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12月11日-05号

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  1. 岡山市議会 2017-12-11
    12月11日-05号


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    平成29年11月定例会    平成29年11月定例岡山市議会    議 事 日 程  第5号       12月11日(月)午前10時開議第1 個人質問 甲第171号議案 平成29年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について 甲第172号議案 平成29年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第1号)について 甲第173号議案 平成29年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第174号議案 平成29年度岡山市介護保険費特別会計補正予算(第1号)について 甲第175号議案 平成29年度岡山市後期高齢者医療費特別会計補正予算(第1号)について 甲第176号議案 平成29年度岡山市水道事業会計補正予算(第1号)について 甲第177号議案 平成29年度岡山市下水道事業会計補正予算(第1号)について 甲第178号議案 岡山市財産条例の一部を改正する条例の制定について 甲第179号議案 岡山市公共物管理条例の一部を改正する条例の制定について 甲第180号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第181号議案 岡山市公園条例の一部を改正する条例の制定について 甲第182号議案 岡山市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例の制定について 甲第183号議案 岡山市準用河川流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について 甲第184号議案 岡山市立図書館条例の一部を改正する条例の制定について 甲第185号議案 岡山市立公民館条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第186号議案 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第187号議案 動産の買入れについて 甲第188号議案 和解及び損害賠償の額を定めることについて 甲第189号議案 指定管理者の指定について 甲第190号議案 指定管理者の指定について 甲第191号議案 指定管理者の指定について 甲第192号議案 指定管理者の指定について 甲第193号議案 指定管理者の指定について 甲第194号議案 指定管理者の指定について 甲第195号議案 当せん金付証票の発売について 甲第196号議案 地方独立行政法人岡山市立総合医療センター定款の一部変更について 甲第197号議案 地方独立行政法人岡山市立総合医療センター第2期中期目標を定めることについて 甲第198号議案 市道路線の認定について 甲第199号議案 市道路線の認定について 甲第200号議案 市道路線の認定について 甲第201号議案 市道路線の認定について 甲第202号議案 市道路線の認定について 甲第203号議案 市道路線の認定について 甲第204号議案 市道路線の認定について 甲第205号議案 市道路線の認定について 甲第206号議案 市道路線の認定について 甲第207号議案 市道路線の認定について 甲第208号議案 市道路線の認定について 甲第209号議案 市道路線の認定について 甲第210号議案 市道路線の認定について 甲第211号議案 市道路線の認定について 甲第212号議案 市道路線の認定について 甲第213号議案 市道路線の認定について 甲第214号議案 市道路線の認定について 甲第215号議案 市道路線の認定について 甲第216号議案 市道路線の認定について 甲第217号議案 市道路線の認定について 甲第218号議案 市道路線の廃止について第2 甲第219号議案 平成29年度岡山市一般会計補正予算(第4号)について 甲第220号議案 平成29年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第2号)について 甲第221号議案 平成29年度岡山市介護保険費特別会計補正予算(第2号)について 甲第222号議案 平成29年度岡山市後期高齢者医療費特別会計補正予算(第2号)について 甲第223号議案 平成29年度岡山市下水道事業会計補正予算(第2号)について 甲第224号議案 岡山市職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第171号議案~甲第218号議案 日程第2 甲第219号議案~甲第224号議案      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  東     毅            2番  田 中 のぞみ            3番  林   敏 宏            4番  柳 迫 和 夫            5番  柳 井   弘            6番  岡 崎   隆            7番  松 田 隆 之            8番  松 本 好 厚            9番  林     潤            10番  河 田 正 一            11番  竹之内 則 夫            12番  福 吉 智 徳            13番  太 田 栄 司            14番  山 田 正 幸            15番  難 波 満津留            16番  千 間 勝 己            17番  二 嶋 宣 人            18番  川 本 浩一郎            19番  赤 木 一 雄            20番  藤 原 哲 之            21番  竹 永 光 恵            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  鬼 木 のぞみ            25番  高 橋 雄 大            26番  森 山 幸 治            27番  吉 本 賢 二            28番  森 田 卓 司            29番  成 本 俊 一            30番  小 川 信 幸            31番  東 原   透            32番  松 島 重 綱            33番  則 武 宣 弘            34番  田 尻 祐 二            35番  磯 野 昌 郎            36番  羽 場 頼三郎            37番  下 市 このみ            38番  楠 木 忠 司            39番  小 林 寿 雄            40番  和 氣   健            41番  三 木 亮 治            42番  鷹 取 清 彦            43番  礒 谷 和 行            44番  浦 上 雅 彦            45番  田 口 裕 士            46番  宮 武   博      …………………………………〇欠席議員(0人)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  繁 定 昭 男       副  市  長  佐々木 正士郎       危機管理担当局長 田 中 利 直       市 長 公 室 長  福 井 貴 弘       政 策 局 長  鉄 永 正 紀       総 務 局 長  河 野 広 幸       財 政 局 長  那 須 正 己       市 民 生活局長  荒 島 茂 樹       市 民 協働局長  江 田 美 幸       保 健 福祉局長  森 安 浩一郎       岡山っ子育成局長 田 中 克 彦       岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長                中 原 貴 美       環 境 局 長  山 上 晃 稔       産 業 観光局長  山 本 修 司       産業観光局産業政策担当局長                堤   修 治       都 市 整備局長  大 杉   誠       都市整備局都市・交通・公園担当局長                林   恭 生       下水道河川局長  桐 野 眞 二       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業部事業長 中 野 真 吾       消 防 局 長  東 山 幸 生      選挙管理委員会       事 務 局 長  谷 利 雅 喜      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      人 事 委 員 会       委     員  虫 明 眞砂子       事 務 局 長  大 森 祥 治      農 業 委 員 会       第一農業委員会会長黒 田 栄三郎      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  眞 茅 純 一       統 括 審 議 監  矢 木 広 幸       総 務 課 長  吉 川   乃       議 事 課 長  中 野   光       調 査 課 長  山 本 和 広      午前10時0分開議 ○宮武博議長  皆さんおはようございます。 これより11月定例市議会第5日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は44名であります。      ───────────── ○宮武博議長  会議録署名議員松田安義議員,吉本議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○宮武博議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第171号議案~甲第218号議案      ───────────── ○宮武博議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第171号議案平成29年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について以下48件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして柳迫議員。     〔4番柳迫和夫議員登壇,拍手〕 ◆4番(柳迫和夫議員)  皆様おはようございます。今週のトップバッターをさせていただきますおかやま創政会の柳迫和夫でございます。 きょうは,席がえをしまして4番ということで,番号が変わって,ちょっと気持ちを新たにまたきょうも質問させていただきたいなと思っております。 それでは早速,通告に従いまして質問させていただきます。 まず,大きな1番目,用水路の転落防止についてです。 平成29年2月の議会で用水路の安全対策について質問したところ,用水路の一斉点検で浮かび上がった約2,500カ所の危険箇所について,特に危険性が高い約950カ所のうち,約50カ所については対策済み,残る約900カ所については平成29年度,平成30年度に集中的に安全対策を実施する,リストアップされた残りの約1,600カ所については平成29年度,平成30年度の効果を見て対応する,また用水路の安全対策についての地元町内会へのフィードバックは該当する町内会に対し,約2,500カ所の危険箇所それぞれについて対策の方針がわかるよう現場の状況写真,対策工法及び対策時期を記入した危険箇所の調査票を添えて報告するとお伺いしました。 そこでお伺いします。 ア,今年度用水路の安全対策をどのぐらい計画,着工,完了したのでしょうか,お聞かせください。 イ,平成29年度,平成30年度に実施する箇所について,町内会への説明は完了したのでしょうか,お伺いします。 ウ,PDCAを回す上でチェックすることは重要だと考えています。今後1,600カ所の工事をするために,当初に安全対策を実施したところの効果はどのようにして把握されますか,お聞かせください。 大きな2番目,消防団備品についてです。 岡山市内には99の消防団があり,災害発生時を初めさまざまな活動を行っております。特に火災発生時には,所管するエリアだけでなく,近隣の火災にも出動することがあり,デジタル簡易無線機を有効に活用していると聞いています。 先般,深夜に住宅火災が発生した現場では,複数の消防団の応援をいただき,周辺への延焼が最小限でおさまり,とても助かりました。町内会長から,お世話になった消防団へのお礼の電話をかけようとしても,近年,個人情報で,消防署からは消防団長の連絡先を教えられないと伺いました。個人情報の問題から開示できない旨は理解できますが,一方,地域の防災組織として有効に機能するためには,所管するエリアだけでなく,近隣の防災組織と相互の連絡も必要となっています。 そこでお伺いします。 ア,団員間の連絡を強化するため,デジタル簡易無線機の増設は可能でしょうか。 イ,消防団へ公用の携帯電話を配付し,連絡先を必要なところには開示する等は考えられませんか,お聞かせください。 大きな3番目,高齢者向けの移動手段についてです。 シニアカーは,高齢者向けにつくられた三輪または四輪の一人乗り電動車両であり,日本の道路交通法では,車両ではなく歩行者扱いとなるため,歩道を通行します。運転免許証は不要で,自動車の運転経験がなくても楽に扱えることから,歩行に難儀している高齢者に歓迎されて広まりました。 シニアカーは,時速6キロを超えないように法律で定められています。ウオーキングで真剣に歩くと時速6キロちょっとのスピードです。ちなみに一般的な大人が少し早足で歩くと時速5キロぐらいです。時速5キロや6キロの高速モードは,シニアカーに乗って運転してみるとわかるのですが,意外に速く感じます。なれていない高齢者が高速で運転すると,制御し切れず事故になることもあり,その速度で歩行者に追突して負傷させてしまうケースもあると聞きます。サイズも大きいし,そこそこスピードも出るので,シニアカーは車両の扱いだと思われている方が多いかもしれません。しかし,道路交通法で,シニアカーは車両ではなく歩行者扱いとなっており,運転免許も不要で,車道ではなく歩道を通るということです。 また,自転車よりも幅が広く,自転車置き場に置くと迷惑な顔をされるケースも多いと聞きます。 そこでお伺いします。 ア,市役所,区役所,公民館などの施設にシニアカーの駐車場所をつくりませんか。 イ,買い物,病院等にも駐車できるように,専用スペースの確保を民間業者へ協力要請できませんか。 ウ,最近,バス停などに自転車の駐輪スペースを設置しているところがあります。こういう場所にもシニアカーの置き場所を設定してはどうでしょうか,お考えをお聞かせください。 エ,シニアカーへの理解を深めることが必要だと考えています。出前教室や講習会等を開催することについての御所見をお聞かせください。 大きな4番目,放課後児童クラブについて。 現在,11月に来年度の保育園等の利用申し込みをされた方についての集計をされていると思います。先般,プレスリリースで,今年度の待機児童が849人から約200人減少したとの報道がありました。待機児童が減少したことは,オール岡山で取り組んでいる成果だと思い,感謝いたします。 かつては,待機児童ゼロとなっていましたが,実際は入園できない児童がおり,定義の問題だったと聞いております。その当時,入園できない児童数が明確になっていなかったために,保育環境の整備がおくれてしまったと考えています。 近年は,保育ニーズが高まっていく中,その児童が小学校に入学すると,今度は放課後児童クラブへのニーズが現在より高くなっていくことは明らかです。実際,ニーズが高くなってから放課後児童クラブについて対策をとろうとしても時間がかかってしまいます。現在の保育ニーズをもとに対策を検討していく必要があると考えます。 そこでお伺いします。 ア,対象の上限が4年生以降となり,数年間は卒業する人と入学する人のバランスで入れない人が出てくることも考えられます。来年度入学する児童のうち,保育園等を利用している人数と現在利用している6年生とのバランスについてお聞かせください。 イ,放課後児童クラブへ入れなかった場合の支援はあるのでしょうか,お聞かせください。 また,定員を超えた場合,入会に関しての選定基準はあるのでしょうか,あわせてお聞かせください。 ウ,保育ニーズが増加していくことを踏まえて,放課後児童クラブへのニーズも増加すると考えています。保育のニーズを把握されたときと同様に,就学前の児童の保護者へニーズを調査すべきと考えますが,御所見をお聞かせください。 エ,放課後児童クラブの運営については,各児童クラブ主体となっています。児童クラブの職員の大半が非常勤職員ということを聞きました。岡山市での現状をお聞かせください。 また,担う人が確保できなくなると,クラブが運営できません。そのためには処遇改善が必要です。御所見をお聞かせください。 オ,放課後児童クラブ保護者負担金は,各クラブで集金するようになっています。金額も,例えば1人当たり6,000円で人数が100人いるとすると60万円にもなります。こういう金額を管理すると,心理的にも負担が大きくなってしまいます。また,トラブルが発生した場合の責任など,問題になることも考えられます。こういう金銭の管理を行う管理者が必要であり,市が管理すべきではないでしょうか,お考えをお聞かせください。 大きな5番目,ICTを活用した教育についてです。 平成29年2月の議会で,小規模校におけるICT活用について,対象校に遠隔合同授業ができる環境を整え,同学年の児童同士がより多くの友達と考えを表現し合うことで思考力やコミュニケーション能力が向上していくことを目指していきたいという答弁がありました。 また,どの学校をつなぐかについては,直接交流も想定し,学区や学校の位置関係,学校の実情などを踏まえて決定していきますという答弁をいただきました。その後の進捗状況についてお伺いします。 アは,先日の森田議員の質問と重複しますので,割愛させていただきます。 イ,市内8小学校が対象と聞いていますが,福渡小学校竹枝小学校以外のペアリングについてお聞かせください。 ウ,このような授業に向き,不向きの科目等がありますが,どのような授業を中心に実施されていますか。 エ,ICTを活用した教育については,遠隔合同授業以外の使い方も考えられますが,今後の計画についてお聞かせください。 オ,ICTを活用した取り組みについて,学校任せにしてはいけないと思います。教育委員会がしっかりと指導,フォローする必要があると考えますが,お考えをお聞かせください。 カ,通常の予算とは別に,予算面でも支援する必要があります。また,学校等から要望があった場合も別枠での予算を考えていただきたいと思っています。御所見をお聞かせください。 キ,小学校,中学校のインフラの整備について,以前にもお伺いさせていただきましたが,ICTを進めていく上で,校内の無線LANWi-Fiのようなもの,これを整備していくことが必要です。その前提として,無線LANアクセスポイントを普通教室に設置するため,普通教室へ有線LANが整備されていることが重要なインフラとなります。普通教室へのまず有線LANの整備について,小学校,中学校別に進捗状況をお聞かせください。 大きな6番目,岡山丸ごと!健幸ポイントプロジェクトについてです。 岡山丸ごと!健幸ポイントプロジェクトは,市民及び市内在住者の方の健康づくりを後押しするためのポイントプロジェクトであり,歩いたり健康づくりのプログラムに参加したりすることでポイントを獲得することができ,獲得したポイントは,選択したコースの景品と交換できるようになっています。対象期間は平成29年10月から平成30年2月までとなっています。 そこでお伺いします。 ア,参加者はどのくらいの人数ですか。年代別,性別ごとにお聞かせください。 イ,今回は,スマホの活用と従来のような活動量計を使用するタイプと選択できるようになりました。比率はどのくらいでしょうか。 ウ,10月からスタートし,データを送信するタイミングは過ぎましたが,活動量計を選択した方からは,データを送信する場所として以前は公民館等があったが,今回は変更となり,民間のコンビニも加わりよかったという声も聞きます。また一方で,公民館がなくなり,公民館なら講座等で行くことが多く,そのときにデータを送ることができたが,民間施設はそのためだけに行きにくいという声もあります。なぜ公民館,区役所等を外したのか,お聞かせください。 エ,この事業の評価はどのように実施される予定でしょうか,お聞かせください。 大きな7番目,市保有施設や関連施設の保安管理についてです。 市保有の施設には,市役所,区役所,学校や体育施設,公民館などいろいろあります。異常気象や事件など,以前では考えられなかった事例が多く発生しています。そういった施設の管理についてお伺いします。 ア,市役所,区役所などを中心に,エレベーターが設置されているところもあると思います。こういった設備に万が一落雷があった場合,エレベーター非常装置等は雷からのサージ機能を有していることが必要だと考えています。現在,雷についてのサージ対策はできていますか。また,対策ができていないものについての対応をどのようにお考えでしょうか。 イ,幼稚園,保育園の施設に不審者が入った場合,速やかに異常が発生した旨を外部へ連絡する必要があります。銀行などに設置されているような,非常事態を外部へ連絡する装置の導入が必要と考えています。一部市有施設に導入していると聞いていますが,どこに導入しているのでしょうか。また,今後どのようにしていこうとされていますか,お考えをお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎大杉誠都市整備局長  大きな1番目,用水路の転落防止について順次お答えいたします。 まず,今年度の用水路の安全対策の実施状況についてのお尋ねです。 用水路等の安全対策につきましては,今年度から2カ年で危険性が高い約900カ所について集中的に実施していくこととしており,11月末までに246カ所着工しており,184カ所完了しております。 次に,平成29年度,平成30年度の2年間に実施する箇所について町内会への説明は完了しているのかという御質問です。 平成29年3月に各町内会長に報告した一斉点検の結果の中で,平成29年度,平成30年度に実施する箇所については,特に危険性が高く2年間で安全対策を実施する箇所として既にお知らせしております。さらに,用水路の安全対策工事の実施に当たっては,現地において町内会長など地元関係者と対策工法や対策範囲を確認し,丁寧に進めております。 最後に,今後残りの1,600カ所の工事をするために,2年間の安全対策の実施効果をどのように把握するのかとのお尋ねにお答えします。 現在,集中的に約900カ所で安全対策を実施しているところであり,対策後の事故の状況や発生件数などを調査分析することにより整備効果を確認したいと考えております。 以上です。 ◎東山幸生消防局長  大きな2番目,消防団備品についての項,順次お答えします。 1点目,無線機の増設についてですが,現在各分団へ無線機を2基ずつ配備しております。今後,現場活動を検証するとともに,消防団活性化推進会議に諮り,増設の必要性を検討してまいりたいと思います。 2点目,公用携帯電話の配付につきましては,消防団への配付予定はございませんが,消防署所を通じて分団長などへの連絡が可能な体制を充実させてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎河野広幸総務局長  大きな3番目の高齢者向けの移動手段についての項,市役所,区役所へのシニアカーの駐車場所についてお答えいたします。 現在,市役所,区役所では,シニアカーの駐車場所は駐輪場などのスペースを御利用していただいております。今後,市民ニーズ等も踏まえながら,柔軟に対応してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  同じ項,シニアカーへの理解を深めることについてのお尋ねに答弁いたします。 シニアカーについては,道路交通法上の歩行者でありながら,大きさや動きに特性があり,利用者の安全な利用に対する十分な認識が必要です。今後,交通安全という観点から,高齢者を対象とする交通安全教室や出前講座において,利用に当たっての交通安全に対する意識の浸透を図るとともに,利用者以外についても理解が得られるよう,啓発に留意してまいります。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  同じ項,シニアカー専用スペースの協力要請についてです。 シニアカーのうち,介護保険の給付対象である電動車椅子に区分されるものについては,利用される方の状態像に鑑み,基本的には乗車したままでの入店のケースが想定されます。商店や病院などの民間施設にあっては,それぞれの企業行動の中で施設を利用しやすいものにするという利用者へのサービス向上の一環としてシニアカーを入店可能とすることや,駐車することが必要な方がおられた場合に駐車スペースを確保するなどの対応がなされるものと考えています。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,公民館にシニアカーの駐車場所をつくらないかというお尋ねですが,現在公民館には,シニアカー専用の置き場は設置しておりませんが,駐輪スペースを御利用いただけます。 また,置きづらいという課題につきましては,今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,バス停などの駐輪スペースにもシニアカーの置き場所を設定してはどうかというお尋ねでございます。 既存の駐輪場においては,シニアカーの駐車を想定しておりませんが,バス停周辺などに設置した駐輪場にシニアカーの駐車スペースを設けることは,高齢者にとって公共交通の利便性向上につながることから,対応について検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  大きな4番目,放課後児童クラブについての項,順次お答えいたします。 まず,保育園等を利用している児童と現在利用している6年生とのバランスについてです。 平成30年度に新1年生となる児童のうち,保育所等を利用している児童数は,平成29年4月1日時点で3,203人となっているのに対し,現在放課後児童クラブに在籍している小学校6年生の児童数は同日時点で211人となっております。この2つの数字だけで一概に比較するのは難しいと考えますが,本市ではアンケート調査結果をもとに,ことし9月に一部改定した岡山市子ども・子育て支援事業計画に基づき,現施設を大きく上回るニーズに対して,計画的かつ強力に施設整備を進めているところです。 次に,放課後児童クラブに入れなかった場合の支援と入会に関しての選定基準についてです。 居住地域の放課後児童クラブへ入所できなかった場合,必要に応じて入所可能な近隣児童クラブ放課後児童クラブに類似するサービスを行っている施設の紹介を行っているところです。 また,入所基準につきましては,児童クラブを運営している各運営委員会が,児童クラブ連合会と本市で定めた運営委員会方式による放課後児童クラブの標準基準に基づき,地域の実態を踏まえながら定めているところです。 次に,保護者へのニーズ調査についてです。 各放課後児童クラブのニーズにつきましては,各運営委員会が例年10月ごろから入会申込書の配布,受け付けを開始しており,おおむね2月ごろには利用希望児童数を把握し,3月にかけて調整,入所決定を行っております。 本市といたしましても,各地域の申し込み受け付け,ニーズ把握,そして入所に向けての調整について,その円滑な運営を引き続き支援してまいります。 次に,児童クラブの職員の現状と処遇改善についてです。 各運営委員会が雇用している放課後児童支援員等は,平成29年5月1日時点で,常勤職員が約11.5%,非常勤職員が約88.5%となっております。現在,支援員等の処遇改善に取り組んでいるところですが,引き続き支援員等の資質や意欲の向上につながるものとなるよう,また若年層の職業の選択肢の一つとなり得るよう,さらなる処遇改善にしっかりと取り組んでまいります。 この項最後でございます。金銭の管理は市が行うべきではないのかとのお尋ねです。 放課後児童クラブ保護者負担金や市からの補助金は各運営委員会の収入となるため,本市が直接管理することはできませんが,担当課職員から口座振替の促進や現金保管の適正化など基本的な事項を指導するとともに,経理アドバイザーが巡回訪問した際に具体的な管理方法について助言などを行っているところです。 以上です。 ◎菅野和良教育長  大きな5番目,ICTを活用した教育についての項,まず小規模校におけるICT活用について対象校のペアリングは,それから遠隔授業はどのような授業を中心に実施しているか,遠隔合同授業以外の使い方など今後の計画を示せ,ICTを活用した取り組みのフォローについて考えを示せ,通常の予算と別枠の予算面での支援について所見を示せというお尋ねに対して一括して答弁いたします。 福渡小と竹枝小以外のペアリングについては,朝日小と大宮小,馬屋上小と五城小,角山小と小串小というペアリングになっております。 遠隔合同授業では,それぞれがICTを活用し,子どもたちが自分で調べたことについて紹介し,意見交換し合うような授業を行っております。 別枠の予算につきましては,事業の成果などを見ながら,必要に応じて検討してまいります。 なお,遠隔合同授業以外の使い方など,今後の計画,教育委員会としての指導,フォローにつきましては,森田議員に答弁したとおりでございます。 また,普通教室への有線LAN整備につきまして,小学校,中学校別の進捗状況はというお尋ねですが,普通教室への有線LAN環境整備につきましては,小学校では約8割あるものの,中学校では約4割となっております。 以上でございます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  大きな6番目,岡山丸ごと!健幸ポイントプロジェクトについての項,順次お答えします。 まず,参加者数ですが,定員いっぱいの5,000人に参加していただいております。 内訳は,男性2,034人,女性2,966人で,男女比は4対6です。年代別では,30代375人,40代1,232人,50代1,138人,60代1,142人,70代925人,80代以上が165人で,40代が約25%と最も多くなっています。スマートフォンアプリと活動量計の比率は,アプリが4分の1,活動量計が4分の3となっています。 次に,データ送信場所についてですが,平成28年度までは公民館でデータ送信していただいており,議員御指摘のように,講座での来館時に送信できる利便性のほか,他の参加者との情報交換により継続意欲が高まるなどの効果がありましたが,反面,パソコン操作が難しい,公民館の開館時間内に来館できない,送信用パソコン設置の経費負担が大きいなどのデメリットもありました。 ことしから,この健幸ポイントプロジェクトは,委託先を企画競争で選定しましたが,コンビニエンスストアなど市内約90カ所の民間施設を送信場所とする提案を利便性,経済性,効果等を総合的に評価して妥当なものと判断したものです。 続いて,事業評価についてです。 平成26年度から平成28年度に実施した実証事業によって,歩数の増加,BMIの改善などの効果があることが示されていますが,今回の健幸ポイントプロジェクトにおいても,参加者の歩数やBMIを把握し,事業評価を行うこととしています。 以上です。 ◎河野広幸総務局長  大きな7番目の市保有施設や関連施設の保安管理についての項,雷に関してのサージ対策についてお答えいたします。 本庁舎,区役所では,建物については避雷針,電力系統及び通信系統についてはサージ対策の機器を設置して対応しております。 なお,大気中や接地面から侵入する過電圧等に対しまして対策はできていない状況のため,今後取り組み事例の情報収集などを行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  同じ項,非常事態を外部へ連絡する装置の導入についてのお尋ねです。 本市の子ども・保育施設につきましては,清輝児童センターなど14の児童館等に非常通報装置を設置しています。現在,幼稚園,保育園には非常事態を外部へ通報する装置は設置しておりませんが,大阪府内の小学校での事件を受けて,常時出入り口の門扉の施錠を徹底し,毎月実施している避難訓練において不審者対応の訓練を実施するなど,非常時の対策を行っております。 引き続き非常通報装置の設置等も含めて,非常時における有効な対策について研究してまいりたいと考えています。 以上です。     〔4番柳迫和夫議員登壇
    ◆4番(柳迫和夫議員)  御答弁ありがとうございました。 幾つか絞って再質問させていただきたいと思います。 まず,用水路の転落防止策についてです。 今900カ所についてやっていただいていると聞きました。246カ所着工と184カ所完了ということですが,まずこの進捗管理はどのように確認されているんでしょうか。平成29年度,平成30年度と絞ってやるということで,ある程度進捗管理をきっちりやっていかないと,また翌年度に繰り越してしまうということも考えられます。この進捗状況の確認方法についてお伺いします。よろしくお願いいたします。 次に,健幸ポイントのところです。 私も実は参加させていただいているんですが,スマホの方が思ったよりちょっと少ないなというのが感想です。データの送信は30日ぐらいが一つの目安になっているんですが,30日たって送らないといけないというタイミングを結構逃すことがあって,多分何日か空白のところができてくると思うんです。これについては,スマホの方には特に,もうそろそろデータ送ってくださいよみたいなアナウンス機能のようなものが追加できればいいのかなと思います。今回の事業はもう期限が決められているんですが,こういうことを考えられないでしょうか,お聞かせください。 もう一つが,ICTを活用した教育の関係です。 先ほど教育長からペアリングなどについてお話を伺いました。小規模校の児童同士が話をできるのはいいなと思っています。特に先ほど各学校で調査した内容をお互いに発表するというのはすばらしいかなと思っています。 ただ,発表だけじゃなくて,もう一歩踏み込んでいただいて,例えば小学生ならではとか,最近中学生,高校生が企画立案したものがいろいろ高評価を得ているという案件もございます。例えば,小学生がその地域を活性化するためにはどのようにしたらいいかというような議論をその場でやるのもおもしろいんじゃないかなと思っています。 私は,愛媛県に1回現物を見せていただくためにお伺いしたところ,発表の場じゃなくて,子どもたち同士がそれぞれどうなのとか,電子黒板に書いている内容で書き順がこうだったよねみたいな,生の意見交換とか議論をしている場もあったんです。やっぱり発表だけということになると,事前に準備したものを発表して,それに対してこうですよということになっちゃうので,議論するということで今後もう少し突っ込んでいければ,よりよい成果が出るんじゃないでしょうか,御所見をお伺いします。 以上です。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  健幸ポイントプロジェクトについて,データ送信のお知らせ機能とかというものの御提案ですが,開発者である受託者と協議して今の機能をつけておりますけれども,どういう改善が可能かということをまた検討して……,現在のところ,今の体制で運営しておりますが,今の段階でできるかどうか検討させていただければと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  議論していくということについては,先日森田議員にもお答えしたとおりでございますが,私も見ていて,紹介し合うだけで終わっているというところもありました。とはいいながら,あの形のICTを活用した授業は緒についたばかりでございます。今後,そういった議論ができるようにということで深めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎大杉誠都市整備局長  用水路の安全対策の進捗管理についての御質問です。 進捗の管理については,各区で実施しております。3カ月ごとに各区から対策の着工や完工等の状況を報告してもらい,業務が着実に進むように努めております。 以上でございます。 ○宮武博議長  以上で柳迫議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして松田隆之議員。     〔7番松田隆之議員登壇,拍手〕 ◆7番(松田隆之議員)  どうも皆さんおはようございます。自由民主党岡山市議団の松田隆之でございます。 傍聴席の皆様,お寒い中,そして師走のお忙しいところ,傍聴席まで足を運んでいただきまして,本当にありがとうございます。 まずは,大森市長さん,2期目の御当選おめでとうございます。今議会初日,市長さんは所信表明において,中山間・周辺地域対策を強化する方針を明らかにされました。周辺地域の議員として大変うれしく思っております。2期目の大森市長さんの手腕に御期待申し上げながら,通告に従い,質問に入らせていただきます。 1,生涯現役社会の実現を目指して。 日本人の平均寿命は,男性80.75歳,女性86.99歳,今後医療技術がさらに進めば,人生100年時代も夢ではございません。二昔前は,還暦や古希を迎えると,余生は悠々自適に暮らしていた人が多かったように思いますが,今では,核家族化が進んだこと,70歳になっても元気な人も多く,職場や地域で活躍したい,社会のために役に立ちたいと生涯現役を望む高齢者もふえております。 市は,高齢になっても,健康,意欲,体力などに合わせて生きがいを持って社会で活躍できるまちづくりを進めており,平成27年9月には生涯現役応援センターを開設し,ひまわり福祉会館を拠点に,シニアの生きがいを応援しております。 先月,同様な取り組みの福岡県70歳現役応援センターを視察いたしました。 そこで数点の質問です。 (1)生涯現役応援センターのこれまでの相談件数やマッチング件数などの活動実績と主な活動先,活動内容について御教示ください。 (2)生涯現役応援センター事業について,市及び事業者,そして高齢者から見た課題を御教示ください。 (3)高齢者からは,少しでも収入になる求人先を望む声があるとお聞きします。事業者と高齢者をつなぐ対象分野を子育て支援分野,高齢者の生活支援分野などから拡充していただけないでしょうか。 (4)福岡県の70歳現役応援センターでは,高齢者に対し多様な選択肢を提供するため,行政,経済団体,労働者団体,NPO,ボランティア団体等の多くの団体と70歳現役社会推進協議会をつくり,官民一体となって生涯現役社会づくりに取り組んでおります。岡山市でも同様な取り組みをしませんか。 (5)生涯現役応援センターの設置場所を市民の皆さんの目につきやすい場所に移しませんか。 また,類似するシルバー人材センター,ハローワークの生涯現役支援窓口,岡山市寄り添いサポートセンターなどと窓口を並べ,それぞれの特色を生かしながら,ワンストップ機能や利便性を高めてはどうでしょうか。 2,児童・生徒の不登校について。 衆議院選のさなか,10月15日,ある全国紙に次のような記事が掲載されました。「不登校,届かぬ無償化,多様な学び認めて。今回の衆院選では,与野党が教育の無償化や負担軽減を軒並み掲げている。ただ,経済的な支援だけで教育の問題がすべて解決するわけではない。例えば中学校の1クラスに1人を数える不登校の問題。当事者やその親を支える支援者たちは,経済面だけでないきめ細かい支援の必要性を訴える」との書き出しで,児童・生徒の不登校を扱ったものであり,結びには,「学校のように集団で学ぶことだけがすべてではない」との支援者の声が紹介されていました。 その後,子どもさんの不登校に悩む保護者の方から相談をいただきました。どうしても学校には伝わらないと諦めざるを得ない気持ち,岡山市の取り組みに感謝しながらも,受け皿がない子どもたちへの支援を求める内容でございました。 その後,私自身,教育相談室や子ども相談主事の先生ともお話しさせていただきました。 そこで数点の質問です。 (1)小・中学校における不登校者数,出現率の推移及び不登校が継続している主な理由をお示しください。 (2)不登校の児童・生徒が相談した機関,相手先についてはどのように把握していますか。相談の有無及び校内,校外,民間施設などを含めて御教示ください。 (3)岡山市の教育相談室,適応指導教室について,利用状況とハード,ソフトの両面の課題をどのように把握していますか,対応策とともにお示しください。 (4)校内,校外を問わず,不登校の児童・生徒の指導員,相談員は,全員が非常勤の嘱託職員でございます。継続的な対応力の向上に限界があるとの声もお聞きいたしました。正規職員を配置していただけないでしょうか。 (5)フリースクールに通う児童・生徒を出席として扱う規定についてお示しください。 また,児童・生徒への公的支援が求められております。御所見をお聞かせください。 3,安全・安心なまちづくりについて。 岡山市は,第六次総合計画長期構想において,3つの将来都市像を定めており,その一つを,全国に誇る,傑出した安心を築く健康福祉・環境都市としております。また,大森市長が今回の選挙に当たり作成されたリーフレットにも同様の書き込みがあり,安全・安心なまちづくりでは,用水路の転落防止対策,空き家対策,浸水対策が取り上げられております。 そこで数点の質問です。 (1)用水路の転落防止対策は,今年度と来年度で危険性が高い900カ所について安全対策が行われております。残る危険度ランク2の1,600カ所の対策はこの2年間の効果を確認した上で取り組み方針を決定するとのことですが,中には通学路,道路幅,交通量などから,地元ではとても危険性が高いとして早い対応を望んでいる箇所もございます。再度現地を確認し,対応していただけないでしょうか。 (2)空き家対策の課題は,所有者調査に多大な日数を要すること,経済的理由等から,所有者みずからの対策が進まないことでございます。 他都市では,対応の迅速化を目的に,不動産協会や銀行などと空き家調査,流通促進,除却支援等に係る協定を締結している自治体もあり,効果を上げているそうでございます。岡山市も同様な取り組みをしませんか。 (3)高松,一宮など周辺地域の浸水対策は,河川整備,農業用排水機場の適時な運転,適切な樋門操作と流下機能の確保,情報伝達が重要でございます。 今年10月策定の岡山市浸水対策基本計画2017では,操作員の高齢化,後継者不足に対応するため,樋門の遠隔操作化などの負担軽減策が示されております。 そこでお尋ねします。 ア,周辺地域の農業用排水機場は,住宅,道路の浸水対策にもなくてはならない施設でございます。運転管理委託及び樋門の遠隔操作化について,今後の方針をお示しください。 イ,高齢化及び農家の減少により,用水路しゅんせつ業務委託や水路浚渫等交付金事業により実施していた藻刈り,しゅんせつ等の作業範囲を縮小せざるを得ない状況となっております。高齢化が進む中,子や孫の時代まではできないとの深刻な声もございます。対応策と今後の方針についてお示しください。 ウ,農業水利土木員及び水利監督員の持続可能な制度化及び来年度の報酬額見直しについてお示しください。 (4)市管理の国・県道,市道の総延長は約6,500キロメートル,昨年度の区画線施工延長は187キロメートル,費用は9,200万円とお聞きしております。国・県道や幹線市道に比べ,渋滞の抜け道となっている生活市道の路側帯標示(白線)は,定期的なパトロールが行われておらず,消えている白線箇所が多く見受けられます。予算増とコスト縮減に知恵はないものでしょうか。 4,IoT(モノのインターネット)の活用について。 最近,IoTという言葉をよく耳にします。先月,政山会の勉強会「攻めの地方創生について」の中でも,講師の先生から,航空会社がジェットエンジンにセンサーを取りつけ,世界中のジェット機の飛行状態をIoTを活用して常時監視,いち早くトラブルを発見し,安全対策につなげている取り組みが紹介されました。 IoTとはInternet of Thingsの略であり,モノのインターネットと訳し,自動車,家電,ロボット,施設などあらゆるものがインターネットにつながり,情報のやりとりをすることで,モノのデータ化やそれに基づく自動化が進展し,必要により人工知能も使いながら,新たな付加価値を生み出すという概念をあらわしたものです。 国においても,IoTを,教育,医療,介護,防災,農業,観光など生活の身近な分野で利活用することにより,地域経済の活性化,地域課題の解決に貢献させようと,平成28年12月,地域IoT実装推進ロードマップを公表し,全国の地方自治体で説明会を開催。岡山県はことし4月28日に市町村情報担当者課長会議を開催し,説明しています。 そこで数点の質問です。 (1)説明会資料には,さまざまな分野での活用モデルや他自治体の導入事例も示されております。市において地域課題の解決に効果を発揮すると考えられるIoT活用の取り組みについてお示しください。 (2)岡山市や倉敷市の水道局では,水道メーターの自動検針による人件費の削減と高齢者の見守りも視野に,IoT活用の研修を行われたそうです。その後の検討状況について御教示ください。 (3)IoTの活用により,河川水位をリアルタイムに監視し,データ通信で遠隔地の状況を把握,必要により人工知能などを活用し,河川氾濫リスクを判断する。県と共同で取り組めば,防災対策としても有効です。御所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 御答弁よろしくお願いします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  生涯現役社会の実現を目指しての項,生涯現役応援センターの活動実績,課題,対象分野の拡充についてです。 生涯現役応援センター開設の平成27年9月から本年10月までの相談件数は2,666件,登録者は254人で,活動につなげた件数は371件です。活動先は,高齢者施設や子育て関係施設を中心に133件の登録があり,活動内容としては,趣味や特技を生かしたボランティア活動に加え,雇用やアルバイトなどの就労に結びついたケースがあります。 課題としては,活動の場や機会が子育てや高齢者支援といった分野に限定的になっていること,就労へのマッチングが十分でなく,高齢者の幅広く活躍したいというニーズに十分に応えることができていないことが挙げられます。このため,活動分野を幅広いものとし,社会参加と就労の場とを可能な限り高齢者の希望に沿って提供できるよう,有償就労の場や活動の場の開拓を進めてまいります。 次に,福岡県と同様の取り組みをしてはどうかというお尋ねですが,有償就労の場や活動の場の選択肢を広げるためには,民間企業やNPO法人などとともに考えていくことが不可欠であり,まずは個々へのアプローチにより活動先を開拓していきますが,必要に応じて関係機関や有識者による協議会の設立などについても検討していきたいと考えています。 次に,設置場所を市民の目につきやすい場所に移すこと,類似機関と窓口を並べることについてです。 生涯現役応援センターと寄り添いサポートセンターについては,市民にわかりやすく利用しやすい窓口を目指したいと考えており,窓口の一体化や設置場所も含め,今後検討していきます。また,シルバー人材センターとハローワーク岡山の生涯現役支援窓口については,今後もスムーズな連携を行うことにより,利便性を確保していきたいと考えています。 以上です。 ◎菅野和良教育長  児童・生徒の不登校についての項,順次答弁してまいります。 まず,小・中学校における不登校者数,出現率の推移と不登校の継続理由はというお尋ねですが,平成28年度の小学校の不登校児童は,前年度より23名増加して241名となり,100人当たり0.57人から0.64人にふえました。一方,中学校の不登校生徒は,前年度から30名減少して503名となり,100人当たり2.91人から2.79人に減り,全国平均を下回りました。 不登校が継続している理由につきましては,はっきりと特定することはできませんが,学力や友人関係の悩みが解決しにくいことや,家庭から学校へ送り出す力が不足していることが考えられます。 次に,不登校児童・生徒が相談した機関,相手先をどのように把握しているか,校内,校外,民間施設等も含めて示せとのお尋ねですが,子どもの不登校に関する相談は,通常は担任等の教員が受けることになりますが,スクールカウンセラーや子ども相談主事,岡山市教育相談室,適応指導教室などで対応しており,その相談状況につきましては教育委員会で把握しております。 また,フリースペース等の民間の支援団体などとも定期的に連絡会を持ち,通室している児童・生徒の状況把握に努めているところでございます。 続いて,教育相談室,適応指導教室の利用状況とハード,ソフト両面の課題と対応策はというお尋ねでございます。 昨年度,教育相談室と適応指導教室で受け付けた相談は,延べ9,186件に上ります。また,69名の児童・生徒が適応指導教室に通室いたしました。 ソフト面の課題としましては,保護者などへの周知や通室した子どもへの学習支援の充実などがあるため,学校を通じて利用促進を図ったり,適応指導教室でも自主学習ソフトを活用した学習ができるようにしたりするなどの対応を行っているところであります。また,ハード面の課題につきましては,あおぞら清輝が中区へ移転することに伴い,どの地域からも通室しやすいように,市南部への適応指導教室の設置を検討しているところでございます。 続いて,不登校児童・生徒の指導員,相談員は非常勤の嘱託職員だが,正規職員の配置はできないかというお尋ねでございます。 学校に配置している支援員につきましては,専門家による研修や教育委員会からの指導などにより,対応力の向上に努めております。また,教育相談室などの指導員や相談員には経験豊富な教員OBや臨床心理士を配置しているため,さまざまなケースに対応することができます。さらに,医師や大学教員などに委嘱している専門相談員がスーパーバイザーとなり,より豊かな経験と専門的な知識からアドバイスを行うことで,対応力の向上を図っております。なお,さまざまな教育課題に対応し,子どもたちの教育を充実するという観点から,国に対して適応指導教室の支援に係る教職員等の配置を要望しているところでございます。 この項最後に,民間のフリースクールに通う児童・生徒を出席として扱う規定は,また児童・生徒への公的支援についての所見をというお尋ねでございます。 通室を学校への出席として扱うことができる民間施設につきましては,国が示しました民間施設についてのガイドラインに基づき,岡山市では,学校復帰を前提としていること,支援や指導が計画的に行われていること,適当なスペースのある施設であること,営利目的ではないことなどを基準として判断しており,現在市内で2カ所の民間施設と連携を図っております。 また,民間施設に通う児童・生徒への公的支援につきましては困難でございますが,市民協働の観点から,民間施設の力を活用することは大切であると考えております。 以上でございます。 ◎山本修司産業観光局長  3番目の安全・安心なまちづくりについての項,高松・一宮周辺地域の浸水対策について順次お答えします。 まず,周辺地域の農業用排水機場について,運転管理委託,樋門の遠隔操作化についての御質問です。 農業用の排水機場や樋門は,農業用水に係る水位管理と密接な関係があることから,水利慣行に精通している地元の方に操作をお願いしているところであり,現状では業者への運転管理委託や操作遠隔化は困難な状況です。しかし,農家の高齢化や施設の老朽化に伴い,操作が負担になっている状況もお聞きしており,地元の方々の負担が少しでも軽減されるよう,施設の近代化等に取り組んでまいりたいと考えています。 次に,藻刈り,しゅんせつ等についての御質問ですが,地域の共有財産である用水路のしゅんせつ等については,共助の精神に基づき,地域の受益者の皆様の御協力のもとで成り立っており,引き続き市民の皆様の御協力をお願いしていくとともに,地域活動の実態把握に努めていきたいと考えています。 次に,農業水利土木員,水利監督員の持続可能な制度化,報酬額の見直しについての御質問です。 農業水利土木員及び水利監督員制度は,地域の農業用水路等に詳しい方々の御協力のもとで成り立っており,これを持続可能な制度として次の世代に引き継いでいくことが重要と考えています。そのため,水利関係者が集まって講習会を開催されるなど地域独自の取り組みをよい事例として他の地域に広げていくことなども必要ではないかと考えています。 報酬額については,他都市の調査等を行った結果,周辺自治体と比較して本市の報酬額が相当低い実態が明らかになっていることから,適切な報酬額水準を目指した見直しについて,現在関係部局と協議を行っているところです。 以上です。 ◎大杉誠都市整備局長  同じ項について順次お答えします。 まず,用水路の転落防止対策について,危険度ランクが2の中で,地元ではとても危険性が高いとして早い対応を望んでいる箇所についてのお尋ねですが,先ほども答弁しましたように,現在危険性の高い箇所から対策を講じておりますが,地元から早い対策を望む声があれば,現地を再度確認し,協議の上,柔軟に対応してまいりたいと考えております。 次に,空き家対策の迅速化のため,不動産協会等との協定をという御質問です。 現在,複雑な相続関係の調査においては,岡山県司法書士会とは,専門的な立場からの助言をいただくなどの連携した取り組みを行っており,岡山県宅地建物取引業協会など不動産業界とは,住まいる岡山という不動産情報サイトで情報の連携を行っており,一部の金融機関とは,リフォームや解体における資金面での支援について既に包括協定を結んでいるところでございます。 今後も,空き家対策の推進及び迅速化を図る観点から,他都市の事例も参考にしながら,必要に応じて,司法書士会や不動産,建築などの関係団体との協定締結に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 最後に,生活市道において消えている白線について,予算増及びコスト縮減の知恵はないのかとのお尋ねにお答えします。 道路の区画線は安全な通行のために重要であり,また市民から管理が不十分であるとの指摘もたびたび受けていることから,維持補修業務の中でも重点を置き,必要な予算をもって着実に補修を進めているところでございます。今後も引き続き,議員御指摘の生活道路においても,道路パトロールや市民からの通報により見つかった箇所については速やかに補修するよう努めてまいりたいと考えております。 また,区画線のコスト縮減については,これまでも一定の施工数量をまとめて発注することなどで縮減に努めておりますが,今後耐久性や省力化につながる新技術についても動向を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎河野広幸総務局長  4つ目のIoTの活用についての項,IoT活用の取り組みについてお答えいたします。 現在,国におきましては,地域課題の解決などに高い効果が見込まれる教育,防災,観光,農林水産業などを分野別モデルとして設定し,2020年度までのロードマップが示されております。 岡山市でIoTを業務で活用していく際には,情報部門が民間企業からの提案や事例の紹介,情報収集への協力,技術面やセキュリティー対策などの支援を行っていく必要があると考えております。 以上です。 ◎今川眞水道事業管理者  同じ項,水道メーターのIoT化の検討状況についてお答えします。 議員御指摘のとおり,自動検針を導入しますといろいろな効果が期待できるものと考えられます。しかしながら,水道メーターの場合は,電気,ガスのメーターと比較して設置場所が地面の下にあり,通信のための電波が届きにくい,マイクロコンピューターを搭載するために改良が必要であり単価が高額になる,また事業所とメーター間の通信システムの構築などの課題があります。現在,小規模ではありますが,他都市において実証実験を行っておりますので,その動向を注視しているところでございます。 ◎桐野眞二下水道河川局長  同じ項,河川に関してですが,岡山県において,来年度以降,従来型の水位計とともにIoTを実装した水位計,合わせて55カ所を県内に増設し,主要河川の増水の状況をよりきめ細かく把握し,県のホームページやおかやま防災情報メールを通じ,県民及び市民に情報提供していくと聞いております。 今後,県及び市町村が集まり,県管理河川の氾濫時の減災対策を協議する岡山県大規模氾濫減災協議会において,県等にさらなるIoTなどの活用について働きかけていきたいと考えております。また,AIを活用した水位予測については,国や他自治体などの事例収集に取り組んでいきます。 以上です。     〔7番松田隆之議員登壇〕 ◆7番(松田隆之議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,一問一答形式で再質問に入らせていただきます。 生涯現役社会の実現を目指しての項では,求人先の拡充あるいは設置場所について前向きな御答弁をいただきました。また,協議会の立ち上げについても前向きに検討していただきたいと思っております。この項,要望とさせていただきます。 次に,児童・生徒の不登校についての項なんですけれども,先ほど不登校の児童・生徒が相談した機関や相手先というのをお聞きしたんですけれども,その中で,どこにも相談できていない生徒の割合というのもお聞きしていたんですが,御答弁がなかったように思うんです。御答弁をお願いします。 ◎菅野和良教育長  6割の児童・生徒がどの機関にもつながっていないということが見受けられるんですけども,その子たちは学校が相談窓口になっておりまして,外部とつながってはいませんけれども,学校がきめ細かく対応していると把握しております。 以上でございます。 ◆7番(松田隆之議員)  ありがとうございます。教育長,6割の方がつながっていない,いわゆる子どものほうから相談を受けていないということなんですね。私は,そのことが問題だろうと思うんですね。やっぱり無支援状態の子どもの声を聞いてあげるということが大事だと思うんですけれども,スクールカウンセラー,不登校児童生徒支援員なんかおられますよね。毎日学校に来とられるのに,なぜそこがつながらないんですかね。御答弁お願いします。 ◎菅野和良教育長  一人一人の状況につきましては,個々それぞれありまして,一概にこうだということは言えないんですけれども,そのほかのものとつながらないという子どもに対しては,担任や生徒指導主事等,学校でつながっていると把握しております。したがって,もしそこからこれは専門機関のほうにつなげたほうがいいという場合はそういう判断でつなげていきますし,学校の対応として家庭訪問したりとか,学校におります不登校児童生徒支援員等が出かけていく,そういったことで対応できるという判断をした場合にはそういう方法をとってやっております。先ほど6割と言いましたのは,外部の機関とつながっていないのが6割ということでございまして,必ず学校は全て把握しておりますので,その線で今後も進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ◆7番(松田隆之議員)  それでは,きめ細かい指導を行ってほしいと思います。 もう一点だけ。今,文部科学省とか全国の自治体で,いじめ相談にLINEとか匿名通報アプリ,そういうものを使った動きが見られるんですね。文科省のほうでもこれを進めている。もちろんLINEだけで子どもたちの心情をどれだけつかめるかとか,いろんな課題もあるとは思うんですけれども,やっぱり子どもたちの気持ちにより早く気づいてあげるということも大切なんじゃないかなと思っているんです。これまでの相談体制と併用しながら,また文科省とか先進自治体の意見も聞きながら,このLINE等のSNSを利用した取り組みを試験的でもいいから導入してはどうかと思うんですが,御所見をお願いします。 ◎菅野和良教育長  文部科学省が試行しているようなSNSによる相談受け付けは考えておりませんが,例えば長野県では,LINEによりそういう相談を受けるといったことにも取り組まれているようでございます。現在のところはまだできておりませんけれども,今後の研究課題とさせていただきたいと思います。 以上でございます。 ◆7番(松田隆之議員)  今の子どもさんは,やはり電話よりも,そういうものによる相談の実績が多いので,本当に研究していただきたいと思います。 それから,用水路のしゅんせつ業務委託等なんですけれども,地域の皆さんは決して協力しないと言っているんじゃないんですね。協力はするよという中で,70代,80代の高齢者が主力になっておるとこのままじゃいつまでも続けとれんよというような,そんな気持ちなんですね。協力をお願いするということなんですけれども,やっぱり地域の方に事情を説明して,共助は共助の中でやってくださいねという協力のお願いの仕方なんですね。そういうことにちょっと努力していただきたいと思うんです。御所見があればお願いします。 ◎山本修司産業観光局長  用水路の維持管理でございますが,農業生産にとって重要なものでございますし,出水時等においては,排水機能を通じて地元の市民の皆さんの安全・安心を守るという大変重要なインフラでございます。そういったものを地域の皆さん方の御協力によって維持管理していく,議員おっしゃられます共助の精神ということについて,本当にこれをしっかりと受け継いでいく取り組みというのが必要なんだと思います。そういったあたりを地域の皆さんに丁寧に今後ともお願いしてまいりたいと考えております。 以上です。 ◆7番(松田隆之議員)  協力のお願いも,何か行動を起こしていただきたいと思っております。各地域は本当に高齢化で難しい状況になっておりますので,何かまた行動を起こしていただきたいと思っております。 それから,ちょっと市長さんにお伺いしたいんですけれども,私この質問は何回もしていますし,市長さんは周辺地域の声に危機感を感じられたというようなことも申されております。農業水利土木員さんは,本当に金だけじゃねえよと皆さんおっしゃいます。労を惜しまず地域のために頑張っていてくれるんですね。共助を共助として頑張っていくためには,やっぱりやる気を出していただくようなことも必要なんですね。かつてイノシシとか鹿では,捕獲奨励金を周辺自治体並みに増額したり,あるいは鳥獣被害対策実施隊を設置したり,対応マニュアルもできたんですね。そういうことによって,被害が続く中でも捕獲頭数はふえていったわけですね。農業水利土木員さんに対する報酬額については,先ほど関係部局と協議中ということなんですけれども,岡山市は,周辺の倉敷市,総社市とはもう本当に比べ物にならないほど低い報酬額なんですね。だから,周辺自治体と同じように見直していただきたい。これはもうどうしても来年度から実施していただきたいと私は思っておるんですが,市長のほうからそのことについて御意見をお願いしたいと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  1期4年間の間に,相当数の農業水利土木員の方とお話ししました。地元に対する熱い気持ち,さまざまなものを感じたところでもあります。 今御指摘のいわゆるインセンティブといいますか,これからもこの仕事をやっていくんだというような,そういう気持ちになっていただくためのものは当然必要だろうと思います。周辺地域に比べて低い額だということは承知しておりまして,今見直しをしているところであります。適切な形で運用させていただきたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で松田隆之議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして楠木議員。     〔38番楠木忠司議員登壇,拍手〕 ◆38番(楠木忠司議員)  皆さんおはようございます。 また,傍聴にお越しの皆さん,もう帰られる方もおられますけれども,(笑声)きょうは寒い中,大変御苦労さんでございます。 また,市長におかれましては,この10月の選挙,立派な成績で御当選されました。これからの4年間,急がず,とまらず,着実に前進していただくことをお願いいたします。 私もきょうは6項目準備いたしておりますので,早速質問に入らせていただきたいと思います。 まず,大きい1番,住宅リフォーム事業についてであります。 この課題につきましては,今まで私も含めて多くの方から質問がなされておりますけども,なかなかいいことになっておりません。今まで労働団体との協議も重ねてまいりました。その席では,従来の住宅リフォームについては難しいけれども,それぞれお互いが知恵を出していこうじゃないか,それを当局としても,岡山市としても積極的に取り入れるところは取り入れていただきたい,そうしますと,そういうやりとりの中で今日まで来ているわけでございます。 そこで質問に入らせていただきます。 イ,今後住宅リフォーム事業を行う考え,多分これはないとお答えになると思いますけれども,お聞きしておきたいと思います。 ロ,先ほど申し上げましたように,新たなリフォーム事業に助成金を入れていく,これはやぶさかでない。今まで耐震の関係,耐震補強には補助金が出ております。それから,空き家対策,これも新たな事業として,今補助金を出しております。そういった意味で,例えば2世帯住宅を建てる場合,補助金は出ないのかどうか。それからIH,これは家庭の電化ということで今盛んに行われているわけでありますけれども,そういったものにはどうなのか。 そして,もう一点は,高齢者の世帯が今非常にふえている。そういったところで,例えば介護保険の関係,すこやか住宅リフォーム事業,これは出るわけでございます。ただこれは,手すりとか,また段差解消とか,そういったものにしか適用されないということで,例えば屋根が壊れて雨漏りがするとか,そういったものには今は出るようになっておりません。そういうひとり暮らし老人,また高齢者世帯にもリフォーム助成というものをしたらどうかというふうな,これは例えばの話でありますけれども,その点についてどのようにお考えなのか,お尋ねいたします。 大きい2番,県産材を使用したCLTの活用についてです。 岡山県内では真庭市のほうでこのCLTを生産されておりまして,今盛んに宣伝もされております。先日,真庭の市議会議員の方から資料をいただきました。かなり立派な資料でございました。そういった中で,このCLTの活用が今後岡山市にとって,1つは普及促進という意味で必要なんじゃないかなと思います。 市長も,実は平成27年でしたか,小林議員の質問,そして平成28年の我が会派の太田議員の質問に答えて,新たに錦保育園の増築にCLTを採用していくんだという答弁をされております。私も,先日錦保育園に行ってまいりました。まだ基礎部分だけしかできていなかったということで,建ち上がっていなかったんで,その実態を見ることはできなかったんですけども,きょうからその建前を行うということをお聞きしました。 そういった意味で,これからのCLTの普及促進に向け,ぜひ岡山市としても取り組んでいただきたいなと,そのように思うわけでございます。 イ,今後具体的にCLTをどのように活用していかれるのか,お尋ねいたします。 ロ,現在,先ほど言いましたように,錦保育園ではCLTで増築していくということでございます。1月の下旬ごろに説明会を行うというお話をお聞きいたしました。どういった方々を対象に行うのか,お尋ねいたします。 ハ,岡山県産として,先ほど言いましたように,真庭のほうで今生産されているわけでございます。現在,岡山連携中枢都市圏ということで,真庭市と連携を組みながら,それぞれ協力をしているわけでございます。CLTの普及促進を図ることとしている,そういうことでございます。具体的にはどのようにされるのか,お尋ねたします。 次に,大きい3番,イオンモール前の自転車走行レーンの改善についてでございます。 先日,おとといですか,土曜日に昼過ぎに行ってまいりました。大体,左車線が,今はありませんけれども,市役所のすぐ北のあたりからずっと渋滞しておりました。年間2,000万人の集客があるという今のイオンモール,そして岡山駅のすぐ近くにあるということで,岡山市街地の活性化についても大変な役割を果たしている。市長のほうも,今までたびたび答弁で市街地の活性化,そういった意味では,イオンモールというのは一つの起爆剤になるんじゃないかと,そのように言われているわけでございます。 しかしながら,先ほど言った渋滞の問題がございます。私も,約1時間,少し寒い中ではありましたけれども,ずっと見て回りました。そこで,幾つかの点を質問させていただきたいと思います。 イ,このたび交差点改良をやるということをお聞きいたしております。イオンモール北側の交差点を,左折レーンを2車線にするとか,それから今の横断歩道を北に持っていく,そういう改良をやるんだということでありますけれども,これによりどういう効果があることを見込んでいるのか,まずお尋ねいたします。 ロ,バス停がございます。今2台分のバスがとめられるということになっております。2台分のところの歩道が狭くなっとんですね。バスを待っているお客さん,自転車,それから歩行者が入り乱れているということで,接触事故を起こさにゃええがなということで見ておりました。自転車のほうも平気で突っ込んでいくし,バスを待っている人は,当然歩道でございますのでじっと待っているということで,狭いのが一つの原因なんですけども,イオンモールがすぐイオンモール側に植栽をしているんですね。それをイオンモールに頼んで,そこを何とかして広げて,歩道を広げる,そして自転車専用レーンをつくる,バスを待つのも安全ということで広げて,そしてバスレーンをしたらと思いますが,どうでしょうか。 ハ,これは先ほど言いましたように,バスレーンは今2台分です。3台目がなかなか入れません。見ておりましたら,ガードマンがバスレーンの南側に立っておりまして,ゼブラゾーンにとめる方の交通整理をしておりました。ゼブラゾーンはあるんですけれども北側にはいませんでした。そこで,やはり3台分にしたらどうかというのが私の提案です。3台分にするには,南側のところはちょうどボックスなんかがあって,ちょっと改修は難しいかなと,北側は植栽があるだけで,1台分ぐらいはスペースはとれると判断しました。そういったことで,3台分のバス停をつくったらどうかというのが質問です。 それからあわせて,先ほど工事を行うということを申しました。来年の1月からやるそうで,今年度中にはできるという予定でございます。せめてバス3台分のバス停,これは簡単にできるような気がいたします。工事にあわせてやったらどうかと思いますが,その点についてお伺いいたします。 だんだん時間もなくなってまいりました。ちょっとこれからはしょって行かせていただきたいと思います。 大きい4番,吉備線のLRT化の問題でございます。 イ,市長も2期目を迎えまして,これからが吉備線のLRT化,正念場ではないかと思います。1期目で種をまいて2期目で花を咲かせると,これが一つの模範になるんじゃないかなと,そのような気がいたしております。市長の決意を改めてお聞かせいただきたいと思います。 ロ,これからいろいろ議論がされると思います。今,岡山市,総社市,そしてJR西日本で議論がされておりますけれども,これにやはり県を加えたらどうかなと,そのように私は思うわけでございます。県に参加を求めるお気持ちはあるのかどうなのか,お尋ねしたいと思います。 大きい5番,中学校の武道場の整備についてでございます。 去年のリオのオリンピック,柔道の関係では男女とも大変活躍いたしました。その根底に,やはりちっちゃいときから,また今の青少年の武道への参加,気持ちというものが必要なんじゃないかなと,そのように思っているわけでございます。 そういった意味では,武道をやっていたらあわせて青少年の健全育成にも大変役立つんじゃないかと思います。今の教育長,菅野教育長も剣道をやっていたと聞いております。前の山脇教育長は柔道をやっておりました。また,ちょっと古い話なんですけども,玉光先生も今,青少年の健全育成に剣道のほうで大変頑張っておられます。そういった意味では,今の中学校の武道場の整備が,これから3年後の東京オリンピックの裾野をつくっていく,そういう一面にもなるんじゃないかなということで,今回質問させていただきたいと思います。 イ,現在中学校の関係の武道場で,改修なり整備,そういう要望というものがどのぐらい上がっているのか。 ロ,現在の武道場の耐震についてはどうなのか,お尋ねします。 最後の項目,大きい6番,保育士の確保の関係です。 保育園の保育士の確保というのは,すなわち現在の待機児童の解消に大きくかかわるわけでございます。市長のお話ですと,10月現在の待機児童数が652人ということでございます。 そこで質問であります。 イ,岡山市として,保育士の環境改善についてどのような具体策をお持ちなのか,まずお伺いいたします。 ロ,賃金の見直し,これは必要でございます。あわせて,保育士さんの勤務形態や仕事の内容,その改善というものも不可欠の要素でございます。今後どのようにやっていくおつもりなのか,お尋ねいたします。 以上で第1回の質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,5年目になって初めて楠木議員の御質問にお答えする形になるんじゃないかと。傍聴席も祝っていただいているのか,大勢の若い学生の方々に来ていただいているところであります。 私は,吉備線のLRT化についてのお話を申し上げたいと思います。 吉備線のLRT,これが実現すると,この沿線住民の利便性というのは相当増していく,そしてフィーダー交通の整備などをやることによって,多くの方々の生活がプラスに働いていくだろうと思っております。そういう面で,現在岡山市,総社市,JR西日本の3者でさまざまな議論を重ねているところであります。需要予測であったり,収支計算,そしてあわせて役割分担や費用負担について協議を重ねているところであります。 岡山市,総社市の両市としては,特にこの費用負担の問題なんですが,初期投資は国,そして両市,民間事業者のそれぞれが応分の負担をしていく,また事業後の運行経費,施設などの更新費は,一般的な例からいってJRにお願いしたいと考えて交渉しているところであります。 今年度中に一定のめどを出していくというお話は申し上げているところでありますが,現在のところ,3者で受け入れられる合意点を見出すには至っておりません。非常に厳しい状況にあるところでございます。 また,県に参加を要請してはどうかという提案でございますが,この件に関して,岡山市としては県とのかかわり合いは余り考えられないということでもございます。引き続き3者で協議を重ね,3者の合意点を見出すことに努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎大杉誠都市整備局長  まず,1番目の項目,住宅リフォーム事業についてお答えいたします。 現時点で,都市整備局において新しいリフォーム事業を行う予定はありませんが,今後市が抱える政策課題に対して,住宅リフォーム事業がその政策実現に資すると判断される場合は検討がなされるものと考えております。 以上です。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  2番目の県産材を使用したCLTの活用についての項,錦保育園見学会の対象者,またCLT普及促進事業について一括して御答弁いたします。 今回計画している見学会は,連携中枢都市圏形成に係る連携協約書に基づき,岡山市と真庭市が相互に連携する取り組みの一環であり,真庭市の地域資源であるCLTの販路開拓・拡大を目的に,岡山県や県内自治体職員及び設計者の方を対象に実施する予定です。 今後も,CLT建材の魅力PR及び活用を推進するため,設計者,施工者等に向けたセミナーの開催などの実施に向け,真庭市と事業の検討を行ってまいります。 以上です。 ◎大杉誠都市整備局長  同じ項,今後具体的な施設についてCLTの活用を考えているのかとのお尋ねにお答えします。 近年,保育園においては,広い空間の確保や建築コストの観点から鉄骨造で建築しておりますが,錦保育園の幼保一体化の施設整備においては,同等なコスト,機能に加え,工期短縮や断熱・遮音性能の室内環境の向上など,CLTパネル独自の特性を生かし,園児や保護者の方々に木のぬくもりや香りなどを体感していただけるものとして,県南地域の公共施設で初めてCLTパネル工法で建設を進めており,来年3月の完了を目指しております。 今後,具体的な施設での利用は決まっておりませんが,CLTパネル独自の特性を生かせる施設について,関係法令の規定,施設の設置基準やコスト面などを勘案しながら,積極的に採用を検討してまいりたいと考えております。 引き続きまして,イオンモール前の自転車走行レーンの改善についての項,順次お答えします。 まず,今回の交差点の改良の効果についてというお尋ねでございました。 先ほど議員から説明していただいたとおり,北行きの一番左車線で左折できる車というのが六,七台でしたが,今回の改良が行われることによって20台程度が左折可能になるということで,かなりの渋滞解消に効果があると考えております。 それから次に,バス停の改良について,イオンモールの土地を提供してもらったらどうか,それから下石井交差点の今回の工事にあわせて改良も行ってはどうかという御質問にお答えいたします。 市役所筋の岡山駅前交差点から大供交差点の間については,歩道の幅員3.5メートルの中に歩行者と自転車の通行位置を明示するとともに,車道には幅員1.5メーターの自転車レーンを設け,通行の安全と利便を図っております。 しかし,イオン前のバス停留所部分については,歩道に切り込みを入れてバス停車帯を設けているため,歩道の幅員が3メートルと狭くなっております。この解消を図るため,議員御提案のイオン側へ拡幅すること及びバス停車帯を広げることについては,イオン敷地と歩道に高低差があり,店舗からバス停へ向かう階段やスロープがあることや,イオン敷地内に道路に沿って設けられている歩行空間に大きな影響が及ぶことなどから困難であると考えております。 また,バスが車線にはみ出すことにつきましては,先ほど言いました年明けから着手する下石井一丁目交差点の改良工事により渋滞が緩和され,バスの運行環境も改善されると期待していますので,まずはその後の状況を見てまいりたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  中学校の武道場の整備についての項,一括してお答えいたします。 中学校からは,経年劣化による床修繕等の要望が例年二,三校程度出されております。随時対応しているところでございます。 また,中学校の武道場につきましては,全て耐震基準を満たしているところでございます。 今後の大規模な改修につきましては,岡山市公共施設等総合管理計画を踏まえ,学校施設の改修等について個別施設計画を策定する中で検討することとしております。 以上でございます。 ◎中原貴美岡山っ子育成局保育幼児教育担当局長  6番目,保育士の確保について一括してお答えいたします。 増加する保育ニーズに対応するためには,受け皿の整備とともに,保育の担い手である保育士の確保が必要不可欠です。厚生労働省が行った調査では,保育士資格を持ちながら保育士の仕事を希望しない主な理由は,賃金が希望と合わない,責任の重さ,事故への不安,休暇が少ない,休暇がとりにくいとなっており,保育士の就労環境の整備には,賃金の改善と勤務形態や仕事内容の見直し等による負担軽減が必要と考えております。 そのため,賃金面からは,国の保育士の処遇改善事業に加えて,岡山市独自の民間保育士処遇改善事業を本年度から実施しております。また,負担軽減のため,保育の周辺業務を担う保育支援者の設置事業や乳児保育のための看護師等加配助成事業等に取り組んでいるところです。 以上です。     〔38番楠木忠司議員登壇〕 ◆38番(楠木忠司議員)  どうも御答弁ありがとうございました。 それではまず,住宅リフォームの関係,今都市整備局長から答弁がなされました。本来の住宅リフォームはちょっともうできないと。新たなことについてはこれから協議を図っていくということで,先ほど3つぐらい事例を挙げて質問いたしました。その点についてどうなのかということを再度御答弁をお願いいたします。 気がつくところから順不同でやらせていただきますので,御答弁をお願いいたします。 LRTの関係,市長,先ほどなかなか県とのかかわり合いは難しいと。というのが,実は宇都宮市の例がございます。私も,宇都宮市に2回ほど行ってまいりました。3回ぐらい挫折しそうになったというんですよ。1回目挫折しそうになったのは,市長選が行われて,あっこの市長は佐藤さんとおっしゃる方なんですけれども,選挙で市長と対立候補というんですか,それが拮抗して佐藤さんが結果的には勝ったんですけども,そのときだと。だけど,市長は今回圧倒的な勝利なんで,そういったものはないと思います。 それからもう一つは,やっぱり県を入れているんです。県道につくるということで大分……,岡山市の場合はもう既に構想から14年ぐらいがたっているわけですよね。ほんで,宇都宮市はそこまでいっていない。しかしながら,もう着工されるということを聞いております。そういった意味では,県にも参加を依頼したらどうかと。これはもう同じ答弁だと思いますので,これだけはお願いしておきたいと思います。(「質問にかえて」と呼ぶ者あり)市長,答弁できたらしてください。(笑声)もうさっきは県を入れるつもりはないとはっきりおっしゃっているんでね。(「大丈夫,大丈夫」等と呼ぶ者あり)ああ,そうですか,ほんならお願いいたします。 そういったことで,LRT,これももう長年のことでありますので,この4年間,特に3月までが一つの大きな山場ということでございますので,ぜひ頑張っていただきたい。私もJRのほうで,JR西日本もしゃんとせえということは言っていきたいと,そのように思っております。 それから,武道館の関係で先ほど教育長から答弁がなされました。 武道館をめぐっては,先ほど要望が二,三件上がっていると。私の手元にも要望書が,吉備中学校の関係……,これ吉備中学校の場合には,陵南小学校区と吉備小学校区がありますので,2つの連町,それからきょうも多分傍聴に来られとると思うんですけれども,柔道スポーツ少年団,そこの名誉団長の方から上がっておりますので,この点について,どうかもう一度よろしくお願いしたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  まず,私も宇都宮市の例はよく知っています。佐藤市長もよく存じ上げておりますし,この前の選挙の様子もよく承知しているところです。 岡山市と宇都宮市の決定的な差は何かというと,岡山市は政令指定都市であり,宇都宮市はそうではないと。したがって,岡山市の場合は,県道も全て市が管理していきます。そういう面から見て,県というのは余りこのプロジェクトに関してはかかわり合いがないということであります。 総社市が全くかかわらないかどうかについては,ここで余りコメントする必要はないと思いますが,総社のほうからも今特段来ておりませんので,我々として,今県に入っていただく少なくとも必要はないかなと思っております。 今,3者の関係,非常に厳しい状況になっております。JR西日本に対しての実力者であります楠木議員もよろしくお願い申し上げたいと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  繰り返しの答弁になりますが,個別施設計画を策定する中で,学校施設の改修等について検討してまいるということで御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  住宅リフォーム,介護保険の住宅改修やすこやか住宅リフォームについてのお尋ねでございますけれども,現在の介護保険の住宅改修やすこやか住宅リフォームについては,適切な運営をしっかり進めてまいりたい,そして周知とかに努めてまいりたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で楠木議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして東議員。     〔1番東毅議員登壇,拍手〕 ◆1番(東毅議員)  皆さんこんにちは。日本共産党岡山市議団の東毅です。 傍聴においでの皆さん,おいでくださりましてありがとうございます。 さて,私は,さきの8月議会で車椅子の方が傍聴に来られたことを挙げて,傍聴に当たっては職員の方が車椅子を持って階段を上がらなくちゃならないということを指摘させていただきました。このたびリフトをつける方向で検討するということです。座った姿勢,座位を保てることが必要なので,本当ならエレベーターが一番いいのですが,重要な一歩であり,前進だと思います。 市民に開かれた岡山市議会,岡山市政へさらに力を出し合うことを求めて,一問一答形式にて質問に入ります。 1,A型事業所について。 障害者の方が最低賃金を得て働く就労継続支援A型事業所について,8月議会に続いて質問します。 先月,広島県内の一般社団法人しあわせの庭が運営するA型事業所2カ所が破綻しました。112人が職を失い,リストカットしたという声が寄せられるなど,深刻です。倉敷市で破綻したあじさいグループは,私が聞いたところでは,役員の生命保険料が合計で年間1億円に上るなど,あり得ない経営だったと言います。 真面目に事業を行うA型事業所の努力を台なしにするのがあしきA型です。国からの補助金,これは障害者1人当たり1日5,840円の自立支援給付金,3年間で240万円の特定求職者雇用開発助成金(特開金)などを目当てに障害者を囲い込んでいます。国が支給の基準を厳しくしてからは,撤退するところが出ています。 岡山市も,対岸の火事ではありません。岡山市でも危ない事業所があると聞いています。国は,自治体がA型事業所の決算書や生産活動明細書を公開するよう通知しています。しかし,岡山市を初め県内の公開はゼロです。適切な監査や指導,情報公開が必要です。 質問ア,A型事業所に対して,自治体間での協議,情報共有が必要ではないですか。 質問イ,撤退や破綻の危険のある事業所の把握や指導監査はどう行いますか。 質問ウ,市が障害者事業の情報公開を行わない理由は何ですか。 事業所廃止の際には,障害者総合支援法第43条第4項にあるとおり,希望する方に必要な障害福祉サービスを継続できるようにしなくてはなりません。あじさいグループでは,就労を望みながら職が決まらない方が先月末でも40人に上ります。しあわせの庭に至っては,自治体への廃止届が,あろうことか口頭でした。繰り返させてはなりません。 質問エ,障害福祉サービスの継続的な確保が不十分な廃止届への対応はどうされますか。 質問オ,口頭での廃止の届け出は許されないということでよろしいでしょうか。 山陽新聞の連載では,指導監査に当たる自治体の体制の不備を指摘しています。来年度,倉敷市は,体制の充実を行う予定です。国は,8月9日に新たに指定障害福祉サービス事業者への通知を出しました。必要な体制をとり,厳密に実施することを求めます。 質問カ,事業者指導課の人数と担当する事業所数は全部で幾つですか。 質問キ,国の通知を受けて,指導監査のあり方をどう変えますか。 県は,A型事業所の経営者を対象にしたセミナーや中小企業診断士による経営診断を行う補正予算290万円を計上しました。岡山市は対象外ということです。 質問ク,県の行う経営セミナーや経営診断の補助の対象に岡山市内の事業所も含めることを求めませんか。 質問ケ,県の施策のいかんにかかわらず,岡山市でも県と同等の経営支援を行いませんか。 A型事業所の中には,タイムカードがないばかりか,働く障害者自身が出勤簿に判こをつけない,事業者が押している事業所があるという訴えを伺います。 質問コ,出勤簿のつけ方の改善は行われますか。 2,投票率低下に対して。 10月1日投票の岡山市長選挙の投票率は28.35%,過去最低の投票率でした。市のホームページによると,市長は,投票翌日の記者会見で以下のとおり述べられました。 28.35ですけれども,逆にその数字が小さいこと自身,ある面,私の今までのやってきたやり方について大きな異論はないんじゃないかというように私自身は思ってます。 これは,反対候補への投票以外はみずからへの信任だという理解が可能なお言葉です。投票に行かない,行けない理由を見据えた上での適切な働きかけを求めます。 質問ア,投票に行かなかった方は異論がないと市長が判断される理由は何ですか。 質問イ,投票率の低下について肯定的に受けとめる側面はありますか。 質問ウ,投票に行かない,行けない原因に何があると考えますか。 市長選挙では,岡大,山陽学園大学・山陽学園短期大学のキャンパス内で期日前投票が行われ,好評でした。ただ,有権者に郵送された投票所入場券には,この期日前投票所の案内はありませんでした。大学内での期日前投票所はどの選挙でも行える保障がないことが開始前の困難さの理由に挙がっておりました。そして,今回,総選挙では大学内の期日前投票はできませんでした。どの選挙でも行うことが理想ですが,できない場合はあるものと割り切り,投票場所や日程の充実に取り組んでいただきたいです。 また,市外にいる学生などへの不在者投票の請求には迅速に対応していただきたいです。 質問エ,岡大,山陽学園大学・山陽学園短期大学の期日前投票所の案内を投票所入場券に書きませんか。 質問オ,大学の期日前投票所が総選挙でできなかったことで何か不都合はありましたか。 質問カ,市内に住民票のある人から不在者投票の請求が来た場合,何らかの調査や審査を行うのですか。 質問キ,インターネットからの不在者投票の請求を受け付けるようにしませんか。 学校現場での模擬投票はやり方の一つですが,政治を自分の暮らしにかかわって考えられる主権者を育てる教育が必要です。政治について,若い人が自由に話し合える環境が必要ではないでしょうか。 質問ク,教育委員会は,学校現場でどのような主権者教育を行っていますか。政治に対して問題意識を持てるようにすることはできていますか。 3,災害に強いまちづくりについて。 6月議会に続き,災害時のトイレについて質問します。 マンホールトイレは,仮設トイレより設置が簡単で,段ボールトイレよりはるかに容量が大きい利点があります。しかし,岡山市のマンホールトイレの備蓄は,6月時点で4基です。全国のマンホールトイレの配備状況は約7,000人に1基,岡山市は約18万人に1基で,明らかに少ないです。学校などの避難所への整備の要望を伺っています。 質問ア,避難所のトイレの数の基準と準備状況はどうなっていますか。 質問イ,現在マンホールトイレ設置が可能な場所はどこで,今後はどう整備しますか。 木造家屋の耐震改修に最大80万円の耐震改修補助金がありますが,一旦全額を払わねばなりません。一方,名古屋市や大阪市,堺市,新潟市などでは,直接業者に支払う代理受領制度を行っています。耐震改修促進計画の耐震化率目標,平成32年度末95%をやり切る上で有用ではないでしょうか。 質問ウ,木造家屋耐震化の残りの目標戸数,昨年度の耐震改修補助金の枠と利用実績はどれだけですか。 質問エ,耐震改修補助金を直接業者に支払う制度にしませんか。 議場にお配りしている資料をごらんください。 国は,大規模な盛り土で造成した宅地の調査と崩落対策を求めています。倉敷市は,既にホームページ上で第1次調査結果の地図などを公開していますが,岡山市はこれからです。 質問オ,大規模盛り土造成地の滑動崩落対策のスケジュールはどうなっていますか。 質問カ,調査結果の大規模盛り土造成地の場所は公開すべきと考えますが,どうですか。 以上で1回目の質問とします。 御答弁よろしくお願いします。(拍手) ○宮武博議長  質問の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午前11時59分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○宮武博議長  午前中に引き続き会議を開きます。 当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,東議員の質問にお答えいたします。 投票率低下に対して。投票に行かなかった方は異論がないと判断する理由,投票率低下について肯定的に受けとめる側面はあるか。 東さんは,みずからの選挙で投票数は多いほうがいいですか,少ないほうがいいですか。(発言する者あり)ね,多いほうがいいでしょう。多いというのは,何で投票数の計算ができるかというと,全体の投票数掛ける得票率なんですね。私,そして46人の皆さん方,投票率が低くていいと思っている人は多分誰もおられないと思いますよ。 私は,この28.35%という投票率が低かったんで,会見でさまざまな見解を求められました。1つには,今質問でおっしゃった,大きな異論はないんじゃないかというようなことを申し上げています。でもね,これ私,10月2日の記者会見の様子ということなんで,改めて見てみました。そうすると,この後に投票率のアップの必要性を述べています。どうしてここでその記述はないんですかね。フェアじゃないですね。そして,数日前,共産党を代表されての林さんの質問のときにも私はその旨を申し上げました。確かに場外で言われたことに対して答えただけなんです,そこは。でも,そこでも私は,その民主主義の基本である投票行動,これは必ずきちっとやってもらいたい,多くの方に行ってもらいたいという話をした旨を述べました。数日後の質問で,なぜここだけが抜けているんですかね。フェアじゃないと思いますよ,それ。何か反論があれば,後でお示しください。(笑声) 異論はないと判断する理由というのは,私も,ここにいる多くの同志と一緒に選挙戦を戦いました。多くの方,1万人を超えるぐらいの方とお話しさせていただきました。そのときの私の感触,そしてもちろんメディアのさまざまな調査も報道されています。そういったところから,私としてはこのように判断させていただいたところであります。これについても,必要があれば再質問してください。 よろしくお願いします。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  A型事業所についての項,順次お答えします。 まず,自治体間での協議,情報共有についてですが,A型事業所の中には,市あるいは県の範囲を超えて,広い範囲で複数の事業所を展開する法人が運営するものもあることから,法人全体のサービス提供状況や経営状況の把握を含め,必要に応じて関係する自治体間で協議を行い,情報を交換し,共有しています。 次に,撤退や破綻の危険のある事業所の把握や指導監査についてですが,全ての事業所の経営状況をつぶさに把握し,撤退や破綻を予想することは困難ですが,利用者や従業員からの通報等で撤退や破綻の危険を確認した場合には,臨時に,あるいは複数回指導監査を行い,関係書類の提出を指示し,適正な事業運営を指導するとともに,希望する方には必要な障害福祉サービスが継続して提供できるよう指導してまいります。 次に,情報公開についてですが,岡山市では,事業所に対し,貸借対照表や事業活動計算書,主な生産活動の内容等をみずからのホームページで公表するよう促しているところです。平成30年度には,国が障害福祉サービス等の情報公表制度を創設しますので,そのときにはインターネットを通じて利用者にわかりやすい情報を伝えるよう取り組んでまいります。 次に,障害福祉サービスの継続的な確保が不十分な廃止届への対応についてですが,事業の廃止後も利用者が引き続き必要なサービスが受けられるよう,障害者総合支援法では,廃止の日の一月前までに廃止届を提出し,利用者が継続して利用できるサービスを確保する義務が課せられています。廃止届の提出の際には,法にのっとって,現にサービスを受けている者の氏名,希望サービス,異動先サービスを記載したリスト,面談記録等,障害者に対し責任ある対応を図ったことが確認できる書類を提出させ,利用者が継続して必要なサービス提供を受けられる先を確保するよう指導してまいります。廃止届が提出された後も同様に,受け入れ先の確保に向けて指導してまいります。 次に,口頭での廃止届についてですが,国の施行規則には,事業を廃止しようとするときは届け出なければならないとあることから,岡山市としては書面での廃止届の提出を指導します。 次に,事業者指導課の人数と担当する事業所数ですが,平成29年4月1日現在,指定障害福祉サービス事業所を指導する事業者指導課障害事業者係は,係長以下5人です。担当する事業所数は776です。 次に,国の通知を受けて指導監査のあり方をどうするかというお尋ねですが,今回の国の通知で加わった自然災害を含んだ非常災害への対応を含め,岡山市では従来から自主点検表を活用し,主眼事項,着眼点を確認しながら指導監査を行っております。 次に,経営セミナー,経営診断,経営支援などの岡山県との協力については,公明党を代表されての松田議員に御答弁したとおりです。 次に,出勤簿のつけ方についてですが,事業者が勝手に利用者の同意なく出勤簿に押印するのは適切ではありませんので,そのような情報があれば指導してまいります。 以上です。 ◎谷利雅喜選挙管理委員会事務局長  2,投票率低下に対しての項,市長答弁以外についてお答えいたします。 選挙に行かない,行けない原因は何にあるかとのお尋ねにお答えします。 公益財団法人明るい選挙推進協会が平成29年3月に公表した資料の昨年執行された参議院議員通常選挙の国民意識調査によると,投票に行かなかった理由としては,「選挙にあまり関心がなかったから」27.1%,「仕事があったから」25.0%,「政党の政策や候補者の人物像など,違いがよくわからなかったから」24.6%等となっております。また,行けない理由は,急な予定が入った場合や急病になった等の理由が考えられますが,参考となる調査等も行われていないため,特定した要因をお答えすることはできません。 次に,大学で行う期日前投票所の案内を投票所入場券に書かないかとのお尋ねにお答えします。 投票所入場券には,投票日当日の投票所の地図を初め,通常行われている期日前投票所の案内や有権者名簿の登載ページ等,数多くの情報を記載しており,紙面には限りがございます。また,大学に期日前投票所を設置する場合は,「市民のひろば おかやま」に掲載するとともに,市政記者クラブへの資料提供,地元町内会では回覧板により周知をお願いしているところであり,現段階では大学で行う期日前投票の情報を投票所入場券に記載することは考えておりません。 次に,大学で行う期日前投票所の設置が衆議院議員選挙でできなかったことに関する不都合はあったかとのお尋ねにお答えします。 今回の衆議院議員選挙は,スケジュールが非常に厳しい状況であったため,大学を活用した期日前投票の実施は行うことができませんでした。今のところ,このような状況に関し,有権者の方から特に苦情や具体的な御意見は伺っておりません。 次に,市内に住民票のある方から不在者投票の請求があった場合,調査や審査は行うのかとのお尋ねにお答えいたします。 不在者投票は,公職選挙法第49条の規定により,区域外に滞在し,当日投票所に行くことができない等に該当する場合や,重度の障害があり,事前に証明書の交付を受けた方ができる郵便などによる場合や,指定された施設で行うことができる等の場合に行うことができるとされています。 いずれの場合でも,法に定められた事由に該当するかどうかの判断が必要になることから,選挙人から不在者投票の請求があった場合は,不在者投票事由に該当するかどうか,申請書等の内容確認をさせていただいております。 次に,不在者投票のインターネットでの請求を受け付けるようにしないかとのお尋ねにお答えします。 不在者投票は,そのやりとりを主に郵便で行っているため,投票できるまでにある程度の時間が必要となります。このことは,投票率が上がらない要因の一つであると考えており,その導入に向け,費用対効果も含めた検討を行いたいと考えております。 以上でございます。 ◎菅野和良教育長  同じ項,主権者教育の内容と政治に対する問題意識についてのお尋ねにお答えいたします。 学校教育では,発達段階に応じて,社会科を中心に選挙の意味や意義,地方自治について学習を行っております。 また,中学校の社会科公民的分野で,より住みやすい岡山市にするためにはどうすればよいかなどをテーマに生徒同士が話し合うことで,問題意識を持って学習に取り組むことができていると考えております。 なお,岡山後楽館高校では,通常の授業に加え,選挙管理委員会からの出前授業を受けるなどして,主権者としての意識の高揚を図っているところでございます。 先週,またきょうの午前中も生徒の方が本会議の傍聴に訪れていますが,これもこうした取り組みの一環でございます。 以上でございます。 ◎田中利直危機管理担当局長  3番目の災害に強いまちづくりについての項,避難場所のトイレ数の基準と準備状況についてお答えいたします。 岡山市では,南海トラフ巨大地震が発生した際に想定される避難者数をもとに,100人当たり1基として段ボールトイレを1,160基,さらにマンホールトイレ用便座を4基備蓄しておりますが,平成28年に内閣府が示した避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインで,災害発生当初は約50人当たり1基が望ましいとされたところから,岡山市備蓄計画の見直しにあわせ,避難所のトイレのあり方について検討する必要があると考えています。 以上です。 ◎大杉誠都市整備局長  同じ項について順次お答えいたします。 まず,木造家屋耐震化の残りの目標戸数,それから昨年度の耐震改修補助の枠と利用実績についてお答えします。 平成32年度末までに住宅の耐震化率を95%にするためには,おおよそ1万8,000戸の木造住宅を耐震化する必要があると推計しております。耐震化率の向上には,耐震改修以外に住宅の新築,改築,除却などの件数が大きく影響しますが,引き続き耐震改修促進に努めてまいりたいと考えております。 なお,昨年度の木造住宅耐震改修補助においては,補助枠45棟分のうち11棟の利用がありました。 次に,木造住宅耐震改修補助金を直接業者に支払う制度にしてはという御質問です。 補助金を直接業者に支払う代理受領制度は,補助事業者である市民の皆様の耐震改修時の経済的な負担を減らすなど,より利用しやすい制度であると考えております。本市としても,既にこの制度を導入している他都市の事例を参考に検討していきたいと考えております。 それから最後に,大規模盛り土造成地の滑動崩落対策スケジュールについて,また調査結果の公表について,一括してお答えいたします。 本市では,大規模盛り土造成地マップの作成に向けて,今年度盛り土造成地の位置を抽出するための予備調査を行っており,来年度は,その結果をもとに,盛り土造成地個々の規模等を把握するための第1次調査を予定しております。 なお,大規模盛り土造成地マップの公表については,この調査終了後,平成30年度末をめどに,「市民のひろば おかやま」及びホームページ等で行うこととしております。その後,対象となった盛り土造成地の安定性等についての第2次調査を行い,大地震時に変動のおそれがある箇所が存在する場合には,滑動崩落防止事業の検討を行うことになります。 以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  同じ項,マンホールトイレについてですが,現在,地域防災拠点である西大寺緑花公園内で設置可能となっており,また岡山西部総合公園(仮称)にも整備することとしています。 次に,今後の整備予定ですが,下水道整備済み区域内の避難所をモデル地区として1カ所選定し,来年度設計,その後マンホールトイレ設置用の管渠を避難所敷地内に新たに布設する工事を行い,マンホールトイレを設置する予定としています。その上で,整備に向けた課題などを検証するとともに,本格設置に向けて関係部局と協議を行っていきたいと考えています。 以上です。     〔1番東毅議員登壇〕 ◆1番(東毅議員)  御答弁ありがとうございます。 一問一答形式ですので,まずはA型事業所について質問させていただきます。市長,済いません,もうちょっと待っていてください。 それで,1回目の質問のときに,国が出した通知について紹介させていただきました。ここでは,基本方針ということで,着眼点ということでいろいろ指摘がされています。例えば,利用者の意思及び人格を尊重して,利用者の立場に立ったサービスができるようになっているかとか,あと知識及び能力の向上のために必要な訓練を行うようにすることなどが書かれております。うったては,とにかく利用者の立場に立った運営になっているかということを見ることになっておりますが,どうやって推進するのでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  着眼点の項目を見て,その内容の就労支援ができているかというのは,書類,それから従事者からの聞き取り調査などで行っております。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  実際にその事業をやっている方から出される書類や聞き取りということで,事業をやっている方からの話でしか対応できていないのではないかと思っております。利用者の方についてはどのような調査,働きかけを行っているでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  事業所に行きますので,その利用の状況などを見る中で把握したり,それからそれ以外に情報の提供などがあるときにはそれをお聞きし,参考にして指導監査に努めております。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  実際にあるA型事業所を利用されている方から伺ったことではあるんですが,事業所の職員は利用者をばかにしているんだといったことだとか,農作業が仕事なんだけれども,もう昼のちょっとした時間に来るだけで何の指導もないというお話なども伺うところです。同時に,障害がある中で最低賃金が出る場ですので,そこのところで,とにかく働けないと困るからなかなか物が言えないといったことも伺う状況です。 声を上げにくい状況に利用者の方が置かれていることも配慮しながら,厚生労働省が出した通知は,変わったところは防災のところではあるんですが,主眼事項,着眼点として改めて強調して出されているわけですので,その精神をきちんと守る立場で,事業者への指導のあり方を改善させていく必要があるんではないかと思いますが,いかがでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  引き続き利用者の方の利用がきちんとなされるよう,適切な運営を指導してまいります。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  変わるという話ではないということで,今のままでは利用者の立場に立ったA型事業所の運営ができるのかどうか,ちょっと監査指導のあり方について不安を感じているところです。 それで,1回目の質問のときに,撤退,破綻の危険のあるところについて指導監査をどう行うかといったところで,適切に対応していくということでお話がありました。現在,何らかの対応をとっているんでしょうか。言えますか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  経営改善計画書を提出させて,計画的に事業所を実際に回りまして,事業の状況を確認し指導しております。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  ここについては,具体的にどこが危ないとかという話を伺っているところでありますので,表に出せない情報もあるかとは思いますが,とにかく首を切られて行く場所がなくなるという方が岡山市において出てこないように対応していただきたいと思っております。 廃止届については書面でということで,あと書類の不備があるときには指導するということでありましたが,明確にその書面に不備があれば,きちんと書くように指導して差し戻すということはあり得るんですか。とにかく受け取ってから,その上で指導に当たるということになるんでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  廃止の前提としまして,利用者の方が継続的にサービスを受けられるということの確認ができないといけませんので,そこのところが全く確認できないようなものであれば,廃止届としては認められないものじゃないかなと思います。 ただ,その辺がきちっと確認できるようなものであれば,それは廃止届として受け付けさせていただくものと思います。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  ごめんなさい,よく聞き取れませんでした。認められないものであっても受け付けはするということですか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  その内容を確認する中で,利用者の継続的な利用が確認できる廃止届であれば,それは受け付けさせていただくということでございます。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  撤退の可能性のある事業所のXデーがいつかみたいな話もうわさでは出ているところです。もう出てきたときに突然慌てるような形ではなくて,きちんと備えて,利用者の方の働く場所を確保する立場で対応していただきたいと思います。 あと,岡山市の体制で言いますと,事業者指導課の障害事業者係は,5人で776の事業所を見ておられるということですが,これは見る上で多過ぎませんか。今の時点で,人員の強化が要るんじゃないんでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  障害福祉サービス事業所の数は非常に多く,ふえております。今は5人と申し上げましたけれども,効率的に運営するとともに,ほかの部局,特に障害福祉課のほうも実際に現場の調査などにも協力して当たっておりますので,そのあたりは柔軟にきちんと対応していきたいと思います。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  障害福祉課のお話がありました。障害福祉課は保健福祉会館の中にあるんですが,事業者指導課はKSB会館ビル,外の建物の中にあるわけです。連携しながらやっていくという上で,その場所の面で非常に問題があるんじゃないかなと思っております。例えば,A型事業所の問題で市にかけ合った障害者の方から伺ったんですが,たらい回しのような目に遭ったわけですよ,これはあっちだ,それはうちだというので。事業者指導課と障害福祉課の間を何往復かされたということなんですが,その方は脳に障害があって,片側の視界がない方だったんです。交通量の多い信号を渡るのは非常に危険だというお話も伺いました。 たらい回し自体があってはならないことですが,庁舎内の連携を図る上でも,あと相談事に親身に乗る上でも,その場所についての問題意識はないでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  今執務室の場所についての質問でございましたけれども,実際に利用者の方に,今東議員おっしゃられたようなたらい回しのようなことがあってはいけないと思いますので,そのあたりはきちんと連携をとれるように行っていかないといけないのかなと思います。いろんな制約があって,場所が離れたところに執務室を設けざるを得ない状況になっておりますが,そこは運営の中で,市民の方に不利益のないように十分努めていきたいと思います。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  かかわりの深いところが離れたところにあるということ自体がやっぱり問題じゃないかなと思っておりますので,指摘させていただきます。 あと,体制の強化という点では,倉敷市では,新たに室をつくり,また中小企業診断士を担当職員に入れるということです。岡山市でもそういう改善などを行うことはできないでしょうか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  中小企業診断士というわけではないんですけれども,経営の相談窓口についての情報提供は今でも行っております。倉敷市で中小企業診断士をということでございますので,必要性については今後検討してまいりたいと思います。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  あと,経営支援について,県とやっていくということで御答弁されたわけですが,県は11月補正でやるんですが,岡山市はいつやるんでしょうか。来年度ということで,おくれてやるんでしょうか,いかがですか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  岡山市としても,できる範囲で早期に,できるだけ今年度中には対応していきたいと思います。 岡山県のほうから共同で事業を開始することができるよというお声がけもいただいておりますので,そのあたりは検討してまいりたいと思います。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  わかりました。県の事業でやることになっていて,岡山市でもやってくれとお願いさせていただいておりましたが,いち早く取り組んでいただきたいと思います。 それで,次の投票率の件に移ります。 市長,御答弁ありがとうございます。 投票率について記者会見で述べられた件はわかっていたのですが,投票率低下に対してということで,投票率を上げなくてはならないことはもう絶対的な前提条件だと思って質問に入れさせていただいたんですが。 ただ,その前段のところで,投票率が低下したことについて,実績を評価するということになるんじゃないかなと答えられて,次に,おかしいぞという方が多ければ投票所に行かれるんじゃないかなと言われたことが,投票率が高くなくてはならない,下がることが問題だということと少し矛盾するのではないかということをちょっと危惧して質問に入れさせていただいたんです。 この言葉だけ切り取って読むと,投票に行かないことは信任だという趣旨にも読めるんですが,どう理解したらよろしいでしょうか。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  まず,翌日の会見についてもし読んでいただいている,そしてきちっと認識されていれば,2番目の問いはないんじゃないですか。投票率の低下について肯定的に受けとめる側面はありますかという質問は私はないんじゃないかなと思います。私は,決して肯定的に捉えていないわけですから。読まれましたよね。(「ええ」と呼ぶ者あり)というふうに答えているので,まずこういう問いが出てくること自体,そして切り取った文章が書かれていること自体,フェアではないと私は思いますよ。 そして,なぜこの前段の部分を私が述べたのか,これは御存じのように,選挙当日から多くのメディアから質問を受けます。この28.35%に対して,投票率のアップだけじゃなくて,低かったということに対して,みずからの4年間の評価をどう考えているのかという,正確な表現はちょっと覚えてはいませんけれども,そういった議論にもつながっていくようなものとして私は質問を受けとめて答えておりました。 もう得票率が出ていたかどうかよくわかりませんけれども,少なくともこの翌日には得票率は出ていました。そうなると,通常の選挙というのは,当然今の体制に対して反対していくというような方もある程度は出てこられます。そこはやむを得ないところもあるわけですけれども,私はそれもできるだけ上げていきたいとは思いますけど。というようなところから考えていくと,8割を超える皆さん方が投票していただいたということもございます。そして,その前の14日間,大勢の市民の方にお会いしました。その中での一人一人の方の話を総合していくと,大きな面では評価していただいていると思い,トータルとして,今お話ししたように,ここで言う大きな異論はないんじゃないかなと思ったので,そういうコメントをさせていただいたところであります。何も矛盾はないと私は思います。 ◆1番(東毅議員)  投票に行かない方の中にも,その現状には満足していないんだけれども,どちらかを選べと言われてもどちらも選びようがないだとか,あと,不満はあるんだけれども投票に行かない理由として,面倒くさいとか,仕事があるとか,そういう理由で行かれない方もおられたかと思うんです。ですから,現状に対して批判的な思いを持っている方にとっても,投票しないという行動は大いにあり得ると思っているんですが,市長は,もうとにかく記者会見の場では,おかしいぞという方は投票所に行かれるという中身でお話をされているので,それは実際とは違うんじゃないかということを感じているんです。いかがでしょうか。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それは,市民の方いろいろおられると思いますよ。それを決して否定しているわけじゃありません。行かれなかった方でも,現在の市政運営に否定的な方もおられるでしょう。それをぜひ肯定的な形で変えていかなければならないと思いますよ。それは,先ほど選管の事務局長が話したように,突発の用事があって行けなかったという人もおられるでしょう。それを否定は全くしていません。ただ,会見の一つの問いの中で,どこまで分析し,答えていくのか,そういうところまで全て整理して答えるということは,なかなかそれは難しいんじゃないでしょうか。 私としては,この28.35%,これを上げていかなければならないが,しかしながらその得票率が8割を超える,そして全体の空気の中から大きな異論はないんじゃないかと申し上げたところであります。決して矛盾もしていないし,今御指摘のあった点を否定しているわけでは全くないわけであります。一つの会見の中でどこまで分析し,事前に指摘がされているということであれば,質問が出てきているということであれば,もう少し分析をしてやるということもあるでしょうが,私の思いとして,そこでは2つを申し上げたということであります。それ以上のことではありません。 ◆1番(東毅議員)  投票率の低下に対して上げていかなきゃならないというのは,本当に本腰を入れて取り組まなくてはならないことだと思っているのと,28.35%というと,危機感を持たなきゃならないと思っているところです。 そういう中で,異論がなければ信任という側面があったり,異論があれば投票に行くんじゃないかということになったら,一定その投票率が下がった中身についても,現状に満足しているという肯定的な側面がいうと出てくるということについて私は危惧しております。投票率の向上のためにとにかく本腰を入れて取り組むという立場で臨みたいということを考えております。 さて,時間がない。不在者投票についてです。 再来年の参議院選挙のとき,もう高校3年生の方はみんな,岡山市で投票するわけですが,どこか別の場所に行っている可能性もあります。こういう方に対して,不在者投票の制度があることをきちんと伝えていくことが投票率を確保する上で必要ではないかと思っておりますが,何か取り組みはされるでしょうか。 ◎谷利雅喜選挙管理委員会事務局長  高校卒業時の不在者投票についての周知という御質問でございます。 高校を卒業する時期を捉えまして,選挙全般のことを扱った「マンガでわかる」投票ガイドブックの配布を予定しておりまして,その中で不在者投票制度の説明として,当日投票できないときはどうするのという項目を設けて説明させていただいております。 以上です。 ◆1番(東毅議員)  不在者投票の請求について,住基と選挙人名簿の確認以外で何か行うものはあるんでしょうか。 ◎谷利雅喜選挙管理委員会事務局長  基本的には住基と選挙人名簿と不在者投票事由の申請書の中身を確認させていただいて,そごがなければそれは手続をとらせていただいております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で東議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして二嶋議員。     〔17番二嶋宣人議員登壇,拍手〕 ◆17番(二嶋宣人議員)  皆様こんにちは。自由民主党岡山市議団の二嶋宣人でございます。 傍聴席の皆様こんにちは。本日は大変お忙しい中,この岡山市議会に足をお運びいただきまして,本当にありがとうございます。 今回の11月定例市議会の個人質問では,大森市政2期目の重点的な課題として,4つの質問をさせていただきたいと思います。 それぞれの質問に関連性もある内容でありますけれども,2問は総括的なもの,残りの2問は少し各論に重きを置いた内容となっております。大森市長初め所管の担当局長の皆様におかれましては,わかりやすい答弁をお願いしたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 1,計画的な行政の執行について。 国,地方公共団体などの行政機関は計画行政が本分であります。計画的に行政を進めることは,変化の激しい時代には,言うはやすしで,当局の皆さんは大変御苦労をなさっていることと思います。一方で,このような時代だからこそ,財政計画も含め,計画的に推進しなければならないと思います。第六次総合計画は,計画行政そのものであり,計画期間やKPI手法による評価も公表するようになっています。 さて,計画行政を語る上で,現在はこの総合計画の進捗状況が評価の目安となるわけですが,総合計画の整理だけではおさまらない,まちづくりに直接大きな影響を与える事業があります。とりわけ地元住民や再開発にかかわる利害関係者など多様な主体がかかわる事業等が該当すると思いますが,基準値などに加え,プロセスの正当性が大事とも言われています。 先日,ある会合で,熊本の大西市長は,熊本の復興シンボルとなる熊本城ホールを平成31年夏ごろまでに完成させ,文化が逃げるまちから文化を呼び込むまちへと力説されていました。この事業による市の持ち出しは約283億円に上りますが,最後は政治家としての市長の英断と責任であります。大森市長が取り組んでおられる待機児童の解消はこのような考えに近いのではないかと思うところであります。 そこで質問します。 (1)KPI手法は市民から見ると非常にわかりにくいと思いますが,将来的には外部の専門家が評価するなど,工夫する余地はありませんか。 (2)市民の関心の高い大規模事業等については,進捗のプロセスを公表し,市民の意見もお聞きしながら理解を得るべきだと思います。一部の有識者だけが意見を述べる仕組みでは,市民合意からかけ離れていくのではないかと懸念していますが,市長のお考えをお聞かせください。 (3)路面電車の乗り入れ,吉備線のLRT化はお尻を決めるべきではないかと思います。その是正も含めて,市長のお考えをお聞かせください。 2,コンパクトでネットワーク化された快適で多様なまちづくりについて。 私の地元では,ことし6月から岡山駅と一宮・高松方面を結ぶ民間バスの運行が大きく減少しました。さまざまな報道で,我が国全体の社会的な課題として取り上げられておりますが,人口減少が進めば,公共交通の存続は容易ではありません。平成28年度末で一宮地区の高齢化率は30.2%,高松地区は29.4%,足守地区は38.8%となっており,今後高齢化が加速することで,運転ができない,代替の手段がない,買い物や病院が身近にない,徒歩による行動範囲が狭くなるなどの課題が浮き彫りになってくると思われます。このような状況を鑑みると,自宅からスーパーや病院,また自宅から駅やバス停など,いわゆるラストワンマイルの移動手段確保が急務であります。 そこで質問します。 (1)ラストワンマイルの移動手段確保に対し,行政としてとり得る政策をどのように認識していますか。 (2)現在迫川地区で運行されているデマンドタクシーはラストワンマイル解消の対策の一つとして有効だと思われます。千種地区,角山地区,馬屋上・野谷地区,牧山地区では,地元検討組織が設置され,運行計画の検討に着手していますが,デマンド交通の方向性をどのように認識していますか。また,超小型モビリティーについても方向性をお示しください。 (3)岡山駅におけるバスの利便性向上についてお尋ねいたします。 現在,岡山駅東口広場からは,1日約1,200便の路線バスを6つのバス事業者が運行させていますが,バス路線の経路がわかりにくい状況です。また,乗り場の表示が目立たず,位置がわかりにくい状況にあります。このため,バス路線や乗り場の位置を一目でわかるような工夫をすべきと考えますが,御所見をお聞かせください。 次に,吉備線のLRT化についてお尋ねいたします。 市長は,事業費について精度を一層上げることなど,本年度中にめどを立てる方針を示されました。私も早期実現を期待している一人ですが,そもそもなぜLRT化するのか,沿線地域のまちづくりを含めたグランドデザインの構築をどう考えているのかなどといった市民の声も伺っています。市民への周知,説明と理解が進んでいるようには思えません。 そこで質問します。 (4)平成28年5月以降,岡山市長,総社市長,JR西日本岡山支社長による会談が開催されていない状況から,話し合いは難航していると考えてよろしいですか。構想全体の進捗状況をお聞かせください。 (5)市長は,吉備線沿いのまちづくりにLRTが有効と考え,再び検討することに至ったものと認識しています。沿線地域,岡山市全体のまちづくり,JRの相乗的な効果など幾つかの視点から総合的に判断されたのだと思いますが,改めてこの点についての認識をお聞かせください。 3,市長選挙を振り返って。 市長は,選挙期間中,多くの地域を回り,たくさんの市民の生の声を聞かれたと述べておられます。我々市議会議員も同様のことですが,市役所から見る地域課題と住民が感じるさまざまな不安には少しギャップがあるように感じられます。 2期目の当選後には,周辺地域の振興,活性化を重要課題の一つに掲げられ,さきの提案理由において,合併特例債を積み立てた35億円を活用すると述べておられます。中山間・周辺地域の課題は,高齢化,人口減少や過疎化が追い打ちをかける全国津々浦々で深刻なものとなっていますが,成功モデルが確立されたという段階ではありません。 さて,国は,現在地方創生を推進していますが,振りかえると,20年前から地域振興,活性化などの施策を講じてきたわけですが,大きな政策として,構造的なところに着眼しないと目的と手段が乖離することは当然の摂理であります。 一方,民間は,人口減少による競争激化などで懸命にビジネスモデルを模索しているわけですが,例えば周辺地域において,介護事業者による一般客の送迎サービス,スーパーや通信事業者による食材等の宅配サービスなど,生き残りをかけた新ビジネスが始まろうとしています。民間の柔軟性,ニーズに基づくビジネスの発掘,スピード感など,学ぶところが多いように感じます。 そこで質問します。 (1)市長が現時点で考える周辺地域の対策について,構想レベルでも差し支えありませんので,お聞かせください。 おととし実施した周辺地域のアンケートにはヒントはありませんか。 (2)行政には限界があります。先ほど紹介もさせていただきましたが,周辺地域の対策には官民連携という手法もあります。岡山市と意欲のある民間と連携する枠組みは考えられませんか,市長のお考えをお聞かせください。 4,ホストタウンとキャンプ誘致について。 2020年東京五輪・パラリンピックに参加する国や地域と交流する取り組みで,事前合宿地として選手を招き,市民同士の文化交流などをするホストタウンは,経済効果,知名度アップ,その後のインバウンドなどにつながる効果もあり,各自治体がしのぎを削っている状況となっています。 本市は,ブルガリア共和国の登録が決定しており,バドミントン代表が,先月29日から今月10日の間,市内で強化合宿を行っています。選手の高い技術,スポーツマインド,迫力のあるプレーは,次代を担う子どもたちにとって,わくわく感とともに,夢と希望を与えるまたとない機会であります。 東京五輪・パラリンピックのホストタウンを契機として,ファジアーノ,シーガルズがあり,スポーツを通じたまちづくりの土壌がある本市に新たなムーブメントを起こしませんか。 そこで質問します。 (1)ネーミングも含め,内外にインパクトを与えることも大事だと思いますが,関係各課で構成されているスポーツコンベンション誘致推進プロジェクトチームを無にしないためにも,オリンピック・パラリンピック推進担当などを配置するお考えはありませんか。 (2)事前キャンプ,ホストタウン交流事業を通じて,地域との連携などが明確になっていないように思いますが,どのような認識でしょうか。 (3)事前キャンプに当たっての市と県の補助制度では別々に申請することになっています。行政の縦割りによる弊害ではないかと懸念していますが,それぞれの実績と課題の認識をお聞かせください。 以上をもちまして1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,二嶋議員の御質問にお答えします。 まずは,計画的な行政の執行で,進捗プロセスを公表して,市民の意見も聞きながら理解を得るべきだということですが,おっしゃるとおりだと思いますね。私もできるだけ透明性の確保を図ることが行政の公平・公正な運営をしていくかなめであると思っております。できるだけの発信を行い,情報公開についても真にやむを得ないものを除いては公開していくという原則でずっとやらせていただいたところでございます。 大きな事業,例えば路面電車の駅前広場乗り入れとか,県庁通りの1車線化などなど,市民の関心が高く,市民生活に大きな影響を及ぼす事業については,可能な限り政策形成過程をオープンにするとともに,幅広い方の御意見をお伺いすることで,市民の皆さんの御理解を得ながら進めるように心がけているところであります。この本会議の場でも,私はできるだけそういうふうにさせていただいているところであります。 次に,周辺地域の対策の構想,構想段階でもいいが何か言えるものはないのか,あと意欲のある民間と連携する枠組みは考えられないかということでありますが,ここでもお話し申し上げましたけども,周辺地域において持続可能な地域づくりを進めるためには大きな2つの視点が必要だろうと思っています。1つ目が,コミュニティービジネスなどの地域活力創出型といいましょうか,そういった視点,もう一つの視点が地域における生活機能・サービスの維持,確保ということだろうと思います。 これらに当たって,二嶋議員が挙げられたような官民連携といいますか,民間のNPO法人や民間企業等の取り組みを支援していきたいと思っております。 制度設計はこれからなんで何とも言いようがないんですが,私が今ちょっと考えているようなイメージとすれば,現在,例えば農業振興,農業の問題も,さまざまな方が悩みながら動いているところでありますが,例えば障害を持った方が農業に従事するというような,そういう動きもあります。それとか,きょうも空き家の話がございましたけども,古民家を利用して,宿泊,カフェ等々をやっていこうというような動きもないわけではありません。ただ,そういったものというのは,やっぱり初期投資の負担が相当大きいというようなこともありますから,その負担軽減につながっていって,そういうビジネスが立ち上がっていけばいいのかなと。だから,その面からいきますと,周辺地域のベンチャー支援といいますか,インキュベーターといいますか,そんな機能もここで果たせればいいなというのが今の私の率直な感じであります。 意欲のある多様な主体をハード,ソフト両面から支援していきたいと思っております。これからが制度設計になります。来年度予算までにどこまでの詳細が決められるかわかりませんが,大枠だけは決めて来年度予算に臨みたいと思っております。 以上です。 ◎鉄永正紀政策局長  計画的な行政の執行についての項,外部の専門家の評価についてお答えいたします。 総合計画を初め各種計画の推進に当たりましては,PDCAサイクルの考え方に基づいた進行管理を行うこととし,事業の進捗状況や成果指標について一定の基準を設けた上で,定性的,定量的な評価を行い,必要に応じて外部有識者等からの意見聴取を行っているところです。 今後とも,施策や事業の進捗状況について,積極的に情報発信を行うとともに,外部からのさまざまな御意見をお聞きしながら計画を推進してまいりたいと考えております。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  同じ項,路面電車の乗り入れ,吉備線のLRT化のお尻を決めるべきではないかというお尋ねです。 路面電車の駅前広場への乗り入れと吉備線LRT化については,平成26年度から本格的な検討を進めており,いずれもできるだけ早期に方針を決定する必要があると考えております。 路面電車の駅前広場への乗り入れについては,まずは現在行っているレイアウトの計画案を早急に取りまとめたいと考えております。 吉備線LRT化については,岡山市,総社市,JRの3者の役割分担や費用負担について,今年度中に一定のめどを立てることとしております。 続きまして,コンパクトでネットワーク化された快適で多様なまちづくりについての項,順次お答えいたします。 いわゆるラストワンマイルの移動手段の確保についてどのように認識しているのか,デマンド交通の方向性,超小型モビリティーの方向性についてというお尋ねです。 議員御指摘のとおり,周辺部における移動手段の確保は非常に重要であると認識しております。このことから,現在策定中の総合交通計画においても,都心での利便性の高い公共交通網の形成や都心と拠点との間の公共交通の利便性向上とともに,周辺部の各地域内において移動手段を確保するための新たな生活交通の導入を重要施策として位置づけることとしております。 デマンド型乗り合いタクシーは,乗用車を活用するため,狭い道路に面した居住地に近い場所で乗りおりできることや,乗り合いでの利用を前提とするため,タクシーよりも安い運賃設定が可能となること,予約に応じて運行するため経費を抑制できることなどのメリットがあり,ラストワンマイルの移動手段として非常に有効であると認識しており,現在迫川地区を初めとする5地区において導入検討に取り組んでいるところでございます。 また,超小型モビリティーについては,日常生活での移動手段としての可能性を探るため,犬島,妹尾,平津地区の住民の方に利用していただくモニター実験を実施しているところでございます。今後,実験を通じて得られた利用者からのアンケートやヒアリング結果などを踏まえ,日常生活におけるラストワンマイルの移動手段としての有用性を検証してまいります。 次に,バス路線の乗り場の位置を一目でわかるように工夫すべきではないかとのお尋ねです。 バス路線や乗り場の位置に関する情報提供については,現在岡山駅東口広場と東西連絡通路にえきバス時刻表を設置し,方面別の路線バスの時刻表や乗り場,発車までの待ち時間などを表示しております。さらに,バスの利便性向上を図るため,東口広場における経路や乗り場を示すわかりやすい案内板の設置などについて事業者とともに検討してまいりたいと考えております。 次に,吉備線LRT化についての構想全体の進捗状況はというお尋ねですが,吉備線LRT化に関する総社市,JRとの話し合いの状況や進捗状況については,楠木議員に御答弁したとおりでございます。 最後に,LRT化による吉備線沿いのまちづくりへの有効性についてですが,吉備線沿線のまちづくりについては,一宮・高松方面の連携軸強化を図る必要があり,その有効な手段としてLRT化の検討を進めているところです。LRT化によって,高頻度運行や新駅設置,バリアフリー化など,吉備線の利便性が向上するとともに,駅前広場やアクセス道路の整備によって地域の交通ネットワークが強化され,沿線を含む周辺地域の活性化や吉備路の観光振興が図られるものと考えております。 以上です。 ◎荒島茂樹市民生活局長  ホストタウンとキャンプ誘致について答弁いたします。 まず,ネーミングも含め内外にインパクトを与えることも重要では,担当を配置してはとのお尋ねですが,現在,スポーツ振興課スポーツ誘致推進室でキャンプ誘致やホストタウン事業の推進を重点課題として取り組んでおり,庁内組織であるスポーツコンベンション誘致推進プロジェクトチームを通じて,盛り上げを図っていくための情報交換を進めております。今後,一層の盛り上げに向けて,内外の連携を強めてまいりたいと考えております。 次に,事前キャンプ,ホストタウン交流事業で,地域との連携などが明確になっていないのではとのお尋ねですが,きのうまで実施されましたブルガリア共和国バドミントンナショナルチームの岡山市内でのキャンプにおきましては,バドミントンをしている小学生や高校生などとの地元交流事業や経済界との交流会が実施されたところです。今後は,地域や民間団体などとの連携を一層深めることにより,事前キャンプやホストタウン交流の効果が岡山市全体に及ぶような仕組みづくりを検討してまいりたいと考えております。 最後に,事前キャンプに当たっての市と県の補助制度では別々に申請することになっているが,その実績と課題についての認識を示せとのお尋ねでございます。 岡山市と県の補助制度がそれぞれあることにより,双方に対して申請手続が必要でありますが,申請書の様式を県と統一したり,キャンプ実施者には県と一緒に申請書の話をするなど,簡素な手続で終えることができるよう配慮しております。キャンプの誘致活動につきましては,県と連携を図りながら実施しており,今年度,ブルガリア共和国バドミントンナショナルチームを含めて,岡山市は6件,岡山県は8件の実績がございました。今後も,キャンプ実施者などの御意見等をお伺いしながら,円滑な補助制度の運用に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔17番二嶋宣人議員登壇〕 ◆17番(二嶋宣人議員)  市長を初めとする当局の皆さん,答弁ありがとうございました。 まず最初の計画的な行政の執行についてから入らせていただきます。 路面電車の乗り入れ,吉備線のLRT化の期限というか,お尻を決めるべきではないかということで,局長から答弁をいただいたわけであります。 行政機関,つまり岡山市には,岡山市民のためのまちづくりを目指す上で,計画的に行政を進めていくことが求められていると思います。そういった中で,最後には政治家としての市長の英断と責任が問われてくることも出てくると思います。これまでもそういった場面が幾つかあったと思います。 局長から答弁をいただいたわけでありますけども,路面電車の乗り入れ,そして吉備線のLRT化について,現時点で大森市長が考える英断する環境とか条件はどのようなものなのか,そのあたりについての御所見をお聞かせください。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  判断をいつしていかなければならないか,そのための環境づくりを今しているところでありますけれども,吉備線のLRT化の問題については,先ほど楠木議員の質問にもお答えしました。まず,私としては,やる意味は大いにあるだろうと思っています。沿線住民の利便性の向上だけじゃなくて,そのフィーダー交通をやることによって,大きなエリアの人々がその公共交通,LRTを使って行き来ができる,非常に利便性が上がっていくだろうと思っています。 ただ,これについては,やはりおのずから市民の税金を使っていくわけなので,その費用面の負担も一定の,我々における常識の範囲内におさめていかなければならないと思っているところであります。 先ほどの楠木議員にもお答えしたところですが,今は3者間で合意が見出せる状況にはなっておりません。非常に厳しい状況になっているところでありますが,これについては,この本会議でも申し上げたように,今年度内に一定のめどを立てたいと思っております。 路面電車の乗り入れですが,これも私は,岡山市民,そして岡山を訪問していただく方にとって非常に利便性は上がっていく,高齢者の方などにとっては本当になくてはならないものだろうと思っているところであります。そういう面で,前に進めたいとは思っておりますが,今は関係者の理解を得るべく努力しているところであります。一つの大きなめどというので,やっぱり来年度予算をどういう形で予算提起できるかというのが一つのポイントであろうと思っております。2月議会に我々としてどういうものを出していくのか,そこで1つ大きな節目を迎えるのではないかと思っております。 以上です。 ◆17番(二嶋宣人議員)  御答弁ありがとうございます。もちろんそのとおりであると思います。来年度予算に向けてのある程度の方向性をしっかりとまた精査していっていただけたらなと思います。 そういった中で,局長,JR側にもやっぱりこの吉備線のLRT化における活路についてしっかりと知恵を絞ってもらわにゃいけんなと思っているわけであります。JR側のメリット……,交渉事なので細かい部分までお話しすることはできないのかもしれませんけれども,この交渉に当たって,事業費はさることながら,本市はどういった吉備線のアクセス強化に対して策を示してきたのか,また思い描いているのか,そこのあたりについてお話ができる範囲でお聞かせいただけたらと思います。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  JRとの協議の内容とそのアクセスといったところがちょっとよくわからなかったんですが。 ◆17番(二嶋宣人議員)  吉備線のアクセス強化策についてこれまでJRとの交渉の中で岡山市としてどういったものを示してきたのか,また岡山市としてどういったものを思い描いてきたのか,そこのあたりについてお聞かせください。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  岡山市のほうで考えている吉備線のアクセス強化については,パーク・アンド・ライドであったり,今足守地区から生活交通バスも吉備線に向かって走っております。こういうものをいかに連続するような形で接続できるのか,こういうところが重要なポイントだろうと考えております。 ◆17番(二嶋宣人議員)  最初の質問の計画的な行政の執行についての中でも触れさせていただきましたけれども,市民の関心の高い大規模事業など,先ほど市長からもお話が出ました。例えば市民会館もそうだと思いますし,路面電車の乗り入れであったり,また今議会でも出た本庁舎の建てかえの件もそうだと思います。そして,この吉備線のLRT化でありますけれども,事業費等の精度を上げることはもちろん重要であるわけですが,一方で,このプロセスを透明化していくということも市長は強調されていました。それよりも,さらに市民の理解,そして市民への周知,説明は非常に重要な部分,ウエートを占めてくるんだろうなと,私は地元住民として感じているわけであります。 同じように,きょう楠木議員の質問の中でもそういったことでLRTの導入を目指す宇都宮市の話を挙げていたと思います。やっぱり市民に対して不十分な説明であれば,見直しの声が当然出てくるわけであります。そういった中で,宇都宮市はさまざまな困難に一つ一つ丁寧に向き合いながら,事業着手のための本格的な準備を今進められていると思います。 例えば富山市や広島市のLRTサイトの動画の配信であったりとか,また広島電鉄から職員を派遣してもらったりとか,整備室に30名程度の大きな規模で職員を配置するなど,多くの産みの苦しみを伴いながら,事業の推進であったり,市民の理解を得る取り組みに力を入れていると私は思っているわけであります。 岡山市においても,これまで沿線住民との意見交換会を行ってきたと思います。この事業を知らない市民の方も多い中で,市民全体の理解を得る取り組みについては,やっぱりそういった市民から大きなムーブメントを起こすということも,この吉備線LRT化を前進させる手法の一つだと思うわけでありますけども,そこのあたりについて御所見があればお聞かせください。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  議員おっしゃられたのもごもっともだと思います。しっかり地域の方あるいは市民と議論を重ねて計画案をブラッシュアップしていく必要があると思います。 ただ,その一番もとになる計画案がきちっとつくれて発表できるものにならないと,話もできないわけで,今はまだそれをつくっている段階ということで,先ほども,そこは今ちょっと厳しいということでもありました。できるだけ早くそこのところを整理いたしまして,皆さんにお話しできるようにしたいと思っております。 ◆17番(二嶋宣人議員)  どちらが先かという話もあるわけでありますけども,そこの議論はさておき,市長からもお話がありましたが,楠木議員の質問に対する答弁の中で,非常に厳しい状況と言ったわけであります。費用負担が非常に厳しい状況ということだけを聞かされても,私どうやって市民の方に説明すればいいかよくわからないものですから,それは費用負担だけの問題なのかどうか,非常に厳しい状況とはどういった状況なのか,改めてお聞かせください。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  今,やはり費用負担の問題が最大の問題になっております。ここで私個人としては非常に詳細にお話ししたいところであります。しかしながら,相手方は上場している民間企業であるわけであります。そういう面では,今,事の詳細まで赤裸々にお話しすることはちょっとできないところもございます。 ただ,やっぱり途中経過はきちっとお知らせをしなければならないということで,きょうこういう形でお話しさせていただいているということで御容赦をいただければと思います。 以上です。 ◆17番(二嶋宣人議員)  市長,ありがとうございます。 了承をお願いされたついでにもう一問,質問させていただけたらと思いますけども,私も実現してほしいと願っている一人であるわけですが,仮に本年度中に一定のめどが立たなかった場合,市としてはどういった方向性,政策を打ち立てていこうと考えているのか,市長,お答えいただけますか。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  二嶋議員からなかなか厳しい御質問をいただきました。我々,やっぱり施策を講じるときは,さまざまなリスクを考えながら,これができなかったらどうするかというようなことは,常々そういった,二番手の対応というのか,いい表現がなかなか出ませんけど,そういうことは考えているところであります。しかしながら,今LRT化が非常に厳しい状況と申し上げただけで,合意ができる可能性も私はあると思っております。そういったときに,仮にというような話をここで申し上げることは私はふさわしくないだろうと思いますので,こちらも2つ目の御容赦をいただきたいと思います。 ◆17番(二嶋宣人議員)  了解いたしました。 市長選挙を振り返っての項に移らせていただきます。 周辺地域の対策について,構想レベルであったり,民間と連携する枠組みについて市長から御答弁をいただきまして,ありがとうございます。また,一歩踏み込んだ2つの柱とプラスアルファの方針を少しお話しいただけたと思います。 先日の新聞では,松尾芭蕉の不易流行という言葉を引き合いに,地域が生き残りをかけるときに,イノベーションと,今ある変化しない本質的なものを生かすバランスの重要性について述べられており,その中で,倉敷市の,いわゆる日本初の国産ジーンズ,こういった地域資源を生かした官民連携の取り組みが例として挙げられていたわけであります。市長が本議会でも述べられたSDGsの考え方もその考え方に近いのではないのかと思っているわけであります。 市長は,今回の提案理由で,この周辺地域の振興,活性化を掲げ,多くの議員の方々が質問されたわけでありますけれども,多様な主体と一緒に地域の将来像のことを考えると常々述べていらっしゃいます。私は,その点においてはすごく期待しているわけであります。 しかし,35億円,10年間ということでかなり期間も長ければ,財源も限られた中でありますので,先ほどもいろいろとるる述べられましたけれども,事業の内容の選択と集中がやっぱり必要になってくるんではないのかなと私は思っているわけであります。地域資源であったり,人材の掘り起こし,そしてその魅力を高めていくためには,やっぱり思い切って,事業の中身はもう民間に全てを任せると,そして管理は行政が行うといった視点で,柔軟なアイデアを得る意味ではこういったことも必要なのかなと思い,リード文に書かせていただいたわけであります。 その点も踏まえて,この周辺地域の活性化に対する市長の意気込みを再度お聞かせいただけたらと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  今回の選挙戦を通じまして,周辺地域の方といろいろとお話しさせていただきました。非常に不安も抱えておられる,そういったことがどこまで払拭できるかわからないんですけれども,できることはやっていこうじゃないかというようなところで今,二分類を申し上げたところであります。 二嶋議員もおっしゃるように,私も,できるだけこれは民が中心となってやっていくべきだろうと思っています。 ただ,その具体的な手法については,まだまだ整理できていないところでありまして,先ほど申し上げたように,予算の段階でも多分大枠の議論だろうと思っております。ただ,額としては非常に大きな額があるということもありますので,私はそれらをうまく有効に活用していけば,大消費地も近くにあるわけですから,それぞれの周辺地域の活性化には十分役立つだけのものがこのプロジェクトには存在しているんじゃないかなと思います。また御意見がございましたら,周辺地域の方々,また中心部の方でももちろんいいわけでありますので,お伺いできればと思います。 以上です。 ◆17番(二嶋宣人議員)  ありがとうございました。これからでございますので,しっかりと注視しながら,また議論も重ねていきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 そして,最後の項,ホストタウンとキャンプ誘致についてであります。 局長,ありがとうございました。第3次申請に持ち込んでまでも本市はこのホストタウン登録にこだわったというか,目指したわけであります。ホストタウンの推進における国の狙いは,これまでも話してきた地域振興であったり,活性化であるわけでありますけども,まさに地方に強い経済をつくるといったことであると思います。 大きな経済効果が見込まれているこの東京五輪・パラリンピックでありますけれども,ホストタウンも含めて,まだまだ地方にはしっかりと浸透してきているような感じではないといった状況に私自身は感じているわけであります。局長も,国がbeyond2020プログラム事業を展開していることは御存じだと思います。これは,日本文化,伝統的な芸術から,クールジャパンとして世界中が注目している,例えば和食などの食文化であったり,祭りや伝統的工芸品など多様なものがあると思います。こういったいわゆる文化にかかわる幅広い活動を国が認証している事業であり,各自治体,NPO,あらゆる団体がいろいろと取り組んでいるわけであります。 こういった観点も最大限生かしながら,これまで地域を巻き込むスキームをつくるようにということで私常々訴えさせていただいていました。今回のブルガリアのバドミントンの件に関しても,地域との連携がとれていたということでありますけども,今後,こういったことをどんどんどんどん加速させていくためには,やっぱりしっかりとしたフレームというか,スキームが必要だと思うんですよね。例えば連合町内会であったり,婦人会であったり,学校であったり,そういった巻き込むスキームを具体的に考えているんですかといった意味での質問でしたので,そこのあたりについて改めてお聞かせください。
    ◎荒島茂樹市民生活局長  おっしゃられるように,地域の方々を巻き込んで盛り上げといいますか,地域振興につなげていくように行っていきたいとは思っております。 ただ,我々も経験のない中で,いろいろ行いながら,状況確認しながらやっているという状況でございまして,今感想として思っておりますのは,先ほどもお話ししましたように,実際にこれまで6つの競技チームといいますか,来ていただいたんですけども,直前まで日程とか,どういった選手が来るであるとか,岡山に来た場合の行程がどうなるかとか,そういったものが直前までなかなか固まらないと。相手は競技団体であり,自治体同士の交流とかまたそういったものとは全然違いますので,もう直前までなかなか決まらないというような状況の中で,例えば10日間合宿といいますか,岡山に滞在していただく中で,いわゆるオフの日はたった1日だけというような状況の中で何をやっていただけるのかというようなこと,そういうことも考えていかなきゃいけないというような状況がございます。 ただ,幾つか経験してきておりますので,そういったものを踏まえながら,今後,さっきお話がございました町内会であるとか,婦人会であるとか,そういった地域の団体の方々も含めて,どういうかかわりをしていただけるかということでいろいろ考えていかなきゃいけないなと思っております。 ◆17番(二嶋宣人議員)  ぜひよろしくお願いいたします。 苦労されていることは重々承知しております。とりわけ今回のブルガリアのバドミントン代表をお呼びするときに,いろいろな職員の方が苦労されたということも伺っています。しかし,このホストタウン登録したブルガリアと,どういった関係,どういった事業を展開していくかといったことは非常に重要なことだと思います。このブルガリアに対する事業展開をどのようにお考えなのか,お聞かせください。 ◎荒島茂樹市民生活局長  バドミントンのナショナルチームに来ていただいたんですけども,それ以外に,今年度,ブルガリアの関連でいいますと,大相撲の元琴欧洲の鳴門親方に,秋のおかやま桃太郎まつりに来ていろいろ話をしていただいたりとか,小学校のほうへ行っていただいたりとか,そういうことをやってきております。 あとは,公民館,図書館でブルガリアの図書コーナーとかそういったものをやっているというような状況で,いわゆるキャンプだけではなくて,このホストタウンの大きな目的としまして,先ほどおっしゃいましたような文化の交流であるとか,あと共生意識の醸成であるとかといったものもありますので,そういったものも含めて,今後どういった市民の方を巻き込んだ事業展開が可能かというのを考えていきたいと思います。 ◆17番(二嶋宣人議員)  再三地域を巻き込んでいってほしいといった質問をさせていただいています。地域を巻き込むためには,地域資源をどう生かすかといったことをしっかりと考えていかなきゃいけないと思います。 質問のリード文の中で,岡山にはファジアーノがあって,シーガルズがあってといったこともうたわせていただきました。事前キャンプにおいては,シーガルズが練習相手になるなどの連携,交流が図られていることは承知しています。 では,このホストタウン交流という観点から見て,この2チームとどのような連携,役割を果たすことが,新たな流れ,地域の活性化につながるとお考えなのか,そのあたりについてお聞かせください。 ◎荒島茂樹市民生活局長  シーガルズとファジアーノの2チームと連携しながらどういう形でホストタウン事業を展開していけるかということですけれども,端的に言いますと,バレーボールとサッカーのチームとかに来ていただくということになるんだろうと思うんですが,ただやはりオリンピック・パラリンピックへ参加していただけるようなナショナルチームでないとなかなか来ていただけないのかなということもあります。実際,シーガルズに関して言いますと,今年度ホストタウンではないんですけれども,フィリピンの女子バレーボールチームに来ていただきまして,実際シーガルズの方にも大変お世話になりました。あと,文化面とかそういった関係で,シーガルズ,ファジアーノに直接ということはなかなか今思い浮かばないんですけれども,そういったバレーボールであるとかサッカーであるとか,もし来ていただけるような話があれば,ぜひ御協力をいただきたいなと思っております。 ◆17番(二嶋宣人議員)  いろいろと局長から答弁をいただきました。機は熟し,今しかないと私自身は思っているわけであります。事前キャンプ誘致,ホストタウン交流を進めるに当たって,私いつも聞いているんですけど,市長が,最終的に岡山市にこのホストタウンを通してどういったムーブメントを起こしたいのか,今の段階でお答えできる範囲でお答えいただいて,私の最後の質問とさせていただきます。 御答弁よろしくお願いいたします。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  ホストタウンに関していくと,岡山市とプロヴディフが姉妹都市であるということで,まず私のほうで駐日のブルガリア大使のところに行きました。なかなかいい感触でしたけれども,すぐ大使がかわるということもありまして,新しい大使ともまたすぐ会い,お話を申し上げました。そこでは,単にこのスポーツというだけじゃなくて,やはり文化交流,いろいろとやっていこうじゃないかという話をさせていただいたところであります。 実際上も,今高校生の交流とかやらせていただいていますが,この前事前キャンプの調印をやったとき,駐日のブルガリア大使までこちらへ来られまして,佐々木副市長が,後楽園,岡山城も御案内して,非常にいいムードになっております。そういう人的関係をより円滑化して,プロヴディフ,そしてブルガリアとの関係が今まで以上にいい形になればいいかなと思っているところであります。 それとともに,やはり岡山のスポーツ,そしてコンベンションをより推進させていくという意味からも,事前キャンプのオファーをさまざまなところにやっていかなきゃならないと思っています。 先ほど,ファジアーノ,シーガルズの話が出ましたけども,それも一つですし,今回スペインの柔道連盟とも調印を行いました。これは,やっぱりIPUの柔道の施設が非常にいいということとともに,練習相手がいるということなんですね。だから,いろんなやっぱり要因があるんだろうと思うんですけれども,フィリピンのバレーボールチームはシーガルズの監督に動いていただいて実現したというところもあります。いろんなルートを使いながら,より岡山のまちが盛り上がっていくということで,ホストタウン及び事前キャンプ誘致を頑張っていきたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で二嶋議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして河田議員。     〔10番河田正一議員登壇,拍手〕 ◆10番(河田正一議員)  日本共産党岡山市議団の河田正一です。 傍聴においでいただいた皆さん,ありがとうございます。 昨日はみつ健康マラソンがありまして,市長も,山々の緑に囲まれた土地,そして川もめでながら走られたことだと思います。 おかやまマラソンとは違って,沿道で応援する人たちは少なかったですけども,そこに住んでいる人たちはしっかりいるわけです。こういう地域に住み続けている人にとって,やっぱりこの自然豊かな土地というのはかけがえのない土地ですので,こういう土地は我々にとって本当に誇るべき財産だと思っております。 そういうすばらしい自然景観を損ないかねないような事業が足守で計画されています。 通告に従って質問します。 大きな1番,大規模太陽光発電施設について。 北区足守,大井,粟井にまたがる大規模太陽光発電計画は,敷地面積186ヘクタール,交流出力6万キロワット──60メガワット,パネル設置数23万5,000枚を設置するものです。環境省の資料によると,5万キロワット以上の施設は5施設が稼働,未稼働は12施設です。すなわち,日本有数の巨大施設計画です。 再生可能エネルギーは,温室効果ガスを排出せず,国内で生産できることから,エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で重要な国産エネルギーです。とりわけ晴れの国おかやまの特性に合っているのが太陽光発電で,地球温暖化対策の観点からは望ましいことですが,メガソーラーのような地上設置型の大規模発電施設においては,地域の自然環境,生活環境や景観等への影響について懸念されるケースが見受けられることから,環境省は,2016年4月,太陽光発電事業の環境保全対策に関する自治体の取組事例集を公表しました。 大規模太陽光発電施設の導入の特徴は,日当たりのよい立地であれば場所を選ばない,土地を大面積にわたって被覆する,そして影響が想定される主な環境項目として,①パネルの廃棄,②動植物,生態系,③景観,④生活環境,⑤水象,⑥地形,地質が挙げられています。こうした懸念から,面的開発事業に対する環境影響の回避,低減等の事前の環境への配慮を求める制度として,条例に基づく環境影響評価手続を実施するように推奨しています。 また,ことし3月には,事業計画策定ガイドラインを資源エネルギー庁が出しています。これは,太陽光発電を推進する立場からも,FIT法──電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法──による業者が遵守すべきことをまとめました。その中にも,土地や地域の状況に応じた防災,環境保全,景観保全の観点から,適切な土地の選定,開発計画の策定を行うように努めることがうたわれています。 質問します。 ア,計画地の多くの直下流が土石流の危険地域です。住宅が多く存在しています。保水力のある森林を伐採して,基礎のコンクリートやパネルで被覆すると,流出係数は大きくなります。流出係数は幾らになるのか,さきの議会で尋ねましたが,県が審査するとして回答を避けました。森林法によると,開発許可権限は県にありますが,関係市町村長の意見聴取を行うことになっています。岡山市として意見具申するときには,防災上の観点から適正かどうかの判断を独自に行わなければなりません。そのときは,県の判断をうのみにして,市の独自検討は行わないのですか。 イ,10ヘクタール以上の開発には,岡山県自然保護条例第34条で,県は事業者に自然保護協定の締結について協議を求めることができます。また,同条例施行規則で,市町村と事前協議を行うことになっています。市に対して事業者からの何らかの接触はありましたか。 ウ,岡山市は,環境省の出した太陽光発電事業の環境保全対策に関する自治体の取組事例集についてどのように受けとめていますか。 防災,景観などの課題以外にも,住民の生活環境,進入路,工事に伴うトラブル,パネルの廃棄等について,住民の不安は多大なものがあります。岡山市として,太陽光発電施設の適正導入ガイドラインを早急に策定すべきではありませんか。 エ,岡山市環境影響評価条例を今年度中に制定しようとしています。しかし,施行は2年以内,さらに施行までに計画されたものは対象にならないようです。現在進行中の事業計画は,岡山市環境影響評価条例をくぐり抜けます。このような事案にはどのような対応が考えられますか。 大きな2番,産廃について。 1,西日本アチューマットクリーン管理型産廃。 ことし8月に,岡山市は,西日本アチューマットクリーンの管理型処分場の再許可をしました。この処分場は,2015年7月に最高裁で建設差しとめが確定しています。 質問します。 ア,裁判で,この業者がこの場所で同じ産廃処分場を建設することについて,産業廃棄物処分場建設差しとめ請求控訴事件の確定判決との関係で,岡山市はどのように考えていますか。 イ,中間処理施設の焼却炉も建設差しとめの判決が出ています。裁判の判決は無視しても,岡山市が再許可したものは建設許可が優先すると岡山市の弁護団は言っていますか。 2,エヌエス日進安定型産廃。 今年4月,岡山市は御津虎倉のエヌエス日進産廃処分場建設を許可しました。地元同意書等は19年前のもので,同意した人はいずれの方も亡くなっています。当時の計画図面は現存していません。それでも,岡山市は,同意書の地番は現計画地と一致している,当時と変わったことはないので問題ないとして,許可をおろしました。 質問します。 ウ,平成11年に御津町長と業者が交わした公害防止協定書第6条の,この協定締結後は処分場の拡張は認めないという文言はどのように解していますか。 エ,計画地の御津虎倉字中尾谷2149番から2155番の7筆は,砂防指定地として登録されているものではありませんか。 オ,砂防指定地は,法律に基づき危険区域が指定され,一定の行為が制限されます。土地の掘削,盛り土など,土地の形状を変更する行為は制限されます。砂防指定地内で,土石等または鉱物の堆積または投棄には,あらかじめ,知事の許可を受けなければならないと岡山県砂防指定地等管理条例に決められていますが,産廃物を堆積することはこの条例に言う堆積物に該当しませんか。 カ,この産廃場計画を審査するに当たり,砂防指定地の県知事許可を得ない段階で申請された建設計画をどうして許可したのですか。 大きな3番,都市再開発と地域交通について。 1,都市再開発。 全国各地で国土形成計画にのっとり,競って再開発が行われています。 中でも首都圏では,リニア中央新幹線沿線に形成される人口6,000万人の超巨大経済圏,対流促進型国土形成中心エリアとしてスーパー・メガリージョン構想が進んでいます。さいたま市大宮と東京品川が滞留拠点とされ,東京駅周辺では大手町から兜町にかけて複数の連続する巨大再開発計画が進められています。八重洲では,容積率を2200%に緩和して,390メートルなどの高層ビルが林立する計画です。 岡山市ではコンパクト化,ネットワーク化を掲げて,中心部の市街地再開発計画が多く動き出しています。岡山市中心部において,現在12カ所の再開発が計画,進行しています。人口減少社会の到来は既に日本全体で起こっており,岡山市でも2020年度をピークにして減少するとされています。 そうした中で,スーパー・メガリージョンによるさらなる東京一極集中が行われるわけで,岡山市中心部への他都市からの大量流入は考えられません。そうすると,コンパクト化が起こるとすれば,岡山市周辺部からの都心への移動になります。 質問します。 ア,市街地再開発計画に,岡山市としてどのようにかかわりますか。今後,岡山市が行おうとする都市計画のマクロ的視点でお答えください。 イ,2020年オリンピック以後の消費の落ち込み,2022年に都市緑地法の生産緑地が30年間の期限切れにより軽減税率が適用されなくなる問題で,マンションの大暴落や土地の大量供給が3大都市圏等で起こるのではないかと業界でささやかれています。不動産の2020年問題,2022年問題とはどのような問題なのかについての説明と御所見を。 ウ,市街地中心部の再開発,高層化に伴い,市内の中心部以外の地域への影響についてどのように考えていますか。 2,地域交通。 周辺部では高齢化,人口減少が現在でも顕著に起きています。これがさらに加速されることが懸念されます。周辺部が過疎になると,商店は閉店し,バス路線の採算はますます悪くなり,減便,廃止につながってしまいます。買い物難民や医者にも行けない状態が加速します。 質問します。 エ,路面電車の駅前乗り入れによる利便性向上は否定しませんが,公共交通不便地域の解消に向けた施策のほうが市民生活にとって必要性は高いと思います。ネットワーク構築に欠かせない公共交通網の拡充にはどのように取り組みますか。 オ,灘崎地域迫川地区のデマンドタクシーは運行して1年が経過しました。1年間の利用者数,市の負担額を示してください。また,1年を経て,デマンドタクシーの地域交通に対する評価を示してください。 以上で1回目の質問を終わります。 よろしくお願いします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎山本修司産業観光局長  大規模太陽光発電施設についての項,意見具申するときに防災上の観点から適正かどうか市の独自検討は行わないのかとの御質問です。 市としては,県からの意見聴取に対し,市町村振興計画に関すること,他法令による許認可事項について,開発区域及び周辺の状況に関するもの等,県から求められる事項について意見を述べることとなっており,流出係数を初め防災上の判断については県の審査事項で,市が独自に検討すべき事項ではないと考えています。 以上です。 ◎山上晃稔環境局長  同じ項,自然保護協定について,事業者から接触はあったのかとのお尋ねでございます。 自然保護協定のための自然環境調査などについて,事業者から事前の相談がありました。 次に,環境省策定の自治体の取組事例集をどのように受けとめているか,また岡山市として適正な太陽光発電設備の設置に向けたガイドラインを早急に策定すべきではとのお尋ねでございます。 太陽光発電設備の設置に伴う自然環境,生活環境,景観等の影響等,各種の懸念されるケースに対応するため,さまざまな自治体が適正な整備に向けて条例や指針などを策定しておりますが,根本的には太陽光発電設備の整備に法的規制がないことに起因していると考えられ,全国市長会を通じて法的規制を行うことを求めております。 また,岡山市内におきましても,地域の住民に不安を与える事例もあることから,本年3月に策定されました国のガイドラインの効果や他都市における取り組み事例を参考に,地域と共生した適正な整備に向けてどういったことができるのかを研究,検討しているところでございます。 次に,岡山市環境影響評価条例施行までの対応についてのお尋ねでございますが,岡山市環境影響評価条例施行までの対応につきましては,公明党を代表しての松田議員にお答えしたとおりでございます。 次に,大きな2番,産廃についての項,まず西日本アチューマットクリーン管理型産廃についてでございます。 最終処分場建設差しとめの民事訴訟の判決をどう考えるか,焼却炉の建設差しとめ判決をどう考えるかとのお尋ねに一括して御答弁いたします。 地元住民と事業者の間における産業廃棄物処理施設建設差しとめの民事訴訟において,最終処分場及び焼却施設の建設差しとめを認める判決が出ていることから,現在2つの施設は,廃棄物処理法の許可はあるが,民事の判決により建設ができない状態にあると認識しております。 民事裁判の判決は,当事者間にしか効力が及びませんので,市は許可処分に際し,民事判決の影響を受けるべきではないと考えており,申請書の補正があった最終処分場に関しましては,廃棄物処理法に基づく手続と厳正な審査の結果,許可の基準に適合することから許可処分を行ったものでございます。 次に,同じ項,エヌエス日進安定型産廃についてでございます。 公害防止協定書第6条をどう理解しているのか,計画地が砂防指定地に登録されているか,廃棄物の堆積が県条例に該当するのでは,また知事許可を得ないまま許可したのはなぜかとのお尋ねに一括して御答弁いたします。 平成11年に御津町長と事業者が交わしました公害防止に関する協定書第6条について,協定締結後とは,平成11年3月25日の協定締結日以降を指し,処分場の拡張を認めないとは,最終処分場の面積の拡張を指すものと考えます。 廃棄物の堆積が県条例に該当するかどうかは県の判断によりますので,市は答える立場にはございません。 その他は,市民ネットを代表しての鬼木議員にお答えしたとおりでございます。 以上でございます。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  大きな3番,都市再開発と地域交通についての項,まず都市計画のマクロ的な視点からの市街地再開発への市のかかわり方,市街地再開発が中心部以外の地域へ与える影響についてです。 岡山市では,高齢化や人口減少が想定される中であっても,地域全体がバランスよく持続的に発展できるよう,都心のみならず,周辺地域においても地域特性に応じた活力ある拠点を形成するなど,コンパクトでネットワーク化された都市づくりを目指しています。 こうした中,中心市街地は政令市岡山の顔であることから,高次な都市機能などを充実させ,魅力とにぎわいを創出することにより,市全体,ひいては都市圏の発展を牽引する役割を担っているところです。 しかしながら,依然として駐車場等の低未利用地が多く分散し,全体として土地の高度利用と都市機能の更新が進んでいない状況にあり,中心市街地の再生を推進する上で,市街地再開発事業は重要な事業であると認識しております。 このため,市としては,事業の初期の段階から,人々が集うオープンスペースの整備や景観への配慮,緑地の整備など,公共性の高い事業となるよう,各準備組合等に対して指導,助言を行い,中心市街地の魅力とにぎわい向上に資するよう積極的に支援しているところです。 次に,2020年問題,2022年問題についてです。 2020年問題とは,首都圏において,オリンピックをピークにマンション価格が下落するなど,2022年問題とは,同年に指定後30年を迎えることとなる生産緑地が開発可能となり多くの土地が供給されるなど,不動産市場への影響を懸念する問題として言われています。なお,生産緑地の制度は,本市を含む中国・四国地方では活用事例がございませんが,本年5月に法改正され,10年間の延長が可能となっております。これらの問題につきましては,本市に対してどのような影響があるのか今後注視してまいりたいと考えております。 次に,公共交通網の拡充にはどのように取り組むのかとのお尋ねです。 現在策定中の総合交通計画では,市中心部における回遊性の向上を目指すとともに,都心や拠点,周辺部の各地域が公共交通中心の交通ネットワークで結ばれた誰もが移動しやすい都市の実現を目指すこととしております。特に周辺部においては,市民生活の質を維持するため,生活交通の確保を重要施策として位置づけることとしております。 現在,迫川地区ほか4つの地区で生活交通導入の検討を進めておりますが,他の地域の方から生活交通の導入に取り組みたいとの声があるときには,まずは地域の実情についてお話を伺うところから始め,地域が主体的に取り組む際には,市も一緒になって検討を行ってまいりたいと考えております。 最後に,迫川のデマンドタクシーの1年間の利用者数,市の負担額,それから1年を経て,デマンドタクシーの地域交通に対する評価を示せとのお尋ねです。 迫川地区の乗り合いタクシーは,昨年11月から試験運行を行っておりますが,ことしの10月末までの約1年間での延べ利用者数は182人であり,市が負担する収支欠損額,いわゆる赤字額が約20万円となっております。迫川地区の乗り合いタクシーは,利用が芳しいとは言えない状況ですが,地元の方からは,これからの地域に欠かせない移動手段として高い評価をいただいていることから,地域の皆さんと一緒になって引き続き運行改善を検討してまいりたいと考えております。 以上です。     〔10番河田正一議員登壇〕 ◆10番(河田正一議員)  太陽光発電について質問します。 一般的な流出係数というものについては,全国平均で約0.7と言われています。透水性の大きい大地などでは,積算雨量が100ミリ程度でも,直接流出率は20から30%とされていますけれども,岡山市において実際に調べたデータは少ないんですが,営林署が竜ノ口山で調べました。竜ノ口山は,結構急峻で岩が多い山ですが,岡山は降雨量が少ないこともあって,0.3という実測値が得られています。全国平均と比べるとかなり差があるわけですね。業者がもし調整池を申請してくるときには,全国平均の数値を使って申請するんじゃないかと思われます。となると,実態とかなり乖離したデータとなると思いますんで,岡山という地域特性をしっかりと認識した上でやっぱり検討していかないと困ることが起こるんじゃないかと思うんですけど,この点についてはいかがでしょうか。 ◎山本修司産業観光局長  流出係数についての再度のお尋ねですが,許可権者の岡山県におきましては林地開発許可申請の手引を策定しておりまして,そちらの手引の中に流出係数についての定めがございますので,その定めに従って,県のほうで審査がなされると理解しております。 以上です。 ◆10番(河田正一議員)  だから,その手引がそういう全国平均の一般的な話で進められたら困るでしょうということを今指摘しているわけですよ。実際,実測データが竜ノ口山というところで得られていて,あれは結構急な山だというのは皆さん御存じですよね。それでも,0.3という,そういう特性があるんだということについての認識をしっかりと頭の中に入れていただきたい。そして,足守の山の樹勢,生えている木ですね,これはコナラとかアベマキとか,そういったものが主なんですよ。こういうものはかなり保水力を高める効果もありますし,また直根そのものは非常に深くて,岡山理科大学の波田先生の調査によると,直径七,八センチのコナラでも3.5メートルぐらいあったということでございますんで,土を縛る,そういう力というのは強いわけです。こういうものが切り倒されて根が腐ってしまうと,大変大きな流出を伴いますよということについての認識をしっかり持っていただきたいと思うんですけども,いかがでしょうか。 ◎山本修司産業観光局長  議員御指摘の点も踏まえて,県のほうで適正に審査なされるものと考えておりますし,岡山市としても,知り得る状況については意見を述べていきたいと考えております。 以上です。 ◆10番(河田正一議員)  県が審査すると言い張られますけれども,岡山市に対して意見聴取があったときには,当然そこを加味した意見を述べていただきたいということを重ねて要望しておきます。 先ほど,足守の計画について,事業者からの接触があったかといったらあったということだったんですが,具体的にはどんな接触があったんですか。 ◎山上晃稔環境局長  接触につきましては,事業者のほうから4月に2回,7月に1回,11月に1回,環境保全課のほうに来庁されて,お話しさせていただいたところでございます。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  どんな内容の接触があったか,それを教えてください。 ◎山上晃稔環境局長  まず,4月は自然環境調査計画についての事前相談,7月は住民説明会開催の情報を提供していただきました。11月につきましては経過報告でございました。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  足守に限らず,一般的な話ですけども,総務省の調査によると,2030年代後半から,耐用年数が過ぎたパネルの大量廃棄が見込まれているわけです。太陽光パネルは,もし電線が切れていても,太陽が当たればそのまま発電が続くわけです。知らずに触れたりしたらとても大きな感電事故とかいろんなことが起こったり,火災が発生するようなことも起こり得ますので,しっかりとこういうものに対しての対応をやっぱりガイドライン等で示す必要があるんじゃないかと思うんですけれども,その辺についてもう一度所見をお願いします。 ◎山上晃稔環境局長  岡山市独自のガイドラインというのは検討している,またそういった作成をしていく必要があるとは認識しております。 特に土砂災害ですとか水害など,市民に被害を及ぼす危険性もあるということで,何らかのルールづくりは必要であるとは考えておりますが,ガイドライン,指針というのは強制力を持っておりませんから,そういった意味で,特に環境影響評価条例等で一定の縛りをかける,ただし環境影響評価条例であれば,ある程度の規模の大きなものにしかならないという点がございます。それを加味しながら,岡山市のガイドラインのあり方については検討していきたいと考えております。 ◆10番(河田正一議員)  ガイドラインを検討していただけるということで,それは前向きだと理解します。 太陽光というのは,自然エネルギーで,地域循環の経済に資するものだと思いますけれども,実際今計画されている足守なんかでは,外国ファンドが入ってきて,結局固定価格買取制度で全部外国にもうけを持っていかれるという可能性がありますんで,決して日本にとっていいものかどうかというのはちょっと疑問があると思っております。そういうことで,ぜひ慎重な運営をということでお願いしたいと思います。 次に,産廃です。 西日本アチューマットクリーンの件ですけれども,今の産廃の判決によって工事が差しとめられている,これは生きているという認識ですんで,その点は共有できます。 今,業者のほうが,住民を相手に強制執行停止決定申し立て書というものを出していますけども,こういうものが出されているということは御存じですか。 ◎山上晃稔環境局長  現在,事業者のほうから建設差しとめの解除に向けた新たな訴訟が地元の住民の方に対し提訴されているということは聞いております。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  業者のほうも,今のままでは工事ができないということで,地元の住民を相手に執行停止の申し立てを提訴したとなっておりますんで,今のままでは工事が進められないんだということは業者も知っているということで,我々もそう認識しています。 そういう中で,市の許可はまた別物だというふうな言い方をされています。でも,こういう状態であるにもかかわらず,市が違法とも言えるような,憲法学者に聞いてもちょっとおかしいというやり方で許可をおろした,これについては再度市の見解をお尋ねします。 ◎山上晃稔環境局長  先ほども答弁いたしましたけれども,民事の判決は,原告の地元住民と被告の事業者の当事者間にしか効力は及びません。廃棄物処理法に基づく許可におきましては,民事の判決は考慮すべきではなく,許可の基準に適合するために許可したということでございます。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  エヌエス日進の件です。 廃掃法施行規則の設置許可の条件として,災害の防止に関する事項が含まれています。砂防指定地の許可条件を満たさない段階での許可というのはこの規則には反していないんですか。 ◎山上晃稔環境局長  砂防法と廃棄物処理法は趣旨,目的が別の法律でございます。廃棄物処理法の許可要件にほかの法の許可を得ておくことは含まれておりません。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  法律は別ですけども,いわゆる災害の防止に関する事項,これには抵触するんじゃないですかということをお尋ねしとんで,再度答えてください。 ◎山上晃稔環境局長  廃棄物処理法に基づく許可を出すときに砂防法の許可を得ていることを条件にすることについては,これは顧問弁護士のほうからもお聞きしておりますけれども,他事の考慮になるということで,不適当であるという意見をいただいております。 以上です。 ◆10番(河田正一議員)  生活環境に及ぼす影響についての調査が省略できるというのは,過去になされた許可に係る当該事項が変わらないときではないんですか。変わったらしなきゃいけないんじゃないですか。 ◎山上晃稔環境局長  産業廃棄物処理場の設置許可は,あくまで廃棄物処理法が定める手続に従い,許可基準への適合状況を厳正に審査した後に,基準に適合するということで許可したということでございます。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  第2期工事の許可は平成7年です。砂防指定は平成13年です。これは大きな変化と言えると思うんです。ここを大きな変化だという認識はありますか。 ◎山上晃稔環境局長  先ほど申しましたように,砂防法,廃棄物処理法は趣旨,目的が別の法律ということで,特に廃棄物処理法につきましては,法定受託事務ということで,その許可する要件に合致しておればそれは許可しなければならないとされております。そういったことで,他法の許可を得ておかなければいけないと,そういったものではないと考えております。 ◆10番(河田正一議員)  砂防指定地になったということは,ここは危ないというふうに県が決めたわけですよね。ということは,前の状態とは大きく変わっているわけです。となると,当然申請に当たっては新たな調査をする,これが筋だったんではないかと思うんですけども,再度お聞きします。 ◎山上晃稔環境局長  当然この許可申請に先立つ事前協議におきまして,これは市民ネットを代表しての鬼木議員のほうにもお答えしておりますけれども,事業者から関係法令の適用状況について報告を受けておりまして,この処分場の予定地が砂防指定地に立地されるということは確認しておるところでございます。 以上でございます。 ◆10番(河田正一議員)  砂防指定地に立地することは確認しているけども,その砂防指定地になったことによってどういう影響が出てくるのかということについての確認というのは市としてはされたわけですか。それとも,もうこれは別法令だから関係ないということで済まされたわけですか。 ◎山上晃稔環境局長  砂防法については岡山県の所管でございます。事業者において県に確認された結果ということで我々のほうは考えております。 ◆10番(河田正一議員)  なかなか議論がかみ合わないんですけども,基本的には砂防指定地に指定されたのは2期工事より後,今回の申請の前に砂防指定地になったわけですから,これに対する新たな環境影響調査,こういうものはやるべきであったと思いますんで,そういうものに対して許可をおろしたということは大きな瑕疵があったんじゃないかと思うんですけども,そういう瑕疵があったと,いささかでも市のほうは瑕疵があったという認識があるのかないのか,その辺についてお尋ねしたいと思うんですけど。 ◎山上晃稔環境局長  瑕疵はございません。 以上でございます。 ○宮武博議長  以上で河田議員の質問は終わりました。(拍手) 以上で本日の個人質問は終わりました。      ──────〇────── △日程第2  甲第219号議案~甲第224号議案      ───────────── ○宮武博議長  日程第2に入ります。 日程第2は,甲第219号議案平成29年度岡山市一般会計補正予算(第4号)について以下6件の議案についてであります。 これらを一括上程し,市長から提案理由の説明を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  ただいま上程になりました各議案について御説明申し上げます。 まず,甲第219号議案から甲第223号議案までの平成29年度一般会計,3特別会計及び1事業会計の補正予算案について申し上げます。 補正額は,一般会計で4億8,000万円余の増額,特別会計で500万円余の増額,事業会計で700万円余の増額を行い,合わせて4億9,300万円余の増額となっております。 補正に要する一般財源につきましては,平成28年度決算に伴う剰余金で対応します。 内容といたしましては,人事委員会勧告に基づく職員の給与改定等を実施するものです。 次に,甲第224号議案は,人事委員会勧告等に基づく職員の給与改定等を実施するため,関係条例の一部を改正するものです。 以上で提案理由の説明を終わります。 よろしく御審議の上,御議決を賜りますようお願い申し上げます。 ○宮武博議長  ただいま市長から提案理由の説明がありました。 これらの議案に対する質疑は後日お願いいたしますので,御了承願っておきます。 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時18分散会...