美咲町議会 > 2020-09-01 >
09月01日-02号

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  1. 美咲町議会 2020-09-01
    09月01日-02号


    取得元: 美咲町議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-06
    令和 2年第 6回( 9月)定例会第 2 日 (令和2年9月1日)(1)会議の開閉時刻   開   議  午前 9時30分   解   散  午後 3時38分(2)出席・欠席・遅参または中途退場した議員の番号・氏名議員番号氏   名出欠別議員番号氏   名出欠別1山田雄二出席松田英二出席2藤井智江〃9江原耕司欠席     欠員10岩野正則出席4形井 圓出席11貝阿彌幸善〃5延原正憲〃12山本宏治〃6左居喜次〃13金谷高子〃7林田 実〃14松島 啓〃(3)地方自治法第121条の規定により出席した者の氏名職  名氏   名職  名氏   名町長青野高陽建設課長前田有輝副町長忠政堅之産業観光課長立石克之政策推進監宇佐見卓也徴収対策室長櫻井 実政策推進監井上博登会計課長貝阿彌美和総務課長稲谷雄治旭総合支所長赤木郁貞理財課長篠原 恵柵原総合支所長石戸光也地域らい課長光嶋寛昌旭総合支所 住民福祉課長池上久子くらし安全課長浦上 彰柵原総合支所 住民福祉課長梶尾勝幸住民税務課平 一範福祉事務所長牧野雅明保険年金課長山崎秀仁教育長黒瀬堅志健康推進課長清水嘉浩教育総務課長神坂健治上下水道課長牧野英一生涯学習課長平賀慎一郎(4)職務の為出席した職員の職・氏名   事務局長  水 島 寛 之   書  記  杉 山 慶 介         池 上   恵(5)日   程日 程議案番号件         名1  一般質問 ○議長(松島啓君) 皆さんおはようございます。 ただいまの出席議員は12人です。定足数に達しておりますので、本日の会議を開きます。(午前9時30分) なお、9番江原議員から一身上の都合のため欠席する旨の通告がありましたので、報告いたします。 本日の日程を報告します。 第1に一般質問、以上のとおり定めますので、ご了承願います。 これから日程に基づき議事を進めます。 日程第1、一般質問。 これから一般質問を行います。 なお、この際申し上げておきます。会議規則第54条の発言内容の制限及び第55条の質疑回数の規定を遵守願うとともに、第56条の発言時間の制限により質問時間が30分までと決定されていますので、ご承知願います。 それでは、6番左居議員の質問から行います。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) おはようございます。6番左居喜次でございます。 私からは2問の通告をしておりますが、まずコロナ禍での健康管理についてお尋ねいたします。 前回、6月定例会においても新型コロナウイルスに関連して質問をいたしましたが、今回も同様に新型コロナウイルス関連の質問をいたします。 長期間にわたって感染拡大を食い止めるために、飛沫感染や接触感染、さらには近距離での会話への対策を日常生活に定着させ、持続させるため、新しい生活様式が提案され、皆さんも実践されていることと存じます。同様に、多くの方が今まで以上に健康に気を遣い、事業所や学校では毎朝の体温、体調チェックをされているところも多いのではないかと思います。 新型コロナウイルス感染症の発熱、せき、倦怠感、頭痛、筋肉痛といった症状は、熱中症やインフルエンザ、風邪と共通する部分が多く、今冬にかけて新型コロナウイルス感染インフルエンザの流行期が重なり、新型コロナウイルスに感染していても見逃してしまうおそれがあると専門家からも指摘されており、大変危惧される状況と考えます。 現在、新型コロナウイルスのワクチンは早期開発を待たれるところですが、インフルエンザワクチンの接種を促進することで、新型コロナウイルス感染リスクを低減することができるのではないかと考えます。通告以来、感染症学会や政府も大きく取り上げており、新聞にも度々掲載される状況となっております。一自治体でどうなるものでもないとも思いますが、必要な情報を収集し、最善の方法を町民の皆さんにお伝えしていくことが大切であると考えます。所見を伺います。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 答弁に先立ちまして、本日は傍聴席に、新見市から県議会議員また岡山県の監査委員をお務めの小林県議、また新見市千屋から黒田社長、ご地元の松島県議がお越しでございます。どうも遠路ありがとうございます。 それでは、左居議員の新型コロナウイルス関連のご質問にお答えをいたします。 議員がご指摘のように、新型コロナウイルスインフルエンザの症状については似ているところも多く、インフルエンザの突然の高熱発症や新型コロナウイルスの味覚、嗅覚障害などがない場合、見分けがつきにくいと言われております。国は、今年の冬、インフルエンザコロナウイルスが同時流行する事態を強く警戒し、早期のインフルエンザワクチンの接種を求める人も多く出てくる可能性があると報道をされております。しかし、それに見合うインフルエンザワクチンがあるわけではないと伺っております。 現在、インフルエンザにつきましては、医療機関に大変お世話になりまして、定期予防接種として65歳以上の高齢者の方や、60歳から64歳までで心臓や呼吸器の機能に障害のある方を対象に、そして任意予防接種として町独自に1歳から中学3年生までの子供や障害者については、公費で一部助成し、接種を行っています。また、その他の方につきましては、自費や職場で助成を受け、接種を行っています。 現在、国は新型コロナウイルス感染拡大の中、インフルエンザワクチンの接種をめぐり、重症化のおそれがある高齢者や持病がある方を最優先とし、小学校低学年までの子供や妊婦、医療関係者を早めに接種するよう方針を示し、具体的な方法についてはさらに詰め、併せて国民の皆様や医療機関に理解を呼びかけるよう検討していると報道をされています。 新型コロナウイルス感染症拡大の中、インフルエンザワクチンの接種促進につきましては、町単独で取り組むのは大変難しく、国、県そして医師会からの情報、ご指導を基に、必要に応じ早期インフルエンザワクチン接種の推奨など、町民の皆様にお伝えしたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) 再質問ではありませんが、国や県、医療機関との連携、また人々の努力、協力によって、より有効な対策が講じられることを願い、次の質問に移ります。 ○議長(松島啓君) それでは、6番左居議員の次の質問に移ります。 ◆6番(左居喜次君) 景観保全と町道の維持管理についての質問に入ります。 本町を代表する景観となっている棚田は、高齢化や人手不足などにより、景観や機能維持が困難な状況となっています。また、町道の維持管理においても、草刈りや側溝清掃などを自治会や、自治会が管理できないところについては町が業者に管理委託しておりますが、双方において機能維持や景観を守ることが厳しい状況にあると考えています。 また、維持管理が行き届かないために、救命救急、防災面においても心配される状況であり、根本的な対策が必要と考えますが、今後の方針をお示しください。 また、担当課長へは通告をしておりませんが、ご意見をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 左居議員の町道の維持管理についてのご質問にお答えをいたします。 町道の維持管理は、従前であれば各地域が自分たちの利用する生活道路という認識の下、道つくりという作業を定期的に行い、側溝の泥上げ、草刈り、立木の伐採を行っていたと思います。今でも、地域においては自治会総出で草刈りをされておりまして、大変感謝をしているところでございます。 しかし、急速に進む少子・高齢化、人口流出に伴う限界集落の発生など、以前のように住民任せでの維持管理ではどうにもならない状況であることは十分承知をしております。町としても、道路維持を行うための予算を確保し、建設課において維持管理作業業務の業務委託を行いながら、維持管理を行っておりますが、全ての町道を維持管理していくためには、業者だけでなく、どうしても地域の力が必要だと考えております。 道路維持管理の今後の方針としましては、就任以来進めております小規模多機能自治の機能に、道路維持管理作業の項目を盛り込み、行政と住民の力で、両方で力を合わせ、維持管理を行う仕組み、そうした形態をつくり上げていくことが必要だと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 井上政策推進監。 ◎政策推進監(井上博登君) 失礼いたします。政策推進監の井上です。よろしくお願いいたします。 私のほうからは、町道の維持管理につきまして、防災面のことでの課題についてお答えをさせていただきます。 現在、町道の草刈りや側溝清掃などを行っていただいておりますが、現在の道路ののり面は、上の木がどんどん生い茂っている状況であります。伸びた木が道路面に倒れかかっているようなところはもういっぱいあります。こういった状況では、大雨の際に倒木、落石による町道の通行止めの可能性が高く、それが避難する道路であった場合には、即そこが集落の孤立につながります。 本来であれば、山側の民地の所有者の方々が伐採をしていただくものでありますが、高齢化によりなかなか手が回らない状態だということも十分理解をしております。かといって、町が全てを対応しようとしても、予算には限りがあるのが現状です。このような状況は、都会の政治家や官僚の方々は想像できないと思います。ですので、折々国への要望の中に、木の伐採の財政措置を要望していきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 前田建設課長。 ◎建設課長(前田有輝君) 失礼します。建設課の課長をしております前田でございます。 私のほうからは、現状の町道の維持管理についてご説明のほうをさせていただきます。 先ほど、町長が説明しましたように、現在建設課において道路維持管理作業を業者へ業務委託しております。委託業者には、町所有の小型のバックホーが2台、2トンダンプが2台、軽ダンプ1台、これを貸しまして、道路側溝の土砂の撤去、そして草刈り作業を主に行っております。 住民からの側溝の泥上げ、草刈りの要望は非常に多いです。また、町道の路線数も大変多いことから、日々作業を行っておりますが、なかなか全てに対応できないのが現状でございます。 道路側溝の閉塞によりまして、豪雨の際、雨水が路面を流れ、路肩を崩すということで、そうして道路が壊れるということも、どうしても発生します。道路管理者としては、異常気象による災害っていうのは、どうしてもあるものだということは認識しておりますが、維持管理不足に伴っての発生っていうのは、これはあってはならないものと、好ましくないと考えております。建設課におきましては、道路閉塞による災害の発生を極力なくしていきたいという考えの下に、道路作業員におきましては、草刈りと立ち木の伐採が多くある中でも、どうしても優先的に側溝の泥上げをしているという状況をご理解いただければ幸いです。 草刈りとか立ち木の伐採などの現状につきましては、近年草刈りは何とかできるんだ、だけど木は高いから切れない、なので木を伐採してくれという要望が非常に多くなってきています。立ち木の伐採には、高所の作業車、チェーンソー等の専門の器具が必要になることから、今町が委託している道路作業員での対応は非常に困難でございます。その都度業者委託をしておりますが、金額の面のみならず、立ち木の生えている場所の土地の所有者の同意が得られないということから、なかなか作業を行えないというところもあります。今後は、予算を確保するだけでなく、立ち木所有者への連絡、同意を得ることが今後重要になってくると考えております。 建設課としましては、限られた予算の中で、効率的に作業を行う方法を日々検討しながら作業を進めておりますので、今後ともご支援のほどをよろしくお願いいたします。 私のほうからは以上です。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 産業観光課長の立石でございます。よろしくお願いいたします。 それでは、左居議員のご質問にお答えをいたします。 景観保全も含めて、棚田の維持が困難な状況であるということについての今後の方針でございますが、景観保全を含めまして、棚田の生産基盤としての維持管理は、議員ご指摘のとおり、高齢化、後継者不足により維持が大変困難な状況にあります。農業分野では、中山間地域直接支払制度をはじめ、多面的機能支払交付金制度など、農地等の維持管理に対して支払われる仕組みがあり、多くの農家の方に取り組んでいただいております。しかしながら、制度があってもそれに取り組める環境が確保できなければ、問題解決につながらないのが現状で、人手不足に対応できる制度はなかなか見当たらないのが実情でございます。 人手の確保は全国的な問題で、一朝一夕には解決しない問題であることは共通認識であると考えております。耕作放棄地の解消や、棚田の景観保全について、人的支援につながるような地域外からの人の流れ、呼び込みにつながる仕組みづくりは、各地で知恵を絞られております。 地域を支える活力確保のためにも、空き家対策や定住促進に絡めて、何らかのきっかけづくりにつながらないか、先行事例を研究していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 6番左居議員。
    ◆6番(左居喜次君) 議長、ここでモニターを使わせていただきたいのですが、よろしいですか。 ○議長(松島啓君) 許可いたします。 ◆6番(左居喜次君) これは、町道の特にひどい、少し油断をすれば美咲町のどこにでも起こり得る状況を写真に撮ったものです。車は軽四のワンボックスで、長さは3メーター39センチ、幅は1メーター47センチ、高さは1メーター74センチです。 1枚目のこの写真は、旭地域になりますが、幅員が5メーターの道路です。もう少し車を進めると、空気が澄んでくれば大山が望めるところがあります。 次をお願いします。 2枚目は、柵原地域の片側1車線の道路です。先ほど、推進監のお話にもありましたが、道路脇の草もですが、車のフロントガラスをこするような状況となっています。 次をお願いします。 3枚目は、中央地域で、幅員は4メーターです。現在、軽四1台がまともに通らないような状態です。車の20メーター先は他の市町になりますが、道幅は1メーター広く、幅員5メーターで、草刈りもされておりますので、乗用車で十分擦れ違いができる状態です。以前、隣接市町の方から、何とかならないかと連絡がありまして、そのときは竹が倒れかかったような状態で、建設課で対応していただきましたが、それっきりだったようです。 このような状況を見ると、道路の維持管理について専門で対応する部署があってもいいのではないかなと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 左居議員の再質問にお答えをいたします。 お見せいただいた写真に限らず、現状で道路交通に支障が出ている箇所があるということは十分把握をしております。道路管理が十分にできていないことから、維持管理専門の部署を立ち上げるという考え方もありますが、一口に維持管理といいましても、道路のみならず河川維持管理もあります。また、ほかの部署におけるライフラインの維持管理も重要なことです。部署ごとに維持管理にはいろいろ課題があり、道路管理だけの専門部署をつくるのは難しいと考えております。 問題となっている草刈り、また立ち木などの伐採につきましては、とりわけ皆さんが今非常に困っている立ち木の伐採につきましては、今年度から、これは岡山県で初めての取組と聞いておりますが、伐採に係る統一単価を設定し、町内業者と単価契約を結び、町内全域でバランスを取りながら進めていこうと考えております。 本定例会におきまして、伐採に係る補正予算も計上させていただいております。今後は、路線の重要性を各部署と検討しつつ、建設課を中心とし伐採作業を進めていきたいと考えておりますので、地権者皆様のご理解とご協力をお願いし、再質問の答弁とさせていただきます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問はありますか。 6番左居議員。 ◆6番(左居喜次君) 次の写真を少し。 美しい棚田が広がっておりますが、残念なことがあります。こちらは小山の棚田ですが、手前側はきれいに積まれた石積みが見られます。急峻な土地で、少しでも耕地の面積を広げようと、先人らにより構築されたものです。 しかし、手前側の石積みに対し、その先は災害時にブロック積みで復旧工事が行われております。そして、モニターの横にある町民憲章をご覧いただければ、「ふるさとの自然をみんなで守ろう、美しく連なる棚田のように」とうたわれております。ただ耕地の面積を変えないで災害復旧ができればよいといった考えではなく、石積みは石積みで復旧し、後世に残していくことが、景観を守り育てることになると思います。 また、棚田は一例であり、各担当課が横のつながりと統一した目的を持ち、調和の取れた政策を進めることで、笑顔の咲く町を目指すことができることと思います。所見をお伺いいたします。 ○議長(松島啓君) 前田建設課長。 ◎建設課長(前田有輝君) 失礼します。建設課前田です。 左居議員の再々質問にお答えさせていただきます。 今、写真でありました小山の、多分棚田の現場だと思います。旭地区です。ほとんど垂直に上がったような石積みの復旧工法で、コンクリートの製品があるということで、景観ということについてのお考えですが、これが以前は確かにコンクリートブロックまたは布団かごっていう2次製品の復旧しか選定できなかったんですけども、近年は環境に配慮した工法、これを進めてくださいというふうなことが国のほうからも来ております。平成30年、災害復旧で大垪和西棚田の同じような石積みの復旧工法をさせていただきました。そのときに、国の査定官、立会官からも、ここは棚田なんだから、石積みでの復旧ということで、石積み復旧工法を認めてもらっております。 また、棚田につきましては、ガードレールの色についても白ではなくて茶色という製品も認められております。棚田の景観を今後も守り続けていくために、建設課としましては、特に棚田だけにもこだわらず、そういうふうな場所については景観に配慮した工法を今後も検討し、実施していきたいと考えております。 私からは以上とさせていただきます。 ○議長(松島啓君) 以上で6番左居議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午前10時15分まで休憩します。(午前9時57分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午前10時15分) ただいまの出席議員は12人です。 続きまして、5番延原議員の質問に入ります。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 5番延原正憲です。改めまして、おはようございます。 9月に入りましたが、まだまだ酷暑が続いており、体調管理には十分注意していただきたいと思っております。また、台風9号の動きも気になっているところであります。さらには、新型コロナウイルス感染者が引き続き発生しているさなかに、安倍総理の突然の辞任表明など、世の中が騒がしくなっておりますが、執行部には町民のためしっかりと腰を据えた行政をお願いしたいと思います。 さて、9月定例会の一般質問の2番バッターとして質問をしたいと思います。私の質問は、事前に通告書で提出しております2項目の一般質問を予定しておりますので、誠意あるご答弁をお願いいたします。 私の一般質問は、「美咲DMOの設立への取組は」と、「町内から老朽危険家屋を一掃するには」の2つであります。事前に通告しておりますので、具体的で前向きな回答を期待しております。 まず、「美咲DMOの設立への取組は」について、通告書を読み上げます。 令和3年4月設立を目指して、本年6月25日に(仮称)美咲DMO設立検討会が開催をされました。町内観光資源の整備や充実策を問うということで、1点目として、地域DMOを目指す理由は。 2点目は、町内観光資源の整備と充実策は。 3点目は、町内観光マップ(案内板)の整備は。 最後、4点目は、片上鉄道車両の動態保存への取組は、であります。 「広報みさき」8月号のトップ記事、ここの見開きの2から3ページであります。ここには、美咲DMO(仮称)設立検討会を開催ということで、見開きの記事が町民に紹介されました。そこには、美咲DMOについて、分かりやすくかつ要領よく記事にされていると思いました。町内の観光振興を図るため、国――観光庁でありますが――が推進している観光推進の組織として、日本版DMOを令和3年4月に設立をして、国への登録に向けて具体的に動き始めたとのことであり、大いに期待し、応援していきたいというふうに思います。 そこで、第1点目として、町長から、地域DMOを目指す理由を確認をしたい。 次に、2点目として、美咲町内には景観のよい観光地や、歴史的な文化財や、貴重な産業遺産など、多くの観光資源があり、まだまだ紹介されていない観光資源もあると思います。これらの観光資源を有効に活用できるように整備するとともに、一人でも多くの観光客に来てもらえる充実策について、町長のお考えがあれば確認をしたい。 次に、3点目ですが、現在美咲町内には、町を訪れる観光客向けの観光案内の看板が何か所か設置されているのを確認しているところであります。例えば、柵原地域には、柵原観光マップとして大型の観光案内板が、私の確認したところでは、主要道路沿いに6か所設置されております。多分、旧柵原町時代に設置されたものと思いますが、相当老朽化しており、一部が剥げかかったり、その上廃止されて久しい人工スキー場などの表示がまだ残っている状況のままです。せっかく設置されている大型観光案内板の表示を再チェックし、正しく表現するお考えがあるのかどうかが3点目の質問であります。 最後の4点目は、長年の懸案であった片上鉄道車両の保存用の屋根が、黄福柵原駅にやっと建設されていることにつきましては、とても喜んでいるところでありますが、現在コロナの関係で中止されている片上鉄道車両の展示運転については、車両の運転、保守作業については引き続き片上鉄道保存会の方々が毎月行っているようでありますが、このコロナが収束すれば、また観光客を乗せて展示運転を再開できる状況なのか、町の動態保存への取組を確認したい。 以上であります。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の質問に答弁をさせていただきます。 まず、地域DMOを目指す理由についてお答えをいたします。 今回、美咲町に単に観光協会ではなく、地域DMOを設立する目的は、美咲町の地域経済に好循環をつくり出す原動力となってもらうためだと考えております。人口減少という地域における最大の課題に対応するためには、定住人口、関係人口の双方を増やしていく努力をする必要がありますが、それらを実現させるためには、美咲町外からの収入を増やすとともに、美咲町内で雇用を生み出し、美咲町内での生産や消費を活発にして、美咲町の中の地域内経済の循環をより機能させていくようにすることが基本的に重要です。 そのためには、観光をはじめ、様々な活動に美咲町内の各種地域資源を最大限に生かしていくことが必要であり、そのための中心的役割を地域DMOが果たしていくことを期待をしております。 次に、町内の観光資源の整備と充実策についてお答えをいたします。 美咲町内には、ご承知のように多くの観光資源があり、とりわけ日本の棚田百選にも選定されている大垪和西や小山の棚田、また桜の名所である三休公園など、その風光明媚な景観美によって、多くの観光客が訪れております。また、神社仏閣等をはじめとした文化財も各地に現存しており、本山寺本堂や三重塔、また奇祭で名高い両山寺護法祭、いにしえの歴史を語り継ぐ月の輪収蔵庫など、文化的価値の高いものが数多く存在をしております。 一方で、地域での取組支援、周辺環境の整備や施設の情報提供、老朽箇所の点検や補修など、その活用のためには、コストも含めた検討すべき課題が多くあります。これらの資源をどのような形で活用していくかは、DMOの大きな課題の一つと考えております。 3点目に、町内観光マップあるいは案内板整備についてお答えをいたします。 町内には、観光拠点施設など、所在地が確認できる観光案内看板をはじめ、文化財などについては歴史的ゆかりが分かる案内看板や標柱、ハイキングコースとしても利用される自然歩道の道案内など、各所に設置をされております。案内看板は、PR媒体の一つとして認識しており、コスト意識と優先順位とを十分考慮し、整備に当たりたいと考えます。管理、補修につきましては、各担当課で必要に応じて点検をしています。議員ご指摘のように、チェックの行き届いていない物件があるとすれば、調査の上、必要に応じて修理、更新等の対応をしてまいります。 4点目に、片上鉄道車両動態保存への取組についてお答えをいたします。 議員ご承知のように、公園の開設以来、動態保存を保存会の協力を得ながら進めてきております。観光資源としては非常に高い知名度があり、大人から子供まで幅広い愛好家に支えられております。現在のところ、新型コロナウイルス感染拡大防止により、展示運転を中止しているところです。詳細は後ほど担当課長から答弁をさせますが、車歴の古い車両ばかりで、維持管理に不安を抱えており、今後来園者を乗せて動かすまで安心・安全な体制を確保できて初めて動態保存が継続できると考えます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 産業観光課長立石でございます。よろしくお願いいたします。 先ほどの町長のご答弁に補足をして申し上げます。 3つ目の町内観光マップの整備についてでございますが、ご指摘の観光マップは、おっしゃられたとおり柵原地域に設置されている大型の観光案内看板でございます。設置位置によりましては、草刈り等が行き届いていないところもあるのが現状でございます。合併以前に設置されていることから、マップの表示は既に閉鎖された施設が残っているなど、修正するべき箇所があり、内容については把握をいたしております。一度変更箇所が生じますと、修正の仕方によっては空白の箇所が発生しかねないなど、マッチングさせるのが困難な場合も想定されます。内容について、できるだけ違和感を持たれないように、コスト意識と優先順位を考えながら整備をしてまいりたいと考えております。 なお、新型コロナ収束後の観光推進策の一つで、デジタルサイネージ導入事業にも取り組んでまいりますが、これは大型モニター画面を利用し、観光地図情報をはじめ、地域のイベント情報、店舗情報等を映像資料として提供できる、多機能型のデジタル映像機器を導入するものでございます。従来型の看板と違い、常に最新情報が提供できること、宣伝用に繰り返し映像が流せることなど、利便性が向上することになります。また、案内看板も進化を見せており、本町にはまだ整備されていませんが、県内におきましては、お手持ちのスマートフォンを利用し、QRコードを読み取り、サイトから情報をダウンロードすることで、多くの情報を取得できる施設がございます。今後、こういったものも設置を検討していくこともあると思います。 次に、4つ目の片上鉄道車両の動態保存への取組の補足でございます。 平成10年11月15日に、柵原ふれあい鉱山公園がオープンして以来、保有する車両を利用し、片上鉄道保存会の協力を得ながら、月に1回程度の展示運転を行っているところでございます。車歴も様々で、最古参の車両は昭和9年製造の気動車で、最も年代の若い車両でも、昭和40年製造の機関車となっております。いずれの車両も、製造から50年以上が経過しており、補修部品等の入手はもちろんのこと、修理に関する技術情報の確保も困難となっているのが現状でございます。また、車両の長寿命化と保守作業を効率化するために、先ほど議員がおっしゃられたように、地方創生交付金事業を活用して本年度屋根を設置するようにいたしております。車両の運転員の確保も課題で、運転技術は熟練の技が要求され、保存会でもベテラン運転員は1名となっております。あわせて、保線管理、信号管理等、安全に走行させるための積み重ねは、簡単には語り尽くせないものがございます。今までもそうであったように、これからも保存会や関係する団体等の相互協力がなければ、安全確保は困難であると考えます。 加えて、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の問題です。公園への来園者は、関西方面からが多いと聞いております。家族連れやカップルなど、鉄道マニアも含め、様々な方にお越しいただいております。まさに、第2波と言われる真っただ中、そして第3波の感染拡大が予想される中で、狭い車内の感染防止対策は困難であると考えます。当面は、運転員の熟練度向上のため、運転会は見合せとなります。また、車両が老朽化していることもあり、今後も使用に耐え得るのかを見極める必要があると考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 先ほど、町長から美咲町内の地域資源を最大限に生かすため、地域内経済の振興のために、その中心的役割を官民組織である地域DMOに期待したいとの回答をいただきました。 昨年の議員視察研修で、地域DMOの先進地であります北海道の美瑛町を訪問して、いろいろと勉強になりました。国にDMO法人として登録されると、国からいろいろな財政的補助が得られ、地域が活性化することも確認ができました。登録に向けていろいろなデータを集約するなど、大変な作業が見込まれますが、しっかり対応していただきたいと思っております。 そこで、第1点目の再質問ということで、DMOは官民組織の法人ということになりますが、このDMOと行政である町との役割分担をどのように考えておられるのか、これを確認をしたい。 それで、次の2点目としては、町内には多くの観光資源があると、それでまだ発掘、発見、企画されるであろう観光資源があることは、先ほどの説明で分かりましたが、これらは通過見物型、あってもせいぜい昼食提供程度の観光施設しかありません。宿泊しての滞在型、体験型の観光を提供できる施設は少ないと思っております。地域活性化、稼ぐ観光地域づくりには、宿泊施設の充実が重要と考えますが、2点目の再質問として、現在の宿泊施設の充実とか、農家民泊の推進など、積極的な対応が求められると思いますが、その現状と充実する見込みがあるのか、分かれば確認をしたい。 次の3点目として、観光マップのチェックのことを取り上げましたのは、DMOを立ち上げて積極的に観光振興に取り組む覚悟を町民にお示しになっておりますが、我が町の合併前の観光マップをそのまま放置していいのか、町の姿勢が問われるのではないかということでの指摘であります。先ほど、町長から、チェックをして必要に応じて修理、更新などの対応すると前向きなご回答をいただきましたので、早急な対応をよろしくお願いをしたい。 最後の4点目の再質問としては、片上鉄道車両については、鉱山資料館を含む鉱山公園エリアを美咲物産に、吉ケ原駅舎から黄福柵原駅の軌道エリアは株式会社片上鉄道に、それぞれ指定管理をされて、維持管理されております。また、展示運転されている旧片上鉄道車両のそのほとんどは、同和鉱業から旧柵原町に寄附をされたものと聞いておりますが、このことを多くの町民は知らないのではないでしょうか。 そこでまず、4点目の関連として、現在軌道上に保存されている現有車両、10車くらいあるんですかね、それの町有の車両がその中にどれぐらいあるのか、分かれば確認したい。さらに、これらの町有車両について、保存、維持整備をしていただいている片上鉄道保存会と、それから町とはどのような関係なのかも、分かれば確認したい。また、県外から訪れる多くの観光客の目的は、展示運転されている気動車など、動く車両に体験乗車ができることが来訪の大きな楽しみであるということは確認しております。そこで、コロナ収束の際には、これまでどおりの観光客を乗車させての展示運転が再開できる見込みであるのか、再度確認をしたい。 以上です。 ○議長(松島啓君) 宇佐見政策推進監。 ◎政策推進監(宇佐見卓也君) この7月から政策推進監を拝命いたしました宇佐見と申します。どうかよろしくお願いいたします。 ただいまの延原議員の美咲DMOと行政との役割分担についてのご質問にお答えさせていただきたいと思います。 一般的に、地方創生をする起爆剤というのが、「若者、よそ者、ばか者」というふうに言われています。この趣旨は、従来にはない発想、特に従来の行政にはない発想で、いろんな形のものを実践していくというところにあると思いますが、同じように美咲DMOには、従来の行政にはないような発想で町の魅力を再発見していただいて、そして積極的に課題に取り組んでいただきたいというふうに思っております。 とはいいながら、町をよりよくするという、そういった大きな目的の中での課題であって、そうした大目標及びその中での役割を規定していくのは、町の重要な仕事だというふうに思っております。その意味で、町はDMOに対して、大目標と役割、そして大きな予算というのを呈していくということを考えております。 ということは、言い換えますと、そういった目標以外については、できる限りDMOに自由にやっていただきたいなというふうに考えております。地域DMOは、小回りよく、美咲町をより深く理解して、そして美咲町民皆さんが気づいていない魅力も含めて発見していただいて、そしてこの美咲町内によい経済の循環をもたらしてもらいたい、その起爆剤になっていただきたいと思いますので、そうした創造性の発揮を町としてもできる限りバックアップしていきたいというふうに思っております。 以上、お答え申し上げました。 ○議長(松島啓君) 立石産業観光課長。 ◎産業観光課長(立石克之君) 産業観光課の立石でございます。 延原議員の再質問にお答えをいたします。 滞在型の宿泊施設の充実策など、町としての考えがあればと、確認したいということでございましたが、昨年度には農泊、民泊の研修を実施いたしております。その効果もありまして、開業を目指そうとする動きも見られております。研修に参加された16名の方々が、その後研究会を立ち上げたりしております。新たな動きに対しまして応援できる仕組みづくりをDMOとして模索する必要があると考えます。また、これとは別に、滞在型の宿泊施設等をどのように整備していくかは、今後整理していきたいと考えております。 それから、片上鉄道の車両等についてでございますが、1つ目の現有車両のうち町有車両を具体的に確認したいというご質問でございます。 昭和11年製造の気動車キハ702、昭和9年製造の気動車キハ303、昭和40年製造のディーゼル機関車1両、昭和22年から25年にかけて製造された客車3両、昭和37年製造の貨車1両、昭和22年製造の緩急車、以上の8両となっております。 片鉄保存会と町との関係でございますが、公園内で旧片鉄車両を展示運転することに関する覚書を締結しております。町から委託を受けまして、旧片上鉄道の車両を運転、また町保有車両の通常点検及び整備、整備記録の保存に携わっておられます。 それから、3つ目の、展示運転の再開についてでございますが、新型コロナの感染の収束につきましては、見通しが立たないため、現在のところ12月末まで展示運転は見合せをしております。また、先ほどのご答弁の繰り返しになりますが、保存会のベテラン運転員が1名となっており、他の運転要員の技術的練度を上げることが重要でございます。展示運転を中止している中で、練度を上げる時間を確保するのが課題となっております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問はありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 先ほど、就任間もない宇佐見推進監からも、町をよりよくするために小回りの利くDMOということで、その役割について熱い思いを説明していただきました。私たちもしっかり応援していきたいと思います。 再質問の説明でも申し述べましたが、北海道の美瑛町のDMOには、町から相当の財政支援、記憶では年間8億円程度が財政支援されていたと思いましたが、そういうことでDMOを設立をして、観光庁に登録ができた場合、観光庁からの補助金は出るとは思いますが、町がしっかり財政支援をして、町内経済を活性化していくとの考えがあるのか、そのお覚悟を最後に確認をしたい。 最後に、片上鉄道車両の展示運転の再開につきましては、先ほども産業観光課長のほうからいろいろと克服する課題もあるということをご説明いただきましたが、コロナ収束後の展示運転再開に官民一体となって努力をしていただきたいのですが、そのような再開ができるような方向性だけでも、町長の口からお返事いただければと思います。 以上です。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の再々質問にお答えをいたします。 DMOには、さきに述べましたように、美咲町の域内経済によりよい環境をもたらす中心的な役割を期待しております。町の域内経済をよりよく回していくことは、美咲町にとって非常に重要な課題ですので、その認識の下、必要な支援を行っていく覚悟であります。DMOという、あまり聞き慣れない言葉なわけですが、県北でも先陣を切って、小さな町の一つの大きな挑戦ということで、これから取り組んでいこうと考えております。町内の方を中心に、十数人の方でそうした協議会もつくっていただきまして、先日は広島県庄原市の先進地へ視察に行かれたと伺っておりますし、先ほど産業観光課長が答弁いたしましたように、農泊、民泊、そうした動きも出ておるようであります。 この機会にひとつご報告もさせていただきますが、先日は全日空、ANAが機内誌「翼の王国」の取材に、食堂かめっち。を中心にお越しをいただきました。80万部発行、世界約400万人の方がご覧になる「翼の王国」で、十数ページにわたって特集をしていただけるということであります。また、本日の深夜も、テレビで食堂かめっち。を中心に放送されたと伺っております。注目をしていただくのはありがたいんですが、年間7万人から8万人、かめっち。だけでもお越しをいただいておりますが、問題はその後で、どこへ行っていただけるかということであります。これは、町内だけではなくて、近隣市町としっかり連携をしていかなきゃいけないと考えております。 いずれにいたしましても、前向きに住民の皆さん方とともに、このDMOの設立に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 片上鉄道につきましては、動いておる汽車の車両としては日本最古ということで、これまた大変大きな観光資源でありますが、一方でそれだけ古いということで、このような課題が生じてきておるわけであります。もちろん、町としても、私としても、従前のように人を乗せて動いていくということを望んでおるわけですが、一番大切なのは事故がない、安全ということであります。どのようにしたら、議員ご指摘のように、従前のように動かすことができるか。修理をしようにも、部品がないところもあると伺って、その辺りは大変頭が痛いところでありますが、片上鉄道保存会の皆様方と十分協議を重ねまして、今後のことについて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) それでは、5番延原議員の次の質問に移ります。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 来年4月には、美咲DMOが設立ができ、国に登録できるように頑張っていただきたい、期待しておるところであります。よろしくお願いします。 次の質問に移ります。 「町内から老朽危険家屋を一掃する」につきまして、通告書を読み上げます。 老朽危険家屋(特定空家等)の取扱いについて、昨年度の美咲町空き家対策協議会において、行政代執行までの事務手続が承認されております。 そこで、第1点目として、町内の老朽危険家屋の実態はどうか。 第2点目として、所有者による除却の実績はどうか。 3点目として、行政代執行が実施できていない理由は。 最後の4点目として、老朽危険家屋を町内から一掃する覚悟はあるのかということであります。 町内には、老朽化が著しく、倒壊などの危険のある老朽危険家屋が増加していると思っております。昨年7月に開催された美咲町空き家等対策協議会では、町内に約900軒の空き家がある中で、空家等対策の推進に関する特別措置法に規定する特定空家等に該当するものは約30軒との説明があったと記憶しております。 そこで、第1点目の、現時点で町が確認をしている老朽危険家屋(特定空家等)に該当すると認定したものが、現在時点で分かれば、いま一度確認をしたい。 次の2点目として、その認定された空き家のうちで、指導、助言、さらには勧告などの手続によって、所有者または関係者において除却をされた事例があれば確認をしたい。 3点目として、制度上は撤去の勧告の通知の後に除却命令を通知し、それでも応じない場合は行政代執行ができる制度が策定されているにもかかわらず、行政代執行が実施されていないと思いますが、なぜ実施できていないのか、理由があれば確認をしたい。 最後の4点目として、老朽危険家屋の増加が全国的にも社会問題となり、先ほど言いました平成26年に空家等対策の推進に関する特別措置法というものが制定されましたが、それを受けて美咲町においても空き家対策協議会で審議を行い、平成28年度に美咲町空家等対策計画、さらには美咲町空家等に関する措置等の手引(ガイドライン)を定めております。また、行政代執行とは別に、美咲町では建物除却へのいろいろな支援策も設けております。特に、撤去費の上限50万円の補助金制度につきましては、これを床面積単価制を導入いたしまして、上限150万円に拡大もしております。それでもなかなか除却の実績が伴っていない現状となっていることにつきまして、最後の4点目として、町は本気でそれに取り組む覚悟はあるのかを確認したい、であります。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の老朽危険空き家についてのご質問にお答えをいたします。 空き家につきましては、老朽化しましても所有者、相続人は適切に管理をしていく義務があります。しかし、老朽化した空き家につきましては、そのまま放置をすることで、倒壊するなどにより通行人や隣の建物などに被害を及ぼすおそれがあることから、現在交渉中であります。まずは、必要最低限度の緊急の安全対策を措置した上で、除却の交渉がまとまらなければ、行政代執行もやむを得ないと考えております。 先ほどご紹介いただきましたように、空き家の除却に対する補助金、50万円を150万円に引き上げまして、一足飛びに成果が出ておるわけではありませんが、町としてできる限りのことをした上で、重ねて申し上げますが、交渉がまとまらなければ行政代執行もやむを得ないと考えております。 その他のご質問につきましては地域みらい課長から答えさせますので、お聞き取りをお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 光嶋地域みらい課長。 ◎地域みらい課長(光嶋寛昌君) 地域みらい課の光嶋です。よろしくお願いいたします。 それでは、延原議員からいただきましたご質問にお答えいたします。 まず、1つ目の町内の老朽危険家屋の実態はということでございます。 周辺への影響が非常に大きい、この老朽危険家屋につきましては8軒ございます。そのうちの6軒について、除却、解体撤去の交渉をしているところでございます。 次に、所有者による除却の実績ということでございます。 平成25年度以降になりますが、残念ながら老朽家屋の除却の実績は12軒にとどまっております。そのうち、町の補助金を活用されたものにつきましては8軒でございます。 それから、3つ目、行政代執行が実施できない理由はということでございます。現在、町が把握しております老朽危険家屋につきましては、全て未登記、所有権の保存登記がされていない状態でございます。また、所有者の方が既に亡くなっており、相続人が決まっていない、そのために複数の相続の権利を持たれた方がいらっしゃるということで、交渉に時間が必要となっております。 また、町が所有者に代わって除却をした場合、その費用は全て町の負担となります。後日、その費用につきましては相続人の方に請求をさせていただくわけでございますが、交渉の過程において除却費用が出せないという経済的な理由が一番大きくあります。そのために、町が代執行をした場合、その費用の回収というのが非常に困難になるということが見込まれる、そういったことから、代執行までに時間を要しているということでございます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 老朽危険家屋の対応につきまして、過去に私は何回も質問しておりますが、個人の所有物であるとか、撤去は所有者の責任とかで、なかなか行政が積極的に関わってこなかった時期もありました。我が町の条例では、撤去の勧告、氏名の公表までが限界でありましたが、やっと行政代執行ができる制度までができたところであります。老朽危険家屋の放置は、地区の環境悪化だけではなく、倒壊による人身事故や不審者侵入による火災の危険性など、地域住民生活の安全・安心に関わる重大な問題だと思っております。老朽危険家屋の放置には、先ほど地域みらい課長がお話しになったように、個別の事情が複雑に絡んでいることが多いと推測をされますけれども、しっかり交渉等を行っていただいて、町の積極的な対応を求めていきたいというふうに思います。 例えば、具体的にどうか分かりませんが、吉ケ原地区の火災で燃えた後の、まだ屋根が一部残っているような家屋が、もう何年も放置されたままなんですね。地域の環境悪化には非常に問題だろうというふうに思っております。このようなものこそ、早急な行政代執行が求められる事例と考えておりますが、もしこの事案がどの程度まで進んでいるのか、もし支障のない範囲であれば、再質問として見解を求めます。 ○議長(松島啓君) 光嶋地域みらい課長。 ◎地域みらい課長(光嶋寛昌君) 延原議員の再質問にお答えします。 まず、吉ケ原地域の案件についてでございますが、こちらの方につきましては、所有者の相続人になられる方が今現在岡山市のほうにいらっしゃいます。その方とは直接お話ができるということがなかなか難しいですので、代わりの代理の方とのお話を進めているところで、この後開く空き家対策協議会のほうにおきまして、その報告をさせていただきまして、その後の措置を決定したいというふうに考えております。 ○議長(松島啓君) 再々質問はありますか。 5番延原議員。 ◆5番(延原正憲君) 一つの事例としてお話ししたんで、いろいろ支障があってはあれなんですが、手放しの状態ではなくて、努力しておられるということが確認できました。大変でしょうけども、そういうことで前向きに頑張っていただければと思います。 再々質問ですが、我が町には空き家対策に対するいろんな支援事業を定めております。通告には記載しておりませんが、関連質問として、老朽危険家屋とまでは認められていないけれども、このまま放置すればいずれは特定空家等になるであろうと推測できる、もう住む見込みのない空き家の撤去費用についても、今後はその撤去費について補助対象とすることも検討すべきではないかとは思うんですけれども、もしそれに関してご見解があれば、最後に確認をしたい。 以上です。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 延原議員の、空き家に関する再質問にお答えをいたします。 町内に空き家は1,000軒以上ありまして、このまま放置すれば老朽化し、危険となる空き家はますます増えていくだろうということは明らかであります。 そのため、1つ目といたしまして、空き家の適切な管理をしていただけるよう、所有者、相続者に対し啓発を進めてまいります。 2つ目といたしましては、活用できる空き家につきましては、移住・定住につながるよう、新たな利活用策を検討してまいります。 3つ目でございますが、現在は老朽危険家屋のみを対象とした除却、解体撤去の補助金でございますが、将来道路や隣接地に影響を及ぼすおそれのある空き家から優先しまして所有者自らの除却を促すよう、新たな補助金の新設について研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 以上で5番延原議員の質問を終了します。            (5番延原正憲君「町内からそういうふうな空き家が一掃されますように、さらなるご努力をお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました」と呼ぶ) ここで、ただいまから午前11時20分まで休憩します。(午前11時03分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午前11時20分) ただいまの出席議員は12人です。 続きまして、8番松田議員の質問に入ります。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 失礼いたします。8番松田でございます。 新型コロナウイルス、熱中症、ノロウイルス、様々な身体に影響を及ぼす状況が新聞紙上等で掲載をされておりますけれども、そんな中でも自然災害というものは遠慮会釈なくやってまいります。本日は、その自然災害の防止に関連をした質問について、1点だけ提示をさせていただいております。 河川の維持管理は、計画的に実施されているのか。今年も、大雨による河川の氾濫によって、集落全体が水没する悲惨な状況が全国各地で発生をしております。河川における災害の未然防止策は、重要施策として捉えなければならない。県内の一級河川の管理については、岡山県がふるさとの川リフレッシュ事業を展開し、その他の普通河川については各市町村の担当となっています。しかしながら、本町における河川改修費は、年々減少している状況にあり、中には地元要望にも対応できていない箇所があるようです。例えば、重機や運搬車両の借り上げ料、燃料費、作業賃金などを町が負担して、地元自治会へ委託するなどの方法も考えられると思いますけれども、河川維持管理の計画的な遂行に対する町の考えというのはどうなっていらっしゃいますでしょうか。これが質問の要旨でございます。 議長に一点お願いをいたします。質問に際しまして、この画像を使用させていただきたいと思いますが、許可をいただけませんでしょうか。 ○議長(松島啓君) 許可いたします。 ◆8番(松田英二君) ありがとうございます。 それでは、まずは現状の課題というものについて、少しお話をさせていただきたいと思います。 事務局長、画像のほうをお願いいたします。 ご覧いただきましたこの画像ですが、一見いたしますとどっかの原っぱのように見えますけれども、川の中の状況であります。河川に泥が堆積し、その上に草が生え、さらには樹木が伸びていくという状況があります。この状況を見る限りにおいて、河川断面というものが大幅に削減をされている状況になりますので、ここに一定量の水が入ってまいりますと、堤防を越えて民家への床下浸水というようなことが発生をするおそれのある状況になっております。 次へお願いします。 こういう形の河川の中で、川というよりもほとんど水路、溝のような状況で水が流れていくというような状況になっております。 次をお願いします。 これは、一見すると山にしか見えないんですけれども、川の中がほとんど森のような状態になっております。この木に対して、大水が発生したときにこの木にごみが引っかかり、あるいは流木が引っかかり、河川の堤防を越えて越水するという状況が容易に想像ができる形になっております。 ここまで見ていただきましたものは、全て一級河川でございますので、管理といたしましては岡山県の管理ということになります。岡山県におかれましては、まずは10年ほど前、ふるさとの川リフレッシュ事業という事業を展開いたしまして、この河川の川の道、河道整備というものに取り組んでおられるようです。 次の表にお願いします。 岡山県防災対策強化プログラム、ふるさとの川リフレッシュ事業、主には河川しゅんせつや樹木伐採といったものを行うような状況になっておりまして、美作県民局が今年度で美咲町内で取り組む事業について、県民局の概要という冊子の中から一部抜粋で表を作ってみました。 まずは、中央地域を流れる打穴川、そのうち打穴上地内、打穴下地内、そして錦織地内、合計いたしますと580メーターですね。全体の掘削量、土の掘削は1,500立米。これが、一番下に書いてあるのが事業費なんですけれども、打穴川だけで1,100万円、これが全体の事業費ということになるようです。そして、旭地域、江与味になりますか、曽母谷川、延長600メーター、掘削土量が2,000立米、総事業費が500万円といったような形で、岡山県のほうにおかれましても随時こういった取組を行っていただいているようです。 実際のところ、こうした取組というものについて、地元の自治体から再三にわたって要望を上げていかないと、なかなか対応をしていただけないというのが現状であろうと思います。美咲町においても、毎年こうした要望書について岡山県のほうに提出をしていただいているものと思います。 たしか、このリフレッシュ事業が始まったのが、今から10年ほど前ですから、平成二十二、三年ぐらいですかね。この当時、県議会議員を務めておられました現青野町長、地区の住民の方から再三再四にわたって、このことについて何とかしてくれという要望を受けて、この事業の新設というものに関わってこられたんではないかというふうに想像はするんですけれども、岡山県においてはせんだって、今日傍聴に来ていただいております松島県議のほうに、状況を教えてくださいということでお話をいただきましたところ、現在岡山県河道内整備実施計画というものをおつくりになられて、今年度、令和2年度から5か年にわたって岡山県内全域の河道整備というものに取り組んでいかれるようです。5年間の総事業費は33億円。ちなみに、今年度そのうちの10億円を投じて、Aランク、Bランク、Cランクというように3つのランクに分けて、緊急性の高いものから先に整備を進めていこうという形で取組を行われているんだそうです。 ここまでが前段でございます。次の画像にお願いできますか。 今まで見ていただいたのが一級河川、そして今画像に写しておりますのが普通河川といわれる町管理の河川です。このくらいの状況でしたら、十分に地元自治会のほうで河川清掃あるいは草刈りといったものの対応をすることは十分可能でございます。しかしながら、次の画像へ。 ここまで土砂が堆積してしまいますと、もう人力でどうにかなるっていう状況を超えておりまして、重機を活用したしゅんせつ作業というものに頼らざるを得なくなっていきます。そういう中で、次の画像へお願いできますか。 美咲町の河川改修費、年度別決算数値。これは、過去の決算書から数値を上げさせていただいたんですけど、平成26年度、27年度は、最終的な決算は690万、1,195万円、結構な金額を投じていただいているんです。ところが、平成28年度以降、280万円、50万円、125万円と、言っちゃ悪いですけどとても計画的な対応ができているとは思えません。殊に、平成29年度、当初予算で340万円の予算を計上しておきながら、結果的に290万円を減額し、50万円の事業執行しかできておりません。この年には、一部の自治会から河川しゅんせつの要望書というものが提出をされていたような状況の中です。にもかかわらず、地元要望は一向に整備されることなく、予算が減額されて終わってしまった。その地元要望を出している箇所は、令和2年度になりますけれど、いまだに整備はされておりません。こうした状況は、地元にとってみれば、水害というものに対して非常に敏感な感じを持っている皆さん方からとってみれば、役場の対応はなっとらん、何をしとんならというふうに言われてもしょうがないような状況になっております。 今後、先ほどご説明をしました岡山県のように、河川しゅんせつあるいは河道整備といったものについて、計画書的なものをつくった上で対応をしていくつもりがあるのかどうか、建設課長、答弁いただけますか。 ○議長(松島啓君) 前田建設課長。 ◎建設課長(前田有輝君) 失礼します。建設課前田です。 8番松田議員の、計画的なしゅんせつの考えにつきましてお答えのほうをさせていただきます。 まず、私のほうから最初に、町が管理するべき普通河川というものの定義なんですけども、美咲町におきましては岡山の3大河川のうち、西に旭川、東に吉井川が流れております。それの各河川に注ぎ込む支流においては、旭川水系、吉井川水系として分類され、美咲町内における主な河川の大部分はこれらに該当しておりまして、しゅんせつを含め維持管理というのは主に岡山県が行っておりまして、美咲町としましてもそういう箇所につきましては県事業要望として県に要望しております。 美咲町が管理する河川ですけども、今述べました旭川水系、吉井川水系以外の河川でありまして、定義としましてはおおむね川底から1メーター以上の堤体がある、そういう河川が普通河川として分類され、町の管理となります。 普通河川の維持管理ですけども、今述べましたように、非常に断面が小さいがゆえ、昨日まで問題がなくても、たった一度の降雨で土砂が堆積し、一気に状況が変わってしまうと、災害発生のおそれがあるという状況になることが多々あります。 計画的な維持管理を行うには、これら河川の状況を全て把握する必要があるんですけども、今説明しましたように、小さい河川でございまして、本数と延長は莫大なものになります。そのため、全てを把握し、維持管理を計画的に行っていくということは、非常に困難でありまして、現状におきましては土砂堆積によって人家等への影響が生じるなど、維持管理上特に重要な河川区間について、事案発生の都度対応をしております。 ただ、しゅんせつを実施するにしましても、幾らかの制限と注意事項があります。河川中央部に土砂が堆積していると、先ほど見た写真でもそうですけども、真ん中の辺に土砂があるというふうに見える写真ですけども、ほとんど半数以上の河川が実は堆積ではなく、河川の両岸が川の流れの洗掘によって流出して、その結果川の中央部に土砂が残っているのが現状です。このような場合、両側の護岸の根が露出した状態になっておりまして、非常に護岸としては不安定な状況になっておりますので、この状況で残っている中央部の土砂を撤去することになると、逆に護岸崩壊等の危険につながる可能性もあります。このような場合は、しゅんせつではなく河川両岸の護岸の根固め工事を実施し、洗掘された箇所を復旧するという工事を逆に行います。 また、川の中には、たくさんの井堰もあります。井堰の下流に属するところの堆積につきましては問題ないんですけども、上流部につきましては、特に水の取入口等につきましては、河川管理者でなく施設管理者のほうで泥取りをお願いするというのが基本的な考え方になっておりますので、ご理解のほどをよろしくお願いいたします。 町の建設課におきます河川維持に伴う予算につきましては、松田議員ご指摘のとおり、従来は河川総務費により実施しており、予算も確保しておりましたが、特に平成27年、28年度以降、近年の異常な集中豪雨の結果、土砂の堆積がその異常な気象によって発生することから、災害復旧費においてしゅんせつの対応をさせていただいております。また、災害復旧事業によりまして護岸の復旧を実施する際には、併せてしゅんせつを実施しております。 平成30年7月豪雨により、普通河川は約20か所が被災しました。この復旧事業につきましても、しゅんせつを兼ねて復旧を行ったところでございます。しかし、全ての河川に対応できているとは、先ほどの写真にもありましたように、言い切れません。今後は、予算を確保しながら計画的にしゅんせつをさせていただこうと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 予算を減額したのは、しゅんせつ事業ではなくて災害復旧で対応した、それがため予算が余ったものについて減額をしたということですね。 河川のしゅんせつについては、何でもかんでも簡単にこれを掘ればええっちゅうもんじゃないと、両側の護岸が崩れないように調整しながら行っていかなければならない。土木工学的な話になりますね。 しかしながら、河川改修事業の目的というものに対して、どういうことが書かれているかっていいますと、災害の未然防止として土砂撤去などを行い、河川断面の確保を行っていくっていうことが一番強調されているようです。町内には普通河川が多数あって、恐らく数え切れんぐらいの河川があるんだろうと思います。小さな溝も河川というふうに考えれば、何百、何千ということになっていくんだろうと思うんですけれども、ただその河川断面を確保するためのしゅんせつ工事や、また越水する箇所のパラペット等現場を精査し、危険箇所より随時対応していく必要があるというふうに昨年の報告書には書かれているんですが、そうなりますと、医療用語で言うところの対症療法的なやり方しかできなくなりますね。起こったとこに対してだけ作業を進めていくということになると、役場の対応としては不十分じゃないんかなというふうな感じがいたしております。 実際問題、地元から要望が上がってきたところがまだ整備できていないんですよ。これは、地元から上がってきた要望については、どちらかといえば政策提言というような形をもって、どういうふうにしていったらこういうものが全て配慮することができるのかなということを考えて実行するっていうのが本来役場の役割でもあろうと思います。 そうした中で、町長に二、三、質問をさせていただきたいんですが、自治会の中にはまだまだ元気な自治会もありまして、例えば重機であるとか、土なんかを搬送するトラックであるとか、そうした分の借り上げ料、あるいはそれに伴う燃料費、さらには作業賃名目の人件費、そしてそうした土砂を搬出するための場所の提供等々を行うことによって、現在の協働のまちづくりであるとか、先ほど来の小規模多機能自治といったものの中に含めていくことも考えられるんではないかなというふうに思うわけです。 ただ、元気な自治会もありますけど、元気のない自治会もありますので、すべからくそういうものに頼って対応していくということはできません。したがって、役場として何がしかの計画を立てて、役場がやらなければならないもの、あるいは自治会にお願いをしなければならないものといったようなすみ分け的なものが必要になってくるんではないかというふうに思うわけなんです。 そういう中で、こういうことを申し上げますと、財源というものが一番問題になってまいります。 事務局長、画面をお願いいたします。 美咲町からも、岡山県等々に河川しゅんせつについて様々な要望を上げております。同じように、各自治体から岡山県のほうに同じ要望が上がり、さらにこういった要望というのは全国各地から各都道府県のほうに上がっていっている。そういった都道府県の状況をしっかりと見ていただいた結果、総務省におきましてこの令和2年度から緊急しゅんせつ推進事業という起債額が創設をされたんだそうです。対象事業としては、緊急的に実施する河川等のしゅんせつ工事、事業年度としては、令和2年度から令和6年度の5年間。財政措置は、元利償還金に対する交付税措置70%。ですから、1億円を借りれば7,000万円が国の交付税として返ってくると。事業費といたしましては、5年間の総額が4,900億円、日本全国ですからこういった単位になっていきますけれども、こういう起債額が新たに設けられたそうです。 ただ、この起債を活用するに当たって、必要措置といたしまして河川維持管理計画の策定が必要ということになっているようです。岡山県におきましては、岡山県河道内整備実施計画というものが、昨年来こういった計画をつくらなければならないということで、この起債額ができる前からこの計画書の策定に取り組んでおられたようなんですけれども、こうした計画書が事前に出来上がっておれば、こういう有利な起債額にすぐ乗っかることができるんですよね。したがって、今後本町においてもそうした総務省の取組、国の取組等にすぐにでも乗っかれるような体制をつくっていこうと思えば、そういう河川の維持管理計画、こういったものが必要になってくるんではないかと思います。 町長として、担当部署に指示を出すとすれば、どうお考えになられますでしょうか。お答えいただけますでしょうか。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 松田議員の、河川のしゅんせつに関係いたします再質問にお答えをいたします。 ご指摘のとおり、令和元年台風19号による河川氾濫などの浸水被害等の発生を受けまして、地方公共団体が単独事業として河川等のしゅんせつ、堆積土砂の撤去などが実施できる事業が令和2年度から創設をされました。この制度を利用するためには、河川維持管理計画を策定する必要がありますが、先ほど建設課長が説明しましたように、全体の状況を把握し、計画を策定するということは非常に困難であります。 しかし、全体的な計画策定ができなくても、市町村においては緊急的に実施しなければならないと判断した箇所については、河川ごとの個別計画を策定し、承認を得ることにより事業実施できると、こういうことになっておりまして、担当課で準備を進めてきた結果、昨年度から計画していた箇所の承認を得ることができました。 本定例会において、自然災害防止事業(しゅんせつ)として補正予算を計上しておりますので、慎重審議していただき、承認していただきますようよろしくお願いをいたします。 美咲町には、吉井川と旭川が、岡山県3大河川のうち2つの本流が流れておりまして、そこに注ぎ込む急流が多数あります。私も前の職の時代から、この河川に関するしゅんせつの要望あるいは改良を非常に多く承っておりまして、なかなか追いつかないのが実情でありますが、近年の大雨災害、こういったことを受けまして、より対策を強化していかなければいけないと考えております。 しゅんせつの場合、地元自治体には残土捨場の設置ということが課せられておりますので、残土捨場の設置の確保に向けましても、担当課が鋭意努力をしておるところであります。 いずれにいたしましても、各地域からの情報を収集いたしまして、近隣への家屋の影響、あるいは緊急性、必要性、そういったことをよく勘案いたしまして、来年度事業実施に向けて担当課を中心として事業を進めていきたいと考えておりますので、ご協力のほどをよろしくお願いをいたします。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 8番松田議員。 ◆8番(松田英二君) 町内、おっしゃるとおり、吉井川、旭川の支流といたしまして、旭でいえば曽母谷川、通谷川、中央地域でいえば打穴川、皿川、柵原地域でいえば甲和気川、本山川、吉野川といった、それなりに大きな、一級河川の支川が、旭川と吉井川に流れ込んでおります。 それぞれの川の状況を皆さんもよくご存じだろうと思いますけれども、すごい状況になっております。これがほんまに川なんだろうかというような感じをずうっと地元の人も含めて見ている状況なんですけれども、そうした河川の氾濫というものを防止していく事業というのは、役場としてしっかりと対応をしていかなければならない事業になってきていると思います。岡山県のほうにも、しっかりと協力をお願いをしながら、今後も氾濫の未然防止というものにぜひ力を入れていっていただきたいと思っております。 また、この質問を出したのが8月中旬でございましたので、その後予算書を見せていただくような形になりましたんですけれども、今回の予算書にも何がしかのしゅんせつの事業費が計上されておられました。これについては、大変ありがたく思っているところですが、その予算の配分についてもしっかりと緊急性というものを見ていただいて、整備のほうに進めていただきたいというふうに思っております。 なかなか、時間は早いんですけれども、こういったお話をさせていただいて、私の質問については終わりとさせていただきたいと思います。失礼しました。 ○議長(松島啓君) 以上で8番松田議員の質問を終了します。 ここで、ただいまから午後1時まで休憩します。(午前11時51分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後1時00分) ただいまの出席議員は12人です。 続きまして、12番山本議員の質問に入ります。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 改めまして、皆さんこんにちは。 午後一番ということで緊張しておりますが、まぶたのほうも皆さんかなり恋しくなっとると思いますが、お付き合いのほどをよろしくお願いをいたします。 今定例会には2問通告をさせていただいておりますので、早速1問目から質問をさせていただきます。 1問目といたしまして、家庭介護の子供支援についてということでございますが、介護、看病、療育、世話、心や体に不調のある家族への気遣いなど、ケアの必要な親族、友人、身近な人に対して、無償で援助している人をケアラーと言い、ケアラーのうち18歳未満の子供をヤングケアラーと言うというような定義があるらしいです。埼玉県においては本年3月にケアラー支援条例が施行され、また北海道栗山町では聞き取り調査を実施し、ケアラー支援条例の制定を検討しているとの、山陽新聞の一面で拝見をいたしております。 在宅介護など、家庭内での介護はなかなか他人には話せない状況があると思います。今回の質問は、そのような状況のある家庭が町内にあるのか、一抹の不安もあり、質問をいたしております。 ヤングケアラーと聞き慣れない言葉ですが、町内で同居家族であれば高齢者との生活は当然であると思われる、そうした中で児童・生徒が何らかの形で家庭介護、介護の手伝いをされている方がおられるか、聞き取りとかアンケートなど、現状把握をしてもよいのではないかと思います。今回の質問ですぐ行動に出られるかどうかは、担当課また福祉事務所などの考えであると思われるが、何らかの方法で地域の宝の子供の実態も調査されるべきではないかと思っております。 私も四十数年前、自分の親を在宅介護をしてきましたが、その当時はまだケアとか福祉施設も身近になく、皆さん在宅介護か病院施設等での見守りをしておりました。在宅介護では、身内だけで介護をするので、いろいろと問題などもあったように思い起こしておるところでございます。 ヤングケアラーの言葉のように、若い方が自宅とか関係者のところでケアをすることは、本当に難しいし、家族にとっては助かっていると思っております。しかし、若い子供さんはそれなりに学業、部活など、日々頑張っておられると思います。そうした中の介護等であれば、勉強、部活などのやりたい時間帯が減ったり、重荷になったりと、人には言えない苦労があると思います。こうした中で、このヤングケアラーという言葉を見たときに、本町としても何か方策を立てておくべきではないかと質問通告をしております。 まず1問目に、本町でヤングケアラーの実態調査の検討はできないか。 2番目といたしまして、家族による介護、看病等の援助の重要性は理解すべきであるが、ケアに当たる子供たちの学力低下なども考えられると思う。調査結果を踏まえ、支援が必要と思うが、対策は考えられないか。 通告は以上になりますが、前向きな答弁のほうをよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 神坂教育総務課長。 ◎教育総務課長(神坂健治君) 12番山本議員のご質問にお答えいたします。 議員がおっしゃられますとおり、学校に通いながら親や祖父母、幼い兄弟などのお世話をしている18歳未満の子供のことをヤングケアラーと呼称しまして、2015年頃より社会問題として取り沙汰されてございます。 家族思いの優しい子供という表現で表され、美談のようにも思われますが、介護や家事に多くの時間を取られ、家庭学習に時間を割くことが困難なばかりではなく、疲労や睡眠不足などから学校を休んだり、授業に集中することが難しくなり、自然と教育の場から足が遠のいてしまうケースもあるようでございます。 また、家事手伝いの延長と考え、子供自身がヤングケアラーの状態と認識できていない場合や、自分たちの苦労や家族の困難さを他人に知られたくない、話しても共感してもらえないという思いを抱きやすいという年齢期のこともあり、実態が把握しにくいとも言われております。 議員ご質問の、本町でヤングケアラーの実態を把握するための実態調査を検討できないかということでございますが、教育委員会といたしましては、こうした子供たちの状況を把握するための調査につきまして、小・中学校の校長先生方に校長会議の中でお諮りしまして、調査の必要性を認識いただいております。今後、関係各所属及び関係団体とも連携いたしまして、実態把握に努めたいと考えてございます。 次に、家族による介護、看護等の援助の重要性は理解すべきであるが、ケアに当たる子供たちの学力の低下なども考えられると思う。調査結果を踏まえて、何か支援ができないかというご質問でございます。一概にヤングケアラーと申しましても、家庭環境、家族構成、ケアの内容など、それぞれの状況や背景は個々に相違するものと考えます。調査の結果によりまして、そうした状況が確認されましたら、学校、関係各所属及び関係団体などと連携いたしまして、どういった支援が可能かということを検討してまいりたいと存じます。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 山崎保険年金課長。 ◎保険年金課長(山崎秀仁君) 保険年金課山崎です。 私のほうからは、介護保険の被保険者の方の状況を説明させていただきます。 令和2年3月末の状況ですが、65歳以上の被保険者の方は5,675人です。そのうち、要支援、要介護の認定を受けられている方は1,356人です。居宅介護サービスの受給者は690人、施設介護サービスの受給者は269人です。また、地域密着型の介護サービスの受給者は177人になっております。 高齢化を背景に、介護を担う人材の不足、また介護者の負担が増加することが今後見込まれます。議員ご質問のヤングケアラーですが、どのような対応が今後できるか、関係各課と連携を取り、また国、県の動向を注視しながら研究を進めてまいりたいと考えます。 以上です。 ○議長(松島啓君) 牧野福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(牧野雅明君) 失礼いたします。福祉事務所の牧野でございます。 12番山本議員の、ヤングケアラーについてのご質問にお答えさせていただきます。 福祉事務所所管では、障害者が対象となります。その状況につきましてお答えをさせていただきたいと思います。 令和元年度末で、障害者手帳所持者で身体障害者の所持者数が778人、療育手帳所持者数が170人、精神障害者、保健福祉手帳所持者数が77人おられます。世帯構成等、ヤングケアラーがおられるかどうかというところは、現在のところは調査できておりませんが、障害者世帯で18歳未満の子供さんがおられ、家庭内で援助を行っているヤングケアラーと言われます対象となり得る子供さんがおられるとは推測をされます。 今後の対応につきましては、関係各課と連携を取り、研究を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) ありがとうございました。 教育総務課のほうから、特に子供さんに対しての心のケアとかという感じでご報告をいただきましたが、保険年金課、福祉事務所については、ありったけの材料を集めていただいて、今の受給者の対象の中だけの話を伺いましたが、今の答弁では、これはやる気がないなというように感じました。各連携をされるということであれば、もう少し前向きなご答弁がいただけるんかなと思っておりましたが、受給資格とか家庭環境も分かっておられると思いますが、それに対してもう少し前向きなご答弁があるのかなと思っておりましたが、大変寂しく思っておりますが、各関係機関と連携を取りながらやっていくということなんで、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 先日、ある番組の24時間テレビで、偶然ヤングケアラーの放送がされておりました。その中で、高校生のとき、自分の母親の介護の実体験話を放送されていました。自分の母親が布団に寝たきりの状態から、自分では起き上がれない状態になり、自分が隣に寝て夜中にトイレに連れていったりして、大学進学も諦めて2年間介護をし、勉強をする余裕はなかった。でも、皆さんは母親が弁当を作ってくれていたが、自分はいつもコンビニ弁当だった、親に甘えられないことがつらかったという若者の放送。また、皆さんよくご存じの、クイズ番組などで活躍をしている松丸亮吾君が、高校時代母親が乳がんになり、自宅療養をされていたそうです。松丸君は人には言えない、過度な心配をさせてしまいます。介護という言葉はネガティブなイメージで、打ち明けること、手伝ってほしいことを言い出しづらい環境、また父親ももちろん介護をするけれど、生計のため父親は働かなければならないとなると、子供が介護をするようになる。子供のいる環境の中では、貧困家庭が7分の1であり、介護ヘルパーなど時間外であれば高額な金額、また回数超過では全額自己負担となるなど、家庭環境は大変であるとの放送でした。 本町でも、このような問題を抱えておられる家庭があるかどうか考えるべきと思っております。先ほど、教育総務課神坂課長より、校長会での内容確認等もしておられるというようなこともお聞きをいたしましたが、再質問の中で、もしそういった校長会等で把握されておられることが、もし答弁できるようでありましたら、ご答弁のほどをお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○議長(松島啓君) 神坂教育総務課長。 ◎教育総務課長(神坂健治君) 失礼いたします。12番山本議員の再質問にお答えをいたします。 学校では、個々の児童・生徒の家庭環境や家族構成を把握してございます。また、体調や出席状況につきましても気を配っております。ヤングケアラーかどうかということは別といたしまして、そうした状況に類似した、気にかかる子供さんが一部に見受けられることも事実でございます。非常にデリケートな内容でございますので、細心の注意を払いながら個別に対応をさせていただいているという状況でございます。詳細につきましてはご容赦願いたいというふうに存じます。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 教育総務課長からご説明いただきまして、今後ともよろしくお願いしたいなと思っております。 再々質問として、児童・生徒の環境問題は、地域、特に行政の力が必要と考えられると思います。この中の課長また代理級の皆さんの家庭内にも、親の方がおって、その介護等も必要な方もおられるんじゃないかなと思っております。そうした中で、現状で町民の方も頑張っておるというようなことをお聞きいたしておるところもあります。できることをできる人がするというような言葉もありますが、この介護、特にヤングケアラーにつきまして、最後に町長のほうから、このヤングケアラーという慣れない言葉について、どういうふうに感じたか、ご答弁いただければありがたいと思います。もしよろしかったら、副町長も。通告はしておりますんで、どちらでも結構です。 ○議長(松島啓君) 忠政副町長。 ◎副町長(忠政堅之君) 失礼をいたします。ヤングケアラー、非常に耳新しい言葉ではありますが、そこに起きている事象、あるいはそこに内在する課題、問題につきましては、従来からあった問題ではないかと思います。言ってみれば、古くて新しい課題ではないかと思います。これから国のほうは施設から在宅へというふうな流れも起きているようですので、こういった問題はこれからますます大きくなるんではないかなというふうな思いもいたしております。 そういったことで、18歳未満の子供さんたちの成長に、何かそういったことが大きな暗い影となるということがあっては決していけませんので、今後町としまして、そういったところに十分目を当てて、そういった方のフォローもしていく必要があるというふうに強く感じました。ありがとうございます。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山本議員の再々質問にお答えをさせていただきます。 今回、ヤングケアラーという聞き慣れない言葉ではありますが、大変重い意味を持ったご指摘またご質問をいただきました。先ほどから、関係各課長が答弁をさせていただいておりますとおり、教育、学校の現場、あるいは障害の関係など、それぞれの立場で常にそうしたことを念頭に置きながら職務に当たり、適切にその対応をさせていただきたいと存じます。 私が就任をさせていただきましてからは、恐らく初めてこの場でそうしたお言葉をいただいたと思います。そうした認識を持って職務に当たらせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) それでは、12番山本議員の次の質問に移ります。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) 大変、町長、副町長、ありがとうございました。今後とも、各担当間で連携して、よろしくお願いをしたいと思います。 2問目の質問といたしまして、庁舎、行政施設等の整理整頓の考えはということで、合併して15年が経過しましたが、旧町時代の重要書類等、莫大なものがあると思われます。また、過去イベントなどで使用した不用なものなどが本庁、各総合支所の空き部屋などで保管されていると思っております。いずれ、庁舎の改築等の時期も来ておるように思い、どの時期に整理するかは各所属の判断によるが、整理時に発生する不用品等をオークションで売却することが考えられる。整理についてどのように考えているのか、ご答弁をお願いしたいと思います。 また、公文書には保存年限があるが、整理を行えば管理を行いやすい。例えば、旭総合支所の2階では多数の書類が散乱しているが、整理をするべきではないかと思っております。 また、3番目は、町は以前柵原地域の空き家を購入して、当時は民具等の保管に使うとのことであったが、現在どのような利用をされているのか、ご答弁のほどをよろしくお願いいたします。 本庁、各総合支所、両支所には、莫大な資料があると思いますが、永久保存したり、業務上保管の必要なもの、また一時しのぎに保管をして、その後管理はしていない物件があると思われ、こうした質問をしておりますが、今後はデータベース化といった方法があるんではないかと思いますが、現状の各施設の状況をご答弁願いたいと思います。先ほどの質問と一緒で、やるかやらないかの問題だと思いますんで、その辺担当者のご答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 稲谷総務課長。 ◎総務課長(稲谷雄治君) 総務課の稲谷でございます。 山本議員の、庁舎、行政施設等の整理整頓の考えはというとこで、私の答弁は第1点目の、いずれ庁舎の改築等の時期も来る、整理時に発生する不用品等の整理についてはどのように考えているのかということにつきましてご答弁を申し上げたいというふうに思っております。 議員もご承知のとおり、本庁舎は建築後46年が経過、また旭総合支所は建築後42年が経過をしております。両施設ともに著しく老朽化が進んでおります。一方、柵原総合支所につきましては、平成24年に柵原総合支所を除却、柵原総合文化センターに総合支所機能を移管し、現在に至っております。柵原総合支所につきましては、このときに備品等の整理を既に済ませております。 さて、特に旭総合支所は、耐震補強工事等が実施できていないなど、様々な課題を抱えております。喫緊の重要な課題となっております。令和元年6月、あさひのみらいデザイン会議を設置し、理財課、地域みらい課が中心となり、地域住民と一緒になって旭総合支所等の在り方について意見交換を重ね、本年3月、旭みらいデザイン検討委員会から報告書が提出されております。いよいよ事業が本格化していくものというふうに考えております。 事業化に伴い、文書や備品等の整理につきましては、計画的に実施できるよう、既に町長、副町長から指示が出されております。旭総合支所では既に作業に取りかかっているところでありますが、支所だけでは作業が困難でございます。役場全庁を挙げて取り組んでいくこととしております。 また、本庁舎につきましては、毎年7月から8月を文書整理期間と設定し、文書保存年限を経過したものは廃棄処分を行い、整理を行っております。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 赤木旭総合支所長。 ◎旭総合支所長(赤木郁貞君) 失礼します。旭総合支所の赤木でございます。 12番山本議員のご質問にお答えしたいと思います。 2番目の、旭総合支所の書類の整理についてでございます。議員ご指摘のとおり、公文書にはそれぞれ保存年限がございます。現在の整理、管理の状況でございますが、現在支所では書類の整理を行っております。具体的には、保存年限の経過したものから機密書類、不燃データバインダーの金具、可燃物等に分類し、それぞれリサイクル施設やクリーンセンターへ運び出しを行っております。今までに6,160キログラムの運び出しを行いまして、また再利用につきましても努めております。引き続き、公文書の管理に注意を払い、また通常業務に支障のないように進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 梶尾柵原総合支所住民福祉課長。 ◎柵原総合支所住民福祉課長(梶尾勝幸君) 柵原総合支所住民福祉課の梶尾です。 柵原地域で購入した空き家についてのご質問にお答えします。 場所は、柵原総合支所の駐車場北側約30メートル付近にある宅地です。商店があった場所ですが、店舗を閉められる話があり、役場も近いことから、利便性もあり、平成26年に建物込みで購入しております。当初は民具等を保管していましたが、その後町内の指定ごみ袋及びごみステーション用のプラスチック製容器を保管する場所が必要となり、民具等は他の場所に移動し、現在は倉庫としてごみ袋、容器等、町内分を一括して保管、管理しながら、3地域で運用しています。 ごみ袋は、可燃ごみ、不燃ごみとも45リッター、30リッター、20リッターの3種類を、プラスチック製容器は、45リッター、30リッターの2種類の保管をしています。令和2年7月31日現在の在庫状況ですが、可燃ごみ用が、45リッターが539本、30リッターが390本、20リッターが319本、不燃ごみ用が45リッターが224本、30リッターが244本、20リッターが41本、プラスチック製容器が、45リッターが219本、30リッターが408本であります。 防犯上の観点からも、施錠等をして保管をしている状況であります。今後も、本町住民税務課、旭、柵原総合支所住民福祉課で連携を図りながら、保管、管理に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) ありがとうございました。総務課長のほうから、全般的なご答弁をいただきました。 実は、この一般質問通告をいたしました日に、たまたま教育委員会のところを通っておりましたら、教育総務課長等が倉庫の片づけをされておられまして、どうしたんですかと言ったら、運動場の倉庫を片づけないけんのんで、こっちも片づけにゃいけんのんじゃということで、いや実は、今僕こういったのは整理整頓できんのんかなという質問を出したばあじゃがと言うて別れたんですが、その後旭総合支所にもお聞きしたら、片づけるように指示は出て、今さっき所長が報告していただいたように、片づけを幾らかしてきているというようなこともお聞きをいたしまして、実はつい最近、支所長等と総合支所の2階を見させていただきましたが、まだまだ大変な量があるんだなと思っております。 それで、7月前、議会事務局長と杉山君と私とで、旧旭町時代の議会事務局にいろんな書類、またいろんな備品が残っとんで、私も過去そこに在籍しとった経験から、少し分かりませんかということで一緒に見に行きました。そして、その中で、備品として使えるものを持って帰って、今事務局で使っていただいたり、そしてそのときの写真類につきましても、私も岸田吟香の写真がありましたので、一時お借りをしたりしております。 そうしたように、いろんなことで使ったり、そしてリサイクルができるような形も今後必要ではないんかな思っておりますが、あえて総務課長にお伺いいたしますが、その備品等の、先ほど私も言いましたオークションというのはなかなか難しい、そしてコロナ禍の時代でございますんで、イベントもないので、そうしたこともできないんじゃないかと思いますが、以前に何かそういうことでもあって、オークションとかなんとかで備品の売買とかあったのなら教えてほしいと思いますし、旭総合支所では池上課長が3年目を迎えておられますが、支所管理ということで、池上課長も大変苦労されておると思います。そうした面で、今片づけの最中でありますが、どのような思いを持っておられるのか、池上課長のほうからご答弁いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 稲谷総務課長。 ◎総務課長(稲谷雄治君) 山本議員の再質問にお答えをさせていただきます。 オークションについて実施する考えはと、過去にそんな経験はあったかということでございますが、実は合併後の平成20年12月、町内2会場、1か所は旧大垪和小学校の体育館、もう一か所は旧打穴小学校におきまして、合併後余剰になった什器等、机とかキャビネットとか、こういったものをオークション、競り売りっていう格好で実施をした実績がございます。このときの概要を少し申し上げますと、このときのはテーブルや作業台、キャビネットなど、計150点を2会場で出展をいたしまして、合計の落札金額は約27万円ございました。 整理の過程で、使用可能な余剰什器がある場合には、財源確保の観点、またリサイクルの観点からも、こういった競り売り、オークションは有効な手段の一つだろうと思っております。今後、競り売り、オークションを実施するかどうか、またそれより有効な手段の模索を含めた上で、内部での検討が今後必要だと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 池上旭総合支所住民福祉課長。 ◎旭総合支所住民福祉課長(池上久子君) 旭総合支所住民福祉課池上です。よろしくお願いします。 12番山本議員のご質問にお答えします。 先ほど、赤木支所長が答弁をしましたが、ご指摘のとおり様々な書類が保管してあります。今後も、本庁の各関係課と十分協議をいたしまして、整理整頓をしていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 12番山本議員。 ◆12番(山本宏治君) ありがとうございました。オークションで27万円というような形で、売却もしたことがあるというようなことなんですが、梶尾課長に再度お聞きをしたいんですが、ざっと二、三千本のごみ袋の集積場所として置いておられると思いますが、今後いろんな形で考えられるということなんですが、なかなかそんだけの数があったら難しいんじゃないかと思うんですが、その辺は今後検討されるということなんですが、再度お聞きしたいことと、町長、副町長が7月、8月をそうした月間ということのような形でされておるというのも初めてお聞きいたしましたが、今後の町長としてのお考えがあれば、ご答弁願いたいと思いますが。 ○議長(松島啓君) 梶尾柵原総合支所住民福祉課長。 ◎柵原総合支所住民福祉課長(梶尾勝幸君) 保管場所ですが、住民税務課、柵原、旭総合支所と連携を図りながら、保管場所について考えていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山本議員のご質問にお答えをいたします。 先ほどから、支所長あるいは課長が答弁をしておるとおりでございますが、公文書の管理につきましては注意を払い、これからも対応してまいりたいと考えております。町としても、これから大きな事業を抱えておりまして、予定どおり進めば、まさにこうしたことが大変重要なことであります。保存年限ももちろんですけれども、保存年限が過ぎたからといって全て機械的に処理してしまえばいいと、こういうもんでもありませんので、細心の注意を払って、これからも対応してまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 以上で12番山本議員の質問を終了します。            (12番山本宏治君「ありがとうございました」と呼ぶ) ここで、ただいまから午後2時まで休憩します。(午後1時51分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後2時00分) ただいまの出席議員は12人です。 続きまして、1番山田議員の質問に入ります。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 失礼します。今日は、一般質問で義務教育学校と吉井川の防災対策の2点を通告しておりますので、よろしくお願いいたします。 まず初めに、私は義務教育学校は学年の区割りとして、6・3制がいいなと思っておるんですが、そのことについて議長、モニターの使用の許可をお願いします。 ○議長(松島啓君) 許可いたします。 ◆1番(山田雄二君) これは、平成29年3月の、文部科学省が全国の、ちょうど調査をした時点が100校でありましたから、学校数とパーセントがぴったり一致するというグラフですが、タイトルは「義務教育学校の学年段階の区割り」であります。これを、国立、公立、私立100校を調べましたところ、6・3制という学校が18校、つまり18%、約2割であります。4・3・2という区割り、学年の分け方が57%、約6割が4・3・2です。5・4とか、4・4とかという特殊な分け方は少ないんですね。そして、20%、約2割はまだ決めていないと、今後決めるんだと、こういうのが全国の状況でありますが、私は美咲町においては6・3、全国でも2割程度がされとるようですが、それをしたらどうかなということを、この本年6月議会で提案いたしましたところ、教育長が。 議長、モニターは結構です。 ○議長(松島啓君) はい。 ◆1番(山田雄二君) 教育長の答弁が、6・3制という形ではなくて、義務教育学校でしかできないことをぶれずに進めたいと、こういう答弁がありました。6・3制にならんかなと私は思ってたんですが、残念だなと思いながら、その頃美咲町のホームページを見ましたら、パブリックコメントの回答が載っておりました。その回答の中に、私が読んでおりましたら、例えばこういうふうなことが書いてあります。4・3・2という区割りはどうなっとるんだと、根拠を出せと、こういうふうなパブリックコメントに対して、そこの区切りを4・3・2に決定しているわけではありませんと、一つの例として言っているんだと。教育内容、つまり学年の区割りですが、これは今後設置予定の開校準備委員会で検討しますと。この学年の区割りを開校準備委員会で決める。ほかも読んでみますと、あるんですね。教室とか、教室の配置が問題になります、どういう学年の区割りかは。教室の配置は、カリキュラムの編成で変わるんだけど、それはカリキュラムなんかの今後設置予定の開校準備委員会で検討します。ええ、教育長、この前6・3制という形ではなくてと言われたのに、いつの間にそんなことが開校準備委員会で決まるんかなと、どっちが本当かということが質問の1点目であります。それほどに6・3制が駄目だというんなら、6・3制の短所は何か。6・3制でない形というんだから、じゃあない形の長所は何か。そして、教員確保を一体どうやってやるのか。6・3制ならば、教員は確保できます。6・3制以外は難しいです。そこをどうやるのか、これが1点目の質問であります。 2つ目は、今まで美咲町教育委員会が視察した先進校、鳥取県若桜学園、京都府亀岡川東学園、この前の高知市立土佐山学舎、全て義務教育学校を創設してほしいという要望が、地元住民、PTA、保護者から出ておるんです。しかし、我が本町では、PTAも自治会も、そういう要望は現在に至るまで一つも出ておりません。したがって、本町は行政主導の諮問委員会で決まったことを地域に下ろすという形で現在まで進めておりますが、その結果、地域住民への説明がおろそかになっておる面があるんではないかと、それは否定できんのではないかということをお尋ねをしたいと思います。 これは、平成30年1月の美咲町教育委員会もそういう認識は持っておられると。文書でこういうふうに書いてありますね。住民説明会に関して、諮問委員会、検討委員会や柵原地域のPTAの説明会では、ある程度の方向づけがなされてから説明をしてほしいと。ある程度までは行政で決めて、それから地元に下ろしたらいいんだと、こういうようなことを教育委員会も出されとるわけですね。そういうことからして、現在学校の形態、以前から、ここもう二、三年、義務教育学校か小中一貫校かでずっと今の教育長、前教育長のときもありました。決まってなかったんです。場所も決まっておりませんでした。 地域説明会は、平成30年のときの5回の各地域1回ずつ回った説明会と、昨年夏の黒瀬教育長が回られた1回ずつの説明会のときでしたが、どちらも義務教育学校という決定はしてなかったんです。場所も決まってなかったんです。だから、それが決まってから教育長、もう一遍来にゃいけんがなという声が多くの会場で聞かれました。また一方、もっと、今でもいいから情報をくれという要望もありました。 そうした中で、私は学校形態がもう義務教育学校と決まり、場所もはっきりした。ならば、もう大まかな柱は決まったんだから、いよいよ地元の皆さん、いろんな声を聞かせてくれと、膝詰めで話合いをする場ができるんではなかろうかということを思うわけです。 以上、教育委員会の見解をお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。
    ◎教育長(黒瀬堅志君) 山田議員の質問にお答えします。 1点目でありますけど、6・3制についての答弁と、それからパブリックコメントの言い方がニュアンス的に違うんではないかというご質問でありますけど、私は同じ趣旨だと考えております。なぜなら、最初の、せっかく義務教育をするのであるから、義務教育学校でなかったらできないことをするということですから、6・3制がいいとかどうとかでなしに、そこを検討した結果、義務教育学校にすると。 そして、それに対して学校開校準備委員会、これを厳密に言いましたら、表現が違っとったかも分かりませんけど、カリキュラム部会であります。しかし、そのカリキュラム部会は、4つの専門部会がありますけど、その専門部会で決めたことを最終的に決定するのは開校準備委員会という本体であります。 部分、部分を先ほどのように質問がありましたら、それは表現は違っとるかも分かりませんけど、本質としてはいっこも違っていないと思いますので、これは同じ趣旨であると、1点目はそう考えております。 2点目であります。6・3制の長所、短所ということで、私は今までしてきましたけれども、それよりも義務教育学校でなかったらできないこと、今は義務教育学校にとってどういう分け方がいいかということを、今カリキュラム部会で一生懸命検討してくださっております。結論がどうなるか分かりませんけど、そういうふうに柔軟に、もう最初から悪い、いいという形でなしに、全てを含めて検討されておられるということでございます。 3点目でございます。教員人事については、人事異動を伴うことでありますから、議員も重々ご承知だと思いますけど、このことについては私がどうこうという形にしても、そのとおりに行くとは限りません。軽々に言うべきではないとは思いますが、しかし新しく創設する義務教育学校にふさわしい人材を確保したいという努力をしていきたいし、そういう心意気を持っておるところでございます。 2番目でございます。2番目の点につきましては、いろんな学校を統合するとか、あるいは閉校するとか、あるいは吸収、いろんな形がありますけど、それについてはそれぞれの学校の統廃合に当たっては、いずれの場合でもそれぞれの歴史があったと思います。例えば、旧柵原町時代の小学校、中学校の統廃合を繰り返した歴史の中にも、いろんな思いやご意見があったことと思います。今の柵原中学は、以前は勝田郡と久米郡、川を挟んでそういう形があり、その後今度は次々統合、廃校というのは歴史が繰り返したということは、議員も重々ご承知だと思いますけど、全くないということでなしに、いろんな思いがあり、それで前を前を向いて、今は新しい学校づくりに向けて前進することが大切であるというふうに考えているとこであります。 3点目でございます。開校に向けて、各専門部会で鋭意精力的に協議を重ねており、よりよいものに仕上げていきたいと考えています。今まで合計3回の施設・備品専門部会を開催いたしました。それ以外に、そこに至るまで、第2回目では保護者から提出された要望書について協議もいたしておりますし、またその後3回目の前には、保護者の皆様、夜でありましたけれど、四十数名の人がもう一回話を聞かせてほしいということで、そこで意見交換をし、信頼関係の上で、きちっと冷静に意見交換ができたものと考えております。そういったことを踏まえて、意見を集約したところであります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) なかなか正面から問題に向き合っていただけていないので、若干残念であります。 最初に、答弁とパブリックコメントの趣旨は同じと言われますが、パブリックコメントでは、学年の区割りをそこで考えると言っているんですよ、回答で。町のほうは、パブリックコメントでは、準備委員会のカリキュラム部会で決めるんだと言っておる。けども、6月議会では、せっかく作るんだから、6・3制という形ではなしに、義務教育学校でなかったらできないことをぶれずに進めたいと。「6・3制という形ではなしに」と言われておるのに、これが同じ趣旨だと。もうこの後は教育委員会で考えてください、どういうふうにこれを訂正されるのか。私はそれほどこだわってはないんですが、答弁の重み、議会での信頼という問題であります。6・3制ではないと言っとるのに、その自分の言ったことが分からなくなって、もう開校準備委員会で決めるんだと。こんなことでは、議会への信頼という問題ではないかと思っています。 それから、文科省も、義務教育学校設立において様々な方法があり、地域から出た形、それもある、行政主導、それもある、様々な中でよりいいものにしてくれと、これは文科省からも出ており、私は6月議会でもそういうことも言いました。現に、地元説明会は、結局平成30年の1回と、令和元年度の1回と、2回であります。そのことが足らんのではないかという認識を問うたわけですが、各それぞれの歴史がそれぞれあって、それぞれでやるというような答弁でありまして、残念であります。 再質問で、私は先ほど教育長にもお渡ししたんですけども、実は今年の3月に、私はこの通告を書いた後に、県の教育委員会が義務教育学校についての方針を出しているというのに気がつきました。先ほど、教育長、課長にはお渡ししましたから。 最初に、このたび義務教育学校に関する資料を作成したと、2020年3月10日更新、義務教育課ということですね。ここに、本資料は、様々なことにおいてまとめたんだと、各地域の実態や必要に応じて活用ください。義務教育学校に手を挙げて頑張っているのは美咲町だけです。まさに、美咲町がこの資料を考えようというわけですね。その中に、義務教育学校のデメリットという問題がありまして、初めてこういうデメリットを私も目にしました。中高一貫教育との整合性が取れていないと、県がそう書いています。中高一貫教育と整合性ということで、中高一貫教育があるようなところでは、つまり津山中学です、県立津山中学。津山高校と中高一貫校ですね。これがあるような地域では、義務教育学校の存在意義を位置づけにくいと考えられる。はっきり書いたもんであります。中高一貫教育があるようなところでは、そういう地域では、義務教育学校の存在意義、存在意義を位置づけにくい。なぜならと、県は言うんですね、義務教育学校は小・中までが一緒だと。だけど、今の県の考えは、小学校を卒業したときに、中学受験、つまり中高一貫校ですよね、津山中学の入学試験を受ける、そういうことを考えておると。小学校の小・中9年間の一くくりは考えておらんということを言うんですね。 これに対して、私は今日教育長も資料をもう一回見せてくれというようなことなんで、多分先ほどのカリキュラム部会で、こういう資料の十分な検討がなされたかどうかは教えていただきたいんであります。中高一貫校、一貫教育をやっている岡山県、その岡山県のやり方と、義務教育学校の小・中9年間の一貫性、これを見たときに整合性が取れんという、この県の資料、そして関係のあるところではこれを参考にしてくれと、こういうものが出ておることについて、教育長、まずはこういう資料がカリキュラム部会で十分検討されているのかどうか。そしてまた、この中高一貫教育との整合性において、義務教育学校の存在意義が位置づけられんと、こういうふうに県教委が言っとるときに、どうここを位置づけていくのか。お願いします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) なるほどと思いました。私もここへ持っておりますし、同じ資料を2冊用意しております。県教委義務教育課というとこから出ております。そして、この資料は、ここも見ていただいたらと思うんじゃけど、議員見られとるので、参考文献というのがありまして、ここに文部科学省からの参考文献、そこで絶えず文科省からそういったものが年間に1回は出ております。そのくらい中身が変わっております、絶えず。昔出たものが一緒という形ではないです。恐らく、議員の方がそこまで言われるんですから、そこら辺のいきさつを見てくださりゃ分かると思います。 そして、正確に言います。皆さん方がどう受け止めるか分かりませんけど、ここに今議員が言われたことはこういうことです。義務教育学校の主なメリット、デメリットというのがありまして、メリットが幾つかありまして、今議員が言われたのは、義務教育学校のデメリットで、①としています。そこのところへ、次のように書いてあります。日本では、日本ですよ。日本では、大学への進学実績などを基に、中学受験が盛んな地域では、中高一貫教育、中高一貫校が多く設置されてきた経緯があるため、当該地域では、当該というのはそういったところです。これは、都会という意味ですね、そういった学校が該当するのは。途中で切りますけど、中高一貫校というのは私立学校で、大学ではという枕言葉があるのは、中高一貫校から私立に入れて、そして大学まで来てくださいという、最初からのそういった、俗な言い方をしたら非常に失礼でありますけど、エレベーター方式みたいな形であったり、あるいは大学の経営というような、いろんな形の中でこれは出てきとんですよ。それで、当該地域というのは、そういった町のそういったところから。考えてみてください。そういった学校が岡山県ではあまりありません。あるのはありますよ。それで、当該地域では、義務教育学校の存在意義を位置づけにくいと考えられると、こう書いてある、そういうところでは、というふうに私は全文を読んで理解をします。 それから、その後に、公立の義務教育学校は、これは津山中学校と高校を考えていません。公立の義務教育学校は、高等学校と一貫していないため、中学校受験が特殊な事例により、高校受験が必要になると。当たり前のことでしょうと、私はそういうふうに、この文を読んで理解をいたしました。そこら辺は、議員が先ほどこの文章を、恐らくこの文章だと思いますよ。 それで、私は、このことについて、いまだに義務教育課のほうから来てないけれども、これは一般論で書いとんか、岡山県に当てはまっとんか、どっちかその回答をくれと私は言っておるんですけれど、来ておりませんけど、恐らくまず私の解釈では先ほど言ったような形だろうと考えておるところでございます。ご理解のほどをよろしくお願いいたします。            (1番山田雄二君「質問漏れがあります」と呼ぶ) ○議長(松島啓君) 再質問。            (1番山田雄二君「質問漏れであります」と呼ぶ) 答弁漏れですか。            (1番山田雄二君「はい、答弁漏れを指摘いたします」と呼ぶ) どうぞ、1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 最初の、趣旨が同じだというのはおかしいんではないかという質問に対しての答弁をお願いします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 文言のフレーズ、フレーズで取れば、議員はそういうふうに捉えたんかも分かりませんけれども、質問の中に書いておられるように、6・3制という形でなしに、義務教育学校でしかできないということを私が言っとると。私も記憶しております。だけど、はなから6・3制という形でなしに、義務教育学校がもう決まったわけですから、義務教育学校という形の中でいろいろ考えるという意味と、そしてそれを開校準備委員会あるいはカリキュラム部会に、そっちのほうでそういう形で議論してくださいということは、あまり変わっていないと、私はそう考えるんですけどね。 以上であります。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 答弁については後でお考えください。また、議会の信頼という問題からして、先ほど読んだような答弁があれば、もっとそこは重く受け止めていただきたいなと、私は思っております。 この県教委の方針のところですが、当該地域ということで、何か当たり前というようなことを言われていますが、中高一貫の、この津山圏域において美咲町もその中に入るわけですが、中高一貫という教育の大きなベースがある中では、義務教育学校がしにくいということを県教委が出すということは、岡山県にそれに該当するところがあるわけです。私は、一つの考え方としまして、6・3制を採用すれば、小学校は小学校で6年なんだと、中学は中学で3年間、先ほどモニターで見たように、全国でも2割はあります。そうしておけば、県教委が言われているような、9か年というくくりではなくて、6年で完結するんだと、従来の公教育の6・3制をそのままできるんだという義務教育学校の形にしていけば、整合性は十分成り立つわけです。4・3・2のような形を取ると、非常にこの整合性は取りにくくなる。そこのところを考えていただけんかなということを申し上げておきます。 最後に、教育長と私の答弁が、何か先ほどの、地元の話合いを結局のところ、平成28年1月に前の教育長が義務教育学校のことを出されました。それ以来、令和2年、この9月までに、地域への説明会は30年度に1回、31年度に1回なんです、令和元年度ですね。そういうわけで、不十分だったところは不十分と認めて、けども場所や学校形態が決まったので、そしたらもうある程度大きな枠ができたんだから、皆さんのいろんな声を聞こうと、そうやって地元に入っていくという、いいきっかけができていると思うんですね。そういうことを再々質問で質問をいたします。 ○議長(松島啓君) 黒瀬教育長。 ◎教育長(黒瀬堅志君) 行政が決定すべきことは決定する、意見を聞く必要があるときにはお聞きする。決定するタイミングを考えて、決断することが建設を前に進めることだと考えております。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 答弁漏れはありませんか。 ◆1番(山田雄二君) ありません。 ○議長(松島啓君) それでは、1番山田議員の次の質問に移ります。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 次に、吉井川を主に、防災のことをお尋ねをいたします。 一昨年の平成30年、西日本豪雨においては、美咲町にも大きな被害が出ました。防災対策に一刻の猶予も、もちろんないわけであります。本町には、旭川、吉井川と、一級河川が流れておるわけですが、特に吉井川は過去何度も大きな洪水を引き起こしてきている点を鑑み、防災対策をお尋ねをしたいと。 今回は、特に苫田ダムの放流ということが、全体としてどういう形でなされておるのかと。私も調べてみて、いろいろ初めて分かることがたくさんありましたので、吉井川の防災に関して、特に苫田ダムの放流の全体像がどういうものであるのかというようなことを教えてももらいながら、また要望もしていきたいと思っております。 まず、最初の質問ですが、苫田ダムの放流には3種類のものがあるようです。1つ目は緊急放流というものです。2つ目が事前放流、そして3つ目に洪水調節と、最近は時々新聞にも載ったりもするんですが、そういうそれぞれのものの内容、それぞれの放流の仕方における内容はどういうものなのか。そして、それを実施する要件はどういうものがあるのか。苫田ダムは、平成17年3月に完成し、ちょうど本町の合併と同時であります。平成17年4月から運用されていると聞いております。それ以来、いろいろなことはあったんでしょうけど、こういう緊急放流、事前放流、洪水調節、そういうものによる放流の実績はどういうものがあるのか。そして、住民の皆さんに周知する方法はどのようなものがあるのか。苫田ダムのある鏡野町においては、十何か所にスピーカーが設置されております。すぐに放送が流れます。17だったと思いますが。しかし、本町ではそういうものは特にはないんですね。そういうふうなことから、住民周知の方法をお尋ねをしたいということを思います。 次に、これは水害のタイムラインについてもお尋ねをしたい。水害時に、河川の流域でそれぞれの自治体あるいは関係機関が取るべき行動を時系列にまとめたものが、今はもう要請されておると。高梁川も旭川もでき、今年6月には吉井川もできたと聞いておりますので、さてこの水害タイムラインが我が吉井川においてどのようになされておるのかということをお尋ねをしたいと思います。 3つ目に、様々にこうして、事前に私もくらし安全課と打合せをしましたところ、様々な取組を安全課のほうは考えてくださっとる、既にこういうことがあるんだと、ありますけど、住民への実際の周知となると、結局何があるのかと。住民も、その情報が伝わってこないと、自分たちの避難行動やその対策、自分らの身を守るための具体的な行動につながらないわけですね。そうしますと、住民への周知方法として、今告知放送やみさきテレビのデータ放送というようなものがあると、その辺りをまた教えていただきたいと。そして、特に私が思いますのは、台風のときに内水の管理で樋門を閉める、その必要上、外で作業をされている役員の方がおられるわけです。そういう方には、告知放送やテレビでは全然、外におりますから分からんわけですね。つまり、屋外のスピーカーを使った緊急放送、あるいは常にスマホを見てチェックすれば、苫田ダムの放流が確認できると、そういうものがあれば、作業をしたり動いておられる方も最新の情報が常に分かると、こういうふうになるんですが、その辺りの情報発信の工夫はできないものかと。 以上が質問であります。 ○議長(松島啓君) 浦上くらし安全課長。 ◎くらし安全課長(浦上彰君) くらし安全課の浦上でございます。1番山田議員の、吉井川の防災対策と緊急放送についてのご質問にお答えさせてもらいます。 私のほうからは、最初の質問の苫田ダムの放流、それに関する要件とか実績と、それから3番目の屋外スピーカーを使った緊急放送や、スマートフォンを使った情報発信などができないかというご質問にお答えさせてもらいまして、2つ目の水害タイムラインにつきましては、後ほど井上政策推進監のほうからお答えをさせてもらいます。 まず、最初の苫田ダムの放流の関係でございます。近年、梅雨、台風時期の雨量は年々激しさを増しておりまして、災害時におけるダムの果たす役割も大きく報じられております。ご質問の苫田ダムでございますけども、平成17年3月に完成いたしました国管理の多目的ダムで、その最大貯水量は約8,410万立米でございまして、新成羽川ダム、湯原ダムに続きまして県下3番目の貯水量となっております。 ダムの操作につきましては、いろいろとございますけども、洪水等災害発生時につきましては、議員ご指摘のとおり緊急放送、事前放流、洪水調整放流がございます。現在まで苫田ダムにつきましては、緊急放送、事前放流につきましては、その実績についてはございません。 ここで、議員ご質問のそれぞれの放流状況についてご説明をさせてもらいます。 まず、緊急放流でございますけども、こちらにつきましてはダムを守るための最後の手段でありまして、平時の最高貯水位210.5メートルのところ、洪水発生時におきましてダムの洪水調整最高水位であります229.7メートルを超えると予想される場合、流入量と同量の放流が行われるものでございまして、こちらにつきましては下流域の河川水位が急激に上昇するものとなるものでございます。 続きまして、事前放流でございます。こちらにつきましても、洪水調整の一つとしまして、今年度より多くのダムで運用が開始されました。既に降った雨量、それから気象庁から出される最大39時間先の予想雨量が基準を上回った場合に、この事前放流が行われることとなっております。洪水の発生を予想した場合につきまして、利水事業関係者に支障を与えない範囲で、制限水位以下の利水量分を放流しまして、一時的に洪水調整をするための治水容量を確保するためのものでございます。つまり、苫田ダムにつきましては多目的ダムでございまして、工業用水、上水道用水、かんがい用水、発電用水などの利水量分を減らしまして貯水量を確保するものでございます。この放流を実施する場合につきましては、下流域の水位が急激に上昇しないような、安全な放流量で行われることとなっております。事前放流を行った場合でございますけども、もしも予想雨量がかなり少なく、水位が回復しなかったといった場合につきましては、それぞれの利水関係者からの損害補償という問題も、一つあるおそれがございます。 最後に、放流の洪水調整でございます。こちらにつきましては、洪水発生時等に下流への放流量を調節する放流操作でございまして、基本的に苫田ダムにおきましては流入量が毎秒200トン、200トンまでは同量の量を放流いたしまして、200トンを超えた場合につきましては、200トンを超えた一定量をカットしまして、放流を実施いたしておるところでございます。今年度につきましては、7月14日の早朝に、一時期ではございますけども、200トンを超える放流が1回のみ行われました。こちらにつきましては、様々な状況を判断いたしまして、みさきテレビのデータ放送について掲載をさせてもらいました。 ダムの放流につきましては、流域住民の安全を守るためにも重要な情報でございまして、今後もそのときの状況を見極めながら告知放送、データ放送、美咲町メール、それから屋外スピーカー等も活用しながら、住民の皆様に周知のほうを図っていきたいと、伝達したいと考えておるところでございます。 それから次に、住民への周知方法といたしまして、告知放送やみさきテレビのデータ放送でなく、屋外スピーカーを使った緊急放送や、スマートフォンを使った情報発信ができないかといったご質問でございますけども、現在の災害発生時の情報伝達手段としましては、議員ご指摘のとおり告知放送、それからデータ放送が中心となっておりますけれども、昨年からは登録者のみにはなりますけれども、美咲町メールのほうでもお知らせをいたしております。このメールにつきましては、現在登録者数が550名とまだまだ少ないため、今後登録者数が増加するように、周知のほうに努めてまいりたいと考えております。 また、町内の防災的に重要な地点につきましては、無線によります屋外スピーカーを設置しておりまして、緊急時にはそちらのほうの放送も利用いたしておりますところでございます。 それから、新たな伝達手段といたしまして、インターネット検索サービスの大手でございますヤフーとの協定を進めてまいっております。こちらにつきましては、アプリをダウンロードしていただきますと、パソコンやスマートフォンに、プッシュ式にはなりますけども、美咲町の防災情報を伝達したり、避難場所の検索を行うこともできるようになります。協定の締結ができましたら、広報紙等でもお知らせしますので、町民皆様のご活用をお願いしたいと考えております。町としましては、情報が重複することにもなりますけれども、情報伝達手段としましては、故障や断絶等に備えまして、複数の媒体を利用いたしまして、住民の皆様に周知していきたいと考えておるところでございます。 私のほうからは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 井上政策推進監。 ◎政策推進監(井上博登君) 失礼いたします。私のほうからは、2番目の質問でございます本町の水害タイムラインとその対策を示せというご質問にお答えをさせていただきます。 お話をいただきましたタイムラインでございますが、防災関係機関が災害の発生を前提に起こり得る状況を想定しまして、いつ、どのような防災行動を、どの主体が行うかを時系列に整理し、まとめた防災計画のことであります。タイムラインなんですけども、これはもともと英語なので、アメリカから持ってこられた概念でございますが、東京大学の松尾一郎先生と国土交通省、それが主導されまして、全国の一級河川水系を順番に作成が進められているところでございまして、美咲町では旭川水害タイムラインが平成29年3月、吉井川水害タイムラインは今年の6月に策定をされているところでございます。 吉井川水害タイムラインですけれども、こんな形で策定をされております。開きますけど、細かいですけど、各関係機関のやること、どういう状況だったら何をするかといったことが、大体18ページぐらいにわたってまとめられているものでありまして、昨年度策定の検討委員会がありましたので、私をはじめ役場の職員が複数回それに参加をしまして、策定に携わらせていただきました。 なんですけれども、さっき見ていただいたら分かると思うんですけど、かなり詳細に作られております。ですので、これをこのとおりに動くってなかなか難しいですし、町民の方にこういうのをお示しするというのもなかなか難しい、このままでは、だと思っています。これは国の視点から見て、どういう原型が必要かっていうことで作ったものでありますので、当然ですけどもこれだけで十分だということは決して言えません。町民の方々、それから役場が危機意識を共有しまして、何が起きたらこうするといった手順について、心の準備をしていくことが必要だと考えております。 既に、個人単位でマイ・タイムラインというものが美咲町で作られております。以前、広報紙に出ていたと思うんですけれども、これが各ご家庭とか、各個人単位で災害のときに備えて何を準備しておくとか、どういうふうに避難していくとかというのを準備していただくものでございますが、これに併せまして役場がどういうふうに動いているのかといったことをお示しする必要があるのではないかと思っておりまして、今現在策定中でございます。素案なんですけども、今こんな形で、なるべく分かりやすい形でつくろうというふうに今考えてございます。なるべく、これも早めにお示ししたいと考えております。 今年の7月豪雨、令和2年7月豪雨では、九州地方で甚大な被害がありました。報道でご存じと思いますが、熊本県の球磨川では、このタイムラインを全国に先駆けて策定をした先進地であったわけです。にもかかわらず、人吉市、球磨村、八代市はタイムライン、これに沿って対応したにもかかわらず、被害が残念ながら出てしまいました。この理由を分析しないといけないんですけれども、市町村の動きをあらかじめ住民の方にお伝えできていなかったことが理由の一つではないかなというふうに考えております。 これを受けまして、私のほうで美咲町水害タイムラインの素案を策定中でございます。お示ししているとおり、なるべく分かりやすくお伝えすると。それから、気象庁が出している警報や注意報といった公式発表を受けて動くのではなくて、例えば今お話しになったダムの情報だとか、あと短時間の雨量とか、そういったものを、美咲町用の明確な基準を決めたいというふうに考えてございます。 私からは以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) いろいろと、一遍に理解するのが難しいほどたくさん答弁ありがとうございました。 結局のところ、放流に3つあると。緊急、事前、それから洪水調節とあるけども、緊急放流や事前放流は、まだ実施されていなかった。我々は苫田ダムが今まで30年とか、何回かあったときに緊急放流じゃと思い込んどりましたけど、あれは洪水調節なんだというようなことも整理できました。 それで、ぜひこういう情報が、今日の答弁の中では例えば町が防災の日というようなことで、一斉のをされとると思います。あるいは、各自治体には自主防災組織もあります。様々なそういう機関で、そういう全体像、系列、全体図を言っていただく、何回かそうやってくだされば、大体どういう流れで情報が下りてきていると、だから我々に必要なのは、この全体の中のこれだなというような整理が徐々についていくと思うんですね。そういう意味で、自治会の自主防災組織や、町内全体での自主防災の日を昨年ぐらいからやっていると思いますけど、その辺りで全体図を、水害だけではありませんが、伝えるような、そういうふうなところのお考えがないかということを1点お知らせください。 それからもう一つは、事前放流、あるいは緊急放流は、これはもうダムがいっぱいになった、越しているわけですからこれはもうしょうがないとしても、特に事前放流なんかでは、それを実施するタイミングが難しいと、あまり早くして雨が降らなかったらって、先ほど補償の問題も、課長のほうからありました。そういう中で、推進監のほうから、美咲町に合わせた基準づくりというような、現場をちょっとでも地元の人によく分かるようにというようなことがありましたので、その辺りの、空振りであっても危ないときには危ないというのを出すのが今の要請でありましょうから、ぜひ美咲町に合わせた基準づくりのとこや、事前放流におけるタイミング、あるいはタイムライン発動のタイミング、様々なことについて、まだ十分、言えれる範囲内で結構ですので、町としてこういうふうなことを考えとるという辺りを教えていただければありがたいと思います。 ○議長(松島啓君) 井上政策推進監。 ◎政策推進監(井上博登君) 失礼いたします。山田議員の再質問にお答えをいたします。 1点目が、こういったタイムラインなど、町の方針を自主防災組織の方々にお伝えしてはどうかというご質問でありますが、もちろん今後こういったものが策定されれば、自主防災組織の方々にまずご覧いただいて、意見をいただくとか、実際にこういうふうに動いてもらうとかといったことは可能かなというふうに考えております。ありがとうございます。 2点目でございますが、タイムラインにダムの操作とかといったものをどういうふうに反映するかということでございますが、今策定中なので、あまり詳しいことが申し上げられないんですけれども、先ほどくらし安全課長が説明されましたが、ダムの操作のお話ですが、結構難しいです。緊急放流、事前放流、じゃあそれが下流の水位にどういうふうに影響してくるのかといったことが難しいかなと、私も難しいなと思います。今まで緊急放流を一回もやっていないということでございます。じゃあ、下流の水位の高さは一体何だったんだと、じゃあこれから何を見ればいいのっていうふうにお考えだと思うんですけれども、一つは苫田ダムの放流量、上流の水の量を見ていただくのが一番いいのかなというふうに思います。議員のご地元の飯岡地区であれば、上流の塚角地区の水位を見ていただければいいでしょうし、塚角地区であれば、上流の津山だったり、苫田ダムの放流量などを見ていただくのがいいのかなと。あまりダムの操作で水位が動くということはあまりないのかなと思います。緊急放流がもし行われるようであれば、町民全員逃げないといけないぐらいのことだと思っております。 そういったところで、前回、2か月前に美咲町でも長雨で、若干被害が出たんですけれども、そのときの水位の動きを見ますと、大体ですけれども苫田ダムの放流量が増えた1時間後ぐらいに、塚角地区で水位が上がっていると。恐らく、そのまた1時間後ぐらいに飯岡地区ぐらいで上がっているというふうに大体分かってきたので、ここはもう経験でやっていくしかないのかなというふうに思います。 昨年度からタイムライン検討委員会のほうに私も出席させていただいて、その都度ダムの管理者の担当の方が来られていたので、美咲町ではダムの操作情報が物すごく大事なんだと、水位がどうやったら上がるのか、タイムラインに入れてほしいと、事あるごとにお願いをしてきたんですけれども、聞き入れてもらえませんでした。といいますのが、支流とか、厳密に出すことができないというふうなお答えだったので、だったらもう自分たちで使えるものをつくっていくしかないのかなというふうに考えております。 すいません、一応これでお答えになっておればと思うんですけれども、よろしくお願いいたします。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 1番山田議員。 ◆1番(山田雄二君) 出す発令のタイミングなんかは本当に難しいということが新聞報道なんかでもありますので、ぜひ十分検討してくださって、美咲町の様々な、かゆいところへ手が届くような、それぞれの地域の方に情報が伝わるような工夫をぜひお願いいたします。 再々質問で、私はくらし安全課の課長と、あと最後に町長にお尋ねをいたします。課長にお尋ねしたいのは、先ほどの外部スピーカーのことです。洪水調節で出るそのことも、私は苫田ダムにも電話して聞いてみましたら、毎年もとても出てはないと、二、三年に1回ぐらいの頻度なんですね。ですから、先ほどは外部スピーカーを活用ということを課長は答弁で言われたんですが、ぜひそこのところがどの程度現実性があるのか、実際にそういうお考えなのか、外部スピーカーを使った住民周知のところをもう一遍答弁をお願いいたします。 それから最後に、町長にお尋ねしたいのは、こうやって防災につきましても様々な前向きな努力がなされ、町としての要望も、県の河川事務所に言ってもいただいとると。あるいは、先ほどの教育長との話で、私はちょっとかみ合わんというような失礼なことも申し上げたんですが、結局のところ住民に町がしょうることが伝わって、それが少々仮にずれていても、それだけしてくださっとるという、そういう熱意、一生懸命さがまた住民と役場との、全体との一体感とかになるかと思うんで、ぜひこの住民周知の辺りを今後もしていただきたいと思うんでありますので、町長からまたご見解を伺えればと思います。よろしくお願いします。 ○議長(松島啓君) 浦上くらし安全課長。 ◎くらし安全課長(浦上彰君) 山田議員の再々質問にお答えさせてもらいます。 ダム放流時に外部スピーカーを使用ということでございます。今年7月14日に200トンを超える放流がございました。これは、朝4時とか5時という段階でございまして、我々も事務所に詰めておりまして、ダム管理事務所とも連携を取りながら、これはいっときであって、すぐ放流量のほうは下がりますと、雨もやんでますということで、それが早朝でもあったということで、我々もいろいろ判断させてもらいまして、今回についてはデータ放送のみと、皆様の急な不安をあおらないといったことでさせてもらいました。 今後につきましても、その状況を見ながら、外部スピーカーを使う、告知放送を使う、データ放送のみにするとか、いろんなものにつきましては、その状況、ダムの放流量、それから河川の水量を見ながら、総合的に判断をしてやってまいりたいと思いますけども、当然緊急時におきましては外部スピーカーの利用は積極的に使うようにしてまいります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 山田議員のご質問にお答えをいたします。 本日いただきました吉井川の防災のご質問、また苫田ダムの事前放流のご質問、これは特に柵原地域の方から、切実な問題としていろいろ承っておることばかりでございました。少しでも防災・減災につながるように、今後も私を先頭に防災対策には当たってまいりたいと思いますし、空振りを恐れずやっていくというつもりであります。 それから、防災に限らず、町の取組についてもっと広く周知すべきと、これは誠にそのとおりでございまして、私就任以来積極的にみさきテレビにも職員が自ら出演して、町の取組をご理解いただけるように努めること、あるいは広報紙、SNSを通じて情報発信を強化すること、それをさらに努めてまいりたいと思います。 なかなかコロナ禍の中で、何事もなんですが、人に集まっていただいて説明をしていくということが非常に難しく、これは当初想定をしておりましたより長期化するのではないかと心配をしております。そうした中で、どのような情報伝達手段がいいのか、先ほど防災の関係では、情報伝達手段の一つとしてヤフーとの協定を結んだということを一つご紹介もさせていただきましたが、常にそのことは念頭に置きまして努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 以上で1番山田議員の質問を終了します。            (1番山田雄二君「ありがとうございました」と呼ぶ) ここで、ただいまから午後3時10分まで休憩します。(午後2時56分) ○議長(松島啓君) 休憩前に引き続き一般質問を継続します。(午後3時10分) ただいまの出席議員は12人です。 続きまして、11番貝阿彌議員の質問に入ります。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 皆さん、改めましてこんにちは。本日の最後のバッターになりました貝阿彌でございます。 今9月定例会におきましては、私も当面の課題等々について質問をと思ったんですけれども、多くの同僚議員のほうからそうした質問についてはされておりましたので、私はあえて新町建設計画、6月議会まで第3次振興計画ということで質問をさせていただいておりまして、それとの関連性を含めながら、新町建設計画についての質問を通告をさせていただいておりまして、新町建設計画の中でも前段、後半という分け方についてなんですが、それは合併の必要性ということで、新町計画の中に、合併時にこの3町がどういったことで合併をしていくんだといったようなことをうたわれております。そうしたことの中で、それから将来にわたっての新町ということで、2つに分けさせていただきまして、質問をさせていただいております。 まず、1点目の合併の必要性についてということの中で、地方分権推進と厳しい財政状況への対応、それから少子・高齢化への対応、多様化、高度化する住民ニーズへの対応、個性を生かした地域づくりへの対応ということで、以上4項目を挙げておりまして、それぞれに書かれておりまして、その合併が15年を経過しております。そうした中で、町長がどのように捉えられておるかということをまずお聞きをしたいと思います。 ということで、地方分権の推進等という部分の中では、行財政の効率化、合理化を進める、財政規模を拡大して行財政能力を安定、強化する必要があるということをうたって合併をしてまいっております。それから、少子・高齢化への対応、これは高齢者福祉や子育て支援など、保健・医療・福祉サービスの充実、専門的な人材の確保や育成、地域の実情に応じた教育環境の充実を図ることを目的、それから多様化、高度化する住民へのニーズということにつきましては、高度な専門的な能力を有する職員の確保、育成、効率的な厚生施設の配置等々をうたい、4番目の個性を生かした地域づくりへの対応ということは、創意工夫による施策や事業の企画立案を進めることで、他の地域とは異なった個性豊かなまちづくりを進めていくということで、合併に入りまして15年を経過し、こうした部分の中がどのように変わってきておると判断をされておるか。こういったことを、町民の皆さんにもどういう状況になってきておるんだよということを、行政執行として進めていく必要があるんではないかといったように感じております。 さきの第3次振興計画におきましても、10年から5年に短縮して社会情勢の激変に対応していくんだといったようなことで、なるほどというように思っております。そうしたことで、新町建設計画につきまして我が町のこれから、将来に向かってどのようなまちづくりをしていけばいいかといったようなことが問われるだろうと思う中で、今年のように、新年早々からコロナ禍の対応であるとか、水害対策であるとか、ここに来まして内閣総理大臣の辞任であるとかというように、大変激変な情勢の中でありますけれども、見失ってはならないのは、我が新町の計画をどのように進めていくかということではないかといった思いがしておりまして、質問をさせていただきました。 そうしたことを進めていく上で、合併時にこういった状況がうたわれておったことにつけて、こういうような判断が基に、これからこういった新町に向けてやっていくんだということが、2番目のほうで語っていこうと思いますので、まず1点目の合併の必要性ということでの捉え方を町長がどう感じておられるか、その辺をお知らせください。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員の新町建設計画に関するご質問にお答えをいたします。 美咲町が誕生しました平成17年3月22日から今日までの15年間を振り返りますと、当時では想像もできなかったスピードで少子・高齢化、過疎化、人口減少が進んでいます。それに伴い、労働力の減少、地域経済の縮小、税収の減少や社会保障費の増大といった経済面の影響のみならず、社会面においても地域の担い手不足による地域コミュニティーの低下、子供同士の交流機会の減少、子育て機能や介護機能の低下など、様々な形で負のスパイラルとなって地域力に大きな影響を及ぼしています。 あわせて、地方分権の進展、高度情報通信社会の到来、地球規模の環境問題の発生、そして先が見通せない新型コロナウイルスの感染拡大など、社会経済情勢は目まぐるしく変化しており、本町の存立の基盤を揺るがしかねない事態となっていると感じています。 一方で、社会の成熟化に伴い、経済的な豊かさとともに、人と人との触れ合いなど、精神的な豊かさが強く求められるようになり、住民ニーズの多様化、高度化が進んでいます。中でも、保健・医療・福祉の分野は、今後より生活に密着したニーズが増加するものと考えられ、特に介護や保育は個別的で多様な対応が求められています。 しかしながら、行政にとってこうしたニーズに迅速かつきめ細やかな対応をすることは難しい面があります。国、県、本町においても、財政の危機的状況は深刻さの度合いを深めており、多様化、高度化する住民ニーズに行政だけで対応することは、質的にも量的にも限界を迎えていると言えます。そのため、地域力を高めることにより、地域に活気や安心をもたらし、住民同士の絆を深め、地域の住みよさを高めていくことができるように、地域のことは地域自ら、しかもできるだけ住民に近いところで決定できる、協働のまちづくりから一歩踏み込んだ小規模多機能自治の構築を目指しているところです。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 町長も今言われました財政についての部分というのは、これから考えてみますと、コロナ対策で赤字国債を発行してどんどん国のほうは景気対策等々に向けてということでやってはおりますけれども、こうした状況を考えますと、本当に近い将来がどうであるかということが見通せないというような思いになっておるんではないかなといったように思います。そうしたことで、今後の財政的に見た場合、町長としてこういったとこは町民の皆さんにも辛抱していただかんといかん部分が来るんではないかといったようなことを、先取りして発信をしてやっていかんと、なかなか難しいんではないかなといったように思いますが、その辺についてはいかがでしょうか。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員の再質問にお答えをさせていただきます。 議員ご指摘のとおり、合併から人口は2割減っていますが、公共施設は減っておりませんし、財政規模は縮小をしておりません。しかも、合併の算定替えがピーク時に比べて10億円減ると、段階的に減っておりましたが、いよいよなくなりまして、ピーク時に比べ10億円減っておると、こういう状況であります。 そうした中で、先月25日、行財政改革審議会というものを立ち上げまして、これからの美咲町の行革に向けた大綱案の策定に向けて、そうした審議会を立ち上げたところであります。 と同時に、今年の5月からは、課長級以上の職員で庁内に行財政改革推進本部会議を立ち上げまして、月1回、町民、民間と行政の役割分担の再検討、事務事業の徹底的な見直し、基金の整理、こういったことに取り組んでおります。 行革ということで言えば、先ほど言いましたように、合併以来公共施設が減っておらず、維持管理に多大な管理経費を要しておるということが一つ大きな問題でありましょうし、また各種団体に対する補助金交付あるいは事業、そういったものが時代と合っているのか、ニーズと合っているのか、そういったことも大きな見直しのポイントになろうかなと考えております。 また一方で、非常に削減が難しいライフライン、町道、水道管、下水道管、光ファイバー、こういったものは、人口が減ったとしても減らすことは非常に難しいわけですが、こうした施設の更新や維持管理をどう軽減していくかということも、我々に問われておると考えております。 そうした中で、義務教育学校あるいは旭地域の中心部の拠点整備、そしてこの庁舎の整備と、町はあまり期間が長くない中で、大きなプロジェクトを検討をしております。行革を進める一方で、町の未来を切り開いていくための拠点整備を進めていかなければいけないという、大変難しいかじ取りも迫られておると、こういった状況でございますが、しっかり努めてまいりたいと考えております。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 今町長のほうから説明をいただきました審議会であるとか、財政改革等々、新聞も見せていただきまして、やって進めていっておる、そうしたことを十分に進めていって、その都度またご報告等をいただくようにお願いを申し上げて、この質問については終わらせていただきます。 次の質問に行きます。 ○議長(松島啓君) それでは、11番貝阿彌議員の次の質問に移ります。 ◆11番(貝阿彌幸善君) それでは、新町の建設計画の、新町の将来像についてということで、住民が主役の協働のまちづくり、これは先ほども町長が言われておりました多機能自治をということでやっていかれるということですので、これも第3次振興計画のほうへうたいこんでおられましたので、これはいいかなと思います。 それから、地域の特性を生かしたまちづくりということで、これについても今朝ほどから同僚議員等々が言われておった中で、こうしたことを捉えてやっていくんだというようなことが、それに当てはまってくるんかなといったように感じております。 私がここで上げておきたいなと思うのは、事業の選択と集中を進め、賢く収縮をしながらとあります。この「賢く収縮しながら」という文章がちょこちょこ出てきております。それで、決してあれではないんですが、かなり抽象的で、この「賢く収縮」という意味が本当に町民の皆さんにどう理解をされるんであろうかといったように思うとこがありまして、その辺について、選択と集中という部分について、町長が先ほども事業についての部分では、道路管理であるとか、水道管理であるとか、いろんなそういった部分についてはおっしゃっておられることはよく分かりますし、ただ私が一つ思うのは、公共施設の部分で利用を本当にされていないようなとこがもう大いにあるだろうと、そういったとこを早く、これを賢く収縮をしていくということで、町民の皆さんに十分に説明をし、理解を得て、そうしたことを進めていくことがまず第一肝要ではないかなといったように思っておりますので、そうしたことを進める意味では、公共施設の部分についても今調査を進めていって、もうほぼ出来上がっておるんですかね、必要であるとか、必要でないとかという部分が出ておるんかなとは思うんですけれども、そうしたとこをこれから早く進めていっていただければというように思いますので、そうした部分での具体的な取組を町民の皆さんに教えていただければと思います。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員の新町建設計画に関するご質問のうち、賢く収縮するといった部分のお尋ねについてお答えをさせていただきます。 賢く収縮するとは、人口維持、歳入維持を前提としたこれまでのまちづくりから、人口減少、歳入縮小時代を見据えた新しいまちづくりへの転換を図るということであります。少子・高齢化の進行や、人口減少、産業の担い手不足などにより、歳入を支える環境は厳しく、一方で社会保障費などの行政経費は増加し、今後の公共施設やインフラ施設の老朽化への対策や、義務教育学校の建設、庁舎を含めた拠点整備など、大型事業を進めることにより、財政運営は一層厳しさを増していくことが想定されます。 まず初めに、行政運営からです。社会情勢の変化などにより、多様化、高度化する行政課題を的確に把握し、迅速で質の高い行政サービスを提供するためには、限られた資源や人材で効率的な行政運営を行うことが必要不可欠です。役場組織の機構改革、人事制度改革、組織の活性化、事務事業の効率化、審議会、委員会等の再編など、簡素で分かりやすい組織、機構の構築を進めます。併せまして、職員研修制度の充実、計画的な職員定数の削減と職員人件費の抑制など、職員の意識改革と定数等の適正化を図ります。 財政運営につきましては、持続可能な財政運営を維持していくために、経常的経費の抑制などの内部努力に加えて、公共投資の重点化とコスト縮減、補助金の見直し、町税等の歳入確保と負担の適正化、遊休財産の適正管理、予算編成方法の見直しなどを進め、持続可能な財政基盤の確立を目指します。 あわせて、公共施設等総合管理計画などに基づき、既存施設の管理運営の在り方、再編の必要性などを再点検するとともに、指定管理者制度の活用、民間へ委託する業務の拡大など、効率と経営的な視点により、最適な手法を選択することといたします。 また、自主、自律した持続可能なまちづくりを支える財政基盤を健全かつ強固にするため、行財政改革を前提として様々な手段を検討して、一般財源や特定財源の確保を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) 再質問というよりも、お願いという部分になろうかと思うんですけれども、新町の将来像についての計画等々について、るる詳しく町長のほうが申しておられましたことを、進めていって、早くそうしたものを町民の方々に理解を請うということをしていく。今のコロナの中で、出ていって対応していくことが大変困難であるというのは分かりますが、そうした中で紙面であるとか、放送であるとか、いろんな分野を活用して、思いを伝えて、早く理解をしていただくということに向けていっていただければ、この新町計画も生きてくるんではないかなといったように思います。 そうした中で、私これは一般質問の通告はしていないんですけれども、町長が3期12年、県政のほうで一翼を担っておられたという状況の中で、たしか新町が出来上がった当時が県議のほうへ出られた年ではなかったかなというように記憶をいたしております。以前、私も国会の先生にも言ったことがあるんですけれども、平成の大合併は本当にどうだったんならということを、国民の皆さんに十分知らしめる必要があるんじゃないですかと。意義があった、意義がなかった、そうではなかった。それで、幸いではないんですけど、久米郡5町あった中で、それぞれ三者三様の仕方をしております。そうした中で、いろいろ言われるのは、単独町で残っとったほうがよかったんじゃないかとか、じゃけどいやいや、それは合併しとったほうがいいんではないか。それからまた、もう一つは大きな町へ吸収合併されたような形に、あのときはたしか対等合併だったというようには聞いておりますけれども、誰の目から見ても吸収合併のような形で向こうへついたという、三者三様の状況があったように思いますが、その辺については町長が12年間県政に携わった中でどう感じておられるか、そのことをもしよければお聞かせ願い、もしあれでしたらまた後日そのことについて教えていただければと思います。これは宿題にさせていただいても構いません。 以上、どうでしょうか、町長。 ○議長(松島啓君) 青野町長。 ◎町長(青野高陽君) 貝阿彌議員のご質問にお答えをさせていただきます。 実は、ちょうど合併の波が吹き荒れておった平成15年、16年あたり、私は山陽新聞社でそういう合併の担当をしておりまして、本当に日々住民投票、あるいは当時首長が辞職して選挙に打って出られたような自治体もありましたし、岡山県内各地を取材をしておりました。そうした中で、結果的に、おっしゃるように久米郡5町それぞれの道を歩むことになったわけであります。 私は以前の仕事で、久米南町も選挙区でありましたから、そのときつくづく感じておりましたのは、合併していない町よりは、合併をしている町のほうが行政運営は大変だなと、つくづくそれは感じておりました。そうした思いもあったからこそ、私もこの町長職を務めて、何とかこの新しい町を軌道に乗せていきたいなという強い思いがあったわけであります。 今のは、率直に私の胸のうちをお話をさせていただきましたが、こういう立場をいただきまして、ちょうど合併が今15年であります。職員に常々言っておりますのは、合併20年に向けて、今ある地域の課題をできるだけ解決して、明るい未来が展望できるように、一つの大きな目標として、5年後を目指して頑張っていこうじゃないかと、数々、先ほどから言いました大きなプロジェクトもありますし、一方で行革を相当進めていかなければいけない、こういう課題もありますが、繰り返しになりますけれども、頑張っていこうと、ここ5年間が美咲町の大きな転換点でもあるし、これから先のまちづくりの大きなポイントになる、大変だけれども頑張っていこうということは、常々言っておるわけであります。 合併の是非につきましては、よかったとか悪かったとか、ここで申し上げるべきでもないと思いますし、私自身もそういう思いはありませんで、前へ向かってよりよい町を、議会の皆さん、住民の皆さんとつくっていくと、そういう思いでいっぱいでありますので、どうぞ今後ともよろしくお願いを申し上げます。 以上でございます。 ○議長(松島啓君) 再々質問ありますか。 11番貝阿彌議員。 ◆11番(貝阿彌幸善君) じゃあ、私の思いは、合併についてのことで町長にお聞きしまして、ほぼ同じ考え方の方向性であったなという思いの中で、私は3町が合併して新町ができてよかったなという思いの中で、新町計画を充実したものに進めていくということを念頭に置いてもらって、努力してもらいたい。そのことをお願いしまして、一般質問を終わります。 ○議長(松島啓君) 以上で11番貝阿彌議員の質問を終了します。 本日予定しておりました一般質問の日程は以上で全部終了しました。 次回の議事日程は明日2日午前9時30分開議で、本日同様一般質問から行います。 本日はこれをもって散会します。(午後3時38分)...