得階層のうち3分の1以下の低額の所得者の方々、この方々に入っていただくということを念頭に置いて入居基準が決められてるやに私も伺っております。現在のところ、第1種住宅、標準世帯で粗収入が360万から490万、第2種については360万円までということで現在決められております。まだ、先ほど御説明ありました県営の住宅も含めて、まだこの階層、いろいろな御要望、市営住宅に対する競争率もまだ1を割ってないと。まだこういう階層の方々が十分まだ行き渡ってないというような感じを私自身も受けております。豆田議員さんの御指摘の、お二人で新婚家庭だというような御意見もいろいろお伺いしておりますが、当面、この3分の1以下の低所得層の方々の、やはりある種、公的な手の差し延べというものを充実を図り、ただ、御意見があるような話は要望として、県を通じて国にもお話しを申し上げたいというふうに考えております。  また、特に新婚世帯の問題については、先ほど答弁いたしましたように、高齢者対策上も世代間交流というのがやはり望まれておるだろうということで、今後の市営住宅につきましては、第1種住宅も併設して、その住宅内で世代間交流が図られるような処置を講じていきたいというふうに考えております。  また、最後御指摘ございました、県営の先般でき上がりました多布施の団地で、高齢者向けへのいろんな配慮がなされてるというお話でございますが、現在の住宅5カ年計画の中でも一つの大きな柱として取り上げておられます。私どもの市営住宅においても、現在一部入居が済んでおります西与賀団地、あるいは現在、これから施行されます袋団地、これも県の御指導を得まして、既にそういうような処置も十分講じさせていただいております。また、御不自由な点あれば、入居者の方々からいろいろなお話をお伺いして、よりよい改善の方策等は県とともにお話し合いしながら進めてまいりたいと、かように考えております。   (「入居基準のとらえ方……、高齢化社会に対する……各部としてはどうするか…」と呼ぶ者あり) ◎助役(富永貞夫)   保育所の保護者負担の基準を言われたわけですかね。高齢化社会に対する対策は、先ほど御質問の中では各部長の所見ということでございましたが、私、概括的に申し上げましたことで御了承をいただきたいと思います。 ◆(豆田繁治議員)   質問をしている者に対し、真剣にですね、お話を聞いていただきたいと思います。聞いてないから、どういうことで、時間をだらだらだらだらして、ほかの方が質問をする時間決まっておるわけですね。そのことについてほんとに真剣にやってくださいよ。質問の趣旨を全然聞かれない、中身を聞いておられないから答弁できないんでしょう。  最後の分ですけども、入居基準につきましてのですね、先ほど申し上げたのは、国が決めて、要するにこういう収入基準が決めておられるから、これはなかなかできないと。これを動かすためには、やっぱし地方の中からお話を持っていかないと、現状に合いませんよと。だから、このことについてどういう形でされるのかと、今後どういうぐあいにされるのかということを御質問したわけですね。このことについて、御答弁をいただきたいということでございます。  それから、富永助役さんから全体的にわたって、高齢化社会についてのこと、それから、保育行政のことについてお話しいただいたわけでございますけども、要は、対策室をつくった以上は、これからほんとに真剣にやっていくと、対策室としての機能を持たせるように、単に人事をふやして老人係で終わらないように対策室としてしていくんだと、市長がおっしゃるように、その横のつながりをしてやっていくんだということだと思いますけども、このことについて福祉事務所長さん、あなたのとこが所管でございますので、意思を表明していただきたいと思います。  保育のことについても同じでございますけども、言葉だけじゃなくって、内部だけの調整、それから、園の経営者だけにお話しするんじゃなくって、実態をですね、他市がどういう形で、何で他市がこういう形で軽減をして保育単価を下げたのか、そういうことについてもですね、実態をですね、調査をして、原因がどこにあるのか、佐賀市が何で国から言われたことをそのまま守らなきゃいかんのか、そういうことをですね、実態はよくわからなくて、国から示された、この保育単価表が毎年毎年上がってくるわけですけども、それにスライドして徴収率も上がるということであれば、住民サービスということに何にもなってないですね。そういうことであればですね、措置費が足らないということであれば、市単事業でもやって、やるちゅうぐらいのことをやらないと、同じことなんですね。国からの、言われたことをそのまま守って、地方が、地方の時代と言われることがですね、何にも守られてないような状況ではですね、福祉は向上しません。そのことを申し上げてるわけですね。  だから、こういうことをですね、国から来ているから、国から来ているからということでなくって、市独特として、独自としてどういうことをしていくんだちゅうことを何回も何回も申し上げておるわけですけども、そのことがよく理解されなくて、国からこうだから、国からこうだからと。じゃ、他市の方は違反しているわけですか。他市がやっているちゅうことは、それやっているちゅうことですから、このことについて御答弁いただきたいと思います。これは市長さんがいいですね。 ◎助役(佐藤直良)   再度入居基準の御質問ですが、先ほどお答えしたとおり、現在まだ、この間の県営住宅の状況を見ましても、現在の所得階層、基準の中でもまだ御要望がたくさんあると。ただ、豆田議員さんおっしゃるように、基準から外れた方もいろいろな御要望があるというのは承知しておりますので、この声も含めて、県を通じ国の方にお話を申し上げていきたいと、かように考えております。
    福祉事務所長(横尾哲治)   今御指摘の高齢者対策室が高齢者係に終わらないようにという御質問だったと思いますが、来年、保健福祉の計画がございますので、そこの中で全庁的に取り上げられるような方策をとりたいというふうに思っております。  それから、先ほどの、私が間違ったかもわかりませんが、保育料につきましては、4年度から151人の措置ということで、その基準で、少ない金額でございます。ようございますか。   (「実態は……どうされるか、意思表示を……」と呼ぶ者あり)  はい、では実態調査につきましては、私2カ月ぐらいしかならないわけですが、やっておりませんので、私の責任においてやらしていただきたいと思います。 ◎市長(西村正俊)   ただいままで市営住宅の入居の基準の問題、それから、大変大きな影響あります保育料、あるいは措置費の問題についてのお尋ねがございましたそれぞれお答えを申し上げておりますけれども、地方の時代だから、地方が自主的にやるべきだという御指摘、まことにそのとおりだと思います。趣旨においてはまさにそのとおりでありますけども、かねて私が申し上げております、国に対してもそういうことを言っておりますけけれども、権限を地方に譲るならば、それにあわせて財政的な、財源的な面でもやはり地方に権限を持たしてもらわなければ、地方は事実上の動きがとれない。今、豆田議員が厳しく指摘されましたように、地方の自主性を保つというのは、やはり財源的な措置までしてもらわなきゃならない。ところが、入居基準の問題につきましても、公営住宅の入居基準の問題につきましても、国は国の考え方があって、3分の1以下ぐらいの所得の方を対象にしたものを基準にしているから、粗収入で言えば最高360万まで、月収30万、平均30万の月収、それまでが2種住宅に入居する人だよと、こういうふうに国は言ってるわけでありまして、これは粗収入であります。11万何がしかの金額というのは、これは課税の対象になる所得金額でありまして、若干金額の相違はありますけども、そういう意味で、建設省なり、また保育の面につきましては厚生省がいろんな面から基準を決めているわけであります。  ただ、私にお尋ねでありました保育料の基準につきましては、これは目下、大蔵、厚生両省対自治省の財政戦争がこれまた今始まっているわけであります。厚生省は公立の保育所の措置費を一般財源化することによって、措置費の中の人件費分でしょうか、ちょっと正確に覚えておりませんけども、一般財源化することによって、ということは、地方交付税の基準財政需要額に算入をする、そちらの方に移すわけでありますが、財源的には移すわけでありますけども、それで浮いた金で措置費の中身を濃くしよう、こういう厚生省の考え方が一つあるわけでございます。  さらに、大変これは大切なとこでありますけども、それに対しまして自治省側は、今日の保育に欠ける子供、保育に欠ける子供の基準というのをもう少し明確にすべきじゃないか。両親とも健在、ある程度の所得がありながら保育所に入ってる。そういう実態から見るというと、これは私は実態、つまびらかに知りませんけども、そういう実態がある。だから、それはきちんと基準を考え直すべきではないかということで、目下、いわば財政戦争の真っ最中であります。いずれにいたしましても、この問題につきましては、新年度の予算の一つの大きな問題になっておりますし、そういたしますというと、一面、保育料の取り方について、サラリーマン世帯、特に共稼ぎのサラリーマン世帯というのは、大変所得が高く、認定をされるわけであります。これは税金を中心にいたしますので、税を対象にいたしまして、御承知のように区分を10段階ですか、に決めるわけであります。それを見直しをいたしまして、いわはサラリーマン世帯に対しては緩和措置を講じようじゃないか。そうしないというと、自営業者との格差が開き過ぎる。サラリーマン世帯にばかり大変高い保育料を課する結果になってる実態を踏まえまして、これを5段階ぐらいに縮めようじゃないかと、下げて縮めようじゃないかと、こういう動きもあるようでございます。ですから、保育料のこの問題につきましては、いわば今見直しの時期になってきているのではないかとも思われますので、そういった点は十分検討、研究をさしていただきまして、この新たな保育料、あるいは措置費の問題についても、また市は市として、それではどの程度税金の方でカバーする措置を開くか、この点については十分予算編成の段階でも検討をさしていただきたい、このように思います。 ◆(福井久男議員)   通告に従いまして、3点ほど質問をさせていただきます。  3番のその他につきましては、監査体制強化についてお願いいたします。  まず第1点として、クリーク公園建設構想につきまして、水は我々にとってかけがえのない財産であります。水に絡む水辺と景観も地域共有の貴重な財産ではないでしょうか。これをみんなで守り育てる意識を持ち、実践することが重要であると思います。最近の都市づくり、村づくりの中で、ゆとりと安らぎをどうつくり上げていくか、そして快適で潤いのある水辺空間の創出が望まれております。  農業用水は、集落内に巧みに配置された水路により、かんがい用水のみならず、地域用水として集落住民の生活の中で親しまれてまいりました。しかし、農村地域の混住化、水利用の近代化等により、農村特有の生活に密着した水利用が失われてきております。一方、農村住民のみならず、都市住民からも昔ながらの水と緑に恵まれた農村空間を求める声が強まってきております。このため、農村地域に広域に存在する水路、ため池等が、農村の近代化に伴い、圃場整備事業等により昔の面影がなくなっておる現状ではないでしょうか。そのために、農業水利施設を活用して親水、景観を配慮した整備を行い、憩いの場を提供する事業として水環境整備事業など、構造改善局関係の補助事業などをどう取り入れていくか。全国各地で積極的に親水空間の整備が実施されておるようでございます。  そこで、佐賀市において、前市長もクリーク公園建設構想があったと承っております。なお、西村市長も1期目の公約の中の一つに、圃場整備事業の中でなくなっていく、歴史ある昔のクリークの面影を残したいという、クリーク公園建設構想を考えておられたと思います。そのことにつきましては、昭和63年3月議会におきまして、米村議員のクリーク公園建設構想についての質問に対しまして、当時の八谷建設部長の答弁の中で「昭和53年に緑のマスタープランをつくり、59年に基本構想を作成し、水と緑のネットワーク構想を伴い、クリーク公園の保存整備を考えておる」、また、西村市長も「つくる方向で圃場整備と、それから、建設部の都市公園との関係の調整を進めており、これは今後大きく日の目を見なければならない事業であると認識をしておる」と答弁をなさっておられました。では、今日どのような規模で、どのような基本方針を考えておられるか。特に、地域に根差し、住民に愛される水辺空間づくりについて、まず市長の意欲のほどをお聞かせいただきたいと思います。  2番目に、佐賀市の東部道路の改修工事の現状と、今後の見通しにつきまして質問をさしていただきます。  佐賀市の発展とともに、早急に都市交通体系の総合計画として、市街地への連絡強化、東西道路交通機能の強化が打ち出されております。このような中で、市街地中心部と、その周辺を結ぶ東西方向の都市軸として、高規格、高幅員の路線とし整備が強く望まれております。例を挙げて申しますと、東部より佐賀市中央につながる道路として、神埼方面よりの国道34号線、久留米、千代田方面よりの国道264号線、さらに、神埼、久保泉方面よりの県道脊振佐賀線、県道伊賀屋停車場線などがありますが、朝夕のラッシュどきには道路機能が果たされていない現状ではないでしょうか。特に、千代田より国道34号線に入る上犬童交差点におきましては、朝のラッシュには5回ないし7回もの信号待ちで、しかも、国道34号線の佐賀市行きの交通混雑で停滞しておる状態で、青信号のとき二、三台の車しか行けない状態で、佐賀で一番の交通混雑地区と聞いております。なお、構口交差点、高尾交差点、堀立交差点におきましても交通停滞が続いておる現状でございます。車社会の中で、毎年増加しておることを思うと、早急に改修及び新しい道路の開通が交通機能の強化につながっておると思いますが、東部道路の改修工事の現状と、今後の見通しにつきまして、建設部長の答弁をお願いいたしたいと思います。  3番目に、監査体制の強化につきまして御質問をさしていただきます。  相知町の社会福祉法人「佐賀ライトハウス」経営の養護盲老人ホームの「春秋園」を舞台にした不祥事を教訓に、佐賀市といたしましても、今日の監査体制でよいか、監査指導を含めて組織の見直しを考えるべきだと思い、質問をいたします。  「春秋園」の不祥事は、前園長のワンマン体質による個人の犯罪の要素が強いとは言え、県のチェックが早い段階で十分行われていたら、大がかりな乱脈経営には至らなかったのではないかという疑問は消えません。  この事件は、ホームの建設費名目の借り入れについて、理事会において反対をし、解任された理事が県に直訴と。その後、同園の不明朗な会計につきまして疑いを強め、この事件が発覚し、県福祉生活部幹部は、これまでの監査指導が不十分だったことを報道されていました。  聞くところによると、佐賀市におきましても、監査委員2名、監査事務部局5名の人員でどのような監査をなさっておられるか、各主幹課において交付要綱に基づき、負担金及び補助金、または処置費という名目で団体、協会、協議会など、さまざまなところに100種以上もの、及ぶ助成がなされておると思います。市民の税金で公金として支出されたものであり、必要である支出は市民生活向上には出すべきであると思いますが、各主幹で支出されたことに対し、その負担金及び補助金の支出に対し、全体的にどうであるか、チェック強化を望みたいものでございます。監査に当たる人員の増加、精細な調査ができるような、借り入れを含めた残高証明の提示を求めるなど、監査内容の充実、専監組織をつくるなど、組織の見直しなどにつきまして考えがあるのか、原監査委員並びに担当助役の見解をお聞きいたしまして、第1回目の質問を終わらしていただきます。 ○議長(山下勝)   しばらく休憩いたします。   午前11時49分 休憩    平成4年12月10日   午後1時04分   再開           出席議員 ┌────────┬────────┬────────┐ │1.池田勝則  │2.福井章司  │5.渋谷 要  │ │6.永渕武男  │7.森 裕一  │8.山下明子  │ │10.黒田利人  │11.川崎辰夫  │12.江島徳太郎 │ │13.福井久男  │14.堤 惟義  │15.西岡義広  │ │16.豆田繁治  │17.片渕時汎  │18.大塚次郎  │ │19.米村義雅  │20.中村 薫  │21.山田 明  │ │22.小柳達郎  │23.宮地 晋  │24.御厨義人  │ │25.木原奉文  │26.江口和大  │27.百武英明  │ │29.光武重一  │30.宮地勝巳  │31.横尾啓四郎 │ │32.藤田龍之  │33.宮本英樹  │34.木下棋一郎 │ │35.山下 勝  │36.横尾重雄  │        │ └────────┴────────┴────────┘       地方自治法第121条による出席者 佐賀市長    西村正俊    助役      富永貞夫 助役      佐藤直良    収入役     木原忠光 総務部長    嶋  栄    建設部長    江頭正迪 民生部長    井原 輝    福祉事務所長  横尾哲治 交通局長    小林克己    水道局長    内堀弥太郎 ガス局長    仁位次治    消防長     八田国信 教育委員長   野村綱明    教育長     野口 健                 農業委員会 監査委員    原 勝巳            石橋正光                 事務局長 選挙管理委員会         藤田俊秀 事務局長 ○議長(山下勝)   休憩前に引き続き、会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行いたします。  休憩前の福井久男議員の質問に対する当局の答弁を求めます。 ◎市長(西村正俊)   水辺の環境整備事業に関連をいたしまして、クリーク公園についての基本的な考え方のお尋ねがございましたので、お答えいたしたいと思います。  申し上げるまでもないことでありますけども、佐賀市のマスタープランのキャッチフレーズの「風格と躍動の人間都市」、その風格の中にはたくさんの要素がありますけども、大切なものといたしまして、水、緑、そして、歴史、文化等々であります。水はその中の大切な柱の一つでありまして、この水を生かしたまちづくりをしようということで、今日まで歴代の市長さん一生懸命努力をしてこられました。私もそれを引き継ぎまして、多布施川の河畔公園、そして、これに関連いたします水歴史公園をつくろうということ、あるいは、松原川の水辺の環境整備をやる、あるいは、ただいま末広水路について仕事をさしていただいておりますし、さらに、蓮池町の芙蓉小・中学校の北側の水路にも手をかけているところであります。このようにして逐次仕事を進めさしていただいておりますけども、田園部分の、に残っております、佐賀市のほんとに大切な遺産でありますクリークについて、どのようにするかというのが問題であるわけであります。と申しますのは、農業の近代化を進める上において、その基盤整備事業をしなければならない。圃場整備事業が進めば進むほど、従来の歴史的なクリークの姿というのが逐次失われつつあるわけであります。  今日の圃場整備事業の姿を見ますというと、あの直線的な水路、あれはあれで一つの水の景観だと言われてもおりますけども、風情があるかという点になりますというと、やはりちょっと首をかしげざるを得ないような気もいたしますし、その景観をどうするかということも今後の課題でもあるわけでありますけども、クリークについても、そのたたずまいを後世に残して、そして佐賀市の今日までの、特に稲作文化を支えてきたクリークを通しまして、農村と、それから都市部との接触を図る、交流を図る、そしてお互いに相互理解を深めるという場、あるいは、過去のそのような歴史を再現する場、等々を考えたクリーク公園をつくろうということが前市長の時代から問題になったわけであります。そこで、そのときにそのときに応じましていろんな構想が生まれたのでありますけども、結局は兵庫町、この辺が一番クリークが濃密にあるところでありまして、特に、兵庫町の西部、下渕、東渕付近のクリークは、ちょうど成富兵庫茂安の治績を思わせる、象の鼻に似たような水の、水配りの、水配りと申しますか、を考えた水路が濃密にあるわけであります。かなり広い水路でありまして、私も現地を見てみましたけども、ほんとに、しばしたたずんで感嘆するような、広い面積を持った水域がございます。そこで、これを中心にいたしまして、クリーク公園をつくろうということで、計画をただいま進めているわけであります。  今日まで延び延びになりましたのは、一つには、これは田園の、水田の真ん中にあるわけでありまして、当然のことながら、圃場整備事業との整合性というのを考えないというと、周辺の水田に対する影響があるわけでありますので、ちょうどその圃場整備事業につきましても、来年度、平成5年度にいよいよ取りかかるという段階になってまいりました。そこで、その中にクリーク公園を置きまして、圃場整備事業との整合性ももちろん考えます。そのためには、地元の知恵も取り入れる、恐らく検討委員会のようなものができると思います。そういう仕事を新しい年度からさしていただきたい。そして、冒頭申しましたように、そこが本当に佐賀市の中の公園として、みんなが集まってくる場所、せっかくつくった場所であります、公園でありますので、本当に利用できる形、活用できるものにいたしたいと、こういう気持ちで進めていきたいと思います。 ◎建設部長(江頭正迪)   本市の東部地区の道路交通のことでのお尋ねでございますが、現在、鳥栖・久留米方面からの交通に対する市東部の交通体系は、国道34号線、県道脊振佐賀線及び国道264号線の3本が主軸となっております。平成2年の自動車交通量の調査によりますと、市内進入地点での国道34号線は、1日約1万7,000台、国道264号線につきましては、1日約1万1,000台と、近年ますます交通量が増大している現状でございます。特に、朝夕の国道34号線の上犬童交差点は、佐賀市への集中地点であるために大変な渋滞になっておるのでございます。ここは、伊賀屋駅入り口の交差点、堀立交差点と隣接しているということもございまして、当地区を通過するのには、相当な時間を要するというのが現状でございます。また、脊振佐賀線と国道264号線より市街地に流入する片田江交差点も同様、朝夕渋滞となっております。このことは、交差点の未整備、環状道路の未整備、市街地流出入交通を分散する道路不足、環状線へのアクセス性の低さなどが原因と考えられますが、東部地区の開発、並びに地域住民の日常生活に大変悪影響を与えていると、このように思われます。  この道路の交通渋滞、あるいは混雑対策といたしましては、現在、国・県道と、それから、市道及び市道相互間の有機的な連結を図ることが、交通混雑解消の務めだと、このように思っております。国、県、市事業が、したがいまして、東部地区には数多く今日取り組んでおるところでございます。  まず、県事業といたしましては、区画整理事業で推進して、されております環状東線、それから、市の方で取り組んでおります牟田寄千住線、それから、佐賀線跡地の大財木原線などが主な東部地区の計画事業でございます。今後、第11次道路整備5カ年計画も来年度から始まるわけでございますので、国、県の支援をいただきながら、一日も早い、この事業完成に向けて努力をしていきたいと、このように考えております。 ◎監査委員(原勝巳)   監査の内容、それから、充実体制の強化ということでの御質問にお答えしたいと思います。  まず、監査の基本方針を申し上げたいと思いす。  御存じのとおり、地方自治法の第2条の13項で、「地方公共団体は、その事務を処理するに当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる」ということ、それから、次の14項で、「常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図れ」というふうなことが規定をされております。これが二つの規則でございますが、以上の趣旨にのっとって行政が適正になされているかというのが、特に監査の基本方針として意を用いているところでございます。  お尋ねの財政援助団体の監査については、福井議員さんお述べのとおり、監査の目的として、議決を受けた予算が、予算の中から支出される公金が、財政援助団体を通じて交付の目的どおり適正に運用されているかどうか、そういうことに着目をしながら、監査を実施するということになるわけでございます。  なお、監査委員の職務権限でございますが、これは、地方自治法の199条の6項によりますと、「監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、当該普通地方公共団体が補助金、交付金、負担金、その他などを、財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政援助に係るものを監査することができる。」ということになっております。したがって、例えば、事業補助金を交付している場合は、当該事業に係る補助金について監査をすることができますが、団体全般の経理については、私の方の権限は及ばないということになるわけです。  次に、現在の監査委員の職務内容でございますが、これは、例月の出納検査、これは収入役所管、それから3企業の管理者の所管の現金出納、それから決算審査、これは一般会計と4特別会計、それから3企業会計、こういった検査を、審査を執行しながら、市役所の全課の定期監査をおおむね2年のローテーションでやっております。大体年20回程度をやっておるわけでございます。  そういった中で、この財政援助団体の監査の現状でございますが、財政援助団体の補助金ということで予算費目に上がっている数は、4年度の予算で約160を超えております。現在の体制で全部を実施するということは到底困難な状況にあります。現状では、各部課の定期監査をする場合に、その部課において出納事務、その他の事務局を置いている財政援助団体について、私の方の監査委員の監査を実施しているというのが現状でございます。その他のいわゆる財政援助団体につきましては、各部課において、いわゆる法令及び交付要項等に基づきまして、補助金の交付申請書、それから予算書、事業計画書、それから、事業が終了いたしますれば実績報告書、決算書など、一連の関係の書類を審査の上、目的どおり執行されているかどうかということをチェックしながら、補助金の交付決定をし、予算の執行の適正を期されているところでございます。  議員さん御指摘の今後の監査内容、チェックの強化についてでございますが、財政援助団体の数が多数に及んでおりますので、全部の団体について監査委員の監査を実施するということは、現在の事務量から見ますと困難な状況で、現行の方法によらざるを得ないと思っております。しかしながら、御質問のとおり、このたびの事件を教訓として、監査内容のチェックについて検討を加え、監査の万全を期したいと思ってます。  具体的には、監査の着眼点についての準則みたいなとをつくりたいと。これは、県及び関係市の資料等も取り寄せたいと思っております。特に、補助団体内部の会計処理、それから責任体制、それから、監査機能チェック体制、そういったなどを含めたものを検討したいと思っております。監査委員による監査のほか、各部で執行されている補助金の交付の際の審査の着眼点の指針として、補助金の、補助金等の交付が目的どおり適正な運用が図られるように内容を充実したいと思っております。  それから、最後に体制の充実についてお尋ねでございます。御承知のとおり、平成3年の4月に地方自治法の一部が改正になりまして、監査委員の権限が従来にも増して強化をされ、いわゆる行政監査まで監査委員が実施をするということに相なっております。それを受けまして、私たちの全国組織でございます全国監査委員会が、昨年の8月にございました。その中で、各市町村、団体に要望をしようということで、その決議を受けまして全国市長会、全国の市議長会、九州の市長会、九州の市議長会、佐賀県も同様に佐賀県の市長会、議長会に要望をいたし、市長に対しましても厳しい、定員管理の中ではございましたが、要望をいたした経緯がございます。今後とも効率的に内容を充実した監査の体制を、あるいは執行をしていきたいと思っております。以上でございます。 ◎助役(富永貞夫)   監査体制の強化について、市長部局、執行部としての考えということでございまいすが、先ほど監査の立場では監査委員から答弁、考え方が申されたとおりでございますけども、予算を執行する側といたしましては、もちろんこの予算の適正執行という基本方針を持ちまして、補助金の交付等については、関係法令なり、あるいは交付要綱等に準拠をいたしまして、補助金の交付申請なり、事業計画書、そして実績が終わり、仕事が終わりました場合には実績報告書、あるいは決算書等の提出を求めて、内容についてのチェックといいますか、審査をいたしておるわけですけども、このことは自治法に地方公共団体の長の、いわゆる予算執行に関する調査権というものに基づくわけでございまして、地方公共団体の長は、補助金、交付金、あるいは貸付金、さらに進みまして委託料とか、請負契約、負担金、こういったものについて、それを受けたものに対してその状況の調査をし、または報告を徴することができるということに基づいておるわけですけども、この状況の調査報告というのも、あくまで予算に関係する部分についてそういう権限があるという解釈になっておるわけですから、その全般的な運営等については、長といえども調査権等がないという形になっております。しかしながら、予算の適正執行という立場からは、金額の多寡を問わず、そういった補助金等の適正執行については、これを機会に今後十分意を配ってまいりたいと思います。特に、今後注意すべきは、そういう補助金、委託料、あるいは扶助費等が相手の団体の事業費、あるいは運営のほとんどの財源を占める場合において、当然それに伴って長の調査権というのも範囲がそれだけ拡大するわけでございますから、そういったものについては、十分今回の事件を教訓としながら、万全を期していきたいというふうに考えます。  なお、県の方では、今回の議会答弁の中で、福祉施設に対する監査の強化を図るために、福祉生活部に従来ございました専任の監査の担当員をさらに増強をするということになっておりますので、佐賀市のいろんな社会福祉施設、補助金を受けますそういう施設については、当然またその結果として、県の監査の頻度といいますか、強化が図られるものと思っております。  佐賀市につきましては、そういう例にならいますと、いわゆる児童施設、いわゆる私立の保育園、あるいは老人福祉施設、それから助産院、こういったものが扶助費として相当の経費を支出をいたしておりますので、そういうものについては、今後さらに意を配りながら、適正執行を図っていきたいというふうに考えております。  それから、なお、監査体制との関連でございますけれども、もちろんこの予算の適正執行、事後の監査等は、市長部局、執行部と監査委員との間に密接な連携をとりながら、相互に補完をしてやっていくことが大変大切であるわけでございますが、事監査委員の体制については、先ほど監査委員からお話がございましたように、昨年法の改正がありまして、いわゆる財務監査だけでなくて、行政監査にまで範囲が及ぶという権限が与えられたわけでございますので、そういう面に限っても、今後事務量というのはふえる傾向にあるわけでございます。現在のところ、人口類似の団体等と比較、勘案をいたしますと、佐賀市の体制としては、決して劣っているものではないと思いますけども、今回の事件、さらに、今後の事務量の増加等に体処して、どのような体制をとっていくかについては、先ほど監査委員のお気持ちも回答の中にございましたが、さらに今後、監査委員さんと十分連携をとりながら、遺憾のないようにいたしたいと、かように存じております。 ◆(福井久男議員)   第2回目の質問をさしていただきます。  まず最初に、クリーク公園建設構想につきましては、先ほど市長の方より、佐賀市の指針である「風格と躍動と人間都市」の一環として、みんなが集まってくれるような場所の建設の意欲のほどを示していただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いをいたします。  その地区は、市長も申しましたように、佐賀市の東部に位置しまして、国道34号線の北側に属し、隣接する県道薬師丸停車場線と巨勢川に囲まれた水田地帯で米麦を主生産とする純農村地帯で、さきにも申し上げましたように、佐賀平野における典型的なかんがい用のクリークが縦横に広がり、そしてまた、地下水も高く、道路も狭く、未整備で大型機械の導入の阻害要因となっております。そのために、来年より始まる干拓地等農地整備事業の兵庫西部地区であります。  佐賀県が全国に誇る治水の神様とまで言われた成富兵庫茂安公の遺徳を永久に伝えるためにも、今もこの地域に残る象の鼻とか、天狗の鼻などと言われる、水利調整のためにつくられたと言われる場所や、幾つもの島が点在している自然のままの形で残し、佐賀が取り組んでおるトンボのすめる環境にも最も最適ではないだろうかと思うわけでございます。水を育てる故郷として護岸等にも自然を用い、生態系の保全及び環境との調和を図ってこそ、本当に市長の言う市民に親しまれるクリーク公園ではないでしょうか。  そこで、まずクリーク公園の基本構想についてお伺いをいたします。クリークは佐賀の歴史、先祖たちのたゆみない水づくり、土づくりの偉業を後世に伝えることが今日の課題ではないでしょうか。農耕地の整備や地域住民の生活環境改善の道となるように、計画も基本的に保存と整備の両面から模索し、自然的環境の確保と農業整備を両立させることではないかと思考いたします。なお、クリーク保存の目的として、市民が自然に親しみ、クリークについて正しい理解と認識を深め、かつ適切な野外レクリエーションを通じ、市民の健康増進及び青少年の健全育成強化等、図っていけるような構想でなければならないと思います。そのために、活用として農村空間と水辺空間の調和、安らぎのある親水空間の創造をテーマとして、佐賀市民の憩いの場であり、また学童農園などを取り入れ、子供たちが土の温もりを体験し、感動と収穫の喜びを味わえるような、そして、学習の場としての研修センターなども必要ではないかと思います。どのような構想で行っていきたいか、なお、クリーク公園ができても、水が少なくては運用に支障を来すのではないでしょうか。夏の時期は水量の不足は少のうございますが、冬の渇水期にはどのようにして水を取り入れていくかが問題ではないかと思います。クリーク公園でありますので、一年を通じてきれいな水が流れてこそ、いろいろな運用、活用ができ、また、下流地域の兵庫区画整理地域には清流と楊柳のまちづくりをテーマとしておりますので、渇水期にぜひ清流が欲しいものです。圃場整備事業の中でございまして、大きい問題でもございますので、担当助役にお伺いをいたしたいと思います。  続きまして、東部道路改修工事につきまして建設部長の方より御答弁をいただきまして、その中で、道路改良事業に着手して、担当の職員の方々も本当に御苦労はわかりますが、一日も早い改良を望みたいものでございます。その交通混雑の解消のために、新しく兵庫区画整理地区を中心とした東西に通る大財修理田線、また、県道脊振佐賀線をまたぎ、兵庫圃場整備を千代田につながる牟田寄千住線、新しい道の開通は今日の東部よりの交通混雑の解消に最大の効果があるものと思います。なお、圃場整備地区の人の、農家の人々も、この地域の混雑に音を上げ、自分たちの農地を、用地買収は終わっておるので、早期の開通を願っておる状態でございます。
     また、先ほども申されましたように、環状東線で連結して、都市と農村を一体化し、これを市の中心部に導入、実施することが効果的であると思います。さらに、佐賀線跡地の大財木原線の早期開通も交通混雑の解消に欠かすことのできない道路と思いますが、このことについて、いつごろの開通できるか示していただきたいと思います。  そして、さらに、神埼方面への国道34号線の片道2車線の改良につきましても、建設省に強く要望することを必要じゃないかと思い、そのようなことを踏まえ、改修工事等の今後の考え、また見通しについて再度お伺いをいたします。  監査体制につきましては、非常に御苦労されておることと思います。公金という市民の税金でもあり、有意義な交付金として使いたいものでございます。どうか、これからも監査指導班などを設置して、膨大な資料の前に限られた期間と人員で、先ほども申されましたように、財務に続き、行政事務の監査は本当に大変と思いますが、どうか第二の春秋園を出さないためにも、事件の教訓を生かし、監査指導体制の強化策をお願いいたし、要望といたします。  第2回目の質問を終わらしていただきます。 ◎助役(佐藤直良)   クリーク公園に関する福井議員の第2回目の質問にお答えさしていただきます。  クリーク公園について計画の基本的な考え方、これは議員さんおっしゃったとおりでございまして、3点ぐらいに分けますと、1点目が、人々がやはり残された貴重な自然に親しみ、クリークについて正しい理解と認識を深めると、これが1点目でございます。  2点目が、先ほど来御説明ちょうだいいたしましたように、伝統的なこの地で住まれて、そしてこの地で水と戦われた過去の先人たちの水との戦い、そこで、この地の稲作文化を育んできたと、こういうようなものをいろんな人々に知っていただきたいと、こういうのが2点目でございます。  また、3点目が、やはり現在も農業基盤、大事な基盤でございます。現在の米麦産業、米麦を主体とした農業における水田のかんがい機能、これもやはり理解していただきたいと、こういうようなことを基本といたしまして、先ほどおっしゃられた地域の現状に応じて、地域の方々の御意向も含めた形で計画づくりを進めていかなければならないと、これが基本的な考え方でございます。  具体の計画づくり、これは、実施計画等はこれからという段階でございますが、5点ほど大きな配慮すべき事項が考えられます。1点が、やはりクリークの自然環境を十分生かしたものでなければならないこと。2点目が、予定されております農業基盤整備と十分調和のとれたものでなければならないこと。3点目、議員おっしゃるように、自然保護あるいは自然景観、これも十分気をつけなければならないと。4点目が、下流に計画されております国営の調節池等の、との有機的一体性を保つことが必要であろうと。5点目、これが特に重要だと思うのが、やはりクリーク及び付近地の活用、全体としてクリーク公園、例えば、人々が集まり、そこで集い、先ほど申し上げたいろいろな学習機能を具備するということで、新たな地域整備の観点を取り入れたものと。このような諸点、これに十分配慮した計画づくりが望ましい考えております。  具体の事業の進め方につきましては、市長から申し上げましたように、来年度、県営の農地還元資源利活用事業と、圃場整備の一つ姿でございますが、上流部で予定されております巨勢川調整池、この掘削土を活用いたしまして、圃場整備を進めていくというようなことにお願いを申し上げております。  この県営の圃場整備事業と、私どもとしては、平成7年からお願いしようかと現在思っております県営の水辺環境整備事業、これを一体的に考えていきたいというふうに考えております。今後、やはり地元の方々の意見もよく伺い、いずれの事業も県営事業でございますので、県の方々との調整、あるいは御指導をちょうだいしながら、具体の計画を煮詰めてまいりたいというふうに考えております。  それから、水の問題でございますが、議員御指摘のとおり、せっかくいいものをつくっても、そこの器にある水が、例えば、汚いですとか、あるいは水量が少ないということであれば、当該地区の魅力も半減するであろうということは確かでございます。ただし、全体の農業水の水秩序、あるいは地域間でのいろんな水に関するお考え、これは多種多様にわたっております。ただ、全体の水秩序の中で、議員御指摘いただいたような方向性、可能かどうか今後の検討として考えてまいりたいと、かように考えております。 ◎建設部長(江頭正迪)   東部の道路関係のそれぞれの状況を申し上げたいと存じます。  まず、県事業と兵庫土地区画整理事業で推進をされております環状東線は、本年度JR長崎本線より北側の高架橋の上部工に着手をいたしまして、兵庫土地区画整理事業完了とあわせて全線平成7年度には完成する予定でございます。  また、佐賀線跡地の大財木原線につきましては、当路線を3工区に分割をいたしまして、平行して道路網の少ない箇所から進めてまいりたいと思っております。まず、現在、第1工区につきましては、環状南線から水ケ江町枝吉線まで約900メートルは、本年度八田江に架橋する上部工に着手をしておりまして、平成5年度に完成させる予定でございます。順次第3工区の旧東佐賀駅跡地より戸上前の踏切まで、次に、第2工区の水ケ江町枝吉線から旧東佐賀駅跡地まで順次事業を進めていきたいと、このように思っております。  次に、市道牟田寄千住線につきましてでございますが、平成3年度より圃場整備事業を兵庫南部地区内の道路用地を買収をいたしております。本年度は一部本工事に着手をいたしまして、平成7年度完了予定でございます。この市道牟田寄千住線と交差をいたし、そして、中心市街地と結びます都市計画街路の上多布施町大財町線、並びに大財修理田線につきましては、全区間事業認可を受け、平成5年度までに用地買収及び家屋補償を行い、平成8年度には大財通りの県道佐賀川副線より県道脊振佐賀線まで約2,000メーターを開通する予定でございます。  次に、国道34号線につきましては、交差点の改良を行い、交通機能を強化する、この意味から平成4年3月に堀立の交差点から千代田町まで約1,050メーター、都市計画の延長の変更決定を行っておりまして、建設省において本年度より測量調査が実施をされております。事業の年次計画といたしましては、平成5年度、6年度で上犬童交差点付近から用地買収を行いまして、平成7年度より本工事に着手し、平成11年度には完成を目標として現在計画をされております。この地区は、初めに申し上げましたように、本市の東の入り口の最大の渋滞箇所となっておりますので、国道34号線建設促進期成会などを通じて、事業の進捗に我々も力を注いでいきたいと思っております。  以上、東部道路の整備の見通しについて申し上げましたが、平成8年度ごろには、市の東部方面は東西の道路1本、それから、南北の道路2本の幹線道路が新設されることになりますので、これらの完成によりまして、交通渋滞の解消はもちろん、より早く、より安全に、より快適に市街地への道路交通の流入ができるものと、このように思っております。今後、早期の完成を図るため、国並びに県に強い要請を行っていく所存であります。 ◆(福井久男議員)   3回目の質問をさしていただきます。  クリーク公園建設につきましては、先ほど佐藤助役の方より答弁をいただき、心強く思っております。今後ともよろしくお願いいたします。  そのことについて、もう二、三申し上げたいと思います。今後のクリーク公園建設に当たりましては、水環境整備事業等の補助事業であり、佐藤助役も申しましたように、県単事業としての圃場整備事業と同時に建設されていくものであると思いますが、運用という、になれば、末端の市町村に移行されると承っております。つくり上げるまでの事業としては農林の事業でありますが、佐賀市に移行された後は、住民に本当に親しまれる運用をしていくために、公園事業としての企画、活用すべきではないかと思うわけでございます。そのために、県の事業である圃場整備の中では、中部農林の水利課と、また、佐賀市に移行されますので、佐賀市の、産業部土地改良課、建設部都市計画課、また、教育委員会の庶務施設係など、さらに地元の土地改良区の皆様などで構成をするクリーク公園建設に向けての、市長も申しておりました検討委員会などを早急につくり、論議を重ねながらいくべきではないでしょうか。  その中の考えを二、三申し上げてみますと、地域古来の屋根の形、くどづくりの家の復元を行い、古来の農機具の展示を行うなど、子供たちの生きた教材としての農村文化を伝える場として活用をしたり、また、国の新農政プランの21世紀の政策の中の一つに、国民の新たな余暇の過ごし方としてグリーンツーリズム、農村地域での滞在型の保養ということを振興するとしてあります。また、釣り堀等につきましては、訪れた人たちが寝ころんだり、あるいは弁当を広げたりすることができるような芝生の広場があってみたり、橋からは釣りができるような構造にして、緑のヘルシーロードの活用をしていかねばならないのではないだろうかと思います。  全国のクリーク利活用環境整備事業の問題点として、70%が管理をどうしていくか。地域住民の協力なくしては運用は難しいという報告がなさっておられます。地域住民、いわゆるその地の人の意見を酌んだ整備が必要であります。これは、地の人がその地域の特性、最もよく知っており、農業水利施設の歴史と、これにまつわる文化も自然の中に溶け込むのではないだろうかと思います。そこで、年間の運用計画につきまして、行政側で管理費用の算出をしながら、常に管理主体と管理費の負担者とは同様であり、その地域の土地改良区は、また農業水利施設の提供者であり、親水施設として活用することを許可したものであり、親水施設として利用する側の実際管理するのは当然のことではないかと思います。常に管理を行ってもらえば、施設への愛着も根づくと思います。運用につきましては、事業主体、事業主の選定がどうであるか、行政の考えを再度佐藤助役にお伺いをし、すばらしいクリーク公園建設に期待をし、そのことにつきましての質問を終わらしていただきます。  なお、道路につきましては、先ほど県道修理田線、また、千住牟田寄線の8年というような形のお話でございますが、一日も早く東部からの交通混雑の解消に努めていただきまして、環状東線、また、佐賀線跡地の南北の線を含めて、全体的な交通体系の流れを早急に解決していただくよう要望し、質問を終わらしていただきます。 ◎助役(佐藤直良)   お答えいたします。  まず、御指摘いただいた、地元の方々の御意向を最大限取り入れた形での計画づくり等のための検討委員会、最初の御質問の際、市長が申し上げたとおり、地元の方々、あるいは市、これ市にとっても大事な仕事でございます。どこの部局とは申し上げません。市あるいは県を初め関係機関、やはりこぞって計画づくり、あるいは、先ほど申し上げた難しい水の問題、あるいは御指摘いただいた管理の問題、こういうような点含めまして、できれば来年度当初ぐらいから検討委員会をスタートさしていただいて、後世に残る立派な施設、立派な後の管理ができる体制づくりも含めて検討さしていただければというふうに考えております。  何にもまして地域整備の中のこの公園づくり、どこの地区とは余り申し上げませんが、やはり最近ですと、あえて申し上げますと、金立でのコスモス園みたいな、やはり地域の方々がまずその土地を愛し、そして、それが市民全体に広がり、それがあるいは県外の方に広がり、その地域がやはり一つのステータスを持つと、そういうような形になれればというふうに考えておりますので、検討委員会を通じて、そのような方向で、ぜひ地元の方々の御意見を最大限尊重した形での計画づくり、あるいは管理の考え方、整理さしていただければと、かように考えております。 ◆(江口和大議員)   3点について質問をいたします。  まず、先月のバルーン大会の件でありますが、18日の公式練習、そして24日のファンフライトの、この前後の日程を入れますというと、7日間にわたってことしも開催をされました。日本選手権部門に73機、レディース部門に14機、インターナショナル部門に119機などなどが出場がありまして、アメリカより10機、韓国8機、オーストラリアやハンガリーがそれぞれ6機ずつなど、外国機が50機、日本の気球が87機、うち佐賀の気球が14機と聞いておりますが、これらの大会になって大変な国際大会になったものだと思います。  ことしは2日目、3日目が雨で、先行きが心配されましたけれども、その後天候に恵まれて、総じて80万人近くの観客数となっているようで、成功裏に終わったことを関係者の皆さんとともに喜びたいと思います。ただ一つ、気球の墜落という不慮の事故があり、大きな反省事項となりました。幸いに、脊髄の損傷で重症を負われた方もいまだ、まだ絶対安静中と聞いておりますけれども、順次快方に向かっておられるようで、心よりお見舞い申し上げますとともに、お二人が一日も早い全快をされるようお祈りをするところであります。  そこで、例年のことながら一つ考えますことは、市内の中心部なり、東部地区に気球が飛んで来ないということ。東部地区の市民の方のほとんどが、自分の家の上空に来る実感を味わえないということ。それが佐賀市のバルーン大会だという機運の盛り上がりを欠くことになっておるというようなことだと思いまして、その点、非常に残念に思うわけであります。私は会場近くにおります関係で、練習期間を含めますというと、1カ月以上毎朝のようにあのバーナーの音に起こされます。何とか期間中一回でもいいから、久保泉地区、兵庫、あるいは北川副地区の東部地区からの競技のスタートができないものかと、そういうふうに思いますので、これを質問の一つといたします。  次に、これも今まで言ってきたことでありますけれども、一つは道路の整備であります。会場近くを東西に通ずる道路は旧34号線と北部バイパス、いわゆる34号線の2本だけが基幹道路で、ほかに鍋島の池森橋と嘉瀬新町を通る444号線となっております。バルーン駅の開設で相当来客の便はよくなったといっても、自家用車で来る人は依然多く、私の家の前の旧34号線などは、ピーク時になりますというと、まだ夜の明けない6時にはもう渋滞が始まります。嘉瀬川を渡るいま1本の建設がついに今日までなされなかったのは残念でなりません。今後、森林公園近くの野球場等の建設が本格化すれば、何よりも道路の整備がなされなければならないと思います。その他の会場周辺の南北の道路などを含めて道路整備を強く求めるものでありますけれども、お考えをお聞かせ願いたいと思います。  三つ目といたしまして、車の渋滞にかかわってのことでありますが、駐車場の不足が上げられると思います。やはり相当規制をいたしましても、ドライバーの心理といいますか、100メートルでもいい200メートルでもいい、会場の近くまで行きたいという、心理があるわけで、最近は来られる皆さん随分なれられて、規制の始まる5時前には会場近くに来る人が多く、夜が明けてみれば、堤防付近には、農道にもずらりと車が並んでいるというのが現状だと思います。会場近くを一時借りてでも、鉄板を敷いてでも一、二カ所駐車場をやはりつくるべきじゃないかというふうに思いますが、その点どうでしょうか、お伺いをいたします。  それと、4番目になりますが、渋滞の原因に道路案内の不備があると思います。私も今回は、地元のボランティアの出店に1日何回となく材料運びで協力をして、本部横の市駐車場に出入りをいたしましたけれども、嘉瀬橋より下に下りる地点でいろいろやりとりをしているから、渋滞に拍車がかかっておるわけです。したがって、もっと手前の八戸付近なり、あるいは高木瀬付近、あるいは三日月、久保田付近などに総合案内所を設けて、そして、道路や駐車場、会場の案内、説明をする、いわゆる案内所を設けておれば、会場近くでの渋滞は緩和されるというふうに思いますけれども、この点もお伺いをいたします。  五つ目といたしまして、夜間の係留は大変好評だったと思います。しかし、何としても昼間の、昼間時のイベントがやはりも少し必要だというふうに思います。あのラジコンデモフライトですか、あんな小さな模型飛行機が飛び回るのにさえ歓声が上がる状態ですから、何もないときは皆さん本当に退屈でならない。来客の皆さんはまず何といってもバルーンを見に来ておられるわけですから、昼間時もっと数カ所にバルーンの係留飛行などをして乗せてやったらと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねをいたします。  六つ目といたしまして、昨日の福井章司議員さんからも、質問がありましたけれども、憩いの広場初め本部付近の売店のことですが、出店に当たっては相当の経費もかかるし、この際ということで、利益を目的に出店をされているというふうに思いますが、その点で、余りにももうけ主義にならずに、佐賀のバルーンを見に行っても、食べ物は安く、子供を連れていってもそんなにお金は要らないなど、気軽に行かれるような、来られるような気風というか、そういう状態になしたらどうかというふうに思います。価格の統一などはできまいと思いますけれども、それぞれ出店者との説明会等にその点を説明をして、御了解を得るような、御協力を得るようなことにできないものかと思います。尋ねました六つについて、それぞれ所管より御回答をお願いをいたします。  次に、佐賀市の学校教育並びに社会教育について、新野口教育長に所信を伺います。  まず、社会教育の中で、一つ重要な各校区の公民館の組織の件でありますが、公民館長が非常勤といっても、もう常勤そのものであります。非常勤が気軽でいいということであれば、本当に気軽になしてやるべきだというふうに思います。そのために、主事の職務内容や2人制の見直し、あるいは人事交流のあり方、それと、管理人さんの待遇改善など、抜本的に公民館のあり方を見直し、地域づくりの拠点である校区公民館、そして、自治公民館の充実を図る必要があると思いますが、いかがでしょうか。  次に、学校教育について幾つか問題点を上げながら所信を伺います。  学校5日制が施行されました。5日制の問題の第一である指導内容の変更が必要であるということは、強く言われております。現在の月1回の施行では、指導内容の変更はせずに一部のやりくりでよいと言われておりますけれども、問題がないかのように言われておりますが、私は問題があるというふうに思います。土曜日の3時間のやりくりが当然しわ寄せがあっておるわけであります。したがって、指導要領の改定は何としても必要だというふうに思います。  また、最近問題になっております偏差値問題であります。これにかかわっての業者テストについては、今までも問題とされてきましたが、高校入試や進路指導の重要な資料となっているこのテストのあり方は、入試制度にまでかかわる問題だというふうに思います。また、学校の管理主義が浮き彫りになり、校則の見直しで随分、論議を呼びました。いまだ中途半端な状態だというふうに思います。それに、管理主義の最たるものに教育委員会の学校訪問があるというふうに思います。わずか何分ずつかの授業を見るのに、1時間の指導案を出せと業務命令まで出して書かせるような学校訪問は、本当に管理主義の最たるものだというふうに思います。  また、男女平等の教育と言いつつ、男女別の出席簿、高校入試の内申書や通知表の絶対評価と相対評価の問題など、旧態依然たる学校のあり方、学校の聖域的な考え方、文部省勅命的なものは即座に下りてくるものの、地方教育委員会の独自性がどこにあるのかといったようなことなど、地方教育委員会の果たす役割など、今申し上げました幾つかの内容等を含めましてどうお考えになっておるのか、昨日の山田議員さんの質問にも教育長は「私は専門的には素人なので、機会あるごとに現場に行きたい」という答弁がありまして、心強く感じておるところでありますが、素人なるがゆえに、新たなる発想、取り組みができるかとも思いますので、所信をお伺いをいたします。なお、後もって市長にもお伺いをいたしたいと思います。  次に、教育委員会の組織の中で保健体育課があります。それが、保健係と体育係に分かれておりますが、その中で、体育係について質問をいたします。体育係は御承知のように、学校体育、社会体育、スポーツ振興、市民体育大会を初めとする各種スポーツ行事、グランドや体育館の管理指導など多岐にわたっております。その他、体育協会の事務などもあります。そして、今日のしかかってまいりました生涯学習の中での生涯スポーツの普及など、ますます広範な指導体制を必要としておるというふうに思います。県内でも、唐津や鳥栖市は社会体育課として7名ないし8名の組織で充実をしておるようであります。その点で、佐賀市は遅きに失しているというふうに思いますが、この点、体育係を体育課にするということについて、まず教育長にお尋ねをし、これも後もって市長にもお伺いをいたしたいと思います。第1回目の質問を終わります。 ◎助役(富永貞夫)   まず、第1番目のバルーン大会の開催についての反省点を含めて御質問がございました。例年、江口議員連日のように現地においでいただいておりまして、つぶさに状況を把握されて、その上に立った御質問でございますので、非常に我々、かねがね貴重な意見として承っておるわけでございますけれども、ただいまお話がございましたように、今回は途中で若干雨に見舞われたわけですけども、結果として参加機数、その他盛り上がり、観客動員数、予想以上の成果をおさめまして、このバルーンフェスタがますます定着し、発展していることを喜んでおるわけでございますけれども、一面これから持続発展させるためにいろいろ反省をすべき点が多々あるわけでございます。例年、大会終了後に熱気球の組織委員会、運営委員会、警察当局、そういった関係の皆様方と反省の機会を持っているわけですけども、まだことしはそこまで至っておりませんで、後日、その際にもいろいろ具体的な意見が出てこようかと思うわけでございます。  先ほど御指摘になりました点について、簡単に御答弁を申し上げますが、まず第1番目に、日ごろ、例年言われておりますけども、せっかく大規模に熱気球大会が開催されておるけれども、どうも嘉瀬川周辺だけで、市街地周辺、中心部、あるいは久保泉地区とかいったところに飛んで来ないという意見も多々あるわけでございまして、この辺については組織委員会等ともいろいろ話し合いは進めておりますけども、何といいましても、一つはもう気流の関係が大きく左右するわけでございまして、ことしは熱気球が北西、あるいは西南の方へ飛んだ日が多うございまして、一部は東与賀方面、佐賀市街地をかすめていった日もあったようでございますが、それでは、競技の方法をいろいろ変えてみたらどうかというお話もございますけれども、これもいろいろレースがございますが、一定の要件、条件というものがございまして、公式競技としてはなかなか取り入れないところがあるわけですから、昼とか、そういう競技の合間に、あるいはタスク等でそういうものができないかどうか、今後の研究課題だというふうに思っております。  それから、道路の状況についていろいろ、これはもう毎年出ておるわけでございますが、幹線道路としては、御指摘のように国道34号線なり、ルート207号線が基幹道路でありまして、会場へ行く幹線といたしましては、これも長年期間を要したわけですけども、荻野北島線がやっと整備完了をしまして、この路線については、従来、競技の関係者、あるいは警察の全体的な車の流れの立場からの御意見、あるいは地元の関係の皆さん方の御意向等を踏まえながら、結果としては例年のとおり、競技関係、その他一部地域の人たちに通行許可証を与えて、それに限定してやっていくという関係がございまして、この荻野北島線については非常に流れがよくなったわけです。  ただ、ことしも22、23日の祭日、日曜等については、やはり午前6時半から7時ぐらいは、やっぱり天草江に行く南詰めの、森林公園へ行く南寄りの区間については、この荻野北島線もある程度渋滞が続いていたように思うわけでございます。地元としては、あるいは通勤の際の便を図るために、終日、いわゆるウィークデーには、ここを通すようにしたらどうかという一般的な意見等もございますけども、直接の、地元の自治会長さんたちの意見としては、やはりそういう時期にも一般車両が通行することは非常に困るという強い要望等もございまして、期間を通じて同じような取り扱いをしておるわけでございます。また、地元関係については先ほど申し上げましたように、通行許可証を与えておるわけですけども、ことしは1,930台程度の許可を与えておりまして、昨年の1,610に比べますと約300台程度ことしはふえたという関係がございます。  それから、先ほどおっしゃいますように、交通整理に立つ人たちの時間が限定されておりますので、それ以前に朝早く来た人たちはフリーに進入をしまして、民家の空地、あるいは枝の道路に駐車をするという非常に困った事態がございまして、その点で非常に地元にも迷惑をかけておるように思うわけでございます。今後、そういった点も問題点としてあるわけでございます。  それから、先ほどは、今一番近い駐車場としては、国道34号線の北に臨時駐車場を設けておりますが、先ほど議員さんは、もう少し会場近くに土地を借りて駐車場を拡大、拡張してはどうかという御意見がございましたが、そういうことになりますと、そこに入ってくる車の量がさらにふえるということになってきますので、私どもとしては非常にそれは、車の流れとしては非常に困難な面があるのではないかというふうに考えておりまして、やはり国道34号線から北の駐車場以外は従来どおり駅周辺の用地を求めて、今は大和紡跡地を使っておりますが、それから大量輸送で、市営バスによって運行をすると。あるいは、JRもことしはかなり増発をいたしまして、夜の夜間係留の際にはその運行時間も延長し、増発するということをとってまいりましたので、そういう面で、お客の流れは非常にスムーズにいったのではないかというふうに考えるわけでございます。  それから、車の流れを潤滑にするための一つの方法として、道路の案内標識が足りないのではないかと。もう少し手前の八戸付近で4カ所ぐらいつくったらどうかという御意見があったわけでございます。もちろん、会場内、あるいは大和紡跡、あるいは所要の地には、従来以上に道路案内標識を設けたわけでございますけども、今御指摘の箇所等については、私たちもさらに今後検討しなければなりませんが、やはりそういう地点になりますと、佐賀市に入ってきた、いわゆる進入経路がいろいろ多岐にわたりますので、それらのすべてのものに対応しながら道路標識案内をどのようにするかという、非常に技術的に難しい面がございますので、勢い今ではマスメディアとか、ラジオ、テレビのメディアを利用して周知徹底を図っておるということでございまして、なお、今後、いろいろ改善しなければならない点が多々あろうかと思いますので、そういった点につきましては、今後さらに警察当局とも協議をしながら、ベターな方法をとっていきたいというふうに考えております。  それから、昼間のイベントとしてまだまだ行事が少ないということでございまして、これはごもっともな話でございまして、そのために、昼間の時間を有効に楽しく過ごしていただくという意味を持ちまして、憩いの広場を設けておるわけでございますけれども、なお、一部には、やはり天気がいいと、家族ぐるみで来て弁当を広場で開いて、そして、子供は遊び、親はごろ寝してるという、非常に頼もしい風景といいますか、そういうこともありますから、理屈ではございませんが、そういう時間も必要ではないかと思いますし、それから、やはり昼間のいろんなイベントをするについては、何といいましても観客席というのが一定区間に限られておりませんで、堤防全区間にわたるわけですから、1カ所に動かない形でのイベントというのは非常に、観衆全体に与え、の効果というのは少ないわけですから、やはり動きながらショーをやるという、そういう形のイベントがやはり向くのではないかというふうに考えるわけでございます。もちろん、先ほど御指摘になりました係留飛行をもう少しふやしていくということは貴重な御意見でもございますし、私どもとしてもできるだけ今後そのような形で、できるだけ昼間の空白をつくらないように、そしてその間、観客も昼間楽しめるような仕掛けといいますか、そういうものにもう少し工夫をいたしたいというふうに考えております。  それから、憩いの広場につきましては、今回もいろんなゾーンを設けまして、若干は趣向を変えながらやっておったわけですけども、特に、農業館とか健康館は非常に人気がございまして、観客も多かったようでございます。  出店関係も、売店、あるいはグルメ含めて60店程度ございまして、先ほど御指摘になりますと、中には若干高いなというものもございますし、同じ飲み物、あるいはうどんにしても場所によってばらつきがあることは、私もこう見まして考えておるわけでございまして、そのことは、従来、出店申込があります場合の説明会でも適正な価格でということに指導をいたしておりまして、今後、観客のひんしゅくを買わないように、そして、楽しく買い物、食べることができるような形で、来年はさらに指導を強めていきたいと、かように考えております。 ◎教育長(野口健)   学校教育、生涯教育の面からいろいろと問題点につきましての考え方のお尋ねでございますが、まず、生涯教育としての面でございますが、各公民館の組織についての問題でございますが、現在、館長非常勤でございますが、館長1人と主事2人を配置しているわけでございまして、館長以下それぞれ地域の生涯学習にいろいろな面で取り組んでいただいておるわけでございます。さらには、栄の国まつりにつきましても、最近の新たな行事として一生懸命頑張っておられるわけで、地域の方々からも大変ありがたがられ、好評を得てるところでございます。今後、公民館といいますのは、生涯学習の拠点としてますます重要性を発揮してくるものでございますし、また、現在建設を計画しております市立図書館の分館、分室としての位置づけも今後出てくるわけでございまして、その第1号として開成公民館につきましては、図書室につきまして、倍の、大体30平方メートルでございますが、70平方メートルの図書室をとるということで計画をされてるわけでございます。そうなりました場合に、やはりそこには何らかの形で職員の配置というのは考えていかねばならないのでないかというふうに考えております。  それから、また、あとの公民館につきましても、できるだけ周りの用地については買収していきたいというふうに考えてるとこでございます。  それから、管理人のことの件でございますが、管理人につきましては、やはり職員の週5日制の問題で、現在のところ第2と第4の土曜日が休業日となるわけでございますが、そういったようなことでの管理人への負担増ということもあるようでございますので、毎年毎年委託料につきましても考慮して上げてきてるところでございます。  それから、学校教育の面について3点ほど出されたわけでございますが、まず、週5日制の問題につきましては、との、これと授業時数とのかかわりでしょうか、こういったことにつきましては、現在、9月から月1回の本格実施になったわけでございますが、その前に一定の、調査、研究がなされたわけでございます。その結果から見ますと、子供の実態などを考慮して適切な工夫を行うならば、月1回の学校週5日制を導入することは、教育水準の維持や子供の学習負担の面では特に問題はなく、これを推進することによって望ましい効果が期待されると、こういうふうになっております。  佐賀市におきましても、勧興小、成章中の実践を参考にしながら、各学校行事の見直し、学習方法の工夫を通じて努力してもらっているとこでございますが、その成果は出てくるものというふうに期待しております。しかしながら、今後休業日というのはふえていくことになると思いますので、その際はどうしても指導要領の変更ちゅうのは出てくるのではないかというふうに考えております。  次に、偏差値と受験体制の問題でございますが、現在のところ、進路の選択はあくまで本人及び保護者の意思で決定されていかねばならないものでございまして、そのように実際実施をしているわけでございますが、御指摘のように、入試方法の多様化や選択尺度の多元化など、入試の改善はそれなりに必要でございまして、文部省におきましても高校教育改革推進会議を設置し、その研究を急いでいるようでございます。また、もう一つは、現在中学校において、3年間を見通した進路指導が学級活動を中心に学校教育全体の中で行われておりますが、これをますます充実したものにしていく必要があると考えております。いずれにしても、この指導内容の問題、この偏差値の問題につきましては文部省、県教委とのかかわりがあるわけでございますので、十分な連絡をとりながら対処してまいりたいというふうに思っております。  それから、次に学校訪問のあり方でございますが、御承知のとおり学校訪問は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に基づいて、計画的に行っておるとこでございますが、ここでは教育課程、学習指導、その他学校教育に関する専門的事項の指導、助言を行うことを主たる目的としているわけでございます。このほか、いろいろその内容を指導主事が授業を参観すると、あるいは授業者の計画意図を事前に熟知して、全体像をつかみ、適切に指導、助言を行うと、こういったような内容になっているわけでございます。それから、校内の研究会というのをするわけでございますが、これにつきましては学校の主体性を尊重して、企画、運営につきましては各学校にお任せしているわけでございます。いずれにいたしましても、この学校訪問ちゅうのは大切な、先生たちの指導に大切なものでございますし、私もちょうど、10月以降学校訪問の時期がありましたので、出席いたしまして内容を勉強したわけでございますが、いずれにいたしましても、今後のあり方について校長会、あるいは先生方を通じて研究してまいりたいと。で、改革すべきは改革したいというふうに考えております。  それから、次に、保健体育課の体育係を社会体育課へという御質問でございますが、機構につきましては、新しい時代の流れに沿った機構をということで、教育委員会におきましても、社会教育課を生涯教育課へと、それから文化課を独立させたと、それから女性室の設置と、こういったようなことが近年行われているわけでございます。体育係を社会体育へということでございますが、やはり他市の例を見ましても最近は社会体育課、あるいはスポーツ振興課、こういった名称が使われてるようでございます。時代の流れ合った名称と言えば、やはり社会体育課という名称は合うんではないかと思いますが、ただ、佐賀市の現状を見てみた場合に、保健体育課の中に体育係と保健係が、二つの係があるわけでございまして、その保健係をどうするかという問題が一つあるわけでございまして、この保健係につきましては、他市におきましては学校教育課の中に入れとる例が、所管しとる例が多いようでございますが、この保健係につきましてどこの所管にするかという問題もございます。いずれにいたしましても、今後の研究課題といたしまして、市長事務部局と協議しながら勉強してまいりたいというふうに考えております。 ◎市長(西村正俊)   ただいま教育長から答弁があったとおりでございまして、教育委員会の方から全体の立場で、全体の調整という形で、市長部局の方にも当然お取り次ぎがあろうかと思います。その段階において十分検討をさしていただきたいと、このように思います。 ◆(江口和大議員)   バルーン大会につきましては、いろいろと御答弁ありましたけれども、一番問題とさらにしたいのは、やはり駐車場の問題だというふうに思います。来年から大和紡績跡地がバスの輸送に使えないということになれば、なお駐車場関係というのが深く検討をされていかなければならないと思いますので、ひとつ県外から見えて、非常にうろうろ迷っておられる方に、親切にその人たちを誘導してやって、そして、楽しかったと言えるような交通体制にぜひなしていただきたいというふうに思います。先ほども申しましたように、会場近くでいろいろ説明をいたしております関係で、その車の後にずうっと渋滞が続くと。1台1台説明があっておるときもありました。で、ここから通り過ぎて徳万の方に行って、そして信号を二つ越えて北部バイパスに行って、そしてずっと曲がって、また会場近くに行ってくださいというふうな説明をしておられたようですけれども、県外から来られた方は「二つ目ですか、三つ目ですか」と、もう非常にこうですね、わからんもんだから、一生懸命聞いておられる。そういう車が次々にあるもんですから、渋滞がひどくなっておるということを私も痛感をしたわけであります。  それと、少し大げさな言い方ですけれども、自分は大和町付近まで誘導されたと言われた方がありました。恐らく池森橋付近までの、駐車場のずっと先の方までの誘導だったというふうには思いますけれども、そういうふうに嘆いておられたといいますか、おられた方もありましたので、とにかく交通関係、駐車場関係、ひとつ今後十分に検討を特にお願いをいたしたいというふうに思います。東部地区の道路も重要ですけれども、西部地区の道路も重要でありますから、よろしくお願いをいたします。  それから、昼間イベントについてですが、いろいろ大変苦労をされております。ひとつ会場近くに何かふだんから見られるようなものをつくったらどうかというふうに、こう思うのですが、幸いといいますか、今度はトンボ王国関係で質問が出ましたけれども、嘉瀬川周辺あたりの田園を利用したトンボ公園などを常設をしておきますというと、昼間といいますか、昼間時にそういったようなものも皆さんが見れるといったようなことで、トンボのすめるそういったような実験室、あるいは公園的なもの、池的なもの、これも東部地区でも結構ですけれども、西部地区も結構な場所がありますので、ひとつそういう公園づくりをぜひ検討をしていただきたいと、そういうふうに思うところでもあります。  最後に、出店関係でありますけれども、私も県外の大博覧会なり物産展など、大きなイベントを参観をしたことがありますけれども、歩き回って大変くたびれた中で、やっと腰をかけられる食堂で大変嫌な思いをしたことがあります。したがいまして、ひとつ気軽に皆さんが来て、そして、何としても気軽に買い物ができるといいますか、そういったような状況に佐賀のひとつバルーンはなしていいんじゃないかと。いろいろなPR費用を考えると、幾らかそういったようなことに対して市が負担をしても、そう高くつくものじゃないというふうに思います。ことしも、ある店は終わりごろになって値下げをした店もあったようです。高いという苦情も耳にしました。また、私も三夜待ナイトですか、あれにも今回も行きましたけれども、どうもおいでになっている方が少なくなっておるようで、何か寂しさを感じました。せっかく触れ合いの場ということでああいったようなナイトを準備してありますのに、どうも食べ物でこう、何か食べ物に嫌な思いをいたしますというと、もう来たくないなというような気にもなりますので、そういったようなこといろいろ含めて、このバルーン大会に外国の人もたくさん見えるわけでありますから、本当に触れ合いの場となるような、そういう状況にぜひしていただきたいと。非常に、一律的な規制はできないにいたしましても、気軽に佐賀には行けるという評判になれば、佐賀のイメージアップということになるんじゃないかと思います。したがいまして、憩いの広場初めテント代などは無料にしてでも、出店者が安くサービスできるような対策を考えてやったらというふうに思います。この点についてもう一回、ひとつお考えをお聞きをいたしたいと思います。  次に、教育長の所信についてでありますけれども、1項目、項目についての答弁をここでやりとりしようと思いませんけれども、とにかく、公民館につきましては、これから中核としてますます重要な位置を占めます。  先日、各校区の公民館長さんと文教民生委員の議員との懇談会がありましたが、そのとき、ある公民館長さんが、私のところに他県から視察に見えたとき、その他県の方は「うちの管理人さんの手当は11万ですよ」と言われたそうです。で、そういう話をこの懇談会のときにされました。11万の中身が詳しくわかりませんけれども、いろいろ検討をしていただいて、そして、本当に地区民に溶け込んだところの公民館の体制となるように、一層の体制の整備をお願いをいたしたいと思います。  また、学校教育につきましても、先ほど幾つか申しましたけれども、それらのほかに、父母負担の軽減とか、あるいは図書館司書の設置の問題とか、あるいは学校建築以外でもたくさん問題があるわけであります。昨日、山田議員さんが言われた、いわゆる補助教員、講師の問題にいたしましても、現在66名ということですけれども、初任者研修制度による講師6名を入れますというと、72名になると思います。毎年100名近い講師が佐賀市におられるわけですけれども、先日の山田議員さんのお話しのように、若い先生の後に年配の人が急に教室に入ってきたということで、子供たちは驚いたと思います。その点でひとつ、前にも問題にいたしましたけれども、産休補助なり病休補助等による講師と、今度強硬に導入した初任研の講師とには給与の差があるわけです。同じ職場の中で、同じ講師というような状況の中で、そういったような差があることが一つ問題であるわけです。大きな差でもありませんけれども、やはり少しでもその差があるというと、大変ぎくしゃくとしたものになります。そういったようなことで、講師になる人、講師になるのを敬遠するという状況にもなっております。したがって、こういうことも当然改善をされていかなきゃならないと思いますし、さらに、講師として5年も6年も勤めて、学校長も本当に優秀だと認める人については、やはり正式職員に任用をしていくと、教員採用試験に通った人でなければ任用しないということじゃなくて、こういった人もやはり任用をしていくという制度になしていかなきゃならんというふうに思います。  さらに、今教育長が、5日制についてはやりくりで何とかできておるというふうにおっしゃいましたけれども、先ほども申しましたように、土曜の3時間がなくなったわけですから、その分だけほかの日に、いわゆるしわ寄せが来ておるわけですので、やりくりでできておるというのは私は納得できません。したがいまして、これから2回、3回とふえていくならば、当然早急に指導要領の改定等も必要になってくるというふうに思います。  さらに、学校行事の精選といいますか、いろいろなことも必要になってくると思います。ちょっともらいました資料では、もう既に学校行事について削除をした項目がたくさん出てきておるようです。年に2回かやっておりました遠足を1回にするとか、毎月の大掃除をやめるとか、あるいはスポーツテストを、これは授業の中に変更するわけですが、秋1回ぐらいにするとか、市の連合大会をやめるとか、いろいろそういったような行事の精選が、既にある地区では行われつつあるわけですから、こういったようなことも含めて、本当に5日体制というものをつくっていかないというと、今現場では、今やっておる5日制については、学校を変えるものではなくて、ただ社会に合わせているだけだと、大変厳しい批判が出ておるわけであります。そういったようなこと、もろもろの問題を含んでおります教育行政について、今回当市で初めて行政肌の教育長が就任をされました。先ほども申しましたように、素人であれば新しい感覚でできることも多いわけですので、その点ひとつ大いに閃々な教育長として頑張ってほしいというふうに思います。  そこで、先ほど、ちょっと市長の方から答弁を早目にいただいたんですが、もう一回このことについて市長の答弁をお願いいたします。県下6市の教育長の中で、現在、行政肌というのは一人もおいでにならんようで、退職校長の中からの教育長というのがすべてのようであります。とにかく、今回佐賀市が初めて行政肌の教育長を任用されたわけですけれども、市長として教育長に期待するもの、あるいは教育委員会に期待するものといいますか、その点をひとつ、総括的にひとつ、お答えをもう一回お願いをいたします。  それから、体育係を社会体育課にということで、今教育長の方からは、保健係との関連もあるのでというようなことで、研究課題というふうな答弁でありましたけれども、先ほども申しましたように、もう研究課題ではないというふうに私は思います。ほかのところから見ますというと、佐賀市は遅きに失しているという感じさえ持っておるわけですので、その点で、ひとつ市長の方に伺います。市長は幸いにして佐賀市の体育協会長をされております。6市の中で、市長が体育協会長をしておるのは、本市と鳥栖、伊万里の3市で、あとの市はほかの方々がしておられるようであります。で、ひとつ、せっかく体育協会長にも市長なられたわけですから、この際ひとつ、そういったようなスポーツ関係の課を充実をして、そして、生涯スポーツの振興を図るということで、市長が体育協会長になったそのことをひとつ十分生かしといいますか、ぜひ体育係、課をひとつ新設をしてほしいと、そういうふうに思います。ぜひその点は、さっきの教育長の答弁よりももう少しはっきりしたといいますか、答弁をぜひお願いをいたしたいと思います。 ◎助役(富永貞夫)   再度バルーン大会の諸問題について、中にはかなり要望的なものもございましたが、それも含めて御答弁を申し上げたいと思います。  まず、何といいましても、今後に向けても大きな問題は、駐車場の問題、それから車の流れをいかにスムーズにするかということが大切でございますし、来年からは恐らく大和紡跡地を利用するというのが難しくなるわけですから、その代替としての駐車場をいかに確保するかというのが我々の大きな当面の問題でもございますし、また、このことは早くから手がけて検討をしなければならないと思っております。  それから、特に県外から車でおいでになる方々への案内、インフォメーション、これが非常に今の段階では欠けておるわけですから、何か有効な方法がないものかということで、今後十分検討をしたいと思います。佐賀市に入るところのレストラン、あるいは休憩所等があれば、そういうところに案内のパンフレットを会期中は置いておくとか、そういうことも一つの方法ではないかというふうに考えております。これが今どういうふうになっているか、私も残念ながら承知をいたしておりませんが、やっていないとすれば、そういうこともなされなければならないと思います。  それから、道路の整備については、これは当然、将来、森林公園が拡張整備をされますと必要になってくるわけですけども、残念ながら今日、鍋島、嘉瀬、西与賀を含めて圃場整備が完了したばかりのところでもございますし、将来の長期計画という点では、今現在、県の方で広域的な外環状線を計画をされておりまして、これがこの会場に非常に近いところを通るわけでございますから、できるだけそれの計画決定、あるいは着工をするとすれば、最優先的にあの周辺の道路整備から、新設からかかってもらえればというふうに考えるわけでございます。  それから、昼間のイベント関係でいろいろ御意見も出たわけでございまして、先般、議員さんからも、憩いの広場についてもおざなりのイベントでなくて、もう少しそのときどきのメーンテーマを持った催しをしたらどうかという御意見等もございます。何といいましても、面積的に限度もございまして、いろんな目的を果たすための機能を含めた催し、憩いの広場というのが難しいわけですけども、やはり従来どおりということじゃなくて、今後はさらに趣向を凝らしながら、工夫をしてやっていきたいというふうに考えております。  それから、それとあわせて、ほかに催しをする場合には、常に思うことは、森林公園があれだけのスペースがございますから、あそこの広場を使った催しが同時に開催されないものであろうかということを考えておるわけですけども、そうは言いましても、あのルート275号線がかなり交通がふくそうしますので、会場と森林公園の往来がいかがなものだろうかというふうにも考えます。そういったことは、今後、バルーン大会がよりいろんな意味で発展していくような方法を考えていかなければならないと思います。  それから、グルメ関係でもちょうど時間帯が一緒でございますので、売店、食堂等が非常にふくそうをしますし、また、30店程度のグルメですから、それぞれの1店舗当たりのグルメのスペースが狭いということもございまして、特に繁盛する食堂等は、列をつくるような形のところもございますし、あるところは閑散なところもあるようでございまして、今回はそれを補完するといいますか、農業館で佐賀牛のバーべキューといいますか、そういうものもあっておったようで、そういうイベントといいますか、催しも今後考えながらやっていくと、その辺の緩和といいますか、ができるんではないかということも考えるわけでございます。
     それから、出店料を無料にしてはどうかという御意見でございましたが、なるほどごもっともな意見ではございますが、そうなりますと勢い希望者が多くなりますので、抽選ということになりますので、その辺、抽選だけでいいのかどうかという問題も、一つはその店の経営のあり方、あるいは質的な問題等で出てくると思いますので、それと言いし、佐賀市は今憩いの広場に、ちょっと記憶をはっきりしておりませんが、ことしは恐らく4,600万程度の費用を投じておりますので、我々も今後永久にいろんな大会、バルーンにかかわるいろんな多額の経費を使っておりますので、何とかして、やっぱり片方では収入の道も考えるべきではないかという発想でございますので、その辺はよろしくお願いを申し上げたいと思います。 ◎市長(西村正俊)   私へのお尋ねでございますので、御答弁申し上げたいと思います。  新しい教育長に期待するものは何かという第1点のお尋ねでございますが、昨日、教育長の方からその抱負を語られました。大変今日の教育長が、教育委員会並びに教育長が持っております守備範囲というのも広がってまいったのであります。もとより、義務教育を中心といたします教育行政が、その根幹をなすものではありますけれども、しかし、生涯教育が強く叫ばれてくるようになってまいりました。御指摘のスポーツ振興の問題もございましょうし、公民館あるいは歴史的なこの佐賀市内の遺産をどうするか、文化遺産をどうするかという問題、さらに、図書館の建設という大仕事も出てまいりまして、ますますその仕事は多岐にわたってまいります。そういったことを考え合わせますというと、もとより教育に造詣の深い先生方の中から選任するということも、もとより必要でございましょうけれども、しかし、この際は幅広く物事を見て、総合的な判断をしていただく。それぞれの教育委員会の事務局の内部には、専門のスタッフもそろっておりますので、そういったものはつかさは、それぞれの部門にひとつ思い切って任せて、教育長は組織者として、オーガナイザーとして全体の調整を、統制をきちっとやっていただく、その方がいいのじゃないかと、このように実は感じたわけであります。ちなみに、県内では行政から選任をお願いした例はありませんけれども、九州の県都の状況を見てみますというと、8県のうち佐賀市まで含めますというと、5県が行政畑出身の教育長さんが選任をされているような状況でもございますので、大いに野口教育長にもこの際頑張っていただきたいと、私からもお願いをいたす次第でございます。  それから、社会体育課の問題でございます。市長は体育協会長をしているから、市の体育協会長であるから、特にそのことについては関心を持ってやれというお言葉であったと思いますけども、そのとおりでございまして、市の体育協会長としては、江口議員がおっしゃったように、教育長にこれは陳情をする立場でございます。ところが、それが一たん市長の立場で戻ってまいりますというと、今日は監査委員の監査体制の問題も御質問ありました。それのみならず、監査、選管、農業委員会等々、各行政委員会、市長部局はもとよりでございまして、全体のやはり調整をする立場でもございますので、これは先ほど答弁いたしましたように、教育委員会内部で十分検討をお願いしまして御相談を承ると、こういうことになろうかと思います。 ○議長(山下勝)   しばらく休憩いたします。    午後2時57分 休憩     平成4年12月10日  午後3時18分   再開          出席議員 ┌────────┬────────┬────────┐ │1.池田勝則  │2.福井章司  │5.渋谷 要  │ │6.永渕武男  │7.森 裕一  │8.山下明子  │ │10.黒田利人  │11.川崎辰夫  │12.江島徳太郎 │ │13.福井久男  │14.堤 惟義  │15.西岡義広  │ │16.豆田繁治  │17.片渕時汎  │18.大塚次郎  │ │19.米村義雅  │20.中村 薫  │21.山田 明  │ │22.小柳達郎  │23.宮地 晋  │24.御厨義人  │ │25.木原奉文  │26.江口和大  │27.百武英明  │ │30.宮地勝巳  │31.横尾啓四郎 │32.藤田龍之  │ │33.宮本英樹  │34.木下棋一郎 │35.山下 勝  │ │36.横尾重雄  │        │        │ └────────┴────────┴────────┘          欠席議員 ┌────────┬────────┬────────┐ │29.光武重一  │        │        │ └────────┴────────┴────────┘       地方自治法第121条による出席者 佐賀市長    西村正俊    助役      富永貞夫 助役      佐藤直良    収入役     木原忠光 総務部長    嶋  栄    建設部長    江頭正迪 民生部長    井原 輝    福祉事務所長  横尾哲治 交通局長    小林克己    水道局長    内堀弥太郎 ガス局長    仁位次治    消防長     八田国信 教育委員長   野村綱明    教育長     野口 健                 農業委員会 監査委員    原 勝巳            石橋正光                 事務局長 選挙管理委員会         藤田俊秀 事務局長 ○議長(山下勝)   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行いたします。 ◆(宮本英樹議員)   私は2点についてお尋ねをいたします。  まず、第1点は、酸性雨は現在の地球環境汚染を考える上で、重要かつ緊急の問題と言えます。酸性雨による森林や農産物、湖から魚たちが消え、自由の女神が溶けていく。今や酸性雨による被害は欧米のみならず、日本、中国、アフリカ、さらには北極海まで、世界じゅうに降り注ぎ、深刻な被害をもたらしている。  私の手元に調査資料がありますので、これによってお尋ねをいたします。佐賀県内でも酸性雨がかなり降っているのが確認されております。これは、県協同組合婦人連合会が平成3年秋に26の市町村、ことしの夏に25市町村で調査されたところ、県内平均でpH5.1を記録しております。もっともひどいのは、川副町が4.1、それから上峰町の4.0、これはことしの夏の数値です。佐賀市が4.6、これは昨年の測定数値でございます。ことしの測定数値は5.0となっております。これは全国的にもひどい数値です。岩波新書から酸性雨の全国各地の数値地図がありますが、4.0、4.1などという数字はどこにもないのでありまして、もっとも、一雨ごとではもっとひどい3台の地区もありますが、pH3台というのは、市販されている食酢かレモン並みであります。酸性雨は大気中の汚染物質硫黄酸化物によるもので、日本列島は軒並み酸性雨にやられており、森林や農作物が被害に遭っている。  福岡市で開かれた九州国際シンポジウムで、九州の酸性雨の大きな要因は桜島の噴煙と、九州各地の公害研究所が合同で実施した九州の酸性雨の調査で、こんな結果が発表されました。調査地点は九州各県の16カ所、雨が降りやすく南風で、桜島の硝煙の影響が九州方面に降酸する梅雨どきを選んで実施、pH平均数値が4.4の酸性雨が降っていることが判明した。桜島が噴煙という形で1年間に排出する二酸化硫黄は、35万トンから73万トンにもなると言われる。九州の工場で排出される二酸化硫黄の推定排出量の約4倍から10倍で、酸性雨の原因ではないかと言われております。むろん、酸性雨の原因は噴火によるものだけでなく、石炭からの硫黄酸化物、それに車のエンジンなどから出る窒素酸化物、それらが大気中に放出されて雨の中に溶け込み、酸性雨が頭上に注ぐのであります。酸性雨と言って大騒ぎになってきたのはここ最近のことであります。基礎データも少ないため、酸性雨による被害を未然に防止する観点から、ガス状などを測定する機器などを整備し、酸性雨に対するモニタリング体制の充実と、市民に啓蒙を図っていくお考えはないものか、民生部長にお尋ねいたします。  第2点は、環境遺産の現状と課題について、5点に区分してお尋ねします。まず1番目は、文化財の発掘についてでございます。2番目が伝統的工芸品の鍋島緞通について、それから、3番目に城濠の復元について、4番目が城郭址史跡指定について、そして、5番目に社寺の境内と参道における文化的構造物について、お尋ねをいたします。  1番目に、文化財の発掘についてお尋ねをいたします。遺跡は国民の共有財産でございまして、その調査は、本来、可能な限り公開されることが原則でございます。最近でこそ重要遺跡の現地見学会が一般化し、場合によっては住民を対象とした学習会も開かれている状態であります。遺跡は歴史のロマンに浸るだけでは残せない、イメージは頼りないもので、多忙な日常生活の中でいつしか雲散霧消してしまう。地域史の中での位置づけ、意義づけをはっきりさせ、その上に立って新たな地域の歴史を創造することが、遺跡を生かすことにつながってくるのであります。その意味での発掘公開は、遺跡を身近な歴史の学習対象として意識させ、故郷への関心を引き出し、将来への思いをはぐくむ画期的な方法と言えるのであります。そこで、市町村の中には現地見学会も行わず、発掘成果についての住民への広報も満足に対応しないケースもまだまだ多いのでございまして、この際、住民の目から隔離したような発掘のあり方を反省し、画期的な公開発掘をしてこそ、市民の文化財に対する認識を深めていくのでありますので、教育長の御所見を賜りたいと思います。  2番目は、伝統的工芸品である鍋島緞通についてお尋ねをいたします。佐賀藩の御用の引き物として、将軍家にも献上されていた鍋島緞通は、温かくて肌ざわりのよい木綿で、綿は白石の干拓でつくられた。佐賀城下扇町で織られた。長崎の中国人を通じて技法が伝えられたとされただけあって、緞通のデザインの主役はボタンで、この花は中国では高貴の象徴、いわば王侯だけが使う文様だから、緞通は献上品にふさわしく、当時は町人などへの売買が禁止され、藩はこれを長く保護してきたのでありますが、経済の不況などからして、昭和29年後、県内の緞通制作は途絶え、300年の歴史を持つ伝統工芸品が完全に絶えてしまったのであります。私は、このような伝統工芸品をこのまま絶やしてはどうかと思いますが、この点についても教育長の御答弁を願いたいと思います。  3番目に、城濠と、城濠の復元についてお尋ねをいたします。環境遺産の中で、最も特筆されるのは城濠でございます。これだけの城濠の広大なものは他に例を見ないものであります。広大な城濠に関しては、特に保存措置は講じられていないので、何らかの保存措置を講じる必要があろうと思います。特に城濠は、史跡として文化財の指定を受け、その将来にわたっての保存を確実なものにしておく必要があろうと思いますが、教育長にお尋ねいたします。  さらに関連として、埋め立てられた城濠の復元を図ることを徐々に考えていくべきではないかと思います。中でも、城内と宗竜寺との間を画する東濠の一部が埋め立てられ、駐車場として利用されている現状は、貴重な城濠の価値を大きく減じている。技術的に復元容易と思われるので、駐車場を移転した上で、城濠の復元を図るべきと思います。この点について、市長さんの方の御答弁をお願いしたいと思います。  4番目は、城郭址史跡指定についてお尋ねいたします。城郭址というのは、現在の佐賀城の石垣のことでございます。これを城郭址と申しまして、城郭址の保存についてこれまで何回かお尋ねをしていますが、明確なる答弁がなされていないようです。これは、けさ豆田議員の方からも質問がありましたように、私たちの質問がよく徹底してないということで、私も何回となくですね、こういう質問をしとるわけですよ。恐らく私の質問が非常に正確にですね、答えて答弁されていないというふうなことで、こういうふうに何回となくですね、私も大体質問をしとるわけですよ。これはもう豆田議員と全く同様でございます。明確なる答弁がなされていないようです。  本市関係では、帯隈山が史跡に指定されているにすぎず、近世の城郭跡では佐賀城のしゃちの門が建造物として重要文化財指定されているが、佐賀城址は全国の旧藩主の居城の中で、史跡指定がなされていない数少ない例の一つでございます。今後の史跡指定に向けて保存対策を積極的に対応されているのか、お尋ねをいたします。  最後に、社寺の境内と参道における文化的構造物についてお尋ねします。まず、目を引くのは城下町の枢要の位置に置かれる神社や寺院の境内、それから、空間も貴重な都市空間遺作でごさいまして、境内に残された樹木とともに、貴重なオープンスペースを提供してくれております。さらには、境内との結界となる石鳥居や山門も、境内空間の貴重な構成要素でありまして、町並み景観をつくり上げる重要な要素となっております。一部は文化財に指定されておりますが、境内を構成する建造物は、重要な建築遺産を登録するか、文化財として指定するなどの保存処置を講じ、また、境内を満たす樹木についても専門家による調査を行った上で、重要な樹木は登録をするか、保存樹木を指定するなど、保存処置を講じる必要があろうかと思いますが、さらに、境内と結界となる石鳥居や山門、水路を渡る橋など、重要な環境遺産として保存措置を講じる必要があろうと思いますが、以上の諸点について教育長にお尋ねをいたします。  以上で、1回目の質問を終わります。 ◎民生部長(井原輝)   ただいまの酸性雨の件でございますが、宮本議員おっしゃいますように、現在、地球環境問題の中、その中でも地球の温暖化だとか、それからオゾン層の破壊だとか酸性雨の問題、こういった問題が重要なものとなって、大気汚染がクローズアップされているところでございます。宮本議員もおっしゃいましたとおり、酸性雨は主に火力発電所だとか、それから工場、自動車の排気ガス、そういったところから排出されます大気汚染物質、つまり硫黄酸化物と窒素酸化物、こういったものが溶け込んで、酸性になった雨、それから雪だとか霧、こういったものを酸性雨と言っております。数値で申しますと、酸性の度合いが5.65以下のものを酸性雨という呼び方をしているところでございます。おっしゃいますとおり、酸性雨などの広域的な大気汚染は、アメリカだとかカナダ、それからヨーロッパの方、各諸国におきまして、沼だとか湖、ひいては山林までその生態系に影響を与えているところでございます。そういうことで、もう地球環境上、世界的な重要な課題の一つとなっていると言われております。そういうことで、日本も例外ではございません。  こういったことで、環境庁ではこのような欧米の実態を踏まえまして、実は酸性雨対策検討会というのが設置されております。第1次の酸性雨調査では、これは昭和58年から62年まで全国で29カ所の降水の調査を行われています。それから、第2次調査といたしましては、昭和63年度から平成2年度まで、これは国が設置しております23カ所の大気鑑定所で酸性雨を、自動測定器によりまして成分の、酸性雨の調査を行っております。そのやり方としては、成分分析を統一した採取方法によって、酸性雨の状況が常時把握されるようになっております。その調査結果によりますと、酸性の度合い、つまりペーハーの範囲は4.3から5.3ということで、通常、平均が5.0ということになっておりまして、茨城県ですか、鹿島というとこございますが、そこだとか、名古屋ではその測定値のすべてが5.3を、あっ失礼しました。5.0以上のところが茨城県の鹿島とそれから名古屋であって、その他の観測所のすべてについては 5.3を下回っているということで、酸性の傾向が非常に大きいという結果もあります。  それから、佐賀県内におきましても、昭和61年度から佐賀市を初め8カ所で、県の方で毎月降水を採取しまして、実態の把握調査が行われております。県の測定の結果では、平均ペーハーが4.4から5.0という結果でございまして、全国の調査結果とほぼ同じ傾向でありまして、酸性傾向を示しているということでございます。そういうことで、酸性雨や地球温暖化等の問題につきましては、1市町村とか、1地域のみでは対応できるものではございませんけれども、私たち市民、国民もでございますが、環境の保全のために、日常生活において環境への負荷をできるだけ少なくするように努める必要があろうかと思います。そのためには、やはり省資源だとか、省エネ、それから、マイカーの自粛等が上げられると思います。これはこれまでも機会あるごとに、例えば、健康展だとか環境展を開く折には、こういったものについて市民への意識の啓発を行っているところでございますが、今後もなお、この点につきましては啓発に努力していきたいと思います。  それから、御質問の酸性雨の測定の機器の整備ということを御質問でございますけれども、国も県も各地域を決定いたしまして測定をしておりますので、また、佐賀市でするということも必要かとも思いますけれども、公的機関でそういった測定もなされておりますので、その結果を見ていきたいと私どもは考えております。以上でごさいます。 ◎教育長(野口健)   環境遺産の現状と課題についてということで、5点の問題についての御質問でございますが、まず、埋蔵文化財発掘現場における遺物等の出土状況の見学会、公開についてということでございますが、文化財の保護は国、県や市町村のみの努力では、その実を上げることが困難でございまして、基本的には地域住民の理解と協力が不可欠であるわけでございます。そのためにも、学校現場や社会教育の場、現地説明会等、あらゆる機会を設けて、人々の文化財に対する理解を深めるための啓蒙、普及活動を行うべきであるというふうに考えます。このことにつきましては、埋蔵文化財についても同様なことが言えるわけでございます。しかしながら、御指摘のように、これらの発掘調査時においての遺物等の出土状況の見学等は、この調査事業量の増大や調査期間の制約、あるいは調査終了後の地権者、開発者との関係からその必要性は認めつつも、なかなか計画的に取り入れ切れずにおるのが現状でございます。しかしながら、発掘調査を進める段階で、市民にぜひ見学してもらいたいものには、その都度報道機関を通じたり、また、校長会や公民館長会を通じて見学を要請はしております。最近の例で申し上げますと、鍋島町の津留遺跡の調査を行っておりますが、ここは弥生時代の墳墓群であり、多様なかめ棺が多数出土しております。嘉瀬町の消費者クラブ、消費者学級、あるいは鍋島中学校考古クラブ、こういった方々たちも見学に参っております。今後は、埋蔵文化財発掘の状況は公開の、が原則でございますので、できる限り見学会等を計画してまいりたいというふうに考えております。  次に、伝統工芸についての問題でございますが、鍋島緞通のことについての質問でございますが、総体的に佐賀地域における伝統工芸として数え上げられるものは、佐賀錦、それから、おっしゃいました鍋島緞通、鍋島更紗や肥前びーどろなどがあるわけでございまして、これらの伝統工芸は佐賀藩政時代から大変重宝がられ、その制作技法についても優れたもので、高い評価を受けております。これらは佐賀を代表する伝統工芸であることには間違いないわけでございまして、近年、これらの伝統工芸が見直されており、既に途絶えたものの復活を期待する声も高まっておりますし、また、現在までその技法を受け継がれた伝統が維持されているものもございます。最近では、佐賀錦を初め鍋島緞通の講演会、講習会の開催、肥前びーどろ製造工場の見学会の開催などが行われております。また、平成3年度には諸職関係民俗文化財の調査の結果がまとめられて、本市関係分には、肥前びーどろ、佐賀錦等が紹介されております。このように、伝統工芸の復活の機運も高まっておりますので、本市といたしましても、佐賀を代表する伝統工芸の復活を検討するとともに、今に継続されておる伝統工芸の行く末に努めてまいりたいと考えております。今考えられますことは、これら伝統工芸の講習や実演のできる場所を提供でき、また、展示等もできるような適切な施設を検討してるとこでございます。あわせて、技術者の発掘にも努めてまいりたいというふうに考えております。  それから、3点目の城濠復元についてでございますが、城濠の復元については、城下町佐賀の環境遺産の2巻でもその実現に向けて提言があっておりまして、県・市の城内公園地区の整備構想、佐賀城しゃちの門周辺整備構想計画にも掲げられております。教育委員会といたしましても、その実現に向けて強く要望してまいりたいというふうに考えております。  それから、城郭址の指定についてということでございますが、佐賀城址は、御承知のとおり全国にも誇れる城址でございまして、しかしながら、残念なことには城内の城郭、屋敷地、水路、小路などが明治以降、著しく攪乱されているのが現状でございまして、現在のところ、かつての状態が確認できないような、確認が大変難しいような状況にあるわけでございます。しかしながら、かつての城郭や屋敷、地割、水路、小路等を的確にとらえることが大事ではないかと思っております。今後においてその必要性を強調し、県とも十分協議し、調整を図ってまいりたいというふうに考えております。  それから、最後に社寺境内の参道にある文化的構造物の保存についてでございますが、佐賀の環境遺産の中には、歴史景観資源として伝統的様式の町屋型建築、屋敷型建築、社寺建築、洋風建築など、歴史的建造物のほかに石垣、石橋、門、板塀、れんが塀や鳥居など、石像物がたくさんあるわけでございます。また、クス、エノキ、モチ、ハゼ、センダンなど佐賀らしい樹木、伝統的な生け垣や庭園なども取り上げられているわけでございまして、そのほか武家地、町地を問わず歴史的景観資源が濃密に残されていること。また、水路、街路などが、都市空間も城下町時代の特徴ある街路などが残されているわけでございまして、これらの歴史景観資源と都市空間が一体となった環境遺産そのものが貴重な歴史遺産であるわけでございまして、現在、これらの保存の実現や存在につきましての分布調査を行い、その実態を把握しているとこでございます。これらが随所に、濃密に残された環境遺産は佐賀らしさを生かしたまちづくりを進める上で、欠かせない重要な資源でありますので、今後とも自然環境と歴史環境が調和した、個性豊かな佐賀を築くために、佐賀にはぐくまれたこれら環境遺産を保存、修復し、大いに活用していく考えでございます。もちろん、社寺境内に多くの石像物等があることは承知しておりますので、これらの活用につきましても大事なことというふうにとらえております。 ◎市長(西村正俊)   城濠との関係において、東の方の濠を復元したらどうかという御提案でございます。私もかねがね、佐賀駅末次線の問題もございまして、これは一部どうしても城濠を埋めて架橋、橋をかける、橋の部分との折衷案で今計画が進められておりますので、大切な城濠を傷めるわけでございます。しかし、これは都市機能の関連から見ますというと、どうしても進めなきゃならない大きな事業でもございます。そういう痛みを感じておりますので、城濠の一部を傷めるという痛みを感じておりますので、どこかにこれを取り戻さなくちゃいけない。その取り戻す場所の一つとして、今御指摘になりました佐賀の東の方に1本欲しいなあと、これは私自身もそのように感じております。ただ、この問題につきましては、いわゆる筑前濠の復元でございますけども、この場所はただいまのところ、佐賀神社の社有地になっております。したがいまして、そして、それは駐車場として今活用されておりますので、それをどのようにするかと、現実の問題になりますというと、たくさんの問題が出てくるかと思います。申し上げるまでもなく、あの筑前濠の部分は昭和14年の佐賀市制施行50周年記念事業の場所として、当時、大変農村が疲弊をいたしておりました。救農土木事業をあわせまして、八田江川の泥土でもって埋めた場所であります。大変、今でこそ惜しいことをしたなあという気持ちでありますけども、その当時といたしましては救農土木と、それから市制施行50周年記念事業という、そういう二つの抱き合わせた目的を持って進められた計画の場所でもあります。約50年前のその当時のことを思いますときに、それをまた再びもとの、部分的であろうとも、もとに戻すということは大変難しい点もあろうかと思いますけども、その問題も含めて、お濠のほかの部分についてもできるだけ復元できる場所を検討しながら、お濠をさらに大事にするという方向で対応をさしていただきたいと思います。 ◆(宮本英樹議員)   まず、第1点の酸性雨については、福岡県の保健環境所で、こんなふうな私お話を聞いたことがございます。それは、太宰府市の、宝満山では、一昨年の4月から山頂付近が、のモミの木の原生林で多量の立ち枯れが見つかって、酸性雨の影響かと急に論議を呼んでおると。そして、酸性雨ばかりの問題やなくて、保健所ではそれに付随する土壌、それから、害虫によるものではないかというような、いろいろな総合的な論議が呼ばれたというふうに、保健所、福岡県の保健所で言われておりました。そして、この大半の原因が福岡市のですね、やはり排気ガスです。排気ガスが、その影響が非常に離れた宝満山の近くに、一つの気流に乗って、そういうふうに立ち枯れになったんじゃないかというふうに言われておりますので、私たちも本当にどこにどのような問題の被害が、発生するかもわからないというふうに私は思いまして、あえてこの問題を、提起したわけでございます。そういったところで、酸性雨については大きな問題でもございますので、市長のお考えを、お聞きしておきたいと思いますので、市長の御答弁をお願いしたいと思います。  それから、今教育長の方からも御答弁がありましたですが、やはり私も午前中何回も申しましたように、豆田議員と全く変わらないです。だけど、教育長さんは今度新たに就任された、されましたので、これからはまたそれなりに勉強を、していただいて、そして佐賀市の発展のためにしていただくということを願いまして、再度お尋ねを、いたします。  1番目の文化財の発掘については、これは、いろいろ教育長さんが申されておりましたですが、私はそれはもうほとんど、実際私の耳にとか、いろんな方たちには、そういったことは入っておりません。特に佐賀市の、この北部山ろくは、佐賀平野の中でも、この埋蔵文化財の非常に密集している地域でございます。これまで県営圃場整備事業や、それから、佐賀市が進めております工業団地、各種の開発が現在なお実施されております。その中に、やはり発掘される中に、縄文時代から近世までの調査が実施されまして、中でも、非常に特筆するものは、やはり蓮池の上天神遺跡から出土した南宋の磁器、それとまた、鍋島の本村の南遺跡から出土しました細型銅剣などの3点が非常に私は立派なもので、そして、時代の生活等を生きざまを表現する、生きたものが出土したというふうに思っております。これは、既に県の有形文化財指定に、を受けております。  ところで、この文化財は私どもの祖先より長年にわたって受け継がれてきたもので、私たちはこの基盤の上に成り立っておるのでございます。文化財は私たちに対して多くの教訓と課題を与え、これからの生活に対し指針を提示してくれるものでございまして、当局では次年度、平成5年度ですね、ぜひ画期的にプランを立てて、何名と見学者を計画されて、発掘公開をぜひ実行していただきたいと思うのでございます。  鳥栖市あたりはですね、私もこのごろ鳥栖の田代太田古墳などが、新聞等に書かれて、そして、県民広く、呼びかけて公開されたのに見てまいってきたのでございます。これも、鳥栖の田代太田古墳は、佐賀市の、金立にある西隈の古墳と全く性格は同様でございます。これもやはり装飾古墳と言って、非常に九州ではまれと申しますが、わりかた、非常に内容的にも的確に保存されているというところでございます。ですから、さっき申しましたように、ぜひ、佐賀市民だけじゃなくて、県民広く、やはり一般公開をするというふうなことをしていただきたいと思います。これももう一度、済みませんが御答弁を教育長さんにお願いしたいと思います。  2番目の、にお尋ねしました鍋島緞通については、非常に鍋島緞通が当時、好評であったので、そうした影響を受けて兵庫県の赤穂緞通、それから、大阪では堺緞通が残されております。赤穂市では、市の教育委員会では、現在、生涯教育の一環として、週に2回ほど緞通織りを、赤穂の歴史資料館でいろいろそういった織り方の実際の教室がなされております。佐賀県の方といたしましては、美術館で鍋島緞通の博覧会が秋に開催されまして、赤穂の市の教育委員会からも数名の方がお見えでございまして、私もお会いしました。そして、この赤穂緞通はですね、明治新政府のときにはですね、天皇、皇后のお召し列車の敷物として宮内庁に納入されたというふうな経緯もございます。そういったことで、鍋島緞通が多くの人々から、やはり脚光を浴びていた作品でございます。明治になってからは素朴なものが、青い中心の色彩に、赤、黄色など華やかさが登場するのでございます。鍋島緞通は伝統工芸品として、現今では作品が残るだけとなりまして、こういったことで、当局の方としては伝統保存のための援助ができないものか、そういったことについて再度お尋ねをしたいと思います。  それから、3番目にお尋ねしました城濠の復元については、いろいろ市長さんの方からも配慮の点について御答弁ございましたが、さきの、県の井本知事が9月28日の県議会では、県庁の西側の商工共済ビルを移転して、お濠に復元する計画を明らかにされたのでございまして、城下町佐賀市のシンボルとなっているこのお濠をですね、復元するのは、私はこれが初めてではないかと思います。そういったことで、佐賀市の方としても、これをひとつ引き金として、今後でき得れば、本当もう、努力して、復元計画に一層の努力をしていただきたいと思います。これも市長に再度御答弁をお願いいたします。  それから、城郭址と、それと城濠については、これは大体中身が一緒に私は、史跡についてということで大体質問をしとったわけでございます。佐賀城址の周辺の整備構想が打ち出されておりますが、佐賀城址が、その中心的軸になる、つまり中心になりますが、何にも佐賀城の中で格付をしないということは、非常に私は普遍的であるというふうに思うわけでございます。そうなると、非常に城内整備構想が、立派な構想が、無意味になりはしないかというふうに思うわけでございます。全国の、全国版に、「城郭の調査、保存の現況」という本の中に、県の高島忠平課長がこのことを載せてあるんです。やはり非常に、佐賀城址は、文化財の史跡の指定になっていないのが非常におかしいというふうなことを、全国版の「城郭の調査、保存の現況」に記載してあるんですよ。そういったところで、全国、これだけ城址の跡地に、城主が住んでおったところの、城址が史跡にならないということは、本当にこれは佐賀だけなんです。佐賀はやはり禄高も大きなハンデもございますし、そういったところで、私はこの問題を、前からそういうふうに史跡指定はなりませんですかというふうに何回も、豆田君みたいに言っとったわけです。そういうことで、再度、教育長に御答弁をお願いいたしまして2回目の質問を終わります。 ◎教育長(野口健)   文化財発掘現場の公開の問題でございますが、5年度は計画的に一般公募してでもやる意思はないかと、進めろというような御意見でございますが、この面につきましては先ほど申し上げましたように、公開が原則でございますので、できる限り見学会等は計画していきたいというふうに申し上げましたが、具体的な方法等については今後検討するとして、5年度中には計画してみたいというふうに考えております。  それから、鍋島緞通の問題でございますが、これについて、保存についての援助ができないかということでございましたが、これにつきましても先ほど申し上げましたとおり、当面は講習や実演ができる場所を、あるいは展示ができる場所を、の適切な場所を検討していきたいというふうに考えております。 ◎市長(西村正俊)   2点についてのお尋ねにお答えいたしたいと思います。  第1点目は、酸性雨の問題でございます。  地球環境を破壊する原因といたしましては、この酸性雨の問題のほかに、例えば、フロンガスによるオゾン層の破壊、あるいは地球の温暖化の問題、身近な問題といたしましてはごみ処理の問題、産業廃棄物の問題、たくさんの問題があるわけでありまして、これは文化が発展すれば発展するほど、産業活動が活発になればなるほど、その傾向が強くなってくるわけであります。また、国際的な問題といたしまして、国際会議等も行われておりますけども、その経緯を見てみますというと、むしろ開発途上国の方が反対と申しますか、いろんな規制に対して反対、これから大いに産業的な発展をしなきゃならないのに、それが規制されることに反対という動向でもあるわけであります。しかし、人類の将来を思いますときに、地球環境の問題は、これは全人類が一緒になって考えなければならない問題であります。特に、産業的な発展が大変進んでおります先進国の一つとしての日本、これも大いに地球環境を守るという立場で国際的な協力をしなければならないわけであります。そのことを考えますというと、その発生源を抑えるということは、産業的な面での発展を抑制せざるを得ない、それから我々の消費生活そのものを反省しなければならないわけでありまして、市民、県民、国民全体のコンセンサスを得るということが大変大切な問題であろうと思います。そういった意味におきまして、具体的な個別の対応につきましては、まだまだ問題が解決できない部分が大変多いのでありますけども、できるところから少しずつでも、まず私どもはごみの問題をどうしようか、あるいは、酸性雨の原因になる排気、これをどうするかという問題については、個別にやはり対応をしていかざるを得ない、このように考えておる次第であります。  それから、城濠に関連いたしまして、商工共済ビルの問題についてのお尋ねがございました。これは、かねがね私も言っていたことでありますけども、知事さんがそれを具体的に話を進められた結果だと思いますけども、移転の可能性、移転ができるという方針を打ち出されたわけであります。これは地主、家主さんというのは、これは県でも市でもないわけでありまして、その地権者、あるいは家主さんの御協力が必要であります。したがいまして、どこにあの商工共済ビルを移すかという問題がありまして、その点については市への協力要請もあっておりますので、積極的にこの問題私どもも対応するという方針で、今進めさしていただいてる次第であります。  これは北濠に関する問題でありますけども、北濠の経過を見てみますというと、以前は北濠は北の御門、今の西高に通ずる道だけが入り口であったわけでありまして、県庁前の道路ももちろんありません。貫通道路も今の半分ぐらいの幅でしかなかったわけであります。それが、先ほどから話があっとりますように、明治以降、やはり地域開発が進んでまいりますというと、貫通道路ができる、県庁ができますというと県庁前の道路も必要、こういうことになってお濠が傷められたわけであります。それを復元するについては、大変問題も多いのでありますけども、一つ一つ根気よく解決をしていかなきゃならない。その一つとして、今御指摘になりました商工共済ビルの問題がありますので、これについては今申しましたように、積極的に私ども市といたしましても、対応をする、協力をしていこうと、このように考えております。
    ◆(宮本英樹議員)   最後に、鍋島緞通についてでございますが、赤穂市では、緞通については緞通織り子としてこれまで長年従事された人が赤穂市に現存されております。その2名の方に赤穂市が指定技術保持者として、伝統工芸品技術保持者として、市の方で指名をしてるというふうなお話を私伺ったのでございます。そしてまた、赤穂市では生涯教育の一環として、いろんな形で社会に貢献をされているということでございます。特に、私がこの緞通については、市民の声として、長崎街道沿いに緞通織りを見せる展示場でも、できたらと。そしてあの地は観光客が、やはりおいでになります。で、お茶を飲みながら、立ち寄れたらというふうな市民の方の声でございました。たとえ、その後継者づくりが困難だとしても、佐賀に行けば鍋島緞通が見られると、そして、それだけ言えるだけの、緞通の展示場を、検討してはどうかと私は思います。特に、長崎街道もあることだし、そして、付近はかなりの整備もされておりますので、この点もう一つ市長さんにお尋ねをしたいと思います。これで質問を終わりたいと思います。 ◎市長(西村正俊)   佐賀市内に伝わっております伝統的な工芸品は、肥前びーどろ、佐賀錦、そして今御指摘の鍋島緞通であります。肥前びーどろは商業的にも今生産がされておりますけども、これは場所の関係で移転したいという御希望もお持ちであるわけであります。佐賀錦は、趣味の会、あるいはその後継者と申しますか、技術を継承していらっしゃる方が市内各所にありまして、かなり生産がされている状況でありますけども、鍋島緞通はこの佐賀市内から消えてしまっております。今、お隣の県の久留米市にその後継者、技術を持った方がいらっしゃるわけでありますが、この方は今織ってはおられなくって、子供さんが機械織りの緞通みたいのをつくっていらっしゃるという話を聞いております。したがいまして、私もかねがね鍋島緞通を含みますところの佐賀の伝統的な工芸品、これを保存し、さらに発展さしていくためにどうしたらいいかということで、教育委員会とも御相談をいたしておりました。また、都市計画課あたりがいろんなことをやっておりますけれども、その中にうまく取り込むような形できないかとか、今まさにその検討の真っ最中でございまして、まだその結果は出ておりません。具体的にどうするというところまでいっておりませんけども、そのことは十分頭に置きながら進めていきたい、取り組んでいきたいと、このように考えています。 △散会 ○議長(山下勝)   本日はこれをもって散会いたします。  明日は午前10時に再会いたします。   午後4時18分 散会...