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06月17日-04号

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  1. 岡山市議会 2008-06-17
    06月17日-04号


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    平成20年 6月定例会    平成20年6月定例岡山市議会    議 事 日 程  第4号       6月17日(火)午前10時開議第1 個人質問 甲第92号議案~甲第177号議案      …………………………………会議に付した事件日程第1 個人質問     甲第92号議案~甲第177号議案      ──────〇──────出席議員(51人)           1番  竹之内 則 夫君           2番  中 原 淑 子君           3番  北 川 あ え君           5番  吉 本 賢 二君           6番  森 田 卓 司君           7番  升 永 市 郎君           8番  小 林 寿 雄君           9番  長 井 孝 介君           10番  鬼 木 のぞみ君           11番  藤 原 哲 之君           12番  東 原   透君           13番  林     潤君           14番  河 田 正 一君           15番  松 田 安 義君           16番  酒 見   寛君           17番  松 島 重 綱君           18番  藤 原 頼 武君           19番  成 本 俊 一君           20番  和 氣   健君           21番  太 田 武 正君           22番  田 中 慎 弥君           24番  下 市 香乃美君           25番  田 原 清 正君           26番  小 川 信 幸君           27番  浦 上 雅 彦君           28番  崎 本 敏 子君           29番  松 岡   茂君           30番  藤 井 義 人君           31番  高 月 由起枝君           32番  三 木 亮 治君           33番  伏 見 源十郎君           34番  柴 田 健 二君           35番  三 宅 員 義君           36番  若 井 達 子君           37番  近 藤   昭君           38番  田 口 裕 士君           39番  鷹 取 清 彦君           40番  礒 谷 和 行君           41番  竹 永 光 恵君           42番  田 畑 賢 司君           43番  則 武 宣 弘君           44番  田 尻 祐 二君           45番  磯 野 昌 郎君           46番  土 肥 啓 利君           47番  垣 下 文 正君           48番  楠 木 忠 司君           49番  有 井 靖 和君           50番  花 岡   薫君           51番  羽 場 頼三郎君           52番  安 井   聰君           53番  宮 武   博君      …………………………………欠席議員(1人-欠員1)           23番  井 本 文 博君      ─────────────説明のため出席した者      市     長  高 谷 茂 男君      副  市  長  村 手   聡君      副  市  長  佐 古 親 一君      秘書広報担当局長 田 淵   薫君      行政改革担当局長 久 山 正 人君      安全・安心ネットワーク担当局長               川 野   豊君      新市建設計画推進局長               三 宅 泰 治君      総 務 局 長  岡 村 賴 敬君      企 画 局 長  難 波   巧君      財 政 局 長  内 村 義 和君      市 民 局 長  中 村 具 見君      保 健 福祉局長  鈴 木 弘 治君      保健福祉局こども子育て担当局長               奥 田 さち子君      環 境 局 長  繁 定 昭 男君      経 済 局 長  渡 邊 憲 明君      都 市 整備局長  白 神 利 行君      都市整備局都市・交通・公園担当局長               中 村 健 一君      下 水 道 局 長  尾 崎 正 明君      水道事業管理者  酒 井 五津男君      病 院 局 長  新 田 佳 久君      市場事業管理者  龍 門   功君      消 防 局 長  藤 原 文 法君     選挙管理委員会      委     員  三 村 俊 隆君      事 務 局 長  高 橋 義 昭君     監 査 委 員      委     員  広 瀬 慶 隆君     農 業 委 員 会      委     員  黒 田 栄三郎君     教 育 委 員 会      委  員  長  塚 本 千 秋君      委     員  福 武 れい子君      教  育  長  山 根 文 男君      ─────────────出席した議会事務局職員      局     長  渡 辺 博 重君      審  議  監  小 倉 茂 子君      次     長  佐 藤   武君      総 務 課 長  佐 藤 佳 昭君      調 査 課 長  中 野 真 吾君      午前10時1分開議 ○議長(宮武博君) 皆さんおはようございます。 これより6月定例市議会第4日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は42名であります。      ───────────── ○議長(宮武博君) 会議議録署名議員に藤原哲之議員,和氣議員のお二人を指名いたします。      ───────────── ○議長(宮武博君) 本日の議事日程は,個人質問並びに甲第92号議案から甲第177号議案までの86件の議案についてであります。      ──────〇────── △日程第1  個人質問 甲第92号議案~甲第177号議案      ───────────── ○議長(宮武博君) 日程に入ります。 日程第1は,個人質問並びに甲第92号議案平成20年度岡山市一般会計補正予算(第1号)について以下86件の議案についてであります。 これらを一括上程し,個人質問を行います。 それでは,順序に従いまして和氣議員。     〔20番和氣健君登壇,拍手〕 ◆20番(和氣健君) 皆さんおはようございます。 きょうのトップバッターを務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いをいたします。 先般,岡山県においては財政危機の宣言をされたところであります。岡山県の財政状況というのは薄々わかっておりましたけれども,改めてこういうふうに宣言されてみますと,今の時期にどうなのか,あるいは何だったのかなあというような思いを私どもは抱くわけでありますけれども,岡山市政におきましては,市長みずから大変な財政危機だということで登場されたということで,そういう意味では先見の明がおありになったというふうに評価をしておるところであります。 改革の中身についてはいろいろ議論がありますけれども,中身が厳しいということを市民と共有しておる状況というのは,こういう形でつくり出さなくてはならんのではないかなというふうに思いました。 県がこういうふうな状況でありますので,今後岡山市が政令市に移行するということになると,まあ余り影響はないんですけれども,他の町村には大変大きな負担がかかるようなことになるかなというふうに思っておりまして,そういった意味から県を助けるような役割が岡山市に生じる。あるいは,周辺の市町村を助けていく,そんな責務も出てくるのではないかなというふうに思います。ますます岡山市の責任が大きくなってくるような感じがいたしております。そのことを前段に申し上げまして,通告に従いまして質問に入ります。 まず最初に,用途地域の見直しについてお伺いをいたします。 ともすれば,岡山市の都市計画は後追い型で,現状追認方式との指摘があります。例えば,私の住む地域で国道180号岡山西バイパスが国道2号から旧国道2号までの間で部分供用開始していますけれども,このことが地域に大きな変化を与えております。供用開始した延長はわずかでありますけれども,地域に与えるインパクトは非常に大きなものがあります。わずかな期間で沿道に次々と建物が建ち,地域が著しく変貌しておるところであります。 しかしその間,都市計画として何をしてきたかということを振り返ってみますと,区画整理事業で減分の中で西バイパス幅員50メートルの用地を確保したのであります。その際の都市計画上の用途地域指定は,第2種住居専用地域でありました。その後,岡山西バイパスの供用開始で沿道の土地を準工業地域に指定がえをし,準工業地域では地域の住環境が守れないとの地元の要請もあり,地区計画を指定したのであります。 そもそも,当初から幅員50メートルの国道がつくこの計画の沿線が第2種住居専用地域というのはおかしいのであって,準工業地域への指定がえは後追いであったと言わざるを得ません。 さらに,現在の沿道に建てられている建築物は店舗,事務所がほとんどで,準工業地域という名前が全くふさわしくありません。その後に商業地域になる,指定がえするのも時間の問題ではないかなあというふうに思っております。 また,今土地区画整理事業の核施設であります卸センターが商業地域として指定されている,このことは当然でありますが,そこに至る沿道部分を後追いで近隣商業地域に指定がえしているところがあります。将来像を描いた都市計画行政とは全く思えません。しっかりとした計画でまちづくりを誘導するという明確なメッセージが要るのではないでしょうか。 少なくとも,広幅員の沿道沿いの土地を第2種住居専用地域とするのは現実的ではないと思います。容積率をアップさせ,高度な土地利用が可能となるようにすれば大きな需要が出てくるわけであります。 高層ビル建設で反対運動が起きるのは,計画が後追いになるからという側面もあるわけであります。住宅がふえてから指定がえをし,容積率をふやそうとすれば,地域での反対が起きるのは当然なわけであります。こうした意味からも,当初から,建物の少ない時期にしっかりとした計画が求められているゆえんであります。 地域の現状を申し上げますと,商業地域である卸センターを初め,容積率の高い土地が今求められています。そしてそこに高層ビルが建築をされています。そして地域に大きなにぎわいをもたらしています。 さらに,高度な土地利用は固定資産税収入にも好影響をもたらすことになるのでありますから,一石二鳥ではないかと思うわけであります。 そこで質問です。 ア,後追いとなるような計画変更を行っていますが,どんな判断基準で行っているのでしょうか。また,その要件はどんなものなのでしょうか。 イ,広幅員の沿道沿いの土地が住居系用途地域というのは現実的ではありません。にぎわいの創出のためにも見直すべきと考えますが,当局の御所見をお聞かせください。 ウ,ほかにも見直すべき事例はたくさんあると思いますけれども,個々の事例に即したものではなく,計画の根本原則,考え方を統一したものが要るように思います。基本的な計画のあり方についての御所見をお示しください。 次に,北長瀬地区の区画整理事業に関連して質問をさせていただきます。 今議会で調査費用の予算が提案されていますが,当該地区の区画整理事業は地元のかねてからの夢であり,実現に向けてようやく第一歩が踏み出されようとしています。 しかし,現実には多くの課題があることも事実であります。その一つが調整区域,しかも農業振興地域を含んでいることにあります。今まで全く扱いの違った2つの地域の調整はなかなか簡単なことではないと思われます。 特に気になりますのが,区画整理事業認可とともに市街化調整区域が市街化区域に編入となりますが,そのときに用途指定をすることになります。 そこでお伺いをします。 ア,どのような用途指定を考えておられるのでしょうか。 イ,バイパス沿道沿いの土地の扱いはどのように考えられているのでしょうか。いずれにしても,後追いにならない計画を考えなければなりません。当局の考えをお示しください。 続きまして,学校校舎の耐震化についてお伺いします。 昨日の,公明党の藤井議員の質問と大変重なっておりますが,通告という制度がある以上,ちょっとお許しをいただきたいというふうに思います。そのことをお断りして質問に入らせていただきます。 先ごろ政府は,中国・四川省の大地震で校舎の倒壊が相次いだことを受け,倒壊する危険性が高い約1万棟の公立小・中学校施設を対象に市町村が行う耐震化事業への補助率を引き上げる地震防災対策特別措置法改正案を可決しました。 改正案では,現在事業費の2分の1としている補強事業の国庫補助率を3分の2に引き上げるほか,文部科学省の要綱で3分の1と定める改築事業の補助率も2分の1に拡充する規定を設ける。補助率のかさ上げは2008年度から2010年度に適用する。また,地方負担分に対する地方交付税の配分をふやすことで現在は補強,改築とも約30%になっている市町村の実質的な負担割合をそれぞれ10%,20%程度に縮減するとの方針であります。 文科省によると,全国の公立小・中学校約13万棟の校舎のうち,耐震化済みのものは58.6%にとどまっていることを受けての緊急措置と伺っております。そのことを受け,以下数点質問をさせていただきます。 1番,本市では,現在避難場所の確保のため体育館の耐震化を順次進めているところでありますが,政府のこの財政支援対策をどのように受けとめておられるのか。中国・四川省の例を見るまでもなく,学校校舎の被害は何とも痛ましいものがあります。子どもたちに何かがあってからでは遅い。早急に取り組まなければならないと考えますが,市長の御所見をお伺いします。 2番,3番については重複しておりますので割愛させていただきます。 4番,例えば,私の母校であります西小学校の校舎の劣化が大変激しくて,教員や保護者の間からも不安を訴える声があります。考えてみますと,私が第1回の卒業生で,その卒業の年──昭和35年に最初の校舎が完成したように記憶をしています。古い校舎に接して新しい校舎がありますが,接続部分が年々広がっている。その状況も不自然なねじれ方で,素人目にも劣化の激しさが感じられると言います。本校の耐震診断の結果はどのようなものかお示しください。 ほかにも危険な校舎があるはずです。危険度の高いものから順次実施すべきと思いますが,御所見をお聞かせください。 続きまして,教育改革についてお伺いをいたします。 かつて我が国は,資源に恵まれないところから,人材こそが資源として義務教育制度を設けるなど,教育に力を注いできたところであります。 戦後の見事なまでの復興や,その後における科学技術立国として世界有数の地位を驚異的なスピードで築き上げたのも,それまで地道に積み上げてきた教育の成果に基づくものでありました。 しかし,世界の先進国の仲間入りを果たし,豊かな生活を享受できるようになった現在においても,教育制度が大きく変わらなかったところから,近年多くの問題が見られるようになっています。国の目指す方向に大きな変化が生じている以上,これに呼応し,教育目標や教育制度が変わっていかなければならないことは当然であります。社会状況に応じた教育改革が求められるゆえんであります。 今日,教育をめぐっては,幾つかの危機的とも思われる状況が生まれています。すなわち親の子殺し,子の親殺し,利益のためなら平気でうそをつき,弱い者をいじめても恥とも思わない目を覆うような非道な事件があふれています。 子どもたちは,学校生活においてまず自分がいじめられないようにすることを一番に考えている。力の強い者には決して逆らわず,何をされても我慢をし,だれかがいじめられていても見て見ぬふりをするのが当たり前,勉強よりも,善悪・正邪よりも,まず保身を一番に考えるようになっていると言われております。 一部のモンスターペアレンツによる教育現場への不当介入によって,教師がまともな注意や指導,教育を行うことができなくなれば,結果として学力も低下し,社会に適応できない,自己中心的にしか物事をとらえられないモンスターチルドレンを生み出すことになります。したがって,地域社会や家庭,学校のあり方,果たすべき役割を根本から見直す必要があるように思われます。 国においても,平成18年12月に新教育基本法を制定し,平成20年3月に新学習指導要領が改訂されるなど,教育改革に関する施策が実施に移されているところであります。 最も大きな変化を感じるのは,全国一律の制度,金太郎あめのような制度から,地方の独自性を生かした多様な教育制度を認める方向にあるように思います。これに伴って,地方の教育委員会の中において積極的な施策を展開しているところがあらわれております。そうした中,東京都杉並区においては,大胆な教育ビジョン推進計画を掲げ,改革を進めようとされています。この中身を少々学びたいとの思いで過日杉並区教育委員会を視察させていただきました。 杉並区立和田中学校では,画期的な取り組みをされております。少し紹介をさせていただきます。 PTAの仕事について大胆な見直しを図るため,PTA組織を地域本部に編入し,教職員の余計な事務負担や必要のないイベントへの参加を軽減し,子どもに向き合う仕事に集中してもらう目的で地域本部・現役保護者部会を設置しています。会費を集め,会費の中から教員と保護者の特別研修費に大きな予算をとって,数名の教員と数名の現役保護者部会の役員に交通費を支給し,先進校への視察を行う。保護者も,他の中学校が生徒たちのためにどんなすばらしい取り組みをしているのかを勉強する必要が出てきていると言います。こうした地域ぐるみの取り組みでPTA活動のマンネリを解消し,新しい時代の親と先生との関係づくりを進めておられます。 さらに,和田中学校では,学校支援地域本部が生徒たちの土曜日の学習や平日の図書室の運営,学校の緑の維持管理などをサポートしている。土曜日に英語を3こま積み増して,3年末までに英検準2級を目指す英語アドベンチャーコースや,ことし大変話題になっております夜スペ,つまり進学塾と組んで平日の夜に英・国・数の受験勉強を学校でするということを行っているのであります。わかりやすく言えば,学校の教室を用いて,地域が安い費用で進学塾を経営しているといった構図であります。従来ではとても考えられなかった取り組みであります。 いじめ,落ちこぼればかりが強調される公教育でありますけれども,吹きこぼれをつくらないこと,守るべき人権を明らかにする,そんなことをしなければ,公教育は市民からの支援を得られないとの明確な指針のもと,大胆に教育改革を進めている杉並区の意欲に敬意を表したのでありました。 そこで以下数点,教育委員会委員長並びに教育長にお伺いをいたします。 1,市教委の教育改革に意欲的に取り組んでいる姿が見えにくいというふうに思います。教育委員会委員長はどのようなビジョンをお持ちでしょうか。もっとはっきりとメッセージを伝えられてはどうかと思います。 2,モンスターペアレンツを蔓延させないためにも,現役の親たちや将来親となる世代に対して,早期に家族や子育ての大切さについて学ぶ具体的な施策を進める必要があると考えます。 3,東京都杉並区立和田中学校での画期的な取り組みは,他都市の教育委員会に大きな衝撃を与えたように思います。本市の教育委員会委員長の立場からはどのような御所見をお持ちでしょうか。お伺いをいたします。 4,改訂された新教育基本法,新学習指導要領に定められた理念に沿った教育はどのように実施されようとしているのかお答えください。 5,子どもたちの学力の低下が懸念される中,学校情報を徹底公開し,保護者や地域住民が学校の正確な情報を把握し,お互いに協力して改善,向上を図ることが必要であります。学校の情報公開は,序列化,過当競争をあおることになるとは思えません。むしろさまざまな情報の秘匿により対応が後手に回ることのほうが弊害になると考えます。学校情報の公開について,教育長の御所見及び現場の実態についてお聞かせをいただきたいと思います。 第1回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕 ◎市長(高谷茂男君) 皆さんおはようございます。本日もよろしくお願いいたします。 ただいま和氣議員から,岡山市の行革について,岡山市が今度の財政健全化法によりますああいう指標の中で再建団体にならないということが確信できましたこと,これはやはり前もって行革をやって,これはもう議員の皆様と一緒に岡山市の財政健全化をやった結果だろうと思いますけれども,これからも続けていくことによって,やはり隣のどこがどうなったからというわけにはいきません。やはり我々岡山市が本当にちゃんとした財政健全化の中で新しいまちづくりをやっていかなきゃいけないということを皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますので,これからもどうぞよろしくお願いいたします。 それから,教育改革についての御質問でございますけれども,和氣議員も学校へ行かれたということでありますが,私も市長になりまして間もなくして,たまたま縁がありまして和田中学校の藤原先生にお会いして,学校で一日勉強いたしました。その勉強の内容も,「よのなか科」というのがありまして,生徒と一緒にやりましたけれども,1つ一番感心したことは,そのテーマも,例えばまちづくりというのを子どもたちに考えさす。役所がどこで,どこへ公共的な音楽ホールをつくるとかというのも,学生みずからがそういう案を出してまちづくりをやるということも感心いたしましたし,それからまたもう一つは,今これから国でも問題になっております高負担,高福祉,やはり元気な間にたくさん税金を払っておいて,みんな平等な高い福祉が受けられるというそういうテーマと,元気な間に税金は少し,まあ適度な税金で,やはり自分でお金をもうけて,老後は人より少しでもいい生活がしたい,そういうふうなテーマで勉強しておりました。これはいろいろ考え方がありますけれども,そういうことを子どもの折から勉強させておるということで,非常にこれも感心いたしました。これは,これからの世の中のあり方ということも関係してくるわけでありますけれども,非常におもしろかったと思います。 基本的な生活習慣というものを家庭の責任で指導してほしいということ。学校だけじゃなくて,やはり家庭において子どもの教育をしなきゃいけないということも,藤原先生の大きな一つの目標だということになっております。 先般,藤原先生に来ていただきまして,岡山でも講演会をやりましたけれども,本当に今の時代に合ったといいますか,やはり教育全体で,今までの教育の反省点というものが見られるような気がしました。 それから,携帯電話について昨日もいろいろ御質問がありました。私もそう思っておりますけれども,藤原先生は義務教育の間は携帯電話を持たすべきではないと。持たさなくてもいいと。いろいろこれは今の情報化の中で理屈はあると。家庭から子どもに連絡しくいとかあるかもわかりませんけれども,昔はなかったし,やはりそれはほかの面で守ってあげればいいわけで,私は本来,義務教育の間は携帯電話を持たさないほうがいいと思っております。やはりそれぐらいちゃんとやらないと,まあいろんな意見がありますけれども,これは行政で持たすなとかということじゃなくって,PTAとかそういう本当にその地域,両親が中心になって,PTAが中心となってどうするかということを考えられりゃあいいことでありますけれども,私の個人的な意見では,本当に義務教育の間は,やはり携帯電話はなくてもいいんじゃないかなと思っております。 そういうことで,これからの取り組みについても,PTAとか保護者を中心にいろんな意見を聞きまして,ユニークな岡山市の教育をやってみたいなあとは思っております。教育委員会がありますので,教育委員会とも相談しながらやっていきたいと思っております。 どうもありがとうございました。 ◎都市整備局都市・交通・公園担当局長(中村健一君) 用途地域の見直しについての御質問にお答えを申し上げます。 まず,後追いとなるような変更を行っているが,どのような判断で行っているのか,その要件はどういうものなのか,それから広幅員道路の沿道が住居系用途地域というのは現実的ではないんじゃないか,にぎわいの創出のために見直すべきではないか,それから基本的な都市計画のあり方についての考え方,この3つの御質問について,一括して御答弁を申し上げます。 岡山市の用途地域の指定に当たっては,県南広域都市計画区域全体の都市計画区域マスタープランに示される基本的な土地利用方針にふさわしい用途の配置を行うものであり,道路の整備状況や土地利用の動向,幹線道路と沿道の土地利用との調和,円滑な道路交通の確保などを勘案して定めることとしております。 これからの人口減少・超高齢化社会にふさわしいまちづくりを実現するため,平成18年に行われました都市計画法の改正,平成19年の岡山市都市ビジョンにおいても,中心市街地の活性化や空洞化防止を図るため,高度な都市機能や商業集積を誘導するとともに,必要な規制や誘導を行い,無秩序な市街地拡大を抑制し,市全体として土地利用の適正誘導を進めていきたいと考えているところでございます。 もちろん個々の地域ということになりますと,それぞれの経過や事情があろうと思いますが,新たに都市計画道路等の都市基盤施設の整備や土地区画整理事業などの面的事業により,目指すべき市街地像に変更が生じた場合は,新たな市街地像に対応した土地利用条件に合わせて適正かつ合理的な土地利用の実現のため,必要に応じて用途地域の見直しも検討してまいりたいと考えているところでございます。 続きまして,北長瀬駅北地区の区画整理事業に伴う用途地域の指定についてということで,どのような用途指定を考えているのか,またバイパス沿道の取り扱いはどのように考えているのかという御質問に一括してお答えをさせていただきたいと思います。 当区画整理事業の施行予定区域は,今既に準工業地域に用途指定されている市街化区域の部分と農業振興地域でもある市街化調整区域との部分でございまして,この市街化調整区域におきまして現在岡山西バイパスが整備中でございます。 この市街化調整区域は,区画整理事業が条件で市街化区域に編入できるものでございまして,用途指定は編入の際に決定することになります。このことから,まず地元の皆様と協議をし,区画整理事業の計画案などの見直しを行い,事業着手の見通しが立った時点でこの地域にふさわしい用途を国,県,地元と協議しながら検討してまいりたいと考えてございます。よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ◎教育委員会委員長(塚本千秋君) 教育改革について幾つかの質問をいただきました。 まず,岡山市の教育改革についてのビジョンを持っているのか,もっと伝えてはどうかということと,現役の親や将来親となる世代に対して,家族や子育ての大切さについて学ぶ具体的な施策を進めていかなければいけないのでないかの2点についてお答えいたします。 まず,議員の御指摘,そして御質問は,私ども教育委員会への熱いエールと受けとめさせていただきました。このように市民の皆様や議員の皆様にメッセージを伝える機会を与えていただいたことも含めまして,心より感謝申し上げます。 議員御指摘のとおり,社会の急激な変化,とりわけ各種メディアの発達と情報テクノロジーの発展は,人と人との関係,そしてコミュニケーションのスタイルを変えてしまいました。このような変化は,それよりも先行して進んでいた少子化と核家族化に伴う家族の変容と相まって,子どもたちをはぐくむ環境に多大な影響を与えました。 近年,青少年がかかわったさまざまな事件の報道に触れるたびに,そしてまた日々学校で起きている心配な出来事をうかがうにつけ,私ども教育委員は心を痛めつつも,気を取り直して事務局職員の方々とともに,時には専門家をお招きして問題のありかや対策をめぐって議論を続けてまいりました。そして,そこでなされた議論がかけ声倒れや机上の空論に終わらないように,1ミリでも1センチでも実際によりよい変化が起きるように努力を続けてきたと思っております。 教育に関しましては社会的関心も高く,だれもが評論家として一家言を持ちますので,ついつい過激で即効的な議論に走りがちです。特に今日のように耳目を引く事件が頻繁に発生しますと,余り美しい言葉ではございませんが,集団ヒステリー的に一つの方向に向けて全員が走り出してしまうというようなことが起きかねません。 私は,このような時代であるからこそ,落ちついた着実な一歩一歩の歩みを大事にすべきだと考え,日々の平凡で地味な積み重ねが最終的には生きるものだと思っております。 具体的には,まず子どもの行動を云々する前に,私たち大人が彼らのモデルになるにふさわしい行動をとっているのかどうか,それをきちんと考えてみずからの行動を律することが大事であると思います。例えば,携帯電話の問題にいたしましても,市長もおっしゃいましたけれども,果たして大人が携帯電話を正しく使えているのか,そういったことをあわせて検証しない限り,いたずらにトップダウンで子どもたちに規制してもうまくいくとは考えられません。 次に,子どもがいるいないにかかわらず,老若男女を問わず,すべての大人が協力し合って子どもの教育,子どもの成長に責任を持つこと。この中にはメディアやマスコミ,子どもの成長に影響を与える情報産業や企業の責任ももちろん含まれると思います。 そして3つ目に,ほとんどの学校の先生方が今現在普通にしておられることを保護者も含んだ地域の方々が信頼し,もう一度それをとうといものと受けとめることができるように,基本的な信頼関係が生まれやすい素地を私どもがつくっていくことが必要かと考えております。 そして,今述べました地味で平凡な3つの活動がきちんと根を生やすよう岡山市は以前から取り組んでまいりました。 一つは,中学校区を単位として学校・園,保護者,地域の方々が協力して課題解決を図るとともに,子どもの学びや育ちを義務教育終了までの連続した流れととらえ,人や組織のネットワークをつくり上げるという独自の地域協働学校制度でございます。 またもう一つは,こうした取り組みに根拠を与え,それを全市的に拡大するために策定した岡山っ子育成条例です。この条例をもとに私たち大人ができることを具体的に示すとともに,学校,家庭,事業所,地域社会のそれぞれの役割を明示しております。特に家庭の行動指針の部分においては,家庭においてのコミュニケーションの大切さとともに,地域社会や家庭相互のつながりを大切にすることを呼びかけ,各学校からそれぞれの保護者に対して周知を図っております。 議員の皆様方から見られますと,こうした取り組みは余りにも地味で目新しさが乏しいと感じられるかもしれませんが,目先の結果や数字にとらわれないことこそが,今だからこそ必要なのだと私は言いたいと思います。私ども教育委員会は,今後も岡山っ子育成条例に示された理念に基づき,市民協働で各種の取り組みを進めてまいりたいと思っております。 それからもう一つ,杉並区立和田中学校の取り組みについて,教育委員会委員長としての所見をという御質問でございますが,杉並区立和田中学校の取り組みは既成概念にとらわれない民間出身の校長先生ならではの新たな視点,発想からのものであり,時代の要求する教育のあり方に大きな示唆を与えるものであるかと思っております。 しかしその一方で,さらに格差を広げる可能性があるとか,公共性,非営利性に反するおそれがあるなどといったような反対意見があることも事実でございます。これがどんな成果を上げることができるのか,一中学校から杉並区への事業の展開,推移を見守っておりまして,現時点での評価についてはコメントを差し控えたいと思っております。 以上でございます。 ◎教育長(山根文男君) 学校校舎の耐震化につきましてのお尋ねで,政府の財政支援対策をどのように受けとめているのか,早急に取り組まなければならないと思うがというお尋ねでございます。 このたびの国の財政支援措置の拡大に伴います当市の学校・園耐震化への対応につきましては,藤井議員の御質問にお答えしたとおり,効率的かつ着実な耐震化の推進を目指しまして,市の財政運営への影響,また構造設計者・マンパワー不足等への対応方策を研究,工夫しながら,耐震化のスピードアップに向けて検討してまいりたいと考えております。 次に,危険度の高い校舎から順次実施すべきと思うが所見をというお尋ねでございます。 耐震化につきましては,体育館のみならず,校・園舎も子どもたちが一日の大半を過ごす学習・生活の場でありますことから,校・園舎の耐震化につきましても重要な課題であるというふうに考えております。新耐震基準以前の校・園舎382棟中,耐震診断済みのものは,現時点で58棟にとどまっており,議員お尋ねの西小学校につきましては,校舎の一部は耐震診断を終えまして,既に改修済みでございますけども,一部まだ未診断のところがございます。今後,校・園舎の耐震化につきましては,平成18年度から平成19年度にかけて全棟で実施した耐震化優先度調査の結果等を踏まえながら,一般的に耐震性能が劣る昭和46年以前に建築された3階・4階建ての校舎を中心といたしまして,耐震化の必要性,緊急性の高い棟の把握に努め,校・園舎についても順次,着実に耐震化を進めてまいりたいと考えておりまして,本年度も校舎の耐震化に向けての取り組みを進めているところでございます。 次に,教育改革の御質問の中で,新教育基本法,また新学習指導要領に定められた理念に沿った教育をどう実現していくのかというお尋ねでございます。 御案内のように,新しい教育基本法におきましては,公共の精神,あるいは生命や自然を尊重する態度,伝統や文化を尊重し,我が国と郷土を愛することなどが教育の目標として新たに規定をされたところでございます。 私ども教育委員会といたしましては,これらの新たな理念をしっかり踏まえながら,今後新しい学習指導要領に引き継がれました,いわゆる生きる力──これは確かな学力と豊かな人間性,健やかな体という3つの要素があるわけでございますけれども──をはぐくむ教育,実は岡山市ではそれを受けまして市民協働による自立する子どもの育成というふうに受けております。中身的にはほとんど同じ思いであります。 このような教育がそれぞれの学校教育の中でより一層推進されますよう各種の研修会や学校訪問,あるいは本年度から進めております学力・授業力アップ支援事業を通しまして,学校・園に対してさらなる支援,指導に努めてまいりたいと思っています。 基本的には,やはり一番大事なのは,開かれた学校づくり,この思いですね,この趣旨をしっかり推進していくと,そのことによって地域あるいは保護者の方々にも今の新しい教育の方向性や中身をしっかり理解していただきまして,学校教育に参加,参画をしていただき,また学校をしっかり支援していただくことができますように機会をとらえましてしっかりと働きかけてまいりたいと思っております。 次に,子どもたちの学力低下が懸念される中,互いに協力して改善,向上を図るために学校情報を徹底公開することが必要だと考えるが,所見と現場の実態をというお尋ねでございます。 学校がみずから日々の教育活動を評価する,いわゆる学校評価の力をしっかり高めていく,そしてその結果を適宜情報発信,また情報公開し,説明責任をしっかりと果たしていくことは,ひいては保護者や地域の方々の信頼を深めることにもなると思います。そして,さらには教育活動あるいは学校運営に参画していただく機運を高めるための有効な手だてであるというふうに思っています。前回の全国学力・学習状況調査につきましても,それぞれの学校が自分の学校の結果を分析し,特徴的な結果や改善に向けた取り組みを明らかにいたしまして,学年便り等々で情報提供をしているというのもその一例でございます。 今後も,実は改正学校教育法等にも学校運営の状況に関する情報を積極的に提供するというふうに示されておりまして,この趣旨をしっかりと踏まえながら,岡山っ子育成条例の基本理念であります市民協働による自立する子どもの育成の推進に向けまして学校評価,あるいは情報発信,情報公開,そういうことによります説明責任をしっかりと果たしていくことがこれから本当に大事になってくることであるというふうに思っております。 以上でございます。     〔20番和氣健君登壇〕 ◆20番(和氣健君) 御答弁をいただきましてありがとうございました。 市長においては,大変教育に関心をお持ちというふうなことで,教育長とともどもに連携をして岡山の教育を充実させていこうというお気持ちがすごく伝わってきたわけですけれども,昨日の藤井議員の質問に対する教育長の御答弁の中で,校舎のほうが壊れた事例として,阪神・淡路大震災のときの神戸の教室の状況説明があったわけですけれども,日本の耐震構造は適応しなくてもぐじゅぐじゅにはならんのだと,少し被害を受けてもまあ大丈夫だろうというように思う,そんなような御説明があったわけですけれども,私は教育長の立場として,やっぱり子どもの安全を守るべきトップにおられるというふうに思います。やっぱり学校での被害を食いとめることに全力を挙げるべき立場にあるのではないかなあというふうに思います。ただ,予算権を持ってない教育長に迫っても仕方がありませんけれども,そういう意味ではやっぱり市当局と財政的な話をしっかりとしていただくのが,教育長の務めではないかなあというふうに思いました。 市長のほうにちょっと申し上げたいのは,安全・安心の拠点づくりというのは大変大事であります。それを学校の体育館にするというのは,これはまたそれはそれで結構なことでありますけれども,それは安全・安心の部分でやるべきことであって,学校の教育委員会とか教育長の立場としては,やっぱり教室,子どもがたくさんおる教室,ここをやっぱり充実させるという方向が要るのではないかなあというふうに思います。 今の計画は5年間で,いわゆる危険度の高い体育館を直そうという施策ですけれども,体育館も危険度はいろいろあるわけですし,校舎もいろいろあるわけですけれども,やっぱりある程度両方を,レベルを合わせるような話を少しやってもらうことが必要なのではないかなあというふうに思いますし,せっかく今政府がそういう財政支援を,大きな流れをつくってくれたので,やっぱり積極的にこの流れに沿っていくということに,ぜひ踏み出してほしいなあと。スピードを上げてほしい。そのスピードは,まずその体育館をやるスピードを落とすのではなく,新たに校舎を改築するスピードに取り組んでほしいというふうにも思うわけであります。ぜひ市長には,大変財政が厳しいとき,それは重々承知をしておりますけれども,政府がこういう呼び水を,呼びかけをしておるんですから,せっかくですから,できればこの施策にぜひともやっぱり取り組んでほしいなあというふうに,まずは1点思うわけであります。 それから,教育改革についてでありますけれども,教育委員会委員長の大変意識の高い,理念の高い理想を御自身の言葉で語っていただきまして,十分伝わる部分はあったわけでありますけれども,やはり私は,その高い理念をお持ちで,また具体的な施策もやっぱりお持ちだろうと思うんですけれども,こういう高い理念は多分必要ですし,もちろん必要なことですけれども,具体的に,具体的な事例として,例えばこういうふうなことで,まあ先ほど携帯電話の話が出ましたけれども,もっともっとやっぱり具体的な,日々の子どもの生活の中で,あるいは親と子のその触れ合いの中で,教育委員会委員長としてどういうふうなのか,教育委員会委員長としてどういうメッセージが発せられるのかというのを私はお聞かせいただきたいというふうに思うわけです。 何かずうっといい言葉は聞くんですけれども,今の言葉では何も変えようとしているような動きを感じ取れないところがあるわけで,やっぱり何かを考えて,変えようじゃないかというようにぜひ考えてほしいと思いますし,その一歩を踏み出さないと岡山市の教育というのは改革にならないというふうに思っております。そのことを強く強く提言させていただきまして,2回目の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎副市長(村手聡君) 学校校舎の耐震化について,もっとスピードアップすべきだというようなお声をいただきました。安全・安心を守るべき拠点というのは学校になってくると思います。そうした中で多数の学校があるわけでございますが,まずは地域の防災の拠点,避難所ともなっている体育館,ここをしっかりと守っていこうということで今その耐震化に取り組んでいるところでございます。さらに,校舎につきましても,平成18年度,平成19年度で全学区,全棟の優先度調査をいたしまして,その把握に努めておるところでございます。そうした中で,今回政府において耐震化についての財政措置,財政支援について,より拡大しようという方向も出てきたわけでございます。そうした方向も見ながら,そうした中で校舎の耐震化について,さらにスピードアップということがどのように図れるのか研究してまいりたいと考えております。 何よりも子どもの安全・安心というものを守っていく,これは重要でございます。それを第一に考えながら,厳しい財政状況も踏まえながら,しっかりと持続的に子どもの安全・安心を守るような方策を考えていきたいと,このように考えております。 以上でございます。 ◎教育委員会委員長(塚本千秋君) 御提言ありがとうございました。 余り高邁なことばかり言ってもしょうがないのではないか,具体的に変えていく営みこそ大事なのではないかという御提言を真摯に受けとめたいと思います。 私は仕事柄学校現場に頻繁に参りまして,保護者さんの様子,子どもたちの様子を見ております。そうしたその日々,その現場で起きていることをきちっと施策に反映していくことが大事だと思っておりますし,例えば昨年は子ども相談主事という形で議会に予算をつけていただきましたけれども,そうした形で保護者さんの問題,あるいは生徒指導の問題等に具体的に取り組むような形で一つ一つ進めていきたいと思っております。御提言ありがとうございます。 ◎教育長(山根文男君) 安全につきましてのお尋ねでございます。当然,安全・安心の確立ということは,本当に私ども教育にかかわる者としては,至上命題であるというふうに思っております。体育館,それから校舎につきましても,先ほど申し上げましたように,当然3階,4階と,非常に危ない,非常に危険度の高いというところにつきましては,並行して進めておるところでございます。 そういうことで,当面体育館を基本的にやっておりますけれども,校・園舎につきましては,さっき言いましたように本当に老朽化,必要性,緊急度の高い棟ということにつきましては,早目に,並行してといいますか,それに合わせて進めておるということでございます。 いずれにいたしましても,安全・安心を担保していくということは,我々にとって本当に大事なことであるというこの気持ちは全く変わっておりません。 以上でございます。 ○議長(宮武博君) それでは,次は順序に従いまして松田議員。     〔15番松田安義君登壇,拍手〕 ◆15番(松田安義君) 皆さん,こんにちは。 公明党岡山市議団の松田安義でございます。きょうはよろしくお願い申し上げます。 きょうは災害時の要援護者支援台帳の作成などの質問をさせていただくんですけれども,今東北のほうが大変な災害に見舞われております。新聞を見てもおわかりのように,非常に道路も寸断されて,すごい状況になっておりますけれども,本当にこの災害っちゅうのはいつ訪れるかわからないもんだと,そのように思います。もし,これが岡山市であったらどうだっただろうと思いますと,大変怖い思いがいたします。もう山が崩れて道路が寸断,水も襲ってくると。そういった中で果たして思うように人命救助ができるんだろうかと。本当に自分の命は自分で守ることができるんだろうかと。そういったことを考えたときに,非常に疑問であります。 温暖で災害の少ない岡山市ですけれども,災害に対してもう必ず岡山市でも起こるんだということを,そういう考えの前提に立ってさまざまな準備を今後していかなければいけないんじゃないかなあと,そのように感じました。 そして市民の皆様も,やはり災害っちゅうのは全般的に起こりますから,地域が非常に広い。ですから,要するに助けに行くほうも災害を受けてます。岡山市役所も災害を受けてます。したがって,以前松岡議員が壇上で言われたように,やはり3日間ぐらいはだれも助けには来ないんだと。したがって,市民の皆さんも3日間ぐらいは自力で生きられるようにお水なり保存食糧なりをやはりきちんと準備なさっておくということが非常に大事なことじゃないかと思います。自己防衛が大事ですんで,よろしくお願いしたいと思います。 それでは,質問に入らせていただきます。 まず,機構改革について。消費者行政の体制・整備の強化と人員増員について。 近年,耐震偽装問題,食品の不正表示,冷凍ぎょうざによる中毒事件,先日廃業に追い込まれました船場吉兆などの悪質事業者による消費者被害の拡大など,国民に大きな不安を感じさせる事件が数多く発生しております。こうした問題は,一過性のものとして決して見過ごされるものではなく,消費者,生活者の信頼を根底から裏切るという点で,もはや国内で構造的に常態化された看過できない大変重要な問題であると考えられます。 生活者,消費者が安全で安心して暮らすことのできる社会の構築,そしてその社会を持続可能なものとし,将来にわたって実現させていくために必要不可欠なことは,この社会を構成している多種多様な主体,それぞれのこの主体がそれぞれの役割と責任を果たすことであり,例えば地球に優しい物づくりや働く人を大切にする社会づくりを推進することであり,私たち消費者,生活者がライフスタイルを見直すことが必要であることは今さら言うまでもありません。 そして現在の状況を打開するために最も必要なことは,現在までに構築された生産・利益中心の事業者──サプライヤーの意識を消費者の視点へと転換を促すことであると考えます。 しかしながら,事業者意識を消費者志向態勢に転換を図っていくには,非常に長時間を要することが考えられますし,それを手をこまねいて待っていたのでは,消費者被害は今後拡大の一途をたどるだけであります。この状況を一刻も早く解決するためには,行政が一人でも多くの自立した消費者の育成を図り,積極的に働きかけていかなければなりません。 こうした状況を受けて,国は消費者行政推進会議で,政策全般にわたり消費者の視点から監視する強力な権限を有する制度,機構改革を来年度立ち上げることとしました。 具体的には,食品・製品の安全確保の所管は当然のことながら,消費者関連法令の移管や被害者救済の新法を検討,他省庁への是正勧告権の付与といった役割を持たせた消費者庁の創設を柱とした関連法案をこの秋の臨時国会に提出し,来年の早い時期に消費者庁を立ち上げることとしております。 そして,全国的に疲弊しています地方の消費者行政の強化に向けて一定の消費者行政の体制強化を図った場合の補助制度の創設,地方の窓口の一元化,関連行政機関の情報の集約などを進め,法的な措置を含めて抜本的な対策,消費者基本計画に基づく啓発の充実などを掲げています。 その一方で,岡山県や政令指定都市の状況を見ますと,課相当以上の消費生活センターが設置をされ,消費者の自立に向けた啓発活動の推進はもとより,消費相談解決業務の体制強化が充実されております。 岡山市の消費者行政はどうでしょうか。さきに総務委員会で示された機構改革の素案では,生活安全課内に,課内室ではあるが消費生活センターを設けることとしていますが,人員体制の素案では,現在15名の人員が来年度12名と3名の減員となっています。 来年,政令指定都市を目指す岡山市において,さきに述べましたとおり,最近の消費者被害は拡大,甚大なことを考えますれば,喫緊に解決を図らなければならない非常に重要な問題であると思います。市民生活の安全・安心といった基本的な問題であることにかんがみれば,むしろ今よりももう一段高い消費者行政の体制と整備の強化が求められ,なおかつ必要であると考えます。 そこで質問をさせていただきます。 1,平成20年度は,消費者行政一元化によって市民の安全・安心を確保するのであれば,当然体制と整備の強化が図られなければなりませんが,その実情は消費者相談業務がふえているにもかかわらず,人員は減員されております。 機構改革の素案で,課内室ではあるが,体制強化が考慮されていますが,人員体制の素案では3名の減員と全く逆行しております。機構面の強化だけでなく,人員面の増員が図られてこそ本当の体制強化と考えますが,人事当局として平成21年度の政令指定都市移行までにどのように人員面の強化を図っていかれるのかお考えをお示しください。 2,現在においても,一刻も早く解決しなければならない消費者問題は多発をしており,その早期解決に向けた体制強化を図ることは,喫緊の非常に重要な問題であると認識をしております。このことを真摯に受けとめていただき,平成21年度に政令指定都市となる岡山市において,消費者行政の体制を強化していくために,課相当以上の消費生活センターに変更するべきであると考えますが,市長または行政改革当局のお考えをお示しください。 次の質問に移ります。 災害時要援護者支援台帳の作成・整備について。 一段と高齢化社会が進んでいく中で,岡山市は災害時要援護者支援台帳の作成については,各連合町内会へのお願いを含めて,民生委員さんの御協力を含めて進めていっていただいていることと存じますが,個人情報保護法のもとで支援台帳の作成,整備が極めて困難になるなどの事態が各所で起こっているものと思います。 昨今,プライバシー意識の高まりや個人情報を取り扱う上での戸惑い等のさまざまな要因から,社会的な必要性があるにもかかわらず,法の定め以上に個人情報の提供を控えたり,運用上作成可能な名簿の作成を取りやめたりするなど,いわゆる過剰反応を生じています。こうした過剰反応が生じる背景には,個人情報によって識別される特定の個人がみずからの個人情報の取り扱いに不安を感じていることも一因としてあると考えられることから,法の適切な運用等により,個人情報の適切な取り扱いを図っていく必要があります。 そうした中で政府は,4月25日,個人情報保護法のもとで行政機関や民間事業者が行うべき施策をまとめた個人情報の保護に関する基本方針の改正案を閣議決定しました。新たな基本方針には,災害時の支援台帳の作成が困難になるなどのいわゆる過剰反応を防ぐ対策が新たに盛り込まれ,個人情報の有用性に配慮するという法の趣旨が浸透するよう,国と同様に地方自治体も積極的に広報・啓発活動に取り組むとし,法律や関連条例の適切な解釈と運用を求めています。 個人情報保護法が平成17年4月1日に全面施行されたことを契機に,現場でさまざまな問題が生じております。岡山市において,そうした問題を改善できるよう新たな基本方針の改正点を熟知し,個人情報保護法に関する条例の適切な解釈と運用の見直しに向けた取り組みをしていかなければなりません。条例の解釈と運用の見直しとをあわせて,住民や事業者向けに過剰反応への適切な対応をしていくことが,現場に接する岡山市に強く求められる課題であります。 国全体はどうなっているのかといいますと,平成19年9月に内閣府より発表されている平成18年度個人情報の保護に関する法律施行状況の概要を見ますと,住民等への個人情報保護制度の周知は,ホームページ・パンフレットによる周知は43.5%。説明会等開催による周知は7.6%。そして過剰反応に関する周知は,都道府県47団体のうち25団体,市区町村1,827団体のうち149団体で,合計1,874団体のうち174団体にとどまり,その周知率は9.3%と非常に低くなっております。 そこで質問をさせていただきます。 1,災害時要援護者支援台帳の作成はどの程度進んでいるのかお示しください。 2,この支援台帳の作成段階で,各町内等からどのような問題点が出てきているかお示しください。 3,住民への個人情報保護制度の周知は,今後どのようにしていくのかお示しください。 4,過剰反応に対して,住民への周知と理解を求めるために,どのような方法をお考えでしょうか,お示しください。 5,町内等で名簿の作成等うまく進んでいるところがございましたら,その方法等参考になればお示しください。 6,岡山市全体として,将来的な災害時要援護者支援台帳作成のスケジュールはどのようにお考えなのか,いつの完成を目指すのか,また防災センターも建設中ですが,市の地図への落とし込みはどのようにしていくのか。地図への落とし込みといいますと,非常にこれはリアルタイム性が要求されますので,かなり難易度が高いと思います。具体的には,本当にやることは難しいかもわかりませんけれども,お考えがあればお示しをしていただきたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕
    ◎市長(高谷茂男君) それでは,松田議員の御質問にお答えをいたします。 平成21年4月の政令指定都市に向けての執行体制の整備についてでございますが,本年4月には政令指定都市推進課内に区役所開設準備室,こども企画課内に児童相談所開設準備室,人事課内に人事委員会設置準備室を設置するとともに,研修のために47名の職員を県へ派遣するなど,区役所の体制整備や権限移譲に伴う新規事務への対応等,円滑な移行に向けて全力を挙げて取り組んでいるところでございます。また,県からの人的支援につきましても,県との間で具体的な協議を行っているところでございます。 一方で,厳しい財政状況のもと,市民ニーズにかなう施策を永続的に提供していくためには,行財政運営の体制整備・強化を図る必要があり,職員数の削減も図らなければなりません。そのため,効果的,効率的な人員配置の推進や退職者等の豊富な経験,知識の活用を図るなどさまざまな工夫を凝らしながら,執行体制の整備を図ってまいりたいと考えております。 今後,市民並びに市議会の皆様の御理解をいただきながら,来年4月の政令指定都市への移行を万全の体制で迎えられるようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 その他につきましては,各担当からお答えをいたします。 ◎総務局長(岡村賴敬君) 機構改革につきまして,生活安全課内に消費生活センターができるが,人員面をどのように考えているかというお尋ねでございます。 消費者行政の強化は重要な課題であると認識をしておりまして,平成21年度の機構改革及び人員体制の素案では,消費生活センターの設置についてお示しをしたところでございます。人員につきましてですが,今年度から職員1名を岡山県の県民生活課消費生活対策班へ研修のため派遣をいたしております。また,御指摘の4名減につきましては,現在の生活安全課業務のうち,町名,住居表示関連業務を別の組織へ移すことが主な要因となってございます。今後,センターの業務内容や業務量につきまして関係課と協議を行い,詳細に詰めていく中で,消費生活相談員なども含めました人員体制について検討してまいりたいと考えております。 次に,災害時要援護者支援台帳の作成・整備についてということで一連のお尋ねをいただきました。順次お答えをいたします。 災害時要援護者支援台帳の作成はどの程度進んでいるのか。もう一点,作成のスケジュールはどのように考えているか,いつの完成を目指すのか,地図への落とし込みはどのようにしていくのかの2点についてまずお答えをいたします。 高齢者につきましては,6月1日から民生委員,児童委員が高齢者実数調査とあわせて災害時要援護者支援台帳登録の同意書を持って高齢者宅を訪問いたしまして,名簿づくりの取り組みを始めております。 また,障害者の方や難病の方につきましても,同時に災害時要援護者支援台帳の登録に同意をされる方を手上げ方式により受け付けを始めたところでございます。同意書を収集いたしました後に,データ入力等の作業を経て,秋ごろには台帳にまとめたいと考えてございます。 地図への落とし込みにつきましては,登録者がどのくらいの人数になるか,またどのような形で落とし込みができるか,メンテナンスも含めまして,関係課で構成をいたしております災害時要援護者支援検討委員会等の中で引き続き検討を重ねてまいりたいと考えております。 次に,支援台帳の作成段階で各町内会等からどのような問題点が出てきているか,また住民への個人情報保護制度の周知は今後どのようにしていくか,過剰反応に対して住民への周知と理解を求める方法はという3点についてお答えをいたします。 民生委員,児童委員等から集めました情報を市から各避難支援団体に提供していくため,個人情報が流出するのではないか不安であるということはお聞きをいたしておりますが,各団体とは個人情報の提供と利用に関しての覚書を締結し,個人情報の取り扱いは特に慎重にすることをお伝えすることといたしております。 災害時要援護者支援台帳は,災害時要援護者の避難支援に欠かせないものであることを地道に説明していくことが重要と考えておりまして,岡山市安全・安心ネットワーク連絡協議会を初め,各団体へ御説明をいたしまして,御理解をいただいているところでございます。 また,市の広報紙や新聞報道でもお知らせをしておりまして,さらに市役所の中に関係課へ通じます要援護者コールセンターという名称をつけておりますが,専用電話を6月2日から開設いたしまして,問い合わせに対応しているところでございます。 なお,個人情報保護法の改正の動きという御指摘がございました。こういった法の見直しの動きにつきましては,動向を注視いたしまして,適切な対応を図ってまいりたいと考えております。 最後でございますが,町内等で名簿の作成などがうまく進んでいるところがあれば,その方法など参考となることはないかというお尋ねでございます。 事例を幾つか申し上げますと,岡山市社会福祉協議会の支部と地域の民生委員,児童委員の協議会が一緒になりまして,個人情報とプライバシーに留意しながら,担当地区へ地道に足を運ばれ,要援護者世帯を地域のマップに落とし込みをしているような例や,またある町内では,みんなで災害にどのように対応すべきかを考える機会としてとらえ,同様の取り組みをされている事例もお聞きいたしております。 また,安全・安心ネットワーク活動の一つといたしまして,民生委員の方が中心となられ,町内会の協力のもとに災害時要援護者の名簿を作成されている学区もあるとお聞きをいたしております。 以上でございます。 ◎行政改革担当局長(久山正人君) 機構改革について,消費者行政の体制・整備の強化と人員増員についてという中で,課相当以上の消費生活センターに変更すべきではないかという御質問をいただいております。 平成21年4月の機構改革(素案)では,消費生活業務と計量検査業務を担当する総合的な消費生活センターを生活安全課内に新設し,体制を強化することとしておりますが,これは人員規模や生活安全課の他の業務との連携を考慮して課内室としたものでございます。 課相当でなくても,消費者の立場に立った総合的消費生活行政の対応は可能と考えておりますが,国においては消費生活センターを一元的な消費生活相談窓口と位置づけ,臨時交付金の創設も予定されていることから,これらの動向も見据えながら,機構上の位置づけをさらに検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔15番松田安義君登壇〕 ◆15番(松田安義君) 御答弁ありがとうございました。 まず機構改革,消費者行政の体制・整備強化でございますけれども,来年度政令指定都市を目指す岡山市としまして,国の来年度の消費者庁の創設に伴って,人員の増員を含めてもう一度,課相当以上の消費生活センターの設置をしていくべきだと思います。 課相当にするかせんかというふうな話,とにかく人員がですね,私はやはりこの70万人を超えている岡山市に対しての人頭割が非常に少ないんじゃないかと,そのように率直に感じております。ですから,もう少し人員をふやして,仕事を間配って,効率よくやっていかないと,本当に厳しい状況だなあと思います。 当然,議員の皆様も消費生活についてはいろんな御相談を受けられていると思いますけれども,だんだんふえてきていると思いますよ,皆さんも。私もずうっとだんだんふえてきていますし,やはり市のセンターのほうへお願いすることも多々ございますけれども,市の今のセクションは,やはり積極的に仕事をしていただけますから,非常に評判がよろしいんです。ですから,そこの部分をどんどんどんどん,もう少し拡大をしていただいて,相談をするところの人数をもっとふやしていただければ,本当に市民の皆さんが喜ばれるんじゃないかなあと,安心できるんじゃないかなあと,そのように思いますので,これはぜひお願いしたいなあと思います。そうでなければ,今後また大きく支障を来してくるんじゃないかなあと思いますので,ぜひよろしくお願い申し上げます。 それを含めてもう一回,どういうふうな安全・安心な消費生活センターをつくられるのか,納得いく答弁をお願いしたいなあと思います。 災害時の要援護者避難支援計画については,御説明大変ありがとうございました。ことしの6月から,民生委員さんによる高齢者宅の訪問が行われているようでございます。うちの連合町内会でもそうなんですけれども,先般話が出ました,この名簿の作成について。やはり,なかなか難しいなあという結論なんです。やはり隣同士がいつも話をしているような状況でもないもんですから,やはり自分とこの家庭の事情を,話を申し上げるというのは,非常にちょっと嫌がるなあというふうな話も出ました。したがって,民生委員さんにもう今の段階ではお任せするしかないのかなあというふうな話も出ましたし,これは災害があったときには,もう民生委員さんに頼るしかないんかなあというふうな話も出ました。 したがって,やはり民生委員さんに回っていただける中で,できるだけ多くの情報を吸い上げていただいて,本当にその情報を共有するということが大事だと思います。やはり連合町内会の中の町内会という小さい単位の中で,じゃあだれがだれを何かのときには面倒見るんだとか,そういったところまで話ができて初めて名簿が生きてくるんじゃないかなあと思いますので,そこまでのことをやるには,情報を集めていくには,やはりこの過剰反応というのが今の段階ではすごく邪魔をしているんじゃないかなあと思います。 ですから,やはり情報を提供する側にそれだけ不安が残らないようにしなくちゃいけません。ここが一番大事です。ですから,本当に現場に接する,情報を集める側ですね,そのあたりを本当に相手にきちんと説明ができるように,徹底したこの周知を今後していっていただきたいなあと思います。そうしないと,地域によっては,もう全く名簿ができてこんというようなところも,岡山市は広域になりますから,出てくると思います。町内会のない地域もあるわけですからね,岡山市はね。そういったことも含めて,やはり全市にわたってそういうふうな徹底した周知というのをお願いしたいと思います。御答弁があればお願いします。 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎総務局長(岡村賴敬君) 消費生活相談の体制について,消費生活センターという組織のこともあるが,特に現在でも評価の高い相談体制の強化についてはぜひという再度のお尋ねでございます。 先ほどもお答えをいたしましたが,センターで取り扱う業務内容,業務量,こういったことを関係課と詰めていく中で,現在生活安全課には消費生活の相談員を嘱託で4名配置しております。この相談体制が先ほど御評価をいただいたのかなというふうにも思いますので,こういったことも含めまして,繰り返しになりますが,人員体制について詳細を検討していきたいと考えております。 それからもう一点,要援護者の台帳の件で,多くの情報を得て共有していく一層の努力をという御指摘をいただきました。この情報が災害時における支援体制として必要な情報であるということを十分お知らせして御理解をいただきながら,可能な限り精度の高いものを目指していきたいと思っております。よろしくお願いします。 ◎行政改革担当局長(久山正人君) 消費生活センターの機能がきちっと働くもの,強化されたものを望むとの再質をいただきました。 今回の機構改革(素案)では,不当な介入,金融関連詐欺など消費者契約をめぐるトラブル等への対応の強化を図るため,消費生活相談や不当表示に係る事業者指導等の業務を担う消費生活センターを生活安全課内に新設するものでございます。これによりまして,相談受け付けから助言,あっせん,紛争解決まで一貫して対応ができるようにする予定でございます。 なお,機構上の位置づけにつきましては,先ほども申し上げましたけれども,国の動向等を見守りながら検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮武博君) それでは,次は順序に従いまして有井議員。     〔49番有井靖和君登壇,拍手〕 ◆49番(有井靖和君) 皆さん御苦労さまでございます。順序に従いましてお尋ねをいたします。 まず最初に,市民病院についてお尋ねをしておきたいと思います。 先般,市長さんは,議会でも建てかえをしろという声もありますが,施設内の環境整備をして,当面は建てかえを考えてないという表明を再度されました。私は,多くの市民の皆さん方の評価の声を耳にしておるところです。 御案内のように,すぐれた医療系大学の立地と恵まれた医療環境,岡山大学医学部は中四国地方で最有力の医学部であることは言うまでもありません。このほか国立病院機構岡山医療センター,岡山赤十字病院,お隣の倉敷市では川崎医科大学附属病院,倉敷中央病院などすぐれた医療機関が多うございます。医師の数も,10万人当たり岡山市は357.8人,政令指定都市・中核市49市中7番目であります。倉敷市は334.2人で12位。さらに歯科医師数は,岡山市は124.2人で5位。倉敷市でも76.1人で23位と歯科の先生方も大変多うございます。 財政面からも,市長が先頭になり,全庁を挙げての行革に必死であることは言うまでもありません。市民病院の建てかえは現在のところ考えてないという表明に対し,多くの市民は高谷市長の英断に対し,財政負担を負わせることになることも,建てかえると明白であります。そういう面からも,今は建てかえるべきではないという,私もそういう考え方でおります。そういうことで,一つは,行財政改革はもとより,市民に多くの負担をさせてはならないということで,まあ今回も一般財源から市民病院に対して多額の金が出ております。そういうようなことを考えてみますと,市長の英断というのは,私は大きな拍手を送るところでありますが,さらに協力を願う,市民に協力を願う市長の胸のうちをお聞かせください。 2番目は,金川病院についてであります。 これは若干当局と考え方のずれがあるかと思いますが,金川病院の近くに広い土地があります。建物と医療は先生方に負担をしていただき,自由にその土地を,岡山市が整備して,無償で,造成をすればいいわけですから,もう造成は大体しとるようですからね,それは岡山市がして,建物とかあるいは経営とかというものは,やはり先生方にしていただいて,できるだけ今後一遍以上お金を出さない。将来は先生方の収益によって税金をいただくという方法はないものでしょうか。 いわば診療所方式で,19床ありますから,いろいろ専門的なもの,あるいは宇垣の特別養護老人ホームへ,場合によればそこへ隣接してもいいんじゃなかろうかと。そういうようなことで経営管理を先生方にしていただく,そして急な手術をしなければならないときは,救急車で国立とかそういう大きな病院へ行っていただいて,ガーゼとかそういうものを変える場合はそこへ帰らすと。そういうのが一番近年では,済生会の吉備病院がそういうやり方をしております。そういうことで,私はできるだけお金を出さないと。そして,先生方が汗をかけばかくほど自分の収益になる。したがって,税金も納めていただける。こういうようなことで,私は真剣に考えるべきじゃないかなということを提案しておきたいと思います。 次は,交通事故防止の問題であります。 もう毎回委員会等で,公用車両の事故の報告が多過ぎます。各局にお尋ねしますが,交通事故防止策について真剣に考えていただけとるでしょうか。今後の考え方についてお尋ねをしておきたいと思います。 次は,社会福祉協議会の見直しについて。 私はかねてから今やるべきだということで訴え続けておりますが,地域の社会福祉協議会はマンネリ化しております。ボランティアだったらいいんだというような考えがあったとしたならば,それは改めるべきではないでしょうか。 社会福祉協議会の役割は,ますます重要であります。現在,本庁において会長,事務局長,常務理事とか理事というようなことになっておりますが,天下りです。市長が指定して,その方が行くという。今社会福祉協議会は資格がない人が頭におって,一生懸命社会福祉協議会の中の職員は資格を取り,高い,どういいますか,試験を受けて,そして採用されてきているというような現状を見ますと,下の声が届かないんです。それで,うまく言う人は,今の事務局長,名前は,まあ言やあええんじゃけど,けしからんと思う。どんどんどんどん朝礼で痛めつけて,そして病気になるまで,それで自分がパワハラじゃというのに気がつかない,何ぼ言うても。そして,どんどん職員が言えば,言う人はぽんとよそへ飛ばしてしまう。こういうことで社会福祉協議会が本当に運営できるんだろうかなあと疑問でなりません。そのすべては岡山市の血税であります。 次は,コミュニティバスについて。 合併地域の特別バス事業が生活路線の確保対策として運行されているのは言うまでもありません。特別区内の利用料金,利用者人数,予算を含め見直さなければならないというように私は考えております。この資料からもですね,また後再質問で申しますが,その考え方があるのかどうか触れておきたいと思います。 次は,ふれあいセンターのバス。 これは大きなバスですが,乗っとらんの。もう何年も過ぎて大体統計がとれておると思う。そして民間のバスも,有料のバスも行っておるわけですから,あっこへ何ぼか入っていっとるわけですから,ぼつぼつ無駄なことはやめる必要があるんじゃないかと。したがって,大きなバスは小さいバスでもいいんじゃないかと。私はそういうぐらいな器用さがあってもいいんじゃないかということでお尋ねをしておきたいと思います。 次は,なぜできぬ,巻き上げ機の調査。 やっとるがなあというてぼっこうしかられたんですけど,やっとるんじゃない。私がね,ここでやかましく申し上げるのは,まあ嫌われることは言わんでもええんじゃけえど,市長が行革で一生懸命やっておる。職員なり,あるいは担当部署じゃない職員,そして岡山市の団体,例えば改良区の役員さん,あるいは土木員さん,町内会長さんの御協力もいただいて,ここがさびて,今手をつければ,色を塗れば長くもつというようなところがたくさんあるんです。最近,油が高いせいか,私も単車であっちこっちちょろちょろちょろちょろしょうりますが,今日のところ調べとんじゃと言えばそれまでかもわかりませんが,あれから訴え続けて2,073カ所,2,073カ所出てきたんです。まだあるんです。 そういうようなことで,言わにゃあいけんというようなことでは市長さん,情けないもんですよ。市長の目指すものに1点集中して,それが自然に出てきて,我々でやろうという思想を私は訴えとんです,これ。したがって,あれからもう1年になりますが,業者,地元の人がやっておるといっても,業者に任せておるというのもあるんです。それはそれでもいいんですが,そこまでやらなければならないぐらい悪くなっておるというようなことじゃあ情けない。したがって,その点について,まだまだ市民の皆さん方や役員の皆さん方,そういう担当がおられるんです。そして市の職員の皆さんが自動車や自転車や単車なんかで通って,ああ,ここが悪いと思ったら,やっぱり職場で言うか,例えば……,私も何遍もチェックしとんです。それで,これ出ておるかと言うたら,出てないというようなのもありますんで,私はそういうのを高めてもらいたい。 この議会でももったいないというお話もありましたが,私は本当に,今手を入れれば安く済む。自分らでできる。そういうことで,この項を再度申し上げさせていただきます。 次は,してはならない弱者への無理な排除。 これについては,ここで訴えますから,考え方としては,まあ答えられんでもよろしい。生活保護者に対して,新聞紙上で通院交通費を打ち切るというようなことがありました。もう言うまでもありませんが,車を持っておったら生活保護の対象にならんわけですね。ほんならその人はどねえするんならということですわね。病院へ行くのにも通院費が,交通費がもらえない,出していただけないと。医者へ行くなというような,これじゃあ今国全体が厳しい厳しいと言いながらも,ちょっとここまでやるんかなあと思うんですが,これに御見解があったら言うてください。 私は,まあそういうことは岡山市ではやらないようにということをここで申し上げておきたいと思います。 道路管理瑕疵についても,巻き上げ機の問題と同様たくさんあります。先ほどもちょっと述べましたように,単車で行っておったら,穴があいとるところがいっぱいあるんです。少々の穴なら別ですけど,自転車とか単車というたら,ちょっとのくぼみでも事故になりやすいんですね。そういうようなことで,ここ穴があいて危ないぞということで今はすぐ対応してくださいます,言えば。まあそれが,市の職員の皆さん方も含めて,気がついたらすぐ連絡をしてくださるというような体制を整えれば,それも少ないんじゃないかと思いますが,根本はやはり県が今やっておるのがあるんです,国,県が。やはり業者に地域地域を分けて,路線で分けて管理をしてもらって,そして悪いところは直していく。そういうような方法をとっていけば,私はそれにこしたことはないんではないかなと,このように思っております。 次は,もう見直したら,各種団体の役員。 ここの場合一番重要なのは,お金のかかわる問題,入札のかかわる問題があります。したがって,私は市議会議員さんが,あるいは県会議員さんが役をしておられるような場合は,まあ引くべきだというように思っております。我々の税金を使って,あるいは補助金をもらって入札するわけですから,その制度的な問題について,市議会議員さんがトップへおって,いや,わしゃあかかわってねえんじゃということにはならんわけです。したがって,そういうようなことは,この時代ではもうやめるべきだということを強く求めておきたいと思います。 岡山市は全国有数の農業都市であり,農業政策は大変重要なものと思っておりますが,行政からは農業関係団体への補助金という形で支援がなされています。こうした補助金は,言うまでもなく適切に活用されるべきでありますが,農業団体には市議会議員などの有力者が役員となっているところもあり,行政として公平性,透明性の確保は極めて重要であることは言うまでもありません。 そこでお尋ねします。 農業関係団体の中で,市が補助金を交付し,市議会議員が役員をしているところをお示しください。また,そうした団体において,その執行に当たっては公平性,透明性が確保された入札等の手続がきちんとされているかお尋ねをしておきます。 これはなぜかといいますと,まあ何回か市議会議員の方がそういう重要なポストにいて,入札のものを,我が家で渡しよったということもあるんです。これは私はやかましく言ったんです。それはもう公私混同しとるじゃないかと。そういうことで,御意見があったら,また市議会議員さん方御意見があったら,また教えてください。(笑声)これもきちっとやっとかにゃあいけんということで,あえて私は申しておきたいと思います。 それから,大雨対策は大丈夫か。 まあ御案内のようなことで,広島地方気象台からは6月11日に中国地方が梅雨に入ったという発表がありました。 雨水対策は,生命,財産,都市の経済活動を守る上で重要なことは言うまでもありません。国,県とともに河川,下水道の整備に取り組んでいるところでしょう。 そこでお尋ねします。 1,雨水貯留施設の設置に対する(仮称)雨季連絡会議とかいろいろそういう中で,事業者の皆さん方に協力を求めて,岡山市が補助金を出してね,しております。そういうところが何カ所かございますが,私が心配するのは,すべて任すんじゃなしに,協議会の,まあいろいろ連絡会の,雨季前には水を抜いてくれえとか,抜いとんのを忘れとりゃあせんかとか,そういうようなことで,あるときには,雨季を外れたらその水を庭木にやってもええわけですから,じゃからいつもいつも自然に抜けていくということは考えられんようなことで,行政と民間の連携の強化,ソフト面に対して一層力を入れるべきではなかろうか。 2,市民,事業者,地域の協力でハード,ソフト両面にわたる総合的雨水対策に取り組み,災害に強いまちづくりを高谷市長は推進されていると考えるが,今ね,いやあ大水がというのが,急に予想以上の雨が降ったりして水が出てくると。あるいは,床下まで浸水するという場合もあります。それがねえ,山土というのはすぐ準備できんのです。そういうようなところで,緊急時の対策を私は考えるべきだと。 先般,伊東倉敷市長が誕生されました。こういうことで非常に準備をしとかにゃいかんということで,市議会議員さんの指摘でその準備を急いだと。こういうお話も聞いておりますので,市長さんのそういう辺の意気込みを,あればちょっと聞かせてください。 次に,自転車事故について。特に教育委員会に申し上げておきたいと思います。 小・中学生が通学に自転車を利用しております。非常に危ないです。被害者はお年寄りの方が多うございます。自転車通学を許可するときにぜひ保険に,自分の保険じゃなしに,相手さんにけがをさせたときの保険に入るのを義務づけたらどうかと。任意的なことではねえ,先般事故があったんです。そしたら,やっぱし泣き寝入りするのは,やられた年寄りなんです。それが割合若かったらもう,ぼんと転かされても何してもすぐ治るんじゃけど,お年寄りというのは,本当にかかった人じゃないとわからんいうんです。せえかいうて,その親御さんに金を出せというわけにはいかんというね,まあそういう面からも,クラブ活動で遅くなる,あるいは距離が長いから自転車通学を認めとるというときには,義務的に保険を掛けていただくと。 あわせてモラルの問題。まあとにかく道いっぱいに元気な生徒が自転車で通学しております。あるいは帰る。そういう中で,我々の場合は,じいっととまって待ちよんです,怖いから。お年寄りの方が,ブロックで陰になっとったなあと。出てきたら自転車。 それから,子どもさんやこうはねえ,一たん停止じゃ何じゃいうのはもう目に入らんのです,そんな標識があっても。したがって,あっちゃあなりませんが,あったときの防備としてのそういう保険というものは任意じゃなくて,認めた以上はやはりきちっと入っていただくという方策を教育委員会のほうで通達してほしい。これぜひやっていただきたいと思いますので,そこら辺明快なお答えをください。 終わります。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕 ◎市長(高谷茂男君) それでは,有井議員の御質問にお答えをいたします。 何か特に市民に訴え,さらに協力願うことがあるかとのお尋ねでございますけれども,有井議員には市政への私の取り組みを評価いただき,まことにありがとうございます。今後も引き続き,簡素で効率的,効果的な組織を構築し,最少の経費で最大の市民福祉の実現を図るために行財政改革をしっかりと進めてまいります。特に,まだまだ十分とは言えない職員の意識改革や事務能率の向上等に重点的に取り組み,時代の変化と市民ニーズに対応した行政サービスを提供してまいりたいと考えておりますので,引き続き御支援,御協力をお願い申し上げます。 次に,大雨対策についてのお尋ねですが,大雨・洪水対策につきましては,河川,下水道等の整備や水防訓練の実施等を行っているところでありますが,災害に強いまちとは,市民みずからが災害に備える自助と,地域の安全は地域で守る共助と,行政が行う支援,救助等の公助の3つの柱が確立され,強い地域防災力を備えたまちであると考えております。 この3つの柱を確立させるために,防災のための人材育成や自主防災組織の結成,育成及び訓練活動への支援等を行うとともに,救援物資の提供や避難施設の提供等に関する協定を事業所等と締結するなど,さまざまな施策に取り組んでいるところであります。こうした取り組みを通じて,市民,地域,事業所及び行政が連携した防災システムを構築してまいりたいと考えております。 幸いにも,私が提唱しております安全・安心ネットワークが市内全域にわたって各地区で結成され,そのようなシステムが構築されつつあると考えており,市といたしましても,市民の生命,財産を災害から守るという立場から,なお一層の積極的な施策を展開してまいりたいと考えております。 その他につきましては,各担当からお答えをいたします。 ◎総務局長(岡村賴敬君) 行政改革の項の中で,交通事故防止策のお尋ねでございます。 公用車両の事故が多過ぎる,交通事故防止策についてまじめに考えるべきだという御指摘でございます。 市長事務部局におきましては,公用車による事故が発生いたしました場合,軽微なものを除きまして,自動車事故処理等委員会という委員会を開催いたしまして,事故原因の究明を行いますとともに,運転手及び所属長に対しても反省を促す,また所属における事故防止への取り組みを促すなどの対策を講じることにより,事故防止への職員の意識の向上に努めているところでございます。 また,各所属におきまして,独自に交通安全研修を行ったり,朝礼,夕礼等の機会に事故防止への注意喚起を行うなどの取り組みをいたしているところでございます。交通事故の防止には,職員の意識の向上が必要でございまして,今後ともより効果的な対策について検討してまいりたいと考えております。 続きまして,同じく行政改革の項の中で,社会福祉協議会天下りの見直しについての御指摘でございます。 岡山市外郭団体改革方針(総論)の案におきましては,外郭団体改革の基本的な方向性といたしまして,外郭団体の自主性,自立性を尊重した経営の適正化を図る必要があるといたしております。 外郭団体への市としての人的関与につきましても,その方向で行うということが必要でございまして,民間の人材や知識,経験を積極的に活用することも必要であると考えております。 一方,本市OB職員の外郭団体における再雇用につきましては,市役所における豊富な行政経験や知識を有する人材の活用ということが本来の趣旨でございます。こういったことから,外郭団体の性格や業務内容,団体からの要望も踏まえまして,適正に対処をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎保健福祉局長(鈴木弘治君) 行政改革について質問をいただいております。順次お答えいたします。 まず,地域の社会福祉協議会の見直しをということでございます。 市内には,社会福祉事業の効率的運営と組織的活動を促進し,地域社会福祉の増進を図ることを目的として15の支部社協と32の地区社協が設置されており,民生委員,町内会,婦人会などの地域団体の皆様により組織運営が行われております。 社会福祉協議会本部事務局におきましては,支部及び地区社協に対して,地域での福祉活動を推進し主体的な活動ができるよう,地区担当制による支援や働きかけを行っておりますが,引き続き適正な組織運営が行われるよう,組織のあり方も含め指導を行ってまいりたいと考えております。 次に,コミュニティバスについて,ふれあいセンターバス運行について,ふれあいセンター送迎バス運行の見直し,利用状況に合わせ小型化したらどうかとのお尋ねでございます。 ふれあいセンターにおける大型バスの運行につきましては,引き続き利用者増を図り,効率的な運行に努めてまいりたいと考えております。今後は,バスの耐用年数を視野に入れながら,路線バスへの切りかえ,マイクロバスでの運行等,市民サービスの低下を招かないことを念頭に置く中で,適切な運行の方法を検討してまいりたいと考えております。 最後に,してはならない弱者への無理な排除について,生活保護受給者に支給される通院交通費が打ち切りもと新聞報道されたが,見解があればとのお尋ねでございます。 生活保護受給者に対する通院交通費の支給につきましては,先日6月10日に国より,給付範囲等については,これまでの基準を変更するものではなく,一定の手順に従い,個々の事案ごとにその内容を審査し,給付決定を行うようにと通知があったところでございます。 本市といたしましては,国が示した審査手順に従い給付決定を行ってまいりますが,必要な医療が受けられるように配慮しながら運用してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎経済局長(渡邊憲明君) 行政改革の項で,巻き上げ機樋門の調査結果と対応状況についてのお尋ねでございます。 巻き上げ機樋門につきましては,昨年12月に全市的な調査を2,073カ所について行い,その結果,塗装が必要なものが138カ所あることを御報告させていただきました。議員御指摘のとおり,樋門のさびの塗装,修繕につきましては,地元でできるものは地元でやっていただくことが経費の節約となることから重要であると認識しており,これまで地元関係者等へ啓発をしてまいりました。その後,フォローアップ調査を本年6月に行ったところ,比較的軽微なものを中心に13カ所において,地元関係者による塗装,修繕が行われたという結果が得られました。今後も,地元対応が可能なものについては,地元で塗装,修繕をしていただくよう積極的に啓発を続けてまいりたいと考えております。 次に,もう見直したら,各種団体の役員の項で,農業団体で,市が補助金を交付し市議会議員が役員をしているところを示せ,公平性,透明性が確保された入札の手法がとられているかとのお尋ねでございます。 農業関係で市が補助金を交付している団体は,平成19年度で土地改良区が20団体,農協が2団体です。 また,土地改良区や農協の役員は組合員等から選ばれており,結果として市議会議員の方々が選ばれている場合もございます。現在,市議会議員が役員に含まれている団体は,土地改良区が2団体,農協が1団体と承知しております。 入札に関しましては,各団体で規定などを設けて実施されており,その内容につきましては,岡山県または岡山市において適正に行われていることを確認しております。今後とも県等関係機関と連携して,これら団体への補助事業が適正に運営されるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎都市整備局長(白神利行君) 行政改革の項で,巻き上げ機樋門の調査結果とその対応状況について,都市整備局関係でございます。 河川管理のための巻き上げ機樋門につきましては,主に排水機場に併設されており,本庁及び灘崎・瀬戸支所管内で9カ所,21基設置されております。樋門を含めた排水機場は,地元の方に操作をお願いしておりますが,そのメンテナンスについては,災害時に安全に運転できるよう,毎年出水期前に専門業者に発注し,実施しており,これまでも必要に応じて機器類の修繕や取りかえ,塗装などの対応を行ってきたところでございます。今後とも安全で適切な樋門の管理に努めてまいりたいと考えております。 次に,道路管理瑕疵ゼロに向けての対策で,現在の道路パトロールの状況で今後大丈夫か,政令市の区においては業者に委託を検討したらどうかとのお尋ねでございます。 現在,市道の道路管理は道路維持事務所が行っており,通常の道路パトロールは地域別にローテーションを組んでおります。政令指定都市移行後は,市道のほかに県から移譲される607キロメートルの国道の一部及び県道の管理を市で行うこととなり,県と協議を進めているところでございます。 県では,主要地方道岡山・倉敷線等6路線のパトロールを業者委託して実効を上げていると聞いており,政令指定都市移行の作業の中でこれら業者委託につきましても,県や他の自治体の状況を参考にしながら,岡山市にとって効率的な道路管理の方法を検討してまいりたいと考えております。 次に,大雨対策は大丈夫か,山土が準備できない緊急時の対策はとのお尋ねでございます。 災害用の土のう袋につきましては,緊急時に備えて本庁と各支所,各消防署,消防出張所とともに,市内24カ所の水防倉庫や防災センター等に配備しており,このうち特に緊急性の高い小串,甲浦,三蟠,福島水防倉庫には,土入りの土のうを2,700袋備蓄しております。また,これに加えて今水防倉庫と4消防署には,土の確保が困難な町なか用として,土の要らない吸水性の土のうを450袋備蓄しております。 一方,市内の28町内会には,自主防災用として山土及び土のう袋を配布しており,官民一体となって災害に備えているところでございます。 以上でございます。 ◎下水道局長(尾崎正明君) 大雨対策は大丈夫かとの御質問の中で,雨水貯留施設の設置に対する(仮称)雨季連絡会議などで貯留施設の水抜き確認などを協議し,行政と民間の連携を強化しソフト対策にも一層力を入れたらとの御指摘をいただいております。 雨水貯留施設は,雨水を一時貯留する施設であり,都市内の浸水被害の軽減を図るものとして効果が期待されており,民間に対しても設置をお願いしているところであります。施設の設置後につきましては,施設の効果が最大限発揮できるよう設置者が適切な管理に努めることとしております。 市といたしましては,議員御指摘のように管理をより徹底するため,設置者に対しまして連絡会議などの設置を働きかけてまいりたいと考えております。 ○議長(宮武博君) 答弁の途中でありますが,午後1時10分まで休憩いたします。      午後0時3分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後1時10分開議 ○議長(宮武博君) 午前中に引き続き会議を開きます。 当局の答弁を求めます。 ◎水道事業管理者(酒井五津男君) 交通事故防止策についてでございますが,公用車による事故を防ぐためには,職員の安全運転に対する意識が何より重要だと考えます。 水道局では,職員の意識向上を図るため,無事故無違反チャレンジ200日に参加し,また水道局独自でも,水道局内すべての課が参加し公用車の無事故チャレンジ200日を実施しております。そのほか,安全運転管理者による声かけ運動,事故事例による原因,防止策の職場での話し合いなども行っています。 また,職員に運転適性検査を受検させるなど,交通事故防止に向けたさまざまな取り組みを行っておりますが,引き続き安全運転の啓発,意識向上に努めてまいります。 以上です。 ◎教育長(山根文男君) 交通安全防止策の中で,公用車両の事故が多過ぎる,安全対策はというお尋ねでございます。 市民の安全・安心のみならず,子どもたちの安全を守り,教育行政を推進する教育委員会事務局職員にとりまして,公用車はもちろんのこと,私用車におきましても,交通事故を起こさないように努めることは当然のことでございます。 始業時の朝礼,また終礼時の機会に,交通事故に対する注意喚起を行っており,交通事故ゼロを目指し鋭意取り組んでいるところでございまして,今後も交通事故を起こさないよう引き続き安全運転の励行に最大限努めていく所存でございます。また,指導を徹底してまいりたいと考えております。 次に,自転車事故についてということで,小・中学生が通学などで自転車に乗る場合,非常に危険である,自転車通学を許可したときには保険に入ることを義務づけたらというお尋ねでございます。 各学校におきましては,子どもたちの自転車事故防止のために交通安全教室等を実施いたしまして,自転車の乗り方や交通ルールについて指導をしたり,また地域,保護者,警察と学校が協力をいたしまして,登下校時に声かけを行ったりしております。 先般,道路交通法の一部改正が施行されまして,自転車の歩道通行の見直しなどが行われましたが,その周知も含め,子どもたちの命を守るために,一層交通安全の意識を高めてまいりたいと考えております。 また,近年自転車の無理な運転が原因で歩行者にけがをさせるなど,加害者になるというふうなケースもあるわけでございます。従来から学校におきましては,PTAなどが主体となって保険への加入を広く呼びかけており,教育委員会といたしましても,多くの子どもたちがこういった保険に加入することは望ましいものであると考えておりまして,そのような啓発もしてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ◎消防局長(藤原文法君) 各局の交通事故防止策についてお尋ねがございます。お答え申し上げます。 消防局におきましては,毎年専門の機関が実施している緊急自動車運転研修に各消防署の運転責任者を派遣いたしております。ここで会得いたしました最新の知識,技能を各職場で研修しており,緊急出動時は言うに及ばず,平常運転時の交通事故防止にも努めているところでございます。 また,消防団に対しましても,走行時の安全確認は運転者に任せることなく,全員で行うとともに,特に緊急出動時には,サイレンに加えマイク等を使用するなど,より一層の交通事故防止に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎新市建設計画推進局長(三宅泰治君) 2点の御質問をいただいております。 まず,1点目の金川病院についてでございます。土地は広いところがあり,建物と医療は先生方の負担で御自由に,土地は市が整理して,先生方に無償で,一囲いだけ造成費用を市側が負担し,あとは先生方が負担する,税金は何年後より市に納めてもらうなどの方法はという御提案でございます。答弁いたします。 金川病院の建てかえにつきましては,合併時の約束事項として着実に推進する所存ですが,財政運営全体の観点からも,建てかえに当たっては,経営形態も含め抜本的な見直しが必要と考えており,2月議会でもお答えしましたとおり,現在建てかえ後の金川病院の運営の可能性について,国立病院機構岡山医療センターに検討をお願いしているところであります。 続きまして,2点目のコミュニティバスについてでございます。合併特例区バス事業が生活路線の確保対策として運行しているが,今後特例区内運営方法,利用料金,利用人数,予算を含め見直す考えはないかとの御質問でございます。答弁いたします。 御津,灘崎町,建部町の各合併特例区で現在運行しているコミュニティバスは,地域住民の交通手段の確保を目的にスタートしたもので,利用者の大半を占める高齢者,いわゆる交通弱者の足として,住民にとってなくてはならない必要不可欠な事業であります。 御指摘のバス運行等の見直しにつきましては,現在特例区解散後を見据え,スムーズな制度移行ができるよう合併特例区はもとより,関係部局と連携して協議を行っているところでありますが,引き続き地域の実情やニーズ等を十分に把握しながら,各路線ごとの運行便数や運行時間の見直し,またディマンドタクシーの導入も視野に入れ,一層効果的な運営方策を幅広く検討,協議を進めてまいりたいと考えております。 以上です。     〔49番有井靖和君登壇〕 ◆49番(有井靖和君) 再質問させていただきます。 順不同になりますが,新市建設局の三宅さん,元気を出して答えてくれたんじゃけど,それはそれなりにわからんことはないんじゃ。しかしながら,約束事じゃということで,しかし約束も見直すべきものは見直さなんだら,それが生きてこんのです。それが長く大きな負担になってくるということも頭に入れておかねばならないわけです。前回そういう答弁をしたからというて,それじゃったら議論も何もする必要はないんじゃ。 そりゃあ病院の問題について私と若干考え方が違いますのでね,私は余り税金を投入しちゃあならんと。特に病院は,もうけさすことはないんです,今のやり方は。厚生労働省が病院を,自治体病院なり開業医を物すごくもうけさすというようなことにはなっておらんのんです。したがって,自治体の場合は,そういうことで一遍は1億円でも投入して,そこへどういいますか,お医者さんが,診療所方式にすれば19床取れるわけじゃから,1個だけじゃなしに,いろいろ組み合わせして土地を貸して,どうぞ御自由に建ててくれえと。岡山市の目的や地域の医療のこういうことは外せれんのんじゃという中で先生方に投げかけたら,私はそういう面では物すごく応募者が多いと思うよ。これは本当に多いと思う。それで岡山市も負担にならない。最初は多少,この造成するのに負担がかかるかもわからんけど,一遍だけでいい。そういう中で,さらに宇垣のあの特別養護老人ホームも,都合によってはこっちにつけてやる。そういう中で運営をしてもらうというようなことも,私は可能じゃと思うとんじゃ。 まあこの国立病院と話をしとるけえ,今さらバックはできんのんじゃと。向こうの返事待ちじゃと。しかしそれは,場合によれば,それが受け入れられた場合は,岡山市民の負担になってくるということじゃ。長く負担になってくるということを私は指摘せざるを得んと。まあ市長さんもそこら辺は知っておられると思うんじゃけど。当時の約束は約束じゃけん守らにゃいけんいうて,昭和46年に高松も合併してじゃね,約束したことが守られとんのは少ないよ,いまだに。だから,私はそれはいいんじゃけど,揚げ足をとって言うんじゃないけど,真剣にそういうことを,私どもの意見もやはり真剣に考えてもらいたい,検討してもらいたい。 それから,地域のバスの問題。合併地域の過疎地について,お年寄りたちになくてはならない,それは当たり前のことです。しかしながら,今は自由化になって,自動車も競争入札をどんどんどんどんしていきゃあ,この御津の場合,中鉄バスへ随契で多額の金を出しておる。それはそれなりに,まあ過去のことですから,過去のことについては反省をしていかにゃあいけん。そういう出費のあることに対しては,さらに出んように,市民に負担がかからんようにしていくのが,これは市長さんを先頭に,そりゃあ当たり前のことなんですよ。 したがって,私ちょっと申しますと,御津のコミュニティバスの場合は,平成18年に2万3,691人が利用しとる。それで費用が3,483万9,000円かかっとんですね。それから,灘崎町については,3,930人が利用して971万5,000円かかっている。非常に高いものについとんね,それが随契になってきとるから。これはまあ会社の名前は言いませんけどね。それから,建部町については,1万251人で1,600万円余のお金を出しているわけですわ。 そういう中で,これ確保はしていかにゃあいけんですよ。しかし,今はもう道路運送法も随分変わりまして,自由にやれとなっておるわけ。それからタクシーもふえてきた。あるいは介護タクシーというのもある。そういうようなことを組み合わせていけば,もうちょっとこれは真剣に考えていくべき問題ではないかということを指摘せざるを得ない。しかも競争性がですね,ないとは言いませんけど,これ見てみれば中鉄さんとか,これ両備系なんですわ,建部町にしても。あるいは灘崎町も両備系なんですね。両備系の資本が入ったタクシーがやっておるわけですけど,それはもうそれを会社に対してどうこう言う立場ではありませんけど,やっぱし透明性,競争性をどんどん入れて,さらにそういう中でそういう介護タクシーとかというものを活用しながら,またお年寄りの皆さん方のサービス,安全・安心して使えるサービスを。 それから,これいつもいつも,ひとり暮らしの方とか言うんじゃったら,そういうようなタクシーのあれもありますけど,各家庭では車社会になっておるわけですからね,そういうようなことも考えて,もうちょっとこれはやり方を真剣に考えてもらいたい。これはもうたまらんですよ。私どもの昭和46年合併時と政令市への先駆けで合併してくれたところとの約束事,守るなとは言ようらん。やらんでもええと言よんじゃないけど,透明性と競争性を入れたものをやっぱり真剣に考えていただきたい。 それから,私は一つのもんとして巻き上げ機,樋門のね。これもよく2,073件,総点検したらこうじゃと。修繕をさらに,今もう業者に頼まにゃあできんように傷んどるところもあるというようなことも,こういうことが報告で出ておりますので,私はよかったなあと。これでも,一つ一つ,これから先ほども言うたように意識を高める。問題が,指摘をせなんだらこういうようにするんじゃなしに,市民みんなが節約しようというようなものに目覚めてほしいということを私は提起しとるところなんで,忘れてしもうて,言いっ放しの聞きっ放しじゃと言うたんじゃ困るんよ。 それから,雨水の流出で10社ほど岡山市が補助金を出してやっていただいておりますが,せっかくですから,こういうところとの連携をとりながら雨季の雨水対策というものも真剣に考えていただきたい。 それから,教育委員会の自転車の問題。ちょっと理解ができんというところもあるんですが,要は子どもさんはもちろん,乗る人が当然けがをしてもいけませんし,今回私が指摘しょんのは,被害者の救済を,そういう保険を掛けていただけてない人とお年寄りが事故をしたときに,もうお年寄りは泣き寝入りという,こういう状況があるということを言っておりますので,もう一遍各学校へそういう問題を,強制的に入ってもらう,乗る以上は,学校へ来るとかクラブ活動で必要な者は。 それから,土地改良区やJAの役員は現状で問題ないんか。これは何かと言ったら,水利土木員は建設,土建業者しとったら水利土木員になれんという一つのあれを市がつくっております。そういうことで,こういう現状で黙っておけるんだろうかということをお尋ねしておきたいと思います。 それで市長さん,みんなが節約をしようという折は節約で,市長が後ろを向いたら何もおらなんだというんじゃあいけません。そういう傾向もないとは限りませんよ。後ろを見たらね。なかなかそういうことが感じられますので,ぜひよろしくお願いいたします。 ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎副市長(村手聡君) 有井議員の再質問にお答えしたいと思います。 合併地域のお約束でも,見直すべきものは見直すべき,透明性,競争性を入れた形にすべきだというような御質問をいただきました。 新市建設計画,また基本計画に基づいた事業というものは着実に推進していかなければならないということでございますが,おっしゃるとおり厳しい財政状況のもと,行政改革を推し進めておるところでございます。そうした中で,住民のニーズに沿った,また住民の視点に立った形で,その中で最も合理的,効率的な形にしていかなければならないというように考えておるところでございます。そうした中でしっかりと事業を厳選しながら,しっかりと基本計画,建設計画に対処してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎経済局長(渡邊憲明君) 議員の方々が土地改良区,農協等の役員になることは問題ないのかとの再度のお尋ねでございます。 土地改良区や農協では,法律上,市議会議員が役員に選ばれることを禁じておらず,問題はないと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(山根文男君) 自転車事故にかかわって,被害者の立場に立って損害賠償の保険というものに強制的に入ったらと,義務づけたらというお尋ねでございます。 確かに自転車による交通事故が大きなけがにつながっているというようなこともあるということで,万が一に備えましてそういう損害保険等に加入することは大変大切なことであるということで,また校・園長会等を通しまして,そのことについての啓発,啓蒙により一層努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ◎新市建設計画推進局長(三宅泰治君) コミュニティバスについての再質問をいただきました。 先ほども答弁しましたように,この運営に当たりましては,運行便数,運行時間の見直しやディマンドタクシーの導入も視野に入れ,一層効果的な運営方法を検討していくということでございますけれども,さらに議員御指摘のように,透明性のある契約方法についても前向きに検討してまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(宮武博君) それでは,次は順序に従いまして田原議員。     〔25番田原清正君登壇,拍手〕 ◆25番(田原清正君) それでは,質問させていただきます。 まず,おかやま国際音楽祭についてであります。 従来のおかやま音楽祭が模様がえをして,おかやま国際音楽祭として平成19年秋に開催されたところであります。大変唐突であり,また明確なコンセプトも理解されないままに,高谷市長の思いつきの感が否めず,批判をしているところであります。 この機会に,全国の音楽祭について調査を進めてまいりましたが,その中で東京国際フォーラムのラ・フォル・ジュルネと東京都豊島区の目白バ・ロック音楽祭の現地調査を実施してまいりましたので,報告の上,本市音楽祭のあり方を考えてみたいと思います。 まず,ラ・フォル・ジュルネという音楽祭であります。これは,正式名称は「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2008東京公演」であります。市長がいつもおっしゃっているフランスのナントの音楽祭を輸入したものでありますけれども,この音楽祭は1995年にフランスのプロデューサーのルネ・マルタン氏が始めたイベントであります。 同氏の説明によりますと,ロックバンドコンサートで若者が熱狂するように,クラシック音楽でも熱狂するような演出がしたいとの思いが発端とのことでありました。 この音楽祭の特徴は,大きくこの数点があります。 まず,ゴールデンウイークの5日間,東京国際フォーラムで約400の音楽公演を切れ目なく提供すること。2番目,一つの公演は45分前後で完結すること。3番目,有料公演の場合でも2,000円前後,高くても三千数百円という比較的低価格で提供すること。一流の音楽を低料金で提供というコンセプトの実現であります。4番目は,わずか5日間で100万人という動員規模と経済効果であります。 主催は,株式会社東京国際フォーラム,企画制作は梶本音楽事務所であります。外務省,文化庁,東京都等その他多くの団体が後援をされております。 わずか5日間で100万人という動員は果たして可能なのか,100万人というのはどういう人数なのかという点について実体験できたことは大変有意義でありました。 東京国際フォーラムに足を運んだのは初めてでありましたが,まさに日本を代表するコンベンション施設であります。有楽町の駅前という好立地でもあり,一つのまち空間を形成しております。フランス・ナントの場合も,シティ・デ・コングレという施設の存在が大きなかぎとなっておりますが,この東京国際フォーラムというすばらしいコンベンション施設の役割は本当に大きいもんだと感じました。まるで巨大な都市空間がビルの中に包み込まれているような感じでありました。必要なすべてのコンベンション機能が包含されているところであります。 なお,ことしからラ・フォル・ジュルネ金沢が始まりました。金沢市以外にも候補地はあったようでありますけれども,金沢市の場合はオーケストラ・アンサンブル金沢の存在,そして施設面での優位性が決め手であったということでありました。 まず,5月2日には,シューベルトの第8シンフォニー──グレイトという曲なんですけれども,これはクワメ・ライアン指揮フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団で聞くことができました。シューベルトの8番は,私も高校時分から繰り返し繰り返し聞いてまいりましたが,地方都市で演奏される機会が少なく,また仮にあったとしても,チケット代金は1万円近くになるでありましょうが,今回は2,500円という破格のものでありました。破格と申しましても,それは従来の発想からのものでありまして,ラ・フォル・ジュルネでは当たり前の価格設定であります。演奏会場について驚いたのは,その規模であります。席数は約5,000席,これが満席でありました。 次の日,5月3日は朝一番,9時15分の公演でありますシューベルトの第7シンフォニー──未完成でありますが,これヨハネス・ヴィルトナー指揮フィルハーモニア台湾で聞きました。今回のラ・フォル・ジュルネのテーマあるシューベルトでは最も有名な曲であります。これも高校時代から繰り返し聞いた曲であります。会場は1,490席,岡山市民会館あるいはシンフォニーホールクラスのホールでありますけれども,前日の5,000人ホールを経験しておりますので,やや小ぶりに感じたところであります。 本公演を選びましたのは,もちろん未完成を聞きたかったのは当たり前でありますけれども,それ以上にこの午前9時という時間帯に観客動員状況はどうなのかを調査したかったところであります。そこで早目に会場の国際フォーラムに参りましたが,まさに続々と人が集まってきているという感じでありました。公演はもちろん満席,演奏終了後ホールの外に出てみますと,通路や空間は人であふれ返っておりました。朝の9時です。 なお,無料コンサート会場では,アマチュアオーケストラによる未完成を聞く機会もありました。オケ編成も十分ではなかったんですけれども,ライブの魅力は満喫できました。何より同一曲を別演奏で,しかもライブで聞き比べるというのは,クラシックファンにとって信じられないようなぜいたくな環境であります。 聞き比べと申しますと,7番──未完成では6公演,5日間で。8番──グレイトでは8公演が断続的に,しかも世界一流の演奏家により演奏されている。これだけでも東京のラ・フォル・ジュルネに足を運ぶ価値があります。もちろん,その他の多くの曲も切れ目なく演奏されておりました。 次の5月4日,日曜日,鑑賞予定はなかったんでありますが,時間をよく調べてみると,ウェーバーのクラリネット協奏曲第1番及び交響曲第1番を,これはルーベン・ガザリアン指揮のヴェルテンベルク室内管弦楽団で聞くことができることがわかりまして,足を運びました。 この行動パターンは,まさにラ・フォル・ジュルネのコンセプトに合致するところであります。私にとって,ウェーバー作品を鑑賞する予定はなかったんです。しかし,たまたまそこに行ったらウェーバーに出会った。これはまさにシネコンと同じ発想ですね。 以上,繰り返し御報告申し上げましたように,ラ・フォル・ジュルネという企画,そして東京国際フォーラムという空間は,一つの異次元空間でありました。私が実際に会場で聞いた演奏会以外にも,有料,無料とりまぜて400もの演奏会がたった5日間で繰り広げられているわけであります。まさにどこに行っても音楽に出会える。クラシック音楽ファンにとっては夢空間であります。 しかし,注目すべきは,100万人の観客の大半がクラシック音楽とは無縁と思われる人々であるということであります。連休中ということもあり,家族連れやカップルがたくさんおられました。ふだん着で子ども連れで訪れる,そんな音楽祭であります。これはまさにテーマパーク,あるいはシネコンの発想だと思います。 ここでおかやま国際音楽祭との関係を検証したいと思いますが,市長御提案のおかやま国際音楽祭とは全く異質であることはやむを得ないことであります。問題は,高谷市長がこの本市の音楽祭にいかなる気持ちで取り組んでいるのかという部分が不明確なことであります。言葉の上で県外からも人を呼び込める音楽祭というのでは,余りにも抽象的であり,市長の思いつきにすぎないと批判するゆえんであります。 次に,目白バ・ロック音楽祭であります。 この音楽祭は,ラ・フォル・ジュルネとは全く異なったコンセプトで運営されております。行政,この場合は豊島区の役割についての調査と同時に,「日本の音楽祭,大集合」と銘打ったフォーラムに参加いたしましたので,御報告申し上げます。 この目白では,開催期間は5月30日から6月15日であります。この間に,目白地域に存在する教会や文化ホールを会場とした演奏会を開催するものであります。歴史的建造物を利用した小規模な演奏会が主体となっているのが特徴であります。 この目白バ・ロック音楽祭は,実行委員会が企画運営でありますが,これは純粋な民間団体であります。豊島区は後援団体として支援する体制をとっております。ちなみに,豊島区が直接負担する経費は150万円のみであります。 音楽祭に対する豊島区行政の評価は大変高うございます。豊島区が力を入れている地域ブランド創出事業とコラボレートしようとする姿勢も感じられました。音楽祭運営は実行委員会が行っているので,行政は補助的な立場で関与しているにすぎないそうであります。 行政としては,実行委員会と地元との連携を期待しておりますが,この点については必ずしも思惑どおり進んでおらず,課題として認識をされておりました。例えば,地元商店会等との協調関係は確立をしておらず,わずかに個店単位の取り組みに終わっております。いましばらく時間がかかるようであります。 次に,この目白音楽祭の5大企画の一つであります「日本の音楽祭,大集合」と銘打ったフォーラムにも参加してまいりました。参加者は50人ほどでありました。予想外に少なかったというのが正直な感想でありますが,十分な告知ができていなかったんだろうと思います。 しかし,内容的には十分示唆に富んだものであり,今後も継続的に開催できたとしたら,全国各地の音楽祭関係者の関心を呼ぶものと感じた次第であります。 パネリストは,東京国際フォーラムの鈴木順子氏,仙台クラシックフェスティバル・プロデューサーの平井洋氏,福岡古楽音楽祭協会事務局長の前田明子氏,音楽評論家吉村渓氏,目白バ・ロック音楽祭音楽監督武田浩之氏でありました。 冒頭,東京藝術大学教育研究助手の安川智子氏による全国音楽祭アンケート調査結果に基づく報告がなされました。短時間の講演でありましたけれども,国内で実施されている音楽祭について,体系的な解説を得たことは有意義でございました。 安川氏は,音楽祭の運営形態について大きく3種類に分類をされております。1番が行政主体,2番が市民主体,3番が民間主体であります。本市音楽祭はどこに位置するのか考えるところでありますが,岡山市当局としては市民主体と位置づけたいところでありましょうが,私はむしろ行政主体なんだろうと考えております。 次に,3人のパネラーによるそれぞれの音楽祭についての事例報告がなされました。ラ・フォル・ジュルネと仙台クラシックフェスティバルは,まさにプロのプロデューサーが企画をしているパターンであり,福岡古楽音楽祭は市民主体で企画されているものと考えられます。生い立ちや運営方法に地域性があるので,一概には比較できませんが,それぞれ確立したポリシーのもとに運営されている点は共通をしております。本市音楽祭を想起しながら聞きましたが,大変参考になることがたくさんございました。 フォーラム終了後,交流会がございまして,せっかくの機会でありますので,参加をいたしました。パネリストたちと名刺交換をし,個別に音楽祭に関するお話を拝聴し,大変意義のある時間となりました。本市音楽祭関係者の参加があれば,何らかのヒントがつかめるものと感じた次第であります。 そこで本市音楽祭についてでありますが,平成20年,ことしの2月議会で,ゆうあいクラブを代表しての太田議員の音楽祭に関する質問に対して,高谷市長はこう答えてらっしゃる。「おかやま国際音楽祭を,住む人が楽しみにし,誇らしく思うような,また開催期間中にぜひ岡山に行きたいと思っていただけるようなものに育てることを目標に,本市を代表する秋のイベントとして定着させ,全国に情報発信することで本市の文化や観光振興などにつなげてまいりたいと考えております」とおっしゃっています。 おかやま国際音楽祭については,総務委員会で論議する機会がございますので,詳細はそちらに譲りますけれども,高谷市長の答弁内容は極めて抽象的かつ具体性がありません。遺憾ながら思いつきにすぎないと批判させていただいているゆえんであります。御報告申し上げました各種音楽祭とは性格が異なっているわけであります。 そこで質問であります。 1番,開催期間中にぜひ岡山に行きたくなるような音楽祭とはいかなるものなんでしょうか。 2番,全国に情報発信するというのは,一体何を発信するのでしょうか。 3番,東京,金沢,仙台等の成功事例を見ると,岡山市のカルチャーゾーンにおける施設の集積度も対抗し得るものではないかと考えます。問題は,実施主体であります。音楽祭企画は,二,三年先を見越す必要があることがフォーラムでも指摘をされております。市長がイメージされる音楽祭は,単年度予算執行というシステムである行政が主体となった運営には無理があるのではないか。外部団体,例えばシンフォニー財団等の責任で実施するシステムが必要ではないかと考えているところであります。 次に,緑化フェアであります。 第26回全国都市緑化おかやまフェアが来年3月からカネボウ跡地で開催されます。ことしは群馬県で開催されており,目標の100万人突破は確実と報道されておりましたので,現地視察を計画し,私を含め羽場議員,近藤議員の3人で参加してまいりました。 なお,ぐんまフェアは最終的に140万人を突破したとのことであります。 ぐんまフェアは,前橋会場と高崎会場をメーンとし,さらに独自の取り組みとして群馬県下全域に155カ所のサテライト会場を設けた取り組みでありました。入場料は,全会場とも無料となっている点が特徴であります。本来オープンな公園を会場としているため,料金徴収が難しいということが原因だと聞いておりますが,しかし結果としてリピーターがふえる要因になったとの分析も聞いております。本市の場合は350円でありますが,一つの参考になろうかと思います。 動員状況は,先ほど申し上げたとおり140万人でありますけれども,その要因について説明を求めましたところ,1番,天候に恵まれたこと。2番,前橋,高崎両会場とも交通アクセスが大変よいこと。3番,ガソリン高騰の影響もあり,近距離観光が好まれたこと。4番,近隣の伊香保温泉等の観光資源とのタイアップ企画が効果を発揮した模様であるということであります。 その他いろいろ会場等については御説明したいところがありますが,いずれにしてもたくさんの花が植えられて,多くの方が楽しんでいるということが非常に象徴的な感じがしたところであります。 特に高崎会場は,駅前からずうっと花が整備されているところでありますが,お聞きしますと,市民がやったというよりはむしろ行政というか,業者の方へ依頼してやっていらっしゃるそうでありまして,なかなかその花の維持というのは難しいということを,これもよく聞かせていただきました。同時に,大変な経費がかかるということもお話がございました。 また,前橋会場の場合は,この日雨だったんですけれども,団体バスやその他の観光バスが来ておりまして,雨だった割にはたくさん入っているなという印象を得たところであります。 総括的に申し上げますと,来年開催の本市の緑化フェアについては,今まで計画書レベルで,机上でしか把握できておりませんでしたが,今回の視察を通じまして,イメージが具体化をしたところであります。過去の事例を調べてみますと,規模や立地条件によりかなり差異がございますが,いずれにしても市民・県民の協力なくしては成功しないことはよくわかったところであります。 そこでお尋ねしますが,ぐんまフェアと比べて西大寺会場はいかにも小ぶりな印象があります。おかやまフェアの場合は,後楽園をサブ会場と位置づけているので比較が困難であろうかと思いますが,このぐんまフェアから学ぶべきものがあれば教えていただきたいと思います。 次に,ぐんまフェアの場合,新規に設備を整備しているという報告はございません。本市の場合は,西大寺会場に体験学習施設を整備されておりますが,期間中及び期間終了後の活用方針について御説明願いたいと思います。 さらに,この体験学習施設整備と関連いたしまして,既存の西大寺市民会館の扱いにも言及しておきたいと思います。 西大寺市民会館の老朽化と運営赤字については,かねてより論議のあるところでありますけれども,先日地域の有志による西大寺市民会館を守る会が発足をしました。前述の体験学習施設の活用によっては,西大寺市民会館の存立に不安を感じている皆様の集まりであると思われます。西大寺市民会館の現状と今後の展望について御説明願いたいと思います。 なお,西大寺市民会館の中には,西大寺図書館及び公民館が併設されております。西大寺地域における図書館整備の必要性は,かねてより論議のあるところでありますが,西大寺市民会館あるいは体験学習施設の利活用方針との関係,また政令市移行後における,この場合東区ですね,東区のあるべき姿と重ね合わせた市民会館,図書館,公民館の整備方針についてお示し願いたいと思います。 次に,ASPOについてであります。 アクションスポーツパーク──ASPO問題については,最近では平成18年2月議会において,エックス社を再委託先とすることを前提に公園協会を指定管理者とする議案に対して取り上げたところであります。 ASPO問題に関する論議の根底は,平成14年12月のエックス社の要望書及び平成15年11月の岡山市弁護士及び公認会計士の意見書に基づくものでありました。自来5年の年月が経過をし,前提条件が変化をしております。例えば,エックス社が支払い義務はないとしていたジャンプ台訴訟では,支払い義務が確定したこと,また蜂谷工業株式会社からの融資1億円については,据置期間が終了し,平成19年から支払いを開始する約定となっていること等であります。 エックス社の文書では,前経営陣への責任追及を述べております。また,同文書では,借入金処理に絡み,事業提案者である石本・戸田共同企業体への支援要請を行い,平成15年3月までに一定の処理をすると約束しております。この点に関する平成18年2月議会での質問に対して担当局長は,「顧問弁護士とも相談しながら交渉中でございまして,まことに遺憾ではございますが,現時点では結論に至っていないと聞いております。今後ともしっかり督励してまいりたいと考えております」と答弁されております。 現時点において,何らかの進展があったか報告願いたいと思います。 結果として進展がなかったとしても,この間いかなる対応をしていたのか具体的に御報告願いたいと思います。 次に,ジャンプ台未払金について,エックス社の支払い義務が確定したことは既に述べたとおりであります。現時点における元本及び利息額について具体的に御報告願います。 債権者に対して毎月10万円程度支払っていると聞きますが,それは事実か。事実であれば,支払い意図は何か。また,当該支払いについて債権者と合意がなされているのか確認の上,御報告願います。 次に,蜂谷工業株式会社からの1億円融資経過と返済計画及び実際の返済状況について御報告願います。 次に,ASPO管理運営委託に関する岡山市,公園協会,エックス社の3者でなされている覚書内容に沿った運営でございますが,その期間満了はいつなのか。その後の扱いについて御説明願いたいと思います。 次に,シルバー人材センターであります。 財団法人シルバー人材センターの平成20年度の経営状況報告書を読ませていただきました。本年3月末,岡山市から交付された1億1,600万円の経営安定化基金造成事業補助金により一段落したと見る向きもありますが,問題が解決したわけではありません。 そこで整理して質問したいと思います。 問題発覚に伴い設置された経営改善検討委員会では,一定の結論を出されましたが,委員会終了後の調査や議会委員会での調査により,新たな使途不明金が発見されるなど,状況が刻々と変化していることも事実であります。また,捜査当局に対して刑事告訴を行っているとの報告もあります。また,民事訴訟等のお話もございました。 そのような状況にあるにもかかわらず,さきの検討委員会では,理事長以下の理事職の責任について,法的責任までは問えないとされております。事態が流動的であることを考えれば,法的責任があると決めつける必要もありませんが,責任を問えないと結論する必要もありません。同様に,彼らに対して自発的寄附を期待するという論理も成り立ちません。 わずかに,前々理事長及び前理事長から自発的寄附がなされているようでありますが,金額的妥当性が検証されたわけではありませんし,それ以外の理事からは自発的寄附の事実は全くございません。具体的な経営責任を明確にしないまま,だれも責任をとることなく,税金投入で事業を継続することは到底許されません。多くの理事職が交代した模様でありますけれども,前経営陣に対する責任追及及び損害補てんを要求する考えがあるのかないのか,市長の見解を求めます。 基本財産についてでありますが,この基本財産を正規の手続によらず取り崩している点は看過しがたいものであります。期待される基本財産額5,100万円に対して,平成19年度の貸借対照表では510万円のみ,1割だけです。監督行政庁である岡山県知事の指導内容についてお述べ願いたい。また,岡山市としての指導方針をお知らせ願いたいと思います。 次に,平成19年度の貸借対照表によると,岡山市が支出したこの造成事業補助金1億1,600万円は指定正味財産として計上されているところであります。この金額の性格が私には理解できない。貸借対照表の記載位置からすれば,これは一般に言う資本的性格であると考えるべきであります。 一方で,貴重な市税を投入していただいているので,財政的余裕があれば適宜返済したい旨の発言もありましたし,これを評価する議員さんもいらっしゃったわけであります。返済義務を有するという性格に注目すると,本来であれば負債,つまり借入金と同じ分類になるとも考えられます。しかし,当然のことながら,負債として処理すれば財務体質は相変わらず債務超過になるわけであります。 また,今回投入した補助金1億1,600万円が将来的に岡山市に返納されると期待される向きもありますけども,それは単なる期待であり,義務ではありません。すなわち,岡山市当局が権利として返納を要求することはできない仕組みなんです。表現を変えれば,あるとき払いの催促なしといったあいまいな支出なんです。税金支出としては大変に問題があると思います。 1番,岡山市は経営安定化基金造成事業補助金について,交付先であるシルバー財団からの返納を期待されているのか。 2番,シルバー財団はこの補助金を返納する意思はあるのか。あるとすれば,いかなる条件が整った場合に行うのかお知らせ願いたいと思います。 次に,後期高齢者医療制度についてでありますが,本制度は2年前に与党による強行採決の結果導入されました。しかし,本年4月に実施されますと,そのシステム的欠陥が表面化し,大混乱と政府批判をもたらしております。 福田康夫首相は6月12日,政府・与党が後期高齢者医療制度の運用改善策を決めたことに関し,「高齢者の方々の気持ちを心ならずも傷つけた。率直におわび申し上げたい」と陳謝されました。そこまでされたんであれば廃止すればよろしいものを,「反省を踏まえ見直し案をまとめました。きちんと実行できるような体制を各市町村や団体にお願いしないといけない」とされております。この後期高齢者医療制度は余りにも問題点が多過ぎて,この場ですべてお尋ねできませんが,2点お聞きします。 1番,舛添厚生労働大臣は,7割から8割の人は保険料が下がると説明してこられましたが,本市に当てはめた場合,それは事実なんですか。単なるモデルケースでなく,実態に即した調査に基づいて御報告願いたい。 2番,既に稼働しているシステムでありますけれども,政府が反省を踏まえてまとめた見直し案とはいかなるものか。また,それがきちんと実行できるような体制を各市町村にお願いするとなっておりますけども,特に後期高齢者にとってどのような影響が出るのかお知らせ願いたい。 最後の項目,エレベーター関係であります。 岡山市の所有する施設に設置されているエレベーター設備の保守点検業務について,多くがメーカー系列の保守会社との間で随意契約をされております。一方,競争入札を実施し,独立系,つまり非メーカー系保守会社が受注しているケースもあります。 本市所有エレベーター設備の保守点検業務について,随意契約しているケースと競争入札等をしているケースを設備別に御報告願いたい。随意契約の場合は,その理由及び法的根拠も述べてください。随意契約以外の場合は,その内容について御説明願いたいと思います。 以上で終わります。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕 ◎市長(高谷茂男君) 田原議員のおかやま国際音楽祭についての御質問にお答えいたしますけれども,田原議員が各音楽祭を勉強に行かれたり,論客として有名な田原さんがただいまいろいろそういうふうに言われたこと,この音楽祭について,きょうの質問で第一に関心を持っていただいているということで,私も非常にうれしく思いました。 私も東京音楽祭についても,フランスのナントの音楽祭についても,私なりに勉強しておりますし,ナントへ行ったことはございませんけれども,そういう意味を含めて,今までのおかやま音楽祭というのがありましたけれども,その見直し,まあ今まではいつあっていつ終わったか知る者ぞ知るというような音楽祭でございましたので,それを変えていこうと思っておかやま国際音楽祭ということにしました。 まだ1年目で,本当に非常に時間もありませんでしたし,まあ1年,2年,将来的には今田原議員が言われたような音楽祭にしていきたいという夢の中でやっておるわけであります。 予算につきましても,今までのクラシック系の音楽祭に岡山市が2,000万円負担しておりましたけれども,昨年は2,800万円ふやしていただきまして,4,800万円で行いました。そしてことしは少しふやしていただきまして6,000万円ということで,ナントは何億円というお金を使っております。そういうことも,そりゃ将来そういうまちづくりと観光資源,またそういう国際的な本来の目的とするような,大勢の方に来てもらえるようになれば,そういう予算も組めると思いますけれども,まず1回,2回目がことし行われるわけでございますので,これが将来5年,10年,20年後には本当にナントと比較しても劣らないような音楽祭にしていきたいというような夢を持ってやっておるわけでございまして,田原議員が勉強されたことは非常に私もうれしいと思っております。 そういうことで,これは将来的な音楽祭を目指していっておるわけでございまして,これを継続していくことが真の文化力に結びつきますし,観光振興,ひいては岡山の都市格向上にも結びついていくものと思っております。 こうした音楽祭を通じて,岡山市が持つすばらしい自然や気候風土,文化,観光名所,おいしい食べ物,さらには交通アクセスの優位性など,さまざまな情報を全国に向けて発信していきたいと思っておりますので,どうかことしの音楽祭も大成功するように議員の皆様,市民の皆様,御協力のほどよろしくお願い申し上げます。 昨年もやはり一般の事業者,会社,市民の皆様に多額の御寄附,御参加をいただきまして音楽祭ができました。今ちょっとしたタレントを呼ぼうと思っても,かなりのお金がかかりますので,本当に限られた予算の中でやっていくということで,不満足なことはわかっておりますし,私も私なりに勉強しておりますから,中途半端な説明になっておりますけれども,そういう夢があることは,田原議員と私は一緒でございますので,どうかこれからも御協力のほどよろしくお願いしたいと思います。 その他につきましては,各担当からお答えをいたします。よろしくお願いします。 ◎財政局長(内村義和君) 田原議員のエレベーター設備の保守点検業務についての御質問に順次お答えいたします。 まず,随意契約のケースと入札のケースの内訳でございますけれども,本市が設置しておりますエレベーター設備は全部で139基ございます。そのうち保守点検業務を指名競争入札により契約しているものは市営住宅,各地区公民館及び中央卸売市場の27基でございます。見積もり合わせの随意契約によるものは,市民病院,灘崎町の町民会館と総合福祉センター,建部町の文化センターと公民館などの12基でございます。指定管理者が行うものは,各ふれあいセンター,コンベンションセンターなどの32基,単独随意契約によるものは,その他の施設の68基となっております。 次に,単独随意契約の理由についてですが,メンテナンス内容がメーカー系列の保守会社でなければできないフルメンテナンス契約であることを理由としております。地方自治法施行令第167条の2第1項第2号,その性質または目的が競争入札に適しないものを根拠としております。 随意契約以外の場合の保守点検業務の内容でございますけれども,そのほとんどが法定点検と必要最小限の消耗部品だけを交換する,いわゆるPOG契約となっております。 以上でございます。 ◎市民局長(中村具見君) おかやま国際音楽祭についての御質問で,市長答弁以外の部分で,音楽祭は単年度予算執行というシステムである行政が主体となった運営には無理があるのではないかというお尋ねでございます。 音楽祭の規模が平成18年度までに比べまして昨年度以降,格段に大きくなったこともありまして,今後実施主体も含めましてどのような運営方法が適しているのか,今年度の実施状況なども踏まえまして,改めて検討してまいりたいと考えております。 それから,緑化フェアに関連して,西大寺市民会館の現状と今後の展望についてという御質問でございます。 西大寺市民会館の現状でございますが,まず現在の利用状況を見ますと,平成19年度におきます大ホールの稼働率は18.6%,会議室は40.9%となっておりまして,決して稼働率が高いと言える状況ではございません。こうしたことに加えまして,施設の老朽化等も進んでおります。こうした問題を踏まえまして,今後の西大寺市民会館のあり方につきまして,現在関係部局と協議を行っているところであります。 以上でございます。 ◎保健福祉局長(鈴木弘治君) シルバー人材センターについて数点御質問をいただいております。順次お答えいたします。 まず,前経営陣に対する責任追及及び損害補てんを要求する考えはあるのかとのお尋ねでございます。 シルバー人材センターに関するこのたびの一連の問題につきましては,市及び財団といたしましても,前経営陣についても当然責任があるものと考えており,財団において現在弁護士と協議中でありますが,6月20日を目途として,損害賠償請求が明らかに可能なものに対しては,請求を行ってまいる方針と伺っております。 次に,基本財産を正規の手続によらず取り崩している点について,岡山県知事の指導内容について述べよ,また岡山市としての指導方針を述べよとのお尋ねでございます。 3月27日に行われました岡山県による公益法人臨時立入検査結果によれば,シルバー人材センターについて,基本財産の処分に関して所定の手続を経ず,知事の承認も受けていないなどの違反が判明しており,さらに意図的な粉飾決算により,債務超過の事実を隠ぺいし,債務を完済することができない状況にあることも判明している。しかし,財団の経営再建の努力及び岡山市からの支援により,法人存続の可能性があると思料されるとしまして,財団としての存続は認められたところでございますが,改善事項として経営状況などの定期報告などとあわせ,基本財産について再建計画を満たした上で早急に元の金額まで回復させることなどの指導を受けております。 市といたしましても,財団との密接な連携を保ちながら,経営安定化と基本財産の早期回復に向けて指導してまいる所存でございます。 シルバーの項最後ですが,岡山市は経営安定化基金造成事業補助金について,交付先からの返納を期待しているのか,またシルバー財団は経営安定化基金造成事業補助金を返納する意思はあるのか,あるとすれば,いかなる条件が整った場合に行うのかとのお尋ねでございます。 経営安定化基金造成事業補助金の交付申請に当たりましては,シルバー財団から理事会承認を経た上で,経営安定化が図られたときは当該補助金相当額の金員を岡山市へ納付する旨の意思表示を受けており,市もこれを受けまして,市長が再建完了したと認める場合は,当該補助金相当額の金員を岡山市に納付する旨を付した上で交付決定を行ったものでございます。このことについては,市とシルバー財団の双方が共通認識を持っているところであり,当然再建が完了したと市長が認めた時点で補助金相当額の金員が市へ納付されるものと考えております。 次に,後期高齢者医療制度についての項で2点御質問をいただいております。 まず,厚生労働大臣は,7割から8割の人は保険料が下がると説明してきたが,本市に当てはめた場合それは事実なのか,単なるモデルケースではなく,実態に即した調査に基づき報告せよとのお尋ねでございます。 実態に即した調査につきましては,すべてが手作業となるため,時間的な余裕もなく,このたびは被保険者名簿登載順で連続した78人分しか調査できておりませんが,その結果,負担がふえた方が12名,減った方が66名で,率にして84.6%という結果でございました。 次に,政府が反省を踏まえてまとめた見直し案はいかなるものか,また市民,特に後期高齢者にとってどのような影響が生じるのか説明せよとのお尋ねでございます。 6月12日に示された見直し案のうち,被保険者に関連した主なものといたしましては,平成21年度から被保険者全員が年金収入80万円以下の世帯について9割軽減とするとなっており,岡山市におきましては,現在この方たちの年間保険料は7割軽減されて1万3,000円でございますが,9割軽減ということになれば4,300円に下がることになります。 次に,所得割を負担する方のうち,年金収入210万円程度までの方について,所得割額を50%程度軽減するとなっており,岡山市におきましては年金収入210万円で他に収入のない方は,現在年間所得割保険料は4万4,900円でありますが,2万2,400円程度に下がることになります。いずれも低所得者に対して配慮がなされたものとなっております。 以上でございます。 ◎都市整備局長(白神利行君) ASPOについて数点の質問をいただいております。順次お答えをいたします。 まず,平成18年2月議会での質問に対する答弁について,現時点までにおいて何らかの進展があったのか報告を,結果として進展がなかったとしても,この間いかなる対応をしたのか具体的に報告をとのお尋ねでございます。 エックス社は,現時点まで経営安定のため,利用者拡大へ重点を置いて経営の努力をされており,前経営陣の責任追及についてまで至っていないと聞いております。また,石本・戸田共同企業体への支援要請は行っているものの,実現はできていない状況です。これらの課題については,エックス社と認識の共有化を図っているところでございます。 今後ともエックス社に対し,課題解決に向け督励してまいりたいと考えております。 次に,ジャンプ台未払金の現時点における元本及び利息額について具体的に報告を,債権者に対して毎月10万円支払っているというが事実か,事実であれば,支払いの意図は何か説明を,また当該支払いについて債権者と合意がなされているのかとのお尋ねでございます。 エックス社が債権者への支払いについては,毎月の支払いをしている旨は聞いております。しかしながら,その内容についてはエックス社と債権者との間で協議されるものであり,市としては支払いの状況などについて逐次報告は求めておりません。 次に,株式会社蜂谷工業からの1億円融資経過と返済計画及び実際の返済状況について報告をとのお尋ねでございます。 蜂谷工業からの融資につきましては,エックス社の体質改善として受けたものと聞いており,返済については,昨年度から支払える範囲で実施していると聞いております。 最後に,岡山市,公園協会,エックス社の3者でなされた覚書の内容に沿った運営が行われているが,その期間満了はいつなのか,そしてその後の扱いについて説明をとのお尋ねでございます。 3者による覚書については,平成23年6月30日までとなっておりますが,御案内のとおり市から公園協会への指定管理期間は平成23年3月31日までとなっております。その後の扱いにつきましては,今後の操車場跡地の土地利用計画など,さまざまな方向から慎重に検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎都市整備局都市・交通・公園担当局長(中村健一君) 緑化フェアについてのお尋ねのうち,2つの質問にお答えをさせていただきたいと思います。 まず,西大寺会場は小ぶりな印象があるが,ぐんまフェアから学ぶべきものがあれば述べよという問いにお答え申し上げます。 単純には比較できませんが,ぐんまフェアでは温泉やミズバショウを活用し,地域の特色をアピールしていたこと,子どもを含む多くの市民ボランティアが参加し,活動を行っていたことは参考にすべき点であると感じました。 確かに御指摘のとおり,西大寺会場は過去の開催会場と比較してもコンパクトな会場ではありますが,特産の果樹をテーマとしたゾーンや子どもたちが遊びながら緑化の大切さを学べるゾーンなど,テーマ別のゾーンを設けることで内容の充実を図り,岡山の特色を表現し,魅力を発信する見ごたえのあるものとしたいと考えております。 さらに,先般設立された西大寺の市民応援団の方々が観光ボランティア,食べ物マップの作成,商店街の特典サービス,町なかでの緑の演出など,温かなおもてなしをすることを計画されておりますので,観音院や会場周辺の古い町並みを会場と一体的に活用し,西大寺のまち全体が緑化フェアの会場と感じられるよう努めてまいりたいと思います。 また,サブ会場の後楽園,岡山城では,花や緑を暮らしに生かしてきた岡山の伝統を体験していただき,協賛会場の西川緑道公園では,都心の豊かな緑の中で生き生きと活動する市民の方々と交流していただくなど,それぞれ特色ある会場を十分楽しんでいただき,岡山のすばらしさを体感いただける緑化フェアにしたいと考えております。 続きまして,体験学習施設の期間中及び期間終了後の活用方針についての御質問でございます。 (仮称)西大寺南ふれあい公園内に整備している体験学習施設は,緑化フェア開催期間中には,テーマ館として開会・閉会式,緑化祭などの式典のほか,ステージイベントや展示,出展などさまざまな行事や催しに活用し,緑化フェア終了後は,西大寺を初め周辺地域の緑化推進拠点として,また教養文化活動やスポーツ活動の場,そして地域コミュニティー活動の場として活用する予定ですが,今後も市民ニーズの把握に努め,多くの方々に気軽に利用していただける施設となるようにしたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(山根文男君) 緑化フェアの項の中,西大寺図書館及び西大寺公民館についてということで,西大寺市民会館あるいは体験学習施設の利活用方針との関係,また市民会館,図書館,公民館の整備方針についてというお尋ねでございます。 図書館,公民館は,西大寺市民会館に併設をされていることから,西大寺市民会館のあり方や,緑化フェア終了後の体験学習施設の具体的な活用方法を検討する中で,しっかりと考えてまいりたいと思っております。 以上です。     〔25番田原清正君登壇〕 ◆25番(田原清正君) 再質問をしたいと思います。 音楽祭については市長,頑張ってやっていただきたいんですけれども,私が聞きたかったことは答えてないんですね。そういう思いつきじゃ困るんですよ。だから市長が,ぜひ岡山に行きたくなるような音楽祭と言われたんだから,どんな音楽祭か言ってほしいんです,夢じゃなくて。 例えば,東京のラ・フォル・ジュルネは,こんな立派な冊子をつくってやっていらっしゃる。だから私も行ったんです。大変おもしろかった。だから,そういうような,具体的にこういうものにしたいんだというのを言っていただきたいと思っております。 また,全国に情報発信というのは,何を発信するのか言ってくださらないと。思いつきじゃ困るんです。そこをお願いしたいと思います。ちゃんと考えていらっしゃると思いますから。 次に,その音楽祭については,私はたまたまクラシックが好きなもんですから,市長と若干違うんですけど。クラシック音楽は日本で大変成功しているんです。例えば,今のラ・フォル・ジュルネ,目白,それから仙台クラシック,福岡,それから草津なんかすごいんですよ,草津の音楽祭,大分,湯布院,別府のマルタ・アルゲリッチなんてすごいのが全世界的にできているんです。これはやっぱり地元がやっている。官じゃないんですよ。市長が幾ら頑張られても,市長がかわったら変わるんでは困るんですよ。だから,さっき申し上げたように民間で運営主体を考えるべきじゃないかと申し上げておる。 次に,緑化フェアについてのお尋ねですので,理念としていかがですかという話であります。 それから,音楽祭については,この理念とシステムの問題としてとらえておりますので,思いじゃ困ります。ちゃんと説明してくれないと,6,000万円も使っているんですよ,この時代に。おかしいでしょう,お願いします。 次に,緑化フェアですけど,これは緑化フェアというか西大寺市民会館,その他図書館等に関係しますが,仮に建てかえるとして,仮にですよ,可能だとして,老朽化しているんだから。今の位置に建てられるんですか。問題はないんですか。そこを明らかにしてください。 それから,シルバー人材センターについては,結局だれが責任をとるんですか。議会ですか,当局ですか。その辺もはっきりしてほしいんですよ。だから,要するに前理事の皆さんに応分の負担を求めるのかどうかを聞いてんだから,そこも答えていただきたいと思います。 それから,後期高齢者医療制度について,確かに答えはありましたが,結局何が言いたいのかなあ。私の聞き方が悪かったのか。舛添大臣が言っていらっしゃる,7割から8割の人は負担が下がるんですよと言ったのは正しいのか,それを聞いているつもりなんですよ。今何か84%の人が下がるからとしか言われてないんだけど,わずか数十人のサンプルでね。正しいんですか,舛添大臣の言ったことは。たまたま70人引っ張ってみたら84%かもしれないじゃないですか。岡山市民にとって,日本国民にとってどうなのかをちゃんと答えてくださいよ。舛添大臣はうそを言っているかもしれないですよ。言ってくださいね。 それから,エレベーター施設なんですけど,先ほどフルメンテナンス,POGというお話がありましたが,現実に今139基のうち単独随契とそれから競争入札が併存しているんでしょう。どっちに問題があるんですか。どっちも問題ないんですか。だったらどうしたいのか,行革の観点も含めて市長,答えてほしいんですよ。 安けりゃあ……,ちゃんと安くて,だってPOG契約だから事故が起こっているケースなんかないでしょう。だったら,そっちの安い,市長お得意じゃないですか。これはどっちに整理するんですか。 随契がどんどんどんどん,少なくても残り68基,半分は随契でしょう,単独随契。メーカーの言いなり,A社の言いなり,B社の言いなりでしょう。おかしいじゃないですか。残り半分は普通の独立系メーカー外のところがやっている。何の不都合もないでしょう。もちろん人の命にかかわるという話だと思いますけども,そういう問題じゃなくて,ちゃんと岡山市は問題なく半分はPOGでやっているんだから,それもきちんと視野に入れた行革的観点で答えていただきたいと思います。 いずれにしましても,たくさん問題を抱えた事柄がありますが,政令市に向けての大事な議論だと思いますので,よろしくお願いいたします。 終わります。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎財政局長(内村義和君) 田原議員の再質問にお答えいたします。 エレベーター設備保守点検の契約方法についてでございますけれども,田原議員御指摘のとおり,現在フルメンテナンス契約,POG契約が混在しております。それぞれにメリット,デメリットがありまして,いずれの契約にするかにつきましては,それぞれの施設管理者がエレベーターの設置時期,それから使用頻度,利用形態などを勘案して,比較検討しながら最適なものを検討していると考えております。 ただ,議員御指摘のとおり,POG契約において何も問題がなければ,安いほうがいいのではないかというのも重要な観点だと思いますので,これにつきましては各施設担当課と協議しながら,安全性が確保できるということをまず一番に考えて,効率的な契約内容について検討してまいりたいと考えております。 ◎市民局長(中村具見君) おかやま国際音楽祭の,ぜひ岡山に行きたくなるような音楽祭とは,あるいは全国への情報発信についてのお尋ねでございます。 国際音楽祭としてリニューアルして2年目でございますが,いわゆるクラシック音楽に特化した音楽祭が全国的には主流でございますが,この音楽祭につきましては,そうではなくて日本の歌,ジャズ,ポップス,子どもの歌とか幅広いジャンルの音楽祭ということで私どもも進めてまいりたいと考えております。 都市ビジョンの中で,文化力で岡山の誇りを高めるとございますように,そういった音楽祭をやることによって,まちじゅうが音楽であふれ,市民の皆様に毎年楽しみにしていただける,そして外からもお客様が来られると,こういった市民にとっても誇りに思えるようなユニークな音楽祭ということを私どもも考えてございます。 そしてアーチスト,若手の方にも一つの登竜門として活用していただきたいし,今申し上げましたようにいろんなジャンルを包括的にすること,それが一つのコンセプトとしてあろうかと考えてございます。 それから,西大寺市民会館でございますが,先ほども申し上げましたが,老朽化いたしておりますし,改修等も行ってまいりましたが,なかなか建てかえということにつきましては,ほかにも関係法令等との調整もございます。先ほども御答弁申し上げましたが,関係部局と協議,検討をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎保健福祉局長(鈴木弘治君) シルバー人材センターについて,だれが責任をとるのか,理事にも応分の責任があるのではないかといった趣旨の再質問でございます。 理事の責任,法的責任の判断につきましては,現在弁護士との協議の中では,慎重な判断を要する点も多々あり,結論を出すにはさらなる検討を要するというふうに聞いております。 それからもう一点,後期高齢者医療について,7割から8割の人は保険料が減るというのが正しいのかどうなのかということでの再質問でございます。 確かに抽出調査は78件という非常に少ないサンプルでしかできなかったということで,十分評価に耐え得るサンプル数ではないという気持ちはございまして,まことに申しわけございません。しかしながら,4月1日に後期高齢者医療保険に移行された方,岡山市で言いますと約6万8,000人の方がおられるわけですけれども,このうち国保からの方が5万7,000人,これは約84%ということになっておりまして,この方々につきましては保険料はほぼ安くなっていると。また,残り1万1,000人──これは約16%ということになるんですけども──の方は社会保険など被用者保険からの方ということで,この方々については,保険料が高くなっているケースが多いということで,今非常にアバウトな感じの答弁になるんですけども,舛添大臣の言われております7割から8割ぐらいが安くなるのかなといったようなことについては,ほぼ当たっているのかなというふうには感じております。 以上でございます。     〔25番田原清正君登壇〕 ◆25番(田原清正君) 後期高齢者の問題は,当たっているのかなあなんてばかなことを本会議で言ってほしくない。当たってないかもしれないじゃないですか。もう一回答弁訂正しないと。正しく調査をして,調べているんなら私は納得するよ。そんな感覚で言われちゃあ困るじゃないですか。みんな影響するんですよ,日本じゅうの人が。ちゃんとどちらかに整理をして答えてください。お願いいたします。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎保健福祉局長(鈴木弘治君) 改めまして後期高齢者医療制度の保険料が上がったか下がったかを精査した上でということでございます。 これまでもいろいろシミュレーションをやっておるんですけれども,さらに検証する上でどういう方法,どういった試算がとれるのか,そのあたりについても検討しながら,できるだけ早急にそのあたりの評価をしたいというふうに思っています。 ○議長(宮武博君) それでは,次は順序に従いまして長井議員。     〔9番長井孝介君登壇,拍手〕 ◆9番(長井孝介君) 皆さん,こんにちは。市民ネットの長井でございます。 早速ではございますが,質問のほうに入らせていただきます。 まず初めに,財政関連の質問に触れさせていただきますが,先日羽場議員が深くただしておられました県の財政危機宣言についてですが,私もこの問題は真剣に向き合わなければならない問題だと思っております。県がどれほどのペースでこの問題に対する動きを見せてくるのかは定かではありませんが,一方で本市は来年度の政令市移行に向けて新たな財政システムを構築していかなければならない現状です。県からのあおりを食らっている余裕も,余力もありません。 殊,財政の領域に関しては,県に対しても,もちろん国に対してもですが,厳しい姿勢で臨んでいただきたいと思います。 また,平成19年度決算から適用される健全化法についてですが,このたび岡山市の財政状況(第10版)において,平成18年度ベースの試算を示していただき,そのうち実質公債費比率については,依然危険な水準であるため,引き続き十分な取り組みが必要であること,また財政全般的な視野に立てば,経常収支比率の改善に厳しく臨まなければならないなどの問題があると認識いたしました。このような前提をもとに,市財政管理についてお聞かせ願います。 まず,1点目でございますが,本市の基金残高についてでございます。 厳しい財政運営のあおりを受け,3種類の基金残高の総額は年々減り続けまして,ピーク時の平成6年度比較で4分の1程度となっています。今後も行財政改革の中核を担う財源として削られ続ける予定なのでしょうか,お聞かせください。 また,以前も申しましたが,そもそも本市の財政規模から見れば,基金総額は最低でも150億円から200億円程度は持っておくべきだと考えますが,いかがでしょうか。 また,そうであるならば,この基金の立て直しという問題に対し,今財政局としてどのような計画案をお持ちですか,お聞かせください。 次に,債務負担行為額についてでございます。 幾度となくただされている問題でございますが,このうち今回の財政状況(第10版)におきましても,土地開発公社に係る額が413億円で,中核市の中で最多額,また土地改良区に係る額も258億円と超多額になっています。しかしながら,この問題に対する改善策に,何と申しますか,切れを感じません。 土地開発公社における第2次経営健全化計画も同時に示されておりますが,この数値は目標額を上方修正してハードルを下げただけにすぎないと私には見えますし,土地改良事業の見直しについても,明確な数値的プランを示されることなく,抽象的でかつきれいな理念の言葉だけを示されて,その上で漫然と取り組まれているように見えてなりません。土地開発公社の健全化と土地改良事業の見直しについての御所見をお伺いしますが,特に改良事業については,前回の議会に際しての経済委員会でお示しになった見直しについての方向性を加味して御説明願います。 3点目は,同じく財政状況(第10版)の中で,政令市移行による財政への影響の項で示されております12億円の人件費試算についてです。 事務移譲に伴って必要となる職員の人件費として12億円を試算されておりますが,これは以前御説明いただいていた約150人分程度の仕事量の増加に対しまして,1人当たり800万円計算ではじいた数字と見て間違いありませんでしょうか。 また,そうであるならば,この試算に対し,本市は来年度迎える政令市移行に対し,どのような対応をお考えになっているのでしょうか。ぜひお聞かせ願いたいと思います。新規採用をされるのでしょうか。または,まさか業務委託をお考えでしょうか。現時点でのお考えで構いませんので,教えてください。 同じく財政状況(第10版)の中で,今後5年間の収支不足に向けてという項があります。その中で,さらにさまざまな工夫を加えながら,より一層行財政改革の充実に取り組むことによっての単年度15億円の収支改善額というのを見込まれています。非常に申しわけないんですが,私はこの言葉の説明だけではちょっと理解も信用もできませんので,もろもろの根拠を教えていただきたいと思います。 まず,さらにさまざまな工夫というのは,具体的にはどのような分野であり,あるいはどのような手法をアイデアとしてお持ちなのでしょうか。 また,今後5年間,単年度15億円の収支改善に至らしめる新たな特効薬は何なんでしょうか。市長肝入りの採用凍結はそろそろ終わるころだと思うんですが,それにかわる新しい策があるのであれば,ぜひ事前に教えておいていただきたいと思います。 もう一点,包括外部監査において多々指摘を受けております契約事務についてお聞かせください。特に委託契約について,単独随意契約の多さを厳しく指摘されております。実際に委託契約における件数ベースで55.2%,また総額の金額ベースでは82.8%が単独の随意契約であると,このような実態を目にしますと,監査人となった方は,嫌でも指摘せざるを得ないでしょう。なぜ,この単独随契がこんなに膨らんでしまうのでしょうか。なぜ,見積もり合わせの上での随契にさえできないのでしょうか。理由をお聞かせください。 また,それはいたし方ないこととお思いでしょうか。あるいは,改善の余地があるとお思いでしょうか。御所見をお伺いします。 次に,行政改革関連の質問に移ります。 まず初めに,ごみ問題ですが,ごみ袋の有料化について質問させていただきます。 私はあえてこの問題を行革関連の項に組ませていただきました。これはもちろん,ある意味で皮肉な扱いですが,一方で私たちは前回の議会において,ごみ有料化は行革の一環であるとの説明を受けたことも事実だと思っております。 他方,市民の皆様への説明が不十分という大きな不備によって継続審査になった経緯もございます。議員各位におかれましても,当局の行われる説明会に熱心に参加され,その場で多々お感じになった事柄を,今議会においてさまざまな視点で質問しておられますが,そんな中,皆さんが一応にお感じになった共通点の一つに,当局から市民の皆様への説明と我々への説明とに違う点があるという点ではないかと思っています。 また,市民の皆様からの鋭い御指摘に勉強させていただいた点も多々ございました。これらの点を踏まえ,何点か質問させていただきます。 まず,1つ目ですが,市民説明会において示されたごみ行政の課題の中には,財政的課題は挙げられていませんでした。今回の有料化の目的の中には,結局財政改善という視点は含まれていないと理解してよろしいのでしょうか。 同じく,説明会において手数料収入の使い道は,再資源化の推進,関連施設の充実,温暖化対策,環境保護といったものだと説明されていました。つまり,現在のじんかい収集費には回さず,それらへの取り組みに回されるのだと理解してよろしいのでしょうか。 ならば現在,御津,灘崎,瀬戸における有料収入によって得た雑入がこの地域のじんかい収集費に回されているのだと説明いただいたことと矛盾していると思うのですが,いかがでしょうか。 次に,そもそもの有料化について,先行都市の成功事例を示していただきたいと思います。また,それらを手本として行おうとしない限り,行革効果としての成果は別といたしまして,ごみ減量化としての効果は望めないであろう有料化という施策の中で,実際どのような成功事例を手本として,本市施策に取り入れようとしておられるのでしょうか。 説明会においては,単に新しい事業,ごみ有料化の目標ですね,これを始めようとするに当たって,当局側に都合のよい形態をつくろうと必死になっておられるようにしか見えませんでしたが,御所見をお伺いいたします。 4つ目に,不履行者,不法投棄者に対する罰則等の規定についてお伺いします。 先日,市長みずからが個人質問に対しまして,罰則規定について前向きな姿勢を示されました。これには私も大賛成です。ただ,説明会においては,この件に関しての説明,提案が非常に欠落していたようにも思いました。改めてお伺いしますが,ごみ有料化収集業務に対する不履行,不法投棄に対して,現状どのように応じられるつもりでしょうか。罰則等の規定という観点でお答えください。 もう一つ,資源化率についてお尋ねします。本施策案の中で資源化率の向上も目標として強く示されています。そこで過去5年間の本市の資源化率の推移を教えてください。 また,その関連で,今本市では本来資源化物であるプラスチック類が焼却処理されている現状があります。そのことについての理由説明や問題意識等の御所見をお聞かせください。 続いて,行革関連,機構改革の面で安全・安心ネットワークについてお伺いします。 政令市移行に伴う県からの移譲事務のうち,安全・安心ネットワークにNPO関連業務が加わることになっております。私は以前からNPOとの協働ということを深く掘り下げて理解すべき,また実のある協働体制をつくっていくべきだと訴えてきたつもりでおります。 新たに関連業務を引き受ける上で,まず1つ,何を行わなければならなくなるのか。そして次に,どのようなことが新たにできるようになり,またやろうと考えておられるのか。この2点に整理してお聞かせください。 また,機構改革案で示された人員配置では,安全・安心ネットワークには8名の配置となっています。そのうちNPO関連に特化する人員の数はお考えでしょうか。 また加えて,この8名という数字ですが,安全・安心ネットワークは他の重要業務も抱えておられると思いますが,その現状を考え合わせ,8名という数字は十分だとお考えでしょうか,お聞かせください。 次に,岡山市子ども読書活動推進計画についてお伺いします。 1999年,ユネスコによる学校図書館宣言が発表され,2001年には文部科学省によって,子どもの読書活動の推進に関する法律が出されました。これらを受け岡山県では,2003年に通称おかやまどんどん読書プランと呼ばれる読書活動推進計画がつくられ,2008年──ことしにはその第2次計画まで示されたところです。 さて,本市のこの計画についてですが,先日の質問にもありましたが,私の知っておる限りで申しますと,まず昨年末,昨年の12月までにできるというふうにお聞きしました。そしてその後,昨年度末,要するに3月末までにはできるということをお聞きしました。 しかし,さらにその後,ことしの6月までに,要するに今月ですね,今月までにと聞かされていました。しかしながら,結局いまだにでき上がっていない様子ですし,当該委員会の議題にすら上がっておりません。 世界から国,国から県へという流れの中,最終現場である市行政の対応がおくれているということは,猛省すべき点であると考えます。改めてお伺いしますが,なぜまだこの岡山市子ども読書活動推進計画はできないのでしょうか。理由をお聞かせください。 次に,確かに岡山市の図書行政という観点で見ますと,学校司書の配置率等の面で高水準であったために,新たな施策への反応が鈍くなったという見方もできなくはありませんが,それは決して理由にはなりません。 また,県までの計画を受け,最も臨場感を持つべき市が最も具体的で実効性のある計画を示さなくてはならないということは言うに及びません。国や県と同様の計画ではなく,より現場に近い市としてしっかりと具体性,実効性を持った計画をつくるべきだと思いますが,いかがでしょうか。 次に,司書並びに蔵書数についてお尋ねします。 先ほども少し触れましたが,本市は以前から学校司書配置については先駆的に取り組んでおり,市内の小・中学校への司書配置は100%を達成しています。しかし,この司書の方々の正規職員割合は約3分の1です。このことが,現場で必死になって頑張ってくださっている司書の方々にとって,もろもろの障壁を生んでいるという事実があります。司書の方々の職権,職責,またモチベーション等を考え合わせた上で正規職員の割合向上に取り組むというような御意向はございませんでしょうか。 また,蔵書数について,全国学校図書館協議会が算出された必要図書費から見ると,実は本市の現状は蔵書数については大きく下回っています。司書の方々の公立図書館からの借り入れなどの努力なしでは,この図書環境整備がままならない状況であると認識しておりますが,蔵書数の改善に取り組む御意向はございませんでしょうか。 また,蔵書数にせよ,司書の方々の正規職員化にせよ,そのための予算を拡充できなければかなわないことです。今後それらの予算の拡充を真剣にお考えにはなりませんか。お聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕 ◎市長(高谷茂男君) 長井議員の御質問にお答えをいたします。 NPO等の活動団体は,企業などとは違い,営利を目的とせず,新たな価値観を持って活動する団体であり,行政では手の届きにくい身近で多様なサービスを市民に提供するという役割が期待されております。 今後,少子・高齢化の進展に伴う福祉問題や温暖化対策を初めとする環境問題など,行政需要が増大する中,NPO等が果たす役割の重要性も増してくるものと思われます。 市民,地域,行政がそれぞれの役割を十分に認識し,おのおのが担う分野で最善を尽くし,お互いに認め合いながら,市民が主体となる社会の実現を目指すことが,市民協働の本来あるべき姿と考えております。このような理念のもとで,NPO等のボランティア団体とも積極的に協働してまいりたいと考えております。 その他につきましては,各担当からお答えをいたします。 ◎総務局長(岡村賴敬君) 財政問題の項,政令市移行に向けての中で,政令市移行による財政への影響の資料で事務の増加に伴う人件費12億円分についてのお尋ねと,これに対応する職員の配置についての考え方というお尋ねをいただきました。 この人件費12億円分につきましては,議員より御指摘のありました権限移譲に伴う業務量の増加を150人分と見込み,その事務量を人件費換算したものでございまして,御指摘のとおりでございます。 また,これらに対応する人員の配置をどうするかということにつきましては,これまでもお答えをしてきた経過がございますけれども,昨年度以降,専門職種として既に採用し,県へ事前研修で派遣をしているような職員,または今年度政令市移行へ向けた準備室等を設け,既にそういった要素として配置をしている職員,また県からいただく人的な支援,さらにはこれまで同様に業務の終了,改廃や事務の効率化等により生み出す職員,こういったものでの対応を考えているところでございます。 行財政改革に取り組む姿勢といたしまして,やはり政令市としてふさわしい施策を展開していくためにも,さらに足腰を強くしていく必要がありますので,全体といたしましても,今後とも引き続き一層の業務効率向上に向け取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。 ◎財政局長(内村義和君) 長井議員の財政調整基金等3基金が少ないのではないかとの御質問にお答えいたします。 財源調整のための3基金の残高につきましては,平成20年度6月補正までの取り崩しと,平成19年度の決算剰余積立金を反映しますと83億円となっており,前年度同時期と比較しても26億円少ない状況にあります。これは政令指定都市準備経費としまして,平成20年度当初予算では特別会計を含めて30億円,6月補正では2億円を計上していることなどの要因によるものです。 基金残高につきましては,望ましい規模についての統一的な基準というのはございませんけれども,長期的には標準財政規模の1割,140億円程度を目標とし,まずは100億円の復活を目指してまいりたいと考えております。 この財源調整のための3基金につきましては,必要に応じて取り崩し,あるいは積み立てを行うものであり,その時々の情勢により左右されるものでございますが,財政の中立性を確保する観点から,極力取り崩しを少なくし,少しでも基金残高がふえるように努めてまいりたいと考えております。 次に,土地開発公社の経営健全化策についての御質問にお答えいたします。 平成12年度に策定しました土地開発公社の第1次経営健全化計画につきましては,5年間で約186億円の保有土地削減の目標に対しまして,結果として目標には届きませんでしたが,約98億円の保有土地の削減を図ったところであります。 平成17年度に策定しました第2次経営健全化計画では,5年間で約95億円の保有土地の削減を目標とし,現在これを確実に達成すべく取り組んでいるところでございます。 この第2次経営健全化計画の目標につきましては,標準財政規模に対する公社で保有している土地の総額の割合を25%以下にする,また同様に5年以上公社で保有している土地の総額の割合を18%以下にするという方針のもとに,第1次経営健全化計画の実績や市の財政状況も踏まえて策定したものでございます。 第2次経営健全化計画におきましては,通常の土地の買い戻しに係る財政措置のほか,有効利用を目的としました土地の取得に係る地方債措置や,公共用地先行取得等事業債の弾力運用などの財政措置を活用できることとされており,これらを活用しながら健全化計画の達成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 次に,収支見通しにおける単年度15億円の改善策についての御質問にお答えいたします。 財政状況(第10版)におきまして,今後5年間の収支不足としまして210億円が見込まれるということから,これを解消するために毎年15億円の行財政改革による財政効果を生み出すこととしております。 これは,新行財政改革大綱の目標を達成するために必要となる財政効果を反映したものでございます。この計画に沿いまして,年間15億円の財政効果を生み出すための策としましては,具体策はございませんけれども,基本的には人件費の抑制,行政サービス棚卸しによる事務事業の見直し,民営化や民間委託等の推進,他会計への繰出金の抑制などに取り組むこととしており,財政効果の達成に向けてあらゆる努力をしてまいる所存でございます。 最後になりますけれども,単独随意契約についての御質問にお答えいたします。 委託契約につきましては,法的,制度的に契約の相手方が特定されるものやシステム改修,設備保守管理など特殊な技術が必要で,相手方を特定せざるを得ないものについては,単独随意契約が多くなっているものと考えております。しかしながら,現在単独随意契約としているものの中にも,業務や契約の内容を見直すことによって競争性を確保することが可能なものもあるということから,昨年10月に財政局から各局へ随意契約は例外であるとの原点に立ち返り,全庁的に随意契約の見直しを行うよう指示したところであります。これに基づき各局とも見直しに向けて取り組んでいるところであり,従来単独随意契約であったもののうち,入札に切りかえているものもございます。 今後とも契約内容の見直し等の取り組みを強化し,より一層の改善を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎環境局長(繁定昭男君) 行革関連の中で,ごみ袋の有料化についての御質問に順次お答えいたします。 今回の有料化の目的には,財政改善の視点は含まれていないと理解してよいかとのお尋ねでございます。 有料化の目的は,ごみの減量化,資源化の一層の推進及び排出量に応じた受益者負担の公平性の確保であり,財政改善を目的として導入するものではございません。 次に,収入の使い道についてのお尋ねでございますが,収入の使い道につきましては,本議会で吉本議員にお答えしたとおりであり,合併地区の有料化によって得られた収入をごみ収集費に充てていることとは矛盾しないと考えております。 次に,他市町村の成功事例を示せ,またそれを手本として行うならば,それらの取り組み方と現在の岡山市の計画とを比較して差異はないかとのお尋ねでございます。 先行都市の状況を見ますと,政令指定都市では北九州市,福岡市,京都市,新潟市が有料化を導入しており,平成18年10月からスタートした京都市では,導入1年後には家庭ごみが16.5%削減するなどの効果を上げております。京都市では,単純指定袋方式を採用しており,あわせてリバウンド対策のために,生ごみ処理容器,コンポスト容器の購入助成制度の導入,資源化物のコミュニティー回収制度登録団体への支援制度の創設などの併用施策を実施しております。 本市においても,雑紙の回収,資源化物の収集回数の増加,生ごみ処理機の購入助成,廃食用油の回収などの資源化施策を併用することにより,ごみの減量化,資源化を進め,リバウンドを防止してまいりたいと考えております。 次に,不履行者,あるいは不法投棄への対処は,罰則はとのお尋ねでございます。 不履行者,不法投棄への対応については,吉本議員,東原議員へ御答弁したとおりでございます。 なお,不法投棄者に対する廃棄物処理法上の罰則は,5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金,またはこれを併科するとなっております。 また,不適正な排出者への対応につきましては,条例では改善勧告をすることができるため,状況に応じた対応をしてまいりたいと考えております。 次に,過去5年間のリサイクル率の変遷は,またプラ類も資源化物だが,現状は燃やしているがとのお尋ねでございます。 岡山市の資源化率は,平成14年が14.1%,平成15年が15.5%,平成16年が15.3%,平成17年が15.8%,平成18年が15.6%となっております。 また,容器包装プラスチックの資源化につきましては,その形状や素材が複雑で判別が難しく,容器包装プラスチック以外のプラの混入が避けられないこと,分別されたプラスチックのうち再生利用されないプラが相当量発生するなど,経済的で適切なリサイクル方法が確立されていないことなどの理由から,現在サーマルリサイクルを行っているところでございます。 以上でございます。 ◎経済局長(渡邊憲明君) 財政問題,財政状況について,債務負担残高が多い土地改良事業に対する所見はとのお尋ねでございます。 議員御指摘のように,土地改良事業の債務負担残高を削減することは重要な課題であり,事業費の調整や低金利への借りかえに努めた結果,ピーク時の平成10年度に比べ,平成18年度末の債務負担残高は約93億円,率にして27%減少しております。 また昨年度,市民事業仕分け等も踏まえ,土地改良事業の見直し方針を定め,平成20年度以降は債務負担の総額を規制することや,事業手法を切りかえることにより,今年度は約15億円の削減を見込んでおります。 今後とも事業評価の改善等を図り,さらに債務負担残高の削減に努めてまいります。 以上でございます。 ◎教育長(山根文男君) 岡山市子ども読書活動推進計画につきましての一連の御質問にお答えをさせていただきます。まだ推進計画ができていないのか,理由はという大変厳しい御指摘をいただきました。 計画の策定に当たりましては,さきの崎本議員にお答えをしたとおりでございますけれども,できるだけ早急に素案を示し,中身のある,実効性のある,より充実した推進計画になるよう精いっぱい頑張って,早急にお示ししたいと思います。いましばらくお時間をいただきたいと思います。 それから,世界,国,県,市の流れの中で,最終現場である市の図書行政,今計画が最も具体的で実効性のある指針でなければならない,どのような点に具体性,実効性の必要性を感じて盛り込もうとしているのかというお尋ねでございます。 岡山市の子ども読書状況につきましては,学校図書館におきます児童1人当たりの年間平均貸出冊数や公共図書館におきます児童書数と貸出冊数の多さにつきましては,全国的に大変高い水準にございまして,これは蔵書の充実や司書の配置に積極的に取り組んできた結果であるというふうに考えております。また,地域におきましては,市民の方々によります文庫活動や読み聞かせなど熱心な読書活動が行われております。 今後,私どもといたしましては,その読書活動に力を入れ,さらに子ども読書活動を進めていくためには,市と地域で読書活動にかかわっていただいている団体,例えば子ども文庫あるいはおはなしグループなどとの連携強化,また団体同士の連携が非常に重要でありまして,市全体でこの読書活動を推進していくという視点から,具体的なネットワークづくりが必要であると考えております。そのような内容などを計画に盛り込んでまいりたいと考えております。 次に,正規の司書の割合の向上に取り組む意向は,また司書の正職化の予算拡充ということについてのお尋ねでございます。 子どもたちの創造力を養い,思いやりの心をはぐくむ読書は,学校教育において非常に重要でありまして,学校司書が果たす役割は大変大きいものがあると認識をいたしております。このため,本市におきましては職員数削減に取り組んでおり,正規の職員をふやすことは大変困難な中でございますけれども,学校司書につきましては,配置基準が法令等で定められている専門職種ということで採用試験を実施いたしております。今後とも,学校司書がその専門性を遺憾なく発揮することによりまして,子どもたちに対してよりよい読書活動の場を提供できるよう引き続き努めてまいりたいと考えております。 次に,司書の努力なしでは環境整備がままならない現状であるが,蔵書数の改善に取り組む意向は,また図書費の拡充を真剣に考えるつもりはないのかというお尋ねでございます。一括お答えをさせていただきます。 本年度も引き続き厳しい財政状況ではございますが,各学校が特色ある学校図書館づくりを推進できますように,小学校では約5%,中学校では約7%の図書費の増額を行っております。 また,昨年の秋からは,学校図書館図書横断検索システムの運用を本格的に開始いたしておりまして,公共図書館からの借り受けとともに,学校間の相互貸借がさらに進むことで,各学校図書館の図書の有効活用が全市的に図られるものと期待をいたしております。市内各学校にある図書というものが,この検索システムを通じまして,どの館に,学校にある図書も必要があればすぐ手に入る,こういうことが瞬時にできるということでございます。 今後もそのような全市的な図書の有効活用をより一層進めるとともに,子どもたちの学びを支える各学校の蔵書の充実ということに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎安全・安心ネットワーク担当局長(川野豊君) 行革関連の項で,NPO関連業務に関しての御質問のうち,市長答弁以外についてお答え申し上げます。 まず,今までどのようなことを実施してきたのかということにつきましてですが,今までの取り組みについては,NPOに関する県主催の研修や全国の自治体の担当者を対象としたフォーラムなどに参加し,協働のあり方や施策についての情報収集と提供に努めているところでございます。 次に,関連業務を引き受ける上で何を行わなければならないか,どのようなことが新たにできるようになり,やろうと考えているのかにつきまして一括して答弁させていただきます。 関連業務を実施する上で,実際の実務がどのように行われているかのノウハウを学ぶ必要があります。本年7月から安全・安心ネットワーク推進室の職員3名を週2日程度交代で岡山県のボランティア・NPO活動支援センターに派遣し,NPO法人認証関係の法令や管理運営の実務を研修することから始めたいと考えております。また,必要な条例等を整備していかなければなりません。 岡山市としては,NPO法人の認証事務を受けることにより,NPO関係者とのより太いパイプができることで,さらに連携・協働体制が進むのではないかと考えております。 また,安全・安心ネットワークなどが専門的ノウハウを持つNPOと協働することで新たな地域社会づくり,まちづくりにつなげていきたいと考えております。 最後に,機構改革案で示された人員では8名となっている,そのうちNPO関連に特化する人数は考えているのか,また8名という人数は多いか少ないかという御質問でございます。 NPO関連の事務担当者については,他の業務とのバランスも考えながら,1名を考えておるところでございます。NPO関連業務を含め,業務に支障が出ないようその対策を講じるとともに,職員のチームワークをしっかりと発揮し,市民の期待にこたえていきたいと考えておるところでございます。 以上でございます。     〔9番長井孝介君登壇〕 ◆9番(長井孝介君) それでは,再質問させていただきます。 まず,読書活動推進計画についてですが,こちらはもろもろの御説明はいただきました。その説明に対して理解というか,納得がいくかどうかというと,ちょっと不満の残るところなんですが,私も所属が文教委員会ですので,やはり委員会マターでもしっかりと取り組んでいきたいと思ってますし,いろいろ取り組ませてもらいますが,この時間をおかりしまして3点の要望だけさせてもらっておきます。 少しだけ触れましたが,岡山市の図書行政環境のポテンシャルを最大限に生かして,国や県よりも具体性のある,また現場改善に実効性のある計画を早くつくってほしいということです。 そして2つ目が,予算拡充を大前提に学校司書の正規職員化をもとにした計画遂行体制がつくれればいいのかなあというお願いと,もちろん蔵書数の充実を図っていただきたいということ。 そして余談になりますが,以前からの懸案であります岡山市東部の図書館整備を急ぐべきというところも,この場をおかりしまして言わせていただいておきます。 また,財政関連です。ちょっと順番がばらばらになって申しわけないかもしれないんですけれども,まず財政局長,改めてお伺いしたいんですが,基金についての御答弁をいただきました。取り崩されている事情というのは,やはり説明を受けて理解はできるんですが,冒頭に触れましたとおり,岡山県の財政危機宣言も,もとをただすとこの基金が非常に大きな問題となっている側面があります。 岡山市も今必死に行財政改革に取り組んでおるんですが,その結果として基金をどんどん目減りさせていくと,岡山県のあしき流れに乗ってしまいかねないという心配があるのも事実であると思います。 この県財政の危機と比較しまして,岡山市は今頑張っているんですが,そうはいってもやはり基金というものは重視しなければならないと思います。改めて財政局長の御見解を求めます。 次に,総務局長にお答えをいただいた人員配置の件,約12億円の人件費計上という件です。御説明いただきましたが,やはり来年度の政令市移行を目指しているわけですから,もろもろの説明をいただいたその人事配置案,いつまでに案として出していただけるのか,今お答えいただければありがたいと思います。 財政について,私たちが資料としていただきましたこの財政状況(第10版),これは前回の版より私は質の向上が見てとれると思っております。今までやってきた結果や成果,そして今の事実などを以前より詳細に説明してくれてるなあというふうに思って勉強させていただきました。 しかし,それを受けて今後の行財政改革の案の部分です。これからの計画部分,ビジョンの部分に目標数値などの,今後やっていくことに対してのあいまいさや力弱さを感じてしまいます。基金の説明もいただきました,債務負担行為額の説明もいただきましたが,立て直しに対するもう少し踏み込んだ数字の具体性が見えてこないかなあというふうに求めてしまいます。確かに,短期・長期計画編はございます。しかし,これはあくまでも包括的であり,大前提であり,その中でどのようなトピックを持って具体的に取り組んでいくかというのが行財政改革の肝になってくると思いますので,そのあたりをぜひ示していくことが,私は財政改善の道ではないかと思います。 例えて申しますと,この中でももう一つありました。税金の徴収率の向上に向けて,市税等滞納整理強化対策本部というものが立ち上がりました。市長が本部長となっております。こういう取り組みはまことにすばらしいと思います。組織までできました。そして,その数字を見ると,これからの目標数値というのが示されてないのが残念でなりません。少しずつでも,それらの数字の積み上げの一つ一つの足し算が,先ほども申しましたが,信頼できる,期待の持てる行革になると思います。今後そのような計画,やっていこうとすることに対しての目標数値を出していくお考えは,まあ勇気と言ってもいいのかもしれませんが,ございませんでしょうか。お答えください。 ちょっと話が変わりますが,財政局長にこの際一つ御提案といいますか,質問させていただきたいことがあるんですけども,もろもろ勉強している中で私一つ,思いつきで申しわけないんですが,短期国債というのを御存じだと思うんですけれども,短期国債の運用によって市の財政の立て直しを図るということは可能なんでしょうか,不可能なんでしょうか。また,それをやるとすると有益ですか,無益でしょうか。その他御所見も含め,財政局長としての御見識を教えていただければと思います。 また,契約問題についてでございますが,今回は委託契約の随意契約に絞ってお聞きしましたが,契約業務全般を見れば,改善の余地はさらに増すところであると思います。 私は,この契約問題については,一般競争入札がすべていいと思っておるところではありません。しかしながら,行革の大旗を掲げている高谷市政が,こんなに行革の効果が最も期待できる分野の一つであるこの契約問題というところの,今のところ切り口が非常に浅いというふうに見えて仕方ありません。これから,もろもろ説明はいただきましたが,この契約問題に対する取り組みというものを,例えばプロジェクト的に取り組んだり,あるいは組織化したりして,問題改善,数値改善に取り組むおつもりはないでしょうか。お答えください。 次に,ごみ問題について再質問させていただきます。 るる説明はいただいたんですが,済みません,どうしてもその御津,灘崎,瀬戸との整合性がある,矛盾がないというところがちょっと私にはわかりにくいんです。特定財源化して,じんかい収集費に充てているところと充てませんと言っている説明,これに整合性がないような気がしてならないのですが,繰り返しになったら申しわけないんですけども,もう一度教えていただきたいなと思います。 また,これに関連して,村手副市長がおっしゃっていましたが,御津,灘崎,瀬戸との地域格差を是正するために今回有料化を目指しているんですとおっしゃっておりますが,これ目線を変えてですね,この条例案が可決し,岡山市内全域が有料化になるまで,逆に御津,灘崎,瀬戸を限られた期間でも無料化することっていうのを施策として行ったとしたら,いかなる障害があるんでしょうか。人的,金額的にどのような浪費が起こるから無料化は考えられないんでしょうか。お答えいただければありがたいです。 次に,いろんな先行事例,先行の成功事例をお聞きしましたが,京都市の例とかを挙げていただきまして,具体的に取り組もうとされているところはあるということがわかりました。 ただ,市民説明会に限って私が感じたところは,その辺の岡山モデルみたいなところの組み立てがまだまだ弱いのかなあというふうに思いました。ごみ行政,有料化していくに当たって,とりあえずその形をつくってしまうための皆さんへの説明会になっているというふうに思えたんですが,例えて申しますと,お聞きしたいんですが,罰則についてお聞きしましたが,環境局長がおっしゃっている罰則というのは,僕がイメージしている罰則とはちょっと違うんです。僕がイメージしているのは,例えば車に乗ってて,道路交通法というのがあって,気をつけなきゃいけないんですが,駐車禁止ってありますよね。とめちゃいけないところに車をとめたら,免許から点数を引かれて罰金も取られるんです。 私たちがこれからやろうとする大きなごみ有料化問題に対しても,まじめに協力してくださる市民の方々と,そうでないずるい方々との不公平があってはならないと思うんです。ルールを破った人には,やはり罰則,お金であれ,点数であれ,そこは考えればいいと思うんですけども,ほかの事例がないにしても,岡山モデルとして,そういう罰則も含んだ条例案というのを提出することはできませんか。 これは,例えば税の公平性に対しても言えることなんですけども,条例をつくりました,ルールをつくりました。守ってもらう人の割合をなるべくふやそうとするけども,翻って守ってくれない人への罰則というものを考えていかないと,今特に説明会で協力的な市民の方々がおっしゃっていることはこういうことだと私は非常に感じました。 あと,ごみ問題でもう一つ,3R──リデュース,リサイクル,リユースというのがありますが,その中でぜひこの際触れておきたいことがあります。リデュースについてなんですが,私は以前から,本来ごみ減量化というのは,最も強く意識すべきは生産者であり,売り手であると思っています。 市民の皆様にごみの有料化を求めるというのは,結果的に発生したごみを消費者の市民の皆さんが負担するんですよね。私は,これはおかしいと思ってまして,ごみをつくって,売って,利益を得ている,そういった方々にもかなりの部分,私は負担の割合があって当然だと思います。ずっとずっとこの生産者負担という考えを持ち続けているんですが,例えばレジ袋有料化というのは,これはどちらかといえば売り手のほうなんですけども,一番最も消費者に近い,出口に近い方々への施策にすぎない。もっともっと本当にごみ減量化を考えるんであれば,物をつくって,石油やそういった資源を使って利益を得ている方々にも,そういった意識を持ってもらうこと,もっと言えば負担をしていただくこと,こういうことはもしかしたら自治体レベルではできないのかもしれませんが,現状できないのかもしれませんが,私は求めていくべきだとも思っています。この生産者意識を高めることによって,ひいては真の,まことの資源循環型社会というものがつくられると思いますが,御所見をお伺いします。 安全・安心ネットワークについて,一つだけ提案させてください。 ちょっと県のほうにも勉強させてもらったんですが,例えば県の単独事業における委託業務の例ですとか,あるいは倉敷市で導入されておりますNPOに対する支援の予算というものの例もあります。 私が一番お聞きしたかったのは,事務移譲を受けて,安全・安心ネットワークはこういったNPOの方々に対する資金的援助も含んだ考え方をお持ちかどうかというところをお伺いしたいんですが,御所見をお伺いします。 以上で再質問を終わります。よろしくお願いします。(拍手) ○議長(宮武博君) 質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。      午後3時14分休憩      ~~~~~~~~~~~~~      午後3時35分開議 ○議長(宮武博君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 当局の答弁を求めます。 ◎総務局長(岡村賴敬君) 長井議員から人員配置について,いつまでに案として示すのかという再度のお尋ねをいただきました。 先般,吉本議員の御質問に対し,行政改革担当局長のほうから,係を含めた形での平成21年度機構改革案をできれば9月議会までに提案したいという御答弁をさせていいただいております。 今後の作業といたしましては,係の構成とかそれに張りつける事務,こういったものを各局と協議しながら精査していくという作業を考えておりまして,機構の配置というのは,人員体制を考えるに当たりましては大きな要素となりますので,同時並行的に我々としても作業をしていきたいと考えておりまして,こういう機構が示される時期,これに照準を合わせながら,できるだけこれにおくれることのない早い時期を想定して作業を進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ◎財政局長(内村義和君) 長井議員の再質問にお答えさせていただきます。 まず,基金の御質問にお答えいたします。 基金につきましては,先ほども答弁いたしましたとおり,現在少ない状況にはなっておりますけれども,今後財政の中立性ということも考えながら,極力取り崩しを少なくして,積み立てを多くしていく。そして基金残高がふえるように頑張っていきたいと思います。 続きまして,財政状況の中で将来の数字,またはその具体性が乏しいのではないかという御指摘についてお答えいたします。 財政状況につきましては,その年度に公表する決算をもとにつくられているものですので,将来推計に当たっての数字について乏しい面があることは否めないと考えております。今後,御指摘も踏まえまして,数字の具体性や将来推計について充実を図っていきたいと考えております。 続きまして,国債での運用についての御質問にお答えいたします。 地方公共団体においては,安全かつ有利に運用するということが決められておりますので,議員御指摘の国債につきましても,そのような観点からの研究を進めてまいりたいと思います。 続きまして,契約問題の取り組みについての御質問でございますけれども,これまでも岡山市といたしましては,いろいろ取り組みをしておりまして,例えば適正かつ公正で,より透明性,競争性の高い入札制度の確立を目指して,平成19年4月には財政局に入札契約制度を統括する監理課を設置したところでございます。 また,昨年6月には,政令市にふさわしい入札契約制度構築のための基本方針を作成し,これを受けて本年4月の制度改正により,一般競争入札の範囲を徐々に広げてきているところでございます。 また,御質問にもあります随意契約につきましても,昨年10月に市民の目線に立った見直しを行うよう各局のほうに財政局長名で通知を出しております。これに沿って,全庁的に見直しを図っているところでございます。 今後とも入札契約制度につきましては,透明性が高く,競争性の高いものになるよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎環境局長(繁定昭男君) まず,収入についてのお尋ねでございます。 収入につきましては,ごみ処理にかかる経費の手数料という位置づけになることから,特定財源としてはごみ処理経費に充てることになります。予算の歳入歳出上では,ごみ処理経費に一部を充てるということは,旧岡山市,合併4地区とも同じでございます。 有料化によって手数料見合いの一般財源が生み出されることとなり,この財源を環境対策に充てることを御説明しているものでございます。 次に,条例案が可決されるまで無料化にできないかというお尋ねでございますが,現在改正条例案については議会にお諮りしているところであり,何とぞ御承認を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 また,岡山モデルの取り組みとして,罰則を含んだ条例案を提出する考えはないかというお尋ねでございますが,これも現在議会にお諮りしているところですが,執行部としてはきちっとそういった指定袋を守る人,そうでない人の公平の担保ということは確保していかなければならないということから,監視の強化等を含めて,全力でそういった不適正な排出を防止してまいりたいというように考えております。 また,拡大生産者責任のお尋ねでございますが,現在こういった拡大生産者責任を取り入れている法律として容リ法がございますが,これは自治体が収集,保管の役割を持ち,再生については事業者が責任を持って再生をするという仕組みでございます。そういった容リ法についても,平成18年6月に事業者に対する排出抑制を促すための措置として容器包装を多量に利用する事業者に対し,取り組み状況の報告を義務づける,あるいは取り組みが著しく不十分な場合には,勧告,公表,命令を行う措置などが盛り込まれたところでございます。 こういった拡大生産者責任の強化につきましては,従来から全国都市清掃会議を通じて要望しているところでございますが,今後ともさらに強化をするよう国のほうに要望してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◎安全・安心ネットワーク担当局長(川野豊君) NPOに関して,資金的援助の再質問をいただきました。 NPOの支援につきましては,NPOが得意とするまちづくりとか福祉分野においては,事業に参加できる提案型の事業募集方式を活用することによりまして,NPOの参加を促していき,それに伴ってNPOとの協働を一層進めていく考えを持っております。 ちなみに,先般全国都市緑化おかやまフェアにおいて,協賛会場において市民の提案募集を行っておりますが,数多くのNPO団体のほうからも提案をいただいて,参加をいただいている状況にあります。 以上でございます。     〔9番長井孝介君登壇〕 ◆9番(長井孝介君) 限られた時間ですが,再々質問をさせていただきます。 環境局長に一つだけ,筋道は理解できたんですが,じゃあ現状有料で行っている3地域に対して,この説明会で訴えているようなその環境保護だとか,施設の充実だとか,それは実際にもう実績としてやっているんですかねえ。私は,単純に今じんかい収集費に充てていると思ってますから,だからそこに矛盾があると思うんですよ。言っていることわかりますかね。その地域に対して,今ちゃんと施しているかどうかをちょっと答弁いただきたいと思います。 時間が限られてますので,ごみについてだけお伺いさせてください。その前に,先ほどの再質問でちょっと私のほう,財政について特に反則ぎみの質問をさせていただきまして申しわけありませんでした。財政局長に御迷惑をおかけしたかと思いますので,おわび申し上げます。 再々質問は,ごみについてなんですが,私はこのごみ有料化の問題は,行革かどうかという話は,目的が行革になっちゃだめだと思うんです。予算編成だとか,その行革をねらいにしたごみ有料化になっては絶対だめだと思ってまして,結果的に岡山市にその有料化が浸透する,皆さんの環境問題の意識が高まる,その上で結果としての行革になれば,これは理想的だなと思っています。 行っていく当局の側といたしましても,そういった意識の共有が今現状希薄なのかなあと。だからこそ取り組みが,説明会にいたしましても,説得力の足りない,ちょっと矛盾を感じるようなものになってしまうのかなあと思っておるんですが,現状での有料化では,私は決して減量化にはならないと思っております。むしろ,今まで抱えてきた問題の表面化ですとか,複雑化につながるんじゃないかなあという懸念があります。不法投棄の抜本対策ですとか,先ほどから申しております合併地域との不整合性であるとか,その辺の問題です。 この際一つだけ,合併地区の短期無料化ぐらいはできるんじゃないかと。これさえしてもらえないのであれば,私はこの有料化になかなか賛成できるものではないということを,実は今回に限りましては,事情により瀬戸地域の方々の声を代弁できない井本議員にかわって強く訴えさせていただき,質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎環境局長(繁定昭男君) 現在の合併地区からの収入について,そういった環境施策へ充当しているかどうかというお尋ねでございますが,現在説明会でお話ししている部分の併用施策等につきましては,特定財源として,まあ先ほどお話ししましたように,手数料としてはごみ処理の部分に充てざるを得ないということで,今その仕組みについては,財政当局とも協議をしているところであり,そうなった場合,浮いた一般財源をそれぞれの施策に充てていくということになりますので,そういった形で,どういった形で仕組みと情報公開ができるか,さらに担当部局とも協議していかなければならないということで,合併4地区からのこれまでの収入につきましては,確かにごみ処理経費のところに充てておりまして,その部分をじゃあ環境施策のどの部分に幾らかということについては,まだ整理ができておりません。今後そういった部分についても,早急に担当部局と詰めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(宮武博君) それでは,次は順序に従いまして田尻議員。     〔44番田尻祐二君登壇,拍手〕 ◆44番(田尻祐二君) 皆様,こんにちは。 きょうは1点目,岡山市の財政状況について,2点目,包括外部監査と委託契約について,3点目,御津虎倉産廃処分場建設計画についてお尋ねいたします。よろしくお願いいたします。 傍聴の皆様,ありがとうございます。議員になって,こんなに大勢の傍聴の皆さんの前で質問するのは初めてでございまして,大変恐縮しております。できることならば,最後までどうぞおつき合いをいただきたいと思います。 それでは,通告に従いまして,1番,財政状況(第10版)について。 岡山県が財政危機宣言を出しました。恐らく市民の関心は非常に高い。同じ町内にお住まいの大学の先生から声がかかりました。県は大変ですね。しかし,県会議員でもわからんかったんですかと。また,コンビニで出会ったエプロン姿の御婦人からも声がかかりました。岡山市は頑張ってますねえと。何のことかさっぱりわからずにぼうっとしておりましたら,県のほうは財政が大変ですね。県会議員は何をしとったんですか。議員にもわからないということが私たちにはショックなんですと。県の突然とも言える財政危機宣言に恐らく多くの市民も驚かれたと思いますが,私も大変な驚きでありました。同時に,議会,議員の責任の大きさも改めて痛感した次第であります。 この点は,岡山市においても,過去首長がかわると同時に,当局の見解が180度変わるという現実も体験してまいりましたから,どこにでも起こり得るし,議会の側も相当努力をしなければならないと思うわけであります。 この場で財政指標などについて,繰り返し問いただしてきたことは,間違いなく市民の負託にこたえるものであると申し上げておきたいと思っております。 石井知事になってから,行財政改革を進めてきた県であります。私は県の財政を分析したことはありませんでしたから,一体何が問題だったのか,今大変興味があります。 県の財政危機宣言を読むと,特定目的基金からの繰りかえ運用等,緊急避難的な対策も限界に近づいてきた,とあります。この繰りかえ運用というものはどういうものかわかりませんが,重要な情報が県民,市民に知らされていたのかどうかということです。 また,もう一方で県の公表の仕方が気になります。報道によりますと,県の財政危機宣言を受けて格付投資情報センター──R&Iが急遽県と県債につけている格付AAの見直しを図ったが,格付と方向性には影響せずとの結論であったとのことであります。 報道では,財政危機宣言は石井知事の財政構造改革を一段と進め,財政規律を維持しようとする意思のあらわれと,投資家にとってはむしろ評価を上げる要因ともなったと。そうなると,県の財政危機宣言のあり方ももう少し丁寧にされたほうがよかったのかもしれません。例えば,レベル1から5までの5段階で示して,現状はこう,5年先はこう,10年先はこうですよと。そしてその要因はこれとこれ,健全化のためにはこれをこうしますという公表の仕方が日常から必要ではなかったかと感じた次第であります。 さて,3月だったと思いますが,NHKのクローズアップ現代,題して「大返済時代~借金200兆円 始まった住民負担~」は非常に興味深いものでございました。 NHKが全国1,800余りの自治体にアンケートを実施したわけです。98%から回答を得ました。財政再生団体になるおそれを現実に感じている,もしくは近い将来そのおそれがあるという自治体が287。その前段階である早期健全化団体になるおそれを感じている自治体が524。合わせると1,800余りの全体の29%の自治体が不安を感じているわけです。さらに,全体の56%の自治体が,財政を立て直すため何らかの住民負担を求めると回答しております。 熊本県長洲町の事例が紹介されておりました。 問題となったのは,公営事業の一つである下水道事業。長洲町の下水道普及率は全国トップクラスの94%。ここに年間の税収に匹敵する20億円の赤字が累積していたわけであります。まち本体の会計はおよそ2億円の黒字だが,下水道事業の赤字を加えると,一転して破綻と判断されるわけです。まちは,職員数や給与を減らすだけでは破綻を回避できず,住民にも負担を求めると説明。法人町民税増税,住民票発行手数料値上げ,下水道料金の値上げ,高齢者の福祉や教育の補助金もカット,給食センターを廃止し隣の市に委託,さらに国民健康保険税を平均年間2万3,000円増額などであります。 かつて国の下水道普及特別対策──国の事業ですね──で借金の半分を国が持ちますからと,いわば国策で下水道に積極的に取り組んだと。下水道事業の優良団体となった長洲町。ところが事態は一変,大きな累積赤字を抱えることになったわけであります。 当時の町長いわく,皆,私も含めてそろばん勘定ができなかったということ。シミュレーションをしたことはなかったと。当時の町会議員で,今の町長さんも,景気を回復させるとか,住民の暮らしをよくするんだということで,借金に対しては意識が薄かったと。議会も歯どめをかけず,住民の多くも借金に関心を払うことはなかったと。そして資金の調達は,公営企業金融公庫。自治体は破綻することはないという前提で,無審査で自治体への融資が続けられてきたと。今度は国ですね,当時の国の総務事務次官は,全体として国が景気対策を進めてきたという意味からも,国にも責任があったと。 これらからわかることは,1,正しい将来予測,2,正しい情報の開示,3,市民との情報の共有ということが重要であるということではないでしょうか。 財政状況(第10版)に扶助費の推移実績があります。平成9年度は304億円であったものが,平成18年度には411億円ですね。10年間で100億円以上もの増額という状況に驚くばかりでありますが,ではこれから先はどうなるのか。将来予測こそが重要であります。 さて本日,お手元にお配りしております資料は,当局も持ち合わせていないとのことですから,私のほうでつくってみました。ちなみに,高齢化率の推移はこの場所で何度もお示ししてきましたけども,資料にはございませんが,もう一回確認しときます。岡山県においての65歳以上の高齢化率は,2007年で23.6%ですが,2020年には30.8%なんです。それで,団塊の世代の方が75歳を迎える2025年,もうあと15年ちょっとですが,いわゆる後期高齢者は19.4%なんです。ほぼ20%近くになると予測をされております。財政への影響は決して小さくないと思うわけであります。 人口構造の変化は間違いなく進行しているわけで,医療費を中心に推計値を出してみたわけであります。 資料の1番になりますが,後期高齢者医療費を推計してみました。御津の皆様は,きょうoniビジョンで映るから,テレビのほうにこれをですね,グラフを示したいと思うんです。皆さんはお手元にあるのでよろしいかと思います。 後期高齢者の医療費を推計してみました。 推計の1,まずこの推計1というのは,平成18年度老人医療費の1人当たりの費用額を当てはめて推計しましたが,その老人医療費,平成18年度実績,1人当たりの医療費が変わらないとして当てはめてみたのがこの推計1,なだらかなほうですね。平成21年度の総額が推計675億円に対して,10年後の平成30年度には845億円なんです。10年間で171億円の増でございます。 それから,推計の2,急勾配のほうですが,これは,この前ですね,平成15年度から平成18年度までの1人当たりの医療費の伸びをこれから先の推計値に乗っけてみると,平成21年度医療費の総額の推計は742億円。10年後の平成30年度では1,237億円です,1,237億円。10年間で495億円の増という推計が成り立つわけです。そんなばかなと思うかもしれませんが,国保会計,さきの2月議会でお示ししたグラフにもありましたが,平成10年度の国保会計は349億円だったんです。ところが平成19年度では688億円。すなわち,過去10年間で339億円も国保会計がふえているという実態があるわけですから,あながちこれも,この急勾配のほうもうそとは言えないと思っております。 それから,話がちょっとそれますけれども,長寿医療制度,つまり後期高齢者医療制度は,こうした人口構造の大変化という背景のもとに,市町村ごとの老人医療費の制度ではもたないということで,すべての世代で支えて,皆保険制度を持続可能なものとしようということで,2000年に共産党さんを除く与野党が老人医療制度にかわる新たな高齢者医療制度の構築について合意をしていたものであります。廃止をとの声はございますけれども,その後,老人医療制度に戻してどうするのということです。 現に,与党合意の見直し案では,岡山県でも約8割の方の保険料が安くなるとのことでありますから,見直すべきものは見直しながら,制度改革の必要性など,これらの情報も市民に正しく伝える必要があると思っております。 さて,その次ですが,岡山市の国民健康保険医療費の推計であります。これは国民全体の1人当たりの医療費の平成17年度実績を将来も一定なものとして仮定したんです。平成17年度の全国民の健康保険,例えば政管健保もあれば組合健保,共済まですべての健保を一緒にして厚生労働省が出した年齢別の医療費があるんです。平成17年度の実績しかありませんでしたけれども,それを使って出しました。岡山市の人口推計に掛け合わせて算出したものなんです。 まずは推計1,これはやっぱりなだらかなほうで,平成21年度推計総額は520億円。10年後の平成30年度には573億円。最も少ない伸びということでしょうね。医療費が10年間で約53億円の増と。 次に,平成15年度から平成18年度,過去の医療費の伸び率をその上に乗っけてみたんです。それが推計2で急勾配のほうですね,急勾配のほう。これが,平成21年度が584億円,10年後の平成30年度には951億円,10年間で367億円の増であります。10年間で367億円の増。 それから3番目は,介護保険給付費。介護保険給付費の将来推計です。平成21年度が492億円。平成30年度が609億円。10年間で117億円の増ということです,介護保険給付費の推計。 以上,3つの社会保障費関係だけを見積もっても,人口構造が変わるゆえに,10年間で少なくとも341億円,多く見積もると979億円はふえるという結果であります。 そこでお尋ねをいたします。 1,本日お示ししました国保や後期高齢者の医療費や介護保険費の将来推計について,本市の財政運営から見ての御所見をお聞かせください。 2,財政状況(第10版)では,増大が懸念される社会保障費について分析されておりません。社会保障費の伸びは,人口構造の変化により増大は必至であります。その伸び,将来推計を算出し,財政状況の中に掲載すべきであると考えますが,いかがでしょうか。 3,県の突然の財政危機宣言やNHKのクローズアップ現代の報道を見て思うのは,市民への日常的なわかりやすい財政資料の提供と,4つの基準を意識した正しい財政情報の公表,説明が必要であるということであります。これをさらに積極的に進めていただきたいと考えますが,いかがでしょうか。 4,総務省は2006年8月,全自治体に対して,原則として3年以内に公営企業などの特別会計,さらに公社,第三セクターによる影響も連結した形の自治体全体の財務諸表を作成し,公表するように求めております。本市においてはどのような状況でしょうか,お示しください。 大きな2番,包括外部監査と委託契約。 包括外部監査につきましては,導入の経緯やその実績から,私は高く評価をしてまいりました。その気持ちは現在も変わっておりませんが,議員の皆様の議論をお聞きしておりますと,それ自体の費用対効果等からでしょうか,もうそろそろ役目が終わったのではないかとの声も聞かれます。監査人からさまざまな意見も付されているわけですが,やはり監査結果,内容については,そのすべてを受け入れることが果たして正しいのかどうか,よくよく分析をし,当局の方向性を出すことも必要ではないかと考えるようにもなりました。 2007年度の包括外部監査によりますと,選定したテーマは委託契約事務の執行について。随意契約の運用をより厳格に行うことが求められるとの指摘がありました。この指摘は指摘として大切であろうことは理解できますが,無駄やコストのとらえ方が監査人の考え方に左右されるようにも映ります。 少し前の新聞で目にしましたが,極端に賃金をコストと見ることはいかがなものかとの意見がありました。働いて,応分の収入を得るというのは,人間にとっての生きがいであり,まさに人間の尊厳を守る行為そのものである,そのことを見失っていることに昨今の課題があるといったような内容であったと思います。 安ければよいとか,あすの雇用が不透明であるとか,それで問題はないのかとの投げかけを,4月7日放送のNHKクローズアップ現代,さっきとは日にちの違うNHKクローズアップ現代でございます。タイトルは「官から民へ 揺れる“委託の現場”」からひもといてみたいと思います。 番組では,税金の無駄遣いを減らし,効率的に行政サービスを提供することは言うまでもなくとても大切なこと。コスト削減,効率化が求められる中で,現場で働く人たちの賃金の大幅な低下や解雇への不安,雇用環境の悪化が広がっていることや,最低賃金で入札に応じてもとれない実態や,低賃金から発生する貧困や雇用不安,このことについて自治体の中からは,委託先の働く環境の改善が必要だとの声も出てきたという内容でした。 トータルコストが自治体にとって本当に安くなるのかどうか。最低賃金レベルと生活保護水準の比較から,働かないほうがよいと働く意欲がなくなることは,自治体にとっては問題と。税収も減る。アメリカでは,最低賃金ではなく生活賃金という考え方に基づくリビング・ウェイジ条例により,自立する市民がふえ,福祉予算を減らすことができるようになったというものでありました。 そんな中,東京都国分寺市では,昨年7月,民間委託に関する基本方針をつくりました。きっかけは,おととし起きたごみ問題。最も安い価格で落札した会社が突然,あしたから収集を請け負えないと伝えてきたことからであります。その方針の中に個別目標という項目がありまして,市は調達する事業において,適正な労働条件や賃金水準が確保される必要があるため,それらの実施状況を把握できる環境の整備を図るものとするとうたわれております。 そこでお尋ねをいたします。 1,国分寺市や豊中市に見られる行政サービスの質や適正な労働条件の確保までを総合的に判断しようとする取り組みについて,御所見をお聞かせください。 2,包括外部監査の指摘から,民間委託のごみ収集業務で,業務設計書の中に人件費の一部が二重計上されていたことが判明しました。そのことはもちろん問題でありますが,にもかかわらず前年比で委託金額は下がり,お尋ねしますと,ここ3年間を見ても約15%の大幅なダウンであるということです。委託料が3年間で15%ダウンしているということでありました。その当時,委託先にどのような説明がなされていたのかお聞かせをください。 3,ごみ収集業務についてお尋ねします。 札幌高裁昭和54年11月14日判例によれば,市町村が行う家庭の一般廃棄物の収集等の業務の公共性,衛生性,住民との負担の公平性等々を考えると,廃棄物処理法は経済性の確保等の要請よりも,業務の遂行の適性を重視しているものと解されると。また,東京高裁平成16年7月14日判例では,ごみ,資源物収集,運搬業務の受託業者の選択においては,単純な経済性よりも,業務の継続性,安定的遂行が重要となり,迅速かつ円滑な収集運搬のための設備の保有や道路網の熟知,収集日,収集時間の区別や集積所の清潔さへの配慮,市の自区内処理等の清掃行政に対する理解,不法搬入行為等の問題行為を行わないこと等がその受託者に求められるとされ,競争入札制度は適切ではないと判断されました。 つまり日ごろから,現実に住民満足度の向上のため,収集時刻をバーコードで読み取り,その情報を携帯電話で送信するなど,すべてのステーションの管理をきっちり行い,日常からまぜられた資源化物の分別にも取り組み,交通安全等の運転マナーも高くといった,当局が余り評価をしないところでも真剣に取り組む民間委託の姿こそが,市民はもちろんのこと,法律の求めるところでもあるということでありましょう。監査において,その現場の取材をすることもなく,単に手続や数字だけで判断されているとお見受けをしますが,これでは十分でないと考えます。いかがでしょうか。 4,京都市が取り組んでいるごみ収集業務改善検討委員会のような業務改善に向けた協議の場の設定は,極めて有益なものと考えますが,いかがでしょうか。 5,包括外部監査の指摘に対しては,どのような精査をされたのか。また,今後どのような精査をされるのかお聞かせください。 最後の項,大きな3番です。御津虎倉産廃処分場建設計画について。 東原議員も御紹介になりました。6月14日には,御津の大野地区で蛍祭りが盛大に開催されました。村手副市長さんや当局の職員さん,議会から宮武議長ほか市議会議員さんが7名参加されておりました。戸数13戸という小さな集落ではありますが,近隣地区も挙げての総出のおもてなしでございました。地元の朝日塾中学校の生徒さんや自然を愛する大勢の参加者で大変に盛り上がりました。まさに地域力とはこのことなんだと実感をいたしました。 本日は,大勢の傍聴の皆様,そしてoniビジョンの放映もなされますから,テレビも通しまして,皆様大変にお疲れさまでございました。また,大変お世話になりました。 さて,本件につきましては,多くの議員が過去から触れておられます。私も過去質問をさせていただきましたが,住民の皆さんが初めからずうっと疑問に思っておられることでありますが,今日まで全く納得のいかないことが私も残念でなりません。そこで生まれ育ち,地域を愛し,これからもそこで生きていこうとする方々がいて,その方々の意思というものが全く反映されないシステムであることに大きな疑問を抱く次第であります。法律に不備があるのではないかとも思う次第であります。 いわゆる公共事業でもなく,それだけのことができてしまうことが不思議と言えば不思議であります。合併後は,住民の意思を示す住民投票さえ不可能な現在,当局はその住民の心をきちんと受けとめていかなければならないと強く感じている次第であります。 先ほど申し上げた,いまだ納得のいかない,最初から持ち続けている切実な願い,疑問点をお尋ねいたします。 1,市議会で陳情・請願は採択されてきました。宇甘西地区住民の95%を超える反対署名,御津地域全区長会会長の反対など,住民の意思は明らかでありますが,それらを無視することも可能である制度に不備はありませんでしょうか。 2,オオタカの生息が確認されるなど,豊かな自然を持つこの地域になぜ認められるのか。なぜここでなければならないのかという疑問にお答えください。 本来は,対象地域の選定に行政がかかわるべきであると思いますが,いかがでしょうか。 3,地域の上水道の取水井が下流に存在します。その上流になぜ可能であるのか。このような主張を続ける住民を法律は守ってくれませんか。 4,この地域は,若い農業後継者が育っており,シイタケ栽培などに情熱を注いでおられます。その後継者の方々の安心して希望の持てる地域を守らなければなりません。決してその夢を打ち砕くことがあってはなりません。この当たり前のこと,一体だれにその権利があるのか。一体だれが守るのか。お答えください。 5,自治体に裁量権がないと言われますが,そのこと自体が時代に逆行するものと思われます。御所見をお聞かせください。 以上で1回目の質問を終わります。 御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。     〔市長高谷茂男君登壇〕 ◎市長(高谷茂男君) 田尻議員の財政問題についての御質問にお答えをいたします。 市政をあずかる者として,市民の皆様へはできるだけ早く,また的確な情報をお知らせすることが常々大事であると考えてきました。 議員御指摘のわかりやすい資料提供につきましては,毎年度岡山市の財政状況を発行し,表やグラフを用いるなど,市民の皆様方へ市の財政状況を御理解いただけますようにさまざまな工夫を凝らしております。また,この冊子をより多くの方々に見ていただけるよう広報紙やホームページへの掲載のほか,昨年度から各支所,公民館,ふれあいセンターにも配布をしております。 次に,正しい財政状況の公表についてでございますが,私は市長就任直後から,市全体の借金が7,000億円あることを明らかにするなどすべてをオープンにし,行財政改革に正面から取り組んでまいりました。この市全体の借金の公表につきましては,財政健全化法の連結や公表という概念を結果的に先取りした形になったものであり,今回の財政4指標につきましても,試算値ではありますが,基準をクリアできるということを公表いたしました。 今後も,これまでのように行財政改革に取り組んでいけば,財政再生団体に陥るようなことはないとはっきり申し上げることができます。引き続き,市民の皆様に御理解いただけるような,正確でわかりやすい情報提供や説明に努めてまいりたいと考えております。 その他につきましては,各担当からお答えいたします。 ◎財政局長(内村義和君) 田尻議員の国保等の将来推計についての財政運営から見た所見,それから市として将来推計を算定すべきではないかとの御質問にお答えいたします。 社会保障経費につきましては,国の制度に負う部分が大きく,近年制度改正も行われてきたことから,推計することが困難な面もあり,財政状況(第10版)におきましては,過去10年間のデータを示し,その傾向について説明するのみにとどまっております。 議員が本日示された国保,後期高齢者医療,介護保険費の将来推計の方法につきましては,一つの方法であり,興味深く拝見いたしました。詳細な推計はできておりませんけれども,さらなる高齢化の進展により,市としてもこれらの経費については,今後も増加するものと見込んでおります。したがいまして,これら増加する経費に対応するためには,今後とも行財政改革を進めていかなければならないと考えているところでございます。 将来推計につきましては,さまざまな難しい問題がありますが,関係部局とも相談し,研究してまいりたいと考えております。 続きまして,新地方公会計制度についての御質問にお答えいたします。 御指摘の新地方公会計制度につきましては,平成20年度決算をベースに連結財務書類4表──貸借対照表,行政コスト計算書,資金収支計算書,純資産変動計算書──を作成し,平成21年度秋をめどに公表することとなります。 現在,連結財務書類4表につきましては,平成21年度秋に公表できますよう岡山県市町村振興協会主催の研究会に昨年11月から参加し,その準備に取り組んでいるところであります。 また,この財務書類4表につきましては,特別会計,企業会計,一部事務組合,土地開発公社や第三セクターを含む連結ベースとなることから,財政課だけでなく,関係各課とも連携し,調整を図りながら準備を進めているところでございます。 続きまして,国分寺市や豊中市に見られる行政サービスの質や適正な労働条件の確保までを総合的に判断しようとする取り組みについて所見をという御質問にお答えいたします。 議員御指摘の国分寺市等におきます取り組みは,受託業者の決定に際し,行政サービスの質の維持と適正な労働条件の両面を確保することに着目した制度であると考えております。現在,本市におきましては,ここまでの取り組みは行っておりませんが,ダンピング受注を防止することを目的といたしまして,入札率が基準を下回る入札につきましては,低入札価格調査を実施するなどの対策は講じております。 また,国に対して公共事業に従事する雇用者の労働条件を確保するための公契約法の制定等の要望が行われていることは承知しており,本市としてもその動向を注視してまいりたいと考えております。 最後になりますけれども,包括外部監査の指摘に対してどのような精査をしたのか,また今後どのような精査をするのかという点についてお答えいたします。 平成19年度の包括外部監査報告におけます監査人の指摘及び意見につきましては,各契約担当課に対しまして指摘事項への対応を指示しているところでございます。内容が多岐にわたり膨大な量であるため,現在各契約担当課におきましては,対応方針の整理を行っているところと認識しております。 今後,各担当課が取りまとめたものにつきまして,協議をしながら必要な改善,見直しに取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎環境局長(繁定昭男君) 包括外部監査と委託契約の中で,ごみ収集業務委託金額がこの3年間を見ると約15%の大幅ダウンをしている,その当時委託先にどのような説明がなされたのかとのお尋ねでございます。 ごみ収集業務の契約に当たっては,ごみ量及び設計図書の考え方を説明するように心がけているところです。業務委託費は,ごみ量や収集車1台当たりの月額経費,また積載量等により積算しており,これらの数値や考え方が大きく変わるような場合は,前もって委託業者に御説明をいたしているところでございます。 次に,ごみ収集業務委託の監査において,その現場の取材をすることもなく,単に手続や数字だけで判断することは十分ではないと考えるがいかがかとのお尋ねでございます。 ごみ収集業務委託の監査においては,業務の継続性や適正な履行の確保とともに,清潔さへの配慮など,市民サービスの質の観点から,総合的に勘案していただく必要があると考えております。 次に,京都市が取り組んでいるごみ収集業務改善検討委員会のような協議の場の設定は極めて有益なものと考えるがいかがかとのお尋ねでございます。 ごみ収集業務は,市民生活に最も身近で密着した行政であり,市民,事業者と協働で推進することが重要であると考えております。そのため,収集業務の効率化及び市民サービス向上の観点から,議員御紹介の検討委員会について,仕組み,効果などについて調査を実施した上で検討してまいりたいと考えております。 次に,御津虎倉産廃処分場建設計画についてのお尋ねに順次お答えします。 まず,住民の意思を無視することが可能である制度に不備はないかとのお尋ねでございます。 廃棄物処理法は,他法令と同様に,許可申請に対して基準に基づき許可をするか否か判断をするものです。議員御指摘のように,事前の情報公開及び意見提出の機会を求められる現在の状況に対応するため,本市では産廃条例を定め,地元説明会の開催,計画の縦覧等,計画を事前に公表することで住民の方々の不安解消に努め,その過程で出た意見を審査会へお伝えし,審議に反映させるなど,廃棄物処理法を補完する制度としているところでございます。 次に,オオタカの生息が確認されるなど,豊かな自然を持つこの地域になぜ認められるのか,なぜここでなければならないのか,本来は対象地域の選定に行政がかかわるべきであると思うがいかがかとのお尋ねでございます。 現在の自然保護関連法令の地域指定状況では,この地域において今まで以上に土地利用を制約することは難しく,それを実現していくためには,地域全体の合意や自然環境を守り育てていく体制づくりを図りながら,必要に応じて新たな土地利用規制の強化に取り組む必要があると認識しています。 一方,現在岡山市では広く事業者等に,すぐれた自然環境地やそれぞれの特性に応じた環境配慮事項等に関する情報を提供する岡山市自然環境配慮情報システムを整備していることから,今後この一層の充実,利用を促す枠組みづくりを図っていくことにより,産業廃棄物処理場等を含めた各種開発,事業において,その事業地の選定や計画段階から適切な環境配慮が推進されるよう努めてまいりたいと考えております。 次に,取水井の上流になぜ可能であるのか,このような主張を続ける住民を法律は守ってくれないのか,農業後継者の方々が安心して希望の持てる地域を守らなくてはならない,一体だれが守るのかとのお尋ねでございます。 産業廃棄物処理施設に対する住民の方々の思いは十分認識しておりますが,事前協議の段階で水道法ほか関係法令を所管する各部署に照会した結果,建設計画は規制できないとのことであったため,事務処理は事務処理として進めざるを得ませんでした。廃棄物処理法の基準は,水道水源及び周辺環境への影響を最小限にするよう考慮したものとなっており,これらの基準並びに関係法令を守らせることで水道水源及び農業への影響がないよう関係部署とも連携を図り,適正な審査及び監督に努めてまいりたいと考えております。 次に,自治体に裁量権がないこと自体が時代に逆行するものと思われるが,所見をとのお尋ねでございます。 地方分権一括法による改正自治法により,国と地方自治体の役割分担が明らかにされました。この改正地方自治法においても,地方自治体が処理する事務のうち,国が本来果たすべき役割に係るものについては,法定受託事務とされています。廃棄物処理施設に係る許可事務についても,法定受託事務として廃棄物処理法に明記されており,本市は国が定めた許可基準に適合しているか否かの審査についての権限は与えられていますが,許可要件に適合する場合には,さらに許可を与えるか否かの裁量権は与えられておりませんし,過去の判例も同様の解釈を示しているところでございます。 以上でございます。     〔44番田尻祐二君登壇〕 ◆44番(田尻祐二君) 御答弁ありがとうございました。 市長,財政問題のとらえ方を先取りしていたと。確かにおっしゃるとおりですね。ぜひこれからも,私どもも頑張っていきたいと思っております。 それから将来予測,財政の将来予測は何とおっしゃいましたかね,国の制度が変わってくるので云々というお話がありました。 ただ,長寿医療制度,後期高齢者の医療制度もそうですけれども,実際に人口構造が変わるというのはもう間違いないわけですから,それに基づいて算出したから間違いなくそうなったわけで,これが外れるということはあり得ないんです。だから,そのことを住民の皆さんにもきちっと説明していく必要があるというふうに思っております。まあ検討をしてみる。研究するという言い方でしたね。研究してみてください。ぜひお願いします。 それから,包括外部監査ですが,これは財政局長と環境局長,監査に対する姿勢がよくわからなかったです。監査に対する姿勢がどうなのかというのをお尋ねしたつもりなので,監査で出た結果を受けとめる側の自治体として,100%ごもっともですというふうに受けとめてんのかどうか。そこがちょっと違うのではないかというふうに思ったからお尋ねをしたわけです。お答えください。 それから,御津虎倉産廃処分場建設計画。環境局長の御答弁は,計画前からかかわってくれるようなフレーズがちょっと耳に残っております。ぜひそういう自然を守るということで御尽力をいただきたいというふうに思ってます。 それで1点お尋ねしたいのは,法定受託事務だから地方にそういう権限はないと,もう法律に書かれているということですが,じゃあ知事は吉永の産廃のときに,だめだ,ノーという決断をしたわけです。それは,そのことはどうだったのかというのを,それは知事が間違っていたんですかね。結局産廃はつぶれましたけども,その知事のスタンスというものはどう考えればいいのかお答えいただきたいと思うんです。 少し時間がありますので,御津の山城という本をもらったことがあるんです。平成13年に住民の方がつくって,御津に山城がたくさんあって,全部で城が,たくさんあるんです,19もある,19の城が残っている。虎倉城というのが,町時代,町指定の史跡でした。この連休に,虎倉城跡へ登ろうということで,登ってきたんです。なぜ登ったかというと,その地域の方がおっしゃるんです。あの虎倉城跡の草刈りを地域住民がするんですけども,90歳を超えたお年寄りまで登って草を刈っているんだと言うから,一体どんなところかと思って,かなり急なところでした。 御案内いただいたのが,70歳半ばの御婦人でしたけれども,その御婦人にお尋ねしてみました。この地域は90歳を超えた方でも上がって草刈りを一緒にするんですかというて真剣に聞きました。そしたらその御婦人は,みんな死ぬまでじゃがあというて,すぐ次の話題に移っていくわけです。これは名言だと思いました。それがどうしたんということです,要するに。当たり前じゃと。みんな死ぬまで出て草を刈るのが,それが地域に住む人間,地域を愛している人間の当たり前のことじゃないかという意味で,そのみんな死ぬまでじゃという言葉は,多分私の胸に一生涯残っていくと思います。 そのいわゆる地域を愛してやまないという,地域で若い農業後継者の方々も頑張る。きょうもお見えになっていらっしゃいますけども,ぜひ安心した未来を残してもらいたいというふうに思ってお尋ねをしました。 じゃあ済みません。再質のお答えだけよろしくお願いいたします。 以上で2回目を終わります。(拍手) ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎財政局長(内村義和君) 田尻議員の再質問にお答えいたします。 包括外部監査につきまして,その内容をすべて受け入れるべきかどうか,受け入れるものなのかという問いに対しましてですが,確かに包括外部監査につきましては,その内容が多岐にわたっております。コスト一辺倒がいいのかどうかという点につきましては,議員御指摘のとおり,その内容が例えば労働者に対してしわ寄せがいくのではないかと,そういう面も勘案しなければならない部分もあるかと思います。 その点につきまして,では指摘とその改善をどういうふうにとらえて,前向きに改善していけばいいかどうかという点につきましては,もう少し中身を精査して検討してまいりたいと思います。 ◎環境局長(繁定昭男君) 包括外部監査についての再度のお尋ねでございます。 包括外部監査を受けるに当たりましては,担当局と監査人との相違点については,担当局としての意見は申し上げてまいりました。 また,それを受けての結果につきましては,やはり結果は結果として真摯に受けとめ,そういったことに対しての対応の可能性等については,やはり検討する必要があるというふうに考えております。 また,産業廃棄物,まあ吉永の事例でございますが,県が出した考え方についてのコメントは差し控えさせていただきますが,当時国がその物件について判断を下したことが報道でも発表されておりますが,そのときの判断とすれば,国は技術上の基準に合致していないという判断を下されたというふうにお聞きしております。 以上でございます。     〔44番田尻祐二君登壇〕 ◆44番(田尻祐二君) 済みません。だから,こっちには権限がないと言われたから,自治体に権限がないのに知事がノーという表明をしたことは,それがどうなのかということです。 知事の主張が退けられたのは知ってますよ,私。構造に問題があるということでのっかっていったのも知っています。知事が判断する立場になかったのに知事は判断しちゃったのか。それを,済みません,わかりますか。 済みません。以上です。 ○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。 ◎環境局長(繁定昭男君) 先ほども申し上げましたように,県としては県としての御判断を確かに公表されました。 しかしながら,それについての最終的な国の判断としては,異なると,基準とは合致していないという国の判断が出たというふうにお聞きいたしております。 以上でございます。 ○議長(宮武博君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでした。      午後4時34分散会...