高槻市議会 2013-03-13
平成25年福祉企業委員会( 3月13日)
日 時 平成25年3月13日(水)午前10時 0分招集
会議時刻 午前 9時58分 開議
午後 5時17分 散会
場 所 第3委員会室
事 件 別紙審査日程のとおり
出席委員(9人)
委 員 長 吉 田 忠 則 副 委 員 長 川 口 洋 一
委 員 田 村 規 子 委 員 段 野 恵 美
委 員 平 田 裕 也 委 員 和 田 孝 雄
委 員 太 田 貴 子 委 員 強 田 純 子
委 員 灰 垣 和 美
議 長 中 浜 実
理事者側出席者
市長 濱 田 剛 史 副市長 倉 橋 隆 男
健康福祉部長 西 岡 博 史
健康福祉部理事兼保健所長
高 野 正 子
健康福祉部理事兼保健所次長
健康福祉部部長代理 根 尾 俊 昭
森 田 孝
健康福祉部参事 石 井 潤 一
福祉事務所長 境 谷 圭 太
福祉事務所参事 山 川 明 保健所参事 中 川 直 子
子ども未来部長 正 岡 祥 孝
子ども未来部部長代理 島 崎 憲 章
自動車運送事業管理者 徳 田 忠 昭 交通部次長 平 野 徹
水道事業管理者 法 幸 貞 次 水道部次長 葛 谷 伸 雄
その他関係職員
議会事務局出席職員
事務局長 新 美 英 代 事務局主幹 柳 田 雅 幸
事務局主査 山 田 清 好
〔午前 9時58分 開議〕
○(
吉田忠則委員長) ただいまから
福祉企業委員会を開会します。
ただいまの出席委員数は9人です。
したがって、委員会は成立します。
委員会の傍聴がありますので、よろしくお願いします。
ただいまから議事に入ります。
まず、議案第26号 高槻市
国民健康保険条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 意見表明と態度表明だけさせていただきます。
国民健康保険は私が12月の一般質問で明らかにさせていただいたとおり、社会保障制度ですから、本来は国の責任で赤字解消を図っていくべきであると考えます。
しかしながら、大阪の協会健保の高額所得者の保険料は年額資産で73万円程度と、これにボーナス分の保険料を含めて考えますと、国保の高額所得者に近い金額になりまして、特例的、緊急避難的に、この程度の値上げはやむを得ないと考えます。むしろ、限度額は赤字基調の中でさらに引き上げてもいい――これは法令がありますから、できませんけれども――というぐあいに考えております。条例事項である高額所得者の賦課限度額の引き上げと、それから、拡大する減免適用の減免手続の申請不要条項については賛成させていただきたいと思います。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第26号 高槻市
国民健康保険条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第26号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第27号
高槻市立養護老人ホーム条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) この条例の
ただし書き部分について、活用をなさった事例について教えていただきたいと思います。
また、それらの事例の平成22年度、23年度、24年度の適用状況についてもお教えいただきたいと思います。
○(
三浦長寿生きがい課長) ただいまの和田委員のご質問にお答えいたします。
養護老人ホーム条例の中の事業としまして、措置に係る入所と、
短期間宿泊利用ができる
生活管理指導短期宿泊事業というのがございますけれども、その
生活管理指導短期宿泊事業の利用期間を定めた規定のうち、市長が特に必要と認めた場合の事例でございますけれども、虐待の通報などにより自宅に帰せないケースなどがございます。
また、件数につきましては平成22年度が10件、平成23年度が11件、平成24年度が2月現在で10件となっておりまして、全体の利用件数に対する割合では、約50%を占めております。
以上でございます。
○(和田委員) わかりました。
弾力的に適用していただいてるということですので、本件については賛成させていただきます。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決をいたします。
議案第27号
高槻市立養護老人ホーム条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第27号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第28号
障害者自立支援法に基づく
地域生活支援事業に係る利用者負担に関する条例等中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 新法では、障がいのある方の意思決定支援と障がいのある方の立場に立ってということがあちらこちらで強調されております。聴覚、言語に障がいのある方の
意思疎通支援は、大変重要な課題であると思います。ここで言う
意思疎通支援者の養成事業は
手話奉仕員養成事業と
要約筆記者養成事業を言うのでしょうか、それとも中核市では、
手話通訳者養成事業も含むのでしょうか。また、これらについて、現在、資格を取るには、どの程度の経験と経費がかかっているのでしょうか、お教えください。
○(白本障がい
福祉課課長代理) 和田委員の、
意思疎通支援者の
養成研修事業に関するご質問にお答えいたします。
平成25年4月に施行されます
障害者総合支援法に基づく
地域生活支援事業に必須事業として位置づけられました、
意志疎通支援者の
養成研修事業ですが、大都市特例により、中核市である本市は手話通訳者・
要約筆記者養成研修事業などを実施することと規定されました。しかしながら、いずれも非常に専門性の高い養成研修でありますので、大阪府から、将来的に政令市、中核市でも実施ができるように協議を行う予定と伺っております。
なお、いずれも基礎的な研修を終えた後、1年から3年ほどの期間をかけて前述の研修を修了されるのが通常であり、その間、必要となる経費はテキスト代等の実費相当分のみとなっております。
以上でございます。
○(和田委員) 衆参両院の附帯決議では、利用者が支援を受けやすくする観点から事業を行うことを要請しています。市長が必要と認める枠は、できるだけ安価なものとして、
意志疎通支援者が増加するような料金設定をしていただくこと、そして、また資格を得て実務についた方については、一定の奨励金なども考えていただけたらよいかと思いますので、ご検討のほど、よろしくお願いします。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第28号
障害者自立支援法に基づく
地域生活支援事業に係る利用者負担に関する条例等中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第28号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第29号 高槻市
新型インフルエンザ等対策本部条例制定についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(強田委員) 今回の
新型インフルエンザ等対策特別措置法は政府の閣議決定から3週間足らず、わずか5時間の審議で採決されたもので、ほとんど議論がされていないものです。
この
新型インフルエンザ対策では、国の
緊急事態宣言が出れば、国民の行動に制限がかかることになります。
新型インフルエンザ対策は、国民の行動をどこまで制限するものなのかお聞きします。
○(
中川保健所参事) 強田委員の、1問目のご質問にお答えいたします。
新型インフルエンザ等対策特別措置法第45条において、都道府県知事は個人の外出や施設の利用について
新型インフルエンザ等の蔓延を防止するために必要な協力を要請することができるとされているところです。
施設の利用につきましても、
当該施設管理者等が正当な理由なく要請に応じない場合、都道府県知事は当該要請に係る措置を講じるよう指示することができます。そして、その指示をしたときは、その旨を公表することが義務づけられております。
いずれにいたしましても、同法は万一の場合の危機管理制度であり、さまざまな措置ができるように設計はされていますが、どのような場合でも緊急事態措置を講じるものではありません。また、措置を講じる場合は、必要な範囲で行われるものとされております。
以上です。
○(強田委員) 国の
緊急事態宣言が出されたときには、都道府県がそれを受けて、個人の外出や施設の使用停止などを要請、指示などをするということです。国が必要な範囲、必要な時間と判断をすれば、際限なく対象、期間などが広がりかねないという疑問があります。
2問目の質問は、行動計画の策定と対策本部の設置についてです。国の
行動計画ガイドラインと府の計画に基づき、市の行動計画を策定します。府の行動計画は来年2月の府議会で報告され、決定するとお聞きしています。市の計画も新年度中に策定することになっていますが、府が行動計画を確定しなければ、市は策定できないのでしょうか。市は
緊急事態宣言が出されたとき、どういう機関と連携をして対策をとるのか、それは計画の中に盛り込まれるのか、また、府の計画との関係についてもお聞きいたします。
○(
中川保健所参事) 強田委員の、2問目のご質問にお答えいたします。
委員がおっしゃられたように、府の行動計画が決まりませんと、市の行動計画は決めることはできません。ですから、府の行動計画が定められましてから、本市が行動計画をつくることになります。
本市における具体的な連携及び対策につきましては、今後、
行動計画策定作業の中で議論してまいります。本市の行動計画につきましては、府の行動計画と密接にかかわるものであり、その内容を踏まえて策定されるべきものと考えております。行動計画の策定につきましては、府と情報を共有しながら取り組んでまいります。
以上です。
○(強田委員) 高槻市での
新型インフルエンザ対策は行動計画の策定や対策本部を立ち上げることだということですから、広げないよう、囲い込んでいくなどの一定の対策は必要です。しかし、国民的な協力が不可欠で、そのためには正確な情報提供が必要です。多くの国民には、このような内容は伝わっておりません。市の行動計画については、市民の皆さんに協力をしてもらわないといけない内容もあると思います。計画策定のときに、医療関係者の方や市民の意見を聞くことをぜひしてください。市の施設や市民が行動制限を受けることになれば、高槻市としても説明していかなければいけませんので、丁寧な説明をお願いしたいと思います。
以上で終わります。
○(和田委員) 意見と、それから、態度表明だけさせていただきます。
本条例の根拠法令になります平成24年5月に公布されました
新型インフルエンザ等対策特別措置法を読ませていただきましたけれども、外出の自粛ですとか、人の集まる施設の利用制限、これには集会も含むということですけれども、住民の権利制限が多く含まれています。こうした重要法案ですのに、
先ほど強田委員がおっしゃいましたように、内閣の閣議決定から3週間、衆議院での審議もわずか5時間であったということをお聞きしています。
こういう強権的に人権を制限する法律がなくても、現在、日本には感染症法という法律があります。これは制限を感染症に罹患された方に限定していますが、これで対応できるのではないでしょうか。
新型インフルエンザについては、感染症学会が抗
インフルエンザ薬の早期投与を積極的に行うこと、細菌性肺炎や呼吸不全への対応を十分に行うことが最善であることを指摘していますし、H1N1の’09年のパンデミックの際も、抗
インフルエンザ薬の早期治療により、日本の死亡率が極端に低かったことは世界的に評価されていると言われております。特別措置法がなくても、現行制度で市民の協力をもとにした世界に誇れる実績があるのに、このような特別措置法をつくる必要はないと私は考えます。
福島原発事故では、1999年9月30日の東海村のJCOの臨界事故を機会にして設けられました原子力災害の特別措置法で、地方から国に権限が移しかえられたことで、自治体が指示待ちになって、かえって混乱したという指摘もございます。
高槻市には大阪医科大学がありまして、ここは
日本感染症学会感染症研修認定施設の大阪府下の13施設のうちの一つで、感染症学会が認定を始めた当初からの古くから、多くの実績を残されております。養成コースの案内には、
新型インフルエンザ等の新興感染症、輸入感染症、
人畜共通感染症、バイオテロなどに関する研修もなさっているとお伺いしております。また、関西大学には社会安全学部がございます。
法定義務事項だからという理由は理解できますけれども、これまでに述べた理由により、本条例に賛成することはできません。現行法令内で大阪医科大学や関西大学と密接な連携を行うほうが高槻市の住民にとってはよりよい選択であり、設置が決まったとしても、大学との連携を重視していただきたいということを意見表明させていただきます。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第29号 高槻市
新型インフルエンザ等対策本部条例制定については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第29号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第30号 高槻市
附属機関設置条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
正岡子ども未来部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(段野委員) 議案第30号の高槻市
附属機関設置条例中一部改正の「
地方版子ども・子育て会議」の設置についてお伺いをいたします。
子育てをめぐる課題解決を目指して、社会保障と税の一体改革の中に、子ども・子育て支援が位置づけられ、24年8月、子ども・子育て関連3法が制定されました。「
地方版子ども・子育て会議」は27年4月から始まる子ども・
子育て支援制度に向けて、地域のニーズ調査や子育て支援などについて議論を行うために設置をされると聞いております。
1つ目に、どのようなことが実際、課題として議論をされ、進められていくのかということ。
2つ目に、本会議質疑でもございましたが、
児童福祉専門分科会との関係、また、この会議の構成についてお示しください。
○(
川久保子ども育成課課長代理) 段野委員の、
附属機関設置条例中一部改正に係るご質問にお答えいたします。
高槻市子ども・子育て会議に係るご質問でございますが、子ども・子育て支援新制度において、幼児期の学校教育、保育、地域の子ども・子育て支援に共通の仕組みが創設され、市町村が実施主体となり、地域のニーズに基づき計画を策定し、新たに創設される子ども・
子育て支援給付や地域子ども・
子育て支援事業を実施することになります。まずは、平成25年度には、この基盤となる高槻市子ども・
子育て支援事業計画の策定に当たっての議論を進めていくものでございます。
次に、高槻市
社会福祉審議会児童福祉専門分科会との関係でございますが、
児童福祉専門分科会につきましては、児童及び妊産婦の福祉に関する事項の調査審議、母子家庭の福祉に関する事項の調査審議や、設備または運営が最低基準に達せず、かつ有害と認められる保育所等への事業停止命令を行う場合の意見聴取等を所掌とし、
次世代育成支援行動計画の進捗管理等につきましては、その後継計画でもあります高槻市子ども・
子育て支援事業計画を策定する高槻市子ども・子育て会議において担う形で考えております。
次に、会議の委員構成につきましては、子ども・
子育て支援法第74条で示す、国による子ども・子育て会議のメンバーに準じて、学識経験のある者、子どもの保護者、事業主を代表する者、労働者を代表する者、子ども・子育て支援に関する事業に従事する者で構成する予定でございます。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
今、おっしゃっていただいたことについては理解をさせていただくのですが、いろいろなお知らせとかニュースを見させていただいていると、子ども・子育て会議で議論される内容が就学前の保育、教育に集中しているような感じを受けているのですけれども、実際には、そのようなことはないということでよろしいのでしょうか。
また、ご答弁の中に、
次世代育成支援行動計画の進捗管理なども、この高槻市子ども・子育て会議で担うとおっしゃいました。進捗管理をしながら、地域のニーズ調査、子ども・
子育て支援事業計画の策定、これらを審議するのに27年度に新制度が始められるまでにということですので、今から公募なんかをされて、1年とか1年半ぐらいで、この策定をしていかないといけないんだなということについては、とても内容が濃い割には、議論できる期間が短いというふうに、皆さん思ってられると思うんですけれども、本当にすごく短いなというふうに思っております。ここにすごい課題があると思うんですけれども、高槻市では、これについて、どのように取り組みをされるのかということをお聞かせください。
○(
川久保子ども育成課課長代理) 子ども・子育て支援新制度に関するご質問でございますが、平成25年度に実施を予定しているニーズ調査におきまして、就学前、就学後を含む地域の子育てに関するニーズを把握し、本市における子ども・
子育て支援施策を事業計画へ反映していくことになると考えております。
また、計画策定に当たっては、迅速かつ的確な対応が求められることから、国からの情報の把握に努め、高槻市子ども・子育て会議の委員の皆様、並びに関係部局等の協力を得ながら対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
本当に迅速かつ的確な対応が求められるというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
また、この事業につきましては、まずは子どもたちの育ちを十分に守れる環境というのを確保しつつ、待機児童をゼロにするということですね。これが最重要課題であるとは思うんですけれども、一方で、家庭や地域の教育力の低下と言われる中で、小学校に上がった後の子どもたちの環境というのも一貫して考える必要というのが、以前にも増してきているというふうに感じております。子ども・子育て支援は重要なことですので、しっかりと取り組んでいただきますようにお願いをいたします。
以上です。
○(和田委員) 本審議会は、ただいまの段野委員のご答弁をお聞きしておりますと、子ども・
子育て支援法77条に言う、市町村における合議制の機関と、努力義務規定として掲げられているものであるということです。そうとすれば、私はこの審議会には医師の参加が不可欠と考えますけれども、学識経験者に割り当てられている部分、このうちの1名はお医者さんが就任なさるというぐあいに考えてよろしいのでしょうか。
○(
川久保子ども育成課課長代理) 和田委員の、
附属機関設置条例中一部改正に係るご質問にお答えいたします。
審議会における学識経験者につきましては、国の示す学識経験者が子ども・子育て支援に関し、学識経験のある者と示されていることと、設置当初の中心課題は幼児教育、保育の需要量を把握して供給計画を立てるところにあることから、この点に関して知見の深い学識経験者の選任を考えているところでございます。
以上でございます。
○(和田委員) 私は子ども・
子育て支援法の根幹部分については反対なんですけれども、何か真綿で首を絞められるように、だんだん子ども・
子育て支援法が浸透してきているように思います。その中の、この審議会の任務が保育需要量を考える、そういうことでありますと、この子ども・
子育て支援法の中で、新しい制度の中で排除される可能性のある子どもたち、具体的に言いますと障がいのある子どもさんですとか、あるいは低所得者の子どもさん、それから、短時間労働の、いわゆるパートの保護者の子どもさんへの配慮をどうしていくかということが、これから大きな問題になってくるかと思います。中でも心配なのが、専門的知識の必要な発達障がいのある子どもさんたちへの配慮、せっかく現在、進みつつある早期療育、あるいは保育、そして、超早期療育の芽を摘んでしまうことは、私は許されないと思います。
ぜひ、医師の資格、児童精神科医や小児神経科医の専門医の資格をお持ちのお医者さんが参加できるようにしていただきたいと思います。子ども・
子育て支援法の一環ということですので、私はこの案件については反対をさせていただきます。
以上です。
○(強田委員) 新年度、子ども・子育て会議が設置をされ、2015年4月の実施予定で新制度が始まることになっています。しかし、その内容は、具体的には国でも決まっていません。今後、自治体で子ども・子育て会議が設置され、具体的な内容も同時進行で決められることになります。ニーズ調査を行い、事業計画の確定という流れで進められます。どういうニーズ調査をするのでしょうか。ニーズ調査の内容についてお聞きします。
また、段野委員からもありましたが、ニーズ調査はいつまでにし、いつまでにまとめる計画でしょうか。ニーズ調査と事業計画の確定まで時間が余りないようですが、スムーズにいくのでしょうか、お聞きします。
○(
川久保子ども育成課課長代理) 強田委員の、
附属機関設置条例中一部改正に係るご質問にお答えいたします。
ニーズ調査の内容につきましては、平成25年4月に国が設置する子ども・子育て会議で基本指針が示されるとともに、ニーズ調査に係る調査表案も同会議で示され、その調査表案を参照しつつ調査の実施方法を検討することになります。
ニーズ調査、子ども・
子育て支援事業計画策定のスケジュールについてでございますが、平成25年度中に教育、保育、子育て支援の量の見込みについてのニーズ調査を実施し、平成26年度の半ばをめどに子ども・
子育て支援事業計画を策定する予定で考えております。計画策定に要する日程が過密でありますが、高槻市子ども・子育て会議の委員の皆様、並びに関係部局等の協力を得ながら対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(強田委員) 国の子ども・子育て会議の基本方針や調査表案の内容が示されないと、ニーズ調査もできないということです。国の基本方針が出たとしても、それを受けて国の子育て会議で、それをもとに議論されないと確定はしないでしょうから、高槻市での調査や議論の余裕が、さらにありません。この間、国に振り回されてばかりではないでしょうか。委員の募集については、できるだけ子育て当事者の皆さんの声を生かしていただきますよう、公立の保護者も民間保育園の保護者も、両方とも選んでいただきたいと思います。
国の用語などは難しいですし、市民の皆さんがわかりやすい資料の提供などもお願いして質問を終わります。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第30号 高槻市
附属機関設置条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第30号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第31号 高槻市立幼稚園条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
正岡子ども未来部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
〔「な し」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 質疑はないようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第31号 高槻市立幼稚園条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第31号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第32号 高槻市立療育センター条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
正岡子ども未来部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 現行土・日の休みを日曜日のみにするということですけれども、これで本当に解決に結びつくのか、私は疑問に思います。そこで、お尋ねしたいのですけれども、待機となっている方には、どのような処遇が現在、保障されているのでしょうか。また、待機は年度の何月ごろから発生して、一番長期ではどのくらいの待機期間になっているのでしょうか、お示しください。
○(東田子育て総合支援センター所長) 和田委員の、高槻市立療育センター条例中の一部改正についてのご質問にお答えいたします。
めばえ教室及び第2めばえ教室の待機児童は、平成23年度は、前期、後期合わせて30名程度でございましたが、平成24年度には、前期で25名、後期で50名となっております。平成25年度前期につきましても、両教室で50名ずつ、計100名を受け入れた場合、35名の待機となります。
これまで、めばえ教室の待機となった児童につきましては、めばえ教室や子育て総合支援センターにおきまして、民間の児童発達支援事業所の紹介をすることで早期療育の提供を進めております。また、事業所の増設にも努めております。
以上でございます。
○(和田委員) 先日、市立の療育センターを見学させていただきました。ありがとうございました。
見学時の印象としては、現在の市立療育センターは、その建物の教室の配置からして無理があるのではないか、狭過ぎるのではないか、雑然とし過ぎているのではないかという印象を持ちました。土曜日開所のみでは問題解決とはならない、基本的には南部、現在ゆう・あいセンターで行われておりますけれども、私はゆう・あいセンターを利用することについては、余り賛成できません。同様の乳幼児療育事業を行う場所を新たに設置する必要があるのではないか。例えば、高槻市立総合保健福祉センター、手狭で、とてもできないというお話が返ってきそうですけども、そういうところであるとか、あるいは西部地域保健センター等が考えられるのではないかと、見学中、頭をめぐらせておりました。
療育事業における乳幼児期の専門家の配置された母子通園、非常に有益な事業だと私は考えています。ぜひ、母子通園業務を強化する方策を立てていただきたい。今後も早期、それから超早期の療育希望がふえるであろうこと、それから、また乳幼児という子どもの年齢、保護者の子どもの障がいや発達のおくれに関する需要の状況からしても、通所の場所は慎重に選ばなければならないと思います。通所日数増も視野に入れて、適切な場所に増設されることを要望しておきたいと思います。
もう1つは、子育て総合支援センターの現状で助言・援助活動を行うには、非常に乏し過ぎる人員、そして、療育に関する個人資料もほとんど整っていない状況があります。もう少し子どもの発達に関する助言も的確にできるということで、発達検査の資料整備が必要だと思います。障がいのある乳幼児に対する援助体制を計画的に整備して、将来的には、これを中核市における児童相談所の設立につなげていっていただきたいということを要望しておきます。
ただ、この案件については一歩前進と考えますので、賛成はさせていただきます。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第32号 高槻市立療育センター条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第32号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第33号 高槻市自動車運送事業の設置等に関する条例及び高槻市自動車運送事業条例中一部改正についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(徳田
自動車運送事業管理者) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) この案件につきましては、旧条例の第2条で、一般貸し切り旅客運送事業の事業用自動車の数は7両以内とするということで規定されていたものを15両以内とするということです。7両以内というこれまでの規定ですけれども、これが遵守されていたのかどうか、そこのところについて説明を求めます。
○(西尾交通部総務企画課主幹) 和田委員の、貸し切り事業にかかわりますご質問にご答弁申し上げます。
まず、本件は市民サービスの向上のため、利用者の要望のあった場合に対応しやすいように、有効活用できるように条例改正をしようとするものです。
お尋ねの車両の使用状況につきましては、同一の車両で複数回、貸し切りに対応することがございますので、正式な車両数を把握しておりませんが、条例上の車両数を基準として運用しているところでございます。
以上でございます。
○(和田委員) 市バスの営業については、やはり路線バスの営業だけではなくして、お年寄りの貸し切り、あるいは学校の貸し切り等、それでも事業収益を上げていっていただかなければならない状況に来ていると思います。
15両に引き上げることについては賛成ですけれども、もし過去にさまざまなことがあって、これが守られていないことがあれば問題ですので、その点は十分、反省の上に立って、これから進んでいっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第33号 高槻市自動車運送事業の設置等に関する条例及び高槻市自動車運送事業条例中一部改正については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第33号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第38号 高槻市立ひかり湯の指定管理者の指定についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 私は、こういう契約案件についてはよくわからないんですけれども、1つは、市の提示額とA社の提案額、これが420万円と完全に一致している点なんですけれども、こういうことはよくあるのでしょうか。これが第1点です。
そして、また、前回もこのA社1社のみの応募で、その収支は最近3年間で、平成22年度で236万円の赤字、平成23年度では323万円の赤字、24年度予算で283万円の赤字の予定、これは現行の240万円の指定管理料を除く数値ですけれども、赤字基調になっていることは間違いありません。
指定管理委託する前は、市から約1,000万円が支出されていたのですから、企業側も努力をなさっていると考えますし、一定の管理料の値上げは、私もやむを得ないというふうに考えます。ただ、円安基調に動いている今の経済情勢に便乗しての燃料費高騰を理由にした管理料の引き上げという気がしないでもありません。180万円、75%の値上げは大き過ぎないでしょうか。前回、平成22年にひかり湯の料金値上げの際は、240万円と指定管理料を安く見積もり過ぎて利用者負担の値上げとなりました。このときの
福祉企業委員会の質疑では、当時、保健福祉総務課長から、委託期間中の業者側からの指定管理料の見直しは、基本協定書に、天災、その他、特別な理由が生じたときには、指定管理者から変更を申し出ることができるとされていますが、赤字基調が理由で指定管理料の変更をするということを求めることは困難であるという答弁をなさっています。今回の契約でも、これと同様の条項が含まれるのでしょうか。お伺いいたします。
○(寺原健康福祉政策課長) 和田委員の、高槻市立ひかり湯に係る3点のご質問にご答弁いたします。
まず、1点目の、市の提示する指定管理料の額についてでございますが、平成25年度以降の施設運営に係る経費を想定し、その額から利用料金収入の見込み額を差し引いたものでございます。応募者におかれましても、同様の算定が行われたものと考えております。
次に、2点目の、指定管理料の増額についてでございますが、燃料費の高騰による光熱費の増額に加えまして、施設の修繕料等の増加及び利用料金の収入の減少を踏まえまして、指定管理料を算定したものでございます。
3点目の、基本協定に係ることでございますが、平成25年の基本協定におきましても、天災、そのほか特別な事由が生じたときは、相手方に指定管理料の変更を申し出ることができる旨の条項を協定書に記載する予定にしております。
以上でございます。
○(和田委員) 指定管理料については、常識的な条件を入れれば役所の計算式と全く一緒になるということも何年かに一回は起こるということがわかりました。
燃料費の高騰のほか、修繕費用も見込んでいるとのお話です。確かに、既になさっておりますけれども、サウナの管理というのは素人には非常に難しいということは、私も隣保館で市営浴場の担当をしていたことがありますので、よくわかっております。しかし、市の負担で修繕するものに、ほかにどういうものがあるのか、それについては疑問も持っております。また、この建物は一体、耐震診断が行われているのかどうか、2階部分は大丈夫なのかどうか、そういう疑問も私は持ち始めています。
昨年5月の指定管理者選定委員会の資料によりますと、大人料金の公衆浴場料金府内統制額とひかり湯の料金差は410円と300円という、110円だけの違いになっており、これ以上の値上げは誰が考えても困難です。今のご説明では、指定管理にしても役所の損得勘定というものは、5年間の非常に大ざっぱな勘定というそしりも出てくるかもしれません。必要なときには業者の側からも委託料の変更ができる弾力条項を設けて、実際に則した運営をしていくほうが、市の財政にとっても適当と思います。
また、この浴場は改良住宅に浴室がないことの代償によるものです。基本は健康福祉政策ではなく、住宅管理の一環として位置づけられるべきものであって、応益負担というよりは、応能負担の市営住宅家賃に含まれるべきものと私は考えています。
以上の理由と、委託管理料の設定に、なお納得がいかないことから、本件には反対をさせていただきます。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第38号 高槻市立ひかり湯の指定管理者の指定については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第38号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第39号 平成25年度高槻市一般会計予算(所管分)についてを議題とします。
歳入歳出全般について。ページは別紙分割区分表のとおりです。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(平田委員) 私からは救急医療情報キットと福祉電話、それと生活保護の3点について質問したいと思います。
まず、1点目、救急医療情報キットについてお伺いいたします。来年度から対象を拡大するということで予算を上げられておりますが、おととしですか、濱田市長が就任されてから新しくこの事業を開始されたわけですが、現在、どういう状況なのかということについてお伺いいたします。
1点目は、現在、対象者65歳以上の独居高齢者ということですが、どれくらい普及しているのか教えていただきたいと思います。
次に、配付方法については、民生委員・児童委員に協力をいただいているということですが、利用されている市民や民生委員・児童委員からの反応というか、声があれば教えていただきたいと思います。
○(
三浦長寿生きがい課長) ただいまの平田委員のご質問にお答えいたします。
救急医療情報キットの配付につきましては、平成23年9月よりひとり暮らし高齢者を対象に配付を行っている事業でございまして、平成24年9月現在で8,981個を配付しております。現状では、対象者全体の約9割の方に配付ができておりまして、広く行き渡っているものと考えております。
また、市民や民生委員の方々からの反応についてですが、配付にご協力いただいております民生委員の方からは、救急医療情報キットが自宅にあるおかげで、駆けつけた救急隊員が迅速に対応できているということで、ひとり暮らし高齢者だけではなく、幅広く高齢者世帯にも拡大してほしいとのお声をいただいていることや、救急医療情報キットの配付を見守り訪問活動にあわせて行いますことで、高齢者との顔合わせや会話がスムーズにできているきっかけにもなっているとのお声をいただいております。
以上でございます。
○(平田委員) この救急医療情報キットですが、命のカプセル、命のバトンなど、いろんな呼び方がされておりますが、全国でも多くの自治体で取り入れられております。
本市でも、おととしから、まずは独居高齢者を対象に、そして、今回、高齢者のみの世帯、日中等独居高齢者、在宅の重度障がい者の方に対象を広げるということ、それとあわせて、緊急通報装置も同様に今回、対象を拡大するという提案をされております。緊急時の対応施策として、こうした取り組みが広がることで、高齢者や障がい者の安心の輪が広がると思っています。子育てや教育に比べて派手な事業ではありませんけれども、今後もこういった地道な取り組みをしていってほしいと思います。
本当は使われないことが一番ですし、そう望んでおりますけれども、いざというときに、ちゃんとこれを利用できるということが重要だと思います。今は民生委員・児童委員の皆さんに配付をしてもらっているということですが、配付の際は記入の手伝いを丁寧にしたり、しっかりと冷蔵庫に入れてもらうというところまでやってもらって初めて生きてくる仕組みですので、今後、対象がふえることで配付の方法が少し変わると伺っておりますが、引き続き、配りっ放しではなく、適切なアドバイスをしていただくようにお願いをいたします。
次に、福祉電話の質問に移りたいと思います。日常生活用具給付事業の一つとして、経済的な理由などにより電話を持っていないひとり暮らしの65歳以上の方で、前年度の所得税が非課税の方に、この福祉電話を給付しているということですが、平成25年度当初予算として、367万1,000円が計上されております。昨年より89万9,000円の減額となっておりますが、理由をお聞かせください。
○(
三浦長寿生きがい課長) ただいまの平田委員のご質問にお答えいたします。
福祉電話の減額の理由についてですが、現行は電話の設置費用と基本料金、1日2通話相当分の通話料を本市の負担としておりますけれども、通話料のほうを全て利用者の負担とさせていただくためでございます。
以上でございます。
○(平田委員) 事業公開評価会での議論を受けてというふうに伺っているんですが、どのような議論があったのか教えていただけますか。
○(
三浦長寿生きがい課長) 平田委員の、2問目のご質問にお答えいたします。
事業公開評価会の議論についてですが、緊急時の連絡手段の確保という観点から、利用対象者への扶助の必要性、公平性のバランスの検証を行うべきという意見や、利用者にとって生活に直結するサービスであることを踏まえる中で、支援が必要な高齢者についての把握や検証を行うべきといった意見、また、大きな枠組みとして、類似の福祉サービスとのすみ分けについて検証を行うべきなどの意見がございました。
本事業につきましては、経済的な事情を抱える高齢者の方々が最低限の通信手段を確保するために必要な事業であると認識しておりますが、一方で、高齢者虐待や認知症高齢者など、高齢者に関する課題がふえてきており、そのための支援策を充実させていく必要があるとも考えております。また、厳しい財政状況が続いているという事情に加え、事業公開評価会において、利用者間の公平性や市負担とする妥当性の問題があるなどの意見も踏まえる中で、事業継続を図っていくために一定の見直しが必要と判断したものでございます。
以上でございます。
○(平田委員) しっかりした議論の上で、今回の減額ということで理解をいたしました。ことしも事業公開評価会をやるということですので、しっかり議論できる場を整えていただきまして、市民の声、また、専門家の声というのを市政に反映していってほしいと思います。この点については、以上です。
次に、生活保護について何点かお伺いしたいと思います。
面接相談体制の強化ということで、国庫補助10割ですけれども、専任の面接相談員を非常勤で採用するということですが、現在、どのような課題があって、そして、どう体制が改善されるのかということをお伺いいたします。現在の職員体制とあわせてお答えください。
それと、もう1点は、システム端末の増設に1億7,601万円、こちらは国庫補助が5割ですが、計上されております。これについても現在の課題、そして、どのように改善されるのかということについて教えていただきたいと思います。
○(木田生活福祉総務課長) 平田委員の、面接相談員及びシステム端末の増設についてのご質問にご答弁申し上げます。
現在の面接相談体制は、専任の面接相談員3名と、4人目の枠に一定の経験を有するケースワーカーによる輪番制となっております。ケースワーカーが面接相談に従事することにより、相談者から見れば、相談のたびに相談員が変わることや、ケースワーカーの本来業務である訪問調査活動に負担を強いているなどの課題がございました。非常勤の面接相談員を任用することで、相談業務における継続性の確保が担保できること、ケースワーカーが現業に従事する時間を多く確保することにより、被保護者の生活実態の把握に努め、さらなる保護の適正な運営を図ることを目的とするものでございます。
2点目の、システム端末の増設の効果でございますが、現在はおおむねケースワーカー4人で1台のシステム端末を使用している状況でございます。保護費の支給認定事務が集中する日には、ケースワーカーが、端末があくのを待つ状態でございます。1人1台のシステム端末を配付することによって、端末を使用する順番を待つことなく、保護費の支給認定事務を行えること、ケースワーカーと査察指導員が効率よく情報の交換ができること、集約された情報を使用して各種資料作成が行えることなどが改善点でございます。
面接相談員の任用やシステム端末の増設により、生活保護の実施体制をさらに強化していくものでございます。
以上でございます。
○(平田委員) ご答弁をお聞きしましたが、面接相談員の任用、システム端末の増設、ともに業務の改善、実施体制の強化に大きくプラスになると思いますので、今後の生活保護行政に期待をしたいと思います。特に、システム端末の増設については、22台から68台になるということで、大幅に増加することになりますので、より効率的に業務をこなせるように生かしていっていただきたいと思います。
今、生活保護の総務管理について2点お伺いしましたが、次に、扶助事業についてお伺いしたいと思います。
新年度当初予算に、昨年より2億円ふえて105億円が計上されております。また、事前にいただいた資料によりますと、保護率は平成24年3月、15.97パーミル、平成25年3月、これは見込みですけれども、17.14パーミル、平成26年3月には18.10パーミルということで、非常に厳しい状態が今後も続くであろうと思われます。国全体としても、昨年の11月時点で214万7,303人、2012年度の保護費は3兆7,000億円にも上ると言われております。
大きな原因は2つで、1つは高齢化により、高齢者世帯の受給がふえていること、もう1つは働ける世代が含まれる、その他世帯が急増していることにあります。雇用状況の悪化により、失業者、あるいは非正規雇用の労働者が大幅に増加しました。その結果、働ける世代、就労能力があるにもかかわらず生活保護を受けざるを得ないという状況に多くの方がなりました。そういう背景もあって、生活保護費が増加し続けているわけですけれども、これは単に保護費がふえて大変だという話では済みません。働ける世代、特に私のような若い世代が生活保護のままでは、結婚するのもなかなか難しい、子育てをするにしても大変な苦労をしなければなりません。
そんな状況の中では、将来に希望を持っていくのが難しいと思いますし、少子化対策、あるいは社会保障制度を考える際にも、これは本当に大変なことやと思います。この状況を何とかしなければならない、しっかりと向き合っていかなければならないという思いから、先日の代表質問では、我々の会派からも質問をさせていただきました。自立支援、就労支援の強化、またケースワーカー等のスキルアップを図るなど、体制のさらなる充実を図っていきたいという強い決意を述べていただきましたので、大変、心強く思っているところであります。これを踏まえて、質問したいと思います。
自立支援、就労支援を強化したいということでしたが、現在はどのような形で支援しているのか、今後の支援のあり方については、どのようにお考えなのかお示しください。
もう1つは、ケースワーカー等のスキルアップを図り、体制を充実させたいということですが、スキルアップについては、どういう取り組みがされているのかお伺いいたします。
○(木田生活福祉総務課長) 平田委員の、2問目の質問についてご答弁いたします。
現在の自立支援は専門的な知識を有する相談支援員とケースワーカーが連携して、介護保険、年金制度、
障害者自立支援法等による他法他施策を活用し、日常的な自立や社会的な自立ができるよう支援しているものでございます。
次に、就労支援につきましては、稼働能力のある方に就労支援員によるワークサポートたかつきへの同行や、履歴書の記入方法、面接の心構えなど、丁寧な支援を行っております。また、母子世帯へは就労支援だけではなく、子どもの育成相談や保育所への入所、支援を進めて、就労環境を整備するなど、きめ細かな支援を行っているところでございます。さらに、ハローワーク茨木の就労支援ナビゲーターと連携した、福祉から就労支援事業についても積極的に活用を図っているところでございます。今後はケースワーカーと相談支援員が連携を強化し、稼働能力や他法・他施策を最大限に活用していただけるよう、引き続き支援を進めてまいります。
続きまして、ケースワーカーのスキルアップでございます。平成24年度は厚生労働省より外部講師を招き、4回にわたって法令解釈から現業業務全般、査察指導に至るまでの一連の生活保護事務について研修を実施してまいりました。加えて、生活福祉総務課、生活福祉支援課2課による合同の研修会において、年金制度、介護保険制度などの他法についての研修に取り組みました。また、月1回開催する2課連絡会議やケースワーカーのミーティングを通して、日々研さんに努めているところでございます。平成25年度につきましても、2課による合同研修など、あらゆる機会を捉えてケースワーカー等のスキルアップを図ってまいります。
以上でございます。
○(平田委員) 就労可能な方が生活保護を受給するというのは全国的な傾向ですので、自治体によっては、かなり自立支援、就労支援に力を入れて、先進的な取り組みを行っているところも出てきました。
最近では、埼玉県のチャレンジ支援事業というのがかなり注目されておりますので、皆さん、ご存じとは思いますが、企業やNPOと連携して、就労支援、教育支援を行っています。特に、就労支援では、民間での経験を持つ支援員が職業訓練から再就職まで一貫してサポートをした結果、平成22年度には191人だった就職者が、平成23年度には618人になるという飛躍的な実績を残しています。ほかの自治体でもさまざまな取り組みを行っておりますので、本市の状況に合わせて、そういった先進的な支援、サポートも取り入れていってほしいなと思います。
受給者がふえ続ける中で、職員の皆さんも大変な苦労をされていると思いますが、最後のセーフティーネットという非常に重要な役割を担っておられますので、何とか踏ん張っていただきまして、サポートしていってほしいなと思います。
私からは以上です。
○(田村委員) 私は2点、質問させていただきます。事業所内保育施設の助成事業と障がい者庁内職場実習事業について質問させていただきます。
まず、事業所内保育施設の助成事業についてです。子ども・子育て支援関連3法において、事業所内保育施設も一定の条件のもとに、地域型保育給付として位置づけられました。そのことから、今回、この制度の先取りをするということで、事業所内保育施設の助成事業を最初に行う理由と、その目的、効果をお聞かせください。
高槻市の保育計画には、認定保育所の増設や分園により定員増を進めるとありますが、今回の事業所内保育施設助成事業は、本市の待機児童解消の一翼を担うことになるのでしょうか。
○(万井保育幼稚園事業課長) 田村委員の、事業所内保育施設に関するご質問にお答えいたします。
子ども・子育て支援新制度では、市町村が待機児童の解消のために認定こども園、保育所などを計画的に整備し、保育の受け入れ人数をふやすこととされております。また、地域のニーズを踏まえ、少人数の子どもを預かる小規模保育や家庭的保育、事業所内保育なども地域型給付として位置づけ、保育の受け入れ人数の増を図ることとされております。本市には、病院内の保育施設が9か所と、それ以外の施設が8か所の事業所内保育施設を把握しております。新制度移行に向け、保育の受け入れ人数の増を推進するために、まず、市内にある事業所内保育施設を活用した本助成制度を創設しようとするものであります。
また、本助成制度を創設することで、その助成条件として、その施設の安全面、衛生面、保育内容等の指導をしていくことで、そこで保育されている児童に対する処遇の向上が図られると考えております。
以上でございます。
○(田村委員) 保育に欠けるという子どもに保育サービスを提供するという児童福祉法における捉え方もありますが、現在、自己実現や経済的理由により、働きたい女性の増加で、労働市場で働く希望のある家庭であれば普通に利用できるようにするという見方もあり、また、育児の負担感や養育の困難さといったところから、子どもを預けたい家庭の増加のための保育も求められています。
このことから、今回の事業所内保育施設助成事業を先取りして行う本市の保育における第一義は、どのようなところにあるのか、お聞かせください。
○(万井保育幼稚園事業課長) 田村委員の、事業所内保育施設に関する2問目のご質問にお答えいたします。
子ども・子育て支援新制度では、市町村が地域のニーズを踏まえ、保育所や認定こども園など整備を行うことのほか、多様な保育を利用者が選択できるようにするために、小規模保育、家庭的保育、事業所内保育など、計画的に整備することとしております。これらの施策を推進することにより、待機児童を解消し、本市を誰もが住みやすく、働きやすいまちにしていかなければならないと考えております。
まず、市内の事業所内保育施設に対する助成制度を創設し、安定した施設運営の実現を図り、待機児童の解消に向け、多様な保育サービスから利用者が選択できる新制度への円滑な移行を図ろうとするものでございます。
以上でございます。
○(田村委員) 多様な保育サービスから利用者が選択できる新制度へ円滑に移行するためのことだということで理解をいたしました。本制度により、児童の処遇の向上になること、また、待機児童解消にもつながるということは、よいことだと思います。
一方、事業所内保育というのは、労働福祉の面からも効果的なことであると思います。分野は違うのかもしれませんが、企業の力も借りながら、待機児童対策もこれから考えていこうということになるのではないかと思います。市として、今回、こういう制度を取り入れるのであれば、担当を超えて、その運営に関する情報を、ぜひ現在その事業所内保育に取り組んでいない事業所の方にも情報提供を、公平さを保つためにも進めていっていただきたいと思います。当然、周知方法、周知先の検討を工夫されるとは思うんですけれども、やはり、女性の就労というのが、今、人口が減ってきて、働く人が減ってきている中、とても求められていくことだと思いますので、そういった面からも積極的に事業所内保育というものを事業所に説明していっていただきたいと思います。
一つ、私もホームページでいろいろ見ましたところ、愛知県がホームページにアップされている中で、事業所内保育施設先進事例集というのを出していらっしゃいます。これは県がやっていることなんですけれども、簡単な内容を言いますと、事業所内保育というのはこういうものであると、そのメリットだとかポイント、施設をやっていく、検討する上でのポイント、あとは助成金の紹介、設置費用、運営費用、先進事例の紹介など、いろいろな、そういう項目に分けて非常に行政も企業とともに待機児童解消に向けて頑張っていきたいという思いが、やはり出ていると思いますので、こういったことも参考にしていただいて、ぜひ、保育という枠だけではなくて、労働福祉という部分からも積極的に進めていただきたいということを要望して、この質問は終わります。
次に、障がい者庁内職場実習事業について質問をさせていただきます。
障がい者の自立及び社会参加並びに一般就労への移行促進を図るための実習の機会の提供だということです。他市での事例もあるようですが、この事業の実施に至るまでの経緯をお聞かせください。今回は支援学校と就労移行支援事業所の希望する者が実習されますが、市役所や市の施設以外の一般企業等で、このような実習の機会は今まであったのでしょうか。
次に、就労支援サポーターに181万3,000円の予算が上がっております。その業務内容をお聞かせください。この実習は5日間ということですが、実習前後に就労支援サポーターが準備、調整、報告等をされますが、その期間は何日間なのでしょうか。また、これと同様の実習等を一般企業等で行う場合の就労支援サポーターの費用負担はどのようになっているのかお聞かせください。
最後に、この実習修了後、実習生が実習をした職場に継続して就労することはあるのでしょうか、お聞かせください。
○(國只障がい福祉課長) 田村委員のご質問にお答え申し上げます。
まず、1点目のご質問についてですが、国は障がい福祉計画の重点目標の一つとしまして、福祉施設から一般就労への移行の指針を示されており、その指針に基づき、本市は平成24年度からの3か年計画である第3期障がい福祉計画において、一般就労の目標人数を定め、その目標達成に向けた施策としまして、就労を希望する障がい者が能力と適性に合った仕事につけるよう、就労に関する知識と能力向上のための訓練を行う場として職場実習の場の充実を図ることを掲げました。
そこで、本計画の円滑な実施に向けまして、支援学校や就労移行支援事業所と意見交換を行うとともに、市役所内での職場実習に関し、府下での実施状況調査及び既に実施されている茨木市、豊中市を視察し、本事業の実施に向けた研究、検討を行ってまいりました。その結果、実習生が職場実習を通じて、仕事に対するイメージを明確化され、就労への自信と意欲を高めるとともに、仕事の適性を把握し、今後の就労に役立ててもらうためには、障がい者の一人一人の適性に合った体験実習の場が必要であると感じ、本事業にて、その環境の場を提供できるものと考え、実施をするものでございます。
2点目のご質問でございますが、支援学校等におきましては、就労訓練の一つとしまして、一般企業等での現場における簡易な仕事体験を取り入れられているとお伺いしております。
3点目についてでございますが、就労支援サポーターの業務内容としましては、4つございます。1つは、受け入れ前に各課の受け入れ担当者を対象に半日程度の研修会の実施。2つ目は、受け入れに当たって、実習生と受け入れ確認、作業手順等の確認調整を半日程度実施。3つ目は、5日間の実習期間中における円滑な実習に向けた支援。4つ目が実習終了後、支援学校等に対し、半日程度の実習報告会を実施いたします。以上が就労支援サポーターの業務内容となり、おおむね1サイクル6日ないし7日を予定しております。
4点目についてでございますが、支援学校等で一般企業の協力を得て実施している体験実習における現場での対応につきましては、実習生がひとりでできるような簡易な仕事を企業側で準備され、企業側の担当者が対応されており、定期的に支援学校の先生や就労移行支援事業者が訪問されているとお伺いしております。
最後の点でございますが、本事業の目的は障がい者が単に仕事を体験していただくだけではなく、本体験実習を通じて障がい児者、それぞれの特性がどうなのか、どのような仕事が適しているのか、今後、どのような支援をすれば就労に結びつけることができるのか等のアドバイスを支援学校や就労移行支援事業者に行い、体験実習から得られたものを今後の就労への指導及び支援に最大限活用していただくことを目的としております。特に、実習後における今後の就労への指導及び支援に係るフォローは、実習生がその適性に合った仕事につながるための重要な支援であります。しかしながら、一般企業では対応が難しいとお伺いしております。本事業では、この点に対する十分な支援対応につきまして、就労支援サポーターの重要な役割として担ってまいります。
以上でございます。
○(田村委員) 本事業の趣旨及び重要性は理解できました。本事業を実りあるものとするには、就労支援サポーターの役割が重要であり、障がい者就労支援経験が必要だと思いますが、どのような方がされる予定なのでしょうか。
今後、この事業を継続していくとすれば、実施後、どのような時期に、どのような点を検証するお考えでしょうか。また、本事業を通じて、支援学校との連携が構築されていくものと思います。支援学校の生徒の多くの方が、卒業後、地域の障がい福祉サービス事業所に通われますので、本事業をきっかけとして、支援学校との連携を深めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○(國只障がい福祉課長) 田村委員の、2問目のご質問にお答え申し上げます。
1点目の、ご質問でございますが、委員が仰せのとおり、本事業を意味あるものにするには、就労支援サポーターの役割は非常に重要ですので、就労支援サポーターにつきましては、障がい者に対する就労支援の経験及びノウハウを持った方を配置する予定でございます。
なお、就労サポーターにつきましては、就労支援ノウハウの豊富な市内の関係機関に委託することを考えております。
2点目についてでございますが、実習終了後、実習生と支援学校、または、就労移行支援事業所、そして、受け入れ課に対して実習全般にわたるアンケートを実施し、アンケート結果から本事業に関する意見や課題を整理し、今後、さらに充実した事業内容となるよう見直しを図ってまいります。
3点目についてでございますが、委員の仰せのように、支援学校生徒の多くの方が卒業後、市内の障がい福祉サービス事業所を利用し、日中を過ごされますので、卒業後も一人一人が安全・安心に地域で生き生きと暮らせるよう、支援学校福祉サービス関係者と、一層の連携の緊密化を図り、支援ネットワークの充実を図ってまいりたいと思います。
以上でございます。
○(田村委員) 最後は要望とさせていただきますが、今回、この事業をされるに当たり、支援学校や就労移行支援事業所と意見交換を行われて実施に至ったということをお聞きしております。茨木市、豊中市も視察し、いろいろな研究検討を行ってこられたということ、特に行政の方がコーディネーター役として頑張っていただけたということが、目に見えて喜ばしいことだと思っております。
他市の状況では、この実習をこなすだけというところもあったようにお聞きしております。やはり、今回の本当の目的は一般就労に向けて、障がい者の方が就労できるように、確率を上げていくために検討されていることだと思いますので、その点をしっかりと踏まえていらっしゃるということをお聞きし、そのまま進めていただきたいと思います。
特に、今までの課題であった支援学校との連携というものが、今回、少し前進するのではないかと感じておりますし、また、この事業を継続するための検証も行っていかれるということです。アンケート等から、この事業に対する意見や課題を整理して、さらに充実した事業内容となるように見直しを行っていかれるということもお聞きしております。
やはり、支援学校と就労移行支援事業所等との連携が非常に大事な事業でありますが、やはり、行政としてはコーディネーター役として、また、さらなるリーダーシップをとっていっていただくためにも、他市の事例等、研究を重ねていただきたいと思います。先ほどの保育所の話と若干ダブってくるんですけれども、労働福祉の分野との連携もぜひお願いしたいと思います。
以上です。
○(段野委員) 私からは、子ども未来部について大きく2点と、健康福祉部について大きく3点、お伺いをさせていただきます。
まず、1点目、学童保育事業の拡充の全般についてお伺いをさせていただきます。
学童保育事業の拡充について、いただいた資料の中に、試算としてですが、児童1人の年間運営費という表が他市と比較できる形でありました。今回、時間の延長ですとか、指導員の体制の変更などの拡充で、本市の予算は増加というふうに、もちろん記されているのですけれども、その額をもってしても、他市との比較から、具体的には豊中市、箕面市よりかは低くなっております。できるだけのやりくりをしていただいた結果のことだとは思うのですけれども、実際にご苦労をいただいているのは保育室の先生方だったり、もしかすると保育環境の面から子どもたちも少し我慢しているところがあるのではないかなというふうに、この表からは想像してみたりもしました。
まず、1点目に、指導員の配置変更が示されているのですけれども、この理由と目的ということをお知らせいただきたいと思います。また、2室化につきましては、毎年、順次進められているのですが、それでもまだ、2室ではなくて、既に3室目が必要となる学校もあると聞いております。学童保育室の待機児童人数と、その待機児童が発生している学校の数をお知らせください。
○(岩川子ども育成課長) 段野委員の、学童保育事業に係る2点のご質問にご答弁申し上げます。
指導員配置の強化についてのお尋ねですが、現在の指導員配置につきましては、非常勤指導員1名、アルバイト雇用の指導員1名の2名体制を基本体制として、配置基準に基づき行っております。時間延長の開始を機に、より充実し、安定した保育を実施するために、1校当たり、保育の責任者たる非常勤職員を2名体制とし、2室化を行っている小学校については3名を配置するものです。
次に、待機児童の発生状況、学校数につきましては、平成24年度当初では、8校の小学校において65人の待機児童が発生しておりましたが、年度途中の増室もあり、平成25年2月1日時点では2校、5名となっております。新入生を迎える本年4月当初につきましては、本年は3校の小学校において57人の待機児童が発生する見込みでございます。
以上でございます。
○(段野委員) ご答弁ありがとうございます。
待機児童の人数や指導員の配置についてはわかりました。さきの条例のときにも少し申しましたが、改正されました子ども・子育て関連3法では、指導員の処遇ですとか、保育についての基準を各市町村で定めることとされているようです。同様に、小学校3年生までという学童保育の対象枠がなくなっておりまして、保育の対象としては小学生というふうに記されております。先日は、待機児童がいるということで、対象児童の拡充、4年生からの入室については検討されていないという答弁を伺いましたが、需要があるからこその改正だというふうに私は捉えております。
27年度の新システム施行に向けて、待機児童の解消はもちろん優先されるべきなのですが、4年生からの保育についても、保育内容などを検討することで不可能なことではないというふうに考えております。
指導員の処遇ですとか、保育対象児童の年齢、施設の基準などが今後、課題として上がってくると思うのですが、これらについて市の見解をお示しください。
また、入室児童につきましては、年々増加をしておりまして、学童保育の需要が増しているということがわかるのですが、その中でも、障がいを持った子どもの入室の割合が増加しております。障がいを持っている子どもへの対応はどのようになっているのかということも、あわせてお聞かせください。
○(岩川子ども育成課長) 段野委員の、学童保育事業に係るご質問にご答弁申し上げます。
まず、ご質問のありました指導員の処遇、身分につきましては、北摂あるいは府下においては一般的と言える非常勤指導員とアルバイト雇用の指導員により運営しております。
保育の対象につきましては、原則として小学1年生から3年生の放課後の保育に欠ける児童を対象としておりますが、施設の整備につきましても努力をしているものの、依然として待機児童は発生しておりまして、幾つかの学童保育室において、その2室目にも待機児童が発生する事態が予測されている状況でございます。
次に、障がい児への対応についてですが、ご指摘のとおり、入室児童数の増加に伴い、障がい児の入室も増加しております。また、特別支援教育の充実に伴い、特に軽度の発達障がいのお子さんの入室がふえている現状がございます。障がい児の入室につきましては、保育室の状況に応じて指導員の加配を行い、さらに、アルバイト雇用の指導員を含めた指導員全員に年1回以上の障がい児への理解を深めるための研修を行うなど、安全かつ円滑に保育が行えるよう努めているところでございます。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
保育室の増室によって、スペース確保による保育環境改善の効果が高いこと、また待機児童の解消にはもちろん必要であるとのことです。保育室の増室のスピードアップということが一つの方法として考えられるのではないでしょうか。子どもたちや指導員の先生方にとって環境改善は、さらなる改善というのが必要だというふうに思っております。
子ども・子育て会議の中で、これから議論される内容でもあるとは思うのですけれども、今回、大きくこの事業については改善された中で、この内容が落ち着いていくうちに、次には何が必要であるのかということを、ぜひ検討いただきたいというふうに思っております。
また、おっしゃっていただきました障がいを持つ子どもたちへの対応なんですけれども、これについても、もちろん施設面ですね、1人当たりの面積ということは確保していただくことが大事だと思うんですけれども、地域で子育てをしたいという保護者にとって、校区の学校というのは特別です。学童保育というのは、もちろん療育を目的としたものではないんですけれども、入室児童については一定の配慮が必要だというふうに思っております。
これが児童発達支援制度の放課後デイサービスについて、放課後ですとか長期の夏休みにおける在学中の児童に対して、その居場所を確保するということで、ことし、立ち上げられた事業になるんですけれども、これと学童保育というのは、行く行く連携していくものなのかなというふうに想像しております。この放課後等デイサービスについては、まだ始まったばかりの事業ですので、今後、また、そういうふうに向けても検討していただくようにということでお願いいたします。
学童保育については以上です。
次に、待機児童対策として、事業所内保育施設の助成事業と保育士の処遇改善についてお伺いをいたします。
事業所内保育施設助成事業につきましては、田村委員からあったんですけれども、まず、1点目に、市内で運営されております事業所内保育施設の数や児童数ですね。あと、事業の簡単な概略と、この対象が予想される事業所の数ということをお知らせいただきたいと思います。
○(万井保育幼稚園事業課長) 段野委員の、事業所内保育施設助成に関するご質問にお答えいたします。
本市には、平成25年1月の時点で病院内の保育施設が9か所と、それ以外の施設が8か所の事業所内保育施設を把握しております。また、そこで保育されている児童の人数については、聞き取り調査でありますが、235人となっております。本助成事業は市内の事業所内保育施設のうち、国の認可外保育施設指導監督基準や、市が設定する基準を満たした施設において、保育を必要とする児童に対して保育を提供する施設において市が指定し、その運営に係る経費の一部を助成するものでございます。
本助成制度の目的については、子ども・子育て支援新制度で、市町村が地域のニーズを踏まえ、多様な保育を利用者が選択できるようにするために、小規模保育、家庭的保育、事業所内保育などを計画的に整備することとされていることから、まず、市内の事業所内保育施設に対する助成制度を創設し、待機児童解消に向け、多様な保育サービスの中から利用者が選択できる新制度へ円滑に移行しようとするものであります。
予想される対象施設につきましては、現在、把握している施設のうち、できるだけ多くの施設が助成対象になるよう、制度の周知、指導をしていきたいと考えております。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
おっしゃっていただきました、この事業所内保育につきましては、保育が目的なのか、それとも、保護者が勤務中に子どもを預ける場所なのかということについて、このバランスが難しいところなんですけれども、もちろん、保護者が子どもを委ねる施設ですので、安全であることは確かだと思いたいのですが、また別の視点から、保育のプロの目から見た感じでは、やはり、一定の保育基準というのがあって、その基準を満たすものについて、この助成が行われるということについて、また、この対象施設については、より広げていくということについて、すごく魅力的な事業だというふうに思っております。待機児童の解消とともに、子どもたちの保育環境がよりよく保たれるために、前向きに取り組んでいただきたいということをお願いいたします。
また、この事業所内の保育の中でも、同じ事業所内でも対象になるのは、高槻市民のみということをお伺いしておりました。これについては、子育て世代の定住人口増ということにも少し役立ちそうな、魅力のある事業であるというふうにも思っておりますので、あわせて、よろしくお願いいたします。
次に、この保育士の処遇改善についてなんですけれども、保育士の人材確保対策の一環として行われるとのことですが、やはり、この事業に関しても概要と、あと、安心こども基金の交付事業ということなんですけれども、単年度事業になるのかということを教えていただきたいと思います。
あわせて、待機児童対策についてなんですけれども、この時期、今の時期の待機児童については4月を過ぎないと正確にはわからないようですが、いずれにしても待機児童は発生するだろうとのことでした。保育計画では、来年度、25年度の新園設立予定があるんですけれども、この進捗ぐあいも、あわせてお聞かせいただきたいと思います。
お願いします。
○(万井保育幼稚園事業課長) 段野委員の2問目、保育士等の処遇改善臨時特例事業に関するご質問と、保育所施設整備に関するご質問にお答えいたします。
まず、保育士等処遇改善臨時特例事業につきましては、事業概要として今現在、保育所運営費の保育士等の平均勤続年数に応じた加算であります民間施設給与と改善費を基礎にして、さらに、その上乗せ相当額を運営費とは別で助成しようとする事業でございます。目安としては、保育士では月額8,000円、主任保育士ですと1万円の処遇改善と、離職防止が図られるものと考えております。その際、効果の確認として、事業者に処遇改善計画を策定させ、実績報告を求めることになります。
本市でも、保育所の創設や定員増に伴い、必要な保育士等が増加しており、保育の担い手である保育士等の確保が子ども・子育て支援新制度移行へ向けての課題であると考えております。本事業については、安心こども基金に位置づけがされており、単年度事業として考えております。
さらに、保育所の施設整備に関するご質問でございますが、第2次高槻市保育計画に基づき、平成24年11月に保育需要が高い高槻の北東地域で60人定員の保育所整備計画を募集いたしました。一つの社会福祉法人より保育所の整備計画の応募があり、現在、施設整備審査会での審査をするために、事前ヒアリング等を実施している状況であります。
以上でございます。
○(段野委員) ご答弁ありがとうございます。
新園設立が順調に進められているとのことで、これは安心いたしました。
高槻市
次世代育成支援行動計画の後期計画については、保育所目標事業量ということで、平成21年の策定当時の見込みが4,787人、この計画が完了する平成26年度が5,087人とされていたのですけれども、この平成24年度、既に5,180人、入所をしていることから、26年度、目標事業量を5,272人と変更されております。このことからも保育サービスのニーズは増加しているということと、事業量の拡大に鋭意努力をいただいているということがわかります。ありがとうございます。
この計画では、平成26年度、待機児童ゼロを目指しておりまして、26年度から保育ママ事業が始まるというふうな記載もあります。施政方針にはゼロから2歳児を中心とした新たな施策の展開について検討というふうに示されたんですけれども、いずれにしても、保育士の人材確保というのが重要となると思います。3歳児からの受け皿ですとか、事業所の均衡など課題はあると思うんですけれども、着実に取り組んでいただきたいと思いますので、待機児童ゼロというのが本市の大きな魅力になりますよう、期待をさせていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、健康福祉部の三島二次医療圏小児救急医療広域運営事業についてお伺いいたします。平成25年度から新たに取り組まれる事業ですが、今回の事業で予算が約2億8,000万円、大幅に減額されるということは、単純にはよいことだと感じております。減額についてではないんですけれども、具体的に乳幼児を保育する高槻市民にとって、どのようなメリット、効果が見込まれるのかということについてお伺いをしたいと思います。
お願いします。
○(寺原健康福祉政策課長) 段野委員のご質問にご答弁いたします。
広域化後の高槻島本夜間休日応急診療所におきましては、小児科専門医師による診療や、小児科専門看護師による看護、また充実した検査体制や、経過観察が可能な観察用ベッドを8床置くなど、充実した医療設備、体制となります。
また、これまで救急搬送された小児患者は入院が必要かどうかの診察結果が出るまで2次医療機関への搬送のため消防が待機しておりましたが、平成25年4月からは三島独自の救急車で搬送することとなり、救急の待機が必要でなくなったことにより、結果として消防力の強化、充実が可能となりました。
これらのことにつきまして、医療環境を整備することによりまして、乳幼児を持つご家庭で、お子様の突発的な発熱やけががあった場合など、充実した医療体制で迅速に対応でき、安全で安心した子育てができるものでございます。
以上でございます。
○(段野委員) ご答弁ありがとうございます。
ずっと高槻に在住していると、なかなか、この医療体制が充実しているということについては、意識すらしなくなってしまうんですけれども、本当に子どもたちに急な発熱があったり、そういうふうなことがあったときには、やっぱり高槻に住んでてよかったなと思える、すごい大きな魅力になっていると思います。特に、体調管理の難しい乳幼児の対応についてということで、ご答弁にありましたように、充実した医療体制で迅速に対応いただけるよう、また、これが改善されたことは、子育て世代にとって何より安心できるところだというふうに思っております。
ほか、利用者のマナーに少し課題があったりするということも聞くことがあるのですけれども、さまざまな課題があろうかと思いますが、市民の安心・安全なまちであるために、これからもご尽力いただけますようにお願いをいたします。
次に、緊急通報装置設置事業と福祉電話設置事業、緊急医療情報キット配付事業についてお伺いをさせていただきます。
これらは緊急時の連絡体制の整備などによりまして、緊急時に対する不安感を解消できる点で、いずれも住みなれた地域社会で安心して生活するために必要な事業だと思います。福祉電話のほかは、それぞれ、この対象者の拡大が挙がっております。
1問目、先ほど平田委員もご質問されていたんですけれども、この
対象者条件、利用見込み数についてお伺いをさせていただきます。
2点目、この仕様書について、以前の決算質疑のときに少し気になってたんですけれども、緊急通報装置について、25年度の事業実施に向けて、どのような改善がされたのかということについてお聞かせください。
○(
三浦長寿生きがい課長) 段野委員の、1問目のご質問にお答えいたします。
緊急通報装置設置事業につきましては、これまではひとり暮らし高齢者のみを対象としておりましたが、高齢者夫婦のみの世帯や65歳以下の同居者がいる高齢者世帯におきましても、日中、仕事をしていたりするなど、実態としておひとりとなってしまう方で、健康上に不安を抱えているなどの一定の要件を満たす方が対象となります。
また、救急医療情報キット配付事業につきましても、同様に対象者を拡大いたしますが、この事業につきましては、特に利用要件は設けず、対象となる高齢者世帯のうち、希望される方について配付をするものでございます。
次に、利用見込み数についてですが、緊急通報装置設置事業につきましては、利用に際しまして、先ほど申し上げました一定の要件がございますため、平成25年度の新たな利用者数としては、約700世帯を見込んでおります。
また、救急医療情報キット配付事業についてですが、対象世帯数といたしましては、約4万世帯となっておりまして、そのうち希望される方を全体の約4割と見込んでおります。
次に、仕様書についての改善の点でございますけれども、この対象者拡大に伴います仕様書の主な改善点でございますけれども、機器につきましては、ふぐあいの発生率を最小限に抑えることができるように、現行使用している機器のうちの最新機器及びその同等品に限ることとし、機種につきましても、具体的な規格等を指定しております。
また、機器の保守点検につきましては、現行は実施のみで、報告や不在者対応の明記がなく、課題としてございましたけれども、点検、報告に関する具体的内容の明記や不在者等への対応について、本市と事業者との間で協議をした上で対応するなど、業務実施全般に関しまして、より具体な記載をしております。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
対象者の拡大についてはわかりました。同じ内容の対象者拡大であっても、健康不安という条件が入るだけで人数が大きく違っていたんだと思います。その健康不安を抱えていることが利用条件になる緊急通報装置の仕様書につきましては、機種の規格などを統一すること、また、保守点検の報告や不在者対応について具体的な記載をしていくということについて、改善されているとのことです。
別件、以前には、この仕様書の中に健康状態等の把握を行うという一文が入っていたことから、25年度の実施に向けて委託契約事業者がかわること、この入札時期にあるということと、また同様に、この第三者委託についても懸念をしていたところなのですが、これについての課題整理はされているのでしょうか。
また、利用回線については、デジタル回線も可能とされました。このデジタル回線のメリット、デメリットについてお聞かせください。
○(
三浦長寿生きがい課長) 段野委員の、2問目のご質問にお答えいたします。
第三者委託でございます、再委託のあり方についてでございますけれども、この事業につきましては、委託事業者自身によって事業実施することが原則となりますが、対象者拡大に伴う現場対応や利用者の利便性の確保等を考慮した場合の事業運用の中で、再委託がやむを得ない手段であると考えられる場合は、あらかじめ再委託の理由、内容及び手法、委託先等について書面で提出を受け、その妥当性などを慎重に精査した上で可否を判断するという対応を考えておりまして、必要な規定を仕様書等に明確に定めた上で、実施するものとしております。
次に、健康状態の把握につきましては、点検員が点検時に行うこととなっておりましたが、高齢者の健康に関する十分な知識を有していないなどといった課題がございました。そのため、平成25年度以降の利用者の健康面の対応につきましては、委託事業者が行う常駐看護師による健康相談サービスを活用していくものとしております。
次に、デジタル回線のメリット、デメリットでございますけれども、まず、デジタル回線も可能とすることによりますメリットについてですが、現行では通信回線手段としてデジタル回線を利用している高齢者世帯については、緊急通報装置の利用ができないこととなっておりますけれども、今般、対象者拡大とともに、デジタル回線も利用可能とすることで、より多くの高齢者の方に利用していただき、安全・安心の生活を送れる環境がより充実するものと考えております。
また、デメリットについてですが、アナログ回線のときと比べまして、停電時などにおいて、不通報や音声不良など、正常に通信できなくなる可能性がございますが、今般の通信技術の進歩に伴いまして、そのようなリスクは低くなっております。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
仕様書についての2問目と、デジタル回線についてご答弁をいただきました。機種の規格などを統一することで、以前3か月、6か月、12か月ごとと混在していた点検の設定というのが解消されまして、点検作業が12か月ごとに1度と統一されるようです。また、この点検作業と健康状態の把握は別に行うということで、第三者委託についても気持ち改善されているようです。
デジタル回線については、ご答弁にありましたように、低い確率ではありますが、リスクがあるとのことでした。デジタル回線を利用されている大阪市では、実際につながらなかったということで苦情もあるというふうに聞いております。デジタル回線を利用されるということで、対象の幅がより広がるということについては、いいことだとは思うのですけれども、回線を採用される際には、重々丁寧な説明が必要だと思いますので、この点、お願いをいたします。
次に、緊急通報装置設置事業と福祉電話設置事業の関連性について、これは、先ほど平田委員がおっしゃいました事業公開評価会を傍聴していたときに、この電話代の公平性などについては共感をしていたところなんですけれども、この2つについての関連性は、どのような整理となるのでしょうか。お聞かせください。
○(
三浦長寿生きがい課長) 段野委員の、3問目のご質問にお答えいたします。
福祉電話事業は経済的理由などにより、電話を持てないひとり暮らし高齢者に対しまして、必要最低限の連絡手段を確保するための固定電話貸し出しサービス事業でございます。緊急通報装置設置事業は体調不安を抱えている高齢者に対しまして、迅速な救急手配を支援するサービスでございまして、両事業は目的が異なるものであるというふうに考えております。
ただし、福祉電話の貸し出しを行うことによりまして、結果的に救急通報装置の設置が可能となる側面もございますため、両事業の併用における効果面もあるものと考えております。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。
両事業につきましては、目的が異なるものであるということでした。そして、いずれの事業につきましても、毎日の生活の安全のために必要なものであるというふうに理解をさせていただきました。
今回、これらの安心・安全な生活を送るための事業が拡大されたということについては、高齢者世帯にとっても、また、その家族にとってもうれしいことです。より一層の充実を行われる中で、着実に運営されることをお願いいたします。
最後に、一般会計予算説明書の72ページにありました、災害時要援護者名簿作成についてお伺いいたします。
災害時要援護者名簿につきましては、市内16か所の方面隊基地に備えており、災害発生時には地域の関係者の協力を得て、要援護者の安否確認、避難誘導を行うと聞いておりますが、1つ目に、メンテナンスをどのように行っておられるのか。2つ目に、平常時からの活用についてはどのようにお考えなのか、お聞かせください。
○(寺原健康福祉政策課長) 段野委員の、メンテナンス及び平常時の活用についてお答えさせていただきます。
災害時要援護者名簿につきましては、介護保険情報、障がい者手帳情報等を集約し、作成しているものでございます。原則としまして、月に1回、名簿の更新を行っており、常に最新の状況を把握してございます。
また、平常時からの地域との要援護者情報の共有につきましては、課題であると認識しております。引き続き、個人情報に配慮いたしました要援護者情報の共有について検討してまいります。
○(段野委員) ご答弁ありがとうございます。
名簿が常に最新の状況を把握されているとのことで、名簿を活用するようなことがあっては困るんですけれども、何かの際には、安心だということです。
また、お示しいただきました名簿の活用について、これらの課題などを検証するため、ことし初めて避難訓練、要援護者の情報共有を初めとした要援護者支援の課題等を検証するためとして、玉川、牧田地区について実施されたというふうに聞いております。この訓練では、災害時要援護者名簿をどのように活用されたのでしょうか。また、今後のスケジュールについても、あわせてお聞かせください。
○(寺原健康福祉政策課長) 段野委員の、2問目のご質問にお答えいたします。
昨年の要援護者支援避難訓練の実施に当たりましては、地区コミュニティ福祉委員会等、地域の各種関係団体の積極的な参画が必要なことから、約半年間の時間をかけて地域との調整、協議を重ねてまいりました。訓練当日は要援護者、地域支援者を含めまして、総勢約150名の参加がございました。本訓練におきましては、要援護者名簿にかえて、訓練の参加者名簿を用いまして、要援護者の安否確認を行いましたが、訓練の中で地域の方々に災害時要援護者名簿の活用について説明をさせていただき、災害時のご協力をお願いしたところでございます。
訓練終了後につきましても、地域の各種関係団体、障がい者団体などとともに要援護者情報の共有を初め、地域での要援護者の支援体制の整備に向けて、引き続き検討を行っているところでございます。
また、来年度の他地区での訓練の実施に向けて、現在、地域との調整を進めているところでございます。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。最後は要望とさせていただきます。
ご答弁で、要援護者情報の共有ですとか、地域の要援護者支援体制の整備に向けて、引き続き検討を行っていただけるということでした。災害時要援護者の支援を円滑に行うためには、市だけではなくて、地域における取り組みや自治意識というのは大変重要となってまいります。要援護者による自助、地域での助け合いによる共助の意識を地域で育てていく必要があるというふうに思います。
また、今はその必要性を説く役割が市にあるのではないかというふうにも思います。2年前の東日本大震災におきましても、多くの要援護者の方々が犠牲となられたことが記憶に新しいことと思います。本市におきましても、要援護者の支援体制のさらなる整備に向けて、地域とともに取り組みを進めていただけるよう要望いたします。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑の途中ですけれども、ここで午後1時まで休憩いたします。
〔午前11時54分 休憩〕
〔午後 0時58分 再開〕
○(
吉田忠則委員長) 会議を再開します。
○(太田委員) 私のほうから、たくさん質問をさせていただきます。民生費のほうで2点、児童福祉費で1点、それと、衛生費のほうで3点と、医療対策費が1点と、全体から1点を質問させていただきます。午前中の質問でもありましたので、できるだけ重ならないように質問したいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
まず、民生費のほうの障がい者向けの救急医療情報キット配付事業について、ご質問をいたします。
この救急医療情報キット配付事業は、独居高齢者を対象にいたしまして実施されておりますが、このたび本事業、重度の障がい者、または希望する障がい者に対しても実施を考えておられるということでお聞きしております。では、重度障がい者の皆さん方のニーズのもと、この実施をどのように考えられたのか、また、本事業の対象者数を何人ぐらいと試算されているのか、ご質問をいたします。
○(國只障がい福祉課長) 太田委員のご質問にお答え申し上げます。
障がい者向け救急医療情報キットに係るご質問ですが、近年、障がい者施策は入所施設支援から住みなれた地域での生活支援へと転換してまいりました。これにより、地域では高齢・障がい者世帯や、年老いた親、兄弟が障がい者を介護されている世帯などが増加傾向にあり、不測の事態に不安を感じている方々が少なくないことを日々の相談の中で感じているところでございます。救急や災害などの万が一に備え、各自が必要な準備を行っていただくことが、自分自身や家族の命を守るためにとても重要であることは、誰もが認識しているところだと思っております。
本市としましては、この事業が今後も地域で安全・安心に生活を続けていただくための一助となることと考えております。また、対象者数につきましては、正確には把握できておりませんが、身体障がい者手帳1、2級、療育手帳A、精神保健福祉手帳1級に該当する方と、難病患者から施設入所者や65歳以上の独居高齢者、長期入院患者等を除いた3,000人程度と予測しております。
以上でございます。
○(太田委員) それでは、続いてお聞きをいたします。
現在、この独居高齢者に配付しております救急医療情報キットには、当事者にかかわります医療情報として、かかりつけの病院名、服薬の薬の名前ですね、緊急連絡先など6項目を記載した用紙を入れるようになっていますが、障がい者に配付する場合は、どのような情報を記載した用紙を入れられるのか、どのようにお考えなのか、この点をご質問いたします。
○(國只障がい福祉課長) 太田委員の、2問目のご質問にお答え申し上げます。
既に、長寿生きがい課で実施している医療情報用紙には、かかりつけの病院、病気や薬、緊急連絡先など6項目が記載できるようになっております。障がい者向けのものは、その特性を踏まえた内容に変更する予定でございます。
異なる点の1点目は、かかっている病気の欄でございます。てんかん、鬱、統合失調症の選択肢を加え、高脂血症、肺炎の項目を削除しております。
2点目は、障がい種別と、その等級と障がい名の欄を設けている点でございます。障がい種別には、3障がいに難病を加える予定でおります。このほか、その他留意すべきこととして、人工透析治療を受けていることなど、気になることや救急搬送時に気をつけるべきことなどを、自由に書いていただけるよう、記載例などでご案内をする予定にしております。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁、ありがとうございます。
この障がい者向けの救急医療情報キットの配付事業の趣旨は、大変よくわかりました。私は考え方としては悪くないなとは考えております。これが、実物のケースなんですが、しかし、これまで独居の高齢者を対象に実施されてきました救急医療情報キットのこの配付事業で、幾つか課題を整理したほうがいいのではないかと考えております。例えば、かかりつけの病院名、そして現在服用中の薬の名前、それが一度記入されて、この情報を入れておりますが、最新の情報に直されているのかどうか、その辺は心配するところです。また、最初に記入されたまま、いつまでも冷蔵庫だけに保管されていたのでは大変困るなと。こういうことに対しての注意を促していただきたいなと考えております。
また、最近では調剤薬局などで、お薬の手帳、そして血圧ノートなどをいただくようになっております。そこには、どんどん新しい薬の名前が書かれたり、日々の血圧が記入されてるんですよね。この現状の、このケースの形状では、そういった手帳なんかを入れることができないんです。そういうことなどを、やはり検討していただいて、この事業をやっていただきたいなと、この辺の指摘をして、この分についての質問は終わります。
次に、民生費のほうから、午前にもありましたが、障がい者の庁内職場実習事業についてお伺いを申し上げます。一般会計予算説明書76ページ、施政方針大綱の主要予算内容20ページの中でございます。
この事業の趣旨は、就労を希望している支援学校高等部の学生や、市内の就労移行支援事業所に通所しております障がい者に対しまして、市役所及び市の施設内の職場における実習の機会を提供し、体験してもらうことで、就労に対する自信と意欲を高め、仕事への適性等を見きわめてもらうことで、障がい者の自立及び社会参加、並びに一般就労への移行促進を図ることであります。
まず、年間受け入れ人数22名を目標にと説明を受けておりますが、受け入れるための体制づくりについて、どのようにお考えなのでしょうか。各部署の職員は、何名ぐらいが当たられるのでしょうか。
次に、現在、既に各就労移行支援事業所におきまして、将来の就労に向けての訓練等を実施していると考えておりますが、その点とどのように違うのかをお伺いを申し上げます。
○(國只障がい福祉課長) 太田委員のご質問にお答え申し上げます。
1点目のご質問でございますが、受け入れ支援体制につきましては、障がい者の特性への適正な配慮が必要不可欠なことから、障がい者と受け入れ課の調整役として就労支援サポート員を配置し、就労へのステップアップとしての充実した実習になるよう、適切な支援を行ってまいります。就労支援サポート員の支援内容につきましては、午前中等もご説明をさせていただきましたが、再度、ご説明をさせていただきます。
まず、各課の受け入れ担当者を対象としまして、障がい者の特性の理解を深めるための研修会を実施し、次に、実習前には当事者と受け入れ課の顔合わせを行い、業務内容の確認や実習生の障がい特性や、コミュニケーションにおける留意点を確認し、実習開始に向けて当事者の不安を解消できるよう調整を行ってまいります。
実習期間におきましては、円滑に実施されるよう、就労支援サポート員が実習現場を確認しながら適切な助言を行ってまいります。
最後に、実習終了後には、実習を振り返り、障がい者本人と受け入れ課が実習の評価を行うとともに、就労支援サポート員による実習報告書を作成し、支援学校及び就労移行支援事業所が今後の就労に向けての支援材料として活用いただくことを考えております。また、受け入れ課におきましては、事前研修を受けた受け入れ担当者を中心に職場全体で実習生に対し、声かけするなどコミュニケーションを図り、実習生が実習の目的を達成できるよう、支援に努めてまいります。
2点目のご質問でございますが、委員の仰せのように、就労移行支援事業所及び支援学校におきましては、将来の就労に向けた訓練としまして、施設や学校内で挨拶マナーを学ぶなどの基礎的訓練を行うだけでなく、一般企業等に赴いて働くことを体験するといった取り組みをなされております。しかし、障がい児者一人一人の適性に合った体験実習の場が不足している状況であります。そこで、本市としましては、一人でも多くの方が適性に合った職場実習を体験し、今後の就労促進を図れるよう本事業を実施するものであります。また、関係部署及び関係機関と連携し、一般企業等に対し、実習体験の必要性の理解と啓発を図り、より多くの実習体験の場の創出に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁、ありがとうございます。
受け入れ体制と、就労移行支援事業所における就労訓練等との違いはよくわかりました。この事業で実習を終了した方々には、就労に際し、どのようなメリットがあるのでしょうか。例えば、本市がこれを機に、障がい者雇用枠を拡大させるようなお考えがあるのでしょうか、お尋ねをいたします。
○(國只障がい福祉課長) 太田委員の、2問目のご質問にお答え申し上げます。
まず、本事業を通じまして、障がい児者の方々が仕事に対するイメージを明確化され、就労への自信と意欲を高めることにより、今後の就労へ向けた訓練等に自発的、かつ積極的に取り組まれるとともに、支援学校や就労移行支援事業所が本実習結果を今後の訓練、指導等に活用していただくことで、一人一人の適性に合った就労へつながっていくものと考えております。
2点目の、障がい者雇用枠の拡大等につきましてですが、こちらにつきましては関係部署と調整の上で私のほうからお答えをさせていただきます。障がい者雇用につきましては、障がい者雇用の職域、業務内容、就業環境などの整備について、本事業を初め、多方面から調査研究を進めながら拡大に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) ありがとうございます。
私のほうは、障がいのあるとかなしにかかわらず、児童生徒が庁内で職業実習体験をしていただく機会をつくるべきと考えておりましたので、この取り組みに賛成をいたします。ただ、受け入れ体制をしっかりすることが重要であると考えますと、担当課だけではなく、全庁的にこの事業を理解して、一人一人の職員に意識してもらうことが重要です。本市の障がい者の雇用率は、現在2.16%です。この事業を通しまして、障がい児者の方々が就労へつながるように、市としても雇用枠の拡大に努めると、大変前向きなご答弁をいただいたことは、大変うれしく思います。今後も障がい児者の雇用の拡大がされるようにと要望して、この点の質問は終わります。
続きまして、民生費のほうから事業所内の保育施設助成事業について、午前中とかぶらないように質問をいたします。
今現在、市が把握している事業所内保育施設は何件あるのか、また、そこで保育されている乳幼児は何人いるのかをお尋ねします。病院や企業などの事業所内保育施設などで、保育所に入所申し込みをしていない可能性もありますが、市は、保育所入所申込者の中で、保育所に入所できず、事業所内保育施設に預けている乳幼児の人数を把握されているのか、もし把握されているとしたら、何人程度いらっしゃるのか、お示しをいただきたいと思います。
○(万井保育幼稚園事業課長) 太田委員の、事業所内保育施設助成に関する数点のご質問にお答えいたします。
現在、市が把握している事業所内保育施設数は平成25年1月時点で、病院内や企業の事業所など合わせて17施設であります。また、そこで保育されている児童の人数については、聞き取り調査でありますが、235人となっております。
認可保育所に入所申し込みをされて、入所できず、待機されている児童の処遇につきましては、申込者の自己申告での把握になりますが、事業所内保育施設で保育を受けている児童は50人程度はいるのではないかと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) ありがとうございます。
認可保育所に入所申し込みされて、入所できず、待機されている児童の処遇について、申込者の自己申告での把握になることですので、今後は正確な数字が把握できるように努めてください。
次に、仕事と子育てがしやすいワーク・ライフ・バランスのとれたまちづくりとして、企業の側も事業所内保育施設を設置する方向が望ましいと考えますが、市内の事業者に対する周知をしっかりする必要があります。どのような周知方法を考えておられるのか、お示しください。
○(万井保育幼稚園事業課長) 太田委員の、事業所内保育施設助成に関する周知の方法についてのご質問にお答えいたします。
現在、市が把握している事業所内保育施設に対しては、制度の説明等をできるだけ早期に実施してまいりたいと考えております。また、現在、把握できていない施設や、これから事業所内保育施設を検討される事業所に対しては、市のホームページにアップするほか、商工会議所などにリーフレットなどを配布して周知を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) 3点目は要望とします。この事業に大変期待をしております。この事業が、待機児童の解消の一助となるよう周知を図って、しっかりと頑張っていただくようにということを要望して、この点は終わります。
続きまして、衛生費のほうに移ります。
衛生費のほうは保健衛生費、妊婦健康診査、そして予防費の委託料のがん検診、猫不妊・去勢手術の助成についてご質問をいたします。
まず、1点目は、妊婦健康診査についてお伺いを申し上げます。妊婦健康診査の公費助成は、母子の健康や生命を守るという観点で定期的な健診を確保する以外に、経済的な理由で受診できない方が出てこないように、経済的な負担の軽減を図る上においても重要な施策であります。今回、妊婦健康診査の助成額を6万9,000円から12万円に引き上げることにつきましては、平成19年9月の一般質問や、平成22年10月の決算審査特別委員会の中で妊婦健診の早期の無料化を要望していた私にとりましては、高く評価するものでございます。
そこで、1点、お伺いします。公費助成額12万円というのは、具体的に大阪府内では何番目なのでしょうか。また、中核市では何番目に位置するのでしょうか。現状と、4月の時点の順位を、現在把握されている範囲で結構ですので、お示しをいただきたいと思います。
○(小坂子ども保健課長) 太田委員の、妊婦健康診査に係るご質問にお答えいたします。
妊婦健康診査の公費助成額の順位でございますが、現在の助成額6万9,000円は大阪府内では43市町村中15番目ですが、12万円に拡充いたしますと、4月には2番目となる見込みでございます。また、中核市におきましては、41市中40番目から、検討中と回答した11市を除く30市の中では1番でございます。
以上でございます。
○(太田委員) ありがとうございます。大変上位になってきていることが、大変うれしく思います。
それでは、2問目に入ります。
妊婦健康診査の順位については、よく理解できました。次に、妊婦健康診査12万円ということは、医療機関によっては健診費用が無料になることもあるかと思われますが、事前の説明でもそう言われたように思います。妊婦健診にかかる費用は、保険外診療のために、医療機関によって異なると思います。高槻市の妊婦さんが受診されている医療機関のうち、健診費用が12万円を超える医療機関はあるのでしょうか。また、その医療機関を受診している妊婦さんは、昨年度の実績で何%ぐらいいらっしゃるのか、お伺いを申し上げます。
○(小坂子ども保健課長) 太田委員の、妊婦健康診査に係る2問目のご質問にお答えいたします。
昨年度、高槻市の妊婦が受診した医療機関は134か所ございますが、委員仰せのとおり、医療機関や妊娠の経過によって検査スケジュールや費用が異なります。約7割の妊婦が受診する主な5か所について調査いたしましたところ、健診費用が12万円を超える医療機関は1か所あり、妊婦の23%がその医療機関を受診しております。
以上でございます。
○(太田委員) 医療機関によっては無料で健診が受けられるということでした。妊婦さんにとっては大変喜ばしいことだと思います。高槻市は平成19年10月に、府内で初めて妊婦健診の公費負担回数を、それまでの1回から5回に拡充しました。その後、平成21年4月に公費負担回数を14回、総額5万1,000円とし、平成23年4月には5万5,000円、同年8月には6万9,000円と少しずつ拡充してきました。財政状況の厳しい折、高槻市として
子育て支援施策を重点施策として捉え、妊婦健診の公費助成額を12万円と大幅に増額したことに対しましては、私が以前より要望しております妊婦健診の無料化に大きく近づいたと高く評価しております。しかしながら、少子化対策の上でも、また経済的な理由で受診できない妊婦さんが出てこないためにも、完全な無料化は必要です。妊婦健診の全面無料化をぜひ実現していただきたいと、この点を強く要望して、この質問は終わらせていただきます。
続きまして、乳がん検診の二重読影と、そして猫の不妊・去勢手術助成についてお伺いをします。
まず、最初に予算説明書97ページの衛生費 保健衛生費 予防費の委託料、がん検診と、97ページの同費目の負担金補助及び交付金の補助金で猫の不妊・去勢手術助成についてお伺いをします。
がん検診についてですが、がん検診の中でも乳がん検診についてですが、平成25年度から乳がん検診の委託において、二重読影の業務を新たに委託するとのことです。現在、この二重読影という委託業務については、肺がん検診と胃がん検診においては既に行われているとのことですが、この二重読影という委託業務の内容についてですが、私自身は医療現場に携わっておりましたので二重読影という業務については存じておりますが、一般的には余り知られていないこともありますので、まず、この内容を詳しく説明をしていただきたい。そして、その委託先、またその委託による効果を教えていただきたい。
次に、猫のほうの不妊・去勢手術助成についてお伺いをします。せんだっての本会議の質疑において議論があったところですが、この助成事業については平成20年度から実施されているとのことでしたが、平成20年度以前の猫対策はどのようにしておられたのか、お聞かせください。また、現在の助成制度に変更された理由をお聞かせください。
これを1問目とします。
○(井戸口健康づくり推進課長) 太田委員の、がん検診に係る質問に答弁申し上げます。
乳がん検診の二重読影についてでございますが、二重読影とは、乳がん検診を実施した医師が読影を行った後、別の医師が同じフィルム、または画像データをダブルチェックすることを言います。業務内容につきましては、検査を実施した各医療機関で読影を実施した後、フィルムや画像データを集め、再度マンモグラフィー認定医が読影を行い、その意見を各医療機関に返却し、総合的に判定を行うものでございます。委託先といたしましては、高槻市医師会を予定しております。
また、委託による効果でございますが、この事業を実施することにより、がん発見の精度の向上が見込まれますことから、検診の全受診者のうち精密検査が必要とされる人の割合を示す要精検率の適正化が図られます。また、不要な精密検査を減らすことにつながるため、市民の皆様の精神的、経済的負担を軽減することができるほか、医療費の適正化にも効果があると考えております。
以上でございます。
○(田中保健衛生課長) 太田委員の、猫の不妊・去勢手術助成制度に関するご質問にお答えいたします。
まず、平成20年度以前の猫対策でございますが、平成16年度から19年度まで高槻市所有者不明猫保護管理事業を実施しておりました。この事業は、市内に生息する所有者不明猫、いわゆる野良猫を地域住民等の協力を得て保護し、動物病院にて不妊・去勢手術を実施することで、野良猫の誕生を抑制することにより、動物愛護精神の啓発を図るとともに、市民の快適な生活を確保することを目的といたしまして行っていたものでございます。対象の猫につきましては、市内に生息する野良猫で、外観上、健康と認められ、生後約5か月以上のものでございます。また、助成頭数は雄雌合わせまして30頭で、手術費用は市単独の全額負担でございました。
次に、平成20年度から実施しております現行の猫不妊・去勢手術助成制度に変更した理由でございますが、保健所での猫の引き取り頭数が、平成16年度が257頭、平成17年度が222頭、平成18年度が211頭、平成19年度が273頭と、猫の引き取り頭数に変化が見られず、この事業の目的の一つであります野良猫の繁殖抑制が図られていないと判断したことから、限られた予算内でより効果的な方法といたしまして、現状の制度に変更したものでございます。
以上でございます。
○(太田委員) それぞれご答弁ありがとうございました。
まず、乳がん検診の二重読影の委託についてですが、市民の方々が医療機関で個別に検診を受けられた結果を、さらに認定資格を持った医師が画像データを精査し、がんの判定をされるということで理解ができます。効果も、精密検査を受けてもらっていた比率を減少させることができ、また、医療費も抑制できるとのことです。
そこで、質問ですが、要精検率についてですが、この率について、現在委託している医療機関ごとではどのような状況なのかお聞かせをください。また、他市と比較した場合、本市の状況はどのような状況なのかもお聞かせください。そして、今回、質問しております乳がんや子宮がん検診は女性に特有のがんということで、市民の皆さんから女性の医師に対応してほしいという声があるのではと思うのですが、実際にそうした声はあるのでしょうか。また、女性の医師の確保の現状についても、お聞かせをいただきたいと思います。
次に、先ほどの猫の件です。
猫の助成制度についてですが、平成20年度以前は飼い猫を対象とせず、保健所において野良猫を捕獲し、不妊手術を行った上で放していたとのことです。また、飼い猫を対象にした助成制度を策定した平成20年度以降、現在まで野良猫対策の効果をデータとして示していただきたいと要望はしたのですが、野良猫の個体数のデータが把握できていないため、効果をデータとして示すのは無理とのことでした。そこで、猫の苦情件数についてはどうかということでお聞きしましたら、猫のふん尿や、鳴き声等々、毎年相当数の苦情が保健所に寄せられているとのことです。
そこで、質問いたします。
昨年の苦情の内訳と件数をお聞かせください。また、私自身も猫の苦情対策で保健所からお借りし、大変役に立ったものが一つあります。特殊な音波を発生し、猫を近寄らせない効果を発揮する機械のことで、半信半疑でお借りしたところが大変効果がありました。この機械が、現在保健所に何台保有されており、貸し出しはどのような状況なのかお聞かせをいただきたいと思います。
以上を2問目といたします。
○(井戸口健康づくり推進課長) 太田委員の、がん検診に係ります2問目の質問に答弁申し上げます。
乳がん検診の要精検率についてでございますが、現在医療機関ごとに数値のばらつきが見られますが、二重読影を行うことによって、医療機関ごとの要精検率の平準化を図ることができます。府内の他市と比較いたしますと、要精検率は、ほぼ同程度となっております。
また、女性の医師による対応を希望されるご意見は複数頂戴しておりまして、ご要望があることは認識しております。現状の医師の確保状況でございますが、24年度の集団検診では子宮がん、乳がん検診、及びレディースドックに128人の医師が執務され、うち女性医師は19人でございました。執務される予定の医師が緊急の手術等に入られると、検診には代理の医師が来られる場合もございまして、現在では女性の医師の執務は流動的で、確実に執務いただける状況にはなっていない状況でございます。
なお、マンモグラフィーの撮影を行う技師につきましては、集団検診においては全て女性の技師で対応させていただいております。
以上でございます。
○(田中保健衛生課長) 太田委員の、猫の苦情相談等に関するご質問にお答えいたします。
まず、平成23年度の猫に対する苦情相談の内訳と件数でございますが、捕獲依頼が51件、ふん尿が50件、鳴き声が3件、行方不明が87件、引き取りが60件、その他140件となってございます。
次に、猫の嫌がる超音波を放射する機器、いわゆる変動超音波式ネコ被害軽減器でございますが、保健所では当初2台保有しておりましたが、市民の需要も高かったことから、平成23年に新たに1台整備し、現在3台を保有しております。また、この機器の貸し出し状況でございますが、平成22年度が13件、平成23年度が29件、平成24年度につきましては、平成25年2月末時点でございますが、42件でございます。また、1件当たりの貸出期間は、原則1週間とさせていただいております。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁ありがとうございます。
乳がん検診の話ですが、乳がん検診の要精検率について、医療機関ごとに数値のばらつきが見られますが、二重読影を行うことによって医療機関ごとの要精検率の平準化を図ることができること、また、子宮がん、乳がん検診及びレディースドックに対しまして、女性の医師による対応を希望されるご要望があることは認識していても、女性の医師の確保が難しいことは理解できました。しかし、できるだけ市民の要望を受けて、受診率向上を目指していただきたいと思います。
2点目の、猫の件ですが、動物をペットと考えるのか、家族と考えるのかは個人差があると考えます。私自身は幼いころから動物が好きでしたので、現在も犬と暮らしているんですが、人間と動物の良好な関係を維持するには、飼い主である人間が最後まで責任をとらなければならないと考えます。かわいいからと言って、何もかも許されないのではないでしょうか。人によっては、犬や猫でアレルギーを起こされる方もいます。また、市民からの相談の中には、マンションのオーナーさんから、駐車場に野良猫がたくさん住みつき、住民から引っ越すと言われて困られているケースや、猫の飼い方に問題があり、衣服に付着したにおいが原因となり、不登校になったケースもあります。正しい飼い方の指導も必要だと考えます。昨今では住宅事情も変化して、犬がほえないように手術をしたり去勢したりすることもふえましたが、そのようなことに反対する方もあります。野良猫の去勢はいたし方ないと私は考えますが、飼い猫は、やはり飼い主が判断し、責任をとるべきではないかと考えます。この予算に反対はしませんが、さまざまな意見を反映して、この事業を精査していただきたいと要望して、この質問については終わります。
それでは、次は、医療対策費。三島二次医療圏小児救急医療広域運営事業についてお伺いをいたします。
今回、3市1町で協議し、新たに取り組む三島二次医療圏小児救急医療広域運営事業において、小児科医師不足と小児救急患者の増加の課題を解決するため、かかりつけ医のない軽傷の小児救急患者を、高槻島本夜間休日応急診療所に搬送し、2次救急医療機関、3次救急医療機関が協定を締結し、広域で取り組まれるということですが、現在の状況についてお尋ねをします。
昨年度に、高槻島本夜間休日応急診療所で受診した小児患者数、また、そのうち救急隊による搬送患者数と、家族などによる直接来院した患者数、さらに診察の結果、入院治療が必要な2次医療機関や、3次医療機関である三島救命救急センターへ搬送されました患者数は何人いらっしゃったのでしょうか。
また、夜間や休日における小児の急な病気の場合、保護者の方が病院を受診するかどうか判断を迷うことがあると思いますが、そのようなときに電話で相談ができます大阪府小児救急電話相談事業、いわゆる「♯8000」があると思いますが、府内及び市民の利用件数はどのくらいだったのでしょうか。また、あわせて大阪府内で重篤な患者を受け入れる救命救急センターは15か所ありますが、三島救命救急センターにおいては国や府からの運営補助費はどのくらいあるのでしょうか、ご質問いたします。
○(寺原健康福祉政策課長) 太田委員の、数点にわたるご質問にご答弁いたします。
まず、平成23年度の実績でございますが、高槻島本夜間休日応急診療所で受診しました小児患者数は1万797人。そのうち、救急隊による搬送患者数は83人で、割合にして1%弱。直接家族等によって来院された数は1万714人で、99%でございました。また、2次救急医療機関へ搬送した患者は224人で、全体数からの割合で約2%。3次救急医療機関へ搬送した患者はゼロ人でございました。
小児科医の支援のもとに看護師、保健師が相談に対応する、いわゆる「♯8000」の件数でございますが、平成23年度の利用実績は、大阪府で4万363件、そのうち高槻市民の利用件数は955件で、全体の約2%でございました。
また、平成24年度の三島救命救急センターへの補助額でございますが、ドクター運営事業分が加算されて、国と大阪府からの合計で約1億1,600万円、さらに大阪府の単独加算が4,500万円となっておりまして、合わせて約1億6,100万円となっております。
以上でございます。
○(太田委員) では、続いてお伺いいたします。
今回の三島二次医療圏小児救急医療広域運営事業によって、小児軽傷患者による安易な受診を促し、過度な患者の集中によって、高槻島本夜間休日応急診療所や三島救命救急センターのそれぞれの本来の機能や役割が果たせないような危惧があると思いますが、その点について、どのようにお考えなのでしょうか。お答えください。
○(寺原健康福祉政策課長) 太田委員の、2問目のご質問にご答弁いたします。
今回の取り組みは、三島圏域の住民に、安全で安心して子育てができる医療環境を整備することを目的としまして、小児救急医療体制について、3市1町や医療関係者で協定を交わし、1次から3次まで切れ目のない救急医療体制とするものでございます。しかし、委員仰せのとおり、安易な受診が本来必要な診療の妨げにならないよう、救急医療体制における適切な役割分担が図れるよう、各市の救急医療担当課と消防で、住民へ日ごろから受診できるかかりつけ医の推進や、「♯8000」の活用など、適正な受診の周知啓発に努力してまいります。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁ありがとうございます。本来なら、これ要望にしたいところなんですが、3問目を質問します。
先日、大阪府のこの三島救命救急センターにお邪魔し、医療現場の現状や課題についてお話をいろいろと伺いました。確かに小児科医の不足は現在も社会問題でありますが、日中に受診する小児科患者が少なく、どちらかというと、医師は暇であり、夕方以降に忙しくなるとのこと。隣接する高槻島本夜間休日応急診療所の待合室は小児科患者でいっぱいになる状態であり、万が一に大規模災害で多くの市民が搬送されたらと危惧するところでした。視察して感じたことは、待合室は平常時には狭いと感じませんが、待合室の椅子自身、非常時には簡易ベッドとしまして使用可能な特殊なソファでできております。使用したとしましたら、収容可能な人数は数十人かと思います。
最近では仕事を持つ保護者の方々がふえていて、少し無理をさせて保育所や幼稚園に行かせてしまったというような経験のあるお母さん方も少なくないのではないでしょうか。幼稚園や小学校で保健室に来る子どもたちに話を聞きますと、前日から、あるいは朝起きたときから体調不良であったことも多かったです。小児患者の特徴は、成人に比べて病状の急変が著しく見られるのが特徴だと考えます。病状が回復するのも悪化するのも早いわけです。それゆえに、気づいたときに早く受診することが必要だと私は考えます。私は、子どもの一番の医師は母親であると考えております。顔色、食欲、排せつの状況など、日常と異なる子どもの異変にいち早く気がつくのはお母さんたちです。小児の軽症患者による安易な受診等を減らすことも重要ではないかと考えます。
また、この三島救命救急センターは、高槻と島本を中心とした大阪府北部地域に対しまして、初期の高度治療を専門的に行う医療施設として開設されました。三島救命救急センターには脳外科、循環器科、麻酔科等々、それぞれの分野の専門医が救急にも対応しております。つまり、救急で搬送されてきたときから、専門性の高い治療を行うことができるのが特徴です。この小児医療の体制に限らず、いろいろと課題が見えると私は考えます。1つには、患者にとって広域化されるということは、受け入れてくれる病院が遠くなることの不便さが後々に出てくるのではないか。1つ、受け入れるセンターの患者数はこれまでよりもふえることが予想されますが、施設として本当にこの規模の拡大が必要ではないのかという問題。1つ、そもそもセンターが開設されたときには、入院という視点がなく、現在の入院患者さんはお風呂等の設備が古く、決して快適な入院生活を送っていない、そんな状況の中で居心地のよい病院づくりに取り組んでおられるスタッフは大変苦労をされております。患者を第一に考えるのであれば、こういった環境の整備を早急に行う必要があります。
そして、1つ、医療スタッフのモチベーションについてですが、救命救急という命の最前線で働くスタッフにとっては、自分たちが救った命が2次の医療機関に送られた後、その後どうなったのかが知らされていないのが現状です。また、三島救命救急センターでは、搬送されてくる患者さんは薬物中毒、アルコール中毒など、どちらかというと、他の医療機関が受け入れにくいようなケースの患者さんも少なくないという声も聞いております。勤務体制も厳しい中で、医師、看護師等のスタッフがモチベーションを上げていく努力はされておりますが、若い看護師さんたちは給与等の雇用条件だけではなく、やりがいを見出すのに苦慮されております。使命感だけが心の支えでは大変だと思います。勤務体制や、職場の環境の改善に努めてほしいと私は思います。
今回の三島二次医療圏小児救急医療広域運営事業の取り組みにおきまして、大阪府三島救命救急センターは、文字どおり救命救急として救急医療体制の根幹であることから、その機能を確保し、3次救急体制の整備、充実を図ることは大阪府の責務であると私は考えます。地域医療の推進のために、今後も引き続き、国、大阪府に対して運営補助を要望し、また大阪府に対し、建てかえ問題でも積極的な協力を要望していただきたいと考えます。大阪府自体がすべきことが多いと私は考えますが、市としての取り組みで答弁できる点がありましたら、答弁をいただきたいと思います。
以上です。
○(
西岡健康福祉部長) 太田委員の、三島救命救急センターに関するお尋ねでございます。
ご承知のとおり、三島救命救急センターにつきましては、三島地域の唯一の3次の救急医療機関でございまして、3次の救急医療機関の責務といいますのは、本来、大阪府にございます。これは、大阪府の保健医療計画でもはっきりと明記されているところでございます。そういった関係から、本市もこれまでも大阪府、国等に運営に対しての補助を要望してまいりましたけども、今回、3市1町で一定の枠組みができたわけですけども、今後とも建てかえ等の諸課題もございます。そういったことも含めまして、府、国に対して今後も強く要望してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) ありがとうございます。この件は、これで結構です。
そして、私のほうから最後にお伺いしたいのは、健康福祉部のこの事業、予算の全体についてお尋ねをしたいと思います。
平成25年度の本市のこの予算は、一般会計と特別会計を合わせますと、約2,000億円です。その半分が健康福祉部の予算になります。もちろん、介護保険や国民健康保険にかかわる予算も入っておりますが、それにしても1,000億というのは、大変大きいと考えます。市として、医療、福祉に大きな予算を配分していただいていることについて、大変大きく感謝するところです。しかしながら、それぞれの事業についての精査もしていかなければならないのではないかと考えております。日々の業務に追われて大変だと思いますが、今後の社会状況も踏まえ、また本市の財政面も考えますと、この辺の市としての考え方を、お聞かせをいただきたいと思います。これは、部長にご答弁をお願い申し上げます。
○(
西岡健康福祉部長) 健康福祉部の事業、予算全体にかかわるお尋ねでございます。
確かに、健康福祉部全体の事業数は大変多うございまして、予算額も一般会計、特別会計を合わせますと、市全体の予算額の半分を占めるものとなっております。事業そのものは常々精査を行っておりまして、現在必要なものを実施しておりますけども、今後ますます高齢化などの進展によりまして、福祉、医療を必要とする方々がふえていくことなどを考えた場合には、事業を持続可能なものとしていくための、より一層の精査は必要と考えております。あわせて、福祉、医療が必要な方々を支えていく世代の市民をふやしていくこと、より定住人口の増加などにも力を入れていくことも必要と考えております。
いずれにいたしましても、福祉や医療は市民の方々にとりまして、かけがえのないものでございますので、その時々のニーズに応じた充実を図りながら、効率的、効果的に進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁ありがとうございます。
やはり、今後のいろいろな状況を考えますと、市としても市民としっかりと協働したまちづくり、そして政策に取り組んでいただきたいという点を要望して、以上で質問を終わります。
○(和田委員) まず、障がい福祉関係について質問をさせていただきます。
高槻市障がい者基幹相談センターですけれども、これを障がい福祉課内に設置するということは、基幹相談センターの業務を直営で市の職員の手で行うことと理解していいのでしょうか。そのとおりとすれば、民間の力をかりずに、高槻市で独自に行うことにした理由を聞かせておいていただきたいと思います。
また、このセンターは、地域の相談支援事業者の人材育成や専門的な指導助言を行うこととされていますけれども、現在、障がい福祉課に配置されている専門職と、その人員、4月から新しく配置される予定の専門職と、その人員についてもお伺いをしたいと思います。
さらに、昨年10月に設置をされました障がい者虐待防止センターの活動実績、虐待とは身体、性的、心理的、ネグレクト、あるいは経済的ということですけれども、これについてもお伺いをしたいと思います。障がい者虐待防止センターの活動で、夜間等に緊急対応を迫られた例と、緊急に当事者を現環境から離さざるを得なかった事例を、人物が特定されない程度で教えていただければ結構かと思います。
次に、制度の見直しの問題です。重度の方のタクシー助成について、体幹3級、そして精神1級に拡大するとされておりますけれども、所得要件を現行の特別児童扶養手当の所得制限から、市民税所得割非課税世帯に縮小するとの案になっています。世帯人の認定については、現行の障がい者自立支援法による世帯と同一ということですけれども、そうだとしますと、影響を受ける世帯は児童世帯が中心になると考えますが、大体、幾らぐらいが非該当になるのか。それについて、お教えいただきたいと思います。
次に、高槻市内にあります、盲の方の養護老人ホーム槻ノ木荘ですけれども、これは府下唯一の施設です。ここには身の回りのことが自分でできる方で、在宅での生活が困難な方が入所なさっている、老人福祉法に定める施設で、集団生活に必要な設備や備品は整っているものの、個人として使う品物は全ての個々人に用意されているわけではありません。経済的には、障がい基礎年金のみという方がほとんどです。視覚障がいのある方にとって、音声時計、これは1万3,300円ぐらいですけれども、また音声体温計、これは9,000円ぐらい、そしてポータブルレコーダーなどは、個人の持ち物として必需品だと思います。ところが、施設入所者ということでひとくくりにされて、給付補装具を除いて支給されない状態が続いています。
しかし、全国規模で探してみますと、北海道の作成した問答集で在宅以外の施設入所者も日常生活用具の給付対象としてよいかという問答に、北海道はお見込みのとおり、ただし、施設入所者や入院中の者等については、本来施設等で準備すべき備品でもあることから、必要性を調査の上、市町村においてご判断いただきたいとしております。また、支給要件に、独自に、原則として在宅という文言を入れる市町村もありますし、音声時計やレコーダーなど情報
意思疎通支援用具に限って可能というところもあります。平成18年9月29日付通知、厚生労働省告示529号でも、施設入所者に支給してはいけないということは書かれていませんし、厚労省のホームページでも、市町村及び都道府県は、地域で生活する障がいのある人のニーズを踏まえ、地域の実情に応じた柔軟な事業体系での実施が可能となるよう、自治体の創意工夫により事業の詳細を決定し、効率的、効果的な取り組みを行うよう指示をしています。いわゆる、在宅しか支給しないというのは旧法時代の名残りで続いているということにすぎません。
さらに、総合支援法では、第1条の目的で、障がいのある方が自立した日常生活――これは旧法の規定ですけれども――これが基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活、あるいは社会生活が営むことができるよう、必要な障がい福祉サービスにかかわる給付、ここにまた新たにつけ加わりまして、
地域生活支援事業、いわゆるこの日常生活用具の対応、支給事業ですけれども、これらの支援を総合的にという文言を加えて3か所が改められました。集団で使えば足りる日常生活用具を給付するという必要性は薄いかもしれませんけれども、個人的な持ち物については給付が必要と考えますが、高槻市の見解をお伺いしたいと思います。
○(白本障がい
福祉課課長代理) 和田委員の、障がい生涯福祉施策に対する数点のご質問にお答えいたします。
まず、基幹相談支援センターを直営にて運営する理由でございますが、法の趣旨において、基幹相談支援センターは地域相談支援事業所への技術的指導や助言を行うなど、相談支援事業における中核的役割を担うこととされておりますため、市が担うべき役割であると判断いたしましたことから、障がい福祉課内に設置するものでございます。
配置職員に関しましては、保健師や社会福祉士、精神保健福祉士などの専門職員等を予定しております。また、昨年10月に設置しました障がい者虐待防止センターの活動実績といたしましては、2月末時点で、実件数といたしまして27件でございます。通報や相談内容は多岐にわたっており、これらの中には対応に当たり、休日やほかの虐待に関する関係機関との連携が必要な事例も数件ございました。
続いて、重度障がい者福祉タクシー料金助成制度についてでございます。平成25年7月から運用を始めます新制度において、対象外となる児童の件数はおよそ170件、障がい種別では身体障がい40件、知的障がい130件程度と見込んでおります。
日常生活用具と福祉タクシー料金助成制度についてのご質問ですが、両制度は在宅の障がい者の社会参加や日常生活の利便性を向上させることを目的としておりますので、施設入所をされている方については対象外とさせていただたいております。しかしながら、一部の日常生活用具については、給付対象者の拡大に係るご要望もあることから、大阪府が府下の市町村での取り扱いについて調査し、大阪府の見解をまとめられる旨、伺っております。今後は、これらを踏まえ、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(和田委員) 基幹相談支援センターを直営になさることについては、障がい者福祉のノウハウを行政自身が継承することは大いに歓迎いたしたいと思います。ありがとうございます。初心を忘れずに、継続していってほしいというぐあいに思います。
なお、重ねての質問にはなりますけれども、何々等の専門職というお答えですけれども、これは4月の人事異動を待たねばわからないということですね。私は障がい福祉課というよりは、福祉事務所内に精神疾患について造詣の深い方がいらっしゃらないということについて危惧をしております。ぜひ、福祉事務所内にも精神科の嘱託医を配置していただきたいと思います。これも、高槻市内には、36万都市であるにもかかわらず、地域精神医療に熱心な精神病院が数か所もあるわけですから、できないことはないと思います。
タクシー利用券廃止につきましては、170件という数字でも私は納得がいきません。これらの児童の保護者の方は、手帳の取得が済んでいるわけですから、一定の障がいの受容は進んでいる、けれども、どうして育てていったらいいかということの迷いの中で、子どもの縦への発達に目が行きがちです。伸び伸び、伸びろ伸びろというのもいいのですけれども、生活経験や社会経験などの横に伸びる発達にも、なかなか目が行かないので、そこにも目を向けていただきたいと思うのです。
私は常日ごろ、特別児童扶養手当というのは、親亡き後のためにため込んではいけない。全部、費消してください、障がいのある子どもとの生活をもっと楽しんでくださいということをアドバイスするようにさせていただいてます。タクシー券の廃止は、若い世代にとって年間3万円以上の賃下げに匹敵します。かつ、市民税所得割課税というのは、区切りとして非常に荒くて、既に
障害者自立支援法制定当時に批判された所得制限です。ぜひ、再考していただくことを要望します。
また、施設利用者の日常生活用具については、早急に検討していただきたいと思います。視覚障がい者も障がいのある方の中では、所得格差の大きい分類に入ります。ご高齢の方では、それがさらに何倍にも開きます。ぜひ、日常生活に困難を来すこれらの方に施策が及びますように、ご奮闘をお願いする次第です。
次に、生活福祉課の問題に移らせていただきます。
現在、生活福祉課には5種の非常勤嘱託が配置されていますが、その月額報酬は19万9,100円、21万1,700円、25万3,800円の3種類に分かれています。この3段階が設けられているのは、業務の難易度によるものとのことですけれども、この難易度というのは、私には処遇が困難なケースを扱う頻度によって分けられているとしか考えられません。
今回、任用なさる専任の面接相談員は福祉分野ではインテークワーカーと呼ばれ、相談の受理、傾聴に始まり、共感、不安軽減、問題の整理、信頼関係、担当者への引き継ぎ、緊急事態の把握と、それへの対処、パートナーシップの形成へと至る大変な作業を行う方です。私の経験から申しますと、ここで生活福祉課の業務の半分以上が決まると言っても過言ではありませんし、高槻市の福祉行政の顔とでも言うべき方であると私は考えます。その方の業務の位置づけが保護の適正実施を図る相談指導員を下回るということに違和感を持ちます。他市なども調査なさったこととは思いますけれども、今、高槻市生活福祉課が置かれている現状からすれば、この面接相談員の位置に経験のある優秀な人材を配置して、若いケースワーカーや経験年数の短い査察指導員の力を補っていくことが必要であると考えますが、いかがでしょうか。
また、この専任の面接相談員を配置することによって、平成25年4月以降、初回面接の体制は具体的にどのように変化をするのでしょうか。お答えください。
また、一昨年の11月から配置をされております年金調査員は、一番成果が見えてきやすい、そういう職種であろうかと思いますけれども、この方の月額報酬は3段階の最低ランクになっています。配置されてから1年以上がたちますが、どれくらいの実績を上げておられるのか。これは、高槻市の過去の生活保護の実施水準、保護受給者の他法による受給権の把握状況を見るバロメーターになると思いますが、その数値を件数と金額でお伺いをしたいと思います。
次は、詐取事件を受けた生活福祉課の立て直しの問題です。
一昨年に実施された厚労省監査公表は、私も拝見させていただきましたが、いまだにこのような事務所があるのかと思えるほどの驚くべき指摘内容でした。昨年来、指摘させていただいている公金管理のずさんさは、現在改善されているのでしょうか。保護費の振り込み等は進んでいるのでしょうか。面接段階の違法行為、取り下げや保護辞退の届け出は、適切に実施されているのでしょうか。厚労省には、既に是正文書を提出なさっているはずですから、その記載に沿って具体的にお聞かせください。
昨年秋の監査では、厚労省が個別ケースの検討の結果は、国が実施する指導監査でもまれな文書指摘率100%という、そういう表現をして、全件指摘をしたわけですけれども、今回の検査ではそういう汚名は返上できたのでしょうか。口頭指摘と文書指摘、監査実施件数何件のうち、どれだけの指摘をされたのか、指摘率はどれくらいであったのかについてもお聞かせください。
○(木田生活福祉総務課長) 和田委員からの、1問目の数点のご質問についてご答弁いたします。
1点目ですが、国が推進する生活保護適正化実施推進事業の中で、各福祉事務所で配置する専門業務に従事する非常勤職員の報酬及び手当については、自治体ごとの規定や予算に基づき、実態に見合った額で設定することとされていることから、本市の条例の規定に基づき、職務の難易度等に応じて非常勤の面接相談員の報酬月額を設定したものでございます。また、任用において、他市で査察指導員や面接相談員の経験がある方などを公募し、相談業務に力点を置いた任用をすることとしております。
次に、2点目ですが、本年4月以降の面接体制については、4人の専従の面接員による体制を構築してまいります。
続きまして、3点目ですが、本年3月1日時点で年金調査員がケースワーカーと連携して1,578名の調査を行い、そのうち年金受給権があるとされた方は194名となっております。また、遡及年金額は118名で、約1億4,600万円でございます。
4点目ですが、昨年度の厚生労働省の監査で指摘された事項については、随時その改善を図っております。ケースワーカーによる現金取り扱いを禁止するとともに、昨年4月から生活福祉総務課と生活福祉支援課の2課体制による相互牽制を図ることで、公金管理のさらなる徹底を行い、再発防止策といたしまして、平成23年8月1日時点で666件、18%あった生活保護費の窓口払いについて口座振替を推進し、平成24年6月1日時点では177件、4.7%になっております。また、保護の開始、廃止等においては、常時、査察指導員と管理職が適切な事務が行われているかを確認することとしております。
最後に、5点目ですが、本年度に施行されました厚生労働省による監査につきましては、現時点で文書による通知をいただいておりません。
以上でございます。
○(和田委員) どうも議論がかみ合わないんですけれども、私は今、高槻市の生活保護実施機関がどういう状況に置かれていて、面接相談員としてどういう方が配置されることが一番生活福祉課にメリットがあるのか、そのための給与設定としての提案が適当かどうかということであって、一定の実施水準が担保できている福祉事務所のことを言っているわけではありません。
今、ご答弁があったように、年金調査員の方は他法調査の実施水準が低い中で、大きな成果を上げていらっしゃる。これについては、現ケースワーカーの方々、あるいは査察指導員の方が、1億4,600万円を見逃しておられたという、被保護者が本来受け取るべき年金を見逃しておられたということになると思います。昨年度の監査の指摘事項の是正については、全国の福祉事務所でなさっていることを今年度高槻市でも実施されたということにすぎません。厚生労働省は生活保護適正実施のための基本的な事項について、極めて重大かつ、多岐にわたる問題点があると監査公表で指摘をしています。また、その対策について、いつまでに何を行うといったスケジュール、及び誰が何をするといった事務処理手続を作成しなさい、とも言っています。このことは、現在も私は生きていると思います。この点を踏まえて、もう一度、非常勤嘱託の位置づけについてご答弁をいただきたいと思います。
5点目の、本年度に執行された厚生労働省の監査については、文書通知が来ていないということですけれども、最近の厚労省の監査では、最終日に監査公表と意見交換の場を設定されないのでしょうか。高槻市生活福祉課では、そういう監査の後でケースワーカーと査察指導員なりが個別の面談を行って何を指摘されたのか、よく話し合われないのでしょうか。是正について、ケース検討会開催の必要性、それを集約しての幹部会での課としての緊急に是正する事項の取りまとめ、年度内に是正を完了する事項、それを受けての来年度の実施方針と結びつけていかれないのでしょうか。その対処方針を出して、職場で討議にかけられないのでしょうか。全て厚労省からの文書待ちでいいのでしょうか。そんなことはないと思います。もう少し、正確にどういう監査結果であったのか、お答えください。こんな状態が続けば、来年度も3年続けて厚労省監査を受けるという不名誉な記録ができてしまうのではありませんか。
○(木田生活福祉総務課長) 和田委員からの、2問目のご質問にご答弁いたします。
1点目ですが、他市で査察指導員、面接相談員等で一定経験のある方を非常勤の面接相談員として任用することにより、職員の負担軽減を図るメリットはあると考えております。また、月額報酬の設定につきましては、先ほどご答弁させていただいたとおりでございます。
次に、2点目ですが、本年度に施行されました厚生労働省による監査につきましては、監査終了後に前年度からの取り組みに対する評価と今回の改善、指摘事項について口頭で評価をいただいております。
以上でございます。
○(和田委員) 言葉尻を捉えるわけではありませんけれども、今、生活福祉課に求められているのは、経験のある専任面接員の配置による査察指導水準、ケースワーカーの力量の向上による生活保護の実施水準の向上であって、職員の負担軽減が求められているわけではありません。労働条件は、実施水準に影響を及ぼすことは確かです。厚生労働省監査も、人員を法定数に満たしなさいということを指摘していますけれども、それ以上に法令に違反する行為をやめなさい、職員の資質を高めなさい、生活保護法、あるいはその実施要領をもう一度読み直してくださいと言っているのです。そこから、もう一度考え直してくださいということだけ指摘しておきたいと思います。
2点目ですが、私は客観的に何があったかということを聞いているわけではなくして、実施水準向上に向けた取り組みを、あなた方はどのようになさってきたのか、それを聞いているわけです。全く答えになっていませんけれども、これ以上お聞きしてもお答えにはならないのでしょうから、これ以上の追及はいたしませんけれども、あなた方は危機意識が薄過ぎるとだけ指摘しておきたいと思います。私は、元課長の裁判をずっと傍聴してまいりました。証言台で、生活保護についての間違った認識を裁判長の前で平気で証言をなさる職員に、弁護士が、あなたは本当にその取り扱いで合っていると思っているのねと、そういう問いを投げかけられたことがありました。その職員は、はい、とお答えになった。これに、現在の福祉事務所の生活福祉課の状況が象徴されているように思います。生活保護裁判も一審判決が出て一区切りがつきました。裁判結果の報告のみならず、厚労省監査の指摘事項と、その是正の進捗状況を、再発防止策、実施計画内容、目標年度、実施の進捗状況をできるだけ早く文書でご報告いただくよう要望しておきたいと思います。
次に、学童保育についてです。平成24年度当初で、障がい児童数が2,415人に対して135人と、5.6%に上り、再び上昇傾向にあります。障がいの種別や障がいの程度にも変化は見られるのでしょうか。教育委員会の特別支援教育が充実されつつあり、学校での指導環境と学童保育での指導環境に大きな違いがあれば、障がいのある子どもは面食らいます。障がいのある子どものニーズがふえている原因をどのように分析し、これまでどういう対策を行い、今後どのような方策を考えているかについてお伺いをしたいと思います。
○(岩川子ども育成課長) 和田委員の、学童保育事業に関するご質問にお答えいたします。
学童保育事業における障がい児の保育人数は平成23年度当初108人、平成24年度当初は135人、平成25年度当初予定として156人となっており、近年増加し続けております。その要因といたしましては、特別支援教育の充実に伴い、主に軽度の発達障がい児の入室が増加していることが挙げられます。障がい児の保育に対する取り組みといたしましては、児童の在籍数により各室2名から3名の非常勤指導員、及びアルバイト指導員を配置し、さらに入室されている障がい児の人数や障がいの程度により重度の障がい児には1名、中・軽度の障がい児については、保育室の状況に応じた指導員の加配を行っております。
また、指導員の資質向上の観点から、アルバイト雇用の指導員を含めた学童保育指導員全員に対して障がい児保育に関する研修を毎年実施し、障がい児保育への理解を深め、日々の保育に生かすべく取り組んでいるところでございます。
本市におきましては、待機児童解消のために平成17年度より学童保育室の2室化に取り組んでまいりました。待機児童が解消されると同時に、空間が確保されることによって保育環境が改善されることは、好ましい障がい児保育にも寄与するものと考えており、今後につきましても待機児童の状況等に応じて、2室目の増室を計画してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(和田委員) 障がいのある児童について、重度、中・軽度という分け方も確かに大事ですけれども、援助の必要性ですね、これに着目した人員配置も必要と思いますので、ぜひその点、ご配慮をお願いしたいと思います。今回の予算につきましては、前進している部分が非常にたくさんありまして、関係各位のご努力に本当に感謝申し上げる次第ですけれども、一部、先ほど指摘いたしましたように、生活福祉課等で不十分な面もありますので、残念ながら本件については私は反対をさせていただきます。
以上です。
○(強田委員) 私からは、3点、質問させていただきます。
まず初めに、新年度から定期予防接種になる見込みのヒブワクチンなど、3ワクチンについて質問します。本年度、接種率が伸びなかったことの理由の一つに、市は、保護者が定期予防接種化になることを考えて様子見していたことを挙げていました。新年度からは無料になります。そこには、自己負担が発生する問題があったと思います。予防接種利用者の自己負担は、最高でどのくらい必要でしたか、お聞きします。
○(岡嶋子ども保健課課長代理) 強田委員の、予防接種に関するご質問にお答えいたします。
ワクチン接種に必要な1回当たりの接種料金と接種回数は、ヒブワクチンは800円で、1回から4回、小児用肺炎球菌ワクチンは1,000円で、1回から4回、子宮頸がん予防ワクチンは1,500円で、3回でございます。総額は、最高でそれぞれ3,200円、4,000円、4,500円となっております。
以上でございます。
○(強田委員) やはり、自己負担が重かったためだと思います。ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンは同時接種する場合もありますので、そうなると最高で7,200円ということになります。定期予防接種では、無料化になるので受けやすくなります。
次に、周知方法についてですが、定期予防接種では子どもが生まれてから予防接種のお知らせが出されます。しかし、それ以外の方の場合はどうされるのでしょうか。無料になるまで予防接種を待っていた人には、どのように周知をするのでしょうか。お聞きします。
○(岡嶋子ども保健課課長代理) 強田委員の、予防接種に関する2問目のご質問にお答えいたします。
ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンは生後2か月から接種することができるため、生後1か月から2か月の間にご案内をお送りする予定でございます。また、乳幼児健診時には接種状況を確認しており、未接種の方には、その場でご案内をいたします。そのほか、保健師の訪問や相談活動の際にも積極的にご案内をしていく予定でございます。
以上でございます。
○(強田委員) 予防接種を受けるタイミングがおくれている人には、健診や病院でも気をつけていただいて漏れがないようにお願いします。ほかの任意予防接種、おたふく、水ぼうそう、B型肝炎、成人肺炎球菌なども定期予防接種化を求める声があります。杉並区には、おたふくの予防接種に区独自の助成もあります。市としても、他の事例を調査いただいて、検討をしていただきますよう、国にも要望をしていただきますようお願いをいたします。
この件は以上です。
次に、田村委員と段野委員からもありました事業所内保育について質問をします。
認定保育所では市が巡回相談を行っておられます。この事業所内保育もそういう対象になるのでしょうか。高槻市の子どもを預かってもらうのですから、保育の水準を一定保ってもらわないといけないと思います。いかがお考えでしょうか。お聞きします。
○(大野保育幼稚園総務課長) 強田委員の、事業所内保育に係るご質問にお答えいたします。
事業所内保育施設助成事業につきましては、まず、国が定める認可外保育施設の指導監督基準をクリアした施設を対象といたします。さらに、医療機関以外の事業所内保育施設には、新たに市が設定する独自基準をクリアすることも助成の条件といたします。なお、助成対象とした施設に対しましては、事業開始以降も適切に指導を行ってまいります。
以上でございます。
○(強田委員) 補助金を出すことで、市と事業所内の保育が協力しながら保育環境をよくしていくということになればいいことだとは思います。待機児解消は、保育所建設が第一だと思いますが、ぜひ事業所内保育の巡回指導については、実現をよろしくお願いしておきます。
それと、最後に生活保護の面接相談員の配置についてお聞きいたします。平田委員からの質問をお聞きしますと、生活保護の面接担当は4人いて、3人の方は専任で、4人目は輪番制でケースワーカーが面接に入っているということです。ケースワーカーが交代で入っていた枠に、非常勤の専任の面接担当を置くということですけども、その経験が面接担当の方には大変重要な条件だと思います。和田委員の質問の中で、経験のある人を雇うということでしたが、具体的には、どんな条件の方を雇用されようとしているのかお聞きします。
○(木田生活福祉総務課長) 強田委員の、面接相談員に関するご質問にご答弁いたします。
1点目の、非常勤の面接相談員を任用する理由についてでございますが、ケースワーカーが輪番制で面接相談に従事することにより、相談を受けられる方への相談員の継続性が担保できないこと、そしてケースワーカーの現業活動の負担を改善するためでございます。
2点目の、面接相談員の資格についてですが、その財源は、国のセーフティーネット支援対策等事業費補助金を活用することを予定しており、同補助金要綱には、生活保護行政において査察指導員、現業員、面接相談員等の実務経験が3年以上ある方等が任用要件となっていることから、経験のある方を公募により採用したいと考えているところでございます。
以上でございます。
○(強田委員) ケースワーカーの方は、担当ケースも多く、日々の業務だけでも大変です。負担を減らして、本来の業務に専念していただくためにも、面接担当をふやすことは必要です。面接員を育てることも大事で、本来は正規職員で経験を積んでもらうことが必要ですが、面接員には非常勤でもベテランの方を選ばれるということですし、これには賛成します。
質問は以上です。
○(灰垣委員) 8点、質問させてもらいます。
コンパクトにまとめて、ポイントを絞って質問させていただきます。また、意見、要望だけの部分もありますけれども、よろしくお願いいたします。
まず、難病対策について、これは意見を申し上げます。今回、制度の谷間というところにいた難病患者の方が、サービスを新たに受けられるということになりました。3年半ほど前に、
障害者自立支援法を廃止して新しい制度をつくるんだというお話があったマニフェストを撤回されたようですけれども、公明党としては、
障害者自立支援法が完璧であるというふうには当然思っておりません。よって、対象者の方たちの意見をいろいろお聞きしながら、利用者負担の大幅な軽減、また事業者の激変緩和措置、また特別対策や緊急措置を実施してきました。
そして、2010年12月に、当時もねじれの国会の中でしたけれども、我が党が接着剤の役割を果たして議員立法で改正
障害者自立支援法を成立させました。今回、この制度の谷間にあった難病患者が福祉サービスを受けられるということになったわけです。
そこで、対象者ですが、国が定めた130の疾患というふうに言われています、そのうち特定疾患治療研究事業の対象、これは56疾患に関しては、市でも、国でもそうでしょうけれども、これは把握ができるというように聞いてますが、あとの残り74疾患については、国もそういう資料がないということですので、また、改めて制度の谷間をつくらないように周知徹底をしていただきたいというふうなことを申し入れたいと思います。医師会等に参画されている医療機関、またそれに参画されていない医療機関もありますんで、その辺、特に周知徹底ができるように、74疾患の方が、せっかくサービスが受けられるのに受けられないようなことがないようにお願いしたいと思います。
そして、新たに今回、相談支援体制、また多様化する相談に的確に対応するということは、一層の相談支援の質の確保が重要になってくると思います。障がい者やご家族が身近な地域で相談が可能になり、適切な支援や助言が受けられると。委託相談所を1か所、今回増設されて8か所になるということですので、期待をするところです。また、相談支援への中核的な役割を担う基幹相談支援センターを障がい福祉課内に設置して、地域の相談支援事業への技術的指導や助言を含め、人材の育成や連携に努めていただきたいということを要望しておきます。
この件は、以上でございます。
次に、三島救急医療センターですが、何人かの委員の方もおっしゃっていました。今回、2億7,000万円の減額ということで、非常に評価するところですが、この大阪府三島救急医療センター、これは我が党も施設の設立当初からかかわってきたということで、改めて少し歴史を振り返らせていただきたいと思います。
古くは昭和52年に、大阪府知事に対して三島に府立の救急医療センターを建設することを、地元選出府会議員、及び3市1町の首長で陳情し、翌年、昭和53年に3市1町の議会において要望決議をいたしたところです。その後、昭和54年、翌年ですね、大阪府の公式見解で、1つは三島地域では府立救急医療センターの建設はできないと、2つには、大阪府として大阪医大の協力を得て進めていきたい、こういった考えが示される中、3市1町で独自に救命センターを設置することの可能性について調整が図られましたけれども、不調に終わり、その後、高槻市と島本町が中心になって検討を進めることになりました。その結果、昭和60年に高槻市と島本町のみで設立の補助金を負担し、三島救命救急センターの診療が開始されるということになりました。
改めてご紹介をさせていただきましたけれども、今回、これまで議会でたびたび、この件については議論がなされたわけですが、茨木、摂津において、ご承知のとおり、搬送患者は1人当たり1万円の負担というのが、これまで運営経営に係る補助等の大半を負担してきた本市にとっては大きな課題であったという中で、今回、3市1町及び医療関係者がともに合意を得て、小児救急に関する1次、2次、3次救急の協定を締結する運びとなった。これは市民にとって当然安心・安全な医療機関の確保と、あわせて負担割合の見直しができたと。これまでの課題解決が1つなされたということで、2億7,500万円減額になったということです。
先ほど、太田委員のほうからありましたが、これだけ非常に重宝されるべき施設が老朽化をし、手狭であるということを考えたときに、当然、大阪府に申し入れるのも含めてそうですけれども、今一歩踏み込んだこの協議、検討をしていただきたいということを重ねて要望して、この件は終わらせていただきます。
3つめは、生活保護行政ですが、先ほどから3人の方からこの件は触れられました。システム端末の増設、これは非常にいいことだと思いますし、面接相談員の体制を整えると、いいことだと思います。ぜひ、充実に向けて進めていただきたいんですが、不名誉な事案に関しては、いつまでもこのことで問われることのないように、新たな年度を迎えるんですから、しっかりと取り組んでいただきたいことを最初に申し上げておきます。
その上で、ちょうど昼のニュースで、先ほど紹介されていた昨年の11月の翌月、12月の新しい速報が出たようです。全国で215万1,165人、これは3,862人が11月よりもふえたということで、8か月連続で生活保護の被保護者がふえたということで、先ほどやってました。先ほどのお話の中にもありましたけれども、その他の世帯という、今までは高齢者など就業困難な人が中心だったんですけれども、稼働年齢世代であるにもかかわらず生活保護を受けなくてはいけないというようなその他の世帯の増加が著しいと。まことに失礼な話ですが、先ほど非正規雇用者の増加というのが一つの原因というふうにおっしゃってましたけど、これは、私はそれほど当たらないというふうに思ってるんですが、いずれにしても社会状況の変化に伴って、このような事態に陥っているんだと思います。
そこで、今、国でこの制度の見直しがなされております。当然、まだ経過途中ですけれども、今現在でこの見直しというのはどのように高槻市としては把握されているのか、内容がわかれば教えていだきたいということと、先ほど平田委員がご紹介されてました埼玉県の生活保護受給者チャレンジ支援事業、これはおっしゃったとおりで、23年、618人が就職して96人の方が自立をされたという実績を持たれてます。それと、もう一つ大事なことは、生活保護の連鎖という言い方が合っているのかどうか、ちょっと私も記憶があれなんですが、親が生活保護を受けてたら、子どももそのまま生活保護の生活になっていくということで、この子どもの教育の充実というのも非常に重要であるというふうに言われていると思うんですが、その教育支援、同じ生活保護受給者チャレンジ支援事業の中での教育支援というのもありまして、中学3年生の参加者305人のうち97%の296人が進学をしているという、こういった実績もつくってます。このことに関しては、なかなか地方自治体、1市で大きな取り組みはできないかもしれませんけれども、例えば、他市との連携をしてということも考えれば、その就労支援というのも、さらに深めたものができるのかなと思います。
国の見直しの件を、ちょっとお伺いしたいと思います。
○(境谷
福祉事務所長) 灰垣委員の、国の見直しの方針等についてのご質問にお答え申し上げます。
今年の3月11日、おとついに開催をされました生活保護関係全国担当課長会議の資料によりますと、国は生活保護制度につきまして最後のセーフティーネットとしての役割を引き続き十分に果たしていくとした上で、近年の生活保護受給者が急増する等の状況を踏まえまして、切れ目のない就労自立支援等、インセンティブの強化などによる就労自立支援対策の取り組み強化、そして、自治体の調査権限強化などによる、不正、不適正受給対策、並びに後発医薬品の使用促進等による医療扶助の適正化、それと保護基準などを中心に見直しを図るとされております。
以上でございます。
○(灰垣委員) 今、切れ目のない就労自立支援、インセンティブの強化などによる就労自立支援対策の取り組み強化、これは今、埼玉県の事例を紹介させてもらった、そういったことだと思います。それから、医療扶助の適正化というのは、これはジェネリック医薬品等の普及と使用促進ということなのだろうと思いますけれども、自治体の調査権限強化などによる不正、不適正受給対策ですか、これは昨日の日経に生活保護の不正受給最多、昨年度3.5万件、国、課税調査強化でという記事が載ってました。11日、2011年度の生活保護の不正受給が全国で3万5,568件、金額が計173億1,000万。過去最高となったと。これは、厚労省は課税調査を強化した結果であり、悪意のある受給者が急増したわけではないということで、一部のこういった不正をする人たちが、本当に最後のセーフティーネットと言われる生活保護を受けてる人に対しての印象を悪くするような、こういったことは私は許せないと思います。
ただ、やはりこういった人たちがいるということに対して、やはり強化をするべきであると。残念ながら、市民の方から、あの人はそれでも生活保護――当然、個人情報のことなので知るべしもないんでしょうが、直接本人から聞いたとか、そういったこともお聞きしたりします。そういった方が、本当に生活保護を受ける資格があるのかというような話も実際にあるわけで、自治体の権限強化というのがなされるようだったら、さらに踏み込んだ対策も必要になってくるんじゃないかということを申し上げておきたいと思います。
4つ目になります。保育士等処遇改善臨時特例事業費補助についてということで、これも何人かお話がありましたけれども、本市は第2次の保育計画、24年8月改訂版で、年度ごとに保育所新設を何か所して、何十人増員しますよと、こういう計画を立てられて、明年4月時点で待機児童はゼロになりますと、こういう計画を立てられているわけですが、待機児童解消に向けて保育所の受け入れ定員をふやしてきたわけですが、保育計画初年度である平成21年4月に比べて保育所の受け入れ定数は何人ふえて、それに対応した保育士は何人必要であったのかをお伺いします。
○(万井保育幼稚園事業課長) 灰垣委員の、保育所の受け入れ定員増などに関する質問にお答えいたします。
平成21年4月時点の市内の保育所の定員は、4,100人。この4月には、4,695人と、595人の増加をいたします。それに対応した保育士の必要な人数につきましては、年齢別の配置基準を単純に計算しても70人を超えるものと考えております
以上でございます。
○(灰垣委員) ご答弁いただきましたが、今般、国が進める子ども・
子育て支援制度では、多種多様な保育サービスを提供する施設を量的にふやそうということですが、今回、施政方針の中で事業所内保育施設助成制度、先ほどありました、待機児童が多いゼロ歳から、2歳を中心とした新たな施策展開の検討。保育サービスを提供する事業所、事業を量的にふやそうとしているわけですが、全国的に見ると、量的にふえた保育所定員に対して保育士の確保が課題となっていると、ご承知のとおりです。今回、それに対応して保育士等処遇改善臨時特例事業を実施するというふうに理解してますけれども、この事業内容、目的、想定される効果を改めてお聞きします。
○(万井保育幼稚園事業課長) 灰垣委員の、保育士等処遇改善臨時特例事業に関するご質問にお答えいたします。
待機児童の早期解消に向け、保育所の整備等によって量的に拡大を図る中、保育の担い手である保育士等の確保が子ども・子育て支援新制度移行へ向けても大きな課題となっております。今回、保育士等の人材確保対策を推進する一環として、保育士の処遇改善に取り組む民間保育所へ助成することで保育士等の確保を推進しようとするものです。具体的には、保育所運営費の保育士等平均勤続年数に応じた加算である民間施設給与改善費を基礎にし、さらに上乗せ相当額をその運営費とは別に助成することになります。目安として保育士では月額8,000円、主任保育士では1万円の処遇改善、それと離職防止が図られるものと考えております。その際、効果の確認として事業者に処遇改善計画を策定させ、実績報告を求めることになります。
以上でございます。
○(灰垣委員) テレビ等、また報道等でもありましたけれども、待機児童が2年連続で全国最多と言われた横浜市。これは、保育所の新設を相次いでやって定員が2,300人余りふえたという、ご承知の人も多くいらっしゃると思いますけれども、これによって待機児童は昨年より581人減りましたよと。しかし、依然として971人が待機をしていると、入所を待っていると、何なんだということになるんでしょうが、これが要するに保育士不足なんですね。
例えば、港区、横浜市で運営している社会福祉法人、4月に新たに1か所保育所をふやすのに、あわせて20人余りの保育士を採用する予定。募集したんですが、1名しか確保できなかったと。こういった現状もあります。保育士の平均給与がやっぱり低いというのが一つの原因であるというふうに言われています。東京都福祉人材センターで2010年度に扱った保育所の求人を求職者の数で割った求人倍率が10.87と。10か所どこへ行っても行けますよというような、こんな状況なんですね。ちなみに福祉職場、福祉を扱う介護等ですね、これは2.66倍ということですから、今の一般の求人倍率は0.何ぼですから、そういったことを考えると人材不足というのが明確に出てくるのかなというふうに思います。
’11年度に厚労省がこの待機児童を自治体に調査して、回答のあった自治体の8割が保育士不足であると、こういう調査もあるようです。来年の4月の時点で待機児童をゼロにするには、施設の増設等も大事ですけれども、保育士の確保、これをしっかりやっていただくということで、濱田市長の掲げる子育てナンバーワンのまちづくりに期待をします。
それから、ちょっとまとめてさせていただきましょう。がん検診無料クーポン、それから先ほどありました任意予防接種公費助成、それから妊婦健診についてお伺いします。
まず、がん検診無料クーポン事業ですが、これは21年度から始まりました。また、大腸がん、これは23年度からですね。この無料クーポン事業の実施における効果、どのように評価しているのか、これが1つ。
それから、子宮頸がん・ヒブ・小児肺炎球菌ワクチン定期接種化という流れが先ほどからもありました。ようやくというのが私の感想です。かねてから無料化を主張してきましたから、特に中核市の中では、ほとんど無料化であったにもかかわらず、かたくなに高槻市は先ほどあった1回何ぼという接種の料金を取ってきました。私はようやくと思ってるんですが、ただ、無料化したということに対しては評価したいと思います。補正でもこれは指摘されました、減額されたということでした。ヒブ、それから小児肺炎球菌ワクチン、これは細菌性髄膜炎ですよね。ゼロ歳児に多いということで、2か月から7か月未満の接種率、これをお聞きしました。それぞれが90%と80%の見込みですというふうに聞きました。実際に、接種件数も昨年度よりもふえているということで、しかし、この子宮頸がん予防ワクチンについては、昨年度の接種率が全国平均を下回っていると。また、昨年度よりも件数も減っていると。
そこで、お聞きしますけれども、この事業は先ほど言いました2年前の21年から実施してるんですけれども、その間、2年前のデータで結構です、子宮頸がん予防ワクチンの接種率、中学1年生から高校2年生、対象年齢、学年別でお伺いをしたいと思います。
次に、妊婦健診ですけれども、このたび公費助成額が6万9,000円から12万円。先ほど委員のほうからの説明でしたか、1回から5回、5万1,000円、5回から14回、5万1,000円、5万5,000円、6万9,000円、12万円、記憶が正しければそういう流れがあったと思うんですけれども、それらを拡大してきたという中で、今回14回の12万円。
そこで、1点、お伺いしますが、昨年度の1回目から14回までの受診率は何%なのか、そちらでまとめられる形で結構ですんで、ご答弁ください。
○(井戸口健康づくり推進課長) 灰垣委員の、がん検診無料クーポン事業についてのご質問にご答弁申し上げます。
女性のがん検診無料クーポン事業の効果についてでございますが、まず、本市における平成23年度の利用率につきましては、子宮がん検診が 28.6%、乳がん検診が27.1%となっております。また、大腸がん検診無料クーポンの利用率は15.5%となっております。なお、大腸がん検診無料クーポンは、平成23年10月からの実施のため低くなっております。
一方、各がん検診の全体の受診率を見てみますと、平成23年度は子宮がん検診が26.9%、乳がん検診が22.5%、大腸がん検診が20.3%となっておりまして、大腸がん検診を除きまして、いずれもクーポンの利用率のほうが高いことから一定の受診率を押し上げる効果があると考えております。
以上でございます。
○(小坂子ども保健課長) 灰垣委員の、予防接種と妊婦健康診査についてのご質問にお答えいたします。
平成23年から接種費用の公費助成を行っております子宮頸がん予防ワクチンの2年間の接種率についてのご質問でございますが、1回目のワクチン接種をした人の割合を現在の学年別で見ますと、中学1年生女子では約55%、中学2年生につきましては、昨年、中学1年生のときに接種した人もいらっしゃいますので、合わせて約66%、同様に中学3年生につきましては約66%、高校1年生約67%の見込みでございます。高校2年生につきましては、現在事業の対象ではございませんが、昨年、高校1年生のときに接種しており、約70%でございます。
妊婦健康診査の受診率につきましては、1回目から9回目までは90%以上で、その後10回目、約88%、11回目、約81%、12回目、約70%、13回目、約53%、14回目、約33%でございます。
以上でございます。
○(灰垣委員) まず、無料クーポンなんですけれども、クーポン券を配付することによって利用率が上がっているだろうというお考えというふうにお聞きしました。事前に他市と比較してますかと聞いたら、それなりの比較をされて、そんな悪い位置ではないというふうにお聞きしましたが、いずれにしても20%台なんですよね。何のために無料クーポンを配付するのかなということになってきます。これは、否定的なことを言ってるんじゃなくて、受診率を高めるということを、もっと真剣に考えるべきじゃないかというふうに思います。ご承知のとおり、子宮がん検診は20歳から40歳、それから、乳がん検診が40歳から60歳の5歳刻みで1年ずつですから、21年度からスタートですから、来年度が丸5年になるんですね。一応――年いった人は別ですが、下から上がってこられるんで――全5年間を網羅することになるんです。
そういう意味では、ひとつ、ここでやはり総括的なことも含めて、国がやることも多くあるんでしょうけれども、本市として受診率を上げる方策を考えていっていただきたいということを申し上げておきたいんです。こういう封筒で送られてくるようですけれども、2問目、この受診率を上げるためにどのようにしてるかをお聞きします。2問目ですね。
それから、ワクチンと妊婦健診ですけれども、これもご承知のとおり、子宮頸がんというのは、年間8,500人ぐらいが罹患して2,500人ぐらいの方が亡くなっていると。そして、唯一予防できるがんであるということを考えたときに、全員が受けられて予防するんだという、そういうことが重要じゃないかなと思ってますんで、これは受診される、先ほど中学1年生女子と、これは対象が女子に決まってるんですけれども、これは私の提案ですけれども、本人もそうですが、特に母親、お母さんに啓発を、自分の娘さん、こういったことをしていくべきじゃないかなというふうに要望しておきます。
妊婦健診ですが、先ほど冒頭でおっしゃっていただいたのをグラフ化していただきました。1回目は90%ですね、1から9回まで。そのとおりになってます。最終14回目になると33%まで落ちるということで、14回が要らないのかいというようなことじゃないと思うんですね。14回健診することによってお母さん、そして子ども、母子の健康状態を見ていくと。これは、生活習慣も一緒で、普通一般の人も健診を受けるのはそのためのものであって、今、自分の生活を見直していこうと。これは、妊娠して出産するまで14回必要なんですよということなので、カーブができてはおかしいと私は思ってます。国が、妊娠、出産の安全・安心を確保する上で、妊娠がわかったら、できるだけ早く妊娠届を市に提出して、これが大切だと思います。これが妊娠初期の母体にも胎児にも、非常に大切な時期というふうに聞いてます。国が、妊娠11週以下での妊娠届を勧奨しているんですけれども、昨年度の高槻市での妊娠届け出数のうちの妊娠11週以下での届け出数はどのぐらいあったのか、ちょっとお聞きします。
以上です。
○(井戸口健康づくり推進課長) 灰垣委員の、がん検診無料クーポン事業に関するご質問に答弁申し上げます。
クーポンの利用率の向上についてでございますが、クーポンを送付してからおよそ半年後にまだ利用されてない方に対しまして電話で利用を促しております。また、広報紙で周知するほか、他の保健事業や地区の出前講座など、あらゆる機会を捉えて周知に努めてまいります。
以上でございます。
○(小坂子ども保健課長) 灰垣委員の、妊婦健康診査についての2問目のご質問にお答えいたします。
妊娠届は提出時期の定めはありませんが、国は母子保健サービスを妊娠初期から活用して、健やかな妊娠、出産を迎えるために早期に提出することを勧奨しています。本市では、市民課、支所、行政サービスコーナー、保健センターなど、14か所の窓口で受け付け、母子健康手帳を発行しております。昨年度の妊娠届出数は、3,144件ございましたが、そのうち国が勧奨する妊娠11週以下での届け出数は2,739件、約89%でございます。
以上でございます。
○(灰垣委員) まず、がん検診ですけれども、これもご承知のとおり、がん検診の受診率50%に上げるというのが目標ですよね。クーポン券という形で発送されているというふうに聞いています。この中にも、50%に上げることを目標としているというふうに書いてますけれども、受診率が30%を切ってるということで、先ほど言いましたように、5歳、5歳刻みで5年目になります。ここで改めて検証するべきじゃないかというふうに思いますし、また、電話勧奨が半年後でいいのかなといったことも、細かいことですけれども、どうしたら、もっと受診をしてもらえるのかということを考えるべきであるということを申し上げておきます。
それから、妊婦健診ですけれども、12万円ですが、本当に全国でもトップクラスの子育てナンバーワン、すばらしい取り組みだと思いますんで、制度はいいけれども、受診率が低いとか――2009年11月でしたか、奈良県のたらい回しという、言い方は非常に嫌な言い方ですけれども、健診を受けてないがために、たらい回しに遭ってしまって亡くなってしまったという事件もあったりしてます。周知の徹底をお願いしたいと思っています。
子育て支援に関して、最終、1つお聞きします。1月15日、濱田市長、ツィッターで長期的な経済対策は少子化対策だと思いますと、このようにつぶやかれて、私もごもっともですとツィートをさせてもらいました。代表質問でも言いましたけれども、昭和47年、今から40年前に――公明党、公明党と言って恐縮ですけれども――公明党主導で児童手当がスタートしました。乳幼児の医療費助成制度、これも子ども手当と同様、高槻は6年生までいきました。出産育児一時金、また育児休業手当、さらには奨学金制度等子育て支援策に全力で、将来の少子化を見据えて提案をしてまいりました。今回の多くの市長主導の子育て支援策に、もろ手を挙げて拍手を送りたいと、このように思っておるところです。
今、景気も非常によくなってきているということで、きょう、ちょうどまたお昼のニュースで春闘、何か全額回答とかいうところも多く出てきているようです。福岡市では桜、全国で最も早い桜が開花したという、本当に明るい話題も多く出てきてるんですが、幸福度という、皆さんもご存じだと思いますが、GNHという言い方をご存じだと思うんですが、国民総幸福量、先ほど市長の長期経済対策は少子化対策だと。当然、経済がよくならないと幸福度も上がらないわけですけれども、この国民総幸福量というグロス・ナショナル・ハピネスという、GDP、GNPと違うところがハピネスのところなんですけれども、GNPというのはグロス・ナショナル・プロダクト、GDPというのはグロス・ドメスティック・プロダクトと言うそうですけれども、やはり心の幸福というんでしょうか、そういったこともあって初めて幸福度が増すということだと思いますんで、そういったまちづくりをして、関西だけでなく、全国ナンバーワン、住んでよかったまちナンバーワン、そして、いよいよ住みたいまちナンバーワンに向けて、私も努力しますし、また皆さんの努力を期待します。
それから、最後ですけれども、ご承知のとおり、70周年ということです。水道は通水70周年ですよね。明年は市バスの運行60周年、また本会議場ではいろんな、何十五周年とかいろいろありましたけれども、非常に意義ある年であると思います。そして、中核市に移行して10周年という節目にも当たります。
そこで、お聞きしますけれども、保健所設置10年にもなるんですね。そこで、保健所全般についてお聞きしたいんですが、中核市への移行に際して保健所全般について質問させていただきます。中核市の移行に際して、移譲された事務が法定移譲事務、及び単独事務合わせて約2,300件、そのうち半数を超える1,300件が保健衛生に関する事務であり、その多くが保健所に関する事務であったと、こういうふうに聞いてます。このことからもわかりますように、中核市からの移行に関しては保健所の設置という点がかなり大きな部分を占めていることになります。中核市移行の効果といたしましては、地方自治の強化、市民サービスの向上、個性的なまちづくりの推進、総合的な保健行政の推進が可能になる等の点が挙げられているところでございます。よって、市独自の保健所を設置することにより、移譲された事務権限を十分に活用し、総合的な保健衛生行政の展開を図ることが可能になったと思われます。
この10年間、感染症や食中毒を初めとする、さまざまな健康危機に対する事象に対応されてきたことと思いますけれども、府保健所から市設置の保健所になったことにより、市民にとって具体的にどのようなメリットがあったのかということを、設置当初から大きくかかわってこられた高野所長からのご答弁がいただければありがたいと思います。
○(高野
健康福祉部理事) 灰垣委員の、市保健所設置のメリットに係る質問についてご答弁いたします。
市保健所につきましては、平成15年4月の中核市移行と同時に設置され、本年で、はや10年を経過することとなりました。市保健所の設置に際しましては、府の保健所が実施されておりました保健、医療、衛生の各分野における専門的、技術的な業務と、市が保健センターにおいて実施しておりました、市民に身近な成人保健等の業務を組織的に統合いたしたところでございます。これにより、市保健所として地域の実情に合った総合的な保健サービスを提供することが可能となったものでございます。
具体的な事例といたしましては、平成21年に発生いたしました
新型インフルエンザH1N1、2009パンデミックにつきまして、市保健所として市医師会や市内医療機関との適切な連携によりまして、他市に先駆けて発熱外来を設置するなど、迅速な医療提供体制の整備を行い、感染拡大の防止等に努めたところでございます。
さらに、結核に関しましては、平成15年当時は、全国平均を大きく上回っておりました罹患率でございますが、平成24年の速報値で、府下で最も低くなるなど、着実な対策により大幅に改善をいたしたところでございます。
あわせて平成15年当時は業務の円滑な移行と指導の意味合いから、大阪府より20名を超える職員を派遣いただいておりましたが、現在は1名のみの派遣となっております。この10年間、研修への積極的な参加による専門職員の育成に加え、
新型インフルエンザや食中毒等の多くの職務経験を積み重ねることにより、保健所職員全体のレベルアップが図られ、府職員の派遣対象も着実に実現してきたところでございます。
今後につきましても、さらなる健康危機管理体制の充実強化を図るとともに、市民の皆様の健康を増進し、ともに支え合う安全・安心のまちづくりの実現に向け、より一層の地域特性に即した保健衛生行政の推進に努めてまいります。
以上でございます。
○(灰垣委員) 答弁をお聞きしまして、21年のあのインフルエンザの発生の当時をちょっと思い出したりもしました。結核についても、こういった時期に明確に実績を積んでいると。また、職員の方たちのレベルアップということもお聞きしました。さらに、保健所の行政の充実に向けて、さらに頑張っていただければなと思っております。
70周年ということですけれども、これだけ最後、ちょっと申しわけありません。ちょっと部署が違うんで、深く入りませんけれども、私、思いますけれども、例えば、健康福祉部、子ども未来部、バス、水道は先ほどちらっと言いましたけれども、そういったところでも何か70周年記念をしてみるんだとか、例えば、特定健診、ワンコインで今500円云々という、これも高槻のいいところですが、70円で受けられますよとかね、ことし生まれた赤ちゃんには何とかバッチを差し上げますよとかね、何かそんなことを考えてもいいんじゃないかなと思うんです。
それと、もう1つは、職員の皆さんが、みんなが70周年という意識をどう持つか。上のほうだけで冠つけてどうのこうのではなくて、一人一人がこの70周年、意義ある年、どのようにして、この1年間に限るのかどうかわかりませんが、迎えていくんだという、そういったことを考えてもいいんじゃないかというふうに思いましたので、このことを申し上げておきます。
70周年主要事業一覧というのもいただきました。これはこれで、また頑張っていただいたらいいんでしょうが、今言ったようなことも含めて、ご再考いただければなということを申し上げて、質問を終わります。
以上でございます。
○(
吉田忠則委員長) 質疑の途中ですけれども、3時20分まで休憩をします。
〔午後 3時 7分 休憩〕
〔午後 3時20分 再開〕
○(
吉田忠則委員長) それでは、会議を再開します。
○(川口委員) こんにちは。私からは、子ども未来部3件、健康福祉部2件、質問させていただきます。先ほどから議論されておりますことに、かぶります部分に関しては、極力コンパクトにまとめてお伺いいたします。
まずは、子ども未来部子ども保健課の予防接種に関してお伺いいたします。先ほどから議論、いろいろとございました。私自身、この予防接種、特に子宮頸がん予防ワクチンについてですが、その効果自体も認めるところでありますが、その半面、副反応についてもしっかりと理解した上で、この定期接種化というものに臨むべきだと考えています。つい先日ですけれども、朝日新聞で、子宮頸がんワクチンサーバリックスを摂取した東京都杉並区の女子中学生14歳が、歩行障がいなどの重い症状が出て、1年3か月にわたり通学できない状態だったことが明らかになった。無料接種を行った区は、接種の副反応と認め、補償する方針だ。補償額は未定といった報道もされておりました。
本市が現在把握しておりますこのサーバリックス、子宮頸がん予防ワクチンに関しての副反応の報告件数、どのようになっているかお答えください。
○(小坂子ども保健課長) 川口委員の、子宮頸がん予防ワクチンについてのご質問にお答えいたします。
子宮頸がん予防ワクチンの副反応報告は、医療機関から厚生労働省へ報告されるシステムとなっております。子宮頸がん予防ワクチンのうち、お尋ねのサーバリックスにつきましては、厚生労働省によりますと、昨年8月末までに、約663万人が接種し、956人の副反応が報告されています。症状としては、湿疹、運動障がい、手足の痛みなどでございます。
以上でございます。
○(川口委員) 答弁いただきました。万が一、今ご答弁いただきましたような副反応が出た場合なんですけども、補償とか保険に関してはどのようにされるのか、お答えください。
○(小坂子ども保健課長) 健康被害が発生した場合の補償についてのご質問でございます。
現在、子宮頸がん予防ワクチンの予防接種につきましては、子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進基金事業を活用して実施しており、健康被害に対応するため、市が予防接種事故賠償保険に加入しております。そのほか、医薬品の副作用による健康被害として、医薬品医療機器総合機構法に基づく救済制度の対象となる場合がございます。
以上でございます。
○(川口委員) 最初、1問目の答弁で、約663万人に接種して、956人の副反応ということでしたので、割り算いたしますと、6,935人に1人の確率で副反応が出ているということでした。
で、本市では、そういった副反応の報告はないというふうに聞いておりますが、平成23年度で9,653件、そして本年度、平成24年度、昨年末までのデータですが、4,086件接種を行っておりますので、本市でも確率上、副反応のおそれがあるというか、確率的には出る可能性があるということなんですね。で、もちろん推奨するというのも一つなんですけど、やはり、こういう副反応の危険性も含めて、しっかり市としては説明をする義務があると、私は考えています。
私自身も娘がおります。将来的には、中学1年生になるときには、私を含めるかどうかは本人が判断すればいいと思いますが、しっかりと家族で話し合う。危険性も含めて、効果も含めて議論した上で、しっかりと本人の判断と保護者の意向も含めて判断できるような、しっかりと選択できるような余地を残しておく必要があると思いますので、その点も含めて、しっかりと周知していただきたいと、お願いいたします。
予防接種につきましては、以上です。
続きまして、不育症治療費助成の事業についてお伺いいたします。
不育症についてですけれども、不育症とは、妊娠をするものの、おなかの中で赤ちゃんが育たない、流産や死産を繰り返してしまう症状のことです。名古屋市立大学病院の婦人科の調査では、2回続けて流産した場合、無治療なまま再び妊娠した場合の流産率というのが40%を超える。流産の回数がふえるほど、無治療の場合の流産率がはね上がるという報告がされております。そういった中、本市では平成24年度に、大阪府下で初めて不育症の治療費助成に踏み切りました。このことは、濱田市長の本当に大きな判断だったと思いますし、私自身高く評価させていただきます。
まず、この不育症治療費助成の現状がどうなっているのか、そして、新年度予算ではどのようになっているのか、お答えください。
○(小坂子ども保健課長) 川口委員の、不育症治療費助成事業についてのご質問についてお答えいたします。
現時点での申請件数は10件で、そのうち助成件数は8件でございます。残り2件につきましては、審査中でございます。新年度の予算は1件当たり30万円を上限として10件分、合計300万円を計上しております。
以上でございます。
○(川口委員) 市長のところにも、この助成事業によって新たな命が誕生したという報告があったというふうに、市長が1月23日に、よかったというふうにツイッターでつぶやかれておりまして、灰垣委員もそうですが、私もリツイートしておきました。本当に喜ばしいことだと思っています。
平成24年度は、10件が予算として組まれておりまして、新年度でも変わらず、現状維持で10件ということでした。実際に不育症である状態にもかかわらず、ご本人が気づいてないということも大いに考えられると私は思うんですが、周知について、職員向け、市民向けを含めてどのように行われているのか、その点のご説明をお願いいたします。
○(小坂子ども保健課長) 周知についてのご質問ですが、市民からの問い合わせや相談に対応するため、厚生労働省の研究班が作成した「反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談対応マニュアル」を活用しております。市民向けの周知といたしましては、広報紙やホームページのほか、リーフレットを作成し、支所や図書館等に配架をしております。また、医療機関によっては、ホームページで、本市の不育症治療費助成事業を紹介してくださっているところもございます。
以上でございます。
○(川口委員) 子育て情報誌、本市の子育て支援に関する情報がほぼ網羅されているWAIWAIカフェというものがございますが、ここでも不育症に関しての記述が充実するというふうに聞いておりますので、その点は期待しております。
また、私は命が生まれるまでの支援を誕生支援と呼んでおりますが、今の答弁の中でありましたバースサポートというリーフレットをつくっていただきました。これに関しては、本当にありがとうございます。これをぜひ、妊娠届を出したときに母子手帳とかさまざまな書類をいただきますが、そのときに一緒に配っていただきたいと要望いたしておきます。
答弁の中にありました厚生労働省の研究班の報告によりますと、不育症の治療効果は85%とされています。本市に当てはめますと、8名以上の命が誕生するというふうに推計ができますので、ぜひこれからも、不育症の治療費助成に力を入れていただきたい。そして、新年度も10件を超える場合も、随時それは、臨機応変に補正も含めて対応していただきたいというふうにお願いをいたしておきます。
そして、保健師の皆さんも、より不育症に関する理解を深めていただいて、今専用の不妊とか不育の相談ダイヤルは本市にありませんけれども、そういう部分に関しては、常にご説明ができる体制は整えていただきたいと要望いたします。
不育症については、以上です。
次に、子育て総合支援センターの児童発達支援の予算について質問いたします。
児童発達支援は、非常に重要な事業だと私は考えています。今、大きな社会問題になっておりますいじめの問題がありますが、私はこのいじめ問題、また不登校や虐待、自殺の背景に、軽度の発達障がいが関係していると考えます。いじめの加害者や被害者にも、軽度の発達障がいが関係している場合が多いと言われております。で、文科省では、こういった軽度の発達障がいがある子どもが約6%と推計されております。小学校で、35人学級というふうに仮定しますと、約2名それぞれのクラスにいるというふうに推計できます。
また、その障がいで起きた問題行動が理解されることなく、周りの方たちとぶつかってしまい、最終的にいじめ、不登校、自殺にまで至ってしまう。また、保護者にとっては、お子さんを育てにくい環境にあるということで、虐待のハイリスク要因になると私は考えています。こういったケースにも対応されている児童発達支援事業について、今年度の相談実績をお聞かせください。
○(東田子育て総合支援センター所長) 川口委員の、児童発達支援に係る平成24年度の相談実績についてのご質問にお答えいたします。
相談件数につきましては、平成24年度の2月末現在で、143名、343件で、児童の療育や当該児童の抱える問題行動に関すること、障がいに対する対応に関すること、保護者の入院による児童の居場所の確保、レスパイトや虐待等、多岐にわたっております。事業の周知が進むにつれ、相談件数も増加しております。
以上でございます。
○(川口委員) こういった状況の中で、実際の相談の中身、例えば、面接相談であったらどれくらいの時間がかかるのか、電話相談だったらどれぐらいの時間がかかるのか、訪問された場合はどれぐらいの時間を要しているのか、この点に関してもお答えください。
○(東田子育て総合支援センター所長) 川口委員の、2問目のご質問にお答えします。
相談時間につきましては、面接相談で2時間から3時間程度、電話相談で1時間程度、訪問の場合は3時間から4時間程度を要しております。
以上でございます。
○(川口委員) 今、答弁にありましたとおり、面談で2時間から3時間、電話で1時間、訪問でも3時間から4時間、そして、実際に家庭への訪問相談に関しては、職員の体制にもよって訪問日の調整をしないと、なかなか駆けつけることもままならないということも、お話として伺っております。そういったことも聞いておりますと、今の人員体制で実際しんどいのじゃないかというふうに私は考えるのですが、実際、今の人員体制で十分とお考えなのかどうか、現状を聞かせていただけますでしょうか。
○(東田子育て総合支援センター所長) 今現在につきましては、配置しておる職員で、どうにかやっておるような状態でございます。
以上でございます。
○(川口委員) 人数も何も言わないとおかしいので、もう一度ご答弁ください。
○(東田子育て総合支援センター所長) 川口委員の、児童発達支援事務の人員体制について、ご質問にお答えします。
子育て総合支援センターで、児童発達支援に係る事業を担当している職員は、正職員4名、養護教員専修免許を持つ非常勤相談職員1名で、月曜日から土曜日の午前8時45分から午後7時までの間、制度利用申請や相談を受けております。また、社会福祉法人聖ヨハネ学園と委託契約を結び、月曜日から金曜日の午前9時から午後5時については、心理士等の資格を持つ相談員1名が療育や発達に関する相談等を受けております。
以上でございます。
○(川口委員) わかりました。正職員4名で、副主幹1名、一般職3名で、プラス養護教員専修の免許を持つ非常勤相談職員が1名ということでした。
じゃ、24年度についての事業の初年度に当たりまして、事業所の立ち上げとか受給証の発行、そして、事業所への支払い業務など、そういった時間にも割かれていたそうですが、新年度以降について、どのようにお考えなのか、お答えください。
○(東田子育て総合支援センター所長) 川口委員のご質問にお答えします。
24年度につきましては、事業の初年度に当たりますことから、事業所の立ち上げや受給者証の発行、事業所への支払い業務等に大きく時間を割かれておりますが、25年度以降につきましては、相談支援体制のより一層の強化や計画策定、関係部署との連携強化、事業所間の連携体制づくりなど、支援の充実を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(川口委員) この児童発達支援事業を担当する職員の数なんですけども、理想は1中学校区につき1名だと私は考えています。となると、今の4名といいますと、10名以上の増員が必要なんですけども、まずは一人でも多くの職員の増員を図っていただきたいと要望いたします。増員に関しても、心理士や保健師などをぜひ充てていただきたいと要望いたします。
先週、子育て総合支援センター「カンガルーの森」に伺いまして、現場を見させてもらいました。スペースもぎりぎりの状況で行われておりますので、ぜひこの点も踏まえて、担当部長、そして副市長、市長も含めて、この厳しい状況をご理解いただきまして、配慮していただきたいと、お願いいたします。
続きまして、健康福祉部にまいります。
高槻市障がい者基幹相談支援センターについて伺います。これも何人かの委員が触れておりましたので、簡潔に質問させていただきます。
地域の相談支援事業所8か所に新年度では拡充をし、障がい福祉課内に支援センターを設置し、地域の相談支援事務所との連携を強化するということでした。このセンターの業務内容の中身ですが、今まで行われていた業務も幾つかあります。現行業務と新年度からのセンターとしての業務の役割、違いをご説明ください。
○(國只障がい福祉課長) 川口委員のご質問にお答え申し上げます。
平成25年4月に、障がい福祉課内に設置予定の障がい者基幹相談支援センターにつきましては、地域における相談支援の中核的な役割を担う機関として、成年後見制度利用事業や障がい者虐待防止センターなどの業務を包括するなど、総合的な相談支援業務に当たります。
また、障がい福祉サービスの支給決定に当たり、サービス等利用計画の作成が順次必須となり、継続して相談支援を担う相談支援専門員の人材育成や各相談支援事業所との連携が重要な役割となっております。これらのことから、相談に来られた市民の方や関係機関がスムーズに相談できるように、従来の障がい福祉課窓口とは別に、基幹相談支援センターの専用相談窓口、及び専用電話の設置を予定しているところでございます。
以上でございます。
○(川口委員) 障がい福祉課内には、昨年10月から障がい者虐待防止センターが設置されました。そのときは、職員の増員はせずにスタートいたしました。今まで、先ほどの議論の中でもありました、通報が27件あったということですが、今回の障がい者基幹相談支援センターの業務内容、事前の説明を受けておりますと、多岐にわたるということがよく理解できたんですが、今回は、職員をどれだけふやそうとお考えなのか、お聞かせください。
○(國只障がい福祉課長) 川口委員の、2問目のご質問にお答え申し上げます。
障がい者基幹相談支援センターの職員体制につきましては、現行の保健師や社会福祉士など、資格を有する専門職員4名に対し、さらに有資格専門職の増員を要望しているところでございます。
以上でございます。
○(川口委員) 増員を要望している段階だというお答えでした。
私は、足りないと思うんですね。また、人員体制の話になりますけれども、障がい福祉課は、主要事務執行報告書を見させてもらいますと、平成21、22、23年度と続けて残業が20時間以上出ているということになっています。そして、今月の22日には、業務終了後に障がい福祉課のスペースを拡大する、レイアウトを変更するということが行われます。スペースをふやすということは、業務量がふえている証拠でもあると思うんですね。ですから、実際にそれだけの業務量がふえているわけですから、しっかり4月からこのセンターが機能していくように増員、この要望をしっかりしていただいて、センターが始まるようにお願いをいたします。
センターに関しては、以上です。
次は、保健所の保健予防課、自殺に関することをお伺いいたします。もう何度も今まで本会議、委員会を通して訴えてまいりました自殺対策ですが、改めて自殺という結果は、私は政治の失敗だと考えています。だからこそ、職員の皆様にも常日ごろから、あらゆる、例えばきょういらっしゃる水道の皆さんでも、水道料金の滞納であったら、それが多重債務から自殺につながるのでないかというふうに察していただきたいし、誰もがゲートキーパーとして、そういう敏感なセンサーをお持ちいただきたいと、改めてお願いいたします。
そして、平成24年度には、本当にありがとうございます、自殺対策連絡協議会をつくっていただきました。まずは、この中身についてご報告をお願いします。
○(
中川保健所参事) 川口委員の、自殺対策に関するご質問にお答え申し上げます。
本年度、2月8日に開催いたしました自殺対策連絡協議会の内容についてでございますが、報告事項といたしまして、自殺対策に関する取り組みについて、各委員からの報告及び自殺総合対策大綱の見直しについて事務局から説明を行いました。また、議題として、若年層、自殺未遂者支援の対策、及び地域レベルの実践的な取り組みついて検討を行い、若年層自殺未遂者支援の対策の充実が重要との結論に至りました。
以上でございます。
○(川口委員) 連絡協議会の中でも、昨年策定されました自殺総合対策大綱の見直しを受けて、高槻市も独自に、地域の特性を生かした若年層の自殺未遂者支援の充実を行っていくという方針が議論されたということです。で、この協議会に関してなのですが、欠席をされた行政側の職員もおりまして、中には聞き取りをして、やむを得ないというのもありましたが、やはり欠席する場合も、そこの担当職員は、その協議会をしっかりと聞いていただいて、それを持ち帰っていただくということは、出欠の確認、保健所で行ってもらってますけども、欠席、はいそうですかではなくて、欠席される部局にもしっかりと代理の方に来てもらって、発言はできませんけども、しっかりその議論の中身は聞いて、持ち帰っていただいて、今後に生かしていただくというところは、お願い、要望いたします。
次に、自殺予防啓発キャンペーンについてお伺いいたします。一昨年の決算審査特別委員会で、濱田市長にも、自殺予防啓発キャンペーンに出席していただきたいというふうにお願いをしまして、市長も快く出席しますというふうに答弁いただきまして、それからは、年間3月と9月の自殺予防啓発キャンペーンには出席いただいておりますし、また、今回の3月1日に行われましたキャンペーンには、部長そして副市長、濱田市長、参加いただきました。本当にありがとうございます。自殺予防啓発キャンペーンについても、実施結果をご報告お願いいたします。
○(
中川保健所参事) 川口委員のご質問についてお答え申し上げます。
自殺予防啓発キャンペーンの実施結果でございますが、街頭キャンペーンは、今年度2回実施いたしました。1回目は、9月10日の7時45分から、JR高槻駅と阪急高槻市駅付近において実施いたしました。JR高槻駅では、市長を初めとする17名で、2,600個のリーフレット入りのポケットティッシュを配布し、阪急高槻市駅では、副市長を初めとする9名で、1,500個を配布しました。2回目は、3月1日の7時45分から、JR高槻駅と阪急高槻市駅付近において実施いたしました。JR高槻駅では、市長を初めとする14名で2,500個を配布。阪急高槻市駅では、副市長を初めとする11名で、2,000個を配布いたしました。
また、3月は、自殺対策強化月間に設定されております。バス車内や駅における啓発ポスターの掲示、総合センター1階における自殺予防啓発に関する展示を行っております。併せて明日14日には、鬱と自殺とアルコールをテーマといたしました市民講座を開催いたします。
以上でございます。
○(川口委員) ありがとうございました。
毎年度2回、啓発キャンペーンを行っていただいているんですが、今までは、JR高槻駅北南と阪急高槻市駅周辺ということでした。ぜひ次回以降は富田のほうにも、私も一ボランティアとして参加させていただいていますが、人員体制は、まだまだ足りているんですね。実際に配っておりますと、人の流れから見て。ですんで、富田周辺も、次回は検討されてみてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
○(
中川保健所参事) 川口委員のご質問に対してご答弁いたします。
これまでは、人通りが多くて本市の主要駅であるJR高槻駅、阪急高槻市駅付近において実施してまいりました。委員仰せの、富田駅周辺等における実施につきましては、配布行為、及び物品搬入にかかわる許可等も考慮いたしながら検討してまいります。
以上でございます。
○(川口委員) ぜひいろいろな地域でも、特に相談機関一覧をしたためたティッシュですんで、いざというときに活用していただけるように、前向きなご検討をよろしくお願いいたします。
3点目、最後になりますが、自殺未遂者支援として、自殺が発生したときには、もちろん救急が駆けつけますが、警察も駆けつけます。で、警察との連携で、警察から情報をいただいて、未遂者に対して警察の方が説明をした上で、こちらの保健所が連絡をとるという体制が本年1月から開始されましたが、その点について、実績をご報告ください。
○(
中川保健所参事) 川口委員のご質問についてご答弁いたします。
委員仰せのとおり、自殺未遂者支援の警察との連携は平成25年1月から開始しており、その実績でございますが、1月は5件、2月は1件、3月は11日現在で2件の、合計8件となっております。
以上でございます。
○(川口委員) これは、非常に重要な取り組みなんですね。自殺未遂者が、繰り返し、また自殺に至ってしまうということが非常に高いんですね。そこに、本市がしっかりと取り組んでいく。連絡を取り合って、高槻市ではこういった体制がありますから、そういったお悩みをお持ちでしたら、ここで対応できますよというふうに踏み込んでいって、消えかけている命を救い上げていくという体制が、これから始まったばかりですので、見守っていきたいと思いますが、これからどんどんこういう警察との連携であったり、また三島救命救急センターとの連携も、ぜひ強化していただきたいとお願いいたします。
新年度では、大阪府の自殺対策緊急強化基金が、普及啓発にはもう予算がつかなくなります。そして、平成26年度で、その基金自体も終わりを迎えようとしています。これから先は、高槻市がどれだけ本市独自に自殺対策を推進していくのかという意思が、大きく自殺者減少数にもあらわれてくると考えています。で、ありがたいことに、年々減少傾向ではありますが、まだ、自殺者はゼロではありません。そして、本年に入ってからも、1月2名、2月2名と、消防のデータのみですが、もう既に4名の方が自殺で亡くなられています。自殺で亡くなられるというのは、やはり本市で生きていきたいという思いがあっても、もう生きられないということで、みずから命を絶っているわけですから、定住人口をふやす取り組みももちろんそうですが、今住まわれている市民の皆様が、高槻にずっと住み続けていたい、生きていたいと思えるための政策、そして保健所ばかりに任せるのではなくて、全庁的に自殺対策に取り組んでいただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第39号 平成25年度高槻市一般会計予算(所管分)については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第39号所管分は原案のとおり可決されました。
次に、議案第43号 平成25年度高槻市国民健康保険特別会計予算についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(段野委員) 国民健康保険特別会計についてお伺いいたします。
今回、平成9年以来の保険料の見直しを行うわけですが、まず、15年間見直しを行われていなかったということについては、評価をされるものだというふうには思います。しかし、やっぱり見直しをするということは、被保険者の方々にそれ相応の負担を強いるということになりますので、保険者としても国保財政の健全化にできる限りの努力をしてほしいと思います。
財政健全化への取り組みについて、どのようなものがあるのかということをお伺いいたします。
○(谷村国民健康保険課長) 段野委員の、国民健康保険財政の健全化の取り組みについてのご質問にご答弁させていただきます。
国民健康保健財政の健全化のための取り組みについてでございますが、歳出の抑制と歳入の確保の取り組みがございます。まず、歳出の抑制への取り組みですが、ジェネリック医薬品希望カードの配布やジェネリック差額通知、レセプト点検の充実強化、人間ドック等助成や特定健康診査、特定保健指導の実施による医療費抑制効果といったことがあります。
次に、歳入確保の取り組みといたしまして、口座振替の促進やコンビニエンスストアでの収納等の自主納付の推進、未納者に対する納付促進、滞納処分といったことがございます。今後こういった取り組みをさらに充実、強化することで、国保財政の健全化に努めてまいります。
以上でございます。
○(段野委員) ご答弁ありがとうございます。
国保財政健全化の取り組みについてはわかりました。今回の保険料見直しは、赤字傾向が続くということで、国民健康保険運営協議会でも審議をされ、この答申を受けての見直しということで、仕方のないことだと理解はしたいと思います。今後も歳出抑制、歳入確保といった取り組みを、これまで以上にしっかり行うことで、国保財政健全化に努めていただきたいというふうに思います。
また、ご答弁の中で、ジェネリックの差額通知のことがございました。この差額通知につきましては、平成25年度からの実施を予定されていますが、この予算額等、具体的にどのように実施をされるのかということをお知らせください。
○(小柳医療給付課長) 段野委員の、ジェネリック医薬品差額通知についてのご質問にお答えをいたします。
まず、ジェネリック医薬品差額通知に係る平成25年度当初予算につきましては、委託料として231万9,000円と、通知を送付するための通信運搬費として55万8,000円を計上いたしております。実施の内容につきましては、国保被保険者の調剤レセプトをもとにデータ抽出を行い、ジェネリック医薬品へ切りかえした場合の差額が大きい順に送付をいたしますが、25年度は、1回当たり3,000通で、年2回の実施を予定いたしております。
また、送付対象といたしましては、先行他市の状況や医師会、薬剤師会といった関係団体のご意見を参考に、薬局において、医薬品の種類が豊富で、患者の意向に沿って、ジェネリック医薬品を勧めやすい消化器系、呼吸器系、循環器系の疾病用薬剤に限って実施する予定でございます。なお、具体的な通知文の内容等につきましては、今後さらに関係団体と協議検討の上、決定してまいります。
以上でございます。
○(段野委員) ジェネリックの差額通知の内容について、ご答弁をいただきました。
まだ、実施をされておりませんので、効果予測という部分では、わからないところもあるとは思いますが、
吉田忠則委員長が12月の議会で一般質問されたときの答弁にありましたように、高槻市の場合、仮に使用されている調剤のうち、ジェネリック医薬品に1%切りかわった場合、200万円以上の効果が見込まれると推測されるとのことでした。実施後の効果を検証しながら、継続的に実施をすることで、さらに医療費の適正化につなげていただきたいと思います。
また、通知文書の内容などについては、まだ決定をしていないとのご答弁でしたが、昨年度、ジェネリック差額通知について視察にお伺いいたしました呉市では、薬剤面から病名が推測できる可能性もあることなどから、個人宛てに送付をされているというふうに伺いました。精神疾患やがんなど、家族にもやはり知られたくないということは、ままあります。宛名については、ぜひ世帯主ではなくて、個人宛てにしていただきたいということを要望させていただいて、以上といたします。
○(強田委員) 保険料の値上げの提案に伴い、所得の16%を超える保険料については、減免するとされております。所得階層は、どのぐらいの層になるのでしょうか。件数は、何件ぐらいになるのかお聞きします。
また、減免は申請になるとお聞きしておりますが、対象者への周知は、どうされるのかお聞きします。
○(谷村国民健康保険課長) 強田委員の、保険料の減免についてのご質問についてご答弁いたします。
まず、所得階層でございますが、所得階層は世帯の構成人数によって異なることになりますが、所得が40万円から200万円くらいの世帯が対象になります。件数は、約7,000件を見込んでおります。周知方法につきましては、広報、勧奨通知の送付など、あらゆる方法を検討してまいります。
以上でございます。
○(強田委員) 2問目は、要望とさせていただきます。所得45万円というと、給与収入なら110万円になります。この収入なら、国民年金と保険料を支払うと生活できない状況です。生活保護水準より少ない収入です。そういう方が所得の16%以上の保険料を支払わなければいけないというのも大変です。そういう点では、新しい減免をすることはよいことだと思います。
勧奨通知などの送付と言われましたが、対象になる方には、特別に減免申請の用紙を送るなどして、対象になる方全てが減免を申請できるように、漏れることがないようお願いします。
以上です。
○(和田委員) 本案では、国保運営協議会の答申を得て、平成25年度から国民健康保険料の引き上げが提案されておりますけれども、平成24年11月24日に行われた第3回の運営協議会資料では、平成24年度末で、累積で13.7億円の赤字が出るとの資料が提示されて、平成25年度には、12.9億円の赤字、累積で26.6億円の赤字になるという見込みが提示をされました。累積赤字の3年間での解消も含む第1案と、平成25年度単年度の赤字解消を図る第2案が検討され、第2案がいいということになって、次の段階、平成25年1月29日の段階で、平成25年度単年度収支が11.1億円、累積で24.8億円に赤字の見通しが修正をされて、で、今日に至っているわけです。私は、この根拠について納得がいきません。
そこで、改めてお尋ねしたいのですが、単年度収支で、平成20年度は19億8,000万円の赤字、平成21年度は18億8,000万円の黒字、平成22年度は4億6,000万円の赤字、平成23年度は1億5,000万円の赤字となっています。赤字基調であることは認めますけれども、これが平成24年度から、一挙にはね上がるという、この保険料値上げに対する前提条件が、よくわからないのです。まず、この説明をお願いします。
○(谷村国民健康保険課長) 和田委員の、国民健康保険運営協議会の資料での収支見通しのご質問にご答弁いたします。
平成24年度、単年度の決算見込みにつきましては、過年度分の国庫負担金の返還等で、既に約4億8,000万円の赤字が確定しております。そのほかに、高齢化の進展による医療費の増加等によりまして、合わせて7億7,000万円の赤字を見込んでおります。
平成25年度の、保険料の見直し前の収支見通しにつきましては、本市の被保険者の医療費の見込みから算定した医療給付費分について、4億5,000万円の赤字、後期高齢者医療支援金分と介護納付金分を合わせまして、6億6,000万円の赤字で、合計しますと11億1,000万円の赤字見通しでございます。
以上でございます。
○(和田委員) 4億8,000万円の国庫負担金の返還が既に確定しているということですけれども、大体現時点の決算見込みで計算をして、値上げを決めていいものか、昨年も保険料の値上げが俎上に上がりました。昨年度の保険料を決めるときも、平成24年2月14日に運営協議会が開催されたんですけれども、当時の平成23年度決算見込みは、保険料の給付費が12億円伸びる見込みと、広域化の影響を受けたことで、単年度11億円の赤字予測、累積で14億円の赤字になる見込みであると説明をされました。ところが、次の4月27日の運営協議会では、5億8,000万円の赤字見込みと修正され、決算では、4億6,000万円弱まで赤字が下がった経過がございます。
要するに、私は、国民健康保険の特別会計は、安定事業交付金を中心にした交付金や負担金の関係で、2年たたないとよくわからない不確かな要素が多分にある特別会計だと考えています。
公的機関が大ざっぱな勘定で保険料を取って、余ったら基金に回す。もちろん今回の案では、累積ではそうはならないのですけれども、赤字になれば、一般会計からまず一時的に繰り入れを行う。それで、実際に赤字が累積した時点で対策をとるというほうが、市民の納得が得られるのではないでしょうか。
次に、減免制度です。これは、拡充していただいたことは喜ばしいことで、私も歓迎です。しかし、ある一人の委員がおっしゃっていた生活保護の最低生活費との比較による、もともと低所得の方の保険料減免は据え置きという形でしか実現をしませんでした。これも、もう一歩踏み込んでいただきたかったと思います。
今、老齢基礎年金のみ受給なさっている単身高齢者を考えてみますと、この方は70%保険料が軽減をされますので、国保料は年間2万1,684円、月額で1,800円になります。ここに介護保険料2万2,200円がかかって、合計月額で4,000円になります。この層は最高の年金でも月額6万2,639円、平均の年金の受給額でいいますと、4万9,000円の方ということになります。ですから、残りは4万5,000円で生活をしていかなければならない。これに医療費自己負担10%から30%、この10%も、いつ20%に上がるかもわかりません。介護が必要になれば、さらに10%の負担になる。預金残高が、生活費取り崩しの中で減った世帯が、去年からことしで40%に上ると言われています。無貯金世帯も29%、これでどうやって生活していけというのでしょうか。生活保護に至る高齢者がふえる。交際費が捻出できずに孤立するご高齢の方がふえる。ごく自然の現象だと私は思います。
この生活保護を受給されている方と、受けていない方との格差をなだらかにしていく。国の生活保護予算のように、生活保護費を減額するという方法ではなくして、保護を受けていない方々の生活をどうやって守っていくかが今求められていると思います。生活保護基準を減免制度の基本に据えようという私の主張は、こういうことからなのです。
低額ではあるが、所得のある国民健康保険料の減免措置は、今回の制度変更で値下げになる世帯もあり、歓迎です。これを均等割、平等割のみしかかかっていない世帯、これらの世帯に対する対応は、2年間の据え置き措置では、今や不十分な状態になっていることを認識していただいて、この層を据え置くだけではなく、減額でき得る措置をとられることを強く望みたいと思います。
以上です。
○(灰垣委員) 平成9年以来の見直しということで、15年間保険料を据え置いてきたと。非常に努力をしてきた15年間であったのかなと、改めて思っております。
低所得者の方たちの減免制度、新設であったり、所得減収による減免の拡大をされたり、賦課限度額の引き上げによって中間所得層の軽減に資するようにするとか、こういった努力をされた結論が今回の見直しというふうに理解してます。
代表質問でも、ご答弁をいただきました。本年4月の保険料の通知時に、しっかりと丁寧な対応、周知を徹底してほしいと思います。それから、8月の通知以降の相談体制、これもご答弁いただいたように、それ以上に、しっかりと的確に対応をしていただきたいことをお願いして、終わります。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第43号 平成25年度高槻市国民健康保険特別会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第43号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第44号 平成25年度高槻市介護保険特別会計予算についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 昨年から第5期介護保険料になりましたが、平成24年度の制度変更による新たな予算の執行状況、それから市民から寄せられている意見の特徴、現時点での決算見込みについてお伺いしたいと思います。
○(岸野介護保険課長) 和田委員の、数点のご質問にお答えいたします。
平成24年度の制度改正による新たな予算の執行傾向についてですが、地域包括ケアシステムの基盤強化、医療と介護の役割分担、連携強化、認知症にふさわしいサービスの提供、地域包括ケアを支える人材の確保という4つの基本的な視点において、さまざまなサービスの提供に努めております。
また、現時点での決算見込みにつきましては、ほぼ計画どおりの執行状況となっております。
また、市民から寄せられている意見につきましては、老後の安心を支える仕組みとして、介護保険制度も広く定着してきており、家族の介護負担軽減につながるなどの意見が寄せられています。
以上でございます。
○(和田委員) 残念ながら、私の認識とは全く逆です。地域包括ケアシステムは機能せず、市役所内の長寿生きがい課の奮闘で、かろうじて維持できている。鳴り物入りで導入された24時間地域巡回サービスは普及せず、中身でなく、実施しているという枠だけで捉えても全国で5.3%、83自治体にしかすぎません。厚労省の3月末までに189自治体の目標に遠く及ばない。利用者も、昨年末で1,315人という、厚労省の目標の6,000人に、はるかに及ばないという実態がございます。
こんな状態ですから、医療と介護の役割分担は機能せず、在宅医療と介護の困難なケースがふえてきています。実質介護度4か5でないと施設入所は見込めず、待機期間の長さと負担感で介護者は疲弊しています。
私は、どんな人材確保に向けた研修が行われているのだろうと、その研修に参加をしてみましたが、実技研修以外では、とんでもないことを講義なさっている方もいらっしゃいました。認知症への無理解から、本人に2次障がいを発生させ、その家族や介護者を精神疾患様の状況に追い込んでいる例もございます。本人は同様の状態で安定もしていないのに、介護度が軽くなる。それを、余り実情をお知りにならない医師意見書が原因と責任転嫁をする。こんな状態が続いていると見ています。
予算が計画どおりの執行状況ということは、黒字基調で動いていることでしょうが、保険料値上げに泣いている方は多数いらっしゃる。特に不満を聞きますのが、第2段階、所得と課税年金収入80万円未満の方の2万6,650円という保険料、あるいは市民税均等割のみがかかっておられる方、配偶者が市民税課税で本人が非課税の特例第4段階の方の負担がつらいという声をよく聞きます。介護負担軽減につながっているのは、自宅でない、一定の活用できる資産をお持ちの方に限られています。こういった意見もあることを承知していただいて、もう少し危機感を持って業務に当たっていただきたいと思います。よって、この案件については、反対をさせていただきます。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第44号 平成25年度高槻市介護保険特別会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第44号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第45号 平成25年度高槻市後期高齢者医療特別会計予算についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
西岡健康福祉部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 時間もせっぱ詰まってますので、意見表明にとどめたいと思います。
本法は平成20年から施行をされておりますけれども、各層からの反対により制度の改変が次から次に行われております。今年度予算でも、平成25年度予算ですけれども、後期高齢者医療システムの保守の終了に伴う経費、3,000万円が計上されていますが、法公布から今日までにかかったコンピューターシステムの構築費、改修のための経費の総額は幾らになるのか、担当課にお聞きをしてみました。システム維持費として、1億1,207万円、システム改修費として4,109万円、システム導入費に7,816万円、6年間で合計2億3,000万円以上の経費がコンピューターシステムのために使われています。医療給付費として使えばいいものを、コンピューター関連会社の経費に充てられている。こうした現状を私は許すことができませんし、本件については、市町村に、ほとんどその決定権限が与えられていないものですので、本制度そのものに私は反対で、今回もこの案件については反対をさせていただきます。
○(小柳医療給付課長) ただいま和田委員からご意見をいただきましたけれども、若干補足のほうだけさせていただきたいと思います。
確かにコンピューターシステムの維持管理、改修につきましては、委員の仰せのように、多額の経費を要しておりますが、これは医療給付費とは別に、本市の後期高齢者約4万人の被保険者の皆様に円滑に、かつ適切な医療に関する事務を遂行していく上で、必要な一般管理費として計上いたしているものでございます。
また、これは先ほど委員のおっしゃられた金額数字のほうに、既にそのあたり加味していただいている部分ではございますけれども、制度自体の改正に伴う大きな改修につきましては、国庫補助金の交付を受けて実施してきたところでございますので、よろしくお願いをいたします。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第45号 平成25年度高槻市後期高齢者医療特別会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第45号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第46号 平成25年度高槻市母子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(
正岡子ども未来部長) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(平田委員) 簡潔に質問したいと思います。
今回、当初予算額として、1億4,860万2,000円が計上されております。昨年の1.3倍に当たりますが、増額の理由をお伺いします。
2点目は、ここ数年の利用状況の推移、利用者数、利用額、どのような内容が多いのか、お聞かせください。
次に、償還金の状況はどのようになっているのか、また延滞者に対する対応というのが非常に重要というか、課題の一つだと思うんですが、その点についてはどうなっているのかお伺いいたします。
○(岩川子ども育成課長) 平田委員の、母子寡婦福祉基金貸付金に係る数点のご質問に答弁いたします。
1点目の、平成25年度当初予算における貸付金増額の理由ですが、本制度の周知が進む中で、特に就学資金などの進学に係る貸付件数が年々増額し続けていることから、全体としての貸付金額が、平成25年度も増加する見込みになっております。
2点目の、ここ数年の利用状況の推移ですが、平成21年度貸付件数78件、貸付金額としては、3,066万7,300円、22年度92件、4,812万3,700円、23年度138件、8,140万2,700円でございます。貸し付けの使途でございますけれども、就学資金や就学支度資金といった子どもの進学にかかわる貸し付けが、その多くを占めておりまして、例年おおむね貸付金額全体の8割から9割以上が、この子どもの進学にかかわる貸し付けとなっております。
3点目の、償還状況ですが、償還率につきましては、平成21年度現年分が82.1%、過年分3.8%、22年度現年分88.4%、過年分4.7%、23年度は現年分87.4%、過年分3.6%となっております。
4点目の、未償還者に対する対応ですけれども、平成21年度より当課に配置されている償還事務担当職員を中心に、償還事務に取り組んでおり、現年度分については、納期限の翌月20日までに文書で督促を行い、督促後なお未償還のものについては、電話督促を実施しておるところでございます。
以上でございます。
○(平田委員) 母子世帯の平均年間収入は291万円で、子どものいる世帯の平均所得は658万円ですので、その50%にも満たない非常に厳しいものとなっています。また、経済的な面だけでなく、母子世帯の方々は、日常生活においても大変な苦労をされております。生活していくのがやっとという家庭でも、この制度を利用することで、子どもたちが高校、大学と進んでいくことができる。また、将来に希望をつないでいくことができるということで、大変すばらしい制度だと思っています。
今、本市の状況を伺いましたが、2年間で78件から138件、約3,000万円から8,100万円に貸し付けがふえているということで、制度の周知が進んでいるということもあるとは思いますけれども、やはり母子家庭の状況というのは大変厳しいというふうに思います。それだけ貸し付けがふえているということは、その分、母子世帯の子どもたちが進学できるということですので、貧困の連鎖を防ぐという点からも、大きく貢献しているのだろうと思います。
ただ、利用額がふえてきたときに大変なのが、償還金の徴収をどうするかということになってくるかと思います。今、中核市の平均よりもかなり償還率が高いということで、職員の皆さんには大変頑張っていただいていると思っております。償還金については、制度運用していく上で非常に重要になってくると思いますし、また、厳しい生活をしながらも、何とかやりくりして返済をしておられる方もいらっしゃるわけですから、そういう意味では、できるだけ未納、滞納を減らしていくという取り組みに、今後も期待をしたいと思います。
ただ、一方で、返済中の方の中には、生活費の支払いに本当に苦労しておられる方、あるいは、ほかのところから借り入れをしてでも、この資金を返済しているような方もおられますし、資金返済のために日常生活が苦しくなるということも実際にあると思います。しかし、そうなると制度の目的からいくと本末転倒になってしまいます。だからといって、返済しなくていいということには、もちろんなりませんけれども、それぞれの世帯の実情を踏まえて、しっかり寄り添いながら適切な対応、あるいは指導をしていってほしいと思います。
母子家庭の生活の安定を図るというのが、この制度の目的ですので、逆に、そういう世帯を追い詰めることがないように、より利用しやすく子どもの未来に希望をつなぐことができるように、制度の運用をしていってほしいと思います。
それと、もう1点だけ質問したいと思います。今、ひとり親家庭の中でも母子家庭、寡婦家庭に対する支援の一つとして、福祉資金の貸し付けについてお伺いしたんですが、近年、父子世帯も増加傾向にあるというふうに思うんですが、父子世帯の支援というか、対策については、現在どのような状況なのか教えていただきたいと思います。
○(岩川子ども育成課長) 平田委員の、2問目のご質問、父子家庭への対策についてお答えいたします。
父子家庭への対策につきましては、平成22年8月から児童扶養手当の対象となったところですけれども、平成25年度は、これまで母子家庭のみが対象であった幾つかの事業が父子家庭にも拡充される予定です。具体的には、高等技能訓練促進費事業、教育訓練給付金事業、就業自立支援センター事業で、父子家庭の父も対象に含めて実施していくことになります。
以上でございます。
○(平田委員) これまで、父子家庭については、母子家庭に比べて経済的な面よりも家事、あるいは子育てが大変だろうというふうに考えられてきましたけれども、長引く不況などの影響を受けて、母子世帯同様、経済的にも厳しくなっているというのが現状だと思います。
平成22年の8月からは児童扶養手当の対象となりましたし、新年度も新たに対象事業を拡充するということで、徐々に父子家庭への支援も広がっているのかなとは思いますが、まだまだ充実しているとは言いがたい状況ですので、本市としても、今後、父子家庭への支援というのも考えていただきたいということを要望して、終わります。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第46号 平成25年度高槻市母子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第46号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第48号 平成25年度高槻市自動車運送事業会計予算についてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(徳田
自動車運送事業管理者) 予算をご審査いただく前に、若干でございますが、補足説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
交通部といたしましては、たび重なる不祥事をきっかけにいたしまして、市民並びにバス利用者の方々からの信頼を著しく失い、また、議会の皆様からも厳しい叱責を頂戴し、市営バスとしての存在意義についても厳しく問われている状況であることを認識する中、昨年の11月に市営バス改革実施計画を策定いたしまして、再発防止策を初め、27項目について、鋭意、全力で取り組んできたところであります。特に、人件費削減に向けた取り組みとして、昨年末から労働組合と継続して協議を行い、合意に向けてぎりぎりまで調整を続けてまいりました。そうした中、今般、改革に向けて一定の共通認識を持つに至り、労働条件、特に人件費削減等の合理化案について基本合意が整ったものでございます。
具体的な内容についてでございますが、まず、国家公務員給料表2表と同水準である新給料表への乗せかえに加えまして、平成18年4月1日に行った初任給3号俸ダウンに係る在職者調整を実施することによりまして、給料ほか諸手当につきましても、交通部全体として平成25年度で約1,700万円の削減、最終的には、年間約8,200万円の削減になると見込んでおります。
また、非常勤職員の期末勤勉手当を復活させることによりまして、時間外勤務報酬の削減として、年間約3,200万円を見込んでおります。そのほか、拘束時間の延長や再任用職員や臨時的任用職員の時間外勤務手当の算出方法の見直しなどが合意事項でございます。
以上、交通部予算審査に当たっての補足説明といたしますが、詳細につきましては、後ほど協議会において改めてご報告いたしますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○(
吉田忠則委員長) 説明は終わりました。
ただいまから質疑に入ります。
○(段野委員) 冒頭、管理者より職員給与の見直しについての報告がありました。市民連合議員団は、代表質問でも指摘をいたしましたように、市バス運営の現状を憂い、抜本的改革が必要であると考えております。そのためには、職員意識の改革が絶対条件です。
そこで、お伺いをいたします。
昨年11月に示された市バス改善実施計画、この経営改善についての方向性に、人件費の縮減に向けた取り組みとして、平成24年4月実施の、先ほどおっしゃいました国公2表への給料表の改正、そして、平成19年4月以降の任用者初任給3号ダウンに続き、在職者調整の実施を平成25年度に実施されるとあります。先ほどの管理者の説明は、この実施のための労使協議が調ったということなのかどうか、改めてお伺いをいたします。
次に、在職者調整を平成25年4月から実施するための適用手法についてお伺いをいたします。そして、在職者調整による人件費の縮減額がいかほどになるのか、民間との給与水準の比較はどの程度になるのかということもお伺いをいたします。あわせて時間外手当、休日勤務手当の縮減、休暇制度全般の見直し、非常勤職員の報酬、休暇制度の見直しについての取り組み状況についても、お伺いをいたします。
お願いします。
○(関本交通部総務企画課長) 段野委員の、市営バス改革についてのご質問にご答弁いたします。
まず、1点目の、労使協議についてでございます。冒頭、管理者からご説明させていただいたとおり、今般、国家公務員給料表2表と同水準でございます新給料表への乗せかえ、及び平成18年4月1日に行いました初任給の基幹号級3号俸ダウンに係る在職者調整を平成25年度から実施することで、労働組合と基本合意が調ったものでございます。
2点目の、在職者調整の適用手法についてでございますが、新給料表への乗せかえにつきましては、現給料表の直近下位にすることを基本に、一部昇給停止を行います。あわせて基幹号級3号俸ダウンについては、3年間の昇給停止をもって実施をしてまいります。
3点目の、人件費縮減額についてですが、新給料表への乗せかえ、基幹号級3号俸ダウンに伴い、平成25年度単年で約1,700万円の縮減、最終的には、年間約8,200万円の縮減を見込んでおります。また、民間との給与水準の比較についてですが、その前提となる具体的な給与体系や勤務体系、時間外労働等の勤務実態が公表されていないことから、一概に比較することは無理があると考えております。しかしながら、厚生労働省が実施する、いわゆる賃金センサスにおける民間交通事業者も含めた給与額等と比較した場合の差につきましては、一定縮小することになると考えております。
4点目の、時間外勤務手当の縮減等の取り組み状況についてでございますが、まず、時間外勤務手当等につきましては、先ほど申し上げました新給料表への乗せかえ、基幹号級3号俸ダウンの実施により、本給が抑制されることに伴い、時間外勤務手当等も抑制されるものと考えております。また、正規職員、非常勤職員の欠員補充を行い、時間外勤務、休日勤務の総時間数の縮減を図ります。休暇制度につきましては、特に理由があるものを除き、原則国と同水準の内容としております。
また、非常勤職員につきましては、頑張った者が報われる制度として、報酬月額を見直した上で、いわゆるボーナスを支給することとし、非常勤職員のモチベーションの向上などを図ってまいります。
以上でございます。
○(段野委員) ありがとうございます。人件費縮減策の内容については、理解できました。
2問目は、意見と要望とさせていただきます。
まずは、市バス経営改善計画を計画どおりに実行されることが、市民の信頼を取り戻す第一歩と言えます。そのためには、市バス労使一体で経営改善計画を鋭意取り組まれるよう、強く、強く要望をいたします。市バスは、市民のための市営バスであって、正規職員の身分保障のための市バスであってはならないと思います。
2点目に、平成25年度予算案では、収益的収支において2,633万2,000円の赤字見込みを提案されていますが、年度末決算に向け、下がり続けている収益の減少に歯どめをかけること、そして、さらなる経費節減に努め、不退転の決意で黒字決算を確保されることを強く求めます。
本会議の中でも、さまざまな議論をされる中、この
福祉企業委員会での平成25年度高槻市自動車運送事業会計予算についての賛否、採決は、とても重要です。
そこで、私から委員長にお願いをしたいと思います。
福祉企業委員会委員長からも理事者に対して、経営改善計画は必ず実行するということを強く要請いただきたく、よろしくお願いいたします。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 休憩します。
〔午後 4時32分 休憩〕
〔午後 4時32分 再開〕
○(
吉田忠則委員長) 再開します。
○(和田委員) 2月25日に、近畿運輸局の認可を受けて、4月からいよいよ上牧地区に市バスが走ります。交通部の予算では、本路線では、最初から赤字見込みということです。上牧線の収支見込みについてお伺いしたいのと、赤字を生む最大の原因は何かについてお伺いします。
また、この路線を交通部はどういう位置づけをされているのか、既にダイヤが発表されていますが、その設定の考え方、長距離運行になりますが、ダイヤ上で時間調整などは考えておられるのでしょうか。赤字の中でも効率的な運行が求められますが、いかがお考えでしょうか。
○(西尾交通部総務企画課主幹) 和田委員の、1点目の数点にわたる質問にご答弁申し上げます。
1点目の、収支見込みについてですが、年間約3,000万円の運行損失となることを試算しておりますが、実施に際しましては、地元の皆さんの協力も得ながら、できる限り損失額が少なくなるよう取り組んでまいります。
2点目の、赤字を生む最大の要因についてのお尋ねですが、第1には、上牧線の路線の長さがあると考えております。路線ごとの経費につきましては、運行に要した全費用を全走行キロで割り戻した1キロ当たりの費用を当該路線の距離や運行回数に乗じて試算をいたします。そうなりますと、路線の距離が長くなればなるほど経費がかさむこととなります。このほかには、今回は、住宅までの運行を予定しておりますところから、車両が中型車両であることも、乗車定員が少ないこともあることから、その要因になっていると考えております。
3点目の、この路線の位置づけにつきましては、高齢者の方々を中心とした通院、買い物などの利用が主な生活交通路線としております。
4点目の、時間調整についてでございますが、長距離の路線であることから、これまでの道鵜町線の所用時分を参考にしながら、阪急上牧駅などで時間調整を考慮しております。
5点目の、効率的な運行につきましては、ダイヤ作成などについても、今回の上牧の地域の方々の意見なども参考にしながら、主に必要とされる時間帯や便数などについて、効率的な運行となるよう調整を進めてきたところでございます。
以上でございます。
○(和田委員) ダイヤの正確性と設定については、これを出発点とすることで、私も賛成です。ただ、長距離運行ですので、おくれはお客さんに大きな迷惑を来します。時間調整されるそうですが、気をつけていただきたいと思います。
ご答弁にありましたように、路線が長いことが大きな問題であることは確かですけれども、定時運行の確保の問題については、路線が長いことだけが原因とは考えられません。これについては、さまざまな原因が考えられますが、その一つに171号の渋滞の問題、五領地区の自然渋滞、それから野田交差点の右折レーンがないことによる渋滞、西行きの千代田町東の京大農場正門前に至る抜け道右折の渋滞、八丁畷の右左折レーンのないことによる渋滞も一因と考えます。これは、交通部の責任によるものではありません。交通部任せではなく、全市挙げて171号の渋滞解消に向けて取り組んでいただく、そのことが不採算路線を減らして、少しでも赤字を解消していく一手段であることを自覚していただきたいと思います。
また、路線の特徴をしっかり把握し、めり張りのあるダイヤ運行をできるようにしていただきたいと思います。市営バス改革が叫ばれて久しく、常にダイヤの見直しが強調されていますが、路線特徴を生かしためり張りのあるダイヤ作成こそが、一番求められているのだと私は思います。これは、運行ダイヤだけではなく、おくれの後におくれを引っ張っていかないということで、バス車両や乗務員の活用の徹底も必要だと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
次に、高槻市営バスの運転手は大半は親切であるし、丁寧な運転をなさっていると私は思いますが、一部に不心得な方がいらっしゃることも事実です。市営バス改革実施計画には、市バス利用者のニーズ調査分析について記されていますが、この中に、乗務員のマナー向上というのがあります。この点について、乗務員研修が座学に終わってはいないでしょうか。鉄道では必ず添乗指導が行われています。執拗に何回も行うことには問題がありますが、年間に適当な回数、これを行うことが必要ではないでしょうか。バス乗務業務については、それが当たり前のこと、罰則でも何でもないという、そういう風土をつくっていただくことが一番の改善策だと思うのですが、いかがでしょうか。
また、市営バス未利用者の潜在的ニーズの把握に努め、新たな乗客需要の掘り起こしをするとあります。バスを利用なさっていない方のご意見を聞かれることは、交通部にとっては大変な事業と考えますが、どのような方法で意見把握をしようとなさっているのでしょうか。
さらに、利用者実態調査ですが、5年に1度の人海戦術による実態調査は時代おくれではないでしょうか。今回、運賃箱と精算機を更新なさるそうですが、利用実態も把握できるような性能を持つ機器はないのでしょうか。鉄道では改札を通ることで、既に実際に活用されていると聞きます。もし、乗客数を赤外線機器を使って把握できるような機種があるのであれば、それを活用していただいて、バスの効率的な運行を実施していただくことが可能と考えますが、いかがでしょうか。
○(西尾交通部総務企画課主幹) 和田委員の、2問目の数点にわたる質問にご答弁申し上げます。
1点目の、定時運行を確保するためのダイヤ編成や運用上の工夫などについてのご質問ですが、市営バスにおきましては、バスの定時運行はお客様へのサービスとして重要なものと考えております。定時運行を確保するためには、混雑ぐあいなど各路線の特徴を踏まえ、所要時分を定め、またいろいろな路線を組み合わせるなどし、全体におくれが続かないよう調整を行うようにしております。また、バス車両につきましても、乗車人数を考慮に入れて車両を組み合わせて使うなど、工夫もいたしております。
次に、添乗指導についてのお尋ねでございますが、委員仰せのとおり、添乗指導は乗務員マナーの向上として不可欠なものと認識しており、今後も継続して全乗務員に指導してまいりたいと考えております。
3点目の、潜在需要の掘り起こしに向けた取り組みについてでございますが、まずは、ふだん利用されていない人も含め、十分に市民のニーズを把握することが重要と考えております。アンケートの方法や調査のあり方などにつきましては、交通部が委嘱いたしております市営バスアドバイザーの先生方に意見などもいただきながら、検討を進めてまいります。
最後に、利用実体調査の手法についてのお尋ねでございますが、5年に1度の全線乗客実態調査は、多くの人の手による調査で、手間と時間が必要になりますが、現状では、結果的には調べたい内容が、個別に的確に把握できるものとなっていると考えております。運賃箱のデータや赤外線機器を組み合わせることで、これにかわるものができないかとのご質問ですが、狭い出入り口を乗客が重なって通るバスでは十分な精度を確保できない状況でございます。鉄道のように、乗降時に改札を通ることでデータを収集する方法を、紙の定期券や回数券なども多く取り扱うバスで導入することは、現状では若干困難かと考えています。
しかしながら、現行のICカードや磁気カードのようにデータとして残る支払い方法を多くの方に利用していただくことにより、より多くのデータが集められることになりますので、今後も研究を進めてまいりたいと考えますので、よろしくお願いいたします。
○(和田委員) 私のほうで、先ほどちょっと言葉を漏らしてしまったんですけれども、定時運行とともに、自転車に負けない、やはりスピードアップということを図るということも大きな課題であると思います。そのための渋滞対策が必要だということで、ご理解をいただきたいと思います。
道路を走るバスは、ちょっとしたことでおくれてしまいます。皆さんも既に目にしておられると思いますが、市役所前南の交差点の北行き、1軒のスーパーと、その駐車場ができただけで、あの混雑になってしまいました。私には、センターラインを引きかえるだけで混雑は緩和すると思うのですが、そうした対策が縦割り行政の中で、なかなか立てられないのが不思議でなりません。また、鉄道に比べてバス事業全体が点検行為や添乗指導が緩すぎるということはないでしょうか。秘密裏にするということは反対ですが、当たり前のこととして実施していただいて、規律を高めることは大事なことと思いますので、ぜひ、ご指導をよろしくお願いしたいと思います。
また、市バス未利用者の調査については、事件後の処置も含めて、32のコミュニティで懇談会を開催していただいて、もう既に議員には何回も謝っていただいているわけですから、今度は直接市民の方に謝罪をしていただいて、その地域コミュニティの要望を聞く活動をぜひ展開していただきたいということを、私は最後に要望しておきたいと思います。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) ちょっと休憩させてもらいます。
〔午後 4時43分 休憩〕
〔午後 4時44分 再開〕
○(
吉田忠則委員長) それでは、会議を再開します。
○(強田委員) 市営バスの60周年記念事業の子ども無料キャンペーンについてお聞きいたします。どれくらいの利用を見込んでいて、どんな効果があるとお考えでしょうか、お聞きします。キャンペーンの時期は、夏休みなどとお話もありましたが、大体いつごろを予定しておりますか。どのくらいの年齢の子どもを対象にしているのか、お聞きします。
市営バスには、生活交通路線維持事業補助金があります。芝谷線、樫田、そして川久保、梶原、柱本方面など、5つの路線の交通不便地域に対して出されているものです。その路線は赤字になっているとは思いますが、生活を支えている大事な補助金であると思います。どんな効果があるとお考えでしょうか、お聞きします。
○(西尾交通部総務企画課主幹) 強田委員の、1問目の子ども無料化キャンペーンの利用見込みと効果についてのお尋ねですが、このキャンペーンは、夏休みなどを中心に一定期間、子どもさんがバスを利用していただいた場合に限り無料にしようとするもので、基本的には対象は小学生、期間といたしましては、まずは夏休み期間中を視野に入れておりますが、運輸局への申請などの諸手続もありますので、早急に詳細は詰めてまいりたいと考えております。効果といたしましては、子どもの間に市営バスを利用する機会をふやしていただくことで、将来もバスの利用者となっていただけることを期待しているところでございます。
次に、2点目の、生活交通路線維持事業補助金の効果についてのお尋ねですが、本市では高齢化が進み、自家用車の運転などが困難となる方がふえる中では、生活に必要な移動手段の確保に貢献していると考えております。また、生活交通路線とは、路線の統廃合や便数の減便など、さまざまな取り組みをしても、なお大きな運行損失を生む路線でありまして、この路線を維持することで、通院や買い物など、日常生活を送るための必要な最低限の移動手段を提供できているものと考えております。
以上です。
○(強田委員) 子ども無料キャンペーンは、市営バスを身近に感じられるように、ぜひ頑張ってほしいと思います。
例えば、高槻市の中で、市バスを利用したお出かけ企画のようなものも一緒に取り組むなど、ほかの部署とも連携した取り組みをし、高槻市の施設と自然に触れ合えるような、そんなことも考えてはと思います。
生活交通路線維持事業補助金については、生活に必要な移動手段の確保に貢献しているとのことです。柱本や三島江、樫田などの地域には、車に乗れない高齢者、こういう方はたくさんおられます。特に、その地域で十分な医療を受けたり、買い物をするということもできません。その地域の人たちのためには、その路線は維持しなければいけません。もし、この補助金がなくて維持ができないということになれば、その人は、お医者さんにも買い物にも行けないということになります。それは、必要な補助です。収入が上がる路線は、さらに努力をし、どの地域に暮らしていても生活ができるように、市民の足を守る立場で、経営に取り組んでいただきますよう、頑張っていただきますよう、ぜひお願いして、質問を終わります。
○(太田委員) 私のほうから、先日の代表質問、質疑、そして、今の委員会のほうの質問の中でたくさん出ておりますので、できるだけ重ならないように質問をしたいと考えます。
一部質問の内容を変更しておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
まず、最初に、高齢者無料乗車証についてですが、以前から利用者の正確な数字を示していただきたいと、これまで会派として要望してきましたが、このことをどう考えておられるのかお聞きしたいと思います。
次に、運賃箱データと現金の誤差の現状と詳細については、先ほど少しご説明もありましたが、どう考えておられるのかというところを再度お聞きします。
次に、子ども無料キャンペーンについてですが、実施する必要性があるのかどうか、考え方もお示しをいただきたいと思います。
次に、当初予算についてですが、なぜ最初からこの赤字予算を組まれたのか、その理由を詳しくお聞かせをいただきたい。
1問目です。
○(西尾交通部総務企画課主幹) 太田委員の、1問目の数点にわたるご質問にご答弁申し上げます。
1点目の、高齢者無料乗車証についてですが、市営バスを利用される高齢者の実態把握をするという考え方につきましては、根本的なあり方も含めた制度全体に係る検討を加え、申請方式など費用対効果も含めまして、十分な検討が必要であると考えておるところでございます。
2点目の、運賃箱データと現金の誤差についてですが、1か月の誤差は、現在約200万円となっております。これにつきましては、車載器の精度の問題もあるかと考えますが、市営バスでは、1日延べ約200台のバスが稼働しておる状態で、1か月にいたしますと、延べ約6,000台となり、1台当たりの少額の誤差でも1か月になりますと、このような誤差になるものと考えております。誤差を引き起こす原因といたしましては、バスの車載器の運賃箱の特徴として、回数券などの紙が一緒に投入されることや、ラッシュ時などは一度に何人もの方が投入されたものを集計する場合があることなど、使用状況の過酷さによるところが大きいかと考えております。ただ、交通部といたしましては、このような状況の中にあっても、より高い精度の機械に更新し、誤差を少なくするよう取り組んでまいりたいと考えております。
3点目の、子ども無料キャンペーンについてですが、先ほども申し上げましたが、夏休みなどを中心に、一定期間子どもさんがバスを利用していただいた場合に限って無料にしようとするもので、このようなキャンペーンを展開することで、多くの市民の方に、市営バスへの関心を高めていただくと同時に、将来の利用者になる子どもたちに、小さいうちから少しでも市営バスに乗る機会をつくっていただくことは重要と考えているところでございます。
4点目の、当初予算の赤字についてでございますが、事業収益につきましては、その根幹であります乗り合い収入を経営改善計画に沿って、対前年度決算見込みの1.5%減で見積もっております。他方、事業費用は、路線延長による軽油使用量の増加に伴う軽油費の増加や、安全運行に必要不可欠な車両整備を計画的に行う必要があること、乗客の利便性向上のための路線管理費等が増加したことから、赤字の予算編成となったものでございます。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁ありがとうございます。
高齢者の無料乗車証についてですが、市営バスを利用される高齢者の実態を把握するという考え方につきましては、根本的なあり方も含めた制度の全体に係る検討を加え、申請方式など費用対効果も含めまして、十分な検討が必要であると考えているというような答弁でありました。ぜひ、そのようにしていただきたいと思います。
次に、運賃箱データと現金との誤差についてですが、先ほども和田委員のほうからもいろいろ質問もありました。さまざまな理由で誤差が生じるということは理解できます。でも、もし運賃箱を利用しない、あるいは現金を取り扱わない方法があるのかどうか、この辺は研究していただきたいと考えるところです。
次に、子ども無料キャンペーンですが、考え方としてはわかりました。では、経済的効果について示していただきたい。
そして、次に、当初予算が赤字予算編成になった理由についてはよくわかりました。では、この当初予算の赤字をどのように解消するのか、人件費については、先ほど説明があったのでわかりましたので、ほかにはどのようなことを考えておられるのかをお尋ねします。
また、平成24年11月から改革推進担当を明確にするとお聞きしましたが、このことでどういう改革がされたのか、このことにかかわるのか、その点について、ご答弁をいただきたいと思います。
○(関本交通部総務企画課長) 太田委員の、2問目の質問にご答弁いたします。
まず、1点目の、子ども無料キャンペーンについてでございます。今すぐには、経済的効果を発揮するものではないと考えております。しかしながら、少しでも市営バスに乗っていただく機会を持っていただき、身近なものとして感じていただくことによって、子どもたちに将来通学や通勤で利用していただき、中長期的な展望といたしまして、経営的効果が発揮されていくものと、そのように考えているところでございます。
2点目でございますけれども、今回の改革、11月以降に、改革の実施計画を策定いたしまして、通常月1回の部内会議、これを経営会議として変更いたしまして、また、その中身につきましても、通常交通部の管理職が主に会議していたものを、運転手も含めた運輸班長あるいは主任、そういった者を含めて論議あるいは情報が共有できるようなもの、そういった会議にしていき、こういった改革の進捗状況も含めて検討していく、そういった形で進めてまいりたいと考えているところであります。
そして、最後に赤字の予算でございます。人件費の件につきましては、先ほどご説明もさせていただきましたけども、物件費のほうでございます。こちらのほうにつきましても、必要な入札等、そういったものを含めて予算執行時に際して、再度精査をしまして、適正に執行してまいりたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○(太田委員) ご答弁ありがとうございます。
最後のほうは、要望と意見表明をしたいと思います。
子ども無料キャンペーンの考え方自身は、よくわかりました。しかし、経営的効果ということはわかりましたが、数値としては、今示されないというのはいかがかと、私のほうは思います。特に、新規事業については慎重に進めるべきと考えます。また、人件費削減に相当な努力をされたことは、高く評価したいと思いますが、きょうのきょうです。また、この後の協議会の報告ともあわせて、お聞きしてから考えていかなければいけないかなというふうに考えております。
我が会派としましては、この不明金事件の全容が明らかにされない中での、市営バス経営改善計画の内容も十分だと言いがたく、市営バスを取り巻く厳しい状況下で、今後、対応がどのようにできるのか危惧しております。市営バス事業は、利益だけを追求するものでないことは言うまでもありません。しかし、企業である限り経営努力は必要です。平成25年度の自動車運送事業会計予算には、この経営改革の姿勢が余り見えてきてないというふうに判断しております。したがって、賛成できないということを表明して、質問を終わります。
以上です。
○(灰垣委員) 意見表明させていただこうと思いますけれども。
まず、上牧がいよいよ25年4月からスタートということで、1年おくれという、環境整備がありましたので、いよいよあちらの方たちは、バスがやってくると、そんな感じで心待ちにされているんじゃないかと思います。収支厳しい部分はあるようですが、お聞きすると、住民の皆さんも自治会を挙げて、多くの人が乗ろうというような、そういった取り組みもされているというふうに聞いていますので、それがまたさらに実現していくことを望んでいます。
それから、この改革です。私の過去の資料を改めて見たんですが、23年7月に外部アドバイザーですか、高橋さん、井上さん、毛海さん、こういう人たちの助言もいただきながら、24年10月に改革の報告書をつくられて、我々に示されました。最後のページには、特別改革チームについてということで、7月12日からいろいろ協議をされたという形跡が記されてます。その11月に、これ29日の日付になってますが、市バス改革実施計画、改めてこれをお示しになられました。この中に、先ほど27項目とおっしゃいましたが、その細かい項目は、ここでは私は見えないんですけれども、大きくは4つ、その中で分類されておる中で、まずは実施済み、これがありますね。それから、25年2月、今は3月ですから、既に実施という目標、これが市民サービス向上に向けての取り組み、これは後ほど協議会でご説明があるんでしょう。それから、人件費、人事制度の見直し等、これが要するにこの4月からというふうになっておるんですね。
3月も、きょうは13日ということで、いつこれが示されるのかなと思っておりました。ようやく、きょう管理者がおっしゃいまして、この予算も、先ほどのお話の中では1,700万円、それから最終的には8,200万円、非常勤の方の報酬3,200万円削減できると、これは、既に本来ならやって、25年度の予算が赤字にならないで済むんじゃないのかなというふうなことも、私は、そういう計算の仕方をしてみたんです。
ともあれ、先ほど管理者が鋭意全力で取り組んできましたという結果が今回示されたということだと理解をしたいなと思ってます。
この市営バスを高槻市のブランドであると私は思っております。そういう意味では、今後の改革に期待をして、我が党としては賛成をしたいと思ってます。
以上です。
○(川口委員) もう、もろもろ皆さんからもたくさんの叱咤、そして、これからに期待するという声もありました。
最後になると思いますが、私からも自動車運送事業の皆様には、これから一歩ずつというか、本当にもう一枚一枚紙を積み上げていって、将来的に見て、大きな山、大きな信頼を勝ち取っていくぐらいの、本当に、本当に険しい道のりが、これから待っていると思っています。それは、皆さん覚悟されていると思います。
改革実施計画にのっとって改革を進めていくことはもちろんのことですが、私自身は、今までの数々の不祥事がありましたが、そういった中でも、常日ごろから、しっかりと一生懸命働いてこられた方々もたくさんいることをわかってます。乗務から戻りますと、帰ってきて、自分の運転状況がどういったものだったかというデータが出てきますよね。それが、速度超過がないかとか、ブレーキングがちゃんと正しかったかとか、そういったものも含めて、しっかり今までも、そして、これからも働き続ける乗務員の方もたくさんいらっしゃることはわかっています。だからこそ、今までの数々の出来事というのは大変悲しいですし、しかし、失ったものを嘆くよりも、これから一つ一つ日常の中で、取り戻していく、信頼を回復していくことに、私は期待をしたいと思っています。
特に、生活基盤として市営バスを使われている方々もたくさんいます。命を運ぶ、市民の皆さんの命を運ぶ立場のものとして、ぜひ皆さん、改めて、4月からの上牧地区の運行開始も含めて、いま一度、もちろん議会でも本当にたくさん皆様からの反省の言葉、そして決意もお聞きしましたが、最後に、私からは、そういった部分の期待とエールを込めて、ぜひ市バスの皆さん、これからの信頼回復のために、全身全霊をかけて取り組んでいただきたいというふうにお願いいたします。
最後になるので、管理者のほうからも一言お願いしたいと思います。
○(徳田
自動車運送事業管理者) ただいま、各委員からのさまざまなご意見、ご要望を頂戴いたしまして、私といたしましても改革の断行が不可欠であると、改めて痛感いたしたところでございます。
市民並びにバス利用者、この方々の信頼を取り戻していくためには、市民の立場に立ったきめ細かなサービスを提供することによりまして、改革スローガンであります市民に愛される市営バスを目指しての実現に向けて、誰もが市営バスは新しく生まれ変わったと実感できるよう、着手できるものは直ちに実行して、強い覚悟で改革をし続けてまいりますので、議員各位におかれましても、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いしたいと思います。
よろしくお願いします。
○(
吉田忠則委員長) 私、委員長のほうからも、あえて一言だけ申し上げます。
それと、会派の意見は灰垣委員からもございましたとおりでございますので、また、私どもの代表質問でも、もう既に指摘させてもらいましたので、きょうの各委員の指摘を受けまして,今、決意もございましたけども、この市バス改革実施計画、新しい年度になりますけれども、新しい体制になるかもしれませんけども、しっかりとよろしくお願いしたいと思います。
質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第48号 平成25年度高槻市自動車運送事業会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 多数賛成と認めます。
したがって、議案第48号は原案のとおり可決されました。
次に、議案第49号 平成25年度高槻市水道事業会計予算ついてを議題とします。
補足説明があれば、これを求めます。
○(法幸
水道事業管理者) 特に補足説明はございませんので、よろしくお願いいたします。
○(
吉田忠則委員長) 説明はないようです。
ただいまから質疑に入ります。
○(和田委員) 本案の審議につきましては、本会議の岩議員と二木議員の質疑、そしてまた、
水道事業管理者の決意表明ということで、明らかになっているかと思いますので、質問は略しまして、賛成の意思表示をさせていただきたいと思います。
ただ、要望を1つ、つけ加えさせていただくとすれば、現在、国会で審議されております国の予算では、国が保障すべき生活保護の最低生活費を3年間で740億円削減されようとしています。年金受給者も、2.5%の減額を迫られています。安倍内閣は、片方で2%のインフレターゲット政策を実行しようとしているのですから、低所得者は、今年度予想されている食料品などの生活必需品の値上げ、あるいは電気料金の値上げ、先に進めば消費税の値上げで、収入減、支出増にあえぐことになります。安倍内閣は、支持率66%というのですから、しばらく、この政策は続くのでしょう。
これは、自治体水道部の仕事ではないかもしれませんけれども、自治体水道管理者としてできることとすれば、全ての市民にとは言いませんが、生活保護水準にある方々の水道料金を減額することはできると思います。例え、わずかでもそうしたきめ細かな施策を実施することが、濱田市政への指示をさらに広げていくのではないかとも思います。
高槻市の水道料金が一番安いということは存じておりますけれども、こうした階層の方々に限っては、何らかの対策をとっていただくことが今、自治体に課せられている状況だと思いますので、ぜひともご検討のほど、お願いしたいと思います。
以上です。
○(強田委員) 府域一水道を目指し、時間をかけて議論がされてきました。この間、各市や事業団が集まって、一定の方向性で合意されております。4つの統合条件の中身は、どういうものでしょうか、お聞きします。
また、今後のスケジュールについてもお答えください。
○(南野水道部総務企画課長) 本年1月25日の府内42市町村から成る企業団首長会議で、府域一水道に向けた統合条件として、資産、技能職員、外郭団体、土地の利活用の4つの先行審議項目が決定されたところでございます。
資産につきましては、企業団に無償で承継し、自己水源については、市町村の意見を尊重する。技能職員については、企業団は技能職員を持たない。外郭団体については、企業団は外郭団体を持たない。土地の利活用については、水道事業に使用しない土地は企業団が売却するが、跡地利用の計画立案のイニチシアチブは市町村が持つというものでございます。これらの条件を前提として、このたび大阪広域水道企業団と大阪市との水道事業統合素案としてまとめられ、この素案については、2月24日の43市町村首長会議で協議、確認されております。
次に、今後のスケジュールでございますが、3月中に、市議会への検討状況の報告や企業団議会の議員定数、配分についての協議を行い、4月以降には、企業団での第5回水道事業検討委員会43市町村の首長会議において、規約案、規約提案時期について協議し、早ければ6月の市議会定例会において、規約案を提案させていただきたいと考えております。
以上でございます。
○(強田委員) 統合条件については、自己水源は市町村の意見を尊重するとのことですし、本会議で、もし淀川が汚染をされた場合に、市の地下水は重要であり、2水源は守りたいという答弁もされております。災害などで淀川が汚染され、地下水だけしか使えないという状況になった場合、市民の生活水は、どのくらいの期間もつのでしょうか、お聞きします。
○(南野水道部総務企画課長) 現在、大冠浄水場では、本市の総給水量の約3割に相当する年間1,200万立方メートルの地下水を処理しております。この水量で、1日平均約3万3,000立方メートルの水道水を確保でき、これを高槻市民36万人で平均いたしますと、1人当たり1日92リットルとなります。これは、企業団の大阪あんしん水道計画では、震災発生後2週目程度で必要な水量に相当することとなります。
以上でございます。
○(強田委員) やはりこういうときのためにも、2水源は守らなければいけないと思います。大阪市の中から反対の声もあるということですので、こんな状況で無理に進めることはないと思います。
市民に水道を安定して供給していくこと、自己水を守ることなど頑張ってください。
以上です。
○(太田委員) ご質問します。
大阪広域水道企業団と大阪市水道事業との統合協議については、大阪市から企業団への参画と府域一水道に向けた取り組みに対する意向表明を受けて、昨年来、大阪市と企業団という枠組みの中で、鋭意統合についての議論が進められてきた結果、これは新聞報道などによるんですが、2月24日に、大阪広域水道企業団と大阪市との水道事業統合素案としてまとめられ、これについては、大阪市長を含めた43市町村の首長会議で合意されたとされております。
しかしながら、過日の新聞報道では、この統合素案に対しまして、大阪市議会で異論が唱えられたとされております。
そこで、お尋ねします。どういった理由で、この反対意見が出ているのか、お伺いをいたします。
○(南野水道部総務企画課長) 大阪市議会におきまして、統合素案に対して反対意見が出ている理由といたしましては、新聞報道等によりますと、市水道局の資産などを全て企業団に渡すなど問題点が多い。現段階では、市民にメリットがない。値上げが懸念されることなどによるものであると承知いたしております。
○(太田委員) 大阪市議会がこのような事態に陥っていることは、憂慮すべきことであると考えております。
統合素案については、先ほども申しましたとおり、府内の全ての首長が合意したものです。また、今後は、企業団としても、これをもとに統合に向けた作業を進めていくものと理解していますが、大阪市議会の状況がこのまま続けば、大阪市が企業団に参加することすら困難となり、さらには、企業団が目指そうとしている府域一水道の実現も厳しい状況になると思います。
そこで、お聞きしますが、高槻市も企業団を構成する市町村の一つとして、今後どのような考え方のもと、統合協議を進めていこうとされるのかお尋ねします。
○(南野水道部総務企画課長) 報道を受けた企業団の対応といたしましては、これまでどおり府域一水道を目指しているところであり、大阪市と統合していくという考え方に変わりはないものとされております。
また、大阪市とともにまとめた企業団と大阪市との水道事業統合素案は、ご指摘のとおり、2月24日の首長会議で、大阪市長を含む43市町村の首長全員の合意を得たものであります。
さらに、同市長も府域一水道を目指しているということであり、大阪市域水道事業に発現する統合メリットの使途については、府域一水道へのインセンティブとなるよう再度検討してほしいという意向を受けて、企業団との統合に関して行う施設整備費用等に活用する方向で検討を進め、次回の首長会議までに整理することを確認しているところでございます。
本市といたしましても、企業団の構成団体の一つとして、設立の際の、将来的には府域一水道を目指していくという42市町村の首長が合意した方針については賛同しているところですが、あくまで、本市水道事業の安定給水と健全経営の確保を前提として、統合素案に基づき、企業団議会を初め、首長会議などを通じて、慎重な議論を重ね、適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○(太田委員) 本市の考え方や立場は、大変理解できました。他市議会のことですが、問題の課題を解決して、当初の目的を考え、慎重な議論を重ねて、よき判断をしてもらいたいと考えます。
本市の水道事業会計予算には何ら問題がないと判断しておりますので、質問を終わります。
以上です。
○(
吉田忠則委員長) 質疑は尽きたようです。
以上で質疑を終結します。
ただいまから採決することに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
ただいまから採決します。
議案第49号 平成25年度高槻市水道事業会計予算については、原案のとおり可決することに賛成の方は挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
○(
吉田忠則委員長) 全員賛成と認めます。
したがって、議案第49号は原案のとおり可決されました。
以上で、本委員会に付託されました事件の審査は終了しました。
お諮りします。
審査の終結を見た事件については、次回の本会議で委員長報告をすることになります。この委員長報告書の作成については、委員長に一任願いたいと思います。これに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○(
吉田忠則委員長) 異議なしと認めます。
したがって、委員長報告書は委員長が作成します。
以上で、本委員会を散会します。
〔午後 5時17分 散会〕
委 員 長...