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12月09日-05号

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  1. 岡山市議会 2015-12-09
    12月09日-05号


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    平成27年11月定例会    平成27年11月定例岡山市議会    議 事 日 程  第5号       12月9日(水)午前10時開議第1 個人質問 甲第206号議案~甲第273号議案      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第206号議案~甲第273号議案      ──────〇──────〇出席議員(46人)            1番  東     毅            2番  田 中 のぞみ            3番  林   敏 宏            4番  福 吉 智 徳            5番  柳 井   弘            6番  岡 崎   隆            7番  松 田 隆 之            8番  山 田 正 幸            9番  林     潤            10番  河 田 正 一            11番  竹之内 則 夫            12番  熊 代 昭 彦            13番  太 田 栄 司            14番  柳 迫 和 夫            15番  難 波 満津留            16番  千 間 勝 己            17番  川 本 浩一郎            18番  二 嶋 宣 人            19番  赤 木 一 雄            20番  藤 原 哲 之            21番  竹 永 光 恵            22番  中 原 淑 子            23番  松 田 安 義            24番  鬼 木 のぞみ            25番  高 橋 雄 大            26番  森 山 幸 治            27番  吉 本 賢 二            28番  森 田 卓 司            29番  東 原   透            30番  小 川 信 幸            31番  成 本 俊 一            32番  松 島 重 綱            33番  則 武 宣 弘            34番  田 尻 祐 二            35番  磯 野 昌 郎            36番  羽 場 頼三郎            37番  下 市 このみ            38番  楠 木 忠 司            39番  小 林 寿 雄            40番  和 氣   健            41番  三 木 亮 治            42番  鷹 取 清 彦            43番  礒 谷 和 行            44番  田 口 裕 士            45番  浦 上 雅 彦            46番  宮 武   博      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  横 山 忠 弘       副  市  長  繁 定 昭 男       理     事  片 山 伸 二       市 長 公 室 長  谷 利 雅 喜       政 策 局 長  田 中 利 直       総 務 局 長  岸   堅 士       財 政 局 長  佐々木 正士郎       市 民 生活局長  河 野 広 幸       市 民 協働局長  奥 野 淳 子       保 健 福祉局長  那 須 正 己       岡山っ子育成局長 田 中 克 彦       環 境 局 長  甲 斐   充       経 済 局 長  山 本 修 司       都 市 整備局長  山 崎 康 司       下水道河川局長  大 杉   誠       水道事業管理者  今 川   眞       市場事業管理者  田 淵   薫       消 防 局 長  石 田 和 清      選挙管理委員会       委  員  長  石 川 敬 之       委     員  中 原 聡 子      監 査 委 員       委     員  白 神 利 行      人 事 委 員 会       委  員  長  中 野   惇       委     員  守 屋 勝 利      農 業 委 員 会       第一農業委員会会長黒 田 栄三郎      教 育 委 員 会       委     員  塩 田 澄 子       教  育  長  山 脇   健      ─────────────〇出席した議会事務局職員       統 括 審 議 監  中 村   稔       総 務 課 長  矢 木 広 幸       議 事 課 長  池 田 経 二       調 査 課 長  吉 川   乃       総務課課長補佐  安 藤 英 昭      午前10時0分開議 ○宮武博議長  皆さんおはようございます。 これより11月定例市議会第5日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は39名であります。      ───────────── ○宮武博議長  会議録署名議員に東議員,川本議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○宮武博議長  本日の議事日程は,個人質問並びに甲第206号議案から甲第273号議案までの68件の議案についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第206号議案~甲第273号議案      ───────────── ○宮武博議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第206号議案平成27年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について以下68件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして和氣議員。     〔40番和氣健議員登壇,拍手〕 ◆40番(和氣健議員)  本日のトップバッターを務めさせていただきます。 傍聴席には,大勢の皆さんにお越しいただきまして本当にありがとうございます。 岡山市も開かれた議会ということで,インターネットあるいはoniビジョン等々でその様子をうかがい知ることができますけれども,それよりも何よりも生の現場でありますこの議場に足を運んでいただけるというのは,いろんな意味でいろんなことを,この場の雰囲気であるとか,そうしたものでは味わえない部分があろうかと思います。それもありますし,何よりもこの本会議に緊張感が,皆さんの傍聴があるということで緊張感が生まれ,岡山の民主主義がより正しい方向に行くんではないかなと思っております。これを機会にといいますか,関心を持っていただくと同時に,この場に足を運んでいただければと思っております。 さて,12月になりましていろいろ1年間を振り返る,こういう時期になっております。私にとりましては,ラグビーファンの一人でありまして,さきのワールドカップで大変歴史的な勝利がありまして,想像のできない,強豪であります南アのチームに勝ったということでありまして,本当に今でも信じられないような,そんな思いがしております。 政治的に言いますと,大きな苦渋の選択といいますか,新風会を解散して自民党に合流したということ,私にとっては大きな出来事でございました。23人という大きな会派になったわけであります。このことを,岡山市を大きく前進する糧にぜひとも結びつけてまいりたいと考えておるところでございます。これからも市政に関心を持っていただくようによろしくお願いいたします。 それでは,通告に従いまして質問に入ります。 1,吉備線のLRT化と公共交通の一層の充実についてであります。 こういうこの手の質問といいますか関連した質問が今議会でも大変たくさん出されておりまして,まさに今議会の中心的な案件になっているように思います。私の後にもこの質問がありますけれども,いろんな部分で,私の前にもありましたし重なっておる部分もあろうかと思いますけれども,この市長の英断,この決断ということが大きな話題になっております。私にとりましては,もうずっと議員になってからこのLRT化というのが前に進むのかとまったのか,また前に行く,そんなことをずっと繰り返しておりまして,やっとここで市長の決断があったのかなということを感じて,感慨深いものがあるわけであります。 我が自由民主党の市議団においても,先般市長に対し政策提言を行ったところであります。その中で,公共交通と道路整備の充実並びに吉備線のLRT化の早期実現を求める提言を行ったところであります。今後,ますます高齢化が進行するに当たり,公共交通は高齢者にとって貴重な足として頼らざるを得ません。周辺地域の生活交通から市内の中心部を結ぶ,すき間なくスムーズに結ぶようなネットワークが何よりも大切なのではないかと思っております。 そこで質問でありますけれども,公共交通の利用は市民にとって大きな課題であります。しかし,本市においては自分自身が公共交通事業を行っていないということがありまして,全て民間事業者に頼らざるを得ないというところがあります。だからといって,市民の立場から総合的な交通体系を整える使命というのは岡山市にあり,これを果たしていただかなければならないと思います。かつて,岡山駅前広場を整備するに当たりまして,岡山市が主導権を十分とれず,それぞれの交通事業者を初めとするさまざまな関係者の思惑に強いものがありまして,振り回されて現在の形ができ,これがお互いのウイン・ウインの関係につながっていないというような印象があります。方面別の整理とか,その後顧客が減少するということから整理されておるようでありますけれども,そういったことを考えますと,取りまとめの主体は岡山市がしっかりととっていただきたいと思います。また,相当の覚悟が必要だと思います。このあたりについてどのようにお考えなのか,今後岡山市は交通施策にどのようにかかわっていくのか,どういうお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。 続きまして,路面電車の環状化計画とともに,かつて岡山市役所筋から大元駅あるいは大学病院への延伸計画がありましたが,なぜその計画が進まなかったのか,その原因はどこにあったのでしょうか。多額の費用をかけ社会実験まで行った結果,渋滞も起こらない,事業効果も高いとする結果が出たのにもかかわらず事業化に踏み切ることができませんでしたが,このあたりについて詳しくお答えいただきたいと思います。 また,市としてはどのような役割分担を当時想定していたのかについても具体的にお答えいただきたいと思います。 続きまして,私の地元の御南中学校区は次から次へとマンションが建ち並ぶ,人口がふえ続けている地域であります。こういったことから,私の母校である西小学校の生徒数がふえ続け,深刻な事態,運動場が昼休みにみんなが使えないというような深刻な事態を抱えているという大きな課題はありますが,そのことにはここでは触れません。地域全体から見れば,多くの人を呼び込んでいる活気のある地域と言えます。この動きをさらに高めていく,さらに元気にしていくということとともに,この流れを次から次へと広げて,最終的には全市に広げるというようなことをしていかなければならないのではないかと思っております。 地域の中心的な場所は,卸センターということになりましょうか。かつては,繊維関係の会社から成る協同組合でした。その部分は残っておりますけれども,今はおしゃれな飲食店が大変多くここに進出され,にぎわうまちになっております。こうした背景をもとに,北長瀬駅に近いこの場所を交通の拠点として整備すれば,より多くの人を呼び込めるのではないかと思っております。 さらに,西に行きますと,岡山西支援学校,岡山県健康づくり財団附属病院,ひらた旭川荘などといった福祉関係の施設が集積しております。障害者に優しい低床の路面電車の延伸,乗り入れは,福祉都市岡山の象徴になるのではないかと考えます。また,ここを通ります路線バスの乗客数は非常に多い,混雑しておる路線でもあります。こんなことを考え合わせれば,路面電車の計画を検討すべきではないかと思いますが,御所見をお聞かせください。 次に,吉備線のLRT化についてお伺いいたします。 期待する声は非常に多くありまして,この検討状況が気になっております。今議会でも多くの方々が質問されておりますが,特に三門駅の交差部分が道路計画ではもう既にLRTを前提とした道路計画でありまして,この部分を広げるということになりますと,LRTを導入しなければそこの交差部分は広がらないということになるわけであります。そこの渋滞を考えますときに,そういった意味からもLRTの導入は急がれるべきではないかと思いますので,そのことについてお伺いしたいと思います。 続きまして,2,旭川河川堤防の危険箇所の整備状況と堤防沿い市道の整備についてお伺いいたします。 近年,ゲリラ的な豪雨が頻発しております。ことし9月には関東,東北での記録的な豪雨で,茨城,栃木,宮城の3県で計19河川の堤防が決壊し,ほかに全国でも55河川が氾濫したということでありました。また,23の河川では堤防の安全性を保てなくなる計画高水位を超え,氾濫危険水位を上回ったのが32河川あったところであります。特に,鬼怒川の決壊は茨城県に大きな被害をもたらしましたが,他人事とは決して思われません。鬼怒川堤防の決壊もかねてから危険が予想されていたのではないかという指摘もあります。有効な対策が講じられず,大事に至ったようであります。 こうした惨事はとても他人事とは思われません。我が岡山市においても,旭川出石地区堤防の未整備部分が放置されたままになっているところであります。もしものことを考えれば,早急な対応が求められるところであります。それもまさに岡山市の中心部で,しかも観光の名所であることを考えれば,その被害,影響ははかり知れないものがあると思います。こうしたことから,早急に整備する必要があると考えますが,現在どのような状況なのか,お答えいただきたいと思います。 あわせて,堤防沿い市道の整備についてお伺いいたします。 岡山の観光名所後楽園周辺で唯一放置されたままとなっている未整備の堤防は,景観上からも問題であります。観光面からも早急な整備が求められます。また,後楽園,岡山城の魅力アップ,回遊性の向上からも,堤防沿い市道の整備を急ぐこともかねてからの課題であります。満月BARの石山公園もすぐそばにあるということであります。堤防を歩いて鶴見橋に結び回遊できることは,岡山の大きな目玉になるのではないかと考えます。併設する市道の整備の状況はどのようになっているのでしょうか。 以上で第1回目の質問を終わります。 御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  皆さんおはようございます。本日もよろしくお願い申し上げます。 それでは,和氣議員の御質問にお答えいたします。 私は,最初の公共交通の一層の充実について,相当の覚悟が必要と思うがどうかという点についてお話を申し上げたいと思います。 今回の質問戦の中でも,私広島の横川駅の話を何度かさせていただいたと思います。実際,私ショックを受けたのは広島駅のほうでありまして,駅へ行き出てみると,まずちゃんとバス停が整然と並んでいる。その横には色別に区分されて大きな看板がありまして,グリーンはどこ,ブルーはどこ,どこ方面というのがきちっと整理されている。そして,その横には路面電車が駅に接続している。この路面電車は,将来的には2階に,新幹線のホーム等々に直接行けるようになるようでありますが,そんな状況であります。広島には何度か行ったことがありましたけども,ああいうふうに詳しく見たのは初めてでありました。 岡山もようやく関係者の御尽力によって方面別のものは整理ができ,来春施工されることになりました。一歩進んだわけであります。そういう面では,今路面電車の駅への乗り入れの議論にいっているわけですが,私はお年寄りが地下道から足が悪いのに一生懸命上がってホームのほうへ行っておられる姿とかそういうのを見ました。そういう面では駅への乗り入れ,もちろん地上で行けば2つの信号を経由して行くことはできるわけでありますけれども,私は市民の皆さん方にとってみれば,やはりアクセスが容易になると随分違ってくるんじゃないかと。これは中心部の話だけではありません。周辺部の方から,岡山駅というのはやっぱりネットワークの中心であるわけです。そういう面で乗りやすくするというのは,市民の方にとってみれば非常に重要なんだろうと私は思っているところであります。それで今回このような案を出させていただいたわけであります。 もちろん,駅前商店街の皆さん,そして各バス事業の皆さん方,いろいろと御意見がある。そこはよくわかっております。不安も持っておられる。よくわかります。それらを払拭することは重要だろうと思っておりますが,やっぱり市民の皆さん方にとってこれからどういう生活になってくるのか,よりよい生活をしていくためにも,それは市として音頭をとり率先して先頭に立って対応していくべきだと思っているところであります。そういう面では,和氣議員御指摘の交通施策について,我々が先頭になりながら各事業者,各市民の皆さん,もちろん各市議の皆さん方と相談しながら前に向かっていきたいと思っているところであります。 私からは以上です。 ◎山崎康司都市整備局長  1の吉備線のLRT化と公共交通の一層の充実について,市長答弁以外について順次お答えいたします。 まず,路面電車の延伸についてですが,市役所筋において平成13年2月に実施した社会実験では,目立った交通渋滞は発生しませんでしたが,同時に実施したアンケート調査の結果では,特に都心部の居住者や事業者等が延伸に賛同していない傾向が見られ,その後合意形成に努めたものの御理解いただけなかったことから,事業化には至りませんでした。 また,整備に当たっての公設民営などの役割分担については,当時合意形成に至らなかったことから,検討しておりません。 次に,御南中学校区方面については,現在路線バスが平日において,岡山駅から健康づくり財団病院バス停まで往復で1日91便,岡山駅から御南中学校入り口バス停まで往復で1日37便が運行されていることから,一定の利便性が確保できているものと認識しており,当面は状況を見守りたいと考えております。 最後に,吉備線LRT化の検討状況についてです。 議員御指摘の三門地区の交差点の問題でありますが,現在のLRTの検討につきましては,自民党の松田議員,市民の党「自由と責任」の熊代議員にお答えしたとおりです。 次に,2番目の旭川河川堤防の危険箇所の整備状況と堤防沿い市道の整備についてお答えいたします。 議員お尋ねの出石町の箇所約80メートルの未整備区間ですが,この箇所は治水安全度の向上により市民の安全・安心を守るという観点とともに,岡山城,後楽園周辺の魅力づくりや回遊性向上を図るという観点から非常に重要で,早期に整備が必要な箇所と認識しております。本箇所は,堤防と道路が隣接していることから,現在旭川の管理者である国と道路管理者である岡山市とが連携して取り組んでいるところです。 現在の進捗状況ですが,地権者の方々と用地取得のための交渉を行っているところであり,一部の地権者の方には契約を締結していただいたところです。引き続き,用地取得に努め,早期の工事着手を目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔40番和氣健議員登壇〕 ◆40番(和氣健議員)  御答弁いただきましてありがとうございます。 再質問させていただきます。 私は,公共交通のこのたびの市長の英断といいますか,どこから始まるかというと,やっぱり駅への乗り入れから全てが動き出すんだろうと思っております。公共交通については,交通については要するにおりたら待たずに,歩かずに乗れるというのがやっぱり誰にとってもいいのではないかと思います。そうしたことから,ここの駅前への乗り入れから全てが始まっていくんだろうと思っております。 先ほど市長の答弁の中で,方面別の整理ができたというふうなことがありましたけれども,今後やっぱりますます公共交通というか路線バスですが,だんだん利用者が減っていく,利用ニーズはありながら利用者が減っていくというか,交通事業者もお客が減で減便もする,あるいは廃止するということで,大変高齢者にとっては厳しい現実があるわけであります。そういったことから本当に力を入れた施策が必要なのではないかなと思います。最初の質問で申し上げましたけれども,心を込めて本気でやっぱり取り組んでいただかなければならないのではないかと思います。 交通施策ですから,それぞれ事業者が相互的に複雑に絡んでおりまして,広島の場合は結構民間事業者の数が少ないということもあって整理がしやすいところもありますけど,岡山の場合はなかなか難しいというか数が多いということがあるわけであります。そういうことからいうと,それぞれのバスの事業者がどういう状況なのか,そしてそこにバス停がふさわしいのか,あるいはこの路線の乗客は幾らあって幾らもうかっているのか,幾ら赤字なのかということを詳細に検討し合う,そしてそれを総合的にひっつけて,こことここで乗り継ぎができるように,あなたの会社はここ,ダイヤも整えようと,こういう動きをやっぱりつくっていくことが私は大切なのではないかなと思っております。そのリーダーシップを岡山市がとらなければ,そんなことは誰もできないわけですから,その役割をぜひ本気を出して果たしてほしいなと思っております。 この公共交通については,賛否さまざまがありますけれども,あります,ありますけれども,この賛否さまざまがあるからこそみんな重要だということがわかっているんだろうと思います。 私,かつて,15年ほど前ですけれども,フランスのストラスブールに視察に訪れたことがありました。この古い町並みにまるで宇宙から来たような超近代的な車両を導入して,本当ににぎわいのあるまちをつくっているわけです。都市の規模で言うと30万人にも満たない都市ですけれども,これが古いまちに妙に似合っているというふうなことであります。路面電車は民主主義の教科書というふうなことをおっしゃっておられます。導入に至る過程は,賛否両論渦巻いて大変難しかったそうであります。市民に対して行った説明会は,お金をかけて,そして200回以上に上ったということをお聞きしました。 そこで,私思い出すのは,平成20年,岡山市がごみの減量化,あるいは公平の負担ということから有料化を導入したことがありました。副市長が大変活躍されたわけでありますけれども,そのことを思い出します。議会では賛否両論,拮抗しまして,議案が3度も継続審議になったというかつてない事態がありましたけれども,その当時私は環境消防水道委員長という立場にありました。あちこちから,あんたそんなことしょうってもええことにならんよと,支援者を失うだけじゃろうというふうなことで何の得にもなりゃせんよというようなことを言われたわけですけれども,私は正しい選択ではなかったかと思います。 そこで,副市長,当時を思い出して,本気でこの説明会等々にしっかりと取り組んでいただくことが必要なんではないかと思いますので,御答弁をお願いいたします。 それから,私はちょっと経済局長にもお答えいただきたかったのですけれども,後楽園周辺の観光名所と言えるようなことにつながる市道整備をしなければならないということから,やっぱり経済局も十分にかかわっていって,回遊性向上,岡山の観光の魅力アップにつながるような観点から,この計画に参画していただきたいと思いますけれども,そのあたりの御所見をお聞かせいただきたいと思います。 以上で再質問を終わります。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎繁定昭男副市長  賛否両論がある中でごみの有料化を思い出しながら答弁をということです。 確かに,賛否両論がある,そういった中で,かつてさまざまな説明会もやったわけですが,やはりいろんな議論をする中で非常にいいものに仕上がっていったなという記憶があります。したがって,今回の路面電車の問題につきましても,さまざまな団体あるいは地域の方々からいろんな御意見をいただき,やはり市民にとってより利便性の高い,いい形のものになっていくのではないかなと思っております。そういったことからも,やはり執行部としてはさまざまな方に対してしっかりと説明していく,そしてしっかりと意見を聞くという考え方のもとに今後とも進めていきたいと思っております。 以上でございます。 ◎山本修司経済局長  岡山城,後楽園周辺の水辺の市道整備に関してのお尋ねでございますが,岡山城,後楽園,あの一帯を観光資源としてPRし,観光客の皆さんに楽しんでいただくという上では,やはり水辺環境,旭川の豊かな水と豊かな緑,こういったものは非常に重要な要素でございますので,そういったところを線で結んでいく,そういった事業に関しては経済局としても積極的に連携を図ってまいりたいと考えております。 以上です。     〔40番和氣健議員登壇〕 ◆40番(和氣健議員)  ちょっと力を込めてお話しした要望というか,お答えが,決意が聞きたかったわけでありますけれども,この公共交通,これをきっかけに前に前進するためにさまざまなことがあります。それは,市長のもとに決意がなければ前に進まないということで,改めて市長の御決意をお聞かせいただきたいと思います。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  岡山市,今71万人の大きな都市であります。これが71万8,000人まで一応なるということになっております。このような都市に暮らす市民,大勢の市民に,やはり生活,それぞれの方が生活する,その利便性を向上させていくということは非常に重要だろうと思います。そして,観光の問題,岡山市,いま一つやはり発信が伴っていなかったという議論も伺います。そういう中で,今訪日客,外国人を初めとしてだんだんと伸びてきております。そういう面から見ると,岡山に来られる方の利便性もやっぱり向上していかなければならないと思っています。 もう一つの要素として,高齢化です。今24.8%という数字が出ておりました。先日,シンポジウムでパネラーとして一緒にお話しさせていただいた北九州は,もう28%という数字になっております。我々も高齢化率というのは上がっていくわけであります。それらを踏まえていくと,和氣議員おっしゃるように公共交通の充実というのはもう喫緊の課題ということであります。そういう面から見ると,公共交通の充実について前向きにしっかりと歩んでまいりたいと思っております。そういう面では,議員御指摘のように今回の乗り入れ問題というのは,この全ての公共交通の岡山市内におけるネットワークの中心を少し整備していこうということであるわけであります。これらを契機として,将来的なさまざまな公共交通の充実策を考えながら前に進めていきたいと思います。 よろしくお願い申し上げます。 ○宮武博議長  以上で和氣議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして柳井議員。     〔5番柳井弘議員登壇,拍手〕 ◆5番(柳井弘議員)  皆様おはようございます。自由民主党岡山市議団,柳井弘でございます。 本日わざわざ傍聴席においでいただきました皆様,本当にありがとうございます。また,インターネット,oniビジョンでごらんいただいております皆様,ありがとうございます。心より感謝を申し上げます。 さて,大変うれしいニュースが私のもとに飛び込んでまいりました。職人日本一を決める第53回技能五輪全国大会が先週開催されました。幕張メッセで4日間行われたこの大会で,とび職の部門,とび部門で岡山の仁科寿さんが見事に優勝をなさいました。職人のわざこそが日本の礎でございます。岡山にとって大変誇らしいことです。改めておめでとうございます。そして,ありがとうございました。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 大きな1番目,子どもの生活習慣病予防について。 ことし8月,香川県17市町の小学4年生8,264人のうち,実に1割を超える生徒に肝機能や脂質異常が見られたという報告がありました。この数字を出すに至った香川県の県を挙げての取り組みがすばらしく,岡山市も学ぶことが多いと感じましたので,まず御紹介させていただき,岡山市の小児生活習慣病予防の健診について御質問させていただきます。 生活習慣病の一つに2型糖尿病があります。これは,若いころからの不適切な食生活や運動不足などの生活習慣の積み重ねによる肥満などを背景に発症いたします。そこで香川県は,大人になってからではなかなか治りにくい生活習慣を子どものうちから改善していこうと,学校,家庭,医療機関,行政が連携して,子どもの生活習慣の改善を働きかけています。 具体的には,平成12年度より香川県が費用の半額を補助し,各市町村で児童の血液検査を推進する制度を創設し,今では全県下に広がりました。小児生活習慣病予防健診の項目に小学4年生を対象とした血液検査を加え,さまざまなコレステロール値や中性脂肪などを測定し,糖尿病につながる肝機能障害や脂質異常などの生活習慣病を早期に発見することを目的としています。これが小児生活習慣病予防健診です。そして,各保健所において担当職員や養護教諭,栄養教諭等に対する研修を実施するとともに,小学校に出向いて異常が見つかった生徒の保護者に対する食生活を含めた健康教育を行うなど,検査結果の周知と生活習慣病に関する知識の普及に努めています。その結果,小学4年生の血液検査で異常が見つかった児童の多くが中学1年の再検査で肥満,痩せ過ぎとも多くが正常範囲に戻っているそうです。 香川県の健康対策の中で,糖尿病対策を重要なものとして,大人に対しても子どもに対しても生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底に県を挙げて取り組んでいるのが今の現状です。 若いころからの不適切な食生活や運動不足など,日常の生活習慣の乱れが脂質異常症や高血圧を引き起こし,その結果,糖尿病や脳梗塞,心筋梗塞を招きやすくなります。その中心にあるのが内臓脂肪型の肥満です。幼児期に肥満であった子どもの多くは,適切な指導が行われないと学童期,そして思春期,さらに成人期の肥満へと移行することが知られています。 そこで,岡山市の肥満児童の割合を見てみますと,平成23年度でございますけれども,体位統計調査では肥満傾向の子どもの割合は小学生6.1%,中学生8.2%となっていて,全国平均から見ると決して高いわけではございません。しかし,大切なのは,彼らのその保護者に対してどのような健康教育を行っているか,成長するにつれ改善が図られているかどうかということです。 また,年齢別の体重,身長から肥満度を測定する健康診断だけでは,コレステロール,中性脂肪の異常,肝機能異常,血糖値や血圧など体の内側の状況まではわかりません。東京都予防医学協会年報によると,特に小学生では肥満よりも血清脂質が基準値を超える割合は高いという結果報告があります。肥満と血液異常は必ずしも一致しないのです。 このようなことから,全国の多くの自治体では,小・中学生を対象とした小児生活習慣病予防健診を実施しております。東京のある区では,診察の結果を点数化し,医学的管理が必要なAランクから管理不要のDランクまで,そして正常であるNランクの5段階に区分し,健診の後,保健指導を充実させた結果,A,Bランクだった小学生の約30%,そして中学生の約40%が1年後にはCランク以下に改善されました。 これらの取り組みは,各自治体においてさまざまな方式で行われていますが,学校や地域の保健健診を出発点とし,その後の検査,健康指導,生活習慣の改善まで,学校,行政,医療機関,家庭が連携よく機能する仕組みになっているように感じました。 そして,沈黙の疾患といわれる生活習慣病に対応するためには,健康教育と並んで危険因子の早期発見,早期対応が必要であり,先ほど引用したとおり児童・生徒のうち5人に1人が何らかの形で対応が必要とされる現状では,小児生活習慣病予防健診を実施することの意義は大変に大きいと考えます。 それでは,以下の点について御所見を伺います。 1,岡山市では,小児生活習慣病予防のための教育,指導は行われているのでしょうか。 2,市内各小学校では毎学期,中学校では毎年,身体測定と健康診断を実施しています。どのような測定と健診が学校で行われているのか,また医療機関への受診を義務づけている項目についてもお示しをお願いいたします。 3,岡山市として小児生活習慣病予防対策の重要性,必要性の認識及び現在進められている対策についてお示しください。小・中学生に対する血液検査の必要性についても所見を伺わせてくださいませ。 大きな2番目,企業の子育て支援についてでございます。 これまで少子化社会対策の具体的な施策,事業は,全国的に妊娠,出産,子育て支援が中心であったと言えます。岡山市においても例外ではございません。実際に,待機児童,保留児童の早期解決が具体的な事例であり,妊娠,出産,子育ての負担感を軽減,解消することは,少子化対策の大切な一面であるとも言えます。一方で,妊娠,出産,子育てに至る前の段階も重要であると言われています。つまり,子育て支援は少子化対策においては重要ではありますが,全てではないということであります。 平成24年1月の将来人口推計における2060年の姿で示された出生率は,生涯未婚率20%,夫婦間に生まれる子どもの数1.74人から出生率は1.35人とされています。現在の国民の希望は,9割以上が結婚を希望していて,夫婦希望の子どもの数は2人以上,ここから出生率は1.75人と計算されていますが,現在2014年の出生率1.42人では,将来推計の出生率とも大きな乖離があると言えます。 大きくかけ離れている要因は,結婚や出産に対する思いに対して障害となるものがあり,それは雇用や経済の安定性,継続性,仕事と生活の調和度合い,いわゆるワーク・ライフ・バランスに起因するところが大きいと言われています。 そこで,皆様,企業子宝率という指標を御存じでしょうか。正式名称は,企業の合計特殊子宝率。合計特殊出生率,俗に言う出生率との違いは3つ。1つ目,1人の女性だけではなく1人の男女従業員の子どもの平均数。2つ目,対象年齢は15歳から49歳ではなく15歳から59歳まで。3つ目,既にいる子どもの数だけではなく,これからもうけるであろう子どもの数も推計する。この指標は,株式会社東レ経営研究所の渥美由喜氏が考案なさいました。これにより,企業で働く人の子育てのしやすさがはかれるというものです。 この指標にいち早く自治体で注目したのが福井県です。福井県庁の労働政策課によれば,2011年度に初めて企業子宝率の調査を実施し,子育て支援の取り組みが評価できる企業を,子育てモデル企業として認定しているようです。企業子宝率の高い企業を顕彰し広く発信していくことで,従業員の子育て環境の改善を進める企業をふやしていきたいというのが狙いです。現在では,福井県に次いで静岡県,三重県,鳥取県,佐賀県,山梨県,滋賀県の大津市なども企業子宝率の調査を始めています。 日経ビジネスが行った子宝率の調査では,約1,000社のデータ分析によれば,規模が大きい企業ほど子どもを持ちにくいということです。大企業のほうが福利厚生制度や賃金など子育て環境が整っているイメージでしたが,これが私の予想と全く逆でありました。大企業では,子育てにかかわらない男性が圧倒的に多く,育児を女性のみに負わせ,結果として女性が仕事を続けられる余地を狭めているということが子宝率を下げている原因となっているようです。 それでは,質問に入らせていただきます。 1,内閣府の調査によりますと,女性の就労者のうち第1子出産後,約60%の方が離職しています。岡山市の現状がわかればお示しください。 また,岡山市は企業へ対する離職軽減のため具体的に行っている施策があればお示しください。 2,今までしっかりと子育て支援に取り組んでこられた企業が注目され称賛された例が岡山市にありましたらお示しください。 3,企業子宝率の導入や,それにかわる指標において,今現在検討しているまたは今後検討する予定があればお示しください。 大きな3番目,使用済み物品等の放置について。 鳥取県議会で鳥取県使用済み物品等の放置防止に関する全国初の条例案が審議されます。不要物品の対象は,小型家電や椅子,机など金属とプラスチックの混合物などを想定しており,使用済み家電などを一定数以上保管する業者の届け出の義務化,野ざらしの禁止など適正な保管の義務化,無届け業者や立入検査などを拒否する業者への罰則規定などがこの条例の主な点です。 この条例案を提出した背景には,廃家電の放置という問題があります。業者がテレビ171台,冷蔵庫36台などを借地に放置したまま所在不明になり,市がことし3月,約100万円で処理した事例や,業者と連絡がとれる場合でも長期にわたって雨ざらしになっているため腐食による有害物質の流出が懸念されるなど,転売を目的とする無料回収業者らが集めた家電などが野積みされているケースがありました。このような案件が大体年間に20件余りあったものが,昨シーズンは38件と徐々にふえてきており,今の法律や条例だけでは処理できません。つまり,これは有価物であると言ってしまえばごみではないということになり,廃棄物処理法は適用できません。また,リサイクル法でも当てはまらない。そのようなすき間部分への対応のために,鳥取県では条例で規制をかける,網をかけるということです。 廃家電放置の問題が起きる理由として,無許可の業者による回収があります。一般廃棄物処理業の許可を受けずにチラシを配り,トラックや空き地などで家電製品を回収することは,廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び家電リサイクル法の明白な違反行為です。 違法回収された廃家電の多くは,法律で定められた処理をされずに不正に海外へ売却され,また金属スクラップとして山積みされ,不法投棄や環境汚染の原因になっていることが環境省の調査によって明らかになっています。日本国内では,そうした金属スクラップが不適正な管理により発火し,大規模火災を引き起こす事故が各地で起こっています。また,基準を守らない業者が重機で廃家電を破壊し,フロンガスや鉛などの有害物質を垂れ流しするケースも懸念されています。 また,不正輸出された先では,その多くが必要な金属のみを回収した後に不法投棄され,また野焼きされるなど,現地の人たちの生活や健康を脅かすケースも問題になっています。 無許可回収業者の引き起こすもう一つの大きな問題として,不法投棄,要はその辺に投棄してしまうということがあります。少し古い話でありますが,2010年,岡山市南区で大量の冷蔵庫が不法投棄されていた事件がありました。家電リサイクル法で指定されている4品目の不法投棄対応実績は,平成25年度で112件であり,2年前の平成23年度の194件よりは下がってはおりますが,それでもなお100件以上あるわけです。 また,平成26年岡山市家庭ごみ組成分析調査報告書には,家庭から出されるごみの中に101個の小型家電製品が混入していたというデータがあります。たとえ大きくても電子レンジは小型家電という分類だそうです。 環境問題は,岡山市だけの問題ではなく,世界的な取り組みが行われている問題です。無許可業者による回収などによって起こる不法投棄や廃家電の放置は,まちの景観を損なうだけでなく,環境汚染の原因となります。リサイクル率のさらなる向上も目指していかなければなりません。 それでは,この項目の質問に入らせていただきます。 1,リサイクル向上のために岡山市もさまざまな取り組みを行っていますが,この現状に対してどのようにお考えでしょうか。 また,今以上に市民の意識を高めていくことが必要だと思います。具体的な計画はあるのでしょうか,お示しください。 2,環境省などは,無許可業者に対する注意をホームページなどで呼びかけていますが,岡山市ではホームページや広報紙などによる注意を市民に告知しているのでしょうか。 また,無許可業者に対してどのように対応しているのか,お示しください。 3,鳥取県のように回収した物品を放置しているケースが岡山市には現在どの程度あるのでしょうか。 また,放置している業者や個人への対応,そしてこの状況改善はできているのでしょうか。もし,不十分な対応でしかないのであれば,鳥取県のような条例をつくるべきだと思いますが,どのようにお考えでございますか,お示しください。 以上で1回目の質問を終了させていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇
    大森雅夫市長  それでは,柳井議員の質問にお答えいたします。 私からは,企業の子育て支援ということで,子育てに取り組む企業が注目,称賛された例はということでありますが,実は私も就任して以来,この女性が活躍するまちづくりということに相当力を入れてまいりました。その中で,隗より始めよということで市役所のさまざまな人事関係についても改善させていただいたところであります。企業側の実態などもいろいろと調べさせていただきました。まだまだ企業においてはそういう女性が活躍するという面,もちろん立派な方も大勢おられますけれども,全国に比して必ずしも十分とは私は言えないと思っております。そういう中で,一つの子育て支援というのも非常に重要な話であります。私も柳井議員と発想を同じくするものです。 昨日,今柳井議員が御指摘のような点について何かできないかというような提案をしたところ,もう既にあるという話がございまして,男女共同参画社会の形成の促進に取り組む事業者として表彰するというのを毎年やっておりまして,本年度までに25社ということになっております。もちろん議員の皆さんは御存じの方が多いんじゃないかと思いますが,私自身は承知しておりませんでした。私ももう2年を超えて市長をやらせていただいているのに,私の勉強不足と言われりゃそのとおりなんですけれども,柳井議員が御指摘のような注目,称賛されているというところまで私は至っていないんじゃないのかなと思った次第であります。 私も,子育て,子育てだけじゃなくて,やっぱり女性に活躍していただくような,そういう基盤をつくっていく,そういう企業に対して,やはりそれを対象とする一定のインセンティブを与えるようなシステムは必要だろうと思います。この既存の制度をどうするのか等々含めて少し前向きに検討させていただきたいと思います。 よろしくお願い申し上げます。 ◎山脇健教育長  1の子どもの生活習慣病予防についての質問に一括してお答えさせていただきます。 この子どもの生活習慣病予防につきましては,議員も御指摘のようにこの重要性,必要性ということが高まっていると考えております。学校では,身長,体重などの測定とともに肥満や痩せ,痩せ過ぎですね,それから貧血といった栄養状態,また尿検査など法律に基づいた項目について毎年度健康診断を実施いたしまして,必要に応じて保護者に受診指示を行っております。 なお,尿検査で糖が疑陽性以上の場合や肥満の兆候が見られた場合,保護者に対して直ちに受診指示を行ったり,学校医と相談の上,個別指導したりしてきておりますので,血液検査の実施ということにつきましては,現在のところ考えておりません。 また,子どもたちへの教育,指導につきましては,小学校,中学校とも保健の授業などを通しまして自分の生活を振り返り,偏りのない食事のとり方など,よりよい生活習慣を身につけていくことができるように,発達段階に応じまして実施しております。 さらに,文部科学省の指定を受けまして,地域,家庭や専門家と連携して学校で取り組みましたスーパー食育スクール事業で,骨格筋量や体脂肪率,骨量──骨の量,それから血管年齢,貧血の有無を各種測定機器を用いて測定いたしまして,個別にも集団にも測定結果に基づく栄養指導等を行いました。その結果,健康に関する意識の向上や,生活習慣や食生活の改善などの効果が認められたことから,その取り組みを他の学校にも今普及させているところでございます。 以上でございます。 ◎奥野淳子市民協働局長  2番目の企業の子育て支援についての項のうち,企業への離職軽減のための具体的施策についての御質問にお答えいたします。 離職軽減を含め企業における女性の活躍の推進を図るため,短時間勤務制度や育児休業からの復職支援など,企業の先進的な取り組み事例をホームページで紹介したり,女性活躍の重要性や経営面でのメリットなどを考えるシンポジウムの開催などを行っております。 以上です。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  同じ項,岡山市の女性就労者のうち第1子出産後の離職の岡山市の現状はどうかとの御質問にお答えいたします。 第1子出産後に限定したものではございませんが,平成24年度に本市が行った子ども・子育て支援に関するアンケート調査での回答によりますと,出産1年前に働いていた女性のうち56.2%の方が,出産を機に離職されておられます。 次に,企業子宝率の導入や,それにかわる指標についての検討状況はどうかとのお尋ねでございます。 現在,子ども・子育て支援プランを策定中であり,事業者の子育て支援促進施策を検討していく中で,どのような指標が効果的なのか,関係部局とも協議しながら研究してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎甲斐充環境局長  使用済み物品等の放置の関係で,家電製品のリサイクルの現状についてお答えします。 いわゆる家電リサイクル法に基づくテレビなどの家電4品目,これについては原則として購入した小売事業者等へ引き取りをお願いすることになります。小型家電リサイクル法に基づく使用済みの小型家電製品,これについては平成27年1月から区役所等でのボックス回収,電器店,ホームセンターなどのリサイクル協力店での店頭回収,東部及び西部リサイクルプラザでのピックアップ回収などを行っており,10月末までの10カ月間で約350トン回収しています。今後とも家電製品のリサイクルの推進に向けて,排出方法や分別の徹底等,適正排出のための啓発に取り組みます。 次に,無許可業者についての市民への注意喚起については,ホームページや市の広報紙への掲載,各種チラシ配布により行っており,また本年度はごみ減量リサイクルガイド「どうすりゃーええ?」,これの改訂版でも周知を図っています。 無許可業者への対応は,平成21年度から実態把握調査を行い,適正処理を周知するための通知文書を発送するとともに,有価物であっても保管状況が不適正であれば廃棄物とみなし,無許可営業として指導するなど適正処理のための現地指導を行っています。 次に,放置の状況及び改善についてですが,現在不適正な屋外での野積み保管を行っている回収業者4者,回収業者から回収品を引き取り輸出等を行っているヤード業者5者を指導しています。以前は市内の約50カ所で空き地等を利用した不適正な回収や保管等がありましたが,指導の結果,現在はこのような状況が減少しており,改善しつつあります。引き続き指導を行っていきます。 以上です。     〔5番柳井弘議員登壇〕 ◆5番(柳井弘議員)  御丁寧な答弁ありがとうございます。 それでは,子どもの生活習慣病予防についてでございますけれども,今ヘモグロビン量測定器とか体組成測定器というものを,それ1校だけに設置なさっているのかなあと思われますけれども,これはある一定の効果が出たとお伺いしております。ある一定の効果が出たのであれば,1校ではなくもっと複数の,複数というか全中学校へ配布する必要が出てくるんではないかなと。ヘモグロビン測定器においては,1台約39万8,000円でございますし,体組成測定器,これは約30万円でございます。36校に置こうかというようなことになると1,400万円とか3,000万円とか,それぐらいの金額になろうかと思いますけれども,未来の日本をつくるためでありますならば,そのあたりは検討してはどうかと思います。また,御所見をお伺いできればなと思います。 それから,血液検査,大変難しいナーバスな話ではないかなと思われますけれども,実際に行っている都道府県はあるわけでございまして,さらにそれで改善が見込まれておるわけです。もしかしたら,医療費無料とか有料とかというところがハードルになるのかもしれません。ほかの地域,例えば玉野市とか瀬戸内市であれば,このあたりが中学校卒業まで医療費が無料ということを受けて前向きに検討されるのではないかというようなお話も聞いております。決定ではないんですが,こういうような話もあります。このあたり,もう一回御所見いただければと思います。よろしくお願い申し上げます。 それから,2番目の子宝率のお話でございます。 先ほど市長から25社を表彰したという御答弁ございましたけれども,25社を表彰した基準は何なのか,どこに物差しを置いてこの25社を選出したのかということがわかれば,お示しいただければなと思います。 この企業子宝率というのは,大変簡単な計算方法,どこの企業に当てても,もしかしたら岡山市の各部署に当ててもこの子宝率というのは算出ができるのではないかなと思います。できれば,岡山市でも各部署でこの子宝率というのを出していただければ,もしかしたら個性的な数字が出るかもしれません。福井県では,2.2人,2人以上の企業も何社もあるそうです。そういうところから,いい企業か,そうでない企業かという一つの指標になる,そのようなことをおっしゃっておりました。ぜひ,検討していただければなと思います。 企業子宝率でございますけれども,これは地方創生が叫ばれ地方の企業や自治体の取り組みが注目されている昨今,どの指標で働く場所を選べばよいのでしょうかということが問われるわけでございます。企業の知名度でしょうか,あるいは報酬でありますでしょうか。未来の子宝を,宝物を育む環境を,若い人たちは何を基準に選ぶのでしょうか。もしかしたら住む場所も,この企業子宝率の数値が高い企業を選ぶというような発想になるのではないかなと,そんなふうな思いもあっての今回の提案でございます。すばらしい地域と企業子宝率の高い企業が岡山市にそろえば,もしかしたらUIJターンも大いに期待できるんではないかなと,このような思いも込めての今回の質問,ぜひ経済局長,御答弁をいただければなと思います。 それから,リサイクルのお話でございますけれども,リサイクル,大変向上していると聞いておりますし,50カ所もあった場所が現在4者あるいは5カ所と激減していることに対しては,もうすばらしい取り組みではないかなと思います。 私の質問の中に,放置している個人への対応ということを含めておりますのは意図がございまして,もしかしたらごみ屋敷への対応はここに該当するのではないかなと,そんなふうに思っております。このごみ屋敷への対応,もしかしたら各町内に,町内というか各学区,各中学校区に1件はこのような予備群のような御家庭があるのではないかな,そういうところに対しても手がつけられる一つの大義になるのではないか,そんな思いでこの質問をさせていただきました。放置している個人に対する何か着手の手段がございましたら御所見をお願いいたします。 以上でございます。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎山脇健教育長  再質問の中で,ヘモグロビンの測定器,そしてまた体組成計というものについて,さらに充実させるべきではないだろうかということと,もう一点は血液検査,これについての実施はどうかということでございます。 議員からも御指摘のありましたように,ヘモグロビン測定器,また体組成測定器,それぞれ1台ずつ今現在持ちまして,それぞれ中学校を主体にして検査を行っているわけです。特に,中学生の部活動をしている子どもたちが中心にはなってきておりますけれど,貧血の有無とかのために測定して活用いたしているわけでございます。その検査に基づきまして集団,また個別にも栄養指導などにも取り組んでおりますので,今後もこの取り組みというものはしっかり充実させていかなければならないと思っておりますし,また計器の数というものについては,その状況によってまた考える必要があろうと思っているところでございます。 そしてまた,血液検査の件につきましても,先ほど御答弁させていただきましたように,そのときの子どもたちの状況ですね,健康状況というのをお医者さんに診ていただいた結果をもとにして個別に今指導もできておりますので,今のところ血液検査の導入というものは考えていないわけでございます。 以上でございます。 ◎岸堅士総務局長  企業子宝率の市役所への導入についてのお尋ねをいただきました。 岡山市の子育て支援施策を進める中で,この所有権が東レのというんですか渥美さんのほうが持たれておりまして,コンサルティング料というんですか,そういう経費がかかるかどうかもちょっとまだ私はよく存じておりません。その経費と,それからどういうものかということについて,まずはちょっと勉強させていただきたいと思います。 以上です。 ◎奥野淳子市民協働局長  表彰の基準についてのお尋ねにお答えいたします。 4点ほど基準を設けておりまして,1点目が性的な言動に起因する問題等を防止,積極的に男女の人権に配慮した働きやすい職場環境づくりを進めている。それから,2点目が仕事と育児,介護の両立を積極的に支援する,そういう法を上回る基準の制度,それから柔軟な働き方,例えば短時間勤務制度を導入している,そういった制度を持っていて,それを活用していること。それから,3点目に女性の活躍促進に関する積極的な取り組みを行っている。例えば,企業のトップが方針を示して女性活躍の制度を設けているとか,体制を設けているとか,女性の配置が少ない部署に職域を広げるような取り組みを行っているとか。それから,4点目に男女共同参画社会の形成の促進に関する功労が顕著であるといったような点です。そういった点のいずれかに該当する事業者について表彰を行っているところです。 以上です。 ◎甲斐充環境局長  個人でごみをたくさん置かれている,いわゆるごみ屋敷への対応ということなんですが,たしか過去に5件ほど通報をいただいたと記憶しております。我々は,通報があれば必ず現地へ立ち入り,お話しし,調査もするということをしております。 過去の通報の内容なんですけれども,やはりごみをいっぱいにしているとかごみ屋敷みたいなとかという言葉があったかと思っておりますが,実際行ってみると,テレビで見るようなああいうものではなくて,例えば御自宅の横のガレージの中に新聞の束とかを,わあっと積み上げておられたというのはあったかと思っております。ただ,お話しし,周りの方が火事の心配もあるという御心配をなさっていますよと,ごみでないんであればごみでないようにお願いできませんかというお願いをして,その5件についてはそのようにしていただいたと記憶しております。幸いなことにテレビで見るような案件はございませんので,丁寧にお伺いし,お話しし,お願いしながら片づけてまいりたいと思っております。 以上です。 ◎山本修司経済局長  企業子宝率についてのお尋ねですが,企業の子育て支援につきましては,本市の子育て支援施策について経済局が企業への窓口となって周知,広報等を図っておりまして,今後とも関係部局と連携して取り組んでまいりたいと考えておりますが,その際議員御指摘の地方創生において選ばれる企業という視点からも,この企業子宝率について着目していきたいなと考えております。 以上です。     〔5番柳井弘議員登壇〕 ◆5番(柳井弘議員)  ありがとうございます。 教育長,ありがとうございました。おっしゃることはようわかります。ようわかりますけれども,実際に血液を検査せんとわからんことがようけあるということを御認識くださいませ。一応要望しておきます。 それから,子宝率のことでございますけれども,企業を表彰した4つの項目というて,私が聞く限りでは具体的に数値化されるのは1個ぐらいしかないなと思うて。あと,ええ感じよというて言うたら,これはいい企業だなって言われるようにしか聞こえないんですね。なので,そういう意味では,この企業子宝率にはしっかりとした物差しがあるので,こういうような,もし子宝率を導入せんのんなら誰が聞いてもわかりやすい物差しの上へ置いて表彰するべきではないかな,そんなふうに思います。よろしければ,もう一度御所見をお聞かせくださいませ。 それから,この質問は,実は一貫性をいつも持っているつもりでございます。住んでいらっしゃる方はいつまでも住んでいたい,それからよそからは移り住みたい,そのような地域を目指すということを含めての質問であります。私の企業子宝率というのは,本当に岡山へ住みつきたい,住んでみたいと思わせるような一つの指標であると考えておりまして,人口増というところを念頭に置いての質問でございました。 経済局長,すばらしい答弁,また期待しておりますので,きょうは以上にさせていただきます。 よろしくお願いします。 私の質問は以上でございます。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎奥野淳子市民協働局長  先ほどの事業者表彰ですけれども,これは岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例に基づいて企業の表彰を行っているものです。柳井議員おっしゃるように,やはり女性が輝く,そして男女共同参画を進めていくのに,やはり子育て支援に取り組むというのは本当に大きなポイントであると認識しておりますので,その表彰に当たってどういった指標をさらに導入していったらいいのかということも今後検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で柳井議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして太田議員。     〔13番太田栄司議員登壇,拍手〕 ◆13番(太田栄司議員)  皆様こんにちは。おかやま創政会の太田栄司でございます。 まずは,本日はお忙しい中,傍聴にお越しいただいた皆様,またoniビジョンの視聴者の皆様,インターネット議会中継の視聴者の皆様,ありがとうございます。 さて,先日は第1回おかやまマラソン大会がありました。ほかの議員の方もおっしゃられておりました。スタートの号砲でジップアリーナ岡山前をスタート,約1万4,000人の方が疾走する光景は見事でありまして感動いたしました。また,今回は沿道での応援や献身的なボランティアの皆様が称賛されまして,高い評価を受けての大成功,終了ができたこと,本当にありがたく思っております。また喜んでおります。 また,市長も今後もマラソンを通じて市民の健康づくりや地域活性化につなげたいとコメントされておりました。来年も地域活性化の一助となることを願っております。 ただ一つ,今回のマラソンは何がテーマだったのかなと,ちょっと思うところがありました。大会の趣旨やテーマをもう少し参加者や市民の皆様にアピールしてはどうかなと思った,感じたところであります。でも,今回のマラソンにかかわった皆様に心より感謝を申し上げます。 では,今回もこれまでに質問させていただいたことを中心に,市民の皆様,地元の方々の思いや疑問を代表して,そして岡山市民の生活をよりよくしたいという思いを持って質問させていただきます。また,多くの議員の方が御質問されております。重複する項もあると思いますが,御容赦願いたいと思います。 また,先日来からちょっと喉のほう,調子がきのうぐらいからちょっとおかしいようです。原因は何かということはちょっと申し上げられませんが,(笑声)お聞き苦しいところがあるかもしれませんが,御容赦ください。 それでは,通告に従って質問に入らせていただきます。 大きな1番,地域活性化について。 全国的に日本の総人口は減少し,2048年には1億人を割り込むことが見込まれております。岡山市も例外ではありません。現在は増加傾向にありますが,岡山市人口ビジョンでは2020年の72万人程度をピークに人口減少期に入り,このままでは2060年には61万人程度と想定されております。さらには,少子・超高齢社会が到来します。この状況を少しでも緩やかにするために,岡山市は目指す都市像を明確にし,市民,事業者,行政などが一体となり,新たな価値を創造し,これからの岡山市の都市づくりに向けて進んでいかなければならないことは言うまでもありません。 このような中,方策として,希望を生み出す強い経済,夢を紡ぐ子育て支援,安心につながる社会保障の新3本の矢が掲げられ,岡山市においても地方創生の取り組みとして岡山市まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定されました。目指す方向性,基本目標を掲げ,地域経済の活性化,成長を実現,好循環を生み出すための具体的施策,事業も示されました。 そこでお聞きします。 ア,地元大学生等との連携による学生たちの活力を生かし,さまざまな課題を解決し地域活性化を推し進めるとあるが,何について,どの課題についてか,具体的なことは考えておられますか。 イ,大学生たちに検討をお願いするとしても,ある程度の課題や方向性を明確にする必要があると思います。いかがお考えでしょうか。 ウ,他県に比べ岡山は売り込む力,PRができていないとよくお聞きします。今回の岡山市まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で情報発信力の強化の中には,地域との協力,活用についての事業が含まれておりません。岡山の魅力を発信するために大学生等のお力をおかりするような考えはないのでしょうか,お考えをお示しください。 大きな2番,路面電車と交通網の構築について。 このたび,中心市街地の活性化のため検討してきた路面電車の岡山駅前広場への乗り入れについては,駅前広場への電停を新設する平面案をベースとして議論していくこととなりました。9月定例議会でも,タクシーの乗降場所,タクシーの岡山駅東口の走行経路の見直しについてお聞きしましたが,タクシー乗降場所を高架にする案について検討したが,結果として,乗降場所は駅に近づくものの,経路の短縮には至らず,歩行者動線の確保にも課題があることがわかった。また,路面電車の将来の延伸,環状化については,中心市街地全体の回遊性向上に資する長期の取り組み施策として位置づけており,検討に際しても,今後の発展性として将来の延伸,環状化に支障を来さないかどうか,評価項目に加えて検討しているところですとの御答弁がありました。 今回の駅前広場をベースにすることに対して反対するわけではありませんが,駅前交差点を軌道が横断するとなると,通行車両への影響を考えなくてはなりません。また,今後の取り組みとなりますが,市役所筋への延伸,回遊性向上のための環状化についての将来性も考慮したものでなければなりません。 9月定例議会でも問題視しましたが,公共交通の利便性を向上する中で,タクシーの岡山駅東口の走行経路,流れについては,やはり今回の路面電車駅前広場乗り入れに合わせ,いま一度検討したらどうかとも思います。路面電車が駅前交差点を横断すれば,今まで以上に渋滞するおそれがあり,車両への影響が考えられます。電車専用の信号を設け,他の信号を調整することで著しい渋滞は起こさないと主張されておりますが,しかし出社や登校,帰宅時間帯などは特に自家用車,タクシー,バスの往来も多く,またそれらを利用する方々が多い時間帯です。本当に信号の調整で著しい渋滞は起きないのか心配です。 また,以前,岡山県南広域都市圏の都市交通マスタープランが策定され,その中でも路面電車の環状化構想と整合のとれた南部方向,大元方面への新たな公共交通システム導入の検討の必要性が言及されたことがあります。私も感じているところでありますが,清輝橋から南側では交通渋滞が多く,前回の議会においても時間どおりにバスが来ないといった問題について質問があったように記憶しております。地域特性に対応し,おのおのの手段の特性を生かした公共交通の強化,交通結節点の利便性向上,高齢者,交通弱者への対応,環境への配慮も考えると,南部方面の交通網の整備が必要であると感じずにはいられません。 そこでお尋ねします。 ア,路面電車の駅前乗り入れによって,さらにタクシーは駅前道路に出にくくなり,また無駄な経路により料金がプラスされる状況が発生することが懸念されます。この状況をどう捉えているのか,お考えをお示しください。 イ,現段階では,駅前広場のタクシーやバス乗降エリアまたは自家用車の駐車場の配置見直しは考えられていないようですが,もう一歩踏み込んで考えてはいかがでしょうか。タクシー乗降場所の高架や経路を変更できないのであれば,移設してしまう。例えば,駅地下には駐車場があります。地上にある駐車場を廃止し,タクシーまたはバス乗降場所を移設することは考えられないでしょうか。どういったお考えなのか,お示しください。 ウ,また,今後の検討項目として,前段で中心市街地の回遊性向上のための路線の環状化も視野に述べましたが,市役所筋への延伸で路面電車をスイッチバックさせての対応が必要と記述されております。しかし,この方法では,市役所筋の道路が軌道の敷設により1車線占用,さらには路面電車の運行増便による交通渋滞の発生を招きかねません。どのようにするのか,お示しください。 エ,先日,福岡市では普通のバスを2台つなげたような形の連節バスの導入を決められました。岡山市に同じように導入するとなると,道路の改修などの課題もあると思いますが,軌道を新たに敷設しないでよい,これから拠点となる駅などとの結節に柔軟に対応が可能などのメリットが多く考えられます。岡山市も別の視点で連節バスの検討をしてはいかがでしょうか。何か検討していることなどお考えがあればお示しください。 オ,清輝橋より南部方面の交通網整備においても,市内乗り入れの自家用車抑制や高齢者,交通弱者への対応,環境への配慮などから,エの項で取り上げました連節バスを運行させるということは考えられないでしょうか,お示しください。 大きな3番,農業振興について。 (1)農業生産性の向上などについて。 10月には,おかやま元気!朝ごはんマルシェ,11月には米粉や乳製品のスタンプラリーなどさまざまな岡山の生産物を利活用したイベントと,いろいろな岡山産の食を取り入れたイベントを実施していただきましてありがとうございます。地産地消,市民に対して岡山特産品,農産物のPRができ,まちの活性化が図られ,一定の効果があったのではないかと感じております。 そこでお尋ねします。 ア,まずは今回のイベントを開催しての感触,手応えはどうだったのでしょうか。来客者の感想などをまとめられているなら御紹介いただけないでしょうか。 イ,岡山の特産品を使用したアイデア料理がいろいろと提案されたことと思います。岡山の活性化につながる,またブランド化,商品化し,特産品として注目するものはありましたでしょうか。岡山市として支援し事業化するようなことはなかったでしょうか,お答えください。 ウ,前回の質問で,お米やおにぎりを例に挙げて岡山産の農産物も引けをとらないおいしさがあると言いました。今回,企画したおかやま元気!朝ごはんマルシェに関係した方々は,岡山産の農産物のすばらしさを確信されたのではないでしょうか。そこで,もっと他県への岡山産の農産物のよさをアピール,紹介していただくようにお願いしたいと思いますが,今後の販路拡大についてお考えがあればお示しください。 エ,岡山特産品を使用した今後の計画がほかにあればお示しください。 (2)鳥獣害防止について。 これまでも,ほかの議員からも鳥獣被害について質問がありましたが,今回私がお聞きしたいのは,鳥獣害対策の手引についてであります。農業生産者の方々は,一生懸命に野菜や果物をつくり続けております。そうした中,現在イノシシを初めとする鳥獣による被害が拡大しております。お聞きするところによりますと,以前の調査結果より南下してきているとのことです。岡山市も岡山市鳥獣被害防止計画を策定し,被害を食いとめようとしていただいております。しかし,冒頭に紹介しました鳥獣害対策の手引に記載されている事項の鳥獣害対策の共通認識というところに,このような記載がされておりますので,御紹介します。 まず,対策に取り組む前にとして,野生動物は集落に餌がなければやってきません。集落に来た野生動物は餌にありつければ,それは餌づけと同じことです。鳥獣害対策の第一歩は,集落を餌場として魅力のないところにすることです。農作物のほかに雑草や野菜くず,放任果樹などが餌づけの材料になっていると気づいてください。 また,こんなことをしている人はいませんかとして記載があります。 畑に野菜や果実の要らないもの,収穫時期が過ぎたものをそのまま置いていませんか。芽の出てしまったジャガイモやタマネギなど周辺に捨てていませんか。果樹を手入れせずに放置していませんか。 最後に,一つでも心当たりのある方,野生動物を招いているのはあなたですと記載されております。 さきにも言いましたが,生産者の方々は消費者の皆様のために野菜や果物を一生懸命つくっています。しかし,この記載では,生産者が自分で野生動物を呼び込んでいるようにしかとれません。生産者の皆様は,この記載を読まれてどうお感じになったのかと思います。もう少し親切な説明や資料作成をお願いしたいと思いますが,いかがでしょうか。 また,今後どのようにされるのか,お示しください。 大きな4番,マイナンバー,個人番号制度について。 社会保障・税制度の効率性や透明性を高め,利便性の高い公平公正な社会を実現するための制度が平成28年1月から開始予定です。岡山市にお住まいの方への通知は11月中旬ごろから12月にかけて順次発送される予定とされており,最近ちらほら受領したとの声をお聞きします。 さて,9月定例市議会でマイナンバーに関連した犯罪防止についてお聞きしました。市の広報紙や市独自のコールセンターなどで周知に努めているとの御答弁がありました。しかし,ニュースで犯罪発生について報道されております。 そこでお聞きします。 ア,マイナンバー,個人番号の現在の通知状況,受領状況はどういった状況でしょうか。 イ,通知が御本人へ確実に届けられていない,返送されている状況にあるとお聞きしますが,これらの対応はどうされるのでしょうか。 ウ,また,12月中旬には通知すると聞いておりますが,予定どおり通知が完了するのでしょうか。 エ,コールセンターへの問い合わせ状況はどのくらいありましたでしょうか。 オ,問い合わせ内容にはどのようなものがありましたか。犯罪に関係した問い合わせはどのくらいあり,どういった内容でしたか。これに対してどういった対応をされましたか。 カ,窓口対応職員への研修に取り組むとありましたが,どのような研修をされたのでしょうか。 大きな5番,岡山城内の案内板について。 岡山にはたくさんの誇れる歴史・文化資源があります。この資源を有効活用し,観光誘客の促進につなげようとするため,先日,テーマ「外に向けて自慢できる岡山」についてワークショップを開催し,この意見,アイデアをもとに岡山市長期構想(仮称)(素案)や岡山市まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定されたんじゃないかと思われます。観光客へより岡山の魅力の情報発信,地域の皆様,子どもたちへの歴史,文化の継承に努めていただければと思います。 そこでお聞きします。 ア,このたび,岡山城内にある案内看板の一部が取りかえられるとお聞きしていますが,何カ所の案内板を取りかえられる予定なのか。 イ,どのような案内板にするつもりなのでしょうか。お城の案内板らしいものにすべきと思いますが,いかがでしょうか。 ウ,この案内板の取りかえには,文化庁の許可は必要ないのでしょうか。必要だとすれば,既に許可はとっているのでしょうか。 エ,岡山城内には,このたび取りかえる案内板のほかにも案内板はありますが,順次取りかえる予定なのですか。予定があるとすれば,いつなのかお尋ねします。 オ,現在,岡山城は経済局,都市整備局,教育委員会の3カ所で担当しております。効率性を考えると,1カ所で担当すればいいのではないかと考えますが,いかがでしょうか。 カ,隣接した岡山後楽園との連携についてどうお考えでしょうか。 以上,1回目の質問を終わります。 御答弁をよろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,太田議員の御質問にお答えします。 喉を痛められたそうですが,気をつけていただきまして,こちら側も横山副市長が完全に喉をやられていまして,だんだんと近づいてくるなという。(笑声) 私,地域活性化ということで,大学生たちの活力を生かしていく,そういったことでの具体的なことは考えているのか,また課題や方向性を明確にすべきではないかという点についてお話を申し上げます。 岡山市内には,御存じのように8つの大学がございます。約2万4,000人の大学生が生活しているわけですが,彼らがまちづくりに携わっていくということであれば,実践を踏まえた学習につながっていきます。また,地域への貢献を通じて岡山市への愛着も醸成することになり,将来の地域を担う人材育成にもつながってくるわけであります。 昨年,岡山市と岡山大学との間でまちづくりに関する地域連携協定を締結し,岡山大学地域総合研究センターが西川緑道公園沿いに活動拠点となる西川アゴラを設置し,さまざまな活動や調査を行っているところでございます。これは,岡山大学にとってもプロジェクトベースドラーニングといいますか,実践型の教育プログラムを推進していこうという趣旨で動かれているわけでありまして,岡山市にとっても非常にありがたいなと思っております。 また,多くの市民団体ないしはNPOが大学生をスタッフとして参加させておりますが,御存じのように満月BARとかまちフェスとかさまざまなイベントが実施され,それ自体も非常に大きくまちづくりに寄与していただいているものだと思っているところでございます。 また,平成26年度から始めている市民協働推進モデル事業というものでは,このNPO等々と市のスタッフ,市の職員が一緒になって議論し,今の市の課題は一体何なのかということをお互いが議論し合って,幾つかの事業をその中から見つけ,そして一定の助成をしていくというものでございます。今年度2年目でございますが,そういう面でも課題解決に向けて,お互い課題の抽出,そして課題の解決というところには一定の方向性も出てきているんではないかなと思っております。 次に,農業振興の点でございますが,農業生産性の向上ということで,今回のイベントを開催しての感触,手応え,またブランド化,商品化し,特産品として注目するものはあったかというような御質問でございます。 まず,米粉&乳製品スタンプラリーは,米粉関係18店舗と乳製品直売所6店舗の参加により9月から11月にかけて実施したところ,275名の方々から応募があり,応募者の方からは,これまで行ったことのないお店を知ることができた,子どもに小麦アレルギーがあるので参考になったなどの御意見をいただいているところであります。米粉の消費拡大にも寄与したんではないかなと思っております。 10月に開催した朝ごはんマルシェでございますが,これは私も参加させていただきました。7時に伺って後楽園の周辺を歩き,そしてセレモニーの後食事をしたという経験がございます。非常に多くの方にお集まりいただいて,楽しんでおられたと思います。食事の後,店をざっと回りましたけども,ほとんどの店で完売というか,ほとんどと言っていいかどうかわかりませんが,相当数の店で完売。コーヒー屋さんでもすごい人が並ぶというようなことで,こういう朝御飯に対する,岡山の産品を使った朝御飯に対する意識等々が強いんだなということを痛感したところであります。出店者からのアンケートでも,次回も参加したいと,自分の店でも朝食メニューを提供したいなどの回答を伺っているところであります。意義があった会だなと思っております。これからもこうしたイベントの開催などを通じて,市民の方々や飲食店の積極的な取り組みを促していきたいと思っております。 以上です。 ◎谷利雅喜市長公室長  1,地域活性化についての項,岡山の魅力発信のため大学生等の力をかりてはとのお尋ねにお答えいたします。 大学生を初めとした若い世代では,フェイスブックを初めとしたSNSが普及しており,これらを使って岡山市の魅力を発信していただくことは効果的であると考えております。これら若い世代の情報発信を促すためには,まず情報の提供が重要だと考えており,「市民のひろば おかやま」の岡山大学への設置や,有効な発信ツールであるフェイスブック等を活用し,若い世代にも岡山の魅力に関心を持ってもらえるような内容や表現を心がけた発信を行っております。今後につきましても,大学生等の若い世代も含め積極的な情報発信に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  2の路面電車と交通網の構築について順次お答えいたします。 まず,路面電車の岡山駅前広場乗り入れによるタクシーなど駅前交差点における渋滞に関するお尋ねについては,公明党の則武議員にお答えしたとおりです。 次に,駅前広場内の地上駐車場を廃止し,タクシーやバスの乗降場所を移設するとの御提案については,地上駐車場の利用が送迎目的の短時間利用が主であるのに対し,地下駐車場は買い物目的の数時間の利用が主であり,役割分担されていることを考慮すると,いずれの駐車場の廃止も困難であると考えております。 最後に,市役所筋への延伸については,車線減少による道路交通への影響の把握とともに,市民や沿道事業者等の合意形成,既存の公共交通との調整などが必要でありますので,中・長期的な取り組みとして,まずは駅前広場への乗り入れを実現したいと考えております。 次に,連節バスについてお答えいたします。 連節バスについては,通常の路線バスよりも輸送力が高く,鉄道や軌道よりも整備費用が小さいなどの理由から,岐阜市や新潟市などで導入されていることは承知しておりますが,岡山市では具体的な検討は行っておりません。 清輝橋より南方面については,岡南営業所バス停以南では路線バスが平日において往復で1日500便以上が運行されており利便性が高いことから,当面は状況を見守りたいと考えておりますが,あわせて他都市の事例などについても調査研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山本修司経済局長  3番目の農業振興についての項,市長答弁以外の御質問にお答えします。 まず,農業生産性の向上などについて,今後の販路拡大,特産品を使用した今後の計画について一括してお答えします。 これまで生産者団体と連携し,東京や大阪などの大都市圏の百貨店や卸売市場等において,岡山特産の白桃やブドウなどのPR活動を行ってきていますが,今後は東京のアンテナショップ,とっとり・おかやま新橋館も活用しながら,さらなる販路拡大に努めてまいりたいと考えております。 また,意欲ある農業者の販路拡大につなげるため,東京,大阪で開催される農と食をつなぐ全国規模の展示商談会であるアグリフードEXPOへの出展を支援しております。来年2月に開催される大阪では,農業者6者から千両ナス,愛宕ナシ,朝日米,ミニトマト,ネギ,ブドウや米粉の加工品などが出展される予定となっており,出展者の方々の商談成果を期待するとともに,来場するバイヤー等に岡山産農産物のよさをPRする絶好の機会になるものと考えております。 また,来年度実施を予定しているおかやまマルシェ──仮称でございますが──では,特産品にも着目した地産地消の販路拡大という観点からも積極的に取り組んでいきたいと考えております。 次に,鳥獣害対策の手引についての御質問にお答えします。 鳥獣害対策の手引は,平成23年12月に発行し,講演会や各イベントで配布しているものです。議員御指摘の表現につきましては,ここに列挙したことが鳥獣害を引き起こすことにつながるものですが,被害を受ける方々はこうしたことになかなか気づきにくい面もあるため,あえて住民の方々の当事者意識を高めようと意図したものです。なお,出前講座等での説明に当たっては,最初に厳しい表現になっているかもしれませんがと前置きしまして,対策内容の説明を行っており,講座の最後には一定の理解を得ることができていると感じております。 今後も被害を受けておられる農家の方々の心情には十分配慮しながら,自分たちでできることはやることによって対策の効果が上がるということを啓発していきたいと考えております。 以上です。 ◎岸堅士総務局長  マイナンバー制度について順次お答えします。 マイナンバーの通知状況,そして予定どおり通知が完了するのかとの御質問ですが,日本郵便によると岡山市内での11月末現在の配達状況は,約24万件程度とされています。なお,不在のため受け取れなかった不在連絡票分まで含めた1回目の配達完了は,12月11日ごろの予定と聞いております。 なお,不在連絡票を受け取られた場合は,1週間程度は管轄の郵便局で受け取ることができますので,ぜひ受領していただきたいと思います。 次に,通知カードが郵便局から市役所に返戻されてきた場合の対応についてですが,宛先不明や受け取り拒否などといった返戻理由ごとに仕分けを行い,確認,調査等の所定の手続を行った後に,転居先への再送を行うとともに,受け取り拒否の場合等は3カ月程度市で保管することになります。このため,12月半ばごろには市役所本庁舎内に専用の臨時窓口を設け,このような対応を行うことにしております。 続いて,コールセンターへの問い合わせ件数については,竹之内議員にお答えしたとおりです。 次に,主な問い合わせ内容は,当初は制度についての問い合わせが多い状況でしたが,最近では郵便局での受け取り方法や個人番号カードの申請方法などが多くなっています。また,報道されているようなマイナンバーの通知に乗じた個人情報を聞き出すようなものや特殊詐欺のような犯罪に関するものは現在までのところありませんが,説明会やホームページ等も活用して今後も丁寧な周知,啓発に心がけてまいります。 次に,窓口対応職員への研修についてですが,区役所,支所,地域センターの窓口担当職員約60人に対しては,9月上旬に個人番号カードの発行や住所異動に伴う事務処理などについて研修を実施しました。また,庶務担当職員には,10月28日,29日に合わせまして173名に制度概要や給与事務等における個人番号事務などについて説明会を行ったところです。 加えて,来年1月からマイナンバーを記載していただく法定手続が開始されることや,マイナンバーカードの交付手続も開始されることから,12月中に本人確認や個人情報保護を初めとする法定事務の徹底について,窓口職員等を対象とした研修を実施することとしています。 以上です。 ◎山本修司経済局長  5番目の岡山城内の案内板についての項,まず箇所数,どのような案内板にするのか,文化庁の許可,他に取りかえる案内板はあるのかとの御質問に一括してお答えします。 現在進めております岡山城内の案内板の取りかえについては,既設の石垣説明板11枚が老朽化したため,これらを撤去し新たに6カ所に説明板を設置するものです。 デザインについては,岡山歴史のまちしるべのデザインに統一する予定であり,設置場所等について文化庁の許可を受けております。 今後の取りかえ等については,老朽化の状況や文化財の史跡整備事業の状況を見ながら必要に応じて進めてまいりたいと考えております。 次に,岡山城は経済局,都市整備局,教育委員会の3カ所で担当しているが,効率性を考えると1カ所で担当すればよいのではないかとのお尋ねにお答えします。 来年度,岡山城全体の魅力アップに向けた調査分析を行いたいと考えており,その際あわせて管理運営について関係部局と協議してまいりたいと考えております。 この項最後に,岡山後楽園との連携についてお答えします。 現在,烏城公園と岡山後楽園を結ぶ月見橋南詰めの案内看板について,県が北詰めに設置しているものと同じようなデザインで取りかえる予定にしており,今後とも岡山城,岡山後楽園一帯の案内看板について,できるだけ統一感が図られるよう必要に応じて連携してまいりたいと考えております。 以上です。 ○宮武博議長  質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時58分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時4分開議 ○宮武博議長  午前中に引き続き会議を開きます。     〔13番太田栄司議員登壇〕 ◆13番(太田栄司議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,お願いを含めて再質問させていただきたいと思います。 まず,地域活性化についてです。 市長の答弁にもありましたように,いろんな大学の方も活用されながら,いろいろと地域活性化にこれから寄与していただこうということで,いろいろとありました。皆さん一生懸命頑張っていただけたらと思っておりますが,全国的にやっぱり減少,少子化がこれからやって来るということも先ほども申したように,この現状をどうにかしなければならないなというところを私思っております。皆さんも思っているんだと思うんです。市民の皆さんが将来も希望を持って暮らせる岡山市にしないといけないということもありますし,それには市,行政も含め市民の皆様にも地域の活性化に興味を持っていただくということも必要だと思っています。いろいろとイベント等にも出かけてもらうとかということも必要だと考えております。 先ほども他県に比べて岡山は売り込む力がなかなかない,PRできていないな,情報発信がなかなかできていないなというふうにも質問させていただきましたけど,情報発信の強化をするといっても,今現在,どちらかというと皆さんにホームページを見ていただいて情報を仕入れていただいているというような状況じゃないかなという感じ,興味がある方しか見ていただいていないのかなとも感じているところです。今現在,携帯電話なんかとかスマートフォンなんか機能のあるものが普及しておるというところで,いろんな情報をいつでも見れるんですけど,そういったイベントを見てもらう,情報を見てもらう,知ってもらう,そしてそのイベントなんかを見たら来ていただくということに関して,タイムリーに情報発信するというのが大事じゃないかなと思っております。 こういったところで,例えばお店なんか登録すると,セールなんかの情報がぷっとタイムリーに来ると,じゃあ買い物に行こうかというような思いになると思うんですけど,市民の皆様にどっかに登録していただいて,その情報を市から発信して知ってもらう,そういうようなことはできないのかなと思うんですが,いかがでしょうか。そういったことができないのか,するつもりはないのか,ちょっとお聞きします。 それから,2番目の路面電車と交通網の中で,いろいろと中心市街地の活性化をするための路面電車乗り入れ,今計画に反対するものでもないですよと言いましたけど,この中に環状化,回遊性の向上も視野に入れて考慮もしているということでありますけど,しかし何か本当にこの後のことを考えての案なのかなというふうに考えられます。ちょっと疑問があります。先般,市民の声を生かすまちづくりとして平成27年度市民意識調査を公表されておりまして,その中の結果の中でも住みたくない理由として,交通の便がよくないが最多で,42.1%あったと思います。そういった調査結果からも,駅前周辺の交通網の構築とあわせて,ちょっと周辺の交通網の構築もあわせて,交通の結節点の利便性の向上等を考えると,先ほど和氣議員のほうへの答弁でも市長のほうが喫緊の課題であると話されていたと思うんですけど,できるだけ早い交通網の構築,確立が必要じゃないかなと思います。 今回提案させていただいた連節バスの導入,こういったものは,ほかの議員からも南伸をどうかというような質問もされておりましたが,そういった課題に対しても臨機応変に対応が連節バスってできるんじゃないか,多くのメリットがあるんじゃないかなと思います。それで,先ほどもちょっと言いました道路の改修などいろいろと課題はあるにしても,今回の意識調査の結果を踏まえて前向きに考えていただきたいと思うんですけど,いま一度御所見をお願いいたします。 それからまた,先ほど岡山駅前の広場へ路面電車を乗り入れるということで,岡山駅,岡山の玄関口である駅前広場のバス,タクシーの乗り場の配置の見直し,一般駐車場廃止というふうにちょっと思い切って言わせていただきましたけど,やっぱり何かグランドデザインというのがないと,そういったところも考えてのものじゃないとちょっとどうなのかなというところがあります。皆さんよく見たのかどうかわかりませんけど,平面乗り入れの図を見ていただくと,広場はなくなるような感じに見えると思うんです。あの噴水なんかの辺が。ということになると,にぎわいの広場を確保するようなことを言っておりましたけど,ちょっとこの辺,やっぱり今回の乗り入れを契機に前向きに考えていただきたいと思うんですが,もう一度御所見をいただきたいと思います。 それから,農業振興についてです。 いろいろと食のイベントをしていただいております。農業生産者がつくってよかったと思えるとか,つくり続けていこう,いかなければならないと思えるようなイベント,企画を要望いたしますので,よろしくお願いします。 ただ,先ほどもなかなかちょっと,ブランド化とか商品化というところでありますけど,他都市では地元農産物を使用してイベントやコンテストを実施しているようであります。そういった中で,優秀な作品は商品化するとかというようなことも企画されているようであります。やっぱりそういったところで生産性の向上,地域活性化に力を入れているということでもありますので,こういったこと,岡山も参考に取り組むことを期待しておりますが,もう一度その辺のこと,ちょっと何かないのかなというところで御所見をいただけたらなと思います。 それから次に,マイナンバーのことです。 先ほど,受け取りのところは臨時の窓口なんかも設置して,いろいろと広報にも努めますよというようなこともありました。よろしくお願いします。 今,市民の方にマイナンバーの通知が来ております。その中で,ちょっとどうしたらいいのか疑問に思われておる方がおられます。マイナンバーカードを作成するとどんなメリットがあるのかというのが,ちょっとどうも皆さんに知られていないように思われます。市民の皆さんに対して,マイナンバーのカードをつくる上でのメリットについてもうちょっと広報に努めていただきたいと思いますので,その辺,何か御所見があればお願いいたします。 それから,岡山城内の案内板,こちらのほうはいろいろと新規にやられますので,観光客の方や子どもたちにもわかりやすい案内板となるように関係各局と十分な検討をお願いしたいと思いますので,よろしくお願いします。 以上,2回目の質問を終わらせていただきます。 御答弁よろしくお願いします。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  公共交通については,今議会でもう何度もお話しさせていただいているんで,若干重複するかもしれませんけれども,臨機応変にというのはおっしゃるとおりなのかもしれませんが,この路面電車といいますか,それを充実させていこうという動きはもう20年前ぐらいからずっと出ているわけであります。実際は構想だけがあり,社会実験をやったときもあるわけですが,現実に全く動いていない。他の都市では,どんどん動いていって市民の生活が楽になっているというようなことがあるわけであります。外国でも同様に,この20年,30年に本当に大きな動きがございました。そういう面では,私としては市民の生活をより便利にするためにやっていかなければならないことだと思います。 グランドデザインを描くというのは確かにおっしゃるとおりだろうと思っております。今回の長期構想では,公共交通の必要性を述べるにとどまっておりますけれども,それをどうこれからブレークダウンしていくのかということは中期構想の中でもやらなければならないと思います。ただ,重要なのは前に進んでいくということであります。絵に描いた餅になっても意味がないわけでありますから,そういう現実との乖離が生じないように,きちっとしたビジョンを持って動いていくという姿勢で私はこれからもやっていきたいと思っております。 広場の話にも言及されましたが,今回乗り入れの図面を書いているわけで,東口の広場の図面を書いているわけではありません。したがって,そういうふうに思われるのかもしれませんが,当然ながら何度もこれも申し上げていますけども,今回の乗り入れの議論を契機として東口広場,それらが商店街の方にとって,地元の方にとって,また関係の交通事業者の方にとってどういういいものにしていくのかということを,これから議論して絵を描いていく必要があるんだろうと思っております。 以上です。 ◎岸堅士総務局長  個人番号カードのメリットはと,そして広報についてのお尋ねをいただきました。 個人番号カードは,本人確認ができる公的な証明書として利用できます。そして,個人認証機能を使えば,e-Taxなどの電子申請,それから住民票などのコンビニ交付などで利用できます。この利用というんですか,利便性の向上を図って,さらにどういうところで活用を拡大できるかということについても考えていきたいと思っています。 そして,広報についてですが,番号自体の広報というのは,広報紙の7月号,9月,10月と,それから11月にも載せておりまして,マイナンバー通知が届かなかった方は市役所で交付しますという御案内もしています。そして,1月においても,マイナンバーの利用が始まりますというように,広報には努めてまいります。そして,コールセンター等での案内も丁寧にしていきたいと思っております。 以上です。 ◎谷利雅喜市長公室長  登録した方に岡山市の情報が届くようなことはできないかとの再質問にお答えいたします。 フェイスブックを使っている方には,岡山市が情報を発信するたびに情報が届きますので,こういったSNSを活用していきたいと考えております。 なお,岡山市で行われるイベントにつきましては,最近の岡山市のフェイスブックでは,例えばミズベリング岡山旭川,朝ごはんマルシェ,西川イルミや桃太郎ファンタジーなどの開催情報について,わかりやすく興味を持っていただけるような表現を心がけて発信しているところです。今後も引き続きイベントを初めとした岡山の情報を積極的に発信していきたいと考えております。 以上でございます。 ◎山本修司経済局長  商品化につながるイベントやコンテストについてのお尋ねにお答えします。 今回実施しました朝ごはんマルシェにつきましては,そのマルシェに先立ちまして朝御飯のレシピコンテストを実施しております。19メニューの応募がございまして,そのうち14名の作者の方に実際にその調理を行っていただきました。著名なホテルの総料理長,それから野菜ソムリエの方などに審査員をお願いしまして,優秀賞を初めとして4賞を差し上げておりますが,その中で元気な朝ごはん大賞を受賞されましたサワラドッグ,それからもう一品につきましては,朝ごはんマルシェでも計400食を提供して完売しているところです。その後に市内のホテル等にこういった受賞作等について,実際ホテル等で提供してもらえないかというふうなお声がけもしておりますが,今回に関しては残念ながらそういったことにつながるものはございませんでしたが,今後ともそういった商品化を意識しながら取り組んでいきたいと考えております。 以上です。     〔13番太田栄司議員登壇〕 ◆13番(太田栄司議員)  ありがとうございました。 時間もないので1点だけお聞きします。 先ほども市長のほうから路面電車の辺,お聞きしました。グランドデザインも大切だということであります。本当にちょっとその辺,しっかりとしていただきたいと思うんですが,広場,先ほどの図面,これは案であるということで,計画,これをもとに,じゃあベースでと言ったんですかね。(発言する者あり)だったんですかね。 検討していく上でこの図面が出ているということであったと思うんですが,やっぱりちょっと,一応これからいつどんなときに,今後これからこんなふうにするよと急に計画変更になることもあり得るので,改修等を見越したもので,もうやってしまったらなかなか改修できないというところもあると思いますので,これは案であるよ,まだこれからもうちょっと検討の余地はあるよということであるのかどうか,もう一度ちょっとそこだけ確認させてください。お願いします。 最後です。 お願いします。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  私が申し上げたのは,今回,多分手にされている図面は乗り入れに関係する図面ですと。当初の案があって,関係者と相談して今回新たに第4回の委員会に提出させていただいた案ですという意味を申し上げたわけであります。当然,東口全体の話ではないわけですから,東口全体の広場全体についてはこれから新たに絵を描いていく必要がある。その際には,地元の関係者の方にも参画していただいて絵を描いていかなければならないと思っているわけであります。 それからあとは,この路面電車の乗り入れの図面にしたって,そこはこれから動かさないというわけではもちろんないわけであります。実際上,事業化できるという段階になったときに設計を行っていくわけですが,それまでによりいい形があれば,それはもちろん変えていけばいいんだろうと思っているところであります。 以上です。 ○宮武博議長  以上で太田議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして田中議員。     〔2番田中のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆2番(田中のぞみ議員)  皆さんこんにちは。日本共産党岡山市議団の田中のぞみです。 それでは,早速ですけれども,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 まず,大きな1番,新しい文化芸術施設について。 新しい文化芸術施設について,この7月に整備予定地を千日前と決定され,8月にこれまでの議論や検討をもとに新しい文化芸術施設の整備に関する基本構想が示されました。これから基本計画が策定されるということですが,先日11月2日に第1回目の検討懇談会が開催されました。年度内にあと2回開催されると聞いていますが,その中身はこれまでに重ねてきた検討がまたゼロベースに戻されたのかという声まで伺っているところです。 質問いたします。 まず,(1)この検討懇談会とはどういう位置づけでしょうか。 (2)2年前には後楽館高校跡地と場所まで決まっていた市民会館の移転について,大森市長就任後にゼロベースに戻し,2年かけて市民会館・市民文化ホールのあり方検討会が開催され,場所ありきではなく,どのような機能が必要なのかについて検討が重ねられてきたと認識しています。改めて,このあり方検討会はどのような目的で設置されたのでしょうか。そして,その集大成とも言える基本構想がどのように尊重されるのか,お示しください。 (3)検討懇談会では,特に大ホールや中ホールの大きさについて,基本構想と違う内容が幾つもパターンとして提示されています。音楽専門ホールであるシンフォニーホールとは設備や専門性,その規模についてもすみ分けを図られたと認識していましたが,再び2,000席規模の大ホールが浮上し,その分,中ホールが敷地内におさまらないようなことになっています。また,中ホールも市内に同規模ホールのない800席から900席規模の演劇系ホールという位置づけであったものが,音響反射板を備えた多目的ホールの案まで拡大しています。 きょうお手元の資料1に,この検討会に出された資料を添付しました。A案とかB案とかが出ているのがそれです。 これらの案は,どのような考え方に基づいて出てきたのでしょうか。 (4)今後策定される基本計画は,民間の再開発事業者に対してどのような権限と責任を持つのでしょうか。工事や設計の都合で変更を余儀なくされる可能性について心配の声があります。 (5)千日前再開発予定地について,現段階における地権者の同意状況についてお示しください。 大きな2番,国民健康保険制度について。 岡山市の国民健康保険特別会計について,これまで市の努力の積み重ねもあり,平成26年度は12億円の法定外繰り入れに対し,12億円の黒字となりました。基金の累積残高は16億円になっています。 きょうは資料の2にグラフ化してみております。 さらに,国から新たな財政支援が今年度より毎年7.7億円もふえます。また,子ども医療費対策による国保会計への国のペナルティーも廃止の検討が始まっており,実現すれば8,000万円ほど財源がふえると聞いています。 一方で,平成30年度からは国保の都道府県化が計画されており,保険料については標準料金が示され,100%納入が義務づけられると見られており,値上がりする指摘があります。 このような中,京都市や静岡市など多くの自治体で,国からの新たな財政支援分を活用し,保険料の値下げに踏み切りました。市独自で引き下げを行える大きなチャンスではないでしょうか。8年連続据え置いてきた国保料も,市民の所得は実質マイナスが続いている現状のもとでは,非常に重い負担となっています。特に,低所得者ほど重い負担になる料金構造となっていることは前回も御紹介しました。 質問です。 (1)高過ぎる保険料について,加入世帯の半分が何らかの保険料減免を受けているにもかかわらず,滞納世帯がいまだ2万2,000世帯を超え,国保加入世帯の5分の1を占めています。1年以上滞納している世帯に発行される資格証は,平成15年の48件に対し平成26年度には1,953件と約40倍です。このような制度はほかにありません。この現状についてどのように考えていますか。 (2)国保運営協議会には公募委員がいません。被保険者代表は各種団体の代表で役職がある方ばかりであり,上記のような世帯の代表はいません。公募枠を設けない理由をお示しください。 (3)昨年策定した国保財政健全化計画では,医療費の伸びをカバーするためには一般会計からの法定外繰り入れが青天井になるとおどし,値上げしかないと示したわけです。しかし,昨年度の法定外繰入額は大きく減らすことができたことも事実です。国保財政健全化計画で予想した状況とは違ってきているのではないでしょうか。認識をお示しください。 (4)国保料金の算定の特徴として,低所得者ほど重く,特に家族が1人ふえれば1人当たり3万5,280円もふえるため,多子家庭やひとり親家庭の負担が重い仕組みになっています。特に,母子家庭の平均収入は184万円と言われていますが,これは既に生活保護基準を下回っています。 資料の5に岡山市の状況をお示ししました。 生活保護を受給せず母子手当や子ども手当で何とか頑張っている多くの家庭で,年間に20万円近くの保険料を払っている。同じ収入なのに子どもがふえればふえるだけ保険料が上がる。子育て支援にも大きく逆行し,子どもの貧困を深刻化させています。これでも予定どおり値上げをするのでしょうか。せめて,新たな国からの財政支援分を保険料軽減に使うべきではないのでしょうか。 大きな3番,保育料について。 今年度4月から保育料の算定基準が変わりました。所得税ベースから市民税ベースになったわけですが,特に多子家庭での実質の値上げになっているとの声があります。原因の一つに,年少扶養控除のみなし適用を廃止したことがあります。1年前の11月議会で,子ども・子育て新制度がスタートするに当たり,このみなし適用がどうなるのか心配した私の個人質問に対しても,国で配慮するように算定されているとの答弁でした。ところが,ふたをあけてみると,4月から廃止しています。みなし適用がされなくなれば,保育料の階層が3段階も上がってしまうことは,市がみずから試算されています。私の試算でも,今回16歳未満の子どもが3人以上いる世帯では軒並み値上げになっていました。 資料をつけております。資料の7が試算になります。 これは,全国的にも問題になっており,札幌市では4月にさかのぼってみなし適用を再計算する方針まで出したところです。 さらにつけ加えれば,資料の6にお示ししておりますが,岡山市は政令市中,最も保育料の保護者負担率が高い市となっています。国が示す保育料標準額に対し,各自治体が軽減して保育料を算定するこの軽減率は岡山市が一番低いわけです。政令市の中で一番保育料が高いとなれば,それは全国でもトップクラスの保護者負担率と言えるのではないでしょうか。 (1)まず,政令市中,最も高い保育料負担となっていることについて市長の御見解があればお願いします。 (2)岡山市として4月の改定により市民にどのような影響が出ているか把握されていますか。値上げになった世帯数,値下げになった世帯数についてお示しください。 (3)年少扶養控除のみなし適用について,岡山市の税務システムでは年少扶養者の数については既にデータ化されているそうです。適用はすぐできます。 また,国が出している子ども・子育て新制度のQアンドAでも,自治体独自のみなし適用について妨げるものではない旨明記されています。なぜ廃止したのか,その理由についてお示しください。 (4)さらに,こども園では,1号認定児と2号認定児でお迎えの時間が最少1時間しか変わらないのに1万5,000円近く保育料が違うという大きな格差が生じています。1号認定について,岡山市の保育料軽減率をお答えください。 (5)子ども・子育て新制度により,保育運営にかかわる県費負担が見直され,岡山市でも13億円の県支出金がふえたという答弁をいただいています。そのような中で,多子世帯ほど保育料が値上げとなっています。とても子育て支援とは言えません。先日の県議会では,上の子の年齢にかかわらず第3子の保育料無料化を検討する方針を出されたようです。政令市岡山でも考えるべきです。せめて年少扶養控除のみなし適用を復活させ,保護者負担を減らして,働きながらでももう一人産みたいと思える岡山市への環境整備が必要ではないでしょうか。 大きな4番,地域猫活動の普及について。 飼い主のいない野良猫を減らす大変有効な活動として,地域猫活動があります。1匹の雌猫が生涯のうちに100匹にもふえるといわれる野良猫に去勢や不妊手術を施し,餌やふん尿の世話をすることで衛生的効果も大きいとされます。本市でも,補助金事業が3年間の試行期間を経て本年度より本事業化されました。 (1)活動の広がりに対して事業規模が追いついていません。補助金の抽せんに漏れた猫はすぐ子猫を産んでしまいます。補正予算で対応するか,抜本的に予算の拡大が必要かと思いますが,どう対応されますか。 (2)補助の対象期間が2年に限定されていたり,請求等の手続が非常に複雑など,まだ使いやすい制度とはなっていないようです。活動者の意見を幅広く改善につなげるためにも,活動者間の交流会を定期的に開催していただきたいが,いかがか。 (3)公園で餌やり等をする方がいるため,公園内で繁殖している場合には,やはり公園でしか地域猫活動ができません。しかし,都市整備局としては,公園内での地域猫活動について認めてくれないという現状があります。その理由と障害になっている事象についてお示しください。 以上で1回目の質問を終わります。 よろしくお願いします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,田中議員の御質問にお答えします。 私は,国民健康保険料の引き下げをということで,健全化計画で予想した状況と異なってきているのではないか,予定どおり値上げをするのかということであります。 資料2をもってこの推移を出されておられました。この最も近々の平成26年度でありますが,これ収支と基金残高の推移だけを出されているわけでありますが,平成26年度単年度でいっても,単年度収支,これは繰越金が非常に大きな額でございましたから,その繰越金と法定外繰り入れを除くと,単年度の実質収支は約24億円の赤字であります。そういうことから見ると,国保財政の恒常的な赤字体質は続いているということが言えます。 今年度の状況ですが,歳入面ではここ五,六年で最大の約1.5%の加入者減少になっております。オーダー的にいきますと,700億円を少し超える額があるわけでございますから,1.5%といっても10億円オーダーのものになります,の減少が出てくるわけでございます。(後刻訂正) 歳出面,実は今年度入院費と調剤費を中心に医療費が増加しております。9月診療分までの前年度比伸び率を見ると,平成26年度の1.8%増から2.9%増になっております。1.1%ふえているということであります。これが年間続くと,これも800億円弱でありますから,8億円,9億円,10億円のオーダーになってくるわけであります。したがいまして,7.7億円の財政支援を考慮したとしても,当然ながら実質の赤字体質は変わらないわけでありまして,楽観できない状況であることは変わりはありません。そういう面から見ると,保険料の引き下げをする状況にはないと考えております。 ただ,4点目の保険料の予定どおりの値上げをするのかといったことに関してみると,もう少し国保の財政の状況を見きわめてやらなければならないということはおっしゃるとおりでありまして,最後の最後まで状況を見ながら判断していきたいと思っております。 以上です。 ◎河野広幸市民生活局長  1番の新市民会館についての項,順次御答弁させていただきます。 まず,基本計画検討懇談会はどういう位置づけかとの御質問にお答えいたします。 岡山市が新しい文化芸術施設の整備に関する基本計画,これを策定するに当たりまして,有識者に専門的な視点から意見をいただき参考とさせていただくため開催するものでございます。 次に,市民会館・市民文化ホールのあり方検討会はどのような目的で設置されたのか,それから基本構想がどのように尊重されるのかとの御質問にお答えいたします。 市民会館・市民文化ホールのあり方検討会は,岡山市民会館及び市民文化ホールの今後のあり方に関して,その施設機能,運営方法等を検討するに当たり,有識者からの意見を聴取するため設置したものでございます。 そして,新しい文化芸術施設の整備に関する基本構想は,このあり方検討会での意見を参考に作成したコンセプトと施設のイメージ及び新しい文化芸術施設整備に係る候補地検討会での意見を参考に策定いたしました。この基本構想は,施設の機能,規模,整備手法,また実施する事業や管理運営などの考え方について,概念的にまとめたものでございまして,これを具体化して策定するものが基本計画となるということでございます。 続きまして,新しい文化芸術施設の整備に関する基本計画検討懇談会では,大ホール,中ホールの大きさや機能,幾つもパターン等提示されているが,どのような考え方に基づいているかとの御質問にお答えいたします。 第1回検討懇談会におきましては,今回初めて新しい文化芸術施設の整備に関する検討に加わってくださる委員がおられ,具体的に客席,舞台規模をイメージしやすくするために他都市先進事例のホール平面図を用いて整備予定地に配置したものを複数パターン例示したものでございまして,2,000席規模のホールもその一つであり,方向性を示したものではございません。また,中ホールにつきましても同様な考え方のもと,案の一つとしてお示ししたものでございます。 続きまして,今後策定される基本計画は再開発事業者にどのような責任と権限を持つのかとの御質問にお答えいたします。 整備予定地の決定に際しまして,準備組合加入率100%を求めることとあわせて,事業遂行に必要な内容について市と再開発準備組合との間で協議を調えることとの条件を付しております。その協議の中におきまして,今後策定する基本計画に沿った再開発事業での整備となるよう協定書等の書面を交わしたいと考えております。 最後に,千日前再開発予定地についての地権者の同意状況でございますが,7月16日時点,これ候補地発表の時点でございますが,その時点から変わりはないと聞いております。 以上でございます。 ◎那須正己保健福祉局長  国保関係のお尋ねに順次,市長答弁以外のものにお答えいたします。 その前に,先ほど市長の答弁で,保険料の減りぐあいのお話がちょっとあったんですが,会計全体では800億円の規模です。保険料収入が大体150億円を占めておりまして,そのほうが大体1.5%ということで,10億円までにはならないのかなと思っております。 それでは,順次お答えいたします。 まず,資格証の関係でございます。 被保険者資格証の発行につきましては,国民健康保険法に規定された法定事務でありまして,あくまで納付相談の機会を確保することを目的に行っております。平成24年度以降の発行数は減少してきております。 次に,国保運営協議会に公募枠をというお尋ねでございます。 岡山市国民健康保険運営協議会につきましては,条例に基づき7名の被保険者を代表する方に委員を委嘱しております。公平性とか公益性を考慮して,各種職業別の協同組合,それから民生委員・児童委員,愛育委員等からの御推薦,御紹介をいただき選任しておりますので,公募する必要性はないと考えております。 それから,もう一つ,財政支援分を保険料の軽減に使えないかというお尋ねがあったと思います。 岡山市の国保の運営状況につきましては,先ほどの市長の答弁のとおりでございます。したがいまして,この状況下におきまして,岡山市では国の支援金については国保財政健全化に向けて活用していくべきと考えております。 なお,国の財政支援の強化によりまして,これは平成26年度からなんですけれども,低所得者の軽減枠が拡大され,平成27年度も拡大されております。平成26年度で申し上げますと,国全体で500億円ぐらいの低所得者の軽減の措置がなされておるということがありますので,軽減対象世帯というのは増加しております。 以上でございます。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  3つ目の保育料についての項,順次お答えいたします。 まず,政令市中,最も高い保育料についての見解はとの御質問でございます。 保育料は市町村が条例により独自に定めており,今年度の本市の保育料総額を国徴収基準額と比較した場合,保護者の負担率は80.20%となるものの,他の政令市よりは高くなっております。しかしながら,本市の場合は市民税額の多寡に応じた階層区分ごとの利用者負担額の差が小さいという特徴があり,所得の低い階層と高い階層の利用者負担割合は国の徴収基準と比べて80%以下と低く設定しておりますが,市民税の所得割が16万9,000円未満のいわゆる世帯数が多い中間層では,負担割合は80%以上と,他の階層に比べて高くなっております。 本市の保育料につきましては,これまでの税制改正や国の基準額改正に合わせて,その折々で一部改正を行ってきた経緯があり,現在の保育料となっております。 次に,値上げになった世帯数,値下げになった世帯数についてでございます。 保育料は,平成26年度までは世帯の所得税額と市民税額による階層区分で決定しておりましたが,子ども・子育て支援新制度への移行に伴い,平成27年度からは市民税額のみによる階層区分で決定することとなりました。議員お尋ねの保育料は,入所児童の年齢や世帯の所得状況により変動があることから,値上げになった世帯数,値下げになった世帯数を把握することは困難でございます。 次に,年少扶養控除のみなし適用をなぜ廃止したのかとの御質問です。 年少扶養控除については,子ども手当の導入に伴い平成22年度の税制改正により廃止となりましたが,国においては平成26年度までは保育料の算定に当たり激変緩和のため,年少扶養控除のみなし適用を行うこととしておりました。しかしながら,平成27年度からの子ども・子育て支援新制度の施行に伴い,国は原則年少扶養控除のみなし適用を行わないこととしました。 なお,国では,保育料の階層区分や基準額の設定に当たっては,父,母,子ども2人の4人家族をモデルケースとしており,本市もそれに従ったものでございます。 続いて,1号認定の岡山市の保育料軽減率は幾らかとの御質問でございます。 幼稚園要件の1号認定の保育料については,子ども・子育て支援新制度の施行に伴い世帯の所得に基づく応能負担とするよう改正しました。しかしながら,前年度までの市立幼稚園授業料から大きく変わらないように配慮し,現行の金額設定としたものです。本市の利用者負担額の合計と国の徴収基準額の合計を予算ベースで比較した場合の軽減率は65.7%となります。 この項最後でございます。年少扶養控除のみなし適用を復活させるなど,子どもを産みたいと思える環境整備が必要ではないかとの御質問でございます。 子ども・子育て支援新制度の施行に伴い,保育園運営費において県費負担がふえ,市の一般財源の負担が減ったとの御指摘ですが,本市では引き続き入園児童が増加するとともに,待機児童が発生するといった課題に対し,施設整備や保育士確保などハード,ソフト両面でのさらなる対策が必要となってきております。そのため,本市では今後とも仕事と子育てが両立できるよう保育施策の充実に一層努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  4番目の項,地域猫活動の関係のお尋ねにお答えいたします。 まず,岡山市地域猫活動支援事業につきましては,一定の条件を満たして岡山市が指定する活動団体に対してその活動の一部助成を行うもので,本年度から本格実施ということになっております。 抽せんに漏れた場合につきましては,次年度に申請していただくか,あるいは各団体のほうで対応していただくこととなります。 次に,交流会の関係でございますが,活動団体と情報交換あるいは意見交換を行う連絡会議につきまして,おおむね年2回程度の定期的な開催を考えておりましたけれども,本年度が事業の本格実施,初年度ということであることなどから,事業説明とか,それから活動状況の確認のために9月と10月に既に2回開催しております。次年度以降につきましては,基本的には年2回ということで定期的に開催したいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項,公園内での地域猫活動についてお答えいたします。 公園は,小さなお子さんからお年寄りまでが憩い,集い,そして遊びを安全・安心に楽しむ場所と考えております。議員お尋ねの公園での餌やり行為により,ふん尿や発情期の鳴き声,餌の放置などの環境被害の発生や,餌やり行為をする人と公園利用者とのトラブルが起きたとの報告も受けており,現在公園内での餌やりは自粛をお願いしているところです。 地域猫活動については,所有者のいない猫減少への効果的な手法の一つと考えますが,多様な公園利用者への配慮や衛生面,安全面の観点から,地域猫活動に関する十分な理解を得ることが難しいと考えており,現状では認めておりません。 以上でございます。     〔2番田中のぞみ議員登壇〕 ◆2番(田中のぞみ議員)  ありがとうございます。 一問一答ですので順次行くんですが,要望だけ。 地域猫のところですけど,公園のほうで餌の放置とかがあるということですが,地域猫活動をもししっかりするならば,この無責任な餌やりさんがいなくなるというような活動にも必ずつながります。やっぱり保健所のほうもリーダーシップを持って,市役所内でのこの活動の浸透,もう先頭に立ってほかの部署にも説明に行くぐらいの気概を持ってほしいなと要望だけしておきます。 では,順次,1番に戻って再質問させていただきます。 新市民会館,文化芸術施設についてですが,基本的には基本構想がベースという理解をしたんですけれども,市長も6月議会でも,この基本構想については最少の経費で最適な施設を整備するためにはどのくらいの規模がいいかという観点で整理したということで,規模についても大ホールが1,500席から1,600席,中ホールが800席から900席と言われていましたので,規模についてもこれをベースにするということを再確認させてください。 ◎河野広幸市民生活局長  議員御指摘のとおり,基本構想をベースとして基本計画をつくっていくということでございます。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  わかりました。 先ほど資料にも示したように,機能についてはA案とかB案が出てきたのでね,どこまでぶれたのかなと物すごく心配したんです。技術的にも進歩しているということなんですけれども,ただ中ホールは演劇に適したホールというコンセプトも変えないということはちょっともう一回はっきり示してほしいんですけど。 ◎河野広幸市民生活局長  今回の基本構想の中でも中ホールについては舞台設備を充実させ,主に舞台芸術に利用できるホールということを書かせていただいております。それで,中ホールにつきましては,そのような形で進めてまいりたい,策定していきたいと考えております。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  舞台芸術もいろいろあるからあれですけれども,演劇に適したホールという言葉も基本構想の中にはしっかりあります。特に,今回大ホールが2,000席なんとかも出てきたので,中ホールがもう飛び出しちゃっているんですよね。なので,大ホールに合わせて中ホールのコンセプトなんかも簡単に変えていくようなことがあってはならないと思っておりますので,そこはしっかり指摘させていただきたいと思います。 国保なんですけれども,資料2の収支について御指摘いただきましたけれども,繰り越しが大きいのは前の年の法定外繰り入れの額が大きいからです。前の年の黒字が次の年の繰り越しになるので,ごっそり抜くのでマイナス24とかという話も出ましたけれども。だから,法定外繰り入れが課題であるということは,事実,基金が16億円も積み重なっていることからも言えると思っています。この基金16億円をすぐ使えばですよ,1世帯1万円の引き下げはすぐできるんですよね。16万人の方が入っているということなので。それも一つの案だと私たちは思っておりますし,社会保障ですから,これまで国が負担を減らしてきた分,負担能力を超えた保険料が課せられてきたという経緯もありますので,そこはしっかり見ていただきたい。普通の保険の場合,共済とか企業の保険の場合は半分を企業が持ったりする。国保にはそれがない。だから,法定外繰り入れを入れている。これが社会保障だと私たちは思っています。 ちょっと運営協議会についてなんですけどね,被保険者代表を7人入れることが規定されていて,代表してんだと言われるんですけど,今の国保の構成自体は8割が非正規労働者と無職の方で,子育て世代も3割近くあります。今のメンバーでこの構成が反映できていると,本当に当事者の意見が偏っていないと思っておられるのか,ちょっとお聞かせください。 ◎那須正己保健福祉局長  子育て中の方というのは確かに入ってはございませんけれども,女性の方も数名いらっしゃいますので,そのあたりについては公平な観点から御意見をいただけるものと考えております。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  非正規雇用とか子育て世代が入っていないし,公募を入れるということは何でだめなのか,理由を最初に言ってくれなかったんですけど,何で公募を入れない理由,できない理由はないと思うんですよね,これにプラスアルファすることの。その理由を教えてほしい。 ◎那須正己保健福祉局長  協会けんぽとか,それから医師会とかいろんな立場から御意見いただくような構成になっております。公募でどなたかをという,どういう目的を持って公募するかというのがそもそもよくわからないんですけれども,地域活動とかされている方というのも栄養改善委員さんとか今回入っていただいていますので,そういった理由で公募をする予定がないと申し上げました。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  堂々めぐりであれですけど,市長も政治姿勢として当事者の意見なんかも幅広く聞くという姿勢があると思いますので,これは公募委員を入れることで市にデメリットは全然ないと思いますから,子育て世代や非正規労働者なんかにも門戸は広げてほしい。公募するかどうかわかんないですよ,応募するかどうかはね。ぜひ,本当に大変な立場の方の意見も聞いてほしいという要望を強くさせていただきます。 あと,母子家庭の人なんかを例に挙げてはいますけども,ゼロ歳児からも3万6,500円からの保険料を取るというのは非常にナンセンスだと思っていますのでね,ここも検討はしていただきたいと思いますが,ちょっと時間がないので次に移らせていただきたいと思います。財源もしっかりあると私たちは思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。 保育料です。 市長に見解をお伺いしたんですけど,局長の見解じゃなくてね,市長に聞いたんですけど。 保育料,国保料でも言えることなんですけど,岡山市は多子家庭にね,たくさん子どもがいる家庭に本当に冷たいなと思いました,今回,特に。子どもが多ければ多いほど損をしているというような事例があると本当に言わせていただきたいと思いました。保育料に関しては,3人以上子どもがいたら値上げになっています。お伺いしたところでは,3人姉妹で月7,600円ふえているから年間で9万円負担がふえている。パート代の本当に半分ぐらいが消えていく。収入が変わらないのにこれだけ負担させている。4人兄弟のところ3倍になったと言っていたんですが,こういう事例は把握していますか,局長。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  現状のほうを把握しているかとのお尋ねでございますが,先ほどもちょっと御答弁させていただきましたように,今回新制度へ移行するに当たりまして,激変緩和措置でありますとか,そういった国の基準に基づきながら利用されている応募者の方々に極端な変更といいましょうか,影響を幾らかでも少なくするといったような対応をとらせていただいているところでございます。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  局長,激変緩和措置をとりましたか。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  この平成26年度までの保育料,それから平成27年度に新しい制度に移行するに当たりまして,その間激変緩和措置を平成26年度中にとっていくというような形で対応させていただいておるというような形でございます。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  平成26年じゃない,平成27年。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  大変失礼しました。 平成27年度におきましては,激変緩和措置,一応国で言う激変緩和措置,みなし適用というものはとってはおりません。しかしながら,岡山市では年少扶養控除廃止に伴いまして保育料の激変緩和措置という形でみなし適用を過去に行っております。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  知っています。平成26年までとっていました。急に廃止したんですよ。 国が通知を出していることを局長は御存じですか。平成27年に3人以上子どもがいるところは保育料が値上がりすることはわかっていたんです。なぜかというと,先ほど言われたように,2人の世帯をモデルにして国が出してきたから。一番ね,大きな影響があるのは5人兄弟がいるところだそうですよ。それはわかっていたから,国が通知を出しました。激変緩和措置,国も財政措置をとりますと書いてあります。知っていますか。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  ただいまの議員の御指摘でございますが,承知しております。 以上です。 ◆2番(田中のぞみ議員)  なぜとらなかったんでしょうか。理由をお示しください。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  なぜ岡山市は平成27年度以降,そのみなし適用を行わなかったのかとの御質問でございます。 国のほうは,在園児が卒園するまでの間に限り,市町村の判断でみなし適用を行うことも可能ということにはしておりまして,国庫負担金の算定においても経過措置を設けておるということは承知しております。しかしながら,国の考え方は,この平成27年度を境にするその改正前後で入園児童に対して極力公平性が保てるよう,また控除廃止前の旧税額の再計算をする事務が複雑であるということから,原則として階層に用いる市町村民税額を設定し,みなし適用を廃止したもので,本市におきましてもこの考え方に沿って新入園児と継続児に差を設けず,適用しないこととしたものでございます。 以上でございます。 ◆2番(田中のぞみ議員)  だから,多子世帯に冷たいと言っているんです。子どもをふやしたいという思いがあるのかないのかわからんなあと思って,今回質問させていただきました。 何で,もともと高い保育料なのに,たくさん子どもがいる家庭からさらに追い詰めて,そこから搾り取るんだろうか。しかも,この通知があるということは,実は指摘するまで,きのうの打ち合わせとかまで知っていたかなというのは非常に疑問に思っています。おかしいなと思っているぞ。(笑声) 市長,岡山市は特にこのCの9以下の階層,Cの9から下の階層です。ここがほかの政令市に比べても非常に高いんです。日本は,世界でもまれに見る保育料の高さです。政令市で一番高いということは,もしかしたら世界で一番岡山市が保護者から保育料を取っている市になるかもしれない。これは,言い過ぎではないと私は思っています。働く女性を応援するんだったら,働きながらでも2人目,3人目を産みたいという,そういう岡山市をつくってほしいから,ぜひこの大きなメッセージ,3人目を無料化した自治体,財源は先行型の交付税を使っているんですよ。こういう工夫もぜひしていただいてね,効果が出るのは2年も3年も先です。決断は早いほうがいい。今からでも間に合うと思うので,最後に市長の御見解は聞いて終わりたいと思うので,よろしくお願いします。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  お恥ずかしい話ですが,私自身は昨日までこの体系を知りませんでした。岡山っ子は知っていると思いますよ,もちろん。(笑声) 私は,女性が輝くまちづくりということで,いろいろな施策を講じていたつもりです。その中で,やっぱり一つの大きな要素が,この保育環境の整備というのにありました。残念ながら,今も未入園児童900人余りおられるわけであります。待機児童もことしの4月は134人ということで,この10月もほんの少ししか減っておりません。ということで,今年度536の定員増を行ったところであります。来年の4月,どこまで解消していくのか,また見ていかなきゃいけないと思っております。 この推移を見ても,本当にゼロ歳児保育が特に急激に伸びております。だから,お母さん方の保育園のニーズ,特にもう1年で育児休暇を終えて働きたいというニーズも非常に大きいという全体の声もあります。したがって,そういったところに少し力を入れて,少しといいますか力を入れてきたわけであります。ただ,田中議員御指摘のように,保育料という視点も私は重要な視点であると思います。政令市の比較も見させていただきました。これでいいとは思いません。もちろん,来年度の保育園などについては,もう手続に入っているところでもあります。急に変えていくわけにもいかないところがありますが,きょうの御指摘を踏まえて我々なりに保育料のあり方について前向きに検討していきたいと思います。 以上です。 ○宮武博議長  以上で田中議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして中原議員。     〔22番中原淑子議員登壇,拍手〕 ◆22番(中原淑子議員)  皆さんこんにちは。公明党岡山市議団の中原淑子でございます。 しっかりと頑張って質問させていただきたいと思いますが,意を尽くせぬ表現等が今回の質問であるかもしれませんが,当局の方を信頼申し上げ,しっかりと答弁していただけると思っておりますので,どうぞよろしくお願い申し上げます。 それでは,1番目,岡山市協働のまちづくり条例改正に期待する新たなまちづくり,岡山市長期構想(仮称)について。 平成12年制定の岡山市協働のまちづくり条例が,このたびようやく全面改正されるところまでこぎつけました。これまで議会でも多くの議論を重ねてまいりました。庁内の関係課で構成する検討機関を設置,一方NPO法人役員等で構成する協議会を発足させ,さまざまな研修やフォーラムを協働で実施し,本年6月,見直し市民案を市長に提出し,パブコメや公聴会を経て,今議会の改正案上程となりました。市民協働で丁寧な議論を積み重ねてきたことにまずは評価をしたいと思います。その上で,この条例が現実に市民協働を推進できることを願って以下質問いたします。 (1)この条例で言うところの市と多様な主体,この多様な主体の中に市も入っておりますけれども,この関係性をどのように捉えていますか。豊かで活力のある持続可能な地域社会を実現する主語は,岡山市か市民なのか,どのような立ち位置,関係と理解すればよろしいのでしょうか。 (2)協働の意味がわかりにくいと思います。どのように説明しますか。 (3)この条例を実効あるものにするために必要な市民協働推進本部の設置,協働推進員の配置,推進計画の策定,協働推進委員会の設置を規定しています。いずれも重要なものと考えます。 以下,質問します。 ア,新たに設置する市民協働推進本部について御説明ください。 イ,協働推進員は,市民協働を各課で推進する重要な役割を担うことになります。研修と人材育成の考え,具体的な配置についてお示しください。 ウ,市民協働の最前線の一つは公民館であると考えます。公民館は,これまでもESDの活動拠点など地域の課題解決の拠点としてさまざまな事業を推進してきた実績があります。ESDに関する研修も重ねてこられたと伺っております。その持つ力をもう少し地域に広げ,公民館が多様な主体とのコーディネーター機能を発揮し,公民館職員あるいは地域担当職員もファシリテーター役を務め,協働事業の展開を目指してはどうかと提案いたします。御所見を伺います。 (4)条例にあるコーディネート機関は,現在のESD・市民協働推進センターのことと理解しておりますけれども,ここに中央公民館機能をプラスしてはいかがと提案いたします。センターは,ソフトの機能に加えて実際に多様な市民が目的を達成するための活動拠点の機能を果たすハードの整備が必要です。御所見と課題についてお聞きいたします。 (5)横浜市では,市民公益活動を財政的に支援する基金を設置しています。岡山市の財政的支援についてお考えをお聞かせください。 (6)市民協働の考えがこのたび発表された岡山市長期構想(仮称)の中に反映されています。長期構想基本目標に,都市づくりの目標や課題を市民と行政が共有し,具体的な役割分担を明確にしながら,ともに考え,ともに行動し,その実現に向けて協働で取り組んでいきます。また,市役所自身,市民からの期待に応えられる組織への自己変革を進めますとの文言が示すとおり,市民協働の取り組みとそのための自己変革の決意を表明しています。また,課題認識の中に,人口減少と少子・高齢化への対応と明記していますが,これまでとは明らかに認識や施策の転換が求められています。 ア,市政全般にわたり行政だけでは推進できない領域,課題について,市民や多様な主体が活躍する仕組みが必要と考えます。中心市街地のにぎわい創出も文化,教育,福祉や広域連携に至るまで,市民協働の理念と活動が必要との認識が庁内で共有されて初めて市勢発展へとつながると思いますが,御所見を伺います。 イ,市役所自身,市民からの期待に応えられる組織への自己変革を進めますとは,どのような課題を認識してのことでしょうか。全庁で課題を共有することが必要ですが,お考えをお示しください。 ウ,最後に,長期構想(仮称)を策定するに当たり,職員がどのようにかかわったのかをお聞かせください。 2番目,子ども・子育て支援新制度が目指す子育て・教育環境から見た岡山市の現状と今後の方向について。 本年4月,子ども・子育て支援新制度が始まりました。この新しい制度では,質の高い幼児期の教育,保育の提供や,地域のニーズに応じた多様な子育て支援の充実など,保護者が安心して子育てできる環境づくりを進めます。具体的には,待機児童の解消,幼保連携型認定こども園の推進,放課後児童クラブの充実などです。平成24年12月,岡山市の就学前教育・保育の在り方では,今後の方向性として幼保一体化に向けた取り組みを推進していくための指針として策定しました。入園児数が減少している幼稚園,3歳児教育や預かり保育の要望への対応ができていないこと,公立幼稚園が多いこと,公立保育園の民営化,財政状況などを課題として挙げています。そして,幼保一体化施設において,これらの課題について解決の方向を示しました。 以下,幼保一体化施設,認定こども園についてお聞きします。 (1)岡山市では,本年4月に市立認定こども園が4園開園しました。8カ月が経過いたしましたが,これまでの評価をお聞かせください。 来年度は1園開園予定ですけれども,認定こども園整備について,今後の見通しをお聞かせください。 (2)内閣府のホームページから,子ども・子育て支援新制度における幼保連携型認定こども園についての説明を紹介すると,教育,保育を一体的に行う施設で,いわば幼稚園と保育所の両方のよさをあわせ持っている施設です。以下の機能を備え,認定基準を満たす施設は都道府県等から認定を受けることができます。①就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能(保護者が働いている,いないにかかわらず受け入れて,教育,保育を一体的に行う機能),②地域における子育て支援を行う機能とあります。 この説明文のとおり,岡山市も認定こども園を整備していると考えてよろしいでしょうか。 (3)産業構造の変化により社会が変化し,子どものいる世帯が減少し,共働き世帯が専業主婦世帯を上回りました。 皆様のお手元にきょう資料として,裏のほうというか2番のほうを見てください。 これは,男女共同参画白書平成27年度版からコピーさせていただきました。赤いグラフがいわゆる専業主婦世帯と言われているものです。緑の線が共働き世帯です。中央の備考のところを見ると,ちょっと時系列では対象が違う等々ということがありますけれども,完全に逆転しているということで,これは昭和55年から平成26年までのグラフでございますけれども,現在がこの状況であるという認識をしていただきたいと思います。 それから,親の就業形態によって子どもの就園状況──保育園か幼稚園かですね──が変わることへの違和感があります。社会や市民のニーズである多様な教育,保育のニーズに積極的に応えてこなかった公立幼稚園が多いことが課題の一つと認識していますが,御所見を伺います。 ちょっと公立幼稚園の現状といいましょうか,資料1のほうをごらんください。 これは,預かり保育に関する実施状況ということなんですけれども,ちょっと見にくいですが,この赤のグラフが私立の幼稚園,これ全国の数字で,この調査の数字ではありますけれども,回答している園数が私立幼稚園7,760園となっています。それから,公立の幼稚園が青の数字ですね,これが回答している幼稚園が4,470園というところで,この中で預かり保育を実施しているのが私立は95.0%,公立幼稚園が60.9%ということでございます。園の数がそれだけ開きがあるということで,実施している数字がそれだけ開きがあるということは,実数がもう少し変わるということでございますので,実施した園数ということで,公立は2,724園,私立が7,369園ということでございます。私立と公立の幼稚園という認識を,このグラフから認識していただくとありがたいと思っております。 次に行きます。 (4)先日,静岡市に視察に行きました。本年4月に周辺部を除く全ての公立幼稚園12園,公立保育園45園が幼保連携型認定こども園に一斉に移行,私立幼稚園からも11園,私立保育園からも7園が移行しました。新しい制度が始まるのを機会に,一斉に移行することにより,移行した園とそうでない園との差が生じないように配慮したとのことです。公立がまず移行するのは,隗より始めよとの考え方であったようです。 平成17年4月に幼保一元化の実践研究園として,市立安東幼保園が開園いたしました。この幼保園におきまして,成果と課題を明らかにし,検証を重ねてきたとのことです。子どもの育ちや保護者の就労状況が変化しても転園しなくてもよいなどのメリットがある半面,保育観の違い,職員の処遇の違い,業務の複雑化など,現場の負担については今後制度が変わることで歩み寄り,解消できるとしました。 一斉移行は困難が伴うことでありましたけれども,できることから始めて,やらなければならないことへの挑戦,すなわち保護者の就労状況にかかわらず,より身近な施設で子どもたちが質の高い幼児期の学校教育,保育を一体的に享受できる環境整備を図るためとしています。できることからというのは,幼稚園から移行した12園は当分の間,3号は受け入れない,保育園から移行した45園は当分の間,1号の定員は設けないとしていますが,参考にされませんか。 (5)少子化の影響は,子どもの数の減少と子どものいる家庭が減少したことによる子どもの教育・保育環境の変化にあるとお聞きしています。このような社会状況の中で,必要な制度の一つが幼保連携型認定こども園の整備と考えています。認定こども園では,3歳児教育や預かり保育など多様な教育,保育の提供に加えて,地域の子育て支援の機能もあわせ持つ施設です。今や母親一人で子育てできる時代ではなく,社会で子育てをすることが重要となりました。認定こども園の整備は,待機児童解消,女性が活躍するための環境整備との側面だけではなく,就学前の子どもの教育の質を保証し社会生活の第一歩であると思えば,いつまでに整備するのか,明確な目標のもとに事業を実施していくべきだと思います。御所見をお聞きします。 (6)この項最後に,幼稚園教育,この中に保育園,認定こども園も含みますけれども,これらと学校教育の接続についてお尋ねいたします。 文科省平成26年度幼児教育実態調査によると,市町村における連携,接続については,年数回の交流があり,接続を見通した教育課程の編成,実施は行われていないステップ2の段階が59.6%,1,038市町村と最も多くなっています。岡山市の状況をお知らせください。 以上で第1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,中原議員の御質問にお答えいたします。 私は,岡山市協働のまちづくり条例改正に期待する新たなまちづくり,協働の意味がわかりにくいがどのように説明するか,また長期構想の中の市民協働ということで,市民協働の理念と活動が必要との認識が庁内で共有されて初めて市勢発展へつながると思うがということと,全庁での課題共有が必要ではないか,この点について一括してお話を申し上げます。 改正条例案におきましては,協働という定義の中で同じ目的を達成するために互いを尊重し,対等の立場で協力してともに働くことと定義しております。私は,この中でのキーワードとしては,やっぱり同じ目的ということと,対等の立場で協力するという点がキーワードではないだろうかと思います。 実は,中原議員の質問を受けて,今までどうして市の職員というのはそういう意識をなかなか持てなかったんだろうという話を何人かとしてみました。そうしたところ,市の職員の場合,やはり市全体のことを考えて,そのバランスをとっていこうという意識が非常に強くなってくる。また,民間のNPOの方等々は,やはり自分が今お持ちの目の前の課題といいますかね,そういったものを解決したいという意識があって,なかなかうまくマッチしなかったんではないかというような声がございました。 しかしながら,何度かこの議会でも議論が出ていますように,やっぱりNPOによるさまざまな活動がございますね,例えば西川筋でのさまざまなイベントであるとか,いろいろな形での市民の活動,NPO,民間の活動とともに,私は昨年のESDの会議なんかも非常に大きな意味を持ったんではないのかなと思います。一緒になってやっていくという意識がどんどん生まれ,市民協働モデル事業では各NPOの方々が多くの提案をされ,市の職員と議論する中で幾つかのものを選んで助成して実現していこうと,こういう流れにもなってきております。そういう面では,協働がまちづくりの力になるという認識が職員の間に広がり始めたと言ってもいいと思います。 我々としては,これからの市政運営にとって,市民協働の視点,意識は欠かせないと思っております。市民との対等なパートナーシップを築いて協働を進める職員の意識改革は重要になってくるわけでございます。今回の条例を提案させていただいているわけでございますが,条例改正を機に協働の取り組みを一層広げることで職員の意識を変え,市民からの期待に応えられる市役所組織へと変革してまいりたいと思っております。 私からは以上です。 ◎田中利直政策局長  1番目の市民協働のまちづくり条例に期待する新たなまちづくりについての項で,市民協働の取り組みと自己変革の決意の中で,長期構想(仮称)の策定に当たり,職員はどのようにかかわったのかとの御質問にお答えさせていただきます。 総合計画は市政全般を対象とした市の最も重要な計画であり,職員が策定のプロセスに関与することを通じて策定段階から意識を高めておく必要があると考えております。長期構想の策定に当たりましては,各担当部局において政策分野別の現状と課題,政策展開の方向性等について検討,整理した上で政策局において総合調整し,適時情報の共有や意識統一を図りながら策定作業を進めてきたところです。 また,そのほかに若手を含む庁内の職員で岡山市の課題等についてブレーンストーミングなども実施いたしました。 以上でございます。 ◎奥野淳子市民協働局長  同じ項の御質問に順次お答えいたします。 まず,改正条例案で市と多様な主体との関係はとの御質問です。 改正条例案では,多様な主体が地域づくりの当事者であり,地域の社会課題解決のために取り組む主体であると規定し,この多様な主体に市も含まれています。市は支援する側,市民は支援される側という関係ではなく,ともに課題解決のために知恵と力を出し合う対等な関係に位置づけております。あわせて,市は協働による課題解決の取り組みを促進する環境整備に努めることとし,市は協働のパートナーであり,協働を推進する責務を負うこととしています。 次に,協働推進本部と協働推進員の研修,人材育成,配置についての御質問です。 協働推進本部は,協働関係課の課長で構成し,各課に協働推進員を配置することとしています。各課の施策を協働の視点で見直すとともに,市民からの課題解決の提案を受けとめ,協働の可能性について検討し,実行していくとともに,市全体の協働を推進する牽引力の役割も果たします。現在,協働関係課38課の課長により協働推進会議を設置し,同ワーキングチームを配置しており,条例改正後は協働関係課を広げ,この推進会議を推進本部に改め,協働推進員も拡充してまいりたいと考えています。 協働推進員の研修や人材育成については,竹之内議員の御質問にお答えしたとおりです。 次に,公民館がコーディネーター機能を発揮し,地域担当職員がファシリテーター役を務め,協働事業の展開を目指してはどうかとの御質問です。 改正条例案では,市民協働推進施策として地域の拠点機能及びその拠点のコーディネート機能の強化を進めることを規定いたしました。ESDの拠点でもある公民館が地域の社会課題解決のための協働のコーディネート機能を発揮し,公民館に配置した地域担当職員とともに地域を支援する力をより一層高めていけるよう研修等を重ねてまいりたいと考えております。 次に,ESD・市民協働推進センターのソフト機能に加え,市民活動拠点としてハード整備が必要ではとの御質問です。 改正条例案で規定しているコーディネート機関は,現在設置しているESD・市民協働推進センターを想定したもので,中央公民館とともに公民館職員及び地域担当職員の研修を行っており,今後も公民館が地域協働の拠点としてそのコーディネート機能を高めていけるよう連携してまいりたいと考えております。 また,市民活動拠点につきましては,今後市民協働を進めていく中で,本センターにどのような機能が必要か,市民の皆様と議論を重ね研究してまいりたいと考えております。 この項最後になります。市民公益活動を支援する基金の設置など財政的支援についての御質問です。 公益活動を支援する基金につきましては,岡山市には広く市民へ寄附を呼びかけて民間ファンドとして先進的な取り組みをされている公益財団法人みんなでつくる財団おかやまを初めさまざまな民間の支援団体があります。こうした民間ファンドとの連携も視野に入れて,基金の設置やあり方を今後検討してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  2つ目の項,子ども・子育て支援新制度が目指す子育て・教育環境から見た岡山市の現状と今後の方向についてに順次お答えいたします。 これまでの評価と認定こども園整備について今後の見通しをとの御質問です。 市立幼保連携型認定こども園の4園では,職員研修や教材研究,打ち合わせ時間の確保などの課題はございますが,先般保護者を対象にしたアンケート,まだこれ集約中でございますが,アンケート調査を行いました。その中で,主な意見でございますが,これまで幼稚園,保育園で分かれていた3歳以上の児童が同じクラスで生活するようになり,友達関係が広がったといったことや,3歳児教育や一時預かりの実施,全ての児童への給食の提供など,保護者の方々からはおおむねいい評価をいただいておるところでございます。 また,認定こども園の整備は,30の教育・保育提供区域ごとに1園を整備することとし,耐震化が必要な施設や幼稚園のない地域を優先して地元協議を進めておりますが,その他の地域におきましても順次地域での協議が調ったところから整備を進めてまいりたいと考えております。 次に,内閣府のホームページの説明のとおり岡山市も認定こども園を整備していると考えてよいかとの御質問です。 子ども・子育て支援新制度の施行にあわせて認定こども園法の一部改正が行われ,幼保連携型認定こども園が創設されました。この施設では,議員御指摘のとおり就学前の子どもに教育・保育を提供するとともに,地域の子育て支援も義務づけられております。本市におきましても,市立,私立にかかわらずこれらの役割が果たされる施設として整備を進めております。 次に,公立幼稚園が多いことが課題の一つと認識しているが所見はとの御質問です。 市立幼稚園が幼児教育を進めていくために果たしてきた意義は高いと認識しておりますが,今日の保護者の多様なニーズに迅速に対応するためには,民間の力も活用していく必要があると考えております。引き続き,公立施設が果たすべきセーフティーネットとしての役割を持つ幼保連携型認定こども園の整備を進めてまいりたいと考えております。 次に,静岡市の状況を参考にしないかとの御質問です。 議員から静岡市の取り組みについて御紹介がありましたが,本市におきましては希望する全ての就学前の子どもに質の高い就学前教育・保育を提供するためには,ゼロ歳児から就学前の子どもの全てが通える幼保連携型認定こども園を整備していく必要があると考えております。 続いて,いつまでに整備するのか,明確な目標のもとに事業を実施すべきだと思うが所見をとの御質問です。 本市では,平成27年度から5カ年計画である子ども・子育て支援事業計画における確保方策として,30の市立幼保連携型認定こども園を整備することを目標にしております。 なお,施設整備を進めていくに当たっては,長年地域に根差した公立幼稚園,公立保育園として一定の役割を果たしていることから,地元関係者,保護者の皆様方に丁寧な説明を行い,御理解をいただく必要があると考えております。 この項最後でございます。幼稚園教育と学校教育接続の岡山市の状況についてです。 文部科学省では,公私立の幼稚園,保育園と小学校との連携,接続の状況について,連携の予定,計画がない段階をステップ0とし,最も連携,接続が進んでいる段階をステップ4として各市町村の状況についての調査を実施しております。 本市の状況につきましては,平成26年度の調査では中間の段階であるステップ2となっております。現在,本市では幼稚園,保育園と小学校が互いの保育,授業をそれぞれ参観し,それをもとに協議を行うなど,交流の充実を一層図っております。あわせて,小学校教育との接続を見通した教育課程の編成,実施に向けて,小学校と幼稚園,保育園,認定こども園の職員がともに研修する機会を設けるなどしており,次のステップ3に進みつつあると考えております。 以上でございます。     〔22番中原淑子議員登壇〕 ◆22番(中原淑子議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,一問一答で質問させていただきます。 協働のまちづくり条例改正に向けて,本当に期待しております。実は,昨日,きょうこういう項目で質問するということでフェイスブックに載せましたところ,全国の方から,1つはおめでとうございますというメッセージが返ってきました。ようやくそこまで来たんですねって,苦労の過程を御存じの方です。それからもう一つは,これからしっかりと取り組んでほしい,本当に市民協働ができるようにというメッセージをいただきました。そのメッセージを背中に背負って質問させていただきます。 市長がおっしゃいまして本当にありがとうございます。 市は,市全体を考える,職員さんは。当然そうだと思います。そこはやっぱり公共なので公平にならないといけない。NPOの方は課題があったら課題を解決しないといけないので,必要なところに必要なことをやっていくというその認識の違いがあったんだろうと思いますけれども,このたびこの条例でしっかりと対等の位置で協働していくということでありましたので,そこは確認させていただきました。 もう一つ,わかりにくい,協働の意味がわかりにくいと申し上げたのは,いわゆるこの協働条例の協働と男女共同参画の共同というのがあると思います。この協働と共同の違いを御説明ください。 ◎奥野淳子市民協働局長  男女共同参画の共同というのは,複数が一緒にいるとか,あるいは一緒に使う,共同浴場とか,そういうところにも使う,そういう共同と思っております。それから,この協働というのは,本当に同じ目的を達成するために協力して働く協働。この協力して働く協働というのは,ここ20年ぐらいですかね,だんだんと使われ出した文字ということでわかりにくい。それから,こういう協働の先ほど言ったような相互理解であるとか目的の共有であるとか対等性だとか,この協働がどういう意味を持っているのか,それからこの協働の基本原則,そういったものを,わかりにくいということもございますので,施行前までにはその手引書というような形で,わかりやすくこの文言の意味等も説明するものをつくって浸透を図っていきたいと思っております。 以上です。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。 もう一つ,まだわからないところもあるんですが,これはおいおい,時とともに,協働の事業をやっていくとともに私自身も理解が深まるのかなと思っております。 それから,関係課38課とおっしゃいました。新たに設置する協働推進員さんですよね。行く行くはこれも広げていくということなのですが,現在ある38課というのはどのような局にまたがっているのでしょうか。 ◎奥野淳子市民協働局長  済みません,反問です。 どのような課があるのかを,代表的なものをお答えすればよろしいでしょうか。 ◆22番(中原淑子議員)  その38課というのは,課名もそうなんですけれど,いろいろな局にまたがっていると思うんですね。どのような局にまたがっているのかをちょっと知りたいなと思いまして質問いたしました。 ◎奥野淳子市民協働局長  政策局,総務局,それから市民生活局,区役所,それから保健福祉局,岡山っ子育成局,環境局,経済局,都市整備局,教育委員会などにまたがっております38課でございます。 以上です。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。そこが最前線になって活動していただけると期待を申し上げます。 それでは,公民館の機能ですね,もう少し市民に開いてというふうに申し上げました。特に,地域担当職員さんが公民館にはいらっしゃいます。公民館の職員と地域担当職員さんは,これまで研修を重ねてこられましたので,コーディネーター機能だけではなくてファシリテーター役ということで,今そういうふうに推進役をしていくと答えていただいたと認識しております。 それから,ハードの整備ですけれども,中央公民館機能をプラスしてということで,私はかなりこれは欲張って申し上げましたけれども,今あるESD・市民協働推進センターの将来の姿として,これも研究していくということでございますので,研究していただけたらありがたいなと思っております。 それで,職員がどのようにかかわったのかということを聞かせていただきました。これは,やはりこの市民協働を進めていく中で,あるいは長期構想を練っていく中で,私たち議員は市民の代表ではあるんですけれども,市としてオール岡山で取り組んでいくという,そういうことなんだろうなと思いました。この一連の作業を通して,もう一度政策局長にどのように職員の意識が変わっていったのかをお知らせくださればと思います。 ◎田中利直政策局長  職員の意識がどう変わっていったかという御質問にお答えさせていただきます。 先ほども申し上げましたように,この総合計画の長期構想を作成するに当たっては,職員全体で取り組みを行っているところでありまして,特に担当職員と,それから政策局の職員が頻繁にヒアリングを行って,これについては岡山市の最上位の計画だという認識を常々共有しながらやっております。各局の協力もいただきながら今回の総合計画の長期編を出させていただいたということで,これまでにない協力を各局からいただいているという状況でございます。 以上でございます。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。 この計画ができる間に,もっともっと職員の方が私たちの目に見える形で働いていただけるのかなと期待を申し上げます。 それでは,次の項目に行かせていただきます。 この子ども・子育て支援新制度ということにつきましては,認定こども園,静岡方式ではなくって幼保連携型認定こども園,全ての子どもが通えるこども園を推進していくということを明言していただきました。それについて,民営化あるいはこの認定こども園を推進するということは,今までできていなかった多様なニーズに,あるいは社会の変化,地域の要望に応えるということであると思います。そのための教育・保育環境を整備すると考えてよろしいでしょうか,御所見を伺います。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  今後さまざまなニーズ,要望等に対応していくのかというお尋ねだと思いますが,基本的に公立の認定こども園についてはセーフティーネットという大きな役割を果たしつつ,民の力もかりながらそういった今御指摘いただいたようなニーズに応えていくということでございます。 以上でございます。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。 それにいたしましても,今議会でも多くの議員からこの認定こども園について疑問というか質問が出されております。これは,地域の方の理解もそうですけれども,まず私は当事者,幼稚園教諭,保育園の保育士,それぞれの園の園長になかなか理解がされていないということもあるのではないかなと思います。そこら辺の説明を丁寧にされてはいかがですか。 ◎田中克彦岡山っ子育成局長  今のお尋ねは,保育園,幼稚園等の職員への丁寧な説明をということでございますが,このことにつきましても引き続きそういった説明については行っていきたいと考えております。 以上でございます。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。それでは,よろしくお願いいたします。 子どもは子どもの中で育つと思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。 最後の項のところで,幼小接続についてお伺いいたしました。これは,こども園,幼稚園,保育園のほうの小学校へ送る側の答弁があったんですけれども,迎える側の小学校の準備としての教育委員会の答弁がございませんでした。この幼小接続ということについて,教育委員会の答弁がなかったということは非常に私不思議に思っております。スタートカリキュラム等の編成など教育委員会の状況を御説明ください。 ◎山脇健教育長  学校関連,幼稚園も含めまして,保育園も含めまして就学前,小学校,中学校も含めて,この連携というものが大切であるわけであります。それを岡山市は岡山型一貫教育という言い方で申し上げているわけであります。連携というだけではなくて,カリキュラムを一緒につくっていく,そういうものが最終的な目標でございます。したがいまして,就学前も含めて当然そこはつくっていくと。まだ,今つくっていく過程の途中であると認識しております。 以上でございます。 ◆22番(中原淑子議員)  ありがとうございます。じゃあ,いいものをつくっていただくようお願いいたします。 最後に,これからの教育をどのようにしていくのかということで,教育課程企画特別部会論点整理という学習指導要領,これから変えていくという論点整理が出されております。この中で,幼児教育の大切さを言われておりますけれども,総合教育の中で幼児教育のことを含めていただきたいと思いますが……。 ○宮武博議長  時間です。(「済いません」と呼ぶ者あり) 以上で中原議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして羽場議員。     〔36番羽場頼三郎議員登壇,拍手〕 ◆36番(羽場頼三郎議員)  それでは,きょうの最後の質問になるかと思いますが,市民ネットの羽場頼三郎でございます。 いろんな思いがあるんですが,この10月10日に県会議員で元市議会議員でいらっしゃった横田悦子さんが亡くなられました。骨髄性白血病でお亡くなりになりました。まさかの悲報で,しばらくは本当に声も出ませんでした。そのお送りする会が先月7日に行われまして,大森市長にも出席していただきまして,どうもありがとうございました。 横田さんは,3期12年,岡山市議会議員として活躍されました。その間,2期8年,同じ会派で一緒に活動をさせていただきました。市民ネットというのもそのときにつくった名前だと思います。この活動は,平和のことや子どものこと,各種にわたったんですが,特に私の印象に残っているのは選挙公報ですね。今はもう当たり前になっていますけれども,当時は選挙公報がなかったので,その公報を出すようにということで働きかけをされた。また,水路に対する安全柵も,そのころは安全柵というのはあるにはあったんですが,どこが担当しているのか,もしくはそれを計画的につけなくちゃいけないのかという発想がなかったので,その点をただされました。今回もいろいろな御質問がいろいろな方からなされましたけれども,もし今いらっしゃれば非常に残念がられるんじゃないかなと思います。もっと積極的に進めていれば,そうした事故も防げたんじゃないかと思われたんじゃないかと思います。特に,市民の立場に立った発想,そして行動力には本当に感心させられたものでございました。 その白血病もかつてとは異なって,私の高校の同級生も白血病で亡くなったんですが,当時はもう白血病と聞いた時点でもうだめだというような感じだったんですが,現在では投薬とか,それから手術によって回復できる可能性のある病気になっております。横田さんの場合は,その薬の効果は残念ながら一時的なものでありまして,手術をするしかなかったんですが,骨髄の型ですね,HLAが,これ親族の方,またドナー登録されている方のどなたとも一致しなかったんで,最後は臍帯血による手術を行われたそうですが,それでも残念なことにその手術は成功しなかったということであります。もしね,骨髄の型が一致するのであれば,本当によかったのにと思うんですが,まことに残念なことです。 横田さんがこの本会議で質問されているときに,質問そのものじゃなかったんですが,質問する前に幾つかこの点に関して発言されています。御自分の娘さんが二十になられてドナー登録をされた。そうすると,半年たつかたたないかでそのドナーに適合する方がいらっしゃって,間もなく手術するんだと,そういう話をされました。そのときにも,その骨髄バンクの大切さをおっしゃって,自分ももう登録するから,ぜひ皆さんも登録してくださいというようなことを言われたんですね。その臍帯血のことについても言われていまして,臍帯血も非常に期待は持てるが,ただ残念ながら血液の量が少ない。1件当たりの量が少ないので,現在は体の小さい子どもさんにしか適用されていない,当時の話ですよ,当時そういうふうに言われていたんですね。そういうことがあって,質問に入られたんですが,今思えばそのときは恐らく御本人も御自身が骨髄性白血病だということはもう全く知らなかったと思います。ですから,改めて言うようですが,やはりこの骨髄の登録の方が多ければよかったんじゃないかな,もう本当に残念で仕方がありません。 登録ということ自体もなかなか余り広く知られていないこともあって,実は私も20年ぐらい前なんですが登録はしたんですね。したんですが,2回ぐらい検査があったんですが,私の場合はいずれも型が合わなくて,やはり今度は提供者になれなかった。そういうこともあって,提供する側と提供される側,両方の問題があるので,これは何とかできないものかということでこの質問に至りました。 このドナーの負担ですね,これ大変大きいものがあるんです。手術による身体への負担,これはもう相当なもんなんですが,ただ最近は手術方法も相当改善されたそうで,かなり体への負担は少なくなっている。もう一つが,手術をするのに何日間か仕事を休まなくちゃいけないんで,その仕事を休むことに対する経済的負担,これを解消するために各自治体が補助制度をつくっております。私が調べたところでは,11月13日現在で115の自治体が制度を設けております。中でも埼玉県は,県庁所在地であり政令市のさいたま市を初め,県下全63市町があるそうですが,全てにそういう制度がある。つまり,手術のために休まれると,その分の保障を,大体額にして1日1万円とか2万円なんですけどね,それを本人もしくは会社のほうに出して手術を安心してやってもらうと,そういう制度なんですね。この制度,これは政令市ではほかにも京都市とか新潟市もあります。 岡山市はどうかといいますと,昨年の11月議会で骨髄移植を支援する制度を求める陳情が採択されました。これは覚えていらっしゃると思うんですが,その後の動きがないので,私もどうなんですかということを大変ぶしつけかもしれませんがお聞きいたしましたら,それに対しては何もしていないことはない,県の動向を見ているということをおっしゃっておられました。ただ,私に言わせると,県の動向見ているというのは,何もしていないのと同じじゃないかという気がいたしますので,この辺のところをちゃんと御説明いただきたいと思います。 岡山県内では,総社市が実施しているそうなんで,どういう内容なのかというのを市のほうは把握されているのか,そしてまた全国の状況も含めて市が前向きに対処しているという点があればお示しいただきたいと思います。 また,少なくとも各市や町が実施している要綱など取り寄せられているんでしょうか。 さらに,これは登録のことなんですが,市はこの骨髄移植を待つ患者のためにドナー登録の啓発をどのようにされているのか,またその登録者がそれによってどうなって,何人ぐらいになっているか。岡山市の人口でいうと何%ぐらいまで登録されているのか。 以前,私がお聞きしたところによれば,登録者が,当時のですよ,当時の倍になれば,その型の合致が飛躍的に進むというお話もあったんで,その点,だから市のほうでどれくらいの目標でどうやって進めているのかということをお示し願いたいと思います。 あえて言うこともないかもしれませんが,先ほどの横田さんのように,いつ誰がかかるかもわからない病気なんですね。突然それが出てきたりするようなこともある,まさにそのことがあったわけですが,そういう場合に,そのためにですよ,そのために社会ができることはやっておかなくちゃならないと私は思います。岡山市も,もうわかっているのにやらない,議会が議決しているのにやらないというのは,これはもう本当に怠慢としか言いようがないと思います。一日も早い制度の創設が望まれますが,この見通しをお示し願いたいと思います。 さて,次は,LGBTに関する支援策の取り組みについてでございます。 これは,以前浦上議員が初めて取り上げられまして,まさに炯眼といいますかね,実に敬服するものでありますし,考え方といいますか,全く私も同感です。岡山市も私はその推進を図るべきじゃないかと思っておりますので,改めてまた質問の項目に上げさせていただきました。柳井議員も前議会で取り上げられておりますし,また私の後には田尻議員も取り上げられるとお聞きしております。 先日,渋谷区のほうに参りまして,この4月から実施されている渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例について,その内容,また成立の経緯や今後についてお聞きいたしました。 条例の中で特に注目されるのは,やはりその目的ですね。性的マイノリティーを社会が受け入れることにより,人々の多様性を理解し,人権の保護を渋谷区にかかわる全ての人が性別などにとらわれず,一人の人間としてその個性と能力を十分に発揮し,社会的責任を分かち合い,ともにあらゆる分野に参画できる社会を実現する。日本国憲法の個人の尊重や法のもとの平等の理念に基づき,渋谷区は性別,人種,年齢や障害の有無などにより差別されることがなく,人が人として尊重され,誰もが自分の能力を生かして,生き生きと生活ができる社会の実現を目指すものであると,こういうふうに言われているんです。 その目的を実現する具体的な方策が,パートナーシップ証明書でありまして,その見本をお手元のほうにお配りさせていただいているかと思います。こんなものかと見ていただければいいかと思います。 これは11月5日から発行されて,その第1号が報道されております。それも出せばよかった。皆さんごらんになっているからおわかりになると思いますし,市のほうでも把握されていると思いますが。こういった今のような考え方,また方法は岡山市民も共通であり,同じようにそうした証明書の発行も考えるべきだと思います。 経過もぜひ知っておこうと思っていろいろお聞きしました。渋谷区議会での議論は,2012年に現在の区長,この証明書にあります長谷川さんという区長なんですね,その区長が区議会議員をしていた当時に本会議の質問で取り上げたのが最初です。それは,当時区内で清掃ボランティアのNPOにかかわっていたことから,そこへ参加していた方に性同一性障害を持った人がいらっしゃって,その労苦をいろいろ見聞きされ,それに関連して質問されたと。その切実ないろんな思いが議会の中でも共感を呼んだそうでございます。別の議員も質問で取り上げるなど,そうした差別のない社会をつくることは,国際都市となる要件にもなるという機運が盛り上がり,昨年7月の議会で条例制定を目指す検討会が全部で9回開かれ,3月議会で賛成多数で条例は採択されました。 その後,4月の選挙でその長谷川さんという区長さんは当選されたそうなんですが,それは余分なことです。 それで,議論の中身,これはぜひ注目したいと思います。反対する議員の主な論点,反対するほうですね。その方は,両性の合意が結婚の条件と憲法上なっているから,これを同性だとするのはおかしいじゃないかというのが1つ。それから,青少年に悪い影響が出るのじゃないか。もう一つは,家族制度の崩壊につながるのじゃないかと,こういう議論があったようです。しかし,当時の法務大臣が,自民党の方ですが,これは憲法違反ではないとおっしゃられましたんで,この点は取り上げられなくなりました。私も,青少年への悪影響という考え方は,これは一方的な見方だと思います。同じく家族制度の崩壊も極端な考え方にすぎないんじゃないかと思います。法的な問題を考えるときに,利益の比較考量ということをやるんですが,この性的マイノリティーの人の人権保護の具体的利益のほうが青少年への悪影響といった抽象的な利益よりも重要であり,家族制度の崩壊の危険性は観念的なものです。そういう意味で言えば,現実に人権の保護をすることは,より社会に益すると考えられます。 区が実行すべき施策として,男女平等と多様性を尊重する施策を総合的かつ計画的に実施することが義務づけられ,事業者に対して周知,啓発に努める。その具体例として,これは公衆トイレなんかですね,虹色トイレといった誰でも利用できるというトイレもつくると。これ男装の女性も女装の男性も入れるトイレなんですね。これ,本当にいろいろ問題がありますが。それなぜかというと,私の調べた記事の中で,これは経済産業省のお役人でしたかね,この方が人事とかそれからトイレを使わせてくれないとかということで,差別的処遇を受けているということで訴訟を起こされているのがありますね。そういう例もあります。いずれにしても,そういうことに配慮もするということです。 そして,区が推進する施策について相談を受ける,さらに申し立てがあった場合には,その解決に向けて調査を行い,適切な助言または指導により支援を行う。私は,ここからが我が市でも取り入れるべきだと思うんですが,そういう指導に従わず条例の目的に著しく反する行為を引き続き行っている場合には,是正を勧告できる。是正しない場合には,関係者の名前,その他の事項を公表できると,こういうふうにしたところですね。要綱で同じようにこの制度つくっているところあるんですが,やはり条例でなければここまで踏み込んだ内容にはならないと考えます。 パートナーシップ証明書というのは,先ほど申し上げましたが,法律上の婚姻とは異なりますが,条例で男女の婚姻関係と異ならない程度の実質を備える戸籍上の性別が同一である2者間の社会生活関係をパートナーシップと定義づけ,これを証明するものでございます。要件は,1が区内に居住し住民登録をしていること,20歳以上であること,これは18歳になるかもしれないと言っていましたけどね。今これ2つ目ですね,20歳以上。それから3つ目が,配偶者がいないこと及び相手方当事者以外の者とのパートナーシップ関係がないこと,4,近親者でないこと。そして,証明する際の確認事項で,任意後見契約に係る公正証書または合意契約に係る公正証書が存在することということになっております。 このパートナーシップ証明がどういう利益があるのかというか,どういう……,まあ利益ですね。というのは,例えば手術するとか入院する場合に,同意することができる。今では同意もできないんですね,家族じゃないということで。それから,生命保険の受取人になる。これは,何という生命保険だったか忘れましたが,一部の生命保険会社がこの取り扱いをするとはっきり言われたので,これはかなりその意味では将来の生活を守るという意味でも大事だと思います。 こうした取り組みは,ほかでも世田谷区とか宝塚市とかという自治体がやっております。宝塚市がごく最近だそうですね。宝塚市の市長さんの言葉がなかなかいいことを言っておられたんで,うちの市長も恐らく同じようなこと言うだろうと思うんですが。(笑声)生きづらさを抱えた人たちに寄り添うのが自治体であると。この一歩が各地に広がり,同性婚を認める議論が国会でも始まればというふうにお話しされたそうなんですが,そうやって自治体の中でこの動きをやっていくということが非常に私は大切だと思いますので,こうした制度の創設といいますか,条例の設置は考えられないかとお聞きいたします。 次に,ふれあい収集の拡大についてお聞きいたします。 これまでもふれあい収集の拡大につきましては何度か取り上げたところでございますし,さきの議会で松田隆之議員も取り上げられたところでございますが,なかなか前進の様子が見られない。見られないといっても,最初はもうごく一部の地域だった。それが,現在では全市が対象となっている。問題なのは,その対象者の範囲がまだ要介護3というところにとどまっているというところにあるんですね。私は,市の施策というのは本来縄張り行政にならないようにするということを常に考えておくべきだと思っております。福祉を基盤に岡山市の市政というのは基本的に動いていると思うんですが,環境行政だから環境行政の中だけで考えておけばよいというものじゃないと思います。今回は,この枠の拡大にいつも言われるのは,やっぱりネックがあると,それはコストと,それから行政の果たすべき役割だということなんですが,その点でお聞きしたいと思います。 まず,現在の要介護3から要介護2を対象にした場合,どれくらい対象人数がふえて受益者はどれくらいになると思われるのか。また,このための費用はどれくらいかかると試算されているのか。さらに,要介護1に広げればどうなるか。この制度の運用を考えたときに,介護度と結びつけて考えなければならない理由は私はないと思うんですね。 環境局は,以前ごみの有料化に当たって,市に手数料収入が上がりますので,上がる金額から諸経費を除いたものをどうやって市民の方に還元するか,市民の目に見える形で還元するという方針を出されました。まことに私はいい方針だと思いますね。環境保全策などに使っているということが言われておりますし,お配りしました私の資料の中にあると思います,もう一つのほうの資料ですね。 多くの市民のごみ行政に対する理解が非常にこれで進んでいるんじゃないかと思うんですが,この還元をふれあい収集に当てはめれば,市民の納得するところとなるんじゃないかと思うんですが,どうでしょうか。 さて,以前,私は環境局にこの介護度の話を聞いたことがあるんですね。そのときには,環境局はこれを保健福祉局に聞いたところ,要介護3というのが妥当だと言われたというふうに記憶しているんですね。ただ,それ違う,そうじゃないという,先ほどちょっと,以前に言われたこともあるので,ちょっとはっきりしませんけど,それはいいんです。それはいいんですけども,実際のところ保健福祉局はこのような要介護3をふれあい収集の基準にするということについて,どういうふうに考えられているのか,これをお聞きしたいと思います。 さて,ソーラーパネルに対する補助と課税についてです。 さきの議会で,岡山市のソーラー普及が進んで,自給率が全国や中国地区より高い,全世帯の14%に及んでいるということが私の質問によって明らかになりました。これは,国の固定価格買取制度と岡山市の補助制度に寄与するところが大きいと思います。 私,なぜこんなことを言っているかというと,補助制度というのは結局市がお金を使うわけですからね。市がお金を使って,それだけでいいのかというのがあって,そのお金を使った結果,どうなっているかというのを今回ちょっと聞こうと思っていますので,その辺です。 補助制度開始以来,どれくらいのお金が使われたのかお示しいただきたいし,また普及の目標として7万世帯ということを言われたんですね。すると,エネルギーの自給率が22.5%,22.6%か,になる計算であります。これは,エネルギーの地産地消に大きく近づくものと期待されております。 田中慎弥元議員によりますと,中国電力ではことし9月より島根県の隠岐の島で1万1,000キロワットの太陽光,風力発電などの再生可能エネルギーの導入拡大に向けて本格的な実証実験を始めたそうですね。そうした自然エネルギーの発電量の変動を調整するために,リチウムイオン電池とNSA電池という特性の異なる蓄電池を組み合わせて,必要に応じて電気をため,放電するシステムを構築されたそうでございます。全国的にも大変注目されているところで,再生可能エネルギーの拡大とともに電気,電力をためる画期的なこの技術革新に私は敬意を表したいと思っておりますが,こういう方向を電力会社がやっているというのが私は大事だと思うんですね。やっぱり再生可能エネルギーに力入れているというところがいいと思うんですが。 前回の議会で市長,局長もそうだったんですが,私のソーラーに対する質問に対して,市が設置する太陽光発電も全量買い取りからこの施設内消費も考えて,蓄電設備の設置も視野に入れると,こう言われているんです。これは,もちろん市民全体のことにもつながるんですね,先ほど言ったように22.6%も広がった場合に。それ以上広げるというのはなかなかこれ難しい。先ほど言ったように,ソーラー発電とか風力もそうなんですけど,ちょっと特にソーラーの場合は雨のときは電気がないし,夜は全く電気が出ませんからね。電気をつくりませんから。そういう意味では,市民が設置するソーラー発電の中でそういう推進をする中でも,エネルギー自己消費型の社会に向けて環境を整えていかなくちゃならないということは,これは言うまでもないと思います。エネルギーをつくり,ためて,使うための具体策には,どのようなものを考えられるか。蓄電池などの普及に対する補助制度など市の取り組みについて現在の状況をお示しください。 そして,その次ですね。パネル設置で固定資産税の対象となる償却資産がふえることになります。その額は幾らになったんでしょうか。ソーラーの設置の進んだ2012年以降だと思うんですが,その増加額をお示しいただきたいと思います。 また,この税の徴収漏れがなければいいんだけどなと思っているんですね。というのは,ほかでもないんですが,私もソーラーパネルを設置しているんですが,ソーラーパネル設置に対して税金がかかるということは,たまたまかもしれませんが,ほかの自治体,私田舎が新見なもんですから,新見の実家にもつけているんで,そっちのほうは申告してくださいというのが来たもんですから,それでわかったんですよね。私が怠慢で気がつかなかったんかもしれませんが,市のほうは気がつかなかったので,まさか岡山市はそんなことない,岡山市もそうだろうなと思って一応念のため聞きましたら,岡山市もそうですよと,払ってくださいよということで,申告いたしまして,もう先日払いました。 そういうことでありますので,そうした申告とか納税というのがやってみて,やっぱりこれはやっとかなくちゃいけないと思ったんですが,私でもそうだったんですから,ほかにもいらっしゃるんじゃないかなという,余分な心配かもしれませんが,思うわけです。そうした広報はどういう形でされているのか,課税の根拠だとか範囲とか税率とか資産の償却年数,これも違いますからね,こういうものも明らかにしていただきたいと思います。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。(拍手) ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  では,羽場議員の御質問にお答えいたします。 まず初めに,横田悦子元市議が亡くなられた件でございますけれども,私もことしになってある会で御一緒させていただいたこともあります。何回か御一緒させていただいたんですが,非常に朗らかで気配りのある方でありました。心より御冥福をお祈りしたいと思います。 その骨髄移植のドナーに対する支援でございます。 この支援制度創設の見通しということでございますが,平成27年10月末の時点で日本骨髄バンクの発表によりますと全国で約1,500人の方が骨髄の提供を待たれていると。羽場議員御指摘のように,この手術に当たってはまず白血球の型が適合することが前提となりますが,その適合する確率は非血縁者では数百から数万分の1の確率と言われていると聞いております。一人でも多くの患者の命を救うためには,一人でも多くのドナー登録が必要となっております。 現在,全国の骨髄ドナーの登録者数は40万人を超え,患者のうちの約95%に適合者が見つかるようになっておりますが,実際にはそのうちの約6割の方が移植を受けたということで,逆からいいますと4割の方が諸般の事情によって骨髄の提供に至っていないということであります。このあたりに何らかの課題があるのではないかということがございます。今御指摘の経済的な問題などもこの中に含まれているんだろうと思います。 骨髄ドナーの登録は,本人が善意に,自主的に登録するという任意性が求められているわけですから,これらを任意にどうやってきちっと提供していただくかということが重要になってくるわけであります。先ほど羽場議員,市役所怠慢というようなお話もされました。ここですぐに,いつからどうするとは言えませんけれども,この支援についてはもう早急にかつ前向きに検討していきたいと考えております。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  ドナーの関係で市長答弁以外のものに順次答弁いたします。 まず,他都市の支援状況等については,把握に努めているところですが,例えば総社市では平成26年度から骨髄の提供者に一定額を助成する制度を設置されています。 次に,ドナー登録の啓発等についてですが,岡山市では各区役所,保健センターなどでポスターの掲示やドナー登録のしおりにより啓発を行うとともに,ことし10月からは本庁舎で実施している献血時にドナー登録の呼びかけを行うようにしたところ,10月には9件,11月には11件の登録があったと伺っております。 市町村単位でのドナー登録数は,日本骨髄バンクのほうからは公表されておりませんが,資料によりますと平成27年10月末の岡山県の登録者数は6,874人となっておりまして,登録年齢の約0.8%に該当するということでございます。 それから,ドナー登録者数については,市が目標値を定めるようにはなっておりませんが,より多くの方の登録に向けた働きかけを行っていきたいと考えております。 以上でございます。 ◎奥野淳子市民協働局長  2番目のLGBTに対する支援策についての項の御質問にお答えします。 LGBTの方々が社会生活を送る上でさまざまな困難を抱えていらっしゃることは認識しており,現在人権を尊重するとともに,多様な性のあり方への理解を促進するため,講演会の開催や本市職員への研修など啓発に努めているところです。 LGBTの方々への支援につきましては,誰もが抵抗なく使用できるトイレなど,施設面も含め当事者の声を聞きながら検討することが大切であると考えており,他の自治体のパートナーシップ制度の利用状況や効果なども注視し,まずは社会全体の理解の促進を図るよう啓発に取り組んでまいります。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  3番目のふれあい収集の関係で,要介護3以上という基準についてのお尋ねでございます。 介護保険の要介護3につきましては,身体介護が相当程度必要で,日常生活を自力で営むことが甚だ困難,ごみ出しも困難というような状態の方ということでございます。 以上でございます。 ◎甲斐充環境局長  ふれあい収集の拡大についての2点のお尋ねにお答えします。 まず,対象要件を要介護1,2に広げた場合,それぞれの介護度の該当者数は,平成27年7月末現在でそれぞれ7,087人と7,098人です。 予想利用者の数というものの想定は困難ですので,仮に1,000世帯のふれあい収集を実施するとした場合,2,000万円程度の委託料が必要と考えます。 ふれあい収集の対象とするか否かを判断する場合には,多様な個別ケースごとに判断が変わることがないよう,具体的基準は必要と考えています。 ごみ有料化手数料収入は,環境分野での重要度,優先度を勘案し,各種施策に使わせていただいております。 以上です。 ◎佐々木正士郎財政局長  太陽光発電設備の固定資産税関係についてお答えいたします。 まず,太陽光発電設備の設置に伴う固定資産税の税収について申し上げます。 平成24年度につきましては,電力買い取りに伴う地方税法の特例の適用がないため,実は太陽光発電設備と他の資産とを区別して把握しておりません。ただ,平成25年度からは把握しておりまして,平成25年度は280万円余,平成26年度は3,800万円余,平成27年度は8,800万円余となっております。 次に,課税漏れはないのか,広報はどういう形でされているのかとの御質問ですが,現在市内で事業用太陽光発電設備を設置された方に申告案内を送付するなど太陽光発電を中心に調査を進めており,納税者の方が不公平にならないように努めているところでございます。また,広報活動につきましては,岡山市のホームページ,それから固定資産申告の手引などに太陽光発電設備の手引を掲載し周知を図っておりますが,業者の方,それからこれから設置を考えている方などから税務当局のほうにも問い合わせが続いていることから,納税者の方にも浸透してきているものと考えております。 最後に,この償却資産の課税根拠でございますが,これは地方税法第341条第1項第4号において,償却資産の対象という形で範囲が示されてございます。また,償却資産の税率は1.4%となっております。 なお,償却資産は毎年減価されるため,それに合わせて課税標準額も減価されることになります。課税標準額が150万円未満になった場合には,これはもう免税点未満となりまして課税されません。さらに,事業用資産が各区にまたがる場合には,それぞれの区ごとの課税標準額が150万円未満となった場合も,これも免税点未満となり,課税されないということでございます。 それから,太陽光発電設備の場合,基本的には10キロワット以上のものが課税対象という形になりますけれども,10キロワット未満であっても,アパート経営などの事業用に供する場合には事業用資産として課税対象となります。あと,この償却期間は17年でございます。 以上でございます。 ◎甲斐充環境局長  ソーラーパネルに対する普及についての部分をお答えいたします。 平成21年度から平成26年度末までの住宅用太陽光発電システム設置等補助金の交付金額ですが,累計で6億5,152万6,000円です。 次に,エネルギーをつくって,ためて,賢く使うというフレーズの具体策と蓄電池の普及に対する補助なんですが,今年度から開始しているスマートエネルギー導入促進補助事業により,住宅用太陽光発電システム,蓄電池,住宅用エネルギー管理システム,これを中心にスマートハウスの実現に必要な機器の普及促進に取り組んでいるところです。 以上です。     〔36番羽場頼三郎議員登壇〕 ◆36番(羽場頼三郎議員)  市長,先ほどの答弁を聞きましてほっといたしました。早急に前向きにということでございますので,期待したいと思います。本当に横田議員の思いが形になるなと改めて思いました。 さて,その中でもふれあい収集について,どうしてもちょっとお聞きしておきたいと思うんですが,先ほど保健福祉局長がおっしゃられたように,介護度の話は,介護についての話なんで,それがストレートにその基準にはならないと,そういう趣旨だと私はお聞きしたんですが,その意味からして,要介護3だからという切り方はもう見直しをしてもいいんじゃないかな。先ほどの答弁にありましたように,ふえて1,000人なんですよね。要介護1でも1,000人,全部やれば2,000人ちょっとぐらいしかふえない。それに対するコストがどれぐらいかかるかというのは,これはちょっとわかりにくいかもしれませんが。 それを先ほども申し上げましたように,市がごみを有料化した際に出てくる利益とまでは言いませんけど,その差額ですね,これを有効に使う。それを使えば市民も納得すると思うんです,やっぱり。ごみの有料化に対して協力して,その結果として年をとったときにごみの収集も市のほうが協力してくださるということであれば,非常に納得しやすい話だと思います。これについて先ほどちょっと,その点についてもうちょっと踏み込んだような発言,答弁がなかったと思いますので,これをもう一度お聞きしたいと思います。 ○宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎甲斐充環境局長  確かに,有料化するときに議会の皆様方にもお諮りし,環境分野に特化した使い方をいたしますとお約束していろいろやらせていただいております。その施策は何なのか,ごみ処理の話から環境保全の話からエネルギーの話から,環境というキーワードで議会の皆さんに御納得いただける施策を私たちいろいろ考えて,それにこれを充てさせてほしいということで予算案件として提出させていただいております。お金がという話ではなくて,何をするかということが出発点ではないかなと思っています。それに対して,決まっただけの財源をどう割りつけるかというのが執行部の責任であり,そこから議会へ案件として提出するということになるのかなと思います。 そうしますと,先ほど御答弁申し上げましたけども,何でもいいという話にはならないだろうと。やはり,いろんな方がいらっしゃると思います。御不自由な方,別にこのふれあい収集だけじゃなくても,何かするときに対象をどうするんだというのは,こちらのほうの策を考える側でやはり物差しを何かつくらないといけない。その物差しに,たまたま介護度というものを利用させていただいた。これは,特に,特にといいますか環境局サイドだけで決めた物事ではなくて,やはり福祉政策の一環をなすものだろうということで保健福祉局関係,それから地域包括支援センターですか,そちらのほうともお話しし,これぐらいでいいのではないかということで今やらせていただいているということになります。 以上です。     〔36番羽場頼三郎議員登壇〕 ◆36番(羽場頼三郎議員)  お言葉を返すようですけどね,これでいいのではないかじゃあだめだから私言っているんですよ。もうちょっと広げたらどうかという意味で言っているんですね。広げてほしいという市民の声がある。それから,実際には,例えば,例えばですよ,これは要支援なら,要支援以上の人にするとしたらたくさん申請が来ると思いますよ,それだけ市民の要望があるということなんだから。それを受けとめて,じゃあどういう基準でと考えるのは,それは市の仕事です。だから,そういう意味では,一度提案したことあるんですけど,そういうお聞きした中で,例えば判定委員会みたいなのをつくって判定する。本当に収集に困っている方に対しては,そういうサービスを市のほうが提供する,そういうふうにぜひ進めていただきたいと思うんですね。 先ほど言ったお金の件に関して申し上げれば,もうLEDのお金は終わっているんですから,これでまたかなりのお金が出るはずなんですね。そういうところに使う,これが私は市がやるべき本来の姿だと思いますので,その点もう一度お願いします。
    宮武博議長  当局の答弁を求めます。 ◎甲斐充環境局長  御質問にお答えします。 この議論は何回もやらせていただいております。ただ,もう決まったからという話はしていなくて,不断の見直しというのをいつもやっているので,その中で整理をということを申し上げていたかと思います。毎年,一応協議の場というものはつくっておりますし,また今後不断の業務の見直しということで保健福祉局を含め関係機関に交わっていただいて,あり方について根本から一遍やってみないといけないのかなとは思っております。 以上です。 ○宮武博議長  以上で羽場議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時34分散会...