平成15年第8回12月定例会 第8回
倉敷市議会(第4回定例会)会議録(第2号)開議・
散会年月日時 開 議 平成15年12月9日 午前10時 2分 散 会 平成15年12月9日 午後 2時56分
出席議員(42名) 2番 大 月 満智子 3番 牧 野 規 子 4番 森 分 敏 明 5番 三 村 英 世 6番 浜 口 祐 次 7番 生 田 寛 8番 今 川 鉄 夫 9番 渡 辺 和 生 10番 大 野 治 11番 木 村 圭 司 12番 宇 野 一 夫 13番 田 辺 昭 夫 14番 梶 田 省 三 15番 斎 藤 武次郎 16番 赤 木 裕 介 17番 平 井 弘 明 18番 原 勲 19番 遠 藤 康 洋 20番 大 橋 賢 21番 倭 正 文 22番 藤 川 武 正 23番 真 田 護 24番 秋 田 安 幸 25番 小 山 博 通 26番 今 井 仁 三 27番 笹 田 富 夫 28番 原 田 健 明 29番 岡 良 夫 30番 森 守 31番 雨 宮 紘 一 32番 秋 山 正 33番 藤 原 秀 彦 34番 津 崎 賢 35番 難 波 辰 史 36番 荒 木 俊 二 37番 大 本 芳 子 38番 片 沼 靖 一 39番 佐 藤 憲 雄 40番 北 畠 盛 喜 41番 岡 健太郎 42番 曽 根 房 夫 43番 矢 野 秀
典欠席議員(1名) 1番 大 塚 俊 子説明のため出席した者 市長 中 田 武 志 助役 松 尾 武 司 助役 有 安 敬 収入役 窪 津 悟 参与 高 尾 弘 之
総務局長 伊 東 香 織
市民環境局長 渡 邉 二 郎
市民環境局参与 赤 澤 正 巳
保健福祉局長 宇 野 音 平
経済局長 守 屋 政 幸
建設局長 大 島 庄 司
建設局参与 露 無 紘
競艇事業局長 蓮 岡 齊
消防局長 佐 藤 達 海
企画政策室長 長 久 捷 郎
総務部長 中 山 公 司
財務部長 三 宅 賢 一
総務部次長 杉 岡 哲 彦 水道局
水道事業管理者 小松原 慶 一
教育委員会 教育委員会委員 渡 辺 昭 子 教育長 田 中 俊 彦
教育次長 渡 邉 義 明
選挙管理委員会 選挙管理委員会委員長職務代理者 新 井 一
監査委員 代表監査委員 岡 武 夫
農業委員会 農業委員会農地部会長 岡 田 弘 希出席した
事務局職員 参与 溝 手 浩 藏 次長 内 藤 知 明
議事調査課長 池 田 一 男
議事調査課長補佐大 津 正 昭
議事調査課主任 宮 原 直 美
議事調査課主任 浅 野 恭 子本日の日程 1. 開 議(午前10時) 2
. 議案の訂正について
訂正理由説明、質疑、討論 3. 質 問 〇 41番 岡 健太郎 〇 4番 森分 敏明 〇 25番 小山 博通 〇 28番 原田 健明 4. 散 会本日の会議に付した事
件 議案の訂正について 質 問 午前10時 2分 開 議
○議長(
矢野秀典君) 皆さんおはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ただいまの御出席は42名、会議は成立いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
△
議会運営委員長報告
○議長(
矢野秀典君) この際、
議会運営委員長から報告をお願いします。秋山 正君。 (32番 秋山 正君 登壇)
◆32番(秋山正君) 皆さんおはようございます。 去る5日に
議会運営委員会を開きましたので、その結果を報告いたします。 執行部から議案第163号 平成15年度倉敷市
一般会計補正予算第6号の民生費、
市民生活費のうち、
備品購入費の「580万円」を「80万円」に訂正したい旨の申し出がありました。協議の結果、本委員会はこれを了承いたしております。 以上で報告を終わります。
○議長(
矢野秀典君) 報告を終わります。
~~~~~~~~~~~~~~~
△議案の訂正について
○議長(
矢野秀典君) 去る4日、
中田市長から提出されました議案第163号 平成15年度倉敷市
一般会計補正予算第6号について訂正したいとの申し出があります。これを日程に追加し、議題とすることに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
矢野秀典君) 御異議ないものと認め、議案第163号 平成15年度倉敷市
一般会計補正予算第6号の訂正を日程に追加し、直ちに議題といたします。
訂正理由の説明を求めます。
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいま議長に発言のお許しをいただきましたので、提出議案の訂正につきまして御説明申し上げます。 平成15年度12
月補正予算案でお願いしておりました
大山名人記念館展示用備品の購入費500万円につきましては、10月下旬、所有者から本市に対して大山 康晴十五世
名人直筆の額装の書の
買い取り要望がありました。市としても、名人をしのぶ貴重な作品であり、資料が散逸することを防ぐためにも
大山名人記念館の備品として取得し、保存・展示することは大変有意義なことであると考えました。そこで、
将棋関係者とも相談し、
将棋文化振興基金を財源として
備品購入費500万円の
補正予算案を計上したところであります。 しかし、市としても事前調整が不十分であったこと、また所有者からの
取り下げの連絡を受けたことから、先般の
議会運営委員会で御了解いただきましたとおり、平成15年度12
月補正予算案につきましては、お手元へ配付の訂正表のとおり予算を訂正することにいたしました。 今回の件では、議会の皆様方に大変御迷惑をおかけし、まことに申しわけなく存じております。今後、このようなことがないよう十分注意する所存でありますので、よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございました。
○議長(
矢野秀典君)
松尾助役。 (助役 松尾 武司君 登壇)
◎助役(
松尾武司君) このたびの件に関しましては、大変御迷惑をおかけいたしました。心からおわびを申し上げます。 お手元に、平成15年度12
月補正予算関係訂正表をお配りいたしております。これは、さきにお配りいたしております議案第163号 平成15年度倉敷市
一般会計補正予算第6号の予算案から
大山名人記念館の
展示用備品購入費500万円を減額し、あわせてその財源であります
将棋文化振興基金繰入金500万円を減額するものであります。 お手元の1枚目、まず
左ページ上の
市長提案理由説明要旨についての訂正表であります。
左ページ下は、「平成15年度12
月補正予算(案)の概要」の訂正表であります。右側の表は、平成15年度
一般会計・
特別会計補正予算書の訂正表であります。なお、予算書につきましては2枚目以降に、
訂正箇所がわかりやすいように見え消しにしたものを添付いたしておりますので、よろしくお願いいたします。 本日は訂正をお願い申し上げましたが、12日の
委員会付託日までには新しい予算書及び概要をお配りいたしますので、御了承賜りますようよろしくお願いいたします。 今回の件では本当に御迷惑をおかけし、申しわけございませんでした。
○議長(
矢野秀典君) 説明を終わります。 暫時休憩いたします。 午前10時 9分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~ 午前10時43分 開 議
○議長(
矢野秀典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほどの説明に対して御質疑はございませんか。37番 大本 芳子君。 (37番 大本 芳子君 登壇)
◆37番(
大本芳子君) 大本 芳子でございます。市長さんにお尋ねをいたします。
朝令暮改という言葉がありますけれども、今回市長さんがなさったことはまさに、4日の朝に提案をして、4日の晩にはもう方針決めていたわけですから、
朝令暮改もいいとこだと思います。4日の
予算提案説明には一切この中身にも、12
月補正予算の概要、この中には一切触れておられません。で、私は大変不親切な提案であると思いました。今にして思えば、説明しようにも説明のしようがない、これが真実であったんだなと思ったわけですけれども、都合が悪くなれば撤回する。このことは議会をなめているんじゃないかと思います。私の長い
議員活動の中でも、かってこのようなことはありませんでした。 そこでお尋ねいたしますけれども、購入しようという
方針決定、もう少し詳しく、どういう経過があったのか、お知らせください。 さらに、私のような素人でも絵や書を買うときには、一応
美術年鑑を参考にさせていただいて物を買いますけれども、この500万円、500万円の金額はどこから出た数字なのか、あわせてお知らせいただきたいと思います。
○議長(
矢野秀典君) 答弁を求めます。
松尾助役。 (助役 松尾 武司君 登壇)
◎助役(
松尾武司君) お答えいたします。
提案説明へ説明がなかったという御質問でございましたが、従前から
提案説明につきましては主なもの、それから
新規事業とか重要なものをかいつまんで
提案説明で出させております。それから
予算概要にはもう少し詳しいもので、
予算概要には500万円というのは載せております。そういうことで今回の
取り下げを前提にやったとかいうことは一切ございませんので、よろしくお願いします。 それから、購入しようという
方針決定のいわゆる
プロセスでございます。これは先ほど市長が申し上げましたように、10月下旬に所有者から申し出がございまして、やはり市としても
名人記念館の
展示用備品としては貴重なもんであるということで、
補正予算に挙げることにいたしました。 500万円はどっから出たかということでございますが、これは所有者からまず500万円でというお話がございまして、我々は
名人記念館の
将棋関係者にも、こういう話があるんだけども妥当かどうかというお話をしました。
先ほどお尋ねがありましたように、
美術年鑑等にはこういう大型のものは載っておりません。それからインターネットでの
オークションあたりでも、色紙は出ておりますけれども、こういう大型の特製のものにつきましては非常に想像がつかないと思います。もう我々とすれば、
将棋関係者の御意見を重視する以外になかったわけでございますが、500万円は妥当だろうということでございますので、予算計上させていただきました。 ただ、これは予算でございますので、これをもって相手と合意をしたとか、これで契約するとかいう意味じゃございません。この
プロセスにつきまして、
将棋文化振興基金を活用するということもございまして、そこには基金の
運営委員会というのがございます。そこでも一応こういう話があるという審議はいたしましたけれども、まだ予算が確定してないものを幾らがいいとかいう話にはなりませんので、
経過説明程度で終わったわけでございます。 非常に、例えば
市立美術館の
美術品あたりでありますと、当初で2,000万円という予算がついております。そうした中で年度中途ででもこういう
買い取り希望とかあれば、それなりの審議期間を経て購入ができますけれども、これにつきましては全然予算がございません。ですから、まず予算をいただいて、それから所有者との正式の交渉にするつもりでございました。それが
取り下げとなりましたので、今回こういう手続をお願いしたわけでございます。どうぞよろしくお願いします。
○議長(
矢野秀典君) 37番 大本 芳子君。 (37番 大本 芳子君 登壇)
◆37番(
大本芳子君) 事実経過としては、今のことしか言われないんだと思いますけれども、記念館にぜひ必要なものだというふうに言われましたけれども、同じものがそこにあるじゃありませんか、同じものが。だから、記念館にどうしても必要なものならば、あそこのものを向こうへ持っていって、
渡邊市長当時たくさん絵を買い込んだので、絵もたくさんあると思いますけれども、どうしても記念館に必要なのならば、同じものを2つも倉敷市が持たなくっても、あれを記念館へ持っていって、あそこへは変わったものを置けばいいんじゃないですか。 私は思うのに、そういう考えを市長さんに進言する周りの人がいなかったのかなあということが気になるんです。ですから、助役さんや局長さんや部長さんが、いや、それはそうでしょうけど、同じもんがそこにあるのに、また買ういうのはおかしいんじゃないですかとか、どうしても必要ならば、あれを持っていったらいいですかいう話し合いがね、それがなかったのかな、進言する人がいなかったのかな、それが残念でなりません。 私はいつもそういうときに思うんですけれども、
アンデルセン童話でしたかね、「裸の王様」、王様がいい服着とろう言うたら、ああ王様はいい、実は裸だったという。今の
中田市長は裸の王様的になっているのではないか、そういうふうに私は思います。 市長さんに強い反省と、あわせて執行部は、何を言われても
イエスマンではなく、自由に意見が出し合える風通しのいい
市政運営、これを強く求めておきますけれども、市長さんの決意を伺っておきたいと思います。
○議長(
矢野秀典君)
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) このたびの扱いにつきましては、本当に議員の皆様方に大変御迷惑をおかけいたしまして、心からおわびを申し上げたいと思います。
補正予算を提案させていただいた責任者といたしまして、心から深く反省をいたしておるところであります。 経過につきましては、ただいま
松尾助役から御報告させていただいたとおりでありますが、今御指摘いただいた点については、私も判断が甘かったかなという反省もないわけではありませんけれども、しかし十五世
大山名人というのは、
将棋文化の振興のために果たし、また倉敷の名前を全国に喧伝していただいた、大変な、すばらしい先人でありますので、
倉敷市役所に1枚大きなのが、立派なのがあります。毎日私もあれを議会へ来るたんびに拝見しておりますが、同じものが
大山名人記念館にあってもいいかなという思いは、一面にはありました。それは、最近は
倉敷藤花戦等で
大変倉敷の
将棋文化も、
倉敷市民だけでなくって近隣にも非常に幅広く宣伝されてきた経緯もありまして、
大山名人館へお見えになる観光客の方あるいは
将棋愛好家の方と、この
倉敷市役所へお見えになる県外のたくさんの議会の関係者の方あるいは観光客の方というのは、やっぱし客層が違いますので、そういったことも踏まえて、2点あってもいいかなという思いは確かにありました。その辺は、仮に私の判断が甘いとすれば、おわびを申し上げたいと思いますが、いずれにしても、御指摘がありましたように今回の措置は異例の措置でありまして、急遽事態が動いたということもあって、このような御迷惑をおかけしたわけであります。 今後、二度とこのようなことがないように、
執行部内部で十分協議しながら取り組みを進めていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。本当に御迷惑かけました。
○議長(
矢野秀典君) 質疑を終わります。 討論を行います。 (「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
矢野秀典君) 討論なしと認めます。 では、お諮りいたします
。 議案第163号 平成15年度倉敷市
一般会計補正予算第6号の訂正を承認することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
矢野秀典君) 御異議ないものと認め、本案の訂正を承認することに決定いたしました。
~~~~~~~~~~~~~~~
△質問
○議長(
矢野秀典君) それでは、本日から質問に入ります。 本日は順位1番 岡 健太郎君から4番 原田 健明君までの4人、第2日目は5番 原 勲君から8番 田辺 昭夫君までの4人、第3日目は9番 笹田 富夫君から12番 大本 芳子君までの4人、第4日目は13番 斎藤 武次郎君と14番 生田 寛君の2人をそれぞれ予定しておりますので、御協力をお願いいたします。 では、順次発言を許します。 初めに、41番 岡 健太郎君。 (41番 岡 健太郎君 登壇)
◆41番(岡健太郎君) (拍手)清風会の岡 健太郎でございます。 昨年の12月議会でもこの場から質問を申し上げたわけでありますけれども、ちょうど1年前の体重から比較いたしますと30数キロ身軽になっておりまして、御心配ばかりおかけいたしましたが、多くの皆様の温かいお心遣いに支えられながら、一日一日頑張っております。本日もこうした機会を与えられたことを光栄に思いながら、御清聴いただくわけでありますけれども、ちょっと声の方がかすれがちでございまして、お聞き苦しい点がありますれば、どうぞお許しをいただきたいと思います。 まず、さきの
衆議院議員選挙では、橋本元総理が
圧倒的勝利で御当選を果たされました。そして、倉敷市にとって
大変かかわりの深い代議士が比例区から新たに誕生いたしました。加藤 勝信新
衆議院議員は、住民票こそ笠岡市でありますけれども、お住まいは市内の
帯江ハイツでありまして、倉敷市行政発展に大きな貢献をしていただけるものと期待をいたしております。地方と中央を結ぶ太いパイプが、人脈が強化されたわけであります。今後の橋本 龍太郎、加藤 勝信両
衆議院議員の御活躍を祈念すると同時に、御当選を心よりお喜び申し上げたいと思います。 いま一つは、星野阪神、
リーグ優勝おめでとうございます。縦じまのこの
ボランティア・ワンのポスター、ひときわ引き立って、目立って見えるわけでありますけれども、これを契機にますますこの
ボランティア・ワンの成果が上がりますように、
ボランティア・ワンが推進されますようにと願わずにはおられません。 それでは、通告の質問を申し上げます。
中田市長は9月議会で3期目に向けての
立候補表明をいたしたわけでありますけれども、先般倉敷市
選挙管理委員会から、来年4月25日
市長選挙の投票日と、そのような発表もあったわけであります。そうなりますと来年度
予算編成も、したがって骨格だけになりますよと、また合併のこともありますし、ということでもありましょう。また、来年3月の議会でも突っ込んだ
予算編成の議論もできそうにございません。そういった中で、
市長選挙を通じて市民との対話の中でニーズを吸い上げながら、6月補正で
政策的予算を盛り込む。それはそれでよろしいのではないかと思います。議場での
政策議論も重要ではありますけれども、選挙戦を通しての市民との対話も大切であります。市民に理解しやすいマニフェストといいますか、最近のどうもはやりで、政策公約的なものを掲げながら活発な議論が展開されるような
市長選挙を期待をいたしておるところでございます。 質問の項目というのは、市長8年間の総括を問うという通告ではございますけれども、
現役市長の選挙ということになりますと、任期期間中の評価ということにもなろうかと思います。
個人個人でその評価というのはまちまちであります。選挙で問いたいのは、むしろ過去のこの実績よりも、過去を総括した未来を模索をする政策と、そういうふうなものが大いに聞けたらというふうに思っておるところでもございます。 振り返ってみますと、国の制度がこの8年間といいますか、この間随分急激に変わりました。さまざまな施策が変わったわけであります。例えば、
介護保険法だとか、
教育改革だとか、我が市にとっては、
地方自治の変わりの中で
保健所政令市だとかあるいは中核市という
地方自治の対応に追われながら、事務量とすれば結構多いかったでありましょうし、そういった意味で汗をかく日の多い期間であったのではないかなとお察しするわけでございます。 長い航海をしている船、その船の船長を自治体の長・市長に例えるならば、長期不況のあらし、荒波の中で我が身のぜい肉を落としながら、さらにむだをなくする改革の努力を強いられている。私から見た8年、私なりに申し上げますと、その大切な
かじ取りを任されたこの8年間、いわゆる市長の長い
公務員生活、長い
船員生活が、大きくこの
かじ取りに役に立ったのではないかなというふうにも思っております。依然として荒波の中ではありますけれども、順調な航海を続けているというふうに例えていいのではないかなというふうにも思っております。 ただ、仕事量は、先ほど申し上げましたように事務量を筆頭に本当に多かったはずであります。そういった中で疲れも見せず頑張っている市長さんでありますけれども、疲れはたまっているはずなのに、さらに3期目に向けて決意を新たにされている。この
中田市長を3期目に向けて奮い立たせているエネルギーというのは一体何なのであろうかと、その本音なるものを、その8年間の総括としてお聞きしたいというふうに思うところでございます。 続いて、
財政運営についてであります。 私は現在
総務委員会、また
決算委員会に所属しておりますけれども、今その両委員会、何と申し上げましても、
公共料金の未収額がかなりの金額に達しておる。年々増大しておるというのが最大の問題点でございます。先般いただきました
行政改革推進室からの資料によりますとですね、昨年同様、今年度も
滞納金対策本部を設置し全庁的に
特別徴収体制を組織、12月から3月までの間620人でその任に当たるということでございまして、
特別徴収体制620名、260班、1班を2人で組むと。で、原則として係長級以上の職員で組織し、徴収の実施に当たっては各
担当局長を中心に実施するというふうなことで、
滞納状況93億6,000万円、
徴収目標2億8,000万ということで、
滞納総額の3%を目標にするということ。参考には、13年度の実績は、滞納額84億のうち、徴収額が7,200万円、14年度は、滞納額が88億円のうち、徴収額は1億8,800万円であったというふうな、こういった資料もいただいております。何と御苦労なことか。何か仕組みや手段として、もっと効率の上がるようなものはないものかと願わずにはおられないわけであります。 そうした中で、この未収額の中でも、ただ払ってもらえない
公共料金にもさまざまなケースがあるわけでありまして、これから申し上げることは正直な市民の
皆さん方にはお聞きいただくのも恐縮なような、申しわけないような、いわゆる払えるのに払わない
悪徳市民に対する対応についてでございます。
電気料金や
電話料金の徴収率を問い合わせをしていただいたわけでありますけれども、これは公表されませんでした。が、電気や電話というのは払ってもらわなければ差しとめるというか、打ち切るわけでありますので、
徴収効率もよろしいでしょう。未収率というのはかなり低いんじゃないかというふうに思えるわけであります。ならば倉敷市としては、
公共料金を払えるのに払わない市民に水道をとめてはどうかと、そんな条例でもつくったらどうかというふうなこと、これをこの場から提言をしようとして通告をしたわけであります。しかし残念ながら、それは生活権の方を優先して無理なんだというような報告をもう既にいただいておりまして、こんな質問ももうやめようかなと思ったんでありますけれども、しかし620人もの係長級以上の職員が夜な夜などうぞ払ってください、ただただ誠意を持ってお願いをする、訴えるだけでどれだけの効果があるのだろうか。それよりは、払うてくれんのなら水道とめてしまうよというふうな
水道料金を盾にした、そんな
徴収方法ももっともっと検討していいんではないか、こういうふうに思って、幾ら法的にはできないんですよというふうに言われましてでもですね、あきらめようにあきらめられない、そんな思いもいたします。 裁判所での差し押さえ手続よりも、水道とめる方が手続的には簡単ではないかなというふうにも思うわけでありまして、これは答弁は要りませんけれども、一つの手段として今後とも検討を重ねていただきたいなというふうに思っております。 最後に、国民宿舎王子が岳と公園の整備ということで通告をいたしております。 国立公園王子が岳といっても、もう本当に玉野のすぐそばというか市境でありまして、なかなか議員の
皆さん方も執行部の方も王子が岳へ行ったこともない、どういうところかもわからないというふうな方もいらっしゃるかもわかりません。前回も申し上げましたが、たまたま来年が公園制定の70周年に当たる記念の年である。で、本当に公園に指定されたところというのはまさに倉敷分でありまして、今でこそパラグライダーが飛んで、国立公園王子が岳というのは玉野市分というイメージが非常に強いわけでありますけれども、もともとは児島分というか、倉敷分が公園として指定をされたわけでありますし、児島市当時に山頂に向けてリフトがあり、国民宿舎があり、上のレストハウスがあって多くの観光客を呼んでおったわけであります。 その国立公園王子が岳の山頂に、もうかれこれ10年になりますか、公園利用者の便宜を図り、公園を活性化させようと、王子リゾート株式会社がアルカディア計画なるものを発表して、これが折からのバブルではかなくも挫折し、建物は中途半端のまま外枠だけできて、ほったらかしになっておると、挫折しておると。最近の新聞では、これが競売にかけられるというふうなことでございます。一方では、その山頂の、山ろくにあります我が倉敷市の国民宿舎、年次的にずれは生じるわけでありますけれども、この国民宿舎が改築計画もあるわけでございます。で、現状の国民宿舎王子が岳というのは御承知のように年間数百万の借地料、いわゆる唐琴観光開発の持ち山を借りて宿舎を建てておって、借地料を払っておると。ましてや王子が岳のこの急な山の斜面でありまして、ほかの施設を併設しようにも併設できない、非常に狭隘な狭い場所であるわけでありますし、これを建てかえるにしても大変な作業が見通されるわけであります。 一方で、この競売にかかっておるというか、かけようとされておるこのアルカディア計画のゾーンというのは、王子が岳の山頂であります。しかしながら、国立公園の集団施設区域という非常に厳しい、利用の規制の厳しい枠の中の地域でありまして、公的な機関が利用するしか、土地利用とすれば考えられない場所でございましてですね、年間数百万の借地料を要する土地利用の今の国民宿舎王子が岳の宿舎継続に比べれば、この資産購入だけでも大変に大きなメリットが予測されるわけであります。そして山頂でありますから、なだらかで広大な面積でもありますし、既に野外キャンプ場なんかは整備済みでございます。テニスコートとか、いわゆる国民休暇村としてのほかの付随する必要な施設もあわせて建設可能な土地もたくさんあるわけであります。そして建物も、大変大きな建物がコンクリートの外枠だけで放置されておるわけでありますけれども、基礎の部分はもちろんのこと、壊し方によっては国民宿舎として利用するだけの外壁というか、そういう利用の仕方も可能ではないかというふうにも思うわけでありまして、以前にも申し上げておりますけれども、玉野市の行政区域ではありますけれども、あそこへ行く道路というのは、これは玉野市分につくった倉敷市の道路でございます。そして水道も、倉敷がポンプアップしている。一口に申し上げるならば、倉敷市が活用しなければ生かされない土地であるということが言える場所であるわけでありまして、国民宿舎王子が岳移転改築場所として次元的なずれはあろうとも、この競売という今の時期に協議に値するタイミングではないかなというふうに思いますので、早急なる検討をこの場からお願いをしたいと思います。 担当部局の現場視察、あるいは経済委員会や建設委員会の
皆さん方の現場視察など、百聞は一見にしかず、積極的な対応をお願いをいたしまして、質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。どうぞよろしくお願いします。(拍手)
○議長(
矢野秀典君) 答弁を求めます。
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいまの御質問にお答えを申し上げたいと思いますが、その前に一言、体調が必ずしも万全でないというふうに承っておるわけでありますけれども、本日冒頭の議会へお立ちになって、本当に議会人としてその本分を示されたなという意味で感動を覚えております。本当にありがとうございました。 早速ですけれども、ただいまの御質問にお答えをいたします。 まず第1点は、8年間の総括、そしてそれは後ろへ振り返るだけでなくって、将来に向かってどうなんかというお尋ねがありました。 私は、皆様方の御支援をいただいて市長に就任させていただいて以来今日まで一貫して「住み続けたいまち 倉敷」を基本に、人権や福祉や環境あるいは教育への細やかな取り組みとか、あるいは21世紀における大事な社会基盤整備、そして地域社会の活性化への取り組みなど、全身全霊を傾注して取り組んできたつもりであります。 保健福祉の分野では、平成9年に岡山県下他都市に先駆けて、皆様方の御理解をいただいて福祉のまちづくり条例を制定させていただきました。そして13年には、保健福祉の拠点でありますくらしき健康福祉プラザを建設をいたしまして、県から保健所事務の移譲を受けて倉敷市保健所と連動して市民の身近なサービスの提供にも心がけてきたつもりであります。 また、倉敷発の個性的な「
ボランティア・ワンの市民運動」は、今月でちょうど丸3年を迎えるわけでありますけれども、星野前監督の大変な御協力をいただいて、活動の輪が大きく広がっていることを大変うれしく思っているところであります。 教育でも、お気づきいただきましたように、いじめ・不登校対策に全力で
教育委員会ともどもに取り組みまして、多少ではありますけれども、その出現率の減少にこぎつけたということがあります。そして本年4月の多津美中学校校舎の完成を初め、来年4月の連島東小学校移転新設など計画的な整備を推進してきたわけであります。 こうした中で、私は介護保険制度の円滑な導入や
保健所政令市への移行、また中核市への移行を果たすなど、地方分権の大変急速な流れに的確に対応しながら、日々が全力投球の毎日であったという思いでいっぱいであります。 今は、御案内のように平成17年3月を目標に、船穂町、真備町との市町合併問題を取り組んで進めさせていただいておるわけでありますけれども、関係各位の合意をいただきながら、ぜひともこの実現に努力したいという思いでありますので、御支援をいただきたいと思います。 2番目に、確かに御指摘がありましたように、長年にわたります私自身の行政経験というものが大変力強いバックボーンになっていることも確かでありますし、また2期8年、間もなく参りますけれども、その間にたくさんの方々に接触をし、とりわけいま一番動いてますのが、倉敷では中心市街地活性化のTMOのグループ、児島ではファッションタウン推進協議会の
皆さん方、水島も特定重要港湾昇格を境にして活性化に新しい取り組みが動いておりますし、玉島も長い歴史と伝統を踏まえて、今新しく「音楽の溢れる街」づくりに非常に積極的にたくさんのグループがかかわっておりますが、そういう方々との交流、信頼関係、そして平素から議員の
皆さん方からいただいております叱咤激励、こういったことが何物にもかえがたい大変貴重な財産となっておりまして、この8年近い日々をしっかりと支えていただけたものと感謝をいたしております。そして、とりわけ現在まで45年を超えて私は倉敷の町づくりにかかわることができたことも、
大変倉敷の町に対する深い愛情と熱い思いを私の心の中で育ててきてくださったんだなあという思いでいっぱいであります。 これからはたくさんの若い人方の力をかりながら、議会の皆さんのお力も入れて、より倉敷市全体の町の活性化を高めていきたいという思いでいっぱいでありますが、しかし倉敷市は、全国的に見れば一地方都市であります。しかし、その一地方都市が今年4月には水島港の特定重要港湾昇格、そして国が進める構造改革特区では、先月28日に全国に先駆けて「くらしき広告景観特区」の承認をいただくことができました。また来年3月には、世界的なイベントであります「若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール」を開催をし、先ほど申し上げました4地区の市民団体、市民
ボランティアが、今町づくりに非常に積極的に活躍していただいている。そういうことを、大変誇らしいことであるというふうに今思っております。こういったことの積み重ねが全国に向けて、倉敷というのはすごいなという存在感を高めてきておるんだろうというふうに理解をいたしております。 今後もこういう基盤に立ちまして、特に
渡邊市長から引き継いだたくさんの宿題がありましたけれども、ほとんど皆さんの御支援をいただいて整理ができるところまで来ました。最大のポイントが、水島港の特定重要港湾昇格と倉敷駅付近連続立体交差、最後に1つ大きなのが残っているわけでありまして、これが今有安助役を中心に建設局挙げて、県あるいはJRと連動しながら非常に具体的な事業に進んでいっておりますので、これの方向づけをぜひ進めていきたいと熱い思いで心の中に決意をいたしているところであります。 今後とも倉敷市に対する、郷土倉敷の熱い思いを胸にしながら、
皆さん方の御支援と御協力をいただいて全力で頑張っていきたいと思っておりますので、御支援をよろしくお願いいたします。 それから、2番目の国民宿舎王子が岳並びにその周辺公園整備については、これは昨年6月にも議員さんから非常にさまざまな形での御提言もいただいて、ここで議論を交わさせていただいたことを覚えております。 御案内のように、国民宿舎王子が岳は、昭和42年にオープンいたしまして既に36年経過しておりまして、老朽化が大変進んでいっております。先般来、
経済局長と、もうぼつぼつ改築を前提にした動きをしないといかんかなという話をしたばっかしでありまして、基本構想、基本設計かかっても、かなり時間がかかりますので、いずれにしても第5次の総合計画の中では、これはやりますということになっておるわけでありますから、そういった方向での努力をしたいと思っておるわけでありますけれども、大変残念ながら、王子が岳周辺の宿泊施設の利用状況が最近軒並みによくありません。大変厳しい状況であります。国民宿舎王子が岳も含めてでありますが、したがって新しい施設の建てかえについては、当然議会の
皆さん方の御意見を十分踏まえた上で所管の委員会とも協議しながら、例えば、宿泊人数の規模をどの程度にするかとか、あるいは施設全体の中身、規模をどういうふうにして新しい魅力をどうつけ加えるかとか、そういったことを十分踏まえた上で、これは検討しないといかんなというふうに思っておるわけでありますけれども、昨年の6月以来御提言がありました国民宿舎王子が岳移転改築の場所として、アルカディア計画の施設のあの周辺一帯を運動スポーツ公園と含めて検討したらどうかという御提言を今回もいただいたわけでありますが、実はこれ正直申し上げまして、アルカディア計画が現在までに至ったさまざまな経緯を新聞紙上で見たり、いろんな情報で聞いたりいたしまして、大変複雑であります。 それからもう一つは、余りにも物が大き過ぎるということであります。今の王子が岳が2,711平米の建物でありますけれども、アルカディアは1万2,488平米という非常に大きな、それで、しかも今までのさまざまな国、あるいは玉野市さんがかかわってきた経緯等も聞きますと大変、私の立場で今考えますと、例えば取得しても、その改装費用がどのぐらいかかるか、一部取り壊したらどうかというお話もありましたけれども、いずれにしても現在の私どもの財政状況から見て、私の立場で軽々にこれは結論が直ちには出せないなというふうに思っておりましたら、きょうは議員さんの御質問の中に、これは私が打ち合わせしたわけじゃないんですけれど、担当部局の現場関係者の専門家の視察とか、あるいは経済委員会や建設委員会の
皆さん方の手も煩わして現場視察などいただいて、みんなの意見をまとめて考えたらどうかという御提言をきょういただきました。大変ありがとうございます。 担当者が現場へ出ていくのは簡単ですけれども、議会の
皆さん方とのかかわりにつきましては、また十分協議をさせていただいて、そういったことも含めて取り組みを進めていきたいと思っておりますので、御理解をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(
矢野秀典君) 暫時休憩いたします。 午前11時32分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~ 午前11時44分 開 議
○議長(
矢野秀典君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、4番 森分 敏明君。 (4番 森分 敏明君 登壇)
◆4番(森分敏明君) (拍手)皆さんおはようございます。公明党倉敷市議団の森分 敏明です。 今回は3点についてお尋ねします。まず、こどもの登下校の安全について、ここでは防犯ブザー、GPSシステム等防犯グッズについて質問いたします。2番目が精神障害者の生活支援について、3番目が介護以外の障害者向けサービスについて質問をいたします。 それでは、質問通告に従いまして順次進めてまいりたいと思います。 こどもの登下校の安全について。 本年──平成15年1月から10月まで、不審者による子供の連れ去り事件は未遂を含めて207件発生し、そのうち未成年者の被害は156件で全体の75%を占め、中でも女子児童の被害は60件と急速に割合がふえています。特に夏休み明けの9月、10月には20件になっています。ある県では9月、10月の2カ月間で9件発生し、これからもわかるように小・中学生が非常に危険にさらされている状態にあります。 このような中、学校や
教育委員会などの安全に対して対応が始まっています。例えば、埼玉県川口市では10月以降に女子児童の連れ去り未遂事件などが11件発生し、このため、市内の全小学生2万7,000人に対して防犯ブザーを貸与しています。同じく埼玉県深谷市では11月4日、中学1年の女子生徒が若い男に刃物で切りつけられる事件が発生し、ここでも市は緊急に市内の小・中学生全員、9,500人に防犯ブザーの貸与を決めています。さらに、東京都杉並区は11月20日、区内の5歳以上の園児や小・中学生の児童・生徒全員、約4万人に防犯ブザーを無料で貸与することを決めています。 このように、安全に対する自衛策が必要である中、本市及び
教育委員会として子供たちの登下校の安全についてどのように対応しようとしているのか、御答弁をお願いいたします。 私は、事件が起きてからでは遅いと思います。このような場合、事前の対策が非常に重要であると確信します。先ほどの杉並区については、防犯ブザーの無料の貸与の対象は区内の私立高校在校生及び区内から他の区へ通う児童まで対象を広げています。このことは5歳以上の園児にも無料で貸し付けることになり、総数は約4万個と見積もっています。ここは
教育委員会が主導で進めましたが、このこと自体が犯罪に対して抑止力があるとの判断からでした。安全は自分で守らなければいけない時代という認識が強い中、何らかの自衛策が必要になっていると思います。 さらに、子供の安全を守る道具として、先ほどの防犯ブザーのほかにGPSを利用したものがあります。このシステムは、人工衛星を使って現在地を確認する全地球測位システムのことで、発信機を持っている人の所在地を、パソコンや携帯電話及び電話によるオペレーター対応で確認できるものです。最近、このGPSシステムに加入する小・中学生を持つ家庭がふえています。 東京都内にある警備会社は、現在小学生を中心に、約4万人の子供が利用しているとしています。これは、大きさは名刺サイズで、重さは約50グラムと小さな端末で、ランドセルなどに入れて持ち歩くことができ、家族はいつでもパソコンや携帯を使って子供の居場所を確認することができるシステムです。 新潟県村上市では、下校の中学3年生の女子生徒が男に車で連れ去られ、11日後に無事保護される事件が発生、これを受けて小・中学生の登下校の安全確保のため市内の全小・中学生約2,700人を対象に、民間警備会社のこのGPSシステムの利用について一部費用の補助をする方針を決めています。 このような民間のGPSは、安いもので月500円からサービスの利用が可能です。もし補助があれば、生徒が部活で帰宅が遅くなるなどの理由でこのシステムを利用すると想定されます。このようなシステム利用時の補助についても強く要望いたします。 このほかに、効果のある防犯設備として注目を集めているのがスーパー防犯灯です。通常は普通の街灯ですが、ボタンを押すとカメラとマイクのスイッチが入り警察署とつながります。赤色灯や非常ベルが作動し、同時に通報者はマイクを通じて警察官と直接会話ができます。監視カメラが周辺の映像を撮影し、警察署に送るシステムです。既に東京都や大阪府内で街頭犯罪が多発する地域に設置され、大阪市平野区ではひったくりが約60%減少し、豊中市では、スーパー防犯灯のカメラが撮影した映像が容疑者逮捕の決め手になった事例もあります。そして、子供が使いやすいタイプの子供緊急通報装置もあり、通学路や公園に設置が進められています。 先月の警視庁の調査では、これらの事件の発生する場所は、50.9%が通学路、そして自宅から100メートル未満が33%となっています。このように事件は身近なところから発生していると言えます。子供の安全確保の点から、ぜひこのスーパー防犯灯の設置をする必要があると思いますが、本市の対応をどのように検討しているのか、御答弁をお願いします。 ここで説明したように防犯グッズは多種ありますが、しかし最も大切なことは、本市から、倉敷市から事件を発生させないといった強い意思表示ではないでしょうか。このことが事件発生の抑止力になると思います。 続きまして、精神障害者の生活支援について。 現在我が国には精神障害者が204万人と推定されており、その中で精神病院に入院している人は33万人、在宅で生活している人は約170万人と言われています。一方、その生活実態も見ますと、在宅者の親の年齢は60歳代後半から70歳代が圧倒的に多く、高齢化した親が中高年になった本人を扶養している現実がうかがえます。しかし、経済的にも、体力的にも、精神的にも、その親の扶養能力は限界にあると言えます。しかし、これまで精神障害者の介護問題は見過ごされていたと思います。これは家族に治療と世話の負担を負わせている保護者制度が、家族が扶養して当たり前という伝統的価値観を裏づけてきたのじゃないでしょうか。 平成14年1月1日より、市町村を実施主体として新たに精神障害者居宅生活支援事業が実施されることになり1年が過ぎましたが、本市の実情はどのようになっているのでしょうか。事業としては3タイプがあります。ホームヘルプ事業、ショートステイ事業、グループホーム事業。本市においては、このショートステイはまだ対応していません。そして他の事業においても、十分とは決して言える状態ではないと思います。この点については、データからでは他の都市に比べて決して進んでいるとは言えないと思います。だれもが安心して地域で生活できる真の生活支援とは何か、行政の責任とは何かを真剣に考慮し、今後充実していくべきだと思います。支援策については、相談体制やホームヘルプ、ショートステイなど各サービスを充実し、地域全体で精神障害者を支えるセーフティーネットの構築をする必要があると思います。この点を踏まえ、今後さらなる充実を強く要望いたします。 次に、介護以外のサービスについて。 政府は、2001年にe-Japan戦略を制定、そして2003年5月にはe-Japan戦略Ⅱを発表し、インフラ関係及びインターネットを中心としたパソコン講習にもある一定の成果をおさめていると実感しています。一方で、ITが進んでくるとデジタル・デバイドをどのように解消するかが一つの大きな課題になると、当初から危惧されていました。例えば、視覚障害者の場合、どのようにしてパソコンを使っているのでしょうか。当然特殊な機器は必要ですが、ここ最近、パソコンを利用する視覚障害者が急増しています。これはコンピュータの技術が飛躍的に進化を続けていることを背景に、かなり簡単にパソコンを利用することができるようになったからです。例えば、パソコンに必要なツールを組み込むことによって、視覚障害者はパソコンの中に入っている文字の情報を読み書きできるようになっています。このことは、視覚障害者が現実社会におけるさまざまなハンディや不自由さから解放され、読書、買い物、仕事、趣味などの日常生活を含めたあらゆることが可能になるということです。 現在、視覚障害者の実態は約325万人と言われています。しかし、パソコンの利用状況は2001年のデータでは、「毎日利用する」が3.3%、「全く利用しない」は79.7%と約8割の人が利用していないことになります。このようなデジタル・デバイド──情報格差解消のためにも、
ボランティアだけに頼るのではなく、行政がかかわっていく必要があると思います。それは視覚障害者とパソコンの関係は、パソコンが使える使えないというレベルではなく、パソコンを利用して、いかに快適に日常生活を生きていくかとも言えると思います。しかし、パソコンの操作習得、文書入力の仕方、またはネットワーク利用のためのソフト扱いなどなど、基本項目として必須のことはかなり多くあります。このようなパソコン習得のための教育においてはある程度専門的な知識が必要で、
ボランティアだけの頼りでは限界があります。そしてインターネット社会、この世界は今なお膨張を続けています。 私は、このような障害者向けには何らかの支援が必要だと思います。例えば、支援の一つとして、パソコン講習の講師派遣に補助をするとか、また各種ツールの整備拡充、教育ノウハウの標準化と体系化に対して補助をするとか等が考えられます。本市として対応をどのように検討しているのか、御答弁をお願いいたします。 以上で質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
矢野秀典君) 暫時休憩いたします。 午前11時57分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~ 午後 1時 3分 開 議
○副議長(宇野一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 答弁を求めます。
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) 午前中の質問のうち、3番目の介護以外のサービスにつきまして私からお答えを申し上げます。 身体障害者のデイサービスセンターに行けない視覚障害者の方のパソコン教育について御要望、御提言がありました。 お話がありましたように、国の障害者の基本計画では、急速に進みますIT革命への対応として、このような高度情報化社会に障害者がなお社会参加を一層推進するためにあるべき提言をさまざまにされているわけでありまして、障害者の方がITを積極的に活用して他の人々とのコミュニケーションを十分果たしていくいうことは、情報の収集だけでなくって、就業の機会が拡大するということにもつながっていくわけであります。 私ども倉敷市では現在、身体障害者のデイサービスセンターにおきまして社会適応訓練などを行って、利用者の自立と促進、あるいは生活の質向上を図るためにパソコン講座を実施しておるところであります。初級講座は月に2ないし4回、エクセル・ワードステップアップの講座が月に1~2回、こういう形でやっておるわけでありますが、しかしながらお話にありましたように、何らかの事情でそのセンターの講座に参加することができない視覚障害者の方もかなりいらっしゃるようであります。市内の団体がそういった方々を対象にパソコン教室を実施する場合に、講師の方々への人件費の一部補助でもできないかというようなお尋ねをいただいたわけでありますが、こういった関係のかかわりは社会福祉協議会が中心になって、
ボランティアセンターがさまざまな助成制度を実施しておりますので、早速社会福祉協議会を通して、
ボランティアセンターが行っている助成制度の枠の中でどこまで対応できるか、これは少し前向きに検討させていただきたいと思いますので、御理解をよろしくお願いいたします。 その他の御質問は、担当からお答えいたします。
○副議長(宇野一夫君) 田中教育長。 (教育長 田中 俊彦君 登壇)
◎教育長(田中俊彦君) こどもの登下校の安全確保について、数点のお尋ねにお答えをいたします。 全国各地で、登下校時などに子供の連れ去り事件が多発していることは、まことに憂慮すべきことであると考えております。 倉敷市内におきましては、登下校に見知らぬ人に声をかけられたということがありましたが、大事には至っておりません。今後とも重大な事態を招かないように複数による登下校とか下校時刻の遵守、緊急時の行動の仕方、それから「子ども110番」と呼ばれる緊急避難場所の周知など、安全な登下校についての指導の徹底を図ってまいります。
教育委員会といたしましても、学校、地域と連携を密にして、防犯灯の設置など、関係機関の協力を得て児童・生徒が安全に通学できるように努めているところでございます。 万一事件が発生した場合には、警察等の関係機関へ早急に連絡するとともに、「倉敷市
教育委員会危機管理対策本部設置要綱」に基づいて、学校、地域、保護者とも十分に連携を図りながら対応してまいります。 防犯ブザーの貸し出しやGPS、いわゆる居場所がわかる機器レンタルへの補助とかスーパー防犯灯の設置につきましては、先進都市の取り組みを研究してまいりますので、よろしくお願いをいたします。
○副議長(宇野一夫君) 宇野
保健福祉局長。 (
保健福祉局長 宇野 音平君 登壇)
◎
保健福祉局長(宇野音平君) 精神障害者の生活支援についての御質問のうち、本市の実情はどうかということについての御質問にお答えいたします。 平成14年4月1日から精神障害者の在宅福祉の充実に向けて精神保健福祉法が改正され、ホームヘルプサービス、ショートステイ、グループホームの精神障害者居宅生活支援事業が補助事業として対応できるようになりました。 ホームヘルプサービスにつきましては、平成11年度からの試行期間を経て、平成14年度から本格的に実施しております。利用状況は、平成14年4月には19名、平成14年度末には24名、平成15年11月末現在では37名と次第に増加しております。 ショートステイにつきましては、現在県内に2カ所設置されておりますが、平成14年度、15年度とも、いずれの施設も利用者がありません。 グループホームにつきましては、平成14年度から事業者の指定及び運営費の補助制度を設けておりますが、現在のところ、市内事業者の指定及び設置はない状態であります。このため、本市在住の精神障害者のうち、平成14年度は4名、平成15年度は7名の方が他市にあるグループホームを利用しておられますので、事業者に対して運営費の補助をいたしております。 次に、精神障害者生活支援サービスの拡充についてでありますが、ホームヘルプサービスにつきましては、平成14年4月から、精神障害者ヘルパーの拡充に向けて養成研修会を実施しております。今年度は利用者の増加に伴い、倉敷市総合福祉事業団のヘルパーに加え民間事業者にも参入していただき、供給体制の拡充を図ることにより、ホームヘルプサービスの充実に努めているところであります。 ショートステイにつきましては、本市在住者が市内で利用できるようにするため、運営費補助要綱を定め、事業者への支援体制を整備してまいりたいと考えております。 グループホームにつきましては、精神障害者社会復帰施設や精神病院等を経営する民間事業者を支援しながら、設置に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(宇野一夫君) 続いて、25番 小山 博通君。 (25番 小山 博通君 登壇)
◆25番(小山博通君) (拍手)日本共産党
倉敷市議会議員団の小山 博通です。 通告に従いまして質問を行います。 まず第1のテーマは、「市長の政治姿勢を問う」と題しまして、第1に倉敷駅周辺の鉄道高架、第二土地区画整理事業及び合併問題、これらについてお尋ねをしたいと思います。 まず、鉄道高架について3点のお尋ねをいたします。 10月29日に「倉敷駅及び周辺地区都市空間デザイン検討委員会」第2回委員会が開かれたということで、資料をいただきました。これは倉敷駅周辺の委員ということで各会派にこういうものが配られたと、これは一部でありますが、こういうものが配られました。これを私は見まして、これは大変だという率直な印象を持ちました。今の倉敷駅、そしてその周辺がどのような姿に変わっていくのかという大まかなスケッチが描かれてあるわけであります。これは、これまで倉敷市が進めてまいりました倉敷駅周辺の開発、これを否定すると、そして二重投資にもなりかねないと、こういうふうに感じたわけであります。今岡山県は、全国一の借金県と言われると、収支不足が続いております。そして倉敷市も、やはり急速に財政が悪化して収支不足に陥っておると、こういう状況の中で何百億円もかかるこの大型事業、果たしてその財政的余裕があるのかどうかと、これがこの場でたびたび指摘をされてまいりましたが、私は今回、このような財政難の中で、この計画に示されておりますような二重投資、果たして許されるのかどうか、市長にお尋ねをしたいと思うものです。 今回のこの鉄道高架の概要案でございますが、駅ビル、その正面にありますホテル倉敷のあるあの駅ビル、そして橋上駅はなくなってしまうわけです。もう取り去ってしまいます。そして東西のビルは残されますけれどもデッキ、2階のデッキは全部撤去されます。旧2号線をデッキで渡りますが、これも陸橋がなくなると。平面で渡らなければいけないと。さらに、駅南のバス乗り場、昨年3基のエレベーターをバリアフリーで設置をいたしましたが、これも廃棄をされます。これまでこの倉敷駅周辺のあの3つの大きなビルをつくった開発、20年前に完成したわけですが、その当時は「世紀の大事業」と、このように言われてまいりました。この3大ビルを配置した景観がすっかり変わってしまう。これを全く否定してしまうという今回の計画であるわけです。 新しい駅舎につきましては、2階建てだそうです。鉄道とプラットホームを2階にすると。1階が改札口です。その1階のところへ自由通路をつくると、南北に。この自由通路を使って移動するわけですが、ここは車は通れません。人間の歩行者だけが南北に自由通路行けると。計画では、バスセンターがどうも北へ移されるようです。北へ集約されると。そういたしますと、南の方面からのバスは全部迂回をして北のバスセンターに出て、また出ていく。入ったり出たりすると、大変不便になると、こういうことも問題点として指摘をされておるわけです。 それから、北口に今チボリデッキがありますけれども、これは残される。残されるわけですが、改札口が1階ですから、電車で来たお客さんはそのまま地上を通ってチボリへ行かれるでしょう。わざわざ2階のデッキへ上がって、こう行くということは非常に考えにくい。したがいまして、せっかくつくったチボリデッキが宙に浮くと、こういうことになるのではないでしょうか。 そもそも、6年前にチボリのオープンに合わせて25億円も投入してつくったチボリデッキ、また20年前駅前開発でつくった倉敷駅ビル、そしてデッキ、昨年バリアフリーでつくったばかりのバス乗り場のエレベーター、こうした先行する開発を今回の計画では無用化すると、否定すると、このような鉄道高架計画、二重投資ではないでしょうか。財政難の中で許されるのでしょうか。このことについて、市長の明快な答弁を求めるものです。 第2点は、駅東の再開発事業など開発計画が次々と中止になっています。昭和・宮前線が寿町踏切をアンダーで通る都市計画のもとに、この駅東の再開発は進められました。ところが、鉄道高架に変更され、この道路建設は先延ばしになっています。したがって、再開発も計画の見直しが迫られると。そしてここに来まして、駅東の再開発は中止になりました。このように、いわゆる駅周辺の開発計画が次々と暗礁に乗り上げておりますけれども、私は鉄道高架への方針転換が町づくりをおくらせたのじゃないかと、このように考えるものでありますが、市長の見解を求めます。 第3点は、住民要望が強い踏切除却についての問題です。 あかずの踏切と言われる寿町の踏切除却、住民から切望されながら、この鉄道高架への方針転換ではるか先に事実上延期をされています。ここに来まして、平田地区の2つの踏切除却、また酒津踏切の除却を切望する住民の声が上がっております。これに対して市の当局の答弁は、高架の延長はできないと、こういうものでありますが、住民からは、要望が取り入れられない限り事業に協力できないと、こういう議会請願が昨年の12月でありますが、我々のところにも届いております。住民が希望しておられる踏切除却をしない鉄道高架、これでは意味がないと思います。 我が党は、一般的に鉄道高架を否定するものではありません。現に臨海鉄道、この高架には賛成をいたしております。しかしながら、現在計画されております倉敷駅周辺鉄道高架事業は、以上述べましたように、これまでもるる述べましたように問題だらけであります。見直しが求められていると考えますが、市長の見解をお尋ねします。 次に、第二土地区画整理事業の関係住民の声を聞いてほしいと、こういう問題であります。 岡山県が鉄道高架事業をすると。その前提として、倉敷市が第二土地区画整理を住民に押しつけていると思います。その一方で、昨年度から再生まちづくり計画が市民の声を聞いてつくられる。今年度、都市景観デザインの議論が行われる。今倉敷市はどんな都市像が似合うのか、市民はどんな倉敷の町を望んでおられるのか、こういう議論が今されておるわけであります。ところが、この第二土地区画整理の関係住民の声は全く無視されています。一方で、市民の声を聞く。もう一方では、関係住民の声は無視される。これは矛盾ではないでしょうか。まともな町づくりの進め方に戻すべきです。第二土地区画整理関係住民の声を市長に聞いてもらいたいと。かってこの場で有安助役の方から、それはお聞きしますという答弁をいただいたわけでありますが、市長にこの点について見解をお聞きしたいと思います。 政治姿勢の第2番目は、市町合併についてであります。 今、合併協議会が開催されております。我が党は、今回の合併が国による押しつけであり、
地方自治の立場で押しつけに反対をしてまいりました。11月13日、首相の諮問機関である地方制度調査会の最終答申で、人口1万人未満の町村を対象に県知事が合併構想をつくり、勧告・あっせんすると、こういう構想が示されました。国による押しつけ合併が、
地方自治を無視して強行されようとしておると。これに対して、全国町村会、同議長会、それだけではなくて知事側からも批判の声が上がっています。石井岡山県知事もこう言っています。「強制合併ととられかねない。県と市町村は対等で上下関係はない。分権の趣旨に反する」、こういう発言をされております。 こうした国による押しつけ合併が、
地方自治を無視して強行されようとしているときに、
地方自治の立場で考えると、この原点に立つことを市長に強く求めるものです。こうした国による押しつけ合併に反対すべきだと考えますが、市長の見解をお尋ねいたします。 次に、合併の進め方についてです。 11月4日に第2回合併協議会が開かれ、合併の方式を倉敷市への「編入合併」とすること、編入される自治体の法人格が消滅して、編入する倉敷市の法人格が継続される。消滅自治体の首長、議員、農業委員、特別職職員は失職すること、合併期日は平成17年3月末までの早い時期とすると、こういったことが確認をされたと報告を受けました。 また、新市の建設計画の策定について、倉敷市、船穂町、真備町のそれぞれの総合計画、総合振興計画を尊重すると、こういう記述もなされております。しかしながら、それぞれの自治体の総合計画、振興計画の進捗状況はそろっておるわけではありません。ところが、この合併協のスケジュールによりますと、来年7月に新市建設計画を決定すると、こういう記述があります。果たしてそんな短い時間で調整ができるのかどうか。「合併先にありき」ということで進めるのではなくて、調整に時間がかかれば十分な協議を保障し、住民が納得できるものでなければならないと考えますが、市長の答弁を求めます。 今、合併する、予定しておる自治体の住民意思の最終確認、こういうことが問題になってまいっております。真備町の住民投票条例、制定をされております。船穂町でも、こうした住民投票が議会で問題になっておると報道されております。あくまで住民の意思で合併をすると、この立場を貫くことを強く求めるものであります。 2番目に、「若者に仕事を」として3点のお尋ねをいたします。 来春県内高校卒の就職内定率は、9月末で39.6%、過去2番目に悪い数字です。特に女子は31.3%で過去最悪と、このように報道されております。若者の雇用問題が大きな社会問題になっておる。そこで3点のお尋ねをします。 まず第1は、若年労働者の割合が大企業ほど低下しているという問題で、ちょっとグラフを見てください。これが、この出典は政府が出しております「国民生活白書」であります。これです。これのグラフでありますが、「労働者に占める若年の割合は大企業ほど低下」と見出しがついておりますが、若年といいますのは、15歳以上30歳未満の人たちが労働者に占める割合です。で、この青が大企業です。赤が中企業、小企業です。1,000人以上の大企業では、1986年に33.2%であった割合が現在は25.8%と、大企業ほど低下が激しいと、こういうグラフがこの国民生活白書に掲載されておるわけです。で、大企業の社会的責任として、若者の採用ですね、この拡大を強く求めるものであります。倉敷市におきましても、かって4,680人とたくさんの求人があったわけですが、今では996人、高卒で非常にその求人が減ってきております。こうした大企業での求人をふやすことを強く求めます。 第2に、今多くの若者たちがフリーターなどの不安定就労の状態にあります。「結婚ができない」とか「子供を産んでも育てる経済的余裕がない」と、切実な声が上がっております。この間、民主青年同盟という青年団体が、若者たちにこうした状況をいろいろ聞いております。そして「青年黒書」というのを発行して、こうした若者の不安定就労の実態が告発をされておるわけであります。私は、こうした問題に対して、市としても申し入れをしていただいて、企業への要請の中へ、フリーターなどの不安定就労の待遇改善をつけ加えて要請をしてもらいたいと思います。 第3に、若者の雇用問題でミスマッチが生まれておると、こういう報道がございます。11月29日付の山陽新聞です。有効求人は1を超えて1.02となったと、こういう報道とともに、岡大経済学部の中村教授のコメントが載っておりまして、「サービス分野などのパート求人が増えているが、定職を望む若年層の問題は解消されていない」、こういう指摘が載っております。こうした求人がふえておる中には、サービス業、製造業の請負業、労働者派遣業、こういった不安定な就労の求人が多いわけでありまして、若者の望んでおる定職の求人、これが非常に少ないと。こういう点について、私はヤングハローワークなどの誘致、あるいは市としての開設、こういうことを求めるものであります。これについて答弁をいただきたいと思います。 3番目のテーマは、生ごみ処理を農業振興と結びつけて、3点のお尋ねをいたします。 今、倉敷市で燃やせるごみが急増しています。昨年度15万9,828トンと過去最高を記録しました。今年度上半期だけで、昨年同期の4.5%もふえておると言われています。白楽町の焼却施設を廃棄して、岡山市など他の自治体にごみ処理委託をしている倉敷市にとって、燃やせるごみの減量化は焦眉の緊急課題ではないでしょうか。 2001年、ダイオキシン規制強化に際しまして、各自治体はさまざまな対応をしています。例えば、徳島県の上勝町、これは焼却炉を閉鎖しました。環境汚染を考えると焼却処分はやめた方がいいと、こういうことで焼却炉を閉鎖しまして、徹底したリサイクルで2020年までにごみゼロをやろうと、こういう宣言を行っておるとしています。この上勝町では生ごみ処理機が、補助制度によりまして全家庭にほぼ行き渡っておると、こういうふうに報道されております。 倉敷市におきましても、生ごみの堆肥化でコンポスト補助制度が1992年度から始まっておりますが、電気式の生ごみ処理機への補助を追加して、2001年度までの10年間で今2万1,294基が普及されております。これは、目標の2万4,000基に対しては届いておらないわけです。そこで私は、生ごみ処理機の補助額を引き上げるなど、この普及をもっと積極的に進めるべきじゃないかと提案をしたいわけであります。 第2に、生ごみ処理の堆肥化リサイクルに市として取り組むことを提案をいたします。 現在倉敷市の農林部で、畜産農家と野菜農家を結んで堆肥利用ネットワーク活用事業が始まっております。また、市民の自主的取り組みとしても、剪定ごみや樹木ごみをいろいろ堆肥化しております。 私は9月25日に、姫路市の福永微生物研究所という民間の環境ビジネスを見学をいたしました。悪臭がゼロの発酵豚舎、あるいは下水汚泥や産廃物の堆肥化事業が行われております。食品残渣などをおがくずとまぜて土壌微生物菌による発酵で飼料化し、あるいは堆肥化するといったような取り組みであります。こうした民間の取り組みもあると。 さらに、豊中市でも、学校給食残渣と公園などの剪定ごみのチップをまぜて発酵させるという取り組みが行われる。岐阜市では、新たな生ごみ堆肥化システムを目指して、「生ごみ堆肥化モデル事業」というものを始めておると。こういった各地の取り組みがございます。倉敷市におきましても、生ごみ堆肥化事業を農業振興と結びつけて検討してもらいたいと思いますが、当局の見解を求めます。 第3に、ごみ処理行政の目標についてお尋ねをいたします。 その1は、ごみ処理基本計画を見直す問題です。 生ごみは、現在自己処理としております。市は、その自己処理する市民の自主的取り組みを支援すると、こういうふうにしております。発生を抑制すると、こういう方針であります。リサイクルが問題になってないわけです。燃やすごみの中で生ごみをゼロにするという目標を立てるべきだ、生ごみリサイクルを推進すべきだと考えますが、当局の見解を求めます。 ごみ行政の最後に、最終処分地問題についてお尋ねいたします。 二子最終処分地が拡張されましたが、浸出水の処理水を、今水路には流せないという状況が続いております。三菱化学に、市の費用で運搬しまして有料で引き取ってもらっておると、この12
月補正予算で2,800万円の追加が出ております。今年度1億1,600万円の引取料といいますか、
運搬料がかかっております。毎年こうした費用が必要となってまいります。これでは最終処分地で完結しない。この点については、これが問題になりましたときに、私たちが視察をいたしました徳島県の石井町、ここではこの二子の最終処分地を見学して、これをそっくりその町でまねてつくると。しかし、その上にさらに脱塩装置をつけて最終処分地を完全なものにすると、こういう取り組みをしておりますが、私はこういう取り組みを再度倉敷市としても学ぶべきだと、こういう点で脱塩装置を検討しているのかどうか、お尋ねをいたします。 最後に、「動物愛護条例の具体化を」として2点のお尋ねをいたします。 動物の愛護及び管理に関する法律及び倉敷市の条例にうたわれている飼育動物との共生社会への取り組みについてお尋ねをいたします。 毎年の農業祭で、小動物、家畜とのふれあい広場が大変好評です。こうした子供たちと動物の触れ合いの機会をふやす事業、大変意義があると思いますので、この開催をいろんな形で広げていただきたい、これを提案するものです。将来的には、小動物・家畜公園の構想、この検討を求めるものでありますが、当局の見解をお尋ねします。 次に、この動物の愛護及び管理に関する法律が平成11年に改正をされ、各自治体でも条例制定が行われて啓発活動が取り組まれております。倉敷でもそうした取り組みが行われておりますが、残念ながら倉敷市におきましては、犬猫の処分量がまだまだ大変多いわけです。犬が昨年881頭処分されました。猫が1,829頭、殺処分というそうですが、処分をされております。この犬のうち、6割は子犬です。猫のうち、8割は子猫です。こうした犬や猫の処分がされておると。そして、この処分を免れた野良猫、野良犬、こうした被害もいろいろと発生しております。 そこで、犬猫に不妊手術を施して、こうした殺処分に回る子犬、子猫がいなくなるよう、また犬猫の被害がなくなるよう取り組みを求めたいと思います。 今、船橋市、奈良市、和歌山市、高松市、松山市、長野市、金沢市など中核市におきまして、この動物愛護条例の制定とともに不妊手術補助制度を創設しています。また、長崎市のように、地区にすみついている猫を含む野良猫、これを対象に開業獣医師と契約して雌の避妊手術代を2万円支払う、雄の去勢手術代を1万円支払うと、こういうやり方をとっている自治体もあります。これは飼い猫でないことを条件にしております。 こうした飼育動物との共生社会実現に向けて、以上2点、ぜひ検討を求めまして質問といたします。(拍手)
○副議長(宇野一夫君) 答弁を求めます。
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいまの御質問にお答えをいたします。 まず第1点は、鉄道高架、区画整理ということにかかわって、財政難の中、二重投資になるのではないかというお尋ねをいただきました。 お話にありましたように、懸案事項であります倉敷駅周辺連続立体交差事業は、今先ほども申し上げましたが、JR、岡山県、国土交通省、一緒に連携を取りながら鋭意進捗を図っているところでありますが、その中で県におかれては倉敷駅周辺、特に駅舎を中心とした倉敷ならではのデザイン構想という研究会を、これは県がつくっておりまして、私ども倉敷からも有安助役が委員で参画しておるわけでありますけれども、さまざまな角度から有識者、学識経験者の方々、大学の先生等で検討をしていただいているところであります。 まだ始まったばかりでありまして、先般行われたのが第2回目ぐらいでありまして、現地調査も行いながら、これからいろんな意見が集約されてくるのではないかと思っております。いずれにしましても、それが成案で固まるのは、当
倉敷市議会の
皆さん方の御承認をいただかないと、これは前へ行かないわけでありまして、その
プロセスの中ではいろんな意見が出ていると思いますので、そういうものとして、この委員会の動きについては御承知おきをいただいたらいいんではないかなと思っております。 今現在の倉敷駅前広場というのは、御承知のように、昭和55年に再開発事業によって整備したものでありまして、今日まで、倉敷駅利用者の方々が安全で快適に利用できるようにさまざまに工夫をして努めてきたところであります。とりわけ駅北のペデストリアンデッキにつきましては、これはお話がありましたように将来も残して、将来も積極的に活用できるようにこれから計画をはめ込んでいくわけであります。 バス乗り場のエレベーターにつきましても、これはバリアフリーの観点からバスの利便性を高めるために、そして高齢者や障害者の方、あるいは大きい荷物を持っている観光客の方等々の倉敷駅周辺の利便性を高めるために設置したものであります。まあ、二重投資になるんではないかというお尋ねもあったわけでありますけれども、今現在は非常にたくさんの方々に利用されて、その機能を十分に発揮していると思いますし、いずれにいたしましても連続立体交差事業というのは、これはかなり長期にわたる事業であります。この間のバス、鉄道などを利用する使用者の利便性を確保するということは我々は大変重要なことであると考えておりまして、このエレベーターが二重投資のむだになるというふうには考えておりませんので、御理解をいただきたいと思います。 それから、合併問題について私からお答えを申し上げますが、お話がありましたように、11月13日に地方制度調査会の最終方針が出されました。1万人未満を目安として、さらにその上に地理的条件、あるいは経済事情も考慮して合併を促進すると。それは知事の勧告・あっせんもあり得るというような内容のものでありますが、これは私もいただけないかなというふうに思っております。 私はかねがね、倉敷地域合併協議会の設置に至る経過の中で、本会議でも申し上げておりますように、合併問題いうのは、基本的には住民、そして議会の意思によって決定されるべきものでありまして、最終的に、これも制度上は、合併は議会の御議決をいただかないと実現できないわけでありますので、そこに至る
プロセスは知事の勧告とかあっせんいうことでなくって、あくまでも住民意思を基本的に尊重して行われていくべきものというふうに理解をしておりますので、御理解をいただきたいと思います。 それから、合併時期を先般の合併協で、一応平成17年3月末までの早い時期にという決め方で皆さん合意をいただいたわけであります。これは去る11月4日に開催されました第2回倉敷地域合併協議会におきまして、これは基本協定項目の一つでありますから、御協議をいただいたわけであります。 ちなみにこの日には、合併の方式、これは倉敷市への編入方式と。それから新市の名称は、倉敷市とすると。それから3つ目が事務所の位置ですが、これは現
倉敷市役所の庁舎が事務所の位置になると。そして合併の期日は、平成17年3月31日までの合併を目指すことにして、なおその期日は17年3月末までの早い時期とすると、こういう形で合意に達しているわけであります。 これは申し上げるまでもなく、時限立法であります合併特例法の支援措置を十分念頭に置いた上での措置でありまして、また住民生活への影響や、あるいは合併時の事務処理期間、合併手続に要する日数、こういったものも総合的に勘案して決定されたものでありますので、御了解を賜りたいと思いますが、なお、議員さんの御発言の中で、特別職、議会の議員の身分等の取り扱いについてもちょっとお触れになられましたけれど、これは協定項目の中に入っておりますけれども、まだ承認されておりません。で、次回、今月──12月24日に第3回目の協議会を開かせていただきますが、そこでこういった議会の議員さん方の身分の取り扱いについて審議するための特別な小委員会を設置するという運びになっておりまして、その小委員会ができたら、その中で御審議をいただくと、こういう運びになりますので、御理解を賜りたいと思います。 それから、倉敷市の総合計画との絡みというのが実は大変大事でありまして、御指摘をいただきました。 まず、合併に向けた準備といたしましては、新しい新市の建設計画の策定ということが大変重要であります。これは合併後の速やかな一体性の確立、あるいは地域のそれぞれの個性を生かした均衡ある発展、そして住民福祉の向上を目指すと、こういうものでありまして、合併後の新市の建設をしていくための基本方針となる、こういう内容のものであります。このことにつきましてはこれまでの合併協議の中で、1市2町の総合計画の基本構想を尊重していくという、こういう方針が今は確認をされておるわけでありまして、それぞれの総合計画に基づく施策・事業の中身につきましては、緊急度、優先度を考慮した上で建設計画の中に盛り込んでいく。これが一番難しい仕事になるかなとは思いますが、今準備にかかっております。 合併後の総合計画につきましては、今これからつくろうとしております新市建設計画、この議論と兼ね合わせて、お互いをよくにらみ合いながら検討していくいうことになりますけれども、いずれにしましても新しい市の総合計画というのは、現在倉敷市が策定しております第5次の総合計画、これを根幹に据えて、他の2町の歴史、伝統、文化、産業、こういったものを十分しんしゃくしながら総合調整をしてつくっていきたいという考え方でありますので、御理解をよろしくお願いいたします。 その他の御質問は、担当からお答えいたします。
○副議長(宇野一夫君) 有安助役。 (助役 有安 敬君 登壇)
◎助役(有安敬君) 鉄道高架、区画整理に関する御質問にお答えをいたします。 まず、駅前東地区の整備についての御質問でございますが、倉敷駅前東地区の開発は、これまで組合施行による市街地再開発事業を目指して推進をしてきたところでございますが、非常に厳しい経済状況の中で事業の見直しを迫られる状況に至りました。 一方、町の再生に対する関係者の熱意は依然高く、また本地区は倉敷市の広域的な拠点であり、倉敷駅周辺地域の商業の活性化、定住人口の増加を図るためには整備がぜひ必要な地区であると市といたしましても判断をし、本年2月議会におきまして、市施行の土地区画整理事業による都市基盤整備を行う旨、表明をさせていただいたところでございます。本年度は基本計画を策定するとともに、早期事業推進に向け関係者の合意形成に努めておりますので、よろしくお願いをいたします。 次に、寿町踏切の除却と平田、酒津までの延長についての御質問でございますが、現在計画を進めておりますJR山陽本線等倉敷駅付近連続立体交差事業は、岡山県が事業主体の都市計画事業であり、多数の踏切除却による安全で円滑な交通の確保や一体的な町づくりの推進等を目的とするものでございます。この事業が完成をいたしますと、寿町踏切も同時に除却をされることになりますので、本事業の早期完成を図りたいというふうに考えております。 また、本事業につきましては、倉敷駅を中心に国土交通省の連続立体交差事業の国庫補助採択基準、この基準には交差道路の間隔でありますとか踏切除却の数、あるいは踏切で遮断される交通量などの要件がございますけれども、この採択基準をもとに現事業区間を設定したものでございます。御要望の平田、酒津地区までに延伸することにつきましては、この事業の採択基準に合致しません。そういうことで実施することは非常に困難でございますので、御理解を賜りたいというふうに思います。 それから3点目、駅周辺第二土地区画整理事業に関する御質問でございますが、本事業につきましては、倉敷駅周辺地区にふさわしい、機能的でゆとりや潤いのある町づくりのため、ぜひとも必要な事業と考えており、白紙撤回は考えておりません。 事業は、平成11年に都市計画決定、平成14年事業認可と、必要な手続を経て事業を実施しているところであります。現在、平成17年度予定の換地設計に向け、必要な用地買収を行っているところでございます。 今なお、事業に対し反対の意向を示されている方もおられますが、今後あらゆる機会をとらえ、粘り強く関係権利者の御理解と御協力を得られるよう努めてまいる所存でございます。
○副議長(宇野一夫君) 守屋
経済局長。 (
経済局長 守屋 政幸君 登壇)
◎
経済局長(守屋政幸君) 経済局に関する5点の御質問いただきました。順次お答えを申し上げます。 まず第1点目の大企業に若者を採用するよう要請してもらいたいとのことでございます。 若年者の就職は大変厳しい状況が続いており、特に新規の高等学校卒業者の就職は一段と狭き門となっており、大変憂慮いたしております。 地元経済が活力を維持し一層の発展を遂げていくためには、若年者の雇用拡大は大変重要であります。このため、事業主343社に対しまして、先月──11月21日でございますけれども、積極的な雇用について市長名で要請をしたところでございます。今後とも、公共職業安定所など関係機関と連携を取りまして、大企業を含め、一人でも多くの方が就職できるように努めてまいります。 2点目の「不安定就労の賃金、待遇改善を」についてお答えを申し上げます。 長引く景気低迷に伴い、失業率が高い水準で推移するなど厳しい雇用・失業情勢が続いておりますが、最近の有効求人倍率の数値を見てみますと1.0を超え、やや改善の動きが見られるところであります。しかしながら、議員御指摘のように求人の内容は、サービス業などのパートの求人がふえているといった状況であり、継続的な雇用、定職を望む求職者とのミスマッチが起きていると認識をいたしております。 雇用の安定は市民生活の安定につながる重要なことであり、最低賃金の厳守はもちろんのこと、サービス残業の防止などについて、労働局など関係機関に要望をしてまいります。 3点目の「ヤングハローワーク設置を」についてお答えをいたします。 若年者の就職支援事業として、本市では市内の各公共職業安定所などと連携いたしまして、高校生就職セミナー、あるいはUターン就職フェア、産業事情説明会などの開催などを実施いたしております。 今年度の
新規事業といたしまして、公共職業安定所と共同で高等学校の進路指導を行う先生方を対象に、約700職種の職業につくための情報や27職種の仕事体験ができる京都にあります「私のしごと館」での研修を計画をいたしております。この研修によりまして、高校生の職業選択に役立つかどうか先生方の意見を聞き、検討する予定といたしております。今後とも、公共職業安定所など関係機関と連携して、若年者の就職支援に努めてまいります。 なお、ヤングハローワークの設置は、労働局が設置するようになっておりますので、労働局に対しまして、設置するよう要望してまいりたいと考えております。 次に、「生ごみ処理を農業振興と結びつけて」のうち、生ごみでつくった堆肥を農家が使用できないかとのお尋ねでありますが、現在市内には36戸の畜産農家及び法人が畜産業を営んでおり、家畜ふん尿を処理し、良質な堆肥を製造しようと努力しております。しかしながら、堆肥を利用する農家との間では既に供給過剰の状態にありまして、堆肥の円滑な流通を促進することが重要な課題となっております。議員御指摘の生ごみでつくった堆肥の使用については、現在では困難であると考えております。 なお、県補助事業であります堆肥利用ネットワーク活用事業などにより堆肥の利用促進、堆肥の品質向上を図り、農業振興に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 最後に、動物愛護条例の具体化のうち、小動物・家畜公園をつくってはどうかとのお尋ねでありますが、近隣の状況を見てみますと、玉野市に民営の動物公園があり、羊やウサギ、ロバなどを放し飼いしております。また公営では、神戸市立六甲山牧場があり、そこでも羊やウサギ、ロバ、ミニブタなど放し飼いしており、直接動物と触れ合うことができます。いずれも山岳地形を利用した広大な敷地で大規模な運営がなされております。 御提案の小動物公園、家畜公園の設置及び農場の開放については、臭気の問題、あるいは防疫対策、畜産農家の受け入れ体制など困難な問題がありますが、今後研究してまいりたいと考えております。 なお、本市におきましては、毎年11月に農業まつりを開催しておりますが、その中のイベントの一つといたしまして、ふれあい動物広場を設けております。この場を利用して子供たちに動物と触れ合う体験をしてもらい、大変喜んでいただいております。今後も、このような催しを継続していきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
○副議長(宇野一夫君) 赤澤
市民環境局参与。 (
市民環境局参与 赤澤 正巳君 登壇)
◎
市民環境局参与(赤澤正巳君) 生ごみ処理についての御質問にお答えします。 まず、生ごみと剪定ごみの堆肥化事業が考えられないかということでございますが、倉敷市では平成4年から5種分別をスタートさせ、平成11年に市内全域で実施となりました。現在、市民の皆様に御協力を得ているところでございますが、いまだに燃やせるごみの中に紙などの資源物が混入し、分別が徹底されていない状況があり、現在も分別の徹底を市民に呼びかけているところでございます。 一般家庭から排出された生ごみと剪定された幹の大きさが10センチ未満は燃やせるごみとなりますが、これらのコンポスト化につきましては、燃やせるごみを生ごみと剪定ごみとそれ以外のごみへ、さらなる分別を市民にお願いする必要があり、新たな収集手段を確立しなければなりません。 また、本市の場合、4,300カ所のごみステーションのうち、約半数が路上に設置されていることから、生ごみについては悪臭や汚水などの問題発生が考えられます。加えて、コンポスト化した後の有効な流通ルートについては開拓が難しい状況にあり、今後さらに研究してまいりたいと考えております。 それから、倉敷市でも、生ごみの焼却処分がゼロになるような目標を立ててはどうかということでございますが、本市では現在ごみ処理基本計画に基づきまして、生ごみの排出抑制のため、生ごみ処理容器費補助金交付制度を実施しております。 御指摘のありました上勝町の話がございましたけど、これは農林業を基幹産業として人口約2,000人の町でございますが、ここでの全家庭に生ごみ処理機を普及させ、焼却・埋立処分をなくすという計画は、循環型社会の実現を目指した先進的なモデルと考えております。しかしながら、商工業地域や住宅密集地を抱える本市の地域性を考慮しますと、生ごみ処理容器から得られる堆肥の需要は上勝町よりも少ないと思われます。したがいまして、本市では現在の制度を継続し、生ごみのより一層の排出抑制に努めてまいりたいと考えております。 それから、二子の最終処分場につきまして、脱塩装置などの計画はあるのかということでございますけれど、この脱塩についての問題は、いろいろと塩の問題は難しいことがございますんですけど、新技術が開発されて塩の利用も可能な状況になるまでは、処理水の有効利用として現在実施しているとおり、三菱化学へ搬送を続けてまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いします。
○副議長(宇野一夫君) 宇野
保健福祉局長。 (
保健福祉局長 宇野 音平君 登壇)
◎
保健福祉局長(宇野音平君) 犬猫不妊手術補助についての御質問にお答えいたします。 飼い犬、飼い猫の不妊手術補助金についてでございますが、平成13年に制定されました「倉敷市動物の愛護及び管理に関する条例」第5条で、飼い主の責務として、動物の所有者は動物が繁殖し新たな飼い主を見つけることが困難になるおそれがある場合は、その繁殖を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされております。したがいまして、不妊手術の費用は、飼い主の責任において負担していただくものと考えておりますが、あらゆる機会をとらえて飼い主への啓発や地域への対策に努めており、今後もさらに努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 一方、飼い主不明の猫、いわゆる地域猫についてでありますが、野良猫といえどもむやみに排除するのではなく、命あるものという考えのもとで、地域住民の合意を得て共生を模索する一つの方法として不妊手術は有効であると考えられますので、地域の自主的な取り組みとして機運が高まるよう努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(宇野一夫君) 暫時休憩いたします。 午後 2時 3分 休 憩
~~~~~~~~~~~~~~~ 午後 2時17分 開 議
○副議長(宇野一夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 25番 小山 博通君。 (25番 小山 博通君 登壇)
◆25番(小山博通君) 再質問を行います。 市長の方から鉄道高架の問題で、私が二重投資になるんじゃないかというふうに質問いたしましたら、例えば、バス乗り場のエレベーターは二重投資ではないと。私は、そのバス乗り場のエレベーターを二重投資と言ってはいません。鉄道高架の計画の方が二重投資になるんじゃないかという質問をしたので、そこら辺は違うということを御指摘申し上げたいと思います。 鉄道高架のこの問題なんですが、先ほど私も申し上げましたように、結局駅ビルを壊すと、20年前につくったホテル倉敷の入った、JRがつくったあの駅ビルを壊すと、ここからすべて発生しとるわけです。何であの駅ビルを壊さなきゃいけないのか。なぜ壊さなきゃいけないのか。実はこれを、今検討している委員会でこれ書いてある、ちゃんと。それを私見まして、こう書いてあるんです。鉄道の線を引くときに、線形を引くのに幾つかポイントがあるということで、ここにこういう書き方がしてあります。石見町に、えーっと名前……。 (「マンションです」と
中田市長発言する) マンション。えーっと、サンコーポ、それから昭和町に朝日プラザ、この2つの高層ビルといいますかマンション、この2つをかけないように、この2つを壊すようなことのないように線を引くと。そのときに線形によって駅舎、ホテル倉敷のある駅ビルがひっかかって、これを壊さなきゃいけない。すべてそっから発生しておるわけです。 だから最初に、今の例えば3つの大きなビルが出ておる倉敷駅の景観が余りよくないと。あの景観がよくないから変えるんじゃないんです。やむを得ず、高架の線路がかかって駅ビルを壊さなきゃいけないと。そっから出発した今回の空間デザインでありますから、私は、これは非常に今までの開発を否定するもので、おかしいというふうに申し上げたわけです。市長は、これはまだ検討中の案だというふうにおっしゃいましたが、私が指摘をいたしました20年以上前の倉敷駅の開発、これは世紀の大事業と言われたわけです。その世紀の大事業を否定することになりませんかと、今の構想がですね、この点についての市長の率直な所感をお聞かせいただきたい。非常に言いにくいんかもしれませんけど、私はこういう計画を平気で見逃すようではだめだと思うんです。これはやっぱりきちっと意見を言わなきゃいけない。なぜこんな計画になるのかと。やはり倉敷市の市政の連続性といいますか、それぞれいろんな議論をしながら今まで積み重ねてきたわけでありますから、駅前の開発について、それが悪ければ修正するのはいいと思うんですけど、そうではなくて、たまたまそうなったということでこうした今回の鉄道高架の計画を容認することは、私にはできないということを強く申し上げて、市長の答弁を求めたいわけです。 さらに、鉄道高架にかかわって、区画整理が住民の意思を無視して押しつけられておると私たびたび申し上げました。この点で、再生まちづくり計画では市民の声を聞いておると。それから学者の声や市民の声を聞いて、今鉄道高架のいろいろ構想を練っておると。一方で市民の声を聞くと言いながら、区画整理の関係住民の声は聞いてないじゃないかと、市長さんがですよ。市長さんがこの間住民に会われておりません。やはり市長として、住民に会ってちゃんと話を聞くと、このことを求めておるわけで、これは市長に答弁をお願いしたいと思います。 守屋
経済局長及び赤澤
市民環境局参与から、ごみ問題での答弁をいただきました。生ごみ処理というのが、恐らくごみ処理の最後に残る大テーマであるということは私も思っております。皆さんの答弁の中にもありましたように、堆肥化事業をどこもやろうとしておるんですが、需要がないと。結局農業が、昔だったら農家はそんなごみを外へ出したもんじゃありません。全部自家消費、リサイクルをしておりました。それが今では農家が数が減る。農家であっても生ごみを燃やすごみに出してしまうと、こういう状況があるわけで、これは農業を振興させる、農家の意識を変えていくと、そういう形で生ごみ処理をゼロに持っていくという大きな取り組みを私はしなきゃいけないと思うわけです。その点で市の基本的な構えといいますか、生ごみをできるだけゼロに近づけていこう。それは農業振興にも関係するんだというような形での、基本的な取り組み姿勢を強く求めたいと思いました。
○副議長(宇野一夫君) 発言時間ありません。
◆25番(小山博通君) (続)以上、質問といたします。市長にお尋ねいたします。
○副議長(宇野一夫君)
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいまの再質問にお答えをいたします。 駅周辺の整備構想につきましては、近い都市計画決定を控えて、いろいろ担当部局で鋭意協議を進めさせていただいているところでありますが、途中段階の報告は私も聞かせていただいておりますけれども、まだ成案に至るところまでは行っていないと。今御指摘のように、これは国土交通省、そしてJR、岡山県、倉敷市と、4者が絡んでいる事業であります。もちろん事業主体は岡山県でありますけれども、県主導で駅ビルデザイン計画とか、あるいはJRとの協議の中で線形をどういうふうに整理するか。たしか7線ぐらい、今倉敷駅の中へ入ってますけれど、それを高速化に備えて5線ぐらいに整理するとかいう話も聞いておりますけれども、そういう線形整理の問題を含めて、最近のJRの高速化といったようなことにも対応しながら、担当部局が今一生懸命協議を進めておるわけであります。その都度その都度の経過は、当然建設委員会等へ御報告させていただいていると思うんですけれども、基本的には合併をして46年、倉敷、児島、玉島、水島という4つの核は、倉敷市の場合には歴然と、歴史、伝統を踏まえて残っておるわけでありますけれども、かなり新市、新しい町の一体感が今醸成されてきて、それぞれのところに駅が、水島は臨海鉄道でありまして、むしろあそこは海に開かれた玄関ということで、児島には瀬戸大橋線の駅、茶屋町にも駅、新駅ができ、そういうことになりますけど、やはり44万の倉敷の中心核は、私は在来線では倉敷駅、新幹線では新倉敷駅、この2つがやはり拠点だというふうに思っておるわけでありますが、
渡邊市長の代から引き継がれてきました44万倉敷の顔をつくるというのが、前市長の強い意思でありまして、それを受けて、今新しい計画を進めていっておりますから、ある意味ではかなり大幅な改造ということが出るかもわかりませんが、最終的には議会の
皆さん方の御審議を十分いただきながら、我々も方向を決めていきたいという思いであります。 計画は、事務担当の作業はどんどんどんどん進めていっていただかにゃいかんわけですけれども、ポイントの段階では必ず所管の委員会へ御報告させていただいて、皆様方の方へも御報告を必ずさせていただくという手はずを、ぜひ今後とも進めていきたいと思っておりますので、御理解をお願いしたいと思います。 それから、区画整理事業につきましては、その後も
買い取り要望が多々ありまして、できるところから我々も積極的に公用地で使える部分を買わしていただくという対応をしておりますが、なお一部の反対の方がいらっしゃることも確かであります。議員さんは、市長はそういう反対の人の声を聞こうとしない。一切会わんというのはけしからんというふうにおっしゃるんですけれども、これは私の方にも実は理屈がありまして、かって何回か会ってます。特別会議室で関係の皆さんともお会いしたこともありますし、議員さんも御立会をいただいたこともあったかもわかりませんが、何回か会いましたけれども、ある段階の話が、要するに市が進めている区画整理を全面的に白紙撤回しろと、それが要求だと言われるから、じゃ話は聞けませんと。お互いに折り合いができる話で行くんなら別ですけれど、全面的な白紙撤回を強く要求されて、それ以外は話し合いの余地はないんだ言われて、私がお会いするわけにいかないという姿勢で現在まで来ておるわけでありまして、大変残念なこととは思いますけれども、その間の御事情を御理解いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○副議長(宇野一夫君) 続いて、28番 原田 健明君。 (28番 原田 健明君 登壇)
◆28番(原田健明君) (拍手)青空市民クラブの原田 健明でございます。 通告に従いまして順次質問をさせていただきます。 まず第1点目は、議案第172号 倉敷市公の施設指定管理者の指定手続等に関する条例の制定について質問をいたします。 今議会に提案されております指定管理者制度について、その内容を少し掘り下げてみたいと思います。 そもそもこの制度は、
地方自治法の一部を改正する法律(平成15年法律第81号)によって、以下「改正法」といいますが、これは平成15年6月6日に成立し、同月13日に公布されております。この
地方自治法の一部改正は地方公共団体の内部組織に関する規定を見直すとともに、公の施設の管理について指定管理者制度を導入し、その適正かつ効率的な運営を図ることを目的としたものであります。 この指定管理者制度の導入に伴い、この法律の施行の際、現に改正前の
地方自治法、以下「旧法」というわけでありますが、第244条の2第3項の規定に基づき、管理の委託を行っている公の施設についてはこの法律の施行後3年以内に当該公の施設の管理に関する条例を改正する必要があり、その際、公の施設の管理状況全般についても点検し、指定管理者制度を積極的に活用されたいという内容のものであります。 ここで、今回提案されております倉敷市の条例について、その内容を改めて拝見いたしますと、この条例の趣旨は第1条に規定されておりますように、「
地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の規定に基づき、本市の公の施設の管理を行わせる指定管理者の指定の手続等に関し必要な事項を定めるものとする」とあります。続いて、第2条には指定管理者の指定の申請について書かれておりまして、「法人その他の団体」、このその他の団体というのは、例えば町内会とか、極端に言えば青年団とか、そういうものが該当されると思いますが、「法人その他の団体であって、指定管理者の指定を受けようとする者は所定の申請書に、次に掲げる書面を添えて市長または
教育委員会に申請しなければならない」と規定されております。また、第3条の指定管理者の指定に当たっては、次の3つの事項を強く強調しております。その1は、公の施設の運営が住民の平等利用を確保すること。その2は、公の施設の効用を最大限に発揮させ、その管理に係る経費の縮減が図られるものであること。その3は、管理を安定して行う物的能力及び人的能力を有するものであることとしております。言いかえれば、これらはすべて当然のことであります。 今日、日本の経済は長期にわたる低迷を続けております。また、国を初め地方公共団体は軒並み財政危機に陥っております。当然のことながら、行政は最少の経費で最大の住民サービスをしなければなりません。また、民間企業や民間団体が行政機関の一こまに組み込まれて共生し、より高度な技術や住民サービスを提供することはすばらしいことであると思います。しかしながら、一つ運用を間違えれば、大変なことになるのではないかと危惧するものであります。 例えば、厚生労働省は本年8月25日に、2004年4月から児童教育や福祉に関する知識や経験のある職員を抱えていることを条件に、児童館の設置・運営を株式会社やNPOに開放する方針を打ち出したと聞いております。また、保育所をめぐっては既に2000年3月から、従来自治体と社会福祉法人に限っていた保育所の設置主体を民間企業にも開放しているということであります。以上のように、政府は、民間にできることは民間にゆだね、地方にできることは地方にゆだねるという意図から、規制の改革や地方分権の推進に向けた取り組みを強化しているのであります。 このように、各省を通じて都道府県へ、そして各市町村へ通達や通知が流され、倉敷市におきましても今そのときを迎えているというわけであります。 そこで、次の3点についてお尋ねをいたします。 まず1点目は、この条例第10条に規定しております指定管理者選定委員会の委員はどのようなメンバーで構成するのか、お尋ねをいたします。 2点目は、指定に当たっては、その期間はどの程度の年月を考えているのか、また、施設によっては異なるのかどうか、お尋ねをいたします。 3点目は、倉敷市にはスポーツ振興事業団、文化振興事業団、総合福祉事業団を初め、保育所、労働会館、公民館、憩の家、図書館等々数多くの施設がありますけれども、指定管理者の指定を予定している施設といたしましては、市はどの範囲を考えておられるのか、お答えをいただきたいと思います。 また、段階的に、すべての施設を指定管理の対象に移行させるつもりがあるのかどうか。また、現在外郭団体に委託している施設が多くありますけれども、これらについてはどのようにされるつもりなのか。団体の職員もそれぞれ夢や希望を持って生活設計をし、勤務されていると思います。移行の対象と考えているのであれば、当然考慮する課題も多くあるのではないかと思いますが、今後の見通しについてお尋ねをいたします。 通告2点目に移ります。議案第173号 倉敷市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の制定についてお尋ねをいたします。 地方分権が進む中、倉敷市におきましても市民の要望は多岐にわたり、これを迅速に処理し、市民サービスの高度化、多様化の要求に対しても、市民の満足度を上げていかねばなりません。私は、本議会にこの条例が提案されたことを大変歓迎している一人であります。この条例が制定されますと、市民福祉の向上のためにより高度な専門的知識や経験、さらにすぐれた見識を持った人を採用できることになります。現在倉敷市といたしましては、この分野が整えば鬼に金棒と言えるような市民サービスの超目玉として、まず1番に、どの分野にどういった人材を考えておられるのか。ちまたでは弁護士とかITの技術者などとうわさされておりますけれども、どの部署へどのような人材を考えておられるのか、お尋ねをいたします。 最後に、通告3点目の「環境
ボランティアに支援を!」ということについてお尋ねをいたします。 日本も、
ボランティアという言葉が定着して久しく感じるわけであります。倉敷市内におきましても年間を通じて、倉敷川の清掃、高梁川の清掃、溜川の清掃、青少年を育てる会などによる空き缶・空き瓶クリーン作戦、幼稚園、小学校、子供会等の廃品回収、各町内会による道路清掃、各町内会による用水掃除、このほかにも牛乳パックから和紙づくり、ボカシによる堆肥づくり、廃油から石けんづくりなど、1年間を通して多くの市民が
ボランティアに参加しておられます。これらの中から本日は、廃油から石けんをつくっている団体のことについて取り上げたいと思っております。 この廃油による石けんづくりは、倉敷市内の消費生活学級で取り組んでおられます。しかしながら、市内4カ所の石けんづくりの会場はどこもが、市の公民館の一角を使わせてもらったり、個人の納屋を借りたり、市の空き地などにテントを張ったりして取り組んでおられるようであります。それぞれの教室の人数は10人程度でありますけれども、どの会場も苦労しながら、仕事中はみんな楽しくやっておられます。しかし、作業中に雨が降ったり、作業が終わった後に、かまやなべを収納しておく場所がないなど、困ることも多いと聞いております。 これらの団体は、近年では毎年イオン倉敷で行われております倉敷市の消費展の主要なメンバーであります。このメンバーがつくった固形石けんや粉石けんは、消費展や健康まつりなど市内のあらゆるイベントに必ず持ち込み、参加者に配布しておられます。環境と消費のPRに努めておられるすばらしい団体であります。その活動は、実に頭の下がる思いでございます。
ボランティアといえば、倉敷市だけのことではございません。それでは、この活動に限って倉敷市の近隣はどのようになっているのかということについてお話しいたします。 近隣の金光町、船穂町、清音村、真備町などには、町や村がこれを援助して「せっけんハウス」というものをつくっております。廃油による石けんづくりがいつでもできるようになっているとのことであります。ここには婦人団体や子供会、あるいはその他の
ボランティア団体も利用しているというふうに聞いております。特に船穂町におきましては、町を挙げてボカシや廃油の石けんづくりに力を入れているというふうに聞いておりますが、真備町も最近、このせっけんハウスをつくられたそうであります。小さなことではありますけれども、このように近隣の町村で積極的にできていることが、倉敷市では全くできていないというのは、関係者として大変不満が残ることだと思います。平成17年3月には、船穂町も真備町も倉敷市の一部になるというふうに、先ほどの市長答弁でも明らかでございます。そういうことになりますならば、今以上にこの交流も密になり、倉敷市の評価が問われることになると思います。 そこでお尋ねをいたしますけれども、倉敷市には市が所有している遊休地がたくさんあります。この遊休地を利用して市内の倉敷、児島、水島、玉島の各地にプレハブによる建物構造でも結構かと思いますが、せっけんハウスをつくってはどうかというふうに思いますが、御所見をお尋ねをいたします。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(宇野一夫君) 答弁を求めます。
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいまの御質問にお答えをいたします。 まず、公の施設の指定管理者指定手続に関する条例についてでありますが、その内容につきましては、議員さんから詳細な御説明がありましたので、私の方は省略をさせていただきますが、いずれにいたしましてもこの指定管理者制度というのは、公の施設の管理について多様化している住民ニーズにより効果的、効率的に対応するためには、幅広く民間事業者の参入を可能として、その持てるノウハウを活用することが有効であるという国の考え方、民間にできることは民間にという総理の考え方とか、あるいは規制緩和、地方分権の流れ、こういったものに沿うような形で、本年6月の
地方自治法改正で導入されたものであります。 指定管理者の候補者の選定あるいは指定の取り消しなどを行うために、指定管理者選定委員会というのを条例の中に設けるようにいたしておりますが、この委員会は総務担当助役を委員長として、施設を所管する局長を中心に構成する予定であります。 指定の期間につきましては、これは
地方自治法上は特に定めがありません。基本的には最少のコストで最大の効果を上げているかなど、いわゆる指定管理者による管理が常日ごろ適切に行われているかどうかを見直す、検証する、そういう機会を設けて継続するか、あるいは変えるか、そんな判断が求められることになろうかと思いますが、いずれにしても個別の施設ごとに目的や実情を勘案して期間を定めると、こういうことになります。 また、指定管理の対象となる施設でありますが、考えられる公の施設が346あるという報告を聞いておりますが、これ以外には、例えば個別の法律によって公共団体が直接管理することが定められているものが幾つかあります。例えば、学校教育法の定めによりまして学校、また道路法や河川法の定めにより道路や河川、こういったものは指定管理者の対象にならないと。ごく当然といえば当然ですけれども、そういったものが一部除かれますが、大半がこの制度の対象になるということであります。 現在、管理運営を委託しております施設がたくさんありますが、3年間の猶予期間の中に指定管理の手続を行うこととされておりまして、現在市の直営の施設につきましても、市民サービスの向上に最も寄与する運営のあり方を、将来的には検討していかなければいけないかなと思うわけでありますけれども、お話がありましたように、外郭団体等では職員の問題というのが大きなネックになるわけでありまして、施設の目的とか施設運営の実情も十分検討しながら適正に判断をしていかなければいけないと。大変な問題ではあるというふうに理解をいたしております。で、指定管理者が市の方の手続で定まりましたら、これは議案として議決をいただくということに手続上はなるわけでありますので、御承知おきをいただきたいと思います。 それから、一般職の任期付採用の問題でありますが、これは議員さんから、昨年から、この制度を導入してはどうかという積極的な御提言をいただいておった案件でありますが、昨年の7月1日から「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」、こういう法律が施行されておりまして、倉敷市におきましても行政の高度化、多様化に対応して、公務の能率的な運営を確保するために、このたび条例を提案させていただいたものであります。 お話がありましたように、この条例に基づいて行えば、我々役所の公務部内では得られにくい専門的な知識、経験、あるいは識見をお持ちの方を幅広い分野から採用する道が開けます。ただ、任期付でありますから、将来にわたってということにはなりません。 本当にどのような分野にどういう人材の採用を考えているかということにつきましては、条例可決していただいた後に関係者で十分協議して、本当に必要なところに必要な人材を確保する。他市の例では、弁護士の方とか、公認会計士の方とか、いろいろいらっしゃるようでありますが、ただ任期付の採用ですから、例えば5年なら5年と、そういう条件にかなうかどうかという問題も出てこようかと思いますが、いずれにしても必要な人材を必要な場所へ入れて戦力を強化したいという思いでありますので、御支援をよろしくお願いしたいと思います。 その他の問題は、担当からお答えいたします。
○副議長(宇野一夫君) 赤澤
市民環境局参与。 (
市民環境局参与 赤澤 正巳君 登壇)
◎
市民環境局参与(赤澤正巳君) 環境
ボランティア活動の支援として、「せっけんハウス」を建設してはどうかというお尋ねでございます。 環境衛生協議会や婦人会などの
ボランティア活動の一つとして、各地域において地域の公民館や個人の納屋などを利用し、石けんづくりの活動が行われています。廃食油を使って石けんをつくる活動は、地域のコミュニケーションを図る場であることはもちろん、川や海の環境へ配慮し、水質を守ることへも寄与しているものと考えております。 本市では現在、児島にリサイクルセンターの建設計画がありまして、この中で石けんづくりのコーナーの設置を予定しております。せっけんハウスを4地区に設置ということですが、このリサイクルセンターの活動や利用状況を踏まえて検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
○副議長(宇野一夫君) 28番 原田 健明君。 (28番 原田 健明君 登壇)
◆28番(原田健明君) 再質問をさせていただきます。 ただいま市長の方から御答弁をいただきました2つの案件につきましては、関係している職員、また市内の市民が本当に喜んでくれるという立場から積極的に取り組んでいただきたいと思います。 最後に答弁をいただきました「せっけんハウス」のことでありますけれども、先ほど質問の中でも申し上げましたが、この近辺では、特に船穂町におかれては、町長さんが率先してこれの陣頭指揮に当たり、ボカシの推進とか、あるいは石けんづくりが行われているようであります。17年3月末までに、倉敷市と真備町、船穂町の合併がほぼ確定と言ってもいいと思います。今現在でも、これらの団体の皆さんは相互に交流を行い切磋琢磨、自分たちの技術向上、そして市民、町民への環境の問題等々についてPRを重ねておられます。そういう中にあって、ただいまの答弁では、児島のリサイクルセンターの一角に石けんづくりのコーナーをということで御答弁がありましたけれども、非常に倉敷市としては、市長御自身のお考えかどうかわかりませんけれども、消極的というか、やる気がないというか、まことに歯がゆい思いであります。 さっきも申し上げましたように、倉敷市内4地区におきましては、どこにも車が4~5台とめれて、広さとすれば10平米か20平米ぐらいのハウス、トラックで積んできておろせば、もうそれででき上がりというようなものでもいいと言われておるわけであります。私は、船穂町や真備町の建物がどれほど立派なものかは存じませんけれども、そういう簡単な市民要望の、しかも市民局の
皆さん方は、消費展等には市長初め市の幹部の方が大勢列席をして、その消費展、3日か4日あります期間にも何回か顔を出されて、それなりの評価はされておると思うんですけれども、ただいまのような局長の答弁では、市民は到底納得しないと思います。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) もし市長の方から決意でもあれば、お聞かせをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(宇野一夫君)
中田市長。 (市長 中田 武志君 登壇)
◎市長(
中田武志君) ただいまの御質問にお答えいたします。 私も勉強不足で申しわけありませんが、真備町、船穂町のそういう状況いうのは、きょう初めて聞いたいうような状況で、まことに不勉強でありまして、たまたま真備町、船穂町さんとは今合併協議を進めていっておるわけでありますけど、こういう案件は、幾ら町長さんが一生懸命取り組んでおられる政策とはいいながら、合併の協定項目の中には入らない。しかし、現実にそこの町が、町挙げて取り組んでいるという関係がある以上は、じゃ他の地区はどうなるんかというのは、話題には当然なるわけでありますので、そういう絡みの中で我々も研究したいと思います。 いずれにしても、倉敷は4地区、消費生活学級が一生懸命この問題に取り組んでいることは私もよく承知しております。いろいろ場所の問題で非常にこう難儀をされているということも、ちょっとそこまで私も認識不足でありましたので、各地区の消費生活学級が取り組んでいる実情もよく調査しながら、そして真備町、船穂町との絡みも考えながら研究したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(宇野一夫君) 以上で本日予定の質問を終了いたしました。 本日はこれにて散会し、次会は明10日午前10時から再開いたします。 午後 2時56分 散 会...