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07月02日-03号

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  1. 岡山市議会 1983-07-02
    07月02日-03号


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    昭和58年 6月定例会    昭和58年6月定例岡山市議会    議 事 日 程  第3号     7月2日(土)午前10時開議第1 甲第115号議案~甲第127号議案,甲第129号議案~甲第164号議案    …………………………………会議に付した事件 日程第1 甲第115号議案~甲第127号議案,甲第129号議案~甲第164号議案(質疑)    ──────〇──────出席議員(53人)        1番  矢 木   明君        2番  片 岡 五百樹君        4番  辻 野 喬 雄君        5番  田 畑 賢 司君        6番  有 井 靖 和君        7番  亀 井   章君        8番  垣 下 文 正君        9番  小 川 晴 雄君        10番  道垣内 正 雅君        11番  片 山   仁君        12番  湯 浅   泰君        13番  小松原   操君        14番  寺 田 明 生君        15番  内 田 宏 哉君        16番  日 南   香君        17番  景 山 貢 明君        18番  山 田   勇君        19番  福 原 弘 子君        20番  堀 川   進君        21番  川 田 敏 幸君        22番  磯 村   博君        23番  山 田 録二郎君        24番  難 波 英 和君        25番  宮 川 日 吉君        26番  丹 原 重 彦君        27番  脇 本 一 郎君        28番  松 山 茂 樹君        29番  小 林   勉君        30番  苦 水 重 徳君        31番  新 谷 盈 智君        32番  守 屋 彰 久君        33番  楠 木 忠 司君        34番  草 野 邦 輔君        35番  小 橋 留 男君        36番  田 中 昭 三君        37番  山 田 隆 雄君        38番  伏 見 昇 男君        39番  浅 野 卓 志君        40番  高 木 悦 夫君        41番  妹 尾 達 道君        42番  谷   慎一郎君        43番  串 田   務君        44番  定 政 猛 男君        45番  華 房 美 衛君        46番  磯 島 康 夫君        47番  渡 辺 慎 一君        48番  岡 本 俊 彦君        49番  大 橋 英 雄君        50番  鈴 木 邦 彦君        51番  板 野 和 昭君        52番  花 岡   薫君        53番  藤 原 照 夫君        54番  藤 原   貢君    …………………………………欠席議員(1人)        3番  近 藤 紗智子君    ─────────────説明のため出席した者   市     長  松 本   一君   助     役  鹿子木   貢君   助     役  高 畑 幸 一君   収  入  役  桑 形   宏君   総 務 局 長  富 岡   要君   財 政 局 長  中 野 正 志君   民 生 局 長  三 宅   襄君   衛 生 局 長  南 石 元 久君   経 済 局 長  藤   昭 博君   建 設 局 長  沢 井 正 寿君   下 水 道 局 長  中 山 茂 也君   西 大 寺支所長  森 末   京君   参     与  渡 辺 史 郎君   市 長 公 室 長  丸 尾 比呂志君   企 画 室 長  有 本   正君  水  道  局   水道事業管理者  篠 原 勇 造君  消  防  局   消 防 局 長  北 村   博君  教 育 委 員 会   委     員  横 田   勉君   教  育  長  水 谷   靖君  選挙管理委員会   委     員  田 渕 禎 子君   委     員  黒 田 充 洽君   事 務 局 長  吉 田 猪三郎君  公 平 委 員 会   委  員  長  板 野 尚 志君  監 査 委 員   委     員  川 上 一 正君   事 務 局 長  森 谷 高 明君    ─────────────出席した議会事務局職員   局     長  久 山 忠 孝君   次     長  山 本 茂 樹君   次     長  原 田 知 義君   調 査 室 長  大 熊 正 孝君   議 事 課長補佐  中 川 和 彦君   記 録 係 長  岡 田 登志男君   主     事  最 相 初 音君   主     事  佐 藤   武君   嘱     託  妹 尾 元 吉君    午前10時9分開議 ○議長(藤原貢君) 皆さん御苦労でございます。 これより6月定例市議会第3日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は43名であります。    ───────────── ○議長(藤原貢君) 会議録署名議員に辻野君,小川君のお二人を指名いたします。    ───────────── ○議長(藤原貢君) 本日の議事日程は,甲第115号議案から甲第164号議案まで,このうち甲第128号議案を除く49件の議案についてであります。    ──────〇────── △日程第1 甲第115号議案~甲第127号議案,甲第129号議案~甲第164号議案    ───────────── ○議長(藤原貢君) 日程にはいります。 日程第1は甲第115号議案昭和58年度岡山市一般会計補正予算(第1号)について,以下49件の議案についてであります。これを一括上程して質疑を行います。 それでは,順序に従いまして日南君。   〔16番日南香君登壇,拍手〕 ◆16番(日南香君) 皆さんおはようございます。 本日は土曜日でございますので,極力午前中で終了いたしますように,私も精いっぱい,きのうの質問戦と重複するところは要点のみにまとめて質問をしぼり込んでまいりたいと思います。したがいまして,各関係部局の皆様方の補足答弁,また補足説明は簡にして明なる答弁に終始していただきますようお願いをいたしておきます。 ただし,本議会は松本市政にとりまして初陣の初議会という重要な意義にかんがみまして,市長の政治倫理観政治理念,また政治姿勢といった基本的命題に関する私の質問につきましては特に手抜きのないよう,歯切れのよい御答弁を賜りますよう最初にお願いを申し上げておきたいと思います。 5期20年という長期にわたりました岡崎市政に終止符が打たれまして,松本市政が誕生して2カ月が経過いたしましたが,新市長の政治手腕に対しての期待と不安が交錯する中,初の議会が開催されるに当たり,私は公明党を代表いたしまして市長の政治理念,なかんずく未曾有の財政悪化のもとで松本市長市政再生ビジョンをどのように描こうとなされておるのか,こうしたテーマを中心に,以下御提案の各議案並びに市政の当面する問題点を取り上げまして質問をさしていただく機会を得ましたことを心より光栄に思う次第でございます。 まず冒頭に当たり,わが党は今回議員定年制の導入により,今期,皆様に長い間大変にお世話になりました5名が勇退し,新たに5人の新進気鋭の同志を迎え入れたのであります。平均年齢も44歳という若返りを図り,メンバーも一新いたしましたが,しかしながら,34年岡山市議会に初議席を得て以来のわが党の路線,すなわち市民優先市民福祉の強化と拡充という視点に立脚し,是々非々の姿勢を一貫して貫くという中道革新の旗色はいささかも変わるものでないことを申し上げておきたいのであります。 中道とは,道にあたると読みます。そして,その道とは生命の尊厳という道であり,あたるとは,平易に言えば目指すという意味であります。すなわち中道とは,生命の尊厳と人間の尊重を最優先とした政治理念であり,したがって,新しい市政が,与えられた財源の枠内において,人間尊重を基本とした最大の福祉と市民の幸福をつくり出すための不断の努力を怠ったとき,わが党は不本意ながら松本市政と厳しく対決していかざるを得ないことを,初議会の冒頭に当たり明らかにしておきたいと思うのであります。 したがいまして,願わくば市長におかれましては常に社会的弱者の味方として草の根福祉の充実という,この一点を見誤ることなく,市民の御負託にこたえていただきますことを強く念願をいたすものであります。 そこで,まず私どもはさきに行われた第10回統一地方選挙に臨むに当たり市長としてのあるべき基本理念として,一つ,一党一派に偏せず市民党の姿勢を貫くこと,一つ,清潔公平でうそのない政治であること,一つ,行政人事については私心を捨て能力と人間性,積極性を最優先とした人材を配すること,以上の3点にまとめて広範な市民の皆さんにその可否について問うたところでありますが,市長はこの3項目の姿勢についてどのように受けとめられるのか,まずお伺いをいたしたいと思います。 さて,松本市長を新しい市長に押し上げる精神的世論のバックボーンとなったのは,1円を大切にする市政,市政に警鐘を鳴らすベルマークという,この二つのキャッチフレーズであり,これが多くの市民の共感を呼び,支持を得たことは周知の事実とされております。そこで私はまず市長が標傍された,1円を大切にする市政という政治理念について言及し,ただしておきたいと考えます。 ドイツの政治学者マックス・ウエーバー政治家の条件として,責任感,情熱,洞察力という3点を挙げておるのであります。市長の責任感,そして市政にかける情熱については,さきの所信表明の内容からも評価するに決してやぶさかでないのでありますが,反面21世紀に視点を定めた長期的ビジョンとも言うべき洞察力,すなわち危機的状況にある財政運営の中にあって,瀬戸大橋時代を展望しながら56万市民を乗せた岡山丸の松本船長は一体いかなる港を目指して船出をしようとしているのか。その政治手腕はいまだ未知数であると言わざるを得ないのであります。 瀬戸大橋の架橋とジェット化時代という2大交通革命は,山陰,四国を含むターミナル岡山として,市政の体質を根底からプラスに変革させるバラ色の可能性をも含んでおりますが,同時に排気ガスと騒音と空きかんの通過都市になってしまうのではないかという危惧があるのであります。一方内にあっては確実な足音で忍び寄る高齢化社会への対応をどうするのかという難題が待ち構えております。名実ともに岡山がターミナル都市としての機能と広がりを備えるための青写真をどのように描くのか。高齢化社会に向けての生きがい対策にどのように取り組むのか。まさに今後4年間は,過去岡崎市政の10年にも匹敵するほどの重要なときであり,いまほど繁栄の足場を築くという積極的な構えが望まれるときはないのであります。 確かに現今の財政不足は耐えがたいものがありますが,市長はこの苦痛を一つの試練とし,産みの苦しみとしてこの険しいハードルを越えて,ゆるぎない市政の基盤と繁栄の礎を築いていかれねばなりません。しかし,同時に財源にこびるものは財源をも失うという逆説的真理を知るならば,当然今後の岡山市政にとって財源がすべてでないということもまた事実であります。たとえばどれほど財源が与えられようとも膨張する住民ニーズにはとうてい対応はできないし,行政ニーズの曇りなき正しい選択というものは,市民に対して,そして何よりも市長みずからに対しての厳しい姿勢によって初めて可能となるのであります。すなわち八方美人的発想の政策や住民にこびを売るがごときばらまき施策では財政の破綻は火を見るよりも明らかである。その意味での市長の洞察力,つまり行財政運営能力というものがきわめて注目されるのでありますが,長期的展望として単なる節約と効率を目指す減量経営方式ではなく,将来を洞察しての新しい財源システムをどのようにしてつくり出していこうとされているのか,まずお伺いをいたしておきます。 次に,私は清潔な市政の確立に関して市長の基本姿勢についてお伺いしておきたいと思います。 選挙後2カ月を経過した現在でもベルマークのワッペンを張った車を見かけるほど新市長に対する誇りと期待度は大きいし,われわれに対しても松本さんをよろしくと声をかける市民が後を絶たないのであります。つまるところ市長に対する市民の期待度は,松本さんという人柄の清潔さに市政の清潔さを期待するという,その清潔さという1点において要約されるのであります。したがって,市庁舎から一切の不祥事を根絶し,ガラス張りで清潔な市政実現のための不断の努力を続けることが市長に課せられた当面の至上命題であり,その出発の作業はまず市長対職員,市長対市民の相互の信頼関係の確立から始まると思うのであります。 あの戦国の武将,武田信玄は自分の部下と甲斐の住民を信ずること厚く,生涯自分の国に城を持たなかったということにおいてつとに有名であります。絶えず外敵に脅かされる戦国時代の武将としては,平たんな土地に過ぎない。本陣の躑躅崎は全く異例中の異例で,よほどの自信がないとできないことであったのであります。 彼の自信を支えたものは一にかかって部下と民衆の信任であったといってよい。たとえば軍規も厳しく,農民の恨みを買うような行為は一切戒め,合戦が終わった後も即座に作物の被害などを届け出させ,状況に応じて税の減免の補償を与えておるのであります。こうした細やかな配慮が民衆との間に強固なきずなを形成していったことは想像にかたくないのであり,常勝武田軍団の強さの秘密はまさに名もない庶民の,それでいてだれ人も断ち切ることのできない強力な信頼に支えられていたのであります。 翻って,この数年来惹起された行政を取り巻く不幸な出来事を一掃するための一方途は,まず市長自身が胸襟を開いて職場を回り,あるいは市民の輪の中に勇んで飛び込んでいくこと,そして民衆の奥深い心とどうつながり,それをどのようにとらえて行政に反映していくかにかかっているのであります。機構の改革と人事の刷新という表画上の形式論だけで清潔な市政が確立できるほど現今の行政は残念ながら単純でないことは申すまでもありません。市長が真に行政と市民とのかきねをなくし,風通しのよい市政を目指そうとするのであれば,まず市民参加の市政をさらに進めて,それをどのように展開をしていくのかが問われなければなりません。さらには,開かれた市政を推進するためにいまや重要テーマとなりつつある情報公開制度化についての積極的な検討も避けて通れない命題でもあると考えます。これらについて市長の基本的姿勢について御高説を伺っておきたいと思います。 次に,市長は所信表明の中で物の豊かさと心のバランスのとれた真心の触れ合う市政の転換を強調されているのであります。このことは,すなわち現今の低成長下にあっては,人が汗を流し,知恵をしぼり,財政依存から創意工夫型へ,つまりハードからソフトへの転換がきわめて重要な施策であることのあかしであると私は理解するのであります。このことに関し,私どもは過去機会あるごとにすべての行政の施策と運営を文化の視点から問い直して,個性的な地域社会を創造するための文化行政の推進を提唱してまいったところであります。 具体的にはすべての行政執行に当たっては有能な人材を配置した文化担当部局を経由させることによって行政のデザイン化を図ること,すなわち現状の縦割り行政に文化という横糸を導入することを具申してまいったのでありますが,一例を挙げるならば,わが党の内田議員が提案した愛称道路の新設がこのたび具体的日程として上ったことは文化行政推進の一環として一つの前進であり,利目されるのであります。 このように金と物を余り必要とせず,人間の汗と知恵を必要とする文化行政の推進は今後の市政の大きな柱であり,課題でありますが,市長は全行政の文化行政についてどのような構想をお持ちであるのか。スポーツに強い人は文化に弱いというハンディがありますが,御所見をお伺いをいたしておきたいと思います。 次に,21世紀を志向して策定された新総合計画については,きのうの質問と重複をいたしますので,省略をさしていただきます。 なお,ここで当面の新規大型プロジェクトの構想があればお示しを願いたいと存じます。 市長の基本姿勢についての最後の質問は公共料金の凍結についてであります。 景気の後退という長期経済低落傾向の中にあって市民生活は挙げて厳しい実情を呈し,家計は極度に圧迫をされております。私はこの際市民にいささかの安心と希望を与えるためにも市長は英断をもって当面60年までをめどとして,向こう2年間市民の台所を直撃する市の公共料金を完全に凍結することを宣言されるよう強く提言をいたしますが,いかがなものでございましょうか,お伺いをいたします。 次に,私は補正予算を中心とした財政問題についての質問にはいらしていただきます。 まず歳入面においては,補正額89億7,000万円のうち財政調整基金の取り崩しと市債の2本がそのうちの約7割を占めるという厳しい予算編成であります。新規事業5件のうち,民生関係に苦心の跡がうかがえるものの,全体としては期待された松本カラーが出るにはほど遠く,今後のリーダーシップにまつ以外ないと思われるのであります。高度成長下における大型事業は華やかではあるが,政策次元としては実にやさしいのであります。むしろ,現今のような低成長下にあって新しい施策を打ち出すことの方がよほどむずかしいということは,われわれも十分に理解できるだけに,いまほど市長のより繊細でより高度の政策能力が求められることはないと思います。 そこでまず,入るをはかって出るを制すという経済の原則から歳入面について問題として常に指摘される市税の滞納についての対応であります。50年度以降徴収率は年々低下をしてきており,滞納累計額が27億円にも達する見込みとあっては一体どこにその原因があるのか,抜本的な検討が必要であります。 類似都市と比較して常時下位に徴収率がランクされるということは,徴収技術に欠けるのか徴収意欲に欠けるのか究明しなければなりません。抜群の徴収率を誇る金沢市あたりと何ゆえ3%もの開きが出るのか,その原因と今後の徴収対策について明らかにしてください。 次は甲第131号議案,市長の退職加算金の問題についてであります。 市長は提案説明の中で,行財政のムダとムラ,ムリをなくして財政基盤の強化安定を図ることが肝要であると述べておられますが,この言葉をかりて1億6,000万円余の退職加算金を見るとき,20年間の労に報いるものとしては決してこれがムダであるとは言わないし,また類似都市や前例等を比較した結果の試算にムラがあるとも指摘をいたしませんが,問題はいまの借金財政という火の車の中ではムリがあるのではないかということであります。 高度成長期ならいざ知らず低成長期に突入したいま無理な支出は厳に戒めるべきでありましょう。額が高いか安いかの論議の次元ではなくして,企業的発想から見て時宜にかなった無理のない額であるのかどうかが判断のポイントとなるべきであります。市民に納得のいく御説明を願いたいと思います。 次に教育費中,岡山市土田に予定されているスポーツ広場整備費7,800万円余並びに上道運動公園に計画している夜間照明施設整備費5,000万円についてであります。 まずこの2カ所の地点を選定されるに至った経過をお示し願いたいと思います。 なお,きのうの市長の御答弁を拝聴いたしておりますと,土田運動公園の敷地は一次借用という表現をされたのでありますが,永久的でないところに7,800万円余の整備費をかけるということはどのように解釈をしたらよろしいのか,御説明を願いたいと思います。 また,夜間照明施設の整備は,省エネ時代を勘案した場合,緊急必要度もさして認めることができないのでありますが,市長のお考えを承りたいと存じます。 次に,私は行財政改革の今後の取り組みのあり方について市長の基本的な方針についてただしてみたいと思います。 これまで私は再三にわたり触れましたように本市を取り巻く財政事情は一刻も猶予の許されないものがあります。市税収入の停滞,地方交付税の削減という二重苦の中で,人件費公債費等義務的経費は確実に増加しており,起債残高もほぼ年間予算規模に相当し,今後市税収入の約5分の1が借金の元利償還に消えていくという現実はサラ金の実態にも等しいものであり,財政悪化はいまや重症を超えて危篤状態を迎えんとしていると言っても過言でないのであります。 このような財政危機を突破するための一方策として実効ある行財政改革の推進は不可避でありますが,しかしながら,かといってこれを人件費の抑制,福祉サービスのカットという減量経営のみに求めることは,即効的効果は期待できるかもしれないが,決して将来のあるべき健全財政運営方式をつくり出すことに貢献しないことを知るべきであります。それはあたかも手術は成功したが患者は死んだのたとえのように,行革は成ったが自治が死んだに等しいのであります。 むしろ,長年にわたって培われてきた行政のマンネリ化,あるいは制度にひそむ不合理を一つ一つ是正する努力を重ねることによって必要な財源を生み出していく,あるいはぜい肉を落としていくためのじみちな作業こそが松本市政元年に与えられた大きな課題であると思うのであります。私はこのような観点に立って当面する行財政改革の執行について主なものを質問としてまとめてみましたので,市長の率直な御見解を示していただくよう期待をするものであります。 その第1は職員給与についてでありますが,まず人件費はいまや投資的経費と同じく不可欠な事業費としてとらえるべきであるという専門家の考え方が支配的であるのであります。なぜならば,今回の補正でも明らかなように,今後の行政内容大型事業の推進は望むべくもなく,建設行政からサービス行政への移行は必至であり,そのサービス行政は人による給付であり,人件費そのものであるからであります。したがって,義務的経費圧迫のゆがみを人件費でという財政運営の志向性は反面サービス行政への逆行であり,市税や国民健康保険徴収意欲など,職員への士気を考慮しても人勧の凍結は決して好ましいものではないと思うのでありますが,この際市長の御見解をお示しいただきたいと思います。 なお,東京武蔵野市においては,職員退職金の引き下げが大きな論議を呼びましたが,本市職員退職金のあり方についても,どのように考えておられるのか,あわせて明らかにしていただきたいと思います。 第2の質問は支所の統廃合についてであります。 この問題はすでに6年越しの課題として積み残されており,いまだ手つかずの状態でありますが,支所機能の見直しを図るとともに,早急に再編成に向けて積極的な指導を開始すべきであります。市長の御英断がきわめて注目されるのでありますが,青写真があれば明らかにしていただきたいと思います。 なお,関連して,現支所の職員の配置数を見ても,たとえば福田支所管内は人口7,300人に対して職員数11名,足守管内は人口8,800名に対して職員数28と倍以上の開きがあるのであります。職員の配置数は何を基準として決定しておられるのかお聞かせいただきたいと思います。 次は生活排水路等管理機構の改善に関する質問でございます。 本市における生活環境の整備にかかる住民要望のうち,用排水路をめぐる苦情が群を抜いて多い,市長も公約として市民に約束された課題でありますが,この対応についての抜本的な対策が強く望まれているところであります。行財政調査特別委員会でも指摘があったとおり,市内総延長2,500キロとも言われる用排水路を所管する窓口を独立して設置し,要望にこたえるべきと考えますが,市長の構想についてお伺いをいたします。 次に,私は広報行政についてお尋ねをいたします。 現在本市は月2回,各町内会の協力のもとに市政だよりを発行しておりますが,これが果たして時代にマッチした市民自治に貢献するような内容の広報であるのかどうか,改めて再考を要する時期が到来しているのではないかと考えるのであります。 具体的に本市の広報に求められている課題は何か。結論から先に言えば,従来の啓発,啓蒙型広報からの脱却であります。市政だよりが市民の広報であり住民との共有物であることを認識し,住民主体論の広報であることを確認するならば,市民が求める先端の要求はいまやPR広報という次元を越えた行政情報の公開であることに思いをいたし,市民の知る権利の要請にいかにしてこたえていくのかという使命に立った新たな編集の展開が望まれるところであります。 そこで,私は具体的な提言を含めて以下質問をさしていただきます。 まず現状の一方通行的編集姿勢から脱皮して,行政上の諸問題を市民に提示し,世論を喚起するような問題提起型広報への転換であります。市民に問いかける過程こそ最良の民主主義の訓練であると私は考えるからであります。 万事きれいごと紙面ばかりに終始すると,究極は同調型市民のみを育成することになり,長期的に見れば,行政にマイナスの効果をもたらすのであります。自律的市民をどのようにして創造していくのか。市政だよりがなそうとしている役割りが余りにも大きいだけに,松本市政にとって広報紙の紙面刷新はかっこうの踏み絵となると思うのであります。 質問の1,市民エネルギーを引き出す役割りを果たすような問題提起型編集方針を取り入れるべきであると考えるが,見解を承りたいと思います。 質問の2,全市画一的広報のほかに特に問題が指摘される,たとえば公共事業などについては,その特定地域に問題別広報を発行して,事業内容や問題点の周知に努めるなどの努力が必要と思うが,テーマごとの特別広報の発行について,その可能性はいかがでしょうか。 質問の3,実務上の市政だよりの編集権は市長であるが,究極の編集権は市民にあるという観点から,広報の編集に当たっては,市民,学識経験者等の参加を呼びかけるなど,市民編集権の導入についてはどのように考えておられるのでしょうかお伺いをいたします。 以上でこの項の質問を終わらしていただきます。 次に,庁舎管理について質問をいたします。 去る6月5日に発生いたしました分庁舎の火災は,市民の貴重な財産を失い,とりわけ管理体制の不備,委託警備のあり方について多くの教訓を残したのであります。まず管理体制について疑問に思うことは,消防法に定める防火管理者は常時本庁にいたわけでありまして,分庁舎を兼務していたのであります。これは形式のみの管理者であって,実質の体をなしていなかったと理解されるのであります。市の防火管理者は消防法に定めた訓練を現実に日常行っておるのか。 また,委託警備については,昨年の岡山城の事件でも明るみに出ましたように,契約方法がきわめてずさんであり,警備会社の義務と責任についても不明朗な点が多々指摘されるのであります。この際公有財産の警備そのものを見直し,市民の貴重な財産を守るための措置を講じるべきと考えますが,今回の反省の上に立ってどのような具体案が立てられたのか教えていただきたいと思います。 なお,この際庁舎の跡地利用についてはどのような計画を持っておられるのかお伺いをいたしておきたいと思います。 次の質問は生活保護の受給認定資格についてであります。 この数年来不況のかげりを反映して生活保護の受給申請者が増加の一途をたどっております。受給審査に当たっては,当人や家族状況等について厳正かつ公平な判断によってその可否が決定されることは当然でありますが,その審査の基準について私は若干お尋ねをしてみたいと思います。 その1は,身体障害者が車を所持している場合の措置についてであります。現状では原則として認めていないのでありますが,身障家庭の場合,車は緊急必要度が高く,たとえば透析患者等においては不安を除くためにも車は生活必需品の範疇にはいると理解されてしかるべきと考えるのでありますが,見解を明らかにしていただきたいと思います。 第2は,いわゆる生命保険の取り扱いの解釈についてであります。保護の申請があった場合,本市においては生命保険は預金的性格のものとしてとらえており,解約を前提としているのであります。同じ金額の掛金でありながら都市によっては生命保険の性格を非常に緩やかに解釈し,解約を条件としないところも実在するのであります。 言うまでもなく生活保護法は憲法の精神から生まれたものであり,このように都市によってばらつきが生じていることには釈然としないものを感じるのであります。不正受給者には毅然とした姿勢で臨まなければなりませんが,同時に強い者に厳しく,弱い者に厚くということが反面福祉本来の精神でもあろうかと思うのであります。生活保護の認定基準について,以上の2点を説明していただきたいと思います。 次に,経済局関係について2項目お尋ねをいたします。 初めに,信用保証協会に対する市の補償金についてであります。 中小企業金融対策事業費予算中,補償補てん及び賠償金として,56年度42万円余であったものが,57年度はその約15倍相当の600万円余が上がっているのでありますが,その内容並びに対応策について明らかにしていただきたいと思います。なお,58年度の補償見込額はどのように試算をしておられるのか,あわせて御答弁をお願いいたします。 次は新中央卸売市場の売り場に関する質問であります。 中央卸売市場も開場後4カ月を経過いたしたのでありますが,現在関連売り場等に6店舗,また,いわゆる食道街に3店舗,計9店舗の未入居の枠が残っているのであります。新市場への移転の際,とりわけ取り残された二日市の場外売り場の人たちはいま職を失い,生活の糧を失って,自活への道を求めて必死になっておるのであります。このように心情的にも入居させるべき希望者が多数存在するにもかかわらず,現在に至るまでこのように9店舗という小間があいている理由は何か。家賃収入の面から勘案しても市にとっては大きな損害であります。現場においてはいまいろんな憶測や風評が乱れ飛ぶのでありますが,今後どこが責任を持ち措置を講ずるのか,明快な御答弁を賜りたいと思います。 次に,衛生関係について2間質問をさしていただきます。 その1は保健所の移管問題についてであります。 いまや地方自治の基本は広域自治体の県ではなく,明らかに住民と直結した市であることは言をまたないところであります。保健所の移管に関する問題も住民サービスや健康づくりの観点からは鋭意推進されることが望ましく,現在県,市,双方において検討委員会を設置,作業班も編成されて,精力的な取り組みが行われているということは,きのうの御答弁で伺ったところであります。 そこで質問の1は,移管に当たってのその権限と事務及び財源,この3点が一括して移管されるものと解釈し,理解してよろしいのかどうか。特に移管に伴う財政の圧迫が最も懸念されるところでありますが,この点の御説明をお願いいたします。 次に,現職員の処遇についてはどのように考えているのか。 なお,移管の時期についてはいつごろがめどとなるのか,その時期について明確にしていただきたいと思います。 次に,粗大ごみの処理についてお尋ねをいたします。 昨年度本市におけるごみの総収集量は約16万トンとも言われ,これは岡山球場を升にいたしますと,5杯分にも相当するものであります。そのうち約23%に相当する3万7,000トンが埋め立てに持っていかれ,そのうち2,600トンが粗大ごみで占められているのであります。 そこで質問でありますが,この燃えない粗大ごみの処理は現在どのような方法がとられておるのか。 次に,不燃の粗大ごみの処理を埋め立てだけに頼っているとするならば,現在市が保有する埋立地でおよそ何年ぐらい埋め立てが可能と試算されているのかお尋ねをいたします。 次に,路盤用アスファルト舗装に使用されているスラグについて質問をいたします。 鉄を製造する過程において生成されるスラグ,通常鉱滓と呼ばれておりますが,これは水と反応して凝結し,非常に固くなるという性質から,現在市内の路盤用その他の工事に業者は競ってこれを使用しておるところであります。ところが,この鉱滓は水と酸素と反応すると,黄色を呈しながら,雨天の場合など,たんぼに流出するのであります。加えて硫黄と同じようなにおいを発することがあり,農家の人々にとって,現在のところデータはございませんが,農作物や人体への被害を懸念する声が上がっているのであります。 このことについて県環境保全事業団の計量証明書によりますと,カドミウム,PCB,砒素といった有害物質はいずれも検出せずとなっておりますが,一方判定基準を定める総理府の資料では,これらの物質は検出限界以下という判定になっている。ということは,疑ってかかれば,検出限界以下のきわめて微細な有害物質が混在する可能性がなしとしないのであります。鉱滓は水に溶けない物質であり,これが土壌に蓄積されていくことへの農家の人々の不安は無視できないものがあります。スラグが100%安全であるという確認を市独自が行うまで当分使用範囲を限定するなど,適切な措置をとるよう行政指導すべきであると思いますが,当局の御見解を承りたいと思います。 最後に,青少年の非行化防止につくて質問をいたします。 いま教育現場は,校内暴力や受験地獄のゆがみが噴出し,重大な社会問題となっております。物質的豊かさの中にどっぷりとつかった過保護,過干渉の親,また忍耐力に乏しい,欲求肥大型の子供がふえ続け,これらのひずみが校内暴力や,さきの戸塚ヨットスクール事件に見られるような子捨ての海に象徴的にあらわれていると指摘されるのであります。 しかしながら,反面非行問題は子供の側の問題だけでなく,校内暴力の発生している学校は教師相互間の団結がなく,生徒指導も事なかれ主義という安易な姿勢にも起因するとされているのであります。教育者としての気魄と情熱と使命感に欠けた教師,生徒には勉強を奨励しながら,みずからは学ぶ意欲と向上の姿勢を失っていることも校内暴力の発生と決して無関係でないのであります。 一年の計は麦を植えるにあり,そして100年の計は人を植えるにあり,という先人の言葉に,家庭の親も教育に携わる者ももう一度ひとしく反復されなければならないし,何よりも教師は物をつくる商売ではなくて,人をつくる仕事であることに思いをいたすならば,私塾に足を運んでアルバイトをするほどの時間的,精神的余裕はないはずであります。教育長は巷間父兄の間でうわさされるような先生のアルバイトの問題についてどのような指導徹底をなされておるのかお伺いをいたします。 さて,私も毎年中学校の卒業式に出席をさしていただいておりますが,ことしの卒業式はとりわけ非常に張り詰めた異様な雰囲気であったのであります。その重苦しい空気は新しい旅立ちへの緊張感ではなく,明らかにお礼参りといった暴力ハプニングを想定した緊迫感であったのであります。すべての行事が無事に終了したときの校長先生の疲れ切った安堵の姿がいまでも脳裏に浮かぶのでありますが,一生の思い出を刻むべき卒業式の光景がこれでは余りにも子供にとって不幸でありふびんであります。教育の荒廃を解決するための方策は,まずけじめのあるしつけを重視した一個の人間としての生活指導をより充実していく。たとえばセカンドスクールなどの再認識であり,現状の受験産業に振り回されるような偏差値による輪切り的な進路指導オンリー型は一考を要すると思うのでありますが,教育長のお考えを承りたいと思います。 次に,生徒指導員制度が発生して,発足して1年を経過したのでありますが,その成果について要点のみ報告をしてください。 なお,中学校のうち適正規模をはるかに超えた大規模校名と分離校新設についての計画があれば明らかにしていただきたいと思います。 代表質問の最後になりましたが,文化財保護に関する質問であります。 周知の遺跡として知られる旧岡山城本丸跡で無届けの整地工事が始まったというニュースは関係者や多くの市民に多大のショックを与えたところであります。幸いにして地権者の良識により工事中止の命令が受け入れられまして原状復帰もなされ,大事に至らなかったのでありますが,何分にも本遺構は私有地であり,また指定史跡にもなっていないため,今後も開発される可能性は残っているのであります。この旧本丸跡は現存する旧岡山城唯一の遺構として非常に貴重であり,吉備文化の名誉にかけても乱開発から守らなければなりません。速やかに国指定史跡となるよう文化庁に申請し,これを市が買収することによって保存のための努力をすべきであると考えるものであります。文化財行政に限っては後手に回ることは許されないのでありますが,国指定史跡の可能性と買収計画について明らかにしていただきたいと思います。 以上をもちまして私の代表質問を終わらせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。(拍手) ○議長(藤原貢君) しばらく休憩いたします。    午前10時54分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午前11時20分開議 ○議長(藤原貢君) それでは,休憩前に引き続いて会議を開きます。 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 公明党を代表しての日南議員の御質疑に対しましてお答えを申し上げます。 まず市長の基本理念についてお尋ねがございましたが,公明党として統一地方選挙に当たりまして,市長としてあるべき基本理念を3点にまとめられたのでございますが,そのいずれも非常に大切なことでございまして,しかも不可欠の要件であると考えております。 市長に対しましては情熱を持って清潔で公正,その上に創造力,洞察力,実行力,それに旺盛な使命感が強く求められていると思われます。所信表明でも申し上げましたように市民各層とひざを交えまして対話をいたします中から,心と心の触れ合いを大切にする,情感にあふれる市政を展開し,フレッシュで,しかもクリーンな都市岡山の創造を目指して力いっぱい取り組んでまいりたいと存じております。 次に,新しい財源システムの確立についてお尋ねがございましたが,現行の地方財政制度のもとにおきましては,岡山市が独自で新しい財源システムをつくり出していくのは非常にむずかしい問題でございます。他都市におきましても,たまに例を見るような法定外の普通税の創設等についてもよほどの都市にふさわしい条件整備がなされたものでないと効果は薄うございまして,本市に適合する新税は現在のところ考えられない状況でございます。 当面行財政の見直しの促進による歳出面における節減合理化と収入の確保について最大限の努力をしてまいりますとともに,今後市政を市民とともに進めていくという立場から,民間の活力と資金を導入する第三セクター的なものも含めまして検討をしてまいりたいと考えております。 次に,市民参加の市政と情報公開に対する市長の基本的な姿勢についてお尋ねがございましたが,これからの都市づくりには市民の積極的な参加と協力が不可欠な要件であると考えます。 市民参加につきましては主権者でございます市民の無限のエネルギーと創意を行政の各分野に対して呼び起こし,幅広い参加の中で真に市民のための市政の実現を目指していくことが必要であると思います。幅広い市民参加を得ていくためには,職員意識の高揚を図っていくことはもちろんでございますが,広報公聴の手段に工夫と改善を図りながら的確な情報資料の提供が必要であると考えられます。 情報公開は現在全国的には主として府県段階で準備が進められておりますけれども,御指摘のような市民参加を呼び起こすような行政情報の提供についても今後検討してまいりたいと存じます。 行政の文化化をどう進めるかということでございますが,80年代は文化の時代と言われておりますけれども,むしろ,豊かな文化の育成,創造で80年代,21世紀をつくり出すことがきわめて重要ではなかろうかと思うわけでございます。これまでは狭義の文化が個別的に,しかも,ハード面に力点が置かれておりまして,行政全般の整合性に欠けるきらいがあったと思うわけでございます。今後は生活文化,また精神文化を両翼といたしまして,芸術都市景観,生活安全,市民スポーツなど,行政全般に文化の視点を置いた取り組みが必要だと思います。 さきに岡山市文化的都市づくり懇談会から文化的都市づくりにつきまして,貴重で示唆に富んだ提言をいただいておるのでございますが,これらを踏まえまして,文化カルテの作成,文化基本構想の策定,職員の意識改革による行政の文化化などを進め,総合文化都市の形成を目指してまいりたいと思います。 次に,公共料金の凍結についてお尋ねがございましたが,公共料金問題につきましては行政全般にわたって能率化,効率化を図りまして経費の節減に努めなければなりませんが,料金の改定に当たりましては,それぞれの行政サービスにつきまして個別的に十分に検討の上,適正な額を定めてまいりたいと考えております。 前市長の退職手当金の判断基準についてお尋ねがございましたが,これは前にも御答弁申し上げましたように,前市長の場合,その業績,本市の前例,類似都市の例等を総合的に判断したものでございまして,どうかよろしく御理解を賜りたいと存じます。 次に,スポーツ広場と夜間照明施設につきまして御質疑がございましまが,土田のこのスポーツ広場につきましては,昨日串田議員にもお答えをいたしたとおりでございまして,遊休地を暫定的に利用しようというものでございます。これは御承知のように現段階では下水関係の用地でございまして,現況では暫定的な使用ということになるわけでございまして,この点はひとつ御了承を賜りたいと存じます。 上道公園グラウンドについてお答えをいたします。 近年野球人口は急激に増大をいたしまして,施設の利用につきましては,シーズン中は抽選によりまして利用していただいておるのが現状でございます。この不足と勤労者青少年の余暇活動の場として夜間照明施設の設置について強い要望がございます。したがいまして,不足する施設及び利用時間の延長による効果的な利用のために,現在までに全市の状況を検討をいたしまして,地域的に,年次的に小中学校運動場8カ所,奥市野球場に設置をいたしておる次第でございます。 今年は総合実施計画で全市的展望の中で国の補助を受けまして上道公園内のグラウンドに夜間照明施設を設置をいたしまして,勤労青少年の健全な余暇活動の場はもとより,市民スポーツの場として利用の要望にこたえるべく努力いたしておる次第でございます。 今後もこの事業の推進につきましては,市財政事情を考慮しながら,年次的に関係機関と協議をいたしまして推進してまいる所存でございます。 次に,人勧と職員退職金についてお尋ねがございましたが,現在のわが国の社会経済情勢の中にありましては,人勧の凍結は緊急避難的な処置であると考えております。岡山市といたしましては,今後も国,県,他都市の動向を十分見守りながら対応してまいりたいと考えております。 次に,支所の統廃合について御質問がございましたけれども,支所のあり方につきましてはここ数年来検討をされてきた経過がございます。昨年末には将来の政令都市を想定をいたしまして,大局的な立場から見た支所の機能,配置基準についての研究がなされまして基本報告がされたところでございます。 支所の現状につきましては,事務の本庁への統合等によりまして,当初の組織よりは縮小するとともに,他方模写電送装置を設置するなど,窓口サービスの強化を図っており,その存在が市民サービスの面では定着してきたという傾向も無視するわけにはいかないと思う次第でございます。 こうした事情を踏まえまして,支所のあり方について全市的な観点のもとに,市民サービス,組織の効率性といった点からも,今後さらに検討を重ねてまいりたいと存じます。 次に,広報行政の刷新についてでございますが,現在の市政だよりの刷新につきましては,いろいろの方から多種多様の御意見を拝聴しております。もっと市民に親しまれる体裁あるいは内容のものに刷新することの必要を痛感しておる次第でございます。現在抜本的な改革等を検討中でございまして,これからあらゆる機会を求め,また多くの方々の御意見を総合いたしましてまとめてまいりたいと,こういう段階でございます。 次に,東古松庁舎の跡地利用についてどのような計画があるかということでございますが,東古松庁舎の跡地利用の問題につきましては,現時点では直ちに利用計画をお示しするわけにはまいりませんけれども,本庁舎が過密している現状でもございますし,分庁舎問題等をも含めまして有効な活用方法を研究してまいりたいと,このように考えております。 その他の質問に対しましては,関係局長並びに教育長から答弁さしますので,よろしくお願いいたします。 ◎総務局長(富岡要君) 数点につきまして市長の答弁を補足をいたします。 まず行政改革の御質問のうち,職員の退職金の問題でございます。武蔵野市の例をお引きになりました。御承知のように,武蔵野市が,勧奨退職の場合に最高110カ月,これを85カ月にすると,こういうことを決定をされました。岡山市といたしましても先年,国の場合は現在まだ65カ月,端数が2.75という端数はございますが,それを目標にいたしまして63年までに実施しようと,こういう案を,現在最高80カ月でございますが,これを組合に提示をいたしたわけでございます。時あたかも人勧の凍結という問題がございまして,現在まだ労使の間で妥協いたしておらないわけでございます。今後精力的に組合と話をしてまいりたい,このように考えておる次第でございます。 次に,支所の職員の配置の問題につきまして具体的に足守,福田の例がございました。まあそこだけを申し上げるわけではございませんけれども,支所の職員の配置につきましては,もちろん,いわゆる合併の経過というふうなものが大事でございます。とともに,いわゆる全体の職員の中におきまして人口の割合とか,あるいはまた作業量の問題でございますとか,そういうふうなものを総合的に勘案いたしまして,今後さらに検討を進めていかなければならないと存じますけれども,ただ足守につきましては他の支所と異なりまして,ごみの焼却場の担当職員が数名,まあ6名でございますけれどもおりますので,その職員数だけは他の支所より多いと,こういうことでございます。 次に,用排水路の対応でございますけれども,これにつきましては,昨年行財政特別委員会の方の御指摘もございまして,従来耕地課で担当をしてやっておりましたけれども,農業用の用排水路の整備,管理等につきましては調査管理課の方に水路主幹を置きましてそれに担当をすると,こういうふうなことに改めたわけでございます。 なお,建設局の方で担当しております,いわゆる水路という問題もございますけれども,市衛化調整区域内の農業用水系につきましては,なお調査管理課の方で担当をしてやっておるところでございます。 非常にまあ市民の皆様方に用排水路の担当ということと調査管理課というふうなイメージにつきましては非常にまあ理解がむずかしい面もございます。今後建設局と十分協議をして,さらに調整をしていかなければならないのではないかと,このように考えておる次第でございます。 次に,庁舎管理の管理体制の問題でございますが,先般非常に市民の貴重な財産を担当といたしまして焼失いたしましたことはおわびを申し上げたとおり,それを,経験を生かし,あるいはまた貴重な体験といたしまして,今後管理に十分配慮してまいらねばならないと,こういうふうに考えておる次第でございます。 ただ,管理の責任のあり方といたしまして,現在総務課で庁舎,本庁舎管理を含め,庁舎管理責任者としてやっておるわけでございますが,いわゆる防火の方の責任体制につきましては,あの建物が非常に古い建物で,なおかつ10数課の出先といたしまして使用をしておったと,こういうふうな関係上,さらに各部屋に火元責任者,防火責任者というふうなものを置きましてやっておったわけでございます。 ただ,管理上,いわゆる委託警備をやめまして,機械警備,この機械警備というものと,いわゆる発火,火災が発火した時分の,いわゆる探知というふうな問題につきまして,非常に教えられるところがございました。今後全庁舎の機械警備というふうな問題につきまして慎重にこの経験を生かしまして検討をいま現在いたしておるところでございますので,御了解を賜りたいと存じます。 以上でございます。 ◎財政局長(中野正志君) 財政問題のうち市税の徴収率に関する問題についてお答え申し上げたいと思います。 徴収率が低下した原因と対策を明らかにせよという御質問の御趣旨でございますが,この問題につきましては昨日の社会党を代表しての串田議員の御質問にお答えしたとおりでございますけれども,徴収率が前年度を下回り,大変申しわけなく,反省しているところでございます。徴収率の低下した原因としましては,いろいろあろうかと考えるわけでございますが,主として長期にわたります内外の不況の影響が大きいというふうに考えておりまして,特にこのことが法人関係に顕著にあらわれてきておるわけでございます。 今後さらにこれらの原因の究明,分折を行いまして,早期にその対策を講じてまいりたいというふうに考えておりますので御理解賜りたいと思います。 以上でございます。 ◎市長公室長(丸尾比呂志君) 広報行政の刷新についての御質問中,具体的な御提言等につきまして補足して御説明を申し上げます。 まず御質問中,問題提起型編集方針を取り入れるべきという御指摘につきましては,ごもっともであると存じます。従来は具体的な施策等について決定した事柄をお知らせするというような内容が多かったわけでございますけれども,今後は,この点を十分反省しておりまして,施策等の点については早くから市民の方々に問題を提起し,市民とともに考え,協力してもらうような方向を考えねばならないと思っております。この点は現在検討中の市政だより刷新の素案の一つとしておるところでございます。 また,地域版またはテーマごとの特別広報などにつきましては,現行の月2回の発行体制のもとでは,すぐには困難であるというふうに考えております。しかし,将来市民にお知らせすべき情報量の増加に対応して検討すべき方法であるというふうに思っております。 次に,市民,学識経験者の編集参加についてでございますが,これについては十分な内部の体制を考えていきませんと,月2回の発行では時間的にかなりむずかしいという面がございます。しかし,当方の検討課題の一つとして市民や学識経験者によるモニター制度のようなものは必要である。絶えず御意見をお聞きして改善点を見出していく方向を素案の中でも考えておりますので,あわせて御理解を賜りたいと思う次第であります。 ◎民生局長(三宅襄君) 生活保護に関します保護の基準についてお答えを申し上げます。 まず身体障害者の自動車の保有の問題でございますけれども,御存じのように生活保護法におきまして被保護者の自動車の保有は一部の条件を除きまして認められておりません。身体障害者の方につきましても,身体障害者であるということのみで保有は認められておりませず,一定の要件のもとに例外的に認められておるわけでございます。しかし,御質問のケースの場合の保有を認めるということは現段階では困難であると考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 次に,保護申請時における生命保険の取り扱いの問題でございます。 生活保護法の第4条に基づきまして保険は利用し得る資産として直ちに最低生活の維持のために活用するという原則が定められております。したがいまして,貯蓄的性格の強い保険は認められておりません。しかし,一方危険対策を目的とした保険,たとえば死亡,養老,災害補償等の保険でございますけれども,これにつきましては,保険金額及び保険料額が地域の一般世帯との均衡を失しないというふうに認められるケースにつきましては継続加入を認めております。 以上でございます。 ◎衛生局長(南石元久君) 保健所の移管の問題につきまして,まず第1に保健所の業務につきましては,保健所の固有事務,政令市長の固有事務,さらに県知事の業務というものが御承知のとおりあるわけでございますが,保健所の固有事務と政令市長の固有事務につきましては,権限と事務,財源が一括移管になります。しかし,県知事の業務につきましては,個々の事務につきまして委任,財源の検討ということを現在いたしておりまして,その結果によってこの一括移管ということではなくって決定をされるものでございますので,よろしく御理解いただきたいと思います。 それから,伴って財政圧迫が懸念されるがどうかという御質問でございますが,本市にとりまして,昨日も市長から御答弁がございましたように,財政的に非常に厳しいという状況の中で,これから積極的な,この移管についての協議なり検討を続けていくわけでございますが,特別に財政負担が増加をすると,昨日も助役にも御答弁ありましたように,特別に財政負担が増加をするというようなことになりますと問題がございますので,この点につきましても本市の内部,また県とも十分に協議をいたしまして結論を出してまいりたいというように考えております。 それから,職員の処遇の問題でございますが,これは重要な問題でございまして,職員の身分につきましてはそのまま移管をするのか,それとも当分の間派遣というようなことでということが考えられるわけでございますけれども,これは非常にこの移管という問題についての重要な問題となってまいりますので,これは内部でも十分に協議をし,さらに県とも十分に協議をしていきたいというふうに思っております。 それから,保健所の移管の時期については,めどはいつかという御質問でございますけれども,移管の時期につきましては,昨日も市長が御答弁されましたように,今後移管の問題につきまして内部で十分に協議をいたします。県とも協議を進めるわけでございます。目下のところ時期につきましては明言できかねるという状況でございますので,この点よろしく御了解をいただきたいというふうに思います。 次に,粗大ごみの処理の問題でございますが,粗大ごみの処理につきましては,西大寺は現在古都埋立地,足守地区は高松田中,その他は福田地区の山田埋め立て処理場へ搬入をいたしております。それから,処理につきましては破砕,転圧後埋め立て処分をしておるというのが実態でございます。 それから,現在市が保有しておる埋め立て処分地についてのどこがということ,さらに使用可能の年限でございますけれども,個々に申し上げますと,山田の埋立地につきましては,これにつきましては9万平方メートルにつきまして,56年の6月に開設をしたわけですが,約10年であろうという計画を持って埋め立てをしております。したがって,あと7,8年程度埋め立てが可能であるというふうに考えております。それから高松田中の埋立地につきましては,48年の3月に開設をいたしまして,現在埋め立てをいたしておるわけでございますが,約2年程度は可能であろうというように考えております。それから古都の埋め立てにつきましては,一時搬入を中止をしておりましたけれども,本年4月から再度開始を行っております。あと2,3カ月程度可能であろうというふうに思っております。そこで,正儀の埋立地の問題でございますが,本年4月から一時中止しておるわけでございますが,この古都埋立地が埋め立て完了後はここを使用する予定にいたしております。約5年程度埋め立てが可能であろうという判断をいたしております。 以上でございます。 ◎経済局長(藤昭博君) 中小企業振興対策についてまずお答え申し上げます。 御承知のとおり最近の景気低迷という経済状況の中でございますので,企業収益が伸び悩んでおるという状態がございます。したがいまして,借入資金の返済を停滞させる企業が多くなってまいっておるという実態がございます。そのために信用保証協会の受ける損失も増加しておるという状況でございます。そこで,昭和56年度からこの損失に対する補償を実施したわけでございます。 57年度分が600万円余の予算計上になったのはなぜかということでございますが,これは56年度融資にかかる14件,500万円余と57年度融資にかかる4件,100万円余,合計18件で600万円余となったためでございます。 また,対応策といたしましては,融資相談の受け付けに当たりまして真に企業の振興に役立つような無理とむだのない資金の借り入れを進めていくど,同時にまた,信用保証協会に対しましても損失抑制のための自助努力を要請していきたいと,このように考えておるところでございます。 なお,昭和58年度の損失補償見込み額は現状では1,700万円程度になるものと推計いたしております。 それから中央卸売市場の問題でございます。中央卸売市場に入場する仲卸業者,売買参加者及び関連業者につきましては,岡山市新中央卸売市場業者選考審議会を設置いたしまして,審議会にその選考について諮問し,答申をいただき,入場業者を決定して入場いたしました。その結果8店舗が空室になったわけでございます。関連店舗は市場利用者の利便施設でございますので,現在不足しておる業種の選考をしなければなりませんけれども,この作業がおくれておるのが実態でございます。今後関係者と協議いたしまして早急に結論を出して,市場開設者の責任において措置してまいりたい,このように考えておりますので,よろしくお願いいたします。 ◎建設局長(沢井正寿君) スラグの使用につきましてのお尋ねにお答え申し上げます。 スラグは路盤材料,骨材,セメント原料,肥料等に使用されておりまして,中でも道路の路盤材料として多く使用され,昭和54年11月にJIS-Aの5015,道路用スラグとして規格も決まっておりまして,年間1,400万トン程度が使用されております。近年路盤用高炉スラグの製造技術の開発も進みまして,品質管理手法の確立もされてきておるというふうに聞いておる次第でございまして,JISによりますれば,スラグは黄濁水及び硫化水素臭の発生しないことを確認するための試験をすることになっております。 しかし,御心配の向きもございますので,今後スラグを使用するに際しましては,付近の方方に不安と御迷惑のないよう,他都市の実例を調査しながら適切な処置を考えてまいりたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 ◎教育長(水谷靖君) 日南議員の教育に関係いたします幾つかの御質問にお答えを申し上げたいと思います。 まず第1点の非行化防止に関係いたしまして幾つか御提言をいただいたわけでございますけれども,その第1点の巷間うわさされておるような先生のアルバイト問題について見解を求められたわけでございます。申すまでもございませんけれども,教育は人にあるということは昔から言い古された言葉でございます。教職員の服務規律につきましては,日常から校園長会を通じまして強く注意を喚起してきたところでございます。教職員は全体の奉仕者であるということは申すまでもございません。さらに,児童生徒の指導に専念する責務を負っておるのでございます。この使命と職責,これを各人が十分に自覚をいたしまして,児童,生徒,そして父母及び市民全体の負託と申しますか,信託にこたえなければならないというふうに考えます。したがいまして,こういった問題につきましても,さらに校園長会を通じまして強く指導を徹底してまいりたいと思います。 それから,その次の受験産業に振り回される,言いかえれば偏差値に振り回されるというようなことの御指摘がありましたけれども,この問題につきましては昨日も片岡議員の御質問にお答えをしたとおりでございまして,受験産業に振り回されるというようなことは論外だというふうに考えております。 で,私ども当市といたしましては心の通った教育の推進を進めてきておるところでございまして,機会あるごとに,この受験産業に振り回されるとか偏差値万能といったことがないようにということで指導をしてまいっておりますので,現場では十分にその意を体して取り組んでくれておるものというふうに思っております。それから,その次には生徒指導推進員制度が発足して1年たつんだけれども,その成果についてということでございますけれども,まずその生徒指導推進員であるという自覚を各自が持ってくれました。そして積極的に生徒と接触して若さを発揮いたしまして,よき相談相手になってくれております。その若さと熱意でもって,ややもすればはみ出そうとしておる生徒の心の中にはいり込んでくれておるのでございます。したがいまして,生徒との対話の場がより広まったというふうに評価いたしております。 また,別の面から考えましたときに,教科指導でありますとか部活動の補助,あるいはまた部活動,クラブ活動といったようなものの充実,そういったものを通じまして,また生徒とはだとはだのつき合いというようなことで,心のコミュニケーションというものに役立っておるのでございます。 さらに,緊急を要しますところの生徒指導というような場合が起こった場合に,さすが若さでございまして,よく活躍をしてくれております。 かてて加えて若い人が十分に働いてくれるということがまた学校全体の教職員の士気にも大変よい影響を与えておるというふうに思います。 きのう片岡議員にもお答えしましたように,この推進員制度も昨年の4月,5月には理解の不足あるいは無用の反発といったようなもので若干どさくさいたしましたけれども,現在では定着をいたしておるというふうに考えております。 それから,その次には学校の分離校計画についてでございますけれども,58年度の市内の中学校の生徒数を見ましたときに,仮に30クラスというところで線を引いてまいりますと,それ以上の中学校が4校ございます。 校名をということでございますので申し上げますが,御南中,竜操中,操南中,福浜中と,こういうことでございます。 私どもといたしましても,分離計画につきましては,昨日も申し上げたとおりでございますけれども,御南中学校につきましては緊急を要しますので,59年開校を目途に準備を進めておりますので,御理解をいただきたいと思います。それから,最後に旧岡山城本丸跡の問題でございますが,この旧岡山城本丸跡遺構というのは,先ほど議員が御指摘になりましたように,全国でもまだ史跡指定を受けていない数少ない遺構としてよく知られておるところでございます。で,文化庁におきましても史跡指定並びに買い上げということの方向で御検討をいただいておるところでございまして,われわれの方もその準備を着々と進めております。ただ,そのためには所有者の承諾がまず必要でございます。で,われわれといたしましても,所有者でありますところの特定医療法人十全会に対しまして史跡指定承諾書を提出されるように求めております。これらが整いますと具体的に対応してまいる所存でございます。 ○議長(藤原貢君) 質問中途でございますが,午後1時まで休憩します。    午後0時0分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後1時5分開議 ○議長(藤原貢君) それでは,午前中に引き続いて会議を開きます。 それでは,引き続き日南君。   〔16番日南香君登壇〕
    ◆16番(日南香君) 再質問をさしていただきます。 市長の基本姿勢並びに基本理念に関しまして私は6点にわたってお尋ねをしたわけでございますが,まあ一応前向きの御答弁をいただいたと理解はしておりますが,ただ全般的に感じることは,この松本カラーというものは何もこの予算とか,あるいは政策面だけではないのであります。日常のこのやりとりの中にもひとつ,どうかひとつ思い切って,余り周囲に御遠慮なさらずに市長のお考えというものをずばり聞かしていただきたかったというのが私の率直な感想であります。その結果として,もし失言とか,あるいは勇み足があったとしても,その方が私はむしろ市長の人間的な魅力を感じるのであります。今後のひとつ課題として十分心にとどめておいていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。実力十分の市長さんでありますから,ひとつ自信を持って答弁をしていただきたいことを御要望いたしたいと思います。 それから,土田の運動公園,また照明施設の問題にいたしましても,私はきわめてこの具体的な,また素朴な疑問としてこれを提起したのでありますが,御答弁を聞いておりまして,非常に歯切れの悪い答弁で,いささか失望したのでございます。私はこの際これはもうやめまして,わが党の一般質問にゆだねることにいたしたいと思います。 それから,新しい財源システムの確立についても,市長さんの御答弁は何もないと,こういうことでございますが,私どもはいま党におきましてプロジェクトチームをつくりまして,財源システムの確立について真剣に現在研究をいたしておるところでございます。いずれ具体案が出ますならば意見具申をしたいと思うのでありますが,もっと,こういう財源難の折でございますので,真剣に取り組んでいただきますよう,このことについても要望にとどめておきたいと思います。 次に,この生活保護の認定基準についてでございますが,私がさきの質問で取り上げた例といたしまして,透析患者の家庭の場合でございますが,いま市内の患者は約1,000人ぐらいいらっしゃるというふうに伺っております。そのうち相当の家庭が生活保護に頼らざるを得ないという厳しい家庭状況にあるわけであります。まあこういう方たちは,2日ないし3日の間隔で必ずこの病院に行かなければならんわけであります。いわばこの車というものは命綱に等しいわけであります。このカラーテレビを認めて中古の軽四を認めないということは,これは余りにも型にはまってしまった考え方でありまして,納得のできないところではないかと思うのであります。このあたりもっとこの弾力的に考えるべきではないでしょうか。民生局長,再考の余地はないでしょうか,お尋ねをしておきます。 それから,次に衛生局長にお伺いしたんですけれど,この資源リサイクルにつきまして,この粗大ごみの処理については,コンパクターで圧縮して現在埋め立てをしておるようでありますが,将来的にこの考えて,埋め立ての用地は有限であるのに対して粗大ごみは無限であるということをひとつ十分に考慮に入れておいていただきたいということであります。 そこで現在のですね,埋め立て方式から他の方法に切りかえようという考えはないかということであります。つまり不燃の粗大ごみというものを再利用しながら,貴重な土地を決して荒らさないというこの一石二鳥の考え方でございます。もうすでにお隣の広島あたりでは再生処理の施設をつくりまして,現在ごみ対策を真剣に考えまして,対策に立ち上がっているところでありますけれども,埋立地というものが手にはいらないようになってから粗大ごみの施設整備を考えるようでは,すでに手おくれであります。この粗大ごみの処理施設の整備に対して本市の取り組みは現在どの程度まで進んでおるのか,構想を具体的にひとつ示していただきたいというふうに考えるわけでございます。 それから,先ほど建設局長の方から御答弁のありました鉱滓の使用についてでございますが,まあ,これが有害であるとか無害であるとかいうことを軽々に私もここで言うわけにはいかないのでありますが,ただ,疑わしきは行政の不利益ということで,ひとつ早急にこの安全ということにつきまして市の独自の分析調査を依頼していただきまして,確認をしていただきたいのであります。そして,その結果を,これがもう100%安全であるならば,ひとつ何らかの形でもって,とりわけ農家の皆さん方に対して安全宣言をしていただきたいと,こういうふうに思うわけでありますが,建設局長,これは大体どのくらいの期間が必要でありますかどうか,お伺いをしておきたいと思います。 じゃ,以上で私の再質問を終わらせていただきます。 ◎民生局長(三宅襄君) 身体障害者の方の自動車の保有の問題について再質問にお答えを申し上げます。 確かに生活保護につきましては,御存じのように国の機関委任事務でございまして,そういう意味では国の方で法律,施行令,規則,それから実施要綱等で相当細目について,まあ細かく規定をされておりまして,それで市の裁量権というものは非常に少ないわけでございます。しかし,まあ基本的にはこの保護行政を進めるに当たりまして非常に厳正な反面,片一方は非常に細やかな配慮も必要であろうというふうには考えております。 御指摘の自動車の保有につきましては,先ほど御説明申し上げましたように,現行の実施要領の中ではこれを認めるということは非常に困難であると考えております。しかし,県を通じまして,さらに国へ実施要綱の改定等を含めて要望してまいりたいというふうに考えております。 ◎建設局長(沢井正寿君) 道路用スラグの安全性について検討の期間がどれぐらい必要かというお尋ねでございます。ちょっと即答いたしかねますけれども,2,3カ月あれば検討できるんじゃないかというふうに考えております。細かい,どういう試験をすればいいか,それにどれぐらい期間がかかるかというところまで,ちょっと検討しておりませんけども,大体それぐらいの時間があればできるんじゃないかと思いますので,よろしくお願いいたします。 ◎衛生局長(南石元久君) ごみの埋め立てと再利用という問題でございます。ごみにつきましては,もう御承知のとおり,年々増加をしておるということも実態でございます。まあそういう中でごみの減量化という問題と再生活用,利用というような問題が重大な問題というふうに認識をいたします。したがいまして,この問題につきましては従来から検討されておるようでございますけれども,さらに衛生局内でこれに取り組む体制をつくりまして,今後この問題については重要な問題と認識をしておりますので,そういう方向で十分に検討していきたいというふうに思います。よろしくお願いします。 ○議長(藤原貢君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は7月4日午前10時に開き,質疑を行います。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労でございました。    午後1時15分散会...