堺市議会 > 2011-09-02 >
平成23年第 3回定例会−09月02日-03号

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  1. 堺市議会 2011-09-02
    平成23年第 3回定例会−09月02日-03号


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    平成23年第 3回定例会−09月02日-03号平成23年第 3回定例会               〇 出 席 議 員(52名)         1番 黒 田 征 樹       2番 小 林 由 佳         3番 西 田 浩 延       4番 山 根   健         5番 野 村 友 昭       6番 高 木 佳保里         7番 田 中 丈 悦       8番 長谷川 俊 英         9番 木 畑   匡      10番 深 井 重 行        11番 石 谷 泰 子      12番 田 中 浩 美        13番 井 関 貴 史      14番 上 村 太 一        15番 三 宅 達 也      16番 池 田 克 史        17番 米 田 敏 文      18番 佐 治 功 隆        19番 池 側 昌 男      20番 大 林 健 二        21番 芝 田   一      22番 田 渕 和 夫        23番 裏 山 正 利      24番 成 山 清 司        25番 小 堀 清 次      26番 池 尻 秀 樹        27番 吉 川   守      28番 石 本 京 子        29番 源 中 未生子      30番 森   頼 信        31番 水ノ上 成 彰      32番 西 井   勝
           33番 西 林 克 敏      34番 馬 場 伸 幸        35番 北 野 礼 一      36番 野 里 文 盛        37番 西 村 昭 三      38番 榎 本 幸 子        39番 筒 居 修 三      40番 宮 本 恵 子        41番 小 西 一 美      42番 吉 川 敏 文        43番 松 本 光 治      44番 星 原 卓 次        45番 山 口 典 子      46番 大 毛 十一郎        47番 平 田 多加秋      48番 中 井 國 芳        49番 米 谷 文 克      50番 乾   恵美子        51番 城   勝 行      52番 栗 駒 栄 一               〇 欠 席 議 員( 0名)             〇 議 会 事 務 局 出 席 員   議会事務局長   佐々木   純       議会事務局次長  井 野 良 彦   議事調査課長   松 本 純 司       調査法制担当課長 左 近 政 浩   議事調査課長補佐 松 尾 恵 子       議事調査課主幹  仲 村   剛   議事調査課主幹  矢 幡 いづみ       議事調査課主幹  植 松 あけみ   議事調査課主幹  高 橋 康 浩       議事調査課主査  香 束 英 次   議事調査課主査  河 合 太 郎       議事調査課主査  岡 本 浩 平   議会事務職員   堂 前 篤 志       議会事務職員   國 澤 幸 治   議会事務職員   重 松 真 美       議会事務職員   堀 尾 篤 志   議会事務職員   熊 谷 雄 太                 〇 議 事 説 明 員   市長       竹 山 修 身       副市長      田 村 恒 一   副市長      芳 賀 俊 洋       副市長      五 嶋 青 也   上下水道事業管理者森 田 祥 夫       技監       織田村   達   市長公室長    藤 木 博 則       危機管理監    柴 藤 貞 一   総務局長     辻 林   茂       財政局長     津 田 隆 年   市民人権局長   西   正 博       文化観光局長   志 摩 哲 也   環境局長     宮 脇 和 夫       健康福祉局長   早 川 泰 史   市立堺病院事務局長出 耒 明 彦       子ども青少年局長 古 家 一 敏   産業振興局長   米 澤 博 隆       建築都市局長   荻 田 俊 昭   建設局長     坂 本 和 之       消防局長     目久保 秀 明   上下水道局長   七 野   正   教育長      芝 村   巧       教育次長     原 田   勉   教育次長     石 井 雅 彦   代表監査委員   木 村 正 明                 ┌─────────┐                 │ 議 事 日 程 │                 └─────────┘                                   議事調第1149号                                   平成23年9月1日 議 員         様                                  堺市議会議長                                    馬 場 伸 幸               議事日程第3号について(通知)  目下開会中の平成23年第3回市議会(定例会)の議事日程を次のとおり通知します。                      記 一、開議の日時   9月2日(金)午前10時 一、会議に付すべき事件                         (日程第一、第二、第三、第四を一括)  日程第一                     (質疑、委員会付託〜決算委員会)        議案第 62号 平成22年度堺市一般会計歳入歳出決算の認定について        議案第 63号 平成22年度堺市都市開発資金特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 64号 平成22年度堺市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 65号 平成22年度堺市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 66号 平成22年度堺市老人医療給付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 67号 平成22年度堺市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 68号 平成22年度堺市廃棄物発電事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 69号 平成22年度堺市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 70号 平成22年度堺市公債管理特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 71号 平成22年度堺市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 72号 平成22年度堺市市立堺病院事業会計決算の認定について        議案第 73号 平成22年度堺市水道事業会計決算の認定について        議案第 74号 平成22年度堺市下水道事業会計決算の認定について  日程第二                     (質疑、委員会付託〜常任委員会)        議案第 75号 堺市議会議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例等の一部を改正する条例        議案第 76号 堺市スポーツ振興審議会条例の一部を改正する条例        議案第 77号 堺市立町家歴史館条例の一部を改正する条例        議案第 78号 堺市循環型社会形成推進条例の一部を改正する条例        議案第 79号 堺市立老人集会所条例の一部を改正する条例        議案第 80号 堺市鉄道軌道整備基金条例の一部を改正する条例        議案第 81号 堺市手数料条例の一部を改正する条例        議案第 82号 堺市水道事業給水条例の一部を改正する条例        議案第 83号 堺市下水道条例の一部を改正する条例        議案第 84号 工事請負契約の締結について        議案第 85号 工事請負契約の締結について        議案第 86号 工事請負契約の締結について        議案第 87号 工事請負契約の締結について        議案第 88号 訴えの提起について        議案第 89号 訴えの提起について
           議案第 90号 訴えの提起について        議案第 91号 訴えの提起について        議案第 92号 指定管理者の指定について        議案第 93号 市道路線の認定について        議案第 94号 大阪府道高速大阪池田線等の事業の変更の同意について        議案第 95号 平成23年度堺市一般会計補正予算(第2号)        議案第 96号 平成23年度堺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 97号 平成23年度堺市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 98号 平成23年度堺市水道事業会計補正予算(第1号)        議案第 99号 堺市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例        議案第100号 堺市事務分掌条例の一部を改正する条例  日程第三                                 (質疑)        報告第 14号 平成22年度健全化判断比率の報告について        報告第 15号 平成22年度資金不足比率の報告について        報告第 16号 平成22年度堺市一般会計の繰越明許費に係る繰越計算書の提出について        報告第 17号 平成22年度堺市一般会計の事故繰越しに係る繰越計算書の提出について        報告第 18号 本市の出資に係る法人の決算について        報告第 19号 地方自治法第180条の規定による市長専決処分の報告について        監査委員報告第3号 監査の結果に関する報告の提出について        監査委員報告第4号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第5号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第6号 例月現金出納検査結果報告  日程第四  一般質問  日程第五                              (委員会付託)        請願第  4号 小中学校のエアコン設置と中学校での給食実施について        請願第  5号 中学校での給食実施について              ┌─────────────┐              │ 本日の会議に付した事件 │              └─────────────┘  日程第一  議案第 62号 平成22年度堺市一般会計歳入歳出決算の認定について        議案第 63号 平成22年度堺市都市開発資金特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 64号 平成22年度堺市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 65号 平成22年度堺市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 66号 平成22年度堺市老人医療給付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 67号 平成22年度堺市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 68号 平成22年度堺市廃棄物発電事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 69号 平成22年度堺市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 70号 平成22年度堺市公債管理特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 71号 平成22年度堺市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 72号 平成22年度堺市市立堺病院事業会計決算の認定について        議案第 73号 平成22年度堺市水道事業会計決算の認定について        議案第 74号 平成22年度堺市下水道事業会計決算の認定について  日程第二  議案第 75号 堺市議会議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例等の一部を改正する条例        議案第 76号 堺市スポーツ振興審議会条例の一部を改正する条例        議案第 77号 堺市立町家歴史館条例の一部を改正する条例        議案第 78号 堺市循環型社会形成推進条例の一部を改正する条例        議案第 79号 堺市立老人集会所条例の一部を改正する条例        議案第 80号 堺市鉄道軌道整備基金条例の一部を改正する条例        議案第 81号 堺市手数料条例の一部を改正する条例        議案第 82号 堺市水道事業給水条例の一部を改正する条例        議案第 83号 堺市下水道条例の一部を改正する条例        議案第 84号 工事請負契約の締結について        議案第 85号 工事請負契約の締結について        議案第 86号 工事請負契約の締結について        議案第 87号 工事請負契約の締結について        議案第 88号 訴えの提起について        議案第 89号 訴えの提起について        議案第 90号 訴えの提起について        議案第 91号 訴えの提起について        議案第 92号 指定管理者の指定について        議案第 93号 市道路線の認定について        議案第 94号 大阪府道高速大阪池田線等の事業の変更の同意について        議案第 95号 平成23年度堺市一般会計補正予算(第2号)        議案第 96号 平成23年度堺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 97号 平成23年度堺市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 98号 平成23年度堺市水道事業会計補正予算(第1号)        議案第 99号 堺市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例        議案第100号 堺市事務分掌条例の一部を改正する条例  日程第三  報告第 14号 平成22年度健全化判断比率の報告について        報告第 15号 平成22年度資金不足比率の報告について        報告第 16号 平成22年度堺市一般会計の繰越明許費に係る繰越計算書の提出について        報告第 17号 平成22年度堺市一般会計の事故繰越しに係る繰越計算書の提出について        報告第 18号 本市の出資に係る法人の決算について        報告第 19号 地方自治法第180条の規定による市長専決処分の報告について        監査委員報告第3号 監査の結果に関する報告の提出について        監査委員報告第4号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第5号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第6号 例月現金出納検査結果報告  日程第四  一般質問 ┌───────────┐ △開議 └───────────┘  平成23年9月2日午前10時開議 ○議長(馬場伸幸君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。  本日の会議録署名議員は、会議規則第117条の規定によりまして、議長において7番田中丈悦議員、23番裏山正利議員の両議員を指名いたします。 ┌────────────┐ △諸般の報告 └────────────┘ ○議長(馬場伸幸君) 日程に入るに先立ち、事務局長から諸般の報告をいたします。 ◎事務局長(佐々木純君) 報告いたします。  現在議場に在席する議員は47名であります。以上であります。 ┌─────────────────────────────────────────┐ △日程第一 議案第 62号 平成22年度堺市一般会計歳入歳出決算の認定について        議案第 63号 平成22年度堺市都市開発資金特別会計歳入歳出決算の認定について
           議案第 64号 平成22年度堺市国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 65号 平成22年度堺市公共用地先行取得事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 66号 平成22年度堺市老人医療給付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 67号 平成22年度堺市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 68号 平成22年度堺市廃棄物発電事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 69号 平成22年度堺市介護保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 70号 平成22年度堺市公債管理特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 71号 平成22年度堺市後期高齢者医療事業特別会計歳入歳出決算の認定について        議案第 72号 平成22年度堺市市立堺病院事業会計決算の認定について        議案第 73号 平成22年度堺市水道事業会計決算の認定について        議案第 74号 平成22年度堺市下水道事業会計決算の認定について △日程第二 議案第 75号 堺市議会議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例等の一部を改正する条例        議案第 76号 堺市スポーツ振興審議会条例の一部を改正する条例        議案第 77号 堺市立町家歴史館条例の一部を改正する条例        議案第 78号 堺市循環型社会形成推進条例の一部を改正する条例        議案第 79号 堺市立老人集会所条例の一部を改正する条例        議案第 80号 堺市鉄道軌道整備基金条例の一部を改正する条例        議案第 81号 堺市手数料条例の一部を改正する条例        議案第 82号 堺市水道事業給水条例の一部を改正する条例        議案第 83号 堺市下水道条例の一部を改正する条例        議案第 84号 工事請負契約の締結について        議案第 85号 工事請負契約の締結について        議案第 86号 工事請負契約の締結について        議案第 87号 工事請負契約の締結について        議案第 88号 訴えの提起について        議案第 89号 訴えの提起について        議案第 90号 訴えの提起について        議案第 91号 訴えの提起について        議案第 92号 指定管理者の指定について        議案第 93号 市道路線の認定について        議案第 94号 大阪府道高速大阪池田線等の事業の変更の同意について        議案第 95号 平成23年度堺市一般会計補正予算(第2号)        議案第 96号 平成23年度堺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 97号 平成23年度堺市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)        議案第 98号 平成23年度堺市水道事業会計補正予算(第1号)        議案第 99号 堺市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例        議案第100号 堺市事務分掌条例の一部を改正する条例 △日程第三 報告第 14号 平成22年度健全化判断比率の報告について        報告第 15号 平成22年度資金不足比率の報告について        報告第 16号 平成22年度堺市一般会計の繰越明許費に係る繰越計算書の提出について        報告第 17号 平成22年度堺市一般会計の事故繰越しに係る繰越計算書の提出について        報告第 18号 本市の出資に係る法人の決算について        報告第 19号 地方自治法第180条の規定による市長専決処分の報告について        監査委員報告第3号 監査の結果に関する報告の提出について        監査委員報告第4号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第5号 例月現金出納検査結果報告        監査委員報告第6号 例月現金出納検査結果報告 △日程第四 一般質問 └─────────────────────────────────────────┘ ○議長(馬場伸幸君) これより日程に入ります。  日程第一から第三、すなわち議案第62号平成22年度堺市一般会計歳入歳出決算の認定についてから監査委員報告第6号例月現金出納検査結果報告まで、計49件及び日程第四、一般質問を一括して議題といたします。  前回に引き続き大綱質疑を行います。7番田中丈悦議員。 ◆7番(田中丈悦君) (登壇)おはようございます。田中丈悦でございます。早速質問に入ります。  前議会より4連動地震に対応しました6メートル津波想定の暫定ハザードマップをつくっていただきました。また、津波避難ビル設定の取り組みとあわせまして、この間の市長の対応につきまして評価をさせていただきたいと思います。昨日も議論になっていますが、引き続きまして、この津波対応の問題から質問に入りたいと思います。  まず初めに、このスライドにございます浸水エリア、青から緑のところでございます。これらの水没されるというエリアにおける高齢者、障害を持っている方のうち介助や援護が必要とされる方は何人おられるのでしょうか。また、災害時のこれらの要援護者の避難誘導の対応についても、あわせてお示しください。  続きまして、次に、福島第一原発の爆発は、原子力災害あるいは放射能汚染という問題を現実のものとして、私たちの前に提示をしています。こちらのように福島県、こちらのように福井県の若狭湾には、14基の原発が集中しております。敦賀原発では敷地の下、原子炉から200メートル横を横切る活断層も確認をされているところでございます。半径にございますとおり、琵琶湖までの距離は30キロというふうになっています。  一方、大阪におきましては、実験用原子炉2基に加えまして、こちらのほうにございますけども、熊取には原子力燃料工業、この熊取の原燃は全国の原発発電の17%のウラン燃料棒284トンを製造する製造工場が熊取にございます。また、一昨年の議会でも議論をしてまいりましたけども、堺市内におきまして、菱木地区におきましてはキログラム当たり7,700ベクレルを検出しておりますけども、市内3カ所には堺化学などを初めといたしました合計で9万6,800トンに及ぶ酸化チタン、放射性の廃棄物が埋め立てられております。これらについての震災時の対応が求められることになります。  そこでお尋ねをいたします。  まず、酸化チタン、放射性の廃棄物についてでございますけども、震災時の非常時における埋め立て、放射性廃棄物の現状確認につきましては、現行、担当課の努力も含めまして、線量の確認までの現地での管理体制が確立されておりますけども、震災時における大幅な空間露出時の対応方針についてはいまだ明確ではなく、地域住民への周知徹底や、震災時における対応についても、想定がされてきませんでした。これらの場合、立入禁止や、あるいは覆土、市民への避難指示や周知の対応などが必要と考えていますが、いかがでございましょうか。あわせまして、地域防災計画につきましても、原発の事故あるいは原子力災害、これら市内の酸化チタン廃棄物の埋蔵の問題も含めまして、緊急時の対処行動が整えられなければならないというふうに考えていますが、いかがでございましょうか。これらにつきまして、原発事故、事業所事故ともあわせて地域防災計画の見直しにつきましてお答えをいただきたいと思います。  3点目は、堺の食をめぐる問題です。  先日、被災地からこちらのほうに避難をされているお母さんたちにお話をお伺いする機会がございました。これらの問題につきまして、とりわけ放射能汚染、食の汚染の問題につきましては、何のためにこちらに避難してきたのかという、子どもたちの食の安全や放射能汚染の拡大について大変御心配をされ、あるいはまた不安も生まれている現状をお聞きをしてきております。これらの点から、まず堺市における流通食品につきまして、国並びに堺市の検査体制と安全確保はどのようになっているのかお聞きをしたいと思います。  続きまして、現在の食の暫定基準でございます。スライドにもございますとおり、従来の370ベクレル、これを引き上げまして、現行キロ当たり500ベクレルという暫定の食品基準値が示されてございます。この下のほうに取り上げてございますのは、チェルノブイリのウクライナ地域における食の基準でございますが、これらに比べまして、日本の暫定基準値が大変緩い基準となっている。これらにつきましては、さまざまな学者あるいは市民の方からも大変強い指摘がされているところでもございます。  そしてまた、食品安全衛生委員会がただいま評価をしています人工線量の生涯における線量として100ミリシーベルトというラインが示されています。これらにつきまして、暫定基準値並びに食品安全委員会が今示そうとしています生涯線量100ミリシーベルトにつきまして、堺市としてどのような見解を持っておられるのか、あわせまして、これらについての子どもたちへの健康と影響について、堺市についての見解をお示しをいただきたいと思います。  また、堺市として、市民の安全確保のために、これらに対しての食品検査の放射性検査機器の導入を行うべきではないかと考えていますが、いかがでございましょうか。  さらに、お母さんたちからは、食べ物の放射線汚染につきまして、家庭におきましては、産地確認などで防いでいるが、給食では防げないのではないのかという声もお聞きをいたしました。堺市学校給食並びに保育所給食の福島原発事故発生以降の対応と、牛肉の使用状況、そしてまた今後の対応についてお示しをしていただきたいというふうに思います。  4点目でございます。  8月20日付の報道では、スライドにございますとおり、暫定基準値の7倍、2,800ベクレルのセシウムに汚染されました腐葉土が、西陶器小学校、殿馬場中学校、公園協会での購入など、これらにより子どもたちも含めまして6カ所で使用されたというふうに報道をされていますが、いつどのような連絡が入り、それらの腐葉土をどのように子どもたちが取り扱い、どのように堺市が対応したのか。あるいはまた、先日検査結果が示されておりますけども、これについての検査結果もお示しをいただきたいと思います。  続きまして、現在、福島、宮城、岩手の3県だけにおきましても、震災瓦れきが2,263万トンというふうに言われているところでございます。この間、川崎市におきましては、焼却灰からキログラム当たり1万3,000ベクレル、千葉県の柏市では、同じく7万ベクレルが検出されるなどの事態が続いています。  6月16日の原子力対策本部の通知、そしてまた8月11日の国のガイドラインにおきましては8,000ベクレルの埋め立て、そして、8,000ベクレルを超えるものについては10万ベクレルまでの保管とされておりました。この間、細野担当大臣の福島県外での最終処分という発言があったわけでございますが、昨日付で、8月31日付の10ベクレルまでの放射線瓦れき等を、あるいは焼却灰等をコンクリート固化して埋め立て可能との環境省の事務連絡が昨日付で堺市にも届いたことを確認をいたしました。放射線汚染瓦れきの全国拡散が今現実のものとなろうとしております。  そこでまず伺いますが、環境省連絡のその概要と、現在、原子力発電所から排出されている低レベル放射性廃棄物である六ヶ所村におけるこれらの保管の濃度の上限値はどのようになっているか。また、放射性含有物の焼却処分による濃度圧縮はどの程度とされているのかお示しをいただきたいと思います。  以上をもちまして、私の第1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎危機管理監(柴藤貞一君) まず、津波対策につきましてお答え申し上げます。  津波被害想定区域内の災害時の要援護者の人数につきまして、今までの想定の2倍の高さでございます6メートル高さの津波の影響を受けると想定している地域におきましては、現在、堺区と西区というふうになります。小学校区におきましては、校区の一部が影響範囲に含まれる校区も含めまして22校区となりますので、全体の災害時の要援護者の人数は大体約1万3,000人というふうに思っております。  次に、津波被災時におけます災害時要援護者の避難誘導につきましてでございますが、津波に対する避難方法は、JR阪和線を目標にしまして、東側のできるだけ標高の高いところに逃げていただくことを基本としておりますが、災害時要援護者の方や、また逃げおくれた方々につきましては、緊急的あるいは一時的に避難していただく津波避難ビルとして28施設を昨日指定をしまして、今後とも順次指定を行う予定でございますが、災害時要援護者の避難につきましては、市の関連部署のみならず、市民の方々も含めまして、今後ともに検討し、考えていかなければならない重要な課題であると認識をいたしております。  次に、放射能汚染の問題でございますが、原発事故を想定した関係、あるいはチタン廃棄物の放射線が露出した場合の対応策を盛り込んだ地域防災計画の見直しをしていくのかどうかということでございますが、これにつきましては、現在、本市の地域防災計画におきましては、原発事故を想定した記載は行っておりませんが、国や関西広域連合、あるいは大阪府などの広域的な対応策の動向を見ながら、本市の行うべき対策や役割を検討するとともに、地域防災計画の見直しを行う際には、原発事故が起こり得ることも視野に入れていきたいというふうに考えてございます。また、現在は項目のみの記載となっておりますチタン廃棄物の対応につきましては、放射線量異常が確認された際の対応手順を地域防災計画の中に明記をしてまいる所存でございます。  次に、セシウムが含まれた腐葉土の経過と対応ということでございますが、8月19日金曜日に、大阪府の農政室より本市に対しまして、堺市立の学校及び財団法人堺市公園協会が堺市南区の商店より購入した腐葉土96袋に、暫定許容値を上回る放射性セシウムが含まれている可能性があるという連絡が入りました。  大阪府からの連絡を受けまして、直ちに関係課が集まりまして、事実関係を確認しますとともに、今後の対応について協議をし、まず現状把握として、当該腐葉土を使用した場所につきまして、簡易の放射線量測定の実施をいたしました。その結果につきましては、当該腐葉土を使用していない場所と同レベルであるということで確認ができましたので、当該腐葉土が使用されたことが健康に及ぼすとは考えられないということでございますので、施設の利用制限はその時点は行わないということとしました。  その後、当該腐葉土の使用現場であります花壇などの検体を採取し、精密検査を実施いたしました。放射性セシウム濃度といたしましては、1キログラム当たり17から984ベクレルを検出し、あわせて空間線量率につきましては、毎時0.061から0.082マイクロシーベルトを計測したということでございます。  これらの値の評価につきましては、原子力災害対策本部が稲の作付に関する考え方で示しております土壌中の放射性セシウム濃度の上限値でございます1キログラム当たり5,000ベクレルを大きく下回るとともに、空間線量率におきましても、大阪府の公衆衛生研究所が大阪市内で測定しております過去の平常値でございます毎時0.077から0.108マイクロシーベルトと同等の水準でございますので、健康に影響のないレベルというふうに考えてございます。以上でございます。 ◎健康福祉局長(早川泰史君) 食品の放射性汚染についてお答えをいたします。  現在、放射性汚染の疑いのある食品の検査につきましては、国から指示があった自治体が、国の指針に基づき検査計画を策定し、農畜水産物の放射性物質の検査を適切な区域に分け、週1回程度行っております。自治体が検査体制が十分にとれない場合には、検疫所等国の検査機関が自治体からの依頼に基づき検査を行っております。現時点では食品の検査は各自治体の検査機関で行うことを基本としておりますが、今後国において国が指定した対象農畜水産物のモニタリング検査が実施される予定でございます。本市におきましては、現在検査機器を保有しておりませんが、暫定規制値を超える可能性が高いと考えられる食品の流通の情報が入った場合には、食品を確保し、速やかに検査機器を保有する自治体や検査機関へ検査依頼を行っております。現在、放射性物質に汚染された稲わらを与えられた牛の肉の流通につきましては、安全性確保のため、各自治体からの情報提供により調査を実施し、該当する牛肉の販売の中止と検査を実施しております。  本市といたしましては、放射性物質を含む食品の摂取による人体の影響につきましては、科学的な知見を有しておりませんので、小児への影響を含めて評価はできません。現在、内閣府食品安全委員会では、緊急時のみならず、平常時を含めた食品に含まれる放射性物質の生涯における累積の影響評価が行われております。今後厚生労働省においてこれを基準に規制値が改めて検討される予定となっております。また、市民の食の安全・安心を確保するために、また、危機管理の観点からも、当市においても検査機器の導入の方向で検討に既に入っております。以上でございます。 ◎教育次長(石井雅彦君) 学校給食で使用する食品の安全確保についてお答えします。  国の出荷停止や自治体での検査・点検とあわせて、本市学校給食では念のため学校への納品前に出荷制限となっている産地のものがないか、牛乳については保健給食課で、野菜等については財団法人堺市学校給食協会で確認を行っております。  牛肉の使用につきましては、3月16日に鹿児島県産と宮崎県産の牛肉を1回使用いたしましたが、これは東日本大震災以前に確保されたものです。1学期の献立において牛肉は使用しておりませんでした。また、2学期の給食で牛肉を使用する献立はございません。2学期以降につきましては、万全を期して、福島第一原子力発電所事故以後に出荷制限のされたことのある産地の農産物が納品される場合は、事前に放射性物質の検査を行います。  次に、腐葉土の対応についてお答えします。  西陶器小学校におきましては、5年生児童が腐葉土をまぜた土を使用して、バケツで稲を栽培しており、夏休み自宅に持ち帰って世話をしておりました。8月20日、学校にあった予備のバケツ稲を使って市職員が簡易の放射線量測定を行いました。健康に影響があると考えられないレベルでしたが、念のため5年生児童56名分すべての土壌が入ったバケツを回収し、校舎横のフェンスで仕切られている中にかぎをかけて保管をしております。  また、殿馬場中学校におきましても同様の測定を行い、健康への影響が考えられないレベルであることを確認し、文書で保護者にその状況についてお知らせを行いました。以上です。 ◎子ども青少年局長(古家一敏君) 続きまして、保育所給食の安全確保についてお答えいたします。  福島第一原子力発電所の事故を受けまして、食品の取り扱いにつきましては、食品衛生法に基づき、暫定的な規制値を超える放射性物質が検出された場合は出荷制限が行われ、該当する食品を流通させない対応がなされております。このような中、保育所では給食で使用する食品は少量、多品目となりますので、各施設が商店から一般に流通しているものを購入しており、一般家庭で購入する食品と変わりないことから、現在のところ独自に食品の検査を行っておりません。  なお、今後もさらに安全な給食を提供していくためにも、引き続き、食品の安全確保方法については検討してまいりたいと思います。以上です。 ◎建設局長(坂本和之君) 財団法人堺市公園協会が購入しました腐葉土についてお答えいたします。  当該腐葉土が使用されました4公園におきましては、放射能セシウムの測定結果が健康へ影響を及ぼすレベルでないことを自治会や公園愛護会など関係する皆様へ説明し文書でお知らせをいたしました。  なお、購入腐葉土は80袋のうち未使用分24袋につきまして回収をし、8月24日に購入先へ返品したとの報告を財団法人堺市公園協会から受けております。以上でございます。 ◎環境局長(宮脇和夫君) チタン廃棄物埋立処分場におきます災害時の対応についてお答えします。  本市が平成22年3月に定めましたチタン廃棄物業務マニュアルに基づき、災害時には速やかに職員を派遣し、チタン廃棄物の露頭の有無などを確認するとともに、空間放射線量を測定します。その値が経年測定値の平均を上回る異常を確認した場合は、覆土による応急対策と立入制限などの被曝防止措置を講じます。また、管理者や土地所有者に安全対策を求めるほか、国に連絡の上、必要な指示を受けるとともに、危機管理室との連携のもと、市民への周知徹底を行ってまいります。  次に、災害廃棄物についてお答えします。  8月31日付の環境省の通知内容でございますが、8,000ベクレルを超え、10万ベクレル以下の焼却灰などの処分方法に関する方針を示したものが通知内容でございます。8,000ベクレルを超え、10万ベクレル以下の焼却灰は、処分の安全性が確認できるまでの間、一時保管することが適当とされているところでございますが、一時保管後の安全な処分方法の技術的な検討結果をまとめたものでございまして、埋立方法として公共用水域や地下水域の汚染防止、周辺地域や作業員の放射線被曝の防止、民間事業者の処分場に関して、現時点での知見をもとに方針を示しております。  次に、廃棄物の焼却灰の放射線の密度でございますが、環境省の示す知見では、焼却前と比較して33.3倍になると言われております。
     次に、六ヶ所村低レベル放射性廃棄物埋設センターでの濃度の上限値でございますが、セシウム137でございますと、1キログラム当たり1億1,000ベクレルとされております。以上でございます。 ◆7番(田中丈悦君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 7番田中丈悦議員。 ◆7番(田中丈悦君) まず、初めに4連動地震の際の要援護者についてです。援護が必要とされる方は1万3,000人ということでございました。となりますと、その介助、援護には、1万3,000人対応する人員が必要ということになります。お答えがありましたけども、今、私たちは震災以降、こうした問題に市役所あるいは自治体、市民も含めて対応が求められているということでございますけども、これらの場合、御承知のとおり、地域におきましてもボランティアに携わっている方は御高齢の方が多いわけですし、平日の場合は介助の地域における手は足りなくなるということになります。具体的に津波到達の100分の間に避難ビルまでだれがどのように誘導するのかということになってくる中、市民力ということでいえば、御自身が避難する、家屋から避難をするということで、実際のところ手いっぱいの状況が生まれるのではなかろうかというふうに考えております。  私は前議会におきましても、6メートルの防潮ラインも必要じゃないかというふうに提起をいたしておりますけども、そこでお伺いしますが、平日であれば、この堺市役所の本庁舎には2,000名の職員が勤務をされています。業務要員の確保は当然として、災害時に一人でも多くの要支援者の支援に駆けつける。せめて周辺の地域だけでも避難支援に当たれないかというふうに思います。お考えをお聞きをしたいと思います。  次に、酸化チタンの廃棄物埋立処分につきましては、経年測定は0.082マイクログレイでございます。これを超える放射線漏れが想定した場合の対応をとるという御見解がございました。また、防災計画の中でも具体的な対応を明記するとの御答弁がございました。こうした原発災害等が起こり得るということを視野に入れて、ぜひ見直しのほうをよろしくお願いをしておきたいと思います。  3つ目に、食の安全をめぐる問題についてでございます。暫定基準値がこれまでなら安全というしきい値があるということではございません。そのことも確認をされてません。乳幼児の場合は、これらの影響は3倍から4倍になるというふうに指摘をされています。堺市として、これらに関しての評価はできないというお答えについては、私は極めて賢明な御答弁だろうというふうに思っています。  暫定基準値につきましては、先ほどお示しをしたとおり、食品安全委員会の生涯500ミリシーベルトにつきましても、80年で割った場合、従来の年間1ミリシーベルトを0.2超えるというふうにするものでございます。基準が古いとされるICRP基準の1ミリシーベルトを超えるなど、もはや国の放射線基準をめぐっての見解は、私も含めまして国民のだれしもが信用していない、このような状況じゃないかというふうに考えております。  現在、流通食品の検査につきましては、国の検査は14の1都13県でございます。出荷制限品目を除きましては、週1回の検査、また地域別の検査となっております。学校給食では、1学期は当該食品がなかったというふうにも聞いておりますけども、県別では1種類の品目でも暫定基準値以下については出荷されるという状況が今後生まれることになり、県別でのこれらの判定はできないというふうになります。JAS法の流通食品の表示を県単位から市町村別に改めるということが必要ではないかという考えを持っていますけども、採取から流通までの時間差や、産地表示がない中、厚生労働省のホームページの検査結果と流通食品が一致をしません。また、今後水産物への放射能蓄積と食物連鎖など、長期の監視が必要となります。  今回の御答弁では、学校給食食材につきましては検査を実施する、また堺市としても放射線測定器の導入を進めるという御答弁がなされました。評価はしたいと思いますし、ぜひ実施と導入を進めていただきますことを要請しておきたいと思います。  また、保育所給食についてでございますけども、ぜひ乳幼児への放射線の影響の重要性など、これらを踏まえまして、測定器の導入の件もあわせまして、できる限りの御検討を要請しておきたいと思います。  続いて、放射性瓦れきの問題でございます。六ヶ所村での濃度限界はお聞きをいたしましたけども、焼却灰は33倍というふうに言われたと思います。今後これらにつきまして、どこで焼却をするのか、搬送をどうするのか、どこに埋め立てるのかなど、汚染物質の全国拡散につながるだけに、堺市にとっても市民にとっても大変大きな問題として浮上をしております。これらにつきましては、市民レベルでも全国的な議論が開始をされていますし、大変強い懸念が生まれているところでもございます。汚染瓦れきの受け入れにつきまして、竹山市長の御見解をお伺いしておきたいと思います。  あわせまして、私はこの問題につきましては、基本的には国、東電による処分地の借り上げ、買い上げによる処分と管理以外の方法はないと考えています。これにつきましても、こうした全国拡散から国の責任を持った管理体制を行うべきであるというふうに考えておりますけども、国への要望など行っていただければと思っています。加えまして、竹山市長のこの点での御見解をお聞きをしておきたいと思います。  第4に、汚染腐葉土の使用問題です。今も汚染瓦れきの問題について議論していますが、今後、全国的な放射線汚染が私たちの中で拡散されていく中、私たち自身の外部被曝、内部被曝の線量が増加する傾向が全国的に生まれる状況になります。私は何よりも子どもたちの安全確保のために、高濃度の放射線汚染の議論の中でも低線量放射線の問題について忘れるということや、議論の対象から外すということがあってはならないというふうに思います。  お答えは健康に影響を与えるレベルではないということですけども、いただいている資料では腐葉土の基準値の400ベクレルに対して、原体自身は1万780ベクレル、0.137マイクロシーベルトが検出をされたというふうになっております。検査された検体は、土にすき込まれた検体であり、拡散された検体だというふうになります。スライドのほうお願いします。  こちらのように時間当たりでは、今の当局の説明、バックグラウンドから引いて計算をいたしますと、0.201マイクロシーベルト、年間基準の20%がまだ、1年間における線量の20%がそこに存在しているというふうになります。いろいろと議論いたしますと、1日2時間程度だから問題がないのではないかというふうにお答えもされました。説明もいただきました。  もう1個資料をお願いします。こちらのほうは、1ミリシーベルトを示しております、ICRPの考え方ですけども、この防護の最適化の原則というのがございます。被曝する線量につきましては、線量の大きさはできる限り低く保たれるべきであるというふうにされています。ICRPのこれらの見解についての認識をお聞きしますとともに、私もそのように思いますけども、除染なども含めまして、どのような対応をとるのかお聞きをし、2問目の質問といたします。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎市長(竹山修身君) まず最初に、震災対策と原子力災害のうち、災害廃棄物の受け入れにつきましてお答えいたします。  被災地におきましては、膨大な量の災害廃棄物が発生いたしております。早期の復旧・復興のためには、堺市といたしましても、関西広域連合、大阪府、その他の処理施設を持つ公共団体と連携して、広域で処理することが必要と考えているところでございます。しかしながら、関東地域で焼却灰から高濃度の放射性セシウムが検出されました。国が処理基準を定めることに現在なっているところでございます。本市を含めまして、大阪府内では現在災害廃棄物を受け入れていないところでございます。今後、本市としては、市民の健康被害の防除というのを第一に考えていきたい。安全性の確保を担保していく、それを国にしっかりと方針を出させたいというふうに思っております。そうした動向を見つつ、広域連合、大阪府、そして府内の市町村と連携して対応を検討していきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◎危機管理監(柴藤貞一君) まず、災害時要援護者の避難支援に対しまして、市職員が活用できないかというお尋ねでございますが、災害が発生した場合、初動期から全市を挙げて必要な組織動員体制を整えまして対応するということにしております。  災害発生時の要援護者の避難支援体制につきましては、今後初動期の体制、あるいは業務に関する本市としての検討を進める中で考えていきたいというふうに考えております。以上でございます。  それと、次に、ICRPの認識ということでございますが、これにつきましては、1つは文部科学省のほうで4月19日に福島県内の学校の校舎・校庭等の利用判断における暫定的な考え方につきましてを通知をされました。その時点では、年間20シーベルト以下、1時間当たり3.8マイクロシーベルト以下というようなことで国のほうとしては考えておられるということでございます。それにあわせまして、20シーベルトという基準でございますが、先ほど議員さんからもおっしゃっておられましたように、ICRP、国際放射線防護委員会が今回のような非常事態が終息した後の参考レベルとして、年間1から20ミリシーベルトの範囲で考えることも可能とする声明を参考にしたものでございます。  その後、文部科学省のほうは5月27日に福島県内における児童・生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応についてを発表され、学校での被曝量につきましては、年間1ミリシーベルトをめざすということになってございます。それに合わせますと、20ミリシーベルトでいきますと、先ほど言いましたように1時間当たり3.8マイクロシーベルトということになりますと、1ミリシーベルトを基準にしますと、0.19マイクロシーベルトという形になりますので、基本的には、まずはそれ以下の部分の線量につきましては、基本的に除染という部分については対応しなくてもいいというふうに思っております。  それとあわせまして、国のほうでも原子力安全委員会のほうから、除染に関する緊急実施基本方針というのが8月26日に出されております。これは被災地、福島県等を対象にされておられるんですが、その除染の部分につきましても、基本的には1ミリシーベルト以下につきましては、除染は基本的にはされないということでございますので、国の見解等について我々はそれを踏襲していくという形になろうかと思います。以上でございます。 ◎環境局長(宮脇和夫君) 先ほど御答弁いたしました六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターでの濃度限界について、数値が誤っておりましたので訂正させていただきます。  先ほどは1億1,000ベクレル/キログラムというふうに申しましたが、11億1,000ベクレル/キログラムでございます。申しわけございませんでした。 ◆7番(田中丈悦君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 7番田中丈悦議員。 ◆7番(田中丈悦君) もう時間がございません。というような放射線瓦れきが持ち込まれてくるということでございます。要援護者への職員の活用、本当に御検討いただきたいと思います。放射能瓦れきにつきましては、安全性の確保、これを求めておきたいと思います。  腐葉土の問題につきましては、私は納得することがしておりません。今後さまざまな御検討いただきまして、最善の方法をとられるように、保護者の方とも相談していただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。以上です。 ○議長(馬場伸幸君) 15番三宅達也議員。(拍手) ◆15番(三宅達也君) (登壇)おはようございます。大阪維新の会堺市会議員団2巡目の大綱質疑をさせていただきます三宅達也です。  まず、4年ぶりに戻ってまいりました。お帰りなさい、だれも言ってくれませんので、自分でただいまの意味を込めて言わせていただきました。この4年間の充電期間は大変勉強になるいい経験ができました。しかしながら、再度挑戦するというのは、皆さんの声を市政に届けるという熱意と政治への思い、これだけでは大変困難であると思います。市長を初め議員皆様にこのいい経験、同じ境遇をお勧めすることはしません。もっともだれもそんな立場にはなりたくないと思います。また、この4年、充電期間といえば聞こえはいいのですが、実際は落選し、日々の生活にも苦労することがございました。その中、支えていただきましたお人の顔、思い出しつつ、この壇上に再びお送りいただきました多くの市民の皆様に感謝申し上げたいと思います。  先日、民主党の代表選挙が行われ、党の代表イコール総理という野田総理が誕生しましたが、マスコミの街角インタビューの中で、野田さんに決まりましたがどう思いますか、何を望みますかという問いかけに、野田さんってだれ、余り知らない、どんな人と逆に聞き返す人、だれがなっても一緒と答える方もいらっしゃいました。私も民主党の国会議員だけでたった3日、3日間で総理を選ぶのはどうかと思っておりましたが、政治に対する不信感とともに、政治に対する関心がここまでなくなっているのかとインタビューを聞きつつ、もし、これが国民の皆さんが直接選挙で総理を選ぶなら、もっと関心を持っていただけるのかな、そんなふうに思いました。  大阪維新の会も市民の皆様のいろいろな御意見を吸収すべく、先日大阪市内にて一般の市民の方に御参加いただきまして、熟議会という会議を行い、大阪都構想とともに、この大阪のあり方を議論していただきました。その中、市長は反対しておりますが、区長公選についてもさまざまな御意見をいただきました。衆愚政治に陥る可能性もあると御批判の御意見もいただきましたが、最終的には直接選んだ市民の責任で、真剣にそのまちの行政を担う代表を選ぶのであるから、それは市民の責任、そして、それは権利であるという意見が大半を占めていました。  我が国は議院内閣制で、首相公選ではありませんので、代表選挙で海江田氏に投票した国会議員が、その後ろについている小沢さんを見て投票したことと同じように、各区長はこの本庁、そして市長のほうを向かねばならない行政を行うのではなく、各区民の側を向いて行っていただきたく期待しております。  選挙で選んでいただきました私たちは気を引き締め直し、切磋琢磨し、市民の皆様のほうへ向き、議論してまいりましょう。当局におかれましては、明快かつ的確な御答弁をよろしくお願い申し上げます。  それでは、質問に入ります。  この4年間の充電期間、私は保育園におきまして運営とお手伝いをしてまいりました。将来のこの日本を支えていく子どもたち、子どもは国の宝、マスタープランにも健やかに育てていきたいということで、堺市におきましても、保育施設に力を注いでくださる、そのことに関しては評価しております。ただ、リーマンショックから経済の状況が悪くなり、大震災のダメージとも重なり、家計を圧迫している状況と不安定な子ども手当に対する不安について、市民の皆様から多くの意見を聞かされ、子どもを保育所に預かってもらい、共働きをしないと生活ができない、就職についても、まず子どもさんを預かってもらってから来てください、でなければ雇えないとの相談が格段にふえております。先日視察を行いました世田谷区や横浜市でも、多くの待機児童の解消に頭を痛めておりました。  そこで、堺市における保育施策についてお聞きいたします。待機児童の現状と推移について、まずお答えください。また、これまでの認証保育所を初めとした待機児童の解消の取り組みについてお答えください。  最後に、今後の待機児童の解消に向けての取り組みと、今後の保育施策、その方向性について御説明ください。  堺市のスポーツ振興についてお聞きします。  先般、ワールドカップ女子サッカー大会が行われ、日本女子チームが優勝という快挙がなし遂げられ、メンバーの堺市出身のお2人が市長表彰を受けておられました。今後も世界じゅうで活躍するスポーツ選手が堺から生まれることを期待しております。  そこで、堺市にとってスポーツの振興を行う意義について、どのように考えておられるのかお示しください。あわせて、スポーツ施設の整備状況と、今後の整備の取り組みについてお答えください。  スポーツの振興には、その施設の整備、ハード面の整備と同じく、スポーツイベントや指導者の育成などソフト面についても同時進行で行っていかなければならないと思います。堺市民がスポーツに親しむ取り組みと、その指導者の育成についても、あわせてお答えください。  次に、会派より要望しております学校園におけるエアコンの設置状況についてお聞きします。  まず、学校園のエアコンの設置状況と、今後の取り組みについてお示しください。  次に、学校園の給食についてお聞きします。堺市では集団食中毒O−157の事件の反省により、安全な給食を第一に、野菜、缶詰、すべての加熱を実施して、調理を実施していると聞いております。そのことによって、非常に給食がももない、おいしくないとの児童やその保護者からの改善の御意見を伺っております。いかがでしょうか。  また、本市の中学校の昼食の考え方についてお答えいただきたいと思います。さきの文教委員会にて、会派の小林議員より、中学校の給食導入についてアンケートを行うように質問いたしましたが、予定はないとの答弁とお聞きしました。市長は住民の意思を聞くことはしないということなのか、再度この場にてお聞きいたします。  最後に、あらゆる給食の実施形態、民営の業者の活用や単独調理方式の試験的導入、小学校の給食設備を利用した親子方式、複数の学校の給食を調理する共同調理場方式、PFI導入の給食センターなど、さまざまな状態を考慮して、中学校における給食の導入の可能性についてお示しください。  次に、先般マスコミにも取り上げられておりましたが、小学校校長の公募についてお聞きします。  堺市の学校教育の活性化を図り、教員以外から幅広く優秀な人材を募集し、豊富な経験や人間関係を教育の場で生かしていただくこの実施に大変注目しております。そこで、小学校長初ということの公募のそのねらいをお答えください。民間校長というと、どうしても広島で起こりました民間校長の登用での悲劇、校長先生の自殺を思い起こします。あの悲劇を繰り返さないために、研修と教育現場でのサポート体制についてあわせてお答えください。  また、堺市で独自に実施しております児童の学力をはかる、「子どもがのびる」学びの診断についてお聞きします。  平成18年より一部小・中学校にて実施しておりましたが、平成22年度からはすべての学校園で実施されていると聞いておりますが、その学びの診断、概要、中身をお示しください。  先ほど堺市における保育の施策についてお聞きしておりますが、同じく堺市の幼稚園、公立の幼稚園の現状から、未来に向けた幼児教育の施策について御説明ください。また、あわせてここ10年間の公立幼稚園の園児の数の推移についてお示しください。  前回の大綱にて西林議員より、泉北ニュータウンの再生についてお聞きしました。大阪で古きよき時代と言われ想起するころ、それは万国博覧会、万博というイメージではないでしょうか。ちょうどそのころ開発が行われ始めて、何々台、何とか台と言われる宅地と公営住宅の区画整理、教育機関、公立学校、公立小学校・中学校の整備、大阪中心部へと多くの労働者を運ぶ鉄軌道、泉北高速鉄道とその駅前の開発、かつては千里ニュータウンと並び日本有数のすばらしい住宅地で、本当に多くの市民の皆様が暮らしておりました。  しかしながら、今は時代の流れとともに、まちの施設や公営住宅も老朽化が進むとともに、まちの魅力もなくなっていく、その現状で住民の皆様も高齢化が進み、人口もそれに伴い減少しております。自治会に入る方も年々減っていって、防災組織の立ち上げや参加にも困難が生じていると聞いております。泉北高速鉄道の運賃の値下げについても、長年の住民の願いでもあります。  このような諸課題が蓄積する中で、新たにニュータウンの世帯をふやすということで、住宅アシスト制度を堺市では創設されております。その事業内容とこのたびの制度改正に伴いまして、利用が伸びている、そのお話を聞いておりますが、あわせてその状況、お答えいただけますでしょうか。  次に、晴美台エコモデルタウンについてお聞きいたします。  12月の議会にて会派より質問させていただきましたが、現時点でのプロポーザル募集の進捗状況と、事業者選定の考え方について御説明ください。  泉北ニュータウンの開発は、泉ヶ丘地域から順次行われてまいりましたが、このほどその初期の開発地域の拠点であります泉ヶ丘駅前地域活性化ビジョンが策定され、その取り組みがスタートされております。泉北ニュータウンの再生において、そのことは評価しておりますが、泉北にはこの後、栂・美木多地域、光明池地域と開発時期はずれますが、3つの地域に分割されております。  そこでお聞きいたしますが、今後この3つの地域の再生に伴い、その駅前の特色も踏まえて、光明池、栂・美木多の各駅の活性化のビジョンの策定も私は必要と考えておりますが、当局の考えをお示しください。  これで1回目の質問を終わりたいと思います。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎子ども青少年局長(古家一敏君) 堺市の保育施策についてお答えいたします。  まず、待機児童数の推移と現状につきましては、平成16年4月の868人をピークに、平成22年4月には待機児童数が290人まで減少してまいりました。就学前人口は減少しているものの、経済情勢が厳しい中、保育ニーズは年々増加しており、待機児童数は平成23年4月1日時点で431人となっております。待機児童の状況につきましては、ゼロ歳から2歳の低年齢児が全体の8割を占めており、市内では北区の待機児童数が全体の4分の1と最も多くなっております。  次に、これまでの待機児童解消に向けた取り組みにつきましては、認可保育所の創設や増改築、分園設置などにより定員増を図るとともに、堺市独自の基準を満たす認証保育所の設置により、保護者の多様な保育ニーズに対応してまいりました。  次に、今後の待機児解消に向けた取り組みにつきましては、特に低年齢児の受け入れ枠の確保に向け、学校園等の有効活用や認証保育所の入所率向上など、既存社会資源を効果的に活用してまいりたいと考えております。  また、現在国において検討されています子ども・子育て新システムの導入により、従来の保育制度は大きく変わろうとしております。今後はこのシステムの枠組みを十分に確認しながら、多様なニーズに対応する保育サービスの提供や、質の高い幼児教育、保育の保障等に取り組んでまいります。以上でございます。 ◎文化観光局長(志摩哲也君) 本市のスポーツ振興についてお答えいたします。  まず、スポーツ振興の意義・目的は、心身の両面にわたる健康の保持・増進や体力の向上、次代を担う青少年の健全育成、地域コミュニティの醸成などが挙げられます。とりわけ高齢化社会の進展や日常的に体を動かす機会が非常に減少している現代社会におきましては、生涯にわたってスポーツ活動に親しむことができる環境づくりは非常に重要でございます。  本市におきましては、市民の皆様に身近なところでスポーツに親しんでいただけるように、7つの区のすべてに体育館を整備するとともに、J−GREEN堺や総合スポーツセンター、野球場、テニスコートなど、市民の皆様方のライフスタイルやライフステージ、ニーズに応じたさまざまなスポーツ施設の整備を行っております。これらのスポーツ施設では市民の方一人一人の体力や好みに応じて幅広くスポーツを楽しんでいただいているところでございます。  次に、今後の施設整備の取り組みですが、堺市マスタープランに位置づけております武道館、野球場などの整備につきましては、現在、基本コンセプトの構築に向けて取り組みを進めているところでございます。さらに、既存スポーツ施設の計画的なリニューアル、時代の変化、新たな市民ニーズに即した新しい施設の整備検討などを行い、子どもから高齢者の方々まで生涯にわたってスポーツ活動に親しめる環境づくりに取り組んでまいります。  次に、市民の方々がスポーツに親しむための取り組みでございますが、本市では各体育館を初めとするスポーツ施設において、それぞれの体力に応じたスポーツ教室を開催いたしております。身近で気軽にスポーツを親しんでいただく機会を提供するとともに、一方、全市的な生涯スポーツの祭典である堺市民オリンピックやウォーキング大会などのスポーツイベントを開催し、広くたくさんの市民の方に参加いただいているところでございます。  最後に、スポーツ振興のための指導者の養成についてですが、市民の方々がスポーツに親しんでいただくためには、指導者の育成は非常に重要な課題と認識いたしております。本市では生涯スポーツの指導者として、市の事業や地域で活躍いただくことを目的に、指導者養成講座を開催しており、スポーツ理論や医学的知識、救急法等の講座を受講していただき、堺市スポーツ指導者として認定いたしております。  これまでに400人以上の方の修了者がおり、各校区や職場においてスポーツ指導者として御活躍いただいているところでございます。また、修了された方々で、堺市ボランティアスポーツ指導者会を組織され、泉州国際市民マラソンを初めとし、いろいろなスポーツ大会に積極的に御協力もいただいているところでございます。  その他、本市の生涯スポーツを支える指導者といたしましては、スポーツ推進委員を各校区に配置し、地域のスポーツ振興のまとめ役として従事いただいており、生涯スポーツの祭典であります堺市民オリンピックの中心的役割を担っていただいております。また、競技スポーツの指導者養成につきましては、専門的な見地から、堺体育協会ほか各種目団体において取り組まれているところでございます。  今後のスポーツ施設の整備、スポーツに親しむ機会の提供や、指導者の養成などハード・ソフトの両面から本市のスポーツ振興に取り組んでまいります。以上でございます。 ◎教育次長(原田勉君) 学校園のエアコンの設置状況と今後の取り組みについてお答えいたします。  小・中学校におけるエアコンの設置状況でございますが、保健室、コンピューター室及び管理諸室には既にエアコンを設置し、また、すべての普通教室には壁かけ扇風機を1教室当たり2台設置しております。今後の取り組みといたしましては、夏季休業中も含めて、児童・生徒の自主学習、自主研究の場となる図書室と、それから近隣への影響から窓の開放が制限される音楽室に、今年度から中学校に設置してまいります。小学校の図書室、音楽室につきましても、設置に向けて検討してまいります。  なお、学校園施設の整備は最優先施策である耐震化を初め、老朽化した外壁の改修やトイレの整備等、喫緊の課題がある中で、普通教室へのエアコン設置につきましては、現在、PFI方式、リース方式等の整備手法及び効率的な事業展開のあり方等の調査・研究を行っております。  続きまして、堺市立の幼稚園の現状についてお答えします。  まず、本市における幼児教育の施策でございますが、平成23年2月に策定しました未来をつくる堺教育プランに基づき、すべての幼児を対象とした幼児教育の推進を図ることを目的といたしまして、幼児の生活の連続性及び発達や学びの連続性を踏まえ、公立幼稚園、保育所及び私立幼稚園、民間保育園における幼児教育のさらなる充実、それから幼稚園、保育所・園、小学校、地域の相互連携の推進などに取り組んでいるところでございます。  次に、ここ10年間の公立幼稚園の園児数の推移でございますが、各年5月1日を基準日といたしまして、平成14年度につきましては10園で定員1,505人に対しまして、園児数が1,260人であり、定員に対する充足率は83.7%でありました。平成17年の美原町との合併により11園となり、定員は1,940人に対しまして、園児数は1,707人となりましたが、今年度につきましては11園で、定員1,765人に対しまして、園児数が1,240人であり、定員に対する充足率は70.3%となっており、減少傾向となっております。以上でございます。 ◎教育次長(石井雅彦君) 学校給食についてお答えします。  本市の学校給食は加熱調理を基本とし、安全・安心な給食を提供しております。病原性大腸菌O−157、ノロウイルス、カンピロバクターなどを原因とする食中毒の発生事例もあり、今後も加熱調理を基本とした学校給食を提供してまいります。  堺市の中学校の給食は家庭弁当を基本としております。家庭弁当は体格や食事量など個人に応じた対応が可能で、食の選択や栄養のバランスを考えるなど中学生の心身の健全な育成に寄与しております。また、弁当を持参できない場合への補完支援策として、ランチサポート事業を充実させてまいりたいと考えております。  学校給食導入のアンケート調査につきましては、今のところ行う予定はございませんが、食育を推進する中で、朝食に加え、昼食も含めた日々の食事の現状や課題について調査をすることは必要かと考えております。  いずれの給食の実施形態におきましても、それぞれ特徴と差異があり、多額の経費が必要となるととらえております。中学校給食は給食施設の建設や運営の経費のほかにもさまざまな課題があり、中学校の昼食につきましては、家庭弁当を基本とし、ランチサポート事業の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、「子どもがのびる」学びの診断についてお答えします。  本調査は、義務教育9年間を見通した授業改善や学校運営に生かすとともに、子ども一人一人の発達・成長課題に応じた個別支援を充実させ、また教育委員会の事業の成果や課題を明らかにすることを目的に実施するものです。小学校3年生から中学校3年生までのすべての児童・生徒を対象に、国語、算数、数学、英語の教科学力に加え、学習、生活状況についての調査を行っております。毎年継続して実施することで、各学年の学習生活状況のデータが蓄積され、児童・生徒一人一人に対する指導・支援を充実させるとともに、中学校区で一貫性のある学習指導・生徒指導の充実が図れるものと考えております。教育委員会ではこの学びの診断を未来をつくる堺教育プランにおける総合的な学力育成のための重要な施策と位置づけ実施しております。  次に、校長の公募についてお答えします。  教育委員会では、本年2月に策定しました未来をつくる堺教育プランにおいて、学校のマネジメント力向上の取り組みの一環として、行政職員や民間人等教員以外の人材を校長として任用する制度の拡充による学校教育の活性化を掲げております。民間企業や行政機関などにおいて、豊かな経験や人間関係力を備え、リーダーとして活躍した人材を小学校長として迎え、学校外での経験で身につけた幅広い視点や発想で、地域の潜在的な教育人材を積極的に活用するなど、学校と家庭、地域が一体となって子どもをはぐくむ地域協働型教育の推進に力を発揮してもらうことをねらいと考えております。  任期つき校長へのサポートにつきましては、本市立小学校長として本人の持つ力を十分に発揮し、スムーズな学校経営ができるよう、任用前の3カ月間、教育委員会に籍を置きながら、指導主事等による学校教育全般にわたる研修を実施する予定です。また、任用後も校長経験者による相談・支援はもちろんのこと、近隣学校長との連携ができるよう働きかけを行ってまいります。以上です。 ◎建築都市局長(荻田俊昭君) 泉北ニュータウン子育て世帯等住まいアシスト事業についてお答えをいたします。  本事業は、泉北ニュータウン内の一定の要件を満たす賃貸住宅に転居する子育て世帯等に対して、月額2万円を上限とし、最長5年間の家賃補助を行うことにより、若年世帯の転入と転出を促進するものであります。  平成22年9月の制度開始時は、家賃の減額を行う家主、借り主に対して補助金を出すという制度でしたが、借り主、入居者の双方が申し込みをする必要がある中で、借り主側の手続の負担が大きいことから、予想より利用が促進しませんでした。そのため、平成23年2月に補助金の支出先を入居者に変え、入居者のみで手続を行うことができるよう制度改正を行いました。また、平成23年4月からは、それまで補助対象住宅を民間賃貸住宅に限っていましたが、同様の要件を満たすUR賃貸住宅を対象に追加をいたしました。  そのような制度改革により、平成22年度は14件の利用がありましたが、平成23年度は8月末現在で34件の利用となっております。今後も引き続き制度の周知を行うとともに、利用しやすいように改善を図るなど、事業推進に努めてまいります。  次に、駅前活性化ビジョンの策定についてお答えをいたします。
     泉北ニュータウンの各駅前については、堺市マスタープランにおいて泉ヶ丘駅前が地域における市民生活の中心となる地域拠点、栂・美木多駅前と光明池駅前が市民生活に密着した生活拠点としての駅前拠点と位置づけをしております。泉北ニュータウンの中核的センターである泉ヶ丘駅前については、大阪府タウン管理財団等による駅前周辺の資産処分を契機ととらえ、泉北ニュータウン活性化の起爆剤とすべく、堺市、大阪府などで構成する泉北ニュータウン再生府市等連携協議会において泉ヶ丘駅前地域活性化ビジョンを策定し、活性化への取り組みを進めているところでございます。栂・美木多及び光明池駅前については、駅前拠点として日常生活の利便性の向上とにぎわい創出に取り組むこととしておりますが、活性化策の検討に当たっては、地権者や施設所有者の意向、和泉市市域の取り扱いなどの課題が考えられますので、状況を見ながら必要な対応策を検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎市長公室長(藤木博則君) 続きまして、晴美台エコモデルタウン創出事業の進捗状況と事業者選定の考え方についてお答えを申し上げます。  プロポーザル参加事業者募集要項に基づきまして、8月31日に応募申込書及び応募者に関する資料等の受け付けを終了したところでございます。引き続き、9月5日から9日までの5日間、事業提案書及び買受希望価格書の受け付けを行います。その後、それら提出をいただきました事業提案書等について、学識経験者及び公認会計士で構成する選定委員会において審査し、最優秀者及び次点者を選定いたします。  優先交渉権者の選定に当たりましては、買受希望価格のみならず、より環境性能にすぐれた住宅、環境に配慮した街区、環境に優しい住まい方やコミュニティ形成に資する取り組みなど、提案内容を総合的に審査いたします。これらの審査結果を踏まえ、エコモデルタウンとしてふさわしい提案を行った事業者を10月初旬には決定してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎建築都市局長(荻田俊昭君) 泉北ニュータウンアシスト制度の説明に当たりまして、貸し主を借り主と御説明しました。どうも失礼いたしました。 ◆15番(三宅達也君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 15番三宅達也議員。 ◆15番(三宅達也君) 今、もう1点、転入と転出って聞こえたんですけど、定住を促す、促進するものでありますっていうこと、ちょっと冒頭、アシスト制度について確認しておきます。  それでは、2回目の質問に入ります。  保育施策について御答弁いただきました。世田谷区では新たに保育を行えるような土地の単価に見合う空き地がございません。そのため小学校の使われなくなったグラウンド、空き教室、中学校のテニスコート、あらゆるところを利用して、区が公募を行いながら、認証保育所も分け隔てなく行政と連携し、待機児童解消に奔走しておりました。新たな保育所開設の地域同意についても、保育所の施設課長みずから行い、汗をかいておられました。中学校のテニスコートをつぶして建てられた保育所を見せていただきましたが、中学校の生徒さんとの交流があったり、地域の祭り参加と、いい連携も見ることができました。  ただ、今回視察を行いました各自治体においても、待機児童を減らす先読みについては、リーマンショックの待機児童増加を予測していなかったと聞いております。堺市はまだまだ行政と保育を行う現場、特に認証施設、保育ママ、その連携が薄いのではないでしょうか。施設の大小に関係なく、行政との連携、特に認証保育所の今後についても、もっともっと考えていただき、同じ堺市のお子さんをお預かりし、同じ保育を行うのですから、料金、補助などタブーを排し、検討していただきたいと思います。  このたび待機児童解消を行うに当たって、120名規模の法人を北区にて2園公募することは、確かにその解消については即効性を持っております。しかしながら、その陰で小規模の施設を圧迫することへの配慮も考えていただき、5年先も10年先もよい子育てができる環境づくりに力を入れていただくことを要望いたしまして、引き続き、健康福祉委員会でも議論をお願いいたします。  スポーツ振興、ハード面とソフト面の両面から、その取り組みをお答えいただきましたが、会派からも水ノ上議員は武道館を、北野議員は野球場の整備をお願いしてまいりました。また、マスタープランにもそのことをうたっていただいております。しかしながら、NOMOベースボールクラブが他市へ活動の拠点を移したり、少子化の影響でスイミングスクールが各所撤退し、水泳競技へのスポーツ人口が減少していくなど、その他さまざまな多くの課題も存在しております。  また、皆さんも本当のところは、女子サッカーワールドカップの選手の中に、堺市出身、あ、選手おったんやと、本音のところでは思いませんでしたでしょうか。我が堺市はバレーボールの堺ブレイザーズ、また近年はマスコミにも取り上げられることによって、同じ水泳競技におきましても、シンクロ競技の人口はふえております。マスタープランにもありますように、トップレベルチームとの連携、プロ、アマ含めたクラブチームやジュニアチーム等の誘致を進め、スポーツ人口の底上げや、さまざまなスポーツの対応をお願いしたいと思います。  会派では西井議員が旧の体育指導委員として長年地域のスポーツ振興に携わってきましたが、多くの議員の皆様もスポーツ振興、地域で活動していると思います。青少年の健全育成の観点からも、今後とも地域連携の武道を含めたスポーツ施策を進めていただきたいと思います。  イベントにつきましても、大阪では東京に負けじと、大阪マラソンがいよいよ行われます。泉州国際市民マラソンと並び大きな大会となりますが、堺にも堺市民マラソンがございます。このようなイベントもスタッフの協力なしには継続できないものです。今後もイベント開催、そしてスポーツ指導者育成にも行政としても力を入れていただきたいと思います。  施設整備で、堺市では、大会を行える50メートルの屋根つきプールがございません。また、飛び込みの競技が、この水泳競技では併設で行われます。大きなイベントと大会を開催するためにも、水泳施設整備につきましても要望いたしまして、スポーツ振興の質問を終わります。  次に、公立学校のエアコンの設置の状況、お答えいただきました。以前から会派の馬場議長がふるさと納税の財源等を示しながら、設置要望をし続けております。このたびは設置に向けて検討していくとのお答え、前向きにとらえまして、早期に小学校の図書室、音楽室に設置していただきたいと思います。温暖化に伴いまして、過去においては考えられない暑さが毎年続き、熱中症が節電に伴いふえております。児童の体を守ること、いま一つ学びの環境を整える施設整備としても、もはやエアコンは必要なものと考えております。既に普通教室で設置がされている府立の高校では、29度、28度の室温設定にて導入されておりまして、現場の先生からは、生徒が落ちつき、学習への集中力が高まった、成績は別として、さまざまな効果が出ている等御意見伺っております。早期に導入していただきまして、冬場は安全なエアコンの使用を進めるのか、それともランニングコストを考えながら石油・ガスストーブがいいのか、議論ができることを期待いたしまして、重ねて公立学校の普通教室へのエアコン設置を要望いたします。  次に、学校給食での加熱調理の答弁をいただきましたが、安全な方法が加熱調理ということですが、本当にほかに方法はないのでしょうか。缶詰を再度加熱しないといけないというような、そんな食材を使っているのでしょうか。殺菌方法を再度検討・研究をいただきまして、おいしい給食を食べることも食育だと思いますので、安全でおいしい給食提供を要望いたしまして、この質問を終わります。  家庭弁当が大切であることは、私も理解できます。親の愛が詰まった弁当が一番おいしい、そう思います。しかし、中学校の年齢のころは、体は成長過程でございます。だれもが同じように受けられる栄養管理、これは愛情だけでなくて、将来への健康維持への大切な目的とはならないでしょうか。今後もランチサポートでいいのか、それとも給食がいいのか、引き続き、研究、検討をお願いいたします。  食育の推進のため、昼食の調査は必要だが、給食については行わないというお答えは理解できません。市民の意見を聞くということもできないという御答弁として受け取らせていただきます。また、実施に関しても、例えば区を限定して一部からでも導入を図れないか、あらゆる可能性を排することなく導入を検討していただきたかったのですが、前向きな答弁がいただけませんでした。  大阪維新の会の代表で府知事でもあります橋下徹は、府下すべての小・中学校での給食の実施を進めております。大阪市でも前向きに考えているようでございます。また、この堺市での実施の決断があれば、90%にも迫るような府内実施を実現できるんだと聞いております。アンケートも含め、導入の検討や研究については、近隣の市の動向も見きわめていただき、突然、竹山市長が実施をするぞと言い出したときも慌てないように、さまざまな検討や研究を行っていただくことを最後に強く要望いたします。  民間校長の登用のねらいについてお答えいただきました。特に学校、家庭、地域一体の地域協働に踏み込んでおられることには、教育だけでなく、地域の社会参加についても役立ってくれると思います。また、サポートについても御説明いただきました。しかし、亡くなられた校長の、教頭さえいてくれればと残された言葉や、孤立していく状況がわかるにつれて、研修も大切でございますが、何よりも現場でのサポートについてしっかりと行っていただきたいと思います。亡くなられた校長の残された言葉に、能力のない者が校長になって、たくさんの方々に御迷惑をおかけすることになり、本当に申しわけありませんとあったそうでございます。熱意と情熱と能力を持った校長を死に追い詰め、子どもたちの何よりの幸せを願う校長を絶対に孤立させないよう、重ねてサポートについて特に考慮していただくことを心から要望いたしまして、この質問を終わります。  学びの診断でございますが、堺市において特に学力テストを行っていただきたいと、水ノ上議員から提案しており、小学校から中学校へ一貫して児童を学習や生活においても見守っていける、そして平成22年度より堺市の全校の実施に切りかえられたことは評価しております。ただ、現在、国で抽出による共通テストが行われており、この共通テストが全員実施になったときは、ぜひ御参加いただき、全国から見たこの堺の子どもたちの学力を見守っていただき、学びの充実をもっと行っていただきたいと思います。  山田方谷の話を過去にこの場で行いましたが、台所の苦しい中、藩政改革断行で、他の分野は削っても、教育分野は削らなかった、そのお話をしました。堺、そして日本の未来をつくる子どもたちの能力をぜひ伸ばしてあげてください。今後も内容の充実と継続をお願いいたします。  公立幼稚園教育の施策とその推移を御説明いただきました。特にお示しいただいた定員に対する充足率は、近年のデータでは新たに美原の園が含まれた数字でございます。旧堺市の園で計算し直しますと、公立幼稚園の充足率に関しましては、約63.6%まで発表された数字よりも減少になります。新しい旧美原の幼稚園と比べても、旧堺市の園は施設の老朽化と防災の能力が心配されます。先日は堺市立の幼稚園の募集要項が発表されましたが、その中で特に第一幼稚園につきましては、園舎の耐震評価がDランクと聞いております。園児の学ぶ環境を非常に案じております。そこで、昨年度のこの募集状況とあわせて今後の当局のお考えをお聞かせください。  ニュータウンの再生のうち、子育て世帯等住まいアシスト事業についてお答えいただきました。昨年の12月に要望した、より利用しやすい制度への改正を行っていただき、対象の住宅、URの追加や支出先を直接入居者へと変更できることで、利用の件数をふやしていっている状況、評価しております。しかしながら、民間の戸建ての賃貸、その対象物件の数、そして、同じURでの制度の利用制限、充足する広さに対する物件が存在しないことなど、答弁の中にもありますように、引き続き改善を図っていただくことを要望いたします。  エコモデルタウンについてでございますが、以前、価格帯が高くなりそうなので、中身の検討をできないでしょうかと会派より要望させていただきました。大震災後からは、民間の住宅開発においては、さらなる研究を行い、エコ住宅はエネルギーの利用と防災の能力の両方の点で進めているのが現状です。行政も積極的にスマートグリット、次世代送電網を導入したスマートタウンを官民でタッグを組んで行っています。一般世帯向けエネルギーマネジメントシステム(HEMS)や、その運用を行う地域エネルギーマネジメントシステム(CEMS)の導入を見据えたエコモデルタウンを、せっかくメガソーラーを持つ堺市ですので、ぜひ考えていただきまして、連動したエネルギー管理システムの導入と、公営住宅を含むニュータウンの再開発に生かせるような、安価な価格帯の別のプランも次回には考えていただきたく、そのように要望いたします。  駅前活性化ビジョンの他の2駅についてもできないかと求めてまいりましたが、泉ヶ丘につきましては、特にヤングタウンの跡地に文教施設が誘致できること、タウン管理財団の資産処分が大きく働き、開発も一番最初に行われた地域ですので、建物などの老朽化も進んでいます。その起爆剤の意味合いは理解できます。ただ、栂・美木多の駅前につきましては、ぜひ、施設の形態が違うこと、商業地の規模が他の2つと比べ小さいことなどを考えていただいて、近辺には南区役所、南堺警察署など各機関もあります。どうかこの開発された時期も考えながら、状況に応じて必要な対応策をお願いいたします。  これで2回目の質問を終わります。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎教育次長(原田勉君) 第一幼稚園の昨年度の募集状況についてお答えします。  まず、昨年度の園児募集につきましては、新4歳児定員70人の募集を行いまして、34人の応募があったところでございます。  次に、今後の件でございますけれども、去る7月6日にUR都市機構から報告がありました第一幼稚園舎の耐震診断結果により、教育委員会といたしましては、園児の安全確保を最優先するため、緊急避難的措置として、現園舎以外での受け入れを行うべく現在調整中でございます。今後の方向性につきましては、保護者の皆様や地域の方々の御意見をお聞きしながら、検討してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆15番(三宅達也君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 15番三宅達也議員。 ◆15番(三宅達也君) 御答弁いただきました第一幼稚園の今後でございますが、園児の安全はもちろん最優先で考えていただきたいと思います。ただ、現園舎以外ということは、仮の園舎とか他の園舎とか、教育をその場で続けることが本当に園児にとっていいのか、また、園児が集まらないときはどうするのか、他の幼稚園の園舎に移っていただくのか、地域や保護者の方々に意見を聞きながら、実際に通う、学ぶ園児の立場に立って、中途半端にならないようにお答えを出していただくことを要望し、大綱質疑を終わりたいと思います。 ○議長(馬場伸幸君) 21番芝田一議員。(拍手) ◆21番(芝田一君) (登壇)こんにちは。公明党の芝田一でございます。公明党堺市議会議員団を代表いたしまして、2巡目の大綱質疑を行わせていただきます。市長並びに理事者各位、市民にとってわかりやすい、そしてまた明快なる御答弁をいただきますようお願いを申し上げます。  それでは、通告に従いまして、5項目について大綱質疑をさせていただきます。  初めに、本市の防災のうち、地域防災力の向上についてお伺いいたします。  昨日9月1日は防災の日でありました。死者・行方不明10万5,000人余による大惨事となった関東大震災を風化させないようにと制定されたわけであります。さきの議会では、東日本大震災を踏まえ、あらゆる角度からの総合的な対策が急がれる中、我が会派としてもさまざまな質問・要望を行いました。地域防災計画の見直しはもとより、今できることから実行に移すべきであると主張してまいりました。  そのような中、本市は9月1日、津波避難ビルの指定を行いました。今後、標高を示す看板の設置、津波警戒マップの作成を初め、校区の自治会や自主防災組織と協働して、避難経路及び避難方法等の検討を行い、地域ごとの避難計画を策定していくとのことであります。  また、教育委員会においては、震度6弱以上の地震発生時の措置として、在校園中に震度6弱以上の地震が発生した場合は、学校園は幼児・児童・生徒を迅速に避難させ、安全な状況下で保護者に引き渡せるまでは保護するなどの統一見解を示され、各学校園長に通知されたところであります。  このような本市の取り組みを評価する一方で、いまだ自主防災組織に未加入の市民の方々に対し、危機意識の啓発をどのように行うのか、さらに災害発生時には、地域との助け合いができるのかなどの課題があることを強く懸念しているところであります。全市的に自治会への加入率が低下している中、改めて地域の防災力をどう高めていくのかが喫緊の課題であると考えます。危機管理体制及び地域の防災拠点である区役所の役割を強化し、職員と地域が一体となって、自主防災組織への未加入者への対策を本腰を入れて取り組むときであると強く認識しているところであります。そして、現在の自主防災組織が災害時に機能するよう実態を検証するとともに、地域防災リーダー、防災士のさらなる育成が求められているところであります。  そこでお尋ねいたします。  1、自主防災組織の現状及び訓練の実施状況と課題及び今後の取り組みについてお聞かせください。2、地域防災リーダー、防災士の育成についてお聞かせください。3、市民の安全と生命を守るための区役所の役割について、本市の考え方をお示しください。  次に、生涯学習社会の推進についてお伺いいたします。  近年、少子高齢社会の進展や情報技術の急速な拡大など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しております。このような社会に暮らす私たちにとって、豊かで活力ある生活をし、自己実現を図る上で人々が生涯のいつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される社会という生涯学習社会の実現が重要となってきます。  本市は平成10年3月に生涯学習推進の指針となる堺市生涯学習推進プランを市民主体、自己の充実、まちづくりという視点で策定し、平成18年3月には堺市新生涯学習推進プランを策定し、いつでも、どこでも、だれでも学べる学習環境の整備と、学んだ成果が適切に評価される社会の実現を目標に施策の推進に取り組んできました。さらに、本年3月には平成27年度までの5年間を目標期間とした循環型生涯学習社会の実現を目標とした第3期生涯学習プランを策定されました。  そこでお尋ねいたします。  これまで推進してこられた生涯学習に関する本市の取り組みについてどう総括し、第3期プランにどう反映されたのか、また循環型生涯学習社会の実現を目標と設定された理由と、その具体策についてお示しください。また、これからの生涯学習施設を進める中で、市民にとってわかりやすく利用しやすい生涯学習拠点が必要となります。本市の生涯学習の中心拠点と位置づけられているソフィア・堺については、市民の認知度が低く、十分機能していないように感じます。この点について当局の認識と今後の取り組みについてお示しください。さらに地域の身近な生涯学習拠点に対する市当局の考え方についてお示しください。  次に、本市のうつ病対策についてお伺いいたします。  厚生労働省は、これまで医療対策として重点的に取り組んできた、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病のいわゆる4大疾病に、このたび新たに精神疾患を追加し、5大疾病とすることを決定いたしました。その背景には、精神疾患の患者数が3年前の2008年の調査において323万人に上り、4大疾病で最も多い糖尿病の237万人と比べて大きく上回る実態があったからであります。また、その中で特にうつ病と認知症の増加が目立っており、うつ病などは約10年前と比べて2倍の104万人に上っております。また、年間3万人を超える自殺者の9割が何らかの精神疾患にかかっていたとの指摘もあります。  そこでお伺いいたします。  本市の精神疾患の患者の推移と支援策について、及びうつ病の現状をお示しください。  次に、本市のうつ病対策ですが、特に重要とされる早期発見の取り組みと、地域連携体制の強化について、そして支援策としての課題があればお聞かせください。  我が会派は昨年10月に、うつ病対策として有効とされる認知行動療法を取り入れ、大きな成果を上げている鹿児島県に視察に行ってまいりました。認知行動療法とは物の考え方や受け取り方、認知を修正し、問題に対処することによって気分を改善し、精神のバランスをとる精神療法であり、カウンセリングの一つとされております。うつ病対策として薬物だけに頼らず、患者自身が持つ否定的な思考を改善するこの認知行動療法が我が国でも対策としてクローズアップされ、昨年4月には保険適用も実施されるに至っております。  そこで、認知行動療法についての本市の認識と対応についてお聞かせください。  次に、保育行政についてお伺いいたします。  先ほど待機児解消について同じ趣旨の質問がありましたので、できるだけ重複しないように質問させていただきます。  平成23年度当初予算案の説明の中で、竹山市長は、平成25年度までに保育所入所待機児童を解消するため、民間保育所の創設を初め分園の整備及び市立保育所の民営化、さらには認証保育所や市立幼稚園の預かり保育事業の拡充などに取り組むと述べられました。しかし、今年度は615人の定員増を実施したにもかかわらず、保育所待機児童数が431人も発生いたしました。このように保育需要は社会情勢の変化により、予測をはるかに超えた増加傾向となっています。今までと同じような取り組みで、本当に待機児童が解消できるか疑問であります。  そこでお聞きいたします。平成25年4月時点で待機児童解消を実現するため、保育施策の目標事業量を各区の状況も踏まえながら具体的にお示しください。その中でも特に認証保育所の入所率は伸び悩んでいる現状があります。そこで、待機児童対策の先鞭市でもあります横浜市では、本市の認証保育所に当たる認可外保育所入所児の保護者に対して、月額1万円から最大4万円の保育料の負担軽減助成を行い、入所率向上に寄与していると聞き及んでおります。そこで、認証保育所の入所率向上の対策について、保護者の負担軽減助成制度を含め、本市の見解をお聞かせください。  最後に、スポーツ振興についてお伺いいたします。  今、韓国テグ市で開催されている世界陸上を初め、先月には世界柔道選手権や、隼ジャパンで知られる女子バスケットボールアジア選手権、これから開催されるラグビーワールドカップ世界大会など、スポーツファンが楽しめる大会が多く開催されております。中でも国民の多くの皆様に感動を与えたサッカー女子ワールドカップで、日本代表なでしこジャパンが厳しい競技環境を乗り越え優勝をいたしました。その中で本市出身の阪口夢穂選手と田中明日菜選手の活躍は、多くの市民に夢と感動を与え、過日、市民表彰を受けられたところであります。また、うれしいことに昨日オリンピックのアジア予選で、田中選手が代表として初ゴールを挙げたわけであります。  また、政府は優秀な選手の育成に関する国の支援を定めたスポーツ基本法が6月に成立し、8月24日に施行され、なでしこジャパンが優勝したことに加え、女子選手への支援拡充は国民の理解を得られることから、トップアスリートの育成強化事業の中で、女子選手に絞った支援を平成24年度は予算を増額するとのことであります。  さらに、昨年の全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果によると、体育の授業を除く運動時間が1週間で60分未満と答えた中学2年生は男子は1割未満であり、女子では3割を超えているそうであります。こうしたスポーツ離れを防ぎ、女性競技人口の底上げの観点からも、トップレベルの女性の活躍が重要であります。  そこでお聞きいたしますが、本市のスポーツ振興策の現状と今後の取り組みについて、また女子スポーツへの支援についての考え方をお示しください。  次に、過日、日本サッカー協会所属のJ1、J2のクラブチームの収支が公表されておりました。全体的には厳しいクラブ経営となっているようであります。一覧表を見て感じることは、19政令市のほとんどの都市にJ1、J2のいずれかのチームがあることです。本市の場合、大阪市にガンバとセレッソ、神戸市、京都市にもそれぞれクラブチームがあり、今さらながら、堺市に誘致する必要はないと思います。しかしながら、J−GREEN堺という施設を擁し、観客席等の施設規模と、来年度からのサッカー協会が主催するJFAアカデミー堺の創設を考えると、女子サッカーのプロチームを誘致、育成することが望ましいと思います。  そこで、JFAアカデミー堺創設に向けた取り組み状況と、それへの支援策並びに女子プロサッカーチームの誘致・育成についてお聞かせください。  さらに、この夏、不幸にも発生した泉南市のプールでの監視員不在時での死亡事故や、プロサッカー選手の死亡に関しては、AED設置がなかったことが判明するなど、利用者の安全対策が課題となっております。そこで、本市のスポーツ施設の利用者安全対策についてお示しください。  以上で1回目の質問を終わります。    (小西一美副議長、馬場伸幸議長にかわり議長席に着く) ○副議長(小西一美君) 21番芝田一議員の質疑の途中でありますが、この際、午後1時まで休憩いたします。 〇午前11時59分休憩 〇午後1時再開 ○副議長(小西一美君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  21番芝田一議員の質疑に対する当局の答弁を求めます。 ◎危機管理監(柴藤貞一君) 自主防災組織の現状と課題、そして今後の取り組みについてお答えいたします。  自主防災組織の現状といたしまして、まず、現在の本市におけます校区自主防災組織は93組織となっており、校区自治連合会に対します結成率といたしましては100%というふうになってございます。  自主防災組織の訓練の実施状況についてですが、平成20年度中の実施校区数が49校区、訓練実施率では53%、平成21年度では51校区、55%、平成22年度は72校区、77%となっております。課題といたしましては、訓練の実施率は上がってきておりますが、依然として訓練未実施の組織があること、また、自主防災組織に加入していない方々が地震等の災害時に地域との助け合いをどのように連携していけるのかといった問題があると認識をしております。  そうした課題に対します方策の一つといたしまして、現在各区役所におきまして実施いたしております出前講座は、自主防災組織に限らず、広く市民を対象として実施しておりまして、昨年4月から8月の件数は20件でございましたが、本年同時期の件数は46件と倍増している状況でございます。このような状況から、各区役所に配置をいたしました消防局のOB職員などによりまして、きめの細かい防災啓発が実施できているものと考えております。  また、地域の安全・安心は全市民が対象であることから、こうした出前講座や総合防災訓練などの機会を通じまして、自主防災組織の重要性や地域連携の必要性を今後とも啓発してまいりたいと考えております。  また、区役所と地域との連携を密にいたしまして、きめの細かい施策を実施をし、全市民を対象に地域防災力の向上に今後とも努めてまいります。  次に、地域防災リーダーの育成についてでございますが、防災に関する知識を持って活動できる人材といたしまして、自主防災組織活動のかなめとなって組織代表者でございます会長を補佐し、指導や助言を行うことで、組織の活性化と組織力の向上を図ることを目的に養成をいたしております。平成20年度では90人、平成21年度では46人養成をしてまいりましたが、今年度、防災士が1人も配置されていない17自主防災組織がございますので、その組織を対象にいたしまして育成に努めてまいります。  また、防災士研修会等を通じまして、防災士のネットワークの構築を今後とも図ってまいります。以上でございます。 ◎市民人権局長(西正博君) 市民の安全と生命を守るための区役所の役割についてお答えいたします。  地震や風水害などの危機事象の際に、被害の軽減を図り、市民の生命と財産を守るためには、常日ごろから防災対策に取り組むことが重要であります。そのため、区役所におきましては、あらゆる機会を通じて市民の防災・減災意識を高めていくとともに、地域における防災活動の一層の活性化を図っていくことが求められております。  本市におきましては、今年度から各区役所に消防OB職員を2名配置し、危機管理面での機能強化を図ったところであり、市民に防災意識を高めていただくための出前講座の開催件数も昨年度の実績を上回る傾向にあります。  また、自主防災組織の防災訓練につきましても、身近な区役所において消防OB職員が相談に応じることにより、地域の消防署との連携及び調整がよりスムーズになるとともに、東日本大震災の教訓を踏まえ、夜間訓練などの新たな訓練を取り入れるなど、訓練内容の充実が徐々にではありますが、図られてきております。このように地域と区役所との連携を密にし、よりきめ細かな施策を地道に実施していくことで、地域防災力は徐々に向上していくものと考えております。  区役所といたしましては、今後とも地域との連携はもとより、危機管理室などの関係部局、警察などの関係機関と連携を深め、地域防災のリーダーとなる人づくりをさらに推進し、市民の防災意識をより一層高めていくことで、地域防災の拠点として区民の安全と生命を守るという役割を果たしてまいります。  続きまして、生涯学習に関する本市の課題と堺市第3期生涯学習推進プランの目標設定理由についてお答えいたします。  本市では、市民が生涯にわたって自主的、自発的に学習に取り組めるよう生涯学習施策を推進してまいりました。1期目に当たります堺市生涯学習推進プランでは、学習機会の提供や生涯学習関連施設の整備など、生涯学習を推進するための基礎づくりを進め、次の堺市新生涯学習推進プランでは、市民や関係機関との連携により、その基礎をさらに強化させてまいりました。  これらを踏まえ、3期目のプランを策定するに当たっては、社会が著しく変化し、価値観が多様化する中で、増大する学習ニーズに的確に対応していく学習活動の創出が必要であり、中でも有能な人材を育てることが重要であるととらえました。そこで、こうした社会環境の変化や学習ニーズに対応するため、学んだ成果を学習者自身が主体的に生かせる仕組みを根づかせていく循環型生涯学習社会の実現を進めることで、学んだ成果を社会活動に生かし、社会貢献や次の新たな行動、学びへと結びつけようと第3期プランの目標として設定したものであります。  今後とも、この目標のもと、市民が生涯学習事業の企画運営に携わる機会をふやしていくことなどにより、円滑なプランの推進に努めてまいります。  次に、生涯学習拠点についての認識と今後の取り組みについてお答えいたします。  循環型生涯学習社会の実現を進めていくためには、学習環境の整備、特に身近な学習活動の場の確保や生涯学習拠点が重要であることについて認識しております。  そこで、今後の取り組みといたしまして、本市の生涯学習拠点であるソフィア・堺につきましては、拠点としての情報機能強化を図る中で、本プランの重点事業といたしまして、学習活動の場及び学習機会について幅広い情報提供を行う生涯学習情報提供のシステム、ポータルサイトの早急な構築に向け推進してまいります。  また、身近な学習活動の場の確保に関しましては、公民館を初めとする生涯学習施設や関連施設も含めまして、市民にとって身近で利用しやすい場となるよう取り組んでまいります。以上でございます。 ◎健康福祉局長(早川泰史君) うつ病対策についてお答えをいたします。
     まず、本市の精神疾患者の推移と支援策、うつ病の現状についてでございますが、本市における自立支援医療、つまり精神疾患で通院医療を受ける方の医療費の一部を公費負担する制度でございますが、その制度の受給者は平成23年3月末現在1万2,265人で、年々増加をしております。また、各区の保健センターにおける精神保健福祉相談やこころの健康センターのこころの電話相談の件数におきましても、年々増加傾向にございます。  精神疾患におきましては、早期発見、早期対応が重要でありまして、各区の保健センターに精神保健福祉士を配置し、相談窓口としての機能を充実するとともに、こころの健康センターにおいて、ひきこもりや薬物依存等の専門相談に対応しております。  なお、うつの現状でございますが、自立支援医療受給者のうち、うつ病等の気分障害の方は4,796人で全受給者の39.1%を占めており、また、うつ病は自殺との関連性が深いと言われております。  次に、うつ病の早期発見の取り組みと地域連携体制の強化についてでございますが、本市におきましては、市内の医療機関や薬局等の窓口において、うつ病等に関する啓発冊子を配布するとともに、一般市民を対象とした講演会を開催するなど、うつ病に関する啓発に取り組んでおります。  また、かかりつけ医を対象としたうつ病診療の知識、技術や精神科医との連携方法に関する研修、事業所の労務担当者や各種相談窓口職員を対象としたうつ病の早期対応の役割を担ってもらうための研修を実施する等で、地域における連携体制の強化を図っております。  また、支援を進めるに当たっての課題につきましては、うつ病に関する理解度はまだまだ低いという現状があるため、うつ病を含めた自殺予防啓発パネル展を9月10日からの自殺予防週間や3月の自殺対策強化月間において、今年度より全区に広げて開催するなど、今後とも啓発や研修事業の充実を図ってまいりたいと考えております。  次に、認知行動療法についての認識と本市の対応についてお答えをいたします。  認知行動療法は、うつ病に有効な治療法の1つとして認識はしておりますが、その一方で、治療に当たる専門医が不足しておるなど、まだ十分に定着していないと考えております。  国におきましては、本年4月に認知行動療法の研修、調査、研究等を行うことを目的に、国立精神・神経医療研究センター内に認知行動療法センターが設立されております。本市といたしましては、当センターが実施する研修事業等の周知に協力してまいりましたが、今後とも国の動向を注視しながら認知行動療法の周知に努めるなど、うつ病対策に取り組んでまいります。以上でございます。 ◎子ども青少年局長(古家一敏君) 続きまして、保育行政についてお答えいたします。  平成25年4月の待機児童解消に向けた目標事業量につきましては、平成23年度の待機児童431人に今後の各区におけます保育ニーズの増等を考慮し、必要保育供給量を現段階で約1,150人と見込んでおります。また、待機児の約8割がゼロ歳から2歳の低年齢児であることや、例年の保育ニーズの増への対応を図っていくため、平成23年度は認可保育所の創設を中区域で2カ所、美原区域で1カ所、これに増改築等の施設整備を加えて約500人の定員増を予定しております。  また、平成24年度につきましては、各地域における保育ニーズの状況を考慮し、一部堺区を含む北区で2カ所、西区で1カ所の認可保育所の創設など、これまでの取り組みに加えまして、学校園等を活用した受け入れ枠の拡充、認証保育所の入所率向上など、既存の資源や制度をより有効に活用することで、約650人の定員増が必要であると考えております。  次に、認証保育所の利用状況につきましては、平成22年度における認証保育所の年間平均入所率は、全17施設のうち80%以上が9施設、80から60%が3施設、60%未満が5施設と、各施設の入所条件や設置場所等により大きく差が出ている状況となっております。また、開所間もない施設は市民に十分に周知されていないことから、入所率が低い傾向にあります。  今後は認証保育所の情報発信の強化や利用しやすいシステムの構築を検討するとともに、施設に対しましても、保育サービスの向上に向けた働きかけを行うことで入所率の向上を図ってまいります。以上でございます。 ◎文化観光局長(志摩哲也君) 本市のスポーツ振興施策の現状と今後の取り組みについてお答えいたします。  本市では、全市的な生涯スポーツの祭典である堺市民オリンピックを初め、各種スポーツイベント等の開催、競技スポーツの振興を図るために堺体育協会などの競技団体への支援に努めるとともに、堺ブレイザーズなどのトップレベルのチームと連携した特色のあるスポーツ教室などを開催いたしております。また、トップレベルのチームや選手への支援を通じて広くスポーツの振興を図るため、世界大会や全国大会に出場されるチームや選手に対して、堺市競技スポーツ大会出場奨励金の支給や優秀な成績を残された選手等への表彰制度などを設けております。  今後の取り組みといたしましては、子どもから高齢者の方々まで、より多くの市民の皆様が身近で気楽にスポーツに親しめる環境づくりに努めるとともに、武道館や野球場などの利用者ニーズに対応した施設整備や施策展開に取り組んでまいります。  次に、本市の女子スポーツの状況につきましては、女子サッカーのなでしこジャパンで活躍された阪口夢穂選手、田中明日菜選手を初め、2010年バンクーバー冬季オリンピックに出場されたスケートショートトラックの桜井美馬選手、綱引きのマドラーズ大阪が世界レベルで活躍をされており、全国レベルで活躍する選手も数多く輩出いたしております。  J−GREEN堺におきましては、全日本女子ユースサッカー選手権大会や女子サッカーのゴールキーパーを発掘、育成するスーパー少女プロジェクトなどの事業が行われているほか、平成24年4月には、女子中学生を対象として、将来のなでしこジャパンの選手を育成するJFAアカデミー堺をJ−GREEN堺で開校する予定であり、今後とも女子スポーツ大会の積極的な誘致などを行い、女性のスポーツ活動支援にも努めてまいります。  JFAアカデミー堺に対する支援策につきましては、誘致に当たり、本市を初め教育委員会、財団法人日本サッカー協会及び社団法人大阪府サッカー協会で構成されるJFAアカデミー堺招致準備委員会を本年3月に設置し、来年4月に入校されるアカデミー生の就学環境や通学に関すること、体調管理、メンタル面、生活面などのケアも含めて、さまざまな観点から支援する体制づくりを進めているところでございます。  現在、入校生の選考試験が行われておりまして、10月末には最終選考が行われ、JFAアカデミー堺の第1期生12名が選考される予定であります。今後も引き続き来年4月からのJFAアカデミー堺の円滑な開校に向け、サッカー協会等とも十分に連携を図りながら各種の調整を行ってまいります。  続きまして、女子プロサッカーチームの誘致、育成につきましてですが、現在JFAアカデミー堺の開校準備や女子サッカーの各種大会の開催、女子サッカー選手の育成強化事業などの取り組みを行っているところであります。今後これらの事業を着実に推進するとともに、女子サッカーチームの誘致、育成を視野に入れながら、女子サッカーの普及状況やJ−GREEN堺をホームグラウンドとする女子サッカーチームに対する市民の皆様の機運の高まりを踏まえ、サッカー協会や関係団体等と連携した取り組みを進めてまいりたいと考えております。  最後に、本市のスポーツ施設の安全対策でございますが、スポーツ施設を安全で快適に御利用いただくために、利用者の安全対策には十分に配慮しているところであり、体育館などのスポーツ施設に合計23台のAEDを配置するとともに、スポーツイベント等を開催される際には、主催者の御要望に応じまして4台のAEDを貸し出しできる体制を整えております。  また、指定管理者のすべてのスタッフに対し、AEDの取扱研修を実施するとともに、熱中症等の緊急時には迅速かつ的確な対応ができるよう、指定管理者には緊急対応マニュアルの作成や研修を義務づけているところであります。  今後とも幅広い世代の利用者の方々が安全で快適にスポーツ施設を御利用いただけますよう、指定管理者や各種競技団体、利用団体等との連携を十分に図り、安全確保対策に努めてまいります。以上でございます。 ◆21番(芝田一君) 議長。 ○副議長(小西一美君) 21番芝田一議員。 ◆21番(芝田一君) 御答弁ありがとうございました。初めに、地域防災力の向上についてでありますが、冒頭に御答弁いただいた自主防災組織の現状として、校区自治連合会に対する結成率が100%であると回答がございました。しかし、いまだ自主防災組織に加入していない方々を初め、市民の皆様は災害時にどのように地域と連携できるのかとの課題認識は、私どもと同じ共通認識をお持ちであります。  阪神・淡路大震災では、家屋の倒壊など、自力で脱出できなかった人の8割以上が地域の住民に助けられた、頼りになるのは隣近所であったとの教訓が報告されております。一番身近なところで防災活動が行えるコミュニティづくりや地域力を高める中で、自主防災組織への加入促進が進むような仕組みづくりに力を注いでいただきたいことを要望いたします。そのためにも、すべての市民の皆様へ危機意識の啓発や隣近所の助け合いの必要性を区役所が出前講座や防災相談等積極的に進めていくようお願いいたします。  さらに、学校や保育所、幼稚園等が地域と一体となって防災訓練を行えば、生徒、児童、園児とともに保護者も参加しやすくなり、地域のコミュニティが高まり、結果、自主防災組織への加入促進にも効果があると考えます。防災訓練内容についても災害を想定した内容とすることにより、地域での助け合いの意識が高まると考えます。  また、今の自主防災組織が行っている訓練の実態として、いつどこで訓練が行われるのか、知らないといった市民の声もお聞きすることもあり、周知方法の改善も含めて対応していただくよう要望しておきます。  次に、自主防災組織のかなめとなる防災士が配置されていない自主防災組織を対象に育成するとの御答弁をいただきましたが、組織の充実度を高めていくためにも複数人の育成計画を要望いたします。さらに、防災拠点である区役所においても、防災士の資格を持つ職員の適正配置の体制強化をお願いいたします。  最後に、区ごとの防災計画の策定へ向けた取り組みを早期に着手していただくことを強く要望申し上げ、この項の質問は終わります。  次に、生涯学習社会の推進についてでありますが、第3期生涯学習プランについて、まなびの“わ”をつくろう!、循環型生涯学習社会の実現が目標とのことでありますが、それを達成するための具体策が見えてきません。  また、御答弁では、学んだ成果は社会活動に生かし、社会貢献や次の新たな行動へつなげることが中心とされています。その考えを否定するわけではありませんが、同時に自己を高めたいという学習意欲に十分にこたえられることが最も大切であると考えます。人が育つ仕組みづくりとともに、生涯学習の場の拡大を要望いたします。  我が会派で、この7月に静岡市の生涯学習施設を視察してまいりました。訪問先の葵生涯学習センターは市の中心拠点で、300人収容の大ホールや大小集会室が15室と和室が4室、また、100人規模で楽器の練習などができる音楽室が2室、さらにはアトリエ、ギャラリー、茶室なども完備されていました。訪問した折も幅広い年齢層の多くの方々がはつらつと目を輝かせて学習しておられました。  静岡市では、多くの市民や情報が「集まる」「つながる」「発信する」を理念に、地域の生涯学習における駅のような機能を果たす場所「学びの駅」をめざし、11カ所の生涯学習センターと日常生活圏に居住する市民のための生涯学習交流館を27カ所整備されたとのことでありました。学ぶべきは、明らかに計画的かつ展望を持って生涯学習の場を構築してきたことであり、何にも増して、行政が生涯学習を推進するという熱い思いを持ち続けてきたことだと思います。  一方、本市の生涯学習の中心拠点として位置づけされたソフィア・堺については、市民にその認識は薄く、十分にその役割を果たしているとは言えない状況と考えます。御答弁ではソフィア・堺について、拠点としての情報機能強化を図るとのことでありますが、生涯学習の中心拠点の役割はどうあるべきかをいま一度検討していただき、より多くの市民が学習機会を持てるよう、その体制整備を要望いたします。  また、情報提供システム、ポータルサイト事業について、早急な構築に取り組むとのことでありますが、市民が使いやすいサイトの構築をお願いしておきます。  平成21年度の市政モニターアンケートでも、学校など地域の身近な施設で学習できるようにするが最も多く、約半数の方が身近な地域での学習活動の場を求めておられます。公民館も含めて活動の場について考え方を整理し、体制を整えていただくことを要望いたします。  加えて、平成22年度決算における生涯学習関連費は約6,300万円で、その多くは施設管理費でありました。本日の趣旨を踏まえて政令指定都市にふさわしい予算にしていただくよう要望し、この項の質問は終わります。  次に、うつ病対策についてでありますが、御答弁で本市の精神疾患の現状について、患者数と相談件数の増加が示されました。特に、うつ病などの占める割合が本市の自立支援医療受給者の4割近くに上っているとのことでありました。そして、社会問題化している自殺の原因がうつ病との関連性が深いとのことであります。  また、うつ病に関する認知度を高めるために、うつ病を含めた自殺予防啓発パネル展を9月10日からの自殺予防週間とともに、新たに3月の自殺対策強化月間においても今年度より全区に広げて開催するとのことでありました。このような啓発事業は以前より我が会派から要望してきたものであり、その意図を十分に生かしたものをお願いしておきます。  また、うつ病などは性格や精神面の弱さが原因のように言われがちです。しかし、年齢や性別、性格などに関係なく、だれでも発症する可能性があることを知らなければなりません。初め本人に病気という認識がなく、周囲も気づかない。そして体の変調を感じても、仕事を怠けているなどと見られ、誤解や偏見もあって病院に行くのをためらっている人が多いのが現状であります。そして、多くの方が初診時に一般内科を受診しているとお聞きしております。  それゆえ、御答弁にございましたが、かかりつけ医を対象としたうつ病診療の知識、技術や精神科医との連携の研修や事業所の労務担当者や各種相談窓口職員を対象とした研修が重要となります。今後ともこのような研修を継続し、うつ病の早期発見、地域連携に対する取り組みの強化をお願いいたします。  最後に、認知行動療法についてでありますが、ニーズが多い一方、専門医不足の課題を挙げられました。そこで、鹿児島県が取り組んでいるような治療ではなく、地域で支援に当たる人を対象にした地域における精神保健福祉士や相談員が認知行動療法を学べる研修事業をぜひ堺市も実施していただくよう強く要望いたします。  また、4月に設立された認知行動療法の国の拠点の認知行動療法センターとの連携を密にし、先進的な情報を得、今後ますますふえると予想されるうつ病などの対策に全力で取り組んでいただけますよう要望いたしまして、この項の質問は終わります。  次に、保育行政についてでありますが、先ほどの御答弁で子ども青少年局長より、平成25年4月時点で待機児童解消に必要な量の整備を行ってまいりたいと前向きなお答えをいただきましたので、期待をしておきます。待機児童の8割がゼロ・1・2歳の低年齢児童であることから、認定こども園の創設、保育ママの拡充、認証保育園の活性化など、待機児童解消につながる施策にも取り組んでいただくよう要望いたします。  また、認証保育園の入所率向上については、運営補助のあり方や利用促進の方策を検討するとのことでありますが、特に保育料の負担が多いことがマイナス要因の1つであると市民の皆さんからもお聞きしておりますので、他市で実施されている保護者の保育料軽減助成はぜひ実現していただくよう要望し、この質問は終わります。  最後にスポーツ振興についてですが、まずスポーツ振興の現状については、競技団体への支援を初め、トップレベルのチームによるスポーツ教室の開催や競技スポーツ大会出場奨励金の支給、さらには表彰制度を設けてスポーツ振興に努められているとのことです。今後においても子どもから高齢者、障害者の皆様が気軽に取り組める環境づくりを推進するとのことです。  ただ、利用者ニーズに対応した施設が武道館や野球場だけではありません。すべてのニーズにこたえることは困難であるとは思いますが、優先順位を持って取り組まれることを要望いたします。  また、競技スポーツ大会出場奨励金の増額についても御検討いただくことを要望しておきます。  次に、女子スポーツの状況とJFAアカデミー堺への支援についてでありますが、御答弁にあったように、今までにもあらゆる種目で女性が活躍されております。今回の質問で、女性に特化したサポート振興策を望んでいるわけではありません。ただ、女性がスポーツにかける時間が余りにも少なく、隠れた技量を発揮するきっかけが必要であると思います。このたびのJFAアカデミー堺の開校は大きなきっかけであります。新たな12名の中学生が堺の学校へ通い、堺市民として多感な年代を過ごすことになります。できる限りの支援をして、ここから堺レベルの人材を発していただきたいことを望みます。  また、J−GREEN堺の資源を生かして、女子プロサッカーチームの誘致、育成についても、関係団体との連携により取り組まれるとの御答弁でありました。何よりも市民の皆様の期待と機運の高まりが必要であります。  昨日も来年のロンドンオリンピックに向けたアジア予選が開幕し、なでしこジャパンはタイ相手に主力選手を温存しながらも快勝いたしました。オリンピック出場は、アジアにおいて容易に達成できるものではありませんが、なでしこジャパンが勝ち続けることにより、今まで以上に堺市にプロチームをとの機運は高まります。そのときには、ぜひ行政が先導役を果たしていただきたいことを要望いたします。  最後に、スポーツ施設での安全対策については、あらゆる緊急事態に備え対応されているということであります。4台のAEDを貸し出しされているとのことですが、そのことの広報が十分であるのか、疑問です。そして万が一のときの連絡体制も、7−3区にあるグリーンひろばや野球場など携帯電話もつながりにくい地域もあり、有線電話を設置するなどの対応を強く要望しておきます。  以上をもちまして、私の大綱質疑を終了します。ありがとうございました。 ○副議長(小西一美君) 25番小堀清次議員。(拍手) ◆25番(小堀清次君) (登壇)こんにちは。さきの統一地方選挙におきまして、引き続き議席を賜りました小堀清次です。  最初に、東日本大震災発災以来、この間、被災地等で不断の御努力を重ねてこられた市職員の皆様に衷心より敬意を表します。過日、私も青年会議所のメンバーの1人として気仙沼市にボランティアに行ってまいりました。テレビなどでは伝わらなかった強い異臭がする中、運動場では仮設住宅の建設が進められ、体育館、空き教室等は避難所となり、自衛隊車両が行き交う非日常的な中学校の光景を目の当たりにしてまいりました。  そうした中、堺の中学校と同じ光景は、校舎から流れてまいりました吹奏楽部の練習の音でした。その音だけが堺の中学校と同じであり、改めて、きれいごとではなく、子どもたちこそが未来への希望なのだと実感をいたしました。  最年少議員の座は山根議員にお譲りをいたしましたが、これからも次代を担う世代の一員として、また伝統ある堺市議会の議員として、市民の皆さんとともに確かなまちづくりを着実に進め、初心を忘れず、だれもが住みなれた地域で、その人らしく暮らしていけるまち堺実現のため、次代を見据えた議論を今期も重ねてまいりますことを市議会壇上におきまして市民の皆様にお誓いを申し上げ、我が会派を代表し2巡目の大綱質疑を行います。  堺市マスタープラン、さかい・夢コンパスでは、障害者等が自分らしく輝いて暮らせる地域社会の実現、これを掲げ、障害のある方の地域生活への移行支援に不断に取り組んでいく中身となっております。その第一歩として私が大いに期待しておりますのが、マスタープランに掲載されましたさかい型多機能グループホームです。  そこでお尋ねいたします。これはどのようなものであるのか、改めてお示しください。また、本市の障害者施策にとってどのような位置づけとなっているのか、お聞かせください。  また、今後のニーズの動向の見込みとそれに対応した整備計画はどうなっておるのか、お聞かせください。  次に、来年4月に開所いたします健康福祉プラザへの交通アクセスについてお尋ねいたします。  同施設は、重症心身障害者(児)支援センターのみならず、子ども相談所、更生相談所等の行政機関を初め、障害者就業・生活支援センターなど、多くの市民の方々が利用される施設となっております。しかし、現在のところ、健康福祉プラザへの公共交通網は路線バスが30分に1本、泉ヶ丘・堺東間を結んでおるのみであります。また、ふれあいバスが週3日、1日4便運行しておりますが、公共交通検討会議では、ふれあいバスそのものの廃止が議論をされております。  そこでお尋ねいたします。84万政令指定都市・堺の福祉の殿堂たる健康福祉プラザへのアクセスが現在のような状況であることを是とされるのか、もしそうでないならば、これへの対応を今後どのように進めていかれるおつもりか、お聞かせください。  次に、百舌鳥支援学校についてであります。  平成21年に開校いたしました上神谷支援学校と比べますと非常に狭隘で、プールも水浴び場としか思えない状況です。私は、こうした課題を解決するため、また今後ますますニーズが高まるであろう支援学校の今後を検討していく上で、百舌鳥支援学校の今後のあり方についての検討に着手すべきではないかと考えます。市教委の御見解をお聞かせください。  また現在、百舌鳥支援学校分校に在籍する生徒数は7名ですが、そのうち5名が来春卒業いたします。かつて分校についてさまざまな議論があったことは存知しておりますが、20世紀に示された考え方などではなく、21世紀の本市の百舌鳥支援学校分校に対するお考え方をお示しください。  私にとりましては初めての大綱質疑であります平成20年第1回定例会におきまして、障害のある方の雇用を拡大する1つの手法として、総合評価入札制度の導入を求めました。市当局は同制度の有用性をお認めになり、平成21年4月に本庁舎清掃業務委託の選定に当たり、同制度を初めて導入していただきました。市当局におかれましては、ことしで3年目を迎える同制度をどのようにお考えか、お聞かせください。  平成22年3月3日、私はこの場で、新病院建設を機に断らない救急搬送体制をめざそうと呼びかけさせていただきましたけれども、その思いに今も変化はございません。新病院整備基本計画では、新病院救命救急センターに救急ワークステーションを併設し、救急隊と救急車を常駐させると書かれております。  近年、救急出動件数は上昇傾向にあり、平成22年は本市でも過去最高を記録いたしました。また、消防庁によりますと、2030年までは人口は減少するが、救急出動件数は増加していくとされております。私は、新病院開院を機に救急隊を増隊すべきと考えますが、御所見をお聞かせください。  また、市立堺病院では、新病院開院に先立ち、本年6月1日よりドクターカーの運用を開始していただいておりますが、8月末現在で病院間搬送での出動は20件あるものの、救急要請による出動はゼロ件であります。なぜそのようなことが起こっておるのでしょうか。その理由はどこにあるとお考えでしょうか。また、今後どのようにこのドクターカーを運用していかれるおつもりか、あわせてお聞かせください。  次に、泉北ニュータウンの再生とこれからのまちづくりについてであります。  去る8月8日に開催されました都市再生対策特別委員会で、私は泉北高速鉄道の値下げを泉北ニュータウン再生府市等連携協議会の議題とするよう求め、建築都市局長からは地元市として積極的に提案するとの御答弁をいただきました。そこで、その後の経緯はどのようになっているのか、御報告をください。  御案内のとおり、泉北ニュータウンには大阪府営住宅が30団地、1万5,837戸、1万750駐車場区画がございます。大阪府は平成24年度から、これらの住宅等の管理について指定管理者制度を導入することを決め、間もなく申請書の受け付けを開始いたします。これまで地元の単位自治会が府営住宅駐車場の管理業務を受託してまいりましたが、このことを受け受託者から外れますと、地元単位自治会の活動財源が減少し、単位自治会の活動に支障を来すことが懸念され、また、ひいては連合自治会の活動にも影響が出てくるおそれがあります。そこで、優しい基礎自治体を標榜する本市では、このことをどのように受けとめておいでなのか、お聞かせください。  次に、市民協働のさらなる推進についてお聞きをいたします。  私が議員として見てまいりました木原前市長、竹山市長お二方ともに、市民協働、市民参加を標榜されてまいりましたが、まだまだ堺市全体で協働を進めていこうとする気風が醸成されているとは言いがたい状況です。  過日も、市民の皆様にボランティア活動を行っていただいているある現場の管理職の方にボランティアさんの処遇についてお問い合わせをさせていただきましたところ、あくまでボランティアさんは勝手に来ていただいているとの御発言があり、非常にがっくりいたしました。  そこで改めてお聞かせください。本市職員の市民のボランティア活動などに対する理解はどのようになっておるのでしょうか、ぜひお聞かせください。  今定例会を終えますと、竹山市長の任期も折り返しを迎えます。市長におかれましては、マニフェストの点検をしていただきますよう御要望させていただきます。  さて、市長と時をたがわず千葉市長に就任いたしました熊谷市長と私は市議会議員の同期当選であり、同い年でもあります。彼の活躍を見聞きし、我が身を振り返りますと、内心じくじたる思いがよぎります。  それはさておき、千葉市では市長の任期の折り返しに際し、市民協働を進めていく観点から、協働事業提案制度の導入を発表いたしました。昨年、市民人権常任委員会では、協働事業提案を最初に行った我孫子市に参り、常任委員会として調査を行い、市当局に対し、これの導入を求めてまいりました。この夏、若き優秀な職員さん2名が我孫子市などへ調査に出向かれたとお聞きをいたしております。千葉市などにおくれをとらないよう、協働事業提案制度の導入を改めて求めますが、御見解をお聞かせください。  次に、堺の歴史文化を次代に継承していくという、我々今を生きる者に課せられた役割に関連をしてお聞きをいたします。  私は過日示されました文化観光拠点整備事業基本計画を拝見し、疑問を抱きましたのは、千利休と関連づけて、同氏の時代である中世の堺の歴史、文化を知るため常設展示室を設け、展示事業を行うのみならず、資料収集・保存事業を行うとのことですが、これは本市市制90周年を記念し設置されました堺市博物館と一部重複するのではないかということであります。  そこでお尋ねをいたしますが、文化観光拠点と堺市博物館はどのようにすみ分けを行っていかれるおつもりか、お聞かせください。  また、百舌鳥古墳群の世界遺産登録をめざす本市としては、ガイダンス施設の整備や展示物の作成、古墳の復元等にも取り組まなければならないと考えますが、それらについていかがお考えか、お聞かせください。  次に、市史の編さんについてであります。  本市では昭和51年の刊行後、既に30年を経過いたしております。この間、市史編さんに向けた目立った動きはありませんでしたが、本市におきましては、美原町との合併や全国初の公募民間区長の登用など、さまざまな大きな出来事がございました。本年は堺市史刊行80周年であります。私は今年度こそ堺市史の編さんに着手すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。  最後に、昨日の御答弁と重複するので答弁は求めませんが、日常生活に欠くことのできない公共交通であるは言うに及ばず、その歴史的価値が非常に大きい阪堺線についてであります。  昨日、堺市鉄道軌道整備基金条例の一部を改正する条例案については我が会派の姿勢をお示ししましたが、私は基金からの財源ではなく、一般財源を投じての人に優しいLRV車両導入には賛意を表します。たとえ最初は1両であったとしても、市民の皆様に目に見える形で路面交通の将来像をお示しするよい契機となると考えるからであります。そのことを申し添え、1回目の質問を終わります。    (馬場伸幸議長、小西一美副議長にかわり議長席に着く) ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎健康福祉局長(早川泰史君) さかい型グループホームの整備についてお答えをいたします。  さかい型多機能グループホームは、暮らしの場であるグループホーム、ケアホームに相談支援事業、短期入所事業、ホームヘルパー事業などを集約いたしまして、多様なニーズに対応するためのサービス提供体制を確保した上で、障害者一人一人の状況に応じたサービスを実施するものでございます。また、障害者御自身が地域で暮らすための安定した生活基盤を築くためのものであり、地域の他のサービス事業所や支援機関等との連携を図ることで、より効果的な生活支援が展開できるものと考えております。本市のマスタープラン、さかい未来・夢コンパスにおきましても、障害のある方の地域における身近な支援拠点としての位置づけをしております。  本市の障害者人口は今後も増加していくとともに、高齢化に伴う障害の重度化が進んでいくものと思われます。一方、介護者の高齢化も顕著でございまして、本年3月に取りまとめました実態調査におきましては、介護をできなくなったときの将来が不安という御意見が多数寄せられております。こうした現状において、障害のある方が地域で暮らし続けることができるように、相談支援事業の充実を初め、社会資源の整備、サービス提供体制の確保が喫緊の課題となっているところです。こういった状況を踏まえて、現在さかい型多機能グループホームの制度設計についての具体的な検討を進めており、平成25年度から施設整備を行い、マスタープランに定める平成32年度までに各区に1カ所整備するように計画をしております。  次に、健康福祉プラザへの交通アクセスについてのお答えをいたします。  先ほど市議からも御紹介もありましたが、現在、健康福祉プラザへの公共交通といたしましては、南海バスが30分に1本、また、ふれあいバスが週3日、1日4便運行しているところでございます。平成24年4月には健康福祉プラザを開所いたしますが、今後とも利用者の利便性の向上を図るため、人と環境に優しい公共交通を踏まえた交通アクセス等の充実に向け、交通部及び環境都市推進室など関係部局と協議をしながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
    ◎教育次長(石井雅彦君) 百舌鳥支援学校についてお答えします。  百舌鳥支援学校につきましては、同校の過密解消を図るため、平成21年度に上神谷支援学校を開校したところですが、その後、在籍数が増加している実態があります。百舌鳥支援学校における普通教室の確保等の課題解決のため、土地や施設の有効活用、通学区域の見直し等について検討を進め、教育環境の改善、整備に努めてまいります。  次に、百舌鳥支援学校分校についてお答えします。  特別支援教育は、子ども一人一人の教育ニーズを把握し、適切な指導と必要な支援を行うものであることから、就学相談においては、障害の状況に応じて保護者に百舌鳥支援学校分校も含め十分な情報提供を行い、適切な就学指導を進めてまいります。百舌鳥支援学校分校に在籍する子どもにとって、分校の教育は大切なものであることから、次年度について、在籍数に応じた学級設置を行ってまいります。以上です。 ◎財政局長(津田隆年君) 総合評価入札制度についてお答えいたします。  総合評価一般競争入札制度は、平成11年度の地方自治法施行令改正により、従来の価格競争入札に加え、自治体にとって総合的な観点から最も有利なものを評価し、選択することが可能となったことに基づく制度でございます。  本市におきましては、平成19年度にまず工事契約において導入した後、障害者の方を初め、就職困難者の雇用や男女共同参画社会への貢献、また、地球環境への配慮等に努力する企業などをふやすことを目的に、委託契約に拡大を図ったものでございます。  これまでの試行事例としましては、議員お示しのとおり、平成21年4月契約の本庁舎清掃業務が最初となります。現時点での履行状況につきましては、おおむね良好と確認できております。今後は当該業務の委託期間満了に合わせて、庁舎清掃業務についての検証を進め、それぞれの政策課題の実現にどのような効果があったのかを見きわめるとともに、関係部局との連携のもと、当該入札制度を促進してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎消防局長(目久保秀明君) 救急ワークステーションへの救急隊の配置についてお答えをいたします。  救急ワークステーションは、新病院と消防局が積極的に連携をいたしまして、充実した病院前救護体制の構築を目的として設置するものでございます。  議員御指摘のとおり、救急出場件数は今後もますます増加することが予想されております。市民の皆様の安全確保のため、平成26年度に完成予定のこの救急ワークステーションに配置いたします救急隊につきましては、その将来を見据えまして、しっかりと増隊をすることも念頭に置いて検討を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎市立堺病院事務局長(出耒明彦君) 市立堺病院のドクターカーの運用状況についてお答えします。  堺病院では、平成26年度中の完成をめざしています救命救急センターを含む新病院の整備に合わせまして、年次的に救急医療体制の拡充に取り組んでおり、ドクターカーもその一環として、平成23年6月から運用を開始しているものでございます。  現在において、病院前救護の出動実績がない理由といたしましては、運用時間が平日の日中のみであることや、外傷を中心に複数の患者が発生した場合等を想定した出動基準になっていることなどが考えられます。こうした出動基準となっている要因といたしましては、ドクターカーに搭乗する救急医療を専門とする医師や看護師及び運転士がそれぞれ1名配置となっており、多様な重症患者を受け入れられる医療スタッフが充足されていないこと、また、重篤な患者を受け入れる設備が整っていないことなどが挙げられます。  今後は救命救急センターの整備に向け、医師、看護師等の増員はもとより、消防局と連携した救急ワークステーションによる管制機能の確立など、さらなる救急医療体制の拡充に努めるとともに、24時間365日の対応をめざし、段階的に運用時間の拡充や内因性疾患への対応など運用範囲の拡大に取り組んでまいります。以上でございます。 ◎建築都市局長(荻田俊昭君) 泉北高速鉄道についてお答えをいたします。  泉北ニュータウン再生府市等連携協議会では、泉北高速鉄道等の公共交通の利便性の向上について、OTKのさらなる民営化の議論や堺市が策定する総合都市交通計画を踏まえて検討することとなっております。これらの取り組み状況を踏まえ、料金値下げを含めた泉北高速鉄道等の公共交通の利便性向上について検討するため、ワーキンググループの設置について8月中旬に大阪府に対し申し入れを行ったところでございます。  ワーキンググループの設置に当たっては、泉北高速鉄道等の公共交通の利便性向上についてどのような事項を検討していくのか、また、協議会として、いつまでにどのような成果を出していくのか等について、府、市及び協議会構成団体で十分共通認識を持った上で協議会に諮る必要があると考えております。今後、年度内を目途にワーキンググループの設置等について協議会へ諮るべく、大阪府と協議をしてまいります。以上でございます。 ◎市民人権局長(西正博君) 府営住宅指定管理者の導入により地元住民、地域コミュニティに与える影響についてお答えいたします。  本市では、自治会と行政は対等なパートナーとして、市民協働による明るく住みよい安全なまちづくりをめざしております。自治会が自立し、自主的な活動を行うことにより、地域におけるコミュニケーションの醸成を図ることは非常に重要であると考えております。これまでも自治会活動の活性化に向けて、堺市自治連合協議会と協力しながら、さまざまな取り組みを行ってまいりました。このたびの指定管理者制度の導入によって今後の自治会活動に支障を来すことのないよう、関係部局や自治会とも連携し大阪府へ働きかけを行うなど、サポートしてまいりたいと考えております。  続きまして、市民のボランティア活動に対する市職員の理解についてお答えいたします。  本市では、昨年度に堺市の施策事業における市民参加ガイドラインを市職員向けに策定し、市民参加を進めるための基本姿勢や取り組みに関する啓発、研修等を実施してまいりました。本年度はさらに協働推進チェックの手引きを作成し、各事業課において市民活動団体等との協働事業の成果などをチェック、確認し、市民との協働の一層の推進に努めております。  今後も市政全般において市の事業への市民協働をより積極的に進めていきながら、市職員の市民活動に対する理解と意識の向上に取り組んでまいります。  次に、千葉市などの協働事業提案制度の導入についてお答えいたします。  現在本市では、市政のさまざまな分野で、徐々にではありますが、市民の方々との各種の協働事業がふえつつあります。御提示の市民や企業等から市の事業の改善や市民サービスにつながる具体的な提案を公募する千葉市等の事例も参考にしながら、より多くの分野で市民との協働で進められるよう研究、検討を行ってまいります。以上でございます。 ◎文化観光局長(志摩哲也君) 堺市博物館、文化観光拠点、世界遺産関連施設の役割についてお答えいたします。  堺市博物館につきましては、昭和55年に市制90周年記念事業の一環として、堺の歴史全般を対象に資料を調査、収集、保管するとともに、研究、展示、情報提供することによって、市民の生涯学習等の場となり、郷土の文化の継承及び市民の連帯意識を培うことを目的に建設されたものでございます。こうした施設建設の目的のもと、堺市博物館では、重要文化財等の資料の収蔵、展示に対応できる博物館法に基づく登録博物館として、学術的、専門的な調査、研究を行っているところでございます。  一方、今回建設を予定いたしております文化観光拠点につきましては、堺の歴史文化資源を活用して市内外から来訪者を集客し、まちのにぎわい創出や地域の活性化に資することを目的に計画している施設でございます。そのため、当拠点施設においては、堺の歴史文化や都市の魅力を発信し、文化財に限らず、映像、造作物などを活用して、堺への来訪魅力を積極的に伝える施設として事業展開を図っていきたいと考えております。  次に、百舌鳥古墳群の世界文化遺産登録との関連でございますけれども、国内の世界遺産及び暫定一覧表に記載された地域の多くには、来訪者に対して、その資産の価値を理解していただくためのガイダンス施設などが設置されています。本市におきましても、平成27年度をめどに世界遺産登録に向けた取り組みを推進していくとともに、百舌鳥古墳群の有する世界的な価値を多くの方に理解していただくためのガイダンス施設の整備や展示物の作成、復元も含め、古墳築造時の百舌鳥野が体験できるような整備を早急に進めてまいりたい、このように考えております。以上でございます。 ◎総務局長(辻林茂君) 堺市史の編さんについてお答えをいたします。  本市では、昭和46年から昭和51年にかけまして堺市史続編を刊行して以降、その後の市史編さんについての具体的な計画は現在のところございませんが、続編の刊行から相当の期間が経過をしており、本市の歴史、文化、産業などといった市民の有形、無形の財産を後世に残し伝えていく上からも、市史編さんの必要性については認識をしております。  このことから、現在市史編さん時に活用できるように、既存の歴史資料の整理や歴史資料として重要な公文書の収集、保存を行っているところでございます。今後もこれらの作業を継続するとともに、市史編さんの方向性について検討をしてまいりたいと思っております。以上でございます。 ◆25番(小堀清次君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 25番小堀清次議員。 ◆25番(小堀清次君) 御答弁ありがとうございました。順番に行きたいと思います。  まず最初に、さかい型多機能グループホームについて御答弁をいただきました。本当にこの3月に発表されました当事者あるいは御家族の方々からとったアンケート、これについては、さきの健康福祉委員会でも御議論をさせていただきましたけれども、そういった実態に基づいて、この施策というものがより深く進化をしてきたという点については大いに評価をいたしたいと思っております。  また、先日実際に障害をお持ちの方の親御さん、お母さん方とお話をさせていただく機会がありました。さかい未来・夢コンパス、お母さんはマスタープランの名前まで御存じでありまして、非常に大きな期待をしているということをおっしゃっておられました。  このさかい型多機能グループホーム、ぜひともこれ頑張って、もう整備をしていくということもお答えにございました。25年から施設整備を行い、32年までに各区に1カ所整備ということは、7年かけて1年に1カ所ずつだろうというように思います。これについては大いに進めていただきたいと思いますと同時に、今私の年齢で7年というと、待とうかなという気もしないわけではありませんけれども、健康福祉局長の御答弁にもありましたとおり、障害を抱えておられる親御さんの、介護をされている親御さんの高齢化というものが非常に顕著であり、介護できなくなったときの将来が不安ということが言われておりますし、健康福祉局長も十分その実態をよく熟知していただいております。  つきましては、このマスタープランに書かれております、このさかい型多機能グループホームについては、マスタープランから外れることは許されませんけれども、前倒しであれば、市長、大いに進めていただいてもよいのではないかと思っておりますので、ぜひともこれについては進めていただきますよう要望し、これからの障害福祉施策については健康福祉局の皆さんとも連携をして頑張ってまいりたいと思いますので、財政局長、何とぞ実態に即した予算措置を講じていただきますことをこの場をおかりしお願い申し上げ、この項については終わります。  次に、健康福祉プラザへの交通アクセスについてであります。  御案内のとおり、健康福祉プラザは、重症心身障害者支援センターが入るということで、非常にこれがクローズアップをされておりますけれども、今、児童虐待等々が言われております。そういった意味でも非常に大切な児童相談所、子ども相談所もこの中に入りますし、また、先ほども精神保健についての質問がありましたけれども、こころの健康センターもここに入ってまいります。また、障害者更生相談所、これについても装具など、必ずここに行って受診をしなければならないということで、そういった方々も行かれたり、あるいは中井議員が大綱でも御質問されました難病患者の支援センター等々、そういったさまざまな機能がこの健康福祉プラザにはございます。本当に私は、健康福祉プラザは我が堺市84万の福祉の殿堂という表現をさせていただきました。  そしてまた、これにつきましては、平成21年、堺市健康福祉プラザ運営懇話会でも、このアクセスについては委員から指摘がされておりますし、この間そういったお声が21年のみならず、20年にもこういった御指摘がある。あと開所まで9カ月を残すところとなってまいりました。  私は、この現在のバス1本、1時間に2本、この状況を是とされるのかということをまずお聞きをしましたけれども、是とはされていないということが御答弁から酌み取ることができましたので、ぜひともこれについては前向きに取り組みを進めていただいて、まだ8カ月ございますので、開所のときには交通アクセスをきちっと本当に確実なものにしていただきますよう強く御要望申し上げます。  また、局長の御答弁には、交通部及び環境都市推進室とございました。何で環境都市推進室かなと思われた方がいらっしゃるかもしれませんけれども、私も福祉の拡充、充実というものには、やはりお金がかかるということは重々承知をいたしております。ちょっとでもアクセスの利便性を上げて、何とかまた安う上がらんかなということも思っておりまして、ことしの2月9日、堺産次世代電気バスを走らすために予算が5,000万円講じられたかと存じます。これは来年度、路線バスでの運行を計画しておられて、百舌鳥古墳群、旧市街地などの観光拠点を巡回するルートを回られると聞きました。土、日は観光でお忙しいかと思いますけれども、プラザも非常に百舌鳥古墳群に近いですので、平日だけでも、この電気バス、ルートに入れてもらえないかなということで当局にお聞きをしたところ、今現在鋭意進めておられる最中なので、まだルートについてまで検討できる段階ではないというお答えでありましたけれども、ぜひこの電気バスについても、ルートについては弾力的にやっていただきたいということを申し上げて、このプラザについては引き続きプラザへのアクセス、健康福祉委員会でも議論させていただくことを申し添えて、この質問を終わります。  次に、百舌鳥支援学校、そして百舌鳥支援学校の分校について御答弁をいただきました。  教育環境の改善、整備に努めてまいりますという御答弁がありましたので、百舌鳥支援学校の現状というものは教育長も十分によくわかっていただいておるだろうと思いますので、あえて質問はもういたしませんけれども、ぜひとも上神谷支援学校と百舌鳥支援学校、同程度のクオリティーというものをやはり私は先々担保をしていかなければならないのではないかなというように思っております。機会がありましたら、ぜひとも市長にも一度出向いていただけたら非常にありがたいなというように思っております。  あわせて本日、分校について御質問をさせていただきました。現在7名の生徒さんがいらっしゃるけれども、5名来春卒業される。あと2人。これ、このままいくと自然消滅してしまうのではないかという危惧を私は持ったからであります。  今、教育次長から御答弁の中で、十分な情報提供を行い適切な就学指導を進めてまいると御答弁をいただきましたけれども、今この3年生で来春卒業される5名が入学したころは、もず園などに分校のPTAさんが出向かれて、分校という選択肢もあるんですよということをもず園などでお母さんなどにインフォメーションする時間があったそうなんですけれども、現在は、そういった時間は事業団さんのほうでは認めないということも仄聞をいたしております。もちろん、よそから引っ張ってきて無理にでも学校に通わせる、そういった性質の学校ではないことは十分存知をしておりますけれども、ぜひとも本当に分校という昭和45年4月以来の長い長い歴史のある学校でございます。分校の教育は在籍する子どもたちにとって大切とおっしゃられましたけれど、これから出てくるこの百舌鳥支援学校分校を必要とされる子どもさんたちにとっても同様に必要な学校であるという御認識に立っていただきまして、十分に情報提供と適切な就学指導を行っていただきますよう要望いたしまして、この質問を終わります。  次に、総合評価入札制度について御答弁をいただきました。庁舎清掃業務の検証を進め、政策課題の実現にどのような効果があったのかを見きわめるとともに、関係部局と連携のもと、当該入札制度を促進していくという御答弁をいただきました。こういったお気持ちをお持ちだからこそ、この4月の1日から本庁舎清掃業務に加え、西区役所ほか清掃等業務についても同じように総合評価入札制度を用いて落札業者を決めていただけたのかなというように思っております。  市長が初めて当選をされて最初の委員会質疑で、市長は行政の福祉化というものをありとあらゆる観点から進めていかなければならないということもおっしゃっていただきました。本日、御答弁でこれまでの試行事例ということで、試行というスタンスをお示しになられましたけれども、もう願わくは試行という言葉をとっていただきたいというように思います。それについては、やはり検証は当然のことであろうかと思いますけれども、政策課題の実現にどのような効果があったのか、健康福祉部局とも十分にともに検証していただきまして、これの本格実施というものについて御努力を賜りますようお願いを申し上げまして、この質問を終わります。  次に、救急ワークステーションが開設をされる際には、救急隊の増隊、念頭に置いて進めていくと非常に力強い御答弁をちょうだいをいたしました。ほかでもない消防局長は、今現在、救急隊の皆さん方がどれだけ御苦労をされておられるのかを十分に存知をされておられるからこそ、今のような力強い御答弁があったんだろうというように思っております。ぜひとも救急隊の増隊については、本当に救急件数がふえてまいりまして、晩御飯を食べるのが11時を過ぎているというような話も現場の方からお聞きをしております。どうかこれについてはお願いをしたいというように思います。  あわせまして、先ほどもAEDについての御議論がありましたけれども、現在、堺市の消防局の出張所につきましては、AEDがいまだ設置をされていないということを仄聞しております。出動される際には留守をするからやということだそうですけれども、素人から思いますと、AED要るなと思ったとき、近所に救急隊の出張所があったら必ず私やったらそこに行くと思います。ぜひとも、盗まれたら困るんですという話も聞きましたけれども、その辺は何らかの工夫をしていただきまして、市民の命を守る代表であります消防局のこの出張所におきましても、AEDの設置、堺市のお金で買っていただきますよう要望したいと思います。といいますのも、現在各消防署にあるAEDは、すべて寄附をしていただいたものだそうであります。寄附を待っていますといつになるかわかりませんので、ぜひともこの点については市費で購入していただきますことを強く御要望申し上げたいというように思います。  先ほどドクターカーについてでありますけれども、このドクターカーにつきましては、現在病院間搬送以外では出動がないという点については率直にお認めをしていただきました。また、運用時間が平日の日中のみ、あるいは外傷を中心に複数の患者が発生した場合を想定ということは、すなわち内因性疾患などについては現在対応できていないということが御紹介をいただきました。  今、手元に堺市内に2台走っておりますドクターカー、1台は市立堺病院、もう1台はベルランド総合病院で、その要請基準についての落差というものをお示しをしようと思いましたが、率直にお認めをいただきまして、これについては近い将来24時間365日の対応、内因性疾患についても当然運用範囲を拡大するとまでおっしゃっていただきましたので、これについては、もうあえて触れませんけれども、ぜひともそれをやっていただきたい。  また、それの実現のためには、現在医療スタッフが充足されていないということもお聞きをいたしました。この点については、やはり今ドクターの確保というものは非常に難しいと聞いておりますけれども、その点については、市長もどこへでも行ってお願いしに行こうとおっしゃっていただいているそうなので、市長の御努力に御期待を申し上げるということをあわせて申し添えたいというように思います。この点については、引き続きドクターカーの運用の精度というものを上げていただくよう要望し、この項を終わります。  次に、泉北高速鉄道についてであります。  8月8日に私は、この田村副市長が会長を務められます泉北ニュータウン再生府市等連携協議会で、地元堺市として料金値下げを提案、料金値下げというものを土俵の上に上げるべきやということを申し上げて、局長からは前向きに御答弁いただきました。その後8月8日の委員会で、今、中旬に大阪府に申し入れられたということをお聞きし、このスピーディーさについては、これまで遅きに失しているとかさんざん言うてましたけれども、この点については評価をしたいというように思います。  私、きょう市史の編さんについても御要望申し上げましたけれども、堺市史続編第3巻にはこのような記載がございます。昭和46年4月1日、運賃が難波まで普通運賃150円、通学定期1カ月4,400円と、他の私鉄運賃よりうんと割高ながら、泉北高速鉄道が南海との相互乗り入れ方式で開通し、難波まで33分で結んだとあります。市史に書かれるぐらいですから、開業当時より、これについては運賃が割高ということはずっとみんなが思っておったということが理解いただけるのかなと思います。  これについて、私は運賃引き下げの観点で御質問をしてまいりまして、スピーディーに対応をしていただいた点については評価をしますが、今、ワーキンググループの設置に当たっては、利便性の向上、これをおっしゃられて、運賃引き下げとはおっしゃられませんでした。  そこで、市長、任期の折り返しを間もなく迎えられます。ぜひお聞かせください。市長は大小路ルートについては自分自身の公約の1丁目1番地なのやと常々おっしゃられます。泉北高速鉄道は何丁目何番地なんでしょうか、ぜひお聞かせください。またあわせて、この点についてはいつごろをめどに進めていかれるおつもりか、あわせてお聞かせください。  次に、府営住宅の駐車場管理について御質問をさせていただきました。これにつきましては、大阪府が管理をする住宅であり、また、その管理をする大阪府が出された方針でありますので、これについては、この場での議論というものは差し控えざるを得ませんけれども、やはりこのことが表に出てまいりましてから、非常に地元では大きな騒ぎとなっております。  また、御答弁には、区役所や自治会とも連携し、大阪府へ働きかけを行うということをおっしゃっていただきましたが、この間、御確認をさせていただきましたところ、市長部局におかれましては、当然大阪府も府のことを一々わざわざ市に言わんでいいというスタンスですので、このことについての情報というか、連絡というものは、当然ですが、なかった。ではどうやって知り得たのかというと、地元でやはり大きな騒ぎになって区役所から連絡が入っておるということだというふうに聞いております。  まずは、この指定管理のあらましについて大阪府に御確認をいただき、あわせて地元として、地域ローカルコミュニティを預かる地元としてこういった危惧があるんやけれどもということで、まずもって大阪府と早急に話し合いをし、何らかの緊急避難的な策が講じられないものか、そういったことについても、ぜひとも積極的に進めていただくよう御要望申し上げたいと思います。  今回の議会でも、多岐にわたり防災についての議論がございました。やはりいざというときに、やはり頼りになるのは自主防災組織であり、それは連合自治会単位で構成をされております。この単位自治会のみならず、ひいては南区にある多くの連合自治会にも影響を及ぼしかねない。こういった点について十分御認識いただき、区役所や自治会とも連携し、大阪府へ強く働きかけをしていただきますことを要望し、この質問を終わります。  次に、市民協働についてでございます。  市職員の市民活動に対する理解と意識の向上に取り組んでまいりますと御答弁をいただきました。昨年度は部局長に対して、また課長級以上の職員に対してということで、市長みずからが講師となられて、この市民協働を進めていく、そういった思いを研修するそういった場も持たれ、これについては常任委員会で視察に参りました際、我孫子市でも実現できませんでした、堺市さんはすごいですねということで、お褒めの言葉をいただいてまいりました。しかしながら、ボランティアさんが現場で御活躍をいただいているその現場の管理職の方が、ボランティアは勝手に来とるんですわという発言がある。やはり、まだまだ意識の改革というものを大いに進めていかなければならないというように思います。この点については、改めてこういった点もあるということを指摘を申し上げ、さらなる市民協働、そして意識の変革につなげていただきますよう要望をいたします。  そしてまた、千葉市でも今回始まりました協働事業提案制度、ぜひともこれを、今回この先駆的な役割を果たした我孫子市へも若い職員さんを派遣されたということも聞かせていただいております。ぜひともこれについては進めていただきますよう要望を申し上げます。  次に、堺市博物館、文化観光拠点、世界遺産の役割についてお示しをいただきました。その結果、それぞれの機能について御説明をいただきまして、一定のすみ分けというものについては十分念頭に置かれておるということはよくわかりました。  では、そこでお尋ねをいたします。この文化観光拠点や百舌鳥古墳群のガイダンス施設などが整備をされていかれる中で、今後の堺市博物館というもののあり方をどのように考えておられるのか、お聞かせください。  最後に、堺市史の編さん事業に着手してはどうかという点であり、この必要性については十分御認識をいただいておるということもお聞かせをいただきました。  現在、福岡市では、平成22年から36年にかけて福岡市史を刊行していかれるということを仄聞をいたしております。また今回、堺市史刊行80周年を記念いたしまして、これは堺市立中央図書館が刊行されております堺研究の中に仁木先生という方が寄せておられる文章の一部なんですけれども、こう書かれております。つまり80年間、市史刊行から80周年というのは、つまり80年間新しい市史がつくられなかったわけです。堺の周辺でも和泉市、泉佐野市、大阪狭山市などが最近充実した市史を刊行しています。堺ほどの都市がどうして戦後の歴史学も進んだ中で新しい市史を持っていないのか。これは歴史のある自治体としておかしいのではないか、恥ずかしいのではないかと思います。市史編さんは、全国の研究者が再び堺の歴史に注目するきっかけになるでしょうし、市民の皆さんにとっては堺というまちの実態を初めて知るきっかけにもなるでしょうと、そのようにも書かれております。  文化観光拠点、世界遺産、ガイダンス施設、わっと華やかで、えらいいい話みたいですけれども、当然それはいいんですけれども、やはり一方で、市史というのは私も聞いたんですけど、準備だけで20年ぐらいかかるそうで、そこから刊行を初めて完成するのに、きょう始めても、ことし始めても向こう40年かかるような大事業だと聞いております。ぜひとも竹山市長、堺生まれの堺市長の御英断で、この市史というものの編さんに着手されましたら非常に喜ばしいと思いますし、先ほどお示しした続編では、当初から割高感やったけれども、あるときを境に泉北高速が下がったというのも市史の一文に書き加えられることがあれば、私としては非常に幸いやということを申し述べ、2回目の質問を終わります。ありがとうございます。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎市長(竹山修身君) 泉北高速鉄道の値下げの問題でございます。  私のマニフェストにおきましては、四大行財政改革施策といたしまして、堺駅・堺東駅間のLRT、低床式路面電車は中止いたしますというふうに書いております。そしてこれを委員会の中で1丁目1番地というふうに申し上げた記憶がございます。  また、その中で、マニフェストの中で二大値下げ施策について実施しますというふうに挙げています。その1つは上下水道料金、それは去年の10月から実施しているところでございます。そして泉北高速鉄道につきましては、泉北高速鉄道の完全民営化を推進し、南海電鉄との事業連携により運賃値下げを実現いたしますというふうに書いております。  このマニフェストにつきましては、私はこれもLRTと並ぶ重点施策であるというふうに認識しております。るる委員会及び本会議の中でも御説明させていただきましたように、現在大阪府都市開発株式会社におきましては、完全民営化に向かいまして大阪府と協議しているところでございます。もちろん鉄道事業については運賃値下げを前提とした公募条件とするということで、株式の公募に向けまして、懸案事項の解決に向けて今取り組んでいるところでございます。  もちろん懸案事項というのは、お示しのとおり、りんくう2事業でございまして、この1つのほうは、ホテルのほうは民間会社に事業が譲渡されました。スターゲイトホテル関西エアポートという形で再開されております。また物流会社のほうは、今現在、民事再生法の手続の開始決定を受けまして、施設譲渡先が決定されまして、現在再生計画案の作成に向けた手続がとられているところでございます。これらを踏まえまして、至急今、同会社におきましては、そういった懸案事項を解決して今後の完全民営化に向けた手続が進められているということで聞いております。  そして私どもとしましては、大阪府と同会社に対する働きかけを一層進めることによって、スピード感を持って地域の住民の方の利便性の向上、そして鉄道料金の値下げに向けた取り組みが進められるよう働きかけてまいりたいというふうに思っております。以上でございます。 ◎文化観光局長(志摩哲也君) 今後の堺市博物館のあり方についてお答え申し上げます。  堺市博物館と今後整備を計画いたしております文化観光拠点や百舌鳥古墳群のガイダンス施設につきましては、それぞれ施設の設置目的や性格は異なりますが、堺の歴史文化をテーマとしていることは共通いたしております。今後各施設の整備の具体化を図る中で、博物館の収蔵品や調査研究機能の相互利用を初め、一定の連携や役割分担を図ってまいります。  あわせて博物館につきましては、今、堺市におきまして山口家住宅、また清学院、いろんな文化施設をつくっております。先ほど議員のほうから重複しているという御意見もありましたが、博物館が今後そういう博物館の中だけにとどまらず、いろいろな文化施設と連携を持って力を合わせて堺市の文化、歴史を進めていくとともに、それとあわせて、今後やはり将来に向けて博物館のあり方についても検討してまいりたい、そのように考えております。以上でございます。 ◆25番(小堀清次君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 25番小堀清次議員。 ◆25番(小堀清次君) 御答弁ありがとうございました。市長からは、何丁目何番地とすぱっと言っていただけるのかなと思っておったわけですけれども、これまで再三再四にわたり、議会の中で議論もこの点についてはさせていただいてまいりましたが、やはりお示しのとおり、ゲートタワー、そしてビル、トラックターミナル、これらがやはり一定のめどがついたということもあり、非常に今までとは、より数歩も踏み込んだ御答弁だったことについては大きい評価をしたいと思います。この今映ってます、南区役所でも映ってまして、1丁目1番地と言うてくれたら、僕も帰って市長の1丁目1番地言うてたでと申し上げたんですけど、まだそこまでには至っておりませんので、この点については引き続き、きょうはもうこれで結構ですけれども、これからもこの実現に向けて引き続き議論を重ねてまいりたいというように思っております。  あともう1点、市長、その二大値下げの1つの上下水道、上下水道とおっしゃったら、これ請求書1枚で来ますので、確かに市長はこれ実現をなさいました。しかし、上水道と下水を分けた場合、上水道は確かに値下げが可能ですけれども、今の堺の下水道は到底これ値下げはできませんし、専門家の方々も、これ堺市は他の政令指定都市の中でも珍しいぐらい管の更新計画を持っている。この更新計画がある中で下水道値下げ、そう容易でないことは申し上げておきますので、この点については上下水道で値下げ、1枚の領収書の値下げ、そしたら二大値下げはあともう一つだけですから、これについては何としても実現していただきますよう要望申し上げ、この質問は終わります。  次に、堺の歴史文化についてであります。  清学院であるとか山口家住宅について御研究いただきまして、もしかしたらどこかで聞いたことがある大阪ミュージアムの堺版かなという気もせんわけでもなかったんですけれども、当然そういった問題については、この博物館の中だけにとらわれる必要はないかもしれません。  しかしながら、本日なぜこの御質問を申し上げたのかといいますと、やはり博物館もオープンしてから、もう間もなく35年を迎えようとする中で、ほとんどやはり展示の形態というものは変わってない。また、収蔵品についても変化がない。そういった中で、今この堺で一番よその地域からお見えになったら一番関心を持たれるのは、中世、千利休の時代であります。その時代のところがすぽっと、全く向こうに行くわけではないかもしれませんけど、文化観光拠点のところに行くと、この部分はじゃあどうなるんだろうかという危惧があったからであります。向こうにレプリカを置いて、こっちは本物を置くんかとかいう議論もさせていただきましたけれども、向こうにも本物を置くんですという話もありました。  また、今この世界遺産登録をめざして今後ガイダンス施設の整備もしていかれますけれども、ガイダンス施設が現在ない段階で百舌鳥古墳をごらんになりに来られましたら、多分8割ぐらいの方は博物館に寄られるのかなと思います。現在博物館にある古墳の資料といいますと、ほとんどが写真と、今何か職人さんがつくってる小さなつくりかけの古墳を置いてるだけであります。これではちょっとなという思いもいたします。先々ガイダンス施設に移すとしても、今は古墳についても、やはり拠点は博物館なんですから、そういった意味での展示品などについては、やはり強化をしていただきたいなというように思います。  そして、将来的にガイダンス施設に古墳のほうが移り、あるいは文化観光拠点に中世の一部が移った。そしたら、この堺市博物館、何がメーンになるのか。私は、堺の古代から今までの通史をやはりここできちっとわかるそういった施設にしていただかなきゃならないんじゃないかなと思います。そういった意味で、きょう市史の質問もさせていただきましたけれども、市史の編さん、現在総務局にありますけれども、私はこれを博物館に移すのも1つの方策なのではないかなというように考えております。そして、そういったトータルでオール堺の歴史というものがわかるような場所に博物館がなればいいなというように思っております。  博物館に参りまして、いろいろ見せていただきましたところ、本当に資料とかというのは高額であり、購入したりするのが非常に割高やということも聞いております。文化観光拠点、ガイダンス施設のみならず、やはり既存の施設についても十分な手だてというものを講じていただきますよう要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(馬場伸幸君) 12番田中浩美議員。(拍手) ◆12番(田中浩美君) (登壇)日本共産党堺市議団を代表いたしまして2巡目の大綱質疑を行います。  まず初めに、災害対策について質問いたします。  私は7月2日から約1週間、陸前高田市と大船渡市に支援活動に行ってまいりました。どの地域でも津波のすさまじいつめ跡が大変生々しくて、報道にまさる被害の大きさに胸が苦しくなってしまいました。手つかずの瓦れきの山、そして鉄柱がむき出しの壊れた建物、ぐしゃぐしゃの車、田んぼや住宅地のひっくり返った船、また、まちはなくなり、見えるはずのない海が広がっていました。  陸前高田市共同支援センターでは、主に仮設住宅に入居を始めた世帯を訪ねまして、要望や困っていることなどを伺う活動や、またセンター前で開いています青空市の販売など、こうした活動を通じて多くの被災地の皆さんと交流をさせていただきました。  大船渡市では、被災されたお宅で倉庫の片づけ、また庭のガラスの片づけ、また草むしりなどの活動も行ってまいりました。  訪問活動では、仮設住宅のコミュニティの問題や、また今後の生活への不安をたくさんお聞きしてまいりました。仮設住宅は、家族が2人から4人までは同じスペースで、高校生の子どもさんがいるお宅などでは大変狭くて苦労されておられました。また、独居の高齢者からは、病院の問題、また、これから先への不安などの声をたくさんお聞かせいただきました。  青空市では、たくさんの被災地の皆さんとお話をすることができました。御主人が車で逃げて助からなかった方や、まだ仮設が当たらないという人、皆さん明るく元気に前を向いておられる方もいらっしゃいましたが、やはり多くの方の表情がかたく感じました。全部流されてしまったからねと言いつつ、遠慮をしながら、これはただなん、もらっていいのと、うれしそうに品物を抱えて持って行かれます。
     現地で見て聞いた貴重な体験を教訓に、堺市政に生かさなくてはならないと思っています。私たちは今後も復興支援活動を息長く続けていきたいと考えています。堺市においても、災害に強いまちづくり調査特別委員会がことし設置されて、今後起こり得る災害に対して、市民の皆さんの命と暮らしを守る災害対策を皆さんと御一緒に考えていきたいと私も思っています。  まず、公共施設の耐震化についてお聞きをいたします。  市立小学校、中学校の体育館と、そして校舎の耐震化状況について、それぞれの進捗状況を実数と割合を御報告ください。また、耐震化は建物構造だけではなくて、天井、また構築物の落下、転倒による被害からも守らなければなりません。その点はどうなっているのか、御説明ください。  次に、保育所について、公立、民間それぞれの現状と今後の耐震化計画について御報告をください。  また、中央図書館でありますが、耐震調査はいつ行われていて、調査結果はどうなっているか、そして耐震化についてはどのようにお考えか、御報告をお願いいたします。  次に、福祉避難所について、堺市として今後ふやしていくという方向を6月議会でお示しになられましたが、その状況をお示しください。  最後に、津波サイレンの訓練の実施について御報告をお願いいたします。  次に、民間分譲マンション建替え支援事業についてお聞きをいたします。  阪神・淡路大震災や今回の東日本大震災など相次ぎ、多くの市民は、近い将来必ず起こると言われています南海沖地震や東南海の地震などへの不安を抱えた生活をされています。今回の大震災から、住民はいざというときの避難場所がどこにあるのか、そして避難経路は、避難食は、医薬品はどうなっているかなど、個人としてふだんからの備えの重要性についても学びました。また、地域住民は、災害時には被害をできるだけ少なくするという思いから、震災に強い住宅づくりやまちづくりなどについても行政と一緒になって取り組みを一層進めていくことが求められています。  地震などの災害から市民の命やまた財産を守るには、何より建物を倒壊させないことです。阪神・淡路大震災では、建物の倒壊による死亡者が8割もいました。市民が生活をしているあらゆる住宅の倒壊を防ぐことは重要です。建物の倒壊を防ぎ、防災、防犯、環境など、安全で安心のまちや良好で住みやすいまち、これをどうつくっていくのか、これは自治体の使命です。  そこでお聞きいたします。民間分譲マンション建替え支援事業の補正予算が示されております。この制度の内容と、本市には分譲マンションがどれだけあって、築25年以上のマンション数がどれだけあるのでしょうか、お答えください。  また、アドバイザーの活用のために要する費用を補助するとされています。アドバイザーは何らかの有資格者なのか、またどのような任務があるのでしょうか。これまでの実績と今後の見込みとあわせてお示しをお願いいたします。  次に、堺伝統産業会館についてです。  堺の伝統産業といえば幾つかあっても、やはり打刃物であります。打刃物だけの伝統産業会館があり、刃物ミュージアムとして観光マップにも掲載されていて、堺は打刃物だと内外に示されてきたものです。  堺打刃物の起源は古墳時代にさかのぼると言われています。16世紀、ポルトガルよりたばこが伝来して、そのたばこの葉を刻む道具が必要になり、当時、優秀なかじ技術によって、堺でたばこ包丁が生まれました。その後、徳川幕府によって、その品質の高さが評価され、堺極という刻印を入れて江戸幕府の専売品として全国に売りさばかれるようになりました。そうやって堺刃物の名声が全国へ広がっていくことになったと言われています。  堺の打刃物の品質は1級で、全国の料理人が選ぶ包丁のほとんどが堺の打刃物であることは皆さんも御承知のことと思います。国に指定された堺で唯一の伝統的工芸品で、その生産に携わる技術者のうち高い水準を身につけた人は、伝統工芸士として国に認定されています。  職人の皆さんは、堺の歴史と伝統を受け継ぎ、どこにも負けない品質の堺ブランドを生み出しているという誇りを持っています。しかし、手間がかかって値段の高い打刃物産業は、衰退の一途をたどっています。何とかしなければならないと、堺刃物業の組合員の皆さんが刃物産業の振興のためにと力を合わせてつくった施設が堺刃物伝統産業会館です。観光客が立ち入り、打刃物のよさを知り、値段が高くてもお土産に購入し、名入れの体験もできるという施設であります。来場者は年間2万5,000人を超えていて、同館の販売額は右肩上がりの成績と報告がありました。その堺刃物伝統産業会館が8月10日、閉館いたしました。今後は、刃物ミュージアムという名称は使わないということであります。  私は、打刃物の歴史と値打ちを知ってもらって体験してもらうには、とても狭い施設だというふうに感じておりました。我が党も、堺刃物伝統産業会館が敷地の広さも含めて伝統会館の名前に比して中途半端な施設だと、その拡充を求めてまいりました。2月の大綱質疑でも紹介をいたしましたが、全国には名称は別にしても、伝統産業の会館というものが多くあります。単独産業のものもありますし、複合産業のものもあります。それらの中で、例えば福井県武生の越前打刃物会館とか、また、愛媛県の松山市の民芸伊予かすり会館とか、いずれも生産過程の一貫した工房を備えて、見学者も体験できるというものになっています。また、現役の生産活動もなされています。こうした施設が単に伝統を伝えることの役割だけではなくて、地場の産業としての活性化にも大きく寄与していると言えます。そして結果として観光につながり、にぎわいにつながるということになります。  堺には、そのような伝統産業会館はありません。堺刃物会館の閉館の理由についてお尋ねをいたします。今後はリニューアルして展開するとのことですが、内容は具体的にどのようなものを計画しているでしょうか。堺市産業振興センターが堺刃物商工業組合連合会から同会館を買い取りましたが、同会館を買い取るに至った理由、建設からの経緯についてお示しをしてください。伝統産業の打刃物の振興の課題と、そして今後の支援はどうあるべきと考えているでしょうか。具体的に展開している事業と、その今後についてお答えください。  最後に、介護保険事業についてお伺いいたします。  介護保険事業が始まりまして12年目を迎えました。介護の社会化を掲げ、2000年に始まりました介護保険ですが、介護の社会化にはほど遠い、介護が十分受けられなかったり、介護保険料や利用料が重荷となって、少なくない利用者、家族を苦しめています。  介護保険の利用者にとっては、法改正されるたびに制度が複雑化して利用しづらいものとなっています。さらにサービス利用を阻むハードルが幾重にも存在していることが問題を一層深刻なものにしています。  まず、要介護認定の申請が必要で、申請しても体の状況に見合った要介護度が認められるとは限りません。そして要介護度ごとに限度額が決まっており、必要な介護を受けているだけでも、限度額をオーバーして保険外負担が発生している人も多くいます。現在国では、2012年度から2014年度実施の第5期計画が検討をされています。介護制度のさまざまな問題点や保険料、そして利用料の負担などについての課題が山積する中で、第5期計画が策定をされています。  そこでお伺いをいたします。  まず初めに、堺市第4期介護保険事業計画について、財政状況及び基金の状況についてお答えください。  次に、昨年実施されました高齢者等実態調査におきまして、高齢者施設入所へのニーズはどういう傾向にあるか、お答えください。  そして3つ目に、第5期堺市介護保険事業計画策定についての堺市の考え方をお示しください。以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(馬場伸幸君) 12番田中浩美議員の質疑の途中でありますが、この際、午後3時20分まで休憩いたします。 〇午後2時51分休憩 〇午後3時20分再開 ○議長(馬場伸幸君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  12番田中浩美議員の質疑に対する当局の答弁を求めます。 ◎教育次長(原田勉君) 市立小・中学校施設の耐震化の状況についてお答えいたします。  学校施設は、災害時に児童・生徒の安全を確保するものであるとともに、指定避難所としての役割がますます重要なものとなってきており、耐震性能の向上のため、耐震化工事に鋭意取り組んでいるところでございます。  平成22年度末における耐震化の状況でございますが、市立小・中学校の体育館と校舎を合わせて全体810棟のうち、581棟が耐震化を完了しており、耐震化率は約72%となっております。なお、平成23年度末には、耐震化率は約79%となる見込みでございます。  お尋ねの天井材等の落下防止対策につきましては、学校による日常点検の実施に加えまして、教育委員会では建築基準法に定められた定期点検を実施しているところでございます。  続きまして、中央図書館の耐震化についてお答えいたします。  中央図書館の耐震診断は平成16年度に実施し、その結果、施設の一部で構造耐震指標Is値が基準値の0.6を満たさない箇所を4カ所確認しております。中央図書館は、広域避難所である大仙公園内の公共施設として防災関連施設に位置づけられていますので、今後耐震改修促進計画に基づき対応してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎子ども青少年局長(古家一敏君) 続きまして、保育所の耐震化についてお答えいたします。  平成23年4月現在の保育所の耐震状況でございますが、公立保育所の耐震化済み施設は22カ所のうち12カ所で、耐震化率は54.5%、民間保育所は94カ所のうち79カ所で、その率は84%となっております。公民を合わせました全体の耐震化率は78.4%となっております。  なお、現在進めております保育所整備や今回補正予算で提案しております民間保育所の耐震化工事等によりまして、平成24年度末には公立保育所の耐震化率は60%、民間保育所は91.8%となり、公民合わせました全体では86.4%になる見込みでございます。引き続き27年度末の保育所の耐震化率100%をめざして施設整備の推進に取り組んでまいります。以上です。 ◎危機管理監(柴藤貞一君) 福祉避難所の指定拡大に向けました取り組み状況についてお答えいたします。  本市におきましては、災害時に指定避難所から高齢者、障害者等の要援護者を二次的に受け入れる福祉避難所として、東百舌鳥公民館、金岡公民館の2カ所を昨年度指定をし、食料や簡易トイレなどの備蓄を行っております。  また、福祉避難所を開設する際には、福祉避難所への移動方法や相談対応あるいは運営方法などを明らかにしていくことも求められてきます。それらにつきましては、平常時からネットワークによります仕組みづくりを進めることが必要であるため、市内の民間福祉事業者などとともに検討を始めたところでございます。今後とも市内各区に最低1カ所の福祉避難所の指定に向けまして、関係機関との協議を進めてまいります。  次に、津波サイレンの実施結果についてお答えいたします。  東日本大震災を教訓といたしまして、情報伝達の重要性にかんがみ、西区沿岸部におきまして、防災行政無線モーターサイレンのテストをこの8月7日に行ったわけでございます。今回の結果につきましては、モーターサイレンの設置している位置や高さの関係から、周囲の建物の影響を受けたため、想定しておりました範囲に届かなかったものでございます。10月には堺区沿岸部におきまして、モーターサイレンと屋外スピーカーの電子サイレンを同時に鳴らすテストを予定しておりまして、それらの結果を踏まえまして、サイレンの設置などについて対応を検討してまいりたいと思っております。  また、サイレンによる情報伝達には限界がありますことから、市民の皆さん方には、地震による大きな揺れを感じたときはテレビ、ラジオ、メールなど多様な手段によりまして入手することに努めていただくようお願いをしてまいりますとともに、早急に避難を開始することが重要であるということもあわせてお願いをしてまいりたいと思っております。以上でございます。 ◎建築都市局長(荻田俊昭君) 民間分譲マンション建替え支援事業についてお答えをいたします。  本市域における分譲マンションは、約890棟、5万戸で、主要な居住形態の1つとなっております。一方、1つの建物を多くの人が区分して所有する分譲マンションは、多様な価値観を持った区分所有者間の合意形成の難しさ、利用形態の混在による権利及び利用関係の複雑さなど、戸建て住宅とは異なる多くの課題を有しています。  また、全体のうち、築25年以上のマンションは約480棟、1万7,000戸で、今後築年数の経過とともに老朽化の進行など問題が顕在化してくる中、建てかえの検討は、その対処の選択肢の1つでございます。  しかし、多数の区分所有者の意向を同時期に一定の費用分担と労力を伴う建てかえ事業へまとめていくことは、容易なことではございません。しかしながら、老朽化し、適正に維持管理されないマンションが増加することは、そこに居住する住民はもとより、周辺の居住環境にも悪影響を及ぼし、安全・安心な暮らしが損なわれていくおそれがございます。  そこで、民間事業者の専門的な知識を活用し、マンション管理組合の建てかえに向けた合意形成活動を円滑に進めるため、側面的な支援策として分譲マンション建替え支援事業を平成19年度に創設をいたしました。  内容は、分譲マンションの建てかえを行おうとする管理組合に対し、合意形成の段階に応じて補助率2分の1、上限額50万円から補助率3分の2、上限額500万円の範囲内で、アドバイザー活用のための費用の一部を国の社会資本整備総合交付金を活用して補助するものです。  次に、この支援事業におけるアドバイザーとは、分譲マンション建てかえに関する専門的知識を有する者と定義をしております。建てかえを円滑に進めるために、建築の知識を初め、資金面、法律面など多岐にわたる知識を持ち、また多数の権利者の希望を聞きながら合意へと導いていくことが必要でございます。アドバイザーの選定にお困りの管理組合に対しましては、本市も構成員である大阪府分譲マンション管理・建替えサポートシステム推進協議会によるアドバイザー派遣制度を案内しております。  次に、これまでの実績と今後の見込みでございますが、建てかえの検討に向けた勉強会等を行った団地が2団地、建てかえ推進決議に向けた活動を行った団地が1団地、計3団地の活用実績がございます。  また、今後建てかえ決議に向けた活動を行う団地の活用が1団地見込まれており、本市の住宅施策は、これまでの市営住宅建替事業や住宅市街地整備など、公共住宅政策を中心とした施策に加え、民間の活力やノウハウを生かした民間住宅を含む施策を進めていくことが重要と考えており、今後とも支援事業の周知に努め、安全・安心で良好な住まいづくりを進めてまいります。以上でございます。 ◎産業振興局長(米澤博隆君) 堺伝統産業会館についてお答えを申し上げます。  新しい伝統産業会館においては、従来の刃物の展示、販売だけでなく、線香、注染和ざらし、昆布、敷物、こいのぼり、自転車や和菓子など、各業界の意向や要望を踏まえながら、堺ゆかりの数々の伝統産業製品などの展示、販売を行います。  また、ものづくりの体験や交流事業などを通じ、より多くの方に伝統産業のすばらしさに身近に触れていただく機会を創出いたします。さらに、市の観光施策や旅行会社とも連携を密に集客を促進し、来て見て体験し、たくみの製品が買える施設として展開していく予定でございます。  次に、購入事由等でございますが、伝統産業については情報発信の強化、製品の販売促進、後継者の育成等の課題解決に向けた取り組みが求められており、こうした取り組みを総合的に支援する拠点が重要であります。一方で、伝統産業を取り巻く環境は非常に厳しく、刃物業界においても、需要の減退や後継者不足により組合員数が減少傾向にあるなど、組合運営の先行きが不安な状況となっておりました。こうしたことから、このたび平成12年に刃物組合が共同して整備し、貴重な観光資源として活用されてきた堺刃物伝統産業会館をリニューアルし、堺の伝統産業全般の振興の拠点となる堺伝統産業会館を整備するに至ったものでございます。  これまで刃物業界に対しましては、刃物まつりの開催や各種イベントへの出展など、組合が実施する事業、後継者育成、堺ものづくりマイスターなどを通じた情報発信、伝産品カタログによる販売促進や海外需要開拓等への支援に取り組んでまいりました。今後とも伝統産業会館を核として、業界と連携しながら、より一層刃物業界の振興に努めてまいります。以上でございます。 ◎健康福祉局長(早川泰史君) 介護保険事業についてお答えをいたします。  平成21年度から23年度までを計画期間といたします第4期介護保険事業計画の財政状況につきましては、現在のところ、介護保険給付費、地域支援事業費ともに、ほぼ計画の範囲内で推移しており、健全な状態でございます。  基金の状況につきましては、平成21年度及び22年度においては、介護給付費が計画値を下回ったため、余剰金を介護保険給付費準備基金に積み立てており、平成23年3月末現在の当該基金の残高は8億7,000万円となっております。  続きまして、高齢者施設入所のニーズにつきましてお答えをいたします。  昨年12月に実施をいたしました高齢者等実態調査におきまして、介護サービスを利用されていない一般高齢者に対して、将来どのような住宅または施設で暮らしたいですかという質問をしたところ、現在の不便な部分を改修してというのも含め、現在の住宅で住み続けたいと回答された方が69%であり、一方、介護保険施設以外の施設を含め施設へ入所したいと考えておられる方は8.7%という結果になっております。  続きまして、第5期の介護保険事業計画策定に当たりましては、国、大阪府から指針が示されております。本市では、現在これらの指針や昨年度実施をいたしました高齢者等実態調査の結果を踏まえ、さらなる高齢化の進展にも対応するため、高齢者が可能な限り住みなれた地域で、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう当該計画の策定作業を進めているところでございます。  なお、高齢化が急激に進展する中、適切に介護保険料を改定するためには、第5期の計画期間であります平成24年度以降の3年間における介護予防事業の効果や介護サービスの利用状況等を予測し、正確に介護給付費を見込むことが重要であると認識をしております。以上でございます。 ◆12番(田中浩美君) 議長。 ○議長(馬場伸幸君) 12番田中浩美議員。 ◆12番(田中浩美君) まず、災害対策についてです。  東日本大震災から9月11日で6カ月がたとうとしています。被災者の皆さんは今なお被害に苦しみ、悲しみと先の不安の中で日々を過ごされておられます。亡くなられた方と、そして行方不明の方が2万人を超えていると、また、その家族や知人の皆さんの悲しみと心の傷というのは、いえることはありません。親を失った悲しみと困難を背負った子どもたちが2,000人とも推計されています。今後の暮らしと営業の見通しも持てないでいます。  福島第一原発の危機はいまだ収束の見通しもなく、放射能物質の大量拡大、拡散による被害は、数カ月を経て県境をはるかに越えて、汚染の被害は全国各地のさまざまな分野へ際限なく広がり続けています。  今後長期にわたって被災地復興に向けて正面から取り組み、国民が総力を結集して打開を図らなければならない国政最大の課題となっています。そして今回の震災を通じまして、国民だれもが安心して暮らせる災害に強いまちづくりの実現が求められていると思います。  堺市でも被災地支援に物心両面での支援を行っていただいています。市民の皆さんは被災地の復興を願うとともに、自分たちの地域であのような大きな地震や津波が起こったらどうなるのか、防災や避難は大丈夫なのだろうかと、こういう不安を強めておられます。  まず、堺市の耐震補強の状況についてお答えをいただきましたが、今なお補強工事の済んでいない建築物について、一日も早く耐震補強工事の対応をお願いいたします。学校施設の天井や照明器具など、こうしたものについても日常点検を実施されているということでありましたが、今回の震災では東京の九段会館で天井が崩れて落下して、女性2人が下敷きになって死亡されたという報道がありました。今回のような大きな地震であれば、天井、照明への落下防止対策を早急に行っていただくよう求めておきます。  また、中央図書館についてですが、築40年が経過しており、かなりの老朽化があるという御答弁でありました。中央図書館は避難所指定はされていませんが、現状、耐震補強並びに、また建てかえが求められている建物であります。大船渡市で私が見てきました文化ホールでは、避難所には指定をされていませんでしたが、臨時的な避難所になっていました。中央図書館も防災関連施設であることには間違いなく、また、日常的に市民の皆さんが利用する上で安全性の大変求められる施設ではないでしょうか。  私は、6年前まで大仙小学校ののびのびルームで主任ケアワーカーをしていましたが、当時、保育活動の中で、よく中央図書館を利用させていただきました。土曜日や夏休みなどは図書館でもイベントをたくさんしてくださっていましたから、たくさんの親子連れが利用されています。地域の子育ての場として、保護者やまた子どもたちにとっても中央図書館は大事な役割を果たしていることを実感いたしました。地域の皆さんの大事な公共施設であります。老朽化への対応を急いで、安心で安全な図書館を求めます。  次に、堺市の保育所の耐震状況をお答えいただきました。  公立保育所の耐震対応が平成24年度末で60%と低く、早急な対応が必要だと思います。今回の大震災で宮城、岩手、福島の3県で400カ所を超える保育園が被災をいたしました。大変大きな被害を受けています。公立保育所の耐震補強工事並びに老朽化した建物については、一日も早く堺市の責任で耐震の建てかえを実施することを求めておきます。  また、保育園で実施されています月1回の避難訓練は大変重要であります。被災地の保育園の建物の被害は大きいですが、津波が来たとき保育園にいた子どもたちは、だれ一人として被害には遭っていません。日常からの避難訓練が功を奏しました。  例えばゼロ歳・1歳児の子どもたちを1台のバギーでは、もしものとき避難し切れないと、そこの保育園の園長が2年間、市に要望し続けまして、ようやく2台目のバギーがそろっていました。今回避難の際に、この2台のバギーがあったからこそ、全員子どもたち無事に避難することができたということです。  堺市で公民の保育所問わず、月1回の避難訓練が行われています。例えば朝夕の早い時間帯、遅い時間帯は、保育士の体制が大変少ない体制になっています。こうした時間帯のことも想定をして、地域の住民の皆さんと合同訓練なども実施できるように進めていただきますことを求めておきます。  次に、福祉避難所については、開設に向けて民間福祉業者との検討を始めていただいているということで、一歩前進と考えます。今回の震災でも、障害のある方や体の弱い方が大変な思いをして避難したことをお聞きいたしました。車いすの男性が妻に抱きかかえられて逃げている途中で津波に流されました。運よく近所の人に引き上げられて、2人とも一命を取りとめました。しかし、避難所はいっぱいで大変困ったということでありました。いざというとき、高齢者や障害のある人、また妊婦さんや乳児を抱えたお母さんなど、福祉避難所が必要です。仙台市では52カ所の福祉避難所を指定していましたが、実際に機能したのは30カ所だったそうです。堺市でも早期に福祉避難所の設置をしていただきますよう求めておきます。  最後に、防災行政無線モーターサイレンの吹鳴テストについての御報告をいただきました。  今回残念ながら、この訓練ではサイレンが役に立たなかったことが証明されてしまいました。実際に役立つようなサイレンの研究を今後も進めていただきますよう求めておきます。  堺市でも災害への対応について見直しが始まりました。市民の命と暮らしを守るための自治体としての取り組みがようやく始まったわけです。行政の皆さんが市民と一緒に災害に強いまちづくりと、そして福祉や暮らしの制度を充実するために引き続き奮闘していただきますようお願いして、この質問を終わります。  次に、民間分譲マンション建替え支援事業についてであります。  この事業は、御説明をいただきましたように、国の社会資本整備総合交付金を活用して本市独自の民間分譲マンション建替え支援事業を行っているということでありました。一般的なマンションの耐用年数というのは大体50年から60年と言われていますが、支援事業の対象を国は築25年以上としています。本市には分譲マンションが約890棟あって、そのうち築25年以上は約480棟ということであります。現在は耐用年限築47年以上のマンションは市内には存在しないということであります。  しかし、今後住民の良好な住環境のためのバリアフリー化の問題や、またマンションの老朽化などが進めば、当然耐震補強や建てかえ問題が発生いたします。こうした分譲マンションの建てかえを計画的に進めることは、まちづくりの視点からも重要であります。  本市は平成19年から分譲マンション建替え支援事業を行っておられますが、新たにアドバイザー契約に要する費用に補助をつけて制度の推進を図るとしています。このアドバイザーについて、本市では分譲マンション建てかえに関する専門的知識を有する者としています。1級建築士、弁護士、税理士などの何ら資格がなくても、アドバイザーとしてかかわれるようになっています。これでは大きな落とし穴があるように思えてならないのは私だけでしょうか。  マンション管理組合の代表者がみんながみんなマンション建てかえに関して知識を持ち得た人とは限りません。大きな建築費用が絡む大事業ですし、ましてや多額の補助金が使われるのですから、行政として信頼できる人物をアドバイザーとして派遣して、不正などが発生しないように常にチェック機能を持つべきではないでしょうか。マンション管理組合が建てかえや改修などの検討を考えた当初から、安心して何でも気軽に相談できるシステムが求められているのではないでしょうか。  例えば横浜市では、横浜市マンション再生支援事業として取り組まれています。その目的には、マンション再生活動を行おうとする市内のマンション管理組合等に対して、その業務に要する費用を市が一部補助することにより、マンションの良好な居住環境を確保するとともに、市街地環境を向上させることとしています。また、市内マンション管理組合が行う再生活動に対して、2分の1以内、30万円、複数のマンション管理組合等が行う活動は60万円を上限としています。ここではマンション・アドバイザー派遣事業を行っています。マンション・アドバイザーとして1級建築士、マンション管理士、弁護士、税理士等の資格を持つ人やマンションに関する豊富な相談経験のある人を公募して、横浜市長がマンション・アドバイザーとして登録をしています。派遣相談は1回につき3時間以内で、初回が無料であります。2回目以降が1回当たり1万2,000円で、年間6回まで派遣を受けられるというものです。  また、大阪市の分譲マンション建替検討費助成制度は、建てかえに向けた検討の初期段階への合意形成を進めるために行う基礎的な調査、また検討に要する費用に対して助成を行っています。補助率は補助対象となる経費の3分の1で、1件当たり150万円としています。アドバイザーについては、アドバイザー派遣制度をつくり、利用料は無料になっています。大規模修繕、建てかえに関するアドバイザー派遣1回、省エネ改修に関するアドバイザー派遣1回、合計2回を限度とされています。  分譲マンション建てかえ事業は、それぞれ自治体によって違いがありますが、今後ますます必要とされる事業であります。本市の場合は、アドバイザー選定の相談があれば、大阪府分譲マンション管理・建替えサポートシステム推進協議会のアドバイザー派遣制度の案内をしているということでありますが、市が積極的にもっと協力的にこの事業を展開するためにかかわっていかなければなりません。アドバイザーはマンション入居者全員の公平な立場に立っていただき、みんなが納得できるアドバイザーでなくてはなりません。横浜市や大阪市が行っているアドバイザー派遣制度をぜひ研究していただき、本市の制度を見直していただきますよう求めておきます。  次に、堺伝統産業会館についてであります。  当局のお答えのとおり、堺打刃物業界を取り巻く環境は非常に厳しい状況があります。10年前に同会館を建設した当時も大変厳しい状況でありました。その状況を打開しようと願ってつくったものが刃物会館であります。同会館建設後も後継者の不足、事業所数の減少が改善されず、刃物組合にとっては大変厳しい状況が続き、同会館の維持、運営が困難になったことが大きな要因のようです。会館整備費約4億8,000万円、そのうち市の補助金3億円、あとは刃物組合が利息を入れて約2億円を出したそうです。刃物組合にとっては、この10年間、重い負担であったはずです。  刃物会館すなわち刃物ミュージアムは堺伝統産業の象徴であり、シンボルでありました。私、先ほど第1回目で、刃物ミュージアムの名前はなくなると言ってしまいましたが、これは間違いで、刃物ミュージアムの名前は残されて、同会館の2階部分に移すということになっているようです。そのように規模縮小にはなってしまっています。  竹山市長は、堺のものづくり、たくみのわざを世界に発信するとして、堺ブランドの売り込みにニューヨークまで行ってこられました。きのうの質疑では、局長は、このままでは廃業や事業縮小を招くなど厳しい状況にあるという認識をしているとお答えをされましたが、やっている支援事業は市長の大変熱い思いとはかけ離れているのではないでしょうか。  我が党は、これまでも何度も刃物業にかかわる事業所数の減少、また職人の後継者不足などを指摘して、このままでは堺の打刃物が続けられなくなる、品質の維持が困難になると、その抜本的対策を求めてまいりました。そういう指摘に対して正面から受けとめず、不十分な対策しかやってこなかったのが現状ではないでしょうか。
     支援についてお答えをいただきました。刃物まつりなどイベント、また、後継者の育成支援、情報発信など、そうしたことがどれほど効果があったのでしょうか。徹底した検証、研究で有効な施策実施を求めておきます。  例えばようやく平成21年度から後継者育成支援事業をスタートしましたが、月額上限5万円、3年限りです。打刃物の熟練の技術は10年かかると言われています。高齢になり、需要の低迷で経済的に苦しい職人は、弟子をとったとしても、あと何年も面倒を見れない、今の支援では弟子をとれません。実際その支援事業を活用しているのは、刃物業で今年度も含めまして延べ3人だけということです。高い水準の品質を保つのは難しくなるのではないかと懸念をいたします。  必ず生きる先行投資をしないと、中途半端な支援では効果がないということになってしまいます。有効な施策を考えるには、まずすべての事業所の調査が必要であります。調査は市の担当職員が職人一人一人から細かく実情と要望を聞き取ることが必要です。調査会社任せではだめです。打刃物をつくるのは機械ではなくて、職人であります。市の職員がじかに足を運んでいただいて、現場を回って職人の皆さんの顔を見て話を聞いていただきたい。打刃物業の振興、復興には、今本当に早急に取り組まなければなりません。このままでは本市の財産を失うことになります。行政からの一方的な支援になってしまわないためにも、職人の皆さんが市職員の熱意ある姿勢を見て、年をとって大変やけど、もう一度頑張ってやろうという気持ちになってもらえるような対応をお願いいたします。  刃物会館は、今後は堺の伝統産業振興の新たな拠点にするというお答えであります。刃物のほか、すべての伝統産業振興のために、販売、展示、ものづくり体験をするということです。線香から和菓子まで、すべてを1つの施設に詰め込むというのは、これでは余りにもスペースが限られてしまいます。それはそれで重要な役割の施設になることを期待していますが、刃物産業に特化したものはなくなってしまうのは大変残念であります。  伝統産業は歴史文化そのものです。堺には、これだけのすばらしいものを幾つも持ちながら、それらを発信する施設整備が不十分です。打刃物は打刃物だけの専用の施設をつくって、生産過程の一貫した工房を備えて見学者も体験できるというもの、また、現役の生産活動もする、こうした施設整備を求めます。  ほかの伝統産業、地場産業についても、その振興にそれぞれの実情に合わせた支援施策の拡充を行うことを求めまして、この質問を終わります。  最後になります。介護保険についてであります。  第4期介護保険事業が終了に伴って、現在第5期の介護保険事業計画の策定が行われつつあります。介護保険の見直しは介護の危機を解決して、超高齢化社会を前に老後の安心をつくり出すために行われるべきものです。今回の改定は利用者にとって、また事業者にとって期待できるものであるのかどうか関心が高まっています。  堺市の第4期事業計画では、健全な財政状況をお示しいただきました。保険料の引き下げは多くの市民の皆さんの願いであります。介護給付の増加分を全高齢者の保険料負担に転嫁するのは、もう限界であります。基金の活用と一般会計からの繰り入れをしっかり行っていただいて公費負担の割合をふやし、保険料の引き下げを実施していただきますように求めておきます。  介護給付の増加分をすべての高齢者に転嫁する制度のもとで、高過ぎる介護保険料の問題は、制度の発足から11年の今日、出口のない深刻な事態を迎えております。特に堺市は政令市19市の中で一番高い保険料で、市民にとっては大変大きな負担で、もう限界だと言われています。65歳以上の高齢者でも8割以上の人が1円の介護保険給付も受けていない。掛け捨ての保険ですから、少ない年金の中から高い保険料負担は、これ以上はもう無理とこういう声が圧倒的であります。  また、利用の本人負担、1割負担も、給付度の高い人には重いものになっております。98歳男性、要介護度5、在宅での老老介護でサービスを限度額いっぱい使っています。毎月限度額を超えて、月2万円の保険外負担がのしかかっています。経済的負担を減らすために通所サービスを減らして、妻の介護負担がふえているのが現状であります。このように、サービスの利用を阻むハードルが幾重にも存在していることが問題を一層深刻な実態にさせています。  昨年実施されました高齢者等実態調査における高齢者施設入所へのニーズ調査の中で、在宅での介護希望者が約7割にも達しているとのお答えでありましたが、本人の希望とは逆に、現実的に自宅での介護がどれほど困難な状況をもたらしているのか、理解されておられるでしょうか。  家族などの無償の介護者の実態を知るための全国調査の結果がこのたび報告をされています。調査は2010年度の厚生労働省、家族(世帯)を中心とした多様な介護者の実態と必要な支援に関する調査研究事業であります。全国5地区、北海道の栗山町、東京杉並区、南魚沼市、静岡市、京都市で各4,000世帯にアンケートなどの実施で実態調査を行いました。時間的、精神的に拘束されて生活に拘束を受けている現状が浮き彫りになっています。そして12人に1人が20年以上も介護をしているなどの結果も報告をされています。  在宅介護についての具体的な支援が大変少ない中で、家族や近親者に多くの負担を強いているのが現状なのであります。介護される人の要望と現実は厳しい乖離があることを御認識いただき、堺市として在宅介護への具体的支援と根拠を明らかにして第5期の事業計画に反映していただくことを強く要望いたします。  この第4期までの事業における課題とあわせまして、市民の皆さんの介護ニーズをより精緻に把握していただき、第5期計画の策定を進めていただきますよう求めまして、私の大綱質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(馬場伸幸君) 5番野村友昭議員。(拍手) ◆5番(野村友昭君) (登壇)皆様こんにちは。自由民主党・市民クラブの野村友昭でございます。本年4月の堺市議会議員選挙におきまして、初めて市議会へと送り出していただきました。以来、堺市民の皆様よりいただきました御負託にこたえるべく活動をしてまいりました。本日は会派を代表いたしまして2巡目の大綱質疑を行わせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  本日は私の堺市に対する思いと、それから、みずからの政治姿勢をお示しすることを念頭に質疑を行わせていただきたいと思います。市長を初め理事者の皆様方、若輩者のつたない質疑ではございますが、御答弁のほどよろしくお願いいたします。  それでは、質問に入らせていただきます。  愚者はみずからの経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。これはドイツ、プロイセンの鉄血宰相と呼ばれたビスマルクの有名な言葉でございます。私はこれを座右の銘といたしまして、物事の判断に迷ったときや行動に迷ったときは、先人の積み重ねてきた歴史に立ち返り、物事を考えるようにいたしております。  このたびも、この大綱質疑に臨みまして、堺市の歴史を学び直そうと、この中学の社会科の教科書でありますわたしたちの堺を買ってまいりました。これは東京書籍ではありません。堺の教育委員会のほうで発行しているもので、市政情報センターで220円で売っております。ぜひ大変わかりやすい内容になっておりますので、皆様もお手元に1冊置いておかれると便利かと思います。  さて、堺市の現状を見るに、早速このわたしたちの堺から引用をさせていただきました。資料をごらんください。中学校のテキストということで、大変わかりやすい内容となっておるんですが、少し気になるのがデータが古いということです。これは平成7年のデータということで、かなり古いデータなんですが、平成7年といいますと、これは16年前ですので、今の中学生が生まれる前のデータですね。教育委員会におかれましては、これ早速に改訂をしていただきますように、冒頭御要望をお願いいたします。  閑話休題をいたしまして、この堺市の産業によりますと、製造業の出荷額が2兆3,074億円となっております。これ一応私は気になりましたので、最新のデータを堺市の統計書で調べましたところ、出荷額では1兆円ほど上積みがございまして、平成20年度で3兆3,000億円ぐらいでした。  数字のほうはさておきまして、注目していただきたいのは品目の部分でございます。左下のほうに堺市の円グラフというか、グラフがございますけれども、1位が石油、2位が鉄鋼、3位が一般機械となっております。これは平成20年度でも順位に変化はございません。文中にもあるんですけれども、上位5産業で70%を占めている。ここからわかるのは、堺市の重化学工業偏重の産業構造でございます。  しかし、この産業構造が昔からこうだったわけではもちろんございません。次の資料をお願いいたします。  これは、堺市と日本全体の主要工業製品の変遷をかなり長期的な視点から比べたものでございます。これは上の表が堺市の品目で、下のグラフが日本国内全体でございます。これらを見比べますと、堺市の製造業が国の産業構造に大きく影響を受けているのがよくわかります。  上の表の部分だけを少し大きくしていただけますか。  日本のリーディング産業と呼ばれるものは、時代とともに繊維、鉄鋼、家電、自動車というふうに変化をしてまいりました。堺市も、その時代時代で日本のリーディング産業とともに産業を発展させてきた歴史的経緯がこのデータから認められます。  しかしながら、バブル崩壊以降に関しては、産業構造がやや硬直化しているのかなという印象がございます。これは国の経済産業政策がうまくいかなかったという事情もあるでしょう。ともかく我々が時代の過渡期に直面し、大変難しいかじ取りを迫られているのは間違いありません。前述の堺の産業発展の歴史に倣うならば、我々はこれからの社会のあり方を的確にとらえ、次の成長分野に戦略的に投資を行い、産業を育成していくことが求められます。  それでは、次の成長分野とは何でしょうか。経済産業省が昨年策定いたしました産業構造ビジョン2010では、次の5つの分野が成長産業と定められております。それは、インフラ・システムの輸出、環境・エネルギーの課題解決分野、医療・福祉・子育て支援の分野、それから文化・観光立国、最後にロボットやナノテク、バイオといった先端産業、この5つの分野が成長産業であるというふうに定められております。  私は、堺市におきまして既存の企業、施設、技術、知識等の蓄積を見れば、本当にこれらの戦略5分野に特化した産業を育成していくことが十分に可能であるというふうに考えております。そのためには、どういった取り組みが必要でしょうか。まずは時代背景から考えたいと思います。  現代は知識の時代と呼ばれております。産業革命以来の製造業の時代を経て現代に到来した知識社会において、土地や鉱産物に並ぶ資源として位置づけられたのが人の知識であります。物質的に成熟し、高度に情報化が進展した先進社会においては、知識の集積こそが最も重要な取り組みであると考えます。かつて製造業の時代、重要であった広大な工業用地や鉱物資源は、それだけでは高付加価値の産業を生み出せなくなっています。そこに知識が加わってこそ新たな技術や産業が生まれ、また、従前の産業にも創造的な革新をもたらすのであります。  事実、さきの5つの成長産業は、すべて知識を基盤にした産業でございます。ここで大変重要なポイントは、知識が属人的なリソースであるという点です。すなわち企業においても、都市においても、知識を獲得するためには絶えず優秀な人材を引きつけ、そこにとどまらせておくことが必要であるということです。  では、人をそこにとどまらせるためにはどうすればよいでしょうか。私は、人がそこにとどまる理由は、何よりも快適であることが重要であると考えます。快適ということを一義的にあらわすのは難しいのですが、私が考えたところ、便利、安心、娯楽、洗練、品位、共感といった6つの条件があるのではないかと思いました。  便利とは、日常生活において移動、通信、さまざまなインフラが備わっていることです。安心とは、治安、防災機能、福祉、医療、子どもの養育環境などが充実していることです。娯楽とは、余暇の過ごし方や娯楽施設が多いことです。洗練とは、まちの景観や様式、コンセプトがすぐれていることです。品位とは、そのコミュニティに属している人々が品格を備えていることであります。そして共感とは、そのまちの歴史や思想に賛同し、誇りを持てることです。都市がこれらの要件を満たすことは、先進的で創造性豊かな人材に対し、ストレスから解放された知的活動の場を提供することにほかなりません。そしてそのことが、これからの知識社会において最も重要な都市の戦略と言えるでしょう。  我々の住む堺市は、これらの要素に対し極めて高いポテンシャルを擁していると私は考えております。堺市としては、これからすぐれた点をさらに充実させ、快適性を損なっている部分を改善していく取り組みが求められます。先般策定されました堺市の今後10年の方向性を描いた堺市マスタープラン、さかい未来・夢コンパスは、その意味で大変理論的で整合性のとれた内容になっていると私は考えております。3つの挑戦とされた取り組みは、すべて人を集め育てるための投資を前提としております。これらのプロジェクトを完遂できれば、堺市は日本の中でも大きく飛躍できる都市となれる可能性を感じました。  そこで私は、それらの中で特に重点的に取り組むべき項目について本日御質問をさせていただきます。  第1点目は、大学・研究基盤の強化について御質問をいたします。  都市における知の集積の場として最も機能的なのが大学・研究機関であります。知識を基盤とした産業を育成するためには、すぐれた人材が活動する場としての大学や研究機関が必要であり、その立地が求められます。そして大学で集積された知識、研究成果を企業あるいは社会に対して素早くフィードバックできる仕組みづくりが行政の重要な役割となります。既に堺市には、国際的に見ても大変高い水準の研究成果を誇る理系の大学や、あるいはその知的ストックを生かすことのできる最先端の企業群が存在しています。これらは、さきに述べた次世代産業の育成や振興に大変重要な役割を果たす存在であり、地元としての十分なバックアップを行うべきでしょう。  一方で、市民生活においては、少子高齢化の進展などの社会の急激な変化によって、医療、福祉の分野はもとより、生涯学習や健康意識の高まりなど、さまざまな面で新たな知見と人材の育成が急務とされています。地域と大学を有機的に結びつけ、地域社会の健全な発展の基盤として整備することには大きな意義があると考えます。  堺市といたしましては、これらの大学・研究機関を都市の機能としてどのように位置づけ、生かしていこうとお考えか、具体的な取り組みを含め、お答えいただきたいと思います。  続きまして、子育て支援政策についてお尋ねいたします。  昨日の大綱質疑におきましては、共産党の石本議員より国の子ども・子育て新システムについて御質問がございました。また本日は、大阪維新の会の三宅議員、公明党の芝田議員より堺市内の保育園と待機児童の現状について御質問がありました。そのほか各会派より、子育て支援、保育所政策について何度となく質問がなされております。これだけ議論のある重要な取り組みであるというふうに私は認識をいたしております。私もほかの議員の方々の意見と同じく、市場原理の導入で良好な保育環境が実現できるとは考えませんが、一方で、多様化し、増大する保育ニーズに対して、従来のばらまきや箱物福祉で対症療法的に対応することが根本的な問題の解決にもならないと思います。  戦後一貫して福祉の分野が担ってきた子育て支援の取り組みは、経済成長とともに拡大した女性の社会進出による家庭環境、労働環境の変化や核家族化の進展などにより、新たな対応が求められていることも言われ続けています。私は、子育て支援を重要な都市戦略であると位置づけ、弱者救済の福祉にとどまることなく、経済、社会保障、そして教育といった分野横断的、総合的な観点でとらえながら、戦略的に支援策を描く必要があると考えます。都市の活性化と産業の振興を支える生産年齢人口を構成する世代の誘引は、都市戦略上極めて重要な取り組みであり、少子高齢化社会において、各都市間で激しい競争がございます。生産年齢人口は子育て世代と重なる年齢層であり、子育てしやすい環境を整えることは都市の活力を高めることに直接的、間接的に大きな効果が見込まれます。  また、次代を担う世代の健全育成という観点からも、子育て支援の環境整備は重要でございます。堺市マスタープランにおいて子育て支援が第1に掲げられているのは、そういった都市経営戦略上の重要な取り組みであるとの認識からだと考えますが、堺市における子育て支援に対する現状認識と将来的なビジョンについて御答弁をお願いいたします。  そして3つ目は、中心市街地の再開発について御質問をいたしたいと思います。  ちょっとここで資料を1つお願いいたします。これは昭和30年代の堺東銀座商店街の様子でございます。今と余り変わりません。  堺東駅前地区は、言うまでもなく、堺市における玄関口でございます。全国の政令市を見渡しても、その玄関口となる駅の周辺は規模、機能、先進性や景観デザインあるいは商業施設の集積等において、ほかの地域に対して優位性を持っているものです。そして都市の核となっているのが普通でございます。また、来訪者がその都市の歴史や文化を最初に感じる場所であり、都市のイメージを決定づける大変重要な役割がございます。  一方、堺市民、地元の市民にとりましても、中心市街地という最も足を運ぶ場所として、郷土や地元地域に対する思いに与える心理的な影響も無視できません。  しかしながら、ごらんのように堺東駅前は、いまだに戦後の復興時につくられたまちの延長線上から脱し切れておらず、政令市の玄関口としては甚だ残念な状態にあるのが現状です。  堺東の中心市街地再開発については、これまで議会で何度も議論されており、私も6月の都市再生特別委員会で、改めてゼロから考え直す必要性を述べさせていただきました。昨日の質疑では、公明党の榎本議員への答弁にもございましたように、現在これについては都心地域まちづくり方針(案)が示され、計画の策定に向けて取り組んでおると聞いております。しかしながら、現時点では事業の進捗が見込めない状況に陥っており、市街地再開発事業等の都市計画によって、関係権利者が地区内の建築物に建築制限がかかるなどの制約を受けております。  つきましては、この堺東中瓦町2丁地区市街地再開発事業の都市計画について今後の取り扱いをどのように考えているのか、当局のお考えをお聞かせください。  最後に、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録について御質問いたします。  仁徳天皇陵を中心とした天皇陵群の世界文化遺産の登録は、皇室を中心としたすぐれた日本の文化を国内外に広く示す契機であり、また、近年失われつつある日本人のアイデンティティーと誇りの再興といったものにもつながっていくと考えられます。本事業は堺市だけでなく、日本の国そのものにとって重大な意義を持つ事業であるという自覚を持って、これからの取り組みを進めていかなければなりません。  本年2月の第1回定例会におきましては、我が会派より野里議員の質問に御答弁をいただいております。その後、本年6月には第35回世界遺産委員会がパリで開催され、新たに25件の世界遺産登録がなされました。これで世界遺産の数は936件ということでございます。今回登録されたリストの中には、日本から平泉と小笠原が入っており、ますます世界遺産への国内の関心が高まっているところでございます。  冒頭申し上げましたように、都市や国が発展するためには、そこに住む人たちが自分たちのまちや国に対して共感できることが重要です。自分たちのまちや国に誇りを持つということにおいて、世界遺産登録がもたらす効果は極めて大きなものがあると思われます。堺市の文化観光都市戦略におきましても、大変重要な百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録について、この半年間の進捗と今後の登録までのスケジュール等をお答えください。以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 ○議長(馬場伸幸君) これより答弁を求めます。 ◎市長公室長(藤木博則君) 都市における大学の位置づけについてお答え申し上げます。  大学は、その先進的な教育・研究活動の成果を地域社会に提供することによって、地域の発展に大きく寄与するものと考えております。本市マスタープランに掲げる安らぎ・楽しみ・活躍する場として希まれるまちという堺の将来像の実現に大いに資するものであると考えており、本市として市内大学や南大阪地域大学コンソーシアムと多様な分野で連携を進めております。平成22年度には、堺キャンパスを開設された関西大学と地域連携協議会を設置し、堺キャンパスで教育、研究されている健康、福祉、スポーツを初め、さまざまな分野での連携の取り組みを進めているところです。産業分野に関しましても、大学の知的財産、人的資源が地域産業の振興に資するものと考え、大阪府立大学と産学官連携推進協議会を設置し、大学教員と市内中小企業等との共同研究開発事業に係る経費の助成などを行っております。  今後とも大学の持つ知的・人的資源を積極的に活用し、大学と地域が相互に発展していくよう大学との連携強化をより一層図ってまいります。以上でございます。 ◎子ども青少年局長(古家一敏君) 続きまして、子育て支援に対する現状認識と将来的なビジョンについてお答えいたします。  本市では、平成21年8月に国の次世代育成支援対策推進法に基づき、堺市子ども青少年育成計画を策定し、子どもの成長、発達に合わせた切れ目のない支援に取り組んでいるところでございます。しかし、近年の核家族化やライフスタイルの多様化による保育所待機児童の増加、育児に対する不安や負担感の増大及び通告制度の周知等による児童虐待の顕在化など、目標事業量の変化や新たな支援策の必要性に対応し、各種施策の進捗管理を行っているところでございます。  今後将来の堺を構成する若い世代を誘導し、持続可能なまちづくりを促進するためには、市民、地域、企業などが連携して子育てを支援、応援する環境が必要と考えております。このことから、今後10年間のまちづくりの指針として策定しました堺市マスタープランにおいて、子育てのまち・堺を重点項目として掲げております。現在国においては、子どもに関する制度全体を再構築する子ども・子育て新システムが検討されていることから、この動向も視野に入れながら、子育てのまち・堺の実現に向け、社会全体で安心して子どもを産み育てられる環境づくりに取り組んでまいります。以上です。    (小西一美副議長、馬場伸幸議長にかわり議長席に着く) ◎建築都市局長(荻田俊昭君) 堺東中瓦町2丁地区市街地再開発事業の都市計画の取り扱いについてお答えをいたします。  この事業につきましては、平成19年12月に市街地再開発事業の都市計画決定を行い、平成22年3月には市街地再開発組合設立認可申請が提出されましたが、事業を遂行するために必要な経済的基礎が十分でないと判断し、不認可といたしました。その後、平成23年1月には、準備組合から都市計画の廃止の要望が提出されております。  堺東駅周辺地域を含む都心地域は本市の玄関口として、また広域的な都市圏の中枢としての役割を担う地域であり、この都心地域の活性化は早急に取り組むべき課題であります。そこで、「人が集い、交流し、賑わいと活力のあふれる都心」をめざして、まちづくりの指針となる計画を現在検討中であり、そのもととなる堺市都心地域まちづくり方針(案)をお示ししたところでございます。  市街地再開発事業の都市計画は、事業の成立性や地元状況を勘案して検討すべきものであり、堺東中瓦2丁地区の再開発事業につきましては、地元の状況やまちづくりの計画の検討状況を踏まえまして、年内の都市計画の廃止に向けて手続を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎文化観光局長(志摩哲也君) 百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録についてお答えいたします。  百舌鳥古墳群は、前方後円墳や円墳など、規模、墳形において多様な古墳が現存し、日本の古墳の代表例として多くの歴史的・文化的価値を有する人類全体の貴重な遺産であると同時に、堺の豊かな歴史と文化を物語る遺産と認識いたしております。  まず、百舌鳥古墳群の世界文化遺産登録の目的でございますが、仁徳さん、履中さんと市民の方に愛着を持って呼ばれてきた古墳について、市民の皆様とともに保存し、末永く後世に守り伝えていくことで、世界遺産のあるまちに住んでいるという誇りと郷土愛の醸成につなげていきたいというものでございます。あわせて、百舌鳥古墳群の歴史的価値や、その雄大さなどを広く国内外に情報を発信することで、堺の都市イメージの向上や堺への来訪者の増につなげてまいりたいと考えております。  次に、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録に向けたスケジュール及び課題についてでございますが、平成27年の登録を目標として、現在大阪府、羽曳野市、藤井寺市、堺市の4自治体で世界文化遺産登録の課題であるバッファゾーンなどの保存管理計画や普遍的価値の証明、国内外の類似遺産との比較等について、考古学やまちづくり計画の有識者の先生方の御意見を参考に、文化庁、宮内庁とも調整をしながら検討を進めているところでございます。これらの取り組みを強化するため、この5月に大阪府知事を会長に堺市長を本部長とした4自治体の首長による百舌鳥・古市古墳群世界文化遺産登録推進本部会議を立ち上げ、組織の強化を図ったところでございます。  また、本市におきましても、ガイダンス施設の設置を初め、百舌鳥古墳群の歴史的価値を実感していただける整備など、皇室の尊厳と陵墓の静安を尊重しつつ、訪れていただく多くの方々にその雄大さなどを体験いただけるような大仙公園を初めとする古墳周辺の整備について、今年度内にグランドデザインを作成すべく取り組みを進めているところでございます。以上でございます。 ◆5番(野村友昭君) 議長。 ○副議長(小西一美君) 5番野村友昭議員。 ◆5番(野村友昭君) ありがとうございました。まず最初に、大学と地域が一体となって発展するような関係づくりに尽力されるという御答弁をいただきました。私は、そのことが都市発展の核になると考えております。  大阪府立大学は、言うまでもなく、その名のとおり大阪府の大学ではありますが、周辺のインフラ整備や制度面でのバックアップなど、堺市が行えることも多くあります。ぜひともさまざまな面で連携を密にしながら、社会のニーズを的確にとらえた大学活性化施策を展開していってもらいたいと思います。  それから、子育て支援について御答弁をいただきました。子育て支援については、これからも堺市として重要な施策として取り組んでいくとの決意を示していただきました。  6月の総務財政委員会でも申しましたが、子育て世代の人口をいかに誘引するかがこれからの都市発展のかぎとなります。具体的な子育て支援の取り組みにつきましては、現時点では示すことは難しいと理解しますが、利用者である市民の皆様と、また保育現場の声も反映しつつ、引き続き常任委員会で議論してまいりたいと思います。  子育て世代の親御さんたちは経済的にも大変シビアな選択眼をお持ちですので、堺市がほかの自治体に負けない充実した子育て支援政策を打ち出していくことを切に要望いたします。  次に、中心市街地再開発についてお答えをいただきました。大変難しい状況にあるのは理解できますが、本当に一日も早く政令市にふさわしい玄関口の完成が望まれるところでございます。  あわせて、この後に質問をさせていただきました平成27年の世界文化遺産登録で、多くの観光客が堺を訪れることが予測されます。堺東駅前の再開発が堺発展のアキレス腱とならないように、最善を尽くして中心市街地のまちづくりを進めていただくようにお願いを申し上げます。  そして最後に、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録について、平成27年度を目標に取り組みを進めているとの御答弁をいただきました。事業を進めるに当たっては、天皇陵が現在も天皇家によって祭祀が行われている聖域であるということをしっかりと認識した上で、御答弁のとおり、天皇陵の尊厳と静ひつを保つことに最大限の配慮をしていただき周辺整備を行うよう重ねてお願いする次第でございます。  天皇陵の世界遺産登録については、一部で反対の意見もあると聞いております。私は、歴史を顧みますと、御皇室は平安の貴族社会、また、その後に続く武家社会、そして近代以降の民主主義の時代、それから戦後と、それぞれの時代に合わせてしっかりと人々の社会の中心にあり続けました。これが国体の護持でございます。御皇室が国民の身近に存在する現代においては、天皇陵を世界遺産として位置づけ、人々の正しい理解と日常的に御皇室に対して思いを寄せる環境づくりというのは大変重要であると考えます。  最後に、私は自由民主党所属の議員であり、言うまでもなく、保守陣営の一端を担う政治家であると自負をいたしております。保守政治とは、みずからの国の歴史や伝統文化といった先人の築いた過去を尊重しながら、その連続性の上に祖国の未来を考え、切り開いていく責任を負った政治思想でございます。我が国は、偉大なる祖先、先人によって、世界で類を見ない2,000年にわたる天皇陛下を中心とした国家の連続性を維持してまいりました。このことに最大限の敬意を払うとともに、後世に対し、このすばらしい日本の伝統文化、歴史を伝えていく義務があると認識をいたしております。  私は、歴史と文化にはぐくまれたこの堺市の今を形づくることに大きな責任を感じております。市民の皆様方と一緒に後世に恥じない現在の堺をしっかりとつくってまいることをお誓い申し上げまして、私の大綱質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。    (馬場伸幸議長、小西一美副議長にかわり議長席に着く) ○議長(馬場伸幸君) この際、お諮りいたします。本日の審議はこれまでにとどめ、9月5日午前10時から本日と同じ日程をもって再開することとし、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    (「異議なし」の声起こる)  御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会いたします。 〇午後4時37分延会  ┌──────────────────┬───────────────────┐  │ 堺市議会議長   馬 場 伸 幸 │                   │  ├──────────────────┼───────────────────┤  │ 堺市議会副議長  小 西 一 美 │                   │  ├──────────────────┼───────────────────┤  │ 堺市議会議員   田 中 丈 悦 │                   │
     ├──────────────────┼───────────────────┤  │ 堺市議会議員   裏 山 正 利 │                   │  └──────────────────┴───────────────────┘...