さらに、意見の中では、聞き及ぶところによると、今回の選挙が無投票になるおそれもあるからなどということも聞きますが、立候補者の権利、あるいは
参政権、いわゆる被選挙の権利を保障するためにも、12月まで推移をさらに見ていくということも必要であり、
慎重審議が要求されるのではないか、さらにもっともっと解明すべき問題もあると思います。
前回、昭和47年ごろ、約23年ほど前に、
大東市の
議員定数が25名から22名と削減されたとき、そのときの人口は6万人台だったと思います。現在は倍近い人口にふえている、こういう点でも、もっと解明すべき問題もあろうかと思います。
民主主義にかかわる重大な問題でもありますので、なお
慎重審議をすることを求め、
継続審議の
動議を
提案いたします。
○
漕江得郎 議長 ただいま、本案に対して
千秋議員から、本案を
継続審査とする
動議が提出されました。本
動議に賛成の
議員の
起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
起立4名であります。3名以上でありますので、本
動議は成立いたします。よって
動議を
議題といたします。
お諮りいたします。本
動議のとおり決することにご
異議ありませんか。
〔「
異議なし」「
異議あり」の声起こる〕
ご
異議がありますので、
起立により採決いたします。
本件を
継続審査とする
動議に賛成の
議員の
起立を願います。
〔
賛成者起立〕
起立少数であります。よって本件を
継続審査とする
動議は否決されました。
会議を続行いたします。
ほかに発言ありませんか。
〔「なし」の声起こる〕
なければ、
議案に対する質疑はこれにて終了いたします。
お諮りいたします。ただいま
議題となっております
議会議案第21号の件については、
会議規則第37条第2項の規定により
委員会の付託を省略いたしたいと思います。これにご
異議ありませんか。
〔「
異議なし」の声起こる〕
ご
異議なしと認めます。よって
議会議案第21号の件については
委員会の付託を省略することに決定いたしました。
これより討論に入ります。16番・
千秋議員。
◆16番(
千秋昌弘議員) (登壇)今回
提案されております
議案は、本市で
行政改革を取り組んでいく中で、
議会みずからも
定数を見直し、22名を20名に削減しようとするものですが、
議員定数問題と
行政改革とは異次元の問題であり、行革と一緒に論じる問題ではありません。
行政改革というのは、執行機関が肥大化して能率が悪くなり官僚化するものを、民主的、合理的に変えていくという内容を含んでいます。こうした意味での
行政改革を住民本位の立場から進めていくことは重要なことであります。
しかし、今回の
提案理由は、いかに
議会の経費を少なくするかという経費節減の視点であり、
議会を
行政機関の一部としか見ていないものであります。
議会というのは、住民の代表が
審議をして、最も重要な事柄を決めていく立法機関であり、これを考える上で、総合的に
議会制民主主義がどう保障されているかということが基本視点として据えられなければなりません。
議会を
行政機関と混同し、
議員の数を
法定数の半分近くにまで減らすなどというのは、
議会制民主主義の
自殺行為であります。
さらに、
大東市の
議会費の
平成6年度決算に占める比率は1.1%です。
平成7年度予算に占める
議会費は1%です。もともと少ない比率しか占めていない
議会費ですから、
議員数を減らしたからといって、到底今の財政危機の解決にならないことは明白です。行革のため、
議員数は少なければ少ない方がいい、可能な限り削減するというのでは、
議会制民主主義の最も重要なものが失われてしまいます。
議会は本来の
役割を発揮して、例えば部落問題の真の解決のために、同和
行政の終結を図り、一般
行政への移行を速やかに進めることや、
行政全体のむだや非能率的部分をチェックし、
市民に開かれた効率的
行政を確立するなど、市政全般にこそ目を向け、地域の住民の意思を代表する機関としての
役割、また、
条例や予算を
審議し、
条例をつくる機関としての
役割、執行機関を批判し監視する機能を発揮する、こういう
議会本来の
役割を大いに発揮することこそ、市政発展に貢献する
議会としての道であります。
さらに、この
議案は、
大東市の現行は
定数22名ですが、
地方自治法で決められた法定
定数36名から既に14名も削減されており、法定
定数の39%も既に削減されています。これをさらに2名減らし、16名を
法定数から減らすことになり、44%も
法定数を削るということになるのであります。こんなに
法定議員定数を削った自治体は、同じ法定
定数の302自治体のうちのたった5%、14カ所にすぎない超少数派であります。残る95%、288カ所の自治体
議会は、
議会本来の機能が損なわれることのないよう
定数を定めているのであります。
さらに
定数を削減すれば、
市民各界各層の声が届かない
議会となってしまいます。
市
議会は、自治体の多岐にわたる重要な案件を
市民にかわって
審議し、決定する機関ですから、形式的にも実質的にも
市民を代表する構成でなければならず、地域的にも年齢的にも職業的にも異なり、境遇や価値観も異なるすべての
市民が
議員によって代表される、そんな
定数及び
議会の中身になっているかどうかが大切なことであり、
定数削減はこれを損なうことになります。
議員定数を削減していけば、まず抹殺されるのは
少数党派であり、また少数の地域の代表です。これは多数党や有力者など、力による支配を実現していくことになり、
議会制民主主義が踏みにじられることになります。
最後に、
大東市の
議員定数を可能な限り削減するなどということは、憲法、
地方自治法の趣旨にも反します。憲法第93条は、地方自治体に
議会を設置すること、また、自治体の首長と
議会の
議員は住民が直接選挙することを定め、また、憲法第92条、
地方自治法第91条に、地方自治の本旨にのっとることをうたっています。憲法第92条は、「
地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める」としています。
議会の
議員定数もこれにのっとり、
地方自治法第92条と第91条第1項で定めています。しかし、第91条第2項によりまして、「
条例で特にこれを減少することができる」と定められておりますが、「特に」と言われているとおり、あくまで例外として位置づけられているのであります。では、
条例によって無制限に減少することができるのかということですが、そこにはおのずから限界が認められなければならず、その限界は地方自治の本旨に求める以外にはありません。
一般に地方自治の本旨とは、1、団体自治、2、住民自治の概念を含むものと解されています。このうち住民自治とは、地方の政治や
行政が、中央の官僚によってではなく、その地域の住民とその代表によって行われること、つまり
民主主義が徹底することを言い、団体自治とは、地方自治体の事務は国から相対的に独立した機関により、その責任において執行されることを言います。今、地方自治一般が国などに従属する傾向が強い中、
議会に期待される
役割は極めて大きく重要です。市政における
民主主義を、お金がないから、財政難だからといって削るわけにはまいりません。
大東市の
議員定数の問題は、
議員だけの問題ではなく、
住民自身の問題であります。
定数削減の本質は、
地方自治法で基準が定められている
議員の
定数を、法の精神に反して減らすところにあります。主人公である住民の意思を切り縮め、反
民主主義的なものであります。社会進歩の立場に立ち、
民主主義を徹底して擁護する立場から、
議員定数を
地方自治法の精神に沿って回復することこそ重要であることを指摘し、本
議案に反対の討論といたします。
○
漕江得郎 議長 ほかにありませんか。13番・松村
議員。
◆13番(
松村憲三議員) (登壇)私は、本
議会に
提案されました
議会議案第21号
大東市議会議員定数条例の一部を改正する
条例について、賛成の立場から討論を行います。
まず、結論的に申し上げておきますが、先ほどから反対討論もありましたし、あるいはまた質問もあり、
動議も出されましたけれども、それに回答することになると思いますが、少なくとも、
議会が、
議員としての
議会の機能を発揮するということ、地方自治を住民の代表として守っていくということ、そして何よりも地方自治の
民主主義を守るという意味において、これは
議員の数の問題ではないと、このように思います。あくまでも
議員一人ひとりの日常の
議会活動、
議員活動、そしてさらに言うならば資質の問題であろうかと思います。
本市はかつてない財政危機の状況にありますことは、
提案者である方から十分説明されましたけれども、私は
大東市の現在の
行政の状態を見ましたときに、人間の体でいうならば、もはや重症に陥っておる、このように思うわけであります。いろいろと問題は提起されていますけれども、今日のこのような財政状況に陥ったからには、少なくともこれは、市の職員とかそういった人たち、あるいはまた
市民の責任ではないと思います。
市長を頂点にして、まず政治家である市会
議員の責任でもあろうかと私は思うわけであります。どうしても、重症に陥った
大東市は大きな切開手術が必要なんだと。今、第3次
行政改革というもので一部実施されてまいりました。これは重症患者に対する投薬治療を行っておるにすぎない、私はこのように考えるわけであります。
こういったときに、先ほど質問の中にありましたけれども、本市の決算総額の中に占める目的別の中の
議会費歳出額は、全国の330市町村
行政の中でかなり低いということは十分認めますけれども、私はそれ以上に
大東市は大きな問題を抱えておると。今まで
議会がそのように
議会費を削減することについて努力してきたことは、これは当然のことであろうと思います。
さらに私は申し上げたいのは、
議員が、数をふやすことによって、より多くの
市民の皆さんのニーズを把握できるかということになると、必ずしもそうではないと思います。むしろ我々は
議会議員として、地方の職員に対して全体の奉仕者としての仕事、そういう意識を我々は求めなければならない立場にあるわけであります。少なくとも、一部の利益者のために、その代弁者として
議会活動を利用すること、そういうことがあってはならない。そういうことがむしろ
議会制民主主義そのものを壊しているんじゃないか。本市の財政事情を見たときに、分析したときに、そういうことを強く感じるわけであります。
議員の数は多いだけが民主的な
議会活動を行えるのではない。少数であろうとも、より多くの
市民の皆さんのニーズを背に受けて、そして真っ当な
議会活動をすることによって、初めて多くの
市民にこたえ得るのであろうかと思うのであります。特に私は常々申し上げていますように、声高に要求する
市民よりも、静かに考えながら、
大東市の明日を憂えていらっしゃるサイレントマジョリティーの言葉に、そういった心に対して我々はこたえなければならない、このように思うわけであります。
民主主義の名において、肝心の我々がなすべきことを棚上げするような議論というものは、これは抹殺されなければならない、そのように思います。
議会は、今質問の中で、もう少し継続して12月にやればどうかというふうな話がありましたけれども、我々は9月
議会においてこれは可決すべきであると思いました。それはやはり、より多くの新しい市会
議員候補者が、いろんなことを念頭に入れて活発な選挙予備活動をなされていいと私は思ったわけです。現職はそれに対して、現職としての恥ずかしくない
議会活動、選挙運動をやって、それに応じるべきであります。そのためにできるだけ期間を置こうということで考えたのが、9月の発案でありました。しかし、諸般の事情がありまして、我々はこの臨時
議会という機会をとらえたわけであります。さらにこれをまた継続するということになりますと、12月、ますますもって新しい候補者は出にくくなる、こういう状況があります。
我々は、ふだんの
議会活動、
議員としてのチェック機能をより有効に発揮するために、あえてこの
議案に対して賛成するものであります。どうぞひとつよろしく皆さんのご賛同をお願いしたいと思います。終わります。(拍手)
○
漕江得郎 議長 ほかにありませんか。
〔「なし」の声起こる〕
なければ、これをもって討論を終結いたします。
これより
議会議案第21号の件を採決いたします。この採決は無記名投票をもって行います。
議場の閉鎖を命じます。
〔議場閉鎖〕
ただいまの
出席議員数は19人であります。
投票用紙を配付いたさせます。
〔投票用紙配付〕
投票用紙の配付漏れはありませんか。
〔「なし」の声起こる〕
配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
〔書記、投票箱点検〕
異状なしと認めます。
念のため申し上げます。本件を可とする
議員は賛成と、否とする
議員は反対と記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。
なお、重ねて申し上げます。投票中賛否を表明しない投票及び賛否の明らかでない投票は、
会議規則第73条第2項の規定により否とみなします。
点呼を命じます。
〔
事務局長、氏名を点呼、各員投票〕
投票漏れはありませんか。
〔「なし」の声起こる〕
投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
議場の閉鎖を解きます。
〔議場開鎖〕
開票を行います。
会議規則第31条第2項の規定により、立会人に山元
議員及び
岩淵議員を指名いたします。よって両
議員の立会いを願います。
〔開 票〕
投票の結果を
報告いたします。
投票総数19票、これは先ほどの
出席議員数に符合いたしております。
そのうち
賛成 11票
反対 8票
以上のとおり賛成多数であります。
よって
議会議案第21号「
大東市議会議員定数条例の一部を改正する
条例について」の件は原案のとおり可決されました。
次に、
日程第5、
議案第65号「
市立市民体育館改修工事請負契約の締結に係る
議決内容の一部
変更について」の件を
議題といたします。
議案の朗読を省略いたします。
理事者から
提案理由の説明を求めます。北口
総務部長。
◎北口春信
総務部長 (登壇)
議案第65号
市立市民体育館改修工事請負契約の締結に係る
議決内容の一部
変更につきましてご
提案申し上げます。
本件、市立
市民体育館改修工事の請負契約につきましては、
平成7年3月3日の第1回
定例会におきまして、契約金額14億4,200万円、契約の相手方、大日本土木・樋口組建設共同企業体でご議決を賜りましたが、追加工事の必要が生じまして、一部設計
変更の結果、契約金額が1億8,232万1,330円増額し、16億2,432万1,330円に
変更となりますため、
議会の議決に付すべき契約および財産の取得または処分に関する
条例第2条の規定によりましてご
提案する次第でございます。
なお、
変更契約につきましては現在仮契約中でありまして、ご議決を賜りました後、施工の予定であります。
以上、概略ではございますが、よろしくご
審議の上、ご議決を賜りますようにお願い申し上げます。
○
漕江得郎 議長 これより質疑に入ります。
〔「なし」の声起こる〕
質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
お諮りいたします。ただいま
議題となっております
議案第65号の件については、
会議規則第37条第2項の規定により
委員会の付託を省略いたしたいと思います。これにご
異議ありませんか。
〔「
異議なし」の声起こる〕
ご
異議なしと認めます。よって
議案第65号の件については
委員会の付託を省略することに決定いたしました。
これより討論に入ります。
〔「なし」の声起こる〕
討論もないようでありますので、これにて討論を終結いたします。
これより
議案第65号の件を採決いたします。本案は原案どおり決することに賛成の
議員の
起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
起立全員であります。よって
議案第65号「
市立市民体育館改修工事請負契約の締結に係る
議決内容の一部
変更について」の件は可決されました。
以上をもちまして
今期臨時会に付議されました事件はすべて議了いたしました。
よって
今期臨時会を閉会いたします。
閉会に際しまして一言ご
あいさつを申し上げます。
議員各位には、第2回
臨時会が招集されましたところ、何かとご多忙の中ご
出席を賜り、
市立市民体育館改修工事請負契約の締結に係る
議決内容の一部
変更について、
市議会議員定数条例の一部を改正する
条例について、慎重にご
審議いただき、無事ここに閉会でき得ますことは、
議員各位のいつに変わらぬ議事運営に対するご協力のたまものと深く感謝申し上げる次第であります。
皆様方にはくれぐれも健康に留意されまして、
本市市勢の伸展と
市民福祉向上のためなお一層のご活躍を賜りますようお願い申し上げまして、まことに簡単ではございますが、閉会のご
あいさつといたします。
次に、
市長より閉会のご
あいさつを申し上げたい旨の
申し出がありますので、発言を許します。
近藤市長。
◎
近藤松次 市長 (登壇)閉会に当たりまして一言お礼のご
あいさつを申し上げます。
平成7年第2回
大東市議会臨時会を招集させていただきましたところ、ご
提案いたしました
議案につきまして慎重にご
審議を賜り、ご同意をいただきまして、まことにありがとうございます。