笠岡市議会 > 2017-06-13 >
06月13日-02号

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  1. 笠岡市議会 2017-06-13
    06月13日-02号


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    平成29年  第 2回 6月定例会        平成29年第2回笠岡市議会定例会会議記録(第2号)             平成29年6月13日(火曜日)〇議事日程   午前9時30分開議  日程第1 一般質問(個人質問)       ・12番  馬 越 裕 正 君       ・11番  藏 本 隆 文 君       ・ 2番  井 木   守 君       ・ 1番  大 本 邦 光 君        ──────────────────────〇本日の付議事件  上記議事日程と同じ        ──────────────────────〇出席議員(22名)   1番  大 本 邦 光 君         2番  井 木   守 君   3番  大 山 盛 久 君         4番  齋 藤 一 信 君   5番  三 谷   渡 君         6番  東 川 三 郎 君   7番  大 本 益 之 君         8番  田 口 忠 義 君   9番  仁 科 文 秀 君        10番  大 月 隆 司 君  11番  藏 本 隆 文 君        12番  馬 越 裕 正 君  13番  藤 井 義 明 君        14番  樋之津 倫 子 君  15番  原 田 てつよ 君        16番  妹 尾 博 之 君  17番  坂 本 公 明 君        18番  森 岡 聰 子 君  19番  山 本 俊 明 君        20番  天 野 喜一郎 君  21番  奥 野 泰 久 君        22番  栗 尾 順 三 君        ──────────────────────〇欠席議員(0名)        ──────────────────────〇説明のため出席した者の職氏名  市長    小 林 嘉 文 君      副市長   岡 本 裕 也 君  教育長   浅 野 文 生 君      教育部長  井 上 洋 一 君  政策部長  高 橋 文 子 君      危機管理部長藤 井 敏 生 君  総務部長  赤 迫 圭 太 君      市民生活部長網 本 善 光 君  健康福祉部長藤 井 一 男 君      建設部長  坂 本   明 君  こども部長 福 尾 雅 俊 君      産業部長  石 田 輝 宏 君  上下水道部長小 槙 美智夫 君      市民病院管理局長                             占 部 英 明 君  消防長   松 尾 勝 明 君      総務課長  塚 本 真 一 君        ──────────────────────〇事務局職員  局長    鈴 木 健 文 君      次長    宮   恭 子 君  主幹(兼)係長浅 野 幸 次 君        ──────────────────────            午前9時30分 開議 ○議長(栗尾順三君) おはようございます。 ただいまの出席は22名です。定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,お手元に配付しておりますので御了承願います。 これより日程に入ります。        ────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(栗尾順三君) 日程第1,一般質問を行います。 通告順により個人質問を許可します。 質問時間は1人30分以内です。 12番馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) おはようございます。 前回御紹介させていただいた,伊東潤さんが書かれた笠岡にちなんだ小説の2回目が出ました。潮待ちの宿シリーズで「追跡者」という題名です。内容のごく一部を申し上げますと,かの有名な長岡藩の河井継之助山田方谷からの本を大量に預かって帰る。そして,笠岡港から船に乗るために学びやに泊まるという話です。この小説にも出てまいります,岡山県民として皆さんよく御存じの人に山田方谷という人物がいます。現在の高梁市に生まれ,当時の備中松山藩の財政の立て直しにも貢献されました。NHKの大河ドラマでも取り上げてほしいと運動しているところでもあります。その山田方谷に有名な言葉があります。「それ善く天下のことを制する者は,事の外に立ちて,事の内に屈せず」です。この言葉の意味を作家の童門冬二さんは次のように解釈しています。事,すなわち目先の問題があっても,その内に巻き込まれてしまってはいい政治はできない。一旦事の外に立ち,離れた視点から問題を見なくてはならないと言われています。山田方谷の言葉を肝に銘じながら,今回の質問に入りたいと思います。 1項目めです。井戸平左衛門賞についてお尋ねします。 5月11日の山陽新聞に大きく掲載されていました。「中2対象,向上心養成目指す」。郷土の偉人にちなみ,勉学に励み,他の模範となっている生徒をたたえるとありました。表彰するのは市内10中学校の2年生の中から20人程度,校長先生から推薦してもらうそうです。生徒に目標,目的を持って中学校生活を送ろうとする向上心を養ってもらおうと創設したそうです。 そこで,何点か質問します。 1,唐突な印象を受けますが,なぜこのタイミングなのでしょうか。 2,中学2年生だけを対象とする理由は何でしょうか。 3,表彰される内容と基準をお聞きします。 4,なぜ名称を「井戸平左衛門賞」とされるのでしょうか。 以上,質問します。よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの馬越裕正議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) おはようございます。 馬越議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目につきまして,昨年12月ごろから検討した案件でございます。本市の教育施策の重点の一つとして学力向上を掲げておりますが,その実現のためにサマーチャレンジ放課後学習サポート等学習支援事業を展開しているところでございます。この賞を考えたきっかけは,学校での授業や補習授業等を通しながら勉学に励んでいる生徒を表彰し,たたえようと考えたところでございました。そして,この井戸平左衛門賞に限らず,例えばスポーツや文化,芸術で頑張ってる生徒,漢字や英語,数学などの検定にチャレンジしている生徒など,さまざまな分野で力を発揮している子供たちもたたえていきたいと考えております。このようなことを継続的に協議していく中で,平成29年4月20日,教育委員会井戸平左衛門賞が議決され,4月27日の総合教育会議で公表した次第でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長。 ◎教育長(浅野文生君) 2点目につきましてお答えをいたします。 中学校3年生は勉励賞や全国少年表彰など表彰される機会が比較的多いため,表彰の機会の少ない中学2年生を対象にしました。そして,この賞を一つの目標にして向上心を持って中学校生活を送ってほしいという願いを込めております。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 表彰につきましては,中学校2年生の中から勉学に励み,思いやりの心やたくましさを持ち,他の生徒の模範となる者を各中学校長から男女1名ずつを目安に推薦してしていただき,表彰状などを贈る予定としております。 次に,4点目につきましてお答えいたします。 馬越議員さんも御承知のとおり,井戸平左衛門はみずからの身命を賭して多くの民衆を救った人物でございます。この実直な井戸平左衛門のように勉学に励み,他を思いやる心を持った人物になってもらいたいという思いを込め井戸平左衛門賞という名称にいたしました。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) まず,市長にお尋ねするのがいいのかと思います。 今まで私も議員を何年もさせてもらって,今までの教育委員会の考え方と若干違って,今回はこういう表彰をするということが出たように私は感じております。となると,恐らく市長の思いがどっかにあったんじゃないかと思うんですけども,市長がどの時点でどういうことを考えたのかということ,もし教えてもらえればありがたいです。よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 先ほどの答弁でも述べさせていただきましたけども,子供たちの出生数が300人を切るという形になってまして,笠岡の少子・高齢化がますます進んでいる環境の中で一人一人の子供を大切に育てたいという思いがありまして,その中で私自身の実体験にもよるんですけども,なかなか総合的に全部の科目でいい成績を上げるような優秀な子供ばっかりじゃない訳でして,勉強はできないけどもスポーツはできる,あるいは絵を描くのが上手だとかいろんな生徒がおられると思います。そういった一人一人の子供にスポットライトを当てて,すごいね,あなたはという賞をつくっていきたいなという思いが教育委員会との話し合いの中でこういう形で結実してるというふうに御理解いただければと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今の市長の御答弁をお聞きして教育長にお尋ねするんですけども,最初の答弁と若干市長の思いが違うのは当然だと思うんですけども,教育長とすれば,市長の思いはこうだったんだけども実は教育委員会としてはこういうぐあいになったという,その経緯がもし分かれば教えてください。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長。 ◎教育長(浅野文生君) この井戸平左衛門賞に至るまでの経緯ということで御質問がございました。 基本的には,まず今の中学生の実態からもう少し学力を上げたいという思いが市長のほうからございました。学力だけで表彰するということについて教育委員会も協議をいろいろ重ねてまいりました。果たしてそれだけでいいのかというのが出てきまして,その中で人間性であるとか平素の行いであるとかそういったものも加味して持っていったほうがいいのではないかなあという協議がございました。そういうあたりを教育委員会の代表である私と市長とでいろいろと協議をしまして,最終的にじゃあ井戸平左衛門という人物がおるから,この人物で表彰してはどうかという市長提案がございまして,私のほうもそれなら賛成ですよということで今回こういう賞を創設したということでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) お二人の話が若干微妙に違ってるように感じるのは私だけかも分かりませんけども,教育長は学力だけで市長が何とかしろという,表現は適当じゃないですけども,表彰すべきだという意見を最初に言われたと言われました。そして,後の市長の答弁では,いろんな特徴を持った人を表彰すべきだということで先ほど市長は言われました。結果的にこの表彰の結論が,勉学に励み,他の模範となってる生徒をたたえるということで,実は私がよく分からないのが,例えば答弁の中にあった思いやりの心とたくましさとか,それは誰がどのように評価するのかというのが一つ分からないのと,もう一つ最初の話に戻りますと,勉学というのは当然学校の生徒はすべきことであって,それをわざわざ表彰する必要があるのかっていうのは素朴な疑問としてあります。その辺も含めて,どういうぐあいの基準で誰がどういうぐあいに評価されるのかというのが分からないのが1点と,もう一つは例えば具体的なことを言いますと,勉強する人にしてもスポーツでも何でもいいんですけども,50の人が80に努力してなったという人と,10とか20の人が努力して50とかになったという,この努力した結果と経緯というのはなかなか分かりにくいと思うんですけども,1番になったから立派だとかじゃなくって恐らく一生懸命頑張った人を評価するということだと思うんですけども,そこら辺をどのように評価していくのかというのが,もちろん校長先生に任せてるからということになるのかも分かりませんけども,皆さんが理解できるように分かりやすい基準があるべきだと思うんですけども,その辺はいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長
    ◎教育長(浅野文生君) どのように誰が評価をしていくのかということや,あるいは絶対評価が本当にできるのかという,そういう御質問かなあというふうに受けとめております。 市長が最終的に思いとして持っておられますのは,一人一人の持ち味を発揮している,そういう子供たちを評価していけばいいんではないかと,これが最終的な市長の見解でございました。そういう中で,井戸平左衛門賞を創設していこうという流れが一つはベースにはあります。 それから,誰がどのように評価するのかということでございますけれども,これは全国学力・学習状況調査結果であるとか,あるいは県の学力・学習状況調査結果であるとか校内の期末,中間テストであるとか,それから授業中での子供の発表力,発言力それから意欲と,そういったものを総合的に考えた中で,この子は勉学に励んでいるというのが一つ。それは,学校現場,担任,そしてそれを統括している校長,ここが最終的に判断ができるんではないかというふうに考えております。それから,50の子が80に,あるいは40の子が60に,そこのところの絶対評価の部分は十分加味していかないと,頑張っているのになかなかそこのところを認めてもらえなかったというのでもいけませんから,それも含んだ上で最終的には全体の,どうしても総合評価ということになりますけれど,総合的に判断して,この子なら十分学校の井戸平左衛門賞として推薦できるという子供さんを選ぶことができる,そしてそのことがほかのクラスのあるいは学校のみんながそれはそうだというふうにうなずける,そういう子供を選んでいこうとしている訳でございます。どうしても教育ですから抽象的になってきますけれど,客観的な科学的なデータだけでは推しはかれないという部分がございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) あと簡単な質問ですけども,1年生はなぜしないんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長。 ◎教育長(浅野文生君) 小学校と中学校で一つは節目がございます。中学校はどちらかというと思春期の入り口に当たっているというふうに私は捉えております。そういう中で,中学校1年生に入った段階で子供たちはその環境になれると,そして友達を見つけると,いろんな新しい教科にチャレンジしていくと,そういう段階であろうというふうに思います。2年になった段階で幾らか自分の目標,こういう点で頑張っていこうと,自分はここが強いからこれをもっと伸ばそうと,これは弱いから何とか克服していこうと,そういう思いが出てくるのが2年生だろうというふうに思っておりますので,なれる段階,それから新たに自分を見つけて,これからやっていこうという段階。3年生はもう中学校の最高学年として次の進路へ向かう段階。そうなったときに1年生よりは中学校2年生のほうが適切ではないかというふうに判断をいたしました。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ですか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) この質問をするときにいろいろ調べてみましたら,新山地区で土倉賞という賞をもう20年間続けてらっしゃいます。毎年2人の優良児童を推薦して,置き時計を渡してるとかということがあります。 教育長としてほかのこういう賞を笠岡市内でしてらっしゃるということを調べておりますでしょうか。それとも,そういうことは関係なくて井戸平左衛門賞っていう賞を今回設けたということでいいんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長。 ◎教育長(浅野文生君) 市内の表彰制度でございますけども,一番最初にどうかなあと思ったのがPTA連合会が行っている勉励賞,これとかぶるんじゃないかなあということを非常に強く思いました。それから,今言った土倉賞であるとかわかば賞であるとかくすのき賞,そういった賞,あるいは愛の善意銀行が行っている善意賞,それから警察が行っている全国少年表彰,そういった事柄も含めながら,笠岡として公教育の場で一つ新しいものとして,対象が大体3年,6年生,そういったあたりが最終的には決まってくるという中で,中学校2年生を対象にした新しいものとして井戸平左衛門賞というのを贈ることが一つは学校の新しい表彰制度として目標になってくればいいなあと,そういう思いで創設をしております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) あと,井戸平左衛門賞という名称なんですけども,ここにいらっしゃる方はもう当然よく御存じなんですけども,島根県の大田市との姉妹都市縁組井戸平左衛門の関係で姉妹都市の関係をやっております。表彰した人たちを例えば大田市へ連れていくとかということでより深まると思うんですけども,そういうことを検討する余地があるのかどうかと今回設けたこの賞は少なくとも3年間は続けるとか5年間は続けるとかということまで考えていらっしゃれば教えてもらいたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 浅野教育長。 ◎教育長(浅野文生君) 今現在の段階で表彰した子供たち,多かったら20人ぐらい,そういう子供たちを大田市へ連れていくということについては,これはもう市長と十分協議をしていかなければいけない案件だろうというふうに思います。たちまち可能かどうかというのは私は今現在判断できません。 それから,少なくとも3年間ということですけれども,これは私は継続的にやっていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 市長,最後にお尋ねします。 教育長はお答えしにくかったみたいなんですけども,多分お金の問題があると思うんですけども,大田市へ連れていくということは市長とすれば積極的に考えられますでしょうか,どうでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) この井戸平左衛門賞を創設するに当たって威徳寺に行きまして長田先生に相談したり,また大田市の竹腰市長にも相談したりしながら進めさせていただきました。両方とも,そりゃあもういい制度だからぜひ進めてくださいというような応援をいただいております。 それで,趣旨に関しては今説明したとおりで,もちろん井戸平左衛門徳川幕府時代の笠岡市の42代の代官様のうちの第14代だというふうに記憶しておりますけども代官様であった訳です。そういった歴史を勉強していただく,飢饉のときの対応をどうしたかということをしっかりと勉強していただくことは非常に重要なことだと思いますけども,そこで例えば将来的に大田市の子供たちとの交流とかが図れるようであればそれも検討していきたいなあと思いますけども,すぐにじゃあとった人をぜひ大田市にということはまだ考えてないです。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 2項目めの質問に入ります。 ネウボラ制度の導入についてお尋ねします。 3月8日の中国新聞の記事に,福山市は早ければこの6月に妊娠,出産から学童期の子育てまでを切れ目なく支援するネウボラ制度を始めるとありました。親が訪れて支援や助言を受ける総合的な窓口,子育て世代包括支援センター市拠点支所や保育所など市内12カ所に開くとありました。福山市では新年度予算案に関連経費2億4,600万円を計上とありました。何点かお尋ねします。 1,笠岡市のネウボラ制度の導入の可能性についてお尋ねします。 2,笠岡市の今までの実績と今後の課題についてお尋ねします。 3,今年度の笠岡市の関連予算についてお尋ねします。 以上で終わります。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 馬越議員さんも御承知のとおり,フィンランドで実施されている包括的な相談支援機関ネウボラを参考とした子育て世代包括支援センターの整備は,国において少子化社会対策大綱及びまち・ひと・しごと創生総合戦略に掲げ,妊娠期から子育て期にわたって切れ目のない支援を行うワンストップ拠点として,おおむね平成32年度末までに地域の実情等を踏まえながら全国展開を目指すとしています。 笠岡市では,子育てを支援する母子保健部門児童福祉部門等をこれまで子育て支援課が担い,課内で情報共有,連携を図り,母子健康手帳交付から子育て相談と切れ目のない支援に努めてきたところです。本年4月にこの分野を健康福祉部から分離独立させてこども部を創設し,充実を図ったところでございますが,同じフロアで専門職等の連携がとりやすいという利点は継続しており,子育て支援ワンストップ化につながっていると考えております。このように現在でもネウボラに実質的には近い状況ではございますが,子育て支援策は今後においても笠岡市にとりまして重要な施策と考えておりますので,現在策定中の第7次総合計画においてもしっかりと位置づけ,その中で子育て世代包括支援センターを導入し,子育て支援を充実してまいります。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 今までの実績としましては,妊娠期から切れ目のないサポートとして妊娠届け出の際に面接,相談を始まりとして,平成28年度においては出生児273人全員を対象に保健師が赤ちゃん訪問を行い,母子の健康状態を把握するとともに,家庭環境や育児の状況確認を行いながら育児へのアドバイスを行ってまいりました。また,今年度からは産後ケア事業を実施し,出産直後の母子への心身のケアや育児のサポートに取り組んでおり,さらには乳幼児期の家庭での養育に課題がある場合には保健師と要保護児童相談員家庭相談員が情報共有の中で対応を協議し,保護者に寄り添った支援を行っているところでございます。ほかには乳児健診,1歳6カ月健診,3歳児健診などの定期健診や予防接種,コンシェルジュの配置,子育て技法の普及などの各種の支援事業を行っています。こども部内で情報を共有しながらライフステージの変化や子供を育てる家庭環境の変化を捉えながら,医療機関,福祉関係機関,教育部局と連携して子育て世代に寄り添った支援を行っているところでございまして,ほか市町に比べて遜色のない取り組みを行っていると考えております。 今後の課題としましては,センター設置におきましては運営のための保健師,社会福祉士,助産師等の専門職の人員確保及び相談スペースの確保などが上げられます。また,支援事業におきましては,妊娠期から切れ目のない支援について今までよりもさらにきめ細かい相談支援が必要と考えており,子育て世代包括支援センターの導入に向けてサポート体制のさらなる充実を検討してまいりたいと考えています。そのほかには本年3月議会で田口議員さんから御質問をいただきましたが電子母子手帳がございます。これまでの母子健康手帳に加えて,スマートフォンなどを使用して保護者が妊娠期から乳幼児期までの健康管理を行ったり,保護者に子育て情報などを配信して支援する仕組みとして電子母子手帳の導入についても検討してまいりたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 健診などの母子保健事業を初めとした今年度の関連予算でございますが,約1億3,200万円を計上しています。内訳といたしましては,コンシェルジュ事業が428万円,要保護児童対策事業が880万円,母子一般事業が959万円,はぐくみ笠岡事業が762万円,産後ケア事業が229万円,母子保健事業が3,089万円,母子予防事業が6,880万円などでございます。福山市が福山版ネウボラの創設事業として本年度予算に2億4,600万円を計上していますが,ネウボラ創設のための事業に絞っていますので笠岡市の関連予算と単純には比較できないことを申し添えさせていただきます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対し,再質問ありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今日初めてお聞きになる人もいらっしゃいますネウボラという言葉ですけども,これはフィンランド語でアドバイスする場所ということだそうです。そして,福山市長は先々週ぐらいに市の幹部とフィンランドへ1週間前後訪問されてるのが載っておりました。福山市とすれば多分ネウボラっていう言葉を使いながら今後やっていくんだと思うんですけども,笠岡市でこのネウボラという言葉を使っていくのか,もう一つは子育て世代包括支援センターっていうこの長い言葉をそのまま使うのかどうかも含めてお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) この名称の使い方でございます。厚労省等で母子保健法等では母子保健総括センターと言ってみたり,そういった機能的には同じような内容でございます。ネウボラというのも耳なれない言葉でございまして,また子育て世代包括支援センター,これもまた行政的に長い名前でございます。福山の場合はあのね相談窓口というふうな名称を使っております。こういったなじみのいい尋ねやすいそういった愛称も必要なのかなと。基本的には子育て世代包括支援センターで愛称というようなことがいいのではないかと現在のところでは考えております。今後の課題とさせていただきたいと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) あと一つ,細かい質問します。 たしか市長の御答弁の中で子育て技法という言葉が出たと思うんですね。これは具体的にどういうことをされるんでしょう。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 子育て技法ということでいろいろなところで出ておりますのは,ボーイズタウン・コモンセンスペアレンティングという難しい英語での技法を日本語に訳して子育て技法という形にしておりまして,これはアメリカのボーイズタウンという施設で子供たちにかかわってきたケースワーカーの方が,長年の経験の中から問題行動であるとかそういった子供たちの行動をどのように対応していくかというプログラムを開発されたということの技法でございまして,実際に昨年は富岡幼稚園で実施をしています。5回とか6回とかその回数で,いろんな子供たちが体現する行動について親としてどういうふうに対応するのかという具体的なことからいろんなスクリーンを使ったり実際に実習をしてみたり,そういったプログラムの中で親としての技術を高めていくと,そういったプログラムの内容でございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) お聞きするだけでもなかなか難しくてよく分からないというのが正直なところです。 あと,質問の中で課題というとこだったと思うんですけども,専門職員の確保とか相談スペースの確保が今後の課題でもあるという表現をされたと思いますけども,現実論としてこれは何とか解決しそうなんですか,それともなかなか難しい課題なんでしょうか,そこら辺はどうなんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 人材の確保につきましては,いろいろ募集する形をとる中での確保は可能かなとは思います。これも予算を伴います。ただ,場所の確保といたしましては,現在の庁舎の関係,いろんな施設の関係で設備投資がなかなか難しい状況でございます。要は,機能が発揮できるかという視点において考えていく内容になろうかと思いますので,施設での場所の確保というのは新しいところというのはなかなか難しいように感じております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今の御答弁の中にもありました専門職員の確保ということも関連すると思うんですけども,予算が約1億3,200万円という表現をされましたけども,これはほとんどが人件費だと解釈していいんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) この1億3,000万円の内容でございますけども,健診の事業費も入っております。そういった費用のほかは人件費という形になろうかと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) あと,私が昔の話をするのもどうかと思うんですけども,昔は都会とか行ってた人たちが実家へ帰って子供を産むということがあったと思うんですけども,今はそれがどうなってるのか,自分がよく分かんないんですけども,それも含めて今回のこの制度に関しては笠岡在住の人だけが恩恵を受けるんでしょうか。それとも,たまたま実家に帰った人たちもこういう恩恵を受けるんでしょうか,お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 現在のところ基本的には市民という形で思っております。里帰り出産等々のことにつきましては,今後の課題にさせていただければと思います。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) この項目の最後の質問にしたいと思いますが,たまたま隣の福山市がネウボラという言葉を使いながら新聞等でのアピール度も非常に高いという中で,笠岡市へそういう子育て世代が移住してもらうために特徴的なことは何なのか。それを今後どうアピールしていくのかがもしあればお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 笠岡の特徴ということでございますが,子育て応援読本というのを笠岡市でも発行しております。これをごらんいただくと,妊娠に始まって学童期まで子育て支援の内容が事細かく助成制度から相談業務から記載されております。こういったきめ細かく対応できてるものとは思っておりますけれども,こういった制度をしっかりPRすることで子育てしやすい環境を御理解いただきたいというふうなことで思っておりますし,今後もこれを充実させていくというふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 3項目めの質問に入ります。 多目的トイレ,多機能トイレとも言いますが,私は多目的トイレという言葉で統一して質問に入ります。 最近お聞きした話に次のような内容がありました。御高齢の御夫婦が一緒に出かける際にトイレの件で困るということです。どちらかが男子トイレあるいは女子トイレに入った場合に,外で待っているだけで心配だがそばにいてやることができないという話でした。もう一つの話は,お父さんが小さい娘さんを連れているときに娘さんのトイレに困ったということでした。車椅子の方や障害者の方にも優しい多目的トイレの設置は,これからの時代には必要不可欠であると考えます。笠岡市の現状と今後の対策をお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの質問の答弁をお願いいたします。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 3項目めにつきましてお答えいたします。 多目的トイレは,車椅子使用者が利用できる広さや手すりの整備に加えて,オストメート対応設備やおむつかえシート,ベビーチェアなどを備えることにより,車椅子を利用される方だけでなく高齢者や内部障害者,子供連れの方など多様な方々が利用可能なトイレでございます。 本市の既存の公衆トイレのうち,各地域の屋外にあるトイレや公民館施設内のトイレなどの多くは整備後長い年月が経過しているものであり,こうした多目的を前提とした複数の機能が備わっていない状況でございます。近年整備した古城山公園や駅前の公衆トイレを初め本年3月に完成いたしました笠岡諸島交流センターでは多様な方々の利用を前提とした多目的トイレとしての機能を備えております。このほか市民会館や中央公民館,竹喬美術館やカブトガニ博物館など不特定多数の方々が訪れる施設でも,施設の改修時にあわせて車椅子対応も含めた多目的機能を有するトイレを整備しております。今後は新規に公共施設を整備する際には多目的トイレの考え方をしっかりと取り入れてまいりますとともに,既存のトイレ施設の改修につきましても,スペースの問題等を勘案しつつ可能な範囲で多様な方々の利用にかなう施設整備を進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対し,再質問はありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 実は今回このトイレの件の質問をするに当たり,いろいろ勉強,調査しました。今までも議会でトイレに関してはいろんな項目でいろんな人が質問されております。例えば学校のトイレを和式から洋式にしたらどうかとかということも昔から言われておりますし,非常に個々でトイレのことは質問されたし私も個々で思ってたんですが,今回この質問をするに当たっていろいろ考えたら,このトイレというのは非常に身近なことでありながら,皆さんで知ってる人もいらっしゃればええっというびっくりする話になるんですけども,実は担当部あるいは部,課,同じ部の中でも課が違ったら全く知らない,違う世界,縦割り社会でした。そして,そうなるとこの多目的トイレの質問に入る前にトイレそのものに対しての疑問が出てきた訳でして,それぞれの部とか課によってどういう状況なのか。もう一つは,じゃあそのトイレは誰がどのぐらい掃除をしてるのかっていうことが,勉強した中ではもう勝手にそれぞれがやってて,横の連絡が全くなかったように感じております。それでいいのかっていうのは非常に疑問がありまして,この際にそういうことも考えてほしいということでこの質問の中であえてさせてもらっております。 そこで,質問項目から若干それることは十分分かっておりますが,トイレの今の状況と,そしてできれば分かる範囲で結構ですし,もう細かく聞くつもりはありませんけども,トイレの清掃状態は誰がどのようにしてるかということをお尋ねしたいと思います。 例えばで言えば,学校は多分子供たちが今もしてるんじゃないかと思いますし,あと島のトイレもどなたかに頼んでるということをお聞きしておりますが,これも何か2種類あるとかということも聞きました。あと,いろんなとこにいろんなトイレがありますけども,それぞれ数と清掃の仕方が,分かる範囲で結構ですので,それぞれお答えいただければありがたいです。よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 坂本建設部長。 ◎建設部長(坂本明君) 失礼いたします。トイレの状況でございます。建設部の所管しておりますトイレについて御説明させていただきます。 建設部のほうでは主なものが公園のトイレがございます。公園のトイレが現在管理しておりますのは38カ所ございます。その管理の状況ですが,地元にお願いしている児童公園とかそういったとこのトイレが8カ所,あとシルバー人材センターさんや吸江社のほうへ管理を委託しているものが30カ所ございます。 トイレの清掃の状況でございますが,委託させていただいとるものにつきましては1週間に1回から2回清掃をしていただくようにお願いをしております。地元のほうに管理していただいとるものにつきましては,地元のほうで適宜対応していただいているものと思っておりますが,どのような頻度でしているかは把握ができておりません。それから,伏越のフェリー乗り場にございますトイレ,これは今年度改修を行う予定にしておりますトイレ,これも所管していますが,これはシルバー人材センターさんにお願いをしております。これも清掃は先ほどと同様でございます。それから,北木島の金風呂漁港の待合所にトイレがございます。それにつきましても地元にお願いしているような状況でございまして,建設部の所管のトイレはそういった状況でございます。 そのほかの島しょ部のトイレにつきましては,それぞれ環境課あるいは商工観光課それから建設管理課がそれぞれ管理してるものがございまして,それにつきましては全部で高島,白石島,北木島,真鍋島,大飛島に全部で10カ所ございますが,全て地元で管理をお願いしているものでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) それでは,商工観光課と農政水産課のほうで管理しているトイレですけども,住吉の三洋汽船の横にあります住吉のトイレを初め11カ所ございます。住吉それから西大島の御嶽山の鳥ノ江ですかね,そちらのほうにも。それから,神島のお遍路さん用のトイレ等がございます。それから,農政水産課のほうで農道空港のほうへ1カ所あります。あわせて11カ所ございますが,直営で管理をしていたり,それから観光協会または地元のほうへ委託してお願いをしているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 赤迫総務部長。 ◎総務部長(赤迫圭太君) 失礼します。総務部所管は庁舎の関係になります。本庁舎周り,中央公民館ということで合計16カ所ありまして,そのうち多目的で個別に使える箇所は4カ所になってます。清掃等は毎日使う施設なので始業前に毎日清掃を1回やるというふうな現状です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藤井健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(藤井一男君) 失礼いたします。健康福祉部の所管のトイレでございます。 まず,保健センターでございます。ここにつきましては多目的トイレというふうなことであります。トイレにつきましては,1階部分については毎日午前中に清掃,それから2階部分につきましては使用した翌日に清掃というふうなことになっております。また,恵風荘が所管しておりますけど,恵風荘につきましては入所者用のトイレにつきましては入所者と介護職員が清掃,それから職員用トイレは職員のほうがトイレの清掃を行っております。それから,長寿支援課の関係で老人福祉センターがございます。老人福祉センターにつきましては,シルバーのほうで清掃のほうをお願いしております。それから,ふれあいハウスなどは地元管理というふうなことで,地元の老人会の方々にお願いしたり近隣の住民の方にお願いしたりというふうな状況であります。それから,北木島の高齢者共同生活住居につきましては,指定管理者のほうが毎日清掃というふうなことをやっております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 政策部所管の施設についてお答えいたします。 まず,一番新しく開設いたしました笠岡諸島交流センターにつきましては,1日3回の清掃を行っております。業者に委託している回数が2回と,それからその間に状況を見て職員のほうが清掃している回数がございますので,最低でも3回以上はしております。それから,笠岡市交通交流センター,美の浜にある交流センターですけれども,こちらは1日1回定期清掃を行っておりまして,これは職員も利用していることから職員がみずから清掃しておりまして,これも状況を見ながら回数を増やしております。市民活動支援センターですけれども,これは3カ所トイレがございますが,そのうち1カ所が多目的トイレで,1日1回の清掃,これは委託業者にお願いしております。それ以外にも業者の清掃以外で間に合わないような汚れがあった場合には職員がその間に清掃をしてるということですけれども,ほとんどきれいにお使いいただいてるということで,そういった事態はほとんど発生しておりません。今御説明しました3カ所のトイレは,それぞれ多目的のトイレを有しております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 失礼いたします。市民生活部と申しますか環境課を所管しておりますので,公衆トイレというのが環境課といいますか市民生活部のイメージがおありかと思いますけれども,今それぞれの担当部局のほうから御説明がありましたように,例えば公園であるとか施設であるとか,それから笠岡の場合には観光遊歩道に関連するものについては,それぞれの所管の部局が管理をしてくれているということになりますので,環境課が所管しております公衆トイレというのは市内に3カ所,笠岡の駅前以外に2カ所ございます。それらにつきましては,建設部と同じようにシルバー人材センターの方,それから駅前のトイレにつきましては福祉団体の方に管理をお願いしているという状況になっております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) こども部の所管といたしましては公立の保育所がございますが,公立の保育所は職員が直営で毎日清掃しております。それから,大井児童館がございます。こちらは指定管理者のほうで清掃を行っておりまして,多目的トイレが1カ所,1階にございます。これも指定管理者のほうで清掃を実施しております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 公衆用トイレという位置づけではありませんが,施設のトイレという意味合いで市民病院の状況を御報告させていただきますと,市民病院の中には37カ所トイレがございまして,このうち障害者用のトイレという位置づけで1階に4カ所,2階,3階,4階の各病棟に1カ所設置をいたしております。清掃につきましては,毎日業者委託で実施をいたしております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 失礼いたします。教育部所管のトイレでございますが,御承知のとおり小・中学校にいっぱいございます。馬越議員さんが冒頭おっしゃいましたように,小・中学校のトイレにつきましては昔も今も子供たちが一生懸命清掃をしております。また,社会教育施設といたしまして,市民会館,図書館,竹喬美術館,カブトガニ博物館等ございます。こちらは直営,指定管理者ございますけども,業者への委託で行っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 小槙上下水道部長。 ◎上下水道部長(小槙美智夫君) 失礼します。上下水道部におきましては,そういった公衆的なトイレは持ち合わせておりません。事務所にあるだけでございまして,これは業務委託をして管理しております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 松尾消防長。 ◎消防長(松尾勝明君) 失礼いたします。公衆トイレということにはなりませんけども,消防で言いますと消防機庫がございます。これが今42部ほどありますけども,これにつきましては団員さんが使うものですので団員さんにお願いしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 実は非常にびっくりしております。これだけ皆さんに答えていただくとは思ってなかったんで時間が全然予想外になってしまいました。 実は今回トイレの質問をするに当たりまして,もともとはLGBT対策で質問する予定でした。このLGBT対策というのは,男女雇用機会均等法に基づく厚生労働省の通称セクハラ指針が改正され,LGBTなど性的少数者に対する職場におけるセクハラも指針の対象になりました。Lは同性を好きになる女性,Gは男性を好きになる男性,Bは性別にかかわらず恋愛対象になる人,Tは性的違和,身体的な性と自認する性が一致しない人,性同一性障害の人が含まれるとありました。この件でこれからの時代は笠岡でも考えるべきじゃないかと思って多目的トイレの質問をしましたが,いかに笠岡が縦割りになってるかということで非常にびっくりしております。 そこで,最後の質問にしたいと思いますが,皆さんそれぞれがありますのでまとめという意味で副市長にあえて質問してますが,トイレというのはもう一つの問題点がありまして,例えば城山のトイレだったら桜祭りのときには大勢の人が行く,ところがふだんはほとんど行かないという,イベントによって全然使用頻度が違います。それは市民会館等も一緒だし,スポーツ公園等のトイレも一緒だと思いますが,そういうことも含めてトイレの件は笠岡市全体としてどう考えるべきだということを一度検討すべきじゃないかと思います。というのが,市民から見ると今まで縦割りでそれぞれが管理運営あるいは清掃をしてるということは誰も分かってない訳でして,例えばイベントのときに自分に清掃してくれと言われて何でわしがせんといけんのということも聞きました。ということは,一度トイレの件はこども部長じゃないですけどもトイレ部長という言葉はないにしても副市長として検討してもらいたいと思いますが,いかがでしょうか。 以上で終わります。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 大変ありがたい質問ありがとうございます。 馬越議員さんのおっしゃるとおりです。笠岡の活性化,観光地化,こういったところを目指すにはトイレっていうのは非常に重要だと思います。また,市民の生活レベルを向上させるためにも,こういった基礎的な整備は行っていかなければならないという考えは私は持っております。ただ,地域の実情ですとかあと施設の実情,スペースの問題,こういったところから多目的化が図れるものについては極力多目的化は図っていくというところは,先ほど市長の答弁でもあったとおりなんですけども,LGBTについては今笠岡としては事実として問題意識は持ってるんですけども具体的な今後どうするのかという方針は持っておらんような状況でございます。今後LGBTという課題は政府を挙げて対応していかなければならないということにもなってますので,我々としても頭に入れてトイレの整備は考えていかなければならないというふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で12番馬越裕正議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午前10時30分 休憩            午前10時40分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,11番藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) おはようございます。 今日はここに1個バッジをつけております。これはガンダムではなくって応神というキャラクターでありまして,若者会議のメンバーが自分たちみずからが笠岡市をアピールするためにこのキャラクターをつくり,シャコとかイチョウとかいろいろな笠岡を代表する部品が肩や胸についておりまして,こういうものを考案して笠岡市を盛り上げてくれております。笠岡市でもこういうグッズができたので,できれば1階でもって販売してあげればいいなというふうに思っております。私たちの世代は,そういう次の世代を担う若者たちにどのように協力していくかということが一番大事なことなんではないかと私は思っておりますし,議員の皆もそういうふうに思っております。そういう中で,次の世代に少しでも低いハードルの中で精いっぱい活躍していける状況を私たちがいかにつくるかということが,市長も同じ思いと思います。そういう中で私たちは次の世代のために頑張っていこうと思っております。 では,質問に移ります。 1項目めの質問は,ふるさと納税についてであります。 最近ふるさと納税の返礼品競争が過熱し,返戻率が高くなり,当初のふるさと納税の趣旨からかけ離れていることを総務省は憂慮しております。そして,返礼品の見直しを求めております。その内容は,返戻は3割以下に,時計,カメラ,楽器,家具のような資産性の高いものや,また商品券等の換金性の高いものはやめるようにということであります。これはあくまでも助言ということであります。笠岡市でも昨年市長は予算措置が必要な計画案を市議会に諮ることなく行い,物議を醸しました。市議会も笠岡市に約束不履行という不名誉なことにならないよう急遽予算を認めました。今年度からは市長は機構改革において産業部にふるさと寄附課を設置し,ふるさと納税の拡大を目指しております。笠岡市における昨年度の返礼率は4から6割であったと記憶いたしております。私としてはふるさと納税の今後の方向性について大変心配をしております。 そこで,次の6点をお伺いいたします。 まず,1点目ですが,昨年度のふるさと納税返戻の収支はどういうふうになっているのか,それをお尋ねします。 2点目,笠岡市民がふるさと納税を他の自治体にした金額,それによる笠岡市の収支をお尋ねします。 3点目,昨年度の返礼品で総務省の指摘する資産性の高いもの,換金性の高いものの該当品はなかったのかという点をお尋ねします。 4点目,昨年度の笠岡市の返戻率は幾らだったのか,主要な商品ごとに公表していただきたいと思います。 5点目は,今年度どのような返戻率にするのかを尋ねます。また,それによる出荷者への影響について尋ねます。 6点目は,来年度以降はどのように行おうと考えているのかをお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの藏本隆文議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 藏本議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目につきまして,平成28年度のふるさと納税の収支についてでございますが,ふるさと笠岡思民寄附金の受入額合計が3億2,902万円,それに伴う返礼品料が合計1億4,664万円,返礼品の送料などが2,016万円となっております。そして,寄附金額から返礼品料と送料などを差し引いた1億6,221万円を基金に積み立てることとしております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 平成28年度に笠岡市民の方々がほかの自治体にふるさと納税を行った寄附金の額は3,658万円となっております。その結果,平成29年度にふるさと納税をされた市民の方々から控除される市民税の控除額は1,593万円になっております。このうち75%相当額が地方交付税で措置されますので,400万円程度の収入減となる見込みです。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 総務大臣の通知にあります資産性の高いものとは,電気・電子機器,家具,貴金属,宝飾品,時計,カメラ,ゴルフ用品,楽器,自転車等とありまして,また換金性の高いものとはプリペイドカード,商品券,電子マネー・ポイント・マイル,通信料金等となっております。本市の平成28年度の返礼品はお米を主体とした農水産物及びその加工品が大半でございまして,このたびの総務大臣の通知にある資産性の高いもの,換金性の高いものに該当する返礼品はないと認識しております。 次に,4点目につきましてお答えいたします。 平成28年度の返戻率につきまして主要な商品ごとに申し上げますと,お米が玄米価格で48%,ビールが39%,その他のものが平均46%となっております。 次に,5点目につきましてお答えいたします。 平成29年度につきましては,既に平成28年度と同様の返戻率にて寄附の受け付けを開始しているところでございます。お米に関しては,このたびの総務省の通知を受けまして今年の10月から返戻率の見直しを検討しております。その他の返礼品に関しましても,今後岡山県,他の自治体と連携しながら対応を検討してまいりたいと考えております。また,出荷者に対しての影響についてでございますが,現在平成29年産の玄米をふるさと納税へ供出していただけるよう市内各地域におきまして説明会を実施し,供出の申し込みのお願いを行っているところでございます。市といたしましては,これまでどおり笠岡産のお米のおいしさを積極的にPRし,農家の皆様から供出していただく全てのお米を全国から寄附してくださる方々にお届けできるよう努めてまいりますので,影響はないものと思っております。 次に,6点目につきましてお答えいたします。 来年度以降につきましては,このたびの総務省の通知に沿って返戻率の見直しを行った内容でふるさと納税制度を積極的に活用し,推進してまいります。全国的に返戻率がある程度統一されたもとで本市を選んで寄附をしていただくためには,今まで以上に本市の魅力や寄附金の使い道のPRに努めなければならないと考えます。今後もおいしいお米をつくっていただくための圃場整備事業やカブトガニの保護活動などに確実に使用され,その成果をユーチューブなどで分かりやすく丁寧にお伝えしてまいります。ふるさと納税をお願いすることは全国の寄附者との強いつながりが必要であると感じております。そして,私たちは魅力ある返礼品の開発等,市役所の職員はもとより返礼品を提供してくださる事業者の方々,そして市民の方々を含めて多くの皆さんの知恵と工夫をいただき,事業の推進に努めていかなければならないと感じております。また,昨年度は全国より大変多くの方々に本市を応援していただきました。そして,その方々に今年度もそして今後も引き続き御寄附いただけるよう努力していかなければなりません。感謝の気持ちと,そして寄附金を本市の発展に有効に活用させていただかなければならないという責任も強く感じております。ふるさと納税制度は単なる税収の補填にとどまらず,地方の活性化につながる有効な手段であると受けとめております。ふるさとゆかりの返礼品の開発,流通による地場産業の育成やふるさと返礼品の配送に工夫を凝らすことにより笠岡市の魅力や取り組み,観光PRなどふるさとの情報を全国に発信し,笠岡市の知名度を高め,多くの方々に笠岡市を応援していただける地方にとっては大変効果的な事業の一つです。今後もふるさと納税制度の趣旨にのっとり,ふるさと納税の推進に力を尽くしていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対し,再質問はありますか。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) この質問の再質問に移る前に,市長,今ずっと答弁いただいたんですが数字がなかなか多いんです。ある自治体においては,議会において質問に入るときに答弁書をいただくというふうなことを行ってるところがあるんです。数字を間違わないようにメモするのが大変で話を半分しか聞けない,頭が余りよくないんで,そういうふうな面が出てくるんです。できれば,まだそれが制度として確立してないんですが,質問にちょうど,前の日とかそんなじゃなくて,移る直前に質問席のほうにいただけるようなことを考えられないか,その1点先にお伺いしてもよろしいですか。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 今後検討させていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 済いません,議運のほうの関係のを先に言ってしまって済いませんでした。 今回総務省のほうから,こういう3割にとどめろとか商品の規制とかっていうのが大分出てきました。笠岡市としては3月の予算を組む時点でそういうことは想定されていなかった訳ですよね。そういう中で,お米の返戻率のほうが48%って言われたんですけど,これ私のほうの計算が違ってるのかなあと思って,一番高くって60%近いっていうんですけど,これ何か経費を差し引いてそうなったということなんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 藏本議員さんの御質問にお答えいたします。 先ほどの48%というのは,玄米価格で48%というふうにさせていただいております。あと,手数料的なもの,保管料とかあと精米にする手数料,そういうものは引かせていただいて,玄米の価格ということでの48%で報告させていただきました。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) よく分かりました。じゃあ,基本的にかかるのがお米の場合は大体6割強ぐらい,計算からしたら,返戻率じゃなくって経費も含めてかかる金額が6割強ということで,じゃあ4割弱笠岡市のほうに入るというふうに思えばいい訳ですね。 10月ごろにお米のほうは返戻率を考えてみますっていう内容だったんですが,今の率から総務省の助言に沿ったような格好でされるつもりなのかどうかっていうことをお伺いします。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 藏本議員さんの御質問にお答えいたします。 先ほど市長のほうから御回答させていただきましたように,総務省の通知を受けまして今年の10月からの返戻率の見直しを今考えております,お米に関しては。今現在29年産のお米の募集もかけておりまして,それをできるだけPRし,それで農家さんから供出していただくお米を9月ぐらいまでには全部募集を受けるという形で頑張っていこうというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) このたびは笠岡市の場合は基本的に1億6,000万円ほどがプラスになった訳ですが,この制度っていうのが例えば笠岡市の場合は3億円よそから入ってくる,ほかに笠岡市の市民がよその市に例えば1億円,今回はそんなになかったですが,3,600万円ほどでしたか,よそにふるさと納税をすると。そうしたら,そのうちのふるさと納税を笠岡市民がした分の75%が交付税措置されるということで,結局その分の差し引き分がマイナス400万円ということで,じゃあその400万円を笠岡市に入ってきたお金から引き,経費を引いて,そこでもって最終的に1億6,000万円弱が基金に積み立てることができたという仕組みで間違いないですよね。 ○議長(栗尾順三君) 赤迫総務部長。 ◎総務部長(赤迫圭太君) 失礼します。先ほどの数字は歳出予算と歳入予算の関係だけなんで,寄附金がありました,それを使って返礼品をしました,いろんな手数料とか配送料を引きました,残った真水部分を基金に積んだと。それはあくまでも市の中の話で,今度は笠岡市民が他市へした場合の寄附金が3,600万円程度あります。このうち2,000円掛けした人数分は個人の負担です。それを超えた部分が国,県,市の市民税,所得税あるいは市県民税が減ることになります。市の減ったのが先ほど言った1,500万円程度です。これが次年度の交付税で75%返ってきますんで,25%部分の400万円が実はここはマイナスで笠岡市が負担になってると。ですから,本当の収支っていうと先ほどの真水部分の1億6,221万円,これが真水なんですけど,最終的な真水はさっきの400万円を引いた額が最終的な収益になると。まだこれがプラスだからいいんで,先ほど議員さん言われたようにマイナスの市も全国にはある訳です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) これ私昨日もずっと調べて分からなかったんが,これがずっともっと大きな額になっていくと,こうなった場合に,青天井で,つまり動いた分だけ全部の自治体にもってその分が75%交付税措置されると青天井になる,国がこんなうまい話をそのままするのかなということで。じゃあ,それと基準財政需要額との関係っていうもの,その辺がどういうふうになるのか。交付税は翌年度交付されるんじゃないかなとはもちろん思うんですけど,それと基準財政需要額との関係っていうのがどういうふうに考えりゃいいのかなって分からないんで教えていただけます。
    ○議長(栗尾順三君) 赤迫総務部長。 ◎総務部長(赤迫圭太君) 1万円ある人が笠岡市に寄附していただいて,ふるさと納税していただいて,1万円について笠岡市は4,000円なり5,000円のものを買って経費をかけてお返しを本人にします。本人は2,000円の負担で返礼品を手にした訳です。それが本人,寄附した人の得です。もう一つ,笠岡市は1万円していただいたんで,それを経費引いた先ほどの真水部分を基金に積んでいろんな事業が展開できます。これが笠岡市の得になった部分です。じゃあ,誰が損したかというと,その1万円を所得税が引かれ,県民税が引かれ,その人が属する国や都道府県によって市民税が減っていきます。今の試算では市町村が6対県が4対国,所得税は資料がないんで逆算して推計したら3か3.5ぐらいの割合で1万円を分けて住民税とか所得税が減ります。減ったところは次年度75%返ってきますんで,実質的には25%がそれぞれの市と県が負担します。市県民税が減った部分の75%は次年度の交付税の基準財政収入額のほうが減ります。需要額のほうは歳出には関係ないんで。ですから,今までふるさと納税がなかったら基準財政需要額は100のところ,もし50の収入額だったら50が交付税で来てました。それがふるさと納税が入ると100の需要額は変わりません。50入ってくるのが40に減る訳ですから,交付税が余分に10必要になってくる訳です。これは全国的に集計して,それが余分に必要になってきますんで,これは税がそれだけそっちに加えてしまうということになります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 大体仕組みのほうは分かりました。じゃあ,これをどういうふうに今後笠岡市のほうが扱うかということなんですが,先ほど換金性の高いもので該当品はなかったのかという中でなかったというふうにお答えいただいたんですが,ビールなんかは何か転売されてるんじゃないんかという,これはうわさでしか聞いてないんですけど,ビールなんかはその辺が品物として該当するのかグレーなのか全然大丈夫なのかということは分かりますでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 失礼します。藏本議員さんの御質問でございますが,ビールにつきましては今のところ国とか県のほうからの問い合わせのほうはありませんので,私どもはいいというふうに認識しております。 以上です。            (「賞味期限」と呼ぶ者あり) それから,ビールですけども,ビールは御存じのとおりにスチール缶のビールをいっておりますので製造の日が決まっております。年に数回となってます。それで,その賞味期限が2カ月というふうになっておりますので,2カ月までには送ってくださいと,渡してくださいというふうになっておりますので,それを十分送れるように前から募集をとったりして2カ月以内には送れるような形でやっております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) この制度自体が最近変なふうになりまして,最終的にはよそにふるさと納税した人に大体金額の今の状況だったら半額ぐらいが現物支給というふうな格好で,得をするのはよそに対してふるさと納税した人だというようなことが考えられます。それを補填するために国税を投入するんだから大丈夫なのかなと思いますけど,それはそれで国が今制度としてふるさと納税をやってるんだから,笠岡市が3割ぐらいに抑えてくれとかどうのこうの言われたところでマイナスになっては何の意味もない訳ですよね,市長,抜かれるほうが多かったら。だから,頑張るざるを得ない訳なんですよね,制度がある以上,いかに欠点が多い制度であろうが。今回10月に返戻率を見直すっておっしゃいましたけど,見直さなくちゃいけないんですか,今年。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 藏本議員さんの御質問にお答えいたします。 私どもも藏本議員さんと同じように赤字といいますか寄附を今まで増やしていこうということで積極的にさせていただきました。それから,この制度も平成20年から始まりまして,地方が知恵と工夫を出して新たな取り組みということで一生懸命頑張ってきました。そういう中で,この制度が末永く続くことを私どもも思っております。 そういう中で,29年4月1日に総務大臣のほうから都道府県知事宛てにふるさと納税に係る返礼品の送付等についてということで技術的助言ということでいただいております。その中の基本的な事項として,返礼品の送付を強調してふるさと納税を募集することを慎むこととか,それからふるさと納税の目的等を明確に伝わるように努めることというようなこと,そして今回も御質問いただきました返戻率の3割以下とすること,そういうことが含まれております。私どもとしては藏本議員さんが言われるとおりで,この制度を末永くそして活用していって,赤字にならないように,笠岡市のほうに少しでも多くの寄附をいただけるように頑張っていこうとは思っております。そういう中で,先ほども言いました総務省のほうから通達があったということで,それを受けとめて今回10月を目標に見直しを考えているというとこでございます。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 1点補足説明をさせてもらいます。 私先日全国市長会にも出席させていただきまして,分科会がありまして,ふるさと納税に関する議論も結構ありまして,総務省からの局長の方からも説明を詳しく聞いて,意見交換等をやったんですけども,ある自治体の市長さんなんかは,もうふるさと納税は即やめるべきだと,本当にお金持ちの脱税行為につながってる可能性があるというようなことの指摘もあったんですけど,そのときの局長さんの答弁というのは,本当にふるさと納税そのものを過剰な返礼品競争になってるとこは一部修正しなきゃいけないんだけども,これはもう地方自治体の活性化にとってに非常に役立ってる制度なんだということを切々と訴えて,冷静に説明をされてたということを述べさせていただきます。つまり,総務省としてもこれはもう継続していく,はっきりとそういうメッセージが我々に伝わった訳です。 それから,この交付税の話を補足説明させていただきますと,御存じのとおり今国の長期債務が1,080兆円とか90兆円という状況になっております。その地方分が約200兆円ある訳なんですけども,全体の長期債務は御存じのとおりプライマリーバランスがとれてない状況ですから増えつつある訳ですけども,地方の長期債務が何と減ってるんですね。一時は200兆円を超える額であった訳ですけども,今全体で195兆円というレベルになってまして,市町村だけに限りますと,また内部留保,基金が10兆円ぐらいから今15兆円を超える金額まで増えてるという状況であります。つまり,地方自治体の基金がどんどん増えてる,積み上がってるという。その辺も総務省としても非常に気になるとこだというようなことはおっしゃってましたが,笠岡市に関して申し上げますと,皆さん本当に御存じのとおり15市の中でも基金は最低レベルという。1人当たりにしても玉野市と笠岡市が4万円,5万円というレベルで,多いところは40万円,50万円と1人当たりの基金がある自治体もありますけども,笠岡,玉野はそういう状況にあると。これから笠岡市を運営するにおいて,このふるさと納税がいかに大事な制度であるかということは,議員の皆さんも本当に御理解いただいてると思います。しっかりと総務省の指示を守りながら,笠岡市のPRにもなりますし税収のプラスにもなる訳ですし全国の方々とつながるという本当にいい相乗効果もあります。ぜひ応援していただければというふうに思ってる次第です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 私いっつも国の財政の話をしながら地方も協力せにゃいかんといって言うんですけど,これについては別と思ってますよ。言っちゃあ何だけど,さっき市長がおっしゃった,市長会に出た先に言われたほうの欠点,確かにこれ大きな問題で,それを個人の収入に近い現物支給を国の税金で補うのがいいことじゃないと,そういうことは分かってますけど,笠岡市が財政的に困ることになっちゃいけん訳で,この制度がある以上は,別に勧告でもなければ通達でもないただの助言を,はい,そうですかっていって笠岡市の税収を取られっ放しでマイナスにする訳にはいかん,きれいごとなんか言ってられんと思うんですよ。市長,民間出身の市長なんで,そんなこと言ってられるかといってこの辺は頑張っていただきたいと。こういうときに国の言うことを,はい,そうですかと素直に全部受けてやって,笠岡市のバランスを赤字にする訳いかんのです。制度がある以上は頑張らにゃいかん訳なんですよね。その辺は少し出てようがなんだろうが,もう予算措置の中で決めていってるんで,途中変更は今年はできませんぐらいに突っ張って,マイナスにしないように頑張っていただかなくてはいけないと思っております。市長,その辺どうなんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 藏本議員さん,アドバイスをいただきありがとうございます。おっしゃるとおり笠岡の財政は非常に厳しい状況ですので財源確保にはしっかり努めていかなければならないというのは基本でございます。 これは市役所として,私もそうなんですけどもふるさと納税の意義というのは3点あると考えてます。まず,1点が今藏本議員さんの御提案があった財源の確保ですね。寄附金の寄附の機会ですとか納税環境の拡大,こういった財源の確保というのが非常に重要,これが1点目。2点目としてはシティーセールスですね。地域資源の発信につなげるシティーセールス。3点目としては産業振興です。地場産業のPR,販売促進につなげる産業振興。この3つの視点で我々進めていかなければならないということです。ですから,先ほどの財源確保というところでは返戻率というところで少し少なくはなるんですが,このほかの2点という意味ではかなり大きな効果があるんじゃないかなというふうに考えてます。 具体的に返礼品に着目してお話ししますと,自治体の返礼品の買い上げによって経済波及効果が生み出てるということです。先般産業連関表の勉強会をしましたが,返礼品1つ売れることによって経済的波及効果が生まれるというところが見えない,目には直接は見えないんですがそういった効果も考えられる。また,返礼品として提供することになって,商品の改善,改良が進み,商品力が向上するということも考えられると思います。また,産直ルートが定着していけば自然と生産者の生産の改善性につながっていく,こういったことも考えられるんじゃないかなあと。従来であれば生産者から農協,スーパー,食卓という流れだったんですけども,今インターネット環境も大分充実しています。生産者から直接食卓に,こういったところから生産者の所得にもつながるという考えもございます。こういったところから笠岡の経済力を強くしていくという意味では,私は続けていく意味はあるのかなあというふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 今年度まだ年度始まったばっかりで,今のうちなら手を打てることがあると思うんです。 一つは目的別指定の見直し,これもうちょっとぼやっとさせとかないと,入ってきたお金ががんじがらめになって自由度が少ないんじゃないかと。今のとり方でも初めから例えば教育とか福祉とかどうのこうのというのを先に並べるんじゃなくて,まず何にでも使ってくださいを大きく出しておいて,ほかに何か使い道があったら,目的があったら言ってくださいとかそういうふうなことにしとかないと,ひもつきの場合はそれにしか使えないという,そういう点が出てくるんで,その辺を今年は気をつけていただきたいと。 もう一点,去年やったビールのように出荷者っていうかそちらの利益が余りにも少な過ぎた状況がある。先ほど副市長がおっしゃいましたね,地域振興,そこの部分。それから,3大施策の一つであります中小企業の振興っていう,そこの部分できちっとした利益を返戻率を下げていくんならその分キックバックをしていくべきだと。健全な経営っていうものを,市長は民間出身だからもう御存じのとおり,あの50円なんていう手数料でやっていくこと自体は余りにもよくないと。その辺をもう少し考え直していただきたいと。もっと自由度がある選択ができるような方向性へ変えていただきたいと思うんですが,その辺お考えはどうでしょう。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 藏本議員さんの御質問にお答えします。 まず,1点目の寄附の目的別の自由度ということの御質問だったと思います。今現在ですけど,条例上は寄附をする場合に笠岡市のどういうものに使いますかということを寄附者が自由に選べるようになっております。その後にカブトガニとか干拓とか子供のためとか離島のためとかということで7項目ございます。それを選んでいただく。それがなかった場合には,今度はその7項目のほうから市長が選ぶという形の3段階になっております。私どものほうのふるさとチョイスとか楽天のほうのポータルサイトのほうがその辺が分かりにくいかも分かりませんので,その辺は見直していきたいと思っております。 それから,出荷者とか中小企業さんの利益をもう少し考えてほしいということですけども,そちらのほうにつきましては今後見直しをする中で考えてまいりたいと思っておりますので,もうしばらくお待ちいただければと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 表現の仕方っていうのは知恵を使えば何ぼでもできてくると。悪いことをする訳じゃないんで,笠岡市の困ったことに使ってくださいというのを一番初めに上げとけば一番自由度が高いと,そういうことなんで,表現の仕方だけなんで。 もう一個心配しておりますが,今年度は予算措置したんだからこれで乗り切れていける。でも,来年度からはそういう助言があったで全部ほっとく訳にはいかない訳なんで,その辺で横並びになってしまったら今まで出てた分がそれだけ出るのかどうかっていう心配が出てきます。例えば米なんかに関しましては,今までと出荷ルートを変えてしまった。じゃあ,横並びならもうちょっと有名な銘柄のとこへ出そうかとかというふうなことをやられてしまったら困るなっていう心配がある訳なんです。そういう意味で,今の出荷者への影響っていうものを今年度はともかく来年度から考える訳なんですけど,その辺を今後どういうふうにやって,今から言ってもだめかもしれませんが,その辺をきちっと対策を今のうちから考えていきながら特殊性とかっていうものを出していくとか,そういうアイデアを職員や生産者からもいろいろ募集しながら,それに耐えれるような対策を今から考えていかないといけないのじゃないかと思うんですが,市長,その辺どうお考えでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 出荷者への影響ということの御懸念されてる御質問だと思います。 今後笠岡にせっかく寄附された方に引き続きぜひ寄附していただきたいと我々も考えております。このためには寄附者の意思というのが大事なのかなあというふうに考えてます。自分たちが寄附した内容がどういうことに使われてるのか。それを我々としては情報公開して,こういうことに使われました,例えば先ほど市長の答弁でもあったようにカブトガニの保護啓発ですとか,あと圃場整備ですね。自分たちが食べたお米は寄附したことによって圃場整備で狭小の圃場が大きくなって使えるようになったと。そこの補助に一部使われた,こういうことを写真でまたは動画でアップすることによって寄附者の意思を醸成するということが今後大事だというふうに考えてます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 3月に配られました財務のあれの中ででも一般会計の普通会計の地方債の残高が少しずつ増えてるという傾向の中で,これはもうはっきり言ってしっかりとマイナスにならないように頑張っていただきたいと思っております。ただ,議会のほうには,前回にないように今回はきちっと内容の説明は前もってお願いしたいというふうに思っております。 これで1項目めの質問を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) では,2項目めの質問は,健康寿命日本一を目指してということであります。市長は世界一とおっしゃったんですが,私は海外に行ったことがないんで,韓国には1回行ったことがありますけどね,世界のことと比較は余りできないんで,もう日本一を目指してということで提案していこうかと思っております。 厚生労働省の行っております最新の国民健康・栄養調査報告書によりますと,70歳以上の1,007人のうち325人,つまり3人に1人が低栄養になっている可能性があると指摘しております。昔で言えば栄養失調と言えばいいのかな。今は低栄養と言っております。また,これについて東北大学では832人を3年間追跡調査した結果,栄養の低いグループは要介護や亡くなった方の割合が2.3倍高いと,そういう報告がなされております。また,本人に低栄養の自覚がないことも問題となっております。高齢者の低栄養の原因は,アルブミン値っていう血液中のたんぱく質量が低いということが多いとされております。この数値が4以下の場合,心臓病で2.5倍,肺炎で9倍出やすいという統計が出ております。これは,たんぱく質が血管の筋肉も強くする働きをしているためであります。アルブミン値を高めるには卵や大豆だけではなく肉の摂取量が有効とされております。低栄養の高齢者はその肉の摂取量が足りていない場合が多いと考えられております。 この問題を解決するために,今日議長の許しを得て,皆さんのは白黒ですが私はカラー刷りで,この10品目群チェックシートというものがございます。これを使いまして,たんぱく質を中心に野菜や海藻,果物等を1日のうちで7つ以上とるよう心がけることで健康改善の成果が出た地域っていうのが数多く生まれてきているという報告がありました。また,高齢者の4人に1人が認知症になっており,認知症の7割近くがアルツハイマー型認知症であるようです。最近の研究結果から発症のメカニズムが解明されました。それは,脳の老廃物(アミロイドベータ)が蓄積され,それが固まることにより脳の神経細胞を傷つけ,脳が萎縮してしまうことが分かりました。そして,それは25年ぐらい前から蓄積されるという訳です。通常は排出されるのでありますが,正常に排出されないと発症してしまう。つまり,脳の中で固まってしまうということになるそうです。これを予防するための有効な方法に睡眠との関係があることが分かってきました。寝ている間は脳細胞のすき間が大きくなり,流れやすくなると,老廃物が。それには6から8時間の良質な睡眠,そして30分以内の昼寝がよいとされております。また,脳神経を活性化させるために適度な有酸度運動がよいとされています。ほかに多くの人との会話,知的活動等も有効と考えられております。2025年問題というのを今控えておりますが,それに向かって今から医療費,介護費の削減というものも目指さなくてはいけないし,もちろん皆さんが健康で過ごされることが最大の目的だと思っております。 それについて,1点目は健康寿命日本一を目指そうとする,世界一でしたね,市長は,世界一を目指そうとする笠岡市において,科学的に裏づけられた計画,つまり食事,睡眠,運動の3セットで10品目群チェックシートに睡眠それから有酸素運動を加えたチェックシートっていうものを作成してはどうだろうかと。これがまたつけていってたら丸がついてないとこは気になるらしいんです。これを埋めていこうという気持ちになるそうで,これが案外効果を出している。これに笠岡市は睡眠と運動をつけていけばほぼ満たすんではないかと考えております。 次に,それを行うためのトレーナーをまちづくりの協議会単位,24地区に配置してもいいんではないかと。多分これを配置する人件費と将来的な効果っていうのを考えたら,人件費はもう相当軽いものに値すると思うんです。効果のほうが相当大きいと。これ綿密に地域を回っていただきながらやっていただくような,運動の助言もできるようなトレーナーっていうものも配置したら相当効果が上がるんではないかと。企業誘致もいろいろ収入の面ではありますが,これは経費を削減するという方向性から有効なんではないかというふうに思っておりますが,お考えをお聞きします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの2項目めの質問に対して,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 御質問にありますように,健康寿命の延伸に向けて高齢者の低栄養の予防,改善は重要であり,本市におきましても食の見直しに重点を置き,出前講座や地区栄養改善協議会の協力をいただき,各地区での高齢者料理教室や高齢者サロンの場などを通じて,低栄養予防にポイントを置いた食品の偏りを確認するチェックシート等を用いて,食事のバランスの大切さや食べやすい食事の工夫などを普及啓発しております。また,高齢者の方々に健康づくりボランティアが各地区で行う講習会や体操教室,高齢者サロンなどの活動に参加していただき,地域の方々と触れ合うことで閉じこもり予防や認知症予防につながっていきます。そうした講習会などの会場に出向いていただくこと自体が活動量を増やし,食欲を増進させ,良質な睡眠にもつながっていくものと考えております。 さらに,笠岡市では運動の推進にも重点を置いており,ウオーキングの有効性に着目し,世代に関係なく参加できるぐるりんウオークや働く世代に向けた60日間6,000歩チャレンジを引き続き実施していき,歩くきっかけづくりも行ってまいります。今年度には食に関しましては誰でも気軽に自分の食生活の傾向が確認できるソフト,食生活ナビKASAOKAをつくりました。笠岡市のホームページ上に掲載しておりますので,御自身の食生活の傾向を見直していただき,食事のバランスの大切さを知っていただく中でバランスのよい食生活を続けることにより低栄養予防にもつなげていただければと思います。食を中心として運動に関する取り組みも盛り込まれていますので,ぜひ一度ごらんいただきたいと思います。 先ほど申しましたとおり,笠岡市では健康づくり計画をもとに食の見直しや運動の推進といった取り組みを進めているところでございます。御紹介いただいた10食品群チェックシートは科学的に実証されているようですので,笠岡市におきましても参考にさせていただきながら市民の皆様に使っていただけるようなチェックシートを考えてまいりたいと思います。 1点目でお答えいたしましたように,食の見直しや運動の推進につきましては,地域のボランティアの方々の協力もいただきながら健康寿命の延伸に資するよう取り組みを進めているところでございます。そうした中で,トレーナーの配置の御提案をいただいておりますが,まずは御紹介いただきました10食品群チェックシートを参考に新たなシートを検討,作成し,出前講座や料理講習会などを通じて普及啓発を進めていきたいと考えております。また,このチェックシートを使っての取り組みも今年度予定をしている健幸ポイント事業に加えていきたいと考えております。今後も健康寿命世界一を目指して健康づくりの取り組みを進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対して,再質問はありますか。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 先ほどいろいろな取り組みをなさっている分の紹介を受けて,私も大体存じ上げております。そういう中で,例えばぐるりんウオークなんかでも毎回参加させていただいておりますが,絶対的に参加人数が少ない。もっともっと増やしていかなくてはいけない。もう特定の人しか知らないというふうな中で,本当に2025年問題っていうものを真摯に受けとめたら,もう積極的に行政が攻めていかなくちゃいけない時期に入ってるんじゃないかと思う訳なんです。だから,ばらばらでやってて,特定の地域のボランティアっていうのはもう同じような方がされてる。そしたら,もうある程度伝達範囲ももう固定化されてしまってるようなことが多い訳なんです。そういう中で,すぐ配置できないんだったら例えば地域担当職員さんにその役も2人とか3人で分担していただいて,少しでもそのチェックをしていく,70歳以上の方をずっとチェックしていただく。そこにちゃんと配慮して説明もしていくとか,そうやっていくことでこれ健康の改善がすごい進んだらしいんですよ。今までよたよた歩いてた人がこのチェックシートをやることによってもう改善度がすごい上がったとかっていう報告もいっぱい出てるんです。もう短期間で効果が出るっていうことなんです。そういうことをもう続けていき,癖にするっていうか,それが癖になるまで時間がかかるんですよね。だから,それをもう市のほうからも攻めていく。最終的にはもう節減効果っていうのが何億円と出てくると思うんですよ。だからその投資に,たかがトレーナーですよ。その人件費が何億円って振替える,これからはもう1個の施策に対して何億円の効果があるか,もう連関表と一緒ですわ。そういう施策を今後,市長はもう民間出身でマネジメントにたけた人だから,そういう視点でもってこういう配置とかっていうのを考えていただきたいなと思って今日提案した訳なんです。もう今積極的に攻めとかないと,結局後になって健康はつくれないと。団塊の世代がそこに入る前に今からそういうのをつくっていっとけば,笠岡市にとって最終的にどれだけ有効か。それから,本人自身も元気で暮らしていけるということがどれだけ有効かということを考えたら,もうアクションはすぐ起こしていかなくてはいけないのではないかと思って。それもやるにおいては難しいことをやったらついていけないんですよね。だから,簡単にやっていくと。簡単にできる方法で効果があるっていうんで私は最近これを見つけまして,健康福祉課の職員さんにももう前もってお渡ししたりしてるんですけど。これにあとほかに有効なものっていうのは何なのかなっていうのをいろいろな情報やテレビ番組等で見た中で組み合わせたら,これでほぼ有効なんじゃないんかと。栄養,睡眠それで運動,それも軽い運動も入れていきながらやっていったら,相当な効果が出るなと私は踏んだ訳です。それが一個一個が科学的実証がされている。それをどう簡単にできるように組み合わせていくかということを考えてみた訳なんです。そういう意味で,今早いうちに手を打っていけば,笠岡市もすばらしい住み心地のいい,高齢者にとって,になるんではないかと思うんです。ですから,例えば配置っていうものに人件費,人件費っていうことをすぐ言われますけど,この人件費は後になって何百倍にもなって返ってくる投資だと思うんですが,その辺の考え方っていうのはどうでしょう。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの再質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 先ほど藏本先生おっしゃったとおりだと私は思います。笠岡にいろんなイベントがあり,ぐるりんウオークもそうですし,いろんなウオーキング大会もありますし,100歳体操もしかり,いろんなところで運動をしていただける手段を講じていただいてるということで,それが健康寿命の延伸につながってる。見てみればばらばらのようなこともある訳ですし,一つ一つのものを見ると結構参加者が少なかったりするケースも散見される訳です。そういったことをつないでいくっていう作業が,トータルで見ていくっていう機能が必要だということの中のインストラクターというのは非常に効果が期待できるのかな,効率がよくなるのかなという思いがあります。 その中で今回予算の措置をしていただきました健幸ポイントカードをやるときに,まだ具体的な施行方法は固まってはいないんですけども,概略は申し込みいただいた方に健康チェックをまずしていただいて,自分の健康レベルというのを確認していただくという。その中で,1年後あるいは半年後に健康チェックをしていただいて,私はこれだけのことをしました。それで向上した人に対してポイントを上げて,あるいはいろんな要所要所のイベントやいろんな出かける先に出たところでポイントを重ねていって,自分の健康がよくなったと,得点がよくなった,なおかつこれだけ出ましたと,いろんなイベントに参加しましたということをあわせてトータルでそのポイントを超えた人に対して,いろんな商品をプレゼントしようというような企画を今してます。その中で,一つの重要な今チェックシートの話がありましたけども,チェックシートもそのときに出していただいて,最初の項目の中でチェックシートが全部埋まるといったことに対して,またポイントを差し上げるといったようなことも工夫してやったらいいんじゃないかということを今議論しているところで,藏本先生のおっしゃるようなチェックシートも取り入れながら,そこで健康診断を最初受ける訳ですけども,笠岡市役所の保健師の方々がインストラクター的な機能を果たしていただけるというふうに私は思ってまして,半年後にもう一度確認したときにこういうとこが足りませんね,こういうとこはもうちょっとこういう方向で運動を,あるいはこういう食生活をしていただけますでしょうかというようなことを意見交換するということが結構大事なんじゃないかなと,健康寿命の延伸につながっていくんじゃないかなというふうに思っている次第です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 個々の政策は本当に一個一個いい政策なんですが,それらがいかに多くの人が参加できるか,それからまたいかに多くの人を巻き込むか,いかに簡単に成果が出せるかっていう,その辺が統合してもうちょっと総合的に考えていただきたいなと思います。 その一環として,例えば今回健康づくりカレンダーを配られましたけど,今回診療を受けるのに金額がかかるようになったんかあとか前無料だったのにとかというふうなこともあったりしましたけど,これこそ今後のかかる医療費とかそれから介護予防とかっていうことを考えたらもう前と同じように維持していかないと,こういうサービスっていうのが将来の投資につながるんで,ちょっとかかってくるんで上げなくっちゃっていう,そういう考え方は安易なのかなと,そういうふうに思います。こういうのも一環として考えていただきたいなと思う。これ何でこういうふうに上がっちゃったんですか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(藤井一男君) 健診項目の中で一部上がったものがあります。というのが,集団健診とか今まで間接撮影でしておったものが直接撮影で写るというふうなことで,やり方が変わったことによってこのたび金額が上がったというものがあります。それ以外は従前どおりの費用のままというふうなことになっております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) こういうことをできるだけハードルを低くして,あとの経済効果という言い方したら何ですけど,市民の福祉,健康であることが一番の賞状でもありますし。 それからもう一点は,そこを受けやすくする。それから,その点の補助と将来の効果っていうものを算出したら,どっちが財政的に大きなものを得ていくかと。そういうマネジメント面で考えるやり方を,施策っていうものを,市長はお得意なんですからね。その辺の考え方ができるように市長のほうからもしっかり御指導のほうをよろしくお願いいたします。とにかく笠岡市がこういう施策をどんどんやっていくことで全国のモデル市となるようにどんどん進めていっていただきたいと私は希望しております。 質問を閉じます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で11番藏本隆文議員の質問を終結します。 続きまして,2番井木守議員。 ◆2番(井木守君) 日本共産党の井木守です。よろしくお願いをいたします。 市議会はまだ始まったばかりですけれども,国会は6月18日に会期末を迎えます。森友学園問題や加計学園問題など国民の皆さんの疑惑は深まるばかりですが,私は特に私たちの心の中を処罰する共謀罪法案について一言だけ申し上げたいと思います。 この国会の審議を通じても政府の答弁は変化をしており,決して審議が尽くされているとは思えません。政府は,一般人は処罰や捜査が及ぶことはないと強調していましたが,せんだっての法務大臣の答弁は対象になり得ると変化をしています。また,国連の人権問題の担当者からも疑問が呈され,国際ペンクラブなども危惧を表明をしています。昨日のニュースでは税理士の団体も反対の表明をしているというふうに伝えられていました。私たち議員は,日々市民の皆さんの暮らしの改善を願って市民の皆さんと話し合い,相談をしています。これも共謀というふうにみなされるのでしょうか。共謀罪法案は憲法19条が保障する内心の自由に抵触をします。皆さんとともに反対の声を上げていきたいと思います。 さて,1項目めの質問です。 平成30年4月から国民健康保険の制度変更が行われます。既に1年を切っていますが,その概要等についてはほとんどの市民の皆さんには周知されていないのではないかと思います。国保税の賦課や徴収,保険給付や保健事業はこれまでどおり市の責任で行われますが,国保税が幾らになるのか,新たな制度のもとで今でも負担の大きい国保税がさらに引き上がるのではないか,市民の皆さんの大きな関心だと思いますし,市当局の皆さんとしても頭を悩ませておられるのではないかと思います。先行的に国保税の試算結果を発表してる大阪府や埼玉県では大幅に保険税が引き上がる試算結果になっているようです。岡山県では平成30年以降の保険税の市町村ごとの試算については公表されていませんが,岡山県でもそれは十分あるのではないかと思います。日本共産党はこれまでも高過ぎる国保税の引き下げを求めてきましたが,制度変更に伴い大幅に引き上がるとなれば市民生活にとって大変な問題だと思います。市として対策等が必要になると危惧をしていますが,それらを議会として議論しようにも極めてスケジュールが厳しくなっているのではないかと思います。 そこで,以下4点について質問をいたします。 1点目,平成30年4月の国保の都道府県化に向けて現在の到達,進捗状況と今後のスケジュールはどうなっているのでしょうか,お答えください。 2点目,国保税の計算方式が現行と平成30年以降では大きく変わると聞いていますが,どのように変わるのか。また,30年以降の国保税についてどのような試算がされているのかお答えください。 3点目,県への事業納付金は100%納付が義務づけられていると聞いています。現状の笠岡市の収納率は,済いません,数字が間違っておりました,93.7%だというふうに聞いております。市としては100%納付のための料率設定をどのように考えているのか。仮に未収納を見込んだ料率設定にするとすれば市民の負担は増えると思いますが,お答えください。 4点目,市民の皆さんからは今でも国保税の負担が重いとの声が寄せられております。平成30年以降,負担が増えることが予想される中で,笠岡市としても法定外繰り入れを行い,市民の負担軽減を図るべきだと思いますが,お答えください。 以上,4点で1回目の質問といたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの井木守議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 井木議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目につきまして,国民健康保険は平成30年度から都道府県が新たに保険者として加わり,市町村と都道府県が共同して運営を行うことになります。都道府県は財政運営の責任主体として安定的な財政運営や効率的な事業の確保などの事業運営において中心的な役割を担う一方,市町村は地域住民との身近な関係の中,資格管理,保険給付,保険料の決定,賦課,徴収,保健事業など地域におけるきめ細やかな事業を行う役割を引き続き担うことになっております。これらの役割分担により制度の安定化を図り,持続可能な国民健康保険制度の構築を目指すことになります。このような制度改革に向けて県内の統一的な運営方針や市町村が県に対して納める国保事業費納付金の算定方法などを決定する必要があり,現在岡山県国民健康保険運営方針と連携会議などの場において各市町村と県との間で協議を進めているところでございます。これらの協議結果を踏まえて11月に岡山県国民健康保険運営方針が決定され,1月には県から国保事業費納付金額等が示される予定となっております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 国民健康保険税率につきましては,従来は保険者である各市町村が独自に決定しておりましたが,制度改革後は各市町村が保険税率を決定する際に県が各市町村に対して示す標準保険料率を参考にすることになっております。標準保険料率とは,市町村が県に対して納付することが求められる国保事業費納付金額を国保税として収納するための目安となる税率であります。平成30年度以降の標準保険料率につきましてはまだ試算されておりませんが,算出される標準保険料率は県内市町村の保険料率をある程度平均化したものになります。笠岡市の現在の保険税率が県内最低水準であることを考えますと,提示される料率は現在より高い水準になるものと考えております。また,笠岡市の国保会計は近年赤字決算が続いており,調整基金を取り崩して赤字額を補填している状況でありますが,その調整基金の残高も減少し,底をつきかけております。今回の国保改革を機に税率の見直しを行わざるを得ない状況であると考えております。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 標準保険料率を県が算定する際は,各市町村の収納率を考慮した上で算定することになっております。そのため,県が示す標準保険料率を参考にして国保事業費納付金を納付することができる保険税率を設定しようと考えております。 次に,4点目につきましてお答えいたします。 国保会計への法定外繰り入れは国民健康保険に加入していない住民に対して負担を強いることになり,受益と負担の均衡を失するとの考えから本市ではこれまで実施しておりません。平成30年度以降の法定外繰り入れにつきましては,今回の制度改革は法定外繰り入れに頼ることなく持続可能な国保制度を目指すものであり,国が策定したガイドラインにおいて決算補填を目的とした法定外繰り入れは解消または削減すべきとの方向性が示されてることから,市の財政状況が厳しいという事情もあり,実施することは考えておりません。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 午後1時まで休憩します。            午前11時53分 休憩            午後1時00分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開いたします。 ただいまの市長の答弁に対し,再質問はありますか。 井木守議員。 ◆2番(井木守君) 先ほど市長のほうから,今後のスケジュールについて11月に県の国保の運営方針が決定をして,1月には保険料の試算が示されるということで御回答があったと思います。執行部の方には釈迦に説法ということになろうかと思いますが,昨年の11月に厚生労働省から各都道府県に対してこの事業納付金の標準保険料率を計算をするための簡易システムというのが配られて,それに基づいて第1回目の試算が昨年の11月に,それから1月末に第2回の試算が行われたということで,その結果が先行的に埼玉や大阪などでは発表されてるということです。新たに国が設定をした第3回目の試算が8月,その後は10月,次が12月というふうに聞いていますので,1月に発表されるものについてはもうほぼ来年度これでいくよというようなものが発表されるんではないかなあというふうに思います。それでは,笠岡市として非常に高い保険料だったときにどうするのかということをいうと,3月の議会は1回しかないということでいうと,僕は大変スケジュール的にはタイトだし,十分に議論を尽くすということにならないのではないかなあというふうに思います。 先行的に発表されてるところで少し例を御報告したいというふうに思いますが,埼玉県の蕨市でいうと,1人当たり現行7万1,598円だったものが14万1,806円,198%の値上げということだそうです。戸田市では8万7,146円が16万9,794円,これも195%ぐらいということで,これは日本共産党の植村さえこ衆議院議員が国会の質問で使った数字なんですが,こういう数字です。県の国保の運営協議会の第1回目の議事録概要でも,委員からの質問に対して,県はこれまでも市町村と十分協議を重ねてきてるし,今後も協議を重ねるというふうに言ってるんですが,昨年5月から月1回ペースで,先ほどこれは言われたと思いますが,運営方針と財政の作業部会を開催し,市町村と論議を重ねているというふうに委員からの質問に対して答えてる訳ですから,恐らく昨年の1月に行われた試算結果についてもそれぞれ協議会の場で報告をされてるというふうに思うんですが,どうですか,お答えください。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 失礼します。先ほど市長のほうからの答弁にもありましたけれども,まだまだ現在作業中でありまして,私たちには示されたものというのは現在のところはありません。といいますのが,算定方式もさることながら,そもそも県内の全体の保険料の必要額がどのくらいになるのかといったような議論,また岡山県内でもさまざまに医療費の水準であるとか所得水準が異なる自治体の調整はどうするのか,また最終的に市町村ごとに案分をするというのもどういう算定方法をとるのかといったようなまだまだ詰めなければいけない課題がたくさんあります。議員さん御指摘のように,現在事務レベルでの協議を進めておりますので,その中で私たちの主張も述べながら,適切な標準保険料率といったようなものを設定していただきたいと。それから,安定した運営に資するものにしていただきたいということを要望しているところです。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) まだまだ詰めないといけないと言いながら,市長の先ほどの答弁では県でも十分今よりも高い水準になるということを言及しておられましたけれども,ということは一定の範囲でこうなるんではないかというのはもう既に示されてる訳ですよね。それが正確かどうかということは別にして,一定の私はものが示されてるんではないかなあというふうに思います。それをきちんと明らかにしないと,現状がどうで,今後新しい制度になったら保険料これぐらいになって,これはとても大変だねという議論ができないじゃないですか。議論が始まらないというふうに思います。もちろん市としてきちんと県に対して,これはもう市長の責任だと思いますけども,ちゃんと早く計算をして,その試算の結果についてはきちんと公表しなさいと,公表できるものを詰めなさいというふうに,これは市がきちんと言わないといけないと思うんですけど,市長,その点いかがですか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) この県との連携に関しましては,昨年度から事あるごとに私も県にも言っておりますし,また会長である高梁市の会長にもそれはお願いを再三しておりまして,できるだけ早いタイミングで出ていく,それをできるだけ早いタイミングで情報公開をして,皆さんで議論いただくということになると思います。先ほど私が申し上げましたのは,岡山県の15市の中で笠岡市の標準額が一番低い訳ですから,どうしても平均化すると今よりは高くなる可能性が高いという想定をしてる,そのベースでのお話であるということを了解いただければと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 井木守議員。 ◆2番(井木守君) 私も今全国で公表されてる数字が正確なものだというふうには必ずしも思っていませんけれども,少なくとも現状と比べてどうなるのかということが明らかにならないと,対策を打つにしても十分対策が打てないということだというふうに思いますので,次回の県の試算は8月ですから8月の試算結果についてはぜひ公表をするように。そしたら,8月に公表されれば9月の議会でも一旦議論ができる訳ですから,ぜひその点についてはきちんと県のほうに申し入れをしていただきたいと思います。これは要望です。 その上で,先ほどの答弁の中でもありましたけれども,適切な保険料ということで言われましたけれども,事業納付金の関係は100%納めないといけないということはそのとおりですよね。現在の収納率が93.7%ということは,約6%ぐらいは収納されてない訳ですから,これについてはどうするのかということの方針,考え方を私は先ほどお聞きした訳です。例えば,それは積立金の中から当面立てかえますよだとか,あるいは保険料にその分を見込んだ保険料を設定して市民の皆さんに御負担いただくんですということなのか,その方針がどうなのかということを聞いているので,適切な保険料が設定されるのはそのとおりだというふうに思いますけども,その点についてはいかがですか,部長。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 失礼します。まず1点,市長も今答弁いたしましたけれども,まず岡山県の15市の中で笠岡市の国民健康保険税の負担というのは15市中現在一番低い水準になっているということであります。したがって,市長の答弁にもありましたように,今後岡山県という1つの財布になったときには今の保険料よりも上がる可能性が高いのではないかということは私たちも考えてはおります。それに当たって,その場合には岡山県という1つの財布から笠岡市はこれだけを払ってくださいという形で納付金という形の請求が参ります。これを支払うという仕組みになるというのは議員さん御指摘のとおりであります。その支払うべき納付金というのは,ほぼイコールもとになりますのは皆さんからお預かりする保険税になるというのももちろんそうであります。そこの中で不足が発生した場合どうするのかということになりますけれども,そこまでに至るまでにさまざまなまだまだ分からないといいますか流動する部分がたくさんありますし,公開されていない部分もありますし,それからそういった納付金が払えない場合と不足する場合にどのようにして県との間で調整するのか,まさにここは県との協議も必要になってこようかとも思いますので,さまざまな課題があるということで,今市長のほうからも決意がありましたけれども,県のほうの協議の中で要望をしていきたいなというふうに今は思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) じゃあ,現状ではまだその辺については決まってないということで理解したらよろしいですか。ということですね。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 岡山県において納付金額がまだ示されていないということからいきますと,まだここでこういたしますということはなかなか申し上げる段階ではないかなと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) はい,分かりました。では,改めてそういった未収納も見込んで税率を高くするだとかということは絶対に行わないでいただきたいということは重ねて要望をしておきたいというふうに思います。 その上で,先ほどの答弁でもありましたけれども,少なくとも今よりも上がるであろうということが見通せるということでしたので,それに対してはきちんと手だてを私は打つべきだというふうに思います。これまでも私たち日本共産党は国保の負担軽減を求めてまいりました。市税概況で見させていただいたんですけれども,1世帯当たり今12万3,000円,1人当たりでいうと約7万5,000円ということだというふうに聞いています。もう一方で,昨年樋之津議員が収納課からいただいた資料で見させていただくと,27年7月19日現在で国保の納税義務者が8,713人ということで,軽減なし世帯というのが3,252人ということで資料をいただきました。これで言うと,軽減なし世帯の人っていうのは本当に少なくって,6割近い人が恐らくこれは何らかの軽減措置を受けているということだというふうに思います。そういうことで言うと,この国保の負担というのが市民生活には非常に重たくのしかかっているということですから,さらにこれより高くなるというのは市としては私は絶対に避けるべきだというふうに思います。 その上で,先ほど市長のほうからは,ほかの保険の仕組みに入っている人と国保の加入者とがあるので,国保の人に市税の一般会計から投入することについては問題があるというような御発言がありました。改めて国民健康保険法を私見てみたんですが,その目的の第1条に「この法律は,国民健康保健事業の健全な運営を確保し,もって社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする」というふうに書かれています。まさにこれは社会保障の制度だということをこの法律はきちんと言っているので,単なる受益の問題であるとか助け合いの制度ではないというふうに思います。市としてきちんと市民の社会保障の制度,権利を保障するということで,市としてきちんと一般会計から補填をするということも含めて行うべきだということを改めて申し上げたいと思います。 先ほど数字を引かさせていただきましたけれども,我が党の国会議員の質問に対して国のほうも,これから市町村によって制度が変わることによって保険料が上がれば,それに対して激変緩和措置も含めて市町村が適切な処置をされるというふうに考えてるというふうに答弁をしていますので,その点については改めてお願いをしたいというふうに思いますが,市長,いかがですか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 国民皆保険の一つの大きなベースをなすものが国民健康保険ということになる訳です。ただし,井木議員も御存じのとおり,自営業であるとかあるいは高齢者であるとかっていうこれから医療負担が増える年齢に限って国民健康保険の比重が高い,収入的にも非常に低い方が多いという構造的な問題を多く抱えているということも御存じのとおり。それが年間の国民健康保険をカバーされてる方々の年間医療費に対する自己負担率を考えた場合に,私自身は本当に十分国や県や,あるいはその他の企業の健康保険組合が相当金額の負担をしているという現状を考えた場合,これ以上の金額を一般財源から負担するとかというのは考えにくいなというふうに思う訳です。それで,もちろん県にはしっかりと精査した上で適切な標準額を提示していただくと同時に,先ほど申しましたとおり,それをできるだけ早いタイミングで公示,開示させていただき,皆さんに議論をしていただいていい方向に持っていけばというふうに思っています。ただ,笠岡市の国保の現状を考えた場合,非常に今厳しい状況にありまして,基金も底をつくという状況にありますんで,申し訳ないですが今のところ想定できるのは若干上げさせていただかないとこの笠岡市の国保自体がもうもたないという現状がある訳です。その点も考えた上でいい方向に持っていただけますようによろしくお願い申し上げます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) この問題はもう締めたいというふうに思いますが,先ほど市長が言われたように国保の加入者の皆さんの収入の状況だとか暮らしの状況は大変厳しいという,まさにそのとおりだと思います。私は今組合健保ですけれども,必ず定年退職をして,次に後期高齢者の医療までの間に必ず国保に入る訳ですよね。そういう意味で言うと,必ず市民の皆さんどなたもそこには一度入られる訳ですから,社会保障の仕組みとしてきちんと市として責任を果たす。その上にはまず国がこの責任をきちんと果たさないといけない訳ですから,国に対してもきちんともっと手だてを打てということを市長としても僕は言うし,市としても独自に市民の皆さんの負担を軽減するための措置を頭や知恵を絞ってやるべきだということを重ねて要望して,この1項目めについては閉じたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 井木守議員。 ◆2番(井木守君) 2項目めの質問です。 住宅政策といいますか定住促進についてです。 市長は,昨年6月の議会の所信表明等で大規模住宅団地開発に積極的な発言をしておられます。また,笠岡市の施策としても住宅新築助成事業などを設けてそのことに努めている訳です。民間主導で仮に住宅団地等の開発をするにしても,そこに向かうインフラ等の整備や維持補修はこれは当然笠岡市が行わなければなりませんし,年数の経過とともに新興団地でも住民の高齢化が進行し,交通手段の確保など新たな施策が必要になるのではないかというふうに思います。無理な拡大政策はかえって将来に負担を残すのではないかというふうに危惧をしているところです。国の政策としても住生活基本法等で人口や世帯の減少を見込んで既存の住宅ストック等を活用する住宅政策への転換を進めるという方向性が示されていると思います。笠岡市内中心部でも空き家等が増加をしています。危険な空き家の状況は年を追うごとに深刻化してるんではないかというふうに思います。私は国が言うところのコンパクトシティーということに必ずしも賛成をするものではないですが,それでも市郊外の住宅団地開発ではなく,現在の市中心部の住宅ストックを有効に活用し,将来の人口減少も見据えて利便性の高い一定の地域に住宅建設等を誘導していくというようなことも必要ではないかというふうに思います。 そこで,3点について質問をしたいというふうに思います。 1点目,市長は新規の大規模住宅団地開発等について,これまでも先ほど申し上げたように言及しておられますが,具体的な計画等を持っておられるのでしょうか。住宅マスタープランは5年ごとに見直しということになっていますが,30年度の見直しで変更等をするということをお考えなのでしょうか,お答えをいただきたいと思います。 2点目,ここ数年で言えば空き家率は増加をしているのではないかというふうに思う,正確な数字は私も今持ち合わせておりませんが。空き家バンク等市としてさまざまな施策を行っていることは承知をしているんですが,空き家の活用,中古市場の活用,建てかえの促進,転用など空き家対策をさらに強化をすることや多世代同居,近居の促進など今ある既存の住宅ストックを有効活用するということをさらに強化をすべきだというふうに思いますが,お答えをいただきたいと思います。 3点目,住宅マスタープラン等で市営住宅の建てかえや跡地の売却等についても言及をされています。私は定住促進策の一つとして例えば若者や子育て世代に向けた市営住宅を建設をすること,また新婚世帯に限らない家賃補助なども検討すべきではないかというふうに思いますが,ぜひお答えをいただきたいと思います。 以上3点,よろしくお願いいたします。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 住宅団地の開発でございますが,笠岡市にとって定住促進,人口減少対策は大きな課題でございます。その対策の一つとして住宅団地開発の誘導を考えております。市内各地域に未利用地が多くある中で,現在県に整備を進めていただいている県道園井里庄線や県道山口押撫線の沿線や周辺は,県道が整備されれば利便性が向上し,さまざまな土地利用が可能になります。こうしたところに住宅を建て定住をいただくことができれば,大きな人口減少対策につながると考えております。また,笠岡市といたしましても,用途廃止をした公共用地の跡地や市有未利用地などの売却を行い,民間による住宅団地開発を誘導してまいります。また,この売却で得た資金を第7次総合計画の実行に向けて投資していきたいと考えております。ただ,あくまで住宅団地開発につきましては民間活力を期待するものでございますので,笠岡市としても民間が住宅団地開発を行う際に支援できることを現在検討しているところでございます。 次に,住宅マスタープランでございますが,笠岡市では平成26年3月に平成35年度までを計画期間とする笠岡市住生活基本計画,すなわち笠岡市住宅マスタープランを策定しておりますが,この間国においては平成28年3月,県においては平成29年3月にそれぞれ住生活基本計画の見直しにより住宅政策の目標が見直されたため,笠岡市においてもこれからの上位計画との整合を図りながら,笠岡市が進めております定住促進や企業誘致施策の受け皿として住宅の供給ができることを目指した計画へ見直しを平成30年度に行う予定といたしております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 総務省が5年ごとに行っている住宅・土地統計調査によりますと,笠岡市の空き家率は増加傾向にあり,国や県の空き家率を上回っておりまして,増え続ける空き家は衛生面や景観などの地域住民の生活に深刻な影響を及ぼしています。このため空き家に対する効果的な対策が急務となっており,本市におきまして平成21年度から空き家バンク制度の運用を開始し,空き家の有効活用を図っているところでございます。また,中古住宅の購入を促進するため,平成22年度からは固定資産税相当額の一部を助成する制度を設けています。さらに,平成24年度からは住宅のリフォームに対する助成金を交付し,住環境の向上を図るなど積極的に空き家対策に取り組んでおり,今後も継続していく予定にしております。しかし,空き家が増加しているにもかかわらず,空き家バンク制度が十分機能しているとは言えない状況でございますので,空き家バンク制度をさらに強化することで住宅ストックの流通を活発にし,空き家率の増加を抑えてまいりたいと考えております。そのためには登録物件を増やすことと物件をPRし,賃貸もしくは売買につなげていかなければなりません。登録物件を増やすため,市民の皆様から情報をいただいたり担当職員が地域の実態を見て回ることにより空き家の実態を正確に把握し,所有者の方に空き家バンクの制度を御案内してまいります。空き家は3年間放置しておくと次に住む場合は何らかの修繕が必要であると言われておりますので,当面住む予定のない家につきましては空き家バンクへ登録し,有効活用していただくよう積極的に御案内してまいります。空き家バンクに登録された物件はホームページや都市部で行われる移住相談会で紹介いたしますが,ほかの自治体も同様の取り組みを行っているため,ほかとの差別化を図り,笠岡の魅力を最大限にPRすることで笠岡で暮らしてみたいと思っていただける人を増やし,移住につなげてまいります。このように住宅ストックを賃貸や売買で有効活用することは大変重要でございますが,住宅の新築につきましても個人の豊かな生活を追求し,実現するためのものでございます。住宅マスタープランにおきましても住生活の課題として,住宅の選択の幅が狭くなっているため,多様な世帯の構成や暮らし方に適応する住宅が取得可能な市場とする必要があると明記しておりますので,住宅を新築できる場所の確保にも努めてまいりたいと思います。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 若者向けの市営住宅でございますが,現在十一番町市営住宅の単身用が10戸ございます。今後は市営住宅の建てかえの際には子育て世帯等を考慮した地域優良賃貸住宅制度の活用を考えてまいります。 次に,賃貸住宅の家賃補助でございますが,若者が笠岡へ定住する意識を高めていただくための施策として平成26年度から新婚世帯に対し家賃の助成金を交付しています。この制度は若い夫婦が笠岡で暮らし,子供を産み育てることで笠岡への愛着を感じ,長く住み続けていただくことを期待しているものでございます。笠岡市における平成28年度の社会動態のデータによりますと,転入と転出ともに20代と30代の移動が約50%近くあり,その理由の主なものは結婚や転勤さらに就職などが上げられます。また,厚生労働省が発表した平成25年の人口動態統計によりますと,笠岡市の平均初婚年齢は,男性が30.1歳,女性が28.8歳となっているために,結婚した20代,30代の夫婦を本市に呼び込み,定住につなげていくためにはこの制度が効果的であると考えています。御指摘のとおり新婚家庭に限らない家賃補助制度を設けられれば市外への転居を抑制することは可能であると思いますが,限られた予算を効果的に投入し,笠岡への定住を促進していくため,当面は現状を維持してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対して,再質問ありますか。 井木守議員。 ◆2番(井木守君) このテーマは私もまだ勉強を始めたばかりのところですので,多少勘違いだとかがあるかもしれませんが,先ほども触れましたけれども,仮に民間の事業者によって住宅団地を開発をするにしても,上下水道の整備だとか道路の維持補修,また子供が瞬間的に増えれば学校だとかそういった施設の拡充も必要になろうかというふうに思います。そういう費用については,当然市が負担をすることになりますよね。これが年数の経過とともに団地そのものも老朽化をしていくし,住んでおられる方々も高齢化をしていきます。そうすると今度は住民の皆さんの足をどうするのか,公共交通の問題だとか介護の問題だとか今後の公共施設の維持管理の問題なども生まれてくるのではないかなあというふうに思います。そういう意味では,私は新しく住宅を建ててそこに移り住んでいただく,定住していただくということについて否定をするものではないんですが,大規模団地を開発しようだとかそういう方向性に行くと,今後長いスパンで見たときにそういう問題が起こるのではないかということを危惧をしています。市の政策としても今後の公共施設の維持管理をどうしていくのかというのは問題になっています。人口減少に合わせて縮小せざるを得ないという方向が出ているのではないかなあというふうに私は受けとめています。ある意味では,新しく団地をつくるということと公共施設を減らしていかないといけないということが,長いスパンで見たときには相矛盾するのではないかというふうに思えてなりません。将来も見据えた政策になっているのかどうなのかという点について,改めてお答えをいただきたいというふうに思います。 ○議長(栗尾順三君) 坂本建設部長。 ◎建設部長(坂本明君) 失礼いたします。住宅団地の開発というテーマでございますが,平成21年4月に線引き廃止をいたしました。この線引き廃止に至った経緯といいますのは定住促進ということ。一つは,家を建てたくても建てれないという状況があるということが課題でありました。そのために線引き廃止をいたしまして,21年から既に7年間が経過した訳でございますが,その間住宅団地開発とあるいはその他事務所等の開発も行われてきております。住宅団地の開発でございますが,都市計画マスタープランの中でも線引き廃止によってそういった開発を誘導していくという方向性がございます。ですから,この方向性は笠岡市が今抱えている人口減少という課題には非常にマッチした政策だろうと思う。もう一つ,空き家対策の問題がございます。そういった住宅ストックの活用も非常に大きなテーマでございます。この2つを並べて行っていくことが現在の笠岡市の課題だろうと思います。そのために今回住宅マスタープランの見直しに当たりましてはそういった既存ストックのことも考えながら,若い世帯,子育て世帯の居住ができる状況を構築していくということは今国の見直し,県の見直しによって明らかになってきたところでございます。 そういったことが住宅開発を誘導していくことの理由になる訳ですが,先ほど社会基盤の整備,道路とか水道とかそういったことの投資がどうなのかということの御質問がございました。住宅を個別に建築されますと,そこまでの道路,そういったことの基盤整備が必要になってまいります。今現在ある道路が十分な幅員があったり,あるいは水道,その他のライフラインがあったりとすればよろしいんですけれども,そうした場合は一個一個つないでいくような施設整備が必要になってまいりますが,住宅団地ですとそれが団地の開発の中で道路等の整備も行われる,水道あるいはそういった整備も行われるような状況になります。そして,県道と主要道路の近くに開発されるということは,そういった整備がなかなか市のほうの整備を支援する側にとってもやりやすい状況になるのではないかと考えております。ですから,そういった意味で地元の望まれる場所,あるいはそういった施設投資に対して効果がある場所にできるだけ住宅団地の開発を誘導してまいりたいと,このように考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 1点補足説明します。 この空き家対策あるいは新規の住宅用地の確保,全てが定住につながる訳なんですけれども,笠岡の人口を見ますと7万人から6万人になるのに35年を要した訳ですけども,6万人から5万人になるのに16年で達成してます。昨年1年間の人口減少幅が907人,この4月30日から5月31日までに80名の人口が減ってます。このように人口が加速度的に減ってるということがまず大きな背景にあります。それによって市税は減る訳です。平成20年度の当初は83億円ぐらいあった市税も今は70億円を切るという状況になってます。人口が減れば交付税も減ってしまうという相関関係もある訳です。だんだん笠岡市も本当にインフラが維持できる元資がなくなってきてる。それに対する対策はもう定住しかない。人口減少を食いとめる,できれば人口を増やしていくような施策を打っていくということしかない訳です。岡山県でも27市町村ある中で今でも人口が増えてる自治体もあります。そういった施策を学びながらしっかりと笠岡市の魅力をアピールしていき,笠岡市は本当に過疎債が使える訳でもないし合併特例債が使える訳でもありませんけども十分ほかの自治体と競争できるような場所にあります。いつも私が述べるように,笠岡市役所を中心に半径30キロで100万人以上の人口を抱えてるという非常に好条件の町である。広島から笠岡,岡山と見ると,山陽本線の快速電車がとまる駅で,こんなに南北の自由通路がなかったりこんなに駅前が寂れてるとこはほとんど私は見たことがありません。しっかりとまだまだ開発する余地がある訳です。そういった空き家をしっかり活用する,あるいは新規に住宅開発,この昨年1年間で大規模な住宅用地を提供できませんでした。これも一つの反省点だと思います。しっかりと住宅用地を開発しながら,若者たちの皆さんに選択をしていただくということが私は大事じゃないかなということで頑張っていきたいと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 井木守議員。 ◆2番(井木守君) どうしても市長の答弁をお聞きしていると拡大策に何かなっているような気がして多少不安なところがあるんですけれども,そのことについてはまた今後も議論をしていきたいというふうに思います。 視点を変えて,先ほどあった空き家の問題ですけれども,私の住んでる地域でも結構倒れそうなのがあります。なかなか空き家になっているんだけれどもそれが有効に活用されない。さまざまな問題があるんだろうというふうに思いますが,その原因はどこにあるというふうに市のほうとしては捉えておられるのかというのを1点お聞きをしておきたいというふうに思います。 さらに言えば,市のレベルでできることというのは非常に少ないのかもしれませんが,例えば更地にした後の固定資産税を減免するだとか,何年間かにわたって,あるいは空き家を解体をするための費用補助をするだとかというような施策というのは検討できないものなのかどうなのかという点について,1点お答えいただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) まず1点目は,空き家の活用がなかなか進まない原因についてのお尋ねだったと思いますが,これは空き家といえども家というものに対する価値観,感覚の問題が大きいんだろうと思います。先祖伝来の土地を離れることとか,それから手放すことに対する抵抗,あるいはほかの人が住むことへのためらいといったようなものがあると思いますし,いずれ帰ってくるかもしれないとか盆暮れには帰ってくるかもしれないといったような状況の中で,なかなか手放すというところに思いが行きにくいのが一つ状況としてあると思います。そういったあたりはアンケートの結果などにも出てるとは思います。 また,更地にした場合の固定資産の減免とか,それから解体費用の補助などにつきましては新たな財源が必要となりますことから,今後検討の材料とはしたいと思うんですけれども,今しているものとしましては空き家として活用する際の家財の費用の補助といった制度は設けております。また,空き家の活用ということは今非常に力を入れて市長命令で取り組んでおりまして,毎週のようにミーティングをする中でこれについては議論を重ねております。 具体的に今年度取り組んでいることとしましては,まずは空き家バンクの登録の数を増やす,これはまず第一に取り組まなければならないことですので,情報の提供をかなり呼びかけております。例えば昨年度からまちづくり協議会等団体に対して情報の提供をお願いしておりますけれど,この中で金浦のまちづくり協議会に非常に協力をいただいておりましていろいろ御協力いただいております。ほかにも今年度各種団体の総会とかまちづくり協議会や地区の総会等,そういった人が集まる場所に職員が出向いて制度の説明並びに協力の呼びかけをしておりまして,それによってぽつぽつと情報が寄せられるということもあります。また,ほかにも,25年度に空き家調査をしておりますが,その該当の空き家の所有者に対して個別の案内を送るというようなことも取り組んではどうかなという検討をしております。また,空き家自信のストックを増やすことも必要なんですけれども,空き家の魅力を高めるとか,それからPRするといった手法のほうも大事になりますので,例えばただ流通させてるだけではなくてリノベーションを加えた提案ができないかどうかとか,それからホームページへの掲載の仕方などいろいろ工夫をしてこの空き家の事業の推進を図っていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) ぜひ今の空き家の問題だとか今ある住宅ストックを活用するという方向性で進めていただきたいなあというふうに思います。 そういう意味でこれは要望ですが,例えば市営住宅にしても,西中のおりたとこですか,園井になるんですかね,結構もうほとんど解体が,幾つか残ってますけども,そういったところもきちんと再整備をして,例えば販売をするだとかというようなことも僕は十分検討をできるのではないかなあというふうに思います。 話をかえますが,費用対効果をどういうふうに市として分析をしておられるのかということについてお尋ねをしたいと思います。 せんだって山陽新聞に2つニュースが出ておりました。それは,岡山県内の合計特殊出生率の調査,分析が発表されていて,笠岡市は1.29で,県平均もそれから全国平均も下回っているという,こういうやつですね。それから,雇用環境が比較的安定をしていて,自治体の子育て支援が充実している地域ほど高くなる傾向があるというふうにこの記事では分析をしていました。また,これも別の日に出たものですが,これも山陽新聞ですが,県外からの移住者というのが報告を,これですけども,されていました。笠岡市は2016年で104人ということで前年よりも増えていますが,他市と比較をしても決して多いほうではないなあというふうに見ました。その上で,例えば平成27年度の決算ベースで,これは繰り越しも含んでいるんですが,定住促進事業では約1億1,100万円,このうちの新築住宅の助成事業が約8,800万円ということですから約79%ぐらいではないかなあというふうに思います,比率。29年度の予算でも定住促進事業全体で7,192万円ですから約7,200万円,うち新築の助成事業が約5,000万円ということ,これも約7割ぐらいではないかなあというふうに思います。これに対して三世代同居支援事業の適用を受けて転入してきた人は,これは決算の数字で拾ったんですが29世帯で97人,それから新築助成事業の適用を受けて転入してきた人は42世帯で146人というのが資料として出されていました。単純に比較をするとよくないかなあというふうに思いながら単純比較をするんですが,1対1.5です。転入してきた人は,三世代同居の支援事業で来た人を1とすると新築で来た人は1.5。これに対して予算の規模で比較をすると,同居事業というのは約300万円ですから1対36という数字になります。当然ダブりもありますし,それから本来なら笠岡から出ていこうというふうに思っていた人がとどまるという転出が抑制をされるという効果もありますので単純に比較をするということでもないんですが,これは全体としては新築のほうにウエートがぐっと寄っていて,そこはもう少し同居の人たちのところに補助金を増やすだとか,先ほど市長が予算がないのでというふうに言われましたけども,新婚以外の人のところにも予算をもう少し多目につけるだとかというようなことが必要ではないかなあというふうに思います。そういう意味では,笠岡市が今進めている定住促進策をもう一度棚卸しをして洗い直してやってみるということが私は必要ではないかというふうに思いますが,いかがでしょうか,お答えください。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) ただいま御質問並びに提案いただきましたように,定住促進事業を取り組みましてもう年数が経過しております。その中で効果の検証,それからどういう改善を加えていくかといったことを含めまして全体的な棚卸し,今後の検討が必要だと考えております。特に御指摘のありました新築住宅助成金についてはまち・ひと・しごとの中で位置づけておりますけれども,先ほどおっしゃったような費用対効果の面もあります。転出抑制という面は確かに効果としてあったとは思うんですけれども,全体的な転入に直接的につながったかという点でここは反省すべき点があるというふうにちゃんと分析しておりますので,今後検討してまいりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(栗尾順三君) 坂本建設部長。 ◎建設部長(坂本明君) 市営住宅の先ほど園井住宅のお話が出ました。園井住宅の一部とそれから八幡平東住宅につきましては,市営住宅の用途を廃止いたしまして財政課のほうへ所管がえをしているところです。その後そういった住宅の開発等に向かっていけばいいなと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 井木守議員。 ◆2番(井木守君) ぜひ若者向けの市営住宅というのも子育て世代向けの市営住宅でもぜひ検討していただきたいなというふうに,2階建てだとどうしてもどたどたどたどた子供たちって結構騒いだりするので,そういう意味では必要かなあというふうに思います。いずれにしても,近隣の市町村で子育て世代を奪い合っても仕方がないという側面はありますけれども,やはり笠岡市がこれからもっと発展をしていくためにも子育て世代に引き続き笠岡市内へ定住をしていただくと,そういう政策の発展を心から期待をして,私の質問全体を閉じたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 以上で2番井木守議員の質問を終結します。 続きまして,1番大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 今日最後の質問になります。 昨年の議員手帳を見ましたら,6月20日に初質問をさせていただきました。毎回ここに上がると本当に緊張し,もう舞い上がり,何を言ってるかよく分からない状況もあるんですが,しっかり市民の声をここで届けていくのがこの場だというふうに思って全力で頑張ってまいりますので,どうかよろしくお願い申し上げます。 それでは,議長のお許しが出ましたので,質問に入らせていただきます。 まず1項目めでありますが,ペット救護の対策の推進に伴う支援についてでございます。 人間の身勝手な都合で捨てられ命を奪われる動物を少しでも減らしたいと全国各地で積極的な姿勢を示す取り組みが行われています。ペットをかけがえのない家族として大切にしている飼い主は多い。そして,愛情を注がれるペットも幸せであると思います。一方,飼育放棄など保護された犬や猫は全国で13万匹を超え,このうち8万匹が殺処分されています。近年は減少傾向にあるとはいえ放置できない問題ではないでしょうか。動物は飼い主を選べません。ペットを飼い続けられるのか,購入の際に冷静に検討をすべきです。また,ペットショップなど動物を販売する側にも飼い主への意識啓発にも努めてほしいものであります。 そこで,1点目でありますが,改正動物介護管理法では,ペットが命を終えるまで適切に飼育する終生飼養の責任が明記されていますが,笠岡市において飼育放棄などやむを得ず保護された動物の現状があるのか,またそうした状況の推移についてお尋ねいたします。 2点目,現在民間サービスであるペットの飼育支援が好評であり,拡大をしているそうであります。これは高齢化が進む中,今後もペットを飼うシニア世代の増加が見込まれるからであります。ペットとの暮らしはリラックス効果や責任感の高まり,そして運動増加など高齢者の心身の健康維持につながるとされています。飼い主の高齢化も踏まえ,人と動物の共生社会に向けた取り組みについてお尋ねいたします。 3点目,ペットを家族同然の存在と捉える飼い主は少なくないと思われます。東日本大震災や熊本地震では,ペットが傷つき精神的に大きなショックを受ける人やペット連れで避難所に入れないため車中泊を強いられ,体調を崩す人も多くいました。被災ペットの救護は動物愛護の観点に加えて被災者自身の心身の健康を守る上でも重要と考えます。そこで,被災時に飼い主とペットが一緒に避難する同行避難ができる環境づくりについて笠岡市の考えをお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの大本邦光議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 大本議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目につきまして,笠岡市で保護した動物を所管する岡山県動物愛護センターによりますと,本市で保護された犬の引き取り実績は,平成26年度は2件,平成27年度は1件,平成28年度はゼロ件,平成29年度は現在までゼロ件となっております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 健康寿命世界一を目指している本市にとっては,高齢者が自分らしく生きがいを持って暮らすことは非常に重要なことです。生きがいは人によって異なり,例えばボランティア活動を通じて地域に貢献することを生きがいに感じている人や地域の仲間と一緒に体を動かしたりすることを生きがいにしてる方もいらっしゃると思います。大本議員さんのおっしゃるとおり,今後ますます高齢化が進み,ひとり暮らしの高齢者世帯が増加する中で,犬等のペットを生きがいにされる高齢者の方が増えることが見込まれます。笠岡市の28年度末の犬の登録状況は3,061匹となっており,ペットとともに暮らすことでペットから信頼や愛情を得られるだけでなく,日常的に散歩することにより飼い主自身の健康維持や介護予防にもつながることが期待されます。また,私は4月16日に犬の殺処分がゼロになった広島県の神石高原町へ視察にまいりましたが,飼い主自身の健康上の理由や経済的な理由から次第にペットの世話を続けることが困難になり,深刻な状況に陥ってしまうこともあります。そのような場合,ペットが亡くなるまで世話をしてくれる民間の事業者も出てきております。高齢者に限らずペットを飼うことによる近所のトラブルも増加することが考えられます。周りに迷惑をかけないように飼うことは飼い主の責任であり最低限のマナーであることから,人と動物の共生社会に向けてはこれまでと同様にペットの正しい飼い方について普及啓発に努めてまいります。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 環境省が平成25年6月に作成しました災害時におけるペットの救護対策ガイドラインには,飼い主とペットが同行避難することが合理的であるとされています。しかしながら,アレルギーの方などのほかの避難者への配慮やペット自身のストレスの軽減など,飼い主には平常時以上に多くの責任が求められます。したがいまして,避難所では分離した飼育を勧めています。自治体におきましては,地域性や季節に応じた対応が必要とされています。また,岡山県が平成26年度に作成しました動物愛護管理推進計画にも,同行避難についての飼い主啓発と受け入れ態勢についての市町村への要請について書かれています。笠岡市におきましては出前講座等で避難所運営ゲームを実施しており,この中でペットを連れた避難者の設定も幾つかございます。参加者の皆様には毎回この事案について真剣に考えていただいております。今後は飼い主の皆様へはケージの準備や預け先確保の啓発を進めてまいります。市といたしましては,避難所における分離飼育,あるいは犬同伴や猫同伴のスペース確保についても検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対し,再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 1点目についてでございますが,笠岡市では保護された実績が今現在ゼロという形で御回答いただきました。しかしながら,今後高齢化に向けていろんなケースが出てくると思います。そうした中で,既に効果を上げてる地域がございます。これは,神奈川県動物保護センターでは民間団体などと協力して犬や猫を引き取り,県内各地で頻繁に譲渡会を開催し,2013年度に犬の殺処分ゼロを達成いたしております。また,保護された動物に新たな活躍の場を提供する事例もあります。これは,徳島県では動物愛護センターに収容された犬を災害救助犬に育成をし始め,4月に2匹が認定をされました。このようにいずれの取り組みもNPOやボランティアの手腕に頼るところが大きくなりますが,行政のバックアップも不可欠だと思います。 そこで,笠岡市のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの再質問に対し,答弁をお願いします。 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 失礼いたします。今議員さんのほうから教えていただきました各地の取り組み,それから私たちも例えば熊本県でありますとか県レベル,保健所レベルでさまざまな取り組みをしてるということも情報を仕入れております。 実はペットを含めた動物愛護につきましては,動物由来感染症と申しますか公衆衛生的な観点から,岡山県においては保健所及び岡山県が役割分担ということでさまざまな施策を取り組んでいただいております。私たち自治体も岡山県の取り組みに協力をさせていただいておりまして,先ほどお答えをいたしましたところに出ております岡山県動物愛護センターが県内では取り組みをしてくれております。そこでは例えば飼い主の方へのペットの飼い方の指導であるとか,それから議員さんも御指摘になりましたNPOとも連携といったようなことも進めておるというようなことも聞いておりますので,岡山県の取り組みと私たちも十分に連携をとって地域の皆さんにお伝えできるようにしていきたいなあというふうに思っております。ありがとうございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 続きまして,2点目についてでございますが,東京都の都動物愛護相談センターにおいて,何らかの事情でペットが飼えなくなった場合,引き取り理由をアンケートで調べたところ,飼い主の死亡が17%,飼い主の病気が33%,飼い主の高齢化が6%と引き取りの約6割が飼い主の健康問題であります。必然的にシニア時代のリスクは高くなります。こうした今後の高齢化に対して行政支援の対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井健康福祉部長。
    健康福祉部長(藤井一男君) 失礼いたします。高齢化というふうなことでペットが飼えなくなるというふうなこと,あるいは亡くなってというふうなことになろうかと思いますけれども,こうした場合に高齢化になったときにペットとともに生活していく訳になるんですけれども,そういったペットの寿命とかいろんな要素があろうかと思います。そうした場合に,まず飼う時点でのそういったことを考えていただくというふうな視点も一つは必要ではないかなあと思っております。それから,最近ではそういうペットと一緒に過ごしておって,病気になったときに預かるというふうな民間事業者等も出てきておりますので,そういった事業者に預けるとかそういったような啓発とかそういったものをしていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 共生社会の推進を行う上で,シニア世代が安心してペットと暮らせるためにも飼うときの心構えや動物とのかかわり方,困ったときの解決方法,そして全世代に向けた適正飼養の講習会や啓発事業などを実施する取り組みの拠点となる行政の相談窓口の強化が必要になると思われます。今後の市の対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 執行部の答弁を願います。 藤井健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(藤井一男君) ペットにつきましては,先ほど網本市民生活部長のほうからお話がありましたけれども,岡山県の動物愛護センター,そういったところといろいろと共同していかないといけないというふうなところもあろうかと思います。そうした中で,高齢者へこういった飼い方とかそういったところを啓発というふうなことになりますと,健康福祉部のほうでそういう高齢者の面に立ってこれから相談とかそういった面はしていかないといけないのかなとは思っております。特に市のほうでペットについてどうこうするというふうなことは難しいかなと思いますけれども,そういった相談には柔軟に対応してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 続きまして,3点目についてでございますが,環境省が推奨しているのは同行避難であります。2011年に起きた東日本大震災のとき,同行避難がまだ浸透しておらず,多くの人がペットを残して避難したため,飼い犬が野犬になってしまうということもありました。その後の対応に苦慮した自治体が多くあったということを聞いております。また,避難所においては,先ほども言われたとおり,動物のアレルギーの方とかまたペットの鳴き声,におい,ノミの発生や体毛,またふん尿処理の衛生面で問題もあり,同じ場所で避難生活を送るのが難しい現状ではあります。そういったことを防ぐためにも同伴避難ではなく同行避難を推奨していますが,笠岡市民に対して行政としてどのようにこの問題の理解と協力を求めていくのか。防災意識が高まっている今だからこそ,このことについてしっかりと市のほうとしても説明をしていかなければならないと思います。そうした意味で笠岡市のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 御質問にお答えいたします。 先ほど議員さんおっしゃられましたように,東日本大震災のときはたくさんの飼い犬が野犬化しました。この災害の折には人でさえも逃げられない状況,とるものもとりあえずの状況ということでそういった状況になったかと思います。昨年の熊本地震におきましては,多数の方が飼い犬とともに避難をしております。これは同行避難と我々は解釈をさせていただきますけれども,ただ熊本地震のとき犬を連れられて逃げられた方は車中泊,車の中で犬と一緒に過ごされた方が非常に多かったようにお聞きしております。ただ,人への救援物資等の支援が始まりましてほどなくペットに対する支援も始まりまして,動物愛護団体あるいはNPOからのペットの預かりでありますとか,それから友人,知人がお預かりさせていただいたとかそういった状況も多数あったかとお伺いしております。 現在笠岡市におきましては,昨年より力を入れております地域に出向いての避難所運営ゲームという研修をさせていただいております。この中には想定のカードの中に犬を連れて避難されてこられた方,犬を連れてこられた方が場合によってはウサギとか鳥とかいろんなパターンの想定カードがありまして,その都度参加された皆様には真剣に状況を考えていただきまして,仮想の避難所において大型犬ならじゃあここへつないでおってもらおうかなとか,小型犬の場合はケージに入れとんだらここの軒先に置いてもらおうかなといろいろと考えていただいております。実際多数の方が避難するような想定になりましたら,避難所においては避難所の運営はそういった形で進んでいただけるものと思っておりますが,我々といたしましてもペットと言いましてもかわいい家族と同然に皆さん飼われてると思いますので,逃げる際のケージでありますとか飼い主の分だけでなしにペットの分の食料も持って一緒に逃げていただくようこれからも啓発には努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 環境省では2013年6月に同行避難を原則として位置づけるペット救護対策のガイドラインを策定されました。先ほど答弁もございましたとおりでございます。実際には体制の整備を促しており,取り組みケースは増えております。ここで仙台市では平成17年より毎年6月に仙台市の獣医師会とボランティアによるペットの同行避難と動物救護所設営運用訓練の実施をされております。また,東京都調布市では昨年度から市の総合防災訓練の中でペットとの同行避難の訓練を実施いたしております。そこで,今後こうした取り組みが必要になると思われます。笠岡市の対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 仙台市とか調布市の事例をただいま御紹介いただきました。笠岡市といたしましては,現段階ではまだ獣医師等との連携というのはとれているとは言えない状況にあります。また,防災訓練等につきましても,ペットとの同行というような事案はいまだかつてまだ実施したことがないと思われます。今年の防災訓練につきましてはこれから企画をしてまいりますので,その辺のところは十分考慮して進めてまいりたいと思います。また,県とも連携をとりながら獣医師の方たちとの連携も今後早急に検討してまいります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 同行避難にしろ同伴避難にしろ避難所では周りの方への配慮も必要になります。そのために日ごろからのしつけや予防接種,害虫駆除などをきちんと行うことが大切であります。また,犬の場合は狂犬病予防法に基づき鑑札の装着や年1回の予防注射及び注射済票の装着が義務づけられております。先ほど市長の答弁の中にも平成28年度末で犬の登録が3,061匹というふうに御答弁がありました。そうした中で,笠岡市の現状についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 執行部の答弁を願います。 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 失礼します。ペットの状況と申しましても,笠岡市で把握しておりますのは今議員さんも御指摘のとおり犬の状況ではあるのですが,先ほど市長の答弁にもありました,議員さんもおっしゃってくださいました,現時点で28年度末で登録状況が3,061匹。もちろんこの登録している犬については,狂犬病の予防接種また鑑札等適切に環境課のほうで対応をしているところでございます。飼い方につきましても,先ほども少しお話しさせていただきました岡山県の動物愛護センターまた保健所などとも連携もとりながら,苦情と申しますかトラブルについても私どものほうで聞いている範囲では県のほうへつないでいるというようなことになっております。現時点ではペットについての対応というのはこの範囲にとどまっておるところでございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) もう一度お伺いいたしますが,この犬の登録件数3,061匹ということなんですけど,先ほども言ったように狂犬病予防法に基づいたということで年1回のこの注射というのは,これは100%行われているのかどうか,もう一度御答弁お願いします。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 申し訳ありません。ただ,3,061匹全頭に対して注射を接種してるかどうか,今手元に数字がございませんので,また改めて御報告させていただきます。申し訳ありません。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 近年犬や猫の飼育件数は200万頭を超えると言われております。ペットの飼育に関する正しい知識や飼育するペットに対するしつけが十分でない場合もあります。 そこで,災害時のペットとの同行避難が受け入れられる人と動物の共生する社会づくりを推進するとともに,災害に備えた平常時の対策,体制の整備と飼い主への普及啓発について市のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) ただいま議員さんから御指摘のありましたことにつきましては,現在市での対策は万全とは決して思っておりませんので,今後我々といたしましても各方面にわたって検討を進めながら,また市民の皆様への御理解をいただくよう広報,啓発等も進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 避難指示等が出た場合,安全に避難場所まで避難できるようにリードやキャリーバッグ等の避難用品を準備しておく必要があります。また,避難先においてペットの飼育に必要なものは基本的に飼い主が用意しておくべきであります。先ほどの答弁にもあったとおりだと思います。しかし,避難所等にペット用品の緊急支援物資が届くまでには時間がかかるという報告もございます。 そこで,被災ペットの救護の取り組みとしてペット用の避難用品や食料備蓄品などの確保についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 一緒に避難したペットに対しての備蓄品という御質問でございます。 申し訳ございませんが,決してペットが納税者でないから冷たい訳じゃないんですけれども,避難想定されておる人々に対する物資もまだまだ十分とは言えない備蓄の状況であります。ペットに対しての備蓄の状況を考えるにはいましばらく時間が必要であると私は考えております。申し訳ございません。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 災害時に犬や猫などのペットの命を守る専門組織があります。災害派遣獣医療チーム(VMAT)がそうであります。こうした災害ペットの救護の担い手として期待をされております。隊員は規定の研修を講習し,動物防災に関する専門的な知識を身につけた獣医師や動物看護師また動物トレーナーなどから構成をされております。これまでに福岡県獣医師会が2013年に,群馬県獣医師会が昨年3月に結成をいたしております。熊本地震では福岡VMATが被災地へ派遣され,動物の緊急処置や避難所の巡回を初め災害被災者からのペットの健康相談などに活躍をいたしておりました。よって,VMATの結成する動きは広がっております。 そうした中,今後被災ペットの受け入れ態勢の強化について笠岡市のお考えをお示しください。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 被災時のペットの受け入れについてでございます。 まず,我々が皆様飼い主の方にお願いをしてまいりますのは,いざ事があったときにまずペットを預ける先を確保していただきたいというお願いをしております。友人,知人,親戚,そういったところへまず預けていただくというのが基本かなと思っております。そういった所がない場合は,ケージ等に入れての同行避難になろうかと思います。避難所で同行し,あるいはそこで一緒に生活することが困難な場合は,愛護団体,NPO等にお願いするようになると思うんですけれども,まずは広域連携をしております高梁川流域あるいは備後圏域,こういった中にもたくさんのそういった団体がございますので,そういったところへのお願い,あるいは県の愛護センター等へのお願いになろうかと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 飼い主の災害に備えたペットに対する対策は,特別なことではなく日ごろからのしつけや健康管理,所有者明示など適切な飼育をすることにほかなりません。災害時のペットの同行避難が受け入れられる人と動物の共生する社会づくりを推進するとともに平常時から行うべき対策や災害時の同行避難について飼い主等に丁寧な説明,そして広報や回覧を活用し,そして研修会の開催,ペットと同行も含めた避難訓練の実施などでありとあらゆる機会を通じて普及啓発に努めていただくことをお願いいたしまして,1項目めを終わります。 ○議長(栗尾順三君) 網本市民生活部長。 ◎市民生活部長(網本善光君) 申し訳ありません。ただいま御質問を頂戴いたしました笠岡市3,061匹の犬の狂犬病予防接種はどうなっているかという御質問に対してのお答えなのですが,結論から申しますと全て注射は済んでおります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 1項目めの質問を閉じます。 約10分間休憩します。            午後2時22分 休憩            午後2時32分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) それでは,2項目めの質問に入らせていただきます。 交通安全教育の重要性の取り組みについてでございます。 歩行中の交通事故による死傷者を年齢別に見ると,小学1,2年生に当たる7歳児が突出して多い現実が報告されております。公益財団法人交通事故総合分析センターが昨年6月に発行したリポートでこう報じ,注目を集めました。2015年の7歳児の死傷者数は1,462人でした。過去5年間で最も少ないですが,7歳児が際立つ傾向は変わっておりません。 1点目,登下校に代表されるように,小学校に入り,児童だけで行動する機会が増えたことが主な要因と考えられます。したがって,入学前の早い段階から危険を感知して避ける能力を身につける交通安全教育が重要であると思いますが,笠岡市の危険を考えさせる教育についてお尋ねいたします。 2点目,交通心理学によると,大人の視野が水平方向に150度,垂直方向に120度なのに対して,5歳児前後の幼児の視野は水平方向に90度,垂直方向に70度と極端に狭いのです。このことから,横断歩道は左右を見て渡ることを徹底させても子供の目には車が捉えられていないかもしれません。また,感情のコントロールが苦手なため,つい衝動的な行動をとってしまうことです。よくあるのが道路の反対側にいる親を子供が後追いし,道路に飛び出す場面。そのとき親が危ないと叫ぶのは逆効果になる場合があります。子供はその声を聞いてむしろ不安を感じ,助けを求め,親のほうへ駆け寄ってしまいます。ここで大事なのはとまってなどという具体的な行動を支持する声かけではないでしょうか。このように子供の発達上の特性を踏まえた教育効果が重要だと考えますが,笠岡市の取り組みについてお尋ねをいたします。 3点目,国が通学路の安全対策を強化したのは,平成24年4月に京都府亀岡市で集団登校中の児童らの列に車が突っ込み10人が死傷するなどの事故が相次いだことを機に,2012年の夏に全国の公立小学校など約2万校で行った緊急点検に基づいています。この点検によって危険箇所が7万4,483カ所に上る報告がされています。通学路の安全確保に向けた取り組みによりこの数年で大きく進み,危険箇所の安全対策の実施率が2016年3月末時点で全体の93%に当たる6万8,931カ所に上がっています。また,通学路交通安全プログラムの策定状況も1,529市町村と全1,741市区町村の88%まで普及していますが,笠岡市の現状と今後の対応策についてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目と2点目は関連がございますので,あわせてお答えいたします。 幼児に対する交通安全教育は,幼児が道路を通行する際の安全を確保するだけでなく,大人になってからの交通安全に対する意識づけという意味においても重要な時期と考えております。笠岡市におきましては,まちづくり出前講座として各年齢層の特性に応じた参加,体験,実践型の交通安全教室を実施しています。平成28年度実績といたしましては,保育園7園,幼稚園3園,小学校15校で出前講座を開催し,交通ルールの確認や信号機を使った横断歩道の渡り方などのほか,DVDを使用し,事故の起きそうな状況や場面についてどのように行動したらよいか,またどこが危険だったかなど子供たちに考えてもらう時間をつくっております。見通しが悪い道路から自転車が飛び出してきて事故に遭うシーンを見せることにより,とまる,見る,待つ,飛び出さないことを覚えてもらったり,とまっている車のそばを通るとき左右確認をしないことは非常に危険であることを説明し,一時停止,左右確認の大切さを教えるなど危険な場所,危険な状況について理解してもらえる交通安全教育をしております。また,学校においては,県教育委員会と県警察本部が交通安全教育及び情報提供に関する協定を締結し,セーフティサイクル・ステップアップ・スクールを毎月実施しております。これは,県から提供される自転車マナー及び交通マナー全般の意識向上のための教材資料をもとに各校で発達段階に応じて指導するものです。事故につながりそうな危険な場面を想定したイラストから注意すべきことを考えたり知っておいてほしい標識の解説があったりと,子供たちが自分で判断して行動できることを目標として昨年から本格的に実施しております。さらに幼児に対する教育の中心は家庭であり,家族は身近なお手本であります。家庭での日々の繰り返しの指導が重要かつ効果的と考えますので,幼稚園,保育所,園を通じて家庭での交通安全の大切さを伝えていただくよう今後も進めていきたいと思っております。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 本市におきましても,平成27年2月に笠岡市通学路交通安全プログラムを策定しております。このプログラムでは,学校関係者,保護者,地域,交通管理者,道路管理者が連携して通学路の安全を確保するために合同点検を実施し,必要な対策等につき協議を行っております。本市では平成24年8月に各小学校の通学路において関係機関と連携して合同点検を実施し,必要な対策について洗い出し,その点検結果から対策が必要となった市内39カ所について歩道整備や防護柵設置のようなハード対策や交通規制や交通安全教育のようなソフト対策などに取り組み,平成28年度末で全ての危険箇所の整備は完了しているところでございます。このほかにも学校や地域の皆様から直接要望される箇所や建設管理課による道路点検パトロールなどで発見した危険箇所について早期に対応しているところでございます。また,今年度は5年に1度の安全点検の年に当たりますので,安全な通学路の確保に向け取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの市長の答弁に対し,再質問がありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) まず,1点目についてでございますが,具体的には幼稚園と保育所での教育に差が見られ,幼稚園に比べて保育所では多少不十分ではないでしょうか。というのも,幼稚園では教育要領により交通安全教育が制度化されていますが,保育所では保育指針に交通安全教育の重要性が記載されておらず,実施は各所長の判断に委ねられている現状ではないでしょうか。そのことについて今後の笠岡市のお考えをお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 再質問にお答えいたします。 保育所における交通安全教育の実態でございますけれども,保育所におきましては指導計画の中で安全教育ということで位置づけておりまして,生活安全,交通安全,災害安全の内容でございまして,毎月1回交通指導,避難訓練などを行ってるところでございます。そういった状況でございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 幼児期に交通安全教育を受けてない児童も少なくないと思われます。加えて保育士の育成過程で交通安全教育が必須科目に含まれていないと思いますが,この点についてもお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 答弁を求めます。 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 幼児期の交通安全ということで協働のまちづくり課が交通安全の担当をしておりますので,そちらのほうの観点から御回答申し上げます。 まず,議員さん御指摘のように,幼児は非常に未熟でございますので,交通安全の教育をする上で非常にその特性を理解することが必要となってまいります。1つのことに注意が向くと周りのことに注意が至らないことであったり単純にしか物事を理解できないといったようなこともありますし,抽象的な言葉,注意しなさいといったような言葉では分からないというような特性もありますし,先ほどおっしゃっていただいたように視野が狭いといったようなこともあります。 そうした特性を踏まえまして協働のまちづくり課で行っておりますまちづくりの出前講座におきましては,交通指導員がその特性を踏まえた指導をしておりまして,例で申し上げますと,はひふへほという合い言葉,走らないそれから広がらない,ふざけない,変な人についていかない,それから歩道を歩くといったような分かりやすい言葉で子供への教育をしております。また,横断歩道の渡り方というのは非常に重要な観点でございますので,必ずとまるとか,それから横断中は車の方向に注意をする,あるいは子供は先ほども申し上げましたように視野が狭いですので,体ごと車の方向に向けて車の動きを注意するといったようなことや大きく手を挙げて自分を大きく見せて車に気づいてもらおうといったような具体的な教え方をしております。また,幼稚園とか保育所におきましてこういう出前講座をした際には,全てではございませんが,周辺の場所を利用しまして実際に渡らせて体験をさせるといったような取り組みをしております。また,親子教室も中にはございますので,そういった際には保護者に対してこの子供の特性を伝えて,保護者として注意する点ということも保護者に対して伝えて責任を喚起するようにいたしております。今日午前中の馬越議員さんの御質問にありました子育て技法というようなことでコモンセンスペアレンティングというのがございましたけれども,余談になるかもしれませんけれども,これで申しますとまさにこのCSPというコモンセンスペアレンティングのがこういった子供の社会性のスキルを身につけさせる上で非常に有用な施策でございます。例えば交通安全などは子供の命に直結するような基本的なスキルですけれども,これを言葉で危ないとか注意しなさいといったようなことを言うんではなくて,具体的に行動を分解して,ここでとまるとか手を挙げるといったような注意をすることでルールを身につける,しつけをする,このためのプログラムで,こういったことが交通安全教育にも生かされております。お答えになったかどうか分かりませんけれども,協働のまちづくり課のほうの取り組みを御紹介させていただきました。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 失礼いたします。補足と申しますか,1点御紹介を申し上げます。 大本議員さんのおっしゃいますように,幼児期の保育所,幼稚園,小学校低学年の子供に交通安全教育をする際には,教育というよりはいかに子供たちが興味を持って聞くかというのが一番大事なこと,発達特性上,と考えております。 笠岡市では実は他市にないことではございますけども,協働のまちづくり課の交通指導員が腹話術の人形を持って回っております。実はそこに御紹介しておりますように,昨年度で保育園7園,幼稚園3園でございますので,2年に1度ぐらいは回っておりますので,もう30年近くやっておりまして,残念ながらここには一人もいないかもしれませんけれども,笠岡市の30代以下の人たちは多分一度はその人形で交通安全教育というのを受けていると思っています。誇るべき笠岡市の案件だと思っておりますので御紹介いたします。 ○議長(栗尾順三君) 福尾こども部長。 ◎こども部長(福尾雅俊君) 保育所における関係でございますが,この3月31日に新しい保育指針,来年4月1日施行という中の指針でございますが,その中で生活安全のための取り組みを行うという項目がございまして,その中で内容といたしましては,危険な場所,危険な遊び方,災害時の行動の仕方が分かり,安全に気をつけて行動するという内容の項目,この内容の取り扱いの中で示されておりますのが,安全に関する指導に当たっては,情緒の安定を図り,遊びを通して安全についての構えを身につけ,危険な場所や物事などが分かり,安全について理解を深めるようにすること。また,交通安全の習慣を身につけるようにするとともに,避難訓練などを通して云々という取り扱いが示されております。そうしたこともございまして,具体的な月1回の保育所での取り組みでございますけれども,決められた道,決められた通所方法を確認するでありますとか雨の日の安全な横断と歩行,交通指導員とともに話を聞く,雨の多いときの危険性などを知る,横断歩道の歩行を行う等々具体的な項目で月1回計画を実施いたしておりまして,また遠足でありますとか外での公道においてもそういった実地での交通安全教育というような形で取り組んでおります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) ありがとうございました。 それでは,3点目についてでございますが,通学路の安全確保に向けた取り組みは全国の公立小学校を中心として緊急点検に基づき対策が推進されています。先ほどから答弁もいただきました。 そうした中で,中学生,高校生による自転車通学に対して,笠岡市としての対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 失礼いたします。高校生,中学生に対する安全通学ということで,これも実は協働のまちづくり課が交通安全対策になっておりまして,年に2度だったか3度だったか記憶が定かでございませんけども,通学下校時の交通安全指導というのを交差点等で,例えば龍谷高校下の交差点でございますとか,そこの走り方でございますとか自転車の点検,これは自転車屋さんと申しますか業界の皆様と一緒に御協力をいただいて取り組んでおるところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 自転車の活用を広げることを目指す自転車活用推進法が5月1日からスタートいたしました。交通安全の確保をしながら自治体が自転車を利用しやすい環境づくりを計画的に推進するものであります。具体策としては,自転車の通行スペースの確保のため車道左側に自転車専用の自転車道や自転車専用交通帯,また車道と自転車の交通区間が混雑する場合は自転車マークの路面標示を設置する普及に取り組むとあります。 特に中学生また高校生の自転車が通学に対して安全,快適に走りやすい交通空間の確保や安全教育の強化を目指す必要性について,笠岡市の今後の対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 坂本建設部長。 ◎建設部長(坂本明君) 失礼いたします。自転車の通学あるいは一般的な自転車の通行もございますが,道路の中で自転車通行帯の確保あるいは自転車歩行者道,歩道の中で自転車も通れるような歩道の整備と,こういったいろいろな対策があろうかと思います。現状の中で今県道あるいは国道,市道いろいろ道路はありまして,市の管理してる市道の中でこういった歩道の整備ができているところといいますと余りございません。現実的に今一生懸命市道の拡幅改良を要望にお応えしながら進めていきたいのですが,なかなか進んでいないような現状もある中で,自転車通行帯を確保できるような道路がなかなかございません。今後例えば県道改良あるいは国道の2号線バイパスと,こういった大きな道路の整備が進んでいきますと,その周辺の道路整備も行っていく必要があろうかと思いますし,そうした場合にアクセスしていく道路につきましてはそういった自転車の通行の危険性も増していくと思いますので,そういったことも含めながら考えてまいりたいと思っております。今現在はなかなかそういった自転車を安全に通行させるような自転車専用の通行帯というところは非常に難しい状況だと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 子供を取り巻く環境には目に見えない危険が数多く潜んでおります。通学路はもちろんのこと学校内においても考えられることではないでしょうか。 これは徳島県海陽町の事例でございますが,先ほど町内の全小・中学校に窓ガラスの飛散を防ぐためのフィルムを支給したそうです。海陽町は県南部の太平洋に面した地域で,南海トラフ巨大地震が発生した場合,揺れや津波による甚大な被害を受けると想定をされています。このフィルムを張りつけておけば地震の揺れなどで割れたガラスの破片が飛び散らないため,子供の身を守り安全かつ円滑に避難ができると,現在各学校では教職員やPTAなどの有志によってフィルムを張る作業が進んでおります。 笠岡市においても,子供の安全と避難経路を確保するため,窓ガラスなど非構造部材の耐震化を推進すべきと考えますが,市の対応策についてお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 失礼いたします。市内の小・中学校の窓ガラスの飛散防止策でございます。窓ガラス,アルミサッシのガラスにつきましては全て強化ガラスになっております。古い鉄枠のガラスはそうなっておりませんで,今後アルミサッシに交換する際には強化ガラスにしようと思います。強化ガラスはではどれぐらいの震度に耐えれるかということも数字的には手元にございませんけども,また飛散防止フィルムにつきましても効果,費用等を検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 通学路,校舎は子供たちが毎日接する環境下にあります。これらを放置することはできません。また,子供たちは未来の宝でもあります。行政は安全対策の推進を熱意を持って取り組んでいただきたいことをお願いし,2項目めの質問を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1番大本邦光議員の質問を終結します。 以上で本日の議事日程は全て終了しました。 次の本会議は14日水曜日午前9時30分から開議します。 なお,議事日程については引き続き一般質問です。 本日はこれにて散会します。            午後3時00分 散会...