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03月05日-08号

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  1. 岡山市議会 2021-03-05
    03月05日-08号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    令和 3年 2月定例会    令和3年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第8号       3月5日(金)午前10時開議第1 個人質問 甲第2号議案~甲第90号議案      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第2号議案~甲第90号議案      ──────〇──────〇出席議員(43人)            2番  森 山 幸 治            3番  菅 原   修            4番  平 元 道 隆            5番  江 田 厚 志            6番  松 本 好 厚            7番  岡 崎   隆            8番  柳 井   弘            9番  熊 代 昭 彦            10番  東     毅            11番  田 中 のぞみ            12番  柳 迫 和 夫            13番  林   敏 宏            14番  福 吉 智 徳            15番  川 本 浩一郎            16番  赤 木 一 雄            17番  松 田 隆 之            18番  山 田 正 幸            19番  二 嶋 宣 人            20番  難 波 満津留            21番  鬼 木 のぞみ            22番  林     潤            23番  太 田 栄 司            24番  高 橋 雄 大            25番  竹之内 則 夫            26番  中 原 淑 子            27番  藤 原 哲 之            28番  東 原   透            29番  小 川 信 幸            30番  千 間 勝 己            31番  吉 本 賢 二            32番  成 本 俊 一            33番  羽 場 頼三郎            34番  下 市 このみ            35番  竹 永 光 恵            36番  小 林 寿 雄            38番  松 田 安 義            39番  則 武 宣 弘            41番  田 口 裕 士            42番  宮 武   博            43番  和 氣   健            44番  三 木 亮 治            45番  森 田 卓 司            46番  浦 上 雅 彦      …………………………………〇欠席議員(3人)            1番  寺 林 綾 乃            37番  楠 木 忠 司            40番  田 尻 祐 二      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  古 橋 季 良       理     事  河 野 広 幸       市 長 公 室 長  小 山 直 人       政 策 局 長  福 田   直       総 務 局 長  門 田 和 宏       財 政 局 長  重 松 浩二郎       市 民 生活局長  中 原 貴 美       市 民 協働局長  亀 井 良 幸       保 健 福祉局長  福 井 貴 弘       岡山っ子育成局長 田 渕 澄 子       岡山っ子育成局子育て支援担当局長                近 藤 康 彦       環 境 局 長  國 米 哲 司       産 業 観光局長  赤 坂   隆       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                平 澤 重 之       下水道河川局長  河 原 浩 一       消 防 局 長  藤 原   誠       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  大 杉   誠      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      選挙管理委員会       委  員  長  火 矢 悦 治      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  矢 木 広 幸       次     長  石 井 敏 郎       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  岡 田 慎一郎       調 査 課 長  塩 見 紀己代      午前10時0分開議 ○浦上雅彦議長  皆さんおはようございます。 これより2月定例市議会第8日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は41名であります。      ───────────── ○浦上雅彦議長  会議録署名議員に柳迫議員,藤原議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○浦上雅彦議長  本日の議事日程は,個人質問並びに甲第2号議案から甲第90号議案までの89件の議案についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第2号議案~甲第90号議案      ───────────── ○浦上雅彦議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第2号議案令和3年度岡山市一般会計予算について以下89件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして岡崎議員。     〔7番岡崎隆議員登壇,拍手〕 ◆7番(岡崎隆議員)  皆さんおはようございます。自民党の岡崎でございます。 今日は質問がかなりボリュームがあるんで,足早になると思いますが,どうぞよろしくお願いします。また,このように個人質問させていただきます中で,当局の皆さんと思いが共有できる点が一つでも多くできるように頑張っていこうと思います。 それでは,通告に従いましてこれより質問に入らせていただきます。 大きい1番,地域生活交通についてお尋ねいたします。 人口減少や高齢化が進展する中,今後周辺地域において生活を支えていく大切な移動手段となる生活交通は,地域になくてはならないものとなってくると思います。特に高齢化率の高い東区では,本格運行を既に行っている千種地区をはじめ,角山地区や城東台・草ヶ部地区等で試験運行の実施や地域に合った生活交通の在り方などの検討が活発に行われています。 千種学区においては,モモタクが多くの方々の生活に欠かせない移動手段として利用され,大変うれしく思っておりますが,一方で利用されればされるほど地元の費用負担が増えていくことが大きな課題でありました。 今回,地元負担の算定方法を見直し,負担額を大きく軽減できるようになったことは,生活交通を継続していくためには大変意義あることだと思います。ありがとうございました。 そこでお尋ねします。 ①なくてはならない移動手段としての生活交通の今後の課題をお示しください。 私は,この生活交通をほかの地域でも積極的に導入してもらいたいと考えております。導入を促進するため,一つの提案をしたいと思います。 岡山市は,コンパクトでネットワーク化されたまちづくりを実現するため,今年度立地適正化計画を策定しました。この中で13の地域拠点を都市機能誘導区域に設定しました。 そこでお尋ねします。 ②13の拠点にある商業施設や病院に,その周辺から移動してくることができるよう,拠点周辺において生活交通を導入すべき地区を定めてはどうでしょうか。そうすれば,そこに住む方々も組織をつくり,検討しやすくなるのではないでしょうか。御所見をお聞かせください。 次に,大きい2番,国指定史跡万富東大寺瓦窯跡整備事業等文化財についてお尋ねします。 まず,東大寺瓦窯跡についてでありますが,この史跡は東区瀬戸町万富にある史跡です。平安時代末期に戦乱で焼失した東大寺の再建瓦を焼いた窯跡です。 現在岡山市にある国指定史跡は,僅か18件であります。この万富東大寺瓦窯跡が国の指定を受けたのは昭和2年であり,それより前に指定されたのは大正10年に指定を受けた,皆さんも御存じの古墳時代の巨大前方後円墳である造山古墳です。そして,その翌年に当たる大正11年に指定されたのが,現在は戦火で講堂や校門,正門が焼失してしまった岡山藩の藩学であります。その後に指定されたのが,万富の東大寺瓦窯跡です。 指定を受けた昭和2年といいますと,今から94年も前のことであり,その当時からこの史跡の重要性を国が認めていたということであります。 私が,本会議でこの史跡について質問したのは今から5年前であります。その当時,公有化率はゼロ%でありました。地元の人たちは大変残念な思いでこの史跡の行く末を案じておりました。 その後,現地へ大森市長をはじめ教育長も視察に来てくれました。そして,平成30年より3か年かけ,公有化100%を目指すとして取り組んでもらえ,今年度をもって公有化100%を実現することができました。ありがとうございました。当局の皆さんの努力はもとより,地権者の理解と協力,そして地元瀬戸地域の住民皆様の熱意のたまものだと思います。本当にありがとうございます。 さあ,これからでございます。大変ではありますが,旧瀬戸町時代から構想のあった史跡公園の実現に向け,引き続き事業の継続をよろしくお願いいたします。 そこでお尋ねします。 ①万富東大寺瓦窯跡整備事業の今後の予定及び将来の構想をお示しください。 ②旧瀬戸町時代に発掘した場所以外も調査していくとお聞きしています。調査で期待できるものにどのようなものがありますか。掘ってみないと分からないと思いますが,お聞かせください。 ③今後の調査は定期的に地元の方たちをはじめ小学生や中学生を含む多くの市民の皆さんが参加できる報告会や現地での見学会を開催してもらいたいと思いますが,御所見をお聞かせください。 ④東大寺瓦窯跡と同じく,旧瀬戸町にはもう一つの国指定史跡,大廻小廻山城跡の史跡があります。公有化に向けて,現在までの取組と令和3年度以降の計画をお示しください。 また,大廻小廻山城跡は,現在市民が見学に行ける状態にありますか。あわせてお聞きします。 ⑤本市の日本遺産である「古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語」の中には,残念なことに東区の史跡や文化財は入っておりません。新たに追加は可能ですか,教えてください。 また,東区の史跡や文化財と近隣の赤磐市,瀬戸内市,備前市等が連携して新しいストーリーをつくってみてはどうでしょうか。その場合,備前国の豊かな大地からの恵みである土と水と鉄などからすばらしい焼き物や刀を作り出していった備前国の工人たちの物語などはどうでしょうか。御所見があればお聞かせください。 次に,大きい3番,岡山市SDGs未来都市計画(案)等についてお尋ねします。 岡山市では,平成30年6月に国からSDGs未来都市に選定され,全庁的にSDGs達成に向けた取組を推進していることと思います。 このたびの岡山市SDGs未来都市計画の改定案では,人口減少や少子・高齢化への対応が急務であると記されており,高齢化に伴う農業や地域活動の担い手不足に対して,新規就農者の確保や健康を保持する高齢者が生きがいを持って活躍する場の創出に取り組むとあります。さらに,市民が充実した市民生活を送りながら,将来にわたって住み続けたいと思える住みやすさを実感できる環境整備も必要であると記されています。持続可能なまちや地域を実現するためには,非常に重要な観点だと思います。 そこでお尋ねします。 ①SDGs未来都市は,現在全国で93の自治体が選定されていますが,各自治体で策定するSDGs未来都市計画とは,そもそもどのようなものですか。また,高齢化が進んでいる農村地域や里山などの周辺地域は,環境問題や循環型社会,生物多様性など持続可能な地域づくりを行う上でSDGs達成に大きく寄与していると思います。こうした農村地域等の維持について,市民協働局としてのお考えをお示しください。 ②現在SDGsの活動を市民や活動団体へ積極的に情報発信,啓発を行っていると思います。来年度,SDGs未来都市推進事業等で取り組んでいく内容をお示しください。 ③今後の課題として,デジタルディバイド──情報格差への対応問題があると思います。SDGsには,誰一人取り残さないという大変重要な理念があります。今後の施策づくりにおいて,デジタル化していくべきところは当然進めていく,このことに反対するわけではありませんが,大切なのは,それと同時に施策の恩恵を受けられない人をどうしていくかということを考える視点が重要になると思います。当局のお考えをお聞かせください。 また,スマートフォンやタブレットを使いこなせない市民が現在どのくらい存在するとお考えでしょうか。あわせてお聞かせください。 最後に,大きい4番,防災・減災につながる取組についてお尋ねします。 平成30年の集中豪雨災害以降,河川改修が日々進んでいることがよく分かります。木の伐採やしゅんせつが進むにつれて,川の様子が市民の目によく見えるようになりました。平時に川の様子を知っていくことが,河川の異常に早く気づくことにもつながります。 一方で,気になるのは山の状況であります。近年に限らず,豪雨災害で大きな災害を引き起こすのは,やはり河川の決壊等による水と,山が崩れ家屋を飲み込むなど土砂災害による被害が中心で,毎年全国各地ですさまじい被害が出ております。 そこでお尋ねします。 ①現実的に全ての山というわけにはいきませんが,土砂災害特別警戒区域に指定されている山は,特に定期的な検査が必要と思います。点検は現在,県や市でどのように行われているでしょうか。現状と今後の考え方を教えてください。 ②ドローンの活用が各方面で盛んになっていますが,岡山市として防災・減災の視点で活用している事案があれば教えてください。 また,新たに積極的に取り組んでいく予定のものがあれば,あわせて教えてください。 最後に,③現在,市が作成したハザードマップで,浸水予想水位が2メートルを超える場所にある保育園や幼稚園,こども園がどのくらいありますか,お尋ねします。 以上で1回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,岡崎議員の質問に早速お答えいたします。 私は,国指定の史跡,万富東大寺瓦窯跡整備事業についてお話しいたします。今後の予定と構想,そして東区の史跡と文化財を近隣の市が連携して新しいストーリーをつくってはどうかと,この2点についてお話しいたします。 まず,この東大寺の瓦窯跡でありますが,鎌倉時代の初めに奈良東大寺を再建するための瓦を焼いた場所であります。令和3年度以降の整備事業は,発掘調査と測量調査に着手いたします。発掘調査では,新たな窯跡や工房に関する遺構の発見が期待されております。 発掘調査の成果を基に,文化庁から指導を受けながら,史跡の保存管理計画と史跡の整備基本計画を策定し,策定後は整備工事に着手するということになっております。 以上,国指定の文化財ですから,文化庁と連携を取りながら保存,そして整備をしていくということで,もう令和3年度から動き出します。 私は,これ重要なのは,この東大寺の瓦窯跡というのは一体何だったのか,そしてそれをどう我々として理解して発信していくのかということなんじゃないかと思うんですね。鎌倉時代の初めに東大寺の瓦,一括して,全てかどうか分かりませんが,相当部分当該地に発注した。なぜだということですが,それは瓦がきちっと焼ける,そういう技術を持っていた。今で言う国家戦略特区とかテクノポリスとか。多分帰化人もいろいろといたんでしょう。もちろん土も関係したでしょう。吉井川の水運も関係したと思うんです。そういったところで,この地がこの瓦の生産ができるというところに私は一番の意味があるだろうと。そういう昔の誇れる地域だったと。それをやはりどう我々がつくり上げていくのか,整理していくのかというのが重要なんじゃないかなあと思うんです。そこの部分は文化庁は関係ありませんから──関係ないと言ったらいかんですけど,文化庁とも話をしていくんでしょうけども,そういったことをぜひ地元でも,我々も一緒になってですけども,考えていくということが重要かなと思っています。 そういう面では,近隣の市が連携して新しいストーリーをと。昔,「太平記」というのを読んだことがあるんですけど,そこで足利尊氏と高師直が備前国の福岡の地でいろいろな話をしているという場面がたしかあったと記憶しています。そこの福岡の名前が今の九州の福岡に行ったという話もありますし,福岡の地の人間が随分岡山に来ているという話もあるわけでありますけども,そういう面で非常に中心の場所だったということが言えるわけであります。そういう我々の誇りの発掘というか,そういうことはぜひやったほうがいいんじゃないかなあと私は思っています。そこは地元の方もそうですが,我々も市役所としてお手伝いできることがあればお手伝いしていく。そういう夢があることをぜひとも一緒になってやっていければと思っております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  1の地域生活交通についての項,まず今後の課題についてです。 今後の課題については,どの地区においても利用者が固定化してきていること,また利用が少ない地区があることなどが挙げられます。このため,より多くの方々に利用していただけるよう,地元検討組織とともに運行改善や利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,拠点周辺において生活交通を導入すべき地区を定めることについてです。 現在岡山市で運行している生活交通は,買物や通院等の日常生活に必要な移動がスムーズにできるよう,身近な拠点へ接続する運行計画としております。地域拠点の周辺では公共交通が不便な地域が存在しており,生活交通を導入し,拠点へのアクセス性を向上することは拠点の活性化にもつながるため,今回の地元の費用負担軽減のための制度見直しなどの情報発信等に努め,生活交通の導入地区を増やしてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  2番目の国指定史跡万富東大寺瓦窯跡整備事業等文化財についての項,市長答弁以外についてお答えいたします。 日本遺産の中に東区の史跡や文化財の追加は可能かとの御質問ですが,日本遺産は地域に点在する文化財等を面として活用し,発信することで地域活性化を図ることを目的としておりますが,日本遺産の構成文化財については,文化庁からは認定したストーリーを変更しない範囲で制度的には追加が可能であると伺っております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,まず発掘調査で期待できるものについてと,調査の定期的な報告会や見学会について,あわせてお答えいたします。 発掘調査では,未知の窯跡や古墳の存在が明らかになる場合もありますが,その一方で遺跡を傷つける可能性もあり,発掘調査の実施は慎重に検討していくことが必要であります。 また,発掘調査を行った場合,見学者の安全面を最優先として,広く市民に公開するようにしております。 次に,史跡大廻小廻城跡整備事業の取組状況についてですが,史跡大廻小廻山城跡の公有化は,国庫補助事業で平成18年度から継続的に行っております。令和3年度以降も,土地の地権者の同意などの条件整備を行いながら,公有化を実施する予定としております。 また,水門遺構周辺の草刈りを定期的に行い,見学者の利便性も図っております。 以上でございます。 ◎門田和宏総務局長  3番,岡山市SDGs未来都市計画についての項,デジタル化の恩恵を受けられない人についての御質問にお答えいたします。 昨年末に閣議決定された「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」の中で,「誰一人取り残さない,人に優しいデジタル化」というビジョンが示されており,これを踏まえて総務省が策定した自治体DX推進計画においても,デジタルディバイド対策への取組が重要とされているところです。 本市においても,各分野においてデジタル技術を活用した施策の実施に当たっては,常に利用者目線に立ち,それぞれの立場に応じた優しく使いやすいサービスの提供,きめ細やかなデジタル活用支援策を検討し,推進していく必要があると考えています。 それから次に,スマートフォン等を使いこなせない市民がどれくらい存在するのかにお答えいたします。 本市における実態は把握しておりませんが,昨年10月に内閣府が18歳以上を対象に実施した情報通信機器の利活用に関する世論調査の結果によれば,スマホなどをほとんど利用していない,全く利用しない人の割合は,60歳未満が10%未満であるのに対し,60歳以上は45.7%となっています。その理由として,スマホなどをどのように使えばよいか分からないと答えた60歳以上の方の割合は41.8%で,これを単純に岡山市に当てはめますと,約4万3,000人となります。 以上です。 ◎亀井良幸市民協働局長  同じ項,SDGs未来都市計画及び農村地域等の維持についてお答えします。 SDGs未来都市計画は,国のSDGs未来都市に応募した取組を中心に計画を策定するもので,本市では誰もが健康で学び合い,生涯活躍するまちの実現を目指した市民の健康づくりの取組を中心に,平成30年8月に3年間の計画を策定しました。 このたびの改定では,市民の健康づくりと社会で活躍するための環境整備を柱とし,環境問題への取組も記載しています。また,SDGs達成に向け,農村地域などの周辺地域が果たす役割は重要であると考えています。 来年度町内会の活動状況等アンケート調査を行う予定であり,その中で周辺地域の維持に向けて町内会の状況把握を行うとともに,必要とする支援等についてもお聞きしていきたいと考えております。 次に,SDGs未来都市事業等の内容についてお答えします。 来年度の主な事業としては,SDGsの普及啓発イベントである未来わくわくSDGsフェスタの開催,ホームページおかやまESDなびによる情報発信,国内外のESD優良事例を顕彰するESD岡山アワードの実施,持続可能な社会づくりの担い手を育成するESD学生インターンシップなどを予定しています。 また,新たな取組として,岡山連携中枢都市圏の市町と連携した,海ごみ削減に取り組むSDGs守ろう!海・川プロジェクトを実施し,SDGsの達成に積極的に貢献してまいります。 以上です。 ◎河野広幸理事  4番,防災・減災につながる取組についての項,防災・減災の視点でドローンを活用している事案,今後の取組についてお答えいたします。 ドローンは,平成30年7月豪雨における浸水状況や土砂崩れの現場などで活用しており,安全かつ迅速な情報収集ができるものであると考えております。 また,全国的には,物資輸送や各種調査,建設工事現場など様々な場面で活用されていることを踏まえ,防災・減災の観点から活用を検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  同じ項,浸水予想水位が2メートルを超える場所の保育園等の数についてですが,公立,私立を含めて17園ございます。 以上です。 ◎河原浩一下水道河川局長  同じ項,土砂災害特別警戒区域についてお答えいたします。 土地の点検等の管理は土地所有者が行うことが原則であることから,日頃から点検確認をいただくことが重要であると考えています。 本市では,土砂災害防止は安全・安心な市民生活の確保の上で重要なことと考えており,新たに指定された特別警戒区域に福祉施設など要配慮者利用施設が存在する場合は,毎年6月の土砂災害防止月間において,県,市及び施設管理者で区域の点検を行い,リスク情報の管理を図っています。 また,県においては,土砂災害警戒区域等について定期的な調査手法を検討する予定と聞いています。 以上です。     〔7番岡崎隆議員登壇〕 ◆7番(岡崎隆議員)  ありがとうございました。 まず,地域生活交通についてでございますけれど,本当にこの地域生活交通の取組というのは,地域で皆さん集まって将来のことを本当に検討される中,当局の皆さんも,夜遅くの会議が多いんですけれど,しっかり向き合ってくれて,そして実際運行していく中で,それからこれからやっていこうかというところの中で出てくる問題に本気で取り組んでくれとるなということが,今回の制度変更で本当によく分かりました。また,それでもこれから広がっていく中で新たな課題が地域に出てくると思いますが,そのときはどうぞよろしくまた向き合ってもらってやっていってほしいなと思います。これはもう意見であります。 それから,国指定の東大寺瓦窯跡,ありがとうございます。市長がかなり思いを持って伝えてくれて,地域でもこれから考えていかんといけんなあとも思っておりますんで,これからも積極的によろしくお願いいたします。 教育長のところなんですが,市が今所有する万富東大寺瓦の実物とレプリカは現在どこにどのくらいあるんか把握されとったら教えてもらいたいなあと思いますが,お願いします。 ◎菅野和良教育長  この瓦窯の跡から出土した瓦の枚数ですが,全部で約1,200点出土したと。瀬戸町の郷土館と岡山市の埋蔵文化財センターで展示しております。また,旧瀬戸町時代に作ったレプリカについては,瀬戸公民館と東大寺瓦窯跡に展示していると伺っております。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  ありがとうございます。 教育長,このレプリカをもう少し作っていただいたりして,学校教育とかいろいろなところでぜひ,こんなんがこの岡山市から万富の地から出たんだよというようなことに活用していければと思うんですが,瀬戸の子でも東大寺瓦,実物はなかなかそういうところへ行かんと見えんのですが,レプリカ等に触れる機会というのは減ってきとんじゃないんかなと思います。その辺,思いがあればお聞かせください。
    菅野和良教育長  レプリカを今後作らないかということでありますけども,基本的には実際の遺跡,遺物で学習してもらうということを第一としておりますので,実物の展示を中心に考えております。レプリカの作成については,今後研究してまいりたいと思います。 ◆7番(岡崎隆議員)  ぜひ研究してみてください。というんが,修学旅行等で,今年コロナでいろいろありましたが,京都,奈良へ行くときに,奈良の東大寺へ子どもたちが行きます。そのときに,あの大仏の大きさとかそういうのはよく教えていただくんですが,屋根の上を一度みんな見てくれと,これは我が岡山の万富という地でと,そういうのを全市的にもぜひとも進めていく上で,レプリカがあって,授業等でちょっとどこかで触れていただけたらなあという思いがありますんで,その辺をひとつよろしくお願いいたします。研究してくれるということですので,研究してください。お願いします。東大寺のところは,ほんならそういうことでよろしくお願いいたします。 あと,大廻小廻のほうですが,現在今上がって行ける,市民が見に行けるような状態のところなんですが,実際行ったら看板なんですね。その再現,もともとこういう形であったんだという絵みたいなもんで掲示はできんもんなんでしょうか。 ◎菅野和良教育長  この大廻小廻につきましては,文化庁の指導によって公有化がやっと終了したということで,今後は史跡整備に着手することになります。まだまだ民有地も多くて,実際の整備については今後しっかり検討していくということになろうと思うんですが,議員御提案のことについてはしっかり検討してまいりたいと思います。 ◆7番(岡崎隆議員)  はい,分かりました。そうしたら,よろしくお願いいたします。 次に,SDGs未来都市のところですが,これの中にある岡山のESDプロジェクトの参加団体ですが,2020年に317団体で,計画では2030年度に350団体,10年間の計画の中での数値を表しておるわけですが,これだと年間3つか4つの団体の増加にしかならないと思うんですが,まずこの参加団体についてどういう団体か。それから,この10年間ではちょっと少ないんじゃないかなあと思うんで,その辺をどのようにお考えでしょうか。 ◎亀井良幸市民協働局長  このプロジェクトの参加団体の内訳ですが,現在323団体ありますが,NPO,市民団体等,あるいは企業,それから大学,高校,中学校,それから社会教育の関係になっております。 それから,350団体では少ないんじゃないかということですが,これまでの加入団体の推移ということで設定しており,現在323団体となっております。現在岡山ESDプロジェクトの新基本構想の検討で指標を設定しようとしておりますが,2030年に430団体ということで修正を行いたいと思っております。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  それでは,430団体ということで,しっかり目標に向かって頑張ってもらいたいなと思います。 SDGs達成は,市域全体で草の根レベルからのSDGsを推進する計画とありますが,この活動が各小学校区に行き渡って,町内会活動との連携をさらに強化していく必要があると考えます。現状と御所見をお願いします。 ◎亀井良幸市民協働局長  このSDGsの活動につきまして,それぞれ各地域,それから身近な場所で実践が行われる必要があると思っています。そういう意味で町内会等との連携ということは必要だと思っております。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  市民協働局長,もうそのとおりなんですが,僕らもSDGsのバッジをつけて,もう常に耳にするんですが,地域の町内活動の中ではまだ──出る機会が多いわけですけど,そういう考えは皆さん御理解されとんだと思うんですが,町内会の活動って結構このSDGsのところと密になっていかんといけんと思うんですが,まだまだちょっと浸透が弱いんじゃないかなと思うんです。その辺もう一遍ちょっと,何か工夫されようかなあと思う点とか現状について,もう少しお願いします。 ◎亀井良幸市民協働局長  町内会に対してのそういったSDGsの考えの理解というんですか,そういったことについては必要だと思っております。それで,いろいろと協働推進事業等ございます。それから,SDGsのそれぞれの事業の中でそういった連携というか理解が深まるように取組をしていきたいと思っております。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  それと,局長,先ほどの答弁の中で農村地域の集落維持についてお考えを言うてくれてありがとうございます。SDGsの大きな考え方の中で,周辺地域が果たす役割ということに関して,今回の計画案の中に何かそういうところを1文入れていただくというようなことはできないんでしょうか。 ◎亀井良幸市民協働局長  今回の計画案は,経済それから社会,環境,そういった循環というんですか,そういった連携の中で持続可能な地域をつくっていくという計画にしております。その中で,いろいろと農村地域,周辺地域での取組の必要性というのは,それぞれの観点から記載しております。議員御指摘の点について,さらにどういった記載ができるのかということは検討してみたいと思います。 ◆7番(岡崎隆議員)  ありがとうございます。どうぞしっかり検討してもらって考えていただけたらと思います。 それから,時間もないんで,防災・減災につながる取組のほうで,現状では新たに特別警戒区域に指定されたとき要配慮者がいらっしゃる社会福祉施設等があれば,そのとき一度県と市と共に行くというようなことですかね。 ◎河原浩一下水道河川局長  はい,御指摘のとおりでございます。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  それを県とか施設者の方と3者で定期的に行っていくほうがいいんじゃないかなと思いますが,その辺はいかがでしょうか。 ◎河原浩一下水道河川局長  おっしゃられることがベストだとは認識はしていますが,現実的に岡山市の中でそうした場所が1,500を超えるぐらいの数になってございます。我々としては,所管する県のほうが,さきの答弁のとおり,今後の定期的な調査手法を今検討しているとお聞きしているので,まずは今回の議会での御意見などを踏まえながら,県の防災担当課にしっかりその辺の点検方法の検討を進めていただくように働きかけをしていきたいと今思っております。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  ありがとうございます。よろしくお願いします。 それで,土地所有者の方が基本的には山のほうはということですが,これはもう重要なことだなと思いますが,山の場合,土地の所有者が高齢化しとって山に入れなくなっている場合や,既に所有者が地元にいない山なんかがたくさん増えてきている現状があるんで,そこのところをしっかり──今回質問させてもらった一番の僕の思いというのは,地域の思いでもあるんですが,やはり川も危険,平成30年7月災害のときに,もうみんなすごい目に遭いました。同時にこの視点を,やっぱり山に人が入らんようになったからこそどういう状態なんか,しっかり把握するというのは,やはり個人任せもあるけれど,個人がそういう状況になってきとるということをぜひ理解してほしいんで,県とのお話合いのときにしっかり出していただきたいですが,その辺をもう一度答弁のほうをお願いいたします。 ◎河原浩一下水道河川局長  繰り返しになるところもあるんですけど,高齢者の方の話とか所有者不明の土地については,社会情勢の中でも今後顕在化する課題だということは我々も認識してございます。そこも踏まえ,改めて県にしっかり働きかけしてまいるということで頑張りたいと思います。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  もうあと残りが少ないんですが,浸水予想水位が2メートルを超える場所にある園が17園あるということで,最近垂直避難の重要性がよく言われています。水位が2メートルといえば,直ちに命につながってくることでもあります。園は子どもが集まるところであります。今後その園が改修とかを災害に関してやる場合,補助はありますか。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  これまでの補助金に関しましては,待機児童解消を目的としてやっております。保育の受皿が不足している地域なんかには新設,増設,そしてまた老朽化改修に当たっては定員増とあわせた改築なんかを対象としています。防災を目的としたものは,今現在のところ行っておりません。 以上です。 ◆7番(岡崎隆議員)  そういう視点をこれから持って,防災関係の補助金の新設を考えてもらえますか。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  補助金の交付に関しましては,国であるとか庁内の関係部局との協議が必要となります。それから,あわせて要件などの検討も必要となります。今後研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で岡崎議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして竹永議員。     〔35番竹永光恵議員登壇,拍手〕 ◆35番(竹永光恵議員)  おはようございます。日本共産党市議団の竹永光恵です。 今日午前中は東区の日ということで,東区2番手で頑張りたいと思います。備前平野に春が来るような温かい答弁で3番手に渡したいと思います。 それでは,質問に入ります。 大きな1番,岡山市第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画について。 1,岡山市第8期計画とコロナ禍の影響。 今回の策定には,コロナの影響は避けて通れません。コロナ禍で全国的には介護事業所の倒産が増えていますが,岡山市の事業所数は横ばいとのことです。しかし,廃業までには至っていなくても,実態は大変そうです。 そこで伺います。 ア,利用抑制や支出増に苦しむ介護事業所の実態をつかみませんか。 イ,減収補填が必要だと思いますが,いかがでしょうか。 ウ,特にコロナ感染者が出た施設は,休業した日数やそのための検査費用などで赤字になっていると伺っています。せめてそういうところだけでも補填しませんか。 2,高齢者を取り巻く貧困と養護老人ホームの在り方。 ア,貧困と格差が広がり,高齢者と家族が抱える問題も複雑化する中,厚労省もこの間,困難を抱えた高齢者を積極的に措置制度で救済するように自治体に呼びかけています。介護保険でのサービスを受けられず地域で孤立する高齢者を救済する施設として,養護老人ホームがあります。 現在岡山市の養護老人ホームは定員未満の状態が続いていると聞いています。どう分析していますか。 イ,市の養護老人ホーム友楽園は,市の養護老人ホームの中で唯一公立で直営でしたが,今回指定管理者制度になることが提案されています。当時なぜ公立として残していたのか,また今回指定管理する理由もお示しください。 3,介護保険制度導入から20年。 ア,介護保険制度導入から20年たちました。当初期待されていた介護の社会化は,20年たった今も介護難民,介護離職などに表れているように,人員体制の不足や費用負担の矛盾が国の制度改正や報酬改定のたびに深刻化しているのが実態です。中でも深刻なのは,介護人材の不足です。処遇改善の対策を求めた当市議団の代表質問に対して,国が行うべきものという答弁でした。しかし,今回の国の対策は,元気高齢者の介護事業への参入促進,ボランティアの組織化,外国人介護人材の受入れ環境の整備,介護ロボットの活用,ICTによる職員の負担軽減です。これで岡山市の現場がどのように改善されるのか,具体的にお答えください。 イ,給付の充実や介護従事者の処遇改善を保険料,利用料に跳ね返らせずに行うためには,介護保険の国庫負担,公費負担を引き上げるしかありません。毎回国に要望しているとのことですが,8期計画の前提にいま一度このことを位置づけて,市としても公費負担を引き上げることを考えませんか。 4,今回の国の介護報酬改定及び制度改定の影響はどうなるのか。 介護事業所が提供したサービスに対して介護保険から毎月支払われる報酬が介護報酬です。介護事業所にとって唯一の収入源です。この報酬の中身によりサービスの水準や内容を事実上決定づけることになっています。なので,介護報酬の引上げは現場からの悲願でした。しかし,今回の国の報酬改定は,現場が期待していたほど大きな改定はなく,実質0.70%という僅かな改定でした。そして,感染対策としては,全てのサービスについて今年9月まで基本報酬に0.1%上乗せするとの中身で,本当に僅かな引上げです。ゆえに,現場は報酬加算のあるサービスを取り入れることで何とか経営を維持しなければなりません。 また,今回の改定で要介護者も総合事業が使えるようになります。多様な主体の総合事業を使うケアプランを作成すると加算がつくようになります。本人の希望が前提で保険給付と総合事業の選択ができるといいますが,結果的に保険給付から総合事業に置き換えるように促され,サービスの後退につながらないのか,現場からは危惧の声が聞こえています。ほかにも様々な加算がついています。 そこで伺います。 ア,今回の改定で高齢者の自立,重度化防止に加算がつきますが,中身は排せつ改善に高い加算,おむつを完全に外すとさらに高い加算がつきます。また,寝たきり防止加算で,褥瘡が治ると加算がつくようになります。一見とてもいいことなのですが,加算のためとにかく数値を上げることに力が注がれ,自己決定を前提とした全人的な自立支援が尊重されないのではないかと,日本社会福祉士会から声明も出ています。現場にはどう指導されますか。 イ,今回の改定で,夜間人員配置基準の緩和や,ワンユニット10人までが15人までに緩和されることになりました。結局現場にしわ寄せが来るのかとの声を聞いています。今でも人材不足で介護士による虐待が事件になったり,夜中に身体事故が多いとの意見も出ています。このまま国の言いなりで進めることに恐怖すら感じます。御所見をお聞かせください。 ウ,1年以上通所リハビリテーションを行う人は減算になったり,訪問回数の多いケアプランは検証の対象になり,締めつけが厳しくなります。本人が望むサービスは切り捨てられていくのではないでしょうか。 エ,利用者負担も増える一方です。今回施設の利用者の食費負担も引き上げられます。どういう方にどれだけの影響が出るのでしょうか。 オ,今年8月から補足給付の受給要件の資産要件も厳格化されます。どういう内容で,どういう影響があるのでしょうか。 大きな2番,都市公園における就労継続支援事業所の占用について。 都市公園法の改正に伴い,下石井公園に民間の障害者施設に対して占用の許可が下りたことについて,ルールと透明性の問題を代表質問でも取り上げました。そのときの局長答弁では,令和2年1月中旬に事業者から市に対して,下石井公園の一部を占用し障害者支援施設を建設したいとの申出を受け,申請の内容について精査を行ったところ,都市公園に必要な機能を確保しつつ公園の利用に著しい支障を及ぼさないように計画されていること,都市公園の利用が促進され機能の増進が図られるように計画されていること,関係法令に適合していることが確認できたから,今年1月に占用許可を行ったものですとのことでした。パラアートも就労支援事業も否定するものではありませんが,公共用地ですので市民にきちんと説明できるようにしなければなりません。 そこで伺います。 1,この法改正は,都会でそもそも保育園が足りないからできたものであり,保育園が利用する場合は必ず公募するのではないでしょうか。今回この事業者のみ申請を認めたのはなぜでしょうか。 2,申出を受けて何をどう,誰が精査したのでしょうか。透明性を確保するために,せめて審査会など制度化するべきではなかったでしょうか。 3,他都市では,平成29年の法改正を受けて,占用できる公園の対象や建蔽率,占用期間など先に条例で決めているところもあります。市民の財産を占用させるのですから,明確な基準やルールを定めた条例をつくるべきです。御所見をお聞かせください。 4,市長発表の次の日には,既に工事の看板が立てられ,撤去の準備がされていました。 資料の2枚目の裏側に写真とか載せています。また,ほかの都市の状況も載せていますので御覧ください。 ステージ撤去はいつどこの段階で決めたのか。撤去費用は施設が持つのでしょうか。そのこともどうやって決まったのでしょうか。 5,今回の施設の占用期間はいつまでなのか,申請を受けて契約書などに明記されているのでしょうか。 6,カフェやギャラリーがあることで公園の利用促進につながるということですが,反対に倒産や撤退の場合はどうなるのでしょうか。 大きな3番です。山南義務教育学校(仮称)について。 岡山市初の義務教育学校として山南学園の建設が始まります。岡山市として小規模校をどうするのか,義務教育学校の位置づけが曖昧なまま,地元の強い要望でスタートしました。 1,義務教育学校と小中一貫校の違いがまだはっきり分かりません。教育委員会として違いを整理してお示しください。また,今後市の学校の在り方をどのように整理されるのでしょうか。 2,4つの小学校と1つの中学校が一つになるわけです。小学校,中学校で校長,教頭,養護教諭,栄養士,図書館司書など複数配置になるのでしょうか。 3,地元の町内会の関わりも当然堅持してほしいと思いますが,地域連携のためのどういう組織づくりをお考えでしょうか。 4,それぞれの小学校で,今まで地産地消の学校給食を地域の農家の方と連携して取り組んでいました。その経験も踏まえて,山南学園の学校給食は自校方式にしていただきたいが,お考えをお示しください。 5,4つの小学校の閉校に伴い,教育委員会として学校史をまとめるために50万円が予算化されたと伺いました。しかし,各学校では,地域の方々とそれぞれ実行委員会が結成され,メモリアルの作成のために動いていると伺いました。それぞれに支援はできませんか。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  1番目の岡山市第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画についての項に順次お答えいたします。 まず,岡山市第8期計画とコロナ禍の影響で,介護事業所の実態をつかまないのか,減収補填が必要だと思うがいかがか,コロナ感染者が出た施設だけでも補填しないかについて一括して御答弁申し上げます。 事業所を抽出してアンケート調査を行ったところ,約3割弱の事業所で利用を控える人がいましたが,その割合は全て1割未満でした。 また,減収補填については,収入が減少した社会福祉法人等を対象とした事業継続支援金の給付を実施したところであり,現時点では考えていません。 コロナ感染者が発生した施設等に対しては,サービス継続支援事業により補助金を交付しております。 次に,高齢者を取り巻く貧困と養護老人ホームの在り方の中で,養護老人ホームが定員未満の状態をどう分析しているかについてです。 住まいのセーフティーネットが広がってきたことが影響していると考えております。 次に,当時なぜ友楽園を直営で残したか,今回指定管理にする理由についてです。 市内養護老人ホームのリーダー的役割を果たすこととして友楽園を直営で残しておりました。しかし,その後民間事業者はノウハウを蓄積し,多様なニーズに適切なサービスを提供できるよう力をつけてきたこと,また運営する法人において柔軟な人材確保と関係施設との連携が期待できることから,今回指定管理制度の導入になりました。 次に,介護保険制度導入から20年の中で,まず国の介護人材策で本市の現場がどう改善されるかについてです。 多様な人材の確保,育成や介護職員の負担軽減,離職防止などに一定の改善効果があるものと考えております。 次に,市として公費負担の引上げを行わないかについてです。 介護保険の財政は,保険料と法定の公費で賄われるものと考えております。 次に,今回の国の介護報酬改定及び制度改定の影響はの中,自立,重度化防止の加算を現場にどう指導するのか,夜間人員配置基準の緩和への所見,本人が望むサービスが切り捨てられるのではないかについて一括して御答弁申し上げます。 令和3年度介護報酬改定では,自立支援,重度化防止の取組の推進などを図ることとされています。夜勤職員体制等の見直しでは,安全対策をとっていることが緩和要件とされています。引き続き事業所に対しては,利用者に必要なサービスが適切に提供されるよう,実地指導等において周知,指導してまいります。 次に,この項最後に,施設利用者の食費負担の引上げ,補足給付の資産要件の厳格化の内容と影響についてです。 現時点で国から正式な通知が届いていないため,内容や影響についてはお答えすることができません。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  2の都市公園における就労継続支援事業所の占用についての項,まず保育園が利用する場合は必ず公募になるのでは,今回この事業者のみ申請を認めたのはなぜかというお尋ねです。 都市公園の占用については,基本的には事業者からの申出を受けて,関係法令等に基づき精査した上で許可するか否かについて判断することになりますが,保育園を含め市の施策として民間事業者に施設を設置してもらうこととした場合には,公募することになると考えております。 次に,申請を受けて何をどう,誰が精査したのか,審査会など制度化すべきでは,明確な基準やルールを定めた条例をつくるべきではというお尋ねです。 占用許可申請の内容については,施設の整備や運営に関する基準を満たしていることを保健福祉局において確認した上で,関係法令に適合していることなどについて,公園の管理者である都市整備局が精査を行い,占用を許可することとしたものです。 今後も都市公園の占用については,都市公園法などの関係法令に基づき,案件ごとに適切に対応してまいりたいと考えております。このため,審査会を設置したり,新たな基準やルールを策定する考えはありません。 次に,ステージ撤去はいつどこの段階で決めたのか,撤去費用は事業者が持つのかというお尋ねです。 昨年の6月頃に事業者から,現在のステージを撤去し,障害者支援施設を設置することが可能かどうか問合せがあり,ステージの撤去が可能かどうか検討することといたしました。 このステージは,1年に3回程度,花・緑ハーモニーフェスタin西川で活用しておりますが,撤去した場合においても,仮設ステージを設置することで,これまでと同様にイベントが開催でき,撤去可能と判断したものです。 なお,撤去費用については,全て事業者の負担となります。 次に,占用期間はいつまでなのか,契約書などに明記されているのかというお尋ねです。 施設の占用許可期間は,都市公園法で最長10年とされており,更新の期間も同様とされています。 なお,占用期間は許可書に記載されます。 次に,倒産や撤退の場合,あとはどうなるのかというお尋ねです。 占用の許可に当たっては,管理運営についても精査しているため,占用期間内の倒産や撤退については想定しておりませんが,そうした場合には,原状回復することを許可の条件に記載します。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな3番,山南義務教育学校(仮称)についての項,順次お答えしてまいります。 まず,義務教育学校と小中一貫校の違い,また今後の市立学校の在り方についてお答えいたします。 義務教育学校は,1人の校長の下,1つの教職員組織が学校教育目標の実現を目指し,9年間を見通した教育課程を編成し,実施する学校でございます。一方,小中一貫校は,小学校,中学校それぞれに校長と教職員組織を配置し,学校教育目標や目指す子ども像などの情報共有を図りながら,系統的な教育を実施する学校であります。 なお,今後の学校の在り方につきましては,児童・生徒数の推移や義務教育学校の成果,課題を検証しながら見直しを図りたいと考えております。 次に,校長,教頭,養護教諭,栄養士,図書館司書など複数配置となるのかというお尋ねですが,山南義務教育学校(仮称)の人員につきましては,適切な人員配置となるよう検討しているところであります。 次に,地域と山南義務教育学校(仮称)の連携の組織づくりについてですが,小学校が閉校になった後も現在の町内会などの組織は継続されるものと認識しております。今後の活動につきましては,地域,保護者の参画する学校運営協議会において協議していただきたいと考えております。 次に,学校給食は自校方式かというお尋ねですが,自校方式を予定しております。 この項最後に,閉校メモリアル作成の支援についてでありますが,学校が閉校するに当たり,教育委員会では,小学校区ごとの閉校記念誌を作成し,該当学区への全戸配布を考えております。 具体的な内容は,その学校の沿革をはじめ,昔の校舎や子どもたちの写真などを掲載したページに,4校共通ページとして閉校する山南中学校のページを加えたものとする予定であります。 そのほかにも独自の閉校メモリアルの作成を考えておられる学区があると伺っておりますが,そのことについての支援は考えておりません。 以上でございます。     〔35番竹永光恵議員登壇〕 ◆35番(竹永光恵議員)  再質問させていただきます。 まず,8期計画で現場の状態をヒアリングしたら,3割利用控えでその割合は1割未満のような感じだということで,事業継続支援金で何とかなっているんじゃないかということでした。引き続きここは調査していただきたいと思います。これ,いつ調査したと言われましたかね。 ◎福井貴弘保健福祉局長  たしか昨年の10月から12月にかけてだったと思います。 ◆35番(竹永光恵議員)  じゃ,1月からも含めて引き続き調査していただきたいと思います。 それから,コロナの感染者が出たところは,サービス継続支援事業の加算というか,補助によりということなんですが,これはどういう内容でどういうことに使えますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  例えば,通所サービスであれば,なかなか通所サービスができない場合に訪問に代わりに行くとか,それからあと,岡山市内でも幾つか介護事業所でクラスター,昨日もありましたけども,そういったところへ職員として応援に行くとか,それからあとふだんのそういった感染者が発生したような場合に,やはり防止対策ということでいろんな用品を購入したり,そういった俗にかかり増し経費というような言い方をするんですが,そうしたところに補助金が出ているようなものです。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  そういうようなものには補助金は出ているんですけど,実質痛いのは収益がなかったというところなんですね。大体コロナが出たところは,デイサービスを何日か休んでたりします。デイサービスを1日休んだ場合,収益がどのくらい減るように思っておられますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  収益がどのぐらい減るかは,利用者の方の介護度だったり,あと何日休むか等様々だと思うので,一概には申し上げられません。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  いろんな規模もありますから一概には言えないと思いますが,私が聞いた結構小規模なデイサービスでは,年末に1日休んだのと年明けに1週間時間短縮しただけで50万円収益が減っているわけです。これは,もう全部赤字になるので何も穴埋めがない。ここを何とかしてほしいという声が出ていますが,その声にどう応えますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  そういったときに,先ほどのような補助金がどこまで使えるかというのもあるんですけども,どのように工夫してやっていくかということをまた場合によっては相談させていただけたらいいんじゃないかなあというふうなことも考えます。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  こんだけ大変な事業者にまだ工夫を求めるということなんですが,ちょっと信じられない答弁だなあと思って聞いたんですが,今17例目のクラスター,まだ止まっていませんよね,1か月たっても30人以上出ている。そういうところは,初期対応がよかったらもうちょっとクラスターが減っていたのではないかとかというような声もあったり,施設だけの責任じゃないと思うんです,あんなふうに大きくなったのは。そこは,今1か月以上たって,休んでるところは1週間デイサービスを休んでますね。そうしたら,もう50万円どころじゃないわけですよ,赤字が。そこを,いやいや,もっと努力せえやというのが岡山市の考えなんですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  努力というよりは,いろいろさらにそこから広げないための工夫という部分で,そこへは市の職員も現地に常々入っておりますので,そんな中で,今まで気づかなかった,さりげなくやっていた行為が感染を広げていたとかということも事実,分かったこともあったそうです。したがって,そこの事業所だけじゃないとは思うんですけども,介護事業所全体にもそういったことを改めて周知することを含めてやっていかなきゃいけないと考えております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  実際にもう収益がない分が赤字になるというところはよう頭に置いて,国と話をするときも,昨日も新たなクラスターが出ていますので,高齢者現場では大変なんだというのはちゃんと要望として伝えて,何とか使えるほうで工夫していただきたいと思いますが,その点いかがでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  介護保険に関しては,全体的な様々な公費のことだったり報酬のことだったり,指定都市での要望もあります。そんな中で,こういったコロナ禍での状況というのは初めて経験している状況も多いですので,要望も検討していきたいと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  みんな初めてのことで現場も職員さんも局長もみんな大変だと思います。そこを一緒に乗り越えましょうという応援の意味なので,責めているわけじゃありませんので,よろしくお願いします。 養護老人ホームのことで聞かせていただきますが,ほかにセーフティーネットができたから公立の養護老人ホームは役割が終わったんじゃないかというような答弁だったんですけれども,これはほかの養護施設に聞くと,やっぱり虐待を受け入れていたというところは公立だから,そしてリーダーシップという意味での役割はまだあるんじゃないかという意見も出ていますが,それはどうでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  確かに残していこうといったときにリーダーシップ的な役割ということも申し上げていたようなんですが,その後年月がたつにつれ,実際今やはり現状として言えば,先ほども申し上げました,いろんな人材も社会福祉法人さんとかで多様にといいますか柔軟に対応もできるという力もつけられていまして,そういった虐待の事例も事実直営のこの施設以上に取り組んでくださっていたり受け入れてくださっていたりということがあります。そうした意味からいえば,もう民間だからなかなかそこができないというんではなくて,むしろ機動力もあって力をつけてきている状況じゃないかなあと。今も現に岡山市のほかに複数あります養護老人ホームがそういった状況になっていますので,今後友楽園についてもそのような形で質を上げていくほうが,利用者,住民にとってもいいんじゃないかなあと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  じゃあ,指定管理になっても質は落とさないというところは,そこは重々よろしくお願いします。 ただ,セーフティーネットで住むところができたのでニーズが減っているというのは,私は間違いではないかなあと思うんです。例えば,西大寺なんか,結構大勢の高齢者が昼間道端に座り込んでおられたり,スーパーのフードコートでずっと1日過ごしたり,その方たち生保を取って家はあるんだけど,家がもうごみ屋敷で帰れなかったり,自立支援が要る人たちなんです。そういう方々にこそ養護施設が求められていると思うので,その点はどうお考えですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  実際の養護老人ホーム入所に当たっては,住居のこととか経済的なこと,家族のこととかを勘案して措置という形にするんですが,今議員がおっしゃられたような現状があるということであれば,そういった方をいかに相談につなげていくかということも,まず最初の形として必要なんだろうなと思います。そこを取り残さないといいますか,そこの部分からきちんと対応できるような形で,地域にそれぞれ地域包括支援センターであったり,窓口になる部分もあると思いますので,そこと一緒になって必要な方には措置のほうへつなげていくということになろうかと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  局長,そう答えると思いました。相談に来たら何とか入れますよとなっていると私も思っていたんだけど,何か違うみたいです,現場では。精神科からアルコール中毒の方を自立支援をして出ていただくために養護施設に入りたいという声が何件もあって,なのに水際ではねられている。先に介護保険を使われえとかケアハウスにせられえとかサ高住にせられえみたいなことで,相談に行っても冷たいんじゃというのが現場の声なんだけど,そこは承知していますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  どういった状況があってなかなか丁寧な対応ができてないのかとか,そういったあたりは私もあまり全てを耳にしているわけじゃありませんが,そういった事実があるんであれば,そこは丁寧に対応していかなきゃいけないということであろうかと思いますので,指導もしていきたいと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  福祉事務所で水際ではねるなんてとんでもないことですから,ぜひそこは重々注意していただきたいと思います。 それから,介護保険制度導入から20年なんですが,本当に現場では悲鳴が出ています。介護の本質が問われているんじゃないかというような今回の改定で,先ほど局長の答弁でありましたけれども,ちゃんとやっていけるんだみたいな答弁だったんですが,介護の本質というのはどう考えておられるんですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  これは公的な制度ですので,それぞれの方が,もちろん介護が必要な状況になったとしても安心して暮らしていける,一方で自立支援につなげていくという,その理念の下でやっていくものだと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  そうなんですよ。本当にその人らしく暮らしていけるという環境をつくるというところに価値を持って,介護ケアワーカーたちは現場で頑張っています。いろんな取組をしている施設があって,例えば死ぬまでにしておきたい夢を実現しようということで,その人にふるさとに帰ってもらったり,そういう夢プランというのをやっている施設があるんだけど,そんなことは点数に今後ならないんですね,生活の質の部分は。そこの対象ではなくなり,介護報酬の基本が大きく上がっていたらまだできるんだけど,加算の対象ではなく報酬も下げられる,そしてこういう質を問われるような取組はできなくなるというところで,本当に目の前の点数だけ見て仕事をするようになるんじゃないかという危惧が今回の改定で問われているんじゃないかというのが私の質問なんですが,そこは思ってないですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  ここでまた3年に1度の改正があったんだろうと思うんですが,いずれにしましてもそういった加算ありきとか報酬ありきでの利用者の方へのケアということになってはやはり本末転倒ですので,そこは市としてもきちんと集団指導等でその趣旨であるとか運用の部分はきちんと見ていく必要はあるかと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  さっき今回の改定が離職防止につながる改善策だと考えていると言われたんですけど,離職防止どころか,もう介護士要らんがなみたいな感じの改定なんです。例えば,夜の見守りで,見守り機器を使えば夜勤は減らしていいですよというような感じなんですよね。だけど,顔色だとか,その人の温かさとかというのは絶対無理ですよね。その辺はどうお考えですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  当然人と人でやらなきゃいけない部分というのは最後までなくならないと思います。ただ,その中で,やはり介護職員の方々の負担軽減ということも図らなきゃいけない中で,いろんな今システムも進化していっていますので,そういったテクノロジーを使える部分は使いながら,人と人でやっていく部分というのは残していくということだろうと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  テクノロジーを使いながら人というんだけど,使ったら人が減らされるというのが今回の改定ですというのを重ねて申し上げます。 それで,今回利用者の方にもどんどんサービスの負担が上がっていくことをこの資料に示させていただきました,資料1,2,3,4ということで。まだ詳しくは国から聞いてないからなかなか答弁できないんだということでしたが,これは厚労省が出している資料なので,これだけの負担が増える中で,実際利用者の方は自分が受けたいサービスができているのか本当に不安です。 ある小規模特養で聞いた話ですけれども,妻は要介護1,夫は要介護4の御夫婦です。収入は年金のみで,お金はもうそれだけしかないから小規模特養のデイに行かれていて,昼御飯食べたらお金がないから食べずに帰るというのがあるんですね。その方たちも老老介護だから,もう限界なので入られたらどうですかというような話をしている中で,この改定があるので,もうお金もないから入れない。こういう方々,地域で外に座っている人とか,そういうあふれている高齢者が増えるというのが今回の改定だと思うのですが,その点はどうされますか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  当然負担が増えていくということは,きちんと伝えていかなきゃいけませんし,そういったことの中でまた制度も変わっていきますので,もしこういった制度の改正で新たな問題が出てくるようであれば,そういったことも含めて国にも要望の中で伝えていくべきだろうと思いますし,まだこういった新しい制度もこれから状況も見ていかなきゃいけない部分もあろうかと思いますので,きちんと状況を見ていきたいと思います。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  本当に国の制度がやらずぼったくりみたいな制度で,本当に国の制度が悪いので,幾ら局長がいい人でもなかなか変えられないというのはよう分かっておるんです。なので,そこは国にちゃんと言ってほしいし,また4月からいろんなデータを送れみたいなことになっているので,数値だけではなくて,人権擁護の集大成の仕事が介護だというのを局長のところでちゃんと意識して,下の人にも指導していただきたいなと思っています。 じゃあ,次に都市公園における占用についてなんですが,この資料6に法改正後すぐ条例改正した都市の例を挙げていますが,これは公募前提ではなくて,あそこが欲しいと言った人にどうぞ,どうぞみたいなことなので,それで本当にいいのかというのが私の質問なんです。これは市長の記者会見があった1か月前にはもう決まっていたということなんですけど,写真を撮ってきたんですが,もうどんどんどんどん私たちに話がある前に工事の看板が立っとったり,こういうところが壊されとったりというようなことなんですね。何か市民の財産をこんなことでいいのというのが今回の質問です。せめて市民がどういう経過で決まったのかといったときに──今までるる調整しましたという答弁をされました。その中で,透明性が担保されるのかという意味で聞かせてもらったんだけど,それ,全部開示請求したらちゃんと根拠の会議録とか何もかんも説明の資料が出せますか。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  記録して書類にしているものは出せます。 ◆35番(竹永光恵議員)  記録として書類となっているものは,市民が理解ができるような透明性のあるものですか。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  そう考えています。 ◆35番(竹永光恵議員)  そこが不安定なので,ちゃんと仕組みやら審査会やらつくったほうがいいんじゃないですかと,何でもありで本当に早いもの勝ちではないかなあと思うんです。そこをどう説明するんですか,市民の皆さんに。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  今回,法律が平成29年に改正されて,岡山市の都市公園の中で申請が出てきたのは3年経過して初めてです。そもそも占用というのが,先ほども答弁しましたけども,基本的には申出を受けて認めるかどうかを審査するということになりますので,そこはそのスタンスは変わらないと思います。認めるその施設そのものは法律と施行令できちんと定められていて,議員がおっしゃられた条例を制定されたところが具体にどういうふうな条例になっているのか,私確認ができてないんですが,施行令の中で,第6号で都市公園ごとに,前各号に掲げるもの──具体に限定列挙されとんですけど──に準ずる社会福祉施設として,地方公共団体が条例で定めるもの等と書いてあるので,場合によったら法律で定められて,施行令で定められているもの以外に広く受けるという意味で,その条例で定めて,これらもいいですよとされているのかもしれません。そこの部分というのは,岡山市では今その必要性は感じてないので,施行令に書いてあるものに対して申出があった場合には,案件ごとに法律に基づいてきちんと適切に対応したいと考えています。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  全部私も見たわけじゃないですけど,あるところはこの公園の中なら選んでいいよみたいに,公園の限定をしているところもありました。市民からしたら,あそこが欲しいと言われて,はい,どうぞじゃ納得いかないですから,せめてそのくらいのルールはあったらいいんじゃないですかと思ったんです。 ○浦上雅彦議長  質問してください。 ◆35番(竹永光恵議員)  思ったので,いかがですか。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  今回申請があった下石井公園は,市にとって中心部のシンボリックな,市民の多くの方が使われる公園であるとは我々もよく認識していますし,一方で出石の小学校跡地に造られた公園であって,地域の方もたくさん利用されているというのも事実です。 それで,公園を限定的に決めているところがどうとかという話ですけども,公園ごとに事情が違うので,申出を受けた中で,今回もそうですけど,今まで市民を対象にやっているイベントがこれまでどおりできるかとか,それから地域の方とも何回も何回もお話しして,地域の方が使っているのが制限されずこれまでどおり使えるのか,そういった協議をきちんとした上で,我々は日常使いで,日常的ににぎわう公園を目指していますので,それに寄与するものとして認めるべきという判断をして占用許可を下ろしたものです。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  それじゃあ,言ったもの勝ち,早いもの勝ちというところは何も変わらんがなということが言いたいです。 次,山南学園で1点だけ聞きますが,自校方式の給食は民間委託ではない調理業務,直営の調理業務なのかというのを聞きたいです。 ◎菅野和良教育長  自校方式でいくわけですが,直営なのか委託なのかということですが,現時点では運営方式については決定しておりません。仮に委託と決定した場合には,今年10月頃に事業者を募集することにしておりますが,それまでにはどちらにするかということを決定していきたいと思っています。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で竹永議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして山田議員。     〔18番山田正幸議員登壇,拍手〕 ◆18番(山田正幸議員)  皆様こんにちは。私は,自由民主党岡山市議団の山田正幸でございます。 インターネット中継やoniビジョンで見てくださっている皆様ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 大きな1番,児童・生徒1人1台タブレットの導入の効果について。 2019年12月,文部科学省がGIGAスクール構想を発表しました。このGIGAスクール構想の中核となるのは,全国の小学校児童,中学校生徒全員への1人1台端末とストレスなくインターネット上の情報やクラウドを利用できる高速大容量の通信ネットワークの一体的な整備です。 当初,1人1台端末は2023年度までに整備予定でしたが,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて状況が大きく変化し,臨時休校という事態もありました。そこで,1人1台端末の整備は2020年度に前倒しされました。 地元の方などから,小・中学校でのICTの整備,活用において日本は遅れている,ICT機器1台を何人かで使うのではなく1人1台にしなければ日本は諸外国に負ける,日本の将来も危ういとよく言われていました。 この1人1台端末によって,ハード面は整えられると思います。 ①岡山市の全児童・生徒に対して1人1台端末が整備されると聞いていますが,来年度以降,GIGAスクール構想が本格的に動き出すに当たり,各学校からインターネットを利用するための通信回線の容量は確保されているのでしょうか。 ②幼稚園児でもICT機器を使いこなす園児がいます。家庭環境の違いで端末操作がスムーズにできる児童・生徒とできない児童・生徒がいると思われます。このことについて,いかがお考えでしょうか。御所見をお聞かせください。 1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークが実現されることにより,一斉学習において教師がデジタル機材を活用した授業を行えるだけでなく,一人一人の反応に応じてきめ細かな個別学習の可能性も大きく広がるでしょう。 ③上記の内容も含めて,児童・生徒が1人1台端末を活用していくことの効果をどのように考えておられるのでしょうか,お聞かせください。 また,効果ばかりでなく,問題点もあればお示しください。 1人1台端末の導入には多少の困難もあることと思います。このような時期を経て,ICT分野においても世界で通用し,世界をリードできるようになると思います。 ④配られた端末の緊急時の家庭への持ち帰りやモバイルルーターの貸出しは今後検討されるとのことですが,平常時の持ち帰りについてはどのようにお考えでしょうか。 家庭で端末を使用できるようになれば,これまで家庭の事情により自宅でインターネットが使えてこなかった子どもが,自宅で平等な学びの機会を得られるようになります。しかし,利用者が15歳以下の子どもです。制限が多く,利用に制約があって使いにくいことも考えられます。 ⑤また,利用者が15歳以下の子どもですので,セキュリティー対策が重要になります。どのような対策を取っていますか,お示しください。 大きな2番,高齢者施設入居者の選挙権の行使について。 選挙は民主主義の根幹をなす制度で,投票に行くことは大変大切なことです。しかしながら,近年は高齢者施設に入所されている方も非常に多く,その対応が重要だと考えているところです。高齢者の方が施設に入られていた場合,その施設で不在者投票ができる,いわゆる指定施設に入られている方は気軽に不在者投票ができますが,それ以外の施設に入られている場合には投票が難しい場合もあると伺っています。 投票率が低下傾向の中,投票したいと思う人がどのような施設に入っていても投票できることは非常に大切なことだと思います。 そこで伺います。 ①岡山市内には,不在者投票ができる老人ホームや介護老人保健施設のような指定施設はどのくらいありますか,お示しください。 ②不在者投票ができる指定施設の指定は,誰がどのような基準で行うのでしょうか,お示しください。 ③指定施設が増えるような働きかけはできませんでしょうか,お示しください。 ④住民票と違う区の施設に入所している方が投票に行くとなれば大変だと思いますが,何かよい方法はないのでしょうか。御所見をお示しください。 大きな3番,小・中学校の給食について。 日本では小学校や中学校で給食が提供されています。はじめは,欠食児童対策として始まりましたが,教育の一貫,食育として位置づけられるようになりました。 私の場合,中学校ではまだ給食がなく,小学校のときだけありました。脱脂粉乳とコッペパン,そして今では高級食となった鯨の肉もよく出ていました。あまりおいしいものではありませんでした。コロナ禍の前,地元の小学校で給食に招かれたことがあります。併設の給食室で調理されて,とてもおいしくいただきました。 ①給食の形式は,自校方式と共同調理方式があると聞きますが,岡山市での割合はどうですか,お示しください。 ②自校方式のほうが出来たての物が食べられ,おいしいと思いますが,共同調理方式への移行の要因は何でしょうか,お示しください。 ③子どもの数が減り,使用されていない教室を使ってバイキング給食が行われているそうですが,食育という点ではどのような位置づけで行われていますか,お示しください。 私の頃は,食物アレルギーに対しての配慮もなかったように思われます。現在コロナ感染症ワクチン接種の話題とともに,アナフィラキシーの言葉がよく聞かれます。児童・生徒の中には,アナフィラキシーショックの危険性のある食物アレルギーを持つ児童・生徒もいます。 ④このような児童・生徒に対して,どのような対策が取られていますか,お示しください。 ⑤学校給食には牛乳がついていますが,アレルギーにより牛乳が飲めない児童・生徒には何か対策が取られていますでしょうか,お示しください。 ⑥地元の方から,朝御飯を食べないで登校する児童・生徒のような子どもに2時間目と3時間目の間の長い休憩時間に,給食で配られる牛乳を飲ませるようにしたいという要望をいただきました。この要望に対してはどのようにお考えでしょうか,お示しください。 ⑦給食代の未納が問題となった時代がありました。本市での実態はいかがでしょうか,お示しください。 子どもの貧困が問題となっています。そのような児童・生徒の中には,給食でしか栄養が取れないと聞きます。未来の日本を担っていく児童・生徒のためにも,学校給食の役割は大きく,大切です。期待しております。 大きな4番,行政におけるコロナ禍の影響について。 コロナ感染症拡大とともに,3密,ソーシャルディスタンスという言葉をよく聞くようになってから,はや1年がたちました。感染予防のために仕事の形態も変わってきました。 市役所や区役所において,岡山市民など来所者との応対は対面で行う窓口業務になると思います。 ①非常事態宣言,そして岡山市での感染拡大とともに来所者の数は変化がありましたでしょうか。減少したこともありましたでしょうか,お示しください。 ②市役所や区役所の窓口業務において,コロナ禍の影響はありましたでしょうか。どのような影響がありましたでしょうか,お示しください。 ③窓口業務でコロナ感染症の拡大予防としてどのような対策をなさいましたでしょうか。また,コロナ禍による収入減少者の救済対策への申請のために来所する人の実態はいかがでしたか。個別具体的にお示しください。 3密を避ける新しい働き方として,テレワークによって仕事をする人も増えました。 ④市役所,区役所の職員の仕事とテレワークはなじまないような気もしますが,コロナ禍対策としてテレワークで仕事をした職員はいましたか,お示しください。 ⑤社会的にはコロナ禍によって業務のデジタル化が進んだようですが,行政の面ではどうでしたでしょうか,お示しください。 以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。 御答弁をお願いいたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎菅野和良教育長  大きな1番,児童・生徒1人1台タブレットの導入の効果についての項,順次お答えしてまいります。 まず,通信回線の容量は確保されているのかというお尋ねです。 1人1台端末の整備に伴い,現在各学校について通信回線の構成変更を含めた速度改善を行っているところであり,今年度中に1人1台端末を活用するための回線容量が確保できると考えております。 次に,家庭環境の違いで端末操作がスムーズにできる児童・生徒とできない児童・生徒がいると思われるが所見をというお尋ねです。 このたびの1人1台端末では,どの児童・生徒も初めて行う操作が多くあることから,家庭環境に関係なく,丁寧な指導が必要であると考えております。 現在個人ごとのIDやパスワードの入力,新しいアプリの使用など操作方法を示した児童・生徒向けの動画を作成しており,教員が映像を見せながら分かりやすく説明できるようにしております。 次に,児童・生徒が1人1台端末を活用していくことの効果並びに問題点を示せというお尋ねです。 1人1台端末を活用して必要な情報を収集したり考えを分かりやすく伝えたりする中で,児童・生徒が学習に主体的に取り組む姿が見られると期待しております。 また,児童・生徒が自分の力に合わせて問題が選択できるアプリなどを活用して学習することで,基礎学力の向上にも効果が現れると考えておるところでございます。 現在端末の故障など機器トラブルの問題が起こり得ると考えておりますが,今後ICTを活用した授業を推進していく上で生じた課題については,その都度対応を検討してまいります。 次に,平常時の持ち帰りについてどう考えているのかというお尋ねです。 基本的にまずは授業での活用を考えており,平常時の持ち帰りについては考えておりませんが,今後国が示すとしている持ち帰りについての考え方,他都市の事例などを参考にしながら,実施時期も含めて検討してまいります。 この項最後に,どのようなセキュリティー対策を取っているのかというお尋ねです。 GIGAスクール構想で配備した1人1台タブレットは,コンピューターウイルスに対してセキュリティーの強固なクロームOSを選定しているほか,不適切なウェブサイトの閲覧制限措置を行うこととしております。 以上でございます。 ◎火矢悦治選挙管理委員会委員長  2番,高齢者施設入居者の選挙権の行使についての項,指定施設はどのくらいあるのか,指定施設の指定は誰がどのような基準で行うのか,指定施設が増えるように働きかけはできないのかというお尋ねに一括してお答えします。 高齢者施設等が不在者投票施設として指定される基準は,その施設での投票が投票の秘密や選挙の公正を確保しながら適切に行われるための設備や人手といった点を考慮し,おおむね50人以上の人員を収容することができる規模の施設であることが判断の一つの目安として示されています。 なお,この指定は岡山県選挙管理委員会が行い,岡山市内には73か所の老人ホームなど合わせて140か所の施設,病院等が指定施設になっています。 また,言うまでもなく施設入所者の選挙権の行使は大切であり,指定施設の充実について機会を捉え,岡山県選挙管理委員会とも協議させていただきたいと考えております。 次に,住民票と違う区の施設に入所している方の何かよい投票方法はというお尋ねですけれども,住民票を置いている区と異なる区の施設に入所されている場合,住民票を置いている区の当日投票所か期日前投票所で投票していただくことが基本ですが,不在者投票も可能で,住民票を置いている区の選挙管理委員会に不在者投票の請求を行い,施設の最寄りの区役所で不在者投票をすることもできます。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな3番,小・中学校の給食についての項,順次お答えしてまいります。 まず,自校方式と共同調理方式の割合と共同調理方式への移行の要因について,あわせてお答えいたします。 自校方式と共同調理方式の割合は,自校方式が約74%,共同調理方式が約26%となっております。 また,給食施設の老朽化や児童・生徒数の減少などの諸課題に対応するため,中学校については共同調理方式としていくこととしております。 次に,使用されていない教室を使ってバイキング給食が行われているそうだが,食育という点ではどのような位置づけかということですが,バイキング給食を実施している学校につきましては,食に関する指導の全体計画の中に位置づけて取り組んでいると認識しております。食事を通して好ましい人間関係を育て,栄養バランスを考えた食事の取り方を学ぶことができると考えております。 次に,アナフィラキシーショックの危険性のある食物アレルギーを持つ児童・生徒に対しての対策,また牛乳が飲めない児童・生徒への対策について,あわせてお答えいたします。 食物アレルギーを持つ児童・生徒に対しては,岡山市立学校における食物アレルギー対応マニュアルに沿って,主治医の診断を基に保護者と学校で面談をしております。牛乳が飲めないなど食物アレルギー対応が必要な児童・生徒は,牛乳を提供しないなど個々に応じた対応を決定しております。 また,アナフィラキシーショックに関する対応策として,緊急時に教職員が適切に対応できるようシミュレーション研修等を校内で行っておるところでございます。 次に,朝御飯を食べていない児童・生徒に休憩時間中に給食で配られる牛乳を飲ませられないかというお尋ねですが,学校給食は安心・安全を最優先として給食時間までの衛生管理を徹底して行っております。さらに,校長による事前の検食をして安全を確認し,安心して食べられる給食として提供しております。したがって,給食時間以外に牛乳だけを飲ませるというのは困難であると考えております。 この項最後に,給食費の未納の実態でありますが,令和元年度の未納額は約940万円で,未納率は約0.3%となっております。 以上でございます。 ◎門田和宏総務局長  4番,行政におけるコロナ禍の影響についての項のうち,職員のテレワーク,業務のデジタル化についてお答えいたします。 本市では,職員の働き方改革の取組として,昨年12月下旬からテレワークの試行を開始しています。まずは,内部管理や企画立案等の担当を中心に実施し,業務との適合性や効果,課題を検証しているところです。 テレワークは,職場の3密回避や通勤混雑の緩和など感染拡大防止の面でも効果が期待できることから,東京事務所では緊急事態宣言下のコロナ対策として1月8日から職員4人が交代で毎日2人ずつテレワークを実施しているところです。 また,コロナ禍により対面での会議などが困難になっているため,ウェブを利用した会議,説明会などのデジタル化が進んでおります。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  同じ項,市民サービス窓口への影響について一括してお答えします。 区役所等の市民サービス窓口への来庁者の動向を転入転出など住民異動届の状況で見ると,昨年4月から今年1月までの10か月間の異動届の件数は,対前年同期比で約5%の減少と大きな変化は見られませんでした。また,住民票など証明書の発行件数についても,同様に大きな変化はありませんでした。 窓口業務は,対面サービスが中心のため,職員,来庁者双方の感染防止策として,マスクの着用や消毒の徹底,飛沫防止のためのアクリル板の設置,待合での密の回避などに努めるとともに,万が一職場で感染者が発生した場合のBCP(業務継続計画)体制の整備などを行いました。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項で,コロナ禍による収入減少者の救済制度の実態についてです。 国民健康保険料,介護保険料,後期高齢者医療保険料について,国の基準に基づき一定程度収入が減少した方への保険料減免を行っています。減免実績としては,国保が1,572件,介護が831件,後期高齢者医療が219件で,申請者は飲食業,商品販売,運転手,美容師などの個人事業主が多くを占めています。 なお,感染防止対策のため,窓口受付ではなく郵送といたしました。 以上です。     〔18番山田正幸議員登壇〕 ◆18番(山田正幸議員)  丁寧な御答弁をいただきました。ありがとうございます。 再質問させていただきます。 大きな1番,児童・生徒1人1台タブレットの導入の効果についての②ですが,先ほど操作方法を丁寧に説明していくというようなことをお聞きしました。その後,さらに児童・生徒のICT活用のスキルを向上させていく取組が必要だと考えています。御所見をお示しください。 大きな2番,高齢者施設入居者の選挙権の行使についてですが,指定施設以外に入所されている高齢者の方は,投票所に出向いていただくような内容の答弁がありましたが,移動が難しい方は何かほかに投票できる方法はないのでしょうか,お示しください。 大きな3番,小・中学校の給食について,⑥の朝御飯を食べていない児童・生徒に対して学校では何か取組を行っているのでしょうか,お示しください。 大きな4番,行政におけるコロナ禍の影響について,③の区役所などの窓口での感染対策につきまして,もう少し詳しく具体的にお答えをお示しいただければと思います。 以上で再質問を終わります。 御清聴いただきましてありがとうございました。 ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。 ◎中原貴美市民生活局長  区役所窓口での対応についてもう少しお話しさせていただきます。 先ほど御紹介いたしました消毒液やアクリルボードの設置など,そのほかには定期的な窓開け,それから3月,4月の繁忙期を前に待合情報のインターネット配信,それから接触回避のためのキャッシュレス決済,そういったものの導入を行っております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  2点再質問をいただきました。 まず,児童・生徒のICT活用のスキルをさらに向上させていく取組についてですが,今後児童・生徒が1人1台端末に慣れて活用スキルが向上するようにするためには,日々計画的な指導をしていくことが大切であると考えております。 現在中学校区において学年ごと,子どもたちに身につけさせたいICT活用のスキルを示したカリキュラムを作成することとしておりまして,それに基づいて指導していくこととなると思います。 続いて,朝御飯を食べていない児童・生徒に対する取組でございますが,朝御飯を食べるという行為は,児童・生徒自身が自ら望ましい食習慣や食生活を実現することが重要であるため,教科などの指導,また親子料理教室など食に関する指導の全体計画の中で解決に向けて取り組んでいるところでありますし,また関係諸機関とも連携して取り組んでおります。 以上です。 ◎火矢悦治選挙管理委員会委員長  指定施設以外に入所されている高齢者の方は投票所に出向いていただくような内容の答弁があったが,移動が難しい方は何かほかに投票できる方法がないのかという再質問ですけれども,指定施設以外に入所されている方でも,下肢の障害が1級から2級の方のように限られた方になりますが,郵便投票を利用することができます。対象になる方の範囲は,選挙管理委員会のホームページや障害者のしおりなどにも掲載させていただいております。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で山田議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時59分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○松田安義副議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして林潤議員。     〔22番林潤議員登壇,拍手〕 ◆22番(林潤議員)  皆さんこんにちは。食事を済ませて一休みして,また午後から元気に質問に取り組みたいと思います。日本共産党岡山市議団の林潤です。 それでは,通告に従いまして質問に入ります。 大きい1,生活道路の交通安全について。 4月から自転車条例が施行されます。事故の賠償に備えた保険加入と頭部の傷害を軽減するヘルメット着用の義務化が主要な点です。 我が党の代表質問への答弁で,保険料やヘルメット購入費について,就学援助による保険料やヘルメットに特化しての支給は考えていない,通勤・通学以外の場合は生活保護費のやりくりによって賄っていただくことになるとの答弁でした。 これからは自転車の保険加入や子どものヘルメットは義務になります。就学援助や生活保護を受けている世帯,そのほか生活が苦しい世帯も対象です。ヘルメットを3つ買ったら1万円くらいにはなります。経済状況によって条例違反にならないような条件整備は,市の責務です。 そこで質問です。 ア,経済状況にかかわらず条例を守れるように,低所得者向けに保険加入やヘルメット購入の補助制度を設けませんか。 イ,市が保険料やヘルメットの補助制度を設けた場合,生活保護の収入認定をしないようにすべきではありませんか。国の見解はどうなっていますか。 ウ,市民のヘルメットの所有率は把握していますか。低所得者に購入補助をした場合の試算は幾らになりますか。 自転車の保険とヘルメットは事故が起きた際の備えです。その前に事故が起きにくいような環境整備が大切です。国交省が全国の調査をして,バスが停車すると交差点の直近になったり横断歩道にかかったりする危険なバス停が7,300か所余りあると昨年の10月,11月に公表しています。岡山県には30か所あるとのことです。道路管理者としての対応も必要です。 地域の生活道路での事故防止策も求めます。 私の住んでいる地域に何度も一時不停止による事故が起きている交差点があります。四方にある3軒が,それぞれ事故の車に門柱,塀,車庫を壊され,家が建っていない一方には車をよけた自転車が飛び込んだことがあります。 罰則のある一旦停止が規則として最も強力なのは確かですが,交差点への注意を高めたり進入速度を抑制したりするサインなどの方法が取られている道路もあります。例えば,市役所のすぐ近くの医大前商店街の交差点には,赤い枠が描かれて交差点であることが強調されています。数値化はされていないようですが,効果は認識されているとのことです。 新しく家が建ったりミラーが曇ったり,道路の状況は変化します。市職員のパトロールだけでは把握し切れない部分は,市民の協力を得やすい仕組みづくりでの対応が考えられます。 そこで質問です。 エ,自転車が安全に走れるための走行空間の市周辺部への延伸はどのように進めますか。 オ,新岡山港へ向かう産業道路の歩道の狭さや段差は解消されますか。 カ,市内の危険なバス停を把握していますか。 キ,危険なバス停の改善はどのように進めますか。 ク,道路管理者として,交通事故が多発している箇所における事故防止策はどのように進めますか。カラー舗装や自発光式道路びょうなどの設置に条件はありますか。 ケ,交通事故多発などの警告メッセージを沿道に表示するにはどのような条件や許可が必要ですか。 コ,道路の危険箇所や道路施設の損傷について,市民が市へ画像を送って情報提供ができるサイトやアプリをつくりませんか。 大きい2,税制改正と国民健康保険料,介護保険料について。 今議会に税制改正に伴い国保料の軽減判定の対象所得を変える条例案が出されています。 給与所得控除,公的年金等控除が10万円引き下げられ,基礎控除が10万円引き上げられる改正に対して,年金を受給しながら農業をしている方から,控除の引下げで所得が上がり,保険料が上がるのではないかとの懸念を聞きました。国民健康保険料の料率は据置きが提案されていますが,ほかの影響でも保険料が上がることには強い不安があります。 条例改正で軽減判定の額が変更されます。それ以外の仕組みと保険料への影響の有無を確認します。 また,国民健康保険財政全体への影響が指摘されています。 事業所得のみの人は給与所得控除が下がる影響はなく,基礎控除が引き上げられることで所得が下がり,保険料が下がります。 公的年金等所得に係る保険料の減額賦課の特例についても,あわせて改正されます。軽減判定は15万円を控除して行うので,保険料も控除された額を基に算定するのが自然だと思います。 国保財政としては収入が減る可能性がありますが,国が決めた税制改正による収入減を保険料の引上げでカバーするようなことになっては不合理です。もし減収になった場合は国が責任を持つべきです。 あわせて,介護保険料への影響も確認します。 そこで質問です。 ア,税制改正の趣旨と内容はどのようなものですか。 イ,税制改正により,収入が同じで国民健康保険料が上がる人は出ませんか。 ウ,税制改正により,収入が同じで介護保険料が上がる人は出ませんか。 エ,国保の市の4割軽減の位置づけをどう考えていますか。基準を引き上げませんか。 オ,国保料で公的年金等所得に係る保険料の減額賦課の特例について,この機会に保険料は15万円を控除した状態で算定するようにも変えませんか。 カ,税制改正が国民健康保険財政の保険料収入に与える影響は試算していますか。 大きい3,文化芸術の支援について。 文化芸術基本条例の制定に関して,市民の鑑賞機会の確保も含まれるとの答弁がありました。 市民団体が公演に使う際にコストがかかるとチケット代に跳ね返り,鑑賞しにくくなってしまいます。芸術創造劇場を市民が利用する際,現在の市民会館等と同等の負担で使えるようにするべきであり,設備と備品の使用料もトータルで考える必要があります。 鑑賞には,音楽や演劇の公演,絵画,写真や造形の展示など様々なものがあります。鑑賞機会の確保は発表機会の確保と一体です。市民が自らの作品を発表しやすい環境をつくることも必要です。 芸術創造劇場,新市庁舎,シティミュージアムといった新しく整備する施設と既存の施設の活用が考えられます。例えば,シティミュージアムにある足守のものは足守文庫を改修して足守へ,岡山城や城下町関係はリニューアル後の岡山城へ移す,別に保管庫を整備するなど展示と収蔵の在り方を工夫すれば,市民の展示スペースをつくることができそうです。 そこで質問です。 ア,芸術創造劇場は,会場,空調,設備と備品の全体で現在の市民会館,市民文化ホールと同程度の負担で使えるように設備や備品の使用料を設定しますか。 イ,市民が無料で気軽に作品展示をできる場所の確保はどのように進めますか。 ウ,岡山市出身の芸術家の作品の収蔵や展示の場として市立美術館は必要ありませんか。シティミュージアムでその機能を強化できますか。 もうけや採算だけでは成り立たない文化芸術を公が財政的に支援するのは当然ですが,公平性と市民の納得が必要です。おかやま国際音楽祭は,もともと市全体のイベントです。特定のプログラムの会場が周辺部だからと地域振興基金を使うのは違和感があります。使うとすれば,合併前からの郷土芸能や地域の文化財に対してです。 そこで質問です。 エ,おかやま国際音楽祭で地域振興基金を使う理由は何ですか。周辺地域でのイベントも元の実行委員会としての予算で賄うべきではありませんか。 芸術創造劇場が開館した後の市の文化芸術施設の構成についてもお尋ねします。 オ,芸術創造劇場が開館した後で,市民会館は取り壊されることになりますか。 大きい4,自主防災組織と個別計画について。 自主防災組織について,避難の必要性が低い町内会,半数以上が高齢者だったり世帯数が50世帯未満だったりして単独での活動が困難な町内会は連合町内会がカバーすれば結成したことになって,自主防災組織100%結成ということになります。 しかし,連合町内会長もどこかの単位町内会長である場合が多く,災害時に避難誘導が機能するかは疑問です。 そこで質問です。 ア,自主防災会結成にカウントする場合,避難誘導の役割が果たせるのか,連合町内会と当該町内会をカバーできるか確認を取るようになっていますか。 イ,単位町内会での結成に困難がある自主防災組織には,特別の支援が必要になりませんか。 また,個別計画策定支援が予算化されました。個別計画は,今まで避難行動要支援者が避難できるように策定することになっていたものですが,実際は進んでいませんでした。 そこで質問です。 ウ,個別計画策定状況の把握はどう行いますか。計画策定の進捗と予算執行の評価はどのように行いますか。 以上,お尋ねいたしまして,第1回目の質問とします。 答弁よろしくお願いします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな1番,生活道路の交通安全についての項,自転車条例の施行に関してのお尋ねです。 自転車条例については,4月1日からの施行に向けて条例の内容が市民の皆さんに十分浸透するよう啓発活動に取り組んでおります。 現在新たな補助制度については考えておりませんが,条例施行後の状況や課題等については,関係部局と共有してまいります。 なお,市民のヘルメット所有率のデータはなく,補助の試算は行っておりません。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,市が補助制度を設けた場合における生活保護の収入認定の取扱いについて国の見解はどうなっているかについてです。 収入認定の取扱いについては,国の基準は示されていないため,補助制度が設けられた際には内容に応じて国へ照会していくものと考えております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,産業道路の歩道改良についてです。 県道岡山・玉野線の歩道は,築造当時の基準で幅員や形状を決めて設置しております。今後道路の再整備を行う際には,歩行者や自転車も含めた交通量や周辺の土地利用の動向などを踏まえて構造を検討してまいりたいと考えております。 次に,危険なバス停を把握しているかです。 市内には過去3年以内に人身事故が発生するなどの最も危険なバス停はありませんが,その次に危険なバス停が21か所あることを確認しております。 次に,危険なバス停の改善についてです。 現在岡山運輸支局が主体となってバス事業者や道路管理者,県警察などが連携して現地調査を行っており,今後は現地調査の結果を基にバス停の移設などの対応方針や改善済みの状況を取りまとめることとしております。 次に,交通事故多発箇所での事故防止対策,それからカラー舗装,自発光式道路びょうの設置条件についてです。 生活道路における事故防止対策は,個々に状況も異なるため,県警察などとも相談し,連携しながら進めております。 また,カラー舗装や自発光式道路びょうの設置については,特に条件はありません。 次に,警告メッセージを沿道に表示することについてです。 道路管理者以外が道路上に警告メッセージの看板などを表示することは許可しておらず,それ以外の沿道の構造物等に表示することについては,屋外広告物条例の許可が必要となります。 最後に,情報提供できるサイトやアプリについてです。 市民が情報提供できるサイトやアプリの導入については,先進都市では時間帯を問わず気軽に通報いただけるなどの効果はあるが,導入経費が相当程度かかるものや,電話やメールに比べ利用頻度が少ないなど課題もあると聞いており,引き続き研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,自転車走行空間の周辺部への延伸についてです。 自転車走行空間の周辺部への延伸については,おかやま創政会を代表しての小林議員にお答えしたとおりです。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  2つ目の税制改正と国民健康保険料,介護保険料についての項に順次お答えします。 まず,税制改正の趣旨と内容です。 平成30年度の税制改正は,フリーランス等により働く人を応援し,働き方改革を後押しする観点からの見直しであり,主な内容は,特定の収入にのみ適用される給与所得控除及び公的年金控除を10万円引き下げるとともに,基礎控除を同額引き下げる(後刻,「引き上げる」と訂正)もので,令和2年分以降の所得税等に適用されるものです。 次に,税制改正により国民健康保険料,介護保険料が上がる人は出るのかについて,一括してお答えいたします。 国民健康保険法施行令等の規定の見直しにより,意図せざる影響や不利益は生じないようになっております。 次に,市の4割軽減の位置づけ,基準を引き上げないかについてです。 市の4割軽減についても,基準の引上げは行いませんが,平成30年度税制改正に伴い,意図せざる影響や不利益が生じないよう規定の見直しを行います。 次に,公的年金所得について,この機会に15万円控除した状態で保険料を算定するように変えないかについてです。 公的年金所得も含め,保険料算定に係る所得については,国民健康保険法施行令に定められており,変更できません。 この項最後に,税制改正が国民健康保険料収入に与える影響は試算しているかについてです。 現行の賦課世帯での試算となりますが,基礎控除の引上げに伴う影響は約8,000万円程度の収入減と考えています。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな3番,文化芸術の支援についての項,新劇場の使用料についてのお尋ねです。 新劇場の使用料については,令和2年9月に制定した設置条例において空調費込みの会場使用料を定め,中劇場については使用料の減免を条例施行規則に定めたところです。 なお,備品については,これから新劇場整備の進捗に合わせて段階的に調達を行うこととしており,あわせて使用料の検討を進めてまいります。 次に,市民が作品展示をできる場所や市立美術館について,一括してお答えします。 市民の作品展示の場や市立美術館についての考え方は,公明党を代表されての福吉議員に御答弁したとおりです。 なお,岡山シティミュージアムでの収蔵については,収蔵スペースや他の分野とのバランス,展示へ活用できるかなど慎重に検討する必要があると考えております。 次に,おかやま国際音楽祭での地域振興基金の活用についてです。 おかやま国際音楽祭では,これまでも西大寺観音院,瀬戸町総合運動公園,吉備津彦神社などの市内周辺地域の地域資源を活用した主催・共催事業を行ってまいりました。来年度は地域振興基金を活用し,歴史,文化の継承による誇りの醸成を目指し,市内周辺地域での事業実施を条件にした事業をさらに充実させていく予定です。 具体的には,市民公募で行う「賑わい創出事業」のうち,市内周辺地域で行う事業に対しては,負担金上限を100万円上乗せ300万円とし,市内周辺地域での企画提案を誘導するなど市域全体で市民が気軽に音楽を楽しめる音楽事業を展開したいと考えております。 この項最後です。岡山芸術創造劇場が開館した後の岡山市民会館についてです。 市民会館と市民文化ホールは,老朽化し,耐震性などにも課題があったことから,現在千日前に新たな劇場の整備を進めております。また,新劇場の整備は,この2つの施設の統廃合を行い,行政コストの合理化を図ることを前提として合併推進債の活用をしております。そのため,劇場の開館に伴い,市民会館は取り壊すことになります。 以上です。 ◎河野広幸理事  4番,自主防災組織と個別計画についての項,順次お答えいたします。 まずは,連合町内会の避難誘導の役割,単位町内会のカバーについてお答えいたします。 連合町内会の自主防災組織には,岡山市が取り組む自主防災組織の結成促進や個別計画策定支援など様々な場面で御協力をお願いすることで単位町内会をカバーしていただきたいと考えております。 次に,自主防災組織結成が困難な町内会の支援についてお答えいたします。 自主防災組織の結成が困難な町内会につきましては,災害リスクが高い床上浸水や土砂災害警戒区域を有する地域に重点を置き,個別に問題,課題の抽出や解決策を検討するなど,引き続き結成促進を図ってまいりたいと考えております。 次に,個別計画策定の把握はどう行うか,また計画策定の進捗と予算執行の評価はどのように行うかについてお答えいたします。 個別計画策定状況の把握につきましては,避難行動要支援者名簿の配布に合わせて,個別計画の提供を地域に改めてお願いする方法で把握してまいります。 また,計画策定の進捗及び評価につきましては,今後目標設定を行い,目標値と実数値によって行いたいと考えております。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  先ほど税制改正の趣旨と内容の答弁で,基礎控除を同額「引き下げる」と申し上げたようです。基礎控除を同額「引き上げる」が正しいものですので,おわびして訂正いたします。     〔22番林潤議員登壇〕 ◆22番(林潤議員)  答弁ありがとうございました。 それでは,一問一答で再質問に入りたいと思います。 まず1つ目は,ヘルメットです。 啓発のチラシの配布状況なんか今までも聞いてきました。まず情報提供が大事なのはもちろんなんですが,知っただけじゃなくて実際にヘルメットを買う,そして必要な子どもにかぶらせるという,そういう行動を市民が取れるように条件を整備する必要があると考えて今回の質問をつくっています。代表質問では,特に生活保護とかそういった制度に関わるところを聞いたんですけど,そういう今ある既存の特定の制度じゃなくて,新しい施策を始めるんですから,市として新しい制度が必要だと思いますが,そういった環境整備についてどうお考えですか。 ◎中原貴美市民生活局長  再度のお尋ねですが,先ほどもお答えいたしましたとおり,現時点で新たな補助制度については考えておりません。しかしながら,施行後の状況や課題については把握してまいり,なおかつ関係部局と共有していきたいと思っております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  いよいよ4月からの話で,そのときには買ってくださいよということになるわけです。実際にお金のかかることもお願いする,義務に入っている条例なので,そこは必要でしょうということで聞いています。 幾つか資料をお配りしています。政令市を3つ書いていますけれども,政令市以外でも定めているところはあって,その趣旨は,やはりヘルメットの着用,普及を図りたいということです。これが単に今まであるもので済むんだったらもちろんお金は新たにはかからないわけなんですけれども,市としての姿勢ということにはなるんじゃないかと思うんですけど,どうでしょうか。 ◎中原貴美市民生活局長  繰り返しになりますが,引き続き状況を把握してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  ちょっとこの点については押し問答になっちゃっているんですけども,じゃあ状況把握というところでは,先ほどヘルメットの所有率は把握もまずはしてないということだったんですけども,そういったことが必要になってくるかと思います。それで,他市の事例だと,交差点で目視調査して着用率を測ったりということが行われているようなんですけれども,具体的にその状況把握というのは何を考えていますか。 ◎中原貴美市民生活局長  条例化した後のヘルメットの着用については,市民意識調査などを活用して把握してまいりたいと思います。また,できるようでしたら,街頭での抽出調査などについても考えてみたいと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  他市事例は,例えば堺市だと購入補助事業を時限的にやってきた,最初は特に必要だからということで4年程度やってきたというところがあったり,安全講習とセットで,受けた人にはヘルメットをという取組をしたりしているようなところもあります。そして,名古屋市だと,今年度小学生,1,000件程度の申請があったということなんですけど,実際既にやっているところの情報収集も積極的にしてほしいと思うんですが,そこについてはお考えはどうでしょうか。 ◎中原貴美市民生活局長  御紹介いただいた件などについて引き続き調査はさせていただきたいと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  そういう調査の中で,例えば目視なんかの場合,ヘルメットを着けているか着けてないかと,所得の関係はもちろんつかめないわけなんですけれども──自転車を買うに当たっては,当然ヘルメットもこれからセットになってくるわけなんですけども,自転車が買えるんだったらヘルメットぐらいは買えるだろうというのが今の発想になっていますか。
    ◎中原貴美市民生活局長  お子さんにかかる費用というのは様々あると思います。ヘルメットだけを特別に考える必要があるのかどうかということも含めて,引き続き検討したいと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  それはもちろん様々あるんですが,条例化されるから,その条例に合わせて必要だろうという話をしています。お金の問題でヘルメットが後回しになったりすることがないように,引き続き求めていきたいと思います。 それから,自転車のことなんですけれども,今後自転車の実行戦略なんかも見直していったりということにはなろうかと思います。今回自転車のまちづくりのことを参考にするに当たってこんな本を読んでみました。タイトルが「ストリートファイト」で,ストリートファイトというんですけど,路上のけんかの話じゃなくて,ニューヨークの交通局長が自転車レーンの整備をしたり,そういう人の集う場所をつくったりというまちづくりの改革の話で,その中でニューヨークでは自転車レーンの整備に当たって反対する人がプラカードを持ってアピールしたり,反対に造ってほしいという人がデモ行進したりとか,そういったこともあってファイトといったような中身になっている。ただ,そうしたことをした結果,まちづくり,その商店街の活性化なんかも含めて大きく変わったという事例が紹介されていて大変感銘を受けました。これは2007年から2013年頃の話で,私ちょうど2010年にニューヨークに行ってきたんですけれども,そのときはNPTの再検討会議で関心は核兵器の問題だったんでまちづくりは直接見てなかったんですけども,今度この本を持ってニューヨークに行ってみたいなと思っているところです。 そういった観点で,この自転車先進都市おかやま実行戦略の見直し,そのほか自転車の整備に当たっては,車主役の道路じゃなくて,歩行者と自転車が主役の街路の在り方の変革,それ自体がまちを変えるというような意気込みだと思うんですけども,この辺決意があれば聞かせていただきたいと思います。 ◎平澤重之都市整備局都市・交通・公園担当局長  自転車先進都市おかやま実行戦略をつくって10年目になります。その間,自転車の利用環境を向上するということで,走行空間の整備をしたり,ももちゃりをやったり,駐輪場を整備したり,様々な施策に取り組んできたところであります。それは,岡山市というのは温暖で雨が少なくて平たんな土地であるという,自転車が使いやすいところがありましたので,自転車を重要な交通手段に位置づけて整備を進めてきました。それは今後も変わりませんので,より一層皆さんに安心して自転車を利用していただけるように環境整備を進めてまいりたいと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  よろしくお願いします。 あと生活道路の安全対策のところで,道路びょうとかカラー舗装,特に規制上の制限はないといったようなことだったんですけれども,つけるとすれば,具体的にはそういった事故の経過だとか,例えばどういった情報ですか。いついつどんな事故があったという履歴だとか,町内会の要望だとか考えられると思うんですけど,どういう手順が必要でしょうか。 ◎林恭生都市整備局長  事故等の履歴については警察の方も持っておられると思います。ここが危険なんだというようなお声があれば,道路管理者としても警察と連携しながらどういう対策を取るべきなのか,そういう検討はしていきたいと思っております。 ◆22番(林潤議員)  ありがとうございます。 先ほど,いろんな道路の情報提供についてはお金の問題,利用頻度の問題で検討ということだったんですけども,いろいろスマホの活用なんかも増えてきたという中では,市民のほうの情報提供も,今までだと写真を撮ってメールを送るみたいなのが大変だったのがやりやすくなっているという状況も,だんだん加味していただければなと思っています。 それで,大きい2の税制改正と国保料の関係のところで,基本的に影響はないということだったんですけれども,今回税制改正でそういうたびに影響を打ち消すような条例改正が必要になってくるし,また介護保険と国保では賦課するとき見るところが違ったりと制度が複雑になっています。この中でも,基本的に所得を最初に見て同じように決めていって,収入の入るところが介護保険と国保料で違うから,収入が同じなのに保険料自体が変わってくるというような不合理が起きないような,分かりやすい制度にすべきだと思うんですが,この辺国への要望だとか市の条例の対応だとか,何か考えておられるでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  制度自体はちょっといろいろ複雑な部分もあろうかと思うんですが,そこは市民の方々にもきちんと説明していかなきゃいけないと思っております。 あと,国のほうへは,そもそも国民健康保険等に関しても財政措置の関係等でこれまでも指定都市での要望とかやらせていただいているところですので,引き続き要望も必要なことはさせていただきたいと思います。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  それから,今回の税制改正で8,000万円の減収が国保料について見込まれるというような話だったんですけど,今後賦課額が決まる中で確定もしていくかと思いますが,先ほども申し上げましたが,こういったものについて影響が出るんだったら,本来国がカバーを考えるべきだと思うんです。これについて,自治体からの要望を出したりといったようなことはしてきましたか。してきてないんだったら,これからするかとか,その辺の考えをお聞かせください。 ◎福井貴弘保健福祉局長  先ほども申し上げましたが,税制改正によるこういった保険料収入の減少についても,新たな財政措置を図るよう岡山市を含む政令指定都市連名で既に国へも要望しているところです。また引き続き介護保険の関係とかも公費負担の拡充については要望していきたいと考えております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  市民の負担がこういった点で,控除を上げたり下げたりという,そこは変えないようにしているんだったら,全体,ほかの部分でも負担増にならないような取組をしていっていただきたいと思います。 それから,国際音楽祭のところで,周辺での取組のことはあったんですけど,これは地域振興基金を使う前でもやってきたわけですよね。だから,そこで何をしてきたかじゃなくて,合併に関わるお金だから合併地域特有のことだったら分かるんですけども,今までも市全体の予算としてやってきたことに何で使うんですかという,そこの理由を聞きたいんです。改めてお願いします。 ◎中原貴美市民生活局長  中心部だけで音楽祭は行っておらず,周辺部でもこれまでも行ってきているのは確かです。ただ,今回地域振興基金という財源を充当する,充てることで,その意味合いといいますか,周辺地域における事業をしっかりと行っていきたいということで,補助の見直しなども行う予定としております。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  結局これが加わって,それは,ただ今までの実行委員会予算の振替なのか,プラスアルファで周辺部でやるところには強化しましょうという補助の拡充になるのか,そこの中身や考え方はどうなっていますか。 ◎中原貴美市民生活局長  おかやま国際音楽祭自体については,芸術祭等含めスクラップ・アンド・ビルド,そういった観点で見直しを行っていくということは既にお話しさせていただいております。その見直しの中でもって,新たに周辺地域の意味づけを強化するという,そういう考え方で行っております。事業費全体が令和2年度と令和3年度で上乗せになったという意味ではありません。 以上です。 ◆22番(林潤議員)  むしろ周辺部の分だけ上乗せになったんだったら分かりやすいのになと思っていたところです。本来合併に関わる予算で,菅原議員の質問でも周辺部への使い方なんかをしてきましたけど,本当にそこに使われるようなやり方を財政局も含めて考えていっていただきたいと思います。 最後,自主防災組織のところで,いろいろカバーをお願いしていくということなんですけれども,実際に必要なのは避難誘導とか具体的な動きで,意見を言うとか支援するだけじゃ間に合わない部分があるんじゃないかと思うんですが,そこが確認できるようになっていますか。 ◎河野広幸理事  今議員御質問のとおり,それぞれの連合町内会,単位町内会で事情が異なってまいります。もうそこは個別に確認を取っていくという方向で進めてまいりたいと思っております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で林潤議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして林敏宏議員。     〔13番林敏宏議員登壇,拍手〕 ◆13番(林敏宏議員)  皆様こんにちは。私は,公明党岡山市議団の林敏宏と申します。 1点目,行政,教育のデジタル化について,2点目,境界立会について,3点目,新生活支援について,4点目,オリンピック・パラリンピックの開催に当たってお尋ねします。よろしくお願いします。 それでは,大きな1番,行政,教育のデジタル化について。 昨年末,国から自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画が示されました。ここで,自治体のDX推進の意義として,新型コロナウイルスへの対応においてデジタル化の遅れという課題が顕在化したこと,この遅れに迅速に対処するとともに,新たな日常の原動力として,制度や組織の在り方等をデジタル化に合わせて変革していくこと,その中で誰一人取り残さない,人に優しいデジタル化を目指すこととして,住民に身近な行政を担う市区町村の役割は極めて重要であるとしています。 今後岡山市においても積極的にデジタル化を推進していただき,行政サービスの向上に取り組んでいただきたいと思い,以下お尋ねします。 まずは,デジタル化の推進体制の構築について伺います。 今議会での我が会派の代表質問で伺ったところ,大森市長から,新年度に向けて行政だけでなく地域社会を含めた岡山市全体のデジタル化の哲学,理念を踏まえ,戦略的に考え推進していく体制の強化について検討しているとの答弁がありました。ここで言われた岡山市全体のデジタル化の哲学,理念は,どこで誰が検討されるのでしょうか,お聞かせください。 その上で,その哲学,理念を踏まえ,岡山市全体のDXを戦略的に推進していくためには,岡山市行政としてどのような体制が望ましいとお考えでしょうか。現在既に設置されている岡山市情報化推進委員会に影響はあるのでしょうか。 あわせて,昨年2月に桃太郎のまち岡山「Society5.0」社会実装研究会の第1回目が開催されましたが,その後の状況と今後の取組についてお聞かせください。 次に,デジタル人材の確保,育成について伺います。 さきの答弁での,行政だけでなく地域社会を含めた岡山市全体のデジタル化を推進していくためには,専門的な知見を持ち,現場の実務に対してマネジメントやアドバイスを行うことができる人材の確保や育成が必要となります。岡山市では今年度,プロフェッショナル人材活用プロジェクトにおいて,「Society5.0」DX推進戦略マネージャーにお二人が就任されていますが,これまでの活動と今後の取組についてお聞かせください。 あわせて,デジタル人材の確保,育成について,当局のお考えをお示しください。 次に,計画についてお尋ねします。 国で示されている様々な自治体行政のデジタル化のスケジュールを見ますと,行政手続のオンライン化については2022年度を,住民基本台帳,税,社会福祉等の基幹情報システムの標準化,共通化については2025年度を目標時期としており,この期間に実現していくためには,関わる事業のスケジュールを策定し,計画的に取り組むことが必要だと考えます。 現在岡山市では,第六次総合計画後期中期計画が策定中であり,これを受けて来年度には,次期岡山市情報化指針の策定に入られることと思われます。 岡山市におけるデジタル化の取組を効果的に実行していくためには,国と足並みをそろえて取り組んでいくことが重要であると考えますが,現計画と比較して内容の充実や強化はされるのでしょうか。次期計画の策定について,今後の検討の方向性をお聞かせください。 具体的な取組についてお尋ねします。 昨年9月議会で押印の見直しや電子申請,手続のオンライン化についてお聞きしました。それぞれ現在進行中であると今議会でも答弁がありました。行政手続のオンライン化については,官民データ活用推進基本法において,オンライン化原則が定められていることや,コロナ禍を受けた時代の要請を踏まえ,市民の利便性に関する手続やライフイベントに関する手続もさることながら,業務の効率化効果が高いと考えられる手続も,より積極的,集中的に手続のオンライン化に取り組んでいただきたいと思います。 行政手続のオンライン化については,今後どのような手続のオンライン化が実施されていくのか,お聞かせください。 しかしながら,社会全体のデジタル化が進むにつれ,年齢,障害の有無,国籍,経済的理由などでその恩恵が受けられない方々が出てくることも想定されており,対策の必要性が求められてきます。午前中も岡崎議員がデジタルディバイドの話をされましたけども,このデジタルディバイドへの対策は現在どのようなお考えをお持ちでしょうか。 続いて,教育のデジタル化関連をお尋ねします。 来年度の当初予算案を見ますと,GIGAスクール構想によるICT活用支援事業として1億4,900万円が計上されており,事業内容は,学校へ訪問,支援を行う知見を有する人材の配置として,新たにICT支援員の配置が行われるようになっています。これまで何度かICT支援員の必要性を訴えてきた経緯もあることから,今回の事業化に感謝申し上げ,以下伺います。 このたびのICT支援員について,配置の基準,岡山市教育委員会が期待する役割をお示しください。また,教育委員会としてどのような検討と判断を行い,配置することに至ったのでしょうか。あわせてお聞かせください。 同じく来年度予算案には,市内全小・中学校へのデジタル教科書の導入事業が上げられており,英語のデジタル教科書が使用されるようですが,今回導入の判断に至った経緯と期待する効果,学校現場への本格導入までの取組についてお聞かせください。 プログラミング教育が小学校で必修化となり,1年が経過しようとしています。初めてのことが多く,現場での御苦労もあったことと思われますが,必修化初年度の御所見を伺います。 また,来年度は中学校でも新学習指導要領が全面実施され,プログラミング教育の必修化がスタートし,同時に1人1台端末も導入されることから,中学校ではどのような対応の下,授業が行われるようになるのか気になるところです。 中学校での対応についてお聞かせください。小学校での対応もあわせてお聞かせください。 昨年コロナによる休校での家庭学習支援としてインターネット学習支援事業を実施しました。岡山市立小・中学校に在籍する全児童・生徒約5万4,000人に対して,IDとパスワードを与え,活用できるようにしています。 以前お尋ねした際の答弁では,家庭でのさらなる活用を促すとともに,授業の中でも積極的に活用していきたいと考えているとのことでした。その後の活用状況についてお聞かせください。 また,授業の中でも積極的に活用していくとのことですが,端末導入後の活用はどのようにお考えでしょうか。 最後に,岡山市立学校における情報化基本方針について伺います。 このたびのGIGAスクール構想を受けて,現在内容の見直しが行われているところですが,予定では今年度末を目途に改定版が策定され,周知される予定と認識しています。これまでのものと比較して,内容の充実や強化されるものがあるのでしょうか。現在の検討状況と来年度の関連事業の取組について,教育長の決意をお聞かせください。 大きな2番,境界立会について。 岡山市では,境界確定の際に事業者から農業水利土木員に立会の要請を行っています。最近では町内会長に立会を求めていることも多いようで,地域からは境界が分からないのに行く意味がない,替わったばかりでこれまでの経緯が分からない,忙しいのに時間を指定され,そのために拘束されるなどの声を伺います。 岡山市は,地元精通者等の立会の連絡,要請は,立会を必要とする申請者側が行うべきものという考えで,行政は関わらないスタンスを長年取っており,申請者側として土地家屋調査士や行政書士,司法書士の方々が農業水利土木員や町内会長等の地元精通者に連絡し,要請を行っている状況です。 ところが,そもそもこの境界確定時に地元精通者等に立会を要請している自治体は,中国地方内では福山市の一部と倉敷市を除いて基本的にはないそうで,倉敷市も以前は岡山市と同様に申請者側が地元精通者に立会要請を行っていたようですが,現在は行政が地元精通者に対してオブザーバーとしての立会を要請しており,当日に地元精通者が不在でも立会は成立しているそうです。ちなみに,岡山県民局はそもそも立会を求めてはいないようです。 基本的に地元精通者が不在では,岡山市との立会が成立しないことから,ケースによっては申請者側が地元精通者に対して弱い立場に置かれることもあり,ここからトラブルにつながることもあるようで,倉敷市でも以前は同様のトラブルが起こっていましたが,現在のやり方に変えたことでトラブルもなくなったとお聞きします。 地元精通者の境界立会の要,不要について,岡山市のローカルルールの見直しを検討してはいかがでしょうか。もし行政が地元精通者等を必要とするのであれば,行政が地元精通者等に対し,オブザーバーとして立会の要請を行うべきと考えますが,御所見を伺います。 大きな3番,新生活支援について。 先日厚生労働省が発表した人口動態統計の速報値から,2020年に生まれた子どもの数が前年比2.9%減の87万2,683人で,過去最少になるとの報道がありました。毎年この後に出てくる確定値は,ここから約3万人から4万人減少することから,2019年の86万人をさらに下回る可能性が高くなっています。中には80万人を割り込むと見る研究者の試算も出ています。また,同統計から婚姻数や妊娠届も前年より大幅に減少しています。これらの結果には,新型コロナウイルス感染拡大の影響もあったと思われますが,初めて100万人を割り込んだ2016年以降,出生数の減少が続いていることから,他の様々な要因も捉え,効果的な施策を講じていく必要があると考えます。 まずは,若い世代の結婚や出産,子育てに対する不安を取り除くことが重要であり,国も不妊治療への公的医療保険の適用に踏み込んだところです。 岡山市が平成29年に行った若者支援に関するアンケート調査結果報告書を見ると,結婚について将来したいと思うかとの問いに対し,したいとの回答が80.7%,したいけどしていない理由としては,年齢や相手との出会いに関するものが多くなっていますが,経済的な理由も一定数あり,国立社会保障・人口問題研究所や内閣府が行った調査では,結婚の障害になっているものとして,資金や住居面の不安を挙げる人が目立っており,行政に望む取組も結婚や住宅に関する経済的支援が多く挙げられています。 今回この新生活を迎えるときの後押しとしての経済的支援について伺うようにしていましたが,調整した結果,経済的支援については,今回は要望とさせていただきます。 さきの調査では,結婚したいけどしていない理由として,出会いに関するものも多い結果が出ていましたので,現在岡山市が出会いのきっかけづくりとして行っている岡山市出会いのひろば事業について,これまでの状況と今後の取組をお聞かせください。 最後に,大きい4番,オリンピック・パラリンピックの開催に当たって。 新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により1年延期された東京オリンピック・パラリンピックですが,本日でオリンピック開催までは140日,パラリンピック開催までは172日となりました。 来年度の当初予算案にも今年度同様の予算が計上されており,事前キャンプ誘致活動やホストタウン事業の推進,関連イベントの実施に取り組まれる予定です。しかしながら,計画された当初とは大きく状況が変わり,内容等についても様々見直しや変更があるものと推察されます。このままオリンピック・パラリンピックが開催された場合に実施される事業の内容等について,どのような取組を行おうと検討されているのか,改めてお聞きします。 本市でオリンピックと言えば,1928年アムステルダムオリンピックに日本人女性で初めて出場し銀メダルを獲得した人見絹枝さん,1992年バルセロナオリンピックで銀メダル,1996年アトランタオリンピックで銅メダルを獲得した有森裕子さんが有名で,シティライトスタジアムには2人の銅像が建立されています。 本市では,人見絹枝さんの名を冠した人見絹枝スポーツ顕彰事業も行われており,これまでも多くのアスリートが受賞されています。 一昨年のNHKの大河ドラマにも登場して,全国的に広く知られることになった人見絹枝さんですが,57年ぶりの国内オリンピック開催に当たり,様々な場面で取り上げることは,日本人女性初のメダリストという功績をさらに広く知らせることができる絶好の機会だと考えます。 例えば,オリンピック関連イベントや11月に予定されているおかやまマラソンなどのスポーツイベントにおいて関連づけて取り組んではいかがでしょうか。御所見を伺います。 また,今大会で岡山市に縁するアスリートからメダリストが誕生した場合,岡山市としてはどのような対応をお考えでしょうか。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,林敏宏議員の質問にお答えします。 私は,境界の立会であります。 まず,事実として岡山市では地元精通者である農業水利土木員,また町内会長などに立会いを求めています。これはなぜかということでありますが,土地所有者間で意見に相違がある場合,地元精通者に助言をいただいたほうが境界確定につながるケースが多いということであります。しかしながら,今,林議員が御指摘のような点もございます。また,区画整理地区で一定の場合には立会を省略しているケースもあります。我々のほうにも土地家屋調査士会から要望が出ているところでもあり,若干この点に関しては私も問題があるんではないかと思っております。昨日この点について見直しができないかということを都市整備局に指示したところであります。 以上です。 ◎門田和宏総務局長  1番,行政,教育のデジタル化についての項の御質問にお答えいたします。 まず,デジタル化の哲学,理念は誰が検討するのか,望ましい体制についてですが,デジタル化の推進体制の検討については,公明党を代表されての福吉議員に市長が御答弁したとおりですが,その理念や方向性は,新年度に体制強化する部署において検討してまいります。今後はその部署が司令塔として総合調整と全体を推進する役割を担い,その下で総務局の情報部門が技術面の中心的役割を,行政改革推進室が業務改革の面から各業務のデジタル化を促進する役割を担うほか,業務担当課がそれぞれ責任を持ってデジタル化への対応を進めてまいります。 次に,岡山市情報化推進委員会への影響ですが,情報化推進委員会について,現時点では基本的な枠組みに影響はないと考えておりますが,その在り方については必要に応じ今後改善を図ってまいりたいと考えております。 次に,デジタル人材の確保,育成の考えですが,デジタル化を推進するための専門人材の確保は重要な課題と認識しており,来年度に向けて民間企業等職務経験者の試験区分の中で採用を検討しているところです。 また,人材育成については,職員全体のICT基本知識の底上げやデジタル技術を生かした業務改革の意識を持つことが不可欠であると考えています。そのため,ITの基礎的能力を証明するITパスポートの取得を促進する研修や,庁内の実例や他都市の先進事例を紹介する講演会の開催等により,デジタル化の推進を支える人材の育成に努めてまいります。 次に,岡山市情報化指針改定の方向性についてですが,次期情報化指針には,自治体DX推進計画における重点取組事項の内容を岡山市の状況に即して具体的に盛り込む必要があると考えています。 そのうち行政手続のオンライン化や基幹情報システムの標準化,共通化については,目標時期が定められていることから,各システムの更改時期の再検討が必要となります。今後国から提供される予定の自治体DX推進手順書やシステム標準仕様書などの詳細情報を踏まえ,本市としての方向性を明確にした上で,アクションプランとして定め,計画的に取り組んでいく必要があると考えております。 それから,今後どのような手続がオンライン化されるかにつきましては,公明党を代表されての福吉議員及び市民ネットを代表されての下市議員に御答弁したとおりです。 最後に,デジタルディバイド対策についての考え方ですが,デジタルディバイド対策は,行政のデジタル化を推進する上で欠かせない事項と認識しております。デジタル化を進めるに当たり,デジタル機器に不慣れな方でも容易に操作できる利用者目線で利用者に優しいシステムやサービスを提供し,それでも活用が困難な方々に対しては,その状況に応じた支援が必要であると考えております。 以上です。 ◎福田直政策局長  同じ項のうち,Society5.0の勉強会と外部人材の戦略マネージャーについてお答えいたします。 昨年の2月と6月に市内の大学から講師を招いてSociety5.0に関する勉強会を開催したことで,職員にとってよい刺激となった一方,実用化につなげるという面では課題もあったところであり,現在市内の大学とどのような形で連携していくか,改めて協議を行っているところです。 また,別の取組として,AI,RPAに関する庁内オンライン研修を実施したほか,外部人材を委嘱して防災対策などの分野でデジタル技術の活用に関する助言をいただいているところです。 来年度は,行政だけでなく地域社会のデジタル化を含めた現行の情報化指針を改定することになりますので,その中で外部人材からの助言も受けつつ,岡山市のデジタル化のあるべき姿を描き,それを実現してまいります。 以上でございます。 ◎菅野和良教育長  同じ項,教育に関する点について順次お答えしてまいります。 ICT支援員の配置の基準,期待する役割,またどのような検討,判断を行ったかというお尋ねですが,GIGAスクール構想の実現に向けまして,学校を支援する専門的な人材の配置が必要だと考えております。まずは,今年度,教員が基本的な操作を身につけた上で,来年度は授業時のサポートや授業づくりの助言を行うICT支援員を配置し,教員の資質を段階的に向上させてまいりたいと考えているところでございます。 なお,ICT支援員は,各学校に月2回配置する予定としております。 次に,英語のデジタル教科書につきまして,導入の経緯と期待する効果及び導入までの取組についてでありますが,現行の教育大綱では学力向上に取り組み,令和元年度の全国学力・学習状況調査の結果は,国語や算数,数学では全国平均に到達することができましたが,英語については全国平均に到達していないことが分かりました。そこで,GIGAスクール構想により配備した1人1台端末に英語のデジタル教科書を導入することにより,子どもたちが主体的に英語の発音を繰り返し聞いたり練習したりできるようにして,英語力の向上を図りたいと思います。 今後はデジタル教科書の有効な活用場面や活用方法などについて研究し,学校へ情報提供してまいります。 次に,プログラミング教育の必修化初年度の所見,また来年度からの中学校及び小学校での対応でありますが,今年度,物事の仕組みを理解し,順序立てて考えていく力などを培うプログラミング教育が小学校で必修となり,算数と理科を中心に円滑に学習を進めることができております。今後は他教科でのプログラミング学習や1人1台端末を効果的に活用した学習についても研究してまいります。 また,中学校では,既に技術・家庭科の技術分野においてプログラミング教育を行っており,今回の改訂に関する大きな混乱はないと考えておるところでございます。 次に,インターネット学習支援事業について,家庭や授業の中での活用状況,また端末導入後の活用でありますが,教育委員会では,インターネット学習支援事業で導入したICT教材につきまして,学校に対して長期休業前等の機会を捉えて,家庭での活用を促すよう依頼してきたところです。 家庭で活用している児童・生徒数は,導入当初から少し増えてはおりますが,大きな変化はございません。 また,授業において,学習内容の復習場面などで本教材を活用した例などがあり,1人1台端末においても今年度は本教材を活用できるよう設定しております。 この項最後に,岡山市立学校における情報化基本方針の改定に向けた検討状況,また来年度の関連事業の取組についてでありますが,現在岡山市立学校における情報化基本方針については,GIGAスクール構想により整備した1人1台端末の効果的な活用や教育委員会の推進体制強化など,新たに加えていく内容を検討しており,今年度中に改定版を策定する予定であります。 来年度は,新設する情報教育推進室を中心に,教員のICT活用スキルを向上させるためのICT支援員によるサポートや研修の充実,学校の働き方改革を推進するための文書のデジタル化などを行うとともに,学校では児童・生徒の情報活用能力を育成するためのカリキュラムの作成を行うことで,方針実現に向けた取組を加速化させてまいります。 以上でございます。 ◎近藤康彦岡山っ子育成局子育て支援担当局長  3番の新生活支援についての項,出会いのひろば事業についてお答えします。 平成19年から始めた岡山市出会いのひろば事業は,これまで15年間で77回実施し,延べ4,147人の参加があり,13組が結婚に至っています。 本年度は,コロナにより顔を合わせる形での出会いの場が減少する中,アクリル板の設置など十分な感染防止対策を取りながら2回実施しました。48人の募集に対し84人の申込みがあり,8組のカップルが誕生しております。 当日のアンケートでは,リモートではなく対面で話ができてよかった,一人の人とゆっくり話せる時間があったなどの御意見をいただいております。 今後も直接会って話すことの大切さに着目し,ソーシャルディスタンスをメリットに変えるような工夫をしながら取り組んでまいります。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  大きな4番,オリンピック・パラリンピックの開催に当たっての項,まず東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けての取組です。 来年度の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた取組としては,オリンピック聖火リレー,パラリンピック聖火フェスティバル,ブルガリア共和国などからの事前キャンプの受入れ,ブルガリア共和国,台湾を相手国,地域としたホストタウン交流事業などを予定しております。 新型コロナの影響により,今年度は予定していた事業の多くが中止,延期となりましたが,来年度は東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた動きを踏まえ,新型コロナウイルスの感染防止対策を行いながら実施してまいりたいと考えております。 次に,人見絹枝さんの功績を広く知らせる取組についてです。 日本人女性初のメダリストである人見絹枝さんの功績は,岡山市人見絹枝スポーツ顕彰や山陽女子ロードレース大会の10キロメートル部門を人見絹枝杯とする等により,岡山市民の誇りとして広く知られているところです。 今後もその功績が県内外に広く引き継がれていくよう,スポーツイベントの開催に当たってどのような取組ができるか検討してまいります。 この項最後です。本市ゆかりのメダリストが誕生した場合の対応についてです。 人見絹枝スポーツ顕彰の表彰により功績をたたえるとともに,懸垂幕やデジタルサイネージを活用したお祝いメッセージの発信を考えております。また,新型コロナウイルスの感染状況などを考慮しつつ,市民の皆様と共に祝うための方策や工夫について検討したいと考えます。 以上です。     〔13番林敏宏議員登壇〕 ◆13番(林敏宏議員)  御答弁ありがとうございました。 順番に確認,質問させていただきたいと思います。 まず最初に,行政,教育のデジタル化についてです。 体制についても御答弁いただきました。何やら司令塔がちゃんと明確になるというふうな意味のある答弁だったんじゃないかなあと聞こえたんですけども,そこは本当に,今既にICT推進課とかがありますけども,逆にそういう今回もデジタル化をしっかりとプッシュできるというか,旗振り役になれるような司令塔になるのかどうかというのだけ改めて確認させていただきたいなと思います。 それと,行政手続のオンライン化です。 もう後ろが決まっていることもあるんですけども,中身もよくよく見ていただいて,何をどうオンライン化すれば,よりそういった関係する方々の生産性の向上につながるのかというふうなのをよく検討していただいて進めていっていただきたいなと思います。これは要望させていただきます。 また,行政のデジタル化については,9月の質問でもさせていただき,そのときにも引用しましたが,野村総研の研究調査で,デジタル化は価格やコストを押し下げる効果があると。デジタル化による手続のオンライン化や自動化は,住民の負担軽減につながり,消費者余剰を向上させると。行政のデジタル化が進んでいる北欧諸国は,だから生活満足度が高いというような結果が出ています。また,同じ調査でも,野村総研は独自の指標というのをつくっていて,デジタル・ケイパビリティ・インデックスというのを考案しているらしいんですけども,これを都道府県別に見ると,これが高いところほど生活満足度も高くなるという相関関係があったという結果が出ているそうです。 さきの11月議会で幸福度の話をさせていただきました。満足度も幸福度も同じ方向のものだなと僕は考えています。なので,岡山市がこれから進めるデジタル化の方向性がこれと同じだと考えてもいいのかどうか,そこはまずさっき言った哲学,理念じゃないんですけども,そこにきっちりあるのかどうかというのを確認させていただきたいなと思います。 あと,教育のほうですけども,デジタル教科書が今回導入されるということです。国のほうで中教審とかでいろいろ検討が行われていました。この間も中間まとめが出ています,案ですけども。その中でも「GIGAスクール構想により整備される1人1台端末において,デジタル教科書を効果的に活用した教育を進めることは,児童生徒の「個別最適な学び」と「協働的な学び」を充実させ,新学習指導要領の目指す「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に資するものと考えられる」と定義されております。 しっかり今回の英語のデジタル教科書をやっていただきながら,また次を判断していただきたいと思うんですけども,今後,他の教科について導入の可能性はあるのかないのかだけ確認させていただければと思います。 あと境界立会について,市長ありがとうございます。しっかり指示を出していただいたということですので,今度受け手のほうで,しっかり今後見直しについて検討していただけると思ってよろしいんでしょうか。確認させていただければと思います。 あと,オリンピック・パラリンピックについてですけども,開催できるかどうかというのはまだ全く分からない状況ですけども,出場する選手,またこれから出場の可能性がある選手に対して,市長からぜひエールを送っていただければと思うんですけども,よろしくお願いします。 以上です。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  林議員とは市長室の打合せする大机で何回かお話しさせていただいたことがあると思いますが,林議員が座られたところの右手に岡山市から出場される,ないしは出場される可能性の高い選手のサインなどが飾られています。渋野日向子さんは2か所飾られておりますし,シーガルズの宮下さんもそうであります。また,マラソンの前田さん,IPUにおられた方ですけども素根さんなど飾らせていただいているところであります。 我々としては,当然こういう選手を応援していこうというメッセージのためにあそこに飾らせていただいているところでありまして,渋野選手も今世界ランキング10位台をまだたしか保っていると思うわけであります。岡山の選手がオリンピック・パラリンピックで活躍し,特に今さっきの話でいきますと,人見絹枝さんも800メーター銀メダルでありますし,有森裕子さんも銀メダル,銅メダル,ぜひ次の東京オリンピックで金メダルを獲得していただきたいと思います。我々みんなで応援したいと思いますんで,よろしくお願い申し上げます。 ◎門田和宏総務局長  旗振り役になれる司令塔なのかということでございますが,司令塔ということでございますので,岡山市全体の情報化施策をある意味牽引しながら全体調整を図っていくということでございます。 もう一つ御質問で,デジタル化が生活満足度の向上等につながる,相関関係があると。同じそういう方向を向いているのかという御質問だと思いますが,哲学なり理念なりということを検討していく際には,当然行政のみならず地域社会のデジタル化ということも念頭に置いて検討してまいりますので,基本的な方向性は議員おっしゃるとおりかなと思っております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  デジタル教科書の今後のスケジュールといいますか,導入の可能性なんですが,国のほうでも導入については検討されているということをお伺いしております。具体的には把握はできておりませんけれども,今回英語のデジタル教科書を導入するということで,その効果をしっかり検証して,他の教科についても可能性を探ってまいりたいと思っております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  境界立会についてです。 昨日市長からも指示がありました。何ができるか検討してまいりたいと思います。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で林敏宏議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして吉本議員。     〔31番吉本賢二議員登壇,拍手〕 ◆31番(吉本賢二議員)  皆さんこんにちは。自民党市議団の吉本でございます。 昨年の2月議会,コロナの話が出てきて,代表質問をこの議会でもして,人数を各会派で絞って議会をして終わったというようなことがあったと思います。あれからもう1年。コロナの患者においては,ゼロの日もありますが,まだ本当に絶えることもなく日々日々出ているのが現状でございます。本当に気をつけなきゃいけないなという反面,やはり町なかの飲食店などの疲弊については本当に厳しいものがあるなあと日々感じております。今議会では,代表質問,個人質問等で経済対策を,経済対策をということで多くの議員さんが訴えられました。 市長におかれましては,年度明けに来年度予算で国の予算を使いながら早急にやっていかれるということを言われておられます。ただ,やはり感じるところは,本当に飲食店にとっては,今日,明日がもう閉まる,閉まらないの瀬戸際なところもあると思っております。岡山市の職員さんにとっては,ここで人事異動があったり,また年度末ということもあって本当に多忙な時期だと思いますけど,やはり個人的,いやいや,もう町なかの多くの方が一日も早い岡山市の経済対策を出して活気のあるまちに戻していただきたいなというふうに思っていますので,ぜひとも市長はじめ当局の皆さん,よろしくお願い申し上げます。 では,通告に従いまして質問に入らせていただきたいと思います。 1番,教育施策についてでございます。 本当に今年度の小学生,中学生にとっては厳しい,厳しい1年であったのではないかなと。卒業式も在校生がいない中,また入学式も,また運動会もいろいろな形で変わりながら,修学旅行,海の学校,山の学校,もう宿泊することもほとんどなく終わってしまう。ここでまた卒業式がやってきますけど,昨年と同じようなやり方のところが多いのじゃないかなと思っております。 今岡山市のほうでは岡山市総合教育会議を開き,4年前につくられた岡山市教育大綱の第2期がほぼほぼできつつあると聞いております。今議会でも,本日も山田議員,林議員のほうからもありましたとおり,教育に関しては本当にここにおられる議員さん,関心が強い。今回は35人学級の件,GIGAスクールの件,本当に大きく変革しているような年ではないかなあと思いますので,私も質問させていただきたいと思います。 1,以前は弁護士さんなど民間人に教育委員長になっていただき,教育委員会を開き,政策,施策等を決めてきました。ただ,平成27年度より主催者,招集権者を市長とし,総合教育会議を開催しています。このような体制から5年が経過しておりますが,岡山市総合教育会議への評価,学校や教育方針がどのように変わったのか,教育長の御所見をお願いいたします。 2,来年度より土曜授業はやめます。この授業を始めた経緯とやめる理由を御説明ください。また,令和3年度より新しく,もしくはなくなったりする施策,政策について御説明ください。 3,教員採用試験の倍率は今どうなっておりますでしょうか。 4,令和2年4月時点で担任をしている講師は何人おられますか。ただ,なぜ年度初めから講師の方がおられるのかもあわせて御説明ください。 5,35人学級について,小学校3年生以降を令和4年より順次した場合,想定上4年間で約80学級増が見込まれるという答弁がありました。今は2年生までが35人学級ですが,加配定数を利用して3年生以上で35人学級を選択している学年ごとの学校数をお示しください。 6,少人数指導の成果を御説明ください。また,今後はどうなるのか,あわせてお願いいたします。 7,令和3年度当初予算で英語のデジタル教科書や英語教育推進事業が提案されています。どのように分析した結果,提案されたのかも御説明ください。 8,GIGAスクール構想について,令和3年度は1日当たり何時間程度パソコンを使用するのか,また実際どのようなことをするのかを説明ください。 GIGAスクール構想の将来像を御説明ください。 2番です。市有地,県有地について。 この質問をしようと昨日から準備してまいりました。しかし,今日の山陽新聞の全県版のところに大きく岡山市施設整備を一時凍結というような件が載ってしまいまして,その件について聞くわけじゃありませんけど,偶然でございますので,取りあえず聞いてください。 内尾の県有地を県から取得し,グラウンドゴルフやソフトボールの全国大会が開催できるようなスポーツ施設を整備するため,今年度土地購入費7,361万円が可決されています。ただ,コロナ禍でこの内尾の交渉が中断され,その結果,減額する議案が出されています。スポーツを愛する者といたしましては,残念で仕方ありません。 ここでお尋ねいたします。 1,副市長,内尾県有地については,副市長と副知事との懇談において,岡山市と岡山県の相互の貸付地というテーマの中の一つとして話をされてきたと思います。この相互貸付地等の議論については,どういった経緯で副知事との会談に取り上げられたのか。 また,内尾県有地のほかに具体的にどういったものがあり,年間の借地代とそれらは今どういう状況なのかを御説明ください。 また,その中に内尾県有地が入っているのはどういう経緯なのか,御説明ください。 2,なぜ内尾の交渉は中断になったのか,御説明いただきたい。また,どうなったら再開するのか,御説明いただきたい。 ここで,新聞のコメントのとおりですという答弁だけはちょっとお控えいただきたいなと思いますので,お願いいたします。 次に,市有地の有効活用についてお尋ねいたします。 3,津島北斗住座の一部住民の皆さんが,北長瀬みずほ住座へ転居されました。跡地活用について地域要望も出ていますが,どのような計画を持っているのか,お示しください。 4,公立幼稚園・保育園などを統合していますが,伊島保育園などは統合の末,閉鎖状態となっています。このような閉鎖状態になっている園は幾つあるのか。 また,伊島保育園の跡地について,コミュニティハウスへの移転活用といった地域要望も出ています。どのような計画を持っているのか,お示しください。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎菅野和良教育長  大きな1番,教育施策についての項,順次お答えしてまいります。 まず,岡山市総合教育会議への評価,学校や教育方針がどう変わったのかというお尋ねでございます。 総合教育会議では,市長と教育委員会がオープンの場で岡山市の子どもの現状や課題について議論を重ねたことで,岡山市が目指す教育の方向性が明確になるとともに,広く市民にも伝わったのではないかと思っております。 総合教育会議の議論を基に,平成28年度末,第1期となる教育大綱が策定されましたが,この後学校では,授業づくりや問題行動等について協議することが増え,授業改善や組織的な取組が進みました。また,教育委員会が全ての学校を訪問して,学校運営や授業改善等への指導,助言をしたり,校長会などとの定期的な情報交換を進めたりしたことで,教育委員会と学校との信頼関係が強まるとともに,目標達成に向けた意識が高まったと感じているところでございます。 続いて,土曜授業を始めた経緯,やめる理由について,また令和3年度から中止となる施策,政策があるかというお尋ねです。 土曜授業は,平成27年度から開かれた学校づくりとよりよい教育課程の編成に向け,岡山市全体で授業や行事の公開を年3回実施してまいりました。 やめる理由としましては,全校設置ができた学校運営協議会の協議を通して,学校と地域の連携・協働体制を構築することが期待できること,また子どもたちの負担軽減や教員の働き方改革の視点で見直しが必要であったためであります。 今後も振替休業日を設定した土曜・日曜参観の実施はお願いしてまいりたいと思っております。 なお,イオン岡山を会場に小・中学校の様々な学習や取組を紹介することを狙いとしたおかやまっこ未来フェスタの事業も令和3年度から中止いたします。 次に,教員の採用倍率,それから令和2年4月時点の担任をしている講師数と年度当初から講師がいる理由,また小学校3年生以上で加配定数を活用して35人学級を選択している学年ごとの学校数について,一括してお答えいたします。 令和元年度実施の採用試験の倍率は3.5倍,令和2年度の実施は4.2倍でありました。 通常学級を担任している講師の数は,令和2年4月当初の時点で,育休等の代員を含め,小学校で137名,中学校で34名であります。講師は,産休,育休,病休の代員及び年度ごとの学級数の増減に対応するため配置しております。例えば,40人学級である場合に,41人の学年があった場合,もしその1人の子が転校した場合には2クラスの想定が1クラスになります。そういうところは,講師を張らざるを得ないと判断しておりまして,そういったのが年度ごとの学級数の増減に対応するということでございます。 今年度,加配を活用して35人学級を選択している小学校は,3年生は5校,4年生は2校,5年生は2校,6年生は3校であります。 次に,少人数指導の成果と今後についてでありますが,学校は児童・生徒の実態に応じて習熟度別やティーム・ティーチングによる方法を選択して少人数指導を実施しております。個に応じた指導に,より分かる喜びを味わえるようになったり,個々の理解や意欲などをしっかり把握することができるようになるなど,きめ細かな指導につながっております。 今後も少人数指導に加え,習熟度別サポーターなどの活用により,引き続き学力の向上等に努めてまいります。 次に,英語のデジタル教科書や英語教育推進事業について,どんな分析を基に提案しているのかというお尋ねです。 グローバル化や情報化が進み,子どもたちは急速に変化する世の中に対応する力を身につけることが求められております。また,岡山市では,現行の教育大綱の下,学力向上に取り組み,国語や算数,数学は全国平均に到達しましたが,英語については全国平均に達していない状況がございます。 これらのことから,子どもたちが主体的に英語の音声を繰り返し聞いたり,練習したりできるデジタル教科書を導入するとともに,教員の指導力・英語力向上を目指した英語教育推進事業を通じて,子どもたちの英語力の向上を図ってまいります。 この項最後に,令和3年度の1日当たりのパソコンの使用時間,実際の活用,GIGAスクール構想の将来像についてお答えいたします。 令和3年度の1人1台端末の使用につきましては,毎日どの学校でも1日1回以上の活用を最低限目指しております。実際の活用につきましては,実験や観察の様子を写真や動画で撮影したり,インターネットで必要な情報を収集してプレゼンテーションで発表したりするなどの活動が考えられます。 このGIGAスクール構想により,岡山市立学校における情報化基本方針に掲げております児童・生徒の情報活用能力の育成,教員のICT活用による授業改善,学校のICT活用による働き方改革を強力に進めていくことになりますが,これまでの教育活動も大切にしながら,そこへICTのよさを組み合わせて,新たな学校改革を図ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ◎古橋季良副市長  2番,市有地,県有地についての項,相互貸付地等の議論が副知事との懇談に取り上げられた経緯と内尾が入っている経緯についてお答えいたします。 副知事との懇談につきましては,県と政令市との役割分担を図り,相互の連携,協力を推進するため,平成26年度から年に1回開催しており,例えば今年度は新型コロナ感染症対策を取り上げるなど,幅広く話合いをしてきたところでございます。 市と県が互いに貸したり借りたりしている,いわゆる相互貸付地等については,かねてより担当部局による協議を行っておりましたが,平成26年度から始まったこの副知事との懇談でも議題の一つとして取り上げてきました。 その中で,内尾県有地については,相互貸付地ではありませんが,これに類するものとして懇談の中に入っていたものということでございます。 以上です。 ◎重松浩二郎財政局長  同じ項,市と県の相互貸付地等の具体的な内容,年間の借地代や状況についてお答えします。 相互貸付地等につきましては,県との協議により県に貸し付けている旧岡山西警察署跡地約1,870平方メートルを平成19年度から年額約370万円で有償とし,また県から借り受けている勤労者福祉センターの駐車場敷地の一部約825平方メートルを令和2年度から年額約165万円で有償とするなど整理を進めてきたところです。 以上です。 ◎中原貴美市民生活局長  同じ項,内尾の多目的広場整備事業についてです。 新型コロナの影響は市税収入の大幅な減少や社会保障関係費の増加など,市財政に大きな影響を及ぼしており,南区内尾の多目的広場整備事業につきましては,立ち止まって考える必要があると判断したものです。そのため,事業の再開については直ちにお示しすることができません。 ◎亀井良幸市民協働局長  同じ項,伊島保育園跡地のコミュニティハウスへの移転活用の地域要望についてお答えします。 伊島学区には,築38年経過したコミュニティハウスがありますが,狭小地であることなどから,地域より旧伊島保育園への移転,再生の要望をいただいております。 伊島コミュニティハウスについては,今後大規模改修を行う予定としておりましたが,旧伊島保育園の耐震化不要部分を活用した再整備を行う場合,長期的な維持・建設コストの比較では,移転,再生のほうが費用対効果が高く,また地域の希望する利便性も向上することから,コミュニティハウスとして必要な敷地面積に限るという前提の下,移転,再生の方向で関係部署及び地域の方々と協議してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田渕澄子岡山っ子育成局長  同じ項,公立園の中で閉鎖状態になっている園数についてお答えします。 令和3年2月末現在で,廃園または休園している園は,幼稚園6園,保育園3園の9園となっております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,津島北斗住座の跡地利用についてです。 津島北斗住座の跡地につきましては,市内部で利用の意向について呼びかけを行っており,希望がある場合には所管替えについて協議を行い,希望がない場合は一般競争入札にて売却することになります。 令和3年度は,売却に向けて境界確定等を行う予定としておりますが,現時点では地元要望を受けて敷地の一部を児童遊園地の拡張用地として利用したいとの相談があり,協議中でございます。 以上です。     〔31番吉本賢二議員登壇〕 ◆31番(吉本賢二議員)  答弁ありがとうございました。 教育の件でございます。 7年前だったと思います。土曜授業の件。当時,この土曜授業の件が出たのと,頑張る学校応援事業というのが出ました,県の事業でしたけど。あのときも両方かんかんがくがく議論して,頑張る学校応援事業についてはどこを選ぶんだとか,どこにお金を渡すのか,100万円だったと思いますが,そういうような議論をして,県が事業を終えたからということで岡山市も終えたような記憶があります。土曜授業に関しても,当時から,振替休日を取らずに本当に学校の先生,また地域の皆さんも大丈夫なんだろうかと。地域や団体にも大変な迷惑をかけるんじゃないんかというようなこと,あのときもずっと議論してきたと思います。 7年たって,地域に開かれた学校ができましたよということなんですけど,私個人的にはそんなに変わっているんだろうかと。団体ができましたよね,学校運営協議会というものができて,全校にできたからということなんですけど,まだまだ足らない部分もあるんじゃないんかなと。ただ,多くの先生方はやめることを望んでいたのかもしれませんけど,そのあたりについて,この7年間やってきて,教育長の思い,どれぐらいまで達成できたんかということを改めて御説明いただきたいなと思います。 よろしくお願いします。 ◎菅野和良教育長  土曜授業についてのお尋ねでございますが,まず地域協働学校,コミュニティ・スクールの推進について,昨年度で全校に指定することができたと,そういうことで開かれた学校づくりについては一定の成果を上げてきているなあということは思っております。ただ,同時に形骸化している部分もあるんではないかということで,今後もその開かれた学校づくりについてはしっかり力を入れていかないといけないということであります。 先ほど数年前に始まった土曜授業がなくなるということで,そのときと大きく変化があったのは,働き方改革の件だろうということ,それから小・中学校にエアコンが設置されて夏休みの短縮が可能になったということで,私は大きな2点だと思っているんですが,振替を取らない土曜授業というのをなくしてもいいなという判断に至りました。 以上でございます。 ◆31番(吉本賢二議員)  働き方改革の話をされたと思います。来年度は,予定では8月30日から2学期が始まって,要は2日間夏休みが──今年度よりはちょっと変わったかもしれません,コロナの関係で変わったかもしれませんけど,本当に働き方改革は進んでいるんじゃないんかなあと思います。まずは留守番電話の導入をされたり,部活動の日数制限をされました。 ただただ,英語の授業が増えたり,プログラミング教育,また後で質問させてもらいますがGIGAスクールの件であったり,研修等々があったと。また先般も出ましたように,育児休暇が取れていないというようなことだけを聞くと,まだまだやっぱり働き方改革は進んでいないんじゃないんかなあと思われますが,教育長の御見解をもう一度お願いいたします。 ◎菅野和良教育長  働き方改革については,まだまだこれからしっかり取り組んでいかないといけないということを思っております。ただ,やはり我々も国からの方針を出されたり,様々な場面で必要性を訴えられたことで,今議員おっしゃってくださったようないろんな施策を打ってまいりました。即効性があるものもあるかもしれませんが,これからじわじわと効いてくるものもあるかなあということも思っておりますし,いろいろな施策をしっかり吟味しながら進めていくということも必要かなあということも思っております。 働き方改革で,ただ単に先生が楽になればいいとかということではなくて,子どもと向き合う時間がしっかり確保できるというのが大きな目的でございますから,そのことを主眼に置いてこれからもしっかり進めていきたいと思っております。 ◆31番(吉本賢二議員)  学校の先生ということで,子どもから見たら学校の先生というのは正規の先生と,先ほど聞かせてもらった講師の件があります。この間答弁があったと思います,今小学校の通常学級が1,171学級あって137人,おおよそですが10%ちょっとかなあと。中学校においては497学級の通常学級において34人,これは若干ですけど6%ぐらいかなあと思います。確かに教育長から御説明いただいたように,始業式の当日,入学式の当日の人員の入替えで,4月1日におられた先生がいきなりおられなくなるというのが今の現状でございます。やはり正規,非正規の比率の問題ですよね。これは,質の担保という問題があるのもよくよく分かっております。ただ,今現状,先ほど聞かせてもらった教員の採用試験の倍率がまだ3倍を超えている,要は3.5倍とか4.2倍という数字であれば,若干ですけどまだ余裕があるんじゃないのかなあと思います。 逆に保護者の立場に立てば,我々議員からすると,いきなり先生の数を採ってしまうと大量退職になってしまうときにまた困るというふうなひずみが出てくるのはよく分かっておりますが,我が子の先生が採用で合格した先生ではなくて,もう昨日,今日に決まったとまで言いませんけど,私は何回もここで言わせてもらったように,講師の方の質が悪いとは決して思っておりませんけど,イメージかもしれませんけど,我が子が1年間講師の人に担任をしてもらうというのはやっぱり気になるんじゃないんかなあと思われます。 そういうあたりについて,講師の件,要は正規,非正規の比率の件に関して教育長の御所見をいただきたい。 ◎菅野和良教育長  通常学級の担任については,今議員がおっしゃってくださったように,小学校で大体12%弱,それから中学校で7%弱が講師となっております。この数が多いのか少ないのかというのは,全国的な傾向とかそういうことにもよるんではないかと思うんですが,再度繰り返しますけども,これから子どもの数が減少するかもしれないので,我々としては増えたから採用数を増やす,そのときそのときによって採用数を増やしていくとかということではなくて,安定的に採用することで質の担保を図っていくというのが岡山市教委としての考えでございます。 講師のことについては,一般の方がそういう思いを持たれているというのは,それを否定するものではないんですけども,私校長をしておりましたときに,はっきり言って講師のほうが,レベルが高いなあと思った方も多々おります。保護者の方は,講師も講師ですが,新採用の先生を嫌う方もいます。しかし,保護者の方に申したいのは,学校でもしっかり頑張りますし,保護者としても,若いということは本当に子どもにとってもいい影響があると思うので,しっかり育てていってほしいということを申したいと思います。講師だからとか,そうでないからということではなくて,しっかり資格を持った方が担任をするなり代員として配置しておりますので,御理解いただきたいと思っております。 ◆31番(吉本賢二議員)  本議会で35人学級の件が大分話題になっております。今の予定では5年後までに80クラスぐらい増えるんじゃないんかなあと。ここでまた出てくるのが先生の問題かなあと思います。少人数指導というものをここ長い間続けていただいております。最初に聞いたときに本当にこんなんがあるんだろうかと,習熟度別に理解ができている子と,ちょっとなかなか算数なんかが理解ができてない子をこうやって分けて徹底的に教えると。私,市長にもお伝えしたいんですけど,小学校の偏差値が今51まで上がったのは,まさにこういうような地道なことだと私は思っているんです。ですから,今度もこういう地道な活動は続けていただきたい。ただ,加配定数の件であったり,この少人数をうまいこと使っていかないと,35人学級になったときに上手にそんな先生の数を増やしてくれるってことは考えにくいんじゃないんかなあと。というと,今までやっていることが,40人学級のときにはこういうこともやれていたけど,35人になったからもう先生がいなくなってしまうとできなくなるんじゃないんかなあと思います。 岡山市として35人学級を選ばなきゃいけないのはもう仕方ないことなんで,そういうあたりを含めて,今後の対策ですよね,5年後の対策を含めて御見解をいただきたい。 ◎菅野和良教育長  少人数指導をするためには少人数加配というものが必要になってくる。今の制度では,35人学級を補完するためには──もちろん法律で決まっておりますから35人学級にしていかんといけんのですけども──今まで加配でついていた人を崩していくというのが今の現状であります。要は少人数ができるようにこれからも岡山市で勤めていこうという人をしっかり増やしていくということが大きな課題でございます。これまでも採用試験に合格しなかった方についても,しっかり岡山市で働いてもらえるように働きかけをしております。そういったことで,要は数の確保をしっかりしていくということが一番大切なことかなあと考えております。 以上です。 ◆31番(吉本賢二議員)  この項最後ですけど,GIGAスクールの将来像についてでございます。 今市長を中心として総務局がつくっているような形になりますけど,教育大綱の件でございます。学力の向上,それと問題行動等の防止及び解決,いわゆる不登校が一番だと思います。先ほど教育長のほうから将来像をいろいろ語っていただいて,国の指針なども言っていただきました。これは私の思いかもしれませんけど,将来的にはAIを導入して,例えばですけど宿題,ドリル,それから学力テストですね,小学校6年生と中3にあるやつ,それから学力アセス,そういうもの全てのデータを残して,中学校へ上がるときもそのデータをその子に対しては持っていくと。そしてAIが判断する,この子の弱点はここなんですよ,それを中学校までに何とか直しましょうねというようなのが学習能力を上げる一つじゃないかなあと。 不登校の子に関して,何人の方も提案されましたとおり,タブレットがあって下の画面が写るようなカメラさえある。リモートですよね,テレワークじゃないけど,テレスタディーということで,学力というものは絶対必要だと思うんです。そういうことさえできれば,この教育大綱は本当に目標に近づいていくんじゃないんかなあと。 ただ,教育なんで,最後は人と人との接しだと思います。そういうあたりは,今おられる担任の先生を中心としてやっていただきたい。今岡山市には何千人もの先生がおられる,生徒・児童を入れると約5万人の方がおられるんじゃないんかなあと。今回大きな,大きな変革の年だと思います。市長や我々議員は将来こういうことをしたいんですということで立候補させてもらって今こういう立場におらせてもらっています。教育長の一言一言,この将来の像が今の子どもたち,保護者にとっては本当に大きく影響することじゃないかなあと思います。 もっともっと将来を見据えて,こういう位置までこのGIGAスクールを使ってしたいんですというのを語っていただきたい。 お願いいたします。 ◎菅野和良教育長  GIGAスクール構想でできることというのは,もう本当に様々なことが,いろんな可能性を秘めているものであろうと思います。例えば,私は子どもたちが勉強したこと,それをインプットしたことを自分の中でかみ砕いてそれをアウトプットする,表現していくという,この繰り返しが勉強だと思っているんですが,そこにタブレットといいますか,コンピューターのICTの効力というのは物すごいものがあると思います。そういったことを積み重ねながら,一人一人の子どもがいろんな場面で必要な情報を集めて,挑戦と選択を繰り返していくような子ども,そういう子どもが育っていければいいなあということを思っています。 それから,議員も御指摘がありましたけども,多様で大量の情報を収集,整理,分析できる,これもICTの大きな力だと思うんですけども,こういうことで働き方改革にもつながるし,それから先生のスキルアップにもつながる,そういったこともあると思います。こんなよさをしっかり授業に取り入れていくということと,それから教育委員会と学校が一緒になって,ただ早急に,とにかく機械が使えればいいんだということではなくて,地道にこつこつと積み上げていきたいなということを思っております。 以上でございます。 ◆31番(吉本賢二議員)  ありがとうございました。ぜひともよろしくお願い申し上げます。 市有地,県有地の件でございます。 副市長,ありがとうございました。取りあえず確認は財政局長にさせていただきますけど,今回この議論の中で,県と市の土地の交換ですよね。要は旧西警察署と勤労者福祉センターの駐車場のところ,これを交互に土地を交換して,その差額,要は土地の評価分が内尾のところの土地の購入につながるんか,そういうイメージでよろしいんでしょうか。 ◎重松浩二郎財政局長  相互貸付地を整理しようという話の中で,いろいろな可能性を探ってきたと思いますけども,今のお話にありました旧岡山西署跡地,それと勤労者福祉センターを交換して,その差額を内尾県有地の取得に充てるといった経緯はないと認識しております。 以上です。 ◆31番(吉本賢二議員)  ないということは──ごめんなさい,もう一回,何で内尾が出てきたんかという話をしてもらえますか。市民生活局長でもどちらでも結構なんですけど。 ◎中原貴美市民生活局長  今回予算化していた金額については,議員御紹介のとおり7,000万円余ということで,内尾だけの土地の価格とは違うものと私は認識しております。 以上です。 ◆31番(吉本賢二議員)  それは分かっていますよ,もちろん。整備費が入っておるのは分かっとんじゃけど,その内訳も含めてになるけど,土地と土地の交換の差額分がこれなんかということを質問したら,違いますよって言うんで,何でじゃあ内尾が出てきているんですかというのが質問なんだけど。もう一遍,すいません,お願いします。 ◎中原貴美市民生活局長  県有地と市有地の整理をする中で,その差額について,今回は差額は7,000万円ですけれど,すいません,その中には内尾も含まれて整理しようとしたものです。 以上です。 ◆31番(吉本賢二議員)  分かりました。分かりました。取りあえず,取りあえず,今回中断してしまったと。LRTの件もありますんで,それはもう十分に理解しております。今回の件に関して,地元や利用者に対してまだ御説明いただけてないのかもしれませんけど,反応等があったのかどうかをちょっと御説明ください。 ◎中原貴美市民生活局長  今回はコロナ禍の状況下での判断ということで,大変地域の方,期待されている方には申し訳なく思っております。しっかりと御説明させていただきたいと思います。 以上です。 ◆31番(吉本賢二議員)  内尾を買う,買わないという話は,この間も北斎場の件でもありましたけど,4代目の局長なんですよね。もうずっとこの話をしているのが現状でございます。昨日たまたまなんですけど,ブルーエンゼルスという中学校の男子のソフトチームが新しくできますよというのが山陽新聞さんのほうに載せていただいた。数年前ですけど,市長も岡山リトルエンゼルスの全国大会の優勝というときにも行かれたと思います。来年度はまた夏なんですけど,男子の今度は少年の全国大会が岡山で開催される予定でございます。本当にこうやって,グラウンドゴルフもそうだし,ソフトボールもそう,そういうような形でもずっと今まであそこを望んでいる方は多々おられます。本当に本来であれば岡山市が造らなきゃいけないのかなという議論は何回も何回もいろんなところでしてきたと思います。 最後に質問したいのは,今後の見解として,岡山県と岡山市が共同して,下は岡山県のまま,上は岡山市がやるとかというような方法ででも,県民,市民のためにああいうところできれいなものを造りませんかというようなことを最後に御提案させていただいて,質問を終わらせていただきます。 よろしくお願いします。 ◎中原貴美市民生活局長  今現状として広いグラウンド,そしてそこで活発に地元の方がスポーツ活動,ソフトボールを子供会がしたりというような使い方をされていると聞いております。そういった必要な施設についての整備の仕方については,引き続き県とも相談してまいりたいと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で吉本議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は3月8日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時1分散会...