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09月07日-04号

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  1. 岡山市議会 2017-09-07
    09月07日-04号


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    平成29年 8月定例会    平成29年8月定例岡山市議会    議 事 日 程  第4号       9月7日(木)午前10時開議第1 個人質問 甲第136号議案 平成29年度岡山市一般会計補正予算(第2号)について 甲第137号議案 岡山市ウェルポートなださき条例の一部を改正する条例の制定について 甲第138号議案 岡山市立公民館条例の一部を改正する条例の制定について 甲第139号議案 損害賠償の額を定めることについて 甲第140号議案 市道路線の認定について 甲第141号議案 市道路線の認定について 甲第142号議案 市道路線の認定について 甲第143号議案 市道路線の認定について 甲第144号議案 市道路線の認定について 甲第145号議案 市道路線の認定について 甲第146号議案 市道路線の認定について 甲第147号議案 市道路線の認定について 甲第148号議案 市道路線の認定について 甲第149号議案 市道路線の認定について 甲第150号議案 市道路線の認定について 甲第151号議案 市道路線の認定について 甲第152号議案 市道路線の認定について 甲第153号議案 市道路線の認定について 甲第154号議案 市道路線の認定について 甲第155号議案 市道路線の認定について 甲第156号議案 市道路線の認定について 甲第157号議案 市道路線の認定について 甲第158号議案 市道路線の認定について 甲第159号議案 市道路線の認定について 甲第160号議案 市道路線の認定について 甲第161号議案 市道路線の認定について 甲第162号議案 市道路線の認定について 甲第163号議案 市道路線の認定について 甲第164号議案 市道路線の認定について 甲第165号議案 工事請負契約の締結について 甲第166号議案 工事請負契約の締結について 甲第167号議案 事業契約の締結について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第136号議案~甲第167号議案      ──────〇──────〇出席議員(45人)            1番  東     毅            2番  田 中 のぞみ            3番  林   敏 宏            4番  福 吉 智 徳            5番  柳 井   弘            6番  岡 崎   隆            7番  松 田 隆 之            8番  山 田 正 幸            9番  林     潤            10番  河 田 正 一            11番  竹之内 則 夫            13番  太 田 栄 司            14番  柳 迫 和 夫            15番  難 波 満津留            16番  千 間 勝 己            17番  川 本 浩一郎            18番  二 嶋 宣 人            19番  赤 木 一 雄            20番  藤 原 哲 之            21番  竹 永 光 恵            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  鬼 木 のぞみ            25番  高 橋 雄 大            26番  森 山 幸 治            27番  吉 本 賢 二            28番  森 田 卓 司            29番  東 原   透            30番  小 川 信 幸            31番  成 本 俊 一            32番  松 島 重 綱            33番  則 武 宣 弘            34番  田 尻 祐 二            35番  磯 野 昌 郎            36番  羽 場 頼三郎            37番  下 市 このみ            38番  楠 木 忠 司            39番  小 林 寿 雄            40番  和 氣   健            41番  三 木 亮 治            42番  鷹 取 清 彦            43番  礒 谷 和 行            44番  浦 上 雅 彦            45番  田 口 裕 士            46番  宮 武   博      …………………………………〇欠席議員(0人-欠員1)      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  繁 定 昭 男       副  市  長  佐々木 正士郎       危機管理担当局長 田 中 利 直       市 長 公 室 長  福 井 貴 弘       政 策 局 長  鉄 永 正 紀       総 務 局 長  河 野 広 幸       財 政 局 長  那 須 正 己       市 民 生活局長  荒 島 茂 樹       市 民 協働局長  江 田 美 幸       保 健 福祉局長  森 安 浩一郎       岡山っ子育成局長 田 中 克 彦       環 境 局 長  山 上 晃 稔       産 業 観光局長  山 本 修 司       産業観光局産業政策担当局長                堤   修 治       都 市 整備局長  大 杉   誠       都市整備局都市・交通・公園担当局長                林   恭 生       下水道河川局長  桐 野 眞 二       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  田 淵   薫       消 防 局 長  東 山 幸 生      選挙管理委員会       委  員  長  桑 島 幹 雄       委     員  高 原 君 子      監 査 委 員       委     員  岸   堅 士      人 事 委 員 会       委  員  長  藤 岡   温       委     員  矢 野 有 哉      農 業 委 員 会       第一農業委員会会長職務代理者                柴 田 一 郎       第二農業委員会会長職務代理者                岸 本   博      教 育 委 員 会       教  育  長  菅 野 和 良      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  眞 茅 純 一       統 括 審 議 監  矢 木 広 幸       総 務 課 長  吉 川   乃       議 事 課 長  中 野   光       調 査 課 長  山 本 和 広      午前10時0分開議 ○宮武博議長  皆さんおはようございます。 これより8月定例市議会第4日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は41名であります。      ───────────── ○宮武博議長  会議録署名議員に福吉議員,山田議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○宮武博議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第136号議案~甲第167号議案      ───────────── ○宮武博議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第136号議案平成29年度岡山市一般会計補正予算(第2号)について以下32件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして藤原議員。     〔20番藤原哲之議員登壇,拍手〕 ◆20番(藤原哲之議員)  皆さんおはようございます。自由民主党岡山市議団の藤原哲之です。 傍聴席の皆様には,大変お忙しい中にもかかわらずお越しいただき大変ありがとうございます。 ことしも日本列島は異常気象に見舞われております。さきの九州北部を襲った集中豪雨を初め東北地方や関東では大雨が1カ月以上連続して降るなど,日本列島は異常事態へと追い込まれております。岡山市においては猛暑日が続き,降雨量は例年より大幅に減少しておりましたが,きのう,きょうとやっと恵みの雨が降ってまいりました。恵みの雨であればいいのですけども。 世界に目を向けてみますと,温暖化の影響と思われる異常事態が多発しております。インドでは台風から変わった熱帯低気圧による,アメリカではハリケーンからの熱帯低気圧による大規模な洪水に見舞われております。最も驚いたのが,スイスという標高の高いところのアルプスで大規模な地すべりが起きたということであります。また,南極においては,大氷山が漂流しそうであるとのことで,このまま温暖化防止の取り組みをしなければ,台風,ハリケーンなどはますます大型化し,また南極の氷が解け,海面上昇により多くの島国が沈む可能性が高くなるなど,世界的規模の災害が多発してまいります。これからも世界の情勢に目を向けていきたいと思っております。 それでは,通告に従って質問に入らせていただきます。 大きな1つ目,岡山市の教育について。 1,全国学力・学習状況調査について。 先般,文部科学省が全国学力テストの結果を公表しております。その結果を見ますと,岡山県においては大分改善されているようであります。小学6年生においては,全教科において全国平均を上回っており,順位も19位と前年より大分躍進しております。中学3年生においては,全教科において全国平均を下回っておりますが,昨年度よりは少し改善されているとのことであります。 そこで質問させていただきます。 ア,教育委員会としては,どのような取り組みが功を奏したと考えておられるのでしょうか。 イ,また,今回の結果を受け,さらなる課題も見えてきたと思いますが,どのように捉えられているのでしょうか。また,その対策についてもお聞かせください。 ウ,岡山市独自で行った学力アセスについては大変厳しい結果となったようですが,この結果を受け,今後子どもたちの学力向上のためどのような取り組みを考えておられるのでしょうか。 エ,全国学力テストにおいては,政令市20市での結果も公表されておりますが,中学3年生の状況が大変厳しいものと感じております。このことに対する教育委員会の見解をお聞かせください。また,今後の取り組みについてもお聞かせください。 オ,中学校においては,先日の新聞では部活の時間が一,二時間の生徒の成績が他の生徒の成績を上回っているとのことでありました。中学校の先生は,学業だけでなく部活まで担当しておられます。重労働であります。中学校の先生方の部活における負担軽減について,教育委員会としての考えをお聞かせください。 2,学習状況について。 先般,小学校に通われているお子様をお持ちの方に,うちの学校はどうなっているのだろうかと相談を受けました。その内容を聞いてみますと,よその学校においては宿題の量が大変多いのに,うちの学校においてはすぐに終わってしまうぐらいの量しか出してくれない。これでは,子どもの学力が伸びていかないのではなかろうかと訴えられておりました。子どもたちはなかなか自分から進んで勉強しないので心配であるとのことでした。 そこで質問させていただきます。 ア,岡山市の教育方針の話になろうかと思いますが,宿題の出し方などはそれぞれの学校,それぞれの先生の裁量に任せてやっているように感じましたが,教育委員会の方針についてお聞かせください。 イ,先生方の能力の向上のための取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか。情熱,指導力,人間力の向上のための取り組みについて具体的にお聞かせください。 ウ,小学校においては,習熟度別サポート事業を行っておられますが,中学校における結果を見ておりますと,中学校においてもこの事業が要るように思いますが,できないのでしょうか。 エ,地域協働学校を推進されておりますが,なかなかその結果があらわれてきておりません。教育委員会としては,どのように捉えられているのでしょうか。 3,維持管理について。 先日,小学校に通うお子様をお持ちの保護者の方から,子どもがプールで足の裏にけがをしたと聞かされました。けがをしたお子さんに聞くと,プールの底にぎざぎざ,ちくちくのところがあり,足の裏の皮がむけたと言っておられました。学校のプールで何人もの子どもさんがけがをしたのであれば,学校の管理が行き届いていないとしか考えようがありません。 そこで質問させていただきます。 ア,岡山市では,プールの管理をどのように行っているのでしょうか。 イ,岡山市の学校のプールについての方針をお聞かせください。プールを完備している学校もあればない学校もございます。今後のプールのあり方について教育委員会のお考えをお聞かせください。 ウ,先日,夏休みが終わろうとしている日曜日に地域の方々が通学道路の清掃や校庭の雑草を除去されたりさまざまな活動をされておられ,頭が下がる思いでした。このようなボランティアには,学校としてどのように対応されているのでしょうか,お聞かせください。 エ,学校施設におけるさまざまな修繕に教育委員会は十分な予算措置をされているのでしょうか。ふぐあいな箇所が多く見受けられますが,なかなか進捗しているようには見えません。安心して学べる教育環境づくりにおいても,まだまだ目標値には届いておりません。教育委員会としての方針をお聞かせください。 大きな2つ目,岡山市の防災について。 9月1日は防災の日となっております。岡山市においては,9月3日に総合防災訓練を西大寺緑花公園,サブ会場として西大寺南小学校で開催され,また灘崎中学校においても盛大に開催されていました。私は,地元である灘崎中学校に参加し,簡易トイレや簡易ベッドづくりを体験してまいりました。この訓練は,南海トラフ巨大地震の発生による被害を想定してのものであります。自助,共助,公助の連携を高めていくための訓練であります。岡山県は,災害の少ない県と言われておりますが,一たび災害が起きると,その少なさゆえに大混乱に陥ることは火を見るより明らかであります。日ごろからの備えが重要であると再認識させていただきました。 それでは,質問させていただきます。 1,ため池について。 ことし7月5日から6日にかけ九州北部豪雨が発生,22日には秋田で豪雨災害が発生しております。九州北部豪雨では,12時間に900ミリメートルというとてつもない降雨量であります。これは,次々と発生する発達した積乱雲が列をなし,数時間もの間ほぼ同じ場所を通過する線状降水帯が原因であると言われております。この地域では,豪雨に耐え切れなくなった山林で山腹崩壊が起き,なぎ倒された杉の木などが流され,大量の土砂と流木により,ため池や河川の堤防が決壊し,下流の人家に大きな被害を与えております。 そこでお伺いいたします。 ア,九州北部豪雨では,多数のため池が決壊しております。岡山市では,どのような対策をされているのか,お聞かせください。 イ,今回の豪雨災害では,国の一斉点検で危険性は低いと判断されていた親子ため池も被害を受けたと報道されておりましたが,当局はどのように捉えておられるのでしょうか。 ウ,このような事態を受けた以上,一斉点検で危険とされたため池以外についてもしっかりと調査していくべきと考えますが,当局の御所見をお伺いいたします。 エ,岡山市では,市街化の進展に伴い農地面積が減少していく一方,その下流で人家が増加し,ため池が決壊したときの被害が大きくなる地域がふえております。このようなため池についても,しっかりと整備していく必要があると考えますが,当局のお考えをお聞かせください。 2,豪雨対策について。 線状降水帯,この言葉を初めて聞いたのがいつだったかは思い出せませんが,3年前の広島の集中豪雨による土砂災害,2年前の鬼怒川の氾濫,そしてことしの九州北部豪雨による大災害など,線状降水帯による災害は非常に大きな災害となっております。さらに,この線状降水帯は,全国どこで起きても不思議ではないと言われております。このような大災害が発生しますと,自助,共助に頼る以外はありません。公助は,何日もたってからのこととなります。日ごろからの備えのほかに地域のつながりが大変に重要となってまいります。避難場所はどこか,どのルートで避難するのが安全かなど,地域で情報を共有しておかなければ,いざというときに機能しません。 そこで質問させていただきます。 ア,岡山市の自主防災組織率はどのくらいになっておるのでしょうか。 イ,それら組織と避難場所や避難経路,要援護者の把握などを詳細に打ち合わせができているのでしょうか。 ウ,岡山市においても,土砂災害警戒区域土石流危険渓流等を指定しておりますが,その近辺に住まわれている方々に周知は十分にできているのでしょうか。 エ,集中豪雨による被害は都市部においても起こります。小河川の氾濫などによる道路冠水による交通網の寸断や床下・床上浸水による家屋への被害などであります。これら水害をなくすことはできませんが,災害を軽減させることはできます。岡山市の中心部は平たん地であり,雨水排水はポンプに頼る以外に方法はありません。今後の計画についてお示しください。 オ,灘崎地域は,郷内川の流末に位置するため,大きな雨が降りますと床上・床下浸水に見舞われます。そのため,ポンプを設置することとされておりますが,現在の進捗状況と今後の工程をお聞かせください。 3,南海トラフ対策について。 先日の新聞報道を見て大変に驚いております。南海トラフ予測困難というものであります。確度の高い予測は困難であるため,地震予知を前提とした防災対応を見直すとしております。予知が可能であれば,地震発生前に住民を避難させることができ,被害を最小限に減らすことができるが,予知が不可能となれば地震が起きてからの避難場所や避難路の選定等,常日ごろから備えておかなければなりません。政府は,巨大地震につながるであろう異常現象を観測した場合には,住民に避難勧告などを出すようでありますが,その勧告が何回にもわたり空振りに終わると,オオカミ少年になってしまいます。 そこで質問させていただきます。 ア,南海トラフ地震が起き,津波が岡山市に押し寄せると仮定してのことでありますが,これに備えての海岸堤防の整備はどの程度まで進んでいるのでしょうか。あわせて南区の小串地区の整備状況についてもお示しください。 イ,干拓地においては,マグニチュード8から9の巨大地震に見舞われますと,家屋崩壊や幹線道路,支線道路の寸断や液状化現象による道路の隆起や陥没が至るところで出現し,避難することもできない状況に陥るのではないかと懸念しております。当局は,干拓地での地震災害についてどのように認識されているのか,お伺いいたします。 ウ,今後30年の間に70%の確率で起きるとされている南海トラフ巨大地震に備え,干拓地に建設されるであろう公共施設においては,巨大地震に対応した施設にしていただきたいと考えますが,当局の御所見をお伺いいたします。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  皆さんおはようございます。本日もよろしくお願い申し上げます。 私は,岡山市の防災南海トラフ対策,干拓地での地震災害の認識についてお答えいたします。 岡山市の平野部は,旭川や吉井川などの堆積作用によって形成され,津田永忠や藤田伝三郎らによる干拓事業で拡大し,岡山市を中心とする県南部の海抜ゼロメートル地帯の面積は218平方キロメートルと,東京湾の約2倍となっております。水害に弱く,地震による液状化の影響を受けやすい特質があると認識しております。 南海トラフ巨大地震による被害想定の結果では,干拓地を含む岡山市南部の平野で震度6弱から震度6強の強い揺れが起こるとともに液状化が発生し,地震発生後約2時間50分で津波の第一波が到達するとされており,揺れ,液状化,建物倒壊,落下物等による甚大な被害が発生すると想定されています。特に,干拓地の多くは,津波浸水想定区域内にあり,液状化の危険度も高いことから,地域の危険性を理解し,建物の耐震化や家具等の転倒・落下防止等の地震対策,危険箇所や避難経路の確認等の避難方法など,ふだんから身を守るための準備を十分に行っていただくとともに,地震が発生した場合に,まずは御自身や御家族の安全を確保し,近隣の方に声をかけながら避難していただくということが必要だと思います。 以上です。 ◎菅野和良教育長  岡山市の教育についての項,順次答弁してまいります。 初めに,全国学力テストについてでありますが,まず教育委員会として功を奏した取り組み,それから課題をどのように捉えているのか,その対策は,そして中学3年生の厳しい状況の見解と今後の取り組みはという御質問にお答えします。 全国学力・学習状況調査につきましては,小学校は全ての科目で全国平均を上回り,中学校は知識に関するA問題で全国平均並みに結果が好転してまいりました。これは,地道な授業改善の取り組みを続けてきたことに加え,これまでの総合教育会議の議論を通して,学校の学力向上に向けた意識が高まってきたことの影響もあると考えております。しかし,中学校の調査結果では,活用に関するB問題において,全国平均との差があることや,家庭学習の時間が全国平均を下回っていることが今後解決すべき大きな課題となっております。今後は,教員のさらなる授業改善を進めるとともに,家庭と連携しながら家庭学習を充実することにより,岡山市の子どもの学力向上につなげたいと考えております。 次に,岡山市学力アセスの結果についてでありますが,岡山市学力アセスにおきましては,各教科の目標正答率を7割としておりました。小学校では実施8教科中6教科,中学校では10教科中6教科で達成できませんでした。このことから,基礎の定着が十分とは言えない教科が明確になったとともに,実施学年ごとの解答状況から,例えば国語の結果におきましては主語と述語の関係についての理解が十分とは言えないという具体的な課題も明らかになってまいりました。今後は,岡山市学力アセスの調査結果をもとに,各学年での学習内容の定着が図られるよう授業改善を進めるとともに,全国学力・学習状況調査の結果とあわせて,児童・生徒が自分の結果を小学校4年生から中学校3年生まで持ち上がるなどの経年的な取り組みを進めてまいります。 中学校の先生方の部活動における負担軽減についてであります。 中学校の部活動における教員の負担軽減につきましては,部活動の外部指導者を派遣する岡山市部活動サポート事業を実施するとともに,週1日以上の部活動の休養日の設定を働きかけております。今後とも教員の負担軽減に努めてまいります。 次に,学習状況についてでありますが,まず宿題の出し方について教育委員会の方針があるのかというお尋ねですが,宿題の内容や分量につきましては,教育委員会として方針を示しておりませんが,以前家庭学習事例集を作成し,よい取り組みを各校に周知してまいりました。この宿題や家庭学習につきましては,子どもたちの学力に係る大きな課題と捉えていることから,これまで以上に研修等で家庭学習事例集を活用するなど,家庭学習が充実するよう働きかけてまいりたいと考えております。 先生方の能力向上のための取り組みについてですが,指導力の向上に関しましては,学習指導の方法や教材研究の仕方などについて教職員の経験年数に応じた研修を実施しております。また,それぞれの教職員が職場で学び合う中で,教育に対する思い,技術を先輩から若手へ伝えることにより情熱,人間力を向上させることができるよう,校長などとともに人材育成に努めております。 習熟度別サポート事業を中学校にもというお尋ねですが,習熟度別サポート事業を中学校に拡充することは考えておりませんが,中学生への学習支援を目的として,今年度から岡山市立の全ての中学校に自主学習ソフトを導入し,生徒一人一人がそれぞれの課題に応じて学習を進めております。 また,地域協働学校を推進しているが結果があらわれていない,どう捉えているかというお尋ねですが,地域の人に進んで挨拶している子どもの割合については,現在8割を超えているところですが,より高い目標をと考え,目標値を9割と設定しているため達成できておりません。今後は,目標値の9割を超えるよう保護者や地域の方と連携し挨拶運動の充実,地域行事への積極的な参加などを進めてまいりたいと考えております。 次に,学校施設維持管理についてであります。 まず,学校プールの管理はどのようになっているのかというお尋ねです。 プールの管理は,各学校で点検を実施し,問題があれば学校施設課の職員が現地を確認した上で,必要に応じて修繕等で対応しております。今後も学校との連携を一層密にし,迅速な対応により子どもたちのけがや事故防止に努めてまいります。 今後の学校プールのあり方についてでありますが,学校プールにつきましては,拠点プール方式,民間プール利用方式,1校1プール方式の中から,水泳の授業の充実と費用対効果等の観点から総合的に検討した上で選択しており,当面その方針の変更の予定はございません。 それから,通学路の清掃や校庭の雑草除去などのボランティアに学校としてどのように対応しているのかという御質問ですが,学校では管理職や地域連携担当者が地域のボランティアと連携し,校内の環境整備や登下校時の見守り等に取り組んでおります。 最後に,学校施設の安心して学べる教育環境づくりについての方針でありますが,日常的に発生する施設の修繕につきましては,第一に安全面を重視して,優先度の高いものから順次対応しております。また,議員御指摘の教育環境の満足度につきましては,老朽化した学校施設の長寿命化などを図りつつ,トイレの洋式化,バリアフリー化などを進め,目標達成に向けて努力してまいります。 以上でございます。 ◎田中利直危機管理担当局長  2番目の岡山市の防災についての項,豪雨対策のうち自主防災組織率はどのくらいか,組織と詳細な打ち合わせができているのかとのお尋ねに一括してお答えいたします。 自主防災組織率は,平成25年度が60.6%,平成26年度が61.0%,平成27年度が62.4%となっております。また,自主防災組織には指定避難所一覧や防災ハザードマップ,避難行動要支援者名簿などの災害に関する情報を提供し,各地域で行う避難訓練や避難経路の安全確認などの防災活動に活用していただくことにしておりますが,さらに各地域が一体となって活動できるよう,自主防災会交流会などで情報を共有し,岡山市と自主防災組織が意思疎通を行いながら地域の防災力が高まるよう支援してまいりたいと考えております。 次に,土砂災害警戒区域土石流危険渓流等の周知についてお答えいたします。 土砂災害警戒区域は,岡山県が基礎調査を行い,土石流危険渓流など土砂災害のおそれがある区域を公示しているもので,岡山市はハザードマップに表示し全戸に配布するとともに,6月の土砂災害防止月間には毎年広報紙に特集ページを設け,市民の皆様へ注意喚起しております。また,土砂災害のおそれのある地域での出前講座では,防災マニュアルを活用し,危険性や日ごろの備え,早目の避難などの対策を周知しております。 次に,南海トラフ対策のうち,干拓地域に建設される公共施設についてお答えします。 岡山市の市有施設は,巨大地震に限らず各種の災害に配慮した施設であることが望ましいことから,市有施設における防災機能の充実に向けた取り組みについてを全庁に通知し,市有施設を新築,改修する際には,防災機能を取り入れるよう検討し,防災面の充実が図られるよう各施設管理者にお願いしているところです。 以上です。 ◎山本修司産業観光局長  同じ項,ため池についての御質問に順次お答えします。 まず,九州北部豪雨では,多数のため池が決壊しているが,岡山市での対策はとのお尋ねです。 平成25年度から平成28年度にかけて実施したため池一斉点検によって,下流に住宅等があり,老朽化等により施設が決壊した場合に影響を与えるおそれのあるため池66カ所を防災重点ため池に位置づけたところです。こうしたものから優先的に改修を行うこととしていますが,市単独で実施することは難しいことから,国,県の補助を得ながら整備を進めているところです。 次に,親子ため池の被害についてのお尋ねです。 今回の九州北部豪雨では,朝倉市の山の神ため池が決壊し,親子ため池の関係にある鎌塚ため池の堤防の一部に被害が発生したと承知しています。専門家による調査では,山の神ため池の決壊は土石流による土砂等で埋まったことが原因であると分析されています。一方で,このため池は土石流の勢いを弱め,その下流の鎌塚ため池がさらに土石流をせきとめることにより,下流の集落への被害を軽減させたと分析されています。このように土石流等の想定外の災害が起こった場合には,ため池への被害は免れませんが,ため池本来の防災機能が発揮されるよう引き続き整備に努めてまいります。 次に,一斉点検で危険とされたため池以外の調査についてのお尋ねです。 国の基準に基づき選定した66カ所の防災重点ため池に加え,次に優先順位の高い地域防災重点ため池93カ所を本市の地域防災計画に位置づけて国に支援を要請しているところです。一斉点検後も市としては老朽化等により危険性が増したため池がないか,引き続き5年ごとに調査点検を継続し,国,県,土地改良区と連携しながら計画的に対策を実施してまいりたいと考えております。 最後に,市街化の進展に伴うため池整備についてのお尋ねです。 国の補助制度では,ため池の受益面積が事業採択の要件になっており,市街化の進展に伴い受益農地面積が減少する中で,補助要件を満たさないために下流への被害の危険があるにもかかわらず整備が進まないため池がふえてくることが全国的に懸念されています。こうした状況を踏まえ,補助事業の採択要件として受益農地面積の大きいものだけでなく,下流への被害想定額が大きいもの等についても考慮されるよう国に問題提起をしているところです。 以上です。 ◎大杉誠都市整備局長  同じ項,海岸堤防の整備状況はどの程度まで進んでいるか,また小串地区の整備状況はとのお尋ねにお答えいたします。 岡山市の海岸については,その大部分を岡山県が管理しており,岡山沿岸海岸保全基本計画に基づき順次整備を進めています。その整備の主なものとして,現在中区桑野から東区九蟠までの三蟠九蟠海岸では高潮対策が完了し,液状化対策を実施しております。また,東区北浦幸島地区では高潮対策を実施しております。 それから,議員お尋ねの小串の西米崎地区では,既設護岸の老朽化対策を進めており,今年度は護岸の補強のための矢板工事などを実施する予定と聞いております。 以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  同じ項,都市部の浸水対策についてお答えします。 現在,平成23年台風12号により大規模な浸水被害のあった地区や浸水常襲地区を中心に浸水対策を進めています。主に中心部の対策としては,天瀬ポンプ場,巌井ポンプ場などで施設能力を適正に発揮するため,長寿命化対策を実施中であり,津島地区の雨水ゲートの遠隔操作化にも取り組んでいるところです。 また,昨年8月の集中豪雨による浸水被害を受けた岡山駅前商店街では,道路側溝の清掃,下水道の雨水ますの点検,清掃などの対策も実施しているところです。さらに,島田地区を中心に局所的ながらも効率的な浸水対策の検討を進めていくこととしております。 あわせて平成29年3月に制定した岡山市浸水対策の推進に関する条例を踏まえ,市民,事業者と連携しながら,流域対策として雨水流出抑制施設を積極的に設置し,協働で浸水対策に取り組むこととしております。 次に,灘崎地域のポンプについてですが,郷内川下流に新たに設置するポンプ場につきましては,今年度詳細設計及び用地測量を実施する予定であり,引き続き放流先の河川管理者である岡山県との協議や用地交渉を進め,来年度以降,用地を取得し,その後工事に着手したいと考えております。 以上です。     〔20番藤原哲之議員登壇〕 ◆20番(藤原哲之議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,何点か再質問させていただきます。 まず,学力テストの件でありますが,私は中学3年生の成績が振るってないというのがどうも不思議でなりません。中学3年生といえば,高校受験を控えており,勉学に大変励んでいる生徒さんであろうと思っております。この成績が振るわないということは,私は小学校からずっと続けている岡山型一貫教育が機能していないのではないかとちょっと勘ぐっております。教育委員会は,このことに対してどのように捉えられているのか,お伺いいたします。 そして,学習状況についてであります。 教育委員会では,それぞれの学校ごとの学力テストの結果を把握されていると思うのでちょっとお聞かせ願いますけれども。私は,宿題の量だけを取り上げて今質問させていただきましたが,多くの学校で家庭学習の時間,そういうもので順位が変わったり平均点がとれたりとれなくなったりしているんではなかろうかと思うので,そういうふうなことがわかれば少しお示し願いたいと思います。 それから,中学校の先生方の負担軽減で部活動サポート事業を実施しているとのことでありますけれども,そもそも中学校においてはどのような部活が行われているのか,軟式野球であり陸上でありテニスでありバレーボールでありさまざまな部活が行われていると思うんですけども,そのような中でどのような部活に外部指導員を派遣しているのか,そしてまた各中学校にそれを派遣しているのか,お伺いいたします。 岡山市の防災についてであります。 先ほど下水道河川局長が言われましたけど,中心市街地についてはやはり常日ごろから道路側溝の清掃とかで大雨が降ってもきちっと管理ができていればある程度は防げると思うので,そういうふうな取り組みをぜひとも続けていっていただきたいと思います。 豪雨災害においてため池の件でありますが,ため池が災害をある程度防いでいるとするのであれば,農林サイドだけの補助ではなくて国土交通省と防災の面からも補助制度をつくるように働きかけていただきたいと思いますが,当局はどのように考えておられるのでしょうか。 南海トラフの件でありますけども,海岸堤防の整備はある程度進んでおるというのはお聞かせいただきましたけど,既存堤防の耐震化というものがまだまだ進んでいないようにも聞いております。そのことについても,県にもっともっと強く働きかけていただきたいと思います。 以上で再質問を終わらせていただきます。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎山本修司産業観光局長  ため池の整備に関しまして,国土交通省へも防災の観点から補助制度の創設を呼びかけてはというお尋ねでございます。 今回,現にため池に土石流が流入して決壊するというふうな事態も発生しております。本来想定していないような事態でもございますので,総合的な観点からの整備ということで,国土交通省にどういった御要望ができるか庁内の関係課ともいろいろ話をしてみたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  3点の御質問をいただきました。 まず,学力テスト,中3の成績についてでありますが,岡山型一貫教育が機能していないのではないかという御指摘でありますけども,先ほど答弁しましたように,学力アセスと全国調査を結びつけて小学校4年生から中学校3年生まで経年的に子どもの一人一人の学力を伸ばしていくという取り組みを始めたところでございます。今後もこれをしっかり充実させていきたいと考えております。 また,この岡山型一貫教育のことでありますけれども,やはり中学校区の学校・園が協力しながら授業研究に取り組むということも大切なところで,ここのところも教師の指導力向上という面でも今後の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 次に,家庭学習のことでありますけれども,やはり宿題をよく出している学校は学力も高い傾向にあると考えております。宿題,家庭学習の充実をしっかり図ってまいりたいと思います。 それから,部活の件でございますけれども,学校の希望に基づいて外部指導者を派遣している事業でありますが,現在38校中36校の運動部及び文化部に派遣しております。卓球,バスケット,ソフトテニスなど多くの部で実施しておりますが,現在延べ121名の指導者が派遣されておりまして,もちろん1年間のうちに60回程度という限度はあるんですけれども,教員の負担軽減の一翼を担っていると考えております。 以上でございます。 ○宮武博議長  以上で藤原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして太田議員。     〔13番太田栄司議員登壇,拍手〕 ◆13番(太田栄司議員)  皆様おはようございます。おかやま創政会の太田栄司でございます。 まずは,本日お忙しい中,傍聴席にお越しいただきました皆様,またoniビジョンを視聴の皆様,インターネット議会中継を視聴の皆様,ありがとうございます。 だんだん目が悪くなりましたので,きょうからは老眼鏡をかけさせていただきます。 それでは,市民の皆様からお問い合わせがあったことなどを中心に通告に従って質問に入らせていただきます。 まず,大きな1番,避難所充実について。 避難場所は,災害の種類ごとに安全性が異なっております。岡山市防災情報マップは,被害によってさまざま準備されているところでありますが,マップには災害の種類ごとの安全性により避難場所の一覧表に災害種別ごと避難場所区分に丸,三角,バツや灰色の着色で示しております。それぞれの意味もわかるように記載されており,避難に時間の余裕があるときは灰色の着色がされていない丸の施設を目指し避難するようになっています。 また,避難場所や避難場所までの道中には標識──避難場所表示板及び誘導表示板が設置されております。また,避難場所は災害の大きさにより一時避難場所や指定緊急避難場所があり,さらに大きな火災が迫って現在の避難施設でも危険となった場合には,その危険を避けるために設けられた広大な場所──広域避難場所に避難するようになっております。しかし,現在の避難場所表示板及び誘導表示板は,どんな災害に適した避難場所か明確に表記されていないと思います。 現在,各町内会では,自主防災組織を設立し,市民の防災意識の向上や被災時の避難所の運営などについて訓練を実施しているところです。通常は,近くにある指定された避難所,学校などを使用して訓練しております。実際,どのような災害が発生するかわからない,どこで発災するかわからない状況で,全ての避難所がどのような災害でも対応可能とはなっていない状況であります。 このような岡山市と同様な状況である千葉県八千代市では,災害の種類を記号化した新しい避難場所誘導表示板を取り入れ,崖崩れ,大規模な火事,洪水・内水氾濫など,その避難場所がどの災害に適しているかを避難場所誘導表示板に図記号で示し,市民などへの適切な避難誘導に役立てようとしております。 そこでお尋ねします。 (1)岡山市が現在設置している避難場所表示板や誘導表示板には,どのようなものがあるのでしょうか。 (2)岡山市も千葉県八千代市のように適切な誘導ができるような誘導表示板や避難場所表示板に変更してはどうでしょうか,お考えをお示しください。 次に,先日私の住んでいる町内会で防災訓練を実施しました。大勢の市民の皆様に参加いただき,有意義な訓練になったと感じているところです。私は,衛生班を担当いたしました。ごみの処理やペットの管理,トイレの管理,設置などを担当するところです。前もって何を準備しておけばよいか,どのようなことを想定しておかなければならないかなど大変勉強になりました。また,実際の発災時にはどの程度までやれるのか不安も感じたところです。最後に反省会を実施したときに問題となったのが,避難されてきた方のトイレの対応などはどうするべきかということでした。トイレの排水管の状況によって使用できる,できないの判断をしなければなりません。大規模災害時は使用できないと思って準備しなければなりません。これまで実際に発災した被災地においては,早急にトイレが使用できる状況にしなければならないということが言われています。 そこでお聞きします。 (3)避難所の備蓄品には組み立て式のトイレは準備されていません。なぜなのでしょうか。 (4)避難所の衛生面を考えると,備蓄品のリストに入れるべきと思いますが,お考えをお示しください。 (5)また,トイレなどの用水確保が重要です。学校であればプールの水を使用したり屋上のタンクの水を使用することになります。しかし,使用する場所に運搬が必要です。都度運搬するのも大変です。大きな軽量タンクなどが装備品としてあれば助かると思いますが,設置は考えられないのでしょうか,お考えをお示しください。 大きな2番,移住・定住支援について。 岡山市は,平成23年3月11日に発生した東日本大震災以降,災害が少ないことや温暖な気候から,安全で安心して暮らせる岡山として認知度が高まり,岡山県への移住を検討し,実際に移住された方がふえております。新聞によりますと,岡山県が2014年度地方移住者実績で1,737人とナンバーワンになり,そのうち岡山市は1,005人であったと報道されています。岡山県全体で順調に移住者が増加傾向であるとお聞きしています。 また,岡山市への移住を考えている方,御相談に来られる方の中を見ると,関東地区の在住者の割合が多い傾向があり,昨年4月に岡山市東京事務所内に移住相談東京窓口を開設されています。 また,移住希望者に対する岡山市の魅力発信は,人の流出抑制にもつながり,さらには実際に岡山市に移住,定住された方々による相乗効果も期待したいところです。 それでは,数点お聞きします。 (1)岡山市への移住者の推移と今後の目標をお示しください。 (2)岡山市東京事務所内の移住相談東京窓口の利用状況はどうでしょうか。また,窓口ではどういった御相談がありますか。 (3)移住相談東京窓口での御相談から課題は何かありましたか。また,その課題をどう支援事業に反映されているでしょうか。 次に,移住,定住の支援事業についてです。 現在,岡山市は岡山連携中枢都市圏の市町と合同で移住下見ツアー,UIJターン希望者のための短期のお試し移住に利用できる民間賃貸物件を活用したお試し住宅,UIJターン希望で東京圏在住の方を対象に就職・転職活動における交通費の一部を補助する就職・転職活動支援補助金などの事業を行っています。このような取り組みもあり,移住者の増加の成果につながっていると感じるところであります。しかし,移住者の方のさまざまな都合もあり,年度によって変動があり,1,000人程度から半減している年度もあります。新たな支援事業も考えていく必要があると感じます。 (4)石川県の志賀町では,定住促進策としてふるさと就業促進奨励金の支給制度を創設されました。転入後1年以内に町内企業に就職したUIターン者,新規学卒者で以前から町内に住む方も対象として,UIターン者には20万円,新卒者には10万円を支給するものです。岡山市も若者の定住促進,人口流出の抑制のためにこのような奨励金制度の創設を考えていただけないでしょうか。 (5)移住が決まると住居が必要となります。住まい探しの支援サービスなどを行っていますが,移住するにはお金がかかります。金銭面での支援は考えられないでしょうか。例えば引っ越し代や住居購入費の一部を補助するなどはできないでしょうか。 大きな3番,生ごみ処理について。 岡山市環境基本計画において,豊かな自然と調和した持続可能なまちおかやまを環境像として目指しているところであります。さらに,より具体的には,市民が安心して日常生活を送れるように,自動車交通を起因とする交通公害の防止や河川,児島湖や児島湾の水質汚濁改善のほか,廃棄物の減量化及び再資源化に取り組むとともに,山間部等を中心とした不法投棄対策に取り組み,安全かつ健全で快適な生活環境の確保と循環型社会の実現を目指すとしています。 その中でごみに注目しますと,岡山市はどうなのか。平成20年度の家庭系可燃ごみは,年間約15万トン,そのうち約4割,約6万トンが生ごみ,食品廃棄物です。市民1人1日当たりに単純計算すると,ごみ排出量は約600グラム,うち生ごみは約240グラムとなります。ごみ袋の有料化実施に伴う影響により平成21年度からは約13万トンに減量しましたが,その後横ばい状態であります。 このような現状から,基本計画では廃棄物の減量化及び再資源化に取り組むとあり,主要施策として4Rの推進,事業者との連携による事業系ごみの減量化,資源化の促進,啓発活動の推進,市民,事業者の施策参加の促進,家庭系ごみ処理手数料の有効利用を掲げており,現在では家庭系ごみ,特に生ごみの減量化と再資源化に力を入れており,事業としてはタイム5店舗と協力して,桃太郎のまち岡山コンポストとして段ボールを活用し生ごみを堆肥化する取り組みを行って,家庭から出る可燃ごみの約40%を占める生ごみの減量化,資源化に取り組んでいるところです。 また,宴会など食事への取り組みとして,おかやま30・10運動-のこサマ~で~への参加協力依頼を宴会参加者やお店にしているところです。これは,宴会開始30分程度は自分の席で食事をする,終了10分前には席に戻って残っている料理を楽しもうという取り組みです。徐々に市民の意識にごみの減量化,再資源化が浸透しつつあるのかと感じているところです。 そこでお尋ねします。 (1)桃太郎のまち岡山コンポスト事業を開始し,現在の段ボールコンポストの利用や生ごみの排出量の状況はどうなっているでしょうか。 (2)おかやま30・10運動-のこサマ~で~へのお店の協力や参加状況はいかがでしょうか。また,お店の方の理解活動はどのような取り組みをされているのでしょうか。 (3)市民の皆様への協力依頼や理解活動はどうされているのでしょうか。 (4)市民やお店に生ごみ減量化への協力を依頼するだけでなく,行政として各局で取り組んでいる事業とコラボして何かに取り組んではどうかと考えます。例えば,下水道河川局関係では汚泥が発生しています。また,水道局では,浄水場で水道水をつくる過程で発生する土──浄水発生土を園芸用土として再利用しています。これらを生ごみと混合するなどして新たな土づくりに取り組むなど,新しい事業に挑戦することも必要ではないでしょうか,お考えをお示しください。 大きな4番,観光客の周遊性向上について。 本議会の市長提案理由説明において,岡山城を訪れた観光客数が対前年度比19.8%増と大きく伸び,さらに多くの観光客を呼び込みたいと意欲を燃やしたい旨を言われました。さらに,岡山城と一体となった後楽園との空間を楽しむ場所としたいとも言われています。また,コンベンション関連では,食育推進全国大会や北前船寄港地フォーラムに国内外から多数の参加者が来場したことも紹介され,岡山市の魅力の発信やまちの活性化に資する機会になったとお考えを言われています。 そこでお尋ねします。 (1)こうしたコンベンションの機会を捉え,参加者に再度岡山市へ観光客として来ていただけるような岡山市に対するニーズやアンケート調査を行いましたか。 次に,以前からまちの周遊性向上のため無料Wi-Fiの整備をお願いしておりますが,現在交通拠点である空港や駅,またバス事業者による無料Wi-Fiの整備も整いつつあると感じているところであります。最近は,空港リムジンバスにも整備され,岡山駅までの移動時間の有効活用,さらには表町商店街においても表町ストリートWi-Fiが利用可能となり,来客者の利便性向上になり,岡山市のまちを楽しんでいただけるようになったと感じているところです。 そこでお聞きします。 (2)岡山駅を起点で整備状況を見ると,歩行者目線では岡山駅前の桃太郎大通り,公共交通の利用からは路面電車と周遊バス,さらに周辺地域への移動促進で鉄道のローカル線の無料Wi-Fiの整備が必要と感じております。無料Wi-Fiの今後の整備はどのように考えられているのでしょうか。 以上で,1回目の質問を終わります。 御答弁をよろしくお願いします。(拍手)
    宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,早速太田議員の質問にお答えいたします。 私は,桃太郎大通り等の無料Wi-Fiの必要性,そして今後の整備についてお話し申し上げたいと思います。 JR岡山駅から市内のメーン観光スポットである岡山城,そして岡山後楽園方面への目抜き通りである桃太郎大通りには,既に民間事業者による無料Wi-Fiの設置が進んでいます。それぞれ簡素な認証手続により接続できる環境があります。今後,外国人観光客の通信環境の利便性をさらに向上させる必要があると我々は考えております。まずは桃太郎大通り周辺のスポットを束ねるワン認証のフリーWi-Fiを民間事業者の協力のもと構築できないか今検討しているところであります。 以上です。 ◎田中利直危機管理担当局長  1の避難所充実についての項,現在設置している避難場所表示板や誘導表示板にはどのようなものがあるのか,適切な誘導ができる表示板に変更してはどうかとのお尋ねに一括してお答えします。 岡山市は,日本工業規格で定められた従来のピクトグラムを活用し,避難施設表示板や誘導看板を設置するとともに,避難施設表示板にはピクトグラムに加え漢字,平仮名と英語,中国語,韓国語を表記し案内しております。 議員御紹介の新たな災害種別図記号は,平成28年3月に国が標準化したもので,今後岡山市が作成する避難施設表示板等に取り入れてまいりたいと考えております。 次に,避難所の備蓄品に組み立てトイレが準備されていないのはなぜか,入れるべきではないかとのお尋ねに一括してお答えいたします。 避難生活に必要な食料品や生活必需品などは,平成25年11月に策定した岡山市備蓄計画により備蓄しており,組み立てトイレは岡山ドームや各区役所などに配備し,必要な避難所へ運搬,配布することにしております。また,現在岡山市備蓄計画の見直しを行っており,組み立てトイレにつきましても,必要に応じて基の数量を検討し配備してまいりたいと考えております。 次に,トイレの水を確保するためのタンク等の設置についてお答えいたします。 避難所では,既存のトイレが使用できない場合もあり,岡山市が備蓄している組み立てトイレは,水を使わず薬剤で水分を固めるようになっています。また,既存のトイレを使用する場合は,避難所周辺のプールの水などを活用していただくことにしており,タンクなどの設置につきましては,場所の確保や管理などの課題があると考えております。 以上でございます。 ◎江田美幸市民協働局長  大きな2番目,移住・定住支援についてお答えいたします。 まず,岡山市への移住者の推移と今後の目標はという御質問ですが,国において明確な移住者の定義がないことから,岡山市においては市外からの転入超過者数を指標としております。平成26年は684人,平成27年は1,355人,平成28年は523人の転入超過となっており,岡山市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきましては,平成31年に転入超過者数を1,000人にすることを目標にしております。 次に,移住相談東京窓口の利用状況はどうか,どういった相談内容か,相談からの課題は何かあったのか,そしてそれをどのように支援事業に反映したのかという御質問です。 平成28年度の移住相談東京窓口での相談件数は257件となっており,内訳としましては仕事と住まいに関する相談が多くなっております。これは,東京窓口に限ったものではなく,相談をお聞きする中で全般に言えることです。仕事や住まいのあっせんなどは市だけで対応するのは困難であるため,ハローワーク,職業紹介事業者,岡山県宅地建物取引業協会,また先輩移住者等で構成する移住者支援団体など,民間と行政との協働による岡山市移住・定住支援協議会を設立して,さまざまな移住相談にワンストップで対応しております。 最後に,卒業後の就職者への奨励金制度,また引っ越し代や住宅購入費の一部補助はできないのかという御質問です。 岡山市では,移住希望者に対する金銭的な支援といたしましては,議員がおっしゃいましたお試し住宅利用補助制度や就職・転職活動のための交通費の補助制度がございます。今後も各事業の検証をし,また移住希望者の方々からの御意見などもお聞きしながら,より効果的な支援制度について研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山上晃稔環境局長  3,生ごみ処理についての項,順次お答えいたします。 まず,桃太郎のまち岡山コンポストの利用状況や生ごみ削減量についての御質問でございます。 桃太郎のまち岡山コンポストは,平成28年8月から平成29年6月末までに1,560個配布しております。御家庭によりコンポストへの生ごみ投入量は違いますが,1箱当たり約24キログラムの処理能力がありますので,推計値ではありますが,事業開始から約37トンの生ごみが削減されたことになります。 次に,おかやま30・10運動-のこサマ~で~での飲食店への取り組み状況,また市民への協力依頼や理解活動についてのお尋ねでございます。 おかやま30・10運動-のこサマ~で~は,飲食店等での食べ残し削減を目的といたしまして,平成29年7月から岡山県が主体で行っているもので,飲食店等に対しては宴会客への呼びかけや啓発協力,宴会参加者には幹事を通じての呼びかけなどを要請するものでございます。県では,飲食店等が所属します岡山県生活衛生同業組合を通して,また県商工会議所連合会,岡山経済同友会,中小企業団体中央会など関係団体へも要請を行っています。岡山市は,職員には庁内掲示板で飲食時の協力を要請し,市民向けには公民館等での出前講座で機会あるごとに紹介しております。今後は,市民のひろば等への掲載など継続した周知活動に努めてまいります。 次に,生ごみ減量化に向け各局とコラボした新事業に挑戦する必要があるのではとのお尋ねでございます。 今後のごみ減量化,資源化を効果的に進めるために,可燃ごみの約4割を占める生ごみの削減対策が重要かつ喫緊の課題と認識しており,特に事業系の生ごみを削減するために,バイオマス処理技術を導入した食品廃棄物リサイクル事業を検討しており,その中で生ごみを排出する他部局との連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山本修司産業観光局長  4,観光客の周遊性向上についての項,市長答弁以外でコンベンション参加者に対する岡山市へのニーズやアンケート調査についての御質問にお答えします。 コンベンション参加者に対する調査は実施していませんが,平成27年度に行った観光客動向調査では,岡山のイメージとしては桃太郎と果物,特産品としてはきびだんご,白桃,マスカットが広く認知されており,また交通アクセスのよさや名所旧跡が豊富な点が評価される一方,岡山らしい料理や土産物が物足りないなどの結果となっています。今後は,コンベンション参加者に対しても可能な範囲でこうした調査を実施し,岡山市の魅力向上に生かしていきたいと考えております。 以上です。     〔13番太田栄司議員登壇〕 ◆13番(太田栄司議員)  御答弁ありがとうございました。 皆さん前向きな感じの御答弁だったので余り再質問することはございませんが,数点お聞かせいただきます。 まず,避難所の充実についてであります。 トイレなどの用水の確保についてですが,災害が発生した場合,まず避難所の開設に当たっていろいろと準備するわけでありますけど,やっぱりこれから少子・高齢化が進行する中で,小学校であればプールから水を運搬するとなると,本当に重労働であります。頻繁に運搬することや,また給水車が巡回してくる時間なども考えると,やっぱり何かそういった大きなタンクを設置していれば,多少の負担軽減になるのではないかなとも思います。先ほど防災訓練に参加したということでありますが,そういった体験した方の御意見ですね,本当にちょっと前向きに考えていただきたいなと思っております。 先ほどの御答弁で,タンクを設置するのは保管スペースというようなことでちょっと厳しいかなと言われたんですけど,現在浸水被害軽減のために雨水流出抑制ということで市民の方の家に雨水貯留タンク,また事業者との協働で雨水貯留タンクなどの設置をしての浸水被害等軽減,今現在小学校などに設置している事業でありますけど,それを本当にどうにかできないか。すぐに給水車が来るとは限らないので,そういった雨水貯留タンクを避難所に用水確保用として設置できないかなと思うんですけど,いかがでしょうか。 それから,移住・定住支援についての項ですが,いろいろと頑張っていただいております。さまざまな移住・定住者に対して移住相談東京窓口において岡山市の魅力を発信していただいて,さらに移住・定住者が増加するように対応もしていただいているというところでありますけど,先ほどの御答弁では相談件数が257件ですよね。岡山市まち・ひと・しごと創生総合戦略では相談件数の最終目標を375件に設定されていると思います。いつまでというような期間もあってこれを目指して一生懸命頑張っていかれると思うんですが,そこでちょっと岡山市東京事務所にある移住相談東京窓口の今後の取り組みというか,どうしようと考えておられるのか,お答えいただけたらと思います。 2回目の質問を終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎田中利直危機管理担当局長  避難所充実についての項で,雨水貯留タンクと同等なものの配備ができないかという御質問をいただきました。 現在はプールの水を使っていただいており,トイレの近くにある既存施設のこういった設備等を利用していただきたいと考えておりますが,自主防災会交流会などでいろいろな取り組みを各団体がされています。そういったところでの取り組みや意見交換,そういったものでいい提案等があればそれらを参考に,まずトイレの水の対応を考えていただければと思っております。 以上でございます。 ◎江田美幸市民協働局長  東京での移住相談窓口を今後もさらに活用し,目標の数値に近づけるようにという御質問でございましたが,現在の相談窓口といいますのが,東京事務所の中にございまして,こういった相談というのは土曜日に結構来られる方が多いんですが,その土曜日に対応ができないというデメリットがございます。それから,今年度から岡山連携中枢都市圏で圏域全体の魅力を首都圏に向けて発信していこうということも始まっておりまして,そういったことから東京での相談窓口も連携市町と合同で,場所を移転して開設したいと考えており,現在その準備を進めているところでございます。 以上です。     〔13番太田栄司議員登壇〕 ◆13番(太田栄司議員)  ありがとうございました。 今移住相談東京窓口の移転を考えているということでありますけど,立地条件とかいろいろあるんでしょうから場所を変えたいということでありますけど,これはいつごろを考えているんでしょうか,わかれば教えていただけたらと思います。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎江田美幸市民協働局長  現在のところ10月2日が月曜日でございますので,そこの移転を予定しております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で太田議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして川本議員。     〔17番川本浩一郎議員登壇,拍手〕 ◆17番(川本浩一郎議員)  皆様こんにちは。自民党市議団の川本でございます。 まずは傍聴席の皆様,お越しいただきましてありがとうございます。同時にoniビジョンをごらんの皆様も本当にありがとうございます。 さて,今回の質問の中には,明るいニュース,そういったものも何点か盛り込ませていただいております。その前に,ちょっと個人的なことで恐縮ですが,明るい個人的なニュースを。前回の質問の際に,もうすぐ子どもが生まれるんだ,妻が傍聴席に来ているんだ,そのようなお話をさせていただきました。その後無事に7月に長男が誕生しました。本当に(拍手)ありがとうございます。さらにうれしいのが,同じ月に高橋議員のところにも息子さんが誕生されたと聞いております。(拍手)おめでとうございます。高橋議員は……。竹永先生あれですかね,レインボーパパ。何かぱっとわかりませんよね,これ。2児の父だそうでございます。(笑声)おめでとうございます。 さて,うちの息子もきょうは来ておりませんけれども,恐らくoniビジョンで今このやりとりを聞いているんじゃないのかなと思います。家に帰ったら,市長初め当局の皆さんがいい答弁くれたなと言ってくれるようにというにはまだちょっと早いんですけども,目でそうやって合図を送ってくれるようないい答弁を期待しながら,通告に従いまして質問へと入らせていただきます。 1,心身障害者医療費助成制度について。 この制度では,心身障害者に対して医療費の自己負担金,保険診療分から一部負担金,1割負担を差し引いた額が助成されます。対象者は,身体障害者手帳1級,2級,3級の所持者,重度の知的障害,おおむねIQ35以下の方です。 そこでお尋ねいたします。 ①本制度の趣旨,対象者の変遷を含めたこれまでの経緯について,また平成28年度の資格証所持人数,助成件数,助成金額について,対象者ごとにお示しください。 ②岡山市では,本制度の対象者に精神障害者の方は含まれていません。その理由についてお答えください。 ③4月に他の政令市や関係する市町村へ同制度の現状について調査したとお聞きしています。その結果についてお示しください。 ④国や県に対し本制度も含めた障害者支援のあり方について要望されていますが,成果は出ていますか。 2,情報発信について。 岡山市第六次総合計画前期中期計画に係る平成28年度の取り組み状況の説明では,約8割の指標が上昇,改善しており,未来へ躍動する桃太郎のまち岡山の実現に向け順調に推移しています。また,同時に,都市イメージの発信として桃太郎を生かした取り組みも行われています。 そこで,まず桃太郎にまつわる次の明るいニュースを。 老人クラブの全国大会が10月18日,19日,京都市で開催されます。大会のメーンは舞台発表であり,全国から選ばれた6団体の皆さんが出演予定です。そこへ岡山県内の老人クラブで初めて出演するのが,泉田白寿会並びに南輝学区女性部の皆さんです。演目のテーマは,先ほども触れました桃太郎です。発表では,桃太郎の寸劇と桃太郎音頭,下津井節のおどりを予定されています。また,桃太郎の劇では,観光コンベンション推進課の皆さんの協力により,お借りしました桃太郎の衣装を着て演技をされるとお聞きしております。現在,日本一を目指し週2回の練習を重ねられています。皆さんもぜひ応援いただきたいと思います。 さて,岡山市としてもこうした桃太郎の情報や岡山の魅力をどんどん集め,桃太郎のまち岡山を全国へ発信していただきたいと思います。 そこでお尋ねいたします。 ①この全国大会出場に際し,泉田白寿会,南輝学区女性部の皆さんは大森市長を表敬訪問されました。このように国内外で活躍される市民の方が市長を表敬されます。この機会を生かし,表敬された皆様にも全国への情報発信に一役買ってもらうことはできないでしょうか。例えば,岡山市や桃太郎のまち岡山をPRするグッズを作成し,有効に活用していただく。これにより,市民の力もかりた岡山市の認知度アップと同時に,PRする市民の方も郷土を思う気持ちが醸成されると思います。御所見をお願いいたします。 ②桃太郎のまち岡山としての認知度アップに向け,SNSやロゴマークの活用,グッズの開発などさまざまな取り組みが行われています。また,来月から桃太郎伝説ゆかりの地をめぐる桃太郎バスが運行される予定とお聞きしています。外への発信はふえているものの,岡山市民が桃太郎のまちをどこまで実感しているのかは疑問です。桃太郎にまつわるエリアを生かす取り組みと同時に,どの区でも桃太郎を感じる仕掛けがあってもよいと思います。加えて,市民から市内各地に埋もれている桃太郎にまつわる情報を集め,発信することなども検討してはいかがでしょうか。また,県内外で桃太郎を生かしたまちづくりを進める都市があります。そうしたまちとの連携を通じ,観光客増に結びつける努力も必要ではないでしょうか,御所見をお願いいたします。 ③さまざまな取り組みや情報発信で大幅に入場者がふえている岡山城についてお尋ねいたします。 個人的には,近年のイベントは斬新でおもしろいと感じておりますが,さまざまな意見もあるとお聞きしています。まず,市長の考える岡山城の生かし方についてお聞かせください。 入場者は,後楽園との連携や各種メディアへの情報発信により,3年連続で20%前後の伸び率となっています。特に,外国人の観光客は大幅に増加しています。入場者増の分析をされていると思いますが,今後どのような層をターゲットに見据え,入場者増を図るお考えでしょうか。今年度の事業計画とあわせてお答えください。 また,コンベンション利用に関しては大いに期待しています。他のお城にはない岡山城独自の魅力発信につなげてもらいたいと思います。現在の検討状況はどうなっていますか。 次に,教育長にお尋ねいたします。 まず,岡山城一帯は文化財としてどのような価値を有するのか,教えてください。 また,学校では岡山城の歴史をどのように伝え,教育に生かしているのでしょうか。 3,人工知能AIの活用について。 1950年代に開発が始まった人工知能AIは,今3度目のブームと言われています。これまで推論,探索,その後の知識表現を経て,現在は人工知能に大量のデータを与えて識別ルールを学習させる機械学習技術,中でもディープラーニング──深層学習と呼ばれる学習技術がブームを牽引しています。この技術をわかりやすく説明すると,人間が関与しないまま機械が物体の特徴を自力で学習する技術です。こうした技術の進歩により,特定の分野で先行していたAIの活用が幅広い産業へ拡大しています。また,政府では,6月に閣議決定した未来投資戦略2017では,各所でAIの推進が盛り込まれています。 そこでお尋ねいたします。 ①総務省が主催するAIネットワーク化検討会議で,公共分野における展望が整理されています。公共インフラの維持管理では,2020年ごろにAIネットワークとセンサーデータを活用し,道路,橋梁,水道管などの自動点検,異常探知の実現を目指しています。行政分野では,2030年ごろまでにAIネットワークを活用したオープンデータの分析結果を政策検討に活用できるようになると予測されています。自治体の業務におけるAIの活用の可能性について御所見をお聞かせください。 ②既に他都市ではAIを活用した動きが出ています。千葉市では,道路管理システム,川崎市や掛川市では住民問い合わせ対応サービス,大阪市では戸籍関連業務などさまざまな実証実験や活用の検討がされています。特に,千葉市の実証実験は,公用車に取りつけたスマートフォンが道路を自動撮影し,共有サーバーに画像を転送。AIが道路状況を分類し,改修の必要性を判断する仕組みなどは注目ではないでしょうか。こうした他都市の先進事例をどう評価されていますか。 ③産学との連携や情報交換も含め,岡山市におけるAI導入の検討状況についてお示しください。 4,民間提案について。 次の明るいニュースをもう一つ。日経グローカルは,総務省の地方行政サービス改革の取組状況等に関する調査結果をもとに独自配点を行い評価した質の高いサービスをより安いコストで提供することに挑んでいる自治体のトップランナーに岡山市を含む29の市区が最高評価AAAとなったとの記事を掲載しています。これまで取り組んできた結果が評価されたことだと思います。大変うれしく思います。 さて,評価基準の中には,指定管理者制度導入実績や民間委託の割合などもあり,こうした公民連携については改めて質問させていただきたいと思います。 また,先般の委員会では,公民連携にも関係する行財政改革推進プランに係る平成28年度の取り組み状況の説明があり,32項目34件全てにおいて順調,おおむね順調との報告がありました。施策展開3で掲げる効率的,効果的な市民サービスの提供と公民連携の推進では,官民の役割分担の見直しにも取り組まれています。 そこで,公民連携で推進していただきたい民間提案についてお尋ねいたします。 ①PPP交流広場における未利用地の民間活用アイデア募集など,これまで民間から提案を求めた施策にはどのようなものがありますか。成果も踏まえてお答えください。 ②民間提案の取り組み事例として,浜松市では今年度から発案・提案型官民連携制度やらまいか!民間発案・提案を導入。民間事業者などからその保有する資金や経営能力及び技術的能力を活用した市の実施事業に係る発案,提案を募集するもので,求める内容は独創的,具体的かつ実現可能なものとしています。また,福岡市や静岡市では,民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律,通称PFI法の改正に基づく民間提案制度の導入や対応方法について明記されています。本市でも,こうした民間の提案が生かせる手法を導入するべきではないでしょうか,御所見をお願いいたします。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,川本議員の御質問にお答えいたします。 まずは,お子さんの誕生おめでとうございます。高橋議員にはまた質問のときに申し上げたい。(笑声) それから,川本議員が質問のこの場に立ったときに,傍聴席から手を振っておられる方が何人かおられました。今もですけれども,非常にほのぼのとした雰囲気があっていいなと感じた次第でございます。 私からは岡山城について,市長が考える岡山城の生かし方です。 岡山城と後楽園の連携は,就任早々手を打たせていただいたんですが,有識者懇話会なるもののメンバーである北山さん──安藤忠雄さんの双子の弟さんですけれども──が岡山に来て講演していただきました。そのときに非常にショッキングだったんですが,彼は自分の感想ではなくてネットに記されている言葉をずっと紹介されました。岡山城に関しての話ですね。がっかりした,もう二度と行きません,昭和の公民館だ,時間の無駄,こんなのでお金取るのというような書き込みを見せられました。今申し上げたように,非常にショッキングであったわけであります。 では,岡山城をどう活用するのか。1つ考えたのが,この再建された天守閣というのは文化財ではない,自由に活用できるという逆転の発想に立って考えてみたらどうだろうかということでありました。川本議員も賛同いただいていると今おっしゃっておられましたけれども,幾つかのイベントをやらせていただきました。例えば,再建50周年でウルトラマンも放送開始50年ということで,ウルトラマンとともにそこでイベントを行うと。後ろにおられる議長もシュワッチとやっておられましたけれども。(笑声)これには子どもたちが非常に喜んでいて,特段そんなに批判というよりも喜ばれたという要素が大きかったんですけれど。あとは岡山城にマスキングテープ。これは黒いから烏城なんだと,何でマスキングテープでピンクにするんだと。これには批判が非常に多かった。でも,注目されるという面では,批判も私はよかったんじゃないのかなと思っています。多くの方に注目され,現に月当たりの入場者数はふえております。そんなことを今までやったわけであります。 そして今,これから新たな実証実験を行っていきたいと思っているわけであります。文化財じゃないからといって岡山城を何にでも使えばいいというものでもない。やっぱり歴史というものを捉えなきゃいかんということで,1つ目は宇喜多秀家公の人物像にスポットを当てるということを考えてみる。2つ目は,岡山城の付加価値というのは何だろうかと考えたときに,やっぱり出てくるのは後楽園と一体となったものと。後楽園も同じだと思うんですね。3大名園と言いながら城と一体となっているものはほかにはないわけでありまして,岡山城と一体となっているものをどうやってあらわしていくか,これが2つ目であります。それから,3つ目は完全に,完全にというのは変ですけど,エンターテインメント。食事の提供,今もたまにやらせていただいているわけですけれども,特に岡山城の中で食事をされた外国人には本当に喜ばれます。外国人に限らないんですけれども。こういう飲食の提供を含めて,市民,県民がみずから主体的に楽しめる場,そういうようなところもあってもいいんじゃないかなと思っております。今,3つの要素を申し上げましたけれども,それらを中心に今後具体的な活用方法をごらんいただけるよう準備をしているところであります。ぜひこれについても皆さん方,御意見を言っていただければと思います。 私からは以上です。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  心身障害者医療費助成制度の項について順次お答えします。 まず,制度の趣旨,対象者の変遷,平成28年度の資格証所持者等でございます。 本制度の趣旨については,重い障害を持つ方に対し医療費助成を行うことで医療機関での受療を容易にし,福祉の推進を図るものです。 対象者の変遷については,昭和48年10月に身体障害者手帳1・2級と療育手帳Aの方を対象として制度が創設され,平成18年10月に65歳以上の新規手帳取得者は対象外とする年齢制限を導入したものの,この年齢制限は平成22年10月に撤廃しました。平成24年10月には,身体障害者手帳3級の方を新たに対象に加え現在に至っています。 平成28年度の資格証所持者は1万1,160人で,内訳は身体障害者手帳1から3級の所持者が9,993人,療育手帳Aの所持者が1,167人となります。 平成28年度の助成件数と助成金額は,全体で29万4,467件,約11億2,554万円となっています。 次に,精神障害者の方が含まれていない理由についてです。 心身障害者医療費助成制度は,県制度に基づいて市町村が実施してきたものです。さまざまな制度の変遷や障害者を取り囲む状況の変化の中で制度の見直しが行われてきたところですが,精神障害者の方の疾病の特性と頻回受診の可能性の検証が必要であるとともに,年々医療費が増加する中で,他の医療費の軽減措置の動向や医療の受益と負担のバランスも含めて考える必要があることから,現段階では精神障害者の方は制度対象者に含まれていません。 次に,調査の結果についてですが,岡山市以外の政令市に調査を行ったところ,14政令市が精神障害者の方を心身障害者医療費助成制度の対象者とし,うち8政令市が助成範囲を通院のみに限定するなど何らかの条件を設けていることがわかりました。精神障害者の方の疾病の特性や自己負担をなくすことによる頻回通院の増加なども考慮しながら,精神障害者の方の負担のあり方について引き続き研究してまいります。 最後,国,県への要望の成果についてですが,心身障害者医療費助成制度については国において制度を統一していただくよう全国市長会を通じて要望していますが,今のところ国,県において要望を踏まえた動きはありません。 以上です。 ◎福井貴弘市長公室長  情報発信についての項,桃太郎のまち岡山認知度アップについて,桃太郎を感じる仕掛けがあってもいいのではないかとの御質問です。 桃太郎のまち岡山という都市イメージに関しましては,市外へのPRはもとより,市民への周知を図るため,SNSでの発信やロゴマークの使用を促しております。今年度は,市民の方に第六次総合計画にも掲げております未来へ躍動する桃太郎のまち岡山の取り組みや躍動する姿をイメージしていただけるような動画を作成することとしておりますが,産業観光局においても桃太郎のまちをテーマに市外に向けた観光プロモーション動画や誘客促進イベントに取り組むこととしております。今後も岡山市全体に桃太郎のまち岡山を感じていただける機会がふえるような取り組みを進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山本修司産業観光局長  同じ項,まず全国大会出場に際し市民の皆さんにも全国への情報発信に一役買ってもらえないかとのお尋ねです。 市民の方々が全国大会に出場される際などに桃太郎のまち岡山の情報発信に一役買っていただくことは,郷土岡山への愛着や一体感を増し,本市の魅力の発信力を高めることにもつながると考えられますので,具体的にどのような方法がよいか検討したいと思います。 次に,桃太郎のまち岡山の認知度アップに向けての中で,市民から桃太郎にまつわる情報を集めて発信してはとのお尋ねです。 おかやま観光コンベンション協会が運営する岡山市公式観光情報サイト「おかやま観光ネット」では,市内各地の桃太郎像を紹介するとともに,サイトへの投稿やももたろう観光センターでのアンケートにより,市民から桃太郎にまつわる情報を収集,発信しており,市民の皆様にもこうしたサイトなどを大いに活用し,桃太郎の情報発信を盛り上げていただきたいと思っております。 次に,県内外で桃太郎を生かしたまちづくりを進める都市との連携についてのお尋ねです。 これまで桃太郎伝説が残る各地の桃太郎愛好家や団体が参加する日本桃太郎の会が桃太郎サミットをほぼ毎年開催しており,従来から桃太郎のまち岡山の情報発信に御協力いただいています。また,連携中枢都市圏の美咲町を初め真庭市や和気町に伝わる桃太郎話を古代吉備の国の繁栄のテーマのもと,本市のパンフレットで紹介するなど,圏域におけるアイデンティティーの向上や情報発信にも努めているところであり,今後も引き続きこうした取り組みを通じて桃太郎のまち岡山の知名度向上や観光客増加に取り組んでまいります。 続いて,岡山城についての中,市長答弁以外で,どのような層をターゲットに入場者増を図るのか,今年度の事業計画とあわせて示せ,またコンベンション利用の検討状況についてのお尋ねに一括してお答えします。 今年度の実証実験事業では,まず天守閣内において戦国時代を中心とする歴史展示を気軽に楽しみたい観光客をターゲットとし,戦国武将画の第一人者の手による武将イラストや復元甲冑を用いた特別展示を10月7日から11月末まで実施する予定で,関ヶ原の戦いを中心に築城主宇喜多秀家の生涯にスポットを当てたコーナーや語り部の常駐,スマートフォンを活用してゲーム感覚で楽しめる企画等も盛り込むこととしています。 また,四季の後楽園の風景写真を用い,岡山城にいながらにして後楽園内でくつろぐ気分が味わえるおもてなしの空間を創出し,観光客やコンベンション利用者等へ飲食サービスを提供していくこととしています。 さらに,不明門を市民,県民が主体となって楽しめる場として活用するため,先月小・中学生を対象にお城のペーパークラフトや甲冑のワークショップを開催したほか,今後3回にわたって歴史講座を開催することとしており,来年度以降こうした取り組みを本格化していきたいと考えております。 以上です。 ◎菅野和良教育長  同じ項,岡山城一帯の文化財としての価値,また学校でどのように教育に生かしているのかというお尋ねですが,岡山城は宇喜多秀家が築いた西日本屈指の大城郭で,岡山市の発展の礎となりました。本丸跡一帯を中心に国の史跡としてエリア指定されており,傷んだ石垣を修理したり遺構表示を行ったりするなどの史跡整備事業を実施しております。また,月見櫓は,国の重要文化財となっております。こうしたことから,学校では社会科や道徳,総合的な学習の時間などで取り上げており,校外学習で実際に訪れるなど,歴史を学ぶ場として活用しております。 以上です。 ◎河野広幸総務局長  人工知能AIの活用についての項,自治体業務におけるAI活用の可能性,他都市の先行事例の評価,岡山市におけるAI導入の検討状況についてお答えいたします。 AIは,業務,サービスの飛躍的な高度化,効率化をもたらす可能性があると言われており,民間企業では実用化も進んできております。一方,自治体業務では,一部の自治体において実証実験が行われている段階であり,今後AIの活用が適している分野,その効果,課題なども明確になるものと考えております。 また,AIは専門性が高く,自治体単独での検討は困難であり,産学官との連携による情報交換,情報収集を進めるとともに,どのような分野に効果的に適用できるのか,AIの特性や役割を研究し,慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎鉄永正紀政策局長  民間提案についての項,民間の提案が生かせる手法の導入についてお答えいたします。 本市では,よりよい市民サービスの提供のために,民間委託の推進や指定管理者制度等の最適な民間活力の活用を進めてきております。お尋ねの民間からの提案につきましては,PFI法に基づく民間事業者からの提案のほか,岡山PPP交流広場において未利用地に関する民間活用アイデア募集を実施するとともに,協働による社会課題解決のための事業提案として,市民協働推進モデル事業を実施するなどの取り組みを行ってきております。今後とも複雑化,多様化する行政課題に対応するため,浜松市の事例も参考にしながら多様な公民連携の手法を研究し,民間活力の活用を図ってまいりたいと考えております。 ◎那須正己財政局長  同じ項で,これまでの民間から提案を求めた施策にはどのようなものがあるか,成果も踏まえて示せというお尋ねです。PPP交流広場の関係でお答えいたします。 PPP交流広場では,未利用資産の有効活用の観点から,岡山市の未利用地の民間活用アイデア募集の情報提供を行ったり,公民連携での意見交換などを行っております。 岡山市としての成果につきましては,具体的には平成27年度以降今年度8月末までですが,延べ16カ所の未利用地等の活用のアイデア募集を行い,10件の御提案をいただきました。その中で1件が実現したところでございます。 以上でございます。 ◎江田美幸市民協働局長  同じく民間から提案を求めた施策とその成果ということで,市民協働推進モデル事業提案制度について御説明いたします。 この事業は,民間または行政のいずれかから解決したい課題を提案し協働で解決を進める事業で,平成26年度からの3カ年で延べ24のモデル事業が実施されてまいりました。成果としましては,モデルとして実施した事業の中から,児童養護施設退所者へのアフターケアや性的マイノリティーの啓発パンフレットの作成など6つの事業が岡山市の施策となり,また11の事業が民間の自主事業として継続されております。 以上でございます。     〔17番川本浩一郎議員登壇〕 ◆17番(川本浩一郎議員)  御答弁ありがとうございました。 市長から城について,また教育長から今価値についてのお話がありました。実は,私も同様に3年前ぐらいでしたか,私の友人が松江出身で,彼は非常に城好きなんですが,岡山へ来たときに,岡山城は城じゃないと言ったんですね。なぜか。中にエアコンがあるだろう。エレベーターがあるだろう。これはこれで利便性からすりゃいいかもしれませんが,価値からするとそういった見方もある。そうして,いろんなお話をその後もしていく中で,実はきょうもインターン生,大学生が来ているんですけども,岡山城の簡単な調査といいますか,彼らなり彼女なりに調べてもらいました。そういったお話も聞いていく中で私が感じているのは,いろんな入り口があってもいいと思うんです。いっとき岡山城の入場者数が非常に少なくなっていた。岡山市のシンボルと言いつつもシンボルとなっていないんですね。そういった状況を変えるためにも,今の取り組みというのは知ってもらうための入り口,興味,関心を持ってもらうための入り口として有効じゃないのかな,ぜひそういった点も踏まえて先ほど御答弁いただいた内容をもっと岡山城に生かしていただきたいと思います。 ここからは一問一答で質問へと入らせていただきます。 1番目の心身障害者医療費助成制度についてです。 保健福祉局長,まず基本的なことをお伺いしますが,障害者間で支援の差というのがあってはいけませんよね,端的にお答えください。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  障害者の方への施策については,今までの経緯もございまして,それぞれの特性に応じた支援を行っているところでございます。そこについてはいろんな支援の方策があるというところでございますが,障害者の方の福祉の推進を図るということは共通して行っていかなければいけないと思います。 以上です。 ◆17番(川本浩一郎議員)  今おっしゃられたとおりだと思います。では,この制度に精神障害者の方が加わることは,趣旨に反しますか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  この制度に精神障害者の方が加わることに問題があるというわけではございません。ただ,先ほども御答弁させていただいたとおり,精神障害者の方についてはいろいろな検証の必要性,それから医療費が増嵩する中でこの軽減措置を行うことでの受益と負担のバランス,そういう面も含めて現段階では入っていないという状況です。 以上です。 ◆17番(川本浩一郎議員)  しかし,例えば29万件の助成件数がある,11億円の助成金額がある,障害ごとに割り振った金額じゃないでしょうけど,既に先ほど御答弁いただいた中でも差がある状況は明らかなんですね。この春の時点で,精神障害者保健福祉手帳所持者は5,283人。1級の方,469人いらっしゃいます。仮に対象としてこの制度に加わったとすれば,年間5,000万円の増額と当局は試算されています。この財政支援の面で,やっぱりどうしても差があるんじゃないのかと私は感じてしまうのですが,その点についてもう一度御所見いただけますか。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  対象とすると助成額の増嵩は今おっしゃられたとおりです。今のところ心身障害者医療費助成制度の中に精神障害者の方が含まれていないというところでございます。ただ,精神障害者の方については自立支援医療とか,そういうような医療制度もございまして,そういうところを活用していただいて医療費の軽減を図っていただいているということかなと思っております。 以上です。 ◆17番(川本浩一郎議員)  私は,御家族の方からいろんな話を伺いました。きょうも御関係の方が実は来られております。今保健福祉局長にお話しいただきましたとおり,障害者総合支援法の自立支援医療で精神障害者の方に関しては通院による自己負担の軽減はされております。しかし,長期入院を余儀なくされて,重度かつ慢性の症状を有する方にとってはどうなのか。身体の合併症を有している方にはどうなのか。そもそも生活が苦しくて内科や歯科など仕方なく控えている方がいらっしゃることもまた事実です。また,昨年春から障害者差別解消法が施行されました。これは健常者の方と障害者の差別を解消するというものですけれども,その前に障害者間で差別を感じる,そういった声もお聞きいたしました。こうした御家族の中には,自分自身がもし亡くなった場合に障害を抱えたお子さんたちが今後不安を抱えたまま生活することになるので,家族への依存から少しでも脱却して,地域の中で普通に暮らしていくためにも当面の緊急課題としてぜひこの制度に加えてもらえないか,そういった訴えをされておられる方もいます。 今議会でも多くの議員の方がこの障害者支援に関することを取り上げました。この制度に精神障害者の方を加える,もちろんこれだけが障害者全体の支援ではないと思います。ただ,このことが少しでも前進すれば,障害者間の支援差を感じているといった声も少しは解消されると思いますし,精神障害者本人や御家族の負担は間違いなく軽減します。そのことが支援充実の一歩じゃないのかなと私は感じております。国や県に対して引き続き要望を行っていただきたいと思いますが,成果が出ていない現状で立ちどまるのではなく,先ほど言われた14政令市でやっているということであれば,その市並みの支援をぜひ行っていただきたいと思います。 保健福祉局の方から経緯を聞き,財政面でいろんな課題があって今後の課題としている,そういったようなお話は聞かせていただきました。もちろん理解するところもあります。ただ政治判断がなければこういったことは前に行かないと思っております。 大森市長,これまでのやりとりを聞いた上での御見解をお聞かせいただきたいと思います。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  障害者差別解消法もできました。大きな視点で障害者と健常者との間の差別がないように進めていこうじゃないかと,一体としてこの社会に皆さんが同じような形で参加できるようにしていこうじゃないか,こういう法律ができているわけであります。したがって,大きなベクトルは整理されたんじゃないかなと思っています。個別の制度に関して言うとさまざまな経緯論もあります。それを一朝一夕に変えていくというのはなかなか難しいことであると思いますが,今のような声を一つ一つ大切に受けとめて,着実に改善を図っていく必要があると考えております。 以上です。 ◆17番(川本浩一郎議員)  ぜひともよろしくお願いいたします。 4番目に飛びますが,民間提案について御質問させていただきます。 市民協働の取り組みについて,今の成果のこともお話にありましたけれども,民間のアイデアを受けるこういった姿勢が岡山市には非常に整いつつあるんだなと,そういった部分で本当にすばらしいと私は感じております。先ほど浜松市の例を挙げさせていただきましたけれども,今の現状において,御答弁いただいた内容で岡山市のハード,ソフト,全ての事業とまではいきませんけれども,民間の提案を受け入れる仕組みは政策局長,できているんでしょうか。 ◎鉄永正紀政策局長  先ほどの答弁で申し上げましたように,岡山PPP交流広場の中で未利用地と,市民協働推進モデル事業という中で少し幅広い事業提案を受けることになっております。 御紹介のありました浜松市の事例につきましては,幅広く全ての事務事業を対象にというところが特徴になっているかと思います。これにつきましては,今年度からスタートした事業と伺っておりますので,そういった事業の実施状況,成果についてもお聞きしながら,岡山市としても今後どのようなところで民間提案の仕組みを拡充できるのかということを研究していきたいと考えております。 ◆17番(川本浩一郎議員)  先ほど言った浜松市の例は進み始めたばかりでありますけど,こういった新しいことをぜひ研究しておいていただきたいと思います。 次に,PFI法に基づく民間提案,これは岡山市では今までなかったと思いますけども,それでよろしかったでしょうか,確認させてください。 ◎鉄永正紀政策局長  これまで提案の事例はございません。 ◆17番(川本浩一郎議員)  先ほど事例を挙げさせていただきました福岡だとか静岡だとか浜松もそうかもしれませんけれども,ほかの政令市の中でこうしたPFI法に基づく民間提案について,基本方針だとかガイドブックだとか,そういったものをつくられています。なくても岡山市の中で提案できるけれども,実際ほかの自治体も含めて非常に動きがおくれているのも事実だと思います。今から5年前ですね,議会質問でこのPFI法が改正されて民間提案について動きもありましたと,他都市の制度も含めどうですかという質問をしたことがあります。本市でその後,特に進んでいるわけじゃない。そして,大森市長にかわられました。3年前の9月議会の市長答弁で,民間活用についてですけれども,岡山市の現状について必ずしも十分とは言えない,ただ民間企業にももう少し動きがあるほうがありがたい,そういったお答えをいただきました。私も非常に同感です。ありがたい答弁だと思います。とはいえ,浜松の例もそうですけれども,民間の力をたくさん生かそう,もっと活用できるんじゃないのかと,そういったメッセージも含めて先ほど申した基本方針だとかガイドブックをつくられたと私は理解しています。岡山市においてもこうしてアイデアを積極的に受ける姿勢を形に示すべきではないでしょうか,御所見があればお願いします。 ◎鉄永正紀政策局長  PFI法につきましても,これまで数度にわたって法改正がされてきまして,今御指摘がありましたように平成23年のときに民間からの提案という仕組みができました。こういった制度につきましても,岡山市として今後積極的に周知を図ってまいりたいと考えております。 ◆17番(川本浩一郎議員)  ありがとうございます。 今回の内容ではないんですけども,以前,難波議員でしたかね,お話を伺った方から,市役所は市民の役に立つところでなければならないと。私は,基本的に公民連携推進の立場なんですけども,何でもかんでも民にすればいいと,そういうふうには思っていません。市民にとって何が最適なのか,それをしっかり見きわめていただきたいと思います。 先ほど申したAIだとか民間提案については,窓口になる例えばICT推進課とか行革とかそういった皆さんは基本的に前向きなのかなと,このやりとりをして感じております。ただ,所管する担当課がどうか,これが重要だと思います。そのギャップがあってはいけない。それを埋めるためにも,やっぱり当局の幹部の皆さんが理解を示さなきゃいけない。どうでしょうか。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  おっしゃるとおりだと思うんですね。私は,PFIを使っての大きな建物,内閣府の庁舎をやったことがありますけれど,民間からの提案というのも1つなんですが,我々がやっぱりPFIを積極的に使っていくという姿勢がないとなかなかうまくいかない。なぜ今まで岡山市のほうでPFIが余り動いていないか,1つはやっぱり合併特例債とか合併推進債とかそういうものを使っていく,そちらのほうがどっちかというと有利ではないかというような議論が結構あったんですね。これは決して間違いじゃなくて,市の財源とかを考えていくと,合併推進債,合併特例債を使っていくという判断のほうが多分正しかったんだろうと思うんですが,もうそろそろ切れてきます。そういう面では,PFIも積極的に活用していくことが期待される場面というのが多くなってくるんじゃないかなと思うんです。民間からの意見を受け入れるという姿勢も重要でしょうけれども,我々みんな幹部が民間の発想,そしてPFIは何といってもファイナンスですから,ファイナンスを受け入れて対応していくというようなことを考えて対応していくべきだと思っております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で川本議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午後0時0分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○宮武博議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして山田議員。     〔8番山田正幸議員登壇,拍手〕 ◆8番(山田正幸議員)  皆様こんにちは。私は,自由民主党岡山市議団政山会の山田正幸でございます。 傍聴席の皆様,本日は大変お忙しい中,お足元の悪い中,岡山市議会にお越しいただきましてまことにありがとうございます。また,インターネット中継やoniビジョンで見てくださっている皆様,ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 1,待機児童の解消について。 2016年4月,岡山市において子どもを保育所に預けることができない待機児童の数が729人でした。これは,1位の世田谷区1,198人に次いで2位で,ショッキングな話でした。2017年5月2日に発表した岡山市の待機児童数はさらにふえ849人です。そして,9月1日,厚生労働省の発表によると,待機児童数について自治体別では1位が世田谷区で2位が岡山市でした。依然として待機児童の解消が大きな問題となっています。 岡山市は8月23日,待機児童対策の一環として,市立幼稚園を活用した新たな受け皿確保策を発表しました。園児数が定員に満たない東区の可知幼稚園で預かり保育を10月に始めるそうです。預かり保育は,市立幼稚園では初めての取り組みです。幼稚園では,通常午後2時ごろに園児が帰りますが,保育士らを配置して午後6時まで預かります。市内の認可保育所に入園を希望しながら入れなかった3歳から5歳児が対象で,定員は計20人です。この可知幼稚園の園児数は,定員85人に対して50人しかいません。今後も待機児童が多い3歳児などで定員に満たない状態が続くと予想されるため,導入されます。 また,休園中の施設を民間に譲渡して保育サービス,空き教室を使った緊急的な一時預かり事業の拡大を図るとのことです。休園中の施設を使うのは,北区富吉の馬屋上と東区下阿知の大宮,東区西片岡の朝日の3園です。園舎が比較的新しく,民間に有償または無償で譲渡して認可保育所や認定こども園を運営してもらいます。2018年度以降の開園を目指して,この秋にも事業者を募ります。 また,市内の公私立4園で既に実施,予定されている緊急的な一時預かり事業は,新たに陵南,三門,幡多,旭操の4園を加えます。定員はいずれも1歳6カ月以上の20人程度で,2017年度中にも事業を始めます。 そこで質問です。 (1)可知幼稚園は,3年保育を実施しているので3歳児を受け入れることができると思います。他の幼稚園においても可知幼稚園のように3年保育を実施していて定員に対して実際の園児数が少ない園での受け入れは可能なのでしょうか。 また,(2)幼稚園に子どもさんを通園させている保護者は,通常の幼稚園の降園時間の午後2時ごろに子どもが帰ると,翌朝登園したとき2時以降園にいた子と生活,遊びにおいてのつながりがうまくいくか心配されています。このようなことに対する配慮はどのように考えているのでしょうか。 現代社会においては,夫婦共働きが一般的です。ですから,どの親も未就学児を預けて働きたいのです。 (3)定員に満たない園児数の幼稚園,空き教室のある園の受け入れは可能でしょうか。 休園中の施設を民間に譲渡し,認可保育所や認定こども園を運営してもらうのはいい試みだと思います。 しかし,(4)東区の大宮,朝日の場所を考えますと,子どもを預けたい保護者の勤務地とは別の方向になることが考えられます。送り迎えの負担が大きくなります。どこか連れて行きやすい場所,車のとめやすい場所,例えば自宅周辺,駅あるいは勤務地周辺に園のバスなどが来て園児を預かって連れて行ってくれるなどのサービスが必要ではないでしょうか。これらについてのお答え,御所見をお聞かせください。 2,中小企業支援策について。 いつも私は,岡山市の発展について考えています。岡山市を100万都市にしたい,産業振興を図りたい,発展させたいと願っております。 4月にサンノゼの視察に行かせていただきました。サンノゼにIT企業が集積していることに驚きました。私の大学時代,45年前にサンノゼ交換留学生を我が家に受け入れた当時は,サンノゼは小さなまちでした。この変わりように感動しました。 6月下旬に品川区大崎にある品川産業支援交流施設SHIP,すなわちShinagawa Industrial Platformを視察させていただきました。平成27年6月,品川区は企業,大学,研究機関,個人等が相互に連携し交流,情報交換できる拠点として,品川産業支援交流施設SHIPを開設しました。この施設によって,さまざまな地域,業種の企業に活動の場,幅広い交流,連携の機会を提供しています。そして,事業開発,新分野進出など競争力強化に活用されています。 私は,産官学が協働して岡山の産業振興を図り,岡山を発展させることができたらと考えています。 そこで質問です。 (1)岡山市もIT企業,新規企業の設立支援並びに品川のSHIPのような産業支援交流施設をつくるべきではないかと考えます。岡山の地場産業である物づくりを中心としたさまざまな企業に活用してもらい,技術に裏打ちされた独創的なビジネスアイデアを有する企業の事業化支援ができると思います。 さらに,(2)世の中を変えるようなハードウエアやアプリケーション,サービス等を岡山市から輩出し,日本,ひいては世界に向けて発信できればと思います。御所見をお示しください。 (3)現在の起業──会社を起こすことに際しての岡山市の支援体制と岡山市の今後のビジョンをお示しください。 3,お金の教育について。 私は,今まで毎回の個人質問に教育に関することを入れています。将来の岡山,ひいては日本の未来を担っていく子どもたちの土台づくりである教育が大変重要と考えているからです。自分の生まれ育った岡山で歴史上活躍した人物を知ったり,神武天皇の東征の足跡を感じ,岡山に誇りを持ち,さらにそれらのことを後の時代の子々孫々に伝えてほしいと思っています。 最近,若者の自己破産の話題を耳にしたり,また過払い金請求のCMをテレビでよく見ます。簡単に消費者金融,カードローン,キャッシングに手を出してしまう若者が多いのではないでしょうか。 こういう現状を見るにつけ,日本の教育にお金の教育が必要だと思います。お金の流れ,会社の役割,経済とは何か,金融はなぜ必要か,仕事とは何か,働くとはどういうことかといった大人でも余り深く考えてこなかった大切なことをわかりやすい表現で伝え,考えさせることが小・中学生のころから必要だと思います。さらに,世界の中での日本の経済的,地理的な位置づけについても考えさせ,自分たちが大人になるまでに何について考え,何を学び,何をすべきなのかを自分で考えてもらいたいと思います。そのためには,お金の教育,金融・経済教育が役に立つと思います。現在,多くの企業でも確定拠出年金が採用されています。この年金は,運用を自分で行うのが基本です。従来の企業年金は,企業が運用してくれていますが,確定拠出年金では自己責任で将来受け取る年金のもととなる資金の運用を行わなければなりません。 お金をもうけるようなことを小・中学生に教えるのはよくないと考えている方がいらっしゃると思います。しかし,金融,経済のことを知らないまま大人になり,お金で失敗して自己破産するしかないということになるよりは,金融,経済をちゃんと理解して正しいお金の使い方,稼ぎ方をするほうがいいに決まっています。 私たちは,資本主義社会で生きています。この資本主義社会では,会社と株式の役割が非常に重要です。また,生きていくためにはお金を稼ぐ力を養い,義務である税金を納める大人をふやさなければ,高齢者,子どもたち,社会的弱者が幸せに暮らせません。また,現在外国人投資家が日本市場に参入し,数多くの企業が買収,倒産の危機にさらされています。経済を活性化させる上でも,個人投資家の力は不可欠です。 私が勤めていた野村証券のグループ会社の社員が地域の小学校を訪問し,児童向けに経済や社会の仕組みを教える体験型授業を行っています。為替や株式をテーマにした授業を行っています。また,中学生向けに投資をテーマにした授業も行っています。投資決定をするプロセスを学びながら,同時に自立した個人としての意思決定する力を養えると思います。 お金は生活していく上で極めて重要です。今は簡単に情報が手に入り,お金で失敗してしまうようなことにかかわりやすい社会の仕組みになっています。お金が欲しければ簡単にお金が借りられ,返済に困り,自己破産しなければいけなくなることもあります。お金で失敗することがあるのだということをきちんと理解することは勉強になると思います。 自分の利益のためだけに投資するのではなく,日本経済の発展のため,世界経済の発展のために投資するのだという教育が必要です。小・中学生にお金の教育,金融・経済教育をさらに充実させることについての御所見をお聞かせください。 4,交通弱者の救済について。 私の地元東区では,過疎化が進み,それに伴い公共交通の民間の路線バスが廃止されて,住民の足となる公共交通手段がどんどん減っています。車の運転ができる間は何ら困ることはありませんが,運転のできない高齢者にとっては,生活に支障を来しています。地元の多くの方から,前は本数が少なくてもバスがあったのでよかったが,路線バスが廃止された現在,病院や買い物に行くための公共交通手段の確保をしてほしいという要望を受けます。路線バスがあったとしても,高齢者の中にはバス停にすら行くことが困難な人もふえてきて,買い物や病院に通うことができなくなってしまった交通弱者の移動手段の確保が大きな問題です。 そこで質問です。 (1)岡山市において路線バスが廃止されたとき,交通弱者に対しての支援策を実施した事例はあるのでしょうか。 以前の個人質問で,和気町で実施されているような乗り合いタクシーの導入の要望をしました。他の公共交通機関のない過疎地の高齢者のための交通手段について調べてみました。バス停に行くことさえ困難な人のことを考え,乗り合いタクシーの導入をしているところが多いようです。路線バスの復活はもはや望めないと思います。 そこで質問です。 (2)マイクロバスの運行,乗り合いタクシーの導入はできないのでしょうか。これらの実現のためには,運転手の確保が大変だと思いますが,地域貢献の意識が高いまだまだ働ける元気なお年寄りは十分いると聞きます。運営には企業の助成金を募ったり,一口ずつの出資金を募集したりするなど方法はいろいろと考えられます。バス停までも歩いて行くのが大変なお年寄りのことを考え,バス停の数をふやすかドア・ツー・ドアに近い移動手段のサービスを実施してもらえないでしょうか。交通弱者である高齢者の切なる願いです。御所見をお聞かせください。 5,北朝鮮のミサイル発射に対する岡山市の危機管理について。 菅官房長官は,北朝鮮が8月29日午前5時58分ごろ発射したミサイルが日本上空を通過し,北海道東沖合に落下したと見られると発表しました。今回のミサイル発射は,日本の安全保障にとってこれまでにない深刻かつ重大な脅威だとした上で,国連安全保障理事会決議に明確に違反すると指摘しました。こうした挑発行為は,断じて容認できず,厳重に抗議したと述べました。今後について,米国や韓国,関係諸国と連携し,引き続き緊張感を持って必要な対応を適宜適切に行うとの考えを示しました。 日本政府は,北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に最も強い形で抗議しました。菅官房長官は,記者会見で,事前に通告もない中で日本上空をミサイルが通過した,従来と全く違う意味で極めて深刻度が高いと述べました。北朝鮮を非難し,核・ミサイル問題の解決に向けて具体的な行動をとるよう求める異例の官房長官声明を出しました。 北朝鮮のミサイル発射による日本の危機はますます増大したと思います。北朝鮮のミサイル発射があった場合,失敗して岡山の上空をミサイルが飛ぶあるいは落ちる可能性が非常に大きくなりました。 そこでお聞きします。 (1)ミサイル発射に対して岡山市の危機管理についての具体的な対策をお示しください。 (2)J-ALERTが発令された場合,我々岡山市民はどのように行動したらよろしいでしょうか。学校,会社,自宅あるいは外出中の場合等,個別具体的にお示しください。 以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。 わかりやすい御答弁をお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,山田議員の質問にお答えします。 私は,中小企業支援策で起業──業を起こすことに際しての岡山市の支援体制と今後のビジョンということであります。 平成26年度から岡山市は岡山商工会議所,市内商工会,岡山県産業振興財団など,本市を含め15の支援機関によって創業を支援する創業ネットワークを構築しております。そこでは,起業家塾や創業セミナーなどさまざまな課題解決の支援などを実施しており,実績として平成26年度は支援者867人,創業者140人,平成27年度は支援者1,833人,創業者207人,平成28年度は支援者1,744人,創業者406人ということになりました。その間,岡山市の開業率ですが,平成25年度の5.0%から平成28年度は6.0%に上昇しております。廃業,業をやめるですね,廃業率は平成25年度の5.7%から平成28年度の3.5%に減少しております。 さらに,私は指定都市市長会のまちづくり・産業・環境部会部会長を務めております。去る7月に経済産業省を初め政府機関に対しまして,エンジェル税制の優遇措置創設や企業のベンチャー投資促進税制強化など,創業支援に関する指定都市市長会の提言も行ったところであります。今後とも一層の推進を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  大きな1番,待機児童の解消についての項,順次お答えいたします。 まず,他の3年保育を実施している幼稚園についてですが,市立幼稚園で3歳児教育を実施している園は15園で,北区には御野・鯉山・三門・鹿田・吉備西・吉備東・桃丘幼稚園の7園,中区には三勲・高島・平井・操南幼稚園の4園,東区には可知・古都・西大寺・平島幼稚園の4園があります。このほかに市立認定こども園6園で実施しているところです。 今年度9月1日現在,3歳児教育実施園15園のうち4園で3歳児に余裕があり,14時までの教育利用が可能です。その内訳は,桃丘幼稚園7人,鯉山幼稚園6人,古都幼稚園13人,可知幼稚園5人で,合計31人です。 次に,2時降園の園児と預かり保育の園児に対する配慮についてですが,同じ学級の中に在園時間が長い子どもと短い子どもが生活することとなります。このため,在園時間の違いを踏まえた保育の工夫をすることは重要なことと認識しており,可知幼稚園でも全員が経験する必要のある活動は午前中の全員がそろっている時間内に行うなどの工夫を行っております。 次に,定員に満たない幼稚園,空き教室のある園の受け入れについてですが,今年度5月1日の時点で市立幼稚園60園全体で定員数と在園児数の差は,3歳児29人,4歳児978人,5歳児1,225人で,それらについては年度途中の受け入れが可能であり,随時受け入れを行っているところです。今後も認定こども園への移行を着実に進めていくことで,3歳児教育や預かり保育の拡大を図るとともに,少しでも多くの受け皿を確保するため,市立幼稚園の余裕教室の活用も考えております。 この項最後です。送迎などのサービスについてですが,今回の民間事業者による市立施設の運営法人の募集は,現在休園中の公立幼稚園の園舎を活用しようとするもので,施設の立地場所が市内中心部から距離があることや,居住人口が少ないことなど,入園児童が少なくなることも想定されます。このため,議員御指摘のとおり既に市内の私立幼稚園で行われているバスでの送迎や,他都市で行われている送迎保育ステーション方式による運営などのサービスも考えられますが,まずは募集による応募法人からの提案を待ちたいと考えております。 以上です。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  2番目の中小企業支援策について,市長答弁以外にお答えします。 岡山市も品川のSHIPのような産業支援交流施設をつくるべきではないか,また世の中を変えるようなハードウエア等を岡山市から輩出し世界に向けて発信することについての所見をとのお尋ねです。一括して答弁します。 企業,大学,研究機関等の相互の情報交換や共同研究などの交流は,創業や新たな事業展開を促進する上で重要であると認識しています。このため,議員御紹介の品川のSHIPのような産業支援交流施設がどのように運営され,幅広い交流,連携を図っているのかなども調査しつつ,市内企業や大学等のニーズや課題等の把握にも努めながら,そうした交流の仕組みについて研究したいと考えます。 また,そうした仕組みから,国内外に発信できる画期的な新製品や新たなサービスが創出されることは有益であると考えます。 以上です。 ◎菅野和良教育長  お金の教育についての項,小・中学生にお金の教育,金融・経済教育をさらに充実させることについての所見をというお尋ねです。 子どもたちが将来望ましい消費者や納税者になるために,学習指導要領に沿って銀行などの金融機関の役割や為替相場について,また財政の仕組みや税金の種類,市場経済の仕組みなど経済の基本的事項を中学校の社会科などの授業で学習しております。さらに,その学習を深めるために税務署や財務局などの出前授業も行っておりますが,今後も専門家や民間企業などの御支援をいただきながら経済の学習の充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎林恭生都市整備局都市・交通・公園担当局長  交通弱者の救済についての項,路線バスが廃止されたとき交通弱者に対する支援策を実施した例はあるのかというお尋ねです。 御津地域,建部地域では,合併前に御津町,建部町それぞれがバス路線の廃止を受けて,地域の移動手段を確保するため生活交通の運行を開始しており,岡山市との合併後,運行改善を図るために統合し,現在御津・建部コミュニティバスとして運行しております。また,足守地域では,バス路線の廃止を受けて地域の移動手段を確保するため,地域内にある特別養護老人ホームが運行事業者となって過疎地有償運送として足守地区生活バスを運行しております。どちらについても市は費用面で支援するとともに,地元検討組織と一緒になって継続的に利用促進や運行改善に取り組んでおります。 次に,マイクロバスの運行,乗り合いタクシーの導入はできないかとの御質問でございます。 市内の周辺部においては,人口減少や高齢化が進行する中,公共交通の不便な地域が広がりつつあり,自動車の運転が困難な高齢者など,移動手段を持たない交通弱者がふえつつあります。本市では,こうした方々の暮らしを支えるため,新たな生活交通の確保に向けた取り組みを地域の方々と一緒になって進めているところです。この取り組みの一つとして,灘崎地域迫川地区では,来年4月からの本格運行を目指し,昨年11月よりデマンド型乗り合いタクシーの試験運行を行っております。地元検討組織では,市とともに利用増に向けた運行改善に取り組んでいるところであり,10月ごろから停留所の追加や運行曜日,運行時刻の変更を行うこととしております。 また,瀬戸地域の千種地区,津高地域の馬屋上・野谷地区,牧石学区の牧山地区では,二嶋議員にお答えしたとおり,試験運行開始に向けた検討を行っているところです。 今後もその他の地域から日常生活に困っているといったお話があれば,地域に出向いてお話を伺い,地域の交通実態の把握に努め,迫川地区等での取り組みなどの事例も紹介しながら,地域の実情に応じた取り組みについて話し合ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田中利直危機管理担当局長  北朝鮮のミサイル発射に対する岡山市の危機管理についての項,ミサイル発射に対する具体的な対策と市民の行動について一括してお答えいたします。 ミサイル発射に対する具体的な対策につきましては,難波議員にお答えしたとおりです。 ミサイルが発射され,全国瞬時警報システム──J-ALERTによる緊急情報が発令された場合の行動につきましては,まず屋外にいる場合はできる限り頑丈な建物や地下に避難する,ただし周囲に建物がない場合は物陰に身を隠すか地面に伏せて頭部を守る,また屋内にいる場合は窓から離れるか窓のない部屋に移動すると国が示しており,市民の皆様には落ちついて直ちに身を守る行動をとっていただきたいと考えております。 以上です。     〔8番山田正幸議員登壇〕 ◆8番(山田正幸議員)  わかりやすい御答弁をいただきました。ありがとうございます。 再質問させていただきます。 1の待機児童の解消についてですが,幼稚園の空き教室を一時預かりにするための課題は何でしょうか,お示しください。 2番目の中小企業支援策についてですが,岡山から世界に向けて挑戦しようとする企業を支援してはどうでしょうか,御所見をお聞かせください。 以上で再質問を終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  幼稚園の空き教室を一時預かりに活用するための課題はというお尋ねでございます。 幼稚園の空き教室を活用して低年齢児を受け入れるためには,施設や設備の改修のほか幼稚園の円滑な運営を含めた運営方法の検討,そして保育士等の人員の確保などさまざまな課題があると認識しております。 以上です。 ◎堤修治産業観光局産業政策担当局長  世界に向けて挑戦しようとする企業への支援についての御質問です。 岡山市では,海外市場の販路を獲得するための補助金を持っておりまして,これは海外で開催される見本市に出展される市内企業について,その出展小間料と,あと製品とかの輸送代等々の補助として上限40万円で支援しております。引き続きこうした支援により海外を目指す企業の後押しをしていきたいと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で山田議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして磯野議員。     〔35番磯野昌郎議員登壇,拍手〕 ◆35番(磯野昌郎議員)  御苦労さまでございます。 早速質問に入らせていただきます。 私は,8月に個人視察に行かせていただきました。そのときは秋田市,名取市,仙台市と回りましたが,仙台市,名取市といえば東北大震災後の復興が頭に浮かんでまいります。 岡山市も先日,総合防災訓練を行いました。けさも藤原議員から御紹介がありましたが,私は西大寺緑花公園のほう,本部訓練場所といいますか,そちらのほうへ行かせていただきました。陸上自衛隊の方にきょうは何時に出てこられたんですかと聞きますと,日本原を5時半に出ましたと。私たちが行ったのは9時過ぎですから,本当にもう早くから準備されたんだなと。各ブースを見て回らせていただきまして,本当に皆さんともにこういった訓練に臨まれているなと感じたところでございます。 そんな中で,人命救助訓練というのを実際に東区役所の建物で消防局がやっておりました。目の当たりにしましたが,すばらしい,もうその一言だったですね。実際に3階のあたりからストレッチャーみたいなものでロープを伝ってそのまま救助すると。本当にてきぱきとすばらしい,もうふだんの訓練のたまものじゃないかなと思いました。本当にふだんそれだけのリスクを背負いながら,しっかりと訓練されているんだなとも感じた次第でございまして,150人ぐらいですかね,市民の方も本当にそこは見られていたところでございます。あわせて東区役所でもし火災があっても絶対助かるなと安心されるんじゃないかとも思いましたですけどね。 そんなこんなで,東北大震災からの復興が続いている宮城県におきましては,名取市のほうが他の都市に比べて復興の着手がおくれていると今まで感じておりました。しかし,今回訪問してみると,復興団地が既に完成しておりまして,しかも海抜5メーターの高さにかさ上げされた土地に建っております。隣にお寺がありましたが,やはり墓地も含めてかさ上げされた土地に移転が完了しておるんですね。これは,2次防御ラインと呼ばれていましたが,海辺には1次防御ラインが7.2メートルの高さで完成しております。いわゆる万里の長城のように長い堤防ができておりました。自然の猛威というものはすさまじいものがありますが,それに対する人間の復興の力を頼もしく思った次第でございます。 また,閖上というところがあるんですが,閖上地区は宮城県の中でもひときわ歴史の深い土地であり,震災後も人々の転入が続いていると,そういうふうにも伺っております。 このような例をあえてお示ししたのは,いつ起こるかわからない,こういった災害に対する構えは必要でありますけれども,ただでさえ多忙な職務を続けておられる当市の職員に対して,あれもこれもやりなさいとは言うすべがありません。そこで,持続可能なインフラのために行う,こういった中にアセットマネジメントというのがございます。ちょうど9月10日が下水道の日であると。ここの本庁舎に懸垂幕がかけてありました。それまで私は知らなかったと言ったら失礼ですが,余り存じておりませんでしたが,そういう日でもありますので,下水道のアセットマネジメントについて質問させていただきたいと思います。 アセットとは資産のことであり,物と人,そして金であります。マネジメントは,事業やお金の管理であります。つまりアセットマネジメントは,サービス提供とリスク削減に係る費用のバランスをとり,より大きな価値を出すために組織として最もよいやり方で活動していくことであります。 また,取り組みの効果を効率的に引き出し,最大化するために取り組み方法を組織全体でルール化し,でき上がったルールに沿って一人一人が取り組むことができるようにする仕組みのことであります。 先日視察を行った仙台市では,下水道事業において既存施設の老朽化や新たな施設整備による維持管理コストの増加といった事業リスクの増大と,財源の不足やベテラン職員の退職による技術やノウハウ継承の課題といった経営資源の減少との不均衡に対応し,将来にわたって安定した下水道事業の運営を行うために,事業全体を見通した経営管理的な考えが必要との観点から,平成25年度より本格的なアセットマネジメントの運用を開始しております。また,その説明をしていただいた部長さんも,本当にもう私たちがこうやってやっているんですと自信を持って説明していただいておりました。 同市においてはくらし・社会,環境,経営と,その3つの観点で整理しておるわけですね。そのくらし・社会の観点では,1,防災の取り組み,2,サービス継続の取り組み,環境では3,水環境保全の取り組み,4,地球環境保全への取り組み,そして経営では5,経営の強化,透明性の取り組み,6,広報の取り組み,以上6つを事業方針としております。一応これで十分入っているかなと私も納得して聞いておりました。 下水道事業を適切に運営するための執行体制を確保し,下水道施設の状態を客観的に把握,評価して,中・長期的な資産の状態を予測するとともに,予算制約を考慮するいわゆる人,物,金を計画的かつ効果的に管理する手法と言うことができます。本市の下水道河川局においても,経験豊富なベテラン職員の退職による技術やノウハウの継承がされないこと,老朽化した下水道管が原因の道路陥没や古い機器の故障によって処理場等の施設機能が停止するおそれ,そして下水管や処理場などの施設を健全に保つために必要な費用の増加が見込まれるなど,人,物,金に関する課題を抱えていると考えられます。アセットマネジメントの導入を進め,施設の計画的な維持管理や下水道事業の健全な運営を行い,下水道サービスの水準を向上させていくことが重要だと考えます。 そこでお伺いいたします。 ア,人について伺います。 ベテラン職員の退職が進む中,若手職員への技術の継承について取り組んでいることがあればお聞かせください。 イ,物について伺います。 下水道施設のうち老朽化した施設の割合について,現状と将来の見通しをお示しください。 ウ,金について伺います。 下水道事業の経営について,現状と課題についてお聞かせください。 エ,そして最後にこのアセットマネジメントを導入することについて当局としての考えをお聞かせください。 次の質問に参ります。 エイジフレンドリー,高齢者対策ということについて伺いたいと思います。 私もいつの間にか先月で65歳を迎えました。本当に64歳までは65歳といったらまだまだだと思っていたんですが,いざその月を迎えてみると,何かやっぱり来たなという気がしましたね。(「大丈夫よ」と呼ぶ者あり)はい,ありがとうございます。 後期高齢,75歳ってまだまだだと思っていたら,やっぱりこういうふうにあっという間に来るのかなというような気もしておるところでございます。ただ,同級生の方々を見ましても,もう本当に元気そのものです。そういう方々を見ていますと,元気な高齢者がこれからも続々とふえてくるのではないかと考えております。 そこで,高齢者人口の多い都市に目を向けてみますと,秋田県が35.5%,秋田市は29.6%と。ちょうど今回仙台へ行くということもありまして,それで秋田へ行ったわけです。秋田は,今回も皆さんからたくさん質問が出ておるように学力テスト1位と,そういう教育は1位でありながら高齢化率も1位と。すごいところだなとも思いました。 秋田市役所の付近にはテレビ局とかそういうのがありましたが全部駅前のほうへ移転しまして,本当に十分な土地のところ,NHKの跡地に新築で建てかえて秋田市役所ができております。初めてお伺いしました。その秋田なんですけれども,2025年には約3人に1人が高齢者になると,こういうふうに推計したということを前提に,かつてない超高齢社会を迎えることから,これからは高齢者を初めから意識した高齢者に優しい都市にならなければならないと。このようなまちは健康な高齢者はもちろん介護が必要な高齢者や障害者,子育て中の親や子どもなど,誰にでも優しいまちとなっていかなきゃいけないということなんですね。効果的かつ継続的な取り組みを実現するために,2011年12月からWHOグローバルネットワーク,こういった企画に参加されております。地域とのかかわりが薄かった高齢者のさまざまなコミュニティー活動を創出,支援し,それらの活動によって地域課題の解決が図られる仕組みづくり,そして体制構築のため,平成27年度から秋田市高齢者コミュニティ活動創出・支援事業を実施しておられます。 この事業は,東京大学の高齢社会総合研究機構──東大IOGというそうですが──との共同研究として事業を進めて,地域での調査,人づくり,仕組みづくりをstudio-Lという企業さんが実施されておるそうです。また,高齢者を含む地域住民の自助,互助やボランティア,NPO等の多様な主体による支援体制の構築を目指す高齢者生活支援体制整備事業を初めとする他の事業との効果的な連携を図っていると。 そして,この高齢者コミュニティ活動創出・支援事業という内容なんですが,団塊の世代が65歳に到達し,地域には元気な高齢者がふえていますが,これまでの経験や知識を生かして地域デビューしたいと考えても,高齢者のニーズを満たす活動場所は余り多くない。そのため秋田市では,高齢者の社会参加や地域貢献,生きがいづくりのためコミュニティー活動を創出し,それらの活動が地域課題の解決につながる仕組みづくりを3カ年計画で進めているんだということなんですね。1年目が高齢者を取り巻く課題やニーズの把握,その対応策,取り組み等の検討,高齢者の積極的な社会参加や地域でお互いに支え合う市民意識の喚起。そして,2年目には高齢者のコミュニティー活動による地域課題解決の仕組みづくりのための組織づくり,仕組みの検討と。そして,3年目には市全域で仕組みの拡大実施,高齢者が支え手として積極的に社会参画する意識や地域全体でお互いを支え合う意識の醸成という目標を掲げておられます。 平成27年度の取り組みとして,東大IOGと,1年目は市内に4つのモデル地区を設けて,地域包括支援センターを中心に住民主体のワークショップを開催,自分がやりたいことから始める,やりたいことだから続けられるをキーワードに,地域が持つ課題や資源について把握,整理しながら情報共有を図り,コミュニティーカルテの作成や健康づくり,生きがいづくりにつながる具体的なプログラムの検討など新たなコミュニティー活動につながる取り組みを行ってきたと。そして,平成28年3月,その初年度の最後に調査結果をもとに超高齢社会の今とこれからを一緒に考える展覧会「2240歳スタイル~時間を味方にする人生の先輩たち~」というのを開催したと。それが冊子になって出されております。この中には,教授が話すような難しい論文ではなくて,いろんな取材した方々のスタイルが各ページにざっと出ている。だから,自分も載っているというんで結構見られているということなんです。 この2240歳,2017とか2018とかだと年代だなと思うんですが,2240って何だろうと。やっぱり目を引くんですね。さすがだなと思いました。聞きますと,取材した29人のお年寄りの年を合計したら2240歳になると。非常にシンプルでございます。単純に電卓で割ってみますと,平均七十八,九歳ということのようでございます。そういったものがこの秋田市で非常に高齢者の方に見られているというような例でございます。 そして,2年目の平成28年度では,ずっと進めていっているんですが,具体的な成果では公園のベンチを利用した青空サロンとか自宅を開放したサロン,ウオーキング,オープンガーデンなどさまざまな活動が生まれたと,こういう結果が出ているんですね。また,通いの場づくりということで,新たなコミュニティー活動を市全域に広めるために,地域包括支援センター,町内会,民生・児童委員,そういったさまざまな関係団体に対する研修会等を実施したということでございます。そして,3年目を迎えて,ことしなんですね。 さて,当市においては,一昨年,地域包括ケア推進課というものが誕生しております。元気な高齢者に対し対策をされているところでございますが,平成27年9月には生涯現役応援センターも開所され,活動されていると聞いております。 そこで質問いたします。 ア,生涯現役応援センターへの期待が高まっていると思いますが,設立目的と現在の活動はどのようなものでしょうか。 イ,活動の効果と課題についてはいかがでしょうか。 以上で第1回目の質問を終わります。 よろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,磯野議員の質問にお答えします。 私は,エイジフレンドリー,生涯現役応援センターについて効果と課題,こういった点についてお話し申し上げたいと思います。 このセンターは,高齢者の方が知識や経験を生かして活躍し,生きがいづくり,また健康寿命の延伸につなげるといったことを目的として平成27年9月に設置したものでございます。ことしの7月31日までの登録者は210人,活動先も高齢者施設や子育て関係施設を中心に128件の登録があります。実際の活動に結びつけた件数は308件となっており,多くの好事例が生まれているところであります。 しかしながら,まだまだという面もございます。今後の課題としては,登録高齢者のさらなる拡大や,より幅広い分野の活動先,そういったことを確保していかなければならないと感じているところでございます。 私からは以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  下水道アセットマネジメントについて順次お答えいたします。 まず,人について,若手職員への技術継承についてですが,下水道河川局では近年20歳代職員の割合が増加しており,技術の継承が課題となっていることから,平成28年度に局内の課を横断した組織である人材育成グループを結成しました。人材育成グループでは,中堅職員による新規採用職員や転入職員に対するOJTの実施や局内研修の開催,外部研修への積極的な参加,自己啓発の促進などにより,新任・若手職員の専門的知識や技術力の向上を図る取り組みを進めているところです。また,外部団体主催の研修につきましては,研修受講者による外部研修報告会を開催し,研修内容の水平展開を行い,局内職員全体の技術力向上を図っております。これらにより若手職員への技術の継承に取り組んでおります。 次に,物について,老朽化した下水道施設についてですが,下水道管延長は約2,350キロメートルあり,現在約3%に当たる約64キロメートルが標準耐用年数である50年を経過しております。10年後には約9%に当たる約205キロメートル,20年後には約17%に当たる約407キロメートルが布設後50年を経過するなど,加速度的に増加する見込みとなっております。また,市内には10カ所の下水処理場,28カ所のポンプ場があり,設備の標準耐用年数である15年を経過した施設は,処理場7カ所,ポンプ場23カ所となっており,10年後には下水処理場10カ所,ポンプ場27カ所が標準耐用年数を経過することとなります。このため,標準耐用年数を経過した施設が増加することにより改築・更新費用の増加が見込まれることから,課題であると認識しております。 次に,金について,下水道事業の経営についてですが,まず建設改良費については,近年年間100億円程度で推移しており,未普及対策,老朽化対策,浸水対策等の課題に対し優先順位をつけながら事業を進めています。維持管理費については,年間50億円弱で推移していますが,処理水量の増加に伴い年々増加していくことが見込まれます。これらについては,国の交付金対象範囲の拡大や施設の運転管理手法を見直すなどし,市単独費の削減に努めております。 なお,施設の運転管理手法の見直しについては,本市職員が日本下水道協会が主催する第53回下水道研究発表会において最優秀賞を受賞したところです。 また,起債の償還額は年間200億円前後で推移していますが,企業債残高は平成18年度以降減少傾向となっており,引き続き計画的な返済に努めていきます。 下水道の経営は,収入と支出のバランスで決まっていくことから,経費の縮減に努めるとともに,現在87.8%となっている下水道への接続率を向上させる等により,安定的な収入の確保に努めることとしています。 最後に,アセットマネジメントの導入についてでございますが,下水道河川局としても議員御指摘のように人,物,金を一体のものと考え,それぞれの最適ではなく全体最適を目指すアセットマネジメントには早急に取り組んでいく必要があると考えております。このため,昨年3月に岡山市下水道事業経営計画2016を策定し,その中で人,物,金に関する方針を定め,具体的な取り組みに着手したところです。 一方,今後は施設の改築・更新費の増大は喫緊の課題であることから,まずは物に関する取り組みを強化することとしており,現在はストックマネジメント計画の策定を行っているところです。計画策定後は,下水道事業の持続的な運営を図りながら,将来的にはアセットマネジメントへ発展させていきたいと考えております。 以上です。     〔35番磯野昌郎議員登壇〕 ◆35番(磯野昌郎議員)  答弁いただきました。下水道河川局も同じ思いなのかなというふうなことでほっとしたところでございますが,まずは最優秀賞おめでとうございました。 まず,物からということで,現在ストックマネジメントの導入に向けた取り組みを実施中と。これは,昨今国土交通省からも出ていたあのストックマネジメントのことなんですかね。そのストックマネジメントを実施中ということでしたら,現在の取り組み状況をもう少しお示しいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。 もう一点,生涯現役応援センターですね,こういった取り組みをされていたということを今回私も知りまして,これは非常にいいことだなと。委託されているようなんですが,担当課にもいろいろ質問させていただきましたが,担当課のほうも非常にやる気満々というか何でも聞いてくださいというふうに本当に頼もしいなと思ったんですが,さらなる拡大と市長のほうからも伺いました。やっぱり1つは,どういうふうに広げていくのか,そういうのを今お持ちでしたら教えていただきたいのと,それから今回は教育長には質問しておりませんけども,学校なんかへ行って,そこでいろいろ歴史やら,それからいろんな,今スクール何だっけ,ところどころおりますよね,うちの地元の高齢者も行っているんですけれども,そういった学校等も含めて考えていかれるのか,今後の拡大の方途についてお示しいただけたらと思います。 私からの再々質問はやめようと思っております。この本会議終了後に市長選を迎えますが,もう本当に御健康に十分留意されて,見事な成果を上げていただきたいと思いますし,また私たちも全力で応援させていただきたいと思っております。 以上でございます。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎森安浩一郎保健福祉局長  生涯現役応援センターの活動先の拡大方法ということでございますけど,正直に言いまして今まではまず福祉分野の活動先を一番に見つけてきているところでございます。その後,子育て分野まで今広げているところなんですけれども,先ほど御紹介のあったような学校のほうであるとか,ほかにも有償ではない無償のところが多いんですけれども,これからはやはりもう少し有償のところにも広げていけれたらなと思っております。その活動先については,今委託先である岡山市社会福祉協議会といろいろ協議しながら進めておりますので,今御紹介のあった学校も含めてどういう形でできるか,活動先を探していきたいと思っております。 以上です。 ◎桐野眞二下水道河川局長  ストックマネジメント導入に向けた取り組み状況についてお答えいたします。 下水道施設の計画的な管理のためには,点検調査等によって施設の状態を客観的に把握,評価,さらには予測した上で修繕や改築を行っていく必要があります。このため,処理場,ポンプ場施設については,施設の点検,修繕の履歴や健全度等の情報が入ったデータベースの構築を完了し,中・長期的な計画策定に向けて作業を進めているところです。また,管渠につきましては,今後改築更新が必要となる施設が増加する見込みであることから,管路の破損等が生じた際の影響度と布設後の経過年数からリスクを評価し,計画的な点検,調査手法について検討してまいります。これらにより,年度ごとの事業費を平準化したストックマネジメント計画を策定してまいりたいと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で磯野議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして福吉議員。     〔4番福吉智徳議員登壇,拍手〕 ◆4番(福吉智徳議員)  皆さんこんにちは。公明党岡山市議団の福吉智徳です。 それでは,通告に従い質問いたします。 1,コミュニティ活動推進備品修繕等助成事業のさらなる活用について。 本年4月より開始したコミュニティ活動推進備品修繕等助成事業につきましては,大変好評だと伺っております。私の地元町内会でも長年懸案になっていただんじりのどんちょうの修繕に踏み切ることができました。総額200万円以上かかる見積額のうち50万円助成していただいたことに大変感謝しておられました。また,ことしも数多くの町内会で夏祭りが開催され,各会場へお伺いいたしましたが,そのときも今回のこの助成事業を使って新たにテントを購入できたなど,喜びのお声もいただきました。 そこで,この事業の現状と今後の取り組みについて幾つか質問いたします。 (1)この事業の現在の進捗状況と助成した項目の内訳,反応等についてお示しください。 また,来年度もこの事業は実施するのか,あわせてお示しください。 次に,この事業が来年度も実施されることを前提にお伺いいたします。 今回,助成額の上限額が10万円までとして実施した物置,屋外掲示板,テント以外にも町内会で管理している備品があります。例えば,長机や椅子,祭りで使用する紅白幕やちょうちん,電球などもあります。また,防火対策として町内が管理している消防ホースなどいろいろあります。そういったものも今後対象品にならないかとのお声をいただきました。 そこでお伺いいたします。 (2)このような現場の声をどのように掌握され,今後の事業に反映されようとしているのか,当局のお考えをお聞かせください。 2,市役所周辺の位置づけについて。 岡山市は,にぎわいのある中心市街地のまちづくりのために,回遊性の向上や1㎞スクエア内のエリアの開発など取り組んでいるところです。確かに,岡山駅前周辺エリア,文化芸術ゾーンの表町エリア,そして新市民会館の建設が決まった千日前エリアはそれぞれコンセプトを持ち,動き出しています。しかし,市役所周辺エリアは,いまだに見えてきません。回遊性の回とは回るということ,スクエアとは四角ということ,つまり市役所周辺エリアを開発してこそ回遊性もスクエアの意味も完結し,にぎわいのある中心市街地のまちづくりが整っていくように思えてなりません。市役所周辺エリアをどのように捉え,位置づけていこうとしているのか,当局のお考えをお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手)(「すばらしい」「すばらしい」等と呼ぶ者あり) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  福吉議員の質問にお答えしたいと思います。 私は,すばらしいという声が多く聞こえましたこの市役所周辺の位置づけの話を申し上げたいと思います。(笑声) 公明党の岡山市議団の皆さん方は,この市役所周辺ゾーンを官学の連携で最先端医療・保健・福祉の情報発信拠点にするとともに若者が集うまちづくりと,こういうような位置づけをされているところであります。そこでも御指摘されていますが,我々もこの市役所を初め,メディア,また岡山大学病院など,中心市街地における業務機能の集積地になっており,多くの人が働き,仕事のために訪れる人が多いエリアであると捉えています。ただ,全体からいうと多分すばらしいという皆さん方の声の中には,駅を中心とするエリアと表町を中心とするエリア,それの接続をどうするかとか,そういった議論というのが多くなされているのに対して,市役所周辺という位置づけが余りはっきりしていないというところは確かに御指摘のとおりなのかなと思っております。今現在,大型商業施設イトーヨーカ堂の跡地の活用がどうなってくるのかということを注視しなければなりませんし,またホールでの講演会等の開催が現実に行われています。そういったメディアの敷地を活用したイベントなどもあり,にぎわいの創出も見られております。うらじゃもここからスタートしているとか,一定のものはあることは事実なんですけども,位置づけとしては少し弱いというのは御指摘のとおりであります。スクエアは確かに四角ではあるんですが,完全な四角にしなきゃいけないかどうかというのはちょっと別にして,このあたりをどう考えていくのか,議論としてもこの市庁舎の建てかえの議論も本会議で何度もされております。こういったものをこれからどういうふうに運んでいくのかというのも関連してくるでしょうし,さまざまなプロジェクトを見ながら,また我々で判断しなけりゃならないものはして,位置づけをある程度もう少し明確にした上で岡山市の中心部の役割分担ということを考えていきたいと思います。 以上です。 ◎江田美幸市民協働局長  1番のコミュニティ活動推進備品修繕等助成事業のさらなる活用についての項にお答えいたします。 まず,この事業の進捗状況,項目の内訳,反応等,また来年度もこの事業は実施するのかとの御質問ですが,この事業の進捗状況等につきましては,森田議員に御答弁したとおりでございます。この事業については,来年度も実施する予定です。 それから,反応はという御質問でございますが,町内会へ実施したアンケート調査の声を御紹介させていただきますと,この助成事業はコミュニティー活動を維持し効果的に推進していく上でとても有効だと考える,今後も継続し充実を図っていただきたい,また補助対象備品をふやしていただければありがたいといった御意見がございました。 次に,現場の声をどのように把握し,今後の事業に反映しようとしているのかとの御質問でございますが,こちらは森田議員に御答弁したとおりでございます。 以上です。     〔4番福吉智徳議員登壇〕 ◆4番(福吉智徳議員)  ありがとうございました。 じゃあ再質問させていただきます。 備品修繕のほうになりますけれども,今アンケートでいろんなお声をいただいているということで,中身についても御紹介がありましたけれども,このアンケートの中身はしっかりとこれから精査していく必要はあると思うんです。7項目あったと思いますが,それ以外ということで,例えば8番目にその他の備品というような項目でくくって金額をある程度下げるとか,もう一つネックになっているのが,1回申請しちゃうとみこしや太鼓は10年間申請できなかったり,テントや物置は5年間でしたかね,申請ができなかったりしますから,その他の備品についてはそれを2年とかもしくはゼロにしていただくのが一番いいんでしょうけれども,金額を下げる,それから申請の期間を短くする,そういったことも考えられるんではないかなと思っています。今回のこの修繕については,本当に皆さん喜んで,本当にいいということですが,もう一年早かったら太鼓をね,去年直したばっかりだったんじゃと言われる町内会もありました。これが長く続くようないい制度にしていきたいというような思いもありますので,どうぞよろしくお願いしたいと思います。 それから,もう一つあるのが,当初この助成事業は受け付けでもしいっぱいになっちゃうと抽せんという話があったと思うんです。ただ,この議会でいろんな議員さんが質問されていく中で,最後どうなりますかといったら,もうなくなり次第受け付け終了ですという御答弁もあったように,抽せんとかそういうのはやめていただいて,来年やるということであれば,そのままとにかく受け付け順でやっていただければと思います。その上で,もし年度途中で足らないということになれば,財政局長のほうにお願いして(笑声)補正を組んでいただくか,それはそのときに考えていただければいいと思いますので,またそのこともあわせて御答弁していただければと思います。 それから,市役所周辺エリアの位置づけでございますけれども,ありがとうございます。本当に悩んだんです。創生プランをつくったときに,本当にこの市役所周辺エリアをどういう位置づけにしていこうかなということで,うちの松田議員と一緒にこの周りを歩いたり,それから大学の先生と勉強させていただく中で,一生懸命頭をひねって考えてきました。実際,ちょうど書き上げて終わった後に,イオンがオープンして,そしたら人が物すごい勢いで,ヨーカ堂がまだありましたから,もうあそこからどんどん人が歩いている姿を見ました。この人たちというのは,もったいないなと思ったんです。ここの魅力をまた感じて,人がずっとこの市役所周辺エリアでも楽しんでもらえるようにできないかなと思ったのが1つあります。今はもうほとんど歩いている姿というのはなかなか見受けられないというのも当然あるんですが,市長も今御答弁していただいたように,本当に大事なポジショニングなんだろうなと思っています。 それで,西川緑道公園でいろんなことをやったときに,学生を巻き込んでいろんな議論をしたと思います。どうやってまちのにぎわいをつくっていくかというのもあったと思うんですが,その議論のあり方というのは,これから事務方である政策局等がまたこの位置づけなんかも考えていかれるのかなと思うんですけど,この議論というのは当然そういった学生を巻き込んだり地域の人たちを巻き込んだり,またいろんな青年団体といったらおかしいんですけど,そういう方を巻き込んだりしてやっていく中でブラッシュアップして,この市役所周辺はどういった魅力があるのかということを位置づけていこうとするということ……,何を言っているんだろうな。だから,議論のあり方ですよね,議論の形をどのように考えていこうとしているのか,政策局長からお答えしていただければと思います。 以上で終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎鉄永正紀政策局長  市役所周辺エリア,今後どういうふうにしていくかに対しての議論の形ということでございます。 市役所周辺エリアにつきましては,現在業務が集積しているというような基本的な性格があり,また今御指摘がありました西川緑道公園筋では,主に歩行者天国ですとか市民の力やアイデアをいただきながらのにぎわいの創出というような大きな役割があるのかなと思っております。こういう中で,市役所周辺エリアにつきましても,大型商業施設の跡地の活用については今後の動向を見ていく必要がありますけれども,こういうものを見ながら,まず内部の中でどういうことができるのか議論していきたいと考えております。 ◎江田美幸市民協働局長  2点の御質問がございました。1点目が対象品目とか何年に1回という条件だったと思います。 今回,町内会にアンケートさせていただきまして,まだ集計中ではございますが,その中で今,町内会が持っている備品についてもお聞きしておりますし,また自由記述ということでいろいろな御意見もいただいております。その中で本当にいろいろなもの,こんなものにも助成してほしいというふうな御意見もたくさんいただいておりますので,そういった町内会のお声を聞きながら対象の品目をどうするのか,また予算の執行状況とかも見ながら,またなるべく公平にいろんな町内会の方にも御利用していただきたいということもありますので,そういった状況を見ながら,長くこの制度を続けていく上で期間ですとか対象の備品をどういったものにするかということについては検討していきたいと思っております。 それで,来年度の受け付けの方法につきましても,そういった意味から,来年度はとりあえず今年度と同じようにまず最初は一定の期間を設定してやらせていただきたいと今は思っておりますが,予算につきましても大幅に足りないといったような状況がもし生じましたら,そのときに改めて考えさせていただきたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で福吉議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後2時30分散会...