茨木市議会 2015-09-28
平成27年第5回定例会(第3日 9月28日)
日程第14.議員発第10号 茨木市
市民会館条例の一部を改正する等の条例の一部改正につ
いて
日程第15.請願第 2号 請願署名の趣旨採択・項目別採択について
日程第16.請願第 3号 現市民会館の当面の存続を求めることについて
日程第17.議員発第11号 「手話言語法」制定を求める意見書
日程第18.報告第16号 平成26年度大阪府茨木市一般会計及び
特別会計決算に係る主要
な施策の成果並びに
健全化判断比率及び
資金不足比率の報告に
ついて
日程第19.報告第17号 平成26年度下半期大阪府茨木市
財政状況報告について
日程第20.報告第18号 平成26年度茨木市
教育委員会事務管理執行状況の点検及び評価
の報告について
日程第21.報告第19号 放棄した債権の報告について
日程第22.監報第 4号 平成27
年度行政監査の結果報告について
日程第23.監報第 5号
例月現金出納検査の結果報告について
(平成27年4月、5月、6月分)
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〇本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
1.平成27年9月28日定例市議会を
茨木市役所議場において再開した
1.
出席議員次のとおり
1番 大 野 幾 子 16番 福 丸 孝 之
2番 塚 理 17番 上 田 光 夫
3番 長谷川 浩 18番 松 本 泰 典
4番 朝 田 充 19番 篠 原 一 代
5番 大 嶺 さやか 20番 友 次 通 憲
6番 畑 中 剛 21番 安孫子 浩 子
7番 桂 睦 子 22番 中 村 信 彦
8番 小 林 美智子 23番 田 中 総 司
9番 米 川 勝 利 24番 山 下 慶 喜
10番 大 村 卓 司 25番 河 本 光 宏
11番 青 木 順 子 26番 坂 口 康 博
12番 滝ノ上 万 記 27番 下 野 巖
13番 中 井 高 英 28番 上 田 嘉 夫
14番 山 崎 明 彦 30番 辰 見 登
15番 山 本 隆 俊
1.欠席議員 な し
1.説明のため出席した者次のとおり
市長 木 本 保 平
健康福祉部長 石 津 公 敏
副市長 楚 和 敏 幸
健康福祉部理事 北 川 友 二
副市長 大 塚 康 央
こども育成部長 佐 藤 房 子
水道事業管理者 小 西 盛 人
産業環境部長 西 林 肇
市理事 中 岡 正 憲
都市整備部長 鎌 谷 博 人
代表監査委員 美 田 憲 明 建設部長 上 田 利 幸
総務部長 小 林 岩 夫
会計管理者 坂 谷 昭 暢
危機管理監 岸 田 百 利 教育長 八 木 章 治
企画財政部長 河 井 豊
教育総務部長 久 保 裕 美
市民文化部長 大 西 稔
学校教育部長 為 乗 晃
市民文化部理事 田 川 正 文 消防長 萩 原 利 雄
1.
出席事務局職員次のとおり
事務局長 上 田 哲
議事課長代理 大 橋 健 太
兼議事係長
次長兼総務課長 増 田 作 書記 岩 本 彩也佳
議事課長 野 村 昭 文
(午前10時00分 開議)
○坂口議長 これより本日の会議を開きます。
現在の出席議員は28人でありまして、会議は成立いたしております。
日程第1、「諸般の報告」を行います。
一般事務報告につきましては、お手元にご配付の資料のとおりであります。
これより議案の審議を行います。
日程第2、議案第57号、「
茨木市立市民体育館条例の一部改正について」から日程第4、議案第60号、「茨木市
学校給食費条例の制定について」までの、以上3件を一括して議題といたします。
本3件に関し、
文教常任委員会委員長の報告を求めます。
滝ノ上委員長。
(
滝ノ上文教常任委員会委員長 登壇)
○
滝ノ上文教常任委員会委員長 当委員会に付託されました本3件につきまして、ご報告いたします。
まず、議案第57号、「
茨木市立市民体育館条例の一部改正について」は、9月8日、審査いたしました。
当初、担当理事から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第57号につきましては、
賛成者少数で否決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第58号、「
茨木市立いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部改正について」は、9月8日、審査いたしました。
当初、担当部長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第58号につきましては、
賛成者少数で否決すべきものと決定いたしました。
次に、議案第60号、「茨木市
学校給食費条例の制定について」は、9月8日、審査いたしました。
当初、担当部長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第60号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以上、ご報告申し上げます。
○坂口議長 委員長の報告は終わりました。
これより委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
まず、議案第57号、「
茨木市立市民体育館条例の一部改正について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、24番、山下議員。
(24番 山下議員 登壇)
○24番(山下議員) 私は、
市民体育館条例の一部改正に、反対の立場から討論をいたします。
1点目は、この改正案が十分庁内で議論、調整して、これだったら全会派に賛成してもらえると自信を持って提案されたものではないということであります。今回のような使用目的の変更を伴う条例改正は、本来、市長の施政方針でも当然触れておくべきものであります。しかし、市長が施政方針でスポーツについて述べているのは、(仮称)
スポーツ推進計画の策定に取り組むことと、
五十鈴市民プールの耐震補強とあわせて
屋内プール等の改修を行うことであります。1つのプールの耐震補強や改修まで盛り込んでおきながら、条例を改正せざるを得ない、市内全ての
市民体育館にかかわる使用目的の変更を突然9月議会に提案することは、単なる市長の思いつきとしか言えません。そのために庁内での検討、関係者の説明は乱暴に進められてきました。
委員会の審議で明らかになったのは、庁内の
政策推進会議で調整会議を行ったのが7月下旬、
条例改正案提出を決定したのは、この後になります。そして、正式に
スポーツ審議会に説明があったのは、1週間後にこの9月議会を控えた8月27日、提出することが決まっている案件について、否定的な意見はなかなか出しにくいものであります。審議会では、特に賛成、反対はなかったものの、急な提案である、慎重にとの意見が出されておりますが、当然のことであります。また、体育館を利用されている
スポーツ関係団体との協議は一切なされないままでありました。私たち議員が知ったのも、8月下旬の議案説明であり、これらの手続、経過については到底納得できるものではありません。
2点目には、今回提案の背景についてであります。市民会館がことしいっぱいで閉館となり、来年以降については
フューチャープラザの活用と言われてきました。しかし、これは非常に使いにくく、到底代替施設になるような状況にないということが背景にあります。
このような展開になったのは市の責任であり、市長も「
フューチャープラザの使い方の、これはひとえに私の責任でありまして、それは深く、もうちょっと詰めておくべきだったと反省」しているとの答弁のとおりであります。
ところが、今回の提案については、今回の改正は、好きこのんでやったわけではない。
主催者負担が大きいのではないかとの質問に対しても、「それは私どもが考えることではないと。主催者側が考えるべきことであって、やってくださいという意味ではなくと、やれる素地をちょっとつくっておくということ」と、反省どころか、極めて上から目線というか、傲慢な市長の発言が続き、真摯に反省しているとは思えません。
3点目には、このような市長の姿勢もあってか、改正の内容も、市の責任は極めて限定的であり、全ては主催者に負担を押しつけるものとなっています。
その1は、使用料の高さであります。入場料を取れば10割加算、物品等の販売を行ったら10割加算、使用者が市外の場合10割加算、この条件に全て当てはまれば、4倍の使用料を支払うことになります。負担が大きいとの指摘、それは使用者が考えることとの答弁でありましたが、このような条件で一体どれぐらいの利用が見込めるのか、甚だ疑問に思うところであります。また、市長は主催者が考えることと突き放しておりますけれども、しかし、
行政サービス機関であるとしては利用をしてほしい、そのための条件整備をするべき立場ではないでしょうか。余りにもかけ離れていると指摘するものであります。
その2は、市が設備など新たに準備することは、何もしないままの改正であることです。主催者に養生シートをレンタルしてもらう、また
シューズケースを準備していただく、椅子については、
市民体育館の備品と混同するおそれがあるので、使用者に準備していただく、駐車場の確保も来場者が多い場合は、主催者が
誘導スタッフも含めて対応してもらう。まさにやれる素地をちょっとつくっておいたから、あとはそちらでというぞんざいさであり、これが「ほっといばらき もっと、ずっと」を目指す本市なのかと、首をかしげざるを得ません。
4点目には、提案内容に対する強い違和感であります。今回の提案は、体育館の使用目的に、福祉や文化の向上に資する事業等の開催を加えるものであります。答弁にもあったように、他市で同様の市民会館的な使い方をしている体育館については全くありませんでした。
また、当然ですが、福祉的、
文化的利用が多くなれば、本来の体育施設としての利用に支障を来すことが心配をされます。
また、市民会館のかわりに福祉的、
文化的利用を考えたいというのは、まだわからないことはありません。しかし、全く市民会館と関係のない、
プロスポーツが出てきたのには唖然とするものであります。どさくさに紛れて入れ込んだとしか思えません。
プロスポーツとしてどのようなものを考えているかの質問にも、何も想定していないとの答弁であり、委員会でも答弁から卓球、相撲が、委員からは
女子プロレスが出たぐらいで、十分な議論があったとは思えません。
演奏会、映画会は改正後も一切認めておりません。その理由として、施設の外に大きな音が漏れるなど、近隣の平穏を乱すおそれのある事業は認めないとのことであります。しかし、演奏会はともかくとして、なぜ映画会はだめなのか。また、
プロスポーツは全て大きな音が漏れることがないのかと疑問を持つ市民も多いのではないでしょうか。
主催者からの収益の寄附についても、なぜ市や社協に限定しているのか。また、寄附を義務づけているものの、その基準はなく、その都度の対応との答弁でありました。しかし、お金にかかわる問題について、誰がどのような判断をしていくのか、その責任は誰が持つのかを明確にしておくのは当然のことではないでしょうか。余りにもずさんだと指摘するものであります。
結論として、今回の条例改正は、市長が思いつきで提案し、市職員が無理やりつき合わされた感を拭い切れません。そのために、十分庁内で時間をとって検討されないままの提案内容となり、関係者も含めて、到底市民の納得は得られないと私は判断するものであります。
最後は細かいことも申し上げましたが、以上が私の反対理由であります。議員各位のご賛同をお願いして討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、2番、塚議員。
(2番 塚議員 登壇)
○2番(塚議員) それでは、私は議案第57号、
茨木市立市民体育館条例の一部改正につきまして、原案賛成の立場から意見を申し述べ、議員各位のご賛同をお願いするものであります。
今回の改正は、福祉の増進や文化の振興に資する事業等の開催を可能とするとともに、市民会館の閉館をこの年末に迎えることから、それに伴い失われるホールの機能を確保するため行われるものであります。
また、この提案は、市長の市政運営のスタンスであるポテンシャルを引き出すこと、またスピード感を持って取り組むことを実践されるものの1つと評価するものであります。
本会議、委員会を通しての議論では、体育館の用途を
スポーツ活動以外に広げることは、市民の
スポーツ活動に支障を来すおそれがあるといった点や、施設の設備の状況から実施が難しいのではないかなど、対応すべき点が明らかになりました。この点におきまして、今回の改正によって実施が可能となる事業は、市が主催や共催で行うもの、市が後援をするもの、また事業の収益を市などへ寄附するものなど一定の条件が設けられており、従来から実施されている
スポーツ活動や大会の支障とならないよう、改正後の運用に関して配慮されております。
また、設備も含めた運用面においても、市と利用者が入念に協議を重ねることにより、事業が安全に実施できるよう、適切な対応も示されているものと理解しております。
このように、本件は施設のさらなる有効活用を図ることを主眼に、
市民体育館の本来の目的や現在の利用状況を損なうものではなく、今後の
スポーツ活動に支障を来すものではないとの認識に立ち、賛同するものであります。
しかしながら、
市民会館閉館のタイミングであるがゆえの単なる
代替案的考え方ではなく、議案の賛否にかかわらず、本会議、委員会でも話に出ました
フューチャープラザの使用しやすい環境づくりもしていただきますよう、要望しまして、賛成討論といたします。議員各位のご賛同をよろしくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、5番、大嶺議員。
(5番 大嶺議員 登壇)
○5番(大嶺議員) 議案第57号、
茨木市立市民体育館条例の一部改正について、
日本共産党を代表いたしまして、反対の立場から討論を行います。
この議案は、市民会館を12月末で閉館することに伴い上程されていますが、
日本共産党は、市民会館を閉館すべきではないとの立場から、今議会に市民会館の使用継続のための議員発の提案を行っているところです。市民会館が使用継続されれば、改正の必要のない議案だということを、まず最初に述べておきます。
そして、議論を通じて明らかになった、さらなる反対の理由を3点にわたって述べます。
まず第1に、市長の失政の責任を市民に押しつけるべきではないということです。
文教常任委員会で、市長は「今回の体育館の、いわゆる使用の改正は、いわゆる
フューチャープラザの使用の制限が非常に悪いということで、特に閉館後に、どうしたらいいかということを考えまして、そうした意味で、下世話な言い方をしますと、好きこのんでやったわけではなく、非常に苦肉の策で、いろんな意味でやらせていただいた」と答弁され、ご自分の思うように進んでいないことを明らかにされました。
現在、市と立命館大学は、使用方法や市の
優先利用日程について協議されているということも答弁にありました。
こういった問題点について、
日本共産党は早くから、
フューチャープラザができ上がる前から、市民の利用を保障することについては、市と大学共同の管理組織を設立して、運営について協議すべきと主張してまいりました。この点からすれば、遅きに失した感は否めませんが、くしくも
日本共産党が提案したような協議調整の場が必要であることは、現実が示しています。
そこで、この協議の場を市民に公開し、市民のこれまでの不満や不安を払拭する努力をしていただくことを、この際ですから要望しておきます。
今回、
フューチャープラザを使用することができない、政治や宗教での利用は、市民会館を閉館すると提案した昨年12月の時点で、内部できちんと検討されていなければいけない問題です。それを今になって市民に押しつけるなどというのは、もってのほかです。
市政運営は、長期的視野に立った提案こそが、市民から信頼の得られるものとなります。このような思いつきで発案したととられるような提案は、もうやめるべきです。
第2に、このような応急処置的な提案に乗じて、
市民体育館を
スポーツ目的以外に活用することが施設の有効活用などと考える市の姿勢です。
市民体育館は、条例第1条の設置目的にあるように、市民の体育及びスポーツの振興を図り、もって市民の健康及び体力の向上を促進するための施設です。本来の目的での利用を促進せずに、今回の改正が施設の有効活用になると考えることが、本当に市民の立場に立った施設運営と言えるでしょうか。今議案の審議、質疑の中で、現在行われている
スポーツ推進審議会への影響について、お尋ねいたしました。体育館の利用目的を拡大することが
スポーツ推進審議会での自由闊達な論議の妨げにならないのかと伺ったところ、その心配はないと答弁されました。しかし、実際に
スポーツ推進審議会に条例改正を説明したところ、スポーツを推進しようという議論をしている中で、急な提案だ、慎重に考えたいというような感じであったとお答えになりました。私は、この状態で、
審議会委員の皆さんが本当に自由闊達に、事務局を信頼して議論をしていただけるのか、疑問でなりません。
実際に使用する際の備品類も、使用者が全て用意することを前提にするなど、市民に対して、どうぞ安心して使ってくださいとならない改正は、する必要がないんじゃないでしょうか。今回、市長の思いつきのような提案があったから議会に上程してみたとしか思えないような答弁の姿勢に、私は、理事者の皆さんが責任を持って行政運営をしていく志があるのか、疑問を感じざるを得ませんでした。
3点目に、
市民体育館という施設では、スポーツを楽しみたい市民の利用が阻害されることは、絶対にあってはならないということです。
市民体育館は、
スポーツ教室や大会だけでなく、思い立ったときにスポーツがしたいと来館して申し込み、使用ができる施設です。それがスポーツ以外に目的を広げることにより、本来の目的で使えなくなることがあり得る時点で、市民に不利益を与えているのです。
市民体育館は、スポーツで利用したい皆さんの思いに答えられる施設として発展させるべきです。
以上のことは、市民会館を存続すれば、全ての問題が解決します。これ以上、市長の無節操な提案につき合うのはやめ、長期的な視野に立った市政運営を行っていただくよう求め、
日本共産党を代表しての反対討論といたします。議員各位のご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、27番、下野議員。
(27番 下野議員 登壇)
○27番(下野議員) 議案第57号、
茨木市立市民体育館条例の一部改正につきまして、条例の一部改正に反対の立場から、意見を申し上げ、議員各位のご賛同をお願いするものであります。
今回提案されました条例案は、1つに、設置目的に市民の福祉の増進、文化の振興を図ることを追加すること、2つに、政治、宗教的目的でも使用できるようにすること、3つに、
チャリティー事業を可能とするものであります。私は、本会議並びに
文教常任委員会における議論を踏まえ、提案の趣旨が不明確であること、また、提案に至る経過に問題があることから反対をするものであります。
まず、提案の趣旨が不明確であることについて申し上げます。小川町の
市民体育館は、昭和53年に開館され、長きにわたり市民の健康及び体力向上を促進することを目的とし、低料金でスポーツを楽しみ、市民の
スポーツ活動の拠点として活用され、利用率も体育室では平均して見ますと、平日で70%台、休日では96%台であり、11月の土曜、日曜、祝日などは100%の利用率となっており、体育館の稼働率の高さをあらわしております。このような状況で、スポーツ以外の目的で市がかかわる事業では、
一般申込者よりも優先し、申し込みができるとのことで、
一般申込者の
体育館使用に影響を与えるものであります。なぜ今、目的を変更しなければならないのかの理解に苦しむところであります。
また、政治、宗教目的の利用については、
市民会館閉館に伴う代替であるということでしたが、平成26年度における政治、宗教利用は1件もありませんし、市内には
クリエイトセンターやきらめきホールなど、政治、宗教目的で利用できる代替施設があります。
チャリティー事業につきましては、具体的に推進したい
チャリティー事業があるということではありませんでしたが、
プロスポーツ選手や
一流アスリートを呼んできた興業が考えられるという答弁がありました。であるならば、水泳の
一流アスリートという選択肢もあると考えられますが、今回は
茨木市立市民プール条例の改正案は出てきておりません。根本的に茨木市全体の
スポーツ推進などをどのように進めていこうとされているのかが不明確であり、条例を改正する趣旨を理解することができません。
続いて、提案に至る経過に問題があるということでございます。現在、本市におきましては、
スポーツ推進計画を策定すべく、
スポーツ推進審議会へ諮問をされている最中であります。今回の条例改正案については、市の
政策推進会議の調整会議において決定し、
スポーツ推進審議会にも今回の条例の一部改正についての説明をされたわけであります。特に反対の意見はなかったようですが、今回のような見直しは、ちょっと急な提案だと思うといった意見があり、慎重に考えたいというような感じだったということが
文教常任委員会での質疑において明らかになっております。
また、平成26年12月に市民会館の閉館が決まってから平成27年6月開催の第1回
スポーツ推進審議会に説明がなされてない状況であり、平成27年8月に実施した第2回
スポーツ推進審議会において、今回の条例改正についての説明がなされたということでありました。諮問している
スポーツ推進審議会からこのような意見がある中で、このように拙速に条例を改正せず、
スポーツ推進計画の策定の過程の中で
スポーツ推進審議会においてしっかりと議論を積み重ね、方向性を決定していくべきであると考えます。
さらには、チャリティーの定義がしっかりされておらず、曖昧であること、
市民体育館の駐車場の確保、騒音や集客の混雑など近隣への影響、
チャリティー事業を実施するにおいての備品の確保など、条例が可決されて以後、運営面においても不安な要素が散見されるわけであります。
これらの理由から、本市においてさらにスポーツが推進されることを強く望む立場として、本条例案には反対であると申し上げ、討論を終わります。議員各位のご賛同をお願いいたします。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は否決でありますので、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、原案のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。起立者少数であります。よって、議案第57号は、否決されました。
次に、議案第58号、「
茨木市立いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部改正について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、24番、山下議員。
(24番 山下議員 登壇)
○24番(山下議員) それでは、いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部改正について、反対の立場から討論いたします。
今回の提案は、啓発、相談、地域交流を初め、生活困窮者の生活課題、子ども・若者の居場所など、今日的課題に対応すること、またセンターの利用者が少ない状況が続いており、施設の持つポテンシャルを効果的に活用するために、沢良宜、総持寺の2館を指定管理者に行わせるとの説明がありました。市が今日的課題に応えていくことについては、何の異議もありません。ただ、センターの果たすべき課題についてどう対応していくのか、またセンターの活性化が損なわれた原因についての市の認識に対し疑問を感じており、安易な指定管理者制度の導入に反対するものであります。
本市は、この3月に第2次茨木市人権施策推進基本方針を定め、現在、推進計画について取り組んでいます。その基本方針の中には、「人権施策推進の拠点として『いのち・愛・ゆめセンター』を活用し、社会的課題を発見するため、きめ細やかな相談・支援などの専門的な運営体制の構築、要支援者の自立支援や人権尊重のまちづくりの発信拠点の整備に努めます」とあります。このような人権施策を推進しなければならない背景は、今もって深刻な差別事象がなくなっていないからであります。
本市では、部落差別に関して、同和地区の問い合わせ、えたとの発言、結婚に際して戸籍から外せないかとの相談、またはツイッター、動画といったネット上での差別事象が起きています。また、部落差別だけでなく、外国人、障害者に対する差別も続いています。21世紀が人権の世紀と言われながら、深刻な差別事象が今日も存在し、行政としてこれらの課題に積極的に取り組むことが求められております。
しかしながら、本市においては、野村市長のときに人権部が廃止され、地区の青少年会館もセンターの分館となり、機能が著しく低下させられました。5年前には部長1人、次長2人、課長4人、課長代理3人、係長4人の管理職と正規職員29人、非常勤15人であったものが、今日では正規、非正規合わせて39人と職員は大きく減らされ、予算も大幅に削られています。センターでは、正職員は館長1人で、あとは非正規職員となり、全職員が一堂に会して意思統一することが難しくなっています。そのこともあって、事業への取り組みにも大きな支障が生じ、今日の閑古鳥が鳴くような貸し館の状況にもなっているわけであります。
また、当時の答弁では、人権部は廃止するが、全庁的に人権課題に取り組むので、施策の後退にはならないと強弁しておりましたが、本市での人権侵害事象は減るどころか、かえって深刻化している面もあり、後退していると言わざるを得ません。
今回の指定管理の提案ですが、現行条例では1条に「社会福祉法及び基本的人権尊重の精神に基づき、地域住民の福祉の向上をめざし、市民に対する人権啓発を推進し、すべての人権問題の課題解決を図り、人権が尊重される社会の実現に資することを目的」とあり、3条に掲げる社会調査及び研究事業、相談等の自立支援事業などを行わなければならないとされております。このような目的を持って活動している団体は極めて限定され、実際、応募してくるのは1つの団体だけではないかとの発言もありました。
私は、想定されている団体ならば、条例の目的や事業をきちんとこなしていけるだろうと思っています。しかしながら、そうであったとしても、指定管理や業務委託の場合、できるだけ複数の団体が手を挙げての選考が望ましく、またそうであれば、市民の理解や議会の同意も得られやすいと考えます。
私は、センターについては、市が隣保館として直営のまま残し、スタッフもふやし、機能を強化すべきだと考えています。また、センター分館は、今回の市の提案にもある子ども・若者の居場所として、同時に子ども・若者支援事業や貧困が深刻化する中での生活相談事業などの地域拠点として生かし、これについては指定管理で複数の応募者から決めていってもいいと考えています。本会議でも議論がありましたが、センターが地区の人だけでなく、誰でも利用できる施設であるとの周知や、実際にも活用してもらえる努力を願うものであります。
また、北摂各市では、本市同様のセンター運営についてはさまざまな形態がとられ、地域との連携が進んでいるケースがあります。これらも参考にしながら、今後のあり方については懇談会的なものを開き、英知を結集して人権施策推進の拠点になるよう合意形成を図るよう要望するものであります。
最後に、市長の発言に関して、看過できない発言があります。それは、今議会における差別する自由があるとの発言であります。昨年の3月議会でも同様の発言やヘイトスピーチをする自由があると発言し、その後で社会的に決していいことではないから抹殺されるべきと続け、後になって釈明らしい発言がありました。
差別は、差別される人の自由を奪うものであり、差別する自由そのものが矛盾しており、概念としても成り立たないことは自明の理であります。それを許さない社会があれば、差別してもいいかのような言説も間違っております。市長のたび重なる差別する自由発言に関して、市長の言葉で言えば、社会的に抹殺というような事態が起きているでしょうか。また、市職員から発言すべきではないとの諫言があったでしょうか。それが大問題にならない状況を知っているから、市長は差別する自由発言を繰り返しているのではないでしょうか。出自によって差別されてはならないとの認識も持っているわけでありますから、二度と差別する自由発言は慎んでほしいと、あえて苦言を呈する次第であります。
以上で、私の反対討論は終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、22番、中村議員。
(22番 中村議員 登壇)
○22番(中村議員) 議案第58号、
茨木市立いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部を改正する条例について、賛成の立場から、討論を行います。
本件については、前段の本会議で全ての会派から質疑が出されました。同和問題にかかわる単行議案で、このように全会派から質疑がなされたのは、これまではなかったのではないかと思います。これだけ本件に関する各会派、各議員の関心が高いと言えると思いますので、しっかりとした討論をさせていただきたいと思います。
私は、本件に賛成の立場から、次の3点に絞って賛成の理由を申し述べ、議員各位のご賛同をお願いするものであります。
私は、本議案に賛成する第1の理由は、今もなお部落差別が存在し、隣保事業が必要であると考えるからであります。今日、現在において、同和問題は解決し、部落差別はなくなったのでしょうか。まず、我々議員がそのことをしっかり見きわめなければならないと思います。
前段の本会議の質疑で、朝田議員が同対審答申に触れて質疑をされました。同和対策審議会答申、いわゆる同対審答申が出されたのは、同和問題が大きな社会問題として注目をされ、全国各地の劣悪な同和地区の住環境、教育や就労、保健衛生などの生活課題を解決するためには、国策として同和問題を解決する法律が必要だという全国的な国策樹立国民運動が展開をされ、1960年安保闘争のさなか、同和対策審議会設置法案が可決し、その後、同対審で審議が行われ、1965年に出されたのがいわゆる同対審答申であります。同対審答申では、同和問題の解決は行政の責務であり、国民的課題で、焦眉の急を要する問題であると明確に提起をいたしています。その同対審答申からことしでちょうど50年になります。答申を受けて、1969年に同和対策事業特別措置法が10年間の時限立法で成立し、その後、期限が延長され、そして地域改善対策特別措置法に引き継がれました。地対財特法の失効後は、一般対策を活用しながら、同和問題のための解決の取り組みが今日まで営々と取り組まれてきたわけであります。なぜこれほど長く同和対策が取り組まれているのか、それは今日、今現在においても、部落差別は存在するからであります。
この50年間で同和地区の姿は大きく変わりました。同和対策事業により地区内に市道や公園が整備され、老朽化した家屋のかわりに市営住宅が順次、建設をされてきました。答申の出された当時と現在では、随分同和地区の姿は変わりました。同和地区の住環境は大きく改善されたと言えます。でも、それで部落差別はなくなったのでしょうか。
木本市長は、前段本会議における同僚議員の質疑に対して、今日においても部落差別は残念ながらまだあると明言をされました。そして、委員会も同僚議員の質疑においても、今日的な同和地区の抱える生活課題や教育課題、そして市民の同和地区に対する忌避意識や偏見が残念ながら存在することが明らかになりました。具体的な部落差別の事象につきましては、先ほど山下議員が取り上げられたとおりであります。数え上げれば枚挙にいとまがありません。
今回議題になっております
茨木市立いのち・愛・ゆめセンターは、同和対策事業特別措置法が施行されて、その後、茨木市が市内の同和地区内に解放会館という名称で順次、建設されたものであります。名称がいのち・愛・ゆめセンターと変わっても、隣保事業として同和地区住民の生活相談事業や生活改善のためのさまざまな取り組みが行われてまいりました。今もなお教育や生活、就労などさまざまな課題が同和地区において残っており、周辺地区住民への啓発事業もさらに取り組んでいかなければなりません。
ここで、この機会に、議場におられる議員各位、またインターネット中継をごらんになっている職員、市民の皆さんに改めて考えていただきたいと思います。それは、大阪のような都市型部落におきましては、転入、転出が大きく進んできているということであります。茨木の3地区も例外ではありません。現に同和向け公営住宅であったものが、今は一般公募になっており、地区外からも多くの市民が入居されております。ほかにもハイツや建売など、地区住民の混住が進んでいるということであります。
それなら、部落差別はなくなってきたのではないかと言われる方もおられると思います。しかし、残念ながら、そうした転入者を含めて、同和地区の教育や福祉、就労といった生活課題は減っていない、むしろ格差社会と言われる中で、課題はふえているというのが実態であるということであります。さまざまな生活課題を抱えた人たちが同和地区に滞留している実態こそ、今日的な同和問題の課題であり、そうした課題の解決なしに同和地区に対する忌避意識や差別意識、偏見をなくすことはできないと考えます。そうした啓発も含め、隣保館としてのいのち・愛・ゆめセンターの役割はますます重要になっていると思います。
私が本議案に賛成する2つ目の理由は、今回、市内を5つのブロックに分けて実施しようとしている子ども・若者支援事業について、まず南ブロックと東ブロックにおける実施場所を、いのち・愛・ゆめセンターにするというのが適切だと考えるからであります。多くの議員が指摘をしているように、本来ならば、子ども・若者支援事業の5つのブロックの全体像を明確にした上で、いのち・愛・ゆめセンターがブロックにおける実施場所として適切かどうかをしっかりと議論をするべきだと私も考えます。しかし、木本市長は、貧困の連鎖を断ち切るために、できるところから始めていくと、明確に全体像がならない中でも先行して取り組んでいく決意を述べられました。私は、5つのブロックの全体像を明確にすることと同時に、貧困の連鎖を断ち切るために、条件の整っているところから実施をしていくという今回の提案に賛成をいたします。なぜならば、今回、いのち・愛・ゆめセンターを指定管理しようとする2つのブロックにおいて、いのち・愛・ゆめセンターが最も適切な施設であり、そのことは過去のいのち・愛・ゆめセンターと、今は分館になっているかつての青少年センターで取り組んできた内容が今回の子ども・若者支援事業で取り組もうとしている内容そのものであると考えるからであります。
そもそも茨木市では、上中条の青少年センターと3同和地区青少年センターの4館体制で年間12万人を超える青少年が活動してまいりました。しかし、橋下知事が誕生し、大阪府が同和地区の青少年センターへの補助金をカットしたときに、当時の野村市長は、大阪府の肩がわりはしないと言って、同和地区の3青少年センターを廃止し、現在のいのち・愛・ゆめセンターの分館にいたしました。当時、3青少年センターで年間7万人を超える利用があり、同和地区以外からも多くの利用がありました。そして、何よりもいのち・愛・ゆめセンターと連携しながら、障害を持つ子どもたちや課題を抱える子どもたちの居場所として大きな役割を果たしてまいりました。
当時、野村市長が、青少年センター廃止の方針を打ち出したときに、わずか2カ月ほどの間で5,000人近くの署名が集まりました。青少年センターを残してほしいと切々と訴えた若者や保護者の方のことを今も忘れることができません。木本市長は、子ども・若者の貧困の連鎖を立ち切る取り組みが重要と言われました。私もそのことが何よりも大切であると思っています。まさに今回の子ども・若者支援事業をいのち・愛・ゆめセンターで行うことは、子どもの貧困の連鎖を断ち切るために、教育だけではなく、アウトリーチで親の生活や就労にまで踏み込んで取り組んでいくことが肝要であり、そうした視点で考えると、2ブロックの地域においては、このいのち・愛・ゆめセンターが適切であると思うものであります。
私が本議案に賛成する3つ目の理由は、市民協働という視点からして、指定管理することによって、限られた予算の中でいのち・愛・ゆめセンターを利用していく地域住民とともに、フレキシブルに課題解決に対応していくことができるものであり、そのことによって本来のいのち・愛・ゆめセンターの設置目的がより効果的に達成できるものと考えるからであります。いのち・愛・ゆめセンターで行っている隣保事業は、国からの補助金で運営をされています。今回指定管理すれば、この国からの補助金はつきません。それでは、市としてなぜ指定管理者に管理をさせて、いのち・愛・ゆめセンターで隣保事業を続けようと考えているのかということです。
2003年の地方自治法の改正で、指定管理者制度が導入されて、ことしで12年になります。茨木市においても多くの市立の施設が指定管理になってまいりました。地方自治法第244条の2第3項では、自治体は公の施設の設置の目的を効果的に達成するため、必要があると認めたときは、指定管理者に管理を行わせることができると規定をしています。この要件は、公の施設の管理を指定管理者に行わせることにより、自治体がみずから管理するよりも一層向上したサービスを住民が享受することになり、ひいては住民の福祉がさらに増進される場合とされています。
かつて同和対策事業にかかわる法律があったころに比べると、現状のいのち・愛・ゆめセンターの事業規模、職員体制は先ほど山下議員が指摘をしたとおり、はるかに縮小しています。しかし、初めに私が指摘をしたように、いのち・愛・ゆめセンターの担うべき役割はますます大きくなっています。各同和地区では、いのち・愛・ゆめセンターの事業や職員体制が縮小した分、地域住民が自分たちでできることから取り組もうという自主的な活動も着実に育ってまいりました。そうした取り組みの実績の上にいのち・愛・ゆめセンター事業にかかわるNPO法人も誕生してきたわけであります。同和問題の解決のために、同和地区住民みずからが主体的に課題解決のために活動する、その活動はもちろん同和地区にとどまらず、広く市内全域、少なくとも子ども・若者支援事業の担当エリア内の課題を抱える子どもやその家庭の生活、就労といったところにまでアウトリーチでサポートをできる力量をいのち・愛・ゆめセンターの指定管理者が地域住民とともに担っていくことが求められていると思います。これは、市民協働という観点からも重要な観点だと思います。そうした取り組みを通じて、同和地区に対する市民の忌避意識や差別意識、偏見をなくしていくことにつながると考えるものであります。
もう既に指定管理先が決まっているのではないかという意見も聞きますが、市は適切に対処すると答弁しています。私は、市民協働という視点からして、指定管理することによって、限られた予算の中でいのち・愛・ゆめセンターを利用している地域住民とフレキシブルに課題解決に対応していくことができること、そのことによって本来のいのち・愛・ゆめセンターの設置目的がより効果的に達成できると考えています。
最後に、今回の議案については、2009年6月の、私がこの本会議で質疑をいたしました答弁以来、いのち・愛・ゆめセンター及びその分館のあり方について、今日までほとんど十分な検討がなされてこなかったし、議会に対してもいのち・愛・ゆめセンターの今後のあり方について、丁寧な情報提供や提案がなされていないまま、今回の議案として出されてきたのではないかという感が否めません。同和問題の解決は、まさに国民的課題であり、議会の多くの議員がなるほどと思えるようなものであるべきだと思います。本件の採択の賛否のいかんを問わず、今後市としていのち・愛・ゆめセンターのあり方について十分検討し、来年策定を目指している第2次人権施策推進計画においてもしっかりとした位置づけが必要であると考えます。今後はより多くの議員の理解が得られるよう、努力をされることを理事者に求めておきたいと思います。
以上、賛成討論といたします。議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、4番、朝田議員。
(4番 朝田議員 登壇)
○4番(朝田議員) 私は、
日本共産党茨木市会議員団を代表して、議案第58号、
茨木市立いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部改正について、反対の立場から、討論を行います。
本条例一部改正に反対する理由の第1は、人権施策においては、名実ともの解同優遇行政の是正を図り、いわゆる同和問題は基本的に解決されているという正しい認識を発信するべきであるにもかかわらず、今回の提案は、それとは真逆の、捏造された今日的な同和問題なるものに基づいて、新たな解同優遇行政、新たな窓口一本化を実施しようというものであり、到底容認できるものではないからであります。
今回の議案審議に当たっては、大もとの議論、すなわち、そもそも同和問題とは何かということと、同和問題が解決された状態とは何かということについて質疑をさせていただきました。そもそも同和問題とは何かということでは、それは質疑で指摘した、1965年の同和対策審議会答申の定義のとおりであります。「いわゆる同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別により、日本国民の一部の集団が経済的・社会的・文化的に低位の状態におかれ、現代社会においても、なおいちじるしく基本的人権を侵害され、とくに、近代社会の原理として何人にも保障されている市民的権利と自由を完全に保障されていないという、もっとも深刻にして重大な社会問題である」ということです。この中で、「日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別」という部分が定義として核心をなす部分であります。すなわち、同和問題、同和差別とは、封建的身分階層制度、秩序の残存物であるということであります。同和問題とは、これ以下でもこれ以上でもありません。
次に、同和問題が解決された状態とは何かということでは、4つの指標ということを議論させていただきました。これは、
日本共産党や真っ当な同和問題解決のための運動を行ってきた団体が70年代から主張してきた、いわゆる国民融合論であり、私がつけ焼き刃で言っているものではありません。そして、私は常にその立場で、議会において質疑してきたものであります。それは、@住宅・生活環境や生活実態における周辺地域との格差が是正されること、A地域社会で民主主義が定着し、この問題についての誤解や偏見の言動が受け入れられなくなること、B当該地区住民の歴史的な差別の結果として生活態度・習慣に見られる問題状況が主体的に克服されること、C住民間の自由な社会的交流が進み、人々を分け隔てる意識がなくなり融合・連帯が実現することということであります。
およそ真っ当に考えれば、同和問題とはそもそも何かということを理解し、この4つの指標に照らせば、私たち
日本共産党が常々主張しているように、同和問題は基本的に解決されている、解決の最終段階に入っているという結論が導き出せると思います。そして今、行政がやらなければならない仕事は、この正しい認識を市民に向かって発信することであります。何も難しいことではありません。それはもう市民的常識になっていると言ってもいいと思います。
ところが、驚いたことに、今議会での審議を見ると、4つの指標は認めながら、結論部分は全く逆、同和差別はまだ深刻だという結論になっているとのご意見もありました。しかし、そのご意見も、住環境は随分とよくなりました、あるいは、答申が出た当時の同和問題に対する認識と今日的な同和地区の実態というのはかなり変わってきているということは認めざるを得ないわけであります。そして、その理由として、大阪府内の同和地区の転出、転入というのはかなり、我々が思っている以上に進んでいるということをおっしゃられるわけであります。
何度も言うように、同和問題とは、日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別であります、これ以下でもこれ以上でもありません。人権問題、とりわけ差別に係る問題において、その対象はいつの間にやら時代とともに変化して、その対象が別物になっていた、すりかわっていたというようなあやふやなものでないことは明らかです。もしそんなことがあったのだとしたら、それは全く別の人権問題、差別問題として認識されるべきものであります。実態が変わった、転入、転出が進んだということを認めるなら、それはもう同和問題は解決したということを認めたに等しいわけであります。
問題は、厳然として、その地域に対する忌避意識であったり差別意識があること、これが今日の同和問題の現状じゃないかなと思っております、というご意見であります。また、大阪府の同和地区に対するイメージ調査というのをひいて、今でも行政からの特別な扱いを受け、優遇されている、こういうふうに思っている人が55.4%、非常に高い率です。次いで、何か問題が起こると集団で行動することが多い、これが53.3%、それから、同和問題に名を借りた、いわゆるえせ同和行為で不当な利益を得ている人がいると、これが50.6%という数字になっています。そして、この意識が部落差別であるというご意見もありました。さらには、不動産物件の表示の件や、結婚のとき、親にどう話そうかと悩んだ例というのも差別事象、差別意識の実例として出されたりもしています。
しかし、これらは全て差別事象、差別意識ではないと私は指摘するものであります。これらのご意見に共通しているのは、その背景に何があるのかということをありのままに見ることを一貫して避けるということであります。本会議で指摘したとおり、これらの意識や対応は、数々の、相手の人権を侵害する私的制裁以外の何物でもない、確認・糾弾行為、解同幹部が関与した数々の不祥事、事件、あるいは解同と市自身が行っている同和問題が深刻だという誤った人権施策の市民への押しつけから来ているものであり、同和地区に対する差別意識、忌避意識ではなく、解同と誤った人権施策に対する批判、拒否反応です。そうした根拠のあることに対して、これを差別、差別意識呼ばわりすることは、本当に府民、市民に対して失礼な物言いであると指摘するものであります。すなわち、今日的な同和問題なるものの正体は、これまでの解同自身の行いや市の誤った人権施策自身が生み出したものと言えるわけで、このような自作自演はやめるべきであります。
私たち
日本共産党は、同和問題は基本的に解決されている、あるいは問題解決の最終段階と主張していますが、常に基本的に、あるいは最終段階と表現するには意味があります。それは、今や同和問題解決に向けての最大の障害物となっているのは、4つの指標で言えば、C住民間の自由な社会的交流が進み、人々を分け隔てる意識がなくなり融合・連帯が実現することを妨げている、今や最大の障害物が、解同や市自身が行っている誤った自作自演の人権施策にほかならない。ここが取り除かれない限り、完全に解決したとは言えないからであります。
今日的な同和問題などは存在しません。したがって、同和行政で培ったノウハウなどは必要ありません。このような誤った認識で貧困対策が行われては、たまったものではありません。それは新たな窓口一本化として、新たな矛盾を引き起こすでしょう。貧困対策を実施するなら、いのち・愛・ゆめセンターを拠点として実施するのは、全く正しくない。解同優遇行政から脱却し、一般社会における格差と貧困の問題として正しく認識し、しかるべき体制を新たに組んで実施するべきであると主張するものであります。
本条例一部改正に反対する第2の理由は、解同優遇行政からの脱却について、施設面、すなわちいのち・愛・ゆめセンターについて言えば、歴史的役割を終えた施設として、隣保館としては廃止することが妥当であるからです。
本条例改正、すなわちいのち・愛・ゆめセンターの指定管理者制度導入とセンターを拠点とした貧困対策の実施の理由について、利用者が少ないこと、すなわち、同センターの救済策として行われることが明らかになりました。しかし、利用者が少ないというのは、何よりも同和対策特別事業として、その拠点施設である隣保館として整備されてきた同センターが歴史的役割を終えたからであります。本来は、同和対策の特別法の失効とともに隣保館としては廃止されるべきものでありました。ところが、隣保館の本質的性格である施策主体の限定性をそのまま残して、解同優遇行政をそのまま残して、事業内容や対象を表面上は全市民に広げるというごまかしの一般対策化をした、ここに根本的な矛盾、ボタンの掛け違いが生じているわけであります。これは先ほども述べた、新たな窓口一本化にほかならないばかりか、今回計画されている貧困対策に対する答弁では、総持寺の場合は東地区全体、沢良宜のほうは南地区全体を網羅すると、この誤った施策を全市的に広げようとするものであります。
日本共産党は、同センターの形態を変えればいい、例えばコミセン化すればいいと言っているわけではありません。大切なことは、先ほど来から述べてきた解同優遇行政の誤った姿勢、行政の主体性が欠如した姿勢を改めない限り、幾ら形を変えても、それは新たな窓口一本化として継続されていくということであり、ここの根本を断ち切れと言っているのであります。この根本を断ち切れば、隣保館としては廃止した後の、同施設の活用方法についても自由闊達な議論、検討ができると主張するものであります。
最後に、本議案審議中に木本市長より、差別の自由があるが、それは抹殺されなければならないという旨の発言がありました。これは明らかに憲法に違反する発言です。憲法は、内心の自由は認めていますが、差別の自由は認めていません。しかも抹殺などという言葉を使うことは全く不適切であり、議会の品位もおとしめるものです。発言に対する謝罪と撤回を要求するものであります。
以上、大きく2点にわたり反対理由を申し述べました。議員各位のご賛同をお願い申し上げ、私の討論を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、8番、小林議員。
(8番 小林議員 登壇)
○8番(小林議員) それでは、議案第58号、
茨木市立いのち・愛・ゆめ
センター条例の一部改正について、反対の立場から、討論を行います。
今回の条例改正に反対をするのは、大きくは指定管理者制度に当たって、きちんとした検証や検討が何ひとつ行われていないと考えるからです。
今回の条例提案に至るまで、担当部内での検討、そして3地域の地域協議会、解放同盟の支部長等と話をし、庁内の
政策推進会議の調整会議で指定管理者制度の導入を決定したとの答弁が委員会でもありました。このような内部での検討、関係団体との話し合いのみをもって行政が検討したというのであれば、それは行政の責任放棄、安易な指定管理者制度導入だと言わざるを得ません。
いのち・愛・ゆめセンターの前身は解放会館です。同和対策が一般対策へと移行し、法が失効し、1999年(平成11年)、解放会館を全部改正し、いのち・愛・ゆめ
センター条例が制定されました。解放会館からいのち・愛・ゆめセンターにかわるとき、沢良宜会館が調査、研究の一環として隣保館に特化した調査を実施し、解放会館は部落だけの施設と捉えている人が少なくないという結果も出ました。解放会館という名称にもその一因があったのかもしれません。調査から15年以上が経過し、社会状況も変化しておりますが、しかし、現在でもセンターは一部の人たちのものと思っている市民が存在するのも現状だと思います。今回のような内部だけの検討で指定管理者制度を導入してしまうと、一部の人たちのものという意識をさらに助長してしまうのではないでしょうか。
今回の議案に対し、多くの議員が質疑を行いました。その中で大阪府の維新プログラムによる補助金削減への本市対策の一環で、3センターの青少年センターが廃止されたことや、機構改革によりセンターの職員削減が行われたこと、それらに対する影響についての質疑もありました。確かに影響があったことは事実だと思います。でも、だから昔の状況に戻す、だから活性化するために指定管理者制度を使う、ではなく、だからこそ現在の施設運営の問題をきちんと検証し、改めて施設の設置理念、目的、使命を検討し、施設の役割が何かをきちんと明らかにし、そして外部、市民の皆さんにも向かってきっちりと発信をすべきです。その上で施設運営の形態をどうするか、財源をどうするかなどの議論をすべきであり、このような手続を踏まずして提案された今回の議案には、反対の立場です。
最後に、解放会館から始まったいのち・愛・ゆめセンターは、部落差別の厳しい現実からスタートした館であり、地域の生活課題に対する総合支援機能を持った機関だと思っています。また、部落差別から始まった施設だから、一部の人たちのものという意識を持っている人たちがいるのも事実です。だからこそ今、地域社会にあるさまざまな課題解決のためにセンターの持つ機能を全市的にどのように生かしていくのか、福祉と人権の拠点として、改めて位置づけるべきにはどうすればいいのか、ゼロから考えるべきだと考えますし、今回新たに事業実施をしようとされている子ども・若者支援事業も今の社会状況の中では重要な事業だからこそ、きちんとした議論、検討をしていただきたいと心から思っていることを申し述べ、討論といたします。議員各位のご賛同をお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は否決でありますので、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、原案のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、議案第58号は、否決されました。
次に、議案第60号、「茨木市
学校給食費条例の制定について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。4番、朝田議員。
(4番 朝田議員 登壇)
○4番(朝田議員) 私は、
日本共産党茨木市会議員団を代表して、議案第60号、茨木市
学校給食費条例の制定について、賛成するものの、この間の審議を通じて、当該条例の施行、運用に当たって看過できない、懸念される問題を明らかにする立場から、討論を行います。
日本共産党は、学校給食費の公会計化自体には賛成の立場です。そして、本市の場合は、その動機が2013年度に発覚した小学校事務職員による給食費横領事件という職員不祥事であるわけですから、一にも二にも再発防止、保護者、市民への信頼回復がその目的でなければならないのは言うまでもありません。
ところが、教育委員会の公会計化の目的の答弁では、平成25年度に発覚しました学校給食費横領事件を契機として、平成26年度から、各校異なった運用を、徴収金マニュアルによる運用の統一を図るとともに、パッケージソフトを導入することで学校管理職、市教育委員会、市学校給食会が随時チェックできる体制を整備してまいりました。しかしながら、より学校給食費の透明性や公平性の向上、保護者等への利便性の向上を図るため、さらに未納問題に対する不公平感の緩和を目的に公会計化に移行することにいたしましたということで、いつの間にやら再発防止や保護者、市民への信頼回復という目的は後景に追いやられてしまって、かわって前面に出てきているのが未納問題であると言わざるを得ません。そして、未納問題に対する不公平感の緩和、すなわち払っている人と払っていない人の不公平感をなくすのだということで、未納者に対して公会計化になりますと督促あるいは催告、あるいはその後の裁判といいますか、そういった法的措置というのが自動的にといいますか、流れとしては、公会計化の流れに沿って行われるといった趣旨の答弁が繰り返されたわけであります。
日本共産党は、未納問題に対しては、払える能力があるのに払わない、払う気がないという人を許すものではありません。問題は、この間、市政においても未納対策、収納率向上の名のもとにやられていることの中に、格差と貧困の広がりのもとで、払いたくても払えない人に対する罰則主義、ペナルティー主義となっていると言わざるを得ないものが存在するということです。その顕著な例が、本市の国保行政であります。実態をつかむことなく、書面送付で返答がなければ短期保険証、資格証明書等、どんどんとペナルティーや事実上の保険証の取り上げといった重い方向に進んでいくというやり方です。書面に返答がないということと、払える能力があるのに払わない人とは、イコールでないことは明白であります。なぜなら、生活に困窮されている方ほど、とにかくその日、その日のことで手いっぱいという状況であるからです。こんな対応が本市の収納率向上に効果を上げているとはとても言えません。このようなやり方は、市民の市政に対する不信感を広げる効果しかないと指摘するものであります。
こうした罰則主義、ペナルティー主義が教育行政に持ち込まれては、それこそたまったものではありません。教育委員会は、いや、そんなことにはならない、あくまでも払える資力があるのに払わないといった保護者に対しての措置なのだと言います。しかし、この間の審議は、残念ながら、この懸念を払拭し切るものではなかったと指摘するものであります。
まず第1に、公会計化を図るに当たっての事の経過自身が不信感を抱かせるということであります。先ほども申し上げましたとおり、その目的は、一にも二にも再発防止、保護者、市民への信頼回復でなければならないのに、不祥事の反省はどこへやら、強調するのは透明性や公平性、利便性の向上、未納問題に対する不公平感の緩和であります。これではみずからには殊のほか甘く、他人には厳しくという態度であると批判せざるを得ません。
第2に、公会計化になると、かえって収納率が低下する。その理由は、収納事務は、これまでは学校現場が責任を負ってやっていたが、公会計化によって学校の事務から市が一括して行う事務に変わるためである、いわゆるきめ細やかな配慮が困難になる。このことは、教育委員会も公会計化に当たっての懸念事項として認めています。この懸念に対して、「最終的には市の責任ということで処理させていただきますが」、「学校と連携して」、「家庭といいますか、その保護者の方との面談であるとか、といった場合には学校も一緒に入っていただくとか、そういったことも今現在は考えております」と答弁しています。
学校給食費の収納率の実績は、2012年度は100%、2013年度は99.95%、2014年度は99.91%と、さすがに格差と貧困の広がりのもとで、残念ながら100%とはいかなくなっていますが、それでもこの水準は各学校でも苦労されて、児童の学校生活全般や家庭の事情などもよく把握されて、教育的配慮、きめ細やかな対応をなされている努力のたまものだと考えます。
答弁では、一定の学校との連携は考えているが、こうした水準、きめ細やかな対応を今後とも維持していくんだという明確な答弁は、残念ながらありませんでした。公会計化に当たって、引き続きこの水準を維持するための人的措置も含めた予算措置を図るべきであると強調するものであります。
第3に、未納対策について、「最終的に訴訟までいくわけですが、それに向かう過程においては、その経済的事情であるとか、その家庭の状況というのは学校が一番よく御存じですので、そういった状況も踏まえた上で、最終的に市の申し出であるとか、依頼に全く応じないような方については、いわゆる訴訟とか、そういったものも念頭に考えておるところです」と答弁しています。
この答弁は、前半部分が大前提である、すなわち学校の現場の意向を第一に対応していくんだということならば問題はないわけですが、後半の部分に力点があるとすれば、すなわち市の申し出、依頼に応じないという人は訴訟に踏み切るんだということなら、それは先ほどの国保の例と同じく、機械的対応が今後なされていくのではないかという懸念を抱かせるものであります。応じないという態度に明らかに悪意がある場合はいたし方ないわけですが、先ほども申し上げましたとおり、目の前のことしか見えない状況に陥っている方に対して、そのような仕打ちは絶対にあってはならないわけで、全てのケースにおいて学校、現場の意見、意向を大前提にすべきということを指摘するものであります。
第4に、教育委員会は、未納問題に対する不公平感、すなわち払っている人と払っていない人の不公平感を殊さら強調しますが、格差と貧困の広がりのもと、払いたくても払えないという方が増加していることは、給食費を払っておられる方もきちんと理解していると考えます。経済、市民生活の悪化のもと、公会計化とセットで学校給食費の経済的事情による減免制度をつくる自治体もあります。当然のことだと考えます。
ところが、本市では、就学援助制度があるという理由で、そうした制度導入は一切考えていないという態度です。しかし、答弁では、失業、倒産、保護者の病気等の特別事情で就学援助を申請する人数は、2013年度で33人、2014年度で51人、そのうちの認定者数は、2013年度で25人、2014年度で37人と増加傾向であり、認定から漏れる人のその理由について、「現在の所得が前年度の所得と比較して著しく減少したというのが条件」と、現状は就学援助制度だけではカバーし切れない状況にあることを事実上認める答弁をしています。市長以下、生活困窮者対策を強めなければならない、貧困の連鎖をとめなければならないなどと強調するわけですが、こうした点には非常に無頓着であると指摘するものであります。学校給食費においても、払いたくても払えない人に対する対策を強化すべきです。すなわち、公会計化を機会に、学校給食費の経済的事情による減免制度を導入することを強く求めるものであります。
第5に、答弁では、罰則主義や機械的対応を否定しますが、ここのところ答弁そのものの信頼性が低下しているということも率直に指摘しておきたいと思います。これは何も教育委員会だけではありません。いろんな施策決定の過程においても明確な答弁ができない。これまでいろんなところで検討は重ねてきましたとしか答えない。ざっくばらんな懇談会なるもので事が決まっていったりで、市民に責任を負う行政として、どう検討を重ねてきたのかもわからない、こんなことは今までなかったことであります。市長ですら、昨年9月の文化芸術ホール建設手法検討調査の補正予算計上のときに、立命館
フューチャープラザの状況を見てからにしてはという質問に対して、「あれを見てからということには決して当たらないのではないかなというふうに思っております」と答弁しながら、今議会では、「立命館の
フューチャープラザができてからでも、使い勝手を見てからでも遅くないのではないかという、多くの議員の皆様のご指摘もいただいたので」、「いわゆる検討を、いわゆる委託をさせていただいたということでございます」と、1年前とは全く逆の答弁をするありさまです。答弁の重みというものがどんどんなくなっている、どんどん軽くなっている。そういう意味で、今回の件も教育委員会は否定するけれども、答弁そのものの信頼性が低下している、この点での信頼回復にも努めるべきであるということを指摘するものであります。
以上、懸念した点が払拭されるよう、また減免制度などの指摘した施策が図られるよう、期待を申し上げまして、私の討論を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は可決であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第60号は、原案のとおり可決されました。
日程第5、議案第62号、「平成26年度大阪府茨木市
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について」を議題といたします。
本件に関し、建設常任委員会委員長の報告を求めます。山本委員長。
(山本建設常任委員会委員長 登壇)
○山本建設常任委員会委員長 議案第62号、「平成26年度大阪府茨木市
水道事業会計未
処分利益剰余金の処分について」は、9月11日、審査いたしました。
当初、小西
水道事業管理者から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第62号につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 委員長の報告は終わりました。
これより委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は可決であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、議案第62号は、原案のとおり可決されました。
議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午前11時24分 休憩)
─―――――――――――――
(午後 1時00分 再開)
○坂口議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第6、議案第67号、「平成27年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第1号)」を議題といたします。
本件に関し、各所管の常任委員会委員長の報告を順次、求めます。
まず、民生常任委員会委員長の報告を求めます。下野委員長。
(下野民生常任委員会委員長 登壇)
○下野民生常任委員会委員長 本予算中、当委員会付託分は、9月8日、審査いたしました。
当初、各担当課長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第67号中、当委員会付託分につきましては、賛成者多数で原案のとおり可決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、
文教常任委員会委員長の報告を求めます。
滝ノ上委員長。
(
滝ノ上文教常任委員会委員長 登壇)
○
滝ノ上文教常任委員会委員長 本予算中、当委員会付託分は、9月8日及び9日の2日間にわたり、審査いたしました。
当初、担当課長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第67号中、当委員会付託分につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、建設常任委員会委員長の報告を求めます。山本委員長。
(山本建設常任委員会委員長 登壇)
○山本建設常任委員会委員長 本予算中、当委員会付託分は、9月10日及び11日の2日間にわたり、審査いたしました。
当初、各担当課長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第67号中、当委員会付託分につきましては、賛成者多数で原案のとおり可決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、総務常任委員会委員長の報告を求めます。小林委員長。
(小林総務常任委員会委員長 登壇)
○小林総務常任委員会委員長 本予算中、当委員会付託分は、9月10日、審査をいたしました。
当初、各担当課長から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案第67号中、当委員会付託分につきましては、原案のとおり可決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 以上で各委員長の報告は終わりました。
これより各委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
本件に対しまして、朝田議員ほか2人から組み替えを求める動議が、また松本議員ほか3人から修正動議がそれぞれ提出されております。
まず、朝田議員ほか2人から提出の組み替えを求める動議について、説明を求めます。4番、朝田議員。
(4番 朝田議員 登壇)
○4番(朝田議員) それでは、議案第67号、平成27年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第1号)に対して、所定の賛成者を得て提出した組み替えを求める動議について、趣旨説明を行います。
お手元に組み替え動議を文書にてご配付させていただいております。1ページをめくっていただきまして、2ページ目の別紙に基づきまして、その内容についてご説明申し上げます。
今回は、歳出予算の削減と第4表、債務負担行為補正の削除を求めるものであります。
まず第1に、歳出予算の削減といたしましては、北辰中学校跡地等利用に係る基本計画及びPFI手法導入調査として計上されています1,188万円の削減を求めるものであります。今回予算の削減を求めるものはこの1件であり、したがって、歳出予算の削減の合計額も同額で1,188万円であります。
次に、第2として、債務負担行為補正の削除として、6月議会あるいは今議会の審議を通じて反対を表明してきた大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業の削除を求めるものであります。
以上で
一般会計補正予算(第1号)に対する組み替え動議の趣旨説明を終わります。
議員各位のご賛同をよろしくお願い申し上げます。
○坂口議長 説明は終わりました。
これより組み替えを求める動議に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
次に、松本議員ほか3人から提出の修正動議について、説明を求めます。16番、福丸議員。
(16番 福丸議員 登壇)
○16番(福丸議員) 議案第67号、大阪府茨木市
一般会計補正予算(第1号)の修正動議について、趣旨説明を申し上げます。
本修正案は、第4表、債務負担行為補正から大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業を削除するものであります。大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業については、今議会において各会派から質問が実施され、非常に活発な議論が行われました。事業実施に至る経過、本市医療行政に与えるメリット、集束超音波治療学を選定した理由、本市が寄附講座として大阪大学教授の人件費を捻出する妥当性、さらには運用後の訴訟リスクまで、さまざまな角度から多くの議員が質問を行い、議論されました。
本事業の内容は、本年6月に報告事項として議員に報告があり、平成27年6月本会議において議論がなされ、懸念事項の指摘がありました。その後、約3カ月程度の時間があったにもかかわらず、具体的な改善がなされていない状況で、今議会において予算案が上程されています。
行政側からは、今回の事業実施により大阪大学とのパイプを広げ、医師の連携や医師確保など、将来の本市医療行政の発展を期待するとの答弁がありました。市長は、議会答弁において、阪大と茨木の総合病院、それの協力体制、これははっきりと寄附講座の中で明確に、その協力はうたわせていただきたいと明言しておられましたが、これらを裏づける協定書や覚書が最後まで明らかにされることはなく、本市が国立機関と約束を取り交わす上において、機が熟した状態であると認識することはできませんでした。
また、数ある研究の中で、なぜ集束超音波治療学でなければならないのか、本態性振戦やパーキンソン病患者が本市に突出しているわけではなく、本市固有の行政課題として認識することもできませんでした。そもそも本来であれば、国の研究費などで実施されるべきものであるにもかかわらず、今議会の議論を通じて、本市の税金を捻出する妥当性や納得性が明らかにされることはありませんでした。
以上の観点から、本修正案を提出させていただいた次第です。
最後に、集束超音波治療学の研究の成果が1日も早く実りあるものとなり、現在、本態性振戦やパーキンソン病で闘病中の皆様方の救いとなることを念願いたしまして、趣旨説明とさせていただきます。
議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○坂口議長 説明は終わりました。
これより修正動議に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
これより討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。
まず、19番、篠原議員の発言を許します。
(19番 篠原議員 登壇)
○19番(篠原議員) 議案第67号、平成27年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第1号)、組み替え動議に反対、修正動議に賛成の立場から、討論を行います。
今回、市長が
一般会計補正予算のうち、大阪大学集束超音波治療学の寄附講座を開設し、その費用として年間3,500万円、3年間で1億500万円の債務負担行為をするとの提案がありました。修正動議は、その分の予算を削除した予算案となっております。
今回の寄附講座については反対の立場ですが、決して臨床研究を否定するものではありません。研究が進むことで病気で苦しんでおられる患者の方々の希望にどれほどつながるか、いただいた多くの陳情書を見ても理解するところです。少しでも有効な研究が進み、患者の皆さんへの治療の道が広がっていくことを切に願うものです。
寄附講座については、平成23年の法改正以降、自治体から国等への寄附は原則禁止が廃止され、自治体の自主的な判断に委ねられています。しかし、一方で平成23年11月30日の総務省の通知文によりますと、法施行後においても官公庁、これは大学、国立大、独立行政法人、大学においても同じことが言えると思いますが、対する寄附金等の抑制について遵守するとともに、地方財政法第4条の5で禁止されている割当的寄附金等はもとより、それと誤解を受けるような以下の行為は行わないこととあり、寄附金の支出をしない場合における不利益な取り扱い及びその示唆、2点目に、第三者を通じた寄附金等の要求または勧誘等を上げられています。
まず、その通知文に照らしても、寄附講座の開設については、財政健全化の観点から抑制を守っていくことが基本であることを踏まえていく必要があると思います。ですから、議会の側にはその妥当性を確認する必要があり、本会議等においても各議員から経過や目的、判断基準、メリットなど多くの質疑があったところです。そういった質疑を踏まえ、多くの議員から疑問を呈されたのが、なぜ一臨床研究に対して市が1億500万円もの寄附講座を開設しなければならないのかということです。私自身も同様の考えです。
なぜなら、各自治体が実施している寄附講座のほとんどが地域医療の課題解決や医師確保策のための寄附講座であり、このような個別専門的な研究に対する事例はなく、目的が極めて限定的だということです。今回の寄附講座は、友紘会病院が購入した集束超音波治療機器を活用して、大阪大学が本態性振戦やパーキンソン病の臨床研究を進めることを目的としていますが、先進医療も大切な分野ではありますが、茨木の医療という観点で考えれば、多くの市民を対象とした地域医療の分野に関する講座という考え方もあり、優先順位から言えば、高血圧症や糖尿病、がん対策等の予防医療など、市民全体の健康増進が図れるような取り組みが重視されるべきではないでしょうか。
例えば、相模原市においても、北里大学医学部に寄附講座、地域総合医療学を開設しています。その目的について、このようにあります。「今後の高齢社会の進行等を見据えて総合診療医を育成するとともに、地域の特性に応じた在宅医療を推進するための調査研究及び体制の整備を図り、それらの成果を市民に還元することによって地域医療の向上に寄与する」というものです。このように、自治体が行う寄附講座の多くは、自治体が課題とすることについて、その目的を達成するために自治体の側から大学に要請して行われるものです。今回の寄附講座の経過を伺っても、大学からの声かけに応じる形で寄附講座が提案されています。そこの出発点が間違っているのではないでしょうか。目的についても、茨木の医療に対してどのようにするかという視点もないまま、阪大から示された寄附講座を追認する形で提案されていることに、市の主体性が見出されない寄附講座となっていると思います。寄附講座を開設する以上は、後づけではなく、まずは茨木市の医療ビジョンがあり、市民に対し達成すべき明確な目的を持って、講座内容も含めて、あくまでも市が主導的に要請する寄附講座とするべきです。
また、今回のような難病の治療法の研究、新技術の開発などの寄附講座は、一般的には関連する企業が負担して寄附講座を開設している場合がほとんどです。企業の意図が組み込まれ、最終的には企業の利益につながるからです。自治体の場合は、寄附の原資は公金であり、その目的は限定的であれば公平性に欠け、単なる優遇というふうに誤解を招くおそれもあります。先進医療に取り組むという趣旨は理解できるものの、限定的で公平性に欠ける上、自治体が取り組むべき課題なのかと言えば、これはやはり国や県レベルの課題ではないかと考えます。
また、今回の寄附講座は、相模原市のような寄附講座とは性質が違うように思います。先進医療の研究に自治体が寄附講座を実施したというような事例がないため判断がつきませんが、未知の分野の先進医療などの臨床研究に対し、自治体の寄附講座として扱っていいのかということに違和感を覚えます。なぜなら、治験に至る前の臨床研究となれば、患者自身が承諾の上とはいえ、患者へのリスクを伴うかもしれないおそれもあり、自治体がかかわる以上、一定の研究の有効性などを評価する必要があるのではないかと考えます。そのような評価については、同僚議員の質問に対し、評価する手法を持ち合わせていないというご答弁でした。個別的な専門分野の研究に対し、判断基準もない中、自治体が関与することは控えるべき案件であると考えます。
近年、大学の研究者の多くは、運営費交付金から支給される研究費だけでは足りず、各自科研費などに代表される競争的研究費に応募するなどして資金確保に努力されています。ちなみに、平成14年度における科研費の採択は、10万件の応募のうち2万7,000件しか採択されていません。それほど国の採択は厳しく行われ、なかなか採択されないのが現状です。
また、このような研究費不足を補うために、国は来年度、科研費として新たに知の開拓挑戦プログラムを設けますが、その金額は1件当たり1,000万円から3,000万円ということです。3割程度しか採択されない科研費と比べても、金額等も含めて、何の評価もせずに数多くある難病等の研究のうち、一研究に対してのみ寄附されるということの公平性や妥当性に欠けるのではないかと思います。茨木市が、本来国が行うべき課題について、政策として研究費助成を行っていくのであれば、評価機関や判断基準を持って取り組んでいかれるべきではないかと考えます。
また、市からは今後のメリットとして、先進医療都市彩都のPRになるであるとか、阪大とのパイプができることにより連携が図られ、医療体制が充実するといったことを挙げていただいておりましたが、全てが今後の期待であり、残念ながら、具体的な中身としては示されなかったということでございます。
今回の寄附講座に対しては、真摯に研究に取り組まれている教授のご期待に沿えない判断をすることに大変心苦しさも感じます。また、気がかりなのは、寄附講座がなかった場合の阪大との関係性です。私の本会議での、寄附講座がなくなったら研究はどうなるのか、また阪大とのパイプはどうなるのかという質問に対し、研究については承知していない、阪大との連携強化の絶好の機会を逃してしまうとのお答えだったと思いますが、冒頭に申し上げた通知文から言えば、それは寄附講座のあり方としてはあってはならないことでもあり、阪大にも失礼な発言です。厳しく言えば、そもそも私は、市の取り組む姿勢が受動的で、主体性がないからではないかと思います。みずからの要請に基づく寄附講座であるならば、そういった曖昧な発言をされるべきではないと思います。
講座開設は連携強化の条件ではなく、きっかけにすぎません。多くの大学は生き残りをかけ、さまざまな形で地域連携を図ろうとしています。大学の門戸はいつでも開かれていると思います。今回の寄附講座については、これまで述べてきた理由により賛成できない立場ですが、決して寄附講座の手法を否定しているわけではありません。今後とも大学とはこれからの超高齢社会の到来に備え、茨木市の医療の構築のためさまざまな知恵をいただきながら、もっともっと積極的に連携強化を図っていただきたいことを切に願って、修正案に賛成の討論を終わらせていただきます。
議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ご清聴大変ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、6番、畑中議員の発言を許します。
(6番 畑中議員 登壇)
○6番(畑中議員) 議案第67号、平成27年度大阪府茨木市
一般会計補正予算について、
日本共産党提出の組み替えを求める動議に賛成し、原案に反対する立場から、討論を行います。
今回は補正予算でありますので、計上された事業について、その妥当性、必要性等が検証されなければなりません。すなわち、補正予算組み替えを求める動議は、その検証の結果、問題のある事業について、歳出予算の削減と債務負担行為補正の一部削除を求めるものであります。それらを除く、私立保育所等の建設補助等のその他の補正項目については、賛成の立場であることを申し添えます。
さて、補正予算の組み替えを求める理由の第1は、北辰中学校跡地等利用に係る基本計画及びPFI手法導入調査について、当該事業に妥当性や必要性が見出せないからであります。
日本共産党は、北辰中学校跡地活用については、隣接の里山センターの拡充と福祉的施設の整備という対案を示し、議論をしてきました。それは、山間部地域は町なかと違い、採算性や地理的条件などから、地元密着型の福祉施設が進出しづらいという現状に鑑みての提案ですが、答弁では、行政が前に出て整備を進める考えは持っておりませんと、市場原理任せの無責任な姿勢となっています。
また、私たち
日本共産党の対案も含めて、どんな提案であっても、地元合意と理解がないとうまくいかないことは言うまでもありません。ところが、市の基本構想の地元説明会でも、この案は地元の意見が反映されていないなどの批判的な意見が次々出されており、市はもう決まってしまった、大きな修正はできないという硬直した姿勢に固執する、すなわち、市の提案を押しつける型ではなく、白紙の状態に戻して、地元と真摯に話すべきであると指摘するものです。
加えて、
日本共産党は、PFIという手法については非常に批判的、厳しい立場です。PFIは、コスト削減、低廉、良質な公共サービスの提供が図れるというふれ込みとは裏腹に、多額の借金が20年、30年に平準化されるため、帳簿上はふえないだけで、トータルで見れば、市民にとっては利子の高い民間の資金を使うことや長期間の負担が固定化されてしまうなど、大変な重荷を負わせることになります。そのことが結局、他の市民サービス予算を圧迫する危険性が極めて高いのです。また、事実上、PFI事業者に丸投げ状態になり、ますますブラックボックス化されていく、その中で利益を上げることが優先され、公共サービスに大きなゆがみをもたらしているのが実際のところであります。
以上のことから、当該事業の基本計画策定とPFI手法導入調査の予算削減を求めるものであります。
補正予算の組み替えを求める理由の第2は、債務負担行為補正中、大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業について、当該事業は妥当性や公平性が認められず、
日本共産党としては賛成できないからであります。
まず、改めて申し上げたいのは、
日本共産党は、本態性振戦やパーキンソン病ほかの病に集束超音波治療が実用化されるための研究が進められ、有効な治療法として確立されていくことそのものの重要な意義については認識しております。しかし一方で、当該研究に寄附講座という形で一地方公共団体である茨木市が市民の税金をつぎ込むことの可否は別の問題であり、
日本共産党としては、こうした国家戦略として進められる先進医療研究は、やはり国として取り組むべき課題であると考えるものです。
当該事業の削除を求める理由の1点目として、阪大による集束超音波治療の研究と彩都における混合診療とのかかわりについて、大きな懸念を抱くからであります。昨年9月25日の日本経済新聞の、関西の戦略特区、混合診療は来年にも実施と題された記事では、政府は「関西圏の国家戦略特区の区域会議で規制緩和を認める事業計画の第1弾を決めた。大阪大学医学部付属病院などで日本では原則認められない症例への混合診療が2015年にも実施される見通しになった。神戸市で始まったiPS細胞を活用した目の難病治療も本格化しそうで、『医療特区』に向けた動きが大きく前進する。
混合診療は保険診療と保険が利かない自由診療を併用できるようにすること。患者の不平等や不当な負担拡大を招くなどの理由から日本では原則実施できず、先進医療の普及を阻む『岩盤規制』とされる。
阪大病院のほか、国立循環器病研究センターや京都大学医学部付属病院は先進医療で混合診療を提案していた。欧米など先進5カ国で承認されながら日本で未承認の医薬品や医療機器を、混合診療を活用して迅速に提供できる道が今回開かれた」としています。
また、阪大病院は、このほど国から臨床研究中核病院の承認を受けたと聞いています。同時に、国は患者申出療養制度も推し進めています。患者が未承認の新薬や医療機器による治療を望めば、医師は臨床研究中核病院と協力し、混合診療の申請ができるようにする。治療の実施は、基準を満たせば中核病院と連携する地域の身近な医療機関、診療所などでもできるようにするというものです。こうなると、国内で実績のない治療が臨床研究中核病院をフィルターにして、市中病院や診療所にも広がっていき、安全性や有効性が確認できない自由診療が横行する危険性が高くなります。これは、混合診療の全面解禁そのものであり、国民皆保険制度を崩壊させるものとの指摘もあります。
日本共産党としては、国による混合診療の推進や財界等からの高度医療保険適用抑制論とのかかわりの中で、脳を含めた集束超音波治療法が速やかに保険適用に進められるのか、また広く国民に社会保障としての国民皆保険を享受する形での治療進展がなされるのかという点において、大きな危惧を抱くものです。
当該事業の削除を求める理由の第2点目として、茨木市出資による集束超音波治療の研究を対象とした寄附講座開設の適正性について、疑問を拭えないからであります。古くは地方公共団体の国等に対する寄附が原則禁止されていましたが、平成23年に原則寄附禁止が解禁された中での本提案であります。そもそも地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本とすると地方自治法にも定められているように、それに伴って、市税の使い道も専ら住民の福祉の向上のために使われるべきものであると理解しています。市の多岐にわたる数々の施策も公の施設設置運営も、住民の福祉の向上を目的としています。市税の使い道、市の施策の適正性の判断については、やはり住民の福祉の向上の観点から判断されなければなりません。すなわち、市の施策として市民の税金を使うからには、その効果は専ら茨木市の住民の福祉の向上を目的としていることが基本だと考えます。その基準から判断した場合、茨木市が集束超音波治療の研究を市の施策として実施すること、市民の税金を支出することの適正性については、根拠薄弱であると言わざるを得ません。
集束超音波治療法の実用化で、茨木市の住民も利益を受けられ、福祉の向上も図れる側面もあるかもしれませんが、あくまで直接的には利益を受ける対象は広く一般の国民であって、本市住民の利益は日本国民に含まれる結果であるからにすぎません。ちなみに、本会議での答弁によると、治験の10人に満たない対象者の選考についても、茨木市民も対象になるにとどまり、茨木市民優先枠なるものはないとのことでありました。市民のメリットは、地理的に彩都に近く、アクセスしやすいという程度にすぎないのであります。
当該事業の削除を求める理由の3点目として、公平性の問題があります。今回は、本態性振戦やパーキンソン病の治療に有益であろう研究を直接の目的として、寄附講座開設を申請する内容です。しかし、先進医療技術の研究が期待されている病気は、世の中にほかにもたくさんあります。仮に茨木市の住民から、私の患っている難病の治療研究が行われるために、ある大学が関心を持っているので寄附講座を開設申請してほしいと要望が寄せられた場合、茨木市としてどのような基準で判断するのでしょうか。今回の寄附講座開設の動機になったのは、住民の生活の質の向上に加えて、彩都のPRと阪大との連携による市内医療体制の充実という2つの大きな動機が付随しているからこそです。事業内容の直接の目的たる研究については、個別の分野に踏み込んだ内容に手を出すのは、公平性の観点からも適切ではありません。
当該事業の削減を求める理由の第4点目として、寄附講座開設申請にかかわる市の考え方や一連の経過が極めて曖昧であるからです。茨木市の挙げるメリットについては、我が会派の朝田議員が本会議でも指摘したように、具体性のある答弁は全く見られず、希望的観測に終始しています。また、阪大とはほとんど口頭によるやりとりのみで、文書も正式に受けておらず、寄附講座の基本計画案の内容と、総予算とその内訳も把握しておらず、茨木市がそのうち人件費を負担する理由と根拠も定かではありません。
また、28万全市民に責任を負う市長が、この話が阪大で正式決定しなければ辞職するというほどの市政にとって大問題になっている理由についても、答弁が一貫していません。個人責任と団体責任についてどのように考えているのか、極めていいかげんと指摘せざるを得ません。
そもそも今回の阪大による研究は、茨木市の人件費負担がなかったら頓挫するものでもありません。事件についての説明も、6月議会と9月議会では食い違いが見られます。さらに、本会議における市内の2次救急医療機関から阪大の3次救急の受け入れへつなげる機会をふやしていければという話についても、茨木市の3次救急搬入先として、一義的には三島医療圏の三島救急救命センターがありますが、3次救急受入実績としては、大阪大学医学部附属病院も三島救急救命センターに匹敵する件数の茨木市民の救急を既に受け入れてもらっているところであり、何をか言わんやであります。
最後に、改めて指摘いたしますが、今回の話は、事のよしあしはともかく、大きくはアベノミクスによる国家戦略にかかわる話であるということです。茨木市の3つの目的とは次元のレベルが異なる話であり、当然国が負担して進められるべき問題であると主張するものです。よって債務負担行為補正中、大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業の削除を求めるものであります。
ただし、市内医療体制の充実については、
日本共産党も市政の重要課題であるとの認識に立っており、今後も積極的に進められるよう、我々はもちろん、さまざまな観点から市としても適切な方策を模索するべきであうと考えるものです。
以上、補正予算の組み替えを求める動議に賛成し、原案に反対する立場からの討論といたします。
また、つけ加えて、別に提出されております修正動議についても、
日本共産党提出の動議と趣旨、内容に重なるところがありますので、
日本共産党はこの修正動議にも賛成の立場であります。
議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、1番、大野議員の発言を許します。
(1番 大野議員 登壇)
○1番(大野議員) 私は、議案第67号、平成27年度大阪府茨木市
一般会計補正予算(第1号)につきまして、原案賛成の立場から意見を申し上げ、議員各位のご賛同をお願いするものでございます。
債務負担行為補正の大阪大学集束超音波治療学寄附講座設置事業につきまして、賛成の立場から意見を申し上げます。
今回の補正予算におきましては、厳しさが増す財政環境の中にありますが、純繰越金等を活用し、待機児童解消のための私立保育所や小規模保育施設の整備補助、民間建築物の耐震対策、通学路への防犯カメラ設置など、直面する行政課題に適切に対応した事業の予算を追加されております。
さらに、安心で健やかな市民生活を確保するため、本市の将来の医療体制等を見据えた先進的な取り組みとなる集束超音波治療学の寄附講座についても積極的に対応されており、行政の使命である市民福祉の向上を図る、今と将来に対応した重要な予算が措置されるものと認識しております。
さて、本市の医療体制は、市民病院や大学病院がない状況があり、ICUやNICUを持つ病院がない、また救急搬送においても特定の診療科目は他市に頼らざるを得ないなど、医療資源の充実について、課題は山積みしている状況であります。それらの課題に対し、手をこまねいているわけにはいかない、何とかして解決に向けて進めていきたいという強い思いを持って市長みずからが発案された寄附講座の開設は、十分に新たな打開策となり得る政策であり、積極的な施策、取り組みとして高く評価するものです。
本会議、委員会を通して何度も議論がありましたが、寄附講座開設のメリットとして、1.産官学の連携による先進医療都市彩都のPR、2.市民の生活の質、QOLの向上、3.市内医療体制の充実の3点が挙げられ、加えて本市と阪大医局との連携を強化し、人的パイプが構築できること、将来的には医師の確保にも通じるというもので、これまでにない思い切った施策の展開を図るものであり、本市の将来の医療にとって大きな意義があるものと考えます。
機を捉えて逃さないことが大切です。議会での質疑において明らかになったように、医師の確保はお金だけでは実現できません。大学病院を持たない本市として、あらゆるチャンスを逃すことなく施策へつなげていく姿勢、積極的な攻めの展開が重要であり、茨木市の将来の医療を見据えた取り組みとして、この絶好の機会を逃さずに、的確な判断で進めていこうとする寄附講座の取り組みは高く評価いたします。
8月3日には議員説明会を開催され、阪大医学部教授の方々から研究への熱い思いが伝えられ、研究の有効性や将来性について、私たちは既に十分認識したところです。パーキンソン病、本態性振戦の患者の方々、ご家族の方々に夢と希望を持っていただけるとともに、近い将来には脳腫瘍、子宮腺筋症、がんの骨転位痛、乳がんなど広く応用を図ることが期待できる研究であり、その成果は市民福祉の向上につながるものであり、市が取り組みを進めることの公平性や妥当性は十分認められるものと考えております。
寄附という性質上、反対給付を求めるものではありませんが、評価、検証という議論もありましたので、今後、阪大側とも協議の上、定期的な進捗状況の報告とともに、この寄附講座の成果を市民にわかりやすく、見える形で示していかれるよう要望いたしまして、私の賛成討論といたします。
議員各位のご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって、討論を終了いたします。
これより採決いたします。
まず、組み替えを求める動議について、起立の方法をもって採決いたします。
本動議に賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、組み替えを求める動議は否決されました。
次に、修正動議につきましては、青木議員ほか2人から、無記名投票で行われたいとの要求と、福丸議員ほか2人から、記名投票で行われたいとの要求がそれぞれ文書で提出されております。
したがって、いずれの方法によるかを会議規則第60条第2項の規定により、無記名投票により採決いたします。
まず、本修正動議の採決方法を無記名投票により行うことについて、無記名投票により採決いたします。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○坂口議長 ただいまの出席議員数は、議長を除いて28人であります。
投票用紙を配付させます。
(投票用紙配付)
○坂口議長 投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○坂口議長 異状なしと認めます。
念のため申し上げます。会議規則第62条第1項の規定により、本修正動議の採決を無記名投票により行うことに賛成の議員は賛成と、反対の議員は反対と投票用紙に記載をお願いいたします。
再度申し上げます。本修正動議の採決を無記名投票により行うことに賛成の議員は賛成と、反対の議員は反対と投票用紙に記載をお願いいたします。
なお、同条第2項の規定に基づき、賛否を表明しない投票及び賛否が明らかでない投票は反対とみなします。
それでは点呼に応じて演壇にて順次、投票をお願いいたします。
点呼を命じます。上田事務局長。
○上田事務局長 1番、大野幾子議員。2番、塚 理議員。3番、長谷川 浩議員。4番、朝田 充議員。5番、大嶺さやか議員。6番、畑中 剛議員。7番、桂 睦子議員。8番、小林美智子議員。9番、米川勝利議員。10番、大村卓司議員。11番、青木順子議員。12番、滝ノ上万記議員。13番、中井高英議員。14番、山崎明彦議員。15番、山本隆俊議員。16番、福丸孝之議員。17番、上田光夫議員。18番、松本泰典議員。19番、篠原一代議員。20番、友次通憲議員。21番、安孫子浩子議員。22番、中村信彦議員。23番、田中総司議員。24番、山下慶喜議員。25番、河本光宏議員。27番、下野 巖議員。28番、上田嘉夫議員。30番、辰見 登議員。
(投 票)
○坂口議長 投票漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○坂口議長 開票を行います。
会議規則第25条第2項の規定により、立会人に、7番、桂 睦子議員、8番、小林美智子議員を指名いたします。よって、両議員の立ち会いを願います。
これより開票を行います。
(投票箱開匣)
○坂口議長 点検の方法は、1票ずつ読み上げることといたします。上田事務局長。
○上田事務局長 賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票。
以上です。
○坂口議長 立会人にお伺いいたします。
ただいまの読み上げに相違ございませんか。
(「相違なし」と立会人呼ぶ)
○坂口議長 ありがとうございました。
相違なしと認めます。
開票の結果を報告いたします。
投票総数28票、これは先ほどの出席議員数に符合いたしております。そのうち賛成15票、反対13票。以上のとおりであります。
よって、本修正動議の採決を無記名投票により行うことは可決されました。
これより本修正動議について、無記名投票により採決いたします。
議場の閉鎖を命じます。
(議場閉鎖)
○坂口議長 ただいまの出席議員数は、議長を除いて27人であります。
投票用紙を配付させます。
(投票用紙配付)
○坂口議長 投票用紙の配付漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
(投票箱点検)
○坂口議長 異常なしと認めます。
念のため申し上げます。会議規則第62条第1項の規定により、本修正動議に賛成の議員は賛成と、反対の議員は反対と投票用紙に記載をお願いいたします。
なお、同条第2項の規定に基づき、賛否を表明しない投票及び賛否が明らかでない投票は反対とみなします。
それでは点呼に応じて演壇にて順次、投票をお願いいたします。
点呼を命じます。上田事務局長。
○上田事務局長 1番、大野幾子議員。2番、塚 理議員。3番、長谷川 浩議員。4番、朝田 充議員。5番、大嶺さやか議員。6番、畑中 剛議員。7番、桂 睦子議員。8番、小林美智子議員。9番、米川勝利議員。10番、大村卓司議員。11番、青木順子議員。12番、滝ノ上万記議員。13番、中井高英議員。14番、山崎明彦議員。15番、山本隆俊議員。16番、福丸孝之議員。17番、上田光夫議員。18番、松本泰典議員。19番、篠原一代議員。21番、安孫子浩子議員。22番、中村信彦議員。23番、田中総司議員。24番、山下慶喜議員。25番、河本光宏議員。27番、下野 巖議員。28番、上田嘉夫議員。30番、辰見 登議員。
(投 票)
○坂口議長 投票漏れはございませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
議場の閉鎖を解きます。
(議場開鎖)
○坂口議長 開票を行います。
会議規則第25条第2項の規定により、立会人に、9番、米川勝利議員、10番、大村卓司議員を指名いたします。よって、両議員の立ち会いを願います。
これより開票を行います。
(投票箱開匣)
○坂口議長 点検の方法は、1票ずつ読み上げることといたします。上田事務局長。
○上田事務局長 賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、賛成1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票、反対1票。
以上です。
○坂口議長 立会人にお伺いいたします。
ただいまの読み上げに相違ございませんか。
(「相違なし」と立会人呼ぶ)
○坂口議長 ありがとうございます。
相違なしと認めます。
開票の結果を報告いたします。
投票総数27票、これは先ほどの出席議員数に符合いたしております。そのうち、賛成19票、反対8票。以上のとおりであります。
よって、本修正動議は可決されました。
次に、ただいま修正議決した部分を除く原案について、起立の方法をもって採決いたします。
修正議決した部分を除くその他の部分について、原案のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者多数であります。よって、修正議決した部分を除くその他の部分は、原案のとおり可決されました。
議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午後1時57分 休憩)
─―――――――――――――
(午後2時10分 再開)
○坂口議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第7、認定第1号、「平成26年度大阪府茨木市
一般会計決算認定について」から日程第13、認定第7号、「平成26年度大阪府茨木市
水道事業会計決算認定について」までの、以上7件を一括して議題といたします。
本7件に関し、一般会計決算特別委員会委員長並びに各所管の常任委員会委員長の報告を順次、求めます。
まず、一般会計決算特別委員会委員長の報告を求めます。篠原委員長。
(篠原一般会計決算特別委員会委員長 登壇)
○篠原一般会計決算特別委員会委員長 本7件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
認定第1号、「平成26年度大阪府茨木市
一般会計決算認定について」は、9月14日から17日までの4日間にわたり、審査いたしました。
当初、正副委員長の互選を行い、委員長に私(篠原)が、副委員長に大野委員が選任されました。
次いで、審査に入り、坂谷
会計管理者から説明があった後、美田
代表監査委員から審査意見の発言があり、14日から16日までの3日間、休憩中に関係書類の審査を行った後、17日に質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第1号につきましては、賛成者多数で認定すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、総務常任委員会委員長の報告を求めます。小林委員長。
(小林総務常任委員会委員長 登壇)
○小林総務常任委員会委員長 本7件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
認定第2号、「平成26年度大阪府茨木市財産区
特別会計決算認定について」は、9月10日、審査をいたしました。
当初、坂谷
会計管理者から説明があった後、美田
代表監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行いました。
委員会は慎重審査いたしました結果、認定第2号につきましては、認定すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、民生常任委員会委員長の報告を求めます。下野委員長。
(下野民生常任委員会委員長 登壇)
○下野民生常任委員会委員長 本7件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
まず、認定第3号、「平成26年度大阪府茨木市
国民健康保険事業特別会計決算認定について」は、9月9日、審査いたしました。
当初、坂谷
会計管理者から説明があった後、美田
代表監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行った後、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第3号につきましては、賛成者多数で認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第4号、「平成26年度大阪府茨木市
後期高齢者医療事業特別会計決算認定について」は、9月9日、審査いたしました。
当初、坂谷
会計管理者から説明があった後、美田
代表監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行った後、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第4号につきましては、認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第5号、「平成26年度大阪府茨木市
介護保険事業特別会計決算認定について」は、9月9日、審査いたしました。
当初、坂谷
会計管理者から説明があった後、美田
代表監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行った後、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第5号につきましては、認定すべきものと決定いたしました。
以上、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、建設常任委員会委員長の報告を求めます。山本委員長。
(山本建設常任委員会委員長 登壇)
○山本建設常任委員会委員長 本7件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
まず、認定第6号、「平成26年度大阪府茨木市
公共下水道事業特別会計決算認定について」は、9月11日、審査いたしました。
当初、坂谷
会計管理者から説明があった後、伊藤監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行った後、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第6号につきましては、認定すべきものと決定いたしました。
次に、認定第7号、「平成26年度大阪府茨木市
水道事業会計決算認定について」は、9月11日、審査いたしました。
当初、小西
水道事業管理者から説明があった後、伊藤監査委員から審査意見の発言があり、休憩中に関係書類の審査を行った後、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、認定第7号につきましては、認定すべきものと決定いたしました。
以上、ご報告申し上げます。
○坂口議長 以上で各委員長の報告は終わりました。
これより各委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
まず、認定第1号、「平成26年度大阪府茨木市
一般会計決算認定について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、4番、朝田議員。
(4番 朝田議員 登壇)
○4番(朝田議員) それでは、
日本共産党茨木市議会議員団を代表して、認定第1号、平成26年度大阪府茨木市
一般会計決算認定について、認定すべきでない、反対の立場から討論をいたします。
認定すべきでない第1の理由は、財政運営において、大型プロジェクトの財源づくりのために、市民犠牲強行と市民要求抑制型の極端な財政運営が2014年度(平成26年度)においては、一層進められたからであります。
2014年度は、JR茨木駅ホームへのエスカレーター設置事業の着手、国保加入者の特定健診無料化、妊婦健診公費負担拡充、全中学校特別教室へのエアコン設置などの個々の前進面もありました。
しかし、その一方で、障害者医療事業の食事療養費の廃止、鍼灸マッサージ施術費助成事業の廃止、小中学校の修繕費の縮小などのビルド・アンド・スクラップと称する事務事業の見直しが強行されました。そうした市民犠牲の結果、2014年度は8.6億円の黒字を計上したのであります。
歳入面では、市税収入は前年度に比べて、4億円の増額で444億円となり、歳入の中心、すなわち、標準財政規模では497億円となり、前年度と比べて若干の減となりましたが、過去3カ年比較で見れば、安定してると評価できます。
しかし、今後、消費税増税の影響が時間差で税収にも影響を及ぼしてくることも予想され、全く楽観的な見方はできないことは言うまでもありませんが、しかし、少なくとも、財政危機という状況ではないことは確かであります。そういう点では、市当局による過度の財政の厳しさを強調する態度はやはり不適切であります。また、今の不況は消費不況であり、消費税8%増税に続く10%増税などはとんでもないことであります。地方政治からも10%増税はやめよの声を上げていくべきであるし、だからこそ暮らしを下支えする、そうした施策にシフトする市政運営、財政運営こそが必要であると主張するものであります。
ところが、2014年度の黒字はさきに述べたとおり8.6億円ですが、またしても補正による用地の取得、買い戻しで2.5億円、財政調整基金の取り崩しの中止と積み増しで4.8億円、過度な事業債発行の抑制で9億円といった、大型プロジェクトに備えたというべき財政運営を行っており、これらを含めると実質的には24.9億円の黒字です。
また、特定目的積立金も、文化施設建設基金は今回も2億円も積み増しする。こうして、財政調整基金と特定目的積立金の残高合計は166億円にもなっています。
日本共産党はこうした財源の一部を暮らし、教育、身近なまちづくり充実に活用すべきであると主張するものです。
歳出の面では、充当一般財源総額で見ると、人件費は119億円であり、市民1人当たり額の北摂7市比較でも、6位の市と8,000円もの差をつけて、相変わらずの断トツの最下位という状況です。この間の木本市政の3年余りは、人件費をより一層、抑制したと言えます。そのわけを問うと、職員構成の違いだ、うちは臨時職員が多いので、その給与は物件費に分類されるからだと雇用の不安定化を進める、その態度を当然のことのように開き直ったのであります。口では安定的な雇用の拡大を言うわけですが、言ってることとやってることが違うと厳しく指摘するものであります。
また、民生費は前年度対比14億円増の186億円ですが、市民1人当たり、北摂7市比較で見ると、今回も最下位は免れたものの第6位であり低迷しています。民生費は初めからこういう状況ではなく、2005年度は第3位、ずっと北摂の中位をキープしていたものが、次第にランクを下げていき、木本市政になって、2012年度第7位、2013年度第6位という状況に変わってしまったわけであります。
教育費では前年度対比2億円の増で、76億円ですが、これは桑原ふれあい広場整備が増額の主な要因との答弁でしたが、教育費については耐震改修で少し予算的に膨らんだ時期はあるものの、総じて減少傾向となっています。
その一方で、土木費は前年度対比1億円増の95億円で、前野村市政の最終年度である2011年度の90億円と比べても、木本市政になってから土木費が膨らんだということが言えます。市民1人当たり、北摂7市比較では土木費では第2位、普通建設事業費で見れば今回も断トツの1位を続けています。中でも、今回異様に膨張したのが、道路新設改良工事で、決算額で23.3億円、何と前年度対比で4倍も膨らんだのであります。民生費が6位、7位の低位で、土木費が断トツの1位、2位の高位という傾向は是正されないばかりか、こうした市民1人当たり額の質疑をすると、土木費の高さについてはそれが茨木市のポテンシャルの高さの証明だなどと大いに自慢しながら、民生費の低さについてはそんな比較など意味がないと言わんばかりの答弁を繰り返したのであります。余りにもひどいご都合主義であり、結局、大型プロジェクト中心に予算執行しましたので、市民の暮らしにまではお金が回りませんでしたというのが、2014年度の財政運営であったと厳しく指摘するものであります。
認定すべきでない第2の理由は、本市の財政運営に多大な影響を与える彩都開発や、安威川ダム建設、新名神高速道路等の主要プロジェクト関連事業の見直しもなされず、漫然と進められたことであります。審議では、2014年度において、彩都関連事業の総事業費は6.5億円、そのうち市負担額は2.9億円。安威川ダム関連事業の総事業費は2,000万円、そのうち市負担額は39万円。新名神関連事業の総事業費は952万円、そのうち市負担額は847万円であると答弁しました。
また、立命館大学関連事業もどんどん膨らんで市負担額は74億円にもなり、2014年度では32億円支出されたのであります。
また、彩都西部地区の国際戦略総合特別区域に2014年度、進出した企業はわずか1社で、そして、この特別区域の優遇策である固定資産税、都市計画税の軽減の2014年度の実績は471万円であることも明らかになりました。
安威川ダムについても、今回の茨城県鬼怒川の堤防決壊が突きつけた問題は、従来のダムでため川に押し込めるという治水手法の見直しであります。鬼怒川上流には国が管理するダムだけでも4カ所もあったわけですが、下流の堤防は決壊しました。大体これだけダム建設が進んだ日本において、こうも甚大な洪水被害がなぜ各地で繰り返し起こるのか。ダムでは洪水被害が防げないということは、今や常識となりつつあります。私たち
日本共産党は、かねてより安威川流域の治水については、安威川本川は堤防強化が実施されれば、100年に1回程度の洪水は安全に流下できる。しかし、茨木川や勝尾寺川などの支川はダムができても安全性は確保されず、河川改修もおくれている。したがって、安威川本川と支川の堤防強化と改修を優先実施することが望ましいとして、越水した場合でも簡単に決壊しないハイブリッド堤防による補強、改修、さらには河川の浚渫、内水被害対策強化などの総合治水対策を求めてきました。治水対策のあり方が問い直されてる今、安威川ダム本体工事は中止し、そうした総合治水対策に切りかえるべきであります。
また、文化芸術ホール建設問題にしても、市長がただで整備できる、あるいは今の基金残高の範囲内でできるはず、それを検証すると称して、昨年9月補正で計上された文化芸術ホール事業手法検討業務委託料の執行額は721万4,400円であったことも明らかになりましたが、これなどは全くの無駄金であり、一体市長は市の財政を自分の財布だと勘違いしてるのではないかと疑わざるを得ません。
認定すべきでない第3の理由は、解同優遇行政が是正されたとはいえず、依然として温存されているからであります。この問題では、人権センターや職務免除職員の問題、人権関係団体による人権集会、研究集会、講座等への市職員の研修派遣、人権関係団体の公共施設の目的外使用、隣保館である、いのち・愛・ゆめセンターの廃止の問題等々を取り上げてきましたが、そのいずれも何の是正もされていないのであります。それどころか、今後、隣保館が取り組むべき地域福祉課題を明らかにする実態調査なるものが行われ、それを受け、市長が生活保護が普通の一般の場所と比べて同和地区は4倍、私は人権問題の中で深刻な問題はやっぱり同和問題などと表明し、今日的な同和問題なるものが捏造され、解同優遇行政が強化される、そういうレールが敷かれたのが2014年度であったわけであります。
審議では、当該地域はいずれも市営住宅を抱える地域であり、そのことについてただすと、市営住宅の募集は一般公募で実施しておりますので、市営住宅での混住は進んでいると考えます。さらには、市営住宅は住宅に困窮する低所得者に対して、低廉な家賃で賃貸する住宅でございます。制度上、低所得者の世帯ばっかりが入所されるということになりますので、さまざまな課題を有する世帯が入居されるという傾向になるのではないかというふうに思いますと答弁されました。市長の言う、生活保護世帯が4倍の種明かしをしてくれると同時に、これは全く同和問題とは関係ない、現代の日本社会における格差と貧困の拡大の問題であることをみずから説明してくれたわけであります。
そして、市営住宅の問題では、数カ年に及ぶ客観的には支払う能力がありながら払わないという悪質な滞納、法的対応もした、そういうケースがあるのかと尋ねると、平成19年度に明け渡し請求措置を行った事例が1件で、それ以降は悪質な滞納はないという答弁でした。そして、今の滞納のケースは厳しい社会情勢のもと収入が安定せず、特に所得が低い入居者の一月、二月の滞納がふえているということでありました。こうしたケースの場合は、むしろ支援が必要なのは当然であります。
混住が進み、悪質滞納というケースはもはやないという今回の答弁を受けて、これまで市営住宅の問題は解同優遇行政の項目で、私は質疑してきましたが、もうそれは適切ではありません。なので、質問でも、これからは市営住宅を尋ねる場合は、別項目として、独立した項目として尋ねていくと宣言したわけでありますが、そういう点では感無量であります。
改めて言いますが、同和問題は基本的には解決されています。同和地区などは名実ともにありません。解同と市がまだ深刻だと、一般地域と同和地域というふうに色分けしているのであります。住んでおられる方も、まだ同和地区と言われ続けたいかと言うと、とんでもないと答えると思います。同和地区の呼称はやめるべきです。市営住宅だけでなく、全ての点において、解同優遇行政からの脱却を強く求めるものであります。
認定すべきでない第4の理由は、2014年度はさらなる公立保育所民営化や、小学校給食の調理員民間委託、老人福祉センター等の廃止、転用といった、一層の市民サービスの低下、市民犠牲を推進したそういう年度であったということであります。さらなる、公立保育所民営化では、新たに下穂積保育所及び鮎川保育所の民営化が実施されました。小学校給食の調理員民間委託も2014年度は32校中15校、実施率46.9%まで拡大されました。また、2014年度は老人福祉センター等の廃止、転用が強行された年でありました。本格的に転用が開始されるのは2015年度からでありますが、2014年度はまず桑田荘の転用のための改修工事が実施されたのであります。これらは関係者の反対や市民からの存続の請願などを振り切って強行されたものであり、こうした市民サービス切り捨て、市民犠牲路線の中止を改めて求めるものであります。
認定すべきでない第5の理由は、木本市政になって、市の意思決定過程などが極めて不明瞭、無責任なものになっているからであります。2014年度のその端的な例として、総合病院の誘致検討の問題、市政顧問の問題、教育委員会とのざっくばらんな懇談なるもので方向性が決められてしまう問題を取り上げました。ことしの3月に突如表明した、総合病院誘致検討の問題、この問題での市の意思決定過程を調査するために、2014年度も含むそれまでの検討状況の情報公開請求をしても文書不存在として何も出てこない。改めて尋ねても、庁内において研究、検討したものであり、文書の作成や指示はありませんという無責任な答弁を繰り返す。教育委員会との懇談についてもざっくばらんと言うたら何か軽いという意味がありますが、中身は非常に教育行政に対する濃い議論というのみで、市の意思決定過程がこれまでとは考えられないような不透明、不明瞭、無責任なものになっているのであります。市政顧問にしても、市の重要な課題を迅速かつ的確に解決するためとしながら、やってる内容はほとんどが議会提出議案の説明と意見交換で、設置目的にすら反しますし、全く必要性を感じないものばかりです。こんなことに138万円も支出しており、税金の無駄遣いであると指摘するものです。この間の不透明、不明瞭、無責任な市政運営の是正と市政顧問は廃止することを求めるものであります。
認定すべきでない第6の理由は、続発する職員の不祥事に何ら有効な手だてが打てていないからであります。2013年度後半から2014年度前半にかけて、またしても不祥事が4件も発生しています。消防署下穂積分署では消防士による傷害事件、消防指令補の酒気帯び運転が相次いで発生し、教育委員会では、中学校校務員の傷害事件、幼稚園教諭の通勤手当不正受給等の不祥事が、これも相次いで発生、発覚しています。特にこの間の不祥事は金銭と飲酒に絡むものが多く発生しています。
日本共産党は第三者による調査、監視制度等を提案してるわけでありますが、答弁では相も変わらず、綱紀粛正を繰り返すだけでありました。改めて再発防止のための思い切った手だてを打つことを強く求めるものであります。
以上、大きく6点にわたり、本決算について、認定すべきでない理由を申し述べました。
議員各位のご賛同をお願い申し上げ、私の討論を終わります。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、25番、河本議員。
(25番 河本議員 登壇)
○25番(河本議員) 認定第1号、平成26年度大阪府茨木市
一般会計決算認定につきまして、原案賛成の立場から意見を申し上げ、議員各位のご賛同をお願いするものであります。
さて、平成26年度は、茨木市におきましては、第4次総合計画の最終年度であり、第5次総合計画が策定されました。さらなる施策の展開が期待されるところでございます。また、市民の目にとまる主とした変化といたしましては、JR茨木駅東口にペデストリアンデッキの駅前広場が完成し、一層のバリアフリー化が進むとともに、明るい新たな空間が生まれました。さらに、立命館大学大阪いばらきキャンパスには市民開放施設である、立命館いばらき
フューチャープラザが、またその隣接地には岩倉防災公園が完成いたしました。公園には連日多くの人が訪れ、他市からも訪れる人気の場所となっていることはご承知のとおりと思います。同時に都市計画道路の整備も進み、バス路線も新設され、利便性も向上しております。こうした変化はこれまでの努力が実ったものと敬意を表するものであります。
ところで、茨木市を取り巻く環境といたしましては、国内外の経済的な種々の要因もあり、緩やかながらも景気の回復基調が続いた1年でもあったと思います。茨木市の行財政運営の基本となる市税収入の増加も見られます。しかしながら、社会福祉関係経費を初めとする経費が増大する傾向にあるのも事実であります。これまで同様、市の財政運営としましては、厳しい状況にあるというのが一致した見方ではないでしょうか。このような状況の中で、継続して財政の健全性の確保に努められ、基本姿勢として今必要なサービスの充実と将来の活力あるまちの推進に向け、迅速かつ積極的に、さまざまな施策を展開されたものと評価をしているところでございます。
以下、このような観点から、平成26年度決算を検証し、原案賛成の理由を申し上げます。
まず大きな1つ目であります。今必要なサービスの充実に向けた取り組みといたしましては、第1に、子育て支援策の推進に向けた対応が挙げられます。喫緊の課題である待機児童の解消に向け、私立保育所の建設補助や、小規模保育施設の整備補助、待機児童保育室あゆみ、のぞみを開設されたことを初め、子ども・子育て支援新制度の円滑な運用に向け、計画策定やシステム導入、学童保育室の環境を整備されたこと、子育てに対する負担感の軽減を図るため、つどいの広場をさらに開設されたことなどは行政課題に即応した取り組みであると考えます。
第2といたしましては、保健医療、高齢者施策の充実に向けた取り組みであります。安全・安心な救急医療体制の構築と市内救急搬送率の向上を目指した、2次救急医療体制を確保するための補助金の創設を初め、胃がんリスク検診の対象年齢拡充、成人用肺炎球菌等のワクチン接種、妊娠中の健康管理を図るため、妊婦健康診査の公費負担の拡充や、妊婦歯科健康診査の実施のほか、高齢者の居場所として、出番の創出に向けて高齢者活動支援センターの整備やいきいき交流広場モデル事業の実施などは市民ニーズに的確に対応された事業であると思います。
第3としましては、学校、教育環境の向上に向けた取り組みです。知・徳・体の調和のとれた子どもの育成を目指し、新たに策定されました茨木っ子ジャンプアッププラン28に基づき、中学校区に連携教育支援員を設置するなど、保幼小中連携教育の推進や小学校から中学校までの継続したスポーツテストの実施、読書を通じた豊かな思考力や表現力を育むための図書館支援員の全小中学校配置、さらに小学校における相談支援体制の強化を図る小学校スクールカウンセラーの配置体制の充実などは、まさに教育のまち茨木の特徴的な教育施策を推進する取り組みであります。
第4としましては、防災対策の強化に向けた取り組みです。災害時における情報を迅速に市民に伝達する屋外拡声器付き防災行政無線の整備を市内主要箇所に完備するとともに、指定避難所4カ所に太陽光パネル等及び蓄電池を設置したほか、市の災害対応能力の向上を図る地域防災計画の改定と各対策本部マニュアルの策定、さらには自主防災組織の運営支援、防災ハンドブックの更新、建築物の耐震診断等の補助の拡充などは、まさに時機を得たものであります。
次に、大きな2つ目、将来の活力あるまちの推進に向けた取り組みにつきましては、まちの発展及び活性化につながる都市基盤整備の推進を着実に展開されたことが挙げられます。安全性と快適さを兼ね備えた道路、街路、公園、橋梁の整備などの計画的な推進は、魅力あるまちの実現に向けた基本的な取り組みであり、最初に申し上げましたように、JR茨木駅東口ペデストリアンデッキや岩倉防災公園の設置、市民開放施設である立命館いばらき
フューチャープラザの完成に加え、今後のJR総持寺駅の整備や北部地域の彩都、新名神、ダム関連事業の推進は大きな関心と期待が寄せられています。これらの都市基盤整備は完成までに相応の時間を要するものでありますが、目的達成に向け、途切れることなく着実に進められていますことは、評価されるものと思っております。
ところで、最後に申し述べたいことですが、財政の健全性につきまして、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が、税収等の伸びを経常的な経費の伸びが上回り悪化したことであり、危惧もいたしているところでございます。しかしながら、昨今の厳しさの続く財政環境にありましても、述べてまいりましたように、今と将来に対応した諸事業を実施することができましたのは、本市の健全財政の礎によるものであると思っております。なお、将来の財政負担に備え、各種基金の充実を着実に図られたことなども重要な視点であると考えております。
新年度に入り、第5次総合計画をもとに、住み続けたい、住んでみたい、訪れたいと思われるまちのさらなる実現に向けて動き出しました。人口減少社会が本格化する中で、行政の使命が果たされていくには、施策の展開、推進と財政の健全性の取り組みが有効に機能することが、これまで以上に強く求められているのではないでしょうか。
これまで以上に誰もが英知を絞り、それを結集して、さあ、出発しようとの思いで、未来への道を開いていくことが肝要ではないでしょうか。このことを申し添えまして、賛成討論といたします。
議員各位のご賛同を賜りますよう、お願いを申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって討論を終了いたします。
これより起立の方法をもって採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり、決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者多数であります。よって、認定第1号は、認定されました。
次に、認定第2号、「平成26年度大阪府茨木市財産区
特別会計決算認定について」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、認定第2号は、認定されました。
次に、認定第3号、「平成26年度大阪府茨木市
国民健康保険事業特別会計決算認定について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、6番、畑中議員。
(6番 畑中議員 登壇)
○6番(畑中議員) 認定第3号、平成26年度大阪府茨木市
国民健康保険事業特別会計決算認定について、
日本共産党市議会議員団を代表いたしまして、認定することに反対の立場から討論を行います。
本認定に反対する理由の第1は、平成26年度は、市があと少し頑張れば国保料の引き下げで負担軽減を実現できたにもかかわらず、それを怠ったからです。平成26年度の介護を除く国民健康保険料率は平成25年度と比較して、所得割率は0.04%の引き上げ、均等割額は550円引き上げ、平等割額が330円の引き上げとなり、保険料率の中でも基本料金的な応益負担部分で、特に引き上げが行われた年でありました。これはとりもなおさず、特に低所得者世帯を中心に、負担が大きくなる上がり方であります。一方で、国の制度改正により、法定軽減の2割、5割軽減対象者が拡大され、対象者となる世帯では保険料負担の軽減が実現しましたが、全体としてはその他の大半の国保加入世帯で保険料が引き上げとなってしまいました。平成26年度は消費税の引き上げの年でもあり、国保加入者にとっては二重の苦しみとなりました。平成26年度予算審議時にも主張しましたが、あと少しの茨木市の努力があれば、全体的に保険料引き下げを実現できたはずです。にもかかわらず、茨木市は法定外繰入増額の努力を惜しみ、毎年のように市民の保険料負担を増大させていっています。
日本共産党の主張は一貫して申し上げておりますが、年度当初の予算の設定した額は減額すべきではない。保険料を高く設定し過ぎて、法定外繰入が黒字が出たら年度末に当初予算より減額するというやり方をやめるべきだと求めるものであります。せめて、当初予算額、法定外繰入額は維持して、黒字として翌年度に繰り越し、翌年度以降の保険料の抑制に活用すべきです。これを毎年積み重ねておれば、これほどまでに茨木市民の国保加入者の負担増大は進まなかったであろうことは確実です。
本認定に反対する理由の第2は、市民の命や健康を盾にとる資格証明書の発行を平成26年度も1,411世帯と漫然と続けているからです。資格証の発行は、受診抑制で重症化を招き、かえって医療費の増加につながり、国保財政にも益とはなりません。住民の福祉の増進を本旨とする地方自治体がやっていいことでは決してありません。収納率の向上努力は、資格証発行以外のほかの方策で十分に図れることは、茨木市でも他市でも証明済みです。即刻やめるべきです。
本認定に反対する理由の第3は、国民健康保険料の独自減免制度について、長年市民から制度の内容の充実と改善が望まれているにもかかわらず、その努力をせず放置しているからです。減免件数では、北摂最下位のわずか268件、昨年度からさらに減免件数を減らしています。減免総額でも北摂第6位であり、他市が行っているような、身障者減免や独自軽減もなく、内容面でも運用面でも極めて低位な状況にあります。窓口負担減免適用に至っては、保険料減免とほとんど同条件にもかかわらず、適用件数はわずか1件のままです。既存の減免制度について、市民に対する周知を徹底して進めるとともに、内容面でも制度の改善に努力すべきです。
以上、大きく3点の理由を申し述べまして、本決算は認定すべきではないとの立場からの討論といたします。
議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)
○坂口議長 次に、11番、青木議員。
(11番 青木議員 登壇)
○11番(青木議員) 認定第3号、平成26年度大阪府茨木市
国民健康保険事業特別会計決算認定につきまして、賛成の立場から意見を申し上げ、議員各位の賛同をお願いするものであります。
国民健康保険は、高齢者や低所得者、非正規雇用者の占める割合が高く、特に65歳から75歳の前期高齢者が国保加入者全体の約40%を占めております。このため、ほかの医療保険と比べて財政的基盤が脆弱であるという構造上の問題を抱え、さらに近年の急激な高齢化の進展に伴う医療費の増大と、これに伴う保険料負担の増大など、事業運営は極めて危機的な状況に陥っています。このような状況を踏まえて、本市国民健康保険事業の平成26年度決算について検証しますと、歳出面では、高齢被保険者の増などの要因により、保険給付費全体で、対前年度1.3%の増を示しており、また、国保連合会への保険財政拠出金が増加したため、歳出全体では約3億5,000万円の増となりました。
一方、歳入面におきましては、退職被保険者が大幅に減少した結果、療養給付費交付金が対前年度約4億8,000万円の減、前期高齢者交付金におきましても約1億5,000万円の減となりましたが、国庫支出金が約4億5,000万円増となったことや、国保会計の基盤財源である保険料収入について、給付コールセンターによる催告強化に取り組まれたことや、保険資格の適正化による収納対策に努められたことにより約4,000万円の増となり、その結果、歳入総額では対前年度比で約3億6,000万円の増額となりました。このような取り組みの結果、府内の半数以上の市が赤字決算を強いられている中、本市におきましては一般会計からの法定外繰入について必要最小限に抑制された上で、総収支で約1億4,600万円の黒字で決算を結了され、健全な国保事業運営がなされたことは大いに評価するものであります。
事業内容につきましても、特定健診受診率向上の取り組みや特定保健指導の強化、保健師等の戸別訪問の実施など、生活習慣病予防や健康づくりの施策の充実に努められました。このような取り組みは、被保険者の健康寿命の延伸化と医療費の適正化につながるものと高く評価しております。
さて、国保事業におきましては、都道府県が市町村とともに共同保険者となって運営する形に見直すという国保改革などを盛り込んだ、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部改正法が施行され、今後は地方との協議を進めながら国保基盤強化協議会において、具体化を図る方針となっております。国保の財政運営の主体となることで、今後は地域医療計画の実効性を高め、各医療機関が地域医療で担う役割を明確にすることが期待されます。ヘルスアップいばらき推進事業など、健康増進や病気予防への取り組みを加速させるとともに、医療機関の機能強化を図られるよう、推進されることを期待いたします。
また、一方で、府内市町村の実情を十分に踏まえた上で、保険者並びに被保険者の負担が過大とならないことなど、本市からも積極的に意見を述べていただくとともに、今後の国保制度改革に適切に対応されますよう、お願いいたします。
そして、引き続き、医療費の適正化により、歳出の抑制を図られ、保険料収納対策の推進並びに保険資格の適正化による歳入の確保に努められるなど、本市国保事業の長期安定化及び健全化を維持するため、より一層の経営努力を重ねられるとともに、健康寿命の延伸など、市民福祉の向上に寄与されることを要望いたしまして、賛成討論といたします。
議員各位のご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって、討論を終了いたします。
これより起立の方法をもって採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者多数であります。よって、認定第3号は、認定されました。
次に、認定第4号、「平成26年度大阪府茨木市
後期高齢者医療事業特別会計決算認定について」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、認定第4号は、認定されました。
次に、認定第5号「平成26年度大阪府茨木市
介護保険事業特別会計決算認定について」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、認定第5号は、認定されました。
次に、認定第6号、「平成26年度大阪府茨木市
公共下水道事業特別会計決算認定について」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、認定第6号は、認定されました。
次に、認定第7号、「平成26年度大阪府茨木市
水道事業会計決算認定について」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は認定であります。本件、委員長の報告のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、認定第7号は、認定されました。
議事の途中でありますが、休憩いたします。
(午後2時58分 休憩)
─――――――――――――
(午後3時15分 再開)
○坂口議長 休憩前に引き続き会議を開きます。
日程第14、議員発第10号、「茨木市
市民会館条例の一部を改正する等の条例の一部改正について」を議題といたします。
本件に関し、
文教常任委員会委員長の報告を求めます。
滝ノ上委員長。
(
滝ノ上文教常任委員会委員長 登壇)
○
滝ノ上文教常任委員会委員長 本件は、9月9日、審査いたしました。
当初、朝田議員から説明があり、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、議案発第10号につきましては、
賛成者少数で否決すべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 委員長の報告は終わりました。
これより委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、7番、桂議員。
(7番 桂議員 登壇)
○7番(桂議員) では、議員発第10号、茨木市
市民会館条例の一部を改正する等の条例の一部改正について、反対の立場から討論をさせていただきたいと思います。また、請願第3号、現市民会館の当面の存続を求めることについてについてもあわせて、同趣旨の部分については、言及させていただきたいと思いますので、ご理解賜りますよう、お願い申し上げます。
私は、今回の議員発第10号について、3つの観点から反対の立場を申し述べたいと思います。まず1点目が安全面、2点目が財政面、そして3つ目がタイミングです。本市の市民会館は昭和44年の開館以来、46年を経過しています。阪神大震災等を経て平成15年に茨木市市民会館並びに附属人工台地の耐震診断が行われました。その結果、耐震指標Is値0.6に対し、5階、6階部分は数値を満たしているものの、1階から4階までは0.6を下回る結果が出ています。特に、1階部分は耐震指数の2分の1にも満たない0.2となっており、大きな地震が来た場合にはかなりの確率で1階部分が倒壊することが予測できます。
請願の趣旨説明の中では、他市の事例をご紹介をいただきました。耐震補強工事を選択するようにと示唆もございましたが、確かに近隣で言えば寝屋川市が約5億円強で耐震工事を行い、また少し離れておりますが鳥取市では約3億円の工事、また少し鳥取よりは近くなります兵庫県豊岡市では7億円の耐震工事など行われている事例も見受けられます。しかし、本市の場合、さきに引用いたしました耐震診断結果でも述べられていますが、構造上、耐震だけではなく、コンクリートの中性化も指摘されており、市民会館では2階、3階、5階、6階、人工台地においても鉄筋位置まで中性化をしている可能性が指摘されています。さらに、補強工事においても周辺を含めた地理的条件が他市の場合とは大きく異なるという状況がございます。本市においては、部分地下化があることから建物の下部に新たな基礎構築ができないこと、また東側の斜路が重量負荷に耐えらないこと、また耐震壁等の新設等を行った場合、館内がさらに狭隘になることなどからバリアフリーどころの騒ぎではなくなってしまいます。さらに、このようなことから先ほど例に挙げました3市よりも、コストも非常に高くなることは明らかであります。
また、今、耐震工事を部分的に行ったところで、吊物設備等、また冷房、暖房などの空調設備等のランニングコストの割高が抑えられるわけではありません。そして、タイミングの面でありますが、昨年の12月の定例市議会で廃止条例が提案され、本議会において可決をされました。以降、本年の1月には市民周知が行われました。あわせて、大ホールの受付停止も始まっています。この7月にはドリームホールの受付も停止をされているとともに、文化振興財団並びに市民の方々にもご協力をいただく形で、年末のファイナルイベントの企画が既に進行中であります。
本来であれば、市民会館の現状をしっかりと明示をし、耐震に係る費用予測を市民の皆様にきちんとお知らせをし、同じ場所で建てかえるのか、また建てかえる場合にはどれぐらいの規模が、予算がかかるのか、また、ほかの場所で探す場合にはどのような手法をとればいいのか、このようなことがきちんと筋道立てて市民の皆様にお示しできていないことが、今回の請願の大きな理由になっているのではないかと推察いたします。
この推察をもとにではありますが、私たち市民フォーラムは昨年12月の定例市議会での廃止条例の際には、退席という立場をとらせていただきました。しかし、先ほど申し上げましたるるの理由により、今回の議員発の提案、そしてせっかくいただいたにもかかわりませんが、請願、このことには賛成いたしかねる立場であることを、皆様にご理解いただきたいと思います。議員発の提案を出されている議員の皆様にもご理解をいただき、そして、それ以外の議員の皆様のご賛同をお願いして、反対の立場の討論といたします。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、5番、大嶺議員。
(5番 大嶺議員 登壇)
○5番(大嶺議員) 議員発第10号、茨木市
市民会館条例の一部を改正する等の条例の一部改正についてと請願第3号、現市民会館の当面の存続を求めることについての2件につきまして、
日本共産党を代表いたしまして、賛成の立場から、討論を行います。
議員発第10号は、昨年12月議会で改正を行った条例ですが、今回、市民の皆さんから議会に届けられました、請願第3号、現市民会館の当面の存続を求めることについてが採択された場合に必要となる条例改正として提案しています。そのため、この2件は相関連するものですので、一括して討論をさせていただきます。
昨年12月議会において、市民会館の閉館が決定されました。そのときの賛成討論では、市民への周知期間にもう少し時間をかける必要があったのではないかという思いが述べられていました。こういった懸念が市民に閉館を知らせる中で怒りとなり、今議会への請願につながったものであると考えます。
市民会館大ホールにかわる施設として検討を進めていた文化芸術ホールについては、2013年、おととしから議論が始まりました。それなのに、市民会館の閉館については昨年12月議会に突然提案され、市民に知らせることなく短期間の間に決めてしまったのです。市民の怒りが寄せられるのは当然のことです。今議会の中で、市長が、文化芸術ホールは立命館いばらき
フューチャープラザの状況を見てからと議員の皆さんに言われたと、本会議の中で何度か答弁されていました。私はこの点について、
文教常任委員会で、いつ言われたことを取り上げて答弁しているのか伺いました。そしたら、おととしの議会でとおっしゃった。そこで議事録を調べてみました。残念ながら、おととしの議事録にはありませんでした。
私がこの発言に違和感を感じているのは、今までの議論の積み重ねを踏まえていないと感じたからです。昨年6月の議会では、30億円もかけた立命館にできる共用施設の利用状況を踏まえるべきとの意見がありました。しかし、市長はその時点で30億円かけたけど、所有は学校のもの、だから、民の力をかりて、新しく利用できる施設をつくりたいということで、これまでこの意見に耳を傾けなかったではありませんか。それが、文化芸術ホール事業手法の検討結果が思うようにならないとわかり、立命館いばらき
フューチャープラザの使い勝手の悪さもあって、いいわけができなくなり、議会にその責任を押しつけるような発言を見過ごすことはできません。また、今回文化芸術ホールについては「ゼロでできるというふうなことじゃなくて、民間に所有していただいて、そして、茨木市が駐輪場、一部駐車場を区分所有をして、なおかつ神安土地改良区の土地を、あるいは、隣の土地もいろいろ検討して、まだ希望は、私はまだ捨てておりませんので、しかるべき時期に皆さんにお示しすることがあるのではないかなと思います」と、今後についても示されました。
今回の請願は、市民会館の建てかえについては市長の独断専行で、市民の意見を聞かずに提案されるものではなく、市民参加で時間をかけて計画を策定してほしいことも請願項目に入っています。市民に愛される市民会館とは、市民の意見が反映する形でつくられてこそ利用されると、請願者の皆さんは訴えておられるのです。
私は今回のこの請願を採択しておかなければ、今後、市長が文化芸術ホールについて、突然の議会への提案で同意を求めてくる事態が起こり得るのではないかと懸念するものです。午前中に、
市民体育館条例の一部改正については反対者多数で否決されました。既に、立命館いばらき
フューチャープラザの使い勝手の悪さは議論を通じて明らかになっています。それなら、どうやって市民に安心して利用できる施設を提供するのか、その答えは現状では市民会館の存続しかないのではないでしょうか。請願署名は本日現在、3,895人の方から寄せられています。この中には、習い事で市民会館を発表の場として活用しているのでなくなると困るという子どもたちの署名もあると伺っています。
文教常任委員会の請願審査の場で、請願者に対して、あすにでも地震が来て倒壊したらどうするのかという意見がありましたが、その状態で今現在使用させている責任は、本年12月に閉館に賛成をし、何の対策もとっていない側にあるのであり、耐震補強工事を実施し、当面存続してほしいと請願している市民にぶつけるなど言語道断です。問題は、文化芸術ホールの手法を検討している最中に、早々と市民会館の閉館を決めてしまったことです。次の対案がない以上、市民の引き続き使用させてほしいという要求は至極真っ当なものと考えます。
請願が採択され、それに伴う市民会館存続のための条例改正案が可決されることを求め、議員各位のご賛同をお願い申し上げ、討論といたします。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 以上をもって、討論を終了いたします。
これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は否決でありますので、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、原案のとおり決定することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、議員発第10号は、否決されました。
日程第15、請願第2号、「請願署名の趣旨採択・項目別採択について」、日程第16、請願第3号、「現市民会館の当面の存続を求めることについて」、以上2件を一括して議題といたします。
本2件に関し、各所管の委員会委員長の報告を順次、求めます。
まず、議会運営委員会委員長の報告を求めます。河本委員長。
(河本議会運営委員会委員長 登壇)
○河本議会運営委員会委員長 本2件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
請願第2号、「請願署名の趣旨採択・項目別採択について」は、9月18日、審査いたしました。
委員会は、請願審査に当たり、請願者並びに紹介議員の出席を求めた後、請願者から説明を受け、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、請願第2号につきましては、
賛成者少数で不採択とすべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 次に、
文教常任委員会委員長の報告を求めます。
滝ノ上委員長。
(
滝ノ上文教常任委員会委員長 登壇)
○
滝ノ上文教常任委員会委員長 本2件中、当委員会に付託されました案件につきまして、ご報告いたします。
請願第3号、「現市民会館の当面の存続を求めることについて」は、9月9日、審査いたしました。
委員会は、請願審査に当たり、請願者並びに紹介議員の出席を求めた後、請願者から説明を受け、質疑に入りました。その内容は、先日ご配付いたしました会議録のとおりであります。
以上、委員会は慎重審査いたしました結果、請願第3号につきましては、
賛成者少数で不採択とすべきものと決定いたしましたので、ご報告申し上げます。
○坂口議長 以上で各委員長の報告は終わりました。
これより各委員長の報告に対する質疑に入ります。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 質疑なしと認め、質疑を終了いたします。
まず、請願第2号、「請願署名の趣旨採択・項目別採択について」、討論に入ります。
本件については、討論の通告がありますので、発言を許します。まず、9番、米川議員。
(9番 米川議員 登壇)
○9番(米川議員) 請願第2号、請願署名の趣旨採択・項目別採択について、不採択の立場から意見を申し上げ、議員各位の賛同をお願いするものです。
今回の請願趣旨は、多くの市民の声を受けとめ、民主的議会運営のために、趣旨採択と一部採択を望むというものです。昨年、12月議会にも同様の請願が提出され、私は反対の立場から討論をさせていただきました。
さて、本市議会では平成15年に請願条例が制定され、それ以降、過去の請願の中には40数項目にわたる請願があったものの、今では請願をされる方が項目の絞り込みをするなど、ご努力をいただいてることに敬意を表するものであります。
確かに、請願の趣旨採択・一部採択は、他の議会において委員会規則に一部採択の条項を盛り込んでいるところや、運用で趣旨採択や一部採択を行っている議会も存在します。また、全国市議会議長会、市議会の活動に関する実態調査結果によれば、平成26年の1年間に採択された請願1,733件中、趣旨採択をされた請願は93件、一部採択は31件あります。この実態からも、趣旨採択・一部採択を行えば、願意を少しでも受けとめ市民の声を反映できるかもしれないということを否定するものではありません。しかしながら、今回も反対の立場をとることといたしました。以下、その理由を述べさせていただきます。
1点目として、現時点で私は基本的に請願はその全体を採択するか否かを諮るのが原則であり、請願趣旨と請願項目は分けられるものではなく相互に関連し、一体となって請願全体を形成していると考えるからです。一言で趣旨採択と言っても、請願の全体に書かれている文章を趣旨と規定するのか、あるいは請願項目までを含めたニュアンスを趣旨と捉えるのか、議会によって違いがあり、請願者に納得していただくためだけに、趣旨採択をすることについては疑問を持つものです。
2点目として、議案一体の原則について、茨木市議会としての整理が必要だと考えるからです。行政実例には、この議案一体の原則というものがあります。理事者が提案し、議会で修正することができる議案と、市民から提出され、議会での修正ができない請願を同等と考えるのかどうか、議会としての議論と整理が必要であると考えますし、前回の請願の提出から間もないため、整理ができていないのが現状です。したがって、現時点で反対の立場をとるものです。今回、改めて時代にあった議会の意思決定のあり方を問い続け、市民の声をどう反映するかを考えること、また、先人たちが残してくれた会議原則等の考え方を受け継ぐことも大切だと感じました。
最後になりましたが、今回も会派内で議論を重ねました。しかし、意見の一致には至らず、私自身は以上の理由から反対の立場をとることにいたしました。
今後いかにして多様な市民の声を反映するかは、議会で検討すべき課題であることを申し上げまして、請願に対する反対討論といたします。議員各位のご賛同をよろしくお願いいたします。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂口議長 次に、6番、畑中議員。
(6番 畑中議員 登壇)
○6番(畑中議員) 請願第2号、請願署名の趣旨採択・項目別採択について、
日本共産党を代表いたしまして、本請願には賛成、すなわち採択すべきとの立場から討論を行います。
本請願に賛成の理由は、請願の部分採択・趣旨採択は法的に可能であり、同時に請願者の意思を尊重することになるからです。以下、趣旨採択・項目別採択を一部採択と表現いたします。
請願の採択基準については議会によってさまざまでありますが、参考書「地方議会議員大辞典」によれば、議会として当該団体の権限に関する事項で、願意が妥当であり、近い将来実現の可能性のあるものを採択することが適当であろうとしています。また、一部採択については、請願の項目が数項目に分かれる場合、議会はその一部を採択することができる、請願は修正して採択することができないので、修正の変形として一部採択することが認められる、衆議院にも一部採択の先例がある。これは請願全体を不採択にするよりは、住民の希望を少しでも採択し、生かすほうが請願の趣旨に合うからであろうとしています。
また、別の参考書「議員・職員のための議会運営の実際」第6巻では、請願は広義の議案と解されていますので、議案一体の原則が適用されますが、同時に請願者の意思を尊重する立場から、この原則を厳格に適用する必要はありません。例えば、数項目の内容を持つ請願について、全てについて採択または不採択といった二者択一の意思決定だけでなく、一部分の採択、残りを不採択や一部分を採択とし、残りの部分は意思決定しないことも考えられます。議案一体の原則からすればおかしな採決結果ですが、これは請願者の意思を少しでも採択しようとするやり方です。標準会議規則は一部採択については規定していませんので、一部採択を認めるかどうかは議会の先例や議会運営委員会の申し合わせによりますが、請願者の立場を考慮すれば認めるほうがよいでしょうとしています。
さらに、全国町村議会議長会による町村議会運営の基準では、請願の内容が数項目にわたる場合で、内容が採択できる項目については、その項目を取り上げて一部採択として採決することができるとしています。
日本共産党は、全面的にこれらの立場に立つものであります。
大阪府下においても、請願の一部採択を実施している市はほぼ半数であります。また、実施自治体の半数以上において、わざわざ一部採択のために会議規則を改定せずとも、先例や申し合わせにより実施している状況にあります。
茨木市議会においても、議員の皆さんや各会派の皆さんの賛同が得られれば、すぐにでも、この場でも実施できることです。そして、市民は請願の一部採択を望んでおられます。議会各位の本請願への賛同を切に願うものであります。
これまでも、請願項目の数が多過ぎるから、もっと項目を絞って提出してはどうかと、意見が一部の議員から述べられることもあります。
日本共産党は、その意見には到底くみし得ません。なぜなら、主権者は国民であります。市民であります。主権者に選ばれてる議員が、市民に主権の行使である請願の内容に注文をつけるのはもってのほかと思われないでしょうか。私はこうした姿勢は、議員の思い上がりではないかと感じざるを得ません。市民は、公序良俗に反した内容であったり、権利の濫用でもない限り、自由に、思うとおりに、地方自治体の権能の範囲内で、茨木市議会に請願を提出できるのであります。あとは、議会の努力の領分であります。議会として、請願者の意思、願いを少しでも採択しようとする志を持たずして、どうするのでしょうか。
議会に請願を提出する請願者は、請願文書を作成し、場合によっては、多数の署名を集め、紹介議員の依頼をし、請願が付託された委員会の説明にも赴き、採択に向けての相当の努力を重ねられています。そして、たとえ一部の採択でも結構だから、みずからの願意を議会として採択してほしいと願っておられます。議会としてなぜその努力に報いられないのか。議会として一部採択をはねつける合理的な理由が法律上も、信義上も見当たりません。請願の一部採択は一刻も早く認めるべきであります。
以上であります。(拍手)
○坂口議長 以上をもって討論を終了いたします。
これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は不採択でありますので、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、採択することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、請願第2号は、不採択と決定いたしました。
次に、請願第3号、「現市民会館の当面の存続を求めることについて」、お諮りいたします。本件は、討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、討論を省略して、これより採決いたします。
本件に対する委員長の報告は不採択でありますので、原案について、起立の方法をもって採決いたします。
本件、採択することに賛成の議員の起立を求めます。
(起立する者あり)
○坂口議長 ありがとうございました。
起立者少数であります。よって、請願第3号は、不採択と決定いたしました。
日程第17、議員発第11号、「『手話言語法』制定を求める意見書」を議題といたします。
提案者の説明を求めます。18番、松本議員。
(18番 松本議員 登壇)
○18番(松本議員) それでは、議員発第11号につきまして、提出者を代表いたしまして、案文の朗読をもって趣旨説明にかえさせていただきます。
「手話言語法」制定を求める意見書
手話とは、音声ではなく、手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系をもつ言語であり、手話を使うろう者にとって、聞こえる人たちの音声言語と同様に、大切な情報獲得とコミュニケーションの手段であり、教育を受け、労働をし、社会活動に参加するなど、生活を営み、人間関係を育むために必要不可欠な言語になっている。さらに、手話は、日本語に語彙や文法体系があるように、言語としての語彙や文法体系を有している。
しかしながら、過去には、ろう学校では手話は禁止され、社会でも手話を使うことにより差別されてきた歴史があった。
2006年(平成18年)に国連で採択された障害者の権利に関する条約においては、「『言語』とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう」と定義され、手話が言語であると明記されている。同条約の批准に向け、政府は国内法の整備を進め、2011年(平成23年)8月に改正された障害者基本法第3条第3項において、「全て障害者は、可能な限り、言語(手話を含む。)その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、情報の取得又は利用のための手段についての選択の機会の拡大が図られること」と定められた。
また、同法第22条では、国・地方公共団体に対して障害者の意思疎通のための情報確保に必要な施策を義務付けていることから、国は手話の認知をより確かなものにし、手話言語に関する権利をより実効性のあるものに保障するなど、手話を使える社会環境整備に向けた法整備を国として実現する必要がある。
よって、本市議会は、国会及び政府に対し、手話が音声言語と対等な言語であることを広く国民に周知し、音声の聞こえない子どもが手話を身につけ、手話で学び、さらには手話を言語として普及、研究することのできる環境整備を目的とした「手話言語法」を制定することを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成27年9月28日
大阪府茨木市議会
議員各位のご賛同を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○坂口議長 説明は終わりました。
お諮りいたします。本件は、質疑、委員会の審査並びに討論を省略して、直ちに採決いたしましてもご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、質疑、委員会の審査並びに討論を省略して、これより採決いたします。
本件、原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○坂口議長 ご異議なしと認めます。よって、議員発第11号は、原案のとおり可決されました。
ただいま可決されました意見書の取り扱いにつきましては、議長に一任願います。
日程第18、報告第16号から日程第23、監報第5号までの、以上6件の報告につきましては、市長並びに監査委員から本市議会に報告がありました。本市議会はこの報告を受理いたします。
以上で本定例会に付議された事件は、全て終了いたしました。
本定例会閉会に当たり、市長から挨拶を受けます。木本市長。
(木本市長 登壇)
○木本市長 お許しをいただきましたので、閉会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
本定例会は去る3日に開会をいただき、本日までの長期間にわたり、ご提案いたしました各議案並びに平成26年度の各会計の決算認定など、23件の市長議案につきまして慎重なご審議、ご審査をいただき、まことにありがとうございます。
ご審議、ご審査の中でいただきました貴重なご意見、ご指摘、ご要望等につきましては、その執行に当たり十分研究、検討を加え、本市行政水準の向上と市民福祉の充実に役立ててまいりたいと存じます。また否決となりました議案につきましては、ご指摘等を踏まえ、十分検討を加えてまいります。また、債務負担行為の、いわゆる修正案につきましても、今後とも十分に検討いたしまして、一層の議員の皆様のご指導とお力添えをいただきますよう、お願い申し上げます。
季節の変わり目を迎えておりますので、くれぐれも健康にご留意をいただき、今後ますますご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、簡単ですが、閉会の挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。
○坂口議長 以上をもちまして、平成27年第5回茨木市議会定例会を閉会いたします。
(午後3時47分 閉会)
以上、会議の顛末を記載し、地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。
平成27年9月28日
茨木市議会議長 坂 口 康 博
茨木市議会副議長 上 田 光 夫
署名議員 長谷川 浩
署名議員 朝 田 充...