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06月09日-05号

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  1. 大阪市議会 2023-06-09
    06月09日-05号


    取得元: 大阪市議会公式サイト
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    令和5年第2回定例会(令和5年5・6月)◯大阪市会(定例会)会議録(令和5年6月9日)    ◯議事日程    令和5年6月9日午後2時開議第1 一般質問第2 報告第5号 大阪市市税条例の一部を改正する条例急施専決処分報告について第3 議案第103号 令和5年度大阪市一般会計補正予算(第2回)第4 議案第104号 新型コロナウイルス感染症により生じた事態に対処するための作業に従事する職員の特殊勤務手当に関する条例を廃止する条例案第5 議案第105号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例案第6 議案第106号 大阪市市税条例の一部を改正する条例案第7 議案第107号 職員団体の登録に関する条例の一部を改正する条例案第8 議案第108号 東中学校建設工事請負契約の一部変更について第9 議案第109号 こども・子育て支援会議条例の一部を改正する条例案第10 議案第110号 大阪市立障害者就労支援施設条例の一部を改正する条例案第11 議案第111号 大阪市立心身障害者リハビリテーションセンター条例及び大阪市立障害児入所施設条例の一部を改正する条例案第12 議案第112号 大阪市御堂筋本町北地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例案第13 議案第113号 債権の放棄について(危機管理室関係)第14 議案第114号 土地の処分について第15 議案第115号 消防職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例案第16 議案第117号 感染防止衣の取得について第17 議案第118号 大阪市公園条例の一部を改正する条例案第18 議案第119号 淀川左岸線(2期)トンネル整備工事-3請負契約の一部変更について第19 議案第120号 淀川左岸線(2期)トンネル整備工事-2請負契約の一部変更について第20 議案第121号 建物の現物出資について第21 議案第122号 地方独立行政法人天王寺動物園定款の一部変更について    -----------(以下 追加議事日程)-----------第22 議案第116号 大阪市火災予防条例の一部を改正する条例案の一部修正の承諾を求めることについて第23 諮問第2号 人権擁護委員候補者の推薦について第24 人権施策推進審議会委員の選任について第25 議員提出議案第14号 大阪市会会議規則の一部を改正する規則案第26 議員提出議案第15号 大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案第27 議員提出議案第16号 経口中絶薬承認後の丁寧な運用と体制整備を求める意見書案第28 議員提出議案第17号 特定複合観光施設区域整備への取組推進に関する決議案第29 議員提出議案第18号 特定複合観光施設区域整備への取組に関する決議案第30 議員の派遣について(大阪市会代表団)第31 議案第116号 大阪市火災予防条例の一部を改正する条例案    ---------------------------------◯出席議員80人(欠は欠席者)   1番    太田勝己君   2番    山口悟朗君   3番    小山光明君   4番    森 慶吾君   5番    司 隆史君   6番    近藤みわ君   7番    谷井正佳君   8番    たけち博幸君   9番    今村直人君   10番    ますもとさおり君   11番    佐竹りほ君   12番    くぼた 亮君   13番    近藤 大君   14番    南 隆文君   15番    須藤奨太君   16番    井上 浩君   17番    山中智子君   18番    渕上浩美君   19番    鈴木理恵君欠  20番    石川博紀君   21番    馬場のりゆき君   22番    岩池きよ君   23番    山田かな君   24番    松田まさとし君   25番    わしみ慎一君   26番    橋本まさと君   27番    塩中一成君   28番    西 拓郎君   29番    山田はじめ君   30番    原口悠介君   31番    伊藤亜実君   32番    今田信行君   33番    中田光一郎君   34番    岸本 栄君   35番    永田典子君   36番    永井広幸君   37番    武 直樹君   38番    田中ひろき君   39番    松崎 孔君   40番    明石直樹君   41番    辻 義隆君   42番    土岐恭生君   43番    西崎照明君   44番    西 徳人君   45番    山田正和君   46番    佐々木哲夫君   47番    山本智子君   48番    上田智隆君   49番    金子恵美君   50番    高見 亮君   51番    佐々木りえ君   52番    藤岡寛和君   53番    宮脇 希君   54番    岡田妥知君   55番    高山美佳君   56番    吉見みさこ君   57番    大西しょういち君   58番    坂井はじめ君   59番    黒田まりこ君   60番    野上らん君   61番    木下吉信君   62番    森山よしひさ君   63番    永井啓介君   64番    福田武洋君   65番    前田和彦君   66番    荒木 肇君   67番    竹下 隆君   68番    藤田あきら君   69番    梅園 周君   70番    杉村幸太郎君   71番    大橋一隆君   72番    ホンダリエ君   73番    出雲輝英君   74番    岡崎 太君   75番    田辺信広君   76番    片山一歩君   77番    広田和美君   78番    木下 誠君   79番    東 貴之君   80番    辻 淳子君   81番    杉田忠裕君    ---------------------------------◯職務のため出席した事務局職員               市会事務局長           巽 功一               次長               吉田令子               議事担当課長           中村忠雄               議事担当課長代理         左海義和               議事担当係長           藤原弘美    ---------------------------------◯議場に出席した執行機関及び説明員               市長               横山英幸               副市長              高橋 徹               副市長              朝川 晋               副市長              山本剛史               北区長              前田昌則               東淀川区長            西山忠邦               西淀川区長            中島政人               副首都推進局長          本屋和宏               市政改革室長           大東辰起               デジタル統括室長         鶴見一裕               総務局長             吉村公秀               都市交通局長           西川 匡               政策企画室長           丸尾利恵               危機管理監            長沢伸幸               経済戦略局長           岡本圭司               万博推進局長           彌園友則               IR推進局長           坂本篤則               市民局長             西原 昇               財政局長             阿形公基               契約管財局長           宮本浩之               大阪都市計画局長         尾花英次郎               計画調整局長           寺本 譲               福祉局長             坂田洋一               健康局長             新谷憲一               こども青少年局長         佐藤充子               環境局長             堀井久司               都市整備局長           上村 洋               建設局長             寺川 孝               大阪港湾局長           丸山順也               会計管理者兼会計室長       中小路和司               消防局長             橋口博之               水道局長             谷川友彦               教育委員会教育長         多田勝哉               行政委員会事務局長        高橋由佳    --------------------------------- △開議      令和5年6月9日午後2時開議 ○議長(片山一歩君) これより市会定例会会議を開きます。 本日の会議録署名者を高山美佳君、今田信行君の御両君にお願いいたします。 ○議長(片山一歩君) これより議事に入ります。 ○議長(片山一歩君) 日程第1、一般質問を行います。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君の質問を許します。 65番前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 私は、自由民主党市民クラブ大阪市会議員団を代表いたしまして、横山市長の施政方針に対して御所見を確認すべく、以下、質問をさせていただきます。 現在、AIなどの革新的技術が生まれ、時代が加速度的に進化する中で、人口減少や所得格差などの問題をはじめ、企業を取り巻く経済環境や国民の生活環境全般に様々な社会的課題が生じております。 こうした変化に対応し、諸課題を解決に導いていくためには、新たな目線で、既存の仕組みや規制の在り方、自治体経営としての組織の在り方を見詰め直し、新たな発想と新しい技術を活用した時代に即応した行政運営を行っていかねばなりません。こうした観点から、市政全般にわたり質問をさせていただきます。 まず、人口減少社会を見据えた今後の施策について質問いたします。 先日、国立社会保障人口問題研究所が公表した全国における将来推計人口では、2070年には人口が8,700万人程度まで減少することが想定され、コロナ禍における昨年の出生数は80万人を下回る状況にあります。同研究所が令和3年度に実施した出生動向基本調査において、出生数減少の背景には、子育てや子供の教育にお金がかかることが一つの大きな要因との結果が示されています。 こうした中、政府は異次元の少子化対策を掲げ、子育て環境の大幅改善に乗り出しています。 一方、大阪市においては、緩やかに人口増加が続いているものの、人口増加傾向がある都市部の区と人口減少傾向にある区の格差が顕著になっているほか、出生数は減少の一途をたどっている状況であり、将来的には人口が減少することが危惧されています。 さらに、人口減少問題は、生産年齢人口の減少など、労働力不足による経済活動の停滞を招くほか、税収減なども含め、将来に向けて様々な悪影響が懸念されています。こうした人口減少問題に対する課題解決に向けた取組などを含め、市長の御所見をお願いいたします。 ○議長(片山一歩君) 理事者の答弁を許します。 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 自由民主党市民クラブを代表されましての前田議員の御質問にお答えいたします。 少子化に伴う人口減少は、社会の様々な場面における担い手不足を引き起こすほか、住民生活を支える社会システムにも影響を及ぼすことが危惧されます。 本市では、こうした将来的な人口減少も見据え、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定しており、当該戦略においては、誰もが活躍できる社会をつくることを基本目標の一つに掲げ、全ての子供の成長を社会全体で支える仕組みの充実などの施策に取り組むこととしております。 子供が欲しいと望む人が、経済的な不安を感じることなく、ひとしく子育てや教育ができる環境を整備することは、人口減少という課題の解決に欠かすことができません。大阪の未来を担う子供、またその子供を育てる世帯に重点投資をし、将来にわたり大阪が発展する土台づくりを着実に進め、誰もが住み続けたい、にぎやかで活気あふれるまち大阪を実現してまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 人口減少問題に対する課題と、それに対応する取組は多岐にわたります。大阪市が将来、こうした人口減少に歯止めをかけるモデルケースになるよう、我が会派としても、市長に対し、様々な提言を行ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、子育て支援施策への取組についてお伺いします。 市長は、昨日の一般質問で、我が会派が要望していたゼロから2歳児の保育料無償化について具体的な取組を表明されました。施政方針演説の中では、子育て・少子化に関しては、子育て・教育にかかる負担が大きいという声が数多くあり、中には、子供が欲しくても経済的負担や将来への不安から出産を諦めてしまう世帯も少なくない状況にあり、様々な不安や負担軽減が必要であると述べられましたが、その点は国の認識とも共通するものであります。 国のほうでは、政府与党が6月1日に示したこども未来戦略方針の素案において、若い世代が希望どおり結婚し、希望する誰もが子供を持ち、安心して子育てができる社会の実現を目指すなどの観点から、こども・子育て支援加速化プランとして、子供・子育て政策の抜本的な強化に取り組むこととしています。 具体的には、児童手当については所得制限を撤廃し、支給期間について高校卒業まで延長し、さらに第三子以降は対象をゼロ歳から高校生に広げ、3万円に支給額を倍増させるなど、ライフステージに応じた子育て層への経済的支援の強化などが示されています。また、月一定時間の利用可能枠の中で、就労要件を問わず時間単位で柔軟に利用できる、こども誰でも通園制度を創設し、今年度中にモデル事業を実施するなど、全ての子供・子育て世帯を対象とする支援の拡充も挙げられています。 国は、異次元の少子化対策として、子供・子育て政策を抜本的に強化する中、国の動きも踏まえ、子育て支援施策をどのように進めていくのか、市長の御所見をお願いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 私自身、子供や子育て世帯を社会全体で支え、様々な不安や負担を軽減するため、大阪の未来を担う子供、その子供を育てる世帯に重点投資する必要があると常々考えてまいりました。取り組むべき大きな方向性としては、議員御案内のこども・子育て支援加速化プランと一致しております。 この加速化プランの中には、本市として注力してまいりました児童虐待防止対策や子供の貧困対策、ヤングケアラー等への支援なども挙がっております。また、新たな施策である、こども誰でも通園制度は、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での支援を強化するもので、具体的な制度設計に当たり、国がモデル事業を実施しております。そのため、これらの施策につきましては、今後、国の動きを注視していきたいと考えております。 いずれにしましても、子育て支援施策につきましては、子供が生まれ育った環境によって安全・安心が阻害されたり、未来への希望が閉ざされたりすることがないよう、力を入れて取り組んでまいります。特に、将来世代への投資として、日本一の子育て・教育サービスを実現し、子育て世代に選ばれるまちを実現していくために、まずは子育て・教育の無償化について、最優先で取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 次に、学校教育の取組についてお伺いします。 学校教育を通じて子供たちの未来を生きていく力を育むためには、豊かな人間性と幅広い教養を基礎とする指導力を備えた教員が充実した教育環境を導く要であると考えます。 現在、本市各学校における教員不足に対して、保護者からの不安の声がある一方で、教育現場での負担感に対する教員からの様々な声を耳にします。これら足元の教育現場で生じている課題を一つ一つ取り除き、子供たちを取り巻く教育環境の改善を着実に図っていかねばなりません。全国的にも教員不足が課題となる中、本市における教員の人材の確保に向けた取組についてお伺いします。 本市では、年度当初である4月は必要な人員が確保できているものの、年度途中に産休、育休や病休を取得する教員の代替講師が確保できず、昨年度は小中学校の講師88名の不足が生じる事態が発生したと伺っています。これは、民間企業における人材獲得競争が過熱する中、教員の仕事への負担感やワーク・ライフ・バランスの観点から、ブラックなイメージが先行し、これらが大きな要因として教員を目指す人が減っていることが挙げられます。 我が会派としても、本市に対し、教員や教頭の負担軽減のため、スクールサポートスタッフ部活動指導員など支援人材学校現場に配置し、教育現場での負担を軽減するための取組を求めてきましたが、依然として学校現場は忙しく、負担感が重いイメージから教職が敬遠され、講師が集まらない状況が続いています。 一方、我が党においては、令和の教育人材確保に関する特命委員会を立ち上げ、令和の教育人材確保プランを5月に取りまとめ、政府への提言を行っています。本プランにおいては、働き方改革の加速化、学校における指導・運営体制の充実など、優れた人材を確保するための様々な施策を提言しており、文部科学省も、これらを一体的に進めるとして中央教育審議会に諮問したところです。 教育において最も重要な資源は、人であります。本市としても、このプランの方向性を踏まえ、スクールサポートスタッフや教頭補助などの人材をさらに増やし、教育現場の負担感を軽減させるなど、働き方改革の取組を加速させることで教職に対するブラックイメージを払拭し、学校の教員として働きたいと思う人を増やしていくことが教育の質の向上のためには重要であると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 教育水準の維持向上を図る上で、教員の担う役割は非常に大きく、学校教育を充実させるためには人材の確保が必要不可欠であると考えております。 全国的に教員不足が深刻化する中、年度途中における代替講師の確保につきましては厳しい状況であると伺っております。私としては、教員の長時間勤務を解消し、本来しなければならない業務に専念できるようにし、働きやすく魅力のある職場環境をつくることで、本市の教員になりたいという人材を増やす取組を一層加速させなければならないと考えております。 今年度は、学校園の働き方改革推進プランを改訂し、新たに教頭の業務負担軽減を担うワーク・ライフ・バランス支援員の配置等により支援人材を充実させるなど、教員の働き方満足度日本一を目指し、教員にとって働きやすい環境づくりを進めているところでございます。こうした取組によりまして、本市の教職の魅力を向上させ、優秀な教員の採用につなげることはもとより、教員が子供たちに向き合うための時間を確保し、教育活動を充実させることで教育の質の向上につなげてまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 教員不足は深刻であり、子供たちの学びに直結する問題でもあります。課題解決に向けて、教育現場の働き方改革や人材確保の取組を着実に進めていただきますようよろしくお願いいたします。 次に、これまでの新型コロナウイルス感染症対策の検証と今後の対応についてお伺いします。 新型コロナウイルス感染症については、5月8日より感染症法上の5類に位置づけられてから1か月が経過し、市民の皆様の暮らしも様々変化してきました。しかしながら、法律上、5類に位置づけられたとしても、コロナ自体がなくなるわけではなく、また今後も新たな感染症等によるパンデミックが起きる可能性も否定できません。 この間の大阪の状況を見ると、他都市と比較し、陽性者数や死亡者数が多い状況が明らかになっています。令和4年12月に大阪府健康医療部が取りまとめた検証報告書によれば、第6波では死亡者の9割が70代以上で、医療機関や高齢者施設におけるクラスターによる新規陽性者の多数の発生が要因の一つと指摘があるほか、専門家からのさらなるデータ分析の必要性や大学等の研究機関との連携を視野に、多角的な分析の必要性が指摘されています。 今回のコロナ禍においては、多くの人命が失われました。今後、新たなパンデミックが発生した場合に備え、いま一度、これまでの対策に問題がなかったのか、各医療機関との連携体制、高齢者施設等に対する支援体制医療提供体制など、専門的観点からの多角的な検証と分析を行うべきと考えます。こうした詳細な検証結果に基づき、幅広い課題に対応できるよう、保健所体制を再構築し、PDCAサイクルを回すことによって、各機関や施設との連携、今後の対策、支援がよりよいものとなり、かけがえのない命を守ることにつながるのではないでしょうか。 こうした点を踏まえ、5類となった後の対策について、移行期間における必要な支援について確認するとともに、将来のパンデミックに備えた対策をどのように考えているのか、市長の御所見をお願いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇)
    ◎市長(横山英幸君) 新型コロナウイルス感染症対策につきましては、世界的な感染拡大の中、国や大阪府が示す方針を踏まえ、1日1万人の大規模な市内陽性者に備えた体制を確保するなど、本市の実情に合わせた対策を実施してまいりました。また、大阪府の本部会議等における専門家の意見にあるように、死亡例が多い一因として、陽性者に占める高齢者の割合や高齢者施設クラスターの発生が多いことが考えられます。 本市としても、高齢者施設等感染対策を最重要課題と捉え、医師、看護師だけでなく、介護職、事務職等を交えた本市独自の感染制御支援チームの創設や専用メールなどによる陽性者の早期把握、陽性者発生時の入所者への集中検査など、重点的に取り組んでまいりました。5類移行期間におきましても、高齢者施設対応につきましては、引き続きクラスター対策等に丁寧に取り組んでまいりますとともに、高齢者や施設従事者へのワクチン接種を重点的に進めております。 いずれにしましても、これまでの本市のコロナ対策については検証し、必要な改善を行い、将来のパンデミックに備えることが重要であり、対応の拠点となる保健所庁舎については、大規模感染症対策を一元的に担うことができるよう、移転に向けた整備を進めてまいります。あわせて、大阪府や関係機関ともしっかり連携し、将来の感染症対策を見据えた体制の構築に着実に取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 専門家、大学等の研究機関を含めた第三者による検証機関を立ち上げるなど、大阪府とも連携し、多角的な分析を行い、今後につながる取組をお願いいたします。 次に、スーパーシティ構想についてお伺いします。 世界的に、AIをはじめ次世代に向けた先端的かつ革新的な技術の発展が加速度的に高まる中、これらの技術の実装に向け、既存の規制を抜本的に見直し、様々な企業が新しいチャレンジができる環境を構築することが求められています。また、こうした環境の実現が経済再生の突破口となり、さらには都市が抱える様々な課題解決を図り、住民が安全で快適に過ごせる未来社会を実現することにつながります。 スーパーシティは、先端的サービスを提供する際に障壁となる規制を省庁横断的に緩和することにより、あるべき未来社会を先行実現するための枠組みであり、昨年4月に大阪市はスーパーシティ型国家戦略特区の区域指定を受けています。大阪市と同時期に指定を受けたつくば市は、既に今年3月に国が区域会議を開催し、国家戦略特区諮問会議において区域計画が認定されましたが、大阪府市は、いまだ全体計画を作成した段階にとどまっています。 2025年大阪・関西万博では、「いのち輝く未来社会のデザイン」をコンセプトに、健康・医療分野をはじめ様々な課題への解決策を提示することが求められますが、本市は、開催都市としても、こうした課題解決に向けた取組を実践していく必要があります。 万博後の展開として、医療・健康分野においては、既に先端国際医療の提供や次世代パーソナル・ヘルス・レコードを活用したデータ連携によるサービスの高度化などの展開も示されていますが、万博を契機とした取組を万博後の社会実装につなげていくことこそが重要であります。例えば、ウェアラブル機器からバイタルデータが病院に転送され、急な体の病状変化を受けた救急車の配送や、医師によるオンライン診療受診後に健康状態に応じた薬が配送されるなど、未来社会に向け、様々なデジタルヘルス推進の取組を実践していくべきと考えます。 万博を契機として、その後のいのち輝く未来社会の実現に向けて、スーパーシティの枠組みを活用し、規制改革を一気に進めるべきと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 府市といたしましては、スーパーシティの実現に向け、官民連携の下、強力に推進するために、経済団体等と共に大阪スーパーシティ協議会を立ち上げ、さらに、目指す姿や最先端サービス、規制改革の内容などを大阪スーパーシティ全体計画として取りまとめてまいりました。ヘルスケアとモビリティの2つの分野を中心に、先端的サービスを展開することを軸とした全体計画において、医療・健康分野で目指す将来像では、健康、医療など多岐にわたるデータをつないだPHRを安全、効果的に活用し、AIなどの新たなテクノロジーを利用することで個人に最適化された医療やヘルスケアサービスを享受するなど、誰もがより健康で生き生きとした生活の実現を掲げております。 今後、国家戦略特別区域法に基づき設けられる区域会議に参画し、全体計画の趣旨が反映されるよう協議、調整に努め、国において区域計画が作成される予定でございます。 今年度から本格化している夢洲工事、来年度に一部先行まち開きを行ううめきた2期、2025年度開催の万博、これら3つのプロジェクトにおいて、先端的サービスを着実に実装し、スーパーシティ制度を活用した規制改革を求めていくなど、豊かに暮らす健康長寿社会、ストレスフリーな最適移動社会といった未来社会の実現へ向け、しっかりと取り組み、ひいてはこの取組を大阪市域、府域へと広げてまいりたいと考えております。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 医療・健康分野でのこうした取組は、万博のレガシーとしても重要であり、万博後に向けた取組を具体的に加速させられるよう、組織の構築も含めた対応をお願いいたします。 次に、3D都市モデルを活用したまちづくりについてお伺いします。 昨今、我が国が目指すべき未来社会の姿として、仮想空間であるサイバー空間と現実空間を高度に融合させたシステムによる人間中心の新たな社会として、Society5.0が提唱されています。 Society5.0の実現に向けて、まちづくりの分野においては、IoTやビッグデータなどを基にした3D都市モデルなどの新しい技術の活用が注目されています。これらの技術は、都市空間に存在する建物や街路などに様々な都市活動情報を付与し、都市空間そのものを3D化し、再現することで都市計画立案の高度化を図り、公共施設等の効率的な維持管理、都市活動のシミュレーション、分析等を行うことが可能となります。 国では、国土交通省が主導し、現実の都市をサイバー空間に再現する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化事業として、Project PLATEAUを各自治体と連携し、展開しています。 本市でも、新大阪駅周辺地域のまちづくりの検討に当たり、この3D都市モデルを活用したと聞いています。3D都市モデルは、まちづくりや都市開発での高度な検討を可能にし、市民への説明性にも優れており、本市としては、さらに積極的に活用していくべきと考えますが、市長の御所見をお伺いします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 3D都市モデルは、現実の建物や人口流動などを3次元化して見える化し、都市活動のシミュレーション、分析等を実現可能にする、非常に有用な技術であると考えております。 本市では、令和2年度に国によるProject PLATEAUが立ち上がった際、3D都市モデルの整備におけるモデル都市の一つとして選定され、国において、既存の建物データを基にし、本市の全域を俯瞰できるようサイバー空間に再現し、これらをオープンデータとして公開しております。 これとともに、新大阪駅周辺地域では、新幹線計画などの新たなインフラ整備や民間都市開発により都市空間の大きな変化が想定されることから、3D都市モデルを活用しながら、まちづくりの検討を進めております。具体的には、将来の駅前広場などの整備イメージを複数案作成し、関係者と共有しながら議論するとともに、まちづくりセミナー等において、まちづくりの将来イメージとして情報発信しております。 今後、大規模な土地利用転換や新たなインフラ整備により、空間構成の変化や周辺環境への影響が見込まれるようなまちづくりや都市開発の検討に際し、3D都市モデルを効果的に活用してまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 3D都市モデルは、まちづくりのみならず、各分野の行政を高度化、効率化させるものです。これまでの行政におけるアナログ型の非効率な業務を改善する役割を果たすと考えており、関連する行政全般にわたり、積極的に導入すべきです。多様な分野への活用推進を要望いたします。 次に、先進的な防災・減災の取組についてお伺いします。 近年、全国各地で大雨浸水、土砂災害、地震などが頻発しています。大阪においても、南海トラフ地震による甚大な被害想定が示されているなど、いつ大規模災害が発生してもおかしくない状況にあります。大阪市として、そのような災害に備え、命を守る、まちを守る観点から、災害対策事業として、ハード面の整備のみならず、最新のAI技術なども活用し、ソフト面からも被害を軽減する取組を実践していくことは非常に重要です。 他都市での先進的な防災の取組として、ドローンなどで撮影した映像をAIで解析し、浸水や家屋倒壊などの災害状況を迅速に把握したり、防災チャットボットにより、同時に多くの方への災害に関する問合せの対応が行われています。本市においても、こうした先進的な取組を実践していくべきと考えます。 また、例えば災害が発生した際にスマートフォンへ災害発生のプッシュ通知が来ますが、さらに昨今の技術を活用することで、自動で災害種別に応じた直近の避難場所が表示され、避難場所までの安全に避難できるルートが自動で表示できれば、より安心な避難誘導につながるのではないでしょうか。 このような先進的な技術の情報収集や活用に取り組むには、国や他都市との連携が必要と考えます。災害対策本部における被害情報の収集や共有、市民への情報発信をより迅速、効果的に行い、一人でも多くの市民の命を守れるよう、来る災害への対応に備え、AIなどを積極的に活用することが必要であると考えますが、市長の御所見をお伺いします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 本市では、平成30年に発生した大阪府北部地震以降、南海トラフ地震や台風、豪雨災害などへの対応を見据え、各省庁からの震度分布図や浸水エリア図、道路情報、ライフラインの情報収集や職員などが災害現場からスマートフォンにより投稿した被害情報を地図上に登録、共有ができるようにするなど、防災情報システムの再構築を行い、情報収集機能を強化してまいりました。このように、情報収集機能を強化したことで、災害対策本部から関係機関への情報提供や市民の皆さんへの緊急放送、緊急速報メールなどによる情報発信を迅速に行うことができるようにもなりました。 現在、国では、内閣府やデジタル庁が主導する防災DXの取組により、国や自治体などが持つデータの連携のため、プラットフォームづくりが進められております。防災DXのさらなる推進のため、国や自治体、民間企業の連携を目的とした協議会も立ち上げられております。本市も、この協議会に参画しており、最先端技術に関する情報収集に取り組んでまいります。 今後とも、チャットボットなどの有効な先進技術を注視し、こうした技術の活用や導入についても前向きに検討を行うなど、本市として市民の皆さんの安全・安心をしっかり確保できるよう、さらなる災害対応能力の向上に取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 次に、命を守る観点から、交通安全対策についてお伺いします。 市内の道路上において、白線が見えない、あるいは薄くなっている状況が多数発生し、多くの市民の方から不安を感じている声が日々届けられています。 交通安全上、白線がはっきり見えないことは、道路通行人の安全面のみならず、車両運行上の安全面も損なわれると考えます。交通安全上の維持管理に課題が生じていると言わざるを得ず、市民の命を守る交通安全対策において、これらの状況に対し、どう対応していくのか。 今後は、従来型の維持管理手法には限界が来ており、デジタル技術を活用した道路デジタルメンテナンスの取組に着手し、効率的かつ効果的な維持管理手法を進めていく必要があると考えますが、どうでしょうか。 また、この白線には、大阪市が管理する区画線と呼ばれるものと、交通管理者である大阪府警が管理する停止線などの道路標示と呼ばれるものがあり、管理主体が異なることから、同じ場所で一度に全ての白線が補修されないことがあると聞いています。道路管理者及び交通管理者の双方が、交通安全上の課題となる情報を適切に共有し、道路交通に関わる両者が一緒になって迅速かつ円滑な補修に取り組んでいく対応はできないでしょうか。 万博開催都市として多くの観光客を迎えるに当たり、安全面の観点のみならず、都市格の向上の観点からもこうした状況を改善すべきと考えますが、過去に大阪府において道路行政も経験された市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 良好な道路交通環境を確保することは、市民の安全・安心な暮らしを実現するためにも、また大阪を訪れる方々が快適に滞在できる都市を目指すためにも非常に重要な施策です。 本市が管理する道路上の区画線は、車両が安全に通行するために重要なものであり、これまでも日常の巡視点検などにより状況を把握しながら、緊急性の高いところから優先的に補修を行ってきており、今年度から万博開催までには、会場へのアクセスルートをはじめ、市内全域の幹線道路で補修を行うこととしております。担当局に対し、市場のデジタル技術の進展も見据えて、その有効性も検討しながら、より効率的かつ計画的に維持管理を進めるよう指示しているところでございます。 本市としては、道路交通の安全性を確保するためには、道路管理者と交通管理者が連携して取り組むことが重要であることから、関係機関が定期的に連絡調整を行う場の活用など、引き続き交通管理者ともしっかりと連携してまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 白線における道路の維持管理については、市民の暮らし、命を守る観点から、さらに都市格の向上という観点から、ぜひ新たな技術を生かし、これまで培ってこられた市長の経験を存分に発揮いただき、さらなる市と府の連携強化を図っていただきますよう要望いたします。 次に、スタートアップ支援の強化と国際金融都市の取組についてお伺いします。 大阪経済の再生と成長には、大阪のみならず、関西、ひいては国の経済成長を牽引し、将来の雇用等を支える駆動力となり得るスタートアップの創業を増やし、企業が進出しやすい経済環境を整備するなど、企業活動の拠点都市としての役割を果たしていく必要があります。 我が国の企業活動における開業率や時価総額1,000億円超の未上場企業を示すユニコーンの数は、欧米諸国に比べ低水準で推移し、資金調達面でも金融機関による間接金融が中心であり、ベンチャーキャピタル投資額はアメリカの100分の1にも満たない状況です。こうした状況を打破するため、国は、スタートアップの起業加速と既存大企業によるオープンイノベーションの推進を通じて、日本にスタートアップを生み育てる環境創出に向けた取組を加速させています。 こうした背景の中、大阪市を含む京阪神は、スタートアップ・エコシステムのグローバル拠点都市の一つに認定され、大阪市はこれを牽引する重要な役割を有しています。昨年11月に国は、スタートアップ育成5か年計画を策定し、人材の育成や資金調達を進めるための様々な施策を実施することにより、創業を大きく増やしていくこととしています。 こうした国の計画の方向性を踏まえると、大阪市もスタートアップの創業の増加や資金調達環境の改善をこれまで以上に進めていく必要があると思いますが、どう取り組んでいくのか。加えて、内閣府等から支援を受けて進めているグローバル拠点都市事業は、大阪のスタートアップ・エコシステムの発展のためにどう活用していくのか、一層取組を加速させるべきと考えますが、市長の御所見をお伺いします。 また、今、大阪府市では、国際金融都市の実現を掲げ、金融系企業等の誘致を進めています。こうした金融系企業の立地が進めば、スタートアップの資金調達も進みやすくなると考えます。国際金融都市としての目指す都市像に向け、金融系企業等の集積にどう取り組んでいくのか、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 本市では、10年前に大阪イノベーションハブを設置し、全国の自治体に先駆け、スタートアップの人材育成や資金調達などの創業支援とともに、大企業や投資家との連携を進める事業を実施してまいりました。また、3年前にはグローバル拠点都市に選ばれ、国とも連携してスタートアップの海外展開などを支援してきており、順調に進んでおります。 大阪経済の成長には、スタートアップがこれまで以上に活躍することが必要です。そのため、大阪イノベーションハブで投資家にビジネスプランを紹介し、マッチングを図るイベントを増やすなど、創業や資金調達の支援を一層進めるとともに、拠点都市事業で実施している大学の研究成果のビジネス化支援において、優れたスタートアップの輩出に努め、投資家との連携につなげていくことにより、資金調達環境の改善を図ってまいります。 国際金融都市の取組におきましては、スタートアップ等を支える金融系企業等の誘致を進めており、今年2月には誘致第1号として大手外資系投資ファンドが大阪へ進出いただいております。また、4月には、金融系外国企業等が市内に新たに事業所を設置する経費の一部を助成する制度を創設するとともに、地方税の軽減制度につきましても検討しており、取組を加速しながら金融系企業等の集積を促進してまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 本市がグローバル拠点都市の主軸としての役割をしっかりと果たし、大阪から次々にスタートアップが生まれ、グローバルに活躍するユニコーン企業が生まれるよう、一層の取組の強化をお願いいたします。 次に、IRについてお伺いいたします。 IR誘致については、これまでも様々な議論がなされてきましたが、国の1年にわたる審査を経て、この4月に区域認定の判断がなされたところです。 国の認定に際しては、7つの条件がつけられており、IR事業を進めていくに当たっては、これらの条件にしっかりと対応していく必要があります。具体的に条件の内容を確認すると、地域との十分な双方向の対話、依存症対策の実効性、IRの効果の推計に係る精緻化、液状化・地盤沈下等に係る対応検討などの課題が提示されており、これらの課題解決に向けた具体的な取組が特に重要ではないかと考えます。 そこでまず、地域との双方向の対話と依存症対策の条件について、具体的にどのように対応していくのか、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 大阪・夢洲の区域整備計画については、国における厳正な審査を経て、認定し得る計画と評価され、区域認定されるとともに、併せて7つの条件が付されたところです。 IRの実現に向けましては、市民の理解を深めていくことが重要です。国への認定申請後も市民の理解促進に取り組んでいるところではございますが、地域との双方向の対話の場につきましては、事業の進捗に応じて、より効果的なものとなるよう、国の条件を踏まえて、今年度実施のものから手法等について検討を行いながら、引き続き継続的に設けてまいります。 依存症対策につきましては、府市共同でLINEを活用した相談窓口の設置による、より相談しやすい体制を構築することや、早期発見・早期治療につなげるため、医療機関向けの簡易マニュアルを整備し、医療体制の充実に取り組んでまいります。また、当事者や家族等に対するワンストップの支援拠点となる(仮称)大阪依存症センターの整備に向け、第1回の(仮称)大阪依存症センター機能検討会議を開催したところです。 IR実現を目指す自治体として、府市一体となって今後も正面からギャンブル等依存症対策に取り組み、万全の対策を講じてまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) IRを進めていくに当たっては、様々な不安を感じている方がおられることは事実です。行政としての丁寧な説明と双方向の対話による市民の理解を得ること、そして実効性のある依存症対策を着実に進めていただきますようお願いいたします。 続いて、国の条件のうち、IRの効果の推計に係る精緻化とその実現に向けた取組、液状化対策の詳細内容の検討、地盤沈下に対する沈下量のモニタリングの実施などについても課題が指摘されていますが、今後、どのように対応していくのか、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 来訪者数等の効果推計については、事業者において、統計情報、既存施設での実績、知見等を踏まえて推計されているもので、合理的なものであると認識しておりますが、事業の進捗に合わせて引き続き精緻化を図っていくとともに、各IR施設やコンテンツの魅力の維持・向上に取り組むなど、その推計値の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。 液状化対策につきましては、事業者による追加調査や詳細分析等の実施、これらの結果を踏まえた具体的な検討を進めているところでございますが、IRが国際観光拠点の核となる大規模集客施設であることから、高い安全性の確保を前提として、十分な対策を講じてまいります。 地盤沈下につきましては、建物建設時及び開業後の対応ともに、事業者において適切に対策を実施するものでありますが、継続的な沈下量計測のモニタリングを行うなど、適切に対応してまいります。 いずれにしても、国からの条件については、府市として適切に対応していくものと考えており、事業者と連携して必要な対応の検討、解決に向けた取組を進め、大阪IRの実現に向けて着実に取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 国が条件として示す7項目に対し、万全の対策を講じるとともに、市民の不安を解消するため、様々な課題解決を図るようよろしくお願いいたします。我が会派としても、議会において引き続き注視しながら、必要に応じた対応をしてまいりたいと考えています。 次に、2025大阪・関西万博について4点お伺いします。 まず、水上観光の促進と万博来場者の水上交通についてお伺いします。 大阪は、歴史的、文化的に水運とともに発展してきた水の都であり、高層ビルが立ち並ぶ中之島や飲食店が軒を連ねる道頓堀などの魅力ある景観が水辺での憩いや楽しみを生み出しています。 2025大阪・関西万博の開催は、その水都大阪の魅力を国内外に広く発信できる絶好の機会となります。万博を訪れる約2,820万人の来訪者に、船に乗って大阪の歴史ある水辺の情景に触れたり、大阪の見どころを回遊して楽しんでもらうことが非常に重要です。 万博の開催に向けて、中之島エリアなどの川沿いにおいて水と光の東西軸を創出し、水上観光の活性化を図る取組を今年度より始めると聞いていますが、水上からの大阪観光をどのように盛り上げ、促進していくのか、市長の御所見をお伺いします。 また、万博会場となる夢洲は、四方を海に囲まれた人工島であり、その地の利を生かした水上交通は、来場者にとっても魅力的なアクセスルートであると考えています。先月、万博来場者の輸送計画である来場者輸送具体方針の第2版が取りまとめられ、市内中心部から夢洲に向かう航路などについて、実現に向けて調整が進められているとのことであります。 万博開催まで残り2年を切る中、万博来場者の水上交通についてどのように取り組まれるのか、併せて市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 水上からの大阪観光については、万博に向け、観光客の本格的な回復が見込まれる中、水都大阪の魅力を楽しんでいただくため、川を巡るクルーズ船の乗船機会が十分に提供されることが重要です。民間による観光クルーズの運航を促進するため、安治川や堂島川などの川沿いにおいて、船上から楽しめる水と光の演出やコンテンツを考えており、今年度はそのための調査を大阪府と共同で行い、具体的な実施内容を検討してまいります。 今後、新たな船着場も中之島GATEや大江橋に設置される中、万博を機に国内外から来阪される多くの方に水上からの大阪観光のすばらしさも体験いただけるよう取り組んでまいります。 また、万博来場者の水上交通については、来場者輸送の具体方針の第2版において、大阪市内や兵庫方面から夢洲への航路など複数のルートを設定し、調整を進めることとなっております。本市といたしましても、万博を契機として海上アクセス拠点を構築することは重要と考えており、夢洲の北側護岸に小型旅客船が係留できる施設等の整備を進め、万博の来場者にも御利用いただく予定です。 引き続き、博覧会協会や大阪府市などの関係団体等が参画する来場者輸送対策協議会において、水上交通の実現に取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 次に、2025大阪・関西万博における会場建設についてお伺いします。 万博会場の建設工事については、昨年来、入札が不成立になったことや、再発注の際に予定価格を増額せざるを得ない状況が発生しています。 今月には、大催事場が3回目でようやく落札されたとのことですが、テーマ館の入札2件については、まだ落札に至ってない状況とのことであります。万博開催まで残り2年を切っていますが、これらの工事は間に合うのか。また、5月17日には、会場中心部の静けさの森の整備工事が公告されていますが、資材高騰や人件費の上昇が懸念される中、現在の会場建設費1,850億円が上振れすることはないのか、市長の御所見をお伺いします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 工事施工者が決まっていないテーマ館については、パビリオンワールドなどの大規模工事と比べて工事規模が小さく、必要な工期も短いことから、契約の遅れが万博全体の工程に影響が出ることはないと博覧会協会から聞いております。 また、会場建設費については、協会から、当初計画どおり契約した工事や、予定価格を増額して2回目以降の入札で契約に至った工事、今後の発注が予定される工事についても、想定される物価高騰などを踏まえても、現時点では1,850億円に収まるよう尽力していくと聞いております。引き続き、協会には1,850億円に収まるようコスト節減や適切な執行管理を求めるとともに、大阪府市としましても、設計や工事実施の各段階で進捗を把握するなど、執行状況の確認に取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 市長におかれては、博覧会協会理事として協会としっかりと連携し、建設費が増額し、新たな市民負担が発生することがないよう、しっかりとコスト管理の徹底を図っていただきますようお願いいたします。 次に、空飛ぶクルマの実現に向けた取組についてお伺いします。 空飛ぶクルマについては、現在、国において、空の移動革命に向けた官民協議会が開催されており、日本として取り組んでいくべき技術開発や制度整備等について協議が進められています。 官民協議会では、空飛ぶクルマの飛行エリアについて、2025年以降は各地で2地点間を結ぶ路線の開設を進め、2030年代は路線の全国的な展開を目指すこととしています。災害時や救急時の活用のみならず、将来的には日常の移動手段として空を活用する未来が到来することを見据え、高層ビルやマンションの屋上などからあらゆる場所に移動できる都市を実現していくことが期待されています。 空飛ぶクルマは、万博のコンセプトである未来社会の実験場を体現する代表的なプロジェクトであり、将来の空飛ぶクルマの発展のために、ぜひ万博時に実現していただきたいと考えています。 本年2月には、博覧会協会から会場内ポート運営者と運航事業者の選定の発表があり、3月には大阪市から、会場外ポート候補地として、大阪城東部(森之宮)、大阪港(中央突堤)の市有地を活用することを決定したとの公表がありました。万博時の空飛ぶクルマの実現や万博後の将来を見据えて、まずは市としてどのように取組を進められていくのか、市長の御所見をお伺いいたします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 空飛ぶクルマについては、現在、世界各国で実用化に向けた機体の開発や運航基準等の検討が進められており、まさに未来社会の実験場というコンセプトの下、万博での先進的な取組として、ふさわしいものと考えております。 この間、万博会場における周遊運航のみならず、万博会場と会場外を結ぶ2地点間運航の実現に向け、博覧会協会が国、大阪府、市、事業者などから成る準備会議を今年2月に設置し、会場外ポートや飛行ルート等の検討を行っているところであり、本市といたしましても、市有地を会場外ポート候補地として無償で提供することを決定したところです。 引き続き、国に対し、ポートの整備や機体、運航の安全性に関する基準の早期策定などを求めつつ、会場外ポートの設置に関し、市民の皆様に丁寧に説明を行い、社会受容性の向上を図りながら、会場外ポートの運営事業者公募を行うなど、万博時の空飛ぶクルマの実現に向けて全庁一丸となって取り組んでまいります。 また、万博後においても、空飛ぶクルマは人々の生活やまちに新たな価値と活力を与える将来のモビリティーとして期待されており、官民一体となって取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 万博開催時に空飛ぶクルマを実現するとともに、将来、来るべき空の移動社会の実現を見据えた取組を進めていただきますようよろしくお願いいたします。 次に、大阪ヘルスケアパビリオンにおける「生きる心臓モデル」の展示についてお伺いします。 大阪ヘルスケアパビリオンにおいて、iPS細胞による生きる心臓モデルについて、大阪府市として展示を予定しているとのことです。これは、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする大阪・関西万博の象徴であるとともに、日本の再生医療技術を世界に発信していく絶好の取組になると期待しております。また、70年万博において展示された月の石のように、今回の万博で大きな役割を果たし、この先の人類の未来につながる目玉になり得ると認識しています。 生きる心臓モデルについて、どのような展示を行い、何を発信していこうと考えているのか、市長の御所見をお伺いします。 ○議長(片山一歩君) 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 大阪ヘルスケアパビリオンでは、「REBORN」をテーマに、オール大阪の知恵とアイデアを結集させ、訪れた人々が命や健康、近未来の暮らしなどを体験できる展示を実現するとともに、大阪という都市の活力や魅力を世界に広くPRしていくこととしております。とりわけ、大阪・関西には、ライフサイエンス分野におけるトップクラスの研究機関や企業、大学等が集積しており、この強みを生かした再生医療や未来の医療などを発信するため、生きる心臓モデルの出展を目指しております。 今年度は、具体的な内容について、企画、設計を進めてまいりますが、大阪ヘルスケアパビリオンにおきましても、70年万博の月の石と同様に、来館者がこの生きる心臓モデルを体験することで驚きや感動を覚え、将来に夢と希望を抱いていただけるよう取り組んでまいります。 ○議長(片山一歩君) 前田和彦君。     (65番前田和彦君登壇) ◆65番(前田和彦君) 重い心不全により、心臓移植手術を受けなければ生きることができない命があります。心臓移植手術には3億から5億円もの費用がかかり、多くの方々からの多額の寄附がなければ移植手術は難しい状況にあります。iPS細胞により実現される生きる心臓は、単なる科学的な展示品ではなく、それは救われるべき命が救われ、苦しむ家族が安堵できる、そういう未来社会を実現する象徴であってほしいと心から願います。 以上、市政各般にわたり、横山市長に対し、質問をさせていただきました。 私は、今日この場所に立ち、改めて市民への責任と使命を感じています。厳しい選挙戦を経た先に、市長が選ばれた市民の意思を尊重し、また我々が市民から負託を受けた期待を果たしていくことが必要です。大阪市をよりよくしたい、そういう思いは市長と私たちとで同じです。そこには、大阪市をよい方向へ導きたいという共通の思いが根底にあるからです。 その上で、私たちは、大阪市政と向き合い、是々非々の立場で議論を進める所存です。よりよい市政となる提案があれば、積極的に市長に提示し、市政に課題があれば問題点を指摘します。誤った点があれば是正し、改善すべき点があれば改善する。時には、不適切と感じられる点については、厳しく言及する場面もあるでしょう。しかし、それは我々に負託いただいた市民の声でもあると御理解いただければと思います。市民から選ばれた議会人として、是々非々の精神で市政を見詰め、市民の生活をよりよくすることが我々の使命であると信じています。これが、大阪市政に向き合う私たちのこれからの姿勢です。 横山市長におかれましては、大阪の発展に向け、誰もが輝く未来社会の実現を見据え、大阪市政の諸課題に真正面から取り組んでいただきますよう心からお願い申し上げて、私からの一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(片山一歩君) 以上で、質問は終了いたしました。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。この際、日程の順序を変更し、日程第22を先議されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって日程の順序は変更されました。 ○議長(片山一歩君) 日程第22、議案第116号大阪市火災予防条例の一部を改正する条例案の一部修正の承諾を求めることについてを議題といたします。 ○議長(片山一歩君) 理事者の説明を求めます。 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 本年5月19日の本会議に上程されました議案第116号大阪市火災予防条例の一部を改正する条例案の一部修正の承諾を求めることについてですが、議案の一部に誤りがあったため、附則第3項中、「健康増進法の一部を改正する法律」を「喫煙専用室標識又は健康増進法の一部を改正する法律」に改めることとし、議案の一部を修正することについてお願いするものです。 説明は以上です。今後、このようなことのないよう十分に注意してまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 ○議長(片山一歩君) お諮りいたします。ただいま議題となっております議案の修正については、これを承諾し、市政改革委員会に再付託することに決して御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議案の修正については承諾し、議案第116号は市政改革委員会に再付託することに決しました。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。この際、市政改革委員会の開会のため、暫時休憩されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって動議のとおり決しました。 暫時休憩いたします。     午後3時1分休憩     午後3時41分再開 ○議長(片山一歩君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。この際、日程の順序を変更し、日程第31を日程第2ないし日程第21と一括上程されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって日程の順序は変更されました。 ○議長(片山一歩君) 日程第2、報告第5号、大阪市市税条例の一部を改正する条例急施専決処分報告について、ないし日程第21、議案第122号、地方独立行政法人天王寺動物園定款の一部変更について並びに日程第31、議案第116号、大阪市火災予防条例の一部を改正する条例案を一括して議題といたします。 なお、議案第104号及び105号、115号に対する人事委員会の意見は資料に記載のとおりでございます。 ○議長(片山一歩君) 各常任委員長より審査の報告を求めます。 59番財政総務委員長黒田まりこ君。     (59番財政総務委員長黒田まりこ君登壇) ◆59番(黒田まりこ君) 財政総務委員会に付託されました報告第5号、大阪市市税条例の一部を改正する条例急施専決処分報告について外5件に対する審査の結果と経過について御報告申し上げます。 本委員会は、1日の委員会において審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、議案についてはいずれも原案可決、報告については承認すべきものと決した次第であります。 議案第103号の補正予算に関して、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金の財源や支給時期について質疑がありました。 これに対して理事者から、財源は全額、地方創生臨時交付金であり、低所得者への支援のために措置された低所得世帯支援枠に基づき実施するものである。支給時期については、8月中旬頃からの支給を見込んでいる旨、答弁がありました。 なお、そのほかの案件については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、財政総務委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) 58番教育こども委員長坂井はじめ君。     (58番教育こども委員長坂井はじめ君登壇) ◆58番(坂井はじめ君) 教育こども委員会に付託されました議案第108号、東中学校建設工事請負契約の一部変更について外1件に対する審査の結果と経過について御報告を申し上げます。 本委員会は、5月31日の委員会において審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 議案第108号に関して、特別教室への空調設置やトイレの洋式化について質疑がありました。 これに対して理事者から、東中学校における空調未設置の特別教室については、空調機設置の設計変更の時期が過ぎていたため、令和7年度からPFI事業により設置していく。また、トイレについては、全て洋式便器で整備しており、関係各所と連携をしながら児童・生徒の安全で安心な教育環境の確保に努めていく旨、答弁がありました。 なお、議案第109号については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、教育こども委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) 35番民生保健委員長永田典子君。     (35番民生保健委員長永田典子君登壇) ◆35番(永田典子君) 民生保健委員会に付託されました議案第103号、令和5年度大阪市一般会計補正予算(第2回)外2件に対する審査の結果と経過について御報告申し上げます。 本委員会は、5月30日の委員会において審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 議案第103号の補正予算は、弘済院の認知症医療・介護機能を継承・発展させる新施設建設工事において、債務負担行為を設定するものであり、補正額の算定根拠や開設に向けたスケジュールについて質疑がありました。 これに対して理事者から、民間大型案件の集中などによる建設工事費の上昇、免震構造や高度な感染対策等、病院建築の特殊性などを勘案して補正額を算定した。今後は速やかに入札手続に着手し、本年12月の市会で契約締結の審議をお願いした上で、令和9年度当初の開設を目指して整備を進めていく旨、答弁がありました。 なお、そのほかの議案については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、民生保健委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) 57番都市経済委員長大西しょういち君。     (57番都市経済委員長大西しょういち君登壇) ◆57番(大西しょういち君) 都市経済委員会に付託されました議案第103号、令和5年度大阪市一般会計補正予算(第2回)外1件に対する審査の結果と経過について御報告申し上げます。 本委員会は、5月30日の委員会において審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 議案第103号に関して、大阪・関西万博開催時における自動運転バスの実装事業について質疑がありました。 これに対して理事者から、今年度バス事業者とともにEV車両の調達、改造や試験走行に取り組み、令和6年度には自動運転の走行に必要となるインフラの整備の実施及び試験走行などを行うなど、万博開催時の自動運転バスの実装を目指していく。また、様々な機会を捉えて自動運転バスの先進性などこの取組のPRを進め、万博の機運醸成につなげていく旨、答弁がありました。 なお、議案第112号については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、都市経済委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) 56番市政改革委員長吉見みさこ君。     (56番市政改革委員長吉見みさこ君登壇) ◆56番(吉見みさこ君) 市政改革委員会に付託されました議案第103号、令和5年度大阪市一般会計補正予算(第2回)外5件に対する審査の結果と経過について御報告を申し上げます。 本委員会は、5月31日及び本会議休憩中に審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 まず、議案第103号に関して、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援給付金の支給時期や支給方法などについて質疑がありました。 これに対して理事者から、申請手続が不要のいわゆるプッシュ型の方式を採用して、8月中旬頃からの支給を見込んでおり、申請が必要となる対象世帯の方に対しては、手続に不安を抱えることがないようコールセンターや区役所窓口を設置し、安心して相談できる体制を整えていく旨、答弁がありました。 次に、議案第114号に関して、未利用地を活用したまちづくりについて質疑がありました。 これに対して理事者から、本年3月に長原駅前用地の開発事業予定者が決定し、周辺地域への波及効果等について市場調査を行っている。今後、調査結果を踏まえて区長がリーダーシップを取り、魅力的なまちづくりを着実に進めていく旨、答弁がありました。 次に、先ほどの本会議において、議案の一部に誤りがあったことから修正が行われ、本委員会に再付託された議案第116号に関して、再発防止策などについて質疑がありました。 なお、そのほかの議案については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、市政改革委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) 62番建設港湾委員長森山よしひさ君。     (62番建設港湾委員長森山よしひさ君登壇) ◆62番(森山よしひさ君) 建設港湾委員会に付託されました議案第118号、大阪市公園条例の一部を改正する条例案外4件に対する審査の結果と経過について御報告申し上げます。 本委員会は、1日の委員会において審査を行いました結果、報告書に記載のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 まず、議案第118号に関して、うめきた公園の指定管理の導入スケジュールについて質疑がありました。 これに対して理事者から、今後速やかに外部有識者による指定管理予定者選定会議を立ち上げ、事業者を審査し、令和6年夏頃の先行まちびらきに合わせて、指定管理者による管理運営を始める予定である旨の答弁がありました。 次に、議案第119号及び120号に関して、淀川左岸線2期事業の進捗状況や沿道の住宅への影響について質疑がありました。 これに対して理事者から、万博時にシャトルバス等の通行を可能とするため、各工区の工程管理を徹底し、着実かつ安全に工事を進める。また、地盤改良工事による周辺への影響発生を受けて、順次実施している追加の家屋調査をトンネル本体の掘削が始まるまでに完了させるとともに、緊急措置を講ずる必要がある場合には、応急措置を実施していく旨の答弁がありました。 なお、そのほかの議案については、質疑等はありませんでした。 以上、簡単ではありますが、建設港湾委員会の審査の報告といたします。 ○議長(片山一歩君) これをもって審査の報告は終了いたしました。 ○議長(片山一歩君) これより採決に入ります。 まず、議案第118号ないし120号について一括して起立により採決いたします。委員長の報告はいずれも可決であります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。     (賛成者起立) ○議長(片山一歩君) 多数であります。よって議案第118号ないし120号は委員長報告のとおりいずれも可決されました。 ○議長(片山一歩君) 次に、報告第5号並びに議案第103号ないし117号、121号及び122号について一括して採決いたします。委員長の報告は、議案についてはいずれも可決、報告については承認であります。委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって委員長報告のとおり報告第5号は承認、議案第103号ないし117号、121号及び122号はいずれも可決されました。 ○議長(片山一歩君) 日程第23、諮問第2号、人権擁護委員候補者の推薦についてを議題といたします。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました諮問第2号については、委員会付託を省略、異議のない旨答申されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって諮問第2号は委員会付託を省略、異議のない旨答申することに決しました。 ○議長(片山一歩君) 日程第24、人権施策推進審議会委員の選任についてを議題といたします。 ○議長(片山一歩君) この際申し上げます。本件に関しましては、地方自治法第117条の規定により、該当の方は除斥されますので、御退席をお願いします。 ○議長(片山一歩君) 理事者の説明を求めます。 横山市長。     (市長横山英幸君登壇) ◎市長(横山英幸君) 大阪市人権施策推進審議会委員の選任について御説明申し上げます。 このたび、大阪市人権施策推進審議会におきまして委員1名の欠員が生じることに伴い、その後任について慎重に選考を進めました結果、ここに橋本まさと氏を新たに選任いたしたいと存じます。 同氏につきましては、お手元配付の調書のとおりでございまして、人格・識見ともに優れ、本市人権施策推進審議会委員として適任と存じますので、何とぞよろしく御審議の上、御同意を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(片山一歩君) お諮りいたします。ただいま議題となっております人権施策推進審議会委員の選任については、委員会付託を省略、これに同意することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって人権施策推進審議会委員の選任については委員会付託を省略、これに同意することに決しました。 ○議長(片山一歩君) 日程第25、議員提出議案第14号、大阪市会会議規則の一部を改正する規則案を議題といたします。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議員提出議案第14号については、委員会付託を省略、原案どおり可決されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第14号は委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(片山一歩君) 日程第26、議員提出議案第15号、大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案を議題といたします。 ○議長(片山一歩君) 提出者の説明を許します。 50番高見亮君。     (50番高見亮君登壇) ◆50番(高見亮君) 私は、大阪維新の会大阪市会議員団を代表いたしまして、大阪維新の会、公明党、自由民主党市民クラブの共同提案である議員提出議案第15号、大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案について提案趣旨説明させていただきます。 大阪市会の議員定数については、平成29年、令和4年に各区の定数を変更することにより、各区の人口と定数の逆転現象を解消し、1票の格差についても是正したところでございます。 ただ、そもそも大阪市会における現状の定数では、議員1人当たりの人口数が大阪市で約3万4,000人に対し、横浜市は議員1人当たりの人口は約4万4,000人と大きく開きがあり、81人の定数が適切な数字とは言い難いと考えております。それゆえ、議員定数を削減する本条例案を提出させていただきました。 本条例案の各行政区における定数は、公職選挙法15条6項、8項及び施行令144条に沿って、算出基礎となる人口には最新の令和2年の国勢調査の数字を使用し、人口に比例した形で行政区ごとの議員定数を定めております。 定数の算出方法は、昭和37年の旧自治省回答に沿って、全大阪市の全人口に占める各行政区の人口の割合を考え、この割合で70の議員定数を配分する方法を取っております。その上で、計算により各行政区の定数に端数が出るので、端数である小数点が大きい順に切り上げて定数を決めております。例えば端数最上位の浪速区だと定数約1.92になるので、切り上げて2というふうになります。なので、全てにおいて旧自治省回答に沿っており、各区の議員定数の算出には一切の恣意性を入れておりません。 大阪市全体の定数は、先ほど述べたこの方法で各行政区の議員定数を決した場合に、現状の議員1人当たりの人口の最大較差がほとんど変わらず、かつ議員定数が1人の行政区をつくらない限りで、最も総数を削減した結果がこの70という定数になります。これが69までいくと、違憲とも取られかねない較差が2に近づくとともに、議員定数が1人の行政区ができてしまうため、70という数字に定めました。この70という定数でも、議員1人当たりの人口数で約3万9,000人と、横浜市の約4万4,000人よりもまだ少ない状況になります。 この結果、議員定数総数を81名から70名とし、各区の議員定数については北、西淀川、東淀川、東成、生野、旭、城東、住之江、住吉、東住吉、平野の11選挙区について、それぞれ1つずつ削減する条例案となっております。 議員定数の削減は、大阪維新の会としてマニフェストに掲げた事項であります。選挙において市民から一定の負託を受けた以上、速やかに実行していきたいという思いから、公明党、自由民主党市民クラブの両会派と共にこのタイミングで共同提案させていただきました。 一部には、議会のチェック機能、少数の意見の吸い上げ、市民の議員への接触機会の減少等に問題が生じるという御意見もございますが、二元代表制の一翼である大阪市議会は、70の定数でも十二分にその役割を果たせると考えております。 大阪市の行政は、この十数年間、市民の皆様の税金を無駄にしない効果的かつ効率的な行政の実現に邁進し、その結果として、質を落とすことなく、逆に様々な行政サービスの拡充へとつなげてまいりました。議会だけが潤沢な資金で非効率な運営をするというのは通りませんし、議会においても同様の努力は当然かと思っております。 そのためには、我々が議員として一人一人考えるべきことは、効果的かつ効率的なチェックを実現するための監査能力の向上、今までよりもより地元のあらゆる市民の意見を吸い上げ、把握できる体制の構築であります。 また、大阪市議会としても、例えば市民の声に速やかに対応できる通年議会の導入、市民により一層議会活動を認知していただき、これに関わっていただくための出前議会や休日議会の開催、議会運営に関しSNSをはじめとした各種ICTツールのさらなる活用、こういった手段により、今までよりももっと開かれた、効率的で質の高い議会を実現できると考えております。 この70という定数でどの自治体よりも質の高い議会運営を実現するために、十分な準備期間が必要であり、ここからが始まりでございます。次の選挙までの4年弱、絶え間ない議会改革が必要かと思います。 議員おのおのの資質の向上に併せて、まだまだ不十分な各種ICT技術の活用、様々な制度構築、やれることはまだまだたくさんございます。 大阪市会の議員各位の力を合わせれば、この70という定数で日本一の議会をつくることは十分可能であると考えております。そのためにも、議員各位におかれましては本提案に御賛同いただきますようお願い申し上げまして、提案趣旨説明といたします。御清聴ありがとうございました。 ○議長(片山一歩君) 傍聴人に申し上げます。発言は固く禁止されておりますので、静粛にお願いいたします。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。ただいま議題となっております議員提出議案第15号については、委員会付託を省略されることを望みます。
    ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第15号は委員会付託を省略することに決しました。 ○議長(片山一歩君) これより討論に入ります。 反対者の発言を許します。 37番武直樹君。     (37番武直樹君登壇) ◆37番(武直樹君) 私は、自由民主党・市民とつながる・くらしが第一大阪市会議員団に所属していますが、議員提出議案第15号、大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案につきましては、政党に所属しない無所属の議員、武直樹として反対の立場から討論をいたします。 私が反対する理由は、市民生活に直接関わる基礎自治体である大阪市において、小さい声、声なき声、届きにくい声など多様な声がますます届きにくくなるからです。そして、大きな執行権を持つ首長の行政運営を住民の立場からチェックする機能が弱くなるからです。 まちには多様な人が住んでいます。私は無所属ですが、無所属だからこそ武直樹に届けていただけている声もたくさんあることを実感しています。相談は他区からも寄せられるし、立場が違う議員には相談しにくいとのお声もよく聞きます。 生野区の人口は、現在約13万人で4人の議員がいますが、毎日毎日、新しい相談の声が届きます。現在でも、生野区民の多様な声を届けるには議員数が少な過ぎると実感しています。一つ一つの市民相談から制度やサービスの矛盾点や課題が見えてきます。その矛盾点や課題を修正したり、改善したりするために声を届けるのが我々市会議員の役割の一つであります。議員が少なくなれば、必然的に声を届けられる議員の数が減るわけですから、現在より多様な声が届かなくなり、行政運営を住民の立場からチェックする機能が弱くなることは明らかです。 議会においては、維新さん、自民さん、公明さん、共産さん、それぞれ様々な角度からの指摘や提案は、私一人では気づけなかったことに気づかされます。多様な意見があることは、とても大事なことを実感しています。皆さんも、その点は一定は理解していただけるのではないでしょうか。多様な声を届けるためには多様な選択肢があってこそです。議員定数が減ることで、その選択肢がなくなってしまいます。 政令市の議員の数は、議員1人当たりの人口数を見ればもともと少ないですが、大阪市にはほかの政令市と比較して特有の課題があります。それは、2人区と3人区の選挙区が圧倒的に多いという点です。 政令市は、行政区ごとで選挙を行うことが法律で定められ、20政令市の選挙区は総数で175区ありますが、そのうち定数が4人区以上の選挙区が146区あります。13の政令市には2人区、3人区はありません。残り7つの政令市で2人区、3人区が現在29区ありますが、そのうちの15区が大阪市です。今回の条例改正案では、2人区が9区、3人区が10区となり、24区中2人区、3人区が19区となります。つまり、少数意見がますます届きにくい選挙区となってしまいます。 住民に身近な基礎自治体では、多様な民意を反映させるためには、選挙区ごとにより多くの議員が選ばれるべきだと考えますが、24行政区のままで議員数を削減し続ければ、ますます声が届きにくい状況になります。 こうした課題を解決するためには、府議会のように選挙区の合区ができたらよいのですが、法律上できません。多様な声を届けるために、選挙区定数を増やすためには合区をするか、議員数を増やすか、選挙区合区ができるよう法律改正するしかありません。こうした議論も併せて行うべきです。 また、議員11人削減する効果額は2億1,576万円です。議員報酬を現在の月額77万4,000円から64万5,000円にすれば、同じ効果が得られます。多様な声が届かなくなり、行政運営を住民の立場からチェックする機能が弱くなるより、身を切る改革と言うのであれば、報酬削減を行って実現していただきたいです。 反対する2つ目の理由は、政令市、大阪市の課題の一つである住民自治拡充の議論が進んでいないにもかかわらず、住民自治の手段の一つである議員の定数削減が結論ありきで進んでいるからです。議員の民意を多様性として捉えると、議員の定数を減らすのは多様性を減らすということですから、声が届かなくなった人たちの声をどうやって届けるかという住民自治拡充、都市内分権の議論をセットでする必要があります。つまり、議員を削減するのであれば、住民の皆さんが多様な声を届けられるような参加、参画できる手段を拡充させるべきです。 24区個別で見ますと、人口が維持されている区、減少が著しい区あるいは若年層が増加している区、高齢化が進んでいる区など、その状況は区ごとに大きく異なってきており、従前のままの行政サービスの提供では、各区の間での不均衡が顕著になってきます。こうした課題を克服し、持続可能な行政運営を実施していく、そして市民の多様な行政ニーズに応えていくために、区政会議や地域自治区などをはじめとする住民の皆さんが行政に参加、参画できる制度や仕組みはどうあるべきかの議論が必要です。 また、現在の区シティ・マネージャー制度の到達点や課題を整理した上で、総合区制度や合区も含めた行政区の在り方、ブロック化など都市内分権、住民自治の拡充についての議論が必要です。 さらに、議会側としても、住民自治の機能を強化するために都市内分権について議論された第30次地方制度調査会でも指摘されている、複数の区を単位とする行政区の常任委員会設置などの議論も進めるべきです。やはり議員定数を削減するのであれば、住民の声を届ける手段、仕組み、住民の参加、参画を保障する議論をセットで行うべきです。 以上の理由から、今回の議員定数削減条例には賛成することができないことを申し上げ、私からの反対討論といたします。御清聴ありがとうございました。 ○議長(片山一歩君) 続いて、反対者の発言を許します。 17番山中智子君。     (17番山中智子君登壇) ◆17番(山中智子君) 私は、日本共産党大阪市会議員団を代表して、議員提出議案第15号、大阪市会議員定数及び各選挙区選出数に関する条例の一部を改正する条例案に反対する討論を行います。 議員定数の問題は、地方政治における民主主義の根本問題、基本問題だと改めて申し上げたいと思います。国の議院内閣制とは大きく異なり、首長と議会の議員双方を住民の直接選挙で選ぶ二元代表制を取っており、それぞれ独自の権限と役割を持っています。 地方議会は住民の声を代弁し、住民の意思を市政に反映させるパイプ役としての役割と同時に、行政の長をはじめとする執行機関のチェック役として、その独断と暴走を防ぐという重要な役割を併せ持っています。こうした役割を担う議員数を一定程度確保することは、住民自治の発揮のためにも必要であることは言うまでもありません。 中でも、275万人もの多様な考えを持つ人々が生活し、活動する大都市大阪において本市会の果たすべき役割は、今後ともますます強くなりこそすれ、いささかも弱まるものではありません。今回の減らせばいいと言わんばかりの定数削減は、議会制民主主義の重大な後退を招くとともに、市民と市政をつなぐパイプを細めるものにほかなりません。 全国都道府県議長会の下につくられた都道府県議会制度研究会は、報告の中で、議員定数について、議会は地域における政治の機関であり、行政体制の一部ではない。したがって、議員定数の問題は、単に行政の簡素、合理化と同じ観点からのみ論ずる問題ではない。議員定数は、議会の審理能力、住民意思の適正な反映を確保することを基本とすべきであり、議会の役割がますます重要になっている現状においては、単純な定数の一律削減は適当ではない。また、競って定数削減を行うことは、地域における少数意見を排除することになりかねない点にも留意すべきであると警鐘を鳴らしています。 身を切ると称してこれほどの削減を強行し、それを誇ることは、突き詰めれば議会は要らない、必要ないと自らの存在を否定するとともに、少数意見は要らないと市民の声を切り捨てることにつながると言わざるを得ません。 大阪市会の議員数は、現状でも政令市の中で横浜、名古屋に次いで人口当たりの議員数が3番目に少なく、今回の大幅削減で、名古屋を抜いて2番目に少なくなります。現状でも大阪市の議員1人当たりの人口は3万3,980人、今回の削減で3万9,320人です。議員1人当たりの人口が1万5,000人前後の政令市がざらにある中で、多過ぎると言える根拠はどこにもありません。 これまでの議員定数の見直しは、少なくとも会派間で一定の議論、調整を重ねて行ってきました。とりわけ全面的な見直しの際は、非交渉会派も含めて会議体をつくり、報酬や議会改革など様々な角度から検討、議論をして実施してまいりました。ところが、今回、定数の14%に当たる11人もの削減という議会の在り方さえ変えかねない定数減について、私たち非交渉会派はもちろん、主要会派間でもほとんど検討されていないように見受けられます。現に、この削減案に驚いた市民の皆さんから短期間で提出された33件の陳情について質疑をする運営委員会も、議会の大切さを訴え、安易に決めないでほしいと願う陳情について真摯な議論はないまま不採択とされました。 まともな議論もなく、4月の選挙直後のこの時期に、4年後、2027年の議員定数を決める。2025年には国勢調査が行われるにもかかわらず、極めて拙速に、極めて乱暴に、まるで現在の定数は何の妥当性もないかのように11もの削減をするというわけです。到底認めることはできません。陳情された方を含め、多くの市民が少数意見や多様な意見、自分たちの声が届かなくなると危惧しておられます。 私たちが選んでいただいている議会のこの議席は、議員の身分だとか特権だとかいうものでは決してなく、市民の代弁者としての役割であり、市民のものです。その市民にほとんど知らせることもなく、市民が声を上げる時間も機会もないまま強行することに強く抗議し、反対の討論といたします。 ○議長(片山一歩君) これをもって討論を終結いたします。 ○議長(片山一歩君) これより採決に入ります。 議員提出議案第15号について起立により採決いたします。原案どおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。     (賛成者起立) ○議長(片山一歩君) 多数であります。よって議員提出議案第15号は原案どおり可決されました。 ○議長(片山一歩君) 傍聴人に申し上げます。静粛にお願いいたします。 ○議長(片山一歩君) 日程第27、議員提出議案第16号、経口中絶薬承認後の丁寧な運用と体制整備を求める意見書案を議題といたします。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議員提出議案第16号については、委員会付託を省略、原案どおり可決されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第16号は委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(片山一歩君) 日程第28、議員提出議案第17号、特定複合観光施設区域整備への取組推進に関する決議案及び日程第29、議員提出議案第18号、特定複合観光施設区域整備への取組に関する決議案を一括して議題といたします。 ◆67番(竹下隆君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議員提出議案第17号及び議員提出議案第18号については、委員会付託を省略されることを望みます。 ○議長(片山一歩君) 67番議員の動議に御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第17号及び議員提出議案第18号は委員会付託を省略することに決しました。 ○議長(片山一歩君) これより採決に入ります。 まず、議員提出議案第17号について起立により採決いたします。原案どおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。     (賛成者起立) ○議長(片山一歩君) 多数であります。よって議員提出議案第17号は原案どおり可決されました。 ○議長(片山一歩君) この際申し上げます。議員提出議案第18号は、議員提出議案第17号の議決の結果、一事不再議の原則により議決を要しないものとなりました。 ○議長(片山一歩君) 日程第30、議員の派遣について(大阪市会代表団)を議題といたします。 ○議長(片山一歩君) お諮りいたします。議員の派遣については、資料に記載のとおり派遣することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって議員の派遣については、資料に記載のとおり派遣することに決しました。 ○議長(片山一歩君) この際申し上げます。各常任委員長より、各常任委員会の所管事務について閉会中も審査いたしたいとの申出があります。 ○議長(片山一歩君) お諮りいたします。各常任委員会において、申出書の事件について閉会中も審査することに決して御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって各常任委員会において、申出書の事件について閉会中も審査することに決しました。 ○議長(片山一歩君) 次に、市会運営委員長より、議会の運営に関する事項について閉会中も審査いたしたいとの申出があります。 ○議長(片山一歩君) お諮りいたします。市会運営委員会において、議会の運営に関する事項について閉会中も審査することに決して御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(片山一歩君) 御異議なしと認めます。よって市会運営委員会において、議会の運営に関する事項について閉会中も審査することに決しました。 △閉議 ○議長(片山一歩君) 本日の日程は以上で終了いたしました。 △閉会 ○議長(片山一歩君) 本市会定例会はこれをもって閉会いたします。     午後4時28分閉会    ---------------------------------文書質問 質問主意書 令和5年5月19日付  木下吉信君「市長の公約の実現等について①」 質問主意書 令和5年5月23日付  木下吉信君「市長の公約の実現等について②」     (質問主意書、答弁書は資料編に掲載)    ---------------------------------          大阪市会議長          片山一歩          大阪市会議員          高山美佳          大阪市会議員          今田信行◯大阪市会(定例会)会議録(令和5年6月9日)(終)...