高槻市議会 > 2011-09-28 >
平成23年第4回定例会(第4日 9月28日)

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  1. 高槻市議会 2011-09-28
    平成23年第4回定例会(第4日 9月28日)


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    平成23年第4回定例会(第4日 9月28日)     平成23年第4回高槻市議会定例会会議録                              平成23年9月28日(水曜日)    日程第 1        会議録署名議員の指名について  日程第 2        一般質問について  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1及び日程第2 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇出席議員(36人)      1番  田 村 規 子 議 員         2番  笹 内 和 志 議 員      3番  宮 田 俊 治 議 員         4番  段 野 恵 美 議 員      5番  岡 井 寿美代 議 員         6番  平 田 裕 也 議 員      7番  木 本   祐 議 員         8番  平 井 和 樹 議 員      9番  髙 木 隆 太 議 員        10番  和 田 孝 雄 議 員     11番  岡 田 みどり 議 員        12番  吉 田 忠 則 議 員     13番  吉 田 章 浩 議 員        14番  岡   糸 恵 議 員     15番  川 口 洋 一 議 員        16番  太 田 貴 子 議 員     17番  蔵 立 真 一 議 員        18番  北 岡 隆 浩 議 員
        19番  宮 本 雄一郎 議 員        20番  強 田 純 子 議 員     21番  三 本   登 議 員        22番  灰 垣 和 美 議 員     23番  奥 田 美智子 議 員        24番  山 口 重 雄 議 員     25番  久 保   隆 議 員        26番  中 浜   実 議 員     27番  橋 本 紀 子 議 員        28番  野々上   愛 議 員     29番  中 村 玲 子 議 員        30番  吉 田 稔 弘 議 員     31番  角   芳 春 議 員        32番  藤 田 頼 夫 議 員     33番  岩   為 俊 議 員        34番  久 保 隆 夫 議 員     35番  福 井 浩 二 議 員        36番  二 木 洋 子 議 員 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者の職氏名  市長          濱 田 剛 史       副市長         山 本 政 行  副市長         倉 橋 隆 男       教育委員会委員長    間 石 成 人  教育長         一 瀬   武       自動車運送事業管理者  徳 田 忠 昭  水道事業管理者     法 幸 貞 次       市長公室長       乾     博  総務部長        小 林 孝 之       財務部長        新 美 英 代  市民参画部長      隈 部 英 幸       保健福祉部長      三 宅 清 道  子ども部長       正 岡 祥 孝       技監兼建設部長     神 田 忠 士  都市産業部長      小 林   守       環境部長        上 野 和 夫  会計管理者       木 田 喜八郎       教育管理部長      四 宮 明 男  教育指導部長      山 岡 利 夫       教育地域監       上 田 昌 彦  消防長         山 本 正 憲  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――議会事務局出席職員氏名  事務局長兼庶務課長   南 部 和 正       事務局次長       野 島 眞 人  議事課長        柳 田 雅 幸       議事課主査       山 田 清 好  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――会議録署名議員      5番  岡 井 寿美代 議 員        6番  平 田 裕 也 議 員 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~      〔午前10時 0分 開議〕 ○議長(久保隆夫) ただいまから平成23年第4回高槻市議会定例会の本日の会議を開きます。  ただいまの出席議員数は36人です。  したがって、会議は成立します。  日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において岡井寿美代議員及び平田裕也議員を指名し ます。  日程第2、一般質問を行います。  本日は、昨日に引き続き、一般質問の通告により、順次、質問に入ります。  野々上 愛議員。       〔野々上 愛議員登壇〕 ○(野々上 愛議員) おはようございます。野々上 愛です。朝一番ということで、さわやかに質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  私は、今回の一般質問のテーマとして2点、1つには、濱田市長のもとでの高槻市政に対する市民参加のあり方について、もう1つに、高槻市における電力自由化への対応とエネルギーシフトに対する考え方についてをお尋ねいたします。  まず、高槻の市民参加のあり方についてです。  このテーマについては、前の奥本市長の時代も質問を私は重ねてまいりました。昨今、行政への市民参加と言って、否定的な人は少ないというか、ほとんどおられないかと思います。その市民参加の中身が重要です。行政への市民参加という大きな流れ、特にトップの市長としての市民参加、これを市政にどう位置づけていくかということ、そして、高槻市の行政がどのように昨今の流れに対応していくかという点等があるかと思います。  前の奥本市長は、長年、行政マンとして歩んでこられた市長であります。いわば行政の視点から、市民参加の時代に対応すべく一生懸命取り組んでこられたのかなというような感じがしております。一方、民間出身、市民の目線をアピールして当選された濱田市長には、これまでと違う高槻市における市民参加のあり方を期待するものであります。濱田市長は、市長選挙のマニフェストでも、市民参加への取り組みについて、条例制定も含め、具体的な提言をなされてきました。  そこで、お尋ねします。  濱田市長のお考えになる市政への市民参加はどのようなものかをお聞かせいただきたいと思います。選挙マニフェスト等で言及された市民参加への取り組みに対する庁内推進体制はどのようにとられていくのか、お聞かせをいただきたいと思います。そして、奥本市長時代に実施されていた、まちづくり会議等、市民参加の各種会議は、現状はどのようにされており、また今後の展開はどのように濱田市長のもとでなっていくのかをお聞かせいただきたいと思います。  加えて、審議会、またパブリックコメントの現状についてもお伺いをいたします。審議会等のあり方についてお尋ねします。現在、設置されている審議会で、1つには、法令等で定められている審議会の数、また規則等で設置されている審議会、懇話会等の会議数と委員総数。2つには、委員選任に当たっての選任ルールの現状、また委員の任期や重複する委員の現在の状況について。そして、3つには、公募の市民の方が入っている会議と、その委員の総数。そして、4つには、女性委員の登用状況はどのようになっているのか、さらには、これらの近年の動向をどのように評価されているのかをお聞かせください。  続いて、パブリックコメントの現状と今後の活用についてもお尋ねします。直近のパブリックコメントの実施状況と寄せられた意見、内容や件数等についてお聞かせいただくとともに、現状の課題についてどのように認識されているかをお聞かせください。  以上、市民参加部門の1問目とさせていただきます。  続きまして、高槻市における電力自由化の対応とエネルギーシフトに向けてという観点からお伺いをします。  まず、初めに、この夏の高槻市役所の節電への取り組みについてお尋ねします。3月の東日本大震災以降、全国的に定期点検中の原発の再稼働がなされずに、電力の供給不安ということで、関西電力管内でも電力使用料の抑制が求められてきました。15%節電という数値目標が示されてきましたが、高槻市においては、この夏の節電対策はどのような体制で取り組み、そして、その実績はどうであったかをお聞かせください。  続けて、電力自由化対応についてです。この問題については、6月議会の一般質問でも私は触れさせていただきましたが、一般的には大企業は既に工場などの電力を自家発電で賄ってきており、その余剰電力が日本じゅうの原発の総電力に匹敵するとも言われております。しかし、その余剰電力を流通させる仕組みがなかったことが、日本の電力市場のこれまでの大きな問題でした。電力の自由化が規制緩和の一環として導入されていることは、私自身は、一般には公共部門の自由化、規制緩和の流れ自体は、必ずしも好ましい場合ばかりではないという立場には立っていますが、日本の電力供給の地域独占は、原発推進政策や日本固有の電力料金制度などとともに、原発に依存した歪んだ利権構造の大きな基盤にもなってきたと思います。  そうした観点から見れば、原発以外の柔軟で多様な電力が流通すること自体は、基本的に歓迎されることだと考えております。いわゆる、新規事業者、PPS事業者の電力は原発などの巨大なプラントも抱えていないため、経費面でも旧来の電気事業者と比較して、総じて数%から、多い場合では10数%程度安くなるとされています。現在は、既存の電力事業者の送電線を利用しているなど、さまざまな障壁もありますが、今後、送電と発電の分離、また最近はやりのスマートグリット、こういった問題が導入されていくと、さらに料金は節減できると言われています。  地域独占の電気事業者、高槻市の場合は関西電力になりますが、その電気事業者以外、そのほかの特定規模事業者からの電力購入が、電源確保の多様化、また料金面でもアドバンテージがあることに評価が定まり、自治体での導入が急速に進んできております。  さきの6月議会の質問以降も、各自治体での取り組みが報道されて、皆さんも知るところだと思います。資源エネルギー庁でも、電力の小売り自由化について推進していっていることや、また、政令市以上ではWTOの政府調達協定などがあることから、多くの自治体で導入が進んでいますし、中小規模の自治体でも、この京阪神でもさまざまな工夫がなされて導入が始まっています。  そこで、お尋ねしたいのは、高槻市として、このトレンドをどのように評価され、また市の導入検討については、せんだって研究してまいりますという文言でのご答弁をちょうだいいたしました。では、どのように研究を進められているのか、この点をお伺いしまして、私の1問目の質問とします。  よろしくお願いいたします。    〔市長公室長(乾 博)登壇〕 ○市長公室長(乾 博) 野々上議員の、市民参加の取り組みについてのお尋ねにご答弁を申し上げます。  市政への市民参加についてのご質問でございますが、魅力あるまちづくりを推進するためには、市民の皆様と行政が主体性を持ち、協力してまちづくりを進めることが重要であると考えております。本市では、平成19年2月に策定いたしました市民参加に関する指針に基づき、市民参加システムを構築し、公募委員を含む審議会等の開催、パブリックコメント及び市民意識調査などを実施し、まちづくりに取り組んでおります。今後は、これまで積み重ねてきた実績を検証し、一層、成熟したシステムとなるよう取り組んでまいります。  次に、市民参加への取り組みに対する庁内の推進体制につきましては、現在、特に設けてございませんが、施策の形成から評価に至るまで、この指針の方向性に沿った取り組みがなされているものと考えております。また、奥本前市長は、これまで市民と行政が協働してまちづくりを進めるために、市長が直接市民と意見交換を行う、市長と語るまちづくり会議を実施してまいりました。濱田市長におかれましても、市民の皆様との対話の場として、地域コミュニティや各種団体等を対象とした、市長と語るタウンミーティングを来月から開催する予定としております。今後も、さまざまな機会を通じて、広く市民の皆様のご意見を伺い、市政に反映してまいります。  次に、審議会等のあり方についてのお尋ねでございます。  まず、委員会の委員等の総数につきましては、本年7月1日現在で、委員を委嘱しております附属機関につきましては45、附属機関に準ずる機関といたしまして12、合わせて57機関でございまして、委員の延べ数は741名でございます。  次に、委員の選任につきましては、在職機関や年齢、多重兼職の制限、女性の登用などにつきまして選任基準を設けておりますので、この基準を踏まえながら審議会等の設置目的や趣旨を勘案し、各部局で委員の選任を行っておるところでございます。また、重複して委員を務めておられる人数につきましては、原則4期間までとしております多重兼職の制限を超えて5期間以上を兼職されている方につきましては8名、任期につきましては、おおむね1年から3年となってございます。  次に、公募市民の委員数につきましては、現在57あります附属機関等のうち、11機関におきまして合計19名の委員数となってございます。  最後に、女性委員の登用につきましては192名でございまして、全体に占める割合は25.9%でございます。昨年度の24.4%から1.5%ふえておるという状況でございますが、審議会等の女性委員登用促進要綱に基づきまして、引き続き女性委員の登用を積極的に図ってまいりたいと考えております。  最後に、パブリックコメントの実施状況でございます。平成22年度におきましては、第5次高槻市総合計画など、合計12件で意見募集を実施し、48人の個人の方、あるいは12団体の方から合計で188件のご意見をちょうだいいたしております。そのうち5件におきまして、計18か所の修正を行ったところでございます。パブリックコメントにつきましては、市民への説明責任を果たし、市の政策形成過程における公正さの確保と透明性の向上を図ることで、市民の市政への参画を促進することを目的としておりますことから、より多くの市民にご参画いただけるように手法等を検証してまいりたいと考えております。  以上でございます。     〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 野々上議員の、節電対策と電力購入にかかわるご質問にお答えいたします。  まず、本年夏の節電対策につきましては、年度を通して取り組んでいるエコオフィスプランでの節電取り組みの徹底のほか、総務課、人事課、環境政策課が連携して取り組みを行い、本館及び総合センターに3基あるエレベーターを1基とめて運用することや、午後1時から午後4時の会議室の使用を原則中止するなど、電気を使わない状況をつくることに加え、ノー残業ウィークを設定してまいりました。また、来庁者の皆様にも節電へのご理解とご協力を呼びかけてまいりました。この結果、6月15日から始めた節電の取り組みにつきましては、最大電力を昨年夏の実績から15%抑制する目標を達成し、消費電力累計は昨年同時期と比較して約10%削減されました。天候等の条件が異なるため、単純な比較はできませんが、おおむね良好な結果となっております。  次に、電力購入に関しましては、大阪市や神戸市、大阪府などを初めとする多くの自治体において、電気の購入についてPPS事業者を交えた競争入札を行い、電力購入にかかる費用の削減に結びついている事例があることは認識いたしております。本市への導入につきましては、現在のところ、全国の事例や契約の手法について情報の収集を行っているところでございます。  以上でございます。 ○(野々上 愛議員) それぞれにご答弁をいただきまして、続けて2問目の質問へと移らせていただきたいと思います。  まず、最初に、市民参加のテーマについてから。今、濱田市長のもとでの体制と、そして現状の審議会やパブリックコメントの状況についてお聞かせをいただきました。正直、濱田市長の名前を消して今のご答弁を拝聴すると、私は、実は2年前に2度このテーマで質問させていただいているんですが、ほとんど変わらへんなあという印象であります。もちろん、行政が行っていくことですから、しっかりと継続性を担保した上で、やはり、こういったところで若い世代であったり、民間から市長に就任されたというような濱田カラーをぼちぼち出していっていただきたいなというふうに、特に、この市民参加の部門で強く熱望するところであります。  先ほど、ご答弁でいただきました、奥本市長時代から行われてきた市民との対話の集会を踏襲するような形で濱田市長も、市民と語るタウンミーティングを来月から開催されるというふうにお伺いしておりますが、これは、実は奥本市長の際も同じような質問、要望をしてまいりましたが、やはり各種団体、コミュニティ組織、もちろん市政の運営、発展にいろいろな面でご協力をいただいている皆さんと対話していくことはもちろんのことですが、これは高槻市に限ったことではありませんが、ある一定の調査によりますと、特に、こういった通勤圏に位置する都市化した自治体では、自治会であったりとか、地域のコミュニティ組織であったりとか、何か地縁組織などに入っていない住民の方のほうが多くを占めるとも言われています。  そういった高槻の市民の方々の声を、特に若い民間の感覚で、どう吸い上げるかというのが濱田カラーの市民参加につながるのではないかということで、今回、来月からまずは始まっていくということで、ぜひぜひその動向に注目をしたいところではありますが、これまでの市としっかりの関係のある団体というような枠を超えた、広く一般の市民の方、公募の方、また、こういった会議手法だけではなくて、例えば、インターネットだのユーチューブだのユーストリームだの、最近さまざまな手法があります。若い世代の市長らしく、そういったさまざまな最近のツールも活用して、個々人の市民の声をカバーしていっていただきたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。  そして、先ほどお尋ねさせていただきました、審議会とパブリックコメント、これも毎回同じような数値をお伺いしております。審議会、特に市民参加、いろいろな形で専門家の方、また各種団体の方が入られていますけれども、一方で、いわゆる普通の市民の声、広く市民の声という意味で、公募市民の方の数というのが、ひとつ、大きな指標になってくるかと思います。そういった意味では、高槻市の今、審議会における公募市民の方の数というのが、7百数十名おられる審議会の委員の方の中で10数名から、多いときで20名程度ということで、常に固定をしてしまっているという状況があります。そして、またパブリックコメントの件数なども10数件から20件程度という平均の数値に、横ばいというような状況で、一定現在のシステムを使っての市民意見の集約というのは、ある意味成熟してきた、ある意味横ばい、ある意味伸び悩みというような現状にあるのかなというふうに感じております。  そこで、特にパブリックコメントについてお伺いをしたいんですけれども、今ご答弁で、市民への説明責任を果たす手段の一つともとらえているという趣旨でご答弁をいただきました。まさしく、この説明を果たしていくパブコメなんですけれども、やはり専門的な計画であったりとか、またホームページで膨大な資料をダウンロードして逐一見なければいけないというようなことで、なかなか親切ではないというような声も聞こえてきております。そういったのが、この件数の伸び悩みにも反映されているかというふうに思いますけれども、市民の皆さんとの対話の場を、このパブコメに当たって入れていくことはいかがかなというふうに思います。具体的には、パブリックコメントにかける計画、これ全部をやれとは言いませんから、できるものから、また必要度が高いと思われるものからで結構ですけれども、パブコメをとるに当たっての説明会であったり、公聴会であったりというようなものを入れていくということを検討されてはいかがかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。  そして、もう1点、お伺いしたいのは、こういったパブリックコメントや審議会や、今までの市長のタウンミーティングなども、もちろんのことですけれども、特に、市政の重要課題に関することに関しては、市民参加は欠かせません。今議会も大きな問題が議論され、京都大学の農場の問題、これは市民への説明がまだ不十分であったのではないか、市民参加が十分ではないのではないかということが継続審査になった一つの大きな要因だというふうに私も感じております。そういった意味からは、この行政の計画の案の段階での、複数案を示しての市民の皆さんとの対話や、また市民会議などの会議手法を取り入れていくこと、これは外部の大学の先生にそういったコーディネーター、ファシリテーターとしてお力をかりるような形をとっても構わないと思います。これまでの行政の一方的な説明の場だけではなく、市民と対話するような方式での市民参加への対応というのを、今後は検討されていくべきかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか、ご見解をお聞かせいただきたいと思います。  続けて、電力の自由化に対する対応についてお尋ねをいたします。  ことしの夏の節電の取り組みと、その成果についてお聞かせをいただきました。この市庁舎でもエレベーターがとまっているのを皆さん目にされて、階段をいろいろと活用されてきたと思いますが、全体としては約10%削減されたということで、関西電力管内は、あくまでも目標値だったということで、この数字をどうとらえるか、また、その数字によって今回見えてきた中身というのをしっかりと評価して、今後の市の政策に生かしていっていただきたいというふうに思います。  そこで、お尋ねしたいのは、そもそもの高槻の電力の購入契約についてであります。今回、この節電に取り組まれたのは、総務課、人事課、環境政策課が推進して、本庁舎と、そして、お隣の総合センターで大きく取り組まれたというふうにお伺いをしましたけれども、市では、もちろん、それ以外のたくさんの施設で、たくさんの電力を使っているわけなんです。そういった高槻市における電力購入契約は、現状どのようになっているのか、どのように把握されているのかをお尋ねをいたします。  そして、この電力購入についてでありますけれども、今回、大きな契機となったのは、やはり、原子力発電に対する問題でありました。今まで、CO2削減ということで、いろいろな電力に対する取り組みがなされてきたというふうに思うんですけれども、この電力購入についての環境配慮基準についても、現状どのようになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。  そして、高槻市の電力と環境基準についてお伺いをいたしましたけれども、もう1点、このPPS事業者については、せんだっての6月議会では研究してまいりますというご答弁をいただきまして、現在どうですかとお伺いしたところ、手法についての情報収集を行ってまいりますというご答弁をいただきました。研究、情報収集、着実に前に進んでいるというふうに思いたいわけなんですけれども、一方でこの情報収集ということで、さまざまな自治体の例に触れられているかと思いますけれども、例えば電力購入、入札にかけられるというようなことでは、特に政令市以下の中核市ですとか、さらに小さな規模の自治体では、環境セクションが主導して取り組んでいかれるような環境配慮型の電力入札であったりとか、一方で総務セクションが、とにかく行革の一環として、これは政令市に倣ってしっかりと取り組んでいくというようなこととか、いろいろな対応をされているかというふうに聞いております。今回、こちらは高槻市では環境部長がご答弁に立っていただきました。このエネルギーシフトの問題と絡めての電力自由化の問題ということで、特に高槻市で電力自由化対応というところで、私自身は、原子力発電以外からの発電へ、特に自然エネルギーなども大きく視野に入れた形で研究、検討、そして情報収集を進めていっていただきたいと思いますけれども、再生可能エネルギーへのシフトへ向けた高槻市の見解についてお聞かせいただきたいと思います。  以上、2問目です。よろしくお願いします。 ○市長公室長(乾 博) 野々上議員の、市民参加への取り組みについての2問目のお尋ねにご答弁申し上げます。  まず初めに、市長と語るタウンミーティングについてのお尋ねでございます。これは、市長みずからが各種団体や市民各層と、まちづくりについて建設的な意見交換を行うことによって、より幅広い市民の皆様のご意見を市政に反映いたそうとするものでございます。このような機会を通じて、市民の皆様からいただいた貴重なご意見を参考にして、住みやすさナンバーワンのまちづくりを推進してまいりたいと考えております。  次に、パブリックコメントの対象となった案件に関する説明会の実施等についてのお尋ねでございますが、パブリックコメントにつきましては、幅広く皆様に関心を持っていただき、より多くのご意見をいただくための工夫が必要であると認識しております。議員仰せの、説明会の開催につきましては、日時や場所、回数など、さまざまな課題がありますことから、まずは、より多くの皆様にご理解いただけるよう、パブリックコメントに付する際の資料の工夫を図ってまいりたいと考えておるところでございます。  なお、より幅広く市民の皆様からご意見をいただくための手法につきましては、引き続き、検討してまいりたいと考えております。  最後に、市民参加の手法につきましては、議員からありましたコメンテーター、あるいはファシリテーターの活用、そういったものを含めまして、あるいは他市の先進的な取り組みなどにつきまして研究、検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○環境部長(上野和夫) 野々上議員の、電力購入に関する3点のご質問にお答えいたします。  1点目の、電力の購入につきましては、市で一括して契約しているのではなく、本庁舎や小学校など、各施設単位で契約を結んでいるところでございます。現在のところ、温室効果ガス削減の効果という観点から、関西電力株式会社の1社から購入しております。  2点目の、環境配慮基準につきましては、平成19年に、いわゆる環境配慮契約法が施行されており、温室効果ガス排出係数を基準に業者を選定し、入札を実施するなど、温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約が推進されているところでございます。この法において、地方公共団体は環境配慮契約の推進に関する方針の作成が努力義務とされており、電力の供給につきましては、法の対象とする契約の種類の一つに上げられております。  3点目の、再生可能エネルギーへのシフトにつきましては、今後も原子力発電所の稼働状況が不透明な中、再生可能エネルギーからの電力供給の割合が大きくなると予想されます。今後の国内のエネルギー供給に係る社会情勢や、技術動向の情報収集に努めるとともに、電気の購入に係る費用につきましては、高槻クリーンセンターを初めとする本市の施設から発電した電気の売り払い価格も含めて、売買の両面から包括的に研究してまいります。  以上でございます。 ○(野々上 愛議員) それでは、それぞれ3問目は、要望、意見とさせていただきたいと思います。  まず、市民参加のことについて、今、高槻市の現状の市民参加の状況、また今あるシステムの活用状況と、そして今後に対するいろいろな方針ということでお尋ねさせていただきました。今議会、重ねてになりますが、議会を二分する、市民の皆さんも二分するような大きなテーマがあったことや、また、これ以外にも高槻市、例えば、さきの奥本市長の時代から引き継がれている焼却炉の問題ですとか、重要案件がメジロ押しであります。いささか濱田市長になって、こういった大きな問題の先送り傾向が目立つのではないかと思っております。
     しかし、これはネガティブな面ばかりではありません。独断専行で決めていくのではなくて、こういった重要な問題こそ、そして、特に今日のこういった情勢、高槻市も人口、右肩上がりではありません。行政だってさまざまな複雑な課題があります。市民の方も本当にさまざまな方がおられます。そういった答えのない問題についてこそ、しっかりと市民参加、アリバイのような、市民の意見を聞きましたというわけではなくて、そこでしっかりと答えや方策を導き出すような市民参加、市民対話の手法というのを、今、改めてしっかりと考えて、そして導入をしていっていただきたいというふうに思います。  対話と熟議の市民参加、そして、オープンな場での議論、また一定なオープンな場での専門家の先生方の活用など、まだまだできることはたくさんあるというふうに思います。これまで行政がシステムとしてしっかりと取り組んでこられた市民参加、例えば審議会ですとか、パブリックコメントの活用もそうですが、それに加えて、ぜひ民間目線とおっしゃる濱田市長、これまでの行政の枠にとらわれない市民参加の手法をさまざまにチャレンジして、幸いなことに、そういったことにたけている大学の先生など専門家も高槻の中にはたくさんリソースがあります。そういったことをしっかりと連携をして、一歩前へ進めた市民参加に取り組んでいっていただきたいというふうに、これは強く要望、お願いをさせていただきたいと思います。  重要な問題、市民の声をしっかり聞くことと、そして市民とともに責任を分かち合っていく仕組みというのは、これは議会も同じ問題であります。議会でも、そういった市民参加、市民の目線という改革も内部で議論が今しっかりと進んでいるところでありますので、市の行政についても新しい時代の市民参加、濱田市長のもとでの市民参加のカラーが早く出てくるようにお願いをして、この点は終わらせていただきたいと思います。  続きまして、電力購入の電力自由化対応の問題です。  3点、ご答弁をいただきました。今回、まず初めに、夏の節電対策で、これを機に、ぜひ高槻市内の電力契約のあり方というのを総ざらえでチェックする大きな機会としていただきたいと私は思います。  今回、関西電力との契約はそれぞれの施設ごとの契約となっているということで、今ご答弁をいただきましたが、今回、環境セクションが答弁に立っていただきましたから、この環境セクション主導で、一体どこの、どういう施設が、大きな規模から小さな規模まで含めて、どういう契約形態になって、どの程度の使用料、そして電力量が発生しているのかということを、ぜひ一括して把握していくこと、まず、そこから始めていただきたいと思います。  お隣の島本町では、実は今回、この電力供給契約について、ざっと総ざらえでチェックをされたというふうに聞いております。そうなりますと、それぞれの施設ごとの契約でも、関西電力と、例えば高圧電力の契約だったり、低圧だったり、ウィークエンドが高いというような、さまざまな契約形態があって、改めて契約課の皆さんも、こういう実態を初めて把握した、それから、いろいろなことが見えてきたというようなこともお伺いをしました。ぜひ、この夏の節電10%、よかったねというだけで済ませるのではなく、今後の政策につなげるべく、総点検していただきたいというふうに思います。そうした先に、この利用実態、使用実態の総括と評価が高槻市の今の電力の使用のあり方に対する政策に大きくつながっていくというふうに考えます。  先ほど、ご答弁で、買うだけの問題じゃなくて、クリーンセンターを初めとする施設の電気の売電の問題もしっかりと研究していきたいという野心的な答弁をいただいたかと思います。まさしく、今、市に求められているのは、その両面です。地域エネルギーに対する考え方を、ただのユーザーというのではなくて、まずは何を使っているのかというのをきっちりと把握すると同時に、こういった形で発信していくことというのも、今後の市の環境だけではなく、市の大きな政策の柱として期待をしていきたいというふうに思っております。  そして、特にPPS事業者の導入に関して、環境配慮基準についてのお尋ねもさせていただきました。特に関西電力、これは原発依存度が高いという裏返しなんですけれども、CO2の排出係数は、例えば、東電とか中電とかと比べても低いんですね。これまでのCO2対策という観点では、まさしく数字の上では、そこが有利だったことは事実だと思います。しかし、今パラダイムシフトが起こりました。3月11日以降、やはり世の中の状況は大きく変わっています。国の政策、国の法律がそこに追いついていないのも事実です。だったら、自治体からこの議論、取り組みを始めていかなくてはならないというふうに思います。再生可能エネルギーへのシフトへ向けて、例えば電力調達においては環境影響評価、またグリーン電力購入の仕組みやグリーン電力証書の購入などを積極導入している東京都の例などは、とても有名です。日常、消費するエネルギーを通じて、再生可能エネルギーの成長に寄与することができる、こういった自治体の取り組みも、ぜひ高槻市から進めていっていただきたいと思います。  このPPSに関しては、今、情報収集に努められているということですので、私ども議会の議員も、このような問題に今非常に関心を持っております。ぜひ、そういった中で情報交換をする中から、高槻市でできる取り組みというのを一歩ずつ進めていっていただければなというふうに要望をさせていただきまして、この問題、また今後の動向については、折に触れて質問させていただきたいと思いますので、そのことをお願い申し上げまして、私の質問とさせていただきます。  以上です。ありがとうございました。 ○議長(久保隆夫) 野々上 愛議員の一般質問は終わりました。 次に、髙木隆太議員。      〔髙木隆太議員登壇〕 ○(髙木隆太議員) 無所属の髙木隆太です。  私からは、3点、質問をいたします。項目の3番目、若者支援については、2回目の質問からにさせていただきます。  まず、1問目の、高槻市の教育行政についてですが、これは高槻市の条例案ではありませんが、このたび大阪府知事が代表を務める政治団体から9月議会において提出された教育基本条例について、これは今後、府議会のほうで議論がなされるものでありますが、高槻市も含め、大阪府の教育を根底から揺るがしかねない、非常に憂慮すべきものだという私の思いから質問をさせていただきます。  今回、提出される教育基本条例は、素案を見ると、この規則を守らないと、このようなペナルティーが科せられますよというような処分項目が、当初72項目に上り、正面から政治が教育を支配することをうたっているものだと思います。これまで、政治によって教育がゆがめられ、自国と他国に取り返しのつかない悲劇を生んださきの戦争に、教育が加担してしまったという反省から、この議場の配置と同じく、戦後、政治から教育は中立であるべきものとして法によって規定されて、今日に至りました。  しかしながら、今回の条例案は、こういった過去の経過を無視し、選挙で選ばれた首長の強権的な政策によって教育制度が変わってしまうもので、明らかに教育基本法第16条に抵触するおそれがあると考えます。その他、違法性もこの条例案は指摘されているところですが、私は、1点、高槻市の教育基本法第16条に対する見解をお聞かせ願いたいと思います。  これが1つ目の質問です。  次に、2問目の、高槻市の放射能の対応について、給食食材と災害瓦れきの受け入れについて、それぞれ3問ずつ質問をいたします。  前回、6月議会での一般質問では、給食食材の放射能測定は、国が暫定基準値を超えた食品を流通させないように取り組んでいるので、測定する必要はないというご答弁をいただきました。また、産地の公表は問い合わせがあれば保健給食課のほうで答えるということで、高槻市としては食材の放射能汚染に関する取り組みは、今現在も行われておりません。これらの経過を踏まえて質問をいたします。  1点目、牛肉から、このほど放射性物質が検出され、学校や保育所の給食などにも使用された自治体もあります。今後、このようなことが発生する可能性は全くないとは思えません。そのような事態が起こった場合、市はどのように対処されるのか、どのように考えておられるのか、お聞かせください。  2点目、市の扱う給食の牛乳において、メーカーは現在放射能の検査等をしておりません。このように、調理場に納入される段階で放射能の検査がされていない可能性のある食材がどれだけ使われているのかお答えください。また、調味料などの加工品について、何かしら検査がなされているのかについてもお答えください。  3点目、産地の公表は風評被害を招くとも言われますが、正しい情報が得られないということが、さらなる風評被害を招き、放射能への誤った認識を流布させると考えます。こういったことに対する市の考えをお聞かせください。また、今現在、産地の公表をされておる全国の自治体について、高槻市はどのようにとらえておられるのか、お聞かせください。  そして、東日本大震災によって大量に発生した災害瓦れきですが、被災地だけでの瓦れきの処理は、例えば岩手県であれば10年分を超える量が発生しており、広域的な処理というものは、コスト等の問題もありますが、考え得る一つの方法であるとは思います。しかしながら、原発事故による瓦れきの放射能汚染が今問題となっており、高槻市においても市民の方から受け入れに関して問い合わせがあると聞いております。  そこで、3点お聞きします。  1点目は、災害瓦れき受け入れと、災害瓦れきの放射能汚染について、市の見解をお聞かせください。  2点目、受け入れに対して、周辺住民の方や、それ以外の市民に対して、意見を聞く機会を設ける予定があるのか、または説明会などを行う予定があるのか、お聞かせください。  3点目、大阪府のほうには、最大受け入れ量を高槻市のほうで、1日で80トン、年間で3万トンというふうに通知していると聞いておりますが、これは実際に現実的な数字で処理できる量なのか、また年間この最大処理可能量を処理した場合のコストなどはどれくらいになるのか、お答えください。  これが1問目の質問になります。以上です。   〔教育指導部長(山岡利夫)登壇〕 ○教育指導部長(山岡利夫) 髙木議員の、教育行政にかかわるご質問にお答えをいたします。  本市教育委員会といたしましては、教育基本法第16条の条文にありますように、この法律及び他の法律の定めるところにより、教育行政を行っているところでございます。  以上でございます。   〔教育管理部長(四宮明男)登壇〕 ○教育管理部長(四宮明男) 髙木議員の、放射能対策における給食食材に関するご質問にお答えいたします。  まず、7月に牛肉から暫定基準値を超える放射能物質が検出された際には、牛肉の安全性が確認できるまでは使用を控えております。今後、万一同様の事態が発生した場合には、7月と同様の対応をとってまいります。  次に、放射能検査についてですが、国においては検査計画、出荷制限等の品目、区域の設定、解除の考え方が示されており、現在、それに基づき検査が実施されております。  次に、産地公表についてですが、一部の市では独自の判断で公表をしておられるところもございますが、本市では食材の購入は産地指定を行っておらず、産地を公表することにより風評被害を招くおそれがあると考えております。  以上でございます。    〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 髙木議員の、3点のご質問にお答えいたします。  1点目の、災害瓦れきの受け入れについては、国並びに大阪府から具体的な要請はないため、要請があった時点で検討することになるものと考えております。  2点目の、受け入れの要請があれば、議会に報告するとともに、地元自治会には説明することになると考えております。  3点目の、施設の能力につきましては、処分可能な量であり、コストにつきましては、トン当たり2万6,000円程度になるものと考えております。  以上でございます。 ○(髙木隆太議員) 教育基本条例についてですが、ご答弁では、教育基本法、その他の法に従って高槻市の教育行政が行われるということで確認させていただきます。  2問目は、要望のみとさせていただきます。6月の府議会で可決された大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国家の斉唱に関する条例も、その最大の目的は教育現場における上意下達の徹底と権力の集中であります。今回の教育基本条例においても、思想の自由が否定され、教育関係者のみならず、一つのイデオロギーに保護者や児童までもが縛られてしまうおそれがあります。また、今回の条例案には、自己責任と国際競争力の高い人材を育成するエリート教育が求められておりますが、このことにより教職員も子どもたちも、ひたすら競争と強制を強いられることになり、教育を通して相互に補い合い、助け合って社会を構成していくといった心をはぐくむことが困難になってしまいます。  また、この条例案では、定員割れした学校の廃校や、5段階評価による教員の免職など、教育現場の実情を無視した非現実的な施策も並べられており、教育行政の果たすべき現実的な問題の解決は二の次となっております。  私は、今の教育行政が何の問題もないとは思っておりません。しかしながら、今回の条例案の中身に対して、これは広く高槻市民にも知っていただきたいと思っております。条例案は府議会に提出されるものですが、当然、高槻市の教育行政にも大きな影響を与えるものです。高槻市としても、教育基本法、地方教育行政法などとの整合性を見きわめ、今後の高槻市の教育行政に混乱を生じさせないよう対応していただくことを要望させてもらいます。  次に、給食食材についてですが、これについては、前回と同様、ほとんど前向きなお答えが返ってきません。先ほどのご答弁に対して、3点、追加で質問させていただきます。  1点目、7月にセシウムが検出された牛肉は、高槻市が何らかの対策をとって未然に防いだから給食で使用されなかったのではありません。ご答弁のように、今回の牛肉の場合と同様で、放射能に汚染された食材がもし流通してしまった、そういったことが判明してから、その食材の使用を控えるのであれば、給食で放射能汚染された食材が使われてしまう可能性がありますが、そのように理解してよろしいのでしょうか。  2点目、国においての検査だけではなく、食品、加工品などを扱うメーカーに対して、特に子どもが口にする給食の食材に関しては、放射線の検査をするべきだと考えます。そのように市のほうからメーカー等に対して働きかけるようなお考えはないのでしょうか。  3点目、市のご答弁にある自治体の産地公表による風評被害とは、どのようなものが実際にあったのか、把握しているのであればお答えください。  次に、災害瓦れきについても、これも現在、検討段階だということで、具体的なお答えはいただけないのかもしれませんが、高槻市で仮に放射能に汚染された瓦れきを焼却する場合、焼却する総量によってクリーンセンター内での放射能の濃度は上がっていきます。この災害瓦れき受け入れは、早ければ年内にも受け入れが開始されるとも聞いております。そういうことですので、もっと早い時点で市としての考え方を持たれたほうがいいのではないかと思います。  そこで、さらに3点、質問いたします。  1点目は、自治体によっては、現時点で放射能汚染の可能性がある災害瓦れきの受け入れをしないと態度表明しているところもあります。こういった住民の安全を考えた場合、放射能汚染の可能性のある災害瓦れきが及ぼす影響を市がどのように考えているのか、お聞かせください。  2点目、瓦れきの受け入れに関して、議会と地元自治会に説明するとのことですが、これはあくまでも受け入れの要請があった場合に、議会と地元自治会に賛否を問うものなのか、受け入れが決定したことを説明するものなのか、どちらなのかお答えください。また、放射線は目に見えず、広範囲に影響を及ぼすものですので、市のホームページや広報など、広く市民に知らせる必要があると考えますが、いかがお考えでしょうか。  3点目、1トン当たりの処理コストは2万6,000円で、年間3万トン処理すれば7億8,000万円のコストと、さらに放射線対策などの追加的なコストも発生すると考えますが、この場合の費用負担などはどのようになるのか。また、追加的に行われる放射線対策のコストは算出されているのか、お答えください。  そして、若者支援についてお聞きします。  今や非正規雇用が働く人全体の4割に達し、大学生や高校生など、若者の就職率も過去最低を更新するなど、若者を取り巻く情勢は大変厳しいものになっております。私も10年前の就職氷河期を経験しましたが、何十社と面接を受けても就職できない不安から、自分が社会から疎外されたような経験をしてきました。そして、いまだに非正規雇用などで働く友人が私にもおります。そういった問題やひきこもりなど、社会参加ができないまま年齢を重ね、将来の生活に不安が増していくという若い方も今たくさんおられます。このように若者が学んだり、仕事を通して社会へ参加していくということが困難であることを個人の問題にとどめず、行政がその解決に取り組まなければいけないと考えております。  そこで、4点お聞きします。  1点目は、濱田市長の公約である、努力する若者が報われる再チャレンジ支援とは具体的に何か、また、その実践はいつ、どのようにして行われるのかお聞かせください。そして、若者とされる人の定義は何かお聞かせください。  2点目、現在、高槻市において、非正規などの不安定な状態で働いている若者と、ひきこもりなどの社会参加ができずにいる若者はどれくらいおられるのか、把握されていればお答えください。  3点目、高槻市における高校進学率をお教えください。また、この10年ほどの高校中退者数の推移をお聞かせください。  4点目、高槻市で若者とされる年齢で、生活保護受給者もしくは同等の収入しかないような、いわゆるワーキングプアと呼ばれる生活を余儀なくされている世帯数をお教えください。  以上、2問目です。 ○教育管理部長(四宮明男) 給食食材に関する2問目のご質問にお答えいたします。  まず、今後、給食食材において規制値を上回る放射性物質が検出された場合についてのお尋ねですが、先ほど申し上げましたが、国の考えのもとに関係機関において放射能検査等が行われており、規制値を上回る放射性物質が検出された場合には、出荷制限を実施されていることから、出荷制限された食品は府内の中央卸売市場などでは流通していないものと理解しております。  次に、メーカーへの放射能検査の実施要請についてのお尋ねですが、現在、メーカーへの要望は考えておりません。  次に、産地公表による風評被害についてのお尋ねですが、具体にどのような風評被害が発生するかについては、予測できないところでございますが、東北や関東地方などの被災地農家等に対し、何らかの影響を与えた場合を考えますと、産地公表は好ましくないと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○環境部長(上野和夫) 髙木議員の、2問目のご質問に一括してお答えいたします。  災害瓦れきの受け入れに関しては、現在、国からの具体的要請がないため、要請があった時点で国や大阪府の考え方、他の市町村の動向等を踏まえ判断するものと考えております。  また、処理にかかる費用については、現時点では未定ですが、市がすべて負担するものとは考えておりません。  以上でございます。 ○市長公室長(乾 博) 髙木議員の、若者支援についてのご質問にお答え申し上げます。内容につきましては他部局にまたがっておりますので、関係部と調整の上、私のほうから、概括的なお答えになりますが、ご容赦願いたいと思います。  まず、努力する若者の再チャレンジ支援についてのお尋ねでございます。支援策につきましては、さまざまなことが考えられます。生活支援、就学支援、あるいは就労支援、それぞれを若者の置かれている状況に応じて適切に行っていくことが重要であると考えております。具体的につきましては、市内の若者が夢の実現に向けて、どのような悩みを抱えているのかなどを考慮し、相談業務の充実、就労支援の拡充、あるいは自主的な活動の支援など、効果的な取り組みを検討してまいりたいと考えております。  次に、若者の定義、範囲、年齢的なことで申し上げますと、範囲につきましては、おおむね義務教育終了後、15歳から29歳までを想定いたしておりますが、個々の支援策の内容に応じて柔軟に考えていかなければならないと考えております。  次に、非正規など不安定な状態で働いておられる若者やひきこもりなど、社会参加ができずにおられる若者の人数についてのお尋ねでございますが、現在、統計上のデータとしては把握いたしておりませんので、よろしくお願いいたします。  次に、本市における高校進学率についてのお尋ねでございますが、平成22年度3月末中学卒業者の高校進学率につきましては、98.4%となっております。なお、高校を中退された方、そういった方の推移につきましては、現在データとしては把握できておりませんので、よろしくお願いいたします。  最後に、若者とされる年齢で、生活保護の受給者、もしくは同等の収入の世帯数についてのお尋ねでございますが、16歳から29歳の若者を含む生活保護受給世帯は、合計で202世帯となっております。また、いわゆるワーキングプアと呼ばれる世帯につきましては、統計的なデータとしては把握してございませんが、離職に伴い住居を喪失した方、あるいは離職により家賃の支払いが困難となり、住居を喪失されるおそれのある方を対象とした住宅手当緊急特別措置事業の対象者のうち、16歳から29歳の若者を含む世帯数につきましては、現在14世帯となっております。  なお、いずれも平成23年9月1日現在の世帯数でございまして、就学中の生徒、学生等は含んでおりませんので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○(髙木隆太議員) まず、給食食材に関してですが、今現在、自主的に食品の放射能測定を行っている自治体では、国の検査だけに任せるのではなくて、子どもや住民の健康を一番身近な行政が守らなければいけないといった観点から、測定や産地の公表等を行っておられます。前回の議会でも指摘させていただきましたが、この高槻市の対応は、国や大阪府に頼り切っているもので、高槻市として子どもの健康を守るという姿勢が全く見られません。  市場に出回っている食品が検査されていて、問題がないのであれば、その検査結果と高槻市の給食で使用された食材等を照らし合わせて情報を提供するというような、高槻として何らかの対応を考えておられるのか、最後に1点、お答えください。  そして、要望にさせていただきますが、市が自主的に情報を取得し、広く市民に対して情報の提供を行わないことのほうが、かえって誤解や根拠のない情報を広げてしまい、風評被害を生み出しているのではないかと私は思います。給食食材の産地公表をすることが風評被害になるという市の見解は、データに裏打ちされたようなものでもなく、また実態の伴ったものではありません。それでは、自主的に測定や産地公表を行っている他の自治体を否定していることにもつながります。私は、一体高槻市は何が大事で、何を守ろうとしているのかがよくわかりません。被災地や関東の生産者を支援することと、放射能の影響を受けやすい子どもたちの健康を守ることは別個のものとして考えるべきだと思います。  6月議会での要望と重なりますが、高槻市として自主的に給食食材の安全性を確保するよう、効果的な食材の測定を行い、客観的な情報を提供し、子どもから放射線のリスクをできる限り回避するように、段階的にでも動き出すべきだと要望をさせていただきます。  次に、瓦れきの受け入れについてですが、今の段階で高槻市として自主的に瓦れきに対しても対策を考えてはいないということですが、そういうことで、さらに市民の方の不安が増してしまうのではないでしょうか。瓦れき処理の際に、焼却炉の外へ放射能が出なかったとしても、焼却灰は放射性廃棄物となってクリーンセンター内にとどまることになります。その処理を行う中で、作業員の方の健康問題や焼却灰の輸送に対しても放射能の影響が心配されます。やはり、そういったことを考えると、瓦れき受け入れは放射能の拡散という意味で、広域的に行うことは難しいと考えます。  また、放射能汚染を理由に災害ごみの受け入れを行わない方針を打ち出している自治体は、これは自分のところさえよければいいというのではなくて、これまでの政・官・財・学・マスコミが引き起こした今回の原発事故の責任所在をうやむやにしたまま放射能汚染を広げるおそれのある災害瓦れき受け入れを他の自治体へ要求することへの批判が込められていると私は考えております。  また、広域処理された瓦れきは、現在、大阪府下の廃棄物の埋め立てを担っています大阪湾のフェニックス事業によって最終処分されることが濃厚だと考えますが、このフェニックス事業に関しては、当初の経営計画が破綻し、財政的にも今問題が生じております。また、近年ごみの減量化によって、この処分場の維持、延長が管理費用を増大させるとして懸念されているのが現状です。そういった背景から、ごみ処理事業の経済的理由が優先されて、放射能汚染の危険性がある瓦れきが運ばれてしまうのであれば、これは大いに問題があると言えます。  私からは、市民の健康を守るという自治体行政の責任を第一にしていただき、市民の意見を聞くことを第一に、国が定める基準値以下であっても、放射能汚染の疑いがある災害ごみの受け入れに関しては、行わない方向で検討がなされることを要望いたします。  最後に、若者支援についてです。  市長の目指す若者支援は、まだ具体化する手前の段階だということですが、市内の若者が現在どのような状況に置かれているのか。私の質問した内容に関しては、難しいものもあるとは思いますが、調査というか、実態の把握というものが余りなされていないのではないかという印象を受けます。行政が若者の置かれている現状を見きわめ、また若者との接点をつくりながらでないと、具体的で実効性のある支援はできないのではないかと私は考えます。  実際に、昨年行った高槻市内の中小企業と若者のマッチングを行った就労支援事業では、63名の参加があったにもかかわらず、結局1人も就職に結びつかなかったと聞いております。これにはさまざまな要因があるとは思いますが、市としては、ただ単にこういうものをやるから来てくださいというだけではなくて、市内の若者の実情に沿った支援をやっていただきたいと要望いたします。こういった就労支援においても、職業訓練など、国や府の事業とも連携しながら、企業とのマッチングを行うなど、きめ細やかな政策を行うよう要望いたします。  また、近年、生活保護世帯の増加に見られるように、生まれ育った家庭環境によっては、若者が夢を持ち、その実現に向けて進学したり、技術を身につけたりするということが難しい状況が拡大しているとされております。先ほどのご答弁では、若者の定義は15歳から29歳までの義務教育を終えた年代とありますが、今の経済状況からして、義務教育終了だけでは、なかなか就職することも難しいのではないかと思います。  大阪市では、昨年このような事態の解決に向けて、高校中退防止や高校への進学支援を行っております。また、埼玉県では生活保護受給世帯の中学生へ無料の学習教室などを開いております。先ほどお聞きしたように、高槻市の高校進学率は98%と高く、また高校中退も府立高校では減少傾向にはありますが、高槻市でこういった支援の対象に該当する世帯があるのか、また、高槻市として何らかの支援がなされているのか、お答えをいただいて、私の一般質問を終えさせていただきます。 ○教育管理部長(四宮明男) 給食食材に関する3問目のご質問にお答えいたします。  今後の給食食材に関する情報提供についてでございますが、現在のところ市独自としての取り組みは考えておりませんが、引き続き、国や関係機関の動向などを注視し、安全で安心な給食実施に努めてまいります。
     なお、大阪府教育長協議会では、国に対し給食食材等の安全性の確保についての要望に向け、現在取り組みを進めているところでございます。  以上でございます。 ○教育指導部長(山岡利夫) 髙木議員の、若者支援についての2問目の質問にお答えをいたします。  高校中退への取り組みにつきましては、第一義的には生徒の在籍する高等学校や設置者等においてなされるべきものであると考えております。ただし、中学校では可能な範囲で卒業生にアドバイスをしたり、できる限り高校中退の防止にもつながる進路指導に努めております。  次に、生活保護世帯の中学生につきましては、本市では、全小、中学校で放課後学習室事業を行っておりますが、生活保護世帯の中学生に特定した学習教室等は行っておりません。  以上でございます。 ○議長(久保隆夫) 髙木隆太議員の一般質問は終わりました。  次に、和田孝雄議員。      〔和田孝雄議員登壇〕 ○(和田孝雄議員) 皆さん、こんにちは。和田孝雄です、よろしくお願いします。  私は、高槻市の放射能汚染対策、特に学校給食の食材に係る放射能汚染問題について。そして、また前回に引き続きまして、摂津富田駅周辺の南北交通の問題について質問をさせていただきます。福祉施策の充実についても質問をさせていただく予定でございましたけれども、担当課から、この問題について善処するとの約束がありましたことと、時間の関係で割愛をさせていただきます。なお、一部、髙木議員の質問と重複をいたしますけれども、2人が結託をいたしまして波状攻撃をかけるということでさせていただきますので、ご了承いただきたいと思います。なお、午後からは大御所がご登場なさいますので、これについてもご期待のほどをよろしくお願いをいたします。  まず、放射能汚染対策の質問に先立ちまして、去る3月11日に発生をいたしました平成23年東北地方太平洋沖地震と、東京電力福島第一原子力発電所の事故で被災をされ、6か月以上たった今なお、ご自宅に戻れずに、避難生活を強いられていらっしゃる、7万とも8万とも言われる皆様に、心からのお見舞いを申し上げますとともに、今なお東京電力福島第一原子力発電所の現場にお残りになって、ご自身が大量の被曝をしながら、第一線でご奮闘をいただいている東京電力や東京電力の下請労働者の皆さんに、心からの御礼を申し上げたいと思います。また、それが公務員の仕事と言ってしまえば、それまでですけれども、みずからの公務員としての使命を強く自覚され、危険を省みず、率先して現地に赴かれた本市の職員の皆様にも深く感謝申し上げたいと思います。本当にご苦労さまでした。厚く御礼を申し上げる次第でございます。  さて、この地震や津波による被害を、日本のすべての働く人たちの手で必ずや復興できるということを私は信じておりますけれども、東京電力福島第一原子力発電所に端を発しました原発震災につきましては、いまだに進行中のままであります。政府と東京電力の事故収束の前倒し、いわゆる原子炉の冷温停止を年内にも達成しようという計画とは裏腹に、地震翌日に厚さ1メートルのコンクリートの壁をこっぱみじんに吹き飛ばした1号機は、核燃料がメルトダウンからメルトスルーし、その下のコンクリートを溶かして、さらに地下にもぐり込み、地下水との接触による水蒸気爆発や地下水の汚染、海水の汚染が危惧されております。大量の放射性物質を放出した2号機、猛毒のプルトニウムの入った原料を使っていた3号機は、今なお余りの放射線量で、建屋内に入ることさえできず、詳細は全くの実態不明であり、今後の事故の進展いかんによっては、1号機以上に、さらなる被害が危惧されているところでございます。4号機は、原子炉に燃料が入っていないにもかかわらず、4日後に同じく建屋が爆発いたしました。  皆さん、7、7、7、3、こういう数字をご存じでしょうか。1号機がレベル7、2号機がレベル7、3号機がレベル7、4号機がレベル3というものです。私は、福島第一原子力発電所全体がレベル7と勘違いしておりましたけれども、国際原子力事象評価尺度は、各原子炉につくものであり、チェルノブイリは7の原子炉が1つですが、福島はレベル7が3つ並んでいる状態というものであります。  東京大学アイソトープ総合センター長の児玉達彦先生によりますと、この原子力発電所の事故で、一番問題なのは放出された放射性物質の総量であり、この福島第一原発から放出された放射性物資の総量は、放射線量の換算で広島原爆20個分であると概算されております。これだけ大量の放射性物質が広範囲に大気や海水にまき散らされ、今それらは自然界のあらゆる領域で拡散されたり濃縮されたりして循環をしていってる。そして、人間が扱った最後に下水処理場に向かった放射性物質は、これまでの方法で処理をしますと、再び空気中や土、あるいは水に返っていくということになるわけであります。  この大阪も例外ではございません。大阪のJR森ノ宮駅近くにあります大阪府公衆衛生研究所が調査をした、ことし4月1日から5月1日までの1平方キロ当たりの降下物月間調査によりますと、セシウム134が8,300ベクレル、セシウム137が7,900ベクレル検出され、平成23年2月25日から4月1日までがセシウム134が検出なし、セシウム137が40ベクレルであったことから、福島第一原子力発電所からの放射性物質漏えい事故が原因であると、同研究所は推測されております。  放射性物質の被曝で一番敏感なのは、胎児や妊婦、子どもであり、子どもの被曝による影響は大人の10倍、ゼロ歳から15歳ぐらいまでは特に注意しなければならないと、埼玉堀之内病院の黒部信一先生は、最近出版された文芸新書でありますけれども、「原発・放射能 子どもが危ない」という本に記されております。  放射能被曝について、外部被曝と内部被曝があるというのは、マスコミなどを通じて常識となっていますが、このうち内部被曝が特に怖いのは、放射性物質が対内に入ると特定の場所に濃縮されるからだと言われています。今、問題となっているセシウムは、全身の筋肉組織や膀胱に蓄積されたり、白血病や不妊の原因になると言われております。  先ほどの黒部先生は、日本の子どもたちにとって今一番問題なのは、低線量の、つまり直ちに影響は出ることはなくても、長期的に身体をむしばむ低放射線被曝だと言っておられます。  そこで、きょうは、この低線量被曝、特に学校給食を通じての子どもの内部被曝についてお伺いをしたいと思います。  まず、この原発震災以降、高槻市として給食食材にどのような監視をこれまで行ってこられたのか、これからどのように監視をなさっていこうとしておられるかについてお尋ねをしたいと思います。  もう少し具体的にお伺いしますと、現在は日本産の平成22年産米をお使いでしょうけれども、いつから新米を導入なさるご予定でしょうか。  また、パンの原料は日本産ではなく、外国産の麦を使っておられるのでしょうか。  牛乳は明治乳業を中心に納入されているとお聞きいたしますけれども、その安全性はどのように担保されているのでしょうか。牛乳はどうしても給食に必要とお考えでしょうか。代替用品は考えておられないのでしょうか。  肉類、特に国産牛のうち乳用牛の肉の使用は、これからどうなさるご予定でしょうか。  魚はほとんど外国産のものを使用なさっているようですけれども、今後もそのような方法をとっていかれるのでしょうか。  海草の使用、キノコの使用についてはどのようにお考えでしょうか。  チェルノブイリ事故のときは、大量の汚染食材が加工品に流れ、薄められたと言われています。加工品については、どのようにお考えでしょうか。  さらに、基本的な問題として、高槻市の環境を把握する上で、汚染が一番にあらわれると言われる高槻水みらいセンターの汚泥の放射線調査に関心を持っておられるでしょうか。結果はどうなっていますか、汚泥の処理はどうなっているのでしょうか、お答えください。  次に、富田まちづくり問題。前回に引き続き、摂津富田駅周辺の南北交通問題についてお伺いをいたします。  本年6月の定例議会で、私は、富田まちづくり勉強会で合意になったものとして、府道富田奈佐原線の現行JRアンダー部について、道路幅員が狭く、見通しが悪いために、自動車の走行性や歩行者、自動車の安全性が低下をしている、同線が整備されるまでの歩行者の安全対策が早急に必要であるということが全員の合意事項となったことを紹介し、早急な対策を求めさせていただきました。その危険性から濱田市長に、ぜひ現場を実際に見てもらって、その危険性を認識していただき、この実現に向けて大阪府に積極的に働きかけてほしいと要望させていただきました。さて、その後の進捗状況、改善状況はどのようになっているのでしょうか、お示しください。  また、私は、JR摂津富田駅近くの南北連絡の問題についても言及いたしました。去る14日、電動車いすを使っておられる方ではなくて、手押し型車いすを常用なさっている本市のバリアフリー推進委員の方に、行政立ち会いのもとに富田村踏切の現場確認をさせていただき、善処を求めさせていただきました。それについての対応もお示しいただきたいと思います。  よろしくお願いいたします。   〔教育管理部長(四宮明男)登壇〕 ○教育管理部長(四宮明男) 和田議員の、放射能汚染対策における学校給食食材に関するご質問にお答えいたします。  まず、新米の使用時期は、高槻産米が11月から、財団法人大阪府学校給食会から購入する米が12月からでございます。  次に、パンの原料は外国産でございます。  次に、牛乳については、集荷場または乳業工場単位で検体採取を行うこととなっております。また、牛乳の必要性でございますが、学校給食法において、給食には牛乳が必須となっております。  次に、牛肉については、乳牛にかかわらず安全性の確認に努めて使用してまいります。  次に、魚の使用につきましては、従来から海外からのものとなっており、今後も変更の予定はございません。  最後に、海草やキノコ類、また加工品につきましても、国や関係機関において放射性物質の暫定規制値を超えた食品を市場に流通させないよう取り組まれていることから、他の食品と同様に考えておりますので、よろしくお願いします。  以上でございます。    〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 和田議員ご質問の、水みらいセンターの汚泥の件につきましては、府の施設でございますので問い合わせをしましたところ、汚泥は焼却処理され、放射性物質の検査をし、その結果はホームページで公表されております。現在、ホームページにおける測定結果によりますと、セシウムが1キログラム当たり7.1ベクレルと公表されており、これは放射性廃棄物として取り扱う必要のない放射能レベルである100ベクレルを大きく下回っております。  以上でございます。   〔技監兼建設部長(神田忠士)登壇〕 ○技監兼建設部長(神田忠士) 和田議員ご質問のうち、富田奈佐原線の進捗状況等のお尋ねについてご答弁申し上げます。  6月議会の一般質問で答弁させていただいた以上の特にご報告すべき進展はございませんので、よろしくお願いいたします。  次に、富田村踏切の対応についてですが、富田村踏切の拡幅については、設計段階で障害者団体を含め、関係者の方々に十分に説明や調整を行い実施したところですが、障害者団体の方から伺った、使ってみてのご意見についても真摯に耳を傾け検討を行っておりますので、よろしくお願いいたします。  以上です。 ○(和田孝雄議員) 教育委員会の答弁につきましては、非常に不満な答弁でございます。今は不満を通り越しまして、あきれ果てているというのが現状でございます。私の質問の前段、どのように監視をなさってきたのか、これからどのように監視をなさっていくのか、そのことについて全くお答えをいただいておりません。同じ高槻市で、危険を省みずに現地にはせ参じる勇敢な公務員がいらっしゃる。一方、教育を名乗る市役所の部署が、今、現実に起きている事象に真っ正面から向き合おうとせずに、他人に頼って生きていくすべを考えていらっしゃる、どちらが教育者としてあるべき姿でしょうか。猛省を促したいと思います。  あなた方が頼っておられる国の主張というものは、基準を決め、それを超えた物は排除するけれども、その基準未満なら安全として、放射能は問題ないということで、汚染の事実を隠している、そういう代物です。食品汚染の暫定基準値が設けられておりますけれども、より厳しい基準が必要な子どもの基準は、今なお厚生労働省で検討中のままであります。そのことを肝に銘じた上で、自治体としての対策、学校給食の対策を考えていただきたいのであります。  検出をしないということは、まず選んだ食材で、その測定した機器の能力では測定できなかったということにすぎません。例えば、ミルクで言いますと、これはAERAの8月29日号が、消された汚染牛乳として報じておりますけれども、3月に福島や茨城で基準値の3倍から6倍もの放射性ヨウ素が検出をされました。これと前後して、栃木や東京、埼玉、群馬、千葉の各県で、基準値以下ではありますけれども、そうした数値が出て、各地の乳牛の内部被曝の深刻さがあらわになったことがございました。そんな中で、4月4日に原子力対策本部から、ある見解が発表をされました。原乳検査の試料の採取は、個別の酪農家からではなく、クーラーステーションまたは乳業工場単位にするという考え方が示され、関係自治体は一斉にこの方針に飛びつきました。  これで、どういうことが起こったかといいますと、クーラーステーションや乳業工場では、酪農家の原乳が混入をされてしまいますので、放射能がきつい原乳があっても、そうでないものとまぜれば、全体には薄まってしまう。その結果、暫定基準値を超える牛乳は出なくなったということであります。ある1本の方針で、ほとんどの牛乳が野放しになってしまったわけであります。  京都大学原子炉実験所の小出裕章先生によりますと、3月11日を境に日本は、世界は変わってしまったと言われております。多くの放射性物質が福島原発から放出をされ、放射能汚染の循環社会で生きていかなければならなくなった。食物連鎖でいいますと、その頂点、一番影響を受けるところに人がいます。そのことをしっかり踏まえて答弁していただきたいのです。  今、この汚染社会で生きていくに当たって大事なこと、それは我々大人は別にして、放射能から子どもを守ること、放射能に敏感な子どもを守っていく、この大切さをみんなで共有することが必要だと思います。  そこで、もう少し具体的にお聞きします。  私は、先ほど3月11日以来、日本全土が、程度の差こそあれ、汚染されることになったと申しました。関西に住む私たちにとって今、大事なことは、外部被曝もさることながら、食材からの内部被曝、それも半減期30年と言われるセシウムによる被曝が大きな問題になると考えます。高槻市長には、ゼロ歳児から12歳の、まもなく中学校の給食が始まるとお聞きしておりますから、15歳までの給食に直接の責任がある、私はこう考えております。  そうしたときに、給食の食材をみずからの手で安全を確認する、年間わずか180食であります。その安全を確認する、なぜそんな簡単なことができないのでしょうか。私は、4つの手段があると考えます。  1つは、濃厚汚染が考えられる食材を避けるということです。これは栄養士さんの工夫でできます。  2つは、産地を指定するということです。これに予算は要りません。これまでの数値を見ていますと、大体西の端で長野県あたりまでで汚染が発見されている。まずは、この長野ラインより西側の産品を利用する、これが第一の防衛線です。これが、まず一番簡単にできる。これがもしできないというなら、高槻市の学校給食は業者癒着で、高槻市によって食材が選定されているのではなく、業者の都合によって食材の産地がころころ変わる、そうしたそしりを免れないでありましょう。  3つ目は、購入した食材の産地を公開することです。これは、職員の業務負担の問題です。しかし、幾ら何でも食材の産地をネット表示するだけで、1人のアルバイトが必要とまではいかないと思います。今のお母さん方は、私たちの時代と違って、簡単にインターネットや携帯サイトを使われます。電話で聞けば教えてあげるというのは、時代にそぐわない、余りにも原始的な方法です。直ちに食材の産地をネットで公開する、この方法を導入してください。できないとしたら、やはり高槻市の主体性が疑われる。万一、長野ライン以東の食材が入ってきたらどうしよう、ここでも業者が産地を選んでいるのではないかという疑いを禁じ得ないのであります。業者の利益を守るのか、児童生徒の利益を守るのかが問われていると言っても過言ではないでしょう。  4つ目は、購入した食材の放射能測定の問題です。これには予算が必要になります。また、外部委託する方法と高槻市自身が機器を購入し、専門職員を育成しながら、自前でその体制をとっていく方法があります。しかし、これからの汚染社会を考えれば、高槻市自身が一定の精度が保証された機器を購入し、専門職員を育成していくほうが、36万の人口を有する中核市としてふさわしい対応ではないかと考えます。どのように食材の検査をしていくかは、各地の実践を参考に、市民の方々と納得のいく効率的な方法を話し合って決めればいいと思います。まずは高槻市として、子どもを内部被曝から守るために食材検査を実施するという意思表示こそが必要なのだと思います。  先ほどの答弁は実態のない、余りにも危険認識のない答弁でございました。今の私の意見を踏まえ、今後、学校給食の食材の安全確保に向け、高槻市として、どういう態度で臨まれるのか、改めてお答えいただきたいと思います。  次に、富田の問題です。  特に進展はないというお答えでしたけれども、これから私はずっと頻繁にこの質問をさせていただきますので、どうかよろしくお願いをいたします。  さて、既に6月議会で示されておりましたアンダー部の明るい壁面塗装や照明の設置など、早急に改善していただけるよう、強く働きかけていってほしいと思いますし、何度も申しますが、市長ご自身も、ぜひ現場を実際に見ていただいて、別に公式にとは申しません、私的な時間に車で一度通っていただくだけでいいと思いますけれども、JRアンダー部の危険性を認識していただくとともに、市長ご自身が富田奈佐原線の早期実現、当面の課題としてのJRアンダー部分の改善の先頭に立っていただきたいと思います。  先ほどのバリアフリー推進委員の方々からご意見を賜りました路側帯の線引き、あるいは溝ぶたのがたつき、あるいは人や車いすが通行する部分の道路傾斜の緩和など、すぐにでも府の土木事務所と連携をとって、障害者や高齢者に優しいまちづくりに取り組んでいただきたいと思うわけです。これからの時代は、障害者団体に入っておられる一人一人の安全が保障をされなければなりません。単に障害者団体の意見を聞いたから、それで事足りるという時代ではございません。若い職員の方々は、これまでの幹部職員の方のまねをしていただかず、こうして一人一人の安全を守っていただくように、今後努力をしていただきたいと思います。  なぜ、私がこれほどまでにこの部分を指摘するのかといいますと、高槻西部の南北交通の要衝であるからであります。ところが、去る7月29日、この西の府道、通称、総持寺停車場線とJRの交差する部分の西側、旧フジテックの工場跡地にJR総持寺駅を2018年春に開業させるため、来春に工事を着工するという計画の発表がありました。ここのJRアンダー部分は、現行富田奈佐原線の高さ3.6メーターと違って、少し低く、高さは3メートルですけれども、車道は2車線で両側に歩道もあって、安全な構造になっております。ここを掘り下げて大型車両を通すことが工事としては安上がりに見えます。この府道を高槻茨木線に接続することも比較的容易と考えられます。このことから、富田の町の人たちは、茨木市に、また事業を持っていかれて、高槻市の富田JRアンダーは、また置いてきぼりを食うのではないかと、そういう不信感が芽生えております。こうした周囲の新たな動きをどのようにとらえ、高槻市はどのように富田奈佐原線を早期実現しようと考えておられるのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。  よろしくお願いします。 ○議長(久保隆夫) 今の質問の中で、質問ですから、いろんな立場で質問をされるのは結構なことだと思うんですけれども、教育管理部長のほうで一言だけ明確にしてもらいたいことは、質問の中で、長野県ライン以西、それから業者、事業者を擁護して児童生徒の健康管理をおろそかにしていると、こういう発言がございましたね。そういうことは決して私はないと確信しておりますから、その辺を部長は明確に答弁してください。 ○教育管理部長(四宮明男) 給食食材についてのお尋ねでございますが、今後とも学校給食の安全確保の観点から、国や関係機関などの動向を注視するとともに、情報収集に努めてまいります。  なお、特定地域の産地排除や産地の公表につきましては風評被害の発生につながるおそれがあると考えております……(傍聴席より発言する者あり) ○議長(久保隆夫) 傍聴者は静かにしてください。 ○教育管理部長(四宮明男) また、先ほど議員のほうから仰せになった業者に対する配慮とか、そういったものについては一切行っておりませんので、よろしくお願いします。  また、放射能検査につきましては、暫定規制値を超えた食材は出荷停止措置がなされており、大阪府や大阪市においても中央卸売市場などの食材につきまして検査を実施されていることから、市独自の検査は考えておりません。  以上でございます。 ○技監兼建設部長(神田忠士) 議員ご質問の、(仮称)JR総持寺駅に係る府道整備につきましてでございます。  こちらにつきましては、茨木市とJR西日本が事業主体となり、進められているものでございまして、大阪府が事業主体となるものではないということを大阪府から聞いております。大阪府は、この富田奈佐原線のJRアンダー部分の整備の必要性を十分に認識していただいているということでございますので、今後とも機会をとらえ、大阪府に強く要請するとともに、現在、本市の協力で大阪府が取り組んでいる第四中学校前の道路整備がJRアンダーの整備につながるよう協議、調整してまいる考えでございます。  以上です。 ○(和田孝雄議員) まず、道路問題のほうから先に私の意見を述べておきたいと思いますけれども、JR総持寺駅の問題につきましては、実施主体がどこかということを聞いているわけでございませんで、このことでJR摂津富田駅の富田奈佐原線の問題がランクが下がってしまうのではないか、そのことを心配してお聞きをしたわけでございます。特に、府の来年度予算編成の大事な時期でございますので、どれほど高槻市が緊張感を持ってこの問題に対応していただいているのか、そのことをお聞きした次第でございます。  次に、メーンの給食問題ですけれども、本当に困った答弁が続いていると思います。  給食以前の問題だというふうに私は考えます。何か困難が生じたときに、どのように立ち向かっていく子どもを高槻市は育てていこうと考えていらっしゃるのか、困難から逃げるな、先人の教えを請い、みずから学び、考え、仲間と一緒に問題解決に当たる、そういう子どもを育てていこうというぐあいに考えていらっしゃるのではないのですか。今の答弁は、全くそうではない。教育する側が現実に起こっている問題に真正面から向き合わず、さも現に被害に遭っている国民のほうが悪いかのようにおっしゃる。風評による被害と言って片づける。そして、国が大丈夫と言っているから大丈夫という論理展開をなさる。大きなものに巻かれろというぐあいにおっしゃっているんですか。国が大丈夫と言っている言葉ほど、今お母さんを不安にさせている言葉はないのです。  市役所の理事者の皆さん、あなたにとって、高槻のお母さん方が心配をして、産地を公表してほしいという声は風評被害をあおる声に聞こえてしまうのでしょうか。機器を使ってはかってくれという声は、国のやっていることを信用しない、困った市民の声なのでしょうか。お母さん方は、ご自分のことを言っていらっしゃるわけではありません。ご自分やお父さんも、子育て世代でご自身の体についても不安感を持っておられる。けれども、まず自分ではなくして子どもを守りたいとおっしゃっているわけであります。自分の子どもを守りたいだけであれば、お弁当を持っていかせて、それだけで済みます。今、組織をつくって頑張っているお母さん方は、自分は時間があって弁当を持って行かすことができるけれども、世の中にはそれができないお母さん方もたくさんいらっしゃる。そのお母さんの子どもも守ってほしい、それができるのは高槻市という行政ではないか、そういう声であります。その声が、あなたのところはお弁当を持ってきておられるから大丈夫でしょう、それ以上は余計なお世話というような回答になってしまうのでしょうか。被害を受ける者同士が心を寄せ合って、最低限、子どもだけは守っていこうという、そこから発せられている叫び声があなた方には聞こえないんでしょうか。  3月11日から、みんなぶれたり、あいまいになったり、ひっくり返ったり、遅かったり隠したりする国の発表が信じられなくなっているんです。信じているのは、あなた方だけではないですか。あなたたちだって、ご自分の生活の中では、国の発表なんて余り信用していないのではありませんか。お米は11月からどうなさるんですか。パンも加工品です。牛乳はこれからも出すんでしょうか。今は超法規的措置が大流行なんです。安全を考えれば、ミルクが学校完全給食に入っているからなんて言ってられないでしょう。  一昨日のクローズアップ現代では、牛乳をやめて豆乳を与えているお母さんが紹介をされていました。高い牛乳、乳用牛なんか無理して使う必要はないでしょう。今、控えている牛乳も国の基準を満たしていれば、これからは高くても使うというふうな答弁に私は聞こえます。あとはすべて国任せですか。情報収集といっても限りがあります。産地排除が、なぜ風評被害につながるのでしょうか。私の言っているのは給食食材のみです。子どもの食材だけ念には念を入れてやめるということです。  大体、風評被害というのが本当にあるのでしょうか。みんな実害ではありませんか。東京電力と政府が原発による責任を認めたくないから風評被害と言って、国民にもその責任があるかのように言っているにすぎないことであります。検査機器も、ぜひ購入してください。震災ビジネスで企業はどんどん測定器を開発しています。現に、少しでも安全な食材をと気をつけておられるグループが使っておられる機器は275万円で、1時間で1キログラム当たり1ベクレルまではかれる、そういう機械もあるそうです。検査方法も簡単で、だれでも使える機器のようです。そういう意味では日本の技術は進んでいますし、まず、そういった機器からでもお使いいただきたいと思います。  濱田市長、8月5日の本市第2回環境審議会で一番話題になった事柄は何でしたでしょうか。まず、委員が原発災害で琵琶湖汚染の可能性について言及されました。それを担当課は、エネルギー対策の問題にすりかえてご答弁なさった。委員は、なおもエネルギー問題ではなく、水源問題だと詰め寄られた。そして、安全・安心に対する姿勢を明確にすることは市の責任だ、そういう姿勢が事務局に欠けていると追及をされました。それでも逃げる事務局の姿勢に、委員からは事務局の回答に、そうですか、うれしいですとはとても言えない、もう少し明確に情報や姿勢を示してほしいと追及をされたという経過がインターネットに載っております。  濱田市長、常々、住みやすさナンバーワンの高槻、安全・安心のまちづくりを言っておられます。学校給食を初めとした放射能汚染に、国の施策に追従するのではなく、独自性を発揮してこそ、こうした目標が達成できるのではありませんか。都市間競争に勝ち抜くには、大阪で唯一、放射能から子どもを守る給食実現宣言、これをすれば、このことだけで子育て世代の若者夫婦は高槻市に引っ越してくるのではないでしょうか。  高槻市は、若狭湾の原発から70キロ程度しか離れておりません。日本の地震学の第一人者でいらっしゃる神戸大学の石橋克彦先生は、国会の参考人としての発言の中で、浜岡原発に次いで危険なのはどこかと聞かれ、言いにくいことではあるけれども、老朽原発が立ち並ぶ若狭湾であるということをはっきりと言っておられます。  今こそ高槻市も将来に備えて、放射能汚染の測定のノウハウを蓄積すること、放射能汚染についての考え方をしっかり持っておくこと。児童生徒、子どもを汚染食材から守ること、あるいは1983年の非核都市宣言、1988年の健康都市宣言なども想起をしながら、すぐに対策を進めるという決断を濱田市長がしていただくことを強くお願いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(久保隆夫) 和田孝雄議員の一般質問は終わりました。  ここで、昼食のため午後1時まで休憩します。     〔午前11時54分 休憩〕     〔午後 1時 0分 再開〕 ○議長(久保隆夫) 会議を再開します。  一般質問を続けます。  次に、山口重雄議員。      〔山口重雄議員登壇〕
    ○(山口重雄議員) 市民連合議員団の山口重雄でございます。  私は、芥川と摂津峡の環境美化対策について、だれが責任を持って、何をすべきか、その役割と責任について質問いたします。  芥川源流域の樫田地区から中流域の清水地区、摂津峡までの間には多くの課題が山積をしています。高槻市のシンボルであります芥川・摂津峡の環境を守る役割をだれが担うのか、厳しく問われていると思っています。  そこで、濱田市長が提唱されます、住みやすさナンバーワンの高槻、そして高槻市都市計画マスタープランにある都市づくりの基本理念、「住みたい、住み続けたい、訪れたい都市(まち)高槻」を築くためには、以下の課題を積極的に取り組む必要があるとの趣旨で質問いたします。  まず、芥川源流域から摂津峡までの流域が抱える課題に、大きく次の2点が指摘をされています。  第1点は、自然的条件による課題として、芥川の水の渇水、保水力の低下、土砂の堆積等であります。地域からは、農業用の井戸の掘削等の要望も出されています。  2点目には、今回の質問の目的であります人為的に生じている問題で、地域の皆さんが大変困っておられる課題があります。芥川流域の樫田、原、清水地域の皆さんが大変困っている人為的課題、4点について、行政の役割と責任について、個々に伺います。  質問の第1は、京都市外畑地区の開発と産業廃棄物の不法投棄の問題であります。この問題は、11年前の平成12年にも大きな問題になり、樫田地区挙げて取り組みがあった箇所であります。樫田の皆さんは、芥川上流、出灰川より取水している高槻市営の簡易水道、飲み水への影響を大変心配されています。簡易水道は高槻市の樫田地区だけでなく、京都市の外畑地区、京都市出灰地区にも給水されています。きょうは、樫田地区の皆さんも心配で傍聴にいらっしゃっています。  そこで、伺います。  外畑地区の開発の状況を高槻市の水道部は把握されているのか、そして、その対応をいかにされているのかお聞きいたします。  この開発に対する法的規制、指導の所在はどこにあるのか。  3点目には、飲料水への影響を未然に防ぐ役割と責任はだれにあるのか。  そして、今後の対応について、どのように考えておられるのか、お聞きいたします。  次に、摂津峡、摂津峡公園を含む管理責任についてお聞きいたします。  具体的には、摂津峡を形成している山林、河川、公園、道路等の管理区分と管理責任はどのようになっているのかをお聞きいたします。  さらに、次の5点についても伺います。  摂津峡の範囲と摂津峡公園区域についてであります。  2点目には、摂津峡を流れる芥川の管理はだれが行っておるのか。  摂津峡を流れる芥川河川敷に放置されたごみは、だれが処理をするのか。  摂津峡を通る市道原30号線、塚脇1号線の管理はどなたが行っているのか。特に、原30号線の底地は山で、民有地になっています。  5点目には、市に責任が求められる摂津峡の管理事項には、どのようなものがあるのか伺います。  次に、バーベキュー等、行楽客の放置したごみ処理の責任についてであります。  春から秋にかけ摂津峡周辺、そして芥川上流部には、市内外から多くの市民、行楽客が家族連れで訪れます。その後、残されるのが大量のごみであります。公園区域は管理者が清掃されますが、公園以外の芥川河川敷は無法地帯ですから、河川敷に残されたごみは、先般の台風等による増水できれいに大阪湾へと流されていくことになっています。  しかし、真夏の渇水期には、山積みされたごみをカラスがくわえ、道路に放置することで車が踏みつけ、袋が破れ、中の残飯をついばむ光景がたびたび目撃されています。  樫田に向かうとき、府道枚方亀岡線のビニール袋等のごみの散乱に気づかれる方もおられると思います。多くはカラスが原因とのことであります。  そこで、お聞きします。  芥川流域の河川敷に放置されたごみは、だれの責任で回収するのか。法の定めがあるのかどうか。  2点目には、芥川河川敷、道路、公園等の管理責任はだれなのか。法規制はあるのかどうかであります。  3点目には、高槻市は不法投棄防止の取り組みを進めています。その取り組みの根拠と担当部局、そして、どのような取り組みをされているのかお聞きします。  昨日、公明党の笹内議員も質問をされました。平成18年4月1日に施行された、高槻市まちの美化を推進する条例、いわゆるポイ捨て禁止条例でありますが、その目的と取り組み、そして、その効果と課題について伺います。  4点目には、ハイカーや行楽客用の公衆トイレの設置の責任についてであります。樫田、出灰地区は、ポンポン山ハイキングの入り口の一つになっています。京都市側登山口にはトイレが設置されていますが、高槻市側には全くありません。最近、特に高齢の方が目立つようになり、中でも女性の方が大変困っておられます。私は、摂津峡周辺の公衆トイレ設置の必要性をたびたび議会で取り上げてまいりました。そして、ようやく今年度、摂津峡上の口に公衆トイレ1か所を設置いただくことになっています。しかし、高槻のシンボルである摂津峡周辺には、まだまだ公衆トイレの数は不足していると思います。  そこで、お聞きします。  摂津峡周辺の公衆トイレの設置状況について伺います。  2点目には、公衆トイレの必要性の実態把握はされているのかどうかお聞きいたします。  3点目には、今後の設置計画についてお聞きいたします。  最後に、マイカーの迷惑駐車対策の責任についてであります。  高槻北部の自然と緑、里山風景にいやしを求めて多くの方々が市内外から来られます。歓迎すべきところであります。市バスで来られる方もおられますが、目立ってマイカーの方が圧倒的に多くおられます。田舎のことだから、ちょっとぐらい許してちょうだいとの気持ちと思いますが、毎週毎週のことですから、困るのは地元住民であります。  また、蛍の時期も大変であります。摂津峡から樫田まで、夜遅くまで蛍観賞に来られた車であふれます。そして、車のトラブルもたびたび発生しているとのことであります。  日々、昼夜問わず、交通問題はもちろん、観光案内からごみ処理問題、そして猿やイノシシ、アライグマ等の農業被害まで、あらゆるトラブル処理に追われている樫田、原駐在所の駐在さんの忙しさと課題の多さに驚かされます。そして、その対応には頭が下がる思いであります。地元では、警察は一生懸命取り組んでくれているのに、高槻市はどうしてるのや、との声も多く聞かれます。高槻市は摂津峡の観光キャンペーンや蛍の保護活動を積極的に取り組んでいます。  そこで、伺います。  行楽客の迷惑駐車の取り締まりや交通整理は、だれが行うのか。  蛍観賞のマナーの悪さ、駐車、農地の踏み荒らしなど、どうすれば解決するのかお聞きいたします。  まだまだ多くの課題がありますが、以上、1問目の質問といたします。   〔水道事業管理者(法幸貞次)登壇〕 ○水道事業管理者(法幸貞次) 山口議員の、樫田地区の飲料水に関するご質問にお答えをいたします。  まず、樫田地区簡易水道の原水の上流部であります京都市西京区大原野外畑町におきましては、グラウンドを造成するために土砂を搬入していると京都市から聞いております。水道部では、土砂の搬入につきましては、8月12日に樫田地区の住民の方と現地へ参りましたが、民有地でありますことから入り口付近での状況を確認いたしました。その後、8月23日に外畑地区の自治会町の案内で、樫田地区の連合自治会役員の方々と再度、現地を確認いたしましたところ、グラウンドの造成はかなり進んでおりました。本件につきましては、土砂搬入場所が京都市内でありますので、法的な規制や指導につきましては京都市にあり、状況によりましては京都府にもあるものと考えております。  しかしながら、樫田地区の水道水への影響を未然に防ぐ役割と責任につきましては、安全で安定した給水を行う水道部が担っているものと考えております。水道部といたしましては、京都市に対し、8月12日に外畑地区を管轄している西京区洛西支所に土砂搬入についての連絡をするとともに、9月1日には京都市環境指導課に赴き、当該地区は樫田地区の水道水の水源域であるため、水質に影響がないよう対応していただくよう、強く申し入れを行っているところでございます。  これによる京都市の対応につきましては、8月3日及び29日等の数回にわたり、現地を確認され、京都市における関係部署で調整をしながら対応していると説明を受けております。  以上でございます。   〔技監兼建設部長(神田忠士)登壇〕 ○技監兼建設部長(神田忠士) 山口議員のご質問、1問目の後半部分は関係部局と調整の上、私のほうから答弁をさせていただきます。  初めに、摂津峡の範囲についてのお尋ねでございますが、その範囲といたしましては、芥川の中流から上流域に位置する塚脇橋付近から摂津峡大橋、下条橋付近にかけての地域一帯が摂津峡と呼ばれております。そのうち摂津峡公園の区域といたしましては、塚脇橋付近の桜広場から白滝川までの区間のうち、芥川右岸側の市道部分を除く西側区域の約37.2ヘクタールを摂津峡公園区域としています。  次に、この区域における管理区分でございますが、摂津峡公園及びお尋ねの市道につきましては、それぞれ都市公園法や道路法等、関係諸法令に基づき高槻市が維持管理をしており、芥川につきましては、河川法に基づき大阪府が管理を行っております。こうしたことから芥川の河川内である河川敷につきましては、基本的には大阪府の管理区分となります。そこにあるごみは大阪府が処理することが基本となりますが、摂津峡公園付近につきましては、本市といたしましても地元の関係者等と協議しながら看板設置等を行い、マナー向上の啓発を行っております。  次に、市の責任で行う管理事項といたしましては、摂津峡公園内においては都市公園法並びに高槻市都市公園条例等関係法令に基づき公園の維持管理を行っております。また、市道の管理につきましては、道路法等に基づき維持管理をしており、公園、河川、道路以外の山林等につきましては、それぞれ土地の所有者に管理していただく必要があります。  芥川流域全体におけるごみの問題についてですが、芥川につきましては大阪府が、市道、公園は高槻市が法に基づき管理をしております。ごみにつきましては、排出者責任が基本でございます。しかしながら、行楽客のごみにつきましては、不特定多数の排出者からの物であり、ごみの排出者責任を問うことが難しく、環境美化推進デーなどを利用して清掃を行うほかは、特に、ごみの回収などは行っていないのが現状であります。  不法投棄防止の根拠といたしましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条に「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」とあり、同法第25条に、上記に該当する者は「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」とされております。同法の市役所の所管は環境部でございます。取り組みにつきましては、清掃業務課が週2回、火曜日と金曜日に市域のパトロールとあわせて回収を行っております。この不法投棄された廃棄物につきましては、一般廃棄物と産業廃棄物では処理方法に違いがあり、また非常にわかりにくいことから、清掃業務課と産業廃棄物指導課で連絡、調整をとりながら、その処理に当たっております。  まちの美化を推進する条例ですが、市民、事業者ともに市が協働して空き缶や吸い殻等のポイ捨て防止の啓発や清掃活動を行うことにより、町の美化を推進し、快適な生活環境の確保をすることを目指して制定いたしました。取り組みにつきましては、5つの拠点清掃や自治会が主体となって実施する地域清掃から成る環境美化推進デーの取り組みを初め、環境美化推進重点区域では、市職員のボランティア清掃等を行っております。また、小学生を対象とした環境全般についての副読本の配付、市バス、阪急バスでの車内放送等を通じ、美化の啓発を行っております。  条例制定後の市域における空き缶、たばこ等のポイ捨ての状況でございますが、週2回行っている散乱ごみ等のパトロールや重点区域であります阪急高槻市駅周辺の美化活動において、ポイ捨てごみは減少していると認識しております。  今後の課題ですが、本市の条例につきましては、市民等のモラルに依存するところが多いことから、より一層の周知と啓発活動を推進する必要があると考えております。  続きまして、ハイカーや行楽客用の公衆トイレの設置についてですが、現在、摂津峡公園の範囲内に設置している公衆トイレは合計6か所でございます。また、摂津峡周辺においては、原地区の集会所等に民間のトイレが存在しておりますが、ハイカーや行楽客の利用や利用者のマナーの問題等により、地元の方々の大きな負担になっているものと認識しております。摂津峡は本市随一の景勝地であることから、来訪者を受け入れる基盤を整えるとともに、ソフト面でもマナー向上の周知が必要であると考えております。今後の設置計画につきましては、現時点では具体的にお示しする内容は特段ございませんが、関係課と調整を図りながら、引き続き調査研究を継続してまいります。  迷惑駐車に対する取り締まりと蛍観賞に対するマナーの問題についてですが、違法な路上駐車については、基本的には取り締まりは警察で行っています。また、蛍観賞におけるマナーの悪さについては、苦情、問い合わせが寄せられていることから、マナー、モラルに負うところの大きい迷惑行為をどう減少させるのかが課題と考えております。  以上でございます。 ○(山口重雄議員) 1問目では、4つの課題に対する行政の役割と責任について伺いました。  まず、1点目の、京都市外畑地区の開発行為ということについては、今の説明ではグラウンドの造成中ということでありました。その指導責任については京都市、そして高槻市の水道部と今、協議をしているということを説明いただきました。しかし、地元の方がこの間、監視されている中では、ダンプカーにシートをかぶせた車と、きれいな土を積んだ車が交互に高槻市内の府道を通って外畑に開発に行っているという実態を把握されております。したがって、その開発の中にどのような土が含まれているのか、大変心配されています。聞くところでは、京都市側が調査をされ、特に問題がないというようなことも言われているそうですが、果たして土の中まで掘って、どういう土が運ばれてきたのか、そのことが確認されたかどうかということについては、地元も含めて大変心配されているところであります。  次に、摂津峡の管理責任についてですが、公園、道路は高槻市、芥川の河川敷については大阪府、そして、その周りを囲んでいる山については民有地ですから、この民有地については山主の皆さんが責任者だということであります。したがって、民有地の山に捨てられたごみは、この山主の責任で撤去しなければいけないということが今の見解だというように思います。  そこで、行楽客の放置ごみの処理責任というのは、高槻では阪急高槻市駅前等を含めて、まちの美化を推進する条例を定めて、ポイ捨て禁止の取り組みを進めてきましたと。今の説明では、その効果があり、ごみが減少してきているという説明でありました。排出責任を問うということが摂津峡では難しい。阪急の駅前ではきれいになるけども、摂津峡ではなぜきれいにできないのか。これについては、地域ではいろんな形を含めて地元の皆さんが頑張っておられます。先ほどの話では、市の職員がボランティアで阪急の駅前を掃除しているということでありました。摂津峡周辺では、原や清水、そして上流部では樫田の皆さんが一生懸命ボランティアで頑張っておられます。なぜ、摂津峡のごみがきれいにならないのか、これは市の役割がやっぱり不十分だというように言わざるを得ません。  次に、公衆トイレについてであります。  公園内に6か所――後ろで藤田議員が設置してきたでとおっしゃってましたけども――公園の中は設置されてきました。しかし、あの摂津峡周辺は先ほども説明があったように、圧倒的に民有地が多いわけであります。遊びに来る方は摂津峡公園だけじゃありません。先ほど説明があった摂津峡全域に行楽客が来られているわけであります。そこで、どのようにトイレを設置するかというのが今求められておって、説明があったように、地元に負担がかかっておる。これをはっきり行政側も認められているわけですから、そのことをどうするんやということが今、問われているというように私は思います。  次に、迷惑駐車であります。  マナー、モラルに負うことが大で、行楽客の迷惑行為を減少させるのは課題とのこと。これは、駐車場の整備、このことをなしに迷惑駐車ということはなかなか言えないというように思います。この例としては、駅前の放置自転車対策、今まで高槻市が一生懸命頑張ってこられていまして、高槻市の責任で駐車場を設置、自転車の駐輪場を設置してきたと。しかし、今、商店街の自転車をどうするかという課題があります。そして、駅前では指導員の方が立ち、とめてもらったら困るということを言われてます。そして、市役所の前の道路は、駐車してもらったら困りますということは、条例に基づいて指導員の方が指導していただいているということであります。そういうことから考えれば、摂津峡をなぜ重点区域とできないのか、このことを私は改めて問いたいというように思います。  そこで、2問目の質問として、現状の評価と具体的取り組みについて、1問目で申し上げた課題に対して権利と義務、そして役割と責任の観点から質問いたしたいというように思います。  私も含め、私たち農家は芥川の水の恵みをいただいて農業を営んでおります。そして、私たちは芥川から水を取水するための慣行水利権が認められています。そして、かんがいと水害防止のために各地域では水利組合を結成して、その水の管理に努めているわけであります。芥川の渇水期には、たびたび水利組合の役員の皆さんと水中生物保護運動をされている方との間でトラブルが起こっております。水中生物保護のためにということで、水を送っていた水門を閉められて田んぼに水が行かないようにされるということで役員とのトラブルがよく起こっているわけです。また、水遊びに来られた人が勝手にこの取水堰を壊すなどのトラブル、このことも多く起こっております。  私も参加していますが、水利組合はかんがいと水害防止のための活動だけじゃなくて、日々、清掃活動も行っております。原や樫田、川久保地区では環境保全会を立ち上げて、水源である山林にほかされた不法投棄のごみを毎月回収されています。清水地域でも同様の取り組みをされているところであります。また、芥川漁業協同組合も漁場管理のために毎日清掃活動を行われております。これらの取り組みについては、いろんな人から見れば当然のことというように思われますけれども、農業を営む権利を保護するのか、生物保護を優先するのか、アユを放流する漁業権より水遊びに来られた人々の行楽を優先するのか、こういうトラブルがたびたび発生しています。  そこで、質問いたします。  水利権についてお聞きします。高槻市は、水利組合の取り組みと役割をどのように認識されているのか。利水と生物保護の関係について、どのように考えておられるのか。ことし10月8日にホタルミニサミットを開催されると聞いてます。ホタルミニサミットの目的と取り組み状況についてお聞きいたします。  次に、芥川の漁業権についてお聞きいたします。  漁業権として行使できることをどのようにとらまえておられるのかお聞きします。摂津峡では漁業権が優先か、行楽客の水遊びが優先か、見解をお聞きいたします。  3点目に、水道部の樫田地区簡易水道の運営に当たってお聞きいたします。  芥川上流の出灰川から取水されていますが、その取水権と管理責任について、管理責任の範囲は河川の水利、水質管理まで及ぶのかお聞かせください。  次に、高槻市が進める市民協働による取り組みについて、なぜ高槻市は市民協働による取り組みを積極的に進めるのか、その目的について改めて伺います。  そして、改めてお聞きしますが、河川敷等を利用する行楽客には芥川や摂津峡を美しく保つ責任や義務、役割はないのでしょうか、市の考え方をお聞きいたします。  次に、地元住民には注意、指導できる権限や根拠がございません。注意すればトラブルの原因となってしまいます。行政、いわゆる市や警察には権限があるのでしょうか、お聞きいたします。  どうすればこれらの課題が解決すると思われるのか、市の考えをお聞かせください。さらに、行政の役割と責任について、どのように考えておるのかをあわせてお聞きいたします。  今年度、新観光振興計画が策定されるとお聞きします。現観光振興計画の進捗状況と課題、特に観光基盤整備の状況について伺います。そして、新観光振興計画の改定の方向性についてお聞かせください。  私は、平成16年3月議会の一般質問で、(仮称)芥川摂津峡環境美化条例の制定を求めました。その条例制定の趣旨は、高槻市まちの美化を推進する条例の芥川・摂津峡版であると私は思っています。当時の答弁では、研究するとのことでありましたが、その後の対応についてお聞かせください。  2問目の最後でございますが、摂津峡公園入り口にあります、かじか荘の跡地は閉鎖されたままになっております。どんな開発が予定されているのか、現況についてお聞かせください。  以上です。 ○技監兼建設部長(神田忠士) 山口議員の、2問目の数点にわたるご質問のうち、私からは建設部に係る3点について、まず答弁をさせていただきます。  まず、1点目の、水利組合の取り組みと役割についてご答弁いたします。水利組合は、議員仰せのとおり、河川、水路等からの取水及びかんがい、排水路における慣行水利権を有する団体でございます。その役割は、農業用施設である取水施設や水路等の日常的な維持管理を担っておられます。また、降雨時には水門の管理や河川、水路、ため池等の水位の監視を行うとともに、日常的な水路清掃活動などにより水害防止や水質保全に寄与されていると認識しております。  次に、2点目の、行楽客の責務、指導の根拠、課題解決に対するお尋ねでございます。まちの美化を推進する条例におきまして、市民等はまちの美化に関する施策に対して協力しなければならないというふうになっております。また、利用者として保全に関して重要な役割を担っていると考えております。道路法や道路交通法、河川法、都市公園法により、交通や河川の支障になる行為の禁止がうたわれておりますが、季節的、突発的なものについては対応できていないのが現状でございます。これらの課題解決につきましては、マナー、モラルに負うところが大きい問題でございますが、市民、地元関係者、行政とが互いに協働しながらマナーからルールへといった取り組みが必要ではないかと考えております。  最後に、3点目の、旧かじか荘につきましては、本市の景勝地であります摂津峡公園の入り口に位置し、跡地利用につきましても重要な問題と認識しております。しかしながら、都市計画決定された公園区域に指定されておらず、市といたしましても当該区域にふさわしい土地利用がされるよう対応していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○都市産業部長(小林 守) 私のほうからは、芥川の漁業権についてのご質問と、観光振興計画についてのご質問にお答えをいたします。  まず、芥川漁業の漁業権と管理責任についてですが、漁業権とは一定の範囲の漁業を独占排他的に営み、その利益を享受することができる権利でありますが、その排他性は漁獲行為に関する排他性を指し、必ずしも水面そのものに対する排他性を指すものではないとされております。したがいまして、漁業権の行使、あるいは第三者の河川利用に対する対応につきましては、権利主体が漁業組合であることから、漁業組合みずからが権利を守るということが第一義であろうと考えております。しかし、漁業組合だけでは難しいこともあろうかと思われますので、それらの部分につきましては、従来より市も協力して対応してきた実績もあり、今後もその立場で対応してまいりたいと考えております。  次に、観光振興計画に関するお尋ねでございますが、現行の観光振興計画は平成23年度末で計画期間が満了となることから、産業振興審議会のご意見等をいただきながら、今年度末を目指し、新たな計画の策定に取り組んでおるところでございます。現行計画の進捗状況についてですが、議員仰せのとおり、いわゆる観光基盤整備と言われるトイレ、歩道、案内板等の整備が十分に達成できていないとのご指摘もいただいており、現状の課題等について整備を行っているところでございます。こうした点を踏まえまして、新たな計画では市外から来訪者を獲得するための情報発信の強化を掲げる一方、観光客を受け入れる基盤整備につきましても、事業主体の明確化を図るなど、関係課とともに実効性のある計画にしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○環境部長(上野和夫) 山口議員の、芥川・摂津峡の環境美化対策に係る4点のお尋ねについて、関係部とも調整の上、お答えいたします。  まず、1点目の、利水と生物保護の関係についてでございますが、蛍などの生育環境は、水稲栽培のためのかんがい用水利用と極めて密接な関係を持っており、我が国の米づくりと共生する形で農業者による水路の保全や水利用に支えられ、守られてきたものと認識いたしております。  2点目の、今回、市が初めて開催いたしますホタルミニサミットの目的につきましては、蛍が持続的に生育、生息できる地域環境を保全するために、農業者、地元住民、保護団体、行政などの関係者が一堂に会して現況と課題などを話し合い、持続的な生育環境を保全、拡充する方策などを討議する場とするもので、水利組合等にホタルミニサミットのご案内を差し上げているところでございます。また、具体の取り組みとして、市が仲立ちし、保護団体と地元農業者との意見交換の場を設けたところでございます。まだまだ緒についたばかりですが、今後の利水と生物保護活動について協議を重ねていくことが合意されております。  3点目の、自然保護等の市民協働による取り組みについてですが、今の暮らしをよりよいものにし、未来の高槻をより明るいものとするためには、市民が主体的にまちづくりへ参加することが重要であり、市と市民がそれぞれに果たすべき責任と役割を自覚し、相互に補完し、協力することにより、事業の成果に相乗効果が発揮されることや、住民自治力の向上が期待できるものと考えております。  次に、具体的な市民協働による取り組みについてですが、自然保護、環境保全に関する取り組みにつきましては、地元を中心に継続して取り組まれている鵜殿ヨシ原保全の取り組み、蛍の生育環境の保全や山林の整備など、市民団体、自治会などの活動も広がりを見せております。また、花と緑、緑化推進の取り組みにつきましては、高槻市緑花推進連絡会による花苗配布事業や、緑化団体と協働した「花いっぱいの街づくり」の活動、人材育成を目指す花と緑のグリーンコーディネーター養成講座など、市と協働して進めており、景観園芸を目指す市民団体などが財団法人花の会主催のまちづくりコンクールの優秀賞などに入選するなど、全国的にも高く評価される活動が展開されております。市では、引き続き市民団体による環境保全活動などに積極的な支援を行い、協働による事業展開などに努めてまいります。
     最後に、4点目の、(仮称)芥川・摂津峡環境美化条例制定に関する、その後の対応についてですが、これまで先進市の条例等につきまして、情報の収集に努めてきたところでございますが、本市におきましては、この間、ポイ捨て禁止条例に基づく環境美化推進デーの取り組みなどを継続的に進めるとともに、景観条例制定や景観重点地区の指定の取り組みなどを通じ、地域の景観や環境保全の推進を実態的に進めているところでございます。  以上でございます。 ○水道事業管理者(法幸貞次) 樫田地区の飲料水に関するご質問にお答えをいたします。  芥川の上流に当たる出灰川の取水権でございますが、樫田地区簡易水道事業の認可を受ける際に、取水権事態の権利関係はございませんでしたので、出灰川からの取水に当たっては、地元の水利組合等の同意を得て行ってまいりました。また、出灰川の管理責任につきましては、直接的には河川管理者にあるものと理解しておりますが、水道事業を行う水道部といたしましては、1問目でご答弁いたしましたように、京都市へ申し入れをするなど、水道法第43条の規定に基づき、必要に応じまして関係行政機関等に対して、水源の汚濁防止のための要請等を行うことができるものと考えております。当該地区の原水の水質につきましては、従来から魚を使った水質連続監視装置による常時の確認や、水質分析の箇所数や頻度を強化するなど、水質に異常がないことを確認しておりますが、今後も引き続き適切に対応してまいりますので、よろしくお願いいたします。 ○(山口重雄議員) もう、時間も限られておりますので、3問目については――今の2問目の質問では、権利や義務やということの議論ではこの問題は解決しない。結局、マナー、モラルに負うところが大であるということでありました。そういう結果からして、やっぱり高槻市が果たす役割、今までいかに不十分かというのが改めて明らかになったんではないかというふうに私は思います。  そこで、最後に要望と、濱田市長の答弁を求めたいと思います。  1つは、樫田地区の開発の問題については、ぜひとも早急に京都市に申し入れをしていただき、高槻市、地元も含めて現地調査を行って、その結果、その対策をするということについては、ぜひとも取り組んでほしいと、このように思います。  2つ目には、この新観光振興計画、そしてマスタープランの中に市民との協働による、住みたい、訪れたい、住みやすさナンバーワンの高槻を目指す、そういう施策に積極的に取り組まれるということを、ぜひとも要望しておきます。  最後に、法律家であります濱田市長に、この見解をぜひお聞きしたいと思います。どうすれば散乱ごみがなくなるのか、迷惑駐車がなくなるのか、高槻市は何をすべきか、住みやすさナンバーワンを目指す濱田市長の見解を、ぜひお聞きしたいと思います。  お願いいたします。 ○市長(濱田剛史) 山口議員のご質問に対しご答弁申し上げます。  ごみや迷惑駐車などの問題は、一義的には利用者のマナーの問題であり、市としては基本的には法や条例に基づき対応していくとともに、啓発などを引き続き行っていくことになるものと考えております。  また、にぎわいと魅力あふれるまちづくりを実現するためには、観光は重要な視点であると考えており、高槻に来られた方々の満足度を高めるため、事業主体の明確化を図り、基盤整備も視野に入れながら検討してまいります。あわせて、マナーからルールへの取り組みも必要であり、市民の皆様や関係機関と連携、協働し、さまざまな課題解決に向け、取り組んでいく必要があると認識しております。  以上でございます。 ○議長(久保隆夫) 山口重雄議員の一般質問は終わりました。  次に、橋本紀子議員。      〔橋本紀子議員登壇〕 ○(橋本紀子議員) 民主・元気ネットの橋本紀子でございます。  1つは、高槻市地域防災計画についてお尋ねをいたします。  施政方針で市長は、災害時における本市の体制についても、現在の地域防災計画に課題がないか検証していくと言われ、これに対する各会派の代表質問や一般質問に対し、大阪府地域防災計画の修正への対応、土砂災害や浸水被害など、風水害時の情報伝達や避難体制などについて、本年度中に見直していくと答弁されました。  現行の高槻市地域防災計画は、平成21年度版ですが、その前は平成16年3月に修正され、平成17年4月には別冊として、東南海・南海地震防災対策推進計画を策定されています。まず、その策定はどこが行ったのかお伺いします。  次に、東日本大震災の後では、風水害はもとより、地震対策も含めた計画の見直しは喫緊の課題ではないかと思いますが、見直しの具体的なスケジュールについてお考えをお聞きします。  それを踏まえて、具体的に4点についてお伺いします。  1つは、地域防災会議への女性委員登用についてです。高槻市男女共同参画推進計画では、審議会等委員への女性の登用を推進するとあり、審議会でも毎回指摘がされますが、22年度では女性委員のいない審議会等は11あり、地域防災会議も女性委員が不在となっています。計画の見直しに当たって、基本となる高槻市地域防災会議への女性委員登用について、現状ではどのように努力されているか、取り組みについてお伺いします。  次に、災害時の通信手段についてお伺いします。  さきの台風12号でも、避難所の学校が情報から孤立しましたが、災害時の通信手段の確保は重要課題です。東日本大震災では、携帯電話に殺到し、大きな通信障害が起きたため、一般の通話を90%とめざるを得なくなり、ツイッターへの書き込みもつながらなくなりました。また、基地局が機能を消失し、非常用バッテリーも津波被害に遭い、残っていた物もバッテリー切れで緊急時には役立たなかったとの事例も報告されています。ネットメディアによる支援が広がりつつある一方、このように災害時には固定電話、携帯電話が機能せず、防災行政無線、消防、警察、自衛隊の無線手段しか利用できない事態が想定されます。災害時の通信手段について、どのように対策を立てておられるのか、お伺いします。  次に、災害廃棄物についてお伺いします。  高槻市地域防災計画では、災害廃棄物について、平成16年度版では、瓦れき発生量を把握し、長期の仮置き場の場所を確保する。燃える物、燃えない物、有害な物等、リサイクルと環境汚染の防止や健康に十分に配慮するとしていますが、21年度版では、これに高槻市環境部が別に定める高槻市震災廃棄物処理計画を基本とすると追記されています。  阪神・淡路大震災では、今日まで考えられないほどの震災廃棄物が2,000万トン、平常年一般廃棄物の8倍の量に達し、その処分に2年間で2,656億円という巨額を要しました。大型の自然災害に対して、震災だけでなく、風水害も含めた災害廃棄物処理計画については、どのように考えておられるか、お伺いします。  次に、学校における防災教育についてお尋ねします。  阪神・淡路大震災の教訓から、学校の防災対策や防災教育がさまざまに行われてきました。今回の東日本大震災を受けて、各地では今一度、学校の防災対策や防災教育の見直しに着手されています。高槻市として、これらについて現時点ではどのようにされているか、お伺いします。  また、このたびの震災を機に、学校で取り組まれた被災地や被災者への支援や配慮、活動等があれば教えていただきたいと思います。  次に、大きな2問目として、高槻市における発達「障がい」療育支援についてお伺いします。  平成17年4月1日、発達障害者支援法が施行され、国及び地方公共団体は、発達「障がい」者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために、発達「障がい」の発現後、できるだけ早期に発達支援を行うことが特に重要であることにかんがみ、発達「障がい」の早期発見のため、必要な措置を講ずるものとすると規定され、特に発達「障がい」のある子どもたちの早期診断、発達支援の重要性が明記されました。  一方、大阪府においては、法施行以前より大阪府立松心園において診断、療育支援を実施してきましたが、ふえ続ける診断、療育ニーズに対応し切れず、さらに専門的支援サービスの提供を目指して、大阪府発達「障がい」療育等支援事業を平成15年度に着手し、20年度までに府内6福祉圏域に1か所の専門的療育機関を設置して、全国的にも先駆的な支援モデルの発信と、療育支援についての啓発を行ってきました。  ところが、平成24年4月1日に改正される改正児童福祉法により、「障がい」児に対する通所サービスの実施主体は市町村とされたことで、大阪府は、この事業の見直しを行おうとしています。  そこで、お伺いします。発達「障がい」療育支援事業の平成24年度以降のあり方について、府はどのような提案を示されましたか。今回、大阪府が示された提案について、市としての見解をお聞かせください。  以上が1問目です。よろしくお願いいたします。    〔総務部長(小林孝之)登壇〕 ○総務部長(小林孝之) 橋本議員の、地域防災計画についてのご質問にご答弁を申し上げます。  1点目の、東南海・南海地震防災対策推進計画につきましては、平成15年に東南海・南海地震防災対策推進地域に本市が指定されたことを受けまして、高槻市防災会議において策定をしたものでございます。また、地域防災計画の地震も含めた修正につきましては、中央防災会議において、東南海・南海地震に東海地震を加えた防災基本計画の見直しの検討が行われており、大阪府においても、その見直しを受け、地震被害想定の見直しが行われるとお聞きいたしております。本市の地域防災計画の修正につきましては、国や府の見直しを受け、実施してまいりたいと考えておるところでございます。  2点目の、防災会議への女性委員の登用についてでございますが、高槻市防災会議条例第3条第5項に基づきまして、防災関係機関、防災関係部局の職員等を防災会議の委員として充てており、そのうち女性につきましては、本年4月より1名、本市の保健所長でございます。  3点目の、災害時の通信手段についてでございますが、市民への情報の伝達や被害情報の収集など、災害時における通信手段の確保は非常に重要であり、昭和60年度に防災行政無線を整備いたしております。また、電話につきましても、災害時優先電話を小、中学校や市庁舎の一部に導入しているほか、山間部には衛星通信電話を配置しているところでございます。  以上でございます。    〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 橋本議員の、災害廃棄物処理に関するご質問にお答えいたします。  高槻市震災廃棄物処理計画につきましては、高槻市地域防災計画を補完し、そこで想定される地震に対する事前の体制整備を中心とし、震災廃棄物の円滑な処理を推進するため策定をいたしたものでございます。  また、風水害等、他の災害廃棄物の処理にも準用して対応するものとしておりますことから、風水害も含めた他の自然災害についても、高槻市震災廃棄物処理計画にのっとって進めてまいりたいと考えております。  以上です。   〔教育指導部長(山岡利夫)登壇〕 ○教育指導部長(山岡利夫) 橋本議員の、学校における防災教育についてお答えをいたします。  今年度は、東日本大震災による甚大な被害状況を踏まえて、新たに各学校の立地状況に基づいたマニュアルの見直しと、新たな訓練を実施してまいりました。4月に文部科学省からの、これまで弱かった水対策に力点を置いた避難経路等の緊急点検チェック表をもとに、本市版の地震、津波や洪水、土砂災害対策チェックリストを作成いたしました。その上で、市教委として各学校・園における防災上の課題を把握し、それに基づき6月安全月間の取り組みを指示いたしました。  これを受け、避難の際に廊下で整列せず、安全な場所に誘導してから点呼を行ったり、幼稚園・小学校合同訓練など、新たな課題の克服に向けて、集団行動を基本とした避難訓練の形態が変わってきております。また、今回の震災で市内に多数の児童生徒が被災地より転入してきており、6月に文部科学省からの通知もございましたが、児童生徒の心のケアや学校生活への適用を図るとともに、人権侵害や風評被害を起こさないために、日常生活や友人関係について、きめ細かな配慮を行うよう学校・園に指示をしてまいりました。  さらに、この間、多くの学校が被災地への義援金や学用品、児童本を送る活動を児童会、生徒会、PTA活動等を通じて行っております。また、被災地の学校の生徒会との交流を行っている学校や、総合的な学習の時間での取り組み交流を希望している学校もございます。  今後も、このような取り組みの中で防災教育を徹底し、あらゆる機会を通して相互の思いやりや感謝、協力する心の醸成に努めるなどして、防災への意識の高揚と危機対応が的確にできるよう取り組んでまいります。  以上でございます。   〔保健福祉部長(三宅清道)登壇〕 ○保健福祉部長(三宅清道) 橋本議員の、発達障害療育支援に関する2点のご質問にご答弁を申し上げます。  まず、1点目の、現在、大阪府が委託運営している府下6か所の発達障がい療育等支援事業所の今後のあり方に関する大阪府が示された提案の内容についてのご質問でございますが、平成24年4月1日施行の児童福祉法の改正で、障害児の療育等の支援体制は、身近な地域で支援を受けられるように整備し、通所利用者への支援だけでなく、地域の障害児や、そのご家族を対象とした支援を受けられる場を市町村にて提供することの趣旨が示されたことに基づき、大阪府は、平成24年度以降は市町村が担う当該事業サービスを大阪府による委託事業として実施することは困難であると判断をされました。その内容として、当該事業の活用を希望される圏域内市町村に対し、現在、大阪府が負担している1拠点事業所当たり約700万円の委託料を負担していただきたいとの考え方を示されております。  続きまして、2点目の、大阪府が示された提案に対する高槻市の見解についてのお尋ねでございますが、現在、大阪府より当該事業所がある圏域の市町村に対し、当該事業の大阪府の考え方を説明する会議の開催について連絡をいただいております。本市といたしましては、療育を必要としている障害児や、そのご家族が当該事業での支援サービスの継続と場の確保ができるよう、引き続き、大阪府と協議、調整を行ってまいります。  以上でございます。 ○(橋本紀子議員) 2問目ですけれども、まず、地域防災計画のことに関してですが、平成22年12月に閣議決定された第3次男女共同参画基本計画においては、被災時に増大した家庭的責任が女性に集中することなどの問題が明らかになっていることから、防災分野における男女共同参画の推進が重点分野の一つとされ、防災(復興)の取り組みを進めるに当たっては、男女のニーズの違いを把握して進める必要がある。また、男女共同参画の視点を取り入れた防災(復興)体制を確立する、とされています。また、23年6月の東日本大震災復興構想会議の提言においても、とりわけ男女共同参画の視点は忘れてはならないとされています。その背景には、過去の大災害の中で災害弱者、とりわけ女性への配慮が欠けていることが指摘されているところにあります。  高槻市地域防災会議の組織は、高槻市防災会議条例で定められていますが、現状では、それぞれの充て職に、たまたま女性が就任しない限り、女性の参画は進みません。ことしの1名は、言い方は悪いかもしれませんが、たまたま保健所長が女性であったということです。  防災会議委員は、防災会議条例第3条の5で、例えば、「市の区域を管轄する指定地方行政機関の職員のうちから市長が委嘱する者」として、淀川河川事務所長や警察署長などに委員を委嘱されておりますが、第3条の5の9には、「前各号に掲げる者のほか、市長が防災に関し必要と認める者」と書かれています。今後、地域防災計画の見直しを行うということですが、この前提となる防災会議の組織の見直しを、まず、していただかなければならないと思います。先ほど指摘させていただいたことも含めて、反映をしていただきたいと思います。  災害弱者と言われる立場の当事者である女性、高齢者、「障がい」者を代表する方々、また、関西大学からは学識経験者としての専門家を必要と認める者に該当させることができるとお考えか、お伺いします。  次に、通信手段ですが、IT各社がデジタル化した消防防災無線を自治体向けに開発し、総務省では2016年までに消防、救急用無線の完全デジタル化を自治体に義務づけ、防災無線についてもデジタル化を推奨しています。デジタル無線は、アナログに比べ雑音が少なく、盗聴しにくい利点があり、東日本大震災後、自治体でも高性能なデジタル無線の導入機運が高まっているということです。  そこで、お伺いします。  高槻市では、消防無線は現在アナログであり、また防災行政無線はアナログの2周波数のみの使用しかできず、そのうちの1周波は大阪府域広域波です。そのため、高槻市内で使用できるのは、Ⅰ波のみです。消防無線、防災無線のデジタル化と広域化を進めることについてのお考えをお伺いします。  また、防災本部以外の施設での職員は、非常時に機器の使用ができるのか、日常的な訓練が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。  また、高槻市防災行政無線の整備状況は、地域防災計画資料73ページに示されていますが、移動系、固定系とも、多くは昭和60年度に整備されたとなっています。  毎年、高槻シティ国際ハーフマラソン時に――私もハムの免許を持っておりますけれども――高槻アマチュア無線クラブ、高槻市役所アマチュア無線クラブが点検のために使用していますが、数%の確率で使用できないものがあり、業者点検も一、二分の点検で、数分使用すると故障するものもあるということで、定期点検では発見できないこともあると思いますが、機器の更新についてのお考えをお聞かせください。  次に、災害廃棄物についてですが、今回の東日本大震災では、沿岸部5,000キロメートルに及ぶ被害の中、例えば、石巻市では616万トンで、通常時の100年分と言われる廃棄物が存在し、津波による海のヘドロなど、複合的な廃棄物により中心部の温度が上昇して自然発火が各地で発生しているということです。  災害廃棄物は、その量だけ見ても大変ですが、可燃物、不燃物、粗大ゴミ、さまざまな産業廃棄物に類するもの、さらに、し尿が加わり、それらがまざって放出され、それは被災地や被災者の復旧・復興の大きな障害となっています。現代都市は、廃棄物や下水、し尿もストックすることなくフローとして扱うシステムを構築し、収集、処理、処分を行っています。また、化学物質など有害物資や危険な資機材が環境に放出される問題があります。阪神・淡路大震災ではアスベスト、ダイオキシンなどが問題になりました。阪神・淡路大震災後、災害廃棄物が災害にかかわる重大問題の一つとして認識され、1998年、震災廃棄物対策指針、2005年には水害廃棄物対策指針が出されました。これらの指針を受けて、自治体の地域防災計画は廃棄物対応計画が盛り込まれるようになってきています。しかし、具体的な対応施策は手つかずといった自治体がほとんどという状況にあって、我が国では災害廃棄物への対応は、まだまだ不十分の感があるというのが専門家の意見です。  そこで、高槻市でも今後、起こり得る災害では、津波の可能性もあると言われていますが、廃棄物の仮置き場も含め、地震、津波による災害廃棄物の想定は、どのようにお考えでしょうか。  また、今回の東日本大震災の災害廃棄物について、高槻市でも受け入れを表明されていたと聞きます。9月26日には、大阪府災害廃棄物の処理指針に係る検討会議が開催されましたが、議題には放射線の影響に関する考え方についても含まれていました。  一方、ある市では、広域処理反対の意見書が議会から出されるなどの状況もあります。広域処理について、現時点で高槻市はどのようにお考えかお伺いします。  次に、防災教育についてお伺いします。  いろいろお取り組みをしていただいていることがよくわかりました。震災時の対応マニュアルは平成21年から各校に作成が義務づけられていましたが、その内容は学校や教育委員会にゆだねられていました。今回の震災を受け、文部科学省は今年度中に地震・津波対策強化のためのガイドラインを作成し、配布を行うということです。また、学校の防災マニュアルを外部から点検する必要性も指摘されています。これに関し、高槻市の学校の震災時の対応マニュアルの作成状況と、外部からの点検に対するお考えをお伺いします。  次に、大きな2問目ですが、早期の発達支援の保障は、「障がい」や特別な配慮を要する幼児にとって大変重要で、早期の療育、リハビリテーション、保育等の発達支援により、子どもの「障がい」や困難は大きく軽減され、就学後の子どもの学習保障、子どもの生涯発達の可能性を大きく拡大する意味からも、その整備が急がれます。  東京学芸大学等が行った全国公立・私立幼稚園の抽出調査では、グレーゾーンを含めた特別な配慮を要する幼児が在籍すると回答したのは、公立で85.6%、私立80.0%ということでした。  今回の法改正で言う、療育は市町村の責務という意味は、1次的な支援が全国的には未整備で、通園施設の設置率は14.9%ということへの整備促進と考えます。  身近な1次療育は、検診による早期発見後の対応として、出生の1~10%に必要で、市町村に必須ですが、一方、アセスメントを踏まえた個別支援計画に基づく個別領域や支援は、専門性確保から広域整備が必要とされてきました。この2段階の療育を法改正を理由に同次元化し、通常の通園、通学を可能にするためにサポートしてきた、いわばインクルーシブな社会の実現を担ってきた事業をいきなり廃止する府の提案は、法律を逆手にとった便乗切り捨てにしか思えません。  この事業の活用を希望する圏域内市町村に、現在、府が負担している委託料を負担してほしいと言われていますが、どのように連携し、対応されるのか。  また、今回、児童福祉法の改正で児童発達支援センターが新たに示されましたが、具体的にはどのような機能を持つものでしょうか、お伺いします。  以上が2問目です。 ○総務部長(小林孝之) 橋本議員の、地域防災計画についての2問目にご答弁申し上げます。  まず、女性や高齢者などを代表する方々を高槻市防災会議条例第3条第5項第9号に該当させることができるかとのお尋ねでございますけれども、これまで市民を代表する方として、コミュニティ市民会議の代表者に委嘱をしているところでございます。議員仰せの、男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立は課題として認識をしておりまして、今後、検討を行ってまいりたいと思っております。  次に、災害時の通信手段に関する3点のご質問でございますが、1点目の、消防無線、防災無線のデジタル化と広域化についてでございます。防災行政無線のデジタル化につきましては、法定期限が定められておりませんけれども、総務省が推奨していることもありまして、これまで平成20年度には大阪府のデジタル化勉強会に参加するなど、本市として防災行政無線のデジタル化も含め、調査研究を行っておるところでございます。また、消防・救急無線のデジタル化につきましては、平成28年5月が法定期限となっているところから、今年度に感度調査、及び基本設計を行い、期限内での整備を進めてまいります。  2点目の、職員の防災行政無線機の使用につきましては、地区コミュニティ等にて実施しております地域重点型防災訓練時において、避難所開設訓練として、方面隊員に防災行政無線の取り扱い訓練を実施しております。また、方面隊隊長、副隊長、班長を対象とした方面隊研修を実施しておりまして、避難所開設要領に従い、防災行政無線の取り扱い説明を実施しております。また、実際に方面隊基地局を開設したことがございますけれども、このように開設した場合には、防災行政無線の円滑な更新ができているところでございます。  3点目の、防災無線機の保守並びに機器の更新についてでございますが、保守点検は年1回実施しており、点検結果報告書に基づき、指摘があった機器の整備を行っているところでございます。なお、平成22年度には防災行政無線移動系基地局の老朽化による性能劣化対策といたしまして、無線機本体の大幅な修繕を実施したところでございます。  以上でございます。 ○環境部長(上野和夫) 橋本議員の、災害廃棄物処理に関する2問目にお答えいたします。  津波による廃棄物につきましても、高槻市震災廃棄物処理計画に規定しております処理手順に沿って処理してまいりたいと考えております。  廃棄物の仮置き場につきましては、まず市民の避難場所及び仮設住宅建設場所などの確保を最優先に行った後、震災廃棄物処理計画に定めた仮置き場選定基準により選定した大規模仮置き場と、中小規模仮置き場を設置し、処理することとしております。仮置き場の候補地としては、公園、グラウンド等のスポーツ施設等を想定しております。  次に、東日本大震災の災害廃棄物の受け入れについてでございます。平成23年4月8日付の国の調査に対し、被災地支援として日量80トンを受け入れ可能と回答しております。現時点で具体的な要請はありませんが、要請のあった時点で他の市町村の動向も視野に入れ、費用負担の問題、受け入れの時期、放射能汚染等について、国、大阪府と調整しなければならないものと考えております。  以上でございます。 ○教育指導部長(山岡利夫) 橋本議員の、防災教育の2問目にお答えをいたします。  各学校では、これまで本市教育委員会の教育対策部災害対策マニュアルや、高槻市学校・幼稚園安全の手引き等をもとに、災害対応マニュアル、学校危機対応マニュアルの見直しを行ってまいりました。また、6月に関西大学社会安全学部から講師を招聘した校長研修会を実施しており、7月には全教職員を対象とした夏季研修会におきましても、関西大学の河田教授に、減災・防災を進める観点や、東南海地震発生時に起こり得る災害についての指導をいただき、そのときの具体的な行動についての助言をいただいております。  なお、議員ご指摘の各校の防災マニュアルの専門家による点検につきましては、関西大学との連携協定も締結しており、今後の課題と受けとめ、検討を進めてまいります。  以上でございます。
    保健福祉部長(三宅清道) 橋本議員の、発達障害療育支援に関する2問目のご質問にご答弁を申し上げます。  まず、1点目につきまして、このたび大阪府が示された提案に対し、本市といたしましては、近隣市町村と連携して、圏域市町村にお住まいで療育を必要とされている障害児や、そのご家族が当該事業の支援サービスを受けられる場が確保されるよう、大阪府が行っている委託料の継続を含めて、大阪府と協議を重ねてまいりたいと考えております。  続きまして、2点目の、児童発達支援センターはどのような機能かについてのお尋ねでございますが、児童発達支援センターにつきましては、障害児への専門的なノウハウを持ち、障害児や、そのご家族に対する療育の支援を行っている施設が、地域の障害児や、そのご家族への相談、障害児を預かる施設への援助、助言をあわせて行うなど、地域での中核的な療育支援機能を担うものであると説明を受けております。  以上でございます。 ○(橋本紀子議員) 最後に要望させていただきたいと思います。  まず、防災(復興)への女性参加についてですが、阪神・淡路、中越、東日本大震災と、大型の震災、津波また台風による災害などの自然災害による被害が大型化しています。そのため、復興には相当の時間がかかり、避難生活も長期化を余儀なくされています。防災復興計画を、これまでの教訓を行かして再点検することは喫緊の課題と言えます。  過去の災害では、とりわけ女性の問題が表面化されなかったために、残念ながら、その後の災害時にも生かし切れない課題があることが明らかにされてきました。学校に避難しても、避難者は家族同様にという空気からパーテーションが使えず、女性の着がえ、乳児を抱えた母親の授乳、女性の洗濯物干し場、男女の区別なく、仕切りも十分でないトイレの問題など、プライバシーの問題や、さらにDVやセクシュアルハラスメント、性暴力による被害などが挙げられています。  内閣府は7月23日に東日本大震災への女性のニーズに対応した支援について取りまとめを行いました。警察官による支援、暴力への対応、相談窓口の設置、避難所生活の改善、妊産婦への対応等々です。  また、日本医師会は、ことし6月、内閣総理大臣と都道府県に対し要望書を提出しましたが、災害復興時においてこそ衛生環境の整備、女性や子ども、高齢者、障害者の健康、心のケアなど女性の視点が必要だが、実際には防災・災害対策計画及び復興計画などの政策方針決定過程において、女性の声、男女共同参画の視点が反映される機会が少ないことから、それらを強化するようにという内容のものでした。  地域防災計画の見直しの根本となる、これらの課題に真摯に取り組んでいただきたいし、法律家である濱田市長には、他市に先駆けて女性の参画を達成していただくことを要望して、この質問は終わります。  次に、通信伝達ですが、昭和60年に購入された無線移動系機器ですが、老朽化対策で大幅な修繕をされているということでした。古過ぎて同じ機種が販売されていなかったということなんですが、古い物を大切に修理して使う、もったいないの心は大いに敬意を払うものですが、日進月歩の通信手段がこれでいいのかというと、疑問です。防災無線のデジタル化については、いつになるか今のところ見通しがないという中では、このままでいいのでしょうか。もう少し早くから機器の計画的更新をされるべきだったのではとも思います。今の機器ではバッテリーが3時間しかもちませんが、新しい物では電池にすれば6時間対応ができるそうです。機器の更新について、再度検討をお願いします。  また、災害時には複数の情報伝達手段を持っておくことが必要ですが、アマチュア無線を利用した非常用無線、またアマチュア無線中継は現在、阪急高槻市駅前に設置されており、市内各所からのアクセスができますが、東大阪市のように市役所庁舎への移設、非常用電源へのつなぎ込みにより、停電時にも有効活用ができると考えます。あわせて、ご検討をお願いいたします。  次に、災害瓦れきですけれど、高槻市災害廃棄物処理計画では、被害想定による推計発生量は、可燃物42万トン、不燃物226万トン、計約268万トンですが、先ほど、いろいろな地域の例を申し上げた数字から言うと、かけ離れているのではないかと思います。また、そうすれば仮置き場の必要面積にも影響しますし、空地の確保も必要となってまいります。また、災害廃棄物の広域処理についてですが、現在のところは5月2日の福島県内の災害廃棄物の当面の取り扱いによって、その他の県の物を広域対象とするという前提だというふうに思いますけれども、放射能の影響も考慮しますと、例えば搬送経路、搬送手段、焼却炉の種類、それから最終処分場での受け入れや、焼却炉そのものの汚染等々、大きな課題が残ります。被災地支援としては、一刻も早くという状況ですが、五山の送り火の問題、福島産の花火の問題が示したように、簡単には解決できない課題が山積です。復興を支援したいという思いを大切にしつつも、市民への科学的根拠を示しながら、行政が説明責任を事前にしっかり果たさない限り、被害者の方々にさらなる苦痛と風評被害による2次被害を加えることになりかねません。災害廃棄物問題には慎重な対応を求めてまいりたいと思います。  次に、防災教育についてですが、阪神・淡路大震災後、新たな防災教育が兵庫県で推進されてきました。今後、予想される巨大地震災害に備えることは、学校教育として不可避の緊急課題と位置づけられた中で、新たな防災教育という用語法は、従来の避難訓練を中心とした安全教育と区別するため、兵庫県教育委員会がつくり出したものです。昨日は、強化関連での防災教育が紹介されましたが、それとともに今求められる新たな防災リテラシーとは、地震などの自然災害発生時に自然災害の種類や複合災害の発生メカニズムを科学的に把握し、避難や応急処置の方法、サバイバル技術を身につけ、災害に備えた防災体制のつくり方を習得し、第2次災害の発生を抑止する判断力、行動力を獲得するとともに、被災による心の傷やケアについての理解力、共感力を高めることであるとされています。  今回の東日本での震災では、多くの児童生徒が学校にいる中で、日ごろの防災教育が生かされたものと評価をされています。高槻市は、関西大学という強い味方があります。連携し、新たな防災教育の高槻市版を構築していただくことを期待して、この質問は終わります。  最後に、発達「障がい」療育についてです。  これまで、国の「障がい」福祉施策は、主に知的「障がい」、身体「障がい」、新たには精神「障がい」の、いわゆる3「障がい」を対象にされてきたと思いますが、発達「障がい」についてはこれからという観があります。ですが、発達「障がい」に関しては、今、新聞その他のメディアが大きく取り上げ、周辺に理解が深まってきていると思います。その状況の中で、うちの子が気になるという状況を抱える人たちにとって、その受け皿が余りにも未整備であることが問題であると思います。診断を受けて、療育を受けられる以前の相談のニーズも高いと思います。  継続支援については、予算を伴う問題なので、1問も2問もほぼ同じご答弁だったと思いますが、24年4月からという、この時期は来年度からの募集にも影響が出るのではないかと思います。ぜひ、積極的に府への働きかけを行っていただく一方、府の提案が変わらないときには、高槻市としてしっかりとした支援を行っていく覚悟を決めていただきたい。そのことを強くお願いして私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。 ○議長(久保隆夫) 橋本紀子議員の一般質問は終わりました。  次に、川口洋一議員。      〔川口洋一議員登壇〕 ○(川口洋一議員) 皆さん、こんにちは。民主・元気ネットの川口洋一です。  私からは、高槻ブランド戦略について一般質問をいたします。  高槻ブランド戦略は、今から4年前の平成19年に高槻ブランド戦略検討会が立ち上げられ、5回の検討会が開催された後、平成20年3月に報告書が作成されました。そのまとめにおいて、ブランド形成と定着は一朝一夕にならず、不断の取り組みにより市場に浸透していくものであるため、高槻ブランド戦略はアクションプランの実施と、その効果の確認をPDCAサイクルに乗せて継続させ、実効的な戦略とすることが重要である、と報告されています。その後、平成20年8月に高槻ブランド推進会議が設置され、計5回の会議を経て報告書が出されました。戦略と呼ぶにふさわしい総合的、長期的計画がはっきりとしないまま4年が経過して、今日に至っているというのが私の率直な感想です。  これを踏まえて、まず1問目、6点質問いたします。  1点目、ブランドとは何でしょうか。その定義をお示しください。  2点目、高槻ブランド戦略を簡潔明瞭にご説明ください。  3点目、高槻市の知名度を上げるために何が必要だとお考えですか、お答えください。  4点目、高槻ブランド推進会議の平成21年3月以降の取り組み経過をお示しください。  5点目、ブランド総合研究所の平成18年から今までの地域ブランド調査の結果をお示しください。  6点目、平成19年に立ち上げてから今まで、高槻ブランド戦略の成果をどのように評価されているでしょうか。  以上が1問目の質問です。よろしくお願いします。    〔市長公室長(乾 博)登壇〕 ○市長公室長(乾 博) 川口議員の、高槻ブランドに関します一般質問につきましてお答え申し上げます。  まず、1点目、ブランドとはというお尋ねでございますが、一般論になりますが、一般的にブランドとは、ほかのものと比較して独自性を強調し、差別化、区別化したものであると認識しております。  次に、2点目、高槻ブランド戦略についてのお尋ねでございますが、本市では「魅せる」「暮らす」「創る」という基本理念に基づき、夢と誇りとにぎわいのまちの実現に向けて、都市イメージの向上を第一に、高槻の魅力を全国に向けて発信し、高槻市の認知度や魅力の浸透を図り、訪れたい、住んでみたいまちとして、交流人口及び定住人口の増加を目指してまいります。なお、平成22年度につきましては、高槻ブランド推進会議では、特に重点的に推進していくべき地域資源の絞り込みを行ってまいりました。  3点目、高槻市の知名度を上げていくためのお尋ねでございます。今後、高槻ブランド推進会議で決定いたしました、1つには、ジャズのまち、2つには、今城塚古墳を核とした歴史が体感できるまち、3つ目には、安全・安心のまち、4つ目には、自然豊かなまち、5つ目には、食楽のまち、以上の5つの魅力発信強化項目を中心に取り組むことが大切であると考えております。そして、これらをマスメディアを初め、さまざまな媒体を活用し、全国に向けて情報発信をしてまいりたいと考えております。  続きまして、4点目の、平成21年3月以降の取り組み経過でございます。本高槻ブランド推進会議につきましては、市民が誇りや愛着の持てる高槻ブランドの推進につきまして、幅広く意見を求めるために設置されまして、平成21年度に4回、平成22年度には、同じく4回開催いたしております。本会議は、高槻の魅力を市内外に発信し、知名度を高める取り組みとして高槻ブランドフォーラムを本市とともに開催し、昨年度におきましては、京都市長を交えたパネルディスカッションや地域資源の展示などが行われました。また、本市の魅力の発信を強化するための項目として、5つの項目を選定し、高槻ブランド推進事業補助金の対象事業の選考など、高槻ブランドの推進の一翼を担っていただいたところでございます。  続きまして、5点目でございます。ブランド総合研究所の2006年から本年度までの地域ブランド調査の結果についてのお尋ねでございますが、認知度や知名度、魅力度などのブランド力が2006年(平成18年)に発表されておりまして、その結果、本市は中核市37市中最下位、翌年2007年につきましては、35市中32位との新聞報道がなされたところでございます。ただし、その後の動向につきましては、このブランド総合研究所が結果を有償でのみ公開されていることもございまして、把握してございません。  続きまして、6点目でございます。これまでの成果に対する評価についてのお尋ねでございますが、高槻の魅力を市の内外に発信し、認知度を高める取り組みとして平成21年度から高槻ブランドフォーラムを開催いたしておりますが、多数のご来場があり、高槻ブランドの取り組みへの関心の高さがうかがえ、一定の効果があったものと考えてございます。今年度におきましては、4月に「いましろ 大王の杜」、今城塚古代歴史館がオープンし、歴史の魅力を全国に発信いたしております。また、高槻うどんギョーザにつきましても、過日、全国放送で取り上げられるなど、市外にも認知度が高まってきたものと認識いたしております。さらに、市のマスコットキャラクターとして決定いたしました「はにたん」は、市のイベントや民間事業者の活用など多大な反響があり、今後さまざまな効果が期待できるものと考えております。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) まず、私は高槻ブランド戦略を推進していくことには賛成です。ただし、ブランド戦略と大きく打ち上げたわけですから、緻密な作戦を練らずに中途半端に取り組むことには反対です。高槻ブランド戦略というネーミングに関しても、今さら言っても仕方ありませんが、印象に残りにくい、もっと考えたほうがよかったと思います。  言葉の力というものはすごいものがありまして、例えば、今月の初めに私は難波の駅前で街頭演説をしました。社民党高槻市議の川口洋一です、と話し始めてもだれも足をとめません。それで、ちょっと考えて、社民党、社民党が嫌いな川口洋一です、なぜなら理念は共感できるが、体質がいまだに旧態依然だからですという文章で始めると、足をとめて聞いてくださる方が出てくるんですね。ですから、言葉の力をもっと理解して、信じて、この事業にも向かっていただきたいと思います。  私が最初に、ブランドとは何かと尋ねた理由は、スタートするときに、このブランドの意味をしっかりと定義づけしておかないと、ただブランドと聞いても、人によってはさまざまなとらえ方をすると思います。私自身、ブランドと聞くと、まず思い浮かべるのはプラダとかシャネル、ルイヴィトンといった高級ブランドです、買ったことはないですけども。答弁では、ほかと比較して独自性を強調し、差別化、区別化したものとされました。この根本部分をしっかりと共通認識として位置づけておかないと、最初の意識の違いがブランド戦略を推進していくにつれて大きなずれとなって、結果的には別々の方向を向いてしまう危険性があると思います。高槻ブランド戦略は、都市イメージの向上が第一、高槻の魅力を全国発信し、認知度を浸透させ、訪れたい、住んでみたいまちとして交流、定住人口の増加を目指すと答弁されました。この目的もブランドの定義とともに、だれもが説明できなければならないというふうにも考えます。  高槻市の知名度、なかなか上がっていません。私も仕事の都合で2000年に高槻に初めて来ました。そして、住み始めるまで高槻市を、お恥ずかしいですが、知りませんでした。仕事でいろんなところに行って名刺交換をします。京都と大阪のちょうど真ん中ですという地理的説明ができても、それに続く第2の説明がなかなか説明しづらいのが現状です。もちろん、知名度というのは、そう簡単に上るものではありませんが、だれが、どこに行っても聞かれたら、すぐ説明できるフレーズは必要だと思います。答弁では、ジャズ、歴史体感、安全・安心、自然、食楽の5つが魅力発信強化項目と答弁されましたが、例えば全国のいろんなところで、この5つを全部説明していたら時間がかかってしまいますし、印象に残しづらいと思います。100文字ぐらいで、簡単に、わかりやすい説明が必要だと思います。  そこで、私は高槻の紹介文をつくってみました。「京都と大阪の中間に位置する人口約36万人の中核市、多くの古墳を有し、特に今城塚古墳出土の形象埴輪は日本一、ゴールデンウィークに開催のジャズストリートでは全国からファンが集結、歌手の槇原敬之の出身地。」、これで100文字ちょうどなんですね。もちろん、もしかしたら今の紹介すら長いと思われた方もいるかもしれませんし、地域資源とされている富田の酒や摂津峡、寒天、うどんギョーザ、ジャズ、高槻まつり、いろいろなフレーズが入っていないと違和感を覚える方もいると思いますが、この質問をお聞きの皆さん全員が高槻を全国に発信することができるわけですから、まずは、それぞれの思いの込もった高槻の紹介文をつくって広めていくのも有効かと思います。  次に、高槻ブランド推進会議についてです。  会議そのものの閉鎖性が問題だと指摘しておきます。公募市民3名を含めた会議になっていますが、傍聴ができない、議事録も公開されていない、しかも2年前から取り組み経過すらホームページで掲載、更新されていない状況です。これだけクローズドですと、4年間も取り組んでいるのに何をやっているのかわからない。見えてこない、市民にも市外にも伝わらないということになってしまっています。ホームページの更新は、すぐに対応してください。  高槻ブランド推進事業補助金の話が出ました。この補助金は、昨年度から始まった1事業につき最大50万円の補助が出るもので、昨年度は3団体が申し込み、3団体へ補助。今年度は、5団体が申し込み、3団体が補助決定されました。戦略検討報告書では、100近くの地域資源が掲げられていますが、この2年で6団体にしか補助されていません。申請する団体が少な過ぎます。もっと活動している団体への呼びかけを進めるべきだと思います。この呼びかけに関しましても、インターネットや広報だけでの呼びかけになっているそうです。同じ報告書の中では、先ほども冒頭でお話をしましたが、ブランド形成と定着は一朝一夕にならないとなっておりますので、この補助自体が1回こっきりの補助となっていますが、この点も継続的に支援していく仕組みも必要ではないかと、改善の余地があるのではないかと私は考えます。  ブランド総合研究所の地域ブランド調査について、公開は有償なので購入していないとの答弁でした。新聞報道では、2006年に最下位、2007年で35市中32位という結果が出ていました。お金がかかるので情報を入手しないというのは、これも本当にいかがなものかと私は思うんですね。調査に関しましては、ほかにも、東洋経済の住みやすさ調査、多々あります。本市ではインターネット調査のみが成果の指標になっています。本当にネットの調査だけでいいのでしょうか。本市は、交流人口に関しましても計算しておりません。交流人口をはかるには、とても労力を要することは理解しますが、もっと多角的な調査が必要だと考えます。  次に、高槻ブランドの成果に関してですけれども、ブランドフォーラム自体が2回開催されまして、盛況であったことは喜ばしいです。しかし、ブランド推進会議自体がブランドフォーラム開催のための実行委員会になっていないかと私は危惧をしています。来場者以外にもインターネット中継やユーストリーム中継をすれば、もっと広がったと思います。今城塚の「いましろ 大王の杜」も4月のオープン以降、来場者は大変多いとお聞きしています。「いましろ 大王の杜」目当てで高槻を訪れるという全国の方々もおります。そういった皆さんに高槻の地域資源をプラスアルファとして伝えていく、地域資源同士の横のつながりをもっとつくるべきだと思います。「いましろ 大王の杜」のホームページや、しろあと歴史館のホームページを見ても、ほかの高槻の地域資源を紹介するような相互性が足りないんです。このプラスアルファの取り組みを、ぜひ実施してください。  うどんギョーザの全国放送は、私も見ました。地域の公民館でいろいろと多国籍の味つけにアレンジしたうどんギョーザ教室が開かれていまして、私の家族も参加しています。本当にすばらしい取り組みだと思います。しかし、こういった取り組みも知らない方が多いですし、もっと広く伝える広報というのが必要だと思います。この全国放送の案内は、庁内の職員の皆さんにはコンピューター、パソコンの掲示板で告知することができたそうですが、こういった情報も高槻市がツイッターを行っていれば瞬時に告知することができたと思います。そして、マスコットキャラクターのはにたんですが、愛くるしい着ぐるみもできまして、JR高槻駅の売店でもコンビニなどにも、はにたんのアニメーションが壁に張りつけられまして、高槻を訪れた方々にも、高槻は、特に埴輪が日本一の町なんだということをアピールする一助になっております。今後も人気が出てくると思いますので、もっといろんなイベントにも、はにたん、大変ですけれども、いろんな場所に登場してほしいと思います。  そして、市長に先日名刺をいただいたんですけれども、市長の名刺には、この市のマスコットキャラクターの、はにたんがついてなかったんですね。高槻市を一望できる写真とか絵はあったんですけども、ぜひ、まずはそういったところから。私自身、自分の名刺に点字を打つようにしているんですけれども、全く初対面の人と名刺交換しても、まず、そこから話が広がっていくんですね。例えば、はにたんがついてたとしたら、これ何ですか、これは、はにたんと言うんですよ、高槻は形象埴輪の出土の数、種類は日本一なんですよというところから広がっていくと思うんですね。市長もはにたんを、入れとは言いませんので、ぜひ名刺につけていただければというふうに思います。  2問目に移させていただきます。  市民意識調査などは行っているということは理解していますけれども、本市の職員に関して高槻市に関するアンケートというものをとっているのでしょうか。そして、平成19年度に行ったインターネット調査、この結果、特に来訪意欲に関しての結果はどのようになっているか教えてください。  2点目、フィルムコミッションというものがあります。このフィルムコミッションを設立して、映画、ドラマのロケ地として知名度を上げていくという手法もあるかと思いますが、その点は、どのようにお考えでしょうか。  3点目、ブランド推進会議だけでなく、高槻をより全国に知ってもらうために若手職員などを集めて議論する場をつくれないでしょうか。また、新人研修のところで高槻の魅力をどのくらい伝えているのか教えてください。  4点目、高槻ブランド戦略と広報は密接に関係すると私は考えます。今までブランド戦略と広報はどのようにかかわってきたのか、また、ブランド推進会議委員に広報課が入っていない理由はなぜでしょうか。  5点目、シンプルですが、高槻ブランドの今後の方向性をどのようにお考えでしょうか。  以上、5点、よろしくお願いします。 ○市長公室長(乾 博) 川口議員の、ブランド戦略に関します2問目につきましてお答え申し上げます。  まず、1つ目、職員に対するアンケート調査についてのお尋ねでございますが、職員の新たな発想を酌み取る職員提案などにつきましては実施しておりますけども、ブランドに関するアンケートにつきましては、現在のところ実施しておりません。  また、平成19年度に行ったインターネット調査の来訪意欲の現状でございますけども、平成22年度に実施いたしましたインターネットによりますアンケート調査では、本市を訪れたいという意欲、そういった意向につきましては、平成19年度に実施したときと比較いたしますと上昇しておりまして、本市の有する地域資源の魅力が徐々に浸透しつつあると考えております。  次に、2つ目、フィルムコミッションに関するお尋ねでございます。  現在、さまざまな自治体におかれまして、地域経済の活性化を目指し、映画やドラマ等のロケーションの誘致に取り組んでおられます。映画やドラマ等のロケ地になることにつきましては、町のPRになるだけでなく、その作品のファンが訪れるなど、交流人口の増加につながる可能性が高く、また、市民の我が町への愛着が高まることも期待できます。映画等のロケの誘致につきましては、知名度の向上に向けた有効な手段の一つであると考えております。  次に、3点目でございます。若手職員などを集めて議論する場についてのお尋ねでございます。高槻をより全国に知っていただくためには、職員一人一人が高槻のよさを再認識し、高槻のよさを伝えることが大切であると考えております。このようなことから、より効果的に取り組むためには職員の共通認識のもと、職員の発想等を生かしていくことが重要であると考えております。また、市の新人職員につきましては、本市の魅力を再認識できるよう職員研修におきまして、本市の有する主な地域資源を紹介しておるところでございます。  次に、4点目でございます。ブランド戦略と広報課のかかわりでございますが、これまで本市につきましては、高槻の魅力を全国へ向けて発信していくために、市のホームページで魅力ある地域資源を掲載しているほか、「広報たかつき」やケーブルテレビなどの情報発信に努めております。今後、推進会議のメンバーの検討を含め、引き続き広報課と連携して事業を進めてまいりたいと考えております。  最後、高槻ブランドの今後の方向性についてでございます。高槻ブランドの今後の方向性でございますが、ブランドフォーラムや大阪府が進めておられます大阪ミュージアム構想などとの連携など、これまでの取り組みを生かし、市民の皆様や事業者の皆様と連携、協働した取り組みを、さらに推進していきたいと考えております。また、北摂全体としての情報発信など、府や近隣市町との連携を図るとともに、ほかの都市に出向いて高槻市のPRを行うことなどを含め、多様な媒体を活用し、さらなる高槻の魅力発信に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(川口洋一議員) 本市の職員に関するアンケートをとっていないということでした。本市の職員はたくさんいますし、高槻に在住の方も半数いるか、いないかというふうに以前聞いたことがあるんですけども、市外からもたくさんの職員の方が通われていると。そういった方たちに高槻に関するアンケートをとるというのは有用な、インターネット調査だけですと非常に定点観測ができてませんので、実際にそれが本当の実態をあらわしているのかどうかという部分は定かではないと思うんですけども、高槻の市民のために働きたいという本市の職員の皆さんがたくさんいますので、そういった方たちへのアンケートというものは、ぜひ実施していただきたいと思います。  そして、インターネット調査で来訪意欲が平成19年度と比較すると上昇という答弁でしたが、これも来たくないかどうかというアンケートに対して、平成19年度は来たくないという人が30%いて、22年度には10%、来たくないという人が減った、だから来訪意欲がふえたというお答えだったんですが、これも、もちろん来たくないという人が減るほうがいいにこしたことはないんですけども、やはり調査の手法としては、もっと吟味していく必要があると私は考えます。  フィルムコミッションのお話ですけども、映画とかドラマのロケ誘致というのは、知名度向上に向けた有効手段の一つと答弁いただきました。そう考えているなら、ぜひ取り組んでほしいんです。フィルムコミッションを立ち上げるのは大変です。幸い、大阪には大阪フィルム・カウンシルというのがあります。これは、大阪府、大阪市、大阪商工会議所などが2000年に設立した日本初のフィルムコミッションなんです。ですので、このフィルム・カウンシルに、高槻市がロケ地として協力できる、例えば、この本庁舎を施設単体で登録することができます。そのホームページから簡単に登録のところまでいけます。この議場で、例えば政治の映画の撮影に使っていいですよというふうに登録すれば、撮影する側がカタログのような一覧から高槻市を見つけて、じゃ、ここでロケをやろうじゃないかというふうに決めることができるという便利なものなんですね。  高槻なんですけども、既に建物はないんですけども、府立旧高槻南高校では、「クローズZero」という映画、小栗旬さんが主演されていました。「僕の彼女はサイボーグ」という映画、綾瀬はるかさんが出られていました。「ゲゲゲの鬼太郎」、井上真央さんが出演されていました。「初雪の恋」、宮﨑あおいさんが出演されていました。そういった映画の撮影が行われているんです。そして、第一中学校でも、ことし公開されました「プリンセストヨトミ」という映画も撮影されているんです。しかし、撮影されたことすら知らない方がほとんどなんですね。それはなぜかというと、そういった撮影に高槻市がかかわっていないんですね。主体的にかかわっていないから、そういった部分のプロモーションもできていない。知名度向上に生かせていないんですね。このような費用がかからない、そして登録するだけで、こっちの都合もできるんですね。この施設は何時から何時まで使えない、休日だったら警備の費用がもっとかかるとか、そういう部分も全部記入する欄がありますので、こういった登録するだけでいいものは、今すぐやってほしいと思います。  若手職員の議論の場なんですけども、この重要性も答弁の中では、よく理解しているということでした。先ほど出てきました本市のマスコットキャラクターはにたんは、もともとは消防の職員の方がデザインをされまして生まれました。かしこまった会議よりも、肩の力を抜いて柔軟な意見が飛び交う、そういった場をぜひつくってほしいと思います。  大手のお菓子メーカーでは、新製品の試作品を、流行に敏感な女子高生を集めて、試食をしてもらって、言いたい放題の場をつくっているそうです。そういう場から、いろんな今後に生かしていくという点が出てきているそうです。そういったところにすばらしい原石が隠れていると思いますんで、この部分もぜひ実施していただきたいと思います。  新人職員研修で地域資源を紹介している、との答弁でしたが、実際の中身は一通りの説明をしただけだと私は推測しています。先日、大学生インターンと今城塚古代歴史館に行きました。じっくりとお話を伺いました。説明をしていただいた職員は、本当に目をらんらんと輝かせて、埴輪をよく見ると作成した人が右利きなのか左利きか、そういったことも、この埴輪という土器に刻まれているんだと。そして、つくった職人さんの性格までもがこの完成品にあらわれているんだというのを、理由も含めて説明を熱心にしていただきました。そして、最後には一緒に行った大学生に、1人でも2人でも古代歴史館に友達、知り合いを連れてきてくださいというふうに頭を下げてたんですね。本当にすばらしい、職員のかがみだと僕は思ったんです。こういった職員の方に、ぜひ新人研修で高槻の地域資源のすばらしさというのを語る場をぜひつくってほしいです。  また、土曜日には城北町にあります町家、今はお医者さんをやられているところなんですけども、築約300年の町家でお茶をしましょうという会がありまして、私も出席してきました。そこは、お医者さんの方ですごく理解がありまして、築300年の町家の中を隅々まで、蔵まで案内してくださって、このすばらしさを説明していただけたんですね。例えば、城下町の岸和田などですと、しっかりと市がそういった歴史的なものを補助して保存していく、観光客の方にも来ていただく、そして、市内に住む人たちにも一緒にそういう資源を共有していただくという応援を行っているんですね。しかし、そこの病院の先生のお話を伺ったら、やはり、ことしの台風も大変だったと。戸が本当に湾曲して大変なのをみんなで押えたりしながら守って、雨漏りも現状している、そういった修繕も含めて耐えながら、歴史的価値も自分でしっかりと認識して、何とかこれを保存していきたいというふうに述べられていたんですね。こういった地域資源もしっかりと今後守っていくという姿勢も、ぜひ取り組んでいただければというふうに思います。  ブランド戦略と広報のかかわりです。  本市のホームページは数年前に総務大臣賞を受賞している。今、ホームページを開いてみると、トップページの情報がすごいんですね。何を伝えたいのかが、ちょっといまいちわかりにくいなというのが印象でした。  それぞれの地域資源、特に施設や場所に向かうために高槻からの案内地図というのは載っているんですけれども、例えば関東から来られる方、九州から来られる方、果ては海外から来られる方に対しての配慮というのが足りないんですね。対外的に高槻来てください、魅力的ですよという発信も、もちろん大事なんですけども、実際もう既に高槻を訪れてくださっている方々への配慮をぜひ、そこの部分も検討していただきたいと思います。  高槻ブランド戦略のかなめは広報だと私は思っています。いろんな課から集まる情報を整理して、ホームページや「広報たかつき」、ケーブルテレビに掲載していく、そしてマスコミへのプレスリリースをする、そういった受け渡しというような中継的な働きだけでは、なかなか高槻の情報発信にはつながらない部分があると思います。いかに伝わりやすい情報にしていくか、どなたが見ても理解できる情報なのか、しっかりと工夫していくべきだと思います。そして、実際にマスコミ媒体に載らなかったプレスリリースも、今は研究をしてないそうなんですね。そこは、なぜ載らなかったのかという使い方、ちゃんと自分自身を見詰め直して、精査して磨き上げていくべきだと僕は思います。プレスリリースの仕方によって、取材を受けたり、受けなかったりという違いも出てくるのは明らかですので、そこにもぜひ対応していただきたいと思います。  また、大きな役割を占める広報課がブランド推進会議のメンバーになっていないというのは問題だと思います。発足から4年が経過しています。メンバーが特定の大学の生徒に偏っているという現実もありますし、繰り返しになりますが、まず、こういったことを行うときには、広く人々に知ってもらうために、推進会議の傍聴、そして議事録の公開、そしてメンバー構成の再考をお願いしたいと思います。  高槻ブランド戦略の今後の方向性です。やはり、漠然としていて、具体性がなかなか乏しいなというのが感想なんですね。ただ、逆に言えば現状の閉鎖性を改善して、全庁的に取り組んでいけば、また飛躍的に広がる可能性も十分に秘めていると僕は感じています。これまで申し述べましたように、大切なのは、まずは職員全員が高槻を全国に発信していくんだという気持ちを市民の皆様とも共有して、常日ごろから抱いていくことが大事だと思います。そして、就任以来、市内に限らず東奔西走している濱田市長が高槻のええとこを力強くPRして発信していくことがとても大切だと考えます。世界中の方々が高槻に興味を持って、訪れていただける、そして高槻に住む市民の皆さんも誇りを持って住み続けるためにも、最後に、ぜひ濱田市長の意気込みもお聞かせいただきたいと思います。  よろしくお願いします。 ○市長(濱田剛史) 今後、少子高齢化の進展、都市間競争の激化など、本市を取り巻く環境は、さらに厳しくなることが予想されます。そのような中、他市と比較し、特徴ある魅力的なまちであることは、交流人口や定住人口の増加につながり、持続的な行政サービスの提供のために大切であります。そのためには、本市の有する魅力を最大限生かし、広く発信することが非常に重要であると認識しております。住みやすさナンバーワンの実現に向けて、訪れたい、住みたいまちと思っていただけるよう、私以下、職員が一丸となって取り組んでまいりたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(久保隆夫) 川口洋一議員の一般質問は終わりました。  ここで3時15分まで休憩します。     〔午後 2時58分 休憩〕     〔午後 3時15分 再開〕 ○議長(久保隆夫) 会議を再開します。 一般質問を続けます。  二木洋子議員。      〔二木洋子議員登壇〕 ○(二木洋子議員) まず、私は、市民と協働のまちづくり(条例制定)について伺います。  濱田市長は、4月の市長選挙に際し、市民力、実行力、未来力で豊かな地域社会を次世代に、と題したマニフェストを発表されています。マニフェストでは、目指すべきまちの姿を3つ挙げておられました。1つ目は、子ども元気宣言のまち、2つ目は、住みやすさナンバーワンのまち、3つ目は、夢と希望がかなうまちです。これら3つのまちの実現を目指すための市政運営については、行財政改革の推進とともに、市民とのパートナーシップを挙げておられました。  この市民とのパートナーシップの中では、まず、市民を行政運営のパートナーとして位置づけ、市政運営の参画システムを構築して、市民力の向上により、「わがまち高槻」をさらに住みよいまちへと発展させていきます。そのために、次のような事業に取り組みますと書かれていて、5つの事業が挙げられています。そのトップに挙げられているのが、市民力を高めるため、性別、世代にかかわらず、より多くの市民が市政に参加する機会を充実するとともに、市民、各種団体と連携、協働したまちづくりを一層進めるための条例を制定しますという施策です。  この条例制定については、選挙期間中、各世帯に配布された選挙広報の中でも大きく、市政をガラス張りにして、市民と協働のまちづくり(条例制定)と書かれていて、その実現を約束されていました。ここに、市民と一緒にまちづくりをしていこうという市長の強い意気込みが感じられました。この公約に、期待に胸を膨らませて6月の施政方針を楽しみにしていた市民の方もたくさんいらっしゃったと思います。しかし、残念ながら、この点についての具体策は、今のところ明らかにされていません。  そこで、今回、市長が掲げられたこの市民と協働のまちづくり(条例制定)について伺います。
     質問に入る前に、まず、私の考えを述べさせていただきます。  私は、これからのまちづくりには、協働は必要不可欠なものだと考えています。ただし、私が申し上げます協働というのは、行政と市民が――この場合NPOや地域団体など各種団体も含めてでありますが――具体的事業で一緒に汗をかくという協働にとどまらず、もっと大きいまち、高槻のまちという空間で、市民も行政もそれぞれの役割を認識し、分担、連携して住みよい安心して暮らせるまちづくりを進めるということです。もちろん、市民も行政も自立していて対等の関係です。  なぜ協働が必要なのでしょう。理由は大きく2つあります。  1つ目の理由は、地方分権の推進です。以前のように自治体の仕事が国の機関委任事務で縛られ、ひもつき補助金で縛られていた時代なら、自治体は国に向いて仕事をしていればよかったかもしれません。部分的な市政への市民参加でよかったかもしれません。しかし、地方分権が進み、地域のことは地域で決めていく時代になりました。主権者たる市民の声を聞き、市民の協力なしには、まちづくりはできない時代なのです。自治体がそれぞれの地域の特性、事情に合わせて独自のまちづくりをしていかなければならないのです。住みよい、安心して暮らせるまちづくりの実現のためには、市民、行政がそれぞれの役割を踏まえ、あるときはそれぞれ独自で、あるときは行動をともにする、まさに協働しなければまちづくりは進めなくなったのです。  もう1つの理由は、財政難です。高槻市は少子高齢化が進んでいますが、日本全体でも今後、確実に人口は減少します。したがって、どう考えても自治体も国も税収は減るのです。このような時代を迎え、市民の必要とする多様なサービスをすべて自治体が提供することは現実にできなくなっています。阪神・淡路大震災で復旧・復興に果たしたボランティア、NPOが大きな評価をされました。新しい公共という言葉も使われていますが、市民やNPOが新たな公共サービスの担い手になってきています。安心して暮らせるまちづくりの実現という一つの目的に向かって、市民、行政がばらばらではなく協働すれば、より効果的ではないでしょうか。  このような2つの理由から、これからのまちづくりは協働が不可欠なのであります。  これまで、よく市政への市民参加、市民参画と言われてきました。市民参加というと、行政の施策に市民が部分的に参加すること。市民参画は、行政の施策の計画段階から参画することと一般的に説明されています。そして、協働は、さらに市政というレベルだけではなく、もっと大きなまちという空間で、市民、行政それぞれが、その役割を認識して、安心して暮らせる住みよいまちづくりを進めていくことだと私は考えているのです。  私は、この協働のまちづくりを進めるためには、一定のルールを決める必要があると考えています。指針や要綱という行政のルールではなく、市民の代表でもある議会が関与し、議決した地方自治体の最高の法規である条例化が必要だと考えているのです。  そこで、まず2点、お伺いいたします。  1点目ですが、市長が言われる、市民と協働のまちづくりというのは、どのような概念なのでしょうか。わかりやすくご説明をお願いいたします。  2点目ですが、市民と連携、協働したまちづくりを一層進めるための条例制定を約束されていますが、条例制定の意義をどのように考えておられるのでしょうか、伺います。  次に、災害廃棄物について伺います。  3月11日に起きた東北大震災から半年が過ぎましたが、残念ながら復旧・復興はおくれています。その原因の一つが福島原発事故です。原発から放射能は漏れることはないとされてきましたが、地震、津波により福島原発は炉心溶融を引き起こし、漏れないはずの、本来なら閉じ込めておかなければならない放射能が大気中に、大地に、海にと、大量に放出されました。原発の安全神話は崩れ去り、被災地、日本国内だけでなく、地球規模の放射能汚染を引き起こすという深刻な事態となっています。そして、半年たった今も、いまだに収束のめどはついていません。  福島原発事故により、被災地だけでなく、全国各地で大きな問題となっているのが放射能汚染された食べ物による内部被曝の問題ですが、もう1つ、福島原発事故に起因する放射能汚染が拡大するのではと懸念されているのが、被災地の災害廃棄物の広域処理の問題です。  そこで、一般的に原発から発生する放射性廃棄物の取り扱いについて調べてみました。原発内では、運転や点検修理に伴い大量の放射性廃棄物が発生しています。これらの廃棄物は原子力基本法により、廃棄物処理法の対象外となっていて、高レベル放射性廃棄物と低レベル放射性廃棄物に分類されています。  高レベル放射性廃棄物は、再処理という形で使用済み燃料から燃え残りのウランとプルトニウムを取り出した後の残った死の灰のことです。高レベルの放射性廃棄物は地下の深いところに埋設して、厳重な保管処分をする計画ですが、いまだに日本では、どこにその施設をつくるか決まっていません。  低レベル放射性廃棄物は、被曝を防ぐため安全第一で、閉じ込め、保管が原則です。ドラム缶に詰め、原発サイト内で保管され、最後には青森県六ヶ所村の埋設センターで保管されています。しかし、原子炉の廃炉問題から、今後、大量に出る低レベル放射性廃棄物を処分できないため、規制緩和を国は行いました。いわゆるすそ切りという問題で、一定の基準以下の放射性廃棄物はリサイクルしてよいとしたのです。この基準のことをクリアランスレベルと言いますが、午前中、下水処理場の汚泥でご紹介のあった100Bq/㎏という値です。しかし、規制緩和されたとはいえ、現在でも放射性廃棄物の取り扱いは、被爆による健康被害を考慮し、閉じ込め、保管が原則であり、国際的にもそれが原則なのです。  ところが、今回、東北大震災で発生した災害廃棄物に関しては、放射能で汚染されている可能性があるにもかかわらず、政府はこの原則を変えました。福島県分は、高濃度の放射能汚染の可能性があることから、既に県内での処理が決まっていますが、岩手県分、宮城県分は県内では処理できず、県外での広域処理をしようとしていたのです。ところが、岩手県で焼却灰に高濃度の放射性セシウムが含まれていたことから、環境省は、広域処理を進める当たり、学識経験者7人で構成する災害廃棄物安全強化検討会を設置、5月から、これまで計6回の検討会が開かれ、被災地や関東地方の廃棄物処理場のデータをもとに検討されてきました。しかし、非公開で、極めて短期間に、数少ないデータをもとに、8月11日に災害廃棄物の広域処理の推進にかかわるガイドラインを決めました。  ガイドラインは、放射能汚染されたおそれのある災害廃棄物が放射能で汚染されているかどうかを確認しないまま焼却処理を認め、焼却した後の焼却灰、これは主灰と飛灰と2種類あるわけですが、いずれも8,000Bq/㎏以下の場合は、埋め立て処分を認めるという内容です。原発稼働中なら放射能汚染された廃棄物は厳重な取り扱いをされるにもかかわらず、事故で一たん環境中に放出されれば、その放射能が付着した廃棄物は一般廃棄物で処理してよいというのには、私はとても納得がいきません。そして、このまま広域処理を進めれば、福島原発から放出された放射能を全国に拡散させることにほかならず、放射能汚染を拡大することになりかねないのです。  8月26日には、このガイドラインをベースに議員立法で放射能汚染瓦れき処理法が成立しました。この法律は国会での十分な審議がないまま、採決されてしまっています。  このような国の動きを受け、大阪府は学識経験者4名で構成する大阪府災害廃棄物の処理指針に係る検討会議を設置、9月26日に第1回目の会議を開きました。大阪府は、広域処理を前提に、放射能汚染にかかわる問題について、この検討会議で検討、府が処理指針をつくり、放射能汚染の可能性がある災害廃棄物を府内自治体の焼却炉で焼却処理をさせようとしています。  私は、災害廃棄物の広域処理は必要だと考えています。しかし、放射能汚染の可能性がある災害廃棄物を受け入れ、焼却処理をすることについては、慎重にも慎重を期さなければならないと考えます。  そこで、このような国や府の動きに対して、市として現在までの取り組み状況、考え方について伺います。  まず、1点目ですが、一般的に災害廃棄物を広域処理するため、高槻市では他市町村分の災害廃棄物を処理したことがあるのでしょうか。  2点目、その場合は、どのようなことに留意して処理をお引き受けになったのでしょう。  3点目、今後も広域処理について要請があれば、処理できる能力さえあれば引き受ける方針でしょうか。  4点目、東北大震災で発生した災害廃棄物の場合、放射能汚染の可能性があるわけですが、これを引き受けるかどうかについては、私は、まず第一番に被曝、放射能汚染の可能性について考えるべきだと考えていますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。  5点目ですが、広域処理については、財政負担のあり方も大きな問題だと考えますが、どのようにお考えでしょうか。  最後に、6点目ですが、東北大震災による災害廃棄物を市が受け入れるに際しては、ほかにもどのような課題があるとお考えになっているのか伺います。  以上、よろしくお願いをいたします。    〔市長公室長(乾 博)登壇〕 ○市長公室長(乾 博) 二木議員の、市民と協働のまちづくりについてのご質問にお答え申し上げます。  市民と協働のまちづくりとは、市民の皆様と行政がそれぞれに果たすべき責任と役割を自覚し、主体性を持って協力して進めていくことにより、住民自治力を向上させ、地域における課題を解決して、魅力あるまちづくりにつなげることと認識しておるところでございます。  2点目に、条例制定の意義につきましては、市民の皆様と行政が協働したまちづくりを推進するためには、相互に共通の基本ルールを定める必要があり、その手法としては、条例、規則、要綱、指針等が考えられるところでございます。その中でも、条例は議会のご議決という手続を経て制定され、その効力は行政のみならず、市民、事業者、各種団体等にも及ぶことから、共通の基本ルールの策定手法といたしましては効果的であると認識しておるところでございます。  以上でございます。    〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 二木議員の、災害廃棄物に係る6点のご質問にお答えいたします。  まず、1点目の、災害廃棄物の処理につきましては、平成16年の兵庫県の円山川のはんらんで生じたときに、日高町のごみを約6か月で1,120トン処理しております。  次に、2点目の、その場合の留意点のお尋ねですが、本市のごみ処理に影響がないよう受け入れることを前提とし、あわせてごみ質等は十分にチェックしてまいりました。  3点目の、要請があればのご質問ですが、先日も台風12号の災害ごみの処理要請が大阪府を通じて和歌山県から来ておりますが、災害被災地の支援として、可能な限り受け入れるものと考えております。  4点目から6点目のご質問につきましては、実際の受け入れに関しては、ごみの出所先はもとより、費用負担の問題、受け入れの時期、時間、1回当たりの受け入れ量、放射能汚染等について、国、府と調整しなければならないものと考えております。また、府内の市町村の共通の課題であることから、他の市町村の動向も視野に入れて判断していかなければならないと思っております。  以上でございます。 ○(二木洋子議員) 簡潔なご答弁ありがとうございます。  まず、市民と協働のまちづくりについてでありますが、ご答弁をお聞きしまして、市長の言われる市民と協働のまちづくりというのは、市民と行政がそれぞれに果たすべき責任と役割を自覚して、お互いに主体性を持って協力し、進めていくことで住民自治力を向上させて、地域にある課題を解決し、魅力あるまちづくりにつなげていくことだというふうに言われました。私は、自分の考えの中で、この魅力あるまちづくりを、だれもが住みやすい、安心して暮らせるまちづくりというふうに考えているわけですけれども、行政と市民がそれぞれ主体的にお互いの役割を認識して進めていこうというのは、私は同じ考えだというふうに思っています。  条例化についても、なぜ条例化が必要なのかということもご答弁いただきましたけれども、議会の議決を経ているという意味では、私は本当に大事なルールだというふうに思いますので、これについても市長がお考えの条例化の必要性ということについて、私も一致した考えだというふうに思っております。  では、次に具体的に、この条例化を進めていくに当たって、3点お伺いしておきたいというふうに思うんです。  まず、言葉として、市長はマニフェストあるいは公約の中で、市民と協働のまちづくり条例というふうに書かれています。一方で、6月議会では、自治基本条例の制定というものについて、会派の代表質問の中で検討していくというご答弁をされています。一般的に、今、各自治体は自治基本条例、あるいは、まちづくり条例というのをつくっていっているわけですけれども、この市長の言われる市民と協働のまちづくりの条例と、自治基本条例と言われているものとは同じものなのかどうかということです。  自治基本条例といいましても、それぞれの町でたくさんいろんな名前がつけられています。初めてつくられた北海道のニセコ町では、自治基本条例のことをまちづくり基本条例というふうに言っていますから、自治基本条例と言われるものの中に盛り込むものはあったとしても、名称はさまざまなんですね。ですから、市長が言われている市民と協働のまちづくり条例は、自治基本条例と言われている自治基本条例と同じものかどうか、まず、お伺いしておきたいと思います。  それから、2点目なんですが、マニフェストというのは、いつまでに実現するという工程表が大事です。市長が掲げられたマニフェストの中には、きちんと期限も入れられているものがありますが、この条例については期限が入っておりませんでした。大体、いつごろをめどに、これはおつくりになろうとしているのでしょう。既に、自治基本条例、あるいはまちづくり条例と名称はいろいろですが、この北摂では箕面、池田、豊中、吹田でつくられています。これは2009年3月に私が一般質問させていただいた時点で、この4市ができていました。それ以後、今日までに島本町でもできました。お隣の茨木市は、本年度、検討されています。間もなくできるでしょう。摂津市は、条例ではありませんが、既に指針づくりに着手していらっしゃいます。協働あるいは自治というまちのルールをつくるに当たって、具体的に、まだ何も動いていないのは、北摂7市1町の中で高槻だけなんです。私は、できるだけ早くしていただきたいというふうに思っておりますが、いつごろをめどに考えておられるのか、スケジュールを伺います。  3点目ですが、この市民と協働のまちづくり条例、あるいは、これを自治基本条例と言うのかもしれませんが、それをつくるには各市の経過を見ていましても、本当に時間がかかります。最低でも2年かかると思います。しかし、ゆっくり石橋をたたいて渡るという形で時間をかけ過ぎても、また、これは議論が空中分解してしまって、いい結果を生んでいない場合もあります。そういう意味では、高槻の中には、既に市民と協働、あるいは自治を進めていく上での仕組みというものは、他市に負けないぐらい制度化されているというふうに私は思っています。そういう意味で、ある意味では非常に土台ができているというふうに思っているわけなんですけれども、そうであるなら早急に庁内組織、あるいは市民の皆さんも加えた検討する組織を立ち上げて、そして市長の在任中に、もう1年目が始まっていますから、あと3年ですけれども、その間に、この条例化をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょう。伺います。  次に、災害廃棄物について伺います。  ご答弁をお伺いしまして、過去には災害廃棄物を広域処理で受け入れたということで、その場合は、ごみ質のチェックと、市の焼却容量の可能な限り、それを含めて受け入れてきた。今回も和歌山県のがあるので、一応受け入れる方針だということですよね。ところが、私は、東北大震災の災害のごみについてお伺いしましたんですが、なかなか明確なご答弁はいただけません。これは、けさからいろんな方々が、この東北大震災による給食のこと、災害廃棄物についてお伺いされているのですが、市としての方針が明確じゃないんですね。確かに非常に難しい問題ですから、すぐに、こうしますと言える問題ではないことは、私はよくわかっています。だけども、やっぱり市として明確な方針を早急にお持ちになるべきだというふうに私は思うんです。  1問目でもご紹介しましたけれども、大阪府は既に検討会議を始めて、自分たちで処理指針を定めて、府内の市町村の焼却炉で放射能汚染の可能性のある災害廃棄物を焼却さそうという形で動いておられます。私は、その会議を傍聴に行ったんですけれども、大阪府のほうも、こう言っておられました。いきなり災害廃棄物を持ってくるのではありませんと。大阪府の方は岩手県の現場を見に行かれたんですね。そうすると、本当にコンクリート殻からいろんな物が入っている災害廃棄物です。それをそのまま持ってくるわけにはいかないから、岩手県内で――大阪府のパートナーが岩手県というふうに関西広域連合でなってますから、岩手県のを受け入れることを前提に話は進んでいますが――岩手県内で2次処理というんですかね、分別、選別をして、そして可燃物だけを陸上輸送で大阪まで持ってきて、それから府内市町村に持っていくというので話が進んでいるんですが、非常に厳しく岩手県内で可燃物に限るということを言っておられました。しかし、その放射能が含まれていることに関しては、大阪府自身もどう考えていいかわからないということで、学識経験者に意見を求めておられるわけです。  だから、大阪府がどんな方針を出すかわからない中で、高槻市が方針を出しなさいと言われても、高槻市の中でも学識経験者がいらっしゃるわけではないですから、放射性廃棄物の扱いについては、本当に難しい判断だというのはわかるんです。だけれども、本当に私は考えておかなければいけないというふうに思うんですね。  それで、焼却炉というのは、本当に自治体ごとによって違います。国がガイドラインを出すに当たっても、これは東北地方あるいは関東地方のさまざまな焼却炉のデータをもとに、こういう炉だったらいいでしょうとかいう形でガイドラインを定めました。しかし、東北地方あるいは関東地方の焼却炉と大阪府内にある焼却炉が型式も、あるいはいろんな装置も一緒かどうかわからないんですよ。だから、個別の焼却炉によってみんな結果が違うんです。そこを十分に考えていかなければならないんです。  そこで、改めて市の姿勢として6点、私はお伺いしたいと思うんです。  1点目なんですけれども、私は放射能汚染のある災害廃棄物の受け入れについては、まず焼却処理をする以前の問題として、焼却処理するのを希望している自治体、これは岩手県ですけども、そこでまず放射能汚染の有無を確認する、移動する前にそこで確認をする、これが非常に大事だというふうに思っているんです。ところが、国のガイドラインは、そのことについては全く触れていません。可能性があっても動かしていいです、ただ燃やして濃縮した後、8,000Bq/㎏あれば埋め立て処分をしてもいいですよという、その基準だけなんですよ。まず、放射能汚染のある廃棄物に関しては、動かす前に、そこで汚染の有無を確認すべきだというふうに思いますが、その点についての市の考えを伺います。  2点目ですけれども、国も、さまざまな自治体も、放射能汚染のある廃棄物を燃やせば、もちろん焼却灰、あるいは飛灰の中に放射性物質が濃縮されて出てきますが、それと同時に排ガスの中にも放射性セシウムが出ていく可能性があるんですね。そうすると、排ガスで大気中に放出されれば、土壌に落ちて、子どもや一般住民が、またそれを吸い込んで内部被曝する可能性があるわけです。そういう意味で、国のほうの指針では、バグフィルターに――排ガス装置ですけども――活性炭の吹き込み装置がある場合、あるいはバグフィルターに湿式排ガス処理装置がついている場合、そして、バグフィルターじゃなくて電気集じん機に活性炭吹き込み装置がついている場合、ただし、この場合は排ガス中の放射能濃度を絶えず測定して安全を確認していくというふうに、3つの焼却炉のパターンであれば、これは排ガス中の放射性物質も抑制はされるであろうということで、焼却処理をしてもよいというふうにしています。高槻市の焼却炉は、バグフィルターがついていなくて電気集じん機ということでありますが、活性炭吹き込み方式になっているのかどうか、伺います。  3点目ですけれども、仮に、大阪府を通じて高槻市に持ち込まれる災害廃棄物は、現在のままだと汚染の有無が確認されないまま焼却灰にのみ基準が当てはめられているんですが、国のほうでは、この焼却灰が、仮に今言っている8,000Bq/㎏以上、あるいはその8割、6,400Bq/㎏になった場合は、モニタリングをしなければいけないというふうに書いています。大阪府の検討会議の中では、学識経験者の方が、燃やした後の灰の結果じゃなくて、そんな物が出るんなら、燃やしている間もはかっておかなければならないだろうという指摘をされておりました。そのモニタリングは、焼却炉と境界での空気中の放射線量、あるいは排ガス、灰の測定など、かなりきめ細かく種類と回数が決められています。高槻クリーンセンターでは、今までそのような排ガスや排水中の放射能の汚染は、はかられたことはないと私は思うんですが、環境中の放射能汚染も含めて、クリーンセンターには、今、放射線の測定器はあるのでしょうか。  4点目ですけれども、もし受け入れるようなことになった場合なら、私は焼却の始まる前にバックグラウンド、持ち込む前からどれぐらいの空気中の放射線があるのか、あるいは排水、灰に放射能が含まれているのかどうか事前にバックデータを蓄積しておかないといけないというふうに思いますけれども、それについてのお考えを伺います。  5点目ですけれども、大阪府の検討会議のメンバーは学識経験者だけでした。私は唖然といたしました。当事者の自治体関係者が入っていないんですね。水道の広域事業の場合、あるいは後期高齢者の組合をつくる場合、そういう制度をつくるときには、必ず自治体関係者が入ってたわけですけれども、今回、大阪府は学識経験者だけで処理指針をつくろうとしています。そして、処理指針の資料の中には、府民の皆さんの声は出されておりますが、自治体現場の声は全く出されていないんです。私は、余りにも大阪府のこのやり方には腹立たしい限りなんですけれども、事前に大阪府が処理指針を決める前に、高槻市等の自治体にヒアリング等の調査があったのかどうか、確認しておきます。  最後、6点目ですけれども、8月25日、法律ができる前ですけれども、全国の市民団体、あるいは労働組合団体と環境省、あるいは関係省庁とこの放射能で汚染された瓦れきの件に関して交渉が持たれました。その場で、国のほうは放射能で汚染された可能性がある災害廃棄物に関しての受け入れる、受け入れないは、あくまでも自治体の判断だと答えています。山形県の場合は、国の基準をはるかに厳しくして、焼却灰は4,000Bq/㎏、あるいは受け入れる災害廃棄物の放射能濃度も200Bq/㎏という基準をつくって受け入れようというふうに考えています。大阪府がどんな方針を出すか、これはまだわかりませんが、あくまでも受け入れる、受け入れないの判断は高槻市にあるわけです。私は、放射能の有無が確認されない以上、これは安全を考えて受け入れるべきではないというふうに考えておりますが、今後、指針の中でも十分に市としての課題を検討していただいて、積極的に府のほうに対しても市民の安全確保のために意見を出していただきたいというふうに思いますけれども、それについてのお考えを伺います。 ○市長公室長(乾 博) 二木議員の、2問目のご質問につきましてご答弁申し上げます。  まず、自治基本条例との相違といいますか、それについてのお尋ねでございます。他市の状況を見ますと、自治基本条例やまちづくり基本条例などの名称が多く用いられておりますが、条例の中身といたしましては、市民と行政が協働したまちづくりを推進する上で必要な理念や責務、基本的なルールなどを定めることになると考えてございます。  2点目に、条例化へのスケジュールについてのお尋ねでございますが、現在、平成19年2月に策定いたしました市民参加に関する指針に基づき、市民参加の取り組みを進めているところでございまして、条例化に当たりましては、まず現行の指針に基づく取り組み実績について検証し、課題を整理するとともに、広く皆様のご意見を伺い、その必然性や規定すべき内容について検討する必要があると考えております。  さらに、3点目の、条例制定に向けた取り組みについてでございますが、まずは、先ほども申し上げましたとおり、現状の課題の整理を行った上で、庁内、庁外の組織を立ち上げ、条例制定に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○環境部長(上野和夫) 二木議員の、2問目の6点のご質問にお答えいたします。  1点目につきましては、国の対応が明確になっておりませんので、具体的になった時点で検討するものと考えております。  2点目の、電気集じん機方式についてですが、活性炭の吹き込み方式ではありません。  3点目の、放射線測定器については、現在、持ち合わせておりません。  4点目の、データ集積については、具体的要請があり次第、検討してまいります。  5点目につきましては、大阪府からのヒアリング等はございませんでした。  6点目につきましては、具体的要請があった時点で、十分庁内で検討し、国、府に対して意見を出していきたいと考えております。  以上でございます。 ○(二木洋子議員) まず、市民と協働のまちづくり条例についてなんですけれども、ご答弁では、いわゆる市長の考えておられる市民と協働のまちづくり条例は、他市で言う自治基本条例、あるいは、まちづくり基本条例と同じであるということで、私は了解をいたしました。そして、今後、庁内外の組織を立ち上げて、条例制定に向けて検討を進めていただけるということでありますので、本当に前向きなご答弁をいただいて心強い限りであります。できるだけ早く一歩を踏み出していただきたいとお願いをしておきます。  自治というのは、民主主義社会の中では非常に大事なものです。しかし、自治は一朝一夕でできるものではありません。まちは、それぞれの積み上げてきたものを土台に、次の世代が積み上げていくものです。条例があればいいというものではありませんが、市長の言う魅力のあるまちづくり、住みよい安心して暮らせるまちの実現には、一刻も早くルール化するほうが効果的であることも事実です。これからはこのような条例を持っている市と持っていない市とでは、まちづくりに、じわっと差が出てくることだというふうに考えています。  なお、さまざまな自治体の自治基本条例、あるいは、まちづくり条例を読ませていただきまして、一番努力されているなというのは、一番にやはり市民が身近に感じる条例になっているということです。例えば、名称も自治基本条例という漢字の条例もあれば、まちづくりという形で平仮名をたくさん用いた条例など、本当に、十人十色という言葉がありますが、それぞれです。しかも、前文では必ず、我がまちの特徴、アイデンティティを書き込んでおられます。それから、条例といいますと、である調で難しいというふうにとられますが、自治基本条例やまちづくり基本条例の場合は、です調、ます調で書かれている条例もたくさんあります。  この質問を準備しておりますときに、9月25日の「広報たかつき」の中では、1面で市民の力でまちづくりということで、協働という言葉も定義されておりまして、中で今、高槻のまちで本当に頑張ってくださっている5つの団体のことが紹介されておりました。私は、これを読ませていただきましても、本当に市民とパートナーシップでまちづくりを進めていこうという意気込みを持っておられるんだということを改めて感じさせていただきました。ぜひとも、早急に一歩を踏み出していただきまして、早く条例化ができることを心よりお願いをしておきたいというふうに思います。  災害廃棄物の件でありますが、本当に市の考え方が明確ではないんですね。事前にも随分担当課の方と私もお話をさせていただきましたが、やっぱり、本当に苦労されているというんですか、どういう判断をしようか悩んでおられるのも私は事実だというふうに思うんです。こんな短期間で放射性物質、放射能汚染について結論を出すというのは、本当に大変なことだというふうに思います。だけれども、時間が迫っているんですね。府は指針をつくって、市町村に引き受けをさせようとしています。しかも、現場の声を聞かずに上意下達でやろうとしているんです。そのときに、市としてやっぱりはっきりとした方針を出していただかなければなりません。  そのときに、一番に考えていただきたいのは、放射線にはしきい値がないということです。微量な放射線でも必ず体に影響があるんです。これは、国の原子力委員会も国際的にも認められています。放射線は、ここまでなら被曝しても安全だという、しきい値はないんです。だけれども、日本の国では、一応一般人は年間1ミリシーベルトという基準がつくられています。しかし、福島原発から本当に大量の放射性物質が放出されて、被災地、関東だけでなく関西にもそれは降りました。しかも、食べ物が汚染されていることも事実です。私たちは、日々の生活の中で取り込んでいる可能性があるわけです。1ミリシーベルトという基準を超えるかもしれないんです。そんな中で、新たにまた放射能汚染の可能性のある災害廃棄物を受け入れて、これが国の基準にされている8,000Bq/㎏というのだったらどうなるんですか。本当に恐ろしいことだと私は思うんです。そのしきい値がないということを私は十分考えていただきたいというふうに思います。そして、高槻市の市民が、子どもが、クリーンセンターで働く労働者の方が被曝しないよう、安全な対策を十分考えていただきたいというふうに思うんです。  ご答弁の中で、高槻市の排ガス処理方式は、政府が示している3つのパターンではないということが明らかになりました。電気集じん機だけれども、活性炭吹き込み式ではないんですね。ということは、それのデータがまだないんです。そういうところで燃やした焼却灰、飛灰、あるいは排ガス中に放射性セシウムがどれだけ含まれているか、何%濃縮されているかデータがないんです。今までのままだったら、このまま引き受けたら高槻はモデルケースになるんです。そんなんで引き受けていいんですか。十分、この点も考えていただきたいと思うんです。  それから、モニタリングもですよ。測定器はないというふうにおっしゃってました。だけども、本当に放射能汚染の測定というのは、機器の扱いも大変なんですよ。食べ物の放射能汚染をはかるにも、機器の扱いの研修からしなければならないとおっしゃってました。そういうことも含めて、私は、十分事前に検討していただきたいというふうに思います。  8,000Bq/㎏以上の高濃度の焼却灰が生まれた、これは千葉県の自治体でも出ています。柏市ほか4市は、動かせない、焼却場の敷地の中に汚染された焼却灰がいっぱいになって困って、千葉県に行くとともに、東京電力に汚染者負担の原則で、これを何とかしてほしいと申し入れに行ってます。こういう事実も踏まえてほしいんです。こういうことが高槻で起こり得るかもしれないんです。  さまざまな課題というのがあると思いますけれども、東北大震災の災害廃棄物、私もできれば引き受けて焼却処分に協力したいと思います。復興・復旧に協力したいと思います。だけども、高槻市民の放射能汚染、被曝ということを犠牲にしてはいけないと思います。できるだけ高槻市での安全確保を考えていただいて、市として十分検討していただいて、言うべきことは、はっきり府に言っていただきたいというふうにお願いをしておきます。  以上です。 ○議長(久保隆夫) 二木洋子議員の一般質問は終わりました。  次に、北岡隆浩議員。      〔北岡隆浩議員登壇〕 ○(北岡隆浩議員) 皆さんは、オーランチオキトリウムというのをご存じでしょうか。これは、筑波大学の渡邊教授が沖縄の海で発見した藻で、有機物から石油系の炭水化物をつくることから、石油をつくる藻と言われています。このオーランチオキトリウムを利用した石油生産の実証プラントを、仙台市が筑波大学、東北大学と共同で設置し、下水処理施設の下水を使用して、年間10トンから100トンの生産を目指すとのことです。これが実現すれば、再生可能エネルギーの生産と、下水処理の費用削減を両立させた環境配慮型の究極の循環システムが構築できるということで、仙台市は、これを震災復興のシンボル事業の一つにするとのことです。  こうしたことが高槻市でもできればすばらしいと思うんですが、本市で行うことは可能なんでしょうか。また、こうした新しいエネルギーの研究開発について、市の見解があればお聞かせください。  次に、節電等について、4点伺います。  1点目、節電の取り組みによって、昨年同時期と比較して消費電力を約10%削減したとのことですが、金額にすると、どれだけの削減になったのでしょうか。  2点目、節電のためエレベーターの一部をとめたり、照明を少なくしたりしましたが、業務への影響などはなかったのでしょうか。また、市民の方から苦情などはなかったのでしょうか。  3点目、電力購入について、高槻市は関西電力以外の事業者からの購入をしておらず、いまだに情報収集の段階とのことですが、太陽光発電やコージェネレーションについては一定の取り組みをしています。この太陽光発電などによって、どれだけの電気が生み出されているのでしょうか。また、それは高槻市役所全体で見ると、どれだけの割合になっているのでしょうか。  4点目、太陽光発電のパネルを市役所本館の屋上に設置できないと聞きましたが、その理由は何なのでしょうか、それぞれお答えください。  次に、交通部の問題について、7点伺います。  1点目、市バス乗務員は、1年1,860時間の変形労働による実労働時間制で勤務し、乗務員それぞれに、あらかじめ輪番表なるものが配られ、その輪番に沿って勤務が割り振られていると聞いています。しかし、2つある労働組合のうちの一方の役員が、たびたびこの輪番から外れ、B勤、あるいはC勤からA勤に勤務変更しているとのことです。そうしたことは、平成21年度から現在まで何件行われてきたのでしょうか。また、なぜそんなことを認めるんでしょうか、年度ごとの件数と、それを認める理由を、それぞれお答えください。  2点目、もう一方のほうの労働組合の役員については、そのような勤務の変更を認めていないようですが、その理由は何なんでしょうか、お答えください。  3点目、先ほどお聞きした勤務変更によって、時間外勤務の処理がされていると思いますが、それによって平成21年度から現在まで支払われた時間外勤務手当、休日勤務手当、夜間勤務手当の額はどれだけなのでしょうか。年度ごとの金額をお答えください。
     4点目、この勤務変更によって、正規の勤務時間が年間1,860時間に満たない職員がいるのではないのでしょうか。もし、そうした職員がいる場合、平成21年度から現在まで何人そんな職員がいて、それぞれの正規の勤務時間は、年換算1,860時間と比べると、何時間何分足りないのかお答えください。  5点目、平成22年度までの市バス経営健全化計画では人件費の抑制として、再任用職員や非常勤職員の活用に加え、職員の給与制度の見直しなど、さらなる人件費の抑制に努めますとありましたが、これは、どの程度達成できたのでしょうか。再任用職員や非常勤職員の活用、職員の給与制度の見直しについて、具体的にどのような取り組みを行い、どんな成果が得られたのでしょうか、お答えください。  6点目、事業費に占める割合の大きな人件費の抑制について、新しい市バス経営改善計画では、課題であるとしながらも、具体的な方針は示されていません。今後、具体的に人件費の抑制については、どのように取り組む計画なのでしょうか、お答えください。  7点目、名古屋市営バスでは、物損事故を警察に届けていなかったことが問題になっています。高槻市営バスにおいては、人身事故や物損事故を警察に届けなかったということは、これまでなかったのでしょうか。もし、あったのだとすれば、それぞれ何件で、どういった理由からなのでしょうか、お答えください。  最後に、防災について4点、伺います。  1点目、ことし9月1日の朝日新聞によると、京大農場を防災公園に整備すると発表した際、濱田市長は、この地域は徒歩で避難できる場所がない。市民の安全・安心にとって不可欠な機能だと説明したとされるのですが、本当に京大農場周辺の地域には徒歩で避難できる場所がないとお考えなのでしょうか。  2点目、この高槻市には、徒歩で避難できないような地域があるのでしょうか。あるとすれば、どこなんでしょうか。  3点目、ことしも各地で台風による被害がありましたが、過去5年間、台風やゲリラ豪雨などによる水害で高槻市の庁舎や施設がダメージを受けたことはあるのでしょうか。また、その復旧や修理には、どれだけの費用がかかったのでしょうか。事前にいただいた答弁原稿では、幸いなことに本市では発生しておりませんというふうにされておりましたので、私は担当職員の方に、答弁は変更しないんですかと、何回も確認をしましたが、変更しないという答えでした。ところが、私と議員インターンの大学生たちで調査をして、2回目の質問原稿をお送りしたところ、急に答弁を変更したいと申し出てこられました。ほんまにせこいなと思うんですが、ご答弁ください。  4点目、ことしの東日本大震災や台風による被害を受けて、高槻市において新たな課題が生じたり、認識を新たにしたりしたことはあるんでしょうか。それぞれお答えください。  以上で1回目の質問を終わります。     〔環境部長(上野和夫)登壇〕 ○環境部長(上野和夫) 最初に、北岡議員のオーランチオキトリウムに関する2点のご質問にお答えいたします。  本市の場合、オーランチオキトリウムが有機化合物を取り込むための市有の下水処理施設がなく、そのほかにも大量の有機炭素化合物を発生する施設がないことから、オーランチオキトリウムの実証実験に取り組むことは困難であると考えます。  次に、新エネルギーの研究開発についての本市の見解につきましては、本市におきましては、市域の約半分が森林であるという特徴を踏まえ、森林バイオマスをエネルギー資源として有効活用に努めてまいりたいと考えております。  次に、節電や新エネルギーなど、数点のご質問にお答えいたします。  まず、節電の金額につきましては、約160万円となります。  次に、今夏の節電の取り組みに関しましては、職員のほか、ご来庁の皆様も含め、苦情等はございませんでした。  次に、太陽光発電などからの発電量に関しましては、地域新エネルギービジョンに基づき、市民への啓発を目的に率先的に導入した本市の新エネルギー設備は、施設ごとで利用形態が異なるため、どれだけ電気を生み出しているかにつきましては、算出することはできません。  最後に、太陽光発電パネルの本館屋上への設置に関しましては、本館には、既に屋上緑化が施工されていたことや、建物の構造などを総合的に判断いたしまして、総合センターに太陽光発電設備を設置したものでございます。  以上でございます。     〔自動車運送事業管理者(徳田忠昭)登壇〕 ○自動車運送事業管理者(徳田忠昭) 北岡議員の7点にわたるご質問について、ご答弁申し上げます。  まず、1点目から4点目の質問につきましては、現在、交通部の一部職員が所属する労働組合から不当労働行為救済申し立てが大阪府労働委員会に提出されており、現在、審問中でございますので、質問の内容が審問にかかわることから、答弁は控えさせていただきます。  次に、5点目、6点目の、市営バスの経営にかかわる計画の人件費の抑制についてでございますが、前経営健全化計画の計画期間中においては、職員の初任給を、3号級引き下げを行い、また、現経営改善計画においても、前計画の成果を踏まえ、人件費を含む経費などの抑制を行い、収支バランスのとれた経営を行うことを目標といたしております。  最後に、7点目の、事故の届け出についてでございますが、道路交通法に届け出が定められたものにつきましては、基本的に届け出を行っており、新聞報道にあったようなことはございません。  以上でございます。    〔総務部長(小林孝之)登壇〕 ○総務部長(小林孝之) 北岡議員の、防災についての4点のご質問にご答弁を申し上げます。  1点目につきましては、広域避難地の考え方について、大阪府災害に強い都市づくりガイドラインでは、避難圏域として避難路から500メートル以内、かつ歩行距離の合計2キロメートル以内としているところでございます。ご質問の京大農場周辺地域には、0.98ヘクタールの準広域避難地がございますが、避難圏域のすべての方々を収容できる避難地はございません。  2点目につきましては、今お答えいたしました地域は該当するものと考えております。  3点目でございますけれども、平成20年8月6日の、いわゆるゲリラ豪雨では、高槻市立障害者福祉センターの地下駐車場に雨水が流入し、エレベーターが使用不可となったとの報告を翌日8月7日付で受けておりましたけれども、復旧に要した費用につきましては把握いたしておりません。  4点目でございますが、東日本大震災ではマグニチュード9.0という地震が発生し、想定外の津波により甚大な被害が発生しております。また、台風12号による被害でも水害や土砂災害が発生しておるところでございます。今後、国や大阪府におきまして被害想定などの見直しが行われるとお聞きしておりますが、想定を超えるような被害が発生した場合には、まず身を守り、避難所に避難することが重要であると、こういうふうに考えておるところでございます。本市におきましても、水害や土砂災害時における避難勧告等の発令に関しまして、高槻市避難勧告等の判断伝達マニュアルを作成いたしたところでございます。  以上でございます。 ○(北岡隆浩議員) まず、オーランチオキトリウムについてです。本市には、市有の下水処理施設がないから困難だということですが、高槻市には大阪府の下水処理施設である高槻水みらいセンターがあります。市は、ここの余熱を温水プールに利用したり、テニスコートを管理したり、市バス乗務員の試験会場にしたりして、結構仲がいいみたいですし、オーランチオキトリウムについても協力を要請してもいいのではないでしょうか。大阪府森林組合とは、バイオマスエネルギーの事業で協力しているわけですから、大阪府とも協力できないことはないと思います。  日本は、資源が乏しい国です。福島で原発の事故がありましたし、原子力にかわる新しいエネルギーの開発に本格的に取り組んでいかなければなりません。私は、国が、このオーランチオキトリウムやトリウム溶融塩炉、日本海側のメタンハイドレード、地熱、洋上風力発電などの研究開発に力を入れて取り組むべきだと考えていますが、地方自治体であっても、できることがあるならやるべきです。新しい分野の研究には失敗がつきものですが、果敢に挑戦するべきだと思います。  復興を目指す被災地の取り組みには、大いに学ぶべきところがあります。私も被災地に伺ったときに、震災前よりも、もっといい町にしようと取り組んでおられる方々のお話を聞きましたけれども、本当にパワーを感じました。今後も被災地への支援を継続しながら、そうした取り組みも視察し、高槻市政の参考にすべきだと思います。  次に、節電等についてです。  約160万円が削減できたとのことで、すばらしいですね。金額もしっかりと示されたことについては、高く評価をしたいと思います。節電の取り組みに関しては、業務に支障もなく、市民から苦情もなかったということなんで、ぜひ、これからも続けてください。  さらに、3点、質問します。  1点目、市の新エネルギー設備がどれだけ電気を生み出しているのかは算出できないとのことですが、どれだけの電気を生み出しているのか、その効果がわからなければ、普及のための啓発にはならないのではないでしょうか。市では、具体的にどのような啓発を行っているんでしょうか。  2点目、今後も市の施設に太陽光パネルなどを設置する予定はあるのでしょうか。また、啓発にとどまらず、電力源として期待して設置するというような考えや計画はあるんでしょうか。  3点目、平成19年に本庁舎へ10キロワットの太陽光発電システムを導入することを検討する際に、建物の構造もあって総合センターに設置したとのことですが、本庁舎の耐震などの構造計算を行った結果、設置できないことになったとも聞いております。10キロワットの太陽光発電システムというのは、標準的な一戸建ての約3軒分に当たりますけれども、そんな程度の太陽光発電パネルも設置できなかったということです。そのときに、本庁舎の耐震性は、どの程度のものと計算されたんでしょうか。具体的な計算結果と耐震性能をお答えください。  次に、ちょっと交通部の問題は飛ばしまして、防災について、8点、お聞きします。  全くひどい答弁です。捏造答弁と言ってもおかしくはないと思います。濱田市長が、京大農場周辺の地域は徒歩で避難できる場所はないと新聞記者に言ったとされているので、本当に京大農場周辺の地域には徒歩で避難できる場所はないのかと尋ねたわけですが、その答えが、大阪府災害に強い都市づくりガイドラインの基準に従えば、避難圏域のすべての方々を収容する避難地はないというものでした。苦し紛れに、唐突に大阪府のガイドラインなんて出してきて、現在ありもしない避難圏域なんていうものも出してきたわけですが、もし、その記者会見の場で府のガイドラインのことを濱田市長が説明したというなら、言いわけとしてもありかもしれません。けれども、濱田市長は、記者会見では一言も府のガイドラインのことには触れていないと市の職員の方から聞きました。つまり、朝日新聞の報道は誤報ではないということです。この地域は徒歩で避難できる場所がないという趣旨のことを濱田市長は本当に言ったというふうに考えざるを得ません。  はっきり言って濱田市長の失言だと思いますが、みずからの失言を取り繕うために府のガイドラインを強引に持ち出した、後づけのめちゃくちゃな捏造答弁だと思います。この地域は徒歩で避難できる場所がないと市長が言ってましたということになれば、実際に火災なんかが起きたときに、もう逃げる場所はないのかと、避難をあきらめて焼け死ぬ人が出るかもしれません。下手をすればパニックを起こしかねない言葉だと思います。今まで高槻市はそんな地域をほったらかしにして何をしてきたのかということにもなるはずです。  あるいは、京大農場を防災公園にしないと大変なことになるというふうに、おどしのようなつもりで言ったのかもしれませんが、市長の言葉としては、極めて不適切であると言わざるを得ません。  実際には、京大農場周辺には、学校や準広域避難地があるわけですから、避難できる場所があるはずです。場合によれば京大農場へ逃げればいい。京大農場を買い取りたいがためなのかわかりませんけれども、軽々しくこういうことを市長が記者会見で公言するというのは、不見識で無責任です。地域の皆さんにおわびをして、実際には徒歩で避難できる場所がありますと訂正をして、具体的な避難場所を示して、謝罪をするべきだと思いますが、そのような考えはないんでしょうか、お答えください。これが1点目です。  2点目です。答弁にもありましたが、府のガイドラインによると、広域避難地に接続された幅員16メートル以上の避難路から500メートル以内、かつ歩行距離の合計2キロメートル以内で広域避難地に到達できる区域、並びに広域避難地の周辺500メートル以内の区域を避難圏域として、それ以外の区域を避難困難区域と定義づけていますが、この基準に従って避難困難区域を設定すると、それはどの場所に、どれだけの面積が生じるんでしょうか。市の東部の一部の地域は、明らかに避難困難区域に該当すると考えられますが、そのほかの場所も避難困難区域になるはずです。どの場所に、どれだけの面積が生じるのか具体的な地名、具体的な面積をお答えください。  3点目、地域防災計画に不備があったのかと、先月の史跡整備等特別員会で尋ねたときには、明確な答弁がありませんでしたが、府のガイドラインの基準に従うと、避難困難区域が生じるということは、市の地域防災計画に不備があるということではないのでしょうか、お答えください。  4点目、府のガイドラインには、市街地内にある貴重なオープンスペースである農地を防災農地として避難地等として活用するとして、府の事業である防災農地整備事業が紹介されています。この事業は、農空間の多面的機能の一つである防災に着目して、防災上の効果が高い農地を対象として、農地の保全活用を目的とした地域活動に係るソフトの補助や営農継続のために必要な水路の整備などのハード整備を行うとされていますが、高槻市において、この事業を活用した事例はあるんでしょうか、お答えください。  5点目、ことし起きた東日本大震災や台風によって得た教訓というのは、津波や大雨、豪雨による水害への対策をもう一度見直すべきだということではないかと思います。府のガイドラインには、津波により浸水する可能性の高い地域では、浸水状況を考慮して避難ビルなどの避難施設を設定する、周辺に適切な避難地がない場合には、3階以上の鉄筋コンクリート造などの避難ビルを選定するなど、避難場所を確保するなどとあります。6月議会で私が指摘し、要望したことと同じ趣旨のことが書かれているわけですが、この取り組みについては進んでいるんでしょうか、現在の進捗状況をお答えください。  6点目、小、中学校の防災備蓄倉庫を津波に備えて高い場所へ移すべきだということも6月議会で訴えましたけれども、市役所の備蓄倉庫も総合センターの地下にあるということで、水害の際には水につかる可能性があります。6月議会では総務部長から、学校の備蓄倉庫に関して、3階以上に移せば、それは望ましいというふうなことについては、既に課題として認識しているという答弁がありましたが、備蓄倉庫の移動についての進捗状況と今後の予定をお答えください。  7点目、過去5年間に台風、ゲリラ豪雨などによって市庁舎や施設がダメージを受けたのか、復旧、修理にどれだけの費用がかかったのかという問いに対して、幸いなことに本市では発生しておりませんという当初の答弁原稿を修正して、平成20年8月6日のゲリラ豪雨で、高槻市立障害者福祉センターの地下駐車場が水没して、エレベーターが故障したことを認めたわけですが、復旧に要した費用は把握していないとのことです。私が調べたところでは、312万9,000円かかったそうですが、こうした費用については議会に対して報告がありませんでした。また、当初の答弁原稿では、被害はないとしていましたけれども、危機管理課では、この被害について把握していなかったんでしょうか、あるいは隠ぺいしようとしたのでしょうか、お答えください。  8点目、高槻市立障害者福祉センターのエレベーターがゲリラ豪雨によって故障したことについては、市の対応に不備がなかったのでしょうか。エレベーターのかごを上の階に上げておけば故障は防げたんではないのでしょうか、お答えください。  最後に、交通部の問題について9点、伺います。  1点目、勤務変更などに関して、係争中を理由に答弁拒否というのはおかしいはずです。ちゃんと市民と議会に対して情報をオープンにしてください。いかなる理由があれ、オープンにできる情報のはずです。係争中を理由に、一方の労働組合への厚遇を隠ぺいしているのではないかと疑われても仕方がないと思います。不当労働行為救済申し立てが、大阪府労働委員会に提出されて審問中とのことですが、どのような内容の救済申し立てがされたんでしょうか。また、交通部側の主張は、どういったものなのでしょうか、お答えください。  2点目、経営健全化についてです。具体的な取り組みはなく、唯一、職員の初任給を3号級引き下げただけのようですけれども、それによってどれだけの効果があったのでしょうか、具体的な金額をお答えください。  3点目、非常勤職員採用による人件費の抑制はどれだけ行われたのでしょうか、具体的な金額をお答えください。  4点目、これまで非常勤職員が正規職員になった例がありますが、今後、非常勤職員を正規職員化することについては、何か計画があるんでしょうか。  5点目、以前、透明バスとして指摘した無駄な時間については、いまだに放置されたままのようですが、仕業内容を見直し、改善することはしないんでしょうか。  6点目、ドライブレコーダーが導入されましたが、その費用対効果について具体的な金額をお答えください。  7点目、上牧地区への新路線については、経営上、どれだけのメリット、デメリットがあるんでしょうか、具体的な金額をお答えください。  8点目、道路交通法に届け出が定められたものについては、基本的に届け出を行っているとのことですが、例外的に届け出をしていない場合もあるんでしょうか、お答えください。  9点目、物損事故などの際に、乗務員に修理費などの金銭的負担をさせたことはないんでしょうか。あるのか、ないのか。あるとすれば、過去5年間にどういった事例があったのかをお答えください。  以上で2回目の質問を終わります。 ○環境部長(上野和夫) 北岡議員の、新エネルギー設備等に関する3点のご質問にお答えいたします。  まず、新エネルギーの啓発の取り組みにつきましては、「広報たかつき」や環境政策課の発行する「かんきょう通信」、ホームページのほか、職員出前講座や環境関連のイベントなどにおいて行っております。  次に、今後、太陽光発電システムを導入することが確定している施設につきましては、現在のところございません。本市の公共施設につきましては、環境に配慮した公共建築物整備指針に基づき取り組んでおります。  最後の、本庁舎の耐震性につきましては、他部にもまたがりますので、調整の上、私のほうからお答えいたします。  太陽光発電システムの設置場所ですが、本庁舎屋上には既に屋上緑化が施工されていたことと、総合センターに設置可能なスペースがあったことから、太陽光発電システムを設置することを判断したもので、構造計算は実施しておりません。  以上でございます。 ○市長公室長(乾 博) 北岡議員の、避難場所に関するお尋ねにつきましてお答え申し上げます。  本市の災害時における広域避難地は、地域に偏在しておりまして、また当該地周辺には準広域避難地のみでございますことから、防災機能を高めるためには、地域における広域避難地が必要であると考えておるところでございます。  以上でございます。 ○総務部長(小林孝之) 北岡議員の、2問目の2点目、3点目、それから5点目から7点目についてお答えをさせていただきたいと思います。  まず、2点目の、避難困難区域のことでございますけれども、これについては京大農場周辺でありますとか、あるいは茨木市、島本町との行政界付近が該当いたします。  それから、3点目の、市の地域防災計画に不備があるのではないかというふうなところでございますけれども、これにつきましては、市地域防災計画に防災空間の整備として、市は避難地、避難路の確保、火災の延焼防止、災害応急活動の円滑な実施を図るため、公園緑地、道路、河川、ため池、水路、終末処理場などの都市基盤施設の効果的整備、農地などのオープンスペースや学校、公営住宅などの公共施設などの有効活用を図り、防災空間の確保に努めるとしておりまして、不備ではないと考えておるところでございます。  5点目の、津波被害の件でございますけれども、大阪府の地震被害想定の中におきましては、本市に津波被害は及ばないとされておるところでございまして、現在、津波避難ビルの設定などの取り組みは行っておりません。  6点目の、小、中学校の備蓄倉庫の件でございますが、小、中学校の防災備蓄倉庫の水害対策につきましては、教育委員会と協議を行っておりますが、今後、小、中学校におけるスペースの確保など、その調整を進めていきたいと、このように考えております。  7点目の、被害状況の把握の話と隠ぺいの件でございますけれども、被害状況の報告は受けておりました。しかしながら、ご質問をいただき、メールを返した段階では、調査が十分ではなかったために不明だったというふうに考えております。  なお、今おっしゃっていただきましたような隠ぺいをせんがためにしたものではございません。一切そういうことはございませんので、ご理解いただきたいと思います。 ○都市産業部長(小林 守) 防災についてのご質問のうち、4点目の、大阪府の事業である防災農地整備事業についてのお尋ねにお答えをいたします。  本市におきましては、この大阪府の防災農地整備事業を活用した事例はございません。  以上でございます。 ○保健福祉部長(三宅清道) 北岡議員の、2問目のご質問のうち、障害者福祉センターに関する部分についてご答弁をいたします。  平成20年8月のゲリラ豪雨につきましては、極めて短時間に大量の雨が降り、このことによって同センター地下駐車場に雨水が流れ込み、エレベーターに浸水したものでございます。同センターとしては、利用者の安全確保が最優先であり、結果として対応に不備はなく、やむを得ないものと考えております。  以上でございます。 ○自動車運送事業管理者(徳田忠昭) 北岡議員の、2問目の交通部に関する質問についてご答弁申し上げます。  まず、1点目の、救済申し立ての件につきましては、先ほどもお答えいたしましたように、現在、審問中であることから答弁を控えさせていただきます。  2点目の、職員の初任給につきましては、本市技能労務職員の初任給は、18歳で15万5,700円で、交通部におきましては、22歳で14万9,800円となっており、年齢が4歳上の者が給料で5,900円低くなっております。  3点目の、非常勤職員の採用に伴う人件費の抑制につきましては、非常勤職員を採用したことのみの人件費の比較は行っておりません。  それから、4点目の、非常勤職員の正規職員化につきましては、過去に非常勤職員が正規職員の採用試験を受験し、合格した例はございますが、非常勤職員を正規職員化するといった計画はございません。  5点目の、仕業内容につきましては、現在、大阪地方裁判所において係争中でございますので、答弁は控えさせていただきます。  6点目の、ドライブレコーダーによる費用対効果の件でございますが、ドライブレコーダーの主な設置目的は、運転手の運転技術の向上や事故の事前防止に向けた乗務員教育などでございます。  7点目の、上牧地区への路線につきましては、市長のマニフェストの一つであります、交通不便地域対応の施策として、また平成15年9月に民生企業委員会におきまして、高槻市営バス乗車証の利用条件整備に関する請願書が全会一致で採択されたことなどもあり、路線延長することでございます。路線延長することにより、地域住民の生活福祉向上に寄与するとともに、地方公営企業法に定められた住民の福祉の増進になるものと考えております。  8点目の、届け出につきましては、車庫内等の事故につきましては届け出をしておりません。  9点目の、事故に係る費用負担につきましては、全国市有物件災害共済会で対応しております。  以上でございます。 ○(北岡隆浩議員) まず、防災についてです。  濱田市長の失言については、もう全然答えになってないじゃないですか。ということは、京大農場周辺には徒歩で避難できる場所はないという言葉は取り消さない、それが高槻市の見解だ、濱田市長の見解だということです。住みやすさナンバーワンと言っていたけれども、徒歩で避難できる場所がないというデマ、偽りを言って住民を恐怖に陥れるのが濱田市長のやり方のようです。
     8月5日の史跡整備等特別委員会で、私は、現在の地域防災計画においては、京大農場周辺にお住まいの方は、どこに避難することになっているのかと尋ねました。すると、市は、家族や地域で避難場所や避難経路について話し合って決めてくださいというような答弁をしました。けれども、徒歩で避難できる場所がないのであれば、話し合っても無駄じゃないですか。  大阪府のガイドラインを持ち出したくせに、避難困難区域の把握も正確にできないと。幅員16メートルの道なんて、高槻市内では国道か府道の一部くらいしかないわけですから、府の基準に従えば避難困難区域の定義に当てはまる場所は、かなりの数に上るはずです。その具体的な地名や面積を言えないということは、府のガイドラインを軽視、無視してきた、考慮してこなかった、つまり危機管理の仕事をちゃんとしてこなかったと、単に濱田市長の失言をごまかすために、きょう持ち出したということです。府のガイドラインを持ち出したことで、むしろ墓穴を掘った感じもしております。  それから、高槻市としても農地等のオープンスペースを活用して防災空間の確保に努めるということです。ぜひ、京大農場も移転させずに、防災空間として活用、確保してください。  高槻市地域防災計画に不備はないと言うんですが、徒歩で避難できる場所がない地域があるとも言う、もう言っていることが矛盾してるんじゃないでしょうか。  障害者福祉センターの件ですけれども、平成20年8月6日のゲリラ豪雨の当時の話を聞きました。そしたら、職員の方は地下駐車場におりるスロープに土のうを積んで浸水を防ごうとしたそうです。ということは、土のうを用意して、運んで、積む時間があったということですよね。そういう時間があるんなら、エレベーターのボタンをぽちっと押して、かごを上の階に引き上げることができたはずです。保健福祉部長は、何をもって対応に不備がなかったと言うんでしょうか。  それから、先ほどの答弁では、利用者の方の安全を確認することが最優先だということもおっしゃられてましたけれども、もしエレベーターに障害者の方が乗ってたらどうするんですか。そう思うと、ほんまに実は大変な事態だったんじゃないかなと。そういうことは高槻市にとって不都合だから隠したかったんじゃないかなというふうにも私には思われます。  1回目の質問で言いましたけれども、当初の答弁原稿では、市の施設の被害については、幸いなことに本市で発生してませんというものでした。それが質問原稿をもらった段階では、十分な調査ができていなかったといって答弁を変更されたわけですけれども、記憶に新しい3年前のゲリラ豪雨のときに起こったことについて把握していないというのはおかしいですよね。やはり、対応に不備があったから事実を隠ぺいしようとしたのではないでしょうか。  ことしは、東日本大震災や台風による被害があったので、市民の方の防災意識も高まっているはずですし、この機をとらえて地区ごとに避難訓練などをするべきではないかなと思うんですけれども、もし訓練をするとしても、陣頭指揮をとるべき高槻市役所や濱田市長がこういう姿勢であれば、本当にちゃんとした訓練になるのか、非常に不安になります。徒歩で避難できない京大農場周辺の方は、どんな避難訓練をすればいいんでしょうか。  本当に市民の安全・安心を考えるんであれば、濱田市長には失言を取り消してもらって、具体的な避難場所を示していただきたいところですが、もし濱田市長、何か思うところがあるのでしたらご答弁ください。  次に、交通部の問題についてです。  職員の勤務変更や勤務時間、時間外勤務手当などについては、不当労働行為の救済申し立てがされて、労働委員会で審問中だから答えないと。この申し立ては、非常勤職員の方がされたそうですが、審問の内容についてさえ答えない。仕業内容の見直しについても、係争中を理由に答えない。非常勤職員の採用に伴う人件費抑制についても、金額を答えない。ドライブレコーダーの導入の費用対効果や新規路線のメリット、デメリットについても金額を答えない。唯一、初任給を下げたということに関しては答弁がありましたが、経営健全化の項目として挙げているものや、新規事業について数字を答えられないというのは、それはまともな経営ができていないということではないのでしょうか。  新しい市バス改善計画には、平成18年から22年までの経営健全化計画の総括として、非常勤職員や再任用職員の活用など、積極的に経費の削減に取り組んでまいりましたというふうに書いてあるんですが、平成18年と22年を比べると、非常勤職員は87人から75人に減少する一方で、正規職員は196人から222人にふえてます。この総括に書かれている、積極的に経費の削減に取り組んできたというのは、うそじゃないんでしょうか。  同じく、経営改善計画には、情報公開の推進ということで、経営方針や財政状況など、よりわかりやすい経営情報の公開に取り組みますとあるんですが、先ほどのご答弁のとおり、議会で質問をしても、数字や実態をほとんど公開しない、これは経営改善計画に反していると思うんですが、どうなんでしょうね。  透明バスとして指摘したヤミ休憩時間についても、いまだに存在させていると。これは、だれが見ても明らかに無駄な時間なんですが、この無駄な時間に対して給与を払い続けている、経営健全化、経営改善というなら、真っ先に改善するべきものではないのでしょうか。  そもそも市バスの乗務員の給与は、民間バス会社の運転手の方の給与と比べると、平成22年4月1日現在で、1.33倍だと高槻市の資料にもあります。地方公営企業法38条の趣旨からしても、給与を民間並みに引き下げるべきではないのでしょうか。  そういうことをせずに、新規採用の初任給を下げて、非常勤職員に対しては日勤教育みたいなことをする。結局、交通部がやっていることというのは、非常勤職員や新規採用職員に対するしわ寄せじゃないんでしょうか。そうすることによって、正規職員や、一方の労働組合への厚遇を守っていると。それは健全な経営とは言えないでしょう。徳田管理者、何か思うところがあるのならばご答弁ください。  最後に、節電等について、さらに3点、伺います。  1点目、1回目の答弁では、本市の新エネルギー設備は、地域新エネルギービジョンに基づき、市民への啓発を目的に率先的に導入したものでございますということだったんですが、先ほどのご答弁では、設備が啓発に生かされていないように感じます。実際には、新エネルギー設備は啓発に生かされてはいないんじゃないでしょうか。そうでないなら、具体的にどのように生かしてきたのでしょうか。  2点目、環境に配慮した公共建築物整備指針に基づいた取り組みをしているということなんですが、その指針の前書きには、太陽光発電などの新エネルギー設備については、市民等への啓発効果をも考慮して、公共施設への積極的な導入に努めるとしています。啓発効果をも考慮してということですから、啓発がメーンではないと考えられます。この指針に基づく取り組みの進捗状況と、今後の計画についてお答えください。  3点目、本庁舎の耐震性についてですけれども、市役所本館に太陽光パネルを取りつけようとしたところ、耐震上危険だということで、建設部から待ったがかかったと聞きました。1回目の答弁にあった、建物の構造なんかを総合的に判断したという文言が、2回目の答弁ではなくなっちゃってるんですけども、建設部から待ったがかかったというようなことは本当にあったんでしょうか、お答えください。  以上です。 ○環境部長(上野和夫) 北岡議員の、節電等にかかわる3点のご質問にお答えいたします。  まず、新エネルギー設備の啓発につきましては、市庁舎総合センターを初めとする太陽光発電システムの導入施設におきまして、発電状況が確認できるようモニターを設置し、発電量の確認と太陽光発電の仕組みについて、市民の皆様に見ていただけるようにしております。  次に、環境に配慮した公共建築物整備指針に基づく取り組みの進捗状況と今後の計画についてでございますが、平成22年度までに本整備指針に基づき、新エネルギー設備を設置した施設は27か所になります。また、平成23年度は、消防本部庁舎に10キロワットの太陽光発電システムを設置いたします。なお、今後の計画については、今のところ予定はございません。  最後に、本庁舎の耐震性につきましては、建設部から待ったがかかったことはございません。  以上でございます。 ○議長(久保隆夫) 北岡隆浩議員の一般質問は終わりました。 ここで、お諮りします。 本日の会議時間は、議事の都合により、午後6時まで延長したいと思います。これに異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(久保隆夫) 異議なしと認めます。 したがって、本日の会議時間は午後6時まで延長することに決定しました。  一般質問を続けます。  次に、中村玲子議員。      〔中村玲子議員登壇〕 ○(中村玲子議員) 日本共産党の中村玲子です。私は、保育計画、災害に備える対策、原発問題の3点について質問をいたします。  第1の質問は、市の保育計画、保育所待機児をなくすための対策についてです。  高槻市は、待機児が50人以上いるために、児童福祉法に基づき保育の実施、子育て支援など、保育の供給体制の確保に関して、計画を定めなければいけない特定市町村です。市の保育計画は、2010年3月に策定されました。現時点の計画の到達状況について、また目標達成のために市がされてきた内容をお聞きします。  さらに、ことし4月の保育所待機児、厚生労働省に報告された人数は134人でした。保育所整備基本計画の待機児の予測と大きく違いがあります。ことし4月の時点では52人の予測でした。来年4月には9人しか待機児はいないことになっています。待機児の予測が現実と違うことは昨年指摘をさせていただきました。そして、ことし3月に変更されたと聞いていますが、変更された内容をお聞きします。保育所の建設については、待機児が多いということで、前倒しもされて建設してきました。しかし、今も保育所への入所希望はふえています。こういう状況から見て、保育計画を現状に合わせた見直しが必要ではないでしょうか。市の考えをお聞きします。  第2は、災害への備えについて、特に集中豪雨への対策についての質問です。  9月の台風12号に続いて、15号も甚大な被害をもたらしました。台風15号は、名古屋だけでも100万人の方に避難指示・勧告が出されるなど、多くの影響がありました。和歌山県や奈良県の山間部での堰とめ湖、土砂ダムについては、雨が降れば、いつ決壊するかわからない状況で、今も警戒が続いています。台風12号による和歌山地域の総雨量は1,000ミリをはるかに超えていました。  高槻市の山間部で大きな被害をもたらした12年前の樫田の集中豪雨の総雨量は、24時間で211ミリでした。市域の2分の1を占める山間部を中心に、広い範囲でそのつめ痕を残しました。  芥川水系については、豪雨によるがけ崩れや山腹崩壊で倒れた木や岩、石が押し流されて、護岸を砕き、かなりの危険個所が発生しました。また、隣接する府道枚方亀岡線にも相当の被害を与えました。さらに、農地への土砂の流入や流出、山腹の崩壊、林道破損など、かなりの被害が出ました。  そこで、最初の質問ですが、山腹崩壊についてです。12年前の樫田豪雨では、山崩れ、がけ崩れが43か所、のり面の崩壊が11か所ありました。二料に行く道は土砂で埋まり、バスが通れなくなり、府は新たな道路の建設をしました。台風12号では雨の量が多く、表層崩壊ではなく、山の斜面が地盤深くから崩れる深層崩壊が起こり、より多くの被害が出ました。高槻市の面積の44%は山間部です。深層崩壊や土砂ダムができる可能性はあると考えておられるのか、集中豪雨の被害想定、また深層崩壊が起こればどんな被害になると想定されているのか、お聞きします。  2点目に、河川の安全性についてです。樫田豪雨は1時間の雨量が55ミリで、堤防の護岸が崩れたのは67か所ありました。昨年は時間雨量100ミリの雨が樫田に降りました。現在、法律に準ずる準用河川、それ以外の普通河川の改修は、10年に1度の確率、1時間の雨量50ミリ程度に対応できるように整備を進めると高槻市の地域防災計画では規定しています。現在、50ミリ対応ができていない準用河川、普通河川はあるのですか。また、50ミリで今の集中豪雨や長雨に対応できるのか、安全性は確保できているのか、お聞きします。高槻市の地域防災計画の修正は必要ではないのですか、答弁を求めます。  3点目に、大阪府が管理する芥川、桧尾川、女瀬川の安全性についてです。今回の台風15号による雨で、芥川のJRの下はかなりの水位でした。また、芥川、桧尾川については、水防団待機水位でした。3年前に女瀬川の堤防からの漏水があり、大阪府が対処しました。しかし、芥川、桧尾川については、まだ安全対策が行われていません。安全対策はいつになるのですか。また、漏水があれば外から見てわかります。しかし、堤防内部に水がたまっている状況だと目視ではわからず、大変危険です。それへの対応として、どんな点検をされているのか、お聞きします。  第3は、関西電力の原子力発電所、高速増殖炉もんじゅの安全性について協議を行うことの質問です。  東京電力福島第一原発が放出し続けている放射性物質について、政府・東京電力統合対策室は9月20日の合同会見で、事故当時の400万分の1まで低減していることを明らかにしました。しかし、それでも今もなお放射能は放出され続けており、今もなお収束のめどは立っていません。  また、汚染された牛肉が全国に流通していました。原発事故はその地域だけでなく、遠く離れた地域でも被害が出ます。100キロ以上離れた地域でホットスポットと呼ばれる放射線濃度が高い地域が見つかっています。横浜でも見つかったという報道がされていました。高槻市から一番近い原子力発電所は福井県にあります。80キロ圏内です。しかも、福井県には運転していないとはいえ、大変危険な高速増殖炉もんじゅがあります。原発の安全性について関西電力、また原子力研究開発機構に対して情報の公開を求め、協議をする考えはないのか、お聞きします。  高槻市史によれば、高槻市では1957年に原子炉設置の反対運動があったとあります。もともと宇治市への予定でしたが、京阪神地域の水源地である宇治への設置に、淀川の汚染について疑問や反対運動が起こりました。そして、その次に出てきたのが高槻市の阿武山設置案でした。茨木市民の水源である安威川への汚染に対する不安から、いち早く反対運動を起こしたのは茨木市でした。高槻でも市内各地で公聴会、説明会が開かれました。結局、市が4条件を出し、計画は断念されました。この運動に学び、原発について市民への影響を考え、協議すること、情報の公開は必要だと思います。また、福井県の原子力発電所に何かあれば高槻市民に影響があると考えているのかどうか、お聞きします。  以上で1問目の質問を終わります。  〔子ども部長(正岡祥孝)登壇〕 ○子ども部長(正岡祥孝) 中村議員の、市の保育計画にかかわってのご質問にお答えいたします。  本市では、平成16年4月当初に保育所の待機児童が142人生じたことから、高槻市保育計画を平成17年3月に策定し、同年4月時点に比べ新規保育所2か所の開所や既存保育所の増改築等で定員増を実施し、合計520人の定員増を図ることで、平成20年4月には待機児童の人数は76人まで減少させることができました。しかしながら、就労形態の多様化や保護者の子育てに対する意識の変化、女性の社会参画の拡大や景気の動向など、昨今の社会経済情勢の変化により、結婚、出産後も継続して就労を希望する女性や、新たに就労を希望する女性が増加するに伴い保育需要が増大しており、平成21年4月当初時点において、依然として待機児童数が78人生じていることとなりました。これにより児童福祉法第56条の8に基づき、同法が規定する特定市町村として、再度、平成22年3月に第2次高槻市保育計画を策定し、待機児童の解消を目指した、さらなる取り組みを新たに始めることになりました。  本計画に基づき、平成22年4月には90人の定員増を図り、待機児童を52人程度に減少させる予定でございましたが、実際には同時点で166人の待機児童が生じることになりました。本計画の初年度段階で、保育需要は予想を超え飛躍的に増加しており、待機児童数が急激に増加する結果となったことから、第2次保育計画における保育所整備の年次計画を前倒しして実施することが必要であると判断し、平成23年3月に第2次高槻市保育計画の一部を改定し、保育所施設整備の年次計画を前倒しして実施することといたしました。  改定された保育計画に基づいて、平成23年4月には民間保育園創設や既存保育園での増改築、及び民間での認定こども園の創設などで、計166人の保育所定員の増員を図り、平成23年4月1日付の保育所待機児童数は、計画では154人程度生じるものと予測しておりましたが134人と、予測より減少させることができました。さらに、平成24年4月には民間保育園の創設や公立での認定こども園の開所などで、保育所定員の増員を図り、待機児童の解消に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。  〔技監兼建設部長(神田忠士)登壇〕 ○技監兼建設部長(神田忠士) 中村議員の、災害の備えに関する3点のご質問にご答弁いたします。  1点目の、集中豪雨による深層崩壊及び土砂ダムに関するご質問につきましては、国土交通省が過去の深層崩壊の発生事例から得られる情報をもとに、深層崩壊の推定頻度に関する全国マップを昨年8月に作成しています。このマップは、簡易な調査により深層崩壊の相対的な発生頻度を推定したもので、このマップを見ますと、今回、災害が発生した和歌山県や奈良県南部は、発生頻度が特に高い地域となっていますが、高槻市域は大部分が発生頻度の特に低い、または低いエリアであると判断しております。  次に、土砂ダムのできる可能性についてのお尋ねですが、本市の地形や地理的状況は、和歌山県や奈良県南部とはかなり違うものと考えております。  2点目の、高槻市が管理を行っております準用河川等に関する50ミリ対応に関する質問でございます。河川法の法定外河川である普通河川につきましては、計画的な整備は行っておりませんが、準用河川については、おおむね50ミリで整備が完了しております。1時間に50ミリを超える集中豪雨に見舞われた場合、保水力の小さい市街地におきましては、対応が困難となり、被害の発生するおそれも考えられます。地域防災計画の修正につきましては、準用河川が流入する一級河川において80ミリ対応の整備ができておらず、暫定50ミリの箇所が残されていることから、現時点において準用河川等の50ミリ対応を大きくすることは考えておりません。  3点目でございます。芥川、桧尾川、女瀬川の安全点検についてのご答弁でございます。大阪府では、平成16年度より府内の全築堤河川、堤防のある河川の堤体の土質調査を行い、平成20年度より老朽化護岸の対策といたしまして、あんしん川づくり事業を実施しておりまして、府内37河川を位置づけております。そのうち、既に漏水の通報を受けていた緊急性の高い女瀬川につきましては、平成19年度から23年度にかけて大阪府が堤防の補強工事を実施しております。また、芥川、桧尾川につきましても、事業の対象となっておりまして、緊急度の高い河川から順次、対策工事を実施していくと聞いております。また、河川安全巡視点検につきましては、毎年2月に大阪府とともに目視点検を実施しております。護岸の亀裂や川の底の深掘れなどを調査し、適宜、局所的な補修を実施しておりますので、よろしくお願いいたします。  〔市長公室長(乾 博)登壇〕 ○市長公室長(乾 博) 中村議員の原子力発電所に関するご質問つきまして、関係部と調整の上、私のほうからご答弁申し上げます。  まず、関西電力及びもんじゅを所管しておられます日本原子力研究開発機構との協議についてのお尋ねでございますが、先月、関西広域連合が両者に対して原子力発電等に関し、協定の締結や情報交換を行うための協議の場の設置や、原子力施設立地圏に隣接する府県と安全に関する協定の締結についての協議などについて申し入れを行っておられます。本市といたしましては、両者と関西広域連合並びに隣接する府県との協議の動向を注視してまいりたいと考えております。  次に、福井県の原子力発電所において、何らかの事態が発生した場合の本市への影響についてでございますが、福島第一原子力発電所の事故と同様の事故が発生した場合、これは仮定の問題ではございますが、状況によっては最短で約25キロメートルの距離にある琵琶湖への影響などもあり得るものと考えております。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) 第1の保育計画については、見直しを行って、保育所の定員をふやして、待機児解消に努めてきたという市の努力は、本当によくわかります。しかし、当初想定されていた以上に保育所の希望が多く、それでも134人、この4月に厚生労働省に届けられた待機児の人数はいるということです。第2次の保育計画をつくられたときの待機児は78人というふうなお答えでした。やはり、そういう点から見ても今の待機児の人数というのは倍近いものがあります。そういう点では、私はもっと現実に合わせた見直しというのも必要になってくるだろうと思います。保育所の建設の計画は、ことし8月に募集をされて、終了していると聞いています。これで待機児がなくなるのか、保育所に入れないという状況をなくすことができるのか、これが私は問題だと思うんです。やはり、保育所建設の計画を新たに、またつくる必要があると私は思いますが、市のお考えをお聞きします。  次に、現時点での待機児が多い地域をお聞きします。今後、保育所の入所希望がふえる地域はどこだと考えておられるのか、お答えください。  まだ、10月の待機児の人数が出ていませんが、夏以降、保育所への入所相談がふえてきています。すぐにでも入りたいけれど、あいている保育所がない。来年4月まで育児休業を延ばすことにしたとか、保育所に入れなくて働きにいけない、このままでは会社をやめなければいけない、こういう深刻な相談がやはり寄せられています。4月の待機児というのは134人でわかります。ただ、その後の状況ですよね、月ごとの待機児というのも、申し込み人数というのを把握されていると思いますが、待機児についてもきちんと把握されて、やっぱり保育所についてどういうふうに計画をもっていったらいいかということを考えていく必要があると思うんですね。認定保育所も含めて、夏以降、入れる保育所がほとんどないということは認識されているのかどうか、お聞きしたいと思います。  次に、子ども・子育て新システムについてです。7月に内閣府が中間報告のとりまとめをされました。自治体にはどんな説明がされているのか、市の保育計画に影響があるのかお聞きしたいと思います。  次に、第2の、災害の質問ですが、1点目の、山腹崩壊の対策ですが、高槻市では深層崩壊や土砂ダムというものができるまでの土砂による被害の確率は低いというお答えでした。しかし、そこまでいかなくても、表層崩壊だけでも大変な被害になります。市の地域防災計画の資料では、土石流の危険渓流は、高槻市で100渓流あるとなっています。また、山腹崩壊、危険地区の位置などを示されています。現在の土砂災害による危険箇所はどの程度あるのか、お聞きします。それに対する対策がどれぐらいされているのか。市内の危険箇所がどれぐらい改善されているのか、これも私は大事なことだと思うんですが、どこまで整備されたのか、そして、今後、何年で整備が完了するのかお聞きします。  2点目の、市が管理する河川についてですが、現時点では50ミリ対応を見直す考えはないとの答弁です。言い切られるのもいいんですけど、本当にそれでいいのかですよ。現時点ということをおつけになっているから、それはそうなんだと思いますけれど、12年前の樫田の集中豪雨を受けて、鳥本議員の質問に対して市は、樫田地域に降った3時間で131ミリの雨量状況については、今後の改修計画の貴重な資料となる、と答弁されています。当然、河川の水系は一貫したものですから、高槻市だけで変更できるというものではないと思います。でも、今後、私は資料とするだけではなくて、実際にどういう対策をとるのかが大事だと思うんですね。そういうふうに言い切るのではなく、今後やはりどういう対策が必要なのか、50ミリで本当に大丈夫なのかということはきちんと考えていただきたいと思います。一級河川である淀川は200年確率で整備されており、2日間で500ミリ降っても対応できるようになっています。女瀬川、芥川は日量289ミリ対応です。市が管理する準用河川、法定外の普通河川は、降雨水量によっては水害が起こる地域があるとお答えになっています。  そこで、雨水整備について質問をします。市全体の雨水整備は、どこまで進んでいるのかです。2008年から2012年までの市の第7次公共下水道整備5か年計画では、雨水整備率47.4%にする計画を持っておられます。現時点での整備率をお聞きします。  さらに、この間、台風12号や15号のように二、三日かけて1,000ミリ以上降った地域があります。地域の特性もありますが、すぐに腰まで浸水した地域もあります。そうなれば生活に必要なライフラインも断たれてしまいます。高槻市に総雨量400ミリ、500ミリの雨が降る可能性があります。それについては、どういう対策をとられているのか、お聞きします。  3点目の、大阪府の河川改修についてです。女瀬川について整備は3年間でされていると。しかし、芥川や桧尾川は老朽化、護岸対策の対象にはなっているけれど、その対策はいつになるかわからないということがよくわかりました。また、堤防について、目視でパトロールをしているということですけれど、堤防内に水がたまっている状況では、目視ではわからないと思うんです。しかも、年1回です。本当に不十分としか言いようがありません。いつになるかわからない芥川、桧尾川の改修です。この芥川と桧尾川は、ともに天井川です。一刻も早く改修することが周辺住民の皆さんの安心につながり、被害を未然に防ぐことになると思います。人の命を大事にすることが何よりも必要ではないでしょうか。そして、災害を起こさないように対策をとるということが政治の責任です。治山治水は政治の基本です。災害の避難マニュアルを強化することも大事です。そして、何よりも被害を未然に防ぐ、こういう対策をとることが大事だと思います。  大阪府は、あんしん川づくり事業として37河川とおっしゃいました。必要な予算は合計で240億円です。年間8億円から3億円しか予算化していません。8億円予算化したとしても30年かかります。3億だと80年かかります。市民の命にかかわることです。市として、芥川、桧尾川の改修を早くするように府に強く要望していただくよう、お願いいたします。市の考えをお聞きします。  第3の、原発の安全性についてです。  関西電力と協議することについてですが、大阪府の中で一番原発の近くにあるのが高槻市です。大阪府任せにしないで、市としても市民への影響を考えて交渉することが大事だと思います。ご答弁では、琵琶湖に影響があるというお答えでした。それは、本当に直近ですから、影響があるのはだれが見てもわかります。だけど、今回の福島の原発事故が示しているのは、それ以上の範囲に対して影響している、被害が起こっているということなんです。高槻市も80キロ圏内です。これは、私は高槻市民にも大きな影響があると思っています。市として直接交渉し、必要な情報を公開させることは本当に大事なことだと思います。  先ほども言いましたけれど、阿武山の原子炉設置の反対運動、これは安威川の水を利用している富田、そして如是地区の農協や塚原地区、西面地区などでも住民から反対の動きがありました。高槻市史の中には、市は慎重に考慮したいという態度でありましたが、高槻市議会の中では特別委員会をつくって、原子炉の第1号のあるめびりつげすいどう、ょに11か所ありました。二料に行く道はた。\ichしまいます。茨城県東海村へ視察団を派遣しています。住民の皆さんの運動が議会を動かし、市を動かしている、そういうことに私はなると思うんです。当時の阪上市長が提案した4条件の第一に、反対運動の意向を尊重し、納得し得る措置と場所が考えられることを挙げています。こういうふうに住民の声を大切にするという政治が本当にこの場所で、このとき行われていました。関電と協議をしたからといって、すぐに何が変わるわけでもありません。少なくとも行政として何らかの行動をとる、このことが私は必要だと思います。関電、そして原子力研究開発機構と協議をするために、直接交渉する考えはないのか、再度お聞きします。  以上です。 ○子ども部長(正岡祥孝) 中村議員の2問目、市の保育計画にかかわる数点のご質問にお答えいたします。  1点目の、保育所の施設整備の計画につきましては、改定した第2次高槻市保育計画に基づき、待機児童の解消に向けて保育所の施設整備の年次計画を前倒しして実施することにしておりますが、平成24年4月時点における待機児童の状況など、保育需要の動向を注意深く見守ってまいりたいと考えております。  2点目の、待機児童の多い地域につきましては、市域を大きく芥川を境に東西に、JRを境に南北に分けると、平成23年4月1日時点では、市北西地域が多くなっており、今後も続くものと予想されます。  また、3点目の、年度途中の保育所入所につきましては、当面厳しさも予測されますが、保育所定員の弾力的な運用により、入所増、認定保育施設制度の活用などにより、待機児童の解消に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、子ども・子育て新システムの中間とりまとめにつきましては、現段階での検討経過や今後の検討項目の説明がなされましたが、具体的な制度説明やスケジュールなどはありませんでしたので、今後も国の議論の動向を注視していきたいと考えております。  以上でございます。 ○技監兼建設部長(神田忠士) 中村議員の、2問目の質問のうち集中豪雨関係についてでございます。  まず、土砂災害の件でございますが、本市における土砂災害の危険箇所は、対策が必要な箇所といたしまして、土石流危険箇所が74か所、急傾斜地崩壊危険箇所が79か所、地滑り危険箇所が8か所の計161か所ございます。これは、すべて大阪府が対策工事を進めております。このうち整備が完了しておりますのは、平成22年度末現在で、土石流で19か所、急傾斜地で6か所、地滑りで1か所となっており、現在、原地区、萩谷地区において対策事業を実施中でございます。また、大阪府全体におきましては、要対策箇所1,837か所に対して、整備済みの箇所が520か所となっておりまして、対策完了までにはかなりの長期間を要するということでございます。ハード整備につきましては、より事業効果の高い危険箇所を優先して整備を進めながら、土砂災害防止法による指定など、ソフト対策を重点的に実施していくことと聞いております。  2点目の、雨水の整備率についてございますが、平成22年度末の雨水の整備率が42.5%となっております。その内容、雨水整備の状況でございますが、過去、浸水被害のありました未整備地域を中心に整備を進めておりまして、平成22年度には朝日町から津之江町2丁目に至る高槻西1号雨水幹線が完成したことによりまして、JR東海道本線より南側の東五百住町1丁目、2丁目など、約90ヘクタール、約5,000世帯の浸水被害の軽減が図られることになりました。また、大阪府の流域下水道の高槻島本雨水幹線が完成しましたことを受けまして、道鵜町地域において雨水の取り口が完成しております。今年度につきましては、牧田町地域などにおいて、雨水の管渠や取り口の整備を進めまして、引き続き、浸水被害の軽減に向け取り組んでまいります。  また、台風等による総雨量が400ミリ、500ミリとなった場合、本市は耐えられるかということでございますが、一時にたくさん降るか、時間をかけて降るかによって違いはありますが、本市の雨水整備につきましては、時間雨量48ミリの基準に基づき整備を進めておりまして、整備が進めば、さらに浸水被害の軽減が図られるものと考えております。あわせまして、市民の方々による日常的な道路側溝や雨水升の清掃など、簡易な対応ではございますが、効果は大きなものがありまして、浸水被害の軽減につながるものと考えております。  3点目の、あんしん川づくり事業についてでございますが、1問目でもご答弁いたしましたとおり、大阪府からは漏水が発生しているような緊急度の高い河川から順次、対策工事を実施していくと聞いております。現時点では、芥川、桧尾川とも漏水が発生しているような状況ではありませんが、一日も早く整備がなされるよう要望してまいります。  以上です。 ○市長公室長(乾 博) 中村議員の、原子力発電についての2問目のご質問にお答え申し上げます。  昭和32年から33年にかけて議論をされました研究用原子炉の設置問題につきましては、住民生活への影響が最も懸念される立地自治体として、本市が積極的に関係機関との協議を行ってきたものと理解しております。原子力発電は、国が立地自治体の協力を得ながら推進してきた政策であり、今後につきましても、まずは国や電力会社が立地自治体及び隣接自治体の理解を得ていくことが必要であると考えております。  関西電力等との協議についての再度のお尋ねでございますが、関西広域連合が協定の締結や情報交換のための協議の場の設置などについて申し入れをされておりますので、本市といたしましては、この動向を踏まえて対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○(中村玲子議員) まず、第1の、保育所計画です。  来年の待機児なんかを見て、注意深く見ていきたいということです。しかし、私は本来そういう状況ではないと思うんですね。この4月、確かに待機児は134人でした。だけど、保育所に申し込んでおられる、まだ、これから働きに行くとか、そういう状況の方を含めますと971人いらっしゃいます。私は、そういう方々も含めて潜在的にやっぱり保育所に入りたい、だからこそ申し込みをされているんだと思いますが、そういう方々も含めて待機児をなくしていくこと、いつの時期にも、だれもが保育所に入所できる状況をつくっていかなければいけないというふうに思います。
     年度途中の入所については、弾力運用でも限度があります。認定保育所でも、やはり位置的にいいところは、秋以降の途中入所はできない保育所が多いです。実際には、かなり途中入所ができない状況です。そういう点でも、ぜひ秋以降、夏以降といいますか、保育所の状況というのは考えていただきたいと思います。また、ことしの4月の時点では、市の北西地域の待機児が多かったということです。だから、来年1か所ということで、ことし募集されたんだと思います。ただ、1か所で富田の北側、高槻の北西部の待機児の解消ができるかどうかですよね。この地域は、子育て世代が多く住んでいる地域です。本当に必要なら、1か所建設しても、まだ待機児が残るような保育所の入所希望の人数であれば、新たな計画をつくり、それに基づいて保育所を建設することが必要だと私は思います。そういう保育所の申し込みが多ければ、ぜひ見直していただくようにお願いしておきます。  それから、新システムの中間報告では、やはり具体的なものはなかったということです。今回は、保育所ではなく、学校教育、幼児教育――幼稚園ですね――保育所及び家庭における養育支援を一体的に提供する総合施設を整備することになり、保育所についての考え方ががらっと変わってしまいます。こういう新システムというのは、私はやめるべきだと思います。  それから、土砂災害についてですが、大阪府が整備しているんですが、まだ多くの未整備箇所を残している状況です。かなり長い期間かかるということですが、本当に何十年、下手したら100年かかるんじゃないかなというふうに思います。そういう点では、不安は続きますし、一刻も早くその辺は解決していくことが大事だと思います。国においても、やはりこの土砂対策の被害というのは減っていません。ただ、土石流危険箇所対策や、がけ崩れなどの土砂災害対策が立ちおくれているにもかかわらず、防災関係予算の災害予防、国土保全額は年々減額されています。2000年度に1兆676億円だった災害予防予算は、今年度はわずか2,086億円、国土保全予算は1兆8,770億円から6,748億円まで落ち込んでいます。私は、こういう政治のあり方が問題だと思います。国民の命を守ることを最優先させる政治が必要です。市も、大阪府や国の仕事と言わず、市民の安全のためには国や大阪府に働きかけを真剣にしてください。  雨水の整備ですが、いろんな努力をされてきました。しかし、2012年の目標に到達できるように、これからも最善を尽くしていただきたいと思います。  災害に備えて、行政が、政治が何をしなければいけないのか、そのことに本当に最善を尽くすことが必要です。想定外の災害もあります。どんなに努力をしても自然災害は起こります。しかし、その被害を最小限に食いとめること、予算を組み、整備することを求めておきたいと思います。  そして、第3の、最後の、関電との協議です。これについては、関西広域連合が協議の場を申し入れているので、その動向を見てということです。しかし、高槻市は大阪府下でも一番原発に近いということを考えても、行動することは必要だと思います。滋賀県や京都府も関西広域連合の動きとは別に協議を申し込まれています。  9月21日の新聞報道では、京都府と関西電力が原子力安全協定締結の方向で協議を始めるとありました。原発立地県以外での初めての同協定を締結する方向性を確認し、今年度中をめどに協議を進めることになったとありました。京都府の危機管理監は、原発防災に立地県も隣接県もない、府民の安全のためにスピード感をもって協議を進めたいと要望したと伝えています。  ぜひ、高槻市でも独自に協議を要望していただきたい。そして、市として自然エネルギーの利用に力を入れて、原発ゼロを目指す市として宣言をしていただきたいと思います。しかし、これは市民の皆さんの合意も必要です。ですから、ぜひ、そのことが実現できるように、原発ゼロを目指せる、そういう市になるように協議を進めていただくよう強く要望して、私の一般質問を終わります。 ○議長(久保隆夫) 中村玲子議員の一般質問は終わりました。  以上で一般質問を終結します。  以上で、本定例会に付議された事件及び議案の審議はすべて終了しました。  したがって、本定例会はこれで閉会したいと思います。これに異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(久保隆夫) 異議なしと認めます。  したがって、本定例会は本日で閉会することに決定しました。  閉会に先立ち、市長からあいさつがあります。     〔市長(濱田剛史)登壇〕 ○市長(濱田剛史) 閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。  本定例会は、9月7日の開会以来、本日に至るまで22日間にわたり開催されてまいりました。その間、議員の皆様方からちょうだいいたしました数々のご意見、ご指摘等につきましては、今後の市政運営において十分留意してまいります。  また、今議会で認定をお願いいたしました一般会計ほか各会計の平成22年度決算につきましては、決算審査特別委員会を設置され、さらに、継続審査となりました安満遺跡芝生公園等整備推進事業に関する議案につきましては、総務消防委員会において、それぞれ閉会中に審査いただきますが、各委員の皆様方におかれましては、どうぞよろしくお願いいたします。  さて、ここで訴訟事件ついての行政報告がございます。  本市を被告とした固定資産評価審査決定取消等の訴訟につきまして、本市の勝訴とした第一審の判決を不服とし、原告が控訴しておりましたが、今月16日に大阪高等裁判所で判決がありました。判決の内容は、第一審と同じく控訴人の請求を棄却するもので、本市の勝訴でありました。  次に、高槻市長を被告として提起された史跡今城塚古墳第4次整備工事に関する損害賠償請求事件について、本日、大阪地方裁判所の判決がありました。その内容は、原告の請求をいずれも棄却するもので、高槻市長の全面勝訴でありました。  以上で行政報告を終わらせていただきます。  終わりに、朝夕、めっきり涼しい季節となってまいりました。議員の皆様方におかれましては、くれぐれも健康にはご留意いただき、市政発展のため、引き続きご活躍いただきますようお願い申し上げまして、閉会のごあいさつとさせていただきます。  お疲れさまでございました。 ○議長(久保隆夫) 市長のあいさつは終わりました。  ここで、議長から一言ごあいさつを申し上げます。  本定例会は、去る9月7日に開会以来、本日まで22日間の会期で開会されたところですが、議員各位には、提出された人事案件、条例案件、補正予算案件など、重要な議案に対し、本会議、委員会を通じ、終始極めて真剣なご審議をいただき、それぞれ適切な結論を得ることができました。ここに厚くお礼を申し上げます。  なお、本定例会閉会後におきましても、継続審査となりました平成22年度各会計決算審査のための特別委員会の開催などが予定されております。議員各位におかれましては、秋冷に向かう時節柄、十分にご自愛の上、引き続きのご活躍をお願い申し上げまして、閉会のごあいさつとさせていただきます。長期間、本当にありがとうございました。  これで、平成23年第4回高槻市議会定例会を閉会します。     〔午後 5時33分 閉会〕  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~  地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。  議  長  久 保 隆 夫  署名議員  岡 井 寿美代  署名議員  平 田 裕 也...