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12月01日-02号

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  1. 美咲町議会 2020-12-01
    12月01日-02号


    取得元: 美咲町議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-06
    令和 2年第 8回(12月)定例会第 2 日 (令和2年12月1日)(1)会議の開閉時刻   開   議  午前 9時30分   解   散  午後 4時20分(2)出席・欠席・遅参または中途退場した議員の番号・氏名議員番号氏   名出欠別議員番号氏   名出欠別1山田雄二出席8松田英二出席2藤井智江〃9江原耕司欠席     欠員10岩野正則出席4形井 圓出席11貝阿彌幸善〃5延原正憲〃12山本宏治〃6左居喜次〃13金谷高子〃7林田 実欠席14松島 啓〃(3)地方自治法第121条の規定により出席した者の氏名職  名氏   名職  名氏   名町長青野高陽建設課長前田有輝副町長忠政堅之産業観光課長立石克之政策推進監宇佐見卓也徴収対策室長櫻井 実政策推進監井上博登会計課長貝阿彌美和総務課長稲谷雄治旭総合支所長赤木郁貞理財課長篠原 恵柵原総合支所長石戸光也地域らい課長光嶋寛昌旭総合支所 住民福祉課長池上久子くらし安全課長浦上 彰柵原総合支所 住民福祉課長梶尾勝幸住民税務課平 一範福祉事務所長牧野雅明保険年金課長山崎秀仁教育長黒瀬堅志健康推進課長清水嘉浩教育総務課長神坂健治上下水道課長牧野英一生涯学習課長平賀慎一郎(4)職務の為出席した職員の職・氏名   事務局長  水 島 寛 之   書  記  杉 山 慶 介         池 上   恵(5)日   程日 程議案番号件         名1  一般質問 ○議長(松島啓君) 皆さん、おはようございます。 ただいまの出席議員は11人です。定足数に達しておりますので、本日の会議を開きます。(午前9時30分) なお、7番林田議員、9番江原議員から一身上の都合のため欠席する旨の通告がありましたので、報告いたします。 本日の日程を報告します。 第1に一般質問、以上のとおり定めますので、ご了承願います。 これから日程に基づき議事を進めます。 日程第1、一般質問。 これから一般質問を行います。 なお、この際申し上げておきます。会議規則第54条の発言内容の制限及び第55条の質疑回数の規定を遵守願うとともに、第56条の発言時間の制限により質問時間が30分までと決定されていますので、ご承知願います。 それでは、5番延原議員の質問から行います。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 5番延原正憲です。改めまして、皆さん、おはようございます。 今年も残り1か月ということになりました。今年は、私たちが今まで経験したことのない1年となりました。新型コロナウイルス感染者が世界で6,200万人を超え、死者数も150万人に迫る事態となっております。日本でも、感染者が14万人を超え、死者数も2,000人を超えました。我が美咲町においても、昨日の町長からのご報告では、16人の方が感染されたということであります。感染しない、そしてうつさないために、3密を避けて、検温、マスク、手洗い、消毒の基本を守り、自己防衛に努めてまいりましょう。 さて、12月定例議会一般質問トップバッターとして質問を行います。 私の質問は、事前に通告書で提出しております2項目の一般質問を予定しておりますので、誠意あるご答弁をお願いいたします。 私の一般質問につきましては、美作岡山道路建設事業に対する町の取組はと、町内の耕作放棄農地を復活する対応策はの2つであります。事前に通告しておりますので、具体的で前向きな回答を期待しております。 まず、第1点目の美作岡山道路建設に対する町の取組はについてであります。 通告書を読み上げます。 本年6月の道路計画説明会を終え、この10月からは地質調査が開始されております。1としまして、本件道路事業実施に伴う当町の基本姿勢を確認をしたい。2として、この事業用地の提供者への意向確認のやり方を確認をしたい。3として、道路建設事業以外の周辺整備の計画があれば確認をしたい。4として、地区の懸案事項である滝谷池の改修事業への町の計画があれば確認をしたい。最後の5点目として、内水対策への計画があれば確認をしたいであります。 美作岡山道路事業については、美咲町を含む岡山県の北東部地域の発展に重要なインフラであり、先日11月20日の山陽新聞では、11月19日に伊原木岡山県知事が未着手の柵原インターを含む吉井インターから英田インター間の新規事業採択を加藤官房長官及び国土交通省に要望したとの記事がございました。これは、本年1月24日に青野町長と松島議長が伊原木県知事に建設促進の要望書を提出されたことなども大きな力になったと思っております。 私は、議員となって8年間、ずっと一貫してこの美作岡山道路早期全線開通を心から願って議員活動を行ってまいりました。この間、柵原インターとなる地元飯岡地区では、地域住民の大変な努力で事業協力の意見集約を行ったところであります。新型コロナ対応のため地元設計協議が本年6月にずれ込みましたが、この10月からは地質調査、ボーリング調査が始まりました。このように、道路事業は着実に進んでいることを踏まえ、以上5項目について町長または担当課長からのご答弁を求めます。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の美作岡山道路に関するご質問に順次お答えをいたします。 まず、本道路事業実施に伴う町の基本姿勢についてでありますが、平成27年3月に飯岡地区、王子地区、高下地区の皆様に美咲町としての基本姿勢をお知らせしております。現在も町の姿勢は変わっておりません。当時配布をいたしました基本姿勢を再度申し上げ、答弁とさせていただきます。 町としましては、平成15年6月の岡山県議会土木委員会を経て、美作岡山道路期成会、これは沿線8町長と町議会議長で構成をされておりますが、期成会で認識共有した岡山県から提示の第2ルートで早期完成するように協力していきますということであります。 以上でございます。 2つ目の事業用地の提供者への意向確認方法につきましては、美作岡山道路の事業主体は岡山県であり、事業区域に係る地権者との協議は当然岡山県が行うものと考えております。ただ、先ほど述べましたように、美咲町の基本姿勢の中に地元対応をどのようにしていくか記述がありますので、これも再度申し上げます。 家屋移転をお願いする方々につきましては、移転先の土地につきまして地域関係者と協議を密にし、地域のコミュニティー活動ができるように協力していきますということであります。 現在進行しているボーリング調査が終わり、今後函渠や水路の詳細な設計や用地測量等を経て地権者へ具体的なお話がなされていくものだと思います。美咲町といたしましても、岡山県と連携を密にし、地域のコミュニティー活動が継続して行えるよう、担当部署を中心に進めていきたいと考えておりますので、ご支援をよろしくお願いいたします。 3つ目の道路建設事業以外の周辺整備の計画ですが、飯岡地区で行われましたワークショップで、直売所、地域コミュニティーの拠点などの施設についての要望が多かったことを認識しております。また、施設だけでなく、美作岡山道路の建設に伴い、周辺地域のインフラ状況も大きく変わっていくものと考えております。現段階におきまして、どの場所にどのような整備を行うかの具体的な計画はありませんが、先ほどから述べております地域関係者と連携を密に取りながら、飯岡地区の発展に寄与する整備について検討をしていきたいと思います。 4つ目の滝谷池の改修事業についてですが、従来から堤体の全面改修ということで計画を進めてきたところでありますが、今年度になり、飯岡上自治会滝谷池土地改良区から連名で、全面改修だけでなく他の方法を含めて岡山県に早急に対策を検討するよう働きかけていただきたいとの要望書をいただきました。この要望は、滝谷池を水利として利用している滝谷池土地改良区の皆様が、かんがい機能にはこだわらない、地域住民の安全・安心のほうが大事であるとの決断をなされ、飯岡上自治会もその決断を受けた上で、地域の防災を念頭に提出されたものです。 この要望を受けまして、令和2年10月22日に私が岡山県勝英地域事務所へ出向き、美咲町として、地域が真剣に話し合い、前向きな結論に合意したという意義を十分にお酌み取りいただき、真に安全・安心を実現できる事業を模索し提案していただくことを記載した要望書を提出し、強く要望をさせていただきました。 今後、美咲町として、県と協力しながら、ため池事業を迅速に実施していく所存です。具体的な内容が決定次第、担当課から地区へ詳細な説明をさせていただきますので、その節はご協力をよろしくお願いいたします。 最後に、内水対策について説明させていただきます。 飯岡地区におきましては、平成10年台風10号災害に起因する河川改修事業に伴い堤防が設置され内水が発生する状況になったときから、内水対策事業の早急な実施を望んでいることは重々承知をしております。対策工法として、以前から排水ポンプを検討しており、地域に対してもそのような説明を行ってきたところでございますが、今年度に入り、従来から提案している排水ポンプによる対策に加え、山際に大型水路を設置し、飯岡地域へ流入する雨水を減らすことで内水を減らす対策を新たに考えました。ただ、大型水路の設置は、どうしても地権者の協力が必要となります。また、実際に設置可能かどうかを見極める測量設計も、計画全延長が約2キロということもあり、多額な費用が必要となります。美咲町としましては、内水対策を進めていくにはまずは地域皆様方のご理解と同意が必要と考えておりまして、先般自治会役員会へ対策工法についての説明を行ったところでございます。 いずれにいたしましても、飯岡地区における内水対策は、近年の豪雨災害を考えれば、その対応は大変重要なことだと認識をしております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 再質問についてお話をします。 先ほど、町長のほうから、1点目の基本姿勢につきましては、町長ご答弁のとおり、平成27年3月13日に私ども地域に配布されました、このA3の紙であります、これのとおり、町の基本姿勢は一貫しているという確認ができました。安心いたしました。 2点目の事業用地の提供者の意向調査につきましては、道路の事業主体である岡山県が担当するのは当然のことですけれども、先ほど町長のご答弁にもありましたように、町が移転先のコミュニティー確保など、県と地区住民の間で総合調整機能を果たすということが求められておりまして、今頑張るということの説明でありました。地区も協力してまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。 それから、3点目の周辺整備につきましては、このご答弁では具体的な計画はまだないとのことでありますが、実は道路計画が具体化するまで飯岡地区では町道の改良とか水路の改修など、公共施設の整備が止まったままのエリア、特に道路予定地周辺が止まったままの状態であります。道路計画の説明会が昨年12月20日及び6月にも開催をされ、道路用地の範囲がほぼ明確になりました。美作岡山道路の建設は県の担当ではありますが、その周辺の公共施設などの周辺整備は町が担当することとなると思います。しっかりと地区の要望を聞いて、それを実施する体制の整備が必要であります。 4点目の滝谷池の改修につきましては、現在堤体保全を目的としたため池の水位を下げるための余水吐けの増設工事を行っていただいております。全面改修につきましては、先ほど町長から説明があったとおり、地元の土地改良区及び自治会の要望を受けまして、町長自ら迅速な対応を行っていただいたことには本当にありがたく、高く評価しております。 最後の5点目の内水対策につきましても、先日11月9日の月曜日でしたが、町から、従来からの排水ポンプの対応に加えて山際に大型水路を設置をして、流入する雨水を直接河川に放流することにより内水量を減らす構想についてご提案をいただきました。この提案は、幅1メートルの大型水路を山際に延長約2キロ巡らすもので、幅員3メートル前後の管理道路も山際に設置されるということで、地区の発展にもつながる画期的なものだというふうに思っております。現在、この提案を受け入れるか否か、飯岡上及び飯岡下自治会で意見集約を行っているところではあります。内水から地区を守るため、住民の安全・安心のためには、この提案を前向きに受け入れ、早急な整備を求めるよう地元合意に努めてまいりたいと思います。 これら5項目について執行部の説明を受けた上での再質問ですけれども、2点目の用地提供者との交渉や3点目の周辺地域の公共施設整備など地区住民要望の調整など、美作岡山道路事業を円滑に進めるためには、柵原総合支所に専門員を早急に配置することが必要と考えますけれども、対応していただけるかどうか、再質問として確認をしたいと思います。 ○議長(松島啓君) 石戸柵原総合支所長。 ◎柵原総合支所長(石戸光也君) 柵原総合支所産業建設課石戸でございます。よろしくお願いいたします。 5番延原議員の再質問で、柵原総合支所へ専門員の配置についてのご質問についてお答えします。 先ほど町長がお答えしましたとおり、美作岡山道路建設事業に伴い、美咲町においては岡山県と連携を密にしながら、地域コミュニティーを確保するために地元協議を行っていかなくてはなりません。6月議会において町長が、道路計画が進み、用地買収などの業務を県と連携して実施していくような状況になれば、改めて専門員を配置し、円滑に事業を進めていくようにしなければならないと考えておりますと答弁をしております。担当部署としまして、専門員としての業務内容を考えた場合、道路事業等の専門分野に精通した知識を有する者でなければ、その職責は果たせないと思っております。町長の答弁と重複いたしますが、現在進行しているボーリング調査が終わり、今後函渠や水路の詳細な設計や用地測量等を経て、地権者へ具体的なお話がなされていくようになれば、対応できるような人員を専門員として配置し、岡山県と連携しながら事業を進めていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 先ほど柵原総合支所長の回答は、正当な回答であろうと思いますけど、町の動きが見えない。少しでも住民に寄り添った、町の対応をよろしくお願いしたいというふうに思っております。 最後の再々質問ではありませんけれども、美作岡山道路事業を推進するためには、事業主体である岡山県の役割、そして柵原インターの周辺整備とか関係者の調整などについては地元町の役割、そして地区の意見集約などは地元の自治会の役割、そのようにそれぞれ役割を分担して、みんなで協議を進めて、早期全線開通に向けて一致協力して事業を進めることが最も重要であろうと考えます。 最後に、町長の何かお考えがあれば、一言でもコメントをいただきたいと思います。お願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の美作岡山道路に関する再々質問にお答えをさせていただきます。 先ほど延原議員がおっしゃられたように、事業推進につきましては、岡山県の事業ということでありますし、また周辺整備、これは町の大きな役割、そして地元の合意形成、こうしたことは自治会の皆様を中心とする地元の皆さんということで、それぞれ役割を受けてこの大変な大きな事業を進めておると、こういうことでございます。 滝谷池、これは道路建設に直接伴うものではありませんが、防災の観点から、非常に一刻も早く心配がないように、不安を取り除くようにということを町としても、私自身も常に考えてきたわけですけれども、地元の皆様のご理解により、一歩県に新しい手法で不安を取り除く提案ができたのかなというふうに思っております。 もう一つ、大変地元の皆さんが心配をされておられます内水のことにつきましては、今ご地元に一つの提案をさせていただいておると、こういうことでございます。 いずれにいたしましても、道路建設に伴います様々なご意見、あるいは地元の不安、そうしたことを含めて、しっかり町としてもお聞きをしながら事業を進捗をしてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) それでは、5番延原議員の次の質問に移ります。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 町長から前向きなご意見をいただきました。ありがとうございました。期待しとりますんで、よろしくお願いいたします。 2項目めの町内の耕作放棄農地を復活する対応策はについてであります。 通告書を読み上げます。 営農継続に向け種々補助制度が導入されているが、鳥獣被害、後継者不在など、様々な原因で町内の農地の耕作放棄が増加しています。 そこで、1点目として町内の耕作放棄農地の現状を把握しているのかどうか、2点目として耕作放棄の要因分析を行っているのかどうか、3点目として耕作放棄地の有効活用策への町としての支援策はあるのかどうか、最後4点目として今後は圃場整備を推進する取組はあるのかどうかであります。 青野町長は、農林業は本町の基幹産業であると認識を示されておられます。基幹産業の定義につきましてはいろいろな考え方があると思いますが、中山間地に所在している我が美咲町においては、農林業がその多面的機能に鑑みて基幹産業であるとのご認識を私も肯定しているところであります。また、第3次振興計画の中で、農業を取り巻く現状認識では、農業者の高齢化や担い手不足、野生鳥獣による農作物被害での営農意欲の減退など、非常に厳しい状況にあり、農地の荒廃が進行していると明記し、行政として取り組むべき課題であるとの認識が示されております。そこで、まず1点目の耕作放棄農地の現状はどのように把握しているのかを確認をしたい。 次の2点目につきましては、大切な農地を進んで耕作放棄する農家はいないと思いますが、耕作放棄せざるを得ない要因の把握、分析されているのであれば、確認をしたい。 私の地元でも、高齢化や後継者不在などで耕作を放棄している農地や高額な農業機械への投資経費回収困難などの理由で営農を断念している農家や、圃場整備されていない不整形で狭隘な、効率的な農作業に適さない農地で借受け手のない農地が耕作放棄されているというような農地が増加しております。 次に、3点目については、国の中山間地域等直接支払制度や多面的機能支払制度などの活用だけでなく、町独自の支援策が必要ではないかと考えておりますが、具体的な企画があれば確認をしたい。 最後の4点目ですが、永続的で効率的な営農を考えるとき、その基盤となる圃場整備は重要なインフラとなります。町内には、いまだ圃場整備が行われていない地域や過去に耕地整理が実施されていても面積が20アール、2反以下の狭隘な農地の地区もあります。集落からの相談を待つのではなく、行政から働きかけるなど、積極的な取組が必要ではないかと思いまして、町の基本姿勢を確認をしたい。 以上4点、よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の耕作放棄地に関するご質問のうち、まず3点目の耕作放棄地の有効活用策への支援策につきましてお答えをさせていただきます。 なかなか妙案をお示しできないところでありますが、新規就農者や規模拡大を目指す農家など、具体的に取り組もうとしている内容によっては、既存の制度を利用することで成果に結びつくものもあろうかと思います。活用策もインターネットなどで全国の事例が見られ、国や県などのホームページには耕作放棄地再生・利用の実態が掲載をされておりますので、取組の可能性を研究することが必要と考えます。また、町内外の関係団体との会議の場を利用し、意見交換会等を行うなど、情報収集等を積極的に行っていきたいと考えております。 昨年度は、平成29年に県外から美咲町に移住され、加工用ブドウの栽培を行っている農業者が、単県事業の荒廃農地再生・利用促進事業を活用した事例があります。農地の再生利用や土壌改良等を行うなど、一定の成果が上がってきています。このような取組事例もありまして、生産農家の生の声を伝えるなど、仕組みも含めて情報発信を行う必要があると考えています。 また、町費による支援策につきましては、国、県制度の上乗せにせよ、単独事業にせよ、限られた財源で対応しますので、既存制度の改廃も含めて検討を行うことが必要と考えております。 次に、4点目の圃場整備を推進への取組についてお答えをいたします。 集落全体で基盤整備を行うことで耕作条件を改善し、効率的で生産性の高い圃場にすることで、農業所得の向上や経営規模の拡大に結びつける方向で事業が進められてきたと思います。町内各地域の集落では、農家の高齢化、後継者不足などが原因で農地の荒廃化が進み、山林化が毎年のように進んでいるところが見られます。そのような地域で、荒廃化した農地を圃場整備等によって復元し、農産物の生産に結びつけることは大変意義深いことと存じます。 現在担当課では、人・農地プランの実質化を進めるに当たり、職員が地域に出向いて集落での話合いに同席させていただく機会がしばしばあります。集落内での将来的な未来予想図の作成について、優良農地や耕作放棄地、後継者問題など、課題解決に向かって議論が進んでいく中で、各種助成制度やご指摘の生産基盤の整備に言及されることもあると思います。施策を進める上で、集落での取組によるものはコンセンサスを得ながら提案し、進めていくものと理解をしております。実際の整備につながるよう積極的に働きかけを行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長
    産業観光課長(立石克之君) 産業観光課の立石でございます。よろしくお願いいたします。 5番延原議員のご質問にお答えをいたします。 1番目の町内の耕作放棄地の現状についてでございますが、農業委員会が行っております農地の利用状況調査、通称農地パトロールと言いますが、毎年期間を定めて農業委員、農地利用最適化推進委員が町内の農地の現状について調査を行っております。令和元年度の調査では、荒廃農地の面積は453ヘクタールとなっております。 この調査は、農地の利用状況がどのように変化しているかを確認し、耕作状況から荒廃化が進むと判断されたところは意向調査を行うなど、今後の管理について耕作者の意思確認を行っております。農地の状態に応じて5段階に区分しており、最上位である第1段階は優良農地、最も現状が悪化している案件は耕作地として回復することが困難な状況であると評価され、第4段階のランクに位置づけされております。先ほどの耕作放棄地の面積は、第3段階と第4段階に区分された土地の面積になります。 続きまして、2番目の耕作放棄の要因分析についてでございます。 耕作者の高齢化、後継者がいない、担い手不足、耕作不便、離農、新規就農者が少ないなど、全町的に同じような原因が上げられております。担い手と呼ばれる農業者にはますます農地が集中しており、耕作条件のよい農地の管理を依頼されても、作業量のキャパシティーから受け切れない担い手がいることも現実としてあります。また、耕作条件の不利な耕作地は引受手も見つからず、何とか耕作を維持していた方が、けがや病気を理由に作業ができなくなり、そこから一気に荒廃化するケースもございます。 高齢農家の方は、代々引き継いできた農地への愛着心もあり、繁忙期には相互に助け合うといった取組が日常とされていました。その一方で、それぞれの事情があるとは思いますが、後を託された世代の農家の中には、自宅前の農地や基盤整備された圃場ですら荒廃化が見られるケースもございます。農作業の時間が確保しにくく、また機械設備等の更新費用が負担し切れず、やむなく離農するなど、理由は様々でございます。効率的かつ効果的な土地利用は集落内が基本と考えますが、農地利用の将来的な設計図を集落内でふだんから描いておくことで、耕作者も確保しやすくなると考えます。人・農地プランの実質化を図る中で、集落での話合いも各地域で進んでいることと思います。今後も、このような機会を利用して、各種の支援策も含めて情報提供していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 再質問であります。 きのう11月30日付の日本農業新聞の記事によりますと、今年の日本の農地面積は437万2,000ヘクタールで、前年に比べて2万5,000ヘクタールが減少し、過去60年間減り続けているというふうな記事もあります。本当に大きな問題だろうというふうに感じております。美咲町だけで、ぱっと荒廃農地がなくなるというふうな妙案があれば本当にすばらしいなと思うんですけど、なかなか日本全体の問題だろうと思いますけれども、まず1点目の再質問としましては、先ほど産業観光課長から令和元年度の町内の荒廃農地の面積が453ヘクタールとの説明がありました。耕作放棄された農地の定義もいろいろあるようですが、5年ごとに行われる農業センサスの数値、平成27年では361ヘクタール、それよりも令和元年のは453で多くなっているというような状況です。行政としては、先ほど言われた農業委員会の実態調査のやる、この数値を荒廃農地として認識されているということのようです。 そこで、できれば3か年でもいいんですが、荒廃農地の最近の数値と、それが町内全体の農地のどれぐらいの割合なのか、執行部のほうで把握されているのであれば、確認をさせてください。それ1点目ですね。 それから、2点目の再質問ということで、先ほどのご答弁では、耕作条件の不利な農地は荒廃しても仕方がないようなちょっと説明に感じられました。圃場整備された農地であっても荒廃している例も見受けられております。それぞれ集落で話し合ってほしいということでありますが、人・農地プランへの取組について、行政としてどのように関わっていくのか。支援策などの情報提供だけではなく、もっともっと積極的に働きかけてほしいなというふうに思うんですけれども、そのご認識を再度確認したい。 第3次振興計画の中では、第7節として、農業の振興の中に施策の方向性として生産基盤の整備、担い手の育成・確保、営農経営体の育成というのが上げられております。しっかり耕作放棄農地増加の要因を分析をしてもらって、できるところから政策として着手していただきたいんですけれども、もし独自に予算に反映されているような具体的な事例があればご紹介をいただきたい。 3点目の町独自の支援策のことですが、情報収集や検討の必要性を認識しておられることは確認をできましたが、耕作放棄農地を再活用するため、ありとあらゆる方策を、町執行部の知恵だけではなくて、例えば美咲町農業再生協議会などにお諮りをして、英知を結集して取り組むことが必要ではないかと思うんですけれども、その対応についても確認をしたい。 それから、最後第4点目ですけれども、圃場整備に対する町長の前向きなご返事を今いただいたところで評価をしていきたいと思うんですが、農業を継続するために基盤整備の重要性を今後も積極的に働きかけていただいて、これを期待してみたいと思います。ですから、4点目については、一応再質問はありません。 以上、3つについて補足の説明等がありましたらお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の耕作放棄地に関する再質問のうち、3点目の再質問にお答えをいたします。 増加を続ける耕作放棄地について、生産基盤を守り、次の世代へと引き継がなければならない責任を痛感している次第です。問題解決に向け取り組む必要性は十分認識をしております。放棄地に対しまして、ハード、ソフトの両面から支援策が大事だと考えておりますが、財政的に厳しい時期を迎えますことから、国、県に対し新たな制度創設の働きかけを行うことも検討するべきと考えております。 また、行政だけでどうにかできるというものではありませんので、町に関係をいたしました会議や団体を巻き込み、町全体として今後も問題提起や意見交換がなされるよう努めてまいりたいと思います。美咲町農業再生協議会、そうした会もその一つだと考えております。 いずれにいたしましても、様々なチャンネルや機会を利用いたしまして、先進事例を研究してまいりますとともに、延原議員からも貴重な提案を今後も賜りたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 産業観光課立石でございます。 延原議員の再質問にお答えをいたします。 1つ目ですが、荒廃農地の面積と割合についてでございますが、令和元年度でございますが、全体が3,036ヘクタールで、放棄地が453ヘクタール、割合14.9%になります。平成30年度では、全体が3,040ヘクタールで、放棄地397ヘクタール、割合は13%となります。平成29年度全体が3,051ヘクタールで、放棄地346ヘクタール、割合は11.3%となっております。 それから、人・農地プランへの取組についてでございますが、昨年度から旭地域からこの人・農地プランの実質化に取り組んでおります。地域の自治会長さんに集まっていただき取組の内容について説明を行っており、今年度では中央・柵原地域で取り組んでおります。各地域では、農業の担い手が不足しており、荒廃農地の増加など厳しい状況に直面している中で持続可能な力強い農業を実現するためには、基本となる人と農地の問題を一体的に解決していく必要がございます。集落や地域が抱える人と農地の問題解決のため、地域等での話合いによっては、人と農地の問題を解決するための未来の設計図を作っていくことにほかなりません。集落の話合いの場では、農業委員や自治会長さんが中心になって進められ、行政担当者も加わることになりますが、そういった場で取組の方向によっては各種の支援策に話が及ぶことも考えられます。行政としましても、このような機会を利用して、先ほどのご指摘のありました支援策や制度等の情報提供をしていきたいと考えております。 また、先ほども関連した事業予算のお尋ねでございましたが、生産基盤の整備関連予算は、多面的機能支払交付金が約7,094万6,000円、担い手育成確保、農業経営体育成の関連予算は600万円、就農促進トータルサポート事業としまして、農業実務研修ですが200万円、就農奨励金支給事業として20万円、人・農地問題解決加速化推進事業、いわゆる法人化支援ですが、これが25万円、あと技術研修に関わるものとしまして、元気な帰農者等応援事業が24万1,000円、農業後継者クラブ助成金が10万円となっております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 今、立石課長のほうが立て板に水のように数字と金額を言われましたので、私も何をメモしていいか分からなかったんですが、農地のデータについては、もしよければ、後からでもデータとしていただければと思います。それから、予算の項目の内訳についても、できれば我々にデータとしていただければと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 延原議員の質問にお答えをいたします。 後ほど様式を変えてご提供をさせていただきたいと思います。 ○議長(松島啓君) よろしいですか。 ◆5番(延原正憲君) ありがとうございました。しっかり見守っていきたいと思いますんで、荒廃農地、何とかせにゃあいかんという気持ちから一般質問をさせてもらってます。どうか皆さんの知恵を出し合って、少しでも荒廃農地が減らせるように頑張っていきたいと思います。 以上で私の質問は終わります。 ○議長(松島啓君) 以上で5番延原議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午前10時40分まで休憩します。(午前10時19分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午前10時40分) ただいまの出席議員は11人です。 続きまして、12番山本議員の質問に入ります。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 皆さん、こんにちは。12番山本でございます。 12月1日ということで、あと一か月、1年が早いもので、年を寄ると、まだまだ早うなるような気がいたしております。 今日は、3問の通告をさせていただいておりますが、今朝の私の運勢は、簡単に行えばよい返事があるというようなことなんで、私は簡単にご質問をさせていただきますが、答弁のほうは十分よい返事をいただきたいと思っております。 それでは早速ですが、1問目として通告を読ませていただき、質問をさせていただきます。 あさひ生き活き拠点整備及び旭地域学校のあり方意見交換会についてということで、旭地域の拠点整備事業及び義務教育学校の創設など、学校のあり方について意見交換会を行うため、保育園、小学校、中学校の保護者説明及び旭地域4か所での住民説明・意見交換会を開催し、保護者や地域から様々な意見が出たと思いますが、今後の方針を伺いたいと思います。また、拠点整備事業では、住民の意見を聞く、みらいデザイン会議、ワークショップなどを開催されておりますが、コロナの関係でなかなか難しいものがあったと思われます。今後、義務教育学校の検討に入れば、拠点整備事業の見直しも必要ではないのでしょうか。また、旭地域の人口減少、少子・高齢化は、スピードを増して進行しています。地域住民の意見を尊重して、早急に方向性を出すことが必要と思いますが、町の考えを伺いたいという質問でございます。 この地域説明会4か所につきまして、私も同席をさせていただきました。いろんな意見の中、地域の防災関係でいろんなご意見の中で、今の学校のエリアは大丈夫なのかとか、大きな目からそういったご意見もあり、また合併し、義務教育学校になって大丈夫なのか、意見もありましたが、私の感じるところでは、大まかの方がこの義務教育学校には早く取り組んでほしいというようなご意見も多々あったように思われます。ただ、会場においては少ない参加者でありましたが、早速に地元旭地域の全戸にアンケートを配布していただき、そしてそうした中でいろんな意見があったと思われます。そうした面のご報告もいただきたいなと思っておりますが、通告のようにひとつご答弁のほどよろしくお願いいたしたいと思います。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 旭地域の拠点整備に関します、山本議員のご質問にお答えをいたします。 まずは、10月下旬からコロナ禍ではありましたが、住民説明会の開催に当たりましては、山本議員、また松島議長、地元議員に全会場ご出席をいただきありがとうございました。また、この会の開催に当たりまして、自治会の皆様をはじめ、大変お世話になりましたこと、この場をお借りいたしまして感謝を申し上げる次第であります。 さて、答弁でございますが、今国は将来にわたりまして地域住民が安心して暮らし続けることができますよう全国各地で小さな拠点づくりを進めています。小さな拠点とは、一つのエリアに商店や診療所などの日常生活に必要な施設、サービス、地域活動を行う場所を集め、周りの集落と連携し、住民生活をサポートする仕組みのことであります。 旭地域では、既に20年前から小さな拠点と同じ取組を西川エリアに進めてきていますが、人口減少と少子・高齢化に歯止めがかかっていません。旭地域の人口は2,300人あまり、20年後は半分の1,200人程度まで減ると推計されています。旭地域では、一昨年から住民ワークショップ(座談会)や旭みらいデザイン検討委員会を通じて、住みよいまちづくりのために自分たちで何ができるのか、旭地域の中心に、子供からお年寄りまで、障がいのある人も、みんなが気軽に集まってこれる拠点の整備について話合いを重ねてきたところであります。 そうした中で、小学校と中学校をこの先も旭地域に残していけるのだろうかという心配の声が上がりました。今年11月末現在で、旭地域の子供、ゼロ歳から15歳までの子供の数は170人あまりとなっておりまして、20年後は半分の80人程度まで減ると推計されています。このままでは、地域の皆さんが心配されておられますように、近い将来旭地域から学校がなくなってしまう可能性があります。学校がなくなれば、若い世代の離郷、いわゆる旭地域からの転出が顕著になり、地域はさらに衰退し、地域の存亡に関わるような過疎化が一層進むおそれがあります。だからといいまして、手をこまねいてじっとしているわけにはいきません。早急に新しい学校のあり方を検討し、学校を中心とした地域づくりを今以上に充実させていくことが旭地域が生き残る道であると考えています。 学校を中心とし、地域の人々が集い、つながり、活動する中で、互いに自立し、助け合い、励まし合い、よりよく成長していくための地域コミュニティーが活性化し、再構築につながっていくことが期待をされます。学校を中心として地域の人々がつながることは、地域の絆をつなぎ、地域の未来をつなぐことになります。地域活性化の観点からも、学校を中心として地域に愛着と誇りを持ち、志を持って地域を担う人材の育成を進め、子供との関わりの中で大人の学びのコミュニティーを作り、地域づくりを果たしていくことが期待をされます。地域の大人の学びが充実し、地域力が高まっていくことは、子供の豊かな成長にもつながり、人づくりと地域づくりの好循環を生み出すことにつながっていくと考えております。これまで進めてきた、子供からお年寄りまで、障がいのある人も、みんなが気軽に集まってこれる拠点の整備につきましても、学校と密接に連携が取れますよう、あさひ未来デザイン検討委員会や地域の皆さんのご協力をいただきながら、もう一度検討を進めてまいりたいと考えております。 この小さな拠点、旭地域の拠点整備につきましては、岡山県のいわゆる中山間地域振興として新しく打ち出された生き活き拠点整備、これの岡山県の第1号の補助事業の採択をいただきまして進めるということで、岡山県もバックアップをしてくれておる事業であります。そうした中で、私の考えなんですけれども、非常に集落あるいは民家が点在しておるこの地域の美咲町の将来を考えましたときに、町の中心部、あるいは旭地域、柵原地域、あるいは旧村単位、それぞれ規模の大小はあるんですが、いかにこれから拠点を残していけるかということが非常に大切だと思います。それは、ソフトあるいはハード両面あるわけですけれども、いかに拠点を残していき、住民の日常生活を守っていけるかということが非常に大切だと考えております。それがいわゆる町が進めております小規模多機能自治の考えにもつながるわけですが、そうした中で今回はいわゆる旭地域を対象にした拠点整備の中で、学校を核にしたまちづくりを進めていこうということを改めて考え直していくということであります。 町も、旭地域のみならず、この中心部を含めた町のあり方について、今様々な計画をまとめたり、これから提案もさせていただこうと思いますが、一定の住民の皆さんの合意を得られたと、やはり住民の皆さんの合意、また協力なくしてはできないことでありますので、一定の合意が得られたということになりましたら、むしろそうしたところから早急に進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 山本議員へのご質問にお答えいたします。 旭地域の拠点整備事業を検討する中で、旭地域の小学校、中学校は今後も存続するのかというお声をいただきました。このことから、教育委員会では、旭地域の小・中学校のあり方について広くご意見をいただくため、10月21日に旭保育園、旭小・中学校の保護者の皆様との意見交換会を開催し、また10月24日、31日、11月1日、3日の計4日間、旭地域の住民の皆様との意見交換会を4か所で開催しております。 この意見交換会では、旭地域の今後の児童・生徒数推計に基づき、旭地域の小・中学校のあり方について、1番、現状のままでは早晩複式学級になることが予想されるが、今の学校のままで存続するのか、2番目、柵原地域で準備を進めているような義務教育学校による施設一体型により存続をするのか、3番、他の地域の学校に統合するのかといった案などについて、今後検討が必要になることをご説明いたしました。 いずれの会場でも、旭地域にこれからも小・中学校を存続してほしいというご意見を多くいただきましたが、ご参加いただいた方が若干少なかったことから、後日改めて旭地域内の皆様にアンケートを行うことをお約束し、11月10日から18日までの期間でアンケートを実施いたしました。アンケートの回収率は、保育園、小・中学校関係が113家庭中58家庭、旭地域全体では880世帯中180世帯の回収率でありました。また、アンケートの結果は、何らかの形で旭地域内に小・中学校存続を希望された方が87%、他の地域の小・中学校との統合を希望された方が13%という結果でありました。 なお、自由記述の主な意見といたしましては、現状のまま存続が望ましいが、統合するなら義務教育学校に賛成する。2番目、学校は地域の活性化のためにも必要なのでぜひ残してほしい。3番目でございます。地域と行政が協力し、旭地域の特色を生かした魅力ある学校づくりを期待する。4番目であります。義務教育学校のメリット、デメリットや学校の仕組みが分かりにくいため、詳しい説明が欲しい。5番目、9年間固定化された子供同士の人間関係が心配だといったものが主なものでありました。 今後の取組といたしましては、近日中に旭保育園、旭小・中学校の保護者の方を対象に意見交換会を再度開催させていただきます。これは、義務教育学校についての詳細な情報提供が欲しいというご要望によるものであります。また、先般旭保育園保護者会会長、旭小学校・中学校のPTA会長連名で、旭地域の小・中学校存続についての要望書が、町長、議会議長、私、教育長宛てに提出され、議会においては今定例会におきまして審査をされると伺っております。議会のご判断、また執行部、教育委員会におきましても慎重に検討させていただき、今後決断をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員、答弁漏れですか。            (12番山本宏治君「学校関係はよく分かりました。拠点整備は、町長だけのでいいんですか。例えば担当課が……」と呼ぶ) 立って言ってもらったらいいです。 ◆12番(山本宏治君) 再質問になって。 ○議長(松島啓君) いえ、答弁漏れですか。 ◆12番(山本宏治君) 今、町長のほうから意見聞きましたが、担当課としてのご意見がもしあればお聞きしたいかなと思うんです。大体町長が答弁されましたんで、担当課としての今後の思いがあれば、例えば……。 ○議長(松島啓君) 地域みらい課です。 ◆12番(山本宏治君) 地域みらい課で、もしご答弁があればお願いしたいと思いますが。 ○議長(松島啓君) 光嶋地域みらい課長。 ◎地域みらい課長(光嶋寛昌君) 地域みらい課の光嶋です。どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、山本議員のご質問にお答えいたします。 町長の答弁にもありましたが、一昨年から旭地域につきましては、小さな子供たちからお年寄りまで、障害のある人もない人も気軽に集まってこれる拠点を整備することで、旭地域の活性化を進めてまいりたいというふうに考えておりました。ただ、そうした中で、旭地域の小学校、中学校がこのまま本当に残していくことができるんだろうかという声が非常にたくさん上がってきたのも事実でございます。そういった中で、今教育委員会が中心となりまして、旭の小・中学校の新しい形、新しいやり方、義務教育学校も含めた学校のあり方というものを検討してまいっております。それに伴いまして、当初は時間的なもので言いますと、令和5年度を目標に新たな地域活性化の拠点というものを整備していきたいというふうに担当課としては考えておりましたが、新しい学校というものができるのであれば、それと本当に密接に連携をしたものを作っていかないといけないと思っております。もちろん時間的なものにつきましても、令和5年度がそのままいければいいんですけども、もしかしたら地域づくりを進めていく中で令和6年度になるかもしれないというふうに考えております。ただ、今私ども町として、あとは地域みらい課として考えてますのは、拠点と言った場合に、そこに建物を造ろうというふうな考え方はあまり思っておりません。拠点と言ったときには、そこに旭地域ならではの、旭地域の特色を生かした、そういった地域づくりも交えた拠点を整備していくということが必要だというふうに思っています。他の市町村の類似のものをまねしても決してうまくいくとは思っておりませんので、旭地域の人、それから旭地域以外の人の力も借りながら、旭地域にしかない拠点、エリアというものを整備していきたいというふうに考えております。 先ほども言いましたけれども、時間的なものが決して余裕があるわけではありません。このまま何もしなければ、旭地域の一番の心配は、要は子供たちの数が減っていく可能性がありますので、しっかり旭地域の特色というものを打ち出しまして、旭地域にこのまま住んでみたい、旭の学校に通わせたい、あるいは旭の学校によその地域からも行かせてみたいというふうな思いを持っていただけるような、そういう拠点を旭の小学校、それから西川エリアにはたくさんの資源がございます。三休公園であったり、商店街であったり、あるいは行政の支所があったりしますので、そういったものをうまく組み合わせて、旭ならではのものを作っていきたい、そのためには多くの地域の方の力を借りて進めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 課長、大変ありがとうございました。 再質問といたしまして、先ほど教育長のほうからアンケートの内容をお聞きいたしましたが、義務教育学校にシフトの考えを理解いただいていると認識をいたしました。 さきの高知県の土佐山学舎ですか、そこの講演をお聞きしましたが、先週の土曜日、「THE名門校」というテレビ番組がありまして、廃校寸前の広島の大崎海星高校の奇跡の物語ということで報道されておりました。そのときの、廃校寸前のときの校長先生大林秀則さんのインタビューの話では、ここでしか学べない教育を作っていく魅力化が必要であった、また島民との絆で、スーパーマンはいないけど、魅力化に関わってくれた島民の力の総合力との言葉でした。また、土佐山学舎と同じ学校関係の説明会などは、大人主義でありましたが、今は生徒が説明会などに主導権を取り、生徒自体も変わってきた。また、この大崎海星高校も全国から留学、望んで来ておる。廃校寸前の学校がよみがえっているというような報道番組でした。この問題で、地域から学校がなくなれば町が困る、どうにかしなくてはの入り口から、留学生をどうにかしてやらなくてはならない、これが地域の課題である。そして、環境も違ってきて、ここに来た3年間のかけがえのない学校、地域の絆ができてきたとのコメントもありました。 改めて、旭地域のコンセプトも、義務教育学校になれば一体型の校舎であり、地域との交流もますますできやすくなっていくのではないかと感じております。土佐山学舎を見習い、例えば英語特区の特色ある学校づくり、また先ほど町長も言われておりましたが、地域との拠点づくり、こうしたもんも本当にこれからできていくのではないか、希望しておるところでございますが、先ほどアンケートのことも言われておりましたが、最終結果のまとめが出たら、保護者会との意見交換会も再度予定されているとの答弁でございますから、今後も委員会、また全協等でお知らせいただければありがたいと思います。 私、一個人の思いでございますが、今回、先ほども教育長から報告がありましたように、要望書が議会に提出されており、民生教育常任委員会での審査をいただきますが、取り計らいのほどよろしくお願いを申し上げたいと思います。そうした面で、再度教育長のほうに地域とのこういった絆ができていくんじゃないかという思いもありますし、説明会の中でもこうした思いを説明されておりましたが、再度その辺のご答弁があればよろしくお願いしたいと思います。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 再質問にお答えいたします。 私も、こういった話が出てきたときに、小規模校でなければできないこと、特色ある、魅力のある学校をする、そういうことを一番に思いました。旭は、それが私はできると思います。既に以前から取り組んでおった小学校、中学校との連携、一貫教育というのは、一番美咲町の中では進んでおります。そのために、英語特区ということを去年ぐらいから考えて、今年からはより一層加速しておるところでございます。非常に地域の方々も、そして私自身も、何か頑張れば頑張れそうだなという気持ちを持っているところでございます。 さて、最後に山本議員がおっしゃられました、今議会への要望書が提出されております。今後、民生教育常任委員会での審議もあったり、議会で採択がなされましたら、町長をはじめ執行部のほうで決断、考えの下に取り組んでいきたいと思います。もしそういうことが前進するようになれば、今後教育総合会議を開催し、そしてまた教育委員会を開催という運びが想定されています。そういうようなことに進んでいけば、それなりに覚悟を持ってすばらしい学校になるように私としては考えているとこでございます。議員の皆さん方にはよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) ありがとうございます。 再々質問はありませんが、柵原の義務教育学校、また旭地域のこういった拠点整備、義務教育学校につきまして、執行部側、担当課も今後大変だと思いますが、地域活性のためにもひとつご尽力をいただきたいと思います。 次に質問に入らせていただきたいんですが。 ○議長(松島啓君) それでは、12番山本議員の次の質問に移ります。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) よろしいですか。 大阪府岬町との友好交流都市協定及び災害時相互応援協定についてということで、本年11月3日文化の日に、大阪府岬町と協定の調印式が本町において執り行われ、今後は両町の交流が開始されると思います。本来の予定であれば、春の桜の下での調印の予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を行い、今回ようやく実現したとのことであります。本事業には、関係人口の創出などの目的があると認識しておりますが、今後の交流予定などについてお伺いをしたいと思います。 また、今回の交流事業は、若手職員からのアイデアを基に着手し、調印式では若手職員が頑張り、手作り感を大切にした、温かみのある式ができたと思っております。今後に期待をし、両町の若手職員の交流ができないか、また若手職員のさらなるアイデア創出にも期待をすることでありますが、町のほうの考えをお聞きしたいと思います。 先ほども、この事業については町長のほうから、若手職員のほうからこういったアイデアがあって、全国に2町のみさき町ということで交流をしていきたいという言葉から、本年の春にできる予定が、こういったような現状になっておりますが、私は、今回の式典の中で、若手職員が一生懸命やっていただき、大阪岬町の町長、また関係者の人が大阪岬にこの職員を連れて帰るんじゃないかと心配をしておりました。いまだにおっていただけるんでありがたいと思っておりますが、やはりこういった若手の気持ちも今後大切になり、そしてこういう意見が出てくるということは、今は私はいい環境にあるんじゃないかと思っております。こういった大阪府岬町との交流事業ですが、本町の中の交流も一生懸命していただきたいと思いまして、そしてこの事業が行政と行政だけの交流でなしに、一般人、町民を巻き込んだ交流事業になってほしいと思いまして、質問をしておりますので、答弁のほどひとつよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山本議員の大阪岬町との交流協定についてのご質問にお答えをさせていただきます。 これは、大阪岬町の広報岬だよりという12月号の広報紙がきのう届きまして、その中に表紙、そしてまた開きまして、2ページにわたりまして、こちらの美咲町のことをご紹介をいただいております。美咲町のいいところということで、日本の棚田百選に指定をされております大垪和西と小山の棚田、また名物はたまごかけごはんということで、食堂かめっち。、また柵原ふれあい鉱山公園を紹介をしていただいております。 我が町も負けないほうに、「広報みさき」12月号で大阪岬町のこともご紹介をさせていただきたいと思っておりますが、まずは11月3日に友好交流都市協定の調印式を執り行うことができ、また議員の皆様におかれましても当日ご臨席を賜りまして、厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。 大阪府岬町は、海に面した研修施設や海水浴場など、海のまちならではの施設が多く、海産物などの特産品があります。そして、本町は山のまちということで、このたびの協定締結によりまして、海のまちと山のまちというそれぞれの特色を生かし、あらゆる分野での交流を進めていくことで、両町に大きなメリットが生まれる可能性があると確信をしております。 今後の交流予定ということですが、学校給食における特産品活用をはじめ、産業分野、生涯学習分野で既に交流事業について話が進み始めているところであります。 本年度におきましては、コロナ禍にありまして、両町を往来するような交流が難しいところでありますが、来年度以降そういった交流を積極的に進めていきたいと考えています。また、議員の皆様におかれましても、大阪府岬町議会との交流を進めていただきたく、ご協力をよろしくお願いいたします。 2点目の若手職員の交流につきましてのご提案にお答えをさせていただきます。 先ほどご説明をいただきましたように、もともとこの交流自体が、美咲町の合併15周年記念事業として、平成時代に女性に名づけられた名前でみさきという名前が一番多かったと、こういったことを生かした何か事業ができないかということで、全職員にアンケートをしたところ、大阪府岬町との交流というアイデアが出てきたところであります。したがいまして、大阪府岬町との交流の一つとして、職員間の交流も検討をしていきたいと考えております。 職員派遣ということになりますとハードルが少し高くなりますが、現在本町の若手職員を中心に実施しております課題解決プロジェクト、ちなみに11月のテーマは空き家、12月のテーマは鳥獣害対策、こういったことで進めておりますが、そうした共通する課題解決のために、リモートやオンラインを活用し、両町の職員が議論をするようなことから始めてはどうかと考えております。また、若手職員の自由な発想を尊重し、様々な分野で積極的な交流を進めていきたいと考えております。具体的には、それぞれの課長に説明をさせますので、お聞き取りをよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 産業観光課の立石でございます。 山本議員の質問にお答えをいたします。 11月3日の協定調印後、翌日には大阪岬町の産業観光促進課より今後の取組について早速お問合せがございました。本町のイベントの開催状況と特産品の販売交流が主な内容でございます。イベント参加につきましては、現在のコロナ禍の状況が好転することが前提でありますが、さくらまつりや産業祭を想定されているようです。また、特産物の交流につきましては、海のまち、山のまちの特産品を相互の道の駅や物産センターで販売できるものがないか検討を進めることで意見の一致を見ております。まずは、本町の物産センター等の関係者と合同で、大阪府岬町の道の駅関係者と協議を行う予定であり、コロナの影響を考慮の上、できるだけ早い時期に訪問したいと考えており、実は本日、職員、関係者が現地に向かっております。道の駅の一画を利用し、季節を限定しての特産品フェアなどの話題も出ておりましたので、訪問と併せまして関係者で協議を進めたいと思います。また、たまごかけごはんにシラス干しがマッチするとの声も届いておりまして、試食会を行うなど、新メニューとして採用できるのか、美咲物産とも調整を考えております。最初から大きなことはできませんが、時季に照らして旬のものをお互いに提供できるなら、きっかけづくりになると思います。一過性にならないよう長続きする取組も考えていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 神坂教育総務課長。 ◎教育総務課長(神坂健治君) 失礼いたします。12番山本議員の大阪府岬町との今後の交流についての部分のご質問にお答えをさせていただきます。 教育委員会では、以前本年の6月定例会でございましたでしょうか、議員のほうからご提案をいただいておりました本町の特産品である卵を使った交流につきまして、子供たちの食を通じての交流を計画してございます。毎年1月24日から30日の期間に開催をされます全国学校給食週間に合わせまして、本町からは卵を、先ほど産業観光課長のお話にもございましたが、大阪府岬町からは特産品のシラス、ちりめんじゃこでございますが、これをお互いに提供した献立を給食に加えまして、両町の子供たちに食べてもらおうというものでございます。献立の名称につきましては、仮称でございますが、ダブルみさき丼と銘打ってございます。イメージといたしましては、シラス入り卵丼といったところでございますが、アレルギーや除去食のこともございますので、現在両町の栄養士によりまして献立の詳細な内容を調整中でございます。また、この(仮称)ダブルみさき丼の給食提供日に合わせまして、両町の子供たちがインターネット環境を利用いたしましたリモートによる交流も合わせまして検討を現在いたしております。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 平賀生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(平賀慎一郎君) 生涯学習課平賀でございます。 12番山本議員のご質問にお答えします。 生涯学習課関連では、両町の強みを生かした交流事業の展開を検討していきます。まず、大阪府岬町では、コロナ禍の状況下で少しでも明るい雰囲気になるよう、町内至るところでヒマワリが咲き誇る、みさきひまわりいっぱいぷろじぇくとを企画しています。これは、今年度前半新型コロナウイルス感染症の影響で施設が利用できない期間があり、そんな中、少しでも明るくと、青少年センターに植えたヒマワリが大きく花開き、笑顔になれるとの声をいただき、このヒマワリの種を配布し、至るところでヒマワリの花を咲かせるプロジェクトを企画したとお聞きしました。本町でも、コロナ禍の閉塞感を解消したいと、みさきあいさつ運動を展開しており、町を明るくしたいという思いは同じです。そこで、もっと明るい町を目指すため、大阪府岬町からいただいたヒマワリの種から大きな花を咲かせるコラボ企画、みさきひまわりいっぱいプロジェクトを展開したいと考えています。 次に、大阪府岬町は、マリンビューが美しい海の町です。夏休み期間中を利用して、本町の児童・生徒は大阪府岬町で宿泊を伴った海の体験学習を行い、また大阪府岬町の児童・生徒は本町で農村型の体験学習を行い、ホスト側の児童・生徒がゲスト側をエスコートするなど、子供たちが交流を進めるとともに、それぞれ自分の町の魅力を再発見し、郷土愛を醸成していく体験事業を検討していきます。その他、両町のスポーツ、レクリエーション、文化芸能活動を通じ、幅広い年代の交流促進が考えられます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 再質問というか、今るるお聞きをいたしまして、今後明るい話題だなというように感じております。 また、この6月に私が交流事業につきまして一般質問したときに、前山本政策推進監につきまして何とか交流に力を貸していただけないかということで、町長のほうに質問をしたことがありますが、早速に両町のアドバイザーということで、先般も協定に帰ってきていただきました。大変ありがたいことだなと思っております。 そして、先ほど町長からいただきました、この大阪岬町の広報紙の裏のほうに、岬の「み」は見に来ての「み」、岬の「さ」は参加して、そして岬の「き」は聞いてみて、タイトル、標語がありました。こういった標語も、同じような我々、本町の美咲も考えていって、そして先ほども申しましたが、やはりまた若い職員の意見を聞きながら、大阪岬町との交流が成功に終わることをご祈念申し上げまして、この質問は終わりたいと思います。 ○議長(松島啓君) それでは、12番山本議員の次の質問に移ります。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 最後の質問といたしまして、地元企業(建設、建築)の入札参加資格の再検討はできないかという質問でございまして、現在の地元企業、特に建設、建築関係の企業は厳しい現実であると聞いております。中でも、建設関係では、緊急な小規模災害復旧などの事業も地元企業で何とか対応をしていただいている、しかし発注見通しも厳しいと聞いております。また、建築関係では、本町の建築事業も限られているため、年間実績がないにひとしい企業も多く、入札に参加できないようだ。地元企業の育成、地域経済活性に、入札参加資格の緩和など、よい制度はできないのか、町の方針をお伺いしたいと思います。 今、コロナ禍の中でも大変厳しい業種であります。そして、先ほども言いましたが、最近の災害につきましては地元企業が対応していただき、本当に小さい小さい災害を何個も何個もやっていただいておるところとお見受けをしておるところでございます。そうした中で、やはり町内26社、また建築の関係では六、七社の方々の関係におきまして、1社5人の従業員といたしましても、百何軒の家庭の方にこういったことが関わっている。また、材料についても、地元対応もしていただいておるような、こういう時期に、やはり今後大規模な事業が出てくると思いますが、そうした中で地域でできること、地域に下ろせることができれば、私は地域活性につながるんではないかと思っております。 そうした中で、入札関係の担当者であります副町長のほうにお伺いをいたしますが、何もかにも緩和して、それこそ官製談合にもなっても困ります。そうした面で、できること、できないこと、ランク分けとか、いろいろあると思いますが、それでも何とかやっていける方法があればご検討をいただきたい。 また、タイムリーに、私も知りませんでしたが、町内の建設業協会の方から議会のほうにも要望書が出されております。私の所管の中で審査をしていかなければなりませんが、こうした面を踏まえまして、副町長のほうにご答弁をいただき、今後に期待のできるようなご答弁をいただきたいと思います。 ○議長(松島啓君) 忠政副町長。 ◎副町長(忠政堅之君) 山本議員の地元企業の入札参加資格についてのご質問にお答えをいたします。 その前に、議員にもおっしゃっていただきましたように、災害時の対応や復旧工事に地元企業の方々には迅速かつ的確な対応をしていただいておりまして、そのことに対しまして改めて深く感謝を申し上げたいと思います。いつも大変お世話になっております。 また、近年の災害につきましては、これも議員おっしゃっていただきましたように、想定を上回る降雨があり、各地域で災害が頻発している現状でございます。どうか今後につきましても、災害対応、その他町の公共事業等に対しましてご協力をよろしくお願いを申し上げます。 さて、ご質問の入札参加資格の再検討についてでございますが、近年公共事業の規模縮小等により土木工事、建築工事の発注量は減少し、それに加えましてコロナ禍による景気の後退等を受けるなど、取り巻く環境につきましては大変厳しい状況というふうには認識をいたしております。そういった中で、本町の入札参加資格につきましては、現行岡山県と同様の基準となっております。しかし、近隣の自治体等の状況などを鑑みまして、今後も調査研究をしてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 先ほども言いましたように、町内企業の方の偏ったやり方でなく、できる範囲の行政の判断をやっていただきたいと思っております。 今日の運勢のとおり、皆さんがいい答弁をしていただきましたが、答弁ばかりでなく、確実な事業を進めていっていただきたいと思いますんで、よろしくお願いを申し上げて、質問を終わりたいと思います。 ○議長(松島啓君) よろしいですか。 ◆12番(山本宏治君) はい。 ○議長(松島啓君) 以上で12番山本議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから11時45分まで休憩します。(午前11時33分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午前11時45分) ただいまの出席議員は11人です。 続きまして、6番左居議員の質問に入ります。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) 皆さん、こんにちは。6番左居でございます。 私からは、2問の通告をしております。 まず、町長の施政方針についてですが、就任後2年を迎え、町長が目指しているまちづくりについてお尋ねいたします。 一昨年就任直後、町長は所信表明でまちづくりへの思いを困難な問題に立ち向かい果敢に取り組むと述べられました。その思いは、2年を経過した中でさらに強くなっているのではないかと感じております。 そこで質問ですが、町長が掲げてきた施政方針について、取り組んできた経過と現状及び今後の展望をお示しいただきたいと思います。 1つ目に地域づくり、小規模多機能自治について、2つ目が教育改革、学力向上について、3つ目に公共施設管理、本庁舎及び周辺整備について、4番目が庁内改革、職員の資質向上について、以上4点お尋ねいたします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 左居議員の私の施政方針に関するご質問にお答えをいたします。 先ほどご質問にありましたように、私も就任から間もなく2年を迎えます。この間、町民の皆様、また議員の皆様にお支え、またご指導をいただきまして今日が迎えられました。この場をお借りいたしまして感謝を申し上げます。 さて、まず最初に小規模多機能自治の取組についてお答えをいたします。 美咲町では、人口減少と少子・高齢化が続いています。間もなく人口は1万3,000人を割り込むものと予測をされています。高齢化率も40%を超え、地区によっては既に50%を超えています。そして、亡くなる方の数、死者数は出生者数を上回る傾向が続いています。人口減少と少子・高齢化の影響により、地域経済活動は縮小しており、担い手不足や日常生活のための各種の生活サービスも低下してきています。人口減少が地域経済の縮小を呼び、地域経済の縮小が人口減少を加速させるという負のスパイラル、悪循環の連鎖に陥るリスクがとても高まってきています。 一方で、今町民の中では再び地域のつながりを強めようという意識が高まってきており、自治会の枠を超えた新たな地域コミュニティーの充実と活動の場が求められており、小規模多機能自治の組織づくりを進めてきているところです。小規模多機能自治の組織づくりへの初めの一歩として、地域の現状や課題など、まずは地域住民が自主的、主体的に集まって話合いをしていただくことから、13の地域にお願いをしてまいりました。そうした中で、倭文西地域は先行して、倭文西に住んでいる人の本音が聞きたいということで、地域住民自ら質問の作成、配布、回収、集計までの住民全員アンケート調査を実施されました。地域住民の生の声をテーマとして、これまでに4回地域の現状や課題、将来について、自分ごととして倭文西を考える会を持っていただいております。自分たちの住んでいる倭文西のことは、倭文西のみんなで考え、決定し、実行する地域になっていくものと大いに期待をしているところです。 この倭文西の活動に感化される形で、垪和地域、江与味地域など、他の地域でも手作りの住民全員アンケートを実施していこうと話合いが進められてきています。また、防災など、自治会の枠を超えて話合いをしたいという地区も出てきているなど、自分たちの地域のことは地域のみんなで考え、決定し、実行するという小規模多機能自治の体制づくりが少しずつですが進んできていると感じています。 町としても、コロナ禍の中ではありますが、13地域の代表者と意見交換を行う地域まちづくり会議を設置し、定期的に開催をしています。今後も地域が主体となって取り組んでいけるよう小規模多機能自治の組織づくりを積極的にサポートしてまいります。 次に、本庁舎及び周辺整備についてお答えをいたします。 本庁舎につきましては、建築から46年が経過し、老朽化が著しく進んでいます。また、庁舎の分散、バリアフリーやユニバーサルデザインの未整備など、来庁される住民の皆様に利便性の高い公共サービスを提供できていません。そのため、当初は本庁舎の整備を最優先に考えておりました。しかしながら、昨年度社会福祉協議会と共同で実施した住民座談会やアンケート調査、加美地域を考える会での意見交換、若い世代との意見交換の中で、世代や分野を超え、子供からお年寄りまで、障害のある人もない人も、みんなが交流し、にぎわいが生まれ、地域の活性化が促進される新たな拠点を作るということが求められていると分かりました。今年8月から美咲町みらいデザイン検討委員会で拠点整備に向けての基本的な考えを住民の意見などを踏まえて様々な視点で検討していただき、このたび(仮称)美咲町多世代交流拠点整備基本構想(案)として取りまとめました。拠点の将来像は、多様なサービスの融合により多世代が交流する美咲町の新たな中心拠点です。子供からお年寄りまで、障害のある人もない人も、町のみんなが集まって、話し合って、やりたいこと、できることにチャレンジし、今よりもっと美咲町が好きになれるよう、美咲町の未来を育む場所です。 また、拠点整備の基本方針として6つを掲げています。 基本方針の1つ目は、にぎわいと魅力あるまちづくりの拠点であります。地域資源を生かした新たな魅力づくりや地域情報の発信力の強化を通じて、町内外から人、物、お金、情報が集まり、交流する、にぎわいと活力にあふれるまちづくりを進めます。 2つ目は、安全・安心な暮らしを支える防災の拠点であります。大規模な災害が発生した場合でも、行政サービスが継続できる防災拠点、そして災害時に避難所として活用できる柔軟性を持った多機能な施設とします。 3つ目は、利便性の高い生活の拠点であります。各種のサービスを密接に連携、融合させることでサービスの質を高め、利用者の利便性をより一層高めます。また、保健センター、社会福祉協議会、福祉事務所、住民窓口など、いろいろな相談や手続をたらい回しにせず、一か所の窓口で集中して行うことができ、どんな相談もワンストップで受け付ける、断らない窓口を設置し、総合的にサポートします。 4つ目は、みんなが生き生きと学べる生涯学習の拠点であります。子供から大人までともに学べる生涯学習の場、地域で子供を育てる子育て支援の場、住民が笑顔で交流できるふれあいの場、これらが一つになった、気軽に立ち寄って、ほっとできる居場所づくりを進めます。また、地域の学習と活動の場所としてばかりではなく、住民主体の人づくり、つながりづくり、地域づくりに向けた新しい社会教育の取組の場所として充実を図ります。 5つ目は、新たなビジネスが生まれる拠点であります。地域資源を生かしながら、町にないサービスの提供やオリジナル商品、グッズなどの開発をはじめとした新たなビジネスを生む拠点とします。また、行政に頼らず、自分たちに必要なものは自分たちで作り上げていくという自立した町内外の様々な人、民間や若い世代の活力の導入を進めます。 基本方針の6つ目は、未来の変化に柔軟に対応できる拠点であります。華美な要素を排除したシンプル(簡素)でコンパクト(小ぢじんまり)、機能的、効率的な施設とします。そして、多様化する住民ニーズに対応できるフレキシブル(柔軟)に形を変え、未来に大きな負担を残さない、ライフサイクルコストの低減が図れる施設といたします。 以上が拠点整備の骨格となる考え方です。 次に、拠点整備の候補地についてです。 拠点整備の位置は、事業費の算定やスケジュールなどの整備計画において大きな影響があります。このため、町民の利便性、防災拠点と安全性、経済性、実現性、まちづくりの整合性などの視点から検討いたしました。また、新たな土地を求め、新規に用地交渉から始めることは、合併特例債の活用期限である令和6年度中の完成を目指す中で時間的制約を受けること、整備事業費を抑制することから、既存の町有地から選出することとし、さきに申し上げた視点から、中央運動公園付近を候補地としています。 これらは、あくまでも現時点での拠点整備の構想案です。これからも多くの町民の皆様からのご意見を取り入れ、美咲町みらいデザイン検討委員会での検討を経ながら、より具体的な計画を3月を目途にまとめていきたいと考えております。 また、(仮称)美咲町多世代交流拠点整備基本構想(案)につきまして、広く町民の皆様からのご意見や提案などを取り入れるため、パブリックコメント(意見募集)や住民アンケート調査を実施したいと考えております。ご協力をよろしくお願いいたします。 4点目に、いわゆる庁内改革、職員の資質向上についてのご質問にお答えをいたします。 町が求める職員像は、自ら考え、自ら行動できる職員であります。職員の資質向上につきましては、管理職員のマネジメント能力の向上が急務であること、また若手職員をはじめとした職員の知識、技能の向上を図ることなどが必要と判断し、研修計画を策定しております。昨年度から人材マネジメントアドバイザーとして、人事院公務員研究所客員教授の高嶋直人氏をお迎えし、マネジメント研修、ハラスメント防止研修、人事評価研修などを実施してまいりました。また、岡山県市町村振興協会や滋賀県にあります国際文化研修所JIAM、こうしたところをはじめとした研修に積極的に職員を派遣しております。 本年度においては、コロナ禍という状況にあり、集合研修の開催に苦慮をしておりますが、中断することなく、オンライン研修などを導入し、コロナ対策に配慮した研修を継続実施しております。しかしながら、資質向上は一朝一夕にできるものではございません。また、職員に求められる資質も、社会情勢、時代の流れとともに変化してまいります。引き続き職員の資質向上、人材育成に向けた取組を地道に継続し、町が求める職員像に少しでも近づけるよう努力をしてまいりたいと考えております。 今のは、町としての職員の研修につきまして、業務の研修につきまして報告をさせていただいたところでありますが、私が大変頼もしく最近感じておりますのが、職員が自主的な勉強会ですね、非常に積極的に展開をするようになったことであります。今年の年明けの1月5日には、福岡市役所の元財政の担当課長をされておられました今村さんという、こういう本を書いておられましてですね、全国の自治体で財政についての研修講座を展開しておられます方を新年、まだ役場はスタートしてない1月5日にお招きをして研修会を実施をいたしました。美咲町の職員が50人、町外の方が20人、本当に多くの方が参加をして行いました。この今村さんは、全国の自治体で講師をお務めでありますが、このように本当に多くの職員が参加をしたことはないということで、大変当日涙ぐんでおられたのが印象的でありましたが。また、つい先週も、倉敷市の35歳の職員の方、地方公務員アワードを今年度受賞された方なんですけれどもね、こういう本を書かれた観光課の若い職員の方でありましたが、こうした方を自主的に、業務外、終業後ですけれども、お招きをして研修をしておりました。また、この役場の2回のコピー室のところにも職員が自分で読んで非常にためになった本を並べて、自由に貸出しができるようにしておりますが、最近こうした前向きに、自主的に勉強しようという機運が盛り上がっているというのは非常に心強いし、そうした輪を広げていければなというふうに考えております。 そうした中で、様々な提案が生まれてきておるということもあります。先ほど言いました時代の変化、しかも大変スピードアップしております。またコロナのように予測もできないようなことが起こる。こうしたことに柔軟に対応していけるように、これからも庁内改革、また職員研修、私自身も含めてですが、努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 左居議員の教育改革、学力向上への取組についてのご質問にお答えします。 本町の学力調査の経過と現状でありますが、昨年度の全国調査結果では全国平均と同程度であり、今年度については全国調査はコロナ禍のため比較できませんでしたが、令和2年度岡山県学力調査結果においても、おおむね全国と同程度の結果でありました。 美咲町の子供たちの学力を経年的に見ると、全国平均以下から、ここ一、二年では全国平均並みになり、確実に成果が上がってきております。 もとより、学力の向上は、教職員の資質の向上、熱意、児童・生徒の学習意欲、落ち着いた学習環境、保護者、地域の皆様のご協力等が大切であると考えています。そのため、今年度より美咲町内の小・中学校を小中一貫教育校に指定し、協同的探究学習の実践を深めるとともに、地域、学校、保護者の連携の下に、地域学校協働活動や学校運営協議会、コミュニティ・スクールの推進に取り組んでいるところであります。 さらに、第3次美咲町教育振興基本計画及び美咲町生涯学習推進計画を本年度中に策定し、義務教育学校の創設など、今後の美咲町の実態に対応するための新たな教育施策を展開していくこととしています。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) 大変ご丁寧な答弁をいただき、ありがとうございます。 経過と現状、今後の展望をお聞きしましたが、大変先が楽しみなご答弁をいただいたと感じております。 そこで、2点再質問をさせていただきたいと思います。 1点目に地域づくりについてですが、町長は人の力と絆の深さを生かした地域力の強化をうたい、自ら考え、決定し、実行する地域づくりを示し、現在13の地域での自治組織づくりを進められておりますが、大字ごとの高齢化率は21.6%から68.2%、13の地域ごとの高齢化率は34.9%から57.4%と、大きな開きがあります。このような地域差がある中で、地域での自治、運営を求め、町民へ平等なサービスを提供するのであれば、当然一様にはいかないものであり、費用を含めて、地域ごとに担当者を配置するなど、人材での支援が欠かせないものであり、さらに積極的なサポートが必要と考えます。所見をお伺いいたしたいと存じます。 また、3番目の公共施設管理ですが、本庁舎及び周辺整備についてですが、令和6年度を目指すとの考えを今お話しされましたが、今後のスケジュールのお考えがあればお示しいただきたいと存じます。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 左居議員の小規模多機能自治に関するご質問のうち、人材支援と財政支援についての再質問にお答えをさせていただきます。 ご指摘のとおり、いわゆる美咲町内の13地域を対象に小規模多機能自治、地域自主運営組織づくりに向けて町としても進めておるわけでありますが、この人口3,000人を超えるような、町の中心部の加美地区のようなところもあれば、集落が点在する、最も少ない江与味地区のように、400人ぐらいでしょうかね、ところまでありまして、確かに一概に、同じ町内でも状況が違いますので、それに応じた取組、また進め方をしていかなければいけないと認識をしておるところであります。 確かに、人材支援と財政支援、こうしたものが非常に大切になってくるわけですが、まず人材支援につきましては、小規模多機能自治の組織化に向けまして、地域主催の会議に職員派遣の要望があった場合は、地域みらい課の職員だけでなく、地域づくりを専門としているNPO法人や社会福祉協議会、役場関係部署の職員が出席をし、サポートをしています。 また、地域住民全員アンケートを実施した倭文西を例にしてみれば、NPO法人や社会福祉協議会、役場から地域づくりの担当者や防災担当者、福祉担当者が、アンケートづくりやアンケート結果の共有会、その後の会議にも定期的に参加をしています。 各地域から要請があれば、組織や分野の枠を超えて、横断的にサポートをさせていただきたいと考えております。 財政支援につきましてですが、現在は13の協働のまちづくり協議会へ協働のまちづくり事業交付金を支給しております。地域課題の解決に向けた取組を協働のまちづくり協議会から一歩進んだ小規模多機能自治として取り組んでいただけるように、地域まちづくり会議の中で、新たな財政支援となる交付金の在り方について検討を進めているところです。ただ交付金を交付するのではなく、多様な地域課題を地域が主体となって解決していく取組を応援することを目指しております。 次に、拠点整備の今後のスケジュールなどにつきましてのご質問にお答えをいたします。 町中心部の拠点整備につきましては、令和6年度末の整備完了を目指しています。これは、拠点整備のための主たる財源である合併特例債の発行(借入れ)期限が令和6年度末までとなっていることからであります。令和7年度以降は、合併特例債に代わる有利な財源を見込めないためです。将来へ負担を残さないためにも、多くの住民の皆様の意見を反映しながら、拠点整備を着実に進めていく所存であります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。            (6番左居喜次君「ありません」と呼ぶ) よろしいですか。 それでは、6番左居議員の次の質問に移ります。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) それでは、次の質問に移らせていただきます。 義務教育学校についてお尋ねいたします。 義務教育学校(仮称)柵原学園は、関係者のご尽力、またご協力により、各種カリキュラム部会による検討が進められ、このほど建設設計業務の委託先が決定したところであり、旭地域においても旭小学校、旭中学校の今後のあり方について意見交換が行われ、義務教育学校の検討が始まっております。 義務教育学校の検討は、人口減少、少子化が大きな要因であり、現在の児童・生徒数の推移を見ると、近い将来には複式学級の検討も余儀なくされる状況にあります。先進地では、特色ある教育により義務教育学校の開校後、校区外通学者が校区内通学者を上回るなどの効果が現れ、地域活性化へ貢献しているところもあります。 本町では、何を求めて義務教育学校を目指すのか。義務教育の目的、目標は、学校教育法により規定されておりますが、短く紹介されたものには、高度に発達した複雑な現代社会において、生涯を人間としてとにもかくにも生きていけるだけの資質、能力を体得させること、義務教育の目的とは、人間力を備えた市民となる基礎を提供すること、つまり社会に生きる市民として、職業生活、市民生活、文化生活などを充実して過ごせるような主を育むことと言えると記されておりました。 私は、義務教育の目的を社会生活を充実して楽しむためにあるものと認識しております。本町での義務教育学校は何のために、何を目的として創設されるのか、改めてお尋ねしたいと思います。また、どのようなことに期待をしているのか、お示しいただきたいと存じます。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 義務教育学校についてのご質問にお答えいたします。 義務教育学校柵原学園(仮称)につきましては、柵原地域の皆様をはじめ、町内外の多くの関係者のご理解とご協力により、目指すべき学校像が具体化する段階に近づいております。これまでのご支援に厚く御礼を申し上げます。 令和6年4月の開校に向けまして、引き続き事業に邁進したいと考えておりますので、議会の皆様にもご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 さて、議員がお尋ねの義務教育学校を創設する目的でございますが、端的に申し上げますと、次の5点になろうかと思います。 1点目は、ふるさとを愛し、心豊かに、たくましく、主体的に学ぶ児童・生徒の育成をするためでございます。 2点目は、小学校教育課程と中学校教育課程の9年間を途切れることなく一貫性のある教育方針に基づき教育活動を展開するためであります。 3点目は、少子化に対応するためであります。 4点目は、義務教育学校が地域創生の拠点(一翼)となるためであります。 5点目は、美咲町のリソースを最大限生かすためであります。 また、義務教育学校に期待することについてでありますが、その義務教育学校を創設する地域地域によって期待する内容にもおのずと差が生じてくるものと思います。例えば、柵原地域の義務教育学校では、さきに目的として述べたことも含めまして、次の3点を特に目指したいと思っております。 1点目は、自分の夢や目標に向かって高みに挑戦し続ける子供の育成であります。 2点目は、自他を尊重し、互いのよさを発揮しながら協働する子供の育成であります。 3点目は、柵原地域を愛し、よりよい未来を創造する子供の育成であります。 本年8月に開催いたしました義務教育学校講演会では、先進地である高知市立土佐山学舎からの講師をお招きし、先進事例のご講演をいただきました。社学(社会教育・学校教育)、社学一体教育を掲げ、特に英語教育に特色を持たせた取組は、開校前に比べて3倍近い児童・生徒数が増え、議員が言われるとおり、その内訳は校区内通学者を校区外通学者が上回るといった状況が生じているようであります。学校が魅力と特色ある教育を展開することにより、その地域の子供たちが増え、その学校を支える地域の活性化にもつながるものと期待するものであります。 今後、柵原地域以外の地域におきましても、小中一貫教育を推進していく上で、保護者、地域住民、教職員、そして議会の皆様のご意見をいただきながら、地域の特性に合わせた学校教育を考えていかなければならないと感じておるところであります。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) 大変よい学校ができるものと期待をするところでございますが、近年、政府におきましても少人数学級の検討がなされたりしておりますが、美咲町においては、それ以前に学校、学年の存続といったことを考えなくてはいけないといった事態が近づいている状況にあります。 テレビを見ておりますと、多くの子供たちを抱えた大家族が取り上げられております。どの家庭も、子供たちはけんかをしていることもありますが、一様に自分たちの役割に責任を持って生活しています。大きい子は、父母に代わりに家事を手伝い、小さい子供たちの面倒を見て、小さい子供たちは、お兄ちゃん、お姉ちゃんへの信頼が感じ取れるところでございます。もちろん家庭と学校は違いますが、大勢の中でいろいろな友達と触れ合うことで子供たちは成長するものと考えております。少子化に対応することは、義務教育学校が創設された後も変わらぬ問題であり、さらに重点を置くべきことと考えます。本町においても、義務教育学校創設の後、他の自治体、さらには他県から望んできていただけるような、できれば学校を求めて移住を考えていただけるような学校にしていただきたいと思います。 先ほど、教育長も、地域の子供たちが増え、その学校を支える地域の活性化につながるものと期待するとお話しされましたが、児童・生徒数の増員を期待するのであれば、早い段階で町内外へのアピールと受入れ態勢の確保と充実が必要ではないかと考えます。ご答弁をお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 私は、子供たちは義務教育学校という学校だけでなしに、学校で将来にわたって学ぶのは自立、自立の文字は自分で立つという自立、これからの世の中どうしていく、そして今の新型コロナウイルスの中でいろいろな格差が生まれています。その中の自律は、自分を律する。そして、みんな誰もが社会参加をしていき、ともに生きていく、生活していくというようなこと。そういうようなことをいつも願って、子供の教育をしたいなと考えておるところでございます。 そして、学校教育だけでなし、自分の生きがい、あるいは死ぬまでいろんな何かの仕事をしながら、お金も稼いでいく。それは、生涯学習であります。そういうものにも力を入れていきたいと、こう考えておるところでございます。 その中で、議員が先ほどご質問がありましたように、できることなら、子供たちがその地域に残って、子供というか、人口そのものですけど、最低限維持していく。そして、できることなら、子供たちを校区外から、ああいうとこで勉強ができるんなら行ってみようかという形のものをいち早く努力していきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。ご支援のほうをよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。            (6番左居喜次君「よろしい」と呼ぶ) よろしいですか。            (6番左居喜次君「終わります」と呼ぶ) それでは、以上で6番左居議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午後1時30分まで休憩します。(午後0時24分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後1時30分) ただいまの出席議員は11人です。 続きまして、8番松田議員の質問に入ります。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 皆さん、失礼いたします。8番松田でございます。 お昼の1時を過ぎまして、少し眠気に襲われる時間帯ではありますけれども、私の質問は20分ないし30分程度お付き合いをいただければと思います。よろしくお願いをいたします。 うちの議会ではなく、よその議会で議員の発言等が物議を醸し出しているようでございまして、新聞に書かれないように、先輩諸氏を見習って発言には十分気をつけてまいりたいと思います。 本日の質問、私は1点だけ提示をさせていただいておりますが、柵原学園建設に伴う排水計画は万全か。 義務教育学校(仮称)柵原学園建設計画が佳境を迎えており、順調に進めば、来年度から敷地造成工事が始まることになりますが、大規模な開発行為を行うに際して最も留意しなければならないのが排水計画であります。建設予定地の中には、県道の側溝や農業用水路が通り、これらの排水は下流の稗田川に流れ込んでおります。しかし、これらの排水施設は河川断面が小さいため、集中豪雨の際には下流域となる周佐地区の集落が影響を受ける可能性が出てまいります。また、吉井川の水位が上昇したとき、吉井川への排水ができなくなることから、床下、床上などの浸水による内水被害への心配も出てまいります。想定される被害防止に向けた排水計画に対する町の考えはいかがでしょうか。これが質問の要旨であります。 質問に入る前に、ちょっと議長に1点お願いがございます。 画像を使用させていただきたいと思いますけども、許可をいただけませんでしょうか。 ○議長(松島啓君) 許可いたします。 ◆8番(松田英二君) ありがとうございます。 それでは、事務局長、一番最初の分を出してやっていただけますか。 教育委員会がまとめられました義務教育学校基本構想の中に示されております柵原学園の建設、造成の計画予定図がこういう形になっております。図面の黄色いところ、そして茶色のところ、緑のところ、一応これが敷地ということになるようですけれども、敷地、建設予定地の下側には県道勝央仁堀中線という道路が東西に横断をしております。茶色い部分が、山を切り崩して、黄色い部分の田んぼのところに盛土を行うという形で、切土、盛土をバランスさせるという形で造成工事が今後進んでいくことになると思います。本来、山を切り崩すということになりますと、山の持っている水源涵養機能というものがなくなってしまうことになりますから、降り注いだ雨がそのまんま下流のほうへ流れ込んでいく。そして田んぼの部分につきましては、自然に作られたダムの機能を有しておりますので、田んぼが持っている洪水緩和機能というものも失われてしまうことになります。そうしたことから、大規模な開発行為を行うに際して、排水の計画というものがしっかりと整っていなければ、県が担当しております都市計画法に基づく開発申請そのものが下りなくなってしまうというおそれもあるということ、ここのところを私が一番気にしているんですけども、この図面の左側、青い部分で示されているのが、そうした水を受け止めるための調整池と呼ばれるものになっておりますから、ここであらかたの水は受け止めることができるかとは思います。しかしながら、4ヘクタールを超える敷地に降り注いだ雨が、この調整池だけでカバーできるとはとても思えません。当然のことながら、水路を通り、あるいは下流の稗田川といったところに大量の水が流れ込んでいくことを想定した上で事業というものを進めていかなければならないということになります。 次の画像へ。 今、図面で示していたところを、これが現在実際に現状の建設予定地ということになっております。ご覧のとおり、田んぼが一面広がっておりまして、その隣には山があります。こうしたところが多少なりとも県道に合わせるように土を盛っていくことになります。 次の画像へ。 その建設予定地と県道の間には、こうした水路が通っております。この水路は、上流にありますため池から流れ込んでくる水を受け止めて、農業用水としてそれぞれの田んぼに給水をするという役割と、道路に降り注いだ雨水を受け止める道路側溝としての役割、いわゆる治水と利水の両面の機能を持っている水路ですので、これを全部埋めてしまうということはできません。したがって、この水路に造成地の水が流れ込んで下流に流れていくというような形になります。しかし、ご覧のとおり、幅が恐らく70センチか80センチぐらいの水路になりますから、まずこの水路だけで全ての水を受け止めるということはちょっと難しくなってくるだろうと思います。さらには、こういった水路が、学校のすぐ隣に配置というか、あるということになりますと、子供たちの安全面ということも考えておかなければならないだろうという気がしております。 次の画像へ。 先ほどの水路、あるいは調整池からあふれ出た水が、稗田川の上流の部分になりますけども、ここに流れ込んで、下流の吉井川へと水が流れていくことになるわけなんですが、これの川幅が恐らく今は1メーターぐらいのもんだと思います。 次の画像へ。 さらに、この途中でかなりぐにゃぐにゃ曲がりくねっておりましてですね、いわゆる蛇行している河川ということになりますので、ここに大量の水が入ってきますと、パラペットを越えて向こうのほうへ越水をしたり、あるいは最終的には民家の床上、床下浸水といったことになっていく可能性も十分考えられるということになります。 こんな感じで、今後学校建設のための敷地造成工事となれば、来年度から始まっていくことになると思いますけれども、排水の計画を万全にしておかないと、先ほど申し上げました岡山県の開発許可が下りてこない。おりないということになると、造成工事が始められないといったことにもなってまいりますので、この辺の計画についてしっかりとしたものを持っておられるのかどうかを確認をさせていただきたいと思います。 学校敷地の隣にそれなりの水路があるということになりますと、子供の安全面ということも考慮しておかなければならないということになるでしょうから、そうしたことについての執行部の考え方をちょっとお示しをいただければと思います。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 松田議員の柵原義務教育学校建設に伴う排水計画に関連しての質問にお答えをさせていただきたいと思いますが、答弁に先立ちまして、松田議員におかれましては、義務教育学校の建設に伴う排水計画並びに周佐地区を流れております稗田川の整備につきまして、終始地元の書副地区を含む皆さんのお声、また要望などを届けていただき、また地元調整に当たっていただきましたことにつきまして感謝を申し上げる次第でございます。 後ほど担当課長から詳細な説明をさせていただきますが、お尋ねのとおり、主要地方道勝央仁堀中線と義務教育学校との間には水路を設置することによって、生ずる大きな谷間ができること、また敷地の調整池から排水される雨水を受ける河川が小さいことは十分承知をしております。 義務教育学校に通学する児童・生徒の安全、そして義務教育学校下流に位置する地域の安全・安心を確保することは、町として当然のことと考えておりまして、担当部署に対策を指示をしておるところでございます。 稗田川並びに周佐地区の内水対策につきましては、9月19日に地元説明会を開催をさせていただきました。その後、直ちに県に事業の要望をいたしましたところ1週間で認められたということで、今議会に関連の予算約2億5,000万円を上程をさせていただいておるところでございます。本年度の工事着手に向けまして、認めていただきましたら進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをしたいと存じます。 詳細につきましては、各所属長が説明しますので、お聞き取りをお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 神坂教育総務課長。 ◎教育総務課長(神坂健治君) 失礼いたします。8番松田議員の義務教育学校(仮称)柵原学園建設に伴う排水計画の部分についてのご質問にお答えをさせていただきます。 現在、学校建設予定地につきましては、地権者皆様のご協力をいただきまして、既に用地買収の協議を終えております。10月からは地質調査業務に着手し、年内12月中には作業を完了いたしまして、今年度中に造成工事に入りたいと考えております。 議員がご質問の学校建設予定地に隣接します主要地方道勝央仁堀中線の道路側溝及び農業用水路につきましては、流域雨水等の流入量を調査した結果、既存の道路側溝断面を拡張するとともに、農業用水路については既存の水路を県道に並行して設置するように計画をいたしております。 道路側溝及び農業用水の形状につきましては、水路勾配が1.3%と緩やかなこと、延長も約500メートルと長いことなどから、今後の維持管理面も考慮いたしまして、一部暗渠の部分はございますが、基本的には開渠での構造を計画いたしております。 また、現状の田及び山林を学校用地に造成することに伴いまして予想されます雨水の流入量増加対策といたしまして、学校建設予定地内に、先ほど議員がモニターで映されました調整池を設けまして、下流域であります周佐地区への流入水量を調整する計画でございます。 また、児童・生徒への安全対策は考慮されているかとのご質問の部分でございますが、道路側溝及び水路への安全対策につきましては、学校敷地側には安全対策に考慮した高さのフェンスを設置いたします。また、水路自体につきましても安全対策を講じた構造といたしまして、ビオトープなどの設置につきましても検討したいというふうに考えてございます。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 前田建設課長。 ◎建設課長(前田有輝君) 失礼します。建設課課長をしております前田でございます。よろしくお願いいたします。 私のほうからは、8番松田議員からの柵原学園(仮称)建設に伴う排水計画は万全かとの中での稗田川の河川改修計画についてお答えさせていただきます。 先ほどのスライドのとおり、稗田川につきましては非常に断面が小さな小河川でありまして、そしてこの川は普通河川という位置づけで、管理は美咲町が行うものとなっております。 断面が小さいがため、集中豪雨のたびに氾濫し、集落及び農地等への被害が多々発生していることは、担当部署としては十分承知しております。この河川上流の義務教育学校の建設が決まった時点から、先ほど神坂教育総務課長が申されましたが、学校の敷地内に設置する調整池と、そしてこの河川断面とは非常に密接な関係になっております。造成計画、そして開発計画を進める上で、稗田川の河川改修はどうしても必要になるというふうな担当部署同士の話の中から、建設課においては教育総務課と連携しながら、最良となる河川改修計画を進めてきました。 稗田川の河川改修に該当する延長につきましては約700メーターと非常に長く、そしてその両岸には圃場もあり、先ほどのスライドのように河川がぐねぐねしているということもありまして、地権者の協力なくしては河川改修事業が行えないことから、先ほど町長も申されましたように、9月19日に稗田川河川改修計画の必要性について地元説明会を開催させていただきました。説明会におきまして、稗田川河川改修の必要性が地域及び地権者に理解していただけまして、そして協力の同意が取れたことから、教育総務課と今まで連携し、協議した河川断面の形状に基づきまして改修の計画図面を作成し、地権者へ具体的な説明を建設課において随時行ってまいりまして、現時点で地権者への説明も終わり、大まかな河川改修図面の作成ができているところでございます。 義務教育学校を含む流域、開発区域からの集中豪雨に対しまして開発基準に基づいた計算式で算出した河川断面につきましては、現在に比べ非常に大きなものとはなりますが、建設課としましては、地権者のほうにその必要性を十分説明して事業を進めております。 そして、稗田川は美咲町が管理する河川でございますが、上流には砂防ダムがある砂防指定地内の河川となっております。このため、改修を行うためには、どうしても岡山県との協議が必要となっています。現在、岡山県と法に基づきました様々な協議を進めております。この協議が済み次第詳細設計を行いまして、そして地元の説明も行いまして、今年度中には工事発注を行うというスケジュール感で今進んでおります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 建設予定地と県道の間の水路は幅が広がるっていうことですね。それから、稗田川についても河川断面が増えていくっていうことですね。それなりに降った雨が流れ込んできたときに、それが下流域の吉井川までスムーズに流れ込んでいくだけの河川断面が確保できるというふうに考えてもいいんだろうと思います。引き続き、地元調整をしっかり行っていただいた上で取り組んでいただければと思います。 そして、もう一点だけ地元の方々が大変不安に思っていらっしゃることがございまして、それの確認をさせていただきたいと思います。 事務局長、画像をお願いいたします。 先ほどの稗田川の最下流といいましょうか、流れていった水は、全て吉井川のほうへ流れ込んでいくことになるんですが、集落に降り注いだ雨水っていうのが、集落の水路を通って、これ樋門っていうんですけれども、この小さい水路を通って吉井川のほうに流れ込んでいく。これが正式名称がフラットゲートっていうんですが、要するにぱたぱたになっておりまして、内側から水が出てきたものについては、この扉を水が押して流れていく。あそこの高さまで川の水位が上がったときには、水圧によって蓋がぴしゃっと閉まってしまうということになりまして、集落内への吉井川の水の逆流を防ぐための逆止弁ということになります。ただ、この弁が閉まりますと、水の出口がなくなりますので、水路から流れ込んできた水というのは、全てこのパラペットの内側、集落の内側にたまっていくことになります。 次の画像を。 これも大型の樋門になりますけれども、正式名称はスライドゲートっていう名前がついてるそうですが、吉井川の水位が上がりますと、この稗田川の出口が水で塞がれてしまいますので、川に逆流をしてしまうおそれが出てきます。その逆流を防ぐために、このゲート、スライドを閉めて、吉井川の水が入ってこないようにするんですけれども、当然閉めてしまいますと、内側の水がたまってしまって、その水の逃げ道というのは、全て集落あるいは田んぼのほうへ流れ込んでいく。先ほど、延原議員の質問にもありましたけれども、内水対策というものをしっかりと整えておかなければ、人家に対する被害は甚大なものになっていく。 旧柵原町というところは、過去に昭和20年、昭和38年、昭和54年、平成10年と、大規模な水害を何度も受けてきているところですので、水に対する意識っていうものが住民の皆さんは物すごい高い人が多いということをまずもって認識をしておいていただければと思うんですが、そういう住民の不安に対して、周佐地区の内水排除の対策といったものについて、さきに行われた地元説明会の中でもその質問が数多く出されたというふうに伺っております。これについて、町として今後どう対処していかれるのか、お考えがあるようでしたら、お答えをいただければと思うんですが、よろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 前田建設課長。 ◎建設課長(前田有輝君) 失礼します。8番松田議員の周佐地区の内水対策につきましての再質問につきましてお答えのほうをさせていただきます。 周佐地区につきましては、従来から内水の問題があるというのは十分承知しております。そして、平成30年7月豪雨においても、実際に内水の被害も発生しているところも確認しております。地域住民の内水対策に対しての要望はずっと以前からありまして、先ほど申し上げましたように、河川改修の説明会においても内水対策を要望する声というのが非常に多く出されました。 河川断面が小さいことに起因する河川の氾濫と堤防があることに起因する内水の問題、この2つの問題を持つ周佐地区におきまして、地域の安全・安心を確保するためには、両方の対策を同時に行う必要があると判断しまして、内水対策も含めた緊急自然災害防止事業として要望をしまして、先ほど町長が申されましたように、実施が認められました。 内水対策事業の実施が可能となったことから、現在対策工法についての選定及び地元説明に向けての準備を進めているところでございます。工法の選定が終わりまして、地元の説明も行い、今年度中の工事発注に向けて頑張って進んでまいりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。 以上です。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 再々質問になるかどうか分かりませんけど、左居議員もおっしゃっておられましたけども、町長が就任されましたのがちょうど2年前ですね。副町長と教育長が就任されましたのが1年8か月ぐらいになりますか。私、当時は、この学校の事業についてここまでの準備が進むのは、恐らく来年、令和3年ぐらいになるだろうというふうに想定をしておりました。ところが、実質1年半でここまでの事業の準備が進められました。柵原地域への住民説明会を皮切りに、建設予定地の決定、基本構想の策定、準備委員会・専門部会の設置、敷地の測量設計、ボーリング調査、建築設計と、こういった諸準備がこの短期間に行われたということに対しましては、はっきり申し上げまして、非常に高く評価をするべきであろうと思います。私、めったに褒めることはないんですけれども、ここまで進めてきていただいた町執行部の皆さんには、教育委員会の皆さんも含めまして、感謝を申し上げるところでありますが、用地買収がこの短期間で完了したっていうのが一番大きいだろうと思います。どうぞ担当された職員には町長賞でも出していただいて、お考えになってもよろしいんでないかと思いますけれども、ここまで一応そういった褒め言葉を言うときますが、ただ町長、これからが本番でございます。学校が出来上がるまでの間もさることながら、学校が出来上がった後、義務教育学校を一から作った町というのは、この美咲町が岡山県では最初の施設になります。当然のことながら、県下、あるいは全国からかなりの注目を浴びることになろうかと思います。そうしたとき、学校の建物もさることながら、教育内容ですね、カリキュラムといったものがしっかり整っていなければ、批判とまではいかんと思いますけども、高い評価を得るためにその辺のところの準備もこれからしっかりと整えていっていただきたいというふうに思います。何か一言ございましたら、お答えいただけますでしょうか。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 議員のご質問にお答えをいたします。 おっしゃられるとおりでありまして、物を作るというのも、そこまでも大変でありますけど、作った後のほうがもっと大変だろうと考えておるところでございます。箱物を作るのにはお金が要るけれども、今度は中身を考えるときは知恵が要ります。今現在、その一番中心になりますカリキュラム委員会というのが、夜夜既に何回も重ねております。これは、主に学校長、そして教職員を中心に、あるいはPTAの人を中心に立ち上げておりますけれども、本当に毎週のように夜2時間も3時間も、私もお付き合いするんですけど、何せちょっとみんなより先輩でありますので大変でありますけど、しかしその苦労が報われるようにやっていかなければいけないと思ってます。 ここで大変なのは、地域の人をいかに巻き込んでいく、言葉が悪いかも分かりませんが、ともにやっていくと。どちらがどちらと言うんでなしに、同じようにやっていって、みんなもそういう熱意を持って、気持ちが通じるような学校をしていきたい。子供たちも、その子に町のほうが多くの原資をつぎ込んでやってくださった、そしていろんな人が、議会をはじめ、皆さんが賛同してくださったという思いも持っていただきながら、開校に向けて、そして開校の後も、そういう形でしていきたい。建物は立派だけど中はと言われないように、私も決意を新たにしながら、いつもそのことを念頭に置きながら頑張っているところでありますので、議員皆さん方にはどうぞご支援、ご理解をよろしくお願いします。 以上でございます。 ◆8番(松田英二君) 一応、これで質問を終わらせていただきます。 最後はちょっと質問の趣旨とずれたような質問になりまして、申し訳ありませんでした。作ってよかった学校をぜひ実現してください。 以上を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(松島啓君) 以上で8番松田議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午後2時20分まで休憩します。(午後2時04分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後2時20分) ただいまの出席議員は11人です。 続きまして、1番山田議員の質問に入ります。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) こんにちは。1番山田雄二です。よろしくお願いします。 通告は3件を予定しておりますが、午前中からまちづくりのことで同僚議員からすばらしい質問が出、また執行部からも誠意あふれる答弁があったので、それを私もまちづくりの点で討論に加わって深めたいと思っております。 まず1番に、通告を出しておりますから、本町のまちづくり、この美咲町の全体像について最初に質問をいたします。 本町のまちづくりの基本構想、基本計画の策定に当たり、美咲のみらいデザインづくりが始まる。少子・高齢化、人口減少のマイナス面が大きくなる中、公共施設や住民サービスを今後も維持し提供していくために、公共施設の集約や再配置、除却も避けて通れないと、そういう結論になっております。 一方、こうした公共施設を利用している住民の側からしますと、この施設の再配置、あるいは除却、当然痛みを伴うわけであります。不便を伴うわけであります。そして、そうしたことを住民の皆さんに理解していただき、合意を形成するというのは、誠に大きな困難が予想されますが、まちづくりの一つの骨格として避けて通れないことでもあります。 そこで、まず質問の1つ目は、こうした公共施設の再配置や、あるいは新たな拠点づくりとしての集約、そしてまたそれならばということで、こちらは除却と、こうしたことの結論が本当に町の個々の政策を貫く底辺として、底流として常にこれはあると。このあたりの説明が本当に合点しないことには、個々のところでじゃあこれはという、個別のところでどうしても個別では反対と、こんなふうになってまいります。したがって、町が出しておられる公共施設を今後どうするかについて、本当に大きな基本方針は、いついかなるときも大事な考えでありますから、その結論の詳しい説明をまず求めます。 2つ目は、この美咲町のみらいデザインの中で、旭、中央、柵原のそれぞれの旧3町のある程度の地域別の見通しのようなものが出されました。今まで今年の3月に確定した美咲町の第3次の振興計画では、方向性の観点はありましたが、地域ごとの分析といいますか、見通しはあまりありませんでしたが、このたびそういう3地域それぞれの課題が示されました。そこで、その3地域でどのような経過、経緯、また現状、今後はどうなっておるのか、これも示していただきたい。 そして、住民がそのことを理解し、全体の町のスリム化をしていかないかんということを理解して、どうしても合意をしていかんといけん。そのことについて、まず個々の事象、個々の施設以前に、町としてどのような筋道を持っておられるのか、方針を持っておられるのか、こういうこの町全体に関わっての、全体構想に関わっての町の方針を答弁をお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山田議員の本町のまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。 まず、公共施設の集約や再配置などに関連したご指摘についてお答えをさせていただきます。 美咲町の公共施設の多くが昭和53年から平成12年に建てられており、多くの施設で老朽化が進み、利便性は著しく低下しています。美咲町の公共施設の住民1人当たりの管理面積は7.19平方メートルで、全国平均の3.42平方メートルを大きく上回っています。今後、次々に大規模改修や更新の時期を迎えることとなっており、今ある全ての公共施設を維持更新していくためには、今後20年間で200億円が必要になると試算しています。また、美咲町の高齢化率は既に40%を超えており、20年後の人口は9,000人を下回ると推計しています。美咲町も、国も含め、厳しい財政状況の中、人口減少による財政規模の縮小や公共施設の維持管理費の負担増加、少子・高齢化に伴う扶助費の増加など、今後一層厳しい財政運営を想定していかなければなりません。人口減少や自治体財源の縮小など、社会構造の変化に対応するため、行政も住民も変化していかなければなりません。今後のさらなる少子・高齢化や、その先の人口減少に対応するため、公共施設等の縮減、再配置や最適化は避けては通れない課題であります。 公共施設は不要になったわけではありませんが、減らさなければ減らないのが公共施設です。複合化や多機能化、広域利用を含め、公共施設の適正な配置に取り組み、次の世代へ負担の先送りとならないよう今から進めなければならないと考えています。人口減少と少子・高齢化が進行している美咲町の現状や将来展望を踏まえた上で、美咲町の特色を生かし、世代や分野を超えた、多世代にわたる交流が生まれ、地域の活性化が促進される交流拠点を旭地域、中央地域、柵原地域、それぞれに作るとともに、それぞれ連携することで、人、物、お金、情報の町内循環を作り、安全・安心に暮らせるまちづくりを進めます。そして、新たな町の魅力を開花させ、美咲町ならではの未来を育んでいくことを目指します。 次に、それぞれの地域の現状あるいは今後の見通しについてお答えをさせていただきます。 既に、本日同様な趣旨のご質問が山本議員、左居議員からいただきお答えしておりますので、重複する点はお許しをいただきたいと存じますが、まず旭地域につきましては、学校を中心として、旭保育園、西川商店街、三休公園、複合施設、この施設には、支所、生涯学習施設、JA、シルバー人材センターなどが入居の予定ですが、複合施設、旭町民グラウンド、保健センターなどを有機的に結びつけ、日常生活に必要な機能、サービスの維持と地域内外の人の交流を進める拠点を西川エリアに作ることで、旭地域の活性化につなげたいと考えています。 中央地域につきましては、中央地域の交流拠点としてはもちろんのこと、広く美咲町全体のまちづくりの中心拠点として、町内外の人と人、まちと人、まちとまち、これは旭地域と柵原地域をつなぐ役割を果たせる拠点を整備することで、美咲町全体の活性化につなげたいと考えています。 柵原地域につきましては、令和6年度開校予定の義務教育学校を核として地域づくりを進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) はい。 ◎町長(青野高陽君) 大変失礼いたしました。 3点目の住民理解や合意形成を図る筋道についてお答えをいたします。 住民理解や合意形成を図る上で大切なことは、行政と住民が対話をすることだと考えております。対話とは、相手を否定するのではなく、お互いを尊重し、話し合い、理解し合うことで新しい答えを導き出すことだと考えております。しかしながら、これまで行ってきた対面式の説明会では、参加者が多くなればなるほど、その場で、自分の意見を持っていても、発言をされない方が多く見られました。住民の皆さんと必ずしも十分に対話ができた、多様な意見を聞くことができたとは考えていません。コロナ禍の影響もあり、多人数での説明会の開催が困難となっていることからも、これからは多様な取組が必要であると考えています。 1つ目は、広報みさき、町ホームページ、SNS、ソーシャルネットワークサービスですが、SNS、みさきテレビなどの活用による住民の皆さんへの適正かつタイムリーな情報提供。2つ目は、住民の代表者の参加による検討委員会の開催。3つ目は、少人数による意見交換会の開催。4つ目は、住民参加のワークショップ(座談会)やワールドカフェの開催、ワールドカフェといいますのは、カフェのようなリラックスした雰囲気の中で少人数に分かれたテーブルで自由な対話を行う、そのような手法でありますが、ワールドカフェの開催。5つ目は、アンケート調査、パブリックコメント(意見募集)であります。それぞれに一長一短がありますので、これらを複合的に組み合わせて実施をしてまいります。 以上でございます。
    ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 町長から3点の答弁がありました。 その1つ目において、公共施設は減らさなければ減らないという、所信表明にもあった決意が再び語られました。しかし、午前中の中央や旭での新たな拠点づくりという、この未来を語るその中では、除却とか痛みを伴うというところの言及はありませんでした。私は、骨格としてこれがあるわけですから、個々のプラスのことを言うときには、どうしても耐えざるを得ない、忍ばねばならんこともお伝えして、結局私も今日の質問、ここの質問でお尋ねしたいのは、住民の理解というところであります。住民が、本当に便利なものなんだけど、どうしてもこっちへ集約となれば、これはやむを得んと覚悟を決めにゃあいかんわけです。そのときに、住民一人一人が全体のことを理解した上で、今人口が減る中で新たな声かけを始めるとか、出会う人と声をするとか、そういう新しい関係を作っていくと。それが、町長、私は求められとると思います。今よりも20年後に人口が半減するということは、今よりも人間関係を倍に増やさんことには維持できんわけですね。今よりも活力あるものにしようと思ったら、今ある人間関係を2倍、3倍関わる人を増やす、それだけ熱量が出る、そういう状態をこの集団や個人や町全体に作ってこそ、人口減少のマイナス面に打ち勝てるわけです。そうしますと、仕事ではリモートがありますが、私は少人数も大事です。アンケートもパブリックコメントも大事、全体では集まりにくい。だけど、基本にあるのは、住民同士や初めて会った人が、あの人ああいう考え方を持っとんだと、あの人はこうなんかと、学び合う。そして、今までは自分は10人の声かけはできると思うとったのが、新しい出会いから13人だ、15人だと増えていくと。そういう住民のネットワークを作っていくと。こういう事業の取組は、住民一人一人が活力が上がって、私はあの人と会うたことはなかったけど、今度話をしてみようと、そういう人間関係のまさに関係づくりを同時に成し遂げると、そういうものでなければならんと思うわけです。学校というところは、まさにそうであります。少人数であっても、人間関係の豊かさでもって足らない部分を補うわけです。そうやって、少人数になっても、そのことから逆に関係性を増やすような、そうしたアピール、そうした説明会の持ち方、そのことでもって、数は減っても仲間が増えとるぞと。美咲町を考える、地域を考える、あの人はそういう考えだったんかと、そういう説明会が要るんであります。そういう住民説明、そういう住民理解になれば、そうか、美咲町のためにおいらもひとつ頑張ろうと、私も何かできるんなら、通学路にちょっと道でも掃除でもしてやろうと。一人一人の住民が、今までは思うてもなかったけど、1つの事業に対して自分のできることは自分でやってやろうという気力を奮い立たせる、それが住民説明会の意義であります。町長が言われる小規模多機能の、午前中にありました、自分ごととして考えるというのは、そういうことだと私は解釈をしました。したがって、特に私が大事なのは、地方の我が美咲町の公共施設の現状、そしてまた様々な地域の抱えるプラス面、マイナス面を含めて、住民説明、住民の理解を求めることで、住民相互のむしろつながりを生み出すんだと、つくり出すんだと、そういう説明会にならなかったら、数が減るだけ活力も減ります。そのあたりで、答弁をお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山田議員の再質問にお答えをいたします。 公共施設を建設すること、あるいは廃止、除却をすること、こういったことは本当に住民の皆さんのご意見が分かれる最たるもんだと考えておりますし、総論では賛成をいただいても、各論でなかなか一致をしないというようなことであることは十分承知をしております。 先ほど山田議員から、人口ですけれども、人数は減っても仲間は増える、そうしたことが本来あるべき住民説明会の意義であるというようなご指摘をいただきまして、全くそこはそのとおりであるなというふうに考えております。 これまでの行政の一方的な説明ではなく、住民の皆さんからのご意向をしっかり酌み取った上で、相互理解をした上で物事を進めようと、こういうご指摘だというふうに理解をしておりますので、我々もこれからいろんなまちづくりの挑戦をしてまいります。常に念頭に置きまして物事を進めてまいりたいと存じます。 以上です。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 今の町長の相互理解というものを基本に据えるということで、ぜひその方向でお願いいたします。 次の質問に、議長、行かせてください。 ○議長(松島啓君) それでは、1番山田議員、次の質問に移ります。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 次は、柵原地域のまちづくりであります。 午前中、まちづくりの討論の一般質問の中で、旭地域や中央地域という言葉が何度も出てくるんでありますが一度も柵原地域が出ないんで、この質問をしてどんな返事がいただけるんかなと、私、不安を持っております。ぜひそんな心配はないと、柵原には柵原で策はあると、私を勇気づける答弁をお願いいたします。 まず、通告を読みます。 柵原地域のまちづくり。 柵原地域には、公共施設が分散していることも影響し、まちづくりの方向がどうも定まっておらんように思っております。その中で、教育文化施設の集約を進める際に、柵原学園エリアは新たな拠点となり得る可能性を秘めておると。それは、町執行部もずっと言ってこられたことであります。 そこでまず、柵原学園エリアを新たな拠点にするという、そういうお考え、認識があるんだというあたりの原点ですね、その原点をちょっとお尋ねをいたします。それは、担当課とか教育長になるかと思うんですが、それから町長は自ら所信表明で拠点づくりに柵原の地域づくりのことは、まず義務教育学校の場所が決まり、そこを一つの地域づくり、住民の集う、夢を語る事業にしたいと、ずっと言っておられましたので、そのあたりの町長のお考えもちょっと聞かせていただきたいと思います。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 山田議員の柵原地域のまちづくりについてのご質問にお答えします。 山田議員のご指摘のとおり、柵原地域には公共施設が多く、かつ分散していると思います。今後、美作岡山間道路が完成すれば、開通に伴う周辺整備の在り方を検討する必要が生じてきます。これも、拠点の一つであります。また、令和6年4月に創立予定の柵原学園(仮称)も、地域の一つの拠点として、子供の教育の場、地域の皆様の触れ合う場、生涯学習の場となるよう、大いに期待しているところであります。学園ということだけでなしに、それに付随するものは、議員が先ほどおっしゃられましたような話合い、相互理解をしながら、まだまだ夢が膨らむものだと考えております。 2点目でございます。 町長が本来答えればいいわけですけど、私が町長の意を体して尽力しているという意味で、町長は地方創生は教育、人づくりからの強い思いを抱いて、みんなの夢を育む義務教育学校柵原学園(仮称)を目指して前進するとせんだっての土佐山学舎の講演会でもおっしゃられていました。私としては、その意を体して尽力しているところであります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山田議員の再質問にお答えをいたします。 ○議長(松島啓君) まだ最初です。 ◎町長(青野高陽君) 大変失礼しました。 柵原地域のまちづくりについてのご質問にお答えをいたします。 義務教育学校が建設をされる場所というのは、ご承知のとおり、エイコンパークに隣接した地域であります。既に図書館などの文化施設、また県下に誇るスタジアムに見られますようなスポーツ施設、また福祉施設が一体に広がったゾーンに、現在の福祉・文化・スポーツゾーンに新たな教育の拠点を作るということで、拠点性は非常に高まるんであろうと考えております。既に、私個人にもですが、そうしたところで子育てがしたいということで、分譲地はないかといった問合せも来ておるところであります。また一方で、ご地元の飯岡地区には、美作岡山道の建設計画があるわけであります。昨年秋に地元の皆さんが行われました話合いでは、直売所を周辺に作ったらどうかとか、あるいはコミュニティーの拠点施設があったらいいというような前向きな意見も出されたことは承知をしております。 いずれにいたしましても、美作岡山道路は岡山県が巨額の予算を投じて建設を予定するインフラでありますし、義務教育学校にしても、美咲町始まって以来の、お金の面だけで言いますと、大きな事業であります。 私は、旧町単位で、これは岡山県全体を見ても、これだけの投資がこれから1地域に行われる、そんな地域はないと考えております。それをただ単に物を作るだけではなくて、生かしていくと、いかにこのインフラの効果を高めていくか、これは役場はもちろんですけれども、住民の皆さんと作り上げていかなければいけないと考えております。 具体的な答弁に入りますが、柵原地域は旭地域の西川エリアや中央地域の原田エリアのように、公共施設、学校、体育施設や商店街などの民間サービスが集約しているエリアがなく、旧村の5地区に分散しているのが特徴であります。地域住民の買物や通院などの生活圏も、津山市、勝央町、美作市、赤磐市、久米南町など、地域外に広がっており、地域内に人が集まりやすい拠点というのは形成をされていないのではないかと感じております。 令和6年度開校予定の義務教育学校(仮称)柵原学園は、エイコンパークの近くに位置し、主要地方道が東西南北で交差する吉岡地区の大戸下からも近いため、交通の利便性も高く、柵原地域内で人が集まる交流拠点となり得る可能性が高い場所であると考えています。そのため、柵原学園を地域づくりの核として位置づけ、学校だけでなく、家庭や地域がそれぞれ適切な役割分担を果たしながら、相互に連携して地域力を高めていく取組を学校の開校に向けて進めていきたいと考えています。 また、学校を核とした地域づくりを進めるに当たっては、学校教育と社会教育が一体となった地域づくりの視点も重要であると考えています。一方的に地域が学校や子供たちを応援、支援するという関係ではなく、学校と地域が膝を合わせて互いに意見を出し合い、学び合う中で地域も成熟化していく、子供たちも総合的な学習の時間や放課後、休日などに地域に出向き、地域で学ぶ、あるいは地域課題の解決に向けて学校や子供たちが積極的に貢献するなど、学校と地域の双方向の関係づくりが期待をされます。 平成28年4月に義務教育学校として開校した高知市の土佐山学舎に見られるように、学校が魅力と特色ある教育を展開することで、わざわざ中山間の学校に通う子供たちが増えるようになったり、それを支える地域に活気があふれていれば、住んでみたい、ずっと住みたいと、町内外の人に選んでもらえる可能性が高まります。そのことが柵原地域の活性化の一翼を担うことになるはずです。地域の子供は地域で育てる、これが柵原地域の人口減少対策と地域づくりの起爆剤になるかもしれないと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) まず、教育長と町長は、美作岡山道路を出されました。私が今聞いておる、柵原のまちづくりというのは、時間で言うと、二、三年間、四、五年の単位の話を私は言っておるんです。 美作岡山道路は、これはまさに柵原地域どころか、岡山県にとって大きな事業なんでありますが、山陽新聞の報道によりましても、平成38年、つまり令和8年になるんでしょうか、7年でしょうか、そのあたりの言った記述はなくなりました。つまり、完成年度の予定は分からん、未定であると、今山陽新聞も書いております。そういう10年ぐらい先の話を今出されて柵原のまちづくりに言われても、私としてはちょっとどうなのかなと思っとるんで、そのあたり私の認識がそうなんであります。もっと短い、短いと言っても数年のスパンでまず考えていただきたいということなんです。 それから、教育長が、言葉尻ではありませんが、一つの柵原学園を拠点とするということ、そういうふうになることを期待しているところでありますと言われました。これが自分のことと、まさに柵原学園を教育・文化施設の中核と位置づけて、その関連するような話を町民にも住民にも聞いていくときに、中心になる方が言う言い方でしょうかと。私は、言葉尻ではありますが、一つの拠点と何としても仕上げていくんだと、それが教育・文化については、一つのさざ波を立てる第1石になるじゃないですか。柵原にある様々な拠点の中で、少なくとも教育や文化や子供たちが学ぶ、そしてまた教育長が言われた、地域に人も学ぶ、そういう学校にしたいと。ならば、そのようなことで何とかここに寄せられるものや人が寄ってくれることはできんかと。そりゃあ期待することでありますではなくて、やっていきますと言うことではないんでしょうか。私は、今日新たな旗印をもう一回立てていただきたいんです。前に言ったことはどうなったというような以前のことを言う意味ではなくて、そのことを新たにまた旗印で立てて、柵原学園という場所も決まった、やっと場所も決まったという、4年ちょっとかかりました。平成28年からかかって、4年ちょっとかかってここまで来た。今度は、ギアを変えて、ギアを変えてね、住民からいろんな声を聞きながら、一つの拠点ですよ、唯一ではありません、一つの拠点として育て上げていくんだという、そういう私は力強い方針を教育長、町長から期待をしておるんであります。もう一回答弁を、そこのところを考えてください。私は、一つの拠点となることを期待をしております。そんな他人事ではないんです。自分のこととして、人が呼ぶんなら飛んでいこうと、自分のこととして答弁を願いたい。 以上です。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 議員の再質問にお答えします。 私も、言葉尻ではありませんが、期待していますというとこを何度も何度も読み返し、何度も書き直しいたしました。といいますのが、私自身は、議員がおっしゃられたように、同じ気持ちであります。だけど、子供の教育の場、地域の皆さんが増えれば、生涯学習の場というのは、その主人公、主人公一人一人がそういう気持ちでやるという意味で、皆さんに期待しとるというような表現になっておることをお許しいただきたい。私は、あなたがおっしゃるように、そのとおりでございます。 いずれにいたしましても、議員の立派なご提言をいただきましてありがとうございました。大いに参考にさせていただきます。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 義務教育学校につきましては、議員ご指摘のように、4年間にわたる曲折を経て今日まで至ったわけであります。特に、この1年ほどで急速に進んだということで、これは先ほど松田議員のご質問のときもありましたが、特に地権者をはじめとする地域の皆様、また現在夜ごとカリキュラムなどを進めていただいておられるご関係の皆様に本当に感謝をしておるところであります。我々は、そうした方々の期待にしっかり応えられるような学校を地域の皆さんとこれから作り上げていくということが大命題だと思っておりますし、その評価を高めることで学校だけでなく柵原地域全体の魅力、まちづくりの魅力も高めていきたいと、こういう強い思いで今建設に向けて頑張っておるところであります。どうぞこれからも学校を核にしたまちづくりにつきまして、山田議員も大所高所からご意見、ご指導賜りますようによろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。            (1番山田雄二君「議長、答弁漏れです」と呼ぶ) はい、立って言ってください。 ◆1番(山田雄二君) 美作岡山道路の長期的なスパンは、今回のまちづくりにはちょっとふさわしくないんではないかということに対しての答弁を願います。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 議員の質問の中に、拠点になり得るのかというご質問でありましたので、先ほど再答弁で答えたとおりでありますけれども、地域の拠点というふうになると、そこもあるなと。いろんな形で、町といたしましても、私も執行部の一員といたしましても、お金のことを考え、リソースのことも考えて、そしてそういう意味ではいろんな拠点があるなと、その中で義務教育学校もあるなというような気持ちでお答えしたつもりであります。            (1番山田雄二君「議長、もう一度答弁漏れを指摘をさせてください、答弁漏れの指摘を」と呼ぶ) ○議長(松島啓君) 答弁漏れですか。            (1番山田雄二君「はい」と呼ぶ) どこが答弁漏れですか、言ってください。 ◆1番(山田雄二君) ほんならもうちょっと詳しく言います。 町長は、午前中の答弁の中で、美作岡山道の周辺整備のことで具体的なものはないと、今日はおっしゃいました。そういう状況で、学校はあと4年先、それに向けてどうするというときに、今現在の具体的な振興策の事業はないとはっきり言われた。それがここにリンクするのはちょっとどうかなと、私は正直に思っただけなんですが、いかがでしょうか。それが答弁漏れの指摘の理由です。 ○議長(松島啓君) もう一回答弁漏れの部分をもう少し簡潔に言うてください。            (1番山田雄二君「もういいです、次へ行きます」と呼ぶ) ほんなら再々質問で。            (1番山田雄二君「教育長が一応言われましたから、いいです。再々質問」と呼ぶ) 再々質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 中央においても、旭においても、動いておるのがよう分かりました。旭地域においては、2年ぐらい前から住民から聞き、町民センター、旭総合支所は除却して、新たにする。それが、最近学校のことが出てきたから、もう一回それも入れて、よりいいものにしようと。すごく進んでるじゃないですか。中央においては、庁舎と考えておったところが、いろいろ聞いてみたら、むしろ人の集うまちづくりだと。人の集まる、そういうニーズにマッチしたものから、まず。最初から庁舎がどうじゃないんだと、そうやって、いい意味で軌道を修正しながら、住民の意見を取り上げる。柵原において全く、私、全くと言いますが、全く進んでおりません。いつありましたか、第1回目が。一度もないんです。私、残念なんです、今日は。これほどに中央地域、旭地域が進んでるのに、羨ましいです。柵原において、美作岡山道路なんて、そんな先かって、正直な私の気持ちです。 それから、教育長から、それは確かに住民一人一人だから教育長が引っ張るわけにいかん。でも、私は拠点づくりには邁進するぞと、その気持ちを出していただきたかった。教育長のおっしゃることは理解しますよ。理解しますが、私は旗を立てていただきたいというのが、一番の今回の柵原地域で進んでないことは私も知っております。何度も担当課に行きまして、課題があって難しいということも知っております。学校づくりで、地域をまず決めてする、そこまでで精いっぱいだと。まだ今までのところ、それを拠点に手を広げるとこまで行っとらんと。よう分かります。しかし、しかしですね、何も動きがないんです、柵原においては。だから、私は、学校づくりが唯一ではないけど、まずは今までも言ってきたんだから、それを手始めにみんなの意見を聞く、みんなの声を聞いてみる。アンケートでもええですし、みんなからと。前回も、膝詰めで皆さんの話に耳を傾けていただきたいと言うたのは、もちろんそういう意味であります。学校が建物を建てて済むもんではありません。保護者同士がなじむまでも、何年もかかります。保護者同士がなじむために、いろんな行事を学校は学校でするわけです。同じように、地域の中になじむように、今からギアを切り替えていただきたいというのが私の切なる願いであります。ですから、具体的にこれとかあれとかではなくて、実施する執行部ですから、執行部が拠点として、夢を語る、集う場として、再度やっていくんだという旗印を私は求めて、再質問の意味なんです。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 失礼いたします。 柵原地域の義務教育学校は、今までも私は不退転の覚悟で一生懸命やっていきますということは、今答弁したとおりでございます。議員もそのことは重々恐らく記憶してくださっておると思います。そして、議員がいつもフレーズで言われておるのは、よりよくするために質問しとんだというふうに言われました。毎回毎回、私はよりよくするという気持ちでやっております。だけど、ワンポイント、ワンフレーズを捕まえて言われるときが時々あるので、町民の皆様にいかがなように響いておるんかなというのは気になっておりましたけれど、それは議員として当然のことでありましょうし、私も言葉尻を捕まえると言われることもあったかも分かりませんけど、一生懸命柵原の地域にとって、今3つの学校を残して、そして柵原地域を活性化し、そして一つにまとめていくというようなカリキュラムの中にそういうものを反映していきよるわけですし、それから恐らく町長もそうでしょうけれども、それで完結するんでなしに、それを拠点として、社会教育、生涯学習の面でどういうふうにやっていく、これも皆さん方にいずれ提案することがあろうかと思いますけど、そういう意味で決意を持ってやっておりますので、どうぞご理解いただきたいと思います。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山田議員の再質問にお答えをいたします。 先ほど答弁をさせていただきましたが、柵原学園を地域づくりの核として地域づくりを進めていきたいと、先ほど答弁をさせていただきました。学校教育と社会教育が一体となった地域づくりの視点も重要であると考えております。いかに、子供たちの教育はもちろんですけれども、より多くの方が学校運営に関わっていただき、よりよい学校を作っていけるか、開校までに、開校後もですが、住民の皆さんと力を合わせて頑張ってまいりたいと考えております。 ○議長(松島啓君) それでは、1番山田議員の次の質問に移ります。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 今、町長から改めて学校づくりを核として地域づくりということをお聞きしましたので、よろしくお願いいたします。 それでは、3つ目の釜の上古墳についてお話をいたします。 通告を読ませてもらいます。 第3次の振興計画やみらいデザインの中で、地域資源を活用した地域おこしが推奨されております。今日も、町長の言葉の中で、6つでしたかの柱の中の最初が地域資源の活用でありました。飯岡地区に釜の上古墳というものがありますので、それが地域資源として活用できると思っております。 まず、月の輪古墳というのはご存じかと思うんですが、月の輪古墳というのは、昭和28年に発掘されましたが、1953年ですが、1万人もの人が町内外から発掘に参加された。この人数もそうですが、住民も発掘に参加する、研究者や学者だけでなくて、住民もどうなっとる、何が出てきたんと、学習できる、これが月の輪方式とよく言われるもので、それで有名であります。 今言っております釜の上古墳といいますのは、月の輪古墳のすぐ近く、山のてっぺんで、こちらが月の輪古墳、こちらが釜の上古墳、距離が大体130メートル、後で画像をお見せします。そういうすぐ近くで、ほぼ同時期、4世紀と言われております、4世紀か5世紀と。ほぼ同時期に造られ、規模も全く同じ。円墳でございますから、底辺が約60メートル、高さが9.5メートルから10メートルということで、全く同規模、ほとんど同時。ちょっと釜の上のほうが早いんかなとかという説があるそうですが、ほとんど同規模、4世紀から5世紀です。調査は1953年になされて、今のところ盗掘はされていないと。墳頂部に行きますと、陶片とかのかけらが今も出てまいります。調査はされて、そのサイズとか、簡単なことは分かりました。 平成28年に亡くなられた三笠宮崇仁親王殿下は、平成15年の月の輪古墳発掘50周年に当たり祝辞を寄せてくださいました。昭和28年の発掘にもちろん殿下は参加されております。50年後にそのことを思い出して、50周年ということで言葉を寄せてくださったんです。中近東文化財センターは、日本にある文化財の研究所だそうですが、中近東文化財センターは、20年近くトルコ共和国で発掘調査をしているが、発掘隊の大村隊長は、月の輪古墳の発掘調査を思わせる方法を取っている。つまり、みんなを集めて説明会をしたりしよるわけです。学者だけのものにしない。参加者みんなにいろんな知識を伝える、これが月の輪方式であります。毎週村人や見学者に対して発掘の方法や遺跡をどう守っていくかについて講話をし、出土品を実際に見てもらう。まさに、月の輪古墳の発掘方法がお手本になっていると、ある部分ですが、そのまま抜粋しました、前後はもうちょっとあります、とお言葉を述べておられます。また、平成15年が月の輪古墳発掘50周年のときですが、平成15年当時の寒竹柵原町長は、記念誌ができましたから祝辞が、先ほどの三笠宮殿下と一緒に多数の方の祝辞が印刷されております、その中で元柵原町長は、釜の上古墳をいつか発掘できんかなと広く呼びかけ、平成の教育活動、文化活動として月の輪古墳と同規模と言われる釜の上古墳の発掘ができないものでしょうかと祝辞を結んでおられます。 以上のことから、釜の上古墳の発掘事業、あるいは発掘に向けた取組は、教育的、文化的な幅広い賛同や指示が期待できると考えるが、執行部の見解をお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 平賀生涯学習課長。 ◎生涯学習課長(平賀慎一郎君) 生涯学習課平賀でございます。 1番山田議員の釜の上古墳の発掘についてのご質問にお答えします。 議員がおっしゃるとおり、地域資源を通じて次代を担う子供たちが身近に先人の工夫や豊かな知識に触れることで、ふるさとへの新たな思いを養い、生まれ育った町への愛着と誇りを育むことが大切であると考えます。 飯岡地区には大小様々な古墳や遺跡が多く点在しており、その中でも月の輪古墳については岡山県指定の史跡として登録され、現在でも多くの考古学者や学生が学習のために訪れております。その月の輪古墳から北西に僅か130メートル離れた場所に釜の上古墳が築造されており、大きさも築造時期も月の輪古墳と同等のものでありますが、釜の上古墳については、平成15年に測量調査のみ行われ、発掘調査は行われておりません。県の文化財課に発掘調査についてご意見をいただいたところ、発掘を行うことで古墳を傷つけたり破壊することになるため、遺跡を現状のまま保存する現状保存を原則とし、発掘について許可をすることは難しいとのことでありましたので、発掘についてではなく、地域資源の活用の方法について今後勉強していきたいと思っております。 以上です。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 議長、モニターの使用許可をお願いします。 ○議長(松島啓君) はい、許可いたします。 ◆1番(山田雄二君) ちょっとモニターで説明をいたします。 これは、1953年の発掘作業墳頂部、一番てっぺんですね、てっぺんで、恐らく住民の方や研究者、夏、8月で一応農閑期と、田植と稲刈りの間のということで8月にしとるわけです。麦わら帽子をかぶった、暑い中を皆さんがこうされている。 次、お願いします。 これは、墳頂での説明とありますが、多分白い麦わら帽の方がこう指さして説明をしていると。ひもの向こう側にたくさんの人がおられますが、この方は多分見学者であろうと思いますが、実際掘っとられる方もおられるかもしれません。見学者の方に、当日こういうふうに掘っておるんだと。実際に掘りに来る参加者、あるいは見学に来る方、様々な方にこうして説明や学習がなされておるということです。 次をお願いします。 これは、月の輪古墳墳頂での学習、子供たちです。恐らく担任の先生がちょっと上がってみようということで声をかけて、子供たちが集まって、説明を聞きながら記録を取っておるという風景であります。 次をお願いします。 これが、三笠宮殿下です。飯岡に来てくださって、教員住宅にも1泊してくださり、住民皆さんと食事をしながら、考古学に大変造詣が深い方ですので、実際に掘り、参加し、そしてこのときの感動、このときの気持ちを50年後の先ほどの祝辞で寄せていただいたということです。 次をお願いします。 これが、地図であります。左側に見えるのが吉井川で、上が北です、上が北。北から流れて、左手にあるのが吉井川、右手にあるのが吉野川です。その合流点から、吉井川が南にずっと下っていくんですが、ちょうど挟まれたところが飯岡の地であります。この絵の上のほうに2つ丸がありますが、手前が月の輪古墳、319メートルぐらいでしょうか、標高が、それからその上が釜の上古墳、地図上ですが、130メートル離れてると言われております。この近くでは、一番高い。そして、なぜここに造られたれたか。吉井川をずっと下ってきた人が一番に目にする場所が、あそこなんですね。つまり、あそこから全部吉井川が見晴らせてました、私が子供の頃は。 次をお願いします。 これは、教科書に載っておる挿絵でございます。月の輪古墳を掘る人々、学者や村の大人や子供たち、1列のように並んで、草や木を取りのけて、遺跡や瓦礫をそのまま置とくわけですね。それをスケッチされるわけです、学者が。そして、それを体育館に持って帰って、そのまま並べて、これがこういう意味だよって。だから、上の表土を剥ぎ取るわけです。 次をお願いします。 これが、教科書に載っておった、1,500年ばかり前、月の輪古墳が造られた頃は、こんな様子でしたという挿絵です。想像図です。2列にあるのが、埴輪が2列に入ってるんですね。このようなものです。時間も少なくなってまいり……。モニター結構です。 再質問なんですが、私が議員になる前から、この釜の上をいつか紹介したいと思っていて、今日紹介の機会を得ました。当時、美咲町、それから岡山県の文化財の方と話をしたときでは、この月の輪古墳と釜の上と、そしてここに中国自然遊歩道がそのままついて、それを下りていくと、吉ケ原駅であります。鉱山公園であります。したがって、柵原の地域の一つの4世紀、5世紀での古墳、そしてまた戦後、戦前からですが、特に戦後の農業復興に貢献した柵原鉱山のそういう大きな県内外にも知れ渡ったものが、ちょうど2つがこの中国自然遊歩道でつながれております。そういう大きなモデル、プランを作ったらどうかと。そういうことが古墳とか、それを地域資源と活用する案だよというふうなアイデアはちょっといただきました。そのあたりで、何か執行部のほうでお考えがあれば、答弁をお願いします。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) 政策推進監を拝命しております宇佐見と申します。今日はよろしくお願いいたします。 今の山田議員のご質問につきましては、これは今ご指摘ありました古墳を町の重要な資源として活用すべきだというようなご指摘だと思います。 ご案内のように、町にはたくさんの資源がありますし、そういったものを活用しながら、いかに町内の経済循環をよくするかというのは、本当に重要なご指摘だと思いますので、今言ったアドバイスを参考にさせていただきながら、DMO等を中心にしながら検討をさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(松島啓君) 再々質問はありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) ぜひ地域資源として十分な検討をお願いいたします。特に、先ほど古墳に関心を持っていただくということが一番大事だろうと思います。先ほどから、生涯学習というふうな観点もありましたので、学校は力いっぱい忙しいですから、学校教育に無理のない範囲内で、そういう子供たちにも、大人はもちろんですが、子供たちにも十分関心を持っていただくようなことをして取り組んでいただきたい。 もう一つは、先ほどは担い手は地域一人一人ということを言いましたから、地域の人からもアイデアをまた募集したりしていただきたいなということを申しまして、これで質問を終わります。 ○議長(松島啓君) 答弁よろしいですか。            (1番山田雄二君「はい」と呼ぶ) それでは、以上で1番山田議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午後3時40分まで休憩します。(午後3時21分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後3時40分) ただいまの出席議員は11人です。 続きまして、11番貝阿彌議員の質問に入ります。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 皆さん、改めましてこんにちは。 本日の一般質問通告最終バッターでございますので、あとしばらくお付き合いをお願いをいたします。 今日から12月、師走に入りまして、この2020年を顧みましたときに、大変な1年であったなといったように感じておるところでございます。2020年、いわゆる今世紀最大のイベントであるオリンピックが1年延期をされるといったような年でありまして、コロナというのは大変恐ろしいものだなといったように感じておるところでございます。全ての面におきまして、新型コロナウイルスの影響によりまして、経済の面におきましても、私が戦後生きてまいりました中で最大の危機ではないかなと。途中、私もサラリーマンをしておりましたときに、いわゆるオイルショックということであったんですけれども、それなどはまだまだよかったんではないかなといったような感じがするぐらい、本当に大変なときだというように思います。考えてみますと、せんだってアメリカのほうでは民間企業の衛星打ち上げというようなことで、本当に月に旅行ができるといったようなことが現実的になりかけておる現状の中で、目に見えない敵には大変苦慮しておるところが実情でありますけれども、時代が進んでおりますので、医療のほうも進んできておりまして、やがてこれも解決をしてもらえるんではないかなといったように感じておるところでございますけれども、しきりと今言われておりますのが、そうしたことで生活様式を新たに変えていくと、新生活様式にということで言われておりますけれども、我々は長年習性となっております生活様式を変えることは大変ではありますけれども、そうしていかなければ生きていけないということであれば、こうしたことも確立していかなければならないのではないかなというように感じておるところでございまして、そうした意味で、今12月定例会におきましての私の一般質問につきましては、新町建設計画を取り上げまして、その中でうたっております部分で2点、地域の特性を生かしたまちづくりということと未来につなげる持続可能なまちづくり、本当にこれ大切なことではないんかなといったように感じているところでありまして、2問通告をいたしております。 それでは、早速でありますけれども、質問に入らせていただきます。 新町建設計画の期間は、この計画書を見ますと、平成17年から令和6年の間の20年間ということであります。令和6年までということですから、あと残り4年ですか。そうした中で、この新町建設計画をやっていくわけですけれども、基本目標で住民が主役のまちづくり、全ての政策・施策についての考え方は当然であります。地域で支え合うまちづくり、安全・安心なまちづくり、元気に暮らせるまちづくり、生きる力を育むまちづくり、暮らしやすいまちづくり、賢く収縮するまちづくりということで、小規模多機能自治、防災・防犯、保健・医療・介護福祉、子育て、教育、文化、スポーツ、環境、産業、行財政と、多くの主要施策を上げておられる一つ一つを取ってみましても、大変大切な施策であると感じておるところでございますけれども、ここで町内全てに地域資源や個性を取り上げて、取組方、期間などを上げていくのかなといったときに、実行できる計画としていくことが、今後令和6年までの新町建設計画として前に進めていくことではないかなといったように感じておるところでございます。そうでないと、絵に描いた餅で終わってしまうのではないかといったように危惧しておるところでございます。そうした意味で、町内全域におきましての資源、個性の分析、分類ができておれば、まずお伺いをしたいなといったように思っておるところでございますので、しておられましたら、担当課のほうからで結構でございますので、申し上げていただければと思います。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) 政策推進監を拝命しております宇佐見と申します。 ただいまの貝阿彌議員のご質問にお答えさせていただきたいと思います。 ただいま貝阿彌議員からは、新町建設計画に掲げたいろんな目標について着実に、しっかりと実行していくべきだというご趣旨の中から、まずは美咲町内にあるいろんな資源をきちっと把握して、分類しているのかというふうなご質問かというふうに承りました。 本日の午前中に山本議員から広島の大崎海星高校の例を挙げられて、まさに廃校寸前の大崎海星高校が、ここでしか学べないと、魅力化という観点から再生されたというようなお話をされていました。これは、教育だけではなくて、まちづくり全般に言えることではないかなというふうに思っております。まさに、新町建設計画に掲げました目標であります「ひと輝くまちみさき」というのを実現して、本町内の域内経済に好循環を作り出していくためには、まさに本町内にあります、他地域にはない有形、無形の資源を十分に把握して、そしてそれを美咲町にしかない魅力あるものとして活用していくというスタンスが、まず前提として不可欠であろうというふうに考えております。ただ、残念ながらそういった形で資源を十分に把握しているかというと、まだまだ不十分であるというふうに考えております。 町民憲章にありますように、旭、中央、柵原、各地域には、自然、文化、人と人とのつながり、そういったいろんな財産がございます。また、気づいていない、その土地土地にありますいろんな地域資源もあるかというふうに思っております。ただ、まだまだそれらは素材という段階であって、商品とするべきような価値を持つ資源というような状況には遠いものも多々あるかなというふうに考えております。 例えば、徳島県の上勝町というのがあるんですけれども、この町は高齢化と過疎化が当町と同じように進む中で、高齢者自身が山にある木の葉や野草を料理のつまとして販売するという葉っぱビジネスを興し、億単位の売上げを上げてるということで有名になりました。これは、まさに里地、里山といった自然の素材を単にそのままのしておくだけではなくて、高齢者自らがいわゆる地域にあるそういったものを料理のつまという資源に変えたというところが成功のポイントではないかなというふうに思っております。ですから、美咲町においても、豊富にある様々な資源をきちっと把握し、そして観光だけではなくて、域内経済を回す資源としていくという点が不可欠だと思っておりますし、まず来年度発足を目指しております美咲DMOにおきましても、単に観光ということだけではなくて、そういった形で町にあります魅力を見つけ出し、そしてそれらを再定義していくような役割を期待しておるところでございます。 以上、お答え申し上げました。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今、他のいわゆる私らもよくお聞きしました上勝町であるとか、その他のとこの部分についてはよくお聞きしておるところでございまして、そうした意味で、今お答えをいただいた部分を見ますと、行政もしかりながら、町民の方々もそうしたことを発掘をしていく努力をしていただきたいんだよといったことだろうかなといったように今捉えるところであります中で、基本目標の中に生きる力を育むまちづくりで、歴史的文化の保存、検証に岸田吟香の記念館、それから月の輪収蔵庫、柵原鉱山資料館、生涯スポーツの推進で三休公園の民話館などを上げられておられます。それから、暮らしやすいまちづくりで、観光の発進でたまごかけごはん、片上鉄道、大垪和棚田、吉ケ原駅、農村型リゾート施設、美岡道の道の駅等々、これは先ほども同僚議員言われました。何年先になるか分からない部分についてのということではあるんでしょうけれど、一応建設計画のほうに上げておられる部分については、近い将来必ずこうしたこともという部分だろうということで、この部分を捉えているんですけれども、内容づくり、魅力づくりを早く、この今申し上げたことの中でも作り上げていって、掲げておられるプランであるとか、滞在型の観光であるとか、そういうことを生かした計画を具体的に上げていくべきではないかといったように感じておるところでございます。そうした意味で、今あるもの以外にもということを発掘をしていこうというのが、我々町民と行政とのタイアップによってやっていかないと、これから先のまちづくりは本当に難しいんではないかといったように思うわけですけれども、そうした意味の中で、各地域に本当にこうしたものを目指していって、生かしていって、それを活用する。あるものだけでなくて、今さっき推進監も言われたように、これから見つけていくということが大切な資源興しになるんかなというようにも思っておるところでございますので、そうした意味で今後の取組方について町長の考えがあればお聞かせをいただければと思います。結論的には、町長がやられるかというのを言ってもらやあええと思います。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) 貝阿彌議員が、今町長にということで、町長の前に、簡単な考え方だけでもご説明をさせていただけたらと思います。 今ご指摘になったことは、まさにそのとおりだというふうに思っております。個々の素材を資源にしていくと同時に、そこは点ではなくて線に結びつけて面にしていかないと、地域の経済に対して影響を及ぼすことは難しいと思います。そのときには、やはりそこにはストーリーが要りますし、そしてそれを紡いでいくのは、町民の方々だけではなくて、私もそうですけれども、いろんなよそ者とか、いろんな方々の目も必要だと思います。ですから、来期作りますDMOでも、いろんなそういった方々も活用しながら、そういったストーリー作りを進めていきたいなというふうに思っておりますので、そのことだけ付言させていただきます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今お聞きしましたように、経済という問題が一番本当に、これは未来につなげる持続可能なまちづくりの中に私もお話をしていこうかなといった部分というのは、これから本当に大切なのは未来につなげる可能なと言うたら、この経済をどうしていくか、もう一つは自主財源をどのように確保していくかに尽きるというように思っておりましたんで、それについては次の項目でやらせていただくということで、今しきりと言われておるようなまちづくりの中でそうしたことを生かしたDMOを活用しながら、観光資源以外にもそうしたものを取り上げていって、まちづくりに寄与していくということでありますので、そうした部分の中で、今日午前中、それから午後からも言われたように、この前いただきました美咲町みらいデザイン会議ですか、こういった未来のデザイン検討委員会の中でそうした部分についても新たなまちづくりに向けてやっていっておるなということがうかがえるわけでして、そういった部分でのことにつけて大きくやっていっておることは確かでありますから、町長はそうしたものを踏まえながら、本当にこれから小さな小規模多機能自治をやって、つながりを持ってまちづくりを進めていくということに関係して、こういったものをその地域その地域にどういったものを本当にやっていけばいいのかということも含めて今後検討をしていく必要性があるんではないかなといったように感じておるんですけど、その辺のとこはいかがでございますか。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員のご質問にお答えをいたします。 美咲町の資源という言い方がいいのかどうかは分かりませんが、2年前に私が町長職を拝命したときに、美咲町の一番いいところといいますか、これから先を考えたときに、何であろうと考えたときに、当たり前のことかもしれませんが、奉仕的精神にあふれた、この地域に住む人の力であろうということを考えました。消防団の団員の数は多いし、夏場は土曜、日曜、溝掃除、あるいは草刈り、地域の皆さんが奉仕的精神で出られて作業しておられる。コロナ禍の中では、マスクの材料の提供、あるいは何百枚ものマスクが一瞬にして集まったと。そのような奉仕の精神にあふれた人の力、これが一番の資源であろうということで、人の力による地域の再生を目指す意味を込めて「ひと輝くまちみさき」を目指していきたいと、こう述べさせていただいたわけであります。 午前中の答弁にもありましたが、おおむね私の中では20年先を見据えたときにどのようなまちづくりが必要であろうかということを考えたときに、これからは将来の世代に負担を残さないためにも公共施設の再編整備というのは避けられない。これはハードの面でありますが、一方でソフトの面、地域の住民の皆さんがそれぞれ支え合って課題を解決していく、そういう組織づくり、仕組みづくり、いわゆる小規模多機能自治、そういう仕組みづくりもこれから進めていかなければいけない。ソフト、ハード両面で進めていかなければいけないという思いを持っております。 そうした中で、町中心部にふさわしい拠点、あるいは旧町、旭や柵原にふさわしい拠点、旧村単位でふさわしい拠点、それぞれ大小役割はあるわけですが、少なくとも拠点を作っていかなければいけないという思いが強うございます。そうした中で、そういう思いでまちづくりを進めていきたいと考えております。 以上でございます。            (11番貝阿彌幸善君「それでは、次に進みます」と呼ぶ) ○議長(松島啓君) それでは、11番貝阿彌議員の次の質問に移ります。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) それでは、次の質問の移ります。 さっき町長のほうから答弁をいただきまして、美咲町の町内に住む人々のすばらしさというものを把握しながらやっていける状況であるというように受け取ったところでございまして、そうした意味で新たなまちづくりに向けてということで、私が次に上げておるのも、新町建設計画の中で大切なのは、未来につなげる町、持続可能なまちづくり、今町長が言われたように、20年先を見据えた中でのまちづくりということから考えましたときに、新町建設計画の基本目標と主要施策において特に重要と捉えている施策は何かということで、具体例を挙げてということに書いております。ここの中を見ますと、6つの基本目標と39の主要施策全てが私は大変大切であると感じておるんですけれども、この中で私が特に思うのは、財政計画であるのではないかなというように感じておるところでございます。そうした部分で、この主要施策の中で町長がこれとこれとは必ずやっていかんことには未来につなげる持続可能なまちづくりにはならないんではないかといったようなこと、これの全てを6年間で仕上げていこうという、令和6年までにというと、なかなか難しい部分があるだろうと思いますから、一つ一つこれとこれとはこのようにしていくんだということがありましたら、ひとつお願いをします。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) 政策推進監を拝命しております宇佐見です。 今のご質問に対してまずお答えさせていただきたいと思います。 貝阿彌議員のご質問のご趣旨は、未来につなげる持続可能なまちづくりと、そのためのポイントは何かというようなことかというふうに理解いたしました。ご案内のように、新町建設計画には様々な目標をしておりますけれども、持続可能という観点からいいますと、一つは先ほど来からお話がありますけれども、人口減少の中で経済が死んでいくという圧力が確かに多くあります。しかし、縮む圧力からいかに脱却するかというところは大きなポイントだろうと思います。そのポイントは、先ほどお話が出ておりますけれども、美咲町にしかない地域資源をいかに活用していくのかというところが大きなポイントかなというふうに思います。それからもう一方で、人口が増えていく中で大きく肥大化しているようないろんな施設も含めた、そういったところをいかにスリム化していくかと。まさに、賢く収縮するというところもポイントかなというふうに考えております。 人口減少というのは、美咲町だけの問題ではございません。2019年の日本の14歳以下の人口というのは、ちょっと調べましたけれども、1,521万人だそうです。そして、65歳以上の人口は3,589万人と、実に2.4倍ということです。ですから、人口減少というのは、子供の数が少ないからというふうに言われますけど、少なくとも今の瞬間は、子供の数に倍する以上の方々が、言葉がちょっとあれかもしれませんが、お亡くなりになっていっているというのが人口減少の日本における実態です。というふうに考えますと、この人口減少は、これからしばらくは続く前提として考えていかなければいけないだろうと。特に、美咲町の場合は、2020年においては14歳以下の子供たちは美咲町全体の10%ぐらい、そして65歳以上の方々は41%ということで、4倍いらっしゃいますので、そういった日本の全体の状況よりも大きく影響を受けるというふうに思います。そういうふうに考えますと、人口の減少を前提としながら、一方で当然ながらそれに伴うような収入は減っていくという形の中で、どういった形でその行財政を運営していくのかというところが一番のポイントであろうかと思いますし、それを見据えて、まさに賢く収縮するというふうなテーマを掲げておりますので、先ほど申しましたように、そういった中でも縮む圧力をいかに脱却するかといった観点の中での地域資源の活用と、それから賢く収縮するという、この2つは特に持続可能なまちづくりの中では重要なポイントかなというふうに考えております。 以上、お答え申し上げます。 ○議長(松島啓君) 再質問はありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今、推進監のほうからるる答弁をお聞きしました。中で、やはり少子・高齢化、いわゆる人口減少が一番町には大きく、それと人口減少になるということにつけては財力という部分が物すごく関係してくるというように思う中で、私も先ほども少し言いましたけれども、持続可能な町を作っていこうとすれば、経済成長なくしては考えられないといったような思いの中で行きましたときに、ここに書いております財政の部分において、これから先我が町が本当に財力を伸ばしていこうとしたときに考えなければならないということにつけて、私が考えておりますのは、いわゆるこのコロナの時代に大変大きな補正を組んで国のほうから補填をして活動できる、いわゆるやってきたと思うんですけれども、こうしたことがいつまでも続くということは、誰しもが思ってないことであります。そうした状況の中で、これから本当に我が町が持続可能な町を作っていくためにはということになれば、財政力を上げていく、いわゆる稼ぎを、収入を増にしていくということが一番ではないかなといったように思われるわけです。昔からよく言います。貧すれば鈍する。貧しいといろんな考え方がよくない。そうした意味で、財力を上げていくということになると、自主財源は、上げていこうとすれば、できんことはないだろうと思うんですけれども、今の個人税であるとか法人税であるとかというのは、景気に物すごう左右されやすい状況にあると思わざるを得ません。そうした状況の中で、今のこういった景気の状況では、税の増収は考えにくい。そうしたときに、また国からの交付税が本当に、言うたらだんだん下がっていきよる段階の中で、これも増やしてはいけないという状況が目の当たりに来ております。そうしたときに、私はここが考え方だろうと思うんですけれども、ふるさと納税であるとか、そうしたような類いのものにどうしても力を入れていかざるを得ない。そうなると、先ほども推進監が言われたDMO等によるということの中で、いわゆる町自体が企業的な活動をやっていかんと仕方がないときが必ず来るんではないかなといったように捉えておるところであります。ですから、先取りをして、本当に美咲町株式会社はこういうことを企業的にやっていって稼いでくるということをやらなければというのを思うんです。私が、今から四、五年ほど前だったと思うんですけど、奈良県のほうへ視察にちょっと行きましたときに、奈良県の山奥の中へ温泉場とか、ビール製造会社であるとか、パン工場であるとか、そうしたものをその村が出資してやらせておって、それから二、三年経過したら状況がよくなって、今では年間にかなりの額を町のほうへ逆に今度は寄附をして補填をしていっているんだと。そこで稼いだものを村へ入れておるというようなことを言われておりました。そうしたことも一つの行政としてやっていかにゃあいけん部分かなと。そのことによって財力を蓄えていって、還元をしていく、そういうことが来るんではないかというような思いがしております。そうしたことにつけては、いかがなものか、ちょっとお伺いをしたい。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) ただいまのご質問に対してお答えさせていただきます。 私としては、まさにご指摘のとおりだというふうに思います。稼ぐというか、財力を蓄えるという言葉が適切かどうかは分かりませんけれども、現実には、例えば高知県なんかは地産外商ということで、まさに高知県で作ったものを高知県以外で売ってくると。まさに外の域外のお金をいかに入れてくるかというふうなことを考えていらっしゃいます。 それから、DMOを含めていろんな議論の中で、域内経済に好循環を回すという話をさせていただいてますけれども、その趣旨は、町に一旦入ったお金をできるだけ町の中で回していこうと。総量は変わらないかもしれませんけれども、民間の企業で言いますと、資金回転率みたいな、そういうことだと思います。いわゆる単純に財力を増やすとかということではないんですけれども、一旦入ったお金をいかに効果的に、効率的に使っていくのか。これは、どの自治体も今後考えていかなければいけない大きな課題だろうなというふうに思っておりますので、まさにご指摘はそのとおりだというふうに思います。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今お聞きしまして、基本的には同じような考え方を持ってやっていかんと、本当に行政としても地方の末端行政はなかなか残っていくのは難しいかなといったようなことで思います。今言われたようなことの中からしたときに、私はよく常々申し上げておるのは、よその町では考えてないことというようなことも含めながらですけれども、今高齢者の介護施設であるとかということは本当に大都会へ行ったらかなりの人があふれて、入れてないというような状況があっております。そうしたことを一つ考えるならば、例えばですけども、大垪和のあの高い、棚田の見える、ややもすれば雲海も見えるといったようなすばらしいとこで最後の人生を送ってみたいという人はたくさんいるだろうと思うわけです。そうした中で、あそこへ今道路も行けるように大分道路改修もしていきよる中で、あそこへ行って、そうした部分を育てて、前の大垪和中学校跡地が空いたまま、利用がなかなか困難になっておるとこ、そうしたことにつけても、そういうことも考えながら、その代わりその施設に入ってくる人を獲得するのには、営業マンを雇うてでも営業活動をして雇入れをしていくと、収容をしていくというようなことも考えなければならない部分もあるかもしれないけれども、そうしたこととか、それから今本当に人口減少の中でいう、学校施設も本当に大変な状況の中でやっていかにゃあいけんな。分かっております。そうした部分で言うたときに、いわゆる旧中央小学校のあのあたりの部分というのは、いわゆる国有林の問題とかいろいろあって開発できない部分もあるんかも分かりませんけど、あれは国のほうとの中でやっていけばそんなに難しい問題でもないような感じでもある部分からしたら、あそこへ、よく私らも思うんじゃけど、専門大学を引っ張ってくるとか、それから大きな専門的な医療機関を引っ張ってくるとかというようなことを発想の転換で考えていってやっていく。 それから、高齢者の問題につけても、人口減少によって高齢者も減少してきますから、介護の問題につけても多分少なくなってくるでしょうから、今造っておる施設そのものもあふれてくるような状況が来るのは分かりますけれども、今の状況からしたときに、2040年ぐらいまでは増えていくということですから、そんなに長くでなくても、そうした部分での持続可能な町としての未来を保っていけるんではないかなといったように思いますので、そうした発想の転換で図っていっていただければというように思います。町長、いかがですか。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員から発想の転換をというお言葉をいただきました。以前、私もいわゆる地域活性化、地方創生の勉強をさせていただいたときに、田舎の3大資源というのは、1つは空き家、2つ目に耕作放棄地、3つ目には太陽や水路などから得られる自然エネルギー、もう一つ言えば、いわゆる鳥獣害がもたらすジビエ、そのようなことを勉強をした覚えがありまして、今そのようなことを思い出しておりました。 従来型の発想にとらわれず、もっと素材を磨いて資源にして様々な可能性を探れと、こういうご指摘だと思います。全くおっしゃるとおりでございまして、まだまだ我々気がついてないところがあったりするんだろうなと、今反省をしておるところであります。 今日ご質問をいただいた趣旨は、稼ぐ力、そのようなこともおっしゃっていただきましたが、令和3年4月の広報法人登録に向けまして、観光推進組織の美咲DMOの準備を進めておるところであります。本来は、これは観光振興のための組織なんですが、あえて美咲町では観光だけにとらわれず、先ほどおっしゃっていただいたような、例えばふるさと納税の取扱い、また移住・定住でありますとか、そうしたこともこのDMOでできないものかなという今検討をしておる段階でございます。そうしたことも含めて、また町として検討もし、挑戦もしていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。            (11番貝阿彌幸善君「それでは、これで」と呼ぶ) ○議長(松島啓君) はい。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今、町長も言われたことにつきまして、本当にそうした意味での新しい町に脱皮していくように頑張っていただきますことをお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わります。 ○議長(松島啓君) 以上で11番貝阿彌議員の質問を終了します。 本日予定しておりました一般質問の日程は、以上で全部終了しました。 次回の議事日程は明日2日午前9時30分開議で、本日同様一般質問から行います。 本日はこれをもって散会します。(午後4時20分)...