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03月05日-10号

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  1. 岡山市議会 2015-03-05
    03月05日-10号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-30
    平成27年 2月定例会    平成27年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第10号       3月5日(木)午前10時開議第1 個人質問 甲第3号議案 平成27年度岡山市一般会計予算について 甲第4号議案 平成27年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について 甲第5号議案 平成27年度岡山市用品調達費特別会計予算について 甲第6号議案 平成27年度岡山市住宅新築資金等貸付事業費特別会計予算について 甲第7号議案 平成27年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について 甲第8号議案 平成27年度岡山市公共用地取得事業費特別会計予算について 甲第9号議案 平成27年度岡山市財産区費特別会計予算について 甲第10号議案 平成27年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について 甲第11号議案 平成27年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計予算について 甲第12号議案 平成27年度岡山市駅元町地区市街地再開発事業費特別会計予算について 甲第13号議案 平成27年度岡山市介護保険費特別会計予算について 甲第14号議案 平成27年度岡山市後期高齢者医療費特別会計予算について 甲第15号議案 平成27年度岡山市公債費特別会計予算について 甲第16号議案 平成27年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計予算について 甲第17号議案 平成27年度岡山市病院事業会計予算について 甲第18号議案 平成27年度岡山市水道事業会計予算について 甲第19号議案 平成27年度岡山市工業用水道事業会計予算について 甲第20号議案 平成27年度岡山市市場事業会計予算について 甲第21号議案 平成27年度岡山市下水道事業会計予算について 甲第22号議案 岡山市土地利用審査会条例の一部を改正する条例の制定について 甲第23号議案 岡山市の組織及びその任務に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第24号議案 岡山市地域活性化センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第25号議案 岡山市行政手続条例の一部を改正する条例の制定について 甲第26号議案 岡山市公共施設における暴力団排除に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第27号議案 岡山市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について 甲第28号議案 岡山市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第29号議案 岡山市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の制定について 甲第30号議案 岡山市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第31号議案 岡山市指定通所支援の事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第32号議案 岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第33号議案 岡山市指定居宅サービス等の事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第34号議案 岡山市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第35号議案 岡山市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第36号議案 岡山市介護老人保健施設の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第37号議案 岡山市指定介護予防サービス等の事業の人員,設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第38号議案 岡山市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員,設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第39号議案 岡山市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第40号議案 岡山市障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行条例の一部を改正する条例の制定について 甲第41号議案 岡山市障害者生活支援センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第42号議案 岡山市食品衛生法施行条例の一部を改正する条例の制定について 甲第43号議案 岡山市立認定こども園条例の制定について 甲第44号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業等の利用者負担額に関する条例の制定について 甲第45号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第46号議案 岡山市立保育所条例の一部を改正する条例の制定について 甲第47号議案 岡山市保育所における保育の実施及び使用料徴収に関する条例を廃止する条例の制定について 甲第48号議案 岡山市立幼稚園授業料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第49号議案 岡山市幼児教育センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第50号議案 岡山市建部町温泉会館条例を廃止する条例の制定について 甲第51号議案 岡山市鳥獣飼養登録票発行事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第52号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第53号議案 岡山市地域防災計画に定める大規模な工場その他の施設の用途及び規模を定める条例の制定について 甲第54号議案 岡山市消防団員の定員,給与,服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第55号議案 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について 甲第56号議案 岡山市教育委員会教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について 甲第57号議案 不動産の買入れについて 甲第58号議案 指定管理者の指定について 甲第59号議案 指定管理者の指定について 甲第60号議案 指定管理者の指定について 甲第61号議案 指定管理者の指定について 甲第62号議案 指定管理者の指定について 甲第63号議案 指定管理者の指定について 甲第64号議案 指定管理者の指定について 甲第65号議案 指定管理者の指定について 甲第66号議案 指定管理者の指定について 甲第67号議案 指定管理者の指定について 甲第68号議案 指定管理者の指定について 甲第69号議案 平成27年度包括外部監査契約の締結について 甲第70号議案 字の区域・名称の変更について 甲第71号議案 地方独立行政法人岡山市立総合医療センター中期計画の変更に係る認可について 甲第72号議案 工事請負契約の締結について 甲第73号議案 工事請負契約の締結について 甲第74号議案 工事請負契約の締結について 甲第75号議案 岡山市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について 甲第76号議案 岡山市職員の特殊勤務手当支給条例の一部を改正する条例の制定について第2 甲第77号議案 平成26年度岡山市一般会計補正予算(第6号)について 甲第78号議案 平成26年度岡山市国民健康保険費特別会計補正予算(第3号)について 甲第79号議案 平成26年度岡山市用品調達費特別会計補正予算(第1号)について 甲第80号議案 平成26年度岡山市住宅新築資金等貸付事業費特別会計補正予算(第2号)について 甲第81号議案 平成26年度岡山市公共用地取得事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第82号議案 平成26年度岡山市財産区費特別会計補正予算(第3号)について 甲第83号議案 平成26年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第84号議案 平成26年度岡山市駅元町地区市街地再開発事業費特別会計補正予算(第1号)について 甲第85号議案 平成26年度岡山市介護保険費特別会計補正予算(第3号)について 甲第86号議案 平成26年度岡山市後期高齢者医療費特別会計補正予算(第2号)について 甲第87号議案 平成26年度岡山市公債費特別会計補正予算(第1号)について 甲第88号議案 平成26年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計補正予算(第1号)について 甲第89号議案 平成26年度岡山市病院事業会計補正予算(第1号)について 甲第90号議案 平成26年度岡山市水道事業会計補正予算(第2号)について 甲第91号議案 平成26年度岡山市工業用水道事業会計補正予算(第2号)について 甲第92号議案 平成26年度岡山市市場事業会計補正予算(第1号)について 甲第93号議案 平成26年度岡山市下水道事業会計補正予算(第3号)について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第3号議案~甲第76号議案 日程第2 甲第77号議案~甲第93号議案      ──────〇──────〇出席議員(50人)            1番  花 房   稔            2番  川 本 浩一郎            3番  二 嶋 宣 人            4番  福 島 恭 子            5番  佐 藤 人 海            6番  井 本 文 博            7番  高 橋 雄 大            8番  東     毅            9番  田 中 のぞみ            11番  藤 原 哲 之            12番  東 原   透            13番  赤 木 一 雄            14番  北 川 あ え            15番  森 脇 浩 之            16番  難 波 満津留            17番  佐々木   龍            18番  千 間 勝 己            19番  吉 本 賢 二            20番  森 山 幸 治            21番  林   敏 宏            22番  福 吉 智 徳            23番  林     潤            24番  河 田 正 一            25番  藤 原 頼 武            26番  小 川 信 幸            27番  松 島 重 綱            28番  礒 谷 和 行            29番  升 永 市 郎            30番  小 林 寿 雄            31番  田 中 慎 弥            32番  森 田 卓 司            33番  長 井 孝 介            34番  鬼 木 のぞみ            35番  竹之内 則 夫            36番  中 原 淑 子            37番  竹 永 光 恵            39番  鷹 取 清 彦            40番  田 口 裕 士            41番  浦 上 雅 彦            42番  宮 武   博            43番  楠 木 忠 司            44番  三 宅 員 義            45番  和 氣   健            46番  三 木 亮 治            47番  羽 場 頼三郎            48番  下 市 このみ            49番  田 尻 祐 二            50番  磯 野 昌 郎            51番  松 田 安 義            52番  則 武 宣 弘      …………………………………〇欠席議員(1人-欠員1)            38番  有 井 靖 和      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  橋 本 豪 介       副  市  長  横 山 忠 弘       理     事  片 山 伸 二       危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長                奥 野 淳 子       政 策 局 長  田 中 利 直       政策局市長公室担当局長                河 野 広 幸       行政改革担当局長 福 山   潔       安全・安心ネットワーク担当局長                箕 浦 勝 宏       総 務 局 長  岸   堅 士       財 政 局 長  深 澤 正 志       市 民 局 長  田 淵   薫       保 健 福祉局長  那 須 正 己       岡山っ子育成局長 荒 木   誠       環 境 局 長  甲 斐   充       経 済 局 長  大 月 秀 樹       都 市 整備局長  山 崎 康 司       下 水 道 局 長  南 山 瑞 彦       水道事業管理者  酒 井 五津男       市場事業管理者職務代理者                小 川 雅 史       消 防 局 長  長 瀬 正 典      選挙管理委員会       事 務 局 長  三 宅 理 之      監 査 委 員       委     員  白 神 利 行      農 業 委 員 会       第二農業委員会会長職務代理者                浮 田 孝 允      教 育 委 員 会       委     員  奥 津   晋       委     員  塩 田 澄 子       教  育  長  山 脇   健      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  中 田 幸 成       統 括 審 議 監  中 村   稔       総 務 課 長  矢 木 広 幸       議 事 課 長  池 田 経 二       調 査 課 長  八 田 健 郎      午前10時0分開議 ○則武宣弘議長  皆さんおはようございます。 これより2月定例市議会第10日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は46名であります。      ───────────── ○則武宣弘議長  会議録署名議員に林敏宏議員,藤原頼武議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○則武宣弘議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第3号議案~甲第76号議案      ───────────── ○則武宣弘議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第3号議案平成27年度岡山市一般会計予算について以下74件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして田口議員。     〔40番田口裕士議員登壇,拍手〕 ◆40番(田口裕士議員)  おはようございます。 日差しは春のようだけど,まだまだ寒い日が続いております。皆さん十分体調には気をつけて頑張ってください。(笑声)私も頑張ります。 というようなことで,きょうは質問戦最終日ということですが,大変論戦が繰り広げられたわけであります。これからの岡山市を担う,そんな質問が多々あったと思います。大きな課題,そしてこれからやらなければならないこと,議会も十分いろいろと要望なり,また政策提言しながら当局と両輪になって,これからの岡山市,政令指定都市としてふさわしい岡山市でなければならない,そんな活発な議論がなされとんのかなあと思うわけであります。いよいよあと残すところは,私を含めて5人ということで,それから常任委員会ということでありますが,ぜひ当局におかれましては,今回のそれぞれの各自の質問につきまして真摯に取り組んで,岡山市が本当に市民にとってふさわしい,幸せを実感できる,そんな岡山市であることを願いつつ,きょうは2項目,福祉関係と教育関係で質問させていただきたいと思うわけであります。何とぞしばらくの間,御清聴をお願いし,質問に入らせていただきます。 それでは,通告順序に従いまして質問させていただきます。 第6期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の策定についてお伺いいたします。 高齢者の多くは,病院や施設に入所するのではなく住みなれた我が家で介護を受け続けたいと希望している人が多く,また御家族も家族を住みなれた自宅で介護したいとのお気持ちをお持ちだと思います。しかし,在宅介護というのは精神的にも肉体的にも,また経済的にも負担がかかるものであります。そのため,介護する側の家族が逆に疲れてしまうことがあると思います。自宅で介護されている御家族からは,今の介護がいつまで続くかわからないという不安感や,常に心身の疲労感が抜けないといったお話を伺うことがあり,私自身自宅で家族を介護した経験からも,こうした精神的,肉体的な負担を軽くしていくことを考えなければ,国が進めている在宅介護も現実的には難しいのではないかと考えているところであります。 もちろん,今はデイサービスやヘルパーさんの派遣など,さまざまな介護サービスがあり,介護保険制度がなかったころに比べると,在宅で介護されている御家族は大いに助かっているところであります。しかし一方で,特別養護老人ホームなどに入所した場合と違って,幾ら在宅サービスを利用しても,夜中などは排せつの世話や床ずれを防止するために体位を変えるなどを家族がしなければいけません。 こうしたことに対応するため,国は3年前に24時間対応の訪問介護看護サービスを新設しました。これは,ヘルパーや看護師が定期的に訪問介護や訪問看護を行う定期巡回サービスと要介護者や家族からの連絡にヘルパーや看護師が駆けつける随時対応サービスを組み合わせたものであります。このサービスが行き渡れば,利用者は日中でも夜間でも訪問介護と訪問看護のサービスを受けることができるようになります。また,定期的な訪問だけでなく,利用者が必要なときはいつでも電話一本でサービスを受けることができるようになり,御家族の負担を軽くすることができるものと思われます。しかしながら,岡山市では,このサービスを提供する事業者が少なく,サービスを受けられる地域が十分でない状況であります。 今回の第6期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画では,こうした現在の介護を取り巻く状況も踏まえて今後3年間の介護サービスの方針が決められたものと考えておりますが,そこでお尋ねいたします。 1番目に,現在,頑張っておられる御家族への支援のため,24時間対応の訪問介護看護サービスの充実がぜひ必要と考えますが,どのようにお考えでしょうか。 2番目に,今後整備する特別養護老人ホームなどの介護施設については,入所だけではなく,地域で在宅介護を支援する機能も必要と考えますが,御所見をお伺いいたします。 次に,2,税源移譲による政令指定都市の教職員の給与等及びその組織についてお伺いいたします。 平成25年11月に,政令指定都市所在の道府県及び政令指定都市は,国の適切な地方財政措置を前提として,県費負担教職員の給与負担などの包括的な権限を政令指定都市へ移譲すること及び個人住民所得割2%の税源移譲が行われることに合意したところであります。 この合意を踏まえ,関係法案の改正案がいわゆる第4次一括法案として国会で成立し,平成29年度から公立学校教職員の給与負担が県から本市に移譲されることとなっております。この移譲により安定的な財源がふえることは望ましいことではありますし,現状の任命権者と給与負担者が異なる県費負担教職員制度の,いわゆるねじれの解消となり,岡山市独自の教育を推進するためには大変望ましいことであるが,その反面,心配もないわけではありません。現在,教育委員会で準備事務が行われていると聞いておりますが,約3,600人という県費負担教職員の移譲であり,そのボリュームからして,平成29年4月1日に間に合わせるためには準備事務の体制,組織が今のままでいいのかと非常に心配しているところであります。 そこで現時点での進捗状況等についてお伺いいたします。 1番目として,税源移譲に向けた全体的なスケジュールをお示しください。また,それに対する進捗状況はどうなのか,お聞かせください。 2番目に,財政当局は,平成25年11月14日に税源移譲について合意していますが,市の負担についてはどう認識しておられるのか,御所見をお聞かせください。 御清聴ありがとうございました。 第1回目の質問を終わります。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  皆さんおはようございます。本日もよろしくお願い申し上げます。 それでは,田口議員の御質問にお答えいたします。 まず,質問の前に体調を気遣う御発言をいただきまして,ありがとうございました。我々当局も1人事故でちょっと肋骨を折ったというようなことがありますけども,あとは元気に乗り切らせていただいております。最も高齢の橋本副市長も元気満々でやっておられるところであります。議員の皆さんの多くは,4月12日に向けて大変な毎日を送られることになると思いますが,体調には本当に気をつけていただいて,頑張っていただければと思います。 私のほうは,最初の第6期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の策定についてということで一括してお話し申し上げたいと思います。 24時間対応の訪問介護看護サービスは,日中,夜間を通じて1日複数回定期訪問するとともに,利用者の心身の状況に応じ,24時間365日必要に応じて柔軟にサービスを提供しようとするものであります。このサービスは,在宅介護を進めていく上で欠かせないサービスであると認識しており,今後,普及促進を図っていく必要があると考えております。 一方,訪問介護と訪問看護の専門職の配置と夜間対応の人員を確保する必要があることから,民間事業者の参入が進みにくい状況になっていると,これは御承知のとおりだと思います。今後は,重度の要介護者や高齢者のみの世帯が増加していくものと予想されますから,第6期介護保険事業計画においては,この24時間対応の訪問介護看護サービス地域包括ケアシステムの中核的な役割を果たすサービスと位置づけ,提供事業者がいない地域への普及拡大を目指すこととしております。 次に,特別養護老人ホームなどの介護施設につきましては,これまではデイサービスなどの在宅サービスを併設した地域密着型の小規模特養の整備を進めてきたところでございます。第6期計画においては,これらに加え老人保健施設と広域型特養のベッド数もふやすこととしており,その際24時間対応の訪問介護看護サービスと一体で整備する方向で進めてまいりたいと考えております。 いずれにしましても,在宅で介護されている御家族の負担をできるだけ軽減しながら,住みなれた地域や家庭で安心して生活できるよう,在宅介護サービスの充実に努力していかなければならないと感じているところでございます。 私からは,以上であります。 ◎深澤正志財政局長  2つ目の税源移譲による政令指定都市の教職員の給与等及びその組織についての御質問のうち,税源移譲に合意しているが,市の負担についてはどう認識しているかとのお尋ねにお答えいたします。 議員御指摘の税源移譲は,県費負担教職員の給与負担等に係る財源として,指定都市所在道府県から指定都市に個人住民所得割の2%が移譲されることとなったものでありますが,あわせて指定都市,道府県の双方にとって財政運営への影響を最小限とする財政中立を基本として,国が地方財政措置を検討し,適切に講じることを前提に合意したものでございます。今後も国の動きを注視するとともに,指定都市市長会などを通じて国に適切な財政措置がなされるよう,引き続き要望してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山脇健教育長  同じ項で,この税源移譲に向けたスケジュール,また進捗状況についてのお尋ねにお答えさせていただきます。 これまで給与,勤務条件等につきまして,県と市で比較検討してきております。平成29年度の移譲が円滑に行われますよう,平成27年度からは,その比較検討した内容を踏まえまして関係部局等とも協議しながら,移譲後の給与,勤務条件などを整備していくことにしております。その上で,平成28年度には給与支給システムの試験稼働を行うことを考えております。 以上でございます。     〔40番田口裕士議員登壇〕 ◆40番(田口裕士議員)  御答弁ありがとうございました。 6期の高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の中で,市長に御答弁いただき,本当にそれが実現できるんであればすばらしいことだと思うわけであります。考え方は本当にまさしくそのとおりでありまして,何とかこれはしていかなければならない,これから高齢化社会に突入する流れの中で,入所だけではなく,やはり在宅でどうしてもしたいという人もおられますし,逆に入所したいけれどなかなか入所できない,じゃあ家族がそれぞれ頑張って在宅で介護していこう,それがやっぱり,どう言やあいいんですかね,私も若干ですけど,そうした介護をした経験上,本当にお世話になって自分がここまで大きくなってこれたのも,やはり親のおかげであります。そうした親の気持ちというものを大事にしながら,自分が建てた家に,自分はどうしてもここにおりたいんだというようなことであれば,家族としてはやっぱりそれに全面協力をして,何とかしていこうよというのは,これは当たり前の話,自然な話だと思うんです。 ただ,その中で,うちの場合は私もおって,私とおふくろとで介護しましたけど,仮に息子なんかが出ていっとったら,老老介護,いわゆる年寄りが年寄りを介護していく状況というのは,これからの社会,恐らく物すごくたくさんふえるであろうと思うんです。そうした流れの中で,完璧に24時間,そうした対応を岡山市がすることによって,もっともっと安心して暮らせる,そんな不安感の一つでも取り除けることによって,今まで社会に貢献し,そして岡山市のために働いてこられた,また大きくいえば,日本のために働いてこられた,支えてきた,そうした高齢者の方々をいかに岡山市がサポートするかというのは,絶対に必要なことであると思います。 今言われた特別養護老人ホーム,ベッド数もある程度ふやしながら,そうした機能も携えるということで,官民一体となってぜひ地域に漏れがないようにしていただきたいと思います。その辺,これから実務的な話に恐らくなるんだろうと思います。それをいかに,じゃあ来年度からそれぞれの中学校区に全部そろうんだということにはならないとは思うけど,この第6期計画の中では完璧にそうしたことも埋めていきますよというようなことがめどとして立っているのか,またそこまで決意を持って岡山市として取り組むのかといったことを御答弁いただきたいと思います。これは家族にとっても安心できる一つの施策としてあると思いますし,ぜひそこはよろしくお願いいたしたいと思います。再質問させていただきますんで,答弁をお願いします。 それから,今回の税源移譲に伴って,平成29年4月1日だからまだまだ大丈夫よねということには,僕はならんと思う。やはり準備を万端にすればいいと思うわけであります。そうした流れの中で,再質問として,まず岡山市全体として,まだそこまで決まってなければ決まっていないで結構なんですけど,いわゆる県費負担の教職員のというのは岡山市の,あれはどこですか,財政局が持っとんかなあ,給与課かな,総務局が持っているのか。給与課から岡山市が教職員に払うのか,それとも教育委員会として財務当局をきっちり組織編成して,そこが払うのか。その辺をこれから明確にしていかなければならないということが1点。 そしてもう一点は,余り悪口じゃあなく聞いてください。三位一体改革と言いながら,実を言うと,それぞれ税源移譲したばっかりに物すごく財政的に厳しくなったということが地方自治体の中でもありましたよね。副市長,嫌な顔しょうたんじゃけど,そういうことがありますよね。だから,そういう流れの中で,本当に2%の税源移譲でこの県費の教職員が賄えるのか。恐らくシミュレーションはもうされておると思うんですよね。賄えんかったときには,岡山市が市費の負担を独自で出してやるのか。いわゆる県の職員って,それぞれ入学してくるときの人数が大体何人かによって先生の数というのは変動しますよね,幾らかは。定数が定められたもんじゃなく,それぞれの,例えば学級が少なくなったらその分1人少ないし,ふえたところになれば1人ふえるしということで,先生の数は常に一定ではないというのはわかるんですけど,その分を市費の負担できっちりそれを賄うのか,そうじゃなく国に要望していって,足らずは必ず国のほうが税源というか,その予算を措置してくれるのか。 恐らく今の答弁であれば,必ずそれはしてくださるように思っとんですけど,その辺も含めてどういうふうに今後財政当局と教育委員会が連携していって物事をいくのか。平成29年といったら,まだまだ先と思いますけど,恐らくもうすぐ目の前だと思うんですね。平成29年4月ですから,ことしそれなりのことをして来年にはもう完璧にしていかなければ,給与等が払えないということじゃ困りますんで,その辺のことについてどういうふうな考えをお持ちなのか,財政当局と教育委員会と両方に再度質問させていただきたいと思いますので,よろしくお願いします。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  最初の質問についてお答え申し上げたいと思います。 田口議員の御指摘にもありましたように,やはりそれぞれ住みなれた家にいたいという気持ちをお持ちの高齢者の方は多いと思います。逆に家族も同じようなお気持ちで,自宅で介護したいというお気持ちを持っておられる方が多いと思います。そういう面で,これから在宅介護のほうにベクトルを移していこうということであります。具体的なスケジュール感については,後で保健福祉局長から答弁させますけれども,そういう思いを大事に,人間の尊厳というものを考えながら,やはり福祉の問題を考えていかなければならないと思っております。そういう面で,我々としてはそちらのほうにかじを切っていく,真剣に対応していくということで,今後やっていきたいと思っております。 ◎深澤正志財政局長  議員から県費負担の教職員の給与,財源について,財政当局としてどうかというお尋ねでございます。 御指摘のとおり,税源移譲でやはり埋め切れない部分が出ないように,それがしっかりと財政措置されるという前提で合意させていただいているというところでございますので,今後とも引き続き政令都市市長会等を通じまして,しっかり国に要望してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  市長の指示で答弁させていただきます。 現状を最初に申し上げておきます。市内で現在24時間対応をやっておるのは5事業所でございます。南区はほぼカバーされていますけど,北区の一部,西のほうしかカバーできてないという現状がございます。利用状況につきましても,現在は100人ぐらいの方が利用されていますけれども,なかなか利用も伸びてないと。今後,先ほど市長が答弁しましたように,特養の整備に際しまして24時間を何らかの形で,義務づけになるか評価項目になるかは別にしまして,それを実態のある形で,特養整備とセットになる形でやっていきたいと思います。29人以下の小規模特養では,なかなか難しゅうございますので,広域型の増床を今回30床掛ける3で計画しております。だから,増床する場合にはそういったこともやっていただける方向で,これは実態のあるやり方で進めてまいりたいと思います。 それからもう一つは,市内全域でということになりますと,なかなか厳しいところは確かにございます。全域になる保障というのは計画の中ではでき切れませんけれども,ケアマネジャーさんの使い方もあると思いますので,プランを立てるに当たって24時間うまく使っていただけるように,そういった周知にも努めてまいりたいと考えております。 スケジュールといたしましては,計画が始まりまして3カ年ございますので,初年度,次年度と整備を進めてまいりますから,整備の公募の中で,特養の増床だとか進めてまいるようになると思います。 それからもう一つ,国の介護報酬上は,配置基準がやや今回緩和されていますので,母体になる施設等の兼務なんかも認められています。若干そういうこともありますので,そういったことも事業者にいろんな機会を通じて周知して,促進してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山脇健教育長  この税源移譲に伴う給与等を支払う窓口といいますか,場所と,そしてまた不足ということにどう対応していくのかというお尋ねでございます。 まずは,この税源移譲に伴う,県費から市費に移ってくるということに伴って,総額では約300億円と言われております。これは,給与だけではなく,その他の退職等も含めてのものになります。それを補うのは,国庫負担3分の1でございます。そしてまた,税源移譲によるものです。それだけでは少し足らないんではないかと。だから,そのことにつきましては,先ほども財政局長が答弁されたように,不足にならないように国のほうにも当然話をして,きちっといただけるようにしていきたいと思っておるところでございます。 そしてまた,給与等を支払うところについてでございます。 これは県費から市費に移りますので,市の職員になります。したがいまして,これまでの市の職員と同等と,同様の形になるのではないかと考えております。 以上でございます。(「議長,組織はどうなるんかあというて。給与課に行くんか。立てったほうがええ,今言うたのか」と呼ぶ者あり) ○則武宣弘議長  今,一応市の職員と同様の対応になると。     〔40番田口裕士議員登壇〕 ◆40番(田口裕士議員)  済みません。 これ僕の考え方なんですけど,一応教育委員会で財務当局も全部賄っていくほうが,それを岡山市の組織,市の職員だから総務局の給与課でというのは,どうもぴんとこんのんじゃ。教育委員会というのは,あくまでも独自性を持っているという流れでいくんであれば,やっぱり教育委員会の組織の中で財務当局を持って,その中で責任を持って全てを賄うという組織が,僕は自然体なのかなと。ということは,それに対して今の教育委員会の人数というのは当然ボリュームが出てきますわなあ。それで果たして人が多いことがいいのかどうなのかということはあると思うんだけど,それは今後の議論であろうと思います。だから,そういうことを踏まえて,市と教育委員会ががっちりスクラムを組んでやっていただきたい。 1点心配するのが,いや実を言うと財源が足らんし,国にも要望したけれど,財源がなかったんだ,それによって職員の数が減っていくことが果たして学校の教育ということを考えたときにいいのか悪いのかということは,僕は,そういう議論してもらいたくないし,そうじゃないと。やっぱり教育というのは,これからの未来の岡山市あるいは日本を支える教育をしている現場でありますんで,ぜひその辺のことを念頭に持って,逆に市費を少し出してでもそれは賄うんだというような意気込みがあってしかるべきじゃないんかなあと。国のほうへは,ちゃんとここの合意した事務分掌の中にも書いていますが,必ず国も措置するということは書いてあるんだけど,三位一体改革のときじゃないけれど,それを責任持てるのかなあ。もう投げっ放しであとは知らない,あんた方でやってねという話になっちゃうと,ほんなら人を減らしてでもその中で,枠でおさまろうというような議論にならないように,ぜひお願いしたいと思いますんで,それぞれ財政局長と教育長からもう一度答弁をお願いしたい,その意気込みを答弁していただきたいと思います。 それから,福祉の関係は,これは要望ですけど,ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。 それでは,質問を終わります。 どうもありがとうございました。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。
    深澤正志財政局長  議員から再度税源移譲についてのお尋ねがございました。 税源移譲によって足りなくなる部分につきましては,基本的に交付で埋められるということになります。それが例えば平成29年度からこの事務移譲が行われた場合に,それがしっかりと交付措置されているということは確認してまいりますが,いずれにしても,今後とも引き続き財政措置については適切に講じられるということについて国のほうに強く要望してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山脇健教育長  先ほど議員もおっしゃられましたように,人事権,そしてまた学級の定数,教員定数の決定等は市教委に来るわけでございますので,やはり岡山市の教育というものを低下させてはならない,これは当然だろうと思いますので,それを踏まえてしっかりとした取り組みが可能になるようにしていきたいと思っております。 以上でございます。 ○則武宣弘議長  以上で田口議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして林敏宏議員。     〔21番林敏宏議員登壇,拍手〕 ◆21番(林敏宏議員)  皆さんおはようございます。公明党岡山市議団の林敏宏です。 質問でここに立つのが16回目ということですが,いまだにどうしても緊張しまして,ちょっと4年前に初めて立ったときのことを思い出したんですけども,そのときは片手にハンカチを持って,滝のように流れる汗を拭きながらやっていたような記憶を思い出します。汗はかかなくなったんですけども,いまだに緊張しますんで,ところどころかむところが出てくるかもしれませんが,しっかり元気よく質問していきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。 まず最初の大きな1番,用水路,側溝への転落防止について。 岡山市は歴史的背景から用水路,側溝が多く,学術的・歴史的資料として研究,保存活動が活発です。岡山市内の用水路の総延長は約4,000キロメートルと言われており,全国の用水路の長さが40万キロメートルと言われている中,実に1%が岡山市に存在しています。一方で,その危険性を訴えた対策を求める声も少なからず上がっており,実際に子どもが用水路で溺れ亡くなるという事故も発生しております。そこに住環境を営む者にとっては,岡山の特色である用水路,側溝に潜む危険に常にさらされていると言えるでしょう。 この用水路,側溝にかかわる事故について,岡山大学病院小児科,高度救命救急センターの野坂先生が,昨年末,研究論文を発表されました。その内容は,平成24年4月から平成25年8月までの17カ月間,用水路,側溝に転落し負傷した患者を後方視的に検討し,その危険性と対策の必要性について医療の面から情報を発することを目的としたものです。本日お配りしております参考資料①をごらんください。 分析の結果,17カ月間で13名の方が入院,13名の患者の方の中央値が60歳となっておりまして,10名が市街地,3名が郊外で負傷されております。13名のうち8名が自転車に乗っており,溺死が2名おられます。事故前にアルコールが入っていた方が3名,時期的には春から夏にかけての発生が多いとのことです。また,転落の結果,頭や頸椎への外傷が多く,重度の神経学的後遺症を負われ,退院後もリハビリを必要とされるケースが多いことがわかります。その医療費として,この一医療機関だけで合計約2,700万円かかっています。 子どもの転落事故では,監督者なし,幼児,白昼,市街地といった要因が分析から挙げられ,溺水,死亡といったケースが多いとされております。岡山市には,危険な環境,用水路,側溝が他地域よりも多く,広く存在していると言えます。ちなみに,この17カ月間に1万2,050名の外傷者が救急搬送され,117件が用水路や側溝関連のけがだったそうです。 結論として,用水路や側溝関連の外傷は重度の神経学的後遺症となることが多く,医療費による財政面への影響もあることから,用水路,側溝への転落の危険性を減少させる対策を講じることは大変重要であります。用水路,側溝は市民生活における身近な事故誘因環境であり,行政による事故予防介入を訴えるほか,危険認知のための啓蒙活動の継続が必要であると考えます。 これまで,報道でも転落事故について何度も特集されており,その番組では,平成25年には岡山県の自転車転落事故の死亡者数が大幅にふえ,死者数が12名で全国1位となり,そのうち用水路や側溝に転落して亡くなった方は11名,過去10年間で最多とされ,最近では昨年9月には東区で,ことしの1月には北区で用水路に転落して亡くなられた事故が報道されております。本日,参考資料②に,県内における岡山市内での自転車転落事故の発生状況を載せております。 そこでお伺いします。 (1)本年度,当局が把握されている用水路,側溝への転落事故について,件数とその後の対応についてお示しください。 (2)用水路,側溝について,これまでに実施されてきた危険箇所の点検,調査の内容と結果,その後の対策,対応をお示しください。 (3)本市には現在,平成24年に全国で相次いで発生した登下校中の事故を受け,継続的に通学路の安全点検を行う岡山市通学路安全推進会議が設置されています。教育委員会,小学校長会,PTA協議会,県警,国土交通省,都市整備局,経済局のメンバーで構成され,合同点検や対策が継続的にとられています。今年度から,全小学校区を5年間で計画的に合同点検が行われているそうですが,今年度はどのような状況だったのでしょうか,点検の結果とその後の対応をお示しください。 また,既に組織されているこの岡山市通学路安全推進会議を活用し,過去の転落事故のケースを取り上げるなど,まずは通学路上から積極的に検討を行い,市民生活に潜む危険箇所のブラッシュアップから攻めの姿勢の安全対策がとれるようにされてはいかがでしょうか,御所見をお聞かせください。 (4)今回の調査でもわかるように,多くは自転車乗車時の事故であり,さらに夜間,アルコール摂取時等の要因が挙げられています。転落事故防止や危険認知啓発など,これらの点を含め,しっかりハード及びソフトの対策に取り組んでいく必要があると考えますが,御所見をお聞かせください。 大きな2番,コール・リコールについて。 昨年10月より定期接種となりました成人用肺炎球菌ワクチンですが,現在岡山市では対象者への個人通知を行い,あわせて広報紙,ホームページで周知に努めていただいております。御承知のとおり,定期接種の対象者は65歳から5歳刻みの方々で,定期接種化により自己負担金3,610円で受けられるようになり,今年度の定期接種期間ももうすぐ終わりに近づいております。 そこで,今年度の状況についてお伺いします。 昨年10月から現在までの接種者の人数と接種率をお示しください。また,どのくらいの接種率を想定し,当初の見込みより多かったのか少なかったのか,御所見をお伺いします。 来年度の取り組みについてお伺いします。 来年度の定期接種対象者の接種期間は2015年4月1日から2016年3月31日までの1年間であります。肺炎球菌ワクチンの接種時期のピークは例年インフルエンザ接種時期と重なる10月から12月に集中しており,多くの自治体においても定期接種が開始される4月ごろに個別通知が実施されると思われます。しかしながら,ここで通知の送付期間と接種のピーク時期との間でずれが生じることが考えられます。定期接種制度において助成を受けられる機会は生涯1回のみであります。このため,はざま世代を対象にした独自の助成を実施している自治体もありますが,本市の場合このような助成制度がないため,万一定期接種対象者が接種機会を逃すと,一生助成金を利用した接種が受けられなくなってしまいます。もともと肺炎球菌ワクチンはインフルエンザワクチンと異なり認知度が低いため,制度の認知は行政からのお知らせの量と質に大きく左右されます。 まずは,新年度の定期接種対象者に対して年度の開始時期に今年度同様,個別通知で確実なお知らせを行い,そして年度途中に特にインフルエンザの予防接種で多くの高齢者が病院に行かれる秋口以降に未接種者に対し,はがきなど簡易な方法で再度お知らせを行うといったコール・リコールの形をとられてはいかがでしょうか,御所見をお聞かせください。 また,このコール・リコールをがん検診など,受診率の向上を図り,他の事業にも活用してはいかがでしょうか,あわせて御所見をお聞かせください。 大きな3番,AEDの設置場所について。 現在,岡山市が所有する施設については,多くの施設で最低1カ所のAEDが設置されています。これは市民にとって,いざというときには大変心強いものであります。岡山市では,AEDが設置してある施設について,民間からの情報提供もいただきながら地図情報に落とし込み,提供されております。しかしながら,その施設には設置してあることがわかっていても,施設のどこにあるのかを聞かれると答えられる方は少ないのではないでしょうか。基本的には施設の目立つ場所に設置してあると思われますが,ふだん利用する施設については,どこに設置しているのかを一度確認しておくことが,いざというときには重要となります。 同じように,その施設に設置しているのはわかっていても使用できないケースも考えられます。例えば学校施設についてであります。学校施設は施設開放の一環で,多くの団体が体育館やグラウンドを利用されております。しかし,いざというときに使いたいAEDが休日など時間外の施錠された校舎の中や2階,3階といった高いところに設置されていては,とても取りに行ける状況ではありません。 岡山市では,貸出用のAEDも用意されているそうですが,毎回貸し出しの手続をとるのも大変です。とはいえ,各団体が所有することも価格面で厳しいところです。 そこでお伺いします。 (1)現在,市内小・中学校におけるAEDの設置場所の状況をお示しください。また,その中で,休日や時間外でも使用できる状況になっている数は幾つありますか,お聞かせください。 (2)使えない状況になっている箇所については,ぜひとも見直しをしていただきたいと思いますがいかがでしょうか,御所見をお伺いします。 (3)市有施設の設置場所については,入り口などに設置場所を明記したステッカーを張るなどして,来館される方々に周知してはいかがでしょうか,御所見をお聞かせください。 最後に,大きな4番,岡山市の教科書採択について。 岡山市の小学校,中学校で使用される教科書の採択については,これまでの議会でもたびたび議論されてきましたが,今議会でも新風会さんの代表質問でも取り上げられました。昨年は,平成27年度から平成30年度までの小学校の教科書について,各段階を経て採択されたと伺っております。その結果を本日の参考資料③として提出させていただいておりますが,社会と保健については,前回と違う出版社が採択されております。しかしながら,他の教科については依然変更されておりません。これまでの教育長の答弁では,たとえ同じ出版社であっても,その内容は常に見直されて変更されており,子どもの使いやすさなどの観点で,その都度協議して採択しているとの趣旨の答弁でした。確かに,長年同じ出版社を採択しているという理由だけで変更するのはどうかと思うところもありますが,ではどのような議論,協議がなされて,どのような結果,採択に至ったのかは,知りたいところであります。 そこで,今回他の政令市はどのように教科書を採択しているのか,状況を調べてみました。それが参考資料④であります。 全国20の政令指定都市の中で,採択の状況がわかる会議録をホームページ上で公表していないのは岡山市だけであります。また,傍聴についても認められていないのは,お隣の広島市と岡山市だけであり,完全なブラックボックスと化しています。これではどのような議論,協議で採択されたのかが,うかがい知ることができません。また,会議録の存在さえも疑わざるを得ません。 今議会の教育長の答弁では,公表についてどのような公表の仕方が可能なのか研究してまいりたいとのことでした。他の政令市は,全てホームページ上でも公表され,傍聴も岡山市,広島市以外は認められており,研究の余地はないと思われます。透明性を図る上でも,会議録のホームページ上での公表と傍聴を行うべきであると考えます。御所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,林議員の御質問にお答えします。 私は,用水路,側溝への転落防止について,2番目の点検,調査の内容と結果,その後の対策,対応,そして最後の啓発,ハード及びソフト対策に取り組む必要があると考えるがということについてお答え申し上げたいと思います。 実は,私,平常,時々岡山市内で何らかの出来事があると,市長公室長から報告してもらいます。本当によくあるのが,この用水路の転落の話であります。このごろは,ちょっとグレーチングの盗難が多くなっておりますけれども。警察の方もたまに私のところに来られて,この話をされるところであります。 今,4,000キロメートルの延長という話がありました。本会議でもよく議論,今回もなりましたけども,橋そのもの,橋梁も2メーター以上の橋が9,630もこの岡山市内にあるというのは,用水路の延長がこれだけあるということによるものと言って過言ではないわけであります。したがいまして,これを悉皆的にどうこうするというのは,なかなか不可能に近い。多分それは林議員もよくわかっておられる。それから,あとは用水路の使い勝手みたいな話もありますから,単に転落防止だけの議論にもならないところがある。ただ,じゃあそれで手をこまねいていいかというと,そうではないわけで,今までも平成15年に危険箇所の抽出ということで427カ所を抽出して,その427カ所全てに転落防止柵を設置したと,これが延長約50キロメートルであります。平成24年度には193カ所の修繕と,これは延長距離はちょっと出てないんですけれども。そういうところがあり,いわゆる危なっかしいところから順次対応はしている。あとは,ソフト対策としては春,秋の交通安全運動とか,また自転車の安全利用に関する啓発活動などもやってきていると,それも御存じのとおりだろうと思います。 警察の方との話でも,これはそれぞれやっぱり地元に精通している方に見ていただいて,危ないと思われるようなところから順次直していくしかなくて,またそれぞれ子どもたちにも周知していく,そういうことしかないんだろうとは思うんですけれども,転落防止柵の設置,柵が困難な場合には注意喚起の反射材,看板を設置するというような安全対策をこれからも行っていくし,自転車交通ルールの遵守ということでの啓発も行っていく,こういうことをお互いやりながら,地元の方々にもぜひ御指導をお願いしたいと思っているところであります。みんなで少しでもなくなるように努力していきたいと思います。 よろしくお願い申し上げます。 ◎山脇健教育長  1の用水路,側溝への転落防止についての中で,通学路の合同点検についてのお尋ねにお答えさせていただきます。 5年サイクルで行います合同点検の1年目であります今年度は,市内17小学校区で点検を実施いたしました。学校や地域からの報告を受けた28カ所のうち11カ所については,既に路面標示の補修や転落防止柵の設置などの対策を実施しております。残りの箇所につきましても,安全対策を実施していく予定でございます。今後も,過去の事故事例などの情報を踏まえた対策を検討いたしまして,通学路のさらなる安全確保に努めてまいります。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項で,今年度把握している用水路等への転落事故の件数とその対応についてお答えいたします。 平成26年4月から先月末までに,用水管理者及び道路管理者が把握している用水路等への転落事故は4件あり,そのうち死亡事故は2件でございました。事故の原因については不明ですが,現場を確認した結果,再発防止を図る目的として2カ所において転落防止のための安全柵を設置し,残る2カ所についても,早期に転落防止柵を設置する予定としております。今後も,市によるパトロールはもとより,地元町内会や警察等からの通報または要望により用水路等への転落の危険性を把握した場合には,迅速かつ適切に対応し,安全確保に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎那須正己保健福祉局長  2番目の項,コール・リコールについてのお尋ねに順次お答えいたします。 成人用肺炎球菌ワクチンの接種者数と接種率及び当初見込みとの比較というお尋ねと,新年度開始時期に個別勧奨を行って,年度途中に未接種者に対し,はがきなどで再度勧奨してはどうかというお尋ねでございます。 今年度10月から定期接種となった成人用肺炎球菌ワクチンの接種につきましては,3万3,653人に個別の接種勧奨通知を行い,12月末現在でございますが,9,112人の方が接種を受けておられますので,接種率は27.1%ということになります。3月までの残りの期間や制度開始前に既に自費で接種を受けた方などを考慮いたしますと,おおむね当初に想定したとおりの50%前後にはなるものと考えております。 また,新年度になりますと新たに接種対象となる方に個別通知を行いますので,通知後の接種状況を観察するとともに,医療機関等の御協力もいただきながら接種率の向上に努めてまいります。なお,議員御提案の再度の勧奨については,こういった際の参考にさせていただきたいと考えております。 それから次に,同じ項で,がん検診など他の事業へも再勧奨の形の活用をというお尋ねでございます。 がん検診での再勧奨の状況につきまして,例えば大腸がん検診におきましては,41歳から61歳までの5歳刻みの節目年齢の方に対して,5月に無料クーポン券を個別にお送りした後,秋口にはそのクーポン券を使っていない方に対して再度受診勧奨のはがきを送付しております。あわせて,検診期間半ばの10月を中心に,愛育委員による声かけや地区回覧,広報紙への掲載などを行っております。今後も継続して再勧奨も行いながら受診率の向上に努めてまいりたいと考えております。 それから次の項,AEDの設置場所について,市有施設の入り口にAEDの設置場所を明記したステッカーを張ってはどうかというお尋ねでございます。 現在,AEDは市内小・中学校設置分を含め246の市有施設に設置されています。今後,AEDの設置場所の表示に向けて施設を所管している関係部署と調整の上,検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山脇健教育長  まず,3のAEDの設置場所について,学校での設置場所の状況,休日等の対応ということについてのお尋ねにお答えさせていただきます。 学校のAED設置場所は,職員室が99校,保健室が18校,体育館が6校,玄関が5校,その他が4校となっております。AEDを使用するような事故が発生した際,休日や時間外など教職員が不在のときの緊急時の対応といたしましては,命にかかわることでありますので,何ができるのかということは早急に検討したいと考えております。 次に,岡山市の教科書採択について,会議録の公表,また傍聴についての所見をというお尋ねでございます。 これにつきましては,私たちとしては,会議録を公表するとともに,静かで落ちついて判断できる環境の中で採択を行うことができますようにルールを定め,傍聴できるようにしていきたいと考えております。 以上でございます。     〔21番林敏宏議員登壇〕 ◆21番(林敏宏議員)  御答弁ありがとうございました。 最初の用水路,側溝への転落についてですけども,本当にこの4年間,たくさんそういった御相談を聞くこともありましたし,報道で目にすることもありました。市長にもそういった報告が入っているということなんで,ぜひですね。今回の岡山大学の野坂先生は,要するに自転車で落ちる,また側溝にそういった感じで落ちると,最悪亡くなってしまう,命を落としてしまうということと,そこまで至らなくても重症化してしまうということが危ないんだということなんですよね。中には,半身不随になってしまった方もいらっしゃるということで,そこに落ちることで人生がもう本当に変わってしまうというふうなことを,市内にそういった危険性がまだまだ潜んでいるんだなあということを,ぜひ皆さんにも認識していただきながら,事前にそういった危険なところを察知していただいて,手を打っていただくということが大事じゃないかなと。 今回は,野坂先生は医療費でこんだけかかっていますよと,これはもう本当に一医療機関,そこの救命救急センターに運ばれてきて処置しただけでこんだけかかっていますと,実際は転院されたらもっとリハビリのこととかでかかっていますよということで,医療費のことにかけていうのも何なんですけども,そういった意味では岡山市の財政に何らかの影響はしているということをおっしゃっておられました。ですので,けがをしない,命を落とさないということを講じることは,そういうふうな財政のところにも影響が出てきますよという論文の内容でありますんで,ぜひ啓発も含めて,またハードの設備のほうも前向きに,積極的に取り組んでいただきたいと思っております。 実は,うちの磯野団長も一昨年でしたかね,自転車に乗っていて,落ちて頭を縫われたというふうなこともありました。そういった意味では本当に身近に潜んでいる,特に今回の論文を見ても,その資料①を見ていただければ,市街地がやっぱり多いんですよね。それだけ市街地にそういった危険性がまだまだ潜んでいるということと,あと一つ気をつけていただきたいのが,夜間にやはりたくさん起こっているということであります。ちょっと質問なんですけども,先ほど通学路の安全点検の話もありました。また,都市整備局長のほうからも対応していますということなんですけど,そういった夜間に起きる事故に対しての対策も今後しっかりとっていただきたいと思うんですが,その点についてちゃんとそういう観点を入れていただけるかどうか,ちょっと御答弁いただきたいと思います。 あと,コール・リコールについてですけども,国が算出している報告書によりますと,毎年65歳の方全員へのワクチン接種を行って,ワクチン接種の効果が5年間持続するとした場合,1年当たり5,115億円の保健医療費が削減されると推測されておりまして,この肺炎球菌ワクチンの接種促進というのは,医療経済的にも大変効果が高いと評価しております。そういった意味では,未接種者の方に年にもう一回,はがきでもいいんですよ,はがきを発送していただくということが,やはりその効果をさらに高めていくことになっていくんじゃないんかなと思うんですよね。ですんで,ぜひちょっとそういった効果,また一番重要なことは,接種機会が奪われてしまうということが一番重要なことになってまいりますんで,ぜひともそれを防ぐ策として考えていただきたいなと思いますんで,御所見をお伺いします。 あと,AEDの設置場所については,そういう状況が起こり得るということですんで,僕もふと思って,本庁舎にはどこにあるかなとか,分庁舎のどこにあったかなとかというふうなことを考えたんですけども,実際にそこの施設にあっても,どこにあるのかというのがよくわかんない状況では,本当に急いだときにはふっと出てこないと思うんですよね。ふだん入り口なんかは絶対に通るんで,そこでぱっと目にして,ああここはここにあるというのがあればいいんじゃないかなと思ったんで質問させていただいたのと,学校ではたくさんの方,校外の方も使われているということもあるんで,ぜひそういった時間外での対応のことについてもしっかり相談に乗っていただけるようにしてもらいたいと思います。これは要望でいいです。 あと,教科書の採択については,教育長,本当にありがとうございました。私,ちょっと仰々しく持ってきたんですけども,これはほかの政令市の会議録なんですよね。全部目を通して読みました。読んだかいがあったなと思います。本当に各政令市でもいろんな議論をされて子どものことを考えて採択しているんだなというふうなことがありましたんで,ぜひぜひしっかり研究していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 以上で終了いたします。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎大月秀樹経済局長  夜間の用水路への転落防止についてでございます。 用水路を所管していますのが経済局ということもございます。そういった中で,転落防止については大きな課題という捉え方はさせていただいています。ただ,御承知のとおり用水路というのは農業用の用水ということで,田んぼであるとか畑に水を引くための貴重な道具というんでしょうかね,そういったツールになっていまして,そういった中で,もう御承知のとおり泥がたまったりとか,藻が生えたりとか,そういった部分については町内会の方とか,皆さん方の御協力をいただいて,地域としてその用水路を保全しているということもございます。そういったことから,柵を全てにつけるというのは非常に難しいのでございますが,町内会の方とか,水利土木員の方あるいは警察等々,教育委員会も含めてですけども,そういったところから御意見をいただきながら設置できるところは設置する,設置できないところについては注意喚起の看板であるとか,そういった形で対応しているところでございます。引き続き,御意見を踏まえまして,町内会あるいは水利土木員の方,それから役所の中の関係部署としっかりと連携していきたいと思います。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  夜間における用水沿いの道路での安全対策についてでございます。 その場所とか状況によって異なりますが,一般的には用水路に転落しないように道路の端に転落防止柵を設置,あるいは反射材のようなキングライトなどを設置して,道路と水路の境を認識しやすくするような対策を実施しております。 以上でございます。 ◎那須正己保健福祉局長  コール・リコールの再度のお尋ねをいただきました。 議員御紹介の医療費の節約効果といいますか,ちょっと私は承知していないんですけれども,やはり対象者に再度の通知を行うということは,確かに接種率の向上には有効であると考えております。また,先ほどのお尋ねの中で,接種機会を奪われるというか,失うといいますかね,個の防衛ですので。そういったことだと思いますけれども,今後どのように率が推移していくのか,減ったりとか全然ふえないようなことがあることも考えられますので,医療機関等とももう一度協議しないといけないと思っています。そういったものを踏まえた上で,議員御紹介のはがきの送付も含めまして何が効果的なのか,確かに効果はあると思いますが,やるかやらないか,そういったことも含めましてちょっと考えていきたいと思っております。 以上でございます。 ○則武宣弘議長  以上で林敏宏議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして福吉議員。     〔22番福吉智徳議員登壇,拍手〕 ◆22番(福吉智徳議員)  皆さんおはようございます。公明党岡山市議団,福吉智徳です。 それでは,通告に従い質問いたします。 大きな1番,戦後70年の平和祈念事業について。 今議会,これまで数多くの議員が戦後70年を迎える本年について,岡山市が取り組む事業と考え方について質問があり,市長からも風化させてはならない,70年の意義をとどめて取り組んでいきたいと恒久平和に対する力強い姿勢が示されました。 今回の事業内容は,平和講座,平和の絵コンテストの開催,戦争・戦災体験証言集の刊行などがあります。また,子どもたちには,平和学習や戦没者追悼式への参加など体験する機会があります。しかしながら,関係団体や子どもたちには縁する機会があっても,広く一般市民の方々に対しては平和の意義を考えてもらう機会としては薄く感じられます。 今回,私の質問項目の表題に,ごんべんにおのれと書いた「記念」,いわゆるメモリアル的な言葉を使用せず,祈るほうの「祈念」,いわゆる祈り,願いの言葉を使用しています。市民の皆様が平和について考え,願う心を大切に継承してもらいたいとの思いからこの字を当てた題目としております。そういった意味からも,広く一般市民にも平和について考える機会が多くあればと考えます。 そこで質問します。 (1)例えば,おかやま国際音楽祭や現代アートの展示等に対する取り組みの中で,一部,平和をテーマにコンサートの開催や展示での意義づけをしたコーナーの開催があるなどすれば,広く一般市民にも平和について考える機会がふえるものと考えます。新たに費用をかけることなく取り組めることと思いますが,御所見を伺います。 (2)私たち公明党の代表質問でも触れましたが,平和の日を記念した植樹など,毎年毎年継続的に取り組むことも考えられませんか。 次に,私は被爆者2世児です。父が長崎で被爆しました。先日,福山市の被爆者団体が高齢化を理由に,団体の継続は不可能とのことで解散したとの報道にショックを受けました。岡山市も被爆者団体があり,毎夏には総会が開催され,多くの議員も参加しております。しかしながら,同団体も高齢化は避けては通れない状況です。 そこで質問します。 (3)核兵器廃絶と原水爆の脅威を世界に認知させ,さらなる恒久平和のためにも同団体の存在は欠かせません。福山市で見られたように,全国の被爆者団体が次々と解散している状況の中で岡山市として何ができるのか。被爆者の高齢化が進む中,貴重な被爆者の体験を岡山市でも若い世代に伝えていく必要があるのではないでしょうか。何か具体的な施策は考えておられますか,考えをお示しください。 続きまして,大きな2番,多面的機能支払制度について。 市長の所信で,農業都市の一面を持つ岡山として農業振興と地域活性化を図ると決意されていましたが,岡山市の農業ポテンシャルは非常に高いと思っています。平成25年の農水省耕地面積統計等によれば,岡山市の田耕地面積は約1.2万ヘクタールで,全国市町村で15位,政令市で2位,総農家数は約1.3万戸で,全国市町村で4位,政令市で2位のランキングに加えて,農作物の育成に欠かせない晴天が多いが,ほかの地域に比べて渇水等の水の心配がなく,台風や大雪の被害が少ないなど,岡山の農業の潜在能力は非常に高いと言えます。 しかしながら,市内農家の現状を見ますと,農業を主に仕事として行う基幹的農業従事者の平均年齢は,岡山市が69.7歳に対して全国平均が66.1歳,また65歳以上の割合は,岡山市が74.1%に対して全国平均が61.1%のように,岡山市の農家の高齢化がすごい勢いで進んでいることがうかがえます。そのような中で,地元農家の方々にお話をお聞きしますと,高齢化はもとより,米価の下落,鳥獣被害の拡大,耕作放棄地の増大,集落機能の低下などにより,今は何とか農業をできるが,子の世代まで農業を続けていくことは難しいとの話をよく聞きます。とても,岡山農業の潜在能力を活用しているとは考えられません。 そのような中で,多面的機能支払制度に注目しています。本制度は,農業の持つ多面的機能を継続的に発揮するための地域活動に対する支援策で,国が法制化し来年度から施行されるものです。11月議会の経済局長の答弁の中にも,期待する本制度の効果として,第1段階として農地,水路等が適切に保全され,第2段階として植栽活動等により農村環境が向上される,これらの活動により集落機能が強化されれば,農業振興を含む地域活性化にもつながる可能性があるとの答弁がありました。 また,この効果に対する市の負担は,国,県の補助に加え交付措置等も考えれば実質4%と聞いており,市の負担が少なく,かなりの金額が地域に投下されることになります。また,本制度の中には,将来の構造変化に対してどのように対応していくかを地域で検討するメニューも組み込まれており,今後のまちづくりの構想の実現ツールになるものと考えています。そのため,国も本制度の導入には力を入れていると聞いております。 そのような中で,市は本制度の説明会を精力的に地域で実施しており,地元からさまざまな声を聞いていると伺っております。これまでの地域ルールを壊すのではないか,農振区域内の農用地だけが交付金の算定対象では地域の農地は守れない,地域における事務負担が大きいとの声が上がっていると伺っており,どの声も地元の現状から見ると納得するものばかりです。しかしながら,農地の保全,農の振興にとどまらず,地方創生による市全体の均衡ある発展,ESD活動の継続による市民協働の推進,コンパクトシティーを目指す中での農地の保全等の課題を解決する一つのツールとして,本制度は活用を推進していかなければならないと考えています。 そこで質問します。 (1)市は精力的に説明会を開催されていますが,まだまだ本制度のメリットやデメリットへの対応が地元に周知されていないと感じております。本制度の周知は十分であったか,また今後どのように進めていくつもりか,考えをお示しください。 (2)市の説明会の開催の結果,現時点の平成27年度の新規地区の要望状況等について教えてください。 (3)また,採択スケジュールをお示しください。 (4)制度導入を図る上での課題となる事務支援と農振農用地区域外の農用地への対応について,どのような対応策があるか,お示しください。 以上で第1回目の質問を終わります。 よろしく御答弁お願いいたします。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,福吉議員の御質問にお答えします。 私は,戦後70年の平和祈念事業について,最初の音楽祭や現代アートの展示等に対して平和をテーマにしてやったらどうか等の質問にお答えしたいと思います。 けさもNHKで「マッサン」をやっていましたけれども,ある方が出征するその中,前日の様子が映っておりました。昨日の戦艦武蔵のこともそうでありますが,やっぱり戦後70年という節目の中で,我々としてはより平和を希求するということを訴えていかなければならないと思っております。 現代アートの展示にというお話がありましたが,福吉議員,昨年の「Imagineering」には行かれたでしょうか。柳川ロータリーに幾つかの展示がなされていたと思いますが,そこで二,三歳の子がずうっと繰り返し「アイ ディサイディド ノット ツー セーブ ザ ワールド」ということを繰り返し言っていたというのを覚えておられるでしょうか。「私は,世界を救わないことを決めた」ということをずうっと言っているわけであります。あれはどういう意味かというと,我々の行動というのはひょっとしたら深い理解もなく行われていく,そういう可能性があるんだと,そういう恐怖があるんだということを世界に訴えている,そういうものだということで,あれも平和を希求している,そういう展示だと私は理解しております。 御指摘の音楽祭もそうであります。音楽祭自身,やれるということ自体も平和ということを我々は再認識するようなものだと思います。御指摘の音楽祭,そして現代アートももちろんのことながら,さまざまなイベントがことしもあると思います。それらを見ながら,戦後70年という大きな節目の中で,平和の大切さをどう感じていただけるのか,どのようにすれば感じていただけるのかということを検討していきたいと思っているところであります。 以上でございます。 ◎那須正己保健福祉局長  続きまして,平和の日を記念した植樹などの取り組みについてお答えいたします。 平和を記念した取り組みにつきましては,岡山市では下石井公園の戦災の碑や石山公園の平和の像などのように記念碑の建立をメモリアル事業として行ってまいったところでございます。御提案,御指摘の記念植樹のようなことにつきましては,今後の平和祈念事業の取り組みの一つとして参考にさせていただければと考えております。 それから次に,被爆者団体が次々に解散している状況の中,岡山市として何ができるのか,貴重な被爆者の体験を若い世代に伝えていく必要があるのではないかというお尋ねでございます。 被爆者団体の皆様におかれましては,会員相互の相談支援やそれから健康管理手当などの医療,福祉への申請支援,それからまた健康診断実施時の受け付け業務などさまざまな事業を行っておられます。岡山市としても,福祉の向上のために一定の助成はさせていただいているところでございます。また,約260名の方に御協力いただいた戦争の体験談については,昨日も市長が答弁しましたけれども,証言集の中にも被爆された方の証言を加えて,児童・生徒にも伝えていけるようにしてまいりたいと考えております。 なお,市内の被爆者団体の今後の活動につきましては,団体のほうともお話をしながらいろいろと伺ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎大月秀樹経済局長  2,多面的機能支払制度について順次お答え申し上げます。 まず,本制度の周知は十分であったか,今後の進め方について,平成27年度の新規地区の要望状況,それから採択スケジュールについて一括して御答弁申し上げます。 本制度の周知につきましては,市民のひろば,市ホームページにて制度開始をお知らせするとともに,農家で組織されている土地改良区や町内会等に対しまして,これまで28回の説明会を開催し,丁寧な説明をしてきたところでございます。 本制度の採択までのスケジュールは,平成27年度から新たに本制度を導入する地域につきましては,2月末までに市へ事前登録書による意思表示を行っていただき,4月末までに活動計画書に組織規約等の関係書類を添付して市へ提出する流れとなります。それを受けまして,市は提出書類の審査を行った上で,県に対して計画申請等の必要な手続を行い,6月末を目途に地区採択となる予定であります。なお,平成27年度からの制度導入に向けて36の地区が事前登録しており,現在,組織規約や活動計画書等の必要な書類の作成を行い,活動組織の設立や活動内容等の合意を図る総会等の開催に向けまして準備を進めているところであります。 今後も,平成28年度以降の導入に向けて御要望をいただく中で説明会を開催し,近傍の実施地区の活動事例や手法等を紹介するなど,制度活用後のイメージが可能となるような丁寧な説明を行うとともに,地域の準備作業等への必要な市のサポートを行うなど切れ目のない対応をしてまいりたいと考えております。 続きまして,制度導入を図る上での課題となる事務支援,農振農用地区域外の農用地への対応についてでございます。 制度導入に係る2つの課題のうち,事務支援につきましては,先日の森田議員に御答弁申し上げたとおりでございます。 農振区域外の農用地の対応につきましては,地域の将来を見通した土地利用を検討の上,農業的利用を優先する地域として関係地権者の方の合意を図り,農振区域内へ編入することができれば,交付金の算定対象農用地にすることが可能となります。 以上でございます。     〔22番福吉智徳議員登壇〕 ◆22番(福吉智徳議員)  ありがとうございました。 最初の平和祈念事業で,市長のほうから御答弁もありました。ありがとうございました。 音楽祭,コンサートも含めて,それから現代アートのほうにというのは,一つの例えばの話なんですけれども,当然戦後70年ということもありますので,隣の広島市さんなんかがこの70年という節目にどうやって取り組まれているのかなということで,ちょっと資料を取り寄せてもらいまして,参考に読ませていただきました。 この中でみると,1つは広島もマラソンをやるんですよね。そのマラソンの中で,参加者の方がいわゆる平和のメッセージを書いたものを,バッジをつけて走るというような事業も考えられていたり,それからあと平和のいろんな,今回も証言集をとっていきますけれども,その証言集を配布していく配布先が,学校の子どもたちの平和学習で使ってもらうようにしようという取り組みをやっていたりだとか,ありとあらゆるいろんな考えられること,スポーツだったり,また集めた証言集をどう活用していくかというところまで考えたいろんな取り組みをされているということであります。 せっかく,70年の節目ということで講座をやったり,それから平和の絵コンテストもやったり,いろんなことをされる岡山市ですから,いろんなことで角度を,ことしはちょっと平和のことを考えていくということで考えていけばいいんではないかなと思っております。 市長のほうから,「Imagineering」の話もありましたけれども,参加された方々を分析された内容,御報告もありました。30代,40代,50代の,また特に男性の方も多かったということも聞いております。意外とこういったいろんな記念行事なんかに余り参加されることが少ない世代,年代層の方がこういったアートを見に行くというケースがあって,そういうところでそういう方々に,「あっ平和」という部分を感じてもらえる機会をふやしていけばいいんではないかなと思っていますので,これは再質問の項目ではありませんけども,しっかりと取り組んでいただきたいし,いろんなことで考えていただきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 それからあと,植樹の話,これから検討されるということですので,ぜひ検討していただきたいと思います。大々的に大きくやるということではなくて,本当は市有施設もしくは公園等も活用していただきながら,持続してやっていくということがやっぱり大事ではないのかなと思っています。先ほど紹介したこの広島の分も,いろんな植樹を緑ということをテーマにして取り組みをされようとしていますので,ぜひとも検討していただきたいと思っております。 それから,次の多面的機能支払制度についてなんですが,これは僕,この制度を見たときに,実はこの中に鳥獣対策,イノシシ対策のことも含まれておりまして,これは大きいなと思いました。これを活用しない手はないだろうという,最初はその取っかかりから読んでいったんですけれども,見ていけば見ていくほど,これは結構地域の,いわゆるコミュニティーというか,これを形成していく上で,その農地を守っていくという大前提はあるんですけれども,そういう地域のコミュニティーを形成していく上でも使える制度だなということで,すごい視野が広がっていく制度というふうに思うようになりました。 その中で,先ほど経済局長から答弁がありました。平成27年度にこの制度を使っていこうと思えば,もう日にちは過ぎましたけれども,ことしの2月末までにある程度この意思表示をして,4月末には計画を出して,6月にそれがオーケーになればこの制度を使って事業,活動ができるよという。2月末ということは,もう話が済んでいるようなことでして,じゃあどうやってこの制度を周知していったんだろうという疑問があったんですけれども,いろいろお話をお聞きすると,一生懸命各それぞれの地域に出向かれていって説明会を何度も何度も開催しながらやっているということも聞いて安心はしました。けれども,やっぱりそこに出てくるのが,森田議員も言いましたけれども,事務作業なんですね。国からの補助金を管理していくというか,扱っていくということになれば,事務作業がどうしても現場で負担になって,話はわかるんだけれども,こんな面倒くせえんだったらもうやめようかということで,何かそこでもったいないような感じを受けるんです。そこが一つのウイークポイントになっているのかなと思っています。 あのときに1つ出た答えが,NPOさんとの連携をしっかりととりながらやっていくという話もありました。NPOさんを活用して,例えばそのNPOとどうやって連携を今後図っていこうとしているのか。今現在,NPOの皆さんとどうやって掌握しながら連携を図っていっているのかということと,その方向性,何をNPOに期待してやっていただこうとしているのか,お考えをちょっとお聞かせ願えればと思います。これが再質問になります。 ともあれ,今回のこの多面的機能支払制度は,PTAの活動だとか,地域のその町内会の方々だとか,地元の企業の皆さんなんかにも入っていただきながら,今までは農家の世帯の方々しかやらないと言ったらおかしいんですけど,そういう人たちしか草刈りだとか水路の点検だとか,こういったこと以外にも,そういった皆さんを巻き込んで,耕作放棄地を何とか解消していこうという一つの目的もある制度なもんですから,これは本当にどんどんとPRしていただいて,活用していただきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。 以上で再質問を終わります。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎大月秀樹経済局長  多面的機能支払制度について再質問いただきました。 福吉議員からも評価いただきまして,本当にしっかりこの制度が地元の方に御理解いただいて,どんどんどんどん参加がふえることを期待しながら頑張っていきたいと思います。 特に,事務処理の部分での御不安というのは,説明会に上がりましてもお声を届けていただいておりまして,我々としてもできる限りのサポートをさせていただくということは申し上げております。また,国においても複雑な事務処理を見直していただいて,できるだけ簡素な形でということもお聞きしておりますので,そのあたりも含めて地元の方に御説明したいと思っています。 それから,NPOとの連携の部分なんですけども,実は昨年岡山で開催されましたESDの世界会議の中で,年が明けましてこの1月にESD市民活動推進センター主催による行政とのコラボサロンというのが開かれまして,そちらに我々の担当者が出席しまして,多面的機能支払制度の趣旨等の意見交換を行っております。その中で,NPOの法人の方の中にも,こういった制度の取り組みに興味を持たれている方もいらっしゃいましたので,そういった方々と今後も協議とかを行いながら,この制度についてNPOとしてどういった形で入ってこれるかということも含め,こういった方がいらっしゃるということを地域にお伝えしていくことも我々の仕事かなと思っています。引き続き,できる限り多くの方,多くの地域が参加できるようにサポート体制をとっていきたいと思います。 よろしくお願いします。 ○則武宣弘議長  以上で福吉議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして福島議員。     〔4番福島恭子議員登壇,拍手〕 ◆4番(福島恭子議員)  皆さんこんにちは。自民党岡山市議団・無所属の会,福島恭子でございます。 ちょっと今,一歩一歩踏み締めながら,時間がもったいないので何か,ゆっくりとかみしめているところでございます。今回,初めてラストバッターを狙ってみたんですけども,鬼木議員のくじ運に負けてしまいまして,(笑声)最後から2番目になってしまいましたが。 私が初めて登壇させていただきましたのは,平成23年6月,あれからもう約4年の月日が流れました。物すごく昔のような,つい最近のような,何か不思議な感覚です。初めての登壇で,私は議会で交わされる言葉がどうしてもわかりにくい,市民の皆様,子どもたちにもっと見てほしい,聞いてほしい,わかる議会を目指したいということで,自分で質問のスーパーボードをつくってきていたのを皆さん覚えていらっしゃるでしょうか。大森市長は,多分初めて。きょうはちょっと。 今までは,これに1つずつ質問を書いてさせていただいていました。一問一答になってから,ちょっとタイミングが難しくなって使えなくなってしまったんけど,今思えば,恥ずかしいような,懐かしい気持ちです。初心忘るべからずは,果たして守れたでしょうか。岡山市議会の議場で質問できるのは,私はきょうで最後です。この場をおかりして,皆様には本当にお世話になりました。(拍手) 万感の思いを込めて頑張ってまいりたいと思います。当局の皆様方におかれましては,どうぞお互いの一生の思い出になるような,(笑声)市民の皆さんが感激するような答弁をお願いしたいと思います。 1,未来の岡山市について。 岡山市の真の地方再生とは。 30年前の岡山市議会議員は,今日の岡山市を想像していたでしょうか。50年前の岡山市民はどうでしょうか。私の感覚では,20年ぐらい前から特にいろいろなことがさま変わりしたように感じます。携帯電話やパソコン,さまざまなことが便利になりました。昔はリサイクルなんていう言葉はなく,各家庭でごみを燃やすような時代でした。そんな時代から,今はサステーナブル,未来に責任をというような言葉が常識となりました。 私は,きのうが誕生日で46歳になりました。市長と同じうお座でございます。元気で働くことができるのは,わからないけれども70歳ぐらいまで,もし元気で働けるとしたら,私にはあと24年しかありません。たった24年です。市長は,今62歳,61歳ですか,失礼いたしました,あと何年元気で,(笑声)市長ができるか,選挙もありますけれども,できるでしょうか。私は,10年後,20年後,50年後の子どもたちにすばらしい岡山を残してあげるには,今一体何を,3年後,4年後には一体何をしたらいいのでしょうか,見当をつけながら正しい判断と迅速な決断をするのが政治だという思いを込めてお聞きします。 新総合計画の策定は,10年後の長期構想,5年後の中期計画で構成されるとのこと。そのせいか,今回は未来の理想像についてお聞きになられた方が多かったかなと思います。議場で夢や理想を語ることはとても難しいことですが,長期のビジョン,展望に立って夢と理想を語り,現実の課題を踏まえながらも,どれだけ理想に近づくことができるのか,きょうは当局の皆さんにできるだけ思いを語っていただきたいなと思います。 皆さんいつもここの議場だととっても元気がなくて,ふだんはすごく笑顔いっぱいでお元気なのに,どうしてこんなに悲しそうな顔なのかなと,これも最初の印象でしたね。この中で多分一番素に近いのは市長じゃないかなと思っております。市長が昨年の11月議会の所信表明で,「あなたが今蒔く種はやがて,あなたの未来となって現れる」今を生きる私たちの生きざまや振る舞いが,あすの世界を大きく変えていくのです。先人の言葉を胸に刻み,未来のための種をまき,そしてその種が芽吹き,伸び育っていくよう,一人一人が行動していこうではありませんかと言われていたと思います。きょうはその言葉の意味もしっかりかみしめながら,明るく楽しそうに,できるだけ理想や目標を語ってください。 (1)岡山市の行財政について。 昔はよかったとよく言われます。頼んだらすぐにしてくれた。今はどうしてできないのか。ふだんから市民の皆様に,鳥獣被害,道路が壊れとる,樋門が,ため池が,たくさんのさまざまな要望,陳情があります。それのどれ一つをとっても,早くしなければならないこと,危険なこと,優劣がつけがたく優先的なものからという言葉に納得しがたいものばかりです。でも,自分の家庭に置きかえてみると,何でも買えるわけではありませんし,何でも直せるわけではありません。やはり,行政にとっても先立つものはお金です。財源増収や運用,また持続可能な社会保障制度の確立も重要課題です。 そこで質問します。 ①5年後,10年後を見据えた今後の理想像についてお伺いします。 ②そのための手段や課題を伺います。 続いて,予算編成の見える化。今回初めての試みということで,予算書がいろいろと変わりまして,これが今までいただいていたような普通の予算書なんですけども,これに査定状況の一覧ですとか,この事業の補足資料とか,そういったものがありまして,ここの中に特に,これはちょっと見えにくいんですけど,皆さんはもうよく見ておられるからわかると思うんですが,予算の査定区分というのがありまして,どういうふうに決まっていったかといいますか,所管の要求どおりに計上しているものはこれですよとか,市長の査定で増額になりましたよとか,そういうものがわかるような形になっています。ぜひ市民の皆さんもダウンロードしてごらんになっていただきたいなと思うんですが,私はこれにぜひわかる化というものをつけ加えてほしいなと思います。 これは倉敷市の予算書なんですけども,これには1人当たり37万4,000円使えますよというような形で書いてありまして,この内訳はこうですよということがいろいろここの中に書いてあります。例えば,福祉や医療費に使うお金は1人当たり19万6,000円ですよとか,そういうことが書いてあります。こういうことってすごく大切なことだなと思うんです。 以前の質問でもお聞きしたんですが,岡山市のGCPは約2兆6,000億円で,これは世界の国々と比べると,大体89位のエチオピアと同じぐらいなんですね。もう少し頑張れば,ブルガリアとかルクセンブルグとかヨーロッパの国々と競い合えるぐらいなんですね。こういう指数は,市民全体の中で働いている人が何人いてとか,年金受給者が何人いてとか,子どもや学生が何人いてという,そうすると1人当たりのGCPは幾らだなというのがわかったら,財源増収に向けてみんなで心がけることができるかもしれないかなと思います。 市民のためでしたらね,岡山市としてはもう何でもしたいぐらいの気持ちですけど,お金がないと何もできない。もし多く使ってしまったら,やっぱり借金を子どもたちの世代に残すということになってしまうので,そんなことになったら本当に本末転倒ですから,ぜひこういった取り組みはいかがでしょうかということで,③として,市民の皆様に行財政に関心を持っていただき,自分たちのこととしてともに考えていけるようなわかる化も目指してほしいが,御所見をお聞かせください。 続いて,(2)岡山市のまちづくりについて。 東京一極型を是正していくというのが地方創生と言いますが,そのために岡山市は何するのでしょうか。中区のように神戸市並みの人口密度の地区もあれば,瀬戸町の千種学区,それから足守,東区の宝伝のように人口減少,超高齢化の中山間地域もたくさんあります。岡山市と合併してきたのは,何も瀬戸や建部だけではありません。西大寺や上道だって合併して岡山市になった地域です。本当に広くさまざまな地域があります。私の印象だと,東京一極型どころか,中心市街地一極型も是正しないといけないなと思っています。 岡山市にとって真の地方創生は何なのか。企業誘致なのか,農業や工業などの産業振興なのか,超高齢化社会における福祉はどうなるのか,女性が輝くためにも子どもを産みやすい,育てやすい環境づくりが大事なのか,移住,定住なのか,観光なのか,教育もよくないと移住,定住もちゅうちょします。消防のほうはどうでしょうか。再生可能エネルギーなど環境局もまちづくりに大いに関係があります。 そこで質問します。 ①5年後,10年後を見据えた岡山市のまちづくりの理想像についてお伺いいたします。 ②先ほど述べた分野について,各局長,教育長から,今後の課題をどのように捉え,どのようにしたいのか,お伺いします。 (3)岡山市の行政について。 市役所内でのホームページのトップページ,今月の標語がいつも書かれていて,いつもとっても感心しています。今月で5カ月目ぐらいかな,4カ月目か5カ月目ぐらいで,すばらしい取り組みです。小さなことであっても,こういった気づきが大事だなあと思っています。今回の機構改革の中でも新設される市民協働局,とても期待しています。 こんなことが実は最近ありました。東区の古都南方町内会で,子どもたちの通学路に電柱がありまして,その部分がとっても狭くなっていて危険でした。それに気がついた町内会長さんを初め地域の皆さんが企業にお願いしまして,それから行政にも相談して,一生懸命努力して,その電柱を企業の敷地内に移動しました。これはすごいなあと思ったんです。ふだんやっぱり電柱がそこにあると,それはもう当たり前のことになっていて,そこが狭いなあぐらいにしか皆さん思わないんですけど,それをどかそうと思ったというのは私はすごいなあと思って感動したんですね。こういう気づきの心というのは,もう忘れがちで,子どもたちを守りたいという一心で市民協働が実現した大きな一例だと思います。 また,瀬戸町では,町内会で小さな農業用水路は材料を支給してもらって直したりしています。こういった取り組みも私はすばらしいなと思っています。 管理瑕疵の件でも質問させていただきましたが,行政で何でもやるという時代は終わりつつあり,これからの時代はもう一度自助,共助,公助のバランスを考える必要に迫られていると感じています。 そこで質問します。 ア,岡山市の市民協働について,条例見直しが行われますが,5年後,10年後を見据えた市民協働の今後の理想像についてお伺いします。 イ,そのための手段についてお伺いします。 続いて,行政サービス,機構や人事について。市長は,常日ごろから,意識改革できているのか,できていないよと,周りの職員に問いかけているということを小耳に挟んでしまいました。 そこで質問いたします。 ウ,市長は意識改革という言葉をどのような場面で,どのようなことに思いをはせて使われているのでしょうか。 エ,機構や人事について,今後の課題をどのように捉え,どのようにしたいかをお伺いします。 オ,現在市民局では,どのような行政課題があると認識されていますか。また,今後どのようにされるおつもりなのか,お答えください。 以上で1回目の質問を終わります。 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手) ○則武宣弘議長  質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。      午前11時52分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時0分開議 ○則武宣弘議長  午前中に引き続き会議を開きます。 当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,福島議員の御質問にお答えいたします。 答弁の前に,福島議員,本当に1年半余りでございますが,御指導ありがとうございました。同じうお座として,(笑声)すばらしいステップアップを祈念しております。 それから,最初にわかりにくい議会でのやりとりというお話がありました。私もできるだけわかりやすく,市民の方に直接私の言葉をわかっていただけるように努力しているつもりでございます。一層これからも努力してまいりたいと思います。よろしくお願い申し上げたいと思います。 答弁でございますが,未来の岡山市,岡山市の行財政についての問題であります。 これは,わかりやすい答弁をといったところから,すぐにこれはすごくわかりにくい,非常に難しい話であります。国も2020年のプライマリーバランスの黒字化ということを目標として掲げられているわけですけども,どういう行財政になっていくかというのは必ずしもやっぱり明確にわからない。それは,いろいろな景気動向もございますし,どういう情勢になっているかがその時点時点でわからないというところもあるので,そこは難しいわけであります。この平成27年度予算は,景気が相当回復してきたということもあって,税収が伸びている,それから前高谷市長時代にやはり債券発行を抑えていたということで,公債費の減もありました。そういうことで,着実前進の予算を組ませていただくことができたということと同時に,北長瀬の操車場跡地の用地の買い戻しも相当でき,懸案も相当数解消し,そして基金もある程度ふやすことができたということで,そういう面ではまあまあうまく予算編成ができたのかなと思います。 しかしながら,今後,今よく言われていることですが,当然高齢化がどんどん進んでいくわけであります。社会保障費が増になってきます。老朽化した建物等々も非常に多いわけでありまして,そこのところはやはり相当の財政負担になっていくということになってきます。一つ一つ今後の財政にどう響いていくのか,今の市民にとって何が重要なのかをバランスをとりながらやっぱりやっていかなきゃいかんのじゃないかなと思っているところであります。 その際にやはり1つ重要なのは,福島議員も御指摘されたように,予算の状況をきちっと市民の皆さんに伝えるということが必要なんだろうと思います。倉敷の例を出されておりましたが,財政局に確認したところ,倉敷のようなことはもうやっていると言っておりましたけれども,その財政状況をやっぱりきちっと市民の方にお示しして,今後の動向などもお示しすることによって,いろいろな御批判もいただき,そしてその中でやはりよりいいものにしていくということが重要なんじゃないかなと思います。 今回も議論がありました。毎年8月に出す岡山市の財政状況,これでいくと,単に大規模事業を何らスクリーニングも経ることなく単に積み上げているだけで,変に危機感だけあおるってんじゃないかというような御議論もありました。それらをよりわかりやすくしてやっていく,そして議会の議員の皆さん方からもいろんな批判をいただき,我々の間でも十分議論して,いいものにしていくということしかないのかなと思っている次第であります。 次に,岡山市の行政について,意識改革という言葉をどういう場面で使っているのかとの質問に移らせていただきたいと思います。 私自身,意識改革というのは余り直接,それほど多く使ったという意識はなくて,河野市長公室長と前市長公室長の田中さんにも確認したんですけど,意識改革という言葉自身は余り使っていない。私が職員の研修などでよく申し上げているのは,議会でも申し上げたことがありますが,鳥の目,虫の目,魚の目ということを申し上げているところであります。これはできるだけ,虫のように詳細に見ていくということとともに,全体を俯瞰する,客観的に物を見ていく,そして時の流れというものをよく判断してやっていこうと,そういうことを申し上げているところであります。そういう面では,けさも教育長が教科書採択の公開についてポジティブに対応されましたけれども,私はそういう一つの流れを見た判断だろうと思います,もう少し早く判断できればよりよかったのかもしれませんけれども。 それとともに,もう一つやはり客観的に物を見ていくというのは,数字というのも重要だろうと思います。森脇議員から,数字に一喜一憂するなという話がありましたが,もちろん一喜一憂するんではなくて,ただ数字というのはある面,客観性を持っているものであります。岡山県でありますけども,自慢度,愛着度が42位とか43位だったと,こういったことはやっぱり何が我々として足らないのかということの反省材料にもなってくるわけで,数字というものをよくつかんでやってほしいということは,よく職員に伝えているところであります。これからもそういう意識を持って対応していきたいと思います。 私からは以上であります。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  岡山市のまちづくりについての御質問で,女性が輝くまちづくりの分野からお答えいたします。 今年度実施した女性が輝くまちづくり調査の結果からは,結婚や出産,育児に際し,退職した女性が半数近くになることや,多くの女性が仕事と家庭の両立への不安等から管理職になることを望まないなど,固定的な性別役割分担意識が根強いことなどの課題が見えてきました。この課題の解決に向けて,来年度は市内企業で働く女性の活躍応援,安心して子育てできるための両立支援,さまざまな働き方への応援等の視点から取り組んでまいります。女性が輝くまちづくりのために,今後も着実な取り組みを継続的に進め,その取り組みを積極的に発信することで,女性も男性も暮らしやすい岡山市を目指してまいります。 以上です。 ◎田中利直政策局長  同じ項の中の5年後,10年後を見据えた岡山市のまちづくりの理想像はとのお尋ねにつきましては,明政クラブを代表しての田中議員にお答えしたとおりです。 続きまして,岡山市の地方創生の実現のための課題とこれに対する取り組みの考え方についてお答えいたします。 地方創生の実現のためには,仕事と人の好循環の確立が必要であり,そのためには,まずは若い世代に安定した雇用をもたらす地域産業の競争力強化が最重要課題と認識しております。また,安定した雇用とともに,若い世代が安心して子どもを産み育てることができる環境を整備していく取り組みもあわせて行っていくべきものと考えております。このように,仕事と人に焦点を当てた施策について,幅広く各界の御意見もいただきながら岡山市の地方創生戦略として取りまとめ,実効性のある取り組みを行ってまいりたいと考えております。 次に,移住,定住についてお答えいたします。 地方創生を推進するための国の政策の中には,地方移住の推進が掲げられております。本市といたしましても,移住,定住の推進は重大な政策の一つであると認識しており,本市への移住を希望される方がスムーズに移住,定住いただけるよう,引き続き市内の民間団体や企業,近隣の自治体等と協力し,仕事や住まいを初めとしたさまざまなニーズにワンストップで対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎深澤正志財政局長  岡山市の行財政について,市民の皆様に関心を持っていただくための財政のわかる化につきまして,先ほど市長からも答弁がございましたが,財政当局として答弁させていただきます。 議員御指摘の市民1人当たりの税金の使い道など財政のわかる化の取り組みは,財政当局としましても,行政の透明性,信頼性の向上のみならず,市民の関心を高め,市政への市民参加を促すものと認識いたしております。現在,市のホームページには,当初予算や補正予算の概要,決算の推移や今後の収支見通しなどを取りまとめた岡山市の財政状況などをできるだけタイムリーに掲載し,市民の皆様にお知らせしているところであります。また,この4月には,広報紙である市民のひろばにおきまして,平成27年度当初予算を市民向けにわかりやすく解説する特集号を企画しております。今後とも,予算編成過程の見える化とあわせ,市民の皆様にわかりやすく財政状況をお示しする財政のわかる化に積極的に取り組んでまいります。 以上です。 ◎福山潔行政改革担当局長  岡山市の行政についてのうち,機構や人事の今後の課題をどう捉え,どうしたいのかとの御質問でございます。 現在のところ,当面社会保障・番号制度の普及などICTによる行政サービスのあり方などの変化が想定されております。さらには,社会経済環境の変化を予測しながら,将来に向けた政策目標などを示した新しい総合計画の策定も予定されており,機構改革や人事配置などについては,こうした推移や変化に的確かつ迅速に対応することによって,政策目標を効果的,効率的に実現できるものとする必要がございます。今後とも,本市の戦略に沿った組織編成と,それを支える人材育成に取り組んでいくことが重要であると考えております。 以上です。 ◎田淵薫市民局長  市民局ではどのような行政課題があると認識しているか,今後どのようにするつもりかとの御質問です。 市民局が担当する事業につきましては,多種多様にわたっております。その中でも,区役所の整備につきましては,南区役所,東区役所の整備を終え,中区役所につきましても平成28年度中の開設を予定しており,各区の拠点が整うことになります。また,斎場及び新たな文化芸術施設の整備につきましても,市民が健やかで心豊かに,そして安全・安心な生活を送るために欠かせない重要なものであると考えております。これにつきましても,鋭意取り組んでまいります。 さらに,スポーツの振興につきましては,今議会でも質問いただいておりますように,スポーツ施設整備計画の策定が急務となっております。健康寿命の延伸にもつながるよう頑張っていきたいと考えているところです。 以上です。 ◎箕浦勝宏安全・安心ネットワーク担当局長  岡山市の市民協働について,今後の理想,そのための手段についてのお尋ねですけれども,今後の市民協働の方向性について考えると,次の大きな2つの手段が必要と考えます。 まず1つは,官民協働です。市民の皆様やNPO,企業,大学等と行政が協働で社会課題の解決に当たる仕組みを確立することで,民間の持つ専門性や柔軟性を生かした新たな公共サービスを生み出していけると考えます。 2つ目は,地域協働です。町内会などさまざまな住民組織と市民団体等が協働し,改めて地域のあり方を見詰め直し,地域の課題の解決を目指す活動を進めることで,持続可能な地域をつくっていくことができると考えます。来年度には,安全・安心ネットワーク推進室はなくなりますけれども,新設される市民協働局になっても一層強力に市民協働を推進していきたいと考えております。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  岡山市のまちづくりという点で,超高齢社会の福祉のあるべき姿とはというお尋ねだったと思います。 超高齢社会が進展する中,介護サービスの充実とあわせてサービスの効率化と重点化を進めるとともに,高齢者を社会全体で支え合う仕組みとして,医療や介護,生活支援などが一体的に提供される地域包括ケアシステムが超高齢社会のあるべき地域の姿と考えており,その実現に向けて努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎甲斐充環境局長  環境局として今後のまちづくりでの課題とどのようにしたいのかという御質問です。 環境局の業務というのは,廃棄物の処理,大気汚染,水質汚濁などの公害防止,それから自然保護,地球温暖化防止などなど,大変幅広いものです。ただ,市民生活に密着しているごみ処理のように,毎日の生活を快適に過ごしていただけるように環境を整えて,これを継続していくことがやはり基本となります。今後の課題となりますと,やはり地球環境の視点に立たないといけないと思っています。 ESD世界会議準備担当を1年務めさせていただきました。ここでの経験から,次世代というキーワードを意識するようになりました。早い話,自分の子どもにどう残すか,そのために何をするかという視点が大きくなったのは確かです。議員のほうからは,再生可能エネルギーという話が出ましたけども,再生可能エネルギーの利用だけではなく,資源循環とかエネルギー削減の視点も要るかなということから,ごみの減量,資源化も着実にやりたいと思っています。 以上です。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  同じ項,子ども・子育ての今後の課題とどのようにしたいのかとのお尋ねにお答えいたします。 本市では,これまで,子育てに直接かかわる親,家庭を初め地域,事業者,学校・園,行政が相互に連携して,子育ち,子育ての支援に取り組むことができるよう心豊かな岡山っ子育成プランを策定し,子育てをしながら安心して働ける環境の整備などに取り組んでまいりました。子ども・子育て支援新制度に移行後,保育希望があるのに入園できない子どもや,放課後児童クラブの対象者が高学年に拡大されることに伴い,入会できない子どもが出てくることも想定されます。現在策定中の来年度から5年計画となる子ども・子育て支援事業計画に基づき,新制度が円滑に実施できるよう取り組んでいるところであり,子どもを産み育てたいと思っている人が安心して結婚,出産,子育てをすることができる環境づくりを進め,子育てするなら岡山市と言われるよう,最大限努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山脇健教育長  同じ項の中で,今後の教育の課題,そしてまたそれをどうしたいのかというお尋ねでございます。 岡山市の未来のまちづくりにおいて,その主役となるのは今の子どもたちでありますので,教育が重要な役割を担っているということは言うまでもないことであろうと考えております。岡山市教育振興基本計画を立てる過程の中で,心の育成,また学力,学ぶ意欲の向上など,岡山市の子どもたちを取り巻く12の課題を挙げまして,政策,施策を立案してきておりました。今後も,学びの高まりを目指す岡山型一貫教育と学びの広がりを目指しております地域協働学校の二本柱で,知・徳・体の調和のとれた自立する子どもの育成に努力していきたいと考えております。 以上でございます。 ◎大月秀樹経済局長  同じ項,経済局の課題をどのように捉え,どのようにしたいのかとのお尋ねでございます。 経済局が所掌している分野におきまして,産業振興では,岡山にある企業を元気にする,起業を促進する,企業を誘致するという大きな命題を持っております。観光振興では,国際観光需要の高まりの中で,観光資源の魅力向上,新たな資源発掘やデスティネーションキャンペーンの活用といった取り組みが喫緊の課題であります。農林水産振興では,農林水産業の成長産業化のための販路拡大,農地の集積,集約化,新規就農者の確保,農林水産業を取り巻く環境保全などを課題と捉えております。これらを産業という大きなくくりの中でバランスをとりながら,平成27年度以降も着実な前進に努めてまいりたいと考えております。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項,岡山市のまちづくりについてでございます。 都市整備局では,中心市街地だけではなく,市内全域において道路や公園等のインフラ整備とそれらの適切な維持管理により,利便性が高く,災害に強い都市づくりを進めているところでございます。また,今後の人口減少,高齢化の進行を見据え,中心市街地とともに郊外部の拠点などに都市機能を集約しつつ,適正な土地利用を図っていく必要があります。あわせて,公共交通,自転車と自動車の効率的な組み合わせにより総合的な交通体系の整備も推進してまいります。そして,地域の特性を生かした住みやすい都市づくり,市民ニーズに応じた快適な住環境の提供などに,市民の皆様と協働,また連携のもと,取り組んでまいります。 岡山市が今以上ににぎわいにあふれ,魅力的で持続可能な都市となるよう,コンパクトで機能的な都市づくり,安全で暮らしやすい都市づくり,誰もが移動しやすい人優先の都市づくり等を目指し,区役所とともにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎長瀬正典消防局長  同じ項,消防局の今後の課題について御答弁申し上げます。 消防の任務は,市民の生命,身体,財産を火災から保護し,火災や地震等の自然災害の防除と被害の軽減を図ること,また傷病者の搬送を適切に行うことであります。このため,市民の安全を守るシステムづくりとして消防署所の適正配置を図り,さらに特別高度救助隊や水難救助隊の創設など高度で専門的な災害活動体制の強化を図ってまいりました。今後は,災害対応能力の強化のため,乗りかえ運用の解消や消防法令違反の是正を進めるなど,安全で安心な住みやすいまち岡山を力強く目指してまいりたいと思います。 以上でございます。     〔4番福島恭子議員登壇〕 ◆4番(福島恭子議員)  ありがとうございました。 大勢の当局の皆さんにお答えいただきまして,本当にありがとうございました。 未来の岡山市について考えたときに,やっぱりもう全ての局が,全ての職員が,本当に皆さんが関係している,皆さんが一丸となって頑張っていかないと,すばらしい岡山市はつくり出せないなと思いながら聞かせていただきました。 私は,この約4年間ぐらいの間に,いろんな質問をさせていただいたんですけども,中でも一番多かったのが実は児童虐待についてでした。それは,やっぱり子どもというのは,大人が絶対に守ってあげないと自分ではどうすることもできない存在であるというところからだったかなと思っています。くしくも,今,川崎市の子どものことが話題になっていますけども,彼なんかもやっぱり社会が守ってあげられなかった,大人が守ってあげられなかったという,本当に悔しい事件だなと思っております。こういったことは,やっぱり政治の責任でもあるなと感じております。こういう責任も大切にしながら,やっぱり政治と行政に必要なのは,大きな夢と確実な成果,この言葉に限るかなと思っております。 実は,この言葉は岡山市の職員が私にかけてくれた言葉です。これを持って僕は頑張っているんだということをおっしゃっていました。すばらしい職員もいますし,すばらしい岡山市民に囲まれてこれから先,私たちが一丸となって岡山のために,チーム岡山で大きな夢と確実な成果を目指してともに頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 皆さん本当にお世話になりました。 最後の再質問,市長にのみ1点だけ。市長の任期はあと残り2年半ぐらいだと思うんですが,そのたった2年半ぐらいの間ですけれども,その間に未来の岡山市のためにどんなことができるか,またどんなことがしたいかを最後にお聞きしたいと思います。 本当に皆様,お世話になりまして,ありがとうございました。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  これからの2年半に何ができるのかということでありますが,今も私,各局長さん方の答弁を聞かせていただきました。その中で,環境局長の甲斐さんのお言葉が少し心に残っております。要するに,子どもたちのために何ができるのかということを考えていこうと。我々やはりここに執行部として座らせていただくということは,逆に我々がやることというのは,そういう子どもたちのために残せることがあるわけであります。逆に言うと,そういう責任があるわけだろうと思います。したがって,今の岡山市民はもちろんのこと,将来の岡山市民のことを考えて,一つ一つ相談しながら,議会とも相談しながら,いい岡山をつくっていきたいと思います。 福島議員,どうもありがとうございました。 ○則武宣弘議長  以上で福島議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして鬼木議員。     〔34番鬼木のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆34番(鬼木のぞみ議員)  この任期の最後の議会の,まさに大トリとなりました市民ネットの鬼木のぞみです。 難波議員が言われたように,のぞみで始まってのぞみで終わる今回の議会なんですけれども,希望ある岡山市のために,どうぞよろしくお願いいたします。 私は,ずっとイノシシや鹿の有害鳥獣について言い続けてきたことが,少しずつ形にはなっているのかなあと思うのではありますが,まだまだ大きな一歩が欲しいなと思っております。もし町なかがイノシシ被害で困っていたら,正直もっと対策は進んでいるんじゃないんかなあと,いつも思うのであります。 市長は今回の議会の中で,周辺という言葉に違和感があるということを言われていましたけれども,私自身はこのイノシシの問題は,周辺の声が大きいのかもしれませんけど,私は市政のど真ん中の問題の質をはらんでいると思っておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。 では,質問通告に従って質問していきます。 1,原発事故避難計画。 東京電力福島第一原発事故からもうすぐ丸4年を迎えます。今でも福島では,約12万人の人々が故郷を奪われ,厳しい避難生活を強いられています。原発事故が少しずつ風化している雰囲気を感じますが,一たび事故が発生すると大惨事になることを改めて確認しておくことが必要です。国の原子力防災・避難計画における原子力防災重点区域は,それまでの8から10キロメートル圏内から30キロメートル圏内に拡大しました。しかし,福島原発事故で明らかになったように,決して30キロメートル圏外の安全性が担保されているわけではありません。 中国電力島根原発には,1号機,2号機,3号機があります。1号機は既に稼働から40年が経過し,2号機は原子力規制委員会に新規制基準に伴う適合性確認を申請中です。3号機は,ほぼ工事は完了していますが,原発事故を受けて稼働していません。なお,1号機の貯蔵プールには,使用済み核燃料が322体,2号機には1,956体保管され,貯蔵プールの49%を占めていると言われています。大地震等に襲われれば,福島原発事故と同じ状況に陥る可能性があることを共通認識にすることが重要です。 2014年5月28日には島根原発事故を想定し,岡山県と島根県は,原子力災害時等における広域避難に関する協定を結びました。島根県,鳥取県民の39.6万人の避難が必要とされ,約27万人が県外への避難対象となります。岡山県全体では,27市町村で10万1,000人,岡山市には松江から2万5,000人が広域避難することになっています。2014年3月に松江市が策定した原子力災害広域避難計画には地区ごとに岡山市の避難経由所が具体的に位置づけられ,そこから避難所を順次開設していくことになりました。 (1)島根原発に2,278体に及ぶ使用済み核燃料が保管されている現状について,どのような認識ですか。 (2)避難者を受け入れるに当たって,具体的な計画やマニュアルが必要だと思いますが,どのように,いつまでに整備される予定ですか。 (3)避難者を受け入れるに当たって,具体的な人員体制,各避難所への人数も含めての割り振りや避難所開所,食べ物や毛布などの避難グッズ,バス調達について,現在のところはどのようにお考えですか。要介護者の避難手段はどのように行われますか。 (4)計画を確かなものにするために,住民を避難させる自治体と避難者を受け入れる自治体が連携した打ち合わせや避難訓練が必要だと考えますが,どのように行われますか。 (5)避難計画によると,避難期間は6カ月を見込んでいますが,その後の避難場所はどうなるのですか。 (6)岡山市民の原子力災害対策について,岡山市は策定しないのですか。原発事故のときには,原発から200キロメートル離れている,例えば千葉県柏市,松戸市は放射性の雲,プルームにより現在も高い放射線量となっています。必要ではありませんか。 原子力防災グッズ,自治体独自のモニタリングポスト,ヨウ素剤の準備,飲食物放射能測定器については,どのように対応しますか。 2,男女共同参画,子ども・子育て支援について。 (1)ワーク・ライフ・バランス。 この議会で市長から,女性の活躍促進や男女ともに働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる市内企業等を認証し,インセンティブとして建設工事部門における入札参加資格審査の等級格付決定時に点数を加算するとの発言があり,以前より提案してきましたので,とても歓迎しています。 また,このたび改正する岡山市の特定事業主行動計画に,男性の育児休暇,育児休業,女性の管理職の目標値を上げ,目標値設定をふやしていただき,まず隗より始めよを実践していかれることに敬意を表します。 ア,この認証制度と入札審査への配慮ですが,いつごろまでに行われますか。 他自治体を見ますと,例えば認証制度に3つのステップを設け,事業所の大きさに配慮しつつ,ステップが上がるごとに他にインセンティブを持たせているところ,また公契約への配慮においてもさらに行っているところがあります。どのような認証制度を考えておられますか。 イ,女性の将来の管理職割合30%を目指すというのは,望ましい目標値だと思います。30%達成を目指し,この5年間の目標値はどのように設定されますか。 (2)DV被害者支援について。 岡山市は岡山市DV対策基本計画に基づき,DV防止及び被害者支援の施策を総合的かつ計画的に推進,DV対策に取り組んでいます。基本目標の4つの柱の一つに,関係機関等との連携,協力の推進があります。さんかく条例に基づき,DV施策においても早くから民間団体や事業所と協力して実施してきています。 ア,岡山市として,DV被害者支援,DV防止対策に取り組むために把握されている岡山市域全体の実態について教えてください。その実態把握はどのように行っておられますか。実態把握をもとにどんな課題があると思いますか。 イ,計画においては,民間団体等との連携,協力及びDV被害者支援団体への支援の強化を掲げています。岡山市はどのように行われていますか。 (3)は割愛いたします。 3,選挙について。 4月の統一地方選挙が近づいてきました。国政・地方選挙を問わず,投票率の低迷,若い世代の政治離れが進んでいますので,投票率アップに向けての取り組みが必要です。 選挙は民主主義の根本です。私は,議員になっての初めての議会質問で選挙を取り上げ,点字の選挙公報の発行や選挙公報を音読したテープの作成を行うよう質問しました。他の議員の方も取り上げておられましたが,今では両方とも活用されているので喜んでいます。 (1)障害者の選挙制度にはさまざまな配慮がありますが,わかりにくい仕組みもあります。障害者の皆さんへの広報はどのように行われているでしょうか。お知らせするチラシはあるでしょうか。 (2)投票所において選管職員に代筆してもらう代理投票という制度があります。口答で意思を伝えられない場合,一般的には記載台の候補者名一覧から指さしで確認します。しかし,なれない相手とのやりとりで緊張し,文字だけのリストでは投票先を伝えられない人もおり,候補者の写真入り選挙公報を使っている自治体があります。岡山市としても,そのような便宜を図られませんか。 (3)学生に投票を呼びかけるために,松山市では大学のカフェテリア内に,学生らに選挙公報を周知する選挙カフェを設置しました。大学との連携については協議するということですが,選挙カフェについてはどうでしょうか。 改正国民投票法が昨年6月に施行されたのを受けて,選挙権年齢を18歳以上に引き下げる公職選挙法の改正案が今国会で成立しようとしています。高校3年生が18歳になると選挙権を持つことになります。若い世代の政治への参画意識を高めるためには,中学校や高校で主権者教育を充実させる必要があります。 (4)模擬選挙。 それはいわゆる知識だけでなく,選挙や投票行動について,具体的な訓練をして実践的な力をつけることが必要です。東京都の都立井草高校は主権者意識を高めるために,選挙のたびに模擬投票を実施しています。放課後に行われ,投票率は毎回80%と高いそうです。社会科教諭が選挙公報などで解散の意味や争点などについて考え,区選管の協力を得て本物の投票箱などを使い,生徒は選挙実務も担ったということです。後楽館高校で行ってみてはいかがでしょうか。 (5)子ども議会。 京山公民館で第10回京山地区ESDフェスティバルが行われ,小学生,中学生や地域の皆さんが,京山ESD対話として市長と語る場がありました。学校や各グループでテーマの話し合いが行われ,実現したわけですが,参加したそれぞれ,とりわけ子どもたちにとっては市長と市政,市議会を身近に感じる貴重な場であったと思います。 ①市長にはとりわけ子どもたちと語り合う場にどのような感想を持たれたでしょうか。 ②2010年の調査を見れば,子ども議会が,市議会で133議会,町村議会で122議会が開かれ,岡山県内では,2013年には井原市,総社市,高梁市で行っています。みずから暮らす市の市政に関心を持ってもらい,自分の希望を織りまぜながら市政に対する要望や質問を発表する機会を提供し,子どもの視点からの意見も市政運営に反映させることができます。子どもにとっては市政や議会を身近に感じ,参画の大切さを学ぶと思います。多くの皆さんとの対話を重んじられる大森市長には,子ども議会開催について検討されませんか。 以上です。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,鬼木議員の御質問にお答えいたします。 のぞみで始まりのぞみで終わる。最初の田中議員のときの緊張感を持続してここまでまいりました。最後まで,緊張感を持って進めてまいりたいと思います。 答弁の前に,周辺地域で違和感があると申し上げていたわけでありますけども,私が申し上げたのは,このごろ,中心地域といいますか,中心部の回遊性だとか,魅力づくりという議論が多くあり,それとの対比で周辺地域という言葉が使われているということは,ある面やむを得ないことはやむを得ないと思うんですが,ただ全部一緒にして考えちゃいかんのじゃないかと。北からいえば建部,御津と灘崎は大いに違ってきますし,東の瀬戸,上道から吉備,高松,足守,それも性格が違うところがあると。そういう面で,その周辺地域という言葉の持つ響きには少し違和感が感じられると申し上げたところであって,私もイノシシ対策は,ど真ん中の施策だと思っております。そういう意味では,鳥獣対策,これからもきちっとやっていかなきゃいかんという思いは全く変わっておりませんので,まずはそういう話を申し上げたいと思います。 次に,ワーク・ライフ・バランスの中の5年間の女性管理職の登用率の目標について,全体の女性が輝く面については少し褒めていただいたわけでありますけれども,実はこの30%というのを定めるに当たっては相当の議論がありました。実は,正直に申し上げれば,これは指定都市の会で,女性対策といいますかね,この問題を扱っている仙台市長,そして政令指定都市会の会長である横浜市長の提案から入ったところであります。各都市から結構抵抗がありました。抵抗の最大,最大というのはちょっと,じゃないかもしれませんけども,やはり30%という数字を出すと,こういう議会の中でも,じゃあ来年はどうなんだ,再来年はどうなんだということになってくると。さいたま市のように,17%を超えているようなところというのは,まだ現実的なところがあるわけですけれども,そうじゃないところは,なかなか一朝一夕にはいかないということで抵抗感があったと私は認識しております。 そういう面で,私も岡山市でも抵抗が結構あるのかなと思ったんですが,余り中でそれほど議論せずに,私とはですね,すんなりとこの30でいこうじゃないかということになったわけであります。ここは,奥野局長はもちろんでありますけども,やっぱり総務局長と人事課長の判断が大きかったと思います。これの最大の問題は,やっぱり女性職員が3割おられるわけだから,3割の管理職になるのが普通じゃないかという,非常に常識的なところからのアプローチであります。私は,その判断に賛意を表すところであります。 ただ,現実はもう鬼木議員もよくおわかりだと思います。ことしのこの4月1日から,初めて育児休業は経験年数に加えるというようなことをやっているわけですから,今ベースとなるような,例えば管理職登用に上げられるような人が他都市に比べて多くいるということではない。したがって,じゃあこれから1年,2年,3年の数字を上げるとなると,なかなかいい数字が出てこないということで,今この5年という数字が出てない。そこは,総務局長,人事課長,相当考えた上での判断なんだと思います。ただ,本当にそれでいいのかどうか,現実の姿をきちっとお見せするということもあるんじゃないかというようなことも少し考えなきゃいかんと思います。現時点では,将来的な目標値しかありませんけれども,どういう数字がこれから可能なのか,現在の特定事業主行動計画では数字を上げておりませんけれども,今後すぐにというわけにはいかないかもしれませんが,今のような御指摘は頭の中に入れながら検討させていただきたいと思います。 次に,最後でございますが,子ども議会。これは1月31日に京山公民館で開催されたESDサミットで,子どもたちから緑のカーテン,ソーラーパネル,高齢者用手すりの設置,多文化共生社会の推進,これを別の言葉でいえば,エネルギー,国際問題,それから福祉の問題,いわゆる我々が議論しているのと同じようなことを子どもたちから提案され,非常に鋭いというか,本当に思っていることをお話しされました。私も,ああ子どもたちはこんなに結構考えているんだなあというようなことで,いい機会をいただいたと思います。そういう面では,これからもこういう場があれば,ぜひ出向いてお話を伺いたいと思います。 ただ,子ども議会ということになると,それは定義上の問題かもしれませんが,一体誰が,どういう人を集めてやっていくのかとか,非常にちょっと,なかなかそう決まり切っているものでもなさそうですし,これについては,つい昨日,鬼木議員の質問を伺うまで考えたこともありませんでしたんで,今すぐにどうこうということはできませんけれども,ただ子どもとの接触機会というのはこれからもどしどしやっていきたいと思います。 以上でございます。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  1,原発事故避難計画の項の御質問に順次お答えいたします。 まず,島根原発に使用済み核燃料が保管されている現状についての認識はとのお尋ねですが,原子力事故・災害を発生させない安全対策に万全を期すのが大前提ですが,原子力発電所がある限り停止中を含めてリスクをゼロとみなすのではなく,万が一の場合の防災対策をしっかり準備しておくことが重要であると考え,島根県は原子力災害に備えた島根県広域避難計画を作成したと聞いております。 次に,避難者受け入れに当たって,マニュアルの整備,それから具体的な人員体制,避難所等の具体案について,それから要介護者の避難手段,またそれらの計画を確かなものにするための打ち合わせや避難訓練についての御質問に一括してお答えいたします。 現在,島根県と国とのワーキングチームにおいて,広域避難計画を含むさまざまな課題について具体的な検討を進めている段階であり,その検討結果を踏まえ,県から市町村向けの標準的な受け入れマニュアルが示される予定です。その中で,具体的な人員体制,各避難所への人数も含めた割り振り,避難グッズ,バス調達,要介護者の避難手段等についても方向性が示されるものと考えています。今後,県が示す受け入れマニュアルを参考にして,本市における独自性等を加味したマニュアル作成後,その実効性を持たせるため,関係自治体との間で避難訓練の実施等についても協議することになると考えています。 次に,避難期間を過ぎたその後の避難場所についての御質問ですが,島根県が作成した原子力災害に備えた島根県広域避難計画では,避難が長期化すると見込まれる場合,早期に国,島根県,松江市ほか3市が,避難住民の避難先から二次避難先である賃貸住宅,仮設住宅等へのマッチングや移送を行うことになります。 最後に,岡山市民の原子力災害対策と原子力防災グッズについての御質問にお答えいたします。 原子力災害発生時に本市に及ぼす影響については,原子力規制委員会の動向を注視し,必要に応じて対応していきたいと考えています。このため,原子力防災グッズについても,同様に考えております。 以上です。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  2の男女共同参画,子ども・子育て支援の項,ワーク・ライフ・バランスの御質問で,認証制度と入札審査への配慮はいつごろまでに行うのか,またどのような認証制度を考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。 認証制度につきましては,平成27年4月から制度の周知を行い,5月から申請受け付けを開始する予定としており,認証企業を対象とした建設工事部門における入札参加資格審査の等級格付決定時の点数加算につきましては,平成27年度中には実施する予定で,現在財政局と調整しております。 どのような認証制度の内容かという御質問につきましては,新風会を代表されての千間議員にお答えしたとおりです。なお,議員御指摘の段階的なインセンティブ等につきましては,現段階では考えておりません。 次に,DV被害者支援について,市域全体の実態とその把握方法,課題等についての御質問でございます。 DV被害者からの相談につきましては,岡山市男女共同参画相談支援センターにおいての相談で,内容や支援について把握しておりますが,被害者への配慮から匿名での相談も受けており,また市内には県の女性相談所やウィズセンター,NPOなど,他の相談窓口があることから,市全体の把握は困難でございます。また,相談支援センターによる相談以外の把握につきましては,県,警察,法務局や他のDV相談業務担当機関との連絡会議等に参加することで,DV相談の現状把握に努めております。 実態把握による課題につきましては,被害者の状況によりさまざまではございますが,例えば被害者への心理的なサポートが長期間にわたり必要なケース,また被害者本人がDVを受けているとの認識がないケースなどが挙げられます。 最後に,民間団体等との連携,協力,支援強化についてのお尋ねでございます。 現在,DV被害者の支援につきましては,DV被害者への相談,支援や金銭面などの支援,生活物資の提供による支援や啓発活動など,さまざまな取り組みを行う多くの民間団体と連携,協力しながら取り組んでおります。DV被害者支援団体への支援につきましては,平成19年から民間シェルター運営支援のための補助金を継続して交付しており,引き続き来年度も予算計上しているところです。今後も引き続き,岡山市DV対策基本計画に基づいて,DV被害者にとってさまざまな面から支援の充実を図れるように連携,協力等の強化に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎三宅理之選挙管理委員会事務局長  3の選挙についての御質問に順次お答えいたします。 まず,障害者の皆さんへの広報はどのように行われているか,チラシはあるのかという御質問でございます。 本市において,議員御紹介のように,視覚障害者の方々には選挙公報の図やグラフ,図案などを除いた文章部分を点字や音声にしたものを選挙のお知らせ版として配布しております。また,福祉事務所等の窓口で配布しております障害者のしおり中では在宅投票ができる郵便投票制度についてお知らせしておりますが,今後こちらのほうの掲載項目については少し検討してふやしてまいりたいと考えております。 次に,(2)の代理投票について,意思を伝える手段として選挙公報は使えないかという御質問でございます。 これは総務省によりますと,代理投票の意思表示の方法としては投票所の氏名掲示やあらかじめ自分で持ち込んだメモ等で示してもらうのが適当である,選挙人が自分の意思で選挙公報をメモがわりに持ち込むのは構わないが,選挙公報は氏名掲示の順序とは違う,写真が載っていない,また候補者全員が載っていないという可能性もあるので,そのような選挙公報を代理投票の補助者が示すのは適当とは言えないということであります。そのようなことから,投票所内で選挙公報を有権者の方にお示しして意思表示の確認を行うことは困難であると考えております。 最後に,大学との連携で,選挙カフェについてはどうかという御質問でございます。 松山市の選挙カフェについては,学生がつくった三角柱の紙製ポップをテーブルごとに置いて,そこに選挙公報を立てて,学生が選挙に関する情報に気軽に触れられるようにされていると伺っております。岡山市にも,若者と政治を結びつけようと活動している学生さんもおられますので,そういった方々に御協力いただきながら,松山市の例なども参考にしながら啓発に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山脇健教育長  模擬選挙を岡山後楽館高等学校で行ってみてはどうかとのお尋ねでございます。 岡山後楽館高等学校は,単位制の総合学科でございます。したがって,時間設定をどうするかなどの課題はありますが,高校生の政治への参画意識を高める一つの方法として,模擬投票の取り組みを情報提供していきたいと考えます。 以上でございます。     〔34番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆34番(鬼木のぞみ議員)  ちょっと順不同になりますけれども,選挙についてから始めさせていただきます。 どうも御答弁ありがとうございました。 子ども議会については,一体どういうものか,いろいろなケースもあるということで,ちょっと今のところはもう少しいろいろ考えてみたいということだと思うんですけれども,子どもへの政治参加を伸ばしていただく施策というのは,いろいろと取り組んでいただきたいなと思っておりますので,御検討いただければと思います。 あと,そういう意味で,教育委員会の委員長にお聞きします。 模擬投票は,この間の答弁でいくと,要するに小学校と中学校で今も行われているんですよね。だけれども,方法ですね,どういうふうに投票するのかということですが,現実の政治に即したものではないんですね。そのことを私は否定するものではないんですけれども,日本では教育から具体的な政治をちょっと遠ざける,そういう傾向があるのではないかと私は思っています。アメリカでは,小学校,中学校,高校で,大統領選挙に当たって模擬投票を行っているようなところがあるそうなんですね。私は,現実の政治を題材に学ぶとか,討議するということは必要なことだと思っているんですけれども,御所見をお聞かせいただければと思います。 次,後楽館高校にはそういう情報提供を行うということでしたので,これはまたどういう経過があったのかについては,別に今答えることはないんですけど,教えていただければと思います。 あと,障害を持たれた方への広報なんですけれども,きょうは障害者の数や代理投票の数などは今ちょっと挙げておりませんけれど,数字を見ていますと,まだまだ投票行動を伸ばすことができるんじゃないかと思いました。今はチラシがないので,やっぱりこういうときとか,あと何か手帳をとりに来られたときには,選挙はやっぱり民主主義の一番大切なことなので,きちっとわかりやすいものがあればいいだろうと思います。ぜひ,そういう福祉事務所の窓口とか,そういったところに置いていただければ,はっといろいろ考えられることも多いと思いますので,よろしくお願いします。 あと,大学との連携は,今からすごく積極的にされていかれるということですけれども,市内の大体全部の大学に行かれるんでしょうか,ちょっとそのことをお聞きしたいと思います。 次に,初めに戻りまして,原発事故避難計画に入ります。 まず最初,使用済み核燃料の貯蔵プールのことで,リスクがゼロではないとか,万が一の場合というふうなことを言われたんですけれども,福島原発事故のときには使用済み核燃料の貯蔵プールが電源を失って冷却できなくなって,ここでもメルトダウンが起きる懸念があったんですね。日本中の原発にこの使用済み核燃料が処分されることなく保管されている,そしてまた島根原発では貯蔵プールの49%を占めているということで,福島の事故があって,その数字にぶち当たって,私は非常にショックを受け,危機感を持っております。この事実と危機感についてどういうふうに思われるか,再度お尋ねいたします。 あと,松江市から岡山市への避難について,今,島根県と松江市は計画を持っていて,皆さんのところには私が松江市のホームページからダウンロードした川津地区の避難計画というのを置いております。松江市から岡山市へは,松江市の大庭という地区と川津という地区から来ることになっていて,ここの避難先一覧を見たら具体的にどこの町は岡山市に行きましょうと,岡山市の避難経由所という大きなそこを通って,これは8カ所あるそうです。そして,順次岡山市の避難所のほうに振り分けられていく。これは,この1枚だけじゃなくて,どういうふうに行くのかというマップとか,そういうルートもあるんですね。ここに書いてあるように,自家用車避難の際は,この面が見えるようにダッシュボードに置いてくださいということで,地区ごとに説明会も行われているというのが,松江市の今の状態なんです。 このように松江市では進んでいて,こっちの岡山市の側は県からのを待っているというような今の状態なんですけれども,現実的には岡山市がマニュアルを作成しなければ,今,地区で説明会をしているという意味では途中切れになってしまいますので,具体的にお聞きしていきたいと思います。避難所には教育委員会関係の施設が多いんですけれども,松江市の計画によると,最長6カ月を見込んでいます。教育委員会では,それを承知して,どんなふうな課題を設定されて,対応できるとか,そういうことを考えておられますでしょうか。 2つ目は,食料,毛布等の物資は岡山市が供給しないといけません。岡山市は,今,平成29年度を目指して備蓄の整備を行っていますけれども,食料や毛布というのは足りるんでしょうか。また,長期になった場合は対応可能でしょうか。 私は,県のマニュアルが延びるんだったら,岡山市が独自で作成されるべきだと思っておりますが,御所見をお聞かせください。 また,岡山市自身の原子力災害に対しては,原子力規制委員会の動向を注視するということですが,質問でも述べましたが,福島のときは200キロメートル離れた地点でもホットスポットが出ているんですね。岡山市長はやっぱり市民の健康を守らないといけないので,島根原発の事故を想定して,放射性物質拡散がどういうふうになるのかという予想図の作成をまず行うべきではないんかなと私は思っています。そうしたら,こうだというのがわかってくる。もし岡山市だけでは無理だったら,岡山県にも働きかけてするべきだと思いますが,どうでしょうか。 3番目の男女共同参画,子ども・子育て支援です。 30%の意味というのはよくわかりました。私,この将来的にということに今度は着眼して,この将来的にというのは一体いつをもって将来的にというのだろうか,このことをちょっと質問したいと思います。 次に,DVのところなんですけれども,私は岡山市域のDVの実態把握を岡山市がしないと岡山市民の安心・安全が守れないんじゃないんかと思うのですね。それで,今,連絡会議というのは,これは県が主催しているものだと私は認識していますが,岡山市として主催することが必要だと思いますが,いかがでしょうか。 局長は,シェルターのある民間被害者支援団体とか,そういうところに足を運ばれて実態をお聞きになったことがあるでしょうか。やっぱり,計画をつくる人が肌でDVの問題を感じる必要があると思っています。さきの竹永議員の質問で,障害のある子どもさんや中学生以上の子どもさんと母親が一緒に市の仁愛館とか公的なシェルターに入れないということで質問があって,じゃあどうするんですかと言ったときは,何か関係機関でと言われたんですが,じゃあ,今民間シェルターがしているんですけども,具体的にどこでするべきでしょうか,できるんでしょうか。 ここまでが質問です。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  自分が答えた話なんで,女性の登用率の話だけ申し上げたいと思います。 もう鬼木議員も御承知のことだと思います。将来的にというのがいつと言えるんなら,いつと書くわけであります。ただ,先ほど申し上げましたように,我々やはり女性が30%いるというところが今回の決め手になってくるわけであります。あと約10年たてば50歳代,今の事務系で,それをシフトしていけば,あと10年たつと50歳代の方は,女性の占める割合が約3割になります。そのときというふうに今言える状況ではありませんけれども,そういうことをイメージしながら我々としては数字をつくらせていただいたということであります。もう少しブレークダウンした計画をつくっていかなければならないのかもしれません。そういう認識はございます。 以上です。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  最初に,核燃料が保管されている現状についてということで,島根県の見解というか,それをお答えいたしましたが,岡山市としても同様に,やはりリスクをゼロとみなすのではなく,万が一のとき,災害の影響があると考えられる場合に防災対策をしっかり準備しておくことが重要であると考えています。その影響範囲がどのくらいなのかということにつきましては,先ほど御答弁したように原子力規制委員会の動向を注視していきたいと考えております。 それから,松江市からの避難計画で,中学校等も想定しております。教育委員会での課題はということだったんですけれども,まだ県からマニュアルが示されていませんので,本市のマニュアルもまだ作成できていないということで,その具体的な対応は決まっておりませんが,そういうマニュアル等を作成する中で,教育委員会,関係部局ともしっかり協議を行いながら,課題等含めてそういった協議を行いながら作成してまいりたいと考えております。 それから,備蓄について,今計画に向けて備蓄しているところでございますが,十分なのかというような御質問だったと思いますけれども,その備蓄物資についても,松江市から来られる方を物心両面でしっかりとサポートというか,支援ができるように誠心誠意支援を行ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  議員がおっしゃられました直接訪問してそういう支援の現状であるとか,支援している方の声を聞いたことはないのかということですが,私自身,直接伺ったことはございませんけれども,その団体のお世話をしておられる方が専門委員さんでもございますので,その発言の中でお伺いしたり,それから担当の職員からも聞いているところです。今後もそういった生の声を私も聞きながら,そういう現場の実情の把握にも努めてまいりたいと考えております。 それから,今,県で主催している連絡会議に参加しているということで,市でもそういったものを開かないのかというお尋ねでございました。 県では大変広い範囲で,警察であるとか,弁護士会であるとか,各種相談機関,それからNPOの相談機関等も,本当に一堂に会して行っております。その中で,支援の実際の実例を挙げてみんなでそれについて話し合うというような情報交換も行っている状況ですので,そういったことを考えますと,県ともしっかり連携しながら,岡山市がどういった形でそういう連絡会議であるとか情報共有の場であるとか,そういう把握の場を持てばいいのかということを今後検討していきたいと考えております。 以上です。 ◎三宅理之選挙管理委員会事務局長  3の選挙について,全ての大学に行くのかという再質問いただきました。 例えば,啓発のチラシ等を置かせていただくということであれば,基本的に全ての大学に行かせていただこうと考えております。また,若い方,学生さんとの連携ということであれば,今,市内の2つの大学の学生さんに協力をお願いしております。その学生さんたちの横の広がり,そういうものがあれば,当然そのほかの大学にも御協力をお願いしてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎塩田澄子教育委員会委員  現実に沿った形で模擬選挙を行ったらどうかという御質問にお答えします。 岡山では,中学校などでは模擬選挙やそれから出前授業なんかも行われております。その中で,現状に沿って行うことも踏まえていろんな形態が考えられると思います。いずれにしましても,模擬選挙は政治への参画意識を高める方法の一つだと認識しております。子どもの実態に応じて工夫して指導していくことが大切だと思っております。 以上でございます。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  答弁が漏れておりました。 被害の予想図の作成をというお尋ねでございました。 ハザードマップについても,非常に専門的な知見が必要でございますので,先ほども申しましたが,原子力規制委員会の動向をやはり見守って,それから考えてまいりたいと思います。 以上です。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  たくさん御質問いただきましたので,(笑声)たくさん答弁が漏れておりまして申しわけございません。 シェルターがなくなったら,今障害のある子どもさんを連れて県の女性相談所に入れないといったような場合に,じゃあ具体的にどうするのかというようなお尋ねだったと思いますが,この件に関しては,子どもさんに障害があるということでしたら,やはりこども総合相談所としっかり連携をとりながら,子どもさんにとっても,そしてDVの被害を受けている母親の女性にとっても一番よい方法を連携とりながら考えていくということであると考えております。 以上です。 ○則武宣弘議長  質問できますか。     〔34番鬼木のぞみ議員登壇〕 ◆34番(鬼木のぞみ議員)  私は,どこにそういうシェルターがあるかとお聞きしたんです。 ○則武宣弘議長  どこにそういうシェルターがあるかと。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  今,県の女性相談所では,そういう保護が必要な場合には保護するという機能を持っております。やっぱり女性の保護をするところですので,子どもさんが同伴の場合,中学校以上の男性と一緒の場合は一緒に女性相談所に入れないので,やはり児相等との連携をしながら,そこに配慮してということを聞いております。 それから,今現在じゃあそういった子どもさんを連れてのケースで女性相談所以外にはどういったところに入れるのかというのは,今,私どもも依頼したり,それから支援しておりますNPOでしていただいているシェルターだと考えております。 以上です。 ○則武宣弘議長  以上で鬼木議員の質問は終わりました。(拍手) 以上で個人質問を終わります。 つきましては,日程第1の案件はお配りいたしております付託案件表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ───────────── ○則武宣弘議長  この際御報告申し上げます。 本定例市議会において受理いたしました陳情につきましては,お配りいたしております文書表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ──────〇────── △日程第2  甲第77号議案~甲第93号議案      ───────────── ○則武宣弘議長  日程第2に入ります。 日程第2は,甲第77号議案平成26年度岡山市一般会計補正予算(第6号)について以下17件の議案についてであります。 これらを一括上程いたします。 なお,議案につきましては,既に市長の提案理由の説明が終わっておりますので,これより質疑に入ります。 質疑の通告があります。林潤議員。     〔23番林潤議員登壇,拍手〕 ◆23番(林潤議員)  日本共産党岡山市議団の林潤です。 精力的な個人質問が済んで,もう次のていに気もそぞろな方もいらっしゃるかと思いますが,若干お時間いただいて質疑させていただきます。よろしくお願いします。 追加上程された甲第77号議案平成26年度岡山市一般会計補正予算(第6号)の歳出第7款商工費第1項商工費第5目商工業振興費中,プレミアム付き商品券実行委員会負担金9億4,930万1,000円は,地域住民生活等緊急支援のための交付金を活用し,1万円分を購入すると2,000円のプレミアムがつく商品券を発行するものです。所管としては経済委員会関係の予算です。我が党市議団には経済委員会に委員がおりません。そこで,市民の暮らしにどう役立つのかという問題意識で若干の質疑をさせていただきます。 国民健康保険料の支払いが年12回から9回になったことでも,毎月のやりくりで苦労している方からは大変だとの声が上がっています。プレミアム付き商品券は,あらかじめ1万円を準備することができればお得な制度ですが,日々の暮らしにいっぱいいっぱいの状態では1万円を先払いするのも困難なことがあります。5万円を用意してまとめ買いの上限5冊を買うとプレミアムは1万円です。5人家族で25万円を用意できる世帯には5万円を配り,次の収入があるまでどうやってしのごうかと思案している世帯には恩恵がない制度です。お金に余裕がある人には,さらに買い物が楽になり,日々のやりくりで苦労している人には使いにくいものです。お金があるところにばらまきをして,困っているところには光が当たらない,アベノミクスを象徴しているような制度だと思います。 一方で,お得に買い物ができるなら使いたいという期待もあります。既に問い合わせも何件も入っていると聞いています。我が党の吉良よし子参議院議員が,介護の拡充に活用できるのではないかと質問し,内閣官房内閣審議官が,介護サービスの購入支援に活用することは可能との答弁をしています。岡山市でも介護サービスに活用できるようにすべきだと思います。 そこで質疑します。 1,地域住民生活等緊急支援のための交付金の使途をプレミアム付き商品券に充てたのはなぜですか。 2,プレミアム付き商品券実行委員会とはどのような組織ですか。 3,プレミアム付き商品券の販売時期及び購入方法はどうなりますか。 4,プレミアム付き商品券を利用できる店はどう決まりますか。 5,全国チェーンの大型店よりも地元企業を優先すべきではありませんか。 6,プレミアム付き商品券は介護サービスの購入にも使用できますか。 7,介護サービスで使用する場合に何か課題がありますか。 8,低所得者は1万円を先払いするのは難しいのではありませんか。 9,低所得者が購入しやすい仕組みはありませんか。 10,事業効果はいつ,どのようにはかりますか。 以上お尋ねいたしまして,1回目の質疑といたします。 答弁よろしくお願いします。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎大月秀樹経済局長  プレミアム商品券につきまして一連の御質問に順次御答弁させていただきます。 まず,使途をプレミアム商品券に充てたのはなぜか,実行委員会とはどのような組織か,販売時期及び購入方法,利用できるお店の決め方,地元企業を優先すべきではとのお尋ねに一括して御答弁申し上げます。 まず,岡山市では,プレミアム商品券を発行することによりまして市内消費を拡大,促進することで,地域経済の好循環を創出したいと考えております。この事業では,岡山商工会議所,岡山北,岡山西,岡山南,赤磐の各商工会,そして岡山市商店会連合会,西大寺商店会連合会と岡山市が実行委員会を組織しまして実施する予定でございます。議決後,早急に実行委員会を開催して取り組んでまいりたいと考えております。 商品券の販売時期でございますが,夏ごろを予定し,また購入方法につきましては,往復はがき等による事前申し込みを予定しております。商品券の利用できる店舗等は,経済効果を発揮させるという観点からできるだけ多くの事業者の参加が望ましいと考えております。実行委員会を構成する団体の会員企業に加えまして,公募することも予定しております。 また,商品券が利用できる店舗等を限定するなどの制限を設けることは,消費者の利便性や利用可能店舗の区別による混乱のほか,商品券に対する購買意欲の低下につながることなども予測されるため,事業者等の規模などにより商品券の利用に制限を設ける予定はございません。 続きまして,介護サービスの購入への使用は可能か,何か課題があるかとのお尋ねでございますが,プレミアム商品券の介護サービス等への利用に関しましては,国への問い合わせ等も行いながら,発売時までに検討してまいりたいと考えております。 続きまして,1万円を先払いするのは難しいのでは,購入しやすい仕組み,事業効果はいつ,どのようにはかるかとのお尋ねでございます。 当該事業は経済対策として取り組むことから,できるだけ多くの方に商品券を御利用いただきたいと考えております。このため,市民はもとより市内に通勤,通学される市外の方の購入も可能とする予定であり,商品券購入についての優遇等を設ける予定はございませんが,1人の方が購入可能な数の上限を設定するほか,発売時の混乱防止の観点から事前申し込みや抽せんなど可能な限り公平性の確保にも努めたいと考えております。 また,事業効果につきましては,消費者,事業者へのアンケート調査結果等を分析いたしまして,来年度末までにまとめたいと考えております。 以上でございます。     〔23番林潤議員登壇〕 ◆23番(林潤議員)  それでは,再質疑させていただきます。 この制度は,国の参考資料で,地域住民生活等緊急支援のための交付金は地方公共団体で自由に事業設計が可能で,原則として主に個人に対する直接の給付とされています。本質はばらまきです。ばらまきをするにしても,やり方や対象はいろいろ考えられます。岡山市では,非課税世帯が8万8,000世帯ほどです。9億円あれば,1世帯に1万円配ることができます。そこまで市で決められる段階ではありませんが,低所得者を支援する制度にならなかったのかと思います。 ここで,より広く使いやすいということで挙げた介護サービスの点ですが,介護サービスはケアマネがプランを立てているのでプレミアムがあるからといってやたら使うものでもありませんが,例えば介護タクシーに使えたら思い切って外へ出かけるなど,ふだんとは違う消費に結びつく可能性も考えられます。幅広く使いやすい制度にという立場で再質疑させていただきます。 1つ目,例えば5,000円で6,000円分のセットをつくれば,購入しやすくなると考えられませんか。 それから,商品券の扱いになれていない事業所や商店が手間を恐れて手挙げを控えることがあっては,地域での消費喚起になりません。事業者側にとっても扱いやすいようにする手だてはどう考えていますか。 それから,幅広くということは数が多くなるわけですが,使えるもの,使えないものをわかりやすく周知する方法は具体的に何を考えているでしょうか。 それから,幅広い使い道を確保するという点では,介護サービスへの利用もぜひ可能にしていただきたいんですが,国へとの答弁もあって,ここの確認はどうするのか。 それから,可能となったら,介護事業所はそうした商品券の扱いとか,それこそふなれだと思います。介護サービスの利用者にも,事業者にも早く徹底していただきたいんですけれども,この辺はどんなふうにお考えでしょうか。 よろしくお願いします。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎大月秀樹経済局長  まず,5,000円券をつくらないかとのお尋ねでございますが,このプレミアム商品券の発行自体が,今回岡山市で初めて取り扱うものでございまして,国のほうから示していただきましたスキームを参考とした関係から1万円を現在設定しています。その方向で進めたいと考えてございます。 あと,事業者側が手を挙げやすいようにということでございますが,先ほど御答弁申し上げましたように商工会議所,商工会,商店会連合会,そのあたりと実行委員会を組んで,今回しっかりと消費喚起が行われるように取り組んでいきたいと考えておりまして,今の議員御心配の部分につきましても,この実行委員会の中でしっかりと検討していきたいと思います。 続きまして,何が使えて何がどうかというお尋ねですけども,この部分につきましても,どういったものに使えますということは,発行までに一つの冊子のようなもの,冊子とまで決めたわけじゃございませんが,市民の方がどういったところで使える,どういったものに使えるということがわかるようなものは準備する予定としてございます。 それから,介護サービスにつきましては,先ほど御答弁申し上げましたように,国のほうに確認しながら発行までには対応していきたいと思いますが,使えるようになるということであれば,しっかりとした周知が必要だと考えています。 以上でございます。 ○則武宣弘議長   以上で質疑を終わります。 つきましては,日程第2の案件は,お配りいたしております付託案件表のとおり,それぞれ所管の委員会に付託いたします。      ───────────── ○則武宣弘議長  お諮りいたします。 委員会審査のため,明3月6日から3月11日までの6日間,本会議を休会いたしたいと思います。 これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○則武宣弘議長  御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。      ───────────── ○則武宣弘議長  次の本会議は3月12日午前10時に開きます。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後2時30分散会...