山口課長。
◎
ちゃーがんじゅう課長(
山口芳弘)
補足でちょっと
説明なんですけれども、
アウトリーチということに関していえば、昨年度18カ所に増やしている中で
包括支援センターの
圏域を再編したという
ところで、
具体例でいうと、それまで
那覇西高校の前にあった、とても便利がられていた
包括支援センターかなぐすくが、再編によって奥武山駅の角に新しくなったと。
再編されたのはいいんですけど、これまで便利に利用していた方からすると、再編されてなかなか行きづらい。そこは
事務所確保、駅の近くではあるんですけど、
駐車場が遠く離れていたりするものですから、なかなか行きづらいというふうな苦情がやっぱり再編とともに出てきた。そういう
ところも中には出てきてしまっているものですから、一番いいのは
圏域の真ん中にあって、どこからも行きやすいというのが理想なんですが、どうしても再編によって、かなぐすくみたいに
圏域の端っこに
事務所を構えざるを得ない
ところも出てきたりしました。
ただ、かなぐすくとしてはまたこれを工夫して、逆に待ちの姿勢だけではなくて、
地域の学校だとか、空いている
介護事業所だとかという
ところの場所を借りて、そこに行ってまた市民の方が来やすいように、
圏域の方が来やすいような工夫をしているという
ところもあって、それはかなぐすくだけではなくて、できればほかの
センターでもやってもらえませんかというのを周知している
ところです。
◆
委員(
奥間亮)
今のでイメージが湧きました。もっと聞きたいですけど、時間ないので終わります。
○
委員長(
坂井浩二)
ほかに質疑ございますか。
(「進行」と言う者あり)
○
委員長(
坂井浩二)
ないようでありますので、
地域包括ケアシステムに関しては、この程度にとどめておきます。
引き続きまして、
認知症高齢者等の
独り歩き対策についての
説明をお願いいたします。
金城主幹。
◎
ちゃーがんじゅう課主幹(
金城真理枝)
私のほうで、
那覇市における
認知症高齢者等の
独り歩き対策について、平成29年度、30年度の
取り組みについてご
説明させていただきます。
今回ご
説明するのは、
那覇市
SOSリング装着による
取り組みと、
徘徊高齢者捜索模擬訓練についてご
説明いたします。
まず、
那覇市
SOSリングですけれども、今こちら
手元のほうにお持ちしております。これが
那覇市の
SOSリングとなっております。オレンジの
那覇市のマークと「
那覇市」と書かれているものと、実はこれ外側のほうに刻印がありまして、番号が振られているんですね。これで個人を識別できる形になっている。これが
SOSリングとなっております。
この
SOSリングですけれども、徘徊等を含む独り歩き等によって行方不明になる
高齢者が増えてきているということもありまして、この白色の、これは地区構成になっていて、電気等の下に置いておくと光を吸収して、夜間はこれが発光して夜間も探しやすいというようなメリットがございます。
このシリコン製のリングを装着することで、行方不明発生時に捜索の際の目印となるということで、
早期発見につなげるという目的と、またリングに刻印している登録番号によって身元の
早期発見につなげるということで、
介護者の精神的な負担の軽減を図る目的で29年度から取り組んでおります。
この特徴といたしましては、独り歩き等により行方不明になる可能性のある
高齢者について、これは事前登録をしていただくことになっております。
那覇市
SOSリングを装着することで、行方不明発生時の捜索願いの提出とともに、捜索の際の目印として
早期発見につなげております。
SOSリングにつきましては、リング表面に
那覇市の市章及び登録番号が刻印されておりますので、一定時間の蓄光により夜間は発光するため
発見しやすくなっております。
この登録番号につきましては、事前登録により担当を所管している警察署及び
地域包括支援センター、また
ちゃーがんじゅう課で共有をしております。警察官の共有システムにも同時に登録をされるため、より早期に身元の判明にもつながっております。
この
取り組みは平成29年度より行っております。
地域支援事業費のほうで対応しておりますので、登録者の自己負担のほうはありません。登録により
SOSリングを予備含めて2個配布をしております。
この
SOSリングの実績につきましては、まず
事例1番目ですけれども、本市以外で保護された認知症
高齢者が本リングを装着していたことで、他市町村の警察よりすぐに所管の警察署へ情報が入り、行方不明発生から速やかに
発見に至り、身元の早期判明及び自宅へ帰宅することができたという
事例がございます。
次のページに移ります。
事例の2つ目ですけれども、市内の住宅街で本リングを装着した
高齢者が道端のほうに座り込んでいた
ところ、本リングの
取り組みを知っていた
地域住民のほうから警察のほうへ通報があり、
早期発見、身元の早期判明につながった
事例がございます。
現在、
令和元年10月11日時点の登録者数は、平成29年度からスタートして311名となっております。
現在、この
SOSリングの
課題としましては、
地域住民や認知症関連の
事業所等にさらに
事業内容を周知し、登録者の増加につなげる必要があると認識をしております。
また、2つ目に、本
事業の周知及び
取り組みの拡充が市民や
事業所、また、
地域を巻き込んだ見守り
ネットワークの構築につながること、また、認知症があっても安心して独り歩きができる
地域づくり、また、
介護者の負担軽減につながることから、本
事業のさらなる周知啓発の必要性があるということと、この2点を認識をしております。こちらの2点を
課題として挙げております。
次に、
徘徊高齢者捜索模擬訓練についてご
説明いたします。
こちらは、目的としまして、認知症と診断されて、在宅もしくは施設のほうから独り歩きによって、行方不明になる
高齢者が年々増加をしております。本市におきましても、
SOSリングの装着等により、行方不明になる可能性のある
高齢者への対応は行っておりますが、
早期発見に至るためには行方不明発生時の初動の体制が重要であると認識をしております。
本市において、SOS
ネットワークの構築は大きな
課題であり、その体制の検討が急がれる
ところでありますが、まだその対応が十分ではありません。
行方不明発生時の初動から経時的な対応等について経験することで、
地域を巻き込んだSOS
ネットワークの構築につなげることを目的として、この訓練を行っております。
この訓練の特徴といたしましては、本市は平成29年度にエーザイ株式会社との間で、認知症に関する連携協定を締結をしております。この連携協定により、他自治体の
センターの先進的な
取り組みについて研究することができております。
平成29年度から警察署と連携して
SOSリングは開始をしておりますが、捜索の初動における体制のあり方については、理解及び対応ともにまだ十分ではないことから、徘徊等により行方不明者が出た想定で捜索の模擬訓練を行うことによって、市の
課題の洗い出しを行うことができております。
エーザイ株式会社のほうとこの実証実験の訓練を行っておりますが、この実験の捜索の際には2つ実験を行っております。①ITツールを活用した実験、②ITツールを活用しない捜索の模擬訓練を同時に行って、今後のSOS
ネットワークのあり方について検討を行っております。これは30年度から取り組んでおります。
協定の中で、範囲内でやっておりますので、費用のほうは発生をしております。
実績につきましては、平成30年度に初めて連携協定に基づき訓練を実施いたしました。徘徊による行方不明者が2名発生した想定で、1
事例はITツールを使って捜索する訓練とし、もう1
事例は目視によって声かけ訓練として行いました。
ITツールを活用した捜索につきましては、ちょっと一部IT機器の不具合があって、なかなか送受信がうまくいかずに情報の伝達がうまくいかなかったということで、
発見までに少し時間がかかったという現状があります。
また、目視による捜索につきましては、行方不明者の服装が発生したときは帽子をかぶっているとか、杖の
かわりに傘をさしているとかという情報があったんですけれども、これを暑い夏だったので杖がわりの傘をさしてしまったとか、帽子を忘れてしまったとかというような、外見の情報にとらわれてしまって声をかけるタイミングを逃してしまったということで、捜索に少し時間がかかったという現状があって、こういったことを踏まえまして、捜索訓練で気になる
高齢者(対象者)に声をかけるに当たっては、不審がられるとか、拒否されるなどの対応もあって声をかけることの難しさ等も改めて認識をしております。
課題につきましては、ITツールの活用、また目視、声かけによる捜索、どちらにしてもメリット、デメリットがあるということの認識ができた、再確認ができたということと、また、対象者への声かけのタイミング、また捜索の際の情報提供のあり方、初動の対応のあり方について多くの検討
課題を認識することができました。
平成30年度は、
ちゃーがんじゅう課及び
地域包括支援センターの
職員を中心に
専門職のみで模擬訓練を行ったため、次年度今年度以降は
地域の
ボランティア等の参加についても検討し、
地域での
ネットワークのあり方について検討を進める必要があるというふうに認識をしております。以上です。
○
委員長(
坂井浩二)
これより質疑に入ります。
翁長雄治
委員。
◆
委員(翁長雄治)
ありがとうございます。素朴な疑問というか、311人の方が
SOSリングをつけられているということで、市内には対象者というか、本来どのぐらいいるものなのか、その中のどれぐらいの方にこれが今装着されているかなとわかれば。
○
委員長(
坂井浩二)
金城主幹。
◎
ちゃーがんじゅう課主幹(
金城真理枝)
徘徊等で道迷いをする可能性のある
高齢者の数は、およそ倍ぐらいは既に把握はしているんですけれども、やっぱり事前登録をするという手間がかかることであったり、基本的に連絡が1番目に誰を連絡先にするのかというような
ところで登録の難しさとかがあって、実際に300人ぐらい、約半分ぐらいに何とか今登録が進められているような現状がございます。
やっぱり
那覇警察署を初め、近隣の警察署のほうにも情報が提供されるということを踏まえますと、徘徊の可能性のある
高齢者は、全部この徘徊リストのほうに
SOSリングの装着に向けてリスト化するということとあわせて情報提供することが、安心して道迷いができるという環境につながるんじゃないかというふうに思っておりますので、最近、
包括支援センターのほうでは、そういった徘徊等のリスクのある可能性のある方に関しては、
推進員が積極的に
SOSリングの
取り組みについてお伝えもして、登録を促しているような現状がございます。
○
委員長(
坂井浩二)
翁長雄治
委員。
◆
委員(翁長雄治)
例えば僕らがつけている人を
発見した場合は、どういう手順で進めたらいいのかなと。すぐ警察に電話して、例えばどこどこ、市役所の近くでつけている人が歩いてましたよ、それで終わっていいのか。それとも、一回呼びとめてお話をしていたほうがいいのかとか、どういう形でやるのかとなとお伺いします。一般の方がですね。
○
委員長(
坂井浩二)
金城主幹。
◎
ちゃーがんじゅう課主幹(
金城真理枝)
この
あたりがとても難しい
ところにはなっております。
やっぱりこのリングをつけている方、道迷いの可能性のある方にはなってはいるんですけれども、本人さんがご家族と一緒であったりすると、その
あたりは外せると思うんですけれども、やっぱりこのリングをつけている方でも、本人なりの目的があるようで、結構速足で歩いている方たちもいらっしゃるんですね。
ですので、私たち
推進員とか
包括支援センターの
職員は、このリングをつけている方を見かけた際には、「こんにちは」というふうにお声かけをしたり、「今どちらにですか」という感じで、場所がどこに行きたいとかいう
ところで想定と離れている
ところにいるとかいう場合は、ああそうなんですねということで、もしお困りでしたらご家族の方に連絡しますよとか、どちらかご案内しますよというような形でお声かけをするようにということで、
地域の住民の方にもお声かけの方法を少し
説明させていただいたりはしております。
○
委員長(
坂井浩二)
翁長雄治
委員。
◆
委員(翁長雄治)
やっぱり顔を知っている
地域の方々が、よけいにそこらへんでわかっていただくことは非常に重要なことだなと思うので、何かいろいろいい方策を検討していけるかなと思います。以上です。
○
委員長(
坂井浩二)
ほかに質疑はございますか。
糸数昌洋委員。
◆
委員(
糸数昌洋)
エーザイさんとITツールを活用した捜索訓練。このITツールの実証実験をしてると。どういうものか簡単、簡潔に教えてください。
○
委員長(
坂井浩二)
金城主幹。
◎
ちゃーがんじゅう課主幹(
金城真理枝)
このITツールにつきましては、個人用の発信機みたいなものがあるんですけれども、それを徘徊の可能性のある
高齢者の方に持っていただいて、それが位置情報になります。その位置情報を、この機械は発信をするだけなんですね。
高齢者が道迷いした際にはこれを発信するだけなんですけれども、このIT機器の発信を受信するものを近くの方の携帯の中にアプリのほうをダウンロードするんですよ。ダウンロードすることで、今ちょっとこの方が道迷いしてますとか、お家から今行方不明になっていますといった想定があった場合に、近くの
専門職であったりとか、
地域の方たちにアプリをダウンロードしていただいて、それを立ち上げていただいて、となったときに、今すれ違った方にメールがいくんですよ。今、その対象者の方とすれ違いましたよということでメールがいきますので、ほかの方には全然わからないんですね。ただ、この近くにいて、捜索に協力できる方、アプリを立ち上げた方が数が多ければ多いほど、今どこですれ違いました、5分前にどこですれ違いましたという情報が、常に事務局のほうに入ってきますので、その方にまた連絡をとっていただいて、今どこどこのどなたとすれ違っていますよということで、捜索の場所の大体の特定と、
あとは目視だったりということとあわせながら活用することができるような
仕組みになっています。
○
委員長(
坂井浩二)
糸数昌洋委員。
◆
委員(
糸数昌洋)
徘徊される方に持たせる機器というのは、取りつける?
○
委員長(
坂井浩二)
金城主幹。
◎
ちゃーがんじゅう課主幹(
金城真理枝)
財布とかに入れられるような、ポケットとかにも入れられるようなビーコンというコイン式のこのぐらいのものになっていて、それを本人が持つお財布であったりとか、カバンの中に入れていただいてという形、縫いつけることもできるみたいなので、穴をあけてそれをきちんと縫いつけておくというような形で対応されている方もいるというふうに伺っております。
○
委員長(
坂井浩二)
糸数昌洋委員。
◆
委員(
糸数昌洋)
わかりました。以上です。
○
委員長(
坂井浩二)
ほかに質疑はございませんか。
(「進行」と言う者あり)
○
委員長(
坂井浩二)
ないようでありますので、本件についてはこの程度にとどめておきます。
休憩いたします。
(休憩中に答弁者退室)
○
委員長(
坂井浩二)
再開いたします。
これより
議員間討議に入ります。視察も含めての
議員間討議ということで、何かあればお願いします。
(意見なし)
○
委員長(
坂井浩二)
ないようでありますので、討議を終了いたします。
次に、
令和元年度
教育福祉常任委員会の行政視察についてを議題といたします。
まず、行政視察について休憩をして協議します。
休憩いたします。
○
委員長(
坂井浩二)
再開いたします。
令和元年度
教育福祉常任委員会の行政視察については、視察
日程案のとおりとし、今回追加となった日本オリンピックミュージアムの視察については、
会議規則第106条の規定に基づき、議長に対し、本教育福祉常任
委員を視察先に派遣することを求めることとし、また、先方の都合による急な変更や、その他諸事情により、この日程を変更する場合は、正副
委員長一任の上、スケジュール変更をすることに、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○
委員長(
坂井浩二)
ご異議なしと認め、そのように決定しました。
次に、視察報告書の作成について、休憩をして協議します。
休憩いたします。
○
委員長(
坂井浩二)
再開いたします。
休憩中に協議したとおり、視察報告書作成の担当者については、休憩中に協議したとおりとすることとし、また、各視察先の視察報告書が出そろった後、
委員会で確認、修正、取りまとめ等を行い、当
委員会の視察報告書として議長に報告し、議会ホームページで公表したいと思います。
これに、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○
委員長(
坂井浩二)
ご異議なしと認め、そのように決定しました。
次に、第13
回議会報告会の報告内容のスライド、読み原稿の確認についてを議題といたします。
休憩して、協議いたしたいと思います。
休憩します。
○
委員長(
坂井浩二)
再開いたします。
お諮りいたします。
議会報告会の報告内容のスライド、読み原稿については、休憩中に協議したとおり提出することに、ご異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○
委員長(
坂井浩二)
ご異議なしと認め、そのように決定しました。
以上をもちまして、本日の日程は、全て終了いたしました。
委員の皆様、長丁場の一日、大変にお疲れさまでした。
(午後5時30分 閉会)
───────────────────────────────────────
那覇市議会
委員会条例第30条第1項の規定により、ここに署名する。
令和元年(2019年)10月18日
教育福祉常任
委員長 坂 井 浩 二...