茨木市議会 2017-03-10
平成29年第2回定例会(第5日 3月10日)
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〇本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
1.平成29年3月10日定例市議会を
茨木市役所議場において再開した
1.出席議員次のとおり
1番 大 野 幾 子 15番 大 村 卓 司
2番 塚 理 16番 青 木 順 子
3番 長谷川 浩 17番 松 本 泰 典
4番 朝 田 充 18番 安孫子 浩 子
5番 大 嶺 さやか 19番 稲 葉 通 宣
6番 畑 中 剛 20番 友 次 通 憲
7番 桂 睦 子 21番 田 中 総 司
8番 小 林 美智子 22番 山 下 慶 喜
9番 米 川 勝 利 23番 河 本 光 宏
10番 福 丸 孝 之 24番 篠 原 一 代
11番 萩 原 佳 25番 坂 口 康 博
12番 岩 本 守 26番 上 田 嘉 夫
13番 下 野 巖 27番 中 内 清 孝
14番 上 田 光 夫 28番 辰 見 登
1.欠席議員 な し
1.説明のため出席した者次のとおり
市長 福 岡 洋 一
こども育成部理事 岡 和 人
副市長 河 井 豊 産業環境部長 西 林 肇
副市長 大 塚 康 央 都市整備部長 鎌 谷 博 人
市理事 黒 川 立 也 建設部長 上 田 利 幸
代表監査委員 美 田 憲 明 会計管理者 坂 谷 昭 暢
総務部長 小 林 岩 夫 教育長 岡 田 祐 一
危機管理監 岸 田 百 利 教育総務部長 乾 克 文
企画財政部長 秋 元 隆 二 学校教育部長 小 川 浩 一
市民文化部長 田 川 正 文 水道部長 福 岡 俊 孝
健康福祉部長 北 川 友 二 消防長 泉 頼 明
健康福祉部理事 北 逵 和 雄
選挙管理委員会 杉 林 清
こども育成部長 佐 藤 房 子 事務局長
1.
出席事務局職員次のとおり
事務局長 上 田 哲 議事課長代理 大 橋 健 太
次長兼総務課長 増 田 作 兼議事係長
議事課長 野 村 昭 文 書記 岩 本 彩也佳
(午前10時00分 開議)
○
上田嘉夫議長 これより本日の会議を開きます。
現在の出席議員は28人でありまして、会議は成立いたしております。
日程第1、議案第20号、「平成28年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第3号)」から日程第7、議案第26号、「平成28年度大阪府茨木市
水道事業会計補正予算(第1号)」までの、以上7件を一括して議題といたします。
まず、議案第20号、「平成28年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第3号)」について、質疑に入ります。
本件につきましては、発言の通告がありますので、発言を許すことといたします。
4番、朝田議員の発言を許します。
(4番 朝田議員 質問席へ)
○4番(朝田議員) それでは、議案第20号、平成28年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第3号)について、質問いたします。
当該補正予算は、年度末の最終補正であります。日本共産党は、近年、最終補正において、当初予定になかった基金の積み増しや駆け込みでの道路用地取得や買い戻し等が目に余り、このような対応は大
規模プロジェクトの財源づくりを目的とするものであると批判してきました。そうした対応を改め、生まれた黒字は、暮らし、教育、身近なまちづくりの施策に積極的に活用する財政運営に切りかえるよう求めてきました。
こうした観点からすれば、
当該補正予算は国の補助金を活用する事業や年度末までに不足する経費及び障害福祉への対応が計上されていますが、この部分は私たちも何ら異存はないところであります。問題は、昨年に引き続き、将来に向けた財政健全化の取り組みと称して、またしても当初予定にはなかった基金の積み増し等をやっています。これは看過できない問題であります。
前回は、木本前市政によるものでありましたが、今回は福岡新市政によるものであり、こうした市民本位とは到底言えない財政運営は新市政になっても何ら変わっていないと厳しく指摘するものであります。
そこで、まず、
当該補正予算における特定目的基金の積み増しについて、その内訳と合計額について、答弁を求めます。
さらに、基金残高についてですが、結局2016年度(平成28年度)の特定目的基金の残高と
財政調整基金の残高、さらにはその2つの総合計額は幾らになる見込みなのか、前年度対比でどれだけの増額となるのか、答弁を求めます。
次に、今回の補正では、基金の積み増しだけでなく、当初予定になかった
土地開発公社保有資産の買い戻しも計上しています。その内訳と合計額についても答弁を求めます。
1問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 秋元企画財政部長。
(
秋元企画財政部長 登壇)
○
秋元企画財政部長 3月補正予算における基金積立の内容についてです。
特定目的基金の追加額につきましては、
文化施設建設基金、
衛生処理施設整備等基金、それぞれ2億円を、駅周辺再整備基金に4億円追加し、合計8億円の充実を図ったものでございます。
また、平成28年度末の基金残高につきましては、特別会計分を除いた
普通会計ベースの特定目的基金の残高は124.1億円、
財政調整基金の残高は76.7億円で、合計200.8億円となっております。対前年度比で17.9億円の増であります。
次に、
土地開発公社保有資産の買い戻しについてですが、その内訳としまして、庄中央線の用地を2.8億円、駅前太中線の用地を1.9億円、合計で4.7億円の公社保有資産の買い戻しを行っております。
○
上田嘉夫議長 4番、朝田議員。
○4番(朝田議員) 2問目行きます。
それぞれ数字をお答えいただきました。基金はついに200億円を超すと、総合計で200億円を超すということであります。またしても、答弁されたとおり、そういう、この買い戻しもやられてるということでありました。
私は、基金の積み立てだとか公社からの、この土地買い戻しをやるなと言ってるんじゃないんです。そういうことは当初予算の予定どおりのペースで計画的に進めてくれればええわけです。問題は、今年度の最後の最後の段階でお金が余ってるからということで、さらなる基金の積み増しだとか用地追加取得に充てると、それに使うということを私はずっと批判してるわけです。ですから、この財源は新年度に回して市民福祉向上のために使うべきであります。答弁を求めます。
12億円あれば何ができるか。もうここだけでも12億円超えてるわけですからね。今回の代表質問を聞いてても、昨今の質問を聞いてても、やっぱり言えるのは、全員喫食の中学校給食、それから子どもの医療費助成の中学校卒業までの年齢引き上げ、これは多数の会派、議員が求めてるということが言えるんじゃないかと思うんです。いろいろニュアンスの違いはありながらも、そういう状況だと思うんですね。例えば、子どもの医療費助成の中学校卒業までの年齢引き上げの予算規模は、約1億円であります。すなわち、この12億円というのは、中卒までの子どもの
医療費助成拡充の12年分やということです。
大型プロジェクトが暮らしへの積極的な施策展開を阻んでると、これはもう本市のこの財政の根本的弊害として確かにあります。だから私たちは、一貫して真の市政改革としてそこからの脱却を訴えてきたところであります。
ところが、それをさておいたとしても、この予算のやりくりの範囲内でできることすらもやろうとしないと。中卒まで1億円でできるわけでしょ。この態度は、私は厳しく批判するものです。見解を求めます。
2問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 秋元企画財政部長。
(
秋元企画財政部長 登壇)
○
秋元企画財政部長 年度末に生じた財源、当初予算で措置しました執行残であるとか、税がふえた分で生じた財源ですけども、それは繰り越して使えというような趣旨やと思いますけども、年度末に生じた財源につきましては、当初予算で適切に市民サービスの充実の事業とかを執行した差額でありますし、また税収と、国庫の補足とかしてふえた財源もあります。それの生み出した財源につきましては翌年度の財政負担に考慮すべきと、地方財政の趣旨もありますので、それにのっとりまして基金の積み立てや、または公社保有資産の買い戻しと、後年度財政を考慮した取り組みをしているところであります。
また、今回12億円あればもっとできるんではないかということですけども、確かに繰越金として使うこともありですけども、それにつきましては、
財政調整基金の半額を積み立てた後は、また補正財源として使うことにしております。年度末生じた財源を安易に後年度の経常化する経費に使うということは、また翌年以降、経常化する経費がふえていくことになりますので、それにつきましてはしっかりと議論の上、新年度対応すべきと考えておりますので、地方財政法にのっとった趣旨の取り組みを続けてまいりたいと思っております。
○
上田嘉夫議長 4番、朝田議員。
○4番(朝田議員) 3問目ですけども、これ以上やっても、この議論すれ違うと思うので、もう3問目でやめておきますけど、しかし、本当に余りにもバランスを欠いていると。このことは本当に再度厳しく指摘して、質問を終わりたいと思います。
以上です。
○
上田嘉夫議長 以上で4番、朝田議員の発言は終わりました。
(4番 朝田議員 議席へ)
○
上田嘉夫議長 以上をもって通告による発言は終わりました。
これをもって質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査を省略いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査を省略いたします。
本件につきましては、朝田議員ほか2人から、予算の組み替えを求める動議が提出されております。
提案者の説明を求めます。4番、朝田議員。
(4番 朝田議員 登壇)
○4番(朝田議員) それでは、所定の賛成者を得て提出いたしました、議案第20号、
一般会計補正予算(第3号)に対して、組み替えを求める動議について趣旨説明を行います。
本組み替え動議は、先ほどの質問で明らかにいたしましたように、市民本位の財政運営とは言えない部分、大
規模プロジェクトの財源づくりを目的とした黒字隠しはやめて、生まれた黒字は、暮らし、教育、身近なまちづくりの施策に積極的に活用する財政運営に切りかえることを求める立場からのものであります。
別紙といたしまして、1.歳出予算の削減として、特定目的基金の積み立てとして8億円、
土地開発公社保有資産の買い戻しとして4億6,700万円、合計で12億6,700万円の削減を求めるものであります。
説明は以上であります。よろしくご審議賜りますよう、お願い申し上げます。
○
上田嘉夫議長 説明は終わりました。
これより予算の組み替えを求める動議に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、討論を省略して直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
まず、予算の組み替えを求める動議について、起立の方法をもって採決いたします。
本動議に賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○
上田嘉夫議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、予算の組み替えを求める動議は、否決されました。
次に、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、原案のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○
上田嘉夫議長 ありがとうございました。
起立者多数であります。よって、議案第20号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第21号、「平成28年度大阪府茨木市財産区
特別会計補正予算(第1号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第21号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第22号、「平成28年度大阪府茨木市
国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第22号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第23号、「平成28年度大阪府茨木市
後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第23号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第24号、「平成28年度大阪府茨木市
介護保険事業特別会計補正予算(第2号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第24号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第25号、「平成28年度大阪府茨木市
下水道等事業会計補正予算(第2号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第25号は、原案のとおり可決されました。
次に、議案第26号、「平成28年度大阪府茨木市
水道事業会計補正予算(第1号)」について、質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第26号は、原案のとおり可決されました。
日程第8、議案第27号、「平成29年度大阪府茨木市
一般会計予算」から日程第14、議案第33号、「平成29年度大阪府茨木市
水道事業会計予算」までの、以上7件を一括して議題といたします。
提案者の趣旨説明を順次、求めます。福岡市長。
(福岡市長 登壇)
○福岡市長 ただいま一括して上程をいただきました議案第27号から議案第33号につきまして、趣旨説明を申し上げます。
まず、議案第27号、
一般会計予算は、総額を歳入歳出それぞれ888億8,000万円と定めるものであり、前年度6月補正後予算額と比較し11億5,682万3,000円、1.3%の増となるものでございます。
次に、議案第28号、財産区
特別会計予算は、総額を歳入歳出それぞれ51億5,513万2,000円と定めるものであり、前年度予算額と比較し9,500万3,000円、1.8%の減となるものでございます。
次に、議案第29号、
国民健康保険事業特別会計予算は、総額を歳入歳出それぞれ346億5,933万4,000円と定めるものであり、前年度6月補正後予算額と比較し2億904万4,000円、0.6%の増となるものでございます。
次に、議案第30号、
後期高齢者医療事業特別会計予算は、総額を歳入歳出それぞれ36億6,622万5,000円と定めるものであり、前年度6月補正後予算額と比較し2億7,237万9,000円、8.0%の増となるものでございます。
次に、議案第31号、
介護保険事業特別会計予算は、総額を歳入歳出それぞれ182億4,299万1,000円と定めるものであり、前年度6月補正後予算額と比較し12億7,949万8,000円、7.5%の増となるものでございます。
次に、議案第32号、
下水道等事業会計予算は、総額を収入で104億5,845万5,000円、支出で118億7,578万3,000円と定めるもので、前年度予算額と比較し、収入で3億399万4,000円、3.0%の増、支出で2億3,882万4,000円、2.1%の増となるものでございます。
最後に、議案第33号、
水道事業会計予算は、総額を収入で70億7,548万2,000円、支出で91億7,807万9,000円と定めるもので、前年度予算額と比較し、収入で2,121万2,000円、0.3%の増、支出で5億9,662万6,000円、7.0%の増となるものでございます。
詳細につきましては、各担当部長及び理事から説明を申し上げますので、よろしくご審議賜りますよう、お願いいたします。
○
上田嘉夫議長 秋元企画財政部長。
(
秋元企画財政部長 登壇)
○
秋元企画財政部長 議案第27号につきまして、補足説明を申し上げます。
本年度は、マニフェストへの対応と総合計画の推進を図る観点に立ち、我がまち茨木の確かな未来がイメージできる予算を編成いたしました。
その内容としましては、持続的発展を支える財政の健全性を確保のもと、子育て、教育、安全・安心への取り組みを初めとする、幸せあふれる未来へとつなぐ「今」必要なサービスの充実を図るとともに、JR新駅周辺や北部地域の整備などの魅力ある快適なまちへとつながる「将来」へのまちづくりの推進に向け、諸施策へ財源の配分を行ったものでございます。
それでは、計上しております予算の内容と本年度の特色につきまして、予算書に従い、項別に説明をさせていただきます。
まず、歳出から説明申し上げます。
予算書の56ページをお開き願います。1款議会費、1項議会費は、議員報酬、議会だよりの発行、政務活動費など議会運営に要する経費でございます。
60ページ、2款総務費、1項総務管理費は、庁舎等の管理、
電子計算システムの運用、防災対策、まちの魅力発信、広聴活動、職員厚生などに要する経費でございます。なお、本年度は、市民会館の跡地活用の検討、
公共施設等マネジメントの推進、
市内全域防災訓練等の実施、
ブランドメッセージを活用した魅力発信、情報システムに係る共通基盤の構築に要する経費を計上しております。
72ページ、2項徴税費は、市税の賦課徴収に要する経費でございます。なお、本年度は、
滞納管理システムの導入に要する経費を計上しております。
76ページ、3項
戸籍住民基本台帳費は、戸籍、住民基本台帳の管理などに要する経費でございます。
80ページ、4項選挙費は、
選挙管理委員会の運営と選挙の啓発に要する経費でございます。
82ページ、5項統計調査費は、各種統計調査の実施に要する経費でございます。なお、本年度は、
就業構造基本調査等に要する経費を計上しております。
84ページ、6項監査委員費は、
監査委員事務局の運営に要する経費でございます。
86ページ、7項市民協働推進費は、自治会活動や市民活動の推進、またコミュニティセンターの運営など、市民との協働の推進に要する経費でございます。なお、本年度は、地域課題解決モデルの推進や、コミュニティセンターへのエレベーター設置に要する経費を計上しております。
90ページ、8項文化振興費は、文化及び生涯学習の振興、スポーツの推進、姉妹都市等との交流に要する経費でございます。なお、本年度は、(仮称)いばらき文学賞の創設、立命館いばらきフューチャープラザグランドホールの利用料補助、ウオーキング講習会の開催に要する経費を計上しております。
98ページ、3款民生費、1項社会福祉費は、高齢者及び障害者の福祉施策や、国民年金事務、人権対策、男女共生センターの運営、各福祉医療に係る経費並びに国民健康保険、後期高齢者医療、介護保険の各特別会計への繰り出しに要する経費でございます。なお、本年度は、第2次総合保健福祉計画の策定、地域密着型介護施設の整備補助、かしの木園における自立訓練事業の実施、高齢者詐欺被害等防止対策基金の設置、経済対策に係る臨時福祉給付金の支給に要する経費を計上しております。
116ページ、2項児童福祉費は、保育所、児童発達支援センター、学童保育等の運営経費及び児童手当、児童扶養手当などの子育て支援に要する経費でございます。なお、本年度は、引き続き、私立保育所への建設補助を実施するとともに、待機児童保育室みらいの開設や、小規模保育施設及び学童保育室の整備、子ども・若者の居場所の開設や子ども食堂への補助に要する経費を計上しております。
126ページ、3項生活保護費は、生活保護受給者に対する生活、医療等の扶助費を初め、就労支援の強化や保護費の適正化などに係る経費でございます。
130ページ、4款衛生費、1項保健衛生費は、保健医療センターの運営経費及び予防接種、母子保健、市営葬儀、環境保全などに係る経費でございます。なお、本年度は、子育て世代包括支援事業の開始や、COOL CHOICEコンテストの実施、生物多様性における生き物発見ガイドブックの作成に要する経費を計上しております。
140ページ、2項清掃費は、ごみ、し尿の収集及び処理業務の委託、収集車両の更新、ごみ処理の運転や維持補修に加え、ごみの減量推進に係る経費を計上しております。なお、本年度は、事業系ごみの減量推進に向けた紙ごみ分別ボックスの購入補助や、小型家電等回収事業のモデル実施に要する経費を計上しております。
148ページ、5款労働費、1項労働諸費は、就労支援、労働相談業務、障害者雇用奨励事業など、勤労者対策に係る経費でございます。なお、本年度は、働きやすい職場づくりに取り組む事業者への支援に要する経費を計上しております。
150ページ、6款農林水産業費、1項農業費は、農業委員会の運営経費や農業振興、土地改良などに係る経費でございます。なお、本年度は、集落営農組織へ貸し付ける農業用機械の購入に要する経費を計上しております。
156ページ、2項林業費は、林業の維持や振興及び里山の保全、里山センターの運営、緑化推進などに要する経費でございます。なお、本年度は、里山ふれあいオートキャンプ場の開設に要する経費を計上しております。
160ページ、7款商工費、1項商工費は、企業立地促進奨励金及びバイオインキュベーション施設の運営補助、中小企業振興資金の預託金など、商工業の振興、中小企業の金融対策、消費生活、観光の推進に要する経費でございます。なお、本年度は、創業者支援セミナーへの補助や中小企業人材育成支援事業の拡充、中学生への消費者教育の推進に要する経費を計上しております。
166ページ、8款土木費、1項土木管理費は、道路の管理及び調査や街路灯、標識の設置、道路、公園、水路等の直営による維持などに要する経費でございます。
170ページ、2項道路橋梁費は、道路及び橋梁の整備や維持に要する経費でございます。なお、本年度は、引き続き、JR新駅の周辺や泉原千提寺線、あけぼの橋の整備に要する経費を計上しております。
176ページ、3項河川費は、小川、春日丘川の浚渫に要する経費などでございます。
178ページ、4項都市計画費は、公園の維持管理や街路の整備、建築・開発の指導及び安威川ダム、新名神高速道路、彩都など、北部地域の整備推進に要する経費などでございます。なお、本年度は、引き続き、山麓線や茨木松ケ本線、安威川ダムの周辺整備及び中心市街地活性化基本計画の策定に取り組むとともに、新たに居住マスタープランの策定、多世代近居・同居支援のための住宅取得等への補助に要する経費を計上しております。
186ページ、5項住宅費は、市営住宅の管理及び耐震化に要する経費でございます。
188ページ、6項水路費は、水路の維持及び改修などに要する経費でございます。なお、本年度も谷山水路の整備に要する経費を計上しております。
190ページ、7項水防費は、水防事務組合負担金などを計上しております。
192ページ、8項交通対策事業費は、交通安全対策として、交通事故防止に向けた啓発、各種安全施設の整備、歩道設置及び放置自転車対策、JR駅舎の整備などに要する経費でございます。なお、本年度は、JR新駅の自由通路の整備、公共交通バスマップの作成、高齢者向け自転車用ヘルメットの配布に要する経費を計上しております。
194ページ、9項駐車場費は、駐車場施設の修繕料や土地使用料などに係る経費でございます。
196ページ、9款消防費、1項消防費は、常備消防や消防団の運営経費及び消防車両、機器整備に要する経費でございます。なお、本年度は、救急車及び救命用資機材の更新、電磁波探査装置の導入、指導救命士の養成に要する経費を計上しております。
202ページ、10款教育費、1項教育総務費は、教育委員会の運営費及び特色ある学校づくり推進交付金や私立幼稚園の就園奨励費、高校入学の奨学金などの、小中学校、幼稚園の教育振興に要する経費でございます。なお、本年度は、学習サポーターや業務サポーターの設置、外国人英語指導助手による英語教育の充実、スクールカウンセラーの拡充に要する経費を計上しております。
208ページ、2項小学校費は、小学校の管理運営や学校給食、施設の整備、就学援助及び児童、教職員の健康管理などに要する経費でございます。なお、本年度は、小学校の特別教室へのエアコン設置やプール改修に要する経費を計上しております。
214ページ、3項中学校費は、中学校の管理運営や施設の整備、就学援助及び生徒、教職員の健康管理などに要する経費でございます。なお、本年度は、中学校の屋内運動場の改修に要する経費を計上しております。
218ページ、4項幼稚園費は、幼稚園及び認定こども園の管理運営及び園児の健康管理などに要する経費でございます。なお、本年度は、公立認定こども園の運営経費や給食室の整備に要する経費を計上しております。
222ページ、5項教育センター費は、小中学校の教材開発や調査研究、教育相談、教職員の研修、学校における情報教育推進に係る経費などでございます。
224ページ、6項社会教育費は、青少年の育成及び公民教育、人権教育、文化財保護の推進並びに公民館や図書館、文化財資料館などの管理運営と事業実施に要する経費でございます。なお、本年度は、公民館へのエレベーター設置や図書館の広域利用に要する経費を計上しております。
236ページ、11款災害復旧費、1項災害応急対策費、238ページ、2項農林水産施設災害復旧費、240ページ、3項土木施設災害復旧費は、災害に対処するための人件費や備蓄品の購入経費及び農林業施設や道路、水路災害の復旧に要する工事費などを計上しております。
242ページ、12款公債費、1項公債費は、市債の元利償還金と歳計現金に不足を生じた場合の一時借入金に係る利子でございます。
244ページ、13款諸支出金、1項見舞金は、交通事故、火災等に対する市独自の見舞金制度に基づく経費でございます。
246ページ、2項災害救助費は、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づく弔慰金を計上しております。
248ページ、3項災害援護資金貸付金は、災害救助費と同様の趣旨で貸付金を計上しております。
250ページ、4項公営企業費は、水道事業会計及び下水道等事業会計の各繰出金を計上しております。
252ページ、5項基金費は、財政調整基金等から生じる利子の積立金を計上しております。なお、本年度は、庁舎建設基金、公共施設整備基金、社会教育施設整備基金を再編し、公共施設等総合管理基金を新設することに伴い、同基金の利子を計上しております。
254ページ、14款予備費、1項予備費は、予期していなかった支出が生じた場合に対応するための経費として計上しております。
続きまして、歳入につきまして説明申し上げます。
予算書の18ページをお開き願います。1款市税でございますが、総額で458億6,000万円を計上しており、前年度は骨格予算でしたので、6月補正後予算額440億1,976万4,000円との対比では18億4,023万6,000円、4.2%の増となっております。
以下、税目ごとに6月補正後予算額と対比いたしますと、1項市民税につきましては、個人市民税の納税義務者数及び個人所得の増加や法人市民税が企業業績の回復等により増加することに伴い4.9%の増を、2項固定資産税につきましては、新規宅地化に伴い4.5%の増を見込んでおります。また、3項軽自動車税につきましては、軽自動車に係る税制改正の影響から0.7%の増を、4項市たばこ税につきましては、売渡本数の減に伴い5.2%の減を、5項都市計画税は、固定資産税と同様の理由により3.4%増を見込んでおります。
次に、2款から20ページの9款及び22ページの11款の地方譲与税及び各種交付金につきましては、地方財政計画の伸び率や平成28年度の決算見込額を勘案し、それぞれ計上しております。
なお、その中で大きく減額となっているものとしましては、3款利子割交付金が預金利率低下に伴い45.5%の減、4款配当割交付金及び5款株式等譲渡所得割交付金が、株式の配当及び譲渡益の減少等に伴い、それぞれ54%、62.5%の減となる見込みです。
22ページ、10款地方交付税のうち普通交付税につきましては、市税収入の増加に伴い基準財政収入額がふえる見込みにあることなどから21.7%の減を見込んでおります。
12款分担金及び負担金、1項分担金は、バスターミナルの利用分担金及び農林水産施設の災害復旧費分担金、また、2項負担金は、私立保育所利用者負担額などでございます。
22ページから29ページまでの13款使用料及び手数料でございますが、総額で17億8,575万4,000円を見込んでおりまして、各種施設の使用料や証明手数料等の内容につきましては、各説明欄に詳細を記載しておりますので個々の説明は省略させていただきます。
次に、28ページから37ページまでの14款国庫支出金では、総額172億4,172万1,000円を、36ページから43ページまでの15款府支出金では、総額67億9,401万2,000円を見込んでおりまして、これらの内容につきましても、各説明欄におきましてそれぞれ補助対象となる歳出事業の補助基本額や補助率等の内容を記載しております。
42ページ、16款財産収入、1項財産運用収入につきましては、普通財産の貸し付けに伴う賃貸料及び
財政調整基金等の各基金の利子などでございます。また、44ページ、2項財産売払収入は、不動産や古紙等の売払収入でございます。
17款寄附金でございますが、一般寄附金や社会福祉事業寄附金等の指定寄附金を計上しております。
18款繰入金、1項基金繰入金につきましては、事業実施に要する財源として繰り入れるものでございます。なお、私立保育所等の建設補助などの財源として福祉事業推進基金繰入金を、また、若園公園バラ園再整備事業の財源として緑化基金繰入金を計上しております。また、2項財産区特別会計繰入金につきましては、財産区財産の線下補償料の2割相当額を同会計から繰り入れるものでございます。
19款繰越金につきましては、平成28年度の純繰越金を見込んで計上しております。
20款諸収入につきましては、1項は市税に係る延滞金加算金及び過料、2項は歳計現金等の預金利子を見込んでおります。
46ページ、3項貸付金元利収入は、大阪府三島救急医療センター貸付金及び中小企業振興資金貸付金の預託金の元利収入でございます。4項受託事業収入につきましては、道路舗装等受託復旧負担金及び街路整備受託事業負担金でございます。5項収益事業収入は、大阪府都市競艇企業団からの配分金等の競艇事業収入でございます。6項雑入でございますが、46ページから51ページまで各説明欄に内容を記載しておりますが、主なものとしましては、ダム関連道路整備負担金のほか、小学校給食費や市町村振興宝くじの売上配分金を原資とする市町村交付金、障害児通所給付費収入、市営駐車場の指定管理者納付金、パスポート発行事務に係る証紙、印紙売りさばき等収入などでございます。
50ページ、21款市債でございますが、臨時財政対策債や道路、街路整備及び学童保育室や小規模保育施設の整備、市営住宅の耐震化などの事業実施に係る財源として借り入れるものでございます。なお、本年度は、平成19年度に借り入れました臨時財政対策債などの満期に伴う借換債を計上しております。
次に、7ページをお開き願います。第2表継続費でございますが、橋梁新設改良事業について、事業費総額及び年割額をそれぞれ記載のとおり定めるものでございます。
続きまして、8ページの第3表債務負担行為でございますが、これは市が債務を負担する事項の期間や限度額を定めるものであります。まず、平成30年にかけて実施する事業としまして、私立保育所等建設補助事業の限度額を1億2,264万6,000円、元茨木川緑地樹木等施設更新検討事業の限度額を648万円、さくらまつり実施事業の限度額を1,600万円と定めるものであります。次に、平成29年度の茨木市下水道等事業会計に対する債務保証の限度額や、公共用地先行取得事業における茨木市土地開発公社が先行取得する用地取得費、平成29年度の茨木市土地開発公社に対する債務保証の限度額をそれぞれ定めるものであります。
続きまして、9ページの第4表地方債でございますが、事業実施のための財源措置として発行いたします市債などにつきまして、起債の目的、限度額、起債の方法、利率、借入先、償還の方法を定めるものであり、その限度額を55億8,380万円と定めるものでございます。
次に、1ページにお戻りいただきまして、第5条一時借入金でございますが、これは予算の執行の過程で一時的に歳計現金に不足が生じました場合に借り入れすることができる最高限度額を40億円と定めるものでありまして、前年度と同額であります。
次に、第6条、歳出予算の流用でございますが、これは予算執行の過程で人件費に過不足を生じた場合における各項間の流用を定めるものであります。
○
上田嘉夫議長 小林総務部長。
(小林総務部長 登壇)
○小林総務部長 議案第28号につきまして、補足説明を申し上げます。
本予算は、各財産区が公共事業等を実施する場合の事業交付金の交付及び財産区財産の貸し付けに伴い、一般会計へ繰り出しができるよう編成したものでございます。
その内容につきまして、予算書4ページの歳出からご説明を申し上げます。
1款諸支出金、1項地方振興事業費は、大字宇野辺ほか26財産区で公共事業等を実施する場合の事業交付金及び財産管理費としての土地鑑定料、測量委託料でございます。
4ページの2款1項繰出金は、大字清水財産区財産の線下補償料の20%相当額を市の一般会計へ繰り出すものでございます。
次に、3ページの歳入でございますが、1款財産収入、1項財産運用収入は、大字清水財産区財産に係る線下補償料でございます。
2款1項繰越金は、大字宇野辺ほか26財産区の前年度からの繰越金でございます。
3款諸収入は、各財産区の預金から生じる利息を計上いたしております。
○
上田嘉夫議長 北川健康福祉部長。
(北川健康福祉部長 登壇)
○北川健康福祉部長 議案第29号及び議案第30号につきまして、補足説明を申し上げます。
まず、議案第29号は、国民健康保険事業特別会計で急速な高齢化の進展や医療の高度化等により医療費の増加が見込まれる中、保険給付の安定確保に主眼を置き、医療費適正化及び保険料収納対策等、収支両面にわたる推進に努め、国保財政の健全化及び事業の安定化に留意し、予算編成を行ったものでございます。
それでは、その内容につきまして、予算書22ページの歳出からご説明申し上げます。
1款総務費、1項総務管理費は、人件費や一般事務執行に要する諸経費及び大阪府国民健康保険団体連合会への負担金等であります。
26ページ、2項徴収費は、保険料前納報奨金の経費であります。
28ページ、3項運営協議会費は、国保運営協議会の事務経費であります。
30ページ、2款保険給付費、1項療養諸費は、被保険者に係る医療費の保険者負担分でありまして、一般被保険者及び退職被保険者等の療養給付費及び療養費、そして診療報酬明細書の審査に要する経費であります。
32ページ、2項高額療養費は、一般被保険者及び退職被保険者等の高額療養費及び高額介護合算療養費であります。
34ページ、3項移送費は、緊急やむを得ず患者を移送した場合に支給する経費であります。
36ページ、4項出産育児諸費は、被保険者の出産に対し支給する出産育児一時金と、国保連合会に支払う手数料に係る経費であります。
38ページ、5項国保葬祭費は、被保険者の死亡に対し、葬祭費として支給する経費であります。
40ページ、6項医療給付費は、法に基づく精神、結核医療に係る自己負担分の助成金であります。
42ページ、3款1項後期高齢者支援金等は、75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度について、各医療保険者が負担する支援金等に係る経費であります。
44ページ、4款1項前期高齢者納付金等は、前期高齢者の医療費における財政調整制度について、各保険者が負担する納付金及び事務費拠出金であります。
46ページ、5款1項老人保健拠出金は、老人保健法に基づく医療費の精算に係る事務費拠出金であります。
48ページ、6款1項介護納付金は、介護保険法に基づく第2号被保険者分の社会保険診療報酬支払基金への納付金であります。
50ページ、7款1項共同事業拠出金は、国保連合会で行う高額医療費等共同事業に対し拠出する医療費拠出金及び事務費拠出金であります。
52ページ、8款保健事業費、1項特別健康診査等事業費は、40歳以上の被保険者に対し特定健康診査、特定保健指導等を実施するための経費であります。
54ページ、2項保健事業費は、医療費適正化事業の一環としまして、医療費通知等に要する経費であります。
56ページ、9款諸支出金、1項償還金及び還付加算金は、保険料還付金及び国庫、府補助金の返還に係る経費であります。
58ページ、10款1項では、予備費を計上しております。
次に、12ページの歳入についてご説明いたします。
1款1項国民健康保険料は、一般被保険者及び退職被保険者等の医療給付費分及び後期高齢者支援金分並びに介護納付金分の保険料であります。
2款1項一部負担金は、一般被保険者及び退職被保険者等の一部負担金であります。
14ページ、3款使用料及び手数料、1項手数料につきましては、証明手数料及び督促手数料であります。
4款国庫支出金、1項国庫負担金のうち療養給付費等負担金は、一般被保険者の医療費等及び後期高齢者支援金等を対象とし、高額医療費共同事業負担金は、高額医療費共同事業拠出金に対する国庫負担金分、また特定健康診査等負担金は特定健康診査等の事業に対する国庫負担分であります。
2項国庫補助金は、保険者財政の調整を目的とした普通及び特別調整交付金等であります。
5款1項療養給付費等交付金は、退職被保険者等に係る医療費等及び後期高齢者支援金等の支出に対し、社会保険診療報酬支払基金から交付される交付金であります。
6款1項前期高齢者交付金は、前期高齢者の医療費における財政調整制度により調整される交付金であります。
7款府支出金、1項府負担金は、高額医療費共同事業拠出金、特定健康診査等に係る経費に対する府負担分であります。
2項府補助金は、本市国保事業に対する府の助成金と普通及び特別調整交付金であります。
16ページ、8款1項共同事業交付金は、国保連合会の高額医療費共同事業等に係る交付金であります。
9款繰入金、1項一般会計繰入金は、一般会計からの繰り入れであります。
10款1項繰越金は、前年度からの繰越金であります。
11款諸収入、1項延滞金及び過料は、一般及び退職被保険者等の保険料延滞金であります。
2項雑入は、第三者納付金等の収入を見込んでおります。
次に、議案第30号は、
後期高齢者医療事業特別会計予算で保険制度を運営いたします大阪府後期高齢者医療広域連合への納付金、また職員の人件費、事務経費などを計上しているものでございます。
その内容につきまして、予算書16ページの歳出からご説明申し上げます。
1款総務費、1項総務管理費は、職員の人件費や一般事務執行に要する諸経費であります。
18ページ、2項徴収費は、保険料徴収に要する経費であります。
20ページ、2款1項後期高齢者医療広域連合納付金は、市が徴収した保険料及び延滞金に係る納付金並びに保険基盤安定負担金であります。
22ページ、3款諸支出金、1項償還金及び還付加算金は、保険料還付金及び還付加算金であります。
24ページ、4款1項では、予備費を計上しております。
次に、予算書12ページの歳入について、ご説明いたします。
1款1項後期高齢者医療保険料は、特別徴収及び普通徴収に要する保険料であります。
2款使用料及び手数料、1項手数料は、証明手数料及び督促手数料であります。
3款繰入金、1項一般会計繰入金は、一般会計からの事務費繰入金及び保険基盤安定繰入金であります。
4款1項繰越金は、前年度繰越金であります。
5款諸収入、1項延滞金、加算金及び過料は、保険料延滞金であります。
2項雑入は、後期高齢者歯科診療事業等の収入を見込んでおります。
○
上田嘉夫議長 北逵
健康福祉部理事。
(北逵
健康福祉部理事 登壇)
○北逵
健康福祉部理事 議案第31号につきまして、補足説明を申し上げます。
本予算は、地域密着型サービスへの対応を図るとともに、介護予防・日常生活支援総合事業を拡充し、介護保険基盤整備や高齢者福祉の向上に努めることに留意し編成したものでございます。
その内容につきまして、予算書20ページの歳出からご説明申し上げます。
1款総務費、1項総務管理費は、介護保険事業の事務執行に要する経費であります。
24ページ、2項徴収費は、第1号被保険者保険料の賦課、徴収に要する経費であります。
26ページ、2款1項要介護認定費は、介護認定審査会の運営及び認定調査費等に要する経費であります。
28ページ、3款保険給付費、1項介護サービス等諸費は、要介護者が利用する介護サービスの給付に要する経費であります。
30ページ、2項介護予防サービス等諸費は、要支援者が利用する介護予防サービスの給付に要する経費であります。
32ページ、3項特定入所者介護サービス等費は、低所得者が施設入所したときの食費、居住費の負担軽減に要する経費であります。
34ページ、4項高額介護サービス等費は、自己負担額が一定額を超えた場合に支給する経費であります。
36ページ、5項高額医療合算介護サービス等費は、介護と医療の自己負担額の合計が一定額を超えた場合に支給する経費であります。
38ページ、6項その他諸費は、介護報酬支払業務に係る手数料であります。
40ページ、4款地域支援事業費、1項介護予防・生活支援サービス事業費は、要支援者等が利用する訪問系サービス事業及び通所系サービス事業とケアマネジメント事業に要する経費であります。
42ページ、2項一般介護予防事業費は、介護予防事業に要する経費であります。
44ページ、3項包括的支援事業・任意事業費は、高齢者の総合相談や支援等への取り組みに要する経費であります。
48ページ、5款1項基金積立金は、介護保険給付費準備基金から生じる利子の積立金を計上しております。
50ページ、6款諸支出金、1項償還金及び還付加算金は、高額介護サービス費が支給されるまでの間、一時的に貸し付ける経費及び過年度分の保険料、国庫負担金等の償還金であります。
52ページ、7款1項予備費は、予期せぬ支出に対応するための経費を計上しております。
次に、12ページにお戻りください。歳入についてご説明申し上げます。
1款1項介護保険料は、第1号被保険者の保険料であります。
2款使用料及び手数料、1項手数料は、督促手数料であります。
3款国庫支出金、1項国庫負担金は、給付費の国庫負担分を計上しております。
2項国庫補助金は、調整交付金、地域支援事業費等の国庫補助金を計上しております。
4款1項支払基金交付金は、社会保険診療報酬支払基金からの交付金を計上しております。
5款府支出金、1項府負担金は、給付費の府負担分を計上しております。
2項府補助金は、地域支援事業費の府補助金を計上しております。
14ページ、6款財産収入、1項財産運用収入は、介護保険給付費準備基金の利子であります。
7款繰入金、1項一般会計繰入金は、給付費及び地域支援事業費の市負担分並びに要介護認定事務費等に係る繰入金を計上しております。
2項基金繰入金は、介護保険給付費準備基金からの繰入金であります。
8款1項繰越金は、前年度からの繰越金であります。
9款諸収入、1項延滞金及び過料は、第1号被保険者の保険料延滞金、2項貸付金元利収入は高額介護サービス費貸付金に係る収入、3項雑入は、シルバーハウジング生活援助員派遣事業の収入等をそれぞれ見込んでおります。
○
上田嘉夫議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 議案第32号につきまして、補足説明申し上げます。
本予算は、安全で快適な生活環境を創出するため、都市の基盤施設であります下水道の拡充を念頭に、浸水対策として市街化区域の雨水等の整備を促進するとともに、水洗化の普及促進及び適正な維持管理と機能保全に留意し、編成したものでございます。
予算書の1ページをお開きください。
第1条は省略いたしまして、第2条から説明を申し上げます。
第2条は業務の予定量で、排水人口、汚水処理戸数、排水面積を定めるものでございます。
第3条では、収益的収入及び支出の予定額を定めております。
第1款事業収益では、その内訳といたしまして、第1項営業収益では、下水道等使用料などを、第2項営業外収益では、他会計からの負担金、補助金や長期前受金戻し入れなどを、第3項特別利益では、過年度分の返還金等に係る過年度分損益修正益などをそれぞれ計上いたしております。
また、第1款事業費用では、その内訳といたしまして、第1項営業費用は、下水道施設の維持管理費、流域下水道維持管理負担金及び固定資産の減価償却費などを、第2項営業外費用では、企業債の支払利息並びに消費税及び地方消費税などの経費を、第3項特別損失では、過年度分の未収金額の減額に係る過年度損益修正損などを、第4項では、予備費をそれぞれ計上いたしております。
2ページに移りまして、第4条では、資本的収入及び支出の予定額を定めております。
第1款資本的収入では、その内訳としまして、第1項企業債では、下水道と事業債や流域下水道事業債などを、第2項負担金では、受益者負担金等を、第3項工事負担金では、下水道管渠等建設改良に伴う負担金を、第4項他会計負担金では、一般会計からの負担金を、第5項他会計補助金では、下水道整備に伴う一般会計からの補助金を、第6項補助金では、建設改良事業等に対する国庫補助金等を、第7項貸付金では、水洗便所改造資金貸付金償還金をそれぞれ計上いたしております。
また、第1款資本的支出では、その内訳といたしまして、第1項建設改良費では、下水道等整備に要する費用及び流域下水道整備に要する建設負担金などの費用を、第2項企業債償還金では、企業債の元金償還金を、第3項投資では、水洗便所改造資金の貸付金を、第4項では、予備費を計上いたしております。
これにより、資本的収入額が資本的支出額に対して不足いたしておりますが、これは損益勘定留保資金等で補填いたします。
第5条では、継続費として事業名、総額、年度、年割額をそれぞれ定めております。
3ページに移りまして、第6条では、企業債を事業ごとに起債の目的、限度額、起債の方法、利率及び償還の方法を定めております。
第7条では、一時借入金の限度額を定めております。
第8条では、営業費用と営業外費用と特別損失との間で不足が生じた場合における各項の経費の流用を定めております。
第9条では、議会の議決を経なければ流用できない経費として、職員給与費を定めております。
第10条では、他会計からの補助を受ける金額について定めております。
4ページに移りまして、第11条では、利益剰余金を処分する金額を定めております。
○
上田嘉夫議長 福岡水道部長。
(福岡水道部長 登壇)
○福岡水道部長 議案第33号につきまして、補足説明を申し上げます。
本予算は、水道事業運営の健全化に努めつつ安定給水の確保を図るため、水道管の整備拡充と水道施設の維持管理に留意し、編成したものでございます。
予算書の1ページをお開きください。
第1条は省略いたしまして、第2条からご説明を申し上げます。
第2条は業務の予定量でございまして、給水戸数、年間総給水量、1日平均給水量及び主な建設改良事業を定めるものでございます。
第3条では、収益的収入及び支出の予定額を定めております。
第1款水道事業収益では、その内訳といたしまして、第1項営業収益では、水道料金などを、第2項営業外収益では、分担金や長期前受金戻し入れなどを、第3項特別利益では、過年度損益修正益をそれぞれ計上いたしております。
2ページに移りまして、第1款水道事業費用では、その内訳といたしまして、第1項営業費用では、浄水及び給水、さらに料金徴収業務などの営業活動に要する経費を、第2項営業外費用では、企業債の支払利息などの経費を、第3項特別損失では、使用できなくなった量水器の売却処分や過年度分の水道料金の修正減額による経費を、第4項では、予備費をそれぞれ計上いたしております。
第4条では、資本的収入及び支出の予定額を定めております。
第1款資本的収入では、その内訳といたしまして、第1項工事負担金では、受託事業として行う水道管布設工事などに伴う負担金を、第2項他会計負担金では、消火栓の新設に伴う一般会計からの負担金を、第3項固定資産売却代金では、使用できなくなった量水器などの固定資産を売却することによる収入を、第4項出資金では、簡易水道の整備に要した起債の償還分につきまして一般会計からの繰出金を、第5項固定資産償還金では、平成24年度に購入した大阪府公募公債が満期を迎えることによる償還金を計上しております。
また、第1款資本的支出では、その内訳といたしまして、第1項建設改良費では、彩都東部の開発及び関連して整備する山手台地区の老朽化した水道施設の更新などに要する経費を、第2項企業債償還金では、企業債の元金償還金を、第3項では、予備費を計上しております。
これにより、資本的収入額が資本的支出額に対して不足しておりますが、これは損益勘定留保資金等で補填をいたします。
次に、3ページをお願いいたします。
第5条では、消費税及び地方消費税に不足が生じた場合における各項の経費の流用を定めております。
第6条では、議会の議決を経なければ流用できない経費として、職員給与費及び交際費を定めております。
第7条では、一般会計からの補助を受ける金額について定めております。
第8条では、たな卸資産の購入限度額を定めております。
以上で補足説明を終わります。よろしくご審議賜りますよう、お願い申し上げます。
○
上田嘉夫議長 説明は終わりました。
議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午前11時14分 休憩)
─―――――――――――――
(午前11時30分 再開)
○
上田嘉夫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
まず、議案第27号、「平成29年度大阪府茨木市
一般会計予算」について、質疑に入ります。
これより発言通告に基づき順次、発言を許すことといたしますが、議員1人当たりの持ち時間は20分となります。なお、各会派の持ち時間につきましては、20分に会派人数を掛けた時間となりますので、その時間内で発言を許します。
まず、10番、福丸議員の発言を許します。
(10番 福丸議員 質問席へ)
○10番(福丸議員) お許しをいただきましたので、私からは、大きく3問にわたって質疑させていただきます。
まず初めに、茨木市議会議員選挙における投票率についてということでお伺いをいたします。
これまでも多くの議員が本会議や委員会にて、議論を積み重ねてきております。
選挙管理委員会としても、投票率の低下については民主主義を揺るがしかねない事態であると過去にも答弁されておられまして、大変重く受けとめて、投票率向上に向けて、さまざまな努力をしておられると認識をしております。
しかしながら、現実は投票率の低下は下げどまらず、特に今回の市議会議員選挙においては、立候補者がたくさん多く立候補されましたので、投票率はアップするんじゃないかと私自身は感じておりましただけに、39.98%という数字は、40%を切った数字に、私自身大きな衝撃を受けまして、大変残念に思うと同時に、また投票してもらう身として、自分自身の至らなさも同時に感じました。候補者としての努力と、それから行政側の努力と両方が必要なんだというふうに強く認識した次第であります。
そこでお伺いをいたします。これまでの過去5回の市議会議員一般選挙の投票率をお示しくださいませ。
次に、今回の市議会議員選挙における投票率、多分、過去最低だと思うんですが、どのように受けとめておられるのかをお聞かせください。
そして、今回初めて期日前投票所をきらめきに増設をしていただきました。実績はどうだったのでしょうか。また、その評価もお示しください。
そして、投票率を向上させるために、今後どのような取り組みをしていこうと考えておられるのか、お示しをいただきたいと思います。
1問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 杉林
選挙管理委員会事務局長。
(杉林
選挙管理委員会事務局長 登壇)
○杉林
選挙管理委員会事務局長 順次、ご答弁させていただきます。
まず、過去5回の市議会議員一般選挙の投票率でございます。
平成13年1月28日執行市議会議員一般選挙、48.39%。平成17年1月23日執行市議会議員一般選挙、44.96%。平成21年1月25日執行市議会議員一般選挙、45.23%。平成25年1月27日執行市議会議員一般選挙、41.79%。平成29年1月22日執行市議会議員一般選挙、39.98%でございます。
次に、今回の市議会議員一般選挙の投票率について、どう思うかというところでございます。投票率は、選挙の種別や当日の天候、話題性、争点など、さまざまな要因に影響されます。今回、前回の市議会議員一般選挙よりも投票率が低かった原因は、選挙当日の天候と高齢者層の投票動向が影響したものと考えております。
次に、期日前投票所きらめきの開設の効果について申し上げます。
平成29年1月の市議会議員一般選挙において、1月18日から1月21日までの4日間、生涯学習センターきらめきで期日前投票所を開設いたしました。きらめきでの投票者数は期日前投票全体の12.5%、1,830人、1日当たり平均458人でありました。当日の投票者数は減少していますが、期日前投票者数は増加していることから、選挙人の利便性向上の面で一定の効果があったと考えております。
次に、今後の取り組みということでございます。
選挙管理委員会といたしましては、投票率向上に関して選挙時啓発や投票の利便性向上とあわせて、市民の政治、選挙意識を高める啓発事業を継続的に行っていくことが大切であると考えております。とりわけ高校生に向けて実施しております出前講座は、選挙を間近に控えた新有権者を対象とすることから投票者数の増加につながるものであり、積極的に進めてまいりたいと考えております。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) ご答弁ありがとうございました。
投票率の推移もお聞かせいただいて、16年前、平成13年と比べると約10ポイントも下がってるということで、本当にすごい状況だなというふうに感じさせていただきました。
過去の議事録なんかも、いろいろ見させていただいて、すごく
選挙管理委員会の立場としても投票率を上げなあかんということで、さまざまな、高校生の先ほどの出前授業でありますとか、大学とか高校とかにもポスターの掲示ですとか、SNSを活用していただいたりとか、さまざまな取り組みはしていただいてるんだなというのは認識しておりまして、そこまで頑張っていただいてるのに、こんだけ投票率が下げどまらないということに対して、すごく私は危機感を感じて、今回取り上げさせていただいたんですが、そこでちょっと確認させていただきたいんですが、投票率がずっと下がり続けると、私の認識としては、やっぱり本当の市民の民意を反映しがたくなってくるんじゃないかなと、投票率が下がれば下がるほど。だから、もうここを底にして、しっかり上げていかないといけないというふうに思うんですが、このまま下がり続けるのをほっといていいのか、それともちゃんとしっかり手を打っていかなければならないというふうに感じておられるのか、そのあたりの
選挙管理委員会としての見解をお示しいただきたいと思います。
それから、こんだけやっていただいてるのに、ポスターはさっきあれでしたね、あと、のぼりとか横断幕とかも大変数多くやっていただいてるし、当日も広報車を走らせたりとか、さまざまな対策をしていただいてるとは思うんですが、私も、まちに立たせていただいたりとか駅に立たせていただいたりとかして感じることは、やっぱり皆さん、例えば通勤の方とかなんか、もう急いでて、横断幕があろうがポスターが張っていようが、もう自分が通勤するということで一生懸命で、なかなか目に入らなかったりとかというようなこともあるのかなと、それは通学の大学生とか高校生もそうなのかなというふうな印象を受けております。
なので、今、高校生とかの啓発というのは今後もずっと続けていっていただきたいんですが、さらに他市とかを見てますと、大学生とか高校生とかを、選挙コンシェルジュというようなことで事前に大学生とかを入れて
選挙管理委員会さん等とも意見交換をしながら、例えば当日の投票所の案内を手伝ったりとか、そういったことで啓発活動をやったりとかしてるんですけれども、本市においても大学も高校も、たくさんありますので、実際にこれから投票権得ていく若者たちに対して一緒に啓発、呼びかけるだけじゃなくて、一緒に中に入ってもらって選挙の事務にかかわってもらうというようなことも必要なんじゃないかなというふうに感じるんですが、ぜひそういう取り組みも、していってもらいたいなと思うんですが、いかがでしょうか。見解をお示しください。
それから、あと投票所、今回きらめきに増設していただいたんですけれども、大学もたくさんありますのでね、その大学の構内で期日前投票所を設置していったりというようなことも必要だと思うんですけれども、見解をお示しいただきたいと思います。
それから、共通投票所が昨年から実現できるようになって、全国でも参議院選挙で4カ所実施しておられるようです。本市においてはなかなか難しいといったようなことの見解も過去の議事録でもあるんですが、茨木市として、この共通投票所を今後どのように向き合っていっていただけるのか、見解をお示しいただきたいと思います。
2問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 杉林
選挙管理委員会事務局長。
(杉林
選挙管理委員会事務局長 登壇)
○杉林
選挙管理委員会事務局長 ご答弁申し上げます。
まず、投票率が下がり続けていることについて、下がり続けたらということについてでございます。
投票率でございますが、さまざまな要因が影響しているものと考えられます。
選挙管理委員会といたしましては、選挙啓発の取り組みが投票者数の増加に効果的であると確信して、選挙啓発を継続して行ってまいることが大切であると考えております。
次に、投票率の向上につながる取り組みということですが、平成29年1月の市議会議員選挙の投票動向の整理ができた時点で、今後の対応を
選挙管理委員会で協議してまいります。新しい取り組みにつきましては、どういった課題があるのか、その取り組みが効果的であるのかについて整理して研究、検討してまいります。
次に、大学構内への期日前投票所設置についてでございます。
大学構内への期日前投票所については、専用回線の接続に課題がございますが、近隣都市の事例を参考に研究してまいります。
次に、共通投票所についてでございます。共通投票所については、二重投票防止を図ることが義務づけされており、全ての投票所と共通投票所をセキュリティで保護された専用回線で接続する必要があることから、現時点では共通投票所の設置は困難であると考えております。
以上です。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) 啓発活動を継続して行っていかれるということでした。それは当然やっていっていただきたいんですが、新しい取り組みなんかは、先ほどの答弁では、今後、詳細な結果が出た時点で
選挙管理委員会として協議していかれるというようなご答弁だったので、ぜひ他市のいろんな取り組み等々を参考にしていただきながら対応していただきたいなと思います。
あと、ちょっと意見ですけれども、共通投票所も昨年4カ所、参議院で実施されて、まだまだこれからどういう形になっていくのかというような動向を見守っていかれる状況なのかなというふうに感じさせていただいたんですが、本市の特性といいますか、やっぱりJR茨木であるとか阪急から大阪とか京都とかに、お出かけになる方もたくさんいらっしゃると思いますので、そういう駅構内等にも共通投票所というのを設置できれば投票率も上がってくるんじゃないかなというふうに、私、個人的には感じておりまして、ぜひこの共通投票所についても検討を重ねていっていただきたいなというふうに、意見として申し述べておきます。
また、あと私自身、選挙で訴えさせていただいた市長と市議会の同日選挙といったようなことも、一定投票率を向上していくことに寄与していくんじゃないかなというふうに個人的には考えておりまして、このあたりは議会の問題ですので、しっかり議会としても向き合っていきたいなというふうに、個人的には考えておりますと意見を申し述べまして、投票率についての質疑は終わらせていただきます。
続いて、郷土教育についてということで質問させていただきます。
郷土教育と辞書を引きますと、郷土の自然や生活、文化に具体的な教材を求め、郷土への愛情と理解を育成することを目的とした教育とあります。しかしながら、茨木にお住まいの方々や茨木で教育を受けておられた方、茨木で生まれ育ってずっと教育を受けてこられた方々、また現在、教育を受けてる茨木の若者たちに、茨木のまち、どう思うと質問したときに、あんまり特色のないまちだとか、万博のときには栄えたけれどもあんまり何もないまちやとか、あと大阪と京都のベッドタウンやといったような回答が返ってくることが多くて、私としては寂しい思いをしております。
私は、茨木に生まれ育った方、また茨木と縁を持っていただいた方々が茨木のまちに愛着を感じてほしいですし、ずっと茨木に住み続けたいと思ってもらいたいし、また転勤で茨木を出ていったとしても、老後は茨木に帰ってきて茨木で老後を送りたいなと思ってもらったりとか、また、学生で大学で東京とかほかの都市に行ったとしても、就職するときはぜひ茨木に帰ってきて就職したいなと思ってもらえるようになったらいいなというふうに考えておりまして、そのためには郷土教育は欠かせないものであるというふうに認識をしております。
そこでお伺いをさせていただきます。今、私が申し上げました郷土教育の必要性について、本市としての認識をお示しください。
続いて、これまでの取り組みについて、どのような実践をしていただいているのかをお示しください。また、今後はどのような取り組みをしていくお考えなのかをお示しいただきたいと思います。
老若男女、多くの方々が、茨木にご縁のある方々、全ての方々にこういう郷土教育という観点でお伝えしていくことが必要だと感じておりますので、子どもから大人まで含めてご答弁をいただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上です。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 郷土教育の必要性に対する認識というところでございますが、郷土の豊かな歴史や文化の魅力を幅広い世代に向けて発信し、文化財資料館の企画展等を通じて郷土の歴史に触れてもらう機会を提供することが重要であると考えております。中でも子どもたちへの啓発活動については、郷土茨木の誇りを次の世代へとつないでいく取り組みであると考えております。
続きまして、これまでの取り組みについてというところでございますが、郷土の歴史を学習し、先人たちの足跡を知ってもらうことを目的に、文化財資料館では毎年、郷土史教室講座を開講しております。また、児童用時代別啓発リーフレットを作成し、市内小学校全32校に各校40冊ずつ配布するなど、学校現場でも活用していただけるよう努めております。
続きまして、今後の取り組みにつきましては、郷土の豊かな歴史や文化を市民の皆様に再発見してもらう取り組みといたしまして、埋蔵文化財を初め、市域に伝わる古文書や古建築、仏像などの有形文化財、祭礼や年中行事といった無形文化財の調査を分野横断的に実施し、その成果を文化財資料館の企画展等を通じて発信してまいります。また、小学生の発掘体験を初め、団体見学時には昔の農具や生活道具を実際にさわってもらうなど、体験型の企画を通じて郷土の茨木に興味を持ってもらえるような取り組みを進めてまいります。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 小中学校における郷土教育について、ご答弁申し上げます。
学習指導要領に、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し」と示されており、学校では児童・生徒の発達段階に応じた学習を進めております。郷土である茨木市に愛着が持てるよう、現在の本市の生活や産業などを学ぶとともに、豊かな歴史や文化に触れることが大切であると考えております。
これまでの取り組みについてでございます。
小学校低学年では校区を中心に身近な地域を学び、中学年では茨木市教育研究会編集の「わたしたちの茨木」を用いながら、現在の茨木の様子や人々の暮らし、産業について学習しております。また、高学年では社会科や総合的な学習で地域学習の聞き取り学習や調べ学習を行ったり、中学校では地域社会への理解と関心を深めるために、身近な地域で観察や調査などの活動を行い、歴史的背景に留意して、地域の特色や変化について学んでおります。
今後の取り組みについてでございます。
郷土に愛着を持つ学習をさらに充実させるため、文化財資料館が配布するリーフレット「いばらきの歴史を探ろう!」の活用や、小学生の発掘体験への参加、文化財資料館の見学など、本市の歴史に触れる取り組みの充実を進めてまいります。
○
上田嘉夫議長 議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午前11時52分 休憩)
─―――――――――――――
(午後 1時00分 再開)
○
上田嘉夫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
10番、福丸議員の質疑を続けます。
○10番(福丸議員) 1問目、ご答弁ありがとうございました。
2問目に行かせていただきます。
認識についてということをお聞かせいただきました。郷土の歴史に触れてもらう機会を提供することが重要だということと、あと学校教育、小中学校教育においては、郷土である茨木市に愛着が持てるよう、現在の本市の生活や産業などを学ぶとともに、豊かな歴史や文化に触れることが大切であるということでご答弁をいただきました。
重要であると一定認識していただいてるというふうに受けとめをさせていただきまして、ですが、まず、答弁の中にも出てきましたけれども、「わたしたちの茨木」ということで小学校で教材で使っていただいてます。ここでちょっと私が残念だなと思うのは、歴史的記述とかというのが一切触れられてなくて、非常に残念だなというふうに感じております。これ何かあえて、こういう歴史的記述とかは触れずにつくられたのか、また、そういう茨木の歴史とか文化を小学生の子どもたちに現在、具体的にどうやって伝えていただいてるのかというのが、ちょっと少し心配になりましたので、そこをもうちょっと詳しくご答弁いただけたらと思います。
それから、茨木の歴史を、いろんな歴史的なものが、遺跡とか含めて、さまざまな歴史、文化にあふれてるまちだというふうに私は認識してるんですが、その中でもとりわけ私がすばらしいなと思ってるのは、古事記にも出てくるんですが、初代神武天皇の皇后であられる五十鈴媛が、ここの三島の出身地だということであります。今、日本の国で最古の文献と言われておりますこの古事記の中も、神武天皇の欄で実際に、この五十鈴媛が出てきます。また三島溝杭の娘ということで、五十鈴媛のお母様であられる玉櫛媛も出てきたり、非常に、この古事記の中で茨木のまちが取り上げられているというのがありまして、実際に溝咋神社は茨木にまだ現存してますし、そこに玉櫛媛と五十鈴媛が実際に今も祭られて、地域の方々の信仰の対象になってるという厳然たる事実があるわけでありまして、こういったことをしっかり子どもたちに伝えてあげるということは、私としては、とても大切なことだというふうに感じてるんですが、その重要性についての認識ということで、教育委員会のご答弁をいただきたいと思います。
それから、こういう神話教育等々も学習指導要領にもしっかり書かれていまして、小学生のところですと、「狩猟・採集や農耕生活、古墳について調べ、大和朝廷による国土の統一の様子が分かること。その際、神話・伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心をもつこと」ということで、内容の取り扱いということで、「『神話・伝承』については古事記、日本書紀、風土記などの中から適切なものを取り上げること」といったような記述もあって、指導要領にもこうやって書かれてるんですけれども、現在どのように対応していただいてるのかという、この神話教育についても、お答えをいただきたいと思います。
それから、こういうことをしっかり伝えていくために、やっぱり伝える側の学校の先生が、しっかりした知識がないと伝えていくことができませんので、こうした茨木の歴史に対する学校の先生方の知識収集だとか、そういった取り組みというのは、現在どういったことをしていただいてるのかというのを教えていただきたいと思います。
また、児童用時代別啓発リーフレットというのを文化財資料館のほうでつくっていただいてということで、先ほど小学校にも40冊ずつお配りをいただいたということで、ご答弁をいただきました。これについても、現在、小学校でその取り扱いというか、どういった形で活用をしていただいているのかということをお示しをいただきたいと思います。
2問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 古事記等にも登場する五十鈴媛を市民に伝えることの重要性に対する認識と、また、どのように伝えているかというところでございますけども、神話、伝承は、当時の文化などを知る上で重要な要素であると認識しております。現在、文化財資料館におきましても、発掘調査の成果である考古資料などを中心とした展示としておりますので、神話、伝承といった分野の展示、啓発の可能性や適正な方法について今後、研究してまいります。
しかしながら、学校教育部とも連携を図り、教員新任者研修の受け入れや児童用時代別啓発リーフレットの配布などを通じて、子どもたちに本市の歴史を伝え、それが家庭でも話題となれば、広く市民の皆様にも神話、伝承も含めた郷土の歴史に関心を持っていただけるきっかけとなるのではないかと考えております。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 まず、「わたしたちの茨木」に歴史的記述がないというようなご質問でございましたけれども、この「わたしたちの茨木」といいますのは3年生、4年生の副読本ということで、3年生、4年生における社会科の学習の目標といたしましては、「(1)地域の産業や消費生活の様子、人々の健康な生活や良好な生活環境及び安全を守るための諸活動について理解できるようにし、地域社会の一員としての自覚をもつようにする。(2)地域の地理的環境、人々の生活の変化や地域の発展に尽くした先人の働きについて理解できるようにし、地域社会に対する誇りと愛情を育てるようにする。(3)地域における社会的事象を観察、調査するとともに、地図や各種の具体的資料を効果的に活用し、地域社会の社会的事象の特色や相互の関連などについて考える力、調べたことや考えたことを表現する力を育てるようにする」とありますので、それにのっとったものとして「わたしたちの茨木」が作成されております。
古事記、日本書紀などの神話等を伝える重要性ということでございます。確かに議員おっしゃったように学習指導要領には、小学校6年生では、社会科のところで神話、伝承を調べ、国の形成に関する考え方などに関心を持つこと、中学校では、歴史的分野に神話、伝承などの学習を通して当時の人々の信仰や物の見方などに気づかせるように留意することと示されておりまして、それぞれの学年に応じた学習が大切であるというふうには考えております。
五十鈴媛等の茨木市に由来のある神話の指導につきましては、知識として教えるだけではなく、何のために学ぶのかという学習の意義を共有し、各校の実態や児童・生徒の発達段階に応じて取り組む必要があると考えております。例えば、玉櫛小学校の6年生では、五十鈴媛の母である玉櫛媛のことにも触れて歴史学習を進めております。今後も茨木の郷土かるたやリーフレット「いばらきの歴史を探ろう!」を活用するとともに、調べ学習などを通して郷土への愛情と理解の育成を図ってまいりたいというふうに考えております。
なお、リーフレットを活用した学校の感想というところについても、一定、社会教育振興課のほうで集約をしておりまして、例えば、6年社会の授業でリーフレットを紹介したであるとか、調べ学習で活用できるようにしているであるとか、児童に配布し授業に活用したといったような意見のほうもいただいております。
もう1点、教員のほうの、こういった神話に対する認識といいますか、状況というところでございますが、確かに五十鈴媛の記載が日本書紀にあるということを知らない教員が少なからずいるのではないかというような認識は持っております。そういう意味におきましては、やはり茨木の小中学校で子どもたちに指導する教員自身が、やはりそういった茨木の五十鈴媛等々のさまざまな文化、あるいは歴史的なそういったものについて、認識する必要はあるというふうに思っております。その1つが、先ほど申しましたリーフレットになるのかなというふうには思っております。当然子どもたちへの指導に使うとともに、当然指導するに当たっては教員がリーフレットに目を通すわけでもございますし、その中で教員自身が例えば、五十鈴媛に興味を持ち、ぜひ子どもたちに伝えたいというような思いが子どもたちに伝わることで、子どもたちの興味、関心、あるいは、ひいては茨木への愛着につながるものになるのではないかというふうに思っております。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) 答弁ありがとうございました。
一定、子どもたちにも伝えて、古事記、五十鈴媛、茨木の郷土に即した学習というものをしっかり深めていっていただきたいということで今ご答弁いただきまして、一定その方向で進めていっていただけるというふうには認識はさせていただきました。
今、小川部長のほうから紹介があって、玉櫛小では玉櫛媛の関係とかをやっていただいてるというようなことでしたけれども、やっぱり私としては全市的に、せっかくこの現存する一番古い文献である古事記に、まさしくこの茨木のまちの人物が登場してるという事実は非常に私は重みがあるし、そこにすぐに市内にあるわけですから、すぐに例えば神社に行ったらそこに祭られてる、五十鈴媛や玉櫛媛が実際に祭られてる神社が、そこに現存してるというところで、もう本当に肌身に子どもたちに感じていただける、ああ、すごいなって純粋に感じてもらえると思うんですけどね、こうした教育をしっかり続けていって、推進をしていっていただきたいと思います。
細かいことは、このリーフレットの中身等々いろいろ確認したいこととかあるんですけれども、文教常任委員会のほうで、また細かくは議論させていただきたいと思います。
続きまして、3問目、子ども・若者の居場所、ユースプラザの開設についてということについて、ご質問させていただきます。
今年度の予算において予算計上していただいております子ども・若者の居場所、ユースプラザの開設について、お尋ねをさせていただきます。
まず、事業を始めるにおいて、どのような調査を実施したかなど、事業実施に至る経過について、お示しをいただきたいと思います。
それから、ユースプラザ開設後は、どのような状況の子ども・若者を対象として、対象者にどのように活用をしていってもらうということなのか、事業の狙いと目標をお示しいただきたいと思います。
それから、今回の提案は平成27年9月議会に上程されて否決されたものと同じじゃないのかというふうに私自身が感じるところがあるんですが、当時の案とは何が、どう違うのかをお示しいただきたいと思います。
それから、今後の進め方ですけれども、この議会で予算が可決された後、業者選定から事業開始までのタイムスケジュールをお示しいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○
上田嘉夫議長 岡
こども育成部理事。
(岡
こども育成部理事 登壇)
○岡
こども育成部理事 まず、事業実施に至る経過についてでございますが、子ども・若者の現状や課題等のより詳細な実態を把握するため、子ども・若者支援にかかわる関係者から83のケースについてヒアリングを行いました。また、庁内関係職員や関係機関、CSWなど地域の支援者によるワークショップを3回開催いたしました。このヒアリングやワークショップで出された子ども・若者の事象から課題を抽出し、整理を行ってまいりました。この整理した全ての課題ごとに、これらを解決するために有効な現状の取り組みの有無を確認することで、新たに求められる支援を導き出しました。その新たに求められる支援を具体化し、今後重点的に実施する取り組みを取りまとめ、そのうちの1つとしてユースプラザの開設を位置づけております。
この事業の狙いと目指すべき目標についてでございますが、先ほど述べましたように、ヒアリングやワークショップを通じて、親の養育力の低さ、子育てへの無関心等から子どもの生活リズムが乱れ、低学力、遅刻、欠席、不登校となり、引きこもるケースや夜間徘回し、問題を起こすケースなどが明らかになってまいりました。これらのケースがさらに深刻な事態に陥ることを防ぐため、ユースプラザでは、主に中高生を対象とした居場所やさまざまな社会経験の場を提供することにより、多様な人との出会いやつながりづくりの場を創出し、家庭や学校以外での信頼できる大人とのかかわりを持つことで自分らしくいられる場所を目指してまいりたいと思っております。
また、子ども・若者とその保護者の相談窓口を開設し、それぞれの状況に応じて必要な施策や支援機関につないでまいります。さらに、さまざまな問題を複合的に抱える子ども・若者とその保護者の課題を早期に発見し解決につなげるため、地域における関係機関とのネットワークの構築を図ってまいりたいと考えております。
平成27年9月議会での事業案との違いでございます。
平成27年9月の事業案は、国の子ども・若者育成支援推進大綱や子どもの貧困対策に関する大綱に示された課題や、こども育成支援会議での意見などに対する解決策として、居場所と交流の場の提供、社会体験の推進、学習活動の推進、教育学習相談支援、情報収集と提供、この5つの事業を理論的に想定したもので、いのち・愛・ゆめセンターの指定管理の導入とあわせ、実施可能なところから順次、実施することを提案したものであります。
一方、今回のユースプラザの開設は、先ほどの事業実施に至る経過で述べましたとおり、実態としての子ども・若者の現状から導き出した課題解決のための、さまざまな取り組みの1つとして位置づけており、全市的に取り組む子ども・若者支援の大きな枠組みの中の一事業という扱いをしております。
今後の進め方についてですが、予算の可決をいただきましたら、5月末をめどに委託業務の仕様を確定し、6月から8月にかけて事業者の公募、企画提案書の受け付け、審査等を行い、プロポーザル選定会議において受託候補者を決定いたします。その後、受託候補者と業務内容の詳細協議を行い、10月から事業を開始してまいりたいと考えております。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) ありがとうございました。
2問目行かせていただきます。
まず、今回の事業において、その委託、事業委託の受託者は、どういった業者さんというか、団体というか、組織というかを想定しておられるのかということをお示しをお願いいたします。
それから、前回、平成27年のときは小学生も対象だったかと思うんですが、今回は主に中高生を対象とした居場所というようなことでのご答弁がございました。この小学生が入っていない理由、なぜ今回は入ってないのかということをお示しいただきたいと思います。
それから、平成27年の上程との違いについても述べていただいたんですが、前回はなぜ否決されたのかというふうに行政側として受けとめていただいてるのか、見解をお示しをいただきたいと思います。
それから、前回は、いのち・愛・ゆめセンターの指定管理とセットでというようなことだったわけで、そのときも議論があって、そもそもの、このいのち・愛・ゆめセンターの目的等々をしっかり精査しないといけないじゃないかといったような、この議会でも多くの議員からの指摘があったかと思います。私としましてもそうした意見を述べさせていただいたんですが、その流れからいきますと、今ちょうど、このあり方検討会で、いのち・愛・ゆめセンターのあり方については行政側で議論を尽くしていただいてると思うんですけれども、その最中において、いのち・愛・ゆめセンターを事業実施場所として選定することは私は不適切だというふうに考えてるんですが、そこの市の見解をお示しをいただきたいと思います。
2問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 岡
こども育成部理事。
(岡
こども育成部理事 登壇)
○岡
こども育成部理事 まず、想定される事業者ですけれども、市内外問わず、子ども・若者支援に日ごろからかかわっておられる、その事業等に精通されたNPO法人あるいは社会福祉法人などを想定しております。
次に、ユースプラザの対象から小学生が外れているということですけれども、小学生が一人で校区外へ出るということが難しいいうことで、原則ユースプラザの利用対象とはしておりません。ただ、小学生についての中高生と同じような居場所等は必要であるという認識はまだ持っておりますので、今後、小学校区をめどに、小学生が立ち寄れる、自由に寄れる居場所となれるような場所を、いろんな団体、機関の協力を得ながら設けていきたいと考えております。
平成27年9月議会での否決の理由の認識ということですけれども、先ほども述べさせていただきましたが、子ども・若者の複合的な課題の解決策を理論的に想定し、いのち・愛・ゆめセンターの指定管理の導入とあわせて実施可能なところから順次、実施するということを提案申し上げました。このため、子ども・若者の実態に即した課題分析、それから求められる支援、この把握に不十分な面があったと思っております。また、市全体の課題であるという認識は持っておりましたが、5カ所、5つのブロックで展開を同時に進められなかったということが原因であろうかと考えております。
実施場所につきましては、応募する事業者が提案する施設や建物、市の公共施設など、そういったところを広く提案いただくというふうに考えております。したがいまして、市の公共施設であっても安定的に借用、使用ができるような場所については、その候補になるものと思っております。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) 受託者はNPO法人であるとか社会福祉法人であるとかといったような、市内外を問わず市外のということでありましたけれども、私のイメージ的なものなんですけどね、やっぱり誰でも通いやすい、特に今回は、例えば、その世帯を、生活保護世帯とか就学援助世帯とか、そういうふうに限定しておられない事業の内容としても、そういうことでありますのでね、誰でも気軽に立ち寄れる、ちょっとおもしろそうな講座があるからとか事業があるから、ちょっと行ってみようかということで気軽に中学生とか高校生が、行くとこないからその辺でぶらぶらするよりかはユースプラザとか行って、何かそこで学びの場があったりとか体験ができたりとか、そういう気軽さが非常に必要なんだろうなというふうに考えてまして、何か市外の、イメージ的に行政がやって、相談窓口を設けたから相談しに来いとか、何かちょっと敷居が高いような状態にはしてほしくないなというふうに感じておりまして、このあたりの運営の認識というのが、私が今申し上げたような認識でいいのかどうかというのは、ちょっと今、事業者とかお聞きしてて、そういう何かちょっとかた苦しい行政が何か実施してる、かた苦しい、相談聞いたるから来たかったら来たらみたいなことにはなってほしくないので、そのあたりをお示しいただきたいと思います。
それから、小学校が対象になってないということで、これも前回議論があって、校区外に小学生出たらまずいんじゃないかといったような議論もあったかと思います。そのような流れの中で今回は対象とせずに、行く行くは何か設けていきたいということだったんですが、実際、今、現状、放課後子ども教室とか、地域の方がいろいろ汗をかいていただいて放課後の子どもたちの居場所づくりということで、これも国からの予算でたしか10年ぐらい前から始まって、今はもう市単費で茨木はやっていただいてると認識してるんですけども、結構、子ども教室というのは1つこういう気軽に何か立ち寄れる場所であるんじゃないかなというふうに認識しているんですけれども、まだこれ以外に小学生も何か居場所をつくらないといけないというような認識に聞こえたんですけどね、そのあたりの見解はどうなんでしょうか。まださらにこの放課後子ども教室よりプラスどんどんこういう場所をつくっていきたいんだというふうにお考えなのか、そこの認識をお示しいただきたいと思います。
それから、いのち・愛・ゆめセンターも候補地になるというようなご答弁でありました。私はやっぱり今、まだあり方検討会で、いのち・愛・ゆめセンターが今後、市としてどのような目的で、どう活用していくかということがまさに検討されてるさなかにおいて候補地として選定するというのは、私はちょっといかがなもんかなと思うんですけれどもね、それでもそんな関係なしに使うんだというお考えなのか、再度ご答弁をお願いしたいと思います。
以上です。
○
上田嘉夫議長 河井副市長。
(河井副市長 登壇)
○河井副市長 まず、運営の認識というところでございます。
気軽にというところで、事業の説明として相談であるとかそういったことを申し上げておりますので、少しかた苦しいような印象を出してしまってるかもわかりませんけれども、やはりこういう対象となる子ども・若者に広く来ていただいて、その中から困難を抱えている子どもを発見してつないでいくというためには敷居が高いようなことではいけないと思っておりまして、当然今後の提案によるわけでございますが、いろんな仕掛けをもって、気軽に広く来ていただくような仕掛けをもって、まずたくさん来ていただいて、つないでいくというふうな方法で進めなければならないと思っております。
それから、小学校、放課後子ども教室があるけれども、それ以外にも必要なのかということでございますが、放課後子ども教室、各校区で地域のほうでご尽力いただいておりますが、やはり週5日実施していただけている校区もあれば、そうでない校区もあると。そのような状況もございます。そういうところから、例えば、ぷらっとホームであるとか子ども食堂であるとか、多様な選択肢があってもよいというふうに考えておりまして、そういう面でほかにも進めていきたいという趣旨でございます。
それから、愛センターの関係でございます。
これは愛センターのあり方検討というところで一定、検討部会のほうで検討していただいて答申をいただく予定でございますが、それを参考にしながら市として、きっちりと決めていかなければならないと思っているところでございまして、今回の事業につきましては、それとは別に、事業としての子ども・若者支援の取り組みをこれは早期に立ち上げていきたいというところでございますので、ご指摘のような、その利用を前提にするとかそういったものではなく、場所も含めた公募というところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) ありがとうございました。
やっぱり場所はちょっと気になるところであって、ちょっと確認させてもらいたいんですけど、ほかで、例えば、事業者が選定してくると想定される場所って、具体的にどういった場所があると市としては考えておられるのかを教えていただきたいと思います。
それから、あと、副市長にご答弁いただきまして、小学生に関しては、子ども食堂とかも含めてというようなことでのご答弁がありまして、私自身この事業、方向性は賛成でありまして、ぜひどんどん進めていってほしいなという立場なんですが、今回5カ所ということなんですが、行く行くは段階的に中学校区に1つとか、最終的には小学校に1つというようなことで、身近に本当に気軽に立ち寄れる、身近な大人とか、例えば高校生とか大学生とか先輩のお兄ちゃんお姉ちゃんに、何かちょっと不安があるとか、進路どこ行ったらええんかなとか、受験勉強どうしたらええんかなとかいう身近な、ささいな悩みも含めて、子どもたちが気軽に相談できるような空間、居場所づくりというのは進めていってほしいという立場なので、行く行くはやっぱり中学校とか小学校とかというのを見据えて、今回5カ所を皮切りにやっていただきたいなというふうに思っておりますので、これは要望ということでお願いをしたいと思います。
場所のところだけ答弁をお願いいたします。
○
上田嘉夫議長 岡
こども育成部理事。
(岡
こども育成部理事 登壇)
○岡
こども育成部理事 実施場所のことについてでございますが、公共施設であればコミュニティセンターであるとか公民館、そういったものが想定されますし、あと今、我々の所管、直接ではありませんが、空き家の活用ということも言われております。おうちがあいてるところ、あるいは商店街で、もう廃業されてるもとのお店の跡とかいったところ、事業者の目線で、我々が気づかない、いろんな視点で候補地を、候補場所を探していただけるものと思っております。
○
上田嘉夫議長 10番、福丸議員。
○10番(福丸議員) わかりました。そしたら、場所はありきではないということで、事業者で広く選定をいただけるということで認識しましたので、今後どういう形で事業選定がされるのかということはしっかり注視をしていきたいと思います。
そのときの要望なんですけど、今後スケジュール的にいいますと、5月末に仕様書を確定させるということでありました。その中で今回のこの場所も含めて、いろいろ仕様書をおつくりになられると思うんですけれども、場所に関してはしっかりアナウンスをしていただきたいと思いますし、また、運営に当たっても、そういう敷居の高い運営ではなくて、本当に身近に気軽に子どもたちが立ち寄れる空間となるように十分留意して設計をしていっていただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問は終わります。
○
上田嘉夫議長 以上で10番、福丸議員の発言は終わりました。
(10番 福丸議員 議席へ)
○
上田嘉夫議長 次に、3番、長谷川議員の発言を許します。
(3番 長谷川議員 質問席へ)
○3番(長谷川議員) それでは、1項目、中学校給食についてに絞らせていただきまして、質問をさせていただきたいと思います。
まず、先日行われました福岡市長の施政方針に対する各会派の代表質問におきまして、その施政方針の中で中学校給食には触れられていないにもかかわらず、多くの会派から中学校給食の質問がされました。これは、本市における中学校給食に課題があるという認識ではないかなと思われます。
さて、中学校給食の質問ですが、文部科学省は、学校給食を生きた教材として活用した食育の推進として、成長期にある児童・生徒の心身の健全な発達のため、栄養バランスのとれた豊かな食事を提供することにより、健康の増進、体位の向上を図ることはもちろんのこと、食に関する指導を効果的に進めるための重要な教材として、給食の時間はもとより、各教科や総合的な学習の時間、特別活動等において活用することができる、あるいは学校給食に地場産物を活用したり地域の郷土食や行事食を提供したりすることを通じて地域の文化や伝統に対する理解と関心を深めることなどもできると、このように高い教育効果が期待できるとしているわけです。また、学校給食法においても、目的として、学校における食育の推進が挙げられており、学校給食が単なる栄養補給のための食事という意味にとどまらず、学校教育の一環であるという教育的意義や役割が明確になっています。
学校給食の教育的意義や役割について、教育委員会としてはどのように考えておられるのか、また、学校給食を活用して、どのように教育に結びつけられておられるのか、小学校、中学校での取り組みをそれぞれお聞かせください。
また、学校給食法の中では、その目的を実現するために目標も定めています。「適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること」、「学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと」、「我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること」など、7つの目標が挙げられています。これらの目標に対する取り組みもあわせてお聞かせください。
さらに、昨年秋に実施された中学校給食に関するアンケートですが、いまだ結果について公開はされてないようですが、いつごろ発表されるのか、お示しください。
また、数字についてはもう既に集計はできていると思いますので、次に挙げる項目について参考までにお聞かせください。1つ目、小学校同様、全員喫食を望んでいる。2つ目、現在行われているお弁当と選択制のランチ給食の併用を望んでいる。それぞれについて児童・生徒、保護者、教職員でお示しください。
また、今回のアンケート結果で特筆すべき点などがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
さらに、代表質問の答弁の中で、現在行っている中学校給食の喫食率が5%という答弁がありました。この喫食率に対してどのような見解を持っておられるのか、あわせてお聞かせいただければと思います。
1問目、以上です。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 所管の部分について、ご答弁させていただきます。
学校給食の教育的意義や役割についてというところでございますが、学校給食は生きた教材として、さまざまな経験を通じて食に関する知識と食を選択する力を習得し、健康の増進などに寄与するものであり、法に定める目標達成のための教育的意義や役割があると考えております。
学校給食を活用した教育的取り組みについてというところでございますが、小学校では、献立表や給食だよりの配布や各クラスへの給食カレンダーの掲示を行い、健全な食習慣の獲得、食材の生産、流通についての理解や食への関心を深め、地場産物を含め各地の産物を、食文化を知ること、当日の食材についても学習をしているところでございます。
また、中学校では、献立表や食育だよりの配布、レシピコンクール、生徒代表の試食会を行い、食事の重要性や望ましい栄養、食習慣の理解、自分自身の健康を管理する能力の獲得など、食への関心や理解を深めております。
続きまして、中学校給食のアンケートの結果でございますが、中学校給食についてのアンケート結果の公表の時期につきましては、今年度末を考えております。
また、今後どのような給食を望んでいるかという設問の結果につきましては、全員喫食を望んでいるとの回答は、中学生は6%、その保護者は60%、教職員は13%、小学6年生は16%、その保護者は64%でありました。同じく、同じ選択制を望んでいるとの回答は、中学生は59%、その保護者は22%、教職員は70%、小学6年生は51%、その保護者は16%でありました。
また、このアンケートの特筆すべき点につきましては、生徒の給食を利用しない理由として、87%が、家庭で弁当をつくってくれる、41%が、家庭の手づくり弁当が好き、33%が、受け取りや返却が面倒という回答になっていること、保護者では、65%が、子どもが利用したがらない、61%が、毎日弁当をつくっているという回答となっていることが挙げられます。
現在の中学校給食の喫食率が5%であることにつきましては、昼食の調査からは家庭弁当を持参している割合からも符合しておりますが、もう少し喫食率が上がるほうが望ましいと考えております。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 学校給食の目標に対する取り組みについてでございますが、第1の目標である「適切な栄養の摂取による健康の保持増進」につきましては、学校給食が栄養バランスのとれた献立になるように配慮しております。
第3の「明るい社交性及び協同の精神」につきましては、給食配膳等の当番活動を協力して行うとともに、コミュニケーションを図りながらグループで食事をすることで養っております。
そのほか、健全な食生活を営むことができる判断力や望ましい食習慣、伝統的な食文化についての理解などの目標につきましては、給食を生きた教材として、栄養バランスや規則正しい食生活の大切さ、食材を生産した人々の勤労や思い、年間の伝統行事に合わせた行事食などに関して、栄養教諭等による指導、社会科や家庭科、総合的な学習の時間の授業、給食や保健などの委員会活動、食育だよりや献立カレンダーの配布などを通して、目標達成に向けた取り組みを推進しております。
○
上田嘉夫議長 3番、長谷川議員。
○3番(長谷川議員) 学校給食に関しての教育的な取り組みもお聞かせいただきました。
また、アンケート結果もお答えいただきましたが、児童・生徒、保護者、教職員と、想定できるような結果ではありましたし、ほかの自治体が同様のアンケートを行っていますが、結果としては同じような傾向になっているという現状があります。
今回、そのアンケート結果を踏まえて中学校給食の今後のあり方について有識者等の意見を聞き、検討を進めるということで予算計上されていますが、どのような形で進められていくのか、お聞かせいただきたいと思います。
有識者等とはどのような方なのか、また意見を聞くというのは誰なのか、予定している実施時期及び回数等、内容について、お願いをいたします。
また、中学校給食については近隣市で全員喫食が導入されているほか、今まで導入していなかった多くの自治体が全員喫食の導入に向け検討を行っているのが現状です。このような動きの中には、もちろん食育の推進などの教育的意義もあるでしょうが、それだけではなく、近年の社会環境の変化に伴って子どもたちを取り巻く食環境にも変化が生じていて、食生活の乱れが指摘されるようになっています。成長期における正しい食習慣の形成が重要な課題となっていることもあると思います。
子どもたちの食生活については、孤食の増加、あるいは朝食の欠食、健康面では生活習慣病の若年化、精神面では集中力の欠如などが課題として指摘をされてるところです。さらに、おなかは満たされていても、必ずしも必要な栄養が足りているわけではない。つまり、カロリーは十分に足りているのに栄養バランスが偏って必要な栄養が足りていない新型栄養失調と呼ばれるようなものに陥っている子どもがたくさんいるというのが現状だそうです。鉄分やカルシウムが不足すると、例えば、いらいらしやすいとかキレやすい、無気力である、あるいは運動するとすぐに息切れをしてしまう、疲れやすいなどの症状があらわれると言われています。このような子どもたちの食生活の課題についてのお考えをお示しください。
また、成長期の子どもは、大人に比べてたくさんの栄養素を摂取しなければいけません。体の形成に必要な栄養素が足りないと、脳の発達がおくれたり、身長が伸びず体重も減っていき、栄養失調の度合いがひどいときには一生障害が残るということもあるそうです。子どもが栄養失調を引き起こす原因としては偏食や食生活の乱れが考えられますが、このような現状に対する見解と、これらの問題を改善するために取り組まれてることがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 中学校給食のあり方というところでございますが、誰がするのかというところですが、学識経験者につきましては、栄養学や教育学などの分野の方にお願いすることを現在考えております。
また、時期といたしましては、平成29年6月ごろから11月ごろにかけて教育長及び教育委員が、学識経験者、PTA、市民団体などの代表にそれぞれ来ていただき、本市における望ましい中学校給食の実施方法、今後のあり方などについて、合わせて5回程度、個別に意見をお聞きする予定でございます。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 子どもたちの食生活の課題につきましては、平成28年度の全国学力・学習状況調査では、朝食を毎日食べていると回答した児童・生徒の割合は、小学校6年生で87.8%、中学3年生で83.7%であり、全国平均を上回る結果ではありますが、朝食を食べない日がある児童・生徒という見方をしますと、15%程度いることになります。
また、食生活につきましては、塾等の関係から食べる時間が不規則になったり、また栄養に偏りが出たりすることもあり、そういった課題があるというふうに考えております。偏食や食生活の乱れは、家庭生活や生活リズムの変化などが原因と考えております。そこで、学校だよりや給食だよりなどで家庭への啓発を行うとともに、児童・生徒に対しましては、保健医療課の出前授業による栄養バランスの学習や、朝食の大切さについて考える茨木市食育推進月間の取り組みなどを通しまして、栄養教諭等を中心に食に関する指導を行っております。
○
上田嘉夫議長 3番、長谷川議員。
○3番(長谷川議員) 教育委員会として、子どもたちの食の乱れに関して、さまざまな取り組みをされているということはよくわかりました。それぞれの取り組みに対して、その乱れが直るかどうかというような効果については、わかりにくいとは思いますけども、これからも積極的に取り組んでいただきたいと思います。
文部科学省が示している学校給食実施基準というものの中では、「学校給食は、当該学校に在学するすべての児童又は生徒に対し実施されるものとする」あるいは「学校給食は、年間を通じ、原則として毎週五回以上、授業日の昼食時に実施されるものとする」とされていますし、学校給食を生きた教材として活用した食育の推進でも、給食の時間では、準備から後片づけの実践活動を通じて計画的、継続的な指導を行うことにより、児童・生徒に望ましい食習慣と食に関する実践力を身につけさせることができるとしているほか、給食の時間を活用して行う教育の内容が例示されていることから、文部科学省の学校給食の大前提というのは全員喫食であるというのがわかります。もちろん教育委員会としても、このことについては認識をされてると思います。
しかし、本市は現状、中学校給食は選択制で、しかも喫食率が5%ということですから、文部科学省が示している教育内容が十分に生かせていないとも思いますし、1問目の小川部長の答弁の学校給食の目標に対する取り組みの中で、明るい社交性及び協同の精神について、給食配膳等の当番活動を協力して行うとともにコミュニケーションを図りながらグループで食事をするとおっしゃられてましたけども、準備や後片づけの実践活動を通じての教育というのは、中学校給食では全くできていないのが現状です。これについて、見解をお聞かせいただきたいと思います。
喫食率が5%というのは、お弁当を持ってきていない生徒が5%ではなくて、現状としてはコンビニでパンを購入してくるような生徒も数多くいてると思います。成長期の子どもたちにとって果たしてそれがよいものかどうかとも思いますが、見解をお聞かせいただきたいと思います。
このような現状の中、教育委員会の定例会では、中学校給食の現状や課題、あるいは今まで、今お話をさせていただきました子どもたちの食生活における問題点等を議題として果たして議論をされたことがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 現在の選択制の給食では教育内容が十分に生かせてないのではないかというところでございますが、選択制の給食は、さまざまな地域の実情などに応じた柔軟な対応として学校給食と位置づけるのが国・府の見解であり、献立表を生かしたり試食会などを開催することや、毎年実施しておりますレシピコンクールなどによりまして、望ましい食習慣や食に関する実践力を身につけさせることなどに生かされているものと考えております。
また、準備や後片づけの実践活動につきましては、現在クラスで利用する人数が少ないことから、個々に受け取り、返却して行っているところでございます。
また、コンビニでパンを買ったりして持ってきている子がおり、成長期の子どもにこれでよいのかというところでございますが、偏った食材のみの昼食を継続して摂取することにつきましては、課題があると考えておりますことから、生徒には、食育の観点からも昼食内容を正しく選択できる力を身につけさせることが大切であると考えております。
また、教育委員会定例会で中学校給食や食生活について議論したのかというところでございますが、中学校給食実施時には、教育委員会定例会、市長と教育委員との意見交換会などで議論をしておりますが、それ以降、議題として挙がってはおりません。
また、これまでの全国学力・学習状況調査結果を考える中で、朝食などの子どもたちの食生活については教育委員会で話し合われております。
○
上田嘉夫議長 3番、長谷川議員。
○3番(長谷川議員) ありがとうございました。
今までにも中学校給食については、本会議や文教常任委員会等で多くの議員から、さまざまな質疑が行われています。中学校給食における現状の課題、あるいは全員喫食の教育的意義やメリット、あるいは全員喫食を導入する際の手法も提案をさせていただきましたが、今まで残念ながら検討に向けての積極的な答弁はありませんでした。
また、今お答えをいただきましたが、教育委員会の定例会でも取り上げられず、議論がなされていないことも非常に残念ではありますが、もし、この取り上げられていない理由がありましたらお示しいただきたいと思います。
とはいっても、平成29年度は有識者等の意見を聞き、検討を進めるための予算が計上されていることは、今後は前向きに取り組むということで一定は評価をさせていただきたいと思います。
しかし、ただ意見を聞くだけではなく、他の自治体の多くが取り組んでいるように、今後の本市の中学校給食の方向性を話し合う検討委員会の設置を提案したいと思います。多くの自治体は、全員喫食導入のさまざまな課題に対して、時間をかけて真摯な議論を尽くして結論を出しています。教育委員会としても他の自治体で取り組まれていることは把握はされていると思いますので、この検討委員会の設置に対する認識と見解について、お聞かせをいただきたいと思います。
また、各自治体の検討委員会の議事録等を読みますと、文部科学省が提唱する中学校給食の教育的意義や食育の推進としての活用、あるいは成長期の子どもたちへの栄養バランスのとれた食事の提供などの、もちろん積極的な意見もありますが、手法の問題や施設建設のための初期コストやランニングコストなど費用面の課題など、さまざまな課題に対してプラス面もマイナス面もあわせて議論をされています。本市でも、検討委員会を設置し議論を尽くした結果として、例えば、茨木市中学校給食基本方針のようなものを策定して市民の皆様に方向性を示すべきだと考えますが、いかがでしょうか。見解をお聞かせください。
その後は、その基本方針に基づき実施計画を策定するなども考えられますので、ぜひ積極的な取り組みをお願いして、質問を終わらせていただきます。
答弁だけ、よろしくお願いします。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 中学校給食につきまして、定例会等で議題に挙がっていないのでないかというところでございますが、平成23年12月の教育委員会定例会において選択制の給食を導入することが望ましいとの結論に至り、さらに政策推進会議において現在の方式で方向性が示されたことを受け、それを受けまして、平成25年度から現在の中学校給食で運用を開始しており、毎年、教育委員会事務管理執行状況の報告書の作成に当たり点検、評価を行っておりますことから、定例会で改めて取り上げていないものでございます。
また、他の自治体において検討会などについて、取り組まれておりますことは把握をしておりますが、教育委員会といたしましては、今後の取り組みといたしまして、平成29年度は、学識経験者、PTA、市民団体等のさまざまな立場の方々の意見をそれぞれ聞きながら、今後の中学校給食のあり方について、検討をしてまいります。その後、検討委員会の設置や基本方針などの策定の必要性も含めて検討してまいります。
○
上田嘉夫議長 以上で3番、長谷川議員の発言は終わりました。
(3番 長谷川議員 議席へ)
○
上田嘉夫議長 議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午後1時59分 休憩)
─――――――――――――
(午後2時15分 再開)
○松本副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、6番、畑中議員の発言を許します。
(6番 畑中議員 質問席へ)
○6番(畑中議員) それでは、大きな1つ目として、茨木市の行財政運営について、お尋ねします。
第1に、今年度、すなわち平成28年度の行財政運営について、お尋ねします。
日本共産党は、これまでも
大型プロジェクト推進の財源づくりのために市民を犠牲にする行財政運営の是正を強く求めてまいりました。特に毎年の年度末の補正予算では、大
規模プロジェクト推進に備えるための財政基盤を確立するとして、財源を隠し、市民犠牲と市民要求を抑制して残した財源を、第1に、基金の積み立てを最優先する。第2に、不急の用地取得や先行取得用地の買い戻しを行う。第3に、建設債発行額を減額するなどを行ってきたことを強く批判してきました。
改めて日本共産党は、市民犠牲と市民要求の抑制によって残した財源を後年度の財政運営のためと称して、
大型プロジェクト優先の財政運営を継続することをやめて、市民要求、とりわけ安全と安心のまちづくりへのハード事業と、民生や教育などのソフト事業充実に活用すべきと強く求めるものであります。
そこで、1つ目に、平成28年度、今年度の財政運営の最終見通しについて、お尋ねします。
我が会派の朝田議員による補正予算質疑もあり、少し重なる部分はありますけれども、継続的に積み重ねでお聞きしてるところでもありますので、改めてお聞きする問題もあります。
平成28年度も、第1に、基金の積み立て増を最優先するとして、平成27年度決算と平成28年度最終見込み対比で17.9億円の増ということでありました。財調と特定目的の増の内訳をお示しください。最終補正では特定目的積立金の増8億円も増額していますが、平成28年度への繰越金の半額自動積み立てはどうなっているのでしょうか、お聞かせください。第2に、不急の先行取得用地の買い戻しを行う、道路用地の買い戻し4.7億円でした。第3に、起債発行額を6億円も減額する。この3点の理由と経過を改めてお示しください。
2つ目に、平成28年度6月補正による本格予算編成時の見通しと現時点における最終見通しについて、お尋ねします。
平成28年度の本格予算編成時では、歳入一般財源が561億円、歳出経常的経費一般財源は事業見直し額2億円を含めて525億円として、差し引き36億円を政策事業に予定していました。それをハード事業23億円、ソフト事業に7億円、基金積立に6億円と振り分けると聞きました。それぞれの最終見通しをお示しください。
3つ目に、予算編成時における政策事業の主なものをお示しください。
予算編成時には、政策事業36億円のうち23億円がハード事業としていましたが、結果的には37億円に膨らんでいます。理由をお示しください。また、
大型プロジェクトに充当した一般財源総額を事業別にお示しください。ソフト事業7億円と聞きましたが、振り分けの最終予想数字と事業別の一般財源総額をお示しください。基金積立6億円としていました。結果は17.9億円増です。その理由をお示しください。
第2に、平成29年度、すなわち新年度の予算編成方針の具体的実施について、お尋ねします。
日本共産党は、財政の健全性への確保の取り組み、すなわちビルド・アンド・スクラップ政策なるものは、
大型プロジェクトを推進するための財源づくりのために、市民負担の増大、市民サービスの切り下げ、民営化と民間委託、そして市民施策の抑制など、市民犠牲を推進する行財政運営だと批判してきました。平成29年度も一層その方向が強まろうとしています。
そこで、1つ目に、平成29年度当初予算時の前年度対比、税と一般財源総額が約5億円増の535億円を見込むとしています。その内容と根拠と評価をお示しください。
また、当初予算では、平成29年度は歳入一般財源として564億円、経常経費一般財源は既存事業見直し3億円を含んで529億円、その総額35億円を政策事業に支出するとしています。そしてこの35億円をハード事業に19億円、ソフト事業に10億円、基金積立に6億円を振り分けるとしています。経常経費削減と既存事業見直し額3億円の基本的方針と内容をお示しください。
ハード事業19億円のうちの
大型プロジェクトの平成29年度の必要経費について、事業別にお示しください。
阪急茨木市駅とJR茨木駅前再整備の事業基本計画や基本計画策定予算が計上されていますが、事業手法や市の財政負担についても策定の対象になるのかお尋ねいたします。
ソフト事業への振り分けは10億円です。主な内容と金額をお示しください。
平成29年度は臨時財政対策債発行額は可能額見込みの満額発行になっているのでしょうか。それとあわせて、その理由もあわせてお示しください。
大きな2つ目として、地域の公共交通の活性化及び再生に関する法律の具体化と彩都地域のバス路線の充実について、お尋ねします。
第1に、法に基づく計画の策定と組織の改編の問題です。
先日、阪急バス茨木彩都線の茨木市内方面行きのバス増便について、国土交通省近畿運輸局交通政策部交通企画課等との意見交換の中で担当者から、高齢者の運転事故を減少させるのが現在の重要なテーマであると。都市または近郊の交通環境からして発生率が高い。そのためには公共交通の整備が不可欠。そして同時に、地域公共交通活性化法の具体化が課題とありました。また、阪急バスの増便問題では、規模の大きい開発では、当初に開発者を初め関係自治体、事業者間で交通体系のあり方と整備のための費用負担の議論が必要と述べ、また法律では、各自治体には地域住民の交通利便の確保向上のために、行政、事業者、住民等による地域公共交通会議が設置されるよう定めている。皆さんの声を茨木市には伝えるが、皆さんからも要望してくださいと答えました。既に茨木市には総合交通戦略協議会が設置され、総合交通戦略が策定されていますが、法に基づく計画や組織の立ち上げをしなかったその経過と理由をお示しください。
地域公共交通活性化法第4条の3項には、市町村の努力義務として、「市町村は、公共交通事業者とその他の関係者と協力し、相互に密接な連携を図りつつ主体的に持続可能な地域公共交通網の形成に資する地域公共交通の活性化及び再生に取り組むよう努めなければならない」としています。また、高齢者の運転事故を減少させる、高齢者の運転免許証の返還の促進という新たな政策課題や、彩都を初め丘陵地域の現在や将来の交通体系整備のためにも、地域公共交通活性化法に基づく国の基本方針のもとに、地域公共交通網形成計画の策定、そのための地域公共交通会議の設置等への改組を検討すべきと考えます。担当副市長の見解を求めます。
第2には、阪急バス茨木彩都線増便の問題です。
増便を求める署名総数は約2,800筆。彩都茨木市民部分は2,000筆。現在の彩都茨木全住民8,000人の4人に1人です。あとの800筆のほとんどは、茨木市内から彩都の病院や福祉施設に通う人たちです。1時間に1便では、寒い日も雨の日も30分以上待たないといけない、空白の時間帯もある、高校生、大学生からも、通学に不便、阪急駅発は16時以降にバスがなくなるので予定を早く切り上げないと帰宅できないという切実な住民の声が出されています。阪急バスは、茨木彩都線は茨木市からのバス2台の寄贈で開設した路線、現在でも採算がとれていない、増便の検討は茨木市の協力が不可欠と回答がありました。この住民の切実な声と阪急バスの回答に対する茨木市の見解を求めます。
大きな3つ目として、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の具体化と、府道西駅前交差点のバリアフリー化について、お尋ねします。
第1に、茨木中央郵便局前西駅前交差点のバリアフリー化の方法の具体化について、お尋ねします。
昨年3月に策定された茨木市移動等円滑化基本構想では、西駅前交差点のバリアフリー化はその方法も含めて決定されると地域住民も期待していました。ところが、道路特定事業、府道に関する項目に立体横断施設の改善とだけ表現されただけで、その具体的方法は記述されませんでした。高齢者、障害者等の移動等の円滑化法第25条第2項の2には、移動円滑化基本構想の内容として、移動円滑化の事項の明記が定められています。2013年の西駅前交差点のバリアフリー化の基本構想早期策定を求めた6,000名署名提出時の大阪府本庁や土木事務所の話し合いでも、これまでは幾度となく方法の議論が行われたことはあったが、結論は出なかった。今回は住民の皆さんの声もあり、茨木市もバリアフリー化基本構想策定を行うと聞いているので、茨木市策定案をバリアフリー化協議会で平面横断化するのか、歩道橋エレベーター設置がいいのか、結論を出す方向になると思う。府としても、バリアフリー区域となって特定道路指定されれば、大手を振って議論できるので歓迎であると言っていました。茨木市も、2015年度にJR茨木駅西口とその周辺地域を市バリアフリー基本構想に取り入れて、指摘の西駅前交差点の問題も取り組みたいと、歩車分離式信号設置による平面横断化と歩道橋エレベーター設置の選択肢はあるが、検討して結論を出したいとしていました。
ところが、結果は具体化先送りです。しかも期間は中期計画、すなわち10年計画です。協議会の議事録でも、具体化について議論された形跡もありません。もしあればお示しください。
先ほどの茨木市の見解は、2013年8月1日の、当時の木本市長を初め
大塚都市整備部長の発言です。基本構想に方法が明記されなかった経過と理由を担当副市長からお示しください。
また、当時、大阪府都市整備部交通道路室道路環境課交通安全施設グループが、茨木市が国の社会資本整備総合交付金を活用して歩道橋エレベーターを設置するのも早期実現の選択肢との発言もありました。法第32条、市町村による国道等にかかわる道路特定事業の実施もあわせて、関係機関との協議の経過もお示しください。
次に、方法決定の促進について、お尋ねします。
結論が出ない原因の1つは、大阪府警本部の態度にあるのは明らかです。2013年の大阪府警本部との懇談でも、府警本部としては、地点での交通より広域の交通への影響を重視しなくてはならない、高槻市役所前交差点の歩車分離信号の設置と西駅前交差点とでは状況が異なると。西駅前交差点の平面横断化については本格的な協議をしたことがないし、道路管理者の大阪府からも協議も持ち込まれていない。茨木松ケ本線や市道西中条奈良線などが開通するが、まだ交通量の変化は予測できない。解決策は、国道歌島橋交差点、大阪市のような地下道エレベーター設置ではないか。さらに結論としては、大阪府の認識と方針をよく確かめて、必要であれば茨木警察署と協議した上で具体的提案を検討するとの回答でした。この理由や意見や経過からして、茨木市が大阪府と協議の上、早期に具体策を提起する必要があると考えます。茨木市の現時点の方向も含めて見解をお示しください。
さらに、法第27条、基本構想の策定等の提案、1項2号では、高齢者、障害者等一般交通用施設の利用に関し、利害関係を有する者も提案することも期待されています。また、受けた場合の市町村の対応も明記されています。利害関係者、すなわち利用者の提案も積極的に聞くべきと考えますが、市の見解を求めます。
また、都市計画道路茨木松ケ本線の開通も間近です。国庫補助事業の採択時の、この交差点での事業効果は定量的に予測しているのかもお示しください。
最後に、重ねて早期具体化の決意をお示しください。
1問目、以上です。
○松本副議長
秋元企画財政部長。
(
秋元企画財政部長 登壇)
○
秋元企画財政部長 行財政運営について、お答えいたします。
まず、平成28年度末の基金残高が17.9億円増額となる財政調整基金と特定目的基金の内訳についてですが、まず、
財政調整基金におきましては、決算剰余金として平成27年度から繰り越される黒字額の2分の1相当、4.6億円を積み立てるとともに、特定目的基金では、
文化施設建設基金、
衛生処理施設整備等基金にそれぞれ4億円を、駅周辺再整備基金に6億円を積み立てることから18.6億円の増額となるとともに、一方、福祉事業推進基金や緑化基金において0.7億円取り崩すことから、総額では17.9億円の増となる見込みであります。
次に、基金積立、用地の買い戻し、建設発行の抑制に係る経過とその理由についてですが、例年、3月補正予算に当たりましては年度末までの執行見込みにおいて整理を行い、その上で生じた財源につきましては、後年度の財政負担を考慮し、健全化の取り組みに活用しております。今年度につきましても歳入の追加や事業の完了等に伴い財源が生じましたことから、地方財政法の趣旨に沿った活用を図ったものでございます。
次に、平成28年度6月補正予算編成時における政策事業費の最終見通しについてです。
政策事業につきましては、現状においてはまだ完了してないことや、国・府補助金、市債発行額の特定財源も確定してないことなどから、算出は困難であります。
次に、平成28年度6月補正予算における政策事業の主なものについてです。
一般財源ベースで、ソフト事業としまして、こども医療費助成制度の所得制限撤廃に0.4億円、妊婦健康診査公費助成額の拡充に0.4億円、公立幼稚園の認定こども園化に0.3億円、70歳以上を対象とした歯科健康診査の拡充に0.3億円、また、ハード事業としましては、中学校特別教室へのエアコン設置に0.9億円、消防車両機器の整備に0.7億円、バリアフリーの推進等の歩道設置に0.7億円、JR新駅周辺整備事業に0.6億円、太田中学校の校舎増築に0.5億円のほか、保育所の維持補修を初めとする公共施設等の老朽化対策に約9.9億円などでございます。
次に、平成28年度のハード事業に充当する一般財源が増加する要因と、政策事業に充当する一般財源の最終見込み等についてです。
ハード事業が増加する要因としましては、12月補正予算における国の補正予算を活用した事業の追加や、最終の起債の抑制によるものです。また、政策事業に充当する一般財源につきましては、事業完了してないことや、国補助金等の特定財源も確定してないことなどから、算出は困難であります。
また、基金の積み立て、17.9億円ふえた理由につきましては、先ほど申しましたが、3月補正において特定目的基金の充実を図ったものと、平成27年度の決算剰余金の財調への積み立てによるものです。
次に、平成29年度当初予算における税と一般財源総額が、平成28年度3月補正後予算対比で5億円増となる内容と、その評価についてです。
まず、普通交付税におきまして2億円減少することと見込んでいるものの、市税収入は個人・法人市民税、固定資産税が約7億円の増収を見込むことによりまして、税と一般財源としましては、総額としましては5億円増の535億円になるものと見込んで行います。
しかしながら、近年、普通交付税は逓減傾向にあることに加えまして、利子割、配当割等の各種交付金につきましても、平成28年度は前年度対比で大きく減額となっており、平成29年度も状況が不透明であるということと捉えております。
また、臨時財政対策債を含めた税等一般財源総額で比較しますと微増にとどまることから、安定的な財政運営を行うためには、引き続き厳しい財政環境が続くものと考えております。
次に、予算編成における事務事業見直しの基本方針と内容についてです。
財政の健全性の確保をもとに、マニフェストへの対応と総合計画の着実な推進を図るために必要となる政策財源3億円を各部協力のもと、経常経費の削減や適切な事業の見直しにより創出することを目標に取り組んだものでございます。
その主な内容としましては、2次救急医療補助金や障害者福祉金等の事業の廃止を初め、公立保育所や学童保育室の賃金や太陽光発電システム設置補助事業等の実績等を勘案した経費の精査、普通財産の貸し付けや自動販売機の新設等による歳入の確保などの取り組みにより、約3億円の見直しを行っております。
次に、平成29年度の主要プロジェクト事業別の必要経費、予算についてです。
これも一般財源ベースで、JR新駅関連事業に1.2億円、彩都関連事業に1.1億円、安威川ダム関連事業に0.5億円、立命館大学周辺の整備に0.3億円、新名神関連事業に0.1億円でございます。
次に、ソフト事業の主な内容と金額についてです。
平成29年度です。一般財源ベースで、公立幼稚園の認定こども園化に0.7億円、待機児童保育室みらいの開設に0.4億円、就学援助の入学準備金の拡充に0.4億円、小中学校学習サポーターや業務サポーターの設置に0.3億円、障害者の地域活動支援センターⅢ型事業所の増設に0.2億円などでございます。
最後に、平成29年度の臨時財政対策債の予算額と発行理由についてです。
平成29年度の普通交付税の算定が、まだ決定しておらず、確定数値が出てないことから、平成28年度の発行可能額を踏まえ、地方財政計画の伸び率等を勘案し、平成29年度の予算額を今、算出しております。現段階では、今の予算額を発行可能額と捉えて見込んでおります。
○松本副議長 鎌谷都市整備部長。
(鎌谷都市整備部長 登壇)
○鎌谷都市整備部長 阪急茨木市駅とJR茨木駅の両駅前の再整備におきまして、平成29年度策定の基本計画等で、事業手法とか市の財政負担についても策定の対象になるのかということでございます。
阪急茨木市駅西口周辺整備の事業基本計画におきましては、駅前広場や周辺交差点の測量及び基本設計等を行います。
JR茨木駅西口駅前周辺整備の基本計画におきましては、駅前広場等の公共施設の基本計画等の策定を行うものでございまして、事業手法や市の財政負担につきましては、策定の対象とはしておりません。
○松本副議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の具体化と、彩都地区のバス路線の充実について、法に基づく計画や組織の立ち上げをしなかった経過と理由についてでございます。
総合交通戦略協議会設立時に、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく協議会設立も検討いたしましたが、協議会設立に関して国に相談した際、JR新駅の整備による交通結節点の機能強化といった、本市の状況から見て、総合交通戦略の策定が適切と判断したものであります。
次に、阪急バス彩都線の増便についてでございます。
茨木彩都線は、地元からの要望もあり、平成23年7月に運行が開始されましたが、運行当初より利用者数が少なく、運行継続が厳しい状況が続いております。阪急バスとしても、地域住民の移動手段を確保するため運行を継続している状況でありますが、今の状況では、市からの支援があったとしても増便は難しいと聞いております。
続いて、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の具体化と、府道西駅前交差点のバリアフリー化について、法第32条に基づく、市による特定事業の実施のための関係者協議についてでございます。
高齢者、障害者の移動等の円滑化の促進に関する法律には、市により府道の特定事業の実施ができると明記されておりますが、バリアフリー基本構想で大阪府の事業として位置づけております。大阪府に対しては、今後も引き続き、早期バリアフリー化されるよう、強く要望していきたいと考えております。
次に、西駅前交差点バリアフリー化の方法決定についてでございます。
当交差点は府道でありますので、道路管理者である大阪府と交通管理者の公安委員会との協議により、バリアフリー化の方法について、検討されるものと考えております。
次に、利害関係者、利用者の提案についてでございます。
バリアフリーの基本構想を策定する際の協議会には、障害者団体を代表した委員や高齢者を代表した委員、道路管理者である大阪府、国も委員として参画しております。また、策定後のバリアフリー化の取り組みの進行管理を行うため、年1回の協議会を継続して開催いたしております。
平成28年度の協議会は先日開催し、委員の方から、バリアフリー化を進める上で意見を頂戴いたしており、その意見の中には、バリアフリー工事を施工する際には利用者の意見も聞いてほしいとの意見もあり、大阪府に対しては、利用者の意見も参考として効果的なバリアフリー化となるよう、要請してまいります。
最後に、事業効果の定量的予測についてでございます。
茨木松ケ本線整備に対する国庫補助金採択時に、西駅前交差点に対する事業効果の予測はいたしておりません。
また、茨木松ケ本線の供用が直接、西駅前交差点に負担をかけるものではないと考えており、交通量の分散により負担軽減につながるものと考えておりますが、供用後の状況は注視してまいります。
○松本副議長 大塚副市長。
(大塚副市長 登壇)
○大塚副市長 地域公共交通活性化法に基づく計画の策定についての市の考え方ということでございます。
この計画は、人口減少社会におきまして地域の活力の維持、強化を図るため、コンパクトシティの取り組みと連携をして、諸機能が集約をしたコンパクトな拠点同士、あるいは拠点と居住エリアを結ぶ地域公共交通ネットワークを再構築することを目的とした計画でございます。
本市では、交通につきまして総合交通戦略を策定いたしまして、この計画に基づき施策を今現在、展開をしているところでございます。また、この計画は、先ほど申し上げましたように、国が示しておりますコンパクトプラスネットワーク、いわゆるコンパクトシティを推進するという1つの大きな役割を果たす計画でございまして、現在、策定中の立地適正化計画にも関連するものでございます。
そういう状況でございますので、今後、総合戦略に基づく施策の展開、あるいはコンパクトシティの実現というような視点で必要が生じましたら、計画策定についても検討していきたいということでございます。よろしくお願いいたします。
2つ目の、私のほうの2点目でありますけども、西駅前交差点のバリアフリーについてのご質疑でございます。
平成25年8月1日に私も、西駅前交差点のいわゆる歩道橋、立体横断施設の改善について要望をいただきました。この際は、詳細には把握、記憶をしておりませんけども、府の管理する施設であるということを前提に、これまでから議会等でも、あの施設の改善については、またいろんなところで改善について、要望なり、ご意見をいただいてるということを前提にお話をさせていただいたということは記憶をさせていただいております。
この交差点の改善につきましては、先ほど議員からもありましたように、道路管理者の大阪府からは、バリアフリー化を進めるためにはバリアフリー基本構想を策定することが1つの条件に、進めるためのきっかけになりますよというような意見もいただいていたところでございます。
そういうことも踏まえまして、また、協議会におきましても障害者団体、あるいは老人クラブからの委員の方からも、この施設について改善を求める意見が非常に強く出されておりまして、これまでの経過も踏まえまして、西駅前交差点の立体横断施設、歩道橋の改善は課題だということで、基本構想に明確に位置づけをさせていただいたところでございます。
この具体的な方法につきましては、道路管理者である大阪府により、特定事業計画の中で検討されてまいります。現在、検討中というふうに聞いております。また、府が参画をしたこのバリアフリー基本構想に明確に特定事業として位置づけをさせていただいておりますので、今後、府が実施をする特定事業の整備の中で、バリアフリー化されるものと認識をいたしております。レールには乗せることができたというような認識でございます。
以上でございます。
○松本副議長 6番、畑中議員。
○6番(畑中議員) 1問目の行財政運営の問題ですけれども、重ねてお聞きしたいと思います。
問題点の指摘については1問目に行ったんですけれども、この年度末の補正予算の余った財源の使い道、長年続けた財政運営ですけれども、この繰越金の基金積立と年度末の用地の買い戻し、建設債発行の抑制、これは朝田議員の答弁でも市はお答えになってますけども、地方財政法の趣旨に沿った財政運営ということで問題ないというふうに再三言われてるんですけども、地方財政法第3条、予算編成。「地方公共団体は、法令の定めるところに従い、且つ、合理的な基準によりその経費を算定し、これを予算に計上しなければならない」、2項「地方公共団体は、あらゆる資料に基づいて正確にその財源を捕そくし、且つ、経済の現実に即応してその収入を算定し、これを予算に計上しなければならない」としています。
毎年の繰越金、約10億円は、この市民犠牲と市民要望の抑制でつくった黒字ではないでしょう。その半額を財調自動積み立ては、法律の趣旨に反していると考えますが、見解を求めます。
また、特定目的基金積み出しも、ごみ処理施設の整備積立金はともかく、ほとんどが開発型の
大型プロジェクトのためのものです。
同じく第4条の2、地方公共団体における年度間の財政運営の考慮「地方公共団体は、予算を編成し、若しくは執行し、又は支出の増加若しくは収入の減少の原因となる行為をしようとする場合においては、当該年度のみならず、翌年度以降における財政の状況をも考慮して、その健全な財政をそこなうことがないようにしなければならない」としていますけれども、問題は支出の増加の目的です。代表質問の答弁でも市長は、開発型、
大型プロジェクトの財源づくりのために基金を最大限活用するとしています。これも法律の趣旨に反していると考えますが、それぞれ見解を求めます。
2問目、地域公共交通活性化の具体化です。
今回、1問目でさまざまな今の問題、こういう問題が、課題が生じているから、地域公共交通の法の具体化をせよというふうに、改めて提案しているわけですけれども、旧建設省都市局所管の要綱による総合交通戦略の目的は、望ましい都市、地域像の実現である。このために公共交通の利便性向上等により、先ほども答弁ありましたけれども、居住集積エリアから都市機能集積エリアへのアクセスの確保、すなわち個別的、地域的なものです。
一方、先日の近畿運輸局交通政策部交通企画課との懇談でも、地域公共交通網形成計画の策定の利点は、法律のもとに地域交通政策の憲法、まちづくりとの連携強化、関係者間の連携強化、公共交通機関同士の役割分担の明確化と連携強化、政策の継続性として具体化を推奨してるということです。これについて、市の見解を求めます。
また、近畿運輸局は、この具体の阪急バスの茨木彩都線の増便問題でも、運行時間1時間程度のバス路線の年間経費は2,000万円程度になると。彩都のような大型開発の場合は、交通機関同士の役割分担の明確化やその費用負担について、開発者や関係地方自治体や事業者の事前の協議と計画が必要としています。
また、これまで彩都を北茨木市にしないために、モノレールだけでなく茨木市街地へのバス路線の整備も計画段階から何度も指摘されてきた問題です。市の見解をあわせて求めます。
府道西駅前交差点のバリアフリー化について、重ねてお尋ねします。
先ほど来からの答弁では、1つ目には、必ずバリアフリー化します。2つ目には、大阪府に早期バリアフリー化を強く要請していきます。3つ目に、バリアフリー化の方法は大阪府と公安委員会が方法を決定するものですというものです。
この問題は、こうしたやりとりで50年近く過ごしてきました。このやりとりが続く限り、今後50年間も、この議論が続くのではないかと考えます。
移動等の円滑化法第25条、移動等円滑化基本構想第1項では、市町村は基本構想を定める。2項、基本構想には次の事項を定めるとし、2項の2では、生活関連施設における移動等円滑化に関する事項、3項には、移動円滑化の基本的な方針を定める。同じく5項、同じく第7項、この法律の趣旨からして、バリアフリー化の具体的方法の案を茨木市が提案して、茨木市の基本構想で定めるというのが法律の規定ではないでしょうか。市の見解を求めます。
2013年の茨木市の見解、すなわち基本構想策定時に、歩車分離式信号設置による平面横断化と、歩道橋エレベーター設置の選択肢があるが、検討して結論を出したいとの表明は一体どうなったのか、お尋ねします。
次に、移動円滑化のために必要な道路構造の基準を定める省令第3章、歩道橋や地下道を含む立体横断施設にはエレベーター、傾斜路、エスカレーターを設けるものとするとして、詳細に基準が示されていますが、この省令についての市の見解を求めたいと思います。
2問目は以上です。
○松本副議長
秋元企画財政部長。
(
秋元企画財政部長 登壇)
○
秋元企画財政部長 本市の財政運営についてということですが、まず、予算編成につきましては、地方財政計法の第3条のとおり、さまざまな基準を設けるなど、全庁的共有のもと、査定も通じて適正に編成しております。
その上で、毎年度の繰越金は市民犠牲により生じた財源ではなく、市民サービスの充実を図るために編成した当初予算や補正予算を適切に執行した結果などから生じた財源であり、それを積み立てることは地方財政法の趣旨に沿ったものであります。
また、地方財政法第4条の2における支出の増加、収入が減少する場合、翌年度以降の財政状況を考慮した財政運営を行うことということの対応としまして、同法第4条の3において、当該年度に生じた財源は、年度間の財源調整の取り組みとして、翌年度以降の健全な財政運営に資するため、基金の積み立てや財産取得等を行う旨を示されていることから、これまでから進めておりますとおり、本市の財政運営は地方財政法の趣旨に沿ったものであると認識しております。
なお、主要プロジェクト等の事業につきましても、まちの価値を高め活性化に資するものであると捉えており、その財源として条例の目的に沿って積み立てた特定目的基金を目的に合った事業に活用することは、法の趣旨に沿ったものであると認識しております。
○松本副議長 大塚副市長。
(大塚副市長 登壇)
○大塚副市長 地域公共交通網形成計画についてでございますが、本市の総合交通戦略の策定に当たりましては、市域全体を見て市域の交通の状況、課題を整理をした上で、市全体としての交通のあり方を検討させていただいたものでございます。
また、まちづくりの憲法という、まちづくりとの連携ということでございますけども、本市が策定をいたしております都市計画マスタープランでも多核ネットワーク型、当然、ネットワークの中には交通が非常に大きな役割を果たすわけですけども、その交通の役割を、非常に重要な役割を果たすものとして位置づけさせていただいているところでございます。
近畿運輸局のほうの話がありましたけども、これは都市の形成過程、市街地の状況、施設の立地状況等によって、何が適切か、どういう対応が必要かというのは、それぞれ変わってまいりますので、必ずしも地域公共交通網形成計画が必要というようなことではないのかなというふうに考えておりますが、先ほど答弁させていただきましたとおり、将来、この計画を策定することによって、本市のまちづくり、あるいは市民生活の向上が図られるということであれば、検討してまいりたいということでございます。
○松本副議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の具体化の、彩都地区のバス路線の充実についての、彩都計画段階での公共交通について、お答えさせていただきます。
彩都の開発におきましても、当初、モノレールの導入については、開発者の協力を得て進めたものであります。また、市中心部の公共交通についても課題として捉え、バス事業者と協議して導入を図ってきたものであります。
次に、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の具体化と、府道西駅前交差点のバリアフリー化について、西駅前交差点バリアフリー化の進め方については、先ほど副市長が答弁されたんですけども、再度、同じ内容になると思いますが、答えさせていただきます。
市が策定した基本計画において、ご指摘の西駅前交差点については、立体横断施設の改善を位置づけております。道路管理者である大阪府が特定事業計画で具体的な整備計画を作成することについて、府とも確認し検討が進められているところであります。
市が策定すべきとのご指摘ですが、本来、特定事業計画は各事業者が策定することとなっているものであります。府の管理施設であり、府に対して整備の必要性や対応を求めていくことが基本となります。
なお、これを促進するため、バリアフリー基本構想で明確に位置づけたものであります。
最後に、移動円滑化のために必要な道路構造に基準を定める省令については、バリアフリーを進める際の方法として示されており、府での検討の要素となります。
○松本副議長 6番、畑中議員。
○6番(畑中議員) 財政の問題ですね、確かに法律の条文の表面的なところについては違法ではないかもしれませんけども、その法律の趣旨に従って、やはり今の財政運営の使い方は法律の趣旨に反しているのではないかという指摘が日本共産党の意見であります。
次の地域公共交通網の問題ですけれども、これまで指摘したように、茨木彩都線は地元要望で開設してたということで、これは先ほどの指摘のように、余りにも泥縄ではないかというのが指摘です。
これ、茨木彩都線のようなバス路線は、赤字になるのは当初から予定されたことです。赤字だから不便な運行状況では、シビルミニマムとは言えません。今、さらにこの1月のモノレールの延伸中止という新たな状況も出てきました。先ほど来から、ほかの問題点にしても指摘しております。彩都を含む茨木市の丘陵部、山間地域、市街地の地域公共交通網形成計画策定は急務だと考えるんですけれども、その必要性について、担当副市長はどこまで本気で考えておられるのか。あればやっていきますということですけども、その必要性について、どのように認識しておられるのか、どこまで本気で考えておられるのか、改めて市の見解をお聞かせください。
3つ目の問題で、府道西駅前交差点のバリアフリー化の具体的方法ですけども、第1にはバリアフリー立体横断施設をつくること、第2に歩車分離式信号設置による平面横断化、第3に立体横断施設と歩車分離式信号設置による平面横断化の混合方式の3択しかないと考えます。
大阪府警本部は、第3の混合方式は法律で禁止されていると言いますけれども、茨木市はこの第3の方式について、どう考えておられるのか、見解をお示しください。
大阪府警本部の意向からしても、第2もだめ、第3もだめと。そうすると、第1の地下道を含むバリアフリー立体横断施設しかありません。現在の歩道橋は小学校の通学路にもなっています。一方で老朽化が進んで、振動も激しくなっています。建てかえによる地下道を含むバリアフリー立体横断施設の建設について、茨木市の見解をお示しください。完全に大阪府にげたを預けっ放しにするんじゃなくて、茨木市があそこについてどう考えるのか、そこの見解をお示しください。
結論から言いますと、茨木市が基本構想の変更を行って、法第32条、市町村による国道等に係る道路特定事業の実施によって、国の交付金制度を活用して、大阪府との財源の協議を行って、早期に事業実施を行うように求めるものですが、答弁を求めたいと思います。
さらに、最後に市長にもお尋ねいたします。
当該地は市長の少年時代からも周知の箇所であると思います。この問題のやりとり、お聞きになったと思いますけれども、市長の問題解決への認識をお示しください。
以上です。
○松本副議長 大塚副市長。
(大塚副市長 登壇)
○大塚副市長 将来の公共交通のあり方というような視点かなというふうに認識をいたしておりますが、これは代表質問でもお答えをさせていただきましたとおり、山間部等、あるいは高齢者がどんどんふえる中で、公共交通の果たす役割はどんどん大きくなるだろうと。その検討に当たりましては、現在、調査中の移動実態調査を踏まえ、その内容をきちんと分析をした上で取り組んでいくということでございますので、課題としては非常に大きな課題であるというふうに認識をいたしているところでございます。
○松本副議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 立体交差の改良についての茨木市の見解ということでございます。
当交差点について、当市として、まだ本格的に検討したことはございませんので、今、どういう方法がいいのかというのは申し上げることができないと思います。
それと、法第32条を用いて早期に茨木市が府との費用負担の割合も含めて実施すべきということでございますが、この事業につきましては大阪府のほうでバリアフリー特定事業計画に位置づけて実施するという方向を示しておりますので、まだその件につきましては時期尚早かと思います。
○松本副議長 福岡市長。
(福岡市長 登壇)
○福岡市長 議員ご指摘の交差点についても、本市にあるたくさんの道路の課題、交差点の課題の中の1つであるというふうには認識しております。
○松本副議長 以上で6番、畑中議員の発言は終わりました。
(6番 畑中議員 議席へ)
○松本副議長 次に、15番、大村議員の発言を許します。
(15番 大村議員 質問席へ)
○15番(大村議員) それでは、お許しをいただきましたので、私のほうから新駅周辺、東芝跡地開発及びネットワーク構築について。それと子ども・若者の健全育成についてという、大きく2点でお伺いいたします。
昨年の9月において、JR新駅の駅名について触れさせていただきました。その後、市街地新生課において、JR新駅の駅名を先月、2月末まで募集されておりましたけれども、応募総数はどれぐらいあったのでしょうか。また、集計結果の公表はいつごろになるのでしょうか。お知らせいただけるようでしたら、お教えください。
それでは、発言通告に従いましてお伺いしていきます。
今、お話をさせていただきましたように、新駅の募集もあり、地域の方々は、このJR新駅の新設、心待ちにされているということで、現在、このJR新駅及び阪急総持寺駅前における駅前広場の整備状況及び今後の進捗について、お知らせください。
そしてまた、東芝がグループ企業の売却を加速しているとのニュースが流れておりますけれども、茨木市の東芝工場跡地の今後の開発状況について、見通しはいかがでしょうか、お聞かせください。
市長が施政方針でも触れられております、阪急総持寺駅と東芝スマートコミュニティとのネットワークの構築という部分がありましたけれども、このネットワーク構築について、具体的にお教えください。
特に両駅前広場へのバスの乗り入れなど、新たなバス路線の計画があればお教えください。
そのほか、この周辺に関する整備の計画があればお示しください。
1問目、以上です。
○松本副議長 鎌谷都市整備部長。
(鎌谷都市整備部長 登壇)
○鎌谷都市整備部長 2月末まで募集を行っておりましたJR新駅の駅名案の応募件数は1,213件で、応募者は673名でありました。
件数の多かった駅名案は、安威川が60件、JR総持寺が54件、東茨木が43件などで、応募された駅名案で多く使われている名称は、総持寺が378件、茨木が228件、三島が188件等でございました。また、特定の施設名を用いた案もございました。
なお、集計結果は、この3月末にJRに報告をし、あわせて本市のホームページで公表する予定でございます。
次に、新駅、阪急総持寺駅の駅前広場の整備でございます。
JR新駅駅前広場につきましては、駅開業予定の平成30年春に合わせてマンションディベロッパーが整備することということになっております。また、阪急総持寺駅西口駅前交通広場につきましては、平成28年度に支障物件3件のうち2件の物件調査を終えており、引き続き地権者等と交渉を進め、可能な限り早期に整備してまいりたいと考えております。
次に、東芝工場跡地の今後の開発状況でございますが、スマートコミュニティを実現するために、既に進出意向を表明されている追手門学院のほか、エネルギーセンターやデータセンター、医療福祉施設、商業施設、住宅等、多様な用途の施設が立地する予定でございます。
現在、市において都市計画の決定及び変更手続を進めているところでありますが、それらが完了する予定の平成29年7月以降、開発に伴う手続が順次、行われていくものと考えております。
なお、東芝からは、スマートコミュニティとしての開発に対する取り組みはこれまでと変わらないと聞いております。
次に、阪急総持寺駅と東芝工場跡地のネットワーク構築についてでございますが、阪急総持寺駅から国道171号までの都市計画道路の未整備区間につきましては、阪急総持寺駅から庄中央線の交差点までの整備を平成27年度から着手しておりまして、平成29年度末の完成を目指しております。その後、引き続き庄中央線の交差点から国道171号までの整備を行ってまいりたいと考えております。
なお、バス路線につきましては、現在、運行している近鉄バスからはJR新駅の駅前には乗り入れずに、フジテック前の既存のバス停で対応していきたいとの意向を聞いております。
本市といたしましては、東芝スマートコミュニティの開発や、阪急総持寺駅の西口駅前交通広場の整備を踏まえ、新たな路線のネットワークの構築について、バス事業者と協議してまいりたいと考えております。
ただいまの答弁の中で、阪急総持寺駅から国道171号までの都市計画道路の未整備区間と申しましたが、都市計画道路ではなくて、現在、府道と市道の重複の路線となっております。訂正いたします。
○松本副議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 周辺整備等についてでございます。
市道庄中央線につきましては、引き続き用地買収は行っており、買収済みの区間から順次、整備を進めております。
市道総持寺9号線については、茨木病院前付近から総持寺交番前交差点に路線を変更する工事を、平成29年度末の完成を目指して整備してまいります。
また、現在、JR新駅工事の現場事務所として使用している場所に、駐輪場を設置いたします。
○松本副議長 15番、大村議員。
○15番(大村議員) 新たに総持寺の庄の交番のところに新たな路線をつくるということで、地権者等との交渉も丁寧な交渉をお願いしたいなと思います。
それと、今お話しいただきました、現在、計画されております阪急の総持寺駅前広場というところは、以前にお伺いした計画ですと、これたしか、改札口と広場が若干離れてたと思います。間に道路があって隔たりがあるのかなというふうに、そういう計画だったと思いますけれども、これは総持寺駅を大阪側に延伸をして、新たな改札をするとかいうような、その隔たりの解消策というのはどのように考えておられるのか、お聞かせください。
あと、現在、阪急総持寺駅よりJR新駅にかけて、今お話しいただいたように、府道の拡幅工事が順次、行われているということですけれども、その後、平成29年度からずっと北のほうへ上がっていくということで、171号までの拡幅の進行が行われたときに、国道との交差点、西河原交差点において、北向きの右折車線の設置の予定はいかがでしょうか。
ここは慢性的に、いつも渋滞が起こっていると。右折する車があると、後ろがずっとつかえてしまうということで、慢性的に渋滞が起こってるところですけれども、その右折車線、北向きの右折車線の予定はいかがでしょうか。
あわせて、国道171号の東西より南北への右折車線の設置及び国道の拡幅についても、これは先日、地権者の方々に説明会が行われたようですけれども、その地域の方々へ行われた、説明会で行われた内容で結構ですので、どういうふうな説明会がされたのかということをお示しください。
それと、先ほどご答弁いただいた、東芝が引き続き、スマートコミュニティとしての開発に対する取り組みは変わらないというふうにありましたけれども、この東芝跡地には隣接して西河原の防災公園があります。この防災公園との、このスマートシティとの関係、関連、そしてまた防災公園としての機能強化についてはいかがでしょうか。協定を組んだりとかという予定はあるのかどうかということをお聞かせください。
それと、新たなバス路線、ネットワークの構築について、バス事業者等と協議という答弁がございましたけれども、その中には三島丘府営住宅や東太田四丁目など、現在バス路線がないといった路線、住民の方々からかなりバスをふやしてほしい、バスを引っ張ってきてほしいというような要望がかなり多い地区なんですけれども、こういう地区にバス路線を拡幅するということも検討されているのでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
また、その新たな路線につきまして、バス事業者等と協議が不調に終わった場合、現在バス路線がない地域については、コミュニティバスなどデマンド交通についての見解をお聞かせください。
2問目、以上です。
○松本副議長 上田建設部長。
(上田建設部長 登壇)
○上田建設部長 所管の部分について、順次、お答えさせていただきます。
阪急総持寺駅駅前広場と改札口の間についてでございます。
議員言われるように、市道総持寺駅前線を渡る必要があるため、阪急電鉄に対し、大阪方に駅のホームを延長する案を要望いたしております。阪急電鉄からは、短期の整備は無理であるが、今後の課題としたいとの回答を得ております。
また、駅前の歩行者安全対策については、平成29年度に市道総持寺駅前町5号線の車道の線形を変更して、改札口前に歩道を整備いたします。
また、交通広場までの歩行者動線は、安全に考慮した型となるよう計画してまいります。
次に、市道総持寺駅前線の進捗についてでございます。
先ほど都市整備部長からありましたように、国道171号までの間につきましては、南側より北に向け、平成30年度から整備を予定しております。
また、懸案であります西河原交差点については、国道の拡幅にあわせて施工することになると考えております。
次に、市道総持寺駅前線の右折車線と西河原交差点改良についてでございます。
西河原交差点は、国、府、市としましても渋滞対策が必要であると、また、市東部地区にとっても、非常に重要な交差点であると考えております。市道だけでなく国道の拡幅も必要でありますことから、国道拡幅に関係する地権者に対しても市から概要の説明を行っており、北側地権者からは一定の理解を得ております。
今後、南側の地権者に対してもさらなる事業説明、協力要請を行い、早期事業化について国と協議してまいります。
続いて、新たなバス路線の増設についてでございます。
JR新駅の開設に伴って、周辺地域の利便性向上を図る視点から、三島丘、東太田四丁目等の新たな路線の開設についても、バス事業者と協議してまいります。
最後に、民間路線バス以外の移動手段の確保という点でございます。
今後、市内の移動の利便性向上についての施策で検討してまいりたいと考えております。
○松本副議長 鎌谷都市整備部長。
(鎌谷都市整備部長 登壇)
○鎌谷都市整備部長 東芝工場跡地と西河原防災公園との関係等についてでございます。
非常時に広域避難所となります西河原公園に電気やお湯の供給ができないかということで、本市から東芝に要望を行い、実施していただく方向で調整をしております。また、東芝からは、各進出事業者に対しまして、あらかじめ災害発生時の対応について、それぞれ検討していただけるよう、働きかけていると聞いております。
なお、本市といたしましては、計画内容や進出事業者が確定した段階で防災協定を締結したいと考えております。
○松本副議長 15番、大村議員。
○15番(大村議員) 阪急総持寺駅前につきましては、改札を出たあたりから非常に危険で、その出た道路も勾配があるということで、高齢の方々と、また障害のある方々にも余り優しくないという駅の1つであります。
引き続き阪急電車に対しましては、新たにつくる駅前広場へのホームの延伸、要望を引き続きお願いしたいというふうに思います。
あと新駅、東芝跡地開発及びネットワーク構築につきましては、現在、近隣地域にお住まいの方々、特に子育て世代の方々、高齢の方々、障害のある方々がより快適になるためのネットワーク構築を念頭に、まちづくりを行っていただきたいと思います。
障害のある方々の中でも、現在、茨木市内にておいては視覚障害の方々に優しい交差点や道路は少ないというふうに思います。そういった視点でまちづくりにも力を注いでいただきたい。例えば交差点、メロディーが鳴る、青信号、赤信号がわかるようになっている。特に市役所のそばの高橋の交差点ですか、あそこもたしかメロディー交差点のはずですけども、今、壊れていて音が鳴らないとかというふうなことになっておりますんで、そういう視覚障害の方々にも優しい交差点や道路づくり、こちらにも力を入れていただきたいなというふうに思います。
あと東芝跡地の開発におきまして、進出事業者との防災協定を組んでいただくということは、大変重要だと考えます。この地域にできる住宅につきましては、現在どこの校区でもないということで、太田小学校区、西河原小学校区のどちらの校区割りになるかは、わかりませんけれども、いずれにせよ他校区との、ちょうど境になる場所ではないかなというふうに思います。
新たにできる住宅の方々が、どちらの校区のコミュニティとも連携して、一体となれるようなまちづくりをすることによりまして、新しく入ってこられる方々の自治会の未加入でありますとか、地域行事の不参加といったような問題も減ってくると思います。地域の方々が、より防災公園を中心にしてコミュニティがつくれるような、そういうまちづくりを行っていただきたいなという、これも要望させていただきます。
あと少子高齢化の新たな人口構成ということを、市長、よくおっしゃっておりますけれども、まちづくりにおいて、より多くの地域の方々が、また新たに転入してくる方々が元気で活躍できるまちづくり、ネットワークづくりの構築という仕掛けづくりもよろしくお願いいたします。これは要望にさせていただいて、1問目、終了させていただきます。
続きまして、子ども・若者の健全育成について、お伺いいたします。
子ども・若者の健全育成について、さまざまな方面から施策を展開していただいておりますことに感謝いたします。
当初予算の概要において、「らしさをいかす 次世代の茨木を担う人を育むまちに」ということで、学習、生活支援にも力を入れていただいておりますけれども、その中で、同じような名称の施策がありましたので、その違いについて、お伺いします。
1つは、福祉政策課の子どもの学習・生活支援事業の拡充というのがあります。そしてもう1つ、こども政策課のひとり親家庭の子どもの学習・生活支援の事業の拡充というものがありました。それぞれについて、政策の内容と施策の対象を教えていただけますでしょうか。
双方とも北ブロック2カ所で開設とありましたけれども、開設場所もお示しください。
現在、教育委員会が行っている茨木っ子学習教室の北ブロック4カ所の事業との関係についてもお示しください。
代表質問等でも何名かの方がお聞きになっておりましたが、新たな事業として、子ども・若者の居場所、ユースプラザの開設というのがありますけれども、これは現在運営されています子ども・若者自立支援センター、フリースペース「くろす」との事業の内容は、どのように違うのか。もう少し具体的に、教えていただけますでしょうか。
2問目の1問目、以上です。
○松本副議長 北川健康福祉部長。
(北川健康福祉部長 登壇)
○北川健康福祉部長 学習・生活支援事業につきまして、ご答弁をさせていただきます。
子どもの貧困対策としまして、学習機会の提供と生活面における支援によって貧困の連鎖を断ち切ることを目的としており、困窮世帯とひとり親世帯、一体的に事業を実施しております。
対象者は生活保護受給世帯、ひとり親家庭世帯、学校長推薦の中学生としております。学校長が当該事業への参加が必要と思われる生徒には、学校長推薦という形で参加いただいております。
北ブロックでの開設場所につきましては、豊川中学校、彩都西中学校校区内で1カ所、北中学校、北陵中学校校区内で1カ所の合計2カ所を想定しております。
茨木っ子学習教室の関係ですが、一定の事業目的は引き継ぎながらも、生活面での支援に取り組んでいくものでございます。
○松本副議長 岡
こども育成部理事。
(岡
こども育成部理事 登壇)
○岡
こども育成部理事 ユースプラザと子ども・若者自立支援センターとの違いについてでございますが、ユースプラザの事業内容は、主に中学・高校生を対象とした居場所や社会経験の場の提供に加え、本人や保護者の相談窓口、また、問題の早期発見、解決につなげるため、地域における関係機関とのネットワークの構築を図ることなどであります。
一方、子ども・若者自立支援センターは、より専門的な支援を必要とするケースに対応する機関であると位置づけております。
○松本副議長 15番、大村議員。
○15番(大村議員) 学習支援事業につきましては、現在、教育委員会が行っている茨木っ子学習教室の北ブロックの4カ所を終了して、新たに2カ所で開設するというふうな理解で、一定の事業目的を引き継ぐということでしたけれども、今回の事業に教育委員会としては、かかわっていくのでしょうか。ここもお答えいただきたいと思います。
あと、それと学習・生活支援事業では、対象の生徒はブロック、区域を超えての参加も可能なのでしょうか。学校長の推薦がつくと、決められた区域へ参加しなければいけないのかどうか、お教えください。
また、学校長推薦以外の参加の必要な生徒へは、どのようにアプローチをかけていくのかということ、学校長推薦以外の具体的なアプローチ方法がありましたら、お教えいただけますでしょうか。
あと子どもの貧困対策として、貧困の連鎖を断ち切ることを目的としているとのことですけれども、具体的にどのような事業を展開されるのでしょうか、お教えください。
そこには食事の提供のようなものがあるのかどうかについてもお聞かせください。
あとユースプラザについては、先ほどの前の議員でもお話がありましたけれども、5つのブロックを目安に、開設場所を受託業者に提案していただく予定ということで、開設場所についてはわかりましたけれども、居場所や社会経験の場の提供、相談窓口や関係機関とのネットワークの構築を図ることとご答弁にありましたけれども、誰がどのように担うのかということをお教えください。
あと学習・生活支援事業とは全く切り離して、このユースプラザは別の場所を想定した事業なのでしょうか、お答えください。
あとまた、この5カ所、事業者を選定してということですけども、1事業者が5カ所の運営を行うということもあり得るのでしょうか。それとも、それぞれ別の事業者が運営することを前提にお考えなのでしょうか、お教えください。
それと、開設後、それぞれ違う事業者が運営を行うという場合において、それぞれのブロックにおいて事業内容が変わってくるということが懸念されますけれども、どのようにお考えなのでしょうか、お教えください。
2問目、以上です。
○松本副議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 今、ご指摘ございました茨木っ子学習教室、これは教育委員会のほうで学力向上重点モデル校区事業として行ってきた、2中学校区の全児童・生徒を対象とした取り組みでございます。
これにつきましては、一定の成果が出てきたこと、また、学習・生活支援事業が新たに北ブロックで始まるということで、茨木っ子学習教室につきましては今年度末で終了ということにはなります。
ただ、もちろん学習・生活支援事業に参加する子どもたちは、先ほど4中学校区の子どもたちでもありますので、当然、連携は必要であるというふうに考えておりますので、学校とその事業との連携、あるいは教育委員会を通した連携を深めていきたいというふうに思っております。
○松本副議長 北川健康福祉部長。
(北川健康福祉部長 登壇)
○北川健康福祉部長 参加区域につきましては、地理的な問題や参加者の状況を鑑みました上で、ブロックごとの区域にとらわれることなく、柔軟に対応していきたいと考えております。
生活保護世帯、ひとり親家庭世帯以外につきましては学校長の推薦を必要としております。
推薦いただく生徒は、学習や生活に課題を抱える生徒などを対象としており、学校との連携の上、相談支援員が家庭訪問を行い、参加が必要な生徒に事業への誘導を行っているところでございます。
具体的な内容でございますが、宿題や取り組みたい勉強などを持ち込み、学生スタッフ等が指導やアドバイスを行うとともに、生徒のみならず親からも日常生活における悩みや相談を聞くなど、生活面での支援を行っております。
食事の提供につきましては、委託内容とは、しておりませんけれども、受託先の自主的な取り組みとして、実習で調理したものや簡単な食事を提供していただいているところもございます。
○松本副議長 岡
こども育成部理事。
(岡
こども育成部理事 登壇)
○岡
こども育成部理事 まず、本事業は誰がどのように担うのかという点でございますが、ユースプラザには支援員、スタッフ、相談支援コーディネーター、それぞれ各1名配置することを原則として公募する予定をしております。
居場所やさまざまな社会経験の場におきましては、支援員とスタッフを配置し、多様な人との出会いやつながりの場を創出するとともに、居場所を利用する中高生と支援員等との信頼関係を築く中で、自分らしくいられる場を提供してまいりたいと考えております。
また、子ども・若者等保護者の相談窓口や、関係機関とのネットワークの構築につきましては、相談支援コーディネーターが相談者の状況に応じて、必要な施策や支援機関につないでまいります。
さらに、地域の関係機関が連携し継続的に支援できるシステムの構築が求められておりますことから、相談支援コーディネーターが学習・生活支援事業受託事業者を初め、子ども食堂の実施団体や学校、民生委員・児童委員、CSW等の関係機関とのパイプ役となり、子ども・若者とその保護者の課題の早期発見と解決につなげてまいりたいと考えております。
学習・生活支援事業との場所の設定のご質問ですけれども、学習・生活支援事業につきましては、現在、中央、西、東、南の4ブロックで4カ所で実施しております。
ユースプラザの実施場所は5つのブロックを目安に、公募により提案を受けることとしております。実施を予定しております時間帯、頻度なども、それぞれの応募団体での提案が異なりますことから、現時点で学習・生活支援事業と全く同じ場所となるか、別の場所になるかということは、現在のところ想定できておりません。
1事業者が5カ所の運営を行うこともあり得るかとのことですが、ユースプラザ運営受託事業者の公募につきましては5つのブロックを目安に考えておりまして、企画提案の審査の結果、1事業者が複数箇所を運営するということもあると考えております。
その場合、各ブロックで事業内容に差異が生じるのではないか、その対応についてはというお尋ねですけれども、ユースプラザ開設後、定期的に受託事業者との連絡会の開催を予定しておりまして、事業内容に大きく差が生じないよう、確認や指導を行うとともに、それぞれの取り組みを事業所間同士が共有し、その取り組みを参考に、さらに事業展開することにより、市全体の子ども・若者支援の底上げとなるよう、進めてまいりたいと考えております。
○松本副議長 15番、大村議員。
○15番(大村議員) ユースプラザ開設について、丁寧な答弁で、大体イメージというのはできたんですけれども、今お聞きしましたように、子ども・若者の健全育成について、さまざまな方面からの施策を展開していただいてるということには本当に感謝申し上げます。
しかし、学習支援事業の中で、ただ勉強を教えているというだけでは不十分ではないかというふうにも考えます。信頼できる大人、地域との出会い、大人との多様な人間関係づくりも必要ではないでしょうか。
そして、学力の支援とともに切実なのが食事の問題だというふうにも思います。先ほど食事の提供はあるのかということをお聞きしましたのも、こういう部分でございます。貧困の連鎖の中で、食事環境においても厳しい状況に置かれている子どもも多く見受けられます。市内でも数カ所、今回、子ども食堂を展開されております。施設使用料の補助もつくようですけれども、食事を提供するにしても、単に提供するのではなく、一緒に食事をつくる、一緒に食べる、一緒に片づけるということなども、貧困の連鎖を断ち切るための生活支援プログラムになるというふうにも考えます。人とのつながりを育み、そこからどれだけ自立心を育んでいけるか、ここが一番必要な部分ではないかというふうに思います。
しかしながら、行政としての取り組みにも限界があることもわかっております。
そこで、食事の提供に関しまして、市がリードしてフードバンクのような仕組みをつくり、食材の手配はしますので食事の支援と学習の支援をお手伝いしてくださいというような、より地域の方々にも参加していただきやすい状況をつくるというのも、1つの方法ではないかと考えます。
そして、その子どもたちが、特定の事業者等に任せるだけでなく、地域の方々と関係を密にすることで、信頼できる大人、地域との出会い、大人との多様な人間関係づくりが構築されるというふうにも思います。そして、それが市長のおっしゃるサードプレイスにもつながっていくのではないかというふうにも思います。
今お聞きいたしました学習・生活支援事業、ユースプラザの開設について、そして今回の予算において、子ども食堂への補助というように、多くある施策は、本来、単独ではなく同時に行う、または同じ場所で行うことが非常に望ましいのではないかというふうに考えます。
私の認識が間違っていて、それぞれの事業は全て相談事業、学習・生活支援、食事を網羅しておりますよと。それぞれの主になる事業名が違うだけですよということであれば、それはそれでよいと思うんですけれども、そうでなければ、やっぱり一体として取り組んでいただきたいなというふうに思います。
子ども・若者の健全育成の目的の1つは、貧困の連鎖の中で苦しんでいる子ども・若者の貧困の連鎖を断ち切り、自立していただき、未来の人材、宝というふうになることではないかと思います。その意味において、事業を担っていただく事業者に対しましても、誰のための事業か、何のための事業かということをしっかりと認識いただき、自立支援の相談事業としての目的を完遂するための血の通った温かな事業化としていただきたいというふうに要望いたしまして、質疑を終了させていただきます。
○松本副議長 以上で15番、大村議員の発言は終わりました。
(15番 大村議員 議席へ)
○松本副議長 議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午後3時38分 休憩)
─――――――――――――
(午後3時50分 再開)
○
上田嘉夫議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、18番、安孫子議員の発言を許します。
(18番 安孫子議員 質問席へ)
○18番(安孫子議員) それでは、私から大きく2点、消費者被害についてと、部落差別解消推進法について、質問させていただきます。
ではまず、消費者被害について、質問させていただきます。
まず、本市における消費者被害の実態についてをお示しください。中でも高齢者の被害について、内容をお示しください。
続きまして、SF商法、このことについて、お聞きをします。
まず、SF商法とはどのようなものか、お示しください。また、被害に遭う対象者はどのような人なのかということもお示しください。
次に、SF商法についての相談に至る経過、このことについてもお示しください。また、相談事例から見えてくる問題点は何か、あわせてお示しください。
また、一般的に高齢者にSF被害が多いというふうに言われていますが、なぜ高齢者に被害が多いのでしょうか。また、そのような相談に対してどのように対応されているのかをお聞かせください。お願いします。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 それでは、消費者被害の実態につきまして、順次、答弁いたします。
まず、本市における消費者被害の実態についてでありますが、近年、情報化の著しい進展などにより、消費者被害の内容は複雑化、多様化しており、架空請求、インターネット通信などに関する相談が多く寄せられております。
高齢者に関しましては、架空請求を初め、点検商法やプロバイダーの契約変更に伴う相談が多く寄せられております。
SF商法とはどのようなものかというご質問ですが、この売り方を始めました新製品普及会の頭文字をとりまして、そのSとFをとったもので、狭い会場に人を集め、日用品等をただ同然で配りまして雰囲気を盛り上げた後、販売員が一般的な価格より高額な商品の説明を行い、来場者にその商品を購入させるなど、冷静な判断ができない高揚した空気の中で、高額な商品を売りつける商法とされており、高齢者が被害に遭いやすいとされております。
次に、SF商法に関する相談に至る経過についてでございますが、消費生活センターへの相談に至る経過はさまざまでございますが、一部の例を挙げますと、消費者自身が支払い困難に陥る、または親族が自宅、被害者宅を訪ねると、同じ商品が大量に見つかったことなどが契機となっております。
次に、相談事例から見えてくる問題は何かというご質問ですが、まず、主として高齢者を日用品等の配布や楽しい話で会場に集め、長期的に会場に通い続ける中で、一般的な価格より高額な商品を次々に販売しようとする。次に、高齢者が支払い困難になるまで販売する。また、高齢者が販売員を信用しており、被害に遭っているという意識が希薄なため、高齢者本人からの訴えが少ないなどの問題点があるとされております。
なぜ高齢者に被害が多いのかというご質問ですが、高齢者は昼間自宅にいることが多く、無料で品物が配布されることなどで会場に出向きやすいこと、販売員に親切にされるなどして勧誘を断り切れない場合があるといったことなどが考えられます。
また、ひとり暮らしなどの場合、事業者と高齢者のみで契約が行われ、家族等が実態把握できないことなど、多くの要因があるものと思われます。
SF商法による相談への対応についてでございますが、消費生活センターに相談があった場合は、消費生活相談員が丁寧かつ詳細に状況等を聞き取り、解決への助言、事業者とのあっせん交渉を行うなど、問題解決に取り組んでおります。
また、相談事例については、広報誌、市ホームページへの啓発記事の掲載や自治会の回覧板を活用した注意喚起など、広く周知を図り、被害の防止、減少などに努めております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、お聞きしまして、高齢者の方に、やはり被害が多いということなんですけれども、今、SF商法について説明いただいたんですけれども、同じような言い方で次々商法とか過量販売とか言われるような言葉も聞くんですけれども、こういうものもSF商法の一環になるんでしょうか。
特にこの次々商法とか過量販売とか言われるものは、どういう売り方をさせているのかということも、ちょっとご説明ください。
それと、今、ご答弁の中で、高齢者ご自身が被害に遭っているという意識が希薄だというようなことも言われてたんですけれども、自分が被害に遭っているとわからないと、いつまででも購入してしまうというふうになって、とまらないという事態になると思うんですけれども、こういう背景には、高齢者の方が孤独であるというようなことも背景にあるのではないかというふうに私は考えるんですが、そうなりますと、やはり生活の中で孤立をさせない支援というのが要るのではないかというふうに思うんですけれども、その点の対応などはこのセンターでは考えておられるのでしょうか、お聞かせください。
それと、今、対応として、助言やあっせん交渉をするということをおっしゃってましたけれども、そういう形で、例えば、買ってしまったものに対してのお金が返ってくるということが可能なのでしょうか。というのは、SF商法で購入したものというのは、クーリングオフがきくというふうに考えていいのでしょうか。そのあたりもご説明ください。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 こちらは同様の商法ではないかというご質問でございますが、まず、次々商法と言われるものにつきましては、これは、被害者として狙った高齢者等の個人情報を共有していると思われる複数の業者が入れかわり立ちかわり接近し、契約させる商法のことを言います。また、過量販売とは、必要以上の量の商品やサービスの契約を迫り、結果として高額な契約をさせる商法のことを言います。どちらもSF商法の一種となります。
次に、高齢者を孤立させない対応についてでございますが、SF商法に遭いやすい要因の1つとしましては、確かに孤独が背景にあると推測されます。したがいまして、地域の中で周りの人々が見守ることも重要であると考えております。
また、同時に、本人に気づいてもらうことも大切であるため、さまざまな機会を通じてリーフレット配布など適切な方法により啓発に努めているところでございます。
あと助言やあっせんでお金が返ってくることがあるのかというご質問ですが、それぞれのケースや事業者との交渉によって異なりますが、クーリングオフが適用できる取引については、法律等で定めがある場合に限られておりまして、代表的なものとして訪問販売や電話勧誘販売などがございます。SF商法が全てクーリングオフの対象となるとは限りませんが、基本的にはSF商法は訪問販売とされており、本市に寄せられた相談の中で解決している事案もございます。
以上です。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、ご説明いただいて、とりあえず自分が被害に遭っているかどうかもわからなかったり、もう買ってしまったものだからということで諦めずに、これはと思ったときは、ちゃんとセンターに、やはり相談に行くということで解決できることがあるんだというのがわかったのは、本当によかったです。
続いて、ちょっと、公共施設を使ってのSF商法について、お聞きをしたいと思うんですけれども、実は私が伺ったお話のことなんですけれども、高齢のお母さんが新聞の折り込みチラシを見て会場に行き、そこで健康についての不安があるというふうに話をしたら、体にいいからと勧められて健康食品を購入してきた。会場に行くと販売員の人にすごく親切にしていただけるし、商品を購入した後は買っていただいたということで特別扱いをしてくれるといううれしさもあって、貯金を取り崩してずっと購入を続けていたと。しかもそれが複数の会社から購入していて、それも行った、購入した先で会員登録をして会員証を持っていたので、複数の会員証を持っていたということから発覚をした事実です。
チラシの店舗に行って買うというだけではなくて、実は直接、ご本人のところに、はがきがやってきて、健康講座などのセミナーをしますというお知らせが、その会社の名前で届いてきているんですけれども、その場所がクリエイトセンターだったんです。行政の建物で、そういう健康セミナーがありますというふうに案内をもらうと、受けた側は、ああ、これは何か行政のお墨つきがあるんじゃないかなというような錯覚とかをしたみたいで、これは大丈夫じゃないかという形で通っていたということも聞いているんです。
そこでなんですけれども、SF商法とか、こういう形で購入された方の相談を、センターは受けておられると思うんですけれども、こういうSF商法の会社として一体何社ぐらいを把握されているんでしょうか。
また、それらの会社が昨年、この茨木市の公共施設を借りているという、そういう実態についてはどうでしょうか。何回ぐらい借りているというふうに把握をされているのでしょうか、お示しください。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 SF商法の会社数と公共施設の利用実態についてでございますが、消費生活センターに寄せられております相談の中には、SF商法でないかと疑われる事案があることは承知しております。平成28年度に相談が寄せられた複数社による茨木市市民総合センター、あるいは茨木市福祉文化会館の利用回数は、おおよそ150回となっております。
しかしながら、当該施設を利用したことをもってSF商法が行われたと断定することは困難であると考えております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、お伺いしたみたいに150回となりますと、2日に一遍ぐらいはどこかで何かがあるのかなと。ただ、やはり今おっしゃったように、必ずしもその会社の名前で借りた部屋で、そういう売り方をしているかどうかというのは確認のしようがないので、疑わしいという、そういう感じかなとは思うんですけれども、現実に新聞広告のチラシ、最近も私も新聞の中に入ってるチラシで、先着100名に無料で自然食品の食パン配りますとかいうのを見たんですけれども、そういうチラシで人を来るだけじゃなくて、来た人に対して改めて住所や名前を聞いているので、直接はがき等で連絡をして、次こっちへ来てくださいみたいなことが、ああ、現実にされてるんだということがありますので、これ何とか、この疑わしいような、特に公共の場所を借りてだと、妙にやっぱり皆さん安心をして、じゃあ行ってみようって思ってしまう、こういう事態なんですが、これを規制する方法とかいうものはないんでしょうか。特に、うちの市で何かそういうことで取り組みできることはないのかということをお聞きしたいと思います。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 SF商法を規制する方法等がないかというご質問でございます。
本市の公共施設は、市民の皆様に広くご利用いただくことを前提に、それぞれの施設の設置条例におきまして使用許可の制限を設けておりますが、制限事項に明確に該当するものでなければ、直ちに使用を制限することは難しいものと考えております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、ご答弁あったように、なかなか使用制限をするのが難しいということなんですけれども、じゃあ実際、制限事項として定めがあれば、使用許可を出さないということができるということでしょうか、と思うんですが、そもそもそういうSF商法に使用されないように制限事項に定めるということが可能なのかどうか、そのあたり、ちょっとお聞かせください。
続いて、本市の被害に対する取り組みについてなんですけれども、平成27年度のこのセンターの事業報告書を見せていただきました。消費生活センターの根幹は、やはり相談事業であるというふうに思っています。その報告の中に昨年度、平成27年度の相談に対する実績の数字が上がっていたんですけれども、そのことについての分析結果を、ぜひお聞きしたいと思います。
あわせて、平成27年度の相談の年齢別、男女別の件数についてもお示しください。
また、相談から見えた分析の結果として、平成27年度の結果から平成28年度の事業内容にどのように反映をされたのか。またあわせて、今度は平成28年度の分析結果として今年度、平成29年度の予算の中に、どのように反映をさせたのかということをお示しください。
あわせて、今言っておりますSF商法に関しては、どのような分析をされて、今年度どのように対応されようとしているのかということも、あわせてお願いいたします。
それと、消費者行政の予算についてなんですけれども、国が地方消費者行政推進交付金というものを出しております。その交付金の中にはメニューは7つありまして、1つ目が「消費生活相談機能整備・強化事業」、2つ目が「消費生活相談員養成事業」、3つ目が「消費生活相談員等レベルアップ事業」、4つ目が「消費生活相談体制整備事業」、5つ目が「市町村の基礎的な取組に対する支援事業」、6つ目が「地域社会における消費者問題解決力の強化に関する事業」、7つ目に「消費者安全法47条2項に基づく法定受託事務」というふうになっております。
この7つの事業のうちなんですけれども、地域における消費者問題解決力の強化に関する事業、これの内容をちょっとお聞きしたいと思います。
それと、消費者安全法47条2項に基づく法定受託事務ということについても、この内容もあわせてお願いします。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 SF商法に公の施設を使用させない制限規定の制定ができるかというご質問でございます。
施設の使用実態が、茨木市市民総合センター条例施行規則第18条第1項に規定する、許可なく物品の販売等をしないことに該当すると認める場合には、使用に制限を加えることができるものと考えております。
しかしながら、施設内で行われる行為がSF商法などの問題商法であると判断することが極めて困難であると考えております。
制限事項を定めることは、理論的には可能とは考えておりますが、そのことにより、いわゆる善意の使用者が使用制限を受けるおそれも考えることから、今後は他市の状況等を踏まえ、市としてどのような対応が可能か、考えてまいりたいと思っております。
続いて、事業報告書、これは消費生活センターが作成している報告書の相談事業の分析や内訳についてでございます。
事業報告書には、平成25年度から3年度間の相談件数や相談方法、購入形態、相談内容等の件数を記載しておりますが、多少の増減はあるものの、大きな変化はないと判断いたしております。
そのような中、あっせんによる解決が8割余り維持できているということは評価できるものと考えております。
次に、平成27年度の相談件数の年齢、性別の内訳について、相談対応時に確認できた件数をお答えいたします。
まず、30歳未満の男性が142件、女性が130件。以下、年齢ごとに、男性、女性の順に申し上げます。30歳代、104件、140件。40歳代、170件、228件。50歳代、98件、165件。60歳代、184件、165件。70歳代、182件、241件。80歳以上、94件、123件で、年齢性別不明分が289件となっております。
分析結果の反映についてでございますが、まず、平成28年度の事業に反映させましたものとしましては、大学生を初めとした若者のマルチ商法に関する相談事例が増加していることなどを踏まえ、新たに市内大学への出前講座を開始いたしました。また、近年、年間相談件数が横ばいで推移していることなどから、消費生活センターの周知を図るとともに、幅広い世代へのきめ細やかな啓発を目的として、大型複合商業施設や公民館を会場とした移動型消費生活展などを新たに実施いたしました。
次に、平成29年度に反映させたものとしましては、未成年者のスマートフォンを使用したゲームによる高額課金に関する相談が保護者から継続的に寄せられていたことなどもあり、中学校教員と連携し、啓発リーフレットの作成を行うことを計画しております。
また、SF商法については1件当たりの被害金額が多くなる傾向があると認識しており、事業者とのあっせん交渉など適切な相談対応に努めるとともに、さらなる啓発に努め、被害の減少、防止に努めてまいりたいと考えております。
地方消費行政推進交付金のメニューのうち、地域における消費者問題解決力の強化に関する事業にどのようなものがあるかということでございます。
まず、消費者教育の推進、地域の見守りネットワーク推進、地域リーダー育成、消費者団体の支援、事業者指導や法執行の強化などがございます。
消費者安全法第47条第2項に基づく法定受託事務についてでございますが、消費者事故等が発生した場合における事業者への立入調査等の事務でございます。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 部屋を借りるのに制限するのは不可能ではないけど、なかなか難しいということはわかりました。
昨年度、平成27年度の事業報告から、どんなふうに活動されてるかということをお聞かせいただいたんですけれども、すみません、そもそもなんですけど、今、あっせんというふうに言っていただいてる、そのあっせんなんですけど、具体的にはどういうことをしてもらっていることを指すのでしょうか。これを改めて説明していただけたらと思います。
それと、相談を受けた解決率が8割だということを今、言っていただいたんですけれども、私もこれは、8割ってすごいなというふうに思うんですが、正直これ、ほかの市と比べてどうなんだろうかというのは少し思いますので、もし他市がどれぐらいなのかというのがわかれば教えていただきたいと思います。
それと、各年齢層ごとの相談件数、お聞かせいただいたんですけれども、満遍なくあるように見えて、結構高齢者の方にやはり偏ってるなというふうに思います。
今のお示しいただいた数字の中で、60歳以上の相談が結局全体の一体何%ぐらいを占めるのかということと、あと80歳以上というこの設定、つまり80、90、下手したら100歳という、そういう状況かなというふうに思うんですけれども、それが男性94件、女性123件というふうになっていますけれども、この年齢になって、この相談の中身というのは、どういうものが多いのかというのもお聞かせください。
それと、先ほどご説明いただきました、地域における消費者問題解決力の強化に関する事業の内容の中に、地域の見守りネットワーク推進事業というものがあったと思うんですけれども、この内容を教えていただきたいと思います。高齢者の被害が多いということは、多分、全国的に一緒だと思うんですけれども、これは高齢者の被害が多いから、その高齢者の見守りのことを言っているのかという、そういう理解でいいのかということを教えていただきたいと思います。
それともう1つ、消費者安全法47条2項に基づく法定受託事務って何ですかということで、これが事業者への立入調査ということを今、言っていただいたと思うんですけれども、では、先ほどのSF商法がその部屋の中でされてるかどうかわからないという、この状況のときに、この立入調査ができるということになれば、今、疑わしくて確かめられないけれども、この事業があれば確認することが可能になるんでしょうか。そのこともあわせてお聞かせください。
それともう1つ、今、私が聞かせていただきました、この地方消費者行政推進交付金、本市は、この交付金を受けているのでしょうか。受けておられるとしたら、それはどの内容で受けておられるのでしょうか。そのこともお願いします。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 あっせんとは何かというご質問でございます。
これは、消費者と事業者間におきまして商品の購入等におけるトラブルが生じたときに、その解決に向けた交渉が円滑に行われるよう、消費生活センターなど第三者が介入することを言い、自主的な解決が行われるように助言、援助、調整等を行うことを言います。
そのあっせんの方法といたしましては、電話での交渉や、事業者の来訪をお願いして相談者同席のもと交渉する方法などがございます。
次に、他市のあっせんと比べて、その解決率はどうかということでございますが、他市のあっせん解決率が公表されていないため、比較はできませんが、この8割余りという数値は、本市としましては高水準に位置しているのではないかという判断をいたしております。
60歳以上の相談が何%ほどあるのかということでございますが、40.3%となっております。また、80歳以上の相談の内容といたしましては、訪問販売や通信販売に関する案件が主なものとなっております。
地域見守りネットワークに関するご質問でございます。
この取り組みの中に高齢者の見守りも含まれておりますが、これは福祉、消費者、医療、警察、教育関係等、地域の多様な主体を構成員として、地域における高齢者の孤立防止、相談相手の確保、多様な生活支援体制の確立等の課題解決を図るため、連携強化を推進する取り組みでございます。
SF商法が疑われる業者を指導すれば、実態を確認できるのではないかというようなご質問ですが、疑いのあるような事業者に対しまして、現在の法体系の中では、この消費者安全法第47条の2の規定に基づく法定受託事務、つまり立入調査等がございますが、委任を受けている自治体は少数にとどまっております。
また、立入調査等に関する事務を行っている自治体におきましても、SF商法であるという判断が難しいことなどから、立入調査については極めて慎重に行われるべきとの見解を得ておりますことから、実施は難しいのではないかと考えております。
地方消費行政推進交付金の活用による本市の取り組みでございますが、路線バスの車内放送、これで消費生活センター前というようなことをお伝えしております。平成28年度に変更になりました選択表示の啓発シールの作成、また、平成29年度に予定しております、中学校教員と連携した中学生向けの消費生活に関する啓発リーフレットの作成などがございます。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) わかりました。なかなか立ち入って調査をするということが、すごくハードルが高いことなんだなということもよくわかりました。
そうなると、本当に規制していくのも難しいんだなというふうに思いますと、これは逆に言うと、そういうところにひっかからないようにするということが第一なのかなというふうに感じます。
今、本市でこの交付金のとっている中身を今、説明いただいたんですけれども、中学生向けのリーフレット等をつくっていただいているということですが、できたら、私は、高齢者のトラブル防止に役立つ事業を何か活用いただいていたらいいなというふうに思ったんですけれども、この交付金でされてないということでしたら、何か別のところで、そういうことを考えておられるのでしょうか。あれば教えてください。
それと、改めて思うんですけれども、こういうふうに消費者保護を進めるに当たりましては、消費者保護条例があれば、私は、力になるのではないかというふうに考えるんですけれども、もし、この条例があるということで、どのようなこと、意義があるのか、そのあたりをちょっと教えていただきたいと思います。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 高齢者の消費者トラブルに役立つ予算を考えているのかというところでございますが、平成29年度は、これまで以上に高齢者に対する啓発に取り組む予定でございまして、高齢者向け啓発小冊子を用意の上、各種セミナーや出前講座時に配布し、活用してまいりたいと考えております。
消費者保護条例があれば、何か力になるのではというご質問でございます。
府内で制定されております消費者保護に関する条例の内容は、各市さまざまでございまして、その内容によって条例制定の意義が異なってくるものと考えておりますが、条例を制定することにより、消費者保護の方針を明確にし、市民と共有できるものと考えております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) ありがとうございます。
それでは、少し消費者保護の条例について、ちょっと突っ込んで、お聞きしたいと思うんですけれども、本市においては消費者保護条例というものはないですけれども、消費者を保護することに関するような、そういう条例というのはあるのでしょうか。
あと近隣市ではどうなのかということで、制定状況を少しお示しいただきたいと思います。
大阪市の消費者保護条例を見てみますと、かなり内容の濃いものになっています。その中に、条例以外にも、これはだめですよという禁止事項が明らかにされてるんですけれども、この禁止事項の中で、SF商法にかかわるようないろんな事例も、ずっと書かれているんですが、この禁止事項でやはり定めがあるということで、業者に対して、より強い対応ができるのではないかというふうに思うんですけれども、そのあたりはどうなんでしょうか。
それと、大阪市のこの保護条例には消費者保護審議会というものが入っています。本市には消費生活センターの運営懇話会があるんですけれども、この懇話会の位置づけというのは、条例があって設置される消費者保護審議会と、これ違いというのはどういう点が違うのかということを少し説明いただけたらと思います。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 ではまず、本市に消費者保護を目的とした条例があるのかというご質問でございますが、そのような条例は持ち合わせておらないということでございます。
近隣市の状況についてでございますが、大阪府内におきましては大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、吹田市の5市におきまして、消費者保護に関する条例が制定されております。
その条例による禁止事項で、より強い例えば対応が可能にならないのかというご質問でございますが、大阪市の条例におきまして、不当な取引行為の禁止事項が定められておりますが、この条例によって直ちに公共施設の使用制限が可能になるものとは考えられません。
また、議員ご指摘のSF商法について、不当な取引に該当するか否かについては、個々の契約によって差異がございまして、慎重な判断が必要であると考えております。
本市の運営懇話会と大阪市の消費者保護審議会の違いは何かというご質問でございますが、本市の懇話会については、消費生活センターの業務を円滑かつ効果的に運営するため、意見の聴取及び意見交換の場として設置しているものでございます。一方、大阪市における消費者保護審議会は、市長が定めることができる包装や表示の適正化、危険防止の基準などについて審議を行うなど、その位置づけは異なるものと理解いたしております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 制定されている市も、そんなに多くはないけれどもあるということで、今、お聞きをしました。私は、すぐさま、これがあれば何か大きな防波堤みたいになれるのかというと、そうではないということだったんですけれども、ある程度、こういうことはだめですよという禁止事項を明確にするということが、SF商法を含めて、消費者被害を防げるような、少しでも減らせるような助けになるんではないかなというふうに思います。
ですので、ぜひ少しでも被害を減らせる助けになるのであれば、消費者保護条例の制定にちょっと前向きに取り組んでもらったらどうかというふうに思うんですけれども、そのあたり、見解をお聞かせください。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 公共施設の使用におきまして禁止事項を設けることなど、予防措置などができないかというご質問でございますが、SF商法を特定して禁止事項を定めることは難しいとは考えておりますが、今後は貸し館の際、部屋の使用について注意喚起を行うとか、あるいは施設内に啓発用のポスターを掲示するなど、できるべき対応策について、市内部や施設管理者と検討してまいりたいと考えております。
条例の制定に関することでございます。
条例の制定することにつきましては、市の方針や取り組み姿勢を示した、あるいは基準を設けることによりまして、一定の制限を加えることが可能になると、それは考えております。
また、条例を制定するときは行政上の目的や課題を明確にして、そういうことがあるという前提で、その実現のために、ほかに例えば、規定がない、あっても基準が示されていない場合や、地域特有の課題がある場合が、そういう条例制定の状況ではないかと考えております。
今回のSF商法につきましては、既に公の施設の設置条例の条例施行規則の中で、許可のない物品販売に制限が加えられておりまして、このような行為そのものに対応が可能な制度になっておると考えております。
そのため、今後はこの規定とともに、高齢者など被害に遭いやすい購入者などへの啓発に努めることによりまして、対応してまいりたいと考えておりますので、現在のところ条例を制定する考えはございません。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) わかりました。
私も、少しでも被害者の方が減るように取り組みを続けていただけたらということで、このことに関しては終わらせていただきます。
では、続きまして、部落差別解消推進法について、お聞きをします。
昨年の12月の9日、参議院の本会議におきまして、部落差別の解消の推進に関する法律が成立、施行されました。
そこでお伺いをいたします。
この法律は、誰が提案し成立したのか、その経過をお示しください。
この法律が出された背景には、どのような実態があったのかをお聞かせください。
本市においては、どのような実態があるのかもお聞かせください。
これまで部落差別という文言が使われた法律はあったのでしょうか。また、この法律の目的はどのようなものかをお示しください。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 それでは、部落差別の解消の推進に関する法律の成立の経過について、申し上げます。
このいわゆる部落差別解消法につきましては、平成28年5月に、二階俊博議員ほか8人による議員提案として衆議院に提出され、同年11月7日、衆議院に可決され、同年12月9日、参議院本会議において可決、成立し、12月16日に公布、施行されたものでございます。
この法提出の背景でございますが、国会における法の提出理由では、現在もなお部落差別が存在すること、情報化の進展に伴って部落差別に関する状況の変化が生じていることなどが挙げられております。
本市における差別の実態についてでございますが、依然として同和地区所在の問い合わせや差別発言、公共の場所への差別落書きなど、差別事象が発生いたしております。
部落差別という用語が使われた法律についてでございますが、これまでに部落差別という用語が使用されたり、定義されているものはないと理解いたしております。
また、部落差別解消法の目的については、その第1条におきまして、「部落差別の解消を推進し、もって部落差別のない社会を実現すること」とされております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、この法律が成立した経過をご説明いただきましたけれども、これは自民党の二階衆議院議員が中心になって、自民党、公明党、民進党の3党から議員提案で提出された法案です。大阪維新の会を含む賛成多数で可決をされました、超党派で成立した法案だということです。
そこでです。1月23日の衆議院本会議におきまして、自民党の二階俊博衆議院議員の質疑において、部落差別解消推進にかける総理の意気込みをお尋ねしておきたいと思いますとの問いかけに、安倍首相は、部落差別のない社会を実現することは重要な課題であります。政府としてもこれまで教育、啓発活動など、さまざまな施策を講じてきたところでありますが、さきの国会で成立した部落差別の解消の推進に関する法律の趣旨を踏まえて、今後とも差別の解消に向けてしっかりと対処してまいりたいと考えていますと答弁をされています。
そこで、市長にお聞きをします。この法律が施行されたことについてのご見解をお願いいたします。
○
上田嘉夫議長 福岡市長。
(福岡市長 登壇)
○福岡市長 当該法律の施行に対する見解ということでございますが、本市といたしましても、法律の趣旨を踏まえまして、部落差別の解消に向け引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) ありがとうございます。
それでは、この法律を受けて、本市はこれからどのように施策を進めていかれるのか、施策推進の体制とはどのようなものになるかをお聞かせください。
また、法律の趣旨に沿って本市が取り組むべき内容について、お示しください。お願いいたします。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 それでは、部落差別解消法の成立を受けた本市の施策と推進体制についてでございますが、地方公共団体の責務として、国との適切な役割分担を踏まえ、国及び他の地方公共団体との連携を図りつつ、その地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めると規定されておりますことから、市民の皆様や地域、企業、民間団体と連携を図りながら、第2次人権施策基本方針及び第2次人権施策推進計画に基づき、施策に取り組んでまいります。
この法の趣旨に沿った本市の取り組みについてでございますが、第4条で相談体制の充実、第5条で教育及び啓発活動に努めること、第6条で国が行う実態調査に協力することが規定されておりますことから、支援を必要としている人が適切な支援を受けられるよう、情報提供や相談支援に取り組んでまいります。
今後も同和問題に対する正しい理解と認識を深め、差別意識の解消を図るため、さまざまな研修会や学習会を開催するなど、啓発活動に積極的に取り組んでまいります。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) それでは、今、お示しいただきました内容から、少しお聞きをしたいと思います。
まず、相談体制の充実について、お聞きします。
現在の相談体制の状況はどのようになっているのか、お示しください。また、今後どのように充実をされていくのか、そのあたりもお願いいたします。
次に、教育と啓発についてをお聞きします。
教育については、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律が制定され、人権教育、人権啓発の取り組みが広がりを見せていますけれども、かえって部落問題や同和教育が十分教育に取り込まれていないような実態が見えます。
例えば、近畿大学の学生さんを対象にとられた人権意識調査におきましては、2015年度での調査では、小・中・高で同和教育を受けたことがないという方が42.7%もいるという報告がございます。改めて、本市における部落問題学習は教育の現場でどのように展開されているのか、お聞かせください。
また、現場の先生方は本当に最近、お若い方がふえていますけれども、同和教育を受けた経験はおありなんでしょうか、そのあたりもお聞かせください。
また、社会教育の場面ではどのようになっているのでしょうか。
また、市職員の方を初め、地域や職場、企業等での教育や啓発についてはどのようになっているのか、お聞かせください。お願いいたします。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 相談体制に関するご質問でございます。
現在の相談体制といたしましては、各いのち・愛・ゆめセンターに総合相談員をそれぞれ2人配置するとともに、長期的、継続的な支援を必要とする相談者に対しまして、総合的に相談援助を行う相談機能強化事業を委託により実施しており、今後とも的確に相談に応じるための体制の充実に努めてまいります。
あと地域等の啓発の取り組みについてでございますが、地域や職場、企業等への教育、啓発の取り組みにつきましては、茨木市人権センターや茨木市人権地域協議会、茨木地区人権推進企業連絡会等の関係団体、NPOなどの民間団体と連携しながら、市民や地域、職場、企業等の自主的な教育、啓発への取り組みの支援に努めてまいります。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 教育の現場における部落問題学習と、教員の同和教育の経験についてでございます。
義務教育では、部落差別を初めとするさまざまな人権問題に直面したときに、その差別に対してノーと言える、差別を許さない人権感覚を育成することが重要であり、市立小中学校では児童・生徒の実態を踏まえた人権教育を推進しております。
小学校では、さまざまな人権問題について考え、豊かな感性や人権尊重の態度の形成を目指し、中学校では、人権に関する正しい知識を理解し、差別や偏見を見抜き、行動につなげる意識を醸成しております。
また、教員の同和教育を受けた経験の有無は把握しておりませんが、市教育委員会主催の人権教育研修会においては、毎年、同和問題を初め、さまざまな人権問題をテーマに、教職員の人権感覚豊かな指導力の向上を図っております。
○
上田嘉夫議長 乾教育総務部長。
(乾教育総務部長 登壇)
○乾教育総務部長 社会教育におきましては、人権啓発及び人権意識の高揚を図るため、社会教育関係団体等リーダー研修会や、実行委員会による青年の人権啓発事業を実施しております。
今後は、法の趣旨を鑑み、それぞれの事業の中で啓発につながる取り組みができるか、研究してまいります。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 今、取組内容等について、ご答弁いただいたんですけど、できましたら、本当に今後、さらなる充実をしていただけたらというふうに思います。
特に学校では、人権教育の計画の中に、ぜひ取り込んでいただきたいなと思うんですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
特に子どもたちに向けて、学校現場でインターネットを介した差別的な表現などにも、ぜひ触れて、教育していただきたいなというふうに思います。
また、当事者に出会う機会というのが最近本当にないと思うんです。机上で学習するだけではなくて、やはり肌で感じること、そういうことで学ぶ機会も、ぜひつくっていただきたいなというふうに思うんですけれども、少しこのあたりのお考えをお聞かせください。
○
上田嘉夫議長 小川学校教育部長。
(小川学校教育部長 登壇)
○小川学校教育部長 同和教育のさらなる充実につきましては、教職員の指導者としての人権感覚、人権意識の向上が不可欠であると考えております。
そのために市教育委員会といたしましては、人権教育研修会を通して教職員の人権感覚及び指導力の向上を図ってまいります。
なお、小中学校におきましては、各校で作成した年間計画に基づいて人権教育に取り組んでおり、具体的にどの人権課題を扱うかについては、地域は実情や児童・生徒の発達段階などを踏まえて判断すべきものであるというふうに考えております。
インターネットによる人権侵害として、他人を誹謗中傷する表現や差別を助長する表現等、有害な情報が掲載されるなどの問題が発生しており、情報モラル教育の充実をさらに図る必要があると考えております。
また、人権教育の教材はよりよい出会いをつくる機会を与えるものであり、当事者との出会いは、児童・生徒が自分の生き方を振り返り、人権課題と真摯に向き合う上で効果的であり、現在、多くの学校で取り組まれております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) また本当にいろんな機会で学ぶ機会をつくってあげてほしいと思います。
次に、啓発という点についてなんですけれども、ぜひこの法律ができたことを周知していただく必要があるというふうに思います。
この周知に関してどのように取り組んでいかれるのか、行政職員や教職員の皆様はもちろん、本当に市民に向けてどのように周知をされるのか、お聞かせください。
それと、第6条において書かれております、実態把握について、お聞きをします。
本市では、この実態調査というのはされているんでしょうか。もしされているのであれば、それにはどのような結果が出ているのか、お示しください。
また、第6条における部落差別の実態に係る調査について、差別事象についての調査や人権意識の調査、部落の生活実態調査、当事者の被差別体験調査、土地差別調査、インターネット上での部落差別の実態調査など、考えるだけでもいろんなことが、いろんな調査が考えられるというふうに思うんですけれども、今後、こういう調査に関しては、どのように進めていくおつもりものかということをお聞かせください。
それと、この実態調査をするに当たってなんですけれども、やはりどのような啓発とか教育を受けた人が結果として差別しない態度をとれるのか、そういう形での分析等が必要だというふうに私は思います。もし本市での意識調査の中で、結婚や住宅購入などのときに、本当に気になるというようなことがあるということでしたら、これまでのやはり調査の中で本市の実情に沿った取り組みが展開できるように、調査結果を分析する必要があると思いますけれども、このこともあわせてご見解をお聞かせください。
○
上田嘉夫議長 田川市民文化部長。
(田川市民文化部長 登壇)
○田川市民文化部長 今回のこの法の制定に伴う周知の件でございます。
我々行政にかかわる者、教職員を含めまして、当然全てこれを承知する必要はまずあると思っておりますが、市民につきましても、成立とともに市ホームページへ掲載を既にいたしました。今後は市広報誌も活用して周知に努めてまいりたいと考えております。
なお、現在、ポスターによる周知についても検討をいたしております。
本市における実態調査の実施状況についてでございます。
平成26年の9月に、第2次茨木市人権施策推進基本方針の見直しに必要な基礎資料を得ることを目的として、人権問題に関する市民意識調査を実施いたしました。この調査におきまして、住宅を購入したり借りる際、同和地区を避けることがありますかとの項目で、同和地区にある物件を避けると思うが27.4%、どちらかといえば避けるが29.7%となっております。また、同和地区を含む小学校を避けるが19%、どちらかといえば避けるが26%となっておりました。また、結婚相手を考える際、気になるとの項目でも、同和地区出身者かどうかとした人が21.2%となっており、依然として忌避意識が存在しておると理解しております。
次に、今後、国による実態調査が実施される場合に、本市は国の方針に沿って協力することになるものと考えております。
調査結果等の活用についての件でございます。
今後とも調査結果の分析に努め、取り組みに生かせるように努めてまいりたいと考えております。
○
上田嘉夫議長 18番、安孫子議員。
○18番(安孫子議員) 本当に今後、この法に沿って調査していただいて、いろんな形で施策を打っていただけたらなというふうに思います。
ちょっとここから要望させていただきます。
今、本当にインターネットの世界でいろんな差別事象が発生をしています。インターネットと部落差別について、川口泰司さんが部落解放論の研究会で報告されている内容を少しご紹介させていただいて、要望したいと思います。
反差別・人権研究所みえが、ヤフー知恵袋の質問サイトを分析しました。同和と検索すると、1万件近くの質問があり、上位1,000件を分析しました。その結果、3分の1が部落の人は怖いなどの偏見に基づく差別的な質問333件、3分の1が部落って何などの知識を問う質問、残りの3分の1が身元調査70件、結婚差別57件、土地差別25件などでした。これらの質問、相談に対するベストアンサーの約7割が差別的な回答が採用されていました。
また、どこが部落か、結婚相手は部落出身かなどの質問には、鳥取ループらの「部落地名総鑑」が紹介され、結婚相手の身元調査などに利用されています。
学校での同和教育の後退などがあり、若い世代で部落問題について知らない、あるいは理解をしていない人たちがふえ、ネットの差別情報をうのみにして、それらの情報を気軽に投稿、拡散し、偏見を助長しています。
法務省は、市民などから削除要請の依頼があれば、そのサイトを確認し、人権侵犯と認定したら、プロバイダーや管理者に削除要請をするという対応をしています。
そんな中、尼崎市がインターネットの書き込みに対してモニタリングをして、プロバイダーに削除要請をする取り組みをしています。本市でも取り組みの第一歩として、ぜひ検討いただけたらと思います。
自民党の山口衆議院議員が法務委員会で、法案の提案者として説明をされていました。部落差別の現実を直視する、そしてその中で、まだ今、生活環境の改善はとりあえずの区切りはついたろうけれども、結婚あるいは就職について、いろいろのいわゆる人権侵害をこうむっておられる。あるいは落書きをされ、あるいはインターネットで書き込みをされ、そういう事態がある中で、私たちはそれを何とか解決に持っていきたい、あるいは解消に持っていきたいと願った次第ですというふうに説明をされています。
本市におきましても、この法律の趣旨を生かしていただき取り組みが展開されることを強く要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
○
上田嘉夫議長 以上で18番、安孫子議員の発言は終わりました。
(18番 安孫子議員 議席へ)
○
上田嘉夫議長 お諮りいたします。議事の途中でありますが、本日の会議はこれをもって打ち切り、延会いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
上田嘉夫議長 ご異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。
次回の会議は、来る13日午前10時から再開いたします。
なお、議事日程は、当日ご配付いたしますので、ご了承願います。
本日は、これをもって延会いたします。
(午後4時50分 延会)...