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12月11日-06号

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  1. 岡山市議会 2019-12-11
    12月11日-06号


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    最終取得日: 2021-08-30
    令和 元年11月定例会    令和元年11月定例岡山市議会    議 事 日 程  第6号       12月11日(水)午前10時開議第1個人質問 甲第96号議案 令和元年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について 甲第97号議案 令和元年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第1号)について 甲第98号議案 令和元年度岡山市介護保険費特別会計補正予算(第1号)について 甲第99号議案 令和元年度岡山市水道事業会計補正予算(第1号)について 甲第100号議案 岡山市無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定める条例の制定について 甲第101号議案 岡山市災害弔慰金の支給等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第102号議案 岡山市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第103号議案 岡山市立保育所条例の一部を改正する条例の制定について 甲第104号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第105号議案 岡山市建築関係事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第106号議案 岡山市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について 甲第107号議案 岡山市特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例の制定について 甲第108号議案 岡山市下水道条例の一部を改正する条例の制定について 甲第109号議案 岡山市消防団員の定員,給与,服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第110号議案 不動産の売払いについて 甲第111号議案 不動産の売払いについて 甲第112号議案 損害賠償の額を定めることについて 甲第113号議案 指定管理者の指定について 甲第114号議案 指定管理者の指定について 甲第115号議案 指定管理者の指定について 甲第116号議案 岡山市・御津町・灘崎町 新市建設計画の変更について 甲第117号議案 当せん金付証票の発売について 甲第118号議案 市道路線の認定について 甲第119号議案 市道路線の認定について 甲第120号議案 市道路線の認定について 甲第121号議案 市道路線の認定について 甲第122号議案 市道路線の認定について 甲第123号議案 市道路線の認定について 甲第124号議案 市道路線の認定について 甲第125号議案 市道路線の認定について 甲第126号議案 市道路線の認定について 甲第127号議案 市道路線の認定について 甲第128号議案 市道路線の認定について 甲第129号議案 市道路線の認定について 甲第130号議案 市道路線の認定について 甲第131号議案 市道路線の認定について 甲第132号議案 市道路線の認定について 甲第133号議案 市道路線の認定について 甲第134号議案 市道路線の認定について 甲第135号議案 市道路線の認定について 甲第136号議案 市道路線の認定について 甲第137号議案 市道路線の認定について 甲第138号議案 市道路線の認定について 甲第139号議案 市道路線の廃止について 甲第140号議案 市道路線の一部廃止について第2 甲第141号議案 令和元年度岡山市一般会計補正予算(第4号)について 甲第142号議案 令和元年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第2号)について 甲第143号議案 令和元年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第144号議案 令和元年度岡山市介護保険費特別会計補正予算(第2号)について 甲第145号議案 令和元年度岡山市後期高齢者医療費特別会計補正予算(第1号)について 甲第146号議案 令和元年度岡山市下水道事業会計補正予算(第2号)について 甲第147号議案 岡山市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第96号議案~甲第140号議案 日程第2 甲第141号議案~甲第147号議案      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  寺 林 綾 乃            2番  森 山 幸 治            3番  菅 原   修            4番  平 元 道 隆            5番  江 田 厚 志            6番  松 本 好 厚            7番  岡 崎   隆            8番  柳 井   弘            9番  熊 代 昭 彦            10番  東     毅            11番  田 中 のぞみ            12番  柳 迫 和 夫            13番  林   敏 宏            14番  福 吉 智 徳            15番  川 本 浩一郎            16番  赤 木 一 雄            17番  松 田 隆 之            18番  山 田 正 幸            19番  二 嶋 宣 人            20番  難 波 満津留            21番  鬼 木 のぞみ            22番  林     潤            23番  太 田 栄 司            24番  高 橋 雄 大            25番  竹之内 則 夫            26番  中 原 淑 子            27番  藤 原 哲 之            28番  東 原   透            29番  千 間 勝 己            30番  吉 本 賢 二            31番  小 川 信 幸            32番  成 本 俊 一            33番  羽 場 頼三郎            34番  下 市 このみ            35番  竹 永 光 恵            36番  小 林 寿 雄            37番  楠 木 忠 司            38番  松 田 安 義            39番  則 武 宣 弘            40番  田 尻 祐 二            41番  田 口 裕 士            42番  宮 武   博            43番  和 氣   健            44番  三 木 亮 治            45番  森 田 卓 司            46番  浦 上 雅 彦      …………………………………〇欠席議員(0人)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  那 須 正 己       副  市  長  加 藤 主 税       理     事  河 野 広 幸       市 長 公 室 長  小 山 直 人       政 策 局 長  山 口 博 史       総 務 局 長  森 安 浩一郎       財 政 局 長  小 川   浩       市 民 生活局長  荒 島 茂 樹       市 民 協働局長  田 渕 澄 子       保 健 福祉局長  福 井 貴 弘       岡山っ子育成局長 岡 崎 尚 子       岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長                中 原 貴 美       環 境 局 長  門 田 和 宏       産 業 観光局長  赤 坂   隆       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                栗 田 泰 正       下水道河川局長  斎 野 秀 幸       消 防 局 長  東 山 幸 生       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  大 杉   誠      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  矢 木 広 幸       次     長  石 井 敏 郎       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  岡 田 慎一郎       調 査 課 長  塩 見 紀己代      午前10時0分開議 ○松田安義副議長  皆さんおはようございます。 これより11月定例市議会第6日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は42名であります。      ───────────── ○松田安義副議長  会議録署名議員に熊代議員,赤木議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○松田安義副議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第96号議案~甲第140号議案      ───────────── ○松田安義副議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第96号議案令和元年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について以下45件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして竹永議員。     〔35番竹永光恵議員登壇,拍手〕 ◆35番(竹永光恵議員)  おはようございます。 ことし最後の個人質問です。きょうの個人質問は共産党から始まり共産党で終わるということになっております。お嫌かもしれませんが,おつき合いください。よろしくお願いします。(笑声) それでは,大きな1,国民健康保険についてです。 1,国保制度の理念について。 1961年に国民皆保険制度は社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的としてスタートしました。だから,最初から国保法には第44条一部負担金の減免や第77条保険料減免が低所得者対策のために導入されています。 国民健康保険の収入に占める保険料は,全国で18%程度です。加入者同士が保険料で負担し,助け合う構造にはなっていません。国が財政的責任を行うことが必要で,お金のあるなしで差別されない制度にすることが大切です。 ア,以前我が党の代表質問に,国保は社会保障制度の一つとの答弁がありました。そもそもこの保険料収入の実態で加入者同士が助け合うことにはなりません。御所見をお聞かせください。 2,払える国保料にするために。 平成30年度の保険料滞納世帯数は1万7,585件でした。加入世帯の2割という状況は深刻です。国保運営協議会でも「昨今の景気を勘案し7年連続の値上げはいかがなものか」との意見が出たと聞いています。長期的には被保険者が健康を維持することによって医療費そのものを圧縮するしかありません。 ア,岡山市が払える国保料にするためには,せめて協会けんぽ並みの負担率に引き下げることが必要ではありませんか。 イ,保険者努力支援制度で健康寿命を延ばす取り組みなどを行っていますが,すぐには結果が出ません。まずは一般会計からの法定外繰り入れを行うべきではないでしょうか。 ウ,子育て世帯の負担軽減のためにせめて高卒までの均等割を免除してはどうでしょうか。 エ,横浜市では19歳未満の子どもがいる世帯に対し保険料の減免を実施しています。参考にしてはいかがでしょうか。 3,滞納者対策について。 ア,短期証と資格証の発行について。 かつて短期証と資格証の発行数がワーストワンだった横浜市が短期証も資格証も発行ゼロとなっています。横浜市の担当者は「今までの機械的な発行を反省し,国の通達の「特別の事情を勘案すべき」に基づく運用ができているかと見直したところ,結果的にゼロになった」と言われています。資料1,2にその内容を書いておりますので,ごらんください。 (ア)岡山市は国の通達に基づいて業務を行っていますか。その結果が岡山市の発行状況なのでしょうか。 (イ)岡山市でもゼロにできるのではないでしょうか。 イ,野洲市に学ぶ滞納者対策について。 以前にも紹介した滋賀県野洲市へ滞納者対策の勉強に行ってきました。野洲市の市長は,「督促や催告を受け取ったら慌てて相談に来る,それこそが市民参加であり,相談を受けて生活再建・資力回復・市役所の信頼向上につなぐことが大切であり,そのことが自主納付につながり,今後の滞納発生はなくなる」という考えで,督促状には必ず相談窓口のチラシを同封しています。 「何よりも市民が抱える問題に応えることが自治体の存在意義であり,一人を救えない制度は誰も救えない。生活困窮は個人ではどうしようもなく陥る災害と同じ,ならば税金投入し,みんなで支援するという立場に立つことは当たり前」という市長の理念が全ての職員に徹底されていました。 (ア)野洲市の市長の政治姿勢について,岡山市長の御所見をお聞かせください。 (イ)野洲市のように督促状に相談窓口チラシを同封しませんか。 (ウ)野洲市は課題解決のために庁内連携する仕組みと,相談者からは市民生活相談課への窓口一本というわかりやすい仕組みができています。岡山市としても参考にしてはどうでしょうか。 大きな2,多様性が尊重される社会の実現に向けて。 1,LGBT等の当事者が暮らしやすい市政に。 性別にかかわらず,市民一人一人の個性が輝く岡山市の実現のためには,LGBT等性的少数者の皆さんが暮らしやすい市政にすることが重要課題です。そのためにもパートナーシップ宣言や条例は待ったなしの課題と考えます。 ア,同性愛の方が結婚できないということは守ってくれる法律もなく,いろいろな利益が受けられないというまさに人権問題です。その観点でも,パートナーシップ条例の制定が急務ですが,改めて所見をお聞かせください。 イ,市民意識を高めるためには発信が必要です。宮崎市が市民への啓発のため,市としてのLGBT等の方への支援の一覧をまとめ発信したところ,SNSで話題になりました。取り組みの内容は岡山市と余り変わりませんが,発信することで市民の意識は高まっています。岡山市も参考にしてはいかがでしょうか。 ウ,相次ぐ災害を通してLGBT等の方への課題が明らかになっています。避難場所での受け入れ,更衣室,トイレなどの問題,具体的に多様性を尊重するためのガイドラインをつくりませんか。 エ,異性愛でない人の自殺願望は異性愛者の約6倍との調査結果も出ています。市の自殺防止対策にどう位置づけられていますか。 オ,自分のセクシュアリティーについて,小学校から違和感に気づいたものの,4割の児童・生徒が誰にも言えず沈黙を通してきたとの調査結果が出ています。せめて選択のできる制服にすることで学校生活が楽になります。市教委が各学校に選択できるよう検討することを通達しませんか。 2,DV被害者支援について。 国の男女共同参画局が,DV等の被害者のための民間シェルター等に対する支援の在り方に関する検討会の報告をまとめています。財政面やスタッフの高齢化,人的基盤の不足,行政との連携不足,支援体制の充実など具体的に書かれています。 ア,岡山市としてこの報告を受けて来年度の予算に盛り込もうとしていることは何ですか。 イ,配偶者暴力相談支援センターについても,被害者のニーズに応じた相談体制の充実が位置づけられています。今の相談員は来年の4月から会計年度任用職員となります。有資格者ではありませんが,専門職と同じような質の仕事をしてきて経験を重ねていることで,被害者のニーズに応じていました。雇用継続が保障されていない会計年度任用職員という対応で維持,充実できるのでしょうか。 大きな3,住みなれた生活圏域で安心して暮らすために。 1,岡山市地域共生社会推進計画取り組み状況について。 この計画には,どの相談機関に市民が相談しても,保健,福祉が連動したサービスを漏れなく提供する体制づくり,断らない相談の実現に向けて岡山市総合相談支援体制が位置づけられました。資料にありますので,ごらんください。資料の4にあります。 しかし,ワンストップ窓口をつくることが困難だとの立場で計画がスタートし,市民からするとわかりにくい相談体制であり,断らない,たらい回しのない結果となっているかというと,確信が持てません。 ア,この計画に基づき相談支援包括化推進員に寄せられた相談で他機関と連携して解決できたケースは何割ぐらいなのでしょうか,実績をお示しください。 イ,複合体制づくりのための「つなぐシート」が導入されています。活用実態はどうなのでしょうか。全ての窓口で共通しているのでしょうか。 ウ,複合課題ケース検討会複合課題解決アドバイザー会議の違い,開催実績と課題についてお示しください。 エ,専門職の情報交換も大切ですが,市民にとっては切れ目のない支援,たらい回しのない相談窓口,そのことが一番重要です。全年齢に対応できる福祉の相談窓口を中学校区単位に整備するべきではないでしょうか。 2,第7期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の進捗状況と今後について。 ア,総合事業は通所と訪問とを合わせて253件で,事業者は横ばい,利用者は1,437人で微増とのことです。事業者にとっては実務など手間がかかる割に報酬単価が低く,なかなか手を出しにくい,利用者にとっては短時間でサービス内容が合わないなど利用しにくいとの声が上がっています。現状と課題をお示しください。 3,要介護認定調査業務の委託について。 岡山市は今,介護保険の申請が出されると,市が直接雇用しているケアマネジャーなどの資格のある調査員や,市から委託を受けたケアマネが自宅を訪問し,聞き取りを行い,調査票に記入するという方法で介護度の認定調査業務を行っています。私は9月議会で市の調査員の報酬単価が低いことや質の向上のために研修の充実をとの内容で質問しました。しかし,この議会に市の認定調査が委託に出されるという予算が計上されました。 ア,認定調査業務は直営で責任を持つ分野ではないのでしょうか。なぜ委託するのでしょうか。経過と理由をお示しください。 イ,委託に当たって今直接雇用になっている調査員はどうなるのでしょうか。もう既にやめている調査員が続々出ていると聞きますが,実態はどうなのでしょうか。 ウ,委託内容は,新規,区分変更,更新の全てのケースを全面委託するのでしょうか。 エ,委託に当たって市がしっかりと制度設計しておかなければスムーズに移行できないと思います。専門職の確保,質の向上のための研修の仕組み,何より県内でも低い報酬単価は見直さなければいけません。お考えをお示しください。 オ,今は福祉事務所ごとに複数配置されている調査員が,委託業者に集約化されると今までどおりきめ細かい対応ができないのではないでしょうか。 カ,今は認定調査員が出した調査票を各福祉事務所の介護サービス係が最終チェックしていますが,委託されてもできるのでしょうか。 キ,民間委託で個人情報の漏えいは大丈夫なのでしょうか。 大きな4,子どもの貧困について。 12月1日に子ども食堂や地域の居場所づくりをしている人を対象にした朝日こどもの未来中四国大会が尾道市で開催され,参加しました。講師の東京大学特任教授湯浅誠さんは,どんな子どもも対象で門戸を広くあけているみんなの居場所的な子ども食堂が地域のインフラとして根づくことが大切だと言われました。深刻な虐待や貧困家庭にいる赤信号の子どもたちは専門機関などにつながる機会があるが,地域からは見えにくい黄信号の子どもはどこか大変な人のための場となっている窓口にはつながらない,大変な子どもと認定されない場所が必要だとのことです。誰でもどうぞというオープン型で黄信号の子どももまざれる場所,いわば予防的な場所を住民レベルがつくっていくことが大切だと言われ,改めて子ども食堂の意義を再確認することができました。そして,自治体の計画や条例に子ども食堂や居場所づくりを予防的な支援の場と位置づけることが大切だと言われました。 ア,岡山市子ども・子育て支援プランには,第6章で子どもの貧困対策が掲げられました。気づきのアンテナや地域ネットワークの中で子どもの居場所等との連携強化が明記されました。困難さに気づき支援することはとても重要ですが,その前の時点,黄信号の方の予防としての位置づけも大切です。子ども食堂や居場所が地域インフラとして重要だということがプランにはどう位置づけられますか。 イ,あちこちに子どもが安心して行くことができ,多世代交流できる拠点が必要だと湯浅先生は述べられました。だからこそ,子ども食堂や居場所の充足率の目標値を掲げるべきだと考えます。いかがでしょうか。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  1,国民健康保険についての項,順次お答えいたします。 まず,国保制度の理念について,加入者同士で助け合うことにはならないのでは,所見をとのお尋ねです。 国民健康保険は,年々被保険者数が減少する中,低所得者層や1人当たり医療費が高額である高齢者の加入割合が高いなどの構造的な課題を抱えており,その財政基盤の強化を図るため,国からさまざまな財政支援が行われているもので,負担と給付のバランスを図るため,被保険者に一定の負担をお願いする必要がある助け合いの制度と考えております。 次に,払える国保料にするために協会けんぽ並みの負担率に引き下げることが必要ではとのお尋ねです。 国に対し,さらなる国費の追加など,安定的な制度運営に向けた対策を講ずるよう,政令市連名や岡山市独自の政策提言,要望事項として要望しているところです。 次に,一般会計からの法定外繰り入れを行うべきではないかとのお尋ねです。 岡山市では,保険者の医療費適正化などの努力に対して交付される交付金を確保するため,その評価項目の実績の向上に努めているところであり,赤字補填目的法定外繰り入れは考えておりません。 次に,高卒までの均等割を免除してはどうか,横浜市を参考にしてはどうかとのお尋ねです。 国において,国民健康保険料の軽減範囲は昨年に引き続き6年連続で拡大されております。そのため,岡山市では新たな減免制度を設けるのではなく,現行の減免制度を適切に運用してまいりたいと考えております。 また,子育て世帯の負担軽減を図るため,子どもに係る均等割保険料の軽減措置等の制度を国の財政負担により創設するよう,岡山市を含む政令指定都市連名で国へ要望しているところです。 なお,横浜市の事例は,実施に至った経緯が本市と異なっており,直接参考にするのは困難であると考えております。 次に,同じ項で3,滞納者対策について,ア,短期証と資格証の発行についての中,岡山市の発行状況,ゼロにできるのではないかとのお尋ねです。 資格証明書については,国民健康保険法第9条に定められており,関係する通知などに基づき該当となる方に対して交付しているもので,該当となる方がいらっしゃる以上,ゼロにはできないものと考えております。ただし,減免世帯や70歳以上の被保険者等については,交付対象から除外しております。また,資格証交付者であっても,疾病等特別事情に該当する申し出があれば,短期証を交付するなど,状況に応じたきめ細かな対応に努めております。 次に,野洲市に学ぶ滞納者対策についてで,野洲市長への所見,督促状に相談窓口チラシ等を同封しないのか,野洲市のように相談窓口を一本化できないのかとのお尋ねに一括してお答えいたします。 野洲市長は,平成28年に野洲市くらし支えあい条例を制定し,税金を滞納した市民など生活困窮者の支援強化に取り組まれているとお聞きしております。岡山市では,相談窓口チラシについて,当初の納付書送付時に減免等の相談窓口が記載されたリーフレット等を同封しているところです。 岡山市は減免や納付相談を行う窓口が市域内に点在しており,人口規模が異なる野洲市のように窓口を一本化することは困難ですが,必要に応じて寄り添いサポートセンターを案内するなど,各部署との連携を強化しながら,今後も生活困窮者を早期に発見し,相談支援につなげるよう努めてまいります。 以上です。 ◎河野広幸理事  2番の多様性が尊重される社会の実現に向けての項,LGBT等の当事者の方が暮らしやすい市政にの中で,LGBT等の方の避難場所での受け入れ等のガイドラインについてお答えいたします。 LGBT等の方の避難場所での受け入れ等につきましては,今後研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田渕澄子市民協働局長  同じ項,LGBT等の当事者の方が暮らしやすい市政にの中,パートナーシップ条例の制定についての所見についてお答えします。 パートナーシップ条例につきましては,鬼木議員にお答えしたとおりです。 続きまして,宮崎市のLGBT等への支援一覧の発信を参考にしてはとのお尋ねですが,本市では性的マイノリティーに関するこれまでの取り組みや作成した資料について,人権推進課ホームページの多様な性の理解の項目のもと,多様な性を知ろう,岡山市の取り組み,性自認や性的指向にかかわる問題でお悩みの方へ,医療機関・支援団体の情報を掲載し,市民意識の醸成に努めています。今後とも市民にとって理解しやすい情報の発信に努めていきたいと考えております。 次に,同じ項のDV被害者支援についてで,国の民間シェルターに関する検討会の報告を受けて,来年度予算に何を盛り込むのかとのお尋ねにお答えします。 DV被害者の支援において,柔軟な対応が可能な民間シェルターの役割は大きく,このたびの国の動きを注視しております。 なお,市ではこうした団体への支援として補助制度を設けており,担い手となる民間団体にとってより活用しやすい制度となるよう検討しているところです。 次に,配偶者暴力相談支援センターの相談員が会計年度任用職員になることで相談体制の維持,充実ができるのかとのお尋ねですが,地方公務員法の改正により会計年度任用職員での対応になる場合においても,引き続き相談者のニーズに沿った対応ができるよう適切な運用に努めてまいります。 以上です。 ◎福井貴弘保健福祉局長  同じ項,異性愛でない人の自殺は市の自殺防止対策にどう位置づけられているかとのお尋ねです。 岡山市自殺対策計画において,性的マイノリティーの方など,さまざまな悩みを抱えた人がちゅうちょなく相談できるよう,職場,地域,学校における相談体制の整備を進めていくこと,また人権研修へ講師を派遣するなどにより,自殺予防に関する理解をより深めてもらうための普及啓発に努めることを定めております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,LGBT等の当事者の方が暮らしやすい市政にの中,制服選択の検討について通達しないかというお尋ねですが,羽場議員に御答弁したとおりではありますが,教育委員会は制服のあり方について各学校に通達する立場にはありません。各校で行う制服検討委員会等において参考となる情報の提供や方向性の提示を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎福井貴弘保健福祉局長  3番,住みなれた生活圏域で安心して暮らすためにの項,順次お答えいたします。 まず,岡山市地域共生社会推進計画取り組み状況についての中,解決できたケースは何割か,相談支援包括化推進員の実績はとのお尋ねですが,柳迫議員に御答弁したとおりです。 次に,「つなぐシート」の活用実態,全ての窓口で共通しているのかとのお尋ねですが,「つなぐシート」はことし10月末時点で25件活用されており,福祉事務所や区役所の市民保険年金課など市の関係窓口に加え,地域包括支援センターや社会福祉協議会などの主な関係機関で共有しております。 次に,複合課題ケース検討会とアドバイザー会議の違い,開催実績と課題についてです。 複合課題ケース検討会は,実際に支援にかかわる相談機関の担当者同士で情報共有や最適な支援について協議しています。複合課題解決アドバイザー会議は,各機関の長が集まり,複合課題ケース検討会で解決が困難なケースの対応方針や総合相談支援体制づくりの全体の方針について助言,指導しております。 ことし10月末時点で複合課題ケース検討会を50件,複合課題解決アドバイザー会議を4件開催しております。課題については,支援拒否やSOSを出せないケースに対してどういった支援をしていくかなどがございます。 次に,全年齢に対応できる福祉の相談窓口を中学校区単位に整備するべきではないかとのお尋ねです。 岡山市では,断らない相談としてどの機関に相談があっても,市全体で受けとめる相談体制を目指しており,新たに相談窓口を整備する予定はございません。 次に同じ項,第7期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の進捗状況と今後についての中,総合事業の訪問・通所サービスの現状と課題についてです。 総合事業において,岡山市は生活支援訪問・通所サービスを新設いたしました。利用者数については,訪問型サービスは計画どおりですが,通所型サービスは計画値を下回っております。訪問型サービスは,介護職員の確保,通所型サービスについては従来のサービスとの差別化による利用者数の拡大が課題であると考えております。 次に同じ項,要介護認定調査業務の委託についての中,委託の経過と理由についてです。 要介護認定の新規調査を行うことができるのは,市職員もしくは指定市町村事務受託法人のみと国から示されております。要介護認定調査業務は,現行の調査件数の実績に応じた能率給が適する業務と考えており,令和2年度から能率給の支給が可能な方法として,指定市町村事務受託法人への委託とすることで,認定調査業務を継続的,安定的に行うことができると考えたものです。 次に,直接雇用している調査員はどうなるのか,調査員の実態はどうかとのお尋ねですが,希望される調査員については,指定市町村事務受託法人に身分移管していただき,引き続き調査員として従事することができるよう検討しております。 なお,調査員は4月1日現在で40名いらっしゃいますが,12月1日現在では36名となっております。 次に,全てのケースを全面委託するのかとのお尋ねです。 本年度と同様,新規は全件,区分変更,更新は一部を委託し,年間委託件数は約2万4,500件を見込んでおります。 次に,スムーズな移行のためにしっかり制度設計すべきではないか,今までどおりきめ細かい対応ができないのではないかとのお尋ねです。 令和2年4月以降も継続的,安定的に認定調査業務を実施することができるよう,市と指定市町村事務受託法人で体制や事務連携の手法の構築や調査員に対する研修などの準備期間を確保し,市の考え方やノウハウを共有しながら,県から指定を受けた調査専門機関として質の高い調査を行ってもらえるよう協議を進めたいと考えております。 次に,委託後も調査票の最終チェックは福祉事務所の介護サービス係が行うのかとのお尋ねです。 介護認定審査会に諮るための調査票のチェックや不明な点の聞き取り確認等は,今までどおり各福祉事務所で行う予定です。 この項最後に,民間委託で個人情報の漏えいは大丈夫かとのお尋ねです。 契約に当たっては,個人情報の取り扱いに関する覚書を締結するとともに,法人から全調査員に個人情報の取り扱いについて徹底いただけるよう研修等を促していくことを検討しております。 以上です。 ◎岡崎尚子岡山っ子育成局長  4,子どもの貧困についての項,子ども食堂や居場所を子ども・子育て支援プランにどう位置づけるか,また目標値を掲げるべきではとのお尋ねに一括してお答えいたします。 子ども・子育て支援プランでは,子どもの居場所は困難を抱える子どもと家庭に気づき,支援につなげる場所であるだけでなく,困難を連鎖させないための子どもと家庭の社会的孤立を防ぐ場所としても位置づけています。 こうした子どもの居場所については,市として機運の醸成を図るとともに,相談窓口を設置し,地域の活動を支援しておりますが,何よりも市民主体の継続的な取り組みとなることが重要であるため,目標値の設定はしておりません。 以上です。     〔35番竹永光恵議員登壇〕 ◆35番(竹永光恵議員)  御答弁をいただきました。 まず,国保のところからですけれども,理念のところ,全く私たちと考え方が違うというのがよくわかりました。負担と給付のバランスで助け合いの制度だと言い切るのであれば,本当に助け合えるのかというのが今回の質問なんですよね。加入世帯の様子を資料にも載せていますが,私たちは加入者の2割が滞納している事実が払えない国保料になっているんじゃないかと思っているんですね。それでも助け合えるんかというのをもう一回確認させてください。 ◎福井貴弘保健福祉局長  もちろん厳しい状況になっていっているというのは答弁いたしましたが,やはり社会保障制度である以上,国庫財源も使いながら保険料という収入も貴重な収入として助け合う制度として引き続き運営していくということと思っております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  加入者の実態をまずつかんでほしいと思うんですね。そのためにも,平成30年度のまとめでは,所得のないところが26.3%,所得の200万円以下の世帯が73%もいるんですよね。所得種別でいうと,年金世帯が一番多いんですよ。その次が給与世帯,その次が所得なしなんです。ここに毎年毎年値上げを迫っているのが岡山市の今の実態です。払えるわけないんじゃないかと私たちは思うんですが,国に1兆円要望していますみたいなところで待っておったらみんな死んでしまうよと思うんですが,その辺はどうでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  所得階層,低所得者の方が多いというのも答弁いたしました。我々保険料を上げていくことについても,国保の財政健全化方針をつくりましたけども,全て無条件で全部上がっていくというようなものではなくて,当然見直しもしていきながら検討していきますので,その中で低所得者対策というのも考えていっているつもりです。今後もそこは配慮しながら検討していきたいとは思っております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  ぜひ見直してくださいよ。それで,やっぱり理念のところで,市民,住民の方が安心して医療にかかることができるということが一番住民の立場では大事だと思うんですね。だからこそ,横浜市のように子どもがいる世帯には強い手当てを出そうとか,あと多子世帯や子どもたちが多くなると保険料が多くなるというところに何とかメスを入れてほしいと思うのです。そこはまず要望にしておきます。 短期証,資格証ゼロのところなんですが,ここは横浜市のことを言いました。資料にも出してありますけども,2万世帯,3万世帯がゼロになっているわけです。こういう2万世帯,3万世帯がちゃんと病院に行けるほうが大事なんではないですか。
    福井貴弘保健福祉局長  岡山市でも短期証,資格証の数が減っていくのは望ましいことではあると思っています。ただ,制度上ある話で,短期証というのも保険証をなくすわけではなくて,その期間が短くなるものでありますので,そういったものをまずは発行することで,御本人とか家族の方にもちょっと認識していただくということでも意義があるものじゃないかなと思っていまして,たちまち医療機関にかかれないとか,そういったものじゃないと認識しております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  考え方の問題なんですけれども,横浜市がここに踏み切ったのは,特別な事情を勘案すべきという立場に返って,幾ら資格証や短期証を発行して接触機会をふやしたからといっても,突如その人たちが保険料を払えるわけじゃない。だから,そこにちゃんと手だてをとっていきたいということでゼロにしているんです。そして,滞納処分の考え方も,まずは執行停止して当年分から払ってくださいという切りかえが必要だと思うんですが,その点はどうでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  岡山市においても,当然納付書を最初送付する際に,相談窓口のリーフレットも入れていると申し上げたように,個々の事情に応じて相談には対応してまいりますし,場合によっては寄り添いサポートセンター等へつないでいくということもさせていただいております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  それで,野洲市の市長さんの考え方を聞いたわけなんです,市長の所見ということで。その答弁が,そういうことをしていることは存じ上げております,そして小さい自治体だからみたいなお答えだったと思うんですが,この考え方が資料の3に書いてあるんですけど,さっきの横浜市とも似ていますけれども,合理性や公平性の考え方をやっぱり切りかえていただいて,別に小さい自治体だけじゃなくて,個別に対応することが長期的に見て納付額も多くなるし,そのほうが合理的だ,そして公平性の観点でも大変な時期に手を差し伸べることが長期的に見て本当に大事なんだという,それが公平性だと思っているんです。野洲市の公務員の人たちが,全体の奉仕者という仕事ができているんだと目を輝かせて言われたのが,うらやましいなと私たちは思ったんです。市長,どう思いますか。市長の感想をお聞かせください。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  私は,まず質問をお伺いしたときに,野洲市長の政治姿勢についてと言われたんですけど,ツーフレーズが用意されていて,これについての政治姿勢と言われても,実際上余り答えようがない。私,野洲市長とはたまたまですけど,ある会で隣になったことがあります。話したことがありますが,市政運営についてはお互い一切話をしていません。そういう中で,ここでおっしゃっていた2つの言葉,実際おっしゃられたんでしょう。ただ,それからどれを読み取れるのかというのは,私はすごい難しいと思いますし,例えば竹永議員と私は6年間,こういう形でずっとやっていますから,お互いの政治姿勢というのは理解していると思いますけども,野洲市長をどう思っているのかというのは,私もここでのコメントはちょっとしづらいんじゃないかなあと。それからあと,野洲市という滋賀県の中の一つの市と,岡山市自体,72万人の政令指定都市であります。そういう中で,今回も多くの方からさまざまな質問を受けております。経済,そしてまちづくり,子育て,教育,いろいろなものに注意を払いながら,岡山,西日本を代表する都市としてやっていかなければならない責任があるんだろうと思っているところであります。もちろん,生活困窮者対策という面も必要であるということは論をまたないわけでありますけれども,そういう全体の市政運営の中で生活困窮対策も大事なものの一つとしてこれからやっていきたいというのが私の率直な感じであります。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  市長,西日本を代表する都市だからこそ,弱者を置き去りにしない,誰ひとり置き去りにしないということが広まれば,住んでいてよかったと思えるのではないかと思って,野洲市長さんの言葉を紹介させていただきました。やっぱり職員が生き生きと働ける,そして市民のためにという実感ができる,そんな都市にしていただきたいなと思っております。 では,多様性のほうに入ります。 多様性のほうですけれども,きのう鬼木議員の質問にパートナーシップ条例については,市民意識実態調査の結果を見てという一歩踏み出した今までにない前進した答えでうれしいなと思ったんですが,それはどういう内容でどう判断しようとしているのでしょうか。 ◎田渕澄子市民協働局長  これは性的マイノリティーに対する意識調査ということで,その当事者であれば,どういった認識を持っているのかとか,その認知度であるとか,それから行政などのいろいろなところでどういった施策が求められるかというようなことをアンケートさせていただいています。その中での市民の意識,認知度であるとか,どういったことが求められているか──特に行政に対してなんですけど──というところを見て判断させていただきたいと思っています。 ◆35番(竹永光恵議員)  市民がどういうふうな認知度でどういうことを求められているかで判断するということでしたが,全国家庭動向調査では,同性カップルに何らかの法的な保障が必要だと考えた方が75%という結果も出ていますので,ぜひ前向きな対応を期待しておきたいと思います。 次に,地域共生社会のところに移ります。 この表を見ていただいて,資料4ですね,それぞれ相談してくださいよということなんですが,市民からいうと本当にわかりにくいんですよね。私のところにまずこの前,ごみ屋敷の方の相談があったんですけども,行ってみたら親は介護が必要,息子さんはアル中,そして税金や国保,何もかんも滞納しているという複合的なことを抱えている方をどこにどうつなげばいいのか,これじゃちょっとわかりにくいですよということなんで,そこを何とか,本当に窓口一本化は無理なんでしょうか,再度お尋ねいたします。 ◎福井貴弘保健福祉局長  断らない相談という理念は,もちろんそこは非常に重要だと思っていまして,岡山市においては,なかなか一つの窓口という形ではなくて,今進めていっているのは,それぞれいろんなところで受けとめたものを,そこで解決するものはそれでいいと思いますが,やはり困難ケースというのがあって,それに関しては社会福祉協議会のほうに置いている包括相談員のほうへ回して,先ほどの複合課題解決アドバイザー会議等を通じて課題解決に向けていくという,そういったシステムを昨年度から具体的につくっていっていまして,実績も今上げていっているところなんで,これから地域づくりということとともに,そういう体制を岡山市全体でつくっていきたいと思っております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  きょうの山陽新聞の1面にも中高年とかひきこもりや介護の市区町村の窓口一本化に国が財政支援をという動きになっているので,今まで皆さんがしてきたことと,この動きをこれからちょっと前進のためにも考えていただきたいなあと思いますので,よろしくお願いいたします。 続いて,介護認定訪問調査員ですが,私はこのことが出て複数の事業所にヒアリングしたんですけれども,やっぱり直営でできない理由がようわからんわあ,今までやってきたのにという率直な意見が多かったので,どういうふうに答えたらいいのでしょうか,もう一回お願いいたします。 ◎福井貴弘保健福祉局長  先ほども答弁いたしましたが,我々も直営でできるもんなら,それでもよかったんですが,会計年度任用職員という制度に切りかわることで,今調査に行っている調査員の方々が能率給という形での勤務,それを非常に希望されていまして,その形で引き続き同じような調査をしていただくとなると,受託法人のほうへの委託ということしかちょっと方法が……,そういった方法になったということですので,決して調査の内容とか,これまでの勤務状況が変わっていくようなものではございません。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  今までの直営でも大変じゃないのかなと,この前の9月議会で指摘させていただいたんです。1人の方が80ぐらい持っておったり,その差が多過ぎたり,15分も調査せずに帰ったとかという質の問題とか,今でも大変なのに,委託して大丈夫なのかということで,待遇が悪くて1件3,600円,これ本当に県下でも低いほうなんですが,ここを上げた委託料にしていただきたいと思いますが,いかがでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  まだ明確には決定しているわけではありませんが,当然委託料の中にはそうした報酬単価というものも積算していっております。これまでの単価をベースにしながら,少しでも増額といいますか,そのあたりも協議していきたいと考えております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  それと,先ほども申し上げましたが,制度設計で質の向上とか,やっぱり専門職をふやさないといけない。今でも年間七,八人やめていると,入れかわりが多いと聞いておりますので,そんなことがないような制度設計にしていただきたいと思います。 それともう一つ,受託法人が受けきれない分,今事業所に委託している部分がもっとふえて,本来の業務ができないのではないかという不安の声をそれぞれの事業所から聞いておりますが,その辺は何とかなるんでしょうか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  基本的には,今の調査員がほとんど受託法人のほうに身分移管ということにはなるんですが,今現在でも1人当たり四十七,八件を月にやっていると聞いています。そのあたりの調査件数とか状況も見ながら,受託法人側も新たな採用ということも考えられているということも聞いておりますので,負担が強制的にふえないような形というのはとっていかなきゃいけないと認識しております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  認識していただいているんですけど,絶対に落としてはいけないです。この資料5で40人いるうち,ケアマネの資格がある方が27人,この人たちはみんな行くんかと思っていたら,何かやめた人もいます,12月でもっと少なくなっていますみたいな答弁がある中で,本当に法人に委託されて40人でスタートできるんか,もっと何十人もふやせるのかというところと,研修,そこが一番のネックです。本当にできるんですか。 ◎福井貴弘保健福祉局長  我々もこういった形で今度の春から初めてやります。当然その状況,動きを見ていく必要があると思うんですが,研修を含めて質の確保,それから最近記事でも市町村のOBの職員とかを受託法人で活用するということも可能にする方向で,国も見直ししていっているというのも見ましたので,いろんな動向を見守りながら,質の担保というのは考えていきたいと思っております。 以上です。 ◆35番(竹永光恵議員)  最後に,子どもの貧困なんですけれども,数値目標は置かないほうがいいと言われたんですが,東京都は長期ビジョンで,誰もが集い支え合う居場所が至るところに存在するというのを入れました。こういう考え方を,至るところにというのを位置づけてほしいなあと思いますが,いかがでしょうか。 ◎岡崎尚子岡山っ子育成局長  子ども・子育て支援プランでは,地域に子どもの居場所を広げていくと上げさせていただいております。多世代が交流し,地域の子どもたちを地域で見守り育てていくというような活動をさらに広がるよう支援してまいりたいと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で竹永議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして中原議員。     〔26番中原淑子議員登壇,拍手〕 ◆26番(中原淑子議員)  皆さんおはようございます。公明党岡山市議団の中原淑子でございます。 個人質問最終日2人目でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 大きい1番,事前防災について。 近年,記録的な雨により多くの被害が発生しています。ハザードマップどおりの浸水が起きていることは,被害が予測できていたにもかかわらず,防ぐことができなかったということです。 地域社会の変化や災害に対する脆弱性の変化を考慮し,これまで備えが十分でなかった岡山市は特に事前に備えておくことにより,被害を最小限に食いとめなければなりません。 国交省の有識者検討会は本年7月,河川の治水計画に降雨量の将来予測を活用すべきとの提言をまとめました。検討会の試算によると,世界の平均気温が2度上昇すると降雨量は1.1倍となり,洪水が起きる頻度は2倍に膨れ上がるとされています。国交省は国が管理する河川の治水計画を見直す方針で,自治体が管理する河川についても対策が必要です。 1,ア,河川事務所の水位計,水位観測所の情報提供,気象庁が提供する洪水警報の危険度分布,これは中小河川における急激な増水による危険度を数時間前から確認できるものとされています。国交省のホームページにある地点別浸水シミュレーション検索システム,いわゆる浸水ナビですけれども,これらを市民が有効に活用できるようにしてはいかがでしょうか。昨年の豪雨災害時,河川の水位がどのような状況になれば,どの程度の危険があるのかわからず,避難行動につながらなかったとの指摘があります。 イ,ハザードマップは配布するだけでなく,マップの意味するところを学び,実際に避難行動につながることが大切です。配布時に出前講座を行うなど,工夫が必要です。具体的にどのように対応されるのでしょうか。 2,これまで議会で3回,逃げおくれゼロを目指し,マイ・タイムラインの導入を求めてまいりましたが,残念ながら導入の道筋はついておりません。県内では昨年の豪雨災害を受けて,高梁川流域の倉敷市,高梁市,矢掛町で取り組みが始まりました。先日,12月4日,矢掛町立中川小学校で行われた出前授業に行ってまいりました。校長先生は「被災時のことを思い出して児童がつらい状況にならない配慮は必要だが,地域の方の不安解消のため,学校から発信することが大事と考えた。マイ・タイムラインのことを聞いたとき,河川事務所が出前授業でやってくれるのなら,学校としても対応可能と判断した」とのことでした。当日はオープンスクールとなっていて,保護者や地域の公民館長,郵便局長も参観されていました。5年生と6年生11人が3つのグループに分かれディスカッションしながら授業は進みました。終了後,マスコミのインタビューに,子どもたちは事前に準備することや避難することの大切さを話していました。 倉敷市は来年度,市内の全ての小学校で防災教育を導入することになりました。3年生でハザードマップを学び,5年生でマイ・タイムラインのつくり方を学び,各家庭で事前の避難行動計画の完成を目指すとしています。 ア,岡山市も,まずは河川事務所と連携してマイ・タイムラインの出前授業を行っていただきたいと思います。支援ツールである逃げキッドの倉敷市版や矢掛町版にはQRコードがあり,各自治体のハザードマップや河川情報のページに行くことができます。ぜひ岡山市版をつくってほしいとの声もたくさんいただきます。 イ,学校で防災教育の一環として取り組むことについて教育長の御所見を伺います。 3,本年,岡山市防災まちづくり学校は3つのコースを設け実質的に強化した内容となっています。3つのコースとは,①一般防災知識の習得コース,②避難所運営コース,③地域防災リーダー養成コースの3つです。それぞれのコースの修了者数を教えてください。今後,修了者をどのように生かしていくのか,お考えをお示しください。 また,防災士資格の取得助成も行っていますが,これまでの防災士の取得者数を教えてください。今後,防災力向上にどのように生かしていくのかもお示しください。 4,この項最後に,地震対策に関連して伺います。 地震対策に有効な家具転倒防止器具の取りつけに発生するねじ穴などは,賃貸住宅では原状復帰義務があり,取り組みが進んでいないとお聞きしています。市が管理する住宅での原状回復義務を免除してはいかがでしょうか。 大きい2番,地域における公共施設の整備について。 岡山市は平成26年12月,岡山市公共施設等マネジメントに関する基本的方針をまとめ,平成29年3月には岡山市公共施設等総合管理計画を策定しました。高度成長期に集中的に整備された公共施設が一斉に更新時期を迎え,安全対策や財政負担の増大が課題となっています。今後も進む少子・高齢化,人口減少社会を見据えて子育て環境の向上など必要なサービスを将来にわたって持続的に提供していくことを主眼としています。 しかし,小学校区や中学校区単位で見ると,公共施設の偏在性に気がつきます。 1,幼保の民営化,公共施設の多機能化を推進するに当たり,地域コミュニティーの単位でもある小学校区や中学校区ごとの公共施設による行政サービスの提供について,市はどのように考えているのか,御所見を伺います。 2,学校を拠点として地域コミュニティーの形成を推進する観点から,学校の余裕教室や一時的にあいている教室を活用することについてはいかがでしょうか。 大きい3番,放課後児童クラブの充実について。 放課後児童クラブ──以下児童クラブと申し上げますが──に在籍する発達障害の子どもはふえており,集団の中での生活に困難を抱えていることもあるとお聞きします。一方で,支援員も専門的なアドバイスを受ける機会がなく,その対応に戸惑いを覚えることも多いとのことです。岡山市の児童クラブに在籍する中で配慮が必要な子どもさんは何人いるのでしょうか。 先日,岡山県学童保育連絡協議会が取り組んでいる学童保育×作業療法士──以下OTと申し上げますが──のことをお聞きしました。OTとは,身体や精神に障害のある人やその可能性がある人を対象に,作業療法を通して機能の回復,維持を促す国家資格の専門家で,多くは病院や老人保健施設などに勤務しています。 岡山県学童保育連絡協議会は2016年度からOTを児童クラブの現場に支援のコンサルタントとして派遣する事業を展開しています。同協議会はその後も岡山県内の協働事業を初めWAM──福祉医療機構の助成を得て全国の児童クラブとOTの連携を推進し,30都府県で何らかの取り組みを推進してきました。OTが遊びや生活の様子を観察し,子どもの行動が示す意味合いや効果的な接し方を助言することで,子どもの表情が変わり,落ちついて生活ができるようになったことや,友達とうまくコミュニケーションがとれ出すなどの成果があらわれ,支援員同士のチームワークが向上することも成果の一つであるとお聞きしました。ちなみに,同協議会のこの取り組みは今年度の第14回マニフェスト推進賞市民部門にノミネートされました。 現在,岡山市は児童クラブの運営の見直しを行っており,クラブ運営を一元化し,同じ水準のサービスが受けられるよう運営基盤の安定化を図るとしています。と同時に,岡山市もOTの訪問指導で支援員の支援を図るべきと考えます。岡山県作業療法士会へ委託する,市民病院から児童クラブの担当課に配置する──倉敷市はこのやり方をとっています──,岡山市発達障害者支援センターひか☆りんくに配置するなどの方法が考えられますが,OTの配置について御所見を伺います。 以上で1回目の質問を終わります。 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎河野広幸理事  1番の事前防災についての項,順次お答えしてまいります。 まず,河川事務所の水位計など,市民が有効に活用できるようにしてはとのお尋ねにお答えいたします。 河川の水位情報などは,岡山県と国土交通省岡山河川事務所それぞれの河川管理者がホームページに掲載しておりますが,市民が有効に活用できるよう,岡山市のホームページに直接リンクを張り,検索できるようにしてまいります。 次に,ハザードマップの配布時の対応についてお答えいたします。 ハザードマップは従来より各種イベントや出前講座などでその活用方法などの説明を行っており,今後も引き続き行ってまいります。 また,今年度中には小学校区ごとのハザードマップを全戸配布することとしており,その際には内容と活用方法の解説文書を添付して市民の皆様に周知してまいります。 次に,岡山市版の逃げキッドを作成してはとのお尋ねにお答えいたします。 マイ・タイムラインの出前授業などで活用できる岡山市版の逃げキッドの作成につきましては,関係機関や関係部署と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。 次に,岡山市防災まちづくり学校について,それぞれのコースの修了者数,また修了者をどのように生かしていくかとのお尋ねにお答えいたします。 岡山市防災まちづくり学校の各コースの修了者数は,一般防災知識の習得コースは18人,避難所運営コースは22人,地域リーダー養成コースは27人です。修了者には習得した知識を生かし,地域の防災力の向上に取り組んでいただきたいと考えております。 次に,防災士についてこれまでの取得者数,また防災力向上にどのように生かしていくのかとのお尋ねにお答えいたします。 岡山市の助成を受け,防災士養成研修講座を受講した人数は130人であり,そのうちほとんどの方が試験に合格しておりますが,防災士になるためには認証登録申請が必要であり,防災士となった人数は把握できておりません。 防災士には,地域の防災リーダーとして地域住民の防災意識を高める啓発活動や防災訓練などを担っていただきたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,学校での防災教育の一環として取り組むことについてでありますが,災害の発生を前提にいつ誰が何をするのかに着目して,防災行動を時系列で整理したタイムラインを作成することは,事前防災の重要な取り組みの一つであると認識しております。したがって,岡山市教育委員会では,市内全ての学校の危機管理担当者を対象に,岡山市学校版タイムラインをテーマとした研修会を行い,その作成方法と有用性について周知を図ったところであります。 また,家族構成や生活環境に合わせて児童・生徒一人一人がとるべき防災行動をまとめたマイ・タイムラインを作成することは,児童・生徒の危険予測,危機回避能力を育成する上で意義があると考えており,有効な活用方法につきまして,関係機関と連携しながら研究を進めてまいります。 以上でございます。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,ねじ穴などの市営住宅における原状回復義務を免除してはどうかというお尋ねです。 市営住宅においては,ねじ穴など軽微な損傷については原則退去時に原状回復を求めておりません。 以上です。 ◎小川浩財政局長  地域における公共施設の整備についての項,小学校区や中学校区ごとの公共施設による行政サービスの提供についてお答えします。 公共施設については,人口減少と人口構造の変化等を見据え,必要な市民サービスを将来にわたって持続的に提供していくために,複合化であるとか,民間活力の導入も検討しながら,総量の適正化を図ることが必要と考えております。 行政サービスの偏在性については,各部局においてそれぞれの施設の設置目的を果たす中で,地域の実情等を踏まえながら最適な施設配置となるよう努めているものと認識しております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,地域コミュニティーの形成を推進する観点から,学校の余裕教室などを活用できないかというお尋ねですが,地域コミュニティー組織である町内会など,地域の団体が本来の活動目的を達成するために,学校施設を使用することは,学校教育上,支障がない限り可能であると考えております。 以上でございます。 ◎岡崎尚子岡山っ子育成局長  大きい3,放課後児童クラブの充実についての項,まず児童クラブの配慮が必要な児童数についてです。 令和元年5月1日現在,本市の児童クラブでは,発達障害に限らず,障害のある児童を673人受け入れております。 次に,作業療法士についてです。 現時点で作業療法士を配置する方針は持っておりませんが,入所児童の中に障害のある児童が増加していることから,作業療法士を含む専門的なスキルを持った人材の活用については,今後の検討課題と考えております。 以上です。     〔26番中原淑子議員登壇〕 ◆26番(中原淑子議員)  御答弁ありがとうございました。 事前防災についてでございます。 ハザードマップですけれども,全戸配布されるということなのですが,配布するときに注意事項ですかね,どういうふうに使っていくのかということもつけて出すということなんですけれども,配布するだけではどうしても抜けてしまうというか,入らないというか,そういうこともあるので,自主防災組織をつくるときには連合町内会単位で説明会を持ったと聞いております。同じようなやり方をしてはどうかと提案いたしますけれども,御所見を伺います。 防災まちづくり学校,修了者の方がたくさんいらっしゃいました。毎年この防災まちづくり学校は開催しておられますけれども,今年度3つのコースを設けて開催したということで,せっかくこのようなコースを設けたということもあるので,どのように活用するのかということをしっかり考えていただきたいというのと,来年度以降どのように取り組んでいくのかということ,防災まちづくり学校についてですね,それもお伺いいたします。 それから,防災士の養成ですけれども,しっかり数はいらっしゃるということですよね。130人という数をいただきました。防災士として登録しているかどうかということは把握していないということではございますけれども,一応そういう講座を受けた防災士がいるということでありますので,そういう方たちの活用の方法も具体的に考えてはどうかと思いますが,いかがでしょうか。 それから,市営住宅の原状回復義務の免除を求めました。画期的な答弁だと私は思いますが,これを市民の皆様が知らない,市営住宅条例を見てもそのようには書いていないのでわからない,それから入居するときにもそういうことは多分書かれていないのではないかと思います。 全国の弁護士会など多くのところで,この原状回復義務を外せという声明を出していらっしゃいます。ふだんの生活で使う,そういう軽微なものについて岡山市は原状回復を求めないということでありましたので,そうであるならば,この際地震対策ということでもあるので,しっかりとそれを入居のしおり等に書くこととか,市民の皆様に広く広報することであるとか,そういうことを考えていく必要があると思っておりますので,御所見を伺います。 岡山市版の逃げキッドをつくるということでございました。ありがとうございます。この逃げキッド,結構いろんな情報をその中に盛り込んでいかないといけないので,倉敷市さんとか矢掛町さんのものをそのまままねるということでもないとお聞きしております。少し時間はかかってでもいいですので,岡山市版のいい逃げキッドをつくっていただき,ぜひともそれを広めるマイ・タイムラインの活動をやっていただきたいと思いますけれども,その逃げキッドをつくってどのようにそれを広めていくのか,御所見を求めたいと思います。 2番目ですね,地域における公共施設の整備についてでございます。 これは地域によって公共施設の整備に差があるのではないか,所管課ごとの管理ではなく,地域社会を支える基盤となるインフラとして捉え,総合的に配置していくことが求められるのでは,それを責任を持って推進するのはどこなのか,また当局が考える優先順位と現場が感じている危機意識とはずれがあるのではないかとの観点で市の考えを伺いました。予想どおりの模範解答のような内容でございましたけれども,小学校単位で見ると,施設配置が偏っていることに気がつくはずです。受け手側の住民が同じ納税者として不公平感を抱くのも,ある意味当然ではないでしょうか。 小学校区での活動拠点の一つは,コミュニティハウスです。中学校区に配置された公民館がより地域に密着している機能を発揮するためには,地域担当職員やコミュニティハウスの連携が必要と,これまでも訴えてまいりましたが,局を超えて現状を変える取り組みの方向性はいまだに示されておりません。昨日の下市議員の答弁のとおりでございます。 総合管理計画は,財政負担の平準化とともに,子育て環境の向上など,市民ニーズに対応することも必要と記されています。 昨日,ことしの出生数,初めて90万人を割り87万人をも下回る可能性があると少子化対策担当大臣が発表しました。予定より2年早いとお聞きしております。少なく生まれてくる子どもさんが21世紀の変化の激しい社会を生き抜くために,その人材を育成するためにも,地域のニーズ,多様な声を丁寧に酌み取り,子育て環境の整備について全力で取り組んでいただきたいと申し上げたいと思います。 地域により公共施設の配置に差があることを指摘させていただきました。とはいえ,総合管理計画のもと,施設配置の最適化,施設機能の最適化を推進していかなくてはなりません。難しいこの課題についてどのように対応するのか,ここは市長の御所見を伺いたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 3番,放課後児童クラブの充実についてでございます。 全国で取り組んで成果が見られる取り組みを岡山市でもやってはどうかという質問です。 配慮が必要な子どもの数ということで,673人という数字をいただきました。この全部が発達障害の子どもさんではないということですけれども,プラスアルファでいろいろな困難を抱えている子どもさんもいる。また,今後こういう子どもさんがふえていくということも考えられます。厚生労働省からは,発達障害児の療育の場としてこの児童クラブが重要だと捉えて,障害児の受け入れを推進していく方針も示されております。今後も児童クラブで生活する障害児や配慮を必要とする子どもはふえると考えられますので,学校と違った環境である児童クラブでの対応を作業療法士が巡回することで必要な療育ができる期待値は大きいと考えられます。 作業療法士や支援員さんの生の声をぜひ聞いていただきたいと思っております。 そのノウハウを持っている岡山県学童保育連絡協議会と連携して具体的な推進を協議してはどうかと提案いたしますが,御所見を伺います。 作業療法士を講師に招き研修会を行うなど,その方法はあるかと思いますので,御所見を伺いたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  施設の偏在化,それをどう是正するかという話を伺いました。今,中原議員の質問を聞いていて,きょうで個人質問が終わりなんで,今回の全体のことをちょっと考えたんですけれども,一つ議員の皆さん方から御指摘のない大きな項目があるんですね。財政の問題なんです。財政,今何とか庁舎もあるんで基金を積み増ししてはやっているんですけれども,これから2020年のオリンピック後の景気の問題なども取り沙汰されています。こういう中で,税がどういうふうに入ってくるのか,いろいろ考えていくと,そんなに財政の問題というのも安穏とはしていられない問題であるわけです。そういう中で,どういうふうに我々一つ一つの問題に対処していくかというのは,非常に大きなバランス感覚というか,そういうものが要求されるだろうなあと思いながら話を聞いておりました。 公共施設の偏在も同じで,先ほど竹永議員の質問の中で,公平性という話がありましたですね。メモの中に公平性は完全には実現しないというような表現がちょっとあったんですけれども,公平とは何かというと,すごく難しいですよね。小学校区,中学校区単位で見ていくと,施設に偏在があることは事実なんですね。それをじゃあ公平にしていくというのは何なのかということを考えていくと,やはり今までの歴史的な経緯もあるでしょうし,それから偏在を是正するにしても,そういう財源の問題もある。他の今喫緊の課題であるさまざまな問題もある。こういうことを考えながら,一つ一つやっていかなきゃならない。だから,中原議員おっしゃったように,財政局長が答えたのは,模範解答ではあるんだけど,じゃあ魂がどこにこもっているかというと,なかなかこもりにくい表現なんだと思うんです。やっぱり今の中原議員の質問に対してはお答えしにくいというところがあるんじゃないかなあと思っています。でも,おっしゃっているところについては,もう何ら異論はないところでありますから,もちろん全体の考え方はありますけども,一つ一つの事案を見ながら何をどこにどうしていくのかということを考えさせていただきたいと思います。 さまざまな具体の話については,御指摘をいただきたいと思っております。 よろしくお願いいたします。 ◎河野広幸理事  事前防災についての再質問でございます。 まず,ハザードマップ全戸配布時に出前講座をということですが,マンパワーがどうしても足りませんので,自主防災組織,あるいは町内会から出前講座をということで危機管理室のほうに御相談していただければ,日程等を調整して出向いてまいりたいと考えております。 それから,防災まちづくり学校,実は今年度から3つのコースに分けております。昨年度までは防災とまちづくりという1つのコースでやっておりましたが,受講者の方がそれぞれ特化してもっと詳しく知りたいということから,今回3つに分けて実施しております。それで,学校のほうで受けました知識の習得ですね,それにつきましては,地域防災力の向上のために地域におけるリーダー的役割を果たしていただいて,人材を育成できればと考えております。来年度以降につきましても,同じように人材育成に努めてまいりたいと考えております。 それから,防災士の役割でございますが,具体的には平常時でございますと,地域や企業で防災意識の啓発活動とか訓練,研修などの実施や参加をしていただきたいと思っております。 具体的には,家庭や地域社会,職場での話し合いですね,それから実際にお住まいのところの災害発生の可能性,そういったことを話し合っていただければと思っております。 それから,実際に災害が起こったときには,被害の軽減を図っていただき,あと消火活動とかに携わっていただくよう考えております。 それから,逃げキッドにつきましては,支援ツールとして非常に重要なツールだと思っております。こちらの逃げキッドを作成するよう前向きで考えておりますが,地域の出前講座等で関係機関と連携し,実施について検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎岡崎尚子岡山っ子育成局長  放課後児童クラブでの障害児への対応についての御質問をいただきました。 本市では,現場での困り感をサポートするために,発達障害者支援センターが要請に応じ,クラブに訪問し,事例検討を取り入れるなど,実践的な研修を行っております。また,今年度より新たに支援員等を対象とした発達障害児対応研修において,作業療法士による講義を盛り込みました。今後とも関係者の皆様の御意見をいただきながら,幅広く検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  ねじ穴などの原状回復について周知していないんじゃないのかというお尋ねでした。 済いません。今ここで入居のしおりにはどういう記述がしてあるとか,説明をどうしているかとか,ちょっと細かいところまでは存じ上げておりませんけれども,確認しまして,もし不足しているようなことがあれば,しっかり周知を図っていきたいと思います。 以上です。     〔26番中原淑子議員登壇〕 ◆26番(中原淑子議員)  ありがとうございました。財政のことも含めて,公平ということも含めて丁寧にやっぱり住民の方,市民の方に説明することが必要なんだろうと思うんですね。やっぱりその場限りではなく,なぜ必要なのか,どうしてそうなっているのかという計画の説明等,方針の説明も必要なんだろうと思いますので,それは今後丁寧に取り組んでいただきたいと申し上げたいと思います。ありがとうございました。 事前防災のところで,マンパワーが足りないと。それはそうですね。全戸配布するので,そのときに一斉に危機管理室で対応できるとは思っておりません。なので,防災士とか防災まちづくり学校を修了した方に,せめて自分の町内というか,地域にハザードマップの説明ぐらいはしてもらいたいなあと思うのですが,そこら辺をもうちょっと聞きたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 それから,逃げキッド,ありがとうございます。また学校のほうでも,先ほど教育長が答弁していただきまして,各学校の危機管理担当者にはきっちりマイ・タイムラインのことを伝えるということでございまして,また学校の中でもしっかり取り組んでいくという答弁をいただきました。ありがとうございます。これも期待しております。また具体的なことを今後お聞かせいただきたいと思いますので,よろしくお願いします。 それから,作業療法士との連携でございます。既にそのように講師として来ていただいているということでございましたので,支援員さんの思いというか,それもちゃんと酌み取っていただいているんだろうなあと思います。なので,もう少しそれを広げてというか,前へ進めていただけたらと思いますので,もう一度具体的に取り組むことが可能なのはどういうことなのかということをお聞きできればと思いますので,よろしくお願いいたします。 以上で質問を終わります。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎河野広幸理事  ハザードマップを全戸配布されたときの出前講座に講師として防災まちづくり学校コース修了者や防災士の方が来てはどうかという御質問でございますが,確かに防災士の方には地域の防災リーダーとして啓発活動とか防災訓練を担っていただきたいと考えておりますので,今後どういった活用方法といいますか,そこら辺は考えてまいりたいと思っております。 以上です。 ◎岡崎尚子岡山っ子育成局長  どのような形でクラブの困り感をサポートしていけるかという,具体的なことにつきましては,そのことも含めてさまざまな観点から今後検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○松田安義副議長  以上で中原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして菅原議員。     〔3番菅原修議員登壇,拍手〕 ◆3番(菅原修議員)  皆さんこんにちは。日本共産党市議団の菅原修です。 きょうは共産党2番手ということで頑張っていきます。 それでは,質問に入っていきます。 大きい1番,産廃処分場について。 産業廃棄物とは,文字どおり企業が出す廃棄物で,市民の出すごみとは別物です。さまざまな物質,例えば環境と生物に有害な物質も含まれています。産業廃棄物の処分の最終責任は,当然ながら発生させた企業にあります。しかし,実態として産業廃棄物を発生させた企業は,産廃処理業者に料金を払って引き取らせています。有害物質の流出などの事故が発生した場合は,最終的には立地している自治体とそこに住んでいる住民に負担がかかっているのが現状です。 産業廃棄物処分場を考えるためには,正確で十分な情報公開を前提とした地元住民や市民の合意形成が必要です。また,立地場所の多くは山中であり,周辺はもちろん,下流域を含めた自然環境や生活環境への影響を十分考慮することも必要です。 岡山では,県内の発生量よりも多い量の産業廃棄物が毎年埋め立てられています。つまり,県外からの持ち込みが大量にあるわけです。岡山市内にも吉備新線の付近などに2桁の処分場があります。 今回は市内で計画されている産廃処分場のうち,株式会社西日本アチューマットクリーンの問題について取り上げます。 2001年,平成13年に御津地区において超大型の産廃処分場の計画が持ち上がりました。資料の一番後ろに年表をつけていますので,年表を見ながら聞いてください。 株式会社西日本アチューマットクリーンが計画したもので,51万立方メートルの埋立容量を持つ管理型処分場と1日に約90トンの産廃を処理できる焼却施設が結合した西日本最大級のものです。 この処分場は,旭川に流れ込む宇甘川の上流域に位置しています。ここから有害物質を含む汚水が流れ出せば,下流域に大きな影響を及ぼします。岡山市民72万人のうち42万人が三野浄水場からの水道水を利用していることを考えれば,水道取水場の上流に産廃処分場をつくることには深刻な疑問があります。 地域住民の皆さんは,長年にわたって粘り強く産廃処分場建設反対と豊かな自然環境を守るために活動してこられました。 2002年には,産廃建設阻止を正面に掲げた御津産廃阻止同盟が結成されました。御津河内で別の産廃処分場が計画されたことで結成された御津河内産廃処分場建設反対会議とも連携して運動してきました。 ほかにも豊かな自然環境を将来の子どもたちに引き継ぎたいと,御津の「みどり」と「清流」を守る会や大野川いい川づくりなどの住民団体が生まれました。 計画発覚から18年間,地域住民は岡山市民の命の水を守れ,豊かな自然を守れと立ち上がった多くの市民とともに粘り強く闘っています。 これまでの経過は次のとおりです。 2008年12月,業者が岡山市に御津虎倉処分場の建設許可申請を提出し,市は2009年10月に建設を許可しました。これに対し住民は,業者に対する建設差しとめの民事訴訟と岡山市に許可処分の取り消しを求める行政訴訟を起こしました。 業者に対する建設差しとめ訴訟は,地裁では住民が敗訴したものの,高裁で最終処分場と焼却炉の建設差しとめを命じる判決が出されました。 一方,岡山市に対する許可処分取り消し訴訟は,地裁で住民が敗訴し,高裁で住民側の控訴が棄却されました。 最高裁では,新たな展開がありました。業者に対する訴訟は2015年7月に業者側の上告が棄却され,建設差しとめ判決は確定しました。 一方,市に対する行政訴訟は,最高裁が上告受理申し立てを受け入れて,裁判が始まろうとしていました。最高裁が市勝訴の高裁判決を取り消そうとしていることを察知した市がみずから許可処分を取り消したため,最高裁は訴えの利益が失われたとして住民の請求を却下しました。 最高裁で上告が棄却された後,業者は調整池の容量をふやすなどの計画変更を行いました。市は申請を最初から出し直させず,手続を途中から進めて,2017年8月に最終処分場を許可してしまいました。 これに対して住民は,そもそも一旦許可処分を取り消すことによって許可申請行為の目的は達成されたのだから,改めて許可申請を最初からやり直すべき,申請行為のないままに行われた再度の許可処分は手続の問題があって無効であると主張しています。また,職権取り消しに際しても,複数の手続不備があることを指摘しています。 そして,2018年1月に,住民は市に対して再度の許可処分の取り消しを求める行政訴訟を新たに起こしました。 業者はこれとは別に,計画を変更して市に許可されたことで建設差しとめ判決の執行力が失われたとして,住民を相手に請求異議の訴えを2017年9月に起こしました。 この裁判は,本年,2019年9月24日に業者の申し立てを却下・棄却する地裁判決が出されました。 業者は,地裁判決後に,現地に工事着工の看板を立てるなど,建設強行の構えを見せています。 住民の方の安全性への不安に関するポイントを中心に,以下質問します。 ア,岡山市は豊かな自然環境や生活環境を守りたいから産廃処分場建設に反対なのだという住民の声をどう受けとめていますか。 イ,これまでになかった豪雨や台風の大雨がふえています。業者が変更し,市が許可した調整池の容量は,これらに耐えられるものですか。 ウ,水源地には産業廃棄物を持ち込まないようにする条例をつくりませんか。 エ,住民の皆さんは市との裁判の進行とは別に,自分たちの思いを市に直接聞いてもらいたいと願っています。住民と直接対話する場を設けませんか。 オ,水道事業管理者にお尋ねします。 この産廃処分場から汚染水が漏出した場合,宇甘川に流れ込みます。宇甘川の水は紙工浄水場で上水道用として取水されており,水道水が汚染されることになるのではありませんか。 カ,変更された計画では,埋め立て中の区域以外は常時ブルーシートで覆うとされています。廃棄物の安定化は降雨の浸透によって進行しますが,ブルーシートで覆うということは,安定化により長期の時間がかかることになると指摘があります。市はこの点をどうお考えですか。 キ,液の浸出を防ぐための遮水シートについて,廃止まで破損しないという保証はどこにありますか。安定化後に破損した場合の浸出水は安全と言えるのですか。 ク,岡山市はこの業者の最初の申請に対して,裁判の係争中にみずから職権取り消ししました。そして,業者が調整池の容量を変更して出し直した計画を,最初の段階からではなく,途中の段階から審査して許可しました。しかし,職権取り消しする際に関係者の聴聞を行わなかったり,職権取り消しを通知する書面に理由を記載しなかったなど,手続に不備があったのではありませんか。 ケ,この業者はこれまでに6度もの行政指導を受けています。水質汚染,しゅんせつ土の不法投棄,改良土の置き場の違反などを繰り返しており,住民等から違反を指摘されても,その都度居直ってきた業者です。こうした業者の体質を考えると,岡山市は今回の産廃処分場計画についても,書類を字面だけで見るのではなく,厳しく審査すべきではなかったのですか,御所見をお伺いします。 コ,また許可申請の審査に際しては,その業者の過去の行政処分等の履歴を考慮するようルールを厳格化すべきではありませんか。 大きい2番,岡山市中央卸売市場について。 2018年,通常国会で改正卸売市場法が成立しました。施行は2020年6月です。改正法では条文が83から19に大幅削減されました。大きく改変されており,幾つかの重大な問題点を含んでいます。 1つ目の問題点は,卸売市場の役割を変質させたことです。卸売市場法の歴史上初めて目的条項が変更され,整備の計画的な促進や開設や取引等に関する規制が削除された一方,食品等の流通合理化及び取引に関する法律が加えられました。卸売市場の役割を流通の合理化と称して生鮮食料品の安定供給を損なう変質です。 2つ目の問題点は,認可制から認定制に変更され,卸売市場の果たしてきた公的役割が大きく後退させられたことです。国と都道府県等は5年ごとに整備方針と整備計画を策定し,全国的な卸売市場の配置と整備に責任を持ってきましたが,それがなくなりました。中央卸売市場を民間でも開設できるようにした上,さらに公設市場の民営化もできるようになりました。 3つ目の問題点は,これまで規定されていた取引原則が大きく撤廃され,大企業優先の市場運営が強化されたことです。卸売業者の第三者販売の禁止,仲卸業者の直荷引きの禁止,商物一致原則などの規制がなくなりました。中小の仲卸業者や小売商や料理店などの買い出し人が卸売市場の利用から除外される可能性が強まります。 卸売市場はこれまで生鮮食料品の全国的,地域的な需給調整を担ってきました。競りや相対取引によって公正な卸売市場価格をつくってきました。消費者が安全な生鮮食料品を安定的に購入することを下支えしてきました。差別的取り扱いの禁止規定で,公共性や公益性を支え,農業者を初めとする生産者や中小零細の小売業者を守ってきました。 今回の法改正を受けて市は,来年2月議会で市条例の改正を予定しています。中央卸売市場等が引き続き役割を果たすことや,市場の活性化や機能強化を求めて,以下質問します。 (1)条例改正に当たって。 ア,市が中央卸売市場等に求める役割は何ですか。法律が変わったもとで条例を変えてどんな中央卸売市場等を目指しますか。 イ,法律から第三者販売の禁止,直荷引きの禁止,商物一致原則がなくなったことについてどう考えますか。 ウ,条例改正作業の過程で,生産者や消費者の声を直接聞いていますか。 エ,岡山市は将来にわたって中央卸売市場等を公設で維持していくべきと考えます。民営化はしないことを明確に表明しませんか。 オ,条例改正後に実態に基づいて必要となったと考えられるときは,再改正することはできますか。 (2)市場の活性化,機能強化のために。 ア,競りを含む取引の全過程で温度管理できるよう施設を改善すべきではないでしょうか。水産では特に必須です。御所見をお聞かせください。 イ,市が整備している施設,設備は,故障した場合に全額市費で速やかに直すようになっていますか。 ウ,仲卸棟にあき区画があります。水産は水産棟,青果は青果棟というこれまでの枠を超えて場所を借りられるようにできませんか。できないとすれば,その理由は何ですか。 以上で1回目の質問を終わります。 答弁よろしくお願いします。(拍手) ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。 ◎門田和宏環境局長  1,産廃処分場についての項でございますが,建設反対の住民の声をどう受けとめているか,調整池の容量は豪雨,台風に耐えられるか,ブルーシート敷設による安定化への影響はないか,遮水シートは破損しないか,安定化後に破損した場合の浸出水は安全か,職権取り消しに手続の不備があるのではないか,産廃処分場の計画について厳しく審査すべきではないか,許可の審査の際に過去の行政処分を考慮すべきではないかという一連の御質問につきましては,現在行政訴訟において係争中ですので,答弁は控えさせていただきます。 住民と直接対話する場を設けないかという御質問に関しましては,要望があれば対応を検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎今川眞水道事業管理者  同じ項,残り2点についてお答えします。 最初に,条例の制定についてでございますが,水道局は岡山市産業廃棄物処理施設設置等指導要綱に規定する廃棄物処理施設設置等調整会議にも参加し,事業計画に対する意見及び要望を提出することができるなど,既存の法令等において水道水源の保護は図られているものと考えております。 次に,汚染の心配に対してでございますが,紙工浄水場は宇甘川から取水しているのではなく,深さ約9メートルの地下水を取水しております。水道局では車両等の事故によるオイル流出,工場排水の流入等,水質汚染事故が発生した場合に対応するため,旭川や宇甘川を管理する国や県,その他関連機関との連絡体制も整備されており,直ちに水源水質を確認し,異常があれば取水停止を含め水道水の安全性を確保してまいります。 なお,紙工浄水場につきましては,設備の老朽化等により令和3年度末に廃止の予定で事業を進めているところでございます。 以上です。 ◎大杉誠市場事業管理者  大きい2番,岡山市中央卸売市場について,順次お答えします。 まず,条例改正に当たっての項目です。 最初に,中央卸売市場等に求める役割は何か,条例を変えてどのような市場を目指すのかとのお尋ねです。 中央卸売市場等に求められる役割は,市民の皆様に生鮮食料品を安定供給することであり,条例改正によって取引ルールの規制を緩和することで,集荷力や物流の効率化などを高め,市民の期待に応えてまいりたいと考えております。 次に,法律から第三者販売の禁止,直荷引きの禁止,商物一致の原則がなくなったことをどう考えるのかとのお尋ねです。 国は食品流通の合理化などを促進するため,これらの取引規制を廃止したものですが,これらの取引規制は市場ごとに判断して定めることができるため,市場関係者と協議等を行い,最終的には市民の皆様への生鮮食料品の安定供給につながるよう,当市場ではこれらの取引規制は廃止する方向でございます。 次に,生産者や消費者の意見を聞いているのかとのお尋ねです。 本年10月から11月にかけて市場取引委員会等を4回開催し,出荷者や消費者等から意見聴取を行いました。 次に,中央卸売市場等を民営化しないことを明確に表明しないかとのお尋ねです。 生鮮食料品流通の中で卸売市場が果たす役割は非常に重要であり,当面自治体が開設者として市場を運営することが必要であると考えております。 この項目最後です。条例改正後に実態に基づいて再改正というのができるのかとの御質問です。 市場関係者との協議を行うなど,必要な手続を経て再改正することは可能です。 次に,市場の活性化,機能強化のためにの項目です。 競りを含む取引の全過程で温度管理できるよう施設を改善すべきではないかとのお尋ねです。 取引の全過程で温度管理を行うには,施設全体が閉鎖型施設であることが必要です。当市場は卸売棟,仲卸棟,ともに開口部が多い構造となっておりますが,必要な箇所に冷蔵施設を設置するなど,品質保持に努めております。今年度,耐震改修工事を行っておりますが,今後も引き続き場内事業者の意見を聞きながら適切な温度管理ができるように努めてまいりたいと考えております。 次に,市が整備している施設,設備は,故障した場合には全額市費で速やかに直すようになっているのかとのお尋ねです。 市において整備している施設や設備の維持管理については,使用者の責任範囲を除いて速やかに市で対応しております。 この項最後です。仲卸棟のあき区画は,水産棟,青果棟の枠を超えて使用することはできないかとのお尋ねです。 仲卸棟の水産,青果の配置は,各卸会社の配置とあわせて買い出し人も含めた取引が円滑に行われるように集約しているものです。また,取扱品目の違いにより,特に水産側の床は海水でぬれていることが多く,そうした場所で青果を取り扱うことは好ましくないと考えております。しかしながら,そのあき区画の活用というのは課題であり,関係業者とも協議しながら市場活性化の観点から,本来の仲卸店舗としての活用以外についても検討してまいりたいと考えております。 以上です。     〔3番菅原修議員登壇〕 ◆3番(菅原修議員)  再質問です。 係争中ということで答弁がもらえなかったのは,非常に残念です。先ほども表の1を見てもらいましたけども,問題が発覚してからもうことしで18年になっています。そして,そこの住民の皆さんは水源地に産業廃棄物処分場ができれば今の豊かな自然が壊され,水質汚染などで健康被害も起きることが大きい不安ということで,ずうっと運動してきました。反対署名にも取り組みました。そして,当時御津町のときには6割を超える方が反対を表明し,幅広い協働で運動が広がってきています。豊かな自然環境を守り,次の時代に引き継ぐことは,そこにおられる住民だけの問題ではありません。今を生きる私たちの問題だと捉えています。 表から見て2007年に岡山市議会が全会一致で反対請願を採択しています。自治体の本来の役割は,住民の生活を守るためにあります。本来なら市民に選ばれた議員全員が反対したのだから,許可をしないようにすべきだったのではないでしょうか。議会の意思をどう受けとめたのか,御所見をお伺いします。 それから,10年前に許可が1回おりました。その当時は,高谷市長でした。その当時の議事録を読ませてもらいました。羽場議員の質問に対して,断腸の思いで許可せざるを得なかったと答弁しておられます。今度,再許可を出されたのは,今ここにいらっしゃる大森市長です。大森市長は今の住民の気持ちをどう受けとめているのか,聞かせてほしいと思います。 市場のほうにも,1つ質問です。 市場については,議員の皆さんが市場に行くときには初競りのときなので寒いという印象がありますが,夏は暑いので,例えば鮮魚は管理自体が今氷とか水で行われていますが,建物自体の温度管理を行うことで,岡山中央卸売市場としてのブランド力を高めていくことになりませんか。御所見を最後に聞かせてください。 以上で質問を終わります。 ○松田安義副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  産廃の関係,再許可を出したのは私のときであります。当時もこの本会議でも何度か議論したのはよく覚えておりますけども,我々としては当然ながら環境に配慮して,今水道事業管理者のほうも水道の関係は申し上げたと思いますが,そういう配慮をした上で廃掃法のこの基準ですね,そういったものに適合しているということでありますから,許可したものであります。この産廃の許可は私の記憶では,たしか羈束裁量行為と考えています。したがって,一定の基準がクリアされれば,我々としては許可をおろすというのが原則のものであります。 以上です。 ◎大杉誠市場事業管理者  再度の御質問ということで,温度管理をしっかりやってブランド力を高めるようにしてはどうかという話なんですけど,岡山市場は昭和58年に開場しております。当時はもちろん,その当時の一番最新の建物ということで建てさせていただいているんですけど,最近建てられている市場は,やはり温度管理がしっかりできた市場となっております。これについては,先ほどもお話ししたように,施設全体を閉鎖型にするというのは,今の市場では困難だと考えております。今現在問題があるということを聞いているわけじゃないんですけど,必要なところにクーラーを設置する等で,少しでも生鮮食料品の鮮度が保たれるよう,そういう形で今後とも対応してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎門田和宏環境局長  住民の方々の思いですとか,2007年に市議会で反対請願を全会一致で採択されたといった事情についてはよく我々も承知しておりますけれども,先ほど市長が御答弁したとおりでございまして,廃棄物処理法に基づく最終処分場の許可につきましては,法の基準に適合する場合は市に裁量権がありませんので,現在裁判においてもそのことを申し上げているという状況でございます。 ○松田安義副議長  以上で菅原議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時54分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○浦上雅彦議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして小林議員。     〔36番小林寿雄議員登壇,拍手〕 ◆36番(小林寿雄議員)  おかやま創政会の小林寿雄でございます。 時間のほうも気になりますので,早速質問に入らせていただきます。 1,岡山芸術創造劇場(仮称)について。 令和4年秋の開館を目指して鋭意今準備が進められております。このたび管理運営の母体が決まり,これにより施設における取り組みはもとより,文化芸術創造に向けての具体的な取り組みがこれから組まれていくわけであります。令和4年秋というと,まだまだ時間があると,3年近く時間があるということでありますが,実は非常にタイトなスケジュールになると思われます。関係者の方には本当に御苦労をおかけするわけでありますが,こうした仕事にかかわれるチャンスはそうそうないと,大風呂敷を広げるような言い方をすれば,孫子の代まで伝え得る,そういう仕事にかかわっていらっしゃるということで,誇りと自信を持ちながら楽しんでやっていただけたらなあと思います。 さて,この劇場の立地を見ると,表町商店街の北の端にシンフォニーホール,南の端にこの新劇場ができるということになります。こうした2つの拠点的な施設を新財団が一体的に運営するということになるわけでありますが,物理的に間をつなぐ表町商店街の存在,あり方を考慮せずに進めていくということにはならないと思います。各施設はもとより,エリア全体で文化芸術創造の薫りがするような面での取り組みが必要になってくるのではないでしょうか。 まずは,この点の課題意識についてお伺いしたいと思います。 また,そうした取り組みを進めるに当たっては,地元商店街や産業観光局等との協働も必要となってくると思います。今後の具体的な取り組みのスキームや方向性についてのお考えをお示しください。 2,安全・安心について。 (1)内水対策。 本年の台風15号,19号などによる厳しい被災状況を見るにつけ,改めて自然災害に対する備えをしっかりと考え,実行していくことが急務だと痛感したところであります。改めてお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに,被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。 さて,内水・浸水対策については,昨年7月豪雨災害を受け大きな課題となっております。現在,昨年大きな被害のあった今保排水区を初め横井排水区,津島排水区において対策が進められていると伺っております。これはこれでしっかりと進めていただきたいと思いますが,問題はその他の地域のことであります。 昨年大きな被害がなかったものの,大規模な道路冠水等があり,避難できなかったり,大きな不安や恐怖にさらされた地域もあります。そうした地域においては,自主防災組織で議論するに当たり,次はどうなるのか,あるいはどういう対策をいつまでにしてもらえるのかということになると思います。自助,共助で内水・浸水対応はできても,対策はできません。早急に内水対策を計画すべきですし,少なくとも説明ができるようにする必要があるのではないかと思います。 そこでまずは,内水ハザードマップの改定からすべきと考えます。 昨年7月豪雨災害の際の状況を的確に反映させるとともに,必要があれば新たに調査をかけるなど,降水量との関係を重視しながら,できるだけ精度の高いハザードマップを作成すべきと考えます。そうすることにより,洪水による浸水を想定し避難する場合においても,早期の避難が安心してできることになると思います。また,今後の内水対策の事業化にも資するもの,つながっていくものと考えております。当局の御所見をお伺いいたします。 (2)地域要望への対応。 自主防災組織が確立され,市民の安全・安心への関心が高まるにつれ,関係する地域要望がふえてくることになると思います。現在でも地域要望は増加傾向にあるのではないかと思います。そうした中,7月豪雨災害の復旧や転落防止柵の設置,公園の遊具の安全対策等,各区の地域整備課を中心に仕事への負荷が強まっており,結果として地域要望に応え切れていない現実があります。 地域要望への対応は,やって当たり前,できなければ市民不満足度が大きくなっていく,そういったものであります。迅速な対応やより丁寧な対応が必要になってくると思います。特に年度を越えるような問題については,より丁寧な対応が必要だと思います。 そこでお尋ねいたします。 ア,まずは,各区で地域要望への対応についてどうなっているのかを整理し,課題の抽出と対応策を検討すべきと考えますが,いかがでしょうか。 イ,また,管理職を中心にマネジメント力の強化も課題になると思いますが,その点もあわせてお考えをお示しください。 ウ,地域要望への対応についてマンパワーによるところが大きく,現場段階での改善努力には限界があるのもまた現実であります。マンパワーの量的拡充についてどのようにお考えでしょうか,お聞かせいただきたいと思います。 エ,技術系職員の採用について,近年人材確保に苦慮しているということも伺っております。人材確保についての現状と課題,対策についてお示しいただきたいと思います。 3,日本遺産「桃太郎伝説の生まれたまち おかやま」について,歴史の共有と発信。 造山古墳のビジターセンター,来年度のオープンに向け準備が進められているところであります。2016年,さる年のお正月に「ことしはさる,来年はとり,次がいぬ,桃太郎のまち岡山の幕あけです」と市長がスピーチされていたのを思い出します。余談でありますが,それを聞きながらいのしし年の私は,いぬの次はどう言うんかなあと,桃太郎のまちですと言ったら,イノシシ駆除しますみたいな,(笑声)いのしし年の私としてはちょっと気になったんですが,それはそれとしまして,桃太郎,あるいは古代吉備王国,あまたある岡山の歴史的な遺産,本当にたくさんある。ポテンシャルが高いと言われて久しいわけですが,なかなかつながらなくてもやもやもやもやしていた。それが桃太郎のまち岡山の幕あけですということで,こうやって具体的に一つ一つ積み上がってきていて,将来やっぱりこうなっていきたいなあ,していきたいなあということが具体的にイメージできるようになってきたと。改めてこれはリップサービスではなくて,市長の政治的な手腕というか,見識に本当に敬服するところであります。 であればこそという視点で質問させていただきたいと思うんですが,これを機に,桃太郎伝説の生まれたまちおかやまを初めとして,古代吉備王国,近世の岡山城,備前藩や西大寺はだか祭りなど,岡山の膨大で貴重な歴史的財産を発信する大きなきっかけにしたいと思っているのは私だけではないと思います。 そのためにも,まずは日本遺産関係のおもてなしについて早急に考えていくべき点を中心に幾つか挙げさせていただいて,議論していきたいと思います。 まず,造山古墳のビジターセンター,オープンはいつごろになるのでしょうか。また,プレオープンやオープニングのイベント等は何かお考えでしょうか,現時点でのお考えをお示しください。 次に,日本遺産への案内板,道路標識や入り口となる駅の看板ですね──一宮とかですね──が不足しているのではないかという点です。 桃太郎伝説をめぐる旅をしようと思うと,やはり車が便利ということにどうしてもなります。近年はカーナビが普及,充実しており,新幹線等で岡山に来てレンタカーを借りて観光地へ行くということもふえているのではないでしょうか。道路標識,案内板は果たしておもてなしにあふれたものとなっているかどうか,早急に検証,改善する必要があるのではないでしょうか。 次に,レンタカーなどで観光スポットをめぐる場合,各地でよくつくられているのが2時間コース,4時間コースなどのモデルコースです。モデルコースをつくるに当たっては,日本遺産には含まれてはいませんけれども,備中国分寺など外せない,そういうところも出てくると思います。松田隆之議員に言わせれば高松城址,東原議員に言わせれば近水園ということになるわけでありますけれども,余り広げ過ぎるのはどうかとも思うわけではありますが,こうした日本遺産には含まれていないスポットなどへの誘導にも配慮しながら,ストーリー性を重視したモデルコースを策定する必要があるのではないかと思いますが,いかがでしょうか。 JRでアクセスした場合,駅──先ほど申し上げた一宮,吉備津,そして備中高松のそれぞれの駅の案内板はどうでしょうか。 近年,外国人の旅行客もふえているのではないかと思われますが,多言語化や全く土地カンがなくても,安心して目的地に行けるような工夫,改善の余地はまだまだあるのではないかと思いますが,いかがでしょうか。 次に,観光客を日本遺産へ誘導する中心的な役割を担う施設がない,日本遺産を初め古代吉備王国を総合的に学べる場がないという点であります。 古代吉備王国については,なぞの部分が非常に大きく,なかなか捉え切れないところも多々あるわけですが,それにしても日本遺産関係では到底くくり切れるものではないことは明らかであります。同時に私たち自身がもっと古代吉備王国について知り,共有し,誇りとすべき要素が多くあるのではないかと思います。 そこで提案ですが,まずはシティミュージアムで埋蔵文化財発掘調査速報展が2月から4月にかけて行われます。そこで造山古墳を初め日本遺産関係の展示をする,あるいはビジターセンター開設や日本遺産を宣伝するような展示もあわせてしてはどうかと思いますが,いかがでしょうか。 また,シティミュージアムの常設展をリニューアルし,観光振興課,文化財課,シティミュージアムが連携して,観光客を日本遺産へ誘導する中心的な役割を担う,また日本遺産を初め古代吉備王国を総合的に学ぶ場にしてはどうかと考えます。あわせて,古代から現代までの岡山の歴史が総合的に学べるような展示を考えてはどうかと思いますが,いかがでしょうか。 最後に,日本遺産と古代吉備王国,さらには近世の岡山城や西大寺はだか祭りなど,間口を広げる観光戦略の確立を求めたいと思います。とりわけ日本遺産については,古代吉備王国のこれまでの調査研究の成果をしっかりと共有し,その上で効果的な発信をしていくべきと考えます。そのために,観光振興課,プロモーション・MICE推進課を中心に文化財課等と定期的に協議するテーブルを確立すべきと考えますが,いかがでしょうか。 もう少し具体的に話をさせていただきますと,お手元に資料をお配りしております。ええのをつくったなあと言うていただいたんですが,私がつくったもんじゃありませんで,こんなんができるようじゃったら,これで仕事しますよと申し上げたんですが,本当にいいのができているんですが,サイズにおさまるようにつくらせていただきました。 これを見ていたら,楠木議員が「笹ケ瀬川が載っておりゃへんがなあ」と,「うちの御先祖が拾うた桃太郎,笹ケ瀬川はどけえ行ったんなら」と言うてえらい怒りょうりましたけど。それは置いておいて,特殊器台というのはここにあるんですね。もうすぐ埴輪になりますとあっさりあるんですが,実はこの特殊器台,奈良県桜井市の纒向遺跡の中にある箸墓古墳で大量に使われているということであります。この箸墓古墳というのは,ヤマトトトヒモモソヒメの墓と言われていて,一説では卑弥呼の墓ではないかというふうな話もあるようですが,この姫は崇神天皇の大おばで,崇神天皇のみこ,お告げをしていた。さらに,吉備津彦命のお姉さんということであります。 吉備王国で使われていた祭祀,これは単にわあっ格好ええなあということで持って帰って並べたということにはならなくて,神様とつながっている非常に重要なものだと思うんですけれども,それが大量に使われていたということで,これはやはり古代吉備王国と大和朝廷というのは非常に近い重要で良好な関係があったということのあかしではないかと思うわけです。 伝説を発信する際にも,そうした史実,これがバックにあれば意識も変わってくるし,パンフ等の内容も厚みが増してくるんではないかなあと。古代吉備王国と大和朝廷との関係を示すかどうか,示すとすればどういうものになるか,また浦間茶臼山古墳や大廻小廻山城跡,東大寺瓦窯跡などの発信につなげていくために,現時点でどのような発信をしていくのか,それを考える必要があると思います。岡山の歴史の発見,共有,発信の戦略を立てるための関係者によるテーブルが必要だと思うわけですが,御所見をお願いしたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,小林議員の質問にお答えいたしたいと思います。 先ほどは桃太郎伝説の生まれたまちおかやまで評価をいただきまして,ありがとうございます。確かにさる,とり,いぬ,これからは桃太郎のまち岡山の登場だという感じで随分大きくぶち上げたのを思い出しました。したがってと言いたいところなんですが,私,きょうはちょっと芸術創造劇場の関係を……。(笑声) 本会議でも随分この市民会館をどこに持っていくかというのが議論になりましたですね。あのときの候補地というのは,この千日前と後楽館の跡地だったわけであります。なぜあのときに千日前にしたのかということを少し思い出してみると,やはり岡山のまちというのは,72万人の政令指定都市であります。今どちらかというと,人の動きが岡山駅周辺に集中しかかっているところがある。もっともっとやはり多極構造にしなければならないんではないかということで,その一つの拠点として表町ということを考えてみる。歴史的に見ても,やっぱり表町というのは,もう少しにぎやかになってもらわなきゃいけないんじゃないかと,そういう思いもあって,千日前に選ばせていただいた。それとともに,県庁通りを1車線化して,そこを人が歩きやすいように,歩いて楽しくなるような,そういうものにしていこうじゃないかというようなことを議論させていただいたところであります。それらの大きな構想が徐々に何か見えてきているのかなという感じがしているところであります。 小林議員御存じでしょうか。「わが町」シネマ「歩むなら」という映画を開館機運を醸成するためのプレ事業として商店街や市民の皆さん方と一緒に今取り組んでいる。来年の2月には上映されるということになっております。こういうソフトの動きもありますし,また表町商店街では,表町商店街活性化プロジェクト推進協議会を立ち上げ,さまざまな取り組みを開始しております。1つは,岡山ダンジリ祭りというのを実施する,また瀬戸芸の期間に合わせて京橋クルーズを行って,なかなかの入りようだったと聞いております。また,先日はきらぼし★アート展も行われております。また,本体の本業であります商業の世界においても,空き店舗のうち,貸し店舗として使用可能な物件調査を行ったり,また現実に飲食店やダンススタジオも新たに出店していると,こういう動きも出てきているところで,当初の効果がまだ規模的にどこまでかというところがはっきりしていないところはありますが,それにしても動きは出てきているんじゃないかなあと思っているところであります。 それに今度,9月議会では随分議論させていただいた路面電車の延伸なんかもかかわってきますので,そういう面での多極構造という点は,一つ動きつつあるかなあと思っております。そういう面では,先ほどのシンフォニーとの関係,これも前に質問がありましたけども,シンフォニーと新しい劇場を結んでどういう仕掛けにしていくのかというようなことも一つ出てくるでしょうし,大きな面でいくと,岡山の重厚さというのが出てきつつあるんではないかなあと思っているところであります。ぜひ御支援,御協力,御指導をいただければと思います。 以上です。 ◎森安浩一郎総務局長  2,安全・安心についての項,地域要望への対応についてのうち,マンパワーとそれから技術系職員についてのお尋ねです。 地域要望に係る人員体制につきましては,担当局区と協議しながら,業務量に応じた配置を行っております。引き続き業務や職場の状況を勘案しながら適切な配置に努めてまいります。 また,技術職の採用については,近年申込者が少ない年もあり,受験者の確保が課題となっております。このため,岡山,東京,大阪での採用説明会に加え,平成28年度から技術職を対象にした説明会を実施するなど,受験者確保のための対策を講じております。引き続き人材の確保に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,各区の地域要望への対応について整理し,課題の抽出,対応策を検討すべきではないか,それから管理職のマネジメント力の強化についてのお尋ねでございます。 市民の皆様の安全・安心に対する関心は高く,区役所には地域の多様かつ大量の要望が寄せられており,地域整備課などでは優先度,重要度などを総合的に勘案し,要望に対応しているところです。 今後も引き続き適切に対応していくには,要望内容や対応状況を整理,点検し,要望者への対応状況を報告するなど,業務内容や業務量に応じた業務の進め方,体制,財源確保などで常に改善を考えていかなければならないと認識しております。 また,管理職員や担当者が職位に応じた役割をしっかり果たすとともに,本庁と区役所との情報共有を図りながら,組織が全体としてより効率的,効果的に業務を執行していくことが必要だと考えております。 ◎斎野秀幸下水道河川局長  同じ項,内水対策のうち,できるだけ精度の高いハザードマップを作成すべきとのお尋ねにお答えいたします。 精度の高い内水ハザードマップを作成するために,罹災証明をもとに現地調査を行っておりまして,浸水範囲,浸水深さの修正をしているという状況でございます。 また,洪水ハザードマップと図郭,サイズなどの表現方法をできるだけ統一を図り,市民の皆様にわかりやすく活用しやすいものを御提供できるよう工夫してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎荒島茂樹市民生活局長  大きな3番,日本遺産「桃太郎伝説の生まれたまち おかやま」についての項で,シティミュージアム関連の御質問にお答えさせていただきます。 まず,シティミュージアムで日本遺産やビジターセンターの展示をしてはどうかとの御質問にお答えいたします。 議員御案内の岡山市埋蔵文化財発掘調査速報展では,近年発掘された出土品のほか,パネルによる造山古墳の紹介,隣接の千足古墳の取材映像など,日本遺産に関連した展示を考えております。 また,新設されるビジターセンターの紹介コーナーについても,担当部署と協議してまいりたいと思っております。 続きまして,古代吉備王国や岡山の歴史を総合的に学べる展示を考えてはどうかとの御質問にお答えいたします。 岡山シティミュージアム5階の常設展示室は,固定展示コーナーのほか,移動が可能な展示スペースがあり,企画展や展示がえごとにレイアウトを変えております。こうした展示室構造を活用し,日本遺産を初め岡山の歴史に関する企画や展示についても,関係部署と連携しながら工夫してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  同じ項で,まず造山古墳のビジターセンターのオープンについてですが,造山古墳ビジターセンターは,令和2年4月にオープンし,オープニングイベントは5月上旬開催を予定しております。 イベントでは,地元のボランティア団体が4年に1回開催している造山古墳まつりをビジターセンター竣工記念として1年前倒しして開催する方向で話をいただいており,地域の方々と連携して実施できるよう調整中です。 また,イベントの際には,現在整備している千足古墳の石室等を一部公開する方向で調整しており,造山古墳や日本遺産,そして古代吉備の魅力をより多くの方へ発信できるイベントにしたいと考えております。 次に,道路標識,案内板についてですが,平成28年度に実施した岡山市観光客動向調査によりますと,岡山市内での交通手段の結果では,レンタカー利用は8.8%,自家用車が35%と車の利用が多く見られます。カーナビ等を利用されている方も多いと思われますが,観光地への誘導の上では,道路標識も必要であると認識しております。 観光地誘導の道路標識については,岡山県の案内標識整備マニュアルに基づき,統一のピクトサインや仕様でデザイン,設置されております。現在,構成文化財がある地元から案内看板の設置要望の声をいただき,検討しているところもありますが,既存の道路標識について改善する必要があれば,道路担当部署と協議,連携しながら検討してまいりたいと考えております。 次に,モデルコースの策定についてですが,日本遺産活用推進事業では,ニーズ調査を実施し,ターゲットごとにコンセプトを設定し,モデルコースを創出いたしました。これらモデルコースには,日本遺産の構成文化財のみならず,ターゲットに訴求するような近隣の観光施設等も盛り込み,日本遺産のウエブサイトで紹介するとともに,作成中のリーフレットなどで紹介する予定です。 今後も広範囲での移動が可能となるレンタカーなどの車を利用する観光客に向けて,構成文化財のみならず,関連エリアの観光コンテンツを盛り込んださまざまなモデルコースを研究してまいりたいと考えております。 次に,駅の案内看板についてですが,JR桃太郎線沿線の備前一宮駅,吉備津駅,備中高松駅には,主要な観光スポットを表示したエリアマップを中心とした観光案内板を整備しておりますが,観光スポットなどの一部は多言語化ができているものの,目的地への誘導までは十分とは言えません。外国人旅行者を含めて案内看板だけで誘導することは難しいことから,例えば現在設置している案内看板にQRコードなどを付加し,日本遺産ウエブサイトへリンクさせ,マップ機能を活用するなど,工夫していく必要があると考えております。 また,桃太郎線の起点は岡山駅であり,来年度は駅構内2階の新幹線改札口付近に観光案内所の整備を予定していることから,起点における情報提供を強化することで旅行者の利便性を向上していけるものと考えております。 最後に,観光振興課,プロモーション・MICE推進課,それから文化財課などと定期的に協議するテーブルについての御質問ですが,岡山市の歴史・文化資源については,第六次総合計画に古代吉備の時代から連綿と続く岡山の歴史を大きな観光資源として捉え,観光政策に活用するよう位置づけております。これを受け,その戦略的な事業実施について,岡山市観光振興アクションプランでは,古代吉備の国や備前池田家にストーリーやドラマ性を加えた発信,岡山城の魅力アップと岡山後楽園等との連携強化などの内容を盛り込み,事業を実施しているところです。それらの事業を進める中では,歴史的な知見は重要であり,事業実施の際には随時文化財課等と連携しております。 このように歴史,文化の重要性は十分に認識しておりますが,観光の発信にはフレキシブルでタイムリーな対応も必要となるため,定期的なテーブルの設置にこだわることなく,歴史遺産が岡山市の観光コンテンツの核となるよう,さらなるブラッシュアップや効果的な発信を図る上で,観光客の嗜好とともに,歴史的な知見の活用を随時文化財課等との連携をもとに検討してまいりたいと考えております。 以上です。     〔36番小林寿雄議員登壇〕 ◆36番(小林寿雄議員)  ありがとうございました。 一問一答ですので,順番に。 まず,芸術創造劇場,市長よくわかりました。これからやっぱり具体的に今おっしゃったようなことをしっかりと重ねていくことが大事なんだなあと思います。また,都度都度勉強させていただいて,お話しさせていただければと思います。 2番目の安全・安心の内水対策なんですが,罹災証明等をもとにきちっと反映していきます。次に出てくるのが,多分説明しに来てくれという話になると思うんですね。危機管理なんかとも連携しながら,うちはこの前つかりそうなったけれども,これ何でそうなっとんや,いつまでにどうしてくれるのよと,多分そういう話になるんだろう。当然出ていって状況,何センチ冠水しますよという話になるわけですが,問題はどうしてくれるん,いつどうなるんという話になるわけで,そこについては工事,整備の見通しなんかもしっかり踏まえながら,丁寧に。言い方もあると思うんです。優先順位つけていた,うちはほったらかしか,莫大な予算がかかるんだ,金がねえ金がねえとほったらかしかということになるんで,説明の工夫とか,住民の方に安心して展望が持てるような説明が要るんではないかなと思うんですが,その点ちょっとお伺いしたいと思います。 ◎斎野秀幸下水道河川局長  調査結果の地元への説明ということでございますけれども,要望をいただいておれば,例えば出前講座などで地域の皆様へ御説明に伺っているところでございます。その御説明においては,必要に応じて関係部局とも連携しながらということにはなりますが,そういうことで出前講座等で丁寧にお知らせ,御説明してまいりたいと考えております。 ◆36番(小林寿雄議員)  その説明の仕方ですよね。いや,まだこれ膨大なんで計画立ちません,予算が膨大にかかるんでみたいな話では,なかなか安心もできないし,市民の不満足度がやっぱり高まっていく話になるので,そこはよく工夫していただきたいと思います。 地域要望を受けていくのは,区役所がやっぱり受けていく,前線でね。最終的には,やっぱり区長がしっかりとグリップしていただかなきゃいけなくなると思うんですよね。そうなると,区長が何を考えてどう処理していけるか,マネジメントできるかということが大事になるかなあと思うんですが,そういった面で区長会議を今やっていただいていますが,そこをもう一遍見詰めていただいて,やり方,中身を変えるとか,本当に市民の皆さん方に安心していただけるように,そのための区長の役割,そういったこともしっかり情報共有したり,お互いにいいところは共有し合って改善を各区で図っていくとか,そういう工夫も要るんじゃないんかなあと思うんですが,そのあたりの御所見をお願いします。 ◎荒島茂樹市民生活局長  現在,区長会議では区の課題であるとか,イベント等,区全体で共有すべき事項等について,いろいろ情報交換させていただいておりますけれども,議員おっしゃられる地域要望等の対策,対応等についても,情報共有して,本庁の元課といいましょうか,そういったところとの調整,そういった区長会議が一つの調整会議となれるかどうかですね,ちょっといろいろ検討してみたいと思います。 ◆36番(小林寿雄議員)  ありがとうございます。ただ,連絡だけではなくて,そこをもっといろんな話ができて,前に進めるようにお願いしたい。 最後,日本遺産なんですが,連携という言葉がいっぱい出てくるんですよ。確かに連携してやっていただければいい,当然連携がないとできないですよね,シティミュージアムにしても。なんですが,最初の部分だけはきちっと共有しておく必要があるんじゃないんかと思うんです。先ほど特殊器台の話をしましたけど,大和朝廷,大和政権というんですか,中央との関係をどう見るのか,どういう歴史なのかというのをやっぱりきちっと置いていかないと,後が続かないですよ。きのう田尻議員さんへの答弁で,大和政権への反乱の失敗により没落へと向かっていく壮大な歴史があると。その文脈で重ねていくと,なかなかつながっていかないんですよ。造山古墳が何であんなところに,仁徳天皇陵ができた同じ時期にあんなどでかい古墳が認められたのか,つくれたのかということもわからなくなってしまう。だから,本当にベースの部分は歴史的史実を置きながら,これ文化財課が前に出ると,おもしろくもくそもないんで,申しわけないけれども,史実以外のことは重ねられないですから。物語にして発信していく,やっぱりそれをつくっていくためには,連携を超えた何か,きちっとしたベースが要るんだろうと。 あと池田の話も出てきましたけれども,古代吉備王国とか岡山の歴史を考える中で,やっぱり中央との関係,それからもう一つ水との関係だと思うんです。市長のほうが人の交流,物の交流,そういった話もありましたけど,水を使って動いていて,そういうことをきちっと置いておかないと,東大寺瓦窯跡の話も出てこないんですよね。(「そう」と呼ぶ者あり)瓦を大量に運んでいった水運があるからこそということですよ。水の関係でいえば,水運を利用してやった。もう一つは水の戦いでしょう。水との戦い,水をどう制御していくか,これが江戸時代の干拓の話であったりということになるわけですよ。人と物が交流して文化文明,そういうものをベースに岡山がずうっと弥生時代,その前の縄文時代からやってきたというのを踏まえた上でこうなんだという見せ方をする。これは連携でできるのかと思うんですよ。だから,その辺をしっかり連携を超えて,何かきちっとベースを据えた上でコンセプトを決めてやっていく必要があると思うんですが,市長,最後に御答弁よろしくお願いします。(笑声)     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  小林議員の御指摘はごもっとも,(笑声)一言で言うと。松田議員の質問で造山古墳の話をさせていただきました。5世紀のたしか前半だったと思います。楯築は2世紀であります。2世紀とその5世紀の間には,総社のあたりには幾つかの古墳があると,そういう流れはあるようでありますけども,5世紀の前半に造山古墳ができている。あと日本書紀等々から5世紀の後半には下道,上道の乱があるという事実はあるんですね。でも,6世紀とか,これ史実自体が日本に余り残っていない,大きく言えば。6世紀の後半から7世紀の頭にかけて中国では隋が全国統一します。そういう面で,遣隋使を送ることになり,第2回目の小野妹子が有名な「日出づる処の天子が日没する処の天子に書を送る」という,あれは隋の書物から出てきている。それは第2回目ですが,第1回目もたしかそういうのがあったと記憶しています。その間出ていなくて,6世紀というのは混乱の時代,どうも内乱していた。その中に今の吉備が入っているということなんですね。だから,造山古墳のところでも少し申し上げましたけども,教育委員会の文化財課とやると余りおもしろくないという話,私もそれは一つあると思うんです。やっぱり我々としてどう当時の動きを考えていくか,生き生きと考えていくか,それをどう記述するかということを私はやってもいいんじゃないかと思っています。そういうことで,最初の御指摘ごもっともということなんですが,じゃあどんな根っこのものをつくっていくのかというのを今造山古墳で一つの例示としてやらせていただいているんですね。ぜひ見ていただいて,余り史実とかけ離れていると,子どもたちにも悪い影響,誤解を与えます。だから,史実は史実として押さえ,その中で我々として我々の祖先がどんな活躍をしていたのかを想像しながら,ある程度書いていくというのは,私はあるんじゃないかと,そのベースとなるものをおっしゃるように我々でディスカッションしてつくっていくと,こういったことをやっていきたいなあと思っています。 そういう面では,もう一つの池田家のほうは大分物はそろっていますから,池田光政,綱政を中心としたさまざまなものというのは,少し整理の仕方は異なると思いますが,古代のロマンを我々みんなで共有して,世の中に発信していきたいと思いますんで,よろしくお願いいたします。 ○浦上雅彦議長  以上で小林議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして難波議員。     〔20番難波満津留議員登壇,拍手〕 ◆20番(難波満津留議員)  皆様こんにちは。共産党に挟まれた肩身の狭い自由民主党市議団の難波でございます。 私のおじが理容店をしておりまして,「おまえの顔は何ぼやっても直らんけど,髪の毛だけはようしていけえ」と,けさセットしていただきました。最近,岡崎議員がイノシシの件について質問されないんか,イノシシが物すごい出るんです,安心したんか。千間議員が地域猫の質問をしないんで,野良猫も出るんです。きのう,おとといですかね,犬が鳴きまくるんで,出たら,やっぱりイノシシが本当10メーター先ぐらい,向こうもイノシシが出たんかといって逃げていったぐらいで,(笑声)そうこうしていたら,ギャアと言うんです。何かなあと思うたら,サギですわ。うちは何か保護区になっておるんか,アニマルランドになっておるんか,イノシシはいろんなところで出没しております。本当にしっかり対策していただかないと,いろんな事故が起きる可能性がございますんで,それを申し上げまして,通告に従い質問に入りたいと思います。 大きな1番,岡山市パブリックコメント手続実施要綱についてでございます。 本市の基本的な政策等を立案する過程において,広く市民等の市政への積極的な参加の機会を確保し,多様な意見を反映して政策形成を行い,市政運営の公正な確保と透明性の向上を図ることを目的として始まったパブリックコメント手続実施要綱も約10年が経過しようとしております。 そこでパブリックコメント及び要綱が目的を果たしているのか,その役割を担っているのか検証が必要と考えます。 そこでお尋ねいたします。 (1)実施からのこの10年を顧みて広報の手法,回答等も含め全般的な当局の所感をお示しください。 (2)パブリックコメントの結果を見ますと多くの御意見をいただいた政策もあれば,少数意見,ゼロ件の政策もございます。この結果についての所感をお示しください。 大きな2番,スポーツミュージアムについてでございます。 今日スポーツは,グローバルな視点で見ると極めて重要なものとなっております。文化,政治,教育,医療,福祉等,その形態や特性は世界の人々のあらゆる領域に直接的,間接的に大きな影響を与えております。それは競技スポーツに打ち込む選手のひたむきな姿や高い技術は人々のスポーツへの関心を高め,夢や感動を与えるなど,活力ある健全な社会の形成に大きく貢献するとともに,一つの目標に向かい,住民相互の連携の促進,地域の一体感や活力の醸成にもつながります。そして,スポーツ産業の広がり,高揚により経済効果を生み出すなど,経済発展にも寄与いたします。本市においては,プロスポーツチームの活動,本市ゆかりのトップアスリートの活躍などで「する」「みる」「ささえる」のスポーツ熱は高まっており,岡山市民の応援をさらに高める必要があると考えます。 そこでお尋ねいたします。 (1)本市としてトップチーム──ファジアーノ岡山,岡山シーガルズ,岡山リベッツ,トライフープ岡山とトップアスリートの支援をどのように高めていくのか,御所見をお示しください。 (2)応援は力に変わると言われますが,多くの市民の応援が各チームのプラス効果になると考えます。多くの市民へさらなる啓発,市民チーム愛の推進をすべきと考えます。御所見をお示しください。 大きな3番,岡山芸術交流についてでございます。 岡山芸術交流2019は,約31万1,000人の来場者を数え,本市における文化の魅力発信,活力の推進につながったのではないかと感じております。 その中で,実行委員会組織の運営に疑問を感じるところがあったのも事実であります。 そこでお尋ねいたします。 (1)岡山芸術交流2019を顧みての見解,所感をお示しください。 (2)実行委員会にて決定なされた事項等は,当局並びに担当委員会へどのように報告,連絡,相談がある運営になっているのか,お示しください。 (3)と(4)については,泣きながら割愛させていただきたいと思います。 (5)今後どのように芸術交流,文化交流を育てていくのか,お示しください。 以上,1回目の質問でございます。 御回答お願いいたします。 ありがとうございました。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,私は芸術交流2019を顧みての所感,そして今後どのように育てていくのかということについてお話を申し上げたいと思います。 ちなみに芸術交流,第1回目は23万4,000人でありました。今回,目標を26万人に設定していたんですけども,今御指摘のように31万1,000人ということで大勢の方に御来場いただいたということについては,非常によかったと思います。 中でも,子どもたちでありますが,小・中学校,前回の1.8倍となる76校,約4,600名の子どもたちが鑑賞し,豊かな感性を育む一助になったのではないかと思います。 また,瀬戸内国際芸術祭,岡山芸術交流というその2つの楽しみ方をお互いPRすることなどの広報連携の強化,また京橋クルーズの運航等により誘客の相乗効果が図られたと考えております。 今いいことを申し上げたんですが,課題がないわけではないんじゃないかと私は思っているんです。この現代アートというのは,やはり欧米で非常に発達している盛んなものでありますけれども,日本,また岡山ではまだまだなじみが薄いということから,来場された皆さんが何を感じ,どういう感想を持たれたのか,あるいは何に引かれて来場されたかという点については,振り返りも必要ではないかなあと感じております。 よく現代アートは,その作品を見て考える,またその考える楽しみが付与されると言われています。ここからは私個人的なものでありますけども,個人的に言えば,あの現代アートの作品,私もほぼ全て見させていただきましたが,何の情報も与えられなければ,また何のきっかけとなるものもなければ,考えるというのはなかなか難しいんじゃないかと。私が回ったときには,それなりの説明を受けたりして,ああそうなんだということで考える端緒といいますか,そのきっかけをいただき,自分の想像をかき立てるようなものは確かにあったわけであります。したがって,多くの方というのは,現代アート入門者といいますか,そういった方は多いんじゃないかなあと思っているんですけども。したがって,よく現代アートを鑑賞される,そういった方だけでなくて,この入門者たちにも配慮があってしかるべきではないかなと思います。これは個人的な考え方でありますけども。 こういったことから,可能な範囲で市民アンケートの実施を行ったり,また現代アートをテーマにした議論を深める機会を設けるなどし,岡山芸術交流全体として市民の皆さんにどういう効果をもたらしたのかも含めて,今後について検討してまいりたいと考えております。 私からは以上です。 ◎小山直人市長公室長  大きい1番,岡山市パブリックコメント手続実施要綱についての項,(1)実施から10年を顧みての所感,(2)多くの意見もあれば少数意見もあることに対する所感について一括してお答えいたします。 岡山市では,従来各課がまちまちの基準で実施していたパブリックコメントについて,平成22年に実施要綱を定め,これまで152件のパブリックコメントを実施し,約7,000件の意見をいただいたところでございます。市民の皆様からいただいた意見を反映し,原案を修正したケースもあり,一定の役割を果たしているものと考えます。一方で,議員御指摘の意見が寄せられなかったケースもございました。 パブリックコメントは市の基本的な方針や計画等の策定に当たり,市民の皆様の多様な意見を反映させる重要な手続であることから,一人でも多くの方から意見をいただくことが望ましいと考えております。今後,周知方法や運用など工夫してまいりたいと思います。 以上でございます。 ◎荒島茂樹市民生活局長  大きな2番,スポーツミュージアムについての項に一括してお答えいたします。 トップチームとトップアスリートの支援をどのように高めていくのか,それから多くの市民へさらなる啓発,市民チーム愛を推進すべきとの御質問でございます。 地元トップチーム,トップ選手の存在やその活躍は,市民の誇りや活力となるとともに,市民を一つにする力があると考えております。その視点から,地元トップチームに対しては,市民デーの開催や選手が小学校で交流する給食交流事業,デザインマンホール,御当地ナンバープレート等に取り組んでおり,またトップ選手には岡山市人見絹枝スポーツ顕彰による表彰,激励金,懸垂幕の掲出,市長表敬訪問などのさまざまな形の支援を積極的に実施しております。 今後もトップチームや選手の存在がより市民に浸透し,応援機運が盛り上がっていくよう,各団体,選手等の御意見をお聞きしながら積極的に取り組んでいきたいと考えております。 続きまして,大きな3番,岡山芸術交流についての項で,実行委員会での決定について担当委員会等への報告,連絡,相談はどうなっているのかとの御質問にお答えいたします。 実行委員会においては,運営体制や予算,会場などの芸術交流の主要な事項を決定しており,どんな展示を行うか,またどんなイベントを実施するか等の詳細については,実行委員会で選任したプロデューサーやディレクターが企画することとなっております。市民・産業委員会へは実行委員会に諮った内容を報告するとともに,個々のイベントや広報発表の内容については,その都度委員の皆様へ個別に資料を配付させていただいております。 以上です。     〔20番難波満津留議員登壇〕 ◆20番(難波満津留議員)  市長,御答弁ありがとうございました。 まず,パブリックコメントについてでございます。 よく委員会でパブリックコメントをいただきましたと,それからホームページを見たりするんですけど,なぜこの質問をしたかというと,本当にこのままでいいんかなあと,要は件数の少なさというのが本当に……。政策に対する委員会報告では,申しわけないけど,機械的にしか聞こえない。やりましたよと,やったんですからと。じゃなくて,実施要綱の中に目的を書いていますけど,要はもっともっと市民の皆さんから御意見をいただかなきゃいけない,いろんな政策,本当に全てがそうだと思いますけど,その件数の少なさの原因は何だと思われていますか。 ◎小山直人市長公室長  件数が少ない原因として,私が考えますと,周知方法をもう少し,やっているよという周知を徹底すること,それからもう一つは,原案を出すときに,事前に例えばその内容が難しいものであれば,解説する冊子というか,印刷物をつけるであるとか,それから概要版をつくるであるとか,そういった意見が出やすいような原案の出し方について,広報広聴課がやっておりますので,出される原課といろいろ協議して,もっと集まるような,わかりやすいような資料にしたらどうかと,そこら辺のところをもう少しやれば,意見が集まるのではないかと考えております。 以上でございます。 ◆20番(難波満津留議員)  室長が言われたような手法,方法ですね,いろんな政令市のものを見た中で,岡山市独自に考えていけばいいんだろうと思うんですけど,例えばホームページに載せていますと。ホームページといっても,パソコンもない人もおれば,スマホもない人もたくさんおられるわけですよ。じゃあ,市民のひろばに載せていますからと,この前,立地適正化が10月号に載っていたかと思うんです。あれをほかのいろんな方に聞いたんです。これでパブリックコメントを求めているのがわかるかというて,わかるわけがねえじゃないですか,あんなちっちゃなこんなんで。だから,手法として例えばですよ,これは私の一つの提案として,まあ資料の備えつけの箇所を,例えば区役所だけでなく,いろんなところへふやしていく。それから,パブリックコメントを求めますよと市長が記者会見する。それと一番目につくのが,やっぱり町内会の回覧だと思います。町内会の回覧でA4の用紙にこういうパブリックコメントを求めるものと──資料はいいですよ,資料は膨大になりますから。こういうものを求めますよという広報がまず必要なんじゃないかなと思うんですけど,いかがでしょう。 ◎小山直人市長公室長  議員御提案いただきました,今現在市のホームページへの掲載,本庁,それから区役所へ備えつけさせていただいております。もっと置く場所をふやしたらどうかであるとか,町内会に対してどういう働きかけができるかというのは調べてみないとわかりませんが,周知の方法,これからちょっといろいろ検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ◆20番(難波満津留議員)  本当に改善していただきたいと思いますし,あと他都市の例をここで申し上げるんですけど,視覚障害者とか,ほかの障害のある方には点字であったり,拡大文字等々,そういった情報提供を行われているんですけど,それもあわせて改善したらどうかなと思うんですけど,いかがでしょうか。 ◎小山直人市長公室長  現在,視覚障害者の方の場合,ホームページであれば音声読み上げソフトで読み上げが可能な状態となっております。点字版については,作成しておりませんが,そのあたりもちょっと検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ◆20番(難波満津留議員)  それで,パブリックコメントを各課が独自にいいますか,やられているということで,ずうっと見させていただいて,各課の出している,ちょっと気になった点をここで指摘といいますか,質問したいと思います。 例えば市民協働局だと思うんですが,多文化共生のパブリックコメントを求める。ずうっと漢字に平仮名で振り仮名を振っています。これは外国の方に読みやすいんかなあと感じたんですが,あれをするんなら,なぜ多言語での表現をされなかったんでしょう。するべきじゃないんですかね。どうでしょう。 ◎田渕澄子市民協働局長  先ほどの議員御指摘のように,振り仮名を振って対応したところなんですけども,日本語が理解できない外国の方でも意見を寄せることができるように,例えばホームページの本文に載せて自動翻訳機器で翻訳したりとか,そういったことの手法を考えてまいりたいと思います。 ◆20番(難波満津留議員)  続いて,その回答について,これ環境影響評価の件でございます。 開発許可するなというような市民の意見への回答が,開発許可案件ですので環境影響調査に関係ございませんみたいな,こんな回答です。こんなんでほんまにええのと。せっかく市民から御意見いただいているのに,それは開発指導課になるんですけど,ただうちでは開発許可は関係ありません,そんな回答じゃだめでしょう。局長,ちょっと所見をお願いします。 ◎門田和宏環境局長  私も議員御指摘のところの文章をしっかりきのう見させていただきまして,ちょっと不適切な感じも少しあるかなあと受けとめました。要は市民からせっかくいただいた御意見ですので,それをしっかり受けとめて,必要があれば関係部局とも協議した上で,丁寧な回答を心がけるようにしたいと思います。 以上です。 ◆20番(難波満津留議員)  これは最後です。都市整備局,立地適正化でございます。 これは僕,9月に質問させていただいたんですけど,あれで素案がほんまにできるんかと。結局なぜかというと,あの莫大な資料,それは意味不明ですよ,理解に苦しむ。だから,ほかの他都市でも言ったように,利害関係者の方には別途意見を求めることができると書いてある。要は都市計画ですから,岡山市全体にかかわる,それによってなりわいをしているいろんな方,携わっている方がいるんですよ。それによって自分の商売が不安になる方もいる。商売が成り立たなくなる可能性の方もいる。パブリックコメントをあれだけ求めて,ちょっと件数は忘れましたが,たしか5名か6名の17件ぐらいだったと思います。別に都市整備のことだけを言っているんじゃないですよ。ただ一つの例として挙げていますけど。全て大事なんですけど,そういった商売に影響する,経済に影響するようなことがあれば利害関係者にきちっと聞くことが私は立地適正化の都市計画だと思いますけど,どうでしょうか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  いろいろ意見を聞くべきだという御質問だと思いますけれども,今回パブリックコメントをとらせていただきました。立地適正化計画に関しては,他都市の取り組みを参考にさせていただいているんですが,パブリックコメントですね,これ一回だと思っていません。計画を今つくっていく途中段階で,いろいろわかりづらいというか,いろいろ政策的な部分もかなりあるんで,まず基本的な部分について一回パブリックコメントを聞いて,もう一度ある程度区域をどうしていくのかということをお見せしていくことも必要だと思っていますので,そのときに多分もっと意見が出てくると思うんですが,今回丁寧にやっていくという趣旨から,2段階に分けてパブリックコメントをとるということで,まず最初のパブリックコメントをやったということでございます。なので,次のパブリックコメント,このときにはある程度区域の案だとか,そういうことをお示しさせていただいた上でパブリックコメントをとるんですが,前回の議会でも私は御答弁しましたけれども,パブリックコメントだけではなくて,説明会の開催であるとか,並行していろいろパブリックコメントを通じた御意見を出していただくなり,その場でもいろいろ御意見をいただくなり,御理解いただけるように,そういった丁寧な取り組みというのもあわせて進めていきたいと思っております。 以上です。 ◆20番(難波満津留議員)  じゃあ,パブリックコメント,そういった形でね。もう10年たっています。いろんな形でいい形に変えて市民の皆様から御意見いただいて,いい政策にしましょうということを申し上げて,次に移ります。 スポーツミュージアムでございます。 これは大層な名前,スポーツミュージアムというてつけていますけど,これも私のひとり言といいますか,夢であります。この前,渋野日向子選手が来られて,もう皆さんだあっと見に行きましたね,市長。やっぱりすごいですよね。あれからソフトボールといって,平島小学校へ行かれたりとか。本当に活躍すると,みんな何ですかね,言葉が悪く言やあ,嫌みがもうない。わあっ,いいね,いいねという。そこで私思うのに,ホームページを見てもなかなか探しにくい。スポーツ,例えばトップアスリート,トップチームのホームページを探そうと思うても,やっぱり探しにくいんですよ。だったら,これは僕の個人的な意見ですけど,もっともっと市民に親しまれるように提言させていただく。 夢,ももスポ。ももスポが題名でホームページのトップにぼおんと来て,それで試合結果であったり,いつこういう試合があるとか,来年東京オリンピック・パラリンピックもありますから,そういうももスポというものをつくったらいかがかなと思うんですけど,御意見をお願いいたします。 ◎荒島茂樹市民生活局長  いろいろ研究を(笑声)させていただきたいと思います。(「すぐにはできんのはようわかっております」と呼ぶ者あり) 今のホームページというのが,わかりにくい部分というか,探しにくい部分があると,確かにそういうところもあると思いますので,もう少しわかりやくて影響力といいますか,そういったものがすぐ出てくるような,そういうものをちょっと考えてみたいと思います。 以上です。 ◆20番(難波満津留議員)  ももスポがええんかな。市長,御存じだと思います。ファジアーノもシーガルズも,ちょっと今リベッツが少し苦戦していますけども,ホームゲームとなると,やっぱり勝率がぐんとよくなるんです。これはやっぱり市民の応援の力ですよね。だから,1つはももスポ,そして柳井さんが新庁舎整備調査特別委員長でございますけど,本庁舎の建てかえを見据えて,スポーツミュージアムと言ったら少し大げさかもしれませんけど,今の現庁舎の中でもスポーツの展示コーナーを設けたらどうかなと。そこへ,市長室にユニホームがありますよね,サインしたユニホームとか,あんなを別に奥のほうへやらんでもええんですわ。みんなが見りゃええじゃないですか,来て,おおうと言うて。とか,例えばシーガルズのバレーボール,サインしたやつとか,ひいて言えば,そこでグッズの販売,それからチケットの販売,これは庁舎管理のほうにちょっと聞かなきゃわからない条例がいろいろあるのかもしれない。だけど,そこでグッズの販売もチケットの販売も,それから活躍した選手のそういったモニュメントであったり写真であったりユニホームであったり,そうやって市民の皆さんへ岡山市もこれだけ支援,応援していますよと,だから皆さんも行きましょうねと,これがないと。先ほどあれをやっています,これやっています,それはよくやってくれているのはわかる。わかるんですけど,今姉妹都市のコーナーがございますよね。どれぐらいの市民の方があそこで拝見しとんかわかんないですけど。だから,スポーツをたしなむ,本庁舎の建てかえを見据えて,今の現庁舎にも展示コーナーを設けたらどうかなということで御所見をいただきたい。 ◎森安浩一郎総務局長  庁舎についてはいろんな制約等もございますが,今計画から今度設計に入っていく段階でございます。市民が集まれるような機能も考えておるところでございますんで,引き続き議員御指摘の点も踏まえて検討してまいりたいと思います。 以上です。 ◆20番(難波満津留議員)  新しいのはええんですよ,これからだから。古い今の現庁舎には展示コーナーはつくれないんですかね,どんなですか。 ◎荒島茂樹市民生活局長  おっしゃられるように,例えば現在3階に置いてあるようなユニホームであるとか,グッズであるとか,そういったものがより市民が滞留している1階部分へ移ることによって,より市民の目にとまりやすくなるというのは,それはそのとおりですので,そういうことが実現できたらいいなあとは思いますが,(笑声)ただスペースの問題等もございますんで,そこは関係部署ともいろいろ相談しながらちょっと検討してみたいと思います。 ◆20番(難波満津留議員)  ということで,やりましょうね,ぜひね,皆さんね。 次,岡山芸術交流に移ります。 これは先ほど市長のお答えをいただいて,31万1,000人で約8万人弱来場者がふえたと。根づいてきたのかなという部分も感じるんですが,その開催目的をずっと読ませていただいて,その中で本当にこれでいいのかなと,今の実行委員会運営,ただそれだけでいいのかなという疑問があったからこそ,質問させていただいたわけであります。 実行委員会,市長が運営組織の会長であります。議長は顧問であります。そのプロデューサーがとか,ディレクターがというふうに当然決定権があって,船頭多けりゃ船山に上がるような話になるんですけど,ただただやっぱり事後報告じゃだめですよ。別にそこで議会が議論する云々かんぬんじゃなくて,我々もやっぱり1億円というお金を出している関係上,知るべきであって,だから運営委員会で決まったことに対して,例えば議会があれば議会にその都度,詳細にこういうふうなことに決まりましたよというのが正しい運営の仕方じゃないんですかね。局長,所見をお願いします。 ◎荒島茂樹市民生活局長  実行委員会に諮った内容については,その都度委員会のほうへは,ちょっと時間のずれがあるかもしれませんけれども,報告はさせていただいております。 それから,いろんな行事,イベント等,広報連絡する前もしくは同時に担当の委員会の委員さんのほうには必ずお知らせするようにはさせていただいております。 ◆20番(難波満津留議員)  時間がございません。 次に,その目的の中で,歴史・文化資源の再発見,魅力づくり,それから課題解決に結びつける仕組みづくり等々ございます。どうしても場所が中心部,中心ですよ。石山公園とか,あのあたりですよね。課題解決の中で,当然経済効果も生んでいかなきゃいけない。そしたら,先ほど小林議員が質問した歴史発見,探訪とかというように,なぜ周辺地域までもう少し広げる芸術交流にしないのかなと。例えば福渡の駅舎なんか木造であります。それに対して何か現代アートがあってもいいんじゃないかとか,西大寺観音院に現代アートがあってもいいじゃないかとか。そこへ人が訪れる,人を呼び込むためにもう周辺地域は四苦八苦しているんですよ。中心部なんかほっときゃ何ぼでも来ますよ,それは。だから,芸術交流の本当の目的,全市へ波及できるような芸術交流にならなきゃ芸術交流じゃないでしょうということで,今回質問させていただきました。どうでしょうか。 ◎荒島茂樹市民生活局長  岡山芸術交流の現在の趣旨,目的といたしましては,いわゆる岡山城や後楽園,あの周辺,あのあたり一帯を活用した現代アートの芸術作品を展示していくというような,そういう趣旨をうたっております。議員おっしゃられる……(「趣旨やこうありゃへんで,そんなものは」と呼ぶ者あり)目的の中に入っております。 そういうふうなことで,今中心部で行っているんですけれども,当然委員会の中で周辺部にもうちょっと作品とか波及させていくことはできないのかというような質問もいただきまして,今回は区役所の市民保険年金課の窓口のところにあるビジョンであるとか,そういったところへ一応映像を流させていただくとか,そういうことはさせていただきました。 議員からそういうお話があったということについては,今後検討していく中で一つの参考とさせていただきたいと思います。 ◆20番(難波満津留議員)  目的に周辺地域へ人を呼び込む都市ブランドづくりというのがある。だけど,全然できていない。中心部だけですよ。せっかく予算を,税金を出しているのは僕らの──僕らのところと言ったら失礼ですけど,僕は周辺地域ですから,どうしてもそう思っちゃう。だから,それはお願いしたい。 最後に,市長にお伺いしたいんですけど,僕は人材づくりがやっぱり一番だと思うんです。これ北九州市でCCA北九州というのをやられています。センター・フォー・コンテンポラリー・アート北九州,これ要は若手の芸術家を北九州市へ呼び込んで,世界の芸術家が講師をする。そこから芸術を発信して,世界へ羽ばたく人材育成をする。若者を呼び込んでそこに移住・定住して,要は北九州ブランドをつくろうという(「現代アートの」と呼ぶ者あり)現代アートです。CCA北九州,これ調べていただいたら。僕は見にも行きましたけど。だから,私は芸術交流を先ほど育てていくことをお聞きしましたけど,いいんですよ,31万1,000人にふえたんだけど,そういった周辺地域にも広げて,もっともっと若い人も育てられる,そんな芸術交流にしていくのがいいんじゃないかと,御所見をいただきたいなと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  北九州の話は初めて伺いましたけど,今回の芸術交流の目的は幾つかあると思うんですね。1つには,子どもたちが柔軟な感性の中でそれを見て,そういう芸術感覚みたいなものを養っていくというところもあります。あとは一般の人というところで,そこは私も少し何か手を打たなきゃいかんのじゃないかと先ほど申し上げたんですけど,今の難波さんの視点はちょっと違って,現代アートに対して専門家というか,より親しんでいる,そして造詣の深い人たちをどうやって育てていくかという,そういう話ですよね。(「時間がないんでそれ以上言えないんですけど,市民参加」と呼ぶ者あり) じゃあ,2つカテゴリーを分けるとすると,そういう何というか,現代アートをよく知る人材を育てるという意味では,今回もボランティアを多くお願いしているんですよ。彼らボランティアというのは毎日そこにいて,現代アートと接し,現代アートを見に来るお客さんと接していく。そういう面では,一つの人材育成になっているんだろうと。一般の人が来たときになかなかわからないというところについては,私はそういう何か工夫が必要だろうと思うんですね。 今度,もう一回最初のカテゴリーに戻るんですが,ボランティアだけで,じゃあいいのかよというところは,おっしゃるとおりだと思いますよ。北九州の例はよくわかりませんけれども,これから第3回目,一応行う方向でこれから議論していくということになると思うんですけども,ということであれば,トリエンナーレですから,来年度,再来年度何をするかという議論が当然ながらあるわけですね。そういう中で,いろいろと普及啓発しながら,よりいい人材を育てていく,こういったことは重要だろうと思っています。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で難波議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして田中議員。     〔11番田中のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆11番(田中のぞみ議員)  こんにちは。最後です。日本共産党岡山市議団の田中のぞみです。 年末最後の議会ですが,年末のトリ,明るい内容ではなくて恐縮ですけれども,市民,住民の声を届けるべく頑張りたいと思います。 大きな1番,学校と教員の多忙化について。 (1)子どもたちに育みたい力と学校。 学校と教員の多忙化は,依然として深刻な中,来年度からの英語の本格導入により,小学校3年生から6年生で週に1こまずつ,4学年合わせて年間140こま授業数がふえます。市内の小学校では高学年の海の学校や山の学校を1泊減らし,家庭訪問を取りやめ,児童が手づくりで行っていたお祭りを中止し,図書の時間を減らすなどを聞いています。 市教委は家庭学習の充実を求め,毎日の宿題の量はふえるのに,クラブや委員会等含めると月曜日から金曜日まで毎日6時間授業で私には子どもたちが疲れているように感じます。近所で遊べる場所は減っていて,ゲームやテレビの時間がふえる中,学校での貴重な体験の機会まで減らされ,詰め込み教育に拍車がかかることに大きな危惧を持ちます。学校がどんどん楽しくない場所になっていませんか。不登校がふえる原因につながっていませんか。 ア,今後AIの技術は飛躍的に進歩し,今ある職種の半分はAIに代替されると言われています。大切なのはどんな力なのか。例えば人間にしかないクリエーティブな発想力や複雑な判断力,違いを認め許容する力,集団をまとめる力,他人や自分を愛する力などをしっかり育んでほしいと思います。知識の詰め込みだけでなく,体験とたくさんの失敗こそ必要だと思います。学校現場でそのような機会を減らすべきではありません。教育長の御所見をお伺いします。 (2)教員の負担軽減について。 授業数がふえるなら,授業準備時間もふえます。ことしの2月議会で昭和33年に義務標準法を制定したときには,もともと1教員当たり授業数が4こまと想定していたと紹介しました。8時間労働の半分を授業に充てる,残りの半分を準備やその他業務に充てるという考え方だったと,昨年の国会でも政府答弁があります。教育長は,岡山市は平均では1教員当たり4こまになっていると答弁されましたので,幾つかの学校に聞き取りに伺いました。小学校の担任で1日4こまだった方は,たったの一人もいませんでした。平均の話をしているわけではなく,一人一人の先生の働き方の話をしています。皆さん,5こまか6こまの授業をしている日が多くあるわけです。6時間目が終われば,15時半ぐらいにはなります。法定の休憩の一部が午後4時から午後4時35分まで設定されていましたが,夕方5時10分終業です。とてもじゃないけれど,業務が終了する制度設計にはなっていません。 ここへ来て,今月4日の国会で教員の1年単位の変形労働時間制導入が成立しました。これは繁忙期の終業時間を18時や19時にするなど,1日10時間まで労働を可能とするかわりに,閑散期に休みをとるなど,1年を通して平均で1日8時間労働にしようとするものです。18時や19時に会議や保護者対応が日常的に入れば,さらなる長時間労働につながることは明白で,家庭との両立などできるわけがなく,ワーク・ライフ・バランスの視点からも,導入するべきではありません。 ア,1年単位の変形労働時間制について,メリット,デメリットをどう考えていますか。今後どのような流れになりますか。自治体で導入しない選択肢はありますか。 イ,岡山市の教員の勤務実態と本人のストレス,病休などとの相関関係はどのように分析していますか。どういう属性の先生に過重負担になっているか把握していますか。 ウ,教員の負担軽減について,ほかの政令市等では独自の計画をつくっています。岡山市で策定するという方針はどういう内容でいつごろになりますか。 大きな2番,三門駅周辺の整備について。 JR桃太郎線の岡山駅と総社駅間をLRT化する構想が2018年4月にJR西日本社長と両市長の3者で合意され,今年度は測量などが始まっています。全長約20キロメートルのうち,三門駅周辺の約1キロメートルのみがいわゆる路面電車のような道路との併用軌道区間となりますが,関西高校のところから総社までは鉄道区間となり,踏切方式です。メリットとして駅が7駅ふえること,増便されること,関西高校前の渋滞が解消されることなどが挙げられる一方で,運賃は2割アップし,所要時間が延びるとされています。総額240億円のうち,岡山市分は約70億円で,毎年の維持管理は5,000万円です。重要な公共交通機関の維持に税金投入する意義は大きいですが,三門駅周辺だけ不自然にも見える形で180号線と併用することについて,地元からもさまざまな意見が出されています。 (1)まず,LRTについて。 ア,LRTとは次世代型路面電車と言われますが,車両のことなのか軌道のことなのか,例えばMOMOが走る清輝橋行きや東山行きもLRTと言うのか,御説明ください。 イ,併用軌道区間について,2014年12月の基本構想では,併用を想定していなかったように見えます。なぜ一部分だけ併用するのか,その理由,経緯,鉄道区間と軌道区間の長さ,併用軌道区間に係る費用をお示しください。 ウ,多くの方が立ち退きになり,不安を訴えられています。想定される件数,収用の目安期間,費用,地元説明状況,住民からどのような声が出ているのか,お示しください。 エ,現行のまま鉄道と道路が平面交差する場合,踏切ではなく,LRT側を信号制御することは法令上不可能なのでしょうか。踏切拡張についてJR西日本と改めて協議することは難しいのでしょうか。 (2)次に,米倉・津島線について。 ア,米倉・津島線は関西高校あたりから北に4車線が2車線になっており,慢性的な渋滞は上下線で発生しています。何が原因と分析されていますか。LRTの交差点制御で解消されるとするのは,南行きだけではないでしょうか。 イ,計画では巌井保育園周辺で半バイパスのような計画となっており,側道まで整備され,地元が分断されるという強い懸念が出されています。供用開始を何年ごろと見込み,交通量はどのように変化する見通しですか。なぜこの部分だけバイパスのようなつくりになりますか。 ウ,地元説明会でも,道路整備により空地の活用などを含めて総合的な地域のまちづくりを考える窓口を設置してほしいという強い要望があります。どう答えますか。 きょうお配りしております資料で,これがJR,LRTですね,桃太郎線,総社はまだ向こうですけど,このところだけが併用軌道区間,これは資料1です。岡山市は,ここから駅があって,ずらしてね,ここだけ路面電車のようになるという案を出しています。 こちらは米倉・津島線になります。ここが関西高校で巌井保育園,ここにJRが通っている形になりますが,狭い谷合いなんですけれども,側道がついて,このオレンジの部分は新たに計画が拡張された部分になります。 大きな3番,苫田ダムの過大な利水計画の見直しを。 岡山県広域水道企業団は,苫田ダム建設により昭和59年に発足しました。流域の自治体で構成されている団体です。有する水利権は日量約49万トン──以下同文ですね,日量です──,そのうち約40万トンが苫田ダム分であるので,苫田ダムありきの水道広域化事業です。 苫田ダム建設をめぐっては,40年も続いた壮絶な反対運動がありました。当時から厳しく指摘されていた過大な利水計画は,今後の岡山市民にとっても多額の税金を無駄にするかもしれない,本当に深刻な問題で,放置はできません。 苫田ダムは総額2,034億円で建設されました。その上水道分40万トンのうち,現段階で稼働しているのはわずか13.5万トン,残りの26.5万トンは稼働すらしていません。当時から40万トンの割り当ては難航し,2期に分けて,それでもさばけなかった10万トンについて,岡山県が引き受けて毎年6億円を負担しています。県が独自で10万トンを受水する計画になっていることが本来はあり得ないわけです。 お手元の資料では,資料6に表を載せています。一番上が岡山県ですね。上水道10万トン保有していることになっています。 岡山市の場合は,この1期分で広域水道企業団からの基本水量は,ほかのダムも含めて全部で10万9,250トンですが,そのうち4万3,700トンしか受水していません。21億円も払っています。この間,人口の増減や災害に関係なく,この決まった約20億円前後を毎年毎年払っています。広域水道企業団の水は非常に単価が高くなっています。三野浄水場などの独自水源が1立方メートル当たり36.5円に対して,132円です。4倍近くになります。2期分がフル稼働したと仮定すれば,岡山市は21.5万トン取水する約束をしています。一体何億円払うおつもりなのでしょうか。 今後,人口は減り節水技術も進みます。本当に必要な水かという議論を真正面からスタートさせなければならないと思います。 岡山市は広域水道企業団からの受水に当たり,鴨越浄水場を廃止しました。今,瀬戸町の大内浄水場を廃止して広域水道企業団からの受水に切りかえるとのことです。当時,老朽化した浄水場を建てかえるより,受水に切りかえたほうが安いこと,テロ対策や災害時に有効であることが宣伝されました。しかし,昨今の災害で明らかになったことは,遠くの水源よりもいかに近くに水源があるかということの大切さではなかったのでしょうか。東区寺山にある広域水道企業団の岡山浄水場の水は今,瀬戸内市,赤磐市,和気町など川をさかのぼるように柵原あたりまで配水されています。 お手元の資料で5になりますが,ここの岡山浄水場でとった水を川をさかのぼるように上へ送水しているというのが今の広域水道企業団の仕組みになっています。 質問です。 (1)2期計画がフル稼働した場合の受水費は年間幾らになりますか。 (2)大内浄水場の廃止に当たり,給水量を人口減少等を考慮して1万7,575トンから6,500トンに下げて受水に切りかえるとのことです。であれば,ほかの独自水源等も同様の考え方でそれぞれ何トンになりますか。 (3)遠くの水源より近くの水源を大切にするべきです。独自水源の大切さについてどのようにお考えですか。 (4)4割しか受水していない1期事業分も縮小するべきです。1期分の工事は令和7年で休止されるとのことです。明らかに1期分の計画も過大だということではないでしょうか。 (5)さらに稼働すらしていない2期分の計画はまだ必要とお考えなのか,市長の御所見をお伺いします。また,2期計画を廃止したら起債償還などの企業団経営にどのような影響がありますか。 (6)苫田ダムの事前放流や治水転用について進展はありますか。 以上です。 よろしくお願いします。(拍手) ○浦上雅彦議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  田中のぞみ議員の質問にお答えいたします。 苫田ダムの過大な利水計画の見直しを,2期計画はまだ必要と考えるのか。 今後の計画については広域水道企業団及び構成団体が十分に協議し,計画的かつ効率的に行われることが肝要と考えています。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな1番の学校と教員の多忙化についての項,順次お答えしてまいります。 まず,子どもたちに育みたい力と学校についてでありますが,議員御指摘のように,子どもたちが多くのことを学び,失敗も含めてさまざまな体験を重ねることで,他者とかかわりながら問題を見つけ,解決していく力や学び続ける力を育むことが大切だと考えております。今後も学校において,子どもたちが学び合ったり,さまざまな体験をしたりする場の充実を図るとともに,保護者や地域の方にも協力をいただきながら,一体となって子どもたちの育成に努めてまいりたいと思います。 次に,教員の負担軽減についての中,まず1年単位の変形労働時間制についてでありますが,国は1年単位の変形労働時間制を導入するメリットとして,長期休業中にまとまった休日の確保ができることを挙げております。一方で,デメリットとしては,繁忙期の長時間勤務の追認になる可能性があるということであります。今後,仮にこの制度を導入する場合は,各自治体において対象となる職員の範囲,対象期間,勤務日ごとの勤務時間などを条例で定める必要があります。 また,教員の勤務実態とストレス,病休などとの相関関係などについてでありますが,教員のストレス,病休等につながる要因はさまざまで,一概に教員の勤務実態や属性と関連づけることは困難であり,俯瞰的に関係性を探るよりも,各個人に焦点を当て,個別対応を中心に行ってまいります。 この項最後に,教員の負担軽減の方針はどういった内容で,いつ策定するのかというお尋ねですが,国が示した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインを踏まえ,方針を今年度中に策定する予定であります。 以上でございます。
    ◎林恭生都市整備局長  2つ目の三門駅周辺の整備についての項,米倉・津島線についてのうち,関西高校付近の渋滞の原因,それからLRT化で渋滞が解消されるのは南向きだけではないのか,また米倉・津島線の供用開始の時期,そのとき交通量はどのように変化するのか,側道整備は必要なのかとのお尋ねに一括してお答えいたします。 国道180号の関西高校付近の渋滞については,現在1日当たり約2万4,000台の交通量に対して現道が2車線で処理能力が不足していることに加えて,踏切での一旦停止が必要なことが発生原因と考えております。 また,北向きの渋滞については,北ふれあいセンター西の万成東町交差点で国道180号から国道53号方面へ右折する車両が後続の直進車を阻害していることも影響していると考えております。このため,国道180号を米倉・津島線として4車線に拡幅整備し,国道53号津島京町交差点へ接続するとともに,桃太郎線LRT化によって踏切を廃止し,LRTと自動車などを一つの交差点で処理することで,渋滞の緩和を図る計画を進めており,将来の1日当たり約2万7,000台の交通量も処理可能と考えております。 また,道路の形状については,国道180号西側の傾斜地から本線へ接続する取りつけ道路の勾配を緩和するとともに,本線の走行性を確保するため,交差点を集約するよう,他の交差点まで本線に沿って取りつけ道路を延長するなどとした計画案を作成して,今地域の方々にお示ししているところでございます。 なお,供用開始の時期については,現在事業未着手であり,用地買収も必要なことから,現時点で明確にお示しすることはできませんが,地元の協力もいただきながら,早期供用を目指して取り組んでまいりたいと考えております。 次に,地域のまちづくりを考える窓口の設置についてでございます。 米倉・津島線の整備に関係する地域のさまざまな相談,要望については,道路以外の事柄についても,一元的に窓口の役目を果たしたいと考えております。 以上です。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,LRTについての御質問に順次お答えいたします。 まず初めに,LRTとは車両なのか軌道のことなのかという御質問でございます。 LRTはライト・レール・トランジットの略で,明確な定義はございませんが,我が国では次世代型の路面電車と言われており,例えばバリアフリー化された駅や低床車両の導入,フィーダー交通などとの乗りかえのしやすさなど,走行性や快適性にすぐれたシステムの総称であると考えております。 LRTを担う低床車両は,LRV──これはライト・レール・ビークルの略なんですが──と呼ばれており,MOMOの導入はLRTの一翼を担う車両としてLRVを導入したものであると考えております。 次に,一部を併用軌道区間とする理由,経緯,区間の長さ,費用についての御質問でございます。 関高前踏切における渋滞を解消する手法としては,桃太郎線と道路の立体交差化,またはLRT化によって併用軌道化し,LRT車両と自動車を一つの信号交差点で処理するとともに,踏切を除却する手法がございます。 立体交差化とLRT化は同程度の費用を要することとなりますが,立体交差の効果は当該箇所の渋滞解消のみであることに比べ,LRT化の効果は渋滞解消のみならず,運行本数増加,新駅設置,バリアフリー化などによる桃太郎線全線の利便性向上と沿線地域の活性化や観光振興などに資するなど,その効果が大変大きいため,LRT化を行うことが適切と判断いたしました。 なお,鉄道区間と併用軌道区間の長さ,併用軌道区間に係る費用については,詳細な設計の中で整理してまいります。 次に,併用軌道区間について想定される移転件数,収用の期間の目安,費用,地元説明会の状況などについての御質問にお答えいたします。 本年2月と8月に三門学区の沿道の町内会を対象に説明会を開催した際,併用軌道とすることで新たな渋滞は発生しないのか,用地買収や移転の対象範囲はいつわかるのか,用地交渉はいつごろを予定しているのかなどの御意見を伺いました。 現在,現地の測量作業を行っているところであり,併用軌道区間整備に伴い支障となる件数などについては,今後の説明会の中でお示ししていきたいと考えております。 この項最後になります。鉄道と道路が平面交差する場合,LRT側を信号制御することは法令上できないのか及び踏切拡幅についてJR西日本と改めて協議することは難しいのかという御質問にお答えいたします。 国土交通省の鉄道に関する技術上の基準を定める省令において,交差する道路の交通量が少ない場合,または地形上などの理由によりやむを得ない場合を除き,鉄道は道路と平面交差してはならないこととなっております。 また,同省令により,やむを得ず平面交差する場合は,踏切が設置されることになりますが,踏切保安設備──遮断機だとか警報装置,これがいわゆる踏切保安設備でございますが──を設けたものでなければならないとされております。 踏切保安設備は,鉄道車両が近づいたときに自動車や歩行者などに知らせるための設備であり,鉄道車両がとまることを前提とはしていないことから,鉄道側を信号制御することは困難です。 また,踏切については,やむを得ず設置されるものであることから,国が示している指針において踏切事故の防止,道路交通の円滑化のため,立体交差化,統廃合などによりその除去に努めるべきものであるとされております。 当該箇所については,LRT化を実現するまでには時間を要することから,暫定整備として近接踏切の統廃合による拡幅を行うこととし,JRとの協議を重ねた結果,現在の北向きに右折車線を設けた合計3車線の車道と両側歩道をあわせた暫定踏切となっており,JRとの再協議によるさらなる踏切の拡幅については困難であると考えております。 以上です。 ◎山口博史政策局長  苫田ダムの過大な利水計画の見直しをについての項,苫田ダムの治水転用についての進展はあるかとのお尋ねにお答えいたします。 苫田ダムに係る水道容量から洪水調節容量への転用につきましては,平成29年3月に岡山県広域水道企業団から中国地方整備局に対し,現時点では対応困難の旨を回答しているところであり,その後の進展はございません。 以上です。 ◎今川眞水道事業管理者  同じ項,市長,政策局長の答弁以外についてお答えします。 1点目の2期計画稼働後の受水費についてでございますが,2期計画についてはまだ策定されていないため,受水費の試算は困難でございます。 次に,人口減少を考慮した場合の水量ですが,現事業認可における需要予測では,令和12年度における本市全体の1日最大給水量は30万立方メートルとしており,広域水道企業団からの受水は現在と同じ4万3,700立方メートルと想定しております。したがって,残りの25万6,300立方メートルについて,三野浄水場などの水源となる予定でございます。 3点目の独自水源の大切さについてですが,安定して給水するためには,独自水源は必要不可欠であり,大切に運用していくことが重要であります。一方,広域水道企業団からの受水についても,独自水源と同様に大切な水源の一つと考えております。 4点目の1期計画についてでございます。 本市の自己水源には,創設期の明治38年築造の緩速ろ過池や昭和12年築造の地下水源がございます。受水はこれらの施設の老朽化や地下水の枯渇にかわる水源として必要なものと考えております。 次に,2期計画を廃止したと想定した場合の企業団経営の影響についてでございますが,苫田ダムへの建設投資には,その財源として国庫補助金,出資金及び企業債が充てられていることから,2期計画を廃止すると,補助金の返還や出資金に対する減資,企業債の返還が発生することが考えられ,企業団の経営にも影響が想定されます。 最後に,苫田ダムの事前放流の進展についてでございます。 事前放流については,本年6月に広域水道企業団から国交省の中国地方整備局に対し,運用について同意回答し,中国地方整備局が事前放流の実施について記者発表しておりますが,本年は実施されておりません。 以上でございます。     〔11番田中のぞみ議員登壇〕 ◆11番(田中のぞみ議員)  一問一答で順次再質問させていただきます。 1点だけ,教育長,1年単位の変形労働時間制,自治体で導入しない選択肢はありますかというのには答えていただいていないので,お願いします。 ◎菅野和良教育長  この変形労働時間制についての法案が成立したばかりでございますので,国の動きを注視してまいりたいと思っておりますし,教員の負担軽減に本当に有効かどうかということを研究する必要があると考えておりまして,国や他都市の動向を注視していくつもりでございます。 以上でございます。 ◆11番(田中のぞみ議員)  検討した結果,導入しないということはありかなしか。 ◎菅野和良教育長  今現在の段階では,これについての答えを申し上げることはできません。 以上でございます。 ◆11番(田中のぞみ議員)  ありだと思いますので,そこはしっかり調査してほしいと思います。あと,あわせて教員の実態を科学的に調査してほしいという趣旨になりますので,個別に相談に乗りますとか,平均でどうですとかという話を聞いているわけじゃないので,全体として先生方がどういうふうな気持ち,気持ちも含めて,ストレスも含めて,病欠も含めて勤務実態とどういう相関関係があるか分析していないと判断しましたので,それは強く要望させていただきたいと思います。 また,ほかの政令市のように独自のしっかりした計画をつくっていただきたいと,これは引き続き次回に質問させていただきますね。 では,三門駅周辺の整備についてに移りますけれども,ちょっとLRTは明確な定義がないということで,非常にわかりにくいんですね。MOMOはビークルだということなんですけど,例えば桃太郎線で全線鉄道区間だとしても,MOMOが走って,低床化されて,駅がふえて,フィーダー交通も整備されたら,これはLRTですか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  何度も言うように,LRTという明確な定義がない中で,その議論というのはどうなのかよくわからないんですけれども,そもそもLRT自体は走行性なり快適性のすぐれたシステムの総称なので,専用軌道であっても併用軌道区間であっても,それは低床車両が導入され,またそれに関係する駅とか,そういうところがしっかり対応されているような,全体としてそういう快適性,走行性の高いシステムであれば,LRTと言ってもいいのではないのかなあと思っております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  なぜこだわるかというと,一部分だけでも路面電車じゃないとLRTと言わないから,三門駅周辺を無理やり路面にするのかなという懸念──渋滞解消を除いてね──があったので確認させていただきたかったんですね。ここの部分を併用にするのは,あくまでも渋滞解消だということでいいですね。LRTのためじゃなく。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  三門駅といいますか,関西高校前の踏切の渋滞箇所,あそこの踏切について何とか対応していかなきゃいけないということで,いろんなことを検討し,ここをやっていきたいということで考えています。 ◆11番(田中のぞみ議員)  であれば,最初の質問の中で踏切側は絶対に拡張できないし,信号も鉄道側にはつけられないということだったので,ちょっと私なりに考えてみたのが,鉄道を移動させるんじゃなくて,180号線を下に沿わせて,ここの交差点が渋滞しているんですよね。ここは信号化することができるので,そうすると,ここの間の方が立ち退きしなくてもいいし,費用的にも抑えられるし,期間も短くなるし,信号にもなるし,ここ非常に空地になっていますよね。確かにここちょっとアパートが4つぐらいはあるんですけど,影響を少なくするというこの案を検討していただけないでしょうか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  田中議員からのこの案については,ちょっと幾つかいろいろ課題があるんじゃないかなあと思っております。というのは,そもそもこの青い部分なんですが,180号,相当な交通量のある幹線道路です。ですから,線形とか形状上,こうやってかくかくという形状には多分ならないと思うので,この青い部分というのは相当程度の範囲に広がってくるんじゃないかなあというのがあるんですが,それはそれとして,仮にこの青い部分だけだとしても,今回180号を拡幅する。これはこの区間に路面電車を併用軌道区間として導入します。これ複線でここは導入します。これは桃太郎線ですね,やはり頻度を上げていきたいと思っていますので,一部区間複線にするということで,この区間は複線を考えているんですが,要は線路を2本入れなきゃいけません。何が言いたいかというと,180号自体に線路を2本入れる分,まず拡幅しなきゃいけないということなんです。これは10メーターにもならないと思います。ただ,この田中議員がお示しになった案は,線路を1線設けるだけじゃなくて,180号そのものの幅員が20メーター以上ありますから,これそのものを振ることになりますので,ここの部分の用地買収というのは相当になると思っています。ですから,長さは一見短くなるかもしれませんけど,用地買収という意味では我々が御提示している案よりもむしろ多くなるんじゃないのかなと思っております。もっと申し上げれば,この青い部分だけじゃなくて,この区間,頻度を上げるために複線にします。田中議員の案の場合だと吉備線が単線のままですから,もう一線ふやさなきゃいけないんですよ。ということは,それにかかわる用地買収も,これは出てくる可能性にもつながってきます。ですから,我々が御提示している案と比べて用地買収だとかという観点から見ても,田中議員がお示しになっているこの案は,むしろ買収する広さなり,支障というのは大きくなってくるんじゃないのかなあというのが1点。あともう一点申し上げたいのは,用地買収だけじゃなくて,交通の処理上でもこれは線形の問題もあります。さらには,これは恐らく既存の180号はなくせませんから,既に沿道利用されていますので,宅地がですね,ですから,複雑なこのわずかな区間に道路を残さなきゃいけないので,線形も悪くなる,複雑な交差点もできます。さらには,関西高校の踏切のところだけじゃなくて,岡山側の駅のほうでも,これ道路から鉄道が出なきゃいけません。そこの出入りもありますから,そこの部分も信号処理しなきゃいけないんです。西側だけじゃないんです。東側の道路と鉄道の出入りの部分も信号処理しなきゃいけなくなってくるんで,また新たな信号の設置が必要になってくるとか,いわゆるこのわずかな区間に線形の問題,新たな交差点の問題,新たな信号の問題だとか,恐らくさまざまな交通処理上の課題が発生してくるんじゃないかと思いますので,これはなかなか難しいのかなと思っております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  ようわからん,わからん。(笑声)私,これ素人の案じゃからな。(笑声)これはかくかくとなっておるのなんか,私のパソコンの技術ですわ。ただ,ここに44億円かけて,地域の病院もあるし,たくさんの新築の方もおられるわけですよ。10年かかるんじゃろう。もうええわ。(笑声)ひとつ検討してほしい。皆さん岡山市の案ありきで説明に来るから,いろんな質問も出るので,こういうパターン,こういうパターンというのがあるわけですよ。なので,そこについて御検討していただきたい。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  やっぱり我々も相当考えて,コストの問題だとか,事業をどう円滑に進めていくか,スピード感を持って進めていくかといろいろ考えて──もちろんできることとできないことがあります。ただ,議員おっしゃっているように,その説明会も開催して,これからも開催していきますけれども,大きな反対の声というのは,特に大きいのはなかったと思うんですが,ただやはり自分の土地なり建物が今後どうなっていくかということを御心配される声というのはありました。なので,これからいろいろ測量も行って,より詳細な形で説明していく際には,そういったところもお示ししながら,地域の声もお伺いしながら,丁寧に進めていきたいなと考えております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  2月と8月に説明会をされたじゃないですか。8月は町内会長だと思うので,住民説明会は2月に開いたきりなんですよ。さっき出ておったお話として,何で何十億円もかけてという話とか,やっぱり地元にはメリットがないとか,渋滞がどういうふうに解決するのか,データとしても出してほしいとか,そういう案があって,やっぱり次回,回答を出してほしいと,質問書も出ているということなので,年が明けたら1年たってしまいますから,その次はいつごろを考えているのかとかということについて,ちょっとお考えを。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  いつごろと,ちょっと今お約束はできないんですけれども,今測量を行っています。その後,少し図面に落とした上で,やはり具体的なお話をやりとりしていかないといけないと思いますので,そういうのが整った時点で,いろいろこういうことを聞きたいとかというお話も地域の方々からあるというのは認識しておりますので,そういったものも踏まえた上で,ちょっと時期ははっきり申し上げられませんけれども,そういうことができ次第,順次地域の方々と話し合いをしていきたいなと思っております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  そこを丁寧にお願いしたいなと思います。 最後に,ここ今のところ道路拡幅に44億円と書いていまして,収用にどれぐらいの費用がかかるかとか,最終的にどうなるかということについては,240億円に含まれているんですか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  昨年のたしか4月ですね,お示ししたこの240億円の中に道路拡幅の44億円というのも含まれております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  だから,収用する費用とかも含まれているということでいいですか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  あくまで概算ではありますけれども,そういったものを含んでいる数字でございます。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  次,米倉・津島線なんですけれども,2万4,000台を2万7,000台にするだけで,こんな大きなバイパスみたいな計画に変更する必要があるのかどうかというのは,ちょっとここも不思議です。ここは非常に谷合いで民家が密集していて,大変狭い場所ではあるんだけど,そこについてもう一回お伺いしたいです。ここに側道をつけない場合の渋滞解消についてシミュレーションしているのかとか,そのあたりについてもお知らせください。 ◎林恭生都市整備局長  混雑度という数字がありまして,今の2車線の道路に対して2万4,000台は混雑度でいうと約3倍ぐらいになります。予定している交通量に対して3倍の車が走っていると,そういうことがあって渋滞しています。だから,今の2車線を4車線に広げるという計画があります。これを関西高校のところから53号のちょうど直角に曲がる津島京町の交差点までつなげるという計画にしているわけです。道路のネットワークを考えてみていただくとわかるんですけど,53号の北から入ってきて180号に回っている車,それから180号を総社方面からずっと来る,2つの大きな系統から来たところがこの万成の1カ所に集中しているんで,非常に交通量は多いということです。だから,4車線に広げようと。その上,今桃太郎線の踏切があって,特に南向きについては,一旦停止しなきゃいけないというのが主な渋滞の原因だと考えています。今,両側からたくさんの細い道路が取りついています。これをそれぞれ全部交差点にしてしまうと,今度は4車線の本線側の交通が滞る可能性が出てきます。そういうことが起きないように,交差点を幾つかに集約しようとしています。隣とか幾つかの交差点を集約するために,側道のような道路を本線の外側につくろうという計画でございますが,まだちょっとわかりにくいところがございますので,しっかりと地元の方に説明して,御理解いただいて,事業のほうに協力していただきたいと考えております。 以上です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  側道が要るか要らんかについては,シミュレーションがあってもいいかなとちょっと思ったので,そのあたり,この三門地域が激変しそうなので,このあたりはやっぱりどちらも丁寧に対応していただきたいというのは強く要望します。 ちょっと時間がないので,苫田のほうに行きますけれども,苫田ダムの40万トンの計画,強力に推し進められた40万トンの計画ですけど,こっちが1期ですよね。ここが2期計画です。2期計画は未定なのですが,なぜですか。 ◎今川眞水道事業管理者  1期計画,2期計画と分けましたのは,当面事業開始に当たって必要な水量を先に計画するのを1期計画としております。ということで,2期計画については未策定です。 ◆11番(田中のぞみ議員)  2期計画が未定と言われたのはなぜだと思いますかと聞いたんですけど。とりあえず1期計画も令和7年で休止,これはなぜだと思いますか。 ◎今川眞水道事業管理者  休止といいますのは,とりあえず国庫補助を受けて事業を拡張していくのが休止ということで,事業そのものは一定の継続はあると聞いております。 ◆11番(田中のぞみ議員)  広域水道企業団の事業計画というのにはっきり書いてあります。現在の水需要で必要ないと判断したので,当面の間休止するとあるんです。不要だからではないですか。 ◎今川眞水道事業管理者  申しわけありません。ちょっとそこの記述は私も承知していないんですが,当面必要な水は送れる体制ができたということだと理解します。 ◆11番(田中のぞみ議員)  済いません。不要だとはっきり書いてあるんですね。もともと岡山市が持っていたんですよ,八塔寺川ダムと坂根堰ね,3,000トンと4万2,000トンを持っていたものを,広域水道企業団に譲渡しました。そして,鴨越浄水場ね,これを平成21年に廃止して受水に切りかえているんですけれども,当時の計算も私には非常にわかりにくいですよね。2万4,000トンを受水したときに148億円で7億円得だと判断しているんですけども,単純に計算すると,当時の88円の使用料で366億円ですよ。現在価値換算により少なくなっているんだけど,何せこれを廃止した。そして次,大内浄水場を廃止する。私には独自の大事な水源を手放して捨てて,広域水道企業団に切りかえたとしか見えないんですね。毎年21億円を払っている。ちなみにお伺いしますけれども,ここの使用料,10万9,000トンに対して4万3,700トンしか使っていない。使用料,半分使っていない水に対して8.1億円ぐらいは払っているということは間違いないですか。 ◎今川眞水道事業管理者  反問です。済いません。8.1億円とはどの数字を。 ○浦上雅彦議長  反問ですか。 ◎今川眞水道事業管理者  はい,反問です。 ○浦上雅彦議長  もう一度反問してください。 ◎今川眞水道事業管理者  反問です。申しわけございません。8.1億円とはどの数字をおっしゃっておる。7.5億円のこと。済いません,ちょっと。 ○浦上雅彦議長  わかりましたか。 ◆11番(田中のぞみ議員)  済いません。基本料金を13.5億円払っているんだけど,半分しか使っていないから半分捨てている水ですよね。半分,60%と40%ですから,40%しか使っていないですよね。4割しか受水していないですよね。6割は捨てていると思うんですけど,使っていない水ですよね,6割。13.5億円の6割は8億円になるんですけどという意味です。 ◎今川眞水道事業管理者  基本水量につきましては,水を受ける権利ということで支払っているものと思っております。 ◆11番(田中のぞみ議員)  最後,市長これね,2期計画,私の計算では40億円かかるんですけど,今の水道会計の単年度の営業収支は3億円でした。3.2億円,その前6.8億円,その前7.8億円,その前9.8億円,その前10億円,どんどん減っているから,私は非常に危機的な状況だと思うんですね。値上がりする前にしっかりこういう議論をスタートしてほしい。御所見を。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  今の田中議員への回答ですけども,苫田ダム,いわゆるダムって本当に時間がかかりますよね。苫田ダム自体は構想から実際上の着工,竣工まで本当に時間がかかっています。そういう中で,将来の水需要をどういうふうに見込んでいくかというところがポイントだったと思うんですけども,まだまだ水需要は相当伸びていくということを考えて,そういう計画をつくっていったということだろうと思います。それに対して,水需要は伸びなかった。節水機器とか工場が外に出ていくと,いろいろな問題があってこうなったんだと思うんですよね。私も治水転換ができればそれで一つの解決策かなあと思っていたこともあったんですけれども,実際上我々の払う額というのはそれほど改善されるわけではないということもあって,なかなか治水転換もうまくいかないということで,今水道事業管理者がるる言っているように,これもいろいろな関係者からの財源でできている話ですから,それを一方的にやめたというわけになかなかいかないところもあるわけであります。 そういう面から見て,当面はこの苫田ダムの1期,2期については,我々としては甘受しながらやっていかざるを得ないだろうと思っています。ただ,あとは水道料金の値上げの問題はまた別の問題であります。こちらの苫田ダムの要因は要因として踏まえていかなきゃならないと思いますが,水道料金をどうするかという点については,我々としての収入支出をどういうふうにうまくコントロールしていくかというようなことを考えていきたいと思っております。 以上です。 ○浦上雅彦議長  以上で田中議員の質問は終わりましたので,個人質問を終了いたします。(拍手) つきましては,日程第1の案件は,お配りいたしております付託案件表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ───────────── ○浦上雅彦議長  この際御報告申し上げます。 本定例市議会において受理いたしました陳情につきましては,お配りいたしております文書表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ──────〇────── △日程第2  甲第141号議案~甲第147号議案      ───────────── ○浦上雅彦議長  日程第2に入ります。 日程第2は,甲第141号議案令和元年度岡山市一般会計補正予算(第4号)について以下7件の議案についてであります。 これらを一括上程いたします。 なお,甲第147号議案につきましては,地方公務員法第5条第2項の規定により,人事委員会に意見を求めた結果,お配りいたしておりますとおり,回答がありましたので御報告いたします。 また,これらの議案につきましては,既に市長の提案理由の説明が終わっておりますので,これより質疑に入ります。 別に質疑の通告がありませんので,質疑を終わります。 つきましては,日程第2の案件は,お配りいたしております付託案件表のとおり,所管の委員会に付託いたします。      ───────────── ○浦上雅彦議長  お諮りいたします。 委員会審査のため,明12月12日から12月16日までの5日間,本会議を休会いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○浦上雅彦議長  御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。      ───────────── ○浦上雅彦議長  次の本会議は,12月17日午前10時に開きます。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時15分散会...