大阪市議会 > 1995-12-27 >
12月27日-01号

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  1. 大阪市議会 1995-12-27
    12月27日-01号


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    平成7年第4回定例会(平成7年12月・平成8年1月)◯大阪市会(定例会)会議録(平成7年12月27日)   ◯議事日程   平成7年12月27日午後2時開議第1 報告第40号  平成6年度大阪市歳入歳出決算報告について          +一般会計大学医学部付属病院事業会計食肉市場事業会計+          |、市街地再開発事業会計駐車場事業会計有料道路事業会|          |計、土地先行取得事業会計母子寡婦福祉貸付資金会計、国|          |民健康保険事業会計心身障害者扶養共済事業会計、老人保|          +健医療事業会計公債費会計              +第2 報告第41号  平成6年度大阪市西町外16財産区歳入歳出決算報告について第3 議案第169号  平和都市宣言第4 議案第170号  大阪市立女性いきいきセンター条例の一部を改正する条例案第5 議案第171号  港中学校建設工事請負契約締結について第6 議案第172号  阪神高速道路公団法第30条第1項の規定による基本計画の変更の協議について第7 議案第173号  町の区域の変更について(阿倍野区)第8 議案第174号  消防協力者損害補償条例の一部を改正する条例案第9 議案第175号  平野川調節池築造工事請負契約締結について第10 議案第176号  道頓堀川水門築造工事請負契約締結について第11 議案第177号  城北川大川口水門築造工事請負契約締結について第12 議案第178号  国道479号諏訪共同溝設置工事請負契約締結について   -----------(以下 追加議事日程)------------第13 助役の選任について第14 教育委員会委員の任命について第15 固定資産評価審査委員会委員の選任について第16 議員提出議案第47号  地方分権の推進に関する意見書案第17 議員提出議案第48号  沖縄県の米軍基地整理・縮小等を求める決議案---------------------------------------   報告第42号  平成6年度大阪市歳入歳出決算に係る主要な施策の成果に関する報告について          +一般会計大学医学部付属病院事業会計食肉市場事業会計+          |、市街地再開発事業会計駐車場事業会計有料道路事業会|          |計、土地先行取得事業会計母子寡婦福祉貸付資金会計、国|          |民健康保険事業会計心身障害者扶養共済事業会計、老人保|          +健医療事業会計、                   +   報告第43号  法人の経営状況を説明する書類について   報告第44号  信託に係る事務の処理状況を説明する書類について   報告第45号  民事訴訟等専決処分報告について   報告第46号  損害賠償額の決定に関する専決処分報告について   報告第47号  市道路線の廃止に関する専決処分報告について報告監7の第39号  平成7年度定期監査結果報告の提出について          (建設局土木部所管土木工事の施行状況及び管理部所管土木関係施設維持管理状況)報告監7の第40号  平成7年度出資団体監査結果報告の提出について          (財団法人 大阪市下水道技術協会)---------------------------------------◯出席議員89人(欠は欠席者)     1番    岸本節男君     2番    稲森 豊君     3番    待場康生君     4番    秋庭芳男君     5番    足高將司君     6番    多賀谷俊史君     7番    大西宏幸君     8番    神原昭二君     9番    紀野敏明君     10番    村上史好君     11番    鈴木成男君     12番    福山よしてる君     13番    山本修子君     14番    松岡 徹君     15番    広岡一光君     16番    坂井良和君     17番    木下吉信君     18番    高野伸生君     19番    新田 孝君     20番    井上淑子君     21番    河本正弘君     22番    小笹正博君     23番    高田雄七郎君     24番    瀬戸一正君     25番    谷下浩一郎君     26番    藤川基之君     27番    土居一雄君     28番    小玉 滋君     29番    下田敏人君     30番    長谷正子君     31番    石川莞爾君     32番    仲山忠男君     33番    小西 実君     34番    菅井敏男君     35番    松原恵子君     36番    天野 一君     37番    大丸昭典君     38番    柳本 豊君     39番    玉木信夫君     40番    美延郷子君     41番    新堂庄二君     42番    船場太郎君     43番    辻 洋二君     44番    奥野正美君     45番    中村好男君     46番    永藪隆弘君     47番    松崎 孔君     48番    福田賢治君     49番    勝田弘子君     50番    松田 力君     51番    村尾しげ子君     52番    加藤正武君     53番    川口 優君     54番    和田充弘君     55番    壷井美次君     56番    野村 清君     57番    公原賢司君     58番    田中義一君     59番    石井義憲君     60番    徳田育久子君     61番    改発康秀君     62番    太田勝義君     63番    北山 篤君   欠 64番    床田健三君     65番    北野禎三君     66番    物部秀恒君     67番    上野節夫君     68番    小西礼子君     69番    大島豊太郎君     70番    山下典嘉君     71番    一色孝之君     72番    井出和夫君     73番    辰巳正夫君     74番    姫野 浄君     75番    関根信次君     76番    矢達 幸君     77番    松村将司君     78番    岡  潔君     79番    浜口晴敏君     80番    中西建策君     81番    柳井伝八君     82番    辻 昭二郎君     83番    山下喜一君     84番    藤岡信雄君     85番    勝田重春君     86番    加藤 進君     87番    森野光晴君     88番    永井 博君     89番    山口泰弘君     90番    黒田輝夫君---------------------------------------◯職務のため出席した事務局職員          市会事務局長      笹倉和忠          次長          小市敏文          議事課長        小西壽昭          議事課長代理      津田 薫          議事係長        宮崎光雄---------------------------------------◯議場に出席した執行機関及び説明員          市長          磯村隆文          助役          阪口英一          助役          佐々木 伸          収入役         木地鐡平          市長室長        土崎敏夫          総務局長        大西凱人          市民局長        中村 保          財政局長        橋本 博          計画局長        井越將之          民生局長        足立公夫          経済局長        山幡一雄          中央卸売市場長     石部 勝          環境保健局長      關 淳一          環境事業局長      島田 勲          都市整備局長      岡本宏行          建設局長        佐々木茂範          下水道局長       田野隆一          港湾局長        阪田 晃          副収入役兼収入役室長  小笠原文七郎          市立大学事務局長    川村恒雄          消防局長        岡本吉晃          交通局長        板垣義鳳          水道局長        横内利光          教育長         森田雅美          選挙管理委員会事務局長 末田 直          人事委員会事務局長   山田康彦          監査事務局長      竹中 茂--------------------------------------- △開会    平成7年12月27日午後2時3分開会 ○議長(徳田育久子君) これより市会定例会を開会いたします。 △開議 ○議長(徳田育久子君) 直ちに会議を開きます。 本日の会議録署名者を天野一君、一色孝之君の御両君にお願いいたします。 ○議長(徳田育久子君) 議事に入るに先立ち、磯村市長より発言の申し出がありますので、これを許します。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) お許しをいただきまして、市長就任のごあいさつ並びに市政運営の考え方について、一言申し述べさせていただきます。 去る12月10日の市長選挙におきまして市民の皆様方の温かい御支持をいただき、第16代大阪市長に就任させていただきました。私にとりましてまことに光栄に存じますとともに、その責務の重大さを痛感し、身の引き締まる思いでございます。 市民の皆様方からお寄せいただいた御期待におこたえし、21世紀に向けて、市民が誇りに思う大阪を実現してまいる決意でございますので、何とぞ市会の皆様方の御指導と御協力を心からお願い申し上げる次第でございます。 さて、西尾前市長は、2期8年間にわたり、急激な高齢化やバブル経済の崩壊など社会経済情勢が大きく変化する中で、市制100周年という歴史の節目を挟み、国際花と緑の博覧会の開催と花と緑あふれるまちづくり、いきいきエイジングみおつくしプランの策定とその推進、ひとにやさしいまちづくり、総合医療センターの整備など新しい医療体制の確立、また、関西国際空港の開港とAPEC大阪会議の開催のほか、市会の皆様方とともに2008年第29回オリンピック大阪招致運動を展開されるなど、21世紀の新しい大阪を展望した数々の業績を上げられました。 西尾市政を継承し、21世紀に向けて大阪市政のさらなる発展を目指すという私の使命はまことに重大なものであると存じております。市民の皆様方の期待と信託にこたえることができますように、全力を挙げまして、市民福祉の向上に努めてまいりたいと考えております。 今後の大阪市政の具体的な施策につきましては、市会の皆様方の御指導をいただきながら、予算等を通じまして逐次進めてまいりたいと存じます。本日は、私の市政運営の基本的な考え方につきまして、若干申し述べさせていただきたいと存じます。 今日、21世紀を目前にして社会経済情勢が大きく変化し、新しい時代への展望が不透明な状況にあります。こうした中で、時代の変化に適切に対応して新しい21世紀の大阪を築いてまいりますためには、将来を見通した都市政策を確立し、これまで歴史の節目、節目で華麗な変身を遂げ、常に新しい魅力を生み出してきた大阪のまちに対する誇りと夢を市民の皆様方に持っていただけるような市政を進めることが極めて重要であると考えております。また、言うまでもなく、市政は市民のためのものであり、市民とともに進めていくべきものでございます。そのため、大阪市政を市民に十分御理解いただけるよう、積極的に市政情報を発信するとともに、市民の御意見、御要望を市政に反映させ、市民とともに歩む市政を進めてまいります。 私は、21世紀の地球社会の中で、多くの人が集い、にぎわう、創造性と活力にあふれ、世界にはばたく大阪づくりと、すべての市民が快適で豊かな生活を楽しめる、だれもがあこがれ、住みたいと願うまちづくりを目指し、世界の文化経済センター、安心・安全・便利な都市となるよう、きめ細かな施策を積極的に推進し、「住んでよかった大阪市」「来てみて楽しい大阪市」として市民が誇れる大阪の実現に努めてまいります。 本年1月の阪神・淡路大震災大阪市内におきましても大きな被害をもたらしましたが、市政をあずかる者として、私は、市民の安全と財産、健康を守るという基本的な責務の重大さを改めて痛感いたしております。今回の大震災の経験と教訓を生かして、あらゆる災害に対応できる確固とした防災体制を築き、ライフラインや都市基盤施設を整備するとともに、老朽住宅密集市街地の再開発を進め、古くからのコミュニティを生かしながら、災害に強い住宅地を創出するなど、市民が安心して安全に暮らせるまちづくりを進めてまいります。 また、地域の特性を生かしたまちづくりを進め、市域の均衡ある発展を目指すとともに、市内居住の促進、快適な住環境整備のため、幅広い市民のニーズに対応し、ライフステージに応じた良質な住宅の供給を積極的に進めるほか、大阪の文化や伝統が世代を超えて受け継がれるよう、3世代が同居・近居できる住宅の建設を促進いたします。 今日、環境の保全と創造は重要な課題であり、そのため、環境汚染対策やリサイクルの推進などに積極的に取り組むとともに、豊富な水辺空間を活用した新しい水の都の創造、花と緑あふれるまちづくりや魅力ある都市景観の整備など、総合的な環境行政を進め、心豊かに暮らせて、快適な都市生活を送れる美しいまちを目指してまいります。 市民が安心して暮らせるまちづくりを進めるためには、保健・医療・福祉の充実が必要であり、施策の総合的な推進を図ってまいらなければなりません。おとしよりが住み慣れた地域で安心して生活できるよう、保健・医療・福祉が連携した在宅サービスの一層の充実を図り、計画的な施設整備を進めますとともに、健康・介護・社会参加など多様なニーズにこたえられるきめの細かい安全ネットのような地域福祉システムを充実してまいります。 また、障害者の方々の自立と社会参加を促進するため、在宅支援サービスの充実や就労支援体制の整備を図るほか、ノーマライゼーションの考えに基づき、子どもからおとしよりまですべての市民が生涯を通じて安全に行動できるよう、ひとにやさしいまちづくりを引き続き推進し、だれもが住んでよかったと思えるようなまちづくりを進めてまいります。 近年、社会の各分野での女性の活躍には目覚ましいものがございますが、女性の自立や社会参加を一層促進して、真に豊かな男女共同参画社会を築いてまいります。 さらに、新しい時代に向かって、都市が華やぎ、発展するためには、安心して子どもを産み、育てることができ、子どもが自由にのびのびと育つような環境づくりが不可欠であります。このため、子育て支援システムの充実を図ってまいりますとともに、子どもたちがいきいきと学び、いじめのない、思いやりと創造力豊かな心を育むことができるような魅力ある学校づくりを進めてまいります。 市民が生涯を楽しくいきいきと暮らすためには、何よりも健康が大切であります。そのため、地域スポーツセンター温水プールなど、身近なスポーツレクリエーション施設健康増進施設の整備を進め、疾病の予防・早期発見といった健康管理のみならず、市民スポーツの振興による積極的な健康づくりなど、市民の健康増進を体系的に支援して、健康都市づくりに努めてまいります。 市民の心豊かな生活を支援するために、生涯学習システムを確立し、ライフステージに応じた学習環境と地域に密着した生涯学習ルームなど、地域活動の交流の場を整備してまいります。また、市民が生涯学習で得られた知識を地域へ還元していただき、生涯学習を通じて交流の輪を広げ、新しいコミュニティづくりを進めるほか、ボランティア活動が盛んに行われるような条件整備を行い、地域に根ざした多彩なコミュニティ活動の振興と生きがいづくりに努め、生涯を通じて学び、活動するまちづくりを進めてまいります。 大阪は我が国最古の都市であり、豊富な歴史的遺産に恵まれておりますとともに、自由進取の気風をもって、これまでも新しい文化を創造し続けてきたまちであります。この大阪のすばらしい歴史と文化を後世に伝え、さらに発展させてまいりますため、大阪の特性を生かしたさまざまな博物館の整備を進めるなど、市民が身近に文化や芸術に親しみ、創造できるような環境づくりを行い、文化と歴史にふれあうまちづくりを進めてまいります。 特に、あすの大阪文化を担う若者たちがその創造力やエネルギーを最大限に発揮できるよう、若者たちの手による新しい文化の創造活動を積極的に支援してまいります。現在、平成9年開催のなみはや国体に向けて大規模スポーツ施設の建設を進めており、来春以降、施設が次々とオープンしてまいります。これらを活用して、各種の国際競技大会を積極的に招致・開催するとともに、ノウハウの蓄積や人材育成に努め、「スポーツパラダイス・大阪」の実現に努めてまいります。 さらに、地球環境にも十分配慮した環境創造まちづくりを進め、「地球市民オリンピック」を基本理念として、2008年の大阪オリンピック実現に努めてまいります。そのため、市民の情熱や提案を結集して、市民が主体となってオリンピックの開催が実現するよう、市民運動のさらなる盛り上がりのもとに、積極的に招致活動を展開してまいりたいと存じます。 長引く景気低迷や円高により、大阪経済はかつてない困難に直面しており、中小企業や商店街の経営環境は非常に厳しいものとなっております。このような経営環境の変化に対応して、活性化施策公共事業の推進や緊急融資など機動的な経済対策を実施するとともに、大阪経済の基盤となる地場産業の体質強化を図り、国際競争力を備えた創造性豊かで多様な中小企業づくりを進めます。特に、将来の産業構造の変化に対応するため、多面的な創業支援策を展開して、環境・福祉・情報関連など次代を担うニュービジネスを積極的に育成してまいります。また、ユニバーサル・スタジオのように、21世紀を先導する映像・情報関連施設の整備を図り、産業・文化情報の発信機能を強化いたしまして、新しいビジネスチャンスが生まれる集客産業や映像・情報産業を振興し、内外から多くの人々が訪れ、活気あふれる国際集客都市づくりを進めてまいりたいと考えております。 大阪は古くからアジアを初め諸外国との交流の窓口として栄えた国際都市であります。関西国際空港の開港やAPEC大阪会議の開催を契機に、海外諸都市との交流は今後一層深まってまいります。大阪市が真の国際都市として世界にはばたくためには、国際会議やイベントの積極的開催を初め、あらゆるレベルでの交流促進や市内在住の外国人の方々との真の共生を実現するなど、総合的な見地から国際化施策を進めてまいらなければなりません。 さらに、積極的な情報発信・技術移転などを通じて国際社会の発展に貢献するとともに、人類恒久の願いである世界平和に寄与する平和人権都市を目指してまいります。 21世紀を目前にして、社会経済情勢は大きく変化し、いわゆるバブル経済が崩壊した今、本市を取り巻く状況は非常に厳しいものがございます。21世紀に向けて市民が誇りに思う大阪を実現してまいりますには、何よりも地方分権の推進と大都市税財源の拡充・強化が必要であり、その実現を国に対して強く働きかけてまいります。あわせて、時代の変化に柔軟に対応して市民ニーズにこたえることができるよう、総合計画21を実現するための中期指針を策定するとともに、行財政改革を積極的に推進し、大阪の特性を生かした市民生活の充実を目指す行政を進めてまいりたいと存じます。 以上、私の市政運営に当たっての基本的な考え方の一端を申し述べさせていただきました。 今後は、市会の皆様方とともに、全力を挙げて、260万市民の幸せのために邁進してまいる決意でございます。どうかよろしく御支援、御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。 どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(徳田育久子君) これより議事に入ります。 この際申し上げます。日程第3、議案第169号ないし日程第12、議案第178号については、議事日程記載のとおり、去る25日にそれぞれ関係常任委員会において事前調査が行われております。 ○議長(徳田育久子君) 日程第1、報告第40号、平成6年度大阪市歳入歳出決算報告について及び日程第2、報告第41号、平成6年度大阪市西町外16財産区歳入歳出決算報告についてを一括して議題といたします。--(報告第40号及び報告第41号は別冊の1に登載)-- ○議長(徳田育久子君) 理事者の説明を求めます。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) ただいま御上程に相なりました報告第40号、平成6年度大阪市歳入歳出決算の御審議をお願いするに当たりまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、一般会計につきましては、歳入総額1兆8,086億9,100万円に対し、歳出総額1兆7,958億4,700万円でありまして、差引128億4,400万円の繰越金が生じたところでありますが、この繰越金から翌年度へ繰り越しました事業に係る一般財源所要額を差し引いたいわゆる実質収支は、4億3,000万円の剰余にとどまっているところでございます。 次に、特別会計でありますが、国民健康保険事業会計におきましては、一般会計からの繰入金314億円を含めまして、歳入1,934億4,100万円に対し、歳出1,997億5,300万円で、差引収支不足額は63億1,200万円となっております。大学医学部付属病院事業会計は、歳入、歳出ともに370億6,800万円でありまして、食肉市場事業会計は同じく50億6,600万円、市街地再開発事業会計は465億9,700万円、駐車場事業会計は98億9,400万円、有料道路事業会計は30億9,300万円、土地先行取得事業会計は1,071億3,600万円、心身障害者扶養共済事業会計は2億2,400万円と、それぞれ収支相償っているところでございます。 母子寡婦福祉貸付資金会計は、歳入3億2,000万円に対して、歳出は2億9,300万円で、差引2,700万円を、老人保健医療事業会計は、歳入1,993億7,500万円に対し、歳出は1,991億5,300万円で、差引2億2,200万円を、それぞれ翌年度へ繰り越しいたしました。 また、各会計の公債にかかる歳入・歳出を一括して経理する公債費関係は、歳入・歳出とも8,589億8,500万円でありまして、収支相償っております。 以上、各会計の決算収支を申し上げましたが、次に、財政運営につきまして、その概要を御説明申し上げます。 国及び地方の財政は、巨額の借入金残高を抱える中、長引く景気の低迷により、税収の大幅な減収が見込まれるなど、極めて厳しい状況になっており、急速に進展する高齢化や国際化などの社会経済情勢の変化に弾力的に対応していくためには、行財政の簡素効率化を一層推進し、財政の健全性の確保に引き続き努力することが重要な課題とされております。 一方、本市の財政は、これまで進めてまいりました都市基盤と生活環境の整備に伴う管理運営費や福祉費並びに特別会計繰出金などの多額の必須経費に加えて、社会経済情勢の変化に対応するための新たな財政需要が増大する中で、企業収益の悪化に伴う法人市民税の減少に加え、住民税減税の実施などにより、市税収入が3年連続して前年度を下回ることとなり、これを補うため、赤字地方債である減税補てん債などの特別な起債を発行せざるを得ないという極めて異例の事態となっております。 このような厳しい財政環境の中にあって、簡素にして効率的な行財政運営に努め、限られた財源の重点的・効果的な配分を行いますとともに、かねてより要望を続けております大都市の財政需要の実態に即応した税財政制度の確立に向けて、ねばり強く努力を重ねてまいる所存でございますので、議員各位におかれましても、引き続きお力添えくださいますようお願い申し上げます。 また、先般の阪神・淡路大震災は、死者5,500名、負傷者4万人を超え、被害住宅40万戸にも及ぶ大災害となりました。本市でも、死者16名、負傷者は357名、全半壊家屋は2,300棟を数え、電気や水道、交通などにも多大の被害が生じるなど、市民生活に大きな影響を及ぼす事態となりました。本市においては、直ちに災害復旧に取り組むとともに、被災された市民に対しまして全力を挙げて救援活動を行ってきたところであります。今後とも、安全で災害に強いまちづくりに向けて、本格的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、平成6年度に実施いたしました主な事業について御説明申し上げます。 心と心のふれあう、ぬくもりのある「人間主体のふるさと大阪づくり」といたしましては、第1に、福祉・医療を充実し、だれもが安心して暮らせるひとにやさしいまちづくりを進めるための施策を推進いたしました。 高齢者のための福祉施策につきましては、大阪市高齢者保健福祉計画に基づき、特別養護老人ホーム10カ所の整備を図りましたほか、ケアハウスも4カ所の建設助成を行いました。また、在宅福祉の充実といたしましては、地域在宅サービスセンターの整備を進めますとともに、デイサービス、ショートステイやホームヘルパーの派遣事業、寝たきり老人入浴サービス事業を拡充いたしましたほか、新たに調理が困難なおとしよりの世帯に配食する食事サービスを4カ所で実施いたしました。また、日常生活用具の自己負担額の軽減を図るなど、総じて549億3,600万円を支出いたしました。このほか、高齢者向けの住宅施策として、新たに特定賃貸住宅建設資金融資に高齢者対応型住宅への優遇措置を講じますとともに、市営住宅にケア付住宅や高齢者世帯向け特別設計住宅を建設するなど、安全で住みよい住環境の整備に努めました。 次に、障害者のための施策といたしましては、身体障害者スポーツセンターや宿泊研修施設などを備えた総合社会福祉施設の設計に着手いたしますとともに、知的障害者援護施設、身体障害者療護施設、重症心身障害者施設などの建設助成を行うほか、新たに知的障害者の就労に向けた職業指導センターを本年4月に開設いたしました。また、補装具・日常生活用具の自己負担額を軽減いたしますとともに、新たに精神障害者の社会復帰施設等への通所に要する交通費の助成を行うなど、障害者の社会参加の促進に努めました。さらに、障害児教育におきましても、光陽養護学校の改築に着手するなど、総じて236億2,600万円を支出いたしました。 ひとにやさしいまちづくりにつきましては、社会福祉施設や小・中学校、区役所などにスロープやエレベーターなどの整備を図りますとともに、市営住宅につきましても玄関まわりの段差解消や階段の手すりの設置などを実施いたしましたほか、鉄道駅舎のエレベーターの設置助成を行うなど、総じて37億1,300万円を支出いたしました。 児童と母子のための施策につきましては、新たに電話による子育ての総合相談窓口「育て!なにわっ子テレホン」を開設いたしますとともに、延長保育や一時的保育の拡充など多様な保育サービスの提供に努めました。また、放課後などの児童健全育成事業につきましては、児童のいきいき活動育成事業を大幅に拡充するとともに、子どもの家事業などを引き続き実施いたしましたほか、満18歳に到達したことにより児童扶養手当の支給が終了した世帯に対し、母子家庭児童養育手当を創設するなど、総じて380億8,300万円を支出いたしました。 福祉活動などに対する支援施策につきましては、福祉人材の確保のため、介護福祉士等修学資金の貸与などを行いましたほか、給与改善費助成の充実など、民間社会福祉施設職員の処遇改善を図りました。また、ボランティア活動振興基金の増額を行いましたほか、新たに、小・中・高校生が夏休みにボランティア活動を体験する「福祉ちょっと体験スクール」を実施いたしました。このほか、生活保護基準の引き上げ、緊急援護資金の増額などの援護施策を充実するとともに、あいりん対策として社会医療センターに運営助成を行うなど、総じて1,037億1,200万円を支出いたしました。 次に、保健衛生対策につきましては、老人保健施設の建設を推進いたしますとともに、民間の老人保健施設や老人訪問看護ステーションの整備助成を行いました。また、新たに、在宅の寝たきり高齢者の歯科訪問診療を促進するため、携帯用診療機器の整備助成を行うとともに、肺がん検診や骨粗しょう症の予防のための検査を新たに実施するなど、老人保健事業の推進に努めました。さらに、エイズ対策として、新たに、テレホンサービスによる正しい知識の普及啓発を図りますとともに、3人が同時に通話できるトリオホンを利用して、外国人に対するエイズ情報の提供なども行いました。このほか、乳児健康診査を拡充するなど、総じて280億6,300万円を支出いたしました。 老人保健医療事業につきましては、70歳以上のおとしよりなど22万人を対象に、1,991億5,300万円を支出いたしました。 国民健康保険事業につきましては、46万世帯、94万4,000人を対象として、1,343億6,000万円の保険給村費と499億3,600万円の老人保健拠出金を支出いたしますとともに、新たに40歳と45歳を対象とした1日人間ドックの無料実施を行いました。本市国民健康保険事業はなお厳しい財政状況にありますので、医療給付の適正化や収入の確保、資格の適正把握などにより一層努めてまいりますとともに、国に対しても、国民健康保険事業が長期的に安定するよう、引き続き制度の抜本的改善について強く要望してまいる所存であります。 次に、消費生活の充実につきましては、総合花き卸売市場と市民が花に親しめる交流施設が一体となった「鶴見はなぽ~とブロッサム」を開設いたしましたほか、消費者相談や物価に係る情報提供など、総じて11億8,300万円を支出いたしました。 消防力の充実と防災対策につきましては、火災による被害の軽減や救命率の向上を図るため、消防情報システム「ANSIN」の整備に着手いたしますとともに、高規格救急車の整備や、新たに応急手当普及員を育成するなど、救急業務の一層の充実を図りましたほか、府市合同の震災訓練や各区での訓練、あるいは備蓄物資の増強などを行いました。さらに、本年1月17日に発生した阪神・淡路大震災の被害の甚大さを教訓として、3月に地域防災計画策定委員会を設置し、地域防災計画の抜本的な見直しに着手いたしますとともに、飲料水にも使用できる耐震性貯水槽の整備を早急に進めることとし、災害に強いまちづくりの推進に、総じて85億6,000万円を支出いたしました。 また、阪神・淡路大震災に係る災害応急対策といたしましては、市内の被災者の方々の救援のため、避難所の開設や応急仮設住宅の建設などを行いますとともに、災害見舞金の支給や災害援護資金の貸付並びに民間賃貸住宅入居保証金等の低利融資を実施するほか、市内の倒壊家屋の解体処理や、道路・橋梁・学校園・住宅などの復旧工事を行いました。さらに神戸市などの被災地に対する支援として、救援物資の提供を行うとともに、被災者のための休息所をインテックス大阪やフェリー船内などに開設するなど総じて65億9,000万円を支出いたしました。 第2に、花と緑あふれるうるおいのある快適な生活空間をつくるための施策を推進いたしました。 まず、新しい水の都の創造に向けて、水と調和したまちづくりの基本方針となるグランドデザインを策定いたしますとともに、天保山地区において水辺を楽しむことができる階段状の堤防の整備を行いましたほか、舞洲にシーサイドプロムナードや人工磯の整備を推進いたしました。また、矢倉海岸を親水公園として整備する計画の策定調査を行いますとともに、城北川などの親水河川の整備や水辺空間の修景などを積極的に進めました。さらに、まちなみを整え、美しい大阪の景観をつくるため、幹線道路や補助幹線道路の美装化を推進いたしましたほか、歩道の防護柵などのグレードアップや電線類の地中化を行うなど、総じて115億6,800万円を支出いたしました。 花と緑のまちづくりの推進につきましては、地域の特性を生かした公園、街路などの緑化を初めとする公共空間の緑化を推進するとともに、花と緑の協定、緑化リーダーの育成、敷地緑化への助成など、民有地に対する緑化の推進を図りましたほか、本年4月に開催されました花と緑の国際イベント゛国際はならんまん'95″の準備を行うなど、総じて42億3,200万円を支出いたしました。 次に、公園の整備につきましては、花の万博記念公園鶴見緑地におきまして、緑のせせらぎやキャンプ・バーベキュー広場を開設するとともに、天王寺動植物公園では、自然環境を再現した生態展示施設である新爬虫類館を完成させましたほか、桜の名所である毛馬桜之宮公園では、そのライトアップのための整備などを行いました。さらに、市民に身近な公園の整備として、新たに地域の森づくりを推進するとともに、巽配水場の上部を活用した公園の整備を進めましたほか、楽しいプレイコーナーづくりなど、総じて274億4,900万円を支出いたしました。 良好な環境の創造につきましては、大阪市地球環境保全行動計画を策定いたしますとともに、UNEP国際環境技術センターへの支援を行いました。また、環境学習の拠点となるエコプラザの設計に着手するとともに、市民環境学習ルームの運営など、環境教育の推進に努めましたほか、大気汚染の一層の改善を図るため、低公害車普及助成事業を拡充するなど、総じて11億1,000万円を支出いたしました。 次に、環境清掃の充実につきましては、ごみの減量と資源リサイクルの推進を図るため、全市域で空き缶、空きびんの分別収集を行いますとともに、建替えを進めておりました西淀工場並びに八尾工場が完成いたしましたほか、夢洲廃棄物埋立処分地の造成を行うなど、総じて290億4,800万円を支出いたしました。 また、まちの美化を推進するため、ノーポイリーダーズによるポイ捨て防止の啓発・指導を市内6カ所で実施するとともに、テレビ・ラジオなどによる広報活動も幅広く展開するほか、市民参加によるボランティア清掃を奨励いたしました。さらに、放棄自動車対策として、警察と連携した夜間パトロールを実施するなど、総じて19億7,600万円を支出いたしました。 第3に、生涯を心豊かに楽しく暮らせるまちをつくるための施策を推進いたしました。 まず、芸術、文化の振興につきましては、近代美術館のために収蔵した作品の展覧会をATCホールで開催するとともに、御堂筋を彫刻ストリートとして整備いたしましたほか、舞台芸術活動を行う団体などへの助成や舞台芸術鑑賞事業を実施いたしました。また、前期難波宮の建物設計図作成に向けた調査・研究や難波宮跡を活用した舞楽の公演などを実施いたしますとともに、大阪城東外堀の復元に着手いたしましたほか、新博物館・考古資料センターの建設計画を推進するなど、総じて31億4,300万円を支出いたしました。 スポーツの振興につきましては、平成9年のなみはや国体に向けて、国際的なスポーツイベントも開催できる施設として長居陸上競技場、靱庭球場、八幡屋プール、新中央体育館の整備を進めましたほか、大阪城弓道場の整備に着手いたしました。また、大阪ドームの建設を推進するとともに、南港中央公園の硬式野球場を本年6月に開設いたしました。さらに、地域スポーツセンターにつきましては、旭区、淀川区で完成いたしますとともに、5区で建設を進め、2区の設計を行いましたほか、温水プールについても、2区で建設に着手するとともに、1区の設計を行いました。このほか、サッカーの2002年ワールドカップやオリンピックの招致に向けての活動を引き続き行うなど、総じて479億2,900万円を支出いたしました。 生涯学習の推進につきましては、多様な学習ニーズにこたえるため、市民学習センターを阿倍野に開設いたしますとともに、新中央図書館の建設を進めましたほか、新たに、地域における生涯学習活動を推進していくため、生涯学習インストラクターバンクの登録を実施するなど、総じて80億4,300万円を支出いたしました。 女性のための施策といたしましては、昨年11月に女性いきいきセンター西部館を開設いたしましたほか、南部館の建設を進めるとともに、東部館の実施設計も行いました。また、女性顕彰事業「きらめき賞」や女性指導者の海外派遣事業を実施いたしますとともに、女性施策推進基金を増額するなど、総じて31億7,700万円を支出いたしました。 若者のための施策といたしましては、21世紀の大阪を担う青少年の健全育成を図るため、青少年音楽祭「オオサカ・ギグ」を開催いたしますとともに、「21世紀への旅」事業や「百芸塾」などを実施いたしました。また、ASEAN諸国訪問少年少女使節団の派遣や青少年指導者海外派遣事業などのほか、新たに児童文化の情報発信拠点としてキッズプラザの基本計画を策定するなど、総じて7億200万円を支出いたしました。 次に、教育事業といたしましては、まず、特色のある高等学校教育の推進といたしまして、扇町高等学校の芸術系学科新設に関する調査を行いましたほか、工芸高等学校の本館棟保存改修工事に着手いたしました。また、小・中学校校舎の増改築や特別教室の整備、校舎補修に努めますとともに、学校園の保健室や多目的教室等に冷房施設の整備を進めるなど、学校施設設備の整備に、総じて411億4,100万円を支出いたしました。 さらに、教育水準の維持向上のため、全小学校にパソコンの整備を行いますとともに、中学校・高等学校の体育部・文化部の活動指導者招聘事業を拡充いたしました。 また、幼稚園教育といたしましては、3歳児保育を市立幼稚園26園で実施いたしましたほか、就園奨励費補助金の増額を行うなど、学校教育の充実に努めました。 市立大学につきましては、医学部学舎の建設に着手いたしますとともに、学術情報総合センターの建設や語学教育用のAVルームの整備など教育研究環境の改善を図りましたほか、国際学術シンポジウムの開催など、教育研究費を充実いたしました。また、医学部付属病院におきまして高度先進医療機器の整備を進めましたほか、駐車場の建設の推進など、総じて195億800万円を支出いたしました。 区政の充実とコミュニティづくりの推進につきましては、天王寺区庁舎の建設を進めるとともに、西区・港区の新庁舎の建設に着手いたしましたほか、区民ギャラリーの拡充や9区のロビーにケーブルテレビを設置するなど、区役所機能の充実を図りました。このほか、平野区民センターの建設を進めますとともに、区民ホールの舞台設備の改修を行うなど、総じて44億6,000万円を支出いたしました。 同和対策事業につきましては、広く人権意識の高揚を図るため、市民啓発を積極的に推進するとともに、地区における福祉の充実と教育や保健衛生の向上に努めるなど、総じて81億2,600万円を支出し、住宅建設や校舎整備等の関連事業と相まって、同和問題の解決に資する施策の実施に努めたところであります。また、国際的な視野に立った人権問題に関する相談、情報の収集・提供、研究機能を備えたアジア・太平洋人権情報センターを昨年12月に開設いたしました。 次に、活力あふれ、21世紀に発展・飛躍する「世界に貢献する大阪づくり」といたしましては、第1に、厳しい経済環境にある中小企業の経営安定と大阪経済の活性化を図り、世界に開かれた国際経済都市をつくるための施策を推進いたしました。 まず、長引く景気の低迷などにより厳しい経済環境に置かれている中小企業の経営安定を図りますため、中小企業経営支援特別融資を引き続き実施いたしますとともに、阪神・淡路大震災により被害を受けた中小企業のため、事業復旧緊急資金融資を行いましたほか、新たに、商店街の空き店舗問題等の解決のため、専門家の派遣を行うなど、各種の相談・指導事業を拡充いたしました。 また、中小企業の体質強化を促進するため、先端技術化対策や高度化対策の充実に努めますとともに、商店街・小売市場の施設整備に対する補助を拡充いたしましたほか、商店街などで国際化推進事業を行うなど、地域経済の活性化に努めました。さらに、輸入促進と技術革新のシンボルであるアジア太平洋トレードセンターを開設いたしますとともに、ワールドトレードセンター大阪の運営やインテックス大阪の来場者用の駐車場の整備を行いましたほか、APEC非公式首脳会議・閣僚会議の開催に当たって、地元として協力、支援するため、大阪城公園西の丸庭園内休憩所の建替えを行うなど、国際経済機能の強化を図りました。さらに、関西国際空港の開設に伴い、観光案内体制の充実を図るため、JR天王寺駅に大阪市ビジターズ・インフォメーション・センターを開設いたしましたほか、「トラベル大阪21計画」事業の推進など、総じて1,300億2,400万円を支出いたしました。 第2に、地域の特性を生かし、新しい時代にふさわしいまちづくりのための施策を推進いたしました。 良質な住宅の建設といたしましては、中間層向け賃貸住宅の建設推進として、新たに民間指定法人による事業実施や利子補給制度の創設により民間すまいりんぐの拡充を図りますとともに、公社賃貸住宅にすまいりんぐ制度を導入し、住宅供給を拡大いたしましたほか、民間マンションや公社分譲住宅の購入に対する融資や特定賃貸住宅建設資金融資などを引き続き実施いたしました。また、市内居住の促進を図るため、新婚世帯を対象にした家賃補助やマンション購入に対する融資利率の優遇などを実施いたしました。さらに、市営住宅の建設につきましては、公営住宅やリロケーション住宅を建設するとともに、住戸改善や計画補修などを実施いたしました。また、住環境の整備といたしましては、酉島地区・高見地区などで引き続き職住近接のまちづくりを推進するとともに、新たに、生野区南部地区におきまして、老朽建築物密集市街地整備事業に着手いたしましたほか、西成区においても事業を実施するなど、住環境の整備と住宅建設に、総じて1,742億5,800万円を支出いたしました。 まちの再開発につきましては、阿倍野地区で引き続き再開発ビルの建設などを進めますとともに、大阪駅前ダイヤモンド地区で地下交通ネットワーク整備事業を実施し、本年10月に地下街や公共地下歩道を開設いたしましたほか、湊町地区で大阪シティエアターミナルビルなど拠点施設の整備を進めました。また、土地区画整理事業につきましては、茨田北地区の換地処分を行いましたほか、新たに放出地区に着手し、長吉東部、岩崎橋地区などで継続実施するなど、総じて868億2,600万円を支出いたしました。 道路・橋梁の整備につきましては、尻無川にかかるなみはや大橋を供用開始するとともに、本庄西天満線、木津川平野線などの都市計画道路の整備や千歳橋などの建設を推進いたしましたほか、鉄道との立体交差化につきましては、南海本線やJR阪和線の事業を推進いたしました。また、片福連絡線の建設や淀川左岸線などの高速道路の整備促進に努めました。さらに、駐車対策の推進といたしましては、公共駐車場の整備として、靱地下駐車場を本年4月に開設するとともに、法円坂駐車場を増設いたしましたほか、大阪駅前や長堀通地下駐車場などの建設を進めました。また、土佐堀地下駐車場などの建設に着手するとともに、新たに道路公社を設立し、谷町筋地下駐車場の設計に着手いたしました。このほか、めいわく駐車防止条例制定に伴う指導啓発活動など、総合的な駐車対策に積極的に取り組み、道路・橋梁の整備などに、総じて1,223億9,200万円を支出いたしました。 治水対策といたしましては、平野川調節池の建設を進めるとともに、城北川の改修など、総じて76億3,200万円を支出いたしました。 大阪港の整備といたしましては、南港トンネルの整備を進めましたほか、大型コンテナ埠頭、国際フェリー埠頭など国際貿易港としての施設整備を推進するとともに、ポートセールスや姉妹港交流など、総じて307億2,000万円を支出いたしました。 第3に、人・物・情報の交流する、魅力にあふれ、活力に満ちた国際都市大阪を目指すための施策を推進いたしました。 まず、昨年9月に開港いたしました関西国際空港の全体構想を引き続き推進いたしましたほか、大阪21世紀計画におきましても、御堂筋パレードなど多彩なイベントを開催いたしました。 また、人口回復に向けた新たな都市居住魅力の創造といたしましては、子育て相談・情報提供体制の充実を図り、きめの細かな子育て支援施策を実施いたしますとともに、良質な住宅の供給を促進いたしましたほか、花と緑あふれるまちづくりや市民に親しまれる水辺空間づくりなど、都市アメニティの向上に努めました。さらに、文化・スポーツレクリエーション施設の整備や区役所機能の充実を図るなど、心豊かな都市生活を楽しめるまちづくりを推進いたしました。 次に、情報化の推進につきましては、市民サービスの向上と行政運営の高度化を一層図るため、行政事務の情報化の指針となる「大阪市情報化計画」を策定し、情報システムや通信ネットワークの整備につきまして、その推進に努めているところでございます。 また、国際交流の推進につきましては、姉妹都市を初め世界各国、各都市との間で市民各層にわたる交流を推進するとともに、外国人生活情報提供窓口としてインフォメーション・プラザ・オオサカを設置し、外国人にも暮らしやすいまちづくりに努めましたほか、都市工学の情報提供、技術者等の交流や技術協力、外国人留学生支援事業など、世界に貢献する大阪を目指した積極的な交流を図ってきたところでございます。 以上、平成6年度決算の概要を御説明申し上げましたが、なお詳細につきましては後日の決算特別委員会に譲りたいと存じますので、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(徳田育久子君) お諮りいたします。ただいま議題となっております報告第40号及び報告第41号は、目下、報告第26号、平成6年度大阪市市民病院事業会計決算報告について外3件を審査中の決算特別委員会に付託することに決して御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議長発議のとおり決しました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第3、議案第169号、平和都市宣言を議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第169号 --------------------------------------- ○議長(徳田育久子君) 理事者の説明を求めます。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) ただいま御上程されました議案第169号、平和都市宣言につきまして御説明申し上げます。 世界の恒久平和は人類共通の願いであります。また、大阪が平和な都市であることは市民にとって最も大切なことであると考えております。大阪市会では、これまで幾度となく世界平和に向けた意思を表明され、戦後50年に当たる本年10月には、全会一致で「平和都市宣言」が議決されたところであります。大阪市におきましても、平成3年9月には、世界平和に貢献するシンボル施設として、大阪府と共同で、大阪国際平和センター、通称「ピースおおさか」を開設するなど、市民1人1人に戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えるとともに、広く人々に平和を希求する心が育まれるよう、地道な取り組みに努めてまいったところでございます。 大阪市といたしましては、戦後50年という歴史の大きな節目を期に、この50年、我が国が平和を築く努力の中で発展を遂げてきたことを真摯に受けとめ、次の50年に向け、また、次の世代に対し平和な世界をつないでいくことの大切さを訴え、先般の市会決議や大阪平和アピールの趣旨を踏まえ、改めて平和への意思を明らかにするため、本日の「平和都市宣言」を提案させていただいたところでございます。今後とも、今回提案の「平和都市宣言」や大阪市会における諸決議などの趣旨を体し、市民1人1人に平和の尊さを伝える地道な取り組みに努め、国際社会の発展と平和に貢献する魅力ある国際平和都市大阪づくりを推進してまいりたいと存じます。どうかよろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。 ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となっております議案第169号ついては、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第169号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
    ○議長(徳田育久子君) 日程第4、議案第170号、大阪市立女性いきいきセンター条例の一部を改正する条例案を議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第170号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第170号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第170号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第5、議案第171号、港中学校建設工事請負契約締結についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第171号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第171号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第171号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第6、議案第172号、阪神高速道路公団法第30条第1項の規定による基本計画の変更の協議についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第172号 △(イメージ)議案第172号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第172号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 異議がありますから、起立により採決いたします。17番議員の動議に賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(徳田育久子君) 多数であります。よって議案第172号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第7、議案第173号、町の区域の変更についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第173号 △(イメージ)議案第173号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第173号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第173号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第8、議案第174号、消防協力者損害補償条例の一部を改正する条例案を議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第174号 △(イメージ)議案第174号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第174号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第174号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第9、議案第175号、平野川調節池築造工事請負契約締結についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第175号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第175号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第175号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第10、議案第176号、道頓堀川水門築造工事請負契約締結についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第176号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第176号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 異議がありますから、起立により採決いたします。17番議員の動議に賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(徳田育久子君) 多数であります。よって議案第176号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第11、議案第177号、城北川大川口水門築造工事請負契約締結についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第177号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第177号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第177号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第12、議案第178号、国道479号諏訪共同溝設置工事請負契約締結についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議案第178号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第178号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議案第178号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第13、助役の選任についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)助役の選任について --------------------------------------- ○議長(徳田育久子君) 理事者の説明を求めます。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) ただいま御上程に相なりました助役の選任について御説明申し上げます。 既に御承知のとおり、現在空席になっております助役の後任につきまして、慎重に選考を進めました結果、ここに關淳一君を助役に任命いたしたいと存ずる次第でございます。 同君の経歴につきましては、お手元配付の履歴書のとおりでございまして、人格、識見ともに本市助役として適任と存じますので、何とぞよろしく御審議の上、御同意を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(徳田育久子君) お諮りいたします。ただいま議題となっております助役の選任については、委員会付託を省略、これに同意することに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 異議がありますから、起立により採決いたします。議長発議に賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(徳田育久子君) 多数であります。よって助役の選任については、委員会付託を省略、これに同意することに決しました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第14、教育委員会委員の任命についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)教育委員会委員の任命について --------------------------------------- ○議長(徳田育久子君) 理事者の説明を求めます。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) ただいま御上程に相なりました教育委員会委員の任命について御説明申し上げます。 教育委員会委員伊勢戸佐一郎君の任期が本日12月27日をもって満了いたしますので、その後任につきまして慎重に選考を進めました結果、ここに同君を再び任命いたしたいと存ずる次第でございます。 同君の経歴につきましては、お手元配付の履歴書のとおりでございまして、教育行政について深い造詣と識見を有する人格高潔の方で、本市教育委員会委員として適任と存じますので、何とぞよろしく御審議の上、御同意を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(徳田育久子君) お諮りいたします。ただいま議題となっております教育委員会委員の任命については、委員会付託を省略、これに同意することに御異議ありませんか。   (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 異議がありますから、起立により採決いたします。議長発議に賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(徳田育久子君) 多数であります。よって教育委員会委員の任命については、委員会付託を省略、これに同意することに決しました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第15、固定資産評価審査委員会委員の選任についてを議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)固定資産評価審査委員会委員の選任について --------------------------------------- ○議長(徳田育久子君) 理事者の説明を求めます。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) ただいま御上程に相なりました固定資産評価審査委員会委員の選任について御説明申し上げます。 固定資産評価審査委員会委員久保末喜君及び山本東美雄君の両君の任期が来る平成8年1月22日をもって満了いたしますので、その後任につきまして、慎重に選考を進めました結果、ここに矢野豊君及び宮本雅充君を選任いたしたいと存ずる次第でございます。 同君の経歴につきましては、お手元配付の履歴書のとおりでございまして、人格・識見ともにすぐれ、本市固定資産評価審査委員会委員として適任と存じますので、何とぞよろしく御審議の上、御同意を賜りますようお願いいたします。 ○議長(徳田育久子君) お諮りいたします。ただいま議題となっております固定資産評価審査委員会委員の選任については、委員会付託を省略、これに同意することに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって固定資産評価審査委員会委員の選任については、委員会付託を省略、これに同意することに決しました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第16、議員提出議案第47号、地方分権の推進に関する意見書案を議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議員提出議案第47号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議員提出議案第47号については、委員会付託を省略せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第47号は委員会付託を省略することに決しました。 ○議長(徳田育久子君) これより討論に入ります。 賛成者の発言を許します。 25番谷下浩一郎君。   (25番谷下浩一郎君登壇) ◆25番(谷下浩一郎君) 私は日本共産党大阪市会議員団を代表して、ただいま議題となりました議員提出議案第47号、地方分権の推進に関する意見書案について、賛成の立場から見解を申し上げます。 まず最初に、我が党の地方分権の基本的立場について申し上げておきますと、日本共産党は、歴代自民党政府による地方自治の圧迫と縮小を許さず、地方自治を拡充するための地方分権には賛成であります。 以下、具体的に申し上げますと、我が国の地方自治は、憲法に明記されたことによって、戦後の民主主義を構成する重要な要素とされました。ところが、実際には、「3割自治」という言葉に象徴されるように、歴代自民党政府のもとで地方自治は厳しく制約され、憲法が期待している内容とはほど遠い状況に置かれています。 最近の事例を見ても、それは歴然としています。例えば入院給食費の補助制度の問題です。昨年、国が入院時の給食費を有料化したのに対して、自治体が入院給食費の補助制度をつくる動きが全国で起こりました。これに対して、国は、地方自治体の肩代わりは違法、国から地方への補助金を減額するとの事務次官通知を出すなど、厳しい締めつけをし、地方自治体が住民の願いにこたえることを妨害しました。このほかにも、地方自治体が乳幼児の医療費の無料制度をつくろうとすると、これまたペナルティーをかけるということをやっているのであります。こうして、地方自治体が本来やらなくてはならない福祉や教育を向上させるという事業に対して、国の低い基準を押しつけ、そして、それに従わない自治体への財政措置によるペナルティーという全くもって不当な圧力をかけているのであります。また、地方自治体が生活環境や中小企業への営業を守るために独自の条例を制定する、あるいは要綱をつくるのは当然のことですが、この面でも国は、財界や大企業の開発やゼネコン型巨大開発を優先するため、独自の規制を骨抜きにする圧力をかけています。有名なものとしては、宅地の乱開発を防ぐための宅地開発指導要綱の制定をさせない。あるいは、既に制定されているものについて、見直しなどの圧力をかけている問題。あるいは、大規模小売店舗法に伴う独自の規制を全廃させるなどの問題があります。 そもそも地方分権はこうした国の強い統制下にある地方自治体を、憲法が予定した本来の姿にしていくことであります。そして、そのための権限と財源を国から移譲させ、地方自治の真の確立と拡充を求める運動であり、主張であります。こうした地方分権の推進は大いに進めるべきであるというのが我が党の主張であります。したがってことし5月15日に参議院で可決成立した地方分権推進法にも賛成をしているのであります。この立場から、ただいま上程されました地方分権の推進に関する意見書案を見た時、本案文には「政令指定都市は……大都市圏の中枢都市として広域的、国際的役割を果たす」など、論議を呼ぶ表現があるものの、結論として市町村への大幅な権限移譲、税財源の充実強化等を図ることを求めており、賛成であります。 なお、地方自治を憲法の精神でよみがえらせ、拡充させるための地方分権は自動的に進むものではありません。逆に、分権の名による地方自治否定との闘いを通して実現できるものだと考えます。 この点で重要な課題になる点を2点だけ申し上げます。 第1は、機関委任事務制度の廃止と地方への権限と財源の移譲の問題であります。政府は、機関委任事務の廃止について、廃止を含めて検討すると言っています。しかし、機関委任事務は数を減らすだけでは問題の解決にはなりません。財源を伴わない分権は、自治体に仕事を押しつけるだけで、地方分権に逆行することになるだけであり、どうしても財源の移譲をさせることが重要なのであります。 第2は、住民の暮らし、福祉を守るための自治体独自の行政事務を、規制緩和などを口実にして見直そうという動きもあり、これを許さないという点です。すなわち、政府の分権大綱方針は自治体による公害規制の上乗せや大型店の出店規制条例の廃止や縮小を提起しておりますが、こうした財界の利益を優先する立場からの規制緩和は許されないということが、今後大事になっていると言えるのであります。しかも、この分権大綱方針の背景には、国の役割を国家の存立にかかわる問題に限定して、国際貢献のための強力な国家をという財界などの意図があるのは明白であり、こうしたもくろみを許さないという点を強調しておくものです。 以上、今後の課題を指摘し、真の地方自治を拡大させる地方分権の推進に奮闘する決意を申し上げ、私の討論を終わります。 ○議長(徳田育久子君) これをもって討論を終結いたします。 ○議長(徳田育久子君) これより採決に入ります。ただいま議題となっております議員提出議案第47号を原案どおり可決することに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第47号は原案どおり可決されました。 ○議長(徳田育久子君) 日程第17、議員提出議案第48号、沖縄県の米軍基地整理・縮小等を求める決議案を議題といたします。--------------------------------------- △(イメージ)議員提出議案第48号 --------------------------------------- ◆17番(木下吉信君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議員提出議案第48号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。 ○議長(徳田育久子君) 17番議員の動議に御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(徳田育久子君) 御異議なしと認めます。よって議員提出議案第48号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。 △閉議 ○議長(徳田育久子君) 本日の日程は以上で終了いたしました。 ○議長(徳田育久子君) この際市長より歳末のごあいさつがあります。 磯村市長。   (市長磯村隆文君登壇) ◎市長(磯村隆文君) 歳末に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。 本年は年明け早々に阪神・淡路大震災が起こりまして、その甚大な被害を目の当たりにいたしたところでございます。私ども自治体行政に携わる者にとりまして、市民の生命と財産、健康と安全を守るという基本的な責務の重要性を改めて痛感し、市民が安心して暮らせるまちづくりに全力を挙げて取り組む決意を新たにしたところでございます。また、11月にはAPEC大阪会議が開催され、大阪から世界に向かって情報が直接発信されるなど、国際都市大阪を世界に大きくアピールできました。今後とも大阪市政のさらなる発展に誠心誠意努めてまいる所存でございますので、議員の皆様におかれましては、格別の御指導、御協力を賜りますよう心からお願い申し上げる次第でございます。 いよいよ厳寒に向かいます折から、皆様方には何とぞ御自愛いただき、お健やかに新年をお迎えくださいますようお祈り申し上げまして、年末のごあいさつとさせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(徳田育久子君) この際私からも一言ごあいさつを申し上げます。 この1年を振り返りますと、さまざまな出来事がございました。年明け早々の1月17日未明に発生した阪神・淡路大震災は、湾岸部を中心に市内各地でも多大な被害をもたらしましたが、大地震発生から1年が経過しようとしている今日、いまだに不自由な生活を強いられている市民の方々が数多くいらっしゃいます。被害に遭われた方々に改めて心よりお見舞い申し上げます。 また、震災の傷跡もいえぬ3月には、東京の地下鉄で猛毒のサリンが散布されるという痛ましい事件が発生し、同じ公営交通である本市の地下鉄においても、市民・乗客の皆様に大変な不安を抱かせることとなりました。市民の安全と財産、健康を守るということが市政の最も基本的な責務でありますが、大災害・大事件を目の当たりにいたしまして、責務の重大さを改めて認識させられたところでございます。 一方、4月の統一地方選挙においては、厳しい選挙戦の末、私たちははえある大阪市会議員に選出され、また、先日の市長選挙においては、2期8年にわたり大阪市政の発展に御尽力されました西尾前市長の後を引き継ぎ、磯村新市長が市民の期待を担われてみごと当選され、第16代大阪市長に就任されました。これらの選挙を通じ、私たち市会議員並びに磯村新市長に対する大阪市民の期待の大きさ、責務の重大さを再認識し、身のひきしまる思いでございます。 現在の社会経済情勢は、不況の出口が見えない、先行きの不透明な状況ではありますが、先ほど磯村新市長の御発言の中で、多くの人が集い、にぎわう、創造性と活力にあふれ、世界にはばたく大阪づくりと、すべての市民が快適で豊かな生活を楽しめる、だれもが住みたいと願うまちづくりを目指し、市民が誇れる大阪の実現に努めると、力強い決意を披瀝されました。私から申し上げるまでもなく、磯村市長は経済の専門家であり、長引く景気低迷や円高により中小企業にとって非常に厳しい経済環境となっている今こそ、新市長のその手腕を十二分に発揮し、中小企業のまち大阪を活性化していただくことに私たちは大きな期待を寄せております。 また、先月11月にはAPEC大阪会議を、市民の皆様の多大な御協力により、無事開催することができ、国際都市大阪の名を世界にアピールすることができました。 また一方で、市民の共通の願いである大阪オリンピックの招致に一歩一歩近づきつつある感がいたします。私たち市会におきましも、本年3月に全会一致で第29回オリンピック競技大会の大阪招致宣言を行い、市会を挙げてオリンピックの大阪招致に協力する決意でありますが、磯村新市長を中心に、市民の皆様の情熱を結集して、さらに市民運動を盛り上げ、ぜひとも大阪オリンピックが実現いたしますことを願っております。 最後になりましたが、議員各位並びに理事者・市政関係者の御精励に対し衷心より感謝と敬意を表しますとともに、皆様が御家族ともども御健勝にてよいお年をお迎えくださいますようお祈り申し上げまして、私の歳末のごあいさつといたします。 ありがとうございました。(拍手) △散会 ○議長(徳田育久子君) 本日はこれをもって散会いたします。   午後3時18分散会--(報告第42号及び報告第43号は別冊の2に登載)----------------------------------------- △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号
    △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第44号 △(イメージ)報告第45号 △(イメージ)報告第45号 △(イメージ)報告第46号 △(イメージ)報告第47号 △(イメージ)報告第47号 △(イメージ)報告第47号 △(イメージ)報告監7の第39号 △(イメージ)報告監7の第39号 △(イメージ)報告監7の第39号 △(イメージ)報告監7の第39号 △(イメージ)報告監7の第39号 △(イメージ)報告監7の第40号 △(イメージ)報告監7の第40号 △(イメージ)報告監7の第40号 △(イメージ)報告監7の第40号 ---------------------------------------大阪市会議長   徳田育久子(印)大阪市会議員   天野 一(印)大阪市会議員   一色孝之(印)◯大阪市会(定例会)会議録(平成7年12月27日)(終)...