令和 2年 9月 定
例月議会令和2年(2020年)
招集大阪狭山市議会定例会9月定
例月議会会議録(第3日目) 令和2年9月11日 (2020年) 午前9時29分開議
大阪狭山市議会議場1 出席議員は次のとおりです。(14名) 1番 上谷元忠 2番 久山佳世子 3番 松井康祐 5番 中野 学 6番 花田全史 7番 深江容子 8番 井上健太郎 9番 北 好雄 10番 片岡由利子 11番 山本尚生 12番 西野滋胤 13番 鳥山 健 14番 松尾 巧 15番 北村栄司1 欠席議員は次のとおりです。(0名)1 地方自治法第121条の規定により説明のため本会議に出席を求められたのは、次のとおりです。 市長 古川照人 副市長 田中 斉 副市長 堀井善久 教育長 竹谷好弘 防災・
防犯推進室長 谷 義浩
政策推進部長 田中 孝 総務部長 三井雅裕
健康福祉部長 山本泰士
都市整備部長 楠 弘和
市民生活部長 山田裕洋 教育部長 山崎正弘
上下水道部長 能勢 温
政策推進部理事 武下一秀
教育部理事 酒匂雅夫
消防本部理事 中野真志1 本会議の書記は次のとおりです。
議会事務局長 伊東俊明
議会事務局次長 山本一幸議事日程第19号 令和2年(2020年)
招集大阪狭山市議会定例会9月定
例月議会議事日程 令和2年(2020年)9月11日午前9時29分日程第1 一般質問(個人質問)日程第2 発議第20号 特別委員の選任について1.本日の会議に付した事件、日程第1及び日程第2 午前9時29分 再開
○
山本尚生議長 皆さん、おはようございます。 ただいまの出席議員は全員であります。また、
理事者並びに説明者の出席につきましては、一般質問を行うに際しまして、必要最少にとどめることとしておりますので、よろしくお願いいたします。 これより
議会定例会を再開いたします。 本日の日程は、お手元に配付いたしております議事日程により議事を進めてまいりたいと思いますが、これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ご異議ありませんので、そのように決定いたします。
○
山本尚生議長 それでは、日程第1、一般質問。 これより、個人質問を行います。 質問順位は、あらかじめ抽せんにより決定させていただきました。 なお、一般質問を行うに当たりまして、反問する場合におきましては、質問に対する答弁と区分する必要があるため、まず私に反問する許可を求めてください。私から発言の許可を与えますので、その後、反問されますようお願いいたします。 それでは、抽せんの結果、まず、北村議員よりお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 皆さん、おはようございます。 それでは、質問通告に基づきまして6点の質問を行いますが、質問時間が40分しかありませんので、項目はその都度とし、すぐに質問に入らせていただきます。 1点目の質問は、
メルシーfor SAYAMA株式会社のその後についてであります。 今議会に第5期
メルシーfor SAYAMA株式会社の事業報告書が提出されました。この報告書には令和2年2月29日付で解散し、同年3月1日より清算手続を行うと記されています。2018年12月定
例月議会個人質問で、
メルシーfor SAYAMA株式会社が一連の法令無視などから市に与えた不利益はどの程度と試算しているかについて質問しました。当時の
グリーン水素シティ事業対策室長は、これまでの
一般会計予算として計上した金額だけでも、市長による監査請求に関する監査法人の委託料や正常化に向けた
弁護士委託料、合計で778万9,520円、さらには岩室財産区財産の貸付け料と正常化に向けた職員人件費などを含めると、本市の通常の事務執行に対する不利益と言わざるを得ないと認識している。また、市民の皆様が本市に対して不信を抱かれたことも大きな影響があるものと考えていると、3点の理由を示し答弁がされました。 私はその後、機会あるごとに、
メルシーfor SAYAMA株式会社が市に与えた不利益について、市は賠償を求めるべきだと述べてきました。 これらの経過を踏まえ、1、賠償問題も清算手続に位置づけられているか。 2、清算はどのような状態になれば完了となるのか。 3、清算の完了はいつ頃となるのか見通しについて。 4、その結果はどのように市民に報告されるのか。 以上、4点について市の見解を求めます。 なお、再質問並びに第2質問以降は質問席より行いますので、よろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして総務部長の答弁を求めます。
◎
三井雅裕総務部長 おはようございます。 それでは、北村議員の第1点目の1番のご質問にお答えします。 このたびの清算の手続につきましては、
メルシーfor SAYAMA株式会社の債権債務を法に基づきまして会社の整理及び納税などの資金関係を清算する手続を行うもので、議員ご指摘の賠償問題は位置づけておりません。 また、過去に議員からのご質問に対して、市の不利益をこれまでの
一般会計予算として計上させていただいた金額は778万9,520円とお答えさせていただきましたが、賠償となりますと本事業による本市の支出だけでなく、得られた収入などを総合的に考慮する必要もございますので、弁護士からの助言を参考に精査し、改めてご報告させていただきます。 次に、2番のご質問にお答えします。 現在、
メルシーfor SAYAMA株式会社のこれまでの決算について税務署と協議中であり、この協議が調い次第、修正決算の方針を固め、申告の修正及び清算に係る税務申告、さらには納税及び残余財産の分配などを行い、清算結了の登記で清算が完了したこととなっております。 次に、3番のご質問にお答えします。 さきのご質問でご答弁させていただいたとおり、税務署との協議が調い次第、決算の修正などを行い、所定の手続を行い、完了までに約1か月程度かかる見込みでございます。 最後に、4番のご質問にお答えします。 この結果につきましては、このたびの
市長要求監査の是正報告とともに、市の
ホームページなどへ顛末を掲載しご報告させていただく予定ですので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 再質問を市長に行います。 古川市長が1期目で立ち上げた
メルシーfor SAYAMA株式会社は、
スタート時点から数々の問題が浮上し、結果、自ら請求した監査と住民からの監査請求と二度までも行われたことは前代未聞のことでした。また、議会におきましても、2016年度(平成28年度)
一般会計決算を全会一致で不認定の採決が下されました。本格的な正常化作業が始まってからも、その道のりは遠く、古川市長1期目では解消されず、2期目に入ってからも続けられてきました。ようやく
メルシーfor SAYAMA株式会社の解散も行われ、最後の着地点も見えてきた今日、市長はどのような最終結論を出そうとしているのか、市民は注目をしております。再度、賠償問題に対する質問経過を振り返っておきたいと思います。 市長が進めた
メルシー関連事業が、多くの点で市と市民への不利益を生み出した。市に与えた不利益をどの程度と試算しているか、現時点での状況を明らかにしていただきたいと質問したのが2018年12月定例月議会。担当者からは、最初の質問のとおり3点の内容が示された。 翌2019年3月定
例月議会代表質問で、この市に与えた不利益に対して何らかの要請はするのかと聞きました。当時の副市長は、賠償等の要請は弁護士と相談の上、検討してまいりますと答えました。どのような要請ができるか弁護士と相談するというのではなくて、賠償等の要請は弁護士と相談の上、検討すると答えたわけです。 そして2019年6月定例月議会、古川市長2期目初議会、代表質問に法令を遵守すべき立場であるものが、市の要綱等の規定を無視して事業を推進したことについて、重大な過ちを起こしたと深く反省していますと古川市長から反省を込めた答弁がされました。 同年2019年12月定例月議会でも古川市長は、改めてこの一連の経過の報告を市民にしっかりと説明し、その責任を果たしてまいりたいと答弁し、2020年、今議会の質問であります。 先ほど総務部長は、一般会計に計上した778万9,520円だけの部分だけを取り出し賠償となりますと、支出のみでなく得られた収入も考慮することも必要なので、弁護士の助言を参考に精査して報告するとの答弁でした。一連の経過からの答弁内容と比べてトーンダウンしているように感じるのは私だけでしょうか。最終段階に入ってきた中で、市長として、また
メルシーfor SAYAMA株式会社の社長として、最終的には何らかのけじめは必要だと思いますが、当事者であります市長はどのようにお考えでしょうか、見解をお示しください。
○
山本尚生議長 市長。
◎
古川照人市長 北村議員の再質問にお答えいたします。 今、北村議員からご指摘もございましたが、これまでも数々の、市議会のほうから、この
メルシーfor SAYAMAに関する様々なことに関しましていろいろとご指摘をいただいてまいりました。また、監査結果におきます指摘事項につきましても、意見や勧告をこれまでも真摯に受けてまいりました。そして、正常化への取組も全庁挙げて早急に是正するよう、これまでも取り組んでまいりました結果、多くの時間を要してきましたが、できるだけ丁寧に関係者の皆様に協議を行って、そしてご協力をいただいて、そして現在、ほぼ着地点が見えてきたという段階に至っています。 先ほども担当部長が申し上げましたが、議員ご指摘の賠償につきましては、不利益となっています本市の支出を見るだけではなしに、本市が歳入として得られた収入の部分なども踏まえまして、事業全体を見た上で総合的に考慮することも必要だというふうに判断、認識をしています。これらも踏まえて、今後、弁護士に相談をして、助言をいただいた上で最終判断をしていきたいというふうに思っています。 また、最後、担当部長も申し上げましたが、これまでの
メルシーfor SAYAMA株式会社の清算の手続が完了できましたならば、このたびの
市長要求監査の是正報告とともに、市の
ホームページなどで事の顛末を市民の皆様にしっかりと報告をしたいというふうに思っています。 このたびのことを教訓に市民の皆様からの信頼を回復することに努めて、引き続き市政運営に邁進してまいりたいというふうに考えています。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見を述べておきます。 2015年(平成27年)11月4日の
議員全員協議会から始まり、今日まで4年10か月、一連の経過からして、市長には道義的、倫理的といいますか、これらの責任は免れないと思います。この点は先ほどの市長答弁で、部長答弁ではなかった事業全体を見た上で総合的に考慮することも必要だと判断しているとの答弁が入ったということは、市長自身も十分にお考えになっているというふうに思います。その立場からのご発言だというふうに思います。そうですね、市長。 市民はもちろん、議会も納得のいく最終結論を出していただきたい。最終結論に異論が出ないように慎重に検討を行っていただくことを市長に求めて、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきましてお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 2番目の質問は、避難所となっている
総合体育館をはじめ、
学校体育館への
エアコン設置についてであります。 2016年9月定
例月議会個人質問で
総合体育館への
エアコン設置を要望、当時の
竹谷教育部長が、他の自治体において
総合体育館に空調機を設置する動きがあることについては承知している。今後、
総合体育館の暑さ対策については、空調機の設置も含めて検討してまいりたいと積極的な答弁でありました。続いて、2018年9月定
例月議会代表質問、2019年9月定
例月議会個人質問と、いずれも
総合体育館も含め、避難所となる
学校体育館への
エアコン設置を求めてきました。市当局は、その都度、熱中症対策などに有効であると答えてきました。しかし、実際に設置するということには消極的な答弁になっているというのが現実だと思います。 そこで、1、2016年9月定
例月議会個人質問で
総合体育館への
エアコン設置要望に当時の
竹谷教育部長は、さきに述べたように積極的な答弁でありました。この見解は変わったのでしょうか。 2、
小・中学校体育館は、
子どもたちの健康にも大きな影響があります。計画的に設置を進めるという見解はないのでしょうか。ないとすれば何がネックになっているのでしょうか。 3、2019年9月定例月議会の質問に防災・
防犯対策室長が、現時点ではレンタルにおいて設置することを考えている、それまでの期間は全ての指定避難所の備蓄倉庫に
気化式冷風機及び
大型扇風機を備蓄していると答弁していますが、間違いありませんか。なお、それを
子どもたちの体育授業に使うことはできませんか。 以上、3点について見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして教育部長の答弁を求めます。
◎
山崎正弘教育部長 それでは、北村議員の第2点目、避難所となっている
総合体育館をはじめ、
学校体育館への
エアコン設置についてのご質問にお答えいたします。 まず1番の
総合体育館への
エアコン設置についてでございます。
総合体育館の暑さ対策について、空調機の設置も含め検討していきたいとした当時の部長答弁につきましては、現在もその認識に変わりございませんが、
総合体育館のような広い空間を温度調節する空調機の設置には多額の費用を要するため、当面の対応といたしまして、4台ある
大型扇風機を7台に増設するなど、暑さ対策に取り組んでいるところでございます。さらなる暑さ対策につきましては、空調機の設置も含め、引き続き調査、研究を進めてまいります。 続きまして、2番の
学校体育館への
エアコン設置についてお答えします。 現在、
学校体育館、屋内運動場における熱中症への対応といたしまして、
大型サーキュレーターや
ミストマシン、
スポットクーラーなどを設置し、これらを活用しながら対策を講じているところでございます。また、
熱中症指数計を使って暑さ指数を測定し、基準を超える場合には活動を控えるといった指針も示しながら、
子どもたちの健康や安全に十分配慮した教育活動に取り組んでおります。
学校体育館への
エアコン設置につきましては、必要性は認識しているところでございますが、設置に係る初期費用や
ランニングコストなど、財源の裏づけも必要となってまいります。老朽化により改修を必要とする教育施設が増える中、今後予定されております様々な施設整備との優先順位を考慮しながら、実施について判断したいと考えております。 最後に、3番の防災倉庫に備蓄している
気化式冷風機及び
大型扇風機の活用についてでございます。 ご質問の
気化式冷風機と
大型扇風機につきましては、現在、市内に14か所ある全ての
指定避難場所の防災倉庫に備蓄がございます。必要な場合には、それらを小・中学校の体育の授業などで活用することも可能としております。
教育委員会といたしましては、今後も引き続き、防災・防犯推進室とも連携しながら、避難所としても活用する教育施設の
防災機能強化、環境整備に努めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見、要望を述べさせていただきます。
総合体育館の暑さ対策につきましては、2016年9月定例月議会で、空調機の設置も含め検討していきたいと答弁いただき、今日まで6年です。そのときの答弁趣旨は変わっていないとの
山崎教育部長の答弁でした。当時の答弁者は
竹谷教育部長でしたけれども、6年たった今日、
竹谷教育部長は教育長になっておられます。当面の
大型扇風機を増やすなどの対策を講じるなど、努力していることは受け止めておきたいと思いますが、空調機の設置も含め検討との答弁内容が少しでも前に進むようにしていただきたいということを要望しておきます。
学校体育館は、
大型サーキュレーターや
ミストマシン、
スポットクーラー等での対策、また14か所の
防災センター倉庫に備蓄している
気化式冷風機の活用も体育の授業に活用できるということでありますので、
子どもたちの体を守るためにも活用していただきますように要望しておきます。 同時に、箕面市が小学校14校、中学校8校の体育館全てにエアコンが設置されております。費用を計算しましたら1校約3,300万円程度というふうになっております。 本市も計画的に進められる可能な額だというふうに思います。全て本市の体育館は避難所にもなっているものでありますから、国の
緊急防災減災事業債を活用すれば、実質的な市の負担は30%です。
市教育委員会の姿勢が大事です。ぜひ、積極的な議論で市長への提言を行っていただきたい。このことを要望し、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきましてお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 3点目、
高齢者お出かけ支援として、タクシーやバスの利用料金への一部助成を要望するものであります。 和泉市は2020年度(令和2年度)から、高齢者の積極的な社会参加、健康づくり及び公共交通の利用促進を目的に、タクシーや
バス利用料金を一部助成する和泉市高齢者おでかけ
支援チケットを交付しています。 河内長野市は、
高齢者公共交通利用促進事業(おでかけチケット、
まちなかクーポン配布事業)として、平成30年度から3年間の社会実験として実施しております。 大阪狭山市は
ふるさと納税の返礼品として、大阪狭山市在住の両親やお世話になった方への贈答品として、大阪第一交通の
タクシー初乗り補助券が、ちょっとした外出や免許返納後の外出支援として気軽にタクシーを利用できるようにとの趣旨で送られるとしています。これを少し工夫して、市民への制度にしてはどうでしょうか。 私は昨年、2019年6月定例月議会で大阪狭山市に合った
高齢者お出かけ支援策を検討していただきたいと求めてきました。バスやタクシー等への利用補助は、有効な
お出かけ支援策となると考えます。市当局の見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきまして
健康福祉部長の答弁を求めます。
◎
山本泰士健康福祉部長 それでは、北村議員、第3点目、高齢者の
お出かけ支援策を要望するのご質問にお答えをいたします。 本市では、国の
緊急事態宣言下での
外出自粛要請や
スーパーマーケット等での密集を避けるため、
タクシー事業者による買物代行の補助事業を本年5月8日から7月31日までの間、実施してまいりました。初めての試みでもありまして、市民ニーズに添えなかったためか、延べ4件と利用は低調でしたけれども、一つの選択肢として市民に事業提案をしてきたところでございます。 また、高齢者の
生活支援介護予防サービスの充実強化を図ることを目的として、地域支え合い推進員である
生活支援コーディネーターを中心として地域住民等の多様な関係者で構成する
地域づくり協議体を設置し、地域における高齢者の多様な生活課題やニーズを抽出し、それぞれが有する資源などを活用した高齢者の
生活支援サービスの提供方法などについて検討を進めているところでございます。 その中で一部の地区ではございますけれども、
地区福祉委員会の皆様方のご協力をいただきながら
生活支援コーディネーターを中心に買物、移動販売への取組を開始し、高齢者の買物や外出支援を含めた取組をモデル的に進めておりまして、今後、市内全域にも拡大してまいりたいと考えております。 なお、高齢者のお出かけの主要な交通手段でもございます
市内循環バスにつきましては、公共施設、ニーズの高い病院やスーパーなど市民の生活拠点を含むルートへの見直しも含めまして、現在検討しているところでございます。 議員ご紹介の和泉市や河内長野市の
高齢者公共交通利用促進事業等につきましては、今後の取組の参考とさせていただきながら、本市のおかれている状況に合った高齢者の買物支援や外出支援につながるものも含めて高齢者の支援策を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見、要望を述べたいと思います。 ただいまのご答弁では、
地区福祉委員会の協力をいただきながら、
買物移動販売やまた高齢者の買物や外出支援をモデル的に進めていると、今後は市内全域に拡大したいと報告されました。この内容につきましては、期待が持てる内容だというふうに思います。和泉市、河内長野市の市の取組も今後の参考にすると答えていただきましたので、ぜひ本市に合った
お出かけ支援策を実現していただきますように要望して、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、4点目につきましてお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 4点目、
空き家バンクについてであります。 市の
ホームページを見ますと、現在登録者はゼロです。啓発を強め、実効性のあるものにする努力を要望するものです。見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、4点目につきまして
都市整備部長の答弁を求めます。
◎
楠弘和都市整備部長 北村議員の第4点目、
空き家バンクについてのご質問にお答えをいたします。 これまで、
空き家所有者に対して、空き家の適正管理の指導、また
空き家対策に関する講演会や相談会等、問題の解消に向け啓発活動等を行ってまいりましたが、本年5月に、新たな
空家等対策の取組といたしまして
空き家バンクの運用を開始いたしました。制度運用の開始に当たりましては、広報誌並びに
ホームページへ掲載し、周知を行い、
空き家バンクの問合せも数件いただいておりますが、現時点では
空き家バンクへの登録には至っておりません。 なお、現在、大阪府内各市町村におきまして、
空き家バンクを運用している団体は、本市を含め27団体あり、そのうち6団体について、物件情報の掲載がない状態となっております。 5月の運用開始以降は、空き家等の所有者に空き家等の所有者に空き家の適正管理に努めていただくよう文書を送付する際は、
ホームページに掲載している
空き家バンクの案内を同封するなど周知に努めているところでございます。 また、本市の
空家等対策を効果的に推進していくため、
公益社団法人全日本不動産協会大阪府本部と協定を締結しており、連携、協力しながら
空き家バンクの登録に向け周知啓発等を行ってまいります。あわせて、本市の
空き家バンクへの登録情報や本市の魅力等を全国の空き家を希望する方々に発信していくため、
大阪版空き家バンクに本市の空き家情報並びに魅力等を掲載していただくよう現在調整中でございます。 新たな
空き家対策として運用を開始した
空き家バンクをはじめ、本市の
空き家対策が実効性のあるものとなるよう、その手法を模索し、空き家問題の解消に向け、今後も取り組んでまいりますので、よろしくご理解いただきますようお願いを申し上げます。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見を述べておきたいと思います。 現在空き家につきましては、民間の
不動産仲介業者が仲介をしておりますが、目的は営利です。運営が主体の自治体の
空き家バンクは、空き家という社会問題を解決し、周囲の住民や住環境を守るために行っておりますので、営利が目的ではありません。その点を理解してもらうことが大事だと思います。また、
空き家バンクを利用して住む人が増えれば、地域の活性になり、自治体にとりましても好ましいことであります。実効性のあるものに努力していただきますよう意見を述べて、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、5点目につきましてお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 5点目、防災無線の戸別受信の経過についての質問です。 2018年9月定例月議会で、防災行政無線システムでの音声放送だけでは豪雨や暴風などの場合ほとんど聞き取れないとして、戸別受信機の提案をしてきました。2019年9月定例月議会では、防災・
防犯対策室長より、まずは土砂災害警戒区域に隣接している世帯への設置について検討している、高齢者世帯への戸別受信機の設置につきましても調査研究を行い、課題の整理を行いながら事業を進めてまいりたいと答弁いただきました。 その後の経過と実施の見通しについて見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、5点目につきまして防災・
防犯推進室長の答弁を求めます。
◎谷義浩防災・
防犯推進室長 北村議員の第5点目のご質問にお答えいたします。 本市におきましては、現在防災行政無線のほかに緊急速報メール、
ホームページ、フェイスブック及びLINE、フリーダイヤルによる案内、放送内容をご確認いただける取組を行うなど、多様な手段によって情報伝達に努めているところでございます。 防災行政無線の戸別受信機につきましては、屋外拡声子局から遠く離れていたり、住宅の防音化などにより聞き取りにくい情報を住居内で聞くことができることから、災害時の情報を迅速かつ確実に伝達するため有効であると認識していることに変わりはございません。 これまでの経過といたしましては、総務省における防災行政無線等の戸別受信機の標準的なモデル等のあり方に関する検討会報告書の内容を踏まえ、課題の抽出を行い、新たな防災情報広報システムの導入自治体へ視察を行うなど、性能やコスト面において調査研究を行っております。 また、総務省消防庁におきまして、近年の災害を踏まえ、戸別受信機の無償貸付けなどの配備促進事業が実施されましたので、本市もこの事業を活用するため希望申請を行いましたが、残念ながら選定されませんでした。 今後も国や大阪府に対し、戸別受信機の配備促進事業の拡充等を要望するとともに、動向等を注視し、継続して取り組んでまいりたいと考えております。 戸別受信機の設置につきましては、令和元年9月定例月議会にて答弁させていただきましたが、同報系防災行政無線システムの更新時期に合わせて、まずは土砂災害特別警戒区域に隣接しております世帯への設置に向けて取り組んでまいります。また、新たな情報発信システムの調査研究を行うとともに、必要とされる高齢者世帯への戸別受信機の導入に向け、課題の整理を行いながら内部調整等を行った上、引き続き取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見、要望を述べておきたいと思います。 太子町は、防災行政無線を家庭で受信するための戸別受信機を希望の世帯に貸与するとして、ほぼ全戸に設置されていると聞きます。Jアラートの緊急地震速報や台風、大雨時の避難情報など、災害時の緊急情報を届けるものとして実施されておりますので、参考にしていただければというふうに思います。特に高齢者等への対策として、少しでも早く実現できるように努力していただきますように要望して、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、6点目につきましてお願いいたします。
◆15番(
北村栄司議員) 6点目、クビアカツヤカミキリ駆除剤支給をという内容であります。 クビアカツヤカミキリの生態は、日本では桜、桃、梅、スモモなどで確認されており、寄生樹木の樹皮表面や割れ目などに産卵し、ふ化した幼虫が樹木内へ入り、樹木内を食い荒らし、果ては枯らしてしまうものです。市内桜へのクビアカツヤカミキリの被害は拡大しています。市の担当者は苦労しながら桜木への薬注やネット巻きを行い、幼虫や成虫の駆除に走り回っているというのが現状であります。しかし、市が関わることができるのは、あくまでも市が管理している公の場所でしかありません。例えば、南海電鉄駅舎構内の桜や個人宅の桜や梅の木などは、あくまでも所有者で駆除対策を行っていただくことになります。 府の
ホームページを見ますと、農薬は、使用する作物と対象害虫に登録のあるものしか使用してはならない。農薬使用時にはラベルを確認し、記載内容を守って使用することとされています。しかし、個人で対策を行う場合、例えば薬注をする場合も、どのようなものを使えばよいのか分かりません。 したがって、市が希望者に薬剤をどのような時期に使用するかなど、説明書とともに支給してはどうかとの提案であります。見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、6点目につきまして
市民生活部長の答弁を求めます。
◎山田裕洋
市民生活部長 それでは、北村議員の第6点目、クビアカツヤカミキリ駆除剤支給をのご質問にお答えいたします。 まず、クビアカツヤカミキリによる被害状況といたしましては、本年8月現在、民間地で51本、公園緑地グループの管理地内で464本、それ以外の公共用地で83本の桜への被害が確認されております。 市では、民間地等でクビアカツヤカミキリを発見、または樹木への被害の情報が寄せられた場合、まず職員が全ての現場へ急行し、通報内容の調査確認を行っております。その結果、クビアカツヤカミキリによる被害が確認できれば、樹木の所有者の方から聞き取り調査を行い、大阪府の担当部署に報告するとともに、所有者の方へ大阪府が作成しているクビアカツヤカミキリ被害対策用リーフレットをお渡しし、防除方法等の助言指導を行っております。 クビアカツヤカミキリによる被害状況は現在も増加傾向にあり、市では、これまでも広報誌による注意喚起や、市の
ホームページへ市内の発生地域の分布図や防除対策として予防方法、農薬による駆除の注意事項、農薬に頼らない駆除方法など様々な防除対策を掲載し、特定外来生物であるクビアカツヤカミキリによる被害拡大防止に努めているところでございます。 今後は、さらに有効な防除方法などの情報収集に努め、市内民間地に対しても被害の拡大防止方策を検討し、市民の皆様と連携して効果的な防除に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北村議員。
◆15番(
北村栄司議員) 意見を述べておきたいと思います。 様々な対策を講じて努力いただいていることは分かりました。今後、市内民間地に対しても被害の拡大防止を検討し、効果的な防除に取り組むと答えていただきました。この中に私が提起した希望者に薬剤の支給も含まれていると判断をしたいというふうに思うんです。初めての提案ですので、市長、細かいことですけれども、市民の協力を得るという点で有効と思いますので、よろしくお願いをいたします。 これで全ての質問を終わります。
○
山本尚生議長 次に、深江議員よりお願いいたします。
◆7番(深江容子議員) それでは、質問通告に基づきまして4点の質問をさせていただきます。 1点目、核兵器のない平和な世界の実現に向けて核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求める、2点目、パートナーシップ宣誓証明制度について、3点目、少人数学級の実現について、4点目、近畿大学病院移転に関してです。 まず1点目、核兵器のない平和な世界の実現に向けて核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求めるについてです。 広島、長崎への原爆投下から75年たちました。原爆は多くの人の命を奪い、生き残った人たちにも様々な苦しみと不安を与え続けてきました。被爆し後遺症に苦しみ、差別や偏見に苦しんできた被爆者の方々は、高齢になり、生きている今のうちに地球から核兵器をなくしてほしいと心から願っています。その思いから2016年、核兵器廃絶を求め、広島、長崎の被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名が始まりました。2020年1月現在で20府県、1,197市町村の市長が署名しています。そして、この被爆者国際署名も後押しとなり、核兵器禁止条約が2017年国連で122か国の賛成で採択されました。これは核兵器を非人道的兵器として全面的に禁止し、その廃絶の道筋を定めた条約です。これまでに84か国が署名、44か国が批准、条約の発効に必要な50か国まであと6か国に迫っています。 今年、広島、長崎の両市長が、平和式典で日本政府に核兵器禁止条約の批准を迫ったのに対し、唯一の被爆国である日本の安倍首相は、いずれの式典でも今まで同様、核兵器禁止条約に触れることはありませんでした。 日本政府は、核兵器保有国と非保有国の立場の異なる国々の橋渡しに努めると言っていますが、具体的な道筋は示していません。核兵器廃絶と言いながら、問題解決を先送りする立場でしかありません。核の傘の下での核兵器廃絶の訴えには、説得力があるはずもありません。本当に橋渡しの役割を果たすのであれば、唯一の被爆国として、世界の人々に核兵器の非人道的な恐ろしさを伝え、核保有国が軍縮どころか新しい高性能の核兵器などの開発と配備を進めようとしていることに目を向け、核兵器禁止条約の締結にかじを切るべきではないでしょうか。 被爆され、今なお後遺症に苦しんでいる方々に対して、今はまだ核兵器の保有、使用や威嚇を認めてよいと言えるのでしょうか。核兵器保有や使用、威嚇は、被爆国の私たちが望むことではありません。日本世論調査会が今年六、七月に行った世論調査では、日本も核兵器禁止条約に参加すべきだと答えた人は72%に上りました。日本政府の姿勢とは裏腹に、核兵器禁止条約への期待は高まりつつあります。 核兵器禁止条約については、本市議会で2017年、2019年に、日本共産党が代表質問で取り上げています。市長は、日本政府の安全保障の観点、核兵器国と非核兵器国の協力なくして核兵器がない世界はつくれない等の見解を引用し、核兵器禁止条約の署名には否定的でした。 本市は1985年に核兵器廃絶平和都市宣言を行い、2010年には平和首長会議に加盟しています。全国の自治体でつくる平和首長会議では、2003年被爆者が存命のうちに核なき世界を達成するとの思いから、2020年を核廃絶の期限とする2020ビジョンを決議しました。全ての核兵器の実践配備の即時解除、核兵器禁止条約の締結等が盛り込まれています。そうして、日本政府に核兵器禁止条約の批准賛成を求める意見書を可決した市町村会議は、請願や陳情の趣旨採択した8市町村を含め192市184町43村に及んでいます。 核兵器禁止条約の締結のために行動するのが、核兵器廃絶平和都市宣言を行い平和首長会議に加盟している本市の立場ではありませんか。被爆者たちの思いに寄り添い、日本政府に対して核兵器禁止条約への署名、批准を求めていただきたい。本市の見解を伺います。 なお、意見、要望や2点目以降の質問につきましては、質問席より行います。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして
市民生活部長の答弁を求めます。
◎山田裕洋
市民生活部長 それでは、深江議員の第1点目、核兵器のない平和な世界の実現に向けて核兵器禁止条約の日本政府の署名と批准を求めるのご質問にお答えいたします。 核兵器禁止条約は条約批准国数が44か国と、発行に必要となる50か国の批准まであと6か国に迫っており、被爆者をはじめ世界の多くの方の願いである核兵器のない世界の実現に、さらに歩みを進めたものでございます。 日本政府は、核兵器禁止条約がめざす核兵器廃絶という目標は共有しながらも、現在のように世界の軍事費の増大や核保有国の新たな核兵器の開発などによる厳しい安全保障環境や核軍縮を巡る国家間の立場の隔たりがある中では、各国が相互の関与や対話を通じて不信感を取り除き、共通の基盤の形成に向けて努力を重ねることが必要であるとの理由で、現状では条約に署名することには至っておりません。 本市は、昭和60年7月4日に議会の議決を経て核兵器廃絶平和都市宣言を行い、この宣言に基づく取組といたしましては、平和を考える市民の集いや親子で学ぶ平和スタディーツアーなどの平和事業を毎年開催し、市民の皆様に戦争の悲惨さ、平和の尊さを強く訴え続けてまいりました。また、これまでにも他国が行った核実験等に対して厳重に抗議するとともに、今後の核実験と核兵器開発の即刻中止を求める抗議文を出してまいりました。さらには、平成22年1月から平和首長会議に加盟し、2020ビジョンを推進し、多くの人々の貴い生命や財産を奪い去る核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を訴え続けてまいりました。 広島と長崎に原子爆弾が投下されて今年で75年となりますが、核兵器禁止条約の趣旨を理解するとともに、世界唯一の戦争被爆国として、また被爆者が暮らす国として、地球上に再び広島、長崎の惨禍を繰り返すことのないよう、私たちは力を合わせて強く訴え続けることが必要であると認識しています。今後も人類共通の願いである核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を強く願う市民の皆様の機運の醸成に努めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 深江議員。
◆7番(深江容子議員) それでは、意見、要望を述べさせていただきます。 答弁では、核兵器禁止条約については核兵器のない世界の実現にさらに歩みを進めたものとの認識でしたので、私たちとの思いは同じではないでしょうか。 日本では、核兵器禁止条約は参加すべきと答えた人は72%、そして、かつて広島、長崎に原爆投下をしたアメリカの今年の世論調査では、どの国であっても核兵器保有は許されないと回答した人が66%にも達しました。アメリカでも核兵器廃絶を求める人が多数派になっているのです。核兵器のない世界をめざす流れは大きく前進しています。核兵器禁止条約は年内にも発行する可能性が出てきています。発行されれば国際規範となり効果を発揮します。そのとき日本政府はどのような態度を取るのでしょうか。唯一の被爆国である日本政府は、国際世論に核兵器禁止を強く訴えることができる立場です。見て見ぬふりをするのではなく、核兵器の保有は許さないと、今すぐ核兵器禁止条約に参加すべきではないでしょうか。 市の担当からは、核兵器禁止条約の趣旨を理解するとともに、私たちは力を合わせて強く訴え続けることが必要との答弁ありました。自治体や地域を含め、さらに世論を高め、運動を広めることが大切と考えます。市としての今後の取組も期待しています。そして、日本政府の核兵器禁止条約参加を後押しするためにも、地方議会や市長からの意見は重要なものとなります。被爆者核兵器廃絶国際署名につきましても、市長の署名を要望しておきます。 以上で、この質問は終わります。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきましてお願いいたします。
◆7番(深江容子議員) それでは、2点目、パートナーシップ宣誓証明制度についてです。 国においては、同性婚や男女別姓などのジェンダー平等施策、LGBT施策の制度化がなかなか進んでいません。しかし、切実な要求運動により、自治体が同性カップルに対して異性カップルの婚姻とほぼ同等の権利を認め、自治体独自の証明書を発行するパートナーシップ宣誓証明制度が、2015年に東京都渋谷区と世田谷区で施行されました。その後、この制度は2020年7月には56自治体、8月には57自治体と加速度的に広がっています。2020年度中の導入をめざす自治体もあります。 実際には、パートナーの扶養に入ることや共同名義で住宅ローンを組むこと、遺産の相続、病院でパートナーとして扱ってもらうことなど、異性同士の婚姻であれば当然認められることが認められないなどの課題はありますが、当事者からは、公式に認められるのが嬉しいと歓迎の声が聞かれます。 同性婚や同性パートナーシップ制度が認められている国と地域は全世界の20%に及んでいますが、日本では、法律が同性カップルに対して何ら規定をしていないのが現状です。そのような状況の中、自治体が同性カップルを公認することは、当事者にとっては社会的に家族として認められたという安心感が得られるものです。 近隣の堺市は、職員の場合は、結婚、介護、忌引などで配偶者と同等の休暇を習得することが認められました。富田林市では、2020年7月1日から制度が開始され、現在2組のカップルが宣誓をされたそうです。 大阪府は、2020年1月からパートナーシップ宣誓証明制度を開始しました。そのため、本市のように独自に制度を持っていない自治体では、大阪府の制度を利用する形となります。大阪府の制度を利用できるのであれば、それで十分ではないかと考えられるかもしれませんが、そうではありません。本市独自で制度を設けることが重要なのです。 市として、ジェンダー平等の実現を推進していくという姿勢の表明をすることになるのです。また、社会の中で性的マイノリティーの理解を深めることにつながるのです。当事者の方にとっては制度で家族として認めてくれる自治体に住んでいるということは、生活する上での不安解消にもつながり、本市が自分らしく暮らせる場所になるのではないでしょうか。本市でも、人権政策先進市となるよう、いち早く取り組む課題ではないでしょうか。パートナーシップ宣誓証明制度の創設を求めます。本市の見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして
市民生活部長の答弁を求めます。
◎山田裕洋
市民生活部長 それでは、深江議員の第2点目、パートナーシップ宣誓証明制度についてのご質問にお答えいたします。 パートナーシップ宣誓証明制度は、性的マイノリティー当事者の方がお互いを人生のパートナーとすることを宣誓された事実を自治体が公に証明する制度です。 パートナーシップ宣誓証明制度の導入状況ですが、議員ご案内のとおり、東京都渋谷区等を皮切りに、大阪府や大阪市等、府内の8つの自治体でも制度の導入が進み、大阪府においては、大阪府性的指向及び性自認の多様性に関する府民の理解の増進に関する条例が昨年10月に施行されました。同制度につきましては、府内導入自治体の多くは、公営住宅や公営病院の運営の中で制度を適用し、家族同様の対応を行うことを掲げており、府や政令市におきましては、職員の福利厚生の部分で結婚休暇等の制度を適用する等の取組がなされておるところでございます。 議員ご指摘のとおり、性的マイノリティーの方々が社会の様々な場面において出会う生きづらさに対し、社会として、その方々の存在を認め、寄り添いながら、どのようにそれを解消していくのかが求められていることは十分認識しておるところでございます。 市では、平成30年度に改定しました第3期大阪狭山市男女共同参画推進プラン改定版で、性の多様性に関する学習の機会や情報提供について、取組項目を追加しているところです。また、これまでも市人権協会との共催事業として、当事者による講演会や関連する映画の上映などに取り組んでまいりました。 さらには、本年3月定例月議会の委員会等でもご質問いただいておりましたことから、現在、本市の独自制度の導入や府の制度の活用方法を含め、当事者の方々の思いに寄り添った実効性を伴う行政運営の在り方について調査研究を進めているところでございますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 深江議員。
◆7番(深江容子議員) 性的マイノリティーについての正しい知識と偏見や差別をなくすために、本市として、啓発事業や研修などに取り組まれている様子が分かりました。制度につきましては、当事者の方々の思いに寄り添った実効性の伴う行政運営の在り方について調査研究を進めるということですので、前向きに考えていただけるものと認識しています。 今後の取組といたしまてしては、市のパンフレットなどを見直し、LGBTの記載について検討したり、市民の方が記入する公的書類などにおいて性別記載の必要性を見直したりすることが必要ではないでしょうか。さらに、LGBTなどの性的マイノリティーをはじめ、SOGI(性的指向・性自認)の多様性への理解を深めて適切に行動できるように、三重県では2019年に都道府県では初めて、「多様な性のあり方を知り、行動するための職員ガイドライン」を作成しています。本市でも検討してみてください。パートナーシップ宣誓証明制度の創設と併せて要望しておきます。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきましてお願いいたします。
◆7番(深江容子議員) それでは、3点目、少人数学級の実現についてです。 新型コロナウイルス感染症が広がる中、
子どもたちは今までに経験したことのない不安を抱え、全国一斉休校による教育格差が深刻になっています。そして、新しい生活様式が定着する中で学校では、コロナウイルス感染防止のための身体的距離が確保できない状況が深刻となっています。
子どもたちのケアと学び、感染防止の点で少人数学級の実現は急務となっています。 日本共産党は、10万人の教育増と少人数学級などの条件整備を求める緊急提言を発表し、国に、少人数学級の取組を加速するよう求めています。大阪府に対しては、少人数学級を独自に拡大する市町村への補助制度を求めています。さらに、全国知事会、全国市長会、全国町村会の3会長が、国に少人数編成を可能とする教員の確保などを要請しました。また、全国の小・中・高・特別支援学校の4校長会も、文部科学省に少人数学級を要望しました。 感染防止のため少人数指導を進めることも文部科学省も言及し、骨太方針に盛り込まれました。安倍首相の辞任表明を受け、萩生田文部科学大臣が9月1日、国の教育再生実行会議が指導している少人数学級について、新たな感染症に対応できる学校を作っていかなければならない、その視点からも少人数学級の在り方は、リーダーが代わったからといって立ち消えになるテーマでは絶対にないと述べ、新政権で実現をめざすべきだとの考えを明らかにしました。また、来年度からの段階的な実施を視野に、来年度予算で関連経費を要求する考えも変わっていないとしました。今、少人数学級の実現と教員増を求める世論が本当に大きく高まっているときと言えます。 まず、1番目は、この少人数学級を求める全国の声について本市としての見解を求めます。 学校は、一斉休校明けは分散登校になりました。本市の教員は、純粋に子ども一人ひとりに関われる時間が変わりました。半数登校ですので1人にかけられる時間は2倍になるのです。手厚く指導することができました。提出物や宿題の確認も半分で済み、
子どもたちは発表の機会が2倍もあり、積極的に授業に参加していましたと話されていました。少人数学級のよさを実感したそうです。 2番目は、少人数学級の実現と教員増を国に求めていただきたいというものです。 教員の長時間労働は、コロナ禍以前から社会問題になっていましたが、感染予防対策でさらに教員の仕事量が増大しています。教員の長時間労働の根本的な解決のためには、教員増が不可欠です。本市としても、当面、全学年35人学級、その後、20人程度の学級へ徐々に移行できれば、
子どもたちや保護者にとっても喜ばしいことではないでしょうか。 3番目は、コロナ禍では国の動向を待つだけでなく、本市としても35人学級実現に向けて努力していただきたいというものです。 国や大阪府の施策によって、本市では、小学校1・2年生が35人学級で、それ以降は40人学級のままです。少人数学級は国の責任で、法改正を行い、予算措置を実現することが望まれます。しかし、独自で少人数学級を実現している自治体も出てきています。例えば長野県では2013年度から、全小・中学校で35人学級を実現しています。本当に羨ましい限りです。近隣では、富田林市が小学校6年生と中学校3年生について、市独自で35人学級を実施しています。 4番目は、加配教員の活用です。 大阪府の方針で、習熟度別指導に限定した加配教員につきましては、35人学級を基準とした少人数学級編成に当てることも可能となりました。教員の総数に変化はなく、不十分な制度ではありますが、加配教員を活用して35人学級を実現してはどうでしょうか。もちろん、現在行っている習熟度別の少人数指導が効果を上げている場合がありますので、一律に少人数学級に活用する必要はありません。少人数指導にするか、少人数学級にするか、各学校の実情に応じて選択できるような、柔軟な対応を求めます。 5番目は、ダブルカウント制についてです。 支援学級在籍の
子どもたちは、学級編制上、通常学級の人数に含まれていません。しかし、支援学級の
子どもたちは、学習課題に応じて通常学級で授業を行います。そのため、支援学級の子どもが通常学級で学習する場合、授業中は定員の35人、40人を超えてしまうことがあります。この状況を改善するためには、支援学級の子どもの数を含めて35人学級を編制すること、ダブルカウント制が必要ではないでしょうか。 以前は、大阪府がダブルカウント制で独自の手だてを取っていましたが、廃止されてしまいました。そのような中、市独自で支援学級在籍の子どものダブルカウント制を実施している枚方市のような例もあります。 以上、5点について本市の見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきまして
教育部理事の答弁を求めます。
◎酒匂雅夫
教育部理事 深江議員の第3点目、少人数学級の実現についてのご質問にお答えいたします。 まず、1番から3番について一括してお答えします。 少人数学級の実現を求める声については、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する前と比べ、全国的に増えてきていると認識しております。 本市といたしましても、少人数学級を編制することは、感染拡大リスクを下げるとともに、児童・生徒に対してきめ細かな指導を行うことができる点においても効果的であると考えておりますので、大阪府を通して要望してまいります。 しかしながら、本市独自で少人数学級を編制するためには、教員の大幅な増員と教室の確保が必要であり、多額の費用が発生することや新たに教員として勤務できる人が不足していること、新たな教室の確保が困難な学校があることなどから、直ちに実現させることは困難であると考えております。 続きまして、4番にお答えします。 議員ご紹介のとおり、今年度より少人数習熟度別指導を行うための加配教員を35人の学級編制に活用することが可能となっており、本市でも第七小学校で実施しているところです。ただし、加配教員を全て35人学級の編制に活用できるわけではなく、専科指導や授業改善の推進といった取組にも活用していく必要があるため、活用できるのは一部となっています。
教育委員会といたしましては、市全体の加配教員の活用計画に基づき、各小・中学校の状況を把握した上で、加配教員による少人数学級編制を進めてまいりたいと考えております。 最後に、5番でございます。議員ご紹介のとおり、支援学級在籍の児童・生徒は、学級編制上は通常の学級に含まれないため、支援学級の児童・生徒が通常の学級で学習活動を行う場合は、定数を超えて学習するという状況が生じる場合があります。 本市の小・中学校においては、今年度、通常の学級と支援学級の児童・生徒が一緒に学習した場合、1つの学校の1つの学年で定数を上回る状況です。しかしながら、少人数学級編制と同様に、費用などの点で、直ちに本市独自でダブルカウントによる学級の増設置を行うことは困難であると考えております。
教育委員会といたしましては、今後も地域人材や少人数習熟度別指導、加配教員の活用により、児童・生徒に対するきめ細かな指導に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 深江議員。
◆7番(深江容子議員) 少人数学級の実現を求める全国的な動きについては認識されており、本市としては、教育的な効果や感染拡大防止の面から必要性を踏まえ、大阪府を通して国に要望してくださるとのことですので、その点については引き続きよろしくお願いします。 新型コロナ感染拡大に伴い、文部科学省は、2023年度までとしていたGIGAスクール構想に基づくICT教育事業を前倒しで整備していく方針を打ち出しました。同様に、教員増と少人数学級の実現に向けても早急に予算措置をするべきです。 コロナ禍での教員の事務軽減のためのスクール・サポート・スタッフ事業については、大阪府では19自治体が手を挙げた事業と聞いています。現場の教員が初めて経験するコロナ対応で多忙を極め、少しでも助けてほしいというとき、本市は迅速に答えていただきました。本市の教員からは、消毒だけでなく、個別指導の補助や印刷や掲示を手伝っていただきました、本当に助かりましたとの声が届いています。この感謝の声は、教員の仕事量の多さも物語っているものと言えます。 そして、
子どもたちが長く授業で座る場所、教室では、いまだ密が避けられていません。本市におきましては、まずは35人学級の実施を要望します。私たちも少人数学級実現の運動を広め、国や大阪府に強く求めていきます。
子どもたちのため、共に頑張っていきましょう。35人学級実現のためには、過密校の問題の解決も必要です。学校規模の適正化の検討も進めてください。 なお、加配教員の活用やダブルカウント制につきましては、教育効果も考え、少人数学級の実現と併せて検討していってください。要望しておきます。 以上で、この質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、4点目についてお願いいたします。
◆7番(深江容子議員) それでは、4点目、近畿大学病院移転に関してです。 近畿大学病院移転に関しては、日本共産党は昨年12月定例月議会で、プロジェクトチームの設置を求めました。近畿大学待ちにせず、市のまちづくりモデルを持ち、近畿大学との協議の場に臨むことが必要と指摘してきました。 本年3月定例月議会では、本市より、令和2年4月に政策推進部内にプロジェクトチームを設置すべくその準備を進めているところ、近畿大学とは、昨年12月に近畿大学病院事務局との面談にて議論の場として、来年度から学識経験者も交えた勉強会を立ち上げ協議していく方向で進めているところと報告がありました。 近畿大学病院の移転の発表以来、医療体制に空白ができるのではないかという不安が地域の中で広がっています。移転後の跡地活用に関しては、地域住民の方々は大いに関心を持っておられます。その後、プロジェクトチームを中心に勉強会や三者協議などがどのように進められているのか、経過報告を求めます。
○
山本尚生議長 それでは、4点目につきまして
政策推進部理事の答弁を求めます。
◎武下一秀
政策推進部理事 深江議員の第4点目、近畿大学病院の移転に関してのご質問にお答え申し上げます。 昨年度12月定例月議会と3月定例月議会においてご質問いただきましたプロジェクトチームに関することと、近畿大学との勉強会の立ち上げ及びその経過についてでございます。 まず、当プロジェクトチームにつきましては、本年4月当初に政策推進部が事務局を担います庁内横断組織として、狭山ニュータウン地区活性化プロジェクトチームが発足いたしました。当プロジェクトチームは、両副市長及び関係部長と
政策推進部理事で構成し、堀井副市長をリーダーとして、4月の発足から先月まで計4回の全体会議を開催してまいりました。 当プロジェクトチームの会議では、主に狭山ニュータウン地区の活性化に向け、近畿大学病院等が移転した跡地全体の活用方策に関して、立地特性や市場性、ウィズコロナにおける都市設計などを考慮し、行政サービスの総量と税収との関係なども視野に入れ、現実的に論点を整理しながら議論を進めてきております。 次に、本市と近畿大学とで構成する勉強会については、当事者同士だけではなく、学識経験者として、本市の第五次総合計画審議会委員であり、まちづくりに造詣の深い近畿大学総合社会学部環境・まちづくり系専攻の久 隆浩教授にもご参加いただき、本年5月に初会合を開催して以来、先月まで毎月計4回にわたり、本市と近畿大学との間における跡地活用の方向性の合意に向けて協議、検討を重ねてまいりました。 跡地活用の方向性について勉強会では、昨年3月に策定しました狭山ニュータウン地区活性化指針におけるまちづくりを実現していきたいと考える本市の意向と、近畿大学側の意向のそれぞれにとってメリットが生ずる方向性を見いだし合意していくことで、跡地活用に関する近畿大学側の意思決定がより互恵的となるよう意見交換を進めています。また、勉強会では、三者協議に向けた打合せとして、跡地の医療需要に応じた医療機能の確保に関する事項にまで議論が及ぶこともありますが、コロナ禍における社会経済情勢や逼迫する病院経営の現状と、それがさらに将来や医療資源にもたらす影響等を鑑みますと、多くの医療関係者においてもまだ熟慮を要する状況にあるとともに、本件は多方面との調整を要する複合的な交渉事であるという側面もありますことから、今直ちに特別な成果をお示しできる状況にはございません。 ただ、勉強会において議論を重ねました結果、本年2月から未開催でありました三者協議の再開へとつながり、先月には第9回目として再開することができました。三者協議では近畿大学病院等の堺市への移転期日が迫る中、跡地における医療機能の確保について時系列を意識し、現実に即した具体的な検討を進めていくよう認識を共有したところであり、引き続き南河内二次医療圏で観察されます医療需要や将来にわたる地域医療体制の動向に応じて協議を進めていくことを再確認したところです。 最後に、近畿大学病院等の移転計画については、現在のところ近畿大学から令和6年4月に新病院の開設を予定しているとお聞きしておりますが、いわゆるコロナ禍の状況によりましては、計画の内容や予定が適宜見直される可能性もあるのではないかと考えております。 今後も当プロジェクトチームにおいて、移転計画の動向はもとより、三者協議や勉強会での議論の状況を踏まえながら、狭山ニュータウン地区の活性化に資するよう鋭意検討を進めてまいりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 深江議員。
◆7番(深江容子議員) 経過報告を伺いました。プロジェクトチームの設置、それと勉強会の取組が三者協議への再開へとつながったとのことですので、プロジェクトチームの果たす役割は大きかったのではないでしょうか。しかし、三者協議では具体的な検討を進めていくよう認識を共有したところ、協議、検討を進めることを再確認したということですので、出発点に立ったというふうに感じられます。 今、コロナ禍において、地域の医療体制が安定していない状況ではありますが、300床規模の病院確保など基本方針を実現するべく、プロジェクトチームのさらなる奮闘を期待しております。 さらに跡地活用につきましては、今後のまちづくりの大きな柱にもなるもので、市民の関心が高い内容でもあります。市民に適宜情報を知らせていただけるよう要望しておきます。 以上をもちまして、私の全ての質問を終わります。
○
山本尚生議長 次に、北議員よりお願いいたします。
◆9番(北好雄議員) こんにちは。それでは、質問通告に基づき、3点について質問させていただきます。 1点目、高齢者世帯への
エアコン設置補助金について、2点目、水道料金について、3点目、コロナ禍における避難所運営の在り方についての3点について質問させていただきます。 それでは、第1点目、高齢者世帯への
エアコン設置補助金について質問させていただきます。 新型コロナウイルスの感染症対策が続く中、外出自粛やマスクの着用により、熱中症の危険性が例年以上に高まっています。それに加え、近年の猛暑により、熱中症で高齢者が搬送されるケースが発生しています。これには冷房器具がない高齢者世帯の場合も含まれています。高齢者の中にはエアコンが苦手という人が少なくなく、エアコンをつけたくない、エアコンよりも扇風機のほうがいい、エアコンは電気代が高いと敬遠している人もいます。 しかし、熱中症を防ぐためにはエアコンの設置が大切だということを周知することも必要です。そして、高齢者世帯が新たに冷房器具を購入、設置する場合に必要な費用の一部を補助することにより、熱中症で高齢者が搬送されるようなケースをなくしていくことができると思われます。このことについて本市の見解を伺います。 2点目以降の質問及び意見、要望については質問席よりさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして
健康福祉部長の答弁を求めます。
◎
山本泰士健康福祉部長 それでは、北議員の第1点目、高齢者世帯への
エアコン設置補助金についてのご質問にお答えをいたします。 近年の猛暑により熱中症のケースが増加しており、特に今年は8月の記録的な猛暑とともに新型コロナウイルスの感染予防策としてのマスクの着用が推奨されていることもあり、本市において、令和2年6月から8月までの期間に熱中症で34人の方が救急搬送され、そのうち15人が65歳以上の高齢者であり、全体の44%を占めている状況でございます。 このような状況の中、熱中症予防対策の一つとして、幾つかの市町村では、自宅にエアコンのない高齢者世帯を対象にエアコンや扇風機の購入費について補助する独自事業が行われております。 本市では、生活困窮世帯が生活保護の受給を開始する場合に、家具什器の持ち合わせがないときには家具什器費の支給が認められており、熱中症予防が特に必要とされる高齢者がいる世帯などに
エアコン設置費用が支給できるようになっているところでございます。また、毎年、民生委員の方々に独り暮らしや寝たきりの高齢者のご自宅への訪問活動を行っていただいておりまして、今年度は新規訪問対象の方に対しまして訪問活動の案内と、併せて熱中症予防とコロナ啓発防止についての啓発チラシを事前に送付しまして、さらに訪問した際には声かけによる注意喚起を行うなどの取組を進めているところでございます。 今後、
エアコン設置補助につきましては、他市町村の動向も注視しまして、調査研究を進めながら、本市の熱中症対策の取組を推進し、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう支援を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いをいたします。
○
山本尚生議長 北議員。
◆9番(北好雄議員) 意見を述べさせていただき、要望といたします。 内閣府が今年3月に行った消費動向調査では、全国およそ6,800世帯のうち、エアコンを設置していない世帯は11.4%となっています。また、独り暮らしの世帯では16.2%、70歳以上の独り暮らしでは18.2%がエアコンを設置していませんでした。つまり、全国で2割弱の世帯がエアコンを設置していないことになります。そして、高齢者の中にはエアコンが苦手という人が少なくなく、熱中症を防ぐためにはエアコンの設置が大切だということを、引き続き周知することも大切であると思います。 ご答弁にもありますとおり、近年の猛暑により熱中症が増加しており、特に今年8月の記録的な猛暑とともに新型コロナウイルスの感染予防策としてマスクを着用していることもあり、熱中症で救急搬送されている方が34人いること、そのうち15人が65歳以上ということであり、全体の44%を占めているということです。 その高齢者の方の家にエアコンを初めて設置する場合、その費用を補助するという事業はどうかとの提案であります。しかし、生活保護を受給されている生活困窮者の場合は、エアコンを初めてつける場合に設置費用が受給できるようになっていることであります。そして、民生委員による独り暮らしや寝たきり高齢者の自宅訪問活動もしてもらっているとのことであります。高齢者の
エアコン設置についてはよく調査し、高齢者の方でエアコンを設置したくてもできない人がいるのであれば、設置補助をしていただくようにお願いいたします。このことを要望し、1点目の質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきましてお願いいたします。
◆9番(北好雄議員) 次に、2点目ですが、水道料金についてでございます。 新型コロナウイルス感染症による生活応援策として、上水道料金及び下水道料金のそれぞれの基本料金について50%の減額を実施されました。このことは少しでも家計の負担を少なくしようとのことで実施されました。今回の実施主体は大阪狭山市上下水道部でありました。 しかし、本市の水道事業は令和3年4月に大阪広域水道企業団に統合することが予定されています。その場合には大阪狭山市の所管ではなくなりました。今回と同じように水道料金の減額は可能であるかどうか、市の見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして
上下水道部長の答弁を求めます。
◎能勢温
上下水道部長 それでは、北議員の第2点目、水道料金についてのご質問にお答えいたします。 本市では、新型コロナウイルス感染症対策による生活応援策の一つとして、令和2年7月から10月までの検針分の上水道料金及び下水道使用料、それぞれの基本料金について50%の減額を実施しているところです。 本市水道事業の給水収益は年々減少している中で、今回の水道料金の減額によるさらなる料金収入の減少は、今後の水道事業経営に大きな影響を及ぼします。そのため、今回の生活応援策に係る経費につきましては、一般会計からの繰入れを予定しております。 既に大阪広域水道企業団と統合した9団体においても、本市と同様に水道料金の減額を実施しておりますが、一般会計からの繰入れなどにより減額を行っております。 令和3年4月1日から、本市水道事業と大阪広域水道企業団は統合することになることから、統合後、減額の実施は大阪広域水道企業団企業長の判断となります。減免の実施に当たっては、減額に係る費用を本市一般会計から繰り入れることを前提に、本市と企業団とで減額の内容を協議、調整することになると聞いております。統合後も本市は、一部事務組合である大阪広域水道企業団の構成団体であり、その運営については、大阪広域水道企業団運営協議会等を通じて携わっていくことになりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北議員。
◆9番(北好雄議員) 意見を述べさせていただき、要望といたします。 新型コロナウイルス感染症対策による生活応援策の一つとして、今回、上水道料金及び下水道料金のそれぞれの基本料金について50%の減額を実施されました。これが令和3年4月1日から大阪広域水道企業団に統合することになりますが、その場合どうなるのか、同じように減額できるのかが心配でした。 ご答弁では、統合後の減免の実施は、減免に係る費用を本市一般会計から繰り入れることを前提に、本市と企業団で減免の内容を協議、調整することになるとのことです。また、既に大阪広域水道企業団と統合した9団体においても、本市と同様に、水道料金の減額を一般会計から繰入れにより実施しているとのことでした。このことを聞き安心しました。 大阪広域水道企業団との統合後も今と変わらない安心・安全な水の供給をしていただきますようお願いします。このことを要望し、質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、3点目についてお願いいたします。
◆9番(北好雄議員) 次に、3点目です。コロナ禍における避難所運営の在り方についてでございます。 近年、大規模地震や大規模水害など想定を超える自然災害が頻発し、日常化しております。こうした自然災害に対して避難所を開設する場合には、新型コロナウイルス感染症の影響が広がっているこのような状況を踏まえ、感染症への対策を万全に期すことが重要となっています。発生した災害や被害者の状況等によっては、避難所の収容人数を考慮し、過密状態を防止するため、通常の災害発生時よりも可能な限り多くの避難所の開設を図る必要があります。また、避難所における感染症リスクを下げるためのスペースの利用方法など、コロナ禍における避難所運営の在り方について伺います。 1番目、避難所としての指定避難所以外の避難所を開設する必要がありますが、開設可能な公共施設等の活用について伺います。 2番目、指定避難所以外に避難所を開設することになると、災害物資の届け先が増えますが、どう対処するのか伺います。 3番目、避難所の感染症対策についてです。避難所における感染症対策を強化し、避難者に対して手洗いやせきエチケット等の基本的な感染症対策を徹底するとともに、備蓄物資の充実が必要であります。感染症予防に必要となるマスクや消毒液、非接触型体温計、フェースシールド等の備蓄やサーモグラフィや空気清浄機、大型発電機の設置等の推進を図るべきであると思われます。避難所での感染症蔓延を防ぐため、段ボールベッドや段ボール仕切り、パーティション、飛沫感染防止シールド等の備蓄の積み増しとともに、保管スペースの確保が必要となってきています。避難所内の十分な換気やスペースの確保や避難所全体のレイアウト、動線等、感染症対策に配慮した避難所運営の在り方について伺います。 4番目、避難所における良好な生活環境を確保するためには、感染症を発症した可能性のある避難者と一般避難者とのゾーン、動線を分け、個室などの専用スペースを確保し、専用トイレを用意することなどが必要であります。このような場合にどう取り組まれるのかの4点について本市の見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきまして防災・
防犯推進室長の答弁を求めます。
◎谷義浩防災・
防犯推進室長 それでは、北議員の第3点目、コロナ禍における避難所運営の在り方についての1番、
指定避難場所以外の避難所を開設する必要があるが、開設可能な公共施設等の活用についてお答えいたします。 大阪府から6月3日付にて、避難所運営マニュアル作成指針(新型コロナウイルス感染症対応編)が示されました。その中では、新型コロナウイルス感染症が終息していない状況下で災害が発生した場合に避難所内での過密状態を避けるため、多様な避難所の確保が必要とされております。 本市では、特例措置といたしまして、車中待機、車中泊を可能とすることで、避難可能収容人数の確保に努めているところでございます。しかしながら、感染予防対策を考えた場合、地域防災計画で定めております指定避難所に加え、新たな避難場所、避難スペース、知人宅・親戚宅や在宅避難等、可能な限り多くの避難場所の確保や分散避難への検討が必要であると考えております。現在、新たに避難場所を選定する上で公共施設を活用することが有効であるため、関係部署との調整協議を行っているところでございます。 次に、2番、指定避難所以外に避難所を開設することになると災害物資の届け先が増えるが、どう対処するのかについてお答えいたします。 災害物資等につきましては、地域防災計画で示しております食料生活必需品等の供給フローに基づきまして、救援物資集積場所から配送いたします。新たに避難場所を開設した場合につきましては、速やかに体制整備等を行うとともに、避難場所の増加や物資等が増える場合には、災害協定に基づきまして運送業者である赤帽大阪府自動車運送協同組合に協力を要請し、対応してまいりたいと考えております。 次に、3番、避難所の感染症対策については一括してお答えいたします。 感染防止の3つの基本といたしまして、身体的距離の確保、マスクの着用、丁寧な手洗い、避難時には体温計、マスク、アルコール消毒液を持って避難する。体調が悪い場合にはすぐに伝える。熱中症にも気をつけるといった避難時の4つのポイント、避難行動につきましては、防災マップを用いて事前に認識していただけるよう、避難行動判定フローを広報誌、
ホームページにて掲載し、感染症対策を踏まえた事前の備えについて、市民へ周知啓発に努めているところでございます。 避難所での感染予防対策といたしましては、避難所入り口には受付の設置、検温、健康管理チェックリストへの記入、避難者に合わせた居住スペース、動線の区分化、避難所内での
大型扇風機を使用した換気、清掃、消毒などが必要となります。 本市では、避難所での初動確認と感染防止意識の高揚、そして実践を通しての課題の抽出を目的といたしまして、去る6月19日、22日、24日に避難所担当職員を対象といたしまして避難所設営訓練を実施し、大阪狭山市避難所運営マニュアルに新型コロナウイルス感染症対応編として追加したところでございます。 災害用感染予防備品でありますマスク、消毒液、フェースシールド、非接触型体温計、防護服等につきましては、一定必要量はストックしている状況です。段ボールベッド、パーティション、簡易ベッド等につきましては、床面からの飛沫感染を防止し、一定のプライベート空間を確保することが可能であるという観点から、順次購入を進めているところでございます。また、避難所内での避難者同士の間隔を確保するため、居住スペースを拡幅し、感染防止に努めておりますが、議員ご指摘のとおり各避難所の屋内運動場の形状や大きさが異なるため、各避難所の居住スペース、通路等のレイアウト図の作成に取り組んだところでございます。 次に、4番、感染症を発症した可能性のある避難者と一般の避難者とのゾーン、動線を分け、個室などの専用スペースを確保し、専用トイレを用意することなどが必要であるが、このような場合にはどう取り組むのかについてお答えいたします。 避難所運営に当たりましては、一般避難者と配慮を要する避難者、体調不良者の避難者と区分して避難場所を確保する必要があると認識しております。 具体的な対策といたしましては、各避難所での現況調査を行い、空調設備のある構内施設等の活用や避難者に応じた専用トイレの選定、動線やゾーン分けなどを認識し、活用後は学校が速やかに再開できるよう十分な消毒作業を行うようマニュアル化を図ったところでございます。 今後も、国や大阪府などから示される専門的な知見を含めたガイドラインを注視し速やかに対応してまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 北議員。
◆9番(北好雄議員) 意見を述べさせていただき、要望といたします。 新型コロナウイルス感染症については、感染経路が特定できない新規感染者が多数報告される中、大規模な地震や台風、豪雨などの風水害時には、多くの住民が避難する避難所が3密状態により感染が拡大するおそれがあることから、避難所における感染防止対策が重要です。災害時には、せき、発熱等の症状があり感染症の疑いのある方の避難が想定されます。また、新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触者で検査結果待ちや陰性で健康観察中の方の避難も想定されます。 新型コロナウイルス感染症の場合は、軽症者等であっても原則として一般の避難所に滞在することは適当ではありませんが、在宅避難ができないなど、一時的に一般の避難所で受け入れざるを得ない場合も考えられます。自宅療養者、濃厚接触者、せき、発熱等の症状があり、感染の疑いのある方と一般避難者は分けて、別の避難所への受入れが望ましいですが、一般避難所への受入れを頑張っていくことが重要だと思います。 1番目の避難所としての指定避難所以外の避難所を開設する必要がありますが、開設可能な公共施設等の活用についてですが、指定避難所以外の避難所を公共施設の活用について、車中待機、車中泊を可能にすることで可能収容の人員の確保に努めているとされております。しかしながら、感染症予防対策を考えた場合、指定避難所以外のところに避難していただくという上で、公共施設等を活用していただくということについてですが、避難所を選定する上で公共施設を活用することが有効であり、関係部署との調整協議を行っているということでございます。 2番目の指定避難所以外に避難所を開設することになると災害物資の届出が増えますがどう対処するかについては、速やかに体制整備等を行うとともに、避難場所の増加や物資等が増える場合は、災害協定に基づき、運送業者である赤帽大阪府自動車運送協同組合に協力要請し対応してまいりたいと考えているということで、それを早急にやっていただくようによろしくお願いします。 3番目の避難所の感染症対策につきましては、本年6月に避難所担当職員を対象とした避難所設営訓練を実施していただいたと思います。その中には実施して初めて分かることなどがあったと思います。その中で段ボールベッド、パーティション、簡易ベッド等につきましては、床面からの飛沫感染を防止し、一定のプライベート空間を確保することが可能であるということから、順次購入を進めているということであります。これを早急に進めていただくことが大事であると思います。 4番目の感染症を発症した可能性のある避難者と一般避難者とのゾーン、動線を分け、個室など専用スペースを確保し、専用トイレを用意することなどが必要である。このような場合、どのように取り組むのかについては、一般避難者と配慮を必要とする避難者、体調不良者とを区分して避難者を確保する必要があると認識しておりますとの答弁をいただきました。このことを聞き安心しました。 これからこのような場合に、まだまだ未知の部分もありますけれども、訓練を重ねて実施するなどしていただき、国や大阪府などから示される専門的な知見を含めたガイドラインなどを参考にしていただき対応していただきたいと思います。このことを要望し、全ての質問を終わります。 以上です。
○
山本尚生議長 それでは、ただいまから15分間休憩いたします。11時25分より再開いたしますので、よろしくお願いいたします。 午前11時09分 休憩 午前11時24分 再開
○
山本尚生議長 それでは、休憩前に引き続き再開いたします。 西野議員よりお願いいたします。
◆12番(西野滋胤議員) それでは、私から、質問通告に基づき3点の質問をさせていただきます。 1点目は、令和元年度(2019年度)決算について、2点目は、「大阪狭山市水とみどりのネットワーク構想」について、3点目、本市のGIGAスクール構想の進捗状況についてであります。 それでは、1点目、令和元年度(2019年度)決算についてご質問いたします。 本市の令和元年度決算は、単年度収支で約5億円の赤字であり、財政調整基金においても1.3億円を切り崩しており、本市の財政状況は逼迫している非常に厳しい状況であります。本市は、本年度より行財政改革プラン2020を進めておりますが、今後、さらなる改革の推進が必要であると考えます。 そこで今回の決算を受けて、プランの進捗状況、また今後、行財政改革をどのように進めていくのか、本市の見解をお伺いいたします。 なお、2点目、3点目の質問は、質問席より行わさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして
政策推進部長の答弁を求めます。
◎田中孝
政策推進部長 それでは、西野議員の第1点目、令和元年度(2019年度)決算についてのご質問にお答えをいたします。 令和元年度
一般会計決算におきましては、平成16年度から取り崩すことのなかった財政調整基金を取り崩したことや、単年度収支が大幅に赤字となったことなど、非常に厳しい財政状況となっております。 ご承知のとおり、本市では、大阪狭山市行財政改革推進プラン2020を昨年度末に策定し、今年度を初年度とする5か年計画で、財政改革、行政改革、組織改革の3つの方向性に沿って行財政改革の取組を進めているところでございますが、今般の決算状況を踏まえますと、その取組をさらに加速、拡充していく必要があるものと認識しています。 そこで、令和3年度の予算編成に向けまして、新たに財政運営基本方針を策定し、この方針の下、各部局がマネジメント力を発揮しながら、改めて全事業の徹底的な見直しや財源の確保、経常的経費の削減等に取り組むことといたしております。さらには令和3年度の予算編成作業に連動する形で、行財政改革の新たな取組項目についても検討するとともに、取組項目のさらなる充実や加速化についても、併せて検討を加えることといたしております。 引き続き将来にわたって持続可能な行財政基盤の構築に向け、全庁を挙げて行財政改革に取り組んでまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 西野議員。
◆12番(西野滋胤議員)
政策推進部長よりご答弁いただきましたので、意見を述べ要望とさせていただきます。 令和元年度の
一般会計決算は非常に厳しい財政状況であり、行財政改革プラン2020を策定し、今年度を初年度とする5か年計画で行財政改革の取組を進めているところであるが、決算状況を踏まえ、さらに加速、拡充していく必要があると認識しているとご答弁いただきました。 会派大阪維新の会では、令和元年度一般会計当初予算におきましても、人件費、特に本市の地域手当につきまして、本市の厳しい財政状況の実情に沿った見直しを意見させていただいていたところでございます。次年度予算に向けましては、国の動向も注視しながら、一般職員の人件費の見直しにつきましても、行財政改革推進プランの取組の一つに挙げていただき取り組んでいただきますよう、改めて要望いたします。 行財政改革推進プランの各種取組事項には、令和2年度に内容検討、各種調整を行い、令和3年度以降に実施する取組がございます。特に民間委託を検討している事業や自治体クラウドの導入、水道事業や消防の広域化につきましては、相手方となる団体と密に協議をしていただき確実に履行し、最大の結果を出すよう準備を進めていただくことを要望いたします。 行財政改革推進プランは、行政評価委員会による評価を実施し、その意見を踏まえ、見直しを行い、PDCAサイクルによりプランを推進するということでございますので、行政評価委員会の意見を最大限尊重したプランの見直しや次年度予算にも反映させていただきますよう要望いたします。 また、受益者負担の適正化につきましては、長野県中野市では受益者負担の適正化に関する指針を策定しており、行政サービス全般を比較し、受益者負担の一部に公平性、公正性を欠いたものがいまだ見受けられるとし、その状況を見据え、受益者負担の統一的ルールを示されております。 本市におきましても、行財政改革推進プランに連動する形で同等の指針の策定を要望するとともに、そのルールに沿って受益者負担の適正化を市民の皆様にお願いしていただきたいと存じます。 令和3年度の予算編成に向けて、財政運営基本方針を策定し、この方針の下、全事業の徹底的な見直しや財源の確保、経常的経費の削減に取り組むこと、令和3年度予算編成作業に連動する形で行財政改革の新たな取組項目についても検討し、現在示されています取組項目の充実や加速化も併せて検討する、引き続き全庁挙げて行財政改革に取り組んでいくとご答弁をいただきました。 歳出では、社会保障関係経費を中心に扶助費が逓増し、公債費の増加が見込まれる一方、歳入では、今後はコロナ禍の影響が懸念されるところでございます。今後も行政サービスを安定的に提供し続けるため、将来にわたって持続可能な行政基盤を構築するため、引き続き強い決意の下、全庁一丸となって行財政改革に取り組んでいただくことを要望いたしまして、1点目の質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、2点目についてお願いいたします。
◆12番(西野滋胤議員) それでは、2点目、「大阪狭山市水とみどりのネットワーク構想」について質問いたします。 令和2年3月に策定された水とみどりのネットワーク構想について、第1期事業として、副池オアシス公園のエントランス部分での官民連携事業が進んでおりますが、令和2年度より、パートナー事業の選定並びに周辺土地環境の整備を行うとされております。8月17日より一般公募型提案の募集が始まっております。 そこで、事業の進捗状況と今後の展望について、本市の見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして
都市整備部長の答弁を求めます。
◎
楠弘和都市整備部長 西野議員の第2点目、大阪狭山市水とみどりのネットワーク構想についてのご質問にお答えをさせていただきます。 令和2年3月策定の大阪狭山市水とみどりのネットワーク構想につきましては、第1期事業といたしまして、重点アクションエリアのうち、副池オアシス公園ゾーンと狭山池公園周辺ゾーンを結ぶ副池オアシス公園のエントランス部分で官民連携事業に取り組んでいるところでございます。現在、8月17日から、副池オアシス公園官民連携事業におけるパートナー事業者の一般公募型提案の募集を開始しております。募集に際しましては、10社以上ものヒアリング調査を実施いたしました。また、建設関係の新聞社5社への情報提供、全国の都市公園における官民連携事業情報発信サイトであるPark-PFI推進支援ネットワークへの登録と情報の掲載を行うなど、多くの媒体を通じて周知に努めているところでございます。10月中旬にはパートナー事業者を選定し、協議の中で周辺土地環境の整備も含め決定し、用地の整理等も図ってまいります。 なお、地権者との協議につきましては、現在も並行して行っております。 また、アクションエリアである西除川沿いにつきましては、今年度は、昨年度整備いたしました狭山池橋下アンダーパスに続き、西除川沿いの歩道の整備を進めてまいります。 今後も狭山池周辺エリアを中心とした歩いて楽しい水とみどりのネットワークの構想の実現に向け、取組を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解とご協力をいただきますようお願いを申し上げます。
○
山本尚生議長 西野議員。
◆12番(西野滋胤議員)
都市整備部長にご答弁いただきましたので、意見を述べ、要望とさせていただきます。 8月17日から副池オアシス公園官民連携事業におけるパートナー事業者の一般公募型提案の募集を開始しており、その募集に際し10社以上ものヒアリング調査を実施した。また、建設関係の新聞社5社への情報提供、全国の都市公園における官民連携事業情報発信サイトであるPark-PFI推進支援ネットワークへ登録し、情報の掲載を行うなど、多くの媒体を通じて周知に努めているところであるとご答弁いただきました。 本年3月の私の一般質問で、パートナー事業者選定に当たって積極的に民間企業にプロポーションをしていただき、多くの企業からたくさんの提案をいただけるよう努めてほしいと要望しておりましたが、現在、多くの企業へのヒアリング調査や各媒体を通じての周知に務められているということで、当局のご尽力に感謝申し上げます。 ただいま、新型コロナウイルス感染症の影響で、企業として新規事業に乗り出していくことは非常に厳しい状況でございます。残りの応募期間においても、引き続き誠意ある対応を行っていただき、本市にとって魅力のある民間企業をパートナーに選定していただきますよう要望いたします。 10月中旬にパートナー事業者を選定し、協議の中で周辺土地環境の整備も含め決定し、周辺の整理も図ると答弁いただきました。 今後、協議、協定が締結されましたら、建屋の構造や駐車場、周辺環境整備など本格的な事業内容を選定事業者と調整に入っていかれます。選定後の事業内容の調整においては、大阪狭山市として積極的に協議を重ね、魅力あるにぎわい、空間づくりに取り組んでいただきますよう要望いたします。また、その工程においてパートナー事業者の業績が悪化し、また協議の折り合いがつかないなどの理由から事業契約に至らないことがないよう、現段階で慎重に事業者を選定していただきますようお願い申し上げます。 アクションエリアである西除川沿いについて、狭山池橋下アンダーパスに続き、西除川沿いの歩道の整備を進めているとご答弁いただきました。狭山池橋下アンダーパスは、完成以来多くの方が利用され、開通により亀の甲交差点まで迂回する必要がなくなり、本当に便利になったと考えております。現在、西除川歩道の整備も進められておられると述べられておりますが、歩道からアンダーパスを通り狭山池公園に至るまでにバリカーなどはなく、原動機付自転車が公園内に乗り入れてしまうのではないかと懸念する市民の方の声をお伺いしているところでございます。安全対策を講じていただき、アンダーパスや公園利用者が快適に通行できるよう環境を整えていただきますよう要望いたします。 アンダーパスが開通したことにより、西除川歩道だけではなく、周辺の土地の利用価値も高まっているのではないかと考えております。周辺の土地は地権者の方がいらっしゃいますが、狭山池公園利用者のための駐車場や狭山池南側のにぎわい空間、人々の交流の拠点としても活用が進むのではないかと期待しているところでございます。 また、歩道の整備に当たり、西除川沿いのフェンスには毎年夏になるとツタ類などの雑草が繁茂しており、周辺の環境を悪化させております。歩道整備と同時に抜本的な雑草繁茂対策を行っていただき、歩行者がもっと歩いて楽しくなるような環境を整えていただきますよう要望いたします。 本市が進めている水とみどりのネットワーク構想の実現、大いに期待しております。これで2点目の質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、3点目についてお願いいたします。
◆12番(西野滋胤議員) それでは、3点目、本市のGIGAスクール構想の進捗状況についてお伺いいたします。 6月の定例月議会において、小・中学生1人1台のパソコン端末の導入は、令和3年1月から各校でシステムを稼働したいと述べられております。4,800台ものパソコン端末を各校で有効に活用できるようにするためには、ICT支援員を確保し、適切に配置することが何よりも重要であると考えております。 また、本市ではどのようなアプリケーションやサービスを利用し、どのように端末機器やソフト面を管理していく予定なのか、大阪府
教育委員会との連携も踏まえ、現在の進捗状況と今後の展望についてお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきまして
教育部理事の答弁を求めます。
◎酒匂雅夫
教育部理事 西野議員の第3点目、本市のGIGAスクール構想の進捗状況についてのご質問にお答えいたします。 各小・中学校におけるネットワーク環境については既に整備を始めており、年度内に所要の工事が完了し、超高速インターネット及び無線LANの環境が整う予定です。また、1人1台の端末については10月より各校に順次導入し、セットアップや教員研修を実施した後、試行的に使用を開始し、3学期から本格的に運用できるよう準備を進めているところです。 ICT支援員の配置については、本市では現在、パソコン教室の端末の保守契約にICT支援員による巡回指導を含めており、各校で月2回程度のサポートを受けています。しかし、文部科学省は4校に1名のICT支援員の配置をめざしていることから、次年度以降の配置については各中学校区に1名の配置ができないか、検討を進めてまいりたいと考えております。 利用するアプリケーションやサービスとしては、1人1台の端末にインストールされているオフィス系の統合ソフトや授業支援ソフト、経済産業省の事業により今年度中は無料で導入できるデジタルドリルを予定しています。また、既に府立学校で利用されているオンラインの学習支援サービスについても導入の準備を進めており、大阪府からの支援を受けることについて検討しています。
教育委員会といたしましては、これらのアプリケーションやサービスの利用方法に加え、端末やソフト面の管理方法についても教員研修を実施し、各校で1人1台の端末を有効に活用できるよう取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 西野議員。
◆12番(西野滋胤議員)
教育部理事よりご答弁いただきましたので、意見を述べ要望とさせていただきます。 1人1台の端末については、10月より各校に順次導入し、セットアップや教員研修を実施した後、試行的に使用を開始し、3学期から本格的に運用できるよう準備を進めているとご答弁いただきました。端末導入が早期に実現したことについて、
教育委員会のご尽力に感謝申し上げます。 ICT支援員の配置については、本市では、パソコン教室の端末の保守契約内のICT支援員による巡回指導を含め、各校で月2回程度のサポートを受けている。次年度以降、各中学校に1名の配置ができないか検討を進めていきたいと述べられました。 私が懸念しているのは、パソコンの適切な管理業務です。令和3年1月から本格的な運用を開始されるということでございますが、ICT支援員がいない状況での4,800台もの端末の管理運用となりますと、トラブルが起こった際も踏まえ、現場の教員の皆様に大きな負担になるのではないかと大変懸念しているところでございます。今後、ICT支援員が配置されたとしても、導入時に立ち会うことができなければ、ICT支援員にとっても大きな負担につながると考えております。教員の負担が増えるということは、
子どもたちに関わる時間が少なくなる可能性も秘めております。 また、全国の市町村で一斉にGIGAスクール構想が進んでいることを鑑みると、ICT支援員不足も考えられます。できるだけ早期に、遅くとも本格導入が始まる前の12月議会では予算化していただき、人材の確保に動いていただき、各中学校区へ適切に配置していただきますよう要望いたします。また、本市で新たに雇用するICT支援員の方と保守契約で来られるICT支援員の方との連携がスムーズに取れるよう、
教育委員会としてフォローしていただきますようお願い申し上げます。 ICT支援員の導入の財源については、地方財源措置が講じられるとされておりますので、ぜひとも早期実現していただき、また、今後につきましては、国に対し、国が負担するよう要望していただきますようお願い申し上げます。 利用するアプリケーションやサービスに関して、経済産業省の事業により今年度中は無料で導入できるデジタルドリルを予定されているということで、6月議会において私が提案したEdTech導入補助金を積極的に活用され、本年度は無料でできたこと、本当にうれしく存じます。ご尽力いただきました
教育委員会の皆様に改めて感謝申し上げます。導入されるデジタルドリルが先生の授業の準備軽減につながり、また、
子どもたちの学力向上につながるものと期待しております。先生方におかれましても、積極的に活用していただきますようお願いするとともに、
教育委員会として継続した研修を行うなど、運用に関してサポートを充実していただきますよう要望いたします。 大阪府
教育委員会との連携につきまして、府立学校で利用されているオンラインの学習支援サービスについても導入の準備を進めており、支援を受けることを検討されているということでございますので、万が一に備えて、いつでもオンライン学習が実現できるよう環境整備に積極的に取り組んでいただきますよう要望いたします。 6月議会でもお伝えいたしましたが、
教育委員会として現場の先生方を徹底的にサポートし、目まぐるしく変わる本市の教育現場におけるICT環境の変化に対応していかなければならない現場の先生方を徹底的にサポートし、負担の軽減を図っていただきますよう強く要望し、3点目、全ての質問を終わります。ありがとうございました。
○
山本尚生議長 それでは、ただいまから休憩いたします。午後1時より再開いたしますので、よろしくお願いいたします。 午前11時48分 休憩 午後0時59分 再開
○
山本尚生議長 それでは、休憩前に引き続き再開いたします。 次に、上谷議員よりお願いいたします。
◆1番(上谷元忠議員) それでは、午後一番になりますが、質問通告によりまして5点、大阪狭山市ため池等太陽光発電モデル事業で、大鳥池について、市が主導して急いで推進する必要性があったのか。2点目は、大鳥池ため池等太陽光発電モデル事業での強風時のフロート式パネル施設の安全性について。そして3点目、大阪狭山市地域コミュニティ感染症予防対策事業について。4点目、年間授業時数の確保の中での小中学校での泊を伴う特別活動の確保について。5点目は、近畿大学医学部及び近畿大学病院の移転が令和6年4月と1年延期となりましたが、この1年間の時間的な猶予の活かし方についてということで質問させていただきます。 それでは、1点目であります。 もう既にほぼ4年になりますけれども、ため池等太陽光発電モデル事業を始めるに当たって、売電益の半分を他市、堺市ですけれども、他市の住民のほうに供与するという、結果的にはそういうことですが、事業をなぜ急いだのかということであります。 堺市の諸団体は、承諾すると「よっしゃ」ということだけで、実質、判を押すということだけで何ら負荷がかからない。池の水を水田に供することとは違い、目的外使用の中での売電益のほぼ半分が堺市に配分になるというのは非常に理解し難い事業であったわけであります。既に、2回もの変更を行った上でありますので、ようやく協定書を交わしたところでありますので、もうこれ以上覆すことは非常に難しいわけでありますが、副池等でのこの種の事業は行わないと、近隣住民の方の質問に対して、回答書の中で述べられております。副池等ではこの事業を行わない理由としては、関係者が堺市あるいは松原市等に及ぶとのことであった。市の説明として整合性がどうなっているのかということであります。見解を求めます。 堺市には、もう既に3年、4年経過しておりますけれども、20年間に幾らの売電益の配分があるのか。また、周辺住民への環境整備についての進捗状況についてはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。 あとの質問については、質問席からお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして総務部長の答弁を求めます。
◎
三井雅裕総務部長 上谷議員の第1点目のご質問にお答えします。 本市のため池の多くは、農業従事者や地元水利組合などで管理されていますが、農家の減少や農業従事者の高齢化が進み、農業関係者での管理が困難となりつつあり、ため池の保全・管理体制の脆弱化が進行しております。 また、近年、集中豪雨や大規模地震が多発していることから、ため池の適正な保全・管理は、施設の長寿命化を図るだけでなく、防災対策上も管理体制や周辺の環境に応じて適正に保全・管理していく必要があります。 このような中で本市では、第四次大阪狭山市総合計画の後期基本計画におきまして、農業振興策の推進と地球温暖化対策の一環としまして寄与できるよう、ため池に太陽光発電設備を浮かべることで国の固定価格買取制度を活用しまして、その売電益の一部からため池等の維持管理費の財源を確保する事業を推進し、市の出資法人を設立し、本事業を進めてまいりました。 また、急いで推進した理由の一つとしましては、太陽光発電設備の投資費用の回収を行う必要などもあったことから、売電価格の高い時期に開始したものと認識しております。 副池等において、市の説明として整合性がどうなっているかにつきましては、太陽光発電事業を行う場合、設置場所の所有者等の調整や設備費用の回収が可能か否かなどを検討する必要があり、これらの検討が整った場合、事業を執行する判断材料となっておりました。 議員ご質問の大鳥池では、これらの検討要因が一定整いましたので、大鳥池の登記上の所有者である池尻財産区と東野財産区、また堺市の2地区の同意が得られたことから進めてまいりました。 次に、大鳥池におけるため池等太陽光発電モデル事業による使用料収入は、持分の半分である堺市の2地区に対し、20年間で1億89万8,300円が使用料として収入される予定です。 最後に、大鳥池周辺環境整備の進捗状況につきましては、これまでもご答弁させていただいておりますけれども、地元におきまして、この太陽光発電事業による直接的な被害に対し対策案をご検討いただいておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) ご答弁いただきました。 堺市の平尾地区と菅生地区を含む、そしてまた大阪狭山市の池尻財産区、東野財産区からの同意が得られ事業を急いだのは、いわゆる経済産業省の再生可能エネルギーの固定価格買取制度の高い価格のときに、そういう期間に行うことで投資費用の回収を行う必要があることから早急に進めたということのご答弁でありました。つまり、生活環境、環境保全といった考えではなくて、経済優先の考えであります。通算20年間、堺市の平尾と菅生地区に合わせて、使用料として約1億90万円になるとのことであります。 さきに述べましたが、堺市の住民には、パネルを大鳥池の表面に載せても何ら日常の生活において負荷がかからないということが事実であります。にもかかわらず、使用料金の2分の1を堺市に供するということに結果的になるわけで、急いで判を押してもらうために従前の凡例によります分担率によってしまったのではないかということだと思います。じっくりと交渉すれば、すんなりと1対1対1対1という、堺市側に2分の1も配分することなくうまく交渉すること、上流にあるわけですから、うまく交渉することによって、すなわちもう少し時間をかければ大阪狭山市への配分も多くなったようになるのではないかと、難しい交渉ですけれども、なるのではないかと思うのであります。 急ぐがために、この事業を進めるに当たって、影響を受ける可能性の高い住民への説明会をあえて飛ばして、平成28年7月19日には影響をあまり受けないと想定される北部のお住まいの方だけに案内をし、東池尻の会館において行ったという事実、そして、ようやく平成28年10月6日に、周辺地区から要請があって大阪狭山市役所本庁舎の3階において説明会を実施するということになったことは、長く記憶にとどめておく必要があると認識しております。 総括しますと、使用料収入のことも併せて、市が主導して急いで早くこの事業を進めたということの姿勢というのが大きな問題点であったように認識するものであります。 環境整備ということを含めて少し最後に申し上げますと、住民への環境整備については、今般この夏の間に、南海バスのところにミストの噴射ということをしていただきました。まぶしさとか冷却装置、このあたりのことなんかもありますけれども、対策を講じることなり、住民への寄り添いということにもなるわけでありますので、そういったことが実現するかどうか分かりませんけれども、費用面とか維持管理の問題もいろいろありますけれども、様々なことから考えて何か、やはり住民への寄り添いというふうなことも考えていただいて、先ほど申し上げたことも十分に考えていただいて、今後の課題解決に取り組んでいただけたらなと思っております。 以上で、1点目の質問を終わりたいと思います。
○
山本尚生議長 それでは、2点目についてお願いいたします。
◆1番(上谷元忠議員) それでは、2点目であります。大鳥池ため池等太陽光発電モデル事業での強風時のフロート式パネル施設の安全性についてであります。 大鳥池の太陽光パネルは、9,264枚が一体となっております。特に、北側にフロートがせり立っている状況であります。平成30年の台風第21号、9月4日です。大阪湾を北上し、大阪狭山市の西側を通過して、強風半円と重なり暴風・高波のため、ご存じのように920枚のパネルが破損し、周辺住民に大きな不安を与えたことは記憶に新しいところであります。今後、同コースをたどる、いわゆる室戸台風コースの進路も懸念されるところでありますけれども、台風の中心が進行方向の東側を通過するときにも、強い台風であれば非常に強い北風が吹くことがございます。 かなり古い話になりますけれども、過去に昭和40年(1965年)9月17日、台風第24号が夜半にかけて紀伊半島の熊野灘を北上し、当時、私が狭山町内におったんですけれども、大変強い北風が吹いたということは、中学1年生でございましたけれども、記憶として残っております。そしてまた、少し戻りますが、今から20年前ですが平成10年(1998年)9月22日の台風第7号では、和歌山県の御坊市付近に上陸しました。当時、南中学校に奉職しておったんでありますけれども、校庭の木が何本も倒木し、ごく短時間でありましたが昼過ぎに非常に強い風が吹き抜けたときの記憶を覚えております。接近した当時の台風の勢力は、いずれも950から960ヘクトパスカル前後でありました。 大鳥池のパネルは、北向きの風速、これ当初は60メートルと言っておられたんですが、北向きの風速60メートル程度にも大丈夫なのかと。施設は、約60本のアンカーで池の底に固定されていますけれども、各1本のアンカーに単純割り算しますと約150枚以上のパネルの風圧が直接かかることとなり、構造上ヨットの帆のようになり北風をまともに受ける形状であります。強度面で部品を強化されたということでありますけれども、風圧に耐えることができるのか大変心配であります。パネル敷設当初の説明では、風速60メートル毎秒でも大丈夫だとの触れ込みでありました。見解をお伺いします。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして総務部長の答弁を求めます。
◎
三井雅裕総務部長 それでは、上谷議員の第2点目のご質問にお答えします。 本市では、本事業の太陽光発電パネルの設置当初より、風の受ける方向にかかわらず、風速60メートルにパネルは耐えられるものと説明を受け認識していましたが、議員ご案内のとおり、平成30年の台風第21号の暴風と波浪により、パネルを係留するアンカーとフロートを接続するボルトが破損し、フロート全体が流され、パネルの一部が変形、破損しました。この事故につきましては、所定の手続によりまして経済産業省の中部近畿産業保安監督部と対策等の協議を行い、本年4月にその協議が調いましたので、報告書の最終版を提出したところでございます。 この報告書における対策では、フロートとアンカーを接続するボルトの空洞部分に金属製のボルトを追加することや、外周のフロートに重みを加えるため注水を行うこととしております。 今後は、全国的にも増加しております水上型太陽光発電施設の暴風等の対策情報を収集して、随時対策を検討していくとともに、さらに対策が求められる場合には、財産区財産の使用許可権者として施設の所有者に対し適切な指導、助言をしてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) お答えいただきました。 現在、地球温暖化が非常に叫ばれております。海水温度の上昇、それに伴う海面からの水蒸気の蒸発の増大、その水蒸気が気体から液体に変化するときに出す膨大な熱、その熱をエネルギーとしている台風の強大化が現在盛んに論じられております。 先ほどのご答弁で、台風対策として、強風対策として、フロートにつなぐアンカーを接続するボルトの中に金属を入れて強化したということと、外周のフロートに重みをかけて注水したということで暴風対策にということでありましたが、この中で答弁の中に、風の受ける方向にもかかわらず、当初は風速60メートルにも耐えられるということで説明を受けていたということでありましたが、現実には2年前の台風、9月4日の21号のときには、約900枚以上のパネルが破損したという事実があります。 ここでもう一度、再確認ということで再質問として願いたいことは、これ60メートルじゃないわけです。30メートルの最大瞬間風速でも安全かどうかについて、再質問として明確にお答えいただきたいと思います。当初は60メートルとおっしゃっていたと思うんですが、北風を中心とする30メートルでも大丈夫ですかということについてご答弁をいただきたいと思います。
○
山本尚生議長 総務部長。
◎
三井雅裕総務部長 それでは、上谷議員の再質問にお答えします。 現時点では、先ほどもご答弁させていただきましたように、風の吹く方向にかかわらず、当初は風速60メートルに耐えられるものという認識であったんですけれども、平成30年の被害というか事故でこういう状況になっております。 そこで、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、経済産業省のほうとも、その対策工事について十分協議をさせていただいて、今、現時点ではその暴風による対策も施されておりまして、対策は一定できているものと認識しております。 ただ、先ほどもお答えさせていただきましたけれども、今後も財産区財産の使用許可権者としまして、設備の所有者に対し、安全性の確保のため適切な指示を行い指導してまいりますので、ご理解いただきたいと思います。お願いします。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) 総体的に大丈夫だというようなことだと思うんですが、もう少し明確な、もう心配要らないというようなことも明確に答えていただくのを期待しておったんですけれども。 今後16年間あるわけであります。安全安心というのをどれだけ確保できるのかということ、先ほど、30メートルということに対してもそういうことのお話でございました。30メートルであっても心配無用だというようなことがあればなと思っていたんですが、なかなか難しいかなと思っております。不安が解消されないままで今後16年間続くということで、台風が来るたびに心配となります。財産区財産管理者の使用許可権者として、責任を持って今後見守り続けてもらいたいと思っております。 今後、今30メートルと申しましたけれども、昭和9年の9月21日の第1室戸台風、そして昭和36年の第2室戸台風等が来たら、もう60メートル以上の最大瞬間風速も心配されるわけでありますが、台風の中心が東側を通る場合でも本当に心配だということ。このあたり今後16年間、しっかりと責任を持って見守り続けていただきたいと思っております。 以上で、2問目の質問を終わりたいと思います。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきましてお願いいたします。
◆1番(上谷元忠議員) それでは、3点目であります。大阪狭山市地域コミュニティ感染症予防対策事業についてということで、本市は、コロナ禍での自治会活動の応援支援策として、自治会の規模に応じ、新しい生活様式での市民活動を応援するために、感染防止対策物品の購入支援をしていただいております。この事業は、本年4月以降から来年2月26日まで、長きにわたってこれを支援し、そしてまた100%補助するということであります。そのあたり非常に配慮していただいていると思っておるわけでありますけれども、この事業の申込みというか、期日について少し改善を求めたいと思っております。 この申請というのは、令和3年の今申し上げた2月26日までとなっていますけれども、1回限りの申請となってございます。まだ締切期間まで長いので、これからあと約半年あるわけでありますが、せめて2回に分けてでも申請できるようにということを願うものであります。1回ならば、とにかく購入してとなりがちで、せっかく購入した物品も結果的にはあまり使用しなかったということにもなりかねません。無駄になることも考えらますよね。より効果的な物品購入ということで、2回、前期、後期ぐらいに分けて申込みを締め切るというふうな方法はいかがでしょうか。見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、3点目につきまして
市民生活部長の答弁を求めます。
◎山田裕洋
市民生活部長 それでは、上谷議員の第3点目、大阪狭山市地域コミュニティ感染症予防対策事業についてのご質問にお答えいたします。 本市における自治会、地区会及び住宅会では、コロナ禍により、会議をはじめイベントなどを自粛するなど、自治会等の活動ができない状況が続く中、新しい生活様式に対応した感染症防止対策を講じながら、地域におけるコミュニティ活動の再開に向け取り組んでいただいているところでございます。 こうした状況の中、本市といたしましても、新しい生活様式への対応に取り組むために必要となる新型コロナウイルス感染症予防対策に係る消耗品及び備品の購入に係る経費を補助することにより、自治会等の地域コミュニティ活動を支援するため、緊急応援策の第2弾として、大阪狭山市地域コミュニティ感染症予防対策事業を実施しているところでございます。 本事業におきましては、自治会等において、令和2年4月1日以降、既に購入された予防対策消耗品等を含め、令和3年2月26日までに購入された消耗品等の経費を一括して補助金の交付申請をしていただき、自治会等を構成する世帯数の区分に応じた補助限度額を上限に補助金を支払うものとしておるところでございます。 自治会等において、必要な予防対策消耗品等を検討していただきながら、令和3年2月26日までの補助金申請の期間内で必要なときに必要な消耗品等の購入をしていただくことにより、自治会にとって効率的かつ有効的な購入をしていただけるものであると考えておるところでございます。 また、消耗品等の購入が終了した時点において、一括して補助金の手続を行っていただくこととなるため、自治会等における申請書の作成等の手続に係る処理を1回で済ませることができるよう、申請書と請求書を1枚の様式にまとめるなど、自治会等への負担軽減にもつながるものと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) 今、ご答弁いただきました。 申請書と請求書が1枚の様式になってございまして、非常に簡素な請求書等の作成によって自治会への負担が少なくなるということであります。そこで、そういうことであればもう一度、2回までいけるということになれば、もっともっと住民に寄り添った形になるかと思うんであります。 例えばこういうことになります。例えば自治会の規模によっては、11万円の支援があったとします。この9月に何点かの感染症予防のいろんな品物、グッズ等を購入して、例えば6万円支払ったとします。この時点で市民協働グループに申請すれば、9月にやれば10月頃には振込があるわけですけれども、これが現行1回限りの申請となっておりますので、10月に1回申し込んだら、あと残り5万円の枠はもう申請できないということになってしまいます。それでは、取りあえず、先ほど申し上げましたが、9月に今申し込んでしまえと、そして11万円使い切ってしまっておこうとなれば、結果的にこれから使用しなかったものもとにかく購入して、結局、
集会所等で眠ってしまうということもあるわけであります。現状の1回限りの申請では、来年2月頃に残り5万円で関連物資を購入するということができなくなってしまいます。もし9月に先行して購入して、6万円を誰が負担するかということもあるわけです。約5か月後に振込があるということですけれども、今の状態であれば、2月の終わりまで待っておれば5か月後に振込があるという状況となれば、会計執行者とか経理執行者等が6万円を立て替えておかなければならないのです。 この9月から来年2月にかけては、現在感染症予防の消耗品とか部品などはどんどん改良が進んでおります。種類も豊富になることが予想されますよね。11月、12月をめどに前期と後期にもし分ければ、自治会としての申請の負担はそれほども、先ほども申していただいたように簡単な申請でありますから負担はないわけであります。 住民への寄り添いということから考えれば、この制度をうまく使うことというのは、やはりこのあたりで前期、後期という2つに分けてもらうと、市役所のほうにもそれほど負担にはならないかと思うんでありますが、実質的に市民の目線に立てばそれほどハードルが高くないものと考えますけれども、いかがなものかなと思っておったわけであります。 先日、ある自治会の代表者と話をしました。当局に、1回だけの申請ではなく何とかなれへんのかと、もう一回できへんのかということを電話相談したということであります。無理とのことでありました。こまめに対応するということが住民に寄り添った事業の展開だと考えているわけであります。せっかく全額、100%補助というわけでありますから、そういうふうに思うわけであります。 市役所に代表される官、公においては、一度周知で案内したことについては、つまり決まりについてはなかなか変えるということはかなわないのかなと、大きな抵抗があるということは十分承知しております。私は、かつてこの場において、慣性の法則と、いつまでもずっと動いて同じ状態が続くということですが、その「慣」を「官」にかけているわけですが、と指摘させていただいたこともありました。住民サイドに立っての事業の展開ということから判断すれば、申請のほうも2回になってもそれほど複雑になることはありませんから、何とかならないものかなと思う形でこの質問をさせてもらったわけであります。 行政においては、他の部署でも同じようにも感じるところがあります。住民のほうを見て行政サービスをしていただき、今後に生かしていただくことを強く要望し、意見といたします。
○
山本尚生議長 それでは、4点目についてお願いいたします。
◆1番(上谷元忠議員) それでは、4点目であります。年間授業時数の確保の中での小中学校での泊を伴う特別活動の確保についてであります。 本年2月27日の夕刻、突然、安倍総理から全国の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校への休校要請を受けて、そしてその後、また全国に改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発出、そして、解除後の授業再開、夏季休業の短縮による年間授業時数の確保にと、各学校現場では、より効果的で効率的なカリキュラムの編成に苦心されているところでございます。 今後も第3波といったことの未知の部分も多く、最終着地点というものはなかなか分かりませんけれども、不確定でありますが、現在の見通しとして、カリキュラムの遂行状況、卒業式等の方針について、そして、併せて修学旅行等の学校行事の確保について、以上、2点について見解を伺います。
○
山本尚生議長 それでは、4点目につきまして
教育部理事の答弁を求めます。
◎酒匂雅夫
教育部理事 上谷議員の第4点目、年間授業時数の確保の中での小中学校での泊を伴う特別活動の確保についてのご質問にお答えいたします。 1番のカリキュラムの遂行状況について、
教育委員会では、学校再開後の6月に各小・中学校のカリキュラムの進捗状況と実施計画の調査を行いました。その結果、夏季休業期間の短縮や学校行事の精選による授業時間数の増加、朝学習の時間を活用した短時間学習の導入、家庭学習と関連させた授業の実施等により、臨時休業中に指導を予定していた学習内容も含め、当該学年の学習に必要な授業時間数を今年度中に確保できる見通しであることを確認しております。 また、卒業式等の方針については、国や大阪府の感染症対策マニュアルに基づいた措置を取りながら、儀式的行事の目的や意義に沿った実施方法となるよう、校長会と検討してまいりたいと考えております。 2番の修学旅行等の学校行事の確保について、小学6年生の修学旅行に関しては、バスを増便するなどの新型コロナウイルス感染防止対策を最優先としつつ、可能な限り実施する方向で調整しております。 中学3年生の修学旅行に関しては、6月に2泊3日で実施を予定していた行程や内容を変更し、宿泊を伴わない修学旅行として2学期中に実施する予定です。変更の理由としては、3校とも200名近い大人数での行程となり、確保できる宿舎において3つの密を避けることが難しいことや、入試を控えており、感染の状況に応じて順延することが困難なことなどです。
教育委員会といたしましては、今後とも各小・中学校において新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮しつつ、適切に学習活動や学校行事を実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) ご答弁いただきました。 当該学年の学習に必要な授業時数が何とか確保できると。夏季休業の短縮等、そしてまた、行事の見直しというか、行事の精選あるいは厳選ということが当たるのか分かりませんが、確保できるということでありました。ありがとうございます。現場の先生方、そしてまた
教育委員会との連携の下、子どもの学びの保障ということで確保していただきたいということであります。 そして、もう一つの学校行事でありますけれども、修学旅行等の学校行事ということでありますが、今ご説明いただきました。小学校の修学旅行というのは予定どおり何とか実施する方向でということで、バス等も非常に密を避けながらということで実施していただいております。昨日も出発されて、南第三小学校では今日午後に伊勢方面からの修学旅行を終えてということで帰ってくるようにも伺っておりますけれども、非常に努力されたことについては敬意を表します。 一方、中学校においては、泊を伴わないということになりますということでございました。その一つの理由としては、やはり非常に大人数ということ、そして、入試を控えており、後ろの部分、期間的な部分で迫っておるということ、感染の予防をしながらということは非常に難しいということで、一日のうちに行うということも伺っておるんでありますが、修学旅行というのは舟木一夫の流行歌にも歌詞がありましたが、二度と帰れない思い出にのせてというそういったことがあるわけでありまして、中学校生活の集大成としての思い出に残る行事の実現を抱いたわけですが、結果的にはなかったということになります。 日に帰りながら一日ということで、中学校では泊を伴わない形でありますけれども、今までの学校の先生方のいろんなノウハウも生かしながら、時間的には厳しいんですけれども、生徒たちの考えにも寄り添い、新しい発想、様々な知恵を巡らして、新型コロナウイルス感染症拡大防止にも配慮しつつ、夢のある思い出に残る修学旅行の実現を強く願うところであります。 そういったところをお願いし、小学校については非常に努力していただいた。中学校については少し残念な部分もありますけれども、やはり
子どもたちにいい思い出をつくること、そしてまた、集団生活での学びの大切さの機会をつくっていただいたらなと思っております。 以上で、4点目の質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、5点目につきましてお願いいたします。
◆1番(上谷元忠議員) それでは、5点目、最後の質問でありますけれども、近畿大学医学部及び近畿大学病院の移転が令和6年4月と1年延期となりましたけれども、この1年間の時間的な猶予の活かし方についてであります。 本市のまちづくりに大きな影響のある近畿大学病院等の移転問題については、本年8月2日に予定されていた泉北のビッグ・アイにおいての住民説明会・公聴会の開催が延期され、移転が1年近く遅くなりました。昨年9月定例月議会の質問でも堀井副市長の答弁に、近畿大学の移転に関しては、本市の最重要課題であると述べられております。 また、今年5月より、近畿大学総合社会学部の久 隆浩教授によります狭山ニータウン活性化プロジェクトに取り組んでいただいているところであります。大阪狭山市全域の発展に寄与する近畿大学跡地が本市の所有物でないことでなかなか独自に絵を描くことは難しいんでありますけれども、今後の近畿大学移転後の展望について、本市の取り組む戦略について伺いたいと思います。
○
山本尚生議長 それでは、5点目につきまして
政策推進部理事の答弁を求めます。
◎武下一秀
政策推進部理事 上谷議員の第5点目、近畿大学医学部及び近畿大学病院の移転が令和6年4月と1年延期になったが、この1年間の時間的な猶予の活かし方についてのご質問にお答え申し上げます。 近畿大学病院等の新築工事計画につきましては、令和6年2月の竣工後、同年4月に移転・開設する予定とお聞きしております。 本市においては、主に移転後のまちづくりを検討するため、本年4月に狭山ニュータウン地区活性化プロジェクトチームを庁内横断組織として設置し、さらに5月には、本市と近畿大学との勉強会を立ち上げたところでございます。両会合とも、先月まで4回ずつ、都合8日間の日程で議論を深めてまいりました。 議員ご案内のとおり、勉強会は当事者だけではなく、学識経験者として本市の第五次総合計画審議会委員でありまちづくりに造詣の深い近畿大学総合社会学部環境・まちづくり系専攻の久 隆浩教授にもご参加をいただいております。久教授からは、ややもすれば方向性が擦れ違いやすい当事者双方に対し、客観的で示唆に富んだご意見をいただいているところでございます。 勉強会では、移転後の跡地全体の活用について、昨年3月に策定しました狭山ニュータウン地区活性化指針に沿ったまちづくりを実現したいと考える本市の意向と、近畿大学側の意向のそれぞれにとって利点となる方向性を模索しているところであり、今はまだ直ちに勉強会の成果をお示しできる状況ではありませんが、この勉強会を機に、本年2月の第8回目以降未開催でありました三者協議が、先月、第9回目として再開できましたことは、この間の勉強会での議論が当事者にとって有意義なものであったことの査証であると考えております。 現在のところ、移転までの期間は3年半程度となっており、本市といたしましては、これを時間的に十分な猶予があるとは捉えず、この期間を十二分に活用し、当プロジェクトチームでの検討や勉強会を意欲的に開催していくことはもとより、三者協議についても機を逸することなく並行して開催しながら、多用な観点から総合的であり、かつ技術専門的な視点も踏まえた幅広い検討を通じて、本市と近畿大学にとってよりよい跡地活用の方向性を追い続け合意につなげていくことにより、本市におけるまちづくりの展望を切り開いてまいりたいと考えております。 一方、さきの三者協議では、移転後の跡地での医療について、近畿大学が本市と大阪府との協議による周辺地域における将来にわたる必要な医療需要を踏まえながら、医療法人等への経営委譲を軸に医療機能の確保に努めるものとすると規定されました三者協定書による取組について、今後は移転期日までの日程を意識して、現実に即した具体的な論拠によって検討を進めていくよう認識を共有したところであり、来月にはさらに進んだ議論が展開できますよう第10回目の開催を調整しているところでございます。 本市といたしましては、移転までの限られた期間を無為に経過させることなく、この期間のうちに三者協議と勉強会を幾重にも開催し、建設的で互恵的な議論を積み重ねていくことで、跡地に係る医療需要に応じた医療機能を確保し、跡地全体の活用の方向性を見いだして近畿大学との合意につなげてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 上谷議員。
◆1番(上谷元忠議員) ありがとうございました。ご答弁いただきました。 意見、要望等を述べたいと思います。 近畿大学病院等の新築移転工事が1年延びるということになったわけでありますけれども、この1年の猶予を生かすべく取り組んでいっていただくということを今ご答弁いただきました。 近畿大学の移転については、大和川よりも南の区域の医療の中核となるということで、大阪府全域から見てそんなに移転はマイナスでは、南大阪全体ではマイナスではないんではないかと、そういった開き直ったような考え方もあるようでありますけれども、大阪狭山市民の立場になって考えてみますと、救急医療体制の確立ということ、一分一秒を争うということから考えてみますと、やはり南河内医療圏から堺医療圏に移転するということは、命の保障という原点に取り返ってみても厳しい側面があります。 この1年間の時間の猶予を生かすべく、大阪府、近畿大学、そして本市の三者協議を8月から再開しているということでございまして、今までの経緯を振り返りつつ、明確な目的意識、すなわち安心安全の担保になるニュータウン地区の地域医療の確保ということ、もう一方は、跡地の具体の活用化の方向性を見いだしていただくことを強く要望し、当初、平成30年9月13日に締結された三者協定書の遵守ということも根底に、残された時間はあと3年9か月余りでありますけれども、しっかりとやっていただいて大阪狭山市の将来に禍根を残すことのないようになればと思っております。 以上で、全ての私の質問を終わりたいと思います。
○
山本尚生議長 次に、鳥山議員よりお願いいたします。
◆13番(鳥山健議員) それでは、質問通告に従い、5点について質問いたします。 1点目、各施設への感染防止対策について、2点目、堺市への消防事務の委託について、3点目、危機管理監と市役所消防分団の新設について、4点目、重過ぎる通学かばんと教育機会の平等について、5点目、池守田中家の活用と文化財指定について。 1点目、各施設への感染防止対策についてであります。 緊急事態宣言解除後、再び全国的に感染が拡大し、感染症学会は第2波との見解を示しました。大阪府は、ミナミの一部区域を指定し、8月6日から20日まで飲食店に時短・休業要請を行い、併せて延長していた5人以上の飲食自粛も8月31日に解除されたところであります。しかし、高齢者や基礎疾患を持つ60歳以上は重症化率が高く、高齢者との同居世帯、高齢者施設でのクラスター発生については、今後も細心の注意が必要であります。 国や大阪府の感染拡大防止策を基に、富田林保健所も5名の感染症担当を中心に、大阪府からの支援を受け約50名の方々が総力を挙げて対応されてきたと伺っておりますが、6か月以上が経過してもなお収束に至らず、医療従事者も心身ともに疲弊していると伺っております。 予防策の継続と一人ひとりの行動変容が感染拡大を防ぐ鍵であれば、かつて本市にも保健所があったように、市民に最も近い行政として、市民の健康と生活に寄り添い、不安・恐怖を払拭するアクションが必要なのではないかと考えます。 重症化しやすい高齢者の施設などではクラスターの発生に神経をとがらせる日々が続き、入所者も施設職員も疲弊し切っていると伺います。職員チームを編成し、市内の高齢者施設、介護施設等を訪問して、現在取り組んでいるクラスターを防ぐ方策や困り事など、施設者と現場で確認し合う寄り添い型の現況調査を行い、支援策につなげてはどうか、見解をお伺いいたします。 なお、意見、要望及び2点目以降の質問については、質問席より行います。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして
健康福祉部長の答弁を求めます。
◎
山本泰士健康福祉部長 それでは、鳥山議員の第1点目、各施設への感染防止対策についてのご質問にお答えをいたします。 議員ご指摘のとおり、いまだ新型コロナウイルス感染症の収束には至っておらず、特に高齢者は感染すると重症化のリスクが高く、大阪府内においても、高齢者施設、介護施設等における感染クラスターが発生している状況でございます。 現在、本市では、高齢者施設等での感染防止対策として、啓発チラシなどの配布や適宜情報提供を行い、必要なサービスを提供する体制構築のため、衛生用品の購入や専門家の研修の費用などを対象とした新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業補助金の案内など、高齢者施設等の感染防止対策の支援を行っているところでございます。 また、国からの自主点検チェックリストを各施設からご提出いただき、改めて現状の把握や対策の向上をお願いしております。その結果、現在のところ本市におきましては、施設職員の皆様方のご尽力により、感染クラスターは発生しておりません。 議員ご提案の訪問での調査や確認は、感染リスクを最小限に抑えたいことや、本市が事業所のサービス提供に対する指導権限を有することから、事業所への事務負担や不安を与えることのないように訪問は行っておりませんが、今後、事業所の職員の来庁時や電話での聞き取りなど、状況に応じた対応に努めてまいります。 今後とも大阪府と連携しながら、高齢者施設等では最大限の感染防止に努めることができるよう支援してまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 鳥山議員。
◆13番(鳥山健議員) 山本
健康福祉部長より答弁をいただきました。答弁をいただきましたので、意見を述べ、要望したいと思います。 答弁では、チラシ配布、情報提供、補助金案内を行い、各施設では、国からの自主点検チェックリストによる防止策を行い、現在のところクラスターは発生していないということであります。担当部局には、介護事業所への指導権限があり、負担感を与えたくないので訪問していないけれども、今後は事業所職員の来庁時や電話での聞き取りなど、状況に応じて対応したいとの答弁をいただきました。 現場に行かないと見えない、現場に行かないと分からないということも多々あります。国からの自主点検チェックリストも、現場での第三者の目で改善できることもあろうかと考えます。インフルエンザとの同時流行も懸念されており、現場の緊張感はさらに長期化します。来庁時や電話での聞き取りなどで関係性を築いた後は、何でも相談できる寄り添い姿勢というんですか、新たな業務の行動様式をつくって強めていってほしいと願います。 新型インフルエンザ等対策行動計画に基づき、本市でもコールセンターを開設しました。たくさんの電話があったと伺っております。地域住民の健康や衛生を支える中核としての保健所と市区町村の保健センターは補完関係にあるのではと、私は考えています。基礎自治体が官民一体で予防措置を高めるほど、保健所業務が円滑になり、感染者数や重症者を減少させ、感染収束が早くなるのではないでしょうか。 市内の高齢者施設、介護施設だけでなく、指定管理者制度の施設や民間飲食店等も視野に、例えば仮称でございますけれども感染予防相談チームを何班か編成して、各施設に寄り添う方策をぜひとも検討願えればと思います。コロナ対応で日々業務も大変かと思いますが、そうした現場へのアクションが、現場で必要とされる支援策にもつながるかと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきましてお願いいたします。
◆13番(鳥山健議員) 2点目、堺市への消防事務の委託についてであります。 昨年8月から堺市・大阪狭山市消防広域化協議会において広域化後の消防運営に関する協議が進められ、去る8月18日、堺市・大阪狭山市広域消防運営計画が発表されました。また、同8月7日に堺市消防局及び堺市東消防署を訪問し、通信指令センターや特殊車両などの現状を行政視察しました。配備された資機材、男女職員の規律等の現場に触れ、広域化後の本市消防力、救急力の向上などが期待できると感じたところであります。 そこで1番、消防費の増減見通しについて。 委託料は、各市単独経費を除く堺市の消防費決算額に、各市の基準財政需要額の按分率の計算となります。広域化後の市単独経費とはどのようなものか。 また、直近の令和元年度決算によりますと、人口1人当たり消防費は、投資的経費を含み、本市1万2,948円、堺市1万2,803円であります。広域化後の本市消防費の増減見通しについて教えてください。 2番、月次の連絡会議について。 広域化後は、協議・意見調整を行う会議体が設置されますが、月次の連絡会議などが必要と考えますが、いかがでしょうか。 3番、女性吏員の採用と施設改修について伺います。 4番、消防団について。 ①消防団との連携確保に、消防団災害活動計画を作成し、現在の運用を継続するとあります。初期消火活動など消防団活動はこれまでどおりと理解していいのかどうか。 2つ目、本市消防団報酬は、南河内地域消防団の中で最も低い位置にあります。現在、災害時活動訓練など機能強化が図られています。団員報酬について再検討が必要と考えます。 以上、4点について確認しておきたいと思います。見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして
消防本部理事の答弁を求めます。
◎中野真志
消防本部理事 それでは、鳥山議員の第2点目、堺市への消防事務委託についての1番、消防費の増減見通しについてのご質問にお答えいたします。 消防広域化の大阪狭山市の単独経費につきましては、地域に密着した消防防災活動を行うという性質上、消防広域化の対象とはならない消防団の事務や消火栓などの消防水利に係る経費のほか、大阪狭山市の財産となる消防署や出張所の土地、建物などの不動産の所有や管理に必要な経費が挙げられます。 また、消防広域化後の消防費の見通しにつきましては、様々な社会情勢等により、ある程度の増減は見込まれますが大きく変わることはないと考えられます。 続きまして、2番、月次連絡会議についてにお答えいたします。 消防広域化後には、堺市と大阪狭山市の間で消防事務に関する協議や意見調整を行うための会議体が設置される予定となっておりますが、ほかに、必要に応じて柔軟に事務担当者レベルの意見調整が可能となるよう進めてまいります。 次に、3番、女性吏員の採用と施設改修についてにお答えいたします。 女性消防吏員の採用につきましては、堺市の採用の例に統一されることとなりますが、大阪狭山市内におきましても、随時採用情報や試験案内の周知が図られる予定であります。 また、施設の改修につきましては、女性消防吏員が勤務できるよう、堺市消防局の基準に合わせた消防署及び出張所の改修を予定しております。 最後に、4番、消防団についての①消防団との連携確保に、消防団災害活動計画を作成し、現在の運用を継続するとある。初期消火活動はこれまでどおりと理解してよいかのご質問にお答えいたします。 大阪狭山市消防団には、長きにわたり地域に根差した消防防災活動を担っていただいております。消防事務の委託後は、今後策定する予定の消防団災害活動計画に基づき、引き続き地域の安全安心の確保のため活動していただくことと考えております。 続きまして、②本市消防団報酬は南河内地域消防団の中で最も低い。消防団員報酬について再検討が必要と考えるについてお答えいたします。 消防団は地域における消防防災リーダーとして、平常時、非常時問わず、その地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な役割を担っていただいております。また、消防団の体制強化も必要であり、団員の加入促進を行うに当たり、処遇の改善も一つの方法と考えるところでございます。したがいまして、消防団員の報酬につきましては、南河内地域の他の消防団の状況なども考慮いたしまして検討してまいります。 消防本部といたしましては、令和3年4月1日に堺市への消防事務の委託開始を目標に、円滑に事務調整できるよう取り組んでまいりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
○
山本尚生議長 鳥山議員。
◆13番(鳥山健議員) 中野
消防本部理事より答弁をいただきました。答弁をいただきましたので、意見を述べ、要望としたいと思います。 広域化後の市単独経費とは、消防団、消防水利及び市の土地、建物など、市の財産となるものなどが単独経費だということです。消防活動に伴う多くは委託料按分に含まれ、広域化後の消防費の増減見通しについては、大きな変動はないのではないかという見通しを表明いただきました。また、女性吏員採用を見越し、初期投資の中で施設改修の予定をしている。また、広域化後は、協議、意見調整を行う会議体に幹事会があり、連絡調整も可能と聞きました。 私もこれまで同様、折に触れ、消防の状況把握に努めてまいりたいと思います。 また、消防団体制の強化には加入促進が必要で、処遇改善は一つの方法であり、南河内地域の状況を考慮して消防団員の報酬については検討するとの答弁をいただいたところであります。 本市消防は、年間火災10件、救急出動2,869件と大変頑張っていただいておりますが、この前、堺市を訪れまして、堺市では年間火災186件、救急出動5万7,933件と伺いました。広域化後ではありますが、消防、救急職員については健康に留意していただいて、規律と技能を高め、大阪狭山市消防ここに在りと頑張っていただきたいと思います。 また最後に、団員報酬でありますけれども、現状、府内平均よりも低くて、所属する南河内地区でも最も低い状況であります。二十数年変わっていない状況であります。しかし、最近ですけれども、異常気象と災害頻度が増え、例えば去る7月8日の深夜ですけれども、役所では災害対策本部が設置されたことで団員にも自宅待機の指示があったようでございます。消防放水訓練や規律、防火啓発に加え、現状、災害訓練など機能強化に努めていただいていることを鑑みれば、団員報酬の増額検討を求めておきたいと思います。要望しておきます。 以上です。
○
山本尚生議長 それでは、3点目についてお願いいたします。
◆13番(鳥山健議員) 3点目、危機管理監と市役所消防分団の新設についてであります。 新型コロナ感染症下、令和2年7月豪雨災害が全国に拡大し、関東地区では震度4の地震が発生しました。感染症拡大防止のため、都道府県をまたいだ災害ボランティア支援は初動で機能せず、各自治体の中での助け合い依存が高まったところです。感染症下での複合災害対策など計画改定や自主防災組織についても、感染症対応の見直しとその実効性が求められると考えます。 そこで1番、感染症・災害・消防・国民保護全般にわたる専門職としての危機管理監を新設してはどうか。 2番、感染症下における自主防災活動に関する意識調査(アンケート)を取る必要があるのではないか。 3番、今年度、大阪の消防大賞で泉佐野市消防団市役所分団15名が、消防団員の部で受賞いたしました。本市消防団員は、女性消防団員を含め定数120名に対し現在101名であります。また、本市職員の防災士資格取得者は90名いると伺っております。今後の複合災害に対応するためにも、本市も市役所消防分団を設置してはどうか。 以上、3点について見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、3点目の1番につきまして
政策推進部長の答弁を求めます。
◎田中孝
政策推進部長 それでは、第3点目、危機管理監と消防団市役所分団の新設についての1番のご質問にお答えをいたします。 本市においては、現在、危機管理を総括する単独部署として防災・防犯推進室を設置し、部長級である室長の指揮監督の下、日常的な防災・防犯業務とともに危機管理業務を遂行しておりますが、一昨年の台風による大規模停電や今般の新型コロナウイルス感染症対策といったこれまでに例のない緊急事態に直面し、迅速かつ確実に対応できる体制の整備が非常に重要であると改めて認識したところでございます。 今後、新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大に加え、近い将来において巨大地震などの大規模災害の発生リスクなども懸念されることから、その役割はますます増大するものと考えており、来年度以降の消防団事務の受入れ体制も踏まえた新たな組織の見直しについて、現在検討しているところでございます。 また、議員ご提案の危機管理監に関しましても、近隣市におきまして、ラインの所属長とは別に危機管理を担う専門の担当者を配置しているところもありますので、本市におきましても、その在り方について調査研究するとともに、専門的な知識を有する職員の将来的な配置も視野に入れ、人材の育成に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 続きまして、3点目の2番及び3番について防災・
防犯推進室長の答弁を求めます。
◎谷義浩防災・
防犯推進室長 それでは、第3点目の2番、感染症下における自主防災活動に関する意識調査が必要ではないかのご質問にお答えいたします。 新型コロナウイルス感染症が収束に至っていない状況下におきましても、いつ起こるか分からない災害に備え、安否確認や救出、救護に関し、自助、共助の観点において非常に重要であることから、本市における支援といたしまして、大阪狭山市自主防災組織等防災資機材整備・活動支援補助金を活用していただき、感染防止対策に係る資機材・活動支援への補助を行っているところでございます。 ウイルスと共存を前提といたしました新たな時代を踏まえた上で、議員ご紹介の自主防災組織への意識調査につきましては、自主防災組織連絡協議会などを通じて、コロナ禍での大阪狭山市自主防災組織の活動に関する意識調査や組織体制など、実態調査等について検討してまいりたいと考えております。 次に、3番、今後の複合災害に対応するためにも、本市も消防団市役所分団を設置してはどうかについてお答えいたします。 全国的に、近年、消防団及び消防団員の数が減少し、平成25年12月に施行されました消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律に基づき、総務大臣から平成27年2月には、女性や若者をはじめ在勤者や地方公務員の消防団への入団促進が働きかけられたところでございます。 消防団の強化、加入促進といたしまして、市職員が消防団に加入することにつきましては、公務員の兼務を認め、職務専念義務の免除等、弊害はなく自主的に地域での防災活動に参加することが可能となっております。 議員ご提案の消防団市役所分団につきましては、災害時においては災害対策本部に従事するなど市職員としての対応が求められるため、本市の現状からいたしますと設置については困難であると考えてはおりますが、市職員が消防団への加入を実施している自治体もあると聞いておりますので、今後、調査研究してまいりたいと考えております。 また、防災士を取得いたしました市職員につきましては、本年1月に作成いたしました大阪狭山市防災士取得職員活動計画に基づきまして、事前防災行動計画いわゆる大阪狭山市版タイムラインの作成や、今後、防災に関する多様な関係者の方々と、おおさかさやまミーティングを開催し意見交換を行い、顔の見える関係性をつくることができるよう努めたいと考えております。 また、各種防災訓練の中心的な役割、参画により、計画やマニュアルを随時見直し、防災活動を持続するとともに活発化させ、消防団や自主防災組織、市民との連携を図り、本市の地域防災力を高めることができるよう進めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 鳥山議員。
◆13番(鳥山健議員) 田中
政策推進部長及び谷防災・
防犯推進室長よりご答弁をいただきましたので、意見を述べ、要望としたいと思います。 1番ですけれども、危機管理監についてでございますけれども、近年、災害の多発等によって危機管理体制の充実、強化の認識が全国的に高まっています。市町村においても、ライン職とは別の専門の危機管理担当者が増えているということをよく聞きます。危機管理は、地区防災計画、感染症、また国民保護など多岐にわたるわけでございますけれども、その全てに精通し、危機対応時に的確な意見具申と人脈構成によって実践をリードする、うちでいえば防災・
防犯推進室長を専門職として補佐できる人材というものを私は描いています。 ラインで2年、3年で代わる、ラインと専門職とはその点、少し違うかなと。4年、5年、専門的に自らいろんなことを情報を集めて主体的にまとめたり、また室長にいろんな情報具申をしたりできるような人材育成がこれから必要なのではないかなというふうに思っているわけでございます。 答弁では、調査研究をするということと、将来的に配置も視野に入れて人材育成に取り組んでいきたいということでございますので、答弁に期待したいと思います。 2番目ですけれども、自主防災組織の連絡協議会を通じて実態調査を検討するということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。 本市では、自主防災組織が現在45、全世帯の69.7%、約70%をカバーするまでになっています。万一の場合の住民の期待も大変高うございますので、ぜひともその実態調査をしていただきたいということです。 また、感染症の防止対策に係る資機材や活動支援補助内容等についても、過不足等がないかなど調べて、その対応策に生かしてほしいと思います。 3番目です。市職員の消防団加入は、兼職と職務専念義務免除等が認められて、可能であるとの答弁でございました。その後の答弁では、設置については本市では困難というんですか、災害対策本部に従事する場合があるので困難という形の答弁をいただいているんですけれども、消防団を設置しているところはうちと同じ状況だと思いますので、これはよくよく検討をお願いしたいと思います。 それと、本年3月議会で田中副市長から答弁があったんですけれども、そのときは地域包括ケア、またコミュニティ・スクールについての件で質疑応答しました。そのときに副市長が、改めて本市の市民協働の在り方が問われていると、市民サイド、行政サイド両方で、双方で新たな担い手の発掘や育成が急務であるという認識を示していただきました。今回、防災力ではありますけれども、月一度、毎月第1日曜日なんですけれども午前中、消防防災訓練で共に汗をかいて、その共感が新たな担い手の発掘であったり、市民協働の一つの答えになるのではないかなというふうに思います。 先ほど、総務省が消防団のことに、防災力の充実強化に関する法律に基づいて総務大臣から平成27年2月に、入団促進が図られたとありますけれども、私はたまたまこの平成27年に24年間務めた消防団を退団したわけですけれども、その間に、いろんな人間関係であるとかいろんな知識をもらいました。そういうことで、できたら役所の中でもそういう消防団をつくってほしいと思います。 また、ちょっと筋は違うかもしれませんけれども、昨年、職員から公務員の副業について、ちょっと意見を求められました。この件とそれとは違うかもしれませんけれども、こういうところから第一歩となるのではとも考えております。ということで、ぜひとも検討をお願いしたいと思います。 もう一点は、お願いがあります。昨年9月議会で、狭山池の事前放流のことをお願いしました。これから台風のシーズンになってまいりますので、富田林土木事務所、また狭山池の土地改良区と今年度について十分確認をしていただきたいということが1点。 もう一つは、昨年8月19日に短時間豪雨で浸水被害がありました。そのときに、9月議会ですが、土のうの事前対応をお願いしました。そのときの答弁は、有効と考えるので検討するとの答弁でございました。再度の浸水被害が起きないように、今年、十分な対応を求めておきたいと思います。よろしくお願いします。 以上です。
○
山本尚生議長 鳥山議員、残り時間ご注意ください。 それでは、4点目についてお願いいたします。
◆13番(鳥山健議員) 4点目、重過ぎる通学かばんと教育機会の平等についてであります。 1番、中学生の通学かばんが重過ぎるのではないか(約10キログラム)との指摘を保護者から受けました。平成30年9月に文部科学省から、3項目及び置き勉強道具(置き勉)を工夫例として挙げた通達が出ています。保護者が指摘する児童・生徒の健康と通学時の安全への不安はもっともであります。各小・中学校において、各学年で一番重い曜日の実態調査を実施するとともに、改善の取組を進めていただきたいと思います。 2番、不登校児童等の教育機会の平等と家庭教育に係るタブレット端末の活用についてであります。 本市では、不登校児童・生徒の対応として、フリースクールみらい開設等の対応が取られています。現在、不登校児童・生徒は、小学生15人、中学生で26人いると伺っています。 新型コロナ感染症対策として、国のGIGAスクール構想、1人1台のタブレット端末導入を前倒ししました。そこで、不登校や長期療養中の児童・生徒らにも教育の機会を平等に提供し、学習の遅れが学校への復帰や進路選択の妨げにならないよう、オンライン授業に取り組めないか。 また、家庭学習についてもタブレット端末の活用によって、教職員の宿題プリントの印刷などの削減や、生徒にとっての重過ぎる通学かばんも改善できるのではないかと考えます。 以上、2点について見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、4点目につきまして
教育部理事の答弁を求めます。
◎酒匂雅夫
教育部理事 鳥山議員の第4点目、重過ぎる通学かばんと教育機会の平等についてのご質問にお答えいたします。 まず、1番の中学生の通学かばんについて、登下校中のかばんの重さに対し、健康や安全面へ配慮するための取組として、各中学校では、宿題で使用する教材等を生徒に明示することにより、家庭学習で使用する予定のないものについては個人の机の中やロッカーに置いて帰ることを認めるようになってきました。そのため、通学かばんの重さについては、取組前と比べると多くの場合は軽減されておりますが、議員からのご質問を受け、先日の教頭会において、改めて文部科学省からの通知を配付し、児童・生徒の登下校時の健康や安全面へ配慮するよう指示したところでございます。 続いて、2番の不登校児童等の教育機会の平等について、現在、本市の小学校において、登校しにくい在宅の児童について、ウェブ会議アプリを利用してオンラインで教員が面談し、学校の様子を伝えたり、一緒に学習に取り組んだりしている実践事例があります。この取組については、市内に広めるため、
教育委員会から各校へ情報提供しており、実際に同様の取組を始めた学校があります。 また、
教育委員会では、新型コロナウイルス感染症に係る再度の一斉臨時休業を想定し、児童・生徒と学校が1人1台のタブレット端末を通して相互に連絡を取り合うことができるよう、オンラインの学習支援サービスについて導入の準備を進めています。このサービスでは、児童・生徒と学校間のオンラインホームルームや学習動画を活用したオンデマンド授業を実施したり、掲示板機能やメール機能を使って児童・生徒と学校が連絡を取り合ったりすることを想定しています。 こうした取組については、不登校や長期療養中の児童・生徒の学習保障にもつなげていきたいと考えております。 このように1人1台の端末は、学校の中だけで活用するものではないと捉えており、各校の代表者によるICT活用担当者連絡会において、家庭に持ち帰っての活用方法についても研究を進めてまいります。
教育委員会といたしましては、教育機会の平等の確保に向け、1人1台の端末も活用しながら取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 鳥山議員。
◆13番(鳥山健議員) 酒匂
教育部理事より答弁をいただきました。ありがとうございます。意見、要望を申し上げます。 1番ですけれども、置き勉を認め、多くは軽減されていると。先日も教頭会でも、再度、国の通知文を添え配慮を促して指示をしたということでございます。ありがとうございます。いま一度、各学校で確認をいただき、改善を求めておきたいと思います。 2番、本市はその方向で動いていただいていると思いますが、国が示すGIGAスクール構想は、1、校務系による教師の働き改革、2、学習系による学校教育・家庭学習、3、院内学級を含む遠隔教育の3つをICTで実現し、誰一人取り残さず、個別最適化、学習記録等も含んだものをした学びに向けての可能性を広げるものです。そのため、1人1台のタブレット貸与は、休み時間での使用や家庭学習、保護者との情報共有など、持ち帰ることを前提とした運用方法を基本とし、保険加入も必要になるのではないかと思います。 また、不登校児童等の教育機会の平等や対面授業など、教師の経験値とデジタル教育の共存の在り方も検討する必要があり、本市の教育ICT化に関する基本的考え方の構築が急がれます。しかも、この基本的考え方は、本市の児童・生徒、教師に関わるため、本市の先生方にしか描けないものと私は考えます。各校で選任されたICT活用担当の先生方に期待をしています。 ICT活用担当者連絡会で熟議を経た上で、教育委員の会議、また総合教育会議においても、本市教育のICT活用教育の基本的考え方と予算についても検討されるよう要望しておきます。 以上です。
○
山本尚生議長 それでは、5点目についてお願いします。残り3分切っていますので。
◆13番(鳥山健議員) 5点目、池守田中家の活用と文化財指定についてであります。 池守田中家の古文書が約1万点、狭山池博物館に寄託され、特別展開催時にも活用されています。現存する池守田中家住宅を、狭山池博物館の来館者や歴史愛好家から一度は訪ねてみたいと声を聞きます。歴史文化基本構想で保存活用する指針を定め、まちの魅力発信として日本遺産申請においても整備し、公開施設として活用する旨の記載があります。 現存する池守田中家住宅の活用と文化財指定について取り組むべきと考えますが、見解をお伺いします。
○
山本尚生議長 それでは、5点目につきまして教育部長の答弁を求めます。
◎
山崎正弘教育部長 それでは、鳥山議員の第5点目、池守田中家の活用と文化財指定についてのご質問にお答えいたします。 議員ご案内の池守田中家は、江戸時代の初め頃、慶長年間に行われた狭山池の改修に参加し、以来近代に至るおよそ300年もの間、狭山池の池守を世襲してきた家系です。この間に記されてきた一万数千点に及ぶ膨大な文書群、いわゆる田中家文書は、狭山池が多くの人々によって守り伝えられてきた記録であり、学術的な価値はもちろんのこと、狭山池が人々の暮らしを支えてきたことを証明する貴重な歴史文化遺産です。また、池守が暮らした田中家住宅は、今も池尻地区に残されており、江戸時代に建てられた建物には、未整理の文書類、民具など、大量の資料が保管されています。 現在、田中家文書の一部は府立狭山池博物館に寄託され、継続して調査研究を行っております。また、定期的に開催している企画展などを通して、その研究成果を市民の皆様にお伝えてしているところでもございます。
教育委員会といたしましては、これら貴重な歴史文化遺産を後世に伝えるべく、引き続き調査研究を進めるとともに、田中家住宅を史跡狭山池の関連文化財として追加指定することを目標に、現在詳細な学術調査を進めております。今年度は、池守田中家の文化財測量調査と建造物と所蔵資料の現状確認調査を実施し、来年度にはこれらを報告書にまとめる予定をしております。 また、学術調査と並行しながら、池守田中家の価値について、市民の皆様により一層理解を深めていただくために、大阪狭山市歴史文化基本構想で示した基本方針に基づき活用を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 時間が経過したので、簡単にまとめはりますか。1分でお願いします。
◆13番(鳥山健議員) ありがとうございます。
山崎教育部長より答弁をいただきましたので、意見、要望を述べます。 現存する池守田中家住宅は、池守という特殊性や北条2代藩主氏信が陣屋完成前に仮寓したとの伝承があり、博物館寄託以外の未整理文書や民具が現在も保管されているところです。また、現存する池守田中家住宅は、下高野街道沿いにあり、5代藩主氏朝の子息鍋千代の銘が入る釣灯篭や、狭山藩士が自分たちの氏神として崇敬したなど、北条藩にゆかりの深い狭間神社も近く、博物館、資料館からの町なか観光ガイドルートが構築できるところであります。ぜひとも文化財に追加指定されること、また、公開施設として活用されることを願います。 また、活用につきましては、市民と地域と行政による検討の場を設けることを要望し、この全ての質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○
山本尚生議長 それでは、ただいまから15分間休憩いたします。2時35分より再開いたしますので、よろしくお願いいたします。 午後2時20分 休憩 午後2時33分 再開
○
山本尚生議長 それでは、休憩前に引き続き再開いたします。 それでは、久山議員、お願いいたします。
◆2番(久山佳世子議員) 皆さん、こんにちは。 それでは、最後の個人質問でございます。質問通告に基づき、3点について質問させていただきます。 まず1点目、高齢運転者の自動車事故を防ぐ、急発進抑制装置の設置費用の助成について、2点目、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の助成について、3点目は、自転車保険加入の促進を求める取組についてでございます。 それでは、第1点目、高齢運転者の自動車事故を防ぐ、急発進抑制装置の設置費用の助成についての質問をさせていただきます。 近年、全国で高齢ドライバーのペダル踏み間違い等の運転誤操作による交通死亡事故が相次いで発生しており、高齢ドライバーを対象とした交通安全対策が急務となっております。こうした状況の中、アクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故防止及び事故時の被害軽減を図るため、後付けの急発進抑制装置費用を国がサポカー補助金として行っておりますが、これについては令和2年度中に満65歳以上となる方や、2021年2月頃までの申請が対象などの条件があります。 高齢者が運転免許証を返還するのには様々な要因により困難が生じることから、運転を続ける高齢者にとって、急発進抑制装置費用の助成は重要な施策となってまいります。本市の見解をお伺いいたします。 なお、2点目以降につきましては、質問席より行わせていただきます。
○
山本尚生議長 それでは、1点目につきまして
都市整備部長の答弁を求めます。
◎
楠弘和都市整備部長 それでは、久山議員の第1点目、高齢運転者の自動車事故を防ぐ、急発進抑制装置の設置費用の助成についてのご質問にお答えをいたします。 昨年、東京の池袋や福岡市早良区などで高齢者の運転する事故が発生し、多数の方が亡くなられました。そのような高齢者の運転事故防止をサポートするため、東京都ではいち早く高齢者安全運転支援装置設置補助制度を設け、70歳以上の方を対象に急発進抑制装置の購入補助が行われました。また、一部の自治体におきましては、基準にばらつきはありますが、先進安全自動車、通称サポカーSの新車購入費用につきまして補助が行われております。 次に、国におきましては、新車及び中古車を問わず、安全運転サポート車の購入や後付けペダル踏み間違い急発進抑制装置の導入につきまして、自家用車を対象とした安全運転サポート車普及促進事業費補助金、通称サポカー補助金が創設され、令和2年3月9日より補助金の申請受付を開始いたしました。令和2年度につきましても、令和2年度中に満65歳以上となる高齢者を対象にサポカー補助金が交付されることとなっております。 また、大阪府におきましても、独自にサポカー補助金について府内市町村と協議、調整を行いましたが、経済産業省の補助制度が大阪府の制度案を上回るものとなったことに伴い、令和2年度の大阪府独自の補助制度の創設は見送られることとなり、府内市町村におきましても、独自補助を行っている自治体はございません。令和3年度につきましても、国のサポカー補助金の動向や普及状況等を見極めた上で、大阪府と府内市町村とで検討することとなっております。 本市といたしましても、急発進抑制装置の設置費用の補助につきましては、多額の予算が見込まれますことから、今後も国の動向や大阪府との協議、調整を行い、近隣市の状況も注視しながら調査研究をしてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いを申し上げます。
○
山本尚生議長 久山議員。
◆2番(久山佳世子議員) 答弁いただきましたので、意見を述べさせていただき、要望といたします。 2019年4月に池袋で起きた事故を発端に、高齢運転者による事故が社会の注目を集めたことで国民全体に安全意識が高まり、高齢者が運転を控える傾向が見られました。75歳未満が起こした死亡事故では、前方不注意や安全不確認といた要因が多いのに対し、75歳以上では、ハンドル操作不適やブレーキとアクセルの踏み間違いなどの操作不能が多くなっております。しかも、高齢では、3割が停止中または20キロ以下の無理のないと思われるスピードでも事故が起きています。これは、加齢による身体機能や認知機能、判断の早さの衰えが原因と思われます。 高齢者の免許返納者が増加しておりますが、中には買物や病院に行くのに車が手放せない、孫の送り迎えを頼まれるなど、車を乗り続けなくてはならない様々な理由があります。 西日本新聞は、九州7県の全自治体にアンケートを行い、5市町がサポカーや後付け装置購入に助成していることが分かり、26自治体は検討中としました。公共交通が乏しい地域を抱える自治体は、助成の必要性は感じているものの、財源がないと国の財政支援を求め、免許更新を厳格化すべきだとの回答もありました。 助成制度がある5市町のうち、福岡県苅田町は、65歳以上がペダル踏み間違い加速抑制装置などを備えたサポカー購入時に1人1台に限り3万円を補助しております。愛知県豊田市では、70歳以上、上限6万円の補助金制度を創設しましたが、補助金額が予算総額に達したため、今年度の申請受付は終了いたしました。 国が創設したサポカー補助金というものがあります。サポカーとは、安全運転サポート車のことで、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置などに代表される先進安全技術を搭載した車のことであり、高齢運転者の交通事故防止の一環として、官民連携で普及啓発に取り組んでおります。 サポカー補助金の総予算額は約1,127億円で、実施予定が、車両、後付け装置ともに2021年2月頃までに申請したものが対象となります。申請総額が予算額を超過する場合には、申請締切り前であっても募集が終了してしまいます。 急発進抑制装置の設置補助については、多額の予算が見込まれますが、住み続けたいまち大阪狭山市の高齢者の方々が安心して運転ができる生活が送れますよう、引き続き調査研究をお願いして、1点目の質問を終わります。
○
山本尚生議長 それでは、2点目についてお願いいたします。
◆2番(久山佳世子議員) 第2点目、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の助成についてでございます。 地域における飼い主のいない猫のふん尿などの被害や、無責任な餌やりを行い後始末をしないことで、生活環境に悪影響を及ぼしてしまいます。生まれた命を守り、不幸な命を増やさないために、飼い主のいない猫の不妊去勢手術費用の助成について、市の見解をお伺いいたします。
○
山本尚生議長 それでは、2点目につきまして
市民生活部長の答弁を求めます。
◎山田裕洋
市民生活部長 それでは、久山議員の第2点目、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の助成についてのご質問にお答えいたします。 飼い主のいない猫、いわゆる野良猫や捨て猫によるふん尿や鳴き声などは周辺地域の迷惑になり、飼い主のいない猫への無責任な餌やり、餌の放置、さらには餌やり場に集まった猫の間で子猫が生まれてさらに増えていくことが、生活環境の悪化を招く要因となっていると考えられます。 飼い主のいない猫の不妊去勢手術費用の助成につきましては、大阪府が所有者のいない猫と人が共生する社会の実現をめざすために実施している大阪府所有者のいない猫対策支援事業において、不妊去勢手術を無料で行っています。この事業を利用するには、実施手順に基づき地域住民の了承を得た上で、自治会長等の地域住民代表が市を通じて大阪府に申し込み、府の審査、支援決定を受けて利用することができます。また、本支援事業の助成期間は3か月と定められており、助成期間終了後は地域で事業を継続していただくことになります。 なお、今年度の支援事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止されており、事業再開後は、市でも本支援事業について周知してまいりたいと考えております。 市では、餌やりや捨て猫などの迷惑行為に対する啓発看板を立てるなど、猫の正しい飼い方について周知や啓発に努めてきたところでございます。 今後は、事情により飼えなくなった猫や保護した猫の新しい飼い主を募集するために、大阪府動物愛護管理センターが開設されている
ホームページを周知するとともに、犬や猫の不妊去勢手術奨励事業等を行う公益財団法人どうぶつ基金の活用についての調査研究にも努めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○
山本尚生議長 久山議員。
◆2番(久山佳世子議員) ご答弁いただきましたので、意見を述べさせていただき、要望といたします。 ある市民の方から、飼い主のいない猫の不妊去勢手術を自費でしています、殺処分されないよう一代限りの命を守りたいんですとのお声をいただきました。この方は、飼い猫とともに飼い主のいない猫のお世話もしておられます。 また、府営住宅の自治会では、ペットの会を数年前に結成、賛同してくれる方からの寄附を募り、里親探しや飼い主のいない猫の不妊去勢手術を行うなどの活動をされていました。 ペットは家族と言われる一方で、行き場のない犬や猫が保健所に収容されるケースも後を絶ちません。猫の殺処分数が全国ワーストクラスの大阪府・市は、犬、猫の殺処分ゼロを掲げ、動物愛護の取組を加速させております。本年からは、里親になりたい人と保護猫の出会いの場となる「ネコのバス」が地域を走ります。犬と比べて猫の殺処分が多いことについて、飼い主のマナーが向上した結果、犬は放し飼いや野良犬が減ったとしたうえで、もともと猫が多く野良猫に餌をあげる人もおり、栄養状態がいいと繁殖してしまいます。 公益財団法人どうぶつ基金が、2005年から動物愛護事業の基軸として行っているさくらねこ無料不妊手術事業は、飼い主のいない猫に対し、さくらねこ、TNR、Tはトラップ、捕獲すること、Nはニューター、不妊手術のこと、Rはリターン、猫を元の場所に戻すこと、その印として耳先を桜の花びらのようにV字カットするを実施することで繁殖を防止し、地域の猫、さくらねことして一代限りの命を全うさせ、飼い主のいない猫に関わる苦情や殺処分の減少に寄与する活動であります。子猫を生まなければ増えることもなく、殺処分する必要もありません。このとき、この猫は不妊手術済みですということがほかの人にも分かるように、麻酔中に耳を切ります。耳先カットは、命の尊重と、この猫の後ろには世話をする優しい人がいるという印です。地域の中で生きていく耳先が少し切られた猫は、厳しい現実社会に人の心の温かさをともしています。 現在、大阪府内では19市3町が不妊去勢手術費用の助成を行っており、本市においても、調査研究をしていただけるとのことですので、よろしくお願いいたします。 毎年9月20日から26日までを動物愛護週間とし、全ての人が動物は命あるものであることを認識し、みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、人間と動物が共に生きていける社会をめざし、動物の習性をよく知った上で適正に取り扱うよう定めていますというのが基本原則であります。 市内で犬、猫のふんに関するポスターを見かけますが、できれば今の時代に合ったデザインや文言などとし、広く啓発できるものに刷新していただくことを要望して、2点目の質問を終わります。
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山本尚生議長 それでは、3点目につきましてお願いいたします。
◆2番(久山佳世子議員) それでは、第3点目、自転車保険加入の促進を求める取組についてでございます。 環境に優しい交通手段で、身近で手軽な乗り物として多くの人が利用する自転車は、コロナ禍の影響で、バス通勤から自転車通勤に変更する人が増え、これまで以上に自転車の利用者が増加しております。そのため、歩行者やほかの自転車を巻き込んだ事故は一向に減ることがありません。そこで、万一の事態への備えが必要であります。 1番、安全教育の取組について。 2番、市民の自転車保険の加入状況について。 3番、自転車保険加入の義務化や促進を求める条例を制定した自治体は広がりを見せておりますが、どのように認識されておりますでしょうか。 以上、3点について市の見解をお伺いいたします。
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山本尚生議長 それでは、3点目につきまして
都市整備部長の答弁を求めます。
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楠弘和都市整備部長 それでは、久山議員の第3点目、自転車保険加入の促進を求める取組についてのご質問にお答えをいたします。 ご質問の1番目、安全教育の取組についてですが、例年であれば、本市交通事故をなくす運動の事業の一環として、黒山警察署とともに、市内の全小学校の4年生を対象に自転車の正しいルールや乗り方について安全教育を実施し、また、市内全中学校の1年生と府立狭山高校の1年生を対象に、自転車事故の事例紹介やDVDの視聴を行い、自転車保険の加入促進に向けた周知につきましても行っている状況でございます。 しかしながら、本年度につきましては、コロナ禍の影響で自転車交通安全講習の実施ができないことから、本市職員と黒山警察署で協力し、自転車の交通安全啓発動画を作成し、ユーチューブの大阪狭山チャンネルでの配信と市内各小学校にDVDを配布する予定でございます。 次に、2番目の市民の自転車保険の加入状況につきましてでございますが、大阪府及び黒山警察署に問合せを行いましたが、加入率につきましては把握していないとのことでございましたが、民間の損保会社のデータによりますと、自転車保険加入率は2019年度の調査結果として、大阪府の加入率は69.5%となっており、前年度に比べ1.7ポイント増加し、1位、京都府の73.6%、2位、兵庫県の69.9%に次ぐ全国3位となっております。 最後に、3番目の自転車保険加入の義務化や促進を求める条例を制定した自治体の加入率の広がりについてでございますが、さきに申しました民間の損保会社のデータでは、都道府県などの条例による自転車保険加入義務化地域の加入率は65.6%あり、非義務化地域の加入率の49.6%に比べ16ポイントも上回っております。 本市といたしましては、大阪府の自転車条例に基づき、本市
ホームページ等におきましても、自転車保険に加入するよう啓発を行い、また、様々なイベント等においても啓発に取り組んでおりますが、今後もいろいろな機会を捉え、粘り強く啓発を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
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山本尚生議長 久山議員。
◆2番(久山佳世子議員) ご答弁いただきましたので、意見を述べさせていただき、要望といたします。 自転車は、子どもから高齢者まで幅広い層が利用し、最近ではコロナ禍の影響で、バスや電車より自転車での通勤・通学を希望する人が増えております。 NPO法人自転車活用推進研究会のデータによると、全国でコロナ後に自転車を通勤・通学で利用している人は約半数だといいます。東京での調査では、コロナ前は、自転車37.6%、電車51.1%だったものが、コロナ後は、自転車が54.3%で電車を逆転し、自転車が通勤・通学に最も選びたい交通手段となっております。 本市においても、朝の通勤の時間帯には多くの自転車に乗っている人を見かけますが、坂道をスピードを緩めず下りてきたり、信号無視など危険な場面に遭遇すると、事故につながらないようにと祈るばかりです。 1番目の安全教育の取組についてでございますが、皆さんは大阪狭山市のまもるんじゃーをご存じでしょうか。大阪狭山市
ホームページの幼児・低学年向けの交通安全教室の動画に出演しております。まもるんじゃーは信号の3色である、あかれんじゃー、きれんじゃー、あおれんじゃーがはつらつと交通安全に取り組んでおり、3色カラーが印象に残ります。これは、本市職員と黒山警察署が協力して作成されたもので、字幕があり、親子で対話をしながら交通ルールが学べ、大人も再認識できるもので大変に良いものだと感じております。市内各小学校にDVDを配布する予定であるとのことですので、
子どもたちが楽しんで交通ルールを学べる機会になるものと期待しております。 さて、自転車は手軽で安価な上に、健康増進や交通渋滞の緩和、環境負荷の低減など利点が多くあります。公明党のリードで、2016年12月に自転車活用推進法が成立するなど、国も利用を後押ししております。コロナの教訓から、感染症対策の目的も加わり、さらに利用が増えることは間違いないと思われます。 NPO法人自転車活用推進研究会などが自転車愛好家を対象に実施した調査によりますと、経済活動再開後は通勤・通学に自転車を使うと回答した人が50.9%に上り、コロナ蔓延前の37.6%から大幅にアップいたしました。懸念されるのは、自転車利用中の事故が増えることであります。 警察庁などによると、2019年に全国で発生した自転車関連の交通事故は8万473件で、減少傾向にありますが、東京都内は1万3,094件で、2016年以降、逆に増加しております。 自転車事故による高額賠償例を申し上げます。平成17年11月には女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、前方を走行中の看護師57歳の女性と衝突し、看護師には重大な障がい、手足がしびれて歩行が困難が残りました。このときには5,000万円の賠償金額が出ております。 もう一件、平成25年7月には、坂道を下ってきた小学5年の少年の自転車が走行中の62歳女性と衝突し、歩行者の女性が意識不明となりました。このときに9,520万円の賠償金額が出ております。 近年、自転車事故の加害者に高額な賠償請求を命じる判決が複数出ていることを受け、自転車保険の加入を義務化する条例を設ける自治体が増えております。2019年度に義務化した地域の加入率は61.1%、昨年度の調査から8.6ポイント増加いたしました。静岡県は13.7ポイント増加しております。全国での増加は1.3ポイントとなっており、条例の義務化は自転車保険の加入促進に一定の効果があると言えそうであります。 なお、2020年度、新たに義務化が予定されている地域の加入率は51.1%と、現時点は義務化地域の平均より14.5ポイント低くなっております。 ご答弁にもありましたように、自転車保険への加入状況を条例で義務づけている自治体と義務づけていない自治体に分けてみると、義務化地域で65.6%、非義務化地域で49.6%となり、義務化地域が非義務化地域を16ポイント上回っております。 今後とも自転車保険加入の促進について、粘り強い啓発をお願いいたします。 自転車保険は事故が起きたときのためのものですが、まずは事故が起きないように道路の整備も必要となってくると思われます。 欧州では、コロナ対策として自転車利用を奨励すると同時に、自転車専用レーンの整備を加速化する動きがあり、ニューヨークでは自転車の利用者同士が互いの間隔を保てるよう、交通量が減った一部の車道を閉鎖し、自転車用に開放していると言われています。 日本でも自転車専用レーンの整備が進められてはいますが、既存の車道を維持したままでは限界があると指摘されており、車道と歩道が分離されていないところもたくさんあります。 大阪狭山市においても、自転車専用レーンについてはこれからの課題であることを申し上げ、全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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山本尚生議長 続きまして、日程第2、発議第20号、特別委員の選任についてを議題といたします。 議会改革特別委員につきましては、大阪狭山市議会委員会条例第5条第1項の規定により、西野議員を指名いたします。よって、ただいま指名いたしました西野議員を議会改革特別委員に選任することに決定いたしました。 ただいまより暫時休憩いたします。 午後3時02分 休憩 午後3時03分 再開
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山本尚生議長 それでは、休憩前に引き続き再開いたします。 それでは、ご報告いたします。 お手元に配付のとおり、去る9月6日、建設厚生常任委員会の端副委員長がご逝去されたことに伴い、総務文教常任委員の中野委員が建設厚生常任委員会の委員に変更されました。また、建設厚生常任委員会において新たに副委員長が互選され、中野委員が建設厚生常任委員会の副委員長に就任されました。 報告事項は以上であります。 以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時04分 散会会議の経過を記載し、その相違ないことを証するため、署名する。 大阪狭山市議会議長 山本尚生 大阪狭山市議会議員 久山佳世子 大阪狭山市議会議員 松井康祐...