八尾市議会 2007-06-26
平成19年 6月定例会本会議−06月26日-06号
平成19年 6月定例会本会議−06月26日-06号平成19年 6月定例会本会議
┌────────────────────────┐
│ 6月26日
八尾市議会定例会(第6日)
会議録 │
└────────────────────────┘
〇議事日程第6号
平成19年6月26日(火)午前10時開議
┌───┬───────┬────────────────────────────────┐
│日 程│事 件 番
号│ 件 名 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │ │会議録署名議員指名の件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第1
│議案第44
号 │平成19年度八尾市
老人保健事業特別会計第1
号補正予算専決処分承認│
│ │ │の件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第45
号 │住居表示を実施する市街地の区域及び
当該区域における
住居表示の方法│
│ │ │を定める件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第46
号 │訴え提起の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第47
号 │損害賠償に関する和解の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第48
号 │八尾市長等の
政治倫理の確立と資産等の公開に関する条例の一部改正の│
│ │ │件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第49
号 │八尾市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例及び教育長の給与│
│ │ │等に関する条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第50
号 │八尾市
特別会計条例の一部改正等の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第51
号 │八尾市
公有財産及び
物品条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第52
号 │八尾市
市税条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第53
号 │八尾市立保育所条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第54
号 │八尾市
非常勤消防団員等公務災害補償条例の一部改正の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第55
号 │平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第56
号 │平成19年度八尾市
南久宝寺土地区画整理事業特別会計第1
号補正予算│
│ │ │の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第57
号 │平成19年度八尾市
老人保健事業特別会計第2
号補正予算の
件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第58
号 │包括外部監査契約締結の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第59号 │旧
植田家住宅・(仮称)
植田家史料館新築及び
改修工事の
工事請負契約│
│ │ │締結の件 │
│ ├───────┼────────────────────────────────┤
│ │議案第60
号 │JR大和路線志紀・
八尾老原樋筋B下
公共下水道管埋設工事の
委託協定│
│ │ │締結の件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │ │建設常任委員長報告 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │ │文教産業常任委員長報告 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │ │保健福祉常任委員長報告 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│ │ │総務常任委員長報告 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第 2│議案第61
号 │八尾市
固定資産評価員を選任するについて同意を求める件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第 3│議案第62
号 │八尾市
公平委員会委員を選任するについて同意を求める件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第 4│議案第63
号 │八尾市
有功者推挙の件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第 5│諮問第2
号 │人権擁護委員候補者を推薦するについて意見を求める件 │
├───┼───────┼────────────────────────────────┤
│第 6│答申第2
号 │人権擁護委員候補者を推薦するについて答申の件 │
└───┴───────┴────────────────────────────────┘
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〇本日の会議に付した事件
1.日程第1から日程第6まで。
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〇
出席者氏名
出席議員(32人)
1 番 議 員 西 田 尚 美
2 番 議 員 花 村 茂 男
3 番 議 員 永 田 善 久
4 番 議 員 岡 田 広 一
5 番 議 員 末 光 道 正
6 番 議 員 竹 田 孝 吏
7 番 議 員 浜 田 澄 子
8 番 議 員 大 野 義 信
9 番 議 員 内 藤 耕 一
10 番 議 員 田 中 裕 子
11 番 議 員 益 田 愛 幸
12 番 議 員 柏 木 順 子
13 番 議 員 村 松 広 昭
14 番 議 員 吉 村 晴 之
15 番 議 員 谷 沢 千 賀 子
16 番 議 員 越 智 妙 子
17 番 議 員 杉 本 春 夫
18 番 議 員 井 上 依 彦
19 番 議 員 大 松 桂 右
20 番 議 員 田 中 久 夫
21 番 議 員 西 川 訓 史
22 番 議 員 三 宅 博
23 番 議 員 重 松 恵 美 子
24 番 議 員 土 井 田 隆 行
25 番 議 員 長 野 昌 海
26 番 議 員 西 野 正 雄
27 番 議 員 小 林 貢
28 番 議 員 平 田 正 司
29 番 議 員 東 口 晃 治
30 番 議 員 伊 藤 輝 夫
31 番 議 員 垣 内 博 美
32 番 議 員 小 枝 洋 二
職務のため出席した
市議会事務局職員(5人)
事務局長 森 田 保 次
理事 永 田 敏 憲
次長兼議事課長 角 柿 康 彦
総務課長 植 野 茂 明
参事 岩 本 慶 則
説明のため出席した者(29人)
市長 田 中 誠 太
副市長 原 正 憲
◆
文教産業常任委員長(柏木順子) 〔登壇〕
ただいまから、
文教産業常任委員会における
付託案件審査の結果について、御報告申し上げます。
去る6月12日の本会議におきまして、当委員会に審査を付託されました議案第45号「
住居表示を実施する市街地の区域及び
当該区域における
住居表示の方法を定める件」、議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件」のうちの当
委員会所管分につきましては、6月14日に委員会を開会し、執行部から詳細な
提案理由の説明を受け、慎重に審査いたしました結果、いずれも
原案可決を適当と認めたものであります。
なお、議案第55号のうちの当
委員会所管分の採決に際し、反対の立場からの討論があり、
起立採決の結果、
原案可決を適当と認めたことを申し添えておきます。
以上で、
文教産業常任委員長報告を終わります。
△
保健福祉常任委員長報告
○議長(小林貢)
次に、
保健福祉常任委員長の報告を願います。
◆
保健福祉常任委員長(
谷沢千賀子) 〔登壇〕
ただいまから、
保健福祉常任委員会における
付託案件審査の結果について御報告申し上げます。
去る6月12日の本会議におきまして、当委員会に審査を付託されました議案第44号「平成19年度八尾市
老人保健事業特別会計第1
号補正予算専決処分承認の件」、議案第53号「
八尾市立保育所条例の一部改正の件」、議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件」のうちの当
委員会所管分及び議案第57号「平成19年度八尾市
老人保健事業特別会計第2
号補正予算の件」の4案件につきましては、6月15日に委員会を開会し、執行部から詳細な
提案理由の説明を受け、慎重に審査いたしました結果、いずれも
原案承認及び
原案可決を適当と認めたものであります。
なお、議案第53号については、反対・賛成それぞれの立場から討論があり、
起立採決を行った結果、
原案可決を適当と認めました。
また、議案第55号のうちの当
委員会所管分については、
起立採決の結果、
原案可決を適当と認めたことを申し添えておきます。
以上で、
保健福祉常任委員長報告を終わります。
△
総務常任委員長報告
○議長(小林貢)
次に、
総務常任委員長の報告を願います。
◆
総務常任委員長(西川訓史) 〔登壇〕
ただいまから、
総務常任委員会における
付託案件審査の結果について、御報告申し上げます。
去る6月12日の本会議におきまして、当委員会に審査を付託されました議案第47号「
損害賠償に関する和解の件」、議案第48号「
八尾市長等の
政治倫理の確立と資産等の公開に関する条例の一部改正の件」、議案第49号「八尾市特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例及び教育長の給与等に関する条例の一部改正の件」、議案第51号「八尾市
公有財産及び
物品条例の一部改正の件」、議案第52号「八尾市
市税条例の一部改正の件」、議案第54号「八尾市
非常勤消防団員等公務災害補償条例の一部改正の件」、議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件」のうちの当
委員会所管分及び議案第58号「包括外部監査契約締結の件」の8案件につきましては、6月20日に委員会を開会し、執行部から詳細な
提案理由の説明を受け、慎重に審査いたしました結果、いずれも
原案可決を適当と認めたものであります。
なお、議案第51号の採決に際し、反対の立場からの討論があり、
起立採決の結果、
原案可決を適当と認めたことを申し添えておきます。
以上で、
総務常任委員長報告を終わります。
○議長(小林貢)
以上で、各常任委員長の報告は終わりました。
それでは、これより一括して委員長報告に対する質疑を行います。
質疑ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
質疑なしと認め、質疑を終結して、これより議題となっております17件のうち、議案第46号、第51号、第53号、第55号及び第60号を除く12件について、一括して討論を行います。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより採決いたします。
本12件、いずれも委員長報告どおり
原案承認または
原案可決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、ただいま議題となっております17件のうち、議案第46号、第51号、第53号、第55号及び第60号を除く12件は、いずれも原案どおり承認または可決されました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
次に、議案第46号について討論を行います。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより議案第46号について採決いたします。
〔一部議員退場〕
○議長(小林貢)
本件、委員長報告どおり
原案可決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、議案第46号は原案どおり可決されました。
〔前記退場議員入場〕
─────────────────────
○議長(小林貢)
次に、議案第51号について、討論を行います。
通告により、田中裕子議員、討論願います。
◆10番議員(田中裕子) 〔登壇〕(拍手)
議案第51号「八尾市
公有財産及び
物品条例の一部改正の件」について、日本共産党を代表して、反対討論を行います。
今回の条例改正は、平成19年3月施行となった地方自治法一部改正に伴うものです。この法改正は、行政財産の貸し付けを一般民間事業者に拡大することによって、住民の財産である土地や建物を、民間の営利活動に利用させることを可能にする。これが目的です。自治体の行政財産は、公用または公共用に供する財産であるため、譲渡や交換、貸し付けや私権の設定などは原則禁止されています。この地方自治法、法改正によって、行政財産を一般民間業者に貸し付けたり、私権の設定ができるという内容が含まれています。
行政財産には庁舎など、自治体が本来的業務や事業を直接実施するために所有している財産と学校や保育所、公園や病院など、住民の共同利用に供するために所有しているものとがあります。限定的とはいえ、これら行政財産の貸し付けの道を一般民間事業者に開くことは、住民の財産である土地や建物を営利活動に利用させるだけではなく、自治体の本来業務からの撤退や、住民サービスの後退をもたらし、現在進められている保育所や図書館などの民間委託を一層促進することになります。
しかも、今回の条例改正に当たって、貸付先の対象範囲等、今後検討していくと御答弁がありました。東京都では、都税事務所駐車場を民間会社に貸し付けて、コインパーキングを開始しています。ホームページでは、都税事務所の貸付公募について問い合わせ先を掲載し、募集をし、今後広げていくとしています。なし崩し的に市民の財産を民間事業者に貸し付けられていく、このことが実施をされているわけです。
今回の条例改正の提案の中身では、市民の財産である行政財産を守ることができるのかどうか、この判断すらできませんでした。
よって、この議案第51号に反対をいたします。
同僚議員の皆様の御賛同をお願いいたしまして、討論を終わります。(拍手)
○議長(小林貢)
通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより議案第51号について採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり
原案可決することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(小林貢)
起立多数であります。
よって、議案第51号は原案どおり可決されました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
次に、議案第53号について討論を行います。
通告により、まず、内藤議員、討論願います。
◆9番議員(内藤耕一) 〔登壇〕(拍手)
議案第53号「
八尾市立保育所条例の一部改正の件」について、日本共産党を代表し、反対の立場から討論を行います。
今回、高安保育所の保護者が市に対し、民営化条例を提案しないでほしいという要望書が出されました。桂保育所でも、説明会に参加した50人全員が白紙撤回を求め、民営化に反対を表明するという状況の中で、この条例提案がされています。
保護者の民営化はやめてほしいという願いにこたえることが、自治体の役割です。桂・高安保育所の民営化を進めることは、断じて許すことはできません。
保育所の民営化は、今まで築き上げてきた子ども、保育士、保護者の関係を断ち切ってしまうものです。なれ親しんだ保育士との別れは、子どもにとってどれほどのダメージを与えることになるか、また保護者の方も、一から保育士との関係を築かなければならず、子どもがちゃんと保育所で生活をしているかという不安の中で職場に向かわなければなりません。しかも、高安保育所については、場所が変わり、子どもの数が一気に多くなり、保育士の先生も変わるというように、子どもを取り巻く環境が急激に変化し、三重の負担が子どもたちに押しつけられるということになります。
また、高安保育所が民営化されれば、玉串川から東側には公立保育所がなくなります。保護者の公立保育所に通わせたいという願いが山手の地域では奪われてしまうことになります。その点でも、民営化を進めるべきではありません。
八尾市は、民営化の実施時期について、桂保育所の保護者説明会では、「保護者の意見を十分お伺いして行います」ということを言っていました。八尾保育運動連絡会との交渉の中では、「高安保育所の保護者に対して十分説明を尽くす必要がある」とし、「今のところ我々の提案について理解いただいたとは思っていない」と自覚しながら、「移管条件によって保護者の不安は払拭できる」として、条例案を提出すること自体、民営化の押しつけ以外の何物でもありません。今議会に、民営化の条例を提案しないでほしい、保護者との話し合いを続けてほしいという、この切実な声に自治体はこたえるべきです。
安中東保育所の民営化の際には、75人中25人が転所をするということも起こっています。なぜ転所をしたのか、転所が多かったクラスの実態がどうなっているのかということに目を向ける必要もあるのではないでしょうか。転所が多かったクラスでは、子どもが保育所に行きたくなくなったという具体例が、実際に経験された保護者から出されています。それを踏まえた保護者との話し合いを行い、今後の方針を考えることが必要なはずです。
また、説明会に配付をされた「公立保育所の民営化7つの疑問」というプリントは、子どもの権利、子どもの発達や保護者の不安を解消する内容となっていないばかりか、公立と私立では運営にかかる経費が、公立の方が2倍多くかかっているという内容が盛り込まれています。これでは、保護者に対して「公立に通わせたいということが何か悪いことなのか」、「税金泥棒とでも言うのか」、こういう思いを抱かせるものです。
5園の民営化対象園を選んだ理由は、保護者説明会では、公立保育所の民営化を検討した内容として、「老朽化した保育所を民営化し、定数をふやして民間で建て直してもらうということで、高安、久宝寺、亀井保育所を決めた」。もう1つは、「比較的新しく耐震診断も済み、定員に余裕のある安中東、桂保育所をそのまま民間に移管する」と言われています。
委員会審議でも、桂保育所の定員150人中95人しか入所していない状態を放置してきたことが明らかになりました。委員会の中では、「保育所の入所に関しましては、第1希望から第4希望まで聞かせていただいておりますけれども、保護者が希望される中でお入りいただいておりますので、150定数ですけど、定員を無理やりに埋めるという状態が正しいとは考えていない」ということを言われていました。しかし、保育整備目標では、桂保育所で150人埋まることが前提となっています。このような答弁をしておきながら、どうして民営化すれば待機児解消につながるのか、全く理解ができません。
待機児解消と言いながら、施設の更新は民間頼み、しかも定員に余裕のある保育所があったにもかかわらず、八尾市として待機児解消のための手立てを何もとらずに、民間に移管するなど、子育てに対する自治体の責任放棄であり、まさにコスト削減のための民営化だと言わざるを得ません。
保育所運営費の大部分は人件費であり、働く保育士の方の平均年齢の違いがコストの違いとなってあらわれています。ベテランの保育士の方の知恵と経験は、よりよい保育を提供し、子どもたちの全面発達を保障し、長時間保育や時間外保育、障害児保育など、公立でも多様な保育ニーズにこたえる大きな力になっています。全市的にその経験を広げるかなめの役割を果たしてきたのが公立保育所です。そして私立保育所と協力、連携する中で、よりよい保育を八尾市全体に広げることが必要なときに、公立保育所を減らし、また19年、20年、21年の正職の保育士数を必要数より7人減らしたままにするなど、子どもの健全な発達を願う市民の願いに逆行するものです。
現在、国は認可保育所運営への企業の参入を認め、公立保育所の廃止、民営化を進め、公的保育制度の中核となる公立保育所の数を減らしています。財界の強い要望で、企業保育所と私立保育所が競争できる条件をつくるため、私立保育所への補助金削減やPFIを使い、初期投資なしで企業保育が参入できる施策を整え、保育の市場化が進められようとしています。
また、昨年制度化された認定こども園は、園と利用者の直接契約となり、保育料も自由設定となるなど、保育が必要な子どもに対しての市の責任がなくなるなど、認定こども園が広がることによって、事実上、公的保育制度を崩していくという動きも強まっています。
このようなもとでの公立保育所の民営化は、公的保育を崩壊させるだけでなく、私立保育所の経営基盤をも崩すものになりかねません。
子どもの全面発達を保障する立場に自治体が立つならば、民営化を中止し、私立保育所も含めた保育条件の改善を進め、公的保育のかさ上げを図ることが必要です。
今回、保護者の願いに背を向けた中で議案を提案し、しかも待機児解消は民間頼み、自治体として子どもの全面発達を守るという積極的な姿勢も見えない中で、到底この議案には賛成することはできません。
同僚議員の皆さんの御賛同をお願いをいたしまして、討論を終わらせていただきます。(拍手)
○議長(小林貢)
次に、益田議員、討論願います。
◆11番議員(益田愛幸) 〔登壇〕(拍手)
議案第53号「
八尾市立保育所条例の一部改正の件」について、保育所の待機児童を解消し、八尾の保育と子育て支援の一層の充実、そして、市民全体の福祉の向上を、こよなく願う立場から、自由民主党、公明党、新世やお、民主市民クラブのうち、1人を除く4会派を代表いたしまして、本議案に賛成する討論を行います。
本件は、保育所の待機児童を解消し、延長保育など、より柔軟で、より充実した保育環境の提供、さらには、幅広い子育て支援ニーズにこたえていくことを目指し、昨年度民営化した、安中東保育所の実績も踏まえ、平成20年度から21年度にかけて、新たに八尾市立桂・高安の両保育所を民営化するために提案された条例改正案であります。
今、八尾市には、公立保育所であるか、私立保育園であるか、あるいは、保育の内容いかんを選択する以前の問題として、保育を望みながら保育所に入所できない、72人の待機児童を含む、402人の保留児童がいます。
保育の利用ができないことによって、「働きたくても働けない」、「仕事を探したくても探せない」、「自己実現できない」といった悲痛な声が、保育所入所を熱望する子育て世代や社会参加を望む多くの市民から寄せられています。
私たちは、男女共同参画社会の推進という観点からも、これら市民の社会参画や、自己実現を阻害している原因の一つである待機児童の問題を直視し、こうした声やニーズに、一刻も早くこたえ、支援・援助することこそが、今、喫緊の課題であると考え、以下の理由により、本案を可とする判断に至ったものであります。
全国第49位。これは、昨年9月、厚生労働省の雇用均等・児童家庭局が発表した平成18年の待機児童が多い自治体の八尾市の順位であります。現在、本市は、待機児童解消に向けた児童福祉法に基づく、保育計画の提出が求められる、全国81の自治体の1つにもなっております。
平成13年の「待機児童ゼロ作戦」に始まった全国的な取り組みは、公立保育所への指定管理者制度の導入や民営化など、保育環境の格差解消のための、各自治体の懸命な努力によって、受け入れ児童数も拡大し、着実な成果を納めつつあります。
この間、本市も、私立保育園2園の創設に加え、昨年の安中東保育所の民営化の実現によって、入所定員は増加し、待機児童は若干改善されたものの、依然、保育所を利用したくても利用できない市民が、まだまだ、多数存在しているのであります。
とりわけ、いわゆる「保育に欠ける」状態にありながら保育所を利用できない状況を解決することは、私たち議員としても、行政が、何よりも第一に取組むべき、緊急かつ重大な問題であると考えるものであります。
さらに、「市民のニーズ調査」を受け、先ごろ、上方修正された、次世代育成支援行動計画によると、平成21年度までに、さらに、440人以上の保育ニーズが求められているところであり、待機児童解消を目指した、児童福祉審議会答申にそった、これまでの取り組みを、さらに進めるために、今回、本件で示された、桂・高安両保育所の民営化は、避けられない課題の一つと認識するものであります。
1人、約84万円。これは、乳幼児から高齢者までの全八尾市民1人当たりに換算した、現在の八尾市の負債額、つまり借金であります。
今、地方自治体は、三位一体の改革に始まる、地方行財政改革の渦中にあります。
本市も例外ではなく、限られた財源で、いかに効果的に市民福祉を向上させるのかという、相反する、困難かつ大きな命題に、立ち向かっていかなければならない苦難の時代に直面しているのであります。
経常収支比率99.7%の硬直化した本市の財政状況の中にあって、福祉施策に限っても、高齢者や、障害者、さらには健康増進のための施策など、私たち議会としても長期的な視点のもと、市に求め、実現しなければならない課題が、山積しているのであります。
また、全市民の福祉の向上を求める、私たち議員は、現状を度外視して、無責任・無計画に行政を進め、子どもたちや後の世代に、これ以上、莫大な負担を先送りすべきではないと考えているところでもあります。
過日の
保健福祉常任委員会では、昨年民営化した安中東保育所は、入所児童数を24名ふやし、その上、8時までの夜間延長保育を実現したにもかかわらず、公立と比較すると、約8000万円の保育所運営費の減が見込めること、また、全市的にも、児童1人当たりの運営費は、公立保育所は私立の約3.7倍もの市民からの貴重な税金が必要となっており、公・民の運営費の差は、歴然となったところであります。
また、民営化後の、ゆう安中東保育園で実施された保護者アンケートの結果でも明らかになったとおり、多くの保護者が、民営化後の保育内容に満足していることも確認できたところであります。
公立保育所の民営化で生まれた財源を活用することによって、児童福祉審議会の答申にも示されたように、公立保育所が遅々として取り組まなかった中、私立保育所が果敢にも取り組んできた、一時保育や休日保育などの、市民の多様なニーズに、一層、こたえることにもつながると考えます。
さらに、在宅児童に対する支援の充実など、八尾の次世代育成の、一層の支援が期待できるのであります。
以上、私たちは、全市的な八尾の保育の確保という視点で、まずもって、待機児童の解消を行うべきという立場から、児童福祉審議会の答申に沿い、また、現在、全31保育園のうち20園を占め、保育対象児童の約65%を保育し、厳しい経営環境の中、八尾市の保育行政の隻翼を担ってきた私立保育園の保育実績と、安中東保育所民営化の成果にもかんがみて、待機児童を解消する手段の1つとして、桂・高安両保育所を民営化する、本条例改正案に、賛成するものであります。(傍聴席騒然)
最後に、執行部に、民営化対象の公立保育所に通う保護者の不安解消と十分な説明の必要性について求めておきたいのであります。
今回、この後、採決される、補正予算案には、移管先の社会福祉法人が、移管前の半年間に実施する引き継ぎ保育のための経費が計上されております。
また、市は移管後の半年間も、公立保育所の保育士が、「引き継ぎサポート」を行うことを約束しており、保護者や子どもたちに対する、市の配慮と取り組みは、一定、評価するところであります。
しかし、当該保育所の保護者や子どもたちの、民営化による、環境や保育内容の変化に対する不安は十分理解するところでもあります。
市はこれまで、数年かけて保護者や地域に説明を重ねてきたところではありますが、なお一層、十分な説明と情報の提供を通して、不安を解消し、理解を求めていくことがぜひとも必要だと考えるものであります。
この点、我々は、今後とも、民営化までの引き継ぎはもちろんのこと、その後の運営に対しても、議員として注意深く監視し、その進捗いかんによっては、本会議・委員会のあらゆる場で、厳しくただしていくことを申し添え、討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
(傍聴席騒然)
○議長(小林貢)
傍聴者に申し上げます。傍聴者はお静かに願います。
次に、末光議員、討論願います。(傍聴席騒然)
傍聴者、お静かに願います。拍手は禁止されておりますので、御協力願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
議案第53号「
八尾市立保育所条例の一部改正の件」に反対の意見を述べます。
理由の第1は、圧倒的な保護者が今回の民営化に反対しているという事実です。
高安保育所では、廃止条例を出さないでと言う要望署名が8000筆、市に提出されました。
桂保育所の保護者も、6月6日から必死に走り回り、たった1週間で2000筆の反対署名を集め、6月12日市長に手渡しています。
両保育所の保護者は、全員署名を行ったと聞いています。この声を無視していいのでしょうか。まず、何よりも保護者の声に真剣に耳を傾け、向き合うべきではないでしょうか。
桂保育所のお母さんたちは、要望書の中で「門田さんが保護者の意見、気持ちは無視しない。強制はしないと約束した。その人柄を信じて話してきた」と言っています。ところが4月に入って、突然この約束をほごにして、「6月の議会に民営化法案を出す」と言ってきたのです。保護者との信頼関係を破壊した市の責任は重大です。
私に託された保護者の切実な訴えを聞いてください。
市の進め方に、大きな問題があったと思います。まず、無理やりにはしないと言っていたのに、結局は無理やりになってしまった。
説明会も、すべて市の都合で行われた。
その説明会も、毎回同じ内容のやり取りで、説明会と言うよりも、市の報告会に過ぎなかった。
質問に対して、いつもあいまいで、的確な答えがなかった。その場しのぎの答えだった。
「子どものために」と言いながら、子どものことを考えていない説明会だった。
遅くなって、おなかがすいて泣く子どもが多かった。
保護者を指差して、「出ていけ」という暴言が吐かれたのは許せない。
民営化後の保育内容予定を書いた紙を見せてもらったが、現在よりもレベルの低い内容だった。
最後の説明会では、保護者が話し合いを要求している途中で、強引に帰ってしまった。
安中東の保護者が、他の園に移っていったことなど、都合の悪いことは一つも言ってくれなかった。
6月の議会に民営化法案を出すと言ったときから、「あんたらの言うことは聞けへん」というふうに変わった。
だました上にまただます、これが見えてくるから余計に腹が立つんです。
何を根拠に「子どものために」というのか、何度も子どものために何がいいのか、と私たちは聞いているのに、子どもにとっていい話はなにもありませんでした。
前向きな考えを親は出していたのに、市のやり方が余りにもひどいので、不安が増していった。市は、保護者を納得させることができなかった。
こんな状態でよい保育所になるとは思えません。子育て支援課の人たちに、子どもの保育に関することを託すのは、大きな不安があります。
保護者に対して、うそをつき、傷つけたことを反省し、謝ってほしい。
公立保育所の民営化について、今、現在入所している児童に対して、市は子どもを物のようにしか考えていないと思います。八尾市の財政状況は非常に厳しいと聞いていますが、保育所の民営化よりも、もっと大事な問題から、解決していかなければいけないのではないでしょうか。
保護者たちや、住民の署名なども、意見も無視した状態でも、八尾市は勝手に桂保育所の民営化を進めていくのでしょうか。住民がいてこその八尾市ではないですか。そのために、住民税なども納めているはずです。
桂保育所の民営化を徹底してこれを取り下げ、公立保育所のままにしておいてください。子どもにとっても、預けている親にとっても、今、桂保育所のままの状態が、一番安心できている状態なのに、市は、それでも、民営化に、無理やりしてしまうのですか。
説明会とは名ばかりで、なんの説明もなく、決定事項の報告だけでした。保護者の不安は、八尾市に対する反感に変わりました。
それからは、これまでの資料やインターネットで調べてみました。その結果、他市でも民営化問題が多く、保護者の不安や怒りの情報ばかりです。いずれも役所の対応は、ぎりぎりまで保護者に秘密に進行させて、突然民営化を言い渡すという手法を用いています。全く今回の説明会と同じなのです。
しかし、その急な民営化により、児童がストレスで夜泣きしたり、情緒不安定になる児童がふえたり、児童数を増加して、保育士数削減によって園庭・園内でけがをする児童が増加していると書いています。
保護者として最も大切な児童のケアを、どう対応するのかを、具体案を示し、答えることが、本当の説明会ではないでしょうか。
それと待機児童対策イコール市立保育所の民営化が理解できません。待機児童を抱える保護者は、民営化した保育所を求めていると思いますか。
保護者は、あくまで現状の市立保育所に入所することを求めているのです。そうなると別の市立保育所を探して期待をするだけです。もっと別の対策を考えるべきです。
このように、子どもを育てる環境をどんどん悪くすることが、今の日本の少子化に勢いを与えていると思いませんか。この状況で「もう一人子どもを」という気にはなれません。
八尾市の新しい市長は、選挙の時に「市民の声を聞く」と言ってくれました。その言葉を信用しています。八尾市は他の市に先駆けてこれからの八尾市の宝として、子どもたちを育てやすい環境づくりに取り組んでもらいたいのです。
以上が、寄せられた親御さんの本当に気持ちだと思います。
そして、理由の第2は、保護者に対して説明会が開かれましたけれども、どこまでいっても、絶対民営化するという立場から、その場しのぎの高圧的な発言がなされています。保護者の理解を得るどころか、八尾市の不誠実な対応に怒りが噴出していることです。
例えば、「介護のコムスンのようにならないですか」という質問がありました。これに対しては、「コムスンは株式会社です。保育の民営化は、社会福祉法人だから大丈夫なんです」そういう返事をされています。介護の責任を持つ市の担当部は一体どこですか。保育と同じ保健福祉部ではないのですか。民営化してコムスンのようになった介護の問題をどう考えておられるのでしょうか。介護のことは棚に上げて、保育は大丈夫と返答をする八尾市の言うことが信用できるでしょうか。
また「経験年数10年未満の若い保育士さんばかりになると心配だ」、こういう発言がありました。これに対しては、「若くても国家試験を受けて資格をとっているのですよ。心配ありません」こういう答えです。資格と経験は別のものです。資格をとっても経験のない医師に命を預けて「心配ない」と言うのと同じです。むしろ資格がなくてもおじいちゃんやおばあちゃんのほうが経験を積んでいるから安心して預けられるということもあります。
保護者の皆さんが怒っておられるのは、「みんなの理解が得られない間は民営化を強行しない」と約束してきた門田さんが、6月1日の説明会で、「わかってもらえなくても構いません」と開き直って、これまでの話し合いが、単に民営化を認めさせる一方的な、上からの通告の場であったことが明らかになったからです。
さらに許せないことは、同じ日に保育長が保護者に指を差して、何度も「八尾市から出て行ったらいい」「出て行きなさい」と発言したことです。
八尾市の強引な民営化に不安を感じた保護者に対して、「市を批判する者は八尾市から出て行け」と言わんばかりの暴言を吐いた保育長には、子どもたちの保育や未来を語る資格はありません。桂保育所は差別のない保育を保障してきたはずです。西郡に住む人々や府営住宅に住む中国から帰国した人々に対して、西郡や高砂府営住宅を出て行けということが、どんなに人権を無視した発言かわかっているのでしょうか。ここには部落差別や民族差別をはじめあらゆる差別をなくす立場だけは表明しておきながら、現場では正反対のことを進めている八尾市の民営化の本質が表れているではありませんか。
理由の第3は、保護者を初め地域住民に十分な説明もせず、意見も聞いてこなかった、その市民無視のやり方です。2年前から、国の方針を受けて全国で保育所の民営化が進められていますが、いずれも財政難の解決が目的で、待機児の解消と多様なニーズを掲げて反対意見に耳をかさない進め方が問題になっています。
朝日新聞の昨年5月28日朝刊、そしてアエラの5月15日号によりますと、2006年4月20日、大阪高裁は、大東市における保育所の民営化について、民営化後にけがが増加したことを取り上げて、「児童の安全に重大な危険が生じかねない状況にあった」として、1世帯当たり33万円支払うように命じています。民営化までの引き継ぎ期間も「少なくとも1年程度設定すべきだ」との判断を下しています。
また同じ2006年5月22日、横浜地裁判決では、「民営化に伴う保育環境の変化が入所児童へ与える影響は軽視し得ない」、保護者の「疑問、不安を解消させるだけの具体性ある説明がされていたとも言いがたい」として、原告1世帯当たり10万円の支払いを命じています。その上で「特別に民営化を急ぐべき理由があったとは認められない」と、継続した保育を受ける利益を認める踏み込んだ判決内容を下しています。
早急な民営化が、子どもたちに影響を与え、ストレスがたまり、けがが多くなっていくことが問題となっています。
汐見東京大学大学院教授の「コストカットしながら、質を維持できるのはごく一部の園です。それも保育士の長時間労働などの犠牲的努力によってやっと成り立っている。1、2年はそれで頑張れても、10年は続かない。コストダウン主眼の民営化が広がれば、結果的に保育の質が低下しかねない」という警鐘を発しておられます。八尾市の民営化にも、これは当てはまるのではないでしょうか。
八尾市は他市のやり方を参考にしながら、市民の納得の得られないことを承知した上で、強引に民営化を進めてきました。市民の合意を得るためには、まだまだ時間をかけた検討が必要だったはずです。
平成15年、平成16年に八尾市が方針を決定する過程で、保護者や市民の意見を聞いたでしょうか。桂保育所の場合、むしろ一部の人たちと賛成の意見を固めておいて、それを公にしないことで地元との合意ができていたと思われます。地域の代表者は、初めから審議会に参加しているにもかかわらず、その経過を全く地域住民に報告していません。最後まで隠していたとしか考えられません。その責任は役所にあります。また、説明会は、現在子どもを預けている保護者のみを対象として、今後預けるであろう地域の住民には参加することそのものを拒みました。待機児を理由に民営化を論じ、待機児の保護者と民営化反対の保護者を対立させるのは間違いです。両者の保護者にとって大切なのは、保育の内容や子どもたちの安全と保護者の安心です。だからこそ、説明会にはこれから入るかもしれない保護者や地域の希望者全員に対して行われる必要がありました。
私は、市議として、現場の保護者の意見を聞かなければ、この議会での態度を決められないというふうに考えて、6月8日の高安保育所の説明会に参加を求めました。しかし、保護者が対象だからと断られました。また、6月11日の桂保育所の説明会も同様でした。なぜ保護者の意見を地域住民や地元の議員に聞かせられないのでしょうか。行政は一部の地元役員と一緒になって、地域住民の意見が正しく市政に反映することを妨害したことが明らかです。地域の人に知られたらうるさくなると考えるのは、民主主義の否定ではないでしょうか。
また保育長は、「自治振興委員会での会議で説明したから、地元の了解をとっている」と言われていますが、これも到底認めらません。そのことで、一体地元のどれだけの人に説明したと言えるのでしょうか。
理由の第4は、保育所の民営化という大切な議案に対して短期間で態度を求められた私に対しても、保育長と門田さんが、保護者の意見を正しく伝えようとしなかったことです。
私が議員になったことで、6月1日の桂保育所の説明会が開かれた翌日です。参加した保護者から大変なことになっていると相談を受けました。私は、これまで桂保育所の民営化を知らなかったことを恥ずかしく思いました。本会議までにできるだけ事態を把握しようと努めました。6月7日に保育長と門田さんに会いました。市の説明は、保護者から聞いたことと余りにも違いました。保護者の意見を聞こうとしていない姿勢が明らかでした。
私は、本会議の個人質問で保育長の発言を引用して、そのことを述べたつもりですが、もう一度誤解のないように発言します。「保護者がなぜ民営化に反対しているのですか」と私が聞きました。保育長は「桂の保護者は民営化に反対ではないんですが、高安の方は共産党の考え方だから、どこまでいっても絶対反対なのです」という内容でした。共産党というレッテルを張れば、保護者の意見を聞かなくていいと思っているのでしょうか。子どもの保育について必死で考えて行動する市民を一体どう考えているのだろうと私は思いました。
私はこれまでの説明会で、一体どんなやりとりがあったのか、事実を知りたいと考えて、説明会の議事録を見せてほしいと頼みました。しかし、その答えは「裁判に使われる恐れがあるので公表できません」ということでした。公表して、都合の悪いことがあるのでしょうか。
理由の第5は、民営化によって保育の内容が今より悪くなる、子どもたちの安全と保護者の安心が守れないという不安に対して、全く市は説明できていないということ。結局、その不安が当たっているからだということです。
経済コストを考えて、25歳未満の保育士が半分を占め、5年未満の経験しかない保育士が6割を占める、民間保育所のあり方は、やはり本来のあり方ではありません。経験もない、若い保育士さんが、余裕もなくへとへとになって働いて、どうして一人ひとりの子どもに十分な保育ができるでしょうか。眼が届くでしょうか。実際に、民営化して子どもの事故がふえたと言う例が挙がって来ています。危険がいっぱいであることを、市は本当に気づくべきです。
私は6月12日の個人質問で、「保育とは何か」をお尋ねしました。しかし保育長は、何もこの答えをしていただけませんでした。もう一度八尾市の保育が培ってきた原点に立ち返るべきです。
私の2人の子供は、地域の幸保育所で育ちました。また幸生診療所のころ、地域の保育所の相談医として、お泊り保育の時には、夜間に見回ったりもしました。各保育所の保育士さんたちの数は多く、経験も豊かで本当に恵まれた環境だったことを覚えています。
地域の人々の差別をなくす闘いにこたえて、国と八尾市は西郡に4つの保育所を建設しました。昭和58年には、八尾市同和保育基本方針を出しています。ここには次のように書かれています。
「我が国社会の歴史的発展過程において形成された差別構造は、今なお現存し、国民の基本的人権が十分保障されるまでに至っていない。同和問題は人類普遍の原理である人間の自由と平等に関する問題であり、日本国憲法に保障された基本的人権に係わる課題である」。
こうした立場が基本となって、八尾市では同和地域の子どもたちだけでなく、すべての八尾市民の子どもが、国の基準よりも保育士が多く、経験豊かな保育士のいる公立の保育所ですくすくと育ってきました。
この基本方針の中で、保育内容に関する考え方も述べられています。
「保育は、人間形成の基礎を培う上で極めて重要である。乳幼児の発達を保障する就学前の心身両面に及ぶ基礎的能力の全面発達を保障し、人間の尊厳に根ざした差別のない民主主義社会の建設を担い得る資質を持つ子どもに育てることを目的とする」
と述べています。
保育長は、このことに意識的に触れませんでした。八尾市が既に出している保育の基本方針に基づかない民営化の進め方に対して、保護者が不安を抱いたのは当然ではないでしょうか。
最後に、同僚議員におかれましては、もう一度住民の声に真剣に向き合ってほしいと思います。
保護者が、各会派を回ったときに、「100%の反対なんてあり得ない、3分の1法則というのがあって、反対は3分の1だけです」と答えて、訴えをまともに聞いてもらえなかった議員さんもおられたそうです。
保健福祉常任委員会で、署名に反対できなかったという手紙を紹介して、反対署名を否定した議員もおられました。また「八尾市が賛成しているのだから、職員が反対するのはおかしい」と発言された方もあります。
市で働く労働者や労働組合が、市民の立場に立って市を批判することは、労働者や労働組合の権利であると同時に責任でもあります。八尾市職員労働組合が保育所の民営化に対して、桂や高安で働いていた市の保育士はこれからどうなるのか、また民間の保育士の労働条件はどうなるだろうかを考えることは、子どもたちの保育の内容を保障することと一体です。むしろ労働者、労働組合として、もっと市民の先頭に立って態度を示すべきだと、私は考えています。ところが、市の労組は、市と一緒になって民営化に賛成すべきだというのは、憲法28条で保障された労働者の団結権を否定するもので、到底認めることはできません。
また、先ほど賛成意見を述べられましたが、財政状況を理由にされました。赤字の原因は、一体何なんでしょうか。税金や年金、保険を国民、市民から取り上げて、銀行や大企業や天下りの官僚のために使ってきた、今の政治の結果ではありませんか。その責任を子どもや障害者やお年寄り、差別された人々に転嫁することは、絶対に認めることはできません。
(傍聴席騒然)
以上の立場から、今回の保育所の民営化は、その目的、進め方、説明会の内容、この討議において、憲法とそれに基づく同和対策審議会に示された基本的人権を著しく損うものであり、議案第53号は白紙撤回以外にありません。同僚議員の賛同をお願いいたします。
以上で終わります。(拍手)(傍聴席騒然)
○議長(小林貢)
傍聴者は静かに願います。拍手は禁止されています。
議長の命令に従わないときは、八尾市議会傍聴規則第11条の規定により、退場を命じますことをあらかじめ申し上げておきます。
通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより議案第53号について採決いたします。
〔一部議員退場〕
○議長(小林貢)
本件は、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり、
原案可決することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(小林貢)
起立多数であります。
よって、議案第53号は原案どおり可決されました。(傍聴席騒然)
〔前記退場議員入場〕
○議長(小林貢)
ただいま大声を発し、会議を妨害した傍聴者に申し上げます。
先ほど注意したにもかかわらず、なお議長の命令に従わないので、八尾市議会傍聴規則第11条の規定により、会議の進行を妨げた傍聴者に退場を命じます。(傍聴席騒然)
─────────────────────
○議長(小林貢)
次に、議案第55号について、討論を行います。
通告により、まず、大野議員、討論願います。
◆8番議員(大野義信) 〔登壇〕(拍手)
議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件」について、日本共産党を代表して、反対の立場から討論します。
この間、政権は、小泉内閣から安倍政権へ変わりましたが、国民の暮らしや福祉、雇用はますます深刻な事態に陥っています。
貧困と格差が社会のすみずみを覆い、普通に働いても、まともな生活を維持することさえ困難な人々が増大しています。定率減税の廃止や住民税増税、医療・介護保険制度の相次ぐ改悪、さらには政府によるでたらめな年金運営によって、消えた年金が大問題になるなど、多くの国民が将来の生活に不安を感じる状況が生まれています。
こうした中で、住民福祉の機関としての自治体の役割を守るのか、投げ捨てるのかが問われていました。
一斉地方選挙後、初の定例市議会で、市長は「元気で新しい八尾をつくり、八尾の再生を実現するためにと、3つの重点課題に取り組む」と述べられた。しかし、「今の暮らし何とかしてほしい」「介護保険料や国保料の引き下げを」「同和行政は終結を」という多くの市民の切実な願いにこたえる方向や施策は、市長が行った市政運営方針でも、この補正予算でも、何一つ示されていないばかりか、逆に市民の願いに背く内容となっています。
市長が掲げた3つの重点課題の冒頭に、「市民の対する信頼回復、人権行政の見直し」が述べられていますが、この問題の解決には、人権行政の見直しではなく、人権に名を変えた同和行政をきっぱり終結することが必要です。市長の関係団体と話し合う、差別がある限り、人権行政は続けるという姿勢は、前柴谷市政を継続するものです。
介護保険料、利用料の減免制度についても、国の示す3つの基準そのままで、従来の枠にとどまる答弁です。国保料が高過ぎる現状については、生活を圧迫していることは認めながらも、逆に政策減免を見直すことを示唆するなど、改善の姿勢は全くありません。子どもの医療費助成についても、すぐに実施するのではなく、本年中に方向性を打ち出すと先送りしています。
さらに、待機児解消を名目にし、桂・高安保育所の民営化も決めています。また、政治と金をめぐる問題でも、市長は、就任早々に恐喝で逮捕された人物との交友関係、多大な金銭の貸借関係が明らかになりました。こんな姿勢では、市民の信託にこたえられないことは明白です。
今回提案された補正予算は、市長のこの姿勢が浮き彫りになり、弱者切り捨ての補正予算となっているため、到底賛成できるものではありません。
第1に、旧都市型工場アパート用地処分経費が計上されています。この先、土壌汚染調査を行った後は、企業誘致を行う計画です。この用地については、約300億円の税金をかけて開発した旧竜華操車場跡地再開発による貴重な市有地です。本来の目的である中小零細業者の支援のために活用されるべきです。ところが、今後の立地については、国の企業立地促進法をもとに、大阪府企業立地促進補助金制度に沿った計画となっています。
今、この企業立地促進法をもとに、大企業に対する補助金や減税のばらまきが全国で進められ、この数年、誘致企業に対する補助金や、優遇税制を新設・拡充する自治体がふえています。製造品出荷額や事業所数などの指標によって交付税額が反映される内容となっているため、自治体の補助金競争が行われる事態になっています。
三重県では、電機メーカーのシャープに対して、県が90億円、地元の亀山市が45億円、合計135億円という巨額の補助金を決定しましたが、地元出身の採用はわずかであり、しかもそのほとんどが業務請負などの非正規雇用です。企業誘致を進めても、中小零細業者の活性化にも、地元の雇用拡大にもならないことは、各地の実態を見ても明らかです。
地域経済振興条例をもとに、中小企業対策の予算と職員をふやし、全事業所調査など、今こそ、直接中小企業に光を当てた、実効ある対策が必要です。
第2に、新生温泉の管理運営等を行うための指定管理者選定経費として増額補正が提案されている問題です。
昨年の3月議会で、我が党は、新生温泉の指定管理者になる八尾市人権安中地域協議会がどんな団体であるのか、ロボット公園での事件、中学生連行事件など、無法行為の数々を具体的な事実をもって述べ、公の施設を管理できるにふさわしい団体でないと反対いたしました。しかし、非公募で人権安中地域協議会に指定管理者を決定しました。その後、代表の丸尾氏が逮捕され、法人が解散したため、指定管理者を取り消されています。
そもそも指定管理者制度に大きな問題があります。住民の大切な公共施設を民間企業の金もうけの道具にするものであり、利益・効率が最優先し、切り捨てられるのは住民サービスです。
今までの経過を踏まえてみても、新生温泉の運営に八尾市は責任を持つべきです。施設は、議会と住民のチェックができるように、民主的に運営されなければなりません。低廉な料金で公正に利用できるようにすべきです。指定管理者を募集しても、その保障はありません。このまま直営で続けるべきです。
第3に、公立保育所の民営化移行に伴う経費が増額補正で出されていますが、子どもの権利、子どもの発達や保護者の思いを無視し、コスト面、財政面からのみ進められる問題点は明らかです。
補正の中には、市民の暮らしに必要なものもありますが、以上の理由により、議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算」について反対をするものであります。
同僚議員の御賛同をお願いいたしまして、討論を終わります。御清聴、ありがとうございました。(拍手)
○議長(小林貢)
次に、田中久夫議員、討論願います。
◆20番議員(田中久夫) 〔登壇〕(拍手)
議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算の件」について、公明党、民主市民クラブ、新世やお、自由民主党の4会派を代表して、賛成の立場から討論を行います。
今定例会で提出されました当補正予算は、3月の骨格予算に対する肉づけ予算であり、4月の統一地方選挙で誕生した田中市長のもとで調製された初めての予算案でもあります。
我々議会といたしましては、新市長が掲げられていたマニフェストがある程度具体化されるのではないかと期待いたしておりましたが、経常収支比率が99.7%と悪化の一途をたどっている中での補正予算であり、残念ながら、新市長としての政策は目立たず、必要最小限の予算計上にとどまったものとなっているところであります。
そのような現状を踏まえた中ではありますが、今回の補正予算案を見てまいりますと、耐震診断関係経費や民間既存建築物に対する吹付けアスベストの分析調査事業補助金、交通バリアフリー駅周辺設備としてのエレベーター設置経費、公社所有の土地処分計画に基づく売り払いに関する経費やその収入、さらには放課後児童室施設整備事業費等、喫緊の課題を解決するための予算を含め、市民の生活向上を図るために必要な予算が計上されているものであると判断するものであります。
一方、各委員会での審議において、(仮称)八尾市ワークサポートセンターの設置や公立保育所の民営化に関する経費等、いくつかの項目に対して反対の意見が表明されておりますが、私たちは、(仮称)八尾市ワークサポートセンターの設置経費については、就労困難者が社会問題となっている中で、市民の就労機会の拡充及び利便性の向上を図るため必要なものであり、その設置場所についても、できるだけ駅から近く、より多くの市民が利用しやすい場所として市が選択しうる最善の場所であると判断するものであります。
また、保育所の民営化に関しましては、先ほどの議案第53号「
八尾市立保育所条例の一部改正の件」における賛成討論にもありましたように、市内の全就学前児童の、より適切な保育状況を市として確保するために、待機児童の解消にまず取り組むことが必要であると認識しております。その促進のためには民の力を借りることは必要不可欠であると判断するものであります。
以上の理由により、本補正予算案に賛成するものでありますが、本補正予算はいまだ厳しい財政運営の下で組まれたものであるとはいうものの、15億1189万1000円の補正予算に対し、市債が9億0990万円と約6割を占めるという状況になっており、市債は、将来の財政運営に負担を残すものであることから、我々はこれまでもその発行抑制とともに本市の財政状況にあった行政運営を求めてきたものであります。
今後、行財政改革推進本部や行政改革室を設置し、行財政改革の推進を図るとのことでありますが、これまでの議会での議論を踏まえて、抜本的な改善が図られ、市民が納得できる行政運営が行われるよう強く要望いたします。
同僚議員の皆様の御賛同を賜りますことをお願い申し上げまして、討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(小林貢)
次に、末光議員、討論願います。
◆5番議員(末光道正) 〔登壇〕(拍手)
議案第55号「平成19年度八尾市
一般会計第3
号補正予算」について反対意見を述べます。
まず最初に、この予算には、西郡の改良住宅1号館から5号館の改修の予算ということが含まれております。私は、
建設常任委員会でこれに賛成いたしました。西郡の改良住宅の建てかえは絶対に必要だからです。この立場は今も変わっていません。他にも、必要な予算はたくさんあります。しかし、この補正予算において、桂・高安保育所の民営化を推進する法案が含まれています。先ほどの議案第53号で、既に桂・高安保育所の民営化に反対しましたが、やはり民営化を推進する予算が含まれている以上、この予算案には反対しないわけにはいきません。本来、別個の予算案として提出されるべきでありますが、一緒に提出されている以上、この予算案には反対しないわけにはいきません。地域の皆さんもわかっていただけると思います。
まだ桂保育所の保護者が、民営化に納得していないにもかかわらず、一方的に強行するなど絶対に認められません。6月議会で民営化を決定し、桂保育所の民営化の引き受け法人を募集、決定し、10月にはその引き受け法人から桂保育所に保育士が派遣されるという、あわただしい民営化の進め方では、保護者のみなさんの納得は到底できません。
子育て支援課には、先ほどの議案53号で述べた、保護者との信頼を破壊した責任があるのです。保護者との信頼がない中で、どんな保育行政ができるというのでしょうか。
一たん民営化を強行することは中止して、保護者の皆さんと話し合いを持つべきです。一方的に強行して、10月の引き受け法人の保育士が入った場合、ますます混乱を引き起こしかねません。何より影響を受けるのは、幼い子どもたちです。
市長も市民参加の政治を掲げておられるのであれば、一たん法案を白紙撤回し、保護者との話し合いを進めるべきと考えます。
最後に、締めくくりといたしまして、再び保護者の意見を紹介して終わりたいと思います。
私は、去年、保育所が民営化になることを承知の上で、娘を保育所に入園させました。民営化で何が変わるのかなど、全く理解していなかったのですが、「桂を希望するなら、了解してもらわないと困ります」という市役所の方との面談の上、何とかして子どもを保育所に入所させたいというこちらには、完全に弱い立場だったと思います。
民営化の説明会に参加し始めたころ、私は民営化を承知で入ったのだから、経営母体が変わることを、仕方のないことだと感じていました。でも、よくよく話を聞いているうちに、これは大変なことだということに気づきました。
まずは、子どもが大好きな先生がいなくなってしまうということです。
子どもたちにとって、大好きな先生が1人でもいなくなってしまうだけで、悲しい気持ちになり、ストレスを感じるようになると思います。それが、保育士全員が入れ替わってしまうなんて、どれだけの負担になるでしょう。
また、環境が変わってしまうことが心配です。園庭内を狭めて、駐車場をつくるという話を聞きました。定員をふやすと言っているのに、園庭を狭くするというのは、納得がいきません。そのほかにも、私たちに知らされていない計画がたくさんあるのだと思います。
桂保育所で定員をふやしたところで、待機児童の解消にはつながらないと思っています。八尾市全体で200人以上の待機児童がいると聞いたことがあります。桂保育所は現在50人ほどの定員割れをしているはずです。でも入園希望者はいない。これ以上定員をふやす理由が分かりません。
今まで、何度か市役所の方の説明を聞きました。
回を重ねるごとに、言うことが変わり、だんだん上からの目線でものを言う担当の方や、一言も発せずに、ただ座っているだけで何のためにいるのかわからない方、結局、当事者としての私たちの意見を全く聞こうとせずに、市の都合だけで話を進めるというやり方に憤りを感じています。
保育所に実際に通っている子どもたちや保護者の意見をどうして聞いてくれないのでしょうか。
八尾市立の施設ではあれど、毎日利用しているのは私たちです。先生たちと話をしながら、子どもが楽しく、快適に過ごせるかを考え、心配しているのは私たちです。利用者の反対の声も聞き入れず、意見も聞かずに、財政難のために子どもが犠牲になるなんて、納得できません。財政難の原因をつくったのは、市役所の役人たち。私たちの血税で、全国紙に載るようなむだ遣いを散々しておいて、まじめに税金払っている市民の意見は全く聞かない。これは理解できません。
安中東保育所の民営化の時に、同じ不満が出ていると思います。引き継ぎの期間の短さや、保育士の減少や経験不足からの事故などの問題も出てきていると聞きました。
桂でも同じ問題が起こると思います。自分の子どもが事故やトラブルに巻き込まれるのは御免です。
民営化を推し進めるというなら、私たち保護者を納得させてからにしてください。
このまま無理に進めても、民営化後の保育所は、いい保育所にはなりません。
以上です。議案第55号に反対いたします。
同僚議員の賛同をお願いいたしまして、発言を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(小林貢)
通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより議案第55号について採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり
原案可決することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(小林貢)
起立多数であります。
よって、議案第55号は原案どおり可決されました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
次に、議案第60号について討論を行います。
通告により、杉本議員、討論願います。
◆17番議員(杉本春夫) 〔登壇〕(拍手)
議案第60号「
JR大和路線志紀・
八尾老原樋筋B下
公共下水道管埋設工事の
委託協定締結の件」について、日本共産党を代表して、反対討論を行います。
本議案は、第1に、契約の方法が随意契約であること、第2に、契約金額が1億5384万6000円、第3に、契約の相手側が、JR西日本旅客鉄道大阪支社となっております。
第1に、契約方法について、なぜ随意契約なのかです。
旧建設省の随意契約方式の的確な運用についてのガイドラインでは、1、契約の性質または目的が競争を許さない場合、2、緊急の必要により競争に付することができない場合、3、競争に付することが不利と認められる場合としています。
また、地方自治法施行令第167条の2では、さらに、「時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することができる見込みがあるとき」、「競争入札に付し入札者がないとき、または再度の入札に付し落札者がないとき」、「落札者が契約を締結しないとき」などとしています。
これは、旧建設省のガイドライン、地方自治法施行令、八尾市財務規則第116条から見ても当てはまらない、今回の随意契約は問題であります。
第2に、契約金額が1億5384万6000円となっていますが、この額はJR西日本から提出され、八尾市との合意の中で設定された額とされています。今回契約されれば、JR西日本旅客鉄道の傘下企業で入札を行うことになり、参加企業や落札率など、発注する八尾市の手の届かないところで行われ、公平性、透明性の担保が全く確保できません。JR西日本旅客鉄道の意のままになることになりませんか。
第3に、なぜ一般競争入札で行われないかであります。これまでも鉄軌道をまたぐ公共下水道工事を行う場合、今回のように鉄軌道会社に委託協定を行い、進めてきたと説明を受けましたが、JR西日本鉄道は旧国鉄ではなく、民間企業となっており、鉄軌道法にもないにもかかわらず、慣例で行うことは問題であります。
また、この工事は、泥水式推進工法で行われるとされていますが、これまで八尾市が発注してきた業者でできるものであり、特殊な工法ではありません。当然、鉄軌道をまたぐ工事であることから、一層の安全性の確保は必要でありますが、JR西日本旅客鉄道が発注する業者でないとできないものではありません。工事を行うに当たっての指導などは、どこの請負業者でも同じことではありませんか。発注する八尾市にとっても、透明性・公平性・競争性が明確にならない今回のJR西日本旅客鉄道との契約は、市民の理解を得られるものではありません。
公共下水道工事は、地域の皆さんも待ち望んでいますが、透明性・公平性・競争性が明らかにならない今回の
公共下水道管埋設工事における工事の委託、契約の方法、契約金額、契約相手方に疑惑や不審を残したまま、議案を通すことは問題です。
よって、議案第60号は以上の理由により、反対をいたします。
委員会では、賛成多数、
起立採決となりましたが、私たち市民から選ばれた議員は、チェック機能を果たす役割を持っております。それを発揮するためにも、同僚議員の御賛同をいただきますようお願いを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
○議長(小林貢)
通告に基づく討論は終わりました。
それでは、討論を終結して、これより議案第60号について採決いたします。
本件は、起立により採決いたします。
本件、委員長報告どおり、
原案可決することに賛成の方は起立願います。
〔賛成者起立〕
○議長(小林貢)
起立多数であります。
よって、議案第60号は原案どおり可決されました。(「議長」と呼ぶ者あり)
吉村議員。
◆14番議員(吉村晴之)
議事進行に大変重要な問題がございますので、発言許可をお願いしたいと思います。
○議長(小林貢)
議事進行の発言ということですね。
それでは、議事進行の発言ですので、許可することにいたします。
簡潔に述べてください。
◆14番議員(吉村晴之)
今期定例会の6月12日に行われました末光議員の個人質問の発言中で、私、吉村に対しての名誉を傷つけるような発言がございますので、それを指摘したいと思います。
平成19年3月議会の
建設常任委員会の会議録の私の発言を引用した部分ですね。私、今コピーを持っておりますけれども、この部分の私の発言を引用して、
(一部削除)
及び9年前、具体的には1997年の9月9日のことだと私は推測するんですが、9年前の改良住宅に対する応能・応益家賃制度をめぐって、地元で紛糾しました。行政側がなかなか家賃問題を地元住民に説明しないので、当時、私、解放同盟の西郡支部の支部長として、説明会をしろということで、初めて地元住民の方々を交えて、この問題について、議員としてではなく、運動団体の支部長として臨んだわけですけれども、それでもっても、地元議員にはかわりございませんから、責任を持ってその集会を進行した経緯がございます。
このことについても、応能・応益家賃制度をめぐって、地元議員は議員の政治生命をかけて反対するという表現をされておりますけれども、私が議員の政治生命をかけるというところまで言ったのは、行政が団地の改修とか、
地震が起きたときに生命の維持もできないような老朽化した団地の建てかえを、5年でも7年でも10年でもいいから、時間をたっぷり与えるから、必ず建てかえしろよと、それを約束した上でも、ほごにすることがあったら、地元議員として私がおっても値打ちないから、そのときは、約束を守れへんかったら、私は議員も支部長もやめるとまで発言をしたのが、その真意であります。
そういった意味では、そういった部分について、数日後に賛成に回られましたという、この2つについて、私は自分の政治生命をそんなことにかけたわけではございません。ましてや、自分を信頼してくれている地元の人を一度も裏切ったことはないんです。しかし、こういう発言をされたら、私にとってはですね……(傍聴席騒然)
○議長(小林貢)
傍聴者は静かに願います。
◆14番議員(吉村晴之)
発言をね、妨害するでしょう。はっきり言いますが、さっき退場されたのは、その住宅組合の会長ですよ、はっきり言うときます、それも。
そして、そういった事実とは異なった、不穏当な部分についての意見はですね、それを私が否定しておかないと、私が認めたことになりますのでね。これについては、不穏当と私は考えておりますから、議長において、発言の取り消しを命じられるよう、強く要望いたしたいと思います。
以上です。(傍聴席騒然)
○議長(小林貢)
ただいま
吉村議員から、末光議員の発言は不穏当と認められるから、議長において発言の取り消しを命じられたいとの要求がありました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
議事の都合により、暫時休憩をいたします。
午前11時40分休憩
◇
午後0時10分再開
○議長(小林貢)
これより休憩前に引き続き会議を開きます。
─────────────────────
○議長(小林貢)
先ほど
吉村議員から、今期定例会の6月12日に行われた末光議員の個人質問の発言中に、一部不穏当と認められる部分があるので、議長において発言の取り消しを命じられたいとの要求がありました。
それでは、ただいまの議事進行の発言については、議長において、後刻、会議録を調査の上、措置することにいたします。
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△議案第61号「八尾市
固定資産評価員を選任するについて同意を求める件」
○議長(小林貢)
次に、日程第2、議案第61号「八尾市
固定資産評価員を選任するについて同意を求める件」を議題といたします。
市長から、
提案理由の説明を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第61号「八尾市
固定資産評価員を選任するについて同意を求める件」につきまして、
提案理由を御説明申し上げます。
本件につきましては、現在欠けております本市
固定資産評価員に現企画財政部税務長の西野茂氏を選任するにつきまして、市議会の同意をお願い申し上げるものでございます。
西野氏は、昭和**年*月*日のお生まれで、現在、**市****丁目**番地にお住まいでございます。
同氏は、昭和46年4月に本市職員に採用され、市長公室秘書課長、財政部次長、建築都市部建築長等を経て、現在は企画財政部税務長でございます。
同氏の幅広い識見及び税務経験は、本市
固定資産評価員として最適任であると考えておりますので、何とぞ市議会の御同意を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(小林貢)
お諮りいたします。
本件については、質疑、委員会付託を省略したいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、本件については質疑、委員会付託を省略することに決しました。
それでは、これより討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより議案第61号について採決いたします。
本件、原案同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、議案第61号は、原案どおり同意されました。
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△議案第62号「八尾市
公平委員会委員を選任するについて同意を求める件」
○議長(小林貢)
次に、日程第3、議案第62号「八尾市
公平委員会委員を選任するについて同意を求める件」を議題といたします。
市長から、
提案理由の説明を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第62号「八尾市
公平委員会委員を選任するについて同意を求める件」につきまして、
提案理由を御説明申し上げます。
本件につきましては、本市
公平委員会委員であります飯田祐子氏の任期が、来る8月1日をもって満了となりますので、その後任委員といたしまして、新たに中村眞喜子氏を選任するにつきまして、市議会の同意をお願い申し上げるものでございます。
中村氏は、昭和**年*月**日のお生まれで、現在、**市***区****番**号にお住まいでございます。
同氏は、昭和54年4月に大阪弁護士会に登録され、平成12年4月からは、大阪家庭裁判所の家事調停委員を、平成17年10月からは、大阪弁護士会資格審査員を務められております。
同氏は、幅広い識見をお持ちで、温厚で高潔なお人柄は、本市
公平委員会委員として最適任であると考えておりますので、何とぞ市議会の御同意を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(小林貢)
お諮りいたします。
本件についても、質疑、委員会付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、本件についても質疑、委員会付託を省略することに決しました。
それでは、これより討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより議案第62号について採決いたします。
本件、原案同意することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、議案第62号は、原案どおり同意されました。
─────────────────────
△議案第63号「八尾市
有功者推挙の件」
○議長(小林貢)
次に、日程第4、議案第63号「八尾市
有功者推挙の件」を議題といたします。
市長から、
提案理由の説明を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいま議題となりました、議案第63号「八尾市
有功者推挙の件」につきまして、
提案理由を御説明申し上げます。
本件につきましては、八尾市有功者待遇条例第1条第3号の規定により、前八尾市議会議員、高田寛治氏、浦宗二氏、阿野覚氏、角倉章氏、大沢秀史氏、永井貴美子氏、林洋雄氏を八尾市有功者に推挙いたしますもので、市議会の議決をお願い申し上げるものでございます。
まず、高田寛治氏は、昭和42年5月から10期39年10カ月間、浦宗二氏は、昭和46年5月から9期35年11カ月間、阿野覚氏は昭和58年5月から6期24年間、角倉章氏は昭和58年5月から6期24年間、大沢秀史氏は昭和58年5月から6期24年間、永井貴美子氏は昭和58年5月から6期23年11カ月間、林洋雄氏は昭和62年5月から5期20年間、それぞれ八尾市議会議員の職にあり、市民の信託にこたえられ、その職責を果たされるとともに、本市市政の発展に寄与された功績はまことに顕著でございます。
以上のとおり、7人の方々は、八尾市有功者として、まことにふわさしいと考え、御推挙申し上げる次第でございますので、何とぞ市議会の御議決を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○議長(小林貢)
お諮りいたします。
本件についても、質疑、委員会付託を省略いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、本件についても質疑、委員会付託を省略することに決しました。
それでは、これより討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより議案第63号について採決いたします。
本件、
原案可決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、議案第63号は、原案どおり可決されました。
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△諮問第2号「人権擁護委員候補者を推薦するについて意見を求める件」
○議長(小林貢)
次に、日程第5、諮問第2号「人権擁護委員候補者を推薦するについて意見を求める件」を議題といたします。
市長から、
提案理由の説明を求めます。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
ただいま議題となりました諮問第2号「人権擁護委員候補者を推薦するについて意見を求める件」につきまして、御説明を申し上げます。
本件につきましては、本市管内の人権擁護委員のうち、水野清美氏の任期が、来る平成19年12月31日をもって満了となりますので、水野氏を後任委員の候補者として再度推薦するにつきまして、市議会の御意見をお伺いするものでございます。
水野氏は、昭和**年**月*日のお生まれで、現在、**市**町*丁目*番*号にお住まいでございます。
同氏は、昭和35年4月、松本油脂製薬株式会社に就職され、御退職後は平成6年4月から平成8年3月まで、八尾市女性団体連合会永畑地区会長を務められました。また、平成7年4月からは、八尾市消費者相談員を、平成18年4月からは、八尾市消費問題研究会副会長を務められております。
同氏は、人権擁護委員といたしましては、平成17年1月1日から務めていただいており、人権問題についての深い理解のもとで、人権相談を初め、各種の人権擁護・啓発活動に御尽力され、人格・識見ともに高く、また広く社会の実情にも精通されておりますので、人権擁護委員の候補者として最適任であると考えております。
何とぞよろしく御審議の上、御意見を賜りますよう、お願いを申し上げます。
○議長(小林貢)
お諮りいたします。
本件については諮問でありますので、次の日程第6、答申第2号において議会としての意思決定を行いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、本件については、次の日程第6、答申第2号によって、議会としての意思決定を行うことに決しました。
─────────────────────
△答申第2号「人権擁護委員候補者を推薦するについて答申の件」
○議長(小林貢)
次に、日程第6、答申第2号「人権擁護委員候補者を推薦するについて答申の件」を議題といたします。
お諮りいたします。
本件は、お手元配付のとおりでありますので、説明、質疑、委員会付託を省略いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、本件については説明、質疑、委員会付託を省略することに決しました。
これより討論に入ります。
討論ありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
討論なしと認め、討論を終結して、これより答申第2号について採決いたします。
人権擁護委員候補者については、適任と認めて答申することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(小林貢)
御異議なしと認めます。
よって、適任と認めて答申することに決しました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
それでは、この際、今月末をもって退任されます門野収入役から、退任のあいさつをしたいとの申し出がありますので、あいさつをお受けすることにいたします。
門野収入役、どうぞ。
◎収入役(門野進彦)
ただいま議長よりお許しをいただきましたので、退任に当たりまして一言お礼のごあいさつを申し上げます。
私は、昭和45年に本市に入庁いたしまして、37年になるわけでございますが、私が初めて配属となりましたのは、今の建築都市部でございまして、その後、
教育委員会、保健福祉部、さらには企画財政部、総務部と、そして最後の4年間は収入役として在籍をさせていただきました。
これまでの間、多くの、広い分野にわたり、豊富な経験をさせていただきました上に、また多くの皆様と出会う機会を得ましたことは、これほど私にとりまして、大きな財産はございません。
また、これまで大過なく、その職責を全うすることができましたことは、これもひとえに議員の先生方を初め、多くの先輩や同僚の皆様の心温まる御指導と御支援のたまものであると感謝をいたしているところでございます。心より厚く御礼を申し上げます。
また、私を今日まで育てていただきました、この八尾市が、そしてまた私の生まれ育ちました、ふるさとでもあります、この八尾のまちが、これからも元気で生き生きと、そして魅力あふれるまちへと、これからも末永く発展し続けていくことを心より願っている次第でございます。
最後になりましたが、議員の先生方初め、市長並びに職員の皆様方のますますの御健勝と御多幸を祈念いたしまして、甚だ簡単措辞ではございますが、私の退任に当たりましてのごあいさつとさせていただきます。
どうもありがとうございました。(拍手)
─────────────────────
○議長(小林貢)
門野収入役におかれましては、本当に長い間、お疲れ様でございました。これからも御健康で、御多幸であっていただきたいと思っております。
それでは、6月定例会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
去る6月4日に招集されました今期定例会は、議員並びに市長にとりまして、一般選挙後、初の定例会であったわけでありますが、ここに23日間の会期を終え、閉会の運びとなりました。この間、議員各位には提案されました重要案件につきまして、本会議あるいは委員会において熱心、かつ慎重に御審議を賜りますとともに、円滑な議事運営にも御協力を賜りましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。
また、市長初め
執行機関の方々には、今期定例会を通じて議員から指摘、要望のありました事項を謙虚に受けとめられ、今後の行政運営に適切に反映されますよう、強く求めておきます。
さて、今期定例会では、新市長による市政運営方針が発表され、新たなまちづくりに向けてのスタートが切られたところでありますが、地方行政を取り巻く環境は、まさに真の地方分権に向けて大変厳しい状況にあり、本市におきましても、多くの課題が山積しております。
夕張市の二の舞にならぬよう、職員の意識改革、組織の見直しも含めた行財政改革についての強い姿勢が、今期定例会でも示されましたが、我々市議会といたしましても、今日の硬直化した危機的とも言える本市の財政状況にかんがみ、本年の5月臨時議会におきまして、行財政改革調査特別委員会を設置し、その改善、立て直しに議会みずからいち早く踏み出したところでありまして、今後、市長が目指す行財政改革に対する進行管理はもとより、市議会として提言を示していけるよう、議論を深めていく必要があると考えているところであります。
この点、市長並びに
執行機関におかれては、強い地方自治の創造を目指し、健全な市政運営の実現に向けた積極的な取り組みにより、市民が安心して心豊かに暮らせるまちづくりに全力を挙げて取り組まれるよう、強く求めておくものであります。
さて、今期定例会では、個人質問の発言内容をめぐって、本会議が一時中断するなど、議事運営に支障を来す事態が
発生いたしました。そもそも今回の議員発言をめぐっての事象の一つは、昨年の9月に端を発しており、9月、12月と同様の発言をめぐって懲罰動議や発言の取り消し動議へと発展した経過を考えますと、今期定例会において、三たび同様の事象が
発生いたしましたことは、まことに遺憾の極みと言わざるを得ません。
もとより議会は言論の府であり、我々議員には議会において積極的な議論を行うための発言の自由が保障されています。
しかし、発言には政治的、道義的責任を伴うものであり、それゆえ発言は常に慎重であるべきことは、今さら言うまでもないことであります。
我々議会は、その権能の強化に向けて、一丸となって取り組まなければならないときだけに、本日もこうした議員間の発言をめぐって、議会本来の機能に影響を与えかねない事態が生じましたことは、大変残念でなりません。
こうした事象が今後
発生することのないよう、議員一人一人が議会の品位を重んじた、責任ある言動に努めることを、我々議員一同、いま一度改めて再認識する必要があるものと考えるところであります。
さて、今年は例年より少しおくれて梅雨入りとなりましたが、その後は、しばらく雨らしい雨もなく、先週末からようやく梅雨らしくなってまいりまして、毎日不快指数の高い、蒸し暑い日が続いております。こうした不快感を涼しげに癒してくれるアジサイの花が、この時期、各所で色鮮やかに咲き誇っております。そしてこの時期を過ぎますと、いよいよ夏本番、暑さが一段と厳しくなってまいります。
八尾の夏を彩るのは、何と言いましても河内音頭であります。今年の八尾河内音頭まつりは8月18日に開催されますが、特に今年のまつりは第30回という節目の年にも当たりますことから、記念セレモニーとして、驚きと感動を演出するものとして実施されるそうであります。
このまつり同様、八尾市政も躍動感に満ちあふれ、市民に感動を与えられるまちづくりとなりますよう、皆様方の一層の御奮闘をお願い申し上げますとともに、これからますます暑さが厳しくなりますことから、皆様方には健康に十分留意され、御活躍いただきますよう御祈念申し上げまして、簡単ではありますが、閉会のごあいさつとさせていただきます。
それでは、市長からあいさつ願います。
◎市長(田中誠太) 〔登壇〕
6月定例会の閉会に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
本定例会は、去る6月4日に開会され、多くの重要議案並びに人事案件を御提案申し上げましたが、議員各位には、本日までの間、本会議あるいは各委員会におきまして、終始熱心かつ慎重に御審議をいただき、各議案につきまして、ただいまそれぞれ御可決、御承認等を賜りましたことに対し、心より厚く御礼を申し上げるところでございます。
なお、今議会を通じまして、議員各位から賜りました御意見、御要望の諸点につきまして、十分検討を加えてまいりまして、今後の市政運営に生かしてまいりたいと考えております。
私にとりまして、市長就任後、最初の定例会であったわけでありますが、今後とも是々非々の立場から、活発な御意見、御議論をいただきまして、元気で新しい八尾をつくるため、お力添えをいただかんことを切にお願いを申し上げるところでございます。
さて、市政運営方針でも申し上げましたように、本市の財政状況は非常に厳しい状況にあります。経常収支比率が99.7%と、財政構造の硬直化が一段と進み、厳しい財政状況の中、一層の財政健全化に取り組まなければならないというふうに思っております。
また、新しい施策のための財源確保も、ままならぬ状況でございます。これまでの手法に加え、新しく、そして柔軟な発想で行政改革に積極果敢に挑戦をしてまいりたいと考えておるところでございます。
梅雨空が続いておりますが、盛夏ももうすぐそこまで来ております。議員各位におかれましては、これからますます暑くなりますが、この季節、くれぐれも健康に御留意をいただき、そして八尾が変わってきたと実感できるよう、元気で新しい八尾のまちづくりに向けて、一層のお力添えをいただきますようお願いを申し上げる次第でございます。
閉会に当たり、一言のごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。
─────────────────────
○議長(小林貢)
以上をもちまして、平成19年6月定例会を閉会いたします。
午後0時35分閉会
─────────────────────────────────────────────
〇
会議録署名議員
┌──────┬─────────┬─────────────────────────┐
│市議会議長 │ 小 林 貢 │ │
├──────┼─────────┼─────────────────────────┤
│市議会議員 │ 村 松 広 昭 │ │
├──────┼─────────┼─────────────────────────┤
│市議会議員 │ 吉 村 晴 之 │ │
└──────┴─────────┴─────────────────────────┘...