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07月13日-07号

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  1. 岡山市議会 1987-07-13
    07月13日-07号


    取得元: 岡山市議会公式サイト
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    昭和62年 6月定例会    昭和62年6月定例岡山市議会    議 事 日 程  第7号       7月13日(月)午前10時開議第1 一般質問    …………………………………会議に付した事件 日程第1 一般質問    ──────〇──────出席議員(52人)        1番  片 岡 五百樹君        2番  辻 野 喬 雄君        3番  田 畑 賢 司君        4番  崎 本 敏 子君        5番  楠 木 忠 司君        6番  寺 田 和 子君        7番  土 肥 啓 利君        8番  宮 武   博君        9番  梶 原 昌 一君        10番  貝 原 信三郎君        11番  小 川 晴 雄君        12番  太 田   稔君        13番  有 井 靖 和君        14番  河 合 和 成君        15番  寺 田 明 生君        16番  則 武 伸一郎君        17番  高 津 利 明君        18番  松 山 茂 樹君        19番  守 屋 彰 久君        20番  串 田   務君        21番  川 田 敏 幸君        22番  堀 川   進君        23番  山 田 録二郎君        24番  鈴 木 邦 彦君        26番  丹 原 重 彦君        28番  亀 井   章君        29番  吉 田 政 司君        30番  景 山 貢 明君        31番  内 田 宏 哉君        32番  福 原 弘 子君        33番  定 政 猛 男君        34番  華 房 美 衛君        35番  垣 下 文 正君        36番  磯 村   博君        37番  田 中 昭 三君        38番  大 橋 英 雄君        39番  伏 見 昇 男君        40番  高 木 悦 夫君        41番  根 石 昌 平君        42番  妹 尾 達 道君        43番  小 林   勉君        44番  新 谷 盈 智君        45番  山 田   勇君        46番  苦 水 重 徳君        47番  磯 島 康 夫君        48番  渡 辺 慎 一君        49番  岡 本 俊 彦君        50番  花 岡   薫君        51番  小 橋 留 男君        52番  浅 野 卓 志君        53番  板 野 和 昭君        54番  片 山   仁君    …………………………………欠席議員(2人)        25番  宮 川 日 吉君        27番  脇 本 一 郎君    ─────────────説明のため出席した者   市     長  松 本   一君   助     役  鹿子木   貢君   助     役  八 木   肇君   収  入  役  久 山 忠 孝君   総 務 局 長  三 宅   襄君   財 政 局 長  関 場 長 久君   民 生 局 長  木 村 公 男君   衛 生 局 長  竹 原 良 一君   経 済 局 長  人 見 文 男君   建 設 局 長  森 本 隆 也君   下 水 道 局 長  鏡 原   進君   西大寺支 所 長  浅 野 幸 雄君   参     与  有 本   正君   参     与  井 堀 晃 郎君   参     与  井 本   勇君   参     与  菱 川 公 資君   参     与  中 山   彰君  水  道  局   水道事業管理者  黒 田 智 昭君  消  防  局   消 防 局 長  清 水 克 己君  教 育 委 員 会   委  員  長  赤 枝 郁 郎君   委     員  喜多嶋 美枝子君   教  育  長  奥 山   桂君  選挙管理委員会   委     員  田 渕 禎 子君   事 務 局 長  森 末   京君  監 査 委 員   委     員  藤   昭 博君  農 業 委 員 会   委     員  坂 田   毅君    ─────────────出席した議会事務局職員   局     長  原 田 知 義君   次     長  石 原 重 樹君   議 事 課 長  中 川 和 彦君   調 査 課 長  二 宮 善 政君   議 事 課 主 幹  植 野 耕 次君   議事課長 補 佐  岡 田 登志男君   記 録 係 長  最 相 初 音君   主     事  佐 藤   武君    午前10時7分開議 ○議長(片山仁君) 皆さん御苦労でございます。 これより6月定例市議会第7日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は47名であります。    ───────────── ○議長(片山仁君) 会議録署名議員に則武君,串田君のお二人を指名いたします。    ───────────── ○議長(片山仁君) 本日の議事日程は一般質問であります。    ──────〇────── △日程第1 一般質問    ───────────── ○議長(片山仁君) 日程に入ります。 日程第1は一般質問であります。 順序に従いまして梶原君。   〔9番梶原昌一君登壇,拍手〕 ◆9番(梶原昌一君) 皆さんおはようございます。新人議員であります梶原昌一でございます。未熟者でありますがよろしくお願いいたしたいと思います。 きょうは傍聴席には津島学区の皆さん,御苦労さまでございます。ありがとうございます。(拍手) 代表質問また一般質問,それぞれ先輩諸氏の方々がすばらしい,鋭い質問をされました。また,当局側もそれぞれ丁寧に,また明確にお答えをなさっておられました。私も本当に市政の幅の広さ,奥行きの厚さというものを感じるわけでございますけれども,どうか当局側,丁寧に明確に,私の勉強不足でありますだけにお答えをいただきたいと思います。 それでは,読まさしていただきます。 6月の定例市議会の冒頭に,松本市長の本会議に提出した議案に対する市長提案理由説明を聞きまして,再選後の市長の市政につかれる意欲に心強く感じました。市勢の発展と市民福祉の向上のために頑張っていただきたいと存じます。市政の運営の基本的な考え方,「市民の声が生きる清潔で公正な市政の確立」,2つ目に「心の触れあう,夢と希望に満ちた市政の推進」,3つ目に「一分,一円を大切にする市政の推進」と,一言一句市政に対し力強い取り組みをされますことは,58万市民の負託に対して意を得たものと存じます。心から市政執行に期待いたすものであります。 質問に入らせていただきます。申告のとおり教育に関する質問2つと,農業用水路の質問であります。 私は子供たちの幸せを願って,学校,地域,家庭がともに一体となって21世紀を担う心豊かでたくましい岡山っ子を育てるために,長い間PTA活動の中で微力ではありますが努力してまいりました。 市長の都市づくり基本理念主要施策の5つの柱の中の1つにも,人をつくり育てる,文化の薫り高い,個性と風格のある都市の形成であると言われております。数多くの文化的歴史遺産と伝統を継承し,郷土愛を育て,新しい文化の融合により個性的な岡山文化を創造し,生き生きと躍進し,希望に満ちた輝かしいあすの岡山を担う人材の育成,すなわち生涯教育体系の整備充実を努めて,幼児教育義務教育は生涯の根幹であり,将来の社会生活を円満に営むために必要な知識と技能を習得し,協調性,自主性,責任性を培う基本教育をするために,施設の充実と児童・生徒の一人一人の適性に応じた教育の実現,教育の内容の充実を積極的に推進すると述べられました。教育問題の重要性を十分に感じておられます。 そこで,子供たちの一生を左右する中学校における進路指導についてお尋ねいたします。 先日,文部省の発表によりますと,60年度高等学校進学において,中途退学者が11万4,000人余りで,退学率2.2%と報告されております。岡山県では1,668人で退学率2.1%と報告され,全国とほぼ同じであります。 近年,高校進学は96%と,義務教育的になってまいりました。それだけにこの問題は大きな社会問題であります。 6月23日の新聞報道にも,文部省によって公立高校の中途退学の動向を追跡調査した高校中退者進路状況調査のまとめが発表がありました。それによりますと,中途退学者の10人に6人が高校をやめてよかったと答えて,高校進学への適切でなかったことを答えています。そして,その理由は,高校の生活が合わなかったが28.6%で最も多く,次に就職をしたり別の高校や専修学校に入学をし直す進路変更が13.8%,非行や問題行動を起こした者で退学したのが13.1%,高校の勉強は嫌いというのが7.9%,授業についていけなかったというのが7.2%となっています。 高校入学後の高等学校側の学習の指導や生活指導が,無目的に入学した生徒や学力のばらつきのある生徒の適応指導ができなく,また高等学校の魅力ある環境づくりなどに欠けていたことが問題点であります。 それと,親である父と母が,子供の一生涯の教育権は自分たちであり,その権利と責任は親である認識が少なく,現実を見通さず,ただ盲目的な愛情と世間ばかり気にした家庭教育の欠陥にもあると思います。もっと子供とともに将来を展望しながら,親と子供との語り合いが必要でありましょう。 松本市長は,人づくりの中で一人一人の能力を適正にした教育と申しておりますが,教育者である教師の進路指導にも問題があると思うのであります。 高校が合わない,また入学した後,別の高校や専修学校に入学し直すなど,偏差値による輪切りの進路指導や,生徒個人の個性を犠牲にした画一的な指導,また将来の職業を見通した進路指導などが,中学校の進路指導にも大いに問題があると思います。また,勉強が嫌いとか授業についていけないというのは,まことに胸が痛みます。義務教育における最低限度の基礎学力は必ずつけてやらなければなりません。高校に入って授業についていけない子供の気持ちを思うと,義務教育の重要さを考えさされます。将来の無限の能力を持った子供たちの教育を教育現場でどのように指導,取り組んでおられるのか。中途退学者の子供の6割が「やめてよかった」という言葉を,どのように受けとめてよいのでしょうか。私は教育者として熱意と愛情が年々薄らぎつつあることを懸念しています。 教育委員会はこれらの事情をかんがみ,岡山市においても中学校卒業後の高校中途退学者の状況を追跡調査し,その原因を追究されるつもりはありませんか。 以上,当局の御所見をお尋ねいたしたいと思います。 次にもう1点,教育問題に対するお尋ねをいたします。 先日新聞にも報道されましたが,邑久高校生の男女の自殺であります。また,7日の新聞にも16歳の男子の自殺の報道もありました。昨年のアイドル歌手の自殺以来,子供たちの自殺は後を絶たないどころかますます増加の傾向にあります。まことに痛わしい限りで胸が痛みます。いかなる原因であろうと,一人一人の命のとうとさを幼児教育義務教育の間にきっちりと教えておけば,悲惨な自殺は減少するではないかと思います。生きる喜び,かけがえのない命を学校教育の中でどのように位置づけ,どのように指導されているのでしょうか。単なる知識の詰め込みに終わっているのではないでしょうか。一人一人の命を本当に輝かせる教育になっているのかどうかお伺いしたいと思います。 もちろん,学校現場だけを責めるわけではありません。うれしいこと,悲しいこと,何でも話し合える家庭づくりも大切であります。しかし,自殺をはかる前に命の大切さに気づき,あるいは友人と相談し,また教師に相談を持ちかける人間関係が育っていないことも問題があります。みずからの命がかけがえのないものであることを気づいたとき,他人の命の大切さも知ることができる,これが学校教育の基盤でなければならないと思います。当局の御所見をお伺いいたしたいと思います。 次の質問にはいります。 農業用水路の問題でありますけれども,2月市議会,また12月市議会,先輩の方々が大勢質問されておりますので目新しいものではありませんけれども,津島学区における農業用水路の整備についてお尋ねをいたします。 田広用水,家下用水,中川用水,と言っても皆さん方には何のことかわからないと思います。せんだって地元の長老が私にその用水路の名前を教えてくださいました。先人がつけた津島福居の東西に流れる3つの農業用水路であります。昔はメダカやフナが泳ぎ,ドジョウもいました。私のおばあさんはドジョウ汁をよくつくってくださいました。今はどうでしょうか。メダカ,フナ,ドジョウはいません。用水は汚れ,ヘドロがたまり,悪臭を放つところもあります。 津島学区は御承知のように宅地開発がされ,都市化が進み,住宅が建ち並びました。大学が3つあり,真備学園もあるという自他ともに誇れる文教地域であり,また立派な方々が大勢住んでいらっしゃいます。私たちはこの下水道ができてないということをいつもけげんに思うわけでございます。国道の53号線いずみ派出所のところまでは下水道は来ておるわけですが,53号線をくぐってなぜ北へ来ないのか,いろいろと地元の者は不思議がっております。文化生活のバロメーターは下水道完備にあると言われます。下水道整備と大雨の折の浸水問題の解決は,津島学区の住民の切なる願いであります。早期の実現をお願いいたしたいと思います。 きょうは私はそれらの下水道,また雨水の問題は質問はいたしません。 初めて議員として登庁し,いろいろの課に足しげく回さしていただきました。その中で一番下水道局の態勢,姿勢というものに感心いたしました。下水道局長さんを初めとし,上ノ土参与の,今の津島学区の下水道の現況を津々いろいろと御説明いただきました。それは市政の市長の姿勢といいましょうか,すばらしい,私はうれしゅうございました。それだけにこの下水道は早く我々津島学区の者は実現を望んでおりますけれども,きょうはその下水道であるとか雨水の問題は質問をいたしません。 そして,その下水道ができてないところに,都市化の激しい地域に生活排水を流す農業用水路の整備を急いでほしいということを強く市長さんに訴えるわけでございます。 市長さんは都市づくりの基本理念と主要施策の5つの柱の1つに,快適さに満ちた市民生活に直結した身近な生活環境の充実と唱えています。そして,農業用施設改善事業費も前年度より15%アップと,生活環境には努力されていることは評価いたしますが,津島地域においては市の農業用水路の整備は大変に立ちおくれておりますので,早急に整備をされるようお願いをいたしたいと思います。 私は今回,地域の方々と学区内の農業用水路の現況を見て回りました。その結果,まず最初に一番として,農業用水路の改修整備が一貫性がないということであります。護岸の整備,底張りというものが,そのときそのときの要請だけにとどまって,きちっとした一貫性の工事をしてない。今後これらのことを一貫性の工事にして,早期に農業用水路の整備をお願いいたしたいと思います。 私はそれらの整備によって,今までひざまでつかるような汚泥といいましょうか,ヘドロの中を整備されたならば,月に1回,年に12回以上,地域の方々が農業用水路の整備をするならば,今みたいに悪臭を放ち,またいろんな問題がないというふうに思うわけでございます。都市化が進む地域だけに切なる思いでございます。 2番目には,今,田植えが終わった後でございますので,農業用水路には増水をしておりますから水の流れは大変よろしい。ですけれども,年間を通じてどうも農業用水路の水の流れが悪いわけでございます。そういう流れの悪いということは,水門や井ぜきの調整というものの適切になってないんじゃないかというふうに思うわけです。ですから,生活雑排などが滞って大変汚くなる。ですから,井ぜきであるとか樋門をきちっと管理をして,水をスムーズに流れるようにしていただきたいと思うのであります。 3つ目,大雨の折に,増水時期の問題でございますけれど,用水路に流れる増水した水が,旧53号線の橋が低いためにせきになるような状態であります。この暗渠の整備というものを早急にしていただきたいというふうに要請をいたします。いつ増水があるかわかりませんので,その暗渠の整備をお願いしたい。 4つ目には,農業用水路の樋門の要らないところが何カ所かあります。私がお聞きした中では6カ所から7カ所ということでございます。樋門のあるところは農業用水路より狭くつくってありますので,増水期には水の流れが大変悪いというようなことになるわけでございます。こういう必要でない井ぜきは改修をきちっとして,スムーズに流れるような処置をしていただきたいと思います。 5つ目には,農業用水路安全対策であります。今,新聞紙上にも,幼い命が奪われるなど転落事故が6月中にも数多くありました。これらは増水による事故ではありますけれども,農業用水路安全対策をどのように考えているのか。全長3,500キロメートルという長い農業用水路でありますが,当局の御所見をお願いいたしたいと思います。 以上が私の申告しましたお尋ねすることでございますが,1つは申告ないものですからどうぞお答えをいただかなくてもよろしゅうございますけれども,2月の定例市議会の最後に,私が尊敬いたしております,私の師であります前市会議員の草野邦輔先生が,旭川の河原の自動車練習場跡の公園の整備をお願いいたしております。市長さんの英断といいますか,すばらしいお答えを,私も2月市議会の議事録を読ましていただきました。その中には,お年寄りの方々が望んでおります公式なゲートボール場を設置していただくやに文章にあります。どうか公園の整備を早急につくっていただきますことをお願い申し上げまして,私の質問を終わらしていただきます。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 梶原議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 まず,農業用水路の問題,また雨水対策等についてでございますが,御指摘のございましたとおり下水道の完備しておらない地区におきましては,用水路が生活の雑排水,また雨水等の排水路となっておるわけであります。身近な環境の整備は市の最重点施策の一つでございまして,用排水路につきましてもその中で重点的に整備を進めておるわけでございます。昭和62年度におきましても用排水路の改修には特に力を入れていきたいと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。 また次に,安全施設の問題,または水の事故等の問題でございますが,御承知のとおりことしに入りまして岡山市におきましては幼児の水難事故が多発をいたしておりまして,まことにお気の毒でございますし,遺憾にたえない次第でございます。 現在,岡山市には約3,500キロメートルの用排水路があるわけであります。これらの用排水路フェンス等安全施設を設置するということにつきましては,浚渫とかあるいはまた藻刈り等の農業用水路として管理上の問題がございますけれども,特に危険な場所につきましては,関係部局ともよく協議をいたしまして処置に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと存じます。 その他につきましては関係者からお答えをいたします。 ◎経済局長(人見文男君) 水の事故についての御質問のうち,市長の答弁を補足さしていただきます。 今まで市としてどのような対策を講じているかということでございますが,これまで市といたしましては,先般の7月1日の市の広報紙でございますところの「市民のひろば おかやま」でもちまして,この問題を重視いたしまして水難事故に対する注意を呼びかけております。また,市内の主要な用排水路に現在約600本程度の危険防止の看板を設置すべく準備を進めておるところでございます。よろしくお願いいたします。 次に,53号線及び旧53号線の下の暗渠の排水が不良であると,これの対策についての御質問でございますが,国道53号線及び旧53号線下の暗渠の排水につきましては,排水不良の一因であるということにつきましては承知いたしておるところでございます。しかし,国道53号線は非常に交通量が多うございまして,現在計画されております53号線バイパスが建設中でございますが,これが供用になりますれば工事の実施も可能となるのではないかと考えております。また,旧53号線下の暗渠の改良につきましては,検討をしてまいりたいと考えております。 それから,樋門についてでございますけれども,現地の調査を早急にやりまして,水利関係者とも協議,改良可能なものは年次的に改良してまいりたいと,このように考えております。 それから,農業用水路の整備に一貫性がないという御指摘,また先ほども申しました井ぜき等の管理整備,樋門等の問題につきましても,今後地元の方とよく協議さしていただきまして,着手できることから順次やっていきたいと,このように考えますのでよろしくお願いいたしたいと存じます。 以上です。 ◎教育委員喜多嶋美枝子君) ただいま梶原議員の方から教育委員会に対する御指摘,御忠告をいただきました。 梶原議員のおっしゃるような高校中退者や,命を大切にしない子供たちが最近増加しているということを,私は新聞などの報道ばかりでなく,身近な知人たちからも相談を受けることもあり,私自身,心に重くとどめております。 人生の出発点でこういう形で挫折感を味わうこと自体,親の一人としてやりきれない気持ちがいたします。こういうかわいそうな子供たちをつくらないようにするために,家庭で気をつけること,大人が気をつけなければならないことなど,私が平素考えておりますことを少し述べさせていただきます。 その1つは,子供の進路の選択に当たっては親は見えや外聞,世間体にとらわれたり,また親の価値観を子供に押しつけるのではなく,本人の将来の真の幸せを念頭に置いて,本人の適性や個性に合った選択であるかどうかを真剣に考えることが大切だと考えております。そのためには,親が常日ごろから子供の個性や適性を冷静に厳しく,しかし温かい目で見守ってやる姿勢が必要だと思います。 その2つ目は,自分の子供をよい市民,よい人間に育てようという家庭教育はできているかどうかということだと思います。偏差値とか試験に親が夢中になり過ぎ,子供の発達段階に応じて身につけさせなければならない基本的な訓練,例えば,忍耐力とか根気とか思いやりとか,協調性,責任感といったようなものが軽視され,育っていないため,思春期を迎えても自分の力で自分のことをやろうとするような自立心も,自分を律する自律の力も弱い子供たちが多くなっているのではないかと思います。こういう子供たちは何か困難にぶつかると簡単に挫折をしていくのではないかと思います。 その3つ目は,大人社会が多様な生き方を認め温かく育てていくことだと思います。最近,岡山でも高校に個性に合わせて芸術学科や体育学科,国際系の多様なコースが用意され始めておりますし,生涯学習の手だてが出されておりますことは,喜ばしいことだというふうに思っております。その人にしか咲かせられない花を咲かせて,社会にお役に立つ生き方が認められ,喜ばれる社会を育てていけたら,こういう子供たちも減っていくのではないかと思います。 とにかく,梶原議員のおっしゃるように,大人社会への一つの警告であるというふうに受けとめ,教育委員会として努力をしてまいりたいと思っております。 お答えになりましたかどうか……。(拍手) ◎教育長(奥山桂君) 梶原議員さんの長年にわたりますPTA活動に尽くされた,そのことをもとにしてのお尋ねでございますが,第1は中学校の進路指導についてのお尋ねでございます。 学校の方でどういうふうにしておるかということを中心にお答えを申し上げたいと思います。 中学校における進路指導につきましては,1年生の当初から卒業まで各校の進路指導計画に従いまして保護者と連携をはかりながら指導をいたしておるわけでございます。しかし,近年岡山市におきましても高校の中途退学者,また離職者が増加しております。その原因は,御指摘にもありましたが,進路の変更を余儀なくされるというようなこと,それから生活規律の乱れ,あるいは怠学,学力不振というようなものが主なものでございます。そこで,進路選択に当たりましては,高等学校への体験入学及び職場訪問,専修学校の紹介など,具体的な方法を通して高校や職場等の実情と特色を把握させることに努めておるわけでございます。さらに,本人と保護者,学校が,学力や学歴を中心と考える風潮に流されることのないように,本人の適性や個性,将来の希望等に重きを置きまして,本当に本人の幸福につながる進路を考えようということで,今後とも一層努力しなければならない,そのように考えるわけでございます。また,学力の充実につきましても一層の工夫,努力をしてまいらなければならないと考えております。 進路に関する調査につきましては,4月に追跡調査を行いました。また,10月にも実施をいたしておるわけでございます。さらに,中学校,高等学校の連絡会を5月と10月に開催をいたしまして相互の連絡を図っておるわけでございますけれども,御指摘のような実情があるわけでございまして,今後もこの正確な実態をつかんで,原因の追求,対策に努力をしてまいらなければならないと考えておるところでございます。御理解をいただきたいと思います。 次は,命を大切にする教育についてのお尋ねでございます。 御指摘のように命を大切にするということは教育の根本問題でございます。今日まで道徳,学級指導を初め,すべての教育活動を通して生命のとうとさ,かけがえのない命,生きることのすばらしさ等を指導してまいっておりますが,なお御指摘のようにみずから命を絶つという悲しい,また痛ましい出来事が起こっておるわけでございます。人間の尊厳を大切にすることを根底にいたしまして,幼児,児童,生徒,一人一人が存在感,充実感を持って生き生きと活動するように学校生活も十分検討,工夫をしていかなければならないと思いますし,また一人一人が家族,友人,教師との心のつながりを一層深める教育を今後さらに充実させていかなければならないと考えておるところでございますので,御理解をいただきたいと思います。 ○議長(片山仁君) 次は順序に従いまして華房君。   〔34番華房美衛君登壇,拍手〕 ◆34番(華房美衛君) しばらく御清聴をよろしくお願いを申し上げます。 質問に入ります前に一言当局にお礼を申し上げておきたいと思います。 それは,長年にわたって懸案事項でありました心身障害者や難病者の各団体から強い要望のありました福祉タクシーが,新たな制度として補正予算に計上され,予算が通れば8月より実施されることになりました。内容的にはまだまだ不十分な面も多くありますが,新しく制度化されたことを大きく評価したいと思います。今後は内容の充実について一層の御努力をいただきますようにお願い申し上げる次第でございます。 それでは,通告に従いまして質問をさしていただきたいと存じます。 質問の第1は,家庭排水の浄化対策についてであります。 河川の汚染の原因の70%近くが家庭から浄化されないまま排出される生活排水であることは今日,関係者の一致した見解であります。このことは,75%の下水道普及率を誇る東京都の調査におきましても汚染源の63.6%が家庭から出された生活排水であるという結果が証明をいたしております。河川の汚濁防止には下水道の100%普及が急がれますが,1人当たり平均100万円の事業費を要すると言われるほど莫大な投資を必要とするため,岡山市の下水道普及率は35%と,類似都市平均をかなり下回っています。したがいまして,児島湖流域下水道,岡東浄化センターに大きく期待しながらも,今や徹底した自衛手段が要請されており,総合的対策が必要であると考えます。そうした状況を踏まえ以下各項について質問を行います。 質問の第1は,石けん使用の推進についてであります。 この運動は,県が昭和55年度より水質汚濁を進め人の健康にも影響のある合成洗剤の使用をやめ石けんに切りかえる県民運動を提唱し,粉石けん使用実践地区を設置するなど取り組んでまいりました。その結果,県の調査によれば57年度におけるこの運動の県民周知度は82.7%であり,啓発活動の成果がうかがわれますが,石けんを使用していることについては25.1%と低迷しており,4年後の61年1月の調査では周知度83%,使用については27.9%と,わずか2.1%しか伸ぴておりません。この運動には行政機関のほか県下49の団体が参加をしており,県下の石けん使用実践地区も62年度までに273地区1万8,195世帯となっております。岡山市では本年度指定の4地区を含め,34地区2,557世帯が参加しております。これら実践地区ではおおむね石けん使用が定着していると聞いております。しかし,市消費生活課が行っている粉石けんのあっせん数は,57年度3キロ入り2,508袋,58年度1,389袋,59年度2,087袋,60年度1,543袋,61年度1,294袋と,初年度に比べ59年度を除き大幅に減少しており,「燃えろ岡山石けん使用推進県民運動」として取り組まれたにもかかわりませず,運動は盛り上がっておりません。 県は,本年度の運動キャンペーンとして,7月11日より8月31日までを期間設定し,7月11日と12日,天満屋レインボー広場においてオープニング行事として石けんフェアを開催,また児島湖流域など3カ所において石けんフォーラムを開催し,さらに市町村に対しても広報紙への掲載,パネル展,消費生活展,青空市場での啓発,学習会の開催を要請しております。また,このキャンペーンに協力する量販店は県下で50店,岡山市内の店舖では19店舖と,協力店の少なさが目立ちます。 そこで,次の点をお尋ねをいたします。 1,石けん使用は県民運動として毎年キャンペーンが実施されているにもかかわらず,県下の普及率は27.9%と低いが,岡山市の普及率はどうか,調査しておられればお教えください。また,運動が盛り上がってこない原因をどう解明されているのか。 2番目に,岡山市として取り組んでいる施策は何か。 3番目は,粉石けんのあっせん量の向上対策をどう考えておられるか。 4番目は,石けん使用の定着度の高い実践地区の指定をもっと拡大できないか。 以上お答えをいただきたいと存じます。 質問の第2は,クリーンネットの普及についてであります。 台所の排水とともに流れ出る食べ物の残滓,すなわち残りかすを防止することは最も原始的で効果のある排水浄化の方策であります。最近の流し台は排水口に金網をつけるなどその方策が講じられていますが,クリーンネットを使うことにより排水の浄化能力を一層高めることになると思います。我が岡山市の普及率はどうなのか。また,市として具体的にどのように普及を図っていかれるのかお尋ねをいたします。 質問の第3は,沈殿槽の設置についてであります。 この問題は60年2月及び12月議会で取り上げ,松本市の例を引用して要綱の制定により新築時の義務づけを行うよう提起しましたが,当局の御答弁は「有効な手段だが,なお検討する」ということで,今日を迎えております。その間,岡山市は61年度より生活雑排水モデル事業として既存の家庭に簡易沈殿槽を設置することに対し一定の補助を行うことを決め,61年度は30戸を実施し,62年度も30戸分を予算化しております。この簡易沈殿槽設置によりBODの除去率は約30%という効果を上げております。そして,県も本年度よりモデル事業として採択したと聞いております。したがいまして,モデル事業として一定の効果が確認できたことでもあり,県も助成に踏み切ったことも考え合わせ,この際要綱を制定し,新築に対する義務づけと既存の家庭に対する補助を全市的に行う必要があると考えますが,当局の御見解をお聞かせください。 なお,汚泥の処理につきまして,市街地等で普及する場合,この処理がネックとなりますので,長野市の例などを参考にし,検討をし,方向づけをしていただきたいと思いますので,あわせてお答えをいただきたいと思います。 質問の第4は,土壌浄化方式についてであります。 この方式は59年度よりモデル事業として一宮地区19戸が実施しており,BODの除去率は93%という優秀な成績で,汚泥処理も必要ないという性能のよい施設であります。ただ難点をいえば,広い土地が必要なこと,地下水位が低い土地であること,そして施設設置費が高いことであります。したがって,一宮地区の19戸以外は事業化されておりません。しかし,私はこれだけ性能のよい施設を幾つかの難点があるからと言って棚上げをしてしまってはならない,そういうふうに考えるわけであります。土地の関係からいえば農家が対象になると思いますが,補助金を交付し,農協などにも協力を求め,引き続きこの事業を行ってほしいと思いますが,当局の御見解をお聞かせください。 質問の第5は,家庭合併処理槽についてであります。 当面,公共下水道の恩恵にあずかれない地域にとって,BODの除去率が70%から90%というこの家庭用合併処理槽は大変効果の高いもので,国もその有効性に着目して本年度より市町村が補助するその3分の1を国で補助することにし,県も検討をすることになっております。この制度は市町村の補助制度が受け皿になっており,このことにつきましては自由クラブの代表質疑で答弁がなされておりますので要望だけにとどめますが,河川浄化の決め手とも言える施設だと思いますので,一日も早く市の補助制度をつくっていただきますようお願いしておきます。 この項の最後の質問は,自然浄化対策についてであります。 水は三尺流れれば清くなると言われておりますように,川や湖などには自然浄化作用があります。このことは,滋賀県琵琶湖研究所の調査で湖岸の砂浜の砂に付着している細菌や酵母,原生動物,藻類が有機物を分解して水を浄化することが明らかになったと最近の新聞が報じていることで実証されます。私は60年12月議会でも用水路などが三方コンクリート化され自然浄化能力が低下していることを取り上げ対策を求めたのに対し,経済局長は,用排水路の改良は通水機能と堅牢さ,また維持管理上,三方コンクリートが最適だと考えてやってきたが,近年,親水性の問題,あるいは自然を取り戻そうといったことから,本年度は水質浄化と水中生物の生息を促すため祇園地内の一部に魚礁ブロックを築造した。経費は割高だが,ただ用水機能だけでなく,付加価値的に自然を取り戻すことも非常に大切なので,機能面ばかりを考えず,もっと突っ込んだ取り組みをするため,水質の専門家,あるいは水中動物の専門家の御意見も聞き,今後も研究,取り組みをしていく考えだと御答弁なされています。この御答弁の内容がその後どのように実践されたのか,まずお聞きをしたいと思います。 そして,今後の用排水路,土木が管理する川や水路の改修に当たっては,ぜひ水中生物が生息し自然浄化が図られるような設計となるようにしていただきたいと思いますが,御所見をお聞かせください。 次は,ごみの減量対策についてお尋ねをいたします。 生活とごみの関係は切り離すことのできない密接な関係にあり,したがって市町村行政の重要な課題であります。岡山市民が排出するごみの量は,61年度可燃ごみ14万1,796.5トン,前年度比8.5%増,不燃ごみ3万7.323.7トン,前年度比8.73%増,粗大ごみ3,814.4トン,前年比42.77%増,合計いたしまして18万2.934.6トンで前年度比9.1%増と,これまでの年間2%程度の伸びを大きく上回っております。一方,ごみの最終処分地である埋立地は,山田があと4年,正儀はあと1年しか余裕がなく,市当局は埋立地の確保に大変苦労されているところであります。そこで,その対策としては,焼却場建設,埋立地の確保という面と,ごみの量を減らして焼却炉や埋立地の寿命を延ばす方法とが考えられますが,私は後者の立場から質問を行います。 さて,各家庭で協力できるごみの減量対策は何かと考えたとき,まず頭に浮かぶのが燃えるごみを焼いて灰にして出すということです。しかし,今日では市街地などでは難しい問題もありますが,農家などでは公害や火災の心配もなく焼却できる場所があるのではないかと思います。 次に思い当たるのは,資源の再利用ということであります。都市によっては資源ごみを分別収集しているところもありますが,現行の三分別が定着していない岡山市ではまだ検討課題であります。したがいまして,お互いが気をつけて再利用できる物を分別保管し,ちり紙交換や子供会,PTAなどの廃品回収に積極的に協力することによりごみの減量に協力できます。これらは既にやられていることではありますが,行政としてもごみ処理体制の現状を訴え,市民の協力を要請すべきであります。 さらにもう一つの問題として,台所ごみがあります。これから夏場にかけて量もふえ,水分も多く,悪臭のもととなり,また焼却炉の傷みを早める原因ともなるもので,この台所ごみの処理に各自治体とも頭を悩ませておりますが,最近この台所ごみを各家庭でコンポスト化する器具が開発され,自治体が補助金を出して設置を奨励しているところがふえております。近くでは隣町の長船町が60年3月より50%の補助で設置を推進し,農村部で100%の普及率となり,好評を博しており,分譲地にもだんだんと普及をし,今日まで悪臭などの苦情は1件もないということであります。また,備前市もことし6月より補助金交付要綱を作成し,1,000戸分を予算化していますが,2週間で約200戸が設置されるという好評さであります。こうした制度は大都市ではまだ普及していないようでありますが,この器具の設置に必要な土地は畳半分の面積があれば十分で,中型1個で約1年分の生ごみが収容できます。したがって,岡山市は510平方キロという広大な面積を持ち,全国一の農業都市でありますだけに設置しやすい環境にあると判断されます。ごみの減量化の一環としてぜひ真剣に検討をしてほしいと思います。 以上3点についての当局の御見解をお伺いいたします。 ごみ減量化の最後の質問は,トレー包装の廃止についてであります。 食品のトレー包装は,消費者にとって中身の商品がわかりにくいことやごみの量がふえることなどから,消費者団体や婦人団体より廃止の運動が起こり,市当局も流通業者に働きかけ,一定の前進を見ていると聞いております。しかし,まだ店頭には多く見られますので,ごみの減量化という立場からもさらに一層強力な指導を行うべきだと考えますが,当局の取り組みについてお伺いをいたします。 次は,百間川改修により廃止となった山陽本線鉄橋の早期撤去についてお尋ねをいたします。 山陽本線高島駅は,地元,関係当局,市議会を挙げての御理解と御協力をいただき,60年3月開設されたところでありますが,下り線ホームに列車が入構すると駅西約300メートルにある西浦踏切が閉鎖され,従来から長時間閉鎖されるため,交通量の多い交差点に近接した踏切であることから自動車の渋滞がひどく,定期バスの運行にも支障を来すため,地元と関係機関で協議し,新幹線側道を西進し百間川土手沿いに撮橋に至る道を迂回路として定め利用者に周知したため,朝夕のラッシュ時には多くの車が利用しております。しかし,新幹線側道より撮橋に至る途中にある山陽本線旧鉄橋の橋脚が障害となり,道路の有効幅員が3メートルと狭い上に,見通しが遮られ,事故も発生しており,また迂回路として設定した以外の生活道路にも多くの車が進入し,事故も発生しております。したがいまして,橋脚の早期撤去と道路の拡幅整備並びに交通安全対策が強く望まれていますが,撤去の作業日程はどうなっているのか,道路の拡幅と迂回路を含めた交通安全施設の整備はどう考えておられるのかお尋ねをいたします。 最後の質問は,東岡山駅北口開放についてであります。 この問題は去る7月9日,我がクラブの岡本議員から駅前広場の整備,北口広場の確保,窪田踏切に関連する県道の改良,自転車置き場の整備など一連の質問が行われ,鹿子木助役より,北口の常時開放は要員の問題もあるが,JR岡山支社も必要性を十分認識しており,一方,東岡山駅北周辺の道路の整備促進など北口開放の条件も整いつつあるので,関係者の協力を得ながらJR岡山支社へ要望していきたい旨の答弁があり,従来よりやや前進した感触を得たことは,この問題に取り組んできた一人としてうれしく思うところであります。 さて,この問題は助役の御答弁にもあるように要員問題とも関連し,また施設面だけで解決しようとすれば横断陸橋あるいは橋上駅など多額の経費を要するため,根本的解決までにはなお相当の期間を要するものと思われます。しかし,毎日の利用客にとっては一日も早い解決が切望されており,そういった根本問題が解決されるまでの暫定措置として,朝夕のラッシュ時に限り降車業務とあわせ乗車業務も行ってもらうようJR当局に働きかけていただきたい。この場合,切符の自動販売機設置は要員を伴うため困難でありますので,定期券や回数券を所持しない者には乗車証明書を発行するなど便法を講じることにより,踏切の長時間閉鎖により目的の列車に乗れないという市民のいら立ちやふんまんを解消していただきたいと思います。当局の御所見をお伺いいたします。 以上をもちまして私の質問を終わらしていただきます。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 華房議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 まず,用排水路の自然浄化対策についてでございますが,農業用の排水路,また河川等の整備に当たりましては,自然の浄化能力や,また水中の生物のすみよい護岸等を取り入れることにつきましては,管理の問題とか,あるいはまた工法並びに築造経費の問題等もございますが,今後ともこの景観の問題も含めまして十分研究していきたいと考えております。 次に,百間川の改修によりまして廃止となりました山陽線の早期撤去の問題でございますが,百間川の改修工事に伴う山陽本線のつけかえ工事は昭和57年度に着工されまして,昭和61年度に列車運行が新線に切りかえられております。旧山陽本線の撤去につきましては,昭和61年度に全線のレール撤去及び百間川右岸側の約450メートルの盛り土の撤去が行われております。橋梁の部分を含みまして残りの百間川の左岸右岸の約500メートルの間につきましては,JR西日本におきまして今年度中に撤去する予定でございます。橋梁の部分につきましては今月中にも上部工の撤去に着手をいたしまして,盛り土部分は10月に着手予定であると伺っております。 お尋ねの左岸ガード部分の具体的な撤去の時期につきましては,現時点では明確ではございませんが,市といたしましては交通安全の確保のためにその早期撤去はできるだけJR西日本に強く要望をしてまいりたいと思いますし,撤去が完了し跡地が整備され次第,河川管理者と協議をいたしまして道路の整備に努めてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 その他につきましては関係者からお答えをいたします。 ◎民生局長(木村公男君) 家庭排水の浄化対策のうち,民生局関係についての御質問についてお答えします。 まず,石けんの使用度についてでございますが,岡山市における普及率は60年度33%,61年度は31%でございます。 次に,今まで実施した施策についてでございますが,55年4月に合成洗剤対策に関する基本方針,さらに61年4月に石けん使用推進要綱を定め,これに基づき関係各課において石けん使用の推進に努めてまいってきたところでございます。 なお,担当課といたしましては,消費生活展,消費生活モニター研修会,消費者大学の講座及びくらしの市民号による地区研修会などの場においての啓発,石けん使用実践地区の県への推薦,関係団体への石けんの共同購入,量販店などに対する石けんの見やすい場所への陳列販売の要請を行っております。 次に,共同購入のあっせん量が低下したことについてでございますが,共同購入以後につきましては直接購入をいたしている世帯が増加しつつあります。この共同購入については啓発的な意味が大きいので,今後も積極的に行っていきたいと考えております。 次に,運動の盛り上がらない原因はについてでございますが,粉石けんは汚れがよく落ちない,使い方が面倒,においが気になる等が主たる原因でございます。半面,粉石けんは川や海などへの影響が少ない,また手荒れなどがなく,人体に安全ということで,石けん使用運動が盛り上がっているとの意識も出てきておりますので,この点を十分に考え,今後対応していきたいと考えております。 次に,実践地区の指定拡大についてでございますが,粉石けん推進地区の増加推進につきましては,61年度までは児島湖流域に汚れの激しい地区を指定し推進してまいりましたが,本年度は百間川流域の4地区に推薦,指定を受けたところでございます。今後とも石けん使用の理解をより一層高めるための啓発等,実効の上がる方法を考えていきたいと考えております。また,使用実践地区の拡大にも取り組んでまいりたいと考えております。 次に,ごみの減量対策についてのうち,トレー包装廃止についての取り組みはについてでございますが,トレーについてはごみ処理,省資源,省エネへの問題を含めてその廃止に努力しているところでございます。特に青果物のトレー包装については,68品目について協定を締結し,その廃止をお願いしておりますが,生産者,卸売市場などの流通段階での包装作業が各分野でなされ,課題は多くありますけれども,今後とも関係者に対して協力要請とその廃止に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ◎衛生局長(竹原良一君) 家庭排水の浄化対策について衛生局関係について御答弁申し上げます。 まず,クリーンネットの普及率と今後の対策はというお尋ねでございますが,御質問のクリーンネットについては現在何種類かのものが市販されておりますが,どの製品を使用していただいても,それによる汚濁物質の除去効果はCODで10%から20%,浮遊物質でほぼ20%程度とされており,河川や水路への効果が見込まれているものでございます。このことから,その普及の啓発に努めておるところでございますが,61年12月県が実施した生活雑排水に関するアンケート調査の結果からその普及率を推定しますと,約30%であります。この結果から判断しますといま一歩の状態であり,今後一層の啓発活動が必要と考えられることから,今年度市内の全御家庭に対しましてサンプル及び啓発用チラシを配布することを計画いたしておりまして,これを契機により一層の普及を図ってまいりたいと考えております。 次に,沈殿槽設置の義務づけと汚泥処理に対する市の考え方についてでございますが,沈殿槽の設置の義務づけにつきましては,モデル事業の実績等を踏まえながら現在関係課と協議検討をしているところでございますが,沈殿槽の設置普及を図っていくためには汚泥の処理がネックになることも御指摘のとおりでございます。しかし,市において汚泥を処理するには収集体制,終末処理等の問題もあり,なお慎重な検討が必要でありますので,今後の検討課題とさしていただきたいと思っております。 次に,土壌浄化施設に補助金を交付して普及を図るべきだと考えるがというお尋ねでございますが,土壌浄化施設を設置するに当たりましては,御指摘にもありましたように用地の確保,地下水位,土壌の質等,地理的条件の制約があります。また,こういった条件に加えて相当の経費を要するといった問題もあり,59年度に県費補助を受けて実施したモデル事業の経験から,新たに補助事業を実施するにしても設置者の理解と協力を得るには相当の困難が伴うのも事実でございます。しかし,土壌浄化施設は汚濁物質の除去効果が高く,公共用水域の水質浄化を図る上で有効な施設でありますので,市の財政事情等を勘案しながら,あわせて県費負担についても県と十分協議検討してまいりたいと考えておりますので,御理解いただきたいと思います。 以上でございます。 ◎経済局長(人見文男君) 用排水路の自然浄化対策についての市長答弁を補足さしていただきます。 61年度の用排水路の改修の中で御指摘の点を考慮いたしました施工といたしましては,国府市場で約200メートルを栗石及び砂で川藻等の生える川底にいたしております。また,県営事業ではございますが,祇園大樋の下流護岸約30メートル,それから,これは土木部の方で,国府市場で路肩につきまして約40メーターを魚のすめるブロック等の使用ということで改良いたしておるところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(森本隆也君) 新幹線側道沿いの生活道路に車が流入が多くなって困るという件でございます。迂回路がよくわからず生活道路を通過する車が増加いたしまして,交通事故を誘発しているということでございます。 当地区のそれらの問題につきましては,地元から要望書も提出されておりまして,まず迂回路の案内表示,カーブミラーの設置,それから出会い頭注意の路面標示等を早急に実施をいたしまして,混雑防止また交通事故防止を図ってまいりたいというふうに考えております。
    ◎参与(井堀晃郎君) 東岡山駅の北口開放について,暫定措置として朝夕のラッシュ時に降車業務とあわせて乗車業務も行うよう,さらに乗車証明書を発行することについてJRに働きかけをとのことでございますが,東岡山駅の北口開放につきましては先般の岡本議員の御質問にもお答えをいたしましたように,早期実現に向けて努力をしてまいりたいと考えております。当面の課題といたしまして,御指摘の乗車業務及び乗車証明書の発行につきましても,関係者の御協力をいただき,JR岡山支社へ要望し,努力してまいりたいと,このように考えております。 ◎参与(菱川公資君) ごみの減量対策についてお答え申し上げます。 まず,農家等で自家焼却を進めて減量化を図ったらどうかという御提案でございますが,このことにつきましては,大変我々は減量という面ではありがたい,非常に効果の期待できるものだというふうに考えてございます。ただ問題は廃棄物が最近非常に多様化してまいりましたので,その煙害等による2次公害でありますとか,あるいは火災等の問題もございますので,現在そのことについて積極的にPRをしていくということについては,なお若干問題もあろうかと思いますので,もう少しそのPR面については研究をさしていただきたいというふうに考えてございます。 それから,2つ目の資源再利用につきましては,御指摘のようにステーションに出す前にひとつ,水際作戦と申しますか,各御家庭でリサイクルに努めていただきたいということを今PRをしているところでございますけれども,最近の円高影響の中で非常に各御家庭も困難な問題がございますけれども,なお我々はその辺の,全市的に減量という面からもぜひそういうふうなリサイクルに努めていただくということにつきましては,あらゆる機会をとらまえまして運動を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 それから,第3点目のコンポストの問題でございますけれども,この問題につきましては,我々の調査でも,今,議員さんの御指摘の長船,備前というのもございますけれども,我々の調査の中でも,田園都市と申しますか,そういうふうな都市では補助制度を普及をしておる都市も若干あるようでございます。したがいまして,この問題がどの程度のごみの減量化になるかということもあわせまして,他都市の効果も含めまして前向きに検討してまいりたいというふうに考えてございますので,よろしくお願いをいたします。 以上でございます。 ○議長(片山仁君) 次は順序に従いまして則武君。   〔16番則武伸一郎君登壇,拍手〕 ◆16番(則武伸一郎君) 新人議員の則武でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 通告内容について質問いたしますが,その前に2カ所訂正をお願いいたします。 まず,「社会福祉事務所窓口」と書いてございますが,「福祉事務所の窓口」でございますので,「社会」を消してください。そして2番目の,「岡山県身体障害者協会岡山支部」でございますが,「岡山市身体障害者協会」。したがいまして「岡山支部」はなくなりますので,よろしくお願いいたします。 通告内容の中でまず1番に,一宮浄化センターについての問題でございます。これから質問さしていただきます。 まず,一宮浄化センターにつきましては,裁判等もございましたが,その内容,結果等につきましてはこの際省略さしていただきます。 私どもには内容,形は違ってもいろいろな資産を皆さん持っていらっしゃると思います。私どもの地元,一宮尾上の住民も,その資産の中で農地を持っております。この農地の価格が幾らになるか,皆様方の持っていらっしゃる資産の価格は幾らになるか,これは常に興味のある,あるいは常にどういうふうになってるかを推移を見守っていらっしゃることは当然だろうと思うわけでございます。ところが,その農地のど真ん中に浄化センターができました。そういう結果によって価格の低下,流動性の低下が招かれたわけでございます。それに対する種々の圃場事業対策は行われたのは,それは当然でございますが,しかし結果として一向にその農地の価格は上昇しておりません。流動性も低下したままでございます。そういうことを踏まえて御質問をしたいと思います。 それからまず,私は次の経験をしたので,私の経験に基づいて皆様方にお話をしていきます。 その当時私は,この裁判の当時です,消防の分団長をしておりました。また,団長は時の助役である方が団長でした。分団長と団長,話をすることは当然ございます。「助役さん,一宮浄化センターのことについてはどうお考えですか,何とかしてください」,そうお願いしましたところ,「なあに,あの衛生局長の書いた紙は握りつぶしてごみ箱へポイ」。これがそのときの助役であり団長の答弁だったんです。当然私はその人は鬼か蛇かと思いました。しかし,時が移り人もかわりました。今ここにいらっしゃる方々の顔を見て,鬼か蛇じゃございません,神か仏の感じがするわけでございます。 そういうことを踏まえて,今,一宮浄化センターの中で約束事項がございます。その中で何と何とが行われ,何と何とがされてないかを御返答いただきたいわけでございます。そして,未処理の条項があれば,今後市はどういうものをもってそれに対応なさるかを御返答いただきたいと思います。その2点でございます。 そうしまして,福祉事務所の窓口業務についてお伺いいたします。 岡山市は行財政改革によりまして51億円余りのお金が倹約なされました。また,市長は1分1円を大切にし,そして心と心の触れ合う希望に満ちた岡山市政をつくろう,そう念願なさっていらっしゃいます。私もそれに賛成し,大いに心より拍手をいたします。しかし,行財政改革が行われたのはいいんですけども,やはり見直すときも来たんじゃないかと,こう思うわけなんです。 特に高福祉都市岡山を目指すのであれば,その福祉事務所のあり方というものをもう一遍見る必要があると思います。福祉事務所に関係のある福祉5法,これの関係者というものは,一般市民というものは約21万人おるわけでございます。全員がその対象であっても福祉事務所に全部手を煩わせておるわけじゃない。しかし,21万人の市民がその対象者である。その中で果たして現業員は幾らおるのでしょうか。その現業員というものは,全国で法律で決められた現業員は幾らであって,岡山市は幾らおるのか,全国平均はどうなっておるんだろうか,そういうことについて聞きます。 まず第1点,岡山市の充足率をお知らせください。そして2番目は,全国平均は幾らでしょうか。そして3番目に,充足率と大きな差があるのはなぜでしょうか。 高福祉都市岡山を目指すのであれば,私は必ず大きな差が出ておると思います。目指すのであれば,これを今後どういうふうにしていくのか,これをお知らせいただきたいと思うわけでございます。 その次は,岡山市身体障害者協会についてでございます。 市長は,高齢者あるいは障害者の福祉については,関係機関,団体,福祉施設,町内会,婦人会,そういうところの力を得て,そして福祉施策をやっていきたい,こういうふうにおっしゃっております。しかし,その市の障害者福祉課の受け皿である岡山市身体障害者協会,これは実は非常に少ないんです。身体障害者手帳を持っております者が1万2,630人,その中でわずか27%の人が協会に入っておるわけなんです。非常に少ないんです。それで,協会の方に私は行きました。「なぜ27%なんですか」,こう聞きましたところ,手帳交付の時点でしか障害者の名前は知りようがないんだ,あとはどなたが手帳を持ってらっしゃるかわからないと。したがいまして,私は手帳を持っておりますが,そういう足の悪い方とか手の悪い方とか,外見上で悪い方にはなるほどそれを知る由もあるが,それ以外のことはなかなか知る由がない。したがいまして,この27%というような数字しか実は協会の会員として入ってもらってないんです,こういう返答が来ました。 そこで市にお願いいたします。どうか,来年は全国大会も開かれるんです。そういうためにもぜひ50%以上の協会の会員にするためには,市の当局の大いなる御協力を願ってやまないわけでございます。そのためにはどういう形で御協力いただけるかを御返答お願いいたします。 そして,3番目の身体障害者手帳交付と住民台帳オンライン化についてでございます。 身体障害者の手帳を交付され……,私もこの選挙に出る前に,実は1万6,000人以上の手帳交付者がいるものと思っておったわけでございます。ところが,行政のサイド,議員になりまして数字を実際聞かしていただきますと1万2,630人だと,数千人の差が出てきたわけなんです。これは何でだろうというようなことで,実は当局に問い合わせをしました。その結果,大変な誤差があったんだということをお認めになったわけでございます。 では,一体幾らの誤差があったのか,まず第1番にお伺いしたいわけでございます。そして,なぜこういうことができたのかという理由も聞かしてください。そして第3番目には,私は住民台帳とのオンライン化が一番いいんじゃないかと思っておりますが,市はもっともっといい方法があるのか,あるいはこれでやるのか,いつやるのか,こういうことも聞かしていただきたいと思っておるわけでございます。 そして,総合福祉センターについてでございます。 この件につきましては,先輩諸氏がいろいろと質問をなさっていらっしゃいますので,本当に私どもがこれから質問をするということは非常に狭まってまいります。しかし,私は障害者の一人でございます。そういう目から見て,まず端的に言いますと,この総合福祉センターというものは何か公民館の親玉じゃないかというような気もするわけでございます。そういう観点から質問いたしますが,高齢者あるいは障害者のどこに的を絞ってこの施策をなさろうとしておるのか。特に高齢者あるいは障害者につきましては,宿泊等の設備も必要かと思うわけでございます。本当に宿泊等の設備等も設けられるのかどうか。その中では,建物は一体構造になるのか,それとも分散型の構造になるのか,そういうことも知る必要があると思います。 もう一つ,私は場所について聞きたいと思うわけでございますが,私は次の場所を市の方に申し上げ,御検討いただきたいと思います。 老人福祉の家松尾園というのが岡山市の一宮松尾にございます。温泉でございますが,非常に老朽化もしております。建てかえの時期が来たと,こういうふうにも感じておるわけでございます。その松尾園とこの総合福祉センターを使うことによって,あの芳賀佐山団地の南あるいは西側の地区にこの総合福祉センターを持っていってはどうかと,一つ提案をするわけでございます。 そしてもう一つは,先日も私どもボーナスをいただきました。本当にうれしゅうございました。ひとつ市長さん,障害者あるいは高齢者にボーナスとして,これをいつ建てることができるのか,そういう時期等の発表をお願いしたいと思うわけでございます。ぜひよろしくお願いいたします。 続きましての,吉備路の観光でございます。吉備路の観光といいますと,吉備路というものはある意味からいいますと非常に広い考え方もございます。高梁川を西に渡って真備町にわたる吉備路という考え方があれば,あるいは観光の面では国分寺あたりまでというのも一つの観光だろうと思います。吉備路は特にこの神社仏閣,そして田園風景を中心とした大きな観光地域だろうと思っております。しかしそうは言いましても,岡山市におきましては東西10キロ,南北は数キロの幅でございます。その景観の中に,本当にあのコンベンションの施設,こういうふうなものまであの吉備路のど真ん中に持ってお越しになるのかどうか,わしゃいささか疑問があると思うんです。あの京都宝力池の湖畔には国際会議場ができました。大変な論議を呼んだ会議場でございます。またまた岡山において吉備路のど真ん中にそういうふうな施設をおつくりになるのかどうか。岡山市の西側の方に,吉備路の入り口の方にこれをおつくりになるということについては私も賛成でございますが,ど真ん中に持ってお越しになるというのはいささかどうかと思うわけでございます。 そしてもう一つは,吉備路吉備路と言いながら,実は総社市もあれば山手村も吉備路の中に入っておるわけでございます。観光診断等を見ますと,国分寺がどうあるべきかということを岡山市の観光診断の中へ書いてあります。国分寺が岡山市のあの行政区域の中にあるんでしょうか。あれ間違いのはずです。必ず総社市の中にあるわけです。それを岡山市の観光診断の中で云々しておるのであれば,当然総社市あるいは山手村と話ができておるんですか。それをもう一つ聞いてみたいと思います。ひょっとするとこれは,行政が他の市町村にまで介入しているというようなことにもなりかねないとは言いませんが,そういうおそれもあると思います。その中で,サインボードあるいはサインタワーの計画もありますが,本当にそういう他の市町村と話し合ってこれが計画されておるのかどうか。そうしませんと,この計画性というものは一体性がない,整合性がない。全く岡山市だけの独自で描いたものとなって,お金のむだ遣いというものも当然そこに考えられると思うわけでございます。 そして,最後の一宮駅前の自転車のあり方でございます。 これは先日岡山県が宅地所有者の買収も済ましたと,そういう話も全部私は聞いております。そして,宅地所有者が新しく家を建て,明け渡して後にようやく自転車置き場ができるわけでございますが,時間的に考えましてどうしても12月いっぱいは無理だと,1月になって取り壊し,そして自転車置き場の建設,そういうことになるわけでございますが,本当にそれでいいんだろうかどうか,そのままほうっておかれるのかどうかでございます。今の問題の道は県道です。入り口が幅員約7メーター,奥行き約30数メーター,そういう中に250台の自転車が放置されております。岡山市役所一宮支所の当然業務にも差し支えが起きる。わずか2メーターぐらいの幅しか道が残ってないんですね。その中を本当に車が通ることができるかどうかということも大問題になってくるわけでございます。これを12月いっぱい放置なさるのかどうか,適切な処置がないかどうか,これも聞きたいと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 則武議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 まず,観光診断についてでございますが,本市の観光診断と前後いたしまして,総社市におきましても観光基本構想を策定しておられます。その構想も風土記の丘エリアと位置づけをし,国分寺周辺の重点整備を打ち出されております。これら一帯は市域をまたいだ重要な拠点でございまして,両市が一体となって整備をする必要性を痛感いたしております。先般も総社市との連絡会議を持ちまして,今後の協力,協調について再確認をいたしたところでございます。さらに,県を初めといたします県南3市1町2村では,吉備路周辺の関係でございますけれども,そこで構成をいたしまする吉備路観光連絡協議会等におきまして,こうした協力,協調,連絡等を密にしてまいりたいと考えております。 次に,吉備路は歴史的な資源と田園風景に彩られておりまして,その風情が大きな魅力となっておることは御承知のとおりでございます。今回の報告書では,そうした概念のもとで古代ロマンを演出する一方で近代観光の魅力づけをしようと,そういう報告がなされているものでございます。これまでにも答弁いたしましたように,行政によるものと,また民間活力によるものと区分して対応する中で,具体化に当たりましては地元の関係者を初め知識経験者等必要に応じて協議を進めて,本当に特色のある観光地づくりにしてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 その他につきましては関係者からお答えをいたします。 ◎民生局長(木村公男君) 福祉関係の4点についての御質問についてお答えします。 まず,福祉事務所の窓口業務の充足についてでございますが,各福祉事務所に児童,身体障害者,精神薄弱者,老人,母子及び寡婦福祉の5法業務を担当する5法現業員を配置し,福祉事務所の機能充実に努めているところでございます。しかしながら,5法現業員の配置状況につきましては,配置基準に対し,全国平均充足率は53.7%,岡山市では34%となっており,高齢化が急速に進行するなど福祉5法関係事務が増大化,多様化する中で,強い問題意識を持っております。しかし,このことによって市民サービスの低下や支障を来さないよう,事務改善による効率化,研修による職員一人一人の能率向上等を図るとともに,本年度2名の増員を行ったところであります。今後5法現業員の充実につきましては非常に厳しい中ではございますが関係部局と協議してまいりたいと考えております。 次に,岡山市身体障害者福祉協会に関してでございますが,身体障害者団体は,障害者施策を円滑に推進する上でも,また障害者が相互に協力し合い,情報の交換,研修の実施,親睦や交流を深めるなど,大きな役割を果たしております。これらの団体育成のため,身体障害者手帳を交付する際に,団体加入等について御案内申し上げておりますが,今後もチラシ等でPRしてまいりたいと考えております。 次に,身体障害者手帳交付と住民台帳オンライン化についてでございます。 58年度,59年度の両年度で身体障害者更生指導台帳と住民票を照合いたしましたところ,約3,500件の死亡者,市外転出者が発見されております。そのため今後対象者の正確な把握と事務能率の向上を図るため電算化を検討いたしておるところでございますので,よろしくお願いいたします。 次に,総合福祉センターについてでございますが,これまでも多くの議員の御質問にお答えいたしましたように,新総合福祉センター(仮称)は,高齢者や障害者の健康,福祉などを中心とした機能重視型の施設にしたいと考えております。今後,専門家等の意見も聞いた上で,今年度中には構想を固めたいと考えております。 なお,建設場所につきましては,利便性,快適性を基本とし,検討してまいりたいと,このように考えております。 以上です。 ◎建設局長(森本隆也君) 備前一宮駅前自転車についてお答えをいたします。 御指摘の一宮駅周辺の放置自転車につきましては,最近利用者の増加,また民営自転車駐車場の廃業等で整理に苦慮しているのが現状でございます。そこで,今年度県事業として用地を買収いたしまして自転車駐車場を建設することになっております。現在,土地の売買契約が終了したところでございますが,工事完成までの対策につきましては,県道でございますので,県へ強く要望してまいりますが,市といたしましても側面的に協力いたしまして,現地におきまして指導,協力等を求めてまいるつもりでございます。 ◎参与(菱川公資君) 一宮浄化センターの裁判関係の御答弁を申し上げます。 御指摘の裁判は,61年2月25日に裁判長立ち会いのもとで債権者と債務者の間で4項目にわたる覚書を交換をいたしまして,翌61年2月26日に債権者から仮処分の申請の取り下げをなされて円満に解決をしたところでございます。 なお,どういうものが約束をして,どういうものが残っておるかということでございますが,4項目と申しますのは,少し長うございますので省略さしていただきますと,1つは,日量250キロの範囲内でとめなさい。今後増設工事は行わない。いわゆる改築じゃございませんで,増設工事は行わない。というのが1つの……でございました。2つ目といたしましては,債務者は,連絡会議,いわゆるあの周辺の町内の方々に連絡会議を構成してございますが,その連絡会議の構成運営に改善をすること。ということでございます。それから3つ目といたしましては,債権者と債務者,いわゆる地元の方と市は,協力をして本住民の福利厚生のために農免道設置の計画に協力をすること。というのが3点目でございました。4点目は,債権者は,この覚書を交換するに当たって申請を取り下げるんだと。この4つでございました。 で,何と何ができて何ができておらんのかということでございますが,日量250キロ以内ということについては守ってございます。 それから,債務者,いわゆる連絡会議の運営につきましては,現実に次の,裁判が済みました次の連絡会議で1名をふやすことによって,これも解決しておるというふうに考えてございます。 残っておりますのは,農免道の設置計画でございますが,これは先ほど読み上げましたように,債権者と債務者は,ということでございますので,農免道は御承知のとおり地元の御協力が非常に大切な要素でありますので,その部分がまだ上がってきてないので,これが前に進んでおらないということでございます。 以上でございます。   〔16番則武伸一郎君登壇〕 ◆16番(則武伸一郎君) 2度目の質問をさしていただきます。 その農免道の件なんです。農免道というのは,私はまだ詳しくは調べておりませんが,通常ガソリン道と言われる道であって,地元住民の負担が非常に多い道だとなっておるわけでございます。したがいまして,裁判で幾ら約束ができ,裁判長が幾ら立ち会いの上で約束ができても,守られない,できないことであったら,市当局は新たに柔軟な考えを持って地元住民の要望にかなえようとなさるのかなさらないのか,この点を聞きたいんです。地元との話し合いができるできないじゃない。話し合いができるような状況を市がおつくりになる気があるのかないのか,その点でございます。明確な答弁をお願いいたします。 ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。 ◎参与(菱川公資君) この問題につきましては,先ほど申し上げましたように,農免道ということで約束ができてございます。そこで,この問題につきましては,裁判に応訴するとき,あるいは済んだときにも,こういう約束でもって裁判に応訴します,あるいは済みましたということにつきましては,本議会なり委員会に御報告申し上げているところでございます。 なお,関係地元町内会,いわゆる連絡会議の中にも,こういう,先ほど申し上げました4項目の中で約束ができましたのでということでございまして,農免道につきまして,これはどうしても農免道というものは今,議員さんが御指摘のように地元の方の協力がぜひとも必要な部分でございます。したがいまして,地元条件が整えば岡山市としてはそれに対しての協力はしていくということでございますので,よろしくお願いをいたします。 ○議長(片山仁君) 午後1時まで休憩します。    午前11時45分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後1時10分開議 ○議長(片山仁君) 午前中に引き続いて会議を開きます。 次は順序に従いまして丹原君。   〔26番丹原重彦君登壇,拍手〕 ◆26番(丹原重彦君) 本日は一般質問の2日目でございますし,皆さん方御苦労さまでございます。3日間の休会がございましたけれども,御承知のとおり空梅雨の上,さらに気温も真夏のように高く,その上私から午後の会議ということで一段とお疲れも出るのではなかろうかと思いますが,しばらくの御辛抱をお願いする次第でございます。 初の定例議会とございまして,一般質問の発言通告も31人の多くに及んでおります。私は日程を予定どおりスムーズに進めるため,通告のとおり3点に問題を絞って質問を行います。当局も簡潔なお答え,すなわち表現が簡単で要を得てむだがないという意味でございますが,簡潔なお答えをいただきたいと思っておりますので,十分意を体してお答えください。 まず質問の第1は,仮称桃丘小学校の建設,すなわち開校の時期でございます。 60年4月に開園された芳賀佐山団地の待望していた幼稚園の名称が地域にふさわしい桃丘でございます。で,その名称を引用して仮称といたしました。 この団地は,御承知のとおり昭和48年ごろ岡山県住宅供給公社が,計画戸数を1,245戸といたしまして,道路や公園緑地はもちろんのこと,小学校,幼稚園等の教育施設,さらには公共下水道等の公共及び公共的施設を完備した理想的な一大住宅団地を造成すべく,岡山市と開発の事前協議が行われました。続きまして49年度からは第1期の造成工事に着手し,分譲が開始されたのは52年度からでございました。第2期の造成工事も既に数年前に完了いたし,現在では当初計画の約80%に相当する分譲や入居が終わっているところでございます。 私はこれまでにも教育施設の早急な整備についてたびたび質問をしてまいりました。特に昭和59年12月の定例議会では私の質問に対し教育長は次のとおり答弁されております。学校用地は公社と今後協議する必要がある。馬屋下小学校の収容能力,地元団地の児童の推移等,教育効果や財政効率を検討しながら全市的な視野に立って建設計画を立てていきたいと答えられました。 そこで私は,当局も実情を十分御承知とは思いますが,地元の状況を詳しく申し上げます。その第1番は,馬屋下小学校は既存の教室のみでは大幅な不足を生じ,既にプレハブ教室も5教室となっております。運動場や遊具等も生徒数に対し狭隘でかつ不足し,収容能力を大幅にオーバーしております。さらに,このままでは来年度もプレハブの増設をせざるを得ないと予測されております。 その2は,団地内のみでも児童数は63年以降は1年から6年生まで各学年とも2学級に相当する数となり,最低でも小学校が新設されましたならば12学級以上の学級規模の小学校となります。 3番目,去る9日の一般質問で我が新政クラブの先輩議員でございます根石議員が牟佐地区に小学校新設についての質問をいたしました。これに対し教育長は,小学校は12ないし24学級ぐらいが適正規模であると言明されました。 4番目,小学校用地は市との事前協議のとおり保育園地と合わせて3万1,108平米が造成されて確保されております。団地内の住民はこの学校用地を毎日目の前に眺めながら幼稚園の設置に引き続いて用地の譲渡を公社から速やかに受けて一日も早く学校建設に着手されるよう毎年度陳情を行っておるところでございます。 以上の観点から見ましても,今まで教育長が言明されたとおりの状況に既になっておりますので,教育長のはっきりとした,建設について,すなわち,開校時期についての所信をお知らせください。 質問の第2は,松尾園についてでございます。先ほどは同じ一宮地区から出ておられます則武議員から総合福祉センターの位置としての提案もございました。しかしながら,私は従前からの経過もございますので,松尾園についてお尋ねいたします。 岡山市の条例では市内に松尾園ほか6カ所の老人憩いの家が決めてございます。地元民が多額の経費をかけて水質の分析を県に依頼した結果,温泉法に合格し,神経痛に顕著な効果があるので,その入浴設備もあることから,条例の第8条によりましてこの松尾園のみ使用料を徴収しております。年間の利用者は延べ約1万2,000人と,毎年コンスタントにかつフルに高齢者に利用されておるところでございます。 たまたまこの松尾園の東側に国所有の約5反歩の開拓農地がございます。そのうち約2反歩には第2の泉源,温泉のもとでございますが,第2の泉源がございますので,既に岡山市が国から借地して使用しております。一方,国からこれらの土地についての管理を県の農林部が委託を受けておりますが,ほとんどが払い下げが進み,この5反歩を含めてわずかの件数の土地が残っておるのみでございます。そこで,県としては早急に払い下げ処理を完了したい意向と聞いておるところでございます。 数年前にも民間サイドでこの土地の払い下げを受け特別養護老人ホームを建設する計画を持って県と折衝しておりましたが,地元の地権者の皆さん方の非常に強硬な反対がございまして,さたやみとなっているところでございます。 そこで,60年の2月定例議会におきまして,私は,高齢化社会でもございますしこの土地を払い下げを受けて,温泉浴と,今お年寄りの間ではやっているゲートボール等の簡単なスポーツ施設を兼ね備えた高齢者専用の健康センターに整備する考えはないかと提言を行いました。これに対しまして民生局長は,当面国有林を買収して簡単な施設整備を行う中で,現在の憩いの家と一体性を持たした利用を図ってまいりたいと答えております。以後丸2年も経過しておりますが,少しも実現に向かって実現していないのではないかと思いますので,改めて次の2点につきまして市長にお尋ねしたいと思います。 第1は,現在の松尾園のある敷地は旧一宮当時から民有地を借り上げて使用いたしております。過去にも質問をしたことがございますけれども,法令上での公の施設,いわゆる公の施設で今後も引き続いて運営をする方針であるならば,当然所有権は取得すべきものであると思いますが,当局はどのように考えておられますか。 2,国有地の払い下げ事務はどのように進んでおりますか。先ほど申しましたように既に丸2カ年も経過しております。現地を測量調査,その上での具体的な利用計画や実施計画を立てて払い下げを促進すべきであると思います。今までの処置と今後の方針について詳しくお答えください。 質問の第3は,幼稚園舎の整備についてでございます。 岡山市立学校条例によれば,市立の幼稚園は73園もの多くになっております。全園2年保育を目指し計画的,継続的に実施されていることに対しまして私は深く敬意を表するものでございます。しかしながら,いまだ5園は1年保育のままでございますし,また9日には政友クラブの貝原議員が幼稚園の設置基準について藤田地区を例に取り上げての質問もございました。教育長はかねてから公・私立を問わず1地域1幼稚園2年保育を目途に整備していきたいと言明されてきました。確かに他都市に比べて岡山市は全国的にも公立幼稚園が非常に充実しているところでございます。しかしながら,一方園舎の状況を見ますと,義務教育の小・中学校に比べるとまだまだ整備がおくれているのではないかと思います。ますます増大をしている教育費の中での幼稚園費の大幅な増額は非常に難しいとは思いますが,今後の問題といたしまして次の3つのケースについての本格的な園舎整備についての基本方針をお知らせください。 その第1は,分離または新設の場合,2番目は,2年保育実施に伴い必要な教室の増設の場合,第3番目は,建物の老朽,園地の狭隘やその他の理由で全面移転を行う場合,以上3つにつきましての基本方針をお尋ねする次第でございます。 以上3項目につきましての質問をいたしましたけれども,私が冒頭に申し上げておりますとおり,簡潔なお答えを重ねてお願いし,御清聴を感謝しながら私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 丹原議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 松尾園の点についてでございますが,御承知のように松尾園は温泉を利用した施設として多くの高齢者の方々に利用していただいている,大変人気のある施設でございます。これからもさらに利用の促進を図りたいと考えております。 公の施設としての性格から見ましても,また管理面から考えましても,その敷地については今仰せになりましたように市が所有することが望ましいと考えておりますから,その方向で今後努力してまいりたいと考えます。 その他につきましては関係者からお答えします。 ◎民生局長(木村公男君) 松尾園について市長の答弁を補足いたします。 今までの措置と今後の方針についてでございますが,松尾園の周辺整備につきましては,国に対して払い下げ申請を行った中で,一部の問題を残し未解決のまま現在に至っておりますが,今後問題点を早急に解決し,松尾園の利用促進のための一体的な利用計画を立て,国有地の取得について関係者とも協議しながら進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。 ◎教育長(奥山桂君) 教育に関します第1のお尋ねは,仮称桃丘小学校の開校時期についてのお尋ねでございます。 この問題につきましてかねがね御心配をいただいておるところでございますが,芳賀佐山団地内の小学校につきましては,御指摘にもありましたように県の住宅供給公社から用地を取得いたす予定にいたしておりますが,予定地が埋立地でございますので,ボーリング調査を行い,安全性を確認した後,県住宅供給公社との間で話を進めてまいる予定にいたしておりますので,御理解をいただきたいと思います。(「調査せえ」と呼ぶ者あり) 次は,幼稚園舎の整備についてのお尋ねでございますが,幼稚園舎の整備につきましては,次の3点を基本的な考えとして整備をいたしております。 まず,既設園舎の整備でありますが,木造既設園舎の改築は,建築年度,保有面積等をもとに整備をいたしております。 次に,分離新設園の場合でございますが,これにつきましては一応プレハブ園舎で対応をいたしまして,5年を目途に整備をいたしております。 3番目は,園舎移転の場合でございますが,これは2年保育の実施も含んでおるわけでございますが,用地が狭隘であり拡張用地が確保できない場合等においては他に用地を求めて移転をしておりますが,この場合も先ほど申し上げました分離新園と同じように考えておるわけでございます。 以上,整備をする場合,国庫補助採択を得て将来の園児数の推移を予測しながら整備をいたしておるところでございます。御理解をいただきたいと思います。   〔26番丹原重彦君登壇〕 ◆26番(丹原重彦君) 再質問で大変恐縮でございますが,すべての回答が非常に簡潔でございましたけれども,私が申し上げたように,的を射ていないということが言えるんではなかろうかと思います。その中で,特に私はこの桃丘小学校の開校の時期をお尋ねしたわけでございます。土地の安全性を調査するとかいうようなお話ございましたけれども,それは当然なことでございまして,私がお尋ねしておるのは,そういう安全性を再確認した上での学校の開設をいつにするかということを質問したわけでございますので,重ねて開校の時期についてのお答えをお願いいたします。 ◎教育長(奥山桂君) 開校時期についての再度のお尋ねでございますが,先ほどお答えをいたしましたように,ボーリング調査を,これは8月には実施をしたいということで今事を進めておるわけでございますが,その結果に基づいて事を進めてまいりたいと考えておりますので,開校の時期につきましては慎重に検討をさしていただきたいと思いますので,御理解をいただきたいと思います。 ○議長(片山仁君) 次は順序に従いまして守屋君。   〔19番守屋彰久君登壇,拍手〕 ◆19番(守屋彰久君) それでは,質問に入ります前に,通告いたしております4項目のうちの,清輝公設市場問題と一般廃棄物許可業者の倒産については,次の機会に回さしていただきます。 まず,臨港鉄道跡地利用について御質問申し上げます。 御承知のように,臨港鉄道の鉄道部門廃止は,59年末に廃止をされたことは皆さん御承知のとおりでございますが,本市は去る60年11月26日臨港鉄道跡地の具体的な利用プランを発表されました。この利用計画案は,基本的な考え方として,岡南地区全体の交通体系に整合した利用計画とするというのが第1点。第2点に,断片的な利用はできるだけ避ける。第3点といたしまして,将来地下埋設物や占用物などの用地として一体的に利用する,など6点を列挙し,A,Bの2案を提示をしたものであります。 その2案の内容は,まずA案は,泉田の国道30号線から福田の県道浦安・豊成線までの中間部分2.1キロは2車線の一般道路,両側に歩道,緑地帯つきとして,また両端の大元駅から同国道の2.2キロと同県道から市道洲崎・築港栄町線の1.3キロは幅員5メーター程度の自転車歩行者道を持つ緑道にするというものでございます。 また,B案は,大元駅から同国道までの2.2キロを緑道,以南3.4キロは一般道路として,緑道と一般道路の構造はA案と同様となっております。 また,両案の効果について,A案では大元駅から岡南地区への自転車,歩行者ネットワークが形成をされると,児島湾広域農道と同国道が結ばれ岡南地区の交通緩和に役立つなどが予測され,B案も岡南地区の南北道路として自動車交通混雑の緩和が図られると,このようになっております。 60年9月,市の臨鉄跡地利用計画協議会が組織をされまして,以降地元意見も聴取をされたと聞いておりますが,既に鉄道廃止後3カ年が来ようとしております。そのような状況の中で,以下4点にわたって質問をさしていただきます。 質問の第1は,利用計画の基本的な考え方にもあるように,岡南地区全体の交通体系の整合した利用計画を速やかに決定すべきと考えますが,事業決定の見通し等についてお示しをください。 質問第2は,また地下埋設物や占用物などの用地としても一体的利用が上げられておりますが,先般本市下水道局が雨水排水対策として下水道バイパス建設の計画を発表をされました。これによりますと,用地取得費もかからず,交通障害もない,工事費が安く,工期が短いなどのメリットが大きいというふうに宣伝をされております。全体計画と一般道路布設の場合と予算的にどれぐらいの安上がりとなるかわかればお示しをしていただきたいのであります。 質問の第3は,市下水道局が先陣を切って,軌道敷地下占用は将来予想されるNTT,ガス,電気,水道などの他埋設事業者に利用計画を打診するなど,このような対策は現在とられているのかどうか。例えば,中国電力など意向打診をしている事実があれば御報告をいただきたいのであります。 質問の第4は,浦安緑道公園の事業化が自然緑地課が中心となって近く都市計画審議会にかける運びと聞いておりますが,本市のみどり計画'85に基づくものであるというふうに理解をしております。しかしながら,事業の緊急性がどこにあるのか極めて疑わしいと同時に,臨港鉄道跡地の事業計画がその現在の岡南地区の交通事情からも優先されるべきものであるというふうに考えますが,この点についての当局の明快な御答弁をお願いしたいのであります。 続きまして,新福地内場外馬券場設置に反対する問題につきまして行政の対応に絞って御質問をさしていただきます。 私はさきの統一地方選挙で再選を果たさしていただきましたが,選挙中の公約として,多くの市民の皆さんに,全国ただ一つの住居地域にこのような大型のギャンブル場が進出するという問題について,断固反対の意思表示をし,多くの市民の共感を得て再選を果たさしていただきました。その意味において,私は,私自身の選挙公約とも言うべきこの快適な住宅環境を守るために,過去6回の議会でたびたび御質問をさしていただきましたが,再度の質問をお許しをいただきたいのであります。 去る9月22日,本会議場におきまして新福町内会412名による反対の陳情書は満場一致議員諸兄の良識ある御判断によって趣旨が採択をされたのであります。地元住民を初め学区関係者は大いに感謝をし,この問題について一見落着かと安堵したところでございます。しかしながら,株式会社日隈を中心とした開設をあくまで断念をしない業者は,あらゆる巧言を弄して町内会の切り崩しに奔走をしてまいりました。趣旨採択をいただいた議会の議決に風穴をあけて,何ら議会の議決は問題はないんだというふうな現状を呈しております。 そういった意味において,再度皆さん方に,せんだっての市長答弁もございましたが,市長は我が党の代表質疑,一般質疑の中でようやく議会での反対陳情の趣旨採択をされているその方向を踏まえて慎重に対処したいという御答弁をされております。また,市長公室長の有本参与は,地元の町内会の実情は非常に憂慮していると,しかしながら慎重に動向を見守りたいというふうに答弁をされておりますが,この公室長答弁は私の耳には何もしないというふうに聞こえてくるのであります。また,我がクラブの寺田和子議員が子供を持つ母親の立場で切々と訴えていただきました。地元住民の皆さんは朝に夕にこの問題で頭を悩まし続けております。そこで,皆さん方に市長答弁の,本会議における市長答弁を踏まえて,現状説明をぜひ御理解をいただきたいのであります。 まず,住民の反対の意思でございますが,反対の意思はどうなのか。なぜ町内会が分裂したのか。多くの皆さん方が町内会が分裂したことが非常に残念だと考えております。しかし,分裂をさせたくて分裂をしたんではありません。また,反対署名,賛成署名と,農繁期を足を棒にして反対署名をたびたびとっていただきました。 その中で,現在の反対署名数はこの図表にもございますが,(と降壇し図表の前に立って)これは関係町内会ということで3町の例を出しておりますが,開設予定地の新福町内は,反対戸数317,町内会入会戸数367ということになっておりますので,パーセンテージは86.5%の方が反対をしていると,あと13.5%が賛成ないしは中立であるというふうにはっきり出ております。また,住民票上の世帯総数は476で,選挙人名簿の登録者数は875名と,こういうことになっておりまして,これは61年9月20日現在でございます。さらに,今まで提出をしております反対署名というのは,61年3月10日に412名,岡山市の方に提出しております。11月26日,659名,これは農水省の方に反対住民の分布図をつけて提出をいたしております。 また,お隣の豊浜町でございますが,これも町内会入会戸数195戸に対して,反対戸数146戸と,反対が75%,賛成中立が25%と,こうなっております。 豊成でございますが,ここは皆さん御記憶にあろうかと思いますが,ラブホテル反対運動を激しく1年間にわたって戦われたとこでございますが,町内会が今大変な状況になっております。ここは有権者数で申し上げますと1,618人,反対1,076人と,こういう状況でございます。(「当局に見してやれ」と呼ぶ者あり) 当局の方もこういう現状認識からですね,慎重に対処していただきたいということでございますので。(再び登壇) 次に,この予定地が住居地域であるということは既に都計法の用途地域分布図等で御説明を過去の議会でいたしましたが,ちょうど,この点についても御理解をいただきたいんでありますが。(再度降壇し)この人絹道路,空港線を挟んで予定地でございますが,国道2号線バイパスですが,この予定地の人絹道路から南北両端50メーターが準工業地帯でございまして,ざっとこういう感じになるわけですが,あとは住居地域です。(再度登壇) 御承知のように,住居地域というのは住環境を保護するためにつくられたもんでございますから,非常に問題がそこにあるわけでございまして。 さらに,業者は,これは物品販売業という申請をすれば,事務所または店舗という形で申請をすれば建築確認申請は通るんだというようなことも聞こえてくるわけでございますけども。私どもは,皆さん御承知のように地元町内会長の同意書が要ると,さらに地元警察署長の同意書が要ると。こういうことは,一般的な事務所店舖ということであるならば,その必要がないわけでございますから。なぜ,防犯上,あるいは交通上の取り締まりといいますか,警察的な取り締まりを必要とする警察署長の同意が要ると,そういうことでございますから。逆に,事務所とか店舗というような百貨店,スーパー類のもんであるというふうなことで出てくるならば,大規模小売店舗法の問題はどうなってくるのかということで,非常にこれらの制限についても,できないんではないかというふうに考えております。 それから,たびたび申し上げておりますが青少年の教育上の悪影響についてでございますが,これはもう警察庁の犯罪統計から見ても,競馬法違反のうちの暴力団関係者が52.6%と暴力団関係者の占める比率が非常に高いと,暴力団との結びつきが強い犯罪であることを示しております。そういった意味で非常に,今年は青少年健全育成都市を宣言をいたしまして10年目に当たる年でございますので,この点についても憂慮してるところでございます。 皆さん既に御存じだと思いますが,ここに安部譲二の「悪の馬券学 極道の恩返し」という,これはベストセラーじゃそうですけども。この方は,競馬はばくちだ,鉄火場だと,せめて世のため人のため,えい教えてしまいましょう,これが本当の姿ですということでですね書いてるんですが。これをよく読んでいただければですね……。ばくちの胴元は中央競馬会,この中央競馬会がまことにファンサービスがどのような形で行われているかということや,また今最近盛んに中央競馬会がこの馬券という,馬券売り場というイメージを何とかスポーツだということで宣伝にこれ努めておるわけでございますが,この本の中ではですね,この安部譲二いう方はですね,中央競馬会は詐欺賭博罪で現行犯逮捕をされるべきであるということまでも言い切っておりますし,ブラットスポーツという,伝統に輝くブラットスポーツというのが中央競馬会の最近のお得意のお題目でございますけども,これについてもですね,もし本当に血統を守り続けるブラットスポーツであるならば,純粋に馬の好きな者がその伝統ある血統を愛する馬主が集まって,馬を持ち寄って用意どんでやればいいと,このようにはっきり書いております。 次に,交通渋滞の問題でございますが,これはですね,皆さん御存じのように,県警交通量調べ,この2月に行われたもんでございますが,さきにNHKの特別報道番組でもございましたが,岡山大学工学部の助教授井上先生に直接お会いしましてお聞きした内容でございます。空港線はこれ1車線でございます。人絹道路は2車線でございます。信号なしで同一方向に進んだ場合のこの混雑度の予測が出ておりますが,中央競馬会は当初8,000人,5,000台の車が来るというふうに地元説明会で申しておりますが,最近になりまして3,000台だということで下げてまいりました。したがいまして,3,000台のこの予測値を出しておりますが,空港線は現在1.12ということで,既にもうパンク状態でございますが,1.70と,こういう混雑度が出ております。さらに,この人絹道路でございますが,これも同一方向に行く場合でございますが,現在は2車線でございまして,0.79ということでやや混雑度が低いわけですが,予測値では,3,000台ということで予測すれば1.12の予測値が出ております。こういう状況でございますから。さらにこの井上助教授の説明によりますと,混雑度は,1は大体計画通行量で,1.3がもう停滞状況と,1.35になれば限界と,1.7という状況はパンク状態だと。生活道路にすべての車が入ってくるということが予想を容易にできると思うんです。 また,比較表でございますが,仮に新福に場外馬券場ができた場合,約8,000人の入場があればですね,駐車場を現在200台というふうなことで言っておりますが,児島競艇の場合,約6,000人でですね,無料駐車場が4,481台,民間が400台,約5,000台用意されておりまして,そのほかに無料バス運行が77台と,このような比較表が示されております。 さらにですね,農水省の方がですね昭和54年6月に総理府総務長官あてに公営競技の適正な運営についてという,いわゆる吉国答申というものが出ておりまして,この中には地域社会との調整を十分に行うことという項目がございます。この項目についてですね,非常にこの答申を出された背景というものが重要ではないかと考えておりまして,この点について後当局の方の答弁をお願いをしたいと思っておるとこでございますが。 大体以上のような状況を十分御理解をいただきまして,一括質問でございますが,青少年の健全育成という立場から教育長,教育委員会の方の御所見をこの際明確にしていただきたいと思います。また,PTA連合会とか補導協議会等にですね,この問題をどのように働きかけていくおつもりかお示しをいただきたいと思います。 2点目といたしまして,交通渋滞の問題についてですね,いわゆる新福町内会を中心にですね,陸の孤島のような状態が起きますので,消防救急体制にですね支障はないのか,この点について。また,道路行政をですね今後どのようにしていくお考えなのか。建設局長,消防局長にお尋ねをしたいと。 3番目に,先ほど申しました住居地域としての住環境の保護,これはそのどこがやるのか。この種施設をつくらせないようにする必要があるというふうに考えます。 また,これらの設置をめぐってですね,先般新聞紙上に出ておりますフジタ工業の専務が東大阪市の寄附金汚職で逮捕されるという事件がございますが,この点について岡山市は指名審査委員会等で審査をされる必要があると考えますが,どのようなお考えかお尋ねをしたいと思います。 それから最後に,これらの問題をめぐって市職員の正義感についてですね,非常に私どもは遺憾に思う事例がしばしばございます。当然地域には市職員が居住しておるわけでございますが,この市の職員が当初反対で途中から賛成ということで,地域住民に大きな疑惑を投げかけております。市職員の正義感についてですね,倫理推進会議の方から御所見を伺いたいと思います。 以上でございます。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 守屋議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 臨港鉄道の跡地の利用でございますが,臨港鉄道の跡地の利用につきましては,さきに貝原議員にもお答えをいたしましたが,昭和61年3月に……,臨港鉄道跡地利用計画協議結果に基づきまして事務を進めているところでございます。今後他の事業との調整も図りながら年次計画的に事業化してまいりたいと考えております。 次に,この事業化に伴いまして,先ほどお話がございました,地下埋設物,上下水道,ガスの先行投資を考えているのか,さらに電気,電話の電線類も地中に先行埋設して無電柱の道路にする考えはないかとの御提案でございますが,これが道路となりますれば貴重な公共空間でございまして,今後地下埋設物の占用者と協議を行いましてこれを有意義に活用する考えでございます。また,潤いのまちづくり,道づくりを目指すための電線類の地中化につきましても,電線の地中化の理念を基本にいたしまして,起業者に対しまして協力を求めていきたいと考えております。 以上,この臨港鉄道跡地の利用につきましては,市民の関心も非常に高うございまして,期待もされている事業でございますので,できるだけ早く用地取得の基本方針なども固めまして,年次計画を樹立をし,事業化に向けて努力してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。 その他につきましては関係者からお答えをします。 ◎経済局長(人見文男君) 場外馬券場の問題についての御質問のうち,大型店等の調整関係にも問題があるんじゃないかということです。これは小売商業調整特別措置法に基づくところの岡山県の大型店等の出店調整指導要綱のことだと思いますが,これに該当するかどうかということでございますが,調査はしていますが,現在のところ関係がないんじゃなかろうかと考えるとこでございます。 それから,地元と農水省との関係ということで私答弁させていただきますが,御指摘のように56年,それから58年の農林水産事務次官の方からの通達等もございますが,御指摘のように地域住民,地元警察等の理解を得ながらということは示されておるところでございます。市といたしましては,先般も市長の方から関係の議員の御質問に対して御答弁がありましたように,9月議会での趣旨採択されたというところでございますが,これを踏まえました市としては今後のもろもろの状況を見きわめながら慎重に対処してまいりたいと,このように考えますので,よろしくお願いいたします。 ◎建設局長(森本隆也君) 臨港鉄道跡地利用のうち,浦安緑道公園より跡地の事業化先行すべきではないかという点でございます。 臨港鉄道跡地整備は岡南地区の重要な課題であると認識しております。一方,浦安緑道公園整備とは事業規模,性格も異なりまして,一概に優先順位はどちらが高いということは非常に難しいと思っております。緑道公園はカルチャーパーク整備とタイミングを合わせて推し進めようとするものでございます。市長からお答えしましたように,臨港鉄道跡地整備につきまして早期に事業計画を充実するよう努力したいと考えております。 ◎下水道局長(鏡原進君) 臨港鉄道跡地を利用して雨水管渠の埋設をする場合に,どれくらい安くなるかと,こういうお尋ねでございます。 流域関連処理区の芳田地区につきましては,臨港鉄道跡地の泉田から新保の区間の延長約1,100メーター余にわたりまして芳田幹線として都市計画決定をしているところでございます。 これを一般道路に布設する場合と比較をいたしますと,延長におきまして約300数十メートル短くなろうかと考えております。また,立て坑についても設置箇所が若干少なくなるというふうに考えておりまして,経費の節減に当然つながることは予想しておるわけでございます。 また,地区内の既存の道路につきましては現在幅員が非常に狭いといったこともございまして,そういったことから施工上におきましても立て坑の建設が手狭で困難な状況にあろうかと思うわけでございます。 以上のような観点から,臨港鉄道跡地に管渠を埋設した場合の建設費につきましては,おおむね2割程度の節減が図れるものではないかというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。 ◎参与(井本勇君) 場外馬券問題に関連しての職員の正義感についてお答えいたします。 市の職員は行政の執行に当たっては地方公務員法の精神にのっとり,全体の奉仕者としての倫理観,使命感を持って職務に専念すべきものであり,職員倫理高揚推進会議を設け公務員精神の涵養に努めてまいっておるところでございます。今後とも公益性を求め,公正に対処していく公務員倫理の高揚に努めてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ◎参与(中山彰君) 場外馬券売り場問題の一連の中の住居地域としての居住環境につきましてお答えいたします。 昨年の6月の定例市議会におきまして守屋議員の御質問にお答えいたしたとおりでございまして,建築規準法の規定にございますように,各用途地域によって建築物の用途を制限しておりまして,住居地域においても建設ができるものとできないものとがございます。現在,建築確認申請が提出されていない段階でございますので,何とぞ御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ◎消防局長(清水克己君) 交通渋滞による消防救急体制についてのお尋ねでございます。 御指摘のとおり,通常全市的に見ますと,納涼花火大会であるとか歩行者天国等催し物による交通の混雑が予想される事案につきましては,消防局の消防情報通信センターにおいて把握をいたしております。 御指摘のような交通渋滞につきましては,実態の調査を行いまして,実態に即した火災,救急出動について万全の体制をとってまいりたい。さらには,臨機の措置により対応してまいりたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 同じく場外馬券売り場問題に関連しまして,青少年健全育成の立場から教育委員会の所見をということでございます。 昨年の2月定例市議会におきまして守屋議員の御質問に対しまして,私の中学校の生徒指導の現場におりました者というようなことも含めて率直な気持ちを申し上げさしていただいたわけでございますが,青少年健全育成の立場から,家庭,学校,地域社会等がそれぞれの役割を認識し,よりよい環境づくりに努めることが大切であると考えます。このことを十分認識してそれぞれが主体的かつ適切に対応していただかなければならない,そういう問題であろうと考えておりますが,教育委員会といたしましても慎重に対処してまいらねばならないと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 ○議長(片山仁君) 次は順序に従いまして山田勇君。   〔45番山田勇君登壇,拍手〕 ◆45番(山田勇君) 連日の議会で本当にお疲れのこととは思いますが,少しばかりお時間いただきまして,人類の存亡にかかわるような問題から地域の問題まで,ことしの春から大変気になっておる部分,何点かまとめて伺ってみたいと思います。御清聴のほどよろしくお願いいたします。 では,通告に従って質問に入らしていただきます。 最初は,まがい商法の対策についてから入らしていただきます。 皆様方もまだ記憶に新しい問題と思いますが,豊田商事の悪徳商法以来今日まで手を変え品を変えてのまがい商法が相も変わらず横行いたしております。 最近の傾向は,その取り扱い品目が金,これはゴールドですね,金,それからプラチナ,あるいはミンクの毛皮,印鑑,つぼ,多宝塔,お数珠,高麗人参,そして原油,小麦,コーヒー,ゴム……エトセトラとなっており,その手口についても,ちょうど霊感商法に見られますように,人間の死後,将来のことについて不安をあおり立て,その不安につけ込み,不当に高い値段で売りつけるという,大変に悪質な手口になっております。 ところで,去る7月3日新聞の報道によりますと,霊感商法の被害者が全国では1万3,400件になり,金額的には183億円の巨額になっております。そのうち岡山県下では334件,被害額は4億9,228万円となっております。これはありがたくない話ですが,岡山県はワースト10に入っております。 次に,県の消費生活センターに確認をいたしましたところ,岡山市民とはっきりしている方は24名で,被害額は3,100万円余とのことでした。 また,7月1日の新聞には,岡山市に事務所を置いている三和通商と東洋貿易の2社が県警の手入れを受け,こちらの場合は被害額は160人,額は13億円となっておりました。また,その後,オンワード通商も同様の手入れを受けております。 いずれにいたしましても,ここにあらわれた数字は上回ることはあっても決して下回ることはないと思われます。 以上を踏まえて何点かをお尋ねいたします。 1つ,岡山市としてこれらの悪徳商法の実態をどのように把握をしておられますか。 2番目,市民に対し悪徳商法,いわゆるまがい商法への注意を今までにどのようにしてこられましたか。 3番目,今後,連合町内会,あるいは町内会関係の組織をフルに活用し,さらに厳重に注意を呼びかけるべきと考えるが,御見解を伺いたい。 4番目,これ一番大事なことなんです,4番目。岡山市の各局が掌握発行しておる名簿類が特定業者にわたり,それが使用されるケースがあるとの話も聞くが,各種名簿類の保存管理はどのようになっておられますか。 次の項目にまいります。次は,芥子山の整備について伺います。 私はこの芥子山についてせんだって地元町内会役員さん方々といろいろと意見の交換をいたしました。芥子山は皆様方も既に御承知のように備前富士の愛称を持ち,古くは大古の昔より人が生活したと思われる遺跡が存在し,また江戸時代は備前岡山の東部の名山として数多くの人々に親しまれてきております。岡山平野の中にあっても,岡山平野というより備前平野といいましょうか,一際高くそびえ立ち,地域の方々のみならず,市東部から西大寺にかけての人々は今なおこの山に誇りを持ち続けておられます。 さて,現在は頂上付近は運輸省航空局の基地があり,また南斜面の中腹からふもとにかけては一面ブドウ畑があり,また公園課所管の公園も一部ございます。この山は大変こう気軽に車で登ることができます。実は最近私もこの山に上ってみました。大変にお天気のいい日でございまして,頂上からは360度の大変にすばらしい景色を眺めることができました。四国連山から中国山脈まで,また目を転じて北西の方には新空港の盛り土まで,加えて途中は一面ブドウ畑の斜面が連なり,その向こうに澄み切った抜けるようなコバルトブルーの空が大きく広がる,はっと,こうさせられるようなところもありまして,まさに自分の心が洗われるような気持ちがいたした次第です。この山は,子供たちにも結構人気がありまして,よく遠足,あるいはハイキング等の方々も訪れていらっしゃるようです。 そこでお尋ねですが,この芥子山を自然公園として見直していただき,いろいろな施設の充実を速急に行うべきと思います。当然,自然の景観はできるだけ損なわないようにしていただき,親子が,あるいは子供たちがゆっくりくつろげるものにぜひともすべきであると思いますが,当局の御見解をお示しください。 次は,教育現場における問題点,私が最近気になっていることを何点か伺ってみます。 1つは,空き教室の再利用についてであります。今議会でも何人かの議員さん方々がこの問題をお取り上げになられました。できるだけ重複にならないように伺います。 岡山市も今や完全にドーナツ化現象が進行中で,旧市街地,すなわち中心部における児童数の激減は今でも進んでおります。こういった傾向は全国的に見られ,文部省も事の重大さに気がつかられたようでございまして,空き教室の再利用に対し優遇措置を加え,その対策,方向性についての見解を最近示されておるようです。 そこで,岡山市といたしましても一日も早く実効のある空き教室の再利用を立案,実行に移すべきと考えますが,市教委の今後の御見解を伺っておきます。 次に,石綿,これはアスベストとか,あるいはトムレックとも呼ぶそうですが,この対策について伺っておきます。 この石綿は私たちの日常生活の中でもいろんな分野で使用されています。例えば,ベビーパウダー,建築では天井とか壁の吹きつけ用材として,また石油ストーブにも使っておるようです。この中でも,建築用資材には,ちょうど昭和30年から40年代にかけて,吸音性に富み,しかもこの見た目が清潔感があるので,当時としては大変に便利なものができたと,かなり歓迎はされておったようです。ところが最近になって,アメリカ合衆国の疫学調査で,これを人体内に吸い込むと肺がん等にかかる率が大変高いと指摘をされ,一部ではパニックを起こしたほどでございました。 そこでお尋ねですが,幼稚園,小学校,中学校の建物でこの石綿を使用している天井とか壁があるのかどうか,またあるとするならば今後その対応をどのようにしていくおつもりか伺っておきます。 最後に,後天性免疫不全症候群,いわゆるエイズについて,私はこの問題は毎議会で尋ねていこうと思っておりますので,今回もやらしてもらいます。 人類の存亡にかかわるといいましょうか,本当に厄介なものがこう出てきたなというのが私のこの率直な感想でございます。エイズ,今この言葉はもう世界じゅうで知らない人がいないというぐらい流布をしたようでございます。このエイズについて,その後の対応をということで質問には出しておきました。その後のエイズ対策というのはですね,岡山市としては大変難しい問題と思いますが,やはり何らかのエイズに対する警戒信号をやはりこれは発していくべきだと思うんです。そういう意味で,今回もこの質問に取り上げさしていただきました。 去る6月1日,アメリカのワシントンのあるホテルで第3回目の国際エイズ会議が開かれました。実に,6,350人の専門家,800人を超す報道陣でふくれ上がり,2年前同じアメリカはジョージア州アトランタで第1回目の会議が開かれたときから比べて数倍になんなんとする方々がお集まりになったようです。世界の各国から参加者を見て,5日間で55分科会,233件に上る発表,そして999枚のパネル展示も行われ,とにかく全世界の各地でエイズに直面している,それはもう生々しいものが出てきたそうでございます。エイズ,この病気は今や全世界で急速的な広がりを見せており,一日も早いその治療法の解明が待ち望まれております。 我が国でも政府を初め各機関が積極的な取り組みに立ち上がり,その予防,撲滅に向け日夜努力が続けられておるところでありますが,このような内外の動きを踏まえて,我が岡山市としてその後の取り組み,また今後の取り組む方向等を具体的に明示していただきたいと思います。 以上をもちまして私の第1回目の質問を終わらしていただきます。(拍手) ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 山田議員の御質問に対しましてお答えさしていただきます。 芥子山の整備についてでございますが,芥子山公園につきましては,御承知のように昭和51年に園路,また園地等の整備をほぼ完了をいたしまして,多くの市民の方々に広く利用され,親しまれております。今後関係者の皆様の御意見を聞きながら,この前私も上がりましたときに,トイレのことがちょっとお話が出まして,そういうこともございましたので,それを初め施設整備を主体に取り組んでまいりたいと,このように考えておりますので,御理解いただきたいと思います。 その他につきましては関係者からお答えさせます。 ◎民生局長(木村公男君) 各種まがい商法への対応についての御質問のうち,まず悪徳商法の実態把握はどうかについてでございますが,最近の利殖に関する高まりの中で,その方法も多様化し,トラブルが多く発生しております。大豆など商品先物取引を装った取引,金,ダイヤモンド,ゴルフ会員券など現物まがい取引,健康食品,宝石などのマルチまがい取引がございます。また,最近では霊感商法による被害が多発している状況でございます。 次に,市民に対しまがい商法への注意をどのようにしてきたかについてでございますが,これらの商法に伴うトラブルは民事等にかかわることが大半でございますが,市といたしましては,一般的指導といたしまして,うまい話に御用心という認識の高揚を日ごろから消費者大学,消費生活モニターの研修会,消費生活展,老人クラブのリーダー研修会,くらしの市民号による地域指導等啓発に努めているところでございます。 次に,今後町内組織などにお願いし注意を呼びかけるべきだと考えるがということでございますが,御指摘のとおり町内会等にお願いをするとともに,広報紙「市民のひろば おかやま」に啓発の記事を掲載するなど,市民の注意を呼びかける方法を考えてまいりたいと考えております。 なお,7月1日号には「霊感商法に注意して」との記事を掲載したところでございます。 次に,市の発行する名簿が悪徳業者に流れているのではないかということでございますが,民生局関係では老人クラブ会長名簿及び民生委員名簿がございます。老人クラブの会長名簿は,岡山市老人クラブ連合会が作成し,会員である単位老人クラブの会長に配布しているものでございます。業者には一切配布しないよう当連合会では申し合わせがなされておりますが,しかし高齢者等をまがい商法から守る立場から,今後の対応について申し入れをするとともに,指導してまいりたいと考えております。また,市が発行する民生委員名簿についても,保存,管理,配布に当たって厳重に,慎重に取り扱っておりますが,今後とも注意をしていく必要があると考えております。 またなお,他局において,また関係団体が発行する名簿等についても民生局と同様な取り扱いがなされると思いますが,この趣旨について御理解いただき,悪徳業者に流れないよう御協力をお願いしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ◎衛生局長(竹原良一君) 後天性免疫不全症候群,いわゆるエイズの取り組みについてでございますが,御指摘のとおり全国的にエイズ汚染が広がりつつあるところでございます。一方,治療薬や予防ワクチンが開発されてない今日におきましては,何よりも予防が重要でありまして,そのためにはエイズに対する正しい知識の普及が肝要であると考えております。本市といたしましては,国,県等からエイズに関する医学的な資料,指導用資料,データを収集する一方,健康教育,愛育委員研修会等の場をとらえまして指導するとともに,パンフレットの配布等啓発活動に努めてきているとこでございます。今後とも県を初め関係機関,団体との連携を図りながら市としてできる限り適切な対応を図ってまいりたいというふうに考えておりますので,よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 第1のお尋ねは,現在の小・中学校の空き教室の活用方法についてのお尋ねでございます。 御指摘にありましたように,ドーナツ化現象や,それから児童数が既に減少の傾向になっておりますが,そういうふうなことでかなりの空き教室が生じてきておるわけでございますが,これの有効な利用についてはこれまでもいろいろ検討をしておるわけでございますが,現状としましては多目的教室,資料室,クラブ室,児童会室,生徒会室,ランチルーム,教育相談室などに既に利用をしておるわけでございますが,今議会でお願いをいたしております岡山市教育センター,仮称でございますが,これも空き教室利用の一つでございます。これまではどちらかといいますと学校の教育活動を中心にして活用を考えてまいったわけでございますが,今後は生涯学習社会への対応という観点からも研究をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次は,学校で石綿ボードを使用しておるが,それに対する対策はというお尋ねでございますが,御指摘の石綿ボードにつきましては,学校の教室には使用していませんが,その他の部分で一部天井及び壁に使用をいたしておます。現在問題になっております石綿は,空気中に飛散し口または鼻から人体に入って害を及ぼすということかと考えておりますが,そのような有害な状態になりますのは,製品が製造されるときとか,工事現場で工事をするときと及び解体撤去をされるとき等であると考えられます。現在既にでき上がっているものにつきましては,表面に塗装など仕上げをしておりますので,飛散するおそれはないと考えております。今後御指摘の趣旨を踏まえまして,そのような建材の使用につきましては建設省,公的研究機関,建材メーカーなどと十分協議,研究してまいりたいと考えますので,御理解をいただきたいと思います。   〔45番山田勇君登壇〕 ◆45番(山田勇君) それでは,再質問をさしていただきます。 まず,悪徳商法について。 ただいまの答弁,それなりの御答弁をいただきましたが,これね,皆さん考えてみてください。この,こういった業者はですね,岡山県にやってきまして,まずどこの町に店を出すかといいますと,岡山市に出すわけです。大多数ほとんどがもう岡山市に店を構えます。これは,でその店から電話作戦であるとか,いろんな名簿をもとにですね,ウグイス嬢が無差別でまずこう電話するわけですね。で,その電話のやりとり,反応をですね,こうタッチ,とらまえるわけです。で,これは脈がありそうなと一応インスピレーションといいますか,直感したらですね,そこから今度はセールスの方がですね,いろんなパンフレットとかリーフレットを持って足運ぶわけです。で,だんだんだんだん商売始めまして,返却に応じない,言ったとおり利息が入らない,何ぞかんぞトラブルが起きてくると,要するに問題が表面化をしてくるわけです。そうすると,先ほど申し上げた消費生活センターなんかに苦情が行くわけですね。だんだんだんだんそういうものがこう積もり積もってきて,警察がいよいよ手入れに動き出すと,こういう一つのパターンがあるわけですね。でねえ,今言うふうに,問題が表面化して警察の手入れを受けた業者がそのほとんどが岡山市内にそういった事務所を置いてるわけです。これは先ほど何社かは申し上げましたけど,これ全部岡山市内です。 このことを踏まえた上でですね,こういった大きな社会問題に対して,岡山市として,この問題ね,皆さん,あなた任せにするのではなくって,今岡山市でこれらに対して一体何ができるのか,57万岡山市民に対して具体的にどのように注意を呼びかけ続けるのか等々,全市的な取て大変に重要なことであると私も痛感いたしております。この問題,やりようによっては大変難しい部分があるのはもう承知の上でこれは再質問さしていただきましたが,再度御答弁をお願いいたします。 ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。 ◎民生局長(木村公男君) 再質問についてお答えします。 答弁を繰り返すようでございますが,今後も全戸配布の可能な「市民のひろば おかやま」や消費生活展,老人クラブのリーダー研修などの場をかり,自己の生活設計の考え方をも強調しつつ,繰り返し啓発に努めたいというふうに考えております。また,関連関係課ともこの対策について早急に協議もしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(片山仁君) しばらく休憩します。    午後2時42分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後3時18分開議 ○議長(片山仁君) 休憩前に引き続いて会議を開きます。 次は順序に従いまして田畑君。   〔3番田畑賢司君登壇,拍手〕 ◆3番(田畑賢司君) 御苦労さまでございます。 今度の市議会の市長所信表明を言うて,こう聞かれて,次のようにこうおっしゃる方がいるんですね。 「生活守れの市民の声にも負けず また何にもしないという声にも負けず 財政面では1円を,行政面では1分1秒を大切にして働けと職員に号令し こうしてためたとらの子を,上の言うとおり,財界の言うとおりに使う こういうことを都市基盤の整備と言い それだけではどうも都合が悪いので,市民の声を生かすと言い 心の触れ合う夢と希望に満ちた市政の推進を掲げ 生活が豊かになったにもかかわらず,思いやりの心が欠けているから,その心を育て,自立自助の原則で自分たちでやりなさいと突き放す そんな市長に私はなりたくない」こういう感想を漏らしていらっしゃる方がおります。そこで,私はこういう市長ではないということを信じておりますので,心温まる答弁,また市長さんが本当に市民の命や暮らしを守る市政推進で頑張っていらっしゃる,こういう御答弁を期待をして質問をさせていただきたいと思います。 市長は,4全総及び県の総合福祉計画を上位計画とする計画策定を行い,市政運営の基本的方向が瀬戸内新時代に向けての一大拠点都市づくりにあり,国,県,財界の要望に沿ったものであることを今議会でお示しになったわけであります。 そこで私は,財界に対しての姿勢はどうか,これに対して,中小企業や市民の命や文化を守る姿勢はどうか,こういうことについてお伺いをしたいと思うのであります。 質問の第1は,まず中電柱,NTT柱の道路占用料の見直しについてであります。 現在,中電柱が2万1,000本,単価が710円であります。NTT柱が1万8,000本,単価が260円であります。この占用料をいつ見直すのか。当然2月議会に上程をされていなければならず,4月実施,というのが3年見直しの原則でありますけれども,なぜおくれたのか。見直しの単価及びその歳入総額は幾らになる予定かお聞かせ願いたいと思います。 質問の第2は,中小企業の振興についてであります。 清輝公設市場問題について守屋議員が今回割愛をされましたので,一言だけ,決断をするということと,全体をよくにらんで下手な解決をしないということ,そういう大変難しさありますけれども,一日も早い解決を図られますようお願いをいたしておきます。 さて,2の1は,第1種大規模小売店舖の売り場面積1平方メーター当たりの人口が約3人という,まさにすさまじい状況の中での大資本系列店及びダミー出店のもとで活路を見失いつつある中小企業,また円高のもとで苦しむ中小企業に,特に零細企業に対して救済の手を差し伸べていかなければなりませんが,本市の係る中小企業の活路開拓についての実効ある方策及び現況と課題について業種別,課題別にお示しをいただきたいと思います。 2の2,救済策の一つとして,公共事業の流れを大型プロジェクト優先から身近なものにもっと大きく流れを変え,中小企業の仕事を拡大すべきと思いますが,御所見をお伺いいたします。 2の3,小規模工場団地,共同工場建設について積極的に推進する,こういう御答弁をいただいておりますが,相当の期日が経過をしております。市が直営で行う,このような御英断をお願いをしたいと思いますが,御判断をお聞かせください。 2の4,本年3月より市小口の2分の1条項を廃止していただき,本当にありがとうございました。しかし,引き続き長期低利の融資が求められている状況でありますから,預託額の増加,限度額の引き上げ,利率の引き下げ等が必要であります。御決意をお聞かせいただきたいと思います。また,各行ごとの預託額についてお示しいただきたいと思います。 2の5は,国鉄直販店問題。この問題について分割・民営化後をにらんで私が質問をさせていただきましたのが60年12月議会であります。──とうとうの感がするわけであります。現在はJR直営店でありますが,岡山駅には4月にはメルシー岡山,直営のうどん店,オアシスなど6業務にふえておりましたけれども,6月にはビアガーデン開店を含み12業務となっているわけであります。4月の売り上げが総計で4,700万円,6月の売り上げが6,300万円を超えているわけであります。2カ月間で月商が35%もふえているわけであります。そして,7月中旬からは臨時売店を10店も新たに開店をする予定と聞いているわけであります。このことは,今でさえ苦境にある中小業者を倒産に追い込むものであると同時に,JR労働者には国労つぶしの見せしめの道具とされ,乗客にとっては安全輸送を軽視するものとなっているわけであります。このことが,旅客及び貨物鉄道株式会社法10条と参議院国鉄改革特別委員会3項違反であることは明白だと思います。直ちに中止をさせ,出店をするならば,法令違反をせず,各業種中小業者団体等と話し合いの上,商調協にも基づいて正式に手続をとってからにするようにするべきだと思います。御所見と御決意をお聞かせいただきたいと思います。 質問3は交通問題でパート2についてであります。 私は昨年の9月議会で3環状道路網,野田地下道の整備促進,津島総合グラウンド北西交差点の改良,マイカー自粛運動などの交通問題について質問をさせていただき,鋭意御努力をいただいているところであります。大変感謝をいたしておるところでありますが,今回はかけがえのない人の命を守る立場から,交通安全対策に関連する諸問題について質問をさせていただきたいと思います。 昨年度の岡山市4警察署管内の事故発生件数は1万7,845件であります。そのうち人身事故が4,837件であります。死亡事故56件となっているわけであります。死者は前年の昭和60年度と比べてみて22人,率にすれば65%もふえているわけであります。全国的も交差点での死亡事故が3割を超えており,岡山県内事故死亡者207人中歩行者の死亡が37%となっているわけであります。また,死亡された方のうちで最大の犠牲者は幼・小・中の子供たちと特に60歳以上の高齢者が多いのであります。交通弱者の死亡が約4割を占めているわけであります。交通弱者を守り,人命を優先する立場からの交通安全対策の強化が求められていると言えるわけであります。 まず第1に,交差点の改善についてでありますが,各交差点内事故累計を考察をしてみますと,追突事故の次が左折事故のようであります。そして,複雑な交差点及び交差点の近くに道路や大きな駐車場出入り口のあるところで事故が多発をしているようであります。お年寄りや障害者,子供たちが安心して渡れる交差点とするためには,横断歩道,陸橋,地下トンネル,あるいはまた信号機の時間などの工夫改善が求められているわけであります。各署管内ワースト10交差点の改善策はどのように立てられているのか,その取り組みはどうなっているのか,歩行者優先が貫かれているのかどうかお伺いをしたいと思います。 第2は,通学路の改善についてであります。小学校低学年の通学と植栽との関係もあります。なかなか施行者側の机上設計では気がつかない点がたくさんあるわけであります。ところによっては,思い切って樹木を取ってしまうか,また思い切った低木としないと,子供たちからも車からも双方がよく見えず事故となってしまいます。また,日没の早い時期もあり,通学路上の防犯灯設置もきちんと整備をしておく必要があるわけであります。通学路の危険箇所は何カ所と把握をしているのか,その対策と取り組みはどうなっているのか,防犯灯についてはどういうふうになっているのかお伺いをしたいわけであります。 第3は,新しい都市計画道路及び建設されたときの交通安全対策についてであります。 これまでなかなか整合性が求められていないということがたくさんあるわけでありますが,これまであった信号機が取り外されたり,交通安全施設が相当長期間放置されたままとなったりすることによって,事故が発生することになるわけであります。交通安全対策の人命重視の観点が貫かれているのかどうか,これまでの取り組みの中での問題点と克服の決意についてお示しをいただきたいと思うわけであります。 少し立ち入って具体的にお伺いしておきたいと思いますが,ここにも各署管内の交差点の事故累計が出されております資料がありますけれども,例えばこの厚生町の交差点で起きますと,商工会議所からの出入りの事故とこの大きい幹線道路の通過車両との交通事故が非常に多いのと左折とバイクということが事故が多い,この内容になっております。 また,大供交差点,ちょうどこの市役所のそこでありますけれども,この大供交差点,ここも非常に複雑な交差点でありますけれども,ここでは左折と追突事故が非常に多いというふうになっております。したがいまして,ここの左折でありましても,植栽の陰でよく見えないとか,そういうことも聞いてみますとあるようであります。私もずっとこの交差点,これに基づいて歩いてきたわけでありますけれども,いろんな改善が求められている事項がたくさんあります。 そしてまず第1は,原尾島の交差点でありますけれども,ここにつきましては,東に進んで行く車両,これが接触事故を大変たくさん起こしているわけであります。そして,西へ進んでいる車両は追突事故が多いわけであります。岡山看板の横から北進をする道路,ここは出会い頭の事故になっているわけであります。したがって,ここの改善の一番大きな点は,道路の拡幅をして車線をきちっととっていくということが必要だというふうに思いますけれども,その点についてどのようになっているのか。 また,南署管内では奥田派出所区域がワースト1で最悪の状況であります。私も奥田に住んでいるわけでありますけれども,ワースト1であります。 この岡南小学校入り口交差点,青江の交差点,十日市の交差点,南校の入り口の交差点等,この点での交差点改善は大変速急にやっていただかなければならない問題として起きているわけであります。また,奥田一丁目地内の桜田工業東側交差点,この一時停止標示も今までお願いをしていますけれども,なかなかできないというふうになっているわけでありますが。この南署管内このグラフを見ていただきたいのでありますが。この奥田,従前,昨年度も一番この事故が多かったわけでありますけれども,一昨年度ですね。この昨年,61年度はこんなにふえているわけです。これはもう御存じのように,これからまたこの瀬戸大橋時代ということで流入量がたくさんになってきますと,奥田は通過車両でいっぱいになりますけれども,もう大変な事態になるわけであります。したがって,そういう点からも早急な改善をお願いをしたいというふうに思うわけであります。 そして,再質問でやろうかと思ったんですけれども,ついでに言っておきますと,例えば岡南小学校の入り口交差点です。このごらんになっていただきたいんですけれども,非常に複雑な交差点になっています。したがって,サンデーサンのところからのこの駐車場から出るときの事故が非常に多いんです。で,実際にそこで出入りをしてそこで見てますと,ちょうど陸橋の柱が陰になって右手が見えないということなん。ですから,出口をもう少し,敷地は広いわけですから,一番端っこに寄せればそういう事故はなくなるだろうというふうに思ったわけですけれども,そういう指導をしていただいたらどうかということや。あるいはここにおってみまして,バス停のそばでは時間が非常に急いでいると。ここへ自転車の通路があるんです。私渡ってみましてね,30秒なんです。車いすの方や障害者の方ここを渡るんですね,陸橋じゃなくて。そうしますと,これじゃとても渡れないという。そこで私も立って聞いてみましたけれども,実際そうだと。奥さん方もここを渡るんですけれども,自転車を押して渡るんだけれども,非常に30秒では非常になかなか渡りにくいと。そうすると信号の渡る時間をですね,やはしもう少し長く延ばすということも人命優先からは必要になってくるのではないかというふうに思うわけであります。 また,第3は医大の北の東,小串屋のところですけれども,あそこの交差点改善をしていただいて,浅野議員や皆さんの御奮闘で本当にありがとうございましたけれども。今この自転車はあそこを直進をするんですけど,車は左折をします。ここでよく接触が起きるわけですね。したがって,あれは車についても,交通上の問題もありまして,直進をし,また清輝学区を含めて一連の交通体系の流れを変えていかなくてはならないというふうに思うんですが,近々できると聞いておりますけれども,いつこのそういう整理ができて,いつから実施になるのかお伺いをしたいと思います。 また,第4は,万成・国富線,RSKのメディアコムがあるところでありますけれども,大きな道路がつきました。大きな道路がついて前の本線が今度は支線,枝線になりました。そこに信号機がつかないもんだから,非常にこの,前どおりに行きながら大きな幹線が今度つきますから事故が非常に起きるということであり,信号機を求める声が高いわけですけれども,これはいつつくのか。 また,バス停のところの信号機が撤去をされたわけです。以前東警察署のパトカーが事故を起こしてすぐついたところでありますけれども,今度は大きな交差点がついたらそこがなくなったということで,皆迂回をしているわけでありますけれども,大変困っております。これについての代替策はどのようになっているのか。 また,宇野小学校の通学路との交錯をする部分の植栽,これがどんどん大きく葉が繁ったらもうとてもじゃありませんけど,子供は見えない,子供から車も見えない,このようになってまいりますが,その対策はどのようになっているのか。 また,子供にとっては押しボタンではなく普通の信号機でやっていただきたいという要望が大変あるわけですけれども,その点は可能かどうか。 第5は,中仙道・南方線,大供表町交差点,ここも新たに中仙道・南方線がつきました。で,ここの交差点については大元線の方が枝線になりました。したがって,変形で,今度は進むのに,直進をするのにこう曲がってこう行かなきゃなりません。したがって,そこでも歩行者の問題も起きています,そこでは。ですから,歩行者にとって安全であるのか,また,昔の本線であったけれども枝線になった側からはどうなのかいうことで,この点での対策も急がれているわけであります。 それから,最後でありますけれども,これは若干違いますけれども,この労働者派遣法違反初適用ということと,また建築基準法違反で2度逮捕をされました,いわゆる全天海という人が責任者でありますけれども,株式会社渥美組が江崎にあります。今,子供たちや地区民から追いかけられたりからかわれたり夜が危険という苦情や意見が寄せられているわけであります。 そこで,お伺いしたいのですが,防犯等が暗いのでもっと明るくしてほしいという声や,もっと数をふやしてほしいという声や,いう声がありますので,地元や関係団体の意見をよく聞いていただいて対策をとっていただきたい。 また,朝などは路傍に,ちょうど敷石があるわけですけれど,50人から100人ぐらいの方がずらあっと並んで腰かけて待ってるわけです。そこを中学校の女の子なんかが自転車で通ったり歩いて通ってますと,いろいろこうからかわれたり冷やかされたりするということで,通りたくないし,怖いというふうにも言っているわけでありますけれども,そういうやり方,待ち方を改めて,そういうことをしないように指導すべきだと思いますが,この点を関連をしてお伺いをしておきたいと思います。 人命や生活にかかわる大切な問題として各局間の整合性も持っていただいて,きちんとした対策を確立をしていただくよう最後にお願いをして,この項の質問を終わりたいと思います。 質問の第4は,教育問題についてであります。私が4年前,坪田譲治先生の文学賞制定と生家の保存をお願いをいたしましたのが7月11日の初議会初質問でありました。文学賞の制定につきましては全国的にすぐれたものをつくっていただきました。本当にありがとうございました。しかし,生家が7月7日,御命日に取り壊されてしまいました。私はこのことを岡山市の文化行政の恥だと思います。私は生家保存についての御努力やその経過についても十分存じております。またかかわってきた一人としても十分知っております。しかし,新しい買い主の方は取り壊し作業を一時中止してまでいっときの時間を与えてくれたわけであります。そして,私は教育長にもまた次長にも当日の朝お願いをいたしたわけであります。ところが,いたずらに時を過ごして,やっと腰を上げていただいたときには,もう間に合わなかったと,こういうことであります。まさに痛恨の思いであります。生家を保存し,児童文学館をつくり,受賞式を挙行すれば来岡者もふえ,子供たちの心にどんなにか深く文学を愛する心が刻み込まれたかわかりません。どんなに深く郷土を誇りに思う心がはぐくまれたかしれません。 このように,貴重な市民の遺産を失った責任を一体どのようにしてとるのか,私は市長,トップとしての市長,教育長の御所信をお伺いしたいと思うわけであります。 そして,今生家がないわけでありますから,これにかわるべきものとをきちんと建てて,児童文学館として継承していく以外にないと思います。御所見をお聞かせいただきたいと思います。 そして,私はこのような文化行政のもとで坪田先生の生家と同じ運命になりはしないかと危惧しているものがあるわけであります。時間もありませんので,2つだけ申し上げておきたいと思います。 その1つは,吉備文化を初めとした歴史的文化遺産であります。遺跡,遺物の埋蔵文化財を主体とした考古資料と有形及び民俗文化財としての歴史民俗資料であります。この遺産の継承発展は行政の責務であります。埋蔵文化財の保護保存一つとってみても,開発事業に押しつぶされていっているわけであります。市長にも教育長にも命がけで市民のこの共有の貴重な財産を,遺産を守っていただきたいと思うわけであります。御決意をお聞かせいただきたいと思います。 今のような体制や状況ではとても岡山市域の特長ある文化遺産を生涯教育の生きた教材として役立てることはできないと思いますが,教育長はどのように認識していらっしゃるのか。あわせて,現在の体制,記録保存の状況,発掘事業とその調査費,人員及びその内容,そして文化財修理状況,その事業名と予算,その内容をお示しいただきたいと思います。 真に生きた市民共有の遺産としての活用を考えるならば,総合歴史博物館の中にきちんと位置づけ,総合歴史民俗博物館としてその中に埋蔵文化財についての専門的学術性にこたえられる独自の調査研究体制を確立をさせ,発掘調査,報告書の作成,再製展示を行うべきだと考えますが,専門員任せとの答弁の繰り返しではなく,教育長としての御見識を承りたいと思うのであります。 さて,危惧しておりますその2つ目は,大光寺の保存修理の問題であります。 秀吉とねねの位牌のある元禄建立の建物と推定される県指定の重要文化財をどうするのか,61年2月に質問をいたしたところでありますけれども,そのときの御答弁は寺院の負担能力をも勘案し,実施できる方策を県と相談しながら対応するとのことでありましたけれども,その後どうしているのか,いつやるのかお答えをいただきたいと思います。 以上で第1回目の質問を終わります。(拍手)   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 田畑議員の御質問に対しましてお答えをいたします。 中小企業の振興についてでございますが,実効ある方策についてということでございました。 62年度の実効のある方策といたしましては,事業資金面の支援強化といたしまして,体質強化対策資金等の金利の引き下げと融資枠の確保をいたしております。それから,新技術,新製品開発導入資金の金利の引き下げを実施し,メカトロ機械の情報機材などの導入を促進をして内需主導型の企業への円滑な転換や製品の高付加価値化などの支援をいたしております。その他,制度融資の金利の引き下げと融資枠の確保に努めております。 次に,指導相談面についてでございますが,相談窓口におけるきめ細かな一般的経営指導の充実とともに,弁護士とか,あるいはまた税理士,中小企業診断士などによりまして,専門的な助言,診断指導を拡大をし,経営の安定と合理化を推進をし,さらに県中小企業振興協会とともに連携を密にしながら下請取引のあっせん並びに取引の適正化,業種転換等を含めまして各種研修会,講演会を実施しております。いずれにいたしましても,円高不況対策については今後国,県等と十分連携をとりながら中小企業者側に立った対応をしてまいりたいと考えます。 続きまして,坪田譲治先生の生家問題についてでございますが,坪田譲治先生の生家保存につきましては,先生が御逝去されまして後の昭和58年ごろから関係者によりまして話し合いがなされてまいりましたが,老朽化,その他いろいろの事情で今日に至ったのでございます。本市は,吉備文化にはぐくまれ,文化遺産も豊富でございまして,進取に富んだ市民性に支えられ,高い文化水準を保存いたしております。今後,これらの文化的土壌を背景として,御遺族の御意向にも沿いました坪田譲治文学賞を初め,文化遺産の保護,保存など文化振興には一層の努力を傾けてまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。 その他につきましては関係者からお答えします。 ◎財政局長(関場長久君) 中小企業の振興の中での,公共事業についての中小企業の仕事を拡大すべきじゃないかという御質問でございますが,目前に迫っております瀬戸内新時代の対応策としましての都市基盤の整備,また21世紀に向けての夢と希望に満ちた文化都市岡山を築くためには,岡山県の顔としての岡山駅周辺整備事業,また市街地再開発事業,それから新総合福祉センター,これは仮称でございますが,これらの建設などの大規模プロジェクト事業を推進してまいらなければならないと考えております。 また,快適な市民生活を確保するために,本年度は従来にも増して用排水路,都市排水路,生活道の整備等市民生活に直結した身近な環境整備などを積極的に推進してまいったところでございます。 この補正予算では,特に市民要望の強い用排水路,都市排水路整備,生活道路等の身近な環境整備につきましては,61年度当初予算に比べまして15%増,それから公共下水道費につきましては61%増となっておるわけでございます。 このように,投資的経費に重点的な予算配分を行っておりますが,これは間接的には地場の中小企業の振興にも貢献しているものと考えております。 また,中小企業の仕事を拡大すべきであるとの御指摘の点でございますが,公共事業の実施体としまして市が具体的工事等を発注するに当たりましでは,先日の辻野議員にもお答えしてますとおり,中小企業者の保護育成には十分配慮しながら入札参加者の選択をしておりまして,建設工事におきましては,分離発注に努めるとともに,共同企業体方式を採用しておりまして,さらに地元業者に適用される特例基準の中にもこうした考えを取り入れているわけでございます。 今後におきましても厳止公平な指名を行いないながら市民の信頼を得てまいりたいと,このように考えておるわけでございます。 以上でございます。 ◎経済局長(人見文男君) 中小企業振興の関係につきまして,市長答弁を補足させていただきます。 まず,大規模小売店舗等の出店のもとでの中小企業の活路開拓についてのお尋ねでございますが,まず商業関係についての現況でございますが,近年は全く異なった傾向を示してまいっております。ということで,意味で大きな変化がきておるものと考えております。例えば,食事材料を注文に応じて配達するというメニュー材料の宅配サービス,またテレビショップとかカタログショップなどのように代表される無店舗の販売,さらには一定期間リースすることによるとこのレンタルショップ,こういったサービス産業への変化が非常に顕著になってまいっております。いわば業種と業種との間いいますか,境界に成立した,そうして育っていった小売業が急速に伸びておるところでございまして,御指摘のように確かに大型店に圧迫されている面もございますけれども,原因はそればかりでもないようなこともまた事実のようでございます。このような状態から,ダイレクトマーケティングいうんですか,無店舗販売でございますが,それとの競争も今後一層激しくなってくるんじゃなかろうかというように考えております。 そうした状況を踏まえまして,本市といたしましては小売店が消費者ニーズに適切に対応していくために何をどのようにすればよいかということを考えておるわけでございまして,資本の調達をどうすればよいか,また指導助言等についてどうすればよいかということでございますけれども,個別診断とか経営相談等を実施するとともに,商業団体のニーズに幅広く対応していくために,メニュー方式による助成制度の制定に取り組んでおるところでございます。そのための予算をこの議会でお願いいたしておるとこでございますので,ひとつよろしくお願いいたします。 次に,工業関係でございますが,県内の業種全般についての現況で見ますと,円高対応努力や相次ぐ金利の引き下げ,それらの効果などから企業収益もようやく下げどまりとなりつつあると見ております。一方,輸出関連の需要が全体として依然として低迷いたしておりまして,全体として停滞基調を脱し得ていないというところでございます。 そこで,本市の業種別の現況についてでございますが,主な業種で御了解願いたいと思うんですが,造船関係で見ますと,新造船の受注が再び皆無というような状況でございます。全体として操業度はさらに低下傾向にございます。農器具関係で見ますと,刈払機の欧州向けが持ち直しております。一方,トラクターなどが現地在庫等から生産水準をさらに引き下げているという状況にございます。田植機もまた市場の問題の影響によりまして低迷いたしておりまして,生産,出荷とも前年水準を大幅に下回っておるという状態でございます。次に,繊維関係でございますが,海外の原材料高を背景にいたしまして,操業度も若干ながら上昇しつつある状況でございます。 次に,課題ということでございますけれども,一般的に申しますと,企業収益の面,雇用調整の面,内需主導型経済への転換という3点から業種ごとに課題を設定して調整を行っているとこでございます。本市といたしましては,国の産業構造の調整を見ながら対応してまいりたいと考えております。 次に,小規模団地の共同工場等の設置についての御質問でございますが,市が直営で行う気はないかということでございますが,住居と工場等が混在しておるのを緩和するということは重要な課題であると考えております。 で,適地への誘導につきましては,いろいろな方策がございますけれども,それぞれ一長一短がございます。土地の開発規制の問題が大きくかかわりを持っておりまして,地価の面から調整区域が候補地として考えられておるとこでございます。事業協同組合等の行う高度化事業につきましては,基本的には開発行為ができない調整区域におきましても開発許可の対象事業として認められております。このため,国,県,市の助成制度があり,資金調達,土地開発の面から高度化事業が有効な方策と考えております。 いずれにしましても,合理化を目指しておられる中小企業の皆さんが個々の体質強化を図られるということが前提になろうかと存じます。そのため,市といたしましても体質強化策として技術力の向上については各種研修会の開発や研修生の派遣制度などによりまして援助を行っております。また,企業が共同化して近代化,合理化を図るための高度化事業につきましては,岡山市中小企業振興条例によって支援しているところでございます。 引き続き工場の団地化,共同化に努力してまいりたいと思っておりますので,よろしく御理解のほどを賜りたいと存じます。 次に,各種金融制度の預託額を増加されたいということでございますが,預託額の増額につきましては,中小企業者の利用状況を見た場合,現在の預託額で対応できるものと考えております。しかし,中小企業者の利用状況等が著しく増加するようでございますれば,その時点で増額等を検討してまいりたいと考えております。 次に,限度額の引き上げでございますが,御指摘になりました限度額の引き上げは国,県との協議事項になっております。困難性はございますけれども,市といたしましては利用状況の推移を見ながら検討をしてまいりたいと存じます。 それから,金利の引き下げのお尋ねでございますが,融資制度の貸付金利の見直しにつきましては,政府系統の3公庫の中小企業向けの基準金利が5月30日付で引き下げられました。県の融資制度も貸付金利が7月1日付をもって引き下げられております。市といたしましても早い時期に引き下げを実施したいと考えておるところでございますので,よろしくお願いいたします。 それから次に,種別ごとに各金融機関ごとの預託額について示せということでございますが,まず市の小口資金でございますけれども,14行で18億9,000万円となっております。それから開業資金の関係では1行で3,400万円,それから公害防止資金の関係では2行で3,400万円,体質強化対策資金では2行で2,700万円,それから新技術,新製品開発導入資金では9行で1億7,720万円となっております。 次に,JRの販売店問題についてのお尋ねでございますが,御承知のように小売店舗の出店に関しましても,現状での法体系といたしましては,店舗面積の関係におきましては,大規模小売店舗法,それから岡山市中規模小売店舗出店調整指導要綱,さらに資本系列等においてみますと,小売商業調整特別措置法,それから岡山県大型店等出店調整指導要綱,などが設けられておるところでございます。 御指摘のJR直営店舗がこれらのいずれの対象店舖になるかということもございますけれども,いずれにいたしましても,関係法令に係る申請等がございますれば,県,それから商工会議所等の指導機関と密接な連携をとりまして,適切な対応を行ってまいりたい,遺漏のないように指導してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ◎建設局長(森本隆也君) まず,最初の中電柱,NTT柱の道路占用料の見直しについてでございます。 本市の道路占用料につきましては,改定以来3カ年を経過しておりまして,改定の時期に来ております。御承知のとおり,県におきましてはこの6月定例県議会で占用料の引き上げが上程可決されております。本市の場合,9月定例市議会に提案したいというふうに考えております。 次に,2月定例市議会に提案しなかった理由はという件でございますが,占用料の値上げにつきましては,道路占用料の中には,中電柱,NTT柱という御指摘のほかに,広告,看板類,日よけ,地下街,排水管等一般住民の負担増にもつながるものを含んでおりますので,諸般の状況を踏まえまして配慮したところでございます。 次の占用料の額でございますが,従来県と歩調を合わせて行っておりますが,今回の県の引き上げ額は中電柱「710円」が「800円」,NTT柱が「260円」が「290円」と,おのおの約1割引き上げられていると聞いております。 歳入の総額につきましては,例えば県と同一料金で試算いたしますと,年額でございますが,約2,000万円程度の増収になって,総額で約1億8,000万円程度になろうと思います。 次に,交通安全対策に関する諸問題のうちの交差点の改善でございます。 交通を取り巻く情勢は,自動車保有台数,免許人口等の増加と相まって一層複雑多様化の様相を強め,交通事故も近年増加傾向にございます。このような中で,交通事故を防止し,安全で快適な市民生活を実現させるため,警察等関係機関並びに市民ボランティア団体等の協力のもとに交通安全施設の整備充実,交通安全教育の推進等,交通安全施設を総合的に推進しているところでございます。 御指摘の交差点の改良等についてでございますが,交差点はもとより交通危険箇所につきまして,毎年警察,道路管理者等関係機関団体と検討会を開催するとともに,合同現地査察等を行って緊急度の高いものから順次計画的に整備を進めているところでございます。 例としてワースト10の交差点を各交差点ごとに具体的に挙げて指摘されました。これらにつき個々の改良点をここで明確に回答することは略させていただきたいと思いますが,御指摘の点を十分認識いたしまして,なお一層努力いたしたいというふうに考えてございます。 整備に当たりましては,子供,高齢者,障害者等交通弱者の事故防止対策は極めて重要な問題との認識のもとに進めておりますので,よろしく御理解願いたいと思います。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 第1のお尋ねは通学路のことに関しまして,子供の立場から見直す必要はないか。また,防犯灯の整備についてのお尋ねでございます。 今年度になりましても児童の痛ましい交通事故が起こっておるわけでございますが,岡山市の児童・生徒の交通事故の大部分は,安全確認をせずに飛び出すと,あるいは車間の──車の間の通り抜け等がその原因でございます。このことを重視しまして今後一層交通安全教育の充実強化を図るとともに,通学路の安全につきましては学校及び関係機関と十分協議をしながら対応してまいりたいと考えます。 また,中学生の部活動終了後の下校が冬季は特に日没後になりがちでございます。生徒の通学の安全を図るために,防犯灯の整備につきましても,学校,地域等と連絡をとり合いまして関係各方面へお願いをし,整備に努めてまいりたいと思います。 次は,坪田譲治先生の生家問題についてでございます。 このことにつきましては,最前,市長答弁もございましたが,坪田譲治先生の生家保存につきましては,今議会でも寺田議員にお答えをいたしましたように,先生御逝去の直後から御遺族も含めて関係者で研究をいたしましたが,老朽化その他いろいろの事情がありまして保存が困難ということで今日に至ったのでございます。御遺族関係者の御意向も文学賞制定にありまして,先生の精神を広く世に広め後世に伝えるべく御案内のとおり坪田譲治文学賞を制定いたしたところでございます。今後とも賞の充実,資料の収集等に一層の努力をいたす所存でございますので,御理解をいただきたいと思います。 次は,市民共有の文化遺産の保護・保存についてのお尋ねでございますが,岡山市域は古代吉備文化発祥の地でありまして,埋蔵文化財の宝庫とも言われております。また,歴史・民俗資料も,中世,近世の歴史資料に加えて,児島湾の干拓資料など,岡山特有のものも残っております。これらの文化遺産の保護・保存は行政に課せられた重要な責務と考えますので,これに取り組んでまいらなければならないというふうに思っておりますので,御理解をいただきたいと思います。 次は,文化財保護・保存の行政体制についての一連のお尋ねでございます。 文化財保護・保存の行政休制について,このことにつきましてはその強化を図るため,御承知のとおりまことに厳しい状況のもとでありますが,昨年度2名の増員を行ったところでございます。さらに,本年度は実態に即して文化財保護主事等への職名変更をいたし,体制の整備に努めてまいっておるところでございます。 第2は,発掘調査についてのお尋ねでございますが,昭和61年度について申し上げますと,岡北中学校,南方鎌田遺跡,大廻,小廻の山城跡の遺跡等4遺跡,総面積約5,000平方メートルの発掘を行っておりまして,経費は約7,100万円を要しております。 次は,文化財の保存修理についてのお尋ねでございますが,これも昭和61年度の例を申し上げますと,総経費は約530万円でございます。内容といたしましては,国指定重要文化財の工芸品が1点,県指定の史跡が1件,県指定重要文化財絵画1点,県指定名所1件,市指定重要文化財筆蹟典籍1点の専門的な保存修理を実施しておるところでございます。 次は,総合歴史博物館の建設構想についてのお尋ねでございますが,総合歴史博物館につきましては,今議会におきまして辻野議員,脇本議員,根石議員にもお答えをいたしておりますとおり,新総合計画実施計画におきまして昭和61年度から63年度まで調査期間ということに位置づけられております。御指摘の埋蔵文化財などの調査研究体制等を含めて,より深い研究,検討をいたしたいと存じておりますので,御理解をいただきたいと思います。 次は,大光寺の保存修理についてのお尋ねでございますが,大光寺の保存修理につきましては,これまでにも田畑議員,川田議員,両議員からお尋ねがございましたが,御案内のとおり大光寺は旧足守藩主木下家の菩提寺でありまして,県指定の重要文化財となっております。 この保存修理につきましては,県教育委員会,市教育委員会ともかねてから検討してまいっておりますが,補助事業として実施する場合,所有者の負担も重要でございます。したがいまして,今後とも県教育委員会と相談をするとともに,地元関係者等と十分協議してまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解をいただきたいと思います。   〔3番田畑賢司君登壇〕 ◆3番(田畑賢司君) 中小企業の問題でねえ,経済局長,ねえ,預託額は今でいいと思ってるいうこと,サービス業へ移ってるから原因はそればっかりじゃない,大型店ばっかりじゃないんじゃと,こう言う。ただし,円高影響あるのは認めてらっしゃいますわね。で,衣服や繊維製品や雑貨や機械や金属製品,そういうものも今韓国や台湾や香港やシンガポールから日本になだれ込んどんですよね。円高の直接の問題じゃないんですよね。その2次被害がずっうと非常に起きてるので輸出に関係のない中小企業が惨たんたる状況になっとるわけです。だから,どうするかということなんですよね。 で,そういうことと同時に,やっぱりその預託額問題についてもね,借りていいもんかどうだろうかいうことで皆悩んどられるわけね。本当ですよ。だから,そこで踏み込むべきかどうだろうかいうことで悩んどられる。だから,そこでやっぱし市が前に,こういう方向で行きましょうよという積極的な提案や施策が必要だと。 小規模工場団地でもそうですね。協同組合でやってごらんなさいよ。もし,今の状況の中で倒産したら自分がかべらなきゃならんのだと思うとどうしょうか迷いますが,これじゃ困る言いますが。だから言よん。直営ででもやって,その中で条件整備を整えて協同組合つくらしたらええわけですよ,ね。方法論はいろいろあると思うんです。そこで,おまえらが条件整備,今不安にあるわけですから,不安になってるわけですから,そこの条件整備で市が一歩踏み出したらどうかと,ね。 ですから,経済局長がですよ,以前の参与時代に炉は燃えてたぎっておりますというておっしゃりょうりましたが,中小企業問題でもやっぱり燃えたぎる決意で取り組んでいただきたい。その決意をちょっとお聞かせください。 それから,交通問題では検討会を持っていろいろやっとられる。個別のことはまあともかくとしてということなので,建設局長ねえ,私もいろいろるる申し上げました。細かい個別のことも申し上げました。それ以上言いませんので,ひとつ,いろんなさまざまな問題がありますけれども,人命に関することは非常に大事な問題ですので,ひとつきちんとした対策をとっていただきたいというふうに思います。まあこの点教育委員会も一緒です。 桜橋をおりたところねえ,ちょうど消防署が消防局長ありますなあ。あそこをおりたところでねえ,旭三線のところですけども,「燃えろ岡山 燃えやすな我が家」いうて看板かかってますねえ。岡山じゅう燃やして我が家だけ燃やすないうてエゴイストの固まりみたいな看板をだあっとこうかけとると。あそこで,こういう看板で有名でところですけども,要するに子供さんやお年寄りは信号時間がもう短くて渡れない言よんですよ,ね。ですから,やっぱり歩行者優先でそういう信号時間もきちっとしていただきたいと。 それから,この岡山市の心身障害者の実態調査報告書。ここでも障害者の方々,こう出しとんですよ。交差点のところで,外へ出て一番車のことで,歩道や横断歩道で車に危険を感じると,いうことなんです,障害者の方もね。ですから,そういった点で,こういう方々に優しい,なかなか難しい点あると思いますけれども,ひとつそこのところはそういった立場で障害者の方々やお年寄りや子供たちがきちっと人命が守れるような立場で取り組んでいただきたいというふうに思います。 さて,坪田譲治先生の生家保存で私は責任をとってくださいというふうにお尋ねしたんですが,責任をとるとはおっしゃらなかった。でねえ,要するに,関係者と研究をしたが保存が困難だと,こういうことじゃないんですよ。59年にね教育長,そうでしょう,59年に確かにそういう一幕ありました。しかし,それから2年以上経過をしてるんですよ。で,私が教育長と次長にお願いをしたときに電話一本してくださっとってもとまっとんですよ,ね。電話一本してくださってもとまってんですよ。だから,こういった行政対応が貴重な遺産を失ってしまったということですから,文化財の問題じゃありませんよ,ね。文化的な価値云々いう問題じゃない,坪田譲治先生の生家としてやっぱりどう育てていくかという問題だと思うんですよ。その点でどう責任をとるのか。児童文学館をつくるのかつくらないのか。で,もう一つは立面,平面など間取りや,また材質も含めて再現できるようにきちんと現地はとっておられるのかどうか,これを聞いておきたいというふうに思います。 で,吉備文化を初めとした歴史遺産の継承発展においては,本市では係長以下7人ですね。仙台は29人,高崎が14人,沼津が14人。こういう関係から考えても,私は県の文化財センターの二の舞になるんじゃなくて,この歴史博物館の中にきちんと位置づけていただきたい,ね。その点でこの教育長の見解を聞いてるわけですから,その点もう一度お答えをいただきたいというふうに思います。 大光寺の保存修理については,これはもう懸案であります。ですから,この点はまず市の方も県に当たっていただくには決意を持って当たっていただきたい。そうしないと,坪田譲治先生の生家と同じようになりますよ。そう絶対にさせていただきたくないんです。よろしくお願いしたいと思います。 もう2分ありますから。再質問終わります。 ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。 ◎経済局長(人見文男君) 再質問にお答えさしていただきます。 預託額についての1点御質問ございましたが,必要があれば預託額を増すことも決してやぶさかでございませんが,ちょっと説明不足だったかわかりませんが,融資額といたしましては6月末現在でもって13億ほどございます。そういうことで,御利用の状況を見ながら考えさしていただくということを申し上げたところですので,よろしくお願いします。 それから,直営で小規模の工業団地等についての決断しろということでございますけれども,やはり鶏が先か卵が先かいうことになるんですが,団地を直営でつくって条件整備は後でもやれるじゃないかということでございますが,やはり先ほど申しましたようにおのおのの企業の体質を強化していくと,私はこれが先で,そういった機運を持って中小企業の事業団法によるところの中小企業の共同化,集団化を進めていく,そして高度化事業を進めていくと,こういう中で工場の設置場所を検討していくというのが適切じゃなかろうかと,こう考えますので,ひとつよろしく御理解のほど賜りたいと存じます。 ◎教育長(奥山桂君) 再質問でございますが,第1の坪田譲治先生の生家問題についてでございますが,この問題につきましては先ほどもお答えを申し上げましたように,昭和58年当時この問題について検討をいたしまして,先ほど御答弁いたしましたような結果になって今日に至っておったわけでございまして,そういうことに基づいて教育委員会としては対応してまいっておりますので,ひとつ御理解をいただきたいと思います。 それから,それについて児童文学館をというような御指摘もあるわけでございますが,現在岡山市中央図書館には坪田譲治先生ゆかりの施設や児童用の施設が設けてあるわけでございます。御承知のように,前庭には立派な文学碑がございます。それから,図書館2階には特設の坪田譲治先生のコーナーをつくっておるわけでございます。また,1階には広々とした子供コーナーがありまして,いろいろな図書を用意いたしまして毎日大勢利用をしておるわけでございます。したがいまして,岡山市中央図書館には児童文学館的な機能をあわせ有するものであるというふうに考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。 それから,文化財保護の体制をこの総合歴史博物館の構想の中で考えるべきではないかというような御指摘でございますが,先ほどお答えをいたしましたように,この総合歴史博物館の構想につきましては目下専門的な研究調査に入っておる段階でございまして,その中で御指摘の点も含めて検討をさしていただきたいと思いますので,御理解をいただきたいと思います。 それから,大光寺の保存修理につきましては県教委とさらにしっかり相談をしてということでございますが,先ほどもお答えを申し上げましたように,県教委に対してもさらに一層よく連携を保つと同時に,地元関係者とも十分協議をしてまいりたいと考えておりますので,御理解をいただきたいと思います。(「地元で何ぼ金が要るんか一遍計算してみてくれんか」と呼ぶ者あり)   〔3番田畑賢司君登壇〕 ◆3番(田畑賢司君) そりゃ教育長ねえ,大光寺についちゃあ基金の使い方やいろいろありますよねえ,川田さん。(「そうそう」と呼ぶ者あり)じゃから,地元とも相談すりゃあそりゃできんことありません。それで,埋蔵文化は記録をしとりますか,記録をしていませんか,その点だけお伺いをしたいというふうに思います。 やはしこういうものは大切な市民の財産ですからねえ,絶対に坪田先生の生家と同じようにしちゃあいけんと思いますよ。一番犠牲になるところですからね,ここを守らなくちゃ。ねえ市長,教育長,どちらも物言いませんけど,よろしくお願いしますよ。 ◎教育長(奥山桂君) さっき埋蔵文化は記録しておるかとおっしゃられたのは,その埋蔵文化財というのはどこの埋蔵文化財のことですか。(「発掘調査をしておるところについて」と呼ぶ者あり)ああ一般的に。(「一般的にじゃなしに,事業名ごとにきちんと記録をされてるのかということ」と呼ぶ者あり)はい,それはやっております。(「うそ。調べた。ない。だからきちんと」と呼ぶ者あり)はい,それは御指摘の趣旨を尊重して努力をいたします。 ○議長(片山仁君) 次は順序に従いまして小川君。   〔11番小川晴雄登壇,拍手〕 ◆11番(小川晴雄君) 皆様お疲れと思いますが,質問に入らせていただきます。 任期最初の議会でありますから,まずもって市長の政治姿勢からお伺いしてみたいと思います。 市長の今議会冒頭の提出議案に対する提案理由説明はまことに申し分のない立派なものでありまして,瀬戸内新時代の市長として,また21世紀にバトンタッチする市長として,市民の協賛を呼ぶものと心から敬意を表するところであります。しかし,その内容を検討するとき,私は幾多の疑問に遭着するのであります。 まず,市長の表明されました今期の決意についてでありますが,市長は提案理由説明の冒頭において,社会の変革は目まぐるしく,今後幾多の困難も予想されますが,積極果敢に挑戦し,全力を挙げて市政を逐行してまいる決意であると,積極的姿勢を述べられました。しかし,その上程されました6月補正予算を見ると,いま一歩の積極性の足りなさを感ずるのであります。この6月補正予算こそは松本市政2期目の真価が問われるものでありまして,私も大変関心を持っておりました。ところが,それには例えば岡山駅前周辺の整備とか観光など,私から言えば期待外れの予算しか計上できておりません。松本市政2期目の真価は9月補正以後に持ち越されたと言って決して過言ではないと私は思うのであります。 予算は市長の政治構想,政治姿勢を表明されたものであります。去る6月24日の山陽新聞は,岡山市6月補正予算に対し,「都市基盤や観光重点に 大橋時代に対応」との見出しはつけてはいるものの,派手さは見られないが,堅実な内容と評しております。これに対し,県の6月補正予算に対しては,6月16日山陽新聞は「厳しい中で積極型」との見出しのもと,来春に迫った瀬戸大橋時代に向けて例年以上に新規事業を打ち出し,重点積極型となっていると評しております。また,6月16日朝日新聞は「借金と貯金崩しで財源」との見出しで,財政調整・長期投資準備両基金の残額105億円のすべてを取り崩したほか,県債を235億円も発行して財源を確保と報じております。岡山市もこの6月補正で財政調整基金99億円のうち35億円を,市債調整基金42億円のうち10億円を,それぞれ取り崩し45億円を繰り入れはしているものの,公債比率等を見ても岡山市は全くの健全財政であります。赤字財政より健全財政の方がよいことは当然ではありますが,要は何のための赤字財政であるかということが重要であります。瀬戸内新時代を目前にしまして県と市の積極性の相違を云々してもいたし方ないとは思うのでありますが,私は考えてみる必要があると思うものであります。 次に,市長は市政運営の基本的な考え方として,第1に市民の声が生きる清潔で公平な市政の確立を表明しておられます。しかし,これは市長として当然過ぎる政治姿勢であり,殊さらに今期冒頭の議会において政治姿勢の第1に挙げることを,大変な失礼な言い方ではございますが,私は賛意を表しかねるのであります。 市長は前期4年間においてまちづくり懇談会や市政懇談会などにより市民の生の声に耳を傾けられ,市民とともに前進する松本市政のあり方を示されました。これは民主的市長として非常な好評を博し,市民の共感も得たことではありますが,これは前期4年間の市長としてであります。今期は,瀬戸大橋開通を目前にして,来年4月10日を目標に,また21世紀を展望した松本構想実現のため,全市民の上に立って強力なリーダーシップを発揮すべきときなのでございます。去る4月の市長選挙の結果を批評して市民は活力ある市政よりクリーンな市政を選択したというような評価もありますが,クリーンであることは政治を行う者にとってはまず第一の必須条件であります。市民は松本市政は2期目こそは積極的市政を展開してくれるものと,市長に対して大きな期待と夢が市長選におけるあの大勝利につながったと私は考えるのであります。 市民の声が生きる市政は市政の基本であり,最重要なことではありますが,市民の声は前期4年間でよく聞かれたはすでありますから,今期はこの声を土台にした瀬戸内新時代に対応した市長の強力なリーダーシップを市民は期待しておるのであります。市長のお考えを承りたいと思います。 次に,61年度一般会計決算見込みの16億円の大幅黒字についてであります。 私は昨年,松本市政は消極的な市政であるとの世間の風評に対し,消極にも消極的積極と消極的消極とがあるとの私の考えのもとに,松本市政は消極的積極型であり,今日の緊縮財政等1期目は当然の政治姿勢であると市長の政治姿勢を高く評価し,宣伝これ努めてきたところであります。 ところが,緊縮財政のもと16億円の黒字と聞いて私は驚いたのであります。6月19日の山陽新聞には,財政局長談として,全国的に厳しい財政事情の中,瀬戸大橋,新空港,市制100周年など,大プロジェクト用の財源として裏打ちできた,と報道されているのであります。裏打ちできたということは一体どういう意味か私にはよくわかりません。 瀬戸大橋は来年4月10日は開通するのであります。開通前にしなければならない仕事がほかにたくさんあったはずであると私は思うのであります。予算とは予測的算定という言葉を略したものであります。16億円の黒字を当局としては予測できなかったのかどうか。これが昨年度追加事業費として瀬戸大橋関連事業費や観光施設費として計上されていたらと私は大変残念でなりません。自治体経営も基本的においては企業経営と同じであります。投資が先か利益が先か。今岡山市にとって瀬戸大橋時代にすべてをかけた大切な時期であります。類似都市とは違った命題があるはずであります。絶対に投資が先であります。しかも,この投資は確実に利益を生む投資であると私は思っております。極めて緊急を要するものでありまして,企業なら黒字は利潤を生んだことになりまして投資家からも歓迎されましょう。自治体では黒字の幅が少ないほど予測的算定からいけばいいはずであると私は思うのであります。 この点について市長はどうお考えになっておられますか,お伺いしたいと思います。 次に,今岡山市は市制施行100年にして大きく飛躍できる千載一遇のチャンスに遭遇しているのであります。私は市長の今期政治姿勢の第一は,瀬戸内新時代に対応した諸施策の一刻も早い完成でなくてはならないと考えるのであります。市民のニーズは多種多様であります。しかし,新時代に対する施策を優先して積極性があるものを当然市民は期待しておるのであります。市民は松本市長の強力なリーダーシップのもと大いなる岡山市の飛躍を期待しておるのでありまして,市長のより積極的な政治姿勢を心から要望するものであります。 市長の政治姿勢について終わります。 次は,観光についてであります。 このたび発表された観光診断によりますと,これまでの立ち寄り型から滞留型の観光への転換を求めております。吉備路ゾーンでは丘陵地に屋内スポーツ施設と劇場,多目的ホールを完備したコンベンション棟やホテル棟,屋外施設などを持った中心拠点を建設し,自転車道沿いにサイクリングロッジや飲食店を設ける構想であります。私はこれからの観光のあり方を専門家の目でとらえてみていただくことも必要であり,全体的にはスケールの大きいすばらしい構想であると認めるものであります。その実現には膨大な事業費と多くの歳月が必要と思います。この構想が現実の問題として実現可能なものかどうか,当局はどう考えておりますか,まずお伺いしてみたいと思います。 当局はこの観光診断を21世紀の岡山市の指針として位置づけ,当面対応が可能なものから手をつけることのようですが,その実施計画はどう考えておられますか,お伺いいたします。 吉備路については,総社市も観光の目玉として力を入れております。また,県の観光計画──吉備高原都市構想とも密接な関係があると考えられます。倉敷市もしかりであります。この観光診断は県並びに関係他都市の観光計画とどのように連結しているのか,お伺いしたいと思います。 また,瀬戸内新時代に対応する観光対策,地域活性化対策などを中心に議題として県・市町村会議が6月16日国際ホテルで開かれ,その会議で県が吉備路観光ターミナル建設構想に積極的であったと聞いておりますが,県のターミナル構想とはどのようなものか。また,その構想の中で岡山市の観光診断の吉備路ゾーンはどのように位置づけられておるのか,お伺いしたいと思います。 次に,観光予算についてでありますが,岡山市と倉敷市,総社市と対比して見るとき,61年度一般会計予算に占める割合を岡山市を100とした場合,倉敷市460,総社市350。予算額で見ると倉敷市は岡山市の4倍であります。62年度6月補正後の対比では,岡山市の100に対し倉敷市は実に750,総社市は150。予算額は倉敷市は7倍となっております。これは余りにも単純な計算でしかしておりませんが,都市計画の道路の建設も大きな意味での観光ととらえた場合,これは深く比較検討すべきとは思いますが,観光予算そのもの単独で見る限り,両市とも新時代を先取りした積極的な観光予算であると私は高く評価しておるのであります。市長はどのように評価されておりますか,お伺いいたします。 観光診断による吉備路ゾーンの実施計画の策定も急がれますが,同時に大橋開通に対応した既存の観光施設の整備充実を強く私は要望して,この項の質問を終わります。 次は,農業問題に入らしていただきますが,入る前に,かねてから農道,それから農道舗装の地元負担金の軽減を私たち農林関係議員から市長に強く要望しておりましたところ,この6月補正予算に対応していただいております。関係議員はもちろん農業関係者は当局の配慮に感謝しておることを申し添えておきます。 農業問題に入ります。 昨年の米価据え置きを決定以降急速に高まりました米国からの米市場の開放要求と国内の世論に抗し切れず,先日の米価審議会で生産者米価もついに31年ぶりに5.95%,1,111円の値下げが決定されました。下げ幅こそ試算の9.8%から5.95%に圧縮はされたものの,据え置きから一転して引き下げに転じ,減反率も30%にふえ,減反奨励金も削減され,食管制度の見直し,農政の抜本的改革,農協批判,聖域と言われた米問題が公然と論議されるようになり,農家は不安を持っていたものの,現実の問題として迫ってきたのであります。とりわけ,若い担い手の農業者の諸君に与えた衝撃ははかり知れないものがあります。稲作の……こそは我が国の農業にとって最大の危機であるはずであります。この空前の危機に対処するには,そして活路を見出すためには,従来のありきたりの方法論だけでは立ち向かうことは至って至難と言わざるを得ないのであります。日本とアメリカの生産者米価の格差は5倍以上と言われておりますが,このアメリカ米の輸入が自由化されるとしたら,日本の稲作はその大部分は壊滅的な打撃を受けることは必至であると言わざるを得ません。米価はもともと昭和35年,米の安定供給と都市と農村の所得格差の是正を目的として,生産者所得補償方式として導入されました。近年多くの矛盾をはらみながらも存続し続けて今日に至ったのであります。その米価の算定方式も農林水産省は稲作依存度の低い小規模兼業農家を算定対象から外して,来年度以降も段階的に引き下げていく方針を固めた模様であります。米価算定方式を全面的に見直す作業に入ったと伝えられております。米の生産費の中に占める労働費が急速な機械の導入によって50%から30%に低下はしましたが,その反面,農機具が25倍に急上昇し,農業経営の角度から見れば無謀とも言える機械化となったのであります。そして,収量面から見ますとわずかに向上したにすぎないのであります。わずかな収量の向上や作業能率の向上だけでは生産費の引き下げどころか,異常なまでの生産費の上昇となってまいりました。35年を基準にしますと,その労働費が6倍,農機具費が26倍,地代が25倍と大変な上昇となったのであります。その原因は我が国経済の高度成長下の自然な成り行きでありまして,国民経済の飛躍的な成長と対比すれば,農業生産水準は相体的に低落したとも言えるのであります。生産者米価は製造業でいえば卸売物価に相当しますが,製造業では技術革新のもたらしたメリットによりまして賃金指数は35年対比14倍に向上し,消費者物価は5倍ですから,生活水準は飛躍的に向上したことになるわけであります。一方,生産者米価は2倍にはなりはしたものの,生産費が8倍にはね上がったから大変です。農業の所得は,生産性の向上によってふえるよりも,政治による米価の引き上げに頼り過ぎまして,農業の生産性は国民経済の高度成長の中で相体的に著しい低下を記録したのであります。 以上のような経過をたどった米価も引き下げ時代を迎え,まさに稲作は生産費を引き下げる技術と能力,経営能力を持った農業者でないとやれなくなりまして,兼業農家の有利性は次第に夫われていくものと思われるのであります。岡山市では全国統計に比べ,後継者も極めて少なく,老齢化も顕著に進んでおる現状では,この変貌はさらに加速いたしまして,数少ない担い手による農地の集積が進んで経営規模の拡大は案外容易に一般化するのではないかと,その時期もそう遠いものではないと私は思います。借地農業者が従事者所得や経営利益が第2,第3次産業に均衡することを目指して規模拡大と耕地利用率を高めるための高度機械化技術の開発であると言われております。この技術を導入するためには,農業の設備投資,すなわち農地の基盤整備が当然のように必要となってくるものと考えます。当市の基盤整備,圃場整備の現状と今後の取り組みについて御見解を承りたいのであります。 また,農業の展望について当局のお考えもお示し願いたいのであります。 次に,農業の振興対策についてお尋ねいたしますが,米の自由化問題もさることながら,農業にはまだまだ厄介な問題がたくさんあります。その中の一つに,我が国の農産物残存輸入制限12品目がガット違反かどうかを審査する委員会で実質審査を終わって,その報告が近々出されるというのであります。その内容はまだ定かではありませんが,我が国にとっては有利とは言えない相当厳しいものであるというのが常識とされております。その残存12品目は,牛肉,豚肉などの調製品,果汁などフルーツの加工品,トマトなど果菜などの調製品,でん粉,ブドウ糖,もち,海草加工品,小豆,ソラマメ,落花生,練乳,チーズなどの乳製品など,我が国の国際競争力の弱い品目ばかりがねらい撃ちされておるのであります。我が国は自由貿易の拡大を建前として主張しておる関係から,この勧告を踏まえ対応を迫られることは必至であります。農業批判が強い環境の中で,勧告を契機に内外を問わず市場開放を迫る圧力は一気に高まるものと想像できるのであります。今,各地でバイオ農業,有機農業,観光農業,フライト農業,1.5次農業などと生き残りをかけて熱心に取り組んでいる農協や農業者にとって,この関税と貿易一般協定の勧告は何らかの影響はなしとはしないのではないかと憂慮しておるのであります。 岡山市では農業振興ビジョンを2カ年で策定しようとしております。これは時宜を得たものと私は高く評価しております。農業の方向づけをする大切なビジョンづくりでありますから,2カ年は必要なのかもわかりませんが,一応は肯定しておりますが,時期を逸しないよう1カ年ぐらいで策定はできないものかどうか,お考えをお聞かせ願いたい。 また,当局の農業振興対策について,その心構えをお伺いしたいのであります。 次は,高松支所管内の問題ですが,時間がありませんので,簡単に項目を申し述べます。 高松城址公園の整備の状況と今後の整備計画はどのようになっておりますか,お伺いいたします。 また,公園区域内の維持管理が今後大変になると思いますが,その取り組みについてお伺いしたいと思います。 特に,沼地の周辺にマコモとかガマなどの雑草が大変繁茂しまして,せっかくのハスの景観が損なわれておりますんで,そういうことについて御所見をお伺いいたします。 また,高松駅前の放置自転車につきましては,たびたびお願いをしておりましたが,シルバー人材センターに委託されまして立派に整理ができております。当局の御配慮に感謝しております。 足守駅や吉備津駅などにも放置自転車がふえておりますが,その対策についてはどのように考えておられるのかお伺いします。 また,用排水路の改良につきましては,松本市政の身近な環境整備の中で予算を重点配分され,近年その整備が本当に進んでおります。今年度もさらに前年対比15%増の予算をつけていただきまして,市長の英断に感謝しておりますが,この全市の用排水の改良の改良率が今どのくらいになっておりますかお伺いします。 埋蔵文化財の発掘のことにつきまして,今日,畑議員からお話がありましたので,文化財主事を増員していただきたいということを当局に要望しておきます。 それから,県道真金・清音線から新庄大山から農免道へ入って180号に接続する交差点付近に交通標識が欲しいという地元の要望がありますんで,善処をお願いします。 それから,庄内保育園の園舎も大分古くなっておりまして,新築してほしいというような地元要望がありますが,もうその時期も来ておるんではないかと思いますので,当局のお考えをお願いいたします。 それから,支所の統廃合につきましては,先日も質疑がありましたが,高松支所も駐車場が非常に狭くて市民に大変迷惑をかけております。支所の新築の計画ももうそろそろ俎上に上ってもいいころではないかと私は思っておりますので,当局のお考えを聞かしてください。 それから,山陽自動車道や西インターなど関係地区との地元交渉には担当の皆さん大変御苦労をかけておりますが,地元交渉は現在どの程度進んでおるのか,進捗状況などをお聞かせ願いたいと思います。 また,先日の有井議員の質問に対し,農業委員会長は,仰せのとおりであります,このようなことが二度と起きないよう厳重注意をしますと,深くおわびを申し上げます,というように,あたかも農地法に違反したかのような御答弁に聞こえましたが,農地法に違反しておるのかどうか,いないのか,農業委員会長にお尋ねをいたします。 次は,防火思想の普及などの目的で各地で幼年クラブや少年防火クラブが誕生しております。また即戦力としての婦人消防隊も結成されており,一定の成果も上がっていると聞いておりますが,指導者の方々からのお話ではクラブの育成強化に非常に経費もかさむので,市からいただいておる助成金の増額をお願いしてくださいと,こういうような要望がありますが,何とか増額してあげていただきたいと私は思います。当局のお考えをお聞かせ願いたい思います。 どうも御清聴ありがとうございました。以上で質問を終わります。(拍手)    ───────────── ○議長(片山仁君) この際お諮りいたします。議事の都合により本日の会議時間を延長しておきたいと思います。これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(片山仁君) 御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。    ───────────── ○議長(片山仁君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 小川議員の御質問に対しましてお答えをいたします。 まず,政治姿勢についてでございますが,私の2期目の政治姿勢につきまして評価をいただきましたとともに,御激励をいただいた次第でございますが,瀬戸内新時代という重要で大きな変革のときを迎えようとしておる今日強力なリーダーシップのもとで新時代に対応するための施策を積極的に展開をしてまいらなければならないことは御指摘のとおりでございます。それとともに,市政の推進に当たりましては,主権者でございます市民の声に耳を傾けまして,それを市政に反映さしてまいるということは民主主義の原点でございます。大切なことであると考えております。活力と個性と風格のある都市の実現に向けまして,全力を挙げてひとつ市政を推進して,皆様方の御期待に沿うように努力してまいる所存でございますので,よろしくお願いを申し上げます。 次に,財政的な問題につきまして,収入の件でございますが,御承知のとおり地方財政の運営に当たりましては健全財政を念頭に置きまして長期的な視野に立った計画的な財政運営を行ってまいらなければなりませんが,そのためには予期しない収入減少や不時の支出増加等に備えまして財源に余裕のある年度に積み立てをしておくということが必要でございます。本市の場合も健全財政を柱といたしまして財政運営を行っているところでございまして,昭和61年度決算見込みでは御承知のように一般会計で16億円余の黒字となりました。これは市税収入が当初見込みより大幅に増加をしたことと,歳出面における経費節減に努めました結果等によるものでございます。 昭和61年度の税収につきましては,予期された以上の急速な円高の進行等による経済情勢の変動が著しくございまして,税収の動向を把握することは非常に困難であったわけでございますが,本市の場合幸いにも金融機関の好調な決算等によりまして61年度当初見込み704億円を8億円上回る712億円の税収となっております。なお,類似都市の昭和61年度一般会計の決算状況を見ますというと,40億円台の黒字は3市ございますし,30億円台の黒字が2市,20億円台が3市でございまして,岡山市は15市中で12番目で,必ずしも多いというわけではございません。 次に,庄内保育園につきましては,昭和26年の建築でございまして,相当老朽化しておりますので改築の必要性を感じております。今後,措置児童の推移を見きわめるとともに,市全体の改築の計画を立てる中で前向きに検討してまいりたいと考えます。 その他につきましては関係者からお答えします。 ◎経済局長(人見文男君) まず,観光関係から御答弁さしていただきます。 観光診断の中に盛られた報告については実現可能であるのか,またその実施計画はというお尋ねでございますが,今回の観光診断におきましては,ハード,ソフトの両面から望ましい観光地づくりの構想の提言がなされておるもんでございまして,中でも今後の観光の重要なゾーンといたしましての吉備路における新たな観光的魅力を持った中心拠点づくり,既存の観光地周辺の整備など行いながら,サブ拠点づくりの必要性について提言を受けておるところでございます。 で,今議会ではこれらの診断の報告を反映さすために直ちに実施できる事業費,また今年度中に調整を要するものの調査費等お願いしておるところでございます。ハード面,ソフト面,どちらも実現に当たってはその内容が先ほど申し上げましたように直ちに実行に移せるものもありますし,また中期的あるいは長期的な計画を推進すべきものもございます。今後関係者とよく協議いたします中で積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次に,観光診断は県,関係他都市との計画とどのように連携をとるのかということでございますが,さきの則武議員に市長がお答え申し上げましたように,県を初めとする吉備路観光連絡協議会との協議の中で今後,協力,協調,連絡等を密にしてまいりたいと,このように考えられております。 それから,吉備路観光ターミナル建設構想はどのようなものかと,またその中の吉備路ゾーンはどのような位置づけなのかというお尋ねでございますが,この構想はさきに総社市が策定されたところの総社市観光基本計画の中にあります個別計画のことだろうと思います。その内容は,吉備路風土記の丘周辺へ駐車場,バスターミナル等を備えて観光ターミナル及び観光物産情報センターを設置して吉備路における観光客の滞留を意図するものでございまして,総社市としても関係市町村及び民間との連携を強調しておられます。本市といたしましても観光診断の吉備路ゾーンを整備する上で重要な施設であると考えております。今後観光診断との整合性を考慮しながら県や関係市町村等と研究,協議を重ねてまいりたいと,このように考えております。 次に,観光予算についてのお尋ねでございますが,現在の観光行政,観光施策は広域化の傾向が非常に顕著でございます。一つの行政団体の努力のみではソフト,ハード両面にわたって実効の上がる推進は困難であろうかと思われます。したがいまして,吉備路を中心とした県南各市町村が互いに連絡,協力,協調を保って共通の理解を持つ中で民間活力の導入の理念もあわせて御指摘のような予算を編成すべきであろうかと考えておるとこでございます。 次に,農政問題でございますが,基盤整備の現状と今後の取り組みについての御質問でございますが,本市の基盤整備の事業の状況でございますが,岡山市の水田の区画整理率は54%と県平均の24.5%を上回っておりまして,比較的高い水準となっております。しかし,用排水の分離等排水対策につきましては現在十分でなく,今後は,さきの渡辺議員にもお答え申したところでございますけれども,基幹用排水施設の整備はもとより,圃場整備,農道整備等,また水田の畑地利用にも対応し得る総合的な整備を推進していく必要があろうかと考えております。 それから,農業の展望について当局の考え方を示されよということでございますが,御指摘のように農業をめぐる情勢は非常に厳しいものがございます。今後こうした状況の中で農業振興を図っていくためには一層生産性の高い農業を実現するとともに,多様化,高度化した消費者ニーズに的確にこたえていくことが必要であろうかと考えます。このために岡山市といたしましても,圃場整備,担い手育成,農地の集積化,そういった一層の生産性の向上を図るとともに,恵まれた自然条件を生かしたフライト農業や特産物の育成等に努めていく必要があると考えております。 次に,農業ビジョンの策定は単年度でやれないかということでございますが,これにつきましてはかねがね御説明申し上げてきたところでございますけれども,農業者の意向を十分に尊重する中で今後の施策の展望に結びついていくものにしていきたいと。このためには農業者,学識経験者,また関係機関の方々を含めた懇談会等によりまして,地域別のビジョンの検討等,いわゆる地域からの盛り上がりを重視いたしておりますので,そのためには相当の期間を要すると考えております。この点御理解を賜りたいと存じます。 当面の農業振興対策についてのお尋ねでございます。 御承知のように,来年春には瀬戸大橋の架橋,新空港の完成という流通環境の変化が予測されておるとこでございます。こうした状況の中で本市の農業の進むべき方向を明らかにして一層の振興を図るため,農業振興ビジョンを策定することといたしておるところでございます。今後こういったものに基づきまして諸対策を講じ,一層の生産性の高い農業の実現,特色ある産地づくりを目指して努めたいと考えておるところでございますので,御理解賜りたいと存じます。 それから,岡山市における用排水路の改良率でございますが,先日の板野議員の御質問にもお答え申したところでございますけれども,総延長に対しまして幹線で54.6%,支線で19.4%でございます。平均では26%でございます。 以上でございます。 ◎建設局長(森本隆也君) 高松支所管内の課題と整備のうち数点お答えをしたいと思います。 まず,城址公園の整備計画でございますが,城址公園は,計画決定区域3.5ヘクタールのうち,第1期計画として,城址を中心に2.3ヘクタールについて,昭和61年度までに駐車場,便所,遊戯広場,橋梁2カ所を含む園地,園路,芝生広場等の整備をして,今年度は昨年度に引き続いて,池,沼の水際線や芝生広場の整備を行い,ほぼ完了する予定でございます。引き続きまして,第2期計画地──残りの1.2ヘクタールの用地買収に取り組むとともに,1期計画との調和を図りながら施設整備を行っていきたいというふうに考えております。 なお,進入路整備につきましても努力しているところでございます。 次に,同じく維持管理でございますが,これまで必要に応じて除草や樹木の手入れを行っておりましたが,さらに城址公園としてふさわしい景観の保持に努めるために,本年度より樹木の剪定や除草,清掃などを年間委託にし,適正な管理に努めたいと思っております。御指摘の沼地周辺の雑草も時期を失しないように処理いたすつもりでございます。 次に,放置自転車のうち,足守,吉備津駅の今後の対策でございますが,JR駅は市内に岡山駅を初め21駅ございまして,どの駅をとりましても放置台数が多くなってる状況でございます。御指摘の駅のうち,吉備津駅を含めまして先般JRへ今後の対策について協議しているところでございます。人的整理,施設整備を検討するとともに,利用者のマナー向上のための啓蒙指導を進めてまいりたいと考えております。 次に,県道清音・真金線の新庄上大山地内の農免道との交差点に交通標識をという件でございますが,道路の方向案内標識は道路管理者が必要性を判断して道路標識令によって設置することになっているものでございますが,御指摘の件につきましては,周辺地域の道路状況を踏まえながら,道路管理者でございます県とも協議をしてまいりたいと考えております。 次に,山陽自動車道の高松支所管内の進捗状況,地元交渉の状況の件でございます。 山陽自動車道の岡山市域全体の進捗状況につきましては,代表質疑で板野議員の御質問の中で御答弁申し上げたところでございますが,仮称岡山西インターチェンジにつきましては,当該地域が将来中国横断道へも接続が予定されております関係で,周囲の問題が地元から提起されております。御意見を十分尊重しながら日本道路公団を初め関係機関とも協議を重ねまして諸問題の早期解決に努力いたしたいと考えております。 以上でございます。 ◎参与(井本勇君) 高松支所管内の課題と整備についての御質問の中で支所の問題についてお答えいたします。 支所の問題につきましては,先般楠木議員の質問にもお答えいたしましたとおり,今後関係部局でその具体化にについてさらに煮詰めを行い,できるだけ早い機会に結論を出し,実施に向けて努力をいたしたいと考えております。したがいまして,支所の整備等の問題につきましては,今後支所のあり方を勘案しながら検討をさしていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 ◎消防局長(清水克己君) 防火クラブの市の補助金の増額についての御質問でございました。 現在,市内に婦人防火クラブが34クラブ,少年消防クラブが7クラブ,幼年消防クラブが14クラブでございまして,各クラブにつきましてはそれぞれの地域におきまして大変活発な活動をいただいておりまして,非常に感謝をいたしておるところでございます。補助金につきまして,婦人防火クラブ及び少年消防クラブにつきましては,活動補助金として各クラブごとに年5,000円ずつの助成を,また幼年消防クラブにつきましては,結成補助金といたしまして結成時2万円助成をさしていただいております。金額につきましては,市の子供会等との整合性もございますので,このような金額になっておりますが,どうか御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ◎農業委員会委員(坂田毅君) せんだって有井議員の質問の中で農業委員会長がおわびの答弁をしたが,あたかも現職の農業委員が農地法違反をしているかのような答弁であったが,農地法に違反しているかどうかというお尋ねあったと思います。 御指摘のことにつきましては,農地法違反ではございません。参考に申し上げますれば,この案件は農地転用制限の例外規定でありまして,農地法施行規則第5条第1項に該当いたします。したがいまして農地法違反ではございません。 以上です。(「ちょっとおかしいぞ,農地法とは言うとらんじゃないか。建築基準法に関連した違法行為があるかないかいうことを尋ねたん。議長おかしいぞ今のは。農地法違反じゃいうような質問ないよ。議事録したもの戻してくれ。議長,議長」と呼ぶ者あり) ○議長(片山仁君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,一般質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでございました。    午後5時12分散会...