大阪市議会 1971-03-12
03月12日-04号
昭和46年第1回定例会(昭和46年2・3月)◯大阪市会(定例会)会議録(昭和46年3月12日)
◯議事日程 昭和46年3月12日午前10時開議第1 議案第4号 昭和46年度大阪市一般会計予算(以下委員長報告)第2 議案第5号 昭和46年度大阪市
大学医学部付属病院事業会計予算第3 議案第6号 昭和46年度大阪市食肉市場・
と畜場事業会計予算第4 議案第7号 昭和46年度大阪市
宅地造成事業会計予算第5 議案第8号 昭和46年度大阪市市街地再
開発事業会計予算第6 議案第9号 昭和46年度大阪市
駐車場事業会計予算第7 議案第10号 昭和46年度大阪市
土地先行取得事業会計予算第8 議案第11号 昭和46年度大阪市
母子福祉貸付資金会計予算第9 議案第12号 昭和46年度大阪市
国民健康保険事業会計予算第10 議案第13号 昭和46年度大阪市
心身障害者扶養共済事業会計予算第11 議案第14号 昭和46年度大阪市
市民病院事業会計予算第12 議案第15号 昭和46年度大阪市
中央卸売市場事業会計予算第13 議案第16号 昭和46年度大阪市
港営事業会計予算第14 議案第17号 昭和46年度大阪市
下水道事業会計予算第15 議案第18号 昭和46年度大阪市
自動車運送事業会計予算第16 議案第19号 昭和46年度大阪市
高速鉄道事業会計予算第17 議案第20号 昭和46年度大阪市
水道事業会計予算第18 議案第21号 昭和46年度大阪市
工業用水道事業会計予算第19 議案第22号 昭和46年度大阪市公債費会計予算第20 議案第23号 昭和46年度大阪市都島本通外12財産区予算第21 議案第24号 執行機関の附属機関に関する条例の一部を改正する条例案第22 議案第25号
近畿宝くじ事務協議会規約の一部改正に関する協議について第23 議案第26号 当せん金附証票の発売について第24 議案第27号 大阪市
中小企業融資基金条例の一部を改正する条例案第25 議案第28号 大阪市
生業資金貸付基金条例の一部を改正する条例案第26 議案第29号
大阪市立助産婦養成施設条例案第27 議案第30号
大阪市立看護婦養成施設条例の一部を改正する条例案第28 議案第31号
大阪市立駐車場条例の一部を改正する条例案第29 議案第32号
水洗便所設備資金貸付基金条例の一部を改正する条例案第30 議案第33号 大阪市港湾施設条例の一部を改正する条例案(以上委員長報告)第31 議案第34号 昭和45年度大阪市
一般会計補正予算(第5回)第32 議案第35号 昭和45年度大阪市
大学医学部付属病院事業会計補正予算(第3回)第33 議案第36号 昭和45年度大阪市食肉市場・
と畜場事業会計補正予算(第1回)第34 議案第37号 昭和45年度大阪市
宅地造成事業会計補正予算(第1回)第35 議案第38号 昭和45年度大阪市市街地再
開発事業会計補正予算(第1回)第36 議案第39号 昭和45年度大阪市
土地先行取得事業会計補正予算(第1回)第37 議案第40号 昭和45年度大阪市
国民健康保険事業会計補正予算(第2回)第38 議案第41号 昭和45年度大阪市
市民病院事業会計補正予算(第2回)第39 議案第42号 昭和45年度大阪市
中央卸売市場事業会計補正予算(第1回)第40 議案第43号 昭和45年度大阪市
港営事業会計補正予算(第2回)第41 議案第44号 昭和45年度大阪市
下水道事業会計補正予算(第2回)第42 議案第45号 昭和45年度大阪市
高速鉄道事業会計補正予算(第2回)第43 議案第46号 昭和45年度大阪市
水道事業会計補正予算(第2回)第44 議案第47号 昭和45年度大阪市
工業用水道事業会計補正予算(第2回)第45 議案第48号 昭和45年度大阪市
公債費会計補正予算(第4回)第46 議案第49号 昭和45年度の年度末手当に関する条例案第47 議案第50号 大阪市職員定数条例の一部を改正する条例案第48 議案第51号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案第49 議案第52号 大阪市
区役所附設会館条例の一部を改正する条例案第50 議案第53号
不動産運用基金条例の一部を改正する条例案第51 議案第54号
大阪市立学校設置条例の一部を改正する条例案第52 議案第55号 大阪市
中央卸売市場事業の設置等に関する条例等の一部を改正する条例案第53 議案第56号
大阪市立児童福祉施設条例の一部を改正する条例案第54 議案第57号
大阪市立老人福祉施設条例の一部を改正する条例案第55 議案第58号
大阪市立勤労青少年ホーム条例の一部を改正する条例案第56 議案第59号
阪神高速道路公団法第30条第1項の規定による基本計画の変更の協議について第57 議案第60号 町の区域及び名称の変更について第58 議案第61号
大阪市営住宅条例の一部を改正する条例案第59 議案第62号 企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案
--------------------------------- ◯追加議事日程第60 議員提出議案第1号 健康保険法等の一部改正法案に関する決議案第61 議員提出議案第2号 健康保険法等一部改正に反対する決議案
---------------------------------◯出席議員 80人(欠は欠席者) 1番 小郷平八君欠 2番
和田正三君 3番 吉田辰治君 4番 加藤正武君 5番 藤岡信雄君 6番 井上英夫君 7番 改発 弘君 8番 柳井伝八君欠 9番 佐伯三郎君 10番 姫野 浄君 11番 若林伊太郎君 12番 安達喜雄君 13番 仲谷誠夫君 14番 中尾安夫君 15番 安松克己君 16番 岸田政夫君 17番 音在又一君 18番 植田完治君 19番 山下喜一君 20番 天野 要君 21番 高貴伝三郎君 22番 室屋定三君 23番 森下土治君 24番 岸本太造君 25番 内村作二君 26番 山下博義君 27番 栗須 斉君 28番 高橋幸一君 29番 山口武志君 30番 島尾 茂君 31番 隅野源治郎君 32番 小林通夫君欠 33番 中石清一君 34番 鈴木清蔵君 35番 高野光男君欠 36番 井上長栄君 37番 佐々木栄一君 38番 加藤市太郎君 39番 辻 昭二郎君 40番 古山一郎君 41番 沼田喜一君 42番 綱沢靖二君欠 43番 沢村信義君 44番 長沢利治君 45番 山川洋三君 46番 松井義明君 47番 塩田吾一君 48番 上野 弘君 49番 沓脱タケ子君 50番 板並丈夫君 51番 辻 渡君欠 52番 野口末造君 53番 黒木武好君 54番 高垣松雄君 55番 三原逸三君 56番 奥野修三君 57番 倉川 薫君欠 58番 大丸志朗君 59番 大西保三郎君欠 60番 美延重忠君欠 61番 行岡忠雄君 62番 長田義一君 63番 坂本 実君欠 64番 柳本松太郎君 65番 勝田真人君欠 66番 南 常治郎君欠 67番 岡野正雄君 68番 寺西 武君 69番 田中豊栄君 70番 野村 清君 71番 寄吉 極君 72番 吉田 弘君 73番 中田捨次郎君 74番 佐野繁雄君 75番 上田 武君 76番 西風金之助君欠 77番 伊藤 募君 78番 中村賢三郎君 79番 米沢正実君 80番 田中正男君 81番 粟井岩吉君欠 82番 木下常吉君 83番 森野熊一君 84番 松尾禎一郎君 85番 次田虎雄君 86番 黒田廣一君 87番 坂井三郎君 88番 井上秀之助君 89番 北山 勇君 90番 小林和美君 91番 吉瀬昌幸君 92番 大神 仁君 93番 村田岩雄君 94番 長谷川元一君
---------------------------------◯職務のために出席した事務局職員 市会事務局長 松浦芳平 次長 榎村 博 議事課長 上羽睦義 議事係長 藤田 衛 委員係長 谷口勝彦
---------------------------------◯議場に出席した執行機関及び説明員 市長 中馬 馨 助役 下村 進 同 大島 靖 同 中尾正平 収入役 三宅季二 (市長室長) 事務吏員 竹村保治 (公聴部長) 同 圓井東一 (同和対策部長) 同 山上 脩 (
万国博覧会協力部長) 同 大槻四郎 (総務局長) 同 久川芳蔵 (財政局長) 同 内山敞義 (総合計画局長) 技術吏員 福山真三郎 (経理局長) 事務吏員 橋本 勝 (民生局長) 同 藤井弘巳 (経済局長) 同 工藤敏郎 (衛生局長) 技術吏員 中山信正 (清掃局長) 事務吏員 荻野二郎 (土木局長) 技術吏員 近藤和夫 (都市再開発局長) 事務吏員 大重正俊 (公園部長) 技術吏員 加藤一男 (建築局長) 事務吏員 徳山正文 (港湾局長) 技術吏員 叶 清 (
市立大学事務局長) 事務吏員 小島 誠 (交通局長) 同 黒田泰輔 (水道局長) 技術吏員 水野福太郎 (消防局長) 消防長 畑中良一 教育長 石川多賀夫
選挙管理委員会委員長 漆原亀太郎(
選挙管理委員会事務局長) 事務吏員 米田拾二(監査事務局長) 同 森 光
人事委員会委員長 滝石豊稲(
人事委員会事務局長) 事務吏員 林 道彦
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△開議 昭和46年3月12日午後4時50分開議
○議長(天野要君) これより市会定例会会議を開きます。 本日の会議録署名者を音在又一君、野村清君のご両君にお願いいたします。
○議長(天野要君) おはかりいたします。この際暫時休憩し、なお定刻が参りましたならば、時間を延長することに決してご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって時間は延長されました。 暫時休憩いたします。 午後4時51分休憩 午後6時12分再開
○議長(天野要君) これより休憩前に引き続き会議を開きます。
○議長(天野要君) 日程第1、議案第4号、昭和46年度大阪市一般会計予算ないし日程第30、議案第33号、大阪市港湾施設条例の一部を改正する条例案、一括して議題といたします。
○議長(天野要君) 各常任委員長より審査の報告を求めます。
○議長(天野要君) 23番
財政総務委員長森下土治君。
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△(イメージ)
財政総務委員会審査報告書 ---------------------------------
◆23番(森下土治君) 財政総務委員会に付託されました議案第4号、昭和46年度大阪市一般会計予算外5件に対する審査の概要と結果をご報告申し上げます。 本委員会は、去る2月24日の本会議において諸案件の付託を受けて以来、本日に至るまで、実地調査を含め、8回にわたり熱心かつ慎重なる審査を重ねました結果、お手元に配付しております報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、委員会における審査の概要を重点的にご報告申し上げることにいたします。 まず第一は、われわれ議会側と理事者が一体となって、長年にわたり熱心なる運動を続けてきた税財政制度確立の問題でありますが、これがいまだ抜本的な改善がなされていないことを指摘しつつ、運動自体がマンネリ化しておるのではないか、今後いかにその打開方途を見出すかをただされたのであります。 これに対し理事者は、現時点では段階的な域は出ていないが、運動そのものは決してマンネリ化したものではなく、現行税体制が大都市の需要に適合しない点を、本市だけでなく、指定都市こぞって強く政府、中央に向かって主張し続けてきた結果、昭和41年度の地方税法改正以来、土地評価がえに伴う固定資産税、都市計画税の負担調整措置の実施、
自動車取得税交付金の創設に引き続き、地方道路譲与税の配分是正など、年々徐々にではあるが、その成果は実ってきており、特に45年度における
市民税法人税割りの増強に見られるごとく、市町村財源の充実をはかる意味合いにおいて画期的な措置もみられ、これら38年以降の措置なかりせば、本年度予算において約242億円ほどが歳入として計上し得ていなかったことになる。よって今後も目標としては、都市構築としての道路目的財源の強化並びに法人所得課税の拡充等につとめねばならないが、昨今の社会経済情勢の変動に伴い、おりに触れ大都市税財政の実態に即応する財源拡充の必要性が強調されてきており、国の諮問機関である地方制度調査会が昨年12月、大都市制度上の問題点として国及び地方公共団体を通ずる現行税源配分について再検討を加え、その再配分をはかるべしとの内容を盛り込んだ答申も出されていることにも注目し、今後はその答申をふまえ、新たな観点より税制体系の根幹に触れる改正運動として都市全体が結束し、これを盛り上げ、大都市税源の充実に取り組む必要がある旨答えられた次第であります。 次に、現在国会で審議されている
本年度住民税減税による減収額19億3,600万円相当額は、当然地方交付税により補てんされるべきものとの観点より、本年度の
地方交付税交付金140億円の予算計上は、積極性を欠く姿勢ではないかとその理由をただされたのであります。 これに対し理事者は、地方交付税は国税三税の32%とされており、その総額を見ると、昭和46年度は2兆464億円、前年度対比伸び率は14%であり、45年度の30%の伸び率に比べ著しく劣っており、景気の鎮静化を示している昨今の経済情勢の中にあっては、交付団体である42都道府県側により多く交付され、市町村側への交付の伸びは鈍化することが予想される。そこで全国ワクの動向、本市財政需要の実態並びに市税収入の状況等を勘案して、46年度は前年度確定見込み額130億円に比し、10億円増の140億円を計上しているが、45年度には土地基金分として約9億円ほど46年度に交付されるべき額を繰り上げて交付されているので、46年度予算は実質的には30億近く伸ばして計上していることになり、決して弱気の姿勢ではない。加えて国勢調査人口の増減を基礎としてきめられる交付額を特に昼間人口の多いことを理由として、計算上減らないよう配慮している。なお、本市への交付額は、数年来増加傾向を示しているが、これに決して満足はしておらず、地方交付税が大都市にこれだけ交付されること自体、税体系に矛盾があることを示すものである。さりとて現行制度のもとにあっては、より獲得につとめねばならないが、真に希求しているものは、これら依存財源でなく
自主財源そのものであり、今後とも税制改正には一段と努力したい旨、答えられた次第であります。 次に、行政区の分合問題と、公害対策機構の一元化について委員より、その方針をただされたのであります。 これに対し理事者は、分合区については、市民サービスの均等化及び行政効率の面から、かねてより検討を続けてきているが、大阪市の場合は、当面している現状にかんがみ、分区だけでなく合区も考えねばならず、問題がきわめて重大であり、学識経験者、市民各層の意見を吸収するため審議会を設置した横浜方式を採用することが望ましいと考える。しかしこれとても統一選挙後の新議会の意向も尊重しつつ検討を進めたい旨答えられ、続いて公害対策としての機構の一元化については、現在各局がそれぞれの立場で公害対策に取り組み、全体を統括し、企画調整をはかる意味で現在の公害対策部を置いているが、さらに強力な一元的統制下に置くため、機構の改革は二、三年前から検討しており、本年五、六月ごろに本市の一般行政機構の改革を実施する予定であるので、その際、公害部門をどうするか、行政運営面を考慮しつつ結論を出したい旨、答弁された次第であります。 次に、市民サービスを求める声を反映し、新庁舎の建設計画並びに市民生活に直結する区役所施設の充実及び不均衡是正の問題に論議が集中したのであります。 まず分散庁舎の解消をはかり、新総合庁舎を建設するための基金積み立て額は、46年度末には利子を含め、基金高としては13億4,000万円余になるが、100億近い建設費を要するといわれている新庁舎建設をいかに考えているか、その構想について尋ねられ、これに対し理事者は、新庁舎は、将来においても著しい変化のない限り、狭隘をかこつことのないよう施設面での配慮に加えて、市民のシンボル的要素も十分勘案しなければならず、何ぶんばく大な資金を必要とするので、市民の十分なる納得の上に立って建設計画を進めねばならない。場所としては、この中之島が市民の愛着が深い地でもあり、技術的な検討を加えていたが、中之島地域の再開発ともあわせ、人工土地という考え方を採用すれば、現地でも可能との結論が出ている。もはや年次計画を立て、着手しなければならない時期にもきているので、年度がかわれば市民の理解を求めつつ、資金として政府起債の動向、
不動産売却処分等を考え合わせ、方針を立ててまいりたい旨答えられたのであります。 次に、区役所庁舎の建てかえ計画並びに市民の利用度の高い区民ホール、付設会館の設置が地域により不均衡を生じているので、集会の場を配慮すべきではないかとその方針をただされるとともに、冷房設備の設置状況についても尋ねられたのであります。 これに対し理事者は、昨年、旭区役所庁舎を新しく建てかえたことにより、木造庁舎はなくなったが、戦前建設した九つの庁舎の建てかえを迫られており、うち、本
年度大正区役所庁舎の建設費として1億3,900万円計上しているが、昨今論議されている行政区の統廃合とあわせ、計画を練り直したい旨答えられ、続いて区民ホールについては一般市民の集会の便益をはかるため、現在では阿倍野、東成、旭の3区役所に付設しているが、今後新しく建設される区庁舎には取り入れていく方針であり、また、付設会館についても14館の使用状況を見ると利用度も高いので、各地域の実情に応じて、中心区といえども1区1館という方向で建設を進めてまいりたい。また、区役所庁舎内の冷房設備については、本年度予算で3ないし4区役所を対象として1億9,000万円計上しているもので、現在のところ東成、旭両区役所及び45年度中に措置した8出張所のみに冷房装置が据えつけられている。一挙に解決することが望ましいが、財源に限りがあるので、今後三、四年の間には全区に据えつけ、夏季における市民サービスにつとめたい旨、答えられた次第であります。 さらに区役所関係では、区職員の効率的人員配置、事務処理の機械化による能率向上について、区役所出張所における取り扱い業務の拡充、
各種証明交付申請時の印鑑行政の解消問題、さらには区役所の業務が各種団体に依存していては、市長の提唱する市民運動が市民末端にまで浸透するのに弊害を起こすとの指摘まで、市民サービスと業務の改善について、各般にわたり質疑応答がかわされたのであります。 そのほか、本委員会におきましては、国庫支出金にかかる超過負担の解消方途について、本
年度地方税法改正要綱と、それが本市税収入に及ぼす影響度合い、宝くじ発売廃止の意向の有無から、広告税課税のあり方及びたばこ消費税の増収をはかるための市内購入のPRについて、また、公聴部における夜間休日の市民の声の受付体制や、市民運動のあり方について、業務量に見合う本市職従業員の補充と待遇改善問題、
公害対策関係予算の増額と、人間優先の基本姿勢を貫くことについて、同和対策事業に取り組む本市の姿勢及び市職従業員の同和研修と、市民に対する同和教育、啓蒙運動に力を入れるべきことについて、また、用地買収を進めるにあたっての補償基準、不法占拠対策について、さらには今回の首長選挙が、市域拡張問題と税制改正を市民に訴え、理解を求め得るまたとなき機会であることの指摘に至るまで、あらゆる角度、観点から、徹底的な論議がかわされた次第であります。 これらの詳細は、いずれ調製配付されます速記録に譲ることといたしまして、以上簡単でありますが、財政総務委員会の審査の報告といたします。(拍手)
○議長(天野要君) 30番
文教経済委員長島尾茂君。
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△(イメージ)
文教経済委員会審査報告書 ---------------------------------
◆30番(島尾茂君) 文教経済委員会の審査の経過と結果の大要をご報告申し上げます。 本委員会は、去る2月24日の本会議において諸案件の付託を受けて以来、実地調査を含め7日間にわたり、熱心かつ慎重なる審査を行なった結果、お手元に配付の報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、本委員会における質疑応答の概要を重点的にご報告申し上げます。 まず、教育委員会関係においては、昨年に引き続き
義務教育費父兄負担の問題が取り上げられたのであります。 ご承知のとおり、
PTA父兄負担解消4カ年計画は、本年度をもっていよいよ最終年度となるのでありますが、過去3カ年における負担解消の成果と、将来に残された問題に対する理事者の対策、とりわけPTA以外の各種の学校後援会、地元有志による寄付金の徴収などの問題についてただされたのであります。 これに対し理事者は、当初の計画目標である学校維持運営費については、物価上昇分も含め、昭和46年度29億円余の予算計上によって100%達成されるが、父兄負担はこれ以外にもPTA活動の経費、臨時的経費、教材等の徴収金、科学技術の発展による教育機器の質的向上に伴う経費など、数多くの問題点が残されているので、これらについては、47年度以降計画的に対処していきたい。 また、学校施設設備に対する各種団体よりの寄付については、当局の施設設備の不十分さにも一因はあるが、市教委として直接介入できる問題ではないので、寄付金徴収の方法や品目について、ケース・バイ・ケースにより、寄付者との事前協議を通じて、教育の目的にかなうような方向で、また、父兄負担の抜け道とならないよう、十分配慮してこれに対処していきたい。なお、高等学校については、入学時寄付金の全廃を期して、新年度特に4,700万円余の予算を増額計上している次第であるなど、答弁があったのであります。 次に、老朽木造校舎の改築並びに新入学児童の収容対策についてただされたのであります。 これに対し理事者は、現在、文部省基準による危険、もしくはこれに準ずる危険校舎は、同和推進校を含め279教室あるが、新年度はこのうち102教室の改築を計画している。なお、残る177教室についても、逐次鉄筋化を推進し、可及的すみやかに解消すべく、一そうの努力をしていきたい。また、小、中学校の児童生徒の増加は、昭和46年度353クラス、47年度145クラスと見込まれるが、このほか過大校の解消対策や特別教室の整備など、総じて新年度は534教室を新設する計画である。しかしながら、なおかつ97教室がパイプ教室での授業とならざるを得ないのであるが、これに対しては学習に支障のないよう、でき得る限りの措置を講じていきたいなど、答弁がなされたのであります。 なお、幼稚園に関しても、公立幼稚園の増設と偏在是正、私立幼稚園児の父兄負担軽減、小学校併設園における園長兼務制の問題など、さまざまな角度から論議がかわされたのであります。 このほか、教育委員会関係としては、体育館、図書館の増設について、女子教員の勤務体制について、給食内容の改善について、航空騒音等、各種の学校公害対策について、特殊学級について、市立高校に関する諸問題等々、きわめて広範にわたって熱心なる質疑があったのであります。 次に、経済局関係としては、生鮮食料品の値上がり防止と小売市場の整備及び新年度新たに設置された消費者センターの運営などを中心とした消費流通対策について質疑があったのであります。 これに対し理事者は、物価問題は本質的には需給のアンバランスが原因であり、産地の出荷価格の安定が強く望まれるので、この面から政府において価格保証などの対策を講じるよう、機会あるごとに働きかけているところであるが、一方、本市独自の立場からも、中央卸売市場で形成された価格を、適正に小売価格に反映させるべく各種の施策を積極的に講じている。すなわち、新年度以降、毎年2カ所ずつ計画的に公設市場の改築を行なうなど、流通機構の整備、近代化につとめ、流通コストの引き下げをはかるとともに、小売業者に対しては、標準価格日報を厳守させるよう強く指導しているほか、テレビを通じ、生鮮食料品の流通情報を市民に提供するとともに、消費者センターを設置して、消費者の総合的窓口機関として、商品に対する各種情報の提供、苦情処理、商品テストを行なうほか、展示コーナーを設けるなど、商品知識の普及と消費者保護を積極的に行なうなどしている旨を答弁されたのであります。 なお、加美、巽地区におけるカドミウム汚染の問題に関連して、特に中小零細企業については、資金力の問題などの点で取り残されている点を指摘して、これらの公害対策について一段と強化するよう要望があった次第であります。 このほか、経済局関係としては、同和産業振興会のその後の運営状況について、工業研究所の改築について、中央卸売市場の整備並びに北部市場との関連について、万博後の中小企業対策について、中国貿易並びに海外市場調査について、企業内託児所設置融資制度の運用状況など、各般の質疑があったのであります。 最後に、市立大学の将来の方向についてでありますが、これに対し理事者は、杉本学舎の整備計画もほぼ目標どおり達成され、医学部を除き、タコ足学舎が名実ともに総合大学となったのであるが、将来は伝統ある文科系学部はもちろんのこと、大学全体としても国立大学のモデルとなるのではなく、先輩から受け継いだ伝統ある特色を生かし、あくまで自治大学としての精神を受け継いでやっていきたい。特に理工系学部は科学技術の発展に伴い、多額の必要経費が予想されるが、いたずらに間口を広げず、講座数は必要最小限にとどめ、狭く深くという方向で充実していきたい旨を答弁されたのであります。 このほか大学関係としては、学術寄付金の使途について、教育研究費についてなど、質疑があったのであります。 以上、委員会における質疑応答のおもなるものをご報告申し上げたのでありますが、これらの詳細につきましては、いずれ調製配付されます速記録に譲りたいと思います。 簡単ではありますが、これをもって文教経済委員会の審査の報告とする次第であります。(拍手)
○議長(天野要君) 8番民生保健委員長柳井伝八君。
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△(イメージ)民生保健委員会審査報告書
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◆8番(柳井伝八君) 民生保健委員会に付託されました昭和46年度大阪市一般会計予算並びに関連案件の審査の経過と結果の大要をご報告申し上げます。 本委員会は去る24日の本会議におきまして付託を受けましてから、実地調査を含め7日間にわたり慎重かつ熱心な審査を行ないました結果、お手元に配付しております報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、委員会における質疑応答の概要をご報告申し上げます。 まず民生局関係におきましては、老齢人口の増加並びに核家族化による孤独老人の増加等の実情から見て、老人福祉対策はますます重要な社会問題になってきている現状にかんかみ、市長が重点施策とされている本市の老人福祉施策についてただされたのであります。 これに対して理事者は、老人福祉問題は積極方針のもとに、逐年施策の向上、拡充につとめてきており、新年度においても、保護措置の必要な老人のために、信太山老人ホームの増築に5,740万円を計上して収容増をはかる一方、地域社会の一般老人が使用する老人福祉センターを繰り越し分も含め3カ所分8,700万円の建設費を計上し、さらに地区の老人たちの自主的な話し合いの場としての老人いこいの家の設置助成についても、例年に比べで大幅な増額をはかるなど、老人をめぐる施設、環境の整備につとめており、また、居宅寝た切り老人に対する訪問健康診断、家庭奉仕員の派遣、特殊寝台の貸与を行なうとともに、昨年10月から実施した寝た切り老人医療費助成制度に引き続き、新年度より入院老人に対する医療費の一部を助成する制度を設けるなど、老人の医療負担の軽減につとめるようしているが、なお、今後においても、きめこまかく手厚い施策の充実を期してまいりたい所存である旨、答弁されたのであります。委員会では、さらに老人が安定した老後を過ごせるために、生活保障、医療保障の両面から多くの意見があり、特に保健所業務の一環として、老人の健康管理と指導を行なうことについて、熱心な意見があったのでありますが、これに対しては、すでに城東保健所において食生活、精神衛生などの相談、指導にあたってきており、今後とも条件にかなう保健所を対象に拡充したい旨を答えられた次第であります。 次に、昭和46年度を初年度とする第2次保育所整備計画で、就学前児童の10.4%の措置率を目標としているが、特に周辺部における保育ニードの高い現状にかんがみ、はたしてこの目標で十分であるのかどうか。また、本市保育行政の一助となっている民間保育所に対する助成措置についても、ただされたのであります。 これに対して理事者は、第2次保育所整備計画は、全国平均10.44%を上回る線を目標に策定したもので、現在市内では公立、民間施設を合わせた措置率が5.4%であるが、第2次計画によって市内の要保育児の大部分は収容できるものと考えており、昭和46年度は民間保育所の建設助成を含め、建設整備費として6億円と大幅な増額を行なっているところである。もちろん今後の建設にあたっては、人口増の著しい保育需要の高い地区に重点を置き、実施してまいりたい。また、本市の保育行政の一端をになっている民間保育所に対しては、例年、助成費の増額をはかってきているが、新年度においても5,700万円余りを引き上げて、施設整備の拡充強化を推進して、市民の期待にこたえるよう努力している旨、答弁されたのであります。 そのほか、民生局関係においては、身体障害者スポーツセンターの内容、愛隣地区の、整備対策、身体障害者等に対する市営交通機関の割引制度の内容、社会福祉会館の建設計画等、民生事業の各般にわたって多くの論議があった次第であります。 次に、衛生局関係では、公害問題が多くの委員から取り上げられたのでありますが、その一つは、本市の公害防止にかかる機構の一元化問題であり、また、他の一つは、公害関係法の整備に伴い、検査機能の強化と、指導体制の充実についてただされたのであります。 これに対して理事者は、公害対策機構のあり方については、いろいろ意見のあるところであるが、公害問題の多様性から、総合的な企画調整の機関として公害対策部を置き、個々の問題は各所管で対処してきたが、いまや行政機構全般にわたって再検討すべき時期に至っているとも考えるので、その際に含めて公害防止機構の一元化についても慎重に検討を加え、より実効が期せられるような体制づくりを行なってまいりたい。また、検査機能の強化については、総合的な検査、研究は衛生研究所において行ない、第一線機関としては全保健所を4ブロックに分かち、このうち北、港、東成、住吉保健所が中核的役割りを果たしながら各保健所があたっているところであるが、最近の有害食品の問題が多いことから、この面の監視強化についても意を払い、保健所の検査設備の充実を期しつつある旨を、また、公害発生源に対する指導対策としても、公害パトロール車、大気汚染監視測定車など、機動力の整備増強につとめているほか、環境衛生監視員など、公害防止事業に従事する人員強化についても、常に関係部局と緊密に折衝を行なっているところである旨の答弁があった次第であります。 このほかにも、衛生局関係では、東住吉、生野区におけるカドミウム汚染にかかる住民の医療保護の万全を期すべきこと、東南市民病院の建設促進と、市民病院の施設設備の拡充問題、医療従事職員の充足問題、予防接種の事故防止対策と補償問題、野犬捕獲対策等々、市民の健康を守る立場から、各般の問題についてきわめて活発な論議がかわされた次第であります。 最後に清掃局関係でありますが、ごみ収集問題について、昭和44年度から実施された週2回の定日収集作業が、いまだ完全に実施されていない現状にかんがみ、新年度においても定日収集を完全に実施できる見通しがあるのかどうか、また、ごみ収集機材の機械化がはかられてきたにもかかわらず、従来の1日3回作業の体制が依然踏襲されていることについてただされたのであります。 これに対して理事者は、44年度に収集車の全車パッカー車への転換をはかるなど、清掃力の機動化と、機材の整備につとめてきた結果、週2回取りはおおむね実施できている。しかし定日収集については、必要な作業従事者の実働数を上回る予備率を見込んで作業計画を立てているものの、実際には病気、休暇等もあって計画どおり進んでいないが、今後とも市民に迷惑をかけることのないよう、作業能率の向上策について十分検討、対処してまいりたい旨を、また、ごみ収集作業員の1日3回作業の勤務体制問題については、収集作業が機械化されない以前では3回が限度であったが、今日、清掃工場も増設され、諸般の事情に変化を来たしている現状にかんがみて、対処しなければならない必要性を痛感している。幸い組合内部においても反省の機運か高まっているので、この機会に現状を改善して、もって市民の批判を解消するとともに、市民サービスの向上を期してまいる旨、答弁がありました。 次に、長年にわたる懸案問題であり、早急に建設が望まれている霊園の問題についてただされたのであります。 これに対して理事者は、市設霊園である瓜破、服部ともに、霊園としては限界点に達しているので、相当以前から用地を物色してきたが、適当な用地が見つからなかったため、霊園の建設は足踏み状態にあるが、早急に適地を見つけるよう努力していきたい。なお用地確保の見通しがつけば、起債で用地取得にあたりたい旨、答弁されたのであります。 そのほか、ごみ収集業者に対する指導監督の問題、既設焼却工場の整備と新工場の建設計画、下水処理区域内に残る屎尿くみ取り対策などについても、熱心な質疑がかわされた次第であります。 以上、委員会における審査の概要について申し述べたのでありますが、これらの詳細については、いずれ調製配付される速記録に譲りたいと存じます。 簡単でありますが、これをもって民生保健委員会の審査報告といたします。(拍手)
○議長(天野要君) 16番計画土木委員長岸田政夫君。
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△(イメージ)計画土木委員会審査報告書
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◆16番(岸田政夫君) 計画土木委員会の審査の経過と結果の概要をご報告申し上げます。 本委員会は去る2月24日の本会議において関係案件の付託を受けましてから、実地調査を含めて7日間にわたり、慎重かつ熱心な審査を行ないました結果、お手元に配付の報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、委員会における質疑応答の概要を重点的にご報告申し上げます。 まず、市長みずからが健康で住みよい環境づくりを目ざし、新年度の市政の最重点施策として取り上げている公害防止対策の問題について、熱心な質疑がかわされました。 すなわち、本市が昨年6月より総事業費125億円をもって実施している西淀川区大気汚染緊急対策について、現在までの事業の実績と今後の見通しについてただされたのであります。 これに対して理事者は、まず発生源対策として発生源工場の立ち入り指導に関しては、192工場に対して改善指導を行ない、31工場に除害設備を完備せしめたが、立地条件等で除害設備設置の困難な工場14工場のうち、6工場が本年度末までに移転を予定しており、残る8工場についても今後積極的に移転を促すとともに、さらに監視体制の強化を期するため、監視ステーション9カ所を設置したが、今後ともこれが強化につとめていきたい。また、環境整備対策としては、中島、大和田、西淀の各公園に近く植栽を予定しており、さらに今後、緑化道路の建設ともあわせて緑化の促進をはかるほか、下水道の整備も発注率100%と順調に進んでいるので、これら諸事業の推進によって、逐次環境も整備されていくものと思うが、なお、今後とも早期整備のために、格段の努力を傾注してまいりたい旨、その決意のほどを披瀝された次第であります。 なお、これに関連して委員より、隣接する尼崎市の燃料使用量が、西淀川区の10倍以上もあり、その大半が臨海部の火力発電所など、大発生源で使用され、西淀川区への影響はかなり大きいものと考えるが、この点について具体的にいかなる措置を講じているのか、また、外島地区の工場建設の問題について、一方では大気汚染緊急対策を強力に推し進めながら、一方では公害発生源となる工場が建設されていることについて、人間性の回復が優先か、企業擁護が優先かの問題に立ち返って理事者の見解をただされたのに対し、理事者は、西淀川区は立地条件並びに気象条件により、尼崎からの影響は避けがたいのは事実であり、ために本市においては監視体制を強化して、影響度合いについて調査分析する一方、昭和43年ごろより、しばしば尼崎市及び兵庫県と協議し、公害防止について強く要請しているところであるが、尼崎市は大発生源工場との公害防止協定を締結し、積極的に防止施策を講じているので、成果もかなり期待できるものと考えている。また、外島地区の問題については、基本的な考え方として、大気汚染のごとき足の長い公害を発生するおそれのある工場については、きびしい規制を講じてまいるつもりであり、騒音、振動など局部的な公害発生源工場については、外島地区に工場地域としてある程度まとめて建設し、住宅地区との間に緑地等の緩衝地帯を設置して、公害の除去と環境整備対策につとめてまいりたい旨、答弁された次第であります。 次に、市内人口のドーナツ化現象に伴い、ここ数年来、市会において論議されながらも、依然遅々とした状況にある市内周辺部の整備対策について質疑が集中したのであります。 すなわち、市内中心部は万国博を大きな目標として、幹線街路の整備をはじめ、地下鉄建設、再開発事業などが急ピッチで進められた結果、大きく移り変わったのに対し、市内周辺部は行政の恩恵に浴することが少なく、道路、下水をはじめ公園建設など、市民生活に最も密接した行政が、今日ほど強く望まれている時期はないという観点から、各委員より、都市計画決定されたまま、長期にわたり放置されている幹線街路や、公園の問題、下水道未整備による浸水問題、地域生活道路の未整備と、児童公園の不足等々、地区の実態を具体的に示して、これらの対策について理事者の所信をただされたのであります。 これに対して理事者は、街路、道路等については、万国博を一応目標として、中心部はおおむね整備が進んだので、今後開発のおくれている周辺部の整備を重点的に進めていく所存であるが、街路整備の遅延している理由のおもなものは、国の認証事業として認められなかったことによるものであり、われわれとしても、今後、国に対して積極的に要請を行なってまいりたい。さらに、事業の促進をはかるためには、先行取得債をも利用しつつ、市民の要望に応じていきたい旨を述べられるとともに、当面、新年度の事業としては、泉尾・今里線ほか31路線の街路築造をはじめ、新庄・大和川線ほか6カ所の立体交差並びに交差点の改良、阪和線等の連続高架化などを実施する予定である。生活道路の整備については、45年度より重点的に実施してきており、今後とも引き続いて実施していく方針であるが、新年度においては15億円余を計上しているうち、周辺部に対して全体事業費の80%を充当し、幹線道路と区画整理道路とを有機的に接続する地域サービス道路並びに消防道路の整備、さらには区画整理地区外で局部的に隘路となっている区間の拡幅など、いわゆる地域生活道路の整備につとめる一方、河川を埋め立て、緑陰道路、景観道路の建設をもあわせて実施していきたい旨、答弁されました。 次に、浸水対策については、昭和41年、42年の集中豪雨の被害にかんがみ、昭和43年より着手した下水道整備新5カ年計画でも重点目標として取り上げ、目下その解消につとめているが、とりわけ周辺部の下水道未整備地区においては、下水幹線、ポンプ施設の建設につとめており、また、すでに下水の布設されている地区についても、施設の補強、増強に努力しているところである。なお、45年度の事業執行により、計画策定当初の浸水面積の70%の解消、緩和がはかられる見込みである旨の答弁がありました。 次に、周辺部の人口過密地区において、特に要望の多い児童公園については、43年より児童公園整備5カ年計画を策定し、財政事情、用地難等それぞれ困難な問題があるが、年々数十カ所の建設を進めてきており、新年度も61カ所の建設を見込んでいる。ただ、周辺部の人口過密化した地区においては、現在の起債の対象になる300坪という比較的まとまった用地の取得は困難であるので、政府に対し起債の対象範囲の拡大を強く要望しており、また、本市においても、対象外の50坪ないし100坪程度の用地について、一般財源で買収するよう関係当局と協議している旨、答弁があった次第であります。 最後に、本市が公園緑地として計画し、これが事業化を進めている鶴見緑地について、その計画内容と事業の進捗状況についてただされたのであります。 これに対して理事者は、鶴見緑地の全体計画としては161ヘクタールであるが、そのうち104ヘクタールを第1次事業計画として、自然植物園のほか、レクリエーションの森、市民園芸村などを昭和51年完成を目途に建設を進め、目下、用地買収につとめており、昭和45年度末には93億5,000万円で、約90ヘクタールの用地買収を完了する予定である旨、答弁されたのに対し、委員より、多額の資金を投入してきた鶴見緑地は、市民に一日も早く供用開始ができるよう、計画的に造成を進めるべきであるという強い意見があったのに対し、理事者は、買収した用地が湿地帯であったため、盛り土に相当な期間を要したが、ほぼ盛り土も終了したので、46年度より造成に着手し、一部市民園芸村等を完成させ、47年度より市民の利用に供したい旨、答弁された次第であります。 以上のほか、本委員会におきましては、自動車排ガス対策、河川汚濁対策、マスタープランの再検討、関西新国際空港の建設予定地及び公害問題、共同溝の建設、河川管理に関する問題、大阪駅前市街地改造事業に関する問題、阿倍野並びに鶴橋、上六西市街地再開発事業に関する問題、道路使用料問題、児童遊園に対する助成措置、南港の公園計画など、町づくりに関連する大規模な公共事業から、市民生活の身近な問題に至るまで、あらゆる角度から活発な質疑がかわされた次第でありますが、詳細につきましては、後日、調製、配付されます速記録に譲ることといたしまして、以上、簡単ではございますが、計画土木委員会の審査の報告といたします。(拍手)
○議長(天野要君) 57番建設消防委員長倉川薫君。
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△(イメージ)建設消防委員会審査報告書
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◆57番(倉川薫君) 建設消防委員会に付託されました議案第4号、昭和46年度大阪市一般会計予算外2案件の審査の経過と結果の大要をご報告申し上げます。 本委員会は、去る2月24日の本会議において案件の付託を受けて以来、6日間にわたり実地調査並びに委員会を開会し、熱心かつ慎重な審査を行ないました結果、お手元に配付の報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、委員会におきます質疑応答の大要をご報告申し上げます。 まず建築局関係においては、昭和46年度予算における本市の住宅対策として、新たに4,300戸の公営住宅の建設が計画されているのでありますが、この点に関連し、最近の用地事情から、建設用地は必然的に周辺部に求めざるを得ないとしても、公共投資の不足からくる周辺部対策の立ちおくれが、せっかく住まいを得た入居者に、あらゆる面で不便を与えている実情にあるので、今後の住宅建設にあたっては、事前に道路、下水、学校、交通機関等の施設整備について関係局とも十分協議し、総合的な施策を確立した上で建設に着手するという方針をとるべきではないか。また、一方、用地難の解決策としても、職住近接の観点からも、今後は市内中心部に公共施設併存の高層住宅を大量に建設すべきではないかなどをただされたのであります。 これに対して理事者は、46年度建設予定の4,300戸についても、おおむね周辺部に多くなると考えているが、指摘のあった付近の環境整備と、学校その他の公共施設及び交通機関の整備等については、従来からも意を払い、関係局にも要請してきたところであるが、足らざる面もあったかと思われるので、今後はさらに連絡、協議を緊密にするとともに、単に住宅建設という面だけでなく、広く周辺部の再開発という観点から、早急にマスタープランを樹立して、よりよい住宅建設をはかってまいりたい。また、中心部での公共施設との併存式高層住宅については、相当な建設費が見込まれるが、これを積極的に推進するほか、公用を廃止した公共施設のあと地についても関係局と十分協議し、できるだけ高層住宅への転用を考慮してまいりたい旨、答弁された次第であります。 次に、市営住宅の管理戸数が年々増加するにつれて、住宅補修に関する要望が激増する状況にあるが、その補修費を見るに、新年度はわずかに5億4,800万円しか計上されていないことから、はたして市民の要望に十分こたえられるのかどうか、また、現在、補修に要する期間があまりにも長すぎるが、今後この点をどう改善して市民サービスをはかっていくのかなどをただされたのであります。 これに対して理事者は、市民の住宅補修に関する要望は、年間平均1万6,000件ほどにのぼっており、これまでにも限られた予算を効率的に運用しながら、ほぼ90%を解消してきており、今後とも予算の増額につとめつつ、入居者の要望に沿うよう格段の努力をいたしたい。また、補修期間については、緊急度の高いものは、緊急補修制度により、できる限り迅速に処理しているが、その他のものについては、ある程度まとめて入札して、業者に工事を請け負わせている関係上、多少のおくれを余儀なくしている実情である。今後この点を十分検討して、よりよい方法に改善してまいりたい旨、答弁された次第であります。 このほか、違反建築の取り締まりについても種々指摘があり、これを取り締まるためのパトロール体制の強化と、悪質違反者に対しては、強硬な態度をもって措置すべきことなど、建築基準行政の徹底を期すべしとの強い意見があった次第であります。 建築局関係では、さらに、あき家抽せんの現況、貸し付け保留住宅の解消、住宅建設新5カ年計画の内容、住宅監理員に対する指導の徹底、住宅内のごみ処理の問題、外島地区の工場建設の問題など、多岐にわたって活発な質疑がかわされたのであります。 次に、港湾局関係では、まず第4次全国港湾整備5カ年計画の一環としての大阪港整備新5カ年計画の構想がただされ、計画の初年度である46年度予算を見た場合、全体資金計画のわずかに10分の1の予算額しか計上されていないが、はたして計画どおり整備される見通しがあるのかどうかについて、理事者の見解を問われたのに対し、理事者は、新5カ年計画は総事業費1,076億円を投じて整備をはかり、昭和50年度の取り扱い貨物量9,840万トンを目標とするもので、初年度において120億円を計上しているが、これは基本となる国の事業費の伸び率が、旧5カ年計画の20%であり、今後毎年同じ伸び率であるとすれば、本市においては約900億円となり、ほぼ全体計画に近いものとなるので、今後さらにこの点を国に対し積極的に働きかけて、計画どおりの予算を確保してまいりたい旨の答弁がありました。 次に、現在、大阪湾が当面している現状に照らして、かって論議のあった広域港湾構想を具現する時期にきているのではないかなど、大阪港の将来あるべき姿についてただされたのであります。 これに対して理事者は、現在、大阪湾内に七つの湾があるが、これを一元的な管理下に置くポートオーソリティ構想は、かつて大いに議論され、専門家も検討中であるが、現在、神戸港、大阪港ともにそれぞれ特色を持った港としてそれぞれの役割りを果たしており、この構想を実現するには、まだ相当検討も重ねられ、期間を要する問題であると思われるが、将来はそういう方向に進むべきではないかと考える。しかしながら、当面は新国際空港の建設をも関連させつつ、港湾施設の整備充実につとめてまいりたい旨、答弁された次第であります。 港湾局関係では、このほか複合ターミナルの問題、フェリー埠頭の管理運営の問題、南港埋め立て地の売却状況、大阪港内の油濁防止、引き船使用料の引き上げが物価に及ぼす影響、はしけだまりの整備、外郭団体に対する助成、大阪港振興対策など、種々の観点から広範にわたって質疑がかわされたのであります。 最後に、消防局関係におきましては、最近のロサンゼルス地震の被害にかんがみ、地震発生時の火災対策についてただされたのであります。 これに対して理事者は、冬場の夕刻に関東大震災級の地震がありせばとの状況を想定して、これにどう対処すべきかをつとに検討しており、過去の経験並びにあらゆるデーターから得た現状での結論は、かりに同時に100件の火災が発生したとしても、市民の協力を得なければなりませんが、現有の勢力と保有機材並びに自衛消防隊の消火能力も合わせると、十分これに対処できると考えており、このような有事の際の指導、訓練についても常に徹底して行なっているところである。しかしながら、今後ともロサンゼルス地震の例をよき教訓にしながら、関係局と緊密な連携をもって対策を十分協議し、地震対策には本市の機構をあげて万全を期してまいりたい旨、答弁された次第であります。 このほか、地下街の火災対策、消防力の充実強化、違反建築物の取り締まり、火災報知器の利用状況、水利及び消防道路の整備促進等の問題についても、熱心な質疑かかわされた次第であります。 以上、本委員会における質疑応答のおもなるものについて、その大要をご報告申し上げましたが、詳細については、いずれ調製配付されます速記録に譲りたいと存じます。 簡単ではありますが、建設消防委員会の審査報告といたします。
○議長(天野要君) 7番交通水道副委員長改発弘君。
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△(イメージ)交通水道委員会審査報告書
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◆7番(改発弘君) 交通水道委員会に審査を付託されました議案第4号、昭和46年度大阪市一般会計予算外4件に関する審査の概要と、結果の大要をご報告申し上げます。 本委員会は、去る2月24日の本会議において審査の付託を受けて以来、実地調査を含め7日間にわたり、きわめて熱心かつ慎重に審査を行なった結果、お手元に配付の報告書のとおり、いずれも原案を可決すべきものと決した次第であります。 以下、本委員会における質疑応答の概要を重点的にご報告申し上げることといたします。 交通局関係におきましては、まず、自動車運送事業は、ご承知のとおり去る42年に財政再建計画を定め、以来、計画達成に向かって鋭意努力がなされているものの、一方では物価上昇、給与問題、他方では減員、減車等の多くの問題をかかえており、この困難な情勢の中で、いかにして企業経営の改善をはかっていくのか、また、バス路線の再編成においては、いかにして市民サービス面と企業経営面とのバランスをとり、具体化していく方針であるのかがただされたのであります。 これに対し理事者は、経営改善の方策については、事業者が集まり調査会をつくって検討をした結果、バス路線の再編整備、バスの優先通行及びいわゆる行政路線に対する企業外負担の実現等が必要であるとの結論に連しているので、これにのっとって改善に努力してきているところである。しかしその過程においても幾つかの困難な問題が存在しているのであるが、当面は自動車事業におけるいわゆる行政路線などについて、地下鉄建設に対すると同様な、公共負担的な考え方を採用することと、起債の償還期限の延長、利率引き下げを国に対し、強く要望している。また、バス路線の再編整備については、去る1月に市内全系統の交通量調査を行なっており、その調査結果がまとまり次第、バス路線には、地下鉄路線を補完する枝線的な役割りを果たさせる方針で、総合的に検討を加え、地下鉄への短絡、閑散路線の整理、重複路線の単純化の三つを柱として、サービスの確保についてもあわせ考えながら、再編整備を実施してまいりたい旨を答えられたのであります。 次に、都市交通の中心をなす高速鉄道事業におきましては、46年度単年度で107億円の損失が見込まれ、48年度末時点では、548億円を上回る累積赤字が予想されるという、この財政の窮迫をいかにして打開しつつ、建設を進めていくかについてただされたのであります。 これに対し理事者は、長年にわたって強く運動してきた結果、ようやくにして45年度より、前年度建設費に対して企業外から50%の補助がなされることになったが、この補助率にしても、建設費にかかる間接経費を除外して算出するため38%にしかならず、さらにこれは8年間の均等分割の方法により補助されるため、利子等を考え合わすと、実質的には30%以下の補助率にしかならない。諸外国においては、建設費のほとんどを企業外が負担しているが、その歴史的過程を見てみると、現在、わが国の公営企業が当面している状態を経験した上で、現行の補助制度が確立されてきていることに期待を抱きつつ、本市高速鉄道事業としても、現行の補助率では、とうてい資本費の圧迫にたえ切れないので、46年度においては、諸般の状況を勘案して、補助率引き上げの要求は見合わせたが、47年度の予算編成期には、従来主張してきた3分の2への補助率引き上げに努力する所存である。また、他方では、現行補助制度のもとにおいて、自治大臣が調整することになっている公共団体の負担割合を、すみやかに決定されるよう強く働きかけをしてまいりたい。なお、かかる困難な財政状況下においても、都市交通の円滑化をはかるために、地下鉄網の整備は企業者に対する至上命令と考え、企業外負担の増大を期しつつ積極的方針をとっていくつもりである。路線については、現在、審議が続けられている都市交通審議会大阪圏部会の答申を基本とし、建設時点においては具体的事情を勘案しつつ、実情に即して対処してまいりたい旨、答弁された次第であります。 以上のほか、交通局関係としましては、市民サービスの観点からの施設設備の改善問題、ベースアップの問題、財産の適正処分の問題、高速鉄道の経営主体の問題、モノレール路線の建設計画、無公害車の製作等、広範、多岐にわたり質疑応答がかわされたのであります。 次に、水道局関係におきましては、まず豊富にして良質な上水道を確保する立場から、水資源対策並びに水質汚濁対策として、いかなる対策を講じているかがただされたのであります。 これに対し理事者は、現在、国が中心となっている琵琶湖総合開発計画は、46年度国家予算でも初めて事業費として10億円が計上され、事業着手に大きく前進したが、これが開発によって昭和50年ごろまでの水資源は確保されることになる。しかし、さらに将来の需要増に対処するためにも、淀川水系のより一そうの開発、広域利水、下水の再生利用、海水の淡水化等の技術的、科学的な面においても開発、研究を重ねながら、水資源の確保につとめたい。また、水質汚濁の問題については、昨年、淀川の環境基準が閣議決定されたのであるが、放流する場合に、完全に処理されたものであることが望ましく、そのためにも、流域下水道の建設促進並びに下水処理技術のレベルアップについて関係方面に強く要請するほか、建設省より発表された水質保全水路構想等も組み合わせて、淀川の水質保全施策の万全をはかりたい。なお、水質汚濁防止法が本年6月より施行されることにより、生活環境保全のための、いわゆる上のせ基準の設定は知事の権限となるので、この面からの規制効果も期待できると考えている旨、答弁された次第であります。 次に、配水管整備について、さらに積極的に推進すべきではないかとただされたのに対しましては、理事者は、40年度からの5カ年計画は44年度をもって終了し、これにより一応の整備はなったとみているが、さらに、今後とも需要の伸びに対応して布設を推進するとともに、老朽管の取りかえと更生に力を入れ、出水不良及び濁り水の解消をはかり、市民の要望にこたえてまいりたい旨、答弁された次第であります。 最後に工業用水道事業についてでありますが、44年の料金改定の際に示された財政計画が、必ずしも計画どおりとなっていないことから、料金の改定をする意思はないかと理事者の所信をただされたのに対し、理事者は、人件費の高騰、起債の繰り上げ償還等の事情により、計画にそごを来たしているのは事実である。いずれ料金の適正化をはかる必要も生じてこようが、現段階においては考えていない旨、答弁された次第であります。 以上のほか、水道局関係としましては、上水道料金改定時における収支計画と現状との相違点並びに料金改定の見通しについて、水道工事の迅速化について、周辺部の消火用せんについて、点検と集金にかかる諸問題、民間アパートにおける料金徴収問題、工業用水の転用、転売問題等々、種々の観点から多くの質疑がなされたのでありますが、これらの詳細につきましては、後日、調製配付されます速記録に譲ることとし、以上簡単ではありますが、交通水道委員会における審査の報告といたします。(拍手)
○議長(天野要君) これをもって審査の報告は終了いたしました。 質疑がありませんので、これより討論に入ります。反対者の発言を許します。 11番若林伊太郎君。
◆11番(若林伊太郎君) 私は日本共産党大阪市会議員団を代表して、本市の昭和46年度予算案及び関連案件を一括して、これを貫いている市民不在、大企業擁護の中馬市政に対するわが党の見解を明らかにするものであります。 昭和46年度予算案を見ますと、総額約621億円のうち、その多くは公営とは名ばかりの企業予算や都市再開発関係予算で占められております。その中で、銀行からのばく大な借金のために、年間約261億円の利息を支払っております。銀行にとってこれほど上得意はないといえましょう。この一事を見てもわかりますように、今日の大阪市は自治体本来の性格を失って、まさに大企業や銀行をもうけさせるための開発行政サービス機関と化しているのであります。本予算案は、市長の予算説明にあるごとく、大阪市の長期総合計画、いわゆるマスタープランの推進にその基本を置いていることは、あらためて指摘するまでもありません。いわゆる都市の再開発は、市民の立場からも必要になっておりますが、中馬市長の進める都市再開発というのは、御堂筋や主要ターミナルなどをおもな対象にし、そこでは地元住民の七、八割までは、結局のところ追い立てられて、銀行や大会社のビルが建つという全く市民不在そのもののやり方であります。そして一方、周辺区の道路、交通網や過密地域、住宅や学校の建てかえ、緑化など、市民が緊急、切実に望んでいる再開発は見捨てられています。さらに、西淀川区の外島地区への公害企業の進出を認めたことや大阪南港埋め立て地を公害防止の保障のない関西電力火力発電所建設用に払い下げたことに、示されているように、公害を野放しにしています。このような政策は、大阪市の都市問題を一そう深刻なものにしていることを市長も認めないわけにいかなくなっているのであります。そのことは、過日の市会常任委員会で、市長はマスタープランを再検討すべきであるとの私の追及に対して、市長自身が、マスタープランは再検討すると答弁せざるを得なかったことでも明らかであります。したがって、新年度予算案においても、多くの点で大幅な改善を必要としていることは当然であります。 その第1は、おそるべき公害の脅威と被害から市民の命と健康を守る予算がきわめて軽視されていることであります。市長は、わが党議員団の代表質問に対して、公害対策は最重点政策であり、最善を尽くすと答弁したのでありますが、予算案を見ますと、緊急対策を迫られている西淀川区をはじめ、いまや全市的にまで広がっている大気汚染を防止するための大気汚染防止対策予算は、総額1億1,500万円であります。これは、市民1人当たり1年間に40円というわずかなものであり、市長が阪神高速道路公団に出す交付金分担金41億円と比べてみても35分の1という少ないものであります。これでは効果的な大気汚染対策ができるわけがありません。しかも、今日亜硫酸ガスとともに重大な大気汚染の原因となっている自動車の排気ガスについては、全くお手上げの予算案であります。中馬市長は、ブルースカイ計画を発表して、昭和47年度にはスモッグをなくし、大阪の空を青空にすると市民に約束していますが、はたしてほんとうにそれが実行できるのでしょうか。わが党議員がこの点を追及しても、市理事者は確信のある答弁ができないのであります。いまや大阪の空は、スモッグがなくなるどころか、より深刻となり、汚染が広がっているのであります。昨年10月30日の公衆衛生学会で、大阪の空には多数の発ガン性タール物質が含まれていると発表され、市民に大きなショックを与えています。亜硫酸ガスによる大気汚染は、国で定められた甘い基準すらこえて、緊急措置を必要とする日が、一昨年すでに西淀川区で46.7日、東成区で36.5日、生野区でさえ28.5日となっています。この事実は、大気汚染がすでに西淀川区だけでなく、全市的に広がっていることを示しています。昨年2月に大阪市が行なった公害被害調査によっても、大気汚染ですでに体がおかされつつあると回答している市民が、住工混合地域で23.8%、住宅地域でさえ14.9%にも及んでいます。さらに、そのうち体に異常が出てくると思うと回答した市民は、商工混合地域では実に41%にも達しているのであります。この事実は、全市的に広がっている大気汚染が、市民の健康に深刻な影響を与えていることを示しているのであります。しかるに予算案では、被害者救済事業費が、昨年より減額されているのであります。市理事者は、昨年は多過ぎたので減らしましたと言明しているのであります。市長、昨年は西淀川区の公害認定患者のみを対象にしたのであります。その西淀川区でも、公害認定患者がすでに1,490名をこえて日本一となり、さらに増加しているのですから減らす理由はありません。しかも、さきに述べて明らかなごとく、公害の被害は単に西淀川区民だけにとどまらず、すでに此花区、大正区、港区などの常時高濃度汚染地域では、明らかに公害病患者が発生しているのであります。こうした事実は、被害者対策予算を減少させるどころか、むしろ西淀川区はもちろん、全市的に救済法適用範囲の拡大を急いで政府に申請することの必要を示しています。同時に政府の承認を待つまでもなく、すでに尼崎市が実施しているように、直ちに市の責任で、希望する市民の検診をはじめ、医療費と生活費の補助を始められるよう、予算の増額をはかるべきであります。また、300万市民の飲料水源である淀川をはじめ市内河川の汚染、汚濁も激しくなっております。しかるに、その発生源である沿岸の工場汚水、廃液の防止についても、事実上野放しにされており、抜本的な対策は予算案でも取り上げられていないのであります。たとえば、市内河川のごみなどの不法投棄防止対策予算は、わずかに400万円であります。一体これで何ができるのでしょうか。市民に対する市長の年頭のあいさつで、本年は全市域に徹底した公害対策を押し広げていく所存でありますという約束は、一体どこにあるのかと問いたいのであります。わが党議員団は、公害をこれ以上ふやさないためにも、マスタープランの再検討はもちろん、当面の措置としても一そうきびしい公害発生源対策を実施すべきであり、そのためにも大気汚染の元凶である関西電力火力発電所の施設の公害発生源に対し、公害除却施設を設置させること、南港に関電の火力発電所を絶対に設置させないこと、その他の大企業をはじめすべての公害源には、企業の責任で公害防止施設を設置させること、中小企業の施設については、現行の融資制度などを抜本的に改善し、強力な助成を行なうこと、中馬市長が一貫してあいまいな態度をとり続けている大阪府の堺・泉北臨海工業地帯への企業誘致造成事業の中止を大阪府に強く要求すること、市民を一そう耐えがたい公害の被害にさらすことになる大阪港南港及び西淀川区外島地域などの利用計画の再検討を強く要求するものであります。また東住吉区、生野区のカドミウム汚染による市民の健康被害の原因の究明と必要な救済措置を強め、将来に一切の禍根を残さないよう、あらゆる可能な手段を尽くすことを要求します。さらにわが党議員団は、公害対策がまさに300万市民にとって深刻な事態となっているとき、佐藤自民党政府が大気汚染防止対策として、ことし大阪市へ支出する補助金は、わずかに1,100万円という微々たるものであり、また300億円余の黒字があると言われる大阪府が、昭和46年度、100万円しか大阪市に出さないという、あまりにも人命を軽視した実態を、市民とともに怒りをこめて糾弾するものであります。 第2に、市民の命を守る主要施策は、交通災害から市民、特に老人と子供を守ることであります。中馬市長は、大阪は交通事故が減ったと自慢しております。しかし、市長が自慢していた万博道路が整備された現在でも、依然として3万5,700人をこえる市民が交通災害で傷つき、死亡しているのであります。特に老人と子供の死傷がふえています。昭和45年度、交通事故による6歳以下の子供の死亡は261人であり、負傷は2,144名に及んでいます。政府の、人よりも自動車を優先させる政策が、この交通災害の主たる原因となっています。現在、大阪市内には1月、約130万台の自動車が往来しており、これらの車は幹線道路をはみ出して4メートル前後の市民の生活道路にも流れ込んでいます。2,400人をこえる幼児の痛ましい死傷の多くがその犠牲者であります。予算案は、この交通安全対策について若干の増額を見ていますが、その大部分は幹線道路における交通安全設備に充てられ、市民の生活道路の交通安全施設についてはきわめて不十分であります。急いで市民の生活道路を歩道と車道に分離し、子供と老人、乳母車を押す買ものの母親などが安心して歩ける歩行者専用道路を設定し、ちびっ子が遊べる道路や通学、通園、通勤道路、買いもの道路などをつくり、そこには自動車の乗り入れを規制するなどを実施すべきであります。また、市民の生活道路の効率的な利用のためにも、必要なところに市立駐車場を設けることも考えるべきであります。同時に、国、私鉄の市内踏切が、現在の交通停滞と交通事故多発場所となっています。この踏切の安全施設の整備と立体交差化が、いま市民の切実な希望の一つとなっています。市内にはこうした立体交差化を必要とする踏切が100カ所以上もあり、そのために必要な経費は、総額1,000億円をこえる巨額になります。国や国鉄と私鉄があまり金を出さない現状では、市が負担すべき金は140億円にものぼります。すでに予算案では、今年度に予定されている立体交差化のために14億円の予算を計上しています。これでは急いで整備される必要のある踏切の立体化が完了するまでには十数年もかかる上に、財政上大阪市民の負担は、ばく大なものとなります。それらは当然市民の切実な事業の停滞、削減となるもので、絶対に認められないものであります。この事業を促進するためにも、私鉄や国鉄の負担分をもっとふやさせ、国の負担も大幅に増額するよう強く政府に要求しなければなりません。しかるに、市長は、立体交差についての分担は、現在のものが国の方針だからやむを得ないという態度をとっています。この態度は、わが党議員団としては承認できないものであります。 第3に、緑化事業についてであります。市長は、大阪の緑化事業は、全国の模範であり、実によくやっていると自画自賛しています。ところが市民はそう考えていないのであります。大阪市が発行している「大阪経済」年次報告昭和45年版には、大阪市民が大阪の悪い点として、公害に続いて公園、緑地の不足をあげ、緑に対する市民の要求が6大都市の中で特に強いことを明らかにしています。しかるに大阪市の本年度緑化事業予算は、総額1億3,600万円にすぎず、しかもこの予算は幹線道路の植栽などが主たるものであって、市民の生活の場に緑を普及する実質予算は、約2,900万円と、さらに少ないのであります。この予算でどうして市長か言う全国をリードして、市民の生活の場を緑と潤いのある町にすることができるのですか。この予算は、本州、四国連絡橋公団に中馬市長が出資金として出す3,100万円より少ないのでありますから、市長の市民生活の場を緑にする熱意がどの程度のものであるかはきわめて明瞭であります。わが党議員団は、真に町を緑にするためには、市民生活に緑をふやす予算を大幅に増額して、小、中、高、大学、幼稚園、保育所、市民病院、市営住宅、公園などの緑化計画を立て、市の責任で地域植樹を強力に進めること、特に大気汚染の激しい地域、緑の少ない地域には、特別な緑地、緑化対策を立てること、苗圃、園芸農家に必要な援助を与えて、市民に苗木を安く、たくさん供給する施策と体制を急いでつくることを重ねて要求するものであります。 第4に、お年寄りと子供を大切にするという市長の施策についてであります。新年度における老人の新規政策の予算は、総額2億680万円となっています。しかし、その事業は九つに細分され、いずれもきわめて不十分なものとなっています。たとえば、市長の言う寝た切り老人の医療費無料化についてみても、65歳以上の老人が6カ月寝た切りでなければ医療費は見てもらえない。入院すると医療費のほうは打ち切られて、6,000円の一部支給となる。それも5大家族で103万円以下という所得制限をつけるというのでは、長い病気で家族に迷惑をかけるよりは死んだほうがよいとさびしく話す老人にとって、まことに冷たいものと言わねばなりません。また、施設収容老人の小づかい増額が月100円という施策もその一つであります。市長、昨年1年間に4,942人の老人が自殺しています。その半数以上が病気を苦にした結果、みずからの命を絶って痛ましく世を去ったのでありまして、その老人のことを思えば、老人対策は、国の施策待ちという市長の思いやりのない態度を改め、東京に次いで新年度予算で少なくとも、当面70歳以上の老人の医療費全額無料化を実現すべきことを繰り返し要求するものであります。次に、予算案は、母と子の対策では昭和46年度、15カ所の保育所建設と身障者児に対する施策に苦干の前進を示しましたが、現在、市民が持っている切実な要求と対比してみるとき、施策になお大きな立ちおくれがあります。たとえば3,900人いると推定される精神薄弱児に対して、市立の施設はわずかに100名中3人弱しか収容できないありさまであります。また、肢体不自由児の施設も少なく、10人のうち1人しか施設に収容できません。保育所についても、保育を必要とする約3万人の子供に対して、公立の保育所はその5分の1しか収容できないのであります。民間の保育園を加えても、約1万4,000人以上の子供が締め出されております。現に市内のいたるところで、措置児に該当するが収容する保育所がないので、適用できないという返事が、区福祉事務所から数多く出されて、母親たちの間で公立保育所の建設を大幅に増加してほしいという要求が一そう強まっています。わが党議員団は、新年度予算では少なくとも保育所を20カ所以上つくることを要求しましたが、これは母と子の置かれているこの実情から見て最低のものであること、そしてその建設を急ぐことを繰り返し強調するものであります。さらに、予算案に計上されている児童公園の新設は21カ所となっています。大阪市民は、大阪城公園、長居公園、靭公園などの大公園を全部含んだとしても、都市公園法の基準から見て、なお2分の1にしかすぎないという貧弱な公園面積のもとで、市民は毎日大気汚染と騒音に取り巻かれて、味けない生活をしいられているのであります。今日、子供に遊び場が少ないということは、その子供たちにとって生命の危険につながる問題となっています。いま、大阪市内で最も子供の交通事故が多いのは生野区であります。昭和45年度府警調査によれば、大阪市内の15歳未満の交通事故死傷者数は合計3,955人であり、人口1万人当たりの発生件数にすれば13.3人です。一方、生野区では人口1万人当たりの公園面積が市内の70分の1しかありません。その生野区で15歳未満の交通事故、死傷者数は382人で、人口1万人当たり発生件数比は17.7人となり、市内平均の134%増となっています。この生野区の実例こそ、子供の遊び場、公園の少ないことは子供の生命につながっていることをよく示しています。母と子が保育所を求め、子供の遊び場を切実に望むのは、実に母親が子供の命を守るための切実な願いであることを、中馬市長は強く銘記されるべきであります。わが党議員団は、遊び場の増設、特に当面すべての遊休市有地を整備し、必要な設備を整えて子供公園とすること、すべての小、中、高校の運動場を子供の遊び場として開放すること、そのために必要な予算と人員を緊急措置として予算に計上するよう、強く要求するものであります。また、先日の市会常任委員会で、市長が実現を約束された天王寺動物園と市営プール9カ所の子供入場料を無料にすることを、すみやかに実行されることを希望します。 第5に、教育と文化施設に関する予算についてであります。昨年来、わが党がきびしくその改善の必要を指摘してきた市立高校入学寄付の廃止及び泉尾、都島高校の改善など、予算に若干の前進がありますが、多くの部分においてなお市民奉仕に欠けるものとなっております。たとえば、父母負担を全廃するという中馬市長の公約は、ことしがその最終年度であります。しかし、このための予算増は5億2,000万円であり、市長自身も認めているように、これでは父母負担は依然としてなくならないのであります。わが党議員団の調査によってわかったものだけでも、昨年1年間で小学校で4億円、中学校で2億円の合計6億円の寄付が父母から集められています。しかもPTAとは別に組織がつくられて、それが新しく寄付徴収の窓口団体となり寄付が集められています。そうした寄付団体は、昭和45年現在139校園につくられています。その団体は、これまでの在学生父母の範囲から、その地域全体の人々に寄付を要求する活動を行なうようになっています。これでは父母負担の廃止でなくて拡大であります。さらに重大なことは、市教育委員会がそれらに黙認を与えているかのようなあいまいな態度をとっていることであります。義務教育の父母負担全廃を公約された中馬市長は、どうこれを解決されるのか、全市民にその態度を明らかにする義務があることを指摘するものであります。また予算案では、市周辺区の人口増加地域に対する校舎の増改築が強調されています。しかしそれらの地区の小、中学校では児童と教職員がともに苦労するプレハブ教室が、昭和45年は68教室であったのが、昭和46年には97教室と、解決どころか増加するのであります。さらに現在、特別教室の不足数は348教室、木造校舎の要改築1,746教室、講堂新設12校、学校新設12校が必要でありますが、予算案ではそうした問題をいつまでにどう解決するのか、全く明らかになっていないのであります。新年度予算案では、主として大企業、大会社のために、大阪港南港造成に46億円もの予算を投入する中馬市長は、もっと300万市民の子弟の教育施設の改善に目を向け、そのための行政に力を尽くすべきであります。次に、予算によれば昭和46年度から自然博物館の建設、労働会館の改築などが着工されることになっていますが、現在、大阪市にはこうした文化的、社会的教育施設が非常に少なく、そうした点でも市民は全国の大都市の中で最低の劣悪な条件に置かれています。大阪市政は、長期にわたってこの分野の建設を全く顧みなかったといっても過言ではありません。中之島中央公会堂、中央体育館、福島体育館、東淀川体育館なども、財界人や地元住民の寄付によってできたものであります。中馬市長は、寄付をもらうのはいいことである、緑化事業でも2億円も寄付をもらっていますと寄付をもらうことが行政の美徳であるかのごとく言っております。わが党議員団は、市長が昭和42年に就任して以来、今日までのわずか4年間に財界、大企業の要求する産業基盤の整備と市民不在の都市再開発に約2,000億円にのぼる巨額の金をかけて大ビルを建設し、高速自動車道路をつけ、都心に幹線道路を貫通する事業には全力を注いできたが、300万市民の文化的、社会的教育施設の主たるものが、ほとんど寄付によってできたものであるというお粗末な行政をきびしく批判して、その反省を求めているのであります。この事実のどこに、市長が言う次の世代の育成と文化水準の向上の市政があるのですか。すみやかに当面大阪市の東西南北に2,000人以上が収容できる大集会場を、また数百人を収容できる中小ホールを各行政区にそれぞれ建設し、市民や文化団体が安い料金で使用できるようにし、若い世代の要求にこたえるべきであります。 第6に、今日大阪市民にとって大きな悩みの一つは、住宅難と交通不便であります。予算案によれば、新年度の市営住宅の建設は4,300戸で、これに改良住宅、供給公社住宅などの建設と合わせても6,802戸であり、前年比210戸の増にとどまっています。このままでは市民の住宅難解消は、長期間未解決のままで残ります。現在、市営住宅に申し込んでいる市民だけでも2万6,000世帯に達しています。市長は、新年度予算案からこれらの人々を完全に入居させることを第1次目標とした市営住宅建設短期計画を立て、それをすみやかに実施すべきであります。さらに市長は、市内の中心部と万博会場に地下鉄が通るたびに市周辺部の市民の貴重な足となっている市電、トロバスを廃止し、残された市バスも大幅に減らして市民の交通不便を一そう激しいものにしていますが、一体これはどういうわけですか。しかもその料金の値上げまで市民に押しつけているのであります。これほど市民をばかにする市政はありません。しかも、予算案においては、それら市民の悩みを解決する積極的対策は見られないのであります。たとえば、人口110万をこえる東住吉、生野、東成、城東、旭、都島各区を貫通する地下鉄の南北線などは、もうけにならないという理由で、計画の具体化がいまだに明確でないのであります。市長は、すみやかに住民の納得できる計画を立て、実施すべきであります。それまでは必要な予算を増額し、交通労働者の労働条件を保証しつつ、バスの増発、時間の延長、路線の存続と新設を行ない、市民の交通の便利をさらに改善することを繰り返し要求します。 第7に、中小商工業者対策について、市長は、本年は中小企業に不況のきざしがある。そこで金融を重視した。そのためことしは融資ワクを840億円にふやしたと言明しました。しかし、わが党議員団の要求した無担保、無保証融資を、現行の100万円から当面150万円に引き上げることなどの改善案には、積極的な態度を示しておりません。また、中小商工業向けの融資も、大阪市の場合、申し込んだ人の8人に1人が断わられ、400万円を限度とする運転資金は、1件当たりの平均貸し付け額が92万円にとめられています。また、融資限度を500万円とする設備資金が、1件平均80万円の貸し出しに押えられているのであります。さらに、市民税、固定資産税の免税点の引き上げ、国の新税創設に反対する問題、中小企業の公害対策による設備改善に対する減免などの施策も何ら改善していないのであります。次にわが党議員団は、物価高に苦しむ市民生活を守るために、市長の責任によって、値上げをとめることのできる公共料金の引き上げや国民健康保険料金、保育料金、学校給食費などの引き上げを行なわないことを要求してきました。また、政府の責任に関係する郵便、電信、電話料などの公共料金の値上げには、市長として反対を表明することをもあわせて求めたのであります。同時に、大阪市中央市場などの流通機構を改善して、特に値上がりの激しい生鮮食料品の価格安定に努力することを要求したのであります。しかし、中馬市長は、国できまった値上げはやむを得ないので市民に協力してもらうという態度を明らかにしました。その上、市長の責任によって値上げを防止できるものについても、値上げをやめるという立場を明らかにしておりません。また、市経済局は、中央市場を通じて市民におろされてくる生鮮食料品の値上がりについては、全くお手上げであります。予算案でもそれに対して何の対策もとるつもりはしていないと平然と述べているのであります。これで明らかになったのは、市民を高物価の苦しみから守る市政は、中馬市長のもとでは全く期待できないということであります。しかも一方では、新年度予算案によれば、市民税は96億円、固定資産税は60億円、都市計画税が22億円、合計178億円にのぼる増税の実施を計画しており、基本的には市民に大きな犠牲をしいるものであります。このような不当な施策は絶対に許されないのであります。 策8に、わが党議員団は、市職従業員の待遇改善、事業量に見合った人員と資材の整備、充実、市民サービスの向上について、水道、交通、学校職員、建築、公園、土木、衛生、総計各部局の具体的な事例をあげて、その積極的な改善を要求しました。しかし、この点についても市長は、欠員の補充を行ない、適正な配置に心がけるとの消極的、一般的な態度にとどまっています。これは正しくありません。現在、市職従業員の賃金は、市長就任以来府下28市中26位に切り下げられています。しかも市長自身は全国最高の報酬を受けているのであります。わが党議員団は、この市長の政治姿勢をきびしく批判するものであります。われわれは、重ねて市職従業員の待遇改善、業務量に見合った人員の増加と適正な配置、市職従業員の安全と健康の保全を守る立場での労務管理をすみやかに実施することを強く要求するものであります。 第9に、わが党議員団は具体的な数々の実例を示して、現在の同和行政の不当不公正をきびしく批判するとともに、市長に公正な同和行政の実施を求めたのであります。市長は、公正な同和行政については、地元の密接な協力を得て適正にやりたいとのみ答え、わが党議員団からするどく指摘された不当、不公正な実例からわざと目をそらした答弁を行なっています。同和対策部長は、具体的な事例についてまともな答弁すらできず、市の同和行政は公正なものであるという取り乱した答弁に終始するありさまであります。わが党議員団は、重ねてその具体例の二、三に触れ問題を提起するものです。現在、未解放部落に住む身障者には5,000円、老人には4,000円、生活保護者には4,000円を年末一時金として支給しております。ところが浪速区のHさんは、身障者4級の障害者手帳を持ち支給を申し込んだにもかかわらず、支給されていないのであります。同じく老人のNさんは、4,000円をもらいたいと申し込んだが断わられております。これらの人々が重ねて民生局に支給を申し込んだが、いまだに支給されていないのであります。Hさんは、部落解放正常化の運動をしているから支給できない、Nさんは、老人センター利用者組合に入っていないから支給できないというのが、その理由であります。大阪市民生局は、それが正しいと断言しています。これは、明らかに憲法第14条、地方自治法第10条2項に違反する重大な問題であります。わが党議員団は、市長と市当局の不当きわまるこうした態度を絶対に認めるわけにはいきません。引き続き徹底的に追及し、公正な同和行政の実施を要求するものであります。 中馬市長、4月8日が近づいています。この日が何の日であったかご存じですか。昨年のこの日、大阪市がわずか数万円の金と数名の人員を配置することを惜しんだがために、天六地下鉄工事現場で悲惨なガス爆発事故が起こり、一瞬にして79人の市民が死亡し410人の市民が重軽傷を負った痛ましい事故でした。私は、いまでも一人子の遺体をさすりながら、私が悪かった、お母さんがおまえを殺したんだと泣きくずれる母親の姿を思い出さずにはいられません。市長、昭和46年度予算案には、この母と子の命と涙が生かされていないのであります。市民の命と暮らしを何よりも大切にする市政がないのであります。 いま300万大阪市民が最も必要としている大阪市政は、第1は、自民党政府と直結して、公害、交通事故、災害を激しくする市政を根本的に改め、市民の命と暮らし、切実な利益を守る市政であります。第2は、市民の犠牲で大企業本位の都市づくりをやめ、市民の要求と願いをもとにした住民参加の民主的な都市づくりを進める市政であります。第3は、教育の官僚統制と軍国主義復活をねらう政府に直結した選別と差別、不公正と汚職にまみれた教育行政を改め、国民の教育権を守り、民主的な教育、文化、スポーツの発展を促す市政であります。第4は、自民党政府と財界直結をやめ、憲法を暮らしの中に生かし、市民の自治権を守る清潔で民主的な市政であります。第5は、大阪港の軍事使用や能勢ナイキ基地の設置に反対し、平和な郷土をつくり、日本の平和、中立に役立つ大阪市政であります。 しかし、残念ながら中馬市政と昭和46年度市予算案は、大阪市民の切実なその願いと期待にこたえるものとなっていないのであります。したがって、日本共産党大阪市会議員団は、中馬市政並びに本予算案にはきびしい批判を持ち、反対であることを表明して反対討論を終わります。(拍手)
○議長(天野要君) これより議案第4号ないし議案第33号について、一括して起立により採決いたします。委員長の報告はいずれも可決すべきであるとするものであります。委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者起立)
○議長(天野要君) 多数であります。よって議案第4号ないし議案第33号は、委員長報告のとおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第31、議案第34号、昭和45年度大阪市
一般会計補正予算ないし日程第45、議案第48号、昭和45年度大阪市
公債費会計補正予算、一括して議題といたします。
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△(イメージ)議案第34号
△(イメージ)議案第34号
△(イメージ)議案第34号
△(イメージ)議案第34号
△(イメージ)議案第34号
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△(イメージ)議案第35号
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△(イメージ)議案第36号
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△(イメージ)議案第36号
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△(イメージ)議案第37号
△(イメージ)議案第37号
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△(イメージ)議案第38号
△(イメージ)議案第38号
△(イメージ)議案第38号
△(イメージ)議案第38号
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△(イメージ)議案第39号
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△(イメージ)議案第39号
△(イメージ)議案第39号
△(イメージ)議案第40号
△(イメージ)議案第40号
△(イメージ)議案第40号
△(イメージ)議案第41号
△(イメージ)議案第41号
△(イメージ)議案第41号
△(イメージ)議案第41号
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△(イメージ)議案第41号
△(イメージ)議案第41号
△(イメージ)議案第42号
△(イメージ)議案第42号
△(イメージ)議案第42号
△(イメージ)議案第42号
△(イメージ)議案第42号
△(イメージ)議案第43号
△(イメージ)議案第43号
△(イメージ)議案第43号
△(イメージ)議案第44号
△(イメージ)議案第44号
△(イメージ)議案第44号
△(イメージ)議案第45号
△(イメージ)議案第45号
△(イメージ)議案第45号
△(イメージ)議案第46号
△(イメージ)議案第46号
△(イメージ)議案第47号
△(イメージ)議案第47号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
△(イメージ)議案第48号
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○議長(天野要君) 理事者の説明を求めます。内山財政局長。
◎財政局長(内山敞義君) ただいまご上程に相なりました議案第34号から第48号につきまして、その大要をご説明申し上げます。 今回の補正予算案は、主として人件費関係の追加と、年度末の計数整理を行なうためのものであります。 まず、一般会計において9億8,100万円、国民健康保険事業会計において5,500万円、
中央卸売市場事業会計において13億6,600方円、港営事業会計において2,000万円、水道事業会計において6,000万円、工業用水道事業会計において1,100万円をそれぞれ追加し、また、大学医学部付属病院事業会計において6億1,100万円、食肉市場・と畜場事業会計において3,800万円、宅地造成事業会計において4,600万円、市街地再開発事業会計において39億4,500万円、土地先行取得事業会計において15億3,400万円、市民病院事業会計において6,000万円、高速鉄道事業会計において112億円、公債費会計において163億6,800万円をそれぞれ更正減額いたしております。 補正予算のおもなものを申し上げますと、まず、一般会計におきましては、人件費の不足額及び給与調整費等、人件費関係に20億3,500万円を追加いたしますとともに、高速鉄道事業に対する出資金及び補助金7億3,000万円、また、公共用地先行取得のため、不動産運用基金へ繰り出し17億円を追加いたしました。このほか、児童措置費等、経常的経費に3,400万円、認証増に伴う大阪港修築費等、1億7,700万円のほか、小児保健センター増築用地費の繰り戻し3億円、都市再開発融資基金へ繰り出し2,800万円、土地区画整理事業基金蓄積5億円、計算センター整備等、営繕費2億2,900万円を追加いたしております。 他方、認証減及び事業費の確定等に伴いまして、街路事業費20億1,000万円、都市改造事業費7億5,000万円、道路事業費2億2,000万円を更正減額いたしますとともに、都市再開発融資基金条例の制定に基づく関係基金条例の廃止に件う整理として、建築物移転融資基金等への繰り出し減7億600万円のほか、各特別会計の補正予算に伴いまして、繰り出し金2,400万円を更正減額、さらに、公債費10億2,900万円、前年度決算確定額に件う繰り上げ充用金1,200万円の不用額をそれぞれ更正減額いたしております。 次に、歳入につきましては、歳出の追加更正に伴いまして、国庫支出金16億1,000万円、建築物移転融資等3基金からの繰り入れ金8億6,400万円、受託事業収入2億2,000万円、換地清算金収入1億5,000万円のほか、起債収入につきましては、許可内定等に伴いまして、22億4,900万円を更正減額いたしております。他方、都市再開発融資基金からの繰り入れ金1億8,700万円、職員互助組合等貸し付け金返還金収入12億5,700万円、土地処分金収入5億円、土地先行取得事業会計繰り入れ金100万円を追加いたしております。 以上の予算補正の財源といたしまして、市税44億3,100万円を追加いたしますとともに、
自動車取得税交付金及び軽油引取税交付金につきましては、交付実績等を勘案して、それぞれ4,800万円、2億5,400万円を更正いたしております。 次に、大学医学部付属病院事業会計におきましては、医療職員の確保難等のため、病院収入の減及び運営費等の不用額を更正、一般会計からの繰り入れ金7,300万円を追加いたしますとともに、収支不足額の増3億3,000万円につきましては、歳入補てん措置としましての起債収入を計上いたしました。 また、
中央卸売市場事業会計におきましては、起債の確定に伴う拡張用地取得費の追加等12億5,100万円のほか、南部市場を廃止するため、必要経費1億1,500万円を追加いたしております。 また、高速鉄道事業会計におきましては、建設工事の遅延に伴い、建設改良費112億円を更正減額いたしております。 水道事業会計におきましては、受託工事費及び漏水加修費等、収益的支出6,000万円、工業用水道事業会計におきましては、大阪臨海工業用水道企業団分賦金1,100万円をそれぞれ追加いたしております。 以上をもちまして、補正予算案の大要をご説明申し上げましたが、何とぞよろしくご審議のほど、お願い申し上げます。
◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となっております議案第34号ないし議案第48号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)
◆49番(沓脱タケ子君) 共産党は、議案第34号、第43号、第47号及び第48号については反対いたします。
○議長(天野要君) 議案第34号、第43号、第47号及び第48号について異議がありますから、まず、この4件を一括して問題といたします。35番議員の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者起立)
○議長(天野要君) 多数であります。よって議案第34号、第43号、第47号及び第48号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 次に、ただいま議決されました議案第34号、第43号、第47号及び第48号を除く諸案件を一括して問題といたします。 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第34号、第43号、策47号及び第48号を除く諸案件は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第46、議案第49号、昭和45年度の年度末手当に関する条例案、議題といたします。 なお、本案に関する人事委員会の意見は、お手元に配付の印刷物に記載のとおりであります。
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△(イメージ)議案第49号
△(イメージ)議案第49号
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△(イメージ)市会第575号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第49号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第49号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第47、議案第50号、大阪市職員定数条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第50号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第50号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第50号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第48、議案第51号、職員の給与に関する条例の一部を改正する条例案、議題といたします。 なお、本案に関する人事委員会の意見は、お手元に配付の印刷物に記載のとおりであります。
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△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
△(イメージ)議案第51号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第51号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第51号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第49、議案第52号、大阪市
区役所附設会館条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第52号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第52号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第52号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第50、議案第53号、
不動産運用基金条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第53号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第53号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第53号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第51、議案第54号、
大阪市立学校設置条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第54号
△(イメージ)議案第54号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第54号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第54号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第52、議案第55号、大阪市
中央卸売市場事業の設置等に関する条例等の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第55号
△(イメージ)議案第55号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第55号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」「共産党議員団は、本件については替否の態度を留保いたします。」と言う者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第55号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第53、議案第56号、
大阪市立児童福祉施設条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第56号
△(イメージ)議案第56号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第56号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第56号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第54、議案第57号、大阪市立老人福祉施設設置条例等の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第57号
△(イメージ)議案第57号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第57号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第57号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第55、議案第58号、
大阪市立勤労青少年ホーム条例等の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第58号
△(イメージ)議案第58号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第58号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第58号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第56、議案第59号、
阪神高速道路公団法第30条第1項の規定による基本計画の変更の協議について、議題といたします。
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△(イメージ)議案第59号
△(イメージ)議案第59号
△(イメージ)議案第59号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第59号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」「共産党議員団は、本件については賛否の態度を留保いたします。」と言う者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第59号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第57、議案第60号、町の区域及び名称の変更について、議題といたします。
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△(イメージ)議案第60号
△(イメージ)議案第60号
△(イメージ)議案第60号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第60号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。よって議案第60号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第58、議案第61号、
大阪市営住宅条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第61号
△(イメージ)議案第61号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第61号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。 よって議案第61号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第59、議案第62号、企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例案、議題といたします。
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△(イメージ)議案第62号
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◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま議題となりました議案第62号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) ご異議なしと認めます。 よって議案第62号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) 日程第60、議員提出議案第1号、健康保険法等の一部改正法案に関する決議案及び日程第61、議員提出議案第2号、健康保険法等一部改正に反対する決議案、一括して議題といたします。
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△(イメージ)議員提出議案第1号
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△(イメージ)議員提出議案第2号
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○議長(天野要君) まず日程第60、議員提出議案第1号を問題といたします。
◆35番(高野光男君) 動議を提出いたします。ただいま問題となりました議員提出議案第1号については、委員会付託を省略、原案どおり可決せられんことを望みます。
○議長(天野要君) 35番議員の動議にご異議ありませんか。 (「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)
○議長(天野要君) 異議がありますから、起立により採決いたします。35番議員の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 (賛成者 起立)
○議長(天野要君) 多数であります。よって議員提出議案第1号は、委員会付託を省略、原案どおり可決されました。
○議長(天野要君) この際申し上げます。議員提出議案第1号の議決の結果、議員提出議案第2号は、一事不再議の原則により、議決を要しないものとなりました。
△閉議
○議長(天野要君) 本日の日程は以上で終了いたしました。
○議長(天野要君) この際市長よりごあいさつがあります。
◎市長(中馬馨君) 本市会も特に緊急案件がございません限り、本日をもって終了することと思いますので、一言ごあいさつを申し上げます。 昭和38年4月に市長に就任いたしましてから今日までの8年間、市政の民主化と積極化を基本方針といたしまして、都市行政はあくまでも長期的な目標のもとに大胆、積極的に推し進めなければならないという信念をもって処してまいった次第であります。この間、市会の皆さま方におかれましでは、非常なご協力をいただいたのでありまして、ここに心からお礼を申し上げる次第でございます。また、皆さま方が財政困難の中にあっても、本市の発展と市民の福祉に限りないご努力を傾注されましたことに対して、深く敬意を表する次第であります。 顧みますと、市政を担当いたしてまいりましたこの8年間は、都市にとりましてまことにたいへんな時期であったと思うのであります。経済の高度の成長、発展に伴い、都市に人口が集中してまいりました。一方ではモータリゼーションの波が激しい勢いで打ち寄せてまいったのでありまして、都市問題は世界を通ずる当面の大問題となっておるのでありまして、都市がいかに再開発さるべきか、また都市に住む人間は、いかにして守らなければならないかが論議されてまいっておるのであります。特に、日本の都市のように、昔からごく自然発生的な都市化が進んで、無計画のうちに膨張を続けましたところにおきましては、何としても根本的な町づくりを検討しなければならないことは、皆さますでにご承知のとおりでありまして、そこで、皆さんとともに私どもは、8年前に全国のどこよりも先んじて25年後の大阪市の長期ビジョンを描きながら総合計画を樹立いたしたのであります。一方では、大都市にとってきわめて不合理な状態にあります税財政制度の改善を政府に強く求めながら、何としても住みよい、働きよい町を再開発をいたすべく着手をいたしてまいっておるのであります。幸いに市民の伝統的な市政への協力のおかげをもちまして、市の中心部におきましては、一応の道路交通の骨組みが完成し、大成功のうちに万国博を開催することができました。大阪の名を世界の国々のすみずみにまで浸透させる結果と相なっておるのであります。町づくりの面におきましても、地下鉄、高速道路網の整備、千日前通り、中央大通り、新御堂筋といった幹線道路の整備、また5カ年計画による下水道の整備、船場センター、マーチャンダイズマート、駅前第一ビルの竣工による市内中心部の再開発の推進、新大阪駅周辺部をはじめとする区画整理の進捗などによりまして、市内の面目も一新するに至っておるのであります。また、私は緑化は公害にむしばまれる都市の体質を根本的に改善する最も適切有効な施策と考えてまいっておるのでありまして、これにつきましては、全国に先んじてすでに7年前、市長就任直後に緑化100年宣言をいたしたのでありますが、幸いに市会の皆さんをはじめ市民の方々の積極的なご協力を得て、その成果はまことに目ざましいものがあると申しても差しつかえないと思うのであります。全国の都市緑化運動の先がけをなしたということが言えると思うのであります。この間に既設公園の整備、児童公園の増設、街路の緑化はもとより、大正区の千島計画による昭和山公園、大植物園地区や市民菜園を有する鶴見自然公園など、新しい大公園づくりにも着手いたしたのでありまして、8年前、1人当たり1平方メートルを欠いておりましたが、今日では1人当たり1.51平方メートルになりました。ただいまあげましたような鶴見公園や昭和山等の公園を入れますと、すでに3平方メートルにも達しようとしておるのであります。飛躍的な公園の増加と言えると思うのであります。特に万国博あと地は、文化施設を持つ一大記念公園として、後世への遺産として緑豊かに保存することが望ましいという考えから、ご承知のように政府に対しましても強く働きかけてまいりました結果、すでに政府のあと地利用懇談会におきまして、緑に包まれた文化的な記念公園とすることに決定を見ましたことは、まことに喜びにたえない次第でございます。現在の都市における最大の課題であります公害問題につきましても、緑化をはじめ都市の体質改善をはかります一方、いち早く下水整備5カ年計画を皆さんとともに樹立いたしたのであります。また昨年には、これに神崎川汚濁対策を新たに加えまして、その積極的な推進をはかってまいりました結果、下水道につきましても、道路率などとともに全国の都市の最高水準にまで到達いたしておるのであります。また、特に汚染のひどい西淀川区につきましては、特別対策を立てて、これも全国に先がけて総合対策を樹立いたした考えでありますが、実行に移してまいっておるのであります。 このように市政は市民の絶大な協力と市会の皆さま方のご尽力によりまして実直な進展を示していると申し上げることができると思うのであります。しかしながら、ひるがえって市民生活の現状と近代都市としての大阪を見れば、なお、なすべきことは山積をいたしております。私は、常々お年寄りと子供を大切にするということが、民主社会における重大な政策であると考えて、毎年繰り返してまいりました。そして、養護老人ホーム、老人福祉センター等の増設はもとより、敬老金制度、あるいは老人医療公費負担の問題等も行なってまいったのでありますが、しかし、これとても財政事情まことに不十分と言わなければなりません。また、子供につきましても、児童公園の増設は相当数になっておると思います。また、児童会館あるいは保育所についても、本年は20カ所を計上しておる状態でありまして、急速な増設につとめてまいっておるのであります。さらに、心身障害のある人々や経済発展についていけない貧しい、取り残されました人々に対しましては、たとえば身体障害者体育館の建設など、一そう積極的な施策を推進したいと思うのであります。さらに、これも新年度予算編成に際しまして申し上げましたように、この大阪には全国に誇り得る文化施設がほとんどないといった状態にあるのでありまして、大阪の文化中枢機能を高めます上からも、また観光施策等を推進します上からも、今後全国に大阪の名を印象づけるような文化的な施設を設置していくことが今後の大きな課題であると思う次第であります。 1970年代は人間性の回復の年代と言われ、潤いのある調和のとれた町づくりが必要でありまして、長期マスタープランに基づく再開発も、市民が生涯を託するに足る住みよい、働きやすい魅力ある大阪をつくる骨格づくりを考えたのでありますが、それに職能的な交通網や大阪港の整備などの欠陥を廃し、さらに豊かな肉を盛り上げるために、文化的な諸施策と社会福祉を充実していかなければならないと思うのでありまして、私も微力ではありますが、今後とも最大の努力を積み重ねていきたいと存ずる次第であります。そして、大阪市政に豊かな経験をお持ちになり、深い愛情を持っておられる皆さん方が、地方選挙後におかれましても、引き続きその推進にあたっていただくことを深くこいねがっておる次第でございます。 本市の一そうの発展と市民各位のしあわせを心からお祈りいたしますとともに、多年にわたって寄せられました議員の皆さま方のご厚情に対しまして、重ねて衷心より深い感謝の意を表しまして、ごあいさつにかえたいと思うのであります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(天野要君) 私からも一言ごあいさつ申し上げます。 本日、昭和46年度予算をはじめ幾多の重要案件が、議員各位の熱心かつ慎重な審議を経まして、ここに無事成立を見ましたことは、まことに喜びとするところでございます。しかしその審議の過程で述べられたごとく、われわれはこの予算に全面的に満足しているわけではないのでありまして、理事者におかれましては、市会の意思の存するところを十二分にしんしゃくし、今後の予算執行の上においてその具現に全力を傾けられるよう、私からも重ねて要望いたしておく次第であります。 本市会定例会は、すでに審議すべき案件をすべて議了いたしましたので、緊急案件の発生を見ない限り、本日が今任期最後の本会議となるのであります。月日のたつのはまことに早いものでありまして、いままさにその任期を終わらんとしておりますとき、過ぎ去ったこの4年間を回顧いたしますと、まことに感慨深いものがございます。 顧みますれば、大阪市政にとりまして、まことに多難な、変化の大きい時期であったと存じます。都市問題が大きな社会問題となり、大阪市のみならず日本の都市行政が社会の注目を浴びた時期でありました。日本経済の高度成長が、大都市周辺への人口、産業の集中及び自動車の急激なる増加を生み、その結果、都市機能の低下をもたらしたのでありますが、いま、われわれは、この麻痺寸前の都市の機能を回復させるための都市再開発事業を焦眉の問題としてかかえておるのであります。 この中にあって大阪市は、65年間、市民に親しまれてきた市電が姿を消し、これにかわって地下鉄が飛躍的にその路線を延ばし、市内交通網は一変いたしましたし、かつてまぼろしの築港・深江線とさえ言われた中央大通もその威容をあらわしたように、積極的かつ大胆に町づくりが進められてまいりました。4年前われわれが就任しました当時の大阪の町並みと、現在のそれとを比較いたしますと、その変化の大きいことにいまさらのように感慨を深くいたすのであります。 この間、市会で論議された重要問題は、思いつくままに並べてみましても、都市交通のあり方を議論した交通財政再建問題、国民健康保険料率改正、市会で一部修正を行なった下水道使用料改正、主要幹線道路の一方通行、教職員人事をめぐる不祥事件、市立大学における大学紛争、水道料金改正、同和対策に関する問題、万国博に対するもろもろの準備と、その歴史的な成功、そしてあの痛ましいガス爆発事故、公害対策特別委員会の設置に見られる公害対策強化の動きなど、枚挙にいとまがないのでありますが、この本会議場であるいは委員会においてかわされた論議は、市会と理事者、あるいは市会各会派と、その立場の差はあれ、いずれも新しい大阪をいかに建設すべきか、市民の生活をどのようにして守るべきかという点においては、共通の悩みを持って真剣に検討されたのでありまして、これら建設的な意見は、今後の市政執行の上に十分反映されるものと確信いたす次第であります。 70年代が人間性回復の時代であるということばに象徴されておりますように、経済の異常ともいえる高度成長の反省として、公害対策の強化をはじめ、市民の生活環境の整備が、今後の市政の最重点施策になろうとしております。これには多様化した社会を反映して、複雑多岐にわたるきめのこまかい施策が要求されるのでありますが、これが容易ならざる仕事であることは申すまでもありません。 都市的機能の向上と住民生活の安定とは、バランスをとりつつ進めていく必要があるのでありますが、その膨大な行政需要に対して財源がきわめて窮乏していることは、皆さんよくご承知のとおりであります。過去、税財政の改善に対しては、市会、理事者が一体となって強力に運動してまいりました結果、毎年わずかながら改善を見ておりますが、いまだに抜本的改正を見るに至らず、その目的達成は新たなる任期の課題であり、なおまた、行政区の分合を含め、大都市行政、広域行政のあり方が議論の段階から具体的な実行に移されるであろうことも、また、緊要なる問題であります。これらを考え合わせますとき、われわれの責任の重大性をあらためて痛感せざるを得ないのであります。 中馬市長並びに多くの同僚各位には、さらに再び市政に参画の決意を固めておられることと推察いたしますが、来たる選挙には遺憾なく健闘され、相携えて再びこの議場に相まみえられんことを深く念願いたすものであります。 一方、市政に数々の足跡を残されて、今任期をもって第一線を勇退される方もおられますが、この点まことに惜別の情にたえがたいものがございます。何とぞ今後ともますますご自愛下さいまして、それぞれの立場で市政のためにご尽力いただきますよう、お願い申し上げる次第であります。 最後に不断のご協力を賜わりました市政関係者各位に対し、衷心より深甚なる感謝と敬意を表しまして、本任期最後の市会定例会の閉会にあたり、ごあいさつといたします。(拍手)
△閉会
○議長(天野要君) 本市会定例会の会議に付議された事件はすべて議了いたしましたので、会議規則第6条の規定により、本市会定例会はこれをもって閉会いたします。 午後8時25分閉会
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△(イメージ)財第1244号
---------------------------------大阪市会議長 天野 要(印)大阪市会議員 音在又一(印)大阪市会議員 野村 清(印)◯大阪市会(定例会)会議録(昭和46年3月12日)(終)...