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令和4年予算特別委員会(第6日目) 本文 開催日: 2022-03-25
令和4年予算特別委員会(第6日目) 名簿 開催日: 2022-03-25

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  1. 枚方市議会 2022-03-25
    令和4年予算特別委員会(第6日目) 本文 開催日: 2022-03-25


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    検索結果一覧に戻る 検索をやり直す 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 2022-03-25 令和4年予算特別委員会(第6日目) 本文 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言の単文・選択全文表示を切り替え 単文表示 全文表示 選択表示 発言者表示切り替え 全 215 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 2   ◯仲西功夫市議会事務局次長 選択 3   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 4   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 5   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 6   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 7   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 8   ◯藤田幸久委員 選択 9   ◯あべ木孝充総務管理室課長 選択 10   ◯藤田幸久委員 選択 11   ◯松原秀岳上水道工務課長 選択 12   ◯藤田幸久委員 選択 13   ◯松原秀岳上水道工務課長 選択 14   ◯藤田幸久委員 選択 15   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 16   ◯番匠映仁委員 選択 17   ◯奥野 宏汚水整備課長 選択 18   ◯番匠映仁委員 選択 19   ◯奥野 宏汚水整備課長 選択 20   ◯番匠映仁委員 選択 21   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 22   ◯番匠映仁委員 選択 23   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 24   ◯番匠映仁委員 選択 25   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 26   ◯番匠映仁委員 選択 27   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 28   ◯丹生真人委員 選択 29   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 30   ◯丹生真人委員 選択 31   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 32   ◯丹生真人委員 選択 33   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 34   ◯丹生真人委員 選択 35   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 36   ◯丹生真人委員 選択 37   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 38   ◯丹生真人委員 選択 39   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 40   ◯丹生真人委員 選択 41   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 42   ◯妹尾正信委員 選択 43   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 44   ◯妹尾正信委員 選択 45   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 46   ◯妹尾正信委員 選択 47   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 48   ◯妹尾正信委員 選択 49   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 50   ◯妹尾正信委員 選択 51   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 52   ◯妹尾正信委員 選択 53   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 54   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 55   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 56   ◯広瀬ひとみ委員 選択 57   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 58   ◯広瀬ひとみ委員 選択 59   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 60   ◯広瀬ひとみ委員 選択 61   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 62   ◯広瀬ひとみ委員 選択 63   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 64   ◯広瀬ひとみ委員 選択 65   ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 選択 66   ◯広瀬ひとみ委員 選択 67   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 68   ◯広瀬ひとみ委員 選択 69   ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 選択 70   ◯広瀬ひとみ委員 選択 71   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 72   ◯広瀬ひとみ委員 選択 73   ◯大西 珠医事課長 選択 74   ◯広瀬ひとみ委員 選択 75   ◯大西 珠医事課長 選択 76   ◯広瀬ひとみ委員 選択 77   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 78   ◯広瀬ひとみ委員 選択 79   ◯竹内千冬医療相談・連携室課長 選択 80   ◯広瀬ひとみ委員 選択 81   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 82   ◯上野尚子委員 選択 83   ◯松原秀岳上水道工務課長 選択 84   ◯上野尚子委員 選択 85   ◯松原秀岳上水道工務課長 選択 86   ◯上野尚子委員 選択 87   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 88   ◯上野尚子委員 選択 89   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 90   ◯上野尚子委員 選択 91   ◯林 道廣市立ひらかた病院長 選択 92   ◯上野尚子委員 選択 93   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 94   ◯門川紘幸委員 選択 95   ◯佐々木麻奈交通対策課長 選択 96   ◯門川紘幸委員 選択 97   ◯佐々木麻奈交通対策課長 選択 98   ◯門川紘幸委員 選択 99   ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 選択 100   ◯門川紘幸委員 選択 101   ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 選択 102   ◯門川紘幸委員 選択 103   ◯大西 珠医事課長 選択 104   ◯門川紘幸委員 選択 105   ◯大西 珠医事課長 選択 106   ◯門川紘幸委員 選択 107   ◯竹内千冬医療相談・連携室課長 選択 108   ◯門川紘幸委員 選択 109   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 110   ◯泉 大介委員 選択 111   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 112   ◯泉 大介委員 選択 113   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 114   ◯泉 大介委員 選択 115   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 116   ◯泉 大介委員 選択 117   ◯栃川和宏地域健康福祉室課長(健康増進・介護予防担当) 選択 118   ◯泉 大介委員 選択 119   ◯栃川和宏地域健康福祉室課長(健康増進・介護予防担当) 選択 120   ◯泉 大介委員 選択 121   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 122   ◯漆原周義委員 選択 123   ◯亀野真紀上下水道総務室課長 選択 124   ◯漆原周義委員 選択 125   ◯亀野真紀上下水道総務室課長 選択 126   ◯漆原周義委員 選択 127   ◯亀野真紀上下水道総務室課長 選択 128   ◯漆原周義委員 選択 129   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 130   ◯漆原周義委員 選択 131   ◯小篠俊文経営企画課長 選択 132   ◯漆原周義委員 選択 133   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 134   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 135   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 136   ◯松岡ちひろ委員 選択 137   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 138   ◯松岡ちひろ委員 選択 139   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 140   ◯松岡ちひろ委員 選択 141   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 142   ◯松岡ちひろ委員 選択 143   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 144   ◯松岡ちひろ委員 選択 145   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 146   ◯松岡ちひろ委員 選択 147   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 148   ◯松岡ちひろ委員 選択 149   ◯松岡博己国民健康保険室課長 選択 150   ◯松岡ちひろ委員 選択 151   ◯高木 稔国民健康保険室課長 選択 152   ◯松岡ちひろ委員 選択 153   ◯高木 稔国民健康保険室課長 選択 154   ◯松岡ちひろ委員 選択 155   ◯高木 稔国民健康保険室課長 選択 156   ◯松岡ちひろ委員 選択 157   ◯高木 稔国民健康保険室課長 選択 158   ◯松岡ちひろ委員 選択 159   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 160   ◯松岡ちひろ委員 選択 161   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 162   ◯松岡ちひろ委員 選択 163   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 164   ◯松岡ちひろ委員 選択 165   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 166   ◯奥野美佳委員 選択 167   ◯笠井二朗上下水道総務室課長 選択 168   ◯奥野美佳委員 選択 169   ◯笠井二朗上下水道総務室課長 選択 170   ◯奥野美佳委員 選択 171   ◯笠井二朗上下水道総務室課長 選択 172   ◯奥野美佳委員 選択 173   ◯笠井二朗上下水道総務室課長 選択 174   ◯奥野美佳委員 選択 175   ◯奥村敏彦市立ひらかた病院総務課長 選択 176   ◯奥野美佳委員 選択 177   ◯福山循逸財政課長 選択 178   ◯奥野美佳委員 選択 179   ◯大西 珠医事課長 選択 180   ◯奥野美佳委員 選択 181   ◯大西 珠医事課長 選択 182   ◯奥野美佳委員 選択 183   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 184   ◯大地正広委員 選択 185   ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 選択 186   ◯大地正広委員 選択 187   ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 選択 188   ◯大地正広委員 選択 189   ◯奥野 宏汚水整備課長 選択 190   ◯大地正広委員 選択 191   ◯岡崎直己雨水整備課長 選択 192   ◯大地正広委員 選択 193   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 194   ◯大地正広委員 選択 195   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 196   ◯大地正広委員 選択 197   ◯林 清治経営戦略室課長 選択 198   ◯大地正広委員 選択 199   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 200   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 201   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 202   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 203   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 204   ◯広瀬ひとみ委員 選択 205   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 206   ◯大地正広委員 選択 207   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 208   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 209   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 210   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 211   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 212   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 213   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 214   ◯鍜治谷知宏委員長 選択 215   ◯鍜治谷知宏委員長 ↑ ページの先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1 ◯鍜治谷知宏委員長 開議に先立ち、事務局職員から、委員の出席状況を報告します。仲西事務局次長。 2 ◯仲西功夫市議会事務局次長 本日の会議のただいまの出席委員は13名です。  以上で報告を終わります。     (午前10時2分 開議) 3 ◯鍜治谷知宏委員長 ただいま報告しましたとおり、出席委員は定足数に達していますので、これから予算特別委員会を開きます。 4 ◯鍜治谷知宏委員長 議案第81号 令和4年度大阪府枚方市国民健康保険特別会計予算、議案第82号 令和4年度大阪府枚方市自動車駐車場特別会計予算、議案第83号 令和4年度大阪府枚方市財産区特別会計予算、議案第84号 令和4年度大阪府枚方市介護保険特別会計予算、議案第85号 令和4年度大阪府枚方市後期高齢者医療特別会計予算、議案第86号 令和4年度大阪府枚方市母子父子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算、議案第87号 令和4年度大阪府枚方市水道事業会計予算、議案第88号 令和4年度大阪府枚方市病院事業会計予算及び議案第89号 令和4年度大阪府枚方市下水道事業会計予算を一括議題とします。 5 ◯鍜治谷知宏委員長 お諮りします。  本9件については、既に詳細な提案理由の説明を聴取しているため、これを省略したいと思います。これに御異議ございませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) 6 ◯鍜治谷知宏委員長 御異議なしと認めます。  よって、本9件については、提案理由の説明を省略することに決しました。 7 ◯鍜治谷知宏委員長 これから質疑に入ります。  まず、藤田幸久委員の質疑を許可します。藤田委員。 8 ◯藤田幸久委員 皆さん、おはようございます。予算特別委員会最終日におきまして、私からは2件の質疑をさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。  財産区特別会計について、お伺いいたします。  予算説明書64ページに、1.土地売払収入2,151万円が計上されています。予算審議の現段階で、売払いの予定が決まっているのでしょうか。  そこで、お伺いいたしますが、この土地売払い収入とはどのような内容なのでしょうか。また、来年度に、財産区財産を処理する理由についても、併せてお聞かせください。 9 ◯あべ木孝充総務管理室課長 土地売払い収入の内容としましては、現在売却に向けて協議中の財産区有地について、協議が調った際に迅速に対応できるよう予算を計上しているものでございます。財産区財産につきましては、本来の目的に使用する必要がなくなった場合や、財産として存続させておく必要がなくなった場合などでは、当該財産を処分することを原則としております。 10 ◯藤田幸久委員 そもそも財産区特別会計の対象である旧財産区財産については、市制施行以前からの歴史があり、先ほどの答弁にもありましたが、時代の流れに伴い、本来の目的に使用する必要や、存続させておく必要がなくなった財産区財産も多く存在すると考えます。現段階での売却後の財産活用については答弁を差し控えられましたが、今後も、無計画に処分するのではなく、地区住民と枚方市全体の福祉を基に、増進させる利活用を図ることが重要であり、一定の方針や計画を定め、新たな公共の財産として、転用していく取組を要望いたします。  次に、水道事業会計についてお伺いいたします。
     予算説明書153ページに、1.建設改良費のうち、3.配水支管更新事業費として6億5,400万円が、5.送配水管更生事業費として4億4,000万円が、また、送配水管更新事業費として1億7,200万円が計上されていますが、それぞれどのような事業内容なのでしょうか、お聞かせください。 11 ◯松原秀岳上水道工務課長 配水支管更新事業は、各家庭など、需要者に水を供給する給水管が接続された配水管を更新する事業で、併せて、腐食による漏水が発生しやすい鉛製給水管の取替えを行うものです。  送配水管更生事業は、中宮浄水場から田口山配水場までの旧送水管、口径800ミリ、延長3キロメートルの更生事業で、硬化性樹脂を含ませた材料を老朽水道管に反転させながら挿入して、内側から圧力をかけて硬化させる反転形成工法と、老朽水道管内に鋼管を持ち込んで、溶接接合するパイプインパイプ工法で工事を進めており、令和6年度に完成の予定です。  また、送配水管更新事業は、緊急時には、田口山配水場から北山・楠葉配水場へつながる送水管のバックアップ機能を持つ重要な配水管の更新事業で、口径400ミリ、延長2キロメートルの配水管を主に、開削工法で布設替えする工事を進めており、令和6年度に完成する予定です。 12 ◯藤田幸久委員 事業内容については分かりましたが、2020年2月、田口山2丁目の府道杉田口禁野線において、老朽化した水道管からの漏水事故が発生し、復旧作業に日数がかかり、一時的に通行止めとなり、地域の交通にも影響が出ました。また、同年12月には、通学路にもなっている津田北町の国道307号線と、市道が交差する道路においても同様の事例が発生しました。さらに本年2月には、春日北町の市道においても、小規模な漏水事故が発生しました。  以上のように、私が居住する近隣地域において、数件の事故が発生していますので、市内全域を見ると、さらに多くの事故が経年劣化等により、あちらこちらにおいて漏水事故が発生しているのではないかと考えます。さらに予測不能な地震発生による漏水事故も懸念されます。  そこでお伺いいたしますが、本市として、今後、水道管路の更新をどのように進めていかれるのでしょうか。見解をお聞かせください。 13 ◯松原秀岳上水道工務課長 本市の水道管更新は、枚方市水道施設整備基本計画に基づき、優先順位づけを行っており、計画的に更新、耐震化を進めています。  今後は、漏水事故時に社会的影響が大きい幹線道路、軌道下の管路、断水により多くの市民生活に影響を与えることとなる大口径の送配水管や防災拠点など、重要施設へ供給するルートとなる管の更新・耐震化を重点的に行っていくものです。 14 ◯藤田幸久委員 今後は、水道施設整備基本計画に基づいて、優先順位を設けて、計画的に更新、耐震化を進めていくことは一定理解いたしました。  さて、厚生労働省の発表によると、令和2年度における全国の基幹的な水道管における耐震適合率は全国平均が40.7%であるとのことです。これに対し、本市の耐震適合率を確認したところ、本市は35.7%であるとのことで、全国平均を下回っています。  さらに厚生労働省は、令和10年度に耐震適合率を60%に引き上げる目標を掲げるようです。国においても、防災、減災に備えた政策が進められています。本市も、耐震適合率の目標達成に向けたさらなる取組が求められます。  ちなみに、平成30年6月18日に発生しました大阪北部地震において、被害区域で約9万4,000戸の断水が発生し、被害を受けました。枚方市内の一部地域においても断水に見舞われたのではないでしょうか。市民生活に支障を来すことのないよう、水道施設整備基本計画を着実に前に進め、災害に強い安全、安心なまち枚方に向けた取組をしていただきますよう要望いたしまして、私の全日程の質疑を終了させていただきます。ありがとうございました。 15 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、番匠映仁委員の質疑を許可します。番匠委員。 16 ◯番匠映仁委員 私のほうからも、2点伺いたいと思います。  まず、雨天時浸入水の対策について、聞きます。  雨天時浸入水については、一部の地域で、雨水等が汚水管に浸入することで、マンホールから水があふれ出る災害であり、浸入箇所を把握するため、マンホール内に流量計を設置するなど、対策の取組を進めておられることは、これまでも聞いてまいりました。来年度の取組を確認したいと思います。  各特別・企業会計、予算説明書319ページに、2.委託料2,656万3,000円のうち、(3)雨天時浸入水対策調査業務委託とありますが、その内容について、伺います。 17 ◯奥野 宏汚水整備課長 雨天時浸入水対策調査につきましては、令和元年度に浸入水量が多い楠葉地区226ヘクタールを7つに分けて流量調査を行い、エリアを絞り込んでいます。令和4年度では、調査結果により、浸入水量の多かったエリアの1つ、約30ヘクタールをさらに対策優先度の高いエリアとして、約5ヘクタールに絞り込みを進めるため、6か所の流量調査と降雨測定を行います。 18 ◯番匠映仁委員 来年度の雨天時浸入水対策調査業務委託の内容については、理解しました。確かに令和元年度には、46ヘクタールまで絞り込んだとお聞きしておりましたが、なかなか、特定までに時間がかかるというのが正直な感想です。  それでは、今後の雨天時浸入水対策の進め方について、伺います。 19 ◯奥野 宏汚水整備課長 雨天時浸入水対策につきましては、平成30年度から浸入水量の多い北部地域619ヘクタールの対象エリアについて、段階的に絞り込みを行っており、令和3年度には、楠葉地区の浸入水量の多い別のエリア、約15ヘクタールで、浸入箇所を把握するため、汚水管内に煙を送り込み、接続先を確認する送煙調査を実施しました。  今後は、引き続き、流量調査を実施するとともに、前年度に行った送煙調査の結果に基づき、浸入水量の原因を特定し、改築などの効果的な対策を行っていきます。 20 ◯番匠映仁委員 ぜひ一日も早い浸入水箇所の絞り込みと、効果的な対策をお願いいたします。  加えて、中部汚水幹線のマンホール内にオリフィスを設置して、一時貯留化して、渚水みらいセンターへの流入量をピークカットできるような工事も進めるとも聞いています。こちらについてもしっかり取り組んでいただきたいと思います。  汚水が町にあふれ出るということは防がねばならない災害です。言うまでもなく、暮らしたくなるまちへの対策のスピードアップを要望いたします。よろしくお願いいたします。  次に、市立ひらかた病院の経営状況について伺います。  まず、各会計予算書37ページに、病院事業における令和4年度の業務予定量が記載されており、令和3年度と比べて、延べ入院患者が537人、延べ外来患者が1,971人減少しています。ところが、予算額を見てみますと、各特別・企業会計予算説明書248ページの、入院と外来を合わせた、1.病院事業収益は、昨年度より約3億7,000万円も増加しています。これは1人当たりの診療単価がそれだけ上がっていることだと思いますが、その上昇した要因について伺います。 21 ◯小篠俊文経営企画課長 令和4年度の収益については、診療単価の高い新型コロナウイルス感染症が、令和4年度も引き続き半年は継続するものと仮定していることと、令和3年3月に、地域医療支援病院の承認を受けたため、診療報酬の係数が0.0307上昇したことのほか、近年の診療単価の高い整形外科の手術、循環器内科のカテーテル術の件数や、がん治療の化学療法の実績が増加していることが反映されているものです。 22 ◯番匠映仁委員 市立ひらかた病院では、コロナ禍で患者数が落ち込んでいる中でも、地域医療の中核病院としての役割を果たしていることが、今、御答弁にあった診療単価が高い患者さんの来院が増加していることに現れているのではないかと思います。  一方で、支出を見てみると、252ページの1.医業費用では、昨年度から約3億8,000万円増加しています。この増加要因は、どういった内容かを伺います。 23 ◯小篠俊文経営企画課長 令和4年度の支出については、職員増に伴う給与費で約8,000万円増加するとともに、委託費も増加しています。また、先ほど答弁いたしました診療報酬の高い手術や化学療法については、診療材料や薬剤も高額となっており、材料費及び経費で約1億8,000万円増加していることが主な増加要因となっております。 24 ◯番匠映仁委員 収益が増加しても、支出が同様に増加してしまい、予算上の収支は大きな改善につながっておらず、給与費や委託費などの固定費が増加する一方で、診療単価の高い症例には、高額の医療材料や薬剤が必要であるということのようです。  また、新型コロナの診療単価も高いということであれば、コロナの収束とともに、収支が悪化していくという図式になっているのではないかと思います。そうしたことを踏まえると、まだコロナに懸命に対応している状況だとはいえ、アフターコロナにどう備えていくかということが重要だと思いますが、現時点での病院のお考えをお聞かせください。 25 ◯小篠俊文経営企画課長 現在、委員御指摘のとおり、コロナの第6波のさなかにありますものの、これまでの黒字要因や診療単価の上昇要因の一部は、コロナ対応によるところが大きく、本院におきましても、アフターコロナに備える重要性は認識しているところです。  そうしたことから、令和4年度については、新たな中期経営計画を策定する予定としており、外部のコンサルタントを活用して、中長期的な本院を取り巻く環境の変化を的確に把握するとともに、アフターコロナにおける取組についても検討していきたいと考えています。 26 ◯番匠映仁委員 市立ひらかた病院が、コロナ対応と通常診療の両方掲げて、持っている医療資源を最大限に活用して懸命に対応していただいていることで、結果的に、空床補償が大きな黒字を生んでいくのかもしれませんが、コロナで落ち込んだ来院患者数は、そう簡単には戻らないとも思います。コロナが収束してきているということもあるのか、また、収束した際にも、一息つきたくなる心境も理解するところですが、病院長、管理者を先頭に一丸となって、引き続き経営改善にも取り組んでいただくようお願いいたします。  改めて、市立ひらかた病院の存在価値を考えると、やはり市民に愛される病院かどうかだと思います。命を預けに来られた一人一人の患者さんに、誠実に、一期一会を大切にして接することも経営改善の一部だとして、取り込んで推進いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  さて、今回の予算質疑では、私が暮らしたくなるまちは、一人一人が笑顔のまちだとしてしつこく個別の提案させていただきました。奇をてらったものはなかったように思います。結局はそういうことだと考えています。当たり前の市の課題を、当たり前に解決できてこそ、観光という複合型の枚方市にとって、苦手とする難題を解くことができるんじゃないでしょうか。大阪・関西万博は、2兆円と言われる経済波及効果を前面に出すのではなく、テーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」、そしてSDGs達成への貢献を目指すという理念の下、世界の共通目標を市民と共有しながら、共に輝く未来へ歩んでいく姿勢が必要です。本市としての万博に向けたスタートである令和4年度は、不祥事続きではなく、市民の笑顔をつくる、笑顔で複合型の難題に挑戦する職員をつくる、物をつくる前に人をつくるということを市長、副市長にお願いして、私の予算質疑を終えたいと思います。ありがとうございました。 27 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、丹生真人委員の質疑を許可します。丹生委員。 28 ◯丹生真人委員 よろしくお願いいたします。私のほうからは病院事業会計と下水道事業会計の2会計から質疑をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず、各特別・企業会計予算説明書の257ページ、病院事業会計のうち、一般管理に要する経費の6.委託料として1億7,710万7,000円が計上されております。2月の市民福祉委員協議会では、計画年度が令和3年度までとなっている第2次中期経営計画の実績報告の説明があり、市立ひらかた病院の経常収支は、令和2年度、令和3年度と、顕著に伸びているものの、その大きな要因は、コロナ患者の受入れに対する国・大阪府からの補助金が交付されたものによるとのことでした。  一方で、本業である医業収支については、令和元年度までは順調に改善されていたものが、コロナ禍によって、令和2年度、令和3年度は悪化している状況となっております。また、令和4年度の当初予算における新型コロナウイルス感染症への対応の経費等は、令和3年度の実績を踏まえつつ、約半年分を計上するとの説明がありましたが、コロナ感染状況がどうなるのか、この先も非常に不透明な状況であり、たとえコロナが収束に向かったとしても、悪化している医業収支は、簡単には戻らないことも考えられます。  そうした状況の中で、令和4年度は、次の第3次中期経営計画を策定していくとの報告がありました。冒頭に言いました委託料の中に、第3次中期経営計画に係る外部のコンサルタントの委託料が含まれていると聞いております。本計画策定は、今後、コロナ禍による一定の影響が想定される中でも、市立ひらかた病院の健全経営を確保するため、しっかりと取り組むべきものであることから、その内容について確認させていただきたいと思います。  現在の中期経営計画が令和3年度が終期となるのであれば、令和3年度中に、令和4年度からの次期計画を策定しておくのが本来であると考えますが、令和4年度予算に計画策定経費を計上することとなった理由について、まずお尋ねいたします。 29 ◯小篠俊文経営企画課長 本院の中期経営計画は、総務省の示す公立病院改革プランガイドラインに沿って策定したものですが、当初は新たなガイドラインが令和2年度中に示される予定となっていたところ、新型コロナの感染拡大の影響により、現在も示されていない状況です。また、現ガイドラインには、地域医療構想の議論を踏まえた役割の検討が求められておりましたが、この議論もいまだ集約されていない状況です。  そのため、本院では、令和4年度は現プランに基づく取組を継続しつつ、並行して、コロナの感染状況が見通せない中においても、令和4年度中に、本院独自でも、令和8年度までの中長期的な計画を策定し、計画に沿った病院運営をしようと予算化を図ったものです。  今後、総務省からガイドラインが示された際には、その提示された内容に沿って修正していきたいと考えています。 30 ◯丹生真人委員 新型コロナの影響で総務省のガイドラインの提示が延期される中でも令和4年度中に、市立ひらかた病院独自で、令和8年度までの中長期的な計画を策定されると、こういった御答弁でした。  次に、病院の健全経営に当たって取り組むべきことは、多岐にわたるとは思いますが、新たな中期経営計画にどのような内容を盛り込もうと考えているのか、お尋ねいたします。 31 ◯小篠俊文経営企画課長 第3次中期経営計画については、将来的に北河内医療圏において見込まれる医療需要等の現状分析を行った上で、本院が地域医療における中核病院として、また、北河内医療圏における公立病院として果たすべき役割や、その役割を果たすためのアフターコロナにおける健全経営に向けた取組目標、取組などの内容とする予定です。  さらには、今年度に新たに政策的医療に追加された新興感染症において、どのような感染症に本院が対応可能で、平時からどのような準備が必要かといった内容を盛り込む予定としています。 32 ◯丹生真人委員 まだコロナの収束が見通せない状況においても、第3次中期経営計画では、次の新興感染症への対応を検討していくという御答弁でした。  そこも含めまして、今回のコロナ禍で明らかになったように、市立ひらかた病院の市民の命を守るための役割は重いものがあり、また、地域医療支援病院に承認されたことで、地域医療における責任もまた、さらに重くなっていると考えております。そうしたことからも、令和4年度に策定する第3次中期経営計画については、市立ひらかた病院の経営基盤の確立に向け、絶え間ない経営改善に取り組み、健全経営を達成できる計画としていただくよう、要望としておきます。  次に、予算の概要47ページの下水道事業会計のところに、雨水ポンプ場耐震化事業2億9,500万円の記載がありますが、この事業の内容について、お尋ねいたします。 33 ◯岡崎直己雨水整備課長 雨水ポンプ場耐震化事業として、安居川ポンプ場と溝谷川ポンプ場の耐震化工事に向けた実施設計を行うとともに、今年度に実施設計が完了した北部ポンプ場の耐震化工事に取り組みます。また、雨水ポンプ場全体としては、他のポンプ場についても順次、耐震化事業を進めていく予定としております。 34 ◯丹生真人委員 今御答弁ありました本事業のうちの、特に北部ポンプ場の耐震化工事についてお尋ねしたいと思います。  令和4年度に耐震化工事を実施する北部ポンプ場は、自然吐けの水路がないポンプ場であり、雨が降って水位が上昇すれば、常にポンプを稼働させて排水をしておりますが、この耐震化工事によって、ポンプの稼働に支障が出ることはないのでしょうか。  そこで、令和4年度の北部ポンプ場の耐震化工事の実施工程とポンプ稼働との関連性について、お尋ねいたします。 35 ◯岡崎直己雨水整備課長 北部ポンプ場の耐震化工事は、ポンプでくみ上げた雨水を淀川へ流すための放流施設と建物を別々に実施します。放流施設については、雨の多い梅雨や台風のシーズンを避けた時期から工事に着手し、工事の際には、2つ並んだ放流施設を1つずつ施工することで、ポンプが稼働した際にも放流することが可能になります。また、建物の耐震化工事については、直接ポンプの稼働に影響することはありませんが、ポンプ場内での工事の重複を避けるために、放流施設の工事に着手するまでには工事を完了させる予定としています。 36 ◯丹生真人委員 ポンプの稼働には影響がないということです。いずれにしましても、万が一の事故などで、支障が出ないよう、安全第一で工事を進めていただきたいと思います。  次に、予算の概要78ページには、本事業の財源として、一般会計において、緊急自然災害防止対策事業債を発行することとしているとの記載があります。この事業債を活用することによって、普通交付税の公債費算入率が70%となり、一般会計においては、交付税措置が手厚くなるという効果があると考えますが、では、この下水道事業会計におけるポンプ場の耐震化事業においては、どのようなメリットがあるのか、お尋ねいたします。 37 ◯岡崎直己雨水整備課長 従来は、1年に1つずつ雨水ポンプ場の耐震化を進める予定でしたが、この緊急自然災害防止対策事業債における交付税の優遇が、令和7年度までの時限措置であることから、この間に複数の耐震化工事を実施することとし、令和4年度には、安居川ポンプ場、溝谷川ポンプ場の実施設計を進めることなどにより、ポンプ場全体の年次的なスケジュールが前倒しできることがメリットと考えます。 38 ◯丹生真人委員 この事業債の活用で耐震化のスケジュールを前倒しして実施していくということです。いずれにしましても、雨水ポンプ場というのは、市民生活を支える重要なインフラ施設ですので、耐震化を着実に進めていただきたいと思います。  続いて、予算の概要47ページには、楠葉排水区下水道浸水被害軽減総合事業17億2,533万円の記載があります。この事業については、第60工区楠葉雨水貯留管整備工事と第70工区楠葉雨水流入管整備工事として進められており、昨年10月には、第69工区のシールド工事を完成されていますが、第70工区の流入管工事が完成して初めて貯留施設として機能すると聞いております。  先日、この第70工区流入管工事の工期が令和5年1月13日までの予定であったものを、令和5年3月14日まで約2か月延長するとの報告がありました。そこで、第70工区の流入管工事の工期が延長になった経緯について、伺います。  また、この工期の延長によって、当初予算に追加する費用はかからないのか、その点についても、お聞かせください。 39 ◯岡崎直己雨水整備課長 第70工区の流入管工事の工期につきましては、楠葉中央交差点南側での貯留管に接続する推進工事の作業基地となる立坑築造作業におきまして、掘削した土に含まれる水分が想定より多く、その土の処分地に変更が生じたことから、処分計画の見直しなどに期間が必要となり、約2か月延長させていただくものです。  また、予算につきましては、継続費を活用して事業を進めており、影響なく終えるものでございます。地域住民の皆様には、工期延長により御迷惑をおかけいたしますが、安全に配慮して工事を進めてまいります。 40 ◯丹生真人委員 最後、要望なんですけれども、この楠葉排水区下水道浸水被害軽減総合事業というのは、平成20年、平成24年、平成25年の大雨によって、楠葉地域に甚大な浸水被害が出たことから、その対策として事業実施がされたものです。現在は、第70工区流入管工事の立坑がある道路沿いの商店街の店舗も、多大なる浸水被害を受けております。ですので、雨水貯留施設の一日も早い完成を望まれていることは言うまでもありませんが、一方で、この第70工区流入管工事のため、期間中、立坑周りの道路の歩道の幅が半分近くに狭くなったことで、人の流れが変わり、買物に来られる客数が著しく減って、結果、店舗の売上げに大きな影響が出ているとの事業者の悲痛な声を聞いておりました。早く工事が終わってほしいと思っているところに、今回さらに2か月の工期延長となったわけです。浸水被害を受けた上に、工期延長による経営への悪影響と、二重に大変な思いをされているということです。  そうしたことからも、安全第一で工事を進めることは、これは当然とした上で、周辺の住民の方や、店舗事業者への影響が小さくなるよう、なるべく早く歩道を元に戻してもらうなど、工事の進め方についても考慮していただきますよう要望しまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。 41 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、妹尾正信委員の質疑を許可します。妹尾委員。 42 ◯妹尾正信委員 改めまして、おはようございます。本日もよろしくお願いします。  それでは、まず初めに、病院事業会計について、お伺いいたします。  各特別・企業会計予算説明書220ページの予算実施計画を見ますと、令和4年度は、収益が約107億円に対し、支出が110億6,000万円と、約3億6,000万円の赤字を見込んだ予算となっていますが、市立ひらかた病院では、この赤字要因をどのように捉えているのか、お伺いいたします。 43 ◯小篠俊文経営企画課長 令和4年度予算については、新型コロナウイルス感染症が、令和4年度も引き続き半年は継続するものと仮定しているものの、空床補償補助金については、取扱いが不透明であったため、計上は見送っています。収益ではそうした状況を前提に、令和3年度の診療単価を基に、外来患者数は令和3年度の実績を、入院患者数は病床利用率80%を見込んで積算しています。一方、支出においては、人件費や委託経費などの固定費の増加のほか、使用料が増加している高額の診療材料や化学療法の薬剤費が増加していることから、約3億6,000万円の単年度損失を計上した予算となっています。 44 ◯妹尾正信委員 新型コロナが半年続いて、来院患者がすぐ戻らず、固定費や高額の材料が増加していることから、赤字を計上しているということだと思いますが、一方で、予算説明書236ページ、244ページにある令和4年度、令和3年度の予定貸借対照表を見比べますと、令和3年度末に見込んでいる利益剰余金約16億2,000万円から3億6,000万円減少しているものの、令和4年度末までに、10億円を超える利益余剰金を見込んでいます。しかし、このような3億を超える赤字が続けば、この利益剰余金はあっという間になくなってしまいますので、アフターコロナにおける何らかの対策を早急に立てる必要があると思いますが、市立ひらかた病院でどのように取り組んでいこうとしているのか、お伺いいたします。 45 ◯小篠俊文経営企画課長 本院では、令和3年度からコロナ対応と通常診療の両立を目標に掲げ、一部病棟を閉鎖した中でも、病床利用率80%の達成に向け、地域連携の強化や、断らない医療の取組により、収益向上を図るとともに、医薬品の価格交渉などによる経費節減策の取組を進めているところです。令和4年度も同様の目標を掲げ、引き続き取組を進めつつ、令和4年度の中期経営計画を策定する中で、外部の経営コンサルタントの助言や提言を生かして、アフターコロナにおける経営健全に向けた取組を検討していきたいと考えています。 46 ◯妹尾正信委員 健全経営に向けた取組を検討していくということですので、中期経営計画を策定するに当たっては、収益向上や経費節減はもちろんのこと、あらゆる面から見直していただき、実効性ある取組に基づいた精度の高い黒字の収支計画を盛り込んでいただきたいと思います。そうした計画を完成させるには、市立ひらかた病院にとって、この1年間は、職域を超えて、計画づくりに多くの労力を割くことになりますので、病院長、管理者がリーダーシップを発揮され、職員一丸となって、きっちり仕上げていただきたいと思います。  また、市立ひらかた病院が地域医療の中核病院として市民に愛される病院となっていただくとともに、決して、市立ひらかた病院がなくなってしまうのではないかと市民に不安を抱かせないような取組をしていただくことを切にお願いいたします。  また、2025年には、万国博覧会が開かれます。内外から多くの方が来阪されますので、発想の転換を図り、平成28年度の決算特別委員会でも提案させていただきましたが、医療ツーリズム等に取り組んで、もうける病院経営体制の構築に取り組んでいただきますよう、要望させていただきます。  続きまして、下水道事業会計のうち、予定貸借対照表についてお伺いします。  令和4年度、各特別・企業会計予算説明書の294ページ、295ページには、令和4年度末の、また302ページ、303ページには、令和3年度末の下水道事業会計予定貸借対照表が掲載されています。貸借対照表は、資産の部、負債の部、資本の部から構成されており、予算時点での予定でもありますので、不確定要素は多いと思いますが、令和3年度末と令和4年度末の各部の会計の金額比較において、数点、お聞かせいただきたいと考えております。  まず、資産の部において、文字どおり下水道における資産などの状況を表しておりますが、1.固定資産と2.流動資産を合わせて、総額比較では、令和4年度末で約10億円減少しています。  まず、その内容についてどういうことなのか、お聞きいたします。 47 ◯林 清治経営戦略室課長 資産の部におきましては、固定資産として、これまで取得した有形、無形の資産の価格を計上しており、合わせて、減価償却累計額を計上することで、数値により、資産の現在価値を表したものでございます。  また、流動資産としましては、現金預金や未収金などの状況や、その動きを表しております。  委員御質問の総額が約10億円減少していることにつきましては、主に、固定資産の現存価格が減少していることによるものでございます。これは、償却資産では、令和4年度で予算化した更新改良事業などにより、取得額として約50億円の増加を見込む一方で、減価償却累計額では、令和4年度の減価償却費を令和3年度に加えたため、前年度比較で約60億円の減少となったものでございます。この状況は、取得による資産額の増加よりも、減価償却、いわゆる資産価値の減少が大きくなっておりますので、各施設の老朽化が進んでいると考えております。 48 ◯妹尾正信委員 次に、負債・資本の部では、特に負債の部においては、これまで、企業債に関しては質問してきましたが、本予算においても、3.固定負債が約40億円減少していること、企業債が順調に減少しているものと考えていました。一方で、5.繰延収益の(1)長期前受金は約40億円増加しています。また、資本の部においても、7.剰余金の(2)のロ.当年度未処分利益剰余金が約10億円増加となっていますが、その状況についてお聞きいたします。 49 ◯林 清治経営戦略室課長 負債の部のうち、固定負債の減少は、委員お見込みのとおり、企業債の償還が、償還期間終了に伴い、減少しているというのが主な要因でございます。  また、繰延収益の長期前受金の増加につきましては、令和4年度に実施予定の建設改良事業費を固定資産に計上することに合わせて、その財源を長期前受金に計上したことによるものでございます。  一方、資本の部の当年度未処分利益剰余金が増加しておりますのは、令和4年度の予算上の純利益見込額を計上したことによるものでございます。  なお、このように、令和4年度予定貸借対照表は、令和3年度予定貸借対照表に、令和4年度当初予算を計上して作成しておりますので、今後、予算執行による各数値の変更が生じるものと考えております。 50 ◯妹尾正信委員 貸借対照表の状況については、一定理解いたしました。  予算上の予定貸借対照表ですので、内容が今後変わってくると考えますが、答弁を聞かせていただく中で、質問でも申し上げましたが、負債は、企業債の減少によってこれまでの経営課題を克服しつつありますが、一方で、資産が減少していることは減価償却が進んでいるということで、老朽化が進んでいると考えられます。そのため、持続可能な事業運営などに向けて、施設の更新は必要不可欠だと考えますが、改めて見解をお聞きします。 51 ◯林 清治経営戦略室課長 下水道施設の老朽化につきましては、現在、下水道整備基本計画をはじめ、ストックマネジメント計画などに基づき、各施設の点検、調査を踏まえて、計画的に更新を進めているところでございます。  また、昨今の激甚化する気象災害や想定される巨大地震に対応し、安全、安心で快適な生活環境を提供し続けるためには、これまで以上に、財源の確保を積極的に図るなど、事業と経営の両立を図っていかなければなりません。委員お示しのように、企業債が償還終了に伴い、順調に減少している一方で、更新改良事業を着実に進めていく必要があるため、今後も、資産と負債のバランスを図りながら、事業運営に努めてまいります。 52 ◯妹尾正信委員 下水道事業推進のための企業債の償還が順調に進んで、負債が減少していることは喜ばしいことですが、償還が終わる頃には、減価償却が進んで下水道の老朽化が進み、更新改良事業は必要になり、資産と負債資本のバランス調整が難しくなりますので、常にバランスを注視して、経営戦略を見直していただきたいと要望いたします。  また、最近では、異常気象の影響で、想定外の量の降雨がありますので、雨水対策も重要になっております。雨水対策費は一般会計と連動しますので、財政部門と緊密に連携して、施策の推進をしていただきますよう要望いたしまして、私の質疑を終わります。ありがとうございました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    53 ◯鍜治谷知宏委員長 午前10時55分まで休憩します。     (午前10時46分 休憩)     (午前10時55分 再開) 54 ◯鍜治谷知宏委員長 委員会を再開します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 55 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、広瀬ひとみ委員の質疑を許可します。広瀬委員。 56 ◯広瀬ひとみ委員 では引き続きよろしくお願いいたします。  私のほうからは、介護保険特別会計についてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  地域支援事業についてです。  各特別・企業会計予算説明書の69ページにあるように、令和4年度の第1号被保険者数の見込数は11万3,851人と、154人ではありますが、増加しています。その一方で、72ページにあるように、地域支援事業費は、4億700万7,000円の減額となっています。その主な要因についてまずお伺いいたします。 57 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 地域支援事業費が減少しておりますのは、地域介護予防活動支援事業費や地域包括支援センター事業費等が、重層的支援体制整備事業経費として一般会計に移行されたことが主な要因でございます。 58 ◯広瀬ひとみ委員 幾つかの事業費が一般会計に移行されたということですが、その財源としては、介護保険料が充当されていたと思います。  そこで令和4年度予算において、どのような会計処理を行うのか、お聞きいたします。 59 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 国のスキームにのっとりまして、介護保険料等の財源についても、一般会計に繰り出して充当することになるものでございます。 60 ◯広瀬ひとみ委員 重層的支援体制整備事業を実施する場合には、国のスキームにのっとり、介護保険料等の財源を介護保険特別会計から一般会計に繰り出すとのことです。地域包括支援センター事業を例に取ると、介護保険特別会計で行っていた内容と変わりなく、そうであるからこそ介護保険料を充当できるのだと思いますが、この重層的支援体制事業については、高齢者だけではなくて、障害者や子どもも含めて、幅広い対象者を支援するために、複合的な課題に対応するものだと聞いております。  とするなら、今後こうした課題に、地域包括支援センターの職員の関わりが求められることになるのではないでしょうか。そうなると、センター職員の負担が気になるところですし、介護保険事業とは、プラスアルファの事業、別物になる場合もあるのではないかと感じます。重層的支援体制の構築は重要な課題でありますが、こうした会計処理の必要性はよく分かりませんし、今後の事業の実施に当たって、どういった支援や体制を取るべきなのか、また、しっかり検証しながら進めていただきたいと思います。  次に、各特別・企業会計予算説明書の106ページに、債務負担行為として、介護保険事業計画策定業務委託555万3,000円が計上されています。計画の策定に向けて、令和4年度はどのように取り組んでいくのか、お聞きいたします。 61 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 令和4年度と令和5年度の2年間をかけて、令和6年度からの3年間を計画期間とする次期介護保険事業計画を策定してまいりますが、令和4年度においては、介護予防・日常生活圏域ニーズ調査や在宅介護実態調査など、計画策定の基礎データを得るため、アンケート調査を実施する予定としております。 62 ◯広瀬ひとみ委員 アンケート調査を実施する予定ということですが、こうした機会を捉えて、認知症と深い関係があると言われている難聴について調査を行うことはできないでしょうか。難聴により、生活にどのような支障が生じているのか、補聴器を購入しているのかなど、実態を調査する必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。 63 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 聞こえの問題については、全国共通の介護予防・日常生活圏域ニーズ調査の中で、外出を控えている理由の選択肢の一つとして挙げられており、平成29年と令和元年の調査結果を比較すると、その割合は減少しておりますが、こうした調査項目については、引き続き注視してまいります。 64 ◯広瀬ひとみ委員 介護予防・日常生活圏域ニーズ調査において、外出を控えている理由として、聞こえの問題を選択する人の割合は減少しているということですが、近年、難聴と認知症との関係についての研究が進んでおります。3年に1回というこの機会を捉えて、難聴や補聴器装着の実態について調査を進め、必要に応じて、補聴器購入費用の助成制度を創設するなど、効果的な認知症予防施策を実施していただきたいと思います。  次に、認知症を予防することは大切ですが、認知症になっても大丈夫だと思える、安心できる社会づくりや、認知症の当事者が参加できて、その思いが大切にされる取組を広げてほしいと思います。令和4年度は、認知症支援について、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 65 ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 認知症への正しい理解の普及と、認知症の方や家族を温かく見守る地域づくりを目指し、認知症サポーター養成に取り組むとともに、市ホームページ等に、認知症の早期発見、早期支援についての啓発動画を掲載し、支援情報の提供を行っています。  今後も、認知症の方やその御家族が、住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための情報発信や支援を行ってまいります。 66 ◯広瀬ひとみ委員 認知症の当事者の方が社会に参加できる、そうした取組についてもまた、ぜひ検討していただきたいと思います。認知症支援については、やはり家族への啓発を行い、家族からの相談に応じるなど、家族、ケアをする側への支援というものも、最も大切になると思います。その際、スマートフォン、特にLINEアプリを活用すれば、プッシュ型の通知や、LINEでの相談などが可能になり、高齢者の虐待防止の一助にもなるのではないかと思います。さらに、同様の取組は、ケアラー支援全般に必要です。子育て世帯やひとり親世帯への支援策としてこの間、取組を進めるということで、実施に向けた取組が今、進められようとしているところです。介護の問題についても同様の取組をしていただければ、家族については、スマホなんかの利用もできると思いますので、就業されている方も多いと思いますので、役所の開庁時間だけではなく、相談支援に当たれるような取組というのを、ぜひ行っていただきたいと思います。  次に、特別養護老人ホームについてです。  ここ最近、待機の状況はどのようになっているのでしょうか。  また、こうした状況を踏まえて、令和4年度において、特別養護老人ホームの整備に向け、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。 67 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 令和3年3月末現在、市内の特別養護老人ホームの待機者は627人であり、前年度から170人減少しております。本市では令和3年度から令和5年度までの3年間で地域密着型特別養護老人ホームを3か所整備する計画としており、今年度、既に1か所について整備事業候補者の選定を完了しております。令和4年度は残る2か所の整備に向けて、再度公募を行い、着実に整備を進めていく考えでございます。 68 ◯広瀬ひとみ委員 全体資料も作っていただいているわけなんですけども、待機が減少しているということなんですが、整備そのものはそう多く進んでいるというわけでもないので、この間の利用料の負担増によるもの、そういう影響も含まれているのではないかと心配するところです。  一方で、延べの申込者の方は1,869人と増大しておりますので、切実に待っておられる方がまだまだ多くおられるのではないかと思います。そうしたことも踏まえて、さらなる待機者の減少に向けて、現在の計画目標を少しでも早く達成していただきたいと思います。そのためにも、できるだけ早期に再度の募集を実施していただいて、漫然と再公募するということではなく、参入しやすい条件づくりにも御努力いただくようお願いさせていただきます。  次に、介護人材確保の取組について、伺います。  最近、介護人材の確保が困難であるために、先ほど施設整備のお話もさせていただきましたけれども、施設の開設が延期されるといったケースが全国的に生じています。介護人材なくして、介護サービスの提供は成り立ちません。介護職員の初任者研修等の受講料については、介護人材の育成に向け以前から助成を求める声がありましたが、令和4年度はどのように取り組む考えなのか、お伺いいたします。 69 ◯吉田章伸地域健康福祉室課長(長寿・介護保険担当) 現在、各介護施設において介護未経験者や無資格者を雇用し、当該職員が介護職員初任者研修を修了すれば、雇用に要する費用や研修受講料の一部を補助する事業を大阪府が実施しており、令和4年度も引き続き実施する予定であるとお伺いしております。本市としてもこうした事業を紹介するなど、大阪府をはじめとした関係機関と連携しながら、介護人材の確保に向けた取組を進めてまいります。 70 ◯広瀬ひとみ委員 繰り返しになりますけど、人材確保なくして、施設を整備しても、そこで働く人がいなければ、開設することができませんので、大阪府の取組として、助成制度を実施していただいているということではありますけれども、枚方市も中核市でありますから、市独自の対策を、保育士確保については、この間、すごく御努力いただいていると思うんです。だからそういった形で、同様の取組もしていただきたいし、資格取得の支援も、今、大阪府の場合は、施設に入職してからの支援という形になっておりますので、入職前も含めて可能とするなどできる対策は、枚方市にもあると思いますので、ぜひそうした取組もしていただきたいと思いますし、引き続き、国に対しても、抜本的なその処遇改善なども求めていただくようお願いさせていただきまして、介護保険特別会計の質疑を終わらせていただきます。  次に、病院事業会計について、お伺いいたします。  ひらかた病院においては、引き続き、新型コロナウイルス感染症への対応に取り組んでいただき、心から感謝を申し上げます。令和4年度も引き続き、受入病床を確保するとともに、大阪府の対応基準に沿って、自宅療養者の外来診療の受入れ等に対応されるとのことです。  病床確保に向けた国・府の支援策は、令和3年度と同様の中身が示されているのか、予算上の措置と、収益確保の見通しも含めてお伺いいたします。 71 ◯小篠俊文経営企画課長 令和4年度の病床確保に係る空床補償の補助金については、予算編成時点で交付要件等が不透明であったため、予算には計上していません。また、収益については、コロナの感染状況や、減少した来院患者の回復が不透明であることから、診療単価や患者数の実績を基に、病床利用率を80%として予算計上しています。 72 ◯広瀬ひとみ委員 令和4年度予算は実績を基にしているということですが、令和3年度はコロナ病床確保に係る空床補償の補助金により、一定の収益が確保されました。また、今後の補助金は不透明でも現在一部の病棟を余儀なく閉鎖するなど、コロナ病床確保に努められていると思います。入院収益は事業収益の6割を占めていますが、その入院収益に直結する救急車の受入れに影響が生じているのではないか、お伺いいたします。 73 ◯大西 珠医事課長 市立ひらかた病院は、断らない医療を標榜し、救急車からの応需率の目標を掲げるとともに、スムーズな受入れを行えるよう、救急医療体制を取っています。  しかしながら、新型コロナウイルス感染症が拡大した今年の1月から2月にかけては、特に、発熱者の救急患者が増加したことで、救急外来が逼迫し、救急患者の受入れが困難となる状況が発生しています。 74 ◯広瀬ひとみ委員 最近は、救急患者の受入れが困難となる状況が続いているということでありますが、市民の方からは、救急を要請した際に、市内の医療機関、また、二次医療圏での医療機関でも、その受入れができなかったのか、遠方の病院に入院せざるを得なかった、こうしたお話も伺っているところです。発熱者の救急患者が増加すると、救急車の受入れが難しくなる状況というのは理解できますが、院内整備や医療従事者の人員体制も含め、市民が安心できる救急体制の確保、また、断らない医療の実現に努めていただきたいと思います。  次に、当初予算ではコロナに半年は対応できるように、予算化を図ったとの説明がありましたが、このコロナ対応については、感染症への医療の提供だけではなく、大阪府では、療養終了後に、後遺症の症状がある患者に対して診療を行う医療機関として、新型コロナウイルス後遺症の受診科の医療機関としての指定を設けられています。後遺症に苦しまれている方々は本当におつらい思いをされていると思いますが、こうした医療を提供する病院として、ひらかた病院も指定を受けているのか、お伺いいたします。 75 ◯大西 珠医事課長 新型コロナウイルス感染症による治療や療養終了後に、呼吸苦や味覚、嗅覚の異常と、罹患後症状を訴える患者に対して、受診ができる医療機関として、令和3年7月8日より大阪府から指定を受け、息苦しさや倦怠感、気分の落ち込みといった患者さんの症状に応じて診療を行っています。 76 ◯広瀬ひとみ委員 新型コロナウイルス感染症で、療養終了後も様々な症状で苦しんでおられる方がおられます。特別な医療を要さない軽度の症状から、長期にわたるサポートを要する症状があると思われますが、罹患後も不安を抱えている市民の方が診察できる医療機関があると安心されます。  しかし、大阪府のホームページ等に新型コロナウイルス後遺症の受診可能医療機関にひらかた病院の名前が掲載されていませんので、多くの市民が、ひらかた病院も罹患後症状を訴える患者さんに対して、診療を行う医療機関であるとの周知をぜひ図っていただきたいと思っています。  NHKの報道によりますと、神戸市は、新型コロナに感染した人の後遺症の状況を調べるため、去年4月中に、新型コロナに感染した人を対象にアンケートを行った結果、半数近くの方が後遺症の症状があったと答えられたそうです。具体的な症状では倦怠感が最も多く56%、筋力低下とせき、それに息苦しさがそれぞれ36%でした。また、こうした症状は、療養期間が終わるなどして30日以下で治ったと回答した人が多かった一方で、筋力低下については、41%の人が、今でも症状が続いていると回答したということです。  こうした調査を受けて神戸市は、新型コロナウイルスの後遺症に悩まれている患者が多いということから、2022年度に導入する新たな対策を発表されました。感染経験者に向けた無料の健康診査やリハビリ指導の実施、後遺症の理解が広がるよう、周知、啓発にも力を入れるとともに、心のケアと後遺症相談、そして診療を行う医療機関の充実を進めるとされています。  ひらかた病院における対応も含めて、本市においても、後遺症に悩まれている市民の方々に対して、こうした取組をぜひ進めていただきたいと思います。このことについては、市長にも特に強く要望させていただきたいと思います。  次に、令和4年度は、第3次中期経営計画の策定に取り組まれるとのことです。現在の計画は令和3年度までですが、新型コロナウイルスの発生により、国や大阪府の地域医療構想の議論が中断するとともに、国のガイドラインの提示予定等も延期されたとのことです。予算説明書257ページの委託料の中に、計画の策定のためのコンサルタント委託料が含まれているということです。市民福祉委員協議会での説明では、医療圏における現状分析や取組内容の助言を受けるということでしたが、具体にはどのような内容となるのか、お伺いいたします。 77 ◯小篠俊文経営企画課長 第3次中期経営計画の策定においては、今後の高齢化や人口減少に伴って変化する北河内医療圏の医療需要の予測や、他の医療機関で標榜している診療科、また症例等を分析し、経営改善策や、公立病院として担う役割について、提言、助言をいただく予定としています。 78 ◯広瀬ひとみ委員 経営改善も重要ですが、市民の命を守れるように、しっかり御検討いただきたいと思います。  新型コロナのような感染症はもちろん、救急医療が必要となった場合に、できるだけ身近で適切な診療や手術、必要に応じて集中的なリハビリも実施してもらえる、そうした状況を確保できるように期待させていただきます。  次に、予算説明書255ページの委託料の中に、情報発信事業業務委託料が掲載されていますが、この委託料は、令和3年度に改変したホームページの運営委託ということです。ホームページは市民や患者さん、また、医療機関の皆さんに対しても、ひらかた病院をPRしていく大事なツールだと思います。  とりわけ、市民のための病院ですから、市民向けの啓発も重要です。ひらかた病院では、市民公開講座や、地域の医療機関向けの講座などを開催し、健康や医療に関する情報提供に努められ、令和4年度も引き続き取り組んでいくとお伺いしています。現在コロナの影響もあり、こうした講座の多くが、オンライン参加を可能にするものに切り替えられたり、ユーチューブによる動画配信などが実施されています。ホームページを運営する中で、そのような形で配信することはできないのか、お伺いいたします。 79 ◯竹内千冬医療相談・連携室課長 市民公開講座等の開催につきましては、会場参加と併せて、オンラインでの参加も可能となるよう、今後取り組んでいきたいと考えております。 80 ◯広瀬ひとみ委員 先生方のお話を見聞きして、医療への理解やひらかた病院への信頼をさらに高めていただけるように、よろしくお願いさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 81 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、上野尚子委員の質疑を許可します。上野委員。 82 ◯上野尚子委員 いよいよ最終日となりました。本日もどうぞよろしくお願いいたします。  初めに、各特別・企業会計予算説明書209ページ、都市計画道路内里高野道線整備事業に関する経費として、工事請負費1億5,600万円と記載されていますが、その工事内容についてお聞きします。 83 ◯松原秀岳上水道工務課長 当該工事は、布設後50年以上が経過した口径400ミリ以下の老朽管、延長約900メートルを新たに口径350ミリ以下で、延長約900メートル更新する工事で、大阪府で進める都市計画道路内里高野道線の整備事業と同時に工事を行うことで、水道管の更新と耐震化を図り、舗装費用等工事費の削減につなげることができます。  都市計画道路内里高野道線は、令和5年度完成予定のため、当該移設工事も、令和5年度の完成を目指し、工事を進めていきます。 84 ◯上野尚子委員 工事の内容については、理解いたしました。  ところで、今年の1月に、塗料メーカーによる水道管に使用されている塗料に関する不適切行為が新聞等で報道があり、水道管材の出荷自粛が行われたとお聞きしております。塗料メーカーによる不適切行為によって、当該工事も含め、令和4年度に予算計上されている水道事業の進捗に影響があるのか、お伺いします。 85 ◯松原秀岳上水道工務課長 公益社団法人日本水道協会において、塗料の安全性が確認されたことにより、多くの管材メーカーの製品は出荷自粛が解除されており、現在水道工事に必要な管材等は、全て入荷が可能となっています。  したがいまして、令和4年度に行われる水道事業についても、塗料について安全性が確認されており、工事の進捗等に影響はないと考えております。 86 ◯上野尚子委員 水道管の老朽化は、漏水等の原因となり、道路陥没や断水といった市民生活に甚大な影響を与えることがあります。水道水は、人間が生きていくために必要なものであり、重要なライフラインであります。その大切な水を安定供給するための老朽管の更新工事、今回の工事は、都市計画道路内里高野道線の整備事業と同時に行うことで、工事費の削減につなげられたように、そういった情報にもアンテナを張り、更新工事を確実に実施していただきたいと思います。  また、この都市計画道路内里高野道線の整備は、大阪府の事業ではありますが、事業期間が長く、工事に際して、市民にも大きな負担をともなっており、さらに、新名神高速道路整備事業の開通予定が、令和5年度から令和9年度に延びましたが、新名神と連携する工事だからといって、この内里高野道線でも伸びないように、当初予定でも、水道工事の完成を目指していただきたいと思います。  また、水道水は人間の体内に入るもので、水道の安全は人の健康に直結する重要な問題でありますから、今回の塗料メーカーによる不適切行為は看過できない問題であります。日本水道協会の対応状況等について情報収集に努め、適切に対応を行っていただき、今後も水道水の安全を守っていただくよう要望します。  次に、市立ひらかた病院における医療機器の整備について、お伺いします。  市立ひらかた病院では、各特別・企業会計予算説明書265ページに、医療器具及び備品購入費9億2,563万8,000円を計上され、さきの市民福祉委員協議会でも報告のあった手術支援ロボットの購入を予定されております。委員協議会では、周辺機器や資格取得費も含めて約3億円と御説明がありましたが、そもそも、医療機器は高額であると認識はしているものの、それでも相当高額な機械なのではないかと思っております。  そこでお伺いしますが、大阪府下でどのくらいの公立病院が、この高額な手術支援ロボットを導入されているのか、お伺いします。 87 ◯小篠俊文経営企画課長 今回購入を予定しています手術支援ロボットは、アメリカのインテュイティブサージカル社製のダ・ヴィンチサージカルシステムXiとなりますが、大阪府下でダ・ヴィンチを整備している一般病床の公立病院は、整備予定も含めて26病院中11病院となっております。 88 ◯上野尚子委員 ダ・ヴィンチについては、2000年3月、慶應義塾大学病院にアジアで初めて導入されてから、その後、テレビドラマなどでも見かけるようになり、大阪府下においては、ほぼ半数の公立病院で整備されているということです。実施できる施設にも基準があるようで、どこでも導入できるわけではありませんが、医療の進歩という点から言えば、最先端医療として一般的になりつつあり、医療機関にとっても時流なんだと改めて認識いたしました。  さて、このダ・ヴィンチを使用して手術するには、資格が必要であるとのことですが、どのような資格を必要とするのか、お伺いします。 89 ◯小篠俊文経営企画課長 ダ・ヴィンチを使用して手術するためには、まず執刀医が日本内視鏡外科学会技術認定を取得しており、あわせて、インテュイティブサージカル社の認定を受ける必要もあります。その認定の取得には一定の研修を要し、eラーニングの受講のほか、実機やシミュレーターでのトレーニングを行い、実際の症例を見学した後に、手技の確認試験により認定されることとなります。これらのeラーニングやトレーニングについては、臨床工学技士や看護師も受講し、ロボット支援手術に対応できるように技術を習得してまいります。 90 ◯上野尚子委員 ダ・ヴィンチを使用するには、相応のトレーニングを積まないといけないということですので、患者さんが安心して手術を受けられるように、しっかりと研さん、習熟度をアップしていただきたいと思います。  このダ・ヴィンチですが、そもそもどのような方に適用し、導入によってどのようなメリットがあるのか、お伺いします。 91 ◯林 道廣市立ひらかた病院長 ロボット支援手術の保険適用は、腹腔鏡下での食道や胃などの悪性腫瘍の切除術など、まだ13症例と少ない状況ですが、この4月の診療報酬改定により、ロボット支援手術の適用範囲がさらに拡大される予定となっています。保険点数も、従来の腹腔鏡手術の点数に加え、ロボット支援手術加算がつくことになりました。  また、ロボット支援手術については、高解像度三次元画像と拡大視、鉗子の関節機能、手ぶれ防止機能等により、より精密かつ正確な手術が可能となり、低侵襲になるとともに、合併症率が減少し、今までは困難であった部位への手術適用が拡大し、さらには、外科手術の安全性及び安定化が図られることになります。そうした効果により、患者さんの入院期間の短縮や、早期社会復帰が見込めることが大きなメリットになるものです。 92 ◯上野尚子委員 患者さんの入院期間の短縮や早期社会復帰が見込めるということは、それだけ身体的負担も少ないということかと思います。また、ロボット支援手術は、副腔鏡下での悪性腫瘍の切除術に適用されるということですが、市立ひらかた病院は、大阪府がん診療拠点病院でもあり、これまでから多くの手術をされているかと思います。  先日、NHKのニュースを見ていますと、大阪府内のがん手術後の生存率が、拠点病院と拠点以外の病院で差があると報じられていました。拠点病院となると、その責任も生じ、生存率も向上し、また、こういったニュースを通し、患者として安心して治療に臨めると感じました。  現在、まだコロナに懸命に対応されているところとは思いますが、今回のダ・ヴィンチの導入で、今まで困難であった部位への手術適用が拡大できるとのことですので、通常診療との両立という点で、がん患者にとって安心と希望を持てる医療を進めていっていただきたいと要望し、私の質疑を終わります。ありがとうございました。 93 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、門川紘幸委員の質疑を許可します。門川委員。 94 ◯門川紘幸委員 おはようございます。早速質疑に移らせていただきます。よろしくお願いいたします。  まず、令和4年度各特別・企業会計予算説明書53ページに記載されております、市営岡東町自動車駐車場の管理運営に要する経費について、伺います。  まず、管理運営に要する経費の4,921万2,000円について、どのような内容なのか、お聞きいたします。 95 ◯佐々木麻奈交通対策課長 岡東町自動車駐車場の管理運営に関する経費につきましては、駐車場の指定管理料や、場内の満空検知・表示装置のリース代及び消費税並びに新たに導入するキャッシュレス化に係る費用となっております。 96 ◯門川紘幸委員 岡東町自動車駐車場の管理運営に要する経費について、分かりました。  昨年より我が会派の岡市議員が、岡東町自動車駐車場のキャッシュレス化について、議会で質問をされ、昨年の決算特別委員会では、令和4年4月より導入されるとお聞きしております。キャッシュレス化は、利用者の利便性の向上につながりますので、導入については喜ばしいことと思います。  この管理運営経費においてキャッシュレス化に係る費用はどのようなものが含まれているのか、伺います。 97 ◯佐々木麻奈交通対策課長 キャッシュレス化に係る費用については、今回新たに設けるキャッシュレス対応可能な事前精算機や、既存の出口精算機、レジスターに設置するキャッシュレス機器のリース代並びにキャッシュレス決済の手続を行うための業務委託料及びカード会社に支払う手数料となっております。  なお、カード会社に支払う手数料の内訳としては、初期費用とシステム利用料、キャッシュレス利用者が支払う駐車場使用料金の3%から4%の決済手数料となります。 98 ◯門川紘幸委員 キャッシュレス化に伴い、費用負担が発生することは分かりました。  クレジットカード、電子マネーでの決算により手数料が発生するとのことですが、キャッシュレス化については、利用者メリットもありますので、利用者増加につながればと思います。今のところ、近隣周辺を見ても、クレジットカード、電子マネー決済の利用できる自動車駐車場は少ないですので、先行導入として、引き続き利用者への利便性の向上に努めていただきたいと思います。  次に、各特別・企業会計予算説明書の95ページにあります、家族介護支援事業経費について、伺います。  家族介護支援事業経費として、214万円の予算額となっておりますが、この事業の位置づけと予算計上の内訳について、伺います。 99 ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 家族介護支援事業は、在宅で介護を行っている家族等に対し、介護に対する身体的、精神的負担の軽減を図りながら、安心した生活を確保できるよう支援するため、介護保険制度の任意事業として位置づけられております。事業費の主な内訳としましては、ひらかた高齢者SOSキーホルダー事業と、認知症を知り、地域をつくる10カ年事業の消耗品費として94万7,000円、みまもりあいステッカーの補助金として56万円、認知症サポーター養成講座等の講師への報奨金として30万円、認知症サポーターが地域で活動中に事故に遭った際等への補償のための保険料として13万円となります。 100 ◯門川紘幸委員 コロナ禍において、医療の受診や介護サービスの利用を控えるなど、認知症の方にとっては交流機会が減ってしまい、症状が悪化してしまうということもあるようです。地域全体で認知症の高齢者を支えるための認知症サポーターの養成は重要だと考えますが、令和4年度はどれぐらいの養成を目標とされているのか、伺います。
    101 ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 認知症サポーター養成講座は、コロナ禍の中で実施回数が減ってしまいましたが、今後も引き続き実施し、令和4年度中に1,500人を養成し、平成18年度から累計で2万8,000人の認知症サポーターを養成することを目標としています。さらに、認知症サポーター養成講座を受講された方を対象として、認知症の方などが参加できる地域の居場所への付添いや、声かけなどの支援活動につなげるための認知症サポーターステップアップ講座の開催を予定しています。 102 ◯門川紘幸委員 コロナの影響もあり、この間、講座の開催が減っているとは伺っておりましたが、交流の制限もあり、今までの日常が変化をしてきている中、認知症についての理解や支援について、引き続き、広げていく取組をお願いいたします。  次に、令和4年度各特別・企業会計予算説明書の220ページ、病院事業収益、1.医業収益が約93億6,800万円となっております。市立ひらかた病院のような医療費を包括で評価するDPC制度を導入している医療機関においては、入院収益を上げていくために、医療機関別係数が収益に大きく影響すると聞いております。病院の努力によって、入院収益に大きく反映するような計数にはどういったものがあるのか、伺います。 103 ◯大西 珠医事課長 医療機関別係数は、基礎係数、機能評価係数I、機能評価係数II、激変緩和係数の4つの係数で構成されており、うち、病院ごとで、入院収益の増減に大きく影響するものに、機能評価係数Iと機能評価係数IIがあります。機能評価係数Iは、病院の人員配置や、施設全体の体制などが評価された係数で、例えば、令和3年3月の地域医療支援病院の承認を受けたことにより、この機能評価係数Iに係数が加算されています。また、機能評価係数IIは、診療実績や医療の資質向上への貢献などに基づく役割や機能に対するインセンティブとして評価される係数です。 104 ◯門川紘幸委員 機能評価係数I、機能評価係数IIと、性質については理解いたしました。  それぞれについて伺いますが、機能評価係数Iについては、今回の地域医療支援病院の承認により、加算があったとのことですが、収益面でどの程度の効果があったのか、伺います。  次に、医療実績や医療の質向上などが評価される機能評価係数IIについて、主にどのような評価項目が設定されているのか。また、平成29年度から、係数の値の増減と収益への影響について、お聞きいたします。 105 ◯大西 珠医事課長 まず、機能評価係数Iに、地域医療支援病院入院診療加算が令和3年4月から算定され、令和4年2月までの11か月で、約4,700万円の収益増加につながっています。  次に、機能評価係数IIの主な評価項目として、様々な疾患に対応できる総合的な体制について評価されるものや、救急医療の対象となる患者治療に要する資源投入量の乖離を評価するものなど6項目の係数が設定されています。係数の値は、平成29年度は0.0551で、令和3年度は0.0952と0.0401増加しており、約4,000万円の収益増加につながっています。 106 ◯門川紘幸委員 地域医療支援病院となったことで11か月で約4,700万円もの収益の増加があったとのことで、今後も維持していく必要があると思われます。そのために、地域の医療機関からの紹介患者の割合を示す紹介率、紹介した割合である逆紹介率を一定数以上保っていく必要があると思いますが、これについて維持、向上させるために、どのような取組をされているのか、お聞かせください。 107 ◯竹内千冬医療相談・連携室課長 紹介率、逆紹介率の維持、向上につきましては、地域の医療機関からの御紹介を多くいただけるよう、医師を含む多職種による積極的かつ計画的な訪問活動を実施するとともに、訪問の際にいただいた御意見等に応えていけるよう、院内で情報を共有し、課題解消に向けて議論を行うなど、地域医療機関との信頼関係の構築に努めております。また、院内医師に向けて、地域のかかりつけ医への逆紹介を行うよう啓発するとともに、逆紹介の算定要件に応じた診療情報提供書の記載の徹底を図っております。さらに、広報紙『かわせみ』の定期発行による本院の診療情報の発信や、地域医療機関を対象とした講演会等の取組を通じても、地域との関係強化に努めております。  今後もこれらの取組を継続、強化し、紹介率、逆紹介率の維持向上を推進してまいります。 108 ◯門川紘幸委員 紹介率、逆紹介率については、診療科ごとに数字も違うものと思います。また、そのあたりも把握していただき、今後も、紹介率、逆紹介率の維持、向上についてお願いしたいと思います。  また、私などが伺っている中でも、なかなか理解するのが難しいこの係数の話ですが、対策をしっかり行っていくいただくことで、収益がかなり変わってくるものと思います。引き続き、そちらの係数についての対策もお願いしたいと思います。  以上で、私の予算質疑を終わらせていただきます。ありがとうございます。 109 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、泉 大介委員の質疑を許可します。泉委員。 110 ◯泉 大介委員 おはようございます。本日もよろしくお願いします。  それでは、各特別・企業会計予算説明書329ページの公共下水道整備事業執行に要する経費の2.委託料1,316万2,000円について、どのような委託の内容が含まれているのか、お伺いします。 111 ◯岡崎直己雨水整備課長 公共下水道整備事業執行に要する経費の2.委託料の内訳といたしましては、下水道事業認可変更時に必要な委託費用、令和3年度に導入いたしました雨天時流出解析ソフトの保守委託費用、土地調査・登記関係業務委託費用、上下水道料金システム改修委託費用が含まれております。 112 ◯泉 大介委員 今年度から浸水対策の取組の一環として導入されている雨天時流出解析ソフトについては、既存の下水道台帳システムの管渠データなどを入力することで、降雨に対して浸水する範囲やその浸水の深さなどのシミュレーションが可能となるものと理解していますが、この保守委託の内容について、伺います。 113 ◯岡崎直己雨水整備課長 委員お示しのとおり、このソフトは様々な降雨に対して浸水する範囲や深さなどのシミュレーションが可能となるもので、委託の内容としましては、ソフトのバージョンアップやデータの更新など、ソフトをより効果的に活用するための保守委託となっています。 114 ◯泉 大介委員 保守委託の内容については、理解しました。  今年度にソフトを導入し、令和4年度に保守を委託するということですが、今年度のそのソフトを活用した上での成果や課題について、また、今後どのようにソフトを役立てて雨水整備を進めていくのか、お伺いします。 115 ◯岡崎直己雨水整備課長 まず、成果につきましては、管路計画の見直しを検討する際に、シミュレーションにて効果を確認した上で、令和4年度の設計業務につなげております。一方で、浸水現場とシミュレーション結果では、状況が異なる場合があり、追加調査などによるデータの調整が必要となることが課題となるため、今後運用していく中で、検討地区ごとにその精度を高めていきたいと考えております。  今後の具体的な活用につきましては、局地的な豪雨などで浸水被害が発生した場合に、浸水シミュレーションによって、その地域の浸水の状況を再現します。その上で、複数の対策案の効果を確認し、費用対効果の高い整備手法の選定などに活用することで、効率的かつ効果的な雨水整備を進めてまいります。 116 ◯泉 大介委員 平成24年8月の集中豪雨で浸水被害を受けた地域から、今も不安の声をお聞きします。市内には、今もちょっとした夕立で道路冠水する場所もあり、そのときの不安がよみがえるそうです。そういった原因不明の冠水に対しても、このシミュレーションは効果的であるかと思います。浸水対策をより効果的かつ効率的に進めていただきますよう要望いたします。  次に、各特別・企業会計予算説明書29ページにあります、2.各種委託料のうち、(2)受診勧奨委託料がありますが、この経費につきまして、特定健康診査の受診勧奨に係る経費でこの経費のうち、生活習慣病チェックサイト運営業務に係る委託料があると伺っていますが、この委託料はどのようなものなのか、その目的及び具体的な内容について、お伺いします。 117 ◯栃川和宏地域健康福祉室課長(健康増進・介護予防担当) 生活習慣病チェックサイト運営業務委託料は、スマートフォンやパソコン等を使い、手軽に御自身の健康状態を把握することができるサイトを開設しており、その運営管理に係る経費として10万円を計上しております。  当該チェックサイトでは、メタボチェックや糖尿病チェック等の7つの項目があり、簡単な質問に答えていただくことで、生活習慣病に係るリスクなどを確認いただけるものとなっており、特定健康診査受診のきっかけづくりとして活用していただくことを目的とするものです。 118 ◯泉 大介委員 生活習慣病チェックサイトは、メタボや糖尿病などのチェックができるサイトだということですが、このサイトはいつから運用を開始されたのか、また、その利用状況はどのようなものでしょうか、お伺いします。 119 ◯栃川和宏地域健康福祉室課長(健康増進・介護予防担当) 生活習慣病チェックサイトは、平成30年8月より開設しております。開設当初の平成30年度は8か月間の運用とはなりますが、延べ6,900人を超える御利用がありました。その後につきましては、令和元年度が約5,000人、令和2年度は約3,400人、令和3年度につきましては、2月末までとはなりますが、約1,600人の御利用となっている状況でございます。 120 ◯泉 大介委員 健康づくりの取組には、1人でも多くの方が正しい知識を得、実践することが大切です。そのきっかけづくりとして、市民が手軽に利用できるアプリやサイトは有効なものと考えます。  しかし、本チェックサイトの利用は、現時点で約1,600人の利用とのことで、年々減少傾向が見られます。これは近年、健康に関する情報が多くある中、市民が様々なサイトなどにアクセスできるようになっていることで、よりよいサイトの選択をされていることも原因ではないかと考えます。引き続き、本チェックサイトは継続して運用するとのことですが、アクセス数の推移も含め、しっかり分析し、本チェックサイトの内容や在り方など含め、さらなる効果的な啓発方法も検討していただき、正しい知識の提供及び特定健診の受診率向上に取り組んでいただきますよう要望しまして、私からの質問を終わります。 121 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、漆原周義委員の質疑を許可します。漆原委員。 122 ◯漆原周義委員 それでは、まず、上下水道事業会計について、お伺いいたします。  予算説明書の183ページの水道料金についてですが、水道料金として収入する給水収益は約61億円とあります。令和3年度の当初予算においては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響や、令和3年4月から取り入れた口径別の新たな水道料金制度による収益を加味しての予算計上であったと思いますが、令和4年度の当初予算はどのように計上されたのか、お伺いいたします。 123 ◯亀野真紀上下水道総務室課長 令和4年度当初予算における水道料金の予算額につきましては、令和2年度と令和3年度の実績を比較し、人口減少等による落ち込み分と、新型コロナウイルス感染症の影響分を減額した上で、水道料金制度の見直しに伴う増額分を考慮して算定しております。  なお、新型コロナウイルス感染症の影響分につきましては、予算の算定時において、前年度と比較して、若干の回復傾向が見られたため、減額幅を縮小して算出しています。この結果、令和3年度の当初予算額と比較いたしますと、約3,891万3,000円の増額を見込んでおります。 124 ◯漆原周義委員 令和4年度の当初予算の水道料金の計上については、分かりました。  次に、支出についてです。  予算説明書の193ページに、水道事業費用の委託料として1億8,322万6,000円が、また、317ページにも、下水道事業費用の委託料として8,232万円がそれぞれ計上されており、その内訳に、水道検針業務、窓口・収納業務等委託とあります。これはどのような委託業務なのか、お伺いいたします。 125 ◯亀野真紀上下水道総務室課長 委託料の水道検針業務、窓口・収納業務等委託につきましては、上下水道を合わせた委託業務であり、内容といたしましては、水道メーターの検針業務をはじめ、お客様センターにおける窓口対応や電話受付業務、水道の開閉栓業務、訪問等による滞納整理業務などを委託しております。 126 ◯漆原周義委員 業務委託の内容によると、市民との窓口になる業務であり、市民から見れば、委託事業者であっても、市の職員としての対応を求められます。例えば、庁舎内で迷っておられるような市民を見かければ、進んで声をかけるなどの優しさを持って接しているものと思われます。  私は以前に、この委託業務である水道メーターの検針時に、地域の見守り活動をしているとの話を耳にしました。これはどのような内容なのか、お伺いいたします。 127 ◯亀野真紀上下水道総務室課長 令和3年4月から委託事業者と健康福祉総合相談担当との間で、高齢者と障害者の地域見守り活動に関する協定を締結しています。この協定に基づきまして、市内を循環する検針員が、高齢者や障害者などへの見守りに協力するもので、巡回中に、気になる異変を発見した場合は速やかに通報を行うとともに、生活状況に困り事があるような方がおられる場合は、その情報を担当課に提供するなど、様々な面で支援できるよう、取り組んでおります。 128 ◯漆原周義委員 今御説明いただきましたように、委託事業者においても、業務の特性を生かして、ボランティア的な活動に取り組んでいるという官民連携の一例が分かりました。民間委託といえば、どうしても経費削減というイメージが先行してしまいがちですが、このように、委託業務とは切り離し、民間の力をお借りして、市民福祉の向上につなげていくといった工夫がなされているわけです。このような取組をされていることを市内外にPRしていただくとともに、もっと広げていただきたいと思います。  続きまして、病院事業会計について、お伺いいたします。  経営コンサルティングに係る業務委託についてです。  市立ひらかた病院においては、平成30年度から外部コンサルタントを導入し、外部の意見を取り入れながら、より一層の経営改善に努め、令和4年度におきましても、引き続き取組を継続していくために、各特別・企業会計予算説明書257ページの一般管理に要する経費、6.委託料、そのうち、その他委託料に予算を計上しているとのことです。この経営コンサルティングについては、平成30年度から導入したとお聞きしていますが、これまでの取組成果について、お伺いいたします。 129 ◯小篠俊文経営企画課長 本院では、平成30年度より、民間の病院経営に関して豊富な経験を持った外部コンサルタントを導入し、院内各部署とのミーティングを通じ、収益向上に向けた助言や提言をいただき、経営改善につなげてまいりました。また、紹介率、逆紹介率の向上に向けた助言を基に取組を進めてきた結果、令和2年度末に、地域医療支援病院の承認を受けることができ、地域医療における中核的な役割を担うとともに、診療報酬においても機能係数の加算により、令和3年度の収益の向上につながっています。  また、今年度においては、医師が参加する診療報酬改善委員会を設置し、レセプトの減点率改善に取り組んでいるところでございます。 130 ◯漆原周義委員 これまでの経営コンサルティングの効果により収益向上につなげてきた部分があるということで、令和元年度の決算では、黒字が見えかけたところまでになったものの、コロナ禍で、医業収支が悪化しているということかと思います。令和4年度も、経営コンサルティングを引き続き委託しようと予算計上されているわけですが、令和4年度はどのような取組を行うおつもりか、お伺いいたします。 131 ◯小篠俊文経営企画課長 令和4年度の委託内容といたしましては、従来の成果を上げてきた取組に加え、新たな中期経営計画の策定において、今後の医療需要を分析するとともに、アフターコロナを見据えた本院が取り組むべき内容への助言や提言を受け、実効性ある計画につなげていきたいと考えております。 132 ◯漆原周義委員 令和4年度は中期経営計画を策定する中でも、経営コンサルティングを受けていくということなので、健全な経営に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、地域医療支援病院は、ひらかた病院だけではありません。その中で紹介を受けて、患者さんがひらかた病院に来られると、いろいろと手続に迷っておられる方もひょっとしたらいらっしゃるかもわかりません。そういったときに、優しさという、そういうものも併せ持って接していただきたい。それがひらかた病院のさらなる経営改善、特徴につながっていくことを望んで、私の質問を終わらせていただきます。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 133 ◯鍜治谷知宏委員長 午後1時まで休憩します。     (午前11時53分 休憩)     (午後1時 再開) 134 ◯鍜治谷知宏委員長 委員会を再開します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 135 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、松岡ちひろ委員の質疑を許可します。松岡委員。 136 ◯松岡ちひろ委員 C日程につきましても、長時間にわたってヒアリングなどで御協力いただき、ありがとうございました。  それでは、早速ですが、まず初めに、国民健康保険の特別会計について質問していきたいと思います。  予算説明書10ページの医療給付費分滞納繰越分、後期高齢者支援金分滞納繰越分、介護納付金分滞納繰越分について、お伺いいたします。  この費用は、前年度に徴収することができなかった国民健康保険料の繰越分です。令和4年度の枚方市国民健康保険運営協議会では、滞納繰越分を含めた収納率向上を図るための保険料徴収の取組が示されていて、財産差押えについては、預金や生命保険などの滞納処分を積極的に実施するとされましたが、給与についての差押え禁止財産、また、給与振込口座の給与振込日における差押え禁止財産についての考え方をお聞きしたいと思います。 137 ◯松岡博己国民健康保険室課長 医療給付費分滞納繰越分、後期高齢者支援金分滞納繰越分、介護納付金分滞納繰越分とは、それぞれ現年度内において、収納できない保険料の見込額を滞納保険料として、翌年度に繰り越すものです。  差押えについては、国税徴収法第75条から同第78条までの禁止財産の規定を遵守し運用しているもので、期限内納付されている方との公平性の観点から、適切な滞納整理に努めてまいります。 138 ◯松岡ちひろ委員 国税徴収法に基づくということは、つまり、最低生活に支障を及ぼす場合は差押えをしない、それは口座に振り込まれた給与であっても、同様だと理解しました。  また、滞納にまで陥らせない取組も必要です。どうすれば保険料を払うことができるのかの工夫は必要となります。ところが、実際には応じているはずの分割納付について、原則分割は認めませんと市民に伝えていることがあり、何とかならないのかと、市民から相談が届いています。こうした対応では滞納者となってしまうおそれがあります。認めませんと終わらせることなく、丁寧な対応を求めます。  次に、15ページの未就学児均等割保険料繰入金1,966万6,000円について、お伺いいたします。  枚方市では、独自で児童扶養減免に取り組んでいただいてきました。私たち会派では、申請の要らない子ども減免の実施をと求めてきましたが、こうした中、国が来年度から未就学児に係る均等割軽減を実施するということです。これによって、未就学児童に対しては申請の必要がなく、保険料の軽減を受けることになります。2月2日に開催された枚方市国民健康保険運営協議会では、これまで独自で取り組んできた児童扶養減免については、来年度から未就学児童を除くとされました。来年度、国の保険料均等割軽減の対象となる人数と、児童扶養減免の対象でなくなる人数をお伺いしたいと思います。 139 ◯松岡博己国民健康保険室課長 令和4年度より導入される未就学児に係る保険料均等割の軽減の対象者は、令和4年2月末時点の推計で約1,800人です。児童扶養減免のうち、未就学児の数についてですが、減免は申請によるものであることから、新年度の推計値は算出できないので、令和4年2月末時点で抽出できる未就学児被保険者のみの世帯数で言いますと、65件となります。 140 ◯松岡ちひろ委員 国の制度実施によって、市独自制度の活用件数は65件減少することになるということであります。  では、その65件の経費は幾らだったのか、お聞きいたします。  また、コロナ禍で、学生のアルバイト先が減少するなど厳しさが増しています。その費用を活用し、せめて、コロナ禍の中、児童扶養減免の対象者を大学など卒業するまでに、来年度、拡充をするべきではないのか、見解をお聞きいたします。 141 ◯松岡博己国民健康保険室課長 児童扶養減免制度を適用した未就学児のみの世帯65件の減免額は、同じく2月末時点で、約160万円です。児童扶養減免などの本市独自の制度については、大阪府国民健康保険運営方針に基づき、令和6年度の保険料統一時に廃止するものであることから、それまでの間の拡充は行いません。 142 ◯松岡ちひろ委員 本市の独自の制度であるにもかかわらず、令和6年度を理由に拡充できないというのは、納得できるものではありません。コロナ禍の前の話なんですけれども、大学生の方とお話しさせていただいたことがありまして、シングルのおうちで育った大学生は、18歳まではいろいろ行政的な支援があるんだけれども、大学に入った途端に支援がなくなっていくと。非常に親に申し訳ない気持ちで勉強しているんだ、こんな話があったわけです。保険料統一化という立場に立ったとしても、令和6年度までは可能であります。来年度の実施を強く求めたいと思います。  また、児童扶養減免制度は、統一化で廃止をするということです。減免廃止によって、制度を活用している小学生から18歳までの子どもを持つ世帯は負担が増えてしまいます。詳しい均等割軽減と児童扶養減免のシミュレーションを担当課につくっていただきましたので、広瀬委員の資料を参考にしてもらえたらと思います。  次に、枚方市の令和4年度の賦課割合について、お聞きしたいと思います。  枚方市は、今後さらに、応能割の率を下げて、応益割の率を高めていくことが示されています。子育て世帯にとっては、児童扶養減免の廃止と、さらに応益割率が高くなることで、負担が大きくなっていくことになります。国民健康保険運営協議会では、枚方市の令和4年度の保険料賦課割合について、応能割の所得割49.5%、応益割である均等割30.3%及び平等割20.2%と、応益割を高くされてきました。このことで、令和4年度は低所得者層への市独自の激変緩和が講じられましたが、低所得者への統一化の影響を少しでも緩和をする点で言えば、引き下げるべきは応能割の率ではなく応益割の率だと思いますが、見解をお聞きいたします。 143 ◯松岡博己国民健康保険室課長 府の広域化調整会議等において、令和6年度以降の保険料率の賦課統一を進めておりますが、本市においては、それまでの間は、保険料が急激に増加しないよう、激変緩和措置を講じてまいります。 144 ◯松岡ちひろ委員 枚方市はいつも、保険料統一化を理由にされて、来年度の国民健康保険料も、統一化を理由にほとんどの世帯で保険料の引上げを提案されました。では、一体、大阪府下では、令和6年度の統一化に向けて、標準保険料率を既に採用されている自治体はどれほどあるのでしょうか。府下43市町村中、令和4年度に標準保険料率を採用している自治体数をお聞きいたします。 145 ◯松岡博己国民健康保険室課長 令和4年度の大阪府下各市町村の保険料率は、現時点では把握しておりませんが、令和3年度では、府下43市町村中13市町が標準保険料率を採用しております。 146 ◯松岡ちひろ委員 結局、残り数年に迫る中でも、標準保険料率を採用しているのは、4分の1程度にすぎないということです。そもそもが、各市町村で実態に即した保険料にすることが必要だということを、この数字が示しております。全国的にもこれだけ厳しく統一化を進めているのは大阪府だけであり、いかに合理性がない制度であるのかということが明らかです。令和6年度の統一化はやめるよう、大阪府に求めている市町村があります。枚方市もはっきりと府に令和6年度の統一化をやめるように求めていただくよう、強く要望いたします。  それでは、最後に、もう1つ気になる制度があります。27ページの精神・結核医療給付金について、負担金6,175万2,000円とありますが、その内容について、お聞きいたします。 147 ◯松岡博己国民健康保険室課長 精神・結核医療給付とは、大阪府市町村国保で任意給付として実施しているもので、障害者総合支援法に基づく自立支援医療である精神通院医療に係る自己負担額及び感染症予防法に基づく結核医療の自己負担額を保険給付しています。自己負担分は、精神については上限1割分、結核は0.5割分となっており、大阪府においては、その自己負担分の全額を国保から給付しております。  なお、この任意給付は、社会保険等の被用者保険の被保険者の自己負担がなかった時代、被用者保険と国保との差を埋めるため、全国で広く行われていたもので、平成18年の障害者自立支援法施行を契機として、全国的には、国保と被用者保険で任意給付の廃止が進んでいる状況です。 148 ◯松岡ちひろ委員 障害者の自立支援法施行によって、任意給付の廃止が進んでいるということです。制度の利用の数が気になるところです。対象の件数は令和3年度でどれぐらいあるのでしょうか。また、全国市町村国保の状況と、大阪府の今後の状況について、お聞きいたします。 149 ◯松岡博己国民健康保険室課長 令和3年度の件数については、12か月の延べ件数で4万7,314件となっています。  現在、全国の市町村国保の状況としては、精神もしくは結核またはその両方の任意給付を行っているのは、7府県の一部の市町村に限られ、全市町村の国保が実施しているのは大阪府だけとなっております。当該制度につきましては、大阪府国民健康保険運営方針に基づき、激変緩和期間中である令和5年度末までは、現行制度を継続することとなっています。令和6年度以降の在り方については、被保険者の影響を見極めた上で、他制度との整合性や公平性確保の観点を踏まえ、大阪府市町村広域化調整会議において方向性を検討することとしており、本市においても、国民健康保険運営協議会の御意見などを踏まえ、議論に加わってまいります。 150 ◯松岡ちひろ委員 つまり、大阪府では、保険料統一化を進めるだけではなく、先進的な大阪府の制度もなくしてしまおうということではないでしょうか。保険料の統一化は、市町村によって黒字が出ていても、保険料の引下げに活用ができず、基金が積み上がるだけとなると、制度の在り方には批判の声が上がっています。全国にない統一化で保険料を縛りながら、そして、5万件の活用がある制度さえも維持できるかどうか分からないという、こうした大阪府の在り方はあまりにもひどいと言わざるを得ません。制度の継続を求めて、次の質問に移りたいと思います。  次は、後期高齢者医療会計について、お聞きしたいと思います。  119ページの後期高齢者医療事業の事務経費について、お聞きいたします。  事務経費のうち、通信運搬費が6,812万8,000円と、昨年の予算額と比べると約2倍になっていますが、その理由について、お聞かせください。 151 ◯高木 稔国民健康保険室課長 令和4年度の通信運搬費が大幅に増加した理由は、令和4年10月から施行される窓口負担2割の導入により、通常、毎年7月に年1回だけ発行されていた保険証が、令和4年度は、年次更新時の7月と、施行日前の9月に、年に2回発行、送付されることになったため、通信運搬費が増加になったものです。 152 ◯松岡ちひろ委員 7月と9月、2度の保険証発行、送付ということですが、通常であれば、7月に受け取った保険証で1年間使用するわけですから、2割負担以外の方が、保険証を9月に受け取れば混乱が起きるのではないでしょうか。2割負担となる方に対してのみ、2回交付することはできないのでしょうか。  また、7月以降に75歳となった方の保険証発行はどうなるのか、お聞かせください。 153 ◯高木 稔国民健康保険室課長 窓口負担の見直しに当たっては、大阪府広域連合のシステム改修等が必要であり、現在こうしたシステム改修を進めているところですが、7月の年次更新時に、2割負担の対象となる方を判定することが困難な状況となっております。よって、今年度の被保険者証の交付については、7月の年次更新時と9月の再交付時に、全ての被保険者へ交付されることとなり、7月では、例年の被保険者証が短い有効期間になることのお知らせを行い、9月の再交付時に、窓口負担の見直しに関するリーフレットの添付を予定しております。  また、7月以降に75歳になられた方についても、一旦、9月末までの有効期間である被保険者証が交付され、10月からの有効期間である被保険者証が新たに交付されることとなります。 154 ◯松岡ちひろ委員 そもそも、システム改修が理由で7月に間に合わないと。そのために、通信運搬費が倍必要だなんて、こんなおかしなことはないと思います。国は、少子高齢化によって社会保障費が大きく膨らむとおっしゃっていますが、この在り方こそが、税の無駄遣いで、このまま進めることが理解できません。
     さて、令和4年10月から、一定以上の収入がある75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担が1割から2割に引き上がるということですが、改めて、2割になる方とはどういった収入状況の方なのか。また、2割負担となる枚方市の後期高齢者の人数と、全体に占める割合について、お聞かせください。 155 ◯高木 稔国民健康保険室課長 2割負担の対象となる方は、現役並み所得者以外の被保険者であって、課税所得が28万円以上で、かつ単身世帯で年収200万円以上、複数世帯で320万円以上となる方になっております。  また、枚方市における2割負担となる対象者については、令和3年の課税所得や年金収入等により判定されるため、正確な数値をお答えすることができませんが、令和3年9月の時点で、大阪府広域連合が試算した想定者数としては、枚方市の被保険者5万6,520人のうち、約25%の方が対象者になるものと想定されております。 156 ◯松岡ちひろ委員 もともと、後期高齢者医療被保険者の50%程度が、所得なし層でしたので、被保険者の25%といえば、所得がある方の大半だということになります。単身世帯で年収200万円以上、複数世帯で320万円以上である方といっても、社会保険料など、必要経費を差し引けば、もっと少ない金額となります。そこで、1人当たりの医療費負担額の平均額をお聞かせください。 157 ◯高木 稔国民健康保険室課長 令和2年度の1人当たりの医療費負担額は、大阪府広域連合の資料によりますと、高額療養費等として、払戻しされた額を差し引き、年間で平均6万6,500円となっております。  なお、2割負担の対象となる方の配慮措置といたしまして、施行後3年間は、外来受診における1か月の負担増を最大でも3,000円としております。 158 ◯松岡ちひろ委員 負担増を抑える配慮措置が3年間設けられるということですが、例えば、これまで5,000円支払っていた方は、3年間は8,000円の負担に、これまで3,000円支払っていた方は、6,000円にと、そのまま負担は倍になるわけです。入院を含めて、年間5万円から10万円の負担増になる人がいると、こうしたことも見られています。この制度によって削減される全体公費は、年1,000億円辺りだと指摘がされる一方で、現役世代の負担を軽くするとも言われていますが、今回の見直しによる現役世代の負担軽減は、1人当たり月30円だけだと、朝日新聞でも報道がされておりました。  国会の審議では、窓口負担が増えれば、収入が低い人を中心に受診控えが起き、病気の早期発見が難しくなると指摘もあり、公的責任で安心して医療を受けられる体制の拡充こそが必要であります。国や関係機関に対し、2割負担増の中止を強く求めることを要望いたします。  続きまして、楠葉排水区下水道浸水被害軽減総合事業に要する経費について、お聞きしたいと思います。  各特別・企業会計予算説明書331ページに記載されている楠葉排水区下水道浸水被害軽減総合事業に要する経費について、お聞きいたします。  この費用は、雨水貯留管整備と雨水流入管整備のためのものです。雨水貯留管整備については、シールドマシンの破損で工事が一旦停止となっていましたが、先日ようやく、工事受注者との間で協議が整い、遅延損害金などについて確認書を交わしたとの報告をいただいております。工期は令和5年1月4日までということです。  一方で、雨水貯留管に接続する雨水流入管整備工事は、現在も楠葉中央交差点付近で行われており、流入管整備工事の工期は来年3月14日と、約1年余り今後も続きます。  そこで、改めて、流入管整備工事の令和4年度の工事内容と、貯留管整備工事停止によって、流入管整備工事が受けた影響はどういったものがあるのか、お聞きいたします。 159 ◯岡崎直己雨水整備課長 雨水流入管整備工事の工事内容につきましては、道路上に立坑を築造して、推進工法にて、貯留管に接続する流入管を整備するものです。  また、影響につきましては、貯留管整備工事が停止したため、流入管整備工事は、貯留管へ接続させる工事となることから、工事着手が遅れ、令和4年度へ工事完了が遅れました。 160 ◯松岡ちひろ委員 シールドマシンの破損は、流入管工事の工期に対しても、影響を及ぼしております。地下をシールドマシンで進む貯留管整備と異なり、流入管整備工事は、商店が立ち並び人通りも多く、バスも行き交う最もにぎやかな中央交差点すぐの場所で、歩道を約1メートル切り下げ、車道を確保されました。道路中央部分では、工事囲いが造られ、大きな特殊車両などが常に設置されている、大規模な工事です。  この工事現場では、近隣にお住まいの方などから、これまでも様々な意見をいただいてきましたが、令和4年度の事業を進めるに当たり、近隣の皆様からどういった御意見をいただいていますか。お聞かせください。 161 ◯岡崎直己雨水整備課長 浸水対策工事の必要性については理解しているが、工事の早期完成を望むといったお声や、店舗の方からは、工事の影響で、周辺の通行者が減少しているのではないかといった御意見をいただいております。 162 ◯松岡ちひろ委員 私は先日現地に行って、周辺のお店を一軒一軒訪ねて歩いて御意見をいただいてきました。店主からは、コロナの影響もあるという発言ももちろんありますが、歩道が狭いために、人が行き交うことも難しく、立ち止まれない状況だ、これまでは蓄えを切り崩しながら営業を続けてきたが、このままでは商売が成り立たない、家賃が払えない、大家さんに待ってもらえるよう連絡をしているなどと厳しさを述べられておりました。  飲食店の方については、コロナの支援金の活用ができても、対象外の業種の方は本当に深刻です。こうした声は、枚方市にも届けていると店主の方からは聞いています。令和4年度はそういった御意見を踏まえて、どのように整備工事を考えられているのか、お聞きいたします。 163 ◯岡崎直己雨水整備課長 本工事により御迷惑をおかけしていることは十分認識しております。  しかしながら、新型コロナ対策による外出自粛要請などによって、通行者が減少しているとも考えられ、一概に工事のみの影響ではないと考えられるものの、早期完成に向け、事故なく安全に工事を進めるよう、取り組んでまいります。 164 ◯松岡ちひろ委員 先日、まん延防止等重点措置が終了しております。今後は、外出自粛などの影響はなくなり、工事の影響だけが残ることになります。今、商店主の皆さんはお客さんが来てくれることを待ち望んでいる状態ですが、この場所に限っては、改善することができるのかは疑問であります。枚方市は、事業者から遅延損害金を受けるということですが、市内の周辺の店舗の方は、工期が延期されても、それは我慢しなさい、自分で耐えなさいとならざるを得ないということなのでしょうか。  もちろん、早期完成は望んでおられますが、コロナ禍の中、商売を行っておられる市民は大変な思いで事業を継続されておられます。市長、長年続いてきた個人店舗が、本当にこの工事の下で消えてしまうかもしれません。先日、商店の方とお話もしていただいたようです。御本人さんからは話を聞いていただいたということで、喜ばれておられたようですが、何もできないというのではなく、少しでも影響をなくすためのあらゆる努力をと求めて、質問を終わりたいと思います。お願いいたします。 165 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、奥野美佳委員の質疑を許可します。奥野委員。 166 ◯奥野美佳委員 よろしくお願いします。  C日程では、重要な会計方針及び財務諸表注記にある退職給付引当金の計上方法について、各企業会計に順次伺います。  まず最初に、水道事業会計は予算説明書173ページの退職給付引当金の計上方法になります。昨年度までは「職員の退職手当の支給に備えるため、当事業年度末における退職給付費の要支給額に相当する額を簡便法により計上している」と、簡便法を採用する内容の記載のみでしたが、令和4年度は「令和4年度から、全職員のうち水道事業会計に所属した職員の在籍期間に係る退職手当の支給に備えるため、「枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書」に基づき、一般会計等が負担すると見込まれる金額を除く額を計上することとし、当事業年度末における退職手当の要支給額に相当する額を簡便法により計上している。なお、このことによる影響分139,051千円は特別損失に計上し、期末要支給額に不足する額65,513千円は退職給付費に計上している」と記載されています。そして、貸借対照表等関連として、退職給付引当金の取崩しについて「令和4年度において、退職手当支給のため、退職給付引当金23,459千円を取り崩した」とあります。  また、下水道事業会計は、予算説明書297ページの退職給付引当金の計上方法になります。昨年度までは、簡便法の採用と雨水事業担当職員の退職給付費は、一般会計が負担することが記載されていましたが、令和4年度は、水道事業会計と同趣旨となり、なお以下は「このことによる影響分108,955千円は特別利益に計上し、期末要支給額に不足する額17,171千円は退職給付費に計上している」と記載されています。そして、貸借対照表等関連として、退職給付引当金の取崩しについて「令和4年度において、退職手当支給のため、退職給付引当金129,245千円を取り崩した。このうち、計上基準変更に伴う影響分は108,955千円である」とあります。  そこで、水道事業会計及び下水道事業会計の重要な会計方針及び財務諸表注記の退職給付引当金の計上方法にある枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書について、これは市と上下水道局の間で締結されているとのことですが、この覚書の内容について、伺います。 167 ◯笠井二朗上下水道総務室課長 枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書では、退職手当は退職日に在職する会計で全額を支出し、それぞれの在職した月数按分により、会計間負担額を算出した後に速やかに精算することなどを定めており、本覚書につきましては、令和元年度から適用しております。 168 ◯奥野美佳委員 平成27年度の包括外部監査は、水道事業の事務の執行及び上下水道組織の統合に関する管理運営についてがテーマでした。その中で水道事業会計に関して、退職時に所属する部署の会計で、当該職員の退職金支給額を全額負担するという取扱いが過去からの慣例により行われているが、協定書や覚書等の文書による確認がないという指摘、さらに、職員の従事した期間に応じて、一般会計として負担すべき費用と、地方公営企業会計として負担すべき金額を明確にした上で、水道部として負担する基金額が把握可能である場合、水道部負担分のみを引当金に計上すべきという指摘が報告されています。  今回の見直しは、平成27年度の包括外部監査で受けた指摘等への対応の一環であると考えますが、令和4年度にこのような対応を行われた経過や理由について、伺います。 169 ◯笠井二朗上下水道総務室課長 平成27年度の包括外部監査での指摘につきましては、先ほどおっしゃっていただきましたように一つは会計間負担が原則であることを踏まえ、取扱いについて市との間で協定書等の締結が望まれるとのことで、こちらにつきましては、令和元年度から実施をしておりまして、もう一つ、引当金については、職員が従事した期間に応じて、企業会計として適切に負担する負担分を引き当てるべきとの御意見で、こちらのほうにつきましては、事務作業が複雑になることから、今後のシステム改修などに合わせて、対応することを検討しておりましたが、今年度、他市の状況等を調査する中で、他市の取扱いを参考に事務作業を見直すことで実現の可能性が見いだせましたことから、関係部署とも協議を進めながら、令和4年度から実施をすることとしたものでございます。 170 ◯奥野美佳委員 令和4年度から実施することとした退職給付引当金の見直しにより、水道事業会計では、1億3,905万1,000円の特別損失と、6,551万3,000円の退職給付費を計上していることが、また、下水道事業会計では、1億895万5,000円の特別利益と、1,717万1,000円の退職給付費に計上していることがそれぞれ記載されていますが、これらはどのようにして算出されたものなのか、考え方を伺います。  また、今回の見直しにより、今後も引き続き、令和4年度同様の会計処理が必要となるのか、伺います。 171 ◯笠井二朗上下水道総務室課長 水道事業会計を例に御説明いたしますと、予算説明書173ページの退職給付引当金の5行目に記載しております1億3,905万1,000円につきましては、今回の見直しによる影響額であり、見直しを実施する場合と、実施をしないとした場合との差額になります。水道事業会計では、見直しにより退職給付引当金の必要額が増大するため、見直しによる不足額を特別損失として計上しております。また、次の行に記載の6,551万3,000円につきましては、退職手当支給のための取崩しなどにより生じる不足分を退職給付金に計上しているものであり、それぞれ退職給付引当金に繰入れを行うものでございます。  なお、下水道事業会計では、地方公営企業法が全部適用されました平成23年度以降の在職期間分のみを引き当てることとしているため、見直しを実施することにより、引当金の必要額が減少することから、見直しによる超過分を特別利益として計上しているものでございます。令和4年度に限り、算定方法の見直しによる調整のため、特別損失や特別利益を計上しておりますが、次年度以降につきましては、取崩し等による不足分のみを退職給付費に計上し、退職給付引当金に繰入れを行っていくということになります。 172 ◯奥野美佳委員 退職給付引当金について、職員が従事した期間に応じて、企業会計として適切な負担分を引き当てるべきという考えに基づく制度であることは、理解しました。  令和4年度も4月1日付で人事異動があり、職員の数も、また、それぞれの職員における各会計での在職期間などの構成も変わってくると思います。さらに簡便法では、当該年度の定年退職者については、退職給付引当金に計上しない取扱いのようですが、今回の人事異動で、令和4年度末に定年を迎える職員が、一般会計側から異動した場合の手続はどのようになるのでしょうか。人事異動により変動が生じる場合には、どのような手続を取られるのか、伺います。 173 ◯笠井二朗上下水道総務室課長 人事異動を反映した事務処理につきましては、これまでから毎年度、9月定例月以外における補正予算で調整を行っております。仮に当該年度末に定年を迎える職員が異動してきた場合も、10月1日現在の体制で退職給付引当金の必要額を算定することから、当初の引当金から、退職手当相当分を取り崩した残額との差額について、予算措置を行うものです。また、その際には、令和元年度から実施しております退職手当支給に係る会計間負担による一般会計負担分からの収入や、企業会計負担分の支出も見込んで補正を行っております。 174 ◯奥野美佳委員 水道事業会計、下水道事業会計では、枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書に基づき、定年前に異動してきて1年だけで退職する職員も含め、人事異動による変動について、令和元年度以降、職員の従事した期間に応じて、一般会計として負担すべき費用と、地方公営企業会計として負担すべき金額を明確にした上で、一般会計負担分の収入や、企業会計負担分の支出について補正対応で会計間負担の整理を行っているとの御答弁です。令和4年度末に定年を迎える職員が、一般会計側から水道事業会計に異動した場合の退職手当の支給に係る手続としては、水道事業会計で、退職金支給額の全額を退職給付引当金として会計処理するけれども、水道事業会計以外の部署等に従事した期間に対応する退職給付費用を水道事業会計において負担することは適切でないことから、一般会計で勤務していた期間分は一般会計負担分として収入する。下水道事業会計で勤務していた分は、下水道事業会計負担分として収入する。それぞれその逆の支出もあるが、補正で対応するとの説明がありました。  では、地方公営企業会計である病院事業会計で勤務していた職員が、水道事業会計に異動した場合、両会計間の取扱いがどうなるのかという疑問が湧いてきましたが、水道事業会計も下水道事業会計も、病院事業会計とは覚書を交わされていないとのことでした。会計間で職員の異動がある同じ本市の地方公営企業会計でありながら、病院事業会計は、一般会計との間においても、枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書を締結されておられません。  そこで次は、病院事業会計に伺います。  病院事業会計の重要な会計方針及び財務諸表注記は、240ページにあります。職員の退職手当の支給に備えるため、当事業年度末における退職給付費の要支給額に相当する額を簡便法により計上しているとあり、貸借対照表等関連として、退職給付引当金の取崩しについて、令和4年度において、退職手当支給のため、退職給付引当金8,262万4,000円を取り崩したとの記載があります。この内容は、令和3年度末の退職給付引当金16億2,940万3,000円に、令和4年度における退職手当支給のため、退職給付引当金8,262万4,000円を取り崩し、年度末要支給額との差額として、退職給付引当金繰入金1億6,431万円を繰り入れ、令和4年度末の退職給付引当金は17億1,108万9,000円とされている旨、説明を受けました。  しかしながら、水道事業会計及び下水道事業会計の重要な会計方針及び財務諸表注記の退職給付引当金の計上方法には、枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書に基づき、一般会計等が負担すると見込まれる金額を除く額を計上する処理が記載されていますが、病院事業会計では、覚書についての記載がありません。  水道事業会計、下水道事業会計が一般会計との間の覚書を締結しているのに、病院事業会計だけが一般会計との間で会計間負担の覚書を締結しておられないというのは全く意味が分かりません。この覚書がないということについて、病院事業会計としては、どのように認識しておられるのか。また、市立ひらかた病院では、今後この会計間の負担についてどのように考えておられるのか、伺います。 175 ◯奥村敏彦市立ひらかた病院総務課長 覚書について、水道局と市長部局で交わされており、病院においては現状では、覚書を交わしていないことについては、認識をしております。  退職給付費の会計間の負担につきましては、地方公営企業法において、その方法についての明確な定めはなく、本市一般会計や水道事業会計、下水道事業会計における負担方法、また、大阪府下の病院事業における状況などを踏まえまして、今後各会計間におきまして、協議のほうを進めていきたいと考えております。 176 ◯奥野美佳委員 今後も引き続き、会計間の負担の在り方について調査、研究の上、各会計間において協議していきたいとの病院事業会計からの御答弁です。病院事業会計が、一般会計と覚書を締結していないということは、実は大きな問題であることを御認識いただきたいと思います。  平成27年度の包括外部監査で指摘された退職金の給付に係る一般会計と企業会計との適正な負担関係は、何も水道事業会計、下水道事業会計との関係だけではありません。包括外部監査の指摘を受け、水道事業会計、下水道事業会計では、令和元年度に枚方市職員の退職手当の負担に関する覚書を締結し、実務的には、退職金の給付の負担関係の適正化を常に図っているけれども、今回、退職給付引当金の引き当ての中身についても、現時点で適正なものとなるよう見直しを行ったとのことです。病院事業会計だけ一般会計と覚書すら締結できずに、退職金の負担関係の適正化から取り残されているのです。  覚書の締結は職員課が担当のようですが、この退職金の給付に係る会計間負担の課題について、一般会計側ではどのようなお考えなのか、これは財政課に見解を伺います。 177 ◯福山循逸財政課長 平成27年度の包括外部監査では、退職給付引当金については、地方公営企業会計基準の見直しQ&Aを根拠に、原則として、一部であっても公営企業の職員として、属した期間に対応する費用は、属した公営企業会計で負担すべきとされております。そのため、先ほど総務課長より答弁がありましたとおり、各会計間において協議を進めていく必要があると考えております。 178 ◯奥野美佳委員 地方公営企業法で、地方公営企業においては、その経営成績を明らかにするため、全ての費用及び収益をその発生の事実に基づいて計上し、かつ、その発生した年度に正しく割り当てなければならないとされていることから、現行の退職手当の会計処理では、水道部に属していない期間に係る費用、すなわち発生していない費用を水道事業会計が負担することになり、水道事業の経営成績を正しく表していないことになるというのが平成27年度の包括外部監査の指摘です。  病院事業会計の場合は医業収益、水道事業会計の場合は水道料金、下水道事業会計の場合は下水道使用料として、それぞれ市民に負担をいただいていますが、人事異動で非合理な超過負担費用が発生することは、経営上の合理性を欠き、説明責任を果たせません。  本市には、水道、下水道、病院、3つの企業会計がありますが、各企業会計に所属する職員が退職する際には、それぞれの会計において退職給付引当金処理が行われています。しかし、一般会計では、引当金処理を行わないので、退職金はそのまま支出として決算されます。  そこで、一般会計における人件費の見た目の支出を減らし、退職金財源を企業会計の引当金財源に求めて、退職を控えた職員を企業会計職場に異動させ、企業会計職場で退職させるということが起こされ得るわけです。逆に、企業会計側が本来負担すべき退職金の費用を一般会計負担に移すということもあり得るのです。  そうしたことを防ぎ、適切な負担調整を行うために、水道事業会計、下水道事業会計において、当該企業会計間も含めて、整理、確立が行われたのが覚書であるとも言えるわけです。  ところが、病院事業会計だけ覚書が締結されていません。しかし、実は、病院事業会計こそ、この整理の必要性が高いのではないでしょうか。  病院事業会計では、病院独自採用の医療職などが多く、医師や看護師などの退職は頻繁にあるものの、勤務年数が短いことから、実際の退職金負担は大きくないと聞いています。ところが、病院事務局に勤務する幹部行政職員が、病院で退職する際の退職金は大きな負担となります。その職員が、病院事業会計に所属する期間が非常に短い場合、非常に不合理であると考えます。  すなわち、病院職場で行政職員が退職する場合、一般会計との間で覚書による負担調整が行われなければ、受診料収入を主な財源としている病院事業会計に、一般会計が負担すべき行政職員の退職金が押しつけられることになりかねません。  財政課長は、退職給付引当金について、職員の従事した期間に応じて、企業会計として適切な負担分を引き当てるべきという考えを答弁されています。総務課長の御答弁のように、会計間の負担の在り方について調査、研究している場合ではないと思います。  現行の処理では、市立ひらかた病院に所属していない期間に係る費用、すなわち発生していない費用が、病院事業会計の損益計算書に表示されることになり、病院事業の経営成績を正しく表していないことになる。平成27年度の包括外部監査の指摘を病院に置き換えると、このようになると思いますが、このことを宮垣病院事業管理者はどのように受け止められますか。  ここで、病院経営の悪化要因を取り除くという観点から、病院事業会計としても、一般会計との間で早急に覚書を交わし、職員が従事した期間に応じて、適切な負担調整を行うという同一のルールを確立すべきではないか、この状態を放置しておいてよろしいのですかと、宮垣病院事業管理者にお伺いしたいところですが、今回はあえてお伺いしません。  病院事業会計の健全化は、あらゆる角度から見直しが大切であると、これまでの委員会の御意見もありましたが、退職金の適切な負担調整もまさにその一つだと思います。これまでの質疑を聞かせていただいた中で、病院はコロナ診療に対応しながらも、非常に大変な努力をされていることがよく分かりました。  しかし、医業収益を増やすための努力による成果の多くを、人事異動の辞令一つで帳消しにしてしまうのが、会計間で負担調整を行わないまま支払われる退職金の支払いではないでしょうか。だからこそ、速やかな改善が必要ということになります。早急に退職金の給付に係る会計間の負担調整に関する覚書を締結すべきと意見しておきます。  次に、予算説明書263ページに、企業債として、院内ネットワーク基盤更新事業の企業債2億2,240万円が計上されていますが、この対象事業の内容を伺います。 179 ◯大西 珠医事課長 平成26年10月の新病院開院時から稼働している現行の電子カルテシステム及びインターネット環境などのネットワーク機器の保守期限が令和4年10月となっていることから、機器の更新を行うものです。あわせて、外来待合や病室のWi-Fi環境の整備も予定しています。 180 ◯奥野美佳委員 令和4年度院内ネットワーク基盤更新事業で、外来待合や病院のWi-Fi環境の整備も予定しているとのことです。  令和3年6月議会の一般質問の際、新型コロナウイルス感染症感染拡大防止、医療提供体制確保支援補助金を用いて、オンライン面会ができる環境を整備されたと伺いました。感染症病棟として確保した7階東病棟に入院されている患者さんが、持参したスマートフォン等で使用することができるWi-Fi環境と、スマートフォン等を御準備されていない方のために貸出しタブレットを整備し、オンラインで面会ができるよう環境を確保したとの御答弁でした。その時点では、感染症病棟の7階東病棟のみWi-Fi環境を整えたとのことでしたが、現在の状況について、伺います。 181 ◯大西 珠医事課長 現在、院内では、4階から7階の病棟デイルーム、外来の待合エリアの一部及び特別室2室にWi-Fi機器を設置しています。これに加えて、委員お示しのとおり、令和3年1月に、感染病棟での入院患者向けにWi-Fi環境を整備し、同年10月に、一般病棟についても面会制限を行っているため、オンライン面会を希望される患者さんには、移動型の通信機器でWi-Fi環境を整え、当院のタブレット端末を用いて、オンラインでの面会ができる環境を整備しました。  令和4年度の院内ネットワーク基盤更新事業については、電子カルテ等の運用に用いる業務用のネットワーク基盤の老朽化に伴う機器の更新が主な内容ですが、併せて、予算の範囲内で患者用Wi-Fi環境のエリア拡大を行おうとするものです。  今後、具体的なエリアの設定や使用上のルール、料金設定等について、検討してまいります。 182 ◯奥野美佳委員 現在ではスマホやタブレットを使うのが当たり前となっており、人々のライフラインにもなっています。入院生活を送る患者と家族のオンラインでの面会やLINEなどのSNS、メールの送受信、病室で受ける遠隔授業、手話通訳や多言語対応のためのタブレット活用など、病室でWi-Fi、無線LANを利用したいという声が高まっています。  枚方市は、手話でつむぐ住みよいまち枚方市手話言語条例を制定していますが、電話リレーサービスも、遠隔手話通訳の様々な仕組みも、Wi-Fi環境が整備されていなければ、効果的に生かすことができません。聴覚障害者に限らず、視覚障害者や筋ジストロフィーなどの障害者の患者さんにしても、日本語の理解が困難な外国人の患者さんにしても、外部とのコミュニケーションのために、病室でWi-Fiを使うことが必要になってきています。孤立を防ぐ観点からも、また、安心して対応することができるための支援としても、病室のWi-Fi環境の整備は待ったなしの課題であると考えます。全国の病院の中でもまだまだ数少ない全病室でのWi-Fi利用を可能にすることを早期に実現すべきであると強く要望して、C日程の私の質問を終わります。 183 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、大地正広委員の質疑を許可します。大地委員。 184 ◯大地正広委員 いよいよ私で最後になります。  私のほうからは、介護保険特別会計から1点、下水道事業会計から2点質疑をさせていただきます。  予算説明書の95ページ、家族介護支援事業経費について、お尋ねします。  家族介護支援事業経費として214万円の予算額となっておりますが、この事業の主立った内容と、それぞれの事業実績について、お尋ねいたします。 185 ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) 家族介護支援事業費は、徘回高齢者の見守り支援として、救急搬送や、保護されたときに素早い身元確認につなげることを目的とした、ひらかた高齢者SOSキーホルダーやみまもりあいステッカーの推進と、認知症サポーター養成講座に関するものが主な事業です。  ひらかた高齢者SOSキーホルダーは、平成27年度から令和2年度末までに累計5,351個を配付し、みまもりあいステッカーは、平成30年度より、令和4年2月末時点で、27人が申込みをされています。また、平成19年度から、認知症に対しての正しい知識を学ぶ認知症サポーター養成講座を実施し、令和2年度末で累計2万4,615人に受講いただいております。 186 ◯大地正広委員 認知症を正しく理解する方が増えて、支援する方が増えることで、認知症の人やその家族は安心して暮らすことができると思います。認知症サポーター養成講座を受講される方も増え、ひらかた高齢者SOSキーホルダーもたくさんの方に御利用いただいているようですが、みまもりあいステッカーの利用者は少ないようです。このみまもりあいステッカーはどういったものなのか、お伺いします。 187 ◯辻本裕香福祉事務所課長(健康福祉総合相談担当) ひらかた高齢者SOSキーホルダーは、外出時の救急搬送や、保護された際の緊急連絡先をキーホルダーとして持ち歩くことができるもので、65歳以上の方はどなたでもお持ちいただけるものですが、みまもりあいステッカーは、認知症により徘回の心配がある方の御家族からの申込みとなるため、対象者が限られています。みまもりあいステッカーの利用方法は、認知症の方の衣服等にステッカーを張りつけておき、行方不明となった際に、ステッカーを見た発見者がステッカー記載のフリーダイヤルに電話をすると、家族等に電話がつながる仕組みとなっています。  また、みまもりあいステッカー利用の御家族の方は、みまもりあいアプリも利用することが可能となっており、専用アプリから協力者へ行方不明者の服装や特徴などの情報を発信することができます。協力者につきましては、市や地域包括支援センター、介護関係の職員を中心に、アプリ登録を依頼してきたところです。 188 ◯大地正広委員 ひらかた高齢者SOSキーホルダーは、御本人が外出中の、もしものときのために持たれることが多いとお聞きしております。また、デザインもよく、大変人気がある、そういうこともお聞きしております。  みまもりあいステッカーは、御本人からではなく、認知症による徘回に悩む御家族からの申請となる事業です。御家族の徘回に悩む方は市内に多くおられることは予想できますけれども、先ほどの御答弁によると、現在まで27名の利用にとどまっているようです。施策の周知に努め、1人でも多くの方に利用していただくとともに、認知症サポーター養成講座の修了後、参加者に、この見守りアプリに協力者として登録していただくなどして、制度の充実も一方で取り組んでいただくよう要望しておきます。  次に、枚方市の下水道施設におけるストックマネジメント事業について、お伺いします。  このストックマネジメント事業については、平成30年度に策定した枚方市下水道ストックマネジメント計画に基づき、計画的な点検、調査及び改築、修繕を進めていると理解しておりますけれども、令和4年度当初予算の概要47ページには、下水道ストックマネジメント事業として予算3億7,290万円と、それぞれの事業に関する予算説明書のページ数が記載されております。これに従い、各特別・企業会計予算説明書の各ページを見ますと、汚水費、雨水費、また、委託料や工事請負費に分かれていて、分かれて記載されていることなどで、事業の全体像が見えにくくなっているように感じます。  そこでまず、この下水道ストックマネジメント事業のうち、令和4年度の汚水施設のストックマネジメント事業をどのように進められるのか、お伺いします。 189 ◯奥野 宏汚水整備課長 下水道ストックマネジメント事業は、施設の更新や長寿命化を図るため、令和元年度から令和5年度までの5年間を第1期の計画期間として、順次、各施設の点検、調査、改築を進めています。汚水施設においては、特に、管理施設で、硫化水素等の影響で、内面の腐食が進行しているおそれがあることから、整備年度の古い地区から、点検、調査を実施し、その結果に基づき、管路施設の改築工事を実施しています。  令和4年度は、各特別・企業会計予算説明書311ページから313ページ、315ページ及び333ページに、下水道管路の点検、調査及び改築計画の委託料と工事請負費をそれぞれ計上しています。このほかにも、出口汚水中継ポンプ場の電気設備更新のための実施設計にも着手し、汚水施設のストックマネジメント事業を進めてまいります。 190 ◯大地正広委員 汚水施設では、特に、管路施設の改築に重点を置いて進めていることは理解しました。  それでは、次に、令和4年度の雨水施設のストックマネジメント事業をどのように進められるのか、お伺いします。 191 ◯岡崎直己雨水整備課長 雨水施設につきましては、雨水排水の根幹を担う雨水ポンプ場の老朽化が進んでいることから、令和2年度の安居川ポンプ場を皮切りに、順次、ポンプ場施設の改築を進めています。令和4年度は、各特別・企業会計予算説明書335ページに、工事請負費として、サダポンプ場2号ポンプ改良工事を計上しています。これは、令和3年度に実施した1号ポンプに続く工事で、ポンプ施設を分解調査し、部品を交換などすることにより、長寿命化を図るものです。今後も計画的に雨水施設のストックマネジメント事業を進めてまいります。 192 ◯大地正広委員 雨水のほうでは、老朽化したポンプ場の改築を中心に、ストックマネジメント事業を進めているということでした。ストックマネジメント事業は、雨水、汚水とも膨大な下水施設を点検、調査しながら改築を進めていくということで、一朝一夕にはいかないと思います。しかし、市民生活を支える大切なインフラである下水道施設です。際限なく費用をかけることができない中、点検、調査をし、優先度を検討するなど、計画的に進めなければなりません。令和元年度から令和5年度までの第1期計画期間では、それぞれ毎年度3億円を目途としてストックマネジメント事業を進めてこられたとお聞きしております。これまでに得られた知見を令和6年度以降の第2期計画に生かしていただき、より効果的に、より迅速に雨水、汚水とも、下水道施設のストックマネジメント事業を進めていただきますよう、要望いたします。  次に、令和4年度各特別・企業会計説明書の336ページから337ページには、他会計繰入金明細書が掲載されております。私は、昨年10月の決算特別委員会において、基準外繰入金を含む下水道事業に対する一般会計からの繰入金について質問させていただきました。その際、基準外繰入金が発生することとなった経過などを改めて確認させていただいたところです。また、今後の取組としては、経営戦略に上げておられる令和4年度からは、市の施策分を除く基準外繰入金をゼロとするとの御答弁をいただきました。  では、令和4年度当初予算では、目標どおり、基準外繰入金をゼロとできたのか、まずはお伺いします。 193 ◯林 清治経営戦略室課長 委員お示しのとおり、令和4年度当初予算におきまして、福祉減免分など、市の施策分を除く基準外繰入金を全て削減いたしました。 194 ◯大地正広委員 ただいまの御答弁では、取組目標のとおり、令和4年度から基準外繰入金をゼロとしたとのことです。経営戦略に上げておられる取組とはいうものの、下水道事業のこれまでの事業や経営の状況を考えると、基準外繰入金を削減することは並大抵ではないと考えますが、具体的にどのような取組をされたのか、お聞きします。
    195 ◯林 清治経営戦略室課長 下水道事業は、多くの事業費に対する財源確保の結果として、企業債残高の増高による資金不足に陥りました。そのため、企業債の償還財源を下水道使用料だけでは賄い切れず、基準外繰入金、いわゆる税負担としてきたところでございます。  しかし、健全化計画など、経営改善に向けた取組の中で、下水道使用料の改定をはじめ、各種費用を抑制するなど、経営改善を図ってまいりました。また、平成初期に借り入れました企業債の償還期限が、順次終了する時期を迎えてくることから、経営面でも改善が見込めることとなったものでございます。  そのため、経営戦略作成の際には、一般会計と協議を行い、繰入金の適正化の観点から、これまで基準外繰入金としていた汚水減価償却費分の一部を基準内繰入金である分流式下水道等に要する経費分に組み替えて、当初予算で計上したものでございます。 196 ◯大地正広委員 令和4年度からの基準外繰入金ゼロに関しては、一定理解いたしました。  しかし、令和4年度当初予算の概要の18ページには、一般会計から下水道事業会計へ負担金が約22億4,000万円の増加、補助金は約10億6,000万円の減少となっており、総額では約11億8,000万円の増加となっております。基準外繰入金を削減しているとはいうものの、総額が増加しているのであれば、税に頼らない独立採算と逆行していると言わざるを得ないのではないでしょうか。  では、具体的に、総額の増加している要因は何か。あわせて、総額のうち、基準内、基準外の額について、お聞きします。 197 ◯林 清治経営戦略室課長 まず、一般会計繰入金の総額は48億725万7,000円でございます。  基準内、基準外の内訳で申し上げますと、基準内繰入金、予算上の他会計負担金は46億7,555万8,000円、基準外繰入金、予算上の他会計補助金でございます。1億3,169万9,000円となっております。  また、委員お示しのとおり、繰入金総額では11億7,718万6,000円の増加となっております。これは、令和3年度から、国の緊急自然災害防止対策事業に、楠葉排水区浸水被害軽減総合事業などの下水道事業が新たに対象に加えられることになり、これに伴い、令和3年度から令和7年度までの間に実施する対象事業につきましては、下水道事業債ではなく、一般会計債を発行し、下水道事業会計に繰り出すことで、交付税措置率が優遇されることとなりました。この制度を活用するため、昨年の12月定例月議会の補正予算におきまして、他会計負担金の増額を行ったところでございますが、令和4年度におきましても、他会計負担金のうち、13億900万円につきまして、この制度を活用することとしたため、繰入金総額が増加したものでございます。 198 ◯大地正広委員 ただいまの御答弁で、一般会計繰入金の増加要因が理解できました。  楠葉排水区浸水被害軽減総合事業に対する財源として、国の制度活用により、一般会計からの繰入金が増加しているとのことです。雨水事業が、一般会計からの繰入金で賄われることから、昨今の浸水被害の状況を考えれば、積極的な事業実施は必要だと考えますので、市の財政状況を見ながらにはなりますが、枚方市として取り組んでいただきたいと、まずはお願いしておきます。  一方、今回の基準外繰入金のゼロは、汚水事業だと認識しております。これまで莫大な事業費によって整備を進め、その財源として借り入れた多くの企業債を基準外繰入金で補填してきたため、現在のような経営状況になったと考えます。整備最盛期の平成初期から三十数年が経過し、企業債の償還が年々減少してくる中で、基準外繰入金の削減が達成できたと考えます。  今後は、汚水事業として本格的な独立採算による経営がスタートしますので、新たに策定する水道ビジョンや下水道ビジョンを踏まえ、経営戦略や下水道整備基本計画など、各種計画に基づいて、さらに取組を強化していただきたいと考えます。  さらに、経営戦略は令和5年度で、中間見直しの時期を迎えます。これまでは、当たり前であった基準外繰入金がゼロになった汚水事業を含めて、今後の下水道事業が同じことを繰り返すことのないように、改めて気を引き締め、事業運営に取り組んでいただくことをお願いさせていただきまして、私からの質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 199 ◯鍜治谷知宏委員長 約20分間休憩します。     (午後2時6分 休憩)     (午後2時24分 再開) 200 ◯鍜治谷知宏委員長 委員会を再開します。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 201 ◯鍜治谷知宏委員長 他に質疑はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)これをもって質疑を終結します。 202 ◯鍜治谷知宏委員長 この際、議案第80号 令和4年度大阪府枚方市一般会計予算を併せて議題とします。 203 ◯鍜治谷知宏委員長 これから、討論に入ります。  まず、広瀬ひとみ議員の討論を許可します。広瀬委員。 204 ◯広瀬ひとみ委員 令和4年・2022年度の当初予算に対して、日本共産党議員団を代表して討論を行います。  まず、一般会計についてです。  当初予算の規模は、対前年度比76億円増の1,490億円を計上する、引き続き大規模な予算となりました。新型コロナウイルス関連経費をはじめ必要な予算がここには含まれています。  しかし、厳しい市民に寄り添う優しさと暮らしを守る力強い取組が欠落し、市の魅力を打ち出す予算は不十分で、多くの課題ある予算も含まれています。  10年先、20年先を見据え、持続可能なまちとなるよう「さらなる改革、そして成長へ」、未来に向けた取組を着実に進めていかなければならないとのことでしたが、暮らしや子育てにこそ、10年先、20年先の安心を与えていくべきです。  妊婦支援の充実、子ども医療費助成の年齢拡充など、子育て世代の皆さんがこれから先の暮らしに希望の持てる予算を当初予算に含めるべきでした。子ども医療費助成については、寝屋川市に続き交野市も10月から実施されることになり、府内中核市及び近隣市で実施できていないのは枚方市のみとなりました。補正予算による増額を緊急に行うことを求めます。また、高齢者の暮らしを支える点でも、移動や社会参加への支援となる交通運賃助成や公共施設利用料の軽減などが求められましたが、この点も放置されたままであることも問題です。  市制施行75周年記念事業が従来の事業に冠をつける形で実施されますが、全てを大阪万博に向けたにぎわいづくりの事業だと位置づけ取り組まれることも納得できません。万博はIR、カジノと一体に進められる超巨大開発であり、カジノは賭博です。人の不幸の上に、まちの発展や人々の幸福は成り立ちません。また、万博はいっときのお祭りです。万博の人の流れが枚方まで及ぶということも考えにくいことですが、その後のIRに至っては枚方にプラスの影響を及ぼすことはなく、むしろマイナスではないでしょうか。万博に乗せられにぎわいや観光づくりを進めるのではなく、地に足をつけた取組で枚方の個性を光らせていただきたい。  枚方市駅周辺の再整備や行政サービス再編に向けた取組、留守家庭児童会の入室方針の変更、保育所の入所選考基準の変更など、本来なら市民説明会を開催し、質問に答え意見を聴く場を設けるべきにもかかわらず、行政の勝手、都合で市政を運営している点は、市民協働で発展してきた本市行政の大きな汚点です。歴代の市政の中で最も市民の声を聴かない市政になっています。市制施行75周年を迎えるにあたり、市政の主人公は市民であること、単なる行政のパートナーではなく、市民あっての行政であること、市民の幸せのために全体の奉仕者として働くのだということを忘れないでいただきたいと思います。  また、職員自身も大切にされているとは思えません。職員評価ではなく、市民福祉の向上に向けて力を合わせられる職場づくり、職員づくりが必要です。  予算特別委員会では時間の制約により全ての問題に触れることはできませんでしたが、代表質問も含め指摘をさせていただいた問題や課題のある内容について、以下、指摘をさせていただきます。  まず、職員体制、機構改革についてです。  新型コロナに関する対策は、全庁からの応援体制が組まれてきました。職員の不足状態が続く職場からも応援派遣が求められており、市民サービスの後退に結びついていることは問題です。保健所体制の強化が引き続き求められると同時に、技術職員や生活保護のケースワーカーなど必要な職員の確保や、保育や留守家庭児童会室の人員不足の解消が必要です。いざというときの応援派遣も含めて、機動的に動くことができる職員体制の確保に努めるよう求めます。  また、組織機構が毎年のように変えられています。市民にとってわかりやすい機構であるとともに、定着させることについても責任を持つべきです。  2点目に、枚方市駅周辺再整備についてです。  3)街区では住民の合意なく外周道路整備が予定されている点、進められる行政サービスの再編は、保健所の保健センターへの移転や小さ過ぎる駅前図書室整備など、健康危機事象や求められる市民の願いに応えられるものにはなっていないこと。そもそも、庁舎位置も決まらない中で、行政による床取得を前提に3)街区整備が動き出し、ここに75億円をつぎ込んでいくことも含め納得できません。  3点目に、行政改革についてです。  市駅周辺再整備の財源づくりのために行革が進められ、保護者負担の増大を承知の上で、保育所民営化計画にもなかった桜丘北・阪保育所までも含め推進している点です。コロナ禍で毎日厳しい子育てをしている子どもや保護者にさらなる負担を強いることは許せません。また、エフエムひらかたの廃止も、災害時の情報伝達手段を脆弱にする点、FMラジオを通じた市民のコミュニケーションの場を奪ったという点、エフエムひらかたを支えてきた職員の働く場をコロナ禍の中で奪い去ったことは許されません。  4点目に、市民会館の閉鎖、庁舎利用についてです。  市民会館閉鎖については、第3庁舎として活用する方針が示されました。市民はなぜ市民会館を奪われなければならなかったのでしょうか。市が活用するのであれば市民利用を認めるべきです。  5点目に、長期財政の見通しについてです。  新たに示された長期財政の見通しは、枚方市駅周辺再整備を可能と判断させる数字が示されていますが、これまでの数字は何だったのでしょうか。政府の経済指標を活用されておりますが、人口減少と成長なき経済は、予測を裏切る結果をもたらすのではないでしょうか。行政の都合のいい数字ではなく、科学的な根拠に基づく、市民が納得できる見通しを求めます。  6点目に、子育て応援からも逆行する問題です。  子育て世代の就労を支援するために、保育、学童保育(留守家庭児童会室)は欠かせません。また、ジェンダー平等を実現する観点からも大切な役割を担っています。枚方市は子育て世代を呼び込むとして新婚世帯補助の拡充などに取り組まれていますが、保育や学童保育の対応は、子育て応援に逆行するものです。  保育については「通年のゼロ」を掲げ、年度途中も含めた待機児解消の実現を約束してきました。待機児解消と保育の質の向上を一体に目指すのであれば、4月入所時点での定員の超過入所を解消させるだけの定員確保、保育所の増設が必要です。しかし、市は今後の保育需要が少子化により落ち込むと判断し、必要な定員確保を怠り、3歳の壁を生じさせる小規模園の創設や保育所民営化に伴う定員増などに押しとどめ、抜本的な定員増に背を向けてきました。その結果、緊急避難的な待機児解消室の設置を「通年のゼロ」を解決する手段として示しました。保育所整備を進める間の緊急退避措置だとすれば理解もできますが、枚方市のやり方は、公立保育所をつぶし待機児解消室に変える、とんでもないやり方です。加えて、第2子無償化の対象外となっている点も早期の是正を求めます。  7点目に、留守家庭児童会室の待機児童発生と民間委託についてです。  留守家庭児童会室については、職員の欠員状態が深刻な事態に陥っているにもかかわらず、コロナ禍で奮闘した職員への慰労金の支給もなく、十分な処遇改善等の手だても取らず、3分の1の職員が不足し、必要な班体制を確保できませんでした。その結果、これまで1月末までに入所を希望しておれば必ず入所ができた希望者全員入所方針を破棄し、選考による方針に改め、93人もの待機を生み出す事態が生じています。また、この背景には、今後、放課後キッズクラブとして22校を委託により運営をしていこうとしていること、新たな児童会室の整備を行わないとする方針を取っていることが原因であり、この方針の撤回と必要な施設整備、そして処遇改善を求めます。  8点目に、放課後キッズクラブについてです。  再来年度からの全面実施を前に、来年度は全校での校庭開放が実施されます。これまで課題があるとして校庭開放をしてこなかった18校で開放が求められます。結局、学校任せで対応が求められ、学校現場に負担が求められるのではないでしょうか。留守家庭児童会室との連携を含め、十分な検証と必要な支援策を講じるべきです。とりわけ、学校で人材確保ができない場合は、教育委員会が人材派遣会社より人を派遣していくとのことです。人材派遣会社からの派遣は、行政や学校に人材の選択権はありません。子どもたちの安全監視を安心して任せられる人材を直接確保するべきです。  9点目に、図書費の増額についてです。  図書費は前年度比で2,000万円の増額が図られましたが、逐次刊行物については減額されたままです。1人当たりの図書費は147円となっており、茨木市の309円と比べると半分以下の水準であり、さらなる改善を求めます。  10点目に、学校図書館についてです。  学校図書館についても、標準蔵書冊数を達成している学校は、令和2年度で小学校1校にとどまっています。標準蔵書冊数の達成を目標とするとともに、より多くの本を手にする機会を拡大するために、タブレットを活用した予約と学校図書館への配本システムを構築すること、複数校の掛け持ちではなく、専任司書を各学校に配置すべきです。  11点目に、少人数学級と学校の多忙化解消についてです。  学校の多忙化解消には何より人が求められます。しかし、次年度から市独自の少人数加配を取りやめてしまいました。本来はこれを活用し、さらなる充実を図るべきでした。高槻市や交野市など周辺自治体でも既に6年生までの少人数学級が進められており、寝屋川市は次年度、5年生まで引き上げます。教科担任制のみではなく、少人数学級の推進を行うべきです。  加えて、学校をサポートするために、介助員やICTサポーターなどの配置基準を改善し、抜本的に増員すべきです。自動採点システムなどの導入が図られ、働き方改革にと努力をされていますが、並行して人の配置が必要です。学生による応援スタッフの報償費も改善すべきです。  12点目に、高齢者支援の取組です。  超高齢化社会を迎えているにもかかわらず、高齢者支援の充実は不足しています。成果連動型介護予防事業を実施されますが、より多くの高齢者の介護予防につながる生涯学習市民センターの無料化や交通費負担の軽減などを行うべきです。  13点目に、商業・事業者支援についてです。  まちの活性化、商業支援について、商店リフォーム助成など、コロナ禍だからこそ進めるべき事業者への支援策がないことや、楠葉排水区浸水被害軽減事業の遅れによって影響を受けている商業者への支援もなされていないことも問題です。  14点目に、困窮者支援についてです。  困窮者支援については、生活必需品や燃料費の高騰が厳しい生活を強いられている市民生活を困難にしています。市民や事業者の状況を調査し、現物支給など市独自の具体的な生活支援を実施すべきです。  以上の理由により、一般会計については反対をいたします。  次に、後期高齢者医療特別会計についてです。  特例軽減の廃止に続き、新年度は、窓口での2割負担が実施され、その影響は被保険者の4分の1に及びます。こうした高齢者にさらなる負担を求める新年度予算には反対します。  次に、国民健康保険特別会計についてです。  保険料統一化に向け、負担能力に応じて保険料を求める応能割負担率を引き下げる一方で、応益割率、均等割額を増やし、全体として保険料が引き上がります。低所得者層への独自の対策に取り組まれた点は評価をいたしますが、保険料を据え置くには不十分です。また、コロナの中、児童扶養減免を国の制度と引き換えに縮小するのではなく、大学生まで拡充すべきでしたが、府内統一を理由に実施されませんでした。  こうした大阪府が目指す統一保険料化の流れに沿った保険料引上げを前提とした予算には反対をいたします。  その他の会計については賛成することを表明して、討論とします。  以上です。 205 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、大地正広委員の討論を許可します。大地委員。 206 ◯大地正広委員 議案第80号 令和4年度大阪府枚方市一般会計予算外6特別会計及び3企業会計予算について、本委員会での採決に当たり、全会計を原案可決とすべきとの立場から討論させていただきます。  本市の令和4年度当初予算案では、一般会計の予算総額は前年度から76億円増加し、1,490億円となっています。  その主な要因は、新型コロナウイルス感染症対策経費の増加などにより物件費が約29億円増加したことをはじめとして、歳出全体の27%を占める扶助費が社会保障関連経費の増加などにより約7億円の増加、また、投資的経費が東部清掃工場基幹的設備改良工事や学校空調設備整備事業経費の増加などにより約26億円増加したことによるものです。  この投資的事業については、国庫支出金とともに市債の活用などを見込んでおり、投資的事業に係る市債は約40億円増加しています。あわせて、公債費についても増加傾向にあり、財政の持続可能性に対する懸念は拭えない状況となっています。財政構造の硬直化が進めば、新たな行政需要や不測の事態への対応が困難になることから、今後の財政運営については、選択と集中、中長期的な視点を持って行財政改革を進めていくことが必須です。  ただ、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種事業や新しい生活様式への対応などの経費に加え、臨時保育室の開設など子育て環境の充実や、学校におけるタブレットを活用した授業の充実、教室、体育館へのエアコン整備、バリアフリー化に向けた取組など教育環境の充実に取り組むほか、地域防災計画の修正や浸水対策の推進など防災、減災に係る取組を進めるとしている点については、社会情勢や本市の課題を踏まえ、市民や議会からの要望、意見が一定反映されていることがうかがえます。  また、この間、デジタル技術を積極的に活用したスマート自治体への転換が求められており、その実現に向けた取組を加速させる中では、基幹系業務のシステム標準化や行政手続のオンライン化の取組などイニシャルコストが必要になるタイミングでもあり、今後、その定着により、市民サービスの向上とともに、働き方改革、業務の効率化、省力化によるコスト削減が進んでいくものと考えます。  こうした状況を総合的に勘案し、全会計の予算案に賛成したいと思います。  しかしながら、現在、本市に限ったことではありませんが、地方自治体を取り巻く財政状況は厳しさを増しています。少子・高齢化という現役世代が減少する社会構造の中では、扶助費の増加は避けられず、新型コロナウイルス感染症の影響による経済低成長に加え、ロシアのウクライナ侵攻により、さらなる物価の高騰、また世界経済も不透明感を増している状況で、長期財政の見通しのとおり、本市が健全な状態を維持していくという予測を楽観的に受け止めることはできません。  本市においては、新地方公会計制度に対応した財務書類の作成に取り組んでいるところですので、作成して公表することから、財務書類について活用して現状分析を進めることへと取組を深化させ、行財政におけるマネジメント力の向上や、財政の効率化、適正化を進めていただくよう求めておきます。  また、大規模災害や急激な社会経済情勢の悪化など、将来のリスクに備えるために、引き続き、財政調整基金の適正な残高確保を図るとともに、減債基金や施設保全整備基金などについても、持続的、効果的に活用することができるよう検討を求めます。  そうした基金残高の確保に向けては、言うまでもなく、安定的な行財政運営と財源確保が求められます。  令和4年度予算は、行財政改革プラン2020に基づき、市有財産の有効活用や事務事業の見直しなどで、新たに5億8,000万円の財源が確保されています。あらゆる角度から財源の捻出に努めるよう求めます。  特に、市有財産の有効活用策として、ネーミングライツが挙げられます。今後はソフト事業に関しても募集の対象としていくとのことですので、様々な手法、様々な可能性を研究し、ネーミングライツパートナーの獲得を進めていただくよう求めます。  また、結婚等新生活支援事業などの定住促進に係る施策や、市制施行75周年記念事業や地元スポーツチームとの連携など、まちのにぎわいを創出していく取組が予定されています。本当に定住につながるか、持続性のあるにぎわいの創出につながるか、長期的な視点を持ち、効果的な取組となるよう検討を求めておきます。  加えて、東部地域の活性化に向けた取組の一つとして、移動販売実証実験事業が予定されています。こちらにつきましても、どのように活性化を見出していくのか、地域の特色を踏まえた上で、効果的な取組を行っていただくようお願いします。  このように、自主財源の根幹である市税収入の増収に向けた観点からも、定住促進や交流人口の増加に係る様々な経済波及効果をもたらす取組について、EBPMやロジックモデルも駆使しながら進められるよう申し上げておきます。  なお、これまでの議論で度々指摘されている臨時財政対策債について、令和4年度地方財政対策を踏まえ、48億円減の38億円と大幅に抑制されています。引き続き、市債については、発行の抑制や繰上償還による公債費負担の縮減など、将来世代に過度な負担を残すことのないように求めておきます。  財政運営全般に関する主な意見は以上ですが、そのほかにも、懸念の大きい施策や事業に絞って、個別意見を申し上げます。  まず、新型コロナウイルス感染症への対応についてです。  これまで、2年以上にわたり感染の波を繰り返しています。これまでの経験を生かしながら、ワクチン接種事業など、ウィズコロナを前提とした対応をしていかなければなりません。まだ収束が見えない状況ですが、アフターコロナを見据えた新たな経済対策なども必要になってくると考えます。その際には、コロナ禍前とは大きく異なるニューノーマル消費を踏まえるなど、状況に応じた対応を求めておきます。  次に、枚方市駅周辺再整備についてです。  本市の中心市街地の整備は、将来を左右する最重要課題の一つです。駅前という立地を生かしたにぎわいづくりが求められており、民間事業者へサウンディング型市場調査を実施され、本年9月を目途に、4)・5)街区のまちづくりの考え方案と併せて、新庁舎の位置条例の提案を目指すとされていますが、条例の提出ありきで拙速に事を運ばれることのないよう、議会側と十分議論していただくことを強く求めます。  次に、スマート自治体についてです。  さらなる業務の効率化や行政サービスの向上を図るため、住民窓口に係るオンライン申請やキャッシュレス支払いの対応に取り組まれ、また、先ほど申し上げた市駅周辺再整備においては、先行して整備が進む3)街区で行政サービスを再編し、ICTを活用した新しい総合窓口の実現を目指しているところです。  全ての手続を一気にオンライン化できるものではありませんので、優先順位を決め、できる限り、書かなくてもよい、来庁しなくてもよい市役所を目指し、市民の利便性を高めていくよう求めます。また、それを踏まえた新庁舎のコンセプトについても、改めて示されるよう求めておきます。  加えて、本市の魅力を発信するための観光施策や地域課題の解決、働き方改革についても、デジタル技術を活用することが有効と考えられます。こうした様々な場面での活用についても検討していただくよう求めます。
     次に、教育環境の整備についてです。  スマート自治体を目指した取組と同様に、教育の現場においてもデジタル化が大きく進み、教育環境は一変しました。1人1台のタブレット端末の導入は、学びの可能性を大きく広げています。例えば、英語教育においては、英語学習アプリケーションの導入とともに、枚方英語村など、これまで効果のあった取組を組み合わせることで、子どもたちがより積極的、意欲的に学べるようになると考えます。  このような取組は、教育のICT化だけに限らず、学校水泳授業への民間委託なども含め、様々な場面で効果や課題を検証しながら学習方法等の見直しを図り、よりよい教育環境を構築していくことを求めます。あわせて、デジタル化による教員の負担軽減についても、さらなる取組を進めるよう求めておきます。  次に、子どもの見守りについてです。  子どもが抱える課題が複雑・多様化、さらには複合化している中、昨今では、子どもの貧困に加え、ヤングケアラーなどの新たな課題なども浮き彫りになっています。子どもの生活に関する実態調査により、本市の実情に合わせた支援策を構築するとともに、子ども見守りシステムの活用による必要な支援の早期対応、また、子どもの課題に関する一元的かつ機能的な推進体制として充実を図られるよう求めておきます。社会が一体となって子どもに寄り添い見守っていけるよう、子ども食堂をはじめ、子ども医療費の助成対象を18歳まで拡大することなど、様々な面からの子どもへの支援の検討及び実施を求めます。  このような子どもへの支援を含め、これまでは分野ごとに包括的かつ継続的な支援を実施してきたところですが、これからは、地域共生社会の実現に向け、市全体での包括的な支援体制の構築が必要とされています。そのため、重層的支援体制整備事業として、介護、障害、子ども、生活困窮の分野など、対象者の属性を問わない相談支援や地域づくりに向けた支援などを一体的に行うものとされています。充実した相談支援などが行えるかどうかのポイントは、それに携わる職員同士の連携が非常に重要なものとなりますので、庁内の横串、他機関との連携をしっかりと図り、人材の確保と育成にもしっかりと取り組んでいただきますよう、併せて、堅苦しく難しい事業名称についても、運用において一工夫を検討されますよう求めておきます。  次に、道路交通網の整備についてです。  淀川渡河橋や都市計画道路の整備は、周辺道路の交通混雑の緩和や安全な歩行空間の確保、防災機能の強化を図るものです。また、本市の地域の持つポテンシャルを最大限に発揮することにつながるものですので、計画期間内での完成に努めていただきたいと思います。  次に、市立ひらかた病院についてです。  ひらかた病院においては、北河内医療圏唯一の感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス感染症対応の最前線で奮闘されてきました。引き続き、地域医療支援病院として、また公立病院としての役割をしっかりと果たしつつ、現場の医療従事者の方々にも経営感覚やコスト意識を持っていただき、中期経営計画による経営改善に取り組んでいただくよう求めます。  財政運営全般に関する意見としては以上ですが、今回、特に触れておきたい点として、健全で風通しのよい職場づくりが特に求められていると感じるところです。職員が前を向いて、組織一丸となって取り組んでいくためには、上司と部下、職員間でのコミュニケーションの改善が必要であり、そのことによって相互理解を深める必要があります。これについては、組織の情報交換や連携にもつながるものであり、そういった根幹のところから見詰め直していくことも必要です。  子どもへの支援や重層的支援の充実、スマート自治体の推進を図るためには、特に組織や、そこで働く職員の連携面が重要になってきます。また、業務のデジタル化が進む中でも、職員に高い説明能力が求められるところは変わりありません。市長や幹部職員も含め、今一度、全体最適、部分最適の考え、マンパワーの重要さを念頭に置いていただき、職員の能力が最大限に発揮されるよう考えていただきたいと思います。  また、市長は観光施策に力を入れているように感じますが、ニューノーマルな社会においては需要の変化を見抜くことが非常に重要です。観光施策に限らず、教育や健康福祉、災害対策など様々な分野、様々な場面で状況は大きく変化しています。政策にリスクはつきものですが、他市の先進事例の踏襲ではなく、これまで踏み出せなかったことに、EBPMの考え方も携えながら果敢に挑んでいただきたいと思います。  そして、言うまでもなく、取り組んだことについては次につながるようしっかり評価、検証を行うことが重要であり、こうしたことがよりよい施策や事業の展開にもつながるものと考えます。  最後に、新型コロナウイルス感染症について、連日、様々な形で対応に当たっている職員の方々に改めて感謝を申し上げるとともに、市長におかれましては、議会と真摯に議論を重ね、意見をしっかりと受け止めた上で、誰一人取り残すことのないよう、一人一人の市民に寄り添った市政運営に邁進していただくよう申し上げまして、討論といたします。 207 ◯鍜治谷知宏委員長 これをもって討論を終結します。 208 ◯鍜治谷知宏委員長 これから、議案第80号から議案第89号までの10件を分割して採決します。 209 ◯鍜治谷知宏委員長 まず、議案第80号、議案第81号及び議案第85号の3件を一括して起立により採決します。  本3件は、原案可決すべきものと決することに賛成の委員の起立を求めます。     (賛成者起立) 210 ◯鍜治谷知宏委員長 起立多数です。  よって本3件は、原案可決すべきものと決しました。 211 ◯鍜治谷知宏委員長 次に、議案第82号から議案第84号まで及び議案第86号から議案第89号までの7件を一括して採決します。  本7件は、原案可決すべきものと決することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) 212 ◯鍜治谷知宏委員長 御異議なしと認めます。  よって本7件は、原案可決すべきものと決しました。 213 ◯鍜治谷知宏委員長 以上で、本特別委員会に付託されました諸事件の審査は全て終了しました。 214 ◯鍜治谷知宏委員長 予算特別委員会の閉会に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。  令和4年度当初予算を審査する本特別委員会も、本日をもって、全日程を終了することができました。委員の皆さんにおかれましては、延べ5日間にわたり、それぞれの立場から熱心な質疑と多くの有意義な御提言をされました。委員長として深く敬意を表する次第でございます。  加えて、質疑方法や質疑時間など委員会運営につきましても、多大な御協力をいただきまして、深く感謝を申し上げます。  また、理事者の皆さんにおかれましては、委員会運営に御協力いただくとともに、委員からの質疑に対し誠意を持って答弁に臨んでいただき、ありがとうございました。  今後の予算執行においては、本委員会で各委員から出された数々の意見や提言を踏まえられるとともに、コロナ禍での市政運営という厳しい状況の中ではありますが、市民に寄り添いながら、全庁一丸となって取り組まれますよう、強くお願いをしまして、大変簡単ではございますが、私の閉会の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 215 ◯鍜治谷知宏委員長 以上で、予算特別委員会を散会します。     (午後3時 散会) 発言が指定されていません。 Copyright © Hirakata City Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...