平成30年 12月 定例会(第8回) 平成30年第8回
宮古島市議会定例会(12月)議事日程第3号 平成30年12月12日(水)午前10時開議 日程第 1 意見書案第 5 号 「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対 する意見書 (議員提出) 〃 第 2 一般質問 ◎会議に付した事件 議事日程に同じ 平成30年第8回
宮古島市議会定例会(12月)会議録 平成30年12月12日 (開議=午前10時00分) ◎出席議員(23名) (延会=午後6時25分)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓┃ 議 長(19番) 佐久本 洋 介 君 議 員(11番) 高 吉 幸 光 君 ┃┃ 副 議 長(17〃) 上 地 廣 敏 〃 〃 (12〃) 國 仲 昌 二
〃 ┃┃ 議 員(1 〃) 新 里 匠 〃 〃 (13〃) 友 利 光
徳 〃 ┃┃ 〃 (2 〃) 平 百合香 〃 〃 (14〃) 上 里
樹 〃 ┃┃ 〃 (3 〃) 仲 里 タカ子 〃 〃 (15〃) 下 地 勇
徳 〃 ┃┃ 〃 (4 〃) 島 尻 誠 〃 〃 (16〃) 粟 国 恒 広
〃 ┃┃ 〃 (5 〃) 平 良 和 彦 〃 〃 (18〃) 平 良 敏
夫 〃 ┃┃ 〃 (6 〃) 下 地 信 広 〃 〃 (20〃) 山 里 雅
彦 〃 ┃┃ 〃 (7 〃) 砂 川 辰 夫 〃 〃 (21〃) 棚 原 芳
樹 〃 ┃┃ 〃 (8 〃) 我如古 三 雄 〃 〃 (22〃) 欠
員 ┃┃ 〃 (9 〃) 前 里 光 健 〃 〃 (23〃) 濱 元 雅 浩
〃 ┃┃ 〃 (10〃) 狩 俣 政 作 〃 〃 (24〃) 眞榮城 徳
彦 〃 ┃┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ◎欠席議員(0名) ◎説 明
員┏━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━┓┃ 市 長 │ 下 地 敏 彦 君 │ 上 下 水 道 部 長 │ 大 嶺 弘 明 君┃┃ 副 市 長 │ 長 濱 政
治 〃 │ 会 計 管 理
者 │ 仲宗根 均
〃┃┃ 企 画 政 策 部 長 │ 友 利 克
〃 │ 消 防 長 │ 来 間 克 〃┃┃ 総 務 部 長 │ 宮 国 高
宣 〃 │ 伊 良 部 支 所 長 │ 上 地 成
人 〃┃┃ 福 祉 部 長 │ 下 地 律 子
〃 │ 総 務 部 次 長
│ 渡久山 繁 〃┃┃ │ │ 兼 総 務 課 長
│ ┃┃ 生 活 環 境 部 長 │ 垣 花 和
彦 〃 │ 企 画 調 整 課 長 │ 上 地 俊 暢
〃┃┃ 観 光 商 工 部 長 │ 楚 南 幸
哉 〃 │ 財 政 課 長 │ 砂 川 朗 〃┃┃ 振 興 開
発 │ 砂 川 一 弘
〃 │ 教 育 長 │ 宮 國 博
〃┃┃ プ ロ
ジェクト局長 │ │ │ ┃┃ 建 設 部 長 │ 下 地 康
教 〃 │ 教 育 部 長 │ 下 地 信
男 〃┃┃ 農 林 水 産 部 長 │ 松 原 清
光 〃 │ 生 涯 学 習 部 長 │ 下 地 明
〃┃┗━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━┛ ◎議会事務局職員出席者 事 務 局 長 上 地 昭 人 君 次長補佐兼議事係長 仲 間 清 人 君 次 長 友 利 毅 彦 〃 議 事 係 久 志 龍 太 〃 次 長 補 佐 富 浜 靖 雄 〃
○議長(
佐久本洋介君) これより本日の会議を開きます。 (開議=午前10時00分) 本日の出席議員は23名で、在職する
議員全員出席であります。 本日の日程は、お手元にお配りした議事日程第3号のとおりであります。 この際、諸般の報告をします。 事務局長から報告させます。
◎事務局長(上地昭人君) 議長の命により、諸般の報告をいたします。 12月10日、
議会運営委員会が開催され、今定例会の
一般質問通告者が20名となったことに伴い、日程について協議がされ、議会運営に関する
申し合わせ事項のとおり、5日間予定していた一般質問を4日間とすることと決しました。 これに伴い、12月19日に予定していた議事日程の各
常任委員長報告、質疑、討論、表決についてもこれを1日繰り上げ、12月18日に処理することが確認されました。 12月12日、本日、本会議前に
議会運営委員会が開催され、議員提出の意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書の取り扱いについて諮問したところ、同意見書は本日12月12日の会議の冒頭で、
委員会付託を省略し、処理することと決しました。 以上で諸般の報告を終わります。
○議長(
佐久本洋介君) まず、日程第1、意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書を議題とし、提案者から提案理由の説明を求めます。
◎新里匠君 意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書。みだしのことについて、別紙のとおり議会の議決を得たいので、会議規則第14条第1項の規定により本案を提出します。平成30年12月12日、
宮古島市議会議長、
佐久本洋介殿。
提出者議員、新里匠、
賛成者議員、平百合香、平良和彦、下地信広、砂川辰夫、我如古三雄、前里光健、下地勇徳、粟国恒広、上地廣敏、平良敏夫、山里雅彦、棚原芳樹、狩俣政作、高吉幸光、濱元雅浩、
眞榮城徳彦。 本文を読み上げて提案理由の説明にかえさせていただきます。「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書 「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」(以下、
県民投票条例)の実施を目指す「『辺野古』県民投票の会」が集めた署名が有効署名数に達したことから、
沖縄県知事は
沖縄県議会に
県民投票条例案と実施に伴う費用5億5,000万円余を計上した補正予算を提案し、可決された。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画では「
辺野古違法確認訴訟」最高裁判決で沖縄県の敗訴が確定しているものの、沖縄県は埋立て承認撤回の準備を進めている。
県民投票条例では、(目的)第1条で、「(省略)名護市辺野古に計画している
米軍基地建設のための埋立てに対し、県民の意思を的確に反映させることを目的とする。」、(県民投票)第2条で、「前条の目的を達成するため、本件埋立てに対する賛否についての県民による投票を実施する。」とある。 この県民投票は、
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否のみを問うものであり、
米軍普天間飛行場の移設による危険性の除去について県民の意思は問われていない。 去る9月30日に執行された
沖縄県知事選挙において
辺野古海域への埋立てに反対し、埋立て承認撤回を表明した
玉城康裕知事が当選したことにより、すでに県民の意思は示され、
県民投票条例の目的は十分達成されており、再度の意思の確認は必要ないと考える。 5億5,000万円余の巨額の予算を投入し、
県民投票条例に基づき県民の意思を確認するより、同予算は
玉城康裕知事が公約で掲げる、誰一人として取り残さない施策のうち、特に子供の貧困対策に活用し、子供の福祉向上に繋げるべきである。 また一般的に住民(県民)投票は、住民生活に関し、地域で完結可能な問題について実施されるべきである。
安全保障政策の面でも一自治体の住民が地域を超えて決することは、国全体に影響を及ぼすものであり、なじまないと考える。 よって当市議会は、
県民投票条例に反対する。 以上、
地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。 平成30年(2018年)12月12日 沖縄県宮古島市議会 宛先、
沖縄県知事。
○議長(
佐久本洋介君) これで提案理由の説明は終わりました。 (「議長」の声あり)
◆國仲昌二君 この意見書を今提出されて、今見たばっかりです。ちょっと調整が必要だということで時間をいただきたいと思います。20分から30分程度の休憩を求めたいと思います。
○議長(
佐久本洋介君) わかりました。 しばらく休憩します。 (休憩=午前10時09分) 再開します。 (再開=午前10時34分) これより質疑に入ります。 質疑があれば発言を許します。
◆島尻誠君 一、二点ほどお聞きします。 まず、月曜日に行われた
総務財政委員会の
予算修正案に対する質疑の中で濱元雅浩議員が提案者に質疑している中身ですね、4択ありますけど、その
普天間基地の除去に対してという文言がつけ加えてあれば予算を通したのかという質疑に対して提案者は、要するに
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否のためのものなんですが、この4択するに関しては要するにその予算は通してあるというふうな答弁されているんですね。その件に関してはいかがですか。 (「議長、これは
総務財政委員会に対する質疑であって、 意見書に対する質疑になっていないです」の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) 島尻誠君、ただいまの質疑は、意見書に対する質疑になっていません。意見書に対する質疑をしてください。 (議員の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) 休憩します。 (休憩=午前10時36分) 再開します。 (再開=午前10時38分)
◆島尻誠君 関連するその中身としては、やはりこの辺野古に移設、その賛否だけじゃなくて4択するその文言も入るべきじゃないかと私は思っていたんですね。だけども、やはりこの5億5,000万円の予算を投じてやることが、要するに無駄遣いになるんじゃないかというふうな指摘だと思うんですけど、それは要するに福祉のため、もちろんそうですけども、この
辺野古移設賛否の議論だけじゃない。きのうのテレビもですね、「辺野古」県民投票の会の
元山仁士郎代表が
宜野湾市議会に、議長を中心に2名、3名の反対議員を前にして、これは辺野古、要するに
米軍普天間飛行場を固定するものではないというふうに協力を求めているんですよ。この意見書にある固定化に関しては私は違うと思うんですね。その辺はどうですか。
◎新里匠君 これ結果としてその懸念があると
宜野湾市民が感じているということでございます。ですから、私は
宜野湾市民の意見も尊重されるべきだと思っております。
◆
仲里タカ子君 今の
島尻誠議員の質疑も関連するんですけれども、この意見書の中に「この県民投票は、
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否のみを問うものであり、
米軍普天間飛行場の移設による危険性の除去について県民の意思は問われていない」と書いてあるんですよね。そうすると、この意見を書いた皆さんは、
米軍普天間飛行場の移設による危険性の除去について県民の意思を問われたならば、それも含めて問われるという
県民投票条例であれば、それを通したのかというふうに
島尻誠議員が聞いているというふうに思うんですけれども、これに対する回答がその
県民投票条例を行うことによって、結果として普天間の固定化につながるというふうにさっきお答えになったということでよろしいですかということです。
◎新里匠君 これは、断定ではなくて、その可能性があると言っているわけですから、
宜野湾市民が、また県民がそういう考えがいるということを言ったということでございます。 (議員の声あり)
◆
仲里タカ子君 今誰が回答するのかわからないお返事でありましたけれども、過程の話については聞いていないよということのお話ですよ。これも含めてですかね。じゃ、それに含めてですけども、辺野古の埋め立てに賛成なのか反対なのか、2択で県民投票をしてもらいたいという請求がですね、多くの、9万8,000人というふうに聞いていますけど、10万人近くの県民の皆さんの意思でもって県議会に出されて、県議会がこれをさあ、やりましょうというふうに
県民投票条例制定した理由はですね、これは皆さんの意見書の中にあるその次の文言ですね。「すでに県民の意思は示され、
県民投票条例の目的は十分達成されており、再度の意思の確認は必要ない」としておりますが、示されたにもかかわらず、既に国はもう埋め立ての準備を進める、県民の意思を一顧だにしないという状況があって、そのことを、選挙はですね、いろんな争点があるから、これだけではないという言い方が国の意見というか言い方だと、これまでもずっとそれ言ってきていると思うので、そのことに関して若い人中心になって、じゃ辺野古どうなのと。さきの知事選でも相手候補、佐喜眞淳さんは辺野古の埋め立てについてはほとんど言及していませんから。もちろん当選された知事は、辺野古の埋め立てには反対するということを掲げて当選したけれども、そうだった。だから、それをしたいというのがこの投票の趣旨だと思うんですね。でも、皆さんの意見書によると、これは「
米軍普天間飛行場の移設による危険性の除去について県民の意思は問われていない」というふうに書いてあるんですね。辺野古と普天間はリンクしていないことがもう既に明らかになっているじゃないですか。昨年の6月に
稲田朋美防衛大臣は、辺野古に新基地がつくられてもそれだけでは普天間は撤去されないというふうにもう既に答弁をしておりまして、だから辺野古の埋め立てに対する反対か賛成かという意思は、もちろん新基地に反対の意見もある。それから、自然を壊すということで反対する人もいる。でも、普天間の基地をここに移設するんだったら賛成する人もいる。これをね、聞きたいとするものだというふうに思うんですね。そのことについては、どう考えてこの意見書を出されたかということをお聞きします。
◎新里匠君 結構長くてですね、ちょっとまとめて言ってほしいなというところはあるんですけれども、今ですね、
県知事選挙の結果が示されたのに国が一顧だにしないと、だから県民投票するんだというお話でしたけれども、これは
皆さん議員は9月30日から2カ月余りしかたっていないこの現状の中で、じゃこの
県知事選挙の声はもう無意味だと判断したということになりませんか。私は、民意とは1つではないと考えるんですよ。もちろん住民の意思は尊重しなければいけないけれども、それがフェアな形で反映されない状況が考えられる場合は回避することも権利を守ることの一つだと思います。
◆
仲里タカ子君 ちょっと回避するの意味がよくわからなかったんですけれども、意見書の最後のほうに「
安全保障政策の面でも一自治体の住民が地域を超えて決することは、国全体に影響を及ぼすものであり、なじまないと考える」とありますが、地方自治体、地方に住む私たちがですね、安全保障の面について国に直接物を言うことはなかなか難しい。だけども、その一つの方法として住民投票という形がある。だから、これを要求しているというふうに思うんですけど、これに関してはどう考えますかということをお聞きします。
◎新里匠君 やはりこれは1つ目が特に名護市民と
宜野湾市民の決めた総意も尊重しなければいけないですし、また
安全保障政策というものは、やはり国がいろんな状況を考えてですね、周りの地域のことも考えながら決めていくことでありますから、意見を言うのは大事ですけれども、県民投票して、それで沖縄県民が決める、意見を直接的に言っていくということを繰り返せば、やはり国との溝は深まっていくばかりだと思うんですよ、私は。そういう意味では、
安全保障政策、それらのことはやはり国と一緒に考えるのが妥当だと考えます。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに質疑はありませんか。
◆友利光徳君 議会議員として質疑をする場合にね、外野が余り、範囲を超えてやじが多い。やはり議会というのは議会の品位というのが保たれなければいけないなと思っております。 それからですね、
沖縄県知事選において民意が示されたとふうに書かれておりますけども、この
沖縄県知事選挙というのは
公職選挙法によって、政策議論だったと私は理解しております。しかし、今回の場合は辺野古の移設に関する、その限定されていますよね、限定を。この辺についての説明をしていただけますか。 (「議長、質疑の意味がわかりません」の声あり)
◆友利光徳君 知事選挙はですね、要するに政策の議論だったですよね。論争ね、論争。今回の場合は、辺野古に限定されていますね。ですから、この提出者が申し上げている、これにある、この反対の立場に対する意見。
◎新里匠君
県知事選挙は、いろんな議論を言うけれども、辺野古の
県民投票条例はこの1つのものに対して行われるものだから、それについての意見ということでよろしいですか。 (議員の声あり)
◎新里匠君 意見書にも書いてあるんですけれども、県民投票は
辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否のみを説いているわけですよ。それとイエスかノーでやっているから、やはりそれは多様な意見を聞くようにしたほうがよかったんじゃないのかと。9月30日に
県知事選挙が行われて、もう民意は出ているということを意見書にも書いております。
◆友利光徳君 この反対の意見書には、「再度の意思の確認は必要ないと考える」とありますね。しかし、日本政府がこの埋め立てを県民を無視して強行するということに対しては、やはり沖縄県民が辺野古に埋め立てはさせないという民意が強いというふうなあらわれだろうと、このように理解しますね。その辺について、提案者はどのように考えているかどうか。
○議長(
佐久本洋介君) ちょっとこれは意見書の内容から離れている気がしますけれども。 (「意見書のみの質疑をしてください」の声あり)
◆友利光徳君 だから、意見書の質疑をしているさ、質疑を。「すでに県民の意思は示され」とある。しかし、日本政府は県民無視で埋め立てしているわけだから、再度県民の意思を確認するためにも必要じゃないかとか、そうじゃない。
◎新里匠君 先ほどもお答えしたんですけれども、示されているものに対して日本政府は無視をしているから、再度確認をするんだという質疑でしたけれども、やはりこれ今ですね、先ほども言ったようにですね、2カ月余りしかたっていない中で、
玉城康裕知事が一生懸命やっているんだと思うんですよ。ですから、その中で無視しているから再度というものは、これが2年も3年もたってにっちもさっちもいかないからということであればまだ考えられるんですけれども、2カ月というこの短期の中でそれをやるというのは意味があるのかという考えでございます。
◆友利光徳君 選挙から県民投票の時期についての答弁をしているんだけども、その反対というのは、要するに意味があれば賛成します、じゃ。
○議長(
佐久本洋介君) 友利光徳君、意味があればってどういうことですか。
◆友利光徳君 今言ったよ。意味があれば、意味の話は。
○議長(
佐久本洋介君) いや、質疑の意味がちょっと。
◆友利光徳君 答弁に関して、要するに2カ月しかたっていないのに、住民投票する意味があるのかという答弁をしていたもんだから、じゃ意味があるのであれば賛成するのかということを尋ねているわけです。
◎新里匠君 この意見書の中には「必要ないと考える」と書いております。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに質疑はありませんか。
◆上里樹君 ただいまの意見書案に対して質疑をさせていただきます。 まず、基本的な考え方として、この県の条例ですね、それに対する見解を求めたいと思います。いわゆる憲法の
基本的人権に基づいて、県民の当然の権利として県が条例を定めました。その条例を定めたことに対して県が総務省に確認をとっています。その確認の結果、総務省が答えているのは、協議の同意がなくても市町村は当該事務を処理する義務を負うと回答しています。それで、これは…… (議員の声あり)
◆上里樹君 いや、そういうふうに言っています。それに加えて、いわゆる条例が制定されたということは、この
当該市町村に対してこれが自治事務となって、市町村はそれを処理する法令上の義務を負うということになると思いますけども、まずそのことに対する見解を。
◎新里匠君 この条例は決められたからやるべきだという質疑だったかなと思うんですけれども、やはり県民投票への反対を求める声は多数寄せられており、その意見書を反映させるのは住民を代表する議員としては当然の義務であると思います。私たちは、この
県民投票条例に関して反対だからこの意見書を出しているわけですよ。
◆上里樹君 条例に対する考えは、
総務省見解に対しても議会としての権利だという認識だということを示しました。 それでは次に、この中身で上げている
普天間基地の問題が入っていないということについてですが、この
普天間基地の問題は既に全市町村長の印鑑をついて、それから全市議会、41市町村の市議会での建白書、これに賛同した、そのことによって県民の総意として示されていると思うんですね。その中身は、
普天間基地の無条件閉鎖、撤去です。これは県民の総意です。県議会の決議でも上がっています。蛇足で言えば、日米地位協定の問題ももう既に国会で議論に、
全国知事会が上げる形でなってきました。だから、そういう既に県民の総意になっている中身だと私は認識しますけども、その問題についてなぜ
普天間基地の移設を辺野古にするのかしないのかという、そのことを問うことが入っていなければならないのか、それの理由お伺いします。 それから、
県知事選挙において、
辺野古移設反対の県民の意思は明確に下ったと。私たちは、
県知事選挙の直後からそう言っています。
玉城康裕知事も言っています。けれども、それを政府は一顧だにしない。それどころかもう土砂投入を始めるという、そういうことまで言っています。だから、そういう法令も条例も守らない国に対して、県民の当然の権利として憲法に基づく、それから
地方自治法に基づく
基本的人権を守るという立場から、それはまさに県民の命と暮らしに直結する中身だけにこの辺野古移設問題が問われていると思うんですけども、それに対するご見解をお伺いします。 それから、5億5,000万円余の巨額の予算が投入されることが子供の貧困で悩むこの県にとって財源がもったいないみたいなことが書かれていますけども、この5億5,000万円余という金は、これから辺野古が進められるに当たって投入される土砂の量、それから軟弱地盤の存在、活断層の存在、それが現に存在することがわかった中で設計変更を余儀なくされます、間違いなく。 そういう中で、さらに辺野古移設についてはそれを上回る1兆円の投入になっていくんですね。だから、それとその5億5,000万円余の金額についてどう考えるのか、ご見解を求めます。 (議員の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) 静かにしてください。 (「建白書には普天間の無条件全面返還というのはない よ、そんなのは」の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) 静かにしてください。
◎新里匠君 まず、普天間が入っていないとだめかという質疑ですけれども、これは普天間の方々が、やはり辺野古反対となると
普天間基地が固定化されるんじゃないかという意見があるわけですよ。ですから、そういうものが入っていないことに対して私たちは多様な意見を聞くために入れるべきだと意見書に記入をしております。 次に、法令も条例も守られていないというところですけれども、これはやはり解釈の違いだと考えます。その国と県との解釈の違いで今裁判等行っているわけですよ。そういった意味では、やはり解釈の違いであり、それで裁判を行ったり、意見の議論をしているわけだと思っております。 次に、5億5,000万円余の経費とこれから使われるであろう辺野古の基地の建設はどうなのかという話ですけれども、やはりこれも外交の
安全保障政策の中で示されて、外国とですね、話ししているものでありますから、私たちが地域を超えて国全体に影響を及ぼすことをするのはいかがなものかと考えまして、今1兆円余りと言ったんですけれども、今1兆幾らになるかというのは、やはりまだ出ていないのかなと思っております。
◆上里樹君 普天間が入っていないから普天間が固定化されるんじゃないかという懸念があるということについては、もう全自治体の、最近では他府県の議会でも上がるようになりましたけども、沖縄の
普天間基地の問題は全国の問題として考えるべきだという考えも決議が上がるようになってきました。そういう中で、この提案の理由の中に、
県知事選挙で
辺野古移設反対の県民の意思は明確に示されたとおっしゃっていますけども、ならば示された中になぜ辺野古ありきで進む政府の方針に、
普天間基地も入れてそれを判断材料にすべきだと皆さんは提案しているんですけども、この辺野古はもうだめだと県民の意思が示されたのに、県民投票ではそれに
普天間基地を入れないからだめだと言っているんですけども、要するに辺野古移設はもうだめだという県民の意思が示されたんであれば、それをむしろ皆さんも国に対して民意が示されたということを声を大にして言うべきだと思いますけども、そのことについてご見解求めます。 (議員の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) ご静粛に。
◎新里匠君 これは、おのおのの意見だと思いますから…… (議員の声あり)
○議長(
佐久本洋介君) 静粛にお願いします。
◎新里匠君 おのおのの考えがあると思うので、私たちは普天間が入っていないと、その
県民投票条例は、それも含めていろんな、多様な意見を聞きたいという意味で今回の賛否を問うだけの
県民投票条例には反対をしているということでございます。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに質疑はありませんか。
◆國仲昌二君 私も意見書について何点か質疑したいと思います。 この意見書で述べているように、この
県民投票条例は「辺野古」県民投票の会がですね、集めた署名が有効署名数に達したと。これは、
地方自治法第74条に基づいてですね、法律で定められた正当な手続を経て県民の意思表示の機会を与えた条例であるというふうに考えますけれども、この
県民投票条例に反対するということは、そういった正式な手続を経た住民の権利、いわゆる意思表示を行う権利を奪うことになるのではないかという懸念があるんですけれども、そこについての考えをお伺いいたします。 それからですね、先ほどから出ているんですけども、
米軍普天間飛行場の移設による危険性の除去について触れていないということですけれども、この条例は
辺野古米軍基地建設についての
県民投票条例であって、普天間飛行場の移設の危険性の除去とはちょっと別だと考えますけれども、その関連性について伺います。 それからですね、これちょっと重複するかもしれないんですけれども、意見書の中でですね、去る9月30日に執行された
沖縄県知事選挙において、埋め立てに反対した
玉城康裕知事が当選したということで既に県民の意思は示されたと述べています。全く私も同感です。ということは、この埋め立てに反対するという民意を日本政府も尊重すべきだと私は考えますけれども、その辺についての見解も提案者に伺いたいと思います。よろしくお願いします。
◎新里匠君 今直接民主主義の権利を奪い、民主主義の根幹を損なうんじゃないかという1つ目の質疑ですね、それに関しては、やはり先ほども答弁したんですけれども、県民投票への反対を求める声は私のほうにも多数寄せられており、その声を意見書に反映させるのは住民を代表する議員としては当然の義務だと考えております。また、
玉城康裕知事は11月14日に投票事務への協力を拒否する市町村が出た場合の対応について、投票は尊重されるべきだと述べ、拒否する自治体を除いてでも実施するべきだとの考えを示しましたが、埋め立て反対の結果さえ得られればいいという考えが私にはかいま見られます。
普天間基地の辺野古移設という2者択一の賛否を出すということは、
沖縄県知事選挙でも行われたものであります。この機会は、むしろ多様な意見を聞く場にするべきだったと私は考えます。投票条例賛成派は、条例制定時に多様な意見の選択肢の切り捨てをしました。そのことがやはり民主主義であるならば、2者択一の
県民投票条例に反対することも民主主義であり、その権威の根幹を損なうということには当たらないと考えます。 次に、2つ目、辺野古だけをやったらだめなのかという質疑でしたね。では、これは辺野古の埋め立てというものに今
県民投票条例をするというこの条例なんですけれども、沖縄県内にはやはり那覇軍港の移設であったり、那覇空港の埋め立てだったりというものがあるんですけれども、なぜこれは行わずに辺野古だけやるのかと。要は同じ基地の移設であり、埋め立てであるということでありますけれども、これは辺野古だけやる意味があるのかということでございますから、このほかのことも一緒に、多様性を聞くために選択肢をですね、入れたほうがいいと思ってこの意見書に入れております。 3つ目なんですけれども、これは
県知事選挙に示された民意をというところでしたかね。これはですね、やはり民意は1つではないと私は考えます。もちろん住民の意思は尊重されなければならないとは思いますけれども、やはりフェアな形で反映されない状況が考えられる場合は、回避することも権利を守ることと思います。
◆國仲昌二君 ありがとうございます。 再質疑したいと思いますけども、住民の権利を奪うことになるのではという私の質疑にですね、反対を求める声が多数寄せられていると、その声を意見書に反映するのは議員として当然の義務というような答弁ですけども、それでは届いていないところはどうなるんでしょうか。届く声、届かない声も含めて反映させるのが県民投票だというふうに私は思うんですけれども、その辺の見解をお願いします。 それから、先ほどちょっとなぜ辺野古だけじゃだめなのかというような捉え方でしたけれども、私が言ったのはそうじゃなくて、その関連性を問うたんですけども、普天間飛行場は要するに辺野古ができないと移転はできないというふうな考えなのかどうかですね、これに触れている部分についてですね、意見書に触れている危険性の除去についての部分というのは、辺野古ができないと普天間は撤去できないという考えでこういう表現になっているのかというのをお伺いしたいと思います。 それから、先ほど既に県民の意思は示されたというところで、私も同感だという話をしたんですけれども、それについて民意は1つではないですかね、それとかフェアな形でというような答弁だったんですけども、この知事選挙で県民の意思が示されたのがフェアな形ではないということだとは思わないんですけども、その辺の真意をもう一度お願いします。
◎新里匠君 最初の質疑なんですけれども、やはり
沖縄県知事選挙はフェアな形で行われたものであるから、それ以上はやる意味がないのではないかと思います。 次に、届かない声にはどうするべきかというところですけれども、やはり届かない声というのは多様な選択肢を与えてからこそ生まれてくるものだと、届いてくるものだと思うので、選択肢をふやしたほうがいいし、このイエスかノーかという条例はその届かない声を拾うことにはつながらないと考えます。 もう一つ、普天間は辺野古ができないと撤去できないのかと。これは、国が考えていることだと思いますから、私が答える立場にはございません。
◆國仲昌二君 最後にちょっと見解だけを述べて終わります。今提案者も認めたように、フェアな形で行われた知事選挙で民意が示されたということなので、これはですね、ぜひこの沖縄県民の民意を尊重すべきだということを訴えて、質疑じゃないんですけども、最後に。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに質疑はありませんか。 (「質疑なし」の声多数あり)
○議長(
佐久本洋介君) これにて質疑を終結します。 お諮りします。ただいま議題となっております日程第1、意見書案第5号については、会議規則第37条第3項の規定により、
委員会付託を省略し、直ちに処理したいと思います。これにご異議ありませんか。 (「異議なし」の声多数あり)
○議長(
佐久本洋介君) ご異議なしと認めます。 よって、そのとおり決しました。 (「議長」の声あり)
◆國仲昌二君 ちょっと討論に入る前にですね、再度調整したいと思いますので、20分ほど休憩を求めたいと思います。 やっぱりちょっと中身を精査して討論の調整もしたいと思うので、時間をいただきたいと思います。
○議長(
佐久本洋介君) わかりました。 しばらく休憩します。 (休憩=午前11時19分) 再開します。 (再開=午前11時41分) これより討論に入ります。 日程第1、意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書に対する討論の発言を許します。
◆
仲里タカ子君 では、意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書に反対の立場から討論をさせていただきます。 3点について意見を述べ、反対討論をします。1つ目、この条例制定を呼びかけた「辺野古」県民投票の会は、ホームページでこう呼びかけています。「話そう、基地のこと。決めよう、沖縄の未来。」、「「辺野古」県民投票の会は、
辺野古米軍基地建設の是非をめぐる県民投票を実現するため、沖縄の学生、若者、弁護士、司法書士、経営者、戦争体験者、働くパパやママなど様々なバックグラウンドを持った人たちが参加している団体です。一緒に県民投票を実現しましょう」と。そして、その代表の1人の元山仁士郎さんから、母方の祖父が宮古島の出身だそうなんですが、新聞を通して、投票によって沖縄県民の一人一人の思いを反映させ、子供や孫に県民の思いを伝えていきたい、米軍基地問題、辺野古の埋め立てをどう考えるのかをもう一度自分の中で考え、県民投票に協力してほしいと呼びかけていました。県民投票をしてほしいという署名は9万2,848筆が有効で、宮古島でも2,000を超えたと報道されています。今定例会で出された県民投票に反対する意見書の理由の一つに、予算を県民投票に投入するより子供の貧困対策に活用するべきとありますが、若者の政治離れ、関心のなさが危惧される中で、若者を中心とする会によって自分たちの未来について真剣に考えて取り組もうとするこの動き、この活動を後押しし、県民投票を通して若者たちの行動を実現させる、そのことこそが未来を担う子供たちへの大人としての責任と行動を示す大きなチャンスであり、自分たちの地域や未来を考える若者を育てていく未来への希望であると考えます。このことは、誰ひとりとして取り残さないという
玉城康裕知事の施策につながると考えます。
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例ですから、賛成の方、反対の方、それぞれが自分の意思を示すことができ、これを4択にすればまた民意が曖昧にされるおそれがあると考えます。 反対する2つ目。
沖縄県知事選挙で既に民意は示されたとありますが、国は辺野古の埋め立ての民意について、毎回選挙の争点はそれだけではないとして埋め立て工事を断念するに至っていません。
安全保障政策に地方自治体、そこに暮らす住民の声が一顧だにされない、それは民主主義の根幹を揺るがすもので、これが私たちの国のあり方だと子供たちに教えることができるのでしょうか。私たちは、こう言うでしょう。よく考えて自分の意見を言ってね、反対の意見も賛成の意見も大切に耳を傾けてみんなでよく考えよう、あなたの意見は尊重されますよ。 反対する理由3つ目、最後ですが、米軍
普天間基地の危険性の除去については辺野古が唯一と総理大臣、官房長官は繰り返していますが、そうではないことがもう既にわかっています。昨年6月の外交防衛委員会で
稲田朋美防衛大臣が、辺野古基地をつくっても滑走路が短いため、米軍が緊急時に民間施設、空港を利用するなど、8つの条件をクリアしない限り普天間は返還されない、何せ相手のあることだからと明言しています。その後、小野寺五典防衛大臣もそれを踏襲する答弁をしています。辺野古の埋め立ては、沖縄での新たな基地の新設であり、そこができたとしてもそれだけでは普天間の返還は難しいということが防衛機密事項として中身がよくわからないまま、内容が明らかにならない理由について今日の状況があります。
普天間基地の早期返還は県民の総意であり、そのこと、そのものの危険性の除去だと思いますが、辺野古に新基地をつくることと
普天間基地の撤去は本当は別のものだと考えます。ぜひとも県民投票を実現して、辺野古の埋め立て、新基地建設が沖縄の未来のためによいか問おうではないか。それぞれの意思表示の場がつくられるように要望し、この意見書に反対いたします。皆様もよく考えてのご賛同をよろしくお願いいたします。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに討論はありませんか。
◆前里光健君 意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書に賛成の立場から発言いたします。 辺野古移設の原点は、世界一危険な基地と言われている宜野湾市
米軍普天間飛行場危険性除去、負担軽減がそもそもの始まりであったと考えます。しかし、今回の県民投票にはその原点である米軍
普天間基地の危険性除去について全く明記がありません。その中で、10月の県議会において移設を賛成か反対の二者択一で問う点についても、多様な県民の意思をあらわす上で配慮が欠けると疑問を呈した上で、自民、公明両党がやむを得ない、どちらとも言えないという選択肢を県民投票に加える、つまり4択の修正案を出したにもかかわらず否決されております。12月4日、当事者である
宜野湾市議会が県民投票に反対する意見書を提出し、可決されております。
普天間基地の固定化につながる可能性があると懸念を示しております。当事者である宜野湾の判断は重要であると考えます。 以上の理由から今回提出される意見書に賛成いたします。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに討論はありませんか。
◆國仲昌二君 私は、意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書に反対の立場から討論いたします。 まず、1つはこの
県民投票条例が
地方自治法第74条、要するに法律に基づいて正当な手続を経てできた条例であって、県民の意思表示の機会を与えた条例であるということです。ですから、この住民の権利を奪うことになるのではないかと懸念しているところです。 それから、もう一つですね、この条例に普天間飛行場の危険性の除去について触れられていないという話がありました。これについて、この条例は
辺野古米軍基地建設についての条例であるということで、その関連性というのは普天間飛行場を辺野古に移設することなのかというと、これは国が決めることだという答弁がありました。しかしながら、この普天間飛行場の危険性の除去については、
宜野湾市民、あるいは沖縄市民が固定化を懸念しているというような答弁もあったはずです。そういった住民の懸念といいますかね、そういったものを払拭するという意味でも固定化は許されないと思います。もしですね、辺野古に
普天間基地をと言っているんですけども、沖縄県の試算によると13年以上かかると、さらに軟弱地盤が出てきたということで、設計変更も加えるともっと延びるとなると、辺野古にこだわったらですね、実質的に
普天間基地は固定化されるんじゃないかという心配が出てきます。 それから、また今回の
県民投票条例でですね、4択から2択ということで多様性が切り捨てられた、あるいは配慮に欠けるものであるということで反対だというふうなこともありますけれども、これはこれまでの選挙で民意を示されたというふうにこの意見書でも言っているように、民意が示されたはずなのにそれを日本政府が認めない。となると、それを認めさせるにはこの辺野古の埋め立てに賛成か反対かという明確な争点が必要であったというふうに私は考えます。そうじゃないとこの沖縄県民の意思というのが日本政府に認められないんじゃないかということでの住民投票条例だというふうに私は考えます。よって、
県民投票条例に反対するこの意見書には反対いたします。
○議長(
佐久本洋介君) ほかに討論はありませんか。
◆平良和彦君 私は、意見書案第5号、「
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例」に反対する意見書に賛成の立場から討論します。 この辺野古米軍基地の建設についての埋め立てについてなんですけど、これは国の国策というものもありますし、また米軍との話し合いでの決めたものかと私は思っております。それで、また名護市長選、また宜野湾市長選でも民意のほうもあらわれているのかなと私は思っているし、また辺野古米軍基地の建設のためにですね、先ほどから言っていますように
米軍普天間飛行場の危険性を除去するというのが一番の最初の大事なところかなと私は思っておりますし、また
沖縄県知事選でもですね、
辺野古海域の埋め立ては反対と、知事はこれをかなり力を込めて訴えていたと私は思っております。そういう埋め立ての承認撤回という表明、または米国にもかなり話し合いに行っているところもありますし、そういう意味で
玉城康裕知事が当選したということで県民の意思は示されたと私は思っております。 また、県民投票に係る費用、5億5,000万円余という余りにも巨額な予算がですね、投入されるというのはいかがなものかと私は思いますし、また沖縄県は特に子供の貧困問題がただされている中、どうしても私としてはこういう5億5,000万円余の巨額をですね、子供の貧困対策費用として使用されるべきじゃないかなと、また子供の福祉向上につなげるべきだと私は考え、賛成討論といたします。
○議長(
佐久本洋介君) これにて討論を終結します。 これより意見書案第5号を挙手により採決します。 なお、挙手のない者は否とみなします。 本案は原案のとおり可決することに賛成の諸君の挙手を求めます。 (挙手多数)
○議長(
佐久本洋介君) 挙手多数であります。 よって、意見書案第5号は可決されました。 午前の会議はこれにて休憩し、午後の会議は1時30分から再開します。 休憩します。 (休憩=午前11時54分) 再開します。 (再開=午後1時30分) 日程第2、一般質問に入りますが、通告外の質問にわたらないよう議事進行にご協力お願いします。 また、質問方式及び質問場所については、一般質問通告書により事前に通告した方式及び場所を遵守するようお願いします。 なお、議会運営に関する
申し合わせ事項により、質問の1人持ち時間は、いずれの質問方式も、答弁を含め、質問者及び答弁者の移動時間は除いて60分以内、質問回数は、一括質問方式については3回以内、一括質問・再質問から一問一答方式及び一問一答方式については回数の制限は設けないこととなっております。 それでは、通告順に従いまして順次質問の発言を許します。
◆我如古三雄君 自由民主党の我如古三雄でございます。よろしくお願いします。 一般質問に入る前に朗報がございます。まず、1つ目に今回国の重要無形民俗文化財に指定されている宮古島の平良島尻自治会と上野村野原部落会のパーントゥがユネスコの無形文化遺産への登録が決まり、宮古島市の観光振興を初め、経済面からさらなる大きな発展が期待されます。子供や若者の定住を促進し、祭祀をそのままの形で残していくことは大変重要であると考えます。当局におかれましては、両自治会と連携を図り、祭祀の継承に特段のご支援をお願いするものであります。 2つ目に、2019年産サトウキビの交付金単価が前年より210円増額となり、交付金制度始まって以来最高額となりました。このように関係機関を初め、農家の声が政府与党に届いたことは、農家の生産振興意欲がさらに高まるものと期待をするところであり、サトウキビ生産振興に対する当局のなお一層の取り組みをお願いをしたいと思います。 それでは、通告に従いまして持論、知見と要望を交えて一般質問を行います。当局におかれましては、市民にわかりやすい説明と丁寧な答弁をお願いしたいと思います。 まず、市長の政治姿勢についてであります。最初に、県民投票について伺います。さきの
沖縄県議会10月定例会で、
辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う
県民投票条例案が賛成多数で可決されました。条例の施行に伴い、県は県民投票を来年2月に実施するとしておりますが、市町村は知事から移譲された事務を処理する義務を負うが、強制力はありません。以上を踏まえて伺います。市長は、今回の県民投票の実施において、市民にまだ態度を明らかにしておりません。市長の見解を伺いたいと思います。
◎市長(下地敏彦君) 県民投票についてでありますが、当該県民投票は平成30年9月5日に
地方自治法第74条第1項の規定により、
県民投票条例制定の直接請求を受理した沖縄県が県議会において修正議決を経て平成30年10月31日に公布、施行された条例に基づき実施されるものです。この条例制定前に、県と市とが
県民投票条例案に規定される県民投票事務に関する事務の一部を市が処理するものとする事前協議及び
地方自治法第252条の17の2第2項の規定による協議を行い、県に対し、同意するとの回答を行っております。
◆我如古三雄君 今回の県民投票は、県内全市町村での実施は宜野湾市、石垣市など依然として否定的な自治体があり、不透明であります。さきの知事選挙で民意は示されてきており、知事選挙の結果が県民の総意といいながらまた県民投票をする、このことはまさに屋上屋を架すようなものであり、断じて認めることはできません。5億5,000万円余の税金を使ってまで県民投票する必要性があるのか疑問であり、無駄であると考えます。県民投票をする必要はないと考えます。今回の投票事務は拒否すべきと思いますが、再度市長の見解を伺います。
◎市長(下地敏彦君) 先ほども答弁いたしましたけれども、県民投票事務の一部が市町村に移譲されております。本市におきましては、
県民投票条例が平成30年10月31日に公布、施行されたことに伴い、県民投票に係る予算を今定例会に上程しているところでございます。また、投票事務につきましても宮古島市選挙管理委員会と協議を行っているところであります。現在市議会において論議が行われており、その結果を注視しているところであります。
◆我如古三雄君 今回の県民投票事務について、県は事務については各市町村に移譲されており、知事が市町村に執行を強制することはできないとの見解を示しております。以上を踏まえて伺いますが、議会の結論は民意であり、尊重すべきと考えますが、市長は議会で否決された場合、市長の原案執行で実施する考えなのか伺います。
◎市長(下地敏彦君) 県民投票に係る経費が議会にて否決された場合は、
地方自治法第177条第1項の規定により再議に付すべきものと考えております。
◆我如古三雄君 基地が市街地の真ん中にあるよりは海上のほうが危険性は低いと思います。そのことからも普天間飛行場の危険性の除去が何より先決であり、辺野古への移設が唯一の現実的な解決策だと思っております。 次に移ります。ジェットスター・ジャパン就航についてであります。通年運航の可能性について伺います。下地島空港旅客ターミナル施設の開業日が来年3月30日と決定されました。また、三菱地所を初め、官民一体となった誘致活動が功を奏し、ジェットスター・ジャパンが東京、成田―下地島間の1日1往復開業日にあわせて就航することになったと発表しております。本路線の就航によって、首都圏から宮古諸島への交通手段の選択肢がふえて、さらには宮古諸島から成田を経由して海外へ就航される。利用者の利便性も向上することは大変喜ばしい限りであります。 そこで伺いますが、通年運行の可能性についてどのようになっているのか伺います。
◎観光商工部長(楚南幸哉君) ジェットスター・ジャパン就航について、通年運航の可能性についてというご質問にお答えします。 ジェットスター・ジャパンは、先月15日に成田―下地島間の2019年3月30日から2019年6月30日までの運航スケジュールを発表しております。それによりますと、3月30日から4月8日及び4月30日から5月6日の間は毎日1往復2便とし、4月12日から4月29日及び5月10日から6月31日の間は月曜日、金曜日、土曜日、日曜日の週4日、1往復2便とすることということを伝えております。宮古圏域と首都圏を結ぶ低価格路線が開設されることにより、特に若い世代の方が新たに本市へ訪れることができるようになり、今後ますます本市観光産業の振興が期待されます。3月30日の就航以降、搭乗率が好調に推移していれば通年運航につながることが期待されますので、関係機関と協力していきたいと考えております。
◆我如古三雄君 次に、国際線の誘致について伺います。 首都圏のエリアに加え、成田空港で乗り継ぐ海外からの誘客が期待されます。今後台湾や香港、韓国など、海外の就航先についても当然視野に入っていると思いますが、国際線の誘致についてどのようになっているのか伺います。
◎観光商工部長(楚南幸哉君) ジェットスター・ジャパン就航について、国際線の誘致についてお答えします。 下地島空港旅客ターミナル施設を運営する下地島エアポートマネジメントは、国際線誘致のため、香港、台湾、韓国の各エアラインに対し営業活動を行っております。宮古島市も市長を先頭にトップセールス等に同行し、宮古島観光協会とともに協働で誘致活動に取り組んでおります。なお、国際線についてはチャーター便を何度か就航させ、搭乗率やお客さんの反応が好調であれば定期便就航という流れになると思われますので、今後も民官連携した誘致活動に取り組んでまいります。
◆我如古三雄君 ぜひとも今後の取り組みを期待をしたいと思います。 次に、宮古島市総合庁舎建設について伺います。新庁舎を中心とした総合的な開発について伺います。新庁舎建設に当たって、平成17年の合併以来、各市町村の既存庁舎を利用する形で行政機能及び窓口機能が分散され、行政のサービスが図られております。数多くの課題を解消し、新たな社会のニーズも発生していることなど、市民の利便性の向上はもとより、総合的なニーズに応えることが最重要であると考えます。これまでの市の拠点が新しく移転することは、申すまでもなく本市の歴史的一大変革であり、市民が大きな期待を抱くのも当然であると推察しております。以上を踏まえて伺います。島の中心に位置する新庁舎を宮古島市の中心拠点として今後どのような形で総合的なまちづくりの開発を推進していく考えなのか伺います。
◎市長(下地敏彦君) 現在市は庁舎移転を進めているところですが、移転に伴い、今後都市機能に大きな変化が生じてくると予想しております。そのため、総合庁舎を中心とした新しいまちづくりを検討します。次年度から改定作業を進める都市計画マスタープランの中で市民意見を取り入れながら、新庁舎周辺を含めた土地利用及び道路整備計画など、宮古島市全域を俯瞰したまちづくりについて検討してまいります。
◆我如古三雄君 次に、新庁舎の敷地の約9割が国有地でありますが、土地の購入に当たってこれまで国とさまざまな形で協議が行われてきたと思いますが、これまでの審議会の審議の経緯について伺いたいと思います。
◎振興開発プロジェクト局長(砂川一弘君) 宮古島市総合庁舎建設について、国有財産沖縄地方審議会の審議の経緯についてお答えをいたします。 宮古島市総合庁舎、保健センター建設用地については、ことし7月2日付で取得等要望書を国に提出しております。11月2日に国有財産沖縄地方審議会が沖縄総合事務局で開催され、当該用地の処分相手方として宮古島市に決定した旨、同月6日付で通知を受けております。これを受けまして、本議会で議案第162号、財産の取得についてということで議案を提案させていただきました。この議案につきましては、先議案件として承認をいただいております。審議会の内容は非公開で行われており、審議会の経緯、内容等については市のほうでも把握はしておりませんが、審議会の資料及び議事録は沖縄総合事務局のホームページで公表されるとの説明を受けております。
◆我如古三雄君 ありがとうございました。 次に、今年度内の工事発注を目指して作業を進めているということでありますが、土地、つまり新庁舎敷地の売買契約等含めて今年度内の工事の発注スケジュールについて伺いたいと思います。
◎振興開発プロジェクト局長(砂川一弘君) まず、用地の取得ですが、現在のところ用地の契約につきましては年明けの1月の上旬を見込んで作業を進めているところでございます。それから、工事につきましては造成工事については年内に発注を行い、国有地の契約が済み次第、工事に着工いたします。それから、本体工事につきましては2月に入札の執行を行いまして、3月定例会に工事の請負契約についての議案を提案する予定で作業を進めております。
◆我如古三雄君 ありがとうございました。 次に移りたいと思います。本市における深刻な住宅不足問題について伺います。ご承知のように、今現在宮古島は経済の好循環によって仕事がふえ、多くの雇用が生まれております。しかし、反面、建設業、観光、農業、漁業の各分野において深刻な人手不足が課題となっております。今後のさらなる宮古島市の発展に向けて、各事業者に生産性向上などの取り組みが必要と考えます。報道等にもありますように、有効求人倍率が県内でも最高となり、全国平均も上回って高い数値で推移している現状を当局はどのように捉えているのか伺いたいと思います。
◎観光商工部長(楚南幸哉君) 本市の今年度の10月期の有効求人倍率は1.84倍で、前年度同月から0.36ポイント上昇し、過去最高値を更新しております。これは、全国平均の1.62倍、沖縄県全体平均の1.17倍を大きく上回っている状況でございます。有効求人倍率の上昇は、労働者の人手不足の一つの目安となるため、改めて本市における労働者の人手不足が浮き彫りになり、深刻な問題であると捉えております。
◆我如古三雄君 次に、県外から宮古島で仕事が決まった就職者も、島内の住宅不足に伴い、住居が確保できないために就職を諦めるケースもあるなど、宮古島管内の人手不足解消の道筋が見えない状況であります。調べによりますと、宮古島における賃貸物件の入居率はほぼ100%で、家賃も高騰していることから、引っ越しもできない状況になっております。人手不足、住宅不足問題解消に向けた取り組みについて伺います。
◎建設部長(下地康教君) 宮古島市におきましては、建築工事の増加等におきまして人手不足とですね、住宅不足の問題が非常に深刻化していることは実感をしております。現在本市におきましては住宅対策として宮古島市公営住宅等長寿命化計画を策定をしております。平成31年度に伊良部池間添地区に新たな住宅を建設する予定がございます。この長寿命化計画の中ではですね、現在のところ新たな計画というのは伊良部島の計画のみになってございます。それとですね、もう一つ空き家ですね、空き家の活用ということで、空き家対策において宮古島市空き家等の適切な管理に関する条例の制定を目指しております。そういったことで今現在宮古島市空家等対策協議会で条例制定に向けた協議を行っているところでございます。
◆我如古三雄君 ありがとうございます。人手不足解消に向けては来年4月から導入される入管難民法の改正によって地場産業の担い手確保につながる要素が出てきたと思いますが、住宅不足、受け皿がないなどの課題に行政が関係機関と早急に、真剣に取り組んでいただきたいと要望したいと思います。 次に、2019年度予算編成方針について伺います。当局においては、現在新年度に向けた予算の編成作業がピークを迎えていると思いますが、普通交付税の減額、社会保障経費の伸び、増加する財政需要など、多くの難題が山積する中において大変苦慮していると思います。5万5,000人の市民の生活を支える大事な予算であります。本市における今後の財政状況の見通しについて伺います。
◎総務部長(宮国高宣君) 2019年度予算編成についてでございます。今後の見通しについてでございます。今後の財政状況の見通しとしまして、歳入においては市税の増加は見込まれるものの、普通交付税の合併算定がえによる加算額の減額及び一本算定への移行による影響額が市税の増加額を上回ることが見込まれております。また、歳出においては社会保障経費の伸びによる扶助費の増加や公共施設整備に伴う市債借り入れの元金償還の開始により、2019年度から公債費が増加に転じるなど義務的経費の増加が見込まれ、財源確保が厳しくなることが予測されます。また、近年の好調な景気を背景に、建設部門における人件費や資材高騰が続いており、公共工事においても事業費の伸びが予想されるなど、事業コストの増加が見込まれることなどから、今後平成33年度を初年度として長期財政ビジョンを策定し、健全な財政運営を図っていく予定であります。
◆我如古三雄君 次に、2019年度予算編成の基本的な考え方について伺いますが、新年度の予算編成に当たって将来負担を考慮した編成など基本的な考え方について伺いたいと思います。
◎総務部長(宮国高宣君) 基本的な考え方についてでございます。2019年度は、歳入面においては普通交付税の合併算定がえによる交付額の段階的な減額によって加算額が30%となり、前年度比で約6億円の減が見込まれ、加えて歳出面においては公債費の支出が増加に転じること、社会保障経費の伸びが引き続き増加していくことなど、市の財政運営において増加する財政需要に対しての財源確保が厳しい状況となることが予測されているところでございます。平成29年度までの決算状況は順調に推移しているところですが、楽観視することなく予算編成段階から一般財源の確保が厳しくなることを認識し、行政サービスの水準を確保しながら後年度における財政負担を考慮した予算編成を行うことを基本的に考えております。
◆我如古三雄君 次に、市税や市有財産の有効活用、あるいは管理運営コストの縮減など市全体において財源の確保に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。
◎総務部長(宮国高宣君) 財源の確保に向けての取り組みでございます。2019年度への財源確保に向けた取り組みとしては、市税等の収入向上に向けた一層の取り組み強化、市有財産の有効活用など、一般財源の確保、有利な条件で事業への取り組みが可能な補助事業の選択など、市全体において財源の確保に努めてまいります。具体的には、市民税、固定資産税などにおいて一定の伸びが予測されることから、確実な賦課徴収に努めるとともに、滞納が発生している市税の徴収強化に引き続き取り組んでまいります。また、積み立てを行っている基金の運用について、ゼロ金利の現状を踏まえ、これまで行ってきた定期預金の運用を見直し、より利回りの高い債券購入による運用に切りかえるなど、運用益の増収に向け、取り組んでまいります。補助事業の活用については、一括交付金の制度が平成33年度までとなっていることから、これまで実施してきた事業の成果を踏まえ、より確実に本市の振興につながる事業の選択と集中を行ってまいります。また、既存の補助事業につきましても国、県との調整を踏まえ、計画的な活用を図ってまいります。市債については、主に建設事業への充当財源として適債性を見きわめた上で適正に見積もってまいります。使用料や負担金等については、受益と負担の割合を明確にし、条例に基づき着実に徴収してまいります。特別会計に係る保険料などについても、確実な徴収に努めるとともに、本市の大きな財源である普通交付税についても正確な算定に努め、歳入の漏れがないよう精査をして行ってまいりたいと思っております。
◆我如古三雄君 次に、農業振興について伺います。 台風24号及び25号による農作物の被害について伺います。9月と10月に相次いで襲来した台風24号、台風25号による農作物の被害は、調査の結果において当初見込みと比べ、生産量はどのように見込まれるのか伺います。
◎農林水産部長(松原清光君) ことしの9月から10月にかけて襲来した台風24号、25号は、いずれも宮古島の東から北東へ進行したために、風の吹き返しが少なく、大きな被害には至りませんでした。しかし、連続しての台風接近により、葉の裂傷や一部の地域においては塩害等の被害も見られております。サトウキビ栽培において、青葉がないと光合成ができず、糖分をため込めないため、9月から10月に台風が接近すると品質の低下を招くおそれがあります。このことから、今期の生産量については27万6,526トンを予想しており、前期の29万6,483トンより1万9,957トンの減産を見込んでいるところであります。
◆我如古三雄君 ありがとうございました。 次に、今期の葉たばこ買い入れ実績について伺います。今期の葉たばこは、年始の冷え込み、あるいは5月の干ばつなど、気象条件に恵まれなかったかと思いますが、全体的に品質や収量面においてどのような実績になっているのか伺います。
◎農林水産部長(松原清光君) 平成30年度販売実績については、全体的に面積は減少しているものの、反収の増加により販売重量、販売金額ともに増加しています。宮古島市全体の面積は、平成29年度が542.7ヘクタール、平成30年度は509.5ヘクタールで、前年度比は93.8%となっております。販売重量は、平成29年度が1,172.2トン、平成30年度は1,233.4トンで61.2トンの増加となり、前年度比は105.2%となっております。そのことから、販売金額は平成29年度が21億9,490万円、平成30年度は23億2,271万円で、前年度比は105.8%となっております。
◆我如古三雄君 県内でも葉たばこ産地として大きなウエートを占めている本市をさらなる葉たばこ産地として高め、持続するための今後の振興策について伺いたいと思います。
◎農林水産部長(松原清光君) 本市の葉たばこ栽培については、サトウキビ、肉用牛に次ぐ主要な品目となっております。振興策については、これまでも合併前の旧市町村において共同乾燥施設、共同利用育苗施設のハウスや共同利用農機具などの導入を実施しております。また、平成28年度には特定地域経営支援対策事業により、上野地区に共同乾燥施設の導入を行うなど支援しているところであります。今後とも葉たばこ栽培も含め、農業を取り巻く環境は、農業従事者の減少や高齢化の進行に伴い、依然として厳しいものがあります。そのため、新規就農者の取り組みや各種事業の助成及び計画的な施設の導入など、沖縄県たばこ耕作組合宮古支所とも懇談会を行いながら今後の生産振興に向けて協議してまいりたいと思っております。
◆我如古三雄君 ありがとうございました。 次に、福祉行政に移りたいと思います。砂川保育所の休止について伺います。砂川保育所が施設の老朽化が激しいために休園する見通しについて、保護者を初め地域住民は強く反発をしております。存続を強く求める声がありますが、砂川保育所の現状について伺います。
◎福祉部長(下地律子君) 宮古島市立砂川保育所は昭和56年3月に竣工し、築後37年が経過しており、老朽化が著しく、保育環境としては安全性に問題があると考えております。去る10月26日には調理室の天井が剥離、落下し、職員がいなかったことから大惨事には至りませんでした。このような現状から、入所申し込み前の10月当初は次年度も受け入れを実施する方針でございましたが、児童及び職員の安全確保や保護者の不安感の解消を最優先に対処する必要があるため、次年度は休園とするとした判断に至った次第でございます。 なお、保育所の今後のあり方については、今年度中に実施する予定の耐震診断の結果を踏まえて検討していきたいと考えております。
◆我如古三雄君 伺いますが、耐震診断において適合から外れているというふうに理解してよろしいでしょうか。
◎福祉部長(下地律子君) 耐震診断につきましては、今回の12月補正に計上させていただいておりますので、補正予算の議決後に早急に取り組んでいきたいと考えております。
◆我如古三雄君 わかりました。 次に、地域から保育所がなくなることは、地域の衰退に一層拍車がかかることになるのは目に見えております。保育所は、地域に必要と考えますが、再度公募を受けて民間運営は再考できないか伺います。
◎福祉部長(下地律子君) 砂川保育所の民間運営につきましては、平成27年度から平成29年度の3年間、NPO法人に委託しておりましたが、今年度からは受託者がなく、市が直営しております。今後の民間運営につきましては、当該施設の耐震診断調査の結果を踏まえて、次年度以降引き続き検討していきたいと考えております。
◆我如古三雄君 次に、休止になった場合の受け入れについてでありますが、受け入れ先を上野こども園とする根拠は何なのか。上野こども園とした場合、現在の砂川保育所の全園児を受け入れることは可能なのか伺います。
◎福祉部長(下地律子君) 次年度の受け入れにつきましては、現在来年度からの入所申し込みが終了しております。その申し込み状況をもとに精査したところ、現在の砂川保育所で継続入所を希望している在園児は上野こども園での受け入れが可能という結果となっております。
◆我如古三雄君 それと、園児数が増加することで施設の増築はあるのか、あるいはまた上野こども園の在園児で来年度も継続希望する方についてはちゃんと優先的に対応は可能なのか、ちょっと伺います。
◎福祉部長(下地律子君) 上野こども園は、園児が増加することでの増築はあるかということでございますが、増築の予定はしておりません。面積と保育士の基準を満たせば入所措置のほうは可能となりますので、上野こども園の増築は考えておりません。
◆我如古三雄君 次に移りますが、訪問入浴事業休止について伺います。これまで宮古島市社会福祉協議会が実施している訪問入浴車両は、老朽化に伴って事故の危険性とサービスの提供ができなくなり、やむなく事業の継続が困難となっており、事業休止によってこれまで利用していた方々が困り果て、助けを求めております。宮古島市社会福祉協議会において事業の継続は必要との認識はあり、車両購入費の捻出が困難なため、宮古島市に車両購入費の補助を要請したが、できないとのことであります。打開策はないのか伺いたいと思います。
◎福祉部長(下地律子君) 指定居宅サービスに該当する訪問入浴介護の事業は、ボイラーを搭載した専用の入浴車両と浴槽を用いて自宅で入浴できるサービスで、看護師を含めた3名のスタッフが入浴車で自宅に伺い、部屋の中で入浴することができます。これまでは、宮古島市社会福祉協議会が2台の入浴車両を保有し、サービスを提供しておりましたが、ボイラーの故障などにより9月からサービスを提供できない状態となっております。車両の取得につきましては、同協議会が日本財団や公益財団法人JKAなどの補助事業を活用するよう指導してまいりたいと考えております。
◆我如古三雄君 福祉は、継続なりが原点であります。社協ができなければ、市が事業主体となって事業の継続を図るべきと考えます。訪問入浴車のボイラーが故障、ボイラーの部品製造が終了のために修理ができないとのことであります。対応策はあるのかどうか伺いたいと思います。
◎福祉部長(下地律子君) 訪問入浴介護は、浴槽を利用者の部屋に設置し、入浴サービスにて身体清潔の保持のサービスでございます。入浴サービスにて身体清潔の保持ができるサービスといたしましては、訪問介護や通所介護の入浴サービスでの対応も可能となっているところでございます。これまで訪問入浴介護サービスを利用していた方々も現在訪問介護や通所介護にて入浴サービスを受けております。現在かわりのサービスで対応が可能であることから、宮古島市が主体で訪問入浴介護のサービスを実施することについては、現在考えておりません。
◆我如古三雄君 次に移りたいと思います。 観光振興についてであります。観光公害について伺います。外国及び入域観光客の急増などに伴い、生活環境の悪化が懸念されます。国内の観光名所を初め、至るところにおいて利用者の騒音、ごみの放置、交通トラブル、自然環境、文化財の保護などにおいて悪影響が生じておりますが、本市における観光公害の現状はどのようになっているのか伺います。
◎観光商工部長(楚南幸哉君) 昨年度入域観光客は98万人を超え、今年度は11月末時点で86万人を超えており、今年度は100万人を超える見込みです。入域観光客の増加により、ホテルや飲食店等の観光産業及びバス、タクシー等の運送業についても非常に好調であり、観光による経済の振興が図られております。一方、入域観光客が急激に増加したことにより、市民の生活に影響が出ている状況もあります。人数が増加したことによる影響としましては、大型クルーズ船が入港した際にタクシーがなかなかつかまらない、大型スーパー内に外国人観光客があふれ返り、買い物がしづらい、レンタカーによる事故の増加というようなことが上げられます。また、店舗内に水着で入店することや外国人観光客のトイレ利用方法やごみのポイ捨てといった観光客のマナーに関する苦情をいただくことがあります。
◆我如古三雄君 観光公害が既に生じているということでございますが、観光公害における対応策と取り組みについて伺いますが、観光客の増加で観光公害が発生しないような早急な取り組みが必要と考えます。現在どのような取り組みをされているのか伺います。
◎観光商工部長(楚南幸哉君) 入域観光客増加によるさまざまな課題については、市だけで解決することができないものがほとんどであり、観光関連団体事業者等と協力して取り組んでいるところです。これまでも2次交通不足に対応するため、臨時路線バスや自家用有償運送を運行させる等の取り組みを行っており、また外国人観光客に対し、市に滞留している間のマナーについて、マナー啓発のうちわや観光案内所での動画放送を行っております。レンタカー事故については、各レンタカー事業者が運転者に対してレンタカーによる事故が増加していること、安全運転に努めてほしいということをお伝えしています。市としては、観光による経済振興の成果が市民の生活環境向上につながるよう取り組んでいきたいと考えております。
◆我如古三雄君 県内においてもパワースポットとして観光客の人気を集めていた本部町の備瀬のワルミでは、観光客のごみの投棄、駐車マナーの悪さ、こういったものに対して地域住民が反発して、2017年、昨年の4月から立ち入り禁止が続いております。また、南城市においても世界遺産斎場御嶽で石畳の摩耗や観光客のマナーの悪さが問題になって、立ち入りを制限しております。このように住民生活などに悪影響が出てからでは遅過ぎると考えます。観光客の増加によって観光公害が発生しないよう、関係機関と連携した早目の対応を要望したいと思います。 次に、教育行政についてであります。伊良部地区小中一貫校校舎建築工事の進捗状況について伺います。来年4月開校予定の伊良部地区小中一貫校校舎建築工事のおくれが拡大していると認識しております。そこで伺いますが、建設工事の進捗のおくれが懸念されます。直近の進捗状況はどのようになっているのか伺います。
◎教育部長(下地信男君) 伊良部地区小中一貫校の建設工事の進捗状況ということで、11月末時点で52.97%、当初の計画は64.19%でしたので、現在11.22%のおくれでございます。
◆我如古三雄君 建築工事が進まないと電気工事なども必然的におくれるわけでありますが、その部分が進めばそのような問題は解消されると思います。また、現場において作業員の確保は図られているのか、工期内に完成できるのか、多くの市民が心配をする中において、来春開校に問題はないのか伺いたいと思います。