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  1. 豊後大野市議会 2022-06-21
    06月21日-04号


    取得元: 豊後大野市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-13
    令和 4年  6月 定例会(第2回)        令和4年第2回豊後大野市議会定例会会議録議事日程(第4号)                  令和4年6月21日(火曜日)午前10時開議日程第1 一般質問     穴見眞児君     原田健蔵君     吉藤里美---------------------------------------本日の会議に付した事件 日程第1.議事日程に同じ---------------------------------------出席議員(18名)     1番  川野辰徳君      2番  工藤秀典君     3番  高野辰代君      4番  佐藤昭生君     5番  春野慶司君      6番  原田健蔵君     7番  後藤雅克君      8番  嶺 英治君     9番  吉藤里美君     10番  穴見眞児君    11番  川野優治君     12番  赤峰映洋君    13番  沓掛義範君     14番  佐藤辰己君    15番  小野順一君     16番  首藤正光君    17番  田嶋栄一君     18番  衞藤竜哉君欠席議員(なし)---------------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 市長      川野文敏君   副市長     清水 豊君                 総務企画統括 教育長     下田 博君           玉ノ井浩司君                 理事 総務課長    小野律雄君   財政課長    平山元彦君                 まちづくり 税務課長    河面邦弘君           河室晃明君                 推進課長 生活福祉統括         伊東一也君   市民生活課長  羽田野宏章君 理事                 人権・部落 環境衛生課長  麻生正文君   差別解消推進  志賀由紀美君                 課長                 子育て支援 社会福祉課長  佐藤 浩君           安東礼子君                 課長 高齢者福祉           産業建設統括         高畑悦信君           佐藤勝美君 課長              理事 農業振興課長  森下志郎君   農林整備課長  関屋 隆君 商工観光課長  安藤久美子君  建設課長    後藤泰二君 上下水道課長  足立宏幸君   教育次長    後藤樹代文君 学校教育課長  中城美加君   社会教育課長  岡部 司君 豊後大野市民          監査事務局長         内田健児君   兼選挙管理委  金山英三君 病院事務長           員会事務局長                 農業委員会 会計管理者   佐藤一郎君           足立 崇君                 事務局長 消防長     甲斐慎治君---------------------------------------事務局職員出席者 事務局長    後藤文生    主幹      後藤泰幸 主幹      毛利篤史    副主幹     佐々木恭徳          開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(衞藤竜哉君) ただいまの出席議員は全員であります。 直ちに本日の会議を開きます。---------------------------------------議事日程の報告 ○議長(衞藤竜哉君) 本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。---------------------------------------一般質問 ○議長(衞藤竜哉君) 日程第1、一般質問を行います。 一般質問の質問時間は答弁を含めて60分以内であります。公平を期すため時間に達した時点で終了させていただきますので、時間配分には特にご留意の上、時間内に終了するようお願いします。 なお、一問一答方式で行いますので、質問は、通告による質問の趣旨の範囲を超えることのないよう、また、答弁については、簡潔明瞭にお願いします。 それでは、あらかじめ通告のありました質問事項について順次、質問を許します。---------------------------------------穴見眞児君 ○議長(衞藤竜哉君) 10番、穴見眞児君。 1、市内石橋の安全性についての質問を許します。 穴見眞児君。     〔10番 穴見眞児質問者席登壇〕 ◆10番(穴見眞児君) 議長より許可をいただきましたので、順次質問をいたします。 まず最初に、市内石橋の安全性についてであります。 清川町にある轟橋について質問をいたします。 轟橋におきましては、地元のサカイさんという方が、当時、石工として施工に携わった橋でもあります。そういうこともありまして、地元では出會橋と並んで非常になじみの深い橋となっております。 そこで、近年、大型車両が頻繁に通行するようになり、地域をはじめ多くの方々より安全性についての疑問の声が上がっております。このような状況を踏まえ、市の考えを伺います。 まず、石橋という特殊な構造となっておりますが、安全性について、その考え方を伺います。 2番目に、今後、何らかの対策を講じる考えがあるのか、併せてお伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 1、市内石橋の安全性については、建設課長より答弁があります。 後藤建設課長。     〔建設課長 後藤泰二君登壇〕 ◎建設課長後藤泰二君) 市内石橋の安全性についてのご質問にお答えいたします。 まず、石橋の安全性についてでございます。 市内橋梁につきましては、本年4月1日現在、市道の橋梁として589橋を管理しており、そのうち45橋が石橋となっております。 道路の重要な構造物であります橋梁につきましては、5年に1度の法定点検が義務づけられており、機能に支障が生じていない状態の1判定から、緊急に措置が必要な4判定の4段階で健全度の評価をしております。また、その評価を基に長寿命化修繕計画を策定し、健全度の判断、対策時期の決定、概算補修費の算出、費用の平準化を図り、計画的に実施することにより効率的な維持管理に努めているところでございます。 このうち、石橋につきましては、構造上、コンクリート橋やメタル橋などのように強度や耐荷重等を数値で表すことが困難であるため、直接、目視による点検の実施により安全性の確認を行っているところでございます。 轟橋につきましては、令和元年度に点検を実施しており、石橋本体においては、輪石のずれ、割れ、橋台・橋脚の洗掘、アーチ形状のゆがみ、壁石のはらみ等は確認されておらず、上部の床版において、鉄筋コンクリート部材に初期損傷や施工時の欠陥によるひび割れや遊離石灰が確認されましたが、鉄筋腐食に伴うさび汁等確認されておらず、緊急性のある損傷ではないとされています。また、外力による変形などが確認されないため、1判定の健全な橋梁と判定しております。 これらの結果から、轟橋につきましては、通行に支障はないものと判断しているところでございます。 次に、今後の対策についてでございます。 轟橋につきましては、令和元年の点検において、健全な橋梁と判断しております。 しかしながら、石橋の強度等については判断が困難であること、大型車両の通行量の増加、また、架橋されてからかなりの年数が経過していること等を考慮しますと、何らかの安全対策が必要と考えており、今後、大型車両の通行について路面標示、看板設置等により制限を設けたいと考えているところでございます。     〔建設課長 後藤泰二君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君、再質問ありますか。 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 答弁をいただきました。 答弁の中に、市内に45橋の石橋があるという答弁がございました。せっかくの機会でありますので、この45橋の石橋はどの程度供用されているのか、また、その健全度についてお伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) 市道石橋45橋のうち、車両の通行に供用されている橋梁が38橋でございます。 また、健全度についてでございますが、1判定の橋梁が9橋、2判定が26橋、3判定が3橋となっております。早期に対策が必要な3判定の橋梁につきましては、令和5年度までに補修事業に着手する予定としております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 早期に補修等対策が必要な石橋もあるということでもありますけれども、早急に施工をやっていただいて、健全度を上げていただきたいと思っております。 なかなか、この石橋についての考え方であるとか、強度の判定なんかは難しい。数字的には出ないということでありますので、本当にいつ何があっても実際はおかしくないような状況にあるのではないかと思っております。その辺について、よろしくお願いします。 続いて、石橋については、先ほど答弁の中にもありましたけれども、強度や耐荷重の算定が困難ということであります。大型車両の通行に関する情報も、以前から私も担当課にも申入れを行っておりますし、地域からもあったのではないかと思っております。これまでどのような対応を取ってきたのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) 大型車両の通行につきましては、先ほど申しましたとおり、5年に1度の点検結果等を参考にしながら対応しているところでございます。 また、本市の石橋におきましては、定期点検の健全度におきまして比較的良好なものが多く、今のところ点検結果により通行規制等を行った事例はございません。 ただ、三重町と臼杵市野津町の間にございます虹澗橋につきましては、文化財保護の目的ということから、車両通行止めの規制をかけているところでございます。
    ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 保護されている橋もあるということであります。 点検について少しお伺いします。 点検は、入札をかけて専門の業者が行うのか、職員の間で、答弁の中にも目視という言葉が出てきておりますけれども、目視で行ってきたのか。誰が行って、その方法も併せて少しお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) 橋梁の点検については、今、専門業者、コンサルタントに入札で発注し、行っております。 点検の仕方につきましては、今は近接目視、橋梁点検車等によって直接、近接で側に寄って目視をして不具合等を見つけるような点検の方法でございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。専門の業者の方がやっていただいているということであります。安全に気をつけて、これからもやっていただけたらと思っております。 続いて、再質問させていただきます。 轟橋は出會橋と相まって、ジオパークジオサイトの中にも含まれております。ジオということで商工観光課にもお伺いしたいと思うんですけれども、出會橋と轟橋の景観について、ジオサイトの中でも代表されるものであると感じております。大型車両の通行などによって、橋の安全性、そしてジオパークとしての保護・保存について心配する声があることも認識していると思いますけれども、そういう認識をされていたのか。また、認識されていたのであれば、何らか庁内で協議をされたことがあるのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 安藤商工観光課長。 ◎商工観光課長(安藤久美子君) 議員がおっしゃいましたように、轟橋と出會橋は本ジオパークを代表する石橋ということで、アーチの幅が1位、2位という、とてもすてきなすばらしいジオサイトでもあります。 ジオパークの基本計画の中にも、保護・保全ということが重要な位置づけとされておりますことから、ジオサイト環境整備ということで、ボランティアやガイドによります清掃活動は行っているところであります。 ハード面で申しますと、昨年度は出會・轟橋の遊歩道等の改修や手すりの大規模改修や案内標識を整備するなどして、本ジオパークを訪れる方が安心しておいでいただけるような環境整備には努めているところでございます。 轟橋の通行につきましては、観光バス等は手前の駐車場等で駐車をしていただいて、現地を見ていただくというところでございます。 建設課長が答弁されましたように、安全であるというところは私のほうも認識しておりますが、今後、建設課等と連絡を取りながら、安心して通行でき、そして皆さんに訪れていただけるようなジオサイトとして、しっかりと管理はやっていきたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 認識をされていたということで、安心はしておりますけれども、轟橋の下であるとか出會橋の脇の広場などは、清川町の任意団体でありますけれども、まちづくり協議会であったり、地域の方々が年に2回程度は草刈り作業、雑木の撤去等を行っております。そういう作業をする中で、こういう話が出てきた面もありますし、近年、超大型といいますか、何か長い重たそうな車が通るわけですけれども、そういうのを見ると、本当に心配をする声が頻繁に上がってまいります。その辺も考慮いただいて、ぜひ守っていっていただきたい、保護していっていただきたいという思いでもあります。よろしくお願いします。 次に、前に戻るんですが、申し訳なく思いますけれども、大型車両の通行について路面標示や看板設置等の制限を考えているという答弁でありましたけれども、具体的にどういうふうにするのか、考え方があれば、お聞かせ願いたいと思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) 轟橋の通行制限の具体的な方法につきましては、通行制限のお願いの看板の設置、また、橋梁部にゼブラライングリーンベルトを塗布し、また、ポストコーンの設置によって幅員の制限を行い、大型車両の通行を制限してまいりたいと考えておるところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) それによって大型車両の通行が制限できるという解釈を持っていいんでしょうか。何トン以上であるとか、グリーンベルトであれば車幅ということになると思うんですけれども、どの程度の制限ができるのか。その辺について、分かる範囲でいいんですが、お聞かせ願います。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) ただいま考えておりますのは、一応4トンを超える車両については制限をかけていきたい。ポストコーンの幅につきましては、大型車両が中に入れないような幅で設定をしていきたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 制限をして不具合も出ることもあるのかなと。自分的にはそう思ったりもするんですけれども、分かりました。 次に、車両の制限をします。大型車両の通行が抑制されて、緊急時等、どうしても大型車両が通らないといけない場面が出てくるとは思うんです。そういうときには何らかの措置は講じていただけるんだろうとは思っておりますが、一方で、清川町の左右知側に県道が通っております。出會橋・轟橋へ行くのに、先ほど商工観光課長の答弁でもあったかと思うんですが、カーナビをセットすると、必ずその県道が第1候補として挙がってきます。以前は、その道を通って、カーナビのとおりに行って、出會橋になかなかたどり着けないという状況がありました。そのような状況の中で、市で、その県道の舗装を県に折衝していただいて、舗装もしていただきました。看板も設置をしていただきました。下の出會橋の環境もちゃんと整備をしていただきました。そのような状況でもあります。 ただ、轟橋の大型車両通行を抑制するということになると、先ほど言いましたように不具合も感じるところでもあります。 県道の幅員が、測りに行きましたら3メーター程度の狭いところもあります。これはもう絶対大型車両は通行が困難であろうと思っています。 そこで、幅員が狭く大型車両の通行が困難な状況にある県道、これが解消できれば、轟橋を抑制、規制する意味が出てくると思っています。ジオサイトの保護、出會橋・轟橋の保護、そういう観点からも、県とその県道の拡幅工事について、市でもぜひ折衝していただきたい。 測ってみますと、手前に四、五十メーター、そして、あと300メーター程度。程度と言うとちょっと怒られるかもしれませんが、お金のかかる話でもありますけれども、ここは、その県道があと2メーター、3メーター拡幅されると、轟橋を保護する観点、そして今から轟橋の大型車両を抑制していく、そういったことも考え合わせると、この県道の拡幅が一番効果を発揮すると私は考えます。 これまで建設課で、市のほうからも県に要望はされていると聞いておりますけれども、いま一度、ジオサイトの保護も併せて県に強い要望を行っていただきたいという思いはありますが、その辺について市の考え方をお伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 後藤建設課長。 ◎建設課長後藤泰二君) 県道中津留轟牧口停車場線の整備につきましては、ジオサイトの活用、また地域交通の利便性や通行の安全を考えた場合、非常に重要なものだと考えております。 また、本市では、毎年5月に大分県議会土木建築委員会に県事業の要望書の提出、また12月には大分県豊後大野土木事務所に要望書の提出を行っておりまして、県道中津留轟牧口停車場線につきましても、幅員の狭小な区間、宇田枝3工区と左右知地区の整備を要望しているところでございます。 また、ジオサイトの関係も含めまして、今後、引き続き、これだけではなく、いろいろな機会を捉えまして、強く要望していきたいと考えておるところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) ぜひ強い要望を行っていただきたいと思っております。 後先になるとは思うんですが、この質問をするに至った経緯というか、地元の方、そして、そこで作業される方、橋の保護と大型車両の通行とジオサイト、これがばらばらではないか。道路は道路、ジオはジオ、なかなか橋の安全性であったり、それを言いながらジオサイトジオパークと言う。これではちょっと問題があるのではないかということから、今日この質問に至ったところでもあります。 最後に、市長に、昨年、一昨年、あの周辺の整備をしていただきました。舗装もきれいに仕上がっております。市で轟橋の通行の抑制をしていただけるというところでもありますけれども、先ほど言いました県道について、強い要望を県にも折衝、要望していただきたいところでありますが、市長のお考え方を一言聞かせていただければありがたいと思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 川野市長。 ◎市長(川野文敏君) ジオサイトでもある轟橋に通じる県道の整備をというとでございまして、私どもは観光面とかいう部分も含めてのジオサイトの活用というところで県道の整備も意識はしておりますけれども、やっぱり住民の皆さんの命を守っていく、命をつなぐための道路の整備というのも非常に重要だろうということで、私自身も市民の皆さんからいただく要望の中で、道路の整備というのは非常に大きなウエートを占めております。 穴見議員がおっしゃる、工藤議員も県道の温見のところの改良というふうなところで、皆さん方、随分と道路の要望を私にいただいております。そういう意味を含めて、県には強くこれからも要望していって、早く安全の確保、通行の制限を緩和できるような、そんな道路の対策、命をつなぐ道路、救急車両が早く通れるような道路、そういうところでこれからも県に対して要望活動を真剣にやっていきたいと思っております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 両方を守るというところで、その観点から県にも要望をしていっていただきたいと思っております。これはもう本当に地域の願いでもありますし、ぜひその辺はご理解いただいて強い要望をしていただきたいと思っております。 以上で、この項の質問を終わります。 ○議長(衞藤竜哉君) 次に、2、文化財等の保存についての質問を許します。 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 続いて、文化財の保存についての質問をいたします。 豊後大野市資料館が開館をして、資料等の保存展示がされております。一方で、保存されていない文化財も多く存在していることも現実としてあると思います。今後の取組についてお伺いいたします。 まず、資料館以外で保存されている資料について、保存場所とその量についてお伺いいたします。 2番目に、貴重な資料も含まれているように思いますけれども、今後の取扱いについてお伺いいたします。 3点目に、展示などできていない資料、また新たな資料の発見時のために保存場所を望む声が上がっております。考え方をお伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 2、文化財等の保存については、社会教育課長より答弁があります。 岡部社会教育課長。     〔社会教育課長 岡部 司君登壇〕 ◎社会教育課長(岡部司君) それでは、文化財等の保存についてのご質問にお答えいたします。 まず、資料館以外で保存されている資料の保存場所と量についてでございます。 現在、資料館以外で文化財等を保存している場所は、旧大恩寺小学校、旧大野南部小学校、旧緒方公民館となっており、それぞれの施設に振り分けて保存しています。保存資料の量につきましては、3施設合わせて約4,800点となっており、旧大恩寺小学校には主に民具・埋蔵文化財を約3,400点、旧大野南部小学校には主に行政文書を約200点、旧緒方公民館には主に民具を約1,200点収蔵しております。 なお、令和5年度に旧大恩寺小学校の解体が計画されていることから、旧大恩寺小学校の収蔵物は旧大野南部小学校へ今年度中に移転する計画であり、現在、作業を進めているところでございます。 次に、貴重な資料の今後の取扱いについてでございます。 現在の資料館では、先史時代から近代までの旧石器・土器・経筒・古文書などの貴重な資料を収蔵または展示しておりますが、資料館外にも明治から昭和初期にかけての文書や写真類などの貴重なものもあります。これらにつきましては、内容を調査・確認し、より重要な資料については、資料館内の収蔵室に移転・保管を行い、デジタルカメラやスキャナーを用いたデジタル化により、永年保存できるよう対策を講じたいと考えています。また、旧大恩寺小学校には、民具類も多く保存していることから、重要なものを選別し、残す方向で調整をしているところでございます。 次に、展示等できていない資料や新たな資料の保管場所についてでございます。 新たに発見された資料や特に貴重な資料については、資料館に収蔵するよう対応しています。また、個人が所蔵する資料のうち、本市の歴史解明に必要な古文書類、県指定・市指定の文化財など、極めて貴重かつ希少性のある資料は、寄託制度がありますので、所有権者の申出により、資料館で保管の是非を判断したいと考えております。そのほか、資料館に展示または収蔵できない資料は、旧大野南部小学校、旧緒方公民館に集約するように計画しておりますが、収蔵スペースに十分な余裕がない状況です。 多くの収蔵資料があれば、企画展示等を開催し、多くの方にご覧いただくことも可能となりますので、今後の収蔵場所の課題解決に向け、財政状況も踏まえて計画してまいります。     〔社会教育課長 岡部 司君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君、再質問ありますか。 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 答弁いただきました。 答弁の中に、令和5年度、旧大恩寺小学校の解体により、収蔵物については旧大野南部小学校への移転の計画ということであります。旧緒方公民館のほうにも保存されていると聞いておりますけれども、一方で、旧緒方公民館の解体についても少し耳にすることがあるんですけれども、今もう現在計画があるのかどうか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) 旧緒方公民館につきましては、現時点で解体するという計画はございません。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。現時点では計画はないということであります。 では、次の再質問をさせていただきます。 旧大恩寺小学校にある民具類も選別しながらやっていくという答弁であります。現在の民具類の選別の状況と今後の移設のスケジュールについてお伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 岡部社会教育課長。 ◎社会教育課長(岡部司君) 現在、廃棄するものと保管するものの選別作業は、ほぼ終了しているという状況でございます。 本年度予算に旧大恩寺小学校収蔵資料等移送委託料といたしまして100万円を計上しております。これから委託業務の契約を締結するための手続を行ってまいります。 スケジュールといたしましては、9月から10月に積算を行いまして、11月中に契約を締結し、3月末までに作業を完了するという予定にしております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。スケジュールどおりにいくことを望んでおります。なかなか選別も難しいのではないかなと思っておりますけれども、ぜひ市民の皆さんの目に触れたときに分かりやすい選別の方法をやっていただけたらなと思っています。 次に、資料館以外にある重要な資料について、資料館内の収蔵室に移転保管をするという答弁でありますが、広さ的にそれだけの余裕があるのかどうか、ちょっと疑問を抱くんです。それと、また、展示の方法について、どういうふうにお考えか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 岡部社会教育課長。 ◎社会教育課長(岡部司君) 資料館に保管するスペースについてでございますが、資料館内の古文書収蔵庫と特別収蔵庫の延べ床面積は80平米ございます。現在、約20%のスペースが空いている状況となっておりますので、その中に現在のところ可能なものは保管していきたいと考えております。 その中で、特に希少性等が確認されたもの等については、特別収蔵庫等にも保管していきたいと考えているところであります。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 80平米あって20%の空きということでありますけれども、ちょっと少ないなという気もいたします。そういう観点からしても保存場所は別に欲しいというところでもあります。分かりました。 次に、現在、個人であるとか、それぞれの町に歴史をひもといていってくださっている有志の方もたくさんいらっしゃいます。そういう方々によって発見される貴重な資料もあるわけですけれども、高齢化が進む中、今残しておかなければ、今後残していけないのではないかという声が聞かれます。近年、個人の方から保存または保管について依頼を受けたことがあったのか。あれば、件数も併せてお伺いいたします。お願いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 岡部社会教育課長。 ◎社会教育課長(岡部司君) 個人が所蔵する物件でどれだけの申込みがあったのかということでございますが、令和2年度で2件の寄託の申出があっております。 1件は、県指定史跡の竜ヶ鼻古墳の出土遺物です。内容は、礎石が9点と玉類が651点です。玉類の点数が多いのは、首飾りであるためガラス製の小玉が大多数を占め、極めて貴重なものであるので、お預かりをしているという状況でございます。 もう一点は、任意団体の文書類で、行政的なものではなく、年代も最近のものであるため、寄託を受けることはいたしませんでした。 令和3年度は、公文書2件と、出土品資料で矢じりなどの石器が1件、その3件の申出があり、また、岩石や出土品で江戸時代の小宛焼の陶器、窯の道具と書籍などの5件の寄贈の申込みがあっております。いずれも貴重な資料と判断いたしまして、資料館でお受けをいたしております。 本年度の現時点では、1件の古文書の寄託申込みと豊後大野市の岩石類、薄片が1箱です。薄片とは、岩石を顕微鏡で観察するために薄くスライスしたもので、ジオパーク学習の活用にできるとして寄贈を受けております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。 個人の方からの依頼も数件あるということでありますので、その対応方もよろしくお願いしたいと思いますし、なかなか個人の所有ということで、預かるのもちょっと厳しいものもあるのかなとも思いますけれども、せっかく出てきた資料でありますので、そこはよく吟味をされて、保管なりしていただく努力をしていただけたらなと思っております。 次に、個人の所有の資料も結構あるのではないかと思うんですが、これまで個人の方が持ち込まれたというか、個人から依頼をされた資料について、保存が難しい状況もあったと思うんですけれども、その辺の対応の状況を少しお聞かせ願いたいと思っております。 ○議長(衞藤竜哉君) 岡部社会教育課長。 ◎社会教育課長(岡部司君) 個人が所蔵する物件で、市に寄託、寄贈の希望があった場合には、物件をご持参いただくか、資料館の学芸員が訪問して物件を拝見し、聞き取り等を行ってまいります。 資料館で保存すべきかどうかは、物件の貴重性や希少価値を調査し、その価値の確認が難しい場合は、県立の先哲資料館などの専門機関に紹介するなどの対応も行っております。 本資料館で保存すべきものと確認した場合は、寄託の申請書を提出していただき、資料受託の交付書を発行して、資料館で大切に保管あるいは展示を行っていきたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。ぜひ、個人の方が持ち込まれたときには慎重な対応と、積極的に保存に向けて相談に乗ってあげてほしいと思っております。 最後に、答弁で、財政状況もあるけれども、収蔵場所の問題解決に向け、計画について努力していくという形で答弁があったと思うんです。そこをいま一度確認して質問を終わりたいと思うんですけれども、積極的に収蔵場所の確保に向けて計画をしていくということでいいんでしょうか、最後にお聞かせ願います。 ○議長(衞藤竜哉君) 岡部社会教育課長。 ◎社会教育課長(岡部司君) 現在、貴重な資料等を保存するために、収蔵場所の確保に向けての課題は十分に認識しているところでございますので、今後、関係機関等とも協議しながら、施設の確保に向けて計画してまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 分かりました。 それを望んでいる住民の方もおりますし、以前も、いろんな歴史をひもといていった状況であるとか、新聞報道の中でも紹介をされておりますし、強く望んでいるところです。現状を踏まえても収蔵場所が足りないという状況でもありますので、ぜひ収蔵場所の確保に向けて努力していっていただきたいと思っております。 ○議長(衞藤竜哉君) 川野市長。 ◎市長(川野文敏君) 文化財の収蔵ということで、保管場所が必要であろうということで考えております。 社会教育課長のほうは、予算が伴うもので、なかなか歯切れの悪い答弁になったことを申し訳なく思っておりますけれども、予算が関わりますから、私からご答弁申し上げたいと思います。 これまで、貴重な豊後大野市の歴史資料については、旧大恩寺小学校を中心に保管してまいりました。その旧大恩寺小学校もいよいよ解体をというところで計画しておりまして、この歴史資料をしっかりと保存しながら、市民の皆さんに展示できるような環境をつくっていかなければならないと考えております。資料の保存場所というのは非常に大事だろうと思いますので、今ここで、どこにどうやってという、時期的なものも含めて、お示しすることはできませんが、これから計画をつくっていって、しっかりと歴史資料を保存するようなバックヤードをつくっていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 穴見眞児君。 ◆10番(穴見眞児君) 市長にお伺いしようかなというところで、市長から答弁をいただきまして、ありがとうございます。 本当に市民の目に触れるような、ちゃんと触れて、みんなが見られるような収蔵場所にできるといいなと思いますし、先ほどから申しておりますけれども、それを強く望んでいる市民の方、また歴史をひもといていく愛好家の方もいらっしゃいますので、その辺を付け加えて、いま一度計画を推し進めていってほしい、計画をつくっていってほしいとの思いをお伝えして、質問を終わりたいと思います。     〔10番 穴見眞児君質問者席降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 以上で、10番、穴見眞児君の一般質問を終わります。 ここで11時5分まで休憩します。          休憩 午前10時46分          再開 午前11時05分 ○議長(衞藤竜哉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き一般質問を許可します。--------------------------------------- △原田健蔵君 ○議長(衞藤竜哉君) 6番、原田健蔵君。 1、指定管理者制度についての質問を許します。 原田健蔵君。     〔6番 原田健蔵君質問者席登壇〕 ◆6番(原田健蔵君) いよいよ一般質問も3日目が経過し、私を含めまして、あと2名となりました。市長をはじめ市の執行部の方々もお疲れとは存じますが、議長の許可を得ましたので、先般通告済みの3項目につきまして、前向きな回答をよろしくお願い申し上げます。 まず、1項目めは、指定管理者制度についてであります。 指定管理者制度は、それまでの管理委託制度に代わり、平成15年6月の地方自治法第244条の2の一部改正によって創設されたもので、公の施設の管理に民間の能力を活用して、施設の設置目的を最大限に実現し、市民サービスの向上と経費の削減等を図るものであり、従前の管理委託制度により管理運営を行っていた施設については、原則として指定管理者制度へ移行することとされました。 そこで、①本市での現在における指定管理件数について、公募、特命別にお伺いします。 次に、②指定管理者選定等委員会の公平性、透明性を確保するための改善策についてであります。 豊後大野市指定管理者選定等委員会設置要綱によりますと、この選定等委員会は、委員長に副市長、副委員長に総務企画統括理事をもって充て、委員には生活福祉統括理事、産業建設統括理事及び教育次長をもって充てるとあります。無論、第3条第4項で「委員長は、前項に規定する委員のほか、臨時に委員を置くことができる」とありますが、これは任意規定であり、強行規定ではありません。 選定等委員会が市の執行部のみで構成される委員会では、委員長をはじめ委員の方々について信頼に足りる高潔な人物であることに疑念を挟む余地は毛頭ありませんが、見方を変えれば密室と捉える方々がおられるやもしれません。 公平性、透明性をより確保するためにも、施設の業務、財務等の観点から専門的な助言を得るためにも、外部のアドバイザーを複数参加させるべきではないかと考えますが、市長のお考えをお伺いします。 次に、③施設のサービス水準確保のための対策として、モニタリングの実施や管理運営状況の自己評価について。 そして、最後に④指定管理者評価委員会の設置についてであります。 以上4点について、回答方よろしくお願い申し上げます。 ○議長(衞藤竜哉君) 1、指定管理者制度については、総務企画統括理事より答弁があります。 玉ノ井総務企画統括理事。     〔総務企画統括理事 玉ノ井浩司君登壇〕 ◎総務企画統括理事(玉ノ井浩司君) 指定管理者制度についてのご質問にお答えいたします。 まず、現在における指定管理件数についてでございます。 本年5月末時点で、指定管理者として協定を締結している件数は20件で、そのうち公募による選定が5件、指定管理者候補の選定の特例による選定が15件となっております。 次に、指定管理者選定等委員会の公平性、透明性を確保するための改善策についてでございます。 議員ご指摘のとおり、近年開催の委員会構成は、市職員のみとなっており、専門性を持った識見者による評価等は反映できていません。 今後は、委託する業務内容によっては、識見を有した外部委員等にも審査をお願いしてまいります。 次に、施設のサービス水準確保のための対策についてでございます。 まず、管理運営状況の指定管理者による自己評価につきましては、公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例に基づき、事業報告書の作成を義務づけており、市の担当課による評価につきましては、指定管理者が作成、提出した事業報告書の収支状況や管理運営状況等を確認するとともに、市独自の評価シートを用いて指定管理者に対する評価を行っているところです。 また、評価する段階で評価が悪化した場合や、サービス水準の低下に伴い市民からの苦情等が寄せられた場合には、それを端緒として、協定や条例、法に基づく報告を求め、適宜実地調査を行い、的確な指示を行うことができるように制度化されていますので、まずは既存制度の徹底をしていきたいと考えております。 モニタリングにつきましては、その実施方法や内容の徹底に法的な裏づけがあるものではなく、その結果によっては追加の予算措置等も必要となることから、現在の手続が十分になされてもなお課題があるとした場合に検討してまいりたいと考えております。 次に、指定管理者評価委員会の設置についてでございます。 本市では、指定管理者の評価に特化した組織の設置はなく、事業報告書による指定管理者による自己評価と評価シートによる市の担当課での評価を行っております。 評価は、サービス向上の基礎となる大事なものであると考えますので、今後、評価に関する対応につきましては、指定管理者選定等委員会設置要綱を改正し、所掌事務に指定管理者の評価に関することを追加したいと考えております。 また、指定期間が終了した指定管理者を特例により引き続き選定する場合には、必要に応じ、評価を議題とする指定管理者選定等委員会を開催し、公正かつ適正に審査及び評価を行い、その結果を次回の選定方法等に反映していきたいと考えております。     〔総務企画統括理事 玉ノ井浩司君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君、再質問ありますか。 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) それでは、①現在における指定管理件数について、公募、特命別についてでありますけれども、先ほどの答弁で、公募により指定管理者候補者の選定を行ったものは5件となっていますが、その委託先と令和4年度の指定管理料と現在協定を締結している20件の令和4年度指定管理料の総額はいかほどになるかお伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) まず、公募により指定管理者候補者の選定を行った5件の委託先と令和4年度の指定管理委託料についてでございますが、1件目がサイクリングハブ施設の指定管理者、株式会社グッドスタッフで、令和4年度の指定管理委託料が629万6,000円であります。 次に、2件目がリバーパーク犬飼の指定管理者、Goap株式会社で、令和4年度の指定管理委託料が767万円。 3件目が、中央公民館やスポーツ施設などの指定管理者、一般社団法人ここからプラスで、令和4年度の指定管理委託料が1億9,477万9,000円。 4件目が、奥嶽川自然公園井崎河川公園キャンプ場の指定管理者、JOY VILLAGE株式会社で、令和4年度の指定管理委託料はございません。 5件目が、6月30日付で指定取消しとなりますが、関係人口交流拠点施設の指定管理者、合同会社豊後大野まちむすびで、令和4年度の指定管理委託料が3,000万円となっております。 次に、協定を締結している20件の令和4年度の指定管理委託料総額についてでございますが、3億9,246万8,000円となっております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 答弁によりますと、公募5件の指定管理料並びに協定を締結している20件の令和4年度指定管理料総額は3億9,246万8,000円にも上り、そしてまた新たに頂いた資料によりますと、指定管理施設は公募の場合が44施設、特例は28施設の計72施設となっており、かなり指定管理関係のウエートを占めるのは大きいなということで、そこは理解をすることができました。 次に、再々質問よろしいでしょうか。 指定管理者と行政との使用料などの取扱いの形態については、委託料型、利用料金型、そして、その併用型の3つがありますが、協定を締結している20件については、形態別にそれぞれ何件あり、加えて、それぞれの施設について、複数年の契約となると思いますが、予算的には全て債務負担行為を設定しているものかお伺いします。よろしくお願いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) まず、協定を締結している20件の形態別件数についてでございますが、施設の使用料を全額市の収入とする場合や利用料金が発生しない場合に、あらかじめ協定で定めた指定管理料のみで、その施設の管理、運営を行います委託料型が1件、行政からの指定管理料は一切受けずに、その施設の利用料金収入のみで指定管理を行う利用料金型が5件、施設の利用料金収入を基本として、それだけでは管理運営経費が賄われない場合などに、行政から指定管理料を受けることで指定管理を行う利用料金併用型が14件となっております。 次に、複数年度の契約となるが、予算的には全てに債務負担行為を設定しているのかについてでございます。 行政からの指定管理料は一切受けずに、その施設の利用料金収入のみで指定管理を行う利用料金型の形態となっております5件、道の駅原尻の滝、道の駅きよかわ、千歳特産物直売所、奥嶽川自然公園井崎河川公園キャンプ場、新規就農者技術習得研修施設につきましては、指定管理委託料がありませんので、債務負担行為の設定はありません。 5件以外の15件につきましては、それぞれ債務負担行為を設定しております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 感想としましては、総じて指定管理者制度といえども様々な形態があるものだと理解しました。どうもありがとうございました。 これで、①については終わります。 次に、②指定管理者選定等委員会の公平性、透明性を確保するための改善策については、委託する業務によっては識見を有した外部委員を積極的に活用するとのことであります。公平性、透明性の確保のため大いに歓迎する答弁であり、どうもありがとうございました。 それでは、次に③施設のサービス水準確保のための対策として、モニタリングの実施や管理運営状況の自己評価についてであります。 モニタリングを実施する主たる目的は、答弁のとおり、サービス水準の低下の未然防止とともに、問題点の修復、改善にあり、その実施方法は様々で、一律に実施することは困難であることは理解できます。 しかしながら、指定管理者制度を導入した施設については、先ほど①の再質問でも明らかなように、莫大な公金、税金が投入されており、引き続き施設の設置者は豊後大野市であり、管理運営についても当然責任を負うことになります。 このような観点から、最低限、指定管理者には日報、月報、出納簿、法定及び自主点検を記録する等のセリフモニタリングの実施を依頼すべきではないかと考えますが、この点についてお伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) 現在、議員ご指摘がありました日報、月報、出納簿、それから自主点検等を記録するセルフモニタリングについてでございますが、こちらにつきましては、ほぼ全ての指定管理者において、今現在、実施をしているところでございます。 今後につきましては、セルフモニタリングを実施した結果、課題等が見つかれば、その内容等を事業報告書等に記載し、提出してもらい、その課題等の解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) では、もう一点、先ほど答弁の中で、管理運営状況の指定管理者の自己評価につきましては、指定管理者が作成、提出した事業報告書と市独自作成の評価シートを用いて評価を行うとありました。 しかしながら、毎年5月に監査委員から提出される定期監査及び行政監査結果報告書を見ますと、令和2年度と令和3年度をちょっと拝見しましたが、基本協定書に規定する年度初めに提出する事業計画書や年度末提出の事業報告書が大幅に遅延したり、未提出の施設が見受けられます。そしてまた、必要な書類が添付されていない事例が散見されており、基本協定書の遵守、提出書類の審査など、コンプライアンスの遵守の徹底対策についてお伺いします。よろしくお願い申し上げます。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) ご指摘のありました事業報告書、事業計画書等の添付資料につきましては、施設担当課において、再度これらの資料の添付漏れがないか、提出された資料の内容に疑義はないか等、確認作業の強化を図ってまいりたいと考えております。 また、財政課におきましても、これらの資料の写しを提出するように施設担当課へ求め、提出された報告資料等について、財政課においても再度確認作業を実施するなどし、添付漏れがないように、再発防止に努めてまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 答弁については了解しました。どうかよろしくお願い申し上げます。 最後に、④指定管理者評価委員会の設置についてお伺いします。 これは、質問というよりは確認ですけれども、指定管理者選定等委員会設置要綱を改正し、その所掌事務に指定管理者の評価に関することを追加することによって、公正かつ適正に審査及び評価を実施するとのことでありますが、この場合も識見を有した外部委員を活用すると捉えてよろしいのでしょうか。よろしくお願いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 平山財政課長。 ◎財政課長(平山元彦君) 当然、評価をする際にも、議員お見込みのとおり、識見を有した外部委員を積極的に活用して、今後、評価してまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) どうもありがとうございました。 では、これで1項目めの指定管理者制度についての質問を終わりたいと思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 次に、2、朝倉文夫記念館についての質問を許します。 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 2項目め、朝倉文夫記念館についてであります。 ①今年開催予定の大分アジア彫刻展の概要について。 ②これまでの大分アジア彫刻展開催による成果並びに評価について。 ③世界に誇れる貴重な財産であり、市の芸術・文化の情報発信基地たる施設としての有効活用について。 以上3点について、よろしくお願い申し上げます。 ○議長(衞藤竜哉君) 2、朝倉文夫記念館については、市長より答弁があります。 川野市長。     〔市長 川野文敏君登壇〕 ◎市長(川野文敏君) それでは、朝倉文夫記念館についてのご質問にお答えいたします。 まず、大分アジア彫刻展の概要についてでございます。 大分アジア彫刻展は、本市出身の彫塑家、朝倉文夫先生を顕彰し、アジアの新進彫刻家の発掘と育成を目的として、県と共同で平成4年度から隔年で開催している国際公募展でございます。 本年度開催予定の第16回大分アジア彫刻展につきましては、昨年度、作品募集から第2次審査までを行い、本年度に最終審査と展覧会を開催いたします。今回、アジア11か国と1地域から172点の応募があり、その中から審査によって31点が入選作品として選ばれており、今後、最終審査によって入賞作品を選定しますが、10月16日から11月27日までの期間に、朝倉文夫記念文化ホールにおいて、入選作品31点を展示する予定としております。 また、10月16日に予定している開会式では、入賞作家への表彰式や作家自身による作品紹介、地元の郷土芸能である神楽などのオープニングイベントを開催することで、地元住民と作家との交流を図ります。また、関連事業といたしまして、県内の小・中・特別支援学校の児童生徒を対象として彫刻作品を募集する「おおいたこども彫刻展」や「かんしょうのしおり」を使った子供向けワークショップの開催、来場者の投票によって決定する豊後大野賞の作品選出など、多くの皆様が参加できる事業も予定しております。 さらに、SNS等を活用した広告動画による情報発信を予定しており、本市から世界に向けて大分アジア彫刻展のPRを行ってまいります。 次に、大分アジア彫刻展開催による成果並びに評価についてでございます。 大分アジア彫刻展は、アジア地域の若い彫刻家の登竜門となる特色ある彫刻展として国内外で高い評価を得ており、過去の受賞者の中からは、ほかの彫刻コンクールでも入賞して彫刻家として活躍する方や、美術大学の教授や高校の美術教諭となって後進の指導に励む方などの人材が輩出され、文化・芸術の振興に大きな成果を上げております。 また、平成28年度開催の第13回展からは、市内の小学4年生と中学1年生を対象とした小中学生招待事業も併せて実施しており、朝倉作品や、なじみの少ないアジアの現代彫刻作品など、芸術作品鑑賞の体験を通して、子供の豊かな感性を育むとともに、次代の担い手育成に取り組んでおります。 そして、平成30年度の第14回展では、同時期に県で開催された国民文化祭の特別企画として、木彫の猫作品「巨大寝ころび招き猫」を現地制作したことが、県内外で注目され、知名度や地元の道の駅などの周辺施設における集客数の増加をもたらしました。 次に、施設としての有効活用についてでございます。 朝倉文夫記念公園につきましては、朝倉文夫先生ご自身が理想的な芸術鑑賞空間の建設を計画し、自費を投じて購入した生家周辺の場所に造られたもので、朝倉先生の作品はもとより、建築物や公園の環境造形も貴重な財産となっております。この財産を後世に引き継ぐためにも、引き続き適切に維持管理してまいります。 また、朝倉文夫記念館につきましては、朝倉作品の鑑賞機会を提供するとともに、東京都台東区の朝倉彫塑館や県内の美術館等と連携を図りながら、各種イベントの実施などに積極的に取り組み、朝倉先生の顕彰に努めてまいります。 そして、朝倉文夫記念文化ホールにつきましては、令和2年度から令和3年度にかけて照明設備工事や空調設備工事、地下水対策工事等の長寿命化対策を行っておりますが、引き続き利用しやすい施設の環境整備に努めてまいります。また、二人展をはじめとした市内の作家による展覧会を積極的に企画することで、創作活動に取り組む市民の皆様に作品発表の場を提供するとともに、各種イベントやワークショップを実施することで、市民の皆様が芸術に触れる機会を拡充し、本市の芸術・文化の発信地としての活用をより一層進めてまいりたいと考えております。 このほか、ホームページやSNSを活用し、朝倉芸術や記念館の情報発信を積極的に行いながら、貴重な財産である本施設を通して、市民の皆様が心豊かに文化活動を展開し、本市の文化振興に寄与できるよう取り組んでまいります。     〔市長 川野文敏君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君、再質問ありますか。 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) ①の大分アジア彫刻展の概要につきましては、本当に詳細なる説明を市長からいただきまして、ありがとうございました。理解することができました。 ②につきましても、今年で16回目を迎える大分アジア彫刻展に至るこの30年間という歴史を重ねる重厚さといいますか、そういった成果並びに評価についても十分理解することができました。 そしてまた、個人的にどうしても大分アジア彫刻展のことを知りたくて、いろいろ図書館等にも問い合わせたんですけれども、いろんな資料がなくて、幸いチラシがあって、それは第1回目から第15回目まで入選作を掲示したものですけれども、これを見せていただきました。やはり地元豊後大野市にこういった施設があるということは、本当にすごいことだということで、感服をいたしました次第であります。 最後に、③世界に誇れる貴重な財産ということで、その有効活用について若干提案してみたいと思いますので、返答方よろしくお願い申し上げます。 先ほど市長の答弁にもありましたけれども、大分アジア彫刻展、これは本当に16回目を迎えるということで、すごい事業だと思うんですけれども、あまりにもすご過ぎて、森を見て木を見ないというか、朝倉文夫や渡辺長男先生、大塚辰夫先生の兄弟の彫刻展とか、朝倉文夫先生の娘の朝倉摂さんの舞台美術作品や、また絵画もありますので、こういった展覧会、そしてまた市内出身・在住の若手、ベテラン画家による個展、グループ展の開催がどうしても少ないように私には見受けられます。 そこで提案でありますけれども、美術に造詣の深い地域おこし協力隊員等を採用して、そういった専任活動というものはできないかどうか、お伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 河室まちづくり推進課長。 ◎まちづくり推進課長(河室晃明君) 地域おこし協力隊での採用ということでございますけれども、まずは先ほど述べましたように、朝倉先生の芸術作品を含めたもののSNSを通じた広報活動などにより、もっとそういった先生の功績を広めていきたいのが、まず第一でございます。 なおかつ、朝倉文夫記念館事業についても、市内の芸術家の方の二人展というのを昨年から実施しておりますし、市内の美術関係者にもそういった支援を行っているところでございます。 特に、さっきも言いましたように、地域おこし協力隊等の採用というよりは、今回、SNS等の活用も含めて、第16回の募集に当たって、アジア展について、ユーチューブ、インスタグラム等で期間を限定して行ったものにつきましては、ユーチューブでは10万件、インスタグラムで230万件を超える視聴回数も、これは8月から12月の間ですけれども、あったということでございますので、美術に非常に興味のある方は多いということであります。こういった方法で広く進めていきたいと考えているところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) もう一点だけお伺いします。 朝倉文夫先生の母校、東京藝術大学との交流事業や、東京都台東区の旧アトリエ、朝倉彫塑館との連携をした取組ということで、一つの手段として、かなりホームページとかを見ますと、朝倉彫塑館は行事が多彩であります。そういった中で、Zoomを介した展覧会の開催や彫塑館との人事交流というのはできないかどうか、お伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 河室まちづくり推進課長。
    まちづくり推進課長(河室晃明君) ご案内のように、東京藝術大学の関係につきましては、平成30年に開催しました国民文化祭事業を経まして、昨年までのいわゆる猫の制作について、全てご協力をいただいているところでございます。 特に、そういった大学の関係者の方が来られた場合には、市民との交流するワークショップなどを行っておるところで、総務常任委員会、昨年の事務事業評価でも提案いただいたように、人を育てて生かす取組も行いたいと思っております。 また、朝倉彫塑館とは、平成23年になりますが、記念公園20周年や、市制10周年記念の際には、朝倉彫塑館からのブロンズ像や先生の愛用品などをお借りしたということでございます。 今後とも、朝倉彫塑館とは交流を含め積極的な連携も行ってまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 私が今言ったことは、やはり予算が伴うことでありますので、非常に難しいとは存じますけれども、何とか、せっかく朝倉文夫先生という宝があるわけですから、ぜひともその広報に邁進していただきたいということで、この項目の質問を終わりたいと思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 次に、3、シニア向けスマホ活用への支援についての質問を許します。 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 最後に、3項目め、シニア向けスマホ活用への支援についてであります。 ①デジタル活用に不安のある高齢者等の解消に向け、その活用推進に向けた講習会の実施について。 最近のオンライン化、デジタル化の進展とともに、スマホの保有者は増加しており、60代で8割、70代で6割を超えています。 しかしながら、持っているけれども、電話機能のみ使用し、大半の機能は思うように使えていない。デジタル技術を使いこなせる方とそうでない方々のデジタル格差の解消が重要な政策課題となりつつあります。 昨年9月にデジタル庁が発足し、総務省では、デジタル活用に不安のある高齢者等の解消に向け、昨年6月からデジタル活用支援推進事業として、全国1,800か所において、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を基本方針として、主に高齢者のデジタル活用を推進する講習会を開催しております。 本市における取組についてお伺いします。 ○議長(衞藤竜哉君) 3、シニア向けスマホ活用への支援については、社会教育課長より答弁があります。 岡部社会教育課長。     〔社会教育課長 岡部 司君登壇〕 ◎社会教育課長(岡部司君) それでは、シニア向けスマホ活用への支援についてのご質問にお答えいたします。 近年、グローバル化や技術革新の進展により、社会経済や生活環境が変化するとともに、平均寿命の伸長により、人生100年時代を前提とした人生設計の必要性が生じています。 このような状況の中、インターネット普及に伴う高齢者のスマートフォンの利用率は、総務省の令和2年の調査によると、60歳以上の利用率が80%と増加しており、令和8年度には、通信システムの3Gサービスが廃止となることから、今後はさらに利用率が増加することが考えられます。 このように、社会全体のデジタル化が進められる中、高齢者をはじめ誰もがデジタル機器を活用することで、多様な価値観やライフスタイルを持ちながら豊かな人生を享受できる共生社会を実現することが重要となっております。 そのため、公民館におきましても、シニア向けにスマートフォン活用の支援を行う必要性を認識しており、今後は、市のホームページの閲覧や防災アプリによる防災・災害情報の取得、新型コロナウイルスワクチン接種のウェブサイト予約、マイナポータルの登録など、市のサービスに関連したスマートフォン講座の開催を関係機関と連携しながら試行的に取り組んでまいりたいと考えております。 今後におきましても、社会変化や市民ニーズに対応しながら、引き続き講座の充実に努めてまいります。     〔社会教育課長 岡部 司君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 原田健蔵君、再質問ありますか。 原田健蔵君。 ◆6番(原田健蔵君) 試行的に実施したいという前向きな答弁をいただきましたので、何も言うことはありませんけれども、やはりスマホ携帯というのは非常に今から重要なツールになってくると思います。無論、高齢者だけでなく、これから高齢者になる方もおられますので、段階的にそこら辺の教室というものは開いていただきたいなという思いは強いところであります。 そしてまた、一応地元のほうで、そういった講習会をしているところはないかなということで探してみましたら、今回、清川公民館がスマホ教室を開催するということで、これについては、スマホの基本的な操作、そしてまたLINEとか写真とかインターネットの使い方、グーグルマップを使っての地図検索等々、本当に基本的なものでありますけれども、こういったことから地道にその機能を上げて、能力をレベルアップしてもらいたいとも考えております。 こういった講習会が豊後大野市内のいろんなところでできればいいと思っていますので、ぜひとも市の対応もよろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。     〔6番 原田健蔵君質問者席降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 以上で、6番、原田健蔵君の一般質問を終わります。 ここで午後1時15分まで休憩します。          休憩 午前11時49分          再開 午後1時15分 ○議長(衞藤竜哉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き一般質問を許可します。---------------------------------------吉藤里美君 ○議長(衞藤竜哉君) 9番、吉藤里美君。 1、ヤングケアラーの実態と支援についての質問を許します。 吉藤里美君。     〔9番 吉藤里美質問者席登壇〕 ◆9番(吉藤里美君) 議長の許可をいただきましたので、一般質問を始めます。 ヤングケアラーの実態と支援についてでございます。 大人に代わって家族の介護や兄弟の世話を担う子供のことをヤングケアラーと呼ばれております。 大分県は、昨年10月から11月に実施したヤングケアラーの実態調査の結果を今年2月24日に公表しました。 調査は、学校を通じウェブ形式で依頼、県内の公立・私立の小学5年生から高校3年生の全児童生徒7万9,550人を対象に行われたものです。全体の72%に当たる5万7,259人の回答のうち「世話をする家族がいる」と回答したのは、全体では4%、小学生6%、中学生3.8%、高校生2.5%で、県内にヤングケアラーは少なくとも2,315人いて、このうち支援を要する児童生徒は約1,000人いると推計されております。 この調査結果を受け、大分県はこの4月から電話とSNSでの相談窓口を設置しております。また、厚生労働省は4月22日付事務連絡にて支援マニュアルを各自治体に発出しております。 そこで、本市の調査結果と市としてどのような支援策をお考えか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 1、ヤングケアラーの実態と支援については、生活福祉統括理事より答弁があります。 伊東生活福祉統括理事。     〔生活福祉統括理事 伊東一也君登壇〕 ◎生活福祉統括理事(伊東一也君) ヤングケアラーの実態と支援についてのご質問にお答えいたします。 家事や家族の介護、世話を日常的に行う子供、いわゆるヤングケアラーにつきましては、少子高齢化や核家族化の進展、共働き世帯の増加、家庭の経済状況の変化などを背景として、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負うことで、本人の育ちや教育に影響があることが課題となっています。 このような状況から、県では、県内のヤングケアラーの実態を把握し、今後必要な支援施策の検討を行うため、昨年10月に県内の小学5年生から高校3年生までの全児童生徒を対象とした実態調査を実施し、その結果が本年2月に公表されたところです。 この公表された結果では、市町村別の人数等は示されておりませんが、本市において、家事や家族の世話を日常的に行うことで生活に支障が生じて支援を要するヤングケアラーは、人口に比例して存在することが予想されることから、福祉や介護、医療、教育など様々な分野においてアウトリーチによる早期発見や連携が重要と考えているところでございます。 しかしながら、ヤングケアラーは、その名称や概念自体の社会的認知度が低いことや、ヤングケアラーである子供たちは日常的に家族のケアをしているため、自身やその家族が問題を認識していないことも多く、潜在化しやすいと考えられており、県の調査結果においても「ヤングケアラーを聞いたことがない」と答えた児童生徒が全体の7割もいたことから、まずは、ヤングケアラーについての周知・啓発を図るため、市内の全児童生徒はもとより、公共施設や児童館、放課後児童クラブなどに、県が設置した相談窓口を知らせる相談先カードやリーフレットを配布するとともに、学校などから相談があった場合には、スクールソーシャルワーカー等と連携して情報の共有化を図り、必要に応じて食事の提供や、居宅を訪問し、家事支援、育児支援を行いながら不安や悩みを傾聴するなど、既存制度を活用した適切な支援と併せ、相談しやすい環境づくりに努めてまいります。     〔生活福祉統括理事 伊東一也君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君、再質問ありますか。 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 本市の人数が分からないということは、理解いたしました。 アンケートでは、ヤングケアラーについて、名称も内容も知っていた子供は僅かに10.7%でした。そして、「就学前から家族の世話を始めた」という回答が5.6%ありまして、実際に家族を世話する子供はもっと多い可能性があるとも言われております。手伝いとの区分が難しいとも思われますが、幼い頃から手伝いと思っていたことが過重な家族の世話になっていることもあるかもしれません。 先ほど、児童生徒に相談先カードやリーフレットを配布すると言われましたが、それだけで低学年の子供まで理解できるでしょうか。もっと丁寧に教えるべきと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 安東子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(安東礼子君) 県の調査結果におきまして、ヤングケアラーについて名称も内容も知っていた子供が1割しかいなかったこと、また、反対にヤングケアラーを聞いたことがないと答えた子供が全体の7割もいたということは、議員ご指摘のように、手伝いと思っていたことが過重な家族の世話になっているケースが大いに考えられますので、そのためにも、まずはヤングケアラーについて知ることが重要であり、広く啓発していくことが必要と考えているところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 下田教育長。 ◎教育長(下田博君) 学校教育の中で、家庭科や、それから学級活動の中で、家族の一員としての役割について学ぶ教材があるんです。したがって、学校現場は、これまではお手伝いを奨励してきて、そしてまた、お手伝いをすることがいい子であるという評価の下で進めてきていた。 したがって、先ほど議員が指摘されているような現状の中で、この指導の在り方についても、やっぱり少し方向性を検討して、きちんと対応していかなければならない。 ただ、社会全体として、お手伝いの風潮が非常に子供たちの夢の実現の妨げになる強制的な家事労働につながっているという現実をいま一度、学校現場で働く先生方ももちろんですけれども、私たち大人がその認識をきちんとしていく。そのためには、先ほど言ったリーフレット含めて、今の現状をきちんと知らせる機会、そして学校教育の中では、低学年の時点から、あなたたちのこれからの夢の実現に向けてやっていかなければならないことの具体例をきちんと出しながら、今、自らやっていることが果たしてどういう位置づけになっているのかを気づいてもらえるようなことは、今後取り組んでいきたいと思っています。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 学校の中で、これまでのお手伝いの概念を考え直すということで、理解いたしました。 子供に対する啓発は分かりましたが、公共施設にリーフレットを置くということで、一般の方への周知はそれだけしかお考えではないのでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 安東子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(安東礼子君) リーフレットを置くだけでなく、相談先カードも置くとともに、学校などから相談があった場合には、スクールソーシャルワーカー等と連携して情報の共有化を図り、広く窓口は考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 今、課長が答弁されたのは、学校現場が主になっていると思うんですけれども、地域の人が一番その家庭の状況が分かると思います。そういう意味で、地域の人を含めて市民全体に周知を図っていただきたいとお願いしたところですので、最近よく新聞とかにもヤングケアラーのことは掲載されておりますが、市報なども通じて、ぜひ周知を図っていただければと思います。 学校現場が、子供と一緒に過ごす時間が一番長いわけで、一番身近な場所であります。家庭内のことでありまして、デリケートで表面化しづらい問題ではありますが、どのようにして子供の様子からその兆候をいち早く把握するのか、そのためにどのような取組が考えられるのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 中城学校教育課長。 ◎学校教育課長(中城美加君) 議員ご承知のとおり、今、子供たちを取り巻く環境というのは、とても複雑になっているところであります。 市といたしましては、組織的に子供たちを多面的に捉えるという意味で、毎月1日をホットハートデーという日に指定して、子供たちの様子をより細かく見て、その中で、そういう兆候がないかどうかを見ていく日というのを定めているところであります。 ではありますけれども、それのみに限らず、日常的に生徒や児童と対面をする場がたくさんありますので、そのときの子供たちとの対話、面談、それから学校には、いろんな職種の者が、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、養護教諭等々おりますので、いろんな方々が多面的に子供たちを日常的に細かく見ていく。そういうところが今考えられるところではないかなと思っております。 確かに見えにくいところではありますけれども、そういう子供を見る目を育てるための教職員の研修、それから、ヤングケアラーという言葉が、まだ真新しい言葉でありますので、そのことについての研修、先ほど教育長が答弁を申し上げましたが、日常の授業等の中において、お手伝いとか今まで当たり前と思ってきたことをもう一回捉え直すことの学習等々を今後やっていく必要があると考えているところです。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 先生方に対する研修などで、いち早く児童の状況を把握していただければと思います。 家庭の様子や保護者との関係性を築く上で貴重な家庭訪問は、もう何十年も続けて行われております。しかし、竹田市は、今年度から市内全ての小・中学校での家庭訪問を廃止しました。家庭を知り、保護者と接する機会が減ることへの懸念もある中、準備や移動に多大な時間を取る慣例を見直し、教員の負担軽減につなげるとして踏み切ったと、新聞にはありました。 学校では全く問題ないように見える子供もいますし、自宅に行くことで気づくこともたくさんあると思います。私個人としては、家庭訪問は継続してほしいと考えますが、本市の家庭訪問の捉えと実施についてお伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 中城学校教育課長。 ◎学校教育課長(中城美加君) 家庭訪問についての当市の捉え方でありますけれども、家庭訪問は、子供たちの成長を支える学校と家庭が、本当に個別的に話ができる重要な機会だと捉えているところです。その連携があるからこそ、子供たちの成長が促せるものだと思っておりますし、先ほど申し上げましたように子供たちを取り巻く環境が複雑化しておりますので、そういうところを少しでも理解ができる機会だと捉えているところであります。 本市の実施の方向についてですが、家庭訪問については、コロナ禍等ではありましたけれども、実施の方向で今年も進んでいるところであります。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。 先生が子供の困りに気づく機会を減らさないためにも、先生方の業務全体を、学校全体の業務を見直していただいて、家庭訪問の時間を確保していただければと思います。 次ですが、アンケートで、学校や大人に助けてほしいことや手伝ってほしいことの設問では、学校の勉強や受験勉強などのサポートと答えた割合が約1割おりました。 現在、本市において、この要望に応える事業はあるのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 伊東生活福祉統括理事。 ◎生活福祉統括理事(伊東一也君) 学校の勉強や受験勉強などサポートにつきましては、社会福祉課が行っている生活困窮者世帯の小・中学校の児童生徒を対象にして行う学習支援事業や、あとNPO法人が運営する子ども食堂において週2回の無料学習支援などを行っております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 今言われました生活困窮者の学習支援というのは、所得に関係なく希望すれば誰でも受けられるでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 佐藤社会福祉課長。 ◎社会福祉課長(佐藤浩君) 生活困窮者ということで、最低限の生活をしている世帯という方、所得等はあると思います。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 所得の制限があるということでよろしいんですか。 ○議長(衞藤竜哉君) 佐藤社会福祉課長。 ◎社会福祉課長(佐藤浩君) 所得制限はあります。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。 所得の制限があるということですと、希望する子供全員が受けられるサービスではないので、先ほど、もう一つ、子ども食堂での学習支援とか言われましたが、無料で学習支援ができるような、民間に頼るしかないということになるかと思うんですけれども、そういう場所を市が積極的に推進してつくっていただければと思います。 豊後高田市では、今年度、高校生までに拡大して無料の公の塾をするということで報道がありました。豊後高田市は子育ての本当に一番の先進地でありますので、そこまで追いつくのは大変厳しいかと思いますが、できるだけ希望する子供が十分に学習ができる環境を整えていただければと思います。 次の再質問です。 厚生労働省が示した支援マニュアルには、「多機関・多職種連携による」とか「ケアを担う子どもを地域で支えるために」とあります。この国のマニュアルを受けて、本市の支援体制の構築を含めて、支援マニュアルは作成するのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 伊東生活福祉統括理事。 ◎生活福祉統括理事(伊東一也君) ヤングケアラーは、その置かれている状況や支援の内容は様々であり、ヤングケアラーをどの機関や部署でも把握する可能性があります。 そのため、福祉や介護、教育などの各分野において、早期に発見し、支援につなげることができる窓口として相談を受けるとともに、必要に応じて連携していくことが必要と考えております。 そのため、本市におきましては、今後、多様な相談窓口を設けて、各部署の連携で広く受け入れることができる支援体制を構築しながら、子供を守る地域のネットワークである要保護児童対策地域協議会など、既存の組織による連携した支援を行っていきたいと考えております。 また、連携をする支援を進めていく中で、国が作成した多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアルを活用していきたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 多様な窓口で相談体制を充実させるということで、理解いたしました。 次の再質問です。 今年の3月31日発出の厚生労働省こども家庭局長通知には、「各都道府県等におかれましても、ヤングケアラー支援体制強化事業を活用するなどして、ヤングケアラーの早期発見や支援につながる施策を講じるように」とありますが、この事業は市町村も対象になるのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 安東子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(安東礼子君) ヤングケアラー支援体制強化事業につきましては、小・中・高校生等を対象とした実態調査や関係機関の職員を対象とした研修事業、ヤングケアラーコーディネーターの配置等を行う支援体制構築モデル事業に係る経費に対し補助する事業で、実施主体は都道府県及び市町村となっております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 市町村も対象ということでしたら、コーディネーターの配置とか、とてもいい内容ではありますが、取り組む、活用する予定はありますか。 ○議長(衞藤竜哉君) 安東子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(安東礼子君) 本市では、現在、国の地域における子供の見守り体制の強化事業に取り組んでおります。また、研修につきましても、既に幾つかの団体においてヤングケアラーに関する研修を実施しておりますことから、現段階では、このヤングケアラー支援体制強化事業に取り組む予定はございません。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 既にある事業を活用するということと、もう既に研修を実施しているということで、理解いたしました。 最初の答弁で、必要に応じ、食事の提供、家事支援、育児支援を行うと言われましたが、それらは無償提供でしょうか、有料でしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 安東子育て支援課長。 ◎子育て支援課長(安東礼子君) 既存制度を活用しておりますが、それらの既存制度につきましては全て無償提供であります。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 無償で提供できる事業があるということで、それもまた広く周知をよろしくお願いします。 アンケートの結果では、世話をする時間が平日で7時間以上という子供が8.4%、自分の時間が取れないとか、友達と遊ぶことができないなど、やりたいけどできていないことがあると回答したのは1.3%、睡眠時間が短いとか、学校に行きたくても行けない、進路変更を変えざるを得ないなど、深刻な影響を受けている子供もたくさんおります。 全ての子供が年代に応じた子供らしい生活が送られるように、周りの大人が早くその子供の困りに気づき、必要な支援につなげられるよう体制ができるように、市の取組に期待をするとともに、来年4月に創設されるこども家庭庁に期待いたしまして、この質問を終わります。 ○議長(衞藤竜哉君) 次に、2、農業振興についての質問を許します。 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) では、農業振興について質問いたします。 まず、担い手支援についてであります。 2021年度に県内で新規に農林水産業に就業した人は469人で、6年連続で過去最多を更新したそうです。農業は前年度より10人減って280人ですが、そのうちの45%が35歳未満で、若者の就農が多かったことが分かります。 そこで、本市の状況について、1、近年の新規就農者の状況、2、親元就農給付金の支給について、お伺いいたします。 それから、2つ目です。 物価高騰に対する支援についてです。 円安やロシアのウクライナ侵攻の影響を受け、食料品をはじめ多品目の値上げが続いております。 政府は、肥料価格の高騰を受け、農家を支援する補助金制度の創設の検討に入ったとの報道が6月3日にありました。 農業用資材、肥料などの高騰が続き、農家の皆さんは厳しい経営を余儀なくされていますので、次のことについてお伺いいたします。 1つ、農家の現状は把握されていますか。 2つ、課題と対策についてどう考えておられますか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 2、農業振興については、農業振興課長より答弁があります。 森下農業振興課長。     〔農業振興課長 森下志郎君登壇〕 ◎農業振興課長(森下志郎君) それでは、農業振興についてのご質問にお答えいたします。 まず、近年の新規就農者の状況についてでございます。 新規就農者の確保につきましては、第4次豊後大野市農業振興計画において、多様な担い手の確保・育成を基本施策として掲げており、確保指標は令和3年度から令和7年度までの5年間で80人としております。 令和3年度の本市の新規就農者は25名であり、進捗としては順調な出だしと考えております。 中でも、新規就農者技術習得研修施設「インキュべーションファーム」を核とした新規就農者確保・育成対策では、市外、県外からの移住就農者の確保・育成対策を重点的に進めており、令和3年12月現在で20組40名の研修修了生が担い手として活躍しています。 今後におきましては、インキュベーションファームを中心とした取組に加え、大分県、大分県立農業大学校、JAおおいた生産団体等関係団体との連携を図り、就農希望者を把握するとともに、就農に向けた情報提供等による就農支援の取組を進めてまいります。 次に、親元就農給付金についてでございます。 親元就農給付金は、平成28年度に県の給付金事業として始まったもので、農業を始める者が、その3親等以内の者が経営主である経営体において、専ら農業に従事することが要件となっています。 本給付金には、県立農業大学校で研修中に年間最大150万円が1年間給付される準備型と、家族経営協定を締結した親元就農者に年間最大100万円が最長2年間給付される開始型とがあり、本市はそれぞれに2分の1を負担しています。 これまでの給付実績は、平成28年度から令和3年度の6年間で準備型3名、開始型7名で、本年度においても準備型1名、開始型5名を予算化しており、現在も数件の相談を受けている状況です。 今後も、本市の優良経営体である農家の維持・継承、後継者の就農意欲の喚起と就農の定着を図るために、引き続き支援してまいります。 次に、物価高騰に対する支援についてのご質問にお答えいたします。 まず、農家の現状把握についてでございます。 円安やロシアのウクライナ侵攻の影響を受け、農業分野においては、燃油をはじめ配合飼料や農業生産資材、肥料などの値上がりが続いており、JA全農が5月末に発表した6月から10月に供給する秋肥の価格は、春と比較して尿素や塩化カリを中心に25から94%の値上げ、農業用資材についてもビニールハウスに使用するPOフィルムは20%、鉄骨資材は10%程度の値上げになるなど、農家負担が増加することが懸念されています。 畜産におきましても、JA全農は4月から配合飼料の価格を1トン当たり4,350円値上げしており、肥育農家が子牛の買い控えをするなど、子牛市場における和牛子牛価格にも大きな影響が出ている状況でございます。 次に、物価高騰に対する課題と対策についてでございます。 燃油高騰に対する支援につきましては、国庫事業の施設園芸等燃油価格高騰対策事業により、ミツバ、スイートピー、イチゴ、トマト、カボス、菊等の生産者が収入補填制度を活用しています。本年度は、積立水準の拡充が予定されていることから、本事業への加入推進を図ってまいります。 また、農業用資材費等の高騰については、認定農業者等の担い手に限らず、全ての農業者の経営を圧迫しているものと認識しておりますが、まずは事業費高騰の影響が大きいビニールハウス等整備事業について、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用した上乗せ助成を行いたいと考え、本定例会に補正予算案を計上しております。 飼料及び肥料高騰に対する支援につきましては、今後、国・県及び他市の動向を注視しながら補助事業の活用について検討するとともに、堆肥による有機質肥料の活用やスマート農業による適切な施肥量投下など、効率化、省力化に向けた取組等について推進してまいりたいと考えております。     〔農業振興課長 森下志郎君降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君、再質問ありますか。 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) インキュベーションファーム事業では、現在11期生が研修中とのことで、つい先日、初出荷の報告を市長、議長にしたとの記事が新聞に掲載されておりました。 指導員のお話では、1反当たり平均は収穫量が12トン程度だそうですが、研修圃場では17トン収穫することもあるということで、しっかりとした指導がされていると思います。 それで、インキュベーション以外の新規就農の方のほうが人数が多いわけですが、その方たちへの指導についてはどのようにされているのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 以前は農業振興課内に営農指導員を配置していた時期もございましたけれども、人材の確保ができなかったこともあり、ここ数年は雇用をしていない状況でございます。そのため、近年につきましては、関係機関との連携強化に努めているところでございます。 具体例を挙げますと、大分県豊肥振興局生産流通部の普及員やJAの営農指導員、また、本市には3名指導農業士がいらっしゃいますので、この方々が中心として指導に当たっているところでございます。 夏秋ピーマンにおきましては、指導農業士による栽培技術指導により、令和4年度から2名の新規栽培者が作付を開始したところでございます。 また、全体的な営農指導の面につきましては、近年大きな問題となっている黄化壊疽病対策におきまして、県、市、JA合同で全戸巡回を行い、技術指導を徹底いたしました。 また、カンショや里芋につきましては、栽培技術講習会や掘り取り講習会等を開催し、品質や反収の向上に資する取組を進めております。 また、白ネギにつきましては、ねぎ産出額100億円プロジェクト推進事業の実施により、令和4年度新規栽培者が16名と大幅に増加したことから、令和3年度から技術指導アドバイザーを1名配置し、新規栽培者をはじめ白ネギ生産者に対する支援体制の強化を図っているところでございます。 以上のように、各品目に応じて、関係機関連携の下、支援を図っているところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) それぞれの品目に応じて、しっかり指導ができているということで、分かりました。 今日の新聞に、たまたまJAのピーマン部会が農薬を減らす方法ということで載っておりましたので、それもその一つかなと思っております。農家の所得向上のために、引き続き指導の充実を図っていただければと思います。 インキュベーション事業は、大分県で初めての農業次世代人材投資資金の準備型を受給できる研修施設の第1号として平成24年に開講され、もう10年がたちました。研修期間の2年間は宿泊施設で居住できますが、3年目からは自分で住むところを見つけて居住しなければいけません。 インキュベーションファーム事業の募集のパンフレットには、定住促進に対する支援というところで、空き家バンクの活用とありますが、なかなか適当な物件がなくて、現在、大変困っているという状況を話されておりました。それは担当課も十分ご存じのことと思います。 他の自治体でも同じようなファーマーズスクールとかの事業がある中で、豊後大野市を選んで来てくださった新規就農の皆さんの住宅確保について、何か改善策はないのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) インキュベーション修了生の住宅の確保についてでありますが、2年間の研修終了後は、豊後大野市の空き家バンク物件や公営住宅等を情報提供しながら、できるだけスムーズに転居、就農できるように支援をしているところでございます。 空き家バンクだけではなく、お知り合いの方を通じたりしながら、何とかこれまでも一応の成果は出てきたところでございます。 今後とも、あらゆる手を尽くしまして情報収集しながら、完全にはご希望に添える物件とはならないかもしれませんけれども、支援を続けてまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 河室まちづくり推進課長。 ◎まちづくり推進課長(河室晃明君) 本空き家バンクの制度は、移住定住施策の根幹となるものでございまして、今年度、新たに移住定住策をまた変えておりますが、特にインキュベーションファームの方、令和3年度1月末時点では一応3軒、7名ということでしかございません。 前回の議会でも答弁いたしましたように、いわゆる登録物件数が登録人数に対しまして非常に少ないという状況でございますので、空き家バンクについては再度また掘り起こしを行って、インキュベーションファームを含めて、皆さんに定住していただけるような形にしたいと思っております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。空き家になる前の予備軍といいますか、高齢者の独り暮らしとか、高齢者世帯とか、何か早めに情報収集をされておくのも一つかなと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、親元就農給付金について再質問いたします。 1か月前に親元就農給付金のことで担当課に相談に行きましたが、既にもう予算がないということでした。 先ほど答弁にもありましたが、今年度は開始型が5件の予算計上でありましたが、この5件という数字の積算の根拠をお伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 5件の内訳ですけれども、2年目の対象者が2名、それから準備型の移行者が1名と、昨年度把握していた新規採択予定者が2名、以上5名でございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 昨年度の新規を把握されたのが2件ということですが、給付金は補助金と違いまして、その用途に縛りもなく、要件をクリアしていれば先払いで支給できるものと理解しております。 また、補助金は予算の範囲内で補助するものですが、給付金は申請があれば支給しなければならないのではないでしょうか。予算がないから今年度は無理かもしれないよというのは、ちょっと違うと思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) まず、制度の周知方法についてですけれども、市のホームページには掲載しております。 また、市内には認定農業者の方が360名ほどいらっしゃいまして、その認定の更新のときには全員の方から聞き取り調査を行っているところでございます。その際、親元就農給付金についてのご相談が多々あったことから、こちらからお声をおかけしながら、対象者の把握には努めているところでございます。 当初予算の積算根拠で、先ほどご説明申し上げましたけれども、また、新規にあった場合につきましては、この事業につきましては大分県が主体となりますので、県に問合せをしたところ、本年度においては、8月に新たな調査を行い、必要であれば補正等で対応するという回答をいただいたところでございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 補正対応ができるということですので、ちょっと安心したところです。 この給付金の支給条件に、家族経営の所得が250万円以上増額となる経営発展計画をつくらないといけないとか、また、就農から1年未満という対象者要件もあります。もし予算がなくて今年度受けられないということになりましたら、該当者が不利益を被ることにもなると思いますので、そこはまた、さっき課長も言われましたが、周知を徹底していただければと思います。 次の再質問ですが、農家の後継者の方が、親元就農ではなくて、自身が経営者として新規就農する例もあると思います。その場合、該当すれば、農業次世代人材投資事業補助金ですか、新しく名称が変わったそうなんですが、それを活用できて、経営の不安定さを軽減できますが、近年の状況について、何件あったのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 親御さんの経営とは別に独立自営した経営体の数でございますけれども、過去5年間で5経営体でございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。 農業の支援策は、いろんな種類があると思います。ずっと農業の後継者不足と言われておりまして、今年度は親元就農とかが多いので、とてもうれしく思っております。知らないことで、本当は給付金をもらえたのにもらえなかったという不利益がないように、先ほども申しましたが、周知の徹底を図っていただきたいと思います。 次に、物価高騰に対する支援についての再質問をいたします。 先ほど答弁の中に、燃料について、国庫事業を活用した支援を行ったとありましたが、どのくらいの負担軽減になっているのか、お伺いいたします。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 施設園芸等燃油価格高騰対策につきましては、農業者が3年間で燃油使用量を15%以上削減するなどの省エネルギー等対策推進計画の目標達成に向けて取組を実施し、燃油価格が一定の基準を超えた場合に補填金が交付されるものでございます。 事業期間は、毎年11月から翌年4月までの6か月が対象となっており、令和3年度実績につきましては、令和4年4月分の集計が現在算定中ですので、令和4年3月までの実績で見ますと、法人を含む加入者24名で452万9,141円の補填金が交付されたところでございます。 また、令和4年度から本制度における積立て基準の上限が引き上げられたところでございます。これまでは、農業者が発動基準価格の115%、130%、150%相当までの高騰に備える場合のいずれかを選択して積立てを行う仕組みでございましたが、原油価格のさらなる高騰に備えて、発動基準価格の170%相当までの高騰に備える選択肢を追加し、セーフティーネット機能の拡充が図られたところでございます。 引き続き関係者に対して事業周知を行ってまいりたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 今の答弁で、24名の方が助成を受けたということですが、これは施設園芸をされている方の何割ぐらいになるんでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 割合につきましては、申し訳ございません、手元に資料がございません。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。 園芸のほかにも同じような事業があると聞いておりますが、入っている方が少ないということも聞いております。 今月11日に、豊肥家畜市場で子牛市場がありました。平均価格が5月よりも約10万8,000円下がりました。一月の飼料代は以前よりも2割近く増えたと聞いております。 最初の答弁で、国・県の動向を注視しながらと言われましたが、大分市では6月議会で農家の物資購入費補助の補正予算を提案しております。 また、物価高騰のためではありませんが、昨日の一般質問でも出ておりました県内有数の穀倉地帯である宇佐市では、米価下落に対する助成を行っております。 本市は、農業が基幹産業であります。その農業を守るためにも、いち早く支援を実施していただきたかったと思います。 臨時交付金は、もう全て充当済みということですが、再度、何らかの支援を検討できないか、もう一度お伺いいたします。
    ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) まず、畜産分野におきまして、コロナ給付金を使った支援はもちろん検討したところでございます。 調査の結果、飼料対策、配合飼料につきましては、やはり国・県の制度がございまして、ある程度の救済措置があるようでありました。ただし、これも加入率が問題となっておりまして、なかなか低いということでございます。 燃油、それから様々な国・県の制度はあるんですけれども、団体の皆様が県に要求した内容につきましては、それらの国・県の制度を補完するような要望をされたと聞いているところでございます。 こういった大きなことになりますと、財源もかなり多額に必要になってまいりますので、今後とも国・県の動向をしっかりと見据えながら、本市でできることをしっかり考えていきたいと考えております。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 分かりました。 子牛市場等は毎月あるわけですが、課長、市長は市場にどのくらいの頻度で行かれておりますでしょうか。 ○議長(衞藤竜哉君) 森下農業振興課長。 ◎農業振興課長(森下志郎君) 私は、就任以来、豊肥子牛市場の査察に行ったことはまだ一度もございません。ただし、行った職員から随時報告は受けております。 市場のほうとしましても、新型コロナウイルス感染症の拡大防止ということで、可能な限り関係者のみということで、競り場の上のほうでも市職員の立入りを今制限されている状況でございます。 ○議長(衞藤竜哉君) 吉藤里美君。 ◆9番(吉藤里美君) 課長が一度も行かれていないというのは少し残念です。コロナということもありますが、確かに上の競りをする会場には、私たちも行ったときは入っておりません。でも、農家の方と直接お話をすることで、少しでも現状をお聞きすることができますので、時々はぜひ行っていただきたいと思いますし、比べて言うのは大変失礼ですが、隣の竹田市の市長は結構な頻度で見えているようですので、川野市長もぜひ農家の皆さんに会う機会を増やしていただければと思っております。できるだけ何らかの、少しでも構いませんので、支援をよろしくお願いします。 市内の農業従事者もとても高齢化しております。この物価高騰を期に農業をやめる農家も出てくるかもしれません。高齢の農家や小規模の農家には、道の駅にいろんな種類の野菜を出荷してくださっている方もたくさんおります。大切な戦力だと思っておりますので、経営規模に応じた支援をできればお願いします。 予算がないということもありますが、何とか捻出して少しでも農家の皆さんを助けていただければと思います。 以上で私の一般質問を終わります。     〔9番 吉藤里美君質問者席降壇〕 ○議長(衞藤竜哉君) 以上で、9番、吉藤里美君の一般質問を終わります。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(衞藤竜哉君) 以上で、本日の日程は全部終了しました。 本日は、これで散会します。 次の開議は、6月23日午前10時とします。          散会 午後2時09分...