令和 元年 6月
定例会議事日程 令和元年6月6日 午前10時
開議日程議案番号件名第1 各派代表質問1無所属の
会安黒善雄議員2
新生クラブ前田 敏議員3
日本共産党山元 建議員4大阪維新の
会池田石田隆史議員5
自民同友会小林義典議員6
青風会中田正紀議員7
公明党多田隆一議員出席議員 1番 安黒善雄 2番 下窄 明 3番 藤本昌宏 4番 西垣 智 5番 守屋大道 6番 瀧澤智子 7番 石田隆史 8番 中田正紀 9番 浜地慎一郎 10番 小林義典 11番 荒木眞澄 12番 坂上昭栄 13番 三宅正起 14番 小林吉三 15番 山元 建 16番 藤原美知子 17番 前田 敏 18番 多田隆一 19番 細井 馨 20番 川西二郎 21番 山田正司 22番
渡邉千芳説明員 市長 冨田裕樹 副市長 藤田雅也 副市長 木田公彦 教育長 田渕和明 教育委員 山岸正和 教育委員 河野百合子
病院事業管理者 石田勝重
上下水道事業管理者 長尾伊織 市長公室長 高木勝治 総合政策部長 衛門昭彦 総務部長 石田健二 市民生活部長 中田雅夫 環境部長 根津秀徳 福祉部長 小松 伸 子ども・健康部長 岡田和也 都市建設部長 鎌田耕治 消防長 大西文夫 病院事務局長 東 勇輔 上下水道部長 西村俊二 管理部長 亀井隆幸 教育部長 西山充広本会の書記 事務局長 桝野祐子 事務局次長 岡田正文 事務局長代理 太田原慎也 事務局主幹 小畑雄大 事務局副主幹 脇
啓--------------------------------------- 午前10時00分 開議
○
渡邉千芳議長 おはようございます。 目下開会中の
本市定例会継続会をただいまより開きます。 まず、事務局長より出席議員数の報告をさせます。
議会事務局長。
◎
議会事務局長(桝野祐子) 御報告いたします。 ただいまの御出席は22名全員でございます。以上でございます。
○
渡邉千芳議長 次に、本日の会議録の署名議員を指名いたします。 3番 藤本昌弘議員 20番 川西二郎議員 の両議員にお願いいたします。 では、これより、日程第1、市長の所信表明に対する各派代表質問を行います。 まず、無所属の会議員団よりお願いいたします。
安黒善雄議員。 (
安黒議員-無所属の会-登壇) (拍手起こる)
◆
安黒善雄議員 (無所属の会)無所属の会議員団の安黒善雄でございます。 会派を代表いたしまして、去る6月3日の冨田裕樹新市長の所信表明に対しまして、提出いたしました通告書に基づき質問させていただきます。 その前に、この1カ月間で幼い子どもたちが本当に予期しない、ある意味、大人の巻き添えで犠牲になった方たちへ深く哀悼の意を表したいと思います。 ここ最近、駅前でも通学のお子さんの手をしっかり保護者の方が引いておられるのがよく見受けられるようになっています。 また、本市においても
各部署安全管理の徹底、池田警察署及び
市民安全パトロールの強化を図っていると伺っております。本当にありがとうございます。 さて、今回、久しぶりの壇上からの質問になります。 その間、市民目線でしっかりと修業を積んできましたので、ぜひ、冨田新市長におかれましては、池田10万市民の方によくわかるように、明確な御答弁のほどよろしくお願いいたします。 先輩議員、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間、御静聴賜りますようによろしくお願いいたします。 さて、今回、新市長の初めての所信表明でございますが、本年度の予算は前市長が決められたレールに乗って予算執行を着々と進めております。 前市長の去年同時期に出された施政方針に比べて、ページ数にいたしましては、前市長は27ページ、もちろん予算編成の方針も入っていますが、今回の冨田新市長におかれましては13ページであります。 内容が凝縮していると言われればそれまでですが、具体的な事項が今回まだ言えていないとも受け取れますが、このたびの新市長になられて、選挙当選日の4月21日からまだ1カ月と約2週間、日数にしても約40日、新旧交代で非常に多忙の中、冨田市長は朝早くから登庁されて勉強されたとお聞きします。 どのような勉強の時間帯で、どのような思いでこの所信表明をつくられたのか、まず初めに、市長の決意も含めてお聞きしたいと思います。 そして、古い政治の断ち切りが今回の選挙の大きな結果であると思われております。市民の期待が非常に大きい市長でもあります。 そこでお聞きしたいのが、この古い政治と新しい政治、その違いは具体的に何なのか。今回の選挙で市民は変革を求めているとおっしゃるが、池田市民は過度な保守志向が強い市民だと市長は言われております。ならば、実は変革を求めているのではなく、動きたくないだけではないのか。商店街の店主の方は、税金アップが嫌なので動きたくないと言われる方もおられました。 市長のおっしゃる過度な保守的な市民に何か大きな期待をつくらせ、動かせる力とは何があるのでしょうか。 これはあくまでも市長の所信表明に掲げていることから質問しているのであって、市長の言いたいことはよくわかるのですが、市民が強い保守的な志向が強ければ強いほど、市民に何を行政がしなければいけないのか。市長がおっしゃる変革とはどういうことなのか。市長の求める市民の志向、そして市民が期待している池田市の像、保守的な市民だからこそ、市長は何をすべきなのかをお聞きしたいと思います。 さて、これから具体的なことをお聞きしていきたいと思います。 これからの人口減少は、池田市に限らずどの市町村でも話題になっております。 そこで、池田市は御存じのように、中心部に
マンション建設によって人が集まり児童・生徒数が増加、一方、池田の周辺部、北は伏尾台、伏尾町、南は神田、人口減少が著しくなってきております。 そして、その現象に対して市長は今後、「住みやすさNo.1」「子育てしやすさNo.1」「活力あるまちNo.1」を標榜しております。 何が市民にとって一番必要なのか。 池田市内での人口構成、中心部に人が集まり周辺部では人が減少している、事実、中心部は
マンション建設によって市に入る固定資産税は増加し、水道料金も大口料金は増加。効率性を考えるなら、税負担率を考えるなら、一番多く増加している中心部へお金を流し込むことが本来の効率のよい、市民に税の公平性を共有させるなら中心部により資金を投入しながら、そして周辺部をどう絡ませていくのか。 つまり、中心部から放射線状に、常に中心に都市機能を効率よく集めるのか、それとも、新市長は、周辺部にも都市機能、買い物や文化施設、
ショッピングモールなどをつくり、各周辺部にもにぎわいをつくっていくのか。 根本的な都市づくりを、人口減少、高齢化していく池田市にどのようなビジョンをお持ちなのか。これからの高齢化時代を迎えるに当たって、周辺部の人口減少に対して今後しなければいけないことは何なのか。一番、市長が人口構成を考えたまちづくりに対して取り組むべきことは何なのかをお聞きしたいと思います。 「医療・福祉の充実No.1」、これは確かに当たり前でございます。だが、具体的に申しますと、池田市の高齢化時代に当たって本当に敬老会館があの位置でいいのか。現在の近くの地域の方、畑地域、旭丘地域、そして井口堂の地域の方には十分活用され感謝されていますが、新しく60歳を迎え、会館を活用するのに福祉バスでないと行けない場所に池田の第一の敬老会館があること自体、不思議で仕方ない。 敬老の里再構築をいま一度見直し、今後、阪急電車の線路の南側のエリアに自由に行き来できる第3の敬老会館を検討すべきだと思うのですが、ぜひ、各地域に住まわれている高齢者のために、また、高齢者全ての方に平等に機会を与えるために、より便利な、より行きやすい憩いの場所をつくる
プロジェクトチームを発足し、広い観点で敬老施設の地域のあり方も含めて検討すべきだと思うのですが、いかがなものでしょうか。市長の見解を求めたいと思います。 これが「健康・楽しさNo.1」を目指すならば、現在の敬老会館へ行くだけで高齢者の方が疲れてしまいます。健康的な楽しい社会を実現する上でも、この施設のあり方とどうタイアップしていくのか、見解を求めたいと思います。 地域分権制度、これについて述べさせてもらいます。 これについて市民の方から不平不満が多く聞かれます。協議会の固定化、高齢化、税配分の不均衡、そして予算執行の遅さ等、なかなか問題は複雑でございます。だからといって
コミュニティ推進協議会をなくせばいい、果たしてそうでしょうか。 地域の集まる集会場所として事務所を今借りている、青パトがある、安心・安全、地域の
コミュニティのための固定費がばかにならない。現在、この固定費、固定化されている費用は一体幾らあるのでしょうか。この見直しについて、現場をよく知っている地域の提案権を生かした制度をどのように再構築しようと考えておられるのか、今考えておられることをお聞きしたいと思います。 また、自治会が存在していないエリアはどれだけ池田市にあるのか、そこの構成人数は池田市の何%を占めているのか、教えてください。 また、その自治会がないエリアのほうが
コミュニティ推進協議会の中に参加して、地域一体となって防災で今訓練をしておられる方もいらっしゃいます。地域防災対策にとって、
コミュニティ推進協議会がなければ今後どのように防災を周知していくのかという問題もあります。この点に関しても、また教えてください。
コミュニティ推進協議会の活躍は地域によって非常にばらつきがあり、予算提案もできない、わからない状態、市職員からお聞きして、本当に必要なものを要望しているのかどうか疑わしいものもあります。横並びで、隣が要望しているからといって要望を義務的に入れて、結局、各協議会の方たちの負担となっているものも事実でございます。 しかし、先ほど言った自治会がないエリアは防災訓練にも参加できず、子ども会もわからず、特にマンションが多いエリアほどその傾向が強くなっているのは事実でございます。隣の方の無関心さがマンションの特徴でもあるために、なかなか
コミュニティが広がらないのも事実でございます。 今後、
コミュニティ推進協議会の第一の主眼は地域の安全・安心を第一に考え、そこで、防災・減災対策の一環として、避難訓練等が組織として重要だと考えられますが、市長の見解はどうでしょうか。 次、「活力あるまちNo.1」。 市長のおっしゃる、地域の稼ぐ力を引き出すための手法づくり、まさしくそのとおりだと思います。池田市も多くの観光客が来られるのですが、池田市民にとって、行って帰るだけの素通りの観光客エリアになっています。 観光客が、カップヌードルミュージアムだけでことしは年間約90万人と言われていますが、今後、この観光客をどう池田市民にとって有効活用できるのか。100円落としてもらっても、五月山の観光客も入れたら約140万人だと言われておりますから、約1億2千万円の独自財源を生み出すこともできる。今、
プロモーションビデオやら忍者で呼び込み、観光客を引く手だてをしている池田市でございますが、観光客を呼ぶのに市民の税金を投入するのではなく、観光客からいかにお金を落としていただくか、市民が潤うためにはどうすべきかを第一に考えるべきではないでしょうか。 今あいている中央公民館に
エコミュージアムを移設すれば仕入れゼロ、寄附による商品で独自財源を生み出すことができると、倉田前市長がおっしゃっていました。 今後、市役所前の観光客が多く乗りおりする場所である中央公民館の今あいている図書コーナーと
シルバー人材センターの跡地をどう有効活用するか、今後のお考えはあるのでしょうか。これも活力あるまちづくりの一環と考えますが、市長の見解をお聞かせください。 活力あるまちづくりをするために、ぜひ、民間の力を活用していただきたいと思います。 情報は地元の銀行が一番把握しています。資力、財力は大手の民間企業が持っています。池田駅前を中心として、電鉄会社と池田市、また、これらの大手民間企業といま一度
まちづくり活性化サミットでも開催していただき、この池田市のポテンシャルをより発揮できるように、アドバイスをいただく機会をつくったらいいと考えるのですが、市長の民間企業とのタイアップのお考えをお聞きしたいと思います。 市内で雇用創出、これは高齢化社会を迎えるに当たって、まだまだ働ける方が人生の生きる楽しみ、働いたお金で駅前へ飲みに行ったり、カラオケに行ったり、趣味で楽しんだり、まだまだ人生を謳歌するために雇用をつくっていかなければならないと考えております。
シルバー人材センターには登録人数が総勢約700人ほどいるようですが、その人たちが働く機会が欲しいと言っています。せっかく立派な人材センターを八王寺地区につくったのですから、大きな掲示板を壁面につくり、そこに求人広告を掲げ、受け付けをセンターの方が中心となって雇用紹介していき、市の委託、孫請業者をつくらなくても、直接市からシルバーに仕事を振っていくのもいいと思われるのですが、今後、行政の立場から
高齢者雇用支援体制はどのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。 また、以前から言っている環境対策の一環で不要となった粗大ごみ、たんすや家具、こういった不要な粗大ごみをリユースする場所を
クリーンセンターにつくっていただき、吹田市のくるくるプラザのように、定年退職された市民の技術を持った方たちの工房をぜひつくっていただきたい。これは以前、私が議員であったときからの要望でしたが、場所がない、バックヤードがないということでなかなかできなかった案件でございますが、
クリーンセンターにここ4年間で約51億円かけて長寿命化計画に基づき、毎年それでもコストをかけていく。雇用創出のためにもリユースできる粗大ごみを再活用する場をつくっていただき、これができればその分ごみ減量が結果としてでき、より全体として長寿命化に貢献できる。雇用を生み出しながらごみ減量対策として効果的な方法を考えられるのではないかと思われるのですが、定年後の技術者の雇用の面も含めて見解を伺いたいと思います。 庁舎の機構の再編によりスリム化に取り組むと市長はおっしゃっております。これに関して、どのような視点で庁舎の機構の改編をしていくのか、基準ポイントをお教えください。 私は、長い長いブランクの間、市民からの目線で、先ほどから言い続けておりますが、池田市は観光に取り組むと言っている割には、市民から一番遠く離れた7階の一番奥、以前から言っている市民生活部を全て1階に持ってくるべきだと主張しております。総合窓口課は今現在1階ですが、
にぎわい戦略室こそ1階のフロアに来て市民と触れ合う業務だと思えるのですが、どのようにお考えかお聞きしたいと思います。
市内観光案内業務、
商業活性化事業こそ市民と一番密着してこその事業でございます。最上階の一番奥にある自体、市民にとって本気で観光対策に取り組んでいるのかどうかと不思議がられています。ましてカウンターに置いてあるパンフレット、全て市民向けのパンフレット、7階に置いていて誰がとりに来ますか。一部1階にも置いていますと言っても、やはり窓口業務があってこそだと思われるのですが、また、イベントがあすに迫っているというのに、慌てて池田駅前でチラシを配る職員。どう考えても観光をアピールする、市民にイベントを知ってもらうためには、この庁舎内の部署のあり方も再検討されたらと思われるのですが、どうでしょうか。 また逆に、子育て支援課のキッズコーナーこそ、最上階で気分を変えていただき、児童相談や支援拠点とすべきではないかと思われます。子どもたちも見晴らしのいい五月山をバックに遊んでいる場所としてはどうでしょうか。これも市長の見解を伺います。
池田公共施設等総合管理計画を初めとする各計画の見直し、具体的にどのような見直しを考えられているか。つまり、駅前の公園というか、この土地にある植栽、池田市の市花であるサツキツツジの花が満開に咲く時期に雑草がぼうぼうでございます。また、共同利用施設、管理人がいても管理ができているのかどうか。 つまり、外郭団体に委託をし、その外郭団体が生きがいを探しているシルバーの方を使うならまだしも、外部の会社に丸投げをして、それをチェックする体制が全くとれていない。市民に言われて、これもっとこのようにしたらいいですよと言われる前に、市の公共施設を管理委託させているのだから、その管理運営をチェックする権限をもっと市側に強化させ、より市民が喜ぶ管理をしていくべきではないでしょうか。それが市職員の責務であり、今後、管理計画を組み立てる前の前提ではないかと思われるのですが、今後の市長の「
住民満足度No.1」の実現に向けて、公共施設のあり方、管理の仕方をどのように考えておられるのか、見解を伺いたいと思います。 また、この外郭団体、市民の税金が少しでも投入されている外部団体、新市長のもとではいよいよ市民にこの外郭団体、オープンする日が来たのではないでしょうか。市の出資比率が50%以上ないと補助した団体の決算書すら議会に流れてこない。他市ではこの出資比率がもっと低い場合でも公開している市もございます。池田市は、この50%にこだわらず、出資している外郭団体、税金が投入されている全ての団体を議会チェックの対象にすべきだと思われるのですが、その点をお聞きしたいと思います。 市長の3日に上げた所信表明の中に、「おやっ」と思える施策がございました。 一つは
府道伊丹池田線の
メーンロード化、2番目は石橋駅の立体交差化、3番目は特区戦略による先端技術産業の拠点形成で大学をつくる、この3点、今まで話題、議論をしていない施策なので、具体的に説明をしてください。 壇上からの最後の質問になります。
公益活動促進協議会、市民と行政の間に立ち、中間支援団体としての役割、いよいよ10年以上たって時代とともに終わってきたのではないかと思われます。 今、福祉団体は
保健福祉総合センターに移転しており、その他の団体は
コミュニティセンターにいます。そして、コミセンは施設にあるコピー機を含め、最近倍以上の値上げをいきなりしているという苦情が来ております。 全ての
ボランティア団体は
保健福祉総合センターのほうに移ってくださいというようなことが今の状態ですということが、声が上がってきております。 市内の
ボランティア団体は今現在、ばらばらの状態になりつつあり、コミセンでの活動がままならない。箕面市にあるみのお
キューズモール商業施設内にあるみのお
市民活動センターのような、今後はしっかりとしたボランティアの活動拠点を市民が一番集まりやすい、例えばあいている中央公民館に移設するとか、何か対策をしていくべきではないでしょうか。 市民が憩いの場所を求めてさまざまな非営利活動、
ボランティア活動やさまざまな市民活動をしている団体のために、今までは促進協が支えていたのですが、その拠点がばらばらになりつつあり、その機能が曖昧となってきています。 「健康・楽しさNo.1」「活力あるまちNo.1」、つまり、市長のおっしゃる「
住民満足度No.1」をぜひ身近な
ボランティア団体から実を結ばせていただきたいと思います。 市長の今後の市民活動、特に
ボランティア活動に対する市のあり方、
公益活動促進協議会のあり方に対して見解を伺いたいと思います。 以上で、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 (拍手起こる)
○
渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、無所属の会安黒議員の御質問に対して順次お答えさせていただきます。 まず、市長の決意についてでございますが、本年4月23日の市長就任以降、本市の現状や課題等を整理した上で、各種施策の事業展開についてスピード感を持って検討しているところでございます。 市長として、市民、市議会議員の皆様、職員とともにオール池田で「
住民満足度No.1」のまちを目指し、邁進してまいる所存でございます。 この場をおかりしてお答えさせていただくならば、ちょうど着任させていただきまして
ゴールデンウイークが約10日ほどありまして、約20日間ちょっとの実働で動いてきました。もちろん
ゴールデンウイークも現場の調査等で動いてきたわけですけれども、毎朝6時半に登庁して、執務できる時間は毎朝2時間しか今とれない状況ですので、何とか時間を捻出しながら、現況の各課から上がってくる重点施策や状況等をくみしながら、今現在、市政を前に進められるための仕事の環境づくりを、この約20日間で大至急構築してまいりました。 ようやく、今後、各担当課とともに、これまで掲げてきたいわゆる政策を調査検討しながら前に進められる体制がいよいよ整いつつありますので、思い切って市政を前に進めてまいりたいと考えておりますが、私としては、この場をおかりして申し述べさせていただくならば、やはり、これまで議員各位の先生方、また、池田市を支えてきてくださった多くのこれまでの歴年の方々ないしは市民の方々、長年培ってきたこの池田という町、そして歴史、文化、伝統、こういったものを本当にしっかり守り抜いて、また、新しい時代の活路を見出していくためのまちづくりをやらなくてはいけないということで、私としては、本当に緊張感と責任感を持ちながら、所信表明を書かせていただきました。それは、私が今後、まずは結果をもってしっかり示していかなくてはいけないというふうに考えております。 次に、市政の変革についてでございますが、本市においては、これまで長期にわたって前市長による市政運営がなされてきたところでございます。今後の本市の将来を見据えると、これまでと同じ視点からではなく、新たな視点でまちづくりを進めることが、さらなる本市の発展に寄与するものと考えております。 また、先ほど質問があったとおり、古い政治の定義というのは一体何なのかという部分になりますが、それは長年培ってきたいわゆる人間関係に縛られることによって忖度せざるを得ない、つまりは、いわゆる政治家として本当になすべきことをなすために物事をはっきり自身に、そして市民の皆様から負託を得た、その思いをしっかり実現させるために、しっかり前に進めていくことができる政治というのが、私が考える新しい政治と言われるものになります。 そして、次に、私が動かせる力ないしは行政が何をしなくてはいけないのかについて答弁させていただきますと、やはり動かせる力というのは、それは責任感と、私は自分自身で、そして、いかに誠実性を持って前に進められるか、これが動かせる力の原動力になると私は考えております。 また、市長が市民の皆様、そして行政がしなくてはいけない役割、これはひとえに道しるべを示していくこと、今後、2045年、AIとかシンギュラリティと言われる言葉が、技術的特異点と言いまして、我々が想像する以上に、40年後、大きく社会は変わっていくと。そして、今、国家、政府のほうでも、新技術によってあらゆる社会課題を解決するための取り組みが行われていっている中で、本市も将来を的確に見据えたまちづくりを現在から進んでいかなくてはならないというふうに考えております。 そうした30年後、40年後の社会の大きな変化を見据えて、行政並びに市長という立場で道しるべを示していくことが、私並びに行政の役割であると考えております。 そして、次に、市長のなすべきことについてでございますが、「
住民満足度No.1」を目指し、住みやすい、住んでよかったと市民に思ってもらえるよう、8つの柱を中心とした各種施策を進めていくことがまさに私の責務であると認識しております。 次に、敬老の里再構築についてでございますが、敬老会館周辺の福祉施設などについては、各施設の老朽化や、多様化する市民ニーズの対応の必要性から、機能更新が喫緊の課題となっているところでございます。 そのため、施設の再編整備について、本市職員による敬老の里
プロジェクトチームが前橋工科大学の堤准教授を代表とする社会技術研究開発センター(RISTEX)とともに検討を重ね、本年3月に基本構想を策定したところでございます。 基本構想においては、隣接する軽費老人ホーム万寿荘や周辺のやまばと学園、石橋保育所、小・中各校とも相まって、多世代が交流するエリアとしての再構築を目指しているところでございます。 次に、地域分権の固定費用及び再構築についてでございますが、令和元年度の地域
コミュニティ推進協議会からの提案に基づく予算額は約9,400万円であり、また、令和2年度の提案限度額として、全体で約1億円をお示ししたところでございます。 今後は予算提案権という制度の形も含めて、地域の皆さんと意見交換を行いながら見直してまいる所存でございます。 次に、自治会の不存在エリアについてでございますが、市内各地において自治会が存在していないエリアがあるところは認識しているところでございます。しかしながら、自治会の存在しない地域の正確なエリアや構成人数については、現況として把握している状況ではございません。現在の市内の自治会の加入率については、世帯数ベースで30%でございます。 次に、地域防災対策の周知方法についてでございますが、現在は各地域で組織している自主防災組織をもとに、自助、共助の防災・減災対策の取り組みや活動について実施しているところでございます。 自主防災組織の未結成地域につきましては、
コミュニティ推進協議会が担っている部分があると認識しております。 また、自主防災組織の設立を推進するとともに、今後も
コミュニティ推進協議会と協力し、防災・減災対策について周知していく所存でございます。 次に、
コミュニティ推進協議会の防災・減災対策についてでございますが、
コミュニティ推進協議会の主眼は、地域が主体で検討しているところでございます。安心・安全は市が掲げる重要政策の一つであるため、防災・減災対策として
コミュニティ推進協議会の担う役割は非常に重要であると認識しております。 今後も自主防災組織と連携し、地域の防災・減災対策を講じてまいります。 次に、遊休資産の利活用についてでございますが、御指摘の物件を初めとする現在用途が定まっていない、いわゆる公的遊休不動産につきましては、まちの活性化に資する大きな可能性を秘めた本市の貴重な資源と捉えており、その活用におきましては、行政目的の設定のみならず官民連携等多様な手法を予断なく検討しているところでございます。 なお、図書館本館の池田駅前移転に伴い、本年2月末で閉鎖した中央公民館1階の旧図書コーナーにつきましては、今後、文教住宅都市にふさわしい池田市美術展や市制施行80周年記念をテーマに持つ展示など、市民が気軽に文化に触れられる展示コーナーとして活用できるように、8月末の完成を目指し改修工事を進めているところでございます。 次に、民間企業とのタイアップについてでございますが、本市における民間企業との連携におきましては、従来より、ダイハツ工業、阪急電鉄、日清食品といった本市にゆかりのある大手企業と連携して各種事業を実施するほか、池田泉州銀行及び池田商工会議所、ソフトバンク株式会社、損害保険ジャパン日本興亜株式会社、三井住友信託銀行とそれぞれ包括連携協定を締結し、各種事業を行っているところでございます。 今後も行政課題の対応、市民サービスの向上に向けて多様な民間企業とのタイアップができるよう努めてまいります。 次に、今後の
高齢者雇用支援体制についてでございますが、労働力人口の減少に伴う高齢者労働力へのニーズの高まりや、年金支給開始年齢の引き上げに伴う生計維持のため、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律により、事業者への高齢者雇用の確保が義務づけられているところでございます。 本市としては、しごと・相談支援センターにおいて、働く意欲がありながら就労に結びつかない阻害要因を抱える方々への支援を行っているところでございます。また、ハローワーク池田と連携し、高齢者雇用の促進に取り組んでまいります。 次に、粗大ごみの再活用についてでございますが、過去には、雇用につなげる意味からも使用可能な粗大ごみ回収品を
シルバー人材センターに委託して修理等を行い、希望者へ無償譲渡する事業を実施していたこともあります。物品のふぐあいや故障等が多かったため、平成18年度をもって廃止したところでございます。 なお、現在、大型の不用品に関しましては、池田市立3R推進センターにおいて、不用品の提供者と引き取り希望者をマッチングボードによりつなげる事業を実施しており、リユースの促進に努めているところであり、今後もリユース促進に効果的な事業を検討してまいります。 次に、庁内機構の再編によるスリム化についてですが、地方公共団体の組織については運用面もあわせて常に合理化に努めるとともに、広域的な視野による規模の適正化を図ることが義務づけられているところでございます。 本市においても、地方自治法に定める当該基本原則に基づき組織を構築してきたところであり、今後においては、行財政改革推進プランⅢに基づき、加速度的に多様化する行政ニーズに柔軟に対応し、持続可能な行政の実現が可能となるよう、現行体制における各部署の課題を洗い出し、業務間の有機的な結びつきを重視しつつ、少人数体制にあっても効率的かつ効果的な行政を実現する組織となるよう検討してまいる所存でございます。 次に、組織の庁内配置についてでございますが、庁舎における課の配置は設備やバリアフリーの視点に加え、その課を訪れる人の多寡、とりわけ高齢者、障がい者、子ども同伴者の来訪の可能性の多寡を勘案して行っているところでございます。 よって、1階のうち、本市が活用可能なスペースにつきましては、訪問者が最も多い総合窓口課を配置しているのに加え、同様の視点により、子育て支援施策関係課を一括して可能な限り多目的トイレが所在する階に配置し、来庁者の利便性を確保しているところでございます。 次に、
にぎわい戦略室の1階フロアへの移動についてでございますが、
にぎわい戦略室の業務であります観光情報やイベント情報に関しましては、市役所1階に観光ラックにて、さまざまな観光案内チラシを配布しており、また、ゲストインフォメーションや観光案内所でも情報を得ることができるところでございます。 また、住民サービスの観点から、1日平均300人が訪れる総合窓口課が1階に開設しているほうが適当と考えております。 次に、キッズコーナーの設置場所の方針についてでございます。 キッズコーナーは保育所の入所や児童手当など子育て支援制度に係る申請手続や育児相談に来庁した子連れの保護者が落ちついて手続等ができるよう、目の届く小型のスペースとして設置しているところでございます。 キッズコーナーがある4階には子育て支援の関係課が集中しており、保護者は1階の来庁時に複数の課で申請手続や育児相談を行う場合もあり、そのため子連れでも気兼ねなく来庁し、子どもの様子を確認しながら安心して手続相談ができるよう、今後とも同階に設置したいと考えているところでございます。 次に、総合管理計画の見直しについてでございますが、本市では平成28年3月に池田市公共施設等総合管理計画を策定した後、国の要請に応じ令和2年度を期限に全公共施設を対象として個別の施設分野ごとの個別施設計画の策定を進めているところでございます。 今後、個別計画で算定した整備や維持管理に要する経費と収支見通し等を踏まえつつ、改めて公共施設全体の適正配置や役割について検討を進め、公共施設の総量及び維持管理経費の削減目標について、令和3年度末をめどに公共施設等総合管理計画に反映し更新してまいる所存でございます。 次に、今後の公共施設のあり方についてでございますが、全国的に発生する公共施設の老朽化につきましては、人口減少、少子高齢化に伴い、その対応策にいずれの団体も苦慮しているところでございます。 将来的な保全、更新等に係る財政負担を鑑みると、今後、当該規模での更新も現実的ではない中で従来の固定化した機能を有する公共施設の姿が加速度的に流動する行政ニーズへの対応を可能とする複合化等へ移り、将来世代への負担軽減も図りつつ、スキームいかんによって経済活性化も促せる戦略的なまちづくりの一方策であると考えております。 また、この状況をむしろチャンスと捉え、地域住民等の多様な方々との意見交換を重ねつつ、地域の交流拠点機能のみならず、発災時の共助拠点や地域共生社会の実現の場として、適正配置を検討してまいる所存でございます。 次に、外郭団体の議会チェックについてでございますが、出資法人のチェックとしては、平成29年度に池田市長の調査等の対象となる法人の範囲を定める条例を施行し、出資比率が25%以上50%未満の法人についても、その経営状況が市の財政運営に少なからず影響を与えることから、市長の調査等の対象となると位置づけ、出資金等の運用状況を積極的に把握することにより、市民への説明責任を果たすとともに、財政規律の確保を図っているところでございます。 具体的には、一般財団法人池田みどりスポーツ財団、一般財団法人いけだ市民文化振興財団、池田市再開発ビル株式会社、いけだサンシー株式会社を調査対象として、経営状況を説明する書類を作成し、市議会に提出しているところでございます。 また、全出資法人に対しましては、地方自治法の規定による監査制度により監視体制を敷いているほか、決算審議における出資における権利に係るチェック体制もあります。 次に、
府道伊丹池田線の
メーンロード化について、
府道伊丹池田線は本市を横断する主要国道171号バイパスから分岐する、本市の中でも一番の幅の広い道路と認識しております。 池田のシンボル五月山を一望できる道路であることから、池田市を訪れる来街者のメーンロードとして、御堂筋や府道豊中亀岡線のロマンチック街道のような、まちのシンボルとなる
メーンロード化に向け、沿道の景観に配慮した歩行空間の整備など、地域住民や道路管理者である大阪府とともに検討してまいる所存でございます。 次に、石橋駅の立体交差化についてでございますが、過去、阪急電鉄や地元地権者とともに石橋駅の連続立体交差事業に向けた検討を重ねてきましたが、実現に至らなかったことにつきましては、認識しております。 しかし、現在の石橋駅は地域を東西に分断し、まちの防災面を初めとし、多くの課題を抱えており、駅の立体交差化は将来の石橋の活性化に向けた重要な課題だと認識しております。 過去の経緯も踏まえ、周辺の道路や軌道等の立体交差化について石橋の将来像を調査研究してまいりたいと考えております。 次に、大学の創設についてでございますが、本市の目指す姿として、文教住宅都市として教育、文化、住環境のさらなる充実を考えているところでございます。 今後、その方策の一つとして、大学の創設も視野に入れて検討してまいる所存でございます。 また、「活力あるまちNo.1」を目指すため、国家戦略特区制度なども活用しつつ、先端技術産業の拠点形成などの施策についても検討してまいる所存でございます。 次に、
公益活動促進協議会の移転についてでございますが、現在、
公益活動促進協議会が運営している公益活動促進センターは池田駅近隣の池田市立
コミュニティセンター内に設置されており、市民の認知度も高いと認識しております。 今後、池田地区の文化拠点となる(仮称)池田地域交流センターに移転する予定でございます。 次に、
公益活動促進協議会のあり方についてでございますが、市民との協働のまちづくりを進めていく中で各種
ボランティア活動の役割はますます重要となってくるものと考えております。 本市では、公益活動団体を育成支援する中間支援組織として、池田市公益活動の促進に関する条例において、
公益活動促進協議会を設置しており、情報誌での告知やイベントの実施等による支援の強化を実施しているところでございます。 今後も当該協議会との連携を強化しながら、市民活動、
ボランティア活動を支援し、裾野を広げてまいる所存でございます。以上になります。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 安黒善雄議員。
◆
安黒善雄議員 ありがとうございました。 思い、そしてまた市長の決意を詳しく述べていただきまして、ありがとうございます。 具体的な施策に関しましては、今後、議会とまたいろいろと話し合いながら、市長の思いもまた実現、具現化していくだろうと思われますので、事細かにああやこうやと言ったところで、またそういった話も含めて今後はまだいろいろ煮詰めるところございますので、細かいところはちょっと控えさせていただきます。 先ほどの中で、促進協、今後の役割、
ボランティア団体の本当に中間支援団体として非常に、過去、御尽力いただきました。 今現在、
公益活動促進協議会、
ボランティア活動に関しても、福祉はあそこの北側の
保健福祉総合センターのほうに移っておられ、普通の一般の団体はコミセンのほうにというような形で、何か二分化されているような感じもします。最近ではコミセンのほうが使いにくい、また新しい施設ができるからそちらのほうにということもございますが、今後、促進協のあり方、どういうふうに市がかかわっていくのかをもう少し具体的にお教え願いたいと思います。 そしてまた、大阪府が管轄する大きな通りの府道でございますが、府が非常に力を入れてきれいに整備されております。むしろ、府道よりも池田市の市道のほう、神田小学校から北に上る市道のほうが非常に市民にとって、車椅子の方、市道が本当にがたがたになっているから、そちらのほうに力を入れてくれというような声も非常に上がってきております。その市道に関してもまた力を入れていただきたいと思うのですけれども、市長の見解をお尋ねしたいと思います。以上です。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、安黒議員の再質問にお答えいたします。 まず、促進協のあり方とかかわり合い方につきましてですが、現在市長に着任させていただきまして、まず市内、また庁舎内の状況を把握していくために、アンテナないしは職員の皆様方のお力をかりながら、情報収集しているところでございます。 その中で、地域に分散しているあらゆる各種団体、また、ソーシャルキャピタル、そこの状況というのを把握するために、8月と9月に各小学校区内でタウンミーティングを開催する予定でございます。 そこでの目的は、現在その地域に点在する各種ステークホルダーの方々や地域で尽力している方々の状況ないしは団体の動き方等を把握して、よりその校区におけるソーシャルキャピタルをうまく機能集約しながら、地域に還元できる体制整備を行わなくてはいけないというふうに考えておりまして、その中で、促進協のあり方についても、今後、促進協の代表の方とコミュニケーションを円滑に取りながら、より促進協の、ないしは
コミュニティ推進協議会とか、あらゆる点在する各種団体との共生した形をつくれないかということで、この夏にかけて情報収集をしていく予定でございます。 率直に、この場をかりて申させていただきますと、やはり池田市民の多くの方々は、行政に何かやっていただきたいというよりかは、みずから自分たちが行政に貢献したいというように思って活動されてくださっている方々が非常に多いなというのを実感として感じております。 ところが、例えば民生委員の方であったり、地区福祉委員会の委員の方であったり、あらゆる団体に属しながらも、ある種重複しているような、同じ活動をしているような方々というのが非常に多いという、こういう現状もあるのですね。そうした、今後、地域包括ケア、防災・減災を強化していく面でも、そうしたいわゆる連携といいますか、共生の仕組みを強化していくことが本市の重要な課題だと考えており、議員のおっしゃるとおり、促進協のあり方というのは、今後、夏過ぎをめどに一定方針ないしは形をつくっていくことを念頭に動かしていただこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、市道の整備についてでございますが、これは議員の御指摘、おっしゃるとおり、ぜひ力を入れていきたいと考えております。 先ほど
府道伊丹池田線の
メーンロード化の話をしていただきましたが、そこはあくまでもまちのシンボルとしての
メーンロード化であり、実質、住民の方々、市民の方々に、より住みやすい環境ないしは利便性の高い公共インフラを整えるという意味では、市道の整備は欠かせないというふうに考えております。 特に、私も議員時代、よく声をいただいたのは、ちょっとこんな言い方をしたら失礼なのかもしれないですけれども、どこどこのまちに行けば駅前おりたらバリアフリーで、いわゆる子育て世代のベビーカーを押しているような方々が非常に円滑にまちなみを回遊できるような環境が整っていて、池田駅や石橋駅をおりた途端、苦慮する、何とかしてほしいというような御意見も賜ったことがあります。 そういった意味では、まず利便性の高い、利用量が多い、そういう場所から重点的に市道の整備、バリアフリー化など、まず重点的に整備を積極的に財源確保もしながら行ってまいりたいと考えております。以上になります。
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渡邉千芳議長 安黒善雄議員。
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安黒善雄議員 ありがとうございます。 限られたお金で、それも効率よく今後使っていかないとだめだというのは非常によくわかりました。今後、手腕を発揮していただきたいと思います。 今回、市長が具体化した8つの提案、1番、住みやすさ、2番目は子育てしやすさ、そして3番目は教育の充実、そして4番目は医療・福祉の充実、そして5番目は健康・楽しさ、そして6番目は安心・安全、7番目は活力あるまち、そして8番目は財政運営と、この8つ、上げていただいております。 個々の政策提言はいろいろ市長の思いがありますが、一番の変革は結局最後の8番、財政運営、出資法人のあり方にしろ、今後の外郭団体の見直し、全事業の検証による財源の創出だと思っております。 まちづくりの協力は官だけではなく民間の企業のコラボも今後必要だと思います。これから、ぜひ、市長の次なる政策を期待したいと思います。 要望ですけれども、市長のスピーディーかつバイタリティは本当にすばらしいと思っております。失礼ですが、体育会系の市長にとっては、バイク通勤もありかと思われますが、今後は10万全市民の期待がありますので、極力バイクは避けていただき、ぜひしっかりと公用車を使っていただき、あらゆる市民との接点を多くし、先ほどの道路ではないですが、優先順位をつけていただくためにも市民と接していただいて、忙しければ2カ月に1回ぐらいの市民とじかに接する機会をつくっていただきたいと思います。市長の思われる「
住民満足度No.1」の政策実現を期待したいと思います。 この庁舎にはたくさんの方が見えられます。突然の大雨、そこに受付で予備用の傘を二、三十本置いていてもいいではないですか。用意していただき、また後日返却してくださいという心遣い、また、庁舎の前で気温が先日35度以上もあるのに自転車を整理されている方、それを管理している部署、その部署の方には言いたい。あの炎天下の中で自転車を整理していただく必要があったのか。優しい心遣いでこれからしっかりと市が直接委託管理してもらいたいと心から願っております。 今後は、市民目線で市長はしっかりと動いていただき、今、新市長の行動を市民はじっと見ております。この市が、そしてこの庁舎が変わったなと思われるように、新市長と我々議員は膝を交えて、市長のおっしゃる「
住民満足度No.1」を目指していきましょう。 以上で、要望と私の思いも添えて、今回の代表質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 次に、新生クラブ議員団よりお願いいたします。前田敏議員。 (前田議員-新生クラブ-登壇) (拍手起こる)
◆前田敏議員 (新生クラブ)新生クラブ議員団前田敏でございます。 元号が令和に改まり、市制施行80周年の大きな節目の中、統一地方選挙で新市長も誕生したこの6月議会での質問は、大変意義深く捉まえております。 まず、冨田市長には第23代の市長に就任されたことに対し、お祝いを申し上げますとともに、議会とともに市政発展の取り組みをお願いしたいと思います。 提出いたしました質問通告書に基づき質問をいたします。 その前に、去る5月28日午前に発生をいたしました川崎市の20名の殺傷事件で亡くなられた方の御冥福をお祈り申し上げたいと思いますし、けがを負われた児童の皆様の一日も早い回復をお祈りいたしたいと思います。 また、その現場に居合わせた多くの児童の心のケアを十分にサポートし、健やかな成長につなげる施策の取り組みを祈念申し上げたいと思います。 私たちも、大阪教育大学附属池田小学校での大きな犠牲者を出す事件を経験しております。その後の見守りや安全の取り組みは充実強化されましたけれども、今回の事件は、通学途上、そして、スクールバスの待ち合いというところで起こった事件であります。見守りや安全の確保についても新たな課題が投げかけられた事件だというふうに思っているところでございます。 さて、私たちを取り巻く情勢、日本の経済状況は緩やかな成長が続くと予想され、輸出や国内での消費や設備投資も底がたく推移し、回復基調にあると言われております。労働需給も逼迫する中で賃金の緩やかな上昇も期待されている状況が続いております。 しかし、今後予定される秋の消費税増税やアメリカ、ユーロ圏での金融政策の正常化、そうしたものの世界経済への影響が懸念されているところで、先行きが不安であります。 政治面においても、米国と中国をめぐる貿易関係の悪化、ヨーロッパ議会選挙の行方、東南アジアにおいても、北朝鮮の核開発をめぐる米国との関係、さらには、アメリカ大統領選挙の動向など、政治経済の動きを注視しながら、私たちの生活に及ぼす影響を把握する中で、生活の基盤の確保に努めなければならないと考えます。 また、国内では人生100年時代、一億総活躍社会という背景の中で、70歳までの就業機会の確保が話題となっております。高齢化の一層の進展、現役世代の急減という2040年の人口構造に対応して、高齢者の多様性の中で、従来の65歳までの雇用確保措置から、さまざまな就業や社会参加の形態を含めて就業を確保する制度が検討されております。 こうした環境整備にあわせ、就職氷河期世代とする40歳代後半に到達した世代に対する社会の担い手としての活躍支援も言われております。 そして、自治体に生活困窮者への就労支援の事業の実施や、地域のひきこもり支援強化が求められています。そして、断らない相談として伴走型支援の充実など、地域共生の多様な地域活動の充実促進が要請されております。 このような変化の中、池田市政は、これまで「教育日本一」「子ども・子育て支援日本一のまち」、地域分権制度の飛躍的拡大、「池田のまち みんなまとめてテーマパーク構想」など、自治体間の競争に勝つための手段とともに、未来へつながる取り組みが推進されてきており、その事業は令和元年度の予算にも引き継がれております。 そこで、冨田市長の所信表明に対し、基本的な4点をまずお伺いいたします。 池田の歴史・文化をどのように分析し評価しているのか。そして、日本の都市が抱える問題、課題を池田市は多く抱えているとしております。その内容についてであります。 昭和14年に大阪府下で政令市を除いて4番目の市として誕生した池田市は、多くの起業家、文化人、知識人が当市で活躍し歴史へと文化を紡いでまいりました。 自動車会社は当市誕生と時期を同じくして池田市で操業を開始し、明治から続く住宅政策の拡充、教育施設の拡充では、市内に創設100年を超える3つの高等学校も今その歴史を刻んでおります。 教育大学は移転したものの、国立研究開発法人の産業技術総合研究所を初め、保健所、税務署など、これまで先人がつくり上げた産官学を初めとするさまざまな施設が市政を拡充してきました。これらは池田市の誇りであり、住みたい、住み続けたいまちへとつながってきているわけであります。 次に、池田市の政治の流れを変えるとの主張、問題意識の内容についてであります。 池田市は成熟した中で、安心・安全なまちを維持しております。しかし、活力がなくなった原因として、「潜在している『排他性』」と表現され、「過度な保守志向から許容せず、あらゆるものを排除する姿勢と考え方」であると決めておられます。そして、まちは一流、政治は三流と言われています。 これまで先人が努力を重ね、地域の中でそれぞれの特徴を生かし、その歴史を積み上げてまちづくりを進めた結果、池田のまちが創生され発展してきていると考えております。 そして、これまでの予算編成にも言及し、場当たり的な編成を繰り返してきたとも評されております。 現在は第6次総合計画に基づいて施策が進められ、「豊かな自然を守り、遊ぶ 歴史に学び、集う にぎわいが人と人とをつなぎ、豊かで美しい心が育まれるまち」とする将来像を掲げております。 そして、この計画は、2年後には新たな総合計画への策定と進んでまいりますけれども、第6次総合計画は、2期目の議員時に総務委員会に所属をし、議員それぞれの皆さん、理事者、職員の皆さんとともに審議、議論してつくり上げたもので、この計画に基づき市政運営、予算編成が決定され、継続して遂行されてきているものと自負しております。 今後の新たな計画設定については、市民参加型での策定方法や、新たな方式としての一定の市民を無作為に抽出し、さまざまな政策グループを構成して、行政職員の皆様がコーディネートをする、そして議会で議論する方式など、検討すべきでありますけれども、今回指摘されている場当たり的とする予算編成の根拠を明確にしていただきたいのと、あわせて、今後の取り組みの基本理念をお伺いいたします。 さらに、世襲がまかりとおり、野合や談合のしがらみだらけの古い政治と評価されております。その指摘する具体的な内容についてもお伺いしておきます。 そしてまた、これまで先人の努力と献身的な取り組みに対して、1期4年の議員を経験された市長が池田市の政治の流れを変えると主張され、政治の新しい風と表現されています。この内容についても触れておきたいと思います。 老子に無用の用という概念、不易流行という松尾芭蕉が奥の細道の旅の間に体得した概念があります。不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず、すなわち、普遍の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たに進展がないとするものであります。 昨今、不易より流行が重視される風潮にあります。企業では即戦力になる人材、すぐに役立つ知識が期待される傾向にあります。しかし、即戦力の人材は往々にして基礎がしっかりしていなくて寿命が短いと言われます。すぐに役に立つ知識は、あすに役に立ってもすぐに陳腐化するとも言われております。目先の価値観にとらわれ、短絡的に実用的なものを求めているのではないかと危惧しておるところであります。見解を伺います。 次に、「身を切る改革」と主張されております、その意味についてであります。 同じ政党に所属する大阪府市のリーダーと同様に、所信表明で「身を切る改革」として市長の退職金ゼロ、給与月額30%カットの実行を打ち上げております。 しかし、これまで大阪府においては、大幅な人員削減を行い、全国トップレベルのスリムな体制や組織を目指し、公務員を犠牲にする内容が推進された結果、円滑な組織運営の展開につながらず、時間外勤務の年間360時間を超える職員の増加や、病気により休職する職員の割合も他の自治体とは比較にならない、厳しい実態が報告されております。 また、取り組みにおける財源の創出という点でも、その効果は評価できず、大阪経済は低迷する中で税収も回復していない状況が続いております。 これまで行ってきた緊縮と言える議員報酬や人件費カット、文化活動を含めた市民サービスカットという改革ではなく、介護、保育、教育、防災、公共インフラ投資など、経済を豊かにして人口増を図り、税収増につなげ、経済の循環で市民を豊かにすべきであると考えます。IR統合型リゾートなど一握りの資本の利益誘導政策も考えなければならないのではないかと思います。 一方、働き方改革が話題になり、その本質は業務改革による生産性向上にあると指摘されております。しかし、人材育成の時間の充実、ノウハウ継承による人材育成の環境整備は重要であります。5年10年後に期待される役割や能力、キャリアプランの提示などを行い、厳格公正な人事評価制度の運営が必要となっております。 民間では、最終目的である利益確保に生産性向上が言われますが、行政の役割や目的とは大いに異なる点を理解しながら、職場環境やワークライフバランスを考えて取り組まなければなりません。 給与改定においても地方自治法第204条第1項の規定、地方公務員法第24条に職務給の原則と均衡の原則がありますが、市民が耳ざわりのいい小手先の取り組みではなく、取り組まれる政策課題やその達成目標、効果等、目に見える内容として掲示し、その結果として、みずからの給与削減につなげるなど、みずからの評価基準を明確にすることが見識ではないでしょうか。 また、リーダーが勝手に決めてそれを採用することが、最終的に職員に与えるモチベーション、パワハラにもつながらないかと危惧いたします。市長がこれまでやっているのに職員はどうするのかという精神的ダメージにつながらないかという点であります。 次に、「池田のまち みんなまとめてテーマパーク構想」が平成28年度より打ち出されておりますが、この継続性についてであります。 伏尾台創生プラン2020、細河未来夢プラン2030、石橋未来夢プラン2030、それぞれの地域住民の活動のもとに提言されてきました。地域内での交通対応や駅周辺の公園整備、道路整備、会館等の更新計画などの事業推進がにぎわいの創出にもつながると期待を持って注目されております。 さらに、第6次総合計画の見直しにより、立地適正化計画、中心市街地活性化基本計画も策定されております。このまちづくりについての方向性を含めて、考え方をお伺いいたします。 次に、今回所信表明されました具体化した8つの主要施策について、全て「No.1」と掲げております。この「No.1」の意味するところをまず最初にお伺いいたします。 そして、主要施策について、以下、お伺いいたします。 まず、「住みやすさNo.1」でございます。 住みやすさは、すぐに利便性が要求されます。しかし、住み続けたい、住んでよかったまちは、地域の愛着、ソーシャルキャピタルが必要と考えています。自転車利用の拡大、福祉バスの充実、買い物難民対応などが求められる昨今では、住みやすさは利便性ではなく、満足できない、その中で、地域
コミュニティ交通についての計画をお聞きします。 移動、お出かけの持つ意義として健康の維持、社会参加、人々の交流、あわせて会話など、計画の目的を明確にして、地域のどんな生活を支援するのか、どのような参加者をふやすのか、他の交通政策との関係性をどうするのか、ほかの地域との連携など、まちづくりの直面する危機と住民参加の必要性を追求することが住みやすさに結びつくと考えます。計画とは未来に関する現在の決定であるという先人の言葉があります。 次に、「子育てしやすさNo.1」についてであります。 子育て支援策として、多様なニーズに対応した保育サービスの提供、母子向け医療サービスの充実、子育てに係る経済的負担の軽減の取り組みが重要でありますが、具体的な取り組みについてお伺いいたします。 また、留守家庭児童会の拡充について、現行の問題点、抱えている課題について、今後の方向性とあわせて解決策についてお伺いをいたします。 また、当市の新生児誕生においては、市立池田病院での分娩は全体の半分以下と聞いております。ソフト面の充実とハード面の対応が両面で重要でありますが、この具体的な対応策についてもどのように考えているのか、お伺いいたします。 また、エンゼル車制度も復活をして3年目を迎え、既に100世帯を超える家族に子育て支援として好評に受けられておりますが、これまでの経緯と評価、そして今後の対応についてお伺いいたします。 次に、「教育の充実No.1」についてでございます。 新たな時代の教育については、まず学校における働き方改革を推進し、勤務時間管理の徹底や健康管理を意識する必要から始まると考えます。 また、そのためには、学校の組織運営体制についての支援が重要と考えます。これまで、みずからの犠牲的精神ではなく、専門性を発揮し、健康の中で質の高い授業、教育活動を担う選択を追求することが求められると考えます。 そのためには、具体的な方策を検討し、計画的な推進が図られるべきと考えますが、財政措置も含めて取り組みの見解をお伺いいたします。 次に、「医療・福祉の充実No.1」についてであります。 介護保険制度は、個人負担50%、市町村12.5%、都道府県12.5%、国25%で運営されております。平成30年度介護保険給付総額は10兆2,500億円に達していると言われております。こうした中、団塊ジュニア世代が65歳になる2040年には労働人口が900万人減少するとされ、そして、介護労働力は100万人ふやす必要があると試算されております。 また、団塊世代の後期高齢者は2025年には介護人材の需給ギャップとして約38万人に達するとも言われております。 医療の充実や健康の取り組みについては、人生100年時代と標榜される中で健康寿命の延伸の取り組みを進めることは重要でありますが、その先を見越した介護人材の育成や拡充について、どのように考えておられるのかお聞きします。 一方で、人口減少による地域社会での社会経済の担い手が減少し、地域社会に存続の危機感が高まっています。地域のさまざまな主体が参画し、人々や資源が世代、分野を超えてつながる地域共生社会、地域福祉の取り組みについてお伺いをいたします。 あわせて、認知症高齢者への地域で支える仕組み、そして、その人たちを減らすための具体策もお伺いしておきたいと思います。 次に、「健康・楽しさNo.1」についてでございます。 政府の成長戦略2018では、高齢者雇用の推進に向けた定年延長の促進、継続雇用で定年後も同一の企業で働き続ける高齢者処遇のあり方の検討が掲げられております。 年金制度の改正、定年年齢の引き上げ、雇用保証義務の70歳までの拡大など、さまざまな政策の選択肢が議論されることになり、高年齢者雇用安定法の改正から努力義務の雇用確保措置が義務化されております。 こうした動きで、今まで以上に60歳から70歳まで再雇用されて働く期間が長くなり、地域でのさまざまな取り組みが変化し、健康の維持や教育の取り組みが所属する企業や団体に帰属し、これまで以上に地域に溶け込むことができにくい環境となります。 全国に先駆けて設置した地域分権制度も、その役割や
コミュニティ推進協議会のメンバーにおいても、それぞれが拡大することなく、リーダーの期間は限定されるものの、固定化が進み、社会の環境変化が大きくこの活動にも影響を及ぼしております。 住民ニーズの取り組みを重視する考え方が掲示されておりますが、これまでの活動、取り組みの評価と今後のあり方、検討をどのように進められるのか、お伺いをいたします。 次に、「安心・安全No.1」についてであります。 自然災害の発生に伴う被害の大きさは毎年のように拡大し、頻度もふえてきております。これまで雨水増補幹線の整備や、過去の経験から多額の投資に基づいて整備が進んでおります。防災備蓄倉庫も建設され、大規模災害時の対応が推進されますが、その一方で、避難所として機能を発揮する学校施設の運動場の活用は、一時的な場所の確保としては身近に取り組める問題と考えます。 しかしながら、全国で発災した地震等では、長期間の利用から教育施設が教育に利用できないという事態も生まれています。 当然、大規模災害では、教育活動どころではないという状況が現出されますが、当市においては、共同利用施設も避難所として活用できるものの、既に老朽化が進み、新たな計画づくりを進めなければならない。そして、災害時の避難機能を備えていく形で取り組まなければならないと思いますけれども、この共同利用施設の取り組みの考え方をお伺いいたします。 また、大阪の北部地震、昨年の発災の地震においては、北摂各市における要配慮者の対応では、個人情報のほうから情報開示ができない事案が多く報告されました。南海・東南海トラフ地震の発生確率が発表され、備えとしての情報がうまく機能するのか、明確に対処しておく時期に来ております。 問題点を明らかにしながら、自助、共助、公助のあり方も大切でありますが、個人情報に対する取り組みをどのように図っていくのか、お伺いをいたします。 また、住宅政策として、住宅確保要配慮者への賃貸住宅の供給促進についても、関係部署とのさまざまな検討、連携の中で、災害発生時への備えに結びつける手だてを構築すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。 次に、「活力あるまちNo.1」についてであります。 少子化、高齢化の進展が地域経済に及ぼす影響は、社会課題として避けて通れないものの、一方で、女性活躍や働き方改革への取り組みを市として新たな価値創造につなげる必要があると考えます。 1985年に制定された男女雇用機会均等法、育児休業法の制定、そして2015年に女性活躍推進法が成立し、機会の均等と女性活躍の両立が促進されております。 しかしながら、育児休業の取得率を見てみますと、男性の取得率は5%台と、育児は女性の仕事という構図は改善が見られません。しかも大きな問題は、出生率の低下が将来世代の過大な負担を意味しているところであります。 さらに、社会保障負担の増大によって財政の悪化が次世代へのツケ回しとなる中、社会の疲弊や財政破綻を避けるためには、支えとしての女性をふやすことが必要であり、そのために、男性の育児参加と社会の子育て支援の拡充が求められ、子どもを持つ女性、母親が仕事を続けるための条件整備も求められているところであります。 労働者の健康維持を初め、男女が活躍し家庭生活の充実につなげ、多様な支え手が社会を支え、社会の持続可能性を高めることによって、さらには、新たな価値創造に女性を初め多様な人材が活躍できるダイバーシティーの実現は大きな原動力であります。この社会の成長、活力あるまちへの具体的な取り組みをお伺いします。 また、地域一体の魅力的な観光地域づくりへの情報発信やプロモーションは緒についたばかりであります。動画発信等の取り組みは好評と聞いておりました。 しかし、商工業、宿泊施設、地域住民、飲食店などの相互連携が十分でないと考えるときに、DMO構想に対する行政の役割についても重要であると思います。このDMO構想についての考え方をお伺いします。 また、大阪国際空港の玄関口として、近距離国際線の就航など、インバウンドとアウトバウンドの両方の効果を期待し、規制緩和等への取り組みも大切かと考えますが、考え方をお伺いいたします。 最後に、「財政運営No.1」についてであります。 池田市行財政改革推進プランⅢに、新たな目標に掲げる事務の効率化、生産性向上に向けた革新的技術の導入の基本的な考え方、また、現在の人事管理と人事評価制度をどのように進化させるのか、あわせて職員のモチベーションアップへの取り組みについて、その考え方をお伺いいたします。 また、最近の具体的な内容でありますが、適正な使用料、手数料の設定についてお伺いいたします。 今、総合スポーツセンターが改良に向かって取り組んでおります。五月山体育館に一時集約されることになり、その施設使用料、駐車場使用料について大幅な値上がりが生じます。1日1万9,600円の使用料が3万8,800円になり、駐車場については2時間30分まで200円、その後1時間単位で100円、五月山体育館では1時間300円、その後も1時間単位で300円の設定であります。 一時的な措置であり、料金設定は理解できるものと考えますが、スポーツ団体等のクレームを聞く限り、現行レベルの対処や補助ができないものかお伺いいたします。 最後に、人生100年時代と言われる中で、年に関係なく学び、職場復帰、転職を促すことは税収にも貢献すると考えます。 また、働く人々の賃金引き上げが、安定した労働力の質の向上や経済の健全な発展につながると考えるとき、若者が働き続ける環境や介護人材の確保、保育士の処遇改善など、魅力ある労働条件確保が市の活性につながり、財政の向上につながると考えます。 税収増を図る取り組みについてお伺いして、壇上からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹)
新生クラブ前田議員の質問に順次お答えさせていただきます。 池田の歴史・文化等に対する評価についてでございますが、池田の歴史・文化につきましては、これまで鉄道の開通、空港の開港など、インフラ面だけでなく、銀行や自動車製造メーカーなどの企業や公共機関、教育機関や研究施設のさまざまな施設が立地し、政治、経済、文化の各面で北摂の発展を牽引してきたものと認識しております。 しかし、これまで発展を続けてきた本市におきましても、全国的な課題でもある、人口減少、少子高齢化、住民ニーズの多様化によるサービスの拡大と財政の硬直化といった課題を抱えているものと考えております。 次に、政治の流れの変革についてでございますが、先の選挙戦におきましては、本質的に古い政治の断ち切りを争点にした選挙であり、これに賛同された市民からの信託を得たものと認識しております。 これまでの市政運営は、本市の持つポテンシャルを生かし切れていないものと感じており、今後の本市の将来を見据えると、新たな視点でまちづくりを進めることが、さらなる本市の発展に寄与するものと考えていることから、市長選挙への立候補を決めたところでございます。 なお、前田議員がおっしゃった不易流行は、まさに行政執行を行う上で重要なことと考えております。 不易があらわす時を超えた普遍の真理と、流行があらわす時代や環境の変化により、より革新されていく法則のバランスをとりながら、行政のかじ取りを行っていきたいと考えております。 次に、「身を切る改革」についてでございますが、トップみずからが身を切る政策を実行し、覚悟を示して生み出した財源で教育や医療や福祉といった市民サービスを充実させ、池田市を成長させていくことが大切であると考えております。 そのためにも、まず、給料月額の30%減額及び退職手当の廃止をもって「身を切る改革」を実行していく所存でございます。 次に、テーマパーク構想の継続性についてでございますが、これまで住民発意による伏尾台創生プラン2020、細河未来夢プラン2030、石橋未来夢プラン2030に基づき、市内各地域の特色を生かしたまちづくりを行うため、テーマパーク構想を初め各種計画の策定や関連事業の推進に取り組んできたと認識しております。 今後も、これまで行ってきたまちづくりにおいてのよい点は守りながら、改善すべき点は改善しつつ、引き続き市民の皆様方の御意見を聞き、市政運営に努めてまいる所存でございます。 次に、交通政策と地域連携についてでございますが、本市において既存バス路線を補完するものとしての
コミュニティバスやデマンド交通等を含め、市内の地域公共交通のあり方について議論しているところと認識しております。 誰もが円滑に移動できる仕組みだけでなく、それらの交通を活用するための目的や地域ぐるみのまちづくりがあってこそ、あらゆる交通を整備する意義があるものと考えております。 次に、留守家庭児童会の拡充に伴う課題についてでございますが、留守家庭児童会の拡充につきましては、女性の社会進出に伴う保育ニーズの拡大及び学年拡大に伴う児童増加への対応が課題となっているところであります。 今後、放課後子どもの居場所づくり事業の検証結果も踏まえ、空き教室の活用やプレハブ建設も視野に入れた教室の確保方策について幅広く検討を続けていくとともに、指導員の確保についてより一層努力してまいる所存でございます。 次に、市立池田病院の分娩件数増加への処方箋についてでございますが、市立池田病院において平成29年度に「はぐくみ はばたけ いけだBaby」プロジェクトを立ち上げ、分娩件数増加に向けた取り組みを行ってきたところでございます。 主な内容として、病棟における面会制限の緩和、病棟の美装化、出産費用の引き下げや妊婦専用窓口(スマートレーン)の設置を行ったところでございます。 この取り組みにより、平成30年度の分娩件数は229件と、前年度より約60件増加となり、一定の効果があらわれているものと認識しております。 今年度のさらなる取り組みとして、お祝い膳の導入や出産記念品の充実を図ったところでございます。 次に、エンゼル車提供制度の今後についてでございますが、エンゼル車提供制度は、国内でも類を見ないすばらしい制度であり、マスコミや全国の自治体からも注目を集めている制度であると認識しております。 今後も末永くこの制度を継続していただけるよう、ダイハツ工業株式会社に協力を依頼してまいる所存でございます。 次に、学校の組織運営体制支援についてでございますが、市立学校園の教職員が子どもたちの指導に使命感を持って、より専念できるように、学校園における働き方改革を確実に推進することが必要であると認識しております。 勤務時間管理の徹底と健康管理については、現在、教育委員会が勤務時間管理システムの運用により教職員の長時間労働の是正について、各学校園に注意喚起を行っていると聞き及んでおります。 学校の組織運営体制についての支援においては、部活動指導員やスクール・サポート・スタッフなどソフト面の充実や、ICT環境の整備等のハード面の充実に向け、教育委員会とも連携し、必要な予算措置を行ってまいる所存でございます。 次に、介護人材の育成や拡充についてでございますが、団塊ジュニア世代が高齢者になる2040年を見据えると介護サービスの利用者は増加する一方で、生産年齢人口は減少し、介護人材が一層不足すると想定されているところでございます。 本市においては第7期介護保険事業計画に基づき、介護事業者間のネットワークづくりや介護の魅力を対外的に発信することにより、働きやすい職場環境の整備や新たな介護人材の創出に取り組んでいるところでございます。 今後は、多様な世代を介護人材の対象と捉え、介護人材不足に対応してまいる所存でございます。 次に、地域共生社会、地域福祉の取り組みについてでございますが、平成29年10月より国のモデル事業である「我が事・丸ごと」の地域づくり推進事業において、地域共生社会の実現に向けて取り組んでいるところでございます。 具体的には、各小学校区ごとに地域団体や事業者など多様な主体に参加してもらい、ワークショップで出てきた地域課題について年2回から3回の福祉ネットワーク会議を通じて参加者のつながりを深めながら解決を図っております。 現在はモデル地域として石橋、北豊島地域で実施しているところでございます。今後、ほかの地域へ段階的に拡大してまいる所存でございます。 次に、認知症高齢者への地域で支える仕組みについてでございますが、認知症高齢者を地域で支える仕組みについては、平成29年度より認知症総合支援事業を実施しており、市立池田病院には認知症地域支援推進員を、地域包括支援センターには認知症初期集中支援チームを配置済みでございます。 また、平成30年度より池田市キャラバン・メイト連絡会主催による徘回模擬訓練を実施しております。認知症による徘回者の気持ちに配慮した声がけや見守り方法を学び、認知症の方への気づきと理解を深める取り組みを行っているところでございます。 今後も、認知症になっても住みなれた地域で安心して暮らせるまちづくりに努めてまいる所存でございます。 次に、高齢者が地域に溶け込むための対応策についてでございますが、議員の御指摘どおり、定年年齢が引き上げられ、定年してからは、なかなか地域活動に取り組むにもハードルが高いという状況が生じてくるおそれがあるものと考えております。 地域分権制度の見直しの中で、より多くの地域の方々が幅広い分野で活躍され、魅力的な
コミュニティ活動を展開できる環境を整備してまいる所存でございます。 次に、地域分権の評価と今後についてでございますが、平成19年度の制度発足以来、地域分権制度はそれぞれの地域において多様な地域ニーズに応え、また、自分たちのまちは自分たちでつくるという住民自治の意識改革に大きく寄与したものと評価しております。 また、メンバーの皆さんは長年本当に熱心に活動していただいており、敬意を表すところでございます。 一方、議員の御指摘どおり、メンバーの固定化、高齢化は課題であると認識しており、今後の制度については、地域の皆さんと意見交換を行いながら、より時代に即した制度となるよう見直してまいる所存でございます。 次に、共同利用施設の改修についてでございますが、共同利用施設は災害種別に応じ、災害発生時の指定緊急避難場所に指定しているところでございます。 しかしながら、築年数の経過により耐震性や施設そのものの機能として不十分と認識しております。 共同利用施設の改修につきましては、今後の共同利用施設の再編を踏まえ、優先度を考え、建てかえも含めて検討してまいる所存でございます。 次に、要配慮者についてでございますが、本市におきましては避難行動要支援者名簿を作成し、名簿情報の提供に同意する方のみの情報を避難支援等関係者で構成される地域避難支援協議会に提供し、個別計画を作成しているところでございます。 現在、名簿情報を機能させる対処方法としては、地域支援協議会の結成に向けての働きかけが重要であると認識しております。 今後、本人の同意の有無にかかわらず、避難支援等の実施に必要な限度で平常時から避難支援等関係者に提供できるのか、制度の仕組みを研究してまいる所存でございます。 次に、住宅確保要配慮者への賃貸住宅の供給促進についてでございますが、住宅に困窮する子育て世代や高齢者世帯などの増加に対応するため、空き家や民間賃貸住宅の活用による供給促進を図る必要があるものと認識しております。 今後、民間賃貸住宅等を効率的に活用するため、福祉部局や関係部署と連携しながらセーフティーネットの制度の構築へ向け居住支援協議会の設立等を検討してまいる所存でございます。 次に、ダイバーシティーの実現についてでございますが、本市が活力あるまちへ成長するためには、多様な人材を受け入れ、活躍できるまちになることが必要であると考えております。 石橋拠点施設内に女性、外国人の方、LGBTの方、若者世代、子どもたち、障がいのある方など、多様な市民が集い、ダイバーシティーを実現する拠点の配置を検討しているところでございます。 本施設を拠点に多様な幅広い人材が集い、活躍できるようなまちづくりを進めてまいる所存でございます。 次に、DMO構想に対する行政の役割についてでございますが、池田版DMO構想は、年間170万人以上ある本市への来訪者を池田駅改札前のゲストインフォメーションを起点に回遊を促進させ、市内事業者への経済的波及効果を目的に策定したところでございます。 今年度からは、DMO構想の推進主体としていけだサンシー株式会社が中心となって取り組みを進めております。 その中で行政の役割は、本市の魅力をまち全体として一元的にプロモーションをしていくことだと認識しております。 次に、近距離国際線の就航に向けた規制緩和についてでございますが、国の施策等により、近年のインバウンドが3,119万人に達し、今後ますます増大し多大な経済効果を生み出すものと考えております。 これまで本市としては、大阪国際空港周辺都市対策協議会を通じて国や空港運営権者である関西エアポートに対し、国際チャーター便の要請を行っているところでございます。 先月行われた関西3空港懇談会において、将来的な大阪国際空港への国際便就航の可能性について、検討課題であるという合意形成がなされたことを踏まえ、本市としても関係機関と連携して近距離国際線就航に向け取り組んでまいる所存でございます。 次に、革新的技術の導入についてでございますが、現在、少子高齢化の進行に伴う将来的な労働力の不足を見据え、国を挙げて働き方改革に取り組んでおり、生産性向上や労働環境の整備が求められているところでございます。 また、総務省の有識者会議におきましても、2040年には地方自治体における職員数が相当に減少するという試算がなされているところでございます。 これらを受け、本市においても職員の質、仕事の質の維持・向上について重要視するべき段階にあるものと考えております。 今後、AI・ロボティクス等の革新的技術導入による業務の効率化及び生産性の向上を図り、職員数が減少した状況においても良質な行政サービス水準の維持に努めてまいる所存でございます。 次に、人事管理と人事評価制度についてでございますが、人事評価制度につきましては、向上心を持って業務をマネジメントし目標達成する目標管理と、能力評価をあわせて実施し、能力及び実績が正当に評価されるよう納得性の高い最新の制度となるよう研究会を実施し、常に制度の見直しを行ってまいります。 また、頑張った人が報われるような評価結果をそのほかの人事制度に適切に活用することで、職員のモチベーションアップにつなげてまいる所存でございます。 次に、五月山体育館の使用料、手数料についてでございますが、総合スポーツセンターと五月山体育館の使用料、手数料に格差があることは認識しております。 今回のスポーツセンターの改修工事に伴い、例年、同センターで開催している大会を五月山体育館で開催する際に、ほかの体育館利用者との公平性の確保から、原則使用料の減額は困難と考えております。 しかし、御質問の五月山体育館の利用はスポーツセンターの改修工事に起因することから、私の判断で、説明のつく手法での減額について検討してまいりたいと考えております。 次に、労働条件の確保についてでございますが、人生100年時代を見据え、厚生労働省において介護人材の処遇改善や高齢者雇用の促進、労働者が何歳になっても能力、スキルを身につけることができるよう、リカレント教育の機会の拡充などの施策への取り組みが行われているところでございます。 本市におきましても、就労人口の増加は市民税の増加につながり、財政状況の改善につながるとの考えから、厚生労働省の施策を注視しながら今後の労働施策を検討してまいる所存でございます。以上になります。
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渡邉千芳議長 前田敏議員。
◆前田敏議員 御答弁ありがとうございました。 何点か再質問をさせていただきます。 まず、具体的にお聞きしたかったのですが、ポテンシャルということで、一言で終わりましたけれども、池田市の活力がなくなった原因が、排他性ということを言われております。具体的にお聞かせいただきたいのと、先ほど来、評価をいただいていますように、まちの住民含めて、市民の皆様方のさまざまな行政参加やそれぞれの施策への協力を含めて、それは非常に評価できるわけでありますが、我々議会担当で思いますと、三流という表現も使われておりました。 具体的に、首長、トップリーダーが進める中身を我々は議会として精査し、質疑しながら前に進めていこうという、よく車の両輪と言われておりますけれども、そういった意味では、今、我々は三流と言われている中であれば、我々に対してどういうレベルでいろんな議論や、これからの取り組みを要請されるのかなという点について、改めてお伺いをしておきたいと思います。 次に、具体的な話で、先ほどの「身を切る改革」でもございます。 当然、「身を切る改革」、自分の給料を下げていただくのは結構かと思いますけれども、世の中の社会の構成、あるいは成り立ちという中では、常にさまざまな課題も含めながら、給与体系やそういった支給のレベルも決められてきております。 例えば、国においては、今、地方の給料が安いから地方に人材を集めるためには最低賃金を上げるべきではないかという論議もあるように聞いておりますけれども、私たちの生活の中で、常に、ピラミッドではありませんけれども、社会を構成する、その役割や立場、資格や資質、それによってこういう給与体系も決められてきているわけでありますから、やはりトップはトップとしてきちっとした報酬を得ていただくというのが普通でありますし、先ほど申し上げましたように、カットするのであれば、自分の進める施策や中身をきちっと具体化し明言化し、その評価に対してどうするんだという評価基準的なものをつくって、最終的に自分の役割として評価できなかった部分があると、そういったことにつなげるべきではないかというふうに思うわけであります。民間企業でも同様であります。 ただ、民間企業は給料をカットするという意味では、業績が悪くなる、あるいは、さまざまな施策を進めるためには、その部分について人員を削減というのは一番早い段階で進んでいきますけれども、行政の取り組みはそんな形では進められないというふうに確信をいたしておりますので、改めてお伺いします。 次に、これからの活力といいますか、にぎわいという形で考えますと、先ほどの具体的な話の中で留守家庭児童会の話があります。今、なかなか人が不足をして、募集しても来ないという話題がありますし、これから夏休みのお盆休みもなくなるのではないか、そんな具体的な話も出ております。 私が視察をいたしました九州のある市では、学校施設が足らないところはプレハブをつくって、希望者全て留守家庭児童会に入会をさせるような仕組みができております。当然、行政経費もかかるわけでありますけれども、当然、人の確保も大事であります。こうした取り組みを進めていかなければならないというふうに思うのですけれども、それについてお伺いしたいと思います。 それと、将来の人口が減っていくということでは、やっぱり赤ちゃんを産みやすい社会ということを考えなければいけないというふうに思います。 日本の経済がこのまま推移いたしますと、人口は減り続けると、これは御承知のとおりでありまして、1億2,700万人の人口があと30年すれば9千万人レベルに減少すると言われております。そして、このまま放置すれば、企業の売り上げを含めて疲弊することはもう間違いない事実でありますけれども、赤ちゃんを産みやすくする政策の実効が人口減少にも歯どめをかけて、そうした取り組みが進んでいくのではないかと思っております。 フランスでは話題になりましたけれども、シラク3原則という形で、子どもを持つ、持たないのは女性の判断として決めていただいたらいいということでありますが、当然でありますが、産みたい時期と経済情勢が一致しないということから、子どもが多いほど補助金を出す、あるいは給付がふえればふえるほど収入の安定につながるということでありますから、こうした取り組みを進める必要があるのではないかと思いますし、保育園の充実だとか待機児童ゼロ、そういったものも自治体の責任で保育を整備し、進めていくということも大事かというふうに思います。 今、日本では保育・教育の無償化という形で10月から始まりますけれども、逆に、待機児童の問題も提起をされております。そういった意味では、育児休業から戻って職場で働くときにも、もとのポストに、職場に戻って働けるとか、人事評価もそのままで継続できるような育児休暇というのも大事でありますが、こうしたところの市だけではできない部分もありますけれども、市の行政職員に対するサービスも同じようなことが言えるかと思いますので、関連してお聞きしておきたいと思います。 フランスの話題は、本当にすばらしい効果を上げたということで、90年代の出生率1.66から2010年代には2.00に回復したと言われておりまして、そういった意味では、これは当然、市のできる範囲ではありませんけれども、国に対しても問題提起する中身かと思いますので、見解をお伺いしたいと思います。 特に、またあわせて女性活躍という面についても、ダボス会議を主宰する世界経済フォーラムの発表が、これも御承知のとおりだと思いますが、グローバルジェンダー・ギャップ指数2016というのがあります。日本の男女平等のレベルが144カ国中111位と言われているということであります。 長時間労働あるいは働き方改革で、上限規制あるいはインターバル規制ということで導入も日本で始まりましたけれども、こうした中で、女性が働いていく中で38万円の配偶者控除、そして、パートタイマーの主婦であれば、給与所得控除の65万円をプラスして103万円ということで、このラインを超えると働きにくいという話があります。保険料を払わなくても年金がもらえるという第3号被保険者制度ということもありますけれども、こうした制度もしっかりと市としても考えながら、国に対する問題提起ということも大事かと思いますので、市長の御見解をお伺いしておきたいと思います。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、前田議員の再質問にお答えさせていただきます。 まず1つ目の排他性についてでございますが、非常に、排他性という言葉、受け入れず、許容せず、排除するという、そういう性質を持つ言葉だと思うのですけれども、皆さんないしは多くの池田市民の方が恐らく記憶にあるとは思うのですが、当時、昔はこの池田というまちは、豊能地区の中心地として公共施設並びに商業、そして文化そして働き世代、若者、あらゆる方々を受け入れ、多様な方々を受け入れ発展してきた、先進的な、非常にこの北摂のまちを発展させてきたまちであったというのは皆様も御承知のことと思われます。 ところが、冒頭で前田議員が質問したとおり、池田市の大きな課題の一つに最も重要なのは、余りにも当時、先んじてまちが発展してきたという、そういう背景から、どこのまちよりもやはり成熟し切ってしまったというのは否めないと思っています。つまり、どこよりもトップランナーで走り続けたがゆえに、まちの市街化が進み発展し、そこから新たな活路が見出せないという、こういう大きな本質的な課題はここにあると、私は考えております。 だからこそ、そうした当時、まちを先んじて走ってきた池田市だからこそ、よきものが余りにも多くあったがゆえに、その先、時代が大きく進む中で、多様なものを受け入れられなくなったという背景があると私は考えています。 その象徴たる大きな一つが、川西市のほうで現在阪急百貨店が設置されておりますが、当時は池田駅に連結をしながら、当時百貨店が阪急ゆかりの地であるこの池田駅に来ようとしたときに、さまざまな関係各種、いろいろな政治的ないしは地域のいろいろな力が働いた結果、その受け入れといいますか、それらが川西市のほうに併設され、昔は池田市に多くの方々が買い物に募っていた、池田市に集まっていた人たちが、今後は大きく人の流れが逆にこの排他性によって変わってしまい、ひいては池田市民が池田市外に買い物に行くといった、そのような状況が生まれたというのが象徴的だと私は考えております。 こうした排他性というのは、率直に言うと、私も池田生まれ池田育ちではない、外部の人間で池田に住まいましたので、あらゆる団体、あらゆる所属をしようとしたときに、受け入れられないという問題は肌で感じておりました。 しかし、こうした排他性というものは、これはやはり、先ほど言いましたけれども、先んじて都市が発展してきたという、ここに根源的な本質的な課題があると思っており、今回の選挙において多くの市民の方々が、わかってはいるけれども、もう次の道へ行こうやないかと、そういう思いの結果がこの選挙のあらわれだったというふうに考えております。 次に、政治は三流というふうに言っていた内容についてでございますが、これは私が先ほど安黒議員の質問でもお答えさせていただいたとおり、やはり、日本の政治というのは調和や融和、こういったものが尊重されながら進んできたという歴史的背景があると考えております。 むしろ対立等での政治というのは進んでこなかった時代といいますか歴史的背景がある中で、やはり長年、政治家関係ないしは人間関係の構築によって、人間関係によるしがらみというのが長い時間を通じて、やはり目に見えない縛りやしがらみが必ず出てしまうものだと思っております。これは池田市にかかわらず、どこの企業でもどのまちでもどこでもあり得ることだと思っております。 そうした人間関係のしがらみを断ち切って、本来の目的を達成するために、物事を推進していかなくてはいけないということから、私は余りにもしがらみが大き過ぎたという背景から、このような表現をさせていただいたのが本質的な意味になります。 しかし、この人間関係というのは政治においては時として重要なものであり、緊張感を持って、いわゆる人間関係ないしは政治家同士の関係をなれ合いになることなく、中身の議論によってまちのためにお互い貢献し合うような緊張感のある関係を構築していくことが、今後、池田のためになると考えており、そうした形をとっていくことが、今後の新しい政治のあり方だと考えております。 次に、「身を切る改革」でございますが、私がこの給料月額の30%カット、そして退職金をカットする本質的な意図ですけれども、これは決して給与カットして市民の皆様にパフォーマンスがしたいわけでは一切ございません。 現在、前年度の予算をもう一度見開いて、一つ一つ見ていっておりますけれども、驚くことに、今現在、全ての事業を洗い直したとしても、高齢化に伴う扶助費というのが想像以上に大きいです。なので、今の改革改善を行ったとしても、なかなかこれは厳しいなというような状況の中で、恐らく、これから市民の皆様方に行政の守備範囲が広がった、そうしたサービスにおいて適宜カットをお願いしなくてはいけない局面がもうあらわれているというふうに考えております。 そうした中で、まず、私は行政官ではなく政治家という立場で市民の皆様方から負託を得てこの場にいますので、私みずからがまず給料をカットして、その上で市民の皆様方に適宜適切、不必要なものに関してはお願いさせていただくというのが人としての筋であり、当たり前だということからこの「身を切る改革」というのを行ってまいりました。 また、評価基準におきましては、これは一定の選挙が評価基準としてあらわしてくれるものだと考えております。 私自身が述べた公約を、私自身が行政を引っ張り、結果を出せなかったときに、そのときはしっかり、選挙という判断基準をもって評価されるものだと考えております。 次に、留守家庭児童会におきましては、今後、放課後の居場所づくりの観点からも重要な施策だと考えており、しっかりと子ども子育て支援として取り組んでまいりたいと考えております。 現在、池田市放課後子どもの居場所づくり事業というのが石橋で行われております。これは5年生、6年生そして4年生を対象に、実質、高学年の小学生たちが、どのタイミングでこの時間を必要とするのか、サポートが必要なのかというのを現在調査している状況でございます。これらの状況を踏まえて、よりさまざまな方々に居場所づくりが適宜できるような仕組みを今後行ってまいりたいと考えております。 次に、待機児童ないしは育児休暇等の処遇改善につきまして答弁させていただきます。 議員のおっしゃるとおり、例えばこうした保育士の処遇改善等は非常に喫緊の課題といいますか、重要な課題だと思っております。本市におきましても保育士着任時にお祝い金10万円を渡したりしておりますけれども、ほかの近隣自治体とも組み、比較検討しながら、より魅力的な処遇改善を各種方面において行っていきたいと考えております。また職員の処遇改善におきましても協力的に進めてまいりたいと思います。 先ほど「身を切る改革」の中で私の処遇の給料カットを申し述べましたが、それはあくまで私にとどめたものであり、それは全て職員に波及するものでは一切ございません。あくまで頑張った公務員は報われるべきだと思っており、職員の方々に適正な適宜給料をお支払いして頑張っていただくというのが考えであり、その処遇改善方法は今後担当課と話をしながら、より魅力的な福利環境を構築してまいりたいと考えております。 そして、次に女性の活躍、ダイバーシティーの件についてでございますが、現在、石橋駅前会館の改築に伴い、ダイバーシティーを創設するところで現在担当課が動いてくださっております。 今後、女性の活躍、そして外国人の活躍ないしはLGBT、そして障がい者など、多様な方々が健常者とともに発展できるような共生社会というのは、今後の新しいまちづくりに大変重要な要素と考えており、今後、ダイバーシティーのいわゆる活躍ないしは発展においても、適宜適切、石橋駅前会館の建てかえに伴い注力してまいりたいと考えております。 そして、被保険者制度におきましては、これは国のいわゆる制度に伴い、適宜、国の状況を勘案しながら、市として要望を行ってまいりたいと考えております。以上になります。
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渡邉千芳議長 前田敏議員。
◆前田敏議員 ありがとうございました。 時間がなくなりましたので、報酬と給与は違うということも明確に御理解をいただきたいと思いますが、市長にお願いしておきたいと思います。 それと、やっぱりこれからの時代ですから、しっかりと議会と一緒になって進めていくということも確認をさせていただきたいと思います。 いろんなことを申し上げましたけれども、これからの新しい風と言われるのであれば、また違う意味で我々に提言もいただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 暫時休憩いたします。 午前11時56分 休憩 午後1時00分 再開
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渡邉千芳議長 再開します。 次に、日本共産党議員団よりお願いします。山元建議員。 (山元議員-日本共産党-登壇)
◆山元建議員 (日本共産党)日本共産党議員団の山元建でございます。 私は、質問通告書に基づき、日本共産党議員団を代表して、大きく6点にわたって市長の所信表明に対する質問を行います。 第1に、市長の市政運営に当たっての基本姿勢について伺います。 地方自治法第1条第2項には、地方公共団体の役割は「住民の福祉の増進を図ることを基本として」とあります。当然、この原則にのっとった市政運営が求められると思いますが、市長の見解を伺います。 また、池田市は17年連続の黒字で、51億円の財政調整基金、すなわち貯金があります。この市財政の現状に対する市長の認識を伺います。 第2は、国政・府政の直面する諸問題についてです。 まず、平和憲法を守り、戦争する国づくりを阻止する点についてであります。 自民党の第9条改憲条文案は、第9条第2項の後に、前条の規定は自衛の措置をとることを妨げないとして、自衛隊の保持をうたっています。これは戦力不保持、交戦権の否認を定めた第9条第2項の制約が自衛隊に及ばなくなり、自衛隊が憲法に縛られずに活動できるようになることを意味しています。第2項が残ったとしても、立ち枯れとなり、死文化されてしまうのです。また、自民党の条文案では、自衛隊の行動は法律で定めると書いています。これまで憲法との関係で説明してきた自衛隊の行動を、法律さえ通せば無制限に拡大できるようになってしまいます。 日本の平和を守ってきた憲法の平和原則を破壊する安倍政権の憲法第9条改定に反対し、市長としてその意思を表明するべきではないでしょうか。見解を伺います。 また、自衛隊募集に関する適齢者名簿提出について、対象者の名簿を提出しているのか、閲覧にとどめているのか伺います。 次に、消費税の増税について伺います。 実質賃金はマイナス、家計消費も前回の消費税増税期から回復しておらず、景気動向指数が6年2カ月ぶりに悪化となるなど消費税増税の根拠が崩れる中、消費税率の引き上げは市民の暮らしと営業に大きな打撃となると考えます。消費税増税には反対すべきであると考えますが、市長の見解を問います。 所信表明では、消費税増税を踏まえ、各施設の適正な使用料・手数料を設定するとあります。消費税増税を口実にした値上げを強いるということでしょうか。値上げするのかしないのか、明確な答弁を求めます。 維新府政は、大阪万博をてこにカジノ誘致を進めています。それでなくても先進国では突出して多いギャンブル依存症を際限なく広げるものです。大阪経済の起爆剤とも言いますが、カジノは客の掛金が胴元の業者に流れるだけで、新たな価値を生み出すものではありません。そもそも人の不幸の上で経済発展を進めようという発想自体が誤りです。府民世論も反対が多数です。カジノ誘致に反対すべきと考えますが、見解を問います。 第3は、福祉・医療充実のまちづくりについてです。 まず、国民健康保険料についてです。 市民の5人に1人が加入し、国民皆保険制度の重要な柱を担うべき国保が、他の医療保険制度に比べ著しく不公平で、庶民に大変重い負担を強いる制度となっています。高過ぎる保険料問題を解決することは、住民の暮らしと健康を守るためにも、社会の公正を確保する上でも重要です。 また、今は他の健康保険に入っているサラリーマンも、退職すればいずれほとんどの市民が国保に加入することになることを考えれば、国保問題は一部の人だけの問題ではありません。だからこそ、全国市長会でも、国保の安定的かつ持続的運営ができるよう、国庫負担割合の引き上げなど国保財政基盤の充実強化を図り、国の責任と負担において実効ある措置を講じることとの提言を求めているのです。 国保事業が市町村から大阪府に移り、高くなる国保料について、市民の負担軽減について打開策が必要と考えますが、見解を伺います。 減免制度の周知と拡充についても、その方策をお答えください。 また、保険証が取り上げられる資格証明書の発行は市民の命にかかわる問題です。保険料滞納対策と切り離し、制裁措置としての資格証明書、短期保険証は発行すべきではないと考えますが、見解を伺います。 さらに、特定健診受診率引き上げのための対策について御答弁願います。 次に、がん検診についてです。 医療費抑制にもつながる無料化を実施すべきと考えます。市長は公約でも助成強化を掲げられておるわけですから、前向きな答弁を求めます。 3つ目は、子どもの医療費助成についてです。 他府県では18歳まで窓口負担も無料の完全無償化に踏み出す自治体がふえています。市長も公約で無償化をうたっておられますので、その早期実施への計画を伺います。 4つ目は、介護保険制度についてです。 高齢化が進む中で独居高齢者や低所得者が利用できる施設が不足しており、今後の整備計画について伺います。 また、要介護1・2の介護保険サービスの切り捨てを行わず、要支援1・2の地域支援事業は後退をさせるべきではないと考えますが、見解を伺います。 さらに、保険料の減免制度の充実について見解を求めます。 5つ目は、待機児童解消策を初めとした保育事業についてです。 安心して預けられる認可保育所のニーズに応えるためにも、認可保育所の充実と公立の保育所設置が必要だと考えます。 また、留守家庭児童会の小学校全学年への拡充を早期に実現すべきであると考えますが、市長の見解を伺います。 6つ目は、子どもの貧困対策についてです。 まず、実態調査を行い、生活支援、学習支援、保護者支援、制度の活用等適切な対策をとるべきと考えるが、見解を伺います。 7つ目は、市立池田病院についてです。 まず、所信表明で述べられている市立池田病院の経営改善について、どういった内容なのか具体的な答弁を求めます。 休日・夜間に子どもが急病になったとき、今は箕面市にある豊能広域こども急病センターに行くことになっています。市立池田病院での休日・夜間の小児初期救急を求める声が多く、早急に設置すべきです。 また、療養期・終末期病棟を設置すべきと考えます。 いずれも市長の見解を求めます。 第4は、まちづくりについてです。 中心市街地の活性化として、池田・石橋駅周辺へ公共施設を集中しようとしていますが、それ以外の地域では不便で住みづらくなり、市全体の発展の阻害要素になるのではないか危惧しています。全市的に住みやすく便利なまちづくりをすべきと考えますが、見解を伺います。 関連して、重複機能を有した施設の統廃合がなぜ行政サービスの向上につながるのか、見解を伺います。 地元の経済活性化に効果が認められる住宅リフォーム助成制度と商店リニューアル助成制度の実施を求めます。 敬老会館周辺公共施設の再構築について基本構想が出されましたが、公共施設の廃止・統合の計画となっており、市民の利便性を損なう面があると考えます。市民の声を生かした計画とすべきと考えますが、見解を伺います。 市長は所信表明で、高齢者や障がい者など、誰もが市内をいつでもどこでも円滑に移動できる地域公共交通網の整備を上げられておりますが、その具体策をお示しください。 休日でも住民票がとれると市民の皆さんに大変好評でありました石橋の市役所窓口を復活すべきと考えますが、見解を伺います。 危険で経済的でもない原子力発電から脱却し、再生可能エネルギーの拡大が求められています。太陽光発電の住宅用パネル設置補助金の増額など、制度を拡充すべきと考えますが、見解を伺います。 昨年は大阪北部地震や台風21号などの被害が相次ぎました。南海トラフ地震の発生も指摘される中で、災害対策の強化が求められます。 まず、昨年の災害から、市長はどのような教訓を引き出しておられるのか御説明願います。避難所となる学校体育館のエアコン早期設置などが求められていますが、見解を伺います。 第5は、市民本位の市政運営についてです。 福祉の増進を図る公務労働と民間委託、指定管理者制度は相入れないと考えます。これ以上、推進はやめるべきと考えますが、見解を伺います。 地域分権制度は、地域
コミュニティの権限を予算提案にとどめ、その執行は市が行う本来のあり方に戻すべきと考えます。また、基金制度も廃止すべきと考えますが、見解を伺います。 公共事業の質を保障する上で公正・公平な入札制度は不可欠です。競争原理の働かない一者入札など論外です。公共事業の質と、そこで働く人の労働条件を保障する公契約条例の制定が必要と考えますが、見解を伺います。 また、職員については、削減数ありきではなく、十分な市民サービスを確保する観点から考えるべきと思いますが、見解を伺います。 市長は身を切る改革とよく主張されますが、その最終的な目的は何なのか。福祉や教育予算の削減など、市民の身を切る改革は許されないと考えますが、見解を問います。 第6は、教育についてです。 教育内容に対する国家的介入は、できるだけ抑制的であることが要請されています。これは地方自治体でも生かさなければなりません。教育に対する行政の役割は教育環境の整備にあると考えますが、市長の見解を伺います。 また、どの子にも行き届いた教育を進めるためには、学力アップ、いじめの早期発見など、教育効果が実施されている少人数学級、35人学級を小・中学校全学年で実施し、先生がじっくり子どもたちに向かい合える環境をつくるためにも、教員の長時間労働を解消すべきと考えます。市長の対応策を伺います。 新学校給食センターの調理業務は直営を維持し、卵の除去食対応だけではなく、さまざまなアレルゲンに対応するアレルギー対策を強化すべきと考えますが、見解を問います。 人口10万人当たりの図書館数は箕面市5.16、豊中市2.75に対して、本市が1.92であることから示されているように、本市の図書館の実態は余りに貧弱と言わざるを得ません。五月丘1丁目の旧市立図書館の再開も含めて、館数をふやし、蔵書数の充実を図るべきと考えますが、見解を求めます。 以上で、市長の明確な答弁を求めて、壇上からの発言を終わります。ありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、日本共産党、山元議員の御質問に順次お答えいたします。 市政運営の基本姿勢についてでございますが、市長として、池田市民、市議会議員の皆様、そして職員とともに、オール池田で「
住民満足度No.1」のまちを目指し、邁進してまいる所存でございます。 次に、市財政の現状に対する認識についてでございますが、財政調整基金残高は過去最高額となっているものの、本年度予算では30億円を超える取り崩しを計上しているところでございます。 また、今後は、扶助費等の社会保障関係費や公共施設の老朽化対策に伴う元利償還金の増加等により、基金残高の大幅な減少を見込んでおり、依然として厳しい財政状況にあると認識しているところでございます。 このような財政状況の見通しの中、健全な財政運営を行うため、既存事業の検証に着手し、歳出削減を行うとともに、国や大阪府等の補助制度の積極的な活用や、より有利な起債の活用等による歳入確保に取り組むことで、安定的かつ効率的な財政運営に努めてまいる所存でございます。 次に、憲法第9条についてでございます。憲法第9条につきましては、基本的に、行政が1つの市としての見解を述べるべきものではなく、国家的に検討することが必要であると認識しております。本市としては、平和安全都市宣言に従い、今後の状況の変化を見守ってまいる所存でございます。 次に、自衛隊募集に関する名簿についてでございますが、防衛大臣は、自衛隊法第29条及び第97条、自衛隊法施行令第120条に基づき、市町村長に対し必要な資料の提出を求めることができると規定されているところでございます。本市におきましては、住民基本台帳法第11条に基づき、閲覧にとどめているところでございます。 次に、消費税率の引き上げについてでございますが、消費税率の引き上げについては国において予定されているところでございます。これに伴い、国においては前回の3%引き上げの経験を生かし、あらゆる施策を総動員し、経済に影響を及ぼさないよう全力で対応するとしており、幼児教育・保育の無償化や軽減税率の導入、消費を平準化するための支援策などを講じるとされているところでございます。 次に、使用料・手数料についてでございますが、消費税率は、平成元年4月の導入以後、平成9年4月に5%、平成26年4月に8%となり、令和元年10月に10%となる予定でありますが、これに対し、本市の手数料・使用料につきましては、平成9年度以来、見直しを行っていないのが現状でございます。行政サービスはさまざまな経費の積み上げから構成されており、時宜に応じた適切な受益者負担の設定を怠ることは、受益者以外からも広く負担を求めることとなり、かえって負担の不均衡が生じるものと考えております。また、税率変更に伴う料金への税額転嫁が国から求められており、また、利用料金制の導入施設におきましては、指定管理者が増税分の金額を負担している形であるため、本体価格も含めた料金の見直しを検討する必要があるものと考えております。 次に、カジノの誘致についてでございますが、現在、大阪・関西の持続的な経済成長のエンジンとなる世界最高水準の成長型IRの実現に向けて、大阪府・大阪市が一体となって取り組みを推進しているところでございます。また、IR誘致に当たっては、有識者で構成するIR推進会議での議論を踏まえながら大阪IR基本構想(案)を本年2月に取りまとめたほか、ギャンブル等依存症や治安・地域風俗環境などの懸念事項への対策や、理解促進に向けた取り組みも行っているところであり、今後も大阪府・市の動向を注視してまいる所存でございます。 次に、国民健康保険料についてでございますが、国民健康保険料は都道府県において市町村ごとの標準保険料率が算定されているところでございます。構造的な問題につきましては、国に対し、市長会を通じ、抜本的な財政支援を講じられるよう要望しているところでございます。府に対しましても財政措置を講じられるよう要望しているところでございます。 次に、減免制度の周知と拡充についてでございますが、国民健康保険については、平成30年度から都道府県化により保険料率等を府内統一とする方針になったところでございます。減免制度についても同様に府内統一となり、拡充は困難と考えております。今後も制度の周知を適切に行ってまいる所存でございます。 次に、資格証明書、短期保険証についてでございますが、資格証明書は、被保険者間の負担の公平性及び国保の財政の健全化を図ることを目的に、国民健康保険法第9条により、納税時期から1年以上滞納した者に対し、被保険者証の返還を求めた上、資格証明書の交付が義務づけられているところでございます。また、短期被保険者証も同じく、国民健康保険法第9条の規定により、滞納者の被保険者証について特別の有効期限を定めることができるとされております。納付が困難な場合は、正当な理由を確認し、医療を受ける機会を確保しているところでございます。引き続き、資格証明書、短期保険証の交付について適切に運用してまいる所存でございます。 次に、特定健診受診率引き上げのための対策についてでございますが、特定健診受診率向上のため、広報誌への掲載、窓口での声かけ、受診勧奨はがきの送付など、機会を捉えて周知を行っているところでございます。そのかいもあり、平成29年度では、府内平均で30.3%のところ、本市では44.3%で4位の受診率となっております。今後とも特定健診の受診率向上に努めてまいる所存でございます。 次に、がん検診の無料化についてでございますが、がん検診につきましては、市民の利便性と受診率向上を図るため、集団・個別方式で実施しているところでございます。各種がん検診の一部負担金を池田市医師会に負担してもらうことにより、市民は前年度のおおむね半額で受診が可能となっております。そのため、受診者が増加し、受診率の向上が見込まれるものと考えております。 次に、子ども医療費の無償化についてでございますが、本議会では、入院も通院も1医療機関当たり1日500円以内で、月2日までの自己負担で行っている児童医療費助成制度について、現行の15歳から18歳へ年齢を引き上げる内容の条例改正案を提出させていただいたところでございます。また、大阪府内の各市町村においても、医療費助成制度は府補助金を活用して運用していることから、市町村単独で助成内容を拡充することは困難な状況にあると認識しております。今後とも、持続可能な制度として運営できるよう努めてまいる所存でございます。 次に、今後の施設整備計画についてでございますが、第7期高齢者福祉計画・介護保険事業計画期間中の施設整備として、特別養護老人ホームの18床増床とグループホーム18床を予定しております。施設整備につきましては、被保険者のニーズやサービスの見込み量、介護保険料を勘案しながら、事業計画策定委員会における議論を通して適正に見きわめていく所存でございます。 次に、地域支援事業についてでございますが、要介護1・2の介護保険サービスについては、国の動向を踏まえつつ、介護保険制度の適正な運用とともに、地域の実情に応じた支援が必要であると考えております。また、地域支援事業における要支援者へのサービスにつきましては、要支援者の意向と本人の状態に沿った多様な支援体制を構築するとともに、高齢者の主体的な介護予防への取り組みを推進してまいる所存でございます。 次に、保険料の軽減についてでございますが、介護保険料につきましては、平成27年4月より公費を投入して低所得者の保険料軽減強化を行っているところでございます。また、令和元年10月には消費税が10%に引き上げられることに伴い、令和2年度にかけて段階的にさらなる軽減強化を行うと聞き及んでおります。本市においても国の示す基準に従い対応してまいる所存でございます。介護保険制度は所得に応じて保険料を多段階に設定しており、今後も引き続き低所得者に配慮しながら、高齢者の保険料負担能力に応じて適正に対応してまいる所存でございます。 次に、待機児童数と待機児童解消施策についてでございますが、平成31年度当初におきましては、国基準の保育所等待機児童数ゼロを達成したところでございます。なお、いわゆる潜在的待機児童数の解消や、幼児教育・保育無償化の制度実施に伴う保育ニーズの増加等に対応するため、必要な施設整備等を継続的に検討してまいる所存でございます。 次に、保育所等の拡充についてでございますが、保育所等の整備につきましては、保育の質の確保を前提に、効率的・効果的な運営を行うため、公私立双方を選択肢として検討していくことが必要であると考えております。保育の受け皿の拡充に当たっては、今年度策定予定である池田市子ども・子育て支援事業計画を踏まえ、適正な施設整備を進めてまいる所存でございます。 次に、留守家庭児童会の拡充についてでございますが、先ほど前田議員にお答えしたとおり、留守家庭児童会の拡充につきましては、女性の社会進出に伴う保育ニーズの増大及び学年拡大に伴う児童増加への対応が課題となっているところでございます。今後、放課後子どもの居場所づくり事業の検証結果も踏まえ、空き教室の活用やプレハブ建設も視野に入れた教室の確保方策について幅広く検討を続けるとともに、指導員の確保についてもより一層努力してまいる所存でございます。 次に、子どもの貧困対策についてですが、子どもの貧困対策に関する実態調査につきましては、平成28年度に大阪府が子どもの生活に関する実態調査を実施されたところでございます。平成29年3月に公表された大阪府子どもの生活に関する実態調査の報告書におきましては、支援が必要な子どもや家族に施策を確実に届けることの重要性に鑑み、子どもの貧困状況を全数把握できる学校の場で「つなぐ」という仕組みの構築が提案されたところでございます。 本市におきましては、教育委員会との連携のもと、昨年4月に創設された大阪府子どもの貧困緊急対策事業費補助金の活用など、実情に即した施策展開に努めてまいるとともに、各部局の連携のもと取り組みを進めてまいる所存でございます。 次に、市立池田病院の経営改善についてでございますが、政策医療の維持などに起因する財政状況の悪化や、医師不足による診療体制の縮小など、公立病院を取り巻く経営環境や医療提供体制は全国的に厳しいものと捉えております。 国は新公立病院改革ガイドラインに基づく抜本的な改革を求めており、市立池田病院においても従前から経営改善に努めているところでございます。近年は、診療機能の強化・拡充による収益性の向上が収支改善につながり、平成29年度決算では昭和43年度以来の医業収支での黒字を計上するなど、少しずつとはいえ、着実に効果を上げているところでございます。一方で、必要経費である人件費や材料費などは増加する傾向にあり、費用対効果を検証し、さらなる経費削減も必要と認識しております。今後とも、医療水準を落とすことなく、財務状況の改善に資する取り組みを進め、経営改善を図ってまいる所存でございます。 次に、休日・夜間の小児救急についてでございますが、現在、市立池田病院における小児科医の確保は厳しく、不足している状況が続いている現状でございます。そのため、本市の小児医療としては、市立池田病院、かかりつけ医、豊能広域こども急病センターが、地域全体で連携して診療の対応を行っており、一次医療のすき間があかないように努力しているところでございます。 なお、入院加療が必要な患者については、豊能広域こども急病センターの輪番制の後送病院として、市立池田病院において受け入れを行っているところでございます。今後も、地域の医療機関と連携し、地域医療の確保に努めてまいる所存でございます。 次に、療養期・終末期病棟の設置についてでございますが、大阪府地域医療構想で示されている必要病床数推計値を見ても回復期や慢性期の病床数は不足しており、今後、超高齢化社会の進展に伴って、終末期医療に対するニーズは一層ふえていくものと推測しております。 それに対し、厚生労働省は医療の機能分化を進めており、各医療機関が適切に機能分化・連携することで、施設単体でなく地域全体で、必要な医療機能がバランスよく提供されている体制の構築を目指しているところでございます。そうした流れの中で、市立池田病院は急性期医療に資源を集約し、機能強化を図っております。今後とも、地域医療支援病院としての役割を果たし、地域全体で必要な医療が必要なときに提供される体制づくりに取り組んでまいる所存でございます。 次に、駅周辺への公共施設の集中についてでございますが、都市再生特別措置法においても、将来的に少子高齢化社会になっていく中で、駅前を中心としたまちづくり等、コンパクトシティの形成が求められているところでございます。それぞれの地域の生活に必要な施設につきましては、これまでどおり適切に各地域に配置されていくべきでありますが、集客性の高い公共施設等につきましては、利便性が高く、多くの市民が利用する池田駅や石橋駅の周辺に配置することで、駅前のにぎわい創出や活性化が図られ、結果、地域全体が住みやすく、便利なまちになるものと考えております。 次に、複合施設の整備と行政サービスの向上との関係についてでございますが、ハード的な視点からは、施設の必要な機能を維持しながら建物を統廃合することにより、今後、一時的に施設の維持管理・更新等に係る財政負担が軽減・標準化されることで、将来世代への負担を減らし、行政サービスの質及び内容の維持に資するものと考えております。 また、施設跡地への立地誘導等により、売却益や固定資産税収入が期待できるほか、新たな雇用やにぎわい創出にもつながり得ると考えております。さらに広角的に捉えると、集約型都市構造へ転換していくコンパクトシティ政策の一環として位置づけられているものであり、人口集積による経済活性化、住民の移動効率化や生活インフラのストック量の縮減による財政効果も生み出すことにより、行政サービスの向上に資するものになると考えております。 次に、住宅リフォーム助成制度についてでございますが、手すりの取りつけや段差解消などの高齢者の住宅改修につきましては、介護保険制度の中で住宅改修費として支給しているところでございます。住宅リフォーム助成制度としましては、社会資本整備総合交付金を活用した既存民間建築物耐震診断補助、既存民間建築物耐震改修補助、既存民間建築物耐震設計補助制度があり、今後これらの制度のさらなる利用促進を図ってまいる所存でございます。 次に、商店リニューアル助成制度の実施につきましては、本市では商店リニューアル助成制度の創設については予定はございませんが、日本商工会議所が、類似する事業として、商店のリニューアル助成について、販路拡大や集客力を高めるための店舗改装など、小規模事業者持続化補助事業が実施されているところでございます。今後は、さらに補助制度の活用が促進されるよう、商工会議所と連携し、PRに努めてまいる所存でございます。 次に、敬老の里に関する市民の声の反映についてでございますが、敬老会館周辺公共施設の再構築につきましては、昨年実施した住民ワークショップでの意見も踏まえ、高齢者だけでなく、子どもや若者などを含んだ多世代が集い、交流できるエリアとしての整備を念頭に、基本構想を策定しているところでございます。今後、基本構想をもとに具体的な施設の規模や設備などについて検討した上で、施設の機能面などについて市民の理解を求めていく所存でございます。 次に、地域公共交通網の整備についてでございますが、本市では、人口減少問題を初め、10年後には高齢化率が3割を超えると言われる中、民間路線を基本として、移動手段が不足する層へのきめ細やかな交通確保が必要であるものと考えております。昨年度立ち上げた池田市地域公共交通会議において、本市の区域内における総合的な公共交通のあり方及び既存公共交通の利用促進策の検討をしているところでございます。引き続き議論してまいる所存でございます。 次に、石橋での市役所窓口についてでございますが、石橋での市役所窓口の復活につきましては、石橋プラザにおける住民票等予約取り置きサービスで対応しておりますが、利用件数はコンビニ交付の認知度の向上に伴い減少しているところでございます。また、石橋プラザ市民サービスコーナーの再開には、多額のイニシャルコストが発生するものと聞き及んでおります。今後も、市民サービス向上を目指し、コンビニ交付の利用促進のため、個人番号カードのさらなる普及に向け、PRに努めてまいる所存でございます。 次に、太陽光発電設備設置補助金制度などの拡充についてでございますが、住宅用太陽光発電設備の導入に関する補助金につきましては既に平成20年度より実施しており、直近では平成30年度に59件、506万1千円を交付しているところでございます。また、太陽光発電設備だけでなく、家庭用燃料電池システムの導入費の補助に関しましても平成27年度より実施しており、平成30年度は97件、485万円を交付したところでございます。今後とも、環境に優しい機器の普及促進に努めてまいる所存でございます。 次に、昨年の災害からの教訓についてでございますが、昨年の災害において、大阪府北部地震では早期の災害対策本部の設置、台風第21号とその後の停電では、状況把握のおくれと情報発信について教訓であると認識しております。それを踏まえて、災害情報の発信についてはLINEや行政防災無線の整備、被災者生活再建支援制度の確立など、課題解決に取り組んでいく考えでございます。また、平成30年度の災害の記録を作成し、対応を行った内容を後世に伝えてまいる所存でございます。 次に、学校体育館のエアコン早期設置についてでございますが、学校体育館の空調については、災害時における避難場所となることから課題であることは認識しております。今後、ほかの施設整備との優先順位を考慮しつつ、体育館への空調整備について検討してまいる所存でございます。 次に、民間委託等の推進の是非についてでございますが、民間委託等は、民間でできることは民間で行うという考え方のもと、市民サービスの向上を第一義とした上で導入しているものであり、これまでに一定の成果を上げてきたものと認識しております。今後も、市民サービスのさらなる向上やスリムで効率的な市政運営のため、池田市行財政改革指針及び池田市行財政改革推進プランⅢに基づき、民間活力の導入を進めてまいる所存でございます。 次に、地域分権のあり方及び基金制度の廃止についてでございますが、池田市地域分権の推進に関する条例において、地域
コミュニティ推進協議会の権限を、その地域内において実施する必要がある事業を市に提案することができると規定しているもので、公金の執行は市が行っているものと認識しております。地域分権推進基金につきましては、不要な提案を減らすことも一つの目的としているところであり、制度のあり方について地域の皆さんと今後協議していく中で、基金のあり方についても検討してまいる所存でございます。 次に、公契約条例についてでございますが、公契約条例の制定に関しましては、労働者の賃金確保や公共の事業の品質確保などのメリットがある一方で、労働関係法との矛盾や条例施行に伴う実効性の確保、地域間の労働者間での賃金格差が生じるといったデメリットも多く考えられます。こうしたメリット・デメリットを踏まえ、労働者保護問題は労働行政全般の中で広域的に取り組む課題で、国が現行法と矛盾のないよう法制化することが望ましいと考えております。今後も、最低制限価格制度の適切な実施によるダンピング受注の防止や、現行法制度の適正な運用の徹底を図りながら、国の動向を注視してまいる所存でございます。 次に、職員数の削減についてでございますが、職員数につきましては行財政改革の取り組みにより削減してきたものであり、今後は、削減ありきではなく、十分な市民サービスを提供できる人員を確保するとともに、適材適所の人員配置を行い、効率的な行政運営を進めてまいる所存でございます。 次に、身を切る改革の目的についてでございますが、日本経済の成長とともに行政の守備範囲は全国的に広がりを見せてきましたが、人口減少、少子高齢社会の現在、限られた財源を有効に活用するためには、これまでの守備範囲を縮小せざるを得ない状況であると認識しております。これにより、市民に御負担を願うことも当然あることから、まずは自身の給料月額の30%カット及び市長の退職金を廃止するものでございます。 次に、教育に対する行政の役割についてでございますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律が平成27年4月に施行され、教育の政治的中立性、継続性・安定性が確保されつつ、市長の教育行政に果たす役割や責任が明確化され、市長が招集する総合教育会議を通じて、公の場で教育施策について教育長及び教育委員と議論することが可能になったところでございます。今後、教育行政につきましては、各部局との連携をより一層強化し、総合教育会議での協議や意見交換を通して、子どもや保護者にとって必要不可欠な教育ニーズをいち早く取り入れ、教育環境の整備はもとより、効果的な教育施策をこれまで以上に展開できるよう、教育委員会と連携を密に取り組んでまいる所存でございます。 次に、少人数学級の小・中学校全学年実施についてでございますが、学校における少人数学級につきましては、基礎・基本の定着やきめ細やかな指導の充実などの教育効果があるものであり、できるだけ多くの学年で実施することが必要と認識しております。 既に池田市では、平成29年度より小学校4年生まで35人以下学級編制を拡大実施し、また、小学校5、6年生に関しましては専科教員による授業など一部教科担任制を取り入れており、より効果的な指導を実施できると聞き及んでおります。 さらなる少人数学級編制の拡大につきましては、教職員定数の改善などの条件整備について国や府に対し働きかけていくとともに、その動向を見据え、市の財政状況も鑑みながら、予算措置を検討してまいる所存でございます。 次に、教員の長時間労働の解消についてでございますが、子どもたちの未来のため、学校園が質の高い教育を継続して提供するためには、教職員みずからが生活の質を豊かにして人間性や創造性を高め、効果的な教育活動を行うことが、学校園における働き方改革の目的であると認識しております。特に教職員の長時間労働の解消については、喫緊の課題として教育委員会とも共有しているところでございます。今後、学校園が子どもと向き合う業務に集中するためには、全体としての学校園業務を俯瞰してスクラップ・アンド・ビルドを行っていくことや、家庭・地域の理解、協力を得ながら業務の役割分担、適正化を図ることが重要であると考えております。 次に、新学校給食センターの調理についてでございますが、新学校給食センターにつきましては、民間のノウハウを活用し、市と連携を行いながら、安全・安心な給食の提供を行うことを前提として、DBO方式を採用し、調理業務においても基本契約を締結しているところでございます。学校給食におけるアレルギー対策につきましては、安全性を考慮し、大量調理の中でできることを実施しているところであり、新学校給食センターにおきましても、現状と同じ給食の提供方法を計画しているところでございます。 次に、図書館の拡充についてでございますが、五月丘1丁目の図書館を本年5月により利便性の高い池田駅前に移転したものであり、1kmも離れていないところに本館規模2館を設置運営することは、経費面からも課題が大きいと考えております。現在、池田駅前本館及び石橋プラザからの遠隔地域については、移動図書館(ブックモービル)によって巡回し、サービスの展開を図っているところでございます。池田駅前本館及び石橋プラザを核とした図書館のネットワーク化につきましては、市民ニーズや経費面及びその方法について今後研究してまいる所存でございます。蔵書につきましては、市民1人当たり3.6冊であり、大阪府内の図書館における市民1人当たりの蔵書数のほぼ平均値となっており、今後とも蔵書の充実を図ってまいる所存でございます。 壇上からの答弁は以上になります。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 山元建議員。
◆山元建議員 いろいろ御答弁願いました。 例えば、消費税の増税につきまして、消費税の増税を踏まえて各施設の適正な使用料・手数料を設定するということは、これは、利用料を負担してもらうということをいろいろおっしゃったけれども、認められたということですね。ということです。 さらには、子どもの医療費助成について、市長は公約で無償化ということをおっしゃっているわけであります。だから、18歳まで助成、これも結構ですよ、しかし普通、無償化といいますと窓口負担も含めて完全無料ということを指すのは、もう市長も御存じやと思います。公約で掲げられていることですから、ここではっきりと無償化するということを明言してくださいよ。これをまず答弁求めます。 それから、前後しますが、国民健康保険制度でありますが、資格証明書を適正に発行しているというようなことがありました。しかし、聞こえはいいけれども、資格証明書ということは保険がきかない、10割負担ですよということを認識しておられるのでしょうか。命にかかわる問題です。さらに、資格証明書を発行していない自治体もあるわけですよ。何としても、保険料の滞納とかそういったことのペナルティーとして、すぐに短期保険証、それから資格証明書を発行するということはしないということを、はっきりと明言していただきたいということであります。 それから、病院のことであります。病院のこともお金のことがやっぱり言われていましたね。経営改善ということが言われていました。私たち、病院の財政、赤字より黒字がええということはそのとおりです。しかし、市立池田病院、市民病院、市立病院、公立病院というのは、一般の民間の病院では採算がとれない等々の理由でなかなか手を出しにくい、しかし市民の命を守るためには絶対必要やというような診療科を設置するなどしているわけであります。だから、市立池田病院も、小児科でありますとか脳神経外科でありますとか、そういう比較的お金がかかるような診療科もやってくれているわけですね。これは評価するわけであります。だから、そういうことをしているわけでありますから赤字が出ることもあるわけですよ。それは市民の命と健康を守るために仕方がないことであります。だから、財政ありきで事を運んでもらっては困るということです。例えばですよ、警察は富を生み出しません、だけど赤字だから警察潰せという話は出ませんね。それは市民の安全守るためですよ。同じです。市民の健康と命を守るためには、市立病院は絶対に拡充していかなければならない、存在していかなければならない。まず財政ありきという姿勢は改めるというふうに私は思っております。 それから、まちづくりの問題につきましても、集約化して、それが市民の利便性、市民サービスの向上につながるということでありますが、どうしても理解できない。石橋や池田の駅前に集客性の高い云々とおっしゃいましたけれども、公共施設を持ってきて、ほかとの差別をつくるということは、必然的にほかは軽視してくるということとつながっていくではないですか。しかもそこの売却益ということもおっしゃいましたね。売ってしまうということですね。そういうことも念頭に置いて事は進められている。コンパクトシティありき。これは国の政策ですよ。国が悪いのです。これは市民の、池田市という小さいまちでも、池田駅、石橋駅周辺は栄えるけれども、ほかはどうしようもないということ。前市長の時代に、このコンパクトシティ構想の説明会があったときに、私もよく覚えています、鉢塚の人から鉢塚はどうでもええねんなという意見が出たのですよ、実際に。そういう政策やと私は思いますから、これはもう一度答弁を求めたいと、考え直してほしいというふうに思います。 それから、石橋の市役所窓口の復活。これは減少していると。当たり前なのですよ。サービスが低下したら減少します。すぐに発行できるのと取り置いて次の日発行するのとはやっぱり違いますね。利便性が減じています。さらには、コンビニ交付ということですが、そこにはマイナンバーが要ります。マイナンバーの普及率は2割にまだ達していません。そういうことでは、コンビニ交付で利用率が減ったというのは、これは少し違うなというふうに思っています。やっぱり、すぐに休日でも住民票その他がとれるということで、みんなが安心して利用できる。助かっていたのですよ。例えば商売人さんとか、お得意さんの住民票その他、必要やということになったときに、もう待てないというようなときに、あそこ、石橋プラザに行ったら、住民票すぐ出してくれる、いろんな証明書、すぐ出してくれるということで、非常に重宝していたということであります。これ、どうしても復活してほしいというふうに思います。 それから、災害時の教訓、どう引き出すかということであります。これはいろんな教訓があると思うのですね。機敏に対応できなかったということです。台風のときでも、まずはスマホの充電させてくれへんかとか、それから、僕も気がつかなかったけれども、水が上がれへんからマンションでは水も出なくなったと、そういったことに対してやっぱり機敏に対応してほしいと。私、まだ議員に当選する前に後ろで聞きましたけれども、ホームページでいろいろ言うていましたと。電気がとまっているのに、なぜホームページで見られるのですか。そういうちぐはぐやね、というようなことがあった、そこの対応をちゃんとしてほしいということであります。 地域
コミュニティに関しましては、公金を市が支出しているから大丈夫やということもありましたけれども、支出してんのはどんな業務でもそうでありまして、市が執行しているということが問題です。勝手にとは言わんけれども、地域
コミュニティの皆さんが執行しているのではなくて、市が執行するというのが本来のあり方でありますから、地域
コミュニティは、何遍も言いますけれども、予算提案にとどめるというのが本来の姿でありますから、これを進めていただきたいということです。 入札制度の問題では、公契約条例ができないということは非常に熱心におっしゃられましたけれども、入札制度の改善、ほとんど触れられませんでしたですね。これは、この間、億を超える事業の一者入札、随意契約ということが続いていますね。こんなことは普通は考えられません。一者入札というのは競争が働かない。私も、入札、発注する側で以前仕事していたことがありますからよくわかりますけれども、絶対に一者入札なんて許さなかったです。これ何が原因かと、一者しか来なかったら、入札に誰も来なかったら、何か原因だから業者さんにもよく聞いて、いや、この単価が上がっているから無理なんだとか、そういうことを聞いて、もう一度、入札やり直すのが筋ですよ。こういう努力をされているのかどうか、これを聞きたいというふうに思います。 それから、総じて言いますと、私は思うのですけれども、国民健康保険料は高過ぎる、それでなくても物価高いのにまた消費税上がる、学生さんは学費等返さなくてはいけない奨学金に悩まされている、国民、いうたら国の悪政に対してみんなが苦しんでいるときに、本来ならば国の悪政に対して防波堤となって頑張るのが地方自治体の役割ではないですか。しかし、市長の今の答弁聞いていたら、粛々と消費税は受け入れると、コンパクトシティも国の言うとおりやるということ、そういう姿勢、これはやっぱりおかしいと私は思っています。 関連して、身を切る改革という話もありました。私、午前中の前田議員の質疑の中で愕然としたのですけれども、前年度の予算を見て、市長、愕然としたとおっしゃいましたね。市長、あなたは市議会議員として市政をチェックする立場におられたのに、今ごろ前年度の予算を見て愕然とされたのですか。市議会議員としての任務を果たしていなかったことを、みずから言っているようなものではないですか。そしてその内容たるや、膨らむ扶助費、これが不必要やと、カットするとおっしゃいましたね。これは本当、許されない発言であります。扶助費というのは何なのか調べました、この休み時間に。住民福祉を支えるための経費で、生活保護など国の法律に基づいて支出するものと自治体が独自に支出するものとがあると。児童福祉には子どもへの医療費助成や公立保育園運営費など、老人福祉には特別養護老人ホームや包括支援センターの運営費など、その他には災害救助費が含まれる。 市長、最初の質問で、地方自治体の基本的な任務は福祉の増進を図ることやと、それについてどう思うかと、明確に答えられませんでしたね。恐らく答えられないのだと思いますよ。だって扶助費切ると言っているのですよ。福祉の一番根幹にある部分を市長は切るとおっしゃったわけでありますから、これは絶対に許されない。地方自治体の一丁目一番地の政策を切ると。あなたの言う身を切る改革の目的はそこにあると言わざるを得ません。あなたが退職金を削るの、それは勝手ですよ。それは何も言いません。しかし、それに市民の生活や暮らしまで道連れにされるのは御免であります。御免こうむりたいというふうに思います。 さらには教育の問題です。教育は、2006年の教育基本法の改悪のときに、市長と市の行政側の権限がふえたということであります。確かに改悪であります。私も改悪と思っている。これはそういうことです。しかし、2006年の教育基本法改悪のときであっても、当時の小坂憲次文部科学大臣は、教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的であることが求められるということは変わらないという答弁、しているのですね。だから、2006年の教育基本法の改悪でなんでもできるようになったというのは認識の誤りであります。もう一度、答弁求めます。 そして、教育の行政の役割。やっぱり教育環境の整備やと思います。市長が言っておるような教育効果ができるだけ出るものをやっていくというようなことは、これは本来の教育のあり方ではありません。ですから、教育環境の整備ということでありましたが、重ね重ね言いますが、35人学級の全学年での整備、まずは5、6年からでもいいですよ、整備してほしい。これ、予算措置も検討すると、今、市長おっしゃいましたから、これはもうぜひとも検討して少人数学級を拡大してほしいということであります。 そしてあと、図書館数ですね。蔵書の数云々を今言われました。それは大事な指標です。しかし、身近に図書館があるということが大事であります。池田の駅前に図書館があって、五月丘に図書館があってもいいではないですか。なぜだめなのですか。だから、さっきもおっしゃったように、池田の駅前から離れたら切り捨てやと僕は言うているわけでありますよ。残したらいいではないですか。五月丘は五月丘の人で、あそこの図書館は本当に貴重な空間であったわけであります。だから、そこは残したらいいわけですよ。こういう過程があってちょっと距離は短くなった、これで文句言う人はいないでしょう、市民から見れば。そういうことを検討していただきたい。もう一度、答弁求めます。 取り急ぎ、とりあえず、第2質問は以上です。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、山元議員の再質問にお答えさせていただきます。 まず、1つ目の市内における公共施設等の適正な使用料等についてでございますが、今後、消費税が引き上げられていくに当たり、適正な使用料というのは考えていかなくてはいけないと考えております。今回、総合スポーツセンターの改修に伴って、多くの市民の方々が五月山体育館を使用せざるを得ない状況の中、適正な使用料についての要望等も承っている中で、今現在、私、市長に就任させていただいて、現況もいろいろ調べさせていただいている中で、現在、池田みどりスポーツ財団が抱えている業務を分散化しながら、指定管理者制度を施行という形で、今現在、動いております。例えば、1つは五月山公園の指定管理、そしてもう一つはスポーツ等を統合的に任すような形での指定管理、あともう一つは公園全体の指定管理、Park-PFIを考えたような形。つまり、今後、スポーツ施設や公共施設等において、経営形態全般が変わっていく移行期にあります。この移行期の中で、今後、指定管理を行ってもらう業者においても、適正な経済状況を反映しながらの適正化を図っていただくことを求めていく形になりますので、次第に経済状況の中に溶け込み合いながら、適正に落ちついていくものと考えております。 2つ目の18歳無償化につきましては、これは、私、選挙戦前、また議員時代も、こちらの本会議で前市長に、18歳までの医療費無償化といいますか、拡充は求めてまいりました。ただ、ここは私の不徳のいたすところかなとは思う点なのですが、広義的には、大阪府内では、18歳無償化というのは、今現在、窓口負担が得れるような形でもマスコミ等では無償化という形で一部報道されております。しかし、厳密には、行政用語、また中に入ったときに窓口負担が事実ある中で、それらを18歳無償化と広義的には言いつつも、現実的には完全無償化ではないというのは私も理解しているところでございます。その点においての指摘におきましては、私は甘んじて自分は受けていかなくてはいけないと思っています。今回、18歳医療費の無償化拡大の実現に向けて、今回、議案上程させていただいておりますが、今後の完全無償化におきましては、他市でも実施した自治体が財政負担からやめていっているような状況を勘案しながら、状況を慎重に慎重に見据えてまいりたいと考えております。 次に、国保滞納者の件に関しましては、滞納する方々においては、今後も資格証明書、短期被保険者証等を適正に扱いながら、段階的に滞納者に対しての措置をとっていくことを考えております。しかし、最低限の、現在もそうした困った方々へのセーフティーネットは国に守られてあるというふうに考えており、一部このような体制で進めることが最も妥当だと考えております。 次に、病院についてでございますが、現在、池田市の市立病院に関しては、こちらの一般財源から約10億円ほど市が繰り出しているような状況の中で、再三、私も
病院事業管理者の方々にお願いしているのは、まずは医療水準を下げないこと、議員の御指摘するとおり、市立病院というのは収益が確保できない政策医療というのも抱えております、それらは市立病院だからこそ担保できるものであり、今後もそれらを守っていくことが大変重要だと考えております。よって、全ては財政再建ありきでは考えていないということを、こちらのほうでお伝えさせていただきます。ただし年々、高齢化に伴って医療費が本当に莫大に増大していく中で、我々の時代さえよければよいという形で、将来負担を犠牲に病院経営を行っていくということはあってはならないと考えておりますので、創意工夫し、大変難しい病院経営を政策医療を維持しながら続けていくというのが大原則であります。 次に、都市の集約機能、ないしは効率化が相入れないものだということについてでございますが、議員のおっしゃるとおり、公共施設の統廃合等がなぜ効率化につながるのかという疑念を持っておられましたが、おっしゃるとおり、集約ないしは統合が、直接、効率化向上にはつながりません。つまり、相入れないものだと考えております。 しかし、私がここで言っているのは、集約機能ないしは統廃合等、行政の守備範囲が拡大していった中で、今後の時代に適応できるような集約を行っていく中で、それでも相入れない効率化を創意工夫によって生み出していく、市民サービスを向上していくという意味であって、これらの集約機能が直接、効率化とイコールではないというふうに私は認識しております。 また、こうしたコンパクトシティの推進によって都市核に機能が集約される流れを、現在、政府も少子高齢化に伴って行っておりますが、それらの地域を見捨てることではなく、そうした集約機能がない地域におきましても、円滑な都市核への公共交通や流動性を持った、そうした市民の皆様方にも、公共交通等を使って利便性の高いまちづくりといいますか、地域づくりを行っていきたいというふうに考えております。 次に、石橋における市民窓口につきましては、現在、国のマイナンバーカード普及の促進、そして池田市でもコンビニ交付が始まっておりますが、今後のマイナンバーカードの普及を促進するという側面と、またコンビニ交付も徐々に認知が上がっていることから、住民の皆様方にも非常に使い勝手がいいということは一部聞き及んでおります。こうした周知をどんどん徹底していくことによって、市民の皆様方の利便性を高めていきたいというふうに考えております。 次に、災害時の教訓におきましては、私も、議員時代、停電を経験し、すぐに当時の議長にお願いさせていただきながら、広報車で現況を市民の皆様方に伝えるべきだといろいろ活動させていただいた中で、議員のおっしゃるとおり、大変重要なのは災害時における正確な情報を市民の皆様方、老若男女を問わず、あらゆる方々に周知していくことが大変重要だと考えております。今回、防災スピーカーが設置されましたが、今後は、防災スピーカーが届かない領域においても設置を今後検討していくと同時に、あらゆるSNSでの発信等をくみしながら、また、高齢者やいわゆる災害弱者と言われる方々に情報が提供できるような仕組みを関係部局と構築しながら立案し、今後徹底してやっていきたいと考えております。 次に、地域
コミュニティ推進協議会についてでございますが、私が考える地域
コミュニティ推進協議会のあり方といたしましては、まずは大きく3つの目的があると考えており、1つは
コミュニティの推進、そしてもう一つは住民ニーズの酌み取り、そしてもう一つはみずからのまちはみずからでつくるという自治という機能、これらを今後、OBで形成されるIBSや、また地域
コミュニティ推進協議会の定例会議で、目的がどこにあるのかを現地の方々と精査しながら、今後、この組織のあり方については、もう一度、抜本的に考え直したいと思っております。 ちなみに、予算提案権、また積立金の廃止というのも念頭に置きながら、しかし地域防災の観点から
コミュニティの推進というのは必要と、維持さすという観点のもと、今後の存続のあり方の制度設計について今後協議してまいる所存であります。年内におきましては一定の答えを出す覚悟で、今現在、動いております。 入札制度につきましては、実は、議員がおっしゃりましたが、今回、随意契約はなされておりません。あくまで一般競争入札で、たまたま一者しか参加者がなかったということもあってこのようになったわけですが、私も、市長に就任させていただいたときに、まず入札制度の改変については担当部局と現在も議論を進めているところでございます。ちなみに、現在の池田市の一般競争入札は、1億2千万円以上で市外からも入札に参加することができます。今後、それらの上限金額の設定を他市とも比較しながら検討し、公平・公正を念頭に、入札制度の改変について、担当部局と情報収集しながら、政策立案に当たろうとしているところでございます。 次に、コンパクトシティの市政についてですが、これは政府、国の施策であり、少子高齢化に伴って、どこの自治体でもコンパクトシティの推進をせざるを得ない状況になってくるというふうに考えております。まず、池田駅、石橋駅の都市核に都市機能を集中させながら、しかし、ほかの地域の方々にも、多様な地域で利便性の高い環境づくりが重要だと認識されておりますので、決して都市核の周辺の方々のみの住民サービスを向上させるという考えはないということを、認識していただけたらと思います。 次に、予算がわかっていなかったという見解につきましては、率直に申しますと、議員時代、やはり議員から見る世界と行政の中に入ってそこで入ってくる情報とは差異がある、つまり、なかなか現場で見るものとは全く違うというふうに認識しておりました。そうした点で予算が、予算書を見るものと、現況から来る全ての詳細な予算繰りの中から見る予算では、大きな違いがあったというふうに認識しております。それは決して理事者の方を責めているのではなく、私も市長部局に入って認識したところでございます。予算に関しましても、さきの質問の方に述べたとおり、今後の7月、8月の事業見直しにおいて全ての事業の予算を、もう一度、徹底して見直すための計画を、今現在、動いているところでございます。 そして次に、扶助費のカットについてですが、恐らく誤解が伝わっていると思うのですが、私は扶助費をカットするということは一切考えておらず、扶助費をより充実させていくために、これまで行政の守備範囲が広がった、生活とか生きていく上で不必要な無駄を排して、そこから財源を生み、そこからさらに生活に必要な扶助費に補填するのが、それが身を切る改革の目的でございます。決して扶助費のカットを目的としているというのではないというのを御理解いただけたらと思います。 そして次に、教育に関しての国家介入に関してですが、市長就任後、総合教育会議を通じて、教育長とともに教育方針を固めました。これは、戦後の教育にある日本独特の教育におけるイデオロギーといいますか、考え方が過度にいろんな形で進んできた結果、国のほうでも一定適正に調整した結果が今の制度のあり方だと考えております。市長としても、教育に関する現場の詳細に関しては教育長にお願いさせていただいているわけですが、教育の大きな方針としては方針を共有させていただいているというのが現状でございます。 次に、35人学級、少人数指導におきましては、私も、より子どもたちに手厚い教育を施していくことが重要だと考えております。しかし、教職員の増員等、35人学級の実現、全ては財源が必要になるとの認識から、今後の財源創出を踏まえて、それらの実現が可能かどうかを検討してまいりたいと考えております。 次に、図書館についてでございますが、五月山にある図書館に関しましては、今後の跡地活用につきまして現在検討しているところでございます。また、教育施設に関しての利用を今後考えていることから、図書機能は今後あの場所に残していくことを念頭に、現在考えているところでございます。以上になります。
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渡邉千芳議長 山元建議員。
◆山元建議員 入札制度は、これから論議を進めるということでありますから、これは公正・公平の、それで競争原理が働く、公共事業の質を確保する、どういった入札がいいのかという観点で進めていただきたいというふうに思います。 さらには病院でも、財政再建ありきではないと、これは大変貴重な答弁でありました。この立場で進めていただきたいということでありますね。 あと、私、あなた方の維新に対しては、対立する、意見が合わないところが多いのだけれども、しかし、市長が去年の9月の一般質問で、5、6年生の少人数学級をやったらどうかと時の市長に言っていたわけですね。それから、思い違いがあったとか言うたけれども、子どもの医療費助成も完全無償化を公約で掲げておられたわけですよ。それを今さらやりませんとか何やかんや言われんのは、これはほんまに選挙のときの、あるいは議員時代は適当に言っていたのではないかと言わざるを得ないではないですか。 そして、いろいろ財政のことを言われたけれども、少人数学級、全ての学年で実施してやるのには8,500万円ですよ。きょう余り言わなかったけれども、国民健康保険料を1世帯1万円引き下げするのに1億3,500万円でできると、足しても2億円余り、51億円の財政調整基金のわずか4%を切り崩すだけでもこれだけできるわけですよ。なぜできないのか。いろいろおっしゃらずに、全学年言いたいところやけれども、少なくとも5、6年生、小学校の35人学級、18歳までの医療費完全無償化、これぐらい答弁してくださいよ。 今もおっしゃったけれども、国がやっているから、あるいは府の方針がどうだからというようなことであります。何遍も言いますけれども、地方自治体の長たる者は市民の生活をまず基本に置かなあかんのですよ。国や府がよくないことをやっていたら、障がいがあるなら、言うていかなあかん立場です、たとえ維新の知事であっても。ということを、だから根本的に改めてほしいということです。これは言っておきます。答弁願います。 それから、消費税の問題で、指定管理と絡ませて適正な料金云々という話もありました。指定管理の制度に関しましては、先ほど言わなかったけれども、台風21号のときも、停電して水が使えないということになったマンションの人が、指定管理下にある池田市の施設に行ったら使えないと、使わさないというようなことが複数あったわけですね。これ何でかというと指定管理だからですよ。予算限られているから、入ってくるお金、水道代、使わせないということが背景にあったと。さらには、指定管理、純粋な公務員ではありませんから、福祉の充実に努めるということがそら徹底されないですわね。だから、そこにもやっぱり指定管理の矛盾が来ていると私は思います。だから、指定管理者制度、民営化はもうこれ以上するなというのは、私たちは市民の生活から立脚して言っているわけでありますから、もう一度、答弁願います。 公共交通の具体化の問題。これは、この間の審議の中でも、やれデマンドバスがええのか、福祉バスの充実がええのかタクシー型がいいのか、いろんな議論が出ていると思います。これは市民の皆さんの意見を聞いてやってほしいと思うのですけれども、具体的に市長はどういうふうに考えておられるのか、どういう形が今のところいいと思っているのか、そういうことを答弁願いたいというふうに思います。 例えば教育の問題でも、市長、イデオロギーの問題とおっしゃいましたね。教育基本法のもとで、教育が政治から独立しなければならないというのは、これはイデオロギーの問題ちゃいますよ。戦前の軍国主義教育が戦争への強力な推進力になったと。子どもをだます、それこそイデオロギーだけれども、軍国主義イデオロギーに染めさせたわけですよ。この反省のもとに、戦後は、教育は行政から独立しなければならない、教育委員会をつくろうとなったわけですよ。これは、戦争という悲惨な経験をもって、イデオロギー、こうやってみんながそういうふうに思ったからこそ、そういうことになったわけですね。だからこれはイデオロギーではない、そこをはっきり認識してもらわないと困りますということですね。教育は政治から独立して、先生方は直接子どもたちに責任を持つということが求められています。いろんな施策をするとおっしゃいました。英語のことやらいろいろ書いています。これは、我々は、私も含めて、市長も教育のスペシャリストやないわけですよ。一番子どもたちに向かってんのは現場の先生であるわけですよ。そういう人たちの声を聞いているのか、そこに立脚してやるべきではないかと。英語教育でもいろいろな意見あります、早期がいいという人もおれば、中学がいいという人もおれば。そういう意見、聞いているのかどうかということですね。これを、そういうものだということを、もう一遍、答弁願いたいというふうに思います。 あと、給食センターの問題で、アレルギー対策を強化すべきであるということですね。これも大量につくるからできないというような旨をおっしゃった。それは大量につくるのがよくないのですよ。そして指定管理だからできないということになってくると思うのですね。きめ細かいことやっていたらもうかりませんものね、業者は。だから、そういった意味でも、先ほど申しました指定管理の矛盾、民営化の矛盾、ここにも出て、これ指定管理ではなかったな、ごめんなさい、民営化やね、調理の民営化、その矛盾というのがやっぱり出ていると思うのですね。そういうことも含めて、アレルギー対応を強化するということ、そういうところでどうしても民営化が大きな問題になってくるというのであるならば、そこから考え直さなあきませんわな。ということで私は思います。事は子どもの食育、そして身体にも影響する問題でありますから、これは、アレルギーの問題、軽視せずに進めていっていただきたいということであります。 3回目の質問でありますから駆け足で言いました。もう一度聞きたいです。私の一番最初の質問、市長、答えられなかったけれども、地方公共団体の役割、住民の福祉の増進に努めることにあるのだということをちゃんと認めてくださいよ。こう書いてあるのだから、それ認めてくださいよ。市長、政治学の講師やってはったのでしょう、知らないはずがないではないですか、この一番基本的なところを。ちゃんと答えてください。以上です。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、山元議員の再質問に順次お答えいたします。 まず、入札制度についてですけれども、まず入札制度の公平さ、公正さを保っていくというのは、本市としても大変重要な課題だと考えております。しかし、ちょっといろいろ調べていくと、大阪市等の大都市であれば、事業者数等、自然と競争原理が働くというのもあるのですが、池田市並びに小さな市町村では、なかなか地域の事業者等で競争原理が働きにくいというのが現実としてあるという現状がございます。また、もう一つ、防災が起きたときに、事業者等と防災協定を結ぶことによりそうした支援をいただく必要があること、また地場の事業者を育てていくという観点、そういったさまざまな観点を踏まえながら、バランスよく池田市の人口規模ないしは都市規模に合った入札制度を考えていかなくてはならないというふうに考えております。 次に、病院に関しましては、もちろん財政再建ありきで進めることではなく、まずは医療水準を保ち、市民、そして医療圏の方々への医療サービスを守りながらというのが大前提であるということでございます。 次に、無償化につきましては、本当に議員のおっしゃるとおり、私が広義的に無償化が今の現状で使われていると言いながら、厳密にはお金が1円でもかかればそれは無償化ではないというのは、おっしゃるとおりだと思っております。これにつきましてはこれから、たくさん状況を見ながら、財政状況も見ながら考えていきたいと思っております。しかし、現実として、この近隣都市でも無償化を実施した自治体が無償化をやめていく、また多額の医療費がかさむことから、まずは持続可能な財政運営というのを目的に、今後検討してまいりたいと考えております。 少人数学級におきましては、私も議員時代、この議会で申し述べさせていただいたことがあります。もちろん、そのようなことに向けて、今、念頭に置きますが、まずは財源創出を第一目標として、それらを実現さす中で、適正な手厚い教育を施すための施策をとり行っていきたいというふうに考えております。 国保におきましても、大きな制度改変がどんどん大きくなっているのが、安定的な財源確保をもとに全て考えていかなくてはならないと考えており、先ほど市長であれば国に積極的に訴えていく義務というふうにありましたが、市長会を通して私のほうも国に問題があれば提言を積極的に行ってまいりたいと考えております。 そして次に、台風における、ないしは福祉の、指定管理者制度においてこうしたそごが出ている問題についてですが、私が考えている限りでは、指定管理者制度が直接問題を引き起こしているというふうには考えておりません。むしろ、行政と各種団体との関係のあり方、ないしは体制、意思疎通、連絡、ないしは情報共有、全ての仕組み化の問題だと考えております。実は今回、私も市長に就任させていただいたときに、一番最初にまず政策担当課を集めさせていただいて検討したのが災害対策に係る政策会議でした。現在、一番最も先行して、災害ないしは震災に関して新しい災害対策の体制を整備するという形で、今現在、担当課と議論を進めております。 まず1つは、徹底的に市民の皆様に情報伝達が行われる仕組みは何なのかというのを、現在、担当部局に指示させていただきながら、情報集約させて政策立案に当たろうとしております。あと、どんな物事、ないしは予期せぬ想定外のものが起きたとしても、緊急に対応できるための体制整備がどのような仕組みなのかというのも、現在、日本中の先進事例を集めていただいた上で、政策立案するために先行して動いているところでございます。 あとまた、毎月行われる政策会議におきましても、今後、翌月起こり得る可能性のある災害ないしは防犯の可能性を全て挙げながら、全員、理事者とともに、災害対策ないしは防犯対策に対して情報共有と危機管理意識を共有するための仕組みを、現在、整えていっている最中でございます。 おっしゃるとおり、ここでは、指定管理者制度ではなく、体制のあり方であったり各種関係団体とのかかわり合い方、仕組み化の問題であると考えていますので、指定管理が直接問題ではないというふうに認識しております。 また次に、公共交通問題に関しましては、これは、まず公共交通のあり方に関しては、利用者の傾向もあるので、それらのニーズなどを把握した上で、適正な方法を研究し、検討して、対応していきたいと考えております。先日、担当課にも、次回公共交通会議の実施に向けて、今、指示をさせていただいたところでございます。ただ、今現在、情報収集している限りでは、やはり地域、地域によって公共交通ニーズが全く違うというのがわかりました。例えば、石橋かいわい、そして北豊島かいわいでの公共交通のニーズと阪急北側に住まいの方々のニーズ、それぞれの地域によってニーズが全く違うというのは現状として理解しておりますので、それらの地域性に応じた、例えばデマンドタクシー、デマンドバス、そして福祉バスの活用等、多様な公共交通のあり方を検討して、今後進めてまいりたいと思っております。 次に、教育の部分に関してなのですけれども、少し踏み込み過ぎではないのかという点なのですが、一定の日本の教育というのは大きな転換期を私は迎えたというふうに思っております。というのは、これは教育長にもお伝えさせていただいたのですが、これまでの日本社会というのは、大量生産、大量消費によって、誰もがある程度の物事が理解でき、仕事ができ、例えば判断ができ、一定の、ある程度の、同じことができるような方々を輩出して社会は発展してきたという経緯があります。 しかし、今現在、日本社会というのは社会が成熟し切って、新たな活路を見出すためには、各政治・経済、あらゆる分野でブレークスルーするような人物を輩出する、つまり個性を尊重するような、そういう教育方針に変えることが社会の発展に必要だというふうに考えております。 先ほど安黒議員のところでも述べさせていただいたとおり、今後、2045年、将来先には、AIが人間の知能を超える、そしてその先にはエネルギーの無料化、また不老不死など、我々の想像を超えるような社会が今後迎えられるというのを想定しながら、今、教育を施す子どもたちが、大人になって社会に還元していくような時代というのは、まさに40年後、50年後のことです。それらの時代を踏まえた教育方針を、市長たる者が方針を指し示していくことというのは、非常に重要な役割だと思っておりますので、適宜適切、そのように大きな方針は教育長とともに話をさせていただいているところでございます。 次に、アレルギー対策についてでございますが、決してアレルギー対策を軽視しているわけではございません。これまでも、アレルギー対策に関しては、鳥肉はやめましたが、卵に関しては現在アレルギー対策を行っており、今後、現場のニーズが多分に出てきた場合はアレルギー対策を行う予定で、現在、現場も注力しているところでございます。 最後に、福祉の増進に努めるということですが、もうおっしゃるとおり、私も福祉に努めるのが自治体の役割であると考えております。もちろんです。そのために、財源の創出、そしてまずは市民の安心・安全、生活、これを大前提に守っていくことが行政の役割だと思っておりますので、そこは一定の理解が共有できているものと考えております。以上になります。
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渡邉千芳議長 次に、大阪維新の会池田議員団よりお願いします。石田隆史議員。 (石田議員-大阪維新の会池田-登壇)
◆石田隆史議員 (大阪維新の会池田)大阪維新の会池田の石田隆史でございます。 会派を代表いたしまして、去る6月3日の冨田市長の所信表明に対し、提出いたしました通告書に基づき質問させていただきます。 市長におかれましては、前向きな御答弁を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 また、先輩・同僚議員各位におかれましては、しばらくの間、御静聴賜りますよう、あわせてよろしくお願いいたします。 さて、倉田前市長の突然の辞任により、4月の統一地方選挙で市議会議員選挙と一緒に市長選挙も実施されました。当初、年末だと思っていた市長選挙が4月に早まり、市民の皆さんは大変戸惑ったことだと思います。それは我々議員や職員も同じでした。今回の市長選挙は、世襲批判だの、だまし討ち選挙だのいろいろありましたが、まずは、私どもの会派としては、大阪維新の会の公認の新市長が誕生したことは大変喜ばしく思っております。 しかし、22名の議会議員のうち、市長与党と呼ばれる議員はたったの2名であります。また、新市長においても理事者側に回った行政経験はなく、古い政治の打破、革新はうたったものの、その手腕は未知数であり、改革意識、何がなんでも市政を一新しなければならないと思う気持ちが先行し、市民の皆さんの一部には今後の池田市政に不安を感じていらっしゃる方もいるかもしれません。 しかし、選挙が終わればノーサイドと言われます。政治の世界の実際はどうなのか、私はよくわかりませんが、いずれにせよ、今後は市長と議会が一丸となって池田市を盛り上げていけるよう、会派として尽力をいたします。 市長においては、本年度は既に当初予算も決まっていることから、拙速に行動せず、市政の流れを理事者側から十分把握し、理解し、安定的な市民サービスが正しく継続されるよう、まずは要望いたします。 それでは質問いたします。市長就任後、初の代表質問であり、冨田市長とは4年間、議員生活をともにした私であります。そこで、会派室での議論ではありませんが、あえて厳しく、多少細かく質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、「
住民満足度No.1」などの「No.1」に関してです。 所信表明の中には、
住民満足度No.1や、住みやすさNo.1、子育てしやすさNo.1、教育の充実No.1、医療・福祉の充実No.1、健康・楽しさNo.1、安心・安全No.1、活力あるまちNo.1、財政運営No.1という表現が多く見られますが、具体的にこのナンバーワンは他市と比較した順位をいうのか、それとも何か量目的な価値、意気込みだけを示しているのか、お尋ねいたします。 また、前市長が、恐らくは好きで、よく用いられた日本一という表現とどのように違うのか、お尋ねいたします。 そして、このナンバーワンの表記、指標については、市が独自に新たに調査を実施し、その結果を冨田市長の評価とするのか、また、マスコミやさまざまな研究機関が公表した類似指標を用いてナンバーワンを目指すのか、既に調査計画があるならより詳細な説明を求めます。例えば、
住民満足度No.1などといったものは相対指標ではなく、私は絶対指標だと考えております。そういうふうな意味では、池田市、今の現状がどのようになっているのか、一度市民に尋ねてみるのも一案だと考えております。 次に、文教・住宅都市や、教育と文化、住環境のさらなる充実についてです。 文教住宅都市や、教育と文化、住環境のさらなる充実について、市長が、池田市において良好だと思う、または理想的だと思う機能や、その様態を改めてお伺いいたします。 ちなみに私は、池田市が文教のまちと言われるゆえんは、随分昔かわかりませんが、私が子どもだったころ、56歳になった私でございますが、池田市には大阪教育大学附属池田校舎があり、駅前には大学生の皆さんがよく通学しておりました。今は附属小、中学、高校のみで、石橋に大阪大学があるのみです。今は昔の話になりますが、このものを再現するというのは、文教においては池田市立の小・中学校の底上げだと思いますが、市長の御見解をお伺いいたします。 次に、住みやすさに関してです。 市長は住みやすさの定義に交通環境をまず挙げているようですが、道路・インフラの整備、国道の渋滞緩和、バス交通の改善、バリアフリー化の推進、ユニバーサルデザインの導入促進に関して、どのように整備、発展していくことを計画しているのか、より詳細な施策の説明をお尋ねいたします。また、その他に住みやすさに関する指標や施策はないのかお尋ねいたします。 次に、子育て施策に関してです。本市がこれまで行ってきた、そして今回新しい市政で継続する子育て施策を改めてお尋ねいたします。 妊娠期から子育て期の切れ目ない支援とおっしゃいますが、どこからどこまでを指すのか、本市はこれまでそれを実施してこなかったのか、改めてお尋ねいたします。 そして、子育てしやすさとは一体何を指すのか、改めてお尋ねいたします。 また、妊娠・出産支援事業や産前・産後の相談支援体制の充実とは、今以上の充実を指すのか、一体何を指しているのか、再度お尋ねいたします。 そして、学校給食の負担軽減や子育て支援の財源について。市長は多くの施策をお持ちのようですが、その財源についてお尋ねいたします。 また、保護者の希望に寄り添った子育て支援とありますが、希望に寄り添うのは大切でありますが、希望に寄り添ってばかりでは財源が足りません。どの希望を取り入れ、どのような優先順位なのか、保護者の希望の受け取り手段などをお尋ねいたします。そして、子育て世代の負担とは、具体的に市長は何を指しているのかお尋ねいたします。 次に、小・中学校教育に関してです。 教育の充実No.1の施策に関しては、教育委員会や教育長が担う業務に随分踏み込んだ施策があるように感じました。そこで、本市の小・中学校に関して、市長と教育委員会の関係性及びおのおのが担う役割について改めてお尋ねいたします。
コミュニティ・スクールに関しては、地域住民と学校との協働を促し、地域で子どもを育てるといった概念が有効であります。しかし、その連携には難しさもあります。そこで、学校の管理職や教員の負担を軽減しつつ、
コミュニティ・スクールを醸成する施策についてお尋ねいたします。 次に、福祉の充実に関してです。 石橋地域には敬老会館や白寿荘があります。しかし、池田地域には、民間の施設以外に気軽に高齢者が通う居場所がないように感じます。介護を必要としない高齢者が集える場所を、おのおのの住民の徒歩圏内で設置する必要があると思いますが、介護を必要とするものと介護を必要としないものに分けて、その施策をお尋ねいたします。 次に、健康施策に関してです。 健康ポイント制度は、その導入効果が見込める有効な施策だと思われますが、その財源の担保はあるのかお尋ねいたします。 次に、安全・安心施策についてです。 安全なまち、安心できるまちを実現することは行政の重要な課題であります。しかし、全方位でこれを実現するには財源が必要です。とりわけこの分野については、市長の所信表明には随分、相反する課題、つまり施策の充実とその財源について私は少し矛盾を感じるところがあります。安全・安心の施策についてどのように取り組むのかお尋ねいたします。 次に、活力のある施策に関してです。 活力のあるまちとは、1つ目は人口増加、2つ目は地域経済の活性化と定義されているようですが、ともに民間企業に委ねるところが大きいように感じました。今までの施策の問題点や今後の改良点はどこなのか、新しい冨田市政ではどのように変わるのかお尋ねいたします。 また、国の構造改革特区や国家戦略特区申請を積極的に活用するよう、そのような施策が盛り込まれておりますが、その見込みは現在あるのかお尋ねいたします。 また、先端技術産業の育成は行政が主導するには難しく、活力あるまちの育成には余りつながらないように感じますが、所見をお尋ねいたします。 そして何よりも、大学の創設を掲げておりますが、その財源の担保と実現性、何をどのように計画をなさっているのか、改めてお尋ねいたします。 また、空き家バンク制度は既にスタートしています。人口の減少と都市への集中化など課題が多い問題ですが、空き家バンク制度の現状の進捗をお尋ねいたします。 そして次に、財政運営と各施策に関してです。 全体として前市長の施策を踏襲しているように思われますが、これは既に予算が作成され、難しい市政運営だと思われますが、盛りだくさんの施策と、職員に過度な負担を求めない変革すべき市政のバランスをどのように運営するのか、具体的にお尋ねいたします。 以上で、私からの壇上の質問を終わります。市長におかれましては簡潔に御答弁願いますよう、改めてお願いいたします。御清聴ありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、大阪維新の会池田、石田議員の御質問に順次お答えいたします。 ナンバーワンの解釈についてでございますが、
住民満足度No.1を初めとしたナンバーワンにつきましては、市民の皆様が、このまちは住みやすい、このまちに住んでよかったと感じ、池田市民であることに誇りを持ち、我がまちが一番であると思っていただけることをあらわしているものであると考えております。今後の調査におきましては、独自調査、また
民間調査を踏まえ、今後の調査の検討のあり方についても協議していく考えでございます。 次に、文教・住宅都市についてでございますが、本市は早くから教育のまち池田としてのブランド力を持っており、現在の教育施策についても、教育委員会との連携により、池田市ならではの施策を推進していると認識しております。これまでに築かれたブランド力に加え、さらなる教育の充実に向けて、各種教育施策の検証を行いつつ、文教都市としてのシンボルとなる大学の創設などの新たな取り組みについても検討してまいる所存です。 また、住環境に関しましては、恵まれた交通網、地の利を生かしたまちづくりを推進しつつ、交通弱者がより円滑に移動できる仕組みなどを検討してまいる所存でございます。 次に、交通環境の整備についてでございますが、道路交通につきましては、歩道改良や舗装打ちかえ等の維持管理に加え、池田市橋梁長寿命化計画に基づく道路橋や横断歩道橋の改良を進めているところでございます。国道の渋滞におきましては、現状の交通問題を議論する場として交通問題対策協議会を初め、関係各機関と渋滞の緩和策等について協議を進めてまいる所存でございます。 バス交通改善につきましては、池田市地域公共交通会議において、総合的な公共交通のあり方及び利用者促進等の改善策を検討してまいる所存でございます。 バリアフリー化の推進におきましては、平成30年5月のバリアフリー法改正により、平成18年度に策定したバリアフリー基本構想のフォローアップや交通事業者等と連携強化を図るため、バリアフリーマスタープランの策定制度が設けられたところでございます。本市においても今年度、池田市バリアフリー推進協議会を設置し、高年齢、障がい者を初め、子育て層が暮らしやすく、インバウンドを含めた観光客の回遊性を高めるまちづくりを推進するため、バリアフリーマスタープランの策定に取り組んでまいる所存でございます。 また、ユニバーサルデザインにつきましては、マスタープランの中で建築物のバリアフリー化も対象となることから、あわせて議論してまいる所存でございます。 次に、住みやすさの指標につきましては、住みやすさの指標の一つに交通利便性が挙げられるほか、気候、住宅、安心・安全など、さまざまな要素が考えられるところでございます。住みやすさNo.1を目指すためには、さまざまな施策と絡めて総合的に実施していく必要性があり、各種施策とともに推進してまいる所存でございます。 次に、子育て施策についてでございますが、妊娠期から子育て期の切れ目ない支援に関する本市での取り組みは、主に妊娠期から就学前までの幼児を対象としたものであります。平成28年度より産後ケア等の妊娠・出産支援事業や利用者支援事業等に取り組み、妊娠期から子育て期の相談支援の強化を図ってまいったところでございます。安心して子どもを産み育てることができるよう、アクセスしやすい相談支援体制を整えることが子育てのしやすさにつながると考えております。 次に、子育て施策についてでございますが、児童虐待発生予防の観点から、妊娠期から子育て期への切れ目ない支援を目的に、母子保健分野での総合支援の強化として妊娠・出産支援事業等体制を一定構築したところでございます。また、平成30年度からは、専任の保育士が子育てに関する相談支援を寄り添い型で行う利用者支援事業を開始し、子育て世代包括支援センターとして妊娠期から子育て期のさまざまな相談に総合的に対応できる体制を整えたところでございます。今後はさらに、子育てにかかわる地域の関係団体や関係機関、産科医療機関との連携を強化し、妊娠期から子育て期への切れ目ない支援の推進に努めてまいる所存でございます。 次に、財源の確保についてでございますが、事業の実施については、今後、大幅な市税収入の増加も期待できない中で、人口減少克服と地方創生の実現のために、まちの活性化を図ることを視点の一つとして取り組むとともに、限られた人員と財源を効率的に活用する選択と集中の徹底が重要であると考えております。事務事業の見直し、公共施設等の適正管理の推進や受益者負担の適正化等、歳入歳出の両面において予断を持つことなく改革に取り組むほか、国・府交付金や寄附金、民間資金の活用等、一般財源を圧縮する手法の検討、実践による財源創出を行うことで、よりサポートが必要な方への政策を充実させ、住民満足度を高めてまいる所存でございます。 次に、希望に寄り添った子育て支援と子育て世代の負担軽減についてでございますが、保護者による保育ニーズは近年多様化し、平成29年度から、窓口に利用者支援の専門職員として保育コンシェルジュを配置して、ニーズを徹底的に聞き取りながら個別に保護者にとって最善の提案を行っているところでございます。また、子育て世代にとって特に大きな負担となるのが保育所等に係る保育料であり、令和元年10月からの幼児教育・保育の無償化については、本市としても適切に対応を行い、保護者の負担軽減に努めてまいる所存でございます。 次に、市長と教育委員会の関係性についてでございますが、山元議員にお伝えしたとおり、平成27年4月の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、市長の教育行政に果たす責任や役割が明確になるとともに、公の場で教育施策について議論することが可能になったところでございます。本市では平成27年6月に第1回目の総合教育会議を開催して以降、教育委員会のさまざまな事業や取り組みについては、市長と教育委員が具体的な意見を交換する中で検討され、効果を上げていると認識しております。平成30年度からの小学校英語専科教員配置事業は、総合教育会議での教育委員の提案により実現した事業であると聞き及んでおります。今後、関係部局との連携を一層強化し、市長と教育委員会が一体となって取り組んでまいる所存でございます。 次に、
コミュニティ・スクール醸成についての施策についてですが、
コミュニティ・スクールであるほそごう学園は年間5回の学校運営協議会を開催し、日常的に地域とスムーズな連携が行われていると聞き及んでおります。また、教育活動にも多数の地域や保護者の方がかかわっており、地域で子どもを育てる意識が醸成されているものと考えております。学校運営協議会においても、地域と学校双方の意見を交流し、子ども、地域や保護者、教職員にとってよりよい学校運営をつくり上げることで、学校管理職や教員の負担を軽減していくことができるものと考えております。 次に、高齢者が集える場所についてでございますが、御指摘のとおり、池田駅周辺には敬老会館のような市立の高齢者専用の施設はございませんが、地区福祉委員会などが主体となり、
コミュニティセンター、城南会館、
保健福祉総合センターなど、ふれあいサロンや男性料理教室、おしゃべりサロンなどが開催され、高齢者の居場所になっているものと認識しております。 また、アクティブシニア応援事業補助金を活用した団体による健康体操、ヨガ、脳トレ、カフェなども定期的に開催されているところでございます。 一方、介護を必要とする高齢者につきましては、専門的な人材も必要になることから、デイサービスなどの通所介護事業所などが居場所となるべきものと考えております。 次に、健康ポイント制度についてですが、健康ポイント制度につきましては、現在、大阪府が健康づくりの支援プラットフォームとして整備を進めているところでございます。歩数や特定健診受診等に対してポイントを付与するシステムを活用し、健康づくりを通じて府民の自主的な健康行動を促進するものでございます。本年10月より府内で実施を予定しており、今後の状況や結果を勘案し、本市においても検討を進めてまいりたいと考えております。また、本年度、健康寿命の延伸や将来的な医療費の適正化につながるものと考えております。 次に、安全・安心施策を実現するための財源についてでございますが、安全・安心施策を実施する際の財源として、緊急防災・減災事業債などの有利な起債の活用や、これまでに積み立てた各種基金を活用することで、安全・安心のまちの確立を目指してまいります。本年度におきましては、今後の巨大地震や大規模災害に備えて、防災備蓄倉庫や耐震性貯水槽の整備、市民安全実行委員会や子どもの安全・安心に係る費用に充当しているところでございます。 次に、施策の問題点や改良点についてでございますが、これまで、人口減少や少子高齢化の対策として、人を呼び込む施策に加え、仕事の創出や子育て支援、教育の充実などのための施策を実施してきたものと認識しております。今後、活力あるまちの実現に向けて、さらに人を呼び込み消費を促すことができるよう、池田版DMOの改善などを行ってまいる所存でございます。また、これまで行ってきたまちづくりにおいてのよい点は守りながら、改善すべき点は改善しつつ、引き続き市民の皆様の御意見を聞き、市政運営に努めてまいる所存でございます。 次に、構造改革特区、国家戦略特区の活用につきましては、構造改革特区は、民間企業の経済活動や地方公共団体、NPOの取り組みなどに妨げられているような国の規制について、地域を限定してこれらの規制を改革することなどにより、構造改革を進め、地域の活性化を推進する制度であり、国家戦略特区は、世界で一番ビジネスをしやすい環境をつくることを目的に、地域や分野を限定することで、大胆な規制、制度の緩和や税制面の優遇を行う規制改革制度と認識しております。現在、国家戦略特区の中の特区民泊の適用を受けるなど、既に活用しているメニューもあるところでございます。今後のまちづくりにおきましても、特区制度の活用によりフレキシブルな対応が可能となり、地域の活性化などが見込める場合において積極的に活用してまいる所存でございます。 次に、先端技術産業の育成につきましては、産官学の連携・協力が不可欠と認識しております。本市に所属する産業技術総合研究所との連携も強化し、本市で先端技術産業を育成し、その技術を活用したまちづくりを行うことができれば、活力あるまちに資するものと考えております。 次に、大学創設の財源の担保と実現性についてでございますが、今後の目指す姿として文教・住宅都市を掲げ、その一つの方策として大学の創設の検討も視野に入れているところでございます。実現に向けて検討を行う中で、創設のメリット・デメリットや市民の意向、財源も考慮しつつ検討してまいる所存でございます。 次に、空き家バンク制度についてでございますが、池田市空家バンク制度は、昨年5月より開始し、空き家の所有者と利用者をマッチングした実績が1件あり、現在2件の建物所有者と空き家の登録に向けて調整しており、空き家を利用したい方として現在11名の方に御登録いただいているところでございます。今後、さらに空き家の利活用の促進に向けて、セミナー等での啓発活動や、市場に流通していない空き家所有者の抱える諸問題と向き合いながら、登録に向けた取り組みを進めてまいる所存でございます。 次に、新たな部署の新設についてでございますが、本市の機構改革は、変容する行政ニーズについて、時宜を捉えてお答えするために、最も有効な組織編成を適宜実施してきたところでございます。本市においては、現在、喫緊の課題として捉える人口減少、少子高齢化への対応に不可欠な施策として、地域経済の活性化、雇用創出、都市課題解決スキームの活用等を中心としたまちの活性化を、効率的かつ効果的に推進する必要があるものと考えております。これに当たり、多様な部局にわたる当該各施設を統括する部署を設置するとともに、組織横断的課題へ対応する
プロジェクトチームの設置についても適宜検討してまいる所存でございます。 次に、市政のバランスについてでございますが、今後の市政運営については、今年度予算も含め、踏襲すべきものは踏襲しつつ、改善すべきものは改善していく考えで進めてまいる所存でございます。
住民満足度No.1を目指すためにも、現状の課題等を把握した上で、よりよいサービスが提供できるよう、優先度や財源、職員の負担なども考慮し、バランス感覚を持って市政運営を行ってまいる所存でございます。以上になります。
○荒木眞澄副議長 石田隆史議員。
◆石田隆史議員 御答弁、ありがとうございました。 では、続きまして、二、三、4つ、5つ、質問させていただこうと思うのですが、ここからは市長が大好きな議会人としての瞬発力を、よくあなたは、市長は言ってられましたので、そういう意味も含めてお尋ねしたいと思うのですが、まず市長、この部分で、市政、今運営なさっているということで、随分リーダーシップを発揮されていると思うのですが、市長が思う市政でのリーダーシップ、今はどのような形で市政のリーダーシップをとっていこうと思ってらっしゃるのか、改めてお伺いいたします。 といいますのが、随分やるべきことが議員時代と比べて多くなったように思います。そういうふうな意味では、1人では何もできないというところが随分あるのかなと。とはいえ、冨田市長とは、私は4年間、一緒にともにしたわけですから、市長の熱い部分はよくわかっております。そういうふうな意味では、まさに言われた選択と集中という部分が一つのキーワードになるかとは思うのですが、そういったことも含めて、冨田市長の市政におけるリーダーシップを改めてお伺いいたします。 それと、効率的な運営というのが随所に答弁の中にも出てきます。効率的な運営という中には、当然、今答弁がありました選択と集中というものがあると思うのですが、一般的にビジネスの世界ないしは行政学とかで言われる部分ではあと三、四点あるかと思うのですが、あと何があるのか御説明、答弁願いたいと思います。 それとあと、子育て施策に関しては、新しい施策、こういう部分が余り見受けられないと思うのですが、人口をこれから増加、市に流入させていくには、この部分はとりわけ大事だと思うのですが、再度、子育て予算というものを今後拡充するのか、どのような形での増減をしていくのか、これが選択と集中に入るのか、改めてお伺いいたします。 それと、よく会派室で冨田市長と議論になって、私は、まさに今の市長職というのは、ちょうど冨田市長がやりやすい状況なのかなというふうには考えております。といいますのが、よく冨田市長は、倉田前市長との対峙が好きで、それをがんがん言っていかないといけないというふうに、私ども、議論したわけですが、議員と市長の関係というよりも、行政を担っていくには議会と市長の関係ということがあります、そういうふうな意味では、議会の中の議員というのはやはりワンオブゼムであって、そこを調整しないといけないという部分であるわけで、我々二人はそこを一生懸命調整していたわけですが、なかなか多勢に無勢、なかなか主張が通らない部分もあったかと思うのですが、先ほどのリーダーシップ像ということもあり、同じようなことになるかと思うのですが、今回は、ある意味、冨田市長がリーダーとなっていろんなものを牽引できる、そういう立場に今おるわけですが、今回の議会と市長の二元代表制ということに関して、どのような気持ちで議会と対峙していくのかという部分に関して、改めてお尋ねいたします。 そして、池田市の産業の醸成であるとか、そういった部分にも随分答弁がなされたわけですが、私は、池田市は既にコンパクトシティというのをある程度達成していると。というのは、市内には駅が2つしかなくて、それぞれ東西におおむね数キロの範囲で市民が居を構えているという状態になってくると、これは、ある程度、コンパクトシティというのは、この段階で達成しているんちゃうかというふうな議論をよく市長とはしたわけですが、そういった意味では、新たに池田市が活力を取り戻す、活力を担っていくという部分というのは、やはり細河地区ではないかというふうに考えます。細河地区の今後の産業の醸成に関して、改めてお伺いいたします。ある程度、産業を大きな視点で育成させていくという部分に関しては、市長は先ほど産総研とかといった先端技術の育成も必要だというふうにおっしゃいましたが、なかなかこれはビジネスの部分でいうと大変難しい、特に産総研というのは物性とか物理の部分での研究をなさっているところですので、それを池田市の新しい基幹というふうになってくると、やはりこれは場所も要る話だろうし、かといって、ある程度の公害といいますか、いろんなものを排出するものも出てきますので、地域とのかかわりというのは非常に重要だと考えております。そういうふうな意味では、そこらも含めて細河地域というのは念頭に置いていらっしゃるのか、細河地域の広大な市街化調整区域をどのように考えているのかというのを、改めてお伺いいたします。 そして、今回、大学創設に関して、これは、市長の思いも、私も何時間といいますか、随分聞かせていただきました。これは大学の誘致とは違うのかと、いや、違うと、創設なんやということで、随分、市長の熱い思いを聞かせていただいたわけですが、ここの部分というのは大変しんどいと、難しいハードルが幾つもあると思います。一度聞いたことがあるのが、何をしたいのかと、どういうふうなものをしていきたいのか、人数はどれぐらいを考えているのか、想定する部分というのは池田北高校の土地を想定されているようでしたが、今はどうかわからないのですが、となってくるとキャパシティーの問題であるとか、どういう方がお教えするのかという部分で、余りここの部分にはこだわらないほうがいいのかなというふうに思うのですが、改めて、どのような大学を考えているのか、これは誘致ではだめなのか、また専門学校とか介護とか、そういう大学とかいってもいろんな分野があると思いますので、そのあたり、既に想定、考えている部分があるかと思いますので、再度、もう一度、お答えいただきたいなというふうに考えています。 そして、いろいろやりたいことが多いというのは、議員時代によく議論、お話をさせていただきました。取り組むべき施策を大きく分けて、財政を生むための施策、それと財政を軽減するための施策、この部分での選択と集中に関して既にお決めになっている部分がありましたら、御答弁願いたいと思います。以上です。
○荒木眞澄副議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、石田議員の再質問に順次お答えいたします。 まず1つ目、リーダーシップについてでございますが、私、市長に就任させていただいた当時、すぐに職員の皆様方に幾つかのお願いをさせていただきました。まず1つは、私は行政官としてずっと現場で行政を担ってきた人物ではございません、そうした面では、行政の現場の仕事は皆様の力をかりないとできないと、よって、今後私が市長として方針を示す中で、それらの具現化におきましては、どうか皆様方のお力をかしてくださいということをお願いさせていただきました。 つまり、私にとってリーダーシップというのは、多くの方々の力をかりて、そしてそれぞれお持ちであるお一人お一人の力を解放していくこと、そして市として、庁舎として全体のパフォーマンスを上げていくのが、私が考えるリーダーシップの役割だと考えております。 あともう一つは、リーダーシップの大きな役割として大変重要なことは、最後の最後、必ずまずは結果を出すこと、結果を出すそこまで持っていくこと、これがリーダーとして最も重要なことだと考えておりますので、自分に言い聞かせるつもりでも常にそれは意識しております。 ただ、この10万都市におけるリーダーシップの役割というのが、おおむね近隣都市においては多分に違うというふうに認識しております。つまり、どういうことかといいますと、自治体経営においては、約10万から15万都市が、最も市民の皆様方に目が届くような自治体規模として適正だということは、先生方におかれましても御承知のことだとは思いますが、池田市というのはコンパクトシティというのもありまして、市長が市域全体にある一定目が届く分、より具体的に現場に仕事を明確におろしていくことが重要だというふうに考えております。そうした面では、この10万都市における仕事の示し方というのを、私なりに現在考えながら進めているところでございます。 次に、効率的な運用、行政学的に選択と集中というふうにおっしゃっていましたけれども、効率的な運用の考え方の根源的なもう一つの考え方として、改革・改善と言われるものがあると思っております。それらは、全て現在ある事業を廃止したりするのではなく、改善・改良によって、創意工夫によって、より効率的な方法を編み出すこと、これが私が職員の方々にも現在お伝えしている政策立案の重要な根底のあり方として言わせていただいております。 次に、子育て予算についてですけれども、現場担当課で、今回の18歳医療費の拡充においても非常にすばらしいもので、担当課が、今回の議案上程に当たって、すぐさま財源確保のための施策案というのを持ってこられました。本当にありがたいなと思ったのが、市長の掲げる18歳拡充を実現するためには、どのように財源創出したらいいのかという提案も職員の方からいただきました。しかし、ある種、福祉部であれば福祉部内で財源創出をするというのは非常に困難で、全ての財源創出というのは全庁的に行わなくてはいけないというふうに考えており、現在、後ほど御説明させていただきますけれども、全庁的な財源創出から子育て予算というのを充当していきたいというふうに考えております。 次に、議会と市長とのかかわり合い方についてでございますが、こちらにいらっしゃる議員の先生方を前にしてお伝えするのも少し、どのように申し述べたらといったらいいのか、ちょっと言葉を考えてしまうのですけれども、私の二元代表制における議会の向き合い方、かかわり合い方というのは、やはりいかに誠実にやっていくのかと、これに尽きるというふうに考えております。これまで、私も政治活動、長かったですので、あらゆる他市の自治体ないしは議会というのを見てきました。そうした中で、池田市における議会というのは、これまで歴年、伝統が非常にあった、議会の改革は別としても、その質においては非常に高いものがあると思い、それはこれまで先進的に取り組まれてきた実績があったと思います。しかし、今後の議会改革等、私は議員時代も申し述べてきましたが、そうした点ではぜひ議会のほうにも御協力を願い、両輪となって池田市政を前に進めていただけたらありがたいというふうに考えております。 次に、産業の育成はそもそも民間でやるべきことではないかということなのですけれども、私、市長答弁の中では、先端技術産業の育成を行政がやるべきとは言っておりません。つまり、集積等に関しては行政が担える可能性があるというふうには考えております。先ほど石田議員が述べたように、現実、池田市というのはコンパクトシティというのが成り立っていると思っております。その中で、いかにこのコンパクトシティを、さらに都市核、石橋駅や池田駅に機能を集中させながら、特色あるまちづくりをしていかなくてはいけないというふうに考えております。 先ほど石田議員が言ったとおり、細河の今後の方針というのが、本当に池田市の大きな今後のあり方を決める私も重要な施策だと考えております。ちなみに、少し現況を御報告ないしはお伝えさせていただきますと、以前から、細河におきましては、市街化調整区域をどうするのかという議論に関して、議論しなくてはいけないという局面に来ているのではないかというふうに思っておりましたが、市街化調整区域に関しましては、ある一定、市街化が進んだ地域において、それを一部外していくことができる、できないとの考え方が法律上あることから、まずは、細河の地域におきましては、さらに細かく地域、地域においてまちづくりを行っていく中で、将来的な細河のグランドデザインを行っていく必要性があると思っております。今現在、一部東山地区に、給食センターを核とする産業誘致を、今、行おうとしている状況でございまして、それらを踏まえて細河の地域の方々と議論しながら、細河のまちづくりについて新たなまちづくりを協議してまいりたいというふうに考えております。今後、細河につきましては、新たなまちづくり協議会、名前は何も決まっておりませんが、そうしたものをつくって、地域の方々の御意見を賜りながら、細河のまちづくりについて、今一度、協議を進めてまいる所存でございます。そのための準備に現在入っております。 産総研さんとのかかわり等についてなのですけれども、私、先日、産総研の所長に会いに行きまして、実際に産総研の中を全て視察させていただきました。産総研というのは、御承知のとおり、理研に並ぶ日本の2大知的集団がこの池田市内にあり、産総研の所長ともずっと議論させていただいたのが、所長いわく、我々は技術化、事業化する前の段階の先進的な技術を研究していると。なので、私のほうは、すぐに社会実証事業等、こうした連携をすぐに組ませていただきたいというのは申し述べさせていただいたのですが、産総研の所長としても、ぜひそういった取り組みには協力的にタッグを組んでやっていきたいと、ただ、事業化できるようなもののさらに前の段階の研究を進めているので、市長が言うような形がとれるかどうかはわからないですが、今後連携を深めていくことでは所長とは話し合っております。 また、私の今後の方針の一つとしても、現在、最先端技術を用いての社会課題の解決も必要とのことから、国の制度等を使って、例えば介護、農業、あらゆる分野において、最先端技術を用いての政策立案とまちづくりに入っていきたいというふうに考えております。 次に、大学の創設についてでございますが、具体的な場所はどこなのかというところで、もちろんこれは、今から中心市街地活性化協議会等を通じて全体的に、池田駅前再々開発、そして周辺エリアの周遊事業も含めて、大学の創設もまとめて議論していこうという形で、今現在、準備に入っております。 議員時代、石田議員には池田北高校跡地がいいのではないかとか夢物語をしながら、また、私が考えているのは、これは勝手なあれなのですけれども、現在、図書館がある、五月丘の図書館ですね、いわゆる歴史民俗資料館、あそこは、建物を補強化、リノベーションすることにより、十二分に教育機関を持っていくことができるのではないかというふうに考えておりますが、それらは全てもちろん協議を進めていく中で考えていきたいと思っております。 議員時代に、私、飛び込みで、大阪大学のほうに勝手に1人でアポイントをとって直談判しに行ったことがあるのですけれども、何しに行ったかというと、大阪大学は農学部がありませんので、農学部を設置する予定はないかと、もし農学部を設置するのであれば池田市に誘致ないしは設立することはできないかというふうに、飛び込んで行ったことがあるのですけれども、もちろんそれは一見で終わりましたけれども、今後、細河の園芸高校や細河の地域、そして今後の産業の将来の見込みから、農業というところにもターゲットを絞り、また芸術というところにもターゲットを絞り、また大学の自前での設立または誘致、あらゆることを勘案しながら、現在、既に教育長にも各施策に対してさまざまな案を並べていただくように協力のもと、今から進めようと準備に入っているところでございます。 率直に言いますと、大変難しいというのはもちろん重々自分でわかっております。財源の確保、実現が可能かどうか。しかし、もしこれができれば、本当に30年後、40年後に向けて、池田市というのは大きなはえある文教・住宅都市として繁栄するのではないかという思いから、とにかく尽力してまいりたいというふうに考えております。 そして、最後に財源の創出についてなのですけれども、財源創出に向けては、一部担当課ないしは担当部署にお願いして動いている段階でございます。これ、どういう形で動いているかと。私も初めての財源創出に向けての職員への指示をさせていただきましたので、実際に、第一段階、今年度やってみて、どれだけの財源創出ができるのかというのは、まずふたをあけてみないとわからないと考えております。時期的には7、8、9月をめどに、まずは一旦財源創出しながら、10月をめどに来年度予算を組むためのタイムスケジュールで、今現在、職員の方々に指示をさせていただいているところでございます。 財源創出の方法としては、今現在、大きく3つ、取り組む段階がありまして、まず1つは、今、職員の方々が抱えている仕事で無駄なものというのが非常に多いのですね、職員の方々の持っている仕事を、まずは本当に必要なものにシンプルに圧縮することが大事だと思っていますので、まず、職員の方々に、今現在、大きくても小さくても数は何ぼでもいいので、改善・改良したらいい案をたくさん上げてくれという形で、今、全庁舎内にお願いをさせていただいているところでございます。あと、要らないものも含めて、全てシンプルにするために、今、全庁舎内に指示をさせていただいているところでございます。まずは、職員が抱えている仕事をシンプルにして、本当に必要なものを明確にした後に、まず第1フェーズとしては、大きな市長判断が必要な財源創出のものを上げてくれというふうにお願いしております。その次に小さなもの、小さな改善・改良によって財源創出できるものがあれば上げてくれという形で、それら大きな市長判断が必要なものから、この夏をめどに財源創出に向かっていきたいと考えております。 現在、私も、今年度予算、実際に今目の前にいろいろ上がってきたものでも、適宜ペンディングしたり自分が改善・改良を加えたものでも、結構な財源創出が今現在でも少し進んでいますので、そうしたものもあわせて今後市民の方々にも報告させていただきたいと考えております。以上になります。
○荒木眞澄副議長 石田隆史議員。
◆石田隆史議員 答弁、ありがとうございます。 幾つか答弁漏れがあったようなので、私のほうからちょっと要望も交えて、お話をさせていただけたらと思うのですが、まず、随分本当にやるべきことが議員時代と比べて多くなったように思います。これは当たり前のことであって、日夜頑張っておられると思うのですが、まず、その中で2つ、先ほどもちょっと申し上げたように、出を抑えるという部分に関して幾つかヒントを言うたつもりやったのですけれども、健康ポイント制度というのは、これは、健康寿命という部分で今後は、寿命を延ばすというのはこれは非常にコストの要る話で、医療費の増大とともになってくる話でございますので、健康である、健康で長寿というのが、十分これは1つのテーマとしてもかなえるものであります。これは財政の削減に直接つながるものですから、財政の削減をする1つのものとしては、健康ポイント制度というのにぜひとも前向きに取り組んでいく、そして、財政を生み出すという部分でのテーマでは、これは私も議員時代に率先して学ばさせていただいて市に提案したことのあるDMOという部分で、新しい顧客、いわゆる観光客を、池田市の顧客として観光収入を上げていこうと。これは1つの政策とはいえ随分幅の広いものになりますが、むしろ、今回、所信表明とか、いろんなものの中で、たくさんの施策がありますが、これを言うとまた冨田市長からは怒られますけれども、倉田市政は決して、全てにおいてというか、私は悪いとは思っていませんでした。やるべきことはやった。ただ、倉田前市長が、幾重にも再選を重ねたところから、やはりしがらみといいますか、前市長の優しさみたいなものがあって、なかなか改革に踏み込めない部分もあったのではないかなという部分は思いましたので、ただ、そこの部分で、既に予算化されて実行に向かっている、実行途中であるという施策も多いので、そこはそこ、先ほどのリーダーシップにもあらわれたように、任せるべきところは任せて、やることが随分多くなりましたので、ぜひマイナスの財政をつくるべく、支出を抑えるべく健康ポイント制度、そしてDMOという部分で外貨を稼ぐといいますか、地域の活性化を促すという部分に、むしろその2つ、大きくテーマを上げて、マイナスを生むところ、プラスを生むところ、2つ、この部分をもって、当然この2年度、3年度というのは新しい施策も出てくると思いますけれども、今期に関しては、それを率先してリーダーシップを発揮して結果が出るように、両方ともそれなりに難しい、新しい文化、新しい施策なので、向かっていただきたいと思います。 それと、大学の創設に関して、随分何か話が進んでいるなというふうに、膨らんでしまったのかどうかわからないのですが、以前、私も、職員の方々にいろいろ聞いて立案していくのは、これはリーダーとして簡単なのですけれども、職員の方というのは、それなりのといいますか、ちゃんとした調査をして回答をもって動くわけですが、ただでさえ削減をしていかないといけない人件費等があるわけですから、何人かの職員の方に作成してもらうということは、例えば経営者的な判断ですると人件費がかかる話になります。その結果、プランニングした後、これはできなかったよとなってくると、具体的にはそういう人件費というのはなかなか顕在化して見えないものですけれども、そこの部分というのは、私との話の部分では池田北高校が中心だと話をしていたわけですけれども、市街地に持ってくるかというふうに今ちょっと思っていたわけですけれども、駅前のね、そういうのもプランがあるのかなというふうに思ったのですけれども、そこの部分に関しては、もう一度、教育長、副市長等々お話しされて、なかなか難しい、本当、先進的であるがゆえに難しい課題だと思いますので、この部分に関しては再考されたらどうかなというふうには要望いたします。 それと、選択と集中、そして効率的な運営という部分で、随分、御検討し、リーダーシップを発揮されていると思うのですけれども、この分野に関しては、お話を聞いていますと、やはり早々に結果を出していけないという部分もありますので、もしそのあたりの予算が許せば、一度、そういった民間のところではどうしているのかという部分が、私は池田商工会議所とか豊中商工会議所のセミナーなんかでもそういうチラシは見たことありますので、多分、それは職員の方、部長級幹部の方が行かれてもええかと思うのですが、よくその部分に関しては、コンサルタントといいますか、そういう市長みずからが率先してリーダーシップというのも必要かと思いますけれども、そこの部分に関しては即効性のある結果も見出せることも可能やと思いますので、ぜひとも外部ないしは部課長級の方々の研修を通じて、それぞれの部署でやるべきことも変わってくるかと思いますので、お任せをするリーダーシップという部分で率先してやられていったらいいかなというふうに思います。 そして、最後に要望といいますか、我々も少数与党、そしてその中で、今まで市政、保守的と言われる部分での池田市の行政側に回られて日夜大変やと思いますけれども、まずは、本当、予算も決まっていることですので、粛々と今年度の予算の継続的なものを実施していって、混乱のないような形で市政運営をするように要望して、終わらせていただきたいと思います。ぜひ頑張って、市政運営に取り組んでください。よろしくお願いいたします。
○荒木眞澄副議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) 健康ポイント制度についてでございますが、この前、阪大の教授とちょっといろいろ議論させていただく中で、私も健康ポイント制度については前向きに検討していくべきだとは考えてはいるのですけれども、慎重に検討、調査はしていかなくてはいけないというふうに考えております。その要因として、健康ポイント制度は、今現在、健康意識がすごくある方々がさらに健康になっていくという要素においては非常に有益に機能すると、ただ、実際に本当に健康を誘引させていかなくてはいけない家になかなかいがちな方々とか、そういった方々にアプローチする制度としては何分まだ効果があらわれていないのが現状だという情報も聞く中で、健康ポイント制度を推進している教授から、そういった多様な御意見を情報収集しながら、また財源の確保をしながら、健康ポイント制度については医療費の抑制を目的に検討してまいりたいと考えております。 次に、大学の創設に関しての人件費の面であったりとか、そうですね、もちろん、大学の創設というのは、最も重要になってくる一つに土地の物理的な問題もありながら、財源をどうするのかという問題に必ずなってくると思っております。そこで、多様な集金をするための、ある種、制度を活用する、寄附を活用する、もしくはあらゆる起債等、また、多様な財源創出を実現させながら、将来を、20年、30年、40年後を見据えて実現していかなくてはならないというふうに考えております。 ただ、創設に、ないしは誘致であったりに当たっても、まずはコンパクトなものが望ましいというふうに思っておりまして、ほかにはなく、しかも社会に大きく貢献できるという方向性のもと、また池田市の文化・歴史に合致しているという物差しのもと、今後、あらゆる考え方を持って、実現に向けて邁進していきたいと考えております。 民間コンサルに関してなのですけれども、今現在も、外部参与や外部顧問や、あらゆる外部の民間の力を入れさせてもらうような制度設計というのは考えさせていただいております。しかし、現事情として、これがまず30万都市、40万都市であれば、それらを速やかに動いてもいいのかなとは思うのですが、10万都市の自治体規模である池田市におきましては、まずは必要性に応じて、必要事業、必要政策に応じて外部の力を適宜活用していくのが財源的にも最も有益性が高いというふうに、今現在、考えておりまして、それらを踏まえて今後進めていけたらなと思っております。 最後に、踏襲の部分に関してなのですけれども、先ほど石田議員が倉田市政のことをよかったとおっしゃっていましたけれども、私も、今回、池田市民の多くの方々が、倉田前市政に対して、市政運営の中身に関して大きな疑義があったとは全く思ってございません。これまで、歴年の大政治家として、この池田市を成長させてきたということにおいては、社会で大きく誰もが認めているところであり、私も倉田市政のよき面というのをしっかり踏襲して、守らなくてはいけないもの、よき面はしっかり守りつつ、改善すべきは改善していこうという形で市政運営を考えておりますので、御安心していただけたらと思います。以上になります。
○荒木眞澄副議長 暫時休憩いたします。 午後3時34分 休憩 午後3時50分 再開
○
渡邉千芳議長 再開します。 次に、自民同友会議員団よりお願いします。小林義典議員。 (小林(義)議員-自民同友会-登壇) (拍手起こる)
◆小林義典議員 (自民同友会)自民同友会議員団の小林義典でございます。 市長の所信表明につきまして、提出いたしました通告書に基づき、自民同友会議員団を代表いたしまして、質問させていただきます。 5番目の質問者でもあり、重複した質問も多数ございますが、市長におかれましては、明確な御答弁のほどよろしくお願いいたします。また、議員の皆様にはしばらくの間、御静聴いただきますよう、あわせてお願いいたします。 内閣府が発表した3月の景気動向指数において、景気の状態を示す一致指数が前月比0.9ポイント低下の99.6と2カ月ぶりに低下しました。水準としては、2016年9月以来2年6カ月ぶりの低さとなっているそうです。また、一致指数の基調判断を景気後退の可能性が高いことを示す悪化に引き下げられました。この表現が使われたのは、2013年1月分の統計以来6年2カ月ぶりとなっており、景気の先行きが不安な状態にあります。 本市におきましても多額の費用が必要な大型事業がまだまだ必要であることを考えますと、これからも大変厳しい財政状況が続いていくものと考えます。 このような状況も踏まえた上で、今後も効率的な行財政運営を行っていき、市民の皆様の満足度を上げていく必要があると考えております。そして、第6次池田市総合計画の目指すまちの将来像として、「豊かな自然を守り、遊ぶ 歴史に学び、集う にぎわいが人と人をつなぎ、豊かで美しい心が育まれるまち」を目指していく必要があると考えております。 1番目の質問として、基本的なことを確認させていただきたいと思います。 市長が掲げられている「
住民満足度No.1」や8つの柱にされている住みやすさ、子育てしやすさ、教育の充実、医療・福祉の充実、健康・楽しさ、安心・安全、活力あるまち、財政運営の各ナンバーワンとは、どこでのナンバーワンになることを考えられているのか、具体的な考え方をお伺いいたします。 ここからは、本市の中長期的な将来、さらには、22世紀をも見据えた発展と豊かな市民生活を築くため、目指すべき将来像を示し、まちづくりの基本目標とその実現のための施策を明らかにする目的で作成されております、まちづくりの最上位に位置づけられる計画である第6次池田市総合計画の基本計画における目指すべき姿を再確認しながら、質問させていただきたいと思います。 それでは、「住みやすさNo.1」について総合計画では、道路網の整備の目指すべき姿は、新名神高速道路や市内域の国道整備などにより広域交通網の整備が図られ、災害時の緊急輸送路、レジャーの行動圏や地域振興の広域的ネットワークが拡大し、利便性が向上している。市内幹線道路においては拡幅整備やバリアフリー化が行われ、市民が安全かつ円滑に通行できる道路形態となっている。 また、安心して快適に移動できるまちづくりの目指すべき姿は、人、環境に優しい交通体系が整備され、子ども・高齢者・障がい者(児)の特性に応じた交通手段により、誰もが安心して移動できるまちとなっている。放置自転車や違法駐車はなくなっている。公共交通機関網が整備され、地域の交通の便が確保されている。公共交通機関・道路がユニバーサルデザイン化されている。 そして、良好な自然環境を生かしたまちづくりの目指すべき姿は、五月山や猪名川の自然環境は緑の都市景観を形成し、良好な住環境の形成に大きな役割を果たしているほか、多様な生き物たちを育む共生の場として保全されている。市民は、豊かな自然環境と歴史的資産、高度な都市機能が融合するまちが共通財産であるという誇りを持ち、ゆとりある生活を営んでいる。 また、市民一人一人が公園・緑地を守ろうという意識を持ち、都市公園は、子どもから高齢者までが集う交流の場としての役目だけでなく、防災面でも大きな役割を担っているとなっております。 そこで、「住みやすさNo.1」について、4点質問いたします。 1点目は、道路インフラの整備、国道の渋滞緩和、バス交通の改善を今後どのように進めていかれるのか、具体的内容について見解をお伺いいたします。 2点目は、バリアフリー化の推進、ユニバーサルデザインの導入・促進については、まずはどの分野から進めていくのか。また、どのような状態を目標に今後進めていこうと考えておられるのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、地域公共交通について、本年度には調査費用が予算化されておりますが、
コミュニティバスやデマンドタクシーなどの本市での本格的な実施に向けたスケジュールをどのように考えられておられるのか、見解をお伺いいたします。 4点目は、市街地の緑化や五月山、猪名川のような豊かな自然の保全と住環境向上はどのような取り組みを行っていき、どこを目標に取り組んでいくお考えなのか、見解をお伺いいたします。 次に「子育てしやすさNo.1」について、総合計画では、少子化への対応と子育て支援の目指すべき姿は、結婚や出産、子育てと仕事の両立にかかわる社会的な選択肢が拡大する中、ライフステージに応じた希望の生活を実現できるようになっている。また、多様な子育て支援サービスが、必要な質・量ともに確保・提供されるとともに、社会全体で子どもたちを育てる環境が整備され、子どもたちが健やかに育っているとなっております。 そこで、「子育てしやすさNo.1」について、3点質問をさせていただきます。 1点目は、妊娠期から子育て期の切れ目ない支援のための妊娠・出産支援事業や産前産後の相談支援体制の充実については、今までも行われてきていると思いますが、今後どのような点を重点的に充実させていくお考えなのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、子育て世代の負担軽減を行い、子育てしやすい環境提供を行っていくということですが、どのようなことを行い、実現させていくのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、子どもの貧困対策については、今後どのような対策を講じていく考えなのか、御見解をお伺いいたします。 次に、「教育の充実No.1」について、これも総合計画では、学校教育の充実の目指すべき姿は、生命と人権を大切にし、生涯にわたって学ぶ意欲と展望を持ち、社会で活躍する心豊かな児童・生徒が育成されている。一貫教育が進展し、児童・生徒の個性や能力を伸長する教育内容や教育システムなどが整備されている。 また、学校・家庭・地域をつなぐ地域教育の振興の目指すべき姿は、生きる力と学ぶ力の育成を目指し、学校・家庭・地域が一体となって子どもたちの健全育成に取り組む「教育
コミュニティ」が機能し、地域教育への積極的参画意識が市民に醸成され、地域でともに学び合う地域教育活動が活発に行われているとなっております。 そこで、「教育の充実No.1」について、3点質問いたします。 1点目は、本市の教育の形が全国のモデルとなるように、今後どのような取り組みを行っていき、実現に向けて進んでいこうと考えておられるのか、また、どのようなところに目標を置き、取り組んでいくのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、家庭教育・家庭学習の支援について、現在の取り組みを今後も進めていくのか、それとも今までの取り組みとは違うことを行っていき、さらなる学力向上を目指していくのか、今後の方針をお伺いいたします。 3点目は、教員の事務負担軽減や教員の資質・能力向上に向けた取り組みとして、どのようなことを行っていくことで実現していくお考えなのか、見解をお伺いいたします。 次に、「医療・福祉の充実No.1」について、こちらも総合計画では、福祉社会の推進の目指すべき姿は、高齢者や障がい者(児)を初めとするあらゆる人の社会参加が進み、一人一人の能力と地域全体の支え合いにより、住みなれた地域で、健康で文化的な生活を営み、希望する保健・医療・福祉のサービスが受けられ、安心した生活を送ることができるようになっている。 また、高齢者福祉・介護の充実の目指すべき姿は、高齢者が、できる限り住みなれた地域の中で、全ての世代の方との交流・助け合いなどを通じて、生き生きと暮らせる社会となっている。元気な高齢者が支援などを要する高齢者の支え手となるなど、地域みんなで高齢者を支える社会となっているとなっております。 そこで、「医療・福祉の充実No.1」について、2点質問させていただきます。 1点目は、高齢者の見守りや認知症予防対策の強化、虐待予防ネットワークの拡充など、福祉サポートの向上は大変重要なことであると考えますが、どのような対策を行っていき、実現していくお考えなのか、見解をお伺いいたします。 2点目は敬老の里再構築についての今後の進め方や完成時期はどのように考えているのか、御見解をお伺いいたします。 次に、「健康・楽しさNo.1」について、こちらも総合計画では、保健衛生の充実の目指すべき姿は、市民一人一人が個人の健康観に基づいて主観的に健康づくりを行っている。保健・医療・福祉、教育など健康に関するあらゆる関係機関・団体及び市民が地域・職域を越えて連携し、総合的で効果的な事業が推進されている。これらにより、乳幼児から高齢者までの全ての人々が健やかで心豊かな生活ができている。 また、地域分権の推進の目指すべき姿は、地域分権制度が根づき、地域で必要とされている事業やサービスが、地域住民の協議によって決められることにより、税金がより効果的に使用されることとなり、「自分たちのまちは自分たちでつくる」という基本理念が実現され、満足度の高い市民生活が確立されているとなっております。 そこで、「健康・楽しさNo.1」について、2点質問いたします。 1点目は、市民がみずから健康的な生活を送り、末永く自立しながら暮らすことのできる社会の実現はとても重要なことと考えますが、これからの進め方としてどのように実現していくお考えなのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、地域分権制度を今後も持続可能な制度へ改善していく必要があると私も考えますが、これからどのような方法で見直しを行っていこうと考えられているのか、今後の方針をお伺いいたします。 次に、「安心・安全No.1」について、こちらも総合計画のほうでは、災害に強いまちづくりの目指すべき姿は、浸水対策が強化されるとともに、都市構造の不燃化・耐震化や主要幹線道路の沿道に延焼防止帯が形成され、電線類の地中化により、災害に備えたライフラインが確保されている。 小学校などの地域避難拠点施設が整備されている。備蓄倉庫も各小学校に設置され、事業者との災害時協定などにより、非常時の食料及び緊急物資が確保されている。 「自分たちのまちは自分たちで守る」という意識が定着し、自主防災組織、行政、防災機関などが連携し、協働している。 常に情報を共有し、CATV、MCA無線などの活用により、防災情報が迅速に各家庭に提供され、市民、行政、防災機関が一体となった防災対策が講じられている。 諸施策と相まって、世界に誇れる安全で安心なまち「インターナショナル・セーフティシティ」の一翼をみんなが担っているとなっております。 そこで、「安心・安全No.1」について、3点質問をさせていただきます。 1点目は、公共施設の避難所機能の強化については、どのように実現しようと考えているのか、見解をお伺いいたします。 2点目は、要支援者の把握、サポート向上についてはどのように実現していこうと考えているのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、災害に強い強靱なまちづくりはとても重要な課題であると考えますが、どのように実現していこうと考えているのか、見解をお伺いいたします。 次に、「活力あるまちNo.1」について、こちらも総合計画のほうでは、駅周辺を中心とした市街地の整備の目指すべき姿は、高度な都市機能も持つ市街地と、地域の持つ歴史的・文化的特性や恵まれた自然環境などを生かした景観が調和した都市が構築されることにより、利便性と快適性、安全性を兼ね備えた人に優しい都市整備が図られているとなっております。 そこで、「活力あるまちNo.1」について、5点質問させていただきます。 1点目は、まちのブランド化の推進に関連して、3カ年計画で実施されている石橋駅周辺の道路景観整備事業についてのこれからの方針について、見解をお伺いいたします。 2点目は、カップヌードルミュージアム大阪池田へ続く遊歩道やにぎわい創出拠点の整備に関連し、池田保健所跡地に計画されている満寿美公園についての計画は、今後どのように考えられているのか、見解をお伺いいたします。 3点目は、バスターミナルを含めた池田駅前の再々開発については、今後どのような計画を立てて進めていくのか、見解をお伺いいたします。 4点目は、石橋駅の立体交差化については、今までいろいろなことが検討されてきましたが、実現はできなかったことでありますが、今後どのように進めていくのか、御見解をお伺いいたします。 5点目は、これまでの部局の枠組みを超え、スピード感を持って推進するための新たな部署とはどのような部署を考えられているのか、具体的な内容がわかれば見解をお伺いしたいと思います。 次に最後となりますが、「財政運営No.1」について、こちらも総合計画では、健全な行財政運営の推進の目指すべき姿は、行財政改革が着実に実施され、確固たる財政基盤のもと、本市ではスリムで機能的な体制が確立されている。財政的なゆとりのある中、人的資源、予算が各事業に適切に配分され、市民満足度の高いサービスが提供されているとなっております。 そこで、この「財政運営No.1」について、これは1点だけですが、質問をさせていただきます。 ナンバーワンを実現させるための行財政改革は、どのような方法でいつを目標に実施していくのか、御見解をお伺いいたします。 以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、自民同友会、小林義典議員の御質問に順次お答えいたします。 ナンバーワンについてでございますが、先ほど石田議員にお答えしたとおり、「
住民満足度No.1」を初めとしたナンバーワンについては、市民の皆様が、このまちは住みやすい、このまちに住んでよかったと感じ、池田市民であることに誇りを持ち、我がまちが一番であると思っていただけることを念頭に置いております。 今後、調査方法も民間、そして独自調査も踏まえて、その指標、資質のあり方については検討してまいる所存でございます。 また、どの部分でナンバーワンになるのかということについてですが、まずは北摂でナンバーワンを目指します。ちなみに近隣都市でいうと、お隣には箕面市、そして川西市と比較的財源が豊かで、非常に行政水準が高いまちがお隣にあります。よって北摂でもしナンバーワンを目指すようなことができれば、事実上、大阪で非常にトップランナーのまちに進んでいくことができるというふうに考えております。 次に、道路インフラの整備等についてでございますが、道路整備につきましては、歩道改良や舗装打ちかえ等の維持管理に加え、池田市橋梁長寿命化計画に基づく道路橋や横断歩道橋の改良を進めているところでございます。 国道の渋滞につきましては、現状の交通問題を議論する場として交通問題対策協議会を初め、関係各機関と渋滞の緩和策等について協議を進めてまいる所存でございます。 バス交通改善につきましては、池田市地域公共交通会議におきまして、総合的な公共交通のあり方及び利用者促進等の改善策を検討してまいる所存でございます。 次に、バリアフリー・ユニバーサルデザインについてでございますが、平成30年5月のバリアフリー法改正により、平成18年度に策定したバリアフリー基本構想のフォローアップや交通事業者等と連携強化を図るため、バリアフリーマスタープランの策定制度が設けられたところでございます。 本市におきましても、今年度、池田市バリアフリー推進協議会を設置し、高齢者・障がい者を初め、子育て層が暮らしやすく、インバウンドを含めた観光客の回遊性を高めるまちづくりを推進するため、バリアフリーマスタープランの策定に取り組んでまいる所存でございます。 また、ユニバーサルデザインにつきましては、マスタープランの中で建築物のバリアフリー化も対象となることから、あわせて議論してまいる所存でございます。 次に、地域公共交通についてでございますが、昨年度実施した池田市内公共交通に関するアンケート調査、伏尾台地域での社会実験結果の基礎情報をもとに、他市の事例、各交通事業者の考え方を踏まえ、引き続き本市のニーズに合った交通体系や実施方法等を池田市地域公共交通会議の中で議論をしてまいる所存でございます。 次に、自然の保全と住環境の向上についてでございますが、御指摘のように、本市は公園などの市街地の緑はもちろんのこと、五月山を初めとする山の緑や猪名川の川の緑などの自然豊かな緑に恵まれた緑のネットワークが形成されているところでございます。 今後も引き続き池田のシンボルである五月山の自然環境を保全しつつ、市民と協働した花いっぱい運動などの地域緑化の支援に努めるとともに、公園の緑や街路樹の並木整備など、市内の四季を感じる植栽整備を行うことにより、さらなる自然の保全と住環境の向上につながるものと考えております。 次に、産前産後の相談支援体制の今後の重点的な取り組みについてでございますが、児童虐待発生予防の観点から、妊娠期から子育て期への切れ目ない支援を目的に、母子保健分野での相談支援の強化として、妊娠・出産支援事業等体制を一定構築したところでございます。 また、平成30年度からは、専任の保育士が子育てに関する相談支援を寄り添う形で行う利用者支援事業を開始し、子育て世代包括支援センターとして、妊娠期から子育て期のさまざまな相談に総合的に対応できる体制を整えております。 今後はさらに子育てにかかわる地域の関係団体や関係機関、産科医療機関との連携を強化し、妊娠期から子育て期へ切れ目ない支援の推進に努めてまいる所存でございます。 次に、子育て世代の負担軽減、子育てしやすい環境提供についてでございますが、子育て世代の負担軽減につきましては、令和元年10月から幼児教育・保育の無償化の実施に向け、本市としても適切な対応を行ってまいる所存でございます。 子育てしやすい環境提供につきましては、幼児教育・保育の無償化によるニーズの増大に対応し、保育コンシェルジュの配置等による適切な利用者支援や保育ニーズを適切に捉えた保育所等整備の実施等により、年度当初における待機児童数ゼロを継続してまいる所存でございます。 次に、子どもの貧困対策についてでございますが、平成29年3月に公表された大阪府子どもの生活に関する実態調査の報告書においては、支援が必要な子どもや家族に施策を確実に届けることの重要性に鑑み、子どもの貧困状況を全数把握できる学校の場で「つなぐ」という仕組みの構築が提案されたところでございます。 本市におきましては教育委員会との連携のもと、昨年4月に創設された大阪府子どもの貧困緊急対策事業費補助金の活用など、実情に即した施策展開に努めているところでございますが、本年度において国の「子供の貧困対策に関する大綱」が見直されること、また子どもの貧困対策の推進に関する法律に基づく都道府県計画である大阪府子ども総合計画の次期計画が策定されるなど、これら国・府の動向を注視するとともに、従来から各部署で実施してきた子どもの貧困対策に資する取り組みを着実に推進してまいる所存でございます。 次に、池田市の教育の取り組みについてでございますが、教育日本一を目指し、これまで英語教育や幼児教育、ICT教育を柱としながら、現代の教育課題に対応するための多様な取り組みを推進したところでございます。今後もこれまでの方向性を継承しながら、有効な事業や活動につきましては継続的に推進してまいる所存でございます。 一方、子どもたちを取り巻く社会環境は今後も目まぐるしく変化し続けることが予想されることから、時代のニーズをいち早く取り込み、多種多様な教育活動を展開しながら、これからの時代を生き抜く力を育むことを目指した教育施策を展開していけるよう、教育委員会と連携してまいる所存でございます。 次に、家庭学習の支援についてでございますが、家庭教育の支援と学力向上を目的とした地域学習教室「池田ふくまる はばたき塾」では、中学生を対象に数学・英語を中心とした学習塾と、小学生を対象に英語の宿泊体験や定期講座を実施しているところでございます。経済的負担なく希望する全ての児童・生徒に学習機会を提供することで、経済的に苦しい家庭を含む多くの児童・生徒の学力の底上げにつながっていると聞き及んでおります。 今年度は事業の検証を通して、これまでの取り組みの成果と課題を明らかにし、今後の取り組みについて検討してまいる所存でございます。 次に、教員の事務負担軽減及び資質・能力向上についてでございますが、教員の事務負担軽減につきましては、学校園と家庭、地域が子どもたちにとってよりよい教育環境を実現するため連携し、役割分担することが重要だと考えております。 具体的には保護者や地域の方々がスクール・サポート・スタッフや部活動指導員、ボランティアとして学校園に参画する取り組みをこれまで以上に進めていくことも必要だと考えております。 教員の資質・能力向上につきましては、初任者研修や中堅教諭等資質向上研修といった法定研修に加え、池田市教職員研修や豊能地区内の相互交流研修、公開授業研究会等で研さんを積んでいると聞き及んでおります。 今後、教職員の事務処理を日常的に支援する人材配置の実現に向け、教育委員会とも連携し、地域の協力を求めるとともに、市の財政状況も鑑みながら予算措置についても検討してまいる所存でございます。 次に、高齢者の福祉サポートの向上につきましては、高齢者の見守りについては、緊急通報装置の貸与や市職員が定期的に訪問する見守りサービス等を実施しているほか、見守りホットラインを設置し、民生委員、地区福祉委員を初め、地域住民や民間企業からの情報を集約しているところでございます。 今後はこれらの施策につきまして、積極的に周知に努めてまいる所存でございます。 認知症予防対策につきましては、平成29年度より、認知症初期集中支援チームを各地域包括支援センターに配置済みでございます。認知症の方及びその家族と早期にかかわり、受診勧奨を行うことが大切だと考えております。サポート医と連携しながら引き続き取り組むとともに、認知症予防に効果的な講座の開催についても努めてまいる所存でございます。 虐待予防ネットワークにつきましては、池田市高齢者虐待予防ネットワークの構成機関・団体と連携を図りながら、高齢者の虐待の防止、早期発見、早期対応に努めてまいる所存でございます。 敬老の里再構築につきましてでございますが、敬老会館周辺の福祉施設などの再構築につきましては、本市職員による敬老の里
プロジェクトチームが中心となり、本年3月に基本構想を策定したところでございます。 基本構想におきましては、既存の施設の特色を生かしつつ、多世代が交流できるエリアとし、施設の維持管理費や運営コストの削減を図ることにより、将来的にも持続可能な施設とすることを目指しているところでございます。 今後は、基本構想に沿って各施設の具体的な設備、規模や事業手法、財源確保等について
プロジェクトチームを中心に引き続き検討してまいる所存でございます。 次に、健康についてでございますが、今年度策定予定の池田市第2次健康増進計画・食育推進計画において市民アンケート調査を実施し、その結果から市民の健康に対する価値観や現状などを分析するところでございます。市民がみずから健康的な生活を送り、末永く自立しながら暮らすことのできる社会の実現に向けて、計画において具体的な数値目標を設定し、その実現に向けた取り組みを推進してまいる所存でございます。 次に、地域分権の今後の方針についてでございますが、地域分権制度の今後の方針につきましては、地域の皆さんと意見交換を行いながら、持続可能な、より時代に即した制度となるよう、見直してまいる所存でございます。 次に、避難所の強化についてでございますが、現在、池田市地域防災計画において指定避難所12施設、福祉避難所2施設、指定緊急避難場所72施設指定しているところでございます。今後、施設の老朽化に伴う改修や再編等の中で防災機能に配慮した設計のほか、避難所として利用できる民間施設の確認と協定の締結など、市域全般で強化してまいる所存でございます。 次に、要支援者についてでございますが、現在、避難行動要支援者の対象者数は1万1,358名、そのうち平時より地域の支援者等に個人情報を提供してもよいと同意していただける方は55%です。現在、石橋地域と池田地域の一部において地域支援協議会を設立し、個別計画を作成しているところでございます。 今後も協議会の設立支援と福祉部局との連携強化を検討した上で、サポート向上に努めてまいる所存でございます。 災害に強いまちづくりについてでございますが、現在、自主防災組織は43組織あり、それぞれにおいて自主訓練を実施するとともに、防災における出前講座も実施しているところでございます。 阪神・淡路大震災では、自助・共助で助かった人は97%との報告書もあると認識しております。今後も組織の未結成地域への働きかけなど、さらなる地域力の支援を実施してまいる所存でございます。 次に、石橋駅周辺の道路景観整備事業についてでございますが、石橋駅周辺の道路景観整備は、都市再生整備計画事業に基づく阪急石橋駅周辺再整備の一環として実施しており、国庫交付金を財源の一部としているところでございます。 昨年度は、石橋駅周辺のにぎわい創出として、石橋駅東口の飲食店街の景観整備を実施したところでございます。 本年度は石橋商店街アーケード内が主な整備箇所となり、整備方法につきましては、石橋商店会等の地域団体と協議を進めていく予定でございます。 次年度以降は、石橋駅西口の飲食店街の整備を計画しており、商店街振興の取り組みと連携しながら環境整備を進めてまいる所存でございます。 満寿美公園についてでございますが、カップヌードルミュージアム大阪池田を訪れる観光客の回遊性を高めるにぎわい創出拠点、また、防災拠点や地域住民の憩いの場として池田保健所用地の立地は効果が高いと認識しております。用地買収に向けた大阪府との交渉を進めつつ、その活用方法については、民間活力の導入等により、投資効果を最大限に生かした経済効果の高いにぎわい創出拠点となる公園整備を検討してまいる所存でございます。 次に、池田駅前の再々開発についてですが、バスターミナルを含めた池田駅前の再々開発については、将来予想される人口減少問題を初め、社会情勢や公共交通体系の変化等を勘案し、ハード整備・ソフト整備の両面からどのような整備が可能か、研究してまいる所存でございます。 次に、石橋駅の立体交差化につきましてでございますが、過去阪急電鉄や地元地権者とともに石橋駅の連続立体交差事業に向けた検討を重ねてきましたが、実現に至らなかったことは認識しております。しかし、現在の石橋駅は地域を東西に分断し、まちの防災面を初めとし、多くの課題を抱えており、駅の立体交差化は、将来の石橋の活性化に向けた重要な課題と認識しております。過去の経緯を踏まえ、周辺の道路や軌道との立体交差化について、石橋の将来像を調査研究してまいりたいと考えております。 次に、部局の枠組みを超えた新たな部署についてでございますが、前に石田議員にお答えしたとおり、本市の機構改革は、変容する行政ニーズについて時宜を捉えてお応えするためにも最も有効な組織編成を適宜実施してきたところでございます。 本市におきましては、現在喫緊の課題として捉える人口減少、少子高齢化の対応に不可欠な施策として、地域経済の活性化、雇用創出、都市課題解決スキームの活用等を中心としたまちの活性化を効率的かつ効果的に推進する必要があるものと考えております。 これに当たり、多様な部局にわたる当該各施設を統括する部署を設置するとともに、組織横断的課題へ対応する
プロジェクトチームの設置についても適宜検討してまいる所存でございます。 行財政改革につきましては、本市の行財政改革においては、行財政改革推進プランⅢに基づき、財政調整基金残高20億円以上、経常収支比率90%台、一般会計実働職員数600人程度、良質な市民サービスの確保のための働き方改革の推進、この4項目の達成を目標に、令和元年度から令和4年度までを計画期間として実施しているところでございます。 また、財産の売り払いや財政調整基金の取り崩しなどの臨時財源補填に頼ることのない形式収支黒字化を平成27年度から令和4年度までの中期目標として設置しているところでございます。以上になります。
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渡邉千芳議長 小林義典議員。
◆小林義典議員 御答弁ありがとうございました。 それでは、再質問を何点かさせていただきたいと思います。 まず1点目といたしましては、「住みやすさNo.1」の中からですが、バリアフリー化の推進、ユニバーサルデザインの導入・促進というところについて、今、御答弁いただいたようにバリアフリー基本構想があると、それとマスタープランを今年度作成しますということですが、このマスタープランに、この状態といいますか、どのような状態が、目標とかもこのマスタープランの中に書かれるのか、どういった内容のマスタープランをつくる予定なのかということをわかる範囲で教えていただきたいと思います。 次に、これも「住みやすさNo.1」のところですが、地域公共交通についてです。 これは、昨年度からも引き続きというところもあるのですが、池田市地域公共交通会議が開かれて、そこの中でいろいろと議論をされて、今年度もその調査費用としても上がっていますが、今後もこの会議が開かれるということですが、前市長のときにも、私も一般質問等で何回も聞いていたというのもありまして、この件については、結構前市長とも何回もお話をしていた内容なのですが、前市長のフォローといいますか、ちょっと前ですが、その話していた内容としては、これも決まりというか、確定の内容ではなかったですけれども、まず今年度調査の費用を計上しますということで、今後の進め方としては、当時では、先ほども冨田市長が言われていた違う方への答弁のときかもしれないんですが、この池田の中の地域の公共交通というのも、その地域によって格差があるということで、一概に池田市全体を一括でこうすればいいというような問題ではないというようなことでもありますが、その中でも以前の話では、阪急電車より南側の地域、言ったら北豊島小学校校区とか、神田小学校校区とかその辺になると思うのですけれども、あと石橋小学校校区とか、そのあたりが特に、言ったらバス路線が不足していると。テスト的でもいいので、一度そこから始めてみてはどうかなというような考えをしているというような話は、確定の話ではないですけれども、そういう話があったんですが、現在もそういうことも踏まえながら検討されていかれるのか。スケジュールとしてはまだ難しいかもしれないんですが、そのあたりわかる範囲でお答えいただけたらありがたいなと思います。 それから、今度は教育の充実のところですが、家庭教育の支援、これは、現在はばたき塾をやってもらっていますが、本年度はこのままいくと。今年度実施してみて、実際の効果を判断して、来年度どうしていくかというのを考えていくということだろうと思うのですが、これは検証してからということもあるのだろうとは思うのですけれども、市長のお考えとしてこのまま続けていこうと思ってはるのか、ちょっと問題があるから違う方法を考えようかなと思ってはるのか、その辺のお考えがあったら教えていただきたいなと思います。 そして、教員の事務負担軽減になるのか、ちょっとあれですけれども、事務負担だけではないんですけれども、学校の先生の仕事の負担を軽減する一つとして、例えば中学校・小学校のクラブ活動に専門家の方を呼んでというか、何て言うのですか、コーチみたいな形で、現在そういうのをやっているのか、やっていたらどれぐらいやっているのかというのを知りたいのと、あとやられていなければ、これからそういうことを、民間の方を採用して、先生の負担を軽減するためのそういう施策を考えておられるのか、そういう専門家の登用を考えておられるのかというところをお答えいただきたいなと思います。 次に敬老の里の話ですが、これも基本構想ができて、
プロジェクトチームをつくって、今後も対応していきますということが基本やと思うのですけれども、どれぐらいの時期を完成のめどといいますか、最終はどれぐらいを考えてこの計画を進めていこうと思っておられるのか、最終地点が決まっておれば教えていただきたいなと思います。 あと地域分権制度につきましては、どんな方法で見直しますかという質問に対しては、意見交換を行って考えていきますというお答えなのですが、これは意見交換する方というのは、協議会のメンバーの方と意見交換されるのか、池田市民全体を対象にして、この地域分権制度についてどう思いますかみたいなことをタウンミーティングみたいな形でやられるのか、その辺の意見交換のやり方について、お考えをお聞かせください。 次ですが、「安心・安全No.1」の中から、要支援者の把握・サポート向上、これは以前からもいろんな方が言われていることではありますが、避難行動要支援者対策ということで、支援される方の名簿があっても、誰がどう支援していくんだというところがなかなかうまいこといかないというのが現実ではあると思いますが、この地域支援協議会というのをまずつくって、そこがまず窓口になってやっていくという基本的な考え方はわかるのですが、今の現状でも池田市に2カ所この協議会はできているけれども、まだほかはできていないということなので、この地域支援協議会をつくることがなかなか進んでいないなというふうに私自身は思っています。 この協議会をつくる、今までどおりやっていたら、多分なかなかできないんではないかなというふうには思うのですけれども、今後このままの体制でいくのか、やっぱり何か変えていかなあかんなと思われているのか、その辺、市長のお考えを聞かせていただけたらありがたいなと思います。 それで、次は「活力あるまちNo.1」のところで、石橋駅周辺の道路景観整備事業については、本年度が石橋の商店街の中を中心に、来年度が石橋駅西口あたりということを聞きましたが、ということは3年間の計画はそのままいくということで理解しておいたらいいのか、それは確認だけでございます。 次に満寿美公園につきましては、これは今の計画としては、もともとのこの、仮称ですけれども、満寿美公園をつくるということには変わりは今の現状はないと思うのですが、地域
コミュニティの拠点や災害時の避難機能の拠点というような、こういうすごいまちのど真ん中に公園ができるということですので、そういった防災拠点という位置づけがやはり考えられるのではないかなということで、市民や、あとは観光に来られる方が休憩される場所ということでも使えますので、そうした安心感を与えることができる公園整備になるというふうに期待はしているわけですけれども、この公園整備について、スケジュールとしていつごろできるのかというのが、いつごろまでにはやりたいというふうに考えられているのか、そのあたりのスケジュールについてお伺いをしたいというふうに思います。 続きまして、石橋駅の立体交差化についてです。これもすぐにやりたいからできるという話ではないと思います。 それで私が思いますのは、まず本当に地元の方がこの立体交差化を必要とされているのか、そのあたりをやはりしっかりと調査をされて、やりたいと言われてもできないかもしれませんけれども、そのあたり本当に地元のニーズがあるのかというところを、まずしっかりと調査を進めていただきたいと思いますので、それについての御見解があればお答えをいただきたいなと思います。以上です。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、小林義典議員の再質問にお答えさせていただきます。 まず、バリアフリー化につきましては、先ほども答弁させていただいたように、まずは利用頻度の高い都市核や多く人の集まるような場所を集中的に、また象徴的に進めていく形で考えておりますということで、現実的には、石橋駅周辺をまずは重立ったところという形になることを頭の中では想定しております。 マスタープランの策定の具体的内容につきましては、現在もようやく各担当課と議論できる体制・整備を整えるのに、職員の方と面と向かって話ができる環境がようやくできたという、まだそういう状況ですので、ちょっと内容につきましては、具体的な内容をどのように盛り込むかというのは、担当課とまた話し合いながら進めていきたいと思っております。 地域公共交通会議におきましては、先ほどもお伝えしたとおり、再度この会議がスタートするように要請させていただいたところでございます。原則、前市長の考えを踏襲していくという考えではございますが、何分これまでの政策立案とか、過程の渦中に私が現場にいなかったというのもあって、現場にまずは行かせていただいて、各種関係者とのこれまでのいわゆる政策過程の経過というのをしっかり聞きながら、今後進めていきたいと考えております。原則的には踏襲していこうという考えではおります。 次に、「池田ふくまる はばたき塾」に関しましては、原則この家庭教育に関しても踏襲していく形で考えております。 ただ現況、現場をもう少し調査、現場を見ながら、例えば大阪市内でやっているバウチャー制度とか、ああいったものと対比しながら、どちらが効果的・効率的に現場のいわゆる子どもたち等に、受益者にプラスで利便性が高いのかというのは、もう一度調査はしてみたいと思います。しかし、原則踏襲していこうという考えではございます。 事務負担軽減につきましては、現況、今池田市として取り組んでいるのは、ノークラブデーというのは実際に行っております。クラブ活動がないことによって、教員が少し時間が持てるというような取り組みを行っていますが、直接事務負担軽減となると、職員のほうから事務員を派遣することによって、いわゆる教職員の事務負担を軽減するという取り組みのほか、重立った取り組みというのは、主にそれらが主になります。 ただ今後考えられる方法としては、先ほどおっしゃってくださったように、クラブの専任を置いたり、またサポートスタッフという、事務的なサポートスタッフを置くというような方法もあるみたいでして、それも検討していきたいとは思っております。また今後はRPAという、繰り返し同じ作業については、パソコンで自動的に同じ作業を繰り返せられるようなそういう技術の導入であったり、今後先端技術を用いてそういったものができないかも検討してまいる所存でございます。 敬老の里プロジェクトにつきましては、実はこれも池田の重点施策として、市長就任後すぐに敬老の里プロジェクトの現況をちょっと見開いてみました。現況として、前橋工科大学の堤准教授が描いていたそのビジョンと、これから目の前で進めようとしている敬老の里のプロジェクトに実はちょっと差異がありまして、前橋工科大学の准教授は、あそこは公園も一体に踏まえた石橋未来パークという、いわゆる多世代間交流もできながら、健康増進もできながら、あらゆる集約をその中に入れていくという一つの構想を練っていたんですけれども、現況として見開いている状況では、機能の集約だけにとどまっているのが現状で、これをもう一度前橋工科大学の堤准教授等と状況を踏まえながら、その石橋未来パークのあり方というのをもう一度検討しながら、再度その期日設定に入っていきたいと思い、現在動こうとしている状況でございます。 地域分権制度におきましては、どのような意見交換をするのかということなのですけれども、まずはこの8月、9月で行われるタウンミーティングで、まずは地域の皆様方の声をしっかりもう一度正式に承りたいと思っております。議員時代にいろいろ私も御意見はいただいているのですけれども、公の場でいただくことにより、より一層の進化した意見として賜りたいと思っております。 またその後には、協議会を維持するためのIBSの皆様方、あと実際に協議会の皆様方にも、私が考えている改善案というのを提示した上で、その方向で進められるのかどうかというのも調整しながら進んでいきたいと思っております。 一定、私の中では地域分権制度における改善案というのは、もともと制度設計が頭の中にあり、それを提示させていただく中で合意がしてもらえるかというのを、着地点を探っていきたいというふうに考えております。 要支援者のサポートについてですけれども、やはりこれも地域におろさせていただいて、地域の共助の仕組みのあり方というのを、もう一度
コミュニティ推進協議会が本来担わなくてはいけない役割が担えているかどうかも踏まえて、ちょっと仕組みがうまく機能しているかどうかも再調査したいと考えております。 そうした中で、議員のおっしゃるとおり、地域支援協議会というのが、今現在、池田と石橋だけですけれども、全校区に設置されていくことをまず推進していくことが一つの課題だと考えておりますし、その共助の仕組みができた暁には、災害対策名簿のいわゆる加盟をより行っていただくための取り組みを、ちょっと細かな施策まで落とし込んで進める必要性があるというふうに考えております。変えていくべきかというところに関しては、もちろん変えていくべきだというふうに考えております。 石橋駅の道路整備事業3年計画についてですけれども、これも原則踏襲していこうというふうには考えております。 ただ、今度は西口のいわゆるアーケードがある下の石畳を整備していく方針で、原則これまで合意形成はされているのですが、そこに関しては、ペンディングしているわけではないのですけれども、地域の石橋の方々ともう一度議論するための時間を今、早急にとっていただいております。それがなぜかというと、議員がおっしゃるとおり、連続立体交差事業が本当に地域の方々にとって必要かとか、そういった今後の石橋駅のあり方も踏まえて、大きなグランドデザインが変わるのであれば、それも踏まえて協議したほうが、より商店街のための方々のためにもなると思っておりまして、そうした面では、原則踏襲はするのですけれども、もう一度石橋駅のグランドデザインの中で、この整備についても協議を重ねて進めていこうというふうに今現在準備しているところでございます。 満寿美公園につきましては、これも原則踏襲していくという方向で考えております。この満寿美公園の購入に当たっては、実際市費で大体11億円ぐらいかかる算出が今現在出ているのですけれども、私は、今現在この満寿美公園のいわゆる公園設置に関しましては、実は一部ちょっとペンディングしている部分があります。これはなぜかというと、それは満寿美公園の今後の保健所跡地の購入がだめだと言っているのではなくて、今、大きな中心市街地活性化計画の中で、いわゆるカップヌードルミュージアムへの約91万人が前を通るあれだけの好立地の場所、本当に公園だけでいいのか、もしくは今後の中心市街地の計画のグランドデザインの中で、もう一度公園の活用の仕方を一ひねり、二ひねり考えるべきではないかという形で、もう一度、民間のアイデア等も入れていきながら前向きに考えるために、今現段階では一旦保留しながら、議会が終わった後に、また関係各位と協議を進めてまいる形で、今考えて準備を進めております。 立体交差化が実現できるかどうかなのですけれども、私も、これも大学設立だとか、風呂敷を広げているのと同じで、非常に難しい問題だと重々理解はしております。これまでの歴年の先生方ないしは重鎮の方々ができなかったことが、本当にできるかどうかは、それはわかりませんけれども、私も議員時代、松室元府議に再三勉強させていただきながら、この着地点がどこにあるのかというのを調査してまいりました。 ただ一つ希望があるのが、大阪府下において、石橋は連続立体交差事業を大阪府下で最も一番最初にやったということ。つまり大阪府下においては最も老朽化していて、改善の措置が必要な場所であるというのは事実としてあるということ。あと、当時松井知事が、大阪府下の連続立体交差事業に関しては、前向きに検討していくべきだというふうにも言っておりましたので、現在、そうしたいわゆる大阪市、そして府とのパイプを強力に用いながら、そうしたものが実現可能かも協議してまいりたいと思っております。 ちなみにその政策立案の合意形成の過程においては、やはり地域の方々、石橋はちなみに商店街の方々だけではなく、周りにお住まいの住民の方々にも関係があることですので、また府職員、国の関係者、また阪急電鉄、あらゆる関係者を巻き込みながら、協議会を立ち上げて、今から政策立案に入るための下準備に入ろうと考えているところでございます。以上になります。
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渡邉千芳議長 小林義典議員。
◆小林義典議員 御答弁ありがとうございます。 要望だけで終わろうかなと思っていたのですけれども、ちょっともう数点というか、もう1点か、2点だけ、今の御答弁をいただきまして、まず、この石橋の立体交差化と道路景観整備事業が、要は立体交差化の話があるんやったら考え直そうかみたいな話になったとしたら、何と言うのですか、この道路景観整備事業というのは、もう言うたら去年とことしと来年とすぐやる話と、立体交差化なんて今言って、ことしやりますみたいに絶対ならへん話なので、立体交差化があるから舗装をやめましょうかみたいな話は、それがあるんやったら、そもそももう舗装やりませんと言っているのと一緒やと思うのですけれども、だから、その辺がこれ一緒に考えるべきレベルの内容ではないと思いますので、立体交差化を考えるんやったらとかいうようなものではないとは思いますので、その辺、市長はどう思われるのか、これはちょっと聞きたいのと、あともう一点は満寿美公園ですけれども、公園でこのままいきますという話なんかなと思っていたんですけれども、ちょっとペンディングしていますと言われたので、もう一回聞きたいのですけれども、この公園は、もともと都市計画公園の場所を移動させて、ここを公園にしようというような計画やと思いますけれども、まだ移動はし切っていないのかもしれないんですけれども、まあ言うたら、いろいろそういう計画も動かしながらというか、いろんな部署が連携しながら動いている事業やと思います。 なので、ペンディングしてもうちょっと考え直すということも悪い話ではないですけれども、そういつまでとめるのですかというところがちょっと気になったので、その2点をお答えいただきたいのと、最後にそれをいただきたいのと、もう最後に要望として、もうこれ3回目の質問ですので言っておきたいこととしましては、これからも市長のほうと議会のほうと協調しながらやはりやっていかないと、市長もそういうお考えやとは思いますけれども、議会と市長部局と共同しながら、これからも協調を持ちながら、「
住民満足度No.1」の実現に向けて進んでいかなければいけないというふうに考えます。よりよいこの池田のまちをつくっていくために、これからも議会もそうですし、市長のほうもそう、みんな思っていることは同じところを目指していると思いますので、議会とも協調いただきながら、これからの池田市をよいまちにしていくようにこれからも取り組んでいただきますようにお願いをしまして、私からの代表質問を終わりとさせていただきます。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) 再度、小林義典議員の御質問にお答えします。 議員のおっしゃるとおり、立体交差化の事業と道路整備事業というのは、もう全く関係ないんではないかという部分が、確かにそれは事実としてあると思います。 ただ私が考えているのは、地域の石橋商店街の方々や石橋を利用している方々に、今回のいわゆる池田市政における政権が変わったことによる御迷惑を絶対かけるわけにはいかないというふうに考えております。まずは、この整備事業といいましても、今後の石橋商店街の将来を考えた非常に重要な事業だと思いますので、まずはそこに現地に行って、私なりの今後の石橋駅の考え方をお伝えした中で、その範囲の中で道路整備事業を進めるべきだという住民の皆様方の御意見があったら、適宜速やかに進めていこうと思っています。 しかし、私自身がまだ今踏襲している政策過程においては、かかわっていなかった現場というのがありますので、今行われる事業について全て責任が持てるのかという部分がありますので、まずは誠実に、まず住民の皆さんに説明に上がりながら、皆さんの合意をもう一度再度いただいて進めるのが筋だと考えていますので、全て一緒くたにしているというわけではございませんので、御安心していただけたらと思います。 2つ目の満寿美公園なのですけれども、いつまでというふうにおっしゃっていますけれども、これはもう適宜速やかにというふうにはもちろん考えております。 ただ満寿美公園の保健所跡地をどういうふうにするのかというのは、あそこは年間約91万人が通る、本当にもう池田のいわゆる今後のまちづくりの生命線といいますか、非常に重要な政策の一つだと思っています。これを前に進めるために、建設的な議論や政策立案をするためにいわゆるペンディングをしているというだけであって、まだ就任直後、率直に言いますと、行政の方々と向き合って仕事できている時間はまだ1カ月もたっていないですね。そんな中で、まずは皆さんの御意見をしっかり情報収集しながら、よりあそこの満寿美公園の活用が有意義なものになるための前向きな、建設的なあり方を考えるためにやっておりますので御安心していただけたらと思うのと、あくまで速やかにこれも進めなくてはいけないというふうに重要課題の案件として捉えております。 最後に、もちろん共同・協調というふうに言ってくださいまして本当にありがとうございます。もちろん議会と行政が両輪となって進めなくては、この市政というのは前に進められないというふうに考えております。私も議員のおっしゃるように、何としてもこの池田地域や、そして多くの方々から本当に池田っていいまちだなと言っていただけるように、それを実現できるために尽力したいと思っておりますので、引き続きよろしくお願いしますのと同時に、先ほど御指摘いただいたことに関しては、重々心に受けとめて、必ずよいまちにさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 暫時休憩いたします。 再開時間は午後5時15分といたします。 午後4時56分 休憩 午後5時15分 再開
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渡邉千芳議長 再開いたします。 次に、青風会議員団よりお願いいたします。中田正紀議員。 (中田議員-青風会-登壇) (拍手起こる)
◆中田正紀議員 (青風会)青風会議員団の中田正紀でございます。 このたびの統一地方選挙を経まして当選してきました5名の議員である渡邉議員、山田議員、川西議員、守屋議員、そして私、中田の5名で新たな会派である青風会議員団を結成させていただきました。皆様におかれましては、周知いただけますようどうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは、歴史と伝統ある池田市議会議事堂において、新会派青風会を代表いたしまして、市長の所信表明に対しまして、通告書に基づき代表質問をさせていただきます。 ただ、代表質問も6番目となり、市長におかれましては、重複する質問も多数出てまいりますが、丁寧な御答弁を賜りたいと思います。 また、池田市民となられて4年間、池田市議会議員として多くの学びがあった4年間を経て、今回の出馬に対しても多くの思いがあったと思います。代表質問では、これからの4年間、どのように池田市を運び、成長させていっていただけるのか、お聞かせいただきたいと思いますので、重ねてよろしくお願い申し上げます。 また、先輩・同僚議員の皆様におかれましては、御静聴いただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。 では、早速ではございますが、質問に移らせていただきます。 これからの本市の方向性についてでございますが、私はこの池田のまちが本当に大好きでございます。歴史・文化・北摂の中心地として発展した池田市のまちなみが大好きであります。こういった歴史あるまちにおいて、長い歴史の中で変革は大変重要なキーワードであると思いますが、これまでも歴史の流れとともに少しずつ変革はなされてきたと思います。 今回の所信表明演説から発信された古い政治としがらみとは、どこの新市長にもありがちな言葉だと思いますが、冨田市長が思われた古い政治のどこが問題点で、市長が思われる池田のしがらみとはどのような場でお感じになられたのか、お伺いさせていただきたいと思います。 また、前市長が集大成として繰り出してこられたテーマパーク構想は、これまで市内各地域において住民を巻き込み、多くの意見を聞くなどして大きな役割を担ってきたと思われますが、市長がかわり、これからの池田市政をどのようにお考えなのか、お伺いしたいと思います。 また、市長が選挙期間中から公言されておられた文教・住宅都市の実現は、この所信表明演説の文面から察しますと、大きく取り上げる必要もなく、既に達成されているように思いますが、今後どのように文教・住宅都市を実現されていく予定なのか、お聞かせいただきたいと思います。 4点目は、我々池田市民はプライドを持って生きており、池田市に住みたい、住み続けたいと多くの市民がそのように考えているのではないかと思います。 その中で、市長から排他性という言葉が出てまいりました。排他性とは、仲間以外は許容せず退けるとか、受け入れないという意味があるようです。市長は池田市に住まれて4年から5年と思われますが、このような短い期間で排他性を感じられた要因について、お伺いさせていただきたいと思います。 5点目は、所信表明演説の中より、池田市に必要なのは受容性であるとのことでありますが、具体的にどのようなときに受容性が必要であると感じられたのか、また、どのような受容性を必要と感じられているのか、見解をお伺いしたいと思います。 6点目は、前市長もよく池田市は日本の縮図であると言っておられたと思いますが、課題については余り言及されていなかったように思います。その中で市長は、日本の都市が抱えている課題を池田市が多く抱えていると言われていますが、わかりやすい身近な課題について、お伺いさせていただきたいと思います。 また、池田の持つ優位性と他市に劣っている点をどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。 それでは、8項目にわたりますナンバーワンの施策について、お伺いしていきたいと思います。 「住みやすさNo.1」について、お伺いするのは2件でございます。 市長は、道路渋滞や駐輪・駐車環境を初めとする課題があると言われていますが、特に池田駅周辺においては、市立図書館の移転やせせらぎモールの改修など、石橋駅周辺においては、昨年度の駅東口の整備に続き、駅西口の商店街や今井水路付近の整備による環境変化に対応しなければならないと思いますが、そのあたりについてどのようにお考えか、お伺いさせていただきたいと思います。 2点目は、池田市は歴史の中で官民が一体となり、公共交通事業や公共事業が素早く発展を遂げたまちであると思っています。これは先人たちがなし遂げた大きな功績だと思っています。その中で、確かに時代とともに大事な政策変更や新たな課題が芽生えてきていることも事実であります。 今回の所信表明演説より、交通事業者との連携強化、バリアフリー化の推進、ユニバーサルデザインの導入促進、地域公共交通のあり方について検討するとのことでありますが、どのようなプランをお持ちなのか、お伺いしたいと思います。 続きまして、「子育てしやすさNo.1」について、お伺いさせていただきます。 子どもの医療費助成の対象を18歳まで拡充することについて、これまでも多くの議員がこの件に関して発信してまいりました。また、選挙時に関しましても、私も含めて公約に近い状況で発信した議員も多かったのではないでしょうか。 また、この話は前市長のときから話題にも上がっていることが多く、財源確保が課題となっていたが、令和2年ごろに着手するとの答弁が前市長からもあったように思います。 この内容については、あすの上程もある内容でございますので、通告書の2の部分のみ質問させていただきたいと思います。市長は財源確保をどのようにお考えなのか、お伺いさせていただきたいと思います。 2点目は、妊娠期から子育て期の切れ目のない支援のため、妊娠・出産支援事業や産前産後の相談支援体制の充実を推進との発信でありましたが、支援体制の構築方法などについてどのようにお考えなのか、お伺いさせていただきたいと思います。 幼児教育・保育の無償化を初め、留守家庭児童会の拡充、学校給食費の軽減など、保護者の希望に寄り添った子育て支援施策、子育て世代の負担を軽減することで、さらに子育てしやすい環境の提供ができる。また、子どもの貧困に関しても、本市の状況の把握に努めて対策を講じるとのことでありますが、具体的な内容が決まっているものがあるのかどうか。また、これだけ多くの施策を実施するに当たっては、どこから財源確保を考えておられるのか、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、「教育充実のNo.1」について、どの内容もそうなのですが、教育に関する財源の確保が難しい時代かなと思います。本当に前市長から財源確保をしっかりしていただいていた部分ではございますが、市長におかれましてはどのようにお考えなのか、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、ICT教育の充実で、授業展開は子どもたちにとっては理解しやすいものとなっております。学習指導要領の改訂にも適宜対応していっています。ただ教育を取り巻く子どもたち自身の課題もあります。 医療・発達療育の向上のために発達のおくれを抱え、授業や周囲とのスピードについていけない子も多くなってきました。また、グローバル化により外国にルーツを持つ子どももふえています。こういった支援の必要な子たちには、個別に対応できる少人数指導の拡充の重要性を感じています。懇切丁寧に指導してくれる支援学級や介助員の教員もいますが、まだまだ人手が足りておりません。 どんな環境下にあっても、どんな子どもたちにも教育機会を均等に受けるように配慮できる施策、適正な人員配置が必要であると思いますが、市長はどのようにお考えか、お伺いさせていただきたいと思います。 3点目は、おくれながらではありますが、池田市立新学校給食センターがやっと完成する時期になってまいりました。ただ学校給食というのは施設ができたら終わりではなく、そこからがスタートです。多くの子どもたちにとって食を通じた学びと安全・安心な給食の提供が重要になってくるように思います。 その中で、新学校給食センターにおける質の向上として、地産地消の取り組みについて、豊能地域及び大阪府内の食材調達の促進を行っていかれるのか、お伺いさせていただきたいと思います。 また、食品ロス削減推進法が成立し、食べ残しなどが全国的に社会問題になっている今、食べ残しがないように、飲み残しがないように取り組みをしていただけるのか、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、文部科学省の調べによりますと
コミュニティ・スクールの数が平成29年4月1日現在で3,600校ありました。そこから平成30年4月1日には1,832校ふえ、5,432校となり、平成29年3月の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、学校運営協議会の設置が努力義務化されたこの1年間で設置校は1.5倍になりました。学校設置者として、全体の3割に当たる532市区町村及び18道府県の教育委員会が導入しており、こちらも前年の367市町村及び11道県から約1.5倍に増加しています。 このように多くの地域や教育現場に関しても、
コミュニティ・スクールを初めとした地域の方々の意見を反映した学校運営の拡大などについて言及されています。池田市においても、現在、ほそごう学園において義務教育学校が開始されていますが、今後、他の学園への
コミュニティ・スクールの波及を考えるのか、お伺いさせていただきたいと思います。 また、これからの小中一貫教育をどのようにお考えか、市長の見解をお伺いしたいと思います。 5点目なのですが、教育現場において教員の事務負担軽減や教員の資質・能力向上のための研修の拡大について、市長も課題と感じておられるように、教員の事務負担はかなりのものだと思います。休日や平日の遅くまで職員室の明かりがついています。学校現場だけでは解決困難な状況下では、地域の方々の意見を反映した学校運営にもかなりの調整力が必要です。 当該学校に勤務経験のない学校管理職が配置されても、リーダーシップを発揮するには時間がかかってしまいます。事務負担を軽減するには、どのような手法、方法もしくは業務分担で進めようと考えられているのか、お伺いさせていただきます。 続いて、「医療・福祉の充実No.1」について、お伺いいたします。 高齢者の見守りや認知症予防対策の強化、虐待予防ネットワークの拡充など、福祉サポートの向上を目指すとのことでありますが、市長としてこの強化対策についてどういった見解をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。 2点目については、「敬老の里」プロジェクトについて、数年前より福祉部を中心とした全庁的な
プロジェクトチームをつくり、協議を重ねてきたと思いますが、今後の方針をほかの議員さんも聞いておられましたが、再度お聞かせいただきたいと思います。 続いて、「健康・楽しさNo.1」について、2点質問させていただきます。 がん検診の助成強化とは、まさに財源確保が難しいように思いますが、どのようにして財源確保されるおつもりなのか、お伺いさせていただきたいと思います。 2点目は、地域分権制度についてでございます。これまで10年以上の歳月をかけて多くの方々が温め、ともに活動する場として運用されてきました。その中で、市長からメンバーの固定化、高齢化、税配分の不均衡などの課題が顕在化しているとの発言でありますが、そう言われてしまうと、これからも頑張ろうと言われているメンバーの方々のやる気をそぐ形になるのではないかと思いますが、市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。 続いて、「安心・安全No.1」について、2点お伺いさせていただきます。 所信表明演説の中で、自治会及び自主防災組織の機能強化を目指すとのことであります。市長が考えられる災害に強い強靱なまちづくりとはかなり力強い口調に感じましたが、どのレベルのことをおっしゃっているのか、お伺いさせていただきたいと思います。 また、近年、最近は特に物騒な犯罪が横行しています。特にそういった場合は、社会的弱者に対して行われることが多いように思います。市長の所信表明演説の中で、安心・安全なまちを確立として安全パトロール隊の活動促進、通学路の安全確保など、地域や関係機関と協働・連携して街頭犯罪対策を推進とありますが、具体的な方策について、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、「活力あるまちNo.1」について、今後の急速な人口減少、少子高齢化への対応は本市にとっても一刻を争う課題とのことでありますが、市長の短期的対応策や長期的展望について、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、現在の池田版DMO構想を新市長になってどのようにされていかれるおつもりなのか、見解をお伺いさせていただきたいと思います。 3点目は、お笑いのまち池田のプロモーションということでありますが、なんでもプロモーションをすればよいのか、何とかのまち池田と名前を打てば人は集うのか。落語は確かに笑いの部分もあるが、日本の伝統文化の意味合いもあります。お笑いのまちを目指すのであれば、笑いを主とした舞台芸術全てに焦点を当てるべきではないか。狂言、大衆演劇、人形芝居、漫才、新喜劇などですが、どんなお笑いのまちをイメージされているのか、お伺いさせていただきたいと思います。 続いて、高品格・高品位なシティプロモーションとはどのようなものか、お伺いしたいと思います。 続いて、私たちが住み親しんだ池田駅付近が変わろうとしています。1985年であり、今から約35年前に池田の英知が結集され、完成した池田駅立体交差周辺施設について、市内を回遊できる仕組みの整備と市民生活の快適化のために、池田駅南のまちづくりとして
府道伊丹池田線の
メーンロード化、バスターミナルを含めた池田駅前の再々開発とありますが、20年のスパンのまちづくりに対してどのような見解をお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。 6点目は、選挙期間中から市長の演説の中で石橋駅の立体交差化の実現を話されていました。今回の所信表明演説でも発信されていますが、歴代のそうそうたる市長が実現できなかったことをどのように実現されていくおつもりなのか、何か具体案、施策等があるのであれば教えていただきたいと思います。 7点目は、環境先端都市、スマートシティを視野に入れたまちづくりに力を入れるようでありますが、どのような内容を検討されておられるのか、市長の見解をお伺いしたいと思います。 また、池田市が文教都市として名前をはせているのは、もともと教育大が立地されていた経緯があり、現在も教育大附属池田小学校、中学校、高校があることも大きく影響していることと思います。 大学の創設は誰もが欲しい、まちの活性化の起爆剤であることは確かですが、どこからどのようにどの場所へ大学を持ってこようと考えておられるのか、見解をお伺いしたいと思います。 最後に、「財政運営No.1」についてお伺いしたいと思います。 身を切る改革として市長の退職金ゼロ、市長の給料月額30%のカットの実行とありますが、これにつきましても上程される議案でありますので、内容のみお聞かせいただきたいと思います。 続いて、人事制度については、職員給与の適正化と人事評価制度の一層の充実とありますが、大阪維新の会の考えからすると、これまで人事院勧告に対して反発されていたように、職員の効率化、いわゆる削減、給与の見直し、いわゆる給与カットが行われるのではないかと言われていますが、その点について人事制度をどのように考えられているのか。また、職員のモチベーションアップのための方策について、お伺いさせていただきたいと思います。 以上をもちまして、私の壇上からの代表質問を終わらせていただきます。市長におかれましては、簡潔明瞭でわかりやすい御答弁をお願いいたします。 また、先輩・同僚議員の皆様におかれましては、御清聴まことにありがとうございました。 (拍手起こる)
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渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、青風会、中田議員の御質問に順次お答えいたします。 古い政治としがらみについてでございますが、さきに、安黒議員にお答えしたとおりでございますが、本市におきましては、これまで長期にわたって前市長による市政運営がなされてきたところでございます。 今後の本市の将来を見据えると、これまでと同じ視点からではなく、新たな視点でまちづくりを進めることがさらなる本市の発展に寄与するものと考えているところでございます。 次に、これからの池田市政についてでございますが、これまで市内各地域の特色を生かしたまちづくりを行うため、テーマパーク構想を初め、各種計画に基づき市政が進められてきたと認識しております。 今後も、これまでのまちづくりにおいてのよき点は守りながら、改善すべき点は改善しつつ、引き続き市民の皆様方の御意見を聞き、市政運営に努めてまいる所存でございます。 次に、文教・住宅都市についてでございますが、本市では文化の振興、教育環境の充実が進む中で、自然の豊かさと交通の利便性の高さが共存する住環境を維持してきたところでございます。 今後も、さらなる利便性の向上や教育施策の充実を推進し、文教・住宅都市として
住民満足度No.1を目指してまいる所存でございます。 次に、排他性についてでございますが、これまでの池田市政の中で過去にさかのぼると、例えば池田駅への能勢電鉄の乗り入れと百貨店の開店に対して、地元商店街が反対したことなどにより、開発は川西能勢口駅に移り、まちのにぎわいが薄れていく要因となったことなどは、新しいものへ変化を受け入れられない排他性が原因であると感じているところでございます。 また、議員として市政に携わったときも、排他的な思考に直面する場面もしばしばあり、危機感を抱いていたところでございます。 次に、受容性についてでございますが、先ほど述べたように、本市の中に沈む排他性を感じた際に、これからの池田市の再生と発展にはあらゆる世代だけでなく、さまざまな人・物・事などを受け入れていくことができる受容性を養うことが極めて重要であると感じたところでございます。 次に、本市における身近な課題につきましては、全国的な課題でもある人口減少・少子高齢化を起因とする福祉や交通などの課題と考えているところでございます。 また、本市の持つ教育や文化水準の高さ、自然の豊かさ、良好な住環境、利便性の高さなどは優位性があると認識している一方、これらのポテンシャルを生かし切れていない点が課題であると考えております。 次に、池田駅・石橋駅の環境変化についてでございますが、両駅では市立図書館の開設や道路の美装化整備により、これまで以上に市民の方が訪れる機会がふえることが予想される中、民間活用等も視野に入れた駐輪場・駐車場の確保を努めるとともに、引き続き、違法駐輪・違法駐車対策を関係機関とともに指導・啓発に取り組んでまいる所存でございます。 また、石橋駅周辺での景観整備につきましては、さきに小林義典議員にお答えしたとおり、本年度は石橋商店街アーケード内の整備を予定しており、次年度以降は石橋駅西口の飲食店街の整備を計画しているところでございます。 次に、住みやすさNo.1に向けた各種取り組みのプランについてでございますが、交通事業者との連携につきましては、池田市地域公共交通会議や今年度設置の池田市バリアフリー推進協議会に各交通事業者を委員として参加していただき、その中で議論を重ね、連携を強化してまいる所存でございます。 地域公共交通のあり方の検討につきましては、さきに山元議員にお答えしたとおり、池田市地域公共交通会議において総合的な公共交通のあり方及び既存公共交通の利用促進策の検討を引き続き議論してまいる所存でございます。 次に、財源確保についてですが、子育て支援施策、教育施策、がん検診助成制度についてお尋ねいただいておりますが、本市の基本的な姿勢としては、事業の実施につきましては、今後大幅な市税収入の増加も期待できない中で、人口減少克服と地方創生の実現のためにまちの活性化を図ることを視点の一つとして取り組むとともに、限られた人員と財源を効率的に活用する選択と集中の徹底が重要であると考えております。 また、事業事業の見直し、公共施設等の適正管理の推進や受益者負担の適正化等、歳入歳出の両面において予断を持つことなく改革に取り組むほか、国・府交付金や寄附金、民間資金の活用等、一般財源を圧縮する手法の検討・実践による財源創出を行うことで、よりサポートが必要な方への政策を充実させ、住民満足度を高めてまいる所存でございます。 次に、妊娠期からの切れ目ない支援の体制構築についてでございますが、児童虐待発生予防の観点から、妊娠期から子育て期への切れ目ない支援を目的に、母子保健分野での相談支援の強化として妊娠・出産支援事業等、体制を構築したところでございます。 また、平成30年度からは、専任の保育士が子育てに関する相談支援を寄り添い型で行う利用者支援事業を開始し、子育て世代包括支援センターとし、妊娠期から子育て期のさまざまな相談に総合的に対応できる体制を整えているところでございます。 今後は、さらに子育てにかかわる地域の関係団体や関係機関、産科医療機関との連携を強化し、妊娠期から子育て期への切れ目ない支援の推進に努めてまいる所存でございます。 次に、子育て世代の負担の軽減についてでございますが、幼児教育・保育の無償化につきましては、国の法令改正によって令和元年10月から制度開始が決定されており、本市におきましても、条例等改正を初め、制度の実施に向けて必要な準備を適切に進めてまいる所存でございます。 また、留守家庭児童会の拡充につきましては、現在実施している放課後子どもの居場所づくり事業の結果検証も踏まえ、拡充の必要性を見きわめた上で、より一層の努力を続けてまいる所存でございます。 さらに学校給食費の負担軽減につきましては、対象者の拡大や負担額の軽減などについて、財源の確保の問題も含め、十分な検討が必要であると考えております。 次に、教育機会を均等に受ける施策や人材配置についてでございますが、現在、学校にスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクールアシストメイトと配置するとともに、発達や心理面での専門的な知識を有する相談員や音楽療法士、作業療法士を巡回相談員として派遣、子どもたちの多様な課題に対する支援を行っていると聞き及んでおります。 また、就学前の幼児につきましても、必要に応じて教育相談を教育センターにて実施しております。 今後も、支援を必要とする子どもたちにきめ細やかな対応が継続できるよう、教育委員会とも連携し、検討してまいる所存でございます。 次に、地産地消と残食についてでございますが、地産地消の取り組みは、府内の地場産食材は大阪府学校給食会から、市内の軟弱野菜は地方卸売市場や細河地域
コミュニティ推進協議会から、お米は豊能町・能勢町産を使用しており、今後も積極的に取り組んでいくと聞き及んでおります。 残食につきましては、現在の小・中学校での取り組みを継続するとともに、新学校給食センターの施設見学を通じて食育の推進に取り組み、残食の軽減に努めてもらえるものと考えております。 次に、
コミュニティ・スクールの波及及びこれからの小中一貫教育についてでございますが、ほそごう学園では、年間5回、学校運営協議会を開催し、地域の方々等の意見も取り入れながら学校教育に生かしていると聞き及んでおります。 今後、ほそごう学園の取り組みの成果をほかの学園に広げていくことにつきましては、教育委員会において検討されているものと考えております。小中一貫教育におきましては、本格実施6年目を迎え、各学年での実践が充実してきていると聞き及んでおります。 今後、各学年の特徴的・重点的な取り組みをさらに推進しながら、小中9年間の一貫した教育の実現に向け、教育委員会と連携してまいる所存でございます。 次に、高齢者の福祉サポートの向上についてでございますが、高齢者の見守りにつきましては、緊急通報装置の貸与や市職員が定期的に訪問する見守りサービス等を実施しているほか、見守りホットラインを設置し、民生委員・地区福祉委員を初め、地域住民や民間企業からの情報を集約しているところでございます。 今後は、これからの施策について積極的に周知に努めてまいる所存でございます。 認知症予防対策につきましては、平成29年度より認知症初期集中支援チームを各地域包括支援センターに配置済みでございます。認知症の方及びその家族と早期にかかわり、受診勧奨を行うことが大切と考えております。サポート医と連携しながら引き続き取り組むとともに、認知症予防に効果的な講座の開設・開催にも努めてまいる所存でございます。 虐待予防ネットワークにつきましては、池田市高齢者虐待予防ネットワークの構成機関・団体と連携を図りながら、高齢者の虐待の防止、早期発見、早期対応に努めてまいる所存でございます。 次に、「敬老の里」プロジェクトについてでございますが、敬老会館周辺の福祉施設などの再構築につきましては、本市職員による「敬老の里」
プロジェクトチームが前橋工科大学の堤准教授を代表とする社会技術研究開発センター(RISTEX)とともに検討を重ねてきたところでございます。本年3月に機能面、品質面、財務面における基本方針を掲げた基本構想を策定したところでございます。 機能面におきましては、既存の施設の特色を生かしつつ、今後の時代に柔軟に対応ができ、多世代が交流できる施設とするものであります。品質面におきましては、ユニバーサルデザインの導入や耐震性の確保など、安全で安心できる施設とするものでございます。財務面においては、施設の維持管理コストや運営コストの削減を図り、将来的にも持続可能な施設とするものでございます。 今後は、基本構想に沿って各施設の具体的な設計規模や事業手法、財源確保等につきまして、
プロジェクトチームを中心に引き続き検討してまいる所存でございます。 次に、がん検診の助成強化についてでございますが、がん検診につきましては、市民の利便性と受診率向上を図るため、集団・個別方式で実施しているところでございます。各種がん検診の一部負担金を池田市医師会に負担してもらうことにより、市民は前年度のおおむね半額で受診が可能となるところでございます。そのため受診者が増加し、受診率の向上が見込まれるものと考えております。 助成の強化につきましては、今年度の受診率を検証し、検討してまいる所存でございます。 次に、地域分権制度の見直しに伴う協議会メンバーへの対応についてでございますが、先ほど御答弁したとおり、平成19年度に制度が発足し、今年度で13年目を迎えたところでございます。そのような中で地域
コミュニティ推進協議会の活動が地域のニーズを拾い上げ、みずから解決に向けて対応するなど、住民自治を促す重要な役割を果たしてきたことと認識をしております。 しかしながら、地域差があるものの、協議会メンバーの高齢化・固定化、業務量の増加により、現在、地域の幅広いニーズを吸い上げる体制にあるかどうかが課題であると考えております。現在の状況を鑑み、いま一度原点に立ち返り、制度を見直す必要があると考えております。 今後も、協議会の必要性を認識しつつ、私自身が先頭に立ち意見交換を行いながら、進むべき方向性を協議会とともに考えてまいる所存でございます。 次に、自主防災会等の機能強化についてでございますが、現在、自主防災組織は43組織あり、それぞれにおいて自主訓練を実施するとともに、防災における出前講座も実施しているところでございます。 阪神・淡路大震災では、自助・共助で助かった人は97%との報告書もあると認識しております。 今後も、組織の未結成地域への働きかけなど、さらなる地域力の強化のための支援を実施してまいる所存でございます。さらには、災害時の協定や覚書などを積極的に締結してまいる所存でございます。 次に、安全パトロールについてでございますが、現在、市の安全パトロール車は3台、地域
コミュニティは2台、防犯カメラ252台やスクールガードリーダー等も含めて防犯対策を実施しているところでございます。池田警察署とは、防災行政無線を活用した犯罪発生情報の提供に関する覚書を締結したところでございます。 さきの神奈川県の児童殺傷事件も踏まえながら、さまざまな関係機関と連携して、安全・安心なまちづくりを推進してまいる所存でございます。 次に、人口減少・少子高齢化の対応につきましてでございますが、人口減少・少子高齢化への対応につきましては、まち・ひと・しごと創生法に基づく池田市まち・ひと・しごと創生総合戦略にのっとり、「よびこむ」、「つくる」、「そだてる」、「つながる」をテーマに各種施策を講じてきたところと認識しております。短期的対応策としては、子育て支援策の一環で子どもの医療費助成の対象を18歳まで拡充することであります。 また、本年度に池田市まち・ひと・しごと総合戦略の改訂を行う予定であり、その中で長期的な施策についても検討してまいる所存でございます。 次に、池田版DMO構想への見解についてでございますが、池田版DMO構想は年間170万人以上ある本市への来訪者を池田駅改札前のゲストインフォーメーションを起点に回遊を促進させ、市内事業者への経済的波及効果を目的に策定したところでございます。 観光地のようなDMOとしての運営は難しく、自立自走は困難でありますが、池田版DMOとしてにぎわいの創出に当たり、税の投入が少しでも低減できるように今後も努めてまいる所存でございます。 次に、お笑いのまち池田についてでございますが、池田が舞台となる上方落語には、「池田の猪買い」、「池田の牛ほめ」、「鬼の面」の3つの演目があり、落語のまち池田を全国にPRするため、日本初の上方落語資料展示館を開設し、落語文化を発信してきたところでございます。 今後は、同館の名誉館長である桂文枝さんや大衆演劇場「池田呉服座」との連携を図りながら、お笑い文化の普及・啓発に努めてまいる所存でございます。 高品格・高品位なシティプロモーションについてでございますが、シティプロモーションの定義とは、地域を持続的に発展させるために地域の魅力を創出し、人材、物財、資金、情報などの資源を地域内部で活用可能としていくことと認識しております。 その中で、本市の考える高品格・高品位なシティプロモーションとは、阪神間の高級住宅街など、市民が住むことでステータスを感じられるようなまちづくりを目指し、安全・安心、子育て、教育、福祉など、あらゆる分野で市民が満足できると感じられるよう質の高い施策を充実させ、定住や移住を促進してまいる所存でございます。 池田駅南のまちづくりについてでございますが、
府道伊丹池田線は、本市を横断する主要国道171号バイパスから分岐する本市の中でも一番の広幅員の道路と認識しております。池田市のシンボル、五月山を一望できる道路でもあることから、池田市へ訪れる方々のメーンロードとして、御堂筋や府道豊中亀岡線のロマンチック街道のようなまちのシンボルとなる
メーンロード化に向けて、沿道の景観に配慮した歩行空間の整備など、地域住民や道路管理者である大阪府とともに検討してまいる所存でございます。 また、バスターミナルを含めた池田駅前再々開発につきましては、将来予想される人口減少問題を初め、社会情勢や公共交通体系の変化等を勘案し、ハード整備・ソフト整備の両面からどのような整備が可能か研究してまいる所存でございます。 石橋駅の立体交差化についてでございますが、過去、阪急電鉄や地元地権者とともに石橋駅の連続立体交差事業に向けた検討を重ねてきましたが、実現に至らなかったことは認識しております。しかし、現在の石橋駅は地域を東西に分断し、まちの防災面を初めとし多くの課題を抱えており、駅の立体交差化は将来の石橋の活性化に向けた重要な課題と認識しております。 過去の経緯も踏まえ、周辺の道路や軌道との立体交差化について、石橋駅の将来像を調査研究してまいりたいと考えております。 環境先端都市、スマートシティを視野に入れたまちづくりについてでございますが、環境・エネルギー分野では、太陽光発電等の再生可能エネルギー、蓄電池等のエネルギー貯蔵システムなどの導入促進や次世代自動車の普及を促進させるための充電ステーション等のインフラ整備などが検討できるものと考えております。 また、将来的には公共施設等へのEMS(エネルギーマネジメントシステム)等の導入によるエネルギーの節約化なども検討してまいる所存でございます。 さらに人工知能やIoT等の新技術を活用したまちづくりを行うスマートシティの取り組みにつきましては、本市におきましても、今後のさまざまな地域課題への解決手法の一つとして有効であると考えているところでございます。 次に、大学の創設についてでございますが、池田市の目指す姿として、文教・住宅都市として教育と文化、住環境のさらなる充実を考えているところでございます。 今後、その方策の一つとして、大学の創設も視野に入れて検討してまいる所存でございます。 次に、身を切る改革についてでございますが、身を切る改革の内容につきましては、令和元年7月から任期満了の日または退職日までの間、給料月額の30%に相当する額を減じ、地域手当の算定についても、減額後の給料月額を算定の基礎とするものでございます。あわせて、市長の退職手当を廃止することで身を切る改革を実行していく所存でございます。 人事制度についてでございますが、本市におきましては、行財政改革の取り組みにより職員数の削減を行った結果、近年では一般会計ベース600人程度で推移しているところでございます。 給与カットにつきましては、現時点では一般職の給与カットについては考えておりません。 職員のモチベーションアップにつきましては、能力及び実績が正当に評価されるよう、納得性の高い最新の人事評価制度を実施し、組織の活性化と職員の仕事に対する理解を高めるとともに、評価結果をそのほかの人事制度に適切に活用することで実現を目指してまいる所存でございます。 以上になります。
○
渡邉千芳議長 中田正紀議員。
◆中田正紀議員 御答弁ありがとうございました。 それでは、続いて再質問をさせていただきたいと思います。 ただ私は少々残念かなと思っています。4月の選挙期間中、本当に市長が目いっぱい活動されている姿を見て、勢いがあるなというような感じで思っていたのですが、本日の御答弁、ちょっと元気がないなというように思いましたので、ぜひとも再質問に関しまして、いい御答弁をいただきたいなと思っております。 それでは、1つ目の再質問でございます。 まず、古い政治としがらみというのを市長はおっしゃっておられます。その中で新たな視点というお言葉もあったかと思います。新たな視点から池田市政をつくっていかれるということなのだと思いますが、どのような視点なのかお聞かせいただきたい、そのように思います。 また、教育・文化水準の高さ、良好な住環境について、回答の中に
住民満足度No.1という言葉がありました。私は4年前の初当選の際に、一般質問でCS調査、顧客満足度調査になぞらえて市民満足度調査を定期的に行うべきではないかという発信をさせていただきました。 検討するとの回答をいただいたまま、その後進展はないのですが、住民満足度を決める指数はどのようにお考えになっておられるのか。また、全ての項目でナンバーワンとのことでありますが、市長が考えられるナンバーワンをはかる目安はどこでどのように判断されるのか、お聞かせいただきたいと思います。 受容性について、受容性を養うという部分で、当然変革の中には、そのように受容性を養うということは必要であると考えますが、市民が受容性を養うための方策について、市長はどのような見解をもっておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。 また、池田市の優位性、今回、回答の中に池田市はポテンシャルを生かし切れていないという部分があったと思います。市長はどのようにすればポテンシャルを生かせると思っておられるのか、見解をお伺いしたいと思います。 次につきましては、若干、質問ではあるのですが、細かい質問になります。 池田駅周辺の駐輪スペースに関して、多くの方から5月以降、不満の御意見をいただいています。御回答から池田駅周辺においては駐輪場・駐車場の確保に努めるとの回答をいただいたかと思います。 当然、池田市立図書館ができたとか、せせらぎモールができたとかいうような関係もあるかと思うのですが、池田市立図書館の駐輪施設の状況を御存じなのかどうか、現状の駐輪施設について状況をお聞かせいただきたい。 また、石橋駅においての今井水路の不法占拠についての現状と今後の対応についても、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。 また、バリアフリー化の推進について、若干細かい点ではございますが、至急に解決していただきたい箇所が若干ありますので、市長の見解をお伺いしたいと思います。 阪急池田駅の改札の北に室町方面に進みますと階段とエスカレーターがあり、進むと右側に貸し展示場のギャルリVEGAというのがあるのは御存じでしょうか。このVEGAには車椅子では行けません。バリアフリー化を推進するに当たって、この状況がVEGA誕生以来ずっと放置されてきました。市長はこの状況をどのように認識されているか、お聞かせいただきたいと思います。 続いて、財政確保についてお伺いしたいと思います。 平成30年9月の議会内発言として、冨田市長は議員時代に、やはりこれは市費ではなく、府費で賄ってもらえるのであれば、それにこしたことはないと思っていますというような発言があったかと思います。 その中で、これは医療費の無償化等にも絡むのですが、これは維新の会の党を通じて松井知事にしっかり進言して、何とか要望を上げていきたいということをおっしゃっておられます。 ただ続きの部分もあるのですが、市費に関してですけれども、しっかりと何とか市費で賄ってもらえるような財源の確保というのもやっていただきたいなと思っていますという文面があるのですが、財源確保という部分で、当然これから市長が今から考えていかれる部分かなと思うのですけれども、確保するに当たりまして、そういう場合は出てくるかな、先ほどもあったかと思うのですが、期限です。どれぐらいの期限をもって財源を創出されてこようと思っておられるのか、期限について市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。 また、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援のためにという部分なのですが、池田市は出産、これについては、池田市は出産できる病院が少ないことも市長には知っておいていただきたい、そのように思っています。産婦人科医や助産施設の誘致も検討していただきたいと思います。これは要望でありますが、ひとつ何とか子どもを子育てしやすいまちづくりであるとかいう部分でぜひとも検討していただきたいと思っております。 続きまして、これは要望であります。要望を2点言わせていただきます。 教育の充実に関し、市長が教育を受ける機会を均等に与える大事さをわかっていただいていることに対して私は理解したいと思うのですが、多様な子どもたちへの配慮、また、多様な家族への配慮が間違いなく必要でありますので、これからの施策、市長の施策をぜひとも見ていきたいと思っております。 また、給食センターについてですが、地域内、大阪府下より選定された食材を使用し、対応される予定であるとのことでありますので、今後を見守っていきたいと思っています。 また、残食についても、これまでの小・中学校の対策を継続していただけるということでございますので、それについても見守っていきたい、そのように思っています。 続いて、小中一貫教育の中の質問でございます。 先ほどもありましたが、6年目を迎え、各学年での特徴的・重点的な施策が出てきているとの回答があったかと思います。具体的な内容について、若干わかる範囲で結構ですので、どのような内容があるのかを教えていただきたい、そのように思っております。 続いて、地域分権制度のいま一度の見直しという部分があったかと思います。次の3点についてお伺いさせていただきます。 地元の議員が担当職員とともに協議会に入り、ファシリテーター的な役割をすべきではないかと思うが、見解をお伺いさせていただきたいと思います。 また、地域分権制度のような新しい公共の仕組みをつくるために地域の役割、行政の役割及び協働のあり方を明確にしなければならないが、地域内分権は行政自体がかかわらないと無理と考えます。職員の新しい公共に対する意識改革をどう行っていくのかお伺いしたいと思います。 また、地域分権制度は「入るをはかりて出ずるを制する」、財政原則の基本的なところに位置していると言われています。基金の取り崩しや公有財産売却収入に頼らない予算の予算を組むために「入るをはかりて出ずるを制する」の運用が必要、地域分権からの要請需要が行政の肥大化にならないようにしなければならないが、どう対応されていかれる予定なのか、市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。 また、「安心・安全No.1」について、自治会及び自主防災会の維持・強化についてですが、自治会や自主防災会を強化する試みというのは先ほどもお話がありましたが、現在の自治会・自主防災会の加入率については、先ほど30%ぐらいとおっしゃっていたかと思います。現状、強化するに至るための加入率について、市長はどれぐらいが妥当な加入率だとお思いなのか、見解をお伺いさせていただきたいと思います。 続きまして、回答にありました神奈川県の凄惨な事件などを考えますと、通学路等の交通弱者のことを検討しなければならないことが多いと思います。私のところにも通学路についての質問が本当に多くやってまいります。これは新市長が掲げる通学路の安全確保という言葉と大きくイコールであります。 これからは、特に子どもたちが通る歩道や横断歩道、交差点などのありとあらゆる安心で安全な対策を講じていただきたいと思いますが、市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。 続いて、環境先端都市、スマートシティを視野に入れたまちづくりについて、私、会派の意見としましては、将来を含めた細河地域をモデル地区として、AI、IoTを活用したエコタウンの構築をしてはどうかと思いますが、市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。 また、大学の創設について、先ほど池田駅前での大学の創設を視野に入れていますという話ですが、さっきの質問でもありましたが、先端技術産業の拠点である産業技術総合研究所関西センターが池田市にありますので、筑波大学のような誘致ができないか、考えていただくこともどうかと思いますので、これは要望していきたいと思います。 最終、身を切る改革についてなのですが、先ほど午前中の御答弁の中で、扶助費が増加するから私は給与カットを行うという御答弁があったかと思います。時系列から考えますと、市長が公約として上げられた給与カットが選挙の公約であったかと思いますが、扶助費の増加に関することは後でわかられたことであると思いますので、時系列の突合が合わないのではないかというように思うのですが、その辺について御答弁をいただきたいと思います。 以上で再質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
○
渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、中田議員の再質問にお答えさせていただきます。 まず1点目は、新たな視点はどのような視点を取り入れていくべきなのかという点ですけれども、現況、市長に就任させていただいて、職員の皆様方に政策立案の過程の中に、まずは新たな視点としてほかにないこと、前例にないこと、事始めのまちとしてほかにない、そのような視点を取り入れてほしいということをお願いさせていただいております。つまり新たな視点とは、類似性のない、ほかにないことを示します。 次に、住民満足度指数についてでございますが、私もこの住民満足度を上げていくに当たっての指標の検討というのは重要な課題だと認識しております。 ちなみにお隣の川西市は、幸福度指数を行政に取り入れるような取り組みを行っており、一定、皆様も幸福度指数という指標をお聞きしたことがあるように、そのような指標の取り組み方というのは、民間または独自でできるものかというのを今後検討しながら、適宜、指標ないしは指数の構築の仕方というのは、今後検討してまいりたいと考えております。 次に、受容性の方策とは何なのかというのは、私はこれも一定受容性はひとつ果たされたと考えております。それはつまりそれがいわゆる選挙です。 今回、私は池田市生まれ、池田市育ちの人物ではございません。しかし、多くの市民の方々が外部から来た私を一旦選挙で受け入れたということは、これは受容性の大きな方策の一つであると考えております。つまり受容性の方策とは、1つは大きな選挙であるというふうに考えております。 そして次に、ポテンシャルの生かし方につきましては、私は池田市のポテンシャル、本当にたくさんあると思っておりまして、例えば気づいたところでいうと、私が池田市に住んで一番最も驚いたのがまち角図書館です。 本当に普通に道路に図書館があり、しかもそれがいわゆる市民の方ないしは善意で寄附され、そしてまた使用した者が返すという、このようなまちがあるのを見て本当に驚きました。つまり民度の高さといいますか、本当にこのような外部から来た私だからこそわかるような池田市のよい点というのはたくさんあると思っておりまして、例えば交通の利便性の高さ、つまりは空港、阪神高速、中国道、実は非常に身近にあり、これらは大きな優位性であるにもかかわらず、まだまだ池田市民の方々がその優位性に気づいていないということも一つあるのではないかと思っておりまして、例えば交通の利便性の高さを市外に大きく訴えていくことも一つのポテンシャルの生かし方だと考えており、そうしたポテンシャルをいかにフォーカスし、それを市外に発信していわゆる定住人口を呼び込むような、そういった取り組みを各種施策をもって進めてまいりたいと考えております。 次に、駐輪場の現状についてでございますが、現在、私自身が現場を現地で全て調査、見たわけではございませんが、現在、阪急高架下に30台、図書館駐輪場を確保しており、現在のところ大きな問題は生じていないと聞き及んでおります。駐輪場使用は現在無料となっております。 次に、今井水路の対応についてでございますが、この今井水路におきましても、非常に重要な課題の一つだと考えておりまして、現状、現場をまた注視しながら、現場担当課としっかり対応してまいりたいと考えております。 次に、バリアフリーへのいわゆる要望でございますが、御指摘のとおり、物理的にはバリアフリー化は財源の必要性もあったり、各種調整が必要なことから、すぐに実現というのは困難ではありますが、阪急電鉄とも相談しながら、どのような対策ができるのかというのを研究してまいりたいと考えております。 次に、財源確保に関しての期限ですけれども、私が現在、財源確保の期限として考えているのは、まずはめどとしては10月、そして今年度の11月までには財源確保の見通しを改革・改善を賜りながら、現場担当課の方と捻出して計画を立ててまいるのがおおむねの計画になっております。そこから来年度予算の策定に入りますので、いかに生み出した財源で教育や福祉など、扶助費に対して投資できるのかというのを考えていきたいというふうに考えております。 次に、地域分権についてでございますが、地域分権制度に関しましては、この前、何度も質問がありましたので、皆さんも注視しているところだと思いますのでお話しさせていただきますと、地域分権制度を支えるIBSの会合にこの前出てきました。 そこで、歴年の地域
コミュニティ推進協議会の会長に私が申し述べさせていただいたことは以下になります。まず1つは、地域分権制度の目的をまずは明確にしなくてはならない、それをまず議論していくことがまずは大事なことだと考えていると。というのは、目的は大きく3つあると思っていまして、自分たちのまちは自分たちでつくるという自治という観点、あともう一つは
コミュニティを推進するという推進の機能、そしてもう一つの目的は、住民ニーズを酌み取るということ、ちなみにこの3つそれぞれの目的をどの目的を達成していくかによって、制度設計が全て変わってくるというのを伝えさせていただいております。 例えば住民自治を本当にやるのであれば、地方自治法の制度上、権限と財源を実際に校区長なるものを誕生させてやるようなそのような制度設計にすべきか、また、
コミュニティ推進を目的にすればそれなりの制度設計になり、住民ニーズの酌み取りを目的にするならば、予算提案権やまた基金の積み立て等は不要になります。 つまりその目的を明確にした上で制度設計するというのを大きな方針としてお伝えさせていただいており、それらをもとに地域分権制度のあり方をいま一度協議してまいる形でございます。 次に、自治会・自主防災会についてですけれども、私も池田市の安全・安心なまちづくりの一環として、自主防災組織の設立というのは非常に重要なものだと思っております。現在、自主防災組織がない地域におきましては、自主防災組織以外の例えば地域の青年団等がその役割を果たしているということから、一概に全てとは言えないのですが、正式な自主防災組織を設立するように積極的に働きかけていきたいと考えております。 また、池田市におきましては、自治会の設置率が非常に低い状況でして、今後、防災・防犯の観点から、小さい形での自治会を設立していくことが共助の仕組みを円滑に進めるというふうに考えており、自治会設立に向けても積極的に動くことを担当課と打ち合わせしております。 ただその加入率におきましては、目標におきましては、近隣の箕面市を目標に進めていくことを考えております。 次に、スマートシティへの要望になりますけれども、先ほど議員が提案していただいたとおり、ぜひエコタウンという内容というのを見させていただけたらなとは思っております。ぜひそうしたスマートシティに取り組むような施策に関しましては、今現在、各担当課にも先進事例や国の制度、そうしたものを多様に使いながら、取り入れられるものは全て取り入れようという形でテーブルに上げてもらうよう現在打診しているところでございますので、ぜひ提案を吟味させていただけたらと思っております。 次に、身を切る改革と扶助費の時期のずれでございますが、これは決して扶助費の増大を後から知ったわけではございません。それはおおむね池田市における扶助費の増大に係る予算が余りにも大きく見込んでいるということに驚きを覚えただけであって、議員時代ないしは政治家を志した時代から高齢化に伴う扶助費の増大というのはおおむね予測しながら、それらに補填する財源を確保するために、まずは政治家が身を切って、そして扶助費の不必要なものに関しては、いわゆる財源創出に組み込んでいかなくてはいけないというふうに選挙戦も戦わせていただきましたので、以前からそれらをわかっていたものというふうに認識させていただいております。 そして、教育のことについてでございますが、教育的内容は、特には高学年の子どもが低学年の子どもの世話をするなど、情操教育面での効果があると聞いております。そのほか特色ある教育にも学年を越えて取り組んでおると聞き及んでおります。 以上になります。
○荒木眞澄副議長 中田正紀議員。
◆中田正紀議員 それでは、何点か再質問させていただきたいと思います。 まず、自治会についてですが、ないところにおいてはつくっていくと、市長、市を挙げてつくっていくという方向でいいのかどうかの確認を一度させていただきたいと思います。 それから、もう一点質問でございます。質問は何点かあるのですが、身を切る改革についてです。 私、若干、給与・報酬に関しては持論があって、給与が多いとか、給与が少ないとかいういろいろな話がありますが、今回は給与カットされるという部分でいきますと、給与カットという考え方よりも、自分が給与に見合った仕事ができているのかどうかというのも一つの方向性かなと思っています。 ですので、給与をカットするということは、それに見合っていない仕事だと市長が判断されたのか、それともその中で、これは私の思いですので聞いておいていただいたらいいのですが、自分は給与に見合っていないなと思うのであれば、それに見合った仕事をするために一生懸命するというのが私の持論でございます。ですので、給与カットという考え方が少し早急であったのではないかなというような感じで思っております。それは要望としてとどめておきたいと思っております。 続いて、これからの市の方向性について、1点質問させていただきたいと思います。 池田のまちは、江戸時代から豊能地域の中心的な場所で、府・市の合同庁舎があったり、税務署、法務局、保健所などがあります。時代の推移の中で、地域の中でも先に成熟した池田市が豊能地域の中でも成長が鈍ったという市長の見解でありますが、これからの時代は、単一市としての成長戦略ではなく、池田市を含めた豊能地域にある豊中市、箕面市、豊能町、能勢町の地域全体で輝けるようなまちづくりというのがこれからの再生ではないかと思いますが、市長の見解をひとつお伺いしたいと思います。 あと、要望をもう一点言わせていただいて終わらせていただきます。 市長がおっしゃる歴史あるまち池田市は、間違いなく机上だけの計算では成り立たないものがある、市民の思いや地域性なども一つであるとも考えますが、何度も申しますが、市長だからこそ、より地域の隅々まで熟知していただいて、前市長もされておられたようなティータイムのような民意のくみ上げも忘れずに行っていただくことを要望して終わらせていただきます。本当にありがとうございます。
○荒木眞澄副議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、中田議員の再質問にお答えさせていただきます。 自治会の設立についてですが、これは非常に難しいといいますか、非常に時間がかかる課題だと思っております。担当課とこれも話はしましたが、これを踏み込んでいくのかどうかという部分に関しましては、私は将来的な共助の仕組みの一番最小単位として、やはり自治会というのは非常に重要だと思っております。 私も箕面市のほうで自治会長を3年間やってきた経緯があるのですけれども、そこでの自治会に入ってくる市との連動とか、情報共有というのが非常に近隣の共助を助けていたことから、今後、この自治会の設置に関しましては、市として長いスパンで取り組まなくてはいけない重要な課題だと考えております。 次に、単一で市で考えるのではなく、豊能全域で考えていくべきだというふうにおっしゃってくださいましたが、まさにこの質問を投げかけてくれたのは、私の政治的な根幹となる部分の一つでもありまして、さまざまな議会ないしは議員の皆様とも議論している根幹の中に、やはり無理が来ているというのは、誰しもが気づいていることだと私は勝手ながら認識しております。 つまり増大する扶助費を何とか維持するために行政守備範囲が広がったもの、無駄を削って、削って、削って、でももうそろそろ広域行政、そして、いわゆる合併も含めたそうした統治機構の改革なくして、今後の日本の人口減少時代を見据えた、また、経済の縮小も見据えた今後の行政維持、社会の維持というのは不可能だというふうに考えております。 よって、議員の御指摘どおり、現在は、もちろん池田市というのは今後も存続し続けていくわけでございますが、この広域行政を踏まえてより円滑な行政が進められるよう、市長という立場として責任を持って市民の皆様方にサービスの低下がないよう、邁進させていただきたいと考えております。御指摘のほどありがとうございました。 以上になります。
○荒木眞澄副議長 次に、公明党議員団よりお願いいたします。多田隆一議員。 (多田議員-公明党-登壇) (拍手起こる)
◆多田隆一議員 (公明党)公明党の多田でございます。公明党議員団を代表し、冨田市長の所信表明に対しまして質問をさせていただきます。 新しい元号のもとで、池田市制施行80周年という大きな佳節を刻む今議会において、新しい市長に対する代表質問ということで、これからの池田市の方向性や持続可能性についての責任感ある議論となるように、心して質問をさせていただきます。 市長におかれましては、簡潔かつ明瞭な御答弁をお願い申し上げます。また、議員各位におかれましては、しばし御静聴くださいますよう、よろしくお願いを申し上げます。 まず、所信表明の1ページ目で、池田市民全員の民意を酌み取り、オール池田を合い言葉に市政を推し進める決意と記されていることを大きく評価をいたします。 これは、現在国連が進めているSDGsの「誰一人取り残さない社会」の目標理念に相通ずるものであり、また、私たち公明党の基本的な考え方である「一人の人を大切に」という思想にも響き合うものであります。どうかそれらの理念を具体的な形で市政運営に反映されることを心より願っているところであります。 ただその前段で、今回の市長選挙の争点を古い政治の断ち切りであったと断言されている点に関して、大きな疑問と今後の市政運営に関する強い危惧を感じております。 まず、古い政治とは具体的にどういった政治のことなのか、当然、市長選挙で戦った前倉田市政のことを指しての言葉だと考えますが、どういう部分が古くて、そして冨田市長が目指されている時代に逆行しない新たな活路とは具体的にどういったものなのか。 さらに、冨田市長が否定をする古い政治とは政治機構のことを指すのか、それともそういった政治を行ってきた人のことを指すのか。であるならば、これまでの市政運営にかかわってきた私たち議員の取り組みも否定されるのか。行政現場でその古い政治の実現に汗を流してきた市役所職員も断罪されるのか。そして、そうした職員や前市長または私たち議員は、冒頭で触れた冨田市長が掲げる池田市民全員の民意を酌み取りの、全員の中に含まれるのか、お伺いをいたします。 私なりに古い政治とは何を指しているのかを選挙期間中の冨田市長の池田市の政治は三流である等の発言を踏まえて考えてみました。多分、これまでの池田市では、しがらみや既得権益に守られた一部のエリートが政治権力を牛耳っており、その人たちの利益を守ることが重要事項とされた中で腐敗した政治が行われており、民主主義の健全な機能が働きにくい状態になっていたという意味なのかなと思います。 それに対して、新しい政治とは、純粋で普通の民衆が平等に扱われるべきとの考えのもと、市政を展開するということなのかなと考えました。 ただし、ここで私が一番危惧するのは、こうした考え方は、今、世界中に蔓延しつつある典型的なポピュリズムであり、純粋で普通な民衆と得をしていて腐敗をしているエリートを2つに分けて善悪をつける考え方であるということであります。 本来の民主主義では、民衆の意見を取りまとめて統治につなげていく段階で民衆の代表としてのエリートが必要となりますが、ポピュリズムでは、民衆とエリートを区別し、エリートは得をしていて不正をしている人で社会の外部にいる悪い存在、要らない存在ということになります。つまりポピュリズムは、何より敵をつくるのが特徴であります。 さらに言えば、ポピュリズムは対立図式をつくって社会を分断いたします。日本においても官民格差の対立図式を強調したり、将来に対する不安はあおって支持を集めるという手法がよく使われるようになりました。公務員と民間の間には、給料や手当、退職金、年金など、主にお金の面で大きな格差がある。だから公務員の給与の適正化をして財源をつくり、高校の無償化などを実現した等々、今回、冨田市長も身を切る改革として市長自身の給料カットと退職金の廃止に取り組まれております。 また、行財政改革の項目では、職員給与の適正化と人事評価制度の一層の充実に取り組むとされております。ただここで考えたいのですが、本当に公務員と民間の間にそんなに大きな格差が存在するのでしょうか。 本年上半期の書籍のベストセラー第1位に、ファクトフルネスという書籍があります。あのビルゲイツが名作中の名作、世界を正しく見るために欠かせない1冊だとし、昨年アメリカの大学を卒業した学生のうち、希望者全員にこの本をプレゼントしたという書籍であります。 その内容の中で、正しい判断を妨げる10の要因の冒頭に分断本能を掲げております。人はドラマチックな本能のせいで何事も2つのグループに分けて考えたがる。よいか悪いか、正義か悪か、世界を2つに分けるのはシンプルですし、直観的かもしれません。ただそうした本能のせいで、実際には分断がないのに分断があると思い込んだり、違いがないのにあると思い込んだり、対立がないのに対立があると思い込んで、現実とは大幅にゆがんだ認識をしてしまう場合が往々にしてあると。そうした分断の本能を刺激するような話を見分ける方法として、平均値だけではなく、その一歩先の分布に注目をすることが大事であると指摘をされております。 池田市の一般行政職の平均給与は、平成30年度で約660万円です。それに対して国税庁の民間給与実態統計調査によりますと、民間の平均年収は414万円、一見すると約1.5倍の大きな格差があるように見えます。しかし、国税庁の調査は給与所得者の全て、すなわちパート、アルバイト等の非正規雇用を含む全ての給与所得者を対象としているので、平均年収が低く出るのは当然であります。 そして、何よりこの数字はあくまで職員全体の平均であって、その平均を出す背景には、初任給の16万2千円の月額給料から特別職の100万円近い給料までの大きな幅があるわけで、この幅は民間でも全く同じことであり、この二つの山型になったグラフを重ね合わせると、その多くの部分が重なり合います。 こうした比較をしてみて明確に言えることは、この2つのグループに分断は見当たらないということであります。平均の一歩先にある分布に注目をし、一くくりにされた数字よりも一人一人の数字を見ることで、ありもしない分断を見破ることができるわけであります。 私たち公明党は、民衆を分断しようとする流れには断固反対をいたします。それが既得権益層を攻撃するポピュリズムによるものであったとしても、また、世襲制によるものであったとしても、結局分断の先には排他主義が横たわり、平和な社会構築の大きな妨げとなるからであります。 市長自身、これからの池田市に必要なのは、排他性ではなく受容性であると認識をしておられるのなら、古い政治などといった対立構造を主張し、中心的な改革を前に進めるのではなく、市民とともに、市民の中で、市民のためにといった原則を貫き、どこまでも市民の平和な暮らしを追求する堅実で英邁な市政運営に徹することこそが最も大切だと考えますが、御見解をお伺いいたします。 続きまして、8つの主要施策について、ポイントを絞って質問させていただきます。 まずは、「住みやすさNo.1」の項目では、バス交通の改善について触れておられます。本市においては、施設循環福祉バスを除けば、バス交通の全てを阪急バスが担っておられます。その中で大きな課題として、人口減少による需要の縮小があります。通勤時間帯はともかく、それ以外の時間帯では数名しか乗っていないバスをよく見かけます。 そうした赤字路線・赤字時間帯も含めて、地域のバス路線網を一体として維持運営している民間のバス事業者にとって、赤字事業の縮小目的で昼間の時間帯の便数縮小は、ある意味やむを得ない取り組みだと考えます。 実際に神田地域や豊島地域においては、昼の時間帯、1時間に1本ほどしかバスが来ないので非常に不便だとの声が多くあります。それを誰もが市内をいつでもどこでも移動できる公共交通網を整備されるとのことであります。 そこで、既存の民間バス事業者の損益分岐点の維持についてどのように考えておられるのか、連携強化を図るということでありますので、公費の投入も視野に入れておられるのか。また、その場合、バスを利用されない方に対して税の公平性の原則を担保できるのか、お伺いをいたします。 また、いずれかの段階において損益分岐点の維持が不可能となり、民間バス事業者が撤退せざるを得ない時期が来ることも考えておく必要があります。そのときのためにライドシェアなどの新しい交通手段の模索をしておくべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。 次に、子育ての分野については、子どもの貧困について触れておられます。日本の子どもの相対的貧困率は15.6%で、6.5人に1人が貧困状態であり、さらに言えばひとり親世帯の相対的貧困率は50.8%と高い水準となっております。 こうした数字を見て率直に、実際にそんなにいるのだろうかとの疑問を感じます。というのは、ここでいう相対的貧困とは、所得の中央値の半分を下回っている人の割合で、つまりその国の所得格差をあらわしている数字だからであります。現実的には修学旅行に行けない子、就学援助を受けている子が相当すると言われております。 ただこの子たちはふだんは学校に通っています。靴も履いているし、制服も着ています。高校生ならスマホくらい持っているかもしれません。ぱっと見ても全然わからない、こうした子どもたちも子どもの貧困にカウントされているのであります。 ここで問題となるのは、こうした相対的貧困は黄色信号であり、もっと深刻な貧困や虐待などの赤信号につながりやすいということであります。例えば修学旅行に行けないゆえに事前学習や帰った後の思い出話に加われない。クラスでひとりぼっちなる、何かの拍子にいじめのターゲットとなり、そして事件となってしまうというように、さらには昨今の世間を騒がす事件でもそうでありますが、赤信号の事態になれば行政の各種機能が発動されますが、黄色信号の場合は対応は非常に困難であります。行政にも相談窓口はあるのですが、そこは赤信号の人が行くところで、そこに行くということは、自分は赤信号の人だと認定されてしまうところとなってしまいます。 なので、黄色信号の子どもにとって最も必要なのは、誰が行ってもいいというこども食堂や地域のお祭り、子ども会などの居場所づくりだと言われております。それと、そうした居場所が相談窓口にもなれるように、地域住民と行政が一体となって取り組むことが大切だと指摘をされております。 以上の点を踏まえまして、本市におけるこども食堂の現状、その他学校などでの居場所づくりの状況、運営費などに対する補助の状態、そして赤信号を減らすための地域と行政の連携強化策についてお伺いをいたします。 続いて、教育の分野でありますが、3月に審議した教育方針と主要施策がそのまま継続されるということなので割愛をさせていただきます。 続きまして、医療・福祉の充実については、市長が目指しておられる高齢者が暮らしやすいまちづくりを実現するためには、何といっても医療と介護と地域の連携を進める地域包括ケアシステムを具体的な目に見える形で構築をする必要があります。 お隣の豊中市では、医師会や保健所が中心となって医療と介護のコミュニケーションツール、虹ねっとcomを構築されております。これはLINEアプリを活用したもので、タイムラインに書き込むだけで即座に情報を共有できるというものであります。 本市においても、こうした具体的な地域包括ケアシステムツールの開発が必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。 続きまして、健康・楽しさの分野でありますが、誰もが孤立することなく、生きがいを持って生活できる仕組みづくりが必要と記されておりますが、これはまさに昨年よりスタートしているアクティブシニア応援基金を活用した事業が相当するのではないかと考えております。 私も自分が所属している太極拳の愛好会で、昨年、この基金を活用したフリー太極拳体験会を市内3カ所で開催したところ、多くの市民の方が参加され、大盛況で開催することができました。 ただ基金活用のルールとして、2年目以降は20%の自己負担金が発生するために、参加費無料で完全なボランティアで行っている私たちのような場合は、今後の開催は見送らざるを得ない状況となっております。市民が末永く自立しながら暮らすことのできる社会を本当に考えておられるのなら、こうしたルールの見直しにも着手をされるべきと思いますが、御見解をお伺いいたします。 続きまして、安心・安全の分野についてでありますが、公助よりも自助・共助の対策を進めることのほうが格段に重要であることは周知の事実であります。私も昨年、防災士の資格を取得して、担当地域5会場で防災セミナーを開催させていただきましたが、そこに参加されるような防災意識の高い方々でも、実際に自宅の家具の固定をされている方はほんの少数でありました。 本市においても、各種の耐震診断や改修に補助金を出しておりますが、現実的に本市の強靱化はどれほど進んでいるのかお伺いをいたします。 現在、住宅のリフォームは大変な人気市場となっておりますが、耐震化と何が違うのか、その答えは、住宅のリフォームはその価値はリフォームをしたすぐ後に発動されるのに対し、耐震化の価値はいつ来るかわからない大地震の際に発動するということであります。 年配の方の中には、自分が生きている間に大地震は来ないと考えている方も多くおられます。こうした非日常のために多額のコストがかかる防災対策は、かなりハードルの高いものとなっているのが現状ではないでしょうか。 そこで、最近では、災害などが起きたときの非常時といつも暮らしの日常時の2つの時間、フェーズを分けて考えることをやめるフェーズフリーという発想が行われるようになってきました。つまり防災のための特別なものではなく、ふだんの生活の中で普通に使えて、さらに非常時にも役に立つものを社会に備えることで、人々の防災意識の向上を図らなくても、災害に強い安全で安心な社会を実現できるという考え方であります。 例えば非常用の自家発電装置は典型的な防災用品でありますが、PHV車はふだん使用する自動車が非常時には自家発電装置となります。実際、北海道全域が停電した昨年の胆振東部地震の折に大活躍をして脚光を浴びました。 また、こうした考え方は各自治体にも広がってきています。東京都豊島区では、公園内にあるカフェが通常時は地域の憩いの場として、非常時には備蓄した食材提供で帰宅困難者や住民保護に活躍をいたします。 今治市のごみ処理施設は、日常時の業務に加えて災害時の避難場となる防災機能の充実を図っていることから、ジャパン・レジリエンス・アワード2019におけるグランプリを受賞しております。 徳島県鳴門市では、昨年3月に策定した地域防災計画にフェーズフリーの研究及び啓発の文言を盛り込み、フェーズフリーに取り組むことを表明しております。 本市においても、ぜひともこうした考え方を導入して、現実的な強靱化を前に進める必要があると考えます。非常時用につくった市役所の発電機の日常時での活用や、日常時用に新築される給食センターにおいて、食材を非常時に活用できる仕組みをつくるなど、少し考えただけでも多くの展開が可能だと考えますが、御見解をお伺いいたします。 続きまして、活力あるまちの分野についてでありますが、私はこれからのまちづくりのキーワードは環境であると考えております。一昨年の一般質問でも取り上げましたが、環境先進都市のアメリカのポートランド市に学ぶべきであると思います。 ポートランド市は、「全米住みたい街No.1」の座を過去10年間キープし、世界各国の会議に市長が呼ばれるほど、環境先進都市としてとても有名であります。さらにその取り組みのノウハウはブランディング化され、海外へ輸出されるほどになっております。 今やポートランド市のように環境に優しいまちづくりを進めることがその都市のブランド力を高め、移住者をふやすことになり、さらなる人材やアイデアの備蓄につながるという活性化の大きなポイントとなっております。この点について御見解をお伺いいたします。 最後に、財政運営の分野でございますが、市長いわく経常収支比率、実質公債費比率、将来負担比率において府内平均以上の水準を維持するとあります。それは全く結構なことでありますが、本市が抱える大きな問題は、上下水道や病院、ごみの収集や処理、そして先ほども若干触れましたが、交通インフラなども含めまして、他市に比べてコスト高になっているということであります。 これらの地域基盤サービスを維持するためには、設備費やシステム費、人件費といった大きな固定費を必要といたします。地域人口が多い場合は、消費者1人当たりに薄く広く価格に上乗せすることで回収が可能となりますが、本市のように地域人口が小さい場合、1人当たりのコスト負担は重くなります。当然、公的なサービスには税金などで負担をしてコストを賄っているわけでありますが、それも財政的に余りゆとりがない中で、受益者負担とのぎりぎりの線を維持しているわけであります。 そうした中で市長が言われるような財政的なゆとりを生み出そうとするならば、消費者に対する受益者負担をふやすこととなり、市民サービスの低下につながります。その他考えられることは他市との事業提携や経営統合となりますが、それも簡単に物事が運ぶとも考えられません。 本市のように人口が少なく、さらに今後、人口減少が進み、大きなインフラ改修も次々と必要となる状況下において、住民サービスを低下させることなく、財政的なゆとりを生み出す具体的な手だてについてどのように考えておられるのか、教えていただきたいと思います。 最後に、もう一点、今回、市長は所信表明で今後4年の決意を示されたわけでありますが、任期最終年の2023年には第7次の総合計画がスタートいたします。そのときまでに次の12年の政策の根本となる総合計画の内容をつくり上げなければなりません。 そうなると、この4年だけではなく、さらにそこから先の12年間にも責任を負うこととなるわけであります。この期間中は人口減少や高齢化が大きく進み、さらには行政のICT化も大きく進む時代だと言われており、第6次までの手法の多くは通用しなくなります。しっかりとした現状認識に立った分析をもとにして、本市の目指すべき将来像や目標を明確にし、その実現のための戦略・戦術を構築し、職員の意識変革にも努めていかなければなりません。 さらに言いますと、第7次総合計画の期間は国連が進めているSDGsの目標期間ともかぶります。昨今、自治体運営にこのSDGsの理念を入れることは先進自治体の常識となっており、第7次総合計画の策定にもSDGsの導入は避けて通れない内容だと考えております。この点も含めまして、第7次総合計画に対する市長の御決意をお伺いいたします。 以上で、私の壇上での質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。 (拍手起こる)
○
渡邉千芳議長 冨田市長。 (
冨田市長-登壇)
◎市長(冨田裕樹) それでは、公明党、多田議員の御質問に順次お答えいたします。 古い政治と民意の酌み取りについてでございますが、今後の本市の将来を見据えると、同じ視点からではなく、新たな視点でまちづくりを進めるほうがさらなる本市の発展に寄与するものと考えているところであり、決して議員各位や職員の働きを否定するものではなく、今後のまちづくりに関しましても、市民、議員、職員が一丸となってオール池田で取り組んでまいりたいと考えております。 次に、職員の給与と人事評価についてでございますが、公務員と民間との給与比較におきましては、人事院が毎年実施する人事院勧告におきまして、単純平均の比較ではなく、役職段階等を考慮した同種同等の給与比較が行われているものと考えております。池田市は、原則として人事院勧告に準拠した給与改定を行っており、官民格差解消をするような給与制度となっていると考えております。 今後につきましては、人事評価結果をより一層反映した頑張った人が報われる給与制度の構築に取り組んでいく所存でございます。 次に、今後の市政運営についてでございますが、さまざまな人、物、事を受け入れる受容性が本市の再生と発展には重要であるという認識のもと、「全ては池田と池田市民のために」をスローガンにオール池田で市政を運営してまいる所存でございます。 次に、バス交通の改善についてでございますが、民間バス事業につきましては、全国的に運転手が不足し、また輸送人員の減少等、厳しい経営状況が続いていると聞き及んでおります。 昨年度から立ち上げた池田市地域公共交通会議におきましても、
コミュニティバス等の地域公共交通を運営した場合の試算として、税の投入は必要になると認識しております。 また、公共交通の整備におきましては、税の公平性の原則を念頭に、受益者負担制度の導入等を慎重に検討してまいる所存でございます。 次に、新しい交通手段の模索についてでございますが、本市におきましても、阪急バスの利用者が減少している状況を踏まえ、昨年度より協議会において既存バス路線を補完するものとして、
コミュニティバスやデマンド交通等の諸課題について協議を行っているところでございます。引き続き市内の公共交通のあり方について同会議の中で議論をしてまいる所存でございます。 次に、本市でもこども食堂、子どもの居場所づくりを目的に、低料金による食事の提供を通じて子どもの健やかな成長を支えるとともに、地域の人との触れ合い、豊かな人間性や社会性を身につけることができる施設と位置づけ、開設・運営する団体を支援するため、平成28年7月にこども食堂開設支援補助金を創設いたしました。 現在、市内では6つのこども食堂が運営されており、うち4団体に運営費補助を予定しているところでございます。各こども食堂では、食事の提供のほか、学習補助や地域の方々との交流など、それぞれに工夫を凝らした居場所づくりに取り組まれており、昨年度におきましては、団体相互の情報共有とネットワークづくりを目的に、情報交換会も開催したところでございます。 本年度も引き続き連携強化に努めてまいる所存でございます。 次に、地域包括ケアシステムツールの開発についてでございます。 豊中市におきましては、医師会が中心となり、在宅医療・介護連携強化及び多職種間の情報を共有するシステムとしてコミュニケーションツールを構築し、活用していると聞き及んでおります。 高齢者が住みなれた地域で自分らしい暮らしを続けることができるよう、医療と介護の切れ目のない連携体制を構築する上で、多職種連携による情報共有ツールの必要性について認識しているところでございます。 本市におきましても、医療機関や介護事業所等と連携しながら、ICTを活用したサービスの導入について検証を重ねてまいる所存でございます。 次に、アクティブシニア応援事業についてでございますが、アクティブシニア応援基金を活用したアクティブシニア応援事業は、高齢者の健康づくりや生きがいづくり等に関する取り組みに補助金を交付するもので、平成30年度から事業を開始したものでございます。 新たな取り組みに対しましては、補助率100%、交付限度額100万円としておりますが、既存の取り組みに対しては、補助率80%、交付限度額40万円としているところでございます。 本事業は、市と実施団体とが協働して高齢者の生きがい・健康づくりの支援を行う趣旨のもと、実施団体にも一定の負担を求めているものでございますが、これまでの実績や実施団体などの意見を踏まえ、補助率や交付金限度額の最適化について検討してまいる所存でございます。 次に、耐震化率についてでございますが、本市では、平成7年の阪神・淡路大震災以降、平成9年より耐震補助制度を創設し、耐震化に取り組んでまいっているところでございます。第2期池田市住宅・建築物耐震改修促進計画策定時における耐震化率は、住宅約4万5千戸に対して推計値85.9%、多数の者が利用する建築物、民間約550棟に対して88.7%でございます。 今後も、引き続き耐震改修促進計画に基づき、国が定める目標値である耐震化率95%を住宅については令和7年度、多数の者が利用する建築物については令和2年度に達成できるように、耐震化を進めてまいる所存でございます。 次に、フェーズフリーについてでございますが、大きな災害が発生したとしても、時がたてば防災意識が薄れていくものと考えております。防災無線につきましては、災害時の放送は当然のことながら、平常時におきましては、夕焼け小焼けのメロディーなど、防犯や広報での活用を実施しているところでございます。庁舎非常用発電設備におきましては、日常の使用には適さないと考えております。 次に、環境に優しいまちづくりについてでございますが、環境都市ポートランド市のまちづくりは、開かれた市政と住民参加をもとに実現しているものと考えております。 池田市では、池田市総合計画において進めるあらゆる施策に対し、環境という側面で配慮を求める池田市新環境基本計画を策定し、その推進に努めてまいっている所存でございます。 計画の推進に当たっては、市民、事業者、行政のほか、各団体が参画するパートナーシップでの取り組みを積極的に進めているところでございます。市民団体代表や有識者等で構成される環境審議会からも助言・指導をいただきながら、今後とも環境に優しいまちづくりを進めてまいっていく所存でございます。 次に、財政的なゆとりを生み出す手だてについてでございますが、事業の実施につきましては、今後、大幅な市税収入の増加も期待できない中で、人口減少克服と地方創生の実現のためにまちの活性化を図ることを視点の一つとして取り組むとともに、限られた人員と財源を効率的に活用する選択と集中の徹底が重要であると考えております。 次に、第7次総合計画についてでございますが、第7次総合計画の策定につきましては、第6次総合計画の終了年度である令和4年度を見据え、今後、策定方針や方法等を検討していく予定でございます。 第6次総合計画策定時の状況とは社会情勢などの本市を取り巻く環境やIT・IoT化の進化など、まちづくりの課題や手法についても大きく変化しているところでございます。 第7次総合計画策定にはSDGsの理念も含め、今の時代に合った、また今後の時代を見据えた計画づくりが必要との認識のもと、本市の将来像を検討してまいる所存でございます。 以上になります。
○
渡邉千芳議長 多田隆一議員。
◆多田隆一議員 市長におかれましては、簡潔な御答弁、本当にありがとうございました。 それでは、何点かについて再質問させていただきたいと思います。 まず、市長の所信表明の冒頭の決意の部分でございますが、今回のこの市長選挙において新しい市長が誕生したということは、やはりこの池田市にとって歴史上大きな節目となることは、間違いのないことであります。 なので、若干しつこいようではありますが、今後の池田市政が安定した希望あふれるものになることを願って、民主主義の本来あるべき方向性について、過去の歴史も参考にしながら言及をさせていただきたいと思います。 この民主主義の源流は、紀元前5世紀半ばのアテネだと言われております。卓越した指導者のペリクレスの時代に黄金期を迎えますが、彼が死去するとたちまち民主政治は腐敗を始めます。政治家としてすぐれた能力を持たない彼の後継者たちは、民衆の幸福や正義の実現という理念を忘れ、自分の野心のために民衆を利用していくようになります。 そうした中で、当代随一の知者と言われたソクラテスは、嫉妬や敵視の的となり、デマによって悪のイメージを塗り固められます。そして民主主義のアテネにあって、一見民主的な手続のもとに死刑となります。そのことに憤怒した弟子のプラトンがその50年にわたり、死の真実を明らかにするために哲学と言論の大闘争を展開されます。 プラトンは、大著「国家」の中で次のように主張されております。民主主義は、自由の飽くなき追求の余り欲望の大群を生み出し、混乱を来し、やがてはそれは手のつけられないものとなる。そして事態収拾のために民衆は強い指導者を待望するようになる。その強い指導者は、抵抗しがたい権力の魔性によって最も悪い独裁制へと変貌していくと、民主主義の落とし穴を徹底的に解明していきます。そして水は低きに流れる、人間もまた内なる鍛錬、人格の陶冶がなければ、欲望の重力の赴くままに奈落を免れない。権力者と呼ばれている人々が人間の魂、人間の内なる規範を確立することなくして幸福な国家などあり得ないと述べておられます。 池田市の将来をよりよきものにしようと考えるのなら、どうかこうした過去の歴史を真摯に学んで同じ轍を踏まないように自己を律しながら聡明な指揮をとっていかれることを心より願うものであります。これは要望でございます。 続きまして、質問でございますが、先ほどの環境の部分について質問させていただきます。 昨日、6月5日は世界環境デーでありました。このグローバル化した社会の中で、CO2削減などの環境問題に取り組むのは主に国家の役割でございます。その上で現実的に変革を前に進める足場は地域にあると言われております。 例えば自分たちの周りで起こっている危機を何とかしたいといって立ち上がり、多くの人々の心を動かしたケニアの環境保護活動家ワンガリ・マータイ博士のグリーンベルト運動は有名であります。誰もが身近な場所で取り組むことができ、プラスの連鎖を社会に広げることができる目標が大切であります。 幾つかの例として、住民主導で緑化や自然保護に取り組んだり、周辺地域と連携して地産地消の割合を高めたり、みんなで協力してごみの削減やリサイクルを進めるなどの地域初の主体的な取り組みであります。 先ほど申し上げましたポートランド市でも、ネイバーフッドアソシエーションという最小単位の近隣活動組織において、通常の地域活動に加え、地域の土地利用計画や都市計画の策定、そして環境対策に対して地域の実績に即した具体的な取り組みがなされております。本市においても、これと非常に似通った組織として地域
コミュニティ推進協議会があります。その各地域
コミュニティで環境対策に本腰を入れて取り組んでみてはいかがでしょうか。 各
コミュニティで地域の実情に即した計画を策定し、環境に優しいまちづくりや緑化推進に具体的に取り組み、さらには太陽光発電の補助や生ごみ処理機の補助などの制度に関しても権限移譲してはいかがでしょうか。 また、こうした地域初の取り組みで大切なことは、納得と手応えだと言われております。自分たちの地域の取り組みが前年度比どれだけ状況を改善させたのかとか、他の地域での成功事例の蓄積なども大切であります。 具体的には、各
コミュニティのCO2削減目標に対する達成度合いが次年度の予算に反映されるような仕組みにすれば、モチベーションの向上にもつながると考えます。近年、各
コミュニティからの事業提案が固定化されているという課題の打破にもつながり、市民への認知度の向上にも寄与できると考えますが、この点に関しての御見解をお伺いしたいと思います。 もう一点、これも活力あるまちの分野についての再質問でございます。 所信表明の中で市長は、大学の創設をシンボルとした先端技術産業の拠点形成、スマートシティの構築について触れておられます。これを一読して私は、本年4月にスマートシティAiCTを構築し、国内外から約500名の専門性の高い人材を集結させた会津若松市の戦略に思い至ったわけでございます。 スマートシティとは、もともとエネルギーや資源の利用率向上によりCO2削減を目的とした取り組みを指しますが、昨今では、ICT技術やIoT技術などを活用し、市民、企業、投資家、観光客に対し、賢く便利なまちを目指す取り組みのことを指すようになってきております。 会津若松市では、東日本大震災の復興事業として8年間にわたり継続的に取り組み、新たな産業の創出をなし得たわけでございます。 具体的には、雇用創出元となる企業の今後のニーズは、さまざまなデータを高度処理できる人材となることに目をつけて会津大学と連携をし、市役所もみずからのデータを積極的に公開、民間企業43社を巻き込んでの継続的な雇用の創出、さらには次世代の市のホームページともいうべき会津若松プラスというポータルサイトを立ち上げて市民のQOLの向上を図り、それが人口増加につながるというサイクルを回し始めております。 冨田市長は、多分こういった取り組みを目指しておられるのかなと推測をいたしますが、会津若松市の場合でも、国の復興予算や特区の活用などでここまで来るのに8年間かかっております。そう考えると、池田市の場合、そうした取り組みはこの4年間の所信表明期間ではなく、先ほども触れました第7次総合計画の中に盛り込むべき事業ではないでしょうか。 実際に会津若松市においても、総合戦略の中に人口減少トレンドに歯どめを打ち、長期的に人口10万人程度の人口を維持することを掲げ、その実現のために観光客数年400万人、外国人観光客数年1万5千人、産業観光客数年840人、大学卒業生県内就職者数20%アップ、企業誘致・起業を15社などといった具体的な数値目標を設定されております。 池田市においても、こうした展開は決して不可能とは思いませんが、それなりのしっかりとした計画や戦略に基づいたタイムスケジュールが必要となることは明白であります。そうして考えれば、連携すべき市立大学を創設するための時間や労力は全くの無駄だと考えます。 正式所在地は別にしても、石橋には大阪大学があります。しかも、阪大は昨年、世界最高水準の教育研究機関の展開が相当程度見込まれる大学に文科省の大臣が指定する指定国立大学法人制度の指定を受けております。こことの連携を模索されるほうがよっぽど現実的であると考えますが、本市のスマートシティ戦略も含めて、御見解をお伺いしたいと思います。 最後、もう一点再質問いたします。 行財政改革についてであります。 市長からは、さらなる事業仕分け等による財源創出、また庁内機構のスリム化に取り組むと、そういった答弁をいただきました。また、早期実現に向けて検討と議論を重ねていくとのことであります。 しかし、これらの改革は一歩間違うと市民サービスの低下に直結いたします。決して場当たり的な改革に終始するのではなく、中長期的なビジョンに立った戦略的な取り組みをお願いしたいと思います。 例えば人口減少と労働年齢人口の減少の推移をどのように想定するのか、このことにより納税者の減少を想定でき、将来の市税収入の減少幅も想定することができます。また、今後必要とされる行政サービスも予測・精査することも可能となります。 さらに言えば、行政職員のスリム化に取り組むといっても、今後、労働人口の減少が必至の事実の中で、人的資源の確保が困難になることも明白であります。そうした中、ICT化でカバーできる分野はどこなのか。逆にホスピタリティ能力やマネジメント能力が求められる人間でないと対応できない分野はどこなのか、そうした将来の行政サービスのあり方をしっかりと想定しながら進めていかないと、やみくもにスリム化しても、後から取り返しのつかないことになりかねないわけであります。 どうかそういったことにならないように慎重に取り組んでいただくことを願っておりますが、その点についての市長のお考えについてもお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
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渡邉千芳議長 冨田市長。
◎市長(冨田裕樹) それでは、多田議員の再質問にお答えさせていただきます。 先ほど要望ということだったのですけれども、こちらの壇上では本音で話もできていなかったのもありまして、ぜひ本当にこれはすばらしい質問をしていただいているなとは思いながら、議論するに価値のある非常に意義深い内容だなと思って聞かせていただいていたのですけれども、そもそもポピュリズムであったり、この民主主義という二元性における分断というものは、私もいろいろ過去の歴史を自分なりに見ていく中で、普遍的なこれは人類が対峙しなくてはいけない重要な原理原則だと思っています。 というのは、私、この政治の世界に入る前に、まずは東京にある国家ビジョン研究会のシンクタンクに属して、まず、政治の原点なるものはどこの背景から来るのかということで、研究を自分なりにしてまいりました。 その中で、やはりこの二元論というのは、人類にとっては非常に欠かせない原理原則で、万物が創生したときから素粒子にプラスの因子があって、男と女があり、プラスとマイナスがあり、全てはこの二元性に基づいて人類が発展してきたという経緯があります。 そうした二元論の背景にある中で、この民主主義と言われるものは、もちろんこれ以上に今現在、政治統制をするような政治統治機構というのはない中で、多田議員のおっしゃるとおり、その分断であったり、こういったポピュリズムによる一つの敵をつくる手法というのは決してあってはならない。特に政治においては調和・融合というのが非常に重要だと考えております。 そんな中で、私はやはり日本の歴史が好きなのですけれども、日本においても民主主義が定着する前に二元性において歴史が進化してきたというのを自分なりに調査してきました。つまり天皇家があり、その後に源氏・平氏による保守革新による二元性の政権交代の中で、これまで日本の政治というのは動いてきた背景があって、たまたま今現在、民主主義という形でこの二元論を体現しているわけですけれども、その二元論の中でも、いわゆるこの調和や融合というのを唯一できているのが本当に日本ではないかなと思っております。 よって、何が言いたいかといいますと、多田議員がおっしゃるとおり、この分断ではなく、対立軸をつくることなく、こういった調和・融合というのは本当に私も重要なことだと認識させていただいておりますので、肝に銘じて政治を前に進めさせていただきたいというふうに考えております。 次に、地域
コミュニティ推進協議会についてでございますが、先ほど、この御提案はぜひ酌みさせていただきたいというふうに考えております。というのは、自治会の中でも、例えば地域の自治をする最小単位である自治会が、自治会みずから防災計画等を持っているような自治会も事実、世の中にはあります。その自治会以外でこの地域の各団体・関係各位との
コミュニティを推進する協議会の役割としましては、今後、制度設計が必要だとは考えているのですけれども、その中に環境問題の改善等を取り入れていくことは、大変私はすばらしく意義があるものだと考えております。 ただ全ての地域
コミュニティ推進協議会の課題は、この主体者がどのような制度設計で進めていくのかというのが大きな課題だと考えておりますので、それらができ次第、こうした取り組みも積極的に酌みし、反映させるように尽力してまいりたいというふうに考えております。 次に、スマートシティの技術について言及していただきましたけれども、今後の第7次総合計画に関しては、もちろんのこと、このスマートシティ、ICT、IoTの技術、また、御提言がありましたSDGsの考え方というのを積極的に取り入れてまいりたいと考えております。 私が考える30年後、40年後の世界というのは、恐らく本当に大きく変わっているのだろうなというふうに考えております。というのは、私が学生を卒業した当時、まだパソコン等、インターネットもようやくちょっと普及したぐらい、普及といいますか、始まったぐらいでして、そのときに言われていたのが、10年後にはユビキタス社会が実現すると、どこでもいつでも簡単に情報が手に入るような情報社会が、ユビキタス社会が実現するというふうに聞いておりまして、事実そうした社会にもうなっているというのが今の現状でございます。 今後、いわゆるAI、つまり人工知能が人間の脳を超えるシンギュラリティ、技術的特異点が2045年に迎えられるということで、今後の人類が労働というものに対しての考え方と社会の構造が大きく変わる可能性がある中で、今後、大きな社会の変革に伴うこの池田市のまちづくりにおいては、それらを見越して現在からこの計画性を立てていかなくてはいけないというふうに考えております。 よって、先ほど提言があったとおり、スマートシティ等の技術におきましては、今現在、担当課におきましても、あらゆる池田市が取り組めるスマートシティの施策案を現在並べていただきたいということで、今、情報収集に当たっているところでございます。 先ほど提言がございました会津若松市の取り組みも早速調査して、取り組めるないしは取り入れられるかどうかを調査した上で進めてまいりたいと考えております。 最後に、行財政改革についてでございますが、おっしゃるとおり、行財政改革が場当たり的になることによって、持続可能な市、そしてまちを壊すことはあってはならないと考えております。おっしゃるとおり、場当たり的な目先の財源創出だけを目的にするのではなく、今後の人口減少、生産労働人口の確保など、それらを勘案した上で現場担当課で進めさせていただくように、特段、先ほどの御提言を注視しながら進めさせていただきたいと考えております。 以上になります。
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渡邉千芳議長 多田隆一議員。
◆多田隆一議員 御丁寧な御答弁ありがとうございました。 最後に、きょう朝の10時から1日、市長の答弁を聞かせていただいて率直に感じましたことは、市長が就任されてから1カ月、本当によく勉強されたのだなということはすごく感じるわけでございます。また、それぞれの質問に対しても、情熱を持ってこの池田市政に取り組もうとされているのだなというその情熱は大変よく伝わってまいりました。 ただし、まだまだいろんなお話が机上の議論の段階でございまして、具体的に今後それがどういった形で展開されるのか、本当に池田市の将来が間違いのないほうに行くのかという部分に関しては、若干不安が残っているのも現実でございます。だからといって、この議会は別に市長、行政と対立して池田市の市政をとめる気も全然ありませんし、是々非々の立場で取り組んでいければなと、このように思っております。 どうか市長におかれましては、今のこの就任されたときの決意であり、その情熱を絶やすことなく持ち続けていただいて、よりよき池田市の構築のために頑張っていかれることを心より要望いたしまして、私の最後の要望とさせていただきます。ありがとうございました。
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渡邉千芳議長 以上で、市長の所信表明に対する各派代表質問を終わります。 本日はこれをもって散会といたします。 なお、次回継続会は明7日、午前10時より開会いたしますので、よろしくお願いをいたします。本日はありがとうございました。 午後7時19分 散会--------------------------------------- 市議会議長 渡邉千芳 市議会副議長 荒木眞澄 署名議員 藤本昌弘 署名議員 川西二郎...