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06月22日-06号

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  1. 岡山市議会 2018-06-22
    06月22日-06号


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    平成30年 6月定例会    平成30年6月定例岡山市議会    議 事 日 程  第6号       6月22日(金)午前10時開議第1 個人質問 甲第115号議案~甲第155号議案      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第115号議案~甲第155号議案      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  東     毅            2番  田 中 のぞみ            3番  林   敏 宏            4番  柳 迫 和 夫            5番  柳 井   弘            6番  岡 崎   隆            7番  松 田 隆 之            8番  松 本 好 厚            9番  林     潤            10番  河 田 正 一            11番  竹之内 則 夫            12番  福 吉 智 徳            13番  太 田 栄 司            14番  山 田 正 幸            15番  難 波 満津留            16番  千 間 勝 己            17番  二 嶋 宣 人            18番  川 本 浩一郎            19番  赤 木 一 雄            20番  藤 原 哲 之            21番  竹 永 光 恵            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  鬼 木 のぞみ            25番  高 橋 雄 大            26番  森 山 幸 治            27番  吉 本 賢 二            28番  森 田 卓 司            29番  成 本 俊 一            30番  小 川 信 幸            31番  東 原   透            32番  松 島 重 綱            33番  則 武 宣 弘            34番  田 尻 祐 二            35番  磯 野 昌 郎            36番  羽 場 頼三郎            37番  下 市 このみ            38番  楠 木 忠 司            39番  小 林 寿 雄            40番  和 氣   健            41番  三 木 亮 治            42番  鷹 取 清 彦            43番  礒 谷 和 行            44番  浦 上 雅 彦            45番  田 口 裕 士            46番  宮 武   博      …………………………………〇欠席議員(0人)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  佐々木 正士郎       副  市  長  那 須 正 己       危機管理担当局長 田 中 利 直       市 長 公 室 長  福 井 貴 弘       政 策 局 長  鉄 永 正 紀       総 務 局 長  河 野 広 幸       財 政 局 長  山 本 修 司       市 民 生活局長  荒 島 茂 樹       市 民 協働局長  江 田 美 幸       保 健 福祉局長  森 安 浩一郎       岡山っ子育成局長 小 野 典 生       岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長                中 原 貴 美       環 境 局 長  門 田 和 宏       産 業 観光局長  赤 坂   隆       産業観光局産業政策担当局長                堤   修 治       都 市 整備局長  林   恭 生       都市整備局都市・交通・公園担当局長                栗 田 泰 正       下水道河川局長  桐 野 眞 二       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  田 淵   薫       消 防 局 長  東 山 幸 生      選挙管理委員会       委     員  河 内 智 美      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      人 事 委 員 会       委  員  長  藤 岡   温       事 務 局 長  大 森 祥 治      農 業 委 員 会       第一農業委員会会長職務代理者                柴 田 一 郎      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  矢 木 広 幸       次     長  中 野   光       総 務 課 長  山 本 和 広       議 事 課 長  森 安 章 浩       調 査 課 長  塩 見 紀己代      午前10時0分開議 ○宮武博議長  皆さんおはようございます。 これより6月定例市議会第6日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は43名であります。      ───────────── ○宮武博議長  会議録署名議員に鬼木議員,成本議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○宮武博議長  本日の議事日程は,個人質問並びに甲第115号議案から甲第155号議案までの41件の議案についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第115号議案~甲第155号議案      ───────────── ○宮武博議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第115号議案平成30年度岡山市一般会計補正予算(第1号)について以下41件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして難波議員。     〔15番難波満津留議員登壇,拍手〕 ◆15番(難波満津留議員)  皆さんおはようございます。質問も最終日を迎えまして,そのトップバッターを務めます自由民主党岡山市議団難波でございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。 まず,大阪の地震によって被害に遭われた方,心よりお見舞いを申し上げたいと思います。40年前の宮城県沖地震の教訓がまだまだ生かされていない,そんな思いで,本市においても公的施設はもとより,子どもたちが通う通学路の点検もしなきゃいけないのじゃないかなと思います。 それと今,岡崎議員から頑張れと大きな声をいただきました。いつもここへ立つ前,思うんです。野球の試合の前のマウンドに立つ気持ちで,足は震え,喉は渇いて,脂汗は出てみたいな感じで,きょうは調子がええわ,ストレート,大リーグではファストボールと言うんですけど,調子がええからええ質問が書けたと思ってこの場に上がるんですけど,おりるときは1回3分の1ももたずに(笑声)ノックアウトみたいな。当局の皆さん,ナイスボールというような答弁をいただきたいと思いますので,通告に従い,質問に入りたいと思います。 その前に,多くの傍聴の方,ありがとうございます。(笑声)皆さんは未来の岡山市を背負っていずれここへ立たれる方もおられるかもしれません。ぜひきょうの本会議を見て,岡山市を背負っていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。(「参考になるように」等と呼ぶ者あり)(笑声) それでは質問に入ります。 大きな1番,岡山市すこやか住宅リフォーム助成制度について。 この制度は,高齢者等が居宅において暮らしやすい生活ができるよう,自宅を高齢者等の居住に適するように改造する費用を助成する制度であります。違った観点から考慮するならば,健康寿命の延伸にも大きく寄与する制度であると考えられ,自立して健康に生活できる住環境を整備することが非常に重要となってまいります。また,本市においては確たるリフォーム工事助成制度がない点も考慮し,そこからこの制度の要綱の拡充と改定が必要と考えます。 そこでお尋ねいたします。 (1)平成29年度の制度申請件数と予算額,予算執行率及び平成27年度,平成28年度と比較しての増減をお示しください。 (2)申請から助成決定までの時間が短縮できないのかとの声を多く聞きます。現在,どのくらいの日数がかかっているのか,また確認工程はどのように行っているのか,お示しください。 (3)事業実施要綱の第2条に,おおむね60歳以上で健康寿命の延伸に取り組む者を追記すべきと考えます。御所見をお示しください。 (4)第3条に,健康寿命延伸に向けた改造工事を追記すべきと考えます。御所見をお示しください。 (5)第5条の助成の制限で,助成対象者(同一世帯員を含む。)に対しては1回の助成を原則とする項の(同一世帯員を含む。)を削除すべきと考えます。御所見をお示しください。 (6)浴室,洗面所,便所等は既存の配置された部分での改造工事が対象でありますが,特に便所は高齢者等の寝室の隣もしくは寝室内に配置することが暮らしやすく居住に適する改造であると考えます。便所についての改造工事は,既存部分と新しく配置する部分の工事も含むと改定すべきと考えます。御所見をお示しください。 (7)ヒートショックとは,急激な温度差によって心筋梗塞,脳梗塞,不整脈などを引き起こし,体に悪影響を及ぼす事案であります。特に冬場の入浴における浴室と洗面所で多く発症しており,あるデータによるとヒートショック関連で年間約1万9,000人が死亡しているとの報告があります。高齢者の方が約8割を占めており,健康と思われている方でも突然発症する例がございます。最善の防止策には住環境の改善が最も有効であり,健康寿命の延伸の観点からヒートショックの改善に向けた改造工事も追加すべきと考えます。御所見をお示しください。 大きな2番,フィルムコミッションについて。 吉備津神社を含めて日本遺産として認定されたことは,本市にとって大変喜ばしいことであります。今議会,吉本議員,松田議員からも質問,提言がありましたが,いかに日本遺産認定を生かし,観光客増加から経済波及につなげていくかが大きな課題であります。 そこで,多くの自治体がフィルムコミッション活動からフィルムツーリズム(スクリーンツーリズム)を通じて地域活性化に取り組んでおります。フィルムコミッションの活動は,知られた場所,事柄,物語,歴史,その集合体の地域が動き,地域の活動が持続性を持って展開することを目的としており,結果として①観光振興による地域内の消費拡大,②知名度の向上による集客力の向上,③ロケ隊の宿泊,飲食,関連業務などの経済効果,④地域住民が地域資源とその魅力の再発見につながるなどの効果が挙げられます。 そこでお尋ねいたします。 (1)フィルムコミッション活動,取り組みについての御所見をお示しください。 (2)本市において,桃太郎伝説から桃太郎フィルムコミッションと命名し,設立すべきと考えます。御所見をお示しください。 (3)本市へのテレビ,ドラマ,映画,コマーシャルメッセージなどのロケ誘致活動についてどのように行われているのか,フィルムコミッション実績をお示しください。 (4)本市のロケ支援策についてお示しください。 大きな3番,公立幼稚園民営化事業について。 休園していた馬屋上幼稚園が来年4月から民間の事業者の運営管理で新たにスタートするということで,地域住民は大きな期待を寄せているところであります。しかし,公立でなくなることでの運営面,採算性を心配する声や,小学校と同一敷地内にあることでのトラブルや送迎時における安全面を危惧する声が上がっております。 そこでお尋ねいたします。 (1)事業費は建物施設の整備費と伺っておりますが,グラウンド整備,遊具施設の移転,整備,駐車場の整備については事業者の負担となるのか,お示しください。 (2)現在の計画では保護者等小学校への来校者の駐車スペースの確保が困難となることが予測され,児童が運動場へ行く場合の安全面が危倶されております。地域住民,PTAなどから安全確保に向けた施設の充実の声が上がっておりますが,岡山っ子育成局と教育委員会などとの話し合いがどのように行われているのか,お示しください。 (3)認定こども園予定の30園以外については民営化事業に向けてどのように取り組んでおられるのか,お示しください。 以上で第1回の質問を終わります。 よろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  岡山市すこやか住宅リフォーム助成制度についての項,まず平成29年度の申請件数,それから予算額,予算執行率,平成27年度,平成28年度との比較についてです。 予算額は,平成27年度が2,639万円,平成28年度が2,624万円,平成29年度が2,860万円となっており,申請件数は,平成27年度が93件,平成28年度が81件,平成29年度が83件となっています。予算執行率は,平成27年度が100%,平成28年度が94.7%,平成29年度が85.3%となっています。 次に,申請から助成決定までの日数及び確認工程についてです。 相談の受け付けから助成の決定までの平均日数は12日です。ただし,書類不備等がある場合はさらに5日程度かかる場合もあります。 確認工程は,まず工事着手前に,申請対象になるかどうかの確認のため,訪問調査で対象者の身体状況や家屋状況の確認を行い,申請対象と確認できれば,申請書及び必要書類の提出をしていただきます。提出された書類を確認し,書類に不備等があれば訂正していただきます。提出された書類をもとに市で工事費の積算を行って助成額を決定します。 次に,実施要綱におおむね60歳以上で健康寿命の延伸に取り組む者,それから健康寿命延伸に向けた改造工事,それからヒートショック改善に向けた改造工事をそれぞれ追記すべきということについて一括してお答えします。 すこやか住宅リフォーム助成制度は,身体的機能が低下した高齢者や重度身体障害者本人の自立助長や介助者の負担軽減を図ることを目的とし,本人の身体の状況に応じて,この目的達成に必要なリフォームに対して助成するものです。そのため,健康寿命の延伸等を目的とするような住環境の整備を行うことを目的とする工事はこの助成制度の目的には合致しないものと考えており,対象工事に加えることはできないと考えています。 また,ヒートショックの原因となる特に冬場の室内温度の急激な変化を防止するためには,ヒーター等の暖房器具を配置して脱衣所を暖めたり,お風呂のふたをあけておいてあらかじめ浴室を暖めておいたりするなど,まずはその予防法について注意喚起を行うことが必要であると考えています。 次に,助成対象者の同一世帯を含むという規定を除いてはとのお尋ねについてですが,同一世帯に障害を抱えた方や介護が必要な方が複数おられる場合,それぞれの身体状況に応じた住宅改修が必要と判断されれば助成対象となる場合もあります。今後は利用者や事業者にわかりやすく周知できるよう,パンフレットの工夫をいたします。 最後に,トイレの新設工事を対象に含めてはとのお尋ねですが,対象工事については,居宅介助者への支援と利用者が生活する上での支障を取り除くという観点から,住宅の状況,利用される方の身体状況やその御家族の方の状況を確認し,助成対象となる工事を決定しています。今後とも身体的機能が低下した高齢者や重度身体障害者本人の自立助長や介助者の負担軽減を図ることができるよう運用してまいりたいと考えています。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  2,フィルムコミッションについての項,フィルムコミッションの活動,取り組みについての所見,岡山市において桃太郎フィルムコミッションと命名し設立すべきと考えるが所見を,ロケ地誘致活動はどのように行われているのか,実績を示せとの御質問に一括してお答えいたします。 岡山市のフィルムコミッションの取り組みとしましては,広域での連携により多様なコンテンツの提供ができることから,おかやま観光コンベンション協会とともに岡山県フィルムコミッション連絡協議会に参画し,積極的に岡山市のロケ地素材を提供しているところです。近年では,昨年公開された「先生!」や「8年越しの花嫁」など全国公開の映画のロケが相次いで行われ,平成29年度の映画などのロケ実績は10件となっております。 ロケ誘致の効果としましては,撮影班が負担する宿泊,飲食などの経済効果が期待されるほか,テレビや新聞,雑誌等によりロケ地となった岡山市が取り上げられるなど情報発信につながっていると考えています。また,地域住民がロケに参加することにより,ロケ地となった地域が盛り上がり活性化につながるとともに,一つの観光資源となって県内外からの誘客効果が見込まれるといった点もあり,観光施策として有効であると考えられます。 今後は岡山県フィルムコミッション連絡協議会を窓口としたプロモーション活動等により実績を積み重ねることが重要と考えており,議員御提案の岡山市独自のフィルムコミッションの設立については,効果や効率性を踏まえて研究してまいりたいと考えております。 続いて,岡山市のロケ支援策についてですが,ロケ支援はロケハンの同行から撮影許可申請の代行,撮影スタッフの食事や宿泊手配,エキストラの募集,手配など広範囲に及びますが,その中で岡山市では市内の撮影場所の紹介や撮影交渉のほか,市有施設の使用許可に関する支援などを行っております。 なお,岡山市の調整により道路や施設利用においてスムーズな撮影が行えると撮影関係者からは評価をいただいております。 以上です。 ◎中原貴美岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長  大きな3番,公立幼稚園民営化事業についての項,建物の整備費以外の負担についてです。 公立幼稚園の民営化に当たっては,運営事業者に対して国の交付金を活用した施設整備費補助金を交付することにしていますが,建物以外の整備費は補助対象外のため,事業者の負担になります。 次に,児童の安全確保に向けて岡山っ子育成局と教育委員会でどのような話し合いが行われているのかとのお尋ねについてです。 馬屋上幼稚園の民営化に当たり園児の送迎用駐車場が必要になることから,駐車場の整備計画等について,運営事業者,教育委員会,岡山っ子育成局等で協議を進めているところです。駐車場等の整備に当たっては小学校の児童の安全面に留意し,また小学校PTAや地域の皆様に理解が得られるよう,引き続き協議を行ってまいります。 この項最後です。認定こども園30園以外の民営化に向けての取り組みについてです。 市立幼保連携型認定こども園に移行する園以外の幼稚園,保育園の民営化に当たっては,保護者,地元関係者等への説明会を実施し,意見交換を行い,一定の理解が得られたところから民営化を進めていくこととしております。 なお,民営化に際しては,公立園と私立園の職員の入れかわりによる環境の変化を少なくするため,一定期間公立と私立の職員が共同教育・保育を実施するなど,子どもへの影響に配慮してまいります。 以上です。     〔15番難波満津留議員登壇〕 ◆15番(難波満津留議員)  御答弁ありがとうございました。 傍聴の方がこれを聞いて,議員さんて打ちのめされるんだなと恐らく感じられておると思います。さみしい答弁でしたね。 じゃあ,すこやか住宅リフォームいきましょう。 この制度ができたのは,僕は平成5年だと記憶しております。その平成5年から今25年たちました。その間に,高齢者が当然社会でふえていますよね。その間に建築基準法ももう改正されているんですよ。その平成5年から今25年たったこの制度が果たして今のニーズに合っているかどうか,局長,答えてください。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  あくまでこのすこやか住宅リフォームについては,介護が必要な方,それから障害者の方などの日常生活に支障があるような,それから介助者に過重な負担がかかるような設備について,その支障を取り除くような工事を対象にしております。今おっしゃられたような意味で言えば,平成5年の当時からそういう部分については変わっていないと思っております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  そらあ要綱を改定するじゃ追記するといったら,それはなかなかできんでしょう。ただ,トイレであったり洗面所であったり浴室だったり,今あるところをそれに合ったように改造するというて,寝室からそこへ行くまでに例えば10メーターも行かなきゃいけないような方は,その部屋の中へ押し入れがあったら,そこを改造するほうがよっぽどいいでしょう。局長,自分が寝ていてあそこまで行くよりここにあったほうがいいと思いませんか。それ,答えてください。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  今おっしゃられたような非常に遠いとか階が違うとかそういう場合に,合理的な範囲でトイレの場所を動かすとかそういうことは身体の状況によっては対象工事になる可能性もあるかと思います。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  対象工事になるのはわかります。車椅子の方なんかがなるのはわかるんだけど,普通に介護認定を受けて,介護者が要る人もそれから自分で歩いていける人もそこの隣にあったほうが便利というか,その居住に適したものになると書いてあるんですよ,すこやか助成制度に。全然適した制度になってないじゃないですか。だから,改定しましょうと言っているんです。聞いている皆さんがこんなのって思うかもしれないですよ。高齢者の方のためにやる制度なのに,そのニーズに合った制度になっていない。平成5年からもう25年たっている。僕はずっと中小企業,小規模企業振興,昭和46年に出ておるのずっとやりました,経済局と。もう50年近くたっているもの。だから,ここで変わったんです。25年たった。当時の高齢化時代と今の高齢化時代は全然違うんです。その声が全然届いていない。だから,いまだに変わらない。 最初に,これ申しわけない,生意気なことを言いました。確たるリフォーム工事制度がないと。これは,川本議員も楠木議員も聞きました。個人資産の形成に当たるからリフォーム工事やりませんよって,ね。都市整備局にあえて聞きませんけど,言いました。だけど,空き家を倒すのにも助成するって,これ当然個人資産の形成になります。このリフォーム工事だってなります。だから,その制度をしないんなら,健康寿命の延伸に係るリフォーム工事をやりましょうよって僕は提言しているんです。じゃあ,亡くなっている1万9,000人はほっとくんですね,局長。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  ヒートショックで亡くなった方をほっとくというわけではなくて,今の制度としては高齢者の方,介助の必要な方の負担軽減,支障になるようなものに対する工事でございます。議員おっしゃられているような工事のリフォームについては対象になっていないというところで,今の制度の中に入れることは困難と考えております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  先ほどの答弁でヒーター等で暖めたらいい,お風呂のふたをあけたらいいと言う。別に洗面所とお風呂だけで亡くなっているんじゃない。トイレに行ったときにも倒れた方がいっぱいいるんです。じゃあ,トイレもずっと暖めておくんですか。逆に自分の部屋を暖めておいて,廊下に出て倒れられる方もいっぱいいるんです。例として一番多いのは洗面所とお風呂です。だから,改修しましょうよと言うんです。なぜ岡山市はやらないんですか。 ヒートショックが言われ出して恐らく17倍ぐらいになっています。例えばいろんなメーカーであったり,いろんな町内会では喚起しています。交通事故は前は死者が1万人を超えていた。だけど,それじゃいけないということで当然車のメーカーも機能を変えてきた。道路環境も当然変えてきた。だから今,5,000人切るようになったんです。ヒートショックに関しては誰も手を打っていないからずっとふえていっているんです。だから,やりましょうって。やらなきゃいけないんですよ。だけど,さっき言ったこれに合っていない。合っていないなら改定しましょうよ,時間かかっても。 健康寿命を延ばしましょうというて,例えばまちなか健康スタンプラリーをしましょうとか,食事に関しては塩分をどうのこうの,それは確かに書いています,ホームページに。だけど,健康な方でもいつヒートショックが起きるかわからんですよ。市長がお住まいになっているのは一律の温度の家かもしれん。でも,うちなんかもうすき間風スースーですよ,私の心と一緒で。(笑声)だから,今の住環境が悪いんなら,健康寿命に向けて岡山市は高齢者の方に優しいものをつくったんですよってなぜやらないんですか。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)そのとおりという声が。ねえ,傍聴者の皆さん,そのとおりですよね。(笑声)交通事故死に向けてもそうやって軽減をずっとしてきた努力があるから今,半減したんです。だから,半減するように岡山市が政令市のトップを切ってやりましょうよ。どうですか,局長。もう一回答えてください。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  これ以上難波さんの質問を続けていると,学生の諸君が市議会議員にはなっても市役所の職員にならなくなっちゃう。(笑声)(拍手) このすこやか住宅リフォーム助成制度,私も正直言って,きのう答弁の打ち合わせで初めて知りました。今,保健福祉局長が話しているのは従来の答弁で,多分皆さん方,長い方はまたこういうことを言っているなということなんだろうと思います。きのう私が思って担当にも申し上げたのは,確かに幾ら難波さんが豪速球でも,健康寿命の延伸というと,これ何でも入りますからそういうわけには多分いかないんだろうと。高齢者にとって何が優しいものになっていくのか,特に疾病との関係とかそういったことを考えながら案件を選んでいくんだろうと思います。そういう面ではこのヒートショックというのは,特にこれは私のうろ覚えですけれども,特に血圧の高い方とかそういった面では急に温度が下がったり,急に温度が上がるということはないのかもわからないですけど,そういうときには結構健康にも影響が出てきやすいという話も聞いています。だからといって,今ヒートショックの話が出たからじゃあこれをというだけじゃなくて,私としてはこの25年間変えていないなら,一旦今検証してみたらいいじゃないかと。何が本当に高齢者また障害を持っておられる方にとって今必要なのかどうか。 もう一つの要素としては,財源の問題があります。今,岡山市も多くの事業を抱えています。そういう面から見ると,果たしてこういったところに財源がプライオリティーとして出せるのかどうか。リフォームの話は,難波さんもよく御存じのように空き家の関係のリフォームを大分充実させていきました。きのうも議論が出て,ちょうど楠木さんでしたっけね,周辺地域の空き家がふえているみたいな,そういったところの対策も必要ですということでやってきましたんで,そういう全体のプライオリティーを考えていかなきゃならないが,今のこのすこやか住宅リフォーム助成制度の中で,これしか項目にないからほかのものは一切やりませんというのは余りにかたくななんじゃないかということで,これはどちらにしても補正という話にはならないわけです。まだ時間がありますから,それについては検討して来年度,再来年度,いつからかは別にして,どういう議論をしていくのか整理していく必要が私はあるんじゃないかなと思っております。豪速球に対する答えになっているかどうかよくわかりませんけれども,そういうことで検討してまいりたいと思います。 ◆15番(難波満津留議員)  さすが岡山のイチローと言われた人でございます。(笑声)別に補正がどうのこうのじゃない。先ほど言ったようにこの制度を,先ほど市長が言われたように時間をかけて今の時代に合ったものに,全国が抱えている問題だけど,岡山市がイの一番にやったよというようなことで,例えば来年度これが改定できるんならそういう思いで,局長,やりましょう。(笑声)いやいや,これは質問じゃない,うなずいていただいたら結構ですから。 ということで次に移りたいと思うんです。でも,市長,空き家はあいたからやるんじゃなくて,空き家にならないような制度もやらにゃいけんと思うんです。空き家にならんようなこともやっていく。空き家になったからやるんじゃのうて。僕,質問ができんからずっとここにためとんです。来年,もしここへもう一回立たせていただいたら聞きたいと思いますんで,それはほっときましょう。 続いて,フィルムコミッションですね。 これもそうそうすぐにすぐにというのは大変難しいと思います。ただ,日本遺産って,吉本議員も言われておりました新宮市に行ってということで,ただなったからといったら,じゃあ皆さん来るかといったら,そりゃあ来りゃあせんですわ。だからそれをどうやって生かしていくか。 これはもう私のひとり言として聞いてください。要は桃太郎伝説ですよね。今のある電話会社のコマーシャルメッセージ,CM好感度ナンバーワンのどことは言いません。あそこに桃太郎,金太郎,浦島太郎とかぐちゃんというてかぐや姫とか出る。あれが桃太郎ふるさとへ帰るというような吉備津神社で撮影するような……,向こうも当然作家もいれば制作会社も当然いるわけです。いるんだけど,岡山では桃太郎伝説が日本遺産になったんですよということで,ぜひそこでその電話会社に,どこが制作しているかわかりませんけど,アプローチすることが大事じゃないかと。どんなんですか,これ。アプローチできますか。やりましょう。(笑声)答えてください。(「ひとり言じゃなかった」と呼ぶ者あり)
    赤坂隆産業観光局長  確かにコマーシャルで桃太郎を扱っているのが携帯電話会社以外にも過去にもありましたし,そういう点では今,日本遺産に認定いただいたということは,これは一つの契機になると思います。当然ながらこれを広めていくためにはいろんなプロモーション活動を行っていかないといけないと思っておりますので,直接どうやってアプローチすればいいのかというのは私もまだわかりませんけれども,いろんな方,国との関係もこれで深まるわけですので,いろんな形でチャンネルができると思います。そのチャンネルをいろんな形で生かしてこの日本遺産も含めてPRし,まさにロケ地とかという形で誘致ができればいいかと思っていますので,努力していきたいと思っております。 以上です。 ◆15番(難波満津留議員)  どうやってアプローチというたら,正面切って行きゃええじゃないですか。これはまたまた皆さんも日本遺産のことをずっと思われて,ぜひ岡山へという思いがあるので,本当に頑張っていただきたいなということで私からエールを送ってこの質問は終わりたいと思います。 次,公立幼稚園の民営化事業についてでございます。 1番については事業者負担になるというのは,これはそうでしょう,そういう話を聞いておりましたし。ただただ,馬屋上幼稚園が休園して,きのう教育長に小学校の廃校はありませんと大きな声で言うていただいたんで安心はしておりますけど,復活することが地域住民の夢だったんですよ。皆さんのお立場は担当する部署ですね,小学校があり,保育園があり,幼稚園がありで。だけど,地域の方は幼稚園も小学校も一緒なんですよ,あそこ。同じ敷地の中にあるんじゃから。じゃから,負担をかけて3年でやめてもらったり5年でやめてもらっては困るんですよ。だから,その辺を,これ言葉濁しますけど,協力していただけますか,局長。 ◎中原貴美岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長  地域の熱意で今回の事業ができていると思っております。教育委員会さんとも常日ごろから連絡を密にし,地元のほうへもお話をさせていただいていると担当者からも聞いております。引き続きできる範囲での支援にはなりますが,頑張っていきたいと思います。 ◆15番(難波満津留議員)  教育長,安全確保がというて本当に心配しとんです。申しわけないけど,公的施設のブロックが倒れる。あんな悲しいことがあっちゃいけんのんです。起きちゃいけんからこそ,前もって住民の皆さんとの話し合いの中でこれは学校施設課ができんのんかというて僕はずっとお話ししたんです。打ちのめされました。教育長,どうですか,これ。安全面の確保に向けて一緒にやっていただけんですか。 ◎菅野和良教育長  教育委員会としましては,認定こども園の開園に当たり,やはり教育委員会ですから小学校の児童の安全確保,学校運営上で支障を来す,そういう状況が想定される場合には必要な対策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◆15番(難波満津留議員)  いよいよ最後の質問になると思います。民営化30園以外です。 これは例えば私のふるさと津高でも反対が起きています。反対が起きたままずっと進めるんですか。今まで僕は斎場で嫌というほどそれも聞きました。それから,路面電車の乗り入れでも反対があってもこうやって進めていく。少し強引過ぎやしませんか。だから,何事も報・連・相で報告,連絡,相談ということでなぜそれができないんですか。反対があったままずっと進めていくんですか。それとも丁寧な対応をするんですか。どっちですか,お答えください。 ◎中原貴美岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長  丁寧な説明を行ってまいります。理解を得られるように努力してまいります。 以上です。 ○宮武博議長  以上で難波議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして高橋議員。     〔25番高橋雄大議員登壇,拍手〕 ◆25番(高橋雄大議員)  皆さんおはようございます。おかやま創政会の高橋雄大です。 きょうは傍聴席にたくさんお越しいただきましてありがとうございました。 先日,林議員からもおかやまマラソンの話があって,僕もことしは運よく出走することができそうなんですけれども,林さんはもう既に練習を始めているということで,何か最近すごく生き生きされているし,ことしあたりそろそろ追い抜かれそうな気もしていますし,則武さんは王者の風格というか,(笑声)もう殿堂入りというか,もう一緒にするなよみたいな空気が最近は出ていますけど,何とかことしは則武さんの4連覇に僕か林さんのどちらかでストップをかけられるように,その1点に集中するおかやまマラソンにしたいなと思っています。よろしくお願いします。(拍手)ありがとうございます。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 大きな1番,特別な事情による予防接種の再接種について。 予防接種には市町村が行う定期接種と任意接種があり,任意接種は全額自己負担となっていることに対して,定期接種は全額市町村の負担となっています。定期接種は予防接種法で定められた法定接種ワクチンのことで,ヒブ,小児用肺炎球菌,B型肝炎,4種混合,麻疹,風疹などがあります。こうした制度があるものの,白血病や小児がんなどに罹患し骨髄移植手術などを受けると,それまでに定期接種で獲得した免疫がなくなり,予防効果が期待できなくなることがあります。 定期接種の目的は,予防接種法により定められる伝染のおそれがある疾病の発生及び蔓延を予防することとなっており,すなわち個人の疾患を予防するという意義のほかに集団での蔓延を予防するという大きな目的があり,保護者には努力義務が課せられています。定期接種は,予防接種法に基づいて自治体が実施主体となり無料で接種することができ,その財源の多くを国が交付税措置しています。 ところが,現行制度では,最初の定期接種は無料であっても,骨髄移植手術などを受けた後に再接種が必要になった場合は任意扱いとなり,費用は全額自己負担となっているのが現状です。特別な事情により医師から再接種の必要性を認められたとしても任意接種となり,必要な再接種を全て受けると多額の負担がかかります。定期接種の目的である集団での蔓延を予防するという観点に立てば,1回目の接種は保護者に努力義務が課せられているのに,特別な事情により2回目の接種が必要になった場合は任意となり,再接種を経済的な理由によって受けることができないおそれがあるということには大きな矛盾を感じざるを得ません。 こうした背景から,特別な事情による再接種に対して,新潟市や名古屋市,浜松市などの政令市のほか,多くの自治体でも助成制度をスタートさせています。本市では平成28年から岡山市骨髄バンクドナー奨励金制度を創設し,一定の要件のもとドナーとなる方には1日当たり通院5,000円,入院2万円,ドナーの方が勤務する事業所にはドナーの休業1日当たり1万円の奨励金を交付しています。こうした必要で有益な制度とあわせて,本市においても骨髄移植手術など特別な事情による定期接種の再接種に対しての助成制度を創設すべきではないでしょうか,御所見をお聞かせください。 大きな2番,子どもの貧困対策について。 先日発表された平成29年の人口動態統計によれば,生まれた子どもの数は2年連続で100万人を割り込み,94万6,060人と過去最少となり,本市においても第六次総合計画期間中に人口減少期に突入することが確実となっています。子どもの数が減少する中で,その子どもたちの格差をなくし,貧困をなくすことが我が国の経済,税や社会保障の大幅な負担軽減など大きなリターンをもたらすことはさまざまな機関の調査結果からもあらわれているところであり,本市においては子どもの貧困対策推進方針を掲げ,今年度もさまざまな取り組みを進めているところであります。 そんな中,ことしの3月に岡山県が対策に活用するための子どもの生活実態調査の報告書を取りまとめました。県内の市町村から抽出した小学校5年生及び中学校2年生の子どもとその保護者4,228世帯の調査結果となっています。 1番,県の実施した子どもの生活実態調査の結果を受けてどのような御所見をお持ちでしょうか。また,今後の対策推進本部の取り組みにどのように生かされるお考えでしょうか。 2番,調査結果によると,世帯区分1におけるひとり親世帯の割合,そしてひとり親世帯の非正規率の高さが顕著となっており,またひとり親世帯の7割以上が母子世帯となっています。こうしたデータからもわかるような母子世帯の抱える課題を本市の子どもの貧困対策推進方針にも位置づけ,市内の企業側の雇用に関する意識や正規職員となるための課題を把握し,マッチングや丁寧な就労支援につなげる取り組みを強化すべきと考えますが,御所見をお聞かせください。 3番,子どもの置かれている環境によって生じてしまう格差にはさまざまありますが,その大きな要素として教育機会の格差があります。日本財団は,子どもたちの置かれている環境による学力格差は特に小学校4年生ごろから大きく広がるという研究結果を公表しました。学習については,基礎の応用がこの時期から特に必要となり,規則的な学習習慣や生活習慣を身につけにくい環境であれば,従来よりも早い段階での支援が必要になります。 県の調査結果によると,世帯収入が下がるほど学習塾などの利用率は下がり,また小学校5年生の保護者が地域での学習支援事業がある場合,参加させたいと願う割合は所得が下がるほどふえています。本市では対象となる中学生からの学習支援に関する自立支援事業を行っていますが,こうした問題提起に対してどのような御所見をお持ちでしょうか,お聞かせいただきたいと思います。 4番,調査結果によると,子どもに対するアンケートの中の自分は価値のある人間だと思うかへの問いについて,世帯区分1の子どもたちはその半数以上がそう思わない,あるいはわからないと回答しました。自己肯定感は幼少期にほとんどが養われるため,その時期の育て方や周囲の接し方が子どもの将来の自己肯定感を左右していると考えられています。成功体験をできるだけ積み重ね褒められる経験,失敗しても励まされ成長につながる経験,子どもの話を聞く,気持ちに応えるコミュニケーションが必要です。 一方で生活が厳しく,身体的,精神的にその余裕が持てない状況にあることも調査から浮き彫りになりました。世帯区分で見ると,所得が少なくなるほど子どもとの時間がとれなくなっており,ひとり親世帯の主なその理由は,仕事をかけ持ちしているから,夜間に働いているからとなっています。 世帯区分によって違いがあらわれた子どもたちの自己肯定感の低さについてどのような御所見をお持ちでしょうか。また,子どもたちの自己肯定感を育む上で,本市としてどのような施策が求められているとお考えでしょうか,御見解をお聞かせください。 5番,公的機関の窓口での相談機能や学習支援事業について,知らなかったが今後利用したいと回答した割合が,世帯区分1とひとり親世帯に突出して高くあらわれています。つまり本当に支援が必要な層に必要な支援が認知されていないという現状です。今後発信の仕方を工夫すべきと考えますが,現状の課題と今後の対応についてお聞かせください。 6番,先日痛ましい虐待死亡事故が起こりました。さまざまなメディアでの報道があり,制度的な問題点も指摘されています。本市でも改めてこうした事件を必ず防ぐための現状の体制の確認,点検を徹底しなければならないということは言うまでもありません。 ア,このたびの東京都目黒区で起こった事件のケースは,もともと香川県の善通寺市に住んでいたころから日常的な身体的虐待があり,一時保護されていましたが,その後,目黒区へ転居しました。その際,転居先について児童相談所などの関係者にはかたくなに明かさなかったものの,重大な事案であるため,転居先を調べ,目黒区を所管する品川児童相談所に連絡し,すぐに家庭訪問で面会を求めたものの,保護者に拒否されたことを理由にその後何の措置も講じなかった経緯があります。 本市においてはこのようなケースで自治体をまたぎ転居する,あるいは転居してきた際の自治体間の情報共有についてはどのように行っているのか,お聞かせください。また,改めて見直す点,改善すべき点があるとお考えであれば御所見をお聞かせください。 イ,児童虐待に対しての児童相談所と警察との連携,協働について現状と課題をお示しください。 大きな3番,地域共生社会の実現に向けて。 支援対象や分野の垣根を超えた横断的な支援体制の確立を目指すため,岡山市地域共生社会推進計画が策定されました。複合的な課題がある中の一つに,深刻化,長期化,そして高齢化するひきこもりの課題があります。内閣府は今年度,これまで若者特有の課題として39歳までに限っていた調査対象を59歳まで拡大した実態調査を行うことを決めました。長期化すると,その親もさらに高齢となり収入が減少し,同時に病気や介護の必要が出ると一気に困窮するケースが顕在化しています。80代の親と50代の子を意味する8050問題と呼ばれるこの課題は,早急な実態把握が求められているところです。 1番,岡山市ひきこもり地域支援センターにおける実績と本市の課題意識についてお示しください。 2番,厚労省は,今年度からひきこもり状態にある人の社会復帰に向けた支援を強化するため,生活困窮者自立支援制度との連携を強化し,訪問支援などの取り組みを含めた手厚い支援を充実させるとともに,各ひきこもり地域支援センターのバックアップ機能などの強化を図ることとしました。訪問支援する自治体には事業費への補助額が加算されます。本市においてもこの間さまざまな取り組みを行っているところではありますが,今後,こうした訪問支援などアウトリーチを行い,相談機関や生活困窮者自立支援制度など既存事業へ適切につなぐ取り組みを強化すべきと考えますが,御所見をお聞かせください。 最後に大きな4番,SIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)について。 SIB──ソーシャル・インパクト・ボンドという新たな仕組みが注目されています。これは,投資家や銀行から集めた資金を活用し,民間事業者が行政の事業を行い,行政は成果に応じた支払いを行うという仕組みです。行政は成果に応じた支払いを行うということでより効果の高い事業執行ができ,市民の税金をより有効に活用することができます。国のまち・ひと・しごと創生総合戦略においても,SIB手法を活用して取り組む事業について支援するといったようなことが記載されています。 このような中,本市においても今年度,SIBを活用した新たな健康ポイント事業を行うこととしています。平成30年2月の市長記者会見において,複数の地場企業で構成して健康関連産業の推進につながるような,そして地域活性化にもつながっていくSIBの取り組みは日本で初めての取り組みになるのではないかとのコメントがあり,岡山市の取り組みが全国の先進モデルになることを期待しているところです。 そこで以下,お尋ねいたします。 1番,SIBを活用した健康ポイント事業について,2月の市長記者会見において,今後,事業参加企業を募り,具体のスキーム検討や地方創生交付金の申請も行っていくとのことでしたが,現在の事業の進捗状況はいかがでしょうか。また,事業はいつからスタートするのでしょうか。 2番,SIBは,健康分野だけではなく,若者就労支援,子ども家庭支援,再犯防止などさまざまな分野で活用可能な仕組みです。成果に応じた支払いを行うことで予算を有効に活用できる仕組みであることから,他分野でも積極的な活用を行うべきではないでしょうか。 3番,SIBの特徴の一つとして,企業からの出資や銀行からの融資による資金調達があります。これらの資金調達や市民や企業からの寄附や投資も含め,今後,民間資金や個人資産の活用を積極的に促し,行政予算だけに頼らない事業の仕組みをSIBに限らず積極的に活用すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 以上で1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,高橋議員の質問にお答えしたいと思います。 まずは11月11日,42.195キロで3人がまたどういう順位になるのか楽しみにしていますが,今回,県会議員の中で1人非常に速い方が走れなくなったということもあって,議員全体の中で誰がトップなのか,頑張っていただきたいと思います。 私は,SIBの話を一括してお話ししたいと思います。 SIBとは,まず事業を実施する事業者の代表者等で構成される組織であるSPCが金融機関などから出資や融資を集め,その資金をもとに事業を実施し,行政が成果指標に応じて事業費を支払う仕組みです。今の説明でもよくわからない方が多いんじゃないかなと思います。先ほど高橋議員も説明されていましたけども,抽象的に話すとわかりにくい。なぜわかりにくいかというのは,高橋議員もお話しされましたように,この制度はまだ日本に定着していない。ですから,なじみが余りない話であります。 このソーシャル・インパクト・ボンドとは何かというのをもう少し具体に説明したいと思いますが,今決まっているところでは岡山の金融機関の中国銀行に参加していただくということになっております。それから,日本財団が設立した社会的投資推進財団。これも出資,融資の主体となっていただける。じゃあ,誰に出資,融資するかといったら今言ったSPCというものなんですけれども,この代表である組織というのはどんな企業が入るのかということですが,1つは例えばフィットネスをやっている企業。またあと,スポーツ店も入るかもしれない。それから,栄養とか食生活の世界でいくとスーパーとか飲食店とかこういった企業がSPCという支援組織をつくります。中銀,日本財団がそのSPCに出資,融資して,そのSPCが実際上の健康となる事業を行っていく。そして,一定のこの指標に応じて我々がそのお金を払っていくというシステムであります。そうすると一定の成果指標によって我々がお金を払うことになりますから,このSPCは一生懸命成果を上げるために努力していくということが出てくるわけでありまして,予算の効率的な利用という面からも私はいい話だなと思っております。 今回,SDGsの未来都市の指定を受けましたけれども,このSIBの議論もその中に中核的なものとして入れているところであります。現在,地方創生の推進交付金を申請しているところでありますが,今からのタイミングでいきますと本格的な事業実施は平成31年度になるだろうと思っています。 高橋議員がおっしゃったように,この制度というのは今は健康というアイテムでやっていますけれども,それはほかにもあるわけであります。だから,他の応用もきき得ると思いますが,何せこれが実際上大がかりにやっている例というのは余りない。となれば,まずは我々としてはこの健康関係の事業でうまく成功させて,そしてその他の分野への活用ということを考えていくべきだろうと思っている次第です。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  特別な事情による予防接種の再接種についての項です。 厚生労働省によれば,予防接種法に定められた予防接種は疾病の発生及び蔓延の予防という目的のもと,接種年齢や接種時期が定められており,医療行為により免疫を失った場合の再接種は想定していないとのことです。他の政令市では,再接種の助成をしているところもありますが,予防接種の副反応への補償のあり方などを考えれば,国を巻き込んだ議論が必要と考えています。 以上です。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  大きな2番,子どもの貧困対策についての項,順次お答えいたします。 まず,岡山県が実施した子どもの生活実態調査結果への所見と今後の対策推進本部での活用の考えについてお答えします。 このたびの県の子どもの生活実態調査では,所得の少ない世帯ほど子どもと過ごす時間が少なく,学力も低いといった現状が浮き彫りになっています。市長を本部長とする庁内組織の子どもの貧困対策推進本部でこれまで議論してきた子どもや家庭の困難な状況を裏づける結果が得られたものと考えています。 先般,6月12日に開催した関係課長によりますプロジェクトチーム会議におきまして,この調査結果を今後の施策に生かしていく基礎資料とすることを共有したところでございます。さらに,本年度から子育て支援施設や民生委員・児童委員などを対象に実施する予定の子どもの貧困対策研修会におきましてもこの調査結果を紹介し,子どもの貧困対策推進の意義の浸透と支援の充実につなげてまいりたいと考えています。 次に,母子世帯の抱える課題を貧困対策推進方針に位置づけ,市内企業の雇用意識の把握やマッチングなど就労支援の取り組みを強化すべきではとの御質問です。 ひとり親の就労については,子どもの貧困対策推進方針において,児童扶養手当の受給開始後5年経過者のうち就労している割合を関連指標の一つとして位置づけております。本年度から寄り添いサポートセンターにおきまして就労先の開拓から就労後の定着に至るまでひとり親家庭等の個々の事情に寄り添った継続的な支援を行うなど,就労支援を強化しているところでございます。また,市民協働局が現在実施中の女性活躍及びワーク・ライフ・バランスに関する企業アンケートの中にひとり親が継続して就労するためにどのような取り組みが必要かなどの設問を新たに設けまして,ひとり親の雇用に関する企業側の現状を把握してまいりたいと考えております。 次に,環境による学力格差が広がらないよう早い段階での支援が必要だが所見は,それから世帯区分により違いがある子どもの自己肯定感に関する所見は,また自己肯定感を育むために必要な施策はとの御質問に一括してお答えします。 学力や自己肯定感についての認識は議員御指摘のとおりであり,本市としても子どもの貧困対策方針の3番目,困難を連鎖させない,それに関しまして基礎的学力の不足や自己肯定感の低さなどを今後の検討課題として位置づけているところでございます。こうした課題について,今年度の対策推進本部プロジェクトチーム会議やNPO等と協働で実施します課題解決ワークショップにおいて民間のノウハウやアイデアも伺いながら,例えば学童期に学習習慣を身につける学習支援のあり方や他者との信頼関係を築き自己肯定感を高めていくことのできる居場所の提供などについて幅広く研究してまいりたいと思います。 次に,必要な層に必要な支援が認知されていないが,現状の課題と今後の対応はとの御質問です。 支援が必要な家庭は,仕事や生活に追われていたり,ひとり親で身近に助けてくれる人がいなかったり,社会的,精神的に孤立しているケースもあることから,支援の情報が届いていない,あるいは届いていても理解できない,手続するために窓口に行くことができないという状況も多いのではないかと思っております。これまでも学習支援の情報などを対象者に直接郵送するなどしてまいりましたが,いろいろな場所で支援情報を手渡すことが必要と考え,岡山市の貧困対策事業をまとめたリーフレットを作成し,学校・園や子育て支援施設などに配布いたしました。また,民生委員・児童委員や子育て支援施設等の職員などを対象に子どもの貧困対策研修等を開催し,困難な家庭を発見し相談に応じ,必要な支援につないでいける支援者を広げてまいりたいと思っております。 続きまして,児童虐待において自治体をまたぎ転居する,あるいは転居してきた際の情報共有についての見直す点,改善すべき点についての御質問です。 岡山市から転出した場合の対応につきましては羽場議員にお答えしたとおりですが,虐待リスクのある家族が転入した場合には,直前まで居住していた自治体からのケース情報を精査し,学校・園等の関係機関の協力も得ながら,転居後できるだけ早期に児童の状況を確認した上で一時保護や在宅指導等の支援方針を決定しています。転出入にかかわらず迅速かつ適切な対応を行うためには警察や学校・園等,関係機関との連携が最も重要であることから,今回の事件を契機にこれまで以上の情報共有の徹底に努めてまいりたいと考えております。 続きまして,児童相談所と警察との連携,協働についての現状と課題についてお答えします。 こども総合相談所では,平成21年4月の開設時に岡山県警との間で児童虐待に係る情報共有に関する覚書を取り交わしました。情報共有する内容や方法等を具体的に定めて,支援の段階に応じた対応を行っているところです。これまで子どもの状況確認ができないなど6件のケースで警察への援助要請を行い,警察官立ち会いのもと立入調査を行っております。現状では警察と良好な連携関係にあると考えておりますが,今回の事件を契機にさらに緊密な連携を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  地域共生社会の実現に向けての項,岡山市ひきこもり地域支援センターの実績と課題,生活困窮者自立支援事業との連携についてです。 こころの健康センター内に設置しているひきこもり地域支援センターで平成29年度に相談支援した実人数は242人で,年齢別に見ると約半数が30歳未満で,40歳代や50歳代でも対象者がいます。センターでは訪問などによる相談支援,ひきこもりサポーターの養成や派遣,居場所・就労支援などを行っています。こうしたひきこもりの対応実人数は5年間で約2倍に増加しています。議員御指摘のとおりひきこもり対象者の高齢化などへの対応が課題と考えており,今後,生活課題がますます複雑化することが想定されるため,地域共生社会推進計画において総合的な相談支援体制づくりを進めることとしております。 生活困窮者自立支援制度との連携については,相談内容によって寄り添いサポートセンターにつないでいますが,今後とも個別課題に応じた丁寧な支援に努めてまいりたいと思います。 以上です。     〔25番高橋雄大議員登壇〕 ◆25番(高橋雄大議員)  御答弁ありがとうございました。 まず,市長からSIBについて大変丁寧に御答弁をいただいてありがとうございました。全国を見渡しても多分今までに例のないような先駆的な取り組みということがよくわかりました。おっしゃったように,まずはこの新しい形での健康ポイント事業ということで,多分市民の皆さんも大いに期待していると思いますし,全国の自治体も注目していると思いますので,ぜひ全国のモデルになるようなそういう成果が出る事業にしていただきたいと思いますし,それをしっかり応援していきたいなと思いますので,よろしくお願いいたします。 それじゃあ,3番,地域共生社会の中でひきこもりの支援についてお尋ねいたしました。 内閣府の調査で,これは39歳までに絞っても全国で該当する方が54万人いると推計されていまして,岡山市でも今,生産年齢人口が下がってきている中で女性の活躍を後押しするとか,あとは元気で働ける高齢者の皆さんに働いてもらえるような,それぞれの事情に応じた働き方をバックアップしていくような,そういう取り組みをしていると思うんです。それと同じようにこの層の人たちにもまだまだ現役で働けるというか活躍できるというか,岡山市の労働環境とか経済環境とかを押し上げてくれる方がたくさんいると思いますんで,ここにしっかり光を当てていくというか投資をしていくということは重要だと思いますし,さっき今までは若者特有の課題だと,岡山市の相談窓口でも20代の方が多かったということですけれども,ただ8050のようなそういう高齢化,長期化しているような新しい事実もあるということは間違いないと思いますので,そういう部分に合わせて考え方も対策も変えていかなきゃいけない部分もあるんだろうと思います。 そういう意味で今後こういう新しい事実とか傾向も出てきている中で,どういうふうにこのひきこもりの支援対策というか,全体をマネジメントしていくのか,この地域共生社会推進計画の中に位置づけていくのか,再度御所見をいただきたいと思います。 そして,子どもの貧困対策についても伺いました。 一番衝撃的だったのが子どもの自己肯定感の調査結果で,なおかつそれが世帯区分ではっきり違いがあらわれたということだったんですけど,これは私1回目の質問で教育委員会も含めた岡山市全体の課題として伺ったつもりですんで,教育委員会としての感想と今後の取り組みも含めて御所見をいただければと思います。 そして,児童虐待についても質問させていただきました。先日,羽場議員と市長の質問と答弁でいろいろこれからの岡山市の取り組みであるとか考え方というのが明らかになったと思うんですけれども,その中できょうも御答弁で触れていただいたように警察との連携の強化というお話があったと思います。これは目黒区の事例でも,もし最初にというか機を見て親の同意と関係なく警察と一緒に踏み込むことができていたら,恐らく保護することができた可能性が高かったんだろうと思います。そういう意味でどういうケースであれば児相と警察が一緒に踏み込むことができるのかというような基準も,さっき御答弁ありましたけれども,しっかり協議してあらかじめ基準を明確にしておくということも必要だと思います。さっき警察との連携強化について御答弁いただきましたけれども,これまでと比較してどの程度どういった部分の連携を強化するのかということと,情報共有の範囲についても従来と比較してどこまで広げていく必要があると今時点でお考えなのか,再度御所見をいただきたいと思います。 そして,特別な事情による予防接種の再接種について伺いましたけれども,予防接種法で想定していないと。だから,やるべきなんだと思います。副反応への補償のあり方の話が出ましたけど,この制度の創設と副反応の補償のあり方というのはどう関係するのか,それを教えてください。 岡山市では一昨年前から骨髄バンクのドナー制度,これは事業所とドナーさんに奨励金制度をつくっていて,これは本当にすばらしいことだと思うんですけれども,この部分で経済的に支援していくというのであれば,少なくともそれを受けて移植手術する側に生ずる課題についてもセットで支援する,そういう受け皿を少なくともつくっておかなきゃいけないという思いで今回質問させていただきました。感染症から子どもを守るということに加えて,申し上げたように集団での蔓延を予防する予防接種法の趣旨に戻って考えてみても,これは自治体として受け皿をつくっておく必要があると思います。別にこれは定期接種をサボったわけでもないですし,望んで免疫を失ったわけでもないんで,そういう骨髄移植手術みたいな特殊な事情によって免疫がなくなってしまった,そういう制度のはざまに入り込んでしまっている人を平等に法の目的に沿って予防接種を受けてもらえる,免疫をつけてもらえるようにする,そのために自治体が補助しているわけです。新潟にしても名古屋にしても浜松にしても対象になるワクチンとか年齢とかその中身は全然違うんですけれども,少なくともそういう受け皿はつくっているということですんで,再度お伺いしますけれども,この助成制度,岡山市でやりませんかということを改めて聞きたいと思います。 この予防接種法に言う伝染のおそれがある疾病の発生及び集団での蔓延を予防する,この法の目的の観点から予防接種の必要性というのをどういうふうに岡山市としてお考えか,お聞きしておきたいと思います。その認識される必要性というのは,通常の定期接種と特別な事情によって再接種が必要となった場合とで何か違いはあるのか,この点について伺っておきたいと思います。 以上で再質問を終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  ひきこもり支援について所見をということですが,就労に対する課題を抱えられているというところではひきこもりの方とか高齢者の方でも同じようなところがありまして,通常のフルタイムで働けないとか働く職種とかに制限があるとか,個々の状況によって違うと思います。しっかり個人個人の状況に対してきちんと対応できるよりきめ細かな支援というのが必要だと考えておりまして,それを高齢者であったり障害者であったりひきこもりの方それぞれの課題に応じた対応をしていくということに努めていきたいと思います。そういう形で包括的な対応を進めていくような方向で考えていきたいと思っております。 それから,予防接種についてですけれども,まず再接種について今のところ市独自で考えていくことは困難であると考えております。免疫というのは予防接種を受けた方全員に必ずしもつくわけではございません。免疫がついていない場合の再接種というところまで法定の接種で認めているものではないので,失ったからといってそれに対応すること自体を今の制度としては考えていないというところでございます。確かに移植とかそういう医療行為によって失ったというところは,先ほども答弁させていただきましたが国の動き,そういう中で議論していって,どのような対応が必要か考えていくべきと思っております。 以上です。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  2ついただきました。自己肯定感,それと警察との連携はどの程度強化でき,共有を広げていくのかという御質問です。 まず,自己肯定感を高めていくイメージとしましては,子どもたちが例えば食事を提供された場所だけじゃなく,子ども自身が役割を持って子ども食堂で活躍できるとか,そういう活動を通して大人や仲間に認めてもらえる体験ができる,実感ができるという場所だと思っております。現在,岡山市内ではそういう居場所についても取り組み例が見られるところでございます。今後,いろんな課題研究を通しまして,どのような場所が実現できるのかというようなことも民間の方々とも協議しながら検討していきたいと思います。 それから,警察との連携でございますが,先ほど申し上げましたように情報共有に関する覚書ということで,政令市になって児童相談所ができたときから覚書を交わしております。その中でそれぞれ支援レベルを5つに分けておりまして,法的対応や一時保護が想定されるところは要支援3,それから一番大変なところで要支援5と位置づけておりますが,レベル3から5までのケースのほか,それとまた別に例えばDV被害者と同居するなど暴力的な者が同居するというような警察との連携が必要だと思われるケースにつきまして情報共有を行っております。今回の事件を契機に連携の必要性をより積極的に判断し,緊密に警察との情報共有を図ってまいりたいと思います。これにつきましては今,国のほうでも検証作業を行っておりますので,その検証作業も聞きながら,どんな連携強化ができるのか協議してまいりたいと思っております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  学校教育においては,一人一人の子どもが貧困であるかないかにかかわらず自己肯定感を育むようにすることを行う,そういったことが学校教育であると言っても過言ではないと思っております。そのために教師が子どもたちの状況を十分に把握しながら,日々の学校生活の中で一人一人のことをしっかり認めたり,また運動会や文化祭などの学校行事を通して仲間と認め合ったりする,そういったことを取り組んでいく,これが学校教育であると考えております。 以上でございます。     〔25番高橋雄大議員登壇〕 ◆25番(高橋雄大議員)  ありがとうございます。 予防接種ですけれども,定期接種の必要性について,全ての人に免疫がつくわけじゃないので必要じゃないとは言わないけどできれば受けてくださいぐらいの認識に聞こえたんですけれども,そういう認識でいいんですか。仮にそうだとしても,特別な事情で別に自分で望んだわけでもないですよね。岡山市でも補助しているような骨髄移植の手術によって免疫がなくなってしまった場合に再接種を受けなきゃいけない。でも,自己負担。これは普通に考えたら不公平だと思わないんですか。御答弁をお願いします。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  法定の予防接種は皆さんに受けていただくものでございますが,結果として効果が発生しないというんですか,そういうケースもあるということで,そういう意味では再接種の必要性は薄いと思っております。先ほどの医療についてのことですけども,医療についてのことは医療のほうでの対応を検討することを国を含んだ全体の政策の中で考えていくべきだと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で高橋議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして赤木議員。     〔19番赤木一雄議員登壇,拍手〕 ◆19番(赤木一雄議員)  皆さんおはようございます。 まず,大阪で地震がございまして,亡くなられた方に対しましてお悔やみ申し上げますとともに,けがをされた方,心よりお見舞い申し上げます。 岡山でもいつ地震が起こるかわかりません。ぜひ皆さん,家にあるたんすが倒れたときに逃げようがないんで,たんすだけは固定していただきたいなと思っております。それから,非常食も用意されたほうがいいんじゃないかと思っています。私は一切していませんが,(笑声)よろしくお願いしますということで。 きょうは最後の日ということで朝一番に力強い難波劇場がございまして,その後,爽やかな雄大君の後,おとなしくやろうか激しくやろうか迷いながら頑張っていきたいと思います。 私に残された質問の回数もあと4回でございます。それ以上できるかできないかはきょうの答弁次第だと思っていますんで,(笑声)よろしくお願いいたします。 赤木一雄といいます。よろしくお願いします。 それでは,通告に従って質問します。 1番,岡山市西部地域の将来像について。 大森市長におかれましては,昨年の2期目から中心部のことはもちろん,中山間・周辺地域の地域の未来づくり推進事業を創設され,また桃太郎線のLRT化の合意,そしてそれを歓迎するように日本遺産の認定,さらにG20の保健大臣会合の開催と本当にすばらしいスタートダッシュだと思います。西部地域の将来に大きな光が差したことに間違いありません。しかし,私には全く光が当たっていない地区があると感じています。地域の未来づくり推進事業にも外れ,ことし3月25日には追い打ちをかけるように庭瀬駅が終日無人駅になりました。 (1)公共交通,生活交通のあり方について。 吉備地区おいて庭瀬駅は公共交通の拠点であり,岡山市内では岡山駅に次いで2番目の乗降客を有し,1日8,000人以上の方が利用されております。庭瀬駅は1891年──明治24年に開業され,JR西日本の山陽本線の駅であり,127年もの間,我々の生活基盤を支えてきた由緒ある駅と確信しています。そんな庭瀬駅が無人化になると聞いたとき,私は信じられませんでした。 そこで質問します。 ア,岡山市は,今回の庭瀬駅が無人駅になったことについてどう考えますか,御所見をお願いします。 イ,今の庭瀬駅はロータリーがなく,バスも入れない状態です。今後の吉備地区の生活交通を考えた場合,どうしてもロータリーをつくり,バスが入り利便性を高める必要があります。そのためには現在の駅舎を移動するか解体すれば十分なロータリーができると思いますが,御所見をお願いします。 ウ,庭瀬駅は北長瀬と倉敷の中庄の間にあり,どちらの駅も立派な橋上駅です。この際,庭瀬駅も橋上駅になるようにJR西日本と協議すべきと考えますが,御所見をお願いします。 エ,公共交通でバスの利用も重要と考えますが,今バス会社が一番困っていることは運転手不足──人材不足であり,この問題を解決しないとバス路線の復活もないと考えますが,当局の御所見をお願いします。 (2)道路について。 岡山市の朝夕の渋滞は全く解消される傾向はなく,この状態が当分の間続く気がします。 そこで質問します。 ア,県道岡山・倉敷線の白石橋から久米の交差点まで4車線化する予定はどうなっているんでしょうか,御所見をお願いします。 イ,将来的には,今後も道路をつくり渋滞緩和を図るのか,それとも公共交通の利便性を高め,脱自動車社会を目指すのか,当局の御所見をお願いします。 (3)下水道(排水)について。 昨年11月に質問したとき,吉備地区の下水道整備はあと10年かかると言われましたが,今のペースで本当にできるのか大変心配しています。 そこで質問します。 ア,各地区での説明会で予定していた工期よりおくれた場合,各町内会には連絡していますか,教えてください。 イ,以前にも言いましたが,下水道工事が終わった後の舗装工事ですが2年はかかると言われていましたが,6年してもできていないところがあります。早急にしてください。御所見をお願いします。 ウ,昨年11月に,久米か今保に都市型排水機場を設けていただけないでしょうか,御所見をお願いしますと質問しました。その後の状況を教えてください。 (4)スポーツ環境について。 今回,南区内尾に多目的広場整備事業等を行うと聞き,大変喜んでいます。一日も早い着工を願っています。 そこで質問します。 ア,北長瀬の岡山ドーム東側の多目的広場は完成しているのにいつから使えるのかとよく聞かれます。いつから使えますか,教えてください。 イ,将来,西部地域に野球場と総合体育館のきびじアリーナを備えた総社市のような施設をつくってもらえないでしょうか,御所見をお願いします。 以上で一回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎荒島茂樹市民生活局長  野球場と総合体育館を備えた施設をつくれないかとの質問に対してお答えいたします。 岡山市ではスポーツ関係者,団体から意見を伺いまして,平成27年11月に岡山市スポーツ施設整備方針を策定し,特に硬式野球場と大規模な多目的広場が不足していることから整備が必要であるという認識のもと,山田グリーンパーク野球場の改修を行うとともに,現在,南区内尾の県有地への多目的広場整備に向けて岡山県と協議を進めているところでございます。現時点では議員御提案の施設整備の計画はございませんが,引き続きニーズ等の把握に努めてまいりたいと考えております。 ◎林恭生都市整備局長  同じ項,道路についての中,県道岡山・倉敷線の白石橋から久米までの予定はどうなっているのかというお尋ねです。 県道岡山・倉敷線の笹ケ瀬川にかかる白石橋から北区久米に至る約1,100メートルの区間については,車道4車線,幅員27メートルで都市計画決定されておりますが,現状は2車線での暫定供用であるため,交通混雑が発生しております。まずはその対策として,今年度より白石橋を含む約270メートルの区間の拡幅工事に着手いたします。 道路整備の事業化に当たっては,事業の必要性や効果,事業内容の妥当性,他路線の事業の進捗状況などを勘案して評価を行っており,白石橋以西の残りの区間については,工事の進捗状況を見ながら事業化の検討をするものと考えております。当面は拡幅工事の推進の取り組んでまいります。 次に,今後も道路をつくるのか,それとも公共交通の利便性を高めていくのかというお尋ねでございます。 少子・高齢化や人口減少が進む中,安全・安心で利便性の高いコンパクトでネットワーク化された都市づくりを目指すためには,公共交通を中心とし,地域特性に応じて自動車,徒歩,自転車,生活交通を組み合わせて人と環境に優しい交通ネットワークを構築することが必要と考えております。今なお自動車分担率が高い現状から,交通渋滞の緩和や経済活動等に不可欠な環状道路,放射状道路などの整備に取り組みながらも,過度の自動車依存からの脱却や交通弱者の足の確保のために公共交通の充実を図る必要があると考えております。 以上です。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  岡山市西部地域の将来像についての項,公共交通,生活交通のあり方及びスポーツ環境についての御質問に順次お答え申し上げます。 まず,庭瀬駅が無人となったことについてどう思うかとの御質問にお答えいたします。 庭瀬駅は,平成30年3月に無人化されたところでございます。それまでは1人の駅係員がさまざまな業務に対応していたため接客できる窓口としての対応時間が実質的には限られていたことから,できるだけ切れ間なく対応ができるようオペレーターがテレビ電話で対応するみどりの券売機プラスを新たに導入し,5時から23時の間はいつでも対応できるようにしたと伺っております。これに伴い,無人化されましたが,定期的に岡山駅係員が巡回し,介添えが必要な場合などは岡山駅係員を派遣するなどの対応も行っているとのことでございます。 駅利用者への対応の形態や体制等につきましては事業者が判断するものと考えておりますが,今回の対応は限られた人員の中,サービス向上を図るための取り組みであったと考えております。 続きまして,庭瀬駅のロータリーの設置や駅の橋上化に関する御質問に一括してお答えいたします。 庭瀬駅では,駅の利便性や結節機能の向上を図るとともに駅北側の改札へ集中する乗降客の分散を図るため,平成20年12月に南口に改札を新設し,橋上駅と同様に駅の両側から電車に乗ることができるようにしております。このことから,現在,JR西日本と橋上駅化に向けた協議を行う考えは持っておりませんが,新たに路線バスや生活交通が庭瀬駅に接続される場合など,必要に応じて駅前広場等のあり方について関係者と協議してまいりたいと考えております。 続きまして,バスの運転手不足に関する御質問にお答えいたします。 岡山市では,今年度から市が中心となって交通事業者や住民等の協力のもと公共交通ネットワークを再構築するための地域公共交通網形成計画の策定に着手しております。5月21日にはその策定に向けた協議を行うための第1回の協議会を開催し,市内に路線を持つ全てのバス事業者などから各社の置かれている現状と課題について御意見をいただいたところ,複数の事業者から運転手不足が課題であるとの発言もいただきました。市では,バス路線の維持を図るためには関係者とともにさまざまな課題に取り組む必要があると考えていることから,運転手の確保につきましても今後の計画策定の中でしっかりと検討してまいりたいと考えております。 最後になります。岡山ドーム東側の多目的広場の使用開始時期に関する御質問にお答えいたします。 多目的広場については,整備はおおむね終えているものの,現在,隣接するイベント広場の整備のためその一部を現場事務所や資材置き場として利用していることから供用開始しておりません。今後,イベント広場の工事の進捗を踏まえ,できるだけ早期に供用を開始したいと考えております。 以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  同じ項,下水道(排水)について順次お答えいたします。 まず,各地区での下水道整備についての説明会で整備時期のおくれなど説明した内容が変更になる場合がありますが,必要に応じて町内会や地域の皆さんにお知らせしているところです。 次に,下水道工事後の舗装工事についてですが,下水道工事を行うに当たりましては,ガス管や水道管などが既に埋設されていることが多く,下水道工事に先行してこれらの地下埋設物を仮に移設していただき,下水道工事の後,これらの地下埋設物の戻し工事をしていただいております。それぞれの工事を終えると,それぞれの掘削部分について舗装復旧を行っております。最終的には全ての工事が終わった後,道路の影響範囲全体につきまして舗装仕上げ工事を行います。これらの工事については,地下埋設者との調整会議を定期的に実施し,工期短縮に努めているところでございます。 なお,議員御指摘の箇所につきましては,水道管の仮移設後,関係者との協議により下水道工事の発注がおくれていたものですが,協議が調ったため,今年度工事発注を予定しております。 次に,久米か今保に都市型排水機場を整備してはという御質問ですが,今保地区では笹ケ瀬川の水位上昇により自然排水が不可能となり,たびたび浸水被害が発生しています。これまでに地元関係者への聞き取り,既存用水路などの測量,流下能力の調査,さらに既存排水機場の有効活用を前提とした排水区域の見直しなどを検討してまいりました。今年度は対象地区の浸水シミュレーションにより流出解析や氾濫解析を行い,被害軽減効果等を検証することで最も経済的で効率的な計画を策定することとしております。 以上です。     〔19番赤木一雄議員登壇〕 ◆19番(赤木一雄議員)  どうも御答弁ありがとうございます。 それでは,1番目から一問一答でやらせていただきます。 庭瀬駅なんですけど,ことしの3月に無人駅になったんですけど,市のほうには1月ごろに御連絡があったと後から聞きました。我々地元議員には何も連絡がなかったというのが残念なんですが,そりゃあまあ別に無人化になろうがどうしようが市としてはどうでもいいというたらあれですけど,余りこだわりは持っていなかったということですよね。その辺をお聞きします。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  先ほど申し上げたとおり,駅利用者への対応の形態,体制については基本的には事業者のほうで考えていくことではあるんですが,ただ決して市として全てにおいてどうでもいいということではございません。その対応の形態ですとか変更の内容などがどの程度市なり市民の方々に影響があるのかというような度合いに応じて,それはケース・バイ・ケースでいろいろ対応していく必要があると思っています。 今回のケースにつきましては,先ほど申し上げたとおり,無人化にはなるんですが,対応時間の延長でありますとか実はさまざまなサービス機能が向上しております。先ほど申し上げたようなみどりの券売機プラスということで,これはもし何かあった場合はテレビ電話で直接やりとりできるようなことになっておりまして,そういう意味でも全体としては利便性が高まっていると考えております。 ◆19番(赤木一雄議員)  何ですぐに御報告していただけなかったかというのが残念なんですけど,今まで1人おられて,時間帯がばらばらでおられるとき,おられんときがずっとそれが長く続いていて,今回みどりの券売機プラスという岡山で初めての機械を入れて,いつでもテレビ電話で岡山駅の係員と話をして対応できる機械が入ったということはよくわかるんですけど,一々機械を使うことになれていない高齢者の方やアナログ派の私みたいな人にとっては非常にやりづらい。それから,インターホンを押してやりょうんが,そこへおられる周りの方に皆聞こえるんです。それもどうかなというんがありまして,何か本当にやりにくい。やはり窓口があって1対1でしゃべってやるのがいいんじゃないかという意見もあります。 何でそういう無人化になったか,その理由について,局長,聞かれましたか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  理由につきましては先ほども申し上げたところなんですが,やはり事業者として人員が限られる中でのサービス向上というものを当然前提としながら,どういったサービス向上を図っていけるか考えた結果だと聞いております。先ほどみどりの券売機プラスの話もございました。個々人としてはいろんな使い方の思いもあるのかもしれませんが,もし何かあった場合は一応JRのほうでテレビ電話等を通じて丁寧に対応していくと聞いているところでございます。 ◆19番(赤木一雄議員)  理由について,券売機を新しく入れたからというんじゃなくて,重要なことがございまして,庭瀬駅の利用者の8割近くがカード決済。ほとんど窓口を使わない人が8割おられる。それが今回無人化になった大きな理由とされています。 それだけじゃなくて,庭瀬駅から乗られる方は紳士な方が多い。非常にマナーがいい方が多い。で,無人化にしても大丈夫だろうということを言われたんです。岡山駅へどういう理由で今回こういう無人駅になったかと聞きに行ったときにそう言われまして,言い方を変えればクレーマーが少ないと,文句を言う人が少ないということで,私もそうですけど,吉備はおとなしい方が多いんです。楠木先生も則武先生も非常におとなしい紳士の方で,私はもっとおとなしいんですけど,そういう方が多いから今回そうなったらしいんです。それは経営がJRですから仕方がないかもしれませんけど報告だけはちゃんとやっていただきたいなと思うし,地元の方も一切知らなかった,JRを使っている人だけはアナウンスがあって知っていたんですけど,周りの人は全く知らなかったという状況でございました。ですから,その辺が非常に残念。 今回無人化になったのをチャンスとしてぜひとも庭瀬駅の前の広場の整備をしていただきたいと思います。今全くお考えがないようですが,ぜひ,これ長年の課題でございまして,庭瀬駅の駅前,車がつかえてどうにもならない。よその駅のようにロータリーでもあれば周回しやすいんですが,全くそれができていない。非常に困っています。どうにかやっていただきたいと思います。庭瀬駅全体を岡山市で買って,そこを何とか整備できる方向にならないか御検討いただきたいんですが,いかがでしょうか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  いろいろな御提案がございました。いろいろな地域のニーズでございますとか,その必要性,そういったものを踏まえた上でどういった対応を行っていくのが適切か検討してまいりたいと考えております。 ◆19番(赤木一雄議員)  今の答弁はやらないということですかね。(笑声)どうも前向きじゃないようにとれました。そうじゃなくて,吉備地区は今,非常に人口もふえていまして,吉備小学校では今約1,200人の児童さんがおられますけど,これが二,三年したら1,300人になろうかという勢いですごくふえているんです。利用者の方も多いんで,ぜひ利便性の向上を考えていただきたいと思っています。せっかく桃太郎線のLRT化をやるぞという話になって大いに結構なんですが,周辺地域にも同じように公共交通があるわけですから,桃太郎線だけじゃなくて山陽本線の庭瀬駅もぜひ考えていただきたい。駅周辺の活性化というのは岡山市にとっても非常に重要だと思います。これから車をおりられる高齢者の方にとっても交通手段の一つで重要な公共交通ですから,そこの利便性が悪いということになるとどうかなと思うし,他の地区でだんだんよくなるんですから,ぜひ並行して考えていただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  おっしゃるとおり,岡山市はコンパクトでネットワーク化されたまちづくりを目指しているわけでございます。そのような中で都市機能を拠点にうまく集約しながら,さらにそれをネットワークで結んでいく。その拠点からのフィーダー交通,そういったことも含めて体系的な交通というものも検討していかなきゃいけないということでございます。そういったまちづくりを進めていくということをしっかり念頭に置きながら,それぞれ地域地域でどのような対応をしていくことが必要なのか,これからしっかりと検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◆19番(赤木一雄議員)  ぜひお願いします。あと3回ありますから随時進捗状況を確認していきますんで,よろしくお願いします。 次に,道路についてですが,白石橋をとりあえず拡幅すると。その後の予定は今のところ決まってないということですね。 ◎林恭生都市整備局長  白石橋を含む約270メートルの区間について,今年度から事業を始めます。一部用地買収等もありますし,この事業がどの程度時間がかかるかということも今の時点でははっきりしておりません。それから,この県道岡山・倉敷線以外でも市としてたくさん事業をやっております。そうしたほかの路線での事業についても一生懸命財源を確保しながら事業を進めておるところで,そういうものの全体のバランスみたいなものも考える必要がございまして,今の時点で御指摘の白石橋の西側の区間についていつからやるのかということについてははっきり決まっておるものではございません。 ◆19番(赤木一雄議員)  局長言われたとおり,あちこち工事をやっていますよね。外環状それから南区の主要道をやられていますけど,ばらばらばらばらやるんじゃなくて,やるなら早くやってあげないと,そこの地域の方々の生活もあるし,いろんなことがあるんで,短期集中型に変えていかれたほうがいいんじゃないですか。今までの岡山市,岡山県のやり方というのはばらばらばらばらやって,何もかんも開通するまで時間がかかる。その周辺の人は非常に迷惑してきたという経緯があるんで,いつまでたっても同じようなことをやっていいのかと疑問に思っています。ぜひとも変えていただきたい。そういうお考えはありますか。 ◎林恭生都市整備局長  恐らく今議員がおっしゃられたことをそれぞれの地域の方も同じように,それぞれの場所で早くできてほしいなと皆さん思っているはずでございます。先ほども申しましたけど,そういうことはバランスをとりながらやっていく必要があると考えております。 ◆19番(赤木一雄議員)  やっぱりそうなりますか。(笑声)そうですか。時間がないんで,ぜひ局長,よろしくお願いします。やって長い間ほったらかしというのはこらえてほしいんです。よろしくお願いします。 時間がないんでスポーツのほうに参ります。 北長瀬の岡山ドームの多目的広場はもう完成して1年以上になると思うんですが,全く使われないのはどういうことかというて私の友人のサッカーのスポーツ少年団をやっている方からよく聞かれるんですが,できたんならもう開放して使わせてくれという意見が多いんです。今回の答えではイベント広場の工事のための資材置き場とかいろんな関係でできないということなんですが,岡山ドームの周りは結構広いわけで,何とか工夫すれば多目的広場は使えるんじゃないかと思います。その辺検討していただけないかと思います。いかがでしょうか。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  先ほど申し上げた要因もありまして現在供用しておりませんが,でき上がったものをできるだけ早く使用していただくということは必要だと思います。イベント広場の工事は本年度の完了を目指しているところでございまして,そのことを要因としている多目的広場のほうの供用もそれほど遅くはないとは思うんですが,ただいずれにしても早期に供用が開始できるように取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ◆19番(赤木一雄議員)  こっちの都合で工事がおくれるとか使えないというのは子どもたちにとっては余り関係ないことで,一番心配しているのは,今後,公園のほうにも工事が入るじゃないですか。今4面ほどある広場もだんだん使えなくなるわけですよね。そうした中,市子連とかサッカーとかいろんな大きい大会をあっこでずっとやってきた経緯がございます。それが今度できない状態になるのが一番子どもたちにとってかわいそうなんで。子どもたちにとって6年生が何年も続くわけじゃないんです。1回しかないんです,子どもたちにとっては。6年間頑張った成果として最後の大会に力を入れて頑張っている保護者,指導者,それから子どもたちの思いを踏みにじるようなことがないように,会場がない,どっかほんじゃあよそへ行ってやってくれというそんな無責任な岡山市であってほしくないと思いますんで,ぜひとも絶対確保するという御意思をお伝えください。 よろしくお願いします。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  そういったスポーツ大会等のイベント,いろいろあると思います。多目的広場もできるだけ早い供用を目指したいと思っておりますし,またそれまでの間でも現スポーツ広場や自由広場が使えるものとして運用していきますので,そういったスポーツ大会等に大きな影響はないと考えておりますが,いずれにしてもしっかりとそういったニーズに対応できるように取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で赤木議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時56分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○宮武博議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして千間議員。     〔16番千間勝己議員登壇,拍手〕 ◆16番(千間勝己議員)  こんにちは。午後一番の登板となりました自民党岡山市議団の千間勝己でございます。 朝は早くからお騒がせしましたが,昼からは少し静かにやっていきたいと思います。(笑声)(発言する者あり) 今ちょうどロシアワールドカップで日本も騒いでいるところでございますが,先日,18日8時前に大阪のほうで大きな地震がありまして4名亡くなられ,大勢の方が被害を受けておりますので,お見舞いを申し上げます。 その後,すぐ19日に日本がコロンビアに勝ちました。また日本が騒いでおりますが,どうも大阪に恐縮しております。きょうは私が質問事項を2問に絞っておりますので多少時間がありますので,ワールドカップについてちょろっと一口メモぐらい,(笑声)そう言わないで。 ワールドカップがなぜこんなに騒がれるかといいますと,オリンピックとちょっと違うんですよね。オリンピックはアマチュアが基本なんですよね。サッカーのワールドカップはプロ主体です。オリンピックにもサッカーの競技がありますが,そこはアンダー23なんです。その中にオーバーエージは3名しか入れない。そういったことでサッカーとしてはオリンピックよりこのワールドカップがすごく盛り上がります。 また,約200の国と地域全てがやっていまして,その中32国しか出ていけません。32国のうちに日本は入っています,どうにか6回連続で。ただ,今回非常にフィーバーしたのは,コロンビアがFIFAランキング16位で日本が61位。それを覆して2対1で勝ったということが非常に日本としてはうれしい,歓喜あるところです。 そういったことでこれからもあると思いますが,前回はワールドカップの賞金がすばらしく高いことを紹介しましたが,今回は日本も出て1勝しましたんで,次に少しでもつながって,今度のセネガル戦が非常に大きな山となりますが,少しでも皆さん応援していただいて,次へ進んでいただければと願っているところです。 それでは,通告に従いまして質問させていただきます。 まず,大きい1番目,岡山市の排水能力と浸水被害対策は。 ことしも梅雨に入ってきました。これから秋の台風シーズンまで雨が多くなる時期が出てまいります。ことしの気候は2004年のときと似ている状況らしいです。桜が早く咲き,台風ももう6号と早く発生しています。予想では台風が多く上陸するのではないかと気象庁のほうでは言っております。最近は地球が温暖化してきており,台風も大型化してきているし,雨も集中豪雨化──ゲリラ豪雨で昨年でしたか線状降水帯で同じところに何十ミリもといった雨が続き,あちこちで浸水被害の発生が出たようです。 そこで,岡山平野は干拓地が多く,ゼロメートル地区が東京湾の約2倍と言われております。このため,市街地は河川よりも低く,排水が困難な地形の上に形成されております。したがって,岡山平野の排水環境はよくありません。政令指定都市20市の中でも浸水被害の多い都市であり,5番目に浸水被害額の大きな都市であります。 そこでお伺いいたします。 (1)岡山市の排水能力を幾らに設定して,どのような浸水対策をされていますか。下水道河川局やそのほかの関連部局が関係していると思いますが,どのように連携されていますか。また,対策を考えておられますか。各局個別でもいいですから御答弁お願いいたします。 (2)降雨量の設定ですが,何十年に1度の30ミリとか50ミリとか60ミリとかの設定基準があるようですが,最近の状況ではランクアップして対策を検討する必要があるのではないでしょうか,御所見をお願いいたします。 (3)河川の氾濫,決壊とは別に浸水は用水路などから水があふれる内水氾濫被害が多いようですが,どのような対策を考えておられますか。 大きい2番目,子ども虐待の状況と対策は。 最近のニュースを見ていると,子ども虐待のニュースが目に余ります。特に先日の船戸結愛ちゃんの死は非常にショックでした。親のすることではありません。あしたはできるようにするから,もうお願い,許して,許してください。覚えたばかりの平仮名で結愛ちゃんは両親への謝罪の言葉をノートに書き残していた。起訴された父親は,朝4時に起きて勉強するといった異様なルールを課し,できないと暴行した。食事も満足に与えず,母親もそれを放置した。それでも親の愛情を求めて言いつけを守ろうとした結愛ちゃんの心の叫びが非常に痛々しく感じます。ほかでも私の記憶では,津山の事件14年ぶりに犯人逮捕,千葉県松戸市のPTA会長がリンちゃんを殺害,広島でも小学生の子どもが殺害されたことがありました。本当に痛ましい事件です。 殺害されなくても,子どもが親や不審者に虐待される状態があります。なぜこんな状態が起こるのか。親の気持ちがわかりません。子は国の宝,岡山市の宝です。一刻も早く対策しなければならないと考えます。 そこでお伺いいたします。 (1)岡山市では2017年度虐待通告受理相談件数が1,855件。政令指定都市に移行した2009年度から1.8倍に増加したとのことですが,この実態をどのように捉えられていますか,御所見をお願いいたします。 (2)このたび市内初で市認可の民間施設,児童家庭支援センターが7月1日,業務を始めるとのことです。相談窓口がふえるのは,被害者や援助を必要とする人にとってはいいことと思います。こども総合相談所──児童相談所との違いはありますか。また,権限はどのようになっていますか。 (3)虐待情報提供について,警察は児童虐待防止法に基づき全て児童相談所に通告することとしていますが,児童相談所からは警察にどの情報を通報するかは設置自治体の裁量ということになっております。その中で岡山市は独自の基準を定めているとありますが,どのような基準でしょうか。 (4)一番の障害は,親が児童相談所や医療機関等に関与されることを拒否することではないでしょうか。この原因はいろいろなケースがあるのでしょうが,この原因をしっかりと捉えて対処しなければならないのではないでしょうか。どのようにお考えでしょうか,御所見をお示しください。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,千間議員の質問にお答えします。 確かにあの午前の一番に比べて静かな質問ではあったんですけれども,非常に感情のこもった質問だと思います。きょう千間議員が書かれたもうお願い,許してという後にも,きょうの新聞を見ていると,もう食べれないからという最後の言葉があったということで,もう飲み込む力もなくなっていたと。ひどい事件だと思います。 この事件に関しては羽場議員,そしてきょうも高橋雄大議員が質問されております。警察との連携,学校との連携,病院との連携,いろんなことをやっていかなきゃいけないと思いますが,とりあえず私のほうからは最初の問い,この実態をどのように捉えているのかというところを少しお答えしたいと思います。 実はこの機会を捉えまして,昨日,児童相談所,多くのメンバーがそこで勤務しているわけですが,この政令市に移行後1.8倍ということを千間さんおっしゃっていますけど,一体何が変わってこうなったんだと,その本質は一体何なんだということを聞いてみました。データの裏づけがあるわけではございませんが,これは児童相談所の職員が感覚として感じていることであります。お聞きをいただきたいと思います。 全部で8項目あります。核家族化,近隣との交流が減少し,養育者が孤立している。親の養育力が低下している。祖父母等伝授してくれる人もおらず,養育スキルを知らない。離婚,再婚等により生活環境が大きく変化する。育った環境や時代によりメンタル面が弱い。親の子どもに対する過度な期待がある。貧困や就労の不安定さにより養育意欲や関心を喪失している。虐待の連鎖が次の世代でエスカレートする。こういったことを挙げられています。 羽場議員にお答えしたように今の実態をよりチェックするとともに,先ほどの対策の強化,そういうことを図っていかなけりゃならないわけでありますけども,このような根本問題,これをどうしていくかというのが重要であります。きょうも子どもの貧困の話もありました。こういう社会全体の変化をどういうように我々が捉えて,一つ一ついい社会に持っていくのか,これをこれから考えていかなきゃならないと痛感している次第でございます。 私からは以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  1,岡山市の排水能力と浸水被害対策はの項,順次お答えいたします。 まず,岡山市の排水能力は幾らに設定し,どのような対策をしているか,関連部局との連携はとの御質問でございます。 昨年4月に施行した岡山市浸水対策の推進に関する条例に基づき,岡山市浸水対策基本計画2017及び行動計画2018を策定し,関係部局と連携した浸水対策を進めることとしております。この計画ではおおむね10年に1度程度の降雨である時間雨量約50ミリに対して短期,中期に分けてハード対策及びソフト対策を行うこととしており,平成23年9月の台風12号によって広範囲な浸水被害のあった地区を中心にハード対策を進めてまいります。 次に,降雨量の設定をランクアップしないのかとの御質問でございます。 ハード整備に関しては,時間雨量約50ミリの降雨に対する対策をまずは着実に進めてまいりたいと考えております。一方,議員御指摘のように近年集中豪雨化してきていることから,基本計画では流域対策や避難対策等のソフト対策をあわせて実施することで時間雨量50ミリを超える豪雨に対応していくこととしております。 次に,内水氾濫被害に対しどのような対策を行っているかとの御質問でございます。 基本的には雨水管の整備などの下水道による整備や河川改修といったハード整備を進めることにより浸水対策を実施しています。加えて流域対策として,浸水対策特別事業により用水路のしゅんせつなど既存施設を有効活用した局所的な対策,市民や事業者の御協力をいただきつつ実施する雨水貯留タンクや雨水流出抑制施設の設置,土のうや止水板といった事前防災などの自助,共助による対策,さらには避難など,市,市民,事業者が連携して総合的な浸水対策に取り組むこととしております。 以上です。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  大きな2番目,子ども虐待の状況と対策について,市長答弁以外について順次お答えいたします。 まず,児童家庭支援センターとこども総合相談所との違いと権限についての御質問でございます。 児童家庭支援センターは,児童,家庭に関する専門的な相談支援機関です。在宅支援の面から児童相談所を補完する機能を持っておりますが,虐待通告の受理や一時保護の権限はありません。しかし,行政の窓口があいていない夜間や休日等に専門性の高い職員が相談等に対応できるため,子ども虐待の面では未然防止と早期発見につながるものと期待しておるところでございます。 続きまして,警察に通報する虐待について本市が独自に定めている基準の内容についてお答えします。 本市では,児童虐待における支援のレベルを5段階に分けて対応しています。支援レベル1は,虐待の判断は難しいが移行のおそれがあり,支援等が必要なもの,支援レベル2は,在宅で地域ネットワークによる支援や経過観察等が必要なもの,支援レベル3は,在宅を基本としながら一時的な施設利用等を考慮した支援が必要なもの,支援レベル4は,親子分離や施設入所措置等を視野に入れた支援が必要なもの,支援レベル5は,緊急介入による職権保護等の法的対応が必要なものとしております。 警察とは平成21年に取り交わした児童虐待に係る情報共有に関する覚書に基づきまして,支援レベル3から5までのケースを基本に,そのほかにDV被害者と子どもが同居するケースなど連携が必要と判断したケースについて警察と情報共有を行っております。 この項最後になりますが,親が児童相談所や医療機関等の関与を拒否することの原因をしっかり捉えて対処すべきではとの御質問です。 虐待する保護者には経済的な困窮,親自身の未熟さ,被虐待経験,地域社会からの孤立,身近に支援してくれる人がいないことなどさまざまな事情があるため,個々の状況に合わせ適切な支援につないでいくことが求められております。まずは家庭養育を支援していくことが基本となりますが,子どもを守る観点で最も適切な支援方法を見きわめていかなければならないと考えております。 以上です。     〔16番千間勝己議員登壇〕 ◆16番(千間勝己議員)  どうもありがとうございます。 まず,浸水対策のほうでございますが,近年非常に雨も多くなっています。降ると集中豪雨的になって,我々の住んでいるところでも床下・床上浸水とかがぼつぼつ出てきておりますので,これを何とか対策してもらいたいということで言っております。 まず,先ほど言われました岡山市浸水対策基本計画は2017年にできたんですか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  2017年──平成29年3月(後刻,「平成29年10月」と訂正)に策定しております。 ◆16番(千間勝己議員)  その前に,平成23年ですから6年ほど前に台風12号が来て大きな水害に岡山市が見舞われましたよね。それから6年というのは時間がかかり過ぎていると思うんですが,この辺のスピード感についてはどのように考えておられますか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  平成23年の台風による浸水被害を受けまして,その後,雨水排水対策マトリックス班,そういったものの中で検討しつつ,それから平成27年度からは浸水対策特別事業ということで新たな事業も創設して実施しておりました。その後,平成27年に,河川を担当している部門が都市整備局にあったんですが,それを下水道局のほうへ移管して下水道河川局ということで下水道と河川を一体的に整備,浸水対策を実施していくという体制を整えました。その上で平成27年度くらいから検討を始めて,平成29年度に浸水対策の推進に関する条例というものを施行して,総合的,一体的に浸水対策をやっていくというふうな体制を整えたところでございます。 ◆16番(千間勝己議員)  市民からするとちょっと対応が遅いと思うんです。大きなことはすぐにはできませんが,県のほうとしては川の土手を上げたりしてもらっているのも見ます。それから,台風なんかのときは割と二,三日前にわかりますから児島湖の水をタイミングよく下げて排水してもらっているとかそういうのも聞いておりますが,最近よく発生するゲリラ豪雨ですか,急に湧いてきますよね,朝天気いいですよと言いながら昼ごろから湧いてくるような,気温状況にもよるんでしょうが,そういうときはどんな手を打たれますか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  最近,気象情報等予測の精度も上がっておりますので,下水道河川局でいえば担当職員を決めて,そういった情報にも注意しつつ,できるだけ早期に対応がとれるようにしております。それから,岡東浄化センターあるいは旭西排水センター,そういったところには委託の職員も常駐しておりますので,そういった職員も対応しながら早期の対応に努めているところでございます。 ◆16番(千間勝己議員)  やっているというのはわかりましたが,急に湧いた場合なんかはどうするのかということなんですけど,それはそれとして,最近私も地元のほうで足守川とかそれから笹ケ瀬川を見るんですけども,私が小学校,中学校のころはほとんど砂地で,もちろん児島湾が締め切られていなかったというのもありますが,最近見るとすごい中州だらけなんですよね。そういうのをしゅんせつする計画はないんですかね。県のほうでは土手は上げている。それは簡単に土手を上げておけば幾らかの越流だとか決壊には対応できると思うんですが,やっぱりしゅんせつする必要があるんではないかと思いますが,どういう御所見でしょうか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  議員から今ありました笹ケ瀬川,足守川につきましては,議員御承知のように県管理の河川でございまして,改修とあわせてしゅんせつ等の維持管理も県のほうで実施を行っております。そういったことで県のほうにおきましても,地元等からの要望あるいは職員の巡視等により土砂等の堆積が認められた箇所につきましては,あくまで予算の範囲内でということになりますが,しゅんせつ等を実施していると聞いております。 以上です。 ◆16番(千間勝己議員)  順番が変わるかもわかりませんが,大きい川については土手を上げてもらったりして越流,決壊等に対応してもらったりしています。先ほど言った内水氾濫という水路関係ですよね,そちらのほうが住民にはよく影響しますんで,例えば30ミリから50ミリ降りますと土地の低いところなんかはよく床下浸水になったりします。道路がつかって冠水して困っているところがあちこちありますんで,そういう内水氾濫への対応ですね,先ほどちらっと説明もあったんですが,もうちょっと詳しく教えてください。 ◎桐野眞二下水道河川局長  内水被害に対しましては,岡山市の場合どうしても雨水の排水を用水路等に頼らざるを得ないという面があります。そういった意味で,さっき議員からも御紹介ありましたが用水路の事前の水位の低下によって雨水をためる能力も高まってきます。それとあわせまして操作員等の御協力もいただきながら樋門操作によってより適切な排水を行うこと,それから小規模ではありますが,先ほど申しました浸水対策特別事業ということで平成27年度から地元の方の御要望等もお聞きしながら用水路の特別しゅんせつあるいは用水路等の局所的な改良ですね,早期に効果の出るような部分的に拡幅するだとかそういった対策,それから部分的に護岸をかさ上げすると,そういった小規模で即効的な対策に努めているところでございます。あとは,下水のほうでは時間がかかりますけど本格的な雨水管ですね,そういった対策も行っているところです。 以上です。 ◆16番(千間勝己議員)  そういった内水氾濫のときには排水ポンプも大分有効ですよね。私が調べたところでは相当多くつくっていただいております。それは必要なときに作動してもらうんですが,平成23年のときにはポンプが動かないところがあったんです。何か部品が壊れたとかなかったとか。そういう保守点検はどのようにされていますか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  ポンプの点検につきましては,下水道河川局が所管しているポンプ場としましては旭川以西で16カ所ございます。そういったポンプ場につきましては,ポンプ場の規模とかポンプの操作頻度に応じまして点検を週1回行っているもの,あるいは毎日行っているもの,そういった形でできるだけいざというときに故障等のないように運転できるような対応をしているところでございます。 ◆16番(千間勝己議員)  じゃあ,点検とか整備のほうはしっかりお願いします。 それから,先ほど雨水を貯留するものをつくるとか言われていました。これは補助金も出るような話を聞いておりますが,どのくらいの予算で,年間というか5年かどうかわかりませんが,どのくらいの規模で考えておられますか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  雨水を貯留するということで,市民の皆様に各家庭で家の屋根に降って,といを伝っておりてきて側溝等へ流入している雨水の一部を途中でカットしてタンクの中にためていただく,そういった雨水貯留タンクの設置に対する補助を昨年度から実施しております。昨年度の実績で言いますと166件の補助制度の御利用がございました。それによりまして約34立米でしたか,そういったものの貯留を行っております。 それから,今年度,平成30年4月からは基本的には3,000平米以上の土地の開発行為等を行う際に,下水道河川局のほうに雨水排水計画の協議をお願いしております。その中で雨水流出抑制の対策を行っていただくということをお願いしております。そういったものに対しても条件に合致すれば助成を行うこととしております。ちなみに,今年度開発等に伴う流出抑制施設に対する補助制度として8,000万円の予算を計上しております。 以上です。 ◆16番(千間勝己議員)  考え方とかやり方はいいと思います。ただ,そのときにどのくらいの容量か数値がよく聞こえなかったんですが,8,000万円とかその金額よりは何立米貯留できるかということですよね。各家庭でやってもらうものは小規模でしょうが,どのくらいしたから何千トンだとかどのくらいか。それから,さっき3,000平米以上の事業主には幾らとか言われていましたよね。それをじゃあ何カ所ぐらいして何年後にはどのくらいのため池というんですか水を貯留できて,ある程度対応ができるのか,その辺のめどを教えてもらえませんか。 ◎桐野眞二下水道河川局長  各御家庭で設置していただく雨水貯留タンクにつきましては,昨年の平均でいきますと1件当たり約200リットルのタンクを設置していただいております。それによりまして合計166件で約34立米の貯留効果が出たものと考えております。それから,3,000平米以上の開発行為につきましては,基本的には開発行為等を行う場合には1ヘクタール当たり300立米,そのほかに建築行為で増築とか改築する際,そういった場合には1ヘクタール当たり200立米の水を貯留をしていただくことをお願いしております。済いません。8,000万円の全体の数字につきましては今すぐ出ませんが,そういうことです。 ◆16番(千間勝己議員)  ありがとうございます。そういうふうなことをやって対応していただいていると。最終的な数値はなかったようですが,数年うちに早く対応していただいて,少々の雨には対応できるようにしていただきたいと思います。 この項最後にしたいんですが,急に雨が降って,それから雨の量が多かった場合は,先ほどソフト対応もしていただくと言われていましたが,それはどういう避難対応をするかというようなことでしょうか,そこも詳しく教えてください。 ◎桐野眞二下水道河川局長  どうしても急に集中豪雨が降るというふうなことがございます。そういったときにつきましては,なかなか市のほうでも対応は難しい場合が多いと思います。したがいまして,そういったところにつきましては,やはり市民の方御自身で自助,共助,そういった中でできる対策はやっていただくということで,例えば土のう等を用意していただいておけば,すぐ玄関の前に設置することも可能になると思います。 以上です。 ◆16番(千間勝己議員)  どうもありがとうございました。これからも雨が多くなりますし,一気にはできない工事ですので,順次お願いしたいと思います。 時間もなくなってまいりますので,次の子ども虐待対策のほうに行きたいと思います。 最近,先ほどのいろんなニュースがあったり,それから新聞でもいろんなことが出てきておるんですが,先ほど虐待情報の件については1,855件と言いましたが,先日の山陽新聞ニュースでは政令指定都市になった2009年と比べて1.9倍の増加で2万1,819件。これは虐待だけじゃなくていろんな相談事があるようですが,それに対しては児童福祉司さんが対応されると思うんですが,この大きな伸びに対して福祉司さんの対応はどんな状況でしょうか。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  今,当時の職員数とか職種の構成とか手元にございません。ですから,この場でのお答えは厳しいと思います。 ◆16番(千間勝己議員)  どこの新聞だったか覚えていませんが,1.9倍に対して福祉司さんのほうは1.4倍ぐらいで十分追いついていないようなニュースもありました。要はいろんな問題になるのは,そういった対応のそごがあったり,それからいろんなちぐはぐがあるんではないかと思います。先ほど市長のほうからいろんな原因は8項目ほどあるとの説明もございましたが,そういったものをどんどんなくしていかないといけないんで,先ほど児童家庭支援センターとそれから児相とはちょっと条件が違うと聞きましたが,そういう面ではさっきの大きな数字は児童家庭支援センターで受けてもらえるという可能性が大きいんですか。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  民間の児童家庭支援センターなんですが,こちらは朝9時から18時まで職員が3人で対応するということになっています。相談支援担当の職員が2名と心理療法担当職員──臨床心理士なんですけど,3名で24時間365日対応していただけるということで,そこでは日ごろ困難を抱える子どもさん,家庭を早期に発見し,要するに確実に支援につなげるためにそういうところで365日対応できると。で,そこで相談を受けますが,本当にひどいケースにつきましてはそこからこども総合相談所のほうへ連絡をいただいて,そこで早急に対応していくというふうな形になっております。 ◆16番(千間勝己議員)  ということで児童福祉司さんはそちらで幾らかカバーしてもらえるということでいいんですね。 それから,先ほど高橋議員のときより警察との取り決めのことを詳しく答弁していただきましたが,1から5段階と言われまして,警察に必ず通報するというのは何段階までを言われますか。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  先ほどのレベル1から5までというところの中で5が一番緊急度が高いというところなんですが,警察のほうに情報共有するのはレベル3,レベル4,レベル5というところでございます。 ◆16番(千間勝己議員)  こういった事件を少しでも減らしてもらいたいんでいろいろ質問しております。先ほどの話もありましたように家庭の問題,それからいろんなことが減っていかなきゃいけないんですが,もう時間がありませんので,最後に平成23年3月に岡山市であった事件についていろいろな反省点が出ていると思いますので,それをお願いいたします。 ◎小野典生岡山っ子育成局長  平成23年3月だったと思います。その当時は児童相談所の対応力の充実が必要ではないかとか危機管理意識を持った迅速な対応,評価や支援のあり方,そのあたりが問題ではなかったのか,それから関係機関等の連携のあり方,組織体制の強化ということで,そこら辺が指摘されたところでございました。 以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  申しわけございません。先ほど答弁の中で浸水対策基本計画の策定を「平成29年3月」と申し上げましたが,「平成29年10月」でございました。おわびして訂正させていただきます。 ○宮武博議長  以上で千間議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして森田議員。     〔28番森田卓司議員登壇,拍手〕 ◆28番(森田卓司議員)  皆さんこんにちは。自由民主党岡山市議団の森田卓司でございます。 昼下がりのちょうどいい時間となりました。最初,ひとり言から始めようと思っておりますので,ゆっくりしていただければと思っております。(笑声) まず,きょうトップバッターで難波議員が野球の話というか自分の経験を交えて話をされたんですけど,私のほうは半分うれしいこととか半分つらいこととかいろんなことをちょろっとだけ野球で話をさせていただきます。 メジャーリーグでは田中将大選手それから大谷選手にずっと期待して見ているんですけれど,両方とも一緒に故障してしまいまして,ぽかっと穴があいたような感じのところですが,皆さんがよく言われているサッカーワールドカップがちょうどあって,スポーツでは事欠かないかなと思っております。 そして今,岡山県の中学校の野球大会の予選が行われております。岡山市は備前西地区に入るわけでございますが,建部中学校もそれにことし単独で参加しました。今まで,昨年か一昨年あたりから選手が少なくて中央中学校と一緒に合同チームで参加していたわけですけれど,昨年の秋の大会も合同チームで参加しました。勝ったか負けたか,多分負けたんだと思うんですけれど,(笑声)ことし新1年生が入ってきて,中央中学校も数が足りて,それから建部中学校も人数がそろって,両方とも単独のチームで備前西地区予選に出ました。そして,どちらも1回戦から始めたわけですが,中央中学校も建部中学校も1回戦を勝ち,2回戦を勝ち,3回戦で負けたわけでございますが,敗者復活戦に両方とも出まして,両方とも敗者復活1回戦で負けたわけですけれど,負けた相手は赤木さんがおられる吉備中学校。800人以上のマンモス校で,そういうところに負けてしまったわけですが,ずっとゼロゼロでいっとって結果は3対2という,なかなかいい試合でございました。敗者復活戦では吉備が優勝したんですけれど,本戦のほうは高松中学校に負けました。僕は全部は見ていないんですけど,高松中学校のピッチャー速かったですね。本当に速いピッチャーでした。それから,吉備も速かったです。それはもう当たりゃしません。(笑声)建部の子が何ぼ振っても当たらんかったんですけど,高松には完封負けでございまして,吉備からは2点をとりました。そういうことでそれぞれの中学校で頑張って野球をやっています。 そして,見たら,ほかでも合同チームをつくっている中学校があるようなんですけれど,幸いことしは建部,中央も単独チームで出られましたが,3年生が引退して秋の大会になると,何か御津中学校も選手が足りんようになるんじゃとかというようなお話をお聞きしておりまして,やっぱり少子化の波というか,いろんな要因があるんだと思うんですけれど,単独チームで戦うところが少なくなってくるんかなと思って,少子化については考えておかないと,もう合同チームばっかりになるんではないかなと思いながら岡山市の発展のために質問させていただきますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。(発言する者あり)優勝したのは,京山が優勝しておりまして,見事でございました。本当に吉本議員には頭が上がりませんね。(笑声) それではまず,吉備高原首都構想について提案させていただきます。 平成30年度に文化庁より認定された日本遺産「「桃太郎伝説」の生まれたまち おかやま~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語~」を通じて国内外にその魅力を発信するとともに,日本遺産の魅力を体感できる受け入れ体制を整える予算案,また2019年に開催されるG20保健大臣会合に向けて官民協働で推進体制を構築されるための予算案も今議会に上程されています。そのほか,岡山市の魅力を日本全国にそして世界に発信する事業に取り組んでいることは,今議会冒頭の市長提案理由説明でもありましたが,中・長期的な視点を持って,今なすべきことを一歩一歩積み重ね,国内外で岡山市の認知度を上げることになると同時に,魅力と活力あふれる桃太郎のまち岡山の実現につながると私は考えております。 一方,日本列島では,東日本大震災後も熊本地震ほか甚大な被害をもたらした災害等が発生するとともに,全国各地でここ数カ月の間にも地震が頻繁に発生しています。6月18日には大阪を震源とする地震が発生しました。亡くなられた方に対しまして,心より御冥福をお祈りいたします。また,被害に遭われた方々に対しましてもお見舞いを申し上げます。 このような地震が今後発生しないことを願うばかりですが,専門家の間でも意見はいろいろですが,今後30年以内に7割から8割の確率で起きると想定される南海トラフ巨大地震に対して,今まで以上にしっかりとした対応を岡山市も改めて考える必要があると思います。 そのような状況のもと,昨年9月に愛媛県松山市で開かれた日本地質学会の愛媛大会で,首都を移転させるなら吉備高原がベストではないかとした議論が交わされたと認識しています。吉備高原とは,東は兵庫県赤穂市の北西部から西は広島県の福山市あたりで,これはいろいろ説があるようですが,私が調べた限りではこういうふうな表現をされていました。岡山市はもちろん,久米南町,吉備中央町,美咲町,赤磐市ほかも含まれています。学会では,高原の周辺には活断層が少なく直下型地震のリスクが少ない,数千万年前に西日本がユーラシア大陸から剥がれてから現在まで安定した塊として高原が残っている,地震波の伝わる速さ及び地震波の吸収の仕方などから吉備高原域は地下20キロメートルまでかたい一枚岩盤から成っていることほか,吉備高原域の安全性が議論されていると報道もされています。 そこで提案ですが,安全・安心な岡山市を含む吉備高原首都構想についての感想と,大森岡山市長をリーダーとして吉備高原首都構想の実現に向けて関係機関に働きかけることを期待しますが,いかがでしょうか。 次に,森林・林業政策についてお伺いいたします。 まず,森林環境税それから森林環境譲与税ともにまだ仮称ではございますが,発言では仮称を省略させていただきます。 平成30年度税制改正大綱抜粋によると,平成36年度から森林環境税の課税を開始し,国民の負担増を伴わずに森林整備に要する財源を確保し,一方で新たな森林管理制度の施行とあわせ森林環境譲与税は平成31年度から譲与を開始する。資料によると,創設時の経過措置として,平成31年度から平成33年度までの間における森林環境譲与税は全国で200億円,平成34年度及び平成35年度は300億円の譲与額で,10分の8に相当する額は市町村に対し,10分の2に相当する額は都道府県に譲与される。使途については,市町村は間伐や人材育成,担い手の確保,木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用,都道府県は,森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用に充てなければならないと示されています。 一方,森林経営管理法が国会で可決され,市町村が森林所有者から森林管理の委託を受ける新たな森林管理システムの裏づけとなるもので,同システムは来年度から正式に動き出すと認識しています。 岡山市の北部地方は森林面積の割合も高く,以前から固定資産税等を支払うだけで,森林所有者は管理すらできず困っている方が多くいらっしゃいます。 そこでお尋ねいたします。 1,まずは岡山市が率先して公共施設の木造木質化の促進をするべきだと思いますが,いかがでしょうか。 2,来年度から始まる森林経営管理制度について,国や県との協議の進捗状況についてお示しください。 3,産業観光局として森林環境譲与税──ここでは仮称──の見込みをお示しください。また,具体的な事業等の対応を早急に検討すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 最後に,御津・建部コミュニティバスについてお伺いいたします。 今議会の建設委員会に,新たな生活交通導入について検討を始めたいとの意向が示されています。その資料によりますと,千種地区,馬屋上・野谷地区,牧山地区,角山地区の4地区における検討状況が掲載されています。また同時に,灘崎地域,足守地域についても利用促進や運行改善の取り組みや状況が示されています。 さて,岡山市との合併以前から運行していた御津,建部のコミュニティバスも,福渡駅から国立病院線の幹線を導入するなど改善しながら今日に至っています。しかし,年月の経過とともにコミュニティバスの利用者も年々変化してきており,それに合わせて地域の要望や運転手の方の提案を踏まえながら利便性の向上対策が示されています。 そこでお尋ねいたします。 1,本年6月6日に開催された御津・建部地域の生活交通を守り育てる会ではどのような意見及び要望が出されたのか,お示しください。 2,今回示されている新時刻表や運行経路の変更はどのように地域の皆様方や利用者に周知する予定か,お示しください。 3,赤字が年々増加していると示されていますが,今回示された運行計画で運行経費の試算をされていればお示しください。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,森田議員の質問にお答えいたします。 私は,吉備高原首都構想についての感想と今後関係機関に働きかけたらどうかという点についてお話を申し上げます。 平成の一桁のときに首都機能移転が随分議論になりました。この議論の一つの柱は災害問題であります。阪神・淡路のようなこういう地震が起こったときに,東京にさまざまな機能が集中している,それがあのような災害が起こったらどうなるか,あのようなというところで,東京の場合可能性があるのかどうか,東京の直下型の地震の話がよく議論になりました。 今,議員は「西郷どん」を見られていますか。あそこで西郷どんが北川景子扮するお篤を地震のときに助けようとしたという場面がありましたよね。あれが東京での直下型地震なんです。あのときは薩摩藩邸も相当やられたことは事実なんですが,江戸城が大きくやられて,おこし入れが相当延びた。だから,そういう活断層が東京にはあるということで,そんな地震が起こったら日本全体がおかしくなるんじゃないか,こういう議論がありました。ましてや今回の大阪のような地震で都市災害というのがまたこれから大きく議論されるだろうと思います。 そのころから二十数年たっているわけですが,振り返ってみても今,より一層の東京の一極集中が進んでいると私は言わざるを得ないんじゃないかと思います。したがって,東京一極集中是正の議論というのは本当に必要なんじゃないか。その中で今の新しい首都構想というのはおっしゃられているんだろうと思います。 災害面で見ると吉備高原首都というのは学者さんも太鼓判を押されているようですから,もう多分そんなに批判の対象になるようなもんではない立派なもんだと思うんですが,あとは経済都市東京との近接性とか幾つかのところで論点はあるかもしれません。ただ,そういうことをこれから大きく打ち上げていくということは,日本の国土のあり方みたいなものを議論する上で私は非常に重要なんじゃないかなと思っております。 ただ,ここで森田議員がおっしゃっている岡山市長をリーダーとしてというのは,私は果たしてどうかなと思うんです。何でかというと,首都というのは,これは国全体のものであります。国全体を大きく動かしていくというのは国会議員でなければならないんじゃないかと。首都機能移転のときも国会が大きく動いておりました。そういったことを考えていくと,こういう吉備高原首都構想を動かしていくとすれば,岡山選出じゃなくてもいいと思いますけど,国会議員が中心となって動いていく姿が望ましいんだろうと思います。これは与党はもちろんですが,野党もいわゆる超党派として取り組んでいける問題ではないかなと思っているところでございます。 今回初めての議論でもありますから,とりあえずの感想を申し上げたところであります。 以上です。 ◎赤坂隆産業観光局長  2,森林・林業政策についての項,まず公共施設の木造木質化の促進についての御質問です。 岡山市では平成23年11月に岡山市内の公共建築物における県産材等の利用促進に関する方針を作成しており,この中で規模の小さい低層の公共建築物を建築する際には,建築基準法や消防法の基準及び費用対効果の観点を踏まえつつ木造木質化の促進に努めております。 続きまして,来年度から始まる森林経営管理制度について,それから森林環境譲与税(仮称)の見込みと具体的な事業等の対応についての御質問に一括してお答えいたします。 森林整備に当たっては,所有者の経営意欲の低下や所有者不明の森林の増加,担い手の不足等が課題になっています。この課題に対応するため,植栽された森林で経営管理がなされていないものを市町村が主体となって集積し,意欲ある林業者に経営管理の再委託を行い,条件が悪い森林については市町村みずからが管理する新たな森林経営管理制度が創設されました。これに合わせて導入される森林環境譲与税(仮称)については,国が示している譲与基準に従って試算してみたところ,平成31年度の岡山市への譲与額は3,500万円程度と見込んでおります。 この制度の開始に向けて,ことし2月以降,岡山県による県内の市町村職員を対象とした新たな制度に関する説明会などが開催されており,本市としましても情報収集や意見交換に努めているところです。今後,国等が示す具体的な内容をもとに,森林所有者への経営管理の意向調査や経営管理権集積計画の作成,その他どういった活用が可能か検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎栗田泰正都市整備局都市・交通・公園担当局長  3番目,御津・建部コミュニティバスについての御質問に順次お答えいたします。 最初に,6月6日に開催された会合における意見,そして時刻表の変更等に関する利用者への周知の御質問に一括してお答えいたします。 先般,6月6日に開催した御津・建部地域の生活交通を守り育てる会では,それまでの利用実態や要望を踏まえ,路線の集約,経路の見直しなどの運行計画の変更案をお示しいたしました。委員の皆様からは主なものとして,運行計画は小学校区ごとで検討したほうがよいのではないか,利用のない路線を廃止し,需要があるところを効率的に回ればよいのではないかといった御意見をいただいたところです。このため,小学校区単位など小さいエリアを対象とした検討会の開催などにより地域の利用者への周知を行い,また御意見を伺いながら,運行計画がより地域の実情に合ったものとなるよう努めてまいりたいと考えております。 続きまして,変更案における運行経費の試算に関する御質問にお答えいたします。 運行経費の赤字額は増加傾向ではあるものの,ほぼ横ばいで推移しております。運行計画の変更案について,現時点で運行経費の試算は行っておりませんが,これまでと同程度になるものと考えております。 以上です。     〔28番森田卓司議員登壇〕 ◆28番(森田卓司議員)  それでは,一問一答でいかせていただきます。 まず,吉備高原首都構想についてでございます。 昨年11月,当時我々は自民党市議団政山会という名前を使っていた派閥をつくっていたわけですが,その勉強会に中山間・周辺地域の振興に関する有識者懇談会のメンバーもされていた講師の先生をお招きして勉強会を開かせていただきました。その先生も言われたことは,いろんなことを教わったので全てじゃないです,一部だけですけど,岡山市は日本でも有数の安全・安心の都市であると。それで,私が心に残っているのは,JR津山線を野々口の駅から,今は岡山桃太郎空港になっているんですかね,そっちのほうに延ばすことを考えたらどうか,延ばすというかどういう言い方をすればいいんかわかりませんが,そういう空港のほうに行って,そこからまた延伸すればいいんじゃないんかというふうなお話を聞かせていただきました。そして,その中でその先生が言われる,議員の皆さんも市民の皆様方にとって夢のある政策を考えるべきじゃないかというふうな話をお聞きして,そうだなと思ったところであります。 そして,市長は先ほど20年ぐらい前にと言われましたけど,この計画を最初に言われたのは,昨年の秋に逢沢一郎代議士が提唱されました。この前もお話ししたところ,しっかり吉備高原首都構想を頑張るからということでございました。先ほどの市長の答弁では,国会議員の先生に頑張ってもらって,それからまたやればいいんじゃないんかと言われたと思うんですけれど,そういうことで国会議員の先生は今頑張っていただいていますと私は認識しているんですけれど,市長がもしその国会議員の先生と話をすることがあったら,私も一生懸命やるけんと言っていただけますでしょうか,どうでしょうか。(笑声)     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  実は,私は首都機能の担当課長をしていました。そのときは東京から一定の行政機能そして司法機能を移すと,立法機能も合わせて三権を移していくという議論をしたわけでありますが,そこでの要素として今の災害面というのは非常に大きな要素であることは間違いないです。ただ,災害だけではない。これから日本のさまざまな経済活動ほかを続けていかなければならない。より大きくしていかなきゃならない。そういったところでどんな立地が適切なのかという話の中で上がってきたのが那須地域です。うちの副市長じゃないですよ。栃木の那須地域とか,それからあとは東濃の地域。そういった地域が候補の中に上がってきた。残念ながらそのとき吉備高原の名前は上がってこなかったと思います。 ただ,今は大分こういう成熟社会に入ってきてどれだけの体力が我が国にあるかというところで,私は首都機能移転自体は相当難しくなっていると感じざるを得ないと思います。ただ,一極集中を変えていくというのは,これは我々不断の努力をしていかなきゃならないということで,税制面だとかなんとかというのをこの数年間でも相当動かしている。でも,実態的にはほとんど変わっていない。それをどうこうしようと我々として大きく動かす一つとしてこういう吉備高原首都構想は非常に意味があるし,そして岡山を地質的に見たときに,これは多分どこにも負けない安定性がある,そういうことなんじゃないかなと思うんです。だから,そういう構想を出した場合は,東京以外の都市はそんなに反対するという感じにはならないんじゃないかなと思います。 ただ,それを行政が担いでいくというわけには多分いかないんで,国会議員と先ほどは申しましたけど,経済界でもいいのかもしれません。その中で今,逢沢一郎先生の名前が出ました。逢沢一郎先生がこれから旗を振っていくという決心を例えばされたとすれば,我々として一緒になって応援していくという気持ちは十分持っているつもりでございます。 以上です。 ◆28番(森田卓司議員)  言ったからといってすぐ岡山市の政策のように来年からやりますとかそういう部分ではないというのは重々承知しておりますので,私も市長の言われたことに対してみんなとともに頑張っていくつもりはあると理解させていただきます。9月にも議会がありまして,自民党市議団としての代表質問があれば,代表質問の中で,私一人でどうにかなることでもないし,自民党市議団としてどうにか動かすというかどうやっていったらいいかということを一緒に考えるような質問をするかもわかりませんので,お願いいたします。 そして,9月議会にはもういらっしゃらないと思うんですけれど,(笑声)国交省に帰ってこういう話が出とったから岡山首都構想を前に進めるようにやってくれとぜひ話していただきたいので,佐々木副市長にお伺いしたいと思います。 ◎佐々木正士郎副市長  首都機能移転構想にお役に立てるかどうかわかりませんが,岡山の安全性については機会を捉えてPRさせていただきたいと思います。 以上でございます。 ◆28番(森田卓司議員)  御健勝,御多幸と,首都機能移転に(笑声)ぜひ御尽力いただきますようよろしくお願いいたします。 次に,森林・林業政策についてでございます。 まず,3,500万円程度の譲与額を試算していると言われておりますが,この3,500万円を使うためにはそれ相応の人員が必要ではないかと思うんですが,岡山市にその人員は今いますでしょうか。 ◎赤坂隆産業観光局長  この新しい制度に伴いまして新たに譲与税が生まれるということで,この事業について国から具体的な内容についてまだ示されておりませんけれども,それに応じて必要な担当職員がどのような役割をすべきかということも検討させていただいて,それに見合った人員配置とかということについては関係部局とも協議してまいりたいと考えております。 ◆28番(森田卓司議員)  総務局長,そういうことなので人員配置をよろしくお願いします。 まだまだこれ,検討中ということだったんですけれど,昨日岡崎議員が林道の整備やその案内看板等のお話をされていましたが,そのような事業にもこれを使えるかどうかということはまだ議論されていないでしょうか,どうでしょうか。 ◎赤坂隆産業観光局長  繰り返しになりますが,まだ国から具体的な内容が示されておりません。ただ,森林の啓発とかというところにも供することができるというようなことがありますので,そこら辺については示された中で検討させていただきたいと思っております。 ◆28番(森田卓司議員)  ぜひそういう部分で3,500万円といえば35億円の100分の1の額ですけど,林業政策に使おうと思えば本当に大きな額だと思うので,県に対しても国に対してもこういうことに使えるようなことを議論していただきたいと思っております。 また,10年後には倍以上の税額になる予定のこの譲与税でございます。木材利用促進の条例の制定を考えるべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。 コミュニティバスまで行くことができませんでした。済いません。要らんことをしゃべり過ぎまして。これに答えていただいて,私の質問を終わります。 ありがとうございます。 ◎赤坂隆産業観光局長  この譲与税に関して木材利用の促進ということですけれども,先ほど冒頭でも説明させていただいたとおり平成23年に岡山市内の公共建築物における県産材等の利用促進に関する方針を制定させていただき,現在,促進させていただいておるところですので,まずはここの取り組みをさせていただき,現段階ではまだ条例の制定は考えておりませんけれども,引き続きそれについては考えてまいりたいと思っております。 ○宮武博議長  以上で森田議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして鬼木議員。     〔24番鬼木のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  皆さん,いよいよ最後となりました。市民ネットの鬼木のぞみです。 ちょうど1年ぶりの大トリでした。びっくりしたんですけれども,東原さんのようにトップに何度も立つというのは夢のようなことでございます。 昨日,イノシシのことで実施隊活躍の話を聞いて非常にうれしかったです。私のほうからも体制の充実とかをお願いしたいなと思います。私,この夏がイノシシの免許の2度目の更新になるんですけれども,なかなか修行が追っついておりませんで,いつの日か実施隊で皆さんにお役に立てる日が来るといいなと思っております。 では,1,エネルギー関連施策と健康について。 岡山市は,第2次岡山市環境基本計画改定版において,市民が望む将来の岡山市として,エネルギーの地産地消,太陽光発電の普及率が日本一を挙げ,地球温暖化防止に向けては,断熱性の向上など建築物の環境性能の向上,再生可能エネルギーなど使用するエネルギーそのものを低炭素化することなどが重要だとしています。 (1)岡山市の太陽光発電の普及率と全国での位置,市有施設への設置状況を目標と今後のあり方もあわせてお示しください。岡山市のエネルギー地産地消率は幾らですか。 (2)①エネルギー必要量を減らすためには,断熱・遮熱性能を高めることが有効であり,窓の断熱化や夏場の太陽光を遮るシェードの検討が必要です。初期経費は必要ですが,大幅に光熱費を削減できます。部屋から流出する熱の48%が窓から逃げるとのことです。環境省の試算によると,年間冷暖房エネルギー消費量は,高断熱高気密住宅は無断熱住宅の53%ということです。市有施設の窓ガラス断熱化の実施状況を教えてください。全庁的に仕様に入れてください。 ②住宅メーカーが進めるネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの取り組みへの連動協議はどこまで進みましたか。 (3)断熱は人の健康にもつながる問題です。ヒートショックと呼ばれる暖かい部屋から寒い部屋への移動による急激な温度変化が体に与えるショックは,例えば脳梗塞などの循環器系疾患になり,家庭の浴槽での溺死者数は2016年に5,138人で,12月から2月に集中し,そのうち65歳以上高齢者が約9割を占めています。過去には入浴中の急死者数は約1万9,000人と推計されたこともあるそうです。岡山市の浴室での急病の救急搬送人員もその傾向があります。ちなみに交通事故死は約4,000人です。 これが岡山市の浴室での救急搬送ですね。ヒートショックだけじゃないんですけど,やっぱり冬が多くなります。これが全国的なあれですけど,溺死というのがこれになります。溺死は夏のほうが少ない。冬が多くなる。これはお風呂なんですね。ここが交通事故で,交通事故より数としては多いんですけど,これが傾向になります。 また,循環器系疾患は医療費を圧迫している病気です。国民健康保険医療費等分析を見ると,全国も岡山市もそうです。 これが国保のほうから見た分なんですけど,循環器系が高いんですね。入院と入院以外の両方とも高くなります。 要介護別に見た介護が必要になった原因の国の統計と,岡山市の特別養護老人ホーム待機者にとったアンケートを示します。 これが岡山市の特養に入れなかった人がどういう状態かというので,認知症が多いんですけれども,次に脳卒中とかが多くなっていますし,お手元の資料に国の統計を出させていただいていますが,要介護者がどういうことでそういうふうな介護状態になったかというのも,脳血管疾患のところが多くなっております。それで,医療費もそうだし,介護費も押し上げているということが推測できます。 ①浴室や脱衣所を含めたとりわけ窓の断熱改修を促進することでヒートショックの防止が望めます。住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業や空き家対策助成には窓ガラスの断熱への助成がありますが,高齢者対象のすこやか住宅リフォームにはありません。高齢者が意識して断熱改修を行う工夫をされませんか。断熱による省エネは,医療費や介護保険費の抑制,何よりも御本人の健康につながります。 ②消防局では,冬場の入浴についてどのような啓発をしていますか。保健福祉局ではいかがですか。 (4)先日,岡山市ESDプロジェクトによる地域を絆ぐエネルギーというESDカフェで,岡山県内で消費される輸入化石燃料のコストは約3,500億円と聞きました。この多額のお金が毎年県内から海外に流れています。地域で再生可能エネルギーをつくり,省エネ改修などによりエネルギーの必要量を減らせば,地域でお金を循環させ,地元に仕事をふやすことができます。 お手元にも配っているんですが,これがパネルなんですけども,今は地域のお金が外に出ていく。でも,再生可能エネルギーを使って地域で回す。また,省エネ設備なんかをして低くすることでここでも仕事をする。もしここのポテンシャルが大きかったら外にも売電ができる。こんなふうな感じで域内で回して地域で仕事をつくっていくというイメージです。 再生可能エネルギーも省エネも地域活性化の方策としても推進していただきたいですが,域内循環について市長のお考えをお聞かせください。 2,人権尊重のまちづくり。 (1)人権教育及び人権啓発に関する基本計画素案について。 この基本計画素案については指摘したい点が多くありますが,それは別途お伝えしますので検討してください。とりわけ気になる点を質問します。 ①素案の岡山市におけるこれまでの取組と課題のところで,人権についての認識が深まってきていることが明らかになりましたとしており,その根拠に,基本的人権は侵すことのできない永久の権利として,憲法で保障されていることを知っていますかに対し,およそ9割が知っていると答えたからだとして平成25年度の人権意識調査を使っています。 手元のほうにこの調査の結果を出して,あと子どもの虐待とDVのことについてもグラフを入れていますが,子どもの虐待件数は右肩上がりでふえ続けています。DV相談件数もふえています。また,根拠に挙げている調査についても,平成15年度,平成20年度,平成25年度と基本的人権について知っているという割合は表に示しているように減ってきており,平成25年度は知らないと答えている人が認識が深まるどころか10ポイントもふえています。 社会状況が変化する中で,後に書いてあるように人権課題が複雑・多様化していますので,人権についての認識が深まってきているという表現ではなく,丁寧に分析してほしいですが,いかがですか。 ②同和問題の現状と認識ですが,改定前は,物的な面での成果に比べ,心理面での重要な課題である差別意識の解消は十分とはいえず,結婚問題等社会の中に根深く存在しているのが現状ですとありますが,素案では,同和問題についての理解と認識も進み,同和問題は解決に向かってはいますが,(中略)結婚問題などで差別意識が見られたり,インターネット上での差別書き込みが発生したりするなど,差別意識の解消が課題ですとしています。 平成15年度,平成20年度,平成25年度の人権意識調査について,結婚問題に関する調査を手元にまとめています。親として結婚を認めない人は1割以上おり,親として反対の気持ち,認めない人は半数近くもいます。また,自分の結婚のとき,結婚すると答えている人が少なくなってきて6割を切り,結婚しないという人の割合がふえて2割を超えていて深刻だと思います。私は,結婚に反対する方がたとえ少数であっても深刻な問題だと思いますし,さらに数字は悪化しています。差別意識の解消こそが課題であり,改定前の表記が的確であると思います。そのようにしてください。 ③先日の市民文教委員会で,この結婚問題の質問については少し変えていこうかということで検討しているところですとの発言がありました。この計画素案において,結婚問題に差別意識が見られる根拠としてこの調査結果を使っています。結婚問題が解決しているというのなら幾らか経過を見ながら変えてもいいが,なぜ今検討しているのか説明してください。差別の本質を明確に問う質問ではないでしょうか。 ④素案には同和問題解決の基本方針というのが入っていません。先日の市民文教委員会では,基本計画の改定にあわせて今対応を検討しているところですので,今回の素案には掲載していませんとの答弁でした。基本方針があっての計画であり,簡単なこの計画だけでは課題解決に導くものではありません。これまでどおり基本方針をもって臨むのが当然であるが,いかがでしょうか。 ⑤ホームレスの皆さんについても幾つかありますが,ここでは1点だけ質問します。 地域社会とのあつれきが生じたりという文言があります。野宿生活者は,その置かれた状況の中で結果的に生じた身なりや路上での寝起き自体が誤解を生んで一方的に排除されることが多いのです。なぜあつれきが生じるとまで言及するのか,別の表現にしてください。ホームレスの皆さんの人権確立につながる計画にはなりません。 (2)市民との協働により2001年に制定された岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例の改正が今年度行われます。性的マイノリティーの方々の人権などを条例に盛り込むことを検討していくものです。 ①改正までの進め方はどのように考えておられますか。 ②ワークショップを行うということですが,条例改正に有効なワークショップにするためにどのような形で持たれますか。 3,新斎場について。 2012年9月,北区富吉に新斎場の話が持ち上がってからもうじき6年になります。その間,地域の皆さんは多くのストレスを抱えてこられたと思います。 (1)は割愛します。 (2)推進協議会に入っていない町内会には,住んでいらっしゃる地域についての情報が十分には伝わっていないと仄聞しています。岡山市としては,情報格差が生まれないよう,むしろ最も近くに暮らしている住民には討議されている,また決められた情報を意識して知らせるべきではないでしょうか。 (3)住民の大きな不安の一つは災害時のことです。例えば産業廃棄物最終処分場跡地の下手にある擁壁です。擁壁がつくられた28年前は阪神・淡路大震災や東日本大震災が起こる前のことであり,現在,南海トラフ巨大地震が30年以内に70%から80%の確率で起こるのではないかと予測されています。非常に高い擁壁です。現在の基準に照らしてこの擁壁には妥当性がありますか。築28年を経た擁壁の安全性についてはどのような根拠に基づいてどのように判断していますか。南海トラフ巨大地震に耐え得るものですか。今後はどのように維持管理していかれますか。 よろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  では,個人質問最後,鬼木議員の質問にお答えいたしたいと思います。 私は,人権尊重のまちづくりの項の,同和問題の現状と認識という点についてお話を申し上げたいと思います。 一昨日,田中議員から同和問題の認識について質問がありましたが,急な質問で十分に意を尽くせなかった面もございます。まず,私のほうから同和問題の全体的な認識についてお話をさせていただきたいと思います。 生活環境において存在していた格差は解消され,同和問題は解決に向かっていますが,結婚問題やインターネット上の差別書き込みの問題など差別意識が存在し,その解消が課題であるというのが市の基本的な考え方であります。ただし,同和問題はほとんどなくなっていると言う方やまだ存在していると言う方などさまざまな考え方があるというデリケートな問題があるため,市民意識調査においては十分慎重に取り組んでいかなければならないというのは一昨日田中議員に御答弁したとおりでございます。 私からは以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  エネルギー関連施策と健康についての項,高齢者が断熱改修を行う工夫についてです。 すこやか住宅リフォーム助成制度では,窓口で利用者や住宅の状況をお聞きしています。相談内容に応じて他の制度のチラシ等の配布を行う場合があります。ヒートショックの防止についても同様の対応が可能です。 次に,保健福祉局での入浴の啓発についてです。 介護予防センターが開催する介護予防教室で,消防局の協力を得て入浴時の注意事項の啓発を行っています。事故が多くなる冬場に向けて,地域包括支援センターが発行する地域包括支援センターだよりを活用し,消防局が作成している啓発ポスターを関連施設などに配布することなどにより啓発を進めていきます。 以上です。
    ◎門田和宏環境局長  同じ項,まず岡山市の太陽光発電の設置状況,目標等についてお答えいたします。 エネルギーの地産地消率及び太陽光発電の普及率については明確な定義はありませんが,平成28年度の市内の電力使用量に対する市内の再生可能エネルギー等の発電量の比率は約7.5%,太陽光に限定した発電量の比率は約6.2%となっております。全国での位置ですが,国の固定価格買取制度に基づく平成28年度の太陽光発電設備の認定状況によりますと,件数は約1万7,000件で,全国の市区町村の中で4位,発電容量は約41万9,000キロワットで19位となっております。市有施設への設置状況ですが,平成29年度までに99施設,3,745キロワット分の設備を設置しております。 目標と今後のあり方についてですが,平成37年度までに市内4万5,000件,市有施設130件の太陽光発電システムの導入を目標としております。今後とも補助事業などで導入促進を図ってまいりたいと考えております。 次に,市有施設の窓ガラス断熱化の実施状況についてですが,近年増改築した学校施設12校,改築した公民館1館,新築の公民館1館において窓ガラスの断熱化を採用している事例があります。 次に,窓ガラスの断熱化を全庁的に仕様に入れてはとのお尋ねですが,施設の新設や改修につきましては各事業課が費用対効果等を検討しつつ仕様を決めており,その中で採用されるよう関係部局に働きかけてまいりたいと考えております。 次に,住宅メーカーのネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの取り組みへの連動協議はどこまで進んだかとのお尋ねでございます。 住宅メーカーとも協議した上でエネルギー負荷を低減させる新たな団地開発の動きに合わせ,平成30年度より岡山市住宅用スマートエネルギー導入促進補助事業の中でネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの面的整備への助成を開始しました。平成30年5月末時点で1区画を補助対象地域として認定しております。 次に,再生可能エネルギー,省エネによる地域活性化,域内循環についての考えはとのお尋ねでございます。 地域の資源を生かしたバイオマス発電等により地域循環型のまちづくりを進めている自治体の事例があることは承知しております。岡山市においては,温室効果ガス削減のため,再生可能エネルギーのうち太陽光発電設備の普及に力を入れるとともに,省エネ設備の普及促進にも取り組んでおります。しかしながら,太陽光発電設備の設置や省エネ改修は一時的な雇用創出等の効果はあっても,地域経済への波及効果は限定的ではないかと考えております。 以上です。 ◎東山幸生消防局長  同じ項,断熱は人の健康にもつながる問題についての中で,冬場の入浴についての質問にお答えいたします。 当局では,平成28年度から救急車を呼ばなければならないような病気やけがを未然に防ぐことを目的とした予防救急という広報活動を実施しているところです。その中で冬場に多くなる入浴中の事故については,脱衣所と浴室の急激な温度変化をなくすこと,また熱湯や長湯に注意することなどを伝えています。具体的な取り組みとしては,保健福祉局と連携を図りながら,高齢者施設を訪問しての出前講座やバス車内へのポスターの掲示,ホームページやデジタルサイネージ,各種広報紙を活用して事故事例の紹介や予防策についての普及啓発を行っております。 以上です。 ◎江田美幸市民協働局長  大きい2番目,人権尊重のまちづくりの項,市長答弁以外に順次お答えいたします。 まず,人権教育及び人権啓発に関する基本計画について,人権についての認識が深まってきているという表現ではなく,丁寧に分析してはとの御質問です。 子どもの虐待件数やDV相談件数の増加は,これらの人権課題に対する社会的意識や人権意識の高まりにより相談,通報がふえたことも一つの要因と考えられます。また,基本的人権の認識については,平成25年度に人権問題に関する市民意識調査の設問を変更し,内閣府の人権擁護に関する世論調査に合わせたことにより数字に変動があったものと分析しております。 なお,平成15年度,平成20年度は,基本的人権を知っているがそれぞれ94.9%,94.2%という結果になっており,人権についての認識は深まってきているものと分析しております。 次に,結婚問題の設問について,なぜ今検討するのかとの御質問です。 市民意識調査における同和問題の設問は,結婚差別などの差別意識の解消が課題となっているため,地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の失効以前から同じ設問により経年比較を行ってきました。特別法失効後16年余りが経過することから,同和問題の課題を幅広く確認する方向で見直しを検討しているところです。 次に,これまでどおり同和問題解決の基本方針をもって臨むのが当然ではとの御質問です。 今後における同和問題解決の基本方針については,平成14年8月の策定から一定の期間が経過しており現状に合わない部分が生じているため,今回の素案には記載しておりません。 次に,ホームレスの箇所であつれきが生じると言及する理由,別の表現にしてほしいとの御質問です。 ホームレス状態にある人は社会的孤立状態にあり,地域とのつながりがないことなどにより地域住民から偏見や差別意識を持たれやすく,地域社会との溝や壁が生じやすいということを記述したものです。 次に,同じ項,岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例の改正についての中,改正までの進め方は,有効なワークショップにするためにどのような形にするのかとの御質問に一括してお答えします。 岡山市男女共同参画専門委員会において,性的マイノリティーの方々の人権を含め改正すべき内容を御検討いただき,素案を取りまとめることとしております。この素案をもとに市民を対象とするワークショップを開催するとともに,パブリックコメントを行います。ワークショップは,公募市民を対象とするもの,さんかく岡山登録団体の方々を対象とするもの,また性的マイノリティー当事者等の団体の方々を対象とするものを10月に開催する予定です。公募市民を対象とするワークショップではあわせて当事者等の団体によるミニ講演会を行うこととしており,参加者が性の多様性について理解を深めることで有意義な意見交換ができるよう工夫してまいります。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  新斎場についてお答えいたします。 格差が生じないよう,最も近くに住んでいる住民に意識して情報を知らせるべきではとの質問にお答えいたします。 新斎場の整備に係る情報提供に当たりましては,町内回覧のほか,必要に応じて個別に訪問等も行いながらお知らせしてまいりました。今後も整備を進めていく中で地元住民の皆様に御安心していただきますよう情報提供に努めてまいりたいと考えております。 続きまして,擁壁は現在の基準に照らして妥当性があるか,今後どのように維持管理していくかとの質問に答弁させていただきます。 議員御指摘の擁壁は,産業廃棄物最終処分場設置当時の廃棄物処理法の基準に合致しており,また平成26年から平成27年に実施した環境影響調査等業務委託においても構造物の経年変化としては,一般的な状況であり,問題ないと判断されるとの報告を受けており,構造物として問題ない旨を確認しているところです。今後,新斎場の整備に当たりまして,最終処分場跡地形質変更に係る施行ガイドラインに基づき,建物や駐車場の影響を考慮した必要な検証を行うとともに,モニタリング調査を行うなど安全性を確保してまいりたいと考えております。 以上です。     〔24番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  答弁ありがとうございました。市民ネットでは長野県の環境エネルギー戦略について視察に伺って,先ほどお見せしました域内循環,地域活力についてダイナミックに展開しておられたので,ぜひこれからも勉強していただきたいと思います。断熱のところとかでもしっかり仕事は生んでくると思います。 それで今,太陽光発電が第4位で頑張っているなと思うんですけれども,昨年は減っていたんですね。長野県では,建物を新たに建てるときに環境エネルギー性能,つまり省エネと自然エネルギー導入を必ず検討するという制度をつくっておられます。岡山市も次の一歩として検討されませんか。 ◎門田和宏環境局長  先ほども御答弁いたしましたように,仕様につきましては各事業課が費用対効果等を考えながら判断しているところでございますが,環境局といたしましてはそういう省エネとかということは大変重要だと思っておりますので,働きかけはちゃんと行ってまいりたいと思っております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  今提案したのは住宅のことです,皆さんの住宅,建物。 ◎門田和宏環境局長  失礼いたしました。 住宅につきましては,現在もスマートエネルギー導入促進補助事業というものを設けてやっております。基本的にはその運用を図る中で普及を促進していきたいと考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  次,ヒートショックに行きますけど,これがバスの中に張っているポスターなんです。冬のお風呂は危ないんじゃあということでしっかりと広報してほしいし,ちょっと聞き漏らしたんですけど,環境局のを宣伝されるということでよろしいんですかね。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  (「制度の話です」と呼ぶ者あり)制度の話,(「断熱の制度」と呼ぶ者あり)失礼しました。環境局のほうはスマートエコですか,その制度も含めてほかの制度もその状況に応じて御紹介させていただくということでございます。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  環境局の制度を高齢者の方にしっかり宣伝してほしいんですけれども,すこやか住宅リフォームについてもいろんなチャンネルがあるといいので,私もそこをお願いしたいです。午前中に財源のことを言われたと思うんですけれども,これは医療費を抑えるし,介護保険費用も抑えるし,そういうふうな枠の中でも考えていただきたいと思いますが,いかがですか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  午前中市長が御答弁しましたけれども,財源の問題も含めて検討させていただきます。 以上です。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  断熱のことはまた後ほどにしたいと思います。 次は人権についてです。 最初から行きますけど,人権についての認識が深まってきているというので,文言が変わったから10ポイント悪化したというふうに言われたんですけれども,元の質問のままで10ポイント悪化していたら理解が深まってきていると書かれましたでしょうか。 ◎江田美幸市民協働局長  仮定の話ではあれですが,先ほども御説明しましたように,今おっしゃった設問に関して,2回続けて90%以上の方が知っていると答えられたということをもってこのような表記にさせていただいております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  要するに設問が変わってもそれは変わらないと言われたんですが,教育長,憲法で保障されていることを知っているかというのが平成25年度で12.2%が知らないと言われたんですけど,この10ポイント悪化したことについてどのように思われますか。 ◎菅野和良教育長  さまざまな要因が考えられるんではないかと思いますが,学校現場ではこれまでと同じように,この人権問題について学習指導要領で定められているとおりに指導しております。申しわけありませんが,教育委員会としてなぜ悪化したかということについて調査しておりませんので,お答えがなかなか難しいと思います。 以上でございます。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  要するに虐待件数とかを押し上げているのは通報がふえて認識が高まったからだと言われたんですけれども,それだけが本当にあれだけ上がっている理由だと思われますか。 ◎江田美幸市民協働局長  それだけが原因だとそういうふうには思っておりませんが,厚生労働省のほうの児童虐待とかDVの件数の分析の中にも一部そういうふうな記述があったということは認識しております。ただ,人権の意識が高まっているということと,それから実際には,この議会でも何人かの議員さんが取り上げていらっしゃいますけれども,痛ましい事件が起こっているという事実は間違いのないことですので,そういった意味からもしっかり人権意識の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  市長がきょう虐待のことでこんな理由があるとしっかり述べてくださいました。あれはすばらしいと思います。そういうふうな分析を人権のここに入れるべきなんです。簡単にただ一片をもって認識が深まっている,そんな簡単なものじゃないので,市長が言われたような中身をきちっと盛り込んでほしいと思いますが,いかがですか。 ◎江田美幸市民協働局長  きちんとした分析でこういう記述をしないといけないということは議員の御指摘のとおりだと思いますので,今後もそういった姿勢で取り組んでまいりたいと思います。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  きちんとした姿勢でやっていくということなので,ここについてももう少しきちっと誠実な分析をして検討いただけませんか。 ◎江田美幸市民協働局長  ここの部分の表現も含めまして,今,素案をお示ししておりますけれども,今後パブリックコメント等も行いますので,そういった市民の皆様からの御意見等も勘案しながら考えてまいりたいと思います。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  では次,同和問題のところなんですけど,この市民意識調査は何のためにしておられますか。 ◎江田美幸市民協働局長  同和問題に関する市民意識調査は,同和問題に関するいろいろな課題がございますので,それに関して市民の皆様がどのように感じておられるか,またどのような取り組みが必要であると思っておられるかといったようなことを聞くためにしております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  市民意識調査の本文にはしょっぱなに今後講じるべき施策の検討や効果的な推進に役立てるとも書いておられますが,そこは認識しておられましたか。 ◎江田美幸市民協働局長  その市民意識調査の結果を市のいろいろな施策に役立てていくという目的も認識しております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  皆さんのお手元に配っているんですけれども,結婚問題の意識調査から同和問題の解決に向かっているというのが見えてきますか。数字の変遷もあるんですけど100人に11人の親が結婚を認めない,100人に21人が結婚しないと言っている。これは結婚に向かっている,解決に向かっていると書くことができる数字ですか。 ◎江田美幸市民協働局長  この数字につきましては,議員から悪化していると先ほど御指摘があったんですが,お手元の資料でも,例えば子どもの意思を尊重する,親が口出しすべきことではないという①の数字は上がっているというふうなことで,この結果をもってだけ数字が悪化しているという分析もなかなか難しいのではないかと考えておりますし,それから同和問題が解決に向かっているかどうかというのは,この資料も大事な資料の一つであるとは思っておりますが,ほかにも例えば法務局の岡山県の支部といいますかそちらに寄せられる相談件数ですとか,それから実際には今例えば就職のときの公正採用といったことが進んでいるですとか,そういったもろもろのことを総合的に考えて解決に向かっているというふうな表現にさせていただいております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  私の質問に答えてください。100人に11人の親が結婚を認めないと言っている。100人に21人が結婚しないと言っている。この数字は深刻じゃないんですかと聞いているんです。 ◎江田美幸市民協働局長  失礼いたしました。この結婚問題に関しましては,同和問題においては結婚問題で引き続き差別意識が残っていて,解決すべき課題であるということはこの結果からも認識しております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  私の言いたいことが伝わっていないのでこれで最後にするんですけど,改善していると言われたんですけど,そうじゃなくてこの21人が結婚しないって言っていること自体が非常に大変な問題じゃないんかというふうなことを聞いているんです。 ◎江田美幸市民協働局長  大変な問題であると思っております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  で,私は解決に向かっていると書くことができる数字ですかと聞いているんです。 ◎江田美幸市民協働局長  繰り返しになりますが,結婚問題に関する差別意識は引き続き課題であると考えておりますが,全体的な同和問題に関する課題は解決に向かっていると考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  相談件数が多くないと言われたんですけども意識調査では深刻な数字が出ているんですが,なぜ相談件数が多くないのか検討されましたか。 ◎江田美幸市民協働局長  なぜ件数が減ったのかというふうなことに……(「今少ないと言った。多く……」と呼ぶ者あり)ということの原因については承知しておりません。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  やはりそこもきちっと検討されるべきじゃないんですか。以前にあった調査なんですけど,皆さんそう簡単には相談に行かれません。法務局もそうです。窓口もそうです。デリケートな結婚問題について,人権のほうになかなか行きません。そう考えられたことはないですか。 ◎江田美幸市民協働局長  今議員がおっしゃったような相談しやすい環境であるかどうかといったようなことについては,申しわけございませんが,わかりません。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  そのことがまさに部落差別なんですよ。(「えっ」と呼ぶ者あり)誰にも言えない,誰にも言わないで悩む人が多いのが実情なんです。本当に信頼できる人にしか相談はしません。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)岡山市がじゃあそういうふうな相談にきちっと取り組んでいるかどうかということになってくるんです。本当に信頼できる人じゃないとデリケートな結婚問題は相談できないんです。そういう認識,今なかったと言われたので,そのことについてもう一回御所見をください。 ◎江田美幸市民協働局長  相談の内訳,特に法務省のほうの相談の内訳がどういったものであったかということについては私も資料が手元にございませんのでわかりませんし,ですから実際に結婚のものに関する相談が多かったか少なかったかということについても承知しておりませんし,またその理由が何であったかということについても今ここでは承知しておりません。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  承知していないんなら,そこのところをもう少ししっかり検討してください。いかがですか。 ◎江田美幸市民協働局長  御相談に来られる方の原因の分析といいますかそういったことができるかどうかわかりませんが,法務局のことはちょっと言えませんが,人権担当の窓口においてもそういったいろいろな方が相談しやすいように配慮するとか,そういったことも含めた意識啓発というのは必要であると思っております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  すれ違うので別の形から行ってみますけれども,私の年代の被差別部落出身の友人たちはちょうど子どもたちが結婚する時期になります。それで,重たい気持ちをどこかで抱えている友人たちは多いです。子どもに被差別部落出身かどうか伝えていない親もいる。で,今度結婚しようとする人にそのことを伝えるかどうかということを悩んでいる人たちもいる。実際,それはさまざまな選択なんですけれども,子どもに被差別部落だと伝えていない親は,嫁いだ先でどうだったんかなと,ずっと気が重たい形でいます。そういう友人がいます。子どもに伝えて,ちゃんと結婚相手にも伝えたほうがいいという親もいます。何でかというと,後でわかってそれでいろんなことが起こったらすごく子どもがかわいそうだと,だからそういうふうに伝えるんだと。それはなぜかというと,離婚して帰ってくる人を見ているからです。結婚というのは本当数一通りあると思うんですが,結婚問題というのはさまざまなそういうことが入っているんだという認識はございますか。 ◎江田美幸市民協働局長  結婚というのはどんな人にとっても,誰にとっても,その後の人生を左右するようなすごく大きな出来事,ライフイベントであると考えております。それで,特に同和問題に関してはそういった差別意識が残っていて,それの解消が必要であるとは考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  御自身が部落出身だと知らなくて,結婚になったときに相手方から言われて差別を受けたときに,自分は一体何で差別されるのか,その人はわかんないんですよね。そういうようなこともあるという御認識はありますか。 ◎江田美幸市民協働局長  そういう意味からも部落差別という歴史上につくられた差別についてはきちんと教育し,啓発していくことが重要であると考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  私は,あなたがそういうことを考えているのか,知っているのか,それで検討したのかということをお聞きしているんです。 ◎江田美幸市民協働局長  私個人ということだけではなく,市としてそういうふうにこの計画をつくり,意識啓発に努めていこうと考えております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  質問を変えます。 今,余りそういうことをきちっと検討されていなかったと受け取れたので,そういうことも含めて再度検討していただきたいとお伝えしておきます。 あと,差別の問題はふだんはほとんど感じていなくても,結婚のときに出てくるんです。きのう,ふだんは感じていないんだろうというふうな感じで言われたんですけど,それだけ結婚は大変なんだということの御認識を市長のほうにもう一回お聞きしたいと思います。きのう,ほとんどそういう差別をしている人はいないだろうというふうに言われたので。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  一昨日の話ですね。(「一昨日ね,はい」と呼ぶ者あり)そうですね。最初の私の答えを聞いておいていただければよかったんですけれど,それを少し(発言する者あり)そう,十分に意を尽くせなかったら,そこは再答弁というのも変ですが,同和問題の現状と認識についてということで私は申し上げたつもりでございます。 いろいろと生活環境などにおいて存在していた格差というものは解消され,同和問題は解決に向かっているということは私は事実だろうと思います。その関係の法律もなくなりましたし,そういった面で解決に向かっていることは事実だろうと思いますが,しかしながら今,鬼木さんが言われたような結婚問題やインターネット上の差別の書き込みの問題など差別意識が存在すると,そしてその解消が課題であるという認識であるというふうに申し上げたつもりであります。 ただ,これについては本当に人によって大分考え方も違うこともまた事実です。一昨日少し申し上げましたけれども,ほとんどなくなっていると思っている方がいることも事実ですし,まだ存在していると言う方がおられるのも事実だろうというような気はします。非常にデリケートな話ですね,これは。これは一昨日,田中議員に申し上げたとおりであります。したがって,100人が100人これしかないという解決策があるのかどうか,そこは非常に微妙ではありますけれども,さまざまな方の意見を踏まえながら取り組んでいかなきゃいかんと思っている次第でございます。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  おととし部落差別解消法ができて,現在もなお部落差別が存在すると明記された。その法律が今あるんですよ,認識の上で。そのことについて照らし合わせてもう一度御答弁お願いします。 ◎江田美幸市民協働局長  議員が今御紹介されたとおり法律もできました。そして,市といたしましても,市長からも申し上げましたが,差別の意識というのが残っている,そしてそれに向けて解消していかなければならないという認識は持っております。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  市民意識調査も提案しておりますし,あと素案についてもちゃんと今度の改定のときには基本方針を入れていただきたいので,検討をしっかりしてください。 ◎江田美幸市民協働局長  基本方針につきましては,先ほども御答弁させていただきましたが,一部今の流れに適していないような部分もありますので,今の時点で改定する計画に盛り込むことは考えておりません。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  じゃあ,市民文教委員会では改定にあわせて今対応を検討しているところと言われたんですよ。違うんですか。 ◎江田美幸市民協働局長  市民文教委員会での議事録等今ないんですが,これを計画に盛り込むのかという御質問だったと思いますが,それについては現時点では盛り込むことは考えていないと答弁させていただきました。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  方針のない宙ぶらりんな計画になるんで,しっかりつくってください。検討してください。(「質問になっとらん」と呼ぶ者あり)そのことを検討してください。(「しますかって」「答弁せんでええ」「要望になるで」「ちゃんと仕切って」等と呼ぶ者あり) ◎江田美幸市民協働局長  繰り返しになりますが,方針を計画の中に盛り込むことは現時点では考えておりません。 ◆24番(鬼木のぞみ議員)  (「質問になりょうらん。ちゃんと聞かにゃいけんで」と呼ぶ者あり)わかります,わかります。(「手挙げて」と呼ぶ者あり) 市民生活局長,擁壁が崩壊したとき補償はちゃんとしてくださいますか。 ◎荒島茂樹市民生活局長  ただいま擁壁が崩壊したらというようなそういう問いにはお答えできませんが,現在の状況についてしっかりと安全性を確保してまいりたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で鬼木議員の質問は終わりました。(拍手) 以上で個人質問を終わります。 つきましては,日程第1の案件は,お配りいたしております付託案件表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ───────────── ○宮武博議長  この際御報告申し上げます。 本定例市議会において受理いたしました陳情につきましては,お配りいたしております文書表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたしますので,御報告申し上げます。      ───────────── ○宮武博議長  お諮りいたします。 委員会審査のため,明6月23日から6月27日までの5日間,本会議を休会いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○宮武博議長  御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。      ───────────── ○宮武博議長  次の本会議は,6月28日午前10時に開きます。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時14分散会...