池田市議会 > 2020-09-24 >
09月24日-02号

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  1. 池田市議会 2020-09-24
    09月24日-02号


    取得元: 池田市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-19
    令和 2年  9月 定例会    議事日程   令和2年9月24日  午前10時  開議日程議案番号件名第1議案第58号池田市営住宅条例の一部改正について第2議案第56号池田市重度障がい者医療費の助成に関する条例等の一部改正について第3議案第57号池田市立保育所条例の一部改正について第4議案第52号池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について第5議案第53号池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について第6議案第54号池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について第7議案第60号損害賠償の額を定め和解することについて第8議案第61号損害賠償の額を定め和解することについて第9議案第62号損害賠償の額を定め和解することについて第10議案第55号池田市市税条例の一部改正について第11議案第59号(仮称)石橋地域拠点施設新築工事請負契約の締結について第12議案第64号令和2年度池田市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)第13議案第65号令和2年度池田市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)第14議案第66号令和2年度池田市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)第15議案第76号令和2年度池田市一般会計補正予算(第9号)第16議案第63号池田市固定資産評価審査委員会委員の選任について第17議案第67号令和元年度池田市病院事業会計決算の認定について第18議案第68号令和元年度池田市水道事業会計決算の認定について第19議案第69号令和元年度池田市公共下水道事業会計決算の認定について第20議案第70号令和元年度池田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について第21議案第71号令和元年度池田市財産区特別会計歳入歳出決算の認定について第22議案第72号令和元年度池田市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について第23議案第73号令和元年度池田市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について第24議案第74号令和元年度池田市一般会計歳入歳出決算の認定について第25 一般質問1大阪維新の会池田瀧澤智子議員2新生クラブ下窄 明議員3青風会守屋大道議員4自民同友会西垣 智議員5新生クラブ坂上昭栄議員公明党藤本昌宏議員自民同友会小林義典議員8新生クラブ前田 敏議員9大阪維新の会池田安黒善雄議員10日本共産党山元 建議員11無所属石田隆史議員12日本共産党小林吉三議員13日本共産党藤原美知子議員14青風会川西二郎議員15青風会山田正司議員出席議員     1番    下窄 明     2番    藤本昌宏     3番    西垣 智     4番    守屋大道     5番    瀧澤智子     6番    安黒善雄     7番    三宅正起     8番    石田隆史     9番    中田正紀     10番    浜地慎一郎     11番    小林義典     12番    荒木眞澄     13番    坂上昭栄     14番    小林吉三     15番    山元 建     16番    藤原美知子     17番    前田 敏     18番    多田隆一     19番    細井 馨     20番    川西二郎     21番    山田正司     22番    渡邉千芳説明員    市長         冨田裕樹    副市長        元平修治    副市長        岡田正文    教育長        田渕和明    病院事業管理者    福島公明    上下水道事業管理者  増井文典    市長公室長      小松 伸    総合政策部長     衛門昭彦    総務部長       石田健二    市民活力部長     中田雅夫    福祉部長       高木勝治    子ども・健康部長   岡田和也    まちづくり推進部長  根津秀徳    都市整備部長     小林勝明    管理部長       亀井隆幸    教育部長       荒河隆文本会の書記    事務局長       桝野祐子    事務局長代理     太田原慎也    事務局主幹      小畑雄大    事務局副主幹     脇  啓---------------------------------------     午前10時00分 開議 ○多田隆一議長 おはようございます。 目下開会中の本市定例会継続会をただいまより開きます。 まず、事務局長より出席議員数の報告をさせます。議会事務局長。 ◎議会事務局長(桝野祐子) 御報告いたします。 ただいまの御出席は22名、全員でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 次に、本日の会議録の署名議員を指名いたします。   6番  安黒善雄議員   16番  藤原美知子議員 の両議員にお願いいたします。 では、これより議事に入ります。 まず、日程第1、議案第58号、池田市営住宅条例の一部改正についてを議題に供します。 本件につきましては、土木消防常任委員会の審査結果を委員長より御報告願うことにいたします。川西二郎委員長。     (川西議員-土木消防委員長-登壇) ◆土木消防委員長(川西二郎) 過日の本会議におきまして、当土木消防委員会に審査付託を受けました諸議案について、9月7日に委員会を開き、慎重に審査を行いましたので、その経過と結果について御報告いたします。 ただいま上程になりました議案第58号、池田市営住宅条例の一部改正についてでありますが、井口堂住宅が廃止に至った経緯、市営住宅の管理戸数の見通し、解体工事開始までの安全対策などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、報告申し上げます。 ○多田隆一議長 委員長の報告は終わりました。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第58号、池田市営住宅条例の一部改正については、委員長報告どおり可決されました。 次に、日程第2、議案第56号、池田市重度障がい者医療費の助成に関する条例等の一部改正について、日程第3、議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正について、以上2件を議題に供します。 本件につきましては、厚生常任委員会の審査結果を委員長より順次御報告願うことにいたします。小林義典委員長。     (小林(義)議員-厚生委員長-登壇) ◆厚生委員長(小林義典) 過日の本会議におきまして、当厚生委員会に審査付託を受けました諸議案について、9月8日に委員会を開き、慎重に審査を行いましたので、その経過と結果について御報告いたします。 ただいま上程になりました2件につきまして、順次御報告いたします。 まず、議案第56号、池田市重度障がい者医療費の助成に関する条例等の一部改正についてでありますが、本条例改正に至った背景、池田市民が他府県の障がい者支援施設等へ入所し住所地を変更した場合における住所地特例制度の適用の有無、これまで精神病床への入院を助成の対象外としていた理由、府内市町村における福祉医療費助成制度の相違点などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正についてでありますが、委員より、令和3年3月末で廃止し、解体する石橋保育所の跡地に整備予定の新たな保育施設は、本市が整備するのではなく、民間事業者を公募して整備・運営を行うとのことであるが、その理由について問う。との質疑に対し、担当課長及び副主幹より、本市が新たな保育施設を整備する場合には、国の交付金制度がないため、起債により財源を調達することになるが、起債に対して措置される交付税算入率は35%程度である。一方、民間事業者が整備する場合には、国の保育所等整備交付金を活用することにより、現在、本市の負担分は12分の1となっている。また、運営費についても、本市が運営する場合には、市が全額負担することとなるが、民間事業者が運営する場合には、国や大阪府の補助があるため、本市の負担分は4分の1となる。したがって、限られた財源の中で今後も安定的に保育を提供していくため、民間事業者による整備・運営を検討している。との答弁がありました。 その他、現在石橋保育所に入所している児童の転所に向けた優遇措置の有無、公立保育所が果たすべき役割に対する見解、今後重点的に取り組む保育施策などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、反対1名、すなわち、石橋保育所は老朽化により危険なため、解体することには異論はないが、2か所しかない公立保育所のうち1か所を廃止して民間事業者に整備・運営を任せることには問題がある。また、児童福祉法では、市町村は保育を必要とする児童等を保育所において保育しなければならないと定めているにもかかわらず、既に市内にあるほとんどの保育所を民間事業者が運営しており、これ以上、保育の実施責任を放棄することにつながる今回の提案には賛同できない。よって反対する。との1名を除き、今回、石橋保育所は廃止となるが、これまでから公立の幼保連携型認定こども園待機児童解消保育ルームなどの整備により、保育の受皿の確保に努めており、評価できる。また、新たな保育施設の整備・運営については、今後、公募し選考される民間事業者が行うことで国等の補助制度が活用でき、さらに、民間の機動性や柔軟性を生かすことにより、保育の質を担保することは十分に可能であり、限られた財源の中、保育需要の増加に対応し、質の高い保育を提供するためには、民間活力の導入が望ましいと考える。今後も保護者の気持ちに寄り添い、子どもたちが安心して過ごせる環境整備を要望し、賛成する。との多数をもって、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 委員長の報告は終わりました。 これより順次採決を行います。 まず、議案第56号、池田市重度障がい者医療費の助成に関する条例等の一部改正について採決を行います。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第56号、池田市重度障がい者医療費の助成に関する条例等の一部改正については、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正について、これより討論に入ります。藤原美知子議員。     (藤原議員-日本共産党-登壇) ◆藤原美知子議員 (日本共産党)議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正について、日本共産党議員団を代表して、反対の討論を行います。 本条例改正は、池田市立石橋保育所を廃止するため、池田市立保育所条例から石橋保育所の項を削るという内容であります。 反対の理由は、貴重な公立保育所の1つをなくすという問題であります。現石橋保育所が老朽化で危険であり、解体をすることには異論はありません。しかし、保護者や地域住民には現地建て替えを約束しておきながら、解体と同時に条例から石橋保育所を削除するということは、公立保育所を1つなくすということであり、容認できません。 保護者の要望に応えて建て替えるのであれば、民営化ありきではなく、市が責任を持って公立保育所として建設し、条例はそのまま石橋保育所の名称を残しておくべきです。 児童福祉法第1条で、全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、その心身の健やかな成長及び発達等を等しく保障される権利を有すると定めています。さらに、第24条には、市町村は、この法律及び子ども・子育て支援法の定めるところにより、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、当該児童を保育所において保育しなければならないとあります。 委託先の民間事業者が第2項で認められている子ども・子育て支援法第27条第1項の確認を受けた者であったとしても、保育実施義務の観点、実施責任の下に公立として直接運営を行うという在り方から民間委託や民営化になると、市としては園に対し、直接の指示ではなく、要請を行うものとする、支援しなければならない、委託して保育を行わなければならないなど、本来の実施義務から保育の委託業務、支援、努力義務へと市の責任が薄れていくことになります。 経営者の理念に賛同して、保護者が民間保育園を選択することは否定するものではありませんが、保育に欠ける子どもの保育実施責任については、様々な障がいがあって早い時期から丁寧な支援が求められる子どもたち、家庭的な配慮が求められる子どもたち、地域的・家庭的リスクがある子どもたちの教育、保育が十分にかつ差別なく平等に確保されなければなりません。その責任は市町村にあります。 公立保育所は市町村という行政機関の一組織としての性格を持ち、公立保育所の保育士等は国民全体の奉仕者で、日本国憲法を遵守する義務がある一般行政職員という性格を持ちます。災害時には住民の命と生活を守る役割を果たし、養育困難な家庭の支援等、各専門家機関との連携を取り支援を行う中核に保育士が立つ場合もあります。 また、公立保育所は地方自治法第244条に規定される公の施設です。現に利用している子どもと保護者だけでなく、現在と未来の住民の財産でもあります。したがって、保護者だけではなく、現在と未来の市民の財産でもあります。保護者は利用者ではなく、主権者として保育所の運営等に係る意見を述べることもできます。 市町村が小学校・中学校を設置運営して、全ての子どもたちに教育を受ける権利を保障しているのと同様に、就学前の子どもたちの育ちと子育てについても、人権として保障する上で市町村が施設を設置し、直接保育を実施する仕組みを地域に残すことは極めて重要だと考えます。 既に市内保育施設の多くが民間事業者で運営されており、緑丘保育所や五月丘保育所が民営化されたとき、たしか公立保育所の重要性は分かっているので、これ以上公立保育所は減らせないと答弁されていたのではなかったか。いずれにしても、これ以上、市の保育責任を緩めることには賛同できません。 また、委員会審査の中で、民間事業者が建設すれば国からの補助金が下りるため、市の負担は12分の1で済むとの答弁がありましたが、運営費についても、施設整備に係る費用についても、2015年3月24日の第189回国会の参議院総務委員会で、当時の高市早苗総務大臣は、「現在、公立保育所の施設整備費につきましては、この一般財源化に係る地方債や社会福祉施設整備事業債の対象としております。具体的には、従来の国庫補助金の補助率が2分の1であったことに鑑み、事業費のうち50%を一般財源化に係る地方債の対象とし、その元利償還金について、事業費補正により70%、単位費用により30%、合わせて100%を地方交付税で措置すると。それとともに、残りの50%のうち80%を社会福祉施設整備事業債の対象としております」と答弁しています。つまり、公立で建設しても、直接補助ではないにしろ、90%まで交付税や社会福祉事業債で措置されることを考えれば、数少ない公立保育所を守る観点で、市が責任を持って建設すべきだと考えます。 以上の理由を述べて、池田市立保育所条例の一部改正についての反対討論といたします。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 瀧澤智子議員。 ◆瀧澤智子議員 (大阪維新の会池田)議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正について、大阪維新の会池田議員団を代表して、賛成の立場で討論させていただきます。 従来から本市は、池田市行財政改革指針にのっとり、民間にできることは民間で行うを基本に、指定管理者制度の導入や保育所の民営化、保育所における給食の調理の民間委託を進めてこられました。今回は既存の保育所の民営化ではなく、老朽化により石橋保育所を廃止し、同じ敷地に保育所を建設するという計画で、実施主体を民間に委ねるというものです。 まず、児童福祉法第24条の市町村の実施責任は、運営主体が市であることを規定しているのではなく、待機児童が発生しないよう事業計画に基づき保育の受皿を確保することを規定するものです。今、保護者の就労の変化によるニーズの多様化や幼児教育・保育の無償化により、保育需要が増大しています。 今回、公立の保育所は廃止されますが、本市では従来から公立の幼保連携型こども園を整備され、ふくまる、ぴよぴよなどの待機児童専用保育ルームの利用も始まっています。加えて来年の4月には、公立の幼稚園型認定こども園で保育定員を新たに設定されます。 本市では、民間保育所に対して運営の維持や管理を充実させるための補助事業があり、環境を整備する取組や待機児童の発生を抑制するために保育士の確保策にも取り組まれています。これはあらゆる面で保育の受皿確保に努められていると言えます。 そして、保護者にとって最も重要なことは、運営主体が公立か民間かではなく、子どもにどのような保育が提供されるかということです。本市では、選考基準や保育料について同一の基準に基づき決定されています。保護者は市内の保育施設について独自のカリキュラムや教育・保育方針を確認しながら保育所選びの参考にすることができます。配慮が必要な児童、アレルギー児への対応については、民間にノウハウを伝えたり、受入れ態勢を整備するなど、連携体制を構築され、不安を解消する取組をされています。 財政面については、100名定員を想定した公立保育所を整備すれば4億円以上の整備費が必要となり、運営経費を含め財源は全て一般財源になります。それを民間で整備する場合、現在の補助制度を活用できれば、市は対象経費の12分の1で建設が可能で、なおかつ運用経費についても市の負担は4分の1になります。昨年4月に民営化された五月丘保育所の行財政効果額は約4千万円ということも確認ができました。私たちは子どもや孫世代につないでいくまちづくりをするためにも、財政面を含めた検討をする必要があります。 そして、運営事業者においては、官と民の役割分担や責任の確保等、保育サービスの内容について検証し、公募でしっかり選考することで民間事業者の機動性や柔軟性を生かし、質を担保することや地域ニーズに対応することが可能と考えます。 以上のことから、財政面や諸条件を考慮しても保育需要の増加に対応し、限られた財源の中、保育を市の実施責任で提供するには、民間活力を導入し、保育所運営をすることが市にとって望ましいと考えます。これからも保護者の気持ちを受け止め、地域と連携し、そして何よりも子どもたちが安心して過ごすことができる環境整備をお願いいたしまして、賛成の討論とさせていただきます。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 討論を終わります。 異議ありの声がありますので、採決をいたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに賛成の方、起立を願います。     (賛成者起立) 採決の結果、賛成多数であります。 よって、議案第57号、池田市立保育所条例の一部改正については、委員長報告どおり可決されました。 次に、日程第4、議案第52号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について、日程第5、議案第53号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について、日程第6、議案第54号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について、以上3件は一括議題として、日程第7、議案第60号、損害賠償の額を定め和解することについて、日程第8、議案第61号、損害賠償の額を定め和解することについて、以上2件は一括議題として、日程第9、議案第62号、損害賠償の額を定め和解することについて、以上6件を議題に供します。 本件につきましては、文教病院常任委員会の審査結果を委員長より順次御報告願うことにいたします。山田正司委員長。     (山田議員-文教病院委員長-登壇) ◆文教病院委員長(山田正司) 過日の本会議におきまして、当文教病院委員会に審査付託を受けました諸議案について、9月9日に委員会を開き、慎重に審査を行いましたので、その経過と結果について御報告いたします。 ただいま上程になりました6件につきまして、順次御報告いたします。 まず、議案第52号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について、議案第53号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について、議案第54号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について、以上3件について、当委員会では一括して審査を行いました。 委員より、今回提案の3つの条例案は、令和3年4月に市立幼稚園2園が幼稚園型認定こども園に移行することに伴い、移行後のこども園に勤務する教育職員の勤務時間や給与など労働条件を整備するものである。これまで幼稚園教諭には教育職員の職務とその責任の特殊性に配慮して、行政職員よりも手厚い給料体系を規定している大阪府の教育職給料表を準用してきたが、今回の条例案では、昇格しなければ40歳過ぎには昇給が停止するような本市の行政職給料表をそのまま当てはめた教育職給料表となっている。これは昇格よりも教育に専念したいと考えている教育職員が安心して生活するための給料体系になっておらず、一定の現給保障があるとはいえ、生涯賃金に大きな影響を与える内容であると危惧するが、見解を問う。との質疑に対し、教育長より、今回の条例制定は、既に認定こども園に移行した幼保連携型2園と来年4月に幼稚園型の認定こども園に移行する2園において、将来を見据えた所管部局の一元化やこども園間の職員の人事交流、さらには同一労働・同一賃金など幼稚園教諭と保育教諭などとの一定の待遇格差の解消を図ることが目的である。今後も小学校に隣接する4つのこども園が各小学校と連携を取りながら幼児教育の質を高めていくことが、その先の小学校教育の充実につながるものと考えている。との答弁がありました。 その他、幼児教育に従事する職員がモチベーションを維持できるように今後も待遇格差の是正に努められたいとの要望が出されたのをはじめ、条例案を3つに分けた理由、幼稚園型認定こども園の週休日の設定方法及び勤務時間の管理方法、給料表の移行に伴う退職手当減額への救済措置の有無などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、反対1名、すなわち、今回の条例制定は、市立幼稚園のこども園化に伴う教育職員の勤務条件や給与等を整備するものだが、こども園化とはいえ、幼稚園として教育するのは平日という考えに反して原則となる週休日や1日の勤務時間を条例に規定しないのは問題である。また、新たに規定する教育職給料表は本市の行政職給料表をそのまま当てはめた理念のないもので、教育職員の職務やその責任の特殊性への配慮がなく、現行職員はもとより、新規採用職員の給料が大幅に引き下げられることになる。加えて、昇格の有無によって職員間に大幅な給料格差を生み出し、団結・共同して子どもたちを教育し、育てていくという力を弱めてしまうおそれがあり、撤回すべきである。さらに、退職手当についても移行した給料表を適用するため、現行よりも減額となり、老後の生活設計も成り立たなくなる。よって反対する。との1名を除き、働き方改革の一環である同一労働・同一賃金への動きが高まる中、幼保連携型認定こども園に勤務する保育教諭などとの給与等の均衡を図るため、新たに教育職給料表を定めて運用する根本的な枠組みづくりは評価できる。また、今後の幼稚園型と幼保連携型の認定こども園間における職員の人事交流の活発化は、幼児教育及び保育の充実の観点からも必要不可欠なものであると考える。さらに、現在の幼稚園教諭の給料については現給保障した上で新制度に移行することなど、職員組合との協議の結果、一定の理解も得られており、妥当である。今後も少子高齢化社会において、次世代を担う子どもたちへの高い質と量の幼児教育と保育の提供を求めて賛成する。との多数をもって、議案第52号から議案第54号までの以上3件をいずれも原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第60号、損害賠償の額を定め和解することについて、議案第61号、損害賠償の額を定め和解することについて、以上2件について、当委員会では一括して審査を行いました。 委員より、今回のような不測の事態の発生に備えて損害賠償保険への加入を検討されたいとの要望が出されたのをはじめ、新型コロナウイルス感染症に伴う政府からの学校園の休業要請に基づく中学校給食の中止日数並びに国からの補償の有無、学校園臨時休業時の共働き世帯の児童・生徒に対する昼食支援策などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、議案第60号及び議案第61号は、いずれも全員異議なく、可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第62号、損害賠償の額を定め和解することについてでありますが、本年予定していた東京2020オリンピック聖火リレーの警備及び運営体制の概要、出来高表に記載の経費の積算根拠、引渡しを受けた成果物のうち再利用のできるものの有無、府内各自治体における本事業の状況などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 委員長の報告は終わりました。 これより順次採決を行います。 まず、議案第52号、議案第53号及び議案第54号について、これより3件一括で討論に入ります。小林吉三議員。     (小林(吉)議員-日本共産党-登壇) ◆小林吉三議員 (日本共産党)議案第52号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について、議案第53号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について、議案第54号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について、私は日本共産党議員団を代表して、一括して反対討論を行います。 今回の条例制定は、幼稚園のこども園化を機会に、現に幼稚園の教育職員に適用されている市町村立学校職員給与負担法第1条に規定する職員の例によるという規定を新たな条例で規定しようとするものです。 幼稚園などに対する市民の願いは、子どもたちを安心して預けられる施設であり、子どもたちを教育する質の高い教育職員の存在です。このためには優秀な教育職員の確保のためにも、現在の雇用条件を引き上げこそすれ、引き下げることは池田市の幼児教育の質を落としかねません。 議案第52号の勤務時間等の条例制定では、週休日について、その変更が可能とする条項があるにもかかわらず、土曜、日曜と定める原則の明記がなく、また1日の勤務を7時間45分とする原則の明記もありません。教育職員には残業しても残業代を支払う規定はなく、このような原則のない週休日、勤務時間の規定は問題です。 条例では週休日の変更が可能な規定もあり、たとえ幼稚園型認定こども園となり、土曜日に預かり保育を行うとしても運用可能であります。週休日を一般に休みとされている土曜、日曜と明記せず、1日当たりの勤務時間を明記しないのは働き方改革にも逆行しており、問題であり反対です。 議案第53号の給与に関する条例制定については、現在適用されている給料に比べて、本条例の施行日である令和3年4月1日以降に入園する教育職員はもとより、幼稚園から継続して雇用される職員についても大幅な給料引下げをもたらす条例の制定であり、容認できません。 教育職員の特殊性から、これまで適用されてきた府の職員の給与に関する条例でも、一般行政職に比べて教育職員の特殊性を考慮した賃金体系となっています。しかし、新たに制定しようとする教育職給料表は、一般行政職と全く同じ給料表になっており、教育職員としての配慮は全くされておりません。これは教育職員の給料表とは言えず、撤回すべきです。 生涯賃金の大幅な低下をもたらすとともに、昇格する、しないが職員間の大幅な賃金差を生み出し、団結・共同して子どもたちを教育し、育てていくという力を弱めてしまうおそれがあります。池田市の教育としても危惧される事態となってしまいます。この点からも、議案第53号については撤回すべきです。 議案第54号の退職金規定については、議案第53号で議論したとおり、大幅な給料ダウンを基礎とするものであり、継続職員について、給料では僅かな救済措置はありますが、退職金については、移行した給料表を当てはめるということで、救済措置の規定もありません。退職金は給料の後払いであり、直近の退職者も救済しないのでは、老後の生活設計も狂ってしまいます。私は議案第53号の給与に関する条例を撤回し、現在適用されている給与による退職金を支払うべきとの観点から、本条例についても問題であり、反対といたします。 同一賃金・同一労働をとの声がありますが、幼児教育が重視される中で、保育の中での教育、特に幼保連携型認定こども園では、保育指針のみならず、幼稚園教育要領に基づいた教育を実施しており、保育教諭も幼稚園教諭資格を併せ持つこととなっています。保育教諭も教育職員と位置づけ、教育職員として待遇すべきであり、この条例制定は幼児教育を重視している現在の状況の中で逆行しています。教育の質をつくるのは人であり、教育職員の待遇低下は市民が求める充実した幼児教育の質を落としかねません。 以上の理由を述べまして、反対討論といたします。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 前田敏議員。 ◆前田敏議員 (新生クラブ)ただいま上程になりました議案第52号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について、議案第53号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について、議案第54号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について、一括して新生クラブ議員団を代表して、賛成の立場で討論を行います。 これらは令和3年4月から本市の幼稚園を幼稚園型認定こども園に移行して開園するために、そこに勤務する教育職員の労働状況について整備、制定されるものであります。 幼稚園教育をベースにした認定こども園は社会経済動向が大きく変化する中において、当市での就学の現状は3歳児の私立幼稚園の就学が42%を超え、4歳児からも公立幼稚園への入園が大きく減少し、併せて待機児童数の増加が社会的な問題として拡大する中、2019年10月から幼児教育・保育の無償化の導入に伴い、さらなる3歳児からの早期教育の一般化も進展しております。 そして、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律や法的位置づけの学校、幼稚園型の選択が平成18年の認定こども園法の成立から幼稚園に保育機能を併せ持つ性格として実施され、より子どもを産み育てやすい社会、全ての子どもたちが健やかに成長する社会を目指すものとなっています。 これまで教諭という専門性から小・中学校の教諭に準じて勤務条件を合わせる形で、市職員であるものの、府費負担教職員の給料表を活用したものから、今回、市として独自の明確な給料表を定め、運用する根本的な枠組みづくりは近隣市においても同様に設定されており、制度運用としても一定の評価ができるものであります。 これまで当市は1小学校に1つの幼稚園の設置があり、すばらしい教育を実施してきたことは評価できるものでありますが、先に述べた社会経済環境の変化に伴い、公立幼稚園の児童数の減少から縮小せざるを得ない背景や国の動向から見ても、今後の幼稚園の機能を維持することは困難であり、現実を直視すべきであります。今回の条例制定においては、幼保連携型認定こども園に勤務する保育教諭との均衡を図ることを目指しており、労働環境としての同一労働・同一賃金とする動きが高まる社会の中において必要な事項と考えます。 また、今後、幼保連携型認定こども園であるひかりこども園やなかよしこども園と幼稚園型認定こども園における幼児教育・保育の充実の観点から、人事的に見て交流の活発化は必要不可欠であり、不均衡が生じないことに配慮しつつ、横断できる仕組みづくりは重要な施策と考えます。 そして、これまでの教育職、行政職の成り立ちから見れば変化することになるものの、現行で適用されている給料など処遇面での不利益を配慮し、給料については現給保障された上で、市行政職員の制度に合わせることを基本として移行させることは妥当であると考えます。 休暇等の関係では、勤務によりますが、リフレッシュ休暇等の付与や結婚、出産時等の休暇も充実しております。給料面では、教育調整額の100分の4が付与され、義務教育等教員特別手当に相当する特別手当の支給、そして地域手当の100分の15の支給、さらに55歳以降においても2号給の昇給が図られるなど、給料表の移行に伴う激変緩和等にも努力され、移行される現行の職員の皆様にも十分に配慮された内容となっております。 また、今回の提案は、職員組合との協議も十分に進められ、一定の理解が得られたと聞き及んでおります。さらに、幼稚園型認定こども園に移行し、幼児教育・保育の質、量の向上に対して、職員の皆様の責任感、使命感を強く持って取り組まれるという姿勢も伝えられております。 事務当局の皆様のこれまでの制度設計の取組、努力に敬意を表するとともに、今後、先生方の何よりもモチベーションの維持向上につながり、不利益が生じないよう、適切な対応を希望するとともに、少子高齢化において次世代を担う子どもたちへの高い質、量の幼児教育・保育の提供を期待するものであります。そして、地域の子育て支援の拠点として、幼保連携型認定こども園幼稚園型認定こども園との幅広い人事交流を含め、人員体制の充実、環境整備に努めることを重ねて要望して、賛成討論といたします。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 討論を終わります。 異議ありの声がありますので、採決を行います。 まず、議案第52号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の勤務時間、休暇等に関する条例の制定について採決を行います。 本件に関し、委員長報告どおり決するに賛成の方、起立を願います。     (賛成者起立) 採決の結果、賛成多数であります。 よって、議案第52号は、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第53号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の給与に関する条例の制定について採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに賛成の方、起立を願います。     (賛成者起立) 採決の結果、賛成多数であります。 よって、議案第53号は、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第54号、池田市立幼稚園型認定こども園の教育職員の退職手当に関する条例の制定について採決を行います。 本件に関し、委員長報告どおり決するに賛成の方、起立を願います。     (賛成者起立) 採決の結果、賛成多数であります。 よって、議案第54号は、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第60号、損害賠償の額を定め和解することについて採決をいたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第60号、損害賠償の額を定め和解することについては、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第61号、損害賠償の額を定め和解することについて採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第61号、損害賠償の額を定め和解することについては、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第62号、損害賠償の額を定め和解することについて採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第62号、損害賠償の額を定め和解することについては、委員長報告どおり可決されました。 次に、日程第10、議案第55号、池田市市税条例の一部改正について、日程第11、議案第59号、(仮称)石橋地域拠点施設新築工事請負契約の締結について、以上2件を議題に供します。 本件につきましては、総務常任委員会の審査結果を委員長より順次御報告願うことにいたします。西垣智委員長。     (西垣議員-総務委員長-登壇) ◆西垣智議員 (総務委員長)過日の本会議におきまして、当総務委員会に審査付託を受けました諸議案について、9月14日に委員会を開き、慎重に審査を行いましたので、その経過と結果について御報告いたします。 ただいま上程になりました2件につきまして、順次御報告いたします。 まず、議案第55号、池田市市税条例の一部改正についてでありますが、委員より、今回の条例改正により、扶養する子どもを持つ寡婦及び子ども以外の両親などの扶養親族を持つ寡婦に加え、現行で対象外となっている婚姻歴のないひとり親についても、所得控除が適用されることとなる。一方、改正後のひとり親控除と寡婦控除には、いずれも所得500万円以下という所得制限が新たに設けられたが、制度改正に伴い影響を受ける対象者について問う。との質疑に対し、担当主幹より、今回の改正により、影響を受ける対象者は、現行で所得500万円を超えていても所得控除が受けられていた寡婦の方で、改正後は、所得が500万円を超えていると所得控除が受けられなくなる。この影響を受ける人数は約60人を見込んでいる。との答弁がありました。 その他、法人税に係る連結納税制度からグループ通算制度への移行に伴う本市への影響、新型コロナウイルス感染症等の影響により寄附金税額控除の対象となるイベントの要件と手続方法などについても質疑が交わされました。 質疑終了後、委員より、本条例改正は、軽自動車税環境性能割の臨時的軽減措置や住宅借入金等特別税額控除の適用期限延長など、おおむね市民生活の向上に寄与する内容となっているため、反対するものではない。しかし、市民税関係の寡婦控除等の見直しに係る改正においては、ひとり親控除の適用により、婚姻歴のないひとり親に対しても控除が適用となる一方、現行では所得制限のなかった扶養する子どもを持つ寡婦及び子ども以外の扶養親族を持つ寡婦についても所得制限が設けられ、増税となる市民が発生することについては、市民サービスの後退を招くものであり、容認しかねるとの意見表明が行われ、採決の結果、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第59号、(仮称)石橋地域拠点施設新築工事請負契約の締結についてでありますが、委員より、今回新築する建物は、曲線を生かした外観デザインとなっており、その南向きに設置する窓ガラスからは十分な採光が確保できるものと考える。一方、建物の3階と4階に設置する図書館の窓側の読書スペースにおいては、太陽光がまぶしく、読書などがしづらいのではないかと考えるが、何か対策は検討しているのか。また、外観デザインは、曲線を用いるほかに何か工夫を凝らした点はあるのか。との質疑に対し、担当課長より、遮光対策は、建物の南側の外壁に穴空け加工を施したメッシュ状の金属板、いわゆるパンチングメタルを設置し、館内にいる方の視線を開放しつつ、まぶし過ぎないよう外部からの太陽光を制限できるように配慮するとともに、断熱性能の高い窓ガラスの採用やロールスクリーンの設置も計画している。また、外観デザインについては、波打つ水面をモチーフに、外壁に使用するパンチングメタルを波型にして、さらに着色して外部からも目立つような仕様にしたいと考えている。との答弁がありました。 その他、館内の多言語案内表示の整備予定、今井水路の溢水に備えた1階閉架図書の浸水対策、多文化共生施設・地域子育て支援拠点・図書館を連携させた新たな事業展開に対する考え方、宗教的配慮を要する外国人の受入れ環境の整備などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 委員長の報告は終わりました。 これより順次採決を行います。 まず、議案第55号、池田市市税条例の一部改正について、これより討論に入ります。小林吉三議員。     (小林(吉)議員-日本共産党-登壇)
    ◆小林吉三議員 (日本共産党)議案第55号、池田市市税条例の一部改正について、私は日本共産党議員団を代表して、反対討論を行います。 本条例の一部改正は、地方税法の一部改正に伴うものであります。 一部改正の内容について、そのほとんどについては反対するものではありません。総務委員会での審査において、市民税関係の寡婦控除の見直しについて意見表明を行い、賛成いたしましたが、議員団として熟慮した結果、寡婦控除の見直しに係る改正部分については意見表明にとどめず、ここに反対討論を行うに至りました。 4月臨時会における市税条例の一部改正では、これまで寡婦に対する住民税非課税措置の対象外であった婚姻歴のないひとり親を非課税措置の対象とする改正があり、一歩前進でした。今回の市税条例の一部改正については、寡婦控除のうち婚姻歴のないひとり親について寡婦控除の対象とするのは前進であります。 しかし一方で、寡婦控除については、これまで所得制限がなかった扶養する子を持つ寡婦について500万円の所得制限を設定するものであり、これは子育て支援と逆行する措置であります。また、男性の寡夫は所得制限があり、公平に支援するためとの答弁もありましたが、公平に支援するというのであれば、男性の寡夫も同時に所得制限をなくすべきです。 答弁の中では、今回の改正により、所得制限を超え寡婦控除が受けられないひとり親が60人を見込むとの答弁があり、多くのひとり親については控除の対象外となります。ひとり親の子育て世帯では、ひとり親というハンディから負担しなくてはいけない費用も多くあり、また教育費の負担の重い現在の日本の現状では、500万円の所得は決して支援が不要とするレベルではありません。このため本条例改正による所得制限を設ける措置は容認できません。 以上の理由を述べ、議案第55号、池田市市税条例の一部改正についての反対討論といたします。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 安黒善雄議員。 ◆安黒善雄議員 (大阪維新の会池田)議案第55号、池田市市税条例の一部改正について、私は大阪維新の会池田議員団を代表して、賛成の立場で討論させていただきます。 今回の改正は、地方税法の一部改正に伴い、池田市市税条例の一部を改正するものであります。 内容としましては、寡婦控除の見直し及びひとり親制度の創設、低未利用地に係る長期譲渡所得に対する改正、また、市たばこ税の改正、そして、一方では寄附金税額控除の特例の創設、そして、住宅借入金等の特別税額控除や軽自動車税環境性能割の臨時的軽減措置の適用期限延長、中小企業に対する固定資産税の軽減措置など、新型コロナウイルス感染症拡大等に係る改正と多岐にわたっております。 中でも、以前から課題であったひとり親家庭に対する税制も今回大きく整理され、全てのひとり親家庭の子どもに対して公平な税制を実現する観点から、婚姻歴の有無による不公平と男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公平を同時に解消するために、未婚のひとり親に対する税制上の措置を講ずるとともに、現行の寡婦、そして寡夫控除、個人住民税の非課税措置の見直しを行うこととされたものであります。 なお、今回の改正で一定の所得制限が加えられましたが、一定水準の所得がある者に対しては、税制上の優遇措置を行うまでに至らないという考え方については合理的であり納得できるものであります。 その他、いずれの改正も現行の税制上、課題となったもので、公正な税制の観点から改正されるものであり、また新型コロナウイルス感染症拡大等に関する改正については、政府の対応も早く、タイムリーかつ適切な改正内容で、新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けた中小事業者、納税者を一定救済できるものと理解しております。 以上の理由を述べ、賛成の討論とさせていただきます。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 討論を終わります。 異議ありの声がありますので、採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに賛成の方、起立願います。     (賛成者起立) 採決の結果、賛成多数であります。 よって、議案第55号、池田市市税条例の一部改正については、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第59号、(仮称)石橋地域拠点施設新築工事請負契約の締結について採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第59号、(仮称)石橋地域拠点施設新築工事請負契約の締結については、委員長報告どおり可決されました。 次に、日程第12、議案第64号、令和2年度池田市国民健康保険特別会計補正予算、日程第13、議案第65号、令和2年度池田市介護保険事業特別会計補正予算、日程第14、議案第66号、令和2年度池田市後期高齢者医療事業特別会計補正予算、以上3件を議題に供します。 本件につきましては、厚生常任委員会の審査結果を委員長より順次御報告願うことにいたします。小林義典委員長。     (小林(義)議員-厚生委員長-登壇) ◆厚生委員長(小林義典) ただいま上程になりました3件につきまして、順次御報告いたします。 まず、議案第64号、令和2年度池田市国民健康保険特別会計補正予算でありますが、委員より、前年度繰越金を活用して保険料を引き下げ国保加入者に還元されたいとの要望が出されたのをはじめ、府補助金として計上している特別交付金の内容、特定健康診査等の受診率向上に向けた取組などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第65号、令和2年度池田市介護保険事業特別会計補正予算でありますが、新型コロナウイルス感染症による介護給付費及び繰越金への影響、介護給付費負担金の追加交付理由、介護給付費準備基金の取崩しによるさらなる介護保険料の引下げに対する見解などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 次に、議案第66号、令和2年度池田市後期高齢者医療事業特別会計補正予算でありますが、今回広域連合へ納付する保険料の件数及び特別徴収と普通徴収の割合などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 委員長の報告は終わりました。 これより順次採決を行います。 まず、議案第64号、令和2年度池田市国民健康保険特別会計補正予算について採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第64号、令和2年度池田市国民健康保険特別会計補正予算は、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第65号、令和2年度池田市介護保険事業特別会計補正予算について採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第65号、令和2年度池田市介護保険事業特別会計補正予算は、委員長報告どおり可決されました。 次に、議案第66号、令和2年度池田市後期高齢者医療事業特別会計補正予算について採決いたします。 本件に関し、委員長報告どおり決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第66号、令和2年度池田市後期高齢者医療事業特別会計補正予算は、委員長報告どおり可決されました。 次に、日程第15、議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算を議題に供します。 本件につきましては、各常任委員会の審査結果を各委員長より御報告願うことにいたします。 まず、土木消防常任委員会委員長よりお願いいたします。川西二郎委員長。     (川西議員-土木消防委員長-登壇) ◆土木消防委員長(川西二郎) ただいま上程になりました議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算中、当委員会関係部分でありますが、委員より、今回予算計上している伏尾台公共交通確保協議会への負担金は、現在、伏尾台地域において住民主体で行っている無償送迎サービス「ちょこ乗り」に併せて、アプリや簡易予約デバイスによる配車支援や歩行者感知センサーによる安全性の向上、さらに位置情報を発信するビーコンという機器による高齢者の安否確認など付加サービスを提供する超低負荷型MaaS(マース)の実証実験に係る費用とのことである。今回の実証実験で得られる成果を今後どのように市内のほかの地域等に展開しようと考えているのか。との質疑に対し、市長及び担当課長より、今回の実証実験は、開発から数十年が経過し、居住者の高齢化や人口減少などの問題が生じている、いわゆるオールドニュータウン内の移動という課題を解決するために、持続可能な体制や安定的な運営方法の確立を目指すもので、一定の成果が確認できれば、伏尾台モデルとして全国に発信していきたいと考えている。ただ、市内のほかの地域への展開については、各地域の異なる特性や課題を見極めながら検討していきたいと考えている。との答弁がありました。 その他、スマートフォン等を使いこなすことが困難な高齢者への対応策、コロナ禍における大学生の実証実験への参画方法、運行継続支援としてバス事業者に対し補助するに至った経緯及び他市における補助額の状況などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 次に、厚生常任委員会委員長よりお願いいたします。小林義典委員長。     (小林(義)議員-厚生委員長-登壇) ◆厚生委員長(小林義典) 議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算中、当委員会関係部分でありますが、委員より、石橋保育所の廃止に伴い、やまばと学園に送迎保育ステーションを設置し、現在通所している児童を対象に、なかよしこども園までバスで送迎するとのことであるが、送迎バスの運行は、急遽転所を余儀なくされた児童に対する代償措置であり、利用料金は徴収すべきではないと考えるが、見解を問う。また、送迎保育ステーションを利用することになる保護者の理解は得られているのか。との質疑に対し、担当課長より、指摘のとおり、送迎保育ステーションの設置については、転所を余儀なくされた児童に対する代償措置であるものの、現に送迎保育ステーションを利用して古江保育所やなかよしこども園などに通園している児童の保護者からは利用料金を徴収しており、負担の公平性を鑑みて、送迎保育ステーションの利用料金については有料にしたいと考えている。また、利用料金を徴収することについては、保護者とも協議を重ね、一定の了承を得たところである。との答弁がありました。 その他、高齢者見守り事業の内容、国の地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金の継続方針、インフルエンザ予防接種事業の拡充対象を高齢者に限定した理由などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、反対1名、すなわち、今回提案しているなかよしこども園への送迎バスの運行については、石橋保育所の突然の廃止に伴うものであるため、その代償措置として、利用料金は無料とすべきであり、現行の保育施設への送迎バスと同様に利用料金を徴収することは容認できない。よって反対する。との1名を除き、賛成多数をもって、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 次に、文教病院常任委員会委員長よりお願いいたします。山田正司委員長。     (山田議員-文教病院委員長-登壇) ◆山田正司議員 (文教病院委員長)議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算中、当委員会関係部分でありますが、新型コロナウイルス感染症対策として各市立小学校等に配置予定のスクール・サポート・スタッフの業務内容並びに中学校への配置予算の提案がない理由、市立小・中学校等におけるICT環境の整備やオンライン授業の開始に伴うGIGAスクールサポーターと学校との連携体制並びに配置期間終了後のサポート体制、家庭学習における今後のタブレット端末の運用方法などについて質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 次に、総務常任委員会委員長よりお願いいたします。西垣智委員長。     (西垣議員-総務委員長-登壇) ◆西垣智議員 (総務委員長)議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算中、当委員会関係部分でありますが、冒頭に、いけだサンシー株式会社の清算金について、解散前の同社の経営状況、葬祭場の指定管理業務終了後の同社の立て直しに向けた独自策の検討状況、参考人が感じた市長のまちづくりに対する姿勢、市長からの解散要請があった時期、突然の解散に伴う従業員への対応、臨時株主総会の開催にかかった費用などについて、参考人より意見聴取を行った後、引き続き審査を行いました。 委員より、本年4月に解散した、いけだサンシー株式会社の清算金として1,722万5千円を予算計上している。昨年から市長と同社との間で、会社の立て直しに向けた協議が行われたが、結局、同社の赤字に伴う資産の目減りに不安を感じ、解散してほしいという株主の意向を大株主である市長が酌み取り、解散要請を出し、4月に開催された臨時株主総会において、賛成多数で解散が決定した。地域の商業活性化という同社設立の本来の目的が達成されていない状況であるにもかかわらず、市長は、株主に同社設立の目的を理解してもらう努力もせずに、本当に解散してよかったと考えているのか。やはり、同社の大株主として解散ではなく、経営陣を刷新するなど立て直すことこそ、市長の取るべき方策ではなかったのか。加えて、市が外郭団体などに出資金を支出する際には、議会の承認が必要である以上、解散を検討する際にも、事前に議会への報告が必要であったのではないか。見解を問う。との質疑に対し、市長より、昨年の市長就任時より、同社の立て直しには期待をしていたため、社長をはじめ関係者と何度も協議を行ってきた。しかし、以前より株主から資産が目減りするとの不安の声が上がる中、同社からまちのにぎわい創出や活性化に対する事業提案が提出されず、商工会議所からも解散してほしいとの意向を受けたため、社長にその旨を伝え相談し、熟慮を重ねた結果、解散せざるを得ないと判断した。最終的には、臨時株主総会において、株主の意向で決定したものである。本市としては、まちづくりの本来の目的であるにぎわいの創出や活性化などを達成することが重要であると考えており、同社を立て直すことや解散すべきかどうかとは切り離して議論すべきであると考えている。また、議会への報告については、今後丁寧に行っていきたいと考えている。との答弁がありました。 その他、同社が6月の定時株主総会において解散した場合の残余財産の状況、解散に向けて動いていたにもかかわらず本年4月以降も同社と業務委託契約を締結した理由、窓口受付システムの発券機の設置場所やスマホ予約の導入に向けた考え方、小規模事業者支援給付金の対象となる条件やフリーランスなどが対象外となった理由、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の本市の配分額や残額などについても質疑が交わされたのでありますが、結局、本委員会といたしましては、全員異議なく、本案はこれを原案どおり可とするに決しましたので、以上、御報告申し上げます。 ○多田隆一議長 各委員長の報告は終わりました。 なお、採決を行う前に、藤原美知子議員から意見表明を行う旨、申出がありますので、これを許可します。藤原美知子議員。     (藤原議員-日本共産党-登壇) ◆藤原美知子議員 (日本共産党)議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算(第9号)について、日本共産党議員団を代表して、意見表明をさせていただきます。 先の厚生常任委員会での審査の中で、市立石橋保育所の廃止に伴い、送迎バスを出すに当たっての保育ステーション事業に関する質疑の中で、送迎バスを運行するに当たっては、利用者からバス料金を徴収することになっているとの答弁がありました。 その際、私は、送迎バスの運行は現地建て替えを前提として、建設期間の3年間、子どもたちをなかよしこども園へ送迎するバスであり、バスを利用しなくてもよかった保育所からバスに乗らざるを得ない保育所に通うことになる子どもたちへの保育所廃止の代償措置であるため、新たな保育所開設までの間の送迎バス代は徴収すべきではないとの理由から反対の態度を表しました。 しかし、改めて補正予算の内容を見ますと、本補正は次年度以降の通園に係るバス代徴収の予算は含まれておらず、子どもたちを一時的に預かる保育ステーションの設置のみの予算であります。石橋保育所を解体し、新たな保育所を建設するまでの間、石橋保育所に通っていた子どもたちをなかよしこども園まで通えるよう、一時的に通園バスを走らせることやそのための保育ステーション設置については、すぐそばに代替施設が不足するため、致し方ないことであり、この予算に関しては反対するものではありません。 また、その先のバス代徴収については、まだ予算措置されていないため、委員会での本予算に対する反対の態度を撤回し、改めて賛成の意を表するものであります。 ただし、バス料金の徴収に関しては異論があることには変わりなく、そのための予算措置は今後も行うべきではないと考えますので、ぜひ再考されますよう再度表明しておきます。 以上、令和2年度一般会計補正予算(第9号)に対する意見表明とさせていただきます。 ○多田隆一議長 意見表明は終わりました。 本件に関し、原案どおり可決するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第76号、令和2年度池田市一般会計補正予算は、原案どおり可決されました。 次に、日程第16、議案第63号、池田市固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題に供します。 理事者の説明を求めます。総務部長。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第63号 池田市固定資産評価審査委員会委員の選任について 下記の者を池田市固定資産評価審査委員会委員に選任したいので、地方税法(昭和25年法律第226号)第423条第3項の規定により、議会の同意を求める。          記 住所 大阪府池田市室町●番●号 氏名 森 芳人       昭和●年●月●日生  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹理由 池田市固定資産評価審査委員会委員森芳人氏は、来る令和2年10月31日をもって任期満了となるため、その後任を選任するものである。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◎総務部長(石田健二) ただいま上程になりました議案第63号、池田市固定資産評価審査委員会委員の選任につきまして御説明申し上げます。 恐れ入りますが、議案及び説明並びに参考資料247ページをお開き願います。 池田市固定資産評価審査委員会委員森芳人氏は、来る令和2年10月31日をもちまして任期満了となりますので、その後任委員として、次に申し上げます1名を選任いたしたく、地方税法第423条第3項の規定により、議会の同意を求めるものでございます。 住所 池田市室町 氏名 森芳人 誠に簡単ではございますが、説明は以上でございます。よろしく御審議賜りますようお願い申し上げます。 ○多田隆一議長 説明は終わりました。 本件に関し、これに同意するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第63号、池田市固定資産評価審査委員会委員の選任については、これに同意するに決しました。 次に、日程第17、議案第67号、令和元年度池田市病院事業会計決算の認定について、日程第18、議案第68号、令和元年度池田市水道事業会計決算の認定について、日程第19、議案第69号、令和元年度池田市公共下水道事業会計決算の認定について、日程第20、議案第70号、令和元年度池田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について、日程第21、議案第71号、令和元年度池田市財産区特別会計歳入歳出決算の認定について、日程第22、議案第72号、令和元年度池田市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について、日程第23、議案第73号、令和元年度池田市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について、日程第24、議案第74号、令和元年度池田市一般会計歳入歳出決算の認定について、以上8件につきましては、理事者の説明を省略して、議会閉会中の関係常任委員会に審査付託するに異議ありませんか。     (異議なしの声あり) 異議ないものと認めます。 よって、議案第67号は文教病院常任委員会で、議案第68号及び第69号は土木消防常任委員会で、議案第70号、第72号及び第73号は厚生常任委員会で、議案第71号は総務常任委員会で、議案第74号はそれぞれの関係常任委員会で御審査願うことと決しました。~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第67号 令和元年度池田市病院事業会計決算の認定について 地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第30条第4項の規定により、令和元年度池田市病院事業会計決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第68号 令和元年度池田市水道事業会計決算の認定について 地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第30条第4項の規定により、令和元年度池田市水道事業会計決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第69号 令和元年度池田市公共下水道事業会計決算の認定について 地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第30条第4項の規定により、令和元年度池田市公共下水道事業会計決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第70号 令和元年度池田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算の認定について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第3項の規定により、令和元年度池田市国民健康保険特別会計歳入歳出決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第71号 令和元年度池田市財産区特別会計歳入歳出決算の認定について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第3項の規定により、令和元年度池田市財産区特別会計歳入歳出決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第72号 令和元年度池田市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第3項の規定により、令和元年度池田市介護保険事業特別会計歳入歳出決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第73号 令和元年度池田市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第3項の規定により、令和元年度池田市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案第74号 令和元年度池田市一般会計歳入歳出決算の認定について 地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第3項の規定により、令和元年度池田市一般会計歳入歳出決算を別冊のとおり監査委員の意見書を付けて、議会の認定に付する。  令和2年9月3日 提出          池田市長 冨田裕樹~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ○多田隆一議長 では、これより日程第25、一般質問を行います。 まず、瀧澤智子議員よりお願いいたします。     (瀧澤議員-大阪維新の会池田-登壇)     (拍手起こる) ◆瀧澤智子議員 (大阪維新の会池田)大阪維新の会池田議員団の瀧澤智子でございます。 先輩議員、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間、御静聴賜りますようお願い申し上げます。 市長、理事者の皆様におかれましては、明確で前向きな御答弁をお願いいたします。 それでは、会議規則に基づき大きく6点質問させていただきます。 令和2年の幕開けから新型コロナウイルス感染症の影響で市民生活は大きな影響を受けています。本市では注意喚起とともに、ひとり親家庭、子育て世帯、妊婦への給付、学生や障がい者への支援などを行い、教育現場では感染防止策を講じ、市民生活を支えていただいております。 令和2年度に予定をされていた多くのイベントは中止になっています。中止になったイベント等については、市のホームページで確認をすることができますが、今後、開催についてどのような判断で決定をされるのか、基準についてもお伺いをいたします。 また、今年度の事業として予算計上されていたが執行されなかった予算についてもお伺いをいたします。 そして、新型コロナウイルス感染症による市税等の落ち込みが予想されます。市・府民税、固定資産税(都市計画税)、軽自動車税について、徴収猶予や減免等の措置が取られていますが、これらについて市民の方からの相談に対する対応状況と件数についてお聞かせください。 今後、市税の減収により、安定的な財政運営に支障が出ないのか懸念をしておりますが、市の財政状況についてどのような見通しをされているかもお聞かせください。 本市においては、特別定額給付金事業は職員の皆様の御努力で迅速な対応をしていただいたと感じております。マイナンバーカードが必要となるオンライン申請や二重給付など、各地の自治体によっては窓口での混乱もあったようですが、本市ではどうであったのか、状況と今後活用できるノウハウなどがあるのか、お伺いをいたします。 続いて、市民の健康づくりについて質問いたします。 現在、市内の公共施設や体操教室については感染症対策が徹底され、施設のガイドラインに基づき再開をされているようです。今、新型コロナウイルスの影響で運動不足を感じている人が多いと言われています。そして、日本人の平均寿命は女性では87.45歳、男性は81.41歳となり、過去最高になっています。ライフステージに応じた健康づくりに取り組み、健康的に年齢を重ねるという健康寿命を延ばす取組も必要だと考えます。 お隣、川西市では、10月から市内のスポーツクラブなどを活用した健康づくり応援事業が行われます。新型コロナウイルス感染症の影響で運動を自粛していた40歳以上の市民に対して健康づくりを応援することが目的のようで、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、営業や開催を休業した市内の施設が対象になり、地域の体操教室なども含まれるそうです。新規の会員登録につながるようにするために、初めて参加する人でも取り組みやすく魅力あるサービスを考案するものとし、市民1人当たり1回限り5千円の補助を出すというものです。スポーツジムでは入会金相当額が免除になったり、地域の体操教室では参加費が免除されるもののようです。このような地域の事業者にとっては活性化にもつながり、市民が健康づくりに一歩踏み出す施策は今後の健康寿命を延伸させることに有効だと感じます。 本市でも、フレイル予防の教室や講座を開催されておられますが、本市の健康づくりの取組について、状況についてお伺いいたします。 フレイルには食事や運動だけでなく、人とのつながりなど社会的な視点も含まれると考えます。健康づくりに参加するきっかけづくりの後押しをすることも重要だと考えますが、見解をお伺いいたします。 続いて、庁内のオンライン化について質問させていただきます。 現在、本市においては多くの手続において郵送での対応が可能となっており、感染症対策を取られています。新型コロナウイルスなど感染症は人との接触を避けることが求められますが、行動が制限される中でも社会経済活動を維持させる環境整備が必要だと感じます。本市としても新しい生活様式を実践する中で、市役所に行かなくてもいい、市役所で待たなくてもいいという環境を整備することは重要だと考えます。 ある自治体では、乳幼児健診の予約は8割以上がネットを通じての申込みだったというデータがあるそうです。ネットに慣れ親しんだ子育て世代などにはオンライン化を進めることにメリットがあると言えます。 本市においての現状の郵送での手続に加え、オンライン化も推進し、住民の利便性向上を進めていくことで業務の効率化につながると考えますが、見解をお伺いいたします。 現在、庁内において時差出勤やテレワーク、リモート会議などは行われているのでしょうか。民間では新しい働き方が実践されていたり、環境整備が急ピッチで進んでいますが、本市のオンライン環境の整備の状況と今後の方向性についてお伺いいたします。 次に、新学校給食センターについて質問いたします。 広報いけだ9月号でも給食センターの特集がありました。子どもたちに安全でおいしい給食の提供が何よりも重要です。実際に子どもたちからは、味は前と同じでおいしかったけれども前よりも温かかった。御飯の温かさが全然違う。食器にふくまる君が描かれていてかわいい。前の食器は落としたらすぐに割れそうで怖かったけれども新しい食器は丈夫そうで安心できるという声があります。児童・生徒にとって楽しい時間になるよう工夫していただいておりますが、開始から約1か月が経過しました。状況や課題についてお伺いします。 この新学校給食センターについては、私は中長期的な視野に立って検討することも必要だと考えます。建物の寿命は約40年程度であると言われています。一方、日本の全体の人口推計では、15年後の2035年には約30%の人口減少、35年後の2055年には約45%が減少すると言われています。厚生労働省が発表した2019年度の人口動態統計出生数は86万5,234人でした。この数字は過去最少を記録し、少子化に歯止めがかかっていないことが分かります。 少子化の影響で今後、給食の対象となる生徒や児童数は減少していくことが予想されます。今、新学校給食センターでは、毎食約8千食を作っていただいていますが、これから将来にわたって施設の老朽化とともに作る量が減ることが予想されます。つまり将来的には施設内に遊休設備や余剰施設が生まれてしまう可能性があると考えます。今後運用していくに当たり、厨房機器や設備の更新時に削減をすることで、一定の余剰設備の抑制が可能になると考えますが、多額の税金が投入され建設をした給食センターには、高度な衛生管理、効率的な調理動線の設置がなされ、給食センターには調理員さんが配置され、調理設備、配送車両、調理実習室が整備されています。この施設は学校給食のみに使用しなければならないのでしょうか。新学校給食センターには、災害時の炊き出し機能も備えられていますが、視点を変えて、行政サービスに有効に活用することができないのか、見解をお伺いいたします。 新学校給食センターには立派な調理実習室が設けられています。調理実習室を活用し、食育イベント、見学会、試食会、地域交流イベントなどを開催し、地域に開かれた交流の場に使用することができないのかお伺いをいたします。 次に、児童・生徒の読解力について質問いたします。 GIGAスクール構想が掲げられ、ICT化が進んでいます。その一方で、手書きの学習機会が減ることによる字を読むことができるが、書くことができないという状況が危惧されます。この点について対応をお伺いします。 さらに、2019年に経済協力開発機構が実施した国際学習到達度調査において、日本の子どもたちの読解力が前回の8位から15位へと大きく順位を下げ、過去最低となったことが分かりました。読解力とは、文章を読んで意味を正しく把握し、理解する力だけではなく、文章を理解した上で考える力だと言われています。この読解力の低下の背景にあるのは、新聞や読書など、まとまった文章に触れる時間の減少や学習でのICT活用の遅れやSNSの普及など、複合的な要因が指摘されています。 また、一方的に情報が発信されるテレビや動画に慣れると、理解しようとする必要がなくなり、その結果、自分の言葉で体験を語ることができなくなるとも言われておりますが、本市での傾向についてお伺いします。 国語力の危うさは社会に出てからも問題になると考えます。この読解力を養うために図書の時間やアクティブラーニングの時間が設けられていると考えますが、アクティブラーニングの状況や課題についてお伺いします。 続いて、池田駅前について質問させていただきます。 大阪府では、受動喫煙防止条例が制定され、屋内の禁煙について規定があります。屋外においても市民や観光客の方が通行する際の景観には配慮が必要です。喫煙者のために喫煙スペースの確保は必要なことのように思います。しかしながら、今の池田駅前ロータリーの喫煙スペースは受動喫煙など、健康に対する不安を感じますが、どのように考えておられるのか、見解をお伺いします。 さらに、池田駅前については、市民の方から交通のマナーについて相談の声があります。ある障がい者の方からは、バスのロータリーにバス、タクシー、自転車、歩行者、マイカーが入り乱れていて、通行するのが怖いという声もあります。誰もが交通ルールを守り、思いやりと譲り合いを持つことはもちろんですが、マナーアップの取組に加え、駅前の動線づくりにも工夫が必要ではないでしょうか。見解をお伺いします。 全ての人に優しいまちを望みますが、今後の池田駅前開発について、市としてどのようなビジョンがあるのかお伺いをいたします。 以上、壇上からの質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 冨田市長。     (冨田市長-登壇) ◎市長(冨田裕樹) それでは、大阪維新の会池田議員団、瀧澤議員の御質問にお答えいたします。 池田駅前の今後のビジョンについてでございます。 池田駅周辺では、都市再生整備計画に基づき、満寿美公園や栄本町ポケットパーク、(仮称)池田地域交流センターの整備等を進め、市民の利便性を高め、にぎわい創出や来街者の回遊性の向上を図ろうと取組を強化しているところでございます。また、駅周辺への大学や教育機関等の誘致にも現在尽力しているところでございます。 今後、駅前の魅力を向上させ、にぎわいを創出するためには、町なかに多様な人々が集い交流する居心地がよくなり歩きたくなる町なかの空間を官民一体で形成することが有効であるため、現在、満寿美公園の整備等を契機に、池田駅周辺まちなかウォーカブル構想案を検討しているところでございます。 また、昨年度より策定を進めておるバリアフリーマスタープランによる市内のバリアフリーの推進も併せ、市民や来街者の誰もが過ごしやすい、全ての人に優しいまちづくりを進めてまいる所存でございます。以上になります。 ○多田隆一議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 瀧澤議員さんの御質問に順次御答弁申し上げます。 初めに、イベント中止等による未執行予算についてでございますが、令和2年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、各種イベントをはじめとして実施を予定していた事業の中止や変更に伴い、予算に未執行額が生じているところでございます。この中には事業内容を変更し、実施を検討しているものがありますため、現時点では未確定なものもありますが、確定している金額の大きなものにつきましては、本9月定例会における補正予算により減額し、その他につきましては決算におきまして不用額に計上する予定でございます。 続きまして、財政状況の見通しについてでございます。 新型コロナウイルス感染症の影響を受けまして、法人市民税の還付が発生するなど、今後市税収入が大幅に減少することが懸念されます。また、本年度当初予算におきまして、社会保障関係経費や人件費等の増加を受けまして28億2千万円の財政調整基金の取崩しを計上しておりましたが、さらに感染症に係る各種支援策等の実施により、現時点では30億円を超える基金の取崩しを計上しているところで、本年度末の基金残高は予算ベースで20億円程度まで減少することが見込まれます。このような状況の中、今後も社会保障関係経費や公共施設の老朽化対策等に要する経費の増加が見込まれまして、財政状況の見通しは非常に厳しいものというふうに考えております。 続きまして、庁内のオンライン化についての御質問です。 新しい生活様式では3密を回避し、接触機会を少なくすることが求められていると考えております。庁内におきましても、庁内のネットワークやシステムを活用し、非対面での対応可能なものはシステム上で対応するなど、オンラインを活用したコミュニケーションが行えるよう環境整備を進めているところでございます。 続きまして、オンライン化推進の状況についてでございますが、住民の利便性の向上のため、本市ではオンライン化をはじめ、ICT技術の活用に努めております。 去る7月臨時会では、スマートフォンなどを使った住民異動手続の事前入力の仕組みを導入するための予算を御承認いただき、現在構築作業を行っているところです。また、本9月議会では、窓口の混雑状況を回避するための予算を御審議いただいたところでございます。引き続き住民の利便性向上と業務の効率化に努めてまいります。 最後に、庁内のオンライン環境整備についてでございますが、民間でのオンライン会議が普及しているのと同様に、行政でもオンライン会議などが急速に進んでおりまして、テレワークやオンライン会議については7月臨時会にタブレット、パソコンの導入をはじめとする環境整備に係る予算を御審議、御承認いただいたところでございます。 本市におきましても、感染拡大防止及び行政の高度化、効率化実現のため、テレワークやオンライン会議が実施可能となる環境整備を行っているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 瀧澤議員さんの御質問に順次お答えを申し上げます。 まず、コロナ禍のイベントの開催基準についてでございます。 本市主催のイベントの開催につきましては、国や府が発表している基準に基づき実施をしているところでございます。現在の基準としましては、イベントの種類等に応じて収容人員の50%以下や参加者の把握、消毒等の徹底が必要であると認識をしております。 なお、国、府の開催基準は感染症の状況に応じた変更が予想されるために、本市としましても時点修正をしながらの対応が必要であると考えております。来年度以降も感染状況を中心とした諸要件を分析した上で実施の可否を判断してまいる所存でございます。 続きまして、特別定額給付金の総括と今後のノウハウについてでございます。 特別定額給付金事業につきましては、迅速な給付が求められる中、申請開始から1週間で約4万件近く受け付けたこともありまして、当初の給付には4週間程度かかることとなりましたが、最終的には99.6%の方に支給ができ、おおむね順調に事業を行うことができたものと捉えておるところでございます。 今般、特別定額給付金の申請手続で提出された情報につきましては、今後想定される様々な給付事業においても、本人了承の下で有効に活用し、スムーズな支給ができるように取り組んでまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 総務部長。 ◎総務部長(石田健二) 瀧澤議員さんの徴収猶予、減免措置に係る対応状況につきましてお答えをさせていただきます。 新型コロナウイルス感染症拡大等に係る緊急経済対策として各種税金の徴収猶予制度及び国民健康保険料等の減免が制度化され、丁寧に対応させていただいているところでございます。 8月末日現在で、市税全体の件数は151件、国民健康保険料は289件、介護保険料が58件、後期高齢者医療保険料が24件でございます。 今後も市民からの相談に対しまして適切に対応してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 瀧澤議員さんの市民の健康づくりについて順次御答弁させていただきます。 まず、運動不足への本市の取組についてでございます。 本市の運動不足への取組について、市ホームページにおいて、ふくまる健康体操やふくまる太極拳、消防署による救助体操をアップするなど、運動を呼びかけているところでございます。 さらに、今後は高齢者の健康維持のために、ふくまる体操2020の動画をアップするとともに、健康スキルアップ教室を開催するなど取り組んでまいる所存でございます。 これから運動しやすい季節となってくることから、折を見て3密に注意していただきながらも運動を心がけるように呼びかけてまいる所存でございます。 次に、健康寿命についてでございます。 健康寿命の延伸のためには、自らの健康や健康づくりの重要性に気づき、疾病の一次予防に努め、生活の質の向上を図ることが重要であると認識しているところでございます。 本市においては、市民一人一人が主体的な健康づくりに努めていくことを目的とし、健康いけだ21を昨年度策定したところでございます。同計画に基づき、市民が自分の健康に関心を持ち、全国平均を大きく上回る健康寿命のさらなる延伸のため、行政や地域が連携し、様々な呼びかけを行うとともに、広報や市ホームページ等で周知に努めてまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 管理部長。 ◎管理部長(亀井隆幸) 瀧澤議員さんの御質問に順次御答弁申し上げます。 まず、新学校給食センターの状況や課題についてでございますが、新学校給食センターにつきましては、職員及び事業者間で運営準備段階において綿密に打合せを行い、2回の試行を含め、万全な体制でスタートができたものと考えております。 運用開始後の状況につきましては、大きなトラブルもなく運用できているところでございます。また、学校園からも、議員さんの御質問にもありましたように、御飯がおいしくなった、食缶が温かくなりおいしくなったなどの声が届いており、一定評価をいただいているところでございます。 一方で、学校園での残食が以前から課題として認識しておりまして、今後も学校園と連携しながら残食を減らす取組を行ってまいりたいというように考えております。 新学校給食センターの活用についてでございますが、新学校給食センターにつきましては、御承知のとおり、国の交付金を活用した事業でございまして、災害時の炊き出しへの活用は設計の中に織り込んでおりますものの、他の行政サービスに活用することは交付金の目的外使用となる可能性があるため、現段階におきましては困難であるというふうに判断しているところでございます。 新学校給食センターの地域開放についてでございますが、学校給食法の趣旨を踏まえた上で、学校園と連携した食育イベント、見学会、試食会、あるいは地域交流イベントを優先して実施してまいりたいというように考えております。 また、コロナ禍における事業実施の在り方や取組について十分考慮した上で、学校給食センターとして可能な範囲で施設の活用に努めてまいりたいというように考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 教育部長。 ◎教育部長(荒河隆文) ただいまの瀧澤議員さんの書くことや読解力についての御質問に順次御答弁を申し上げます。 まず、1つ目の書く力の育成についてという御質問でございますが、字を書くことは教育の基礎・基本と位置づけ、ノートに自分の考えを書く活動はこれまでどおり大切にされていくものと認識をしております。 一方で、このコロナ禍での長期にわたる臨時休業の中、小学校での漢字の書き順指導の徹底が課題となっており、学校に対しては丁寧な指導をお願いしているところでございます。 教育のICT化が進むことで、これまでの取組に加えまして、タブレットを活用し、文書を作成したり交流したりするなどの活動の幅が広がっていくものと考えております。今後は自分の考えをノートに書く活動とタブレットに入力する活動とを発達段階に応じて選択をし、より一層、子どもたちの書く力の育成に努めてまいりたいと考えております。 続きまして、池田市の子どもの読解力についての御質問でございますが、国際学習到達度調査では、テキストから情報を探し出し、内容を理解し、評価、熟考する能力を読解力として測定しているものと認識をしております。 本市の子どもたちの読解力につきましては、全国学力学習状況調査におきまして全国平均を上回っておりますが、全国の傾向と同様に、グラフや文章から必要な情報を取り出し、問いに対する自分の考えを持ち、根拠を示しながら相手に分かりやすいように説明するという能力につきましては、まだまだ課題があるものと認識をしているところでございます。 最後に、読解力の育成に向けた取組についての御質問でございますが、読解力の育成に向けて、各教科の授業において文章を読み、根拠を基に自分の考えをまとめ、友達と意見を交流する学習が必要であるというふうに考えております。 一方で、このコロナ禍におきまして、長時間、近距離で対面したグループ活動を控えるなど、感染リスクを軽減するために、これまでに比べて子どもたちの自由な話合い活動が一部制限されているところでございます。 今後は書く場面の比重を多くするなどの工夫の下、新学習指導要領の趣旨を生かし、文章や資料から自分の考えを持つ授業をより一層推進してまいりたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 市民活力部長。 ◎市民活力部長(中田雅夫) 瀧澤議員さんの池田駅前喫煙スペースについて御答弁させていただきます。 現行の池田駅前喫煙所につきましては、たばこのポイ捨てによる吸い殻の散乱を軽減することを目的に平成26年9月に日本たばこ産業株式会社の寄贈を受け設置したものでございます。喫煙所は駅につながる連絡通路のそばに位置することから、受動喫煙などへの健康不安に関する意見も寄せられており、当方としましては大変苦慮しているところでございます。 引き続き、喫煙者のマナー向上を呼びかけていくとともに、厚生労働省の示す屋外分煙所の仕様に基づく改修や現在の場所からの移設なども視野に入れ、市民や観光客に健康不安を感じさせないように検討してまいります。以上でございます。 ○多田隆一議長 都市整備部長。 ◎都市整備部長(小林勝明) 瀧澤議員さんの池田駅前交通マナーアップの取組とスムーズな動線づくりの御質問にお答えしたいと思います。 池田駅前の交通マナーアップの取組につきましては、毎年、春・秋の全国交通安全運動に加え、毎月15日に池田駅前のてるてる広場におきまして、池田警察署、池田交通安全協会、その他関係機関と連携いたしまして啓発活動に取り組んでいるところでございます。今後も関係機関と連携しながら、引き続き交通マナーアップに取り組んでまいる所存でございます。 また、池田駅前のスムーズな動線づくりにつきましては、通行の妨げとなる路上駐車への対策をはじめ、啓発看板や路面標示等による安全対策及び通行空間の明確化を行ってきたところでございます。今後も引き続き交通事業者等と協議を行いながら、スムーズな動線の確保に努めてまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 瀧澤智子議員。 ◆瀧澤智子議員 御答弁ありがとうございます。何点か再質問させていただきます。 まず、健康寿命を延ばす健康づくりについて、現在いろいろな形で呼びかけや周知が行われているということが分かりました。今後、高齢者が増加して要介護認定者数も増加していくのではないかと予測されますが、社会福祉分野でAIを活用して業務の改善や効率化に取り組むことは検討できないのかお伺いしたいと思います。 本市では保育所の入所の選考事務でAIが活用されていますが、大幅な時間短縮につながっているようですし、10月からはAIを活用した保育相談の運用も始まるということなので、この技術を用いて市民の方の特定健診の健康対策に反映させるなど、今後の健康寿命延伸につながる取組ができないのかをお伺いします。 次に、オンライン化について、これは市長にお伺いしたいのですが、オンライン化も含めて庁内の業務の効率化や職員の方への研修、職場の環境整備など今後の対応についてお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。 次に、新給食センターなのですが、先ほど国の交付金を活用して建設されたということで、行政サービスに関しては目的外使用になる可能性があるということなのですが、食育とかのイベント、見学会、試食会、地域交流イベントに関しては、コロナの状況を鑑みながらも優先して考えていけるのではないかというお考えをいただいたのかなと思っておるのですが、これに関しては、給食センターに関してはちょっと要望させていただきたいのですが、地域での食のつながりなど交流の場になること、食育の知見とか経験を生かして地域の食に関わっていただけるように、いろいろな形で幅広く活用していただけるようにこれは要望したいと思います。 次に、グループ活動、教育現場の読解力を養うためのグループ活動についてなのですが、新型コロナウイルスの感染防止による学習時間の減少を確保するために、取組に加えて新たな学習ツールが導入されて、今の教育現場は転換期を迎えているのではないかなと思っております。 さらに、感染症対策で先生方の業務量というのは相当なものだと思うのですが、グループ活動や、この学習方法の選定方法について、グループ活動は学習姿勢を学ばせるという意味合いが強いと思うので、成績の評価が難しくなる点が課題なのかなと思うのですが、見解をお聞かせいただきたいのと、あと学習方法の選定方法はどのように行われているのか。先生方のファシリテーション能力によって成果が左右される部分もあるのではないかと感じるのですが、教員に対する研修やガイドライン策定はどのようにされているのかもお伺いします。 あと池田駅前の今後のビジョンなのですが、これも市長にお伺いしたいのですが、満寿美公園の整備とともに池田駅前まちなかウォーカブル構想を進められていくということですが、この構想の具体的な内容について、エリアも含めてお聞かせいただきたいのと、先ほどバリアフリーマスタープランについての御答弁をいただいたのですが、このバリアフリーマスタープランにはどのような意見が反映されているのか、今後の取組についてお伺いしたいと思います。以上、よろしくお願いします。 ○多田隆一議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、瀧澤議員の再度の御質問にお答えいたします。 まず、庁内の業務の効率化や環境整備等についてでございますけれども、これまで庁内業務の効率化や職員スキルの向上等というものに関しては大変注力してまいりました。業務の効率化には全職員に指示を出させていただいて、業務のスクラップ・アンド・ビルドないしは廃止業務の内容を募集して適正化を図ってきた次第でございます。 また、職員研修等につきましては包括連携するソフトバンク等に依頼し、研修プランの作成やまた多様なスキルを体得するための様々なプログラムを現段階でも実施しております。 また、職場環境の整備につきましては、業務の効率化も含めて様々な取組を行っている次第でございます。 また、市長就任直後より職場環境改善の一環としてハラスメント抑止に関しての取組というのも検討してまいりました。本年6月に改正労働施策総合推進法、通称パワハラ防止法が制定されましたけれども、今後ハラスメント防止の一環として、ハラスメントに関する包括的な条例の制定というのも早期に市として実現していくことを検討して環境整備に努めてまいりたいと思っています。 以前、議会でもちょっと議題に上がっていたのですけれども、企業、事業者向けのパワハラ条例の網かけというのは国の法律で十分に包括できておりますので、市としてはそうした条例の制定は必要ないものと判断しております。 また、今後の取組や対応につきましては、庁内規律や意思伝達系統の見直しをさらに図っていって、庁内組織のパフォーマンスをさらに向上させて市政推進力を増す取組を講じていきたいというふうに考えております。 次に、池田駅前についての今後のビジョンといいますか、さらなる詳細についてでございますが、まず現在検討中の内容としましては、駅南側におきましては観光客の立ち寄りスポットとなるような魅力のある満寿美公園の整備やせせらぎモールの周辺をオープンスペースとして有効活用できる改修方法などを検討しているところでございます。 駅北側におきましては、さくら通り、栄町商店街、本町通りをウォーカブル推進路線に位置づけて、ベンチの設置など歩行者が滞留できる空間整備等を今現在検討しているところでございます。 駅前広場のリニューアル策についても現在検討しておりますが、おおむね池田駅前の再編というのは非常に時間がかかることと短期間で実現していかなくてはいけないことを切り分けて、ミニマム整備と大胆な大きな変革というものを2つ同時に今検討してまいっている最中でございます。 構想の策定後は国の補助制度や規制緩和等を活用して、官民一体となって歩きたくなるようなまち、優しいまちの実現の取組に邁進してまいりたいというふうに考えております。 次に、バリアフリーの今後の取組についてでございますけれども、昨年度実施した高齢者、障がい者等の当事者へのアンケートやヒアリング結果を基に洗い出された公共施設や公共交通機関の問題箇所の整備、改修に現在努めているところでありまして、当事者の方々が外出しやすくなるようなバリアフリーマップ等によるバリアフリー状況の情報発信や地域におけるユニバーサルマナーや相互理解を深めていくための意識啓発、あと学習機会の創出といった心のバリアフリーに関する取組も進めていこうというふうに考えている最中でございます。以上です。 ○多田隆一議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 瀧澤議員さんのAI活用による健康寿命の延伸についての御質問に御答弁させていただきます。 ICT技術の進展によりまして、来所不要な健康指導や自動データ送信による蓄積、さらには蓄積されたデータのAI分析等による効果的な健康指導など一定の業務の効率化が図られるものと認識しておるところでございます。 さらに、疾病の傾向や対応策の充実により、一人一人に合わせた健康づくりのプラン作成につながることで健康寿命の延伸につながるのではないかと思っているところでございます。 データの蓄積による疾病の対策は過去から続けられております。それにAI技術の進展が加わることで、健康寿命の延伸につながることを期待しているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 教育部長。 ◎教育部長(荒河隆文) ただいまの瀧澤議員さんのグループ活動の評価並びに学習方法の選定についての御質問に順次御答弁申し上げます。 まず、グループ活動の評価についてでございますが、新学習指導要領では、教員が主体的、対話的で深い学びの視点から授業改善を行いまして、質の高い学びを実現し、生涯にわたって能動的に学び続けることができる子どもの育成が求められているところでございます。 それを踏まえまして、グループ活動の評価につきましては、1時間の授業で全てが評価できるというものではございませんで、単元とか教材のまとまりの中で学びを振り返る場面、あるいはグループで対話する場面を多く設けまして、継続的に子どもの学びを教員がしっかりと見取りながら総合的に評価して、子ども一人一人のやる気をしっかり引き出し、さらに延ばせることにつながる評価、これが実施できるように常に心がけておるところでございます。 続きまして、グループ活動の学習方法の選定につきましてでございますが、各学校におきましては、グループによる話合い活動だけではなく、学習者が協力して、教え合いながら学習を進めるというジグソー学習、またメンバーの組合せを変えながら四、五人単位の小グループで話合いを続けますワールドカフェ方式、さらにはディベート、こういった様々な学習方法につきまして、現在研究を進めまして、子どもたちの様子、あるいは学習の目標、発達段階に応じてその方法を選定しているところでございます。 アクティブラーニング、いわゆるグループ活動の効果的な実施に向けて、校内研修とか市の研修などを通じて、教員の指導力向上に向けて、より一層取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 瀧澤智子議員。 ◆瀧澤智子議員 ありがとうございます。 最後に要望させていただきます。 先ほど平均寿命を延伸させる取組について、AIの技術と蓄積したデータを組み合わせて一人一人に合わせたプランをつくることが可能になるのではないかということなので、そういった最新の技術なども活用して、高齢者の方が、いつでも、いつまでも自分らしく健康に生活できるような環境をつくっていただくように、こちらは要望させていただきます。 池田駅前についてなのですが、満寿美公園の整備やせせらぎモールの改修、さくら通りや商店街といった池田駅周辺が魅力ある姿になっていくということで期待をしております。 国の補助制度や規制緩和の活用などもうまく活用していただいて、魅力あるまちづくりを進めていただいて、そのためには官民の連携が不可欠だと思いますので、地元の方の理解や協力をいただいたり、あと本市のまちづくり推進部にはエネルギーあふれる職員さんがいらっしゃって、まちづくりのアイデアとか構想がおありだと感じますので、引き続き皆さんの英知を結集していただいて、よりよいまちづくりを進めていただきますように要望いたしまして、終わらせていただきます。 ○多田隆一議長 暫時休憩いたします。  午後0時08分 休憩  午後1時00分 再開 ○山元建副議長 再開します。 次に、下窄明議員、お願いいたします。下窄明議員。     (下窄議員-新生クラブ-登壇)     (拍手起こる) ◆下窄明議員 (新生クラブ)私は、新生クラブ議員団の下窄明です。 提出いたしました通告書に沿って、大きく2つのカテゴリーで質問させていただきます。主に市長にお伺いいたしますが、明確かつ前向きな御答弁をお願い申し上げます。 大きなくくりの1つ目、地域分権制度についてお伺いいたします。 冨田市長は市長就任以降、地域分権制度について、本会議や常任委員会、その他タウンミーティングや地域コミュニティ推進協議会の会議など、様々なところで見直しを図る旨の言及をされています。 その中で、議会における発言と会議の場において食い違う説明がなされることや、抽象的な表現の議論に終始していることから、新たな地域分権制度の全体像を市民に対して示すことができていないと考えております。結果として、残念ながら、地域分権制度の推進に関わる皆様に混乱と不安を与えていることから、今回の質問を通じて、新たな地域分権制度の姿を少しでも明らかにし、市民主体のまちづくりが推進されることを期待しています。 さて、これまでの地域分権制度における市長の答弁をひもとくと、地域分権制度は不完全なままスタートしたものであり、権限と財源と責任の所在が不明確である。地域の代表性が担保されていない団体による予算提案は、公平性と公益性に欠けるものである。地域コミュニティは、民意を広く酌み取れる仕組みとなっていない上に、予算が担保されているため、予算提案権を廃止する。池田市みんなでつくるまちの基本条例の理念は踏襲したい。(仮称)地区会議において、要望事項を市政相談課で一旦受け、担当課へ割り振って、必要な事業に予算をつけて実施していく。その会議は定期的に開催し、その中で危機管理の情報共有も行う。また、そこには多様な市民が参画できるようにする。これまでの制度の中で生み出された事業については、公平性、公益性を加味して継続するか検討する。その際、費用がかからずに実施できる事業は、地域と相談していく。今後の地域コミュニティは、防災・防犯、共助に重点を置いた組織に再編し、公共施設の利用を基本とした拠点整備を実施する。また、指定管理者制度で地域コミュニティ推進協議会は運営していきたい。 以上の発言がなされているものの、いまだ全体像は見えておりません。そこで、幾つかのポイントを質問いたします。 まずは、予算提案権廃止の理由についてです。 これまでも多くの議員が質問してこられましたが、結局何が理由だったのかよく分からないままでした。そこで、市長の答弁にあえてこちらで言葉を足してまとめると、地域コミュニティの構成メンバーの決め方に公平性がない上に、そのコミュニティに予算枠があり、それを使い切るために提案された事業があることから、公平性、公益性を担保できないという理由にまとまると考えておりますが、その認識でいいのかと、その理由についてお伺いいたします。 続きまして、(仮称)地区会議について質問いたします。 まずは、この地区会議の目的と位置づけ、さらには想定されている参加者についてお伺いいたします。 次に、市長が目指す多様な市民の参画、これを促す方法として考えられるのは、公募や選挙あるいは対象者を市のほうで選定しての協力依頼や、無作為に抽出した市民への通知を行った上での協力依頼などが考えられますが、どんな方法で多様な市民の参画を促そうと考えているのか、お伺いいたします。 続きまして、これまで地域コミュニティの中で生み出された事業について質問いたします。 公平性と公益性などの観点をもって継続か否かの判断をするとのことですが、どの部局がどのような流れで判断するのかについて、また、その判断基準はこれまでの事業提案と違う基準となるのか、お伺いいたします。そして、事業継続か否かの最終判断は誰が行うのかについてもお伺いいたします。 続きまして、防災・防犯、共助に重点を置いた組織について質問いたします。 これまでも地域コミュニティでは、防災部会や防犯部会などを編成し、それぞれに必要な事業を提案して実施してきたと認識しています。 防災においては、防災訓練など消防本部や地域の消防団と連携して実施し、防犯においては、カメラの設置箇所を検討し、年度ごとの計画に落とし込んで実施してきたわけですが、それ以上にどんなことをどのような形で実施するのか、お伺いいたします。 続きまして、新たな地域分権制度の開始時期について質問いたします。 地域コミュニティに関わる方々が一番気にするのは、指定管理者制度を含めた新たな制度の開始時期です。市長はこれまで、地域コミュニティの方々の協力は引き続き得たいという趣旨の答弁をしてきましたが、開始時期が不透明なままではモチベーションを維持することは困難であると考えます。改めて新制度の運用開始時期をお伺いいたします。 大きなくくりの2つ目、今後のまちづくりについてお伺いいたします。 先の6月議会の中で、本市における地域ブランドの構築について市長にお伺いしたところ、今後、プロポーザルで観光案内所やゲストインフォメーション等を受託していただける企業と共に、ブランド構築事業として市と前向きに協議しながら、市も広報シティプロモーション課を含め、ブランド構築を積極的に図ってまいりたいとの答弁をいただきました。市として、現在考えている地域ブランドの姿についてお伺いいたします。 また、DMO構想の今後については、担当課を通じ、DMOの回遊性の向上に資する取組について、市が責任を持って進めてまいりたいとのことでしたが、現在の取組の進捗についてお伺いいたします。 以上、壇上からの質問とさせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。御清聴ありがとうございました。     (拍手起こる) ○山元建副議長 冨田市長。     (冨田市長-登壇) ◎市長(冨田裕樹) それでは、新生クラブ議員団、下窄議員の御質問にお答えいたします。 予算提案権廃止の理由についてでございます。 まず、地域分権、つまり予算提案権を廃止しなければならないという理由は大きくは5つ挙げられます。一言でいうと、制度欠陥という理由が挙げられます。 1つ目の理由は、名前は地域分権というふうにございますが、その内容は分権の確立ができていない制度設計になっていることが問題だと認識しています。まず、分権には権限、財源、責任の所在ともに明確でなくてはなりません。現状の池田市の地域分権は、権限の移譲は地域に下されておりません。また財源の移譲も行われておりません。本来、権限や財源移譲というのは、地域の税を地域で再分配してください、その権限も地域に移譲しますというものが権限と財源の移譲、つまり分権になります。さらに責任の所在も明確でなくてはなりません。つまり現行の池田市の地域分権制度は、名前こそ分権となっておりますが、分権を体現しない制度設計になっており、本来、分権が持つ自治を体現できない制度設計に当初からなっていることが問題の一つになります。 2つ目は、地域コミュニティ推進協議会の意見が、校区の民意の制度設計になっていないからです。地域コミュニティ推進協議会の意思決定を行うメンバーが、校区の公選あるいは市長が任命する間接民意で選ばれる形であれば、その校区の民意を反映できるという一定の担保を得られることができますが、現時点ではそのような制度設計にはなっておりません。もし仮にそのような形にさせるとなると、地方自治法の改正という大変大きなハードルを乗り越えていかなくてはなりません。 また、財源と権限を移譲し、校区長を誕生させ、地域に支所を開設し、事務移管も行ったとします。もしそうするとなると、議員が22名いて、さらに校区長10名を誕生させ報酬を払い、地域支所をつくり、事務移譲させ、職員を配置するといった形になり、その制度維持だけで多大なるコストが必要となります。つまり政令指定都市ならまだしも、池田市ほどの人口規模での地域内分権の確立は不可能であり、その方向性に向かうべきではないということが指摘できます。 3つ目は、税の再配分に公平性が担保されていない制度設計になっているからです。 これは先ほど説明したとおり、地域コミュニティ推進協議会の意見が校区の民意とならない制度設計となっていることが起因となります。 4つ目は、地域コミュニティ推進協議会の予算提案が、地域の民意、つまり地域の要望を反映させるための予算提案権か、コミュニティ推進のための予算提案権か、予算執行における目的が曖昧な制度設計になっているからです。 地域には様々な要望や意見が存在します。地域ごとの様々なニーズを酌み取り、吸い上げ、市政に反映させることは大変重要なことです。しかし、予算提案の中には、地域の個別民意を反映させる以外に、コミュニティ推進に係る予算提案も含まれております。つまり地域によってコミュニティ推進に力を入れているところはその予算要望が強くなり、地域の個別民意を反映させることに力を置く地域は、コミュニティ推進における力が必然と弱くなることとなります。 本来、地域の個別民意の酌み取りや反映は、議員や行政が行うべき事案でございます。そして、行政はコミュニティ推進に力を入れることを地域に明示して、個別民意の酌み取りとコミュニティ推進の酌み取りを切り分けて考えていく必要性があります。 このような住民に個別民意の反映とコミュニティ推進の反映を混合させてしまうような、また、地域によって差異を生じさせてしまうようなこと自体に課題があると言えます。 今後、市としては、コミュニティ推進に力を入れることを明示し、市民がこれまで要望してきた地域の個別民意は、議員や議会が、そして行政もが酌み取れる本来の形に戻していくことが重要です。 5つ目は、コミュニティ推進のための予算規模としては大き過ぎるため、持続可能な制度でないことが挙げられます。これはどういうことかというと、全国の自治体をのぞいても、現行の池田市が行っているような地域内分権、つまりコミュニティ推進等のために地域に年間約1千万円近く、また全体で年間1億円近くの予算を許諾しているようなまちはなかなかございません。そのような予算が地域にある、ないでいえば、それはあったほうが喜ばしいかもしれません。しかし、それを許諾していては、池田市の今後のコミュニティ推進は持続、または維持困難のものになるということが予測できます。つまり端的に言うと、地域のコミュニティ推進にこれほどの多額の予算を投じているまちはなく、このままいけば制度そのものが崩壊しかねないということです。 現在、世間の自治体は、膨れ上がる扶助費の対応に追われ、不断なる行財政改革に追われております。また、人口減少でありながら課題を解決するために、どのまちも先端技術やアイデアを用いて、あらゆる分野で事業や政策の効率化、持続化を図っているさなかでございます。池田市だけがコミュニティ推進のためにこれほどの予算を投じていることは、時代の真逆を走っていると言っても過言ではございません。 SDGsでもうたわれているように、これからの社会はあらゆる分野で持続可能性を追求していく必要性がございます。私たちの責務は、持続可能な制度や仕組みを後世に残すことでございます。地域分権制度の目的は、市民や地域のニーズを酌み取り、また、コミュニティ推進をすることで、共助社会を構築することにあります。それらは予算提案権なしでも実現することは可能です。 大まかではございますが、廃止理由は大きく5つの要因になります。 次に、(仮称)地区会議の目的についてでございます。 (仮称)地区会議の目的は、現状の地域内分権制度が持つ地域のニーズの酌み取りをさらに強化しようとする機能、そしてコミュニティ推進のためのプラットフォームを提供すること、そして共助の推進をさらに図ることを目的とした会議でございます。 市長並びに行政自らが、主体的に3か月に1度各小学校区を回り、各地域団体や地域住民から幅広く御意見を頂戴し、各部局の持つ事業計画等を照らし合わせながら、予算に反映していくことを想定しているものでございます。 参加者につきましては、各種団体から個人まで幅広く募集してまいる所存でございます。 次に、(仮称)地区会議の参画促進についてでございます。 現在の地域コミュニティ推進協議会のメンバーも含め、各地域団体に対して、行政が個別通知や依頼をかけるなど積極的に働きかけてまいります。また、市のあらゆる広報媒体を活用しアプローチするとともに、場合によっては、市長自ら直接声をかけながら参加を促してまいる所存でございます。 次に、持続・継続の判断部局及びその判断基準についてでございます。 地域分権制度によって生み出された事業は、防犯・防災、地域イベント、福祉など各分野にわたっており、公平性や公益性、持続性等の観点から、その事業の必要性について、それぞれの担当部署や事務局であるコミュニティ推進課において、まずは検討を行います。 また、その判断基準について、地域が実施する事業のうち、防犯・防災、見守り等の活動につきましては、基本的には継続実施とし、地域イベントや祭りの開催等につきましては、その参加人数などから、事業の継続性や持続可能性、費用対効果により判断を行ってまいります。 次に、事業継続の最終判断についてでございます。 事業継続の最終判断は、前述の判断基準のとおり、当該事業の継続性や費用対効果を慎重に見極めた上で、全体的な見地から市長が最終的に行うものでございます。 次に、今後の防災・防犯についてでございます。 現在、自主防災組織は43団体あり、消防本部や消防団と共に防災訓練を実施しているところでございます。防犯委員につきましても、各自治会や町会の推薦に基づき活動しているところでございます。 しかしながら、一部の地域では、これらの活動が充実しているものの、市内全域で同じ水準の活動ができているかはまだ課題が残っており、防災・防犯活動のさらなる市内広域化を図っていくことが今後の取組課題でございます。 また、各種組織の連携におきましても、地域によってばらつきがあり、より共助の強化を図るための仕組みづくりの提供も、今後の取組課題の一つでございます。 今後は、空白地域を重点に、今後の防災・防犯の組織化と共助のための体系化に努めてまいる所存でございます。 次に、新たな地域分権制度の開始時期についてでございます。 これまでは令和4年度から制度改変を念頭に置いて、地域の皆様と協議を重ねてまいったところでございますが、コロナ禍の影響もあり、協議が中断していたところでございます。昨日、地域分権の会長会議を開催し、再度協議を進めさせていただく意向をお伝えしたところでございます。 昨日より新たな施策について十分な議論を重ね始めたところであり、会長会議でも地域の方々にお伝えさせていただきましたが、市議会の御理解もいただいた上で、令和5年度に地域分権制度の条例を廃止し、令和6年度以降に新体制でスタートしてまいりたいと考えております。 次に、本市の地域ブランド構築についてでございます。 これまでいけだサンシー株式会社を通じて、大阪池田ゲストインフォメーションを起点に地域再生を進めてまいったところでございます。現在、プロポーザル方式で新たな受託者の募集中であり、受託事業者が決まってはおりませんが、決定次第、本市における地域再生について協議をしてまいる所存でございます。 一方、地域ブランド構築事業につきましても、同社が担ってきたところでございます。今後、いけだピアまるセンターの在り方等が決まった後に、地域ブランドの構築に取り組んでまいりたいと考えております。 地域ブランドを高めることは観光客の呼び込みにもつながり、地域経済の活性化につながるものと考えており、大変重要なものと認識しております。現在検討中のブランド力向上のためのテーマは、高品位や社会貢献によるQOLの向上、また新しいことへのチャレンジ等を現段階では検討しております。 次に、DMOの取組についての進捗についてです。 池田版DMOの構想の中核を担うと計画されていたいけだサンシー株式会社は、株主の意向により解散されました。よって、これまで計画していた構想はなくなることとなりました。しかし、池田版DMO構想はなくなりましたが、その目的である地域再生の目的は消えておりません。 大阪池田ゲストインフォメーション管理運営及び池田駅周辺エリア回遊推進事業は、現在、プロポーザル方式で新たな受託者の募集手続中であり、これまでいけだサンシー株式会社が担っていた事業の受託者が決まり次第、随時、地域再生内容を明確化し、取組を進めてまいりたいと考えております。以上になります。 ○山元建副議長 下窄明議員。 ◆下窄明議員 御答弁ありがとうございました。 また、引き続き市長に答弁をいただきたいので、よろしくお願いいたします。 まず、地域分権制度の全体に関わるところなのですけれども、予算提案権の廃止について大きく5つの理由というふうにおっしゃっておられましたが、ちょっとこちらのほうで整理したら、大きくは2つではないかなと思っています。 公選制で選ばれたメンバーでない方々の事業提案だったら、その校区の市民の総意を酌むことができていないということに起因をして、3番目、4番目の部分があるのかなと思っています。 1番目の制度欠陥というところは、ちょっと今でも全然ぴんときていないのですが、あとは5番目のところですね。コミュニティの規模に合っていない予算がついてきていると。これから縮小していくような行政の予算の中で、それだけ大きな予算をつけていくのは厳しいのだというようなお話であったかなというふうに思っています。 だからといって、そこで予算提案権を廃止することにつながるというところには、すみません、私の頭の理解が悪いのか、ちょっとあれなのですけれども理解が進んでおりませんが、一旦それはそれで置いておいて、前提として話を進めていきたいなというふうに思います。 次に、(仮称)地区会議のことです。市長が定期的に各小学校区を回ってということなので、3か月に1度という表明があったかなというふうに思います。各小学校区だから10校区あるのかなというふうに思っているのですが、それらを回っていって、定期的に市民の声を聞く機会を設けるということでした。 参加者の選定についてというところでいえば、先ほど市長がおっしゃっていたように、予算提案権の、公選制で選ばれたメンバーでない方々の事業提案では市民の総意を酌むことができないということをおっしゃっておられましたので、その市民の総意を酌めるように参加者の方を選定していかなければならないのかなというふうに思っているのですが、その方法についてお伺いをいたします。 あと、様々なアプローチをしながら参加を促していって、市長自らが直接お声がけすることもというような発言があったのですけれども、市長が声をかけるというのは、ぱっと聞いた感じ、2通りありまして、行政からのアプローチの延長線上で、市長が出てくるのやったら、俺受けたるわというような人にアプローチをしていくのか、それとも、市長が知り合いの方を連れてくるのか、どっちにも取れるので、どちらなのかというところをお伺いしたいなと思います。 あとは、新たな地域分権制度のスタート時期ということで、今のところの構想では、令和5年度に条例を廃止して、令和6年度からスタートをするというような答弁をいただきました。もともとは令和4年度からというようなところであったのですが、コロナ禍の中というところもありましたので、このようになったということです。 令和5年度までは現行の制度で地域分権制度を運用していくということになるのですけれども、その間、現行どおりと考えてよいのか、お伺いをいたします。 また、期間が少し長く空くことによりまして、現在の地域コミュニティのメンバーのモチベーション、もうやめると言われているものに対して、果たしてメンバーのモチベーションが上がっていくのかというところが私は心配なのですけれども、そのことについて何か対策を考えておられるのか、お伺いをいたします。 また、以前から市長がおっしゃっていたような新たな地域分権制度における地域の要望について、先ほども言及がありましたのでもう一度確認をさせていただきたいのですが、理念を継承するということは前の6月議会の中でも答弁をいただきましたので、自分たちのまちは自分たちでつくるという理念は残しつつ、まずは市長が多様な市民からの要望を受けると。要望に即したこの事業を担当部局とまとめ上げて、議会のほうには3月議会で予算提案をするという流れなのかなというふうに思っていますが、その認識でよいのかどうかというところをお伺いしたいと思います。 次に、今後のまちづくりについて。ちょっと残念なところが、前回の6月議会のときに私が質問した内容とそんなに大きく変わっていなかったのかなというところで、ゲストインフォメーションとか観光案内所のところを請け負ったところと協議をしていくというようなお話だったかなというふうに思います。検討中のものもあるというようなお話もありましたが、まず、検討を進めていく前に、池田市でしっかりと地域ブランドの構築、こういうものにしていきたいというのを持ってなかったら協議をすることができないというふうに思っているのですが、先ほど検討中のものも少し言われましたので、それの詳細について教えていただければなというふうに思います。 私としては、池田市内の地域の、今、回遊の促進とかにぎわいの創出というような部分でいえば、やっぱり五月山からカップヌードルミュージアムをつなぐような動線上のところに、今だと空き家とか空き店舗とかそういったものがありますので、そういうところの利活用策をやっていくべきではないかなというふうに思っています。空き家とか空き施設の商業施設用途に絞った家賃補助をすることによって、事業者の参入を促したりだとか、あとはそういう空き店舗とか空き家を持っている土地の所有者の方々に固定資産税の減税対策というようなことが、ある意味で行政としてできる部分ではないかなというふうに思っています。こういった策もいいのではないかなというふうに思っているのですが、このことに限らず、検討中のものについてもお教えいただきたいと思います。 あとは、DMO構想の今後についてでした。こちらも先ほどと同じように、結局、委託先と協議を進めていくというようなところになってきていますので、先ほども申し上げたように、やっぱり池田市として、特にDMOのオーガニゼーションがなくなりましたので、観光の目玉になるような強み、こういったものをしっかりと市のほうで把握して、なおかつそこから人の動きなんかも絞り込んでいってやっていかなければならないのに、何か協議をしていくばかりだと、もしかするとその事業者の提案ばかり期待することにもなってしまうのかなというふうに思いますので、観光資源については少し例を挙げて御説明をいただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 あと、戻るんですが、地域分権のところで、これまでの事業についての継続か否かのことを担当部署がやっていくというようなお話でありましたが、個人的にはその担当部署で継続の検討をするとしても、これまでの実施主体部署が判断した事業というのは継続という結論しか出ないのではないかなというふうに思っています。最終的には市長が判断をされるというようなお話もあったのですが、これは最終的にやっぱり市民の皆さんへ明確な説明ができる基準が必要かなというふうに思っておりまして、例えば長期契約とかの際に審査に用いられるようなポイント制、そういったものを用いるだとか、あとは事務事業評価に使われるような事務事業評価表みたいなものを作ってポイント制にして、このポイントのほうが高かったからこの事業は続けます、また廃止しますというようなところを説明するようなことも必要ではないかなというふうに思いますので、それらの市民に説明できるような事業の説明についてお伺いをいたします。 また、防犯とか、防災、共助に重点を置いた地域コミュニティの姿についてということで、自主防災の空白地区を埋めていくという取組、これは本当に必要かなというふうに思っています。ただ、仕組みづくりもやっていくというところなんですが、これらの運用にどう関わっていこうと考えておられるのかについてお伺いをしたいと思います。 ただ単純に自主防災のところに仕組みをつくって、地域に下していくのか、それとも自主防災組織はこんなメリットがあるよということを市民の方に丁寧に説明をしながら依頼をしていくのか、それとも地域通貨みたいな、地域ポイントのようなインセンティブをお渡しして、自主防災について地域で浸透を図っていくというようないろんなやり方があろうかと思いますが、これらについてもお伺いをしたいと思いますので、すみません、順番が前後して申し訳ありません。よろしくお願いいたします。 ○山元建副議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、下窄議員の再度の御質問にお答えいたします。 まず、地区会議におけるメンバーですね。メンバーは、おおむねこういう公平性を酌み取れるようなメンバーに参画していただくべきだというふうにおっしゃってくださっていたと思います。もちろん理想はそのとおりでございまして、地域全体のその校区の民意を酌み取れるような、公益活動されているような方々ないしは団体が中心となって参画していただくという形が理想的ではございますが、地域ごとに恐らくばらつきも出てくることだと思っていますし、地域の方々がコミュニティに全員参加するということは絶対に不可能だと思っています。つまり、限りなくその地域コミュニティに各地域で活躍されている団体、もちろん企業さんも含め、いろんな多様な方々がより参画していただくような取組を推進し続ける、ないしは行政が直接アプローチして努力し続けるということがこれまでと大きな違いであって、そこが重要だというふうに考えております。 地域の酌み取りというのは、実はコミュニティからだけで行うものというふうには考えておりません。従来の制度に戻すということは、地域から様々な民意を酌み取る際に、一つは市が持っている広聴機能、今現在、市政相談課がありますが、こういったところでも日々何件と要望が集まっております。そうした広聴機能を持って、まず、多様な方々から民意を酌み取るというのが一つ。あともう一つは、行政が直接地域に回って、コミュニティや各種団体から、そういった地域のオリジナリティーある多様なニーズも、それも一つ酌み取る。 片やもう一方で、議員の先生方に要望が集まり、議会を反映して行政に伝えていくという、こういう酌み取りもあります。これが従来の制度と言われるものです。 こういった多様な酌み取りをもって、全体総意の校区の民意を酌み取るということをやっていこうというのがおおむねの方向性といいますか、従来の形に戻すというのはそういうことであって、今後、メンバーの参画というのは、より多様な方々の参画を市として働き続けるという形で努力し続けることが重要だということになります。 2番目、参加者への促し方でございますけれども、まずは市として、一定の協議会のメンバーの方々や、ある程度の御理解いただいている中で、いよいよ建設的な新しいコミュニティの形の活動に入っていきたいというふうに考えております。 そのときに参加者への促し方というのは、まず、その各地域で活躍されている団体、公益団体、社会活動団体、そして個人、多様な方々をリストアップして、まず行政としてアプローチをかけるという形になると思います。その後、やはり地域においては参画していただける、していただけないという差異が出てくると思います。そのときにやはり私自らが出向いてでも、お願いしますと言いながら、こういった形で促し続けることが重要だというふうに考えております。 メンバーのモチベーションの維持についてでございますが、実は会長会議でも、地域の方とお話をさせていただいたときに、このような御意見をいただきました。つまり予算提案権がなくなることによって、活動を俺はちょっとやめたいんだみたいな話をですね。私はちょっと語弊があったら、誤解があったら恐縮なのですけれども、提案権がなければ地域のために動かない、活動しないというのはそれはちょっと違ったことで、本来目的は予算提案権や、池田市内にはそういったものを関係なしに走り回って、地域のために活躍している、そのような方々がたくさんいらっしゃいます。なので、市としての今後の考え方としては、本当に地域の共助の力であったり、助け合いのことであったり、地域力を高める、地域のことを愛している方々に再度また集まっていただいて、またこれまでも活躍した方々にも引き続き活躍していただきたいということを市としてお願いしていこうと思っておりまして、やはりモチベーションの維持の本質というのは、池田市をよくしたいという思いが行政と地域で一体となれば、それはしっかりとモチベーションの維持になるというふうに考えておりますので、心配はないというふうに考えております。 次に、理念といいますか、要望の酌み取り方という点では、先ほど一番最初に回答させていただいた形での酌み取りになります。 これまでの事業の継続について、これはまた地域コミュニティ推進協議会の会長会議でもお話しさせていただきました。令和2年度のいわゆる未実施の事業、今年度コロナ禍において未実施になった事業に関しましては、これは、コロナ禍で実施できなかった令和2年度の提案事業につきましては、その事業提案額を令和4年度の事業提案限度額に積み上げる措置を検討するというふうに、実は説明はさせていただいていたのですが、検討の結果、従前から市の都合で実施できなかった提案事業につきましては、翌々年度に積み上げる措置を取っていることもあって、一定の基準を設けた上で積み上げる措置を取らせていただくという形になりました。つまり繰り越せるという形ですね。 次に、令和4年度以降の事業提案額、今回新型コロナウイルスによって、地域の方々には申し訳ございませんが、上限500万円でアッパーをかけて、そこで御理解くださいということをお願いさせていただきました。それはコロナ禍において大変厳しい状況であるということも重ね重ね説明させていただきました。その中で、地域の方々は、では今年度以降、地域分権が廃止されるまではその上限が据置きになるのかというところだったんですけれども、それについてもお話しさせていただきました。 まず一つは、現在、市の全体事業の見直し等を行っていることもあって、限度額を増額するという場合にあっても、おおむね個人市民税の1%というお約束を前市長と地域がさせていただいていたという経緯もあって、総額を各地域約650万円を廃止までは上限として上げることは可能にさせていただくというお約束はさせていただきました。 今後、各地域を回って、各地域の事業仕分、事業見直しというのを行わせていただきます。そのときに、地域の皆さんにお伝えしていくものは、もし地域分権制度から生まれた事業の中で、これは地域を越えて、池田市域全体に広がるような事業であったり、市が持つべき事業だったら、それは市が一度承りますということを述べています。そのように向こうも持ってくれと言っています。ただし、そのような形でこちらが一度承った事業に関しては、こちらが責任を持って、今後継続するか、ないしは市民のために必要かの是非を決めさせていただきますというお約束の下、事業見直しを進めようという形で、今合意を得ております。 また、もう一つ、地域の事業において、これは明らかに地域に継続性や持続性、公平性、効果性、そして多様な公共性も認められるというものにおいては、引き続き市が支援を行っていこうという形で今考えております。 そういった基準で、事業を見直していくという形で、今地域とお話をさせていただいております。 次に、ちょっと防災と地区会議をまた併せてお話しさせていただきます。 まず、地区会議というのは、個々目的が異なるそれぞれの団体や人材を連携させて、共助の力、地域の力を向上させていくことを目的としています。今後、人口減少社会に伴って、あらゆる分野で人手不足の問題や防災・防犯等あらゆる課題が顕在化してまいります。そのときに助けとなるのが言うまでもなく、地域の共助の力、地域のコミュニティ力でございます。 これまで地域分権は、地域の主体のみに依存し過ぎた面も多少あったというふうに考えており、地域の方々には大変頭が上がりませんが、今後は、市や行政がもう少し積極的にコミュニティ推進のためのサポートをすべきだというふうに考えておりまして、そうした点では、地域の方々が同じ志の下、集まれる共通名目は何だろうと。それは全員に関係のある防災・防犯が基軸になるというふうに考えており、また、防災に関しては、市としてさらに力を入れていかなければならないという考えもあることから、危機管理を共有の柱として、さらなるコミュニティの推進を図ってまいりたいというふうに考えております。 そんな中、市として防災に関わるのは、まず、今庁内で危機管理会議というのを行っていますけれども、それは来月起こり得る危機というのを全て共有しています。例えば7月であったら、来月、8月、9月とか台風になると、こういう課題が出てくるとか、そういった危機管理の内容を地区に下ろしていこうというふうに考えております。つまり、地区ごとに今後起こり得る危機というものを前もって羅列することで、各団体や各地域と危機管理を共有して、さらにコミュニティ力を向上していくということを検討しております。つまり市としては、それらのプラットフォームを提供していくことが市の責務だというふうに考えております。 次に、地域通貨等とかありましたが、一定考えているのは、今後新しいコミュニティ体制が定着した後に、地域コミュニティをスマート化させ、新しいスマートコミュニティを構築してまいりたいというふうに考えております。 次に、地域ブランドのほうですね。まず、ちょっとDMOのほうについてお話をさせていただきます。 少しまとめてお話しさせていただきますと、DMO構想につきましては、その中核となるサンシー株式会社が解散したことによって、事実上、この構想は廃止となりました。しかし、DMOの理念である地域再生という目的はしっかり踏襲し、市が責任を持って取り組んでまいりたいというふうに考えております。 また、市としては、その目的である地域再生をDMOという形で踏襲しなければならないというふうには考えておりません。DMOという形は、いうならば少し昔の施策で、実際に組織が自走し、回遊事業を成功させている事例が少ないということが指摘できます。 例えば温泉街など観光資源が豊富な場所におきましては成功事例が見受けられますが、池田市の場合は、DMOでの地域再生の取組を推進するとなると、その成功における可能性が薄くなることが予測できます。自走組織の確立も困難なものになることが予測できます。そして、結局、組織は公金に頼らざるを得なくなることが予測できます。 これからの地域再生は、市が上げたシンボリックな取組が必要になってくるとともに、時代の流れを酌み取って、スーパーシティやスマートシティ、デジタルトランスフォーメーション等を通じて、池田市の地域再生を図っていかなければならないというふうに考えております。そして、そうした内容というのは観光案内所、ゲストインフォメーション、ピアまるセンターの委託業者が選定した後に取組を推進してまいりたいというふうに考えております。 先ほど議員が御指摘していただいたように、まず、地域ブランドをどこに名目を置いていくのかというのをまずは決めてすることが大事だとおっしゃっていましたけれども、おっしゃるとおりで、まず、ブランドというのを明確に決めていかなくてはいけないというふうに考えております。 現在、広報シティプロモーション課でその取組に向けての準備を進めております。まず、市民アンケート、また、現在行われている住民意向調査を踏まえて、来年の前半頃に方向性を固めてまいりたいというふうに考えております。 目的は、定住人口をまず増やすということが根底にあります。そして、令和2年度から令和3年度前半に向けて、調査・分析を行ってまいります。例えば池田市の強みを見極めること、庁内での調査・分析、ワーキンググループを通じて行うこと、市民転入者の調査・分析も行います。調査を基に方向性を決定した上で、何が池田市の強みで、誰にターゲットを絞って、どのようにPRを行うのか、それらの方向性を定めます。調査委託料に応じて、ほかの費用に振り分けて執行していくというふうに考えております。また、新しいホームページ内にシティプロモーションサイトを構築してまいる予定でございます。 方向性に沿って、また令和3年度以降広報を打つ予定でございます。広報誌、ホームページ、SNS、そのほか媒体を使用してのPR、そして、各部署によるシティプロモーションの方向性に沿った施策を予算化してまいります。令和4年度、方向性に沿って全庁的にシティプロモーションを展開してまいります。 先ほどブランドに関しては、新しいチャレンジや高品位、また、社会貢献によるQOLの向上等を述べましたが、それは今現在の私の考えで、それらを主軸に新しい池田市のブランド価値を高める方向性を考えているという形になります。以上です。 ○山元建副議長 下窄明議員。 ◆下窄明議員 御答弁ありがとうございました。 多岐にわたる御答弁で、分かったような、分からないようなというところが正直なところかなというふうに思っています。 まず、ちょっと話を整理させていただきまして、地域分権制度、答弁はなかったので残念かなというふうに思うのですが、これからの新しい(仮称)地区会議の要望の吸い上げというところであるのですが、前に市長がおっしゃっていたような、市長がいろいろと地域に入っていって話を聞いていって、そこから要望を事業化していくというところでいけば、事業の、ある意味では発案者というのは市長なのですよね。ところが、これまでの地域分権制度は、地域住民の中で運営を任された地域コミュニティが事業提案をする。その事業に公平性があるかどうかを担当部局が審査して、市長とも確認をすると。最終的に3月議会に予算提案するということで、事業発案者というのは、今までは地域住民でした。ただ、理念は踏襲するという話ではあったのですが、結局、自分たちのまちは自分たちでつくるというところが、新しい制度になったら、市長のほうが事業発案者になってしまったので、結局、住民たちは自分たちの意見を明確にやることができないのかなというふうに思っております。 あとは、平成15年に、地方制度調査会というのが今後の地方自治制度のあり方に関する答申というのを出しておりまして、この中で、今後の住民自治の充実というところが書かれています。地域における住民サービスを担うのは行政のみでないということが重要な視点であり、住民や重要なパートナーとしてのコミュニティ組織、NPOその他民間セクターと共に協働し、相互に連携して新しい公共空間を形成していくことを目指すべきであるというような答申があります。 これに照らし合わせてみても、新たな地区会議による要望の吸い上げというところは後退をしているというふうにしか、私は捉えざるを得ないのですけれども、その後退する制度が、市長としては、今後の新しい地域分権制度だということの認識でいいのかどうかというところを再度確認させていただきたいというふうに思います。 これは要望になるのですけれども、先ほどの答弁の中でも、令和5年度に条例の廃止というような表現をされておりましたが、恐らく改正ということになってくるのかなと思うのですが、まだ条例は改正されていないのですよね。でも、その中で地域コミュニティの皆さんに、予算提案権がないのでやらないのはいかがかとか、そういうことを迫っていくことが、果たしてこれから話合いを進めていく上での正当な話合いの仕方なのかというところはぜひとも考えていただきたいなというふうに思います。そういうふうにやるのではなく、このような構想を考えているので意見を聞かせてほしいと、耳を傾けてほしいなと思います。 逆説的に申し上げれば、地域コミュニティの方々の話を聞いてくれない市長に、多様な市民からの要望は本当に届くのでしょうか。せめて最前線で頑張っている方々の意見を耳に入れてほしいなというふうに思います。 次に、まちづくりの部分です。 今日の議論の中でも、いろいろとアンケートを取って現状把握をしながら、今後の方向性を考えていくというようなお話がありました。それはそれで大事かなというふうにも思うのですが、一方では、先の総務委員会の中で、市長はこれからのまちづくりの議論は大切だというふうにおっしゃっておられました。私もそうだなと思いましたので、今回の一般質問の中でもいろいろと話をさせていただいたのですが、結局、これからだったりとか、先ほどもDMO、ちょっと古かったので、スーパーシティとかスマートコミュニティとかを使って地域再生をしていくというようなお話があったのですが、具体的な進め方だったり、その方法だったり、何か言葉ばかりが先行していてよく分からないという状況になっているのかなというふうに思います。 今までの経緯で見ていたら、今日も、市長はスクラップ・アンド・ビルドというようなお話をされていたのですが、このスクラップ・アンド・ビルドの意味は、何か新しいことをやっていこうと思ったときに全体が膨張しないように、これからのもの、今までやってきたものをなくさなければならないというような意味だというふうに私は捉えているのですが、結局、市長は何かスクラップしていることばかり注力しているようにしか私には見えないなというふうに思っております。なので、改めてスクラップした後のビルドの部分、先ほどみたいな目指す先とか、目標とか、理念とか、そういったところは今までいろいろと伺ってきました。その目標を達成するための方策を含めてお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○山元建副議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、下窄議員の再度の御質問にお答えします。 まず、地域の方々にとって、地域の方々が発案者になるような形ではなくなるのではないかという御指摘があったと思うのですけれども、これは実は地域の方々ともお話をさせていただいておりまして、そのようなことにはなりませんということを御理解いただいて御安心いただいています。 その理由に、まずコミュニティに赴いて要望を聞くということは、実際に後退か前進かでいうと、前進だと思っています。なぜなら、これまでの地域分権制度が、直接、行政や市長が現場に赴いて要望を聞くというような取組は行っておりませんでした。なので、地域の方々は、直接市長に物を言えて、要望が言えるんであれば、それにこしたことがないというふうに御意見をいただいています。 また、事業発案者になれるかどうかという部分に関しては、これまでどおり事業発案者として皆さんが提案したい事業はしてくださいと。なぜそのようなことを言うかというと、もともと池田市には各部各課にいわゆる補助メニューとか、助成メニューというのがあるんですね。それらの制度を使って申請して、多様な市民と同じように、本当に公益性に資する、公共性に資する事業であれば、そこを通じて言ってくださって結構ですよということをお伝えしています。つまり代替案というのはしっかり提示させていただいております。 2つ目です。もうちょっと地域のほうにお話を伺うべきだというお話をいただいていたのですけれども、むしろそのように言っていただいてありがたいなと思うのですけれども、これはどういうことかというと、先ほど議員も冒頭のほうで抽象的な表現の議論に終始しているのではないかとか、地域にちゃんとお話を聞いていないのではないかという話がありましたけれども、実は制度改変を行っていく上での情報把握とか段階的な、かつ丁寧な合意形成の措置手順というのを行政が行っているということを推測していただけたら、そのような表現は出てこなかったのではないかなと思っています。 これまで地域分権の制度改変に向けて、情報収集と地域との協議をした上での合意形成を得るために、タウンミーティングを含めて、これまで地域を52回以上回らせていただきました。 なぜ地域を先に回らせていただいたかというのをちょっと述べさせていただきますと、そもそも制度改変の議論を議会や審議会で先に行うことも可能なのですが、地域分権制度というのはもともと行政並びに議会が決定して、地域の方々に制度を遂行してほしいですとお願いした、これまでの経緯があります。地域の方々はもともと提案系の仕事内容はそれは行政がすることだろうというふうにおっしゃっておりました。これまでの肝煎り施策ということで、地域の方々がそれらを支え構築してきたという経緯がございます。 以上のように、地域の方々の支えがあって立ち上がってなされた制度であるならば、まず初めに地域の方々の声を傾聴して、彼らと協議をした上で制度改変に向かうべきが筋であるというふうに考えて、議会や審議会で議論する前にまず明確な答えを出し切らないように配慮して、地域の方々と協議をしながら、改変に向けた取組を進めてまいったという経緯でございます。 しかし、協議をする上で注意しなければならないことは、お話を現場でお伺いすると言ったとしても、地域の状況の把握なし、声を聞かずに、また御挨拶もなしに、いきなり改変内容をこちらが決めて、はい、どんと渡すことはより大きな誤解や疑念を生じさせます。なので、丁寧に何度も情報収集や実情を把握して、地域と協議をすることで改変案の着地点を見つけることが、市民の皆さんに対して混乱を招かない重要な道筋になるというふうに考えて、これまで丁寧に取組を進めてきた次第でございます。 制度改変には必ず混乱というものが生じます。誤解も生まれます。相談や協議なしに一方的に答えを明示するということは、非常に安易で軽率なやり方であると認識しています。そうした制度改変における合意形成を図っていこうとしているさなかで、抽象的だと言われることは的を射ているとは言えません。むしろ議論の余地や幅を少し残して、フレキシブルに対応できる状況を意図的に形成しながら、着地点の創出と合意形成を市民と共に図っていくことが、より市民の皆様の理解を深めることにつながると考えています。また、そのような姿勢でなければ、より大きな混乱が生じていた可能性があったということを留意していただければと思います。 ついでに、この地域分権に関して、会長会議でお話しさせていただいたことをこの場を借りて議会への御報告とさせていただけるならば、少し長いですけれども、今後の制度改変の大きな流れをいま一度述べさせていただきたいと思います。これは各地域の方々にも述べさせていただきました。 地域を52回以上回って、おおむね地域ごとの実情や地域ごとのニーズ、そして地域との新たな関係の構築が多少できたと考えております。また、今後の地域分権改変におけるマイルストーンや最終着地点も、地域と協議する中で政策立案することができました。 もっと早い段階で改革案を提示させていただく予定でしたが、御存じのとおり、今年度の初めにコロナの影響で市民の皆様と会うことができず、時間だけが過ぎ、市民の皆様に不安が積み重なってしまったことに関しては大変申し訳ないと思っておりますし、御心配と御不安をかけて申し訳なかったなというふうに考えております。 そして、昨日、ようやく地域分権の会長会議でそのマイルストーンと最終着地点を明確にお伝えさせていただきました。今後は、昨日の御報告を皮切りに、もう一度各地域を回らせていただいて、最終的には、もう一度、私が提示させていただいた改革案にそごがないか、最終確認と詳細な内容をすり合わせさせていただきたいと思っています。 そして、地域とも詳細な内容の打合せができた後に、来年度は地域分権の見直しに係る検討会議を専門家も交えて開かせていただきたいと考えております。 また、来年度から各地域コミュニティが有していた事業の見直しと新体制に向けた新コミュニティ推進協議会の参加組織の再構築を地域の皆様と共に数年かけて行ってまいりたいと考えております。 つまり令和5年度までは、新体制に向けての準備を行います。そして、令和5年度に地域分権制度を廃止し、制度は従前の制度に戻し、議会から御理解を得た上で新たなコミュニティ推進のための条例を制定し、さらに強化した形でコミュニティの推進を図ってまいりたいと考えております。そして、令和6年度以降に新体制でのコミュニティ推進を図りたいと思います。 そして、新たなコミュニティ推進の形が定着して、それが確認できた後に、地域コミュニティをスマート化させ、Society5.0社会に見合った新しいスマートコミュニティの形をつくり上げたいというふうに考えております。 最後に、具体的な施策がまちづくり等について見えないのではないかというところについてでございますが、今現在、担当部局を通じて、議員が御指摘、御想像するよりもちょっと大きな取組というのを今後準備しておるところでございます。それはまた御報告を適切に、丁寧に順序を間違えず御報告させていただきたいと思いますので、今後の御報告まで少々お待ち願えたらというふうに考えております。以上になります。 ○山元建副議長 次に、守屋大道議員、お願いいたします。守屋大道議員。     (守屋議員-青風会-登壇)     (拍手起こる) ◆守屋大道議員 (青風会)青風会議員団の守屋大道でございます。 理事者の皆様におかれましては、前向きで誠意ある御答弁をいただきますよう、よろしくお願いいたします。また、先輩、同僚議員の皆様にはしばらくの間、御静聴いただきますよう併せてお願いいたします。 それでは、通告書に従いまして、大きく分けて2点質問させていただきます。 まず、1点目ですが、指定建築線と都市計画化について7点伺います。 指定建築線とは、旧市街地建築物法で規定されていた建築物が公道に接していなければならない線で、そのうち建築線間の距離が4m以上のものは、現在の建築基準法に引き継がれています。 建築線は、昭和5年から建築基準法が施行される昭和25年11月までに設定されたものがあるので、古いものがほとんどです。全国的には珍しく、大阪府でも数か所しかない指定建築線が、ここ池田市に設定されています。それが池田駅南側の呉服校区である桃園、姫室町、呉服町、満寿美町、宇保町、八王寺の道路に建築線が設定されています。もし仮に当時に引かれた建築線のような広い道路があるような町ができていれば、現在の池田駅南側は今とは違った町並みになっていたかもしれません。 指定建築線は、都市計画道路とは異なり、道路後退部分は無償で提供することになります。通常4m70cmの道路ですが、建築線は6m、8m、11mなどの道路幅があります。しかし、実態は建築線があっても、車が通れないような幅の狭い生活道路や、家屋が建っており、行き止まりになっている箇所も多く存在しております。仮に6m、8mの建築線に接道しておれば、建て替えようとしても狭小住宅となり、リフォームしかできない家屋もあります。 建築線が通っている土地家屋の持ち主は、家の建て替え時には、池田市の指導により、建築線によるセットバックをせざるを得ません。都市計画道路とは異なり、その際には全く買取りなどがなく、無償で土地を提供するだけです。よって、実態としては建て替えではなく、増改築にとどまるケースが多いかと思われます。 さらに、その道路としてセットバックし、無償提供をした土地に修復の必要があれば、地権者の責任において、修繕などをする必要も生じています。 今後、池田市の都市計画に基づき市街地を発展させていくのであれば、たとえ古い計画であっても進めていく必要があるとは思いますが、建築線に接地している市民は望んでいない方もいらっしゃいます。 指定建築線どおりの町並みの実現化には、公共の福祉の名の下、池田駅南側の地域住民の財産の無償提供という個人財産の損失の上に成り立つ都市計画になっています。都市計画法第4条には定義として、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るための土地利用、都市施設の整備及び市街地開発事業に関することが言及されていますが、私は矛盾を感じています。 そこで、1点目の質問です。 この池田市の指定建築線は、いつ頃指定されたのでしょうか。 2点目は、かなり昔に指定された建築線を基に建築指導し、今後も都市計画化していくのでしょうか。進捗率は何%でしょうか。計画どおり進捗率が100%になるのは何年後になるのでしょうか。 3点目は、指定建築線があることにより道路幅が広くなることは、池田市としてはメリットだと思いますが、ほかにはあるのでしょうか。 4点目としては、改築時に所有している土地を無償提供しなければならない指定建築線が通っている地権者のメリットは何でしょうか。 5点目として、そもそも時代や生活実態に即していない、この指定建築線をなくしていく、もしくは見直ししていくつもりはないでしょうか。 6点目としては、過去に指定建築線の廃止もしくは計画変更に係る手続を行ったことがあるのか、そのときの手続や経緯はどういったものであったのでしょうか。 7点目として、この指定建築線の見直しこそ、池田市にしがらみのない冨田市長に期待された池田市の未来図を描く格好の場であると私は感じていますが、どのような見解でしょうか。 次に、2点目として、新型コロナウイルス感染症対策本部会議について、4点伺います。 新型コロナウイルスの猛威はとどまることがなく、今もなお市民生活に脅威を与え続けております。新しい生活様式の下、以前のような平穏であった日々の生活が送れないことにもどかしさを感じています。 そのような環境下においても、市職員の方々は、新型コロナウイルスに感染するリスクと隣り合わせで日々事業や施策を展開され、市民のために忙しい業務を送っていただいていると認識しています。夏休みはもちろん、有給休暇も取得ができない職員さんもいらっしゃると聞き及んでおります。 池田市では、新型コロナウイルス感染症対策本部会議において、市民生活にとって重要な案件を協議していただいているものと思っております。 そこで、質問です。 1点目は、再度確認のために、どのような組織体、構成員で、最高責任者は誰で、どのような目的で会議が行われているのか、今までどんな内容を検討してきたのかお伺いします。会議の開催頻度や主な議題もお願いいたします。 2点目は、議会からの要望や補正予算案で出てきているような事業の内容について、池田市独自のコロナ施策の実施効果などの検証もされているのか、お伺いいたします。 3点目は、8月9日の夜、高齢者施設で池田市初のクラスターが発生したと大阪府が発表しましたが、事前にクラスターに対する備えやガイドライン、職員の取るべき指針なども示されていたのでしょうか。 その後、結果的には27名が感染、2名の高齢者が亡くなり、社会的にも重大な事案であったかと思います。3連休の中日でしたが、緊急にコロナ対策本部会議が招集されたのでしょうか。 4点目は、新型コロナウイルス感染症に対する本市としての今後の課題や検討事項はどういったものがあるのでしょうか。 新型コロナウイルス感染症は、大規模災害と同等、もしくは終息が見えないとなるとそれ以上の対策や検討を新しい情報を基に講じていく必要があるものではないかと思っております。 壇上からの1回目の質問を終わります。御清聴、誠にありがとうございました。 ○山元建副議長 冨田市長。     (冨田市長-登壇) ◎市長(冨田裕樹) それでは、青風会議員団、守屋議員の御質問にお答えいたします。 指定建築線の見直しについてでございます。 指定建築線の見直しにつきましては、政策会議でもこれまで議論してまいりました。建築線は古くから指定され、経年による社会状況の変化により、交通体系や大規模な災害への対応など課題を認識しているところでございます。 今後は、良好な住環境と災害に強いまちづくりを目指し、権利者の皆様方の御意向をお伺いしながら、引き続き適正な運用を図ってまいる所存でございます。以上になります。 ○山元建副議長 まちづくり推進部長。 ◎まちづくり推進部長(根津秀徳) 青風会、守屋議員さんの御質問に順次、御答弁申し上げます。 指定建築線と都市計画化に関する御質問でございます。 指定建築線の指定時期でございますが、市街地建築法の指定に基づき、昭和13年11月25日に大阪府が指定したものでございます。 また、現状及び今後の見通しでございますが、指定建築線は、市街地建築物法から現行法である建築基準法に引き継がれており、建築物を建築するタイミングで後退指導を随時行っています。 進捗率は、今年の時点で約70%でございますが、建て替えに合わせて後退が進むものであるため、100%になる時期については計りかねるものでございます。 地権者にとってのメリットでございますが、建築基準法により、建築物の敷地は建築基準法の道路に2m以上接道しなければならないとなっております。指定建築線は建築基準法の道路であるため、地権者にとっては道路に接道することにより、土地利用ができるメリットがあるものと認識しております。 また、敷地と道路との関係性にもよりますが、道路の幅員が6m以上となる場合に、幅員が4mの場合と比べて、容積率と道路斜線等の制限が有利になり、より大きな建築物を建てられる場合があるものと認識しております。 次に、指定建築線の廃止や見直し予定でございます。 議員御指摘のとおり、指定建築線は古くから存在し、現在における課題や問題は認識しているところです。しかし、建築線の廃止については、建築線のみ接している建物や既に後退済みの箇所が多数ありますので困難であると考えております。また、現状で廃止や見直しを予定している路線はございません。 次に、指定建築線の廃止等の実績についてでございます。 廃止の実績はあり、申請に基づいて行ったものでございます。廃止に至った経緯等ですが、実際の道路形態がなく、また、廃止後においても、土地が建築基準法の接道を満たしていることなどが必要となります。以上でございます。 ○山元建副議長 都市整備部長。 ◎都市整備部長(小林勝明) 守屋議員さんの指定建築線によりまして道路が広くなることのメリットについての御質問に御答弁申し上げます。 指定建築線による道路幅の拡幅につきましては、地域の実情に応じて、歩道の整備や、あるいは自転車レーンの整備等が可能になり、安全性の向上につながるものと認識しておるところでございます。また、緊急車両の通行や通学路の安全にも寄与することが考えられ、近隣住民においても、様々な効果があるものと考えておるところでございます。以上でございます。 ○山元建副議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 守屋議員さんの御質問に順次、お答えを申し上げます。 まず、対策本部についての御質問でございますが、最高責任者につきましては、池田市新型コロナウイルス感染症対策本部設置要綱に基づきまして、本部長は市長、副本部長は副市長と位置づけをしているところでございます。 対策本部会議につきましては、本年の2月28日から現在まで都合22回開催をし、国・府の動向や市内の感染状況の情報共有、感染症対策や今後の独自施策などを検討し、本市のホームページにも概要を掲載させていただいているところでございます。 続きまして、クラスター対策本部と本部会議についての御質問でございますが、高齢者施設の集団感染事案につきましては、8月9日日曜日の夕方に施設より連絡を受け、翌10日祝日に本部長指示の下、マスクや防護服、消毒液を施設に搬入し、翌11日の火曜日に関係部長も含めた新型コロナウイルス対策連絡会議を実施したところでございます。 集団感染が判明をした以降に、市長、副市長、担当部局との間で電話連絡やSNSで密に連絡を取り合い情報共有を進めるとともに、緊急本部会議の開催についても検討をいたしました。その結果、保健所から提供される情報待ちの要素が強かった点、また、本市には当該高齢者施設の認可権や指導権限がない点、また、必要物資提供の緊急措置を既に対応済みである点等の理由から、緊急本部会議ではなく、情報の共有・整理を目的とした連絡会議を開催する運びとなったものでございます。 なお、各施設につきましては、国が示す業種別ガイドラインに基づき、感染症対策を講じているものと認識をしております。 今後も、保健所の指導の下、従事する職員が感染症に十分注意しながら、市としてできる最善の対応を講じてまいる所存でございます。以上でございます。 ○山元建副議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 守屋議員さんのコロナ対策事業の内容及び効果に対する検証についての御質問に御答弁申し上げます。 これまで議会からの要望をはじめとし、庁内からの提案募集などに基づき、それぞれの段階における感染状況及び行政ニーズに照らしながら、緊急性や優先度を判断しつつ、実施検討を行ってまいりました。 それらの取組につきましては、市民や事業者に対しての持続的で本質的な支援であったかなど効果検証の結果や、他団体の事例等も参照しながら、さらに次の事業展開を検討してきたところでありまして、今後におきましても同様に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ○山元建副議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 守屋議員さんの今後の新型コロナ感染症の課題についての御質問に御答弁させていただきます。 新型コロナ感染症に対する本市の今後の課題や検討事項としては、ワクチン接種や災害時の複合的な対応などが考えられるところでございます。 特にワクチンについては、世界中で開発に取り組んでおり、国は、来年前半までに全国民に提供できる数量の確保を目指すところとしているところでございます。 それを受けたワクチンの住民接種は、実施主体が市町村となっていることから、速やかに接種体制が構築できるよう情報収集に努めるとともに、関係機関と連携し対応してまいる所存でございます。以上でございます。 ○山元建副議長 守屋大道議員。 ◆守屋大道議員 御答弁ありがとうございました。 指定建築線について、再度伺います。 なかなか廃止や見直しは厳しい様子でございますが、廃止をした実例があるということが分かりました。 今後、都市計画を進めていく上で、セットバックした土地が民地であることで、国が進めようとしている電信柱の地中化などを進める際に、地権者に承諾を得たりなどの手続が複雑化しないかと思います。 また、指定建築線が設定されていない池田市のほかの地域で、電信柱の地中化を予定している地域はありませんでしょうか、お伺いいたします。 指定建築線の通りの家の建て替え時には、既にセットバックをしている方もいらっしゃり、道によっては真っすぐな道路ではなく、凸凹と道にはみ出ていたり、へこんでいるところもあります。まだまだ建築線どおりの道路幅にはなっていません。70%の進捗率ということで、100%の進捗になることは計りかねるというような御答弁もありました。ある意味、指定建築線に関しては、長きにわたり、なかなか進まない施策なんだろうと思われます。強制力はなく、市民の多大な協力を求める施策だと聞いています。所有する土地を無償提供させるものとも言えます。 道路幅が広くなることは、市民のメリットかもしれませんが、先ほども自転車レーンの拡幅工事などができるかというような御答弁もありましたが、ただやはり道路幅が広がることで、自動車の抜け道や駐車車両のトラブルなどになることも予測がされます。 また、民地であるがために、その道路などに破損が生じた場合は、地権者の責任において管理・修復せざるを得ない事象も散見されております。市民にとっては、公共の福祉のために拠出し、道路として活用されているにもかかわらずです。 今後は、人口減少社会となっていきます。そこで、昭和13年11月ですか、大阪府によって指定されたと答弁がございましたけれども、この指定建築線を基に都市計画を進めていくことに無理があると感じています。池田駅南側の閑静な住宅街において、普通乗用車が行き交うことができる6m幅の建築線が多く引かれています。つまり6mの建築線に接地している方が建て替えをする際、中心線から3mもセットバックをしなければなりません。仮に10mも接地しておれば、30㎡の土地を無償提供することになります。約9坪です。そこまでして、これ以上池田駅南側に車が通れる道路が必要でしょうか。個人の土地を公共の福祉の名の下、無償提供してもらって道路幅を広げていくことが必要なのでしょうか。現状を見極める必要もあると思っております。 また、既に指定建築線が廃止されている道路もあるとのことです。廃止された際の理由やその手続はどのように行ったのでしょうか。もう少し詳細にお答え願います。 今後、未達成の建築線の見直しや廃止を進めるにはどのような手続なのでしょうか、再度答弁をお願いいたします。 あと、新型コロナウイルス対策本部会議のことに関しましては、最高責任者であります市長のほうから御答弁をいただけたらと思っております。全て冨田市長の言動に関することなので、よろしくお願いいたします。 8月9日の高齢者施設でのクラスター発生は、どのようにして市長自身が最初の情報を知り得ましたでしょうか。市の職員などから報告を受けたのでしょうか。報告により、クラスター発生を知ったのであれば、報告を受けた場所はどこで、誰からのものだったでしょうか。また、その際、どのような指示を出されたのでしょうか。そして、冨田市長はどのような行動を取ったのでしょうか。特にクラスター発生の情報をどこの場所で知ったのか、御答弁願います。自宅なのか、外出先なのか。外出先であれば、近場であったのか、遠方であったのか。 世間では、お盆休みと土日を合わせ9連休の会社もありました。GoToトラベル効果で遠出をされる方も多かったようです。結果的には27人の方が新型コロナウイルスに感染し、その後2名の高齢者が亡くなった事例です。休日だったとはいえ、市長という公人の立場でございますので、申し訳ございませんが、明確かつ明瞭にお答えいただきますようお願いいたします。 他の市町村では、クラスター発生のために首長による記者会見も行っている自治体もございます。それほど社会の関心事であります。副市長や担当部局の方々と情報交換がされていたという答弁がありましたが、池田市の首長である冨田市長の危機管理意識、リスクマネジメントが問われる事案だったと思います。よろしくお願いいたします。 ○山元建副議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、守屋議員の御質問にお答えします。 質問いただいた内容に関しましては、客観的に御説明させていただくほうがつまびらか、かつ得心いただけると考慮するため、元平副市長より答弁いたします。 ○山元建副議長 元平副市長。 ◎副市長(元平修治) ただいまの集団感染の発生したときのことでございますけれども、最初に市長のほうに連絡が入ったのは、恐らく市長公室長からのLINEで危機管理課のほうと情報共有があったものだと、私もそれで知っておりますので、それであったのではないかと思っております。 それから、そのときに、市長につきましては田舎へ帰省されていたというふうに聞き及んでいるところでございます。以上でございます。 ○山元建副議長 都市整備部長。 ◎都市整備部長(小林勝明) 守屋議員さんの指定建築線の電信柱の地中化についての御質問にお答えしたいと思います。 電信柱等を地中化する、いわゆる無電柱化事業につきましては、通行量が多い都市計画道路であるとか幹線道路等が対象になっておりまして、指定建築線のある路線は、一応対象外となっているところでございます。 また、無電柱化事業はまた多額の整備費用がかかるため、今のところ、事業化することは見送っているところでございます。 今後は、都市計画道路の整備に合わせた無電柱化を検討いたしますとともに、池田市におきましては、大阪府無電柱化推進計画に位置づけられておりますさくら通りの無電柱化を大阪府に積極的に要望してまいる所存でございます。以上でございます。 ○山元建副議長 まちづくり推進部長。 ◎まちづくり推進部長(根津秀徳) 守屋議員さんの再度の御質問に御答弁申し上げます。 指定建築線の廃止に係る判断の基準でございます。 廃止路線の所有者全員の合意が得られたものにつきまして、既存建築物の実態調査によって不適合建築物が生じない、あるいは防火上、避難上に問題が生じないか総合的に判断し、廃止したところでございます。以上でございます。 ○山元建副議長 守屋大道議員。 ◆守屋大道議員 御答弁ありがとうございました。 指定建築線に関しましては、申請に基づいて、所有者全員の合意があることで廃止することができるということで、そういったことで分かりました。 建築線が引かれたときは戦前で、昭和13年ということですので、当時は田畑が広がっていたかと思います。計画どおりに道路が完成されておれば、池田駅南側は大きな道路が完備されていて、また今とさま変わりした池田の町並みになっていたのかもしれません。ただ、現在の町並みや池田市の都市計画と実態が合っていないと思っております。 これは要望ですが、地域住民の方々は、指定建築線の存在を知らない方が多いと思います。その存在や進捗状況などを知らしめた上で、指定建築線の在り方について、見直しを含め、市民と対話するなどの検討をしていただきたいと思います。 あと、すみません、新型コロナウイルス感染症の対策本部会議についてなんですが、先ほどの答弁はちょっと私もなかなか聞き取れなかったので、もう一度市長、お答えいただきたいのですが、まず、どこの場所でコロナの発生を知ったのか、そのときにどのような指示をされたのかというところ、それが自宅だったのか、外出先だったのか。今回、緊急コロナの対策本部会議はしなかったですけれども、連絡会議をされたということなので、その辺のところをちょっと併せて、もう一度お願いいたします。 そして、あと、市のホームページのほうにございます市長の日程というページがあるかと思うのですが、そこでは8月11日から14日まで市長のスケジュールが空欄でした。これは夏休みを取られていたのかなと思うのですけれども、カレンダーどおりであれば、8月9日は世間では3連休です。明けの8月11日火曜日の午後からは、部長らが3階議会会議室で会議をしていたので、私はそれを認識しておりましたが、これは緊急のコロナ対策本部会議ではなくて、連絡会議という、先ほどの答弁だったと思うのですけれども、それだったのでしょうか。 その日、冨田市長の登庁ランプが1日中消えていたということを私は把握しておりまして、その会議には出ていなかったのかなと思いますが、どうだったのでしょうか。 市長はどこで何をしていらっしゃったのか。恐らく副市長らとは、先ほどもSNSなども使って連絡を取っていたという御答弁がありましたけれども、市長の職責というのはやっぱりそれだけでよいものでしょうか。夏休みを取っていても、緊急でかつ10万市民の命が損なわれ、不安になるような今回のクラスターが発生した事案であれば、予定を変更し、連絡会議といえども会議に出席し、陣頭指揮を取るべきだったと私は思います。もちろん見解の違いはあろうかと思います。 ただ、市長は、スーパーシティの世の中になることを指摘し、ICTの活用を提言され、その実現を常日頃から提言されています。市民とのタウンミーティングでも言及されています。せめて会議に出席ができないのであれば、オンライン会議で出席できなかったでしょうか。言っていることとやっていることに隔たりがあり、市長の言葉をどこまで信用すればよいのか分からなくなってきています。 日頃からのコロナ対策が万全であれば何も言いません。議会では、7月28日の7月臨時会で修正案を可決した案件に対し、代案を8月6日に要望書として提出させてもらっております。それだけ2元代表制を担う22人の議員も、会派を超えて、市民のために真剣に本気でコロナに立ち向かっています。先の委員会などで国からの内示を受けている交付金の残額が約2億円強とのことです。この資金使途についても、しっかり市民生活に直結できるような施策を検討していきたいと思っております。 仮に市長が夏休みを満喫しリフレッシュしていても、そこは池田市の最高責任者として駆けつけるなり、どうしても来られないのであれば、ウェブ上でオンライン会議にしてリモート出席すべきだったと思います。外出先でパソコンがなければ、スマートフォンでも生の声、生の画像が届けられます。もちろん冨田市長であれば、その使い方は御存じだと思います。 冨田市長の危機管理意識の欠如、口先で市政の行く先を語るだけ、市民生活を守り抜く実行力、行動力のなさの表れとしか言いようがありません。 今も、関東方面には台風12号が接近しております。今後、台風などの自然災害の被害も予測されます。その際には、池田市の市長で最高責任者であるというしっかりとした自覚でもって陣頭指揮を取っていただきたく、切に要望するものでございます。よろしくお願いいたします。 ○山元建副議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) 勝手な臆測でよくこれほどしゃべれるなと、むしろ感心しております。 頂いた要望等について、御意見も含めて再度、客観的に御説明いただくほうが、何度も申し上げますが、つまびらか、かつ得心いただけると考慮しているため、副市長より答弁いたします。 ○山元建副議長 再三にわたりまして、守屋議員のほうからは市長答弁を求めておりますので、市長、御答弁願えますか。市長、答弁願います。     (傍聴席で発言する者あり) 傍聴人は静粛に願います。 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) 大事なことは、何か起こったときに対応できるかだろうということでございます。その点に関しては対策本部として、本部長として連絡体制を取っておりました。実際に指示をした上で適宜対応させていただいたものというふうに考えており、何ら問題がない対応ができていたというふうに認識しております。以上です。
    ○山元建副議長 次に、西垣智議員、お願いいたします。西垣智議員。     (西垣議員-自民同友会-登壇)     (拍手起こる) ◆西垣智議員 (自民同友会)私は、自民同友会議員団の西垣智でございます。 今回の私の質問項目には、先日配付をいただきました第7次総合計画策定方針、第6次総合計画第3期実施計画事業計画一覧及び第6次総合計画第3期実施計画ローリング結果の中に関連した内容がありますが、配付していただいた日が通告提出日の翌日でしたので、重複する面もあるかと思いますが、提出いたしました通告書に沿って質問させていただきます。 理事者の皆様にはおかれましては、明確な御答弁をお願い申し上げます。先輩議員、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間御静聴をお願い申し上げます。 それでは、まず、大きな1項目めは、総合計画についてお聞きします。 第6次総合計画は、平成23年から平成34年(令和4年)までの12年間の計画となっていますが、以前、第7次池田市総合計画を前倒しする可能性もあるとの答弁があったと記憶しておりますが、第7次総合計画は当初の予定どおり進められるのか、お聞きします。 次に、第5次池田市総合計画は平成11年から平成22年まで、第6次池田市総合計画は平成23年から平成34年(令和4年)までのどちらも12年計画になっていますが、第7次池田市総合計画の市民アンケート調査の内容では計画期間が10年となっていますが、10年とした根拠をお聞きいたします。また、10年を何期、何年で計画されているのかお聞きします。 次に、本年度は第6次池田市総合計画の第3期実施計画2年目で、次のステップに向けての評価反映の年であり、第7次池田市総合計画策定の重要な年度でありますが、第3期実施計画の残り2年半は計画どおりに進めていかれるのか、お聞きします。 次に、大きな項目の2番目、SDGsの推進についてお聞きします。 SDGsとは持続可能な開発目標の略称であり、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で、世界のリーダーによって決められた国際社会共通の目標です。 本市においても、第7次総合計画の策定に係る市民アンケート、意識調査の中に、池田市はSDGsの推進に取り組んでいるとあり、この4月からSDGs政策企画課も新設され、第7次池田市総合計画の重要な位置づけになると想像します。 今後の市民アンケート、意識調査を踏まえ、計画を進めていくと思われますが、日本でのSDGsの認知度は約27%とまだまだ低いのが現状です。 そういった中で、お隣の豊中市は、令和2年度にSDGs未来都市に選定されております。SDGs未来都市とは、SDGsの理念に沿った基本的、総合的な取組を推進しようとする都市・地域の中から、特に経済、社会、環境の3側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い都市・地域として国から選定されるもので、平成30年度から選定が始まり、過去2年間で計60都市が選ばれており、令和2年度には33都市が選定されました。 大阪府内では、平成30年度に堺市、令和2年度にお隣の豊中市のほか、大阪府、大阪市と富田林市が選定されました。 本市においては、この4月より、SDGs政策企画課が設置されましたが、現時点でのSDGsの取組についてお聞きします。 次に、池田市指定ごみ袋についてお聞きします。 7月1日からレジ袋が有料化になりました。背景には、海洋プラスチック問題、地球温暖化などの解決に向けた第一歩として、プラスチック製買物袋の有料化を通じて、人々の意識を高めることが目的とされています。 一方、SDGsの目標14番目、海の豊かさを守ろうのターゲットの第1には、2025年までに海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染などあらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減するとあります。 本市では、同様の理由から市指定ごみ袋を有料化し、早くから環境問題に取り組んでいると認識していますが、今後はSDGs2030年のゴールに向けて、より発展した取組を考えていかないといけないと思います。現在は、環境に影響の少ないプラスチック製ごみ袋も開発されているようですが、本市指定のごみ袋の改善についてお聞きします。 次に、大きな項目の3番目、コロナ禍における本市の状況についてお聞きします。 新型コロナウイルスが、今年1月、日本で初の感染が確認され、2月には死亡者が確認されました。また、2月27日には全国全ての小・中・高に臨時休校要請を、3月24日には東京オリンピック・パラリンピックの延期が決定、4月7日には、全国7都府県に緊急事態宣言の発令、同月16日には、全国に緊急事態宣言が発令、5月25日に全国で緊急事態宣言の解除が宣言されました。6月19日には、都道府県をまたぐ移動の自粛要請が全国で緩和されました。政府は、8月28日には新型コロナウイルス感染者の対応、ルールの見直しの検討及び新型コロナウイルス対策の新たな方針を発表しています。 一方、緊急事態宣言解除後、池田市でも、学校、幼稚園、公共施設等、5月末から6月中旬にかけ、順次再開されました。 また、3月に市内の方の感染が確認されてから、9月17日現在で96名の方の感染が確認され、うち90名の方が回復されていると認識しております。 そこで、お聞きします。現在、各施設が再開されている中で、大阪池田ゲストインフォメーションと池田市観光案内所は閉鎖されたままですが、開館しない理由をお聞きします。 次に、感染に対する対応ですが、8月11日発表で市内施設で27名の方が感染され、2名の方がお亡くなりになり、池田市において大変重大な状況であったと認識しております。 この日はお盆期間中で、市長は1週間程度の休暇中であったと認識しております。例年ならば、平時は朝早くから夜遅くまで執務をされているようですので、夏季長期休暇を取られることは大いに結構なことですが、今回は、市長職はもとより、池田市新型コロナウイルス感染症対策本部長としての肩書も併せ持っています。 同本部設置要綱の第2条、所掌事務には、第1号で「新型コロナウイルス感染症にかかる市民への情報提供及び周知に関すること。」、第2号で「新型コロナウイルス感染症にかかる庁内及び関係機関との連携体制に関すること。」、第3号で「新型コロナウイルス感染症にかかる感染予防及びまん延防止に関すること。」、第4号で「前3号に掲げるもののほか、新型コロナウイルス感染症対策に必要な事項に関すること。」、また、第4条の本部会議では、第1項で「対策本部に本部会議を置き、必要に応じ本部長が招集する。」、第2項で「本部会議は、本部長が主宰し、第2条の所掌事務について協議する。」、第3項で「本部長は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求めることができる。」とありますが、当時の対策本部はどのような対応をされたのか、お聞きします。 また、本部長は、当時休暇中だったと認識していますが、対策本部は本部長の正確な所在地把握と的確な指示を仰げたのか、お聞きします。 次に、大きな項目の4番目、今井水路についてお聞きします。 今井水路は、箕面川から水を引き込み、石橋周辺を流れる水路です。この水路は、昔からふだんは穏やかな水流でありますが、平成6年の集中豪雨では、今井水路周辺でも甚大な被害を受けました。その後は増補幹線も整備され、近年のゲリラ豪雨でも被害の出ることはなくなりましたが、最近のゲリラ豪雨後は土のうが崩れ、逆に箕面川から今井水路への流入ができず、水路に水の流れていない期間がありました。安定した流水量を保つために大阪府とも協議をするとのことでしたが、箕面川から今井水路への引込みについて、どのように改善されたかお聞きします。 また、石橋阪大前駅近くの水路上には違法建築物があり、今井水路の水の流れをせき止めることもありましたが、当該建築物の現状と、分かる範囲で結構ですので、今後の予定をお聞きします。 次に、大きな項目の5番目、ひとり親家庭の支援策についてお聞きします。 ひとり親家庭に対する支援は、国、府、市それぞれ、いろんな種類や方法の施策を講じており、新型コロナウイルス感染症で影響のあったひとり親世帯に対しても、臨時特別交付金等の支援が講じられていますが、ひとり親家庭の生活の根幹は親の給与所得であります。2016年に厚生労働省が発表しているデータでは、母子世帯の平均年収は243万円であり、父子世帯の平均年収は420万円となっています。また、就労状況は、正規雇用で働いている母子世帯は44.2%と、5割に達していません。 さらには、母子世帯において、婚姻を取り消した相手から養育費を受け取れている世帯は3割にも達しておらず、その金額の平均月額は4万3,707円であり、7割以上の母子世帯が平均月額4万3,707円を受け取ることができていません。 しかし、2020年4月、改正民事執行法が施行され、以前では養育費の取立てには、養育費調停申立て、養育費請求審判、財産開示申立て、預金差押申立て等非常に面倒な手続が必要で、さらには養育費未払い親が音信不通になるなど、逃げ得になってしまうことが多々あったようですが、今回の改正民事執行法により、第三者からの情報取得手続制度が始まり、未払い親の所在地や勤務地が確認できるようになり、手続を取れば、給与天引きで養育費の確保が可能になりました。 こういった背景の中で、養育費確保の支援を始める自治体が増えてきています。大阪府内では、大阪市と八尾市、そしてお隣の豊中市も今月の12日から、養育費確保の事業が開始されました。 そこで、質問します。池田市において、母子世帯の日常生活において大きなウエートを占める養育費確保に対する支援策をどのようにお考えか、お聞きします。 最後の質問になります。大きな項目の6番目、ICT利活用推進事業についてお聞きします。 今年度の重点施策の新規事業としてICT利活用推進事業があり、事業内容は、ICT利活用により働き方改革や行政のスリム化、課題解決、ペーパーレス化に向けた取組を検討するとのことですが、働き方改革や行政のスリム化において、どのような効果が期待されるのかお聞きします。 また、現在、議会でもペーパーレス化に向け、少しずつではありますが取り組んでいます。行政ではペーパーレス化に向け、どのような取組を考えておられるのか、お聞きします。 以上で、壇上での質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。     (拍手起こる) ○山元建副議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 西垣議員さんの御質問に順次、御答弁申し上げます。 初めに、第7次総合計画の開始の前倒しについての御質問でございますが、新たなまちづくりの方向性を早期に示すため、第7次総合計画の開始を1年前倒しした場合のスケジュールについても想定はさせていただいておりましたが、今年度に入りまして、新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大により、まずはその対策への注力を優先させたことや、それに伴いまして、総合計画策定支援業務の委託事業者の選定も先送りせざるを得なかったことなどによりまして、当初の計画どおり、令和5年度からのスタートとすることとさせていただきました。 続きまして、計画期間についてでございますが、第6次総合計画では、市長の任期に合わせ、4の倍数の12年としておりましたが、総合計画は本市が目指すまちづくりの指針となるものであるため、市長改選による計画の変更は生じにくいものと考えました。 近年は、少子高齢化の加速度的な進行や様々な自然災害、疾病の発生、経済や人の動き等各種グローバル化、技術革新の進展など、社会情勢が目まぐるしく変化していることも踏まえまして、総合計画と現実社会との間に大きな乖離が生じることのないよう、一層短いスパンで、なおかつ行政の体制の異動にその都度影響されるのではなく、真に市民等が求めるまちづくりの姿として計画するために、計画期間を10年としたものでございます。 続きまして、第7次総合計画の実施計画についてでございますけれども、現行の第6次総合計画におきましては、基本構想、基本計画及び実施計画の3層構造であることに対しまして、次期第7次総合計画は基本構想と基本計画の2層構造とし、基本構想において示す市の将来像とまちづくりの方向性の実現に向け、具体的な取組や目標値を示す基本計画につきましては、前期と後期の2期各5年の構成とする予定でおります。 なお、実施計画自体の策定はいたしませんが、その役割は毎年度実施しております事務事業評価が担い、引き続き事業の評価、検証を行ってまいる所存です。 続いて、第6次総合計画の第3期実施計画についてでございますが、第6次総合計画の進捗につきましては従前までと変わっておらず、第3期実施計画は令和元年度から令和4年度までを計画期間とし、当初計画どおり進めております。 なお、第3期実施計画では、行政の説明責任を明確にし、総合計画の進行管理を行うため、毎年度、実施計画の見直しや時点修正を実施することとさせていただいております。 次に、SDGsの推進状況についてでございますが、本年6月25日に池田市SDGs推進本部設置要綱を制定し、同月29日に第1回池田市SDGs推進本部会議を開催したところでございます。 当該本部は、SDGsの達成に向けて全庁が一体となって取り組み、市民や企業、団体などと連携を進め、総合計画、地方創生、SDGsを一体的に推進する機能を有しており、現在、既存事業について、SDGsの各ゴールとの関連づけの整理を行っているところです。 また、総合計画の策定に係る市民アンケートでは、SDGsの認知度や、池田市や市民が取り組むべき目標についてお伺いしており、その結果も参考にしながら今後の施策に生かし、また、新型コロナの状況を踏まえながら、開催を予定するフォーラムをはじめとする様々な手法により、周知も図ってまいりたいと考えております。 次に、ICT利活用事業についてでございますが、ICTの利活用による働き方改革は、テレワークの導入などにより、時間や場所にとらわれない働き方が可能になると考えております。 また、ペーパーレス化については、資源や作業時間の削減などにより、行政のスリム化に寄与するものと考えております。 今後とも、限られたリソースを有効に活用し、住民サービスの向上に努めてまいりたいと考えております。 ペーパーレス化につきましては、今年度、ペーパーレス化の先進技術や方向性についての調査委託を行いまして、令和3年6月の実現に向け、取り組むべき内容を精査しておるところでございます。報告書では、第1段階としまして、会議や打合せ、議会で使用する資料についての電子化に取り組むべきとされております。具体的には、議案書や予算書といった紙の消費の多い印刷物の電子化から行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ○山元建副議長 市民活力部長。 ◎市民活力部長(中田雅夫) 西垣議員さんの御質問に順次、答弁させていただきます。 まず、家庭用ごみ指定袋の改善についてでございますが、家庭用指定袋の環境配慮型プラスチックへの変更は、製造コストが大幅に増えることから、本市の財政状況や近隣各市の動向を注視しながら検討してまいります。 今後も引き続き、分別収集品目の見直しや地域美化活動の支援を通して、市域のプラスチックを含むごみ削減を推進し、海洋汚染防止や温室効果ガス排出抑制に取り組んでまいります。 続きまして、ゲストインフォメーション、観光案内所の閉所についてでございますが、ゲストインフォメーション、観光案内所は、本年3月12日より新型コロナウイルス感染症対策のため閉鎖しており、感染症の波が収まる時期には開館予定でありました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波の状況を見極めながら開館を検討する中で第2波が到来し、観光客が訪れないため、現在も閉鎖しておるところでございます。 両所とも、10月以降の再開に向け、プロポーザル方式で新たな受託者の募集手続を行っている最中であり、新しい受託者が決定次第、開所できるよう調整してまいります。以上でございます。 ○山元建副議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 西垣議員さんの御質問にお答え申し上げます。 クラスター時の本部長の対応についてという御質問でございました。 新型コロナウイルスの感染状況は、保健所より事前連絡が入り、大阪府の報道発表を受けて、本市ホームページ等でお知らせをしているところでございます。クラスターの発生や死亡者の発表など、市長メッセージとしてSNS等で発信をし、感染症対策の周知を市民の皆様に改めてお願いをしているところでございます。 指示系統につきましては、新型コロナウイルス感染症対策本部において作成をしております業務継続要領に基づきまして、緊急時の本部体制の下、適宜対応するとともに、電話やLINE等のSNSを活用したリアルタイムで対応・反応できる連絡体制を構築させていただいているところでございます。以上でございます。 ○山元建副議長 都市整備部長。 ◎都市整備部長(小林勝明) 西垣議員さんの御質問に順次、お答えしたいと思います。 まず、今井水路への引込みについての御質問でございますけれども、今井水路の箕面川の取水口につきましては、長年、河川内の土のう設置や流木の堆積等によって水位を上昇させて、今井水路に水を流入させていたところでございます。昨年度の工事によりまして、流木の堆積等は改善されましたが、今井水路への十分な流量を流入させるためには、引き続き土のうの設置が必要となるため、現在では、取水水路の延長整備を検討しているところでございます。 次に、今井水路上の違法建築物についてでございますけれども、今井水路上の違法建築物6件のうち1件について、建物収去土地明渡請求の訴訟を進めておりまして、9月18日に第1回口頭弁論が開催され、9月29日に判決が予定されておるところでございます。今後、判決が確定した後に、他の退去済み物件と併せて撤去する予定でございます。以上でございます。 ○山元建副議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 西垣議員さんのひとり親家庭の支援策についての御質問に答弁させていただきます。 本市においては、母子・父子自立支援員を配置し、ひとり親家庭の離婚前後における生活の相談、援助を行っており、養育費に関しては、子どもの成長のために重要なものであると認識し、必要に応じて専門機関を案内しているところでございます。 他市では、新たに婚姻した若年ひとり親に対して、生活費をサポートする事業や養育費の取決めや立替えをサポートする事業を実施している市もあると聞き及んでいるところでございます。 また、国においても昨年度から、児童扶養手当を隔月支給するなど、ひとり親家庭の生活の安定に寄与できる制度の創設・改正が進んでいるものと思っているところでございます。 本市におきましても、国や府の動向、他市の実施状況を踏まえながら、今後の支援を検討してまいる所存でございます。以上でございます。 ○山元建副議長 西垣智議員。 ◆西垣智議員 丁寧な御答弁、どうもありがとうございました。 それでは、何点か再質問させていただきます。 コロナ禍における本市の状況について、再度お聞きいたします。 まず、ゲストインフォメーションと観光案内所についてお聞きします。これは両副市長にお答えいただきたいと思います。 ゲストインフォメーションは、阪急池田駅改札前の一番人目につきやすい位置に設置されています。2018年の数字ではありますが、通年平均では阪急池田駅の1日の乗降人員は4万5,543人で、阪急86駅中13番目の乗降人数であります。その人々が毎日、閉鎖されたままのゲストインフォメーションを目にして、どのように感じているでしょうか。両副市長も池田駅を利用されていると認識していますが、その光景を日々目の当たりにしてどのように感じておられるか、率直なお気持ちをお聞きします。 閉鎖されている観光案内所には、市内有名自動車会社の大変貴重な車が展示されたままです。長期間にわたり、手入れをされている様子もありません。この自動車会社の関係する方が見られたらどう感じるでしょう。この現状を両副市長はどのように感じておられるかお聞きします。 次に、8月の施設の集団感染について再度お聞きします。これは担当副市長にお答えいただきたいと思います。 この重大事案が発生したにもかかわらず、対策本部長は登庁されなかったと認識していますが、その判断は誰がしたのか、お聞きします。 また、対策本部長の休暇中のスケジュールは、誰が、秘書課等は把握していたのか、そのスケジュール内容に間違いがなかったのかお聞きします。以上、よろしくお願いします。 ○山元建副議長 それでは、まず、観光案内所等々につきましての両副市長へということでございますので、元平副市長のほうから、対策本部も含めて、答弁願いますでしょうか。元平副市長。 ◎副市長(元平修治) ゲストインフォメーションの件でございます。確かに私、毎朝、目にしておりますけれども、現状としてはプロポーザルでまた決めようとしておりますので、閉めておるのも致し方なしと、そういうふうに感じております。 それから、対策本部につきましては、このとき、連絡もいたしまして、市長と話もする中で、民間の施設でもありましたから、これにつきまして行政が特に入っていけるところではございませんし、先ほどの答弁でもありましたけれども、そういった指示とかもできない施設でございますので、市として対応できない。その中でできることはということになってまいりますので、関係機関が集まって、それが連絡を、情報共有するので十分だというふうに市長との話の中でなりましたので、十分に対応はできていたと思っております。以上でございます。 ○山元建副議長 観光案内所の件につきましては両副市長へということでございますので、岡田副市長、御答弁願えますか。岡田副市長。 ◎副市長(岡田正文) ゲストインフォメーションと観光案内所の件でございますけれども、日本のGoToキャンペーンということで、一時的に若干増えているかと思うのですけれども、まだ国際線のほうもいまだかつて思うように復旧していないというところから、ゲストインフォメーションが、閉まっていていいことではないのですけれども、今すぐの必要性というのは感じられないと思っております。以上でございます。 ○山元建副議長 西垣智議員。 ◆西垣智議員 御答弁どうもありがとうございました。 お待たせしました。それでは、最後に市長にお聞きします。 まず、ゲストインフォメーションですが、市長は、再開後は低コストで運営できると答弁されていましたが、現状についてお聞きします。これは副市長に対する質問と同じ質問です。市長は先ほど、午前中の答弁で観光、まちづくりの関係に対しての答弁がありましたが、現在、池田駅前の一等地に設置されているゲストインフォメーションが長期にわたって閉鎖されていることについて、どのように感じているのかお聞きします。 次に、観光案内所についてですが、この場所に放置されたままの自動車は手入れもされないままになっていますが、この会社は本市に対して多大な協力をいただいている会社です。その関係者に対して、この現状をどのように説明するのか、お聞きします。 最後に、対策本部長の夏季休暇中に発生した新型コロナウイルス感染症の重大な案件についてお聞きします。 結果的には登庁されなかったわけですが、登庁しなくてもいいと判断したのはどなたなのか、お聞きします。以上、よろしくお願いします。 ○山元建副議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、御質問にお答えいたします。 まず、1つ目、ゲストインフォメーションについてでございますが、プロポーザルにより現在、受託者を選定している最中ですので、それが決まり次第、適切に早い段階でゲストインフォメーションをオープンさせてまいりたいというふうに考えております。 これまで、まずはコロナ禍の中にあって、状況を酌みしながら、本来回遊を行っていくような取組を市としてなすべきか、なさないべきかと慎重に判断してまいった次第でございます。ただ、おおむね近隣の状況等、また現在、池田市内の状況を見て、10月には受託者並びに市が率先的にでも開設していくことが重要だというふうに考えております。市民のために、また地域のために適宜適切に早い段階で開設していくべきだというふうに、今現段階では考えております。 次に、観光案内所につきましても、現在プロポーザルで受託者を選定中でございます。先ほど申し述べたように、10月中にゲストインフォメーションと併せて、早い段階で開設に向かえたらいいなというふうに考えております。 先ほどから非常に嫌みたっぷりな御質問等をたくさんしていただきましたけれども、休暇だとか、夏休み中だとかよく臆測で、あなたに何が分かるのだというふうに一言申し添えさせていただきたいと思います。 あと、もう一つは、非常に今そのように、市長が対策本部をほったらかして、何か遊びに行っていたみたいな印象操作をしたいというふうに考えていらっしゃるのかもしれませんが、私が申し述べられることは、これまで池田市議会が、また、この池田市の伝統ある議会人たちがつくり上げてきた品位ある伝統やそういったものを守りたいというふうに考えてくださっているのであれば、市民が本当に望むような質問をしていただけたらというふうに思います。以上です。 ○山元建副議長 暫時休憩いたします。  午後3時01分 休憩  午後3時30分 再開 ○多田隆一議長 再開いたします。 次に、坂上昭栄議員、お願いいたします。坂上昭栄議員。     (坂上議員-新生クラブ-登壇)     (拍手起こる) ◆坂上昭栄議員 (新生クラブ)私は、新生クラブ議員団の坂上昭栄でございます。 市民の代表として、会議規則に基づき、提出いたしました通告書に沿って質問させていただきます。 市長並びに理事者の皆様におかれましては、簡潔明瞭な御答弁をお願い申し上げます。先輩議員、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間、御静聴をお願い申し上げます。 大きく5点質問させていただきます。 それでは初めに、未執行予算の活用について。 新型コロナウイルスの感染症により、本市の予算計上している様々な事業が中止や延期が余儀なくされています。これらは、国・府支出金や一般財源などの財源構成にあります。その計画予算を学校支援補助金として活用できるのではないかと考えます。今後のコロナ対策支援や今年のインフルエンザ対策として、各教室に空気清浄機や掃除機の導入などの学校支援補助金として運用できないものか、見解をお伺いします。 また、今年度実施できなくなっている事業として、中心市街地活性化対策事業、いけだピアまるセンター管理事業、観光促進事業、観光案内所管理運営事業、池田駅周辺エリア回遊推進事業の5つの事業の総額で4,800万円を超えております。この予算の執行について、今後どのような考えで推進するのか、お考えをお伺いいたします。 続きまして、本庁駐車場について。 池田・府市合同庁舎駐車場は、令和2年4月1日から、公募により選定した事業者による運営が開始されています。駅に近い立地であり、令和元年度までは、平日昼間は最初の60分が無料となっており、庁舎利用の有無にかかわらず多くの方が利用されていました。その結果、駐車場が混雑し、時には周辺道路の深刻な渋滞を招くなど、問題が発生していました。 そこで、駐車場利用者のための駐車場としての運営に立ち返り、駐車場内・周辺道路の混雑緩和及び利便性の向上を図るために、駐車場料金を変更いたしました。料金の主な改正点は、平日昼間の60分間無料の廃止、休日昼間の最大料金を新設、バイク駐車を有料化があります。 また、割引処理についてですが、業者などについては、営業だけではなく各課窓口利用が業務の一環である場合は対象となりません。市の委託事業者や工事業者との打合せなど、業務上必要がある場合は対象となっております。例えば個人事業主が市民のサービスのため、必要書類申請の来庁時に、民間だから割引できないと言われ、駐車料金を支払ったということがありました。このような場合は、個人事業主さんに市民の委任状等が出ていると思われます。その場合、割引処理が必要であると考えますが、考え方をお伺いします。 当然来庁時の目的の確認が必要だと思いますが、具体的な基準について、このような場合、今後の対応を詰める必要があると感じますが、併せて見解をお伺いいたします。 駐車場の入場時に、一般の業者との見極めが難しいので、宅配業者には配達の目印になるようなステッカー等の配達証明書が必要だと思います。また、配達のための駐車場スペースも必要であると考えますが、対応策をお伺いいたします。 続きまして、学校給食について。 新学校給食センターが、2学期の令和2年8月27日から稼働が始まっています。中学校でも温かい給食が提供でき、小学校以来の配膳作業を生徒たちも喜んでいると思います。 これまでのランチポケットの建物の老朽化への対応が急務となり、平成28年度から新たな新学校給食センターの建設に向けた取組を開始し、保護者の方々、教職員、学識経験者等で構成された委員会を立ち上げ、意見を集約され、学校給食施設建設基本計画を策定されました。この間の様々な人の御尽力があり、今の新学校給食センターが完成し、稼働しております。 新たな学校給食センターが児童・生徒の生育に寄与するとともに、食育にも対応できる施設として期待しているところです。 そこで、跡地活用についてお尋ねします。 池田市立池田小学校は、池田市の中でも一番のマンモス校となり、グラウンドが狭く、直線100m走が走られない状況であり、また、現状の留守家庭児童会プレハブ校舎も老朽化が進んでいます。 3月の新生クラブの代表質問の中では、旧給食センター、ランチポケットの活用について質問があり、池田小学校の運動場として活用する方向で検討中との答弁がありました。その後の検討の進捗状況など、今後の具体的な計画についてお伺いいたします。 続きまして、東京オリンピック大会2020ホストタウン事業について。 2020年東京オリンピック・パラリンピック大会も、新型コロナウイルス感染症により延期となりました。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、最近のニュースでは希望が持てる報道もあります。全国の自治体や参加国と地域との人的・経済的・文化的な相互交流を図るとともに、スポーツ立国、共生社会の実現、グローバル化の推進、地域の活性化、観光振興等に資する観点から、政府全体で推進している取組です。 本市においても、男子バレーボールロシアチームとパラスポーツの車椅子ラグビーフランスチームの合宿の受入れのホストタウンとなっております。総合スポーツセンターの改修も完了して、空調機器類等、市民の皆さんは大いに御活用いただいていると思います。 そこで、オリンピックセレモニーの開催について、政府、組織委員会などの決定を受け、実施の可否については、大阪府あるいは近隣市の状況を見ながら検討していくものと認識しています。コロナ禍の影響により、ホストタウン事業の先行きの見通しが立たない中でございますが、今後の準備の日程や、市としてセレモニーなどをどのように考えていくのか、取組について課題等をお伺いいたします。 続きまして、共同利用施設池田会館について。 共同利用施設池田会館が9月末で閉館となり、11月をめどに解体工事に着手され、令和3年3月までの工期となっております。新たな施設のため、建設工事は令和2年12月に補正予算を上程する準備が進められ、最終的には令和4年3月にその新しい建物が竣工し、令和4年6月より使用開始の予定ということです。 具体的な計画について、共同利用施設池田会館は、池田地域コミュニティ推進協議会の事務所、自治会、各団体が使用する施設にもなっています。閉鎖期間中の考え方や対応についてお伺いいたします。 次に、避難所について、共同利用施設池田会館は指定緊急避難場所であり、和室がある施設となっております。近年の甚大な災害の状況に応じて、特に今はコロナ禍の関係もありますが、周辺の共同利用施設への避難誘導というものが必要であると考えます。密を防ぐという意味で、分散しての避難誘導計画について、どのような変化が必要であると考えるか、お伺いいたします。 また、選挙の投票所について、共同利用施設池田会館は周辺に居住されている約1,800人の投票所になっておりますが、選挙管理委員会と十分に協議、調整を行った上で、近隣の別の投票所へ変更するものと認識しておりますが、今回の閉鎖期間中に選挙があった場合は、どのような配慮をして設置するのか。また、運営についてお伺いいたします。 さらに、代替施設について、コミュニティセンターとの共用で若干地域的に狭い環境になり、市民の皆さんは不便を感じると思います。解体工事中、新施設が整うまではいけだピアまるセンターを開放してほしいという市民の声がありますが、対策や方向性をお伺いします。また、今後の取組はどのように周知するのか、その方法や住民説明会等の開催についてお伺いします。 そして、(仮称)池田地域交流センターについてですが、新しいセンターの活用方法は、これまでの共同利用施設として、池田会館の機能、今のコミュニティセンターのコミュニティ機能、この両方の機能を併せ持った複合施設として設置が必要であると認識しておりますが、今後、共同利用施設としてどのような活用方法を考えておられるのか、お伺いいたします。 また、設計段階での市民要望アンケートなど、市民の声を反映させるべきと考えますが、見解をお伺いいたします。 以上で、壇上からの質問は終了いたします。市長並びに理事者の皆様におかれましては、簡潔明瞭な御答弁をお願い申し上げます。先輩議員、同僚議員の皆様におかれましては、御清聴誠にありがとうございました。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 冨田市長。     (冨田市長-登壇) ◎市長(冨田裕樹) それでは、新生クラブ議員団、坂上議員の御質問にお答えいたします。 未執行予算の活用についてでございますが、新型コロナウイルス感染症に伴う未執行予算につきましては、金額が大きなものにつきましては、本9月定例会における補正予算により減額し、他事業を予算計上する際の収支調整等に活用しているところでございます。 一方、そのほかの金額の小さなものにつきましては、補正予算による減額は行わず、決算において不用額に計上する予定であるため、他事業に直接財源として活用はできないところでございます。 今後の新型コロナウイルス感染症対策につきましては、財政調整基金の取崩し等により実施を検討してまいる所存でございます。 そして、学校支援として、学校再開に際し、感染症対策等を徹底しながら、児童及び生徒の学習保障に対応するための備品整備等を目的とした学校再開支援事業を7月臨時会で御承認いただいたところでございます。その事業において、空気清浄機や掃除機を含め、各学校長の判断により選定された備品の整備等を現在進めているところでございます。また、財源は国庫補助金を活用予定としているところでございます。 次に、今後の事業実施についてでございます。 中心市街地活性化対策事業のうち、空き店舗活用事業につきましては、例年どおり商店街で事業を実施中であり、いけだサンシー株式会社が行ってきた地域ブランド構築事業につきましては、新たな実施手法を検討し、事業継続を図ってまいる所存でございます。 いけだピアまるセンターにつきましては、シルバー人材センターより管理人を現在配置しており、管理運営を行っているところでございます。1階のコワーキングスペースは休止中でございますが、新たな仕様書を作成し、プロポーザル方式で新受託者を募る予定でございます。 観光促進事業につきましては、アフターコロナに備え、観光需要の回復を願い、PRの強化やコンテンツの開発を行っており、予算どおり執行しているところでございます。 観光案内所及び池田駅周辺エリア回遊推進事業につきましては、現在プロポーザル方式で新たな受託者の募集中であり、決定次第、委託料が確定するところでございます。 これまで事業の停止によって予算の金額が執行できなかったものにつきましては、不用額とするものでございます。 次に、池田会館の閉鎖期間中の考え方や対応についてでございます。 共同利用施設の利用につきましては、既に10月以降の予約が始まっており、池田会館を利用されていた方々に対しましては、コミュニティセンター及び近隣の共同利用施設での利用を御案内しているところでございます。 池田会館の閉館に伴って、地域の方々に御不便がなきよう、市として取り計らいを丁寧に進めさせていただきたいというふうに考えております。以上になります。 ○多田隆一議長 総務部長。 ◎総務部長(石田健二) 坂上議員さんの御質問に順次お答えをいたします。 まず、本庁駐車場についての御質問でございますが、本庁舎駐車場管理運営事業者を公募するに当たりましては、駐車場及び周辺道路の渋滞緩和対策を条件として掲げていたところでございます。応募者全員が無料の廃止と駐車料金の値上げにより、駐車場利用台数を減らすしか方法がないと提案をし、現在の処理方法及び料金体系により、使用料及び業者を決定したところでございます。そのため、途中での処理方法の変更は難しいものと考えております。 次に、来庁の目的の確認についてでございますが、庁舎窓口を御利用された際に、窓口で割引処理を行うことにより確認をしているところでございます。 また、宅配業者についてでございますが、宅配業者につきましては、庁舎窓口へ物品等を配達しており、また制服も着用されていることから、見極めは可能と考えております。また、配達のための駐車スペースについては設けておりませんが、特に必要と判断した場合については別途確保させていただいているところでございます。 次に、池田会館閉鎖期間中の選挙対応でございます。 池田会館につきましては、令和2年9月末で閉鎖をし、令和3年度中に工事を行い、令和4年度に再開される予定でございますが、その期間中に選挙が行われる場合につきましては、いけだピアまるセンター、また、槻木会館を投票所として検討しているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 管理部長。 ◎管理部長(亀井隆幸) 坂上議員さんの御質問に御答弁申し上げます。 旧学校給食センターの跡地活用についてでございますが、旧学校給食センターにつきましては、御承知のとおり、池田小学校敷地内に設置していたこともありますので、解体後は池田小学校のグラウンドとしての活用を検討してきたところでございます。 一方で、近年の池田小学校区内のマンション建設や少人数学級の拡充等による教室不足、あるいは老朽化が進む池田小学校校舎改修時の仮設校舎の建設スペース確保などが課題となっておりまして、旧学校給食センター跡地の活用による課題解消につきましても、併せて検討しているところでございます。 今後、池田小学校及び周辺環境の実情を考慮しつつ、地域の課題解決や様々なまちづくりにつなげられるよう、多角的に検討してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 教育部長。 ◎教育部長(荒河隆文) 坂上議員さんのホストタウン事業の今後の取組や課題についての御質問に御答弁申し上げます。 現在、オリンピック・パラリンピックの来年度の日程のみが公表されているところでございます。 去る9月10日に、橋本担当大臣と各ホストタウンの首長とのオンライン会議が開催されまして、実施を前提に、10月中にオリパラの事務局より、選手の受入れに対する手引書を作成し、送付されるという見解が示されたところでございます。今後は、その手引書を基に、池田市の実態に合ったマニュアルを作成し、そのマニュアルを基に事前キャンプのための選手団の受入れ準備等をしてまいりたいと考えてございます。 実施される場合の課題といたしましては、このコロナ禍の中で、どんな形で交流あるいはセレモニーを実施していくのか、また、感染対策上の予算面の増額などが考えられるところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 坂上議員さんの池田会館についての御質問に順次お答えを申し上げたいと思います。 まず、避難場所としての池田会館についてでございますが、猪名川河川の近くに立地をする池田会館は、指定緊急避難場所としまして、比較的多くの市民を受け入れてきたという経緯がございます。閉館後は、災害の種類や程度を考慮した上で、コミュニティセンターの指定緊急避難場所としての開設を検討してまいりたいと考えています。 続きまして、代替施設の対策や方向性、また、今後の取組ということでございますが、いけだピアまるセンターは、本市内で創業する方のためのインキュベート施設でありまして、継続的な利用があるために、代替施設としての一般市民の利用は難しいと考えているところでございます。地域住民の皆様には御不便をおかけすることにはなるものの、コミュニティセンター及び近隣の共同利用施設を代替施設として利用いただくようお願いしていく予定でございます。 また、今後の取組の周知につきましては、令和2年10月に既存施設の解体工事住民説明会の開催を予定しており、また、令和3年3月には新施設の建築工事住民説明会の開催を予定しているところでございます。 続きまして、(仮称)池田地域交流センターの機能についてということでございますが、(仮称)池田地域交流センターにつきましては、共同利用施設としての機能、また、コミュニティセンターとしての機能、そして公益活動促進センターとしての機能を併せ持った複合施設を予定しているところでございます。新施設は、誰もが集い憩える地域の交流拠点としまして、また、市民活動を促進するための拠点としまして整備してまいる所存でございます。 新施設の建築に当たっては、説明会等での市民からの御意見に加え、従来の施設の機能、その利用状況、近隣施設の状況、近隣各市の同等施設の状況などを勘案して実施計画を行っているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 坂上昭栄議員。 ◆坂上昭栄議員 御答弁ありがとうございます。 何点か再質問させていただきます。 初めに、未執行予算について、2点再質問させていただきます。 新型コロナウイルス感染症対策の答弁の中でも、9月の定例会の補正予算で減額し、他事業で予算計上する際に活用、学校再開支援事業から各学校の規模により、国庫補助金で支援されています。また、他事業として活用できないことは認識しておりますが、市長の答弁でもありましたが、市の独自の政策ということで、国・府のない補助を行いますということで、やはりここでは新型コロナウイルスの感染症も大切なのですけれども、インフルエンザ対策として、学校支援施策を打ち出すのが市長の責務だと考えますが、どのようにお考えですか、お伺いいたします。 また、今後のコロナウイルス感染症対策については、財政調整基金の取崩しを実施ということで、先ほど答弁にもありましたが、6月の定例会の答弁の中でも令和元年度末残高が50億円以上を維持して、新型コロナウイルス感染症対策の実施により30億円以上が取崩し予定ということなのですが、今後の財政調整基金の取崩しが増えるような感じの答弁だったので、今の財政状況や内容をお伺いいたします。 続きまして、本庁駐車場について、2点再質問させていただきます。 本事業は、令和2年4月1日より、受託した企業との契約、運営が開始されています。渋滞緩和の効果はすごく現れていると思いますが、しかし、数多くの市民の方からの問合せが届いており、市職員の対応に時間が取られるとお聞きしました。この企業との契約内容がどのようになっているのか、お伺いいたします。また、本市の収入はどれだけあり、今後の対策や方向性をお伺いいたします。 続きまして、これはちょっと要望になるのですけれども、旧学校給食センター跡地活用について、池田市立池田小学校は、西校舎の改修、体育館の建設、上下水道庁舎の建設や様々な工事がありました。先人が造り上げられたものがなくなるのはすごく残念ではありました。生徒の人数から考えますと、グラウンドも狭く、直線100m走ができない状態であります。 また、新型コロナウイルスの影響で、学校教育、社会情勢も変化しています。在宅ワーク、女性の社会進出、共働きの世帯が多い中、愛情不足の不安、子どもに対する過度の期待、子どもと接する時間が少なくなっているように感じています。また、留守家庭児童会の預かり保育を利用している家庭も増加傾向にあります。 マンションの建設や少人数学級の拡充による教室不足や改修時の仮設校舎のスペースの確保や留守家庭児童会のプレハブ校舎の問題等、様々な問題がありますが、周辺環境の様々な事情を考慮して進めていただき、解体後は池田小学校のために活用をよろしくお願いいたします。 続きまして、東京オリンピックホストタウン事業について、2点再質問させていただきます。 57年ぶりの東京オリンピックが開催されるということで、楽しみにしている市民の方がおられると思います。一方で、コロナ禍においては東京まで足を運ぶことができない、難しいという市民から、せめてオリンピックの空気だけでも感じたいという声も聞いております。準備等は、令和元年度と同等の構えにするのか縮小するのか、規模感をお伺いいたします。 また、総合スポーツセンターがホストタウン事業で改修されておりますが、オリンピックの延期によって、本市がホストタウン事業として追加の整備等でできるものはないのか、見解をお伺いいたします。 続きまして、共同利用施設池田会館建て替え建設について、1点質問させていただきます。 先ほども答弁いただいているのですけれども、いけだピアまるセンターの改修工事も完了し、1階はカフェ風の部屋になっております。南面の駐車場のほうから西面に広い事務所になっていますが、土日の会議をするスペースとしては十分な部屋になっております。西面事務所の使用が難しい場合、1階フロアの部分でも会議等もできますが、もう一度見解をお伺いいたします。 合わせて7点ですけれども、よろしくお願いいたします。 ○多田隆一議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) それでは、坂上議員の再度の御質問にお答えいたします。 市としても、現在、新型コロナウイルスが新たな感染を広げている中で、インフルエンザの流行期を迎えております。そういったインフルエンザ対策というのは大変重要なものだというふうに認識しております。 議会での御承認の中で、まず、国のほうも今、65歳以上の方々に対してインフルエンザを先に対応していただくようにという国の方針もあります。今、一定、国全体で確保しているワクチンの数というのが限られているというのもあって、国のほうとしても、まずは優先的に65歳以上の方に接種していただくようにという方針がございます。なので、市としてもおおむねその方針に従って、10月末までには、まずは優先的に65歳以上の方々、御高齢の方々で重篤になるような方々に対して、まずは優先させていただきたいと。 そういった中で、例えば小学生、中学生向けに、無料という観点では財源の負担がちょっと過分になりますので無料化は難しいですけれども、助成という観点では検討はしております、現在。しかし、現状として、やはり乳幼児のほうがより優先度が高いという観点から、優先順位としては、まず御年輩の、御高齢の方々を優先的に、その後に乳幼児または学生を主に対象にしながら、今現在、検討中でございます。以上になります。 ○多田隆一議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 坂上議員さんの財政調整基金の関係の御質問でございますけれども、午前中に瀧澤議員さんに御答弁させていただきましたとおり、予算ベースで、今の時点で30億円を超える基金の取崩しを予定しておりまして、本年度末の残高につきましては20億円程度となることになっております。決して油断できる状態ではありませんけれども、今回のコロナの対応につきましては、必要なものについてはきっちりと基金を崩して対応していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 総務部長。 ◎総務部長(石田健二) 坂上議員さんの再度の御質問にお答えをいたします。 庁舎駐車場についてでございます。庁舎駐車場については行政財産ということでございますので、地方自治法の規定に基づき、原則的に私法上の関係において運用することが禁止されておりますので、契約形態を取らず、目的外使用の許可処分によるところとなっております。許可期間につきましては、令和2年4月1日から令和3年3月31日の1年間、ただし、公募時の条件として、最大5年間同じ条件で更新可能となっております。 使用料でございますが、年間1,620万円で、うち池田市分が1,076万円歳入となっております。議員のおっしゃるとおり、現状、駐車場の混雑緩和と前方の道路の渋滞緩和については効果が現れているものではございますが、ただし新型コロナウイルスの感染症による来庁者減少ということも相当程度影響しておるところでございますので、今後、新型コロナウイルス感染症が一定収束した段階で、改めて駐車場周辺道路の状況を評価しまして、その段階で議員の御指摘の部分も含めて今後の方向性を考えていきたいと考えていますので、よろしくお願いしたいと思います。以上でございます。 ○多田隆一議長 教育部長。 ◎教育部長(荒河隆文) 坂上議員さんのオリンピックの準備、総合スポーツセンターの追加整備についての御質問に御答弁申し上げます。 私ども教育委員会といたしましても、令和元年度と同様の規模で行われることが望ましいというふうに考えてございますが、先ほどの答弁でもお答えをさせていただきましたとおり、10月中に示されます手引書を見てからの総合的な判断になるのではないかというふうに考えております。 また、ホストタウン事業としての総合スポーツセンターの追加整備につきまして、この予定は現在のところはございません。 今後もオリパラ事務局等の動向を注視しまして、関係団体等と協力して、実施に向けてしっかり検討してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 坂上議員さんのいけだピアまるセンターの開放についての再度の御質問でございますが、先ほどお答えをしましたとおり、いけだピアまるセンターは創業あるいは起業する方々をサポートするためのインキュベート施設でございます。また、土曜日、日曜日につきましても管理者が不在であり、火元管理などのセキュリティー面においても問題が生じる可能性もあると考えておりまして、また今後、施設の管理運営業者を募集する際に、土日の活用が制限されることで提案者の創意工夫というのも影響が出てくるのではないかという懸念も持ってございます。 今後も一般利用としての開放よりも、インキュベート施設としての役割を果たすべく充実させてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 坂上昭栄議員。 ◆坂上昭栄議員 御答弁ありがとうございました。 市長のほうからもインフルエンザ対策ということで、先にお年寄りのほうからということで、乳幼児のほうにも取り組んでいただけるということやったので、やはり子どもを抱える親としては、市長がこんなことやってくれたんやとか、そういう表に出るようなことをやっていただけると、学校も学校再開の支援事業というのは大きくいただいているとは思うのですけれども、それではなしに、まだ池田市として、独自として市長がこういうことをしてんねんでというのを出していただけたらありがたいかなと思っております。 最後に、本庁駐車場についての要望ですが、今年度は新型コロナウイルス感染症により、市民の皆さんをはじめ個人事業主さんも心配事や相談事が増え、来庁人数も昨年度よりも多くなっていると思います。そんなときこそ市民目線に戻り、市民サービスの向上に努めていただき、気軽に来庁していただけるような環境整備を整えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ○多田隆一議長 次に、藤本昌宏議員、お願いいたします。藤本昌宏議員。     (藤本議員-公明党-登壇)     (拍手起こる) ◆藤本昌宏議員 (公明党)公明党議員団の藤本昌宏でございます。 提出いたしました通告書に従い、6項目について質問させていただきます。重複するところもございますが、冨田市長並びに理事者の皆様におかれましては、誠意ある明確な御答弁をお願い申し上げます。また、先輩・同僚議員におかれましては、しばし御静聴賜りますようお願い申し上げます。 最初に、コロナ禍の中でのがん対策についてお伺いいたします。 今月は、公益財団法人日本対がん協会が定めるがん征圧月間です。日本対がん協会の調べによると、今年の新型コロナウイルスの拡大の影響で、検診を受ける人が例年より3割以上減ることが見込まれていると言われています。 我が党の主導で、2006年にがん対策基本法が制定され、ここから日本のがん対策が本格化しました。国民の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなっています。厚生労働省委託事業のがん対策推進企業アクションで、東京大学医学部附属病院の中川恵一准教授は、コロナ禍におけるがん対策・がん治療をテーマに講演し、コロナ禍の中でのがん対策の重要性を訴えています。その中で、コロナ禍におけるがん対策の課題として、次の3点を指摘されています。 まず、1点目は在宅勤務による生活習慣の悪化、2点目は早期発見の遅れ、3点目は治療への影響であります。2点目の早期発見の遅れに関しては、がんは早期発見できれば9割が完治するが、コロナ禍で検診が休止したり受診しなかった間にがんが進行するおそれがあると指摘しています。 がん検診の受診について、現在、厚生労働省では、がん検診の受診率を50%以上にすることを目標に、がん検診を推進しています。 そこで、昨年度のがん検診の受診状況について、また、緊急事態宣言の解除後、再開されました今年度の受診状況について、加えて、今年度より無料になりました乳がん検診の受診状況についてお伺いいたします。 コロナ禍におけるがん対策の課題の3点目であります。 治療への影響に関しては、医療従事者が新型コロナウイルスに感染した病院で手術を休止する事態もあり、このような状況の中、重要性を増しているのが放射線治療と言われています。それは、患者との濃厚接触による医療従事者の感染リスクが手術よりも少ないことからであります。また、手術のほうがよい場合もありますが、放射線治療が選択肢として患者にしっかりと示されることが今後の課題だと、中川恵一准教授は指摘しています。 そこで、現在のコロナ禍の中における市立池田病院のがん治療への影響についてお聞かせください。 大阪府では、5月21日に緊急事態宣言が解除され、検診が再開されました。私にも市民の方から、がん検診再開日程などについて数件の問合せがありました。市民の中には、検診が再開されたことすら気づかない方がおられます。 したがって、市民の方に各種がん検診の日程など、分かりやすくする必要があると考えます。また、市民の命を守るために、長期未受診者の各種がん検診の日程を個別通知すべきと考えますが、現状と併せて御見解をお聞かせください。 次に、コロナ禍の分散避難についてお尋ねします。 コロナ禍の今、いざというときに一人一人がどう行動するべきかを考えておくことが大切です。命を守るために、危険な場所にいる人は、ためらわず避難することが重要だと言われています。新型コロナウイルスが拡大する今、避難所においても感染リスクを避ける行動を心がけねばなりません。 災害の発生が見込まれる際、従来のように避難所に人が集まると3密状態になり、かえって新型コロナを拡大させてしまう可能性があります。したがって、避難所の過密状態を防ぐため、避難所以外の避難場所を検討する分散避難も選択肢であると言われています。 そこで、本年6月本会議で、現在、新型コロナウイルス感染症環境下における避難所運営マニュアルを作成中であるとの御答弁がありました。台風シーズンに入り、今月は大型で非常に強い勢力の台風9号、10号が発生しました。これからも、いつ避難しなければならない状況になるか分かりません。また、災害時に気象庁が発令する5段階ある気象警戒レベルのうち、警戒レベル3で高齢者等とその支援者は分散避難開始になります。 災害から市民の命を守るため、避難所運営マニュアルを早急に完成させることが喫緊の課題だと考えます。この避難所運営マニュアルの作成状況についてお聞かせください。 また、コロナ禍における分散避難の重要性についても、早期に市民に周知することが大切だと考えますが、御見解をお聞かせください。 次に、市道井口堂天神線交差点改良工事についてお伺いいたします。 旧井口堂会館が解体されました。現状、複雑な交差点の市道井口堂天神線交差点改良工事により、車道が直線的になり、視界もよくなることにより、事故が減少すると思います。 そこで、交差点改良工事のスケジュールについてお尋ねいたします。 次に、ひきこもりの長期化で、親が80代、子が50代を迎えたまま孤立する8050問題についてお伺いいたします。 1980年代、ひきこもりが社会問題として取り沙汰され、当時10代や20代の若者のひきこもりが長期化し、30年以上たった現在、親も高齢となり、収入源の多くが親の年金のみとなり、生活は困窮し、社会から孤立していくケースが増えていることが大きな社会問題になっています。 厚生労働省では、働き方改革実行計画に基づき、平成30年2月に在宅ワークの適正な実施のためのガイドラインを、自営型テレワークの適正な実施のためのガイドラインとして改定されました。自営型テレワークとは、注文者から委託を受け、情報通信機器を活用し、自宅等において成果物の作成または役務の提供を行う就労をいいます。コロナ禍で新しい生活様式の中で、自営型テレワークはひきこもり自立支援策の選択肢の一つと考えます。 自宅で成果物の作成などを行い、収入を得て自立できるように支援する訪問型支援員を配置し、同行相談や信頼関係の構築といった対本人型のアウトリーチ支援などを早期に実施すべきと思いますが、御見解をお尋ねいたします。 次に、行政のデジタル化についてお尋ねします。 今月、キャッシュレス決済サービスへ一定金額チャージなどをすると、国費で上限5千円分が付与され、お買物などに利用できるマイナポイントが始まりました。これは、昨年10月の消費税率引上げに伴う消費活性化策の一環です。この制度を利用するには、マイナポイントの予約・申込みが必要になりますが、予約は4月から、申込みは7月から始まっています。 そこで、現在の予約数、申込数についてお聞かせください。 また、この手続には、マイナンバーカードが必要であります。新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行うため、特別定額給付金事業が実施されました。オンライン申請にはマイナンバーカードが必要でした。これらのことで、マイナンバーカードはかなり普及したのではないかと考えます。 そこで、本市の現在のマイナンバーカードの普及数と普及率をお聞かせください。 あわせて、来年3月から実施予定されているマイナンバーカードを保険証として利用できる事前登録が始まっています。そこで、現在の登録数をお聞かせください。 また、令和5年3月末までに、ほぼ全ての医療機関での対応が可能になると聞いていますが、市立池田病院においてのマイナンバーカードの利用開始予定をお聞かせください。 最後に、第7次池田市総合計画の策定に係る市民アンケートの実施についてお伺いいたします。 先日、第7次池田市総合計画の策定に係る市民アンケート、意識調査の実施についての案内を拝見させていただきました。池田市の年齢3区分別の将来人口の推計の折れ線グラフで、全体の人口減少の推移は理解していましたが、年齢区分のゼロ歳から14歳の人口減少率は想像以上でした。また、65歳以上の人口増加比率も想像以上で驚きました。本市においても高齢化が進んでいるのだと改めて理解しました。 今後のまちづくりの指針となる第7次池田市総合計画の策定は、コロナ禍の中で、新しい生活様式の中での策定となります。これまでの踏襲ではなく、より慎重に、かつ大胆に推進していただくことを切望して、質問させていただきます。 第6次池田市総合計画の計画期間が令和4年度末をもって終了することに伴い、第7次池田市総合計画を策定するに当たって、まちづくりに対する市民意識を把握し、今後の策定作業の基礎資料とするための調査が今月実施されています。 この調査の対象者は、池田市住民基本台帳に登録の市民のうち、令和2年4月1日時点で18歳以上80歳未満の者を対象とし、無作為に1世帯から1名とし、3千名を抽出して実施する市民によるアンケート調査です。 そこで、前回の第6次池田市総合計画の策定に係る市民意識調査の返信数、返信比率について、また、今回の返信投函期限は27日のようですが、現在の返信数について、また、3千名中どのくらい回収できると想定しているのかお聞かせください。 ところで、現在の中学3年生は、第7次池田市総合計画の初年度の令和5年度中に18歳となり、最終年度の令和14年度中に27歳となり、本市を支える中心的な世代となります。若い世代の意見をしっかりと反映させることが、未来の本市にとって重要ではないかと推測します。 そこで、現在の中学生にアンケート調査を実施してはどうでしょうか。GIGAスクール構想でタブレット端末が配備され、ペーパーではなくタブレット端末による、現在推進中の第6次総合計画の現在の達成状況を除いた将来の重要性のみを問う特別なアンケートをICT教育の一環として実施し、返信した生徒には、例えばLINEスタンプが購入できるLINEポイントを付与等することによる返信を推進する。この現在の中学生によるアンケート調査実施の取組は、総合計画の策定に役立つと考えます。御見解をお聞かせください。 以上で、壇上からの質問を終わらせていただきます。市長並びに理事者におかれましては、誠意ある明確な御答弁をお願いいたします。また、先輩・同僚議員におかれましては、御清聴誠にありがとうございました。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 藤本議員さんのコロナ禍の中でのがん対策についてということで、がん検診の受診状況についての御質問に御答弁させていただきます。 昨年度の受診率で最も受診率が高いものは、子宮がん検診で15.1%、今年度のがん検診では、受診者数が多いのは大腸がんで454人となっているところでございます。 今年度から無料としております乳がん検診については、今年度7月末現在で139件となっており、平年に比べ減少しているところでございます。 今年度は、緊急事態宣言中のがん検診の中断及び受診控えにより、受診が低調となっておりますが、議員御指摘のとおり、早期発見の遅れにつながることから、受診を根気よく呼びかけてまいる所存でございます。 続きまして、がん検診の周知及び個別通知についてでございます。 緊急事態宣言の解除に伴う再開の周知については、国から解除後の対応が示されたことを受けまして、受診機会確保の観点から、速やかにホームページや広報誌にて周知したところでございます。 また、長期未受診者への個別通知については、検診費用の無料化とともに、がん検診の受診率向上に有効な手段であるものと認識しております。がん検診の受診率向上のために、財政状況を勘案し、検診費用の無料化とともに、今後、個別通知についても検討してまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 病院事務局長。 ◎病院事務局長(東勇輔) 藤本議員さんの御質問に順次お答えいたします。 まず、新型コロナウイルス感染症の本院におけるがん治療の影響についてでございますが、本院では、がんの治療に当たって、医師が患者の症状ごとに放射線治療も含めた治療方針を提示し、治療を行っているところでございます。 手術に関しましては、新型コロナウイルス感染症発生当初は急を要しない手術の一時的な延期等の影響はあったものの、現在は通常どおり手術を行っているところでございます。 なお、放射線治療に関しては、新型コロナウイルス感染症による大きな影響はないものと認識しているところでございます。 次に、本院におけるマイナンバーカードの利用についてでございますが、健康保険証の資格確認につきましては、令和3年3月よりオンライン資格確認を導入する保険医療機関において、マイナンバーカードによる本人確認を行うことにより資格確認が可能となると聞き及んでおるところでございます。オンライン資格確認の導入につきましては、電子カルテの改修やネットワークの整備などの課題があると認識しており、今のところ、本院での利用開始については未定となっているところでございます。 今後、導入にかかる費用や準備期間などについての情報収集及び検討を行ってまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 市長公室長。 ◎市長公室長(小松伸) 藤本議員さんの御質問に順次お答え申し上げます。 まず、避難所運営マニュアルの作成状況についての御質問でございます。 豊能地区3市2町合同防災訓練におきまして、新型コロナウイルス感染症に対応した避難所設営訓練を本年の7月10日に実施をし、そこで検証した内容を本市の避難所運営マニュアルに盛り込んだところでございます。 また、コロナ禍での避難所運営に必要とされる非接触型体温計の購入とテント型の簡易間仕切りや簡易ベッド等の備品の調達を現在進めているところでございます。 続きまして、分散避難の市民への周知についての御質問でございます。 市のホームページや広報いけだ7月号において「コロナ禍での災害時の避難について」としまして記事を掲載し、安全な場所にいる人まで避難する必要がないことや、安全な親戚・知人宅を含めた避難について、広報を行っているところでございます。 最適な避難行動としまして、公共施設のみならずホテルの活用等、多様な避難方法を検討していただけるよう、今後も周知に努めてまいる所存でございます。 続きまして、特別定額給付金事業におけるマイナンバーカードについての御質問でございますが、まず、マイナンバーカードの普及数、これは8月末時点では2万318名、そして、普及率は19.6%となっております。特別定額給付金事業において、このマイナンバーカードがマイナポータルからのオンライン申請を可能としたという点では重要な役割を担っていたと認識をしております。 オンライン申請の導入当初は、システムの障害であったり、あるいはチェック機能の不具合等で利用を見合わせるケースも散見をされましたけれども、その方向性は適正であると捉えております。 よって、9月より申請時来庁方式を始めるなど、本市としましても、今後もマイナンバーカードの普及・啓発に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 都市整備部長。 ◎都市整備部長(小林勝明) 藤本議員さんの市道井口堂天神線交差点の改良工事についての御質問にお答えしたいと思います。 市道井口堂天神線の交差点改良工事につきましては、現在まで線形改良のために旧井口堂会館の敷地の一部を分筆するなど、道路用地を確保したところでございます。本市といたしましては、早期の着手の必要性を認識しているところでございますけれども、大阪府警の信号移設等と合わせて実施する必要があるために、令和3年度下期の事業着手を目指して、大阪府警や関係機関と協議しているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 福祉部長。 ◎福祉部長(高木勝治) 藤本議員さんの8050問題、ひきこもり支援についての御質問にお答え申し上げます。 現在、ひきこもり問題を専門で担当する相談窓口はなく、福祉部においては、生活福祉課、障がい福祉課、地域支援課や高齢・福祉総務課が対応しており、また、他機関の相談窓口とも連携を取りながら、8050問題を抱える世帯の多岐にわたる問題に対して支援しているところでございます。 対本人型のアウトリーチ支援につきましては、地域福祉計画の策定等に向けて、重要案件の一つとして検討し、また、テレワーク支援については、個々の家庭や支援機関の状況に応じて判断してまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 藤本議員さんの行政のデジタル化についての御質問に御答弁申し上げます。 まず、マイナポイントにつきましてでございますけれども、マイナポイントの予約、申込みは、マイナンバーカードに掲載されている電子署名機能を活用し、それによって生成されたマイキーIDを利用して行っているところでございます。9月10日現在で、全国で588万4千人が予約し、510万3千人が申込みを行っているところでございます。なお、マイキーIDにつきましては、住所情報などは管理されておりませんので、市町村ごとの申請者数につきましては捕捉ができないというものになってございます。 続きまして、マイナンバーカードの健康保険証としての利用申込みにつきましては、本年8月7日より申込みが可能となっておりますけれども、マイナポイント同様に、市区町村ごとの集計は不可能となってございます。全国での申込数につきましても、現在のところ、公表はされておりません。 続きまして、次期総合計画策定に当たり実施中の市民意識調査についての御質問でございますけれども、第6次池田市総合計画の策定に係る市民意識調査では、市内に居住している満18歳以上の方から無作為に抽出した3千名を対象とし、このうち1,279名からの回答が得られ、有効回答率は42.3%でございました。現在実施中の調査につきましては、9月23日、昨日時点で1,091名、36.4%からの返信があり、回収率につきましては、前回調査と同様に40%前後になると見込んでおります。 最後に、中学生へのアンケート調査についてでございますけれども、将来に残すべきまちの方向性を示す次期総合計画の策定に当たり、まちづくりの結果を現役世代として見届けることとなる方々の意見を伺うことは欠かすことができないものと認識しますことから、現在実施中の調査につきましても18歳以上を対象としているところです。 御提案いただきました中学生へのアンケート調査につきましては、子どもたちが、自分たちが暮らすまちの将来について考えるよい機会にもなりますことから、今回の調査とは別に、実施について鋭意検討させていただきたいと考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 藤本昌宏議員。 ◆藤本昌宏議員 御答弁ありがとうございました。 では、要望と再質問をさせていただきたいと思います。 まず、4点要望ですけれども、がん治療の影響について、現在ほぼない状況であり、また、がん治療の放射線治療について、選択肢として患者にしっかりと示していただいているとの御答弁をいただきました。 がん患者の放射線治療について。 昨年、大阪市にある大阪重粒子線センターの視察をしてきました。治療は予約制ですが、待合室は広々として、病院にいるというストレスがなく、患者にとっていい環境だなと思いました。また、治療については、手術をしないので痛みがなく、高齢者にも優しい治療となります。また、技師による治療になります。 そして、スキャニング照射システムにより、従来の放射線治療よりもピンポイントで照射できるので、正常組織への副作用が抑えられ、治療回数、日数が少なく済むそうです。また、動体追跡照射システムで、肺や肝臓のような呼吸等で動く腫瘍にも対応できるようです。最先端技術に感動しました。 市立池田病院におかれましても、放射線治療も手術をしないので高齢者に優しい治療だと推測します。先ほどの答弁にもありましたが、市立池田病院においても、コロナ禍の中でのがん治療について、放射線治療の重要性を改めて確認できました。がんの放射線治療の技術力向上に、より一層努めていただくように要望させていただきたいと思います。 次に、がん検診の受診状況について。 先ほどの御答弁でありましたがん検診の受診率向上への取組は、医療費の抑制にもつながるとともに、個別通知1通で救える命もあるのではないでしょうか。また、コロナ禍における受診の大切さを訴える受診勧奨リーフレットが必要ではないかと考えます。 つきましては、これからもさらなる受診率向上につながる取組をより一層努めていただくように要望させていただきたいと思います。 次に、井口堂天神線交差点改良工事について。 旧井口堂会館の東側をセットバックして、市道井口堂天神線交差点の車道だけでなく歩道が拡幅されることは、旧井口堂会館前の石橋阪大前駅に向かう歩道の混雑が緩和されると考えます。既に井口堂会館は解体されましたので、引き続き大阪府警や関係機関との協議をしていただいて、早期改良に尽力していただくことを要望させていただきたいと思います。 次に、第7次池田市総合計画の策定に係る市民アンケートの実施について。 今回の意識調査を参考にされ、第7次池田市総合計画が策定されます。今後の本市のまちづくりの基本的方向性を示すものであります。より慎重に取り組む必要があると考えますが、大胆に若い世代の意見もしっかりと反映していただくことを要望して、再質問に移らせていただきたいと思います。 まず、行政のデジタル化について。 先ほどの御答弁で、急速にデジタル化が進んでいるのだと思いました。行政のデジタル化が目指すものは、1つは住民サービスの充実であり、もう一つは自治体の職員の働き方改革、すなわち行政サービスの効率化であると言われています。 急速なデジタル化で、市民の個人データの漏えい対策の構築は喫緊の課題だと指摘されています。個人データがネットワーク化することによって、セキュリティー的な要求水準が極めて高くなっていると言われています。そのため、専門的な高度な技術のある企業ないし団体に委ねないと、安定した安全な運用ができないと指摘されています。 そこで、行政のデジタル化に伴い、ネットワークのセキュリティー管理の現状について、また、今後どのように取り組もうとされているのかお聞かせください。 最後に、8050問題について。 地域共生社会の実現を受け、市町村の相談体制を強化し、誰も置き去りにしない社会を目指して、社会福祉法などの一括改正法が国会において成立しました。施行は2021年4月1日となっています。その中の重層的支援体制整備事業という新規事業があります。この事業のすばらしいところは、1つとしては、断らない包括的な相談支援として、ひきこもりなどの制度のはざまで孤立した人や家庭を把握し、伴走支援ができる体制をつくることができる事業のようです。また、市区町村の手挙げ方式で行われることになっています。多くの自治体で実施できるように、国や都道府県の必要な支援、つまり一定の交付金が交付されるものです。 そこで、この重層的支援体制整備事業で8050問題の対策に取り組むべきと考えますが、御見解をお尋ねいたします。 以上2点、よろしくお願いいたします。 ○多田隆一議長 冨田市長。 ◎市長(冨田裕樹) 先ほど藤本議員から要望があった中で、1つちょっと御報告させていただきますと、がん検診の個別通知というのは、市としても大変重要だというふうに認識しておりまして、現在、その実施に向けて準備しておりますので、御報告申し上げます。以上です。 ○多田隆一議長 総合政策部長。 ◎総合政策部長(衛門昭彦) 藤本議員さんの再度の御質問に御答弁申し上げます。 行政のデジタル化ということで、マイナンバーカードを使うことによりまして、議員さんがおっしゃいました住民サービスの充実と行政サービスの効率化につながりますけれども、確かに個人データの漏えいの対策が必要ということでございます。 今回、先ほど御答弁させていただきました2件につきましては、マイナンバーそのものを使うのではなくて、そこから生成されましたIDを使うということでございまして、直接マイナンバーがまず漏れるということがないということでございます。 そもそもですけれども、マイナンバーを用いた個人情報の照会等につきましては、市区町村などが法律で認められた事務のみを行うことが可能とされておりますので、民間の事業者等にマイナンバーの部分が渡るということは想定をいたしておりません。 ですので、セキュリティーにつきましては、今回対策はできているというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 福祉部長。 ◎福祉部長(高木勝治) 藤本議員さんの重層的支援体制整備事業についてお答え申し上げます。 この事業につきましては、包括的な支援体制として非常に有効なものというふうに認識しておりますので、先ほどの答弁でもお答えさせていただきました地域福祉計画、次は第4期の策定になるのですけれども、これと併せて、有効な手段の一つとして協議のほうを進めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 藤本昌宏議員。 ◆藤本昌宏議員 御答弁ありがとうございました。 質問はないので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○多田隆一議長 次に、小林義典議員、お願いいたします。小林義典議員。     (小林(義)議員-自民同友会-登壇)     (拍手起こる) ◆小林義典議員 (自民同友会)自民同友会議員団の小林義典でございます。 理事者の皆様におかれましては、前向きで誠意ある御答弁をいただきますようよろしくお願いいたします。そして、議員の皆様には、しばらくの間、御静聴いただきますよう、併せてお願いをいたします。 それでは、通告書に従いまして、質問をさせていただきます。 初めに、公共施設の再編整備についてお伺いいたします。 人口減少や少子高齢化が進み、財政的に厳しい状況が続くことが今後も予想されますが、これからも更新時期を迎える公共施設等の老朽化対策は全国的に深刻な課題となっています。 こうした中では、住民が安全に利用できるために、現在保有している公共施設等について、その老朽化度合いや保全に係る費用とそれらを行うべき時期を適切に把握し、本市の将来的な財政状況を踏まえながら、施設全体の方向性を考える必要があります。 本市でも、これまでの行財政改革の取組に加え、公共施設白書や公共施設等総合管理計画などのほか、様々な関係計画を策定し、公共施設等マネジメントについて取り組まれてきたところです。現在においても、その一環として、図書館やこども園、地域集会施設など、一部の施設において整備を進めています。 一方、本市の公共施設整備の歴史としては、昭和40年代から50年代に、人口増加に合わせて公共施設を整備してきましたが、平成7年度決算にて、赤字団体へ転落したことをきっかけに、行財政改革を推し進める中で、公共施設等の見直しも進められました。特に平成12年度に実施した池田市公共施設再評価委員会による最終報告に基づき、公共施設は一定の見直しを行いました。 しかし、平成27年度に策定した池田市公共施設等総合管理計画において、現状の規模の公共施設等を維持し続けた場合、将来にわたる更新費用として、住民1人当たりの負担額は、2055年には2.5倍になるとの試算結果が出ており、さらなる見直しが必要です。 そこで、公共施設の再編整備について、基本的な考え方、現在の進捗状況など、4点質問をさせていただきます。 1点目は、今後も老朽化した公共施設の再編整備を順次行っていく必要があると考えますが、本市としての基本的な再編整備の考え方を改めて確認したいと思います。 2点目は、池田市公共施設等マネジメント指針によると、国の通知に基づき、令和2年度までに、本市における全公共施設等を対象に、今後の方向性を個別に定めた個別施設計画を策定し、また、並行して各施設の基礎データを集約した施設白書を更新するということですが、現在の進捗状況や決定内容についてお伺いいたします。 3点目は、個別施設計画での各公共施設等について、対策の優先順位の考え方をお伺いいたします。 4点目は、定量的な情報を偏差値化した一次評価、定性的な情報から分析する二次評価を行い、最終的に今後の方向性を定めるということですが、一次評価、二次評価の具体的な方法をお伺いいたします。 次に、敬老の里プロジェクトについてお伺いいたします。 平成31年3月に策定された池田市敬老の里基本構想では、前橋工科大学准教授を代表とする「地域を持続可能にする公共資産経営の支援体制の構築プロジェクト」と協定を結び、施設の再編整備について、庁内に設置された敬老の里プロジェクトチームと協働して検討を進められ、この基本計画では、対象とされている施設が敬老会館、白寿荘、石橋保育所、井口堂住宅、やまばと学園、花園会館となっておりましたが、石橋保育所、井口堂住宅については、保育所の早期建て替えが必要ということで、現在は敬老の里プロジェクトから切り離されていると思います。 そこで、敬老の里プロジェクトについて、計画の変更経緯、現在の計画内容など、3点質問をさせていただきます。 1点目は、敬老の里プロジェクトについては、今まで計画を何度も変更されてきたと思いますが、これまでの変更経緯を改めて確認したいと思います。 2点目は、最終的な計画である現在の計画内容を詳細に確認したいと思います。 3点目は、本計画を進めていく上で、各施設の建設スケジュールをお伺いいたします。 次に、新型コロナウイルス感染症の検査体制及びその他の病気やけがに対する対応状況についてお伺いいたします。 私は感染症や公衆衛生の専門家ではありませんが、PCR検査はどんどん増やすべきなのかということについては、必要性の高い人には迅速に実施できる体制が必要だと思いますが、一般市民に対するスクリーニングや漠然とした不安に応えるための検査は増やすべきではないと考えております。 なぜこのように考えているかといいますと、日本における新型コロナウイルス感染症の有病率は約0.1%と言われております。また、病気の人を正しく病気であると診断できる確率を感度、病気でない人を正しく病気でないと診断できる確率を特異度といいますが、新型コロナウイルスのPCR検査の場合、感度は約70%、特異度は99%程度であると考えられております。 では、本市で市民全員にPCR検査を実施したと仮定すると、人口10万人、有病率0.1%ですから、10万人のうち100人が感染者で、残る9万9,900人は感染していないということになります。PCR検査の感度は70%ですから、100人の感染者のうち70人は陽性になります。一方、30人は陽性にはなりません。この人たちは感染しているのに、検査結果は陰性なのです。 しかし、9万9,900人の感染していない人も全員が検査を受けています。PCR検査の特異度は99%ですから、このうち1%、つまり999人は病気でないにもかかわらず、陽性と診断されてしまうことになります。 10万人の検査を実施して、結果が陽性となるのは、実際に感染している100人のうちの70人と、感染していない9万9,900人のうちの999人、合わせて1,069人です。しかし、この中で実際に感染していたのは70人だけです。検査結果が陽性となった人のうち、僅か6.5%しか本当の感染者がいないということになります。 70人の感染者に加えて、実際にはコロナに感染していない999人も病院やホテルに2週間は隔離することになります。そして、その家族も濃厚接触者とされ、自己隔離や職場の人や友人たちも不安な思いをしなければならないかもしれません。さらに、自治体や国は、この999人分の隔離にかかる費用を負担しなければなりません。 一方、新型コロナウイルスに感染しているにもかかわらず、検査結果が陰性と出た30%の人たちは、きっと安心して行動制限を緩め、結果として感染を拡大させてしまいます。 さらに、大規模な検査を実施することで、迅速に検査しなければならない人の検査に時間がかかってしまうかもしれません。しかも、PCR検査はその時点での感染状態を調べるもので、今がどうなのかということはある程度分かりますが、過去にどうであったのか、これからどうなるのかは全く分かりません。もし感染していないことを確認したいという安心感のために検査をするのであれば、定期的に再検査を続けなければなりません。そんなことをすれば、感染していないのに隔離されるケースが増えるばかりです。つまり、対象を選別しない大規模なPCR検査は、現段階ではよいところがないと考えております。 そこで、新型コロナウイルス感染症の検査体制及びその他の病気やけがに対する対応状況について、3点質問をさせていただきます。 1点目は、新型コロナウイルス感染症の検査体制について、医師が必要と認めた検査をすることが重要であると考えますが、その意味での現在の本市検査体制の充足度はどのようになっているのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、医療従事者の皆様には、本当に献身的に職務に取り組んでいただいておりますが、市立池田病院において、新型コロナウイルス感染症の対応に追われることにより、その他の病気やけがの対応に問題が出るようなことはないのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、新型コロナウイルス感染症の影響による市立池田病院経営の面での問題点及び今後の見通しについて、見解をお伺いいたします。 次に、留守家庭児童会の拡充についてお伺いいたします。 留守家庭児童会は、父母やその他の保護者や就労などにより昼間家庭にいない小学生を対象にして、学校課業日の放課後と土曜日や春・夏・冬休み等の休業日に指導員を配置して、その間の子どもの生活を保障する事業です。また、共働き、ひとり親家庭等の小学生の生活を保障すること、そのことを通して、親が働き続けることと、その家族の生活を守るという役割があります。 そして、働く親を持つ子どもたちの毎日の生活の場ですから、健康や安全の管理など、養護を含めた基本的な生活が保障され、併せて子どもの成長段階に見合った適切な指導・援助を行うことが重要です。 働くことと子育てを両立したいという願いは、子育て中の働く保護者にとって当然の願いだと思います。 厚生労働省の調査によれば、小学校低学年の子どもを持つ母親の6割以上が働いています。親たちが安心して子どもを生み育てることができ、働く保護者を持つ子どもたちが健やかに育つ社会的な制度は大変重要です。 そこで、留守家庭児童会の拡充について、拡充の必要性、問題点、必要な費用など、4点質問をさせていただきます。 1点目は、現在対象になっていない小学4年生、5年生、6年生の各学年が拡充された場合、留守家庭児童会参加希望者は何人増加すると見込まれているのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、まずは小学4年生への拡充が必要であると考えますが、その場合、どのような問題点があるのか、また、拡充に必要な予算は幾ら必要なのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、小学5年生、6年生への拡充の必要性について、本市の見解をお伺いいたします。また、拡充に必要な予算は幾ら必要なのか、見解をお伺いいたします。 4点目、最後となりますが、土曜日や学校代休日及び学校長期休業日の開始時間が、現在午前8時30分からですが、保護者の通勤時間などを考慮すると、少し遅いと思います。そこで、この開始時間を少しでも早めることができないのか、また、その際に問題となる点をお伺いいたします。 以上をもちまして、私の壇上からの質問を終わらせていただきます。御清聴誠にありがとうございました。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 冨田市長。     (冨田市長-登壇) ◎市長(冨田裕樹) それでは、自民同友会議員団、小林義典議員の御質問にお答えいたします。 基本的な再編整備の考え方についてでございます。 公共施設の再編整備につきましては、財政状況や人口推移を鑑みて、現状規模での建て替えを行わないことを前提とした上で、集約化、複合化、機能の統合、民間活力の活用、広域連携、転用等のあらゆる可能性を検討し、防災計画とも連動を図ってまいる所存でございます。 具体的には、令和2年度中に全ての公共施設等の開始時個別施設計画を策定し、令和3年度に公共施設の数、延べ床面積等に関する数値目標やトータルコストの縮減、平準化に関する数値目標の設定を目的に、総合管理計画の改定を行います。そして、令和4年度、個別施設計画を実施の上で、全体のグランドデザインを加味した公共施設の再編整備に取り組んでまいる所存でございます。 次に、敬老の里プロジェクトの再構築における変更経緯についてでございます。 これまでの経緯を述べさせていただきます。 敬老会館、白寿荘を含む敬老の里は、従前より各施設の老朽化に加え、急激な少子高齢化による市民の年齢構成の変化や社会環境の変化、また、多様化する市民のニーズに応えるために、機能更新が喫緊の課題であるところは皆様御承知のとおりでございます。 これまで前政権下におきまして、平成29年に前橋工科大学堤准教授を代表とする「地域を持続可能にする公共資産経営の支援体制の構築プロジェクト」と協定を締結し、施設の再編整備について検討が進められてきた経緯がございます。当時より幅広い御意見をいただくために、住民ワークショップや事業者へのサウンディング調査を行うなど、軽費老人ホーム万寿荘を含み、一体的な施設とするアイデアや、石橋公園を活用する案なども示されたようでございます。 私が調査させていただく中で確認できたことは、市長就任以前より、まず万寿荘につきましては、運営する法人より資金面や入居者への負担の面から、当面建て替え等は行わない旨の申出があったため、構想から除外することが決定されておりました。そのため、万寿荘を除き、現在の敬老会館と白寿荘の敷地を活用して、また、周辺の公共施設も含んで、施設の再構築を目指す敬老の里基本構想が平成31年3月に策定された経緯でございます。 当初、堤准教授が提唱していた敬老の里再構築案は、万寿荘の建て替えを念頭に、石橋公園を含む周遊トラックやそのエリア一体を新しく整備するものであって、万寿荘の建て替えが現実的でなくなった時点で、堤准教授の再構築案は現実性を失っていたということでございます。 さらに、そこから課題が浮き彫りとなりました。1つは、住民説明の希薄さでございます。住民説明の希薄さにつきましては、私が市長着任時より、市民より「一刻も早く敬老の里プロジェクトの状況説明をしてほしい」との依頼を受けておりました。市民の皆様は「様々なヒアリングや夢を語ったのはよいが、今後どのような形にするのか、また、どのような状況になっているのか、市から詳しい説明があまりないので、一刻も早く状況を教えてほしい」との要望がございました。 市民の皆様は、行政が聞き取ってくれた夢いっぱいの堤准教授が描くような敬老の里プロジェクトを頭に描いているものと推察いたしますが、私が調査していく中で、その再構築案は、事実上、既に実現性を失っており、そうした事実関係をいち早く市民に伝えなければならない課題があることが認識できたという経緯でございます。 そうした中、一刻も早く本当の現状を市民に伝えなければならないと考えている中、御承知のとおり、市立石橋保育所の廃止決定を行い、さらに市民への御説明が遅くなる状況となってしまった次第でございます。 市立石橋保育所は、市長就任後、視察を行った当時より、壁の抜け落ちが確認されるなど耐震に課題があり、子どもたちの命と安全を守るためには、市として緊急に廃止を決定しなければならないと判断し、決定させていただきました。 御承知のとおり、敬老の里プロジェクトの公共施設の再編の中には、市立石橋保育所の建て替えも同時に検討されておりました。しかし、子どもたちの命を守ると同時に、安全を担保するために、敬老の里プロジェクトを差し置いてでも緊急に廃止を決定した経緯でございます。 そうした緊急なる保育所の廃止により、現場の方々には大変御心労をおかけいたしましたが、一段落ついたところで早急に市民の方々に現状における敬老の里プロジェクトのこれまでの経緯と今後の在り方をお伝えしなければならないと準備していたさなか、始まったのがコロナ禍時代への突入です。いまだ市民への説明はできておらず、一日でも早く御説明に上がりたい気持ちでいっぱいであり、今年の年末もしくは年始にようやく状況を御報告できる環境が整いましたので、現在、その準備を進めております。 皆様御存じの大阪府から招いた技術顧問にいち早く敬老の里プロジェクトの見直しを依頼し、現在、急ピッチで取組を進めております。 さらに詳細な現状を御報告させていただくと、平成31年3月に策定いたしました敬老の里基本構想においては、当該地域の高齢者だけでなく、多世代が交流できる拠点地域として整備することとし、現在の敬老会館の機能と花園会館など、これまでよりさらに広域的に公共施設の再編も酌みして、また、近隣の共同利用施設の機能も併せ持つ多世代交流施設や、やまばと学園、保育所を新設する計画として、令和5年度のグランドオープンをこれまで目指しておりました。しかし、その後の現在の石橋保育所につきましては、安全性の観点から今年度末に廃止し、現地で新たな保育所を建設する方針としたため、現在、基本方針の見直しを進めているところでございます。 今後の大まかな方向性といたしましては、令和6年度に、まず多世代交流施設の供用を開始し、令和8年度に新やまばと学園の開設を目指してまいりたいと考えております。そして、地域住民の方々には、まずは現状における中間報告と事実関係を取り急ぎ御報告に参りたいと考え、年内をめどに調整しているところでございます。以上になります。 ○多田隆一議長 病院事業管理者。 ◎病院事業管理者(福島公明) 小林義典議員さんの御質問にお答えさせていただきます。 新型コロナウイルスによるその他の治療への影響についてという御質問でございましたけれども、本院では、従前より新型コロナウイルス感染症にかかわらず、院内の感染対策について徹底しているところでございます。 また、新型コロナウイルス感染症発生後も既存の外来、救急診療体制を維持するために、感染対策の強化により、診療体制の拡充を行っているところでございます。 今後も、地域医療を担うために「断らない救急」を掲げて、積極的に救急患者を受け入れてまいりたいと存じています。 次の御質問でございますけれども、市立池田病院の経営に対する新型コロナウイルス感染症の影響についてでございます。 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、自主的に受診を控える人が増えたことなどから、外来では3月後半から、また入院では4月中旬から、それぞれ患者数の減少が見られ、5月の大幅な減収につながったものでございます。 急性期医療を担う地域の中核病院として診療体制を整備しておりますけれども、体制を維持したままで患者数の減少が続けば、経営悪化に直結するものと認識しております。6月以降、患者数は回復傾向にはありますけれども、診療単価の上昇と併せて収入は戻りつつあるものの、今年度決算で前年度並みの収入確保は難しいものではないかと考えております。 職員定数の増加などで費用が増える中、経営は非常に厳しい状況にありますけれども、国や大阪府の補助金などを活用し、収支不足額の圧縮に努めてまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 まちづくり推進部長。 ◎まちづくり推進部長(根津秀徳) 自民同友会、小林義典議員さんの御質問に順次御答弁申し上げます。 公共施設の再編整備に関する御質問でございます。 先ほど市長から公共施設の再編整備についての考え方に加え、今後のスケジュールについて答弁がございましたので、私からは現在の進捗率や施設白書に関する御質問から御答弁申し上げます。 まず、今年度中の策定を目指しております開始時個別施設計画策定業務の進捗率は、およそ50%でございます。また、全ての開始時個別施設計画の策定とともに、施設白書の更新についても進めてまいりたいと考えております。 次に、対策の優先順位でございますが、建物の劣化、損傷の状況、役割、機能、利用状況、重要性を踏まえ、優先順位の考え方を明らかにしてまいりたいと考えております。 最後に、一次評価及び二次評価の具体的な方法でございます。 一次評価につきましては、劣化状況やバリアフリー状況によるハード面と、維持管理コストや利用状況によるソフト面を偏差値として判定し、二次評価につきましては、公共性、有効性、代替性、効率性により評価を行っているところでございます。これらを鑑みた上で、今後の施設の方向性について検討してまいります。以上でございます。 ○多田隆一議長 福祉部長。 ◎福祉部長(高木勝治) 小林義典議員さんの御質問に順次お答え申し上げます。 まず、敬老の里の現在の計画内容についてでございますが、現在、敬老の里基本構想の見直しを行っているところでありますが、現在の敬老会館と白寿荘を解体し、跡地に現在の敬老会館と花園会館など、近隣の共同利用施設の機能を併せ持つ多世代交流施設と、重症心身障がい児への対応のため、機能を拡充したやまばと学園の建設を目指しているものでございます。 今後、各施設の設備や詳細な規模、事業手法や余剰地の活用方針などを検討してまいる所存でございます。 次に、敬老の里の各施設の建設スケジュールについてでございますが、どのような事業手法を採用するかにもよりますが、今後は設計、既存施設の解体・撤去、新施設の建設を経て、先ほど市長より申し上げましたとおり、令和6年度に多世代交流施設の供用開始、令和8年度に新やまばと学園の開設を目指してまいる所存でございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 小林義典議員さんの御質問に順次お答えさせていただきます。 まず、新型コロナ感染症におけるPCR検査についてでございます。 PCR検査体制については、以前は保健所や帰国者・接触者外来を経由する必要がございましたが、現在は、議員御指摘のとおり、医師の判断により検査を受けることも可能となっているところでございます。 PCR検査につきましては、大阪府の所管であることから詳細は不明でございますが、現在は必要と認められる方は検査が受けられる状況になっているのではないかと思っているところでございます。 今後、インフルエンザの流行期を迎え、国は都道府県に発熱患者を身近で受診できるように体制を整備するように通知を出していることから、その動向を注視してまいる所存でございます。 続きまして、留守家庭児童会の拡充についてでございます。 学年拡充に伴う参加希望者数の見込みについてでございます。令和2年3月に策定した第2期池田市子ども・子育て支援事業計画において、ニーズ調査の結果等を基に算出した令和2年度から6年度までの利用見込み者数を公表しているところでございます。対象学年を拡充した場合、池田市全体としての利用希望者数は、小学校4年生では140名程度、5年生では60名程度、6年生では30名程度で推移するものと思っておるところでございます。 続きまして、小学4年生の拡充についてでございますが、現在、留守家庭児童会の児童会室は、小学1年生から3年生までの児童と小学6年生までの要配慮児童の利用者でほぼ満室状態であり、学年拡充に伴う児童増に対応するためには新たな児童会室の整備が必要であるところでございます。 児童会の拡充に当たりましては、指導員及び場所の確保が課題であると思っております。場所の確保については、教育委員会から教室の提供を受ける方法のほか、学校の敷地内にプレハブ校舎を建設する方法も想定しているところでございますが、仮にプレハブ校舎を建築する場合、1棟につき1億5千万円程度の建設費用を要すると聞き及んでいるところでございます。また、人件費については、拡充施設分として、市全体年間1億円程度の支出増が見込まれるものと思っておるところでございます。 続きまして、小学校5年生以降の拡充についてでございますが、第2期池田市子ども・子育て支援事業計画の策定時に行った人数調査により、小学6年生までの学年延長ニーズは一定数あるものと認識しているところでございます。他市の状況等を踏まえますと、学年が上がるにつき、留守家庭児童会の利用ニーズは減少していくため、小学5・6年生までの拡充については、小学4年生までの大規模な拡充に比べ、拡充予算は少なくなるものと思っておるところでございます。 留守家庭児童会の拡充につきましては、市長の指示もございまして、4年生からの段階的な実施に向けて、前向きに検討してまいる所存でございます。 最後でございますが、留守家庭児童会の開始時間の変更についてでございます。 現在、土曜日、学校代休日及び学校長期休業日については、児童及び家庭の生活リズムを考慮し、小学校の始業時間とほぼ同時刻である午前8時30分としているところでございます。開始時間を早めた場合、開設準備に当たる指導員の確保や勤務時間の調整が必要となり、当然のことながら人件費の増加が見込まれるところでございます。 また、学校の早朝使用に関する学校側との協議や、ほそごう学園スクールバスの運行時刻やバス添乗員の手配に関する調整が必要であると思っているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 小林義典議員。 ◆小林義典議員 御答弁ありがとうございます。 それでは、再質問のほうをさせていただきます。 まずは、公共施設の再編整備について質問させていただきます。 御答弁いただいた際に、開始時個別施設計画という言葉が何度か市長からも部長からも出てきておりましたが、この開始時個別施設計画というもの、個別施設計画という言葉とこの開始時という言葉がついているものとの違いがどういう違いがあるのか、この違いについて、まずはお伺いをしたいと思います。 次に、敬老の里プロジェクトについての質問をさせていただきます。 まだ計画が、結構これは先が長い話なので、まだ決まっていないことが多いかなというふうには思うのですけれども、まずこの建て替えをする敬老会館なのですが、敬老会館を建て替えることによって、今ある敬老会館の機能がそのまま全部残るとはなかなか思いにくいところがありますし、なくなってしまう機能などがあるのか、現状のままできるのか、そのあたり、現状、今どういうふうに考えられているのか。機能的になくなるものがあるのだったらちょっと教えていただきたいなと思います。 あと、花園会館もこの敬老の里プロジェクトの中に入っているということですが、この花園会館はどこかに建てるのか敬老会館と一体化するのか、そのあたりが決まっているのか、その辺の機能的なところが分かるのであれば教えていただきたいなということと、花園会館ややまばと学園の今、現在ある場所、この跡地はどういうふうに利用を考えられているのか、お伺いをしたいと思います。 次に、新型コロナウイルス感染症に関することについての質問ですが、先ほども市長からもありましたが、これからというか、もう今ですが、インフルエンザの流行の季節になってきますが、インフルエンザと新型コロナウイルスというのが同時流行という状態に今年はなってしまうというふうに思いますが、そのときの対応策というのはどういうふうに考えられているのかというのをお伺いしたいのと、また、実際に発熱などの症状が出たとき、どんな病気かというのが自分では判断がつかないと思います。 今までだったら、自分のかかりつけ医のほうへ受診してインフルエンザの検査をしてもらって、それでインフルエンザかどうかというのは分かると思うのですが、今回、インフルエンザなのか新型コロナウイルスなのか分からない状態で、市民はどういうふうに行動を取ればよいのかお伺いをしたいと思います。 最後です。最後というか、この留守家庭児童会の拡充についての質問が何点かあります。 先ほど、前向きに考えていただけるということで本当にありがたいのですが、プレハブを建てたら1億5千万円かかるという話もあって、考えていただけるのはありがたいのですけれども、1か所で1億5千万円もかかったら、これはプレハブを建てるのはちょっとむちゃやなと思いました。 ということは、今の学校の教室を借りないといけないのと違うかなと思うのですけれども、その教室の確保が難しいという話を、よくというかたまに聞くのですけれども、本当に空いている教室がないのか。各小学校の教室の空き状況、これは教育委員会に聞かないといけないのかもしれないのですが、ちょっと空き状況が分かれば教えていただきたいなと思います。 また、指導員も拡充することによって年間1億円ぐらい必要だということで、これもすごい大金が必要なのですが、やはり指導員もいてもらわないとこの事業はできませんし、この指導員というのもなかなか来ていただくのが難しいという話も聞くのですけれども、指導員を募集する上で問題になっていることがあるのかどうか。あるのであれば、どんなことが問題なのか教えていただきたいなと思います。 最後ですけれども、指導員の拡充に向けて、どういった工夫を今、行われているのか。また、今後どんな工夫をやっていこうと思われているのか、ありましたら御見解をお伺いしたいと思います。 以上です。御答弁よろしくお願いします。 ○多田隆一議長 まちづくり推進部長。 ◎まちづくり推進部長(根津秀徳) 小林義典議員さんの再度の御質問に御答弁申し上げます。 開始時個別施設計画に関する考え方でございます。開始時個別施設計画とは、既に施設の方向性、更新・転用・廃止が決定しているもの以外、現時点で維持として策定される個別施設計画に当たるものでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 福祉部長。 ◎福祉部長(高木勝治) 小林義典議員さんの再度の御質問にお答えいたします。 敬老の里プロジェクトについてということですけれども、新たな施設につきましては、現在の規模の現状をほぼ踏襲するような形で考えております。その中で、多世代交流施設としまして花園会館などの共同利用施設の機能を併せ持つといったもので考えているというものでございます。 その機能につきましては、その施設の中で高齢者優先部分と地域住民優先部分、この部分がいわゆる共同利用施設の機能という形になるかと思いますけれども、そういったものを併せ持たせて考えているということでございます。 その中で何がなくなるか、何を生かすかというのは、今検討、協議中でございまして、現段階でこれというのはなかなかこれは申し上げにくいのですけれども、精査の上、限られた施設を最大限有効活用していくように考えていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 子ども・健康部長。 ◎子ども・健康部長(岡田和也) 小林義典議員さんの再度の御質問に順次お答えさせていただきます。 まず、やまばと学園の跡地の問題でございますが、これにつきましては、当然今後、市として検討していくべきものだとは考えておりますが、今回、整備資金の財源として、当然売却の方向もありかなというような考えでございます。 それともう一つ、コロナの関係の発熱時の関係です。インフルと同時流行するための対応策ということで、現在、高熱等の強い症状がある方については、新型コロナ受診相談センターにこれは相談していただき、比較的軽い症状の方はかかりつけ医に相談し、必要であればそこのかかりつけ医から検査機関を紹介され、そうでなければ、かかりつけ医に紹介された医療機関で治療を受けるというふうな形になっていると聞き及んでいるところでございます。 ただ、11月以降、季節性インフルエンザとこの新型コロナが同時流行という形で、これについては国も危惧しておりまして、10月中をめどに、都道府県は市町村及び関係機関と協議し、発熱患者等がかかりつけ医等の地域で身近な医療機関等を相談、受診し、必要に応じて検査を受けられる体制を整備していくと通知を出しているところでございまして、そういった動向を注視してまいる所存でございます。 それと、留守家庭児童会の問題でございますが、先ほどプレハブで1億5千万円という話ですけれども、一応これは4教室分というような前提で1億5千万円という形でございます。 それと、指導員の問題でございますが、募集するのに問題となっているということにつきましては、勤務時間が学校が終わった時間、平日は14時から17時、土曜日が8時半からという、そういう勤務体系ですので、当然フルタイムで働きたい方にはなかなかこの業務についてはそこまで考えられない、選択肢にならないのかというようなことでございます。 ただ今後、指導員の確保も当然出てくる問題でございますが、今回コロナの関係で大学生を募集して、その大学生自体も子どもたちには身近なお兄ちゃん、お姉ちゃんという形で指導してもらえるということで、子どもたちにとっても好評でございますし、逆に大学生の指導員についても、子どもといろいろと関わって楽しかったというようなことも聞いておりますので、今後も大学生に関して、指導員を募集するような方法も検討してまいりたいと思っているところでございます。以上でございます。 ○多田隆一議長 管理部長。 ◎管理部長(亀井隆幸) 小林義典議員さんの御質問に御答弁申し上げます。 小学校の空き状況についてということでございますが、毎年教室状況の把握のために、各小学校、余裕教室の調査を実施いたしております。そうしたところ、多くの学校におきまして、特別支援教室等で活用する教室が増加傾向にございます。そういうのが現状でございまして、したがいまして、空き教室の確保が難しいということのみならず、教室そのものが不足しているということで、いずれの学校におきましても使用していない教室というのがほぼない状態となっている状況でございます。 教育委員会といたしましても、留守家庭児童会の拡充については課題というふうには認識しておりまして、今後も担当部局と連携して課題解決に努めてまいりたいというふうに考えております。以上でございます。 ○多田隆一議長 小林義典議員。 ◆小林義典議員 御答弁ありがとうございます。 すみません。急に言った質問もありまして、申し訳ございません。 それでは最後、要望だけです。時間もあまりありませんが、公共施設の再編整備につきましては、行政サービスの低下にならないように、また、地震や水害等の自然災害の避難場所等にもなっているところもありますので、よく考慮をしていただいてお願いしたいというふうに要望したいと思います。 また、敬老の里プロジェクトにつきましては、サービスの低下にならないよう、またあと、各施設の機能面についてもよく熟慮いただいて、よりよい施設にしていただきたいと思います。 3番目といいますか、新型コロナウイルス感染症に対する検査体制や市立池田病院の対応につきましても、引き続き市民の皆様の安全・安心のために御尽力いただきますようよろしくお願いいたします。 留守家庭児童会につきましても、保護者や実際に参加する児童が少しでも過ごしやすいように、環境づくりをこれからも行っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。     (拍手起こる) ○多田隆一議長 本日は、これをもって散会いたします。 なお、次回継続会は、明25日、午前10時より開会いたしますので、よろしくお願いいたします。慎重審議ありがとうございました。     午後5時23分 散会---------------------------------------                      市議会議長   多田隆一                      市議会副議長  山元 建                      署名議員    安黒善雄                      署名議員    藤原美知子...