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平成21年 1月22日都市魅力・観光文化対策特別委員会−01月22日-01号
平成21年 1月22日都市魅力・観光文化対策特別委員会−01月22日-目次

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  1. 堺市議会 2009-01-22
    平成21年 1月22日都市魅力・観光文化対策特別委員会−01月22日-01号


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    平成21年 1月22日都市魅力観光文化対策特別委員会−01月22日-01号平成21年 1月22日都市魅力観光文化対策特別委員会                〇出席委員(11名)        池 田 克 史            水ノ上 成 彰        成 山 清 司            榎 本 幸 子        池 尻 秀 樹            源 中 未生子        高 岡 武 汪            吉 川 敏 文        服 部   昇            島    保 範        城   勝 行                〇欠席委員( 1名)        西 村 昭 三  〇開催通知                                 平成21年1月15日
    委員       様                           都市魅力観光文化対策特別委員会                               委員長 服 部   昇        都市魅力観光文化対策特別委員会の開催について(通知)  次のとおり会議を開きますので、通知します。                      記 とき        1月22日(木) 午前10時 ところ       第一・第二委員会室 あんけん      本市の都市魅力・都市活力の創出に資するため、観光文化振興及び百舌鳥古墳群世界文化遺産登録に向けた取組をはじめとする歴史文化都市国際交流都市づくりの推進並びに臨海部の活性化等について 〇午前10時開会 ○服部 委員長  ただいまから都市魅力観光文化対策特別委員会を開会いたします。  本日の会議録署名委員は、池田委員、成山委員のお2人にお願いいたします。  それでは、本日の審議に入ります。 ┌─────────────────────────────────┐ △本市の都市魅力・都市活力の創出に資するため、観光文化振興及び百舌鳥古墳群世界文化遺産登録に向けた取組をはじめとする歴史文化都市国際交流都市づくりの推進並びに臨海部の活性化等について └─────────────────────────────────┘ ○服部 委員長  「本市の都市魅力・都市活力の創出に資するため、観光文化振興及び百舌鳥古墳群世界文化遺産登録に向けた取組をはじめとする歴史文化都市国際交流都市づくりの推進並びに臨海部の活性化等について」を議題といたします。  なお、理事者につきましては、お手元に配布いたしておりますとおりの出席を得ております。  本件についてご質問はありませんか。 ◆榎本 委員  おはようございます。公明党の榎本幸子でございます。本日は堺市の観光政策全般についてお伺いいたします。  国は、住んでよし、訪れてよしの国際競争力のある観光立国の実現が、21世紀の我が国の経済社会の発展のために不可欠な国家的課題であるため、平成18年12月に観光立国推進基本法を制定し、平成19年6月に観光立国推進基本計画を閣議決定いたしました。そして、国としては官・民挙げて観光立国の実現に取り組む体制が必要とされ、観光立国を総合的にかつ計画的に推進するために、昨年の10月1日に国土交通省に新たに観光庁が設置されました。  本市は平成18年の4月の政令指定都市移行後、同じ年の9月に堺の歴史文化をテーマに掲げて、堺市文化観光再生戦略プランを策定し、観光振興のためにさまざまな事業に取り組んでこられました。観光は歴史文化はもちろんのこと、地場産業、商業、教育、交通、環境、国際化等、行政の他の分野と密接に関係いたします。これらの各分野とどのように連携して、堺市の観光施策に取り組んでいるのかお尋ねしたいと思います。そこでまず、地場産業と観光、いわゆる産業観光についてお尋ねいたします。堺市文化観光再生戦略プランの中に書かれている産業観光振興の第1のところに、伝統産業の見学と体験とありますが、その内容と実績についてお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  堺市文化観光再生戦略プランでは、堺の歴史文化を観光の中心テーマに位置づけておりまして、伝統産業は堺観光の大きな魅力の一つであると考えております。伝統産業の見学と体験の実績でございますが、自転車博物館堺刃物伝統産業会館など、常設の見学施設はもちろんのこと、刃物展や線香展などの個展や事業所などでも見学を受け入れていただいており、平成19年度1年間の堺をめぐるバスツアーの立ち寄り先としましての状況では延べ242件、7,395人の方々が堺の伝統産業の見学に訪れております。また、昨年の秋に実施いたしました平成20年の堺文化財特別公開におきましても、旧市街地北部の町家公開の一部といたしまして、線香店1店と刃物店2店を1日間の限定で公開いたしましたところ、3カ所で延べ1,441名の方が訪れております。以上でございます。 ◆榎本 委員  ただいまのお答えの中にありました刃物伝統産業会館なんですけども、私も何回かそこへ行かせていただいたこともありますので、そこの中で実施されているイベントとかと開館日時、またそれを使った料理教室とかは実施されているかどうかお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  堺刃物伝統産業会館の主な内容でございますが、刃物やその製作工程がわかる常設展示室実演体験コーナー、そして刃物を中心とした堺の伝統産品の展示・販売となってございます。営業時間は午前10時から午後5時まで、毎週火曜日と年末年始、お盆が休館日となっております。  体験イベントでございますが、刃物の研ぎやマイ包丁づくりといった体験ができるほか、昔ながらの白装束を来て行う打刃物の古式鍛錬の実演なども実施されております。なお、料理教室につきましては近年は開催の実績はないとのことでございます。一方、来館者の実績でございますが、平成18年度は1万3,397名、平成19年度は2万405名の入館者があり、対前年度比で52.3%の増と高い伸びを示しております。多くの方々にお立ち寄りいただいておるというところでございます。以上でございます。 ◆榎本 委員  立派な刃物伝統産業会館なんですけど、私もいろんな方のご意見を伺いますと、少し目立たないというんですかね、もともと大分時間もたってますので、そういうご意見もございます。したがって、こういう立派な会館なんですけど、またそういう市民の皆様のご意見も聞いて、これからちょっと少し改善とか、あるいは改装とかいうこともまた考えていっていただけたらなと思っております。そしてまた、2階の料理教室も私もそこを以前に利用させていただいたことがあるんですけれども、今利用されていないということで、料理のお部屋もきちんとありますので、そういうのも有効利用していただけたらというふうに思いますので、ここで要望しておきます。  次に、本市は自転車が地場産業なんですけども、国土交通省が推進しているサイクリングを楽しみながら地域の魅力をゆっくり堪能する新しいツーリズムサイクルツアー推進事業というのを、私もちょっと今回観光について質問するということで、いろいろ勉強させていただいたところに、こういう観光地域づくりカタログというところに、こういうサイクルツアー推進事業というのがありまして、非常に、あっ、これはいいことだなと、堺市は自転車が地場産業ですので、こういうふうな場所があればいいなというふうに思いましたけども、それについてご存じでしょうか、お尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  委員お尋ねサイクルツアーの推進事業についてでございますが、こちらは国土交通省道路局の所管事業ということで、サイクリングを楽しみながら地域の魅力をゆっくりと堪能する新しいツーリズムサイクルツアーを普及し、地域の活性化を図るため、サイクリングロードと観光資源、また川の親水施設、港湾緑地等との連携を強化する各種施策を総合的に推進するというふうに伺っております。  平成15年度に全国でモデル地区15カ所が指定されておりますが、現在のところ、新規の募集は行う予定がないというふうに伺っております。以上でございます。 ◆榎本 委員  今のお答えで新規の募集がないとのことなので、非常に残念ですけども、堺の地場産業である自転車をアピールする絶好の機会だと思います。自転車は子どもからお年寄りまで楽しむことができ、また健康にも役立ち、また万国共通であるということで、ぜひ観光と連携をして、そういうサイクリングができるようなところが、もし堺市にあればというふうに私は思っておりますので、どうかその点もまた今後参考にしていただきたいと思います。  それから次に、産業振興の第2に、臨海部の企業見学とありますが、現在はどのように実施されておりますか、お尋ねします。 ◎藤田 観光企画課長  臨海部の企業見学でございますが、多くは素材供給型の産業で、一般消費者向けの商品を生産していないということもありまして、見学者の受け入れが企業側の利益に直結しないというような事情もありまして、ツアーなどの一般客の受け入れにつきましては、なかなか行っていないという現状がございます。そういった状況の中で、関西電力の堺港発電所でありますとか、大阪府のエコタウンにありますリサイクル関連の企業などでは、主に周辺にお住まいの住民の方や小学生の社会見学などでの受け入れを行っておるという、そういう状況でございます。以上でございます。 ◆榎本 委員  昨年、私も大阪府のエコタウンを見学させていただき、堺にこのような立派なリサイクル施設があるというのは大変すばらしいというふうに感慨深く思いました。そこで、今後、今のお話では少し閉鎖的といったら失礼ですけど余り受け入れられていないと、企業の事情もあると思うんですけども、今後企業の方々にもぜひ協力していただいて、教育と連携をすれば、観光との大変すばらしい連係プレーができますので、ぜひ産業観光振興のために企業見学支援に取り組んでいただくことを要望したいと思います。  また今後、臨海部にシャープの液晶パネル工場太陽光発電所の施設が建設されますけれども、これらの企業見学についてはどのように考えておられますか、お尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  今後、臨海部におきましては、全国の注目を集めておりますシャープの液晶パネル工場でありますとか、太陽光発電所などの施設が開業予定でありまして、そういった施設の見学希望等の需要も高まってくるものと考えております。今後は、企業側の意向の確認を行うなど、見学者の受け入れにつきましても調整を図ってまいりたいと考えております。市としましては、内陸部の伝統産業、そして臨海部の先端産業という立地特性を生かしまして、堺商工会議所等とも連携しながら、堺ならでは産業観光の推進に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  次に、商業と観光の連携についてなんですけども、お土産についてお尋ねいたします。まず、堺のお土産ということで、そこには、例えば全部そろうという施設が観光にとってはぜひ必要だと思うんですけども、その現状と今後の取り組みについてお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  現在、堺東の観光案内所におきましては、和菓子や包丁、昆布、お茶、線香など、70を超える商品を取りそろえ販売しております。このほか、堺駅、大仙公園にあります観光案内所におきましてもこれらの特産品を販売しておるところでございます。今後これらの観光案内所での販売につきまして充実に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  お土産については、堺市外から来る方もあると思うんですけども、例えば堺市民の方を訪問したお客様とかにお土産を紹介したりとか、あるいは逆に堺から市外に出ていく、田舎に帰るときにお土産を買うという場合もあります。したがって、ぜひ堺市民みずからが観光案内所を利用していただけるように、今後PRに取り組んでいただけたらと思いますので、どうかよろしくお願いします。  それから次に、旧堺病院跡地に建設予定の文化観光拠点で堺のお土産を販売するというふうにお聞きしております。ここで確認させていただきますが、本年工事着工し、平成22年度に供用開始というふうに、昨年いただきました資料ですね、8月にいただきました資料の中に記載されておりましたが、予定どおり進んでいるのでしょうか、お尋ねいたします。 ◎米田 観光推進課長  文化観光拠点整備事業は、観光ネットワークの基点となり、観光情報のほか千利休や与謝野晶子など、堺が生んだ先人の業績、足跡などを紹介する施設や、宿泊、飲食、物販を含めた施設を民間の活力、ノウハウの導入を図り整備することといたしております。現在、事業者を募集するための条件設定や、公共施設の規模、機能などを精査しつつ準備を進めておりますが、世界的な経済不況の中、国内経済も加速度的に厳しさを増してきており、建設・不動産業界を初め、民間事業者全体が新規事業への投資により一層慎重になってきております。このような厳しい経済情勢ではございますが、文化観光拠点の整備に向け、民間の情勢を見きわめながら、より多くの事業者の参画が得られるよう、鋭意検討しているところでございます。以上でございます。 ◆榎本 委員  ただいまのお話では、大変厳しい経済状況の中で、これを今後前向きに取り組んでいくというお答えもいただきましたので、どうかよろしくお願いしたいと思います。また、堺のお土産の開発についてどのように取り組んでおられるのか、お尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  堺のお土産についてでございますが、つめ切りやスプーン、フォーク、グラス、絵はがき、しおりなど、堺観光コンベンション協会オリジナル商品を開発、販売しておりますほか、堺をイメージさせる土産品を募集し、これらを堺観光コンベンション協会推奨堺優良観光土産品として認定しております。現在、和菓子、刃物、線香、昆布など、51団体83品目の土産品が認定されております。認定されました商品につきましては、推奨シールの使用ができるほか、観光コンベンション協会が発行するパンフレットや協会のホームページで紹介するなどPRに努めております。以上でございます。 ◆榎本 委員  こういう認定制度があるということで、お土産の開発にも力を尽くしていただいているところなんですけども、私も堺観光コンベンション協会が開発されたと思われるのれんなんですけど、家にかけてあるんですけども、来られた方が、非常にいいのれんですねというふうにすごい好評なんです。お聞きしますと、それはもうつくっていないということなんですけど、今でもそれを何回も洗いながら大事に使っているんですね。だから、このように、やはりよい品物を魅力あるお土産というのを開発、ぜひしていただきまして、堺の商業の発展につなげていただけたらというふうに思っております。  それでは次に、グリーンツーリズムエコツーリズムについて、その実施状況についてその内容と実績についてお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  近年、自然環境への関心の高まりでありますとか、健康志向といった点から、観光につきましても身近な自然と直接触れ合う体験や、その地域をめぐるウォーキングなどにも注目が寄せられております。本市におきましても、百舌鳥古墳群などをめぐる堺国際ツーデーマーチや、周辺自治体等と連携してやっております西高野街道観光ウォークでありますとか、健康づくりを目的としましたウォーキングイベントなどを通じて、地域の自然や歴史文化に触れていただく各種の事業を実施しているところでございます。  また、府内トップという産出額を誇ります堺の農業を生かした取り組みといたしましては、農政部と連携しながら、堺産の農産物の収穫体験などを組み入れたツアーの実施につきましても取り組んでおるところでございます。以上でございます。 ◆榎本 委員  ただいまのご答弁の中にありました西高野街道観光ウォーク堺農水産業体験ツアーについて、ちょっと私も余り詳しくありませんので、ちょっと少しご説明をよろしくお願いします。 ◎藤田 観光企画課長  まず西高野街道観光ウォークでございますが、こちらは西高野街道を中心とします地域の観光魅力のPRでありますとか、観光客の誘致などを目的に、本市と河内長野市、大阪狭山市、そして南海電鉄、泉北高速鉄道などで構成します西高野街道観光キャンペーン協議会の主催により実施しております。西高野街道周辺の史跡や寺社など、ウォーキングでめぐっていただくというもので、昨年度は2回開催しておりまして、1,287名の方の参加がございました。  もう一つの堺の農水産業の体験ツアーの方でございますが、地産地消の推進を目的として開催されておりまして、参加者の方に出島漁港のとれとれ市場でありますとか、ハーベストの丘などをめぐっていただきまして、例えば海鮮バーベキューの昼食でありますとか、農産物の収穫・加工などを体験していただくという内容のバスツアーでございます。昨年度はこのようなツアーを2回開催いたしまして、合計で85名の方の参加がございました。今年度も第1回目が11月に開催されておりまして、参加者は36名となっております。以上でございます。 ◆榎本 委員  堺には本当にすばらしい自然や、大阪府下第一の生産を誇る農作物があります。これを大事にして、これを活用したグリーンツーリズム、またエコツーリズムにもしっかり取り組んでいただくことを要望したいと思います。また詳しく説明していただきましたチラシなんですけど、私も初めてこれ見せていただきまして、1回目が昨年の3月22日、お1人4,200円で、ハーベストの丘とかカニのみそ汁つきイチゴ狩り、イチゴ大福の体験、堺燈台チャーター船上からの見学、それから魚介類、野菜の買い物というふうに、非常に盛りだくさんで、非常に堺を知る、また堺の名産とか、そんなん知るすごくいい機会だと思います。この企画も大変すばらしいなというふうに物すごい思いましたので、できるだけ大勢の堺の市民の皆様が参加できるように、PRに今後努めていただくよう要望いたします。  ところで、今世紀に入って、消費者ニーズの変化、インターネットの発達、交通手段の多様化、地域の産業経済政策等によって、発地型の観光から着地型観光へ、観光産業は変わってきたというふうに言われております。すなわち旅行会社が出発地から観光地まで、企画から手配、販売という一連の過程を経て実施する送客型ビジネスから、地域住民が主体となって観光資源を発掘、プログラム化し、マーケットへの発信、集客という観光事業形態である着地型観光へと変革する方向にあると言われております。例えば、滋賀県の長浜というのがよい例というふうに言われております。  そこで、マスツーリズム時代と異なって観光ニーズが変わり、観光客は普通に町中を歩いて体験し、住民と交流します。そこで住民がまちをきれいにし来訪者をもてなす、案内する中で新しい発見とか、あるいは自身の経済的利益も得ることができるようになります。したがって、市民がみずからが自分の地域をもっと知るという必要があると思います。この点について、大阪府下の他市でも実施しておりますけれども、堺市のご当地検定というものの実施というのもよいかと思いますが、この点についてのご意見、ご見解をお聞かせください。 ◎藤田 観光企画課長  ご当地検定でございますが、地域についての理解を深めることや、地域の魅力を情報発信することを目的としまして、関西におきましては、京都の観光文化検定でありますとか、神戸学検定、奈良まほろばソムリエ検定といったものが既に実施されております。大阪におきましても、平成20年の2月から大阪商工会議所を中心に検討を進めておりまして、昨年末には正式名称が、なにわなんでも大阪検定というふうに決定いたしまして、第1回目の検定試験がことし6月21日に実施されることとなりました。  本市もこの検定に、大阪府や大阪市、堺商工会議所などとともに参画してきたところでありまして、今後、公式テキストや試験問題、あるいは検定受検者や合格者への情報提供といった中で、堺の魅力が積極的に発信されるよう、関係機関と調整を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  次に、このような着地型観光で脚光を浴びるのが観光ボランティアガイドでありますが、私も今回、観光ボランティアガイドについて調べましたところ、ちょっと本が間に合わなかったんですが、全国のこういう地域紹介・観光ボランティア、これは表紙なんですけど、観光ボランティアガイドという組織一覧ということで、全国のこういうボランティアガイドブックがあったんですね。それぞれ各県の組織の人数とか、あるいは無料なんか有料なんかという、非常に情報がたくさん掲載されておりまして便利です。堺市の場合、ちょっと有料なんですけど、他の市町村では無料やったり時間帯とか、いろいろ記載されておりました。そこで、本市の観光ボランティアガイドの現状をお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  本市におきましては、堺観光ボランティア協会が平成7年4月1日に発足し、昨年4月にはNPO法人格を取得されました。21階展望ロビー仁徳陵参拝者など、観光スポットでの定点ガイドを初め、ツアーや個人観光客へのガイドの実施のほか、自主イベントの開催でありますとか、清掃活動にも取り組まれ、積極的な活動を展開されております。現在150名を超える会員の方々が在籍されておりまして、平成19年度は年間に4万人を超える観光客へのガイドを行うなど、堺の観光振興にとって欠かせない存在というふうになっております。以上でございます。 ◆榎本 委員  150名の観光ガイドにつきましては、全国的に見ても非常に多い方というふうに私は認識しております。また、今回このように4万人の方に案内していただいているということで、大変好ましいことだというふうに思っております。  それで、私自身も一昨年、観光ボランティアガイドの方にお願いいたしまして、堺市内の施設を案内していただきました。大変丁寧なガイドでありがたく思いました。ただ今後、さまざまな観光客がおられますので、レベルアップも必要かというふうに思いますが、そのレベルアップのための研修はどのように実施されているのかお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  ボランティアガイドレベルアップの研修でございますが、堺観光ボランティア協会では入会時にホスピタリティガイド養成講座を実施しておりまして、その修了者の中から会員を募集しております。また協会内には研修事業部というのを設けておりまして、年6回程度の全体研修会のほか、ガイド勉強会でありますとか、英語の勉強会といったものを開催しており、入会後も堺の歴史文化を初めとするガイド知識の習得に努められております。  本市といたしましては、こういった歴史文化に関する知識の習得に加えまして、ガイド案内の技能でありますとか、接遇能力の向上といった研修内容の充実を支援し、ボランティアガイドのホスピタリティを高めることにより、観光客の方々の満足度の向上とリピーターの確保につなげてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  それではまた、障害をお持ちの観光客とか、あるいは外国人観光客のための観光ボランティアガイド制度がありますでしょうか、お尋ねします。 ◎藤田 観光企画課長  障害のある方や外国人の方へのガイドにつきましては、堺観光ボランティア協会が通常のガイド業務の中で対応されております。また、堺東の観光案内所におきましては、英語対応ができますスタッフが常駐しております。今後でございますが、障害を持った観光客の方への対応という面では、まち全体としましてバリアフリーでありますとか、ユニバーサルデザインに取り組むことも重要と考えておりますが、こういった障害のある方や高齢の方が気軽に観光を楽しめるといった点で、ユニバーサルツーリズムといったことにつきましても、関係所管と連携しながら研究してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  ただいまのご答弁によりますと、障害のある方とかあるいは高齢者の方が気楽に観光を楽しめるユニバーサルツーリズムにもしっかり取り組んでいただけるとのご答弁をいただきました。今後ますますこのような観光ボランティアガイドの需要もふえてくると思いますので、しっかり取り組んでいただくことを要望いたします。  また、本市にとって、着地型観光の視点が特に重要であるというふうに思った原因が私もあります。それはですね、昨年の秋にバスに乗った際に、バスの運転手さんに乗客の方が堺のことをいろいろお尋ねになっておられましたのを聞いておりまして、こういうふうに多分シャープで工事現場に来られている方かだれかちょっとわからないんですけども、こうやってバスのガイドさんにいろいろ聞いてるいうことで、やはりこういう案内というのは大事だなというふうに、そのときちょっと痛感いたしました。  また、平成20年11月5日付の読売新聞に、観光庁の調べで堺市内のホテルの平均宿泊日数がトヨタの本社がある豊田市、長期滞在観光客が多い沖縄県石垣市を上回って全国で第1位であるというふうに報道されておりました。これはシャープの液晶テレビ用パネル工場建設に伴い長期出張がふえたためと言われております。そこで、今後ふえ続けると言われている滞在者の方々に、堺市内の観光をしていただくために、町中で手軽に観光情報を入手できるという、観光案内所が必要であると思いますが、現在、本市には何カ所あって、開業している日とか、あるいは時間についてお尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  現在、市内には堺東、堺駅、大仙公園の3カ所に観光案内所を設けております。年末年始を除き、午前9時から開業しまして、堺東、堺駅の観光案内所は午後7時まで、大仙公園の観光案内所は午後5時まで毎日営業しております。  また新たな取り組みといたしまして、昨年12月から堺観光の魅力向上と情報発信にご協力いただく、おいでよ堺観光協力店というのを募集いたしております。現在までに飲食店や小売店など70を超える店舗から申し込みをいただきまして、観光パンフレットの配架や、観光ポスターの掲示、観光案内、トイレの貸し出しなどにご協力をいただいているところでございます。こうした取り組みを進めることによりまして、まち全体として観光客をお迎えし、おもてなしする機運の醸成に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  ただいまのご答弁によりますと、3カ所観光案内所、それから午後7時までというところで、今後もしかですね、後でも申し上げますが、夜間もう少し延長した方がいいという意見もあるかもわかりません。また、この観光パンフレットの配架とか観光ポスターの掲示の観光協力店、これは非常にいい試みだというふうに大変評価いたします。  そこで次に、高度情報化時代に入って、ITを駆使した観光情報の提供も今後重要になってくると思うんですけども、本市もインターネットのホームページから観光情報の提供がなされておりますが、観光の国際化という観点から、英語での外国語で表示できるシステムがなされているかどうか、どうなっているでしょうか、お尋ねいたします。 ◎藤田 観光企画課長  現在、堺市のホームページの方でございますが、英語、中国語、ハングルで表記するページを設けております。ページの中では堺の観光情報も含まれておりまして、観光マップを初め、百舌鳥古墳群でありますとか、寺社、博物館等の観光スポットでありますとか、主なイベントの紹介などの情報を掲載しているところでございます。また、堺の観光情報を提供しております堺観光コンベンション協会のホームページにつきましても、現在、英語版の作成作業を進めているところでございます。以上でございます。 ◆榎本 委員  ITを駆使した観光情報ということで、その提供について、ちょっと調べましたところ、2つの例がございましたので、少し紹介させていただきます。  まず、情報技術を活用した効果的な観光情報システムを構築した例としては、松江市の観光・交通案内システムたびねっと松江というのがございました。松江市は国際文化観光都市として、平成13年にJR松江駅前に国際観光案内機能を備えた国際観光案内所を設置いたしました。この施設を観光ポータルとして交通と観光情報が同一次元上で提供できるシステムである松江観光文化システムたびねっとというのを構築したわけでございます。次に、福島県の会津地域ですけども、幾つかの市町村が連合してですけども、携帯電話に観光情報が電子メールとして届くシステムを構築しております。  このように、これからますますIT化の時代になってまいりますので、観光情報のデジタル化にも今後取り組んでいただくことを要望しておきます。  最後に、堺に滞在する方々に、休日に観光スポットを案内する、先ほど言いましたように、滞在型の方が多くなってくるというところで、観光周遊バスの運行や、あるいは夜景ですね、平日はお仕事していますので、夜間に歩き回ったりとか、あるいは見回ったりするというふうに夜景の魅力の演出、夜間イベントの開催、夜間でもまちを楽しく散策できるような工夫と、今後さまざまな施策に取り組むべきであると思いますが、この点についての当局のご見解をお伺いいたします。 ◎藤田 観光企画課長  観光周遊バスにつきましては、平成18年7月に創設いたしました堺観光周遊バス助成制度の活用を進めておりまして、今年度はこの制度を利用したツアー件数ですが、12月末現在で121件と、昨年同時期と比較しまして1割を超える伸びとなっております。また、観光施設の集中する旧市街地や大仙公園周辺を周遊していただくために、堺市の都心部の南海バスや阪堺線が1日600円で乗り放題で利用できます堺都心1日フリー乗車券を観光案内所で販売しており、観光マップやホームページなどで紹介しているところでございます。  一方、夜の観光でございますが、市役所21階の展望ロビーは午後9時まで開放しておりまして、360度の夜景を楽しんでいただけるほか、秋に実施いたしました文化財特別公開の中では、妙國寺の大ソテツのライトアップを実施したところでございます。このほかにも、旧堺燈台の夏場のライトアップでありますとか、堺東周辺の年末年始のイルミネーションなど、夜景を楽しめるイベントやスポットにつきまして効果的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆榎本 委員  ご答弁ありがとうございました。本日は観光に関するさまざまな提案をさせていただきましたが、これらはすべて行政だけではなくて、企業や地域、市民が一体となって取り組まなければならない重要な事項だと私は思っております。  観光の語源は中国の儒教の教典にあり、そこには、観光とは国の光を見ることにあり、国の光を示すことにつながると記されております。すなわち観光の原点は、ただ単に名所や風景などの光を見ることだけではなく、1つの地域に住む人々がその地に住むことに誇りを持つことができ、幸せを感じられることによって、その地域が光を示すことにあるとされております。したがって、観光は国づくりや地域づくり、まちづくりと密接にかかわっております。堺に住む人が堺を誇りに思い、住み続けたいまちと思える魅力ある観光文化都市をめざし、今後もさまざまな観光振興に取り組んでいただくことを要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ◆池尻 委員  民主党・市民連合の池尻秀樹と申します。どうぞよろしくお願いいたします。  昨年より百舌鳥古墳群が大変注目されまして、いろんな取り組みがなされました。そして、宮内庁によって去年調査されたわけでありますが、その中で、また昨年は一般の方への見学がありまして、その中で2日間で約1万人近い人が見学に来られました。遠くは北海道からも来られたと聞いておりますけれども、またことし、来年に向けて宮内庁が堀の周囲をですね、古墳の堀の周囲をまた工事されると聞いております。その中で、堺市の方として、また対岸の堤防については堺市の管理でありまして、その辺を今後どのように工事を計画されているのかお聞きしたいと思います。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  御廟山古墳の墳丘すそ部の護岸整備につきましては、平成22年に宮内庁が工事をする予定となっております。工事の手法、範囲につきましては、21年度に検討されるというふうに聞いております。その外側の堤につきましては、今年度、一部を発掘調査いたしましたが、墳丘側で確認された葺石等は全く確認されませんでした。この結果、現在の堀幅が古墳築造当時のものか、後世に拡張されたものかわからない状況でございます。  委員申し出の堤の整備につきましては、御廟山古墳全体をどのように整備・活用するかという観点から、今後宮内庁の整備案についての情報の収集を進めるとともに、史跡指定の検討や関係部局に聴取するなど、調査研究を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆池尻 委員  ありがとうございます。今の段階では、まだ宮内庁側の整備がどのようになるかわからないということで、それに合ったまた整備の方を進めていっていただくということかと思います。  その中で、ちょうど今の御廟山古墳の堤防なんですけれども、自分がまだ幼稚園に行く前のころですから、ちょうど45年ぐらい前と思います。そのときに、ちょうど今の堤防、堤が築造されたわけでありますが、それから40数年で今の現状を見てもらえばわかるんですけれども、コンクリートの既製品でつくっているわけでありますが、やっぱり波打ち際といいますか、水面に露出したところがもうコンクリートが剥離して、もうぼろぼろになっているような状態であります。今後そういった整備をする中で、やはり同じ税金を使ってお金をかけるのですから、少し材料が高くてもやっぱり天然石にするべきであると思います。やはり一度工事をするにあたっては、何年これをもつためにやるんだということを考えて、材料を考慮していただきたいと思っております。  周囲のさくもそうなんですけれども、あのさくを取りつけて、たしかまだ17年ほどと思います。そのさくもちょうどフェンスの足元がもう腐食してきております。といいますのも、この周囲、円形になっているわけでありますが、その角、角の柱に犬の散歩とかそういうのでおしっこをかけられて、それで腐食するのが多いんですけれども、そういったこともまた考えながら、材料の方をもっと年数のもつような材料、そして本当に今やっていただきたいのは、当時築造されて1500年たつ、その後、今この平成の大工事やというぐらいの立派なものに、この古墳をしていっていただきたいと思います。
     去年10月にこういうのを、立派な冊子を出されておりますが、この中を見ても反正天皇陵、上空から写真で撮っているんですけれども、この辺の古墳の水面の色を見てもわかるんですけどね、これアオコがわいている。また反正天皇陵はもう真っ黒な色をしています。それで、御廟山古墳の御廟山池についてもちょうど2年前から、今までアオコ、緑の色だったんですけれども、突然赤い、赤潮みたいな色をする、そういうプランクトンが異常繁殖しました。そういうこともありますので、水質改善というのも今後本当にこれ考えていかなければ、幾ら地域を整備する、立派なものをつくっていくにしても、水質がこんな状態、たまり水の状態ではどうにもなりません。こういったことも考慮して、今後この百舌鳥古墳群の整備に生かしていっていただきたいと思います。  それでは次に、たまたま私、百舌鳥出身なんですけれども、百舌鳥八幡宮がございますけれども、その百舌鳥八幡宮にちょうど400年前、大阪夏の陣のときですけれども、そのときまではかなり有名な梵鐘がありました。その梵鐘を当時徳川方に陣鐘として徴発されたという経緯があります。その梵鐘をぜひもう一度、堺に里帰りさせたいと、今実はこれ、滋賀県の長浜市にある勝福寺というお寺さんに今この梵鐘がそのままございます。ちょっとこの経緯を紹介させていただきます。  この梵鐘は、応安6年、3代将軍足利義満の時代、今から610年前に和泉の国の領主であった大内義弘が我孫子の鋳物師、藤原友吉に命じつくらせ、現在の百舌鳥八幡宮に奉納・寄進したものである。鐘の銘文によると、仁平年間820年前につくられた八幡宮の梵鐘が破損したので、このたび象生の功徳により新しくつくり直し奉納したとの意味のことが記されてある。その後、慶長20年、大阪夏の陣のとき、徳川方に陣鐘として徴発され、豊臣方が破れた後、雨森何がしという人が自分の国、近江の伊香郡に持ち帰り、土地の氏神に奉納した。その後、この鐘は近江の東浅井郡浅田村にある祢名寺いう寺に移されていた。さらに明治40年に清水何がしほか3名の個人所有となり転売された。このころ、社寺の国宝指定委員であった小杉氏の鑑定書によると、大阪夏の陣以降のことが記されている。さらに明治41年に転売され、今の勝福寺に移り、現在に至っているということであります。  そして明治40年に百舌鳥赤畑町の高林誠一氏、これ今、百舌鳥の重要文化財に指定されている高林家なんですけれども、そこのおじいさんにあたる方なんですけれども、それの高林誠一氏の父、高林六郎氏がこの鐘のことを知り、当時の西百舌鳥村長とともにこの鐘を探しにはるばる近江の祢名寺まで訪ねていったが、既に売却されていた。そのとき、速水村の人で錫馬という人から鐘の絵図面をもらった。それがこの絵図面なんですけれども、この絵図面を持ち帰り、高林家に今も保管されています。鐘の型、寸法なども正確に付されているわけでありますけれども、そして昭和に入り、昭和3年、百舌鳥八幡宮が府社に昇格のため、資料として鐘の行方を滋賀県に問い合わせ、当時、県史の仕事に携わっていた牧野氏のご助力で勝福寺に保管されていることがわかり、その11月、高林誠一氏が勝福寺を訪れ、昔、陣鐘として徴発され何百年以来、百舌鳥の人として初めてこの梵鐘に対面し、拓本をとって帰られて、高林家に保存してありますということであります。  この梵鐘、これは百舌鳥八幡宮ですけれども、やはり昔、歴史ある堺市がこういった形のもの、まだこれ以外にいっぱいあると思います。そういったことで、この百舌鳥八幡宮のこの梵鐘を一度里帰りをぜひ実現させたいと思いますけれども、その辺、文化財課の方に、何か協力の方ができないかと思いまして、ご意見をお願いいたします。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  委員が今説明いただきました、かつて百舌鳥八幡宮に所在した梵鐘は、先ほど説明がありましたように、応安6年、1368年の紀年銘とともに由来等も明確なことから、非常に貴重な文化財であると認識しております。本市におきましては、梵鐘の指定状況について述べさせていただきますと、現在、本願寺堺別院の梵鐘1個が唯一市の指定となっております。この梵鐘は元和3年、1617年の銘があることと、江戸時代初期の堺の復興にかかわる歴史的状況を示していることから指定したものです。  この委員が仰せのものも現在長浜市にあるんですが、これは長浜市の指定文化財となっております。したがいまして、里帰りに際しましては、向こうの文化財保護条例によりまして、所有者の承諾のほか、指定文化財としての所在変更届等を提出する必要になりますので、その辺につきまして、今後、長浜市教育委員会の文化財担当課とも連絡し、調査研究を進めていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆池尻 委員  この件につきまして、実はですね、約30年前なんですけれども、地元の方がこの鐘を里帰りさせたいということで活動していました。当時は教育長が中心になられて、当時の市長、我堂市長なんですけれども、こういった公文書もいただいております。こういった中で、今、市制120年、そして百舌鳥地域には本当に今も古い八幡宮には樹齢900年近い天然記念物のクスノキ、そして百舌鳥古墳群にも樹齢1000年の木々がいっぱいあります。その木々が、今から想像すれば、当時四、五百年の木やった、本当にその木々がその鐘の音を本当に覚えていると思うんですよ。ぜひこの里帰りを実現させて、この百舌鳥八幡宮でその鐘を打ちたいと思っております。  まだまだいろいろと難しいこともあろうかと思いますけれども、今後またこの地域でこういった活動をまた支えていきたいと思っておりますので、ご協力の方よろしくお願いしたいと思います。以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。 ◆源中 委員  おはようございます。日本共産党の源中でございます。私は歴史的建造物の保存についてということで質問したいと思います。  まず、山口家住宅や井上家住宅などの歴史的文化財の保存について、堺市の基本的な考え方というのをお答えいただきたいと思います。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  本市では、文化財保護法や堺市文化財保護条例等に基づき、歴史的建造物の保存・活用に取り組んできたところでございます。その中でも、歴史的資源が多く集積する旧市街地北部では、町家活用推進事業として重要文化財の山口家住宅、堺市指定の井上家住宅などをそれぞれの文化財的価値を生かして整備を進めていき、今後も継続してやっていく予定でございます。以上でございます。   (高岡副委員長、服部委員長にかわり委員長席に着く) ◆源中 委員  それでは山口家住宅の改修工事の進捗状況をお示しください。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  山口家住宅につきましては、平成19年3月4日に工事着手を行い、現在7割程度の工事の進捗状況となっております。今年度末の竣工をめざしておりましたが、一部解体の中で敷地内にございます西土蔵についてシロアリ被害が拡大していたため、施工範囲を拡大し2カ月程度の工期延長を行い、5月末の竣工の予定でございます。  その後、内部の展示関係の工事を引き続き行い、工事完了後、秋ごろをめどに一般公開する予定でございます。以上でございます。 ◆源中 委員  あと井上家住宅と清学院についても教えていただきたいんですけども。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  井上家住宅につきましては、鉄砲鍛治屋敷として国内最古の町工場であるということから、堺市指定有形文化財に指定しております。その保存と公開活用のためには、市民共有の財産であるということも踏まえ、所有者の意向を尊重しつつ、取得も含め公開をめざして取り組んでおりますが、現在のところ所有者の同意を今得ておりませんので、とまっている状態でございます。以上でございます。  済みません、それから清学院でございますが、現在、1月に保存修理工事の設計業務を発注いたしまして、今の予定では21年度から保存修理工事に着工する予定でございます。以上でございます。 ◆源中 委員  旧市街地のほとんどが戦災の被害を受けた中で、北旅籠町周辺というのは古い建物も残っている貴重な地域であるというふうに思います。山口家住宅は日本でも最古級の町家、江戸時代初期に建てられたと言われている歴史的建造物、井上家住宅は鉄砲鍛治屋敷としても有名で、清学院は河口慧海が学んだという寺子屋ということで、これらの保存・修理に堺市が今力を入れていただいているということには大いに評価したいというふうに思うんですけども、市民の関心はどうなのかということで、19年、20年と特別公開もされているわけなんですが、この特別公開にはどれだけの方が訪れたのかということをお聞きしたいと思います。 ◎米田 観光推進課長  堺文化財特別公開は、ふだん非公開の寺社を初め山口家住宅や鉄砲鍛治屋敷といった古い町家などを期間限定で堺の歴史文化を直接見ていただき、さらにホテルや刃物、線香など、伝統産業、和菓子店といった観光関連事業者との連携体制の構築などを主眼に19年度から実施しております。  来場者数は平成19年は11日間で延べ2万9,673人、平成20年は天候の影響や19年に4,000人を集客した山口家住宅が修理工事のため公開できなかったことなどから、10日間で延べ1万8,955人でした。以上です。 ◆源中 委員  アンケートなどもそのとき来訪者に実施したとお聞きしているんですけども、その結果などもお聞かせください。 ◎米田 観光推進課長  特別公開の際に、会場でアンケート調査を実施してございます。実施したアンケートによれば、来場者の約7割は堺市民で、市民の関心も高かったと言えます。また8割の方が来年も来てみたいと回答をいただくなど好評をいただいております。以上でございます。 ◆源中 委員  非常にたくさんの方が訪れて、市民の関心も高いということです。また来てみたいという声も8割ということなんですけども、この委員会でもその周辺ですね、視察に行かせていただきました。観光ボランティアさんに案内していただきながら歴史的建造物などを見学して、堺の歴史を感じることもできました。北旅籠町周辺ですね、戦前からの建物はどれぐらい残っているのかというのをお聞きしたいと思います。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  北旅籠町周辺での戦前からの建物の残りぐあいでございますが、平成14年度、15年度の2カ年にわたりまして、外からではございますが、調査を実施いたしました結果、約3割程度の建物が残っておることがわかりました。しかし残念ながら現在は建替えがかなり進んでいる状況でございます。 ◆源中 委員  平成15年度ということですけれども、それ以後は調査はされていないんでしょうか。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  それ以降は調査は実施しておりません。以上です。 ◆源中 委員  もう既に15年度のときにもう3割程度で、それ以降加速度的に建替えも進んでいるということで、非常に悲しい現実というふうに思います。調査はそれ以降されていないということなんですけども、市として努力されていることがそれ以降あれば教えていただきたいんですけども。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  どれぐらいの建替状況になっているかということにつきましては、幸い私どもの方は開発業務の窓口も一部やっておりますので、その辺の中でどこら辺が主に減っていってるかとかいうことの状況はつかんではおりますが、それがすべてではございませんので、件数がわからないという状況でございます。  なお、我々どういう努力をしているかということでございますが、基本的には、残っている建物の中で所有者等の意向を確認しないと登録文化財とかそういうものの手続ができませんので、機会があればそういう形の話はさせていただいております。以上でございます。 ◆源中 委員  それでは、山口家や井上家を含めて町並みとしての保存についてはどう考えているのかということをお聞きします。   (服部委員長、高岡副委員長にかわり委員長席に着く) ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  残念ながら堺市の場合は、文化財で一番有効であります文化財保護法に規定する伝統的建造物群保存地区、これには残念ながら要件的には非常に該当することが難しいというふうに考えております。そこで、点在する歴史的建造物については、登録制度を利用しながら保存するとともに、観光施策としても連携をとっていきたいと考えておりますが、やはり地元の方々の意識、それから所有者の意識というのが非常に重要でございますので、我々といたしましては、今現在進めている整備事業を通して、さらに住民の方々の理解を深めていくようにしていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆源中 委員  2004年に景観法が成立しました。この景観法の基本理念では良好な景観は国民共通の資産だということを宣言しています。地域住民や来訪者に親しまれている景観が失われていくというのは社会的な損失でもあると、この視点からではそういうふうに思います。そして、平成13年のときの調査では3割程度残っていたという戦前の建物も加速度的に建替えが進んでいるということで、点在する歴史的建造物を保存していくということを言われたわけなんですけども、本当にこれ急がなければいけないというふうに思います。景観という観点からも貴重な文化財的価値のあるこのまちを守ることができるのかどうか、今問われているのではないかなというふうに思います。今後の保存にあたって、修理などを含めて進めるにあたって課題だと感じていることがあればお答えいただきたいと思います。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  先ほども申しましたように、やはり所有者それから地域の方々の意識というのがなければ、やはり景観法を使っての保存ということもできませんので、その辺を今後やっぱり、何遍も言いますけども、整備等々して醸成していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆源中 委員  昨日私も何軒か町家を見にいってきました。文化財に指定されていなくても古い立派な町家も実際に残っております。1軒の家でお話を伺うこともできたんですけども、やっぱりこの古い家を守ってきたというような誇りというのも感じたわけなんですけども、そこの方としゃべっていて。しかし耐震性はどうなんかなとか、今後の維持も大変なんじゃないかなということなどもいろいろ感じたわけなんですけども、登録制度では固定資産税などが少し安くなるということも聞いているんですけども、具体的に耐震改修や保存のための修理などにかかる費用を一部市として補助をするというようなことなども含めて、文化財的価値のある古い町家、建物を守っていくということが重要になってきていると思うのですが、その辺の考え方はいかがでしょうか。 ◎石田 文化部副理事兼文化財課長  古い町家等の保存につきましては、先ほども言いましたように、市といたしましては、文化財保護法及び条例に基づく指定、それから国の登録文化財と、こういう2つの方法を持っておるわけですけれども、指定文化財になりますと修理等の費用につきましては、補助が今の制度では出すことができますが、登録文化財につきましては、現在国の制度で先ほど委員がおっしゃいました維持管理の面では家屋にかかる固定資産税が2分の1になる。それから相続が伴うときに10分の3の控除がなされるということと、それから修理等に関しましては、設計監理費に伴う費用についての2分の1の補助が出ますけれども、実際の修理等の補助については今の段階では出る予定にはなっておりません。  それで、現在我々も国の方にはそういうことも要望しておりますし、あとそれと、指定と登録文化財の内容について所有者さんが余りお知りにならないという点もありまして、中には指定も登録も非常にそんなんになったらまた皆見せなあかんとか、いろいろ制約があるということで拒否される場合もあります。ですから我々も、先ほども言いましたように、課としてあたっておりますが、やはり所有者さんがなかなか調査もさせていただけないという面もございますので、その辺を今後改良していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆源中 委員  所有者さんがなかなか制度の中身もわからないという状況のもとで、市も努力していただいているということですけども、積極的にこれからもそういうことも進めていただきたいなというふうに思います。  この保存ですけども、観光の視点だけではなくて、住民の思いも大切に、先ほどからも住民の思いということも触れていただいておりますけども、そこに住む住民の思いも大切にしていかなければいけないと思うのですが、地域住民の皆さんの思いなどは調査しているのでしょうか。 ◎米田 観光推進課長  地域の住民の思いを調査しているかということですが、町家活用にご協力いただいている地域の方々とは、機会あるごとに意見交換をさせていただいておるところでございます。  また対象を住民に限ったものではありませんが、堺文化財特別公開での町家公開の際にアンケート調査を実施しておりまして、今回249人の方から回答をいただきました。アンケートの内容は公開事業について、環濠都市の歴史の面影を残す旧市街地北部の印象について、戦前からの町家の活用についてです。町家公開の企画はよい企画だと思うが9割以上、旧市街地北部の印象はよい雰囲気だと感じる方が約9割以上ということで好評をいただいております。 ◆源中 委員  町家公開はよい企画ということで、多くの人に見てもらうということについても積極的にというアンケートの結果ということでした。実際に古い町家を改装して、個人やグループで自主的に公開されているところもありまして、これが観光マップにも紹介されています。昨日私も公開を行っているところも見にいってきたんですけども、残念ながらきのうは公開日でないということで、外から見るということしかできなかったんですけども、ガラス越しに中が見えるところもありまして、そこは古いものなども展示してあって、非常に雰囲気もいいなというふうに感じました。この人たちによって歴史のまち堺をPRしていただいている、そういうPRにも大きな役割を発揮していただいているなと思います。  こうした市民の取り組みと一緒になって、堺市も今後とも積極的に努力していただきたいというふうに思います。そして、先ほど言いましたように、観光ということも大事やと思うんですけども、そこに住んでいる人たちがやっぱり住んでよかったと言えることが重要だというふうに思います。  昨年行われたまちづくりシンポジウムの中で講演された方、長浜のまちづくりについて講演された方が、都市魅力って何やろうということで触れてるんですけども、この委員会のテーマでもあります都市魅力って何だろうと考えたときに住むことができ、働くことができ、遊ぶことができ、学ぶことができる、そういった要素があるところに都市魅力が高まっていくのではないかと思いますというふうにおっしゃっています。やはり、地域の人たちが住み心地がよい、住んでよかったと言えるまちづくりを進めることが都市魅力を高めて、結果として他市からも訪れたくなるまちになるのではないかなというふうに思います。そういうことを大事にしていただきながら、今後とも文化財の保存ということに力を入れていただきたいということを要望しまして、質問を終わります。ありがとうございました。 ◆成山 委員  公明党の成山でございます。よろしくお願いいたします。私の方からは、先ほどの委員の話にもありましたが、都市魅力ということで、総論的に質問をしていきたいと思います。  前回の特別委員会では、寺町の文化財のことについて、保存の状況とかいろいろ各論的な質問をさせていただきましたが、きょうはこの都市魅力観光文化対策特別委員会ということで、わざわざこの都市魅力というのが頭にある委員会でございますので、私はこの都市魅力というものが一体どういうものか、この堺市の都市魅力というのはどういうものなのかということを、もう一度原点に立ち戻って質問をしていきたいと思います。  この都市魅力というもののとらえ方が、それぞればらばらであったりしますと、当然、統一性を欠いてきまして、見る側にとっても中途半端で、何やろうかとかいう形になりまして、この文化観光施策が本来の成果を生まないのではないかということで、非常に大事な点でございますので、きょうは文化部、観光部それぞれの方々に、本市の都市魅力というものをどのようにお考えなのかお答えをお願いをいたします。 ◎射手矢 文化部副理事兼文化課長  堺は、百舌鳥古墳群が築造されました古代、自由・自治都市として茶の湯など豊かな都市文化が開花した中世や近世、そして大浜リゾート地や我が国初の民間鉄道の開通など、先進的なまちづくりが進められた近代という輝かしい歴史を有しております。その中で、多様な歴史的・文化的資源や進取の気風、先進性といった風土がはぐくまれ受け継がれてまいりました。さらに、アルフォンス・ミュシャ作品やヒストリックカーといった世界有数のコレクションなど、特色のある文化資源を有しております。これらの資源は市民の郷土へ愛着や誇りをはぐくみ、都市魅力の中核をなす価値を持つものでございます。  本市では自由都市・堺ルネサンス計画を踏まえまして、市民が郷土への愛着と誇りを感じ、内外の人々が文化的魅力を感じることができる文化都市へと発展するためのまちづくりを具体的に進めるため、堺の歴史と文化を生かした都市の魅力と新しい顔づくりをコンセプトといたしまして、昨年8月、堺市文化芸術推進プランを策定いたしました。本プランでは歴史文化を活用した新しい堺の発信機能の強化、堺ブランドの形成に寄与する文化創造活動への支援、堺らしい文化交流の場づくり、新たな文化の担い手の育成を戦略上の4つの重点施策として掲げ、具体の施策事業を展開しているところでございます。以上でございます。 ◎藤田 観光企画課長  観光施策にとっての本市の都市魅力でございますが、本市は仁徳陵古墳を初めとする百舌鳥古墳群や千利休、与謝野晶子など、古代から中世、近代にわたり数多くの先人の足跡や歴史文化資産を有しております。市ではこれら豊かな堺の歴史文化を生かした観光振興に取り組むために、平成18年9月、堺市文化観光再生戦略プランを作成し、観光施策を展開しているところでございます。  加えて、臨海部ではシャープを初めとするパネルベイと言われる最先端技術の集積でありますとか、サッカー・ナショナルトレーニングセンターの整備などが新たな都市魅力として創出されつつあり、これらを資源として総合的な活用を図り、集客力を強化するとともに、オンリーワンのまちづくりに努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  ありがとうございます。今それぞれに堺の都市魅力を述べていただきましたが、その都市魅力を今度はどのようにして、どのような形で世界に発信していくのか、これが非常に大事な点だと思います。それでは、それをどのような発信をしていくのかという点につきましても、文化部と観光部の方からそれぞれよろしくお願いいたします。 ◎射手矢 文化部副理事兼文化課長  現在、世界第1級の価値を誇りますアルフォンス・ミュシャコレクションの展示事業、国の内外で活躍しております堺シティオペラや大阪シンフォニカー交響楽団の支援など、堺ならでは歴史文化資源を生かしました多様な取り組みを進めているところでございます。  また、仁徳陵古墳を初めとする百舌鳥古墳群の世界遺産登録に向けました取り組みと連携した多彩な文化事業や、国内はもとより海外においても多くの人々の注目を集めております堺が生んだ近代日本を代表する女性、与謝野晶子の顕彰施設の整備などを推進することで、堺の魅力を広く国の内外に発信してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎藤田 観光企画課長  堺市文化観光再生戦略プランでは、早急に実施すべき観光振興施策といたしまして、集客観光地としての魅力創造、受け入れ体制・ホスピタリティの充実、そして情報発信、PR活動を3つの柱として掲げております。具体的にはマスメディアとの連携・活用により情報発信力を強化し、地域文化や伝統行事、集客イベントなど、堺の観光魅力の周知とともに、都市イメージの向上に取り組み、堺旅行の意識の醸成でありますとか、ツアー商品の造成を促進するような働きかけを進めてまいりたいと考えております。  海外につきましても、昨年5月には関西国際空港と連携してスタートいたしましたトランジットツアーや、海外メディアによる観光情報の発信に加えまして、周辺自治体や関西広域機構といった関係団体と連携した効果的なプロモーションに取り組み、情報発信に努めております。以上でございます。 ◆成山 委員  それぞれに発信のことについて答えをいただきました。この本市の都市魅力でございますけれども、私も文化部の方、また観光部の方々と何回となしにこのお話をさせていただいて、堺の持っている都市魅力ということで私もいろいろ考えてみますと、この堺ほど古代に栄えて、中世に栄えて、また近代でも与謝野晶子といろいろな人物を輩出してきたということで、非常に多岐にわたる多様な魅力があるわけです。こういうまちは日本のほかにあるかなと思ったら、私は余りないんではないかと、鹿児島とかまた萩とか、その辺は幕末にいろいろなイメージあります。金沢であったら城下町、いろいろありますけど、堺はこのように非常に多様な魅力がある、ぜいたくな悩みですけれども、この古代と中世と近代という、この都市魅力を、そしたらどのようにしてこの魅力をリンクして発信していくのか、ここが僕は堺の都市魅力をどう発展させていくのか、広げていくのかという一つのポイントではないかと、このように思うわけです。  そこで、この多様な本市の都市魅力をどのような形でリンクして発信していくのか、文化部と観光部、それぞれにお答えをお願いいたします。 ◎射手矢 文化部副理事兼文化課長  堺市文化芸術推進プランでは、先ほど申し上げました4つの重点施策をより戦略的に都市魅力の創出へと転換し、堺の発信力を強化するため、文化的中枢エリアの形成と地域文化の発展に取り組むこととしております。本プランでは、文化都市の基盤として、まず文化・芸術が市民に身近なものとして生活の中に根づき、個性豊かな市民文化や特色のある地域文化がはぐくまれるよう、地域文化施設を軸といたしました文化芸術活動の活性化を図ります。  それらの施策を基礎といたしまして、それでその上にもって仁徳陵古墳や堺市博物館、茶室などの文化施設が集積いたします緑豊かな大仙公園エリア、自由・自治都市として反映をきわめた中世から与謝野晶子が生まれた近代までの歴史文化資源が集積する旧市街地エリア、文化芸術ホールの整備に向けた取り組みを進めております堺東周辺の中心市街地エリアの3つのエリアを、文化によるまちづくりの核となるべき文化的中枢エリア、すなわち重点エリアとして位置づけまして、都市文化の創造と発信の拠点づくりを推進してまいりたいと存じます。  これら重点エリアにつきましては、重点施策の推進だけではなく、観光や都市整備など、関連施策事業との連携や、エリア間のネットワーク化を図ることで都市の魅力を一層高め、特色と風格ある文化的都市空間を形成し、ひいては堺の都市格向上に貢献してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎藤田 観光企画課長  堺市文化観光再生戦略プランでは、観光振興の中心テーマを堺の歴史文化に位置づけるとともに、仁徳陵古墳に代表されます知名度の高い古代、そして刃物、線香など伝統産業や、茶の湯の文化体験など、現代につながる中世という2つの時代を軸とした施策を展開することとしております。  一方、本市の歴史を見ますと、これら古代、中世に加えて近代から現代に至るまで、それぞれの時代、時代におきまして重要な役割を果たしてまいりました。市としましては、これらの歴史文化資産を単に観光資源として発信するだけでなく、一つ一つを掘り下げそこに残されたさまざまな物語を発信するなど、付加価値を高めてまいりたいと考えております。そのため観光ボランティアガイドとの連携・活用を進め、堺ならではのまち歩き観光を推進し、観光客の満足度の向上、そしてリピーターの確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  今ご答弁にございましたけれども、この重点エリアが3つあるということで、大仙公園エリア、また旧市街地エリア、そして中心市街地エリアというふうに、この3つにまたがっている。そうしますと、この3つをどのようにしてつないでいくのか、観光客の方々にどうアピールしていくのか、この点につきまして観光ネットワークの取り組みについてご答弁をお願いいたします。 ◎藤田 観光企画課長  観光ネットワークの取り組みでございますが、堺のまちを快適に楽しみながら周遊していただく取り組みといたしまして、観光レンタサイクルをやっております。こちらにつきましては、平成18年の秋に新しい自転車を導入するとともに、料金の見直しを行いました。また3カ所の観光案内所自転車博物館での貸し出しに加えまして、昨年度からは宿泊者を対象としまして市内8カ所のホテルにおきましても貸し出しを始めるなど、利用の拡大に取り組んできたところでございます。  これらに加えまして、数多くの歴史文化資源が集積しております大仙公園とその周辺エリア、また旧市街地・環濠エリアでは歩行者、自転車を対象といたしました観光案内サインの整備でありますとか、主要な駅前及び大仙公園への総合観光案内板の設置、そして主要施設での施設説明板の設置など、観光客の皆様にわかりやすくまちめぐりをしていただけるよう、観光ネットワークの構築に取り組んできたところでございます。以上でございます。 ◆成山 委員  それでこの都市魅力ということにつきまして、いろいろ考えていきますと、いろいろな観光都市を行きますと、それぞれメインとなる建物等があります。松山には城もあります。彦根も城があって、しかしその城だけではなしに、そのまち全体から出てくる雰囲気とか風土とか、そういうのが都市魅力になっているのではないかと、このように思うわけです。  といいますと、建物、そういうハードからではなくて本当の都市魅力というのはまち全体が醸し出す雰囲気というようなものではないかなと、このように思うわけです。となりますと、ハードとソフトどちらが非常に大事になってくるかといいますと、やはりソフト面が非常に大事になってくると、このように思います。そしたらそのソフト面というのは、どのようにしてはぐくんでいったらいいのかということになりますと、当然、この地域の方々、また市民の方々と一緒になって都市魅力を共有して、その都市魅力をいかにして皆さんに伝えていくかという、新たなまちづくりを一緒にしていくというとこら辺が非常に大事ではないかなと、このように思います。  だから、この都市魅力というのは、何も本市のひとりよがりの都市魅力なんていうのはあり得ないわけですから、市民の方々も一緒になってまちづくりをしていこうと、そういう中に本当の意味の都市魅力というのが生まれてくるのではないかと思います。そういう意味からも、これからは新たな仕組みづくりで、市民の方々と一緒にやっていこうという、そういう仕組みづくりも必要なのかなと、このように思います。  そして、この文化施策の最近の中で、市民の方々と一緒に行ってきた施策があります。それが文化財の特別公開、これは市民の地域の方々の協力なくしてできないことですから、そのボランティアの方々とか、または地域の方々、いろいろな協力があって行われました。またいろいろ成果も出てきたわけですけれども、今現在、堺の文化財の特別公開について、本市のお考えをお聞かせください。 ◎藤田 観光企画課長  堺の文化財特別公開事業でございますが、これはふだん非公開の寺院を初め町家など地域の民間施設を期間限定で公開し、堺の歴史文化を直接ごらんいただくことができるよう、平成19年度からスタートいたしました。この特別公開では、すべての公開箇所におきまして、先ほど答弁いたしました堺観光ボランティア協会のガイドが見どころの説明を行っておりまして、来場者の皆様からは非常に好評を得ております。また市民の方からも地元にすばらしい歴史文化資産があることを知るよい機会になったという声が寄せられております。  公開期間中は刃物、線香など、伝統産業の事業所では見学イベントの実施をされましたり、またホテルでは特別メニューの提供、和菓子店での協賛セールの同時開催などを通じ、観光の波及効果を向上させる地域ぐるみでのネットワークの構築や仕組みづくりに取り組むことができたと考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  ご答弁にもございました地域ぐるみでのネットワークの構築ということで、その充実、拡充の方、よろしくお願いいたします。  それと本市の都市魅力の一つに、私は何も伝統だけを守るまちではなかったと、常に新しいものを追い求めてきた、物の始まり皆堺という一面があります。そして古いものは守っていくという、保守と革新が混然一体となったまちで、古い時代の地図を見ますと、何も環濠は東西南北四面とも環濠で閉ざされたまちではありません。海の方、西側の方は海に開かれておりまして、だから新しいものは取り入れていこうという、柔軟な発想をしてまいりました。だから、私はその古さ、古さといいますと伝統という面と、新しい堺というものも訴えていくのが必要ではないかと、このように思います。  だから、本市の方々は非常に難しい、新しさと古さ、それと先ほども言いました古代、中世、近代3つ、いろいろな材料があります。それをどのようにして訴えていくかというのは非常に私も難しいことだなと、大変だなと思います。でも、これはぜいたくな悩みですから、この堺の持っているこの財産をいかにして世界にアピールしていくか、これからもまたよろしくお願いしたいなと。しかし私は、こういうようにたくさんあるということは、ばらばらになって、非常にアピール度が少なくなりますから、1つの大きなテーマでくくって、とりあえずは世界に発信していくということも大事じゃないかなというように思います。  そしてこの新しい堺ということで、LRTが開通の予定です。このLRTは公設民営で、民営といいますと富山も民営ですけれども、富山のLRTは、あれは第三セクターですから、真の意味の民営、民間企業で走るのは堺が初めてです。それと、公設民営が初めてで、その新線というか、新しい軌道を敷いて走るのも堺が初めてですから、物の始まり皆堺、このLRTの始まりは堺ということで、ほかのまちでも注目している点であります。  またそれに取り組んでおられる方々のご苦労は、ああ、本当に大変なものだなと、このように思うところなんですけれども、先ほども申し上げましたとおり、都市魅力というのはまちづくりとリンクしていく、地域の方々、市民の方々と一緒になって築き上げていくのが都市魅力だという話をさせていただきました。そうしましたら、今、本市が考えておられるこのLRT事業ですけれども、このLRTはこれからのまちづくりとどのように考えておられるのか、その点についてお答えをお願いをいたします。 ◎田村 鉄軌道推進室次長  東西鉄軌道は人と環境に優しいLRTにより、東西の交通軸を強化し、環境問題や高齢社会に対応し得る都市基盤を構築するとともに、独自都市圏の形成や政令指定都市にふさわしい都市景観と都市の魅力と活力を創出するものであります。  本事業につきましては、昨年末の12月25日、堺浜・堺東駅間における基本計画案を発表し、東西鉄軌道の必要性や計画内容について本市の考え方をお示ししたところです。堺浜から堺東駅区間を整備することで、臨海部と堺の都心地域を結び、堺浜での企業進出効果を都心地域に誘引することが可能となり、さらには阪堺線堺市内路線をLRT化して相互直通運転を行うことで、新たな利便性の高い軌道ネットワークが形成され、市内外からの来街者の増加が見込まれます。またLRTの活用により回遊性の向上が図られることで、都心地域内を初めとする歴史的・文化的資産の観光などの利用にも期待できるとともに、すぐれたデザイン性により本市のシンボルともなります。  今後、地元説明会を開催していく中で、地元沿線の市民等と一体となって大小路シンボルロードの歩道空間の有効活用などを初め、都心のにぎわい創出のためのまちづくりを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆成山 委員  LRTといいますのは、何も新しい電車が走る、ただそれだけではなくして、そこからまちがこのように変わっていくんだとか、新しいまちづくりがこのような形になっていくというような形で、まちづくりとリンクして事業が進んでいくのではないかと、このように思います。ただ単に電車が走るということになりますと、そしたらこれからここはどうなるんや、あれはどうなるんやというような話ですけれども、そうではなくて、そしたらこの新しいまちづくりはこういう感じでどうやろうかとか、いや、こうや、ああやという中で、新しいものが生まれてくるのではないかと、このように思います。  だから、私はこのLRTを通して、堺の夢のある未来図を、私は市民の方々と一緒に描いていくことが大事ではないかなと、このように思います。それには市が主導的にしていくと、市民の声を待っているのではなくて、市がテーブルを用意して、こうですか、どうですかという形で市民の方々と一緒に、堺のこれからの都市魅力が発揮できるような未来図を、市民の方々と一緒に描いていくと、こういう視点が大事ではないかなと、そのように思います。  堺は町衆文化、町衆の方が支えてきた文化であります。だからこれからも市民の方々とともに栄えていくという視点は絶対に外してはいけないと、堺の魅力はそこにあるわけでございますから、だから古きよき時代の魅力と新しい時代の魅力が一体となった、世界のどこにもないオンリーワンの文化都市・堺となるよう、また観光都市・堺となるよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○服部 委員長  ほかにご質問ありませんか。   (「なし」と呼ぶ者あり)  ご質問なしと認めます。  以上で質問は終了いたしました。  本市の臨海部における取り組みなどに対応すべく、新たに本委員会を平成20年5月26日に設置いたしまして以来、委員会での活発な議論や市内視察を行うなど、積極的に委員会活動を行ってまいりました。理事者各位におかれましては、これまでの委員会での議論や、また本日の審議を通じ各委員から出された指摘や意見・要望を十分に尊重され、今後の市政運営にあたられることを切望いたしまして、ごあいさつとさせていただきます。  これをもって、都市魅力観光文化対策特別委員会を閉会いたします。 〇午前11時31分閉会  ┌──────────────────┬───────────────────┐  │ 委員長  服 部   昇     │                   │  ├──────────────────┼───────────────────┤  │ 副委員長  高 岡 武 汪    │                   │  ├──────────────────┼───────────────────┤
     │ 委員  池 田 克 史      │                   │  ├──────────────────┼───────────────────┤  │ 委員  成 山 清 司      │                   │  └──────────────────┴───────────────────┘ 〇都市魅力観光文化対策特別委員会出席理事者   市長補佐官(文化担当)   市長公室長   市長公室理事兼国際部長、国際部副理事兼国際課長   国際部副理事兼アセアン交流推進室長、アセアン交流推進室参事   文化部長、文化部副理事兼文化課長、文化部副理事(施設整備担当)   施設整備担当課長、文化部副理事兼文化財課長   歴史文化都市推進室長、歴史文化都市推進室副理事(調整担当)   歴史文化都市推進室次長   市民人権局長   スポーツ部長、スポーツ部理事(施設整備推進担当)、NTC推進担当課長   環境局長   環境事業部長、環境事業部次長、環境事業部副理事兼清掃工場建設室長   産業振興局長   産業振興局理事兼産業政策部長、産業政策部次長、産業政策部副理事(企業立地調整担当)   企業誘致担当課長、産業政策部参事(産業政策担当)   観光部長、観光部次長、観光部副理事(施設整備担当)   観光企画課長観光推進課長、観光推進課参事(施設整備担当)   建築都市局長   建築都市局理事(堺浜担当)、建築都市局理事(鉄軌道・まちづくり推進担当)   鉄軌道推進室長、鉄軌道推進室次長、鉄軌道調整担当課長、鉄軌道整備担当課長   堺浜整備推進室長、堺浜整備推進室次長   堺浜整備推進室副理事兼臨海調整担当課長、基盤整備担当課長   建設局長   土木部長、土木部副理事兼河川水路課長   道路部長、道路部副理事兼道路計画課長   大和川線担当部長、大和川線担当課長   公園緑地部長、公園整備課長、NTC整備担当課長   上下水道局長、上下水道局理事(処理場等施設統括担当)   上下水道局理事(上下水道技術統括担当)兼上水道部長   上水道部副理事(技術継承・施設整備・堺浜担当)   下水道部次長   下水道部副理事(堺浜等関連整備・再資源化担当)兼下水道計画課長、下水道監理課長...