八尾市議会 2021-02-26
令和 3年 3月定例会本会議−02月26日-04号
令和 3年 3月定例会本会議−02月26日-04号令和 3年 3月定例会本会議
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│ 2月26日 八尾市議会定例会(第4日)会議録 │
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〇議事日程第4号
令和3年2月26日(金)午前10時開議
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│日 程│事 件 番
号│ 件 名 │
├───┼───────┼──────────────────────────────┤
│第 1
│ │会議録署名議員指名の件 │
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│第 2│議案第1
号 │損害賠償に関する
和解専決処分承認の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第2
号 │市道路線の認定及び廃止に関する件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第3号 │財産の譲与の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第4
号 │執行機関の附属機関に関する条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第5号 │八尾市職員定数条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第6号 │特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一│
│ │ │部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第7号 │八尾市手数料条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第8
号 │八尾市立児童発達支援センター条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第9号 │八尾市
国民健康保険条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第10号 │八尾市介護保険条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第11号 │八尾市
指定居宅サービス事業者等の指定並びに
指定居宅サービス等│
│ │ │の事業等の人員、設備及び運営等に関する基準を定める条例の一部│
│ │ │改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第12号 │八尾市都市公園条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第14号 │令和2年度八尾市一般会計第17号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第15号 │令和2年度八尾市
国民健康保険事業特別会計第4号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第16号 │令和2年度八尾市
介護保険事業特別会計第3号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第17号 │令和2年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計第2号補正予算の件│
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第18号 │令和2年度八尾市
土地取得事業特別会計第1号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第19号 │令和2年度八尾市病院事業会計第1号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第20号 │令和2年度八尾市水道事業会計第1号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第21号 │令和2年度八尾市
公共下水道事業会計第1号補正予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第22号 │令和3年度八尾市一般会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第23号 │令和3年度八尾市
国民健康保険事業特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第24号 │令和3年度八尾市財産区特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第25号 │令和3年度八尾市
介護保険事業特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第26号 │令和3年度八尾市
後期高齢者医療事業特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第27号 │令和3年度八尾市
土地取得事業特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第28号 │令和3年度八尾市
母子父子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第29号 │令和3年度八尾市
病院事業会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第30号 │令和3年度八尾市
水道事業会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第31号 │令和3年度八尾市
公共下水道事業会計予算の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第32
号 │包括外部監査契約締結の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第33号 │八尾市文化会館大規模改修工事の
工事請負契約締結の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第34号 │八尾市文化会館大規模改修に伴う電気設備工事の
工事請負契約締結│
│ │ │の件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第35号 │八尾市文化会館大規模改修に伴う機械設備工事の
工事請負契約締結│
│ │ │の件 │
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│第 3
│ │一般質問 │
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│第 4│議案第36号 │八尾市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部
改正専決処分承認の│
│ │ │件 │
│ ├───────┼──────────────────────────────┤
│ │議案第37号 │八尾市
国民健康保険条例の一部
改正専決処分承認の件 │
├───┼───────┼──────────────────────────────┤
│第 5│議案第38号 │令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件 │
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〇本日の会議に付した事件
1.日程第1から日程第5まで。
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〇出席者氏名
出席議員(28人)
1 番 議 員 稲 森 洋 樹
2 番 議 員 鑄 方 淳 治
3 番 議 員 松 本 剛
4 番 議 員 山 中 宏
5 番 議 員 松 田 憲 幸
6 番 議 員 南 方 武
7 番 議 員 前 園 正 昭
8 番 議 員 五 百 井 真 二
9 番 議 員 土 井 田 隆 行
10 番 議 員 重 松 恵 美 子
11 番 議 員 西 田 尚 美
12 番 議 員 畑 中 一 成
13 番 議 員 大 野 義 信
14 番 議 員 吉 村 拓 哉
15 番 議 員 西 川 あ り
16 番 議 員 大 星 な る み
17 番 議 員 竹 田 孝 吏
18 番 議 員 坂 本 尚 之
19 番 議 員 桝 井 政 佐 美
20 番 議 員 田 中 慎 二
21 番 議 員 阪 本 忠 明
22 番 議 員 奥 田 信 宏
23 番 議 員 田 中 裕 子
24 番 議 員 谷 沢 千 賀 子
25 番 議 員 越 智 妙 子
26 番 議 員 杉 本 春 夫
27 番 議 員 露 原 行 隆
28 番 議 員 田 中 久 夫
職務のため出席した市議会事務局職員(4人)
事務局長 渡 辺 孝 司
次長兼議事政策課長 田 口 琢 也
参事 藤 本 隆 行
議事政策課長補佐 長 野 美 裕
説明のため出席した者(27人)
市長 大 松 桂 右
副市長 植 島 康 文
副市長 東 口 勝 宏
病院事業管理者 福 田 一 成
水道事業管理者事務取扱水道局長赤 鹿 義 訓
危機管理監 宮 田 哲 志
政策企画部長 松 岡 浩 之
総務部長 原 田 奈 緒 美
人事担当部長 築 山 裕 一
財政部長 山 原 孝 英
人権文化ふれあい部長 太 尾 利 治
市民ふれあい担当部長 村 上 訓 義
地域福祉部長 當 座 宏 章
健康まちづくり部長 浅 原 利 信
保健所長 高 山 佳 洋
こども未来部長 吉 川 貴 代
経済環境部長 浅 川 昌 孝
環境担当部長 鶴 田 洋 介
都市整備部長 金 子 秀 行
下水道担当部長 井 出 信 夫
建築部長 比 留 間 浩 之
消防長 石 田 隆 春
市立病院事務局長 山 原 義 則
(教育委員会)
教育長 中 山 晶 子
副教育長兼教育総務部長 新 堂 剛
生涯学習担当部長 田 中 淳 二
学校教育部長 今 岡 誠 司
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令和3年2月26日(金曜日)午前10時開議
○議長(西田尚美)
出席議員が定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
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△
会議録署名議員指名の件
○議長(西田尚美)
それでは、まず、日程第1、「会議録署名議員の指名」を行います。
本日の会議録署名議員に、5番松田議員、6番南方議員の両議員を指名いたします。
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△議案第1号「損害賠償に関する
和解専決処分承認の件」外33件一括
○議長(西田尚美)
次に、日程第2、議案第1号「損害賠償に関する
和解専決処分承認の件」外33件を一括議題といたします。
△一般質問
○議長(西田尚美)
それでは、ただいまから、日程第2の行政議案に対する質疑並びに日程第3、一般質問を行います。
本日は個人質問を行います。
質問の通告がありますので、これを許可いたします。
質問の方法は、質問者の選択により、全て一問一答方式で質問を行います。
また、発言時間は30分以内といたします。
なお、
新型コロナウイルス感染症対策の一環といたしまして、引き続き、質問並びに答弁は簡潔明瞭に行っていただきますよう、お願いいたします。議員並びに執行部の皆様には御協力をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
まず、谷沢議員、質問願います。
◆24番議員(谷沢千賀子) 〔登壇〕(拍手)
ただいまから、八尾市の保育行政と教育政策について質問します。
まず初めに、八尾市の保育行政についてお伺いします。
今、コロナ禍で仕事を失ったり、時短その他で収入が減り、生活困窮に陥る家庭が増え続けています。特に子育て世帯は深刻な打撃を受け、それに伴い、子供を保育所に預けて働きたいというお母さんが激増しています。
そんな中、八尾市は2月8日、令和3年度の保育事業1次選考の結果を公表しました。新規申込者で、どの園にも入園できなかった児童が407人に上ります。
まず初めに、407人の内訳を、年齢別に御報告ください。
2月16日、2次選考の申請後の
小規模保育事業Aを含めた認可園の空き状況、つまり入所可能数について、年齢別に御報告ください。
昨年の現時点では、435人の不承諾で、4月1日に263人の待機保留児童が出た経過を見ると、今回もゼロ歳から2歳児を中心に、200人ほどの子供たちが、保育所落ちた状況に追い込まれることが予想されます。
今の時点で、八尾市として、どのような対策を取ろうと考えておられるのか、お伺いします。
3月4日には、2次選考の不承諾通知と併せて、
企業主導型保育施設、認証保育施設、独り親家庭の保育施設、その他の
認可外保育施設等の一覧表を同封するとされていますが、これは認可保育施設に入所できなかった児童には、認可外保育出席を紹介するので、園と直接契約してくださいという意味に受け取れます。しかし、これらの施設でも、ゼロから2歳の新規受入数は僅かで、待機、保留児童解消には到底追いつきません。
何より、安心して預けられる認可保育施設の拡充が必要ではないでしょうか。そのためにも、現在、保育を行っている公立荘内保育所、末広保育所を存続させ、せめてあと1年間、乳幼児を中心に受け入れるべきではないでしょうか。市長の答弁を求めます。
そもそも6年前、前市長が公立幼稚園、公立保育所を全廃し、5か所だけの
公立認定こども園に集約する
認定こども園計画を公表し、実施する中で、八尾市の待機保留児童は逆に増えています。2015年度の138人から180人、182人、169人、204人、263人と増え続けています。
この6年間、八尾市が進めてきた
認定こども園計画について、市長はどのように総括されているのか、お伺いします。
市長は、公立施設を活用した民間法人による保育所整備や学童保育所整備を推し進め、2022年度、令和4年度から入所枠が少し広がる予定です。
しかし、今年4月には間に合いません。特に1歳児は、100人を超える待機保留児が出ることが予想されます。
今、八尾市では、市内一圏域の名の下、片道30分以上の距離でも、遠すぎて送り迎えできないと言えば、待機児から保留児に格下げされ、まるで保護者のわがままで施設をえり好みしているかのように描いて、待機児ゼロを標榜しています。
八尾市が発信している待機児ゼロを真に受け、八尾市に引っ越せば保育所に入れると信じて、どれだけ多くの子育て世代が市内の新興住宅地やマンションに転居されてきたことか。今さら引っ越しできない。八尾市にだまされた。こんな声まで聞こえてきます。
今やるべきことは、名実ともに待機児童ゼロを実現することです。緊急に認可保育園の入所枠拡大に踏み切ることです。そのためにも、現在、保育所として存続している公立荘内保育所と、末広保育所、あと1年間継続すべきではないでしょうか。御答弁ください。
次に、八尾市の教育政策について、お伺いします。
あまりにも競争的で、是正すべき。これは国連・子どもの権利委員会が5回にわたって日本政府に勧告した内容です。日本の学校や社会構造が、諸外国と比べ、いかにストレスフルな状況に置かれているかを物語っています。
ところが、政府文部科学省は、競争教育を是正するところか、昨年度から小学校英語教育を本格実施し、逆に英語嫌いの子供たちを大量に生み出しています。それに輪をかけているのが、大阪の維新府政です。中学生にチャレンジテスト、教職員には評価育成システム、今年5月には小学生にまで、すくすくテストを押しつけようとしています。
そんな中、八尾市でもいじめ、不登校など、様々な教育困難が起きています。今、必要なのは、子供、教職員を大切にし、憲法に基づく、一人一人の子供の人格の完成を目指す教育ではないでしょうか。教育長の認識をお伺いします。
市長は、令和3年度の市政運営方針の中で、学校が選択できる制度設計の推進、学校区は維持しつつ、通学する学校を選択できる制度の構築に向けた検討、推進とされています。
しかし、目的は何か。どのような検討が行われてきたのかなど、全く不明です。この場で制度構築の目的や手法、検討経過などについて、詳細に御説明ください。
そもそも校区の選択制は、競争教育をさらに激化する危険な手法です。選択制を実施した自治体では、学校が荒れる。その学校は選択されない。生徒数が減少、教師の人数が減少。教育力の低下、困難生徒の割合が増加。荒れが深刻化という悪循環が引き起こされ、学校統廃合にもつながっています。
選択制によって切り捨てられるのは、地域や児童・生徒であり、子供たち一人一人の人格の完成を目指す公教育にはなじみません。学校選択制につながる校区の選択制は、検討そのものをやめるべきです。御答弁ください。
次に、昨年9月議会で採択された
ダブルカウント制度の実施についてお伺いします。
今、全国的に支援学校、支援学級の児童・生徒数が激増しています。八尾市でも、2012年から2020年の9年間で、小学校は支援学級に通う児童2.3倍、中学校は1.9倍に増えています。
そこには、様々な要因が考えられますが、今後も増え続ける予想です。
こんな中、八尾市は、ダブルカウント制を実施していないため、支援学級に在籍している児童・生徒は、現学級の人数に含まれず、結果的に昨年5月1日現在、小学校で22学級、中学校で11学級が定数を超えています。
小学校1・2年生で35人を超えている学級が10、3年生以上と中学校を合わせて40人を超えている学級が23あります。国が、今後5年かけて学級定数を40人から35人に引き下げることを決めた今、八尾市では、少人数学級の前倒し実施とともに、1日も早く
ダブルカウント制度を実施すべきです。御答弁ください。
最後に、八尾市
こども総合支援センターについてお伺いします。
2022年度、令和4年度開館予定で、生涯
学習センター学習プラザの1階、4階に、(仮称)八尾市
こども総合支援センターを整備する計画ですが、その中の教育相談機能に関わる職員体制について、お伺いします。
学校教育経験者などの専門職を集約し、配置するとされていますが、教育相談を受けるのは、退職教員だけなのか。それとも、不登校やいじめ等の専門職を配置するのか。教育センターとは、今後、どのような形で連携を図るのか、御答弁ください。
また、職員数は初期の段階では、おおむね40名程度を想定としていますが、やがて職員数を減らすつもりなのか。また、困難を抱える子供たちの居場所としての機能は保証するのかについても御答弁ください。
(仮称)
こども総合支援センターが、真に子供たちや市民の願いに応える施設にあるかどうかの鍵は、人員体制です。これについては、ぜひ前向きな御答弁をいただくことを求め、1回目の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(西田尚美)
まず、市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの谷沢議員の御質問にお答えをいたします。
まず、児童407人の年齢別の内訳についてでありますが、ゼロ歳児65人、1歳児181人、2歳児77人、3歳児42人、4歳児23人、5歳児19人となっております。
次に、令和3年2月16日時点での保育利用の2次選考の募集人数についてでありますが、総数232人であり、年齢別ではゼロ歳児56人、1歳児47人、2歳児53人、3歳児41人、4歳児16人、5歳児19人となっております。
なお、1次選考で利用不可となった子供たちに対しては、引き続き、4月1日からの利用開始に向け、鋭意利用調整中であります。
次に、荘内保育所と末広保育所の存続についてでありますが、平成30年12月定例会において、令和2年度末をもって廃止することを承認いただいたところであります。
なお、両保育所については、令和3年度中に園舎を解体し、荘内保育所は行政利用、末広保育所に保育利用を決定しております。
次に、
認定こども園計画についてでありますが、公立認定こども園については、幼稚園と保育所がこれまで担ってきた役割や、実践内容を基本としつつ、そのよさを生かし、質の高い教育・保育及び子育て支援を進めてまいりました。
公立認定こども園が地域内の教育・保育の拠点として、また子育て支援の拠点としての役割を果たしていくことができるよう、私立の就学前施設をはじめとする関係機関と連携しながら、取組を進めていると認識しております。
次に、入所枠拡大についてでありますが、荘内保育所と末広保育所の存続はせず、子ども・子育て支援事業計画に基づき、入所枠の拡大に努めてまいります。
次に、(仮称)八尾市
こども総合支援センターの教育相談についてでありますが、学校教育経験者をはじめ、心理職、保育士、保健師などの専門職が、教育委員会や学校と連携して相談対応をするとともに、内容に応じて適切な支援につなげてまいります。また、教育センターとの連携については、(仮称)八尾市
こども総合支援センターにおいても、教育相談を行うことで、市民にとって、より相談しやすい環境を整え、教育相談機能の強化を図ってまいります。
次に、職員数についてでありますが、子供自身や子育てに関する様々な相談に適切に対応し、子育てに関する不安の解消を図るため、保健、福祉、子育て、教育等の専門職による支援体制の整備を図り、適切に職員を配置してまいります。また、子供自身の相談支援も行い、土曜日の開館や必要に応じ、時間外の相談を行うなど、利用しやすい施設になるよう努めてまいります。
なお、教育関係につきましては、教育長から答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
○議長(西田尚美)
次に、教育長の答弁を求めます。
教育長。
◎教育長(中山晶子) 〔登壇〕
教育関係についてお答えいたします。
まず、憲法に基づく教育についてでありますが、これまでも、本市においては日本国憲法や教育基本法にのっとり、子供や教職員の思いを大切にしながら、適切に教育活動を実施しているものと認識しております。
次に、学校を選択できる制度設計の推進についてでありますが、現在は、住所に応じて就学すべき学校を指定しておりますが、校区の学校よりも隣接校の方が通学距離が近い場合や生徒が希望する部活動の有無などの課題があります。
そのため、国の考え方や他自治体での実施状況などの情報を収集し、教育委員に報告しつつ、基本的な方向性を検討しておりますが、現状の校区は維持しつつ、一定の条件の下、就学校の指定を弾力的に運用する方向で検討を進め、ニーズに対応してまいります。
また、小規模化が進んでいる桂中学校区3校と、高安小・中学校における特認校制度の導入と併せ、庁内関係部局との協議・調整等の上、令和5年4月の運用開始を目指し、引き続き具体的な要件等、方策の検討を進めていく予定であります。
なお、今回の制度設計において、学校を廃止することは考えておりません。
次に、少人数学級の前倒し実施についてでありますが、現在、府では小学2年生の35人学級について実施しておりますが、国の制度実施があっても、令和3年度に、府単独での小学校3年生での実施はしないと確認しております。市独自での実施については、人材の確保や人件費等、様々な課題も見られることから、慎重に検討を進める必要があります。
また、
ダブルカウント制度についてでありますが、支援を要する児童・生徒については、法の基準に基づく学級設置を行っており、市独自で法の基準を超えて実施するには、新たな教室や人材の確保等が必要であり、早期に対応できるものではありません。
定数改善については、今後の国や府の動向を注視しつつ、引き続き、国や府に拡充を要望してまいります。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
保育協定について、再質問をさせていただきます。
まず、待機保留児童の人数について、先ほど御答弁いただいたのですが、1次選考の不承諾数から入所可能数を引くと、単純計算でゼロ歳児9人、1歳児134人、2歳児24人、ゼロから2歳児でざっと160人から170人が保育所に入所できないという計算になります。
現実には、様々な条件があり、マッチングがうまくできない場合が多いので、もっと増える可能性があると思うのです。中でも、1歳児は100人を超えていて、深刻な状況です。八尾市内の認可外保育施設のゼロから2歳児の空き状況を教えていただけますか。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
認可外保育施設でございます。認可外保育施設で、まずお答えさせていただきますのが、本市独自で設置しております認証保育施設、従前、簡易保育施設と呼んでおったものでございますが、2か所ございまして、それぞれゼロから2歳で20名ずつ、計40名でございます。
それから、認可外の施設で、あと、人数は手元に持ち合わせておりませんが、
企業主導型保育施設で、各施設、ゼロから5歳児のところもありますけれども、10か所です。それから、これも本市独自になりますが、独り親家庭保育支援事業の施設で、エブリというものがゼロから2歳児ございます。
以上でございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
2次選考で駄目だった方については、これらの施設を紹介されているわけです。認証と独り親で55人なのですけれども、
企業主導型保育施設は、今、空き状況はどのぐらいか分かっていますか。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
企業主導型につきましては、市で保育の利用調整を行っておりませんので、現時点において、どこの施設で何人空いているかについては、承知しておりません。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
今週の月曜日に、企業主導型10か所全部に電話をかけて問合せをしました。そしたら、10か所中6か所が、空きはゼロですと。あと4か所についても、全部合わせて12、3人しか空きがないということなのです。
異口同音に言われたのが、今年は物すごい競争率が激しいですと。特に1歳児、何と1人だけ募集する枠に、20人が殺到したと。そういう施設もありました。これでは、待機・保留児童の解消にはならないと思います。
市長は、市政運営方針の中で、子ども・子育てを最重要ポイントとして上げられております。今からでも待機・保留児童を減らす対策は、もうあと1か月ですけれども、取るべきではないでしょうか。お答えください。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
子ども・子育てについては、本市の市政運営の重点でございます。
ゼロから2歳児、特に1歳児の申込みが、今年は多い状況です。こちらにつきましては、2次募集でも一定、募集しておりますし、今後、辞退される方もございます。また、各園でゼロ歳から5歳の保育枠をそれぞれ持っておりますので、1人でも多く入っていただけるように、各園が調整を続けてまいる所存でございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
もちろん空いている園は、ここですということで、紹介しながら1人でもたくさんの子供を入れていただくと。それは大事やと思いますけれども、パイそのものが少ない中で、なかなかこれは難しいと思うのです。今からでも、パイを広げることを考えるべきではないかと思うのです。
例えば、荘内保育所の空き地は、八尾警察署の移転に伴って、八尾土木が倉庫と駐車場として使うという計画がされています。荘内保育所の解体費用、それから解体の工事に係る期間はどのぐらいか、教えていただけますか。
○議長(西田尚美)
建築部長。
◎建築部長(比留間浩之)
解体費用でございますが、令和3年度予算としまして、荘内保育所を含みます4園分の解体費としまして、約2億4000万円を計上しております。
それから考えますと、各保育所、若干面積は違いますけれども、1園当たり、おおむね五、六千万円かかるものと考えております。
また、工期につきましては、この建物が鉄筋コンクリート造2階建てでございまして、この規模の建物でありましたら、過去の実績から約6か月程度かかるものと見込んでおります。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
何で6か月もかかるのか、教えていただけますか。
○議長(西田尚美)
建築部長。
◎建築部長(比留間浩之)
この6か月といいますのは、契約工期でございまして、契約が終わった後、当然、住民説明会をしたりとか、解体、またくいを抜いたり、あと検査等もございますので、これぐらいはかかっております。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
今、鉄筋の園舎で、今現在、使っている、耐震化もできている施設です。ここをわざわざ6か月もかけて壊して、また八尾土木事務所が新たに同じような倉庫を建てると。これは無駄だと思いませんか。
今、コロナで大変なとき、財政難なときに、もしこの園舎をそのまま残して、そこを倉庫として、機能を果たしてもらったら、それだけでいけるのではないですか。そういうことで、大阪府と1回、話合いをされたことありますか。お聞きしたいと思います。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
過去、この件につきましては、八尾警察の移転の話から、ずっと継続的に協議をしていって、お互いスケジュール、それから費用負担も含めて、議論も検討させていただく中での結論でございます。
もちろん、谷沢議員の御質問は、園舎の建物を残して土木が使ったらいいという御質問なのかどうか、私も保育所としての継続的な利用はちょっと分からないのですけれども、基本的には、私どもとしたら、八尾土木、八尾警察との関係で、今みたいなお話でずっと進んできた中での状況だと理解をしております。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
同じ八尾市と大阪府という公的な機関です。ここで今、これだけ財政難というのだったら、園舎も6か月も解体にかかるような立派な園舎なのです。今、使えている。現に使っている園舎なのです。そこを倉庫として、引き続きそのまま、または少しだけ改修して使ったら、十分にできると思うのです。誰が見ても、無駄遣いとしか思えないです。
長いことかけて、5000万円も6000万円もかけて潰して、そこにまた同じような倉庫を建てて、何かこういうことをしなかったら、そのまま使ったらとしたら、そのままそこの園舎を倉庫に使ったとしたら、あと1年間、保育を続けられるでしょう。そういうことを考えられないのでしょうか。お聞きしたいと思います。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
まず、園舎を倉庫に使うということは、建物の性質と全く違いますので、このようなことは一切考えておりません。
それから、荘内保育所につきましては、認定こども園化に伴いまして、在園のお子様、現ゼロ歳から4歳児、それと先生方は、南山本の認定こども園に移行いたしますので、継続することはできかねます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
5000万円から6000万円と、それだけのお金があったら、新たに保育士を雇うとか、いろいろ配置をちゃんとして、保育を何とか続けられるようにする。少なくともゼロから2歳児まで、何とかあと1年やったら、昨日御答弁でありましたように、来年度は新たに200人、パイを広げることができるのでしょう。そしたら、今年1年何とかしのいだらいけるわけです。そういう努力をされましたか。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
保育、とりわけゼロから2歳児のニーズが年々上がってございます。近年、毎年100人程度ぐらい増やしてきているところでございます。
ただ、それに申込みの数が、若干追いついていないという現状でございます。引き続き、保育枠の拡大に努めてまいるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
来年度はそんな中で頑張って、200人定員を増やすということで、今、計画は進んでいます。そしたら、今年の4月から200人ほどの子供が入れない。そこのところで、何とか八尾市として努力すべきではないですか。そこのところを本気で、その気があるのだったら、八尾土木は大阪府の施設です。そこともっときっちりと話合いをして、何とかあと1年、ここを保育所として存続させてほしいということで、話合いをすると。少なくとも努力をするというぐらいは必要なのではないですか。
これは副市長にお聞きしたいと思います。大阪府からのパイプと思いますので、そこら辺のこともお聞きしたいと思うのです。
○議長(西田尚美)
植島副市長。
◎副市長(植島康文)
当然、待機児童の解消というのは、市としては最優先でやらなくてはいけないということで考えております。そういう意味では、事業計画をしっかりとつくって、解消していこうということで取組をさせていただきました。
当然、荘内保育所の部分についても、その計画の中でそういった取組をやることが、結果として待機児童の解消になるということで考えております。
我々としては、今後もしっかりと対応していきたいと考えておりますので、どうか御理解をお願いいたします。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
子供たちは1年待ったら、それでまた同じ年齢で入れるわけではないのです。1年、もう年を取るのです。1歳成長をするのです。待ってられないのです。
今年の4月、今これだけたくさんの子供が入れない。この状況に八尾市として応えていただきたいと思います。今できることはやってほしい。そこのところで努力してほしい。そのことを強く求めておきます。あと1か月ですけれども、できることがあると思います。
例えば、今、荘内のことを言いましたけれども、ほかにも方法はあるかも分かりません。最後まで努力してほしいと思います。これは強く要望しておきます。
次に、(仮称)八尾市
こども総合支援センターについて、お伺いしたいと思います。
この基本構想が出ました。職員体制について、こう書いています。それぞれの分野から保健師、心理士、保育士、社会福祉士、学校教育経験者などの専門職を集約し、配置します。それぞれの専門職をどこから、どういう形で、何人ぐらい配置するつもりか、お答えください。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
(仮称)八尾市
こども総合支援センターは、令和4年度中の開設を予定してございます。
こちらは、現在の子育て総合支援ネットワークセンター「みらい」を母体にしながら、業務の発展をしてまいります。おおむね人数につきましては、三、四十名程度、約40名程度になろうかと思いますが、適切に人事配置してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
だから、例えば、どこの施設から何人とか、そういうことはまだ考えておられないということですか。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
こちらの採用も含めまして、人事担当と協議しながら進めてまいりたいと考えております。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
少なくとも、今の「みらい」の21人は、そのままそっくり、センターのほうに来られるという認識でいいのですか。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
職員ですので、人事異動もございますので、同じ人が行くかどうかは別ですけれども、「みらい」の部分と、それから現在の子育て支援課、地域子育て支援係の機能も、こちらに集約いたしますので、その辺りを中心に、適切に配置してまいりたいと考えております。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
教育相談機能については、教育センター等との連携を基本として対応すると、構想に書かれているのです。
これは、教育センターから学校教育経験者などを派遣してもらうという形に考えておられるのか。それとも全く別に、また新たに専門の方をちゃんと配置しようと考えているのか。そこの教育センターとの関連を詳しくお聞かせください。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
こちらのセンターは、切れ目のない支援ということを大切にしております。教育センターで行っております教育相談、就学相談に加えまして、新しいセンターにおきましても、教育相談機能を持つ予定でございます。
人員の配置につきましては、学校教育経験者になりますので、今後、教育委員会、人事担当とも協議しながら、適切に配置してまいりたいと考えるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
せっかく新しい、こういう子供たちの成長、発達、支援を一体的にできる施設ということで、私たちもこれは大事な施設だと認識しています。私たちもこれをずっと、一貫してということで求めてきました。その経過からいくと、本当に大きな一歩やとは思うのです。
でも、そのためには、人事配置はきっちりやっていただきたいし、どこかからこちらへ来てもらうのだというのではなくて、ここはここでしっかりと対応できるような体制を取っていただきたいと思うのです。
あと、こう書いています。子供自身の相談、支援を行うと。これは、オンブズパーソン制度的な機能を想定されているのか、全然違うということなのか、教えていただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
令和4年度の開設時点におきましては、当センターの相談員がお子様の御相談を承る予定でございます。
オンブズパーソンは、また若干違った機能になってまいりますので、オンブズパーソン制度につきましては、センター設置後、実施に向けて、具体的に進めてまいりたいと考えているところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
オンブズパーソン制度というのは、行政から独立した組織ということでやっていくので、これについては、こことは別にやっていただくということで、推し進めていただきたいと思います。
教育センターについては、機能が十分果たせるような人材とかはありますが、行きにくいという点があるので、八尾の中心街で、市役所に近い、そんなにむちゃくちゃ近くはないですけれども、ここにそういう機能を果たさせるということは、一歩前進やと思っていますので、とにかく人員配置をきっちりとやっていただきたいと思います。
それと、この施設は、子供たちの居場所としての機能を持たせるべきではないかとも思うのですが、その点はどう考えておられるのか、教えてください。
○議長(西田尚美)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
現在の計画におきましては、1階部分にプレイルーム、プレイコーナーというものを設ける予定でございます。こちらは、どちらかといいますと、小さなお子さんと親御さんが一緒にお越しになれるような部分になりますので、大きな子供、例えば小・中学生の方の居場所となりますと、この館内、またほかの公共施設も含めまして、今後、庁内検討の上で居場所づくりについては努めてまいりたいと考えるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
今後、子供たち、市民の期待に応えられる施設になるように、特に人員配置はしっかりと充実させていただきたいということで、要望しておきたいと思います。
次に、
ダブルカウント制度について、お伺いしたいと思います。
今の小学校2年生で、この4月3年生になるときに、35人学級から40人学級になるのです。学級数が今の4から3に減って、1クラス、今29人、これが39人になる学校が2校あります。Y小学校とS小学校です。また、同じ2年生で、ダブルカウントを実施しないために、今の3学級が2学級になり、今、28人学級が突然41人と42人のクラスになるという学校が1つ、これはT小学校です。また、2学級が1学級になる可能性が高いという学校、N小学校もあります。ここは、何と今21人です。これが42人に、2倍に膨れ上がるのです。
ようやく集団に慣れてきた3年生の時期に、またコロナ感染が心配されるこの時期に、突然、クラスの人数が2倍になると。これは大問題だと思うのです。今、保護者や教職員が、何とかしてほしいという悲痛な声を上げておられます。
教育委員会として、その事態をどう受け止めておられるのか、まずお答えいただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
ダブルカウントの関係でございます。
我々のほうで数字をつかんでおります支援児の方を定数の中にカウントすると、現在、延べ6校10学級が定数を超えるというのが、令和3年5月1日の現状になろうかという見込みを立てておるところでございます。
先ほど、御指摘のあったような形で、当然生じる場合はありますが、実際にクラスといいますのは、定数が決められてございます。40人を超えると、クラスを分けなければならない。逆に、40人を超えた場合に2クラスに分けていたものが、40人を切ると1クラスに戻すということもございますので、クラスの人数が大きく変動するというのは、ダブルカウントがなくても生じるような形にはなろうと思います。
そういった場合については、学校で適切な対応ができるように、加配の職員を充てたりという形で、子供の成長に影響のないような形は、常々学校のほうと、しっかりと取っておりますので、クラスの人数の変動については、対応していけるものと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
そしたら、2年生から3年生になって、クラス数が減って、大規模なクラスになるということについては、何らの形で対応できるということで考えておられるのか。それも学校の責任で、今のフリーの先生は、ほとんどおられないと思いますが、専科の先生を1人充てるとか、そんな形で考えておられるのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
現在も少人数学級等々の関係の加配につきましては、八尾市全体で83名の職員を加配してございます。
当然、学校に任せるということではなくて、人員については、我々も適切な配置、当然、なかなか市独自の配置というのは、経費の部分も含めまして、また採用の部分を含めまして、非常に困難と、これまでも御答弁させていただいてございますが、既に80名を超える形での加配という枠を頂いておりますので、それを学校の状況に合わせて、適切に配置をしていきたいと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
そしたら、今の2年生から3年生になる子供については、それで適切に対応できると受け取ってもいいわけなのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
先ほど、教育長答弁でも申し上げてございますけれども、そういったダブルカウントを含めてではございますけれども、新たな教室や人材の確保が、当然、市単独で策を考える場合には必要となってまいります。
そういった部分を踏まえまして、現在、我々としては、大阪府から頂く加配をしっかりと大阪府に伝えまして、八尾市の現状に合った形での加配を頂いておると考えてございます。
そういう部分を、法基準に基づいてという形の配置になりますので、その中での適切な配置をと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
去年の5月1日現在で、学校独自で弾力的運用をされているところが、小学校で11クラスあります。
でも、これは学校の中でけんけんごうごうというか、苦渋の選択で、誰か専科を1つ辞めてもらって、こちらに異動させるとかいう場合もあるわけなのです。
だから、八尾市が責任を持って、人事配置をやってほしいと思います。少なくても定数より超えている学級が、これだけあるのですから、これについては対応していただきたいと思います。そこの決意をお聞かせください。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
先ほど、定数を超えてとおっしゃいましたけれども、当然、定数を超えた場合は、クラスは分ける必要がありますので、国基準で定める定数を超えているということではございません。
また、教職員という意味では、府費負担という形での配置をいただいておりますが、八尾市としましては、介助員であったりとか、支援員であったりとかいう部分は、市単費を頂いて配置もさせていただいてございますので、当然、学校でもいろいろ配慮はいただいてございます。学校の運用の中で、先ほど御指摘のあったような形で、少人数の対応が必要な部分は、それぞれに適切な対応方法ということで分けておられる学校もあるとはお聞きはしておりますけれども、あくまで国基準に基づく配置、あるいは先ほど申しました支援員等を活用していただいて、子供に寄り添う形での配置をいただいておると認識してございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
支援学級に通っている子供たちも、原学級の仲間です。支援学級から帰ってきたら、みんなでお帰りっていう形で迎えるのです。給食ももちろん、掃除も全部一緒なのです。原学級が元なのです。そこでカウントされないということは、法律のことですけれども、実態的にそれに対応するということは、絶対に必要なことだと思います。
大阪府では、黒田革新府政のときに、大阪府内全ての学校で
ダブルカウント制度を行ってきたのです。できない話ではありません。今も枚方市では、市独自で
ダブルカウント制度を、全ての小学校でやっているのです。八尾市でも、せめてこの
ダブルカウント制度は、結果として定数を超えている学級については、解消すべきだと思います。
教育委員会が一緒になって考えて、そして人員を配置して、解消していただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
次に、学校を選択できる制度設計について、お伺いしたいと思います。
先ほど、現状の校区は維持しつつ、一定の条件の下、就学校の指定を弾力的に運用する方向で検討と言われましたが、一定の条件とは何ですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
市政運営方針でも記載いただいておりますとおり、令和3年度に本格的な検討の推進という形で考えてございますので、今現在で確定をしているものではございません。
ただ、教育長答弁でも申し上げましたが、市民のニーズとしては、学校の校区で指定されている学校よりも、隣接のほうが距離的には近いのだという声であったりとか、中学校の部活動が、やりたいクラブが、学校の人数、あるいは状況の関係でないのだというニーズもお聞きしておりますので、そういった部分を踏まえて、どのような条件が必要なのかということを、しっかり検討していきたいと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
そしたら、例えば中学生で入りたいクラブが遠くにしかないと。その際は、それでも認められる条件になるのですか。隣接してなくてもいいのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
現時点で我々が検討しておりますのは、あくまで隣接校ということで考えてございます。当然、通学の安全確保等々の問題も出てまいりますので、極端に離れたところというのは課題があると、現在は認識をしておるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
そしたら、隣接校で、そちらの学校のほうが近いという条件と、クラブでマッチングした場合、そちらにという場合は、行ってもいいと。替わってもいいと。これかこれかではなくて、これもこれも、あったときだけ認めるという形でいいのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
繰り返しになりますけれども、令和3年度にそういった部分の検討を進めていきたいと考えておりますので、今現在で確定したものはございません。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
確定もしてなくて、ほとんど詳しいことを決めてなくて、令和5年度から実施するのだと。その決め方そのものが、私は納得できないのです。
あと、今の学級数を維持していくと。それ以上で希望があれば、抽せんでという意味のことを、昨日御答弁されたと思います。学級数さえ維持できたら、その範囲内でどんどん入れていくということで理解していいのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
昨日の私の発言が、中身が足りなかったかも分からないのですけれども、条件を設定させていただいて、当然、現在は住所地があれば、自動的にというような形で校区が指定されてございますが、当然、その指定される校区は現状と変わりません。そういった中での弾力的な運用ですので、単純に条件が合えばということではなくて、条件に基づいてしっかりとお話をさせていただく必要はあると考えてございます。
申しますのは、就学時に判断をいただきますので、小学校であれば最低6年間、中学校を含めると9年間の状況に影響が出てまいります。そういった部分も含めて、しっかりと御理解をいただく必要があると思っておりますので、機械的にということにはならないのではないかと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
そしたら、なぜ校区を維持しようと考えているのか、お答えください。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
先ほど申しましたように、課題があるという認識をさせていただいておりますが、当然、校区というのは、学校の関係だけではなくて、地域活動であったりとか、様々な部分への影響が大きくございます。
そういった中で、一気にそういったことを無視して、学校だけでということにはならないということから、弾力的な運用を、まず取り組みたいと考えておるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
あと、小規模化が進んでいる桂中学校区と高安小・中学校の特認校制度の導入と併せてと言われたけれども、ここの校区に、今現在住んでいる子供は、隣接校に通ってもいいのか。それとも、ここに行っとかんとあかんのか。この学校にそのまま残らんとあかんのか。そこのところが分からないので、教えてください。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
もともとこういった形の検討につきましては、規模適正化審議会の御指摘を頂いておるところを踏まえて、今回、進めておった検討でございます。
そういった中では、小規模校という課題は当然ございますので、そういう部分についての対応も併せてということで、特認校の制度を同時に実施できればと、現在考えてございます。
これからの制度設計の中で、そういった部分も含めて、しっかり検討を進めていきたいと考えておるところでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
併せてということですが、2つの校区は人数が少ないから、ほかからどんどん来てくださいと。でも、ここの校区から外へは出ていかないでという制度だと理解しているのです。
ところが、今回の校区選択制は、出ていってもいいという形でしょう。矛盾しているのです。これはどう考えたらいいのか、そこのところを教えてください。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
特認校制度と申しますのは、そこの学校の特色に応じてという形で、八尾市域全体から通っていただける制度と考えてございます。
公教育、義務教育でございますので、一部の子供にだけ制限をかけるということは、似つかわしくないかと考えてございます。出ていってもらったら困るという形でというのは、なかなか難しいかというところもございます。
むしろ、特認校としての魅力をしっかりと発揮することで、ほかの学校を選ばずに、特認校の学校に通いたいという形での特認校制度の実施が必要だと考えてございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
それまで、いじめ等の理由があった場合は、弾力的によその校区に行ってもいいですという形を取ってこられました。
それが、今回の改正では見えてこないのです。もう一度、この制度の意味、目的を教えてください。分かりやすいように教えてください。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
経過を申し上げますと、学校が建設される経過の中で、もともとあった校区を分割して学校が建っていってございます。その際に、校区の真ん中に学校があるという形が、全て取れているわけではございません。
もともと田んぼであったり、工場であったりというところを校区割りした後、そちらに住宅が建っていくということも、八尾市の長い経過の中では、当然ございます。
そういう中で、国が決める通学距離は超えていないけれども、学校が中心にないということは、審議会の答申でも指摘を受けていただいておるところです。そういった中で、市民の方からは、校区といいますか、通う学校の距離という御指摘があったりとかいうことが当然ございましたので、先ほど、議員から御指摘いただきました形で、これまでも一部については、指定校以外のところに通う制度も、当然実施してまいりましたが、今回、そこをさらに弾力的な運用を取り入れるという形での検討でございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
先ほど、学校を廃止することは考えていないと言われましたけれども、これはどれだけ小規模になっても、廃止は考えていないということでいいのですか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
現時点ではという形でございますけれども、今回の制度設計において、そういった形での学校の統廃合を考えておるということではないということでございます。
○議長(西田尚美)
谷沢議員。
◆24番議員(谷沢千賀子)
廃止するつもりでなくても、廃止に追い込まれるのが学校選択制なのです。全国的には、統廃合の手法としてこれが使われてきたということがいえます。
一番の被害者は児童・生徒、保護者です。断じてこんな制度は認められないということを強く要望して、質問を終わります。
○議長(西田尚美)
谷沢議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午前10時55分休憩
◇
午前11時再開
○議長(西田尚美)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
次に、田中裕子議員、質問願います。
◆23番議員(田中裕子) 〔登壇〕(拍手)
令和3年度市政運営方針では、デジタル庁の創設や大阪スマートシティ戦略といった国や大阪府の動向を踏まえ、行政のデジタル化の推進に的確に対応し、効率的な行政運営と市民の利便性の向上の両立を図りますとし、重点取組では、今回初めて、大阪府との連携によるスマートシティ戦略の推進が盛り込まれました。
まず、お聞きします。
この重点取組にあるスマートシティ戦略とは、誰がつくり、どこが、何を推進するのか、詳細にお答えください。
そもそも情報通信など、デジタル技術の進歩は、本来、人々の幸福や健康に資するものです。しかし、菅政権によるデジタル庁の創設や大阪府が進めているスマートシティ戦略など、これらデジタル改革はどうでしょうか。その方向は、はっきり言って、国民の命を脅かし、科学技術を権力や財界の利益本位に弄ぶものです。
以下、具体的にお聞きしたいと思います。
デジタル化の大前提は、政治の透明性です。まず、政府が説明責任を果たし、個人情報を適切に管理し、安心・安全性を求める国民に信頼されることが必要です。
しかし、どうでしょうか。大変残念ながら、政府なんて一番信用できない。文書破棄、捏造、隠蔽、何でもやる。こんな声をよく耳にします。では、企業はどうでしょうか。2020年版情報通信白書によると、企業が提供するサービスを利用する際に、個人データを利用することについて、8割が不安を感じるとしています。漏えいの心配も尽きません。インターネットを利用する際に感じる不安については、個人情報や利用履歴の漏えいの割合が9割に上がっています。国や企業の現場は、デジタル化の大前提である安心・安全からかけ離れているのではないかと思いますが、市長の御答弁をお願いします。
デジタル先進国では、プライバシーを守り、安全性やデータ保護を確実にする規制やルールの制定、監視・監督機関の設置などが進んでいます。EU、台湾、韓国などでは、自分のデータの完全削除、消去と利用停止を求める権利、忘れられる権利や自分のどんな情報が集められているかを知り、不当に使用されない権利など、個人情報の扱いを自分で決定する権利が確立されています。
法に反した企業への罰金の金額も不十分であり、情報漏えい時の保障についても、日本では規定がありません。フランスやデンマークなどでは、個人情報の取扱いを監視する独立行政機関である個人データ保護局が設置され、民間、行政を問わず、データ利用を監視しています。日本の遅れは深刻な事態と言えます。日本でもデジタル化を進めるならば、個人情報保護法見直し、事業者の個人情報漏えい事実の消費者への通知義務、十分な被害救済の仕組みの整備、情報の自己決定権など、保障することが必要です。さらに、個人情報保護のガイドライン策定や、監視・監督を行う個人情報保護委員会の強化も求められています。市長の御見解をお聞かせください。
また、八尾市の個人情報保護条例は、現在の急速なデジタル化にどう対応しているのか、お答えください。
また、防犯カメラのデータの取扱いについてもお答えください。
重ねてお聞きします。
警察への本人の同意や令状なしに提供した個人情報の件数を、防犯カメラデータを含めてお答えください。その内訳も教えてください。
次に、デジタル化のキーになるマイナンバーについて、お聞きします。
マイナンバーカードの取得枚数は全国で24.8%、熱心に進めている八尾市でも、約30%です。これは、政府が個人の情報を掌握、管理することについて、国民が強い不信感を抱いているからではないでしょうか。御答弁ください。
ワクチン接種にもマイナンバーカードが使用されるとお聞きしていますが、詳細を御答弁ください。
菅政権は、マイナンバーカードの機能拡大を図ります。現在の社会保障、税、災害対策のみから、この3月には健康保険証としてのマイナンバーカードの利用を開始、運転免許証への機能拡大を進め、昨年、自民党は預金口座とのひもづけを画策しました。重要情報は、集積されればされるほど、攻撃されやすくなり、情報漏えいのリスクが高まります。今後の具体的な機能拡大のスケジュールを教えてください。
同時に、国民にマイナンバーカードを押しつけるため、行政手続のオンライン化や押印廃止など、行政の効率化も進められています。オンライン化そのものには否定はいたしませんが、八尾市で経験した出張所の窓口業務の機能廃止を復活をした、この教訓を忘れてはいけないのではないでしょうか。御答弁ください。
菅政権は、地方自治体の情報システムを集約し、標準化する自治体クラウドの導入も進めています。そのために、自治体ごとに異なる個人情報保護条例を標準化し、行政システムそのものも標準化せざるを得ない地方自治の存在意義に関わる事態を生み出そうとしています。市長の御見解をお聞かせください。
さて、この秋に設立予定のデジタル庁は、強力な権限、業務が与えられます。
地方自治体が持つ個人情報と国の機関が持つ個人情報がマイナンバーで関連づけられ、国民の所得や資産、健康状況、教育、学習データ、資格など、個人データを丸ごと国家が管理することになります。個人情報の一元的な管理は、大変危険であり、究極のプライバシー侵害です。しかも、日本では、警察が本人の同意や令状なしに個人情報を入手できます。政府が国民の全ての個人情報を握って、警察に無制限に流せば、まさに監視社会がつくられます。
それだけではありません。今、国会で提出をされているデジタル改革関連法案は、民間企業も加わって準備されており、デジタル庁の設置は個人情報をもうけのために、自由勝手に使いたい財界の要求も透けて見える状況です。
しかし、このデジタル化を熱烈に推進している経団連の中核を担う通信・IT企業や国民の大切な財産を預かる銀行は、キャッシュレス化での不正アクセス、不正引き出し、個人情報漏えい、紛失、安心・安全なデジタル環境を維持できていないのは周知の事実ではありませんか。そして、これら集大成が昨年5月に成立をしたスーパーシティ法に基づくスーパーシティ構想です。
実質的な運営者である民間企業が、住民の個人情報やデータを一元的に、丸ごと管理をし、大企業や関連会社がサービスを丸ごと提供します。大企業にとって、最も効率よく稼げる町がスーパーシティです。
また、自動運転ほか顔認証での交通移動やキャッシュレスサービスを行うため、至るところに監視カメラやセンサーが設置され、行動軌跡もデータとして保存されます。大阪府と大阪市が一体となって進めているスーパーシティ構想について、府内自治体として、どのような情報提供を受け、どのように関わっているのか、御答弁ください。
もともと国民の税、社会保障情報を一元的に管理をする共通番号の導入を求めてきたのは財界です。負担に見合った給付の名で、社会保障を抑制し、国と大企業の負担を削減することが、政府と財界の最大の狙いです。まさに菅政権の自助そのものです。
さらに、菅政権のデジタル改革は、国民の個人情報を財界と特定企業のもうけのために活用して、プライバシーの保護をないがしろにし、国民にマイナンバーを押しつけて、監視社会をつくろうとしているのではないのでしょうか。八尾市の第1期実施計画では、本市の健康課題とその課題解決に向けた研究分析と地域の保健活動に必要なデータの抽出や分析・活用、KDBシステム等を利用した地域別のデータ分析などあります。大変必要な事業だと認識はしていますが、個人情報のひもづけの範囲はどこまでなのか、その扱いや活用はどうなるか、心配です。お答えください。
私たちは、コロナ禍を経験しました。まず、誰もが痛感したことは、人間は独りでは生きていけない。尊厳を持って生きていくためには、医療、介護、保育など、ケアに手厚い社会がどうしても必要であり、そのための体制や、働く者の処遇があまりにもないがしろにされすぎている。このことではないのでしょうか。
コロナ前の世の中に戻っていいのだろうか。コロナの先は、国民の暮らしと命を守る政治こそ必要ではと、今、多くの人が模索をしています。この思いに沿ったデジタル改革こそ、必要ではないかと考えます。市長の御答弁をお聞かせください。(拍手)
○議長(西田尚美)
市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの田中裕子議員の御質問にお答えをいたします。
まず、重点取組にあるスマートシティ戦略とは誰がつくり、どこが、何を推進するのかについてでありますが、現在、府がオール大阪で進めている大阪スマートシティ戦略では、様々な社会課題に効率的・効果的に対応し、先端技術により、住民の生活の質の向上を実現することで、住民が笑顔になれる大阪を実現しようとする取組が始まっております。
現在、300を超える企業や大学が参画する大阪スマートシティパートナーズフォーラムに本市も参画しており、AIやIoT等の先端技術を活用したスマートシティの実現に向け、引き続き、府等と連携しながら、市としても検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、国や企業の現場は、デジタル化の大前提である安全・安心からかけ離れているのではないかということについてでありますが、行政や企業活動など、あらゆる社会活動において信頼は重要であり、安全・安心面について適切な配慮がなされているものと考えております。
次に、個人情報保護委員会の強化についてでありますが、当委員会は、個人情報の有用性に配慮しつつ、その適正な取扱いを確保するために設置された独立性の高い機関であります。個人情報保護制度については、全国的な共通ルールを規定する動きの中で、行政機関等における個人情報の取扱い全般についての監視権限を、個人情報保護委員会に付与する流れであると認識しております。
次に、個人情報保護条例が現在の急速なデジタル化にどう対応しているのかについてでありますが、本市の個人情報保護条例においては、電磁的記録についても、公文書の定義の中で規定しております。したがいまして、個人情報を含む電磁的記録も、公文書として適正に管理し、取り扱っております。
次に、警察への本人の同意や令状なしに提供した個人情報の件数についてでありますが、防犯カメラのデータを含め、警察への提供は、法令上の手続に基づき、適切に実施しております。
次に、マイナンバーカードに対する国民の不信感についてでありますが、マイナンバーカードの交付率は、令和3年1月末現在、全国で25.1%、本市で33.7%となっており、マイナポイント事業が本格化する前の令和2年3月末現在における全国の15.9%、本市の25.6%と比較して、増加していることから、国民の理解が進んでいるものと認識しております。
次に、ワクチン接種におけるマイナンバーカード使用についてでありますが、国において、接種状況の把握を目的に、システムの構築を行うと発表がありましたが、この内容は、マイナンバーを活用した接種状況のひもづけを行うものであります。ワクチンの接種に当たっては、自治体が発行する接種券にて接種することとなるため、マイナンバーカードを使用するものではないと認識しております。
なお、マイナンバーカードは、接種の際に必要となる本人確認書類の1つとして、利用することは可能とされております。
次に、マイナンバーカードの機能拡大に係るスケジュールについてでありますが、国が示している工程表にて、処方箋の電子化、生活保護受給者の医療扶助の医療券、介護保険被保険者証、教員免許状等が本格運用される予定であると承知しております。市民サービスや本市業務に影響があることも予想されることから、今後、国の動向を注視してまいります。
次に、行政手続のオンライン化を含めた行政の効率化についてでありますが、市民サービスの提供手法において、電子申請等のデジタル化は生活様式の変化の中、今後ますます加速度的に進捗するものであり、また、市民の利便性の向上にも資するものについては、積極的に推進すべきというのが基本姿勢であります。
一方で、基礎自治体として情報弱者と呼ばれる方に対しては常に配慮を行い、マイナンバーカードの普及率等とのバランスも図りつつ、デジタル化の取組を進めてまいります。
次に、地方自治体の情報システムについてでありますが、国は、地方自治体の基幹系業務システムの標準化に向け、取組を進めておりますが、詳細は不明な点も多く、今後、国の動向を注視してまいります。
次に、府と大阪市が一体となって進めているスーパーシティ構想についてでありますが、現在、本市としては、具体的な内容は承知しておりませんが、今後その動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、健康課題の解決に向けたデータ分析等に係る個人情報の取扱いについてでありますが、データ分析においては、疾病分類や健診結果による健康状態等の傾向把握を目的としているため、使用するデータについては、個人が特定されないものとなっております。
次に、国民の暮らしと命を守る政治といった思いに沿ったデジタル改革についてでありますが、コロナ禍を経験した社会生活の変化において、デジタル化を進めることが、市民の暮らしと命を守ることにつながるものであれば、本市においても、国・府と歩調を合わせ、市民のためのデジタル化を積極的に推進していきたいと考えております。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
このデジタル改革が急激に進められているので、今回、急遽質問で取り上げることにしました。
この9月には、デジタル庁がつくられると。マイナンバーカードは、2022年までに国民全員取得して、先ほども御答弁あったように、機能がぐっと広がっていくと。
あの手、この手でやっても、なかなか進まへんから、任意からほぼ強制と言えるではないかという状況がつくられていくと。
昨年5月は、スーパーシティ法で、今、国会でデジタル関連法案が提出されています。これは、大体大まかに言って6本の法律です。そのうちの1つ、デジタル社会形成関係整備法案は、この1つだけで59本あるのです。
実は、この法案が一番、個人情報や自治体の在り方に直結しているのですが、そういうことが今、行われているところです。このデジタル関連法案については、昨日、国会内でも院内集会が開かれて、法律家の皆さんが撤回、修正を求める意見書を上げられています。
これは国と自治体の情報システムの統一、個人情報関係3法の統合、医師免許といった国家資格のマイナンバーカードの集約に対して、省庁間の情報共有を用意する仕組みの撤回、地方自治体で積み重ねてきた個人情報保護の仕組みを無効化することの撤回、国家資格者のマイナンバー登録を義務づける制度を認めないという動きが、今、急激に起きているところです。
お聞きしたいと思います。
今回、市政運営方針の重点取組で、初めてスマートシティ戦略が盛り込まれました。なぜ、今回、これを初めて盛り込んだのかについて、詳しく教えていただきたいと思います。
それと、この急激なデジタル化の流れの中で、市長自身は何が課題だと考えておられるのか。
私は1回目の質問の中で、それは言わせていただいているのですが、何が課題と考えておられるのか、お答えください。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
まず、スマートシティのことでございます。新たに私どもは、今回、職員の派遣ということを考えております。
大阪スマートシティ戦略につきまして、昨日、御質問もございましたが、2025年の万博に向けて、大胆な規制緩和等による最先端の取組と府域全体で住民に利便性を実感してもらえる取組を両輪として、大阪モデルのスマートシティの基盤を確立して、e−OSAKAを実現するということでございます。
今の段階では、それぞれ包んでいくフェーズがございまして、現在では、まず2021年では、第1フェーズ、行政サービスを、すぐにできるところから実践をしていくということでございます。
私どもは、今、電子決済等の取組を始めておりますけれども、コロナの対策もございまして、在宅テレワークでありますとか、オンライン申請やとか、そういった流れが大きく動いてきておるところもございます。
また、今ございましたように、万博を控えて、大阪全体でそういった先端技術を市民の利便性、生活の質の向上に使おうという動きがある中で、私どもも積極的にそういった情報を、職員派遣によって獲得して、きちんとそういったことに対応していこうという趣旨でございます。
特に、もう1つの質問でございましたけれども、デジタル化というのは、当然、今後、技術の進歩を、市民生活の利便性とか、質の向上に取り入れていくということが、非常に大事なことであろうかと思います。特に、いろいろ広く言いますと、AIとかRPAとかいうのもございますが、今後、最近の報道でもございましたが、少子高齢化社会の中で人口減少が進んで、行政の業務は増えていくけれども、なかなか行政職員なり、ほかの民間企業でも人手不足が起こる中で、そういった技術で、例えばAIなどで、そういった部分を補えないのかというようなことも、今後、考えていく必要がございます。
あと、特に課題という部分では、お話がございましたように、非常に便利である一方、情報弱者といわれる方々、情報端末なりを自由に使えない、使えこなせないという方があれば、当然、そういった方についてのフォローというのは、基礎自治体としてきちんとやっていくことが大きな課題かと思っています。
もう1点、情報に対する信頼というお話がございましたし、またいろいろな内容の周知という部分もございました。
1つは、いろいろな情報を、どういう範囲で、どういった形で使うのかということを、分かりやすく、国民の方に、市民の方に、私どもとしては、できる限り分かりやすく説明をしていく必要があるかと。また、その上で、きちんと信頼を頂いて、安心して任せられるという環境があればこそ、そしたら情報を使っていただこうということで、新たに情報も集まる。
信頼が失われて、なかなかそういった理解が進まないと、いろいろ情報も集まってこないという負の循環になるわけです。やはり我々行政としては、信頼と、そういった部分の理解を進めるように、きちんと取り組んでいかなければならない。これが課題だと考えております。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
まさに、本当にそうだと思うのです。信頼という点で、これは本当に根深いと思うのです。
個人情報というのは、そもそも個人なのです。個人そのものだと。これは個人情報保護条例のそもそもの考え方です。個人そのものということは、個人の尊厳、憲法13条なのです。プライバシーを守る権利は、基本的人権、これもまた憲法をどう守るのかと。その立場に立ってこそ、初めて信頼を得ることができるわけです。
ところが、今の菅政権は、安倍政権からも引き継いでいますが、そもそも今、この国の立憲主義が壊されていると。個人の人権を守るために、憲法によって権力を縛っていくと。これが安保法制によって、大きな契機によって破壊されているわけです。
憲法の9条の下では、集団的自衛権は行使できないと。これは半世紀以上、政府解釈していたのに、一夜の閣議決定でひっくり返したと。権力は憲法を守ると。この当たり前のルールが壊されていると。今回、菅首相の日本学術会議の任命拒否をした問題と。これは、権力が憲法を破っても平気やと。この行き着く先は、専制政治か独裁政治への転落ではないかと、みんな不安を持っているわけです。そういう憲法をいかに守るかという、そこでこの個人情報の扱いの信頼というのが、まさに生まれてくるものだと思うのですが、今、そこが揺らいでいるのだということを、まず最初に申し上げたいと思います。それが一番大きな課題だと思っています。
続いて、個人情報の問題なんです。
先ほど言われましたが、どういう情報を、いかにどれだけ使うのかと。個人情報の扱いを分かりやすく説明しなければならないと御答弁があったわけなのですが、これについて、1回目の質問では、うまいこと質問ができなかったので、まず教えていただきたいと思います。
地方自治体が扱っている、行政が扱っている個人情報のデータは、個人情報保護条例で管理運営しています。この個人情報保護条例と、個人情報保護法の関係を教えてください。歴史的経過も含めて、教えていただければ助かります。
○議長(西田尚美)
総務部長。
◎総務部長(原田奈緒美)
歴史的経過というのは、今すぐに出てこないのですけれども、個人情報保護条例におきましては、個人情報保護の基本的な取扱いで、適切に取り扱っていくということについて、規定してございます。
デジタル化とかといったところについても、電磁的記録であるとか、電子計算機処理という形で定義しておりますので、紙媒体とかデジタル媒体とかということにかかわらずに、個人情報保護について、適切に規定しているものでございます。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
行政が管理しているあらゆる個人情報、社会保障や、行政が一番、個人情報を持っているわけですが、それは自治事務として、個人情報保護条例の下でずっとやってきたのです。
八尾市の個人情報保護条例は非常に優れています。個人情報保護法というのは、むしろ後からついてきたと。不十分な状況にあると。そういう段階であるということを申し上げたいと思います。
それと、今、ビックデータやAIが、非常に発達をしてきている中で、この個人情報保護法では対応できない。非常に日本は遅れているのです。いろいろなことが起きてきているのです。
例えば、リクルートの会社が、辞退率をAIが計算して、採用企業に売ってたとか、あとアマゾンが採用に当たってAIを使ったのですけれども、女性に不利な、差別的な選別をしていたとかということが明らかになっているわけです。
1回目の質問で取り上げさせていただいたのですが、ここの法整備を、行政のデジタル化を進めていく上でも、避けて通ることができないのではないかと。そのことについては、再度、御答弁をいただきたいと思いますし、この中で、個人情報保護条例は、全国で2000あるのですけれども、これを全国共通ルール化しようかという話も出ているのです。この国会で法案が出ているのですが、これは条例に基づいて自治事務を行っていることについて、侵害に当たるのではないか。そこについて、御答弁いただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
総務部長。
◎総務部長(原田奈緒美)
個人情報保護条例におきまして、電子化された情報の取扱いについては、先ほども申し上げましたが、電磁的記録及び電子計算機処理として定義され、適切な取扱いについて、規定されているものでございます。
個人情報保護条例におきましては、電子化された個人情報の取扱いの総論ということで規定されておりまして、議員がおっしゃるような急速なデジタル化、昨今の急速な技術発展や情報活用の広がりといったものに対応するためには、柔軟かつ速やかな対応が必要になってくると思われます。
それにつきましては、個人情報保護条例の改正による対応ではなく、情報システムセキュリティ対策基準など、具体的な対策の規定を見直すことにより、補完していくという考え方です。
2000個問題とかのお話もございましたけれども、それぞれ各自治体で、それほど規定の仕方が違うといったような状況があるわけですけれども、それについて、今後、これでいいのかということについては、国で議論されてということになると思いますので、国の動向であるとか、今後の議論の経過については、十分、注視していきたいと考えてございます。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
今まさにこの国会で審議されている法案の中身そのものですので、また引き続き、別の場でもしっかりと議論していきたいと思います。
続いて、デジタル庁でマイナンバー、スーパーシティ法、この国会でのデジタル関連法案など、今、急激な流れが起きているのです。今、デジタル関連法案でもデジタル庁でもそうなのですが、国と自治体の情報のシステムを統一すると。情報の統一というのが、いま一つ、よく分からなかったのですけれども、行政の情報管理の在り方を見れば、よく分かったのです。
八尾市の個人情報保護条例は非常に優れています。情報管理も、システムも、それに基づいて行われています。決め手は分散管理なのです。なぜ分散管理をするのか。今、国が目指している情報の統一化については、どう考えておられるのか、御答弁いただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
国のほうでは、今御紹介ありました大きな柱、個人情報保護条例、それぞれの規定が異なるという部分の一定の統一の方向と。それから、システムのほうの一定の統一の方向です。システムのほうは、それぞれ自治体でシステムを組んでやっております。
ただ、御承知のように、いつも年度末になりますと、議会に専決処分で市税条例の改正がありましたとか、国民健康保険がありましたので専決処分という話がありますが、毎年のようにいろいろな制度が、よりよい方向だと思いますけれども、変わっていっております。その都度、もちろんお金をかけて、手間をかけて、システム対応をしていくというのが、今の形でございます。1つのシステムを共通に使っておれば、そこを直していただければ、国全体の制度に関するものについては、おおむね対応ができるということで、効率性といった点では、大きなメリットもあるかと思っています。
ただ、議員が御指摘、御懸念されているように、分散されておれば、何かの事故があって、情報が仮に漏れるとか何かのことがあったときにそこだけですが、大きくなったら全部漏れちゃうじゃないかという御懸念かと思いますけれども、私どもとしたら、市町村でそれぞれやっているシステムのセキュリティーを1つに統一すれば、当然、そこにたくさんのお金がかけられると思いますので、より高いセキュリティーをきちんと目指していけるという方向性もあるかと思っています。
お話があるという話については、当然、課題もあろうかと思いますので、国のほうではっきりしていない部分がありますので、今後、注視していきたいと思っています。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
分散管理に対する私の認識は、これは一番大切なことは、情報を集積するとそれだけ価値が上がって、攻撃されやすくなると。その攻撃はどれだけセキュリティーを上げても、防げるものではないのです。それは事実が証明をしているわけなのです。だから分散管理をすると。
それともう1つが、やみくもに情報を丸ごと集めないと。それぞれの情報にはそれぞれの法に基づいて、それぞれの目的があると。その目的以外に、やみくもな収集やひもづけや口出しはしないと。ここに分散管理の極意というか、意義があるのです。
それをシステム改修や何たらかんたらと、てんびんに量れるものではないです。そのことははっきりと申し上げたいと思います。
今、それをしようとしているのが、デジタル庁でマイナンバー、2022年に国民全員と。今のデジタル関連法案です。その集大成がスーパーシティなのです。スーパーシティをいろいろな説明するよりも、具体的な中身で紹介したほうが分かりやすいので、御紹介したいと思います。中国です。
昨年8月30日、日本政府と中国政府との間に、スーパーシティ構想で技術連携をしていくと、覚書が交わされています。菅政権のお手本は、中国なのです。今現在、監視社会における世界のトップランナーが中国です。中国は、習近平体制の下、人々は政府や大企業へ自ら進んで個人情報を提供し、代わりに様々な最先端のサービスを受けています。
同時に、政府と大企業は、集まった膨大なデータを分析し、国民への監視や統治に活用してきたと。少数民族のウイグル族弾圧や民主化を求める活動家の拘束にも、監視カメラや顔認証技術が用いられています。絶対に許せないことをしているのです。
政府がスーパーシティ構想のお手本としてきたのが、その中国の広州市です。広州市は、IT大企業のアリババの根拠地です。町全体のIT化が世界で一番進んでいます。監視カメラとAIを活用した交通渋滞対策、顔認証でのキャッシュレス支払いが行われていますが、町中に監視カメラが数千台あると。監視社会の最先端を走っているのです。
これが、今、日本の菅政権が目指しているデジタル庁やマイナンバーやデジタル関連法案やその集大成であるスーパーシティの姿なのです。
だから、これからデジタルやスマートシティやスーパーシティが出てきたら、中国やと思っていただければいいと思います。これでいいのでしょうか。
この流れなのですけれども、大阪府が今、どのように国と連携をしているかということです。スマートシティ戦略部が出した資料で、令和3年度、大阪はどう取り組んでいくかと。5つの重点項目があります。いろいろ、弱者や何やというのもあるのですけれども、私が一番気になったことを言わせていただきます。
大阪版デジタル庁をつくると。基盤は統一すると。個人情報や行政データの効果的な活用をしていくと。こう言っているわけです。国が、菅政権が中国に見習って進めよう。中国みたいなところに進んでいこうと。今、監視社会にしていこうという体制を、大阪にもつくって取り組んでいこうというのが、先ほどからも御答弁あります大阪のスマートシティ戦略なのです。
お聞きしたいと思います。きちんと、行政の方々なのですから、執行機関なのですから、スマートシティ戦略とは、そういう流れを踏まえているものだと認識をしながら、今回、市政運営方針の重点取組に入れられたと思うのですが、それで間違いないですか。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
今の中国のお話については、私も初めて聞きましたし、私どもは当然、説明を受けている中で、先ほど申し上げましたが、基本的には住民福祉、市民の生活の向上を目的にしていると。そのために、先端の技術を使うと。
御承知のように、先端の技術というのは、ダイナマイトの話で有名ですけれども、使い方によっては、非常に市民を不幸にもしますし、幸福にもするものでございます。
ただ、先端技術の中でも、これからいろいろと医療、また、まさに問題になっています感染防止、いろいろなことに先端技術というのは使えることが可能でございます。どれだけ人がコロナ後に集まっているかという、何%増えましたというのは、携帯電話のデータだとお聞きをしておりますけれども、使いようによっては、いろいろと市民生活の質の向上とかに資するものであると思います。
当然、大阪スマートシティは、その先端を大阪の中で担っていただく戦略だと思っていますし、我々はいかに八尾市として、市民生活の向上の部分で、どういった部分をこの中で実現していくかというのが、我々の立場かと思っています。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
先ほどの答弁は、すごくよく分かるのです。何でかと言いましたら、1回目の私の質問に対する答弁で、こう答えておられるのです。コロナを経験した社会生活の変化において、デジタル化を進めることが、市民の暮らしと命を守ることにつながるものであれば、本市においても、国と府の歩調を合わせ、市民のためのデジタル化を積極的に推進していきたいと。
昨日や一昨日にあった代表質問の中でも、行政のデジタル化やAIやロボティクスの活用についても、これはすぐ職員を減らすものではないとか、極めて地に足ついた答弁をされていると。そのことは私も感じています。今、国や府がやっていることのある一部分や側面を見れば、そうできないかもしれないという面はあります。
例えば、大阪のスマートシティ戦略会議は、大阪府と大阪市が一体になってやっている会議なのですけれども、河内長野の例とか、四条畷や寝屋川の例とかあって、使えるのと違うかと思うのもありました。
でも、大きな流れはそうではないのです。大きな太い流れは、先ほど言いましたスマートシティのためのデジタル庁という流れであって、しかも今、大阪はスマートシティ戦略やと言って、結局、その中の1つなのですが、八尾市に情報提供がないというのは納得いかないのです。大阪府と大阪市が一体になって、「うめきた」と、それからカジノつき夢洲に大阪スーパーシティをつくるのだと。政府が特区の公募をしているのですけれども、そこに手を挙げてはるわけです。提案書を公募して、政府の公募に、3月26日に提案書を提出予定だとしているのです。こんなことは全然聞いていない。こんなことをしているわけです。そのことを申し上げたいと思います。非常に危険な方向に、今、進んでいると。いいところだけ取って、できるという状況ではないということを申し上げたいと思うのです。
この間、我が党の代表質問も聞いていまして、御答弁で、市立病院が、例えば40人の定員を増やします。保健所は公衆衛生の最前線で頑張っておられて、今回、こういう事態の検証をして、人員体制の要望をしていきたいという御答弁もありました。
今、全国でも注目されている八尾市の生活保護行政についても、ケースワーカー当たりの保護を利用されている方の人数が非常に多いと。これはケースワーカーを、急には増やせないけれども、増やしていかなければならないという現場から切実な声が寄せられているのです。
ここだけではありません。いざ災害になったときに、災害廃棄物、ごみをどうするのかと。いろいろな問題があるわけです。
コロナを経験をして、明らかになったことは、今、必要なのはマンパワーだと。行政のマンパワーが必要なのだと。それと、直営が果たす役割がどうしても必要なのだと。そのことだったのと違うかと思うのです。
そうなると、新やお改革プラン、第6次総合計画、自治体戦略2040、今後人口が減るから、公務員を半分に減らして、AIやロボットにやらせていこうと。それが前提になっているのです。こんなおかしな計画ないではないですか。限られた人員でどうしていくか。だから直営から民間だと。
今、コロナを経験して、どうしても必要なマンパワーの要求と、第6次総合計画、新やお改革プランが、今の段階で掲げている計画、目標というのは、相反する、矛盾するものではないのかと。これは撤回して、大胆な見直しが必要だと思うのですが、市長に御答弁いただきたいと思います。
市長、御答弁ください。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
総合計画も各プランも私の所管でございます。スマートシティ戦略もそうでございます。
今、田中裕子議員から御質問いただいた中で、特に私も厳しく受け止めさせていただいておるのは、まず、人を減らすためにAIを入れるとか、RPAを入れるというのではなくて、全体として、ほかの方の答弁でもありましたけれども、まず先端技術というのは、積極的に活動していこうと。もちろん、そのことによって職員の負担軽減ができれば、その部分のマンパワーというのは、今、お話がありましたように、職員しかできないこと、人間にしかできないこと、そういった部分で、例えば、高齢者の方に寄り添うというようなことは、AIではなかなか難しいと思いますので、そういった部分にきちんとシフトしていく必要があると思っています。
ただ、全体として、人口減少が進む中で、公務員もそうですし、民間もそうです。人手不足というような状況が出てきたりということがあれば、当然、そういった部分は何らかの形で工夫をしていく必要があるということでございます。総合計画も改革プランも、もちろん計画でございます。その時々の状況に応じて、見直しが必要な場合も出てきます。
ただ、私どもとしては、1つの大きな技術なりをきちんと活用することと限られた人材を何とか一番重要なところに、集中的に投資して、配置して、それで何とか行政のレベルを上げていこうということについては、同じことかと思いますので、よろしく御理解をお願いいたします。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員。
◆23番議員(田中裕子)
それは市長が答弁せなあかん中身です。
市長、御答弁ください。市長の言葉で御答弁してください。
○議長(西田尚美)
市長。
◎市長(大松桂右)
コロナ禍を経験する中で、今、職員が一生懸命、一丸となって頑張っております。今後も、適材適所、適切な人事配置をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(西田尚美)
田中裕子議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午前11時50分休憩
◇
午後0時50分再開
○副議長(田中慎二)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○副議長(田中慎二)
次に、前園議員、質問願います。
◆7番議員(前園正昭) 〔登壇〕(拍手)
議長より発言の機会を頂きましたので、質問をいたします。
初めに、教育についてお伺いします。
新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的として、全国の小・中学校などが、長期間休校になったことを受け、国は学びの機会を保障するために、GIGAスクール構想を大きく前倒しして、今年3月末までに1人1台のタブレット端末の整備を決定しました。
まず、本市における現在の整備状況と校内Wi−Fi環境の整備状況を併せてお聞かせください。
また、タブレットは教員用としての配備がされないと聞いていますが、各学校でどのような対応をされているのか、お答えください。
タブレットの活用について、市としても、昨年には各学校のICT担当者に対して、活用研修を実施されていますが、その研修内容が全ての教員に反映されているのか。また、IT端末については、各教員によって活用方法のスキルに差があると考えます。これについて、どのような認識をされているのか、お答えください。
また、国の補助が受けられるGIGAスクールサポーターや地方税制措置が講じられているICT支援員など、外部人材の活用についてもお聞かせください。
GIGAスクール構想の前倒しの最大の要因となった学びの保障の観点から、再び何らかの要因で、学校を休校となった場合に、速やかなオンライン授業の実施のために、準備と対策をしておく必要があると考えますが、この点について御答弁をお願いします。
次に、市長は今回の市政運営方針で学校が選択できる制度設計の推進を重点取組として上げていますが、この点について、詳細をお聞かせください。
次に、教員の働き方改革について、お伺いをします。
まず、長時間勤務については、これまで定例会や文教常任委員会などで何度も議論をされてきたところですが、勤務時間に関して、現在、どのような管理をされているのか、お聞かせください。
また、教員の業務削減に関して、令和3年度から8年間を計画期間とした八尾市教育振興基本計画の素案の中で、各学校の状況に応じた長時間勤務の縮減に向けた取組や勤務時間管理及び健康管理を徹底するとともに、教職員一人一人の意識改革を推進するとあります。学校徴収金の管理や、校内消毒、清掃作業など、教員の大きな時間的、精神的負担になっている業務も多くあります。
具体的には、どのような取組や意識改革の推進をしていくのか、お答えください。
また、同じく、素案の中で、学校内外の多様な人材を活用し、組織的、機能的な体制を確立するとありました。
学校・地域連携推進事業の進捗状況やクラブ活動における部活同指導員の活用についても、お聞かせください。
また、平成31年3月の文科省事務次官通知の中で、教育委員会は自ら学校現場に課している業務負担を見直すこととあります。これについて、具体的に見直したことがあれば、お示しください。
次に、政府は、2020年12月に、公立小学校の1学級の定員を、来年度から5年間をかけて35人に引き下げることを閣議決定しました。これは、私たち公明党が長年、粘り強く国に訴えてきた結果であり、今後、中学校での定員削減についても、大きな期待を寄せられているところです。
八尾市として、35人学級の実施に向けて、教室の整備や教員の確保、体制強化をどのように行っていくのか、それぞれお答えください。
また、財源の確保も重要な部分と考えますが、市長の御見解をお聞かせください。
次に、小学生の通学かばんについて、お聞きします。
現在、八尾市内の小学生は、ほとんどがランドセルを使用していますが、最近では、軽くて安価な通学用リュックの利用が広がっています。ランドセルの重さに対する体への負担軽減にもなり、価格に関しても、ランドセルは年々上昇傾向にあり、2020年の平均購入価格は、約5万4000円となっていますが、リュックであれば、安価で購入をすることができます。
大阪府内では、箕面市が通学用リュックを推奨する文書を配布しており、八尾市も教育委員会として、リュックの使用を推奨していくことを提案しますが、見解をお聞かせください。
また、摂津市では、新1年生全員に通学用リュックの無償配付を実施しています。八尾市としても、子育て家庭の負担軽減策として、無償配付をしていくべきと考えますが、見解をお聞かせください。また、実現するには、財源も伴うことから、市長の見解もお聞かせください。
次に、芸術文化振興施策についてお聞きします。
第2期芸術文化振興プランが、本年度で終了します。我々公明党として、プランではなく、条例の制定をこれまで何度も訴えてきたところです。今回の市政運営方針では、次期プランの策定や条例の制定など、芸術文化の振興を推進していくとありました。
条例制定に関して、具体的なスケジュールについて、市長の見解をお答えください。
また、文化芸術の拠点である文化会館が4月から改修に入りますが、限られた予算の中で、少なくとも建築基準法に基づく既存不適格状態になっている箇所については、全て解消されるのか。また、バリアフリー法関連において、大阪府福祉のまちづくり条例に不適合となっている施設については、対応をされるのか、お答えください。
次に、本市は吹奏楽の町、八尾を掲げ、その推進に向けて、文化会館を中心として、様々な事業や施策を展開をしてきたところです。
これは、市内中学校や高等学校の吹奏楽部が各種コンクールにおいて、輝かしい成績を残してきたことや、昭和63年から毎年継続をしている吹奏楽フェスティバルの開催など、歴史を積み重ねてきたことによって、培われてきた文化です。
また、プリズムホールは、吹奏楽コンクールの中地区大会やアンサンブルコンテストの大阪大会の会場にもなっており、まさに文化芸術振興の中心拠点であり、誇りの持てるホールとなっております。
吹奏楽の町、八尾は、現時点において、継承をされているのか、市長の考えをお答えください。
次に、献血推進についてをお聞きします。
コロナ禍の影響により、献血をする人数が減っています。献血を基に作られる血液製剤は有効期間が限られており、特に血小板製剤の保存期間は採血から最短で4日間と、非常に短期間となっています。1人当たりの献血の量や回数には、制限があるために、幅広い協力が不可欠となります。
八尾市では、月平均で10回以上、献血バスやイベント会場などで献血事業が開催をされています。また、八尾市役所本庁前でも、定期的に行われており、開催当日は、庁内放送で職員の皆さんにも協力を呼びかけています。
八尾市として、市民、特に若い世代への献血の意義をさらに伝えていく努力をすべきと考えますが、市長の認識をお答えください。
以上で1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○副議長(田中慎二)
まず、市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの前園議員の御質問にお答えをいたします。
まず、35人学級の実施に向けた財源についてでありますが、現在、国において実施に向けた方向が示されており、その動向を見据え、適切に対応してまいります。
また、通学用のリュックにつきましても、学用品については、就学援助制度により対応していることから、無償配付は困難であると考えております。
次に、芸術文化振興に関する条例制定の具体的なスケジュールについてでありますが、令和3年度から新たに設置する八尾市芸術文化振興審議会において検討を進め、令和3年度中に制定してまいります。
次に、文化会館の建築基準法に基づく既存不適格状態箇所の解消についてでありますが、来館者の安全上、特に配慮すべき特定天井やエレベーターなどについて、優先的に改修を実施いたします。また、大阪府福祉のまちづくり条例に関する項目についても、適合となる予定であります。
次に、吹奏楽の町、八尾についてでありますが、吹奏楽が持つ力を町の魅力として生かしていきたいとの考えから、吹奏楽の町、八尾を継承しているところであります。
次に、市民、特に若い世代への献血の意義を伝えていくことについてでありますが、若い世代の献血者数が減少傾向にあることについては、認識しているところであります。
若い世代に向けた献血啓発として、「はたちの献血」キャンペーン月間における広報や献血啓発ポスターの
公募等を行うとともに、八尾市献血推進協議会において、市内中学校での出前講座や成人式におけるパンフレットでの啓発等に取り組んでいただいているところであります。
また、日本赤十字社や民間企業、市内献血関係者の御協力により、若者が集い、利便性のよい献血環境を整備するべく、平成31年4月より、リノアス2階の東側通路で、毎月第1土曜日に献血ルームが開設されるなどの取組も進んでいるところであります。今後も引き続き、八尾市献血推進協議会と連携し、普及啓発活動等を通じて、若い世代へ献血の意義が伝わるよう、取り組んでまいります。
なお、教育関係につきましては、教育長から答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(田中慎二)
次に、教育長の答弁を求めます。
教育長。
◎教育長(中山晶子) 〔登壇〕
教育関係についてお答えいたします。
まず、タブレット端末や校内Wi−Fiの整備状況についてでありますが、タブレット端末は、令和3年3月中旬には全校の整備が完了いたします。また、校内Wi−Fi環境の整備については、全校完了しております。
次に、教員用タブレットが配備されていない中での学校での対応についてでありますが、既存のノートパソコンを更新して対応しております。
次に、教職員のICT活用能力の差についてでありますが、令和2年度は、教職員研修の回数の増加やオンラインによる研修開催などを充実させるとともに、学識経験者や教育センター指導主事、各校のICT担当者による校内研修も実施することで、全教職員のICT活用能力の向上に努めているところであります。外部人材の活用についてでありますが、端末の整備等においては、導入業者がその役割を担うことができ、GIGAスクールサポーターやICT支援員等の必要性は生じませんでした。
次に、学校休校となった場合のオンライン授業の準備と対策についてでありますが、教職員に対して、オンライン会議システムの活用研修を実施するとともに、オンラインで学校と家庭のやり取りをするために、タブレット端末が整備された学校から、順次、授業で活用演習を進めているところであります。
次に、学校を選択できる制度設計の推進についてでありますが、現在は、住所に応じて就学すべき学校を指定しておりますが、校区の学校よりも隣接校のほうが、通学距離が近い場合や生徒が希望する部活動の有無などの課題があります。そのため、現状の校区は維持しつつ、一定の条件の下、就学校の指定を弾力的に運用する方向で検討を進め、ニーズに対応してまいりたいと考えているところであります。
また、小規模化が進んでいる桂中学校区3校と、高安小・中学校における特認校制度の導入と併せ、庁内関係部局との協議・調整等の上、令和5年4月の運用開始を目指し、引き続き、具体的な要件等、方策の検討を進めていく予定であります。
次に、勤務時間管理についてでありますが、各校において教員一人一人の在校時間を記録し、勤務時間管理を行っております。令和3年4月からは、ICカードによる出退勤システムを導入し、より客観的な把握に努めてまいります。
次に、教員の働き方改革についての取組や意識改革についてでありますが、勤務時間の把握だけではなく、夏季休業中の学校閉校日の実施、一斉退庁日やノークラブデーの設定など、教職員全体の働き方に関する意識改革と、時間外勤務の縮減を進めてまいりました。
また、時間外におけるメッセージつき応答電話の活用、行事の精選、学校現場のICT化や学校事務の共同実施等の取組を進め、教員が子供に向き合う時間確保に努めてまいりました。
今回、
新型コロナウイルス感染症対策で見直した行事等は、今回の経験を生かし、前例にとらわれず改善するよう、指示をしております。
また、保護者に対しても、学校の働き方改革についての取組を示し、理解と協力を求めており、教員の働き方改革について、引き続き取り組んでまいります。
次に、学校内外の多様な人材の活用や組織的、機能的な体制の確立についてでありますが、学校地域連携推進事業の進捗状況としましては、学校、家庭、地域等が一体となって、子供や学校の抱える課題解決等に取り組む仕組みづくりとして、学校運営協議会の設置や、地域学校協働活動の推進など、地域と共にある学校づくりを目指し、検討を行っているところであります。
また、部活動指導員の活用については、地域等と協力しながら部活動運営を行っているところもあると認識しており、今後、教職員の働き方改革等も含めて検討してまいります。
次に、学校現場に課している具体的な業務負担の見直しについてでありますが、地域の皆さんによる登下校時の見守り活動や、放課後学習等の学習支援、学校への調査・照会についての精査・見直し、部活動ガイドラインの策定による運営上の工夫、スクールサポートスタッフによる業務支援、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、スクールローヤー等の専門的な外部人材の活用などの取組を行っております。さらなる業務負担の見直しについては、引き続き取り組んでまいります。
次に、35人学級についてでありますが、現在、府では小学2年生の35人学級について実施しております。令和3年度に、府単独での小学校3年生の引上げについては実施しないと確認しております。市独自での実施については、新たな教室や教員の確保、人件費等、様々な課題も見られることから、慎重に検討を進める必要があります。優秀な人材を確保するためにも、国や府からの定数措置が必要と考えており、定数改善について、今後の国や府の動向を注視しつつ、引き続き、国や府に拡充を要望してまいります。
次に、小学生の通学かばんについてでありますが、箱型であるランドセルは、教科書等、収納物の出し入れがしやすく、6年間の使用を見越した頑丈なつくりになっていること等の利点があり、現時点では、基本的にランドセルの使用が望ましいと認識しております。
議員御提案の軽くて安価な通学用リュックの使用も含め、通学かばんの在り方について、今後検討してまいります。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
御答弁ありがとうございます。
献血は、不要不急の外出ではありません。日本赤十字も、このように呼びかけて、啓発に取り組んでいるところであります。
昨年来、コロナの影響で度重なる緊急事態宣言の発出、また外出自粛要請に伴って、献血する方の人数も、全国的にもそうですし、この八尾市内でも減っているというのが現状かと思います。
御答弁にありましたように、平成31年からリノアスの献血ルームを開催していただいているとありました。これは本当に人が多く集まる場所での献血ルームの開催ということで、非常に有効であると考えております。実際、令和元年度の八尾市内での献血者数は5098名と増加をしています。ただ、コロナの影響をまともに受けている今年度については、やはり減少しています。献血をすることで、多くの命を救うことはもちろんですけれども、それだけでなく、メリットもあります。
後日、血液検査の結果が届いて、数値を見ることによって、確認することによって、健康診断や人間ドック以外でも、定期的に健康チェックをすることができます。献血によって作られる血液製剤を必要とされる方々の85%は、50歳以上の方が占めております。今後、そういう意味では、高齢化に伴って、血液の需要というのは、どんどん、さらに高まっていくということは言えると思います。
基本的には、八尾市献血推進協議会が中心となって、しっかり啓発もやっていただくということになるとは思うのですが、協議会のほうが実施をされている市内中学校への出前授業の拡充であるとか、あと、例えば市政だよりとか、社協だより、「やおっぷ」といったところでのさらなる啓発というのも、お願いをできればと思います。これは、要望にとどめておきたいと思います。
続きまして、文化芸術のところについて、お伺いをさせていただきます。
芸術文化振興に関する条例制定についてでありますけれども、御答弁の中で、令和3年度中に制定をしていくとありました。これは、確認ですけれども、審議会において、令和3年度に検討を重ねて、令和4年度から施行していくという認識でよかったでしょうか。教えてください。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
御指摘の条例制定の件ですけれども、令和3年度に設置をいたします審議会において、次期プランの策定について、議論を深めていただき、令和3年度中に条例提案をさせていただければと考えておりますので、現在のところ、令和4年度から、そういった形で運用させていただければと考えています。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
ということは、令和4年4月からの施行を目指すということでよろしいでしょうか。もう一度お願いいたします。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
それを目標として、取り組んでまいりたいと考えています。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
それと、現行の第2期芸術文化振興プランなのですが、今年度で終了となります。次期プランの策定等について、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
現行プランが令和2年度、今年度中の計画期間となっておりますことから、本来であれば、今年度策定をして、令和3年度ということも考えておったのですけれども、文化会館の改修等の時期と重なることから、文化会館が閉館期間中に、新たなプランの進行ということではなく、条例制定の議論と合わせて、芸術プランの策定を行いたいという思いから、令和3年度中にプランを策定し、新たに次期プランをスタートさせたいと考えております。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
文化会館のリニューアル、改修に入るということで、1年間延長して、来年度からということで、一定の理解はさせていただきます。
次期プランについてもそうなのですが、条例制定についても、文化芸術の魅力があふれて、八尾の町にふさわしい、本当に充実した内容のものにしていただくように、強くお願いをしておきたいと思います。
その文化会館の改修についてなのですが、既存不適格となっている箇所について、特定天井やエレベーター等について、優先的に改修をしていくという御答弁がありました。結局、今回の改修の手法の中で、今の条件の中で、既存不適格といってもいっぱいあると思うのですけれども、現時点での不適格状態になっているものは解消されると考えてよろしかったでしょうか。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
実際に改修の対象となりますのは、利用者の安全性の問題であったりとか、利便性を図る上で、重点的に対応する部分を優先的に対応いたしております。
ただ、一部、まだ設備等で利用可能なものとかは、今後の更新時期を見て、対応してまいりたいと考えております。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
改修に関して、文化会館という施設、設備です。これはもう実際に実施設計などはもちろん確定をしていると思うのですけれども、この会館を本当に知り尽くしているのが、指定管理者である文化振興事業団の皆さん、スタッフであると思うのですが、こういった方々の意向であるとか、御意見であるとかといったことは、改修に反映をされているのかどうか、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
今回の改修工事に当たりましては、当然、基本設計、実施設計の段階から、文化振興事業団からも、運用面や専門的な見地から御意見を頂戴して、設計に当たっておりますので、今後の工事に当たりましても、実際に現場の声をお伺いして、随時、そういったものに反映させていきたいと考えております。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
あと、改修に絡んでなのですが、昨年の9月からガバメントクラウドファンディングが実施をされたと思います。実施の結果について、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
人権文化ふれあい部長。
◎人権文化ふれあい部長(太尾利治)
手元に数字を持っておりませんけれども、目標額を上回る多くの市民の皆様からの支援をいただきまして、目標を達成できたと考えてございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
手元の資料では、目標300万円に対して488万5000円の金額が集まったと認識をしております。
本当に500万円近い金額が集まった。目標を大きく超える金額が集まったということで、それだけ皆さんから親しまれている証拠でもあります。文化芸術の発信拠点として、大きな期待を寄せられている何よりも証拠ではないかと思います。こういう期待を寄せてくださっている方々に対して、リニューアルオープン時には、すばらしく生まれ変わった文化会館を楽しみにしておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
次に、吹奏楽の町、八尾についてでありますが、市長答弁で、今も継承していますという認識をいただきまして、まずは一安心をさせていただいたところです。
1回目の質問でも述べましたように、プリズムホールというのは、全国的にも極小ホールというハンディキャップを乗り越えて、コンクールだとかアンサンブルコンテストの会場に選ばれているのです。このこと自体というのは、本当にすごいことで、すばらしいことなのです。
それは、例えば市内中学校だとか、高校を含む20を超える団体が参加をする吹奏楽フェスティバルで、30回以上の開催を数えておりますけれども、ここでの運営手法というのが、大きく寄与しているということになります。
コンクールなんかになりますと、1団体30人、40人という大勢の団体が演奏して、次々にはけて、また次の団体が入ってくるということになるのですが、そういう意味では、舞台セッティングにかかる時間というのが、当然、分単位で刻まれております。演奏が終わった団体が舞台袖にはけて、次の団体がセッティングを完了するまで、約3分程度で完了しないといけない。すごい作業になるのですが、ここに吹奏楽フェスティバルでの運営手法ということで、長年培った事業団の方の舞台スタッフといった方々のスキルの高さがあると感じておりますし、これは紛れもなく、文化振興事業団の財産でもありますし、八尾市の財産でもあるということが言えるかと思います。
先日の包括外部監査結果報告書の中でも、文化会館が果たしている役割として、吹奏楽の町、八尾の拠点として、文化力の象徴となっていると評価もされておりました。
実際、コンクールであるとか、当日は演奏者が大阪府域全域から、いざプリズムへという思いで、八尾市に集まってきます。青春の汗を流した本番会場というのは、演奏者にとっても、また家族にとっても、生涯忘れることができない思い出になります。そういう意味では、プリズムというところを通して、八尾市に愛着が生まれる、親近感を持ってもらえるという意味では、本当に地域経済、また地域振興の観点からいっても、非常に大きな意味があるということがいえると思いますので、ぜひ今後も吹奏楽の町、八尾をぜひ継承をしていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
次に、教育関係のほうにお聞きをしたいと思います。
午前中も含めて、これまでの議論、質疑等々を含めてありました。学校を選択できる制度設計なのですが、まず、御答弁の中で、小規模化が進んでいる桂中学校区3校と、高安小中学校における特認校制度の導入と併せて検討とありました。
この特認校ですが、具体的にどういった特色を持って募集をされていくのか、それぞれお答えいただけますか。
あともう1点、その募集範囲は、恐らくこれまでの御答弁で、市内全域からということであったかと思うのですけれども、それでよかったのか、改めてお願いできますか。
○副議長(田中慎二)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
まず、特認校制度についてでございます。特認校制度でいわれておりますメリットとしては、校区外の児童・生徒が来られるということでの小規模だけではなくて、学級や学校の活性化という部分、あるいは小規模校という部分を活用する部分につきましては、きめ細やかな指導ができるかということが言われておるところでございます。
御指摘いただきましたように、現在、我々の考えております特認校制度では、八尾市域全域からを対象と考えていきたいと思っておるところでございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
あと、令和5年4月からの運用開始を目指すとありましたけれども、このタイミングが、なぜこの2年後の令和5年なのか、具体的なスケジュール感も含めて教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
逆算で申し上げるような形になりますけれども、まず令和5年4月から制度を開始するとなりますと、今ですと、答弁にもございましたように、就学区域が指定されておりますので、単に住所から就学する学校が確定するのですけれども、こういった制度を導入しますと、まずそこを選んでいただいて、我々のほうで確認をさせていただくという作業がどうしても生じてまいります。それを秋口には確定させないと、学級編成にも影響が出ますので、秋口に確定となりますと、市民の皆様には令和4年度早々には制度をお知らせして、選んでいただくという形になってまいります。
令和3年度に制度をしっかりと検討した上で、令和4年度早々に市民の皆様にお知らせしても、それらの手続等々の関係で、実施は令和5年4月になると考えておるところでございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
いずれしても、今回の制度設計で、例えば、市内43の小・中学校の適正規模が確立されていくのかとか、様々気になるところはあるのですけれども、いずれにしても、これから検討されていくというところで、まずは子供の利益を中心に、よりよい制度設計にしていっていただくことを最優先として、進めていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
次に、小学生の通学かばんについてなのですが、御答弁でランドセルは箱型で出し入れがしやすい。丈夫なつくりが利点ですというのがありました。だから、大きいし、重たいし、価格も高いのだろうと。特に価格については、年々上がっていっているような状況もあろうかと思います。
確認ですけれども、ランドセルが望ましいという御答弁あったのですが、教育委員会として、各学校に通知なり指導なりというのはされていらっしゃるかどうか、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
ランドセルの使用についての教育委員会からの指導ということでございますが、特にそういったことはございません。学校のほうで判断いただいて、保護者のほうにお知らせしているところでございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
ということであれば、学校によって、一部発信の仕方も違ってくるのか。地域によっては、もうランドセルでなくてもいいというところもあると聞いていますし、例えば、限定的に夏の暑い時期だけはランドセルでなくてもいいですという発信の仕方をされているような学校もあると聞いております。
ただ、そういう意味では、今回、国からも大きな箱型で、いっぱい入って便利というところもあるのですが、それこそ置き勉も認められるようになって、特に大きなランドセル、新入生の1年生がかついだら、ランドセルが歩いているみたいな状況もあるのです。柔軟に、教育委員会として、どちらでもいいです。経済的な負担というのも大きいと思います。就学援助云々というお話もありました。そこにかからないという方々の中でも、経済的に大変な方は多くいらっしゃると思います。それこそシックスポケットとかがある御家庭は別にしても、経済的負担というのは大きいかと思います。そういう意味では、今後、またぜひ検討をしていただければと。それこそ前例にとらわれず、検討をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
次に、GIGAスクール構想の前倒しについてお伺いをします。
校内のWi−Fi環境整備は全校完了しているという御答弁をいただきました。本格運用となります4月以降、一番懸念をしているのはWi−Fi環境のことなのです。
御答弁の中でもありましたが、先行導入校4校で先行実践と効果検証をして、実践例はハンドブックにしていますということがありました。例えば、導入校の4校で、全校一斉にインターネットに接続をする試みだとかといったことってされたのかどうか、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
インターネット接続に係るテストというお尋ねかと思います。
実際に導入校におきまして、各教科の中で、それぞれの必要な場面で使っておりますので、議員御指摘の一斉にというようなことは、想定をしておりませんし、そういったところでのチェックということはやっておりません。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
全校一斉にはされていないというところなのですが、例えば、どこまでの範囲でされているのでしょうか。1クラス、2クラス、3クラス、要は同時にという言い方でいうと、そういう試みというのは、どこまでさせていらっしゃるのか、お答えいただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
現在、実際の使用の中で、それぞれにアクセスして使っていただいているという中で、特に不都合は聞いておりません。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
何らかの理由で、再び学校休校となった場合のオンライン授業に対する準備というのは、必須だと思っています。
やっぱり御答弁でも、順次、授業で活用演習を進めているとありましたけれども、今のところは、どうしても学校の中でそういった演習というのをされていらっしゃると思います。当然、オンライン授業、休校となった場合、自宅と学校というところになってくると思いますし、実際、昨年でもオンライン授業を実施という、それこそ高校だとか大学とかでのオンライン授業、多くのトラブルとかというのが発生をしたというのは、皆さんよく御承知のところかと思います。そういう意味では、万一に備えての準備というのは、八尾市としても、しっかり進めていくべきではないかと思いますので、よろしくお願いをできればと思います。
さらには、まだ全国的になかなか広がってはおりませんけれども、オンライン授業によって、いわゆる不登校の児童・生徒、この子供たちがオンライン授業に参加することで、出席という扱いにするということも、徐々に、まだこれからという部分はあると思うのですけれども、広がってきます。
ちなみに、八尾市として、そういう計画とか、考えとかってお持ちかどうか、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
オンライン授業の活用についてでございます。
不登校の部分につきましても、後ほどお答えさせていただこうと思いますが、今現在、校内で活用演習と、実際にそういったテレビ会議システムのソフトを使ってみないことには、子供が家と学校をつなぐということもできませんので、そういったことを、実際にやっておるところでございます。
その中で、少ない例ではございますけれども、実際に家庭と学校の担任の先生とが、オンライン会議システムを使って、課題の提示であるとか、元気にしているかということを、面談等も、今少しずつ進めているところです。できるだけいろいろな場面で活用できるように、機器の面もそうですけれども、子供たち、また教職員のスキルアップにも、しっかりと努めてまいりたいと思っております。その中で、議員御指摘の不登校等の対応についても、活用できるものであると認識しております。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
いずれにしても、大事な部分になってくるかと思いますので、ぜひスピード感を持って進めていただければと思います。
次に、働き方改革のところで、少しお聞きをさせていただきます。
先ほど、1回目の御答弁の中で、部活動の指導員について、部活動の運営を行っているところで、教職員の働き方改革等も含めて、検討してまいりますとありました。具体的に、例えばどれくらい、人数的なところなのかどうか、何名ぐらい活用していただいているとかというのが、もしあれば教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
部活動指導員と申しますか、地域の方のお助けを得ながら、部活動の運営をしているという例です。
実数を申し上げることは、記憶しておりませんが、数例ございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
あと、コロナの感染症対策として、見直した学校行事がありますというような御答弁もいただいております。
具体的には、例えばどういった行事の見直し等をされたのか、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
学校教育部長。
◎学校教育部長(今岡誠司)
見直しの図られた行事についてのお尋ねかと思います。
このコロナ禍で、密になることを避けるということが大きなことでございます。八尾市全体で、運動会、体育大会というのは中止にしたのですが、それに代わるような形で、学年ごとの体育参加をしたりというようなことはございます。
そういったことで、このコロナ禍の中で、子供たちの安全を守りながら、できるだけ多様な活動を工夫して、実施していただいているところでございます。
○副議長(田中慎二)
前園議員。
◆7番議員(前園正昭)
新しい生活様式も含めて、前例にとらわれない改革というのは、私自身も必要な視点ではあると考えます。一番大事なところは、児童・生徒、また保護者の意見もしっかり、こういったところも聞いていただきながら、さらに改善を進めていっていただければと思います。
本当にそういう意味では、目まぐるしく変化をする社会情勢にあって、学校教育も大きく変わっています。特に、デジタル化、ICT化への動きが加速されている中で、教育環境というのが本当に大事な要素、ポイントになってくるかと思っております。
そういった中で、私自身は、いろいろなICT化であるとか、デジタル化であるとか、そういうのが音を立てて加速をしていくというのはあるのですけれども、誤解を恐れずに言いますと、私自身はお一人お一人の教師こそが、最大の教育環境であると確信をしております。
そういう意味では、将来を担う子供たちのために、教育委員会、なかんずく教育長の思いというのが、各学校長を通じて、本当に一人一人の先生方に浸透しているということが、今後、特にこのデジタル化が進んでいく中で、一番大事なことになってくるということを強く思いますので、このことを最後に訴えさせていただいて、個人質問を終わります。
ありがとうございました。
○副議長(田中慎二)
前園議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○副議長(田中慎二)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後1時38分休憩
◇
午後1時45分再開
○副議長(田中慎二)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○副議長(田中慎二)
次に、重松議員、質問願います。
◆10番議員(重松恵美子) 〔登壇〕(拍手)
発言の機会を頂きましたので、質問をさせていただきます。
初めに、
新型コロナウイルス感染症対策について、お聞きします。
このたびの新型コロナウイルス感染症でお亡くなりになられた方々に、心から哀悼の意を表しますとともに、感染された皆様に、心からお見舞い申し上げます。さらに、医療従事者をはじめとするエッセンシャルワーカーの皆様に、心から感謝を申し上げます。
現在、自宅療養者は、昨年12月の感染が再拡大した以降、全国で2万6000人を超え、入院調整中の方を含め、自宅で症状が急変した後、1月22日時点で19人が死亡する事態が起きています。自宅療養者の重症化の兆候を簡単に察知でき、素早く対処することができるパルスオキシメーターの活用が不可欠です。私たち公明党は、昨年4月、療養先のホテルなどにパルスオキシメーターを常備し、医療機関に搬送できる体制を政府に要請しました。さらに、公明党大阪府議団でも、増加する宿泊、自宅療養者への健康観察支援として、パルスオキシメーターの配備強化などを求めた緊急要望書を知事に提出しました。
これを受けて、大阪府は原則、40歳以上の自宅療養者を対象に、パルスオキシメーターを配付する方針を決め、2月末までに約1万3000台を確保することを公表しました。自宅療養については、病状変化にさいなまれて、不安な状態に陥る方も多くおられます。
そこで、本市の自宅療養者数の推移や健康観察の取組について、お答えください。
自宅で安心して療養できるよう、全ての自宅療養者にパルスオキシメーターを貸与する必要があると考えますが、見解をお示しください。
また、現在、本市のパルスオキシメーターの活用状況について、お答えください。
特に高齢者や在日外国人の方々には、本人や同居家族への感染予防のポイントやごみ出しの方法などが記載された、分かりやすいパンフレットが必要です。
また、その中には、単身世帯もおられます。この方々の病状の把握や急変した場合の通報する手段や療養中の食事、生活用品等の支援についても、お答えください。
症状の急変に伴い、高齢者福祉サービスにある緊急通報システムのようなものが必要ではないでしょうか。答弁を求めます。
次に、PCR検査についてお聞きします。
PCR受験者の中には、医療機関への交通手段がなく、移動や外出が困難な高齢者などがおられます。この1月から、寝屋川市では、バイク便などで検体容器を届け、採取した検体を回収するデリバリー型のPCR検査を導入されています。
手順の流れとしては、かかりつけ医を受診し、PCR検査の対応ができない医療機関であれば、自宅で待機して、検体容器が配達、回収されます。その際には、玄関先の置き配等を活用して、非接触で行われます。市の担当者から、保健所において少しでも人手がかからないような仕組みが望まれていたとのことです。現在では、学校などの集団でPCR検査が実施されるケースでも、バイク便を活用されています。本市も医師会等の御協力を頂き、検査数の確保に御尽力をいただいていますが、保健所の負担軽減を図るためにも、デリバリー型のPCR検査を導入すべきと考えますが、市の見解をお示しください。
厚生労働省からの通知を受けて、2月16日に高齢者施設等の従事者へのPCRの集中的検査について、保健所長から通知を頂きました。そこでお聞きします。
実施計画の期間が3月末とありますが、検査対象の施設数と対象人数について、お答えください。
また、多くの施設に参画していただくために、どのように啓発をされるのか、目標値等があれば、お答えください。
同意を得られた施設に、2週間に1回の頻度で検査をするとのことですが、バイク便の活用が有効と考えます。本市の見解をお聞きします。
次に、離婚時の養育費制度について、お聞きします。
2019年の国民生活基礎調査によると、中間的な所得の半分に当たる貧困線に満たない家庭で暮らす18歳未満の割合を示す子供の貧困率は、大人が2人以上の世帯の10.7%に比べ、大人が1人の世帯では48.1%と、非常に高い状況にあります。
その理由の1つとして指摘されているのが、養育費の不払いです。諸外国の養育費の受給率を見ると、オーストラリアが約98%、アメリカが約75%と比べ、日本では約24%と、実に4世帯につき1世帯しか受給されていません。また、中には離婚時に約束した養育費の支払いが守られておらず、さらに母子世帯の子供たちは、厳しい経済状況に置かれています。
この養育費の不払い問題について、2018年11月から具体的な支援をとスタートさせた自治体があります。事業内容を見ると、離婚相手が子供の養育費を支払わなかった場合は、市が委託している保証会社と養育費の保証契約を締結し、月5万円を上限に、最大60万円まで市が立て替えるとなっています。
市が間に入って保証契約を結ぶ理由について、行政に対する安心感や信頼感によって、独り親が制度を使用しやすくなる効果が見込めるということです。
早稲田大学の棚村政行教授は、受給水準が高い諸外国では、養育費の不払いは親の責任放棄とみなされているだけでなく、反社会的行為として、犯罪扱いになっている。日本では、家庭の問題に行政が介入するべきではないとする考え方が根強く、位置づけが大きく異なる。養育費については、まず子供の利益を第一に考えるべきだと言われています。
我が党も、昨年6月、子供を養育費の権利者に位置づけた上で、養育制度を抜本的に見直す提言や国による養育費の不払い問題について、実態調査などを行うことを国に提出しています。そこで、養育費の不払い問題について、本市の見解を求めます。
さらに、調査によると、離婚時に養育費の取決めをしていないと答えた母子家庭は54%で、約半数の家庭で、両親が離婚時に、子供の将来についての話合いや養育費の合意ができていません。中には、DVや児童虐待などで話合いが難しい場合があります。十分配慮しながら、離婚時に養育費の取決めへの支援が必要と考えますが、本市の見解を求めます。
以上で1回目の質問を終わります。御清聴いただき、ありがとうございました。(拍手)
○副議長(田中慎二)
市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの重松議員の御質問にお答えをいたします。
まず、自宅療養者数の推移についてでありますが、令和3年2月20日までの速報値を含め、累計では296名であります。流行期別の内訳は、第1波、令和2年6月13日以前は1名、第2波、令和2年6月14日から10月9日までは46名、第3波、令和2年10月10日から令和3年2月20日までの速報値を含め、249名であります。
次に、健康観察の取組についてでありますが、1日1回以上のスマホアプリによる報告または保健師等が電話により、健康状況の把握を行っております。
次に、全ての自宅療養者にパルスオキシメーターを貸与することの本市の見解についてでありますが、保健所では、パルスオキシメーターを自宅療養者に貸与できる体制が整っており、症状が悪化した際に、速やかに対応できるよう支援しております。
次に、高齢者や外国人市民の方々や同居家族への感染予防のポイントやごみ出しの方法などが記載された分かりやすいパンフレットについてでありますが、現在は、府の自宅療養者向けのパンフレットを基に、本市独自に作成し、療養開始時に配付し、症状悪化時の対応、同居者等の感染対策、本市の収集に対応したごみの出し方、災害時の対応等について、分かりやすくお知らせをしております。
また、こうした方々の病状の把握や急変した場合の通報する手段、療養中の食事、生活用品等の支援についてでありますが、まず、自宅療養者の急変時の対応ですが、自宅療養者には1日3回から4回、御自身で健康状態を観察していただくことを基本とし、療養期間中、保健師等が1日1回以上の健康状態の確認を行っております。夜間、休日も含めて、療養中におおむね37.5度以上の発熱や呼吸器症状が出現したとき、また、それらの症状が悪化したときは、直ちに保健所に報告していただき、24時間体制で、府の入院フォローアップセンターに相談し、入院医療機関の調整を行っております。また、日中、夜間救急搬送については、常日頃から24時間体制で、消防本部・消防署とも連携し、速やかな対応を行っております。また、希望する方については、療養期間中の配食サービスを実施しております。なお、生活用品等の支援については、自宅療養者の個別支援を行う中で、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
次に、デリバリー型のPCR検査についてでありますが、現在、新型コロナウイルス感染症に関する検査は、発熱などの症状がある場合は、まずはかかりつけ医師に相談し、診療・検査医療機関にて診察し、感染症が疑われる場合は、医師の判断で検査が行われます。診療・検査医療機関は、令和3年2月16日現在、市内で32か所あり、本市医師会の御協力を頂きながら、引き続き、身近な医療機関で検査を受けていただける環境づくりに努めてまいります。また、本市においては、集団で検査を行う場合は、施設側または保健所などで実施し、施設内での感染防止策を直接助言するなど、施設と十分連携しながら進めております。今後も適宜、効果的な手法等につき、検討してまいります。
次に、高齢者施設・障がい者施設の従業員を対象とした新型コロナウイルス感染症の検査についてでありますが、令和3年2月2日の基本的対処方針に基づき、3月末までの間に、高齢者入所施設及び障がい者入所施設の従業員を対象に、速やかに集中的実施計画を策定し、事業実施に向けて準備しております。
検査対象の施設数は75施設で、対象人数は約3000人を想定しております。対象となる施設に対し、検査について想定されるスケジュールや協力依頼に関する通知を行い、全ての施設に積極的に参加いただけるよう、準備を進めているところであります。
次に、集中的検査におけるバイク便の活用についてでありますが、現在、準備を進めております高齢者施設等の従事者への集中検査については、検査を希望する施設の職員に、保健所まで一括して検体容器を取りに来ていただき、検査に必要な説明を直接行うことを検討しております。また検体採取後、施設で検体を取りまとめて、保健所に提出いただき、検査実施事業者による回収を検討しております。
次に、養育費不払い問題の見解についてでありますが、養育費の受け取りは子供の重要な権利であり、支払いは親の義務であるとの認識であり、その不払いは、独り親世帯の貧困要因の1つとして、深刻な問題だと考えております。
次に、養育費の取決めへの支援についてでありますが、離婚に際して、養育費の取決めの重要性の周知を図るとともに、母子・父子自立支援員による丁寧な相談対応や無料法律相談を行っております。また、養育費の取決めに係る費用を補助する養育費に関する債務名義取得促進補助金制度等を、府が令和2年度に創設したことに伴い、本市においては、同制度をいち早く導入しております。引き続き、これらの制度周知と利用促進を図ってまいります。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
御答弁をいただきまして、今からまた2回目の質問をさせていただきます。
初めに、養育費に関しまして、数点お聞きしたいと思っております。
本当に私も議員をさせていただいた中で、この離婚時の御相談をいただくことが多々ございます。その中で、いろいろお聞きしましたら、養育費を頂いている方、頂いてない方もそれぞれおられるのですけれども、質問でもさせていただいたように、日本の養育費の受給率が大変低いということで、国でもそういうようなことが提起をされて、審議をされているとお聞きしております。それまでに本市としてやるべきことはしっかりとやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
初めに、児童扶養手当というのが原課のほうでも支給していただいております。この児童扶養手当は、もちろん離婚時だけではないのですけれども、父または母が死亡した子供に関して、受給するということもあるのですけれども、この児童扶養手当は、独り親世帯の大きな力にもなるわけなのです。この現状を、ちょっと御報告をいただきたいと思います。
○副議長(田中慎二)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
児童扶養手当の現在の受給対象者数、受給者数に当たるのですけれども、おおむね2500件程度でございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
この2500人が受給されているということで、所得制限がございますので、なかなかそこで推しはかることはできないのですけれども、約25%前後ぐらいの方しか養育費をもらっておられないという数字を当てはめましたら、大体、これの25%ということになりますので、600名ぐらいですか、単純計算なので正確ではございませんが、大体そのぐらいのめどでしかもらっておられない方があるかというのは想像できるところでございます。
今回、いろいろ市としても、力を入れていただいているところがあったと思います。例えば、無料の法律相談を開始していただいております。この無料の法律相談といったら、私たちはどうしても昔の自治推進課といいますか、総合案内室とかで申し込むというところで、法律相談というのがあるのですけれども、これに特化した相談があるかと思います。その実績内容を、御報告お願いします。
○副議長(田中慎二)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
独り親家庭のための無料法律相談として実施しております。大阪弁護士会への委託事業でございます。
中身なのですけれども、独り親家庭になっている方、また離婚を考えておられる方が対象となってまいりますが、養育費に関すること、面会交流に関すること、慰謝料に関すること、財産分与に関することなどでございます。
利用状況につきましては、月1回の実施で、1回6名までなのですけれども、1回当たり、月によって変動ございますが、多い月で4件程度、少ないときでしたら1件といった利用状況になっているところでございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
毎月4件から1件あると。年間にしたら結構な数字の方々になっていると思うのですけれども、離婚を考えている方というのは、この数字の中以上の何十倍もあると思うのです。広報についても、工夫していただきたいと思います。
今、市政だよりに載っているということなのですが、下のほうにちょろっと載っていたのが見えたので、ここはしっかりと工夫していただいて、皆さんが相談しやすい状況をつくっていただきたいということは要望しておきたいと思います。
次に、御答弁いただいた中で、八尾市として支援をいち早く事業として取り入れたというのがあります。養育費に関する債務名義取得促進補助金です。これは、等って書いてありますが、あわせて、ほかにもあるかと思うのですけれども、その内容、もし実績があればお願いしたいと思いますし、府の事業をいち早く導入されたという点について、養育費の不払い、また養育費に関する問題に対して、どういう問題意識があったのかといういきさつ等もあれば、教えていただきたいと思います。
○副議長(田中慎二)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
まず、こちらの事業でございますが、養育費の確保を支援する取組でございます。
補助金は2種類ありまして、養育費に関する債務名義取得促進補助金といいまして、養育費の取決めをすることが大事ですので、取決めをするときにかかる費用を助成するものでございます。
もう1点につきましては、養育費の保証促進補助金と申しまして、取決めをされた後に、今度は、払っていただけたらいいのですけれども、支払いが滞っている場合についての保証会社と養育費保証契約を締結するための経費を、一定、補助するものでございます。
これは、今年度から実施しておりまして、現在の実績につきましては、最初に申し上げました養育費に関する債務名義取得促進補助金のほうが、2月現在で6件、もう1つのほうの養育費の保証促進補助金のほうは、現在のところ、実績がございません。
こちらの事業でございますけれども、養育費というのは、離婚されたとしても両方の親が子供にとっては親でございます。親の義務であり、また子供にとっては権利でございます。不払いが続きますと、独り親家庭の困窮に直結するものでございますので、そういったことに至らないように、市としても養育費の履行いただけるように支援していきたいというところで、令和2年度から導入したところでございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
補助金が出るということなのですが、上限が5万円ということで、この負担割合というのが、府と市の割合というのは、どうなっていますでしょうか。
○副議長(田中慎二)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
費用負担につきましては、実施制度が始まりまして、財源的には国の補助対象となりましたので、市費2分の1、国費2分の1でございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
市も一定、2分の1の負担をするということなのですけれども、養育費に関する債務名義のほうを促進していくと。これは、養育費に関して、バックアップをするという内容になっているかと思います。保証人の方のいろいろな手続であるとか、そういうのを負担して、上限5万円ということなのですが、これは6件という御報告をいただきました。
もう1つの保証促進補助金というのがゼロ件ということなのですけれども、今年度からなので、周知というか、まだそういう制度があること自身を、なかなか御存じない方も多いし、私もこの養育費に関して、質問させていただく際に、いろいろ聞いて、こういう制度が令和2年度から始まったというのを初めて知ったというか、勉強させてもらえてよかったと思っているのです。
せっかく必要性も感じていただいて、取り入れていただいたわけですので、しっかりと広報していただきたいと思いますが、この6件の実績は、どのような手順でといいますか、どういう申請の過程を経て取得というか、申請が実ったというか、補助金を活用いただいているのかというのが、ちょっと見えないので、その経緯について教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
こども未来部長。
◎こども未来部長(吉川貴代)
周知のほうは、今後も続けてまいります。
独り親家庭の方は児童扶養手当を受給されている方が多くございます。児童扶養手当につきましては、毎年8月に現況届ということで、対面型で窓口のほうにお越しいただいて、書面を出してもらうという手続がございまして、現況届に対しまして、これも含めてなのですが、独り親家庭の方が使える制度等の紹介をしておりますので、そこを通じて申請された方、あるいはホームページに掲載しておりますので、ホームページを見て申請された方、こういったルートで申請に至っていると聞いているところでございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
ホームページでもなかなか分かりづらかったのです。ですので、本当に皆さん、悩んでいる方々の大きな力になりますので、ぜひともホームページの改善といいますか、分かりやすいものにしていただきますことを、心から要望しておきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、コロナ対策ということで、今回、私は自宅療養者の方々のお声を頂いて、こういう心配を、自分がなっていなくても、いつ自分がなるか分からないということで、質問させていただきました。
2月3日に公明党は、他の会派の皆さんとともに、新型コロナウイルスの感染症対策に対する要望書を、市長に提出をさせていただきました。その中にも、当初ございますが、軽症や無症状でも急変したり、また重症化をするということで、いち早く、死に至る危機を回避するということで、全ての方々にパルスオキシメーターの無料配付ということを要望させていただきました。
ここで改めてお聞きするのですけれども、今回、パルスオキシメーターを、本市も使っていただいているのですけれども、拡充する前、何台活用されていたのか。また今回、府にパルスオキシメーターが来たと思うのですけれども、今、何台で、市として保有されているか、台数を教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
拡充前は12台でございましたけれども、大阪府から38台の配付をいただきまして、合計50台を運用しております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
以前、保健師から聞きまして、本市が今保有している台数はまだ少ないので、優先順位の高い方から貸与していますということで、全ての方に貸与することは、今はできないのです。数に限りがあるということで、残念がっておられました。
ということは、今、本当に自宅療養者の数も減ってきていると思うのです。その中で、私どもも申し上げている急変された方に対応できる大きなパルスオキシメーターの役目があるかと思いますので、ぜひとも今後、こういうパルスオキシメーターを皆さんに使っていただけるように、強く要望しておきたいと思っております。
このパルスオキシメーターというのは、指定管理医療機器ということで、手が冷たかっり、いろいろな形で、正しく測定できないのではないかという心配もございますが、この正しい活用方法について、どのように説明をされているか、お聞きしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
御家族ないし御本人が取りに来られるときに、その機械をお渡しして、説明があったと思うのです。
それと、実際にはめていただいて、正しく測定する方法を確認させていただきますし、お独り暮らしの方などについては、保健師などが訪問して、感染防御をしっかりした上で、個別に訪問して、説明助言をさせていただく場合もございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
このパルスオキシメーターは、先ほど申し上げました自宅療養の方の健康管理をする大きな役目を果たしているものになっておりますので、今、きちんと説明しているということで、安心いたしました。そのように、専門家の方の指導というのが大事かと思いますので、書面1枚をぽんと渡すのではなくて、それの正しい活用方法も、引き続き、またよろしくお願いいたします。
それと、次に、自宅療養になられた方のいろいろな報道が、テレビ等を通じて、皆さん我が事のように、本当に自分がなったらどうしようと。家族がなったらどうしようという思いで見詰めていらっしゃる方が多かったと思うのです。その中で、本当に感染を予防することの難しさというのが、家庭内という、本当に限られた空間の中でやるということで、LINEとかがある方は、そういう形で、家の中でもそれでやり取りをしながら、いろいろ健康管理、また食事のタイミングやトイレやら、また洗面台を使い終わったら消毒するであるとかという、そういう細々としたことを、気を遣いながら過ごしておられたというのをお聞きいたしました。
八尾市の状況はと聞いたら、八尾市独自のパンフレット等を活用しているということなのですけれども、私も頂いて見せていただきました。本当に走りながら作っていただいたかと思う、本当に作っていただいたのですが、大阪府を参考にして作ったということなのですけれども、見せていただいて、申し訳ないのですが、字も小さいし、字でのみしか書かれていないというのがありまして、質問させていただいたように、高齢者の方やら、また外国人の方が見て、理解できるのかというのが、疑問に思いました。
例えば、これを改善していただくというお考えはないのかと思うこととか、あとまた、DVDであるとか、画像で、またホームページで動画配信をするとかいうことも必要かと思っておりますが、その点についていかがでしょうか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
確かに自宅療養中のいろいろな注意というのは、なかなか難しい部分がございまして、大阪府の調整では、宿泊療養、ホテルの確保は相当しっかりしていただいていましたので、原則は、強く、無症状であっても陽性者は宿泊療養以上をお勧めする対応にしておるのです。その中で、もう軽症だからとか、あるいは無症状で、どうしても家でというお方については、やむを得ず了承させていただいていまして、ただ、御指摘のパンフレットを、そういう方々が使う上で、まだまだ不親切であるという御指摘なので、その辺については、十分、ほかの自治体のパンフレットとか、工夫も参考にしながら、検討は深めていきたいと思います。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
ぜひともよろしくお願いいたします。
それと、療養中の日々の健康管理の中で、なかなか体調を的確に伝えるというのは難しいところがございまして、言葉の壁に阻まれるということとか、外国人の方なんか、意思の疎通が図りにくいとか、高齢者の方も、病状を確認しても、1日1回以上ということなのですが、1回としても、なかなかそれを伝えるというのが難しいかと思うのですが、そこら辺はどのように聞いていただいているのかということで、教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
普通、スマホ等をお使いになるのに、支障のない方で、症状も軽い方は、まずはスマホで1日3回、自己申告の情報を入れていただくことにしておりますが、それに加えて、必ず保健師が最低1回、電話をさせていただいてお話を聞きます。
いろいろ、息苦しさとか、自覚症状、不安を訴える方とかについては、もう少し頻回にお電話をさせていただいて、できる限り寄り添うようにさせていただいております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
そこのところは、一番大事なところだと思いますので、また今後とも、さらにまた病状の状況を把握いただけますように、お願いしたいと思っております。
次に、生活用品等の支援についてお聞きしたいのですけれども、自宅療養の期間というのは、大体、平均は、人によって違うかと思うのですけれども、何日ぐらい療養の日にちがあるのかと思っておりまして、大体、何日ぐらい、平均ございますか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
八尾市の実情では、今まで平均しますと、おおよそ5日ないし6日というところでございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
5日から6日ということで、1週間弱ぐらいです。
生活用品について、御答弁いただいた中で、必要に応じて検討するとあったのですけれども、他市では、一連の生活用品をパックにして提供されているところもあったりとか、また、本市の高齢介護課の家族介護用品の現物支給という既存の制度がございます。これは要介護3以上の方ということで、その中では規定があるのですけれども、自宅療養者の方に、生活用品の支給ということを、そういう高齢介護課が持っているノウハウを使って、5日、6日、1人やったらそんなにあれかと思うのですけれども、使うというか、頻度というのがあるかと思うのですが、家族3人、4人となってきましたら、除菌シートであるとか、消毒するということに対しまして、なかなか不足していくこともあるかと思います。その点につきまして、自宅療養の制度を併用して、使っていくということに対しまして、いかがでございますか。
○副議長(田中慎二)
地域福祉部長。
◎地域福祉部長(當座宏章)
家族介護用品の支給制度を、そのままストレートに活用するというのは、多分、非常に難しいとは思います。
ただ、自宅療養者の生活用品等の支援ということで、高齢者という観点だけでなく、保健所業務が非常に逼迫しているという状況の中で、福祉の部局で対応できる部分は協力して、検討を一緒にしていきたいと考えております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
本当にみんなが初めて経験するコロナでの対応でございます。走りながら考えていただいて、本当に感謝を申し上げるのですけれども、やはりその中で、今、課題になっていることもあるかと思いますし、また、もう少し拡充しなければならないこともございます。
先ほど、地域福祉部長から言っていただいたように、原課で連携していただくということで、保健所、また地域福祉部との連携というのは欠かせないものがありますので、しっかりと制度を活用いただいて、安心して自宅療養できるような制度の拡充を、ぜひとも早急につくっていただくことをお願い申し上げます。
それと、デリバリーのPCR検査に移るのですけれども、これも本当に、寝屋川市のことを少し御紹介させていただきました。本当に皆さんも悩みながらのPCRの検査です。保健所の皆さんが、過重な労働が少しでも軽減できるようにということで、考えられたと思うのですけれども、市として、保健所の皆さんのほうで、デリバリーのPCRの検査をするという、バイク便等を使うということに対して、どのような見解を持っていらっしゃるか、再度お聞きしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
確かにあると便利な制度かとは思うのですけれども、唾液の検査を前提にされているものです。先ほど御答弁させていただいたように、市内の医療機関で相当数、唾液の検査が実施可能な状況で運用させていただいておりますし、唾液採取では対応できない、鼻腔拭い液を採取しないといけない場合等は、ふだんから関わりのある往診の先生でありますとか、訪問看護サービスの事業者の方とか、ケースバイケースで対応してまいりましたので、これまでのところ、すごい必要性があったような状況ではなかったものですから、今後、状況を見て、必要な場合は検討していきたいと思います。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
ぜひとも検討をよろしくお願いいたします。
それと、高齢者の施設等の従事者の方々のPCRの集中検査ということが、これから始まっていくかと思います。この間、保健所長から頂いた書面に基づいてお聞きしたいのですけれども、75か所の施設ということで、その内訳と、あと対象者の方、従事者の方が3000人とありました。その3000人の人数の根拠を教えていただけますか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
75施設の内訳でございますけれども、73施設が高齢者入所施設、2施設が障がい者入所支援施設でございます。
高齢者施設73施設の内訳ですが、地域密着型を含めた特別養護老人ホーム23か所、介護老人保健施設5か所、介護療養型医療施設及び介護医療院が2か所、グループホーム22か所、特定施設入所生活介護13か所、軽費老人ホーム2か所、ケアハウス5か所、養護老人ホーム1か所となっております。対象者3000人の根拠でございますが、事業の実施に当たりまして、地域福祉部と協力し、あらかじめ施設の職員数をおおよそ調べさせていただいて、2700人と伺っておりました。
それに加えて、非常勤の方も含めて、徹底して検査を受けていただく必要がございますので、非常勤の職員の方を含めまして、3000名と積算しております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
本当に忙しい保健所の業務の中で、このようなPCRの検査を集中的に実施していただくということで、ぜひまたお願いしたいと思います。
今おっしゃったように、介護施設が73か所、障がい者の施設が2か所ということで、各施設の協力がなかったらできないことかと思っておりますし、これまた定期的に行うということで、2週間に1回の頻度で行う。つまり3000人掛ける2ということで、6000回の検査をしていただくということになろうかと思うのですけれども、各施設のほうにどのように広報されているのかお聞きしたいと思います。常勤の方、非常勤の方がおられると思うのですけれども、そういう方々も、どのような対応になっているのか、受けられるかどうか、お聞きしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
地域福祉部長。
◎地域福祉部長(當座宏章)
今回、これを実施する部分で、基本的に従業員の数であるとか、検査を受けていきたい意向であるとかというのは、保健所に文書を作らせていただいて、実は高齢介護課及び障害福祉課から各施設へ発信させていただいております。地域福祉部でその数を取りまとめて、保健所に情報提供しているという状況の中で、今、進めてございます。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
そのように周知していただいて、今現在、進行中ですが、これまで8割以上のところから申出がありまして、保健所に施設の責任者の方に来ていただいて、検査のスケジュールとか、細かな詳細のお話を全部、資料とともにさせていただいて、順次、進めておるところでございます。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
6000回分というか、3000人の方が2回接種されるということなのですが、もし受検者の中で陽性プラスという判定が出た場合、保健所として、どのような対応をされていくのか、お聞きしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
陽性者の発見が一番大事な部分でございますので、1人でも陽性者が出ますと、必ず保健所に、まず連絡が入りますので、その情報を基に、積極的な調査を始めまして、それから幅広の検査といいまして、全員、1回目やっているのですけれども、さらに抜けがないかとか、2週間に一遍では不十分な部分も、陽性者が出ますと、潜伏期間等、次に感染して発症するまでは普通、1週間ぐらいで出てまいりますので、1週間ぐらいの期間をおいて、また幅広の検査をさせていただくと。
それで、陽性者のつながりを詳細に検討させていただいて、隔離収容とか、スタッフの皆さん、陰性者であっても偽の陰性者でありますとか、発症までの潜伏期間の方もありますので、その辺の感染拡大を招かない感染防御の方法を、機材とともに提供させていただいて、十分な注意の指導をさせていただいております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
本当に本市の高齢者施設を中心に、クラスターが出たということで、多くの感染者の方の報告も頂いておりまして、本市は高齢者施設の多い市でもございますので、そこは今、答弁いただいたように、8割に御協力いただいているということなのです。
ただ、先ほどありましたように、全ての施設に御参加いただけるように準備しているという答弁がございました。この検査の意義、この時点でやっていく、この時期にやるという検査の意義とか、今の時期にやる大切さということの理解をしていただいて、御参加いただく必要があるかと思うのですけれども、その点、さきにお聞きしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
これまでのクラスターの検証をした中で、感染を持ち込まないというのは、最も大事な点になります。
しかも、症状が出る2日前から、感染力を持ってしまうということがございますので、そういう人たちを早く見つけるために、今現在、まだ減ってきたとはいえ、患者の率はまだまだ高い部分で、事前確率的に言うと、相当高い時期でございますので、そういう意味では、全数検査をする意義があるというのは、国からもお話があって、対応させていただいているところでございます。
これ以外に、軽微な身体の不調、体調不良、誰にでも即検査を受けられる体制も、大阪府とともに、保健所を経由しないでスマホで申し込んで、無料で受けられる体制もしいておりまして、そういうものも全面的に活用していただいて、少しでも体調不良がある方も含めて、早期に発見するということを、今の時期に進めるのは非常に意義があるかと思っております。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
本当にそのことを、しっかりまた施設の皆様、あと残り2割の施設の方々に理解していただいて、全員に受けていただけるような体制を、ぜひともお願いしたいと思っております。
大阪府のホームページを見ましたら、この事業のことが載ってございました。3月26日が最終の検査申込受付日ということで、本当に日にちがない状況の中でやっていただくということで、すぐにも取りかかりということで、準備をしていただいているかと思います。
本当に施設の皆さんに、先ほど何度も申し上げましたが、御協力いただくために、地域福祉部としっかり連携を取っていただいて、お願いしたいと思っております。
ただ、本市は、先ほどおっしゃっていただいた施設、特に高齢者施設なのですが、有料老人ホームのほうでも、今おっしゃっていただいた有料老人ホームは、本当は38か所あるのです。そのうちの介護つきは8か所です。それと、サービスつき高齢者住宅は、八尾市内45か所あると聞いておりまして、そのうちの介護がついているのが5か所ということで、そこで残り、住宅型の有料の老人ホームが30か所、サービスつき高齢者住宅の介護がついてないというか、指定を受けていないところが40か所ありまして、ここも同じように、介護的なことをされておられます。
幅広くなってしまって、今回、集中的にというのがあると思うのですけれども、ここをしっかりと、また拡充していくというのは、今回少し厳しいと思うのですけれども、また今後、そういう拡充のほうは、どうお考えでしょうか。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
今、御指摘の施設が外れておりますのは、住居型ということでございます。入居者個々人の方が、個別に外部の介護サービス事業者と契約をされているという形態でございますので、短期間で様々な事業者のスタッフ数を一元的に取りまとめていくのは、事実上、非常に困難であると想定されたため、今回は、さきにお示ししたような施設を対象とさせていただいたところです。
それ以外の介護サービススタッフの方々の御心配については、先ほど御説明させていただいたスマホ検査センターで、ごく軽微な症状を、気になる状態から無料で検査を受けられるサービスも、これはずっと、今後も継続しますし、そういう形で、いち早くキャッチして、それで陽性者が出れば、幅広の検査を全面的に展開する体制は、単発ではなくて、今後もずっと取っていきますので、そういうものも含めて、対応させていただきます。
もちろん状況を見ながら、その辺の必要性は研究していきたいと思っています。
○副議長(田中慎二)
重松議員。
◆10番議員(重松恵美子)
最後なのですが、今後、今、収束しつつあると思うのですけれども、このままでは収まらない状況だと、保健所長もおっしゃいました。市民に向けて、どのようにアナウンスされていくか。コロナ対応について、感染予防についての御見解をお願いしたいと思います。
○副議長(田中慎二)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
八尾市の各医療機関、市民の皆さん、あるいは福祉施設の関係者の皆さんの御努力によりまして、ようやく減少傾向が顕著になってきているところでございますが、報道にありますように、英国型の変異種も上陸して、大阪でも発見されておりますので、まだまだ油断できない状況にございます。
国、府等と共に、啓発させていただいておりますこれまでの対策、マスク、手洗い、3密を避けると。それから、いろいろな会食の場面での注意といったものを、今後、緊急事態宣言の解除はされますけれども、引き続き、油断しないで進めないといけないと思います。
あと、やはりワクチンを、高齢者、特に施設の入所者から優先的にカバーしていくということがクラスターの防止、重症者の防止にとっても大事かと思いますので、そういうものを総合的に組み合わせて、できる限り、第4波ということが生まれないように、取り組んでいきたいと思っております。
○副議長(田中慎二)
重松議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○副議長(田中慎二)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後2時40分休憩
◇
午後3時05分再開
○議長(西田尚美)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
次に、露原議員、質問願います。
◆27番議員(露原行隆) 〔登壇〕
議長より発言の許可を得ましたので、これより個人質問をいたします。
昨年の3月定例会において、私は今日なおコロナ禍における緊急事態宣言が発令されている状況を想像することはできませんでした。たとえウィズコロナと呼ばれる社会状況であったとしても、世界に誇る医療資源を有すると同時に、公衆衛生の観点からも極めて優れた日本において、これほどまでに医療崩壊が叫ばれ続ける状況を想像することはできませんでした。
そのような中で考えをめぐらせたのは、公の役割とは何か。とりわけ地方自治体が果たすべき役割とは何かということです。
私が、この議場に登壇し、初めて個人質問をしたのは、平成23年6月定例会でした。この10年間質問を重ねる中で、とりわけ公民協働というテーマにこだわってまいりましたが、ここで改めて、公の地方自治体の果たすべき役割について考えたいと思います。
初めに、環境と福祉に関する観点からお尋ねいたします。
さきの12月定例会において、新やお改革プランに盛り込まれたトップランナー方式、中でも一般ごみ収集業務については、かなり踏み込んだ議論がされたところですが、ここで改めて、環境、福祉の観点からお尋ねしたいと思います。
まず、本市は今後どのような環境施策の展開をお考えでしょうか。
本市においても、昨年6月に八尾プラスチックごみゼロ宣言を行ったように、SDGsの理念に基づいた循環型社会への流れが、世界的に加速しております。そのような中で、本市は一体どのような環境施策を進めるのか。今後、トップランナー方式によって、民間のノウハウを活用する上でも、その点をきちんと整理しておく必要があるものと考えますが、本市の見解をお答えください。
もちろんトップランナー方式とは、あくまで地方交付税改革の一環であり、コストの縮減が図られるのであればよしとするお考えもあるかもしれません。
ただ、コスト面においても、業務単体ではなく、市全体の施策として、また、将来も見据えてトータルで考える必要があるのではないでしょうか。例えば、本市においてはこれまでから、ふれあい収集を実施しておりますが、今後のさらなる超高齢社会の到来を見据え、環境部門と福祉部門の連携を、これまで以上に強化することはできないでしょうか。
厳しい財政状況で、職員の増強が困難な状況の中でも、福祉サービスの需要は今後ますます高まることが予想されております。そのような中で、日常的に市域をくまなく駆け巡る環境部門の職員の存在は、本市の貴重な人的な資源であり、今後の福祉施策の展開においても重要な意味を持つものと考えます。
合理化という国全体の大きな方針の下、これまで進められてきた公立病院や保健所の削減が、今般のコロナ禍において、医療崩壊が叫ばれる1つの要因であることは間違いありません。
そして、次々と医療機関に対する追加予算の措置が講じられている現状を見ますと、何が本当に合理的、効率的なのかについても、改めて考えなければならないのではないでしょうか。市民の生活の安全・安心を現場で担う地方自治体の責務として、環境、福祉の観点からも、公の役割、そのあるべき姿を提案していく必要があるものと考えますが、本市の見解をお答えください。
次に、地域経済の循環についてお尋ねいたします。
公務員は給料が下がらないからいいよな。あるいは、公務員も給料を下げるべきだという声があります。コロナ禍において、そのような心情になってしまうことはもちろん無理からぬことです。
しかし、一般的に給料の引下げはモチベーションの低下の要因となり得ます。また、加えて、経済全体を縮小させてしまう懸念もあり、慎重を期すべき手法と考えます。
そこで考えたのは、市職員が地域経済の循環を促すというような、これまでにない新しい仕組みを構築することはできないかということです。
例えば、千葉県木更津市では、行政と地元金融機関、商工会議所の協力体制の下、希望する市職員等を対象として、給与の一部をアクアコインというデジタル地域通貨コインで支払われております。地方公務員法等の規定により、アクアコインで直接支給することはできませんが、給与を口座に振り込んだあと、当該職員があらかじめ申し込んだ任意の金額分を、アクアコインにチャージするという仕組みとなっております。
本市は、「みせるばやお」という公民協働による先駆的なチャレンジを進めております。そのような本市だからこそ、地域通貨による地域経済の循環という新たな可能性にも期待を寄せるところです。
そして、新たなチャレンジによって、職員各位の八尾市に対するアイデンティティがより高まり、市民や事業者との連帯が、さらに深まることを願うところですが、本市の見解をお答えください。
最後に、まちづくりと公共スペースの活用についてお尋ねいたします。
先の12月定例会においては、学校の敷地の一部など、管理の行き届いていない公共スペースを活用した通学路の安全対策について質問しましたが、その根底にあるのは、公共スペースをもっと有効に活用するべきという思いに尽きます。まだまだ先の見えないコロナ禍において、全ての市民が安全・安心で楽しむことができる公共スペースの整備は、健康づくりや居場所づくり、そして、地域の活性化の観点からも重要と考えますが、いかがでしょうか。
例えば、都市公園等の整備については、パークマネジメントやパークPFIの活用の観点から、先の質問でもお尋ねしたところです。狭い八尾市域において貴重な資源である既存の公園施設の活用など、日々の運動の意欲をかき立てる、歩きたくなる都市空間づくりについて、本市はどのようにお考えか、ここで改めてお答えください。
また、コミュニティセンターや4月から大規模改修に入るプリズムホールをはじめ、貸館業務を行う公共施設については、Wi−Fi環境を整備するなど、新たな生活様式においても、市民が気軽につながるまちづくりの新たな可能性を引き出していくべきと考えますが、いかがでしょうか。本市の見解をお答えください。
以上で、1回目の質問を終わります。
○議長(西田尚美)
まず、市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの露原議員の御質問にお答えをいたします。
まず、今後の環境施策をどのように進めていくのかについてでありますが、第6次総合計画をはじめ、環境総合計画等の関連計画に基づき、自然環境、生活環境、都市環境の良好な保全及び創造を通じて地球環境の保全にも貢献していくことを目指し、様々な環境課題に関する施策を総合的かつ計画的に推進してまいります。その中で、ごみ収集業務については、公民協働の見地から民間活力の活用も図りつつ、実施主体が直営であるのか否かにかかわらず、引き続き、本市の責務を果たしてまいります。
次に、環境と福祉の観点での公の役割についてでありますが、現在、高齢社会の進展に伴い、ごみ出しが困難となる高齢者等を対象に、現在ふれあい収集を実施しているところであります。今後とも、本制度をはじめ、必要とされる市民に御利用いただけるよう、情報提供に努めてまいります。
次に、地域経済の循環についてでありますが、職員による地域貢献の手法は、地域活動やボランティア活動などへの参画に加え、消費活動に視点を当てた地域通貨を用いた地域貢献もその1つであると考えております。
地域通貨については、本市内でのNPOによる取組も含め、様々な自治体で取り組まれていますが、市民普及が難しいなど課題もあります。近年、キャッシュレス化の流れの中で、消費喚起の視点を加味し、地域活動はもとより、健康増進などの社会課題に関心を持たない市民に、楽しみながらまちづくりに参画いただく仕組みとして地域通貨の再構築の動きが出ているものと認識しております。地域通貨の普及、定着のためには、市民、事業者、店舗などが主体となって参画できる基盤づくりが大事であると考えており、先行事例の効果検証も参考にしつつ、職員がその一助を担えるかどうかも含め、その有効活用について研究してまいります。
次に、歩きたくなる都市空間づくりについてでありますが、健康遊具による小規模公園ネットワークの推進や長瀬川沿道等の潤いのある歩行空間と公園等のオープンスペースのネットワーク化の取組を進めてまいります。
次に、貸館業務を行う公共施設におけるWi−Fi環境の整備についてでありますが、指定管理を導入している施設においては、自主事業として実施しているところもあり、また、文化会館の改修工事においても、その整備対応を行ってまいります。
また、出張所やコミュニティセンターといった直営施設も含めた施設については、今後、施設の利用者ニーズ等を勘案した上で、ネット環境の整備について研究を行ってまいります。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
御答弁ありがとうございました。
では、まず早速なんですけども、Wi−Fi環境の整備のところから入りたいと思います。
私が小っちゃいときから空手というのを習っておったんですけども、最近またちょっとたまに時間をつくっては行くようにしているんです。そんな中で、実は、先月のことなんですけども、総合体育館のウイングをお借りして、ちょっとモニターもお借りして、Wi−Fi環境をつないで、私のお師匠さんが指導する形でメキシコやら、ロシアとか、スペイン、ポルトガル、世界各国につないでという形で講習会というのをしたんです。結構、本当に各国からいらっしゃる中で講習会というのをされたんですけれども、すごく私にとっては大きな発見で、こういう新しい国際交流の形というのも、これから考えていけるんじゃないかというようなことを、すごく考えたんです。その中で、結構ネックになっていたのが、Wi−Fi環境だったんです。自分で、先輩が持ち込んでいただいてやったんですけど、果たしてそれがきちんと機能するのかどうかといったところから、非常にぶっつけみたいな形でメインがメキシコやったんで、地球の裏側とつないでという形で、うまいこと成功したんですけれども、そんな中で、私も参加させていただく中で、すごく新しい可能性を感じました。これは別に国際交流だけじゃなくて、例えば、我々は姉妹都市とかがあります。本当に交流は、河内音頭まつりのそのときに出店していただいたりとか、こちらからも向こうの宇佐市のお祭りに行ったりであるとか、本当に、ごく限られた交流で、特に市民としては、あまり認識ないと思うんです。
私は、そういう環境を整えていくことによって、広く市民、特に、場合によっては未来を担う子供たちに対して、学校は今度、Wi−Fi環境、Wi−Fi環境というか、そういうGIGAスクールという構想もあるかもしれませんが、広くその身軽に国際交流、今、特にコロナで世界はもちろん、国内でもできるだけ密を避けようということがされている中で、やっぱり公共施設について、そういう整備をしていくというのは、絶対やるべきじゃないかと思うんですけれども、その辺りについて、もう一度、御答弁いただけますか。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
いわゆる無料公共Wi−Fiスポットということじゃなくて、今、施設の利用者向けのWi−Fi整備というお話かとは思うんですけれども、それぞれの施設で目的も違いますし、利用者の層も違うということです。また、一工夫がいるのは、長期滞留をされると困るような施設もございますので、いろんな工夫をしながら、実際、費用対効果、どういう部分で、どれだけの施設が優先的に、そういった施設整備、Wi−Fiをするかという、今回、文化会館はやりますけれども、既に八尾図書館はやっていますし、そういったこと、個別の施設の状況を見ながら検討はしていきたいと思っております。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
ありがとうございます。
ぜひ、本当に一つ一つ検討いただきたいと思うんです。私は、その上で、公共施設、実際にどんなものなんかというのを、今、プリズムホールは今度やっていただきますし、図書館についてはという御答弁もあったんですけども、びっくりしたのが、商工会議所はないんです。「みせるばやお」にはあるらしいんですけど、これから、この市政運営方針でも広くいろんな先進技術が云々かんぬんとか、いろいろ企業とつながってとかいうときに、1つのシンボリックな存在である商工会議所に、「みせるばやお」があるからええやんという発想で終わられるのか分かりませんが、会議所が整っていないというのは、正直びっくりしたんです。もちろん、あそこができたのは10年前でしたか。大体10年ぐらい前だと思うんですけれども、その頃にまだまだそこまで考え至らなかったのかという部分も振り返ってみれば、考えますが、やっぱり今後のことを考えたら、まず、用途がいろいろありますということですけれども、優先的に商工会議所辺りなんかにはつけて、環境を整えていかなあかんのと違うかと思うんです。この辺りいかがですか。どちらに答えていただいたらいいのか。
○議長(西田尚美)
経済環境部長。
◎経済環境部長(浅川昌孝)
ちょっと私の認識が間違っているかも分かりませんけれども、商工会議所は、新しくなった段階で、一応、Wi−Fiのほうは、館内は完備をされていると認識してございます。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
それでしたら、違います。されていないです。はっきり言って、実際に、利用者は、いざどうしようかという声を聞きます。一部のところだけやっているとかいうのがあるんですけれども、広い会館の中でどの部屋でもWi−Fiが整える。会議所です。それぐらいのことはしておかないといけないし、それが整っていたという認識であったんであれば、全然、認識違いだと思いますので、その点は、もう1点御確認いただいても結構です。この場で、それ以上、答弁いただきませんが、整っていません。それだけ申し上げておきます。
もう1点、部長の御答弁でも、市民ニーズとか、利用者のニーズを勘案してというのは、そのとおりだと思います。そういう部分もあると思います。
ただ、今、本当に、この未曾有のという、コロナ禍の中で、できるだけ人の接触避けてくださいと。密にならないでくださいという中で、いろんなその中で、本当にこの昨日、一昨日の議論の中でも、市民の地域のつながりをどうしていくんだということで、いろんなことを試行錯誤されてきた1年間だったと思います。
そんな中で、出張所もコミュニティセンターの辺りのほうも、長いこと閉めていた時期もありますけれども、今後に至っても、まだ先行きが見えないです。そんな中で、やっぱり個人に委ねるだけじゃなくて、一定そういう貸館として、コミュニティセンターであるとかを機能させていくのであれば、ニーズ確認もそうなんですけれども、町として、市民のつながりというのは、これからもどんどん模索してつなげていきたいという思いは、絶対あるはずです。そういうところから、町の目指すべき姿から、逆算して何が必要かということを、市民に聞く前に、それぐらいのこと行政できるでしょうというのが、私の思いなんです。
アンケートを取るとか、そういうことではなくて、行政として、どうありたいんですかというところをしっかり打ち出していかないと、市民にそんなアンケートで、どうですかなんて、そんなのんきな話はないと思います。ありたい姿、皆さんお一人お一人が、そこに座られている限り、ずっと培ってきたものあると思います。それを市民の人にどうだということを提案していくという姿勢も、必ず必要だと思います。
また、先ほど部長がおっしゃいました。やっぱり順番を追ってという部分あるかと思います。私も一定費用もかかることですので、全館きっちり整備してくださいというのは、できたら商工会議所についてはやっていただきたいと思っています。
場合によっては、コミュニティセンターとかであれば、場合によっては、その利用者の方にだけポケットWi−Fiを貸し出すであるとかいうのも予約制にしておけば、全館に常に置いておかなくても、どこかから順繰りで回したりとかでも、何らかの対応できるはずです。一歩ずつでも、市民がどれだけ、これだけ今、窮屈な1年間を過ごされてきて、これからも先行きが見えない中で、ちょっとでも市民同士の交流をつないでいく役割を、やっぱり行政としては、もっと前のめりに、そんなに特別費用がかかることではないと思います。その辺りについては、前向きにというか、前のめりに、やっぱり考えていただきたいと思いますので、これもそれ以上、答弁は求めないです。お願いをしておきます。
あと、次に、ごみ収集業務のところなんですけども、まず、前提として申し上げたいのが、トップランナー方式であるとか、あと民間の委託について、私は別に否定するところでは、全然ないです。それだけ事前に申し上げておきます。
ただ、今回のコロナ禍というのを通じて、公というものが担う、果たすべき役割とは何かということについて、非常に考えさせられた。そんな1年間だったというのは、先ほども申し上げたとおりです。
そんな中で、まず、ちょっと御答弁いただいたところから質問していきたいんですけれども、実施主体が直営であるのか否かにかかわらず、本市の責務を果たしてまいります。このときに意味する本市の責務とは何ですか。
○議長(西田尚美)
環境担当部長。
◎環境担当部長(鶴田洋介)
お答えを申し上げます。
廃棄物処理法上、これは民間に委託をさせていただいた場合におきましても、最終的な収集運搬処理についての責任は行政にあるということでございますので、これは最後までやり遂げる責務です。最後までやり遂げる、成し遂げる責任があるという意味において、責務があるということを申し上げてございます。よろしくお願いいたします。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
何か不測の事態が生じたときには、行政がきっちりやっていきますということでいいですか。そういうことでいいですか。
私は、それもいろいろ、おっしゃっていることは法的に、それで担保が取れているんかもしれませんし、そのとおりだと思います。
ただ、やっぱり日常的に、ごみ収集というのは、本当に重要な生活インフラだと思います。あと、特にコロナなんかで考えたときには、やっぱり公衆衛生ということを考えたときでも、非常に大きな役割を果たしている業務だということを、私はそのように考えているんです。
そんな中で、いざとなったらちゃんとやりますんでということ、それは法的には当然問題のないことかもしれませんが、果たして、それが本当に責務を果たすということになるのか。本当にそれでいいのかということは、ちょっと考えちゃうところなんです。
例えば、何か不測の事態で、直営でやります。直営の職員が担いますとなったときに、職員は通常業務があるわけです。その辺り、プラスで業務が出てきたときに、そこに職員への配慮があるのか。あるいは、既に場合によったら、市民の日常においては、タイムラグが何か生じているかもしれない。また、職員がさらにということになって、超過勤務なんかも発生していくかもしれない。その辺りについて、責務を果たすということについては、果たして本当にそれでいいのかというのを、私はどうなのかと、非常に考えるところなんです。
ただ、申し上げたように、別に民間というものを否定するところでは一切ないです。そんなところで、ちょっと続けてお聞きしたいのが、常に民間活力の活用ということをおっしゃるんです。民間活力は、私もどちらかというと、そういう形で、今まで、この10年間、かなり公民協働というのにこだわってやってきたつもりです。
そんな中で、例えば、図書館なんかですと、分かりやすいところで、佐賀県武雄市でしたか、あちらがTSUTAYAと組んでやられたような先進事例ありました。非常にイメージがしやすかった。直営とはまた違う、柔軟な図書館運営をしていただいたというのがありました。
あと、私も積極的に進めました。責任を持って、これは臨んでいたつもりです。そのとき、そのとき、保育所の件なんかは、今、こども園という形でスタートをしていますけれども、こちらも公立であれば西郡保育園と私立であればきりん保育園と、これが共に昭和23年に開園しているんです。というぐらいずっと時を同じくして、公立も、私立も一緒にやってきた歴史があって、その中で現在に至ってまで、ずっと特に八尾においては8割以上の子供たちが、民間に担っていただいて、私立園独自のいろいろな保育、就学前教育を担っていただいたという歴史があります。なので、私はそれについては、大体民間活力はこういうことなんだということは想像できるんですが、近くで言うと1階の市民課窓口委託なんかもすごい活気を入れて、私はすごい喜んでいるほうです。
そんな中で、このごみ収集業務ということになったときに、民間活力のメリットというのが、直営ではできない部分というのが、コスト面ということになるのかもしれません。全国ほとんどの自治体が既に民間委託されている中で、何かこういう取組ができるんですなんて事例があれば、教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○議長(西田尚美)
環境担当部長。
◎環境担当部長(鶴田洋介)
お答え申し上げます。
今、露原議員御案内のとおり、全国的にはやっぱり97%から98%ぐらいの民間事業者を活用した民間へ委託をされている市町村があると、中核市では98%ぐらいだったと思います。そういった中では、やはり具体的にその民間がどういうメリットといいますか、経営努力が示されているかというところが、各自治体の例でどうかというところは、ちょっと具体には、私ども今、御案内できかねますが、一般的にその九十数%といった割合で、委託が進んでいるというところにおいては、民間においても一定のそういった経営ノウハウの蓄積というのがなされているという歴史経過がございますので、我々は、公民協働を図っていこうという考え方で委託をお示しいたしてございますので、そのオール・オア・ナッシングということではなしに、適当なところでうまくバランスを取っていく。あるいは、良好な競争関係を築いていく中で、サービスを競い合う。あまり熾烈な競争をあおるつもりは毛頭ございませんけども、サービス水準をお互い、公は公、民は民で、それぞれやはりよいところを相互に発揮していくという中で、よりサービスの向上を図っていければとは考えてございます。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
ありがとうございます。
今の部分、もしかすると12月と重なる部分はあったかもしれませんが、やっぱり明確な特にないんです。コスト面ということに尽きるんじゃないかということは、12月のときからも感じておりました。
ただ、そのときでもコスト面についても、将来的な担保が取れるかということについて、あのとき部長は明言されなかったですし、現に、今もそのことについても触れられませんでした。やっぱり我々に最終提案していただく限りは、その辺りの具体的なこともやっぱり本当は示していただかないといけない気がします。それはもっと先のことなのか。ただ、方針を決められたということは、やっぱりもう少し具体的なことは、私としては聞きたかったです。それは率直なところです。その中で、身近なところで、大阪市が示されているのが、普通ごみについては、もう大阪市は明確にその行政でやる部分、直営でする部分という部分と、民間に委託する部分というのを、これも長い年月かけられたみたいです。現時点で、しっかりと出されている。打ち出されているのが、普通ごみについては、やっぱりごみ減量という観点、あるいは、あと災害の部分という観点から、もう直営でするという答えを出されているんです。委託されているのは粗大ごみ、資源ごみ、容プラ、古紙、衣類です。私は何度も言います。別にトップランナーであるとか、民間委託を否定するつもりないです。特に、トップランナーについては、地方交付税の措置があるということですので、地方自治体としては無視できないということも、重々承知しております。
ただ、そんな中でやっぱり委託化の在り方というのについては、私はやっぱりまだもう少し時間がかかることもしれませんが、しっかりと慎重に、慎重を期して答えを出していただきたい。私が言うとおりにやってほしいというのは、当然なんですけれども、本当にベストなところは、今、部長に御答弁いただきましたけども、バランスを、なかなかうんと、私自身も、今、聞いてて、御自身で明確なお答えもまだないんだと思います。
私自身も、今、大阪市の事例を挙げましたけども、普通ごみについては、特にこだわりたいんです。手法として上げられるのが、エリアで切ったりしたりとかいう事例を、よそでも聞きますし、大阪市でも実際、何区かはそうされている部分もあるんですか。
ただ、今後の方針としては、普通ごみについてはしっかりと行政としてやっていくというのが、私は1回目でも申し上げたんですけれども、直営ならではという部分というのは、やっぱり出すべきだと思っています。それが例として上げさせていただいたのは、ふれあい収集です。直近でも少しその対象範囲を拡大していただいたりもあります。という部分もそうなんですけれども、1回目と重なります。これからどんな形で、福祉的な課題というのが、この超高齢社会の中で広がっていくか分からないです。そんな中で、なかなか人員も増強できないという中で、ただ、そうせざるを得ない状況が出てきたときに、当然、その福祉部門でのコストというのは、人件費なり、いろいろと施策を打っていく。それが民間委託になるのか、いろいろ分かりませんが、打っていくことというのは、僕は容易に想像できると思います。
ずっと財政の議論したときに、どうしてもこれから福祉の部分でかかってくることが想定されるから、今がとことん厳しい状況じゃなかったら、やっぱりシビアに見ていかないといけないというのは、先日も財政部長がおっしゃったとおりだと思います。それを見越した上で、今の体制というのも、考えていかないといけないんじゃないかと思うんです。
私は、ある意味で、今、特に八尾市の場合はふれあい収集というのもありますけれども、戸別収集ですか、集合住宅の場合にどうしようもない部分はありますが、究極の今の現時点でやっているアウトリーチだと思っています。仮に、例えば大阪市みたいに、粗大ごみだ、資源とか、そういう一定の部分を民間委託したとき、場合によったら、もっと今の普通ごみ、大阪市だと普通ごみ、八尾市だと何ていうのか、可燃ごみの部分について、もっとサービスを福祉的な見地も交えて展開することができないのかというのが、私の率直な願いなんです。どうやって市民の声を受け止めていくんだといったときに、ごみはやっぱりよっぽどの事情がなかったら出されるじゃないですか。
そんな中で、ずっとくまなく市域を回られている職員たちが、何かしらメッセージを、市民の何かメッセージを受け取れるような仕組みづくりができないかとか、この安易に考えた例えばSOSのステッカーを貼ってもらうとか、シールを貼ってもらうとか、そんな個人情報とかあったりもするので、安易じゃないかもしれませんが、やっぱり日々、その現場で一軒一軒回られている職員たちが、何か期待することはできないのかと、非常に思っています。場合によっては、それも含めて、民間にもやっていただくという考え方もあるのかもしれないです。
ただ、当然、そうなってくると、費用面ということでいうと、期待しているようなことにはならないのかもしれません。その辺りについて、真剣にその福祉という部分についても合わせて、私は言いましたが、副市長がせんだっての12月のこのときでも、例えば、ステーション収集になったとしても、その分で費用が浮けば、ほかの何かに回せるんじゃないかとおっしゃった答弁もあったと思います。おっしゃるとおりだと思います。
ただ、プラスその現時点の横軸だけ、横展開に見るだけじゃなくて、今、申しました福祉というのも、先に絶対見越して、今の横だけじゃなくて、先も見越した中で、その税の在り方、人材の置き方というのは、私は考えるべきだと思います。身近なところで、このトップランナー方式ということで、このごみ収集業務というのが出てきているので、特に、コロナ禍ということで考えたときに、非常に考えた中で申し上げていることなので、まだまだ先いろんな状況というのは出てくるかもしれません。今、部長から御答弁いただいた中で、私はトップランナーだと、民間委託だと。私も民間を勧めてきたほうです。でもやっぱりすとんと落ちない。公衆衛生、これからの福祉ということを考えたときに、しっかりとやっぱり担っていただかないといけないと思うんです。大分しゃべりました。その上で、もう一度、部長御答弁いただけますか。部長の御答弁がいただきにくかったら、あちこちの部局にまたがることを言ったんで、副市長でも、市長でも結構です。政策企画部長でも結構です。お願いします。
○議長(西田尚美)
環境担当部長。
◎環境担当部長(鶴田洋介)
お答え申し上げます。
少子高齢化社会の中で、厳しい財政状況の中でも、持続可能な社会を形成していくためには、この公民協働という考え方の中で、民間活力も活用させていただいて、持続可能な社会を目指していこうということで、新たなマンパワーと人材の捻出、生み出していこうということでございます。このふれあい収集という福祉的色彩を帯びた取組でございますが、こういった事業というのは、私どもが一般のごみ収集事業に付加的に付随する業務と考えてございますので、原則的には、今、今後委託に出す際には、ふれあい収集というのは、直営で対応させていただきたいと考えてございます。
全てを民間にお任せするということではなしに、一定の直営体制というのは、しっかりと堅持した中で、民間に対する指導等もやっていくということで、要求されるサービス水準が、民間が実現できているのかどうかというところも、しっかりこちらの収集運搬業務のノウハウを持ち得た中で、経験の蓄積から民間事業者を指導していくというところも必要になってまいります。そういったところも踏まえて、しっかりとマンパワーというのは維持していくという中で、ふれあい収集のような、行政として、やはりこれはケアマネジャーにごみが出ていなかったら、御連絡させていただいたりとか、御親族に御連絡させていただいたりとかいう、そういった行政間の連携等も出てまいりますので、現状においては、行政が対応させていただくべきであろうとは認識をいたしてございます。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
ありがとうございます。
その民間に指導といったら、新しい仕事がまたできますと私は思います。それは必要なんですかというところです。正直、それであれば直営でいいじゃないかと思ってしまいます。言葉尻を捉えるみたいであれですけど、だから、やり方として、僕が言っていますのは、可燃の部分と、そういう切り分けてという議論も、やっぱり乗せていただきたいと。これはもう最後、お願いをしておきたいと思います。
展開としては、その今後、どんないろんな技術がということは、この議会の中でも先端技術をどう生かしていくかということをおっしゃっていたと思います。
そんな中で、例えば、そのごみ、パッカー車なんかでも、いろんな場合によったら機能として交通施策であるとか、何かデータに上げて、いろんな道路、インフラの整備であるとか、そういった部分のいろんなデータを取っていくような仕組みに持っていくようなこともできるんじゃないかとか、やっぱり福祉との関連だけじゃなくて、都市整備部門との連携なんかも、やっぱり考えていくのも面白いんじゃないかと思いますので、これはもう、思いとして申し上げておきます。時間がなくなりました。
次に、地域経済のといった部分で、これは結構、前々から考えていたんですけれども、ちょうど木更津市の事例を見つけることができたんで、初めて、この場で上げさせていただいたんです。答弁の中で、楽しみながらまちづくりに参画いただく仕組みとして、考えたいとお答えいただいています。まさに、これなんです。もう楽しみながら、まちづくりに参画をいただく。私は、もうこの仕掛けとして、ぜひちょっと前向きに考えていただきたい。私も、これはまだ思いつきの域を超えないところですので、これ以上は、今回質問をなかなか続けれないんですけれども、そんな中で、課題としての市民普及というのが難しい。なので、私は、それを一定規模として動かすためにも、場合によったら、職員、当然、私たち議員も含んで言っています。給料の1割、2割、デジタル地域通貨、コインに置き換えていただいても結構です。結構ですいうか、むしろしてくださいというような形で、やっぱり職員も市民であり、消費者だという意識で、ある市民の人とやっぱり連帯をするというのが、僕は絶対要ると思うんです。公務員バッシングなんていうのは、非常に我々議員もそうですけども、我々は襟を正さなあかん部分がたくさんあるかと思いますが、そんなのは世の中として、僕は、子供に見せる姿として、社会として健全じゃないと思っているんです。
ただ、その何かの仕組みが作れないかという、そんな切なる思いで、今回、提案させていただきました。これは、まだアイデアの段階ですんで、結構、うれしい御答弁をいただいていますので、ぜひ、そのことだけ申し上げて、次にいきます。
次に、歩きたくなるまちづくりです。
これについては、もう12月にもちらっとお話で触れておりますけれども、山ほど提案したいことがあります。私は、最近も自転車の次に、走るのが、今、趣味になってしまって、散々この八尾を走りめぐっているんです。いいところあるよな。たくさんいいところあります。惜しいと思うようなところもたくさんあります。それを1つ、御答弁の中で、私は、長瀬川沿道を最近よう走っているんです。ここの潤いのある歩行空間等のネットワーク化という御答弁いただいています。これは非常に期待するところです。
というのが、私が最近、お気に入りのスポットが長瀬川と玉串川のちょうど分岐していく、世界かんがい施設遺産にもなったんです。そういったようなところとか、本当に私も走ってみるまで分からへんかった八尾のすてきなところというのを、最近、もう楽しみで走っているんです。そういったこともあるので、特に、この長瀬川沿道のネットワーク化という御答弁については、非常に期待をしているところなんですけども、ちょっと御答弁いただけますか。
○議長(西田尚美)
都市整備部長。
◎都市整備部長(金子秀行)
御存じのとおり、長瀬川沿道には、本町第2公園をはじめとした安中5丁目公園や安中第2公園といった約10か所以上の魅力的な公園が点在しています。それと併せまして、水と緑の潤い景観区域としての長瀬、また玉串川も本市の貴重な資源だと考えております。
これら点在する公園を、長瀬川という線で結びまして、連続性のある、また歩きたくなる都市空間の仕掛けづくりをちょっと来年度はやっていきたいと考えております。具体的には、比較的大きめの看板を上げまして、次の公園まで距離がどれぐらいで、歩いてどれぐらいやと。また、そこにはこういう健康遊具があって、例えば、トイレがあるといったような、そういう仕掛けづくりをすることによって、市民が歩きたくなる、また健康づくりや居場所づくりに使えるような公園を、ちょっと整備してまいりたいと考えております。
○議長(西田尚美)
露原議員。
◆27番議員(露原行隆)
ありがとうございます。本当にその辺、つなげていただくというのは、すごく面白いと思います。
もう1つ加えると、八尾で一番歴史の古い八尾高校もあるんです。なかなか趣のある学校です。あちらなんかも八尾高校生とかも一緒にタッグ組んでもいいと思うんです。非常にいろんな長瀬川というのを、私はあまり地元が玉串川と楠根川の間なんで、どっちかというとなじみが薄かったんですけど、いざ走ってみると、すごい東大阪からずっと大阪市内のほうへ抜けていって、すてきな場所です。これは八尾まだまだ宝の持ち腐れ状態になっているんじゃないかと思いますので、積極的にお願いしたいと思います。
もう時間です。これは最後、いつもの言いたいこと言って終わります。
例えば、私が走りながら思っているのが、地域通貨のことも言いましたけれども、例えば、QRコードとかあるじゃないですか。あんなんが、今、年配の方でもスマホとか持っていますんで、あれでいろんなところに、そのネットワーク化とおっしゃったときに、いろんなところ貼り付けておいて、それを読んだら何かポイントがつくとか、何か八尾市にまつわるクイズとかあってもええと思います。何かいろんなことで八尾の魅力を知っていただくという楽しみながら歩いて、健康になって、老若男女問わず、また八尾の魅力を知っていただく。そんな仕掛けづくりを、できたら地域通貨なんてみたいなんもまぜてみたら、なおのこと面白いんじゃないかと思って、いろんなことを考えながら、今、八尾市中走り回っております。
今後、あと我々の任期が2年間ありますが、いろんな提案していきたいと思いますので、ぜひ、前向きに捉えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○議長(西田尚美)
露原議員の質問は終わりました。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後3時46分休憩
◇
午後3時55分再開
○議長(西田尚美)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
この際、申し上げます。
会議時間は、午後5時までとなっておりますが、議事の都合により、暫時、延長いたします。
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○議長(西田尚美)
次に、杉本議員、質問願います。
◆26番議員(杉本春夫) 〔登壇〕(拍手)
個人質問を行います。少人数学級について伺います。
コロナ禍は、長きにわたる一斉休校をはじめ、学校教育にも大きな影響を与えました。同時に、日本の教育条件である上限40人という学級定員の多さが、異常な状態であることも、改めて認識されたのではないでしょうか。休校から学校再開時、経験することになった分散登校における20人以下学級は、単に3密のためでなく、ゆとりある教育の実現のために、必要不可欠な教育条件であることを認識されました。これまで切磋琢磨教育論は、完全に論拠を失い、崩壊しました。その後、これまでの少人数学級の実施を求める世論の高まりと全国の実施自治体からの要望や600を超える地方議会での少人数学級を求める意見書や請願が採択されることなど、大きな変化が起こり、12月17日文部科学省もようやく重い腰を上げ、関係法律を改正し、学校編制標準では、小学校全学年で35人以下学級、5か年計画で行うことが決まりました。開かずの扉が大きく前進しました。声を上げれば政治は動く。このことを見事に示したのではないでしょうか。12月議会では、こうした文部科学省の動向の見えない、この時点での質問でした。
改めて、質問をさせていただきます。
日本の感染症研究者たちが提案した3密について、回避するためには換気、密集、密接といわれ、政府もゼロの密を求めています。ところが、子供たちが学ぶ教室の現状は極めて深刻です。こうした矛盾を解消する少人数学級は、教職員の確保など、短期日でできるものではありませんが、矛盾に目をつぶり、放置するのではなく、解消するための計画が必要ではないでしょうか。問題を解決するためにも、現在、小学校2年までの少人数学級を小・中学校へ早急に進めるべきではないでしょうか。一度にできないとするならば、計画を立て、必要な学年に前倒しをすべきではないでしょうか。答弁を求めます。
大阪府下自治体でも、独自施策として進められております。教育長は、昨年の9月市議会で、請願が採択され、請願に対して重く受け止める。市独自の実施については関係部局と協議し、検討を進めてまいりますと答弁されました。どのように検討されたのか。子供たちに寄り添う姿勢が全く見えません。なぜ今年度具体化されなかったのか。何が原因なのか。答弁を求めます。
また、大阪府に対してどのような要請をされたのかも伺います。
次に、高齢者公共交通について伺います。
交通不便地域への交通アクセスが喫緊の課題であることは、共通の認識です。コロナ禍の下、住民との懇談が進んでいないこともありますが、今後の対応といつまでに解決するという決意と大阪バスや2月1日から始まったデマンドタクシー、たこち号の実証運行が始まったところですが、利用状況についての答弁を求めます。
また、持続可能な公共交通を進めるためには、今後、高齢者の社会参加の起爆剤として、低廉な運賃体系も考えるべきだと思います。答弁を求めます。
補聴器補助制度の導入について伺います。
高齢化社会がさらに進むことにより、加齢性難聴に苦しむ高齢者が増えております。人との話の疎通だけでなく、認知症や引き籠もりの解消につながるものとして、今回も、これまでの繰り返しの質問となりますが、これまで全国市長会も政府に要請しているとの答弁や、前回の答弁では、財政的な負担や事業効果を見極める上で、検討していきたいと答弁されました。この間、これまで実施されている自治体を参考にされ、財政面も含め、どのように検討されたのか、伺います。
経済対策について伺います。
中小零細企業や商業を守るための施策は、喫緊の課題です。これまでも独自施策としてサポート事業や水道料金の免除、コロナ禍での公共料金の減免など進めてまいりました。新たな緊急事態宣言が発生した中での飲食業店への時短要請が行われ、市民にも必要以外の外出抑制など、感染防止への協力を求め、今日その効果も陽性患者の減少という効果も出てきているところであります。
しかし、中小零細企業や商店などの経営実態は、今なお深刻で、全国的にも倒産・廃業など起こり、さらに拡大していると報道されております。八尾市でも実態調査では、製造業は最も深刻で、ものづくりでありながら、仕事が来ない。あっても単価の切捨て、早期の納入など、厳しい状態が続いており、飲食業においても時短での補償があっても、事業規模に合った補償でないための両者間の分断をさせるような思いつき政策となっています。今後の見通しや検討については、資金繰りや休業や廃業を検討していること、要望について融資、給付金の追加支援、固定給の補助や固定資産税などの減免などが出されております。八尾市の独自のアンケートでも、同様な実態と要望が出されております。倒産や廃業をさせない。街の灯を消さない。そのためにも八尾市の経済を守り、雇用を守ることは行政の責任ではないでしょうか。そのために、あらゆる施策を講じることであり、全力を上げるときではないでしょうか。そのための具体的な施策が必要です。国の3次補正予算のうち、地方創生臨時交付金は、暮らしを支える事業に活用できることから、要望にどのように考え、応えようとしているのか、伺います。
公園緑化について伺います。
八尾市は、市民憲章に緑の町をつくりましょう。実施計画では、緑豊かな潤いのある暮らしを掲げています。ところが、公園整備は大変遅れているのが現状です。北には久宝寺緑地、東は高安山、ところが西南地域には飛行場や自衛隊分屯地など、地域にとっては騒音での迷惑施設であっても、緑地が少ないというところです。水辺、緑、花のある空間と緑地施設が必要と考えます。市民1人当たりの公園面積は、国基準から程遠いというのが現状です。今後の計画について伺います。
飛行場西側跡地や大阪府が管理し、一部、八尾市の公園として活用されている八尾空港北濠特定保水池を利活用すべきと考えますが、答弁を求め、1回目の質問とさせていただきます。(拍手)
○議長(西田尚美)
まず、市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの杉本議員の御質問にお答えをいたします。
まず、大阪バス株式会社による近鉄八尾駅とJR志紀駅を結ぶ路線の利用状況についてでありますが、令和元年9月の運行開始以来、一便当たりの平均乗車人数は3人から4人程度であると伺っております。
また、たこち号の利用状況についてでありますが、令和3年2月1日から2月19日までの14日間で22便の運行があったところであります。
また、交通不便地に対する今後の対応等についてでありますが、今後のたこち号の運行状況や課題などを踏まえた上で、地域のニーズと実情に応じた持続可能な制度設計を図ってまいります。
次に、高齢者の社会参加の起爆剤として低廉な運賃体系も考えることについてでありますが、たこち号の実証運行を進める中で、運賃体系を含め、制度の検証をしてまいります。
次に、高齢者に対する補聴器補助制度の導入に係る検討状況についてでありますが、令和2年12月以降の新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、高齢者のフレイルが心配される中、高齢者自らが自宅で行えるフレイル対策の啓発や高齢者あんしんセンターを中心とした見守り支援体制の強化等に力を入れているところであり、補聴器補助制度については、全国市長会を通じて国の事業として実施することを要望しております。
次に、経済と雇用を守る施策についてでありますが、令和3年度における地方創生臨時交付金の活用に当たっては、ニーズの高かった補助金などの拡充に加え、就労支援の取組や市内企業への支援策を検討するなど、本市の市民生活の影響や事業者サポート給付金のアンケート結果等を見極めながら、総合的に判断してまいります。
次に、八尾空港西側跡地の利活用についてでありますが、当該跡地は国有地であり、地域の活力と元気を引き出す複合機能都市拠点を目指して、国と協議を重ねております。
また、八尾空港北濠特定保水池の利活用についてでありますが、当該施設は一級河川であることから一定の制約がありますが、潤いのある貴重なオープンスペースとしての活用を目指し、府と連携しながら可能性について研究してまいります。
なお、教育関係につきましては、教育長から答弁をいたしますので、よろしくお願いいたします。
○議長(西田尚美)
次に、教育長の答弁を求めます。
教育長。
◎教育長(中山晶子) 〔登壇〕
教育関係についてお答えいたします。
少人数学級についてでありますが、市独自での実施については、人材の確保や人件費等、様々な課題があり、また、中学校での導入については、単に担任数を増やすだけでは、教科担任制のため、かえって教員の負担につながることから、人員の確保、市の財政負担等も鑑み、慎重に検討を進めていく必要があり、具体化に至っていないところであります。
府に対しては、都市教育長協議会で教育長として要望しているほか、担当者においても会議やヒアリング等、様々な機会を捉え、拡充を要望しております。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
答弁をいただきまして、まず、教育関係、少人数学級についてお伺いをさせていただきたいと思います。
第1回目の質問の中でも申し上げましたが、国は大きく動いたわけです。これまで10年かけて小学校、中学校の30人学級をするという計画です。そういった中で遅すぎるんではないか。そういう状況の中で昨年の12月文科省は、特に文科大臣は不退転の決意で取り組むと、こういう中で2021年4月から学級編成基準が40年ぶりに改定された。40人学級が35人学級へ、これは小学校ですが、また、少人数学級も5か年計画で実施するということが発表されました。これは画期的なことだと、私たち評価をさせていただいているところでございます。
こういった時点について、教育長はどのような思いを持っていらっしゃるんだろうかというのを、まず、第一に聞きたい。ぜひ答弁願いたいと思います。教育長にお願いしたい。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
今回の少人数学級への国のほうの対応でございます。流れで申しますと、この間、デジタル化ということでGIGAスクールが入ったという部分で、GIGAスクール構想で、1人1台端末が実現しております。
それと併せて、少人数学級とすることで、個別最適な学びと協働的な学びの実現というのが基本にあると考えてございます。これは令和3年の1月26日に中央教育審議会から令和の日本型学校教育の構築を目指してということで答申が出されておりまして、その中でも、このGIGAスクール1人1台端末と少人数の組合せというのは、随意、あちらこちらのところで表現がされておるところでございます。
我々としましても、この間の個別最適な学びという部分はGIGAスクールの検討の中でも検討を進めてきたところでございます。そういう中では、つまずきの解消、あるいは意欲を高める。また、習熟度に応じた学び等々に取組を進めるという中で、今回の国のほうでお示しをいただきました35人学級を5か年でという部分には、適切に対応をしていきたいと考えてございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
今、副教育長が答弁されましたけれども、これまで教育長の考え方というのは、私が知る限りは、教育方針、少人数学級そのものについてはあまり評価されていなかった。こういう印象を持っております。
そういった中で、今回が国の方針として大きく変わった。その変わった中で、教育長はどのように思っているのかというのを聞きたかったんです。だから、もう一度、教育長に答弁願いたい。
○議長(西田尚美)
教育長。
◎教育長(中山晶子)
議員御指摘の部分なんですけれども、私が学校教育部長の頃から杉本議員にはずっと35人学級について、いろいろと御質疑いただいております。その間ずっと私たちが言ってきたのは、我々は40人学級であるけれども、しっかりとその中で切磋琢磨し、議員が先ほど切磋琢磨というお言葉を御質問でも使われましたけれども、切磋琢磨していく中で、学習については少人数指導でしっかりとやっていくと答弁させていただいていました。
しかし、あれから10年たちました。ほぼ10年たった中で、今回のこの感染の状況も踏まえますが、いろんな中での学校でやらなければならないことも、10年の間に本当に変わってきてしまった。昔の学校と今は違うというところで、転換期に来ているというのは、私も認識しているところでございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
教育長に直接、答弁を求めたんだけど、それは時代も変わりまして、先ほどの話の中にもありましたけれども、大阪府の都市教育協議会では30人学級という言葉さえも出てくるような、そういう時代背景になってきたんではなかろうかというように思っているんです。
そういった中で、前回の12月の議会でも質問させていただきましたけれども、やっぱりこれは教育関係者の皆さんや地方自治体関連の皆さん、国民の皆さん、また、先ほど紹介しました全国の議会でも600という意見書、請願が採択された。こういったいろんな大きな動きの中で、こういう変化が作られてきたんだろうと思っています。
私が先ほど言ったように、扉が開いた。もう1つは、山が動いたというような言葉まで使えるような時代に、大きく変化したんではなかろうかというように思っているんです。
そういった中で、昨年も申し上げましたけれども、少人数学級を進めていくことが、さらに、前進させていくものであるという確信を持っています。そういった意味で、先ほども申し上げましたけれども、中学校3年生まで、一遍にやれというのは大変難しい。このことは重々、私たちも考えています。
しかし、そんな中で小学校3年生からでもやるべきではないだろうか。全国の自治体では、やっぱりこういう少人数学級をやられている。また、大阪府下でも少人数学級をやられている。そういう自治体もあるわけです。八尾の子供たちが安心して学べるような形を、より一層つくっていくためには、やっぱり前向きな形の中で進めるべきではなかろうか。このように思っております。
昨年も、財政的にはどれぐらいかかるんやという質問をさせていただきました。今日、改めて、どれぐらいの費用がかかるのか。再度、答弁を求めます。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
小学校3年生を実施した場合ということでよろしいでしょうか。
小学校3年生でありました場合、年収600万円という形で教員数を数えますと、小学校3校で人員増が必要になるという計算になりますので、1800万円程度を、まず給与として見込んでおります。この部分に福利厚生等々、多分費用がかかってまいります。研修費等々がかかってまいりますので、やはり2000万円を超える金額が必要になろうかと考えてございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
今、1800万円ぐらいかかるということやけれども、前回の資料でもらったときには、小学校3年生をするということになれば、年収600万円の職員を採用することで1200万円、2校で対象となると、このように報告いただいたわけなんですが、ちょっと金額が変わったかというように思っております。
これは副教育長に伺いたいんだけど、前回の質問のときには、このようにおっしゃいました。小学校3年生を実現していったら、その明くる年には40人学級になってしまうと。そういったことで継続することは大変やと、このように答弁でおっしゃったんですが、これは変わりありませんか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
小学校3年生を実施して、4年生が実施できないとなれば、当然、そういう形のカウントにはなってこようかとは思います。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
このカウントが崩れたわけです。国が、4月1日から小学校2年生から始まるわけです。例えば、八尾市が独自で今おっしゃった1800万円かかるというような金額を出されたんだけれど、最初は学校3年生が少人数学級、35人以下学級をするとなれば、これは継続的に来年は国は3年生をやるわけですから、別に40人学級になるというような変化にはならない。これについては認めますか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
ちょっと違う答弁になるかも分かりませんけども、我々は請願が採択されたあと、どのような形で実施ができるかということを検討を進めてまいりました。そういった中では、その検討の途中でというか、検討の中で国のほうの動きが見えてきたという部分がございます。
それを踏まえて、これまで大阪府のほうが小学校2年生を補助していただいていたということで、我々はちょっと考えが甘かったかも分からないんですけれども、国が2年生をすれば、大阪府は3年生に上げるのではないかということもと考えた部分がございます。
ただ、先ほど答弁もございましたように、大阪府のほうから頂いたのは、やはり義務教育という部分で、国のほうが動きをとった以上、大阪府としてはそこを1つ上げるのではなく、その周りのスクールソーシャルワーカーとか、そういった部分の補助をしっかりとしていきたいということで、お話を頂いたと聞いてございます。
ですので、我々としましては、国のほうの動きが5年間で、小学校6年生までいくということが、現在、衆議院のほうでも議論をされておるとは思っておりますけれども、国会のほうが通れば、それが実現してまいりますので、その5年間のスケジュールに合わせて、しっかりと現場の対応を考えていきたいと考えてございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
知事のほうは、そういった形で国の方向でやっていくということで、新たな小学校3年生にまで拡充する意思はないと。これまでの委員の答弁の中でもありました。例えば、それは大阪府下の中でも、実際、小学校3年生や4年生、5年生、6年生、そういった学年を少人数学級やってるところがあるわけです。実際やっているんです。こういうやっているところが、やっぱり全国にもっともっと大きな範囲の中でこういった少人数学級を独自でやられていく。こういう運動が国をもっと動かし、そして、中学校には今回は学級定数が変えられなかったけれども、そういったところにまで広げていける。それが運動なんです。
先ほども紹介しましたように、全国の自治体、教育関係者とか、自治体も一生懸命頑張って、知事会や市長会や市町村会、ここも全部声が上がって、こういうように進んできたわけです。だから、私は小学校3年生を、大阪府がしないとしても、八尾市独自でもやるべきではないかというように思っているんです。
もう1つ、これに関連して、大阪府が今回、それをやめますと言ったときに、教育長はどういうような意見を出されましたか。
○議長(西田尚美)
副教育長。
◎副教育長兼教育総務部長(新堂剛)
私の説明がちょっと誤解を招いたら申し訳ないんですけれども、大阪府は、小学校2年生の配置の仕方を少人数にするということが、国がそこを担うので、その周りの部分を、いわゆる支援の部分で配置をするということをおっしゃっていただいていますので、やめるというのは、若干違うかと考えてございます。
また、先ほどございました八尾市独自でということでございますが、国のほうが5か年をかけて、実施をしていくということが出てまいりますと、他市で実施されているところは会計年度職員で、講師で対応されておるんです。前回も御報告させてもらいましたように、我々検討の中で、やはり担任を持っていただく先生が会計年度、また翌年、教員試験を受けてやめられるかもしれないという不安定な状態で、担任という形は難しいと考えてございます。
また、国のほうが1つずつ上げていく中で、採用した先生が4年たてば国のほうの配置で、全てが入ってまいりますので、市が単独で雇った先生方を、その雇用保障という部分も含めて考えていく必要があると考えております。国が制度を実施するということが見えてきておりますので、それに沿って対応したい。そこで必要となる部分を、我々もスクールソーシャルワーカーにお願いをしている部分もございますが、そういった支援の部分も含めて、全体で学校の支援を考えていきたい。このように考えてございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
今の答弁でいきますと、要するに、国がやるんだから、八尾市はやりませんと。こういう姿勢やということが明らかになったんではなかろうかというように思います。
しかし、やっぱり子供たちのことを考えた場合です。やっぱり1日も早くあなた方も30人学級をすべきではないかというような声まで上げているんです。にもかかわらず、一方では国の方針に従っていくというような形では、子供たちが安心して学べる環境がなかなか設置されない。毎年毎年、遅れていくというような状況になるわけです。そうじゃないですか。国の方針は、先ほども申し上げたように、5か年かけて小学校課程については、35人学級をするということにはなっています。
しかし、八尾市として、市民、市の子供たちがもっと1日も早く35人以下の学級の中で子供たちが学べる環境をつくってあげよう。そういう気持ちが全く見えないというのが、今の答弁に象徴されるんではなかろうかというように思います。
私はそうではなくて、やっぱり独自で、そういった対応をすべきではなかろうか。これからいろいろと変わってくるかも分かりませんけれども、やはり教育委員会としては、最優先にするのは子供たちの教育環境です。
そういった意味では、財政的にもそんなにむちゃくちゃに厳しい財政ではないでしょう。八尾市の全体の財政からいきますと、1800万円が子供たちにとって、どれだけの大きな影響を与えていくのか。こういったときには、やっぱり考えるべきではなかろうかというように思いますが、財政当局、ちょっと聞かせてください。1800万円という金額は、到底出ないような財政ですか。
○議長(西田尚美)
財政部長。
◎財政部長(山原孝英)
すみません。1800万円がどうかということではなくて、全体の中で、我々はバランスを取りながら、配分をしていっているというところでございますので、この1点だけを捉えて、安いか、高いかという議論はちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
全体で考えることは分かります。
しかし、1つの施策として、こういったものをつくっていこうといったときに、当然、全体の1つとして考えていく。これも1つです。私は金額的に1800万円という金額を言ってるけど、先ほど言ったように、全体の予算からいって、これだけの予算が出ないぐらいのものなのかということを言ってるだけです。それについては、再度聞かせてください。
○議長(西田尚美)
財政部長。
◎財政部長(山原孝英)
この部分でおっしゃっていただいてる、今、教育委員会のほうで考えていただいている、例えば、担任の会計年度任用職員制でありますとか、市単独で雇用した場合の先行きとか、この辺りは、やっぱり教育委員会のほうで考えていただいています。そこはやっぱり重々、財政当局としても、尊重した上で、かつこの今、教育委員会の中で優先順位的に国が大きな方針を出していただいている中で、市単独でやっていくかどうかというところは、そこも踏まえた上での当然、お金の出しようということになるということで、御理解いただきたいと思います。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
押し問答になってしまいますので、これで終わりますが、やはりもうちょっと教育委員会としては、本当に子供たちの幸せというんですか、先ほど申し上げたように、教育環境をもっとより一層よくしてあげよう。そういう思いの中で、さらに検討していただきたい。これについては要望させていただきたいと思います。
それから、次に、経済関係についてちょっとお伺いさせてもらいます。
これは市長に、もう率直な感想を聞かせていただきたいんですが、今のコロナ禍の中で、八尾の中小零細業者、また個店の皆さんの深刻な状況というのは、多分御存じだろうと思いますが、率直に言って、今の現状をどのように見られるのか、御答弁願えませんか。
○議長(西田尚美)
経済環境部長。
◎経済環境部長(浅川昌孝)
お答えを申し上げます。
今、杉本議員おっしゃったとおり、私どものほうも非常に市内の商工業者、大変な状況にあろうかと思ってございます。コロナ禍の影響につきましては、昨年の4月の第1波から始まりまして、直近の第3波ということ、緊急事態宣言も2回出ているという形になっています。
昨年、見ておりますと、若干経済が持ち直してきた。雇用が持ち直してきたといったところで、また、次の波が来ているということで、非常にコロナ禍の先が見通せない中で、経済のマイナス影響も長期にわたっているもんやと思ってございます。
そうした中では、先行きが見通せない中で、商工業者の皆様方におかれましては、やっぱり直接的な要因といたしましては、コロナ禍の影響が依然大きいものとも認識してございますし、ただ、単にコロナの影響ということだけではなしに、やはり事業主自身のやっぱり高齢化であったりとか、後継人材の問題、また、新たな事業手法への変革といったようないろんなことでの潜在的に、それぞれ抱えておられる。いろいろな事情で、非常に今、厳しい状況にあるのではないか。そう認識してございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
今おっしゃったように、社会的環境というんですか。跡継ぎがないとか、いろんな環境もあるだろうと思います。
ただ、今回のコロナ禍において、やっぱり今まで仕事があったものがなくなったとか、こういった事態の中でもがき苦しんでいるというのが、今の現状ではなかろうかと思っているんです。
そういった中で、地方創生臨時交付金が2月3日ですか、私たちに通知いただきました。これについては、地域経済対応分ということで約4億7000万円です。これを活用しようというような一定の枠組みというんですか、考え方を持っていらっしゃると思うんですが、やっぱり今、何が大事かといったら、私はやっぱりこの八尾の中小零細業者を潰したらあかんと。倒産や廃業にさせたらあかん。それこそ、こういった現状の中で、今こそ行政として、大きな支援をしていく。このことが何よりも必要ではなかろうか。このように思っています。
そういった中で、2月3日にこういう資料を頂いたわけなんですが、この間、やっぱり先ほど答弁もいただきましたが、このいろいろなニーズも高かった補助金など拡充に加え、アンケート結果の要望についても、そういったものを含めて、考えていきたいということだろうと思います。これを実行するに当たっては、やっぱりスピード感が要る。倒産してから、廃業してから、ああやこうや言ってもどうすることもできない。そういった意味では、この現在、考えておられるだろうというように思いますが、この地域経済対応分として、どのように具体的に考えておられるのか。今の時点で、あるんだったら教えてください。
○議長(西田尚美)
政策企画部長。
◎政策企画部長(松岡浩之)
昨日の公明党の代表質問とも重複する部分が多くございますが、今、お話がありましたように、2月の頭に大阪府から配分通知がございました。
当然、それ以前から私どもはいろいろな各部局において、今の市民、企業、様々な生活の状況を踏まえた検討を事前にということで、随時行っております。
ただ、今、申し上げましたように、その交付金の詳細につきまして、まだ通知をされておられないということで、極端に言いますと、通知の内容を見ずに予算化なりした場合には、交付金が充当されないというケースも考えられるということもございます。我々としては、まず、その国の通知を見据えながら、今、一定検討を行っておるところでございます。それを見て、最終的にいけるものを出していくというのが、基本の原則として考えてます。
また、今、先ほどからも議論がございますが、緊急事態宣言の解除であるとか、ワクチン接種とか、非常に大きな状況の変化が聞かれております。当然、その後の対応も含めて、今の状況とどう変わるのかという点も見極める必要もございます。まず、我々といたしましては、緊急に早い段階で実施する必要があり、かつ、今の時点で、例えば交付金を当てられるという見込みが立っておるものについては、早急に、また議会のほうにお願いをしたいと思いますけども、それ以外の分については、状況を見て、できるだけ早期にとは思っておりますが、そういう状況でございます。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
今、答弁いただきましたけれども、多分、財政措置としてはやられるんではなかろうかというのは、あくまでも個人の推測です。そういった中で、今後の検討していただきたいなということを、1つ提案したいです。
先ほど申し上げたように、中小零細業者の皆さん方、また個店の皆さん方にとっては、やっぱりいろんな要望をされておられます。例えば、御商売をされている方にとっては無担保、無保証、無利子で返済猶予などの問題、さらには、家賃固定費の創設、こういったものも出されておられます。さらには、緊急事態宣言で飲食業の皆さん方への手当というのはありました。
しかし、これについても規模によっては、大きな分断を起こしているというようなこともあります。事業規模において、やっぱりこういった支援も必要ではなかろうか、このように思っております。それと同時に、これと関連して、1つは、家賃補助の関係でいきますと、本来、国に対して申請されている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、自分の持家で商売やっておられる方にとっては、家賃補助の申請もできない。こういったところへの固定資産の減免、こういったものもちょっと考えていただけたらというように思っております。
それと同時に、先ほどの緊急事態宣言の関係でいきますと、飲食業だけではなくて、そこに納入をされている業者、生産者、こういったところにもやっぱり支援が必要ではなかろうかと。八尾市独自での考え方として、支援するべきではなかろうかというように思っております。農業や花卉、特に今やったら若ごぼうで出荷しても大分値段が下がっているみたいです。こういうように、営業補償ももらえないという農家の方々もいらっしゃいます。こういったところにも支援の輪を広げるというのも大事ではなかろうかと思っています。こういった意味では、ぜひ決まったら検討していただきたいと思います。これは要望にしておきます。
それから、公共交通の関係は簡単に申し上げます。
先ほどの答弁の中でも、大阪バスの運行で見ますと、本当にこれで経営が成り立っていくんだろうかと心配します。
こういった中で、昨年いろんな法律が改正されまして、こういった民間業者、民間事業者、そういったところに対するいろんな意見も申し上げることもできるとか、また、運賃の体系の検討もしていくこともできる。こういうような法律も出ているようです。
これは、具体的な形は建設産業常任委員会のほうで、またやりたいと思っておりますが、この公共交通の関係でいきますと、先ほど申し上げたバス運行については、事業計画の中では今年3か所、来年5か所というようになっておるんだけど、やっぱりこれを実現していくために、今、コロナ禍でワークショップもなかなかできないというような、いろんな状況もありますが、ぜひ、今期中にはこういったものができるように、前に進めていただきたい。これは要望にさせていただきたいと思います。
それと、運賃の問題については、福祉関係になりますので、これについても一遍検討していただきたい。高齢者が社会参加できるような環境をつくっていくには、やはり公共交通が前向きに進むに当たって、この運賃体系も検討すべきではなかろうかというように思っております。これについても、ぜひ検討していただきたいというように思います。答弁は要りません。
それから、加齢性難聴の問題です。補聴器の問題なんです。高齢化社会がどんどん進んでいく中で、難聴になる人たちが大変多くなってくるというのが、いろんな形の中で報告されております。
これは今回、取り上げたのは、私は担当部長のほうからもいろいろと、これは国のほうでやってもらえますと。やっていただきたいということで、市長会からも要請しているというような回答ばかりだったと思います。
しかし、こういった繰り返しの質問の中で、やっぱり財源担当者は全国の実際に補聴器制度をやられている自治体もいろいろ調査をされてきていると。そういった中で、財源についてまで前回の質問のときには報告をいただきました。
そういった中で、これもやはり高齢者の社会参加を、私は、先週の金曜日、丸1週間前なんですが、突然、耳が遠くなってしまって、奥さんとけんかばかりしてる。私が面談してても、なかなか分かってもらわれない。そういう状況の中で、外へ出ることが全くなくなってしまった。こういう78歳の方がいらっしゃいました。
やっぱりこういう実態を見たときに、本当に補聴器というのは、ただお金の問題じゃなくて、こういった制度をつくってある。制度があると、これがやっぱり八尾市で必要ではなかろうか。このように思っています。それについて、再度、この部分だけ、現在の心境というんか、考え方を、もう一度、教えてください。
○議長(西田尚美)
地域福祉部長。
◎地域福祉部長(當座宏章)
確かに、12月の議会での答弁で、自治体においては、すごい低い予算で運営しているところもございます。それは、我々にとって、それを運用したときにどうなんかと考えたときに、実態としては、効果は出ていないというような考えでございます。
今、先行された市の中では、12月に述べたように、浦安市のほうが一番実績を上げておって、それを高齢者人口で見ると、八尾市では大体、年間1500万円ぐらいかかるような想定になろうということで、ここまでは前回でも検討してございます。
ただ、ちょっと今すぐに、これは全国的な広がりが、今、まだなかなか見られない中で、国のほうにこういう形で要請しておりますので、我々としては、やっぱり国のほうにしっかり要請していきたいということと、市長答弁でも書かせていただいたんですが、現在、コロナ禍の中で高齢者が外出を控えておって、密を避ける生活が本当に長期化しておると。このような状況の中で、高齢者の心身機能の低下、フレイルがすごく心配されておるという状況の中で、我々は新しい生活様式を取り入れたフレイル対策の具体化というのを、今現在、原課においてはもう必死に検討しておる最中でございます。
そういった中で、補聴器がそれに該当するのかどうかも含めて検討しやなあかんとは思うんですが、まずもって、そういったソフト的な対策で、今、検討をしておる最中でございますので、補聴器について、すぐに事業化というのは、今現状では難しいと考えているところでございます。申し訳ございません。
○議長(西田尚美)
杉本議員。
◆26番議員(杉本春夫)
せんだって、昨年の7月には、新たに東京の足立区では、この補聴器制度がつくられているんです。
先ほども答弁にありましたように、国の事業としてという思いを持って、国に対しては要請しているということですが、やっぱり必要性があるから要請されているんだろうと、私は思うんです。全くないのに、地方自治体が国に対して要請するなんていうことはあり得ない。やっぱり必要なものだからこそ、要請されているんだろうというように思います。そういった意味では、事業効果というのは、いろいろな見方があると思います。
まずは、やるべきことをやる。そうした中で、そして事業効果がどうであるのか。それを検証するということも、やっぱり必要ではなかろうか。このように思います。
そういった意味では、今、先ほどおっしゃったように、えらい横文字でフレイルという言葉を使っておられますけれども、結局、そういったことも大事だと思うんです。今おっしゃったように、しかし……
○議長(西田尚美)
杉本議員、時間です。
◆26番議員(杉本春夫)
そういったことで、これも必要やけど、こういったところも含めて、ぜひ検討していただきたいというように思います。終わります。
○議長(西田尚美)
杉本議員の質問は終わりました。
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○議長(西田尚美)
議事の都合により、暫時休憩いたします。
午後4時43分休憩
◇
午後5時再開
○議長(西田尚美)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
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△議案第36号「八尾市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部
改正専決処分承認の件」外1件一括
○議長(西田尚美)
次に、日程第4、議案第36号「八尾市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部
改正専決処分承認の件」外1件を一括議題といたします。
2件一括して、植島副市長から提案理由の説明を求めます。
植島副市長。
◎副市長(植島康文) 〔登壇〕
ただいま議題となりました議案第36号及び第37号の2件につきまして議案書に基づき、一括して提案理由を御説明申し上げます。
本2件につきましては、いずれも新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部改正について、令和3年2月3日に公布され、同月13日から施行されたことに伴い、条例を改正するにつき、特に緊急を要したため、令和3年2月12日付で専決処分を行いましたので、市議会の御承認をお願いするものでございます。
初めに、議案第36号「八尾市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部
改正専決処分承認の件」についてでございますが、本件は、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部改正に伴い、条例の附則において規定する新型コロナウイルス感染症の定義を改めるものでございます。
なお、施行期日は、令和3年2月13日でございます。
次に、議案第37号「八尾市
国民健康保険条例の一部
改正専決処分承認の件」についてでございますが、本件につきましても、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部改正に伴い、条例の附則において規定する新型コロナウイルス感染症の定義を改めるものでございます。
なお、施行期日は、令和3年2月13日でございます。
以上で、提案理由の説明を終わらせていただきます。
よろしく御審議賜りますよう、お願いを申し上げます。
○議長(西田尚美)
これより、2件一括して、質疑に入りますが通告がありませんでした。
よって、質疑なしと認め、質疑を終結いたします。
それでは、ただいま議題となっております各議案については、お手元配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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△議案第38号「令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件」
○議長(西田尚美)
次に、日程第5、議案第38号「令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件」を議題といたします。
東口副市長から提案理由の説明を求めます。
東口副市長。
◎副市長(東口勝宏) 〔登壇〕
ただいま議題となりました議案第38号「令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件」につきまして提案理由の御説明を申し上げます。
本補正予算は、高齢者施設等の従事者等に対する新型コロナウイルス感染症の検査を実施するための予算でございます。
恐れ入りますが、補正予算書の1ページを御参照願います。
本補正予算は、歳入歳出予算の総額に、歳入歳出それぞれ4796万3000円を追加し、総額をそれぞれ1386億2559万円とするものでございます。
次に、2ページ及び3ページでございますが、歳出予算の補正といたしまして、衛生費の保健衛生費で4796万3000円を増額し、歳入予算の補正といたしまして、国庫支出金及び繰入金で同額を増額するものでございます。
以上で、提案理由の説明を終わらせていただきます。
よろしく御審議賜りますよう、お願い申し上げます。
○議長(西田尚美)
これより、質疑に入ります。
質疑の通告がありますので、これを許可いたします。
質疑の方法は、発言者の選択により、一問一答方式で行います。
また、発言時間は30分以内といたします。
それでは、越智議員、質疑願います。
◆25番議員(越智妙子) 〔登壇〕(拍手)
議案第38号「令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件」について質疑いたします。
日本共産党は、一貫して新型コロナ感染拡大を抑え込む鍵は、無症状者の感染をいち早く見つけ出し、保護し、適切な治療をすることであることを指摘し、検査の拡大を求めてきました。
大阪では、高齢者施設でのクラスターによる死亡者数が多い中、医療、福祉関係者や日本共産党が繰り返し高齢者施設等従業員全員への全員一斉定期検査を求めてきました。国も緊急事態宣言発令中の10都府県に対し、高齢者施設等の職員への検査計画を2月12日までに策定し、3月末までに実施するよう要請しました。
それが、今回のこの補正予算に結びつきました。日本共産党はもちろん同補正予算に賛成するものですが、幾つかの点についてお伺いしておきたいと思います。
以下の点についてお答えください。
1、この間、本市において高齢者施設でクラスターが発生し、92名の感染者が発生したと聞いていますが、詳細についてお示しください。
2、このクラスター発生から得た教訓と課題を教えてください。
3、今回のこの検査の目的と意義を教えてください。
4、今回、対象となる施設の詳細と対象にした科学的理由をお答えください。
5、この予算で何人に何回実施する予定か、お答えください。
6、大阪府では、新規入所者も対象にしていますが、中核市である八尾市はなぜしないのか、お答えください。
7、対象を今後、どのように拡大しようとされているのか、お答えください。
8、財源について、今後の八尾市の負担はどうなるのか、お答えください。
以上で、1回目の質疑を終わります。(拍手)
○議長(西田尚美)
市長の答弁を求めます。
市長。
◎市長(大松桂右) 〔登壇〕
ただいまの越智議員の質疑にお答えをいたします。
まず、92名の感染者が発生したクラスターについてでありますが、令和3年2月6日をもって収束しておりますが、その詳細については、感染症法の趣旨にのっとり、個人情報保護の観点から患者やその家族、関係者等が特定されないよう公表内容のみとさせていただいております。
次に、このクラスター発生から得た教訓と課題についてでありますが、まず、教訓としては、病原体を施設内に持ち込まない対策とともに施設内に感染を広げない対策の徹底が上げられます。持ち込まない対策の課題は常勤、非常勤を含む全ての従業員の軽微な体調不良であっても、速やかに新型コロナウイルス感染症の検査に結びつけることであると考えております。また広げない対策の課題は、直接ケアする職員の個々人が飛沫・接触感染を防ぐ標準的な予防策を徹底することであると考えております。
次に、高齢者施設等集中的検査の目的と意義についてでありますが、令和3年2月2日に改定された
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針に基づき、高齢者施設等の施設内の陽性患者を早期に発見し、必要な感染防止対策を徹底することでクラスターを防止し、地域における施設内の感染防止体制を強化することを目的としております。
次に、対象となる施設の詳細と対象にした理由についてでありますが、高齢者入所施設73施設及び障がい者支援施設2施設を対象としております。検査対象とした理由については、多発したクラスター事例や有識者からの指摘等を踏まえ、これらの施設を対象としたところであります。
次に、この予算で何人に何回実施するのかについてでありますが、検査の対象は高齢者入所施設及び障がい者支援施設の従業員約3000人で、希望する施設に対し2週間に一度、1人当たり2回の検査を予定しております。
次に、新規入所者への検査についてでありますが、令和2年8月7日付及び同月14日付の新型コロナウイルス感染者発生時等の検査体制に対する厚生労働省事務連絡において、新規入所者について、入所時に、地域における新型コロナウイルス感染症の発生状況や入所前の生活状況等を勘案して、医師が必要と認める場合には、症状の有無にかかわらず保険適用で検査を行うことができるとされております。
次に、対象を今後どのように拡大しようとしているのかについてでありますが、今回の集中検査は、令和3年3月末までの実施であり、引き続き、大阪府高齢者施設等スマホ検査センター等を通じて、陽性者が把握された高齢者施設等の利用者や職員を対象に、保健所の積極的疫学調査に基づき、クラスターを未然に防いでまいりたいと考えております。
次に、今後の本市の財政負担についてでありますが、財源は国の感染症予防事業負担金が2分の1の補助、残りは財政調整基金繰入金となります。
○議長(西田尚美)
越智議員。
◆25番議員(越智妙子)
今、お答えいただきました。
まず、92名のクラスターが高齢者施設で発生をしたと。そこから教訓と課題をお伺いさせていただきました。
その中で、お答えは大事なことを言われてます。病原体を施設内に持ち込まない対策をすると。
そして、もう1つは、従業員に対して、非常勤を含む全ての従業員に軽微な体調不良であっても、速やかにその検査に結びつけると。こういうことが大事だということが分かったんだと言われていたんですが、軽微な体調不良、何らかの症状が出たと。その場合、早く検査をするということをやらなあかんというのでやってこられたんやと思うんですが、今回については、どう違うんかと思うんです。
そこは、今回のこの補正予算に上がっている中身でいえば、高齢者施設、それから障がい者施設の全職員、正規も、それから非正規の人も含めて全職員にするということですから、これは無症状の人にも検査をするという違いかと思うんですけど、そこをちょっと御説明いただけたらと思います。
○議長(西田尚美)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
今、議員御指摘いただいたとおりのことでございまして、無症状の人も含めて検査をするということになっております。
○議長(西田尚美)
越智議員。
◆25番議員(越智妙子)
その大事さです。初めに言われていたクラスター発生で得た教訓や課題があったけど、こういう教訓を得たけど、今回は症状のない人にもやろうと。それについては、その意義です。それがこんなに大事やねんということを、ちょっと教えていただけたらと思います。
○議長(西田尚美)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
このコロナの特徴としまして、症状を発する2日前、ないし3日前ぐらいから、無症状の時期から感染力を持つということが、もう既に治験で明らかにされております。
それと今現在、国の分科会でも尾身座長が、PCRの検査については、事前確率の高い場合には、このような全数検査はする意義はあるという御指摘もありまして、このたび国のほうから、今現在の状況は、そのような認識でいいんではないかということで、全国的に要請されたところでございます。
○議長(西田尚美)
越智議員。
◆25番議員(越智妙子)
よく分かりました。
症状が出る二、三日前から感染力を持つと。これがこの今回の新型コロナの大きな特徴だと。この間、それが見えてきたわけです。今回は、まだ症状が出ていないけども、いわゆる社会的検査です。無症状の人にもやると。そういう補正予算が今回上がってきているということで、私たちは一貫して求めてきたことで、大いに賛成をするところなんです。
もう1つ、お伺いしたいんですけど、この緊急事態が終わったとしても、解除すると言われたとしても、今後、第1回目で質疑させていただいていますが、今後もやっぱりそれは新型コロナの特徴は二、三日前、無症状の段階で感染力があるという特徴があるわけですから、今後についてもやっぱりそこは社会的PCR検査というのはしていかなあかんところやろうと思うんですけど、その点はどうでしょうか。
○議長(西田尚美)
保健所長。
◎保健所長(高山佳洋)
その点は、社会全体の患者の発生率等のやはり事前確率の高さがどの程度であるかということの評価になるかと思います。
ただ一方で、先ほども少し答弁させていただきましたけれども、スマホ検査センターというスキームで、ごく軽微な発熱のないような段階で、体調不良のある介護従事者の皆さんに無料で保健所を通さずに検査ができるスキームを、大阪府に用意していただいています。それに乗っかって、それで陽性者が出れば、従来の幅広の検査という、濃厚接触者を拡大して、徹底的に検査をするというやり方で、ほぼ準じたクラスター予防対策ができるのではないかと考えております。
○議長(西田尚美)
越智議員。
◆25番議員(越智妙子)
1回目の質疑に対しても、そんなお答えかと思ったんですけど、ただ、やっぱりもう徹底的に、この第3波で抑えていかなあかんというのは、先日の私の代表質問の中でも御答弁いただいているところかと思います。
もう本当に完全に防いでいくには、今の到達でいえば、やっぱり無症状の人、今回の補正予算です。まさに、この道こそが感染拡大を防ぐ、今の日本社会というか、世界的にもそうですけど、到達しているところは、そこやろうと思います。
今回の補正予算については、すごい大事やし、このことは今後も、この第3波を徹底的に抑え込むためには、本当に必要やろうと思います。ですから、先ほどもお答えいただきましたが、軽微な状態です。軽微なそういう微熱があるやとか、咳があるやとか、何かそういう症状です。何らかの症状が現れた場合に、今、スマホの検査センターを通じて云々と、御答弁があったと思います。そういう症状の出る二、三日前に感染力を持つわけですから、やっぱりこの社会的PCR検査というのは続けていかなあかんというのは、私らが、今、持ち合わせている知識の中では、非常にそのことを思うところです。
大阪府の専門委員の発言、会議録を見せていただきましても、倭委員と読むんですか、この方も言われていますが、今後です。やっぱり感染者の発生の早期発見によるクラスター発生防止と感染拡大の最小化の体制の徹底が大事やと言われているわけです。ですから、感染を最小に抑えようと思ったら、少なくともやっぱり症状の現れる二、三日前の段階で、その感染力を持っているわけですから、その段階で発見して、保護し、対処していくことが求められるんではないかと思います。
そういう点では、いろいろ本当に御努力もいただきまして、今回のこの補正予算案も出していただいて、すごい安心するところなんですが、第4波を絶対に襲来させないという立場からいえば、やっぱり今後もこの無症状の段階での社会的検査の必要性を強く求めておきたいと思います。
そのためには、戦略を持って、この社会的PCR検査をすることを求めたいと思います。その点については、いかがでしょうか。
○議長(西田尚美)
越智議員。
質疑ですので、要望を求めるということではなくて、質疑でお願いしたいと思います。
越智議員。
◆25番議員(越智妙子)
戦略を持って、やっぱり社会的検査を求めておきたいと思うんです。
無症状の早期発見、保護というのは、感染症の教科書ではもう医学の教科書にも載っているということですから、これについては、強く求めて、私の質疑は終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(西田尚美)
越智議員の質疑は終わりました。
以上で、通告に基づく質疑は終わりました。
これをもって、質疑を終結いたします。
お諮りいたします。
本件については、委員会付託を省略いたしたいと思います。
これに、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(西田尚美)
御異議なしと認めます。
よって、本件については、委員会付託を省略することに決しました。
これより、討論に入ります。
通告により、田中裕子議員、討論願います。
◆23番議員(田中裕子) 〔登壇〕(拍手)
議案第38号「令和2年度八尾市一般会計第18号補正予算の件」について日本共産党を代表して、賛成討論を行います。
新型コロナの感染拡大で、一番の特徴は無症状者が感染を拡大するところにあります。これは、インフルエンザなど、ほかの感染症にはない、大変やっかいな特徴です。この無症状感染者を早期発見、保護することを、日本共産党をはじめ、専門家も声を上げ、全国では実践をする自治体が次々に生まれました。そして、とうとう国が基本的対処方針を変更し、戦略的サーベイランス体制として、今回の集中的PCR検査に踏み切りました。
先ほどの質疑での御答弁は、クラスターから得た教訓として、病原体を施設内に持ち込まない対策とし、全ての従業員の軽微な体調不良であっても、速やかに新型コロナ感染症の検査に結びつけるとありました。これは大変、大切なことだと思っております。
しかし、今度の検査はさらに無症状者を早期発見し、保護するための検査に踏み込んだ内容となっています。事前確率の高い状況だと判断をされ、今回、実施をされたということですが、新型コロナの特徴として、症状が出ないけれど、感染力を持つ無症状感染者や症状が出る前に感染力が強いということを考えると、今回の無症状者を含め、陽性者を早期発見する検査体制は、非常に待ち望まれていた検査です。
八尾市内でも、8割の施設が希望しているとお聞きをしました。早くから実践をしていた東京都世田谷区保坂区長は、国会の意見陳述でこう述べています。
高齢者施設、医療機関のクラスター対策として、社会的検査の準備にも入りました。症状の有無にかかわらず、感染者がいないとされている高齢者施設を回って検査しようと考えました。ただ、区内の介護施設、介護事業所は1500か所もあります。回っている間に感染がどんどん出てきました。そこで感染者が出た介護施設や保育園の職員や入居者全員への随時検査も行うことにしました。保健所に負担をかけないため、社会的検査は区の保健福祉政策部の所管としました。随時検査は192か所、4390人に実施し、陽性者は71人でした。定期検査は493か所、約8000人で、陽性は23人、うち15人は無症状で、同じ特養ホームの関係者でした。15人が放置されていた場合、何十人ものクラスターになっていたおそれもありました。定期検査の陽性率は大変低いことが分かりました。定期検査の予定を組むことで、高齢者施設が感染対策を徹底したことも、かなり効果的でしたと。
この社会的PCR検査については、国の専門家も、府の専門家もクラスターの早期発見を引き続きと発言しているように、継続が必要だと考えます。対象者を入所者にも広げ、他の施設や保育や学童、職員の皆さん、ケアの現場にも社会的PCR検査を拡大することを求めます。
また同時に、新規入所者への検査が行政検査で可能であるということが、今回の質疑でも明らかになりました。その周知徹底をお願い申し上げたいと思います。
そして、本来、この検査費用は半額ではなく、全額国庫補助で行うべきであるとの声を、市から上げていただくべきだと御要望を申し上げます。
さて、今回の第3波は菅政権による無為無策、最後までGoTo事業に執着し続けた明らかな人災です。この波を、子供たちの懸命の努力と、市民の努力、医療介護の献身的役割、そして外出抑制、営業自粛でようやく減少傾向となりました。
気になることがあります。
府の2月24日の対策本部会議では、専門家の意見として、次の波に備えてとか、次の波を予測と、第4波を前提とした御意見が述べられていました。あらゆる可能性を予見しての慎重を期すための御意見だと思いますが、市民の願いは第3波の確実な抑え込みと、第4波が起きないための手だてです。そのためには、感染拡大防止と社会経済活動の維持の両立を進める決め手となる感染者が今減少しているからこそ、検査数を減らさずに増やし、無症状感染者を早期発見、保護する。医学の教科書にも載っている実践を行うことです。
ワクチンは有効な手段ですが、ワクチン頼みにはなりません。その戦略を持って、実践を行っていただくよう、心からお願いを申し上げまして、賛成討論を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(西田尚美)
通告に基づく討論は、終わりました。
それでは、討論を終結して、これより議案第38号について採決いたします。
本件、原案可決することに、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(西田尚美)
御異議なしと認めます。
よって、議案第38号については、原案どおり可決されました。
この際、お諮りいたします。
ただいま議案第38号が可決されましたが、これに伴う字句、数字、その他の整理を要するものについては、会議規則第42条の規定により、この整理を議長に委任いただきたいと思います。
これに、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(西田尚美)
御異議なしと認めます。
よって、計数の整理は、議長に委任いただくことに決しました。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
引き続き3月1日、月曜日、午前10時から個人質問を行います。
─────────────────────
○議長(西田尚美)
本日は、これをもって散会いたします。
午後5時32分散会
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〇会議録署名議員
┌───────┬────────┬─────────────────────────┐
│市議会議長 │西 田 尚 美 │ │
├───────┼────────┼─────────────────────────┤
│市議会副議長 │田 中 慎 二 │ │
├───────┼────────┼─────────────────────────┤
│市議会議員 │松 田 憲 幸 │ │
├───────┼────────┼─────────────────────────┤
│市議会議員 │南 方 武 │ │
└───────┴────────┴─────────────────────────┘...