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02月26日-05号

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  1. 岡山市議会 2015-02-26
    02月26日-05号


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    平成27年 2月定例会    平成27年2月定例岡山市議会    議 事 日 程  第5号       2月26日(木)午前10時開議第1 個人質問 甲第3号議案 平成27年度岡山市一般会計予算について 甲第4号議案 平成27年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について 甲第5号議案 平成27年度岡山市用品調達費特別会計予算について 甲第6号議案 平成27年度岡山市住宅新築資金等貸付事業費特別会計予算について 甲第7号議案 平成27年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について 甲第8号議案 平成27年度岡山市公共用地取得事業費特別会計予算について 甲第9号議案 平成27年度岡山市財産区費特別会計予算について 甲第10号議案 平成27年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について 甲第11号議案 平成27年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計予算について 甲第12号議案 平成27年度岡山市駅元町地区市街地再開発事業費特別会計予算について 甲第13号議案 平成27年度岡山市介護保険費特別会計予算について 甲第14号議案 平成27年度岡山市後期高齢者医療費特別会計予算について 甲第15号議案 平成27年度岡山市公債費特別会計予算について 甲第16号議案 平成27年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計予算について 甲第17号議案 平成27年度岡山市病院事業会計予算について 甲第18号議案 平成27年度岡山市水道事業会計予算について 甲第19号議案 平成27年度岡山市工業用水道事業会計予算について 甲第20号議案 平成27年度岡山市市場事業会計予算について 甲第21号議案 平成27年度岡山市下水道事業会計予算について 甲第22号議案 岡山市土地利用審査会条例の一部を改正する条例の制定について 甲第23号議案 岡山市の組織及びその任務に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第24号議案 岡山市地域活性化センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第25号議案 岡山市行政手続条例の一部を改正する条例の制定について 甲第26号議案 岡山市公共施設における暴力団排除に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第27号議案 岡山市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について 甲第28号議案 岡山市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第29号議案 岡山市教育に関する事務の職務権限の特例に関する条例の制定について 甲第30号議案 岡山市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第31号議案 岡山市指定通所支援の事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第32号議案 岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第33号議案 岡山市指定居宅サービス等の事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第34号議案 岡山市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第35号議案 岡山市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第36号議案 岡山市介護老人保健施設の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第37号議案 岡山市指定介護予防サービス等の事業の人員,設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第38号議案 岡山市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員,設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第39号議案 岡山市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第40号議案 岡山市障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行条例の一部を改正する条例の制定について 甲第41号議案 岡山市障害者生活支援センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第42号議案 岡山市食品衛生法施行条例の一部を改正する条例の制定について 甲第43号議案 岡山市立認定こども園条例の制定について 甲第44号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業等の利用者負担額に関する条例の制定について 甲第45号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について 甲第46号議案 岡山市立保育所条例の一部を改正する条例の制定について 甲第47号議案 岡山市保育所における保育の実施及び使用料徴収に関する条例を廃止する条例の制定について 甲第48号議案 岡山市立幼稚園授業料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第49号議案 岡山市幼児教育センター条例の一部を改正する条例の制定について 甲第50号議案 岡山市建部町温泉会館条例を廃止する条例の制定について 甲第51号議案 岡山市鳥獣飼養登録票発行事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について 甲第52号議案 岡山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例の制定について 甲第53号議案 岡山市地域防災計画に定める大規模な工場その他の施設の用途及び規模を定める条例の制定について 甲第54号議案 岡山市消防団員の定員,給与,服務等に関する条例の一部を改正する条例の制定について 甲第55号議案 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について 甲第56号議案 岡山市教育委員会教育長の職務に専念する義務の特例に関する条例の制定について 甲第57号議案 不動産の買入れについて 甲第58号議案 指定管理者の指定について 甲第59号議案 指定管理者の指定について 甲第60号議案 指定管理者の指定について 甲第61号議案 指定管理者の指定について 甲第62号議案 指定管理者の指定について 甲第63号議案 指定管理者の指定について 甲第64号議案 指定管理者の指定について 甲第65号議案 指定管理者の指定について 甲第66号議案 指定管理者の指定について 甲第67号議案 指定管理者の指定について 甲第68号議案 指定管理者の指定について 甲第69号議案 平成27年度包括外部監査契約の締結について 甲第70号議案 字の区域・名称の変更について 甲第71号議案 地方独立行政法人岡山市立総合医療センター中期計画の変更に係る認可について 甲第72号議案 工事請負契約の締結について 甲第73号議案 工事請負契約の締結について 甲第74号議案 工事請負契約の締結について 甲第75号議案 岡山市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について 甲第76号議案 岡山市職員の特殊勤務手当支給条例の一部を改正する条例の制定について      …………………………………〇会議に付した事件 日程第1 個人質問      甲第3号議案~甲第76号議案      ──────〇──────〇出席議員(49人)            1番  花 房   稔            2番  川 本 浩一郎            3番  二 嶋 宣 人            4番  福 島 恭 子            5番  佐 藤 人 海            6番  井 本 文 博            7番  高 橋 雄 大            8番  東     毅            9番  田 中 のぞみ            11番  藤 原 哲 之            12番  東 原   透            13番  赤 木 一 雄            14番  北 川 あ え            15番  森 脇 浩 之            16番  難 波 満津留            17番  佐々木   龍            18番  千 間 勝 己            19番  吉 本 賢 二            20番  森 山 幸 治            21番  林   敏 宏            22番  福 吉 智 徳            23番  林     潤            24番  河 田 正 一            25番  藤 原 頼 武            26番  小 川 信 幸            27番  松 島 重 綱            28番  礒 谷 和 行            29番  升 永 市 郎            30番  小 林 寿 雄            31番  田 中 慎 弥            32番  森 田 卓 司            33番  長 井 孝 介            34番  鬼 木 のぞみ            35番  竹之内 則 夫            36番  中 原 淑 子            37番  竹 永 光 恵            39番  鷹 取 清 彦            41番  浦 上 雅 彦            42番  宮 武   博            43番  楠 木 忠 司            44番  三 宅 員 義            45番  和 氣   健            46番  三 木 亮 治            47番  羽 場 頼三郎            48番  下 市 このみ            49番  田 尻 祐 二            50番  磯 野 昌 郎            51番  松 田 安 義            52番  則 武 宣 弘      …………………………………〇欠席議員(2人-欠員1)            38番  有 井 靖 和            40番  田 口 裕 士      ─────────────〇説明のため出席した者       市     長  大 森 雅 夫       副  市  長  橋 本 豪 介       副  市  長  横 山 忠 弘       理     事  片 山 伸 二       危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長                奥 野 淳 子       政 策 局 長  田 中 利 直       政策局市長公室担当局長                河 野 広 幸       行政改革担当局長 福 山   潔       安全・安心ネットワーク担当局長                箕 浦 勝 宏       総 務 局 長  岸   堅 士       財 政 局 長  深 澤 正 志       市 民 局 長  田 淵   薫       保 健 福祉局長  那 須 正 己       岡山っ子育成局長 荒 木   誠       環 境 局 長  甲 斐   充       経 済 局 長  大 月 秀 樹       都 市 整備局長  山 崎 康 司       下 水 道 局 長  南 山 瑞 彦       水道事業管理者  酒 井 五津男       市場事業管理者職務代理者                小 川 雅 史       消 防 局 長  長 瀬 正 典      選挙管理委員会       委     員  中 原 聡 子       事 務 局 長  三 宅 理 之      監 査 委 員       委     員  白 神 利 行      農 業 委 員 会       第二農業委員会会長上 岡 耕 一      教 育 委 員 会       委     員  塩 田 澄 子       教  育  長  山 脇   健      ─────────────〇出席した議会事務局職員       局     長  中 田 幸 成       統 括 審 議 監  中 村   稔       総 務 課 長  矢 木 広 幸       議 事 課 長  池 田 経 二       調 査 課 長  八 田 健 郎      午前10時0分開議 ○羽場頼三郎副議長  皆さんおはようございます。 これより2月定例市議会第5日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は41名であります。      ───────────── ○羽場頼三郎副議長  会議録署名議員に佐藤議員,田中のぞみ議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○羽場頼三郎副議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第3号議案~甲第76号議案      ───────────── ○羽場頼三郎副議長  日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第3号議案平成27年度岡山市一般会計予算について以下74件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 質問に入ります前に,一言議会運営についてお願いいたしておきます。 御通知申し上げておりますとおり,質問は一問一答方式を選択された議員及び代表質問を行った会派に所属する議員はお一人20分以内,その他の議員はお一人30分以内にお願いいたしたいと思いますので,御協力をお願いいたします。 また,当局は質問の要点を十分把握され,同じ答弁の繰り返しを避け,簡明,的確に答弁されますよう,この際申し上げておきます。 それでは,順序に従いまして田中のぞみ議員。     〔9番田中のぞみ議員登壇,拍手〕 ◆9番(田中のぞみ議員)  皆さんおはようございます。 個人バッター,あれっ個人バッター(笑声)個人質問トップバッターが初めてで大変緊張しておりますが,早速質問に入らせていただきます。 1,市民のための市民病院として。 (1)市民病院の役割とは。 5月7日に新たに開院する新市民病院は,その役割を大きく2つ挙げられていると思います。岡山ERとして全ての救急患者を受け入れる断らない救急医療の提供と,保健,福祉,地域医療,介護等との連携です。市民のためにある病院だから市民のために最高の病院をつくろうと,日本で最大規模のERを備え,最新の機器を導入し独立した企業会計制度のもと,料金改定案が今議会で示されています。時間外選定料をゼロに抑えたことは評価できますが,その他は軒並み値上げされています。お手元に資料をお配りさせていただきました。これを見ると,市民のためとはどういうことなのか疑問に感じます。 本市は,高度医療を提供する病院が市内に集中しています。市民が市民病院に求めているのは,断らない救急だけではなく,断らない医療そのものではないでしょうか。何だか新市民病院は,非常に敷居の高い病院に感じられてなりません。 質問です。 ア,なぜ軒並み値上げをするのでしょうか,理由をお示しください。周辺病院との比較と説明がありますが,比較の上,料金を引き上げたのでしょうか,抑えたのでしょうか。 イ,独立行政法人になったことで,公的病院の役割より採算性を優先することにつながっていませんか。生活困窮者の命を救っている無料低額診療制度の導入については,以前の議会で,独立行政法人移行直後において新病院建設による多額の企業債の償還負担など,病院経営を取り巻く環境を見守っていく必要があることから実施できないと答弁されていますが,まさに独立行政法人になったことが生活に苦しむ市民を切り捨ててしまっていると言えるのではないでしょうか。 ウ,医師数,看護師数,ソーシャルワーカーなどの専門職,事務職員の体制はどのように拡充され,その際,財源は自主財源となりますか。 エ,岡山市会計と市民病院会計との関係性はどうなりますか。また,平成27年度において市民病院の会計に占める市民の税金が投入される割合はどうなりますか。 オ,市民のためとうたうなら,市民アンケート調査で,定期的な検証が必要ではないでしょうか。今回の移転新築に際しては,意見を聞く場があったのでしょうか。 (2)地域医療・介護連携について。 新市民病院には,地域ケア総合推進センターが新しく開設され,在宅医療・介護の推進拠点とされています。 ア,これまでの地域医療連携室地域包括支援センターとどのような役割分担になりますか。 イ,どのような体制ですか。 ウ,今病院に入院しても3カ月等で退院を迫られ,在宅にと言われても老老介護などでとても戻れない,また次々とほかの病院に転院させられるが,もう行くところがないと本当に困っている方がふえています。相談,連携,支援のセンターとされていますが,次につないだらそれで終わりでは困ります。具体的に何をどのように支援されるのでしょうか。 (3)市民病院跡地活用について。 約80年前に地元の市民からの寄附で始まったと言われる天瀬の市民病院の移転をめぐっては,地元清輝学区の住民と,これまでさまざまな経緯がありました。高谷前市長の再選のときには,移転はしないと約束したと言われていますが,移転が決まり,診療機能は残すと議会で何度も答弁がありましたが,昨年秋に突然診療機能も残せないと急遽方針転換がありました。地元では今でも何度裏切られるのかという声が聞かれます。 ア,診療機能が残せなくなった理由として,9月議会で,国の診療報酬改定により外来診療の機能分化を進める上で事実上不可能となったと答弁されていますが,本当に事実上不可能なのでしょうか。外来診療の機能分化として診療所機能の充実があるわけで,矛盾していませんか。単に人材不足などで医師が確保できなかった,または採算性の問題ではないでしょうか。 イ,今後,跡地活用について地元の皆さんと話をしていくと前市長の答弁があります。この方針に変わりはないでしょうか。話ばかり聞きに来られても,地元の声がどう反映されるのか,不安は募る一方のようです。地元協議会を立ち上げるなど,手法をお示しください。 ウ,患者さんの中には,引き続き新市民病院に通いたいという方も多くおられるようです。交通手段の保障は地元住民の大きな願いです。民間活用も含め,シャトルバスなどを考えるべきではありませんか。 エは割愛します。 (4)性暴力被害者支援について。 後を絶たない性暴力の被害者にとって,心のケアとともに,72時間以内に適切な医療処置が必要だと言われています。新市民病院には,感染患者用の入り口があり,誰にも会わずに診察を受けることができる動線とプライバシーに配慮した防音設備などが整備されています。産婦人科の充実も新市民病院の目玉になっています。24時間の救急医療を提供するというコンセプトのもと,質問ア,拠点病院として積極的に受け入れる体制を整えられないでしょうか。 イ,地域との連携として,民間団体が行っている警察や医療機関との連携や学習会に積極的にかかわる意思はありませんか。 2,子どもの命と育ちを保障する子育て支援策を。 (1)子ども・子育て新制度への対応について。 ア,入園希望者は,岡山市の支援事業計画と比べてどうだったのでしょうか。また,不承諾通知を受けた世帯は減っているのでしょうか,ふえているのでしょうか。 イは割愛します。 ウ,幼稚園児も保育園児も保育料が変更になりました。 (ア)幼稚園児で値上げになる世帯はどれくらいありますか。 (イ)保育園児は料金が2パターンに分かれます。11時間の標準時間と8時間の短時間です。現行の保育料水準はどちらに引き継がれていますか。 (ウ)来年度に8時間の短時間保育を受ける子どもはいますか。 (エ)市立保育園では,8時間の短時間保育の子どもは早朝や夕方など,どこからが延長保育になり追加料金が発生するのでしょうか。時間の見方については,またお配りしておりますお手元の資料を見てください。 エ,私立保育所について施設給付費の市の負担が,政令市においても県負担が発生するので,これまでの2分の1から4分の1に軽くなるそうです。横浜市ではこの軽減分を活用して新たな補助制度を創設することを検討しているようですが,本市ではどれだけ軽減され,その分何に使われますか。 オ,新制度では,保育料の上乗せ徴収ができるようになるため,保育園によって保育料が変わる可能性があります。お金による格差を生むと懸念しますが,どのように対応されますか。 カは割愛します。 (2)保育の質の確保について。 市長の提案理由説明で,地域型保育事業の導入についても触れられています。地域型保育事業とは,19人以下の小規模保育やベビーシッター事業です。 一番心配しているのは,保育の質が担保されるのかということです。9月議会で可決された本市の施設設置条例では,地域型保育事業について小規模型A以外は現行の保育水準を大きく下回る内容です。 質問ア,先日パブリックコメントを実施した岡山市子ども・子育て支援事業計画案では,保育士がいない保育施設が含まれる地域型保育事業で1,251人もふやすことになっていますが,計画案では地域型保育が何かについて一切触れられておらず,市民には伝わらない中でのパブリックコメントでした。今後,具体的な計画に市民や当事者である保護者の意見をどのように吸い上げていくのか,お示しください。 イ,最低限現行の認可保育所の基準を維持していなければ,岡山市の乳幼児の命を危険にさらすことに直結します。小規模保育については,A型しか認めない自治体も出てきています。岡山市でもお願いしたいが,いかがでしょうか。 ウ,国は待機児童解消加速化プランをさらに強力に進めるため,意欲のある自治体の取り組みを強力に支援するとし,補助率のかさ上げも検討されています。さきのパブリックコメントでも飛び抜けて多かった意見が,認可保育所の増設を希望する声でした。国の有利な制度を活用し,引き続き認可保育所の整備を強く要望しますが,いかがでしょうか。 (3)市立認定こども園について。 4月から市立園4園でこども園がスタートします。 ア,教職員の処遇がいまだに決まっていないと,我が党代表質問への答弁でした。いかにこの試行が稚拙であったか,物語っているのではないでしょうか。本来,職員の処遇変更は条例で対応するのではないでしょうか。4月からの体制についてどのように考え,どういう段階にあるのか,お示しください。こども園以外の職員はどういう扱いになりますか。 イ,4園の開設までに施設整備に要した総額をお示しください。 ウ,4園において,3歳児保育を除くと定員は今回どれだけふえたのか,お示しください。 エ,今後,認定こども園の候補となっている25園について具体的なスケジュールをお示しください。 (4)保育士不足について。 国がこのたび示した保育士確保プランには,新たに確保が必要となる保育士が平成29年度までに6.9万人と試算しています。 ア,岡山市ではどのくらいと試算され,どのように確保する計画でしょうか。 イ,本市の保育士確保策の進捗状況と今後の方針をお示しください。 ウ,同プランでは保育士に対する処遇改善の実施についても触れられています。岡山市ではどのように取り組むのでしょうか。 3,トイレ整備について。 (1)観光地でのトイレ整備について。 岡山城など市民や観光客が集まる場所で,トイレに困るという声を聞きます。岡山城では天守閣がある本段に無料のトイレはなく,下の段までおりなくてはなりません。 ア,例えば岡山城,烏城公園におけるトイレの設置数,設置箇所についての課題はどう把握され,対応方針はありますか。 イ,トイレがあっても和式であり,高齢者には利用できないという切実な声があります。観光地のトイレについて洋式化を検討しませんか。 ウ,地域の公園に設置されているトイレについても同様の意見があります。洋式化を検討しませんか。 以上で1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○羽場頼三郎副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  皆さんおはようございます。 本日からの個人質問,よろしくお願い申し上げたいと思います。 それでは,田中のぞみ議員の御質問にお答えしたいと思います。 私からは,2番目の子どもの命と育ちを保障する子育て支援策をの中の,保育の質の確保について,特に国の有利な財源を活用して引き続き認可保育所の整備を要望するがどうかと,この点について触れていきたいと思います。 岡山市では,子ども・子育て支援新制度への移行にあわせて計画を策定し,就学前の教育,保育の充実を図ることとしております。計画で見込んでいる1,900人余りの保育の需給ギャップの解消にも取り組んでいるところでございます。こうした中で,岡山市ではこれまでに国の待機児童解消加速化プランを活用して私立の認可保育所の整備を進めており,来年度中に約500人の定員拡大を図るということは議員も御承知だと思います。 それ以降の話だと思いますが,この待機児童解消加速化プランなるものは,平成26年度で終わる予定が,平成27年度まで国のほうでも延長されております。我々としても,延長されたこのプランに基づいて有利な財源を活用して,この認可保育所の整備をできるだけ進めてまいりたいと思っております。特に需給ギャップの激しいところ,そういったところを中心に認可保育所の整備を進めていきたいと思っております。ただ,それ以外にも,まだ需給ギャップが相当ございますんで,幼保連携型認定こども園の推進も当然でございますけれども,例えば今お話の出ました地域型保育事業の活用,特に事業所内の保育事業も視野に置きながら,そういった地域型保育事業の活用なども行い,受け入れ枠の拡大を図って,その需給ギャップの解消を前倒しして取り組んでまいりたいと思っております。 議員御指摘の認可保育所の整備についての具体的な数については,事業の中心となる民間事業者の対応によることになりますので,現時点ではまだお示しできる状況ではございません。 以上でございます。 ◎那須正己保健福祉局長  それでは,1番目の市民のための市民病院としての項の御質問に順次お答えいたします。 まず,市民病院の役割とはという中で,料金改定のことについての御質問でございます。 今回の料金改定につきましては,周辺の主な総合病院との比較やその平均などを踏まえ,評価委員会にもお諮りした上で上限額を設定したものであります。なお,開院時につきましては,上限額よりも低い料金で設定いたしております。 次に,無料低額診療制度を実施できないかというお尋ねでございます。 無料低額診療制度の導入につきましては,独立行政法人移行直後において,新病院建設による企業債の償還負担や消費税の改正等,病院経営を取り巻く環境が大きく変わっている中で経営への影響等も懸念されるため,実施は困難であるものと思われます。ただし,市立病院が担うべき医療の一つとして位置づけられるセーフティーネット機能については,中期目標や中期計画の中で明記しているところでございまして,独法移行後も引き続き市民のための地域の中核病院として,その機能を担っていただくこととしております。 次に,医師,看護師,その他医療専門職等の職員体制とその財源は自主財源か,それから岡山市会計と市民病院会計との関係性,平成27年度の市民病院会計に占める岡山市会計の割合についてのお尋ねにお答えします。 平成27年4月の新規採用職員として,医師や看護師,その他の医療専門職,事務職を合わせて100名を超える採用により体制を拡充していくと聞いております。また,その原資につきましては,基本的に地方独立行政法人の自主財源となりますが,一部は市の一般会計からの繰出金が充当されるものもございます。 なお,市民病院に対しては,法律の規定により市の一般会計から繰出金を支出しており,平成27年度の市民病院に対する繰出金は約10億円で,市民病院会計に占める割合は約8%程度と見込まれております。 次に,定期的に市民の意見を聞き検証する必要があるのでは,移転に際して意見を聞く場があったのかというお尋ねでございます。 市民病院は,中期計画の中で患者満足度調査を実施することにより患者ニーズを速やかに把握,市民,患者サービスの向上を図ることとしております。毎年度の市民病院の業務実績につきましては,市の附属機関である評価委員会が評価し,結果を公表することになっております。 また,新市民病院の建設に当たりましては,日ごろから病院を利用している市民の皆様に直接接している医療スタッフ等から,市民の利便性などを念頭に置いた意見を聞きながら設計を進めてまいったと聞いております。 次に,地域医療・介護連携についてのお尋ねに順次お答えいたします。 地域医療連携室地域包括支援センターとの役割分担,どのような体制か,具体的に何をどう支援するのかというお尋ねでございます。一括してお答えいたします。 岡山市地域ケア総合推進センターでは,介護だけではなく,特に医療が必要となる方の相談に対応してまいります。病院の地域医療連携室におきましては,その病院の患者についての相談に対応しており,地域包括支援センターにおきましては,介護の相談を中心に受けております。 職員体制につきましては,市直営の機関として,保健師,社会福祉士等の専門職を含め10名程度を予定しております。 何をどのように支援するかとのお尋ねにつきましては,市民ネットを代表されての井本議員の御質問にお答えしたとおりでございます。 次に,市民病院跡地活用についてのお尋ねに順番にお答えいたします。 診療機能が残せなくなった理由として,国の診療機能分化は矛盾していないかというお尋ねでございます。 市民病院移転後の外来診療機能の整備につきましては,国の医療制度改革により,軽症の方は診療所のかかりつけ医で,重症,救急の方は総合病院でというように医療機関の役割分担を明確にするための診療報酬改定が今年度行われました。これにより,市民病院におきましても,国の方針に沿って外来診療の機能分化を進めざるを得なくなり,天瀬に診療所を開設することは事実上不可能となったことから,昨年8月,地元との意見交換会において,病院関係者とともにその旨を説明し全体として了承していただいたところでございます。 次に,地元協議について,市として一定の方針を示す時期が来ているのではないか,協議会を立ち上げるなど手法を示せというお尋ねでございます。 地元協議につきましては,新風会を代表しての千間議員にお答えしたとおりでございます。 協議会につきましては,現段階では考えておりませんが,今後の進め方も含めて地元の皆様の御意見,御要望を伺う場を設けながら進めてまいりたいと考えております。 次に,新市民病院の交通手段として,民間活用も含めシャトルバスなどを考えるべきではないかというお尋ねです。 新市民病院は,御承知のとおりJR北長瀬駅に隣接していることから駅と病院が歩行者専用通路で結ばれるなど,非常に利便性の高いところに立地しております。現市民病院の地元と新市民病院間のシャトルバスにつきましては,現在も路線バスが走っております。したがいまして,独立行政法人として路線バスを運行する各社に対して,JR北長瀬駅へ乗り入れする路線バスの増便を要望したと聞いております。 最後に,性暴力被害者支援についてでございます。 拠点病院として積極的に受け入れる態勢を整えられないか,民間団体が行っている警察等との連携や学習会に積極的にかかわる意思はというお尋ねでございます。 性犯罪被害者に医療機関として対応していくには,産婦人科だけでなく精神,感染症といった点でもケアが必要となりますので,必要に応じて他の病院との連携を行いながら,医療機関の担う使命として適切に対応されると聞いております。また,24時間365日,あらゆる症例の患者も受け入れる新市民病院の岡山ERを実践していくために,病院職員全体でさまざまなケースに対応できるように関係機関との連携などを進めていかれると聞いております。 以上でございます。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  2,子どもの命と育ちを保証する子育て支援策をの項,子ども・子育て新制度への対応についての項で,一連の御質問に順次お答えいたします。 入園希望者,それから入園不承諾通知を受けた世帯についてお答えいたします。 来年度の保育園への入園希望数は,現在も入園調整中のため未確定ですが,子ども・子育て支援事業計画における保育の量の見込みと比べて,いずれの年齢層も低くなると想定しております。このうち,0歳児以外は見込み量にほぼ近い数値となる一方,0歳児につきましては,事業計画上は国が提示した算定方式による数値について,子ども・子育て会議で意見を伺い,潜在ニーズを高目に見込んであるため,実際の入園希望数と見込み量の差異は,他の年齢層より大きくなるものと考えております。 また,保育園への入所が決まらず入園不承諾となっている児童数も未確定ですが,引き続き保護者の希望を確認しながら,一人でも多く入園できるよう取り組んでまいります。 次に,幼稚園児で値上げになる世帯はどれくらいかとの御質問にお答えいたします。 平成27年度の入園児童数はまだ確定しておらず,所得額等も把握を終えておりませんので,授業料が現行より高くなる世帯数を正確に申し上げるのは困難であります。 次に,現在の保育料水準は,11時間の標準時間と8時間の短時間のどちらに引き継がれるのかとの御質問にお答えいたします。 現在の保育料水準をできるだけ変更しないよう,保育標準時間認定とされる11時間保育の料金を設定する一方,保育短時間の8時間保育の料金は,国が提示した保育標準時間認定と保育短時間認定の割引率を準用し,低く設定しております。 次に,来年度,8時間の短時間保育を受ける子どもはいるかとの御質問にお答えいたします。 国からの通知では,現時点で在園中の子どもは,保護者の就労状況にかかわらず保育短時間認定を希望する場合を除き,保育標準時間認定とすることとされております。 また,保護者の1カ月当たりの就労時間が120時間以上は保育標準時間認定,120時間未満は保育短時間認定とされますが,120時間未満であっても,1日の就労時間が8時間以上となる就労を常態とする場合や,1日の就労時間が8時間未満であっても保育短時間認定の複数の利用時間帯をまたいで利用せざるを得ない場合などには,保育標準時間認定とすることが可能とされております。このため,保育短時間認定となる場合であっても,保護者の就労状況等を見きわめ,認定区分の変更も検討する必要があり,現時点では保育短時間の利用児童数は未確定であります。 次に,市立保育園では,短時間保育の子どもはどこからが延長保育になり追加料金が発生するのかとの御質問にお答えいたします。 市立保育園の短時間保育の利用設定時間は,午前8時30分から午後4時30分までとなっており,この時間帯を外れて利用する児童については延長保育料が発生することになります。ただし,恒常的に短時間の利用設定時間におさまらない児童については,標準時間の認定に変更させていただきたいと考えております。 次に,政令市の負担が軽くなると聞いたが,本市ではどれだけ軽減され,その分を何に使うのかとの御質問にお答えいたします。 子ども・子育て支援新制度への移行にあわせて,保育所運営に関する国以外の公費負担を都道府県に求めず,全額を政令市または中核市が負担する大都市特例が廃止され,新たに都道府県に負担を求めることになることから,県の負担増が本市の負担軽減につながるものと考えられます。しかし,公立施設につきましては,従来どおり市町村の全額負担とされる一方,子ども・子育て支援新制度のもと,放課後児童クラブの拡充,地域子育て支援拠点の充実,一時預かりや利用者支援の推進など,新たに地域子ども・子育て支援事業にも取り組むこととしており,制度全体での負担軽減については未確定であります。 次に,保育料の上乗せ徴収をすることにより,格差を生むと懸念されるがとの御質問にお答えいたします。 上乗せ徴収は,公定価格上の基準を超えた教職員の配置や平均的な水準を超えた施設整備など,公定価格では賄えない費用について徴収するものとされていますが,本市では特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例により,私立保育園が上乗せ徴収する場合には,市の同意を得なければならないと規定しており,慎重に審査する必要があると考えております。 引き続き,保育の質の確保についての項,市長答弁以外の御質問にお答えいたします。 地域型保育について市民や保護者の意見をどのように吸い上げていくのか,小規模保育はA型しか認めない自治体もあるが岡山市でも同様にお願いしたいがとの御質問に一括してお答えいたします。 本市では,施設型給付の対象となる幼稚園,保育園,認定こども園による就学前教育・保育の提供を進めるとともに,これらの対応でもなお保育の需給ギャップがある地域におきましては,地域型保育事業を導入することも想定しております。また,地域型保育を含む就学前教育・保育事業につきましては,学識経験者,市民,保護者代表などで構成する児童福祉審議会及び子ども・子育て会議において御意見を伺った上で,認可及び確認を行うこととされております。 A型以外の小規模保育事業の運営基準につきましては,本市では国の保育士配置基準よりも厳しく規定するなど,保育の質の確保と向上に努めているところであります。 引き続き,市立認定こども園についての項,職員の処遇変更は条例対応ではないのか,4月からの体制をどのように考えどういう段階にあるのか,こども園以外の職員はどういう扱いになるのかとの御質問にお答えします。 幼保連携型認定こども園における職員の勤務労働条件や体制等につきましては,共産党を代表されての林議員の質問にお答えしたとおりです。なお,認定こども園以外の保育園,幼稚園の職員につきましては,現状どおりと考えております。 次に,施設整備に要した総額,3歳児保育を除く定員はどれだけふえたか,認定こども園候補の25園の今後のスケジュールを示せとの御質問に一括してお答えいたします。 本年4月開設の認定こども園4園の整備に要する事業費は,工事完了前のため見込み額ではありますが,合計3億900万円余となっております。 4園での受け入れ枠の拡大につきましては,今年度は年齢別定員を設けていないため,3歳児のみを除いた比較はできませんが,平成27年度内の入退園を含め,4園合計で30人程度の受け入れ拡大を見込んでおります。 また,幼保連携型認定こども園の設置につきましては,来年度から5年間の子ども・子育て支援事業計画に盛り込んでおりますが,今後の取り組みにつきましては,公明党を代表しての田尻議員にお答えしたとおりです。 以上でございます。 ◎大月秀樹経済局長  3,トイレの整備についての項,観光地でのトイレの整備について,岡山城のトイレの設置数,それから観光地のトイレの洋式化について一括して御答弁申し上げます。 岡山城のトイレは,下段に2カ所,上段の天守閣内に1カ所ございます。当該区域は,国指定史跡であることから遺構に影響がある掘削ができないため,新たにトイレを設置することは困難な状況でございます。 また,観光トイレとして経済局が所管するトイレは17カ所ございますが,そのうち13カ所に洋式の多目的トイレを設置しております。今後利用状況等も考慮しながら,トイレの改修が必要となった場合に,個々の状況に応じて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  先ほどの答弁で答弁漏れがありましたので,回答させていただきます。 保育士不足についての項,どう試算しどう確保する計画か,確保策の進捗状況と今後の方針,それから処遇改善について一括してお答えいたします。 認可保育園における保育士は,現在,条例による配置基準は満たしておりますが,保育ニーズの増加や今後の建設計画等を考えれば,さらなる確保策は重要であると考えております。 本市では,昨年6月に保育士・保育所支援センターを立ち上げ,職場見学会や職場体験を通じて,潜在保育士の掘り起こしに取り組んだ結果,ことし1月末までに106人の方が登録され,そのうち34人が就職されました。また,今月27日には,ハローワークとの共催で就職面接会を実施いたします。 保育士の処遇につきましては,引き続き重要な課題であると認識し,国の補助事業等を活用した改善を図るとともに,事務の負担軽減等にも努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  3のトイレ整備について,地域の公園に設置されているトイレの洋式化についてお答えします。 公園のトイレにつきましては,利用しやすさから洋式化を求める意見がある一方で,座りっ放しでいられるので長時間占用される,不特定多数の人が座ることから不衛生といった意見もあります。また,便座部分の破損など,和式トイレと比べると維持管理の負担がふえる場合もあります。 このため,利用者からの御意見,御要望はしっかりお聞きして,維持管理していただいている町内会,愛護委員会とも相談しながら,引き続き個々のケースに応じた取り組みを行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔9番田中のぞみ議員登壇〕 ◆9番(田中のぞみ議員)  済いません。一問一答形式ですので,早速。よく弾丸トークと言われてしまいますけれども,順次質問させていただきたいと思います。できるだけゆっくりいきたいと思うんですが。 市民病院についてですけれども,今回議案としてこの改定案が出ているんですけれども,いただいた資料には括弧書きで開院時ということで,初めは低く抑えられるということなんですが,これはいつまでこの値段か聞いておられますか。 ◎那須正己保健福祉局長  開院時というお尋ねですが,基本的には中期計画期間が4年間ということになっておりますので,平成26年度の独法移行から平成29年度までを開院時と聞いております。 ◆9番(田中のぞみ議員)  4年間は変わらないということであれば下の値段で出せばいいのになと思うんですが,議案第71号の議案書には,この括弧内は書いてなくて,上限しか書いてないんです。上限しかなくて,いつでもこれを上限内に院長が制定すると書いてあるので,議会が知らない間に変えられる可能性もあるのではないかなとすごく思うんですが,このあたりはどうですか。 ◎那須正己保健福祉局長  上限額を定めた理由ということになると思うんですけれども,上限額の範囲内で,需給状況等もありますので,部屋代とかですね,そのあたりについては柔軟に設定することが可能ということで上限額を定めております。 いつ変わるかわからないという部分につきましては,これは議会のほうへ,その時々に報告させていただくようになると思います。 以上でございます。 ◆9番(田中のぞみ議員)  報告があるということなんですけれども,今,独法化なのでなかなか意見が反映できない,本来ならばこちらに病院局の方がずっと座っておられたんだけれども,今の「聞いております」とかという答弁の保健福祉局長とお話をしなければならないんですが。 今回非常に気になったのは,資料の中にもありますけれども,初診時選定療養費が1万円,これは紹介状を持ってこられんかった方には最大で1万円を取りますよということなんです。国の制度で,大病院と診療所をすみ分けしましょうと,200床以上の病院は紹介状を持ってこなかったらお金を取りますよということなんですけれども,だから取りますということで1万円が上限で設定されています。だけど,独立行政法人になったとはいえ,市民病院は100%岡山市が出資者,100%岡山市が設立者ですし,昨年の移行時には49億円の税金が投入されています。 今回来年度からは,独立行政法人は直接金融機関にお金を借りることができないので,特別会計も間に入って,かわりに借金をして間に入るわけです。そして,毎年市民の税金が10億円,負担金として病院のほうに投入されるということになるので,市民の税金が多額に投入される病院であるということは変わりがない,公的な病院だということは変わりがないということだと思うんですけれども,これを見ていただくとわかりますが,駐車場も最初から100円を取る。これは周りの大病院もどこも取らないんです。ほかの市の市民病院もちょっと調べてみましたけれども,最初の30分とか1時間は無料ですし,この選定療養費1万円は非常に高いと思いました。市民のための病院と高らかにうたっているんだけれども,結果的に市民の負担がふえているような気がして,なかなか気軽に行けない病院になるんだなと思うんです。 高度医療を提供する病院に軽症患者が来てはいけないという国の方針は理解しているし,必要だと思っているんですが,岡山市には高度医療を提供する病院がたくさんあるわけです。制度として初診時の選定療養費を別に取らなければいけないものではないと思うので,制度として取らないこともできるのかどうかをお答えいただきたいと思います。 ◎那須正己保健福祉局長  この初診時選定療養費につきましては,御承知のようにかかりつけ医と病院の役割分担を促す政策的な意味が入っているということでございます。国の制度改革等に対応するためにも,上限額を設定しております。 取らないことはできるかということのお尋ねにつきましては,それは取らないことも可能だと思います。ただ,開院時は3,000円ということで決めさせていただいたところでございます。 以上でございます。
    ◆9番(田中のぞみ議員)  取らないことは可能なんです。市内の中でも取らない病院,免除している病院があるんです。市長にここで確認したかったのは,独法化でなかなか意見が言えないのかもしれないけど,新しい市民病院は何を目指しているのかなというのがちょっと,こういう料金が出てくるとわからなくなるなと思ったんです。大学病院みたいに高度な医療を提供して,全国のニュースに出るような最先端の病院を目指して大病院になっていこうとしているのか,公的病院として市民のために断らない医療を提供する,たとえ紹介状がなくても診てあげますよ,もしくは前みたいに1,000円で診てあげますよという,そういう性格を目指しているのか。まず,この上限を下げていただきたいと思いますし,このあたりの御所見,公的病院としての役割,市民病院,そのあたりを聞かせていただきたいです。 ◎那須正己保健福祉局長  公的病院としての役割についてのお尋ねでございます。 独立行政法人化後もこれまで担ってきた,分け隔てなく市民の健康と安心を守るという地域の中核病院としての立場については変わりません。 24時間365日,全ての症状の患者を受け入れる岡山のER,それから災害拠点病院としての機能,それから地域医療を担う人材育成を行うための教育研修機能の強化など,これまで以上に地域に貢献する市民病院としての役割を果たすことについて変わるものではございません。 以上でございます。 ◆9番(田中のぞみ議員)  ぜひ,市長にもお伺いしたかったので,また御意見があったら教えていただきたいと思います。 この独法化になって4年で黒字化を目指すという方針もお伺いしておりますけれども,私は無理に黒字化を急ぐ必要もないと思います。赤字だとしても,しっかりセーフティーネットの役割を果たすという方針も持っていただきたいと思います。 もう一つ,診療機能を天瀬に残せないということを,事実上不可能だと言われたんですが,市民病院が大病院であっても診療所を持つことはできると思います。制度上できるかできないかというのを教えていただきたかったんです。もう一度お願いします。 ◎那須正己保健福祉局長  制度上持てるかどうかということにつきましては,開設は可能だったと思うというぐらいのお答えしかできないんですけれども,外来診療機能を残すというようなお話があったわけですから,それは可能だったのではないかと思います。ただ,先ほど答弁申し上げたような諸事情から現在残せなくなっているという状況でございます。 以上でございます。 ◆9番(田中のぞみ議員)  制度上可能です。診療所ができないということをそういうふうにして地元の方へ説明するのではなくて,もっと違う理由もあったんだろうと思いますけれども,そういう意味でもう一回地元としっかり話をしていただきたい。気軽に行けるためには診療所機能を市民病院が持ってもいいと思いますので。 ちょっと時間がないので済いません,次に行かせていただきますけれども。ごめんなさい,言い放しで。 保育のほうです。8時間と11時間のところですが,まず最初に1,900人の見込み量のところで,平成27年度は見込み量を下回っていますよ,ゼロ歳児はもっと乖離しますよということなので,1,900人に非常にこだわる必要もないのかな,目安にはなりますけれども,多目に見積もっているのかなということを一つ感じました。 あと,8時間と11時間のところなんですけれども,本当ならば8時間で認定されたら,早朝のパートの方なんかは早朝に行ったら,追加料金が発生するという制度だったわけです。だけど,この間国の対応も変わってきて,早朝のパートタイムの方だったら11時間とみなしてもいいですよとか,先ほども答弁がありましたので,8時間と11時間をもう設ける意味がないと思います。しかもこの料金は,この前の議会でもお伝えしましたけれども,11時間と8時間の料金の差は最大1カ月1,000円です。全く意味がないので,ぜひこれは早いうちに一本化してほしいと思います。保育の中で保育時間を分断するというようなことはやめていただきたいということ,これの方針があったら教えてください。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  この保育短時間と標準時間については,新制度で初めて適用となる利用時間の設定であるため,また十分に理解されていない状況であります。国のほうでは保護者の就労時間が短くても保育園を利用できるようにということで,改善を図ろうという趣旨であると思っております。本市の保育のニーズからすると,標準時間認定の児童が大半で,短時間認定の児童は少数になるとは思われますが,新制度の指針を踏まえて本市においても設定が必要ではないかと考えております。 以上でございます。 ◆9番(田中のぞみ議員)  設定は必要ないと思いますので,ぜひ来年度に向けて検討していただきたいと思います。 次,こども園のほうに行きますけれども,今回新しく4園のところで,幼稚園児のほうも預かり保育をするということを初めて聞きました。幼稚園部分でも預かり保育をするということなんですが,制度上は一般の幼稚園,公立幼稚園でも預かり保育はできますか。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  済いません,ちょっと聞き取れませんで。公立と……。(「反問」と呼ぶ者あり) ○羽場頼三郎副議長  反問か。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  反問です。 ○羽場頼三郎副議長  反問。 ◆9番(田中のぞみ議員)  済いませんでした。 今回,こども園の4園で預かり保育も,幼稚園部分で幼稚園児の預かり保育をすると聞いておりますけれども,公立の幼稚園でも預かり保育ができるということだなと認識したのですが,一般の公立の幼稚園,こども園にならない幼稚園でも制度上はできるということですねということをお伺いしました。 ○羽場頼三郎副議長  おわかりですか。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  そのとおりです,制度上は。他都市ではしているようなところもありますので。(「制度上は」と呼ぶ者あり)制度上はという。 ○羽場頼三郎副議長  いいですか。 ◆9番(田中のぞみ議員)  幼稚園での預かり保育は,私は保留児の解消とか就労支援にも寄与すると思っているので,できればほかの幼稚園でもやっていただきたいし,3歳児教育もぜひほかの幼稚園でもやっていただきたいということは強く申し上げておきたいと思います。 こども園の体制なんですけれども,今回の4園の体制。まだ,教職員の方の処遇が決まってないというのは異常だと思います,もう3月になります。幼稚園の先生と保育園の先生は,お給料も時間も提出する書類も全然違うわけです。こんなに急いでやるべきではなかったということは言っときますし,4月にそういうばらばらな体制の中でスタートすると,ストレスが子どもにも影響しますので。 あともう一つ,こども園で気になるのが,きょう資料の3でお渡ししたんですが,AとBのところ。いいですか。幼稚園児Aのところまでですけれども,これは最高額で8,300円です。Bのところ,同じ所得の方で3万5,000円ぐらいします。しかも,預かり保育をするということでプラス500円で,みんなBのところまでくるんです。8,000円ぐらいの方と3万円ぐらいの方が同じ時間になります。これは公平でしょうか。これはこども園の大きな矛盾だと思います。ずっとこういう矛盾があるということで,こども園は今やるべきではない,職員の体制や全ての料金も一緒にしてからスタートするべきだとずっと言ってきたんですが,この料金の公平性について一言お願いしたいと思います。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  料金の公平性についてということで,先ほど新しい制度の中でいろいろ,子どもさんの預かりの状況によって値段が違うということなんですが,運営について,今言った子どもさんのできるだけの保育需要,質の高い教育,保育を目指す関係で今のような制度ができておると思いますので,御理解願います。(「公平かと」と呼ぶ者あり) ◆9番(田中のぞみ議員)  公平かということを聞いたんです。お願いします。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  議員さんのほうから見られると公平でないと言われるのかもしれませんけど,(笑声)今の制度の中では一応国のほうの制度ということでこういう形でということになっております。 以上でございます。 ○羽場頼三郎副議長  以上で田中のぞみ議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして楠木議員。     〔43番楠木忠司議員登壇,拍手〕 ◆43番(楠木忠司議員)  皆さんおはようございます。 また,きょうはちょっと天気のほうも悪いんですが,わざわざ議場に足を運んでいただきました傍聴者の皆さん,本当に御苦労さんでございます。 ちょっと風邪を引きまして声が,普通はこんな声じゃないんですが,声が悪いんでお聞き苦しい点があろうかと思いますが,御容赦いただきたいと思います。 私もこの議会,ちょうど4年間にきょう10回目の質問に立たせていただいております。多くの課題につきまして質問させていただいたわけでありますけれども,きょうの質問は,その中でこれからまだ解決をしなければならない,要望の前進をしなければならない,そういったものを中心に質問させていただきますので,どうかよろしくお願いしたいと思います。 早速ですが,質問に入らせていただきます。 まず,大きな1番,岡山操車場跡地についてということでございます。 イ,その一つは,実は私も大変気になっているんですが,ドームの西側に多目的広場というのがございます。そこの広場が,このたびの計画ですと防災公園になるんだと,いわゆる広場としては使えなくなると言われております。そして,その広場,市民またはいろんな団体の強い要望の中で,広場についてはドームの東側に,東南のほうに確保するんだと,約1万平米ということが言われているわけでございます。 工事がこれから進むと思いますけれども,同時進行していたのでは非常に支障を来すおそれがあると思うんです。ですから,まず東側の広場,ソフトボールとかいろいろな球技ができる広場を確保して,それからあと西側の多目的広場を整備していくという手法をぜひとってもらいたいわけですけれども,その辺の御見解をまずお伺いいたします。 ロ,先ほども市民病院についていろいろ議論,質問もなされております。私が一つ懸念しているのは,市民病院が5月にオープンする,内容については先ほどからいろいろお話がございました。その中で,病院につきものなのが薬局なんです。今,岡山市民病院にも近所に四,五軒の薬局がございます。私が通っている薬局については,どうにもならない。要するに,小規模の場合は薬局を出そうにも,なかなかそれだけの資金もない。そういう話の中で,岡山市側として何とかしてほしいんだというお話がありました。そのあたりにつきまして,今岡山市としてどのように考えておられるのかをお聞きしたいと思います。 大きな2番,住宅リフォーム事業についてお伺いいたします。 イ,今年度の予算の中で,空き家の対策,空き家のリフォームということで,3,000万円の予算がついているわけでございます。これも去年の議会の中で質問させていただきました。しかしながら,なかなかその執行状況が非常に悪いというお話がありましたが,今年度の実績,現在の実績についてお聞かせいただきたいと思います。また,事業内容,どのような内容が多いのか,お聞かせいただきたいと思います。 ロ,今まで住宅リフォーム事業について,今回も代表質問で質問がありました。なかなかいい答えというものが返っておりません。 そこでお聞きするんですけれども,住宅リフォーム事業,これは我々としては大変必要なものと思っておりますし,また多くの議員の方からも,この住宅リフォーム事業をぜひ再生してほしいという要望が強いわけでありますけれども,なぜ来年度予算の中で計上されていないのか,お聞かせいただきたいと思います。 大きな3番,吉備線のLRT化についてでございます。 この問題につきましても,今回の代表質問の中で多くの方から質問が出されておりますし,私もこの4年間を問わず,過去から数多くの質問をいたしてまいりました。やっと緒についたといいますか,これから今の吉備線のLRT化が前に進むということを強く期待しながら,今回も質問させていただくわけでございます。 イ,現在まで2次素案というものが出されております。基本計画をどのような内容,どのような時期にするおつもりなのか,まずお聞かせいただきたいと思います。 ロ,総事業費160億円,そのように言われているわけでございます。国の補助金の関係もございますし,またいろいろなところから補助金といいますか,寄附といいますか,そういったものも今後具体的な課題として出てくるのではないのかなと,そのように思っております。この事業はどういう内容なのかということをお聞きしようと思いましたけれども,現在のところ総事業費160億円あるけれども,その詳細についてはわからないということもございます。わかる範囲でお答えいただきたいと思います。 ハ,この事業費,一応160億円というのが算定されているわけですけども,この事業費をどこが──多分岡山市だと思いますけれども──算定したのか,お聞かせいただきたいと思います。 ニ,やはり大切なのは,地元との協議があるのではないかと思います。議員の中にもそれぞれ沿線にお住まいの方もおられます。地元の要望としては,一刻も早くLRT化を実現してほしいというのが率直な意見ではないかと,そのように思うわけでございます。今後,地元との話し合い,地元との調整,そういったものはどのようにやっていくのか,お聞かせいただきたいと思います。 ホの関係でございます。この事業を推進するには,今の体制といいますか,都市整備局で今やられているわけでありますけれども,それだけではちょっと難しいんではないかなと,そのように思っているわけでございます。特に,基本計画を近々のうちにつくるということで,今作業が進んでおりますけれども,ぜひ横断的な組織といいますか,JR吉備線LRT化推進室,仮称でありますけれども,そういったものも今後つくっていく必要があるのではないかなと,そのように思っております。御見解をお聞かせください。 ヘ,市民の合意形成,これが必要だと,そのようにきょうまで答弁もされているわけでございます。市民へのPR,いろいろ今回の議会の中でも,反対という御意見というのはなかったと私は理解しております。しかしながら,現在のところ一体どうなるのかと,採算がどうなるのか,そういった懸念というものは皆様方もお持ちではないかなと,そのように思っているわけでございます。 今のLRT,吉備線そのものは,中国鉄道吉備線というのができてから,もう110年を超えるような歴史ある線でもございますし,また一つ私が懸念するのは,岡山臨港線というのがございました。私が議員になったのは昭和58年で,昭和59年12月に廃止ということになりました。当時は,まだ30年以上も前のことでありまして,モータリゼーション関係とかいろいろなところで乗客がどんどん減っていく,その中で廃止になった。今もある程度名残のあるところもありますけれども,あれをLRT化にしとったら,もっと岡山市の公共交通の事情も変わっていたんじゃないかなと,そのように思うわけでございます。 吉備線が廃線になるという話じゃありませんけれども,今の吉備線をもっともっとよくしていく,乗りやすくしていく,そしてまちづくりに役立たせていく,そういったことも必要ではないかと思いますので,そのあたりのPR,市民に対する合意形成,どのように今後行っていくのか,お聞かせいただきたいと思います。 ト,この項につきましては,こんなことを聞くのはちょっとどうかなとは思っておりますが,あえてお尋ねいたしたいと思います。これは特に市長にお尋ねいたします。 今回のLRTの関係については,大体局長のほうで答弁されております。岡山駅乗り入れについては,市長も本当に頑張っていくんだという答弁もされておりますけれども,LRTについて市長のお気持ち,市長が本当にこれはやるんだというお気持ちがあればお尋ねしたいと思います。 大きな4番,都市排水及び用排水路の整備についてお尋ねいたします。 この問題については笹ケ瀬川右岸の関係です。私が住んでいる陵南学区,吉備学区そして御南学区,またちょっと北へ行けば一宮の中山学区,そのあたりが大きく影響するわけでございます。 イ,この前も申し上げましたように,笹ケ瀬川右岸には都市排水,いわゆる都市の排水をするポンプが一基もございません。そのために,大雨が降れば大変な浸水が長く続くわけでありまして,これをどうにかしてほしいというのが地元の要望でございます。 一昨年のときに,下水道局のほうから地元に説明会に行ったということをお聞きいたしております。そのときに,地元との話し合い,そういったものはどのようにされたのか,また今後の地元対応,またこの点についてどのようにお考えなのか,お尋ねいたします。 ロ,そのためには,用排水路の整備というのが必要になってくるわけでございます。幹線水路,地川を問わず,今,用排水路が大変悪くなっている,状況が悪い,そのように思われるわけでございます。大体地元が要望して,完成するのが10年後という状況もございます。もっともっとスピーディーにやる必要があると思います。この用排水路についてどのような御見解か,お尋ねいたします。 最後の項,大きな5番,空き家対策についてお尋ねいたします。 この問題も,今回の議会で多くの議員から質問が出されておるわけでございます。 イ,来年度の予算の中で,2,700万円の予算計上がなされております。その内容について,まずお聞かせいただきたいと思います。 ロ,空家対策特別措置法に基づいてどのような施策といいますか,取り組みを行うつもりなのか,また岡山市として独自に施策があればお聞かせいただきたいと思います。 以上で第1回の質問を終わらせていただきたいと思います。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○羽場頼三郎副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,楠木議員の御質問にお答えいたします。 私は,吉備線のLRT化についてということで,市長の決意ということでございます。 私は就任以来,今後の岡山市のまちづくりを考えたとき,優先して考えていかなければならない課題は,人口減少と少子・高齢化に対応した持続可能なコンパクトなまちづくりを進めることではないかと申し上げてまいりました。そのことは一貫して申し上げてきたつもりでございます。こうした中で,吉備線のLRT化は公共交通の機能強化につながっていくということもありますが,吉備線沿線への人口や施設の集約化を図っていき,そしてコンパクトシティーの実現に資するものと考えており,私としては重要な施策の一つとして検討を進めたいと考えております。 したがいまして,市長就任の3カ月後になりますか,昨年の1月にはJR西日本の真鍋社長とも会談させていただきました。5月には総社市長とも話し合い,そして8月には総社市長,またJR西日本の社長との3者で会談を行い,検討を進めていくと,一緒になって進めていく,そしてそのための体制や今後のスケジュールなどについて確認したわけであります。その後,3者で話し合って,昨年開催の2回の検討会議において計画素案をお示ししたところでございます。 引き続き,検討会議での御意見や議会,市民の皆様の御意見などを踏まえながら,総社市,JR西日本とさらに検討を深め,早期に基本計画案を作成してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎那須正己保健福祉局長  1番目の岡山操車場跡地整備についての項,薬局についてどのように考えているのかというお尋ねをいただきました。 病院と調剤薬局が密接な関係であることは認識いたしております。岡山操車場跡地の新市民病院周辺におきましても,既に幾つかの民間の調剤薬局が出店に向けて準備を進めておられると伺っております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項のうち,多目的広場の整備と見通しについてお答えいたします。 議員御質問の多目的広場につきましては,サッカーや学童のソフトボール,8人制のサッカーなど,多目的利用が可能な広場として計画しております。 来年度当初予算案では,西部総合公園整備事業として,御指摘の多目的広場に係る工事費や公園用地の買い戻し費などを計上するとともに,交付金として国に要望しているところでございます。 御指摘のように,現状の利用実態を踏まえて,継続的な利用をしていただきながら,来年度より東側の多目的広場の整備から順次公園の工事に着手してまいりたいと考えております。 次に,2番目の住宅リフォーム事業についてでございます。 空き家リフォーム事業の今年度の実績は,また来年度の事業内容は,住宅リフォーム事業に係る予算を来年度も計上していない理由はとの御質問に一括してお答えいたします。 空き家リフォーム事業の今年度の実績並びに来年度の事業内容につきましては,公明党を代表しての田尻議員にお答えしたとおりです。 また,住宅リフォーム事業に係る予算を来年度計上していない理由につきましては,共産党を代表しての林議員にお答えしたとおりです。 次に,3の吉備線のLRT化について,市長答弁以外の御質問に一括してお答えいたします。 吉備線LRT化の検討においては,現在岡山市,総社市,JR西日本の3者で概算の総事業費を算出しておりますが,同じ上下分離方式においても事業主体や整備のスキームによって補助対象となる設備が異なるため,事業の安定性と継続性の確保を考慮して,事業主体,整備,運営のスキーム,財源の最適な組み合わせを選択する必要があり,事業費の内訳や国の補助金額もその中で決まっていくものと考えております。 地元に対しては,計画素案を取りまとめた後に,LRT化の周知に努めるとともに説明会等を実施し,合意形成に向けて取り組むこととしております。 新たな組織の設置については,現時点では考えておりませんが,引き続き検討会議や議会,市民の皆様の御意見を踏まえながら,早期に基本計画案を作成してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎大月秀樹経済局長  都市排水及び用排水路の整備についての中,笹ケ瀬川右岸における用排水路の整備の考え方について御答弁申し上げます。 用排水路は,農業用水の安定供給を図る施設であると同時に,雨水対策等を含む多面的な機能も有しており,通水断面の確保に向けて適切に維持管理及び整備することが重要と考えております。そのような中で,笹ケ瀬川右岸地域は,宅地化により農業振興地域内の農用地の減少が進んでおり,用排水路の整備に必要な農地受益面積の要件を満たすことが課題であることから,関係部局と連携しながら対応を検討していく必要があると考えております。 いずれにしましても,当面は農業用排水路の通水断面の確保に向けて,農家や住民の方々に実施いただいておりますしゅんせつ,藻刈り等への助成のほか,農家等が対応困難な場合等の市による業者委託,さらに新年度予算で提案しております浸水対策特別事業などを有効に活用しながら,農業用排水路の適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎南山瑞彦下水道局長  同じ項,笹ケ瀬川右岸の都市排水対策についてどのような対応をし,またどう考えているのかとのお尋ねでございます。 笹ケ瀬川右岸の排水対策につきましては,昨年2月に今保地区で地元関係者から,浸水の状況や地域の水路や水門の状況,地区内で都市化が進展している状況などを伺い,当地区の現地調査を行いました。今年度は,雨水排水対策マトリックス班が今保地区に加え,久米,白石地区の水路や水門,ポンプの状況について調査を行い,現況施設の排水施設能力などの課題について整理し改善対策について検討されたところでございます。 今後もその検討結果や関係の方々からの情報をいただきながら,効果的で効率的な排水対策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  5番目の空き家対策についての項,来年度の空き家対策に係る2,700万円の予算の内容は,空家対策特別措置法に基づいてどのような施策,取り組みを行うつもりか,また岡山市として独自に考えている空き家対策はとの御質問に一括してお答えいたします。 来年度の空き家対策に係る2,700万円の予算につきましては,民間の力を活用して市内の空き家の実態を把握するための調査費であります。 特別措置法に基づいて実施する施策につきましては,公明党を代表しての田尻議員にお答えしたとおりです。また,市独自の対策につきましては,来年度は空き家適正管理促進モデル事業として,空き家のリフォームや除却などに係る助成を実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔43番楠木忠司議員登壇〕 ◆43番(楠木忠司議員)  では,再質問させていただきます。 まず,吉備線のLRTの関係なんですが,市長のほうから,やっていくんだという御答弁がありました。ぜひ頑張っていただきたいなと,そのように思っているわけでございます。 また,局長,これは大体事務方なんですが,どうも答弁を聞いていたら伝わってこんのですよ,熱意が。私だけかもしれません,少なくとも私は。だから,もっと自信を持ってLRTについてはやるんだと,地元の協力も頼むんだと。また,他のいろいろな,きょうは県との話は質問に出していませんでしたけど,県にも話するんだと,そういうびんびん伝わってくるような答弁というものもぜひお願いしておきたいと思います。これは質問じゃございませんので,よろしくお願いいたします。(笑声) 2つ目は,市民病院の薬局の関係。保健福祉局長,私も保健福祉委員なんで余り強くは質問しませんが,もっと小規模というか,そういう人のことも考えるべきじゃないかと思うんです。今やっているのは,大規模な薬局です,具体的な名前は言いませんが。それは大きな資本を持っているから,どこであってもどんと土地を買うて建てれるんですよ。しかし,小規模の方々の薬局というのは,そうはいかんのんです。だから,そういう方も,やっぱり弱い人の立場も考えるのが行政じゃないかと思いますので,そのあたりについての答弁もまた一緒だと思うんでもう聞きませんが,その辺も配慮した取り組みというものをぜひお願いしたいと思います。(「必要性はあるよ」と呼ぶ者あり)ありますよ。(笑声)まあいいわ,そこまで。 住宅リフォームの関係,これも誰々さんの質問に答弁したとおりですと,それで大体わかっているんです。わかっているんですけども,やはりもっと真剣に考えていただきたい。 例えば,リフォームの関係とか,いろいろなことを岡山市もやっています。すこやか住宅リフォーム事業とか,それから空き家対策のリフォーム事業,これもリフォーム事業の一つです,いろんなことをやっている。そこで,提案を含めた質問なんですけれども,いろいろ今言われている,例えば新しく2世帯住宅を建てて,そして親の面倒を見るために一緒に住むんだと,そういう場合もリフォームが要るんです。それから,例えば子育て。子育てするには,今の家では難しいんだと。だから,子育てするためのリフォーム事業とか,そういった新たなリフォーム事業をやる気があるかどうか,これをお尋ねしておきたいと思います。 それから,笹ケ瀬川の右岸の関係,先ほど下水道局長のほうからは,これから流入の──これは経済局とも関係があるんですけれども──ことも調査するんだというお話でありました。本当に川はもう荒れているというか,どうにもならない。だから,せっかくポンプをつけても,なかなかそこまで行かないというのが実情なんです。だから,そのあたりについては経済局と下水道局がよく協力,連携を密にしていただいて,その対応というものを先ほども言いましたようにスピーディーにやっていただきたいなと,そのように思っております。具体的な計画等についてはこれからだと思いますので,きょうはそこまでの質問はしませんが,どうかよろしくお願いいたします。 最後に,空き家対策についてお尋ねいたします。 2,700万円,これは民間の方に委託して調査するんだというお話でありました。私は前回の11月議会でも申し上げたんですが,一番よく事情を知っているのは各町内なんです。私も11月議会で質問して,何人かの町内の方からこういう住宅があるんじゃという連絡がございました。そういった意味で,町内会に対するアンケートといいますか,調査依頼というものをこれからやるおつもりはあるのかどうなのか,お尋ねいたしまして,2回目の質問を終わらせていただきます。 ◎山崎康司都市整備局長  2点の再質問をいただきました。 まず,住宅リフォーム関係でございます。 親と同居するためとか子育てのために,例えば古い家を住みやすくするためのリフォームに対しての助成はという御質問でございます。 確かに,2世帯住宅とか,子育て支援等については,本当に住宅ストックの利用,活用,また子育て,高齢者支援などの観点において課題の一つと認識しておるところでございます。そういう中で,来年度以降の策定を予定しております,仮称ではありますが,岡山市住生活基本計画の検討作業の中で,そういう取り組みにつきまして福祉部局等とも連携を図りながら検討してまいりたいと考えております。 ただ,古い家を住みやすくするためのリフォームなど,単なる住環境の改善が目的のリフォームへの助成につきましては,これまで答弁していますように個人の資産形成の面が強いということでございますので,慎重な検討が必要であって,現時点では実施する考えはございませんので御理解いただきたいと思います。 それから,もう一点,空き家の実態調査についての町内会の活用,町内会にお願いするつもりはあるのかとの御質問でございます。 来年度実施予定の空き家実態調査につきましては,民間の業者,専門業者の活用を考えておるところでございますが,当然調査,また取りまとめの際に空き家の所有者とか,またこれまで周辺への被害状況など不明な点もあろうかと思いますので,そういう場合には,一番その地域のことをよく知っている町内会等の地元の方のお力をおかりするということが必要だろうと思いますので,その辺を含めて来年度進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○羽場頼三郎副議長  以上で楠木議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして浦上議員。     〔41番浦上雅彦議員登壇,拍手〕 ◆41番(浦上雅彦議員)  ようこそ岡山市議会本会議場においでくださいまして,大げさに言いますと,きょうというふるさと岡山の政治シーンの目撃者となってくださいませ。申しおくれましたが,自民党の浦上雅彦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 盛りだくさんなんで,早速質問に入らせていただきます。 1番,自然エネルギーへの転換を加速させよう,晴れの国を生かして。 日本人は,古来より自然に対し畏敬の念を抱きながら自然と調和する生き方を美徳としてきました。しかし,近年科学技術の進歩は神の領域を超えて突き進み,いつしかその精神は薄れに薄れ,なくなっていたかもしれません。そんな中,大震災が起きて,自然の猛威は人間が科学技術の粋を結集してつくり上げた原発をいとも簡単に破壊してみせました。あの大震災で,はっと気がつかなければ日本人ではありません。(「そうだ」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。 私は,今,日本中で自然エネルギーへの転換が図られるべきであると強く感じています。 日本は南北に長く,その土地,その風土に合った発電方法があると思います。我々のふるさと岡山は,日本で一番雨の少ない晴れの国でありますから,当然ながらやはり太陽光発電が最も向いているわけであります。 現在,岡山市の太陽光発電の補助金基準は,1キロワット当たり2万円で上限は10万円であります。年間約3,000件の予定で,平成26年度は総額3億4,650万円,さすが晴れの国らしい太陽光発電への力の入れようであると高く評価できると思います。 そこで質問させていただきます。 この晴れの国という地域特性を最大限生かし,さらに力強く太陽光発電を加速させる必要があると思いますが,そのために今後補助金制度も含めどのような普及策を講じていくのか,当局のお考えをお聞かせください。 2番,市内中心部をより都会的に変貌させよう,容積率を上げるべき。 私の持論ですが,市内中心部がより都会的に,よりドラマチックに発展を遂げるには,どうしても象徴的な高層ビルが必要となります。市内中心部に高層ビルが数棟建つだけで雰囲気ががらりと変わり,大都会の仲間入りを果たします。それには現行の容積率である600%を,せめて広島並みの800%に上げる必要があるのであります。国や県の顔色をうかがうことなく,岡山市だけの権限で決めることができる容積率,ぜひとも上げるべきだと考えますが,当局のお考えをお聞かせください。 3番,区長に権限と予算を持たせよう。 政令指定都市になっても何も変わらない。これは,本当に市民の皆様からよく聞く言葉であります。これを政令市になって変わったなあと,多くの市民の皆様に実感していただくには,区ごとに特色を出さねばなりません。それを実現するには,やはり区長に権限を委譲する必要があります。権限と財源はセットですから,区ごとにある程度の予算を設け,区長の判断で特色ある区づくりが進められるように制度を改正する必要があると思いますが,当局のお考えをお聞かせください。 4番,認め合う社会岡山を目指そう,LGBTについて。 今月,イギリス人のシンガー,サム・スミスさんが世界で最も権威ある音楽賞であるグラミー賞4部門に輝きました。彼の歌う「ステイ・ウィズ・ミー」は,昨年別れた彼との恋愛を歌にしたものだそうであります。うん,何かおかしくありませんか。そうです,彼はゲイであることを告白しています。そんな中,先週衝撃的なニュースが駆けめぐりました。東京都渋谷区が同性カップルを結婚に相当する関係として,証明書を発行する条例案を提出しました。これに対し,世田谷区,豊島区が同様の準備を進めており,横浜市も検討中とのことであります。 多様性という言葉が叫ばれて久しいですが,皆さんはLGBTについて御存じですか。レズビアンのL,ゲイのG,バイセクシュアルのB,性的違和あるいは性同一性障害を含むトランスジェンダーのT,それらの頭文字をとった性的少数派の方々の総称であります。日本では人口の5%が当事者だと言われており,岡山市民でいうと3万5,000人になります。我々のほとんどがLGBTという言葉さえ知らないし,当事者の方がどんな差別や偏見を受けているのか,痛みを知りません。 幸いにも本市には,全国でも数カ所しかないジェンダーセンターを有する岡山大学があります。官学が連携し,当事者の方への適切なサポートを行い,また当事者でない方へLGBTの周知を図ることが容易な基盤が,岡山には既にあるのであります。このようなすばらしい環境の岡山こそ,LGBTの方々にフレンドリーなまちであることを全国に発信するべきだと思うのであります。そのためには,まずLGBTについて知ることから始めなければなりません。 そこで質問させていただきます。 1,民間企業では既に勉強会が開かれていますが,市職員に対する研修,勉強会の準備はありますか。 2,岡山大学との連携はどうなっていますか。 5番,災害に強いまちづくりを目指そう,富山,旭操,操南,操明学区の冠水対策について。 今年度は,下水道局により多額の調査費をつけていただき,富山・旭操学区の雨水,内水を詳しく調査していただきました。間もなく具体的に改善策が示されるということで,地域を挙げて楽しみにしているところであります。富山・旭操学区はそういうことでありますが,ここ3年ぐらいは操南・操明学区でも道の冠水が報告されており,市民から不安の声が多数届くようになりました。 そこでお願いがございます。 1,水はつながってお互いに影響し合うことから,改めて操山より南一帯の4学区,富山,旭操,操南,操明の雨水,内水を徹底的に調査していただきたいと思います。当局の御所見をお聞かせください。 2,倉安川も60億円以上かけて第1期工事がほぼ終わりました。今第2期工事に入っています。倉安川を両サイドで引っ張る排水機場も,格段にパワーアップしました。平井排水機場は毎秒4トンだったのが毎秒8トンに,海吉排水機場は毎秒2.5トンだったのが毎秒5トンになったわけであります。現在,サイホンの水を倉安川に戻すポンプを3台富山学区に設置しておりますが,これほどに倉安川がパワーアップしていることを考えれば,サイホンの水を倉安川に戻す,放流するポンプを増設することが可能ではないかと考えます。実際,山崎地域が冠水する原因はサイホンの水であるので,ポンプの増設は有効だと考えますが,当局の御所見をお聞かせください。 6番,農地の規制を緩め,新しいルールづくりを始めよう。 私はこれからの岡山がのるか反るか,発展するかどうかは,農地をどう扱うかにかかっていると確信を持っています。農地といってもさまざまあって,見渡す限り広大な田んぼが広がっているところもあれば,私の住む中区のような住宅街の中に点在する農地もあります。農地には甲種,1種,2種,3種とありますが,一度現状を見直し,周りの状況を鑑みて新しいルールづくりを始めるときが来ていると感じています。今,自民党政権下で地方創生が叫ばれ,地方に権限を移譲する流れが起きていますが,農地法が変わらない限り,市に移譲されても何も変わらないのではないかと,そういう不安があるわけであります。 そこで質問させていただきます。 農地法自体は変わらなくても,基準そのものを市が弾力化して運営できないものなのか,当局の御所見をお聞かせください。 以上で第1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○羽場頼三郎副議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,浦上議員の御質問にお答えいたします。 私は,区長に権限と予算を持たせようというところのくだりについてのお話を申し上げたいと思います。 岡山市が政令指定都市になったときに,4つの行政区を設けました。そして,それ以降6年がたとうとしているところでございますが,ようやく区としてのまとまり感というものも,できつつあるのではないかと認識しているところであります。 そうしたことから,市民に身近なまちづくりについて,各区独自で行っていけるようにしていく必要があると考えて,この平成27年度当初予算編成から,これまでの仕組みを基本としながらも一定の枠組みを設け,区からの直接要求の仕組みを新設したところでございます。区長の予算権限を拡充したことによって,地域の特色を生かしながら,区が主体となって地域に根差した身近なまちづくりや地域課題の解決に取り組んでいくことによって,それぞれの地域の振興がより図られていくのではないかと考えております。 以上です。 ◎甲斐充環境局長  自然エネルギーへの転換の普及策についての御質問にお答えします。 本市は,平成21年度から住宅用太陽光発電の設置補助を行ってきました。これに加え,平成27年度からは,エネルギーをつくって,ためて,賢く使う,これをキャッチフレーズに省エネ化も推進してまいりたいと考えています。 内容は,太陽光発電,省エネ機器及び家電製品をネットワーク化し,消費電力を最適化できるエネルギー管理システムの機器,ホームエネルギーマネジメントシステム,これの頭文字をとって,いわゆるHEMSと申しますけども,HEMSの設置に対する10万円の補助を考えています。HEMS設置への補助が,太陽光発電やHEMS対応の省エネ家電導入のインセンティブとなることを期待しています。そのため,この事業内容及びHEMSによる省エネ効果を広くPRし,さらなる省エネの普及促進に努めていきたいと考えているところです。 以上です。 ◎山崎康司都市整備局長  2番目の市内中心部をより都会的に変貌させよう,容積率を上げるべきの項,中心部の容積率600%を800%以上にすべきと思うが当局の考えはとの御質問にお答えいたします。 岡山の顔となる枢要な地域である都心部では,商業,業務など高次都市機能が集積し,にぎわいと潤いに満ちた魅力ある空間を形成したいと考えております。このため,都心部の商業地域においては,土地の高度利用ができるよう,建築の容積率の最高限度を400%から600%まで,さらに一部の区域では700%に定めております。実際に利用されている容積率の実態を見ると,容積率の最高限度に対して低い水準にとどまっており,全体では半分程度の利用となっております。 一方,個別の都市開発事業の実情を見ると,オープンスペースの確保など都市環境の向上への貢献度に応じて容積率の割り増しが可能な総合設計制度や高度利用地区を活用して,事業者が必要とする容積率を確保できる事例も多くございます。これらのことから,現時点で都心部の容積率の最高限度を一律に緩和するまでの状況にはないと認識しております。今後とも優良な都市開発事業の誘導が図られるよう,容積率割り増し制度の一層の理解と活用に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解いただきたいと思います。 以上でございます。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  4番目の認め合う社会岡山を目指そう,LGBTについての項で,市の職員に対する研修会,岡山大学との連携についてのお尋ねにお答えいたします。 市の職員に対する研修につきましては,LGBTへの理解を深め,市民サービスの向上に生かしていくため,平成24年度と今年度,市民が申請等に訪れる機会の多い窓口担当等の職員を対象に多様な性のあり方について研修会を行っており,来年度も引き続き実施する予定にしております。また,このような研修会に加え,今後は全職員が受講する人権研修の中でもLGBTについて取り上げることで,LGBTについて正しく知り,理解を深めてまいりたいと考えております。 岡山大学との連携につきましては,現在岡山大学病院ジェンダークリニックのメンバーで性同一性障害などを専門としておられる産婦人科の医師に,男女共同参画専門委員として専門的見地から御意見をいただくとともに,研修会の講師としても御協力いただいているところです。 以上です。 ◎山崎康司都市整備局長  5番目の災害に強いまちづくりを目指そう,富山,旭操,操南,操明学区の冠水対策についての項,サイホンの水を倉安川に放流するポンプの増設についてお答えいたします。 倉安川につきましては,洪水時の雨水を安全に流下させるため,平成元年度より堤防護岸整備や河床掘削など河川改修に取り組んでおります。また,国により平成24年度には旭川付近の平井排水機場,平成26年度には百間川付近の倉安川排水機場の排水能力の増強工事が完成したところでございます。このため,来年度にはこれら排水機場の増強を加味して,現在の倉安川の流下能力を検証するとともに,議員御指摘のサイホンから倉安川への排水可能な流量を検討することとしておりますが,当面の対応として,既存の可搬ポンプの増設等有効な対策を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎南山瑞彦下水道局長  操山より南一帯の富山,旭操,操南,操明の4学区で内水の調査をしてはどうかとのお尋ねでございます。 富山,旭操,操南,操明の4学区につきましては,旭川総合内水対策計画に基づき,国,県,市により対策に取り組んでいるところであり,下水道局では富山・旭操学区の市街化区域について内水調査を行ったところでございますが,議員御指摘のように,用水路は富山・旭操学区から操南・操明学区を通り児島湾へと続いており,これまでに調査を行った区域に加え,今後はこれらの用水路や樋門の状況などを調査し,流下能力を把握した上で,効果的で効率的な排水対策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎上岡耕一第二農業委員会会長  農地転用の農地区分の基準を市町村によって弾力化して運用できないかとの御質問にお答えします。 現行の農地法に基づく農地転用許可制度は,優良農地の確保と住宅地や工場用地等非農業的土地利用との調整を図るとともに,計画的な土地利用を確保するという観点から,市街化区域内農地は事前の届け出で転用が認められているところでございます。その他の区域につきましては,周辺農地への広がりなど,農地を立地条件等で区分し,それぞれの許可基準に基づき転用を制限することにより,農業用利用に支障が少ない農地へ誘導するとともに,具体的土地利用計画がない資産保有目的や投機目的等での農地取得は認めないこととされているところでございます。 農業委員会としましては,農地法で規定されている農地転用許可基準に従い,適正かつ厳正に審査することにより,優良農地の確保や地域の実情に即した適正な利用の促進に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔41番浦上雅彦議員登壇〕 ◆41番(浦上雅彦議員)  御答弁ありがとうございました。 ありがたいなあと思ったいい答弁も,話にならんなと思った答弁もいろいろありますけれども,(笑声)残り9分,順番にやっていきますよ。 まず,自然エネルギーへの転換,HEMS設置の補助金を10万円出すと環境局長が言ってくださいました。そのHEMSがどういうものなのか,省エネの効果を上げるという,だから太陽光発電と連動するとさらにすごくよくなるということですよね。そのことを多分余り市民が知らないので,そのHEMSの性能というか,それがどういうものなのかということと,それからこういう補助金があるよという広報を力いっぱいやっていただけたらと思います。私は,晴れの国だから,すごい頑張っているなあ,自然エネルギーへの転換は岡山市はよくやっていると高く評価しているので,こういうこともあるんなら,そのことももう一回,説明ということでの再質問でお願いします。 ありがとうございました。 2番,容積率,これが多分一番いけない答弁だったと思います。(笑声) 卵が先か鶏が先かという,だから高いビルの要望が余りないから,上げる必要がないという答弁だったんです。容積率を上げたら絶対高いビルが建ちますよ,間違いなく。東京の資本が,大きな会社が中国地方に行こうかと思ったら,広島か岡山で悩むんです。どっちに建てようかなと思うときに,土地に対して8倍のものが建つ広島と,土地に対して6倍のものしか建たない岡山だったら,自然と広島を選ぶじゃないですか。そこで,広島と同じくらいにしておけば,実は岡山のほうが交通の便がよくて,岡山が勝っちゃってくるわけです。都市間競争に負ける原因が容積率なんですよ,絶対ですわ。そういう意識があるんですか。もう一遍,容積率を上げないことは都市間競争に負ける大きな原因となっている,そのような意識はありますか。 3番,区長に権限と予算を持たせるということ,市長が答弁してくださいました。区から直接要求できるようになったということでございます。それは大きな第一歩だと思います。ことしからそういうことになったということでございますので,それもすごいなあと思うんですけども,私のイメージは,区長の完全裁量というか,小さなというか,例えば北区30万人の区長だったら1,000万円ぐらいから始めてもいいんですけど,何か区民にこういうふうに言われたときにこりゃあ必要だなあと思ったら,区長がえいやあでばちっと出せる金額,自由に決めれる金額が,北区がもし仮に1,000万円から始めるんだったら,中区,南区はおおむね半分ですから500万円ぐらいの予算なんですよね。東区だったらもうちょっと少ないでしょ。(「倍,倍」と呼ぶ者あり)えっ,いや,だけど全部で二,三千万円,岡山市全体で二,三千万円を区長に,人口ごとにだったら,必要だとしたらざっと出るということ,それは結構区ごとの特色が出てくるなあと思うんです。私がイメージしているのはそういうことです。最後はやっぱり1億円ぐらい北区の区長だったら持っていてもいいんじゃないかなと思うんですけれども,これはイメージで,別にもう再質問しません,進歩しているということで。 まだ,時間があります。 4番,認め合う社会岡山を目指そう,LGBTについて。 私は,たまたま女性が好きで生まれたわけです。ですから,そうでなく生まれた方の苦しみというのは,痛みというのはわからない。そのことに行政が理解を示そうとしたら,そういう風潮を助長してしまって,そのLGBTの方々のパーセントが,5%が10%になるんだったら困ります,そりゃあ,絶対に困る。だけど,なるわけないんです。なるわけない。5%は5%なんです。ですから,岡山市にも3万人以上の方が今生きづらくて,この世の中いろいろ,この社会で苦しいんだという思いがある方がそんなにおられるんなら,行政はその実態を把握しておかないといけないし,そのことに対して勉強しておかないといけないということを言っているわけですから,そうしているという答弁だったのでよかったと思います。岡大とも連携しているということですので,フレンドリーなまちということで頑張ってまいりましょう。 それでは5番,富山,旭操,操南,操明の冠水対策で,都市整備局長からポンプを増設してもいいというような答弁がありましたので,ありがとうございます。下水道局の局長からは,途中までは何かはっきりわかったんですけど,要は操南,操明でも水が出だしてきているので,水というのはつながっていますから,そこの部分も徹底的に調査してくれると言ってくれたのか,そこがはっきりわからなかったので,もう一回質問したいと思います。水はつながっておりますから,富山,旭操はしっかりやってくださいました。ありがとうございます。操南,操明でもよく水が出ているという報告がこの3年ぐらい多いんです。ですから,そこも原因をきちっと究明する調査を予算をつけてやってくれるかどうかというのをもう一回お願いします。 6番,農地です。 答弁を聞きました。いつもどおりの答弁で,本当にこの地方創生で,我々自民党の中の話かもしれませんけども,権限が移譲されるということで期待が高まっているんです。本当に高まっているのに,農地法をそのまま市がどうぞと言ったら,農地法自体は同じで同じように運用してくださいと言ったら,国が今までやっていたことと変わらないじゃないですか。僕が思うのは,岡山市独自の,岡山市で弾力化しての運用,さらには区ごとに特色があってもいいと思っているんです,行政区割りで。だって,中区の田んぼと南区や東区の田んぼの状況は違いますから。人口密度は神戸市と同じです,中区だけは。本当なんです。その中の田んぼですから,全く同じように扱うのはおかしいんです。 ですから,現状を鑑みて,弾力化して運用できるようにと思っているんですけども,いい答弁ではなかったわけであります。例えば10ヘクタール以上が第1種農地と認定されるわけですけども,地権者の足並みがそろったら,調整区域が外せる,農振が外せるとか,そういうような制度をつくっていく必要が将来的にあると思います。これは本当に農政,農地の扱い方,みんな期待していて注目していることですから,要望というか研究してほしい。通り一遍の,今までどおりの答弁じゃなくて,本当に研究してほしいということを要望しておきます。 再質問を終わります。 ありがとうございます。 ○羽場頼三郎副議長  当局の答弁を求めます。 ◎甲斐充環境局長  2点,再質問をお伺いしております。 HEMSとは何ぞや,それから省エネ効果はどれくらいあるのかという御質問です。 HEMSという大層な名前はついていますが,実は今の太陽光発電にもついている発電効果を見るパネル,それで今どれぐらい使われていますよというのをお知らせする機能がまず第一です。我が家にもあるんですが,そういうことで見ていくと,わっこりゃあ大変だと消して回る,そういう意識の醸成にもつながります。ただ,システムと名乗っている以上,何かしらの機能は要るでしょうということで,今進められているのがセンサーとITを組み合わせていろんなことをできるようにしましょうということです。基本的には先ほどのお知らせするもの,それから電源,ある程度電力使用量がオーバーしちゃうと順番を決めて電気を自動的に切っていくと,そういう機能があるものが進められているようです。 それから,これをつけることによってどれぐらい省エネ効果があるかとの御質問ですが,報告によって違いますが,財団法人の省エネセンターではアベレージで11%程度の省エネ効果,電力中央研究所の報告によると下は3%から12%程度の効果はあると言われております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  容積率のアップについての再質問でございます。 都市間競争につきましては,しっかりと都市間競争に負けないように取り組んでまいりたいと考えております。これでよろしくお願いします。 それで,確かに容積率の緩和については,現状では,やはり上げるとペンシルビルが建つおそれもあるというようなことで,高度利用による都市環境の確保の観点からも,単純に指定の容積率を緩和することは適当ではないかなと考えております。その中で,先ほど答弁しましたように,容積率の割り増し制度を活用すれば,指定容積率の緩和と同等の効果が得られ,都市開発業者の容積率緩和の要請にも応えることができると考えております。今後とも,しっかりと容積率の割り増し制度について周知しまして,都市環境の向上や敷地の統合による健全な高度利用が図れるよう取り組んでまいりたいと考えております。 それで,確かに都市間競争を勝ち抜く上でも,都市の経済力をまずは高めていくことが重要であろうと考えております。そうなれば,土地が動く,そのときに総合設計制度などの割り増し制度を活用して高度利用していくというような形で,良質な都市空間を形成していこうと考えておりますので御理解いただきたいと思います。 以上でございます。 ◎南山瑞彦下水道局長  操南・操明学区に関しまして,内水調査を行うかどうかとの再度のお尋ねでございます。 操南・操明学区につきまして,下水道局といたしましては,まず流下能力の把握をするための調査を実施したいと考えているところでございます。 以上でございます。     〔41番浦上雅彦議員登壇〕 ◆41番(浦上雅彦議員)  再々質問させていただきます。 ありがとうございます。下水道局長,はっきりと聞こえました。調査してくださるということでございます。 それで,都市整備局長,前向きに考えるという感じではなくて,やっぱり経済力が上がってきたら考えるというような,鶏が先か卵が先かの議論なんです。ベースの600%を800%に上げるのが難しいなら,600%のまま700とかにする,そこを固定資産税以外に空間使用料として新しい税を取る。一定の条件を満たした場合は100%の上乗せができるようにして,ベースは600%のままでもいいですわ,だけど空間使用料として新しい税を取るというような考え方で考えられませんか。このアイデアに対してどう思われますか。 これを最後にします。最後なんですけど,もともと。(笑声) ◎山崎康司都市整備局長  議員御提案の容積率はそのままにして,そのかわりに空間使用料等を徴収できないかといった御質問でございます。 確かに,総合設計制度などの容積率の割り増し制度につきましては,議員の御提案のような空間利用料等を取るようなものではございませんが,民間事業者が自分の敷地の一部をオープンスペースや公開空地として提供して都市環境の向上を図るかわりに,その貢献度に応じて容積率の割り増しを行っていくということで,まさにギブ・アンド・テークの手法でございます。今後ともこの容積率の割り増し制度につきまして,しっかりと周知を図って,民間都市開発で積極的に活用していただくよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○羽場頼三郎副議長  以上で浦上議員の質問は終わりました。(拍手) 質問の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午後0時3分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○則武宣弘議長  午前中に引き続き会議を開きます。 次は,順序に従いまして藤原哲之議員。     〔11番藤原哲之議員登壇,拍手〕 ◆11番(藤原哲之議員)  皆さんこんにちは。自由民主党岡山市議団・無所属の会の藤原哲之でございます。 今回,2期目最後の質問となります。傍聴席には,大変お忙しい中,毎回のようにお運びいただき大変ありがたく感謝いたしております。 ことしも世界各地で大変に忌まわしい出来事が起きております。特に,イスラム国と名乗っているテロ集団の行為は,世界各地に大きな不安を与えております。今までテロとは無関係と思われていた日本人も,テロの標的になると恫喝されております。政府には日本人の安全,そして世界の恒久平和のため,全力で取り組んでいただきたいと考えております。 今回質問時間が短いので異常気象については割愛しますが,先般日本気象協会の1回目の桜の開花予想が発表されております。岡山では3月はほぼ平年並みの気温となり,3月28日ごろ開花とされておりますが,私としましては4月12日に満開となるように少しおくれてほしいと思っております。 それでは,通告に従って質問に入らせていただきます。2期目最後の質問となりますので,この4年間質問させていただいた項目について,主にその後の状況についてお伺いいたします。 大きな1つ目として,岡山市の課題についてお伺いいたします。 小さな1つ目,自転車先進都市おかやま事業について。 先日の山陽新聞の「滴一滴」に,歩道を歩いていた人が後ろから,自転車の通行の邪魔になるとどなられたとの記事がありました。これは明らかに自転車に乗っている人のマナーができていないと思いますが,歩道における歩行者と自転車の通行区分がはっきり市民の皆様に認識されていないこともその一因ではないかと考えます。前回の私の質問への答弁で,歩道のブロックの色彩を統一させていくとのことでしたが,中心市街地における歩道部分の今後の計画をお示しください。また,来年度予算で駅西口方面にも,ももちゃりを整備するとのことですので,駅西口から岡山大学までの計画についてもお示しください。この方面は,自転車の学生さんで常に混雑いたしております。これら学生さんにも,交通ルール及びマナーを守っていただきたいと思っております。当局の取り組みをお伺いいたします。 小さな2つ目,市役所本庁の建てかえについて。 私は,事あるごとに本庁の建てかえを訴えてまいりましたが,当局はなかなかその方針さえ示そうとはされません。今年度は事業手法等の検討をしているとのことですが,この結果を踏まえ,来年度に策定予定の総合計画には,当然建てかえの時期,規模,予算は示されると思っております。現在行っている検討内容をお示しください。 小さな3つ目,市民会館の建てかえについて。 市民会館の設置場所については,6月をめどに決定するとのことですが,どのような項目に重点を置いて決定されるのか,お伺いいたします。また,新しい文化芸術施設としての建設という大変大きな項目が入る以上,市民会館のグレードアップも図る必要があると思います。当然敷地の下限面積はおのずと決まってくると思われますが,当局としてはどの程度の面積,グレードが必要と考えておられるのか,お伺いいたします。 小さな4つ目,岡山市の農業政策について。 ア,イノシシ対策予算については,今年度において今までよりも増額となっておりますが,今日,灘崎地域にも猿が出没するようになってきております。猿の出没,鹿の被害等についても,平成20年のころから私は早目の対策を訴えてきましたが,当局には危機感が乏しいのではないかと考えております。今後の方策についてお伺いいたします。 イ,岡山市で農地を取得しようと思えば,最低の下限面積3反以上でないと取得ができません。今の農政は,稲作を主体に規則等ができていると思っております。しかしながら,今農地取得を考えておられる方は,晴耕雨読で定年後の人生を充実したものにしたいと考えておられる方たちが多いのではなかろうかと思っております。ほとんどの方は,米ではなく野菜づくり,果樹栽培を目指しておられます。この下限面積を緩和することにより,耕作放棄地の解消にもつながるのではないかと考えます。地域地域によって下限面積が違ってくるのは当然のことですが,まずは1反から取得できるように規則の改善はできないのでしょうか。農業委員会のお考えをお聞きいたします。 小さな5つ目,岡山市の教育問題について。 ア,ゆとり教育について。 岡山市の子どもたちの学力は,全国平均より大分劣っている状況が続いております。私は,岡山市の教育の方針が詰め込みに重点を置いているからではないかと考え,授業時間をふやしてでも,もっとゆとりを持った教育に方向転換するべきではないのかと質問いたしてまいりました。 先日の新聞報道によりますと,津山市においては授業時間をふやすため,夏休みの期間を5日間短縮するそうであります。また,鹿児島県においては月1回ではありますが,土曜授業を復活するそうであります。私は,前回の質問でも石狩市の事例を挙げ,授業時間を確保するため夏休みの期間を短縮させるような考えはないのかと質問いたしました。岡山県ではまだ数都市だけの取り組みのようですが,検討に値すると思っております。教育長の御所見をお伺いいたします。 イ,学校舎の耐震化について。 灘崎地域の小学校の耐震化事業の今後の計画をお示しください。また,耐震化事業を行うときには校舎のふぐあいなところも修繕していただきたいと考えますが,同時施工は考えておられるのでしょうか。 ウ,彦崎貝塚の公有化の進捗と公有化以後の計画をお示しください。どのように市民の皆様に公開されようと考えておられるのでしょうか。 エ,来年度からは,教育長の任命は市長が行うようになると伺っておりますが,市長はどのような方が教育長にふさわしい,教育長の理想像を教えていただきたいと思います。 オ,岡山市としても,荒れる学校,不登校児童への対策は待ったなしの状況であると思っております。今年度はモデル校での成果を受け,全小・中学校での質問紙調査するとのことでしたが,その状況と来年度の方針をお示しください。 カ,頑張る学校応援事業について。 この事業については,まだ岡山県の要綱が出ていないとのことですが,岡山市としてはこの事業には乗らなくても,頑張っている学校等の取り組みを応援している事業があります。その一つが岡山市どろんこ教育賞であります。この取り組みをさらに充実させていけば,県の事業に乗る必要はないと考えます。教育委員会の御所見をお伺いいたします。 小さな6つ目,防犯灯について。 岡山市の全防犯灯をLED化するとされてから4年がたちます。平成27年度が最終年度になりますが,各区の進捗状況をお示しください。また,平成22年度までは町内会が2灯整備すると,3灯目は市が整備するという基準でありましたが,現在では防犯灯の設置が1灯からできるように改善されております。このことにより,岡山市全体で設置状況はどのように変わっていったのかをお示しください。1灯から設置できるようになり,町内会の方々は大変喜んでおられます。また,LEDの寿命は約10年と伺っておりますが,取りかえについてはどのような助成があるのか,お伺いいたします。 大きな2つ目,灘崎地域の課題について。 小さな1つ目,干拓地の防災について。 ア,私の暮らす地域は,その大半が干拓地であります。南海トラフ大地震が発生しますと,その揺れの長さとともに地盤の液状化の心配が出てまいります。車での避難はできないという前提での対策が必要であると考えます。現在,避難場所の確保に向けて取り組んでいただいていると思っておりますが,現在までの進捗と今後の避難計画についてお伺いいたします。 イ,市民説明会は開かれたと伺っておりますが,その後の避難訓練などはされたのでしょうか。 ウ,避難支援の個別計画の作成は済んでいるのでしょうか。また,その計画によっての訓練はされたのでしょうか。 エ,自主防災組織の結成状況と今後の方針についてお伺いいたします。 小さな2つ目,暫定区役所の跡地活用について。 ア,来年度には,暫定区役所として使われていた旧灘崎町役場の南棟が解体撤去されると伺っております。現在駐車場として使われている箇所と合わせると,相当に広い更地ができます。まず,解体事業の工程をお示しください。 イ,隣接地には昭和52年に建設された灘崎公民館があります。この施設は老朽化が進み,今では大変使い勝手の悪い建物となっております。当局は今年度,各公民館の耐震診断をされ,これら公民館を耐震補強で済まそうと考えられております。しかしながら,南海トラフ地震が発生した場合,灘崎の公民館は水没してしまうおそれがあります。塩水をかぶってしまうと,もはやこの建物は使い物にはなりません。 岡山市内には津波の心配のない公民館が多いため,耐震補強という方針が出たのかもしれませんが,我々南区の干拓地にある公民館の多くは水没の可能性が非常に高いと考えられます。また,公民館は地域の避難場所にも指定されております。市長が常々述べられているように,それぞれの地域特性をも考慮に入れた計画にしていただきたいが,当局の御所見をお伺いいたします。 小さな3つ目,旧保育園の跡地活用について。 平成19年4月に,灘崎にこにこ幼保園が開園したことに伴い,灘崎保育園と迫川保育園が廃園となっております。現在,2つの保育園は荒れ放題となっており,地元の皆さんは大変心配いたしておりましたが,このたび保育園の跡地活用について,灘崎・迫川地区の連合町内会の御理解も得て,コミュニティハウスの整備が決まっております。大変ありがたく思っております。来年度にはその解体の予算も計上されておりますので,今後の計画をわかる範囲でお示しください。 小さな4つ目,灘崎支所の存続について。 灘崎地域は倉敷川の流末に位置しており,また児島湾の締め切り堤防で仕切られております。このような地域ですので,豪雨が発生しますとなかなか内水排水が思うようにはいきません。倉敷川においては堤防のかさ上げ事業が行われ,引き続き県営事業で倉敷川のしゅんせつ事業が順次行われてきております。平成23年度の豪雨災害において,南区,特に灘崎地域は大変大きな被害をこうむっております。特に,植松地域,彦崎地域において床上,床下浸水が発生し,大変な災害となりました。このときには,水をかぶった家具や電化製品など多くの廃棄物が出,その撤去に多くの時間と費用がかかっております。また,防疫業務にも多くの職員が動員されております。 異常気象が当たり前となっております現状では,今後いつこのような災害が起きるかわかりません。そのような事態に素早く対処するため,また住民の安全・安心のためにも,産業建設課の存続はどうしても必要であると考えます。新市建設期間中は存続すると伺っておりますが,先ほど述べましたように,それぞれの地域特性をも考慮に入れた計画としていただきたいが,当局の御所見をお伺いいたします。 小さな5つ目,生活交通空白地域への対策について。 来年度当初予算に生活交通不便度の高いとされる地域への試験運行費用が計上されております。 先般,灘崎地域で交通実態調査が行われ,また住民に対するアンケートと町内会長を対象に説明会も開かれたと伺っております。その結果としての今回の試験運行であると思っております。今後もさらに高齢化が進む中,どのように地域特性を生かした公共交通施策に取り組んでいくのか,お示しください。また,今回の試験運行の範囲,方法など詳細計画をお示しください。また,試験運行の期間はどれくらいの期間を計画されているのか,お伺いいたします。 以上で1回目の質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,藤原議員の御質問にお答えします。 私は,岡山市の教育問題について,教育長にはどのような人がふさわしいのかということでございます。 ちなみに,地方教育行政の組織及び運営に関する法律では,教育長は人格が高潔で,教育行政に関し識見を有するものと定められております。また,国の中央教育審議会の答申では,強い使命感を持ち常に自己研さんに励む人材であることが求められております。 教育長は,今後教育行政に大きな権限と責任を有することになるわけでございますから,今申し上げたような資質を備えているということは当然必要なんだろうと思いますが,私としては,この岡山市の教育行政にとって,また教育行政を担う教育長にとっての資質としては,教育が抱える課題等を社会全体から捉え,子どもたちが健全でたくましく生きる力を育もうとする方,また一方では教育現場に対するリーダーシップを発揮し,目指すべき岡山の教育の実現に力を注いでいただける人物,こういった人物が望ましいのではないかと考えております。 以上です。 ◎岸堅士総務局長  岡山市の課題についての項,本庁舎の建てかえについてのお尋ねにお答えします。 今年度実施中の本庁舎耐震化事業手法等検討業務の委託調査は,本庁舎の耐震化等についてPFIなど官民連携に対する事業手法等を調査することにより,その有効性等の検証を行っているところです。 総合計画に盛り込むかどうかについてですが,同計画は長期的なまちづくりの基本理念や将来像,中期的な政策,施策の方向性を示すものであり,本庁舎の整備は含まれないものと思われますが,策定を進める中で総合計画全体のバランスを勘案することになるものと考えています。 以上です。 ◎田淵薫市民局長  まず,市民会館の関係の御質問でございますが,新しい文化芸術施設の候補地選定に係る判断基準につきましては,市民ネットを代表しての井本議員の御質問に市長がお答えしたとおりでございます。 また,敷地の面積や施設の機能面等につきましては,昨年度実施いたしました市民会館・市民文化ホールのあり方検討会からの御意見も参考にして作成いたしました施設のコンセプトを基本に,どのような施設整備が可能なのかを,後楽館中学・高校跡地につきましては市で,表町千日前の2カ所の再開発事業用地につきましてはおのおのの準備組合で,3月末を期限として検討しているところでございます。音響等さらに詳細につきましては,候補地決定後に検討することとなります。 次に,防犯灯についての御質問でございますが,町内会所有防犯灯の区ごとのLED化進捗状況についてでございますが,北区が92%,中区,東区がともに90%,南区が85%で,市全体では90%となっております。また,防犯灯設置基準変更による設置状況につきましては,合併後平成19年度から平成22年度までの旧基準による1年度の平均設置灯数は511灯であったのに対し,平成24年度から平成26年度までの新基準による1年度平均設置灯数は940灯となっておりますので,設置基準変更により約1.8倍防犯灯の設置が進んでいることになります。 なお,LED化後の取りかえ助成につきましては,LED化により軽減された維持管理費により,取りかえ経費を捻出していただきたいと考えておりますので,助成制度はございません。 以上です。 ◎山脇健教育長  同じ項で,岡山市の教育問題についてのお尋ねに順次お答えさせていただきます。 まず,夏休みの期間の短縮ということについてのお尋ねでございます。 岡山市では,学期初めや学期末の時間の使い方に加えまして,土曜授業の実施により年間の教育計画を工夫することで,授業時数をふやしてきておるわけでございます。御指摘の津山の件でございますが,子どもたちの教育環境から見まして,津山市と岡山市では状況が異なると考えております。夏季休業の短縮につきましては,今後の課題であると考えております。 次に,灘崎地域の学校の耐震化についてのお尋ねでございます。 耐震改修が必要な灘崎地区の2小学校につきましては,耐震強度の低い校舎から工事を行いまして,平成29年度の耐震化完了を目指しております。また,校舎のふぐあいにつきましては,雨漏りなどの小規模なものは随時修繕を行っております。大規模な改修につきましては,今後の老朽化,また長寿命化対策の中で改修を検討していきたいと考えております。 次に,彦崎貝塚についてのお尋ねでございますが,縄文時代の遺跡として西日本屈指の内容を誇る彦崎貝塚を次世代に伝えるため,平成21年度から実施している公有化事業は,本年度末に87%の面積が完了いたします。現地では既に解説版を立て,草刈りを行って見学者の便宜を図るとともに,地元で貝塚に関連した歴史講座を行うなど,公開に努めているところでございます。公有化完了後につきましては,史跡指定の主体である文化庁の指導をいただきながら,生きた歴史を学ぶための魅力的な場のあり方というものを検討していきたいと考えております。 次に,全小学校,中学校での質問紙調査についてのお尋ねでございます。 今年度の学級満足度をはかるQ-Uとかアセスなどの質問紙調査につきましては,現在最終となる3回目の調査を実施しているところでございます。岡山市としての状況把握というのは今後行いますけれど,校長会が担任の先生に独自に行ったアンケートでは,子ども一人一人の状況を把握するのに有効であった,質問紙調査の結果をもとに学年等で話し合いを行い,それが今後の実践や安心につながったなどの回答が9割以上ございます。来年度も質問紙調査を活用した計画,実施,評価,改善というPDCAサイクルによりまして,ともに成長し合う学級集団づくりをさらに推進していきたいと考えております。 この項最後,頑張る学校応援事業についてのお尋ねにお答えさせていただきます。 この県が実施いたします頑張る学校応援事業につきましては,該当校のすぐれた取り組み事例を他校に広げ,教育の底上げを図るということが目的でありますので,この目的には岡山市としても賛同しているわけでございます。一方,どろんこ教育賞というものは,教育現場で日々地道に努力をしている職員や児童・生徒を顕彰する目的でありますので,両者の目的は異なっていると考えております。 なお,来年度の参加につきましては,岡山市として主体的に今後判断していきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ◎上岡耕一第二農業委員会会長  岡山市の農業政策について,下限面積についての御質問にお答えします。 農地について所有権や賃借権などの権利移動を行おうとする場合,農地法第3条に基づく農業委員会の許可が必要となっており,下限面積も許可要件の一つになっております。この下限面積は,権利移動を行うには許可後の農地経営面積を一定以上必要とするもので,これは農業経営者として農地経営面積が余りに小さいと生産性が低く,農業経営が効率的かつ安定的に継続して行われないことが想定されること,また経営規模の拡大を図ろうとする担い手への農地利用に影響を及ぼすおそれもあることから,農地法により一定の制限が設けられているものです。 岡山市内については,地域の農家数,経営規模や耕作放棄地面積等,農地利用の現状等を勘案し,新規就農を促進するために適当と認められる面積として,地区ごとに20アールから50アールまでの範囲で下限面積を定めております。今後各地区において,農家数,経営規模等,農地の保有や利用の現状等に大きな変化が認められた場合には,見直しも含め検討する必要があると考えております。 以上でございます。 ◎大月秀樹経済局長  同じ項,農業政策についての中,鳥獣被害対策の今後の方策についてでございます。 鹿による農作物への被害対策につきましては,農家から岡山地区農業共済組合へ提示される被害状況の報告をもとに,平成26年度から捕獲奨励金の対象としております。また,猿につきましては,これまで目撃された情報はありますが,現時点では農作物への被害の報告は届いていないことから捕獲奨励金の対象とはしておりません。いずれにしましても,鳥獣被害の対策につきましては喫緊の課題として認識しております。今般実施したアンケート調査,聞き取り調査の結果や被害の発生状況等を踏まえ,効果的な鳥獣被害防止対策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項の中で,自転車先進都市おかやま事業についての御質問に一括してお答えいたします。 歩道内における自転車の通行部分については,歩行者と自転車の分離に必要な幅員が確保できる場合に,白線と自転車マークによる標示でお示ししているところですが,市役所筋及び桃太郎大通りは特に通行量が多いため,歩行者と自転車が通行する部分を路面の色で区分し視認性を高めることとしております。 市役所筋の整備は昨年10月末に完了したところであり,桃太郎大通りについても市役所筋と同じ色で区分することとしております。桃太郎大通りの工事については,まず岡山駅前から西川緑道公園までの道路北側の歩道について整備を行うこととしており,今年度中に施工業者を決定し,準備ができ次第工事に着手する予定です。その後,城下交差点までの区間について,4年間程度での完成を目途に整備を行いたいと考えております。 また,岡山駅西口から岡山大学までの区間につきましては,利用実態を踏まえ,道路の片側でのみ,歩道の中で自転車と歩行者を物理的に分離し,双方向の通行可とする整備を行ったものです。現在のところ,この区間の車道に自転車レーンを整備する予定はございませんが,西口から国道53号までの区間で西口筋と線路で囲まれたエリアにおいては,多くの自転車が生活道路を通行していることから,これらの生活道路に自転車の走行位置をお示しするための自転車の文字やマーク,また進行方向を示す矢羽などの路面標示を来年度整備することとしております。 最後に,ルール,マナーに関する取り組みについて,岡山市では自転車の左側通行の徹底を呼びかける啓発プレートを公用自転車に取りつける取り組みを今月16日から実施しており,市内中心部の官公庁や教育機関などにおいても実施していただくよう働きかけているところです。岡山大学においても路上での指導,誘導や学内でのチラシの配布などを行っており,今後も岡山大学とも連携しながらしっかり,また粘り強く指導,啓発に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎奥野淳子危機管理担当局長・女性が輝くまちづくり担当局長  2番目の灘崎地域の課題についての中で,干拓地の防災について,4点の御質問に順次お答えいたします。 まず,避難場所の確保の進捗と今後の避難計画についてですが,避難場所については,協定による津波避難ビルの確保を進めるとともに,高台につきましても引き続き調査しているところです。また,今後の避難計画については,地域によって災害状況が異なることから,自主防災組織など地域主体での取り組みを実践していただき,本市としては地域の取り組みへの助言等に努めたいと考えております。 次に,市民説明会後の避難訓練等についてでございます。 危機管理室で把握している平成26年度の防災訓練等は,平成27年1月末現在で自主防災会などが実施した58回です。訓練内容は,初期消火,避難誘導,応急救護,情報収集・伝達,炊き出し,給水などで,それぞれの地域において工夫して行っておられます。市といたしましても,本年2月に自主防災会交流会を開催し,さまざまな訓練内容やその手法について自主防災会相互の情報の共有化を図り,訓練等の活性化を促したところであり,今後も地域での防災訓練等の促進に努めてまいりたいと考えております。 次に,避難支援の個別計画の作成と訓練についてですが,災害対策基本法改正に伴い,要配慮者のうち,円滑かつ迅速な避難の確保を図るため,みずから避難することが困難な要介護認定者,身体障害者など,特に支援を要する方を対象とした避難行動要支援者名簿の作成が市町村に義務づけられ,現在その作業中です。今後その名簿を避難支援等関係者に提供することで,地域の特性や実情を踏まえた地域での個別計画策定や,その計画に基づく訓練の実施を支援してまいりたいと考えております。 最後ですが,自主防災組織の結成状況と今後の方針についてでございます。 自主防災会の結成状況は,平成25年度において53団体が新たに結成し,今年度は平成27年1月末現在において27団体が新たに結成している状況です。また,婦人防火クラブ等を加えた自主防災組織率は,平成25年度末で前年度より3.9%増加し60.6%となっております。今後も出前講座等を通じて自主防災会の結成を働きかけることにより,地域の防災力の向上を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ◎福山潔行政改革担当局長  同じ項で,灘崎支所の存続についてのお尋ねでございます。 合併地区の支所には,主として新市計画の事業の推進とその実効性を担保するため産業建設課を置き,新市計画期間終了まで存続することとしております。 将来の合併地区の土木農林機能のあり方につきましては,各種施設の維持管理や災害時の対応などにも配慮し,本庁,区役所を含めた全体的な機能の中で,地区の地理的,地勢的な条件など,特色やニーズを踏まえながら検討を進める必要があると考えております。 ◎田淵薫市民局長  暫定区役所の跡地活用についての中,解体事業の工程についてでございます。 灘崎支所南館解体撤去工事につきましては,現在,入札の手続中でございます。入札決定後,平成27年3月に建物解体工事及び北館の電気設備の改修工事等に着手し,7月には建物解体を終了する予定でございます。その後,北館の壁の改修作業を行い,工事終了は平成27年10月31日を予定しております。 以上です。 ◎箕浦勝宏安全・安心ネットワーク担当局長  同じ項で,旧保育園の跡地活用について,灘崎保育園と迫川保育園の跡地の今後の計画についてのお尋ねにお答えします。 廃園となった両保育園については,平成26年度に建物解体のための設計を行い,平成27年度において解体撤去工事及びコミュニティハウス建築の設計予算案を計上しております。新年度には,まず工事に伴う周辺の家屋調査を行い,実際の解体工事に入るのはことしの秋ごろになると見込んでおります。また,ことし7月ごろから建築の設計を行い,平成28年度中の竣工を目指してまいりたいと考えております。 以上です。 ◎山脇健教育長  同じ項,灘崎公民館の耐震化ということについてのお尋ねでございます。 この灘崎公民館の耐震化に当たりましては,岡山市有建築物の耐震化計画指針におきまして,事業費の縮減,既存ストックの活用の観点から,耐震化は耐震改修,補強によることを原則としております。また,岡山市公共施設等マネジメントに関する基本的方針を踏まえまして,施設の長寿命化を図るといった視点から検討いたしまして,耐震改修,補強によるということにしております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項で,生活交通空白地域への対策についてお答えいたします。 公共交通において検討すべき地域特性としては,既存の駅やバス停,スーパーや病院などの生活に必要な施設の位置,周辺の地形,対象となる地域の住宅の分布状況等が考えられますので,生活交通の導入においては,利用者ニーズを踏まえて,いかに効率よくコストを抑えてこれらを連絡するかが重要であると考えております。 次に,実施を検討中の試験運行につきましては,来年度灘崎地域の一部の町内会を対象としてニーズ調査行い,地元の方と協議して運行方法や運行経路,頻度などを綿密に計画することとしております。試験運行の期間については数カ月から半年程度を考えており,その後課題の整理を行って,地域が主体となって取り組む生活交通の導入の可能性について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔11番藤原哲之議員登壇〕 ◆11番(藤原哲之議員)  御答弁ありがとうございました。 それでは,再質問させていただきます。 自転車先進都市おかやま事業については,今後ともしっかりと今の方針でなるたけ早く進むようにお願いいたします。 それから,市役所本庁舎の建てかえについてでありますけども,この本庁舎は平成9年に耐震化の診断されとんです。そのときに既に新基準に合致してない,そういう結論が出ております。それが今,16年たってもまだその方針が決まらない,PFIでいくかどうかの,まだ工事手法だというのは,ちょっと遅過ぎるのではないかと思っております。市としての方針を早く決め,市民の皆様に情報発信していただきたい,そのように考えますけども,市長の御所見をお伺いいたします。 次に,市民会館の建てかえについてであります。 文化芸術施設という大きな項目が入る以上,他の政令市と同等のものは最低でも整備していただきたいと考えております。どのような都市の施設を模範として考えられるか,お伺いいたします。 農地取得についてでありますが,会長の言われるように稲作ではまずそのとおりだと思いますけど,私が先ほど申しましたのは,今後定年後の趣味と言いましたら悪いですけど,そのような方たちにも小さな農地を持っていただき,耕作放棄地をいかに減らしていくかというようなことでお聞きいたしました。だから,私はまず1反から始め,次第に5畝ぐらいまでの農地に緩和していただきたい,そのように思いますけど,再度の御所見をお伺いいたします。 ゆとり教育の問題ですけども,前回の質問でも述べたとおり,1時間当たりの内容量が多過ぎて落ちこぼれていく子どもたちがふえるのではなかろうか,そういう意味合いで,ゆとりを持った教育で授業時間の確保をするべきと,私は今でも考えております。再度の御所見をお願いいたします。 灘崎公民館についてでありますけども,先ほど申しましたように,この公民館は避難場所としても指定されております。私が心配しておりますように,津波等が来て水没してしまえば,この施設は使えません。そのような地域特性をも考慮した計画にしていただきたいので,再度の御所見をお伺いいたします。 生活交通についてでありますけども,現在は試験運行と言われておりますけど,この地域の非常に小さな町内会で50世帯ほどです。そういうようなところでの状況で,本格運行の参考には少し物足りないのかなあと。それと同時に,農家の方々がほとんどですので季節によって利用状況が違うと思うんです。だから,数カ月から半年と言われましたけど,少し少ないのではなかろうかと思っております。そのことに対しての御所見をお伺いして,再質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  新しい市民会館の問題でございます。 他の政令市に負けないようにというお話がございましたけれども,私も藤原議員と同じように,まず内容が重要だろうという認識のもとに立っておりました。そして,市長就任後,この市民会館の問題については具体的に内容をどうすべきなのか,どんなポイントを重視していくべきなのかということを広く意見を求め,あり方検討会を整理させていただき,そのイメージについては固まっていったところでございます。 現在は,それらを踏まえながら,いわゆる後楽館中学・高校の跡地と千日前の2カ所,今候補地3カ所になっているところであります。それらを踏まえながら,それらの3カ所それぞれがどのような計画を出してくるのか,そして3月末に出して,それらを比較しながら6月ぐらいまでに候補地を決めていく。そして,内容については,御指摘のように,これは一つの都市間競争でもあります。候補地が決まれば,さらに内容を充実させて具体のものを計画し設計する,そういった段階に入ってくると思います。そういう面では,市民の文化芸術の拠点となるようにいいものをつくっていきたいと考えております。 以上です。 ◎岸堅士総務局長  本庁舎の耐震化といいますか,方針決定に時間がかかり過ぎではないかというお尋ねをいただきました。 現在,委託調査を実施中です。その中で事業手法等を調査して,その有効性の検証を行っているところではあります。また,土地については市庁舎に隣接し,市庁舎等の再整備を含む将来的な事業での活用が見込み得る貴重な空間であるため,今年度の予算案に入れておりまして,議決をいただいた後に取得に向けた手続を進めていきたいと考えているところです。当面は,民間事業者に駐車場として貸し付けることにより有効活用を図ってまいります。 以上です。 ◎山脇健教育長  2点のお尋ねでございます。 1点目の,時間の確保によって授業にゆとりを持たせるべきではないかということのお尋ねでございます。 土曜授業は,岡山市は3日間であります。この3日間でじゃあどれくらいの学力保障になるのかということも当然あるわけでございますが,まずは授業の中の指導方法であるとか,そしてまた進め方の工夫をしていくこと,その中で話し合ったり,そしてまた考えたり,体験したりしていくことを授業の中でしっかり取り組んでいくということが大切であろうと思っております。そしてまた,土曜によって生み出された時間といいますか,それは指導計画等もしっかりつくっていかないといけない,そこにしっかり反映させていかなければならないんではないかと思っておりまして,それらによって岡山市の子どもを育てていきたいと考えております。 それから,2点目の灘崎公民館につきましてですが,これは先ほどもお答えさせていただきましたように,耐性の低い,耐震性というものを考えただけでは低いということにはなってきておりますけれど,しかしながら当然改修を図っていくと。ですから,先ほど申し上げたように,耐震改修というものについて今後検討させていただきたいと思っているところであります。 以上でございます。 ◎上岡耕一第二農業委員会会長  農地取得の下限面積を5アールまで下げられないかとの質問でございます。 下限面積は,耕作放棄地,その他適正な利用を図る必要がある農地が相当程度存在し,また下限面積未満の農地を耕作する農家の数が増加することにより,農地の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生じるおそれがない地区であれば,設定区域とその周辺地域における農地の保有及び利用状況及び将来の見通し等から見て,新規就農を促進するために適当と認められる面積とすることができます。しかし,経営面積が余りにも小さい農家がふえますと,農業経営が効率的にかつ安定的に継続して行われないことが想定されるなど,農地の有効利用の面からも影響が出てくると考えておりますので,今後状況の変化を注視していきたいと考えております。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  試験運行の期間につきまして,試験運行はニーズ調査をもとに,地元で検討した運行計画の課題や問題点を抽出して,本格運行に向けて改善点等を検討するために今行うものですので,数カ月から半年程度であれば,所期の目的は達成できるものと考えておりますが,運行期間等につきましては,今後地元の方とよく話をしていきたいと思います。 以上でございます。 ○則武宣弘議長  以上で藤原哲之議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして森山議員。     〔20番森山幸治議員登壇,拍手〕 ◆20番(森山幸治議員)  皆さんこんにちは。 1任期最後の議会質問になります。これまで取り組んできた,若い人たちがどうすればまちづくりに参加できるのか,政治に参加できるのかという仕組みづくり,これに4年間取り組んできましたが,最後もその中心市街地活性化,若者がどうすれば町なかに参加できるのかなと,そういったことに思いをはせながら質問させていただきたいと思います。 市民ネットの森山幸治です。よろしくお願いします。 1番,魅力ある中心市街地の創出について。 岡山版地方創生戦略プラン策定に向けて,まちで仕事をつくるため,私の思うポイントを2点お聞きしたいと思います。 まず1つ,地方創生へ新法人制度,ローカルマネジメント法人について。 政府は,住民生活に不可欠な地域サービスを一体で運営できる新しい法人制度をつくる検討に入りました。税制優遇を受けて公益事業を担う非営利法人の利点を取り入れながら,配当を認めるなど収益事業の自由度も高め,住民サービスを維持できるようにするのが狙いです。新法人はローカルマネジメント法人(LM法人)といいます。地方創生の施策として経産省を中心に検討され,ことしの6月にも再改定する政府の成長戦略に盛り込むといいます。早ければ来年にはLM法人の法制化を策定するといいます。 LM法人は非営利目的のNPOと営利目的の株式会社のそれぞれのよさをあわせ持つ仕組みです。税制優遇は公益事業の利益を非課税にすることや寄附金を出した人への所得控除などを検討し,本来なら自治体が税金で手がけるべきサービスを民間が代行するとの考え方から,法人への課税を減免し新たな公的サービスの担い手をふやすのが狙いです。 (1)本市における成長戦略において,このLM法への認識,研究,検討についてどのようにお考えでしようか。 先ほど,午前中にも浦上議員のほうから質問が出ました,再生可能エネルギーへの取り組みについてお聞きします。 自治体レベルで見ても,輸出は域内に,地域の中に雇用をもたらし,輸入というのは雇用を域外に移す効果がありますから,輸入というものが輸出を上回れば,お金とともに雇用もなくなります。かくして,雇用不足に陥った地域からは,若者を中心に人材が域外に流出せざるを得ません。この構造を変えるためには,輸出をふやすか輸入を減らすか。その輸出をふやすには企業誘致や特産品の開発,観光振興などが挙げられますが,これからの都市間競争が厳しい現状では,いずれも容易ではありません。最も確実なのは輸入を減らすことです。多くの地域の輸入品の代表というのは,やっぱりエネルギーだと思うんですね,石油や電気などのエネルギーだと思います。これが日々膨大なお金を流出させているわけであります。ただ,そのエネルギーとしての輸入を減らすといっても,地域住民に質素倹約を強いるわけにはいきません。この輸入品というものを岡山産に変えることで,輸入を減らすことはできないでしょうか。太陽光や風力,小水力発電,バイオマスの利用などによる再生可能エネルギー創出への取り組みが必要だと思います。 (2)自治体が望めば,こうした再生エネルギーの開発費の一部にその地方創生予算を充てられると聞きます。また,再エネへの取り組み強化を掲げることで,震災以降,移住,定住で注目を集める岡山というものを推進するためのブランディングにもつながると思いますが,いかがでしょうか。 廃校跡地になっています旧内山下小学校跡地利用について。 この内山下小学校は,約10年前,学校教育の役割を終えました。その後の方針はいまだに決定していません。昨年,今後どのような活用ができるのかを探るために,社会実験である「ハイコーチャレンジ!!」が開催されたわけであります。次年度も開催されていきます。ここは,これまでの長い間,学校関係者に限らずさまざまな地域の方々の思いの積み重ねがたくさん詰まった歴史ある場所です。大森市長は,歴史,文化を柱とした魅力あるまちづくりをおっしゃいます。この内山下小学校の廃校跡地利用,これを一つのモデルケースとして成功させて全市へ広げていくべきだと思います。 (3)旧内山下小学校校舎そのものは,県内で最古の現存するコンクリート建築として価値があると考えますが,どのような御認識があるか,お聞かせください。 (4)このエリア,とりわけ旧内山下,深柢,出石学区,ここについては学校がなくなってしまったということによる地域コミュニティーの希薄さが課題になっています。学校がなくなったこの空白の10年間を取り戻すために,これからどのような改善へ向けた取り組みをお考えでしょうか。地域に欠かせない文化,教育の拠点である公民館の存在がないということも申し添え,御所見を願いたいと思います。 (5)たくさんの多様な経験を積ませることが,これからの子どもたちの育ち,学びには必要です。既存ストックの活用は,これからの時代は当たり前。旧校舎の文化,教育価値を向上させるためには,この歴史文化を柱とした文化創造と人材教育,これを市民協働で実現させるためのセンター,そういった拠点にするべきだと思いますが,いかがでしょうか。 (6)本年度の社会実験を市長は評価しております。次年度も継続して実施することになっていますが,これからの整備方針のスケジュールのないまま継続していくのでしょうか。そろそろ再整備に向けた方針づくりへの着手,その後のスケジュールを示すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 城下町魅力まちづくりの中での石山公園の再整備についてお聞きします。 (7)石山について,今後どのような特徴ある公園にしていこうとお考えでしょうか。 (8)今後,石山公園でのルールづくりについて,地域に関係する多様な方々から広く意見を聞いていただきたいと思いますが,いつ,どのような手法でこれに取り組まれようとされるのか。 旧内山下小学校跡地,そして市民会館の跡地,そして石山公園,このエリアの再整備,ここの再整備をしっかりしてランドマークにする必要があります。 (9)これからの旧城下町エリア全体のにぎわい創出への大きな原動力にしなければならないわけですが,このエリアはカルチャーゾーン,旧城下町エリアにとってどのような役割であって,位置づけと考えておられますか。都心創生内にある歴史公園構想との関係性についてもお聞かせください。 (仮称)岡山国際現代芸術祭の推進について。 来年開催される,お隣の香川県の高松市,瀬戸内海を使った大きな祭典,瀬戸内国際芸術祭,これに向けて本年度から新しい芸術祭を立ち上げようということですが,質問に入っていきたいと思います。 (10)は落とします。 (11)来春開催の瀬戸内国際芸術祭との連携に当たって,実行委員会入りしている関係自治体として玉野市,そして香川県との調整はされていますか。また,岡山県との協働についてどのようなお考えがあるのか,お聞かせください。 (12)にぎわい創出に芸術祭を活用することは,一つの考え方です。芸術性を突き詰めるアートディレクションは当然として,にぎわいをつなげるための仕組みの整備,これをどのようにお考えでしょうか。 平成27年度にプレ事業,その次年度春,秋に瀬戸芸とあわせて実施ということですが,瀬戸芸は春分の日より春会期であります。時期を合わせるとなると,平成27年度末より開催ということになります。実質1年で十分なプログラムをつくり上げ運営することには,少し無理があるのではないかと思います。 (13)平成27年度は,プレ事業ではなく今年度開催されました「Imagineering」,これをさらによきものにしていくためのリサーチや意見交換,またはそのフォーラム等の開催,これに取り組む必要あるのではないでしょうか。 (14)平成28年3月に開幕する瀬戸芸春会期時期は,まちづくりや美術関係の有識者などを対象にしたモニターツアーなどを展開し,さらなる調査であったり機運づくりという位置づけにされてみてはいかがでしょうか。 (15)イベント的にだけではなく,町なかでアーティストが滞在,制作するアーティスト・イン・レジデンスやアートスペースの運営等を日常的に展開して,町なかでの市民協働型のアートマネジメントの経験ができる環境づくりをする必要があるのではないでしょうか。瀬戸芸でも,こえび隊を含め人材不足が深刻といいます。芸術祭で活躍できる人材教育育成プログラムも必要ではないかと思いますが,御所見をお願いします。 (16)瀬戸内国際芸術祭,これだけに限らず,まずは岡山市内にある岡山県立美術館であったり天神山文化プラザ,また県内他市町村の美術館,例えば奈義町にある現代美術館であったり,高梁市の成羽町の美術館,また倉敷の大原美術館,こういった建築やアートファンから全国的にも有名で著名な文化施設との連携,これを目指すことも必要ではないでしょうか。 (17)この芸術祭を安定的に継続開催していくためには,その実施組織の安定が必要であります。ふだんからの地元とのかかわりが不可欠です。今後新設予定の新市民会館,市民文化ホールの施設運営についても,十分な議論が必須であります。現在,常任委員会において,本来地域の文化力を担わなければならない文化振興財団の今後のあり方,これが検討課題となっています。市長の思う,これからの時代に求められる文化振興財団のあり方について御所見を願いたいと思います。 2番,市民主体の暮らしやすい地域づくりについて。 人口減少時代に合った仕組みづくりの最優先課題は,地域コミュニティーの活性化であると考えます。市民ニーズの複雑化も伴い,従来型の行政任せでは的確な課題解決はもはや困難です。大森市長も所信で,住民主体の地域づくりを一層推進するために市民と行政,地域コミュニティーでの協働を大きく前進すると表明をなさいました。 (1)市民協働局のあり方,編成について,市民協働,NPO,こういったものを冠とした推進する部門を立ち上げ人的配置がなされないと,実際の協働は進まないのではないかと思いますが,いかがでしょうか。市民活動の支援ではなくて協働する,こういった担当課が必要であると思いますが,どうでしょう。 高谷市政において,8年前より連合町内会を中心に市内全小学校区・地区に,96の安全・安心ネットワークが地域の防犯,防災または健康づくりなどに連携を図るために存在します。 (2)このネットワーク,その地域それぞれによって取り組みの格差が存在すると思いますが,この改善をどのようにお考えでしょうか。そもそもこれまでの検証はなされたのでしょうか。 (3)まずは,地域の自治の活動にこれまでなかなかかかわれていない若い人たちやNPO,商店,企業者等を取り入れ,多様な連携により心の豊かさを実感できるまちづくりを実現することができるのだと思います。その事例,そしてそれを今後どのように全ネットワークへ広げていかれるか,お聞かせください。 (4)NPOとの協働やESDを推進するための町なか,まちの中においてのハード整備,場づくり,これについてどのようなお考えがありますか。市のスタッフが直接まちの中に常駐して,地域の人たちと顔を合わせる中で初めて協働が実現できるのではないかと思います。これを協働条例に盛り込むおつもりがあるのかないのか,思い切った協働へのチャレンジをお願いしたいと思います。御所見を下さい。 以上で第1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,森山議員の御質問にお答えいたします。 私は,魅力ある中心市街地の創出についての中で,芸術祭を活用してにぎわいにつなげるための仕組みの整備をどのように考えるのか,また芸術祭の継続開催のためには実施組織の安定が必要ではないか,また文化振興財団のあり方について,これらの項目についてお答えを申し上げたいと思います。 昨年実施いたしました歴史まちづくり回遊社会実験における現代アートを展示した「Imagineering」では,延べ11万7,000人余りの方が来場されました。その中では女性が60%であります。年齢も10代から30代の方々が69%でありました。県外(後刻,「市外」と訂正)の方が来場者のうち69%(後刻,「61%」と訂正)ということで,そのうち関西圏から17%,また関東方面から10%ということでありまして,全体の1割が関東,2割弱が関西が占めることになったわけであります。これは,これまでとは異なる客層が岡山城を中心としたエリアに集客したということになったわけであります。現代アートがまちの新たな魅力とにぎわいを創出することにつながったのではないかと考えています。 このような成果を踏まえ,社会実験として行われた「Imagineering」を発展的に拡充し,岡山の新たな魅力として,岡山市の継続的なにぎわい創出につなげてまいりたいと考えております。そのためには,新たに官民が連携し,石川文化振興財団を初めとする団体等で構成する組織を構築し,岡山国際現代芸術祭として定期的に開催することを目指していきたいと考えております。 では,既存の芸術祭とか音楽祭はどうなるかということでありますが,平成28年度は岡山国際現代芸術祭,さらには瀬戸内国際芸術祭とも重複感も出てきます。したがって,これらとどのように調整を図りながら岡山の文化振興,また芸術の振興を図っていくのかというのが大きな課題になろうかと思います。 こういう既存の芸術祭などを担っていただいている文化振興財団のあり方でございますが,もちろん専門的な知識や技術を有し,企画力や経営感覚にすぐれたものでなければならないとともに,文化芸術の幅広い分野に対応しながら質を高められる事業を積極的に展開できる組織であっていただきたいと思っているところでございます。 私からは以上です。 数字の間違いが一つあったそうでございまして,「県外」からの来場者は「69%」と申し上げましたけども,「市外」から,岡山市の外の方が「61%」。関西圏から17%,関東圏から10%というのは変わりません。 以上です。 ◎田中利直政策局長  魅力ある中心市街地の創出についての項のうち,本市における成長戦略において,LM法への認識や研究,検討についてどのように考えているかという御質問にお答えさせていただきます。 ローカルマネジメント法人につきましては,早ければ来年にも法制化されるとの報道があったことは承知しております。具体的な制度設計につきましては,今後国で検討されるものと認識しておりますが,公的サービスの担い手の類型がふえることは地域経営において有意義なことであり,今後国の制度検討の動きを注視する中で必要な検討を行ってまいりたいと考えております。 次に,旧内山下小学校跡地は県内最古の現存するコンクリート建築として価値があると考えるが,どのような認識を持っているかとの御質問にお答えさせていただきます。 旧内山下小学校は,昭和8年から昭和12年にかけて建築された県内でも最古級と言われている鉄筋コンクリートづくりの校舎で,昭和初期のモダンなデザインが特徴的です。戦災を免れた建物として,歴史・文化的な視点から価値を見出せる建築物であると考えております。 次に,旧校舎の文化,教育価値を向上させるためにはセンターにすべきではないかと思うがどうか,それから整備方針のないままこれを継続していくのか,再整備に向けた方針づくりへの着手,スケジュールを示すべきではないか,それから旧内山下小学校,市民会館跡地,石山公園エリアをどのような役割,位置づけと考えているか,歴史公園構想との関係性をという御質問で,この3点に一括してお答えいたします。 今回の歴史まちづくり回遊社会実験では,民間主導による旧内山下小学校や石山公園のさまざまな活用によってにぎわいが創出されました。このたびの社会実験では,このエリアが中心市街地の活性化において高いポテンシャルを持っていることが実証されたと考えております。旧内山下小学校につきましては,当面民間主導による活用を支援しながら,議員の御提案も参考にし,ポテンシャルを最大限引き出す活用方法を探るとともに,あわせて石山公園や市民会館周辺エリアのあり方について,都心創生まちづくり構想の中に示している歴史公園の考え方も含め整備の方向性を研究してまいりたいと考えております。 次に,瀬戸内国際芸術祭との連携に当たって,関係自治体として玉野市,香川県との調整はしているのか,また岡山県との協働についてはどのようになっているのかとの御質問にお答えします。 (仮称)岡山国際現代芸術祭の具体的な規模や内容などにつきましては,今後官民によって組織する予定の準備委員会において議論していきたいと考えており,平成28年に開催される瀬戸内国際芸術祭との連携のあり方なども,準備委員会の中で検討を深めてまいりたいと考えております。また,瀬戸内国際芸術祭の構成団体である玉野市とは情報交換を始めているところであり,岡山県との協働につきましても,(仮称)岡山国際現代芸術祭を開催する会場として岡山後楽園や県立美術館などの活用も視野に入れ,今後調整を図っていく必要があると考えております。 次に,「Imagineering」をさらによきものにしていくためのリサーチや意見交換,フォーラム等の開催の必要があると思うがどうか,それから瀬戸芸春会期時期にさらなる調査や機運づくりをという位置づけにしてはどうか,市民協働型のアートマネジメント経験のできる環境づくりをする必要があるのではないか,人材育成プログラムも必要ではないか,県内文化施設との連携を目指すことも必要ではないか,この4点の御質問に一括してお答えいたします。 (仮称)岡山国際現代芸術祭をよりよいものにするために民間団体,市民などに広く参画していただき,芸術祭のあり方等について方向性を共有していただくことが必要であるとともに,協働関係を構築していくことも必要であると考えております。そのため,議員御提案のように,人材を育成し全体の機運を盛り上げることが必要であり,手法としてリサーチやフォーラムを開催することは効果的であると考えております。また,あわせてプレイベントなどで現代芸術に触れる機会を設けることも効果的であると考えております。今後,本格的な芸術祭の開催に向けて準備委員会を組織する中で,あらゆる角度から人材の育成や機運の盛り上げ方法を検討するとともに,県内の特徴を持った文化施設との連携につきましても,どのようなことができるか協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎甲斐充環境局長  再生可能エネルギーへの取り組み強化についての御質問にお答えします。 再生可能エネルギーに対する市の取り組みとして,これまで住宅及び市有施設への太陽光発電設備の導入,小水力発電,各焼却施設におけるバイオマス発電,バイオディーゼル燃料の生産,利用を行ってきました。また,民間でも木質チップボイラーの導入など,すぐれた取り組みをしている事業所も多々存在しているところであり,今後とも再生可能エネルギーの利活用については積極的に進めてまいります。 また,これら再生可能エネルギーの利活用事例をめぐるエコツアーを実施するなど情報発信につなげ,環境に優しい都市岡山のブランド化にも努めてまいります。 以上です。 ◎山脇健教育長  同じ項,旧内山下,深柢,出石学区のコミュニティーのことについてのお尋ねにお答えさせていただきます。 この中心部の学校の統廃合は,子どもの教育環境を第一に考えまして,保護者の方,また地域の皆様の御理解を得てできたわけでございます。現在,各地域のコミュニティーはそのまま維持され,それぞれの実情に合わせてコミュニティーづくりに努力されていると考えております。 現在,旧内山下小学校をスポーツ活動などで地域の方々に施設を利用していただきながら,政策局を中心に中心部のにぎわい創出に向けた跡地活用の検討がなされているところでございます。 以上でございます。 ◎山崎康司都市整備局長  同じ項で,石山公園はどのような特徴ある公園にしていくのか,石山公園でのルールづくりは,いつ,どのような手法で取り組むのかとの御質問に一括してお答えいたします。 石山公園は,岡山の顔とも言うべき岡山城や後楽園を中心とした旭川周辺エリアの玄関口に位置しており,回遊性の向上や文化芸術の発信など,岡山の新たな魅力づくりを進めていく上で重要な公園と考えております。旭川周辺エリアは,「集う・憩う・楽しむ水辺」-旭川再生-をコンセプトに国や県,岡山商工会議所などと連携し,市民の皆様と協働しながら整備を進めていきたいと考えており,石山公園についてもこうした基本的な考え方に沿って多くの方に楽しんでいただけるよう,リニューアルの検討を進めてまいりたいと考えております。 また,公園を快適に利活用いただくためには,そこに合ったルールづくりが必要であることから,地域の方々はもとより,昨年の歴史まちづくり回遊社会実験で公園を利用された方,日常的に利用している方,利用したいと考えている若い人たちなどからさまざまな意見や提案をいただきたいと思いますので,意見交換会やワークショップ,フォーラムの開催など,来年度の早い時期から進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎福山潔行政改革担当局長  2番の市民主体の暮らしやすい地域づくりについての項,市民協働局について,市民協働,NPOを冠とした部門と人的配置がないと協働は進まないのでは,また支援でなく協働する課が必要ではとの御質問にお答えいたします。 市民協働局は,市民と行政との,あるいは市民と市民との協働のまちづくりを推進するため,関連の深い部署を市民協働の視点でくくり直し設置するものでございます。NPOや市民協働の推進に係る施策は,市民が主体となって取り組んでいただいている安全・安心ネットワークや区づくり推進事業とともに,市民活動支援室を含めた市民協働企画総務課で所管する予定としておりますが,いずれにいたしましても必要な体制を整えて市民協働がしっかりと進んでいくように取り組んでまいります。 以上です。 ◎箕浦勝宏安全・安心ネットワーク担当局長  同じ項の中で,まず各学区の安全・安心ネットワークによって取り組みの格差が存在すると思うが,改善をどのように考えるか,またこれまでの検証はなされたのかとのお尋ねにお答えします。 昨年度,各小学校区・地区の安全・安心ネットワークにお願いして実施した活動状況についてのアンケート調査や活動事例集などを参考に,ネットワーク活動の検証を行っております。アンケートでは,NPOの参加率が低いことや,地域活動する上での課題として活動するメンバーが高齢化してきている,若い世代の参加が少ないといったことが上位を占めております。また,活動事例を見ると,同様の取り組みであっても地域によって人数,時間帯,回数などに違いが見られます。 一方で,安全・安心ネットワーク総会の場などの機会を捉えて活発な取り組みや先進的な事例などを情報提供するとともに,地域の各種団体が連携して地域の課題を解決していくという,住民主体の地域づくりの必要性や重要性を理解していただけるよう努力してまいりたいと考えております。 次に,地域の自治活動になかなかかかわれていない若い人やNPO,商店,企業者等を取り入れて多様な連携により心の豊かさを実感できるまちづくりを実現することができるのではないか,その事例,そしてそれをどのように全ネットワークへ広げていくのかというお尋ねです。 地域活動において若者やNPO,商店,企業などが地域住民組織と連携,協働して地域課題に取り組むことは,地域活動の担い手,後継者育成の観点からも,これからのコミュニティーの活性化を考える上でも重要であると考えております。 例えば,平井学区では地元の大学との協働で防災訓練を実施したり,牧山地区ではNPO法人と協働して休耕田の再生に取り組んだりと,地域の課題解決を住民組織だけでなく,多様な主体との協働で取り組む動きは少しずつ広がり始めています。 また,区づくり推進事業の地域活性化部門におきまして,地域での新たな協働による課題解決の取り組みを広げていくための見直しをしたところであります。今後,公民館,地域担当職員とともに,ESD市民活動推進センターにおいて協働のパートナーとなるNPOの紹介を初めとした地域活動支援を行うとともに,先進的な事例を発信してまいりたいと考えております。 最後に,NPOとの協働やESDを推進するための町なかでのハード,場についてどう考えているのか,市のスタッフがまちに常駐し地域の人々と顔を合わせる中で協働が実現できるのだと思う,協働条例に盛り込むつもりがあるのかないのかというお尋ねです。 NPOと行政との協働や市民活動におけるESDの推進のために,昨年6月にESD市民活動推進センターを設置し,来年度このセンターの機能強化を図り,地域協働,新ESDプロジェクトを推進する拠点としていくこととしています。 今後ハードとしての場の設置に関しましては,全市的観点から市民の皆様の幅広い御意見をお聞きしながら研究してまいりたいと考えています。また,協働推進センターの機能並びに市職員の役割などについては,協働のまちづくり条例の見直し作業の中で検討してまいりたいと考えております。 以上です。     〔20番森山幸治議員登壇〕 ◆20番(森山幸治議員)  御答弁ありがとうございました。 順次,再質問させていただきたいのですけれども。 まず,最初のローカルマネジメント法人。私も過去にNPO法人を自分で立ち上げたり,今も自分で小さな会社ですけど経営している中で,両者のいいところ取りというか,お互いにいいものを生かした会社であることが大きく期待されると思うんで,国の結果を待つということではなくて積極的な取り組み,研究,調査をお願いしたいと思っています。要望です。 その次の再生可能エネルギー政策ですけども,岡山県内でも2019年から瀬戸内市の世界最大級のメガソーラーの事業も開始されます。真庭市のバイオマス事業というのも,非常に全国的にも有名な取り組みだと思うんです。晴れの国おかやまという地域特性を生かす,またこれからの人口減少時代の中での広域自治体の拠点という役割を担うためにも,そういった再生可能エネルギーに取り組むということを柱にした政策,これへの取り組みが結果,今幸いなことに移住の方々が東日本大震災以降ふえているわけでありますから,今後移住,定住も新しく市民協働局に移住・定住支援室が入るわけですけども,こういったところとの連携で大きな呼び水にもなるのではないのかなと思うわけであります。そのあたりを踏まえて,もう一度所見をいただきたいなと思います。 内山下小学校の跡地利用の中で,教育長,ちょうど10年前ですか,5校が統廃合して,先ほど申した内山下,深柢,出石地区,教育長からは地域のコミュニティーはそのまま持続しているのではないかというような御答弁だったわけですけども,実際に私もそこで活動して住んでみて,地域のおじさんで,小学校のことを思って,学校の取り組み,子どもたちのために取り組みをなさっていた方が地域で去年孤独死されたんです。これからの限界集落というのは,もう中山間だけじゃないんです。まちのど真ん中でもそういったことが実際に起きているわけなんです。町なかだからかもしれないんですけれども,そんな中で学校行事というのが地域の年中行事であることは間違いないわけでありまして,最初の質問項目に入れましたけど,公民館というものがないという,岡山中央中学校区には当然旭公民館があるわけですからないとは言い切れないかもしれませんが,このエリアについては公民館も存在していないということです。中央公民館も移転します。 そういった中で,地域コミュニティーがすごく壊れ始めているのは間違いないんです。そういったことをしっかり認識していただきたいですし,今後の取り組みというのはもちろん政策局,市長部局のほうで担っていくわけですから,それはそれとしてですけども,もう一度こういった現状があるんだということをやはり教育委員会,教育長のほうでしっかり認識を持っていただいて,このエリアに地域の教育力や文化力の新たな場所,建物をつくっていくのか,今ある建物を活用するのかわかりませんが,そういうものが必要だと思うんです。それについてもう一度だけ,済みませんが所見をいただきたいと思います。 国際現代芸術祭についてですけども,拙速に取りかかるのではなくしっかりと,今年度の事業が大成功に終わったわけでありますから,また同じような事業を瀬戸内国際芸術祭に向けて実行しようということではなくて,改めて検証をしっかりして,まずは地域,そして岡山市内,岡山県内と地盤,基盤づくりをする中で,瀬戸内国際芸術祭だけを狙うのではなくて,これから始まる新しい岡山の観光産業の創出,アートを使った観光産業の創出に向けて確実にスタートさせていっていただきたいと思います。これは要望です。 あとは,石山公園を含んだ市民会館の跡地であったり,内山下も含みますが,このあたりは事業者も市民会館跡地の周辺にはあります,お住まいになられている方もいらっしゃいます。こういった方々に向けて今後の動きについてきめ細かな対応というか,そういったものも心がけていただきたいなと思います。これも要望とします。 以上で再質問を終わります。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎甲斐充環境局長  再生エネルギーを柱にした政策を展開することで,移住,定住との連携をして岡山の優位性をという御質問だと思います。 これにつきましては,国の総合戦略の中でも地域産業の競争力強化策というのがありまして,その一つとして分散型エネルギーの推進というものがうたわれています。これは,地方に仕事をつくり安心して働けるようにと,まさに今議員がおっしゃったことにつながっていくと思っております。我々は当然これに基づいて,じゃあ何をするのかというところを一生懸命考えていかないといけない。岡山市としましては,平成27年策定予定の総合戦略に向けての作業がありますので,その中でしっかりと検討させていただきたいと思っています。 以上です。 ◎山脇健教育長  内山下,深柢,出石の地域コミュニティーの希薄化ということの認識をしてほしいというお話でございます。 先ほど申し上げましたのは,統廃合を進めていく上で地域の組織というものはそのまま存続させるということの中で,地域の皆様とも話し合ってきた経緯はございます。その中で,この3地区のコミュニティーというものがどういう状況であるのかということにつきましては,私自身具体的に変化しているかどうかということ自体につきましても,認識というものをしっかり持っているわけではございません。ある時点,時点,2つ以上の地点がないと私自身も認識できないだろうということは思っております。 しかし,今議員が言われた地域コミュニティーが希薄化になっていることは,一般的にも今現在言われているわけでございまして,価値観の多様化,またはプライバシー保護の観点が強くなってきているとか,さらには地域の帰属意識というものが低下しているというような地縁関係そのものが薄れてきているのも確かだろうと思っているところでございます。したがって,行政もありましょうけれど,まず地域の力を高めていく,顔見知りになるということが大切であろうと思いますので,地域の皆様の御努力ということも必要ではないかなということも思っております。 先ほど,ネットワークの局長さんもおっしゃられました防災活動であるとか運動会とかということも,地域によっては行われているところもございますので,そういうこともしながら地域力,顔見知りをふやしていくという活動も要るんではないかなということも思っているところであります。 以上でございます。 ○則武宣弘議長  以上で森山議員の質問は終わりました。(拍手) 次は,順序に従いまして長井議員。     〔33番長井孝介議員登壇,拍手〕 ◆33番(長井孝介議員)  皆さん,大変お疲れのところ恐縮でございます。もう少しおつき合いください。きょうが最後の個人バッター,長井孝介です。(笑声)よろしくお願いします。 まず,皆さん見ましたか,「でーれーガールズ」。なかなか話題に出ないので僕が触れておこうかなと思ったんですけど。(笑声)先日,「でーれーガールズ」を見させていただいて,ひいき目もあるんでしょうけど,やっぱりおもしろいです,地元の映像が見れて。しかも,皆さん御存じですよね,登場されているんです。奉還町の商店主でしたっけ,なかなかの役者ぶりで。前の市長がちょんまげをかぶって伝説の岡山市と言ってネット上をお騒がせしましたが,今の私たちの市長は銀幕デビューして,全国的にシティープロモーションしてくださるのかなと思っていますし,プロモーションが1ミリメートルぐらいは前に進むんじゃないでしょうか,てなことを思いました。 あと,済みません,質問に入ります前にどうしても少しお伝えしたい気持ちがありまして,不確定なところもあるのかもしれませんが,恐らく7名ぐらいの議員の方々がこの期で御勇退ですとか,新たなステージに向かわれたりですとかということをお聞きしています。いろんな思いがあり,さみしいなと思う一方で,まずはこの場をおかりしてお礼もお伝えしておきたいなと思いまして。 特に代表質問に立たれたお二方には,公私ともにお世話になりましたし,それ以外の方々にも,組合活動で連携させていただいたりですとか,昔話をよくよく聞かせていただいたりですとか,海外に連れていっていただいて学ばせていただいたり,あとおいしいブドウを教えていただいたり,いろんな方々がこの場で一旦お別れになるということが非常にさみしいなという思いと,しかしいろんなことを教えていただいたお礼も伝えたくて,そして残されて後を託される私たちが来年度当初予算を中心にこれからの政令市岡山のことを頑張らなきゃいけないなという思いをいたしながら,間違いなくここにおられる皆さんが思われていることだと思いますんで,特に会派の縛りのない私のほうから皆さんの気持ちを代弁してその方々にお伝えしたいと思います。本当にありがとうございます。そんな思いを持ちながら,きょう最後の個人質問に入りたいと思います。よろしくお願いします。 大きな3項目についてお聞きいたします。 まず,大きな1点目は,ワーク・ライフ・バランスについてです。 前回の議会で市長にお示しいただいたとおり,男性職員の子育て休暇100%取得を目指すなど,具体的な数値目標を盛り込んだ取り組みが総務委員会でも報告されました。大いに賛同し,期待いたします。 1点目,その上であえて申し上げておかなければならないことは,この市役所での取り組みを社会に,岡山市内に,民間にいかに伝播させ浸透させていくかがワーク・ライフ・バランスの推進における鍵だということです。隗より始めよの精神で庁内での取り組みを進めた上で,行政が対外的に仕掛けられる策として,私は以前から税制優遇措置を提案しています。これについても,以前の議会で財政局から前向きなお答えをいただいているので,総務局,市民協働局,保健福祉局,岡山っ子育成局,経済局,教育委員会などが直接的にかかわり,考えて答えを出していく全庁的な取り組みに期待しています。 この提案についての答えは,きょうは求めません。いずれにせよ,先ほど申しました民間にいかに伝播させて浸透させていくかという鍵について,必ず何らかのイメージ,思惑はお持ちでなければならないと考えます。これについて市長の所見を伺います。 次に,政府もよく多用するフレーズです。少しよく聞いていただきたいです。本当は正規で働きたい非正規あるいは将来正規で働きたいという方々──女性,結婚,出産,育児と両立させて働き続けたいと思う方々の割合は実は低いという報告は,大きなミスリードだと考えています。この調査には,働く上での環境,条件や子育てとの両立が保障された社会であればあなたはそうですかというふうな前提条件をつけなければ,正しい意識調査にならないからです。 2点目,女性が輝くまちづくりを真剣に取り組もうとする本市にも,これまではこのようなミスリードがなかったとは言い切れないと思います。その意味でも,本年度実施された女性が輝くまちづくり調査は一定の成果を見せたのではないかと考えます。 このたび,せっかく庁内での本気の取り組みを始めようとされるのですから,今後その流れ,空気,意識,実感が地域に広がりを見せられるための一つの仕掛けとして,他都市と比較しての圧倒的な個性,優位性を宣言し,さらにユニークな数値目標や人事目標などを設定し,民意を集め牽引する作用を考えてはと思いますが,いかがでしょうか。 最後に,庁内での取り組みに絞った提案を一ついたします。この施策の成功の鍵は,イクボスの存在であり,また人事評価の意識改革だと考えます。 3点目,早く帰れ,しっかり休めを徹底できるイクボスを徹底的に育成し配置すること。帰らない,あるいは帰れない,休まない,休めない職員をキャリア形成においてマイナス評価すること。この2点について御所見を伺います。 大きな2点目,地方創生です。 地方創生という政策,言葉にはとても大切な意味が込められているはずであり,大いなる期待感,可能性があるはずであり,だからこそ今の私たちにとって最注目メニューでもあると言えます。ただ,その陰で幾ばくかの未確定性,不安材料なども見え隠れしているのが現状ではないかとの危倶もあります。 政府が掲げている地方創生が実効あるものになるよう期待し,その動きに呼応した岡山の創生に向けて,まち・ひと・しごと創生本部を設けて全庁的な推進体制を整えたところですが,まず本市は政府の掲げた地方創生をどのように受けとめ理解したのかをお聞かせください。その上で,岡山が創生していくためにどのような意識で,どのようなアングルから政策局を中心として創生メニューを考え,組み立てていかれるのか,お聞かせください。 現時点では具体的な施策等は問いませんが,しかし創設された交付金を活用しとか,地域活性化に資する施策を速やかになどのちょっとビジョンが見えにくいお答えにならないようにお願いいたします。 大きな3点目の保育行政についてお伺いします。 まず,認定こども園の推進についてお尋ねします。 希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供するための抜本的な改革として,認定こども園の導入を進められることには賛同します。地域の実情や施設の状況を踏まえながら順次その拡大を図ろうとする中,どうしても説明不足なのか,子育て世代の皆さんから現状より縮小されるんじゃないのという御懸念の声がよく聞かれます。 1点目,認定こども園の推進,拡大を図る中でも,所信表明にもありました,希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供する,このことを保障しますか。 認定こども園以外の既存の公立幼保を民営化しつつ,それをニーズに応える受け皿として普通にカウントする手法は正しくないと申し添えた上でお伺いします。ニーズの地域遍在性を無視した,数合わせしただけの受け皿カウントも認められないことも,合わせて申し添えておきます。 次に,公立保育園への入園申請手続についてお尋ねします。 当然当たり前のことですが,あえてここで確認させていただきます。 2点目,子どもの入園を希望する市民が面識のある議員や市長に対し入園への口きき,あっせんを頼む行為,また議員がそのように働きかける行為,加えて行政がその働きかけに何らかの影響を受けることは,法令の上でも社会的にも許されてはならないことだと認識しています。私のこの認識が正しいかどうかと,市民,議員,行政の実情をどのように把握されているのかをお聞かせください。 以上で質問を終わります。 お答えをよろしくお願いします。(拍手) ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。     〔大森雅夫市長登壇〕 ◎大森雅夫市長  それでは,長井議員の御質問にお答えします。 答弁に入ります前に,せっかく長井議員が「でーれーガールズ」のことに触れていただいたんで,私からも少し「でーれーガールズ」のコメントをさせていただきたいと思います。 ごらんになった方はおいででしょうか。まず,おもしろい映画です。私も試写会に行かせていただきましたけど,周りの何人もの方がハンカチを出して涙を拭っておりました。私も目がうるっとなるような,そんな映画でございました。それからあと,岡山の観光スポットといいますか,そういったところが非常に多く出ております。私が印象的だったのは,鶴見橋の橋下の部分で主役2人がいろんな会話をしているんですけれども,まだまだ当然ながら歩きにくい場所でありまして,これが親水公園化していたらもっといいんだけどなと思った次第であります。3点目は,私も出演させていただいておりますけれども,そこは余り自信がない部分でもございます。(笑声)よろしくお願い申し上げたいと思います。 では,私のほうの答えは,1のワーク・ライフ・バランスの推進に向けた取り組みで,市役所での取り組みを市内にいかに浸透させていくのかということであります。 ワーク・ライフ・バランスとは,仕事と生活の調和を目指すものであり,課題も多岐にわたっていることから,その推進に向けてさまざまな取り組みが必要であると考えております。その一つとして,岡山市役所みずからが率先して,男性も女性も子育てをしながら働きやすい環境づくりに取り組んでいることを積極的に発信することで,社会全体への空気をつくり地域を牽引する役割を果たすとともに,新年度実施する企業の認証制度など新たな制度の創設やセミナーなどの事業を行い,企業における女性の活躍を誘導していくという両方の取り組みを着実に実行していくことがワーク・ライフ・バランスの推進につながっていくものと考えております。 ということで,市役所の取り組みをできるだけ市内の企業に浸透させていくというのはやっていかなければならないと思いますが,私自身はもっともっと大きな動きをしなければならないのではないかなと思っております。県内の市長さん等々とお話ししているときには,この話題を出させていただいております。何人かの市長さんは非常に興味を持っておられたというのを私としても承知しております。 そして,あわせて2月6日には指定都市の市長会シンポジウムというのがございまして,東京で開かれたわけでございますが,横浜市長,そして仙台市長とともに地方創生の議論をさせていただきました。そこでも,女性に活躍していただこう,そういう環境整備を行っていこうということで,私は幾つかの,長井議員がお話しになったような各論を含めてお話しさせていただきました。 そういうことで,必ずしも岡山市内にかかわらず,大きなうねりにしていく必要があるんではないかと思っております。そして,それらがまた岡山市にはね返ってくること,そういうことを期待しながらこの動きをできるだけ大きくしていきたいと思っているところでございます。議員の皆さん方にも,その点よろしくお願い申し上げたいと思います。 私からは以上でございます。 ◎岸堅士総務局長  同じ項,女性が輝くまちづくりを牽引するための取り組みや目標についてお答えします。 岡山市みずからの女性が輝くまちづくりの取り組みとしては,先月「隗より始めよ~女性職員が輝く職場づくりのために~」のテーマのもと,男性職員の子育て休暇取得率100%を含む7つの取り組みをお示ししたところです。これらの取り組みについては,平成27年度からの5年間を期間とする次世代育成支援対策のための特定事業主行動計画でも目標値を掲げ,岡山市として取り組むこととしています。中でも,男性職員の子育て休暇取得率100%や女性管理職の登用率30%は,直近の数字が,子育て休暇の取得率が平成25年で29.9%,女性管理職の割合が平成26年4月1日現在で6.5%と,来年度からの目標は一段と高いものを目指すこととしております。 次に,イクボスの養成と人事評価についてのお尋ねにお答えします。 ワーク・ライフ・バランス実現の鍵の一つは,ボス,つまり上司の理解であると考えます。育児,子育て中の職員はもちろんのこと,職員が仕事と家庭生活の調和を保つことができるよう,所属長には率先して休暇を取得するなど,職員が休暇を取得しやすい環境づくりを行ってもらいたいと考えています。そのため,所属長に対し課長級研修のほか,職場管理者支援研修等の機会を捉え,ワーク・ライフ・バランスの意識づけを行ってまいります。 次に,人事評価についてですが,長時間労働をする職員,休暇を取得しない職員イコール優秀な職員であると評価するものではありません。人事評価は実績,能力,姿勢の各項目について行っていますが,効率的,効果的に仕事をする職員や,限られた時間内,決められた期間内に仕事の成果を出す職員が正しく評価されるよう,所属長を初めとする評価者には人事評価の際の評価基準について周知してきているところです。今後も評価者が仕事と家庭生活の調和,ワーク・ライフ・バランスの視点を持ちながら人事評価を行うよう徹底してまいります。 以上です。 ◎田中利直政策局長  地方創生についてお答えいたします。 地方創生をどのように受けとめ理解したのかとの御質問につきましては,明政クラブを代表しての田中議員にお答えしたとおりです。 次に,岡山が創生していくためにどのような意識で,どのようなアングルから創生メニューを考え組み立てていくのかとの御質問につきましては,地方創生を実現するためには仕事と人の好循環を確立することが必要であり,そのためにまずは岡山の若い世代に安定した雇用をもたらす地域産業の競争力強化が地方戦略の最重要課題であると認識しております。このため,起業,創業や販路開拓に対する支援,本社機能等の移転や海外からの需要を呼び込む観光の振興等に取り組んでいくことが必要であると考えております。また,安定した雇用とともに,若い世代が岡山で安心して子どもを産み育てることができる環境を整えていく取り組みも,あわせて行っていくべきと考えております。 このように,仕事と人に焦点を当てた施策を戦略的に組み合わせることにより,岡山の地方創生に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  3,保育行政にかかわる諸課題についての項,2点の御質問に順次お答えいたします。 まず,希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供することを保障するかとの御質問にお答えいたします。 本市が就学前教育・保育の推進に当たって目指すところは,希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供することであり,30の教育・保育提供区域を設け,その区域ごとに幼保連携型認定こども園を整備するとともに,区域内の就学前教育・保育施設のあり方についても検討することとしております。 あわせて,教育,保育の需給ギャップの解消に向けて,民間活力を生かした認可保育所の新増設や地域型保育事業の活用などにも取り組むこととしており,こうしたさまざまな取り組みにより就学前教育・保育を提供する環境の確保に努めてまいります。 次に,口きき,あっせんについてお答えいたします。 本市では,保育園入園の利用調整を行う際には,基準に基づいて保護者の勤務時間や疾病の状況等により,指数を用いて優先度を点数化しております。また,世帯の状況や障害の有無などによる調整点も加え,保育園ごとに点数の高いほうから順に利用決定を行っております。このため,保育園への入園申し込みの際に面識のある議員や職員に相談される方がおられることは承知しておりますが,特定の方からの依頼によって優先的に入園調整を行うことはございませんし,そういった働きかけに応じることは断じてありません。今後とも公平で公正な選考を行い,市民の方にも御理解いただくよう周知に努めてまいります。 以上でございます。     〔33番長井孝介議員登壇〕 ◆33番(長井孝介議員)  ありがとうございます。 何か時間はいっぱいあるんですが,全部使うつもりはありませんので,(笑声)おつき合いください。 忘れないうちに,保育行政のほうからいきます。 2点目に聞いた,一番当然のところを確認で局長にお伺いしました。ありがとうございます。 古い言葉になりつつありますが,口きき,あっせんとかそのあたり。まず,不幸はその先の,病巣はその前にあると思うんですね。市民の方々,子育てされているお父さん,お母さんがわらにもすがる思いで議員に頼むのであれば,そこだけが悪い,そこが問題だというんじゃなくて,その前の病巣を治さなきゃいけない,それがまさに最初に聞いた1番に戻るんですが,まず何といっても,僕も8年間議員をやっていましたが,正直そういうお話が聞こえてきたりとかそういうことがあるので,そういった相談をすることも市民の方にも無駄なコストだし,時間的にも精神的にも無駄なことだし,議員も困るし,行政も真っ当にされようとするのにそういう時間的コスト,精神的コストがかかるのは本当に要らぬことなので,それはないですよということをきちんと,私たちも認識しているつもりですけど,市民の方々にもちゃんと浸透させるのも局の仕事かなと思います。それで,効率を上げていくことを考えていっていただきたいなと思います。 この前提であるからこそ,最初の問題に戻るんですが,認定こども園の推進,拡大を図る中でも,市長答弁の言葉はすごい大事だと思うんですね。希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供する,これを約束する,それを目指す岡山市政であろうとする中で,まず荒木局長なんですけど,きょうも田中のぞみ議員が聞いておられましたが,何か釈然としないというか,本当にこの言葉どおり求められる保育を。 僕もちょっと乱暴な聞き方をしました,民営化が是か非かなんてまぜて,そんなんけしからんみたいなことも言いましたが,それはいいです,何歩も譲歩します。その結果,求められる保育環境をちゃんと提供するという決意を持って答弁されているのかなと。 そのやりとりの中で,何かの基準がありましてとか,働く労働時間の基準がありましてと,保育入園がされにくいものをつくっているようにしか思えないというか,おわかりいただけますかね。宣言しているんですよ,希望する全ての子どもに就学前の教育,保育を提供するということを掲げているわけです。でっ,どういうふうにするんですかと言ったときは,この基準を超えなきゃ入れません,これがないと就労中の親とは認められませんねと,何か入りにくくしているんです。そこを勇気を持って壊していくことも,ワーク・ライフ・バランスにもつながるし,岡山が輝くことになるんじゃないんですか。何で横並びにするんですか。御自分でもさっき言われていましたよね。国の基準があるけども,こういうのもあります,確かにありますね。何で岡山はしないんですかの答えがないんです。そこに勇気を持たないと,いろんな民営化とか統廃合とか行政の効率性を重視する中でも,最終的には皆さんのニーズに100%応える,就学前の教育,保育を提供しますよという岡山市にならない気がするんですけど,荒木局長のその辺の思いをもう一度聞きたいんです。よろしくお願いします。 この関連の中でも入園基準の中で,休業中の方が点数的に不利になる云々かんぬんという流れがあるんですが,休業中の方にとって改善される流れになっているんですよね,点数的には。これと同時に,これから就業されようとするお母さん方がおるんです。今まで働いていて休業されていて復業されるという方々に手を差し伸べようとするのと同じように,今まで働いてなかったけど,春から仕事が決まりました,それで子どもを預けたいんですという方々への差し伸べはあるんですか,ないんですか。そこも非常に潜在的には多いと思います。そこに手を差し伸べないと,本当に望まれている保育行政を100%というふうにはならないと思うんですけど,そこについてもお答えください。 この保育行政は,非常にワーク・ライフ・バランスに密接につながるので,大事だなと思ったので最初に保育行政を聞きました。ワーク・ライフ・バランスに戻ります。 市長に最初に御答弁いただきました。ありがとうございます。 市長は,私より広く,このワーク・ライフ・バランスという政策を岡山にとどめるんじゃなくて,広域で他都市と連携して,政令市というもののつながりも利用して,もっともっと発信の半径を僕より大きく考えられているんだなということがよくわかりました。ありがとうございます。 岡山市議会議員としての私たちの考えは,やはり広く見るところと,ミクロとマクロがある中で,ミクロの部分もこれから提案していきたいと思いますんで,ぜひお耳をかしていただければと思います。 1番目は,そういった期待と要望にかえさせていただいておきます。 2つ目なんですけど,総務局長が非常に困った感じで答弁されたので,もう一度お伺いしたいんですけど,ここの私のポイントは,せっかくやられているので,いい取り組みなので外に発信したいなという思いが僕にあります。でも,今庁内でやっていることをどうやったらもっと発信力を持つかなと思ったときに,ほかの都市と比べてもっともっと圧倒的に個性や優位性を出したら,ユニークな取り組みをワーク・ライフ・バランスで考えてもいいんじゃないかなと思ったんです。そういった次のステップというのはないのかなと思います。 私みたいなちょっとばかげた発想をする者からすれば,一つ一つに対して答えてくださらなくていいんですが,例えば幹部職というんですか,課長級以上の方でも育児休でワークシェアするとか,課長というポストを3人でやるとか,子育てしながら。つまり女性ができるわけですよね,それで。そういうことを考えたりとか,あるいは市長が目標と掲げたワーク・ライフ・バランスの目標数値を局や課ごとで競争させるとか,どの局がどれだけやったかというところで何らかの評価が職員の方々にされる,そしたら競争原理が生まれて,「おい,進めにゃいけんど,これ」となってワーク・ライフ・バランスが進む,そういう動きを見たときに,マスコミも取り上げてくれて市民の皆さんも何らかの期待をする,岡山市が何か変わっているぞみたいな期待感を持つ。そういった,今やっていることも見せ方とか仕掛け方でもっと変わるんじゃないかなということを,総務局長にいま一度お伺いしたいと思います。 3点目で,イクボス,人事評価のことを聞かせてもらいました。幾分荒っぽい言い方になりましたけど,私が提案している,長時間勤務,休まないことが美徳であった今までの日本という国の感覚というのは,ある意味打破しないとワーク・ライフ・バランスは進まないし,ワーク・ライフ・バランスが進んでいる先進諸国ではこれがスタンダードです,考え方としては。しっかりと休んだり,オンとオフをしっかりと使い分ける,そういった職員や社員が評価されるというのが今の先進諸国の人事のスタンダードなんで,岡山市でもぜひもう少し踏み込んでイクボス,人事評価のところを考えられてはいかがかなと思ったんですが,このことについてももう一度かみ合った御答弁がいただきたいと思います。 最後に,地方創生です。 政策局長にお答えいただきました。わかる部分もあれば,いささか不満なところもあるので聞かせてもらうんです。 国がつくったスキームの中で,しかも限られた期間の中で一生懸命頑張らなきゃいけないんで,すごく忙しいし大変だなとおもんぱかりながらも,でもこのスタートの地方創生って何だろうというところを間違えちゃうと,僕は地方創生ってすごい期待しているので,残念な結果になると嫌だなと思うんでぜひ触れときたいんですけど,田中議員に御答弁したとおりですという地方創生の捉え方であるとか,あるいはそれで政策局がどのようなことを考えてというふうなくだりを御説明いただいたんですけど,出ていることは,広域連携とか雇用創出,人を呼び込む施策,子育て環境の拡充というようなことも御説明があったと思いますし,またもう少し大上段に言うと,人口減少社会の中で産業,雇用,本社機能移転,企業誘致,いろんなメニューが並ぶんですけど,あえて言わせてもらうと,僕はこれは地方創生じゃないと思っているんです。これって真新しいですかね,何か。今までも行政が,地方が頑張らなきゃいけなかったメニューのはずなんです。 僕が思っている地方創生は,もっと違うんです。岡山が創生される,その発想の競争を各都市がやる。もっとわかりやすく言うと,岡山だからできること,岡山にしかできないこと,それをチャレンジする。岡山ってうらやましいな,岡山ずるいだろ,それ。ほかの都市にそう思われるような奇抜な圧倒的個性を出していく,チャレンジする,それができるのがこの地方創生じゃないかなと思っているんです。行政サイドじゃないからこそ,何割も思い切ったことを言っているのは自覚しながら言っています。でも,それぐらいチャレンジの精神を持って,行き過ぎたところを引っ込めていかないと,地方創生で与えられているチャンスをつかみ切らないかなと思っています。 つまり,多少批判が入りますが,今もう準備されているそのスキーム内の予算をどうやってとってくるかとか,農地転用の規制緩和をしておうちが建ちやすくするためにはとか,道路を直しましょう,橋をかけ直しましょうというのは地方創生じゃないと思うんです。それは,行政の作業として今までもずっと頑張らなきゃいけなかったことだし,地方創生のメニューに乗っからなくてもいいんです。国のずるさでもあるんですけど,地方創生というメニューの中で交付金を渡して,その中で今までと余り変わりない地方の作業をやらせているという感があるので,でも一方で特区構想とかあるわけじゃないですか。岡山ってどうやったら輝くんだろうということを,もっともっと真剣にチャレンジしてもいいんじゃないかなと思います。 これは,ばかげた提案だと思って,今4つ言います。 例えば,タックスヘイブンの構想とか,例えば田中慎弥さんが愛する犬島のカジノ構想とか,例えば今議論したワーク・ライフ・バランスの岡山特区とか,例えば岡山の桃太郎伝説,温羅伝説をモチーフにした圧倒的岡山にしかできないことをやるとか,それを許されるのも地方創生のメニューなんじゃないんかなと思いながら,でもそういう言葉が何か全然出てこない,わくわくどきどきしない。そこに対して賛否をぶつけて岡山の地方創生を考えたいなと思うんですけど,何だろうな,予算をとってきて企業誘致しましょう,本社機能を移転しましょうというのは,それはだって日本国内にある限られたパイの奪い合いじゃないですか。それって,例えば岡山が発展すればほかの都市は疲弊します。それを補完するのが広域連携なんでしょうか。何かそこにごまかしがある気がする。 そうじゃなくて,岡山がまだ掘り起こしてないものを掘り起こして,岡山やりやがった,じゃあうちはどんなことをやるという競争をするのが地方創生なんじゃないかなと私はずっと思っています。そういった思いでもっとチャレンジしてほしいと思うんですが,奇抜過ぎることを伝えましたが,政策局長,もう一度その決心を教えてほしいんです。 もう一つ,私たちも改選を踏まえて難しい時期なんですけど,でも改選後の議会というのがこの地方創生の議論に対して,行政の方だけに任せるんじゃなくて,議会の中で岡山の地方創生について考える研究会だとかワーキングチームとかできたときに,行政の方々が考えていることと一緒にアイデアの出し合いとかということは,スケジュール的に来年度可能なのか,それも教えていただきたいです。 以上,再質問を終わります。 ○則武宣弘議長  当局の答弁を求めます。 ◎田中利直政策局長  地方創生につきまして2つ御質問をいただきました。 まず,議員の岡山の地方創生についてのお考えをお聞きしたところですが,今岡山市が取り組んでおります地方創生につきましては,国が示した基本的なラインもあるので,それに乗るということで進めているという部分もあります。しかしながら,今議員からお話のあったような,夢を語れるような,岡山市だからできるというようなことも今後地方創生を進めていく中で必要であると考えております。今後地方創生を行っていく中で,市民団体であるとかNPO,それから関係団体の方々の意見も聞くというような場も設置することを考えておりますので,そういった場も活用しながら,地域の皆様の知見であるとかそういう考え方,そういったものを積極的に活用して大きく夢の語れるような,しかしながら実現性もありますので,そういったことも踏まえながら地方創生を進めてまいりたいと考えております。 それから,議会との関係でございますが,これにつきましても地方人口ビジョンであるとか地方版総合戦略,これをつくるに当たりまして,議会のほうの検証,積極的に議会の方々の関与もいただくことも必要ということで今示されております。それにのっとりまして,議会の皆様からの御意見もお聞きしながら進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ◎岸堅士総務局長  女性が輝くまちづくりの中で,まず例えば課長を3人で担当するとか,それから局,課で競い合わせたらとかという,要は見せ方,発信の仕方についてもっとアピールするようなことを考えてみてはというお尋ねをいただきました。 我々としては,隗より始めよの中で,男性職員子育て休暇取得率100%というような看板でなっているんではないかなとは思っているんです。これを発表した後,結構他都市の人事担当から,どうやってやるのかという問い合わせを結構いただきました。市長からもシンポジウムでの発表もしていただきましたし,記者会見等もしてそういうのが流れた関係もあって,各都市から,できるのかとかということもありました。それで,どうやってするかというのは期間を1年延ばしています。それとあわせて,イクボスというものを養成する必要もあると思っています。そして,1年以内に介護休暇あるいは子育て休暇を,出生のあった男性職員の部下がいる場合は所属長から,いつ取るのか,できれば連続した5日間を取得するようにお願いもしております。 いきなりすぐそれがどれくらいのアピール効果となるかというのはよくわからないところがありますけど,結構反響はあったと認識しております。そして,その目標を掲げた以上は実績を上げて,その実績も踏まえた上で,市内外へアピールしていきたいと考えております。 それから,イクボスの養成です。イクボスというのは,これからキーワードの一つになるんだろうと思っております。4月以降,所属長から育児休業中の職員へ定期的な連絡をしてもらう予定にしております。なるべく所属長の負担にならないように,簡単なマニュアルを現在準備しているところです。ですから,育児休業中の職員について,どういう内容にするかはまだ未定ですけれども,職場とのかかわり,情報を育児休業している者に言う,そして復帰が近くなると今こんなことをやっているんだよとかという情報を伝える,復帰に向けての環境整備にもつながると考えております。 それから,人事評価は,議員が思われているものとはちょっと違うと思うんですが,今でも管理職として子育て中の職員が働きやすい環境の整備を行ったかどうかというのを人事評価,管理職意識の項目の中では評価するようにしておりますけど,こういうところも今後さらにどうしていくか,もっとそういうワーク・ライフ・バランスへ視点を強めたような評価項目にしていけるかということは考えていきたいと思います。 以上です。 ◎荒木誠岡山っ子育成局長  国の基準を超えた市独自の入園基準を設けるなどの取り組みはとの御質問にお答えします。 全国の市町村で,国の基準を踏まえて入園基準を定めております。岡山市でも同様の取り扱いで対応しているところでありますが,議員御指摘のような現状での課題なども把握しながら,改善できる点があれば取り組んでまいりたいと考えております。 それから,これから働く人へ手を差し伸べる方法は何かあるのか,この御質問にお答えします。 本市では,従来から休職中や就労予定の方も入園対象としております。ただ,現状では保育ニーズが高い中で優先順位をつけざるを得ない,そういう状況であります。今後は施設,職員,受け皿を整えていきたいと考えております。 以上でございます。 ○則武宣弘議長  以上で長井議員の質問は終わりました。(拍手) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。      午後3時25分散会...