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12月10日-03号

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  1. 杵築市議会 2024-12-10
    12月10日-03号


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    令和 6年 12月定例会(第4回)令和6年 第4回(定例)杵築市議会会議録(第3号)令和6年12月10日(火曜日)〇議事日程(第3号)令和6年12月10日午前10時開議  日程第1  一般質問―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―本日の会議に付した事件  日程第1  一般質問―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―〇出 席 議 員(18名) 1番 真 鍋 公 博 君      2番 酒 井 健 太 君 3番 船 尾 はるな 君      4番 多 田   忍 君 5番 工 藤 壮一郎 君      6番 坂 本 哲 知 君 7番 阿 部 素 也 君      8番 田 原 祐 二 君 9番 泥 谷   修 君     10番 田 中 正 治 君11番 二 宮 健太郎 君     12番 小 野 義 美 君13番 藤 本 治 郎 君     14番 岩 尾 育 郎 君15番 加 来   喬 君     16番 渡 辺 雄 爾 君17番 小 春   稔 君     18番 堀   典 義 君―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―〇欠 席 議 員(なし)―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―〇欠 員(なし)―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―〇事務局出席職員職氏名局長  工 藤 正 行 君      係長  江 藤 朋 子 君書記  等 岳 兼 生 君                   ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―〇説明のため出席した者の職氏名市長………………永 松   悟 君   副市長……………興 田 信 一 君教育長……………清 末 陽 一 君   総務課長…………阿 部 正 純 君危機管理課長……加 藤 雄 一 君   企画財政課長……中 根 達 美 君財産管理活用課長……………………………………………………宮 部 雅 司 君協働のまちづくり課長………………………………………………古 庄 顕 三 君税務課長…………堀   和 朗 君   市民生活課長……小 俣 玲 子 君人権啓発・部落差別解消推進課長…………………………………大 神 敬 一 君上下水道課長……矢 守 丈 俊 君   商工観光課長……有 田 和 弘 君農林水産課長……安 只 邦 盛 君   福祉事務所長……秋 吉 知 子 君健康長寿あんしん課長………………………………………………河 野 由紀子 君医療介護連携課長……………………………………………………英   哲 郎 君山香振興課長……松 下 康 幸 君   大田振興課長……渡 辺 孝 博 君会計課長…………井 門 裕 司 君                    選挙管理委員会事務局長監査委員事務局長……………………袋 井 義 範 君農業委員会事務局長…………………………………………………佐 藤 敬 一 君教育総務課長……大 塚 茂 治 君   学校教育課長……佐々木 潤一郎 君社会教育課長……藤 原 隆 行 君                    文化・スポーツ振興課長……………………………………………後 藤 方 彦 君山香病院事務長…宇都宮 健 士 君                    ―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―────────────午前10時開議──────────── ○議長(堀典義君) 皆さん、おはようございます。 これより本日の会議を開きます。──────────── △日程第1一般質問 ──────────── ○議長(堀典義君) 日程第1、一般質問を昨日に引き続き行います。 14番、岩尾育郎議員。(14番 岩尾育郎君質問席に着く) ◆14番(岩尾育郎君) 皆さん、おはようございます。14番、新風会の岩尾育郎です。今回、私は山香夏まつりの不適正会計処理についてということで、これ1つだけで質問をさせていただきます。 今回、9月の議会報が出た後、そして今月2日に執行部が記者会見をした後、何人かの市民の方から、これはどうなっているのか、どうするのか、これでもう終わりなのかと、いろいろな意見を頂戴しております。それで、まだあの記者会見だけでは、本当に何が起こっているのか分からない。執行部の対応がそれで本当に正しいのか、今回の質問でそれをお伺いしたいと思います。 まず最初に、この不適正処理の発生から返納までの時系列について、まずお伺いします。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 一般質問2日目、昨日に引き続きよろしくお願いいたします。 お答えします。 まず、本件の発生としては、夏まつり補助金の不適正な会計処理は、平成28年度から令和元年度の4年間にかけて行われていました。発覚は、令和5年10月30日、市へ、夏まつり実行委員会の関係者から、過去、平成28年度から令和元年度の夏まつりにおいて不適正な会計処理がある。事実確認をしてほしいとの依頼を受け、11月1日、2日にかけ当時の会計担当者から聞き取りを行い事実を確認しました。 令和5年12月26日に、市は夏まつり実行委員会から、補助金不正請求の内容及び金額について報告を受けました。令和6年2月28日に、夏まつり実行委員会内での不適正会計処理問題について、委任された弁護士から、市は受任通知書を受領しました。 以後、弁護士を通じて、不適正会計処理問題の確認を行うこととなりました。 令和6年9月18日に、実績額のうち交付した補助金の割合に応じた額、つまり補助金相当額として、市は夏まつり実行委員会に29万8,528円、加算金21万8,387円の合わせて51万6,915円の返還命令書を発出し、令和6年9月20日に夏まつり実行委員会から、返還金51万6,915円の入金がありました。 令和6年10月15日に、市は加算金の算定期日に誤りがあり、248円の追加返還命令書夏まつり実行委員会に発出し、令和6年10月16日に追加返還金248円の入金がありました。 以上です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) まず、今の時系列の中でちょっと何点かお聞きしたいことがあるのでお伺いします。 まず最初に、実行委員会から事実確認をしてほしいという依頼を受けたと今ありましたけれども、これは実行委員会としてあったんですか、個人としてあったんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 実行委員会の関係者の方です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) だから、会としてあったのか、あくまでそういうその関係者としか言わないけれども、個人からそういう話があったんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 個人の方です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それとですね、ここはちょっと意味がよく分からないんですけど、市が会計担当者から聞き取りを行って事実を確認したのが11月1日、そして12月26日に市は実行委員から報告があった。意味不明なんですけども、このときに、先ほど金額についてと言いましたよね。そのときに報告のあった金額は幾らですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 金額についてはお伝えできません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。
    ◆14番(岩尾育郎君) それ公文書じゃないんか。それを言わないというのはこれはどういう意味。個人情報でも何でもないだろ、それは。それを言えないというのはどういうことかな。副市長。言えないというのはどういうことですか、これ。 ○議長(堀典義君) 興田副市長。 ◎副市長(興田信一君) 実行委員会のことですので、申し上げられないということでございます。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) あなた方は本当に行政の職員ですか、それ。 ちょっと待ってよ、これ。これね、今さっき松下課長が言った12月16日に実行委員から正式に市に対して文書で報告があったんですよね、これ。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 文書を受領しております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 文書で報告して受け付けて、公文書ですよね。その金額を、実行委員会として出した金額を言えない。本当にこれ、私はどこの組織と話しているのか分からない。これに時間をあまり取りたくないので、次に行きますよ。 2月28日、今年の。弁護士から受任通知書を受領。これ弁護士に何を依頼したんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 実行委員会内での不適正な金額を確認するために弁護士が入ったものです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それを正式に見て、受任通知書を弁護士が出したんですか。それは当然、それは公文書として残っているんですよね。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 公文書としてございます。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そしたら、これ以降の市の対応というのは、常に弁護士と協議の上に進められたという認識でいいんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 弁護士を通じて協議しております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それともう一点、実際に9月20日に実行委員から51万6,000円云々の返金があったという先ほどの話でしたけれども、実行委員会に対して返納があったのはいつですか。その当事者から実行委員会が返金を受けたのは、日付はいつですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 実行委員会のことなのでお答えできません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 議長、これで答弁になるんですかね。実行委員会に市が全く関与していないのならともかく、市が大いに関与しているべきいうものの中身を、これだけ事態が大きいのに先ほどから答弁できない、答弁できない。もう何かあるんですか、あなた方の中に。そう隠さんといかん理由が。僕はそれを知りたいんだ。 なぜあなた方がこういう対話しかしないのか。その理由を知りたい。あと行きます。これ、実行委員会に対しては、幾ら遅くとも6月にはもう入金があったわけです。それは副市長、あなたが私たちに対してそう言いましたよね。6月の末にもう入金があっているんだと。それは、ほかの議員、山香の議員がみんな覚えていますので。 だから、9月に実行委員から51万6,915円の入金があった。その少なくとも3か月以上前には、その当事者から実行委員会に対して返金があっている。それは私は間違いないと思います。それを、そうじゃそうじゃないよという時間が取られるばっかりなので、次行きます。 次に、あなた方が不適正と言っているこの中身について、詳細にこれを教えていただきたい。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 年度ごとに御報告いたします。 平成28年度(2016年度)3件。出演者に渡した金額よりも多くの謝金を計上、1件1万円。実際には渡していない参加者への日当の受領印やサインを偽造、1件5万6,000円。特定の事業者に架空領収書の作成を依頼が1件5万円。合わせて11万6,000円です。 平成29年度(2017年度)が3件でございます。出演者に渡した金額よりも多くの謝金を計上、1件2万円。実際には渡していない参加者への日当の受領印やサインを偽造1件6万5,000円。特定の事業者に架空領収書の作成を依頼、1件5万円。合計13万5,000円です。 平成30年度(2018年度)4件。出演者に渡した金額よりも多くの謝金を計上、1件3万円。実際には渡していない参加者への日当の受領印やサインを偽造、1件5万4,000円。特定の事業所に架空領収書の作成を依頼、2件3万円と1万2,800円。合計12万6,800円です。 令和元年度(2019年度)は4件。出演者に渡した金額よりも多くの謝金を計上、1件3万円。実際には渡していない参加者への日当の受領印やサインを偽造、1件5万4,000円。特定の事業者に架空領収書の作成を依頼、2件3万円と1万8,600円。合計13万2,600円です。総合計51万400円です。 以上です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) これが適正か不適正かと言われれば、確かに不適正です。それ以前の問題として、市の認識、市長、副市長どちらでもいいですが、これは犯罪という認識がありますか。 ○議長(堀典義君) 興田副市長。 ◎副市長(興田信一君) あくまでも不適正だと思っております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 杵築市では、これが、不適正の範囲であって犯罪ではない。普通ね、どんな方が見ても、日当の受領書やサインを偽造、これどう考えても有印私文書偽造、同行使、架空の領収書で金品を奪う詐欺、トータルして虚偽のね、異見を用いて金品をだまし取った、横領。これ、どう考えても明らかな犯罪でしょう。これをあなた方は一生懸命、不適正不適正と言って、それがもう終わろうとしているとしか見えない。それが私は本当に不思議でならないんですよ。 そこで、この不適正という金額からテント代として14万5,650円を除外してますよね。このテントについても私は大いに疑義がある。 まず1点目、そもそもこのお祭りの補助金でテントを購入していい、備品を購入していい、そういう規定はあるんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 山香夏まつり補助金交付要項では、補助金対象経費として備品購入費は認められています。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そして、私は領収書を、一応コピーだったけど見せてもらいました。これの、領収書の宛先はどこですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 当時の実行委員会会計担当者のお名前です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 今、このテントは、住吉グラウンドにある市の倉庫で保管してましたけど、これ、いつからあそこで保管されてるんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 平成9年に、旧山香町役場新庁舎建設に伴いまして、車庫棟もできました。その車庫棟に──すみません、ちょっと前後しましてすみません。あの車庫棟は、平成2年……。 ◆14番(岩尾育郎君) そんなのを聞いてるんじゃない。テントをいつからあそこで保管してるんですかと聞いているだけ。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 大変失礼しました。今年の4月からです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それまではどこで保管されてたんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 当時の実行委員会の委員でもありまして、会計担当者が所属する団体のメンバーの方が所有する倉庫だと聞いています。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) これ、じゃそのお祭りに供されたのは新品の状態で供されたんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 新品といいますか、お祭り以外は使っておりませんので、新品という言い方はちょっと、回答はできません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 課長、あなたが今のところに行ったのは去年からですよね。それなのに、これね、買ったときからお祭りに使ってたというのは、あなたそれを新品から使ってたというのは言えるわけか。何にも、だから確認できないことをこの場で言わないでください。あなたが確認できる真実だけを答えてください。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) テントの購入は山香地域で使う、使用する祭りのみのために購入したと聞いておりますので、それ以外は使ってなかったと聞いております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 聞いております。全く確認できている内容でも何でもないのに、これが経費として認められて除外されている。これね、この14万6,000円幾らが、これが、要するに企業個人であっても営業用で申告される方であれば、これ1年で経費として落とされます。これは税務申告上、これを落としていないというのを確認できているんですか。そこまで確認して、これはお祭り用だと言っているんですかね。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 会社経費として計上はしていないと聞いております。申告書の確認はしておりません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) だから、聞いておりますは答えなくていいです。分かりませんでしょう、それは。そして、このテントの代金というのがね、この裏金、プールしたお金が入っていた通帳から出金されていたんですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 会計担当者が、別で管理していた通帳から支出しているのを確認しております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それはどういうこと。そのプール、こうやってつくったお金が入っている通帳ではない、違う通帳から出されているということですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) プールしている通帳です。 ◆14番(岩尾育郎君) プールしている通帳。そしたら、もうこれ仮にそれじゃ、どんなことがあってもそれは今言ったことは課長、事実として確認できるわけやな。その通帳にちゃんとそれで今あなたが言ったことは確認できるわけですね。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 確認できます。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) はい。そして次に、これ先ほど冒頭申しました2日の記者発表。これでね、私的流用はなかった。市がお墨つきを与えるような会見をいたしましたが、その根拠を教えてください。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 全て、不適正処理の額につきましては、今後、資金不足により祭りが開催できなくなるおそれがあるということで、運営費の補完としてプールしておりました。その金額は、会計担当者が別に管理しております通帳で入金をして管理をしておりまして、その中からテントを購入したということでございます。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そしたら課長、さっき言ったプールしてた通帳からテント代を出してましたと言いましたけど、そのような、それは専用の通帳があったということですか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) プールするための専用の通帳ではありません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) いや、プールするための専用の通帳じゃなくて、なぜほかに、ほんならその通帳の入出金というのは、これは、先ほど言った、1年に11万から13万の裏金つくった分、裏金というか横領した分やな。その分から、テント代以外の支出がないと言うんなら、私はそれ、それで認めます。だけど、あなたが今言ったのは違いますよね。これ専用、これだけのための通帳じゃないわけでしょ。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) 他の入出金につきましては、お答えできません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) いや、だから、その通帳を私が今ここで確認できるわけじゃないから、正確、もちろん正確なことは言えないけども、ほかの入出金がね、ある通帳の中に入ってました。だけどこれを、つくった金については、私的流用はしておりません。こんなこと言えるわけないじゃないですか。なぜそれが、その公共団体がそんなことを発表するんかな、意味が分からん。 これ、誰がこういう発表しろという話になったんですか、これ。弁護士もそう言ったんか。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) これにつきましては、預金通帳残高プール金等の残高等の確認もしておりますし、監査もこの内容で受けております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それ、もともと横領した金額より大きい残高がある通帳で、出入りがあって、ね、要はそのプールした金、その金額分は残ってました。それで流用はなかったという話ですか。その中で、出入りがある中で、それを流用してなかったというのは、何をもってそれを流用してなかったと言えるんかな。それは、さっき弁護士を通して、さっき冒頭言ったよね、松下課長。この件についてはね、それを弁護士も了解していること。 ○議長(堀典義君) 松下山香振興課長。 ◎山香振興課長(松下康幸君) プール金については弁護士にお伝えしております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) プール金のことは言ってるのは当たり前じゃない。そのために弁護士にやったというのか、相談したんでしょ。だからそれ分かる。だけど、私的流用はなかったと、市がね、断じて記者会見までやったわけでしょ。誰がしたんですかね。副市長、課長。それについてね、その中身について弁護士まで相談しているわけ。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 公表しますという相談はしてません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 記者発表するときに弁護士にも相談しないまま、あなた方の判断で、しかもその中で私的流用はなかったということを文言まで入れてね、その記者発表するのに弁護士に報告してないんですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長
    ◎総務課長(阿部正純君) 私的流用してなかったということの発表ではなくて、補助金で不適正な会計処理があったということと、その後の処理について公表させていただきました。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そしたら、その部分は、ほんなら市独自の判断ってこと。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) はい、市の判断です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それについては、市長も副市長も了解をされてたわけですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) はい、しております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) すごいとしか言いようがないんですけどね、もう本当に市の対応が、僕はもう本当に信じられない対応がずっと続いているんですよ。初めて、副市長から私たちがその話を正式に聞いたときから、6月の末、下旬ですよね、あれから、私はあのときにも、ちゃんとした対応するように言ったつもりなんですけども、それが何でか知らん、おかしなことはなかった、要するにこれで一件落着ですみたいな流れでずっと来ている。これがもう本当信じられない。 それで、まだ時間があるうちに。あと一点通告しているので、職員の処分についてということで、まず最初に聞いておきますけども、この件に関してね、職員を処分するということを全員協議会の中で副市長が言っておりましたけども、処分されたんですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 懲戒処分に当たらない処分をしております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) その処分の理由を教えてください。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 実績報告書を受け取った際に、収支決算額と添付書類、領収書の金額相違のものや領収書の添付がない、つまり支出の根拠書類、証拠書類がないものを見落としたために、結果的に、過大な補助金を交付することになったためです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) え、ごめんなさい。単なるチェックミスではなくて、過大な補助金を交付することになった。その過大分というのは金額は幾らぐらいなんですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 先般、議会で報告させていただきました29万8,528円です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) ごめんなさい。本来支給すべきでなかった補助金が、ほぼ30万ぐらい余分に支給されたということですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 単年でいきますと約7万から8万が4年間、合わせて29万8,000円です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それは、不正ということではなくて、それはどこから、要するに単なる領収書のチェックがまずかったですという話かと思ったけれども、それはどういうこと、実害があるというのはどういうこと、意味がちょっと分からないですけど、どういうことですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) すみません、言い間違えました。 不適正な会計処理と合わせての金額です、29万8,000円というのは。 ◆14番(岩尾育郎君) 職員を処分した理由。 ◎総務課長(阿部正純君) 書類のチェック漏れということです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 単純なチェック漏れということでいいんですか。それ以上に別に深刻な中身はないということですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) ありません。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 全員協議会のときの副市長の話だと、不正を見抜けなかったのが職員のミスみたいな、私はそういう意味合いで受け取っていたので、今回の処分については、本当に職員の単純ミスについての処分ということで間違いないですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 単純というか、書類をチェックできなかったというそのミスです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そんな処分であれば、注意です。注意ということですね。その履歴書に残らないぐらいの処分ということであれば、それは、ちゃんとした緊張感を持って仕事をするという意味でも、それはもう、そういう処分なら大いにやってください。それはやっぱりちょっと、何か気合が本当に入っているのかなという、シーンが多々見受けられますんで、職員にも緊張感を持って仕事に当たっていただきたいというふうに思います。 それからね、最初あの冒頭で、要は実行委員会に入金された、最初に戻された金額と、市に返納された金額。これは副市長、最初に私たちに言ったとき、九十何万かというふうにおっしゃいましたよね。これは何がその数字が違うんですかね。 ○議長(堀典義君) 興田副市長。 ◎副市長(興田信一君) 6月の議会の終了後、山香地域の皆さん方、議員の皆さん方に、山香まつりの夏まつりの開催に向けて現状の説明を行いました。 本年度の開催に当たりまして、夏まつり実行委員会から、物価高騰等によりまして、今年度、当初予算額60万円で実施できないというような意見がありましたので、市財政担当課と協議をいたしまして、30万円上乗せをいたしまして、補助金90万円で実施できないかということで提案をいたしました。が、その時点では了承をいただけず、このままでは今年の夏まつりは資金的な面で中止になるおそれがあるということを、6月の時点では議員さん方にお伝えいたしました。 その後、2回目でございました。7月の4日に、午後5時30分、山香庁舎に岩尾議員さんお一人に来ていただいて、夏まつり実行委員会とのその後の協議についてお話をしました。夏まつり実行委員会が当時98万円の預金があるという報告を受けていたので、その一部を令和6年度の物価高騰分に充ててもらえばというお話をいたしました。 また、不適正会計処理により夏まつり実行委員会へ補助金の返還を求める場合には、その一部を充ててもらうというお話もしました。 なお、9月24日の全協におきまして、市が確認した補助金不適正会計処理額は51万400円であり、このうち市への割合に応じた補助金相当額は29万8,528円、加算金21万8,387円を合わせまして51万6,915円が9月20日、市に返還されたとお伝えをいたしております。 さらには、10月4日、平成28年度から令和元年度の山香夏まつり開催事業について、杵築市監査が実施され、同様の報告を行い、監査結果の報告書をいただいております。 以上を踏まえまして、私の説明時の金額と市への返納額は一致しないということでございます。 以上でございます。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 副市長、私が何で笑っているか分かりますか。あなたはすごいですね。よくそこまで作文ができましたね。そこに行くとそんな作文ができるようになるんですか。 あなたはあのときにね、ごまかした額は60何万だと、それプラス30万罰金だという話があって90何万になったと、そういうふうにはっきり言いましたよね。それがいつの間にか、夏まつり補助金の60万に30万足して90万、だから90何万という話をしましたと。だから、そこまでね、あなたがそこまでせんといかん理由というのが私は理解できないんですよ。 あなた言いましたよね。何で告発せんのかと。それをいまだにしない。そのままでとにかくそのなかったことにしよう。金額を無理やり延滞金と何か合わせてね、つじつま合わせにして、その職員、僕はもう逆に職員がかわいそうです。これ、職員が本当に自主的にやっているんなら僕は何も言いません。何かの方向に向かって職員は書類を作らされ、そうとしか私は見ていません。 だから、もうこれ、結局何言ってもこれは、副市長自体がね、これは犯罪じゃない。市長もこれは犯罪じゃないとお考えですか。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) 今まで経緯をして、そういう形で説明いたしました。説明いたしましたけれども、それは不適正な処理があった。でもまあ、いろんなことを鑑みまして、そして、例えば実行委員会については、私たちのきちんとした対応をしていた、私たちの調査に対して、当然といえば当然ですけれども、調査に非常に協力的であったし、それから反省をしているし、謝罪の意思があったということ。そういう形で、市としては、議員がおっしゃるような、何か操作をしたということは全くありません。総合的に判断をして、そういう形で告発をしない、告訴はしないということになりました。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) この告訴をしないということについて、弁護士と相談をした結果ですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) しております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) だとしたら、僕はその弁護士さんと話をしてみたいんだけれども、市長は法学部出身ですから、当然御存じと思いますが、刑事訴訟法の第239条、御存じですかね。第1項は、何人も犯罪の事実があると思われるときは、告発することができる。だから、これに関しては、市が本当にしないということになれば、それはちょっと考えんといかんのですけれども、その第2項、官吏または公吏は、その職務を行うことにより、犯罪があると思料するときは告発をしなければならない。いわゆる、公務員の告発義務です。これについて、杵築市はどうお考えなんですかね。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 先ほど市長答弁しましたように、総合的に判断して、最終的に告訴しないという判断にしております。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) 総合的に勘案してというのはどういうことですか。金を返したからいいということですか。それは理由には当たりませんよ。政府の見解でも、正当な理由なくこの規定に違反した場合は懲戒処分の対象となる。これ、17年の予算委員会の中で、政府の担当官が答弁しております。 これね、告発は義務です。裁量による告発をしなくてよいということにはならない。これ、判例だったかどうかちょっと覚えないんですけど。その告発することにより、地方公共団体がそれ以上の害を被る。そういうおそれがあるときは、それは告発しないことも考えられるというのはあるようですけど、通常、金返したからいいよと。 ですから、市長にまずお聞きしたいんですけどね。要は、支援者に渡した金額よりも多くの謝金を計上、実際には渡していない参加者への日当の受領印やサインを偽造、特定の事業者に架空領収書の作成を依頼。これは犯罪じゃないとお考えなんですかと。もう一度お聞きします。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) 先ほどから申し上げてますように、真摯な反省がある。それから、再発防止の提出も受けました。そして、全額は弁済されています。そして、それだけで済むということではないと。当たり前ですけども、私的流用がなかったということで、総合的に判断して、告訴をしないということをしました。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) そこを判断するのは市ですか。今回の場合、市は、それを知りえたんではない、被害者ですよ。そして、あなた方が扱っているのは公金ですよ。あなた方が公金を扱う覚悟とか矜持とかいうのは、その程度のものなんですか。金返したからいいよと。 そしてね、今、市長が言った、総務課長も言ったけども、金返して反省している。それはね、警察なり裁判官がすることです。その判断力は、あなた方にあるんですか。それを判断している、あなた方にそういう権限があるんですか。それをお聞きしたい。それをね、弁護士は、これをね、告発しなくていいというなら弁護士と見解としてどういう見解だったんですか。それを教えてください。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 金額の多寡ですね、金額の大小、大きいか少ないかということと、弁済がされたかどうか、それから再発防止対策を取るかどうか、反省しているか、そういったところです。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) それで、告発しないのは適当だというふうに判断されたわけですね。弁護士がそう判断されたわけですか。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) 弁護士は助言です、あくまでも。判断したのは、市です。 ○議長(堀典義君) 岩尾議員。 ◆14番(岩尾育郎君) これね、先ほど申しましたように、刑事訴訟上、誰でも告発はできる。本当に市がね、する気がないんだったら、私はもう、警察署に行って書き方を習って、告発書を提出せなしようがない。それと、ほかの団体でこれおかしいぞとなって、告発していただければ、そのほうが私は楽ですけども。 市がね、こんな態度でこの件を収めるというのは、僕は絶対許されるべきことじゃない。先ほど言ったように、これがね、反省している、弁済されている、それを情状酌量する分については、警察がまずね、もし不起訴にするのか起訴猶予にするのか、裁判所が執行猶予にするのか、それはそちら側が判断するべきことであって、あなた方が判断するべきことでも何でもない。 さっき言ったように、あなた方が執行しているのは公金ですよ。その公金をあなた方の腹一つでね、もうこれいいや、告発も何でもしなくていいや。ね、これ明らかにね、有印私文書偽造、同行使、横領あるいは詐欺、これはもう、もう被疑者不詳でね、そうやって告発するしかないですよね。私なんか誰か分からないんだから。 その結果としてね、どうなるか分かりませんけども。ね、その結果さっき言ったように、不起訴になれば不起訴になった、それはそれで警察の判断だし。 私はね、そんな思いであなた方、予算を執行しているんだとしたら、それは考え方を絶対改めていただきたい。あなた方は本当にね、これ処分する気も何もないようですんで、私はもう、ここで、この場でね、これ以上言ってもしょうがないことなんで、もう言いませんけども。本当にあなた方ね、公金を執行する責任とか、矜持とか、市民に向かってね、胸を張れる執行してほしい。 以上で私の質問を終わります。……………………………… ○議長(堀典義君) 次に、7番、阿部素也議員。(7番 阿部素也君質問席に着く) ◆7番(阿部素也君) 改めまして、皆さん、おはようございます。議席番号7番、壱五一会の阿部素也です。今朝、市役所に来て、自席に行きますと封筒が置かれてありました。見ますと、期末勤勉手当と書いてありました。毎月毎月たくさんのお金を頂いて、その挙げ句に、中身は見てませんけれども、恐らくたくさんの手当をいただいたんだと思います。 私自身が勤勉であるかどうか自信はございません。けれども日頃からたくさんのお金を頂いて、また今日は期末勤勉手当を頂きました。それ頂いたお金以上の仕事をする覚悟を持って、これからまた一生懸命取り組んでいきたいと思っております。そういう気持ちで、今日の質問もさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 まず最初に、昨日もそれぞれの議員さんからありましたけれども、8月末の台風10号のことに関連して避難所の運営のことについてお聞きしたいと思います。坂本議員さんところの大田でも大きな被害があったと聞きました。山香のほうでも大きな被害がありました。被災された方には改めてお見舞いを申し上げたいと思いますけれども、田んぼ、畑などの災害については、国から激甚災害の指定を受けたとお聞きしております。大田、山香、杵築もそうだったですね、後から雨量を教えていただきましたけれども、どこも物すごい雨降ってました。 降ったのは8月29日でしたね。予報だと、次の日の30日が、中心が大分直撃みたいな話で、ちょっと油断していたようなところもあったと思うんですけれども、その前の、中心が通る前の日の午前でした。私職場に行ったところ、ぼちぼち、お昼前でした、昼御飯にしようかなと思っていたら、私の実家の前の家の方から、携帯に電話がかかってきまして、家の前の川が大変なことになっていると、あふれていて、裏の崖も要はくえた、崩れたということで、ちょっと見に来てください。そういうことでしたんで、私もかっぱを着て自分の軽トラックに乗って、実家のほうに向かいました。 そうすると、いつも帰る道は、途中の川も越していて通れない、迂回路があるんでエコランド線、あっち側のほうからも、うちの家に行けますんで回り込もうかなと思ったら、そこも崖崩れて行けないと、最後の道、そこも途中で崖崩れで、通れるかな通れんかなっていうような感じだったんですけども、なんとか通って家の近くまで行ったんですけれども、それこそ電話かかってきた方おっしゃるとおり、川があふれてて、自分の家までも行けないで、その電話されていた方の家の前までは行けるんですけれども、川があふれてて、川の向こうなんで行けないということで、そのあふれている川の前まで行って、そこで、電話は通じるんですね。携帯電話通じましたんで、電話して今ここまで来てるんだけど、どうしようもないと、まず救助を要請するんで、とにかく家の中に入って待っててくださいというように電話したんです。 消防に私のほうから電話して、今こういう状態で救助を待っている方がいるんでお願いします。道中こうなってますんで、気をつけてお願いしますということだったんですけれども、そういうことでしたんで、消防の方も来ていただけるまでにかなりの時間がかかりました。来て、かなり時間がかかったもんですから、現場に到着していただいたときには、もう川の水引いてました。 そのぐらい一瞬で降って、水かさ増して、止んだらすぐに水位下がったというような結果だったんですけれども、そういうことだったんで、消防の人たちには引き取っていただいて、それでも電話があった人には、もうとにかく今日は避難しましょうということで、山香庁舎の方に避難していただきました。 山香庁舎の3階ですね。避難所に私も一緒に行ってみましたら、そのときには、既に畳の部屋に何人ぐらいいらっしゃったか覚えてませんけども、10人ぐらいいらっしゃったですかね、かなりの方避難されてました。既にですね。ここまで水上がったことない、よう降ったなちゅうような話をしたんですけれども、そういうことでした。 そこでお聞きしたいのが、まず、その避難所の開設のタイミング、これはどのようにされているのかお聞きしたいと思います。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) お答えします。 風水害の場合には、大分地方気象台から大雨、洪水、強風、大雪、高潮などの気象情報が発表されますと、一時配備として、危機管理課長を中心とした災害対策連絡室が設置をされます。その後さらに降水量が増加し、気象台から土砂災害警戒情報が発表されたり、線状降水帯が発生したりするなどすると、これまでの一時配備から副市長を中心としました二次配備の災害警戒本部に強化をされます。その中で、気象台のデータや実際の被害状況などを参考にしながら、今後の降水量や災害発生のおそれを考慮いたしまして、自主避難や高齢者等避難、避難指示といった発令の検討をいたします。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) はい分かりました。例えば50ミリ降ったらとか、警報が出たらとか、そういう、何て言うんですかね、逐一的な基準じゃなくて、複合的にいろんな要素を勘案して決定するというようなお話ですね。分かりました。 今回は幸いというとあれなんですが、昼間でしたね。ほんとその現場に向かうとき、私の家、実家に向かうときも、これ絶対夜だったら避難できてないと思います。川の横のガードレールの道を通るときなんかも恐ろしかったですね。本当に昼間で、昼間だったから避難できたのかなと思います。 それから、車で私向かったんですけども、それももう運転するのもひどいぐらいの雨でしたね。それからできれば、私はもうしょうがないんで一人で行きましたけど、やっぱそういうときは、避難するときもそうですけど、できるだけ一人では行動しないほうがいいと思います。隣の人と声かけ合ってとかですね。 それから、そのときもでしたけれども、避難したときに、区長さんのほうにも一報を入れておきました。うちは避難、うちじゃないんですけども、その方は避難しましたからというような感じで一報を入れておきました。周りの方が誰々さんいないというようなことで心配するといけないんでですね、そういうようなことも大事かなと思ってます。 それで、そのときの今回の台風10号。どれくらいの方が避難されたか教えていただけますか。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 今回避難所は、28日の午後5時から31日の午前10時の間、杵築地域で7か所、山香地域で6か所、大田地域で1か所、合計14か所開設をいたしました。 避難者数は4日間の延べ人数で杵築地域100人、山香地域96人、大田地域33人、合計229人の方が避難をされております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 分かりました。かなりの方が避難されたですね。ほんとに怖かったです。 それから、避難所開設のときに、ホームページに出たりとか、防災ラジオとかで、避難所を開設しました、食料は各自で準備してくださいみたいな、そういうことになっていると思いますけども、さあ、せっぱ詰まって避難しようと思ったときに、食料、水、自分で用意するっちゅうのも、なかなか厳しいものがあると思いますし、恐らく市のほうでも何か準備をされているような話も聞きますけども、そこら辺はどうなってますか。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 自主避難の場合は、飲料水や食料は各自で用意をしていただくというふうにお願いをしておりますけれども、高齢者等避難、それから避難指示の場合は、市で用意したものを飲料水や食料を提供しております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 分かりました。自主避難のときは、基本的には、自分で用意しなさいというようなことなんですね。分かりました。 顧みますと、今年は元日の能登半島地震に始まり、8月には日向灘沖の地震からの南海トラフ地震警戒情報、それから9月には、再び石川県を中心とする豪雨災害ということで、そのたびに避難の在り方が問い直されているというところですけれども、避難所の運営について、これは誰が行うものなのか、そのことについて市のお考えを教えてください。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 杵築市地域防災計画の中で、避難所の運営につきましては、第一順位として市が行うということにしておりますので、避難所を開設すると同時に、担当職員の配置を行います。 大規模災害で避難者数が多くなる場合は、避難所を開設した早期の段階に、区長や地区の役員の方、自治協会長、地区の防災士、自主防災組織の役員の方などの、避難されている皆さんの代表者となる方と協議をいたしまして、避難所の管理運営チームを設けて、運営管理に協力をしていただきます。 このときに避難者の中で、隣保班、居住地域などによって、自主的に班をつくって、各班で班長を決めていただくことが、その後の食料や水なども、配布をスムーズに行い、避難所内でのトラブルを防ぐということになりますので、御協力をお願いしたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 今の答弁の中でも、自主防災組織という言葉が出てまいりましたけれども、この自主防災組織、3月の議会のときに、恐らく、たしか能登半島地震を受けてだったと思います。消防団のことについて、3月議会で私質問させていただいたときも、加藤課長のほうから、自主防災組織とはこういうものだよというような説明をいただいておりますので、今回はもうお聞きしませんけれども、その自主防災組織の組織率について、ちょっと調べてみたら、これ議会の議事録からちょっと見たんですけれども、平成24年のときの第2回6月議会で、西紀子議員さん、当時の質問に、当時の伊藤総務課長さんが、自主防災組織の組織率は84%と答えられてます。現在はどうなっているのか、教えていただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 現在、市内187の行政区、山香地区に関しましては、班でカウントをいたしておりますけど、187のうち173の行政区で自主防災組織が立ち上げられております。組織率は92.5%になります。それぞれ独自で防災訓練や防災に関するイベントなど、様々な取組を行っていただいております。その際には、危機管理課といたしましても、可能な対応な限り、積極的に協力をさせていただきますんで、ぜひお声がけをいただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 分かりました。現在の組織率は92.5%ということで、率直にかなり高いのかなというような印象を受けてますけれども、まだそういう組織が出来上がっていないところは、また検討していただくことが必要かなと、そういうふうにも思っています。 それから、今回、特に、避難所のことを中心にお聞きしてますけれども、避難所の運営を担当する職員さんの男女比の在り方について、避難所についてもそうなんですけれども、防災に関して、女性の関わりについて、どのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 女性の声を避難所の運営だけでなく、災害対応全体に反映させることは、非常に重要だと考えております。 女性が防災の意思決定の過程や現場対応に主体的に参画をして、女性と男性が災害から受ける影響の違いに配慮した対応がされるようにならなければならないというふうに思います。 災害の現場では、女性の視点からでなければ、気づけないことも多くあると思いますので、今後も積極的に女性の意見を取り入れ、避難所運営などを円滑に進めることができるような体制づくりを進めていきたいと思います。 また、今年度当初で、市内50名の女性防災士の方がいらっしゃいますが、全体125名の中の約12%となっていて、まだまだ多いと言えませんので、より多くの女性の方に防災士となっていただけるよう、積極的に広報してまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) ありがとうございました。積極的に女性の意見も取り入れてというようなお答えでしたし、市内にも50名の女性防災士さんがいらっしゃるというようなことでした。 ところで、うちの市にも、保健師さんがいらっしゃいます。保健師さんが全て女性というわけではないとは思いますけれども、うちの杵築市では、市の職員の保健師さんは、災害発生時の避難所の運営について、どのように関わっておられるのか、お聞きしたいと思います。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) お答えします。 避難所への保健師の関わりですが、まず平時から避難所ごとに担当の保健師を決めています。保健師の人数よりも避難所のほうが多いですので、1人で2つの避難所を受け持っている保健師もいます。 避難所が開設された場合は、主に担当となっている保健師が、危機管理課からの要請に応じて、健康チェックや避難者の対応に当たります。 危機管理課の要請は、健康に対して不安をお持ちの方や受診等判断に迷う方などがいた場合にあります。 また、避難所開設が2日以上になった場合は、避難者の健康観察やチェック、健康面で困ったことがないかなどの聞き取りに全避難所を回ります。高齢者や認知症のある方、障がいのある方、子どものいる方、妊婦などには特に配慮しています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) ありがとうございました。避難所の運営にも携わっていただいているということが、よく分かりました。 今回、なぜ、特に女性の関わりについて聞くのかと申しますと、先ほどの私に電話して来られて避難してくれた方のお話に続きがあって、その方、3人家族なんですね。電話して来られた方は、男性の方なんですけれども、その方の奥さんと、それとお母さん、3人家族なんです。山香庁舎のほうに避難されていたんですけれども、暗くなる前でしたか、また電話が私のほうにありました。ですね、要は避難所の居心地がよくないと、結局避難所に私迎えに行って、その晩はうちに泊まってもらったんです。3人の方。90代のお母さんなんですけど、寒かったと言う。何で言わんかったんかいちゅうような話になりますよね。 それ以上のことは、言わなかったんですけども、要は言えなかったんですね。言えなかったんでしょう。寒かったって、そういう話でした。 私が行ったときには、たしか女性の職員じゃなかった、男性の職員さんだけだったような気がするんですけれども、これ私の考えなんですけれども、私だけの考えなんですけれども、世話してくれる職員さんの中に1人でも女性の方がいたら、もしかしたら、そういうことも言えたのかなと思うんです。 この前の土曜日ですか、市の人権の講演会に参加をいたしました。まだまだ勉強足りてないなと思うところもありましたけれども、今どき、一概に男だからとか、女だからとかいうようなことを言うと、間違うと怒られたりしますけれども、男性、女性の長所としての違いというのは、やっぱあると思うんですよね。 特に、今回のようなときには、女性のほうがというようなところもやっぱあると思うんです。 男性の職員の方もいらっしゃいました。その方は私の知り合いでもありますし、本当に優しい男です。けれども、結果的にはそういうようなことですね、避難所からまた避難したと、いうようなことになったということだけは、知っておいていただきたいと思います。そういうことで、よろしくお願いします。 以上でこの質問は終わらせていただいて、次の質問に……。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長
    危機管理課長(加藤雄一君) 大変すみません。先ほど、私の答弁の中で、杵築市内防災士の全体人数を125名とお伝えをしました。425名の誤りでございます。訂正しておわびを申し上げます。失礼しました。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 了解しました。ありがとうございました。 続いて、また台風10号関連なんですけれども、その台風10号による被災以来、土曜日、日曜日、祭日、祝日にかかわらず、恐らく現場のほうに行かれていると思うんですけれども、建設課の職員さんが、そういった日に、休みの日でも、市内でもよく姿を見かけています。 昨日も、災害の件数、何百件というようなお話があってましたけれども、かなりの仕事量になっていると思います。 そこで、庁内での建設課の職員さんに対する応援の体制、これをどうされているのか教えていただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 阿部総務課長。 ◎総務課長(阿部正純君) お答えします。 まず令和6年度当初4月の建設課の職員数なんですが、課長を含め19名でした。内訳としましては、課長1名、土木技師13名、建築技師1名、一般事務4名です。 また、山香・大田地域の建設課窓口として、両振興課に事業係を設け、職員を2名ずつ配置しております。 今年の台風10号の被災直後の対応体制ですが、道路河川等の土木関係、農地や水路、ため池等の耕地関係では、建設課、山香振興課と大田振興課で現地に赴き、土曜日、日曜日問わず、応急復旧や被災状況の確認を行いました。 特に、耕地関係の被災は件数も多く、上下水道課から順次5名の応援を加え、建設課とともに現地確認を行いました。 また、災害関連なんですが、人家関係では、危機管理課や福祉事務所、市で管理している公共施設はそれぞれの担当課、ハウス、畜舎などの農業用施設は農林水産課が対応し、これとは別に税務課は早期に罹災証明の発行を行う体制を取りました。 土木や耕地の災害ですが、現場確認や応急復旧を進めておりましたが、被災状況の確認が進むにつれ、その被害が甚大で、復旧事業の業務量も膨大となりました。この災害復旧業務として、上下水道課から9月中は2名、10月からは1名の業務援助と、さらに正式に技師1名を上下水道課から建設課へ異動させ、耕地災害復旧事業に従事させております。 また、林道の災害復旧におきましても、災害査定時に上下水道課から2名の応援体制を取り、対応させていただきました。 このように、市内部での協力体制を取ってはいますが、公共土木、耕地関係の災害査定が11月から12月にかけ継続して入ることもあり、大分県からの業務支援もいただけることになりました。 12月2日から、昨日ですね、12月2日から12月20日まで、3週に分けて4名の方、第1週で1名、第2週で2名、第3週で1名、大分県東部振興局日出水利耕地事務所の職員が応援に来ていただいております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 分かりました。現場のほうも、他の部署の技術屋さんも応援していただいている。それから事務のほうでも罹災証明の速やかな発行に努めていただいているというようなことで、また県のほうからも、応援に来ていただいていると、来ていただけるんですか、いただいているんですね。そういうことで、もう既に査定に入ってこられているというようなことで、今が正念場ということになろうかと思います。 くれぐれも無理のないように、もう一踏ん張りしていただいて、今年は年末年始休暇が長いですね、休めるんかな、どうなんですかね、本当大変でしょうけど、もう一踏ん張りということで、市民のために頑張っていただきたいと思います。ほんと職員の皆さんには、改めて敬意を表して心から感謝を申し上げます。 次の質問に入ります。 水道施設整備事業補助金についてということでお伺いしたいと思います。 9月の議会でも、藤本議員さんも取り上げておられました。市が管理している水道以外の飲料水、つまり地元の方によって管理運営されている水道のことについて、お聞きしたいと思いますけども、藤本議員さんとのやり取りの中でも出てきましたけれども、そういった地元管理の水道に対する補助金、水道施設整備事業補助金について、改めてどういったものか、簡単に説明をしていただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) お答えします。 水道施設整備事業補助金については、市民の水道確保のため、公営水道施設の給水区域以外で、地域住民が管理し、戸数3戸以上の共同水道施設に対し、その施設の新設、増設、改修等に対し補助を行うものです。 補助対象については、井戸やポンプ等の貯水施設、送水管等の送水施設、滅菌装置等の浄水施設、配水管等の配水施設の改修等となります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 今度の議会にも補正予算で200万円でしたか、あげられていると思いますけれども、最近の実績、この補助金の実績ですね、これについて教えていただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 補助金総額の実績で、令和3年度が8件で342万8,000円、令和4年度が11件で512万3,000円、令和5年度が11件で589万9,000円となっています。今年度は8月の地震の影響もあり、修繕等による補助申請が当初の予定数よりも増加し、予算額が800万円となっています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 地震の影響があったというようなお話でしたけれども、この補助金ですけれども、以前はもっと補助率が高かったというふうに聞いてますけれども、この制度はいつから始まって、どう改定されたのか、そのことについて教えてください。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 現在の補助金要綱が定められたのは、平成21年(2009年度)です。平成23年(2011年度)には、補助要件の変更を行い、戸数5戸以上の滅菌装置を持つ水道組合、ある程度規模の大きな水道施設を補助対象にしていたものを、3戸以上の水道組合へと、補助対象の拡大を図っています。 平成25年(2013年度)には、それまで事業費の3割を補助していましたが、補助率を6割と改め、補助上限額300万円を設定しています。最近では令和3年度に補助割合を6割から5割と改定しています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 今説明をしていただきました。令和2年度までは6割補助だったのが、令和3年度の5割に引き下げられた。本当に申し訳ない。正直言って気がついていませんでした。 あれだけ、いつも民間の水道の施設のことを言っておきながら、それを見逃していたということで、ほんとに何をしよったんかなというような、自分自身ほんとに情けなく思っています。その責任も痛感しています。なぜそんなことになったのかというのは、また後で教えてください。 そこで、ここからが今回の質問の肝になりますけれども、昨今の物価高騰、それから人件費の高騰などにより、工事費は増加傾向です。 また、過疎高齢化が進んでいる小規模集落においては、大きな工事費を地元だけで支払うのは困難である、そういったことは明らかであります。 だからといって、市営の水道を市内全域に広げるということは、難しいということも現実です。だとすれば、地元の皆さんの手で管理されている、同じ杵築市民の飲料水に対して、もう少しその負担を減らすための何かの対策をとっていただきたいのですが、いかがでしょうか。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 近年工事費が上がっている原因として、施設の老朽化が進んでいることとともに、物件費や人件費の高騰があることは認識をしています。 このため、大分県市長会を通じて、県へ小規模給水施設の補助を行うよう要望しているところです。市としましても、小規模水道組合の皆さんの声を聞きながら、水の確保に困ることのないよう、対策を進めていきたいと考えています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) 県への働きかけもしていただいているということでしたけれども、改めてこの補助金の目的について、教えていただきたいと思います。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 事業の要綱第1条で目的を定めていますが、水道施設の整備を行うことにより、安全かつ良質な水道水を確保し、もって公衆衛生の向上及び生活環境の改善に寄与し、水道施設の新設、改修等を行う事業費の一部を補助することとしています。 公営水道の整備が困難な小規模集落等において、住み慣れた地域に住み続けられるように、生活の基盤となる水の確保に対し補助するものです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 阿部議員。 ◆7番(阿部素也君) ありがとうございました。住み慣れた地域に住み続けられるように、生活の基盤となる水の確保を目的としているということでしたね。誰がつくっていただいたのか分かりませんけれども、本当にありがたいですね。すばらしい。文言がすばらしい。ほんと。立派な補助金だと思います。 先ほど、補助金の実績を紹介していただきましたけれども、予算実績としては、増加の傾向にあるようです。 それでも、実は計画的に毎年少しずつ自分のところの水道施設を改修している地区もあるんです。そのことは、裏を返すと、まだまだその補助金を利用していない地域もある、組合もある。恐らく設備の改修が追いついていないところが、ほとんどじゃないかと思うんですよ。 ですから、それぞれの水道組合の皆さんにも、市のほうから、この補助金の周知をいま一度諮っていただきまして、計画的にそれぞれの各地域、組合の施設の維持管理を進めていただきたい、そうしていただけるとありがたいなと思っています。 先ほど、課長さんから、対策を進めていきたいと、前向きな答弁もいただきましたんで、要綱の改正も含めて、引き続きの市の支援をどうぞよろしくお願いいたします。 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。……………………………… ○議長(堀典義君) モニター設置をいたしますんで、しばらく休憩いたします。 5分ほどと言ってますから、30分から再開したいと思います。────────────午前11時23分休憩午前11時30分再開──────────── ○議長(堀典義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 1番、真鍋公博議員。(1番 真鍋公博君質問席に着く) ◆1番(真鍋公博君) 議席番号1番、令和会の真鍋公博です。午後1時からというふうに準備していたんですが、私は落語でいうと、桂文楽みたいにぴしっと終わりたい人間なんですが、古今亭志ん生みたいにもできないんで、お許しを願いたいと思います。 今回、赤ちゃん誕生へのプレゼント、それから健康チケット、健康手帳、青少年健全育成協議会、図書館の5つの項目について質問をさせていただきます。 赤ちゃん誕生へのプレゼントから青少年健全育成協議会についてまでの4項目は、5月に広報広聴委員会で、鹿児島県日置市、姶良市の研修視察をした際に、広報広聴関係以外にいただいた資料に基づいて質問したいと思います。 5項目めの図書館については、11月に私たちの会派、令和会で訪問した香川県の善通寺市立図書館での研修視察を受けての質問です。 インターネットがこれだけ発達していると、現地に行かなくても、ある程度の情報や資料は収集できますが、やはりじかにその雰囲気、本音や現実の悩み、課題など、現地に赴かなくては分かりません。適切なアドバイスもいただけますので、現地視察は、議員活動の一つとして重要なものの一つと捉えております。 9月に引き続いての質問で大変恐縮ですが、最初に秋吉福祉事務所長に赤ちゃん誕生へのプレゼントについて質問いたします。 今朝の大分合同新聞の臼杵市の欄にも出ておりましたが、出生関係が出ておりましたが、日本全体の人口減少、赤ちゃんの出生数や特殊出生率の低下など、待ったなしの非常に大きな問題に直面していますが、杵築市に限定してお尋ねをいたします。 12月5日の合同新聞朝刊のお誕生日おめでとう欄に、嬉しいことに杵築市内に2人の赤ちゃんが誕生していることが紹介されていました。掲載を遠慮されている方もいらっしゃるのでしょうが、その日は気持ちよく1日のスタートが切れました。 まずは、出生数のここ5年間、令和元年から5年の推移を教えてください。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) お答えします。 10年前の2014年度(平成26年度)は227人の出生がありましたが、次第に減少しています。2019年度(令和元年度)が147人、令和2年度が144人、令和3年度が111人、令和4年度が125人、令和5年度は107人の出生でした。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 10年前に比べると、昨年は120人、47%の減少、107人の出生数です。辛うじて100人を維持しているような状況です。 令和6年、今年は年の途中ですが、昨年と比べてどうなっていますか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 今年の4月から9月までの出生数は41人となっており、昨年度の同時期の出生数53人を下回っています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 半年間を見ますと、12人の減少、残念ながら1年間では100人を割りそうです。赤ちゃん誕生の際に、現金給付をする支援が好ましいのでしょうが、それは国が支援しているようです。その制度の説明をお願いいたします。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 国の出産・子育て応援給付金事業では、妊娠期と出産後にそれぞれ5万円、合わせて10万円の給付を行っており、育児用品の購入等に役立てていただいています。この制度は、妊娠期からの切れ目のない支援として、専門職が妊産婦の方に寄り添って心身のケアを行う伴走型支援と金銭的な補助を含め、令和4年度から実施しています。 来年度、令和7年度からは、国の子ども・子育て支援事業として、妊婦のための支援給付事業と名称を改め、継続される予定です。なお、杵築市では、出産ギフト、金銭的な補助として母子健康手帳交付の際と乳児全戸訪問事業の際に、それぞれ5万円を給付しています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 伴走型支援という言葉が出てきました。ソフト的なものだと思うんですが、これについてもう少し説明をお願いいたします。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) この事業における伴走型支援としては、妊娠期から子育て期まで継続的に寄り添った支援を実施することを言います。 まずは、母子健康手帳交付の際に、保健師等が面談の中で不安や困りがないかなど確認し、必要な方に支援を行います。その後、妊娠7から8か月にアンケート調査にて、出産準備等の確認や不安、困りを聞き、出産後は、乳児全戸訪問の際に保健師との面談等を行い、育児の不安を聞いたり、子育てサービスを紹介するなど、保護者に必要な支援をつなぎ、切れ目ない支援を行っているところです。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 切れ目のない支援はとても大切だと思います。古くて申し訳ありませんが、出生の際に、以前赤ちゃんの足型を載せられるページつきのアルバムや豊後梅をプレゼントしていたと記憶しています。今、杵築市では、お誕生おめでとうのプレゼントを何かしていますか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 現在、出生時のプレゼントはしておりませんが、生後2か月までに行う乳児全戸訪問事業の際と、4・5か月児健診時に絵本をそれぞれ差し上げています。絵本を親が子に読み聞かせることは、赤ちゃんとの触れ合いの一つになり、語りかけたり、心を交わしたりする大事な時間となります。 訪問の際は、保健師が読み聞かせのよさを説明し、4・5か月健診の際には、市立図書館の司書が同席し、読み聞かせや絵本のよさなども伝えています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 今回、最後に図書館の質問もしますが、県内の市町村は、国の支援以外の独自のプレゼントを行っているんでしょうか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 国が行う出産・子育て応援給付金制度以外の独自のプレゼントについて、県内各市町村の状況を確認したところ、国の出産・子育て応援給付金に加えて、市独自の給付金や商品券を支給している市町村は6市町村、給付金や商品券の支給ではなく、地元の木材を使ったスプーンや本市のように、乳児全戸訪問や乳児健診の際に、絵本のプレゼントといったお祝い品を支給している市町村は9市町でした。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 市町村でプレゼントは様々なようですが、鹿児島県日置市のコウノトリ便のような絵本以外にも、杵築市独自のものを、大人になっても記念に残るようなものを含めたプレゼントをしてはどうでしょうか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 鹿児島県日置市では、赤ちゃんが生まれた御家庭に絵本やスプーンセット、食事用エプロンなど、赤ちゃんに必要な育児グッズが入ったギフトボックスをプレゼントしています。 先ほどお答えしましたとおり、杵築市では乳児全戸訪問と4・5か月児健診の際に、絵本のプレゼントを行っています。プレゼントの内容の拡充については、現段階では考えていませんが、今後、育児グッズの選定や費用を含め、調査、研究してまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 出生数が大きく減少しております。遅きに失した感がしますが、ようやく国の支援も始まりました。ぜひ、杵築市も赤ちゃんへのお祝いの熱い思いを形に表して、一歩踏み出して、心に残る何かをプレゼントしてほしいものです。 新しい総合計画、第3次杵築市総合計画の中の主な施策の第1番目に子育ち・子育ての項目がありますが、特に妊娠期から乳幼児期までの施策の特徴を教えてください。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) これまで本市では、こども園の整備や放課後児童クラブ、病児保育事業など、多様な就労形態に対応した子育て支援サービスの提供や、健康推進館にあります、こども家庭センターハートペアルームが中心となり、妊娠期から子育て期の保護者に寄り添い、子育ての不安軽減など、保護者が子育てしやすい環境づくり、子育て支援に取り組んできました。 新たな計画では、これまでの取組を引き続き推進していくことに加え、子ども自身の健やかな育ちを支援し、子どもの育つ力を引き出す「子育ち支援」にも焦点を置いた施策を目指します。 子ども自身を中心に捉え、子ども、若者の権利と尊厳が守られ、自分の意見や気持ちを表現できることを目指し、啓発やアンケート調査、SNS等を利用した意見聴取の工夫、意見交換会などを実施したいと考えています。 今回、子どもの誕生前から幼児期までの初めの100か月、この時期は妊娠期から小学校1年生までがおおよそ100か月となり、子どもは様々な人や物、環境との初めての出会いを繰り返しながら育ち、子どもにとっては特に重要な時期となります。 このことを踏まえ、まずは母親自身の健康づくりに着目し、産後ケアや産前産後の体力向上と育児の孤立予防を目的とした運動と母親同士の交流の一体型教室、マムアップパークを実施し、子どもの誕生前から切れ目なく育ちを支える体制を強化します。 さらに幼児期では、生涯にわたる人間形成の基礎が培われる極めて重要な時期であることから、子どもの発達に応じた幼児教育・保育を提供できるよう、保育教諭等の資質向上に向けた取組を進めていきます。 また、義務教育開始前後の2年間、5歳児クラスから小学校1年生の育ちを一体的に捉え、多様性に配慮しながら、全ての子どもに主体的、対話的な学びや生活の基盤を育むことを目的とした架け橋期カリキュラムを教育委員会とともに策定し、幼稚園、こども園から小学校への円滑な接続に向けた取組を行ってまいります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 言わずでものことですが、赤ちゃんから高校生までの医療費の無料化、保育料や給食費の無料化など、国が未来への投資としてすべきことを、市町村がチキンレースみたいに行っております。 20年、25年後しか結果が出ないんですが、ポリティシャン、政治家、政治屋ではない、本当に国や地域を憂えて志を持っているステイツマン、政治家の出現を期待したいものです。 私も65歳を過ぎ、高齢者の仲間入りをしました。インフルエンザワクチンを1,000円で接種できます。11月の地域福祉大会での永松市長の挨拶の中で知ったのですが、高齢者の定義にも変化が現れているそうで、65歳から74歳までは准高齢者、75歳から89歳までは高齢者、90歳以上の方は超高齢者と、2017年の日本老年医学会のワーキンググループが提言したそうです。今の高齢者の実態に合ったいい提言ではないかと思っております。 現在、市内平均で約40%いる、現在の65歳以上の高齢者への支援はどんな状況なのでしょうか。各課にまたがっているかとは思いますが、教えてください。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 杵築市における高齢者向けの支援制度は、6つの課に9つの支援があります。少し長くなりますが、概要を説明いたします。 1つ目は、はり・きゅう・あんま施術への支援です。この支援は、杵築市内に住所を有する満70歳以上の人、または身体障害者手帳の交付を受けている人を対象に、月3回までを上限に、はり・きゅう・あんまの施術1回について、600円分の助成券を発行するものです。 2つ目は、40歳から74歳の国民健康保険加入者を対象とした健診費用の助成や受診特典の提供です。最大1万180円の特定健診料金を助成しています。 3つ目は、各種予防接種に対する支援です。65歳の方を対象に肺炎球菌予防接種は3,000円で、65歳以上の方を対象にインフルエンザ予防接種は1,000円で、また新型コロナウイルス感染症予防接種は2,000円の自己負担で接種できるようになっています。 4つ目は、帯状疱疹予防接種についてです。接種日時点で、満50歳以上の方を対象として、上限はありますが、接種費用の2分の1を助成する制度が設けられています。 5つ目は、介護用品の購入費助成です。この支援は、要介護4以上の高齢者を在宅で介護している住民税非課税世帯に対して、おむつなどの介護用品の購入費を、年間10万円を上限に助成するものです。 6つ目は、緊急通報システム機器の設置です。この支援は、75歳以上の独り暮らしの高齢者、または65歳以上の中度身体障害者や65歳以上の持病のある高齢者のみの世帯を対象に、24時間体制のコールセンターが行う定期的な安否確認や医療・介護相談等を行うことができる機器を無償で貸し出すサービスです。 このほかにも、7つ目として、杵築市内に住所を有する満70歳以上の人で、運転免許を自主返納した人に対し、民間路線バス、もしくは市が運営するコミュニティバスの回数券を交付する支援や、8つ目の、杵築市内に住所を有しかつ居住する人で満65歳以上の人、または満65歳以上の人と同一世帯に属する人に対し、特殊詐欺被害防止機能付電話機の購入費用の3分の2を補助する支援、最後に9つ目として、80歳以上の独り暮らしの高齢者で、かつ市民税非課税世帯に対するケーブルテレビ基本使用料等の減免などの支援があります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) ありがとうございました。今回長く答弁していただきましたが、周知のためにもありがとうございました。 こういう高齢者への支援をまとめて配布し、金額のチケットを配布しているのが、鹿児島県姶良市の健康チケット「あいあい」です。金額のチケットの配布は難しいかと思いますが、杵築市も各課のものをまとめて一覧にして、チラシを配るなり、ホームページにアップしてはどうでしょうか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 鹿児島県姶良市の健康チケット「あいあい」は、高齢者の積極的な社会参加と健康保持増進、移動支援を目的としています。対象者は姶良市にお住まいの70歳以上の方です。交付上限額が6,000円で、100円券が60枚の冊子が配布され、市内の温泉施設、はり・きゅうマッサージ施術院、バス、タクシー、健康増進施設での利用が可能となっています。 先ほど御説明しましたように、本市でのサービスは、はり・きゅう・あんま施術料の助成のように、助成券に交付するものもあれば、機器の購入費に対する補助やワクチン接種に対する補助など、支援制度の種類が多岐にわたっています。 今後、議員がおっしゃられたような一覧表を作成するなどし、各種支援制度を御利用される方々に、分かりやすい形で周知していきたいと考えています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) ぜひ、各種支援制度を分かりやすい形で、こまめに周知をしていただきたいと思います。 新しい総合計画の中に、地域福祉や高齢者福祉の施策がうたわれておりますが、これはという強調したい具体的な施策はありますか。 ○議長(堀典義君) 秋吉福祉事務所長。 ◎福祉事務所長(秋吉知子君) 高齢者福祉においては、高齢期を生き生きと過ごすために、一人一人が介護予防、フレイル予防に取り組むとともに、自らの希望に応じた仕事や学び、趣味、地域活動を確保する必要があります。 そのため、社会参加支援等を通じて、高齢者の方々にも担い手になってもらうことで、個人だけの介護予防ではなく、地域を含めて取り組んでいける住民主体の週一通いの場を推進していきたいと考えています。以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 福祉事務所は、子育てから高齢者福祉、障害者福祉など幅広い分野を担当していて、大変だなと同情しております。同情よりは一般質問しないでほしいが、本音でしょうけれど、以前読んだことがあるんですが、「子どもを叱るな、いつか来た道、年寄り笑うな、いつか行く道」の精神、心に寄り添いながら支援、応援をしていただきたいと思います。 次の質問に移ります。杵築市では健幸のまちづくりを掲げています。 最近よく耳にしますが、「健康」の「康」は「幸福」の「幸」、健幸づくりと何度も説明をしています。市民の方に根づくまでには、どれくらいの時間がかかるんでしょうか。英語ではスマートウェルネスということで、いまいち分かりにくいんですが、何かうまく合致した、説明しなくてもいいような言葉があるといいと思います。 それはさておき、まずは杵築市の平均寿命と健康寿命は分かりますか。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) お答えします。 平均寿命、健康寿命ともに大分県が独自に算出して毎年公表しています。 2024年、令和6年4月の大分県の公表によりますと、杵築市、男性の平均寿命は82.13歳、女性は87.89歳です。それぞれの平均寿命のうち、健康で過ごせる期間は男性が80.51歳、女性が84.55歳となります。 ということは、何らかの介護等が必要となる期間が、男性が1.62歳、女性が3.34歳となります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 私もせめて、あと14年、健康寿命の80歳までは元気に暮らしたいものだと思っていますが、厳しいかもしれません。 ところで、大分県が策定をしている健康の補助指標があるそうですが、その補助指標13項目の説明をお願いいたします。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) 2021年(令和3年)12月、厚生労働省が発表した都道府県別の健康寿命で、大分県の男性が全国1位、女性が全国4位となりました。 これを機に、大分県では、男女共に健康寿命日本一を目指すため、各市町村が取り組みやすい健康指標を用いて、各市町村の現状を見える化し、市町村ごとに健康寿命の補助指標としてランキングを作成しました。その補助指標が13項目あり、特定健診受診率、メタボリックシンドローム該当者の割合、血圧や空腹時血糖の高い方の割合、歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施している方の割合、睡眠で休養が十分に取れている方の割合、喫煙習慣のある方の割合、何でも噛んで食べることができる方の割合、通いの場への参加率、健康アプリおおいた歩得ダウンロード率などとなっています。これらを総合した最新の杵築市の順位は、18市町村中、男性が6位、女性が15位となっています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 私はおおいた歩得をダウンロードしていますが、これはちょっと疑問に思っているんですが、ランキングの好きな国民性、県民性があるのかもしれませんが、杵築市の男性もですが、特に女性のランキングアップに努めていただきたいと思いますし、この順位表を参考にして、この議場にいらっしゃる方はもちろん、市民の方々もぜひ健康に留意されていただきたいと思います。このランキングアップに対する具体的な指針がありますか、それに対するロードマップがあれば教えてください。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) 新しい総合計画において、みんなで健幸を目指す、笑顔あふれるまちづくりを目指すまちの姿の一つとし、健幸、健やかで幸せなまちづくりの推進を行っていきます。 そのためには、生活習慣病予防や介護予防を通じた地域づくりなど、予防に重点を置いた取組を進めていきます。 例えば、健康づくりを支援する企業や市内事業所との連携を図り、青壮年期の健康づくりを企業と行政が一緒になって進めていきます。また、11月から健幸アンバサダー養成講座を開始しました。「健幸」の「幸」を「幸せ」と書きます。健幸アンバサダーとは、健康に関する正しい知識や運動の仕方を自分自身が学習し、それを地域の皆さんに広めていく方となります。 このように、健康情報について学んだ方たちを増やしていくことにより、その方たちが年齢を問わず、健康に関心の薄い方たちに対して、口コミで正しい健康情報を広めていく取組も行っていきたいと考えています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 市長も、その健幸アンバサダーの講座を受講されたようですが、講座等も含めて、啓発広報の強化をしていただきたいと思っております。 新しい総合計画施策の10番目に健康づくりが上げられております。強調すべきポイントを教えてください。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) 子どもの頃から健康づくりに取り組み、いくつになっても健康的な生活を送ることができるよう、また、日常生活に身体活動や運動を積極的に取り入れることができるように支援を進めていくことが、健康づくりのポイントだと思っています。 そのためには、プレコンセプションケアと言われる若い世代の健康管理を促す取組や、妊娠中からの働きかけ、こども園などの教育、保育施設への働きかけが必要であると考えます。 また、働き盛り世代である青壮年期が生涯現役でいられるよう、先ほども答弁しましたように、市内事業所と連携を図り、健康に関する啓発活動も行ってまいります。 また、日常生活に身体活動や運動を積極的に取り入れることができるよう、自然と歩きたくなるウオーキングしやすいコースなどの研究を、他課と連携して行ってまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 先日、週一通いの場、所管が違うかもわかりませんけど、高齢者の体力測定、運動指導が行われたと報道されておりましたが、これまで以上に、いろいろな関係機関と連携をしていただきたいと思います。 総合計画の中にもあるのですが、行政用語や横文字、なじみのない用語は極力避けていただきたいものです。分かりやすい言葉、文章を心がけていただきたいと思います。 日置市では、健康手帳を作成し、市民の方に配布しているそうです。ここに、モニターにありますが、健康手帳、それから自分の生年月日等、それからいろんな形で、身長、体重とか、血圧、それから特定保健指導、基本のチェックリストとかですね、健康づくりのポイントとかをされているようです。 こんな手帳やスマホのアプリがあるといいなと、あるいは既存のアプリでいいものがあれば利用したいなと思うんですが、その辺はどうでしょうか。 ○議長(堀典義君) 河野健康長寿あんしん課長。 ◎健康長寿あんしん課長(河野由紀子君) 健康手帳に関しましては、杵築市も以前は市オリジナルのA4サイズのファイルのものを配布しておりました。 しかし、2017年、平成29年3月31日、国の健康増進事業実施要領の一部改正に伴い、平成29年度から健康手帳は、市区町村が紙で交付する方法から、厚生労働省のホームページからダウンロードすることにより交付する方法に変更されたため、杵築市においても、交付方法を変更し、それ以降、健康手帳の配布は行っておりません。 アプリなども含めた健康手帳の利用に関しましては、市民ニーズの把握に努めてまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 私も不勉強で、厚生労働省のホームページのことは全く知りませんでした。 日置市は市民サービスの一環で健康手帳を、ここにあるんですが、健康手帳を作成して配布をしているのだと思います。 今朝突然、議会棟の前に、私の知人が待ってまして、厚生労働省のホームページからダウンロードして、自分で手作りで、なおかつ、杵築市という文言を入れて手帳をいただきました。なおかつ、スマホに自分でアプリをダウンロードしていて、数値がまだ入れないんですが、その数値を入れることも可能ですよみたいな形で、話していたんで、ぜひ紹介をしましょうか。一度、話を聞いてみてあげてください。 こういう、私の身近な高齢者もスマホを上手に使っております。杵築市では健康づくりの一つの施策として、ぜひスマホで利活用できるアプリをお願いしたいと思っております。 健康管理は自分管理だと思いますが、自分の健康を過信したり、忙しさの中で医療機関への受診が遅れたりするなど、懸念される事例がございます。働く世代や家族にも、専門的な人がアドバイスしやすい体制づくりをお願いしたいと思います。 例えば、市の職員の健康管理のため、保健師を総務課の担当係に配置すればと、現職の時に考えたことがありましたが、残念ながら実現できませんでした。健康一番です。市民の皆さんの健康のためにも、保健師等、医療、介護、福祉関係者の職員数と、その配置には最大限の配慮をお願いします。 いつか、DXや広報広聴、職員関係等で、阿部総務課長と60分一本勝負をしたいものです。 ○議長(堀典義君) ここで午後1時10分まで休憩いたします。────────────午後0時04分休憩午後1時10分再開──────────── ○議長(堀典義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 1番、真鍋公博議員。 ◆1番(真鍋公博君) 午前中に引き続き、初めてですが、お昼をまたいで質問します。ネクタイ替えてこようと思ったんだけど、家に帰る時間がなかったんで、引き続き、質問をさせていただきます。 これからは、新しい課長であります藤原社会教育課長と一本勝負をしたいと思います。学生時代の友人から、お前がこの質問をするのかと笑われそうですが、青少年健全育成協議会についての質問をさせていただきます。 大分県には、大分県青少年健全育成条例というのがございます。 それを受けてだろうと思いますが、杵築市には青少年健全育成協議会規約があります。青少年健全育成協議会の組織体制を教えてください。 ○議長(堀典義君) 藤原社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) お答えします。 杵築市の青少年健全育成協議会の組織体系は、市の育成協議会本体があり、その下に、杵築、山香、大田3地域の育成協議会と各種関係機関、団体で構成されています。 そして、各地域の育成協議会の下に、杵築地域は7地区、山香地域は6地区、大田地域は地区を兼ねるかたちで計13の育成会議が構成されています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。
    ◆1番(真鍋公博君) 協議会の、育成協議会の本部があるようですが、年に何回開催されているんでしょうか。 また、何人の委員さんで構成されていますか。差し支えなければ、どんな立場の方々かも教えてください。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 市の育成協議会本体では、年に1回総会を開催しており、必要に応じて臨時総会を開催することとしています。 役員は、会長以下34名で構成されています。教育長を会長として3地域の育成協議会、区長連合会、保護司会、民生児童委員協議会、少年補導員、家庭児童相談員、子ども会育成連絡協議会、市PTA連合会、小さな親切運動杵築市支部、市校長会の会長など、関係団体の役職の方で構成されています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) ここに画面に映していただきたいんですが、姶良市の青少年育成市民会議の目指すものというワンペーパーがございます。姶良市も住民自治協議会みたいなかたちで、各地区にそれぞれ地域の団体、地域の方々が参加して目指すものをしておりますが、杵築市では、どんな方針で進めているのでしょうか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 杵築市青少年健全育成協議会規約第2条に、地域住民及び青少年に関する関係機関、各種団体等と連携、協力し、次代を担う青少年の健全な育成とよりよい環境づくりに努めることを目的とするとあり、その目的達成のために天神祭りや花火大会などでの特別補導など、非公・被害防止活動、市報等による啓発広報活動、各種研修等への参加等の活動を行っています。 昨年は、11月の子ども・若者育成支援強調月間県内一斉行動日に合わせ、第1回杵築市青少年健全育成講演会を開催し、学校、PTA関係者や社会教育関係者などが参加し、子どもとの接し方や応援方法などの講演で大変好評でした。今後も適宜、講演会などを開催していきたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 講演会も大切ですが、小さなことの積み重ねだと思います。13の地区協議会との連携はどうなっていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 青少年健全育成協議会が策定した事業計画における基本的姿勢として、各地域や関係団体の行う青少年健全育成活動が活発に展開できるよう支援し、連携、強化が必要な取組を市内全域の活動へと発展させるとしており、各地区育成会議の活動支援のため、市育成協議会本体から事業費として補助金を交付しています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) それぞれの地区協議会の活動のためには、補助金などの支援ももちろん大事ですが、それぞれの活動状況などの情報の共有はどうなっていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 各地区協議会においての認識は、青少年の健全育成事業を行う団体として過去の流れを引き継いで実施している地区が多いと思われます。 ただし、事業を行うに当たり、住民自治協議会と連携している地区もあれば、PTAや学校運営協議会と連携している地区もあり、いずれも各団体の健全育成に関する事業や役員等が重複している状況があります。 情報の共有につきましては、杵築、山香、大田の地域協議会の中で、各地区育成会議の活動報告等を行っています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 槍が飛んでくるかも分かりませんけど、13の地区協議会の事務局が山香、大田地域と杵築地域では違うようですが、統一する動きはありますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 山香地域では、住民自治協議会の健全育成担当の専門部と連携して活動を行っていることから、各地区住民自治協議会の事務局が各地区育成会議の事務局を兼ねています。 大田地域では、住民自治協議会の事務局である大田中央公民館が育成会議の事務局を兼ねています。杵築地域では、各小学校の教頭が事務局を担当しております。 事務局体制の統一につきましては、以前からの懸案事項であり、改めて杵築地域の各小学校への聞き取りを行ったところ、登校指導や花植え、美化活動など、自治協、PTA、学校運営協議会で同じような取組を行っていることや役員が重複していること、学校の事務負担が大きいことなどの意見がありました。 これらのことを踏まえまして、協働のまちづくり課と協議を行い、杵築地域の各地区育成会議事務局を各地区の住民自治協議会事務局に移管する方向で検討しております。 先般、杵築地域の各地区住民自治協議会事務局との意見交換を行い、各事務局の状況等を確認しました。今後も早期の事務局移管に向けて継続協議を行っていきたいと思います。以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) ぜひ前向きに検討して協議を行っていただきたいと思います。 青少年健全育成とは少し違うかも分かりませんけど、県外など他の自治体への視察研修に伺うと、どこの自治体でも職員の方が親切丁寧に対応していただきます。特に一番感じることは、庁舎内の挨拶です。おはようございます、こんにちは、お疲れさまです。廊下であっても、どこで会っても心地よい挨拶をしていただきます。 余談になりますが、以前話したことがあるかも分かりませんけど、ある市民の方が杵築小学校の子どもたちは、おはようや横断歩道での御礼の挨拶ができて、とてもさわやかで気持ちよくなりますと。それが市役所に来ると、回れ右をして帰りたくなるとおっしゃっていました。 礼に始まり、礼に終わる武道はもちろんですが、20年以上前、私の人生に大きな分岐点の1つである少年野球の指導に携わらせていただいた折に、電信柱でも挨拶をしようぜと言っていました。挨拶をできない、しない大人が多くなったのではないかと感じております。 大分県では、大人が変われば子どもも変わる県民運動をしているようで、その一環としてあなたの挨拶で子どもが元気に育ちますなどのメッセージを発信しているそうです。 ブーメランが飛んできそうで、この辺でやめておきますが、お互いに挨拶をしたいものです。 最後の質問に入ります。 先月、11月18日から20日にかけて令和会のメンバーと徳島県阿南市、美馬市、美しい馬と書きますが、香川県善通寺市と3つの市に研修視察に伺いました。 阿南市では、ある御縁で新旧の阿南市長さんとサプライズの夜の意見交換もさせていただき、懇親を深めました。 野球を通したまちづくりの話など、3月に一般質問ができればと考えております。 善通寺市は図書館の研修でした。 市立図書館は、善通寺市役所庁舎との複合施設で、庁舎の2階のフロア全面を利用しています。 私たちは、午後2時過ぎに訪問したんですが、多くの児童や生徒が市役所の玄関から、1階から2階へと行くまで庁舎に活気やにぎわいを感じました。 また、隣接している子ども支援センターには、子どもライブラリーが併設をされ、遊具なども備えられ、多くの方々が親子で利用をされていました。 余談ですが、翌日、視察ではなかったんですが、宿泊地の丸亀市の市立図書館に3人でぶらりと寄ってみたんですが、市役所と隣り合わせで、渡り廊下で庁舎とつながっていました。 スタバがあって、フロアもゆったりで、2階は善通寺市のように子どもライブラリーが併設されていました。今さら言ってもしようがないんでしょうが、せめて子どもライブラリーでもと思いました。 さて、杵築市立図書館は、職員の方々がシフト勤務で大変でしょうが、一人一人が感じがよく対応してくれております。 また、職員自らいろいろなイベントを計画し、ポスター等も手づくりで、ポスター展を開いても人が呼べるんじゃないかというような、上手じゃないかなと私は思います。 図書館に足を運んでもらい、それをきっかけに図書に、本に触れてもらうという地道な努力をされております。 前置きが長くなりましたが、新図書館のオープンはいつでしたか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) お答えします。 現在の杵築市立図書館本館は、2018年(平成30年)3月24日にオープンしました。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) オープンから既に6年が経過しているんですね。図書館要覧、図書館要覧を毎年策定されています。この要覧には先ほど申し上げたポスターなども掲載をされています。要覧を作成された職員の方には敬意を表したいと思います。 その要覧の中の図書館の統計的な数値について質問をいたします。 来館者や利用者の過去3年間の数値はどうなっていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 2021年度(令和3年度)から2023年度(令和5年度)の過去3年間の数値について杵築本館、山香図書室、大田図書室を含めた全館の合計値でお答えいたします。 まず、来館者数は、2021年度が6万4,325人、2022年度が6万4,275人、2023年度が7万1,375人となっています。 次に、利用者数は、2021年度が2万9,897人、2022年度が2万8,410人、2023年度が2万9,351人となっています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 来館者は7万人台に、利用者はもう少しで3万人台のようです。私も最近知ったんですが、図書館の玄関を入って、図書館本体に入るところにドアじゃないけどあって、そこが何か自動で来館者を検索するようですね。 それから次に、昨年度、2023年度の1人当たりの貸出冊数、登録率、市民1人当たりの資料購入費等はどうなっていますか。全国的な平均値との比較も併せて教えてください。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 杵築市と全国的な平均値との比較で申し上げます。 平均値につきましては、2022年度、令和4年度の日本図書館協会の全国の公共図書館3,394館のうち、人口4万人未満の市立図書館334館におけるものであります。 杵築市の数値につきましては、2023年度、令和5年度の統計によりますことをあらかじめお断りしておきます。 市民1人当たりの貸出冊数は、全国は約3.7冊、本市は3.17冊で、あまり変わりはありません。登録率、自治体内の有効登録者数を人口で割った数値は、全国は53.98%、本市は28.06%です。全国平均に対し、マイナス25.92ポイントで大きな差がございます。 市民1人当たりの資料購入費は、全国は294円、本市は237.48円でマイナス56.52円となっています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 一月に本を読まない人が6割もいると言われている中で、読書のよさをどう伝えるか、やはり国などと同じように、さっき絵本の話もありましたが、子どもの頃から親しむことが一番ではないかと思います。小中学校の図書館、図書室との連携はどうなっていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 学校図書館との連携につきましては、市内小中学校の図書館を訪問して、司書との意見交換を行い、各学校の実情の把握、要望や意見等の聞き取りをしております。 それを受けて、大型絵本や紙芝居などの児童向け資料の情報提供や学校や民間団体等が大量に借りる団体貸出しの返却方法、更新手続の簡素化などの改善を図ってきました。 また、今年度は、読み聞かせ講習会を行い、学校司書も参加し、図書館司書、読み聞かせボランティアの方々とともに、個々のスキルアップを図りました。 現在、学校図書館との連携は、団体貸出しや合同研修等が主となっており、システム上におきましては、市立図書館と学校図書館とでシステムの機器の種類や導入時期などの関係で連携できておりません。 システム上の連携につきましては、市立図書館と各学校図書館の書籍の貸出し状況の確認や電子書籍を授業の教材としてタブレットで活用するなど想定されますが、各学校図書館との意見交換を図り、本市の現状と必要性を十分精査し、他自治体の事例の情報収集に努め、教育委員会の中で協議する必要があると考えます。今後は、これまで以上に、学校図書館との連携を図り、市内の児童・生徒が利用しやすい図書館を目指していきます。以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 財政担当課や関係課とも協議をしていただき、システムの統一をして利便性の向上に努めていただきたいと思います。 AIなどのDXの時代です。電子書籍、デジタル書籍とか言われますが、市立図書館の状況はどうなのでしょうか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 現在、杵築市では、電子書籍の導入はしておりません。以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 県内の電子書籍の導入状況についてはどうなのでしょうか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 県内の電子書籍の導入状況につきましては、大分県立図書館のほか、県内18市町村のうち5つの市、佐伯市、津久見市、豊後高田市、宇佐市、豊後大野市の公立図書館で導入済みです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 電子書籍のメリット、デメリットはどう捉えていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 電子書籍の導入のメリットとしましては、図書館に来館しなくても24時間365日、いつでもどこでも本が借りられること。 また、デジタル時代に育った子どもたちには、タブレット端末の操作で読める本は親しみやすく、電子書籍は読書のきっかけづくりになると考えられますし、タブレット端末は指による操作でページの拡大、縮小が可能であり、見やすい形に調整できます。 一方、デメリットとしましては、電子書籍はコンテンツ、書籍の数が少なく、種類が限定されていて、特に人気のコンテンツは、高額で期限付きである場合が多い上、導入費用や年間運用費などのランニングコストがかかります。 県内で導入している自治体に状況を聞きますと、利用者が見たいコンテンツなど、ニーズに対応していない状況もあり、電子書籍の利用は少ないようです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 善通寺市でもそういう状況でございました。個人用電子書籍は、専用タブレットもあり、書籍のスペースも取りません。新刊はもちろん、紙ベースでは手に入りにくい昔のコンテンツ書籍も安い価格で手軽に電子書籍が楽しめます。図書館での電子書籍導入には課題も多く、もうしばらく様子見とは思いますが、現時点で、今後どうするか考えていますか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) 県内の電子書籍の利用状況を考慮しますと、市単独での導入は、費用対効果を考えると難しい状況です。 今後、県内の利用状況等を見ながら検討していきたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) なかなか難しいんでしょうけど、電子書籍、みんなで購入すれば怖くないという思いでしょうか。 最後の質問ですが、健康保険証の問題はさておき、マイナンバーカードで登録、利用ができるものの、利用価値は現在、どうなっているんでしょうか。 ○議長(堀典義君) 社会教育課長。 ◎社会教育課長(藤原隆行君) マイナンバーカードを活用した登録などにつきましては、県内の他の自治体でマイナンバーカードでの貸出しができる図書館においてもあまり活用されていない状況だそうです。 杵築市では、マイナンバーカードでの登録、利用の代わりに、来年度、図書館システムのバージョンアップに伴い、利用者の利便性向上を考慮して利用者カードを持参しなくてもスマートフォンによる貸出しが可能となる機能を導入する予定です。 以上です。 ○議長(堀典義君) 真鍋議員。 ◆1番(真鍋公博君) 大変いいことだと思います。しっかり広報もして導入を進めていただきたいと思います。 今回の善通寺市立図書館への視察については、栗屋図書館長をはじめ、穴見主幹、藤沢主査に事前のレクチャーや質問事項まで考えていただきました。大変お世話になりました。この場を借りて御礼を申し上げます。ありがとうございました。 結びになりますが、最近、よく感じているんですが、一般質問や常任委員会での議員からの提案や要望に対して、その場では回答するものの、その後の経過や結果などの姿が見えにくくなっているのではないかと個人的には感じております。 私だけではなく、他の議員も同じように感じているのではないでしょうか。後輩の元部下の私が言うのも恐縮ですが、市長、副市長、教育長の三役の方には、それぞれの提案や要望事項を追跡し、その後の経過がどうなっているのか、中間報告をしたのか、結果報告をしたのかを確認するなど、指示、指導をしていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。 これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。……………………………… ○議長(堀典義君) 続きまして、15番、加来喬議員。(15番 加来喬君質問席に着く) ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 日本共産党の加来喬です。 通告に基づき、一般質問を行います。 初めに、所得税と経済成長と財政運営について質問をいたします。 国会では今、103万円の壁が政治課題に急浮上し、どこまで引き上げるのかが焦点となり、103万円の壁だけでなく、106万円の壁やシステムそのものを見直す必要性も浮上しています。 国会での議論は見守りたいと思いますが、ただ、物価高騰が続く中で、国民の所得引上げは必須の課題であり、30年間成長しなかった日本経済を成長の波に乗せるためには、避けて通ることのできない課題となっています。 さて、現在103万円の壁を引き上げると、地方自治体の減収につながるため反対の声も上がっていることが報道されています。国民所得をどうやって増やすのかの議論はさておき、最低賃金が引き上げられ、物価高騰が続く中で、基礎控除額の引上げは当然行われるべきであり、自治体の減収と結びつけるのは筋違いだと考えます。そこでまず市として103万円の壁についてどのような認識なのかお伺いをいたします。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) 加来議員にお答えいたします。 当たり前の話なんですけれども、最も望ましいのは、103万円からの引上げによって家庭の手取り収入が増えて、さらに地方の税の減収分も国が全額を保証してくれると。これであれば大変ありがたいことだというふうに思います。手取り収入が増えて、それが消費に向かい、そして働き控え、今は黒字なのに人が、従業員がいないということで、そのままいい仕事をしているところは、継承者が後継者がいないということで、本当にもったいない話なんですけれども、働き控えのそういった解消にもつながる。それから企業の業績が当然、上向きになって景気向上につながる。全部がうまくいくとは限りませんけれども、やはり仕組み的にはそうなれば、また税収として市に入ってくるというような、こんないい循環が期待できるというふうに思います。 ただ、仮に本当に178万円まで引き上げられて、十分な国からの補填がなければ、杵築市では3億8,000万円の減収ということになります。 目の前にある解決すべき課題、例えば医療であるとか介護であるとか子育てであるとかですね、それから農林水産業、それからインフラ整備とか、そういった目の前に解決すべき課題はたくさんあるんですけども、それができない、つまり住民サービスの提供に直接支障が出るということで、これはもうあってはならないことだというふうに思っています。 ですから、今回のいわゆる103万円の壁の問題は、単純に個人の手取りが増えたからよかったというだけではなくて、一方で行政の立場からすると、これまでと同じ住民サービスが変わらずにちゃんと提供できていくのか、そういう現実の問題を地方は、特に市町村ですけども、目の前に突きつけられていると感じております。 先般、全国市長会が公表した103万円の壁の見直しについての中でも、壁の引上げの議論は理解しつつ、地方の意見を十分に踏まえるとともに、住民に必要な行政サービスを提供する基盤でもある地方税財源に影響の及ぼすことのないよう、慎重な議論を行うよう強く求めるとあります。当市の立場もこのとおりです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) ありがとうございます。地方税源を確保してもらうというのは、これはもう大切で、国はその責任を負わなければいけないと思います。 103万円の壁についてなんですが、資料をつくりました。 現在、103万円の壁、なぜ103万円の壁かと言うと、所得税の基礎控除が現在48万円あります。それと給与所得控除の最低保証額55万円、これを合わせた103万円が、いわゆる控除額ということになりますね。収入から経費を引いた所得、それにそれからまた控除を引いて、それに税率を掛けるわけですが、103万円の所得があれば基礎控除を103万円引かれるので、結局税金はかかりませんということになります。これを引き上げようという話なんですけれども、そもそも基礎控除とは何ぞやという話なんですね。 基礎控除とは、納税者本人や納税者の配偶者、扶養家族の最低限の生活を維持する目的で、憲法25条、生存権に基づき、生計費非課税の原則に基づいて1947年、昭和22年に設立されました。これはマーケットバスケット方式という方法で、食費とか、それから生活用品、最低限生活に必要なものを積み上げてこれが算出をされています。 ちょっとグラフを見ていただきたいんですけれども、1947年、当時4,700円だったと思います。ちょっと記憶曖昧なので申し訳ないですけど、基礎控除だったものがどんどんどんどん、高度経済成長のときにはすごかったんですけれども、どんどんどんどん上がっていきました。特に1961年、9万円だった基礎控除が、16年後には29万円。20万円、この16年間で20万円基礎控除が上がったんです。つまり物価が高騰していった、この高度成長期ですね、物価高騰が年5%の割合でずっと上がっていった。そのときに基礎控除もやっぱり毎年毎年見直されていって、16年間で20万円、基礎控除が上がっていった。生活に最低必要なやっぱり経費というのはこれぐらいかかりますよねという、基礎控除の部分がこれだけ変化をしていったということになります。 このことを踏まえた上で、市長、現在はやっぱりこの103万円の壁、基礎控除の見直しによって減収分はやっぱり困る。でも、それはやはり国のほうにちゃんと財源保障してほしいという思いは一緒です。 ただ一つ、私たちは今ここで考え方をちょっと変えていかなければならないのは、現在の物価高騰がどこかで例えば収まるというものではなくて、これからも続いていくであろう。それに合わせてもちろん労働者の賃金等も上がっていかなければ、これは経済として成立しないであろう。つまり高度成長期のような年5%ではないかもしれないけれども、やっぱり着実に経済が成長していくその入り口にいるんだということは認識してほしいんです。 その上で、私たちは今まで30年間ですけれども、物価がほぼほぼ変わらなかった。つまり杵築市でいうと年間200億円の予算を毎年毎年繰り返してきたという、いわゆる変わらないという認識がこれからはどんどん変わっていく。経費もちろん計上経費も増えていくであろうけれども、それに合わせて交付税も増えていくんだというところの、その認識をやっぱりこれから変える必要がある。その入り口に立っているんだということはちょっと認識をしていただきたいと思います。 国会で課税限度額の引上げが行われたとしても、これ税金の課税のシステムのことですから、これが行われたとしても経済における波及効果は限定的だと思います。つまり、課税制度として基礎控除額を引き上げても、実際の所得が増えなければ日本経済の成長の波に乗ることは困難であり、人口減少問題の一因である経済的負担の解消にもつながりません。大企業の正社員の賃金引上げが報道されていますけれども、その波及効果を地方ではいまだに感じられず、春闘などで面目賃金が上がっても、物価高騰の影響で実質賃金はマイナスが続いています。物価高騰に追いつく所得増が必要という認識は共通ではないかと思いますが、現実的にどのくらいの金額の所得増が必要だと考えているのか、市の見解をお伺いします。 ○議長(堀典義君) 有田商工観光課長。 ◎商工観光課長(有田和弘君) お答えいたします。 厚生労働省の毎月勤労統計調査によれば、労働者が実際に受け取った給与で税金や社会保険料を差し引く前の金額となる名目賃金から消費者物価指数に基づく物価変動の影響を差し引いて算出した実質賃金指数を見ると、令和4年度から令和5年度にかけて2年間減少が続いており、今年度に入ってからも同様の傾向が続いております。この実質賃金指数は、生活が楽になったのか、それとも苦しくなったのかの目安になるもので、例えば給与の額面が上がったとしても、物価がそれ以上に上昇していれば実質的な購買力は低下していることになり、単に給与が上がっただけでは、必ずしも生活水準が向上したとは言えないと考えております。今後、物価変動がどのように推移するか不明ですが、物価高騰を上回る面目賃金の上昇の実現はもとより、実質賃金指数が上がることが大切であると考えております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) ありがとうございます。そのとおりなんですけれども、具体的にちょっと見ていただきたいんですけども、OECD加盟国の実質賃金の推移、この、これまで30年間の統計ではないですけれども、この30年間ずっと実質賃金が上がらなかったんです、日本だけ。それ以外はやっぱり上がっていった、実質賃金上がっていったということです。 下の折れ線グラフが、実質賃金と消費者物価指数のグラフです。 抜き出しています。2020年から2023年、ここの、この22年、23年、令和4年、5年のところで、実質賃金が下がった、消費者物価指数が上がったからです。消費者物価指数が3%、今、上がっているんですね。4%という報道もありますけど。 さっき、課長もおっしゃられたけども、名目賃金も上がらなければいけないけれども、物価上昇を、これを超える名目賃金を上がっていかないと、この実質賃金も上がっていかないんですね。特に大企業は、給料の春闘なんかで満額回答という話があるんだけども、ここは実感されているところだと思うんですけど、この地方で、それが実感できないんですよ。とすると、物価上昇っていうマイナスの要因だけが、ここに、地方経済にのしかかっていて、それを打破する、脱却するだけのものがないっていうところが、今、現状なんです。先ほど、私が触れましたけど、基礎控除額を増額するのはいいんですよ。もちろん、低所得者の手取りが増えますから。だけども、さっき課長もおっしゃられたけど、名目賃金、地方でも名目賃金、上がっていかないと経済の循環に追いつかない。これが実質だと思います。 一番ここに書いていますけれども、一つは、実体経済に合わせて、基礎控除額の見直しは必要、必要だと。物価が上がっていますから。に合わせて年3%以上の実質賃金のこれ引上げを行っていかないと、課税システムだけを変えてもよくならないんです。やはり実体経済で労働者の賃金が増えて、購買力が増えて、生活が豊かになって、子どもを育てることができる環境が整う。これはやはりまともな経済に進む第一歩だと思います。 次に移りたいと思いますけれども、正常な経済成長についての認識をお伺いしたいと思います。 高度成長期、物価もそれから高騰していましたが、給料も毎年上がっていました。市長、多分実感されたと思うんですけども。 当時、企業は設備投資のために金融機関から融資を受けて、借金をして投資をしました。しかし、経済成長によって借金の実質負担は減少していくんですね。個人消費で言うと、例えば30万円の給料のときに月6万円の住宅ローンを組みました。5年後には、いわゆる賃金が上がっていきます。ベースアップだけでなくて、昇給もありますから。給料が40万円に上がり、実質30万円のときの6万円の住宅ローンと40万円のときの6万円の住宅ローン。実質のローンの負担が減るんですね。 日本は30年経済成長が止まり、OECDの中でも実質賃金が上がらない異常な状態が続いています。賃金が上がらない現在の停滞する経済と、物価も賃金も上昇していく世界各国と同様の経済について、正常な経済だと思うんですけども、どのように考えているのか、市の見解をお伺いしたいと思います。 ○議長(堀典義君) 有田商工観光課長。 ◎商工観光課長(有田和弘君) 持続的な経済成長を実現するためには、物価上昇を上回る賃金上昇を定着させ、安定的な物価上昇の下で賃上げに支えられた消費の増加及び投資の拡大が企業収益を押し上げ、その成果が家計に還元され、次の消費の増加につながるといった流れが必要だと考えております。 さらに、企業はその収益を原資として成長分野に投資を行うことにより、企業の生産性と稼ぐ力が強化され、成長分野への円滑な労働移動も可能となり、新たな成長を生み出す好循環が生まれると考えております。 したがって、こういった好循環が繰り返されることで、正常な経済成長が図られると認識しております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) そのとおりなんですけれども、先ほど、ちょっと冒頭でも触れさせていただいたんですけど、今、変化の時です。今まで変化しなかった、経済が変化しなかったけれども、これからは変化をしていく経済にならざるを得ないし、もし変化しなければ人口減少が止まらない。ただそれだけの現象がずっと続いていくだけのことになると思います。 現在、物価高騰によって、先ほども指摘をしましたけれども、実質賃金は下がっているけども消費者物価指数は上がっている。この消費者物価指数に合わせるように実質賃金も上がっていかなければ、生活は成り立たないということなので、こういう経済にならざるを得ない。これがじゃあ、どういったことを意味するかというのがこの資料です。実質賃金及び物価上昇が年3%上昇するってどういうことが起きるかというと、貨幣価値が10年後には4分の3、20年後にはほぼ半分になるということです。ここに単価は書きませんでした。1,000万円でもいいし、1,000億円でも別に構わないのですけれども、現在、例えば1,000万円の預貯金があったとします。年3%の経済成長がずっと続いていったときには、これが貨幣価値とすれば、物価が高騰しているので、いわゆる1,000万円で買えていたものがもう買えなくなっちゃう。1,000万円の価値が744万円になってしまうっていうのが計算上成り立つ。これは、例えば今、大企業もそうなんですけど、今、内部留保500兆円、内部留保があります。もちろん現金だけではありません。証券なんかも含めての内部留保ですけれども、そもそも経済成長していけば、この内部留保が目減りをしていくっていうのは現実なんです。高度成長期のときには借金をして投資をしました。これ借金も当てはまるんですね、実は。1,000万円の借金が5年後には744万円の価値に下がるんです。返済していなくてですよ。利子分だけの返済でも。つまり、まともな経済成長になれば、こういったことが起こり得る、実際に起こるんです。高度成長期を経験された市長は恐らく分かると思うんですけれども。こういう状況が起きるんです。物価高騰、ちょっと先に行きますけれども。物価高騰は、人件費、委託料などの行政経費の増額につながり、相当分の交付税が交付されなければ行政運営が困難になります。地方経済、行政経費の確保の観点から今年度からでも地方交付税の増額は必要不可欠。これはもう市長も答弁いただきました。物価高騰の影響でどの程度行政経費が膨らんでいるのかお伺いしたいと思います。 ○議長(堀典義君) 中根企画財政課長。 ◎企画財政課長(中根達美君) お答えします。 現在、令和7年度当初予算編成のため、各課とのヒアリングを行っています。予算編成では物価高騰の影響は大きく、人件費及び委託費などは令和6年度と予算を比較しても増加しております。現在編成途中であるため、金額等の算定については影響額についてお示しすることはできませんが、経常経費が膨らむことは間違いないものと思われます。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) これは早急に算定をして、毎年毎年これはもう年物価上昇に合わせて膨らんでいくものですので。国に対して要望していただきたいし、市長の答弁にありましたけれども、全国市長会、歩調を一にして要求をしていただきたいと思います。 財政出動についてお伺いします。交付税の増額が行われない中での行政運営は困難であると認識します。これは大変苦労しているだろうなと思います。 一方で、人件費や委託料の増額要求については、基金を取り崩しながらでも答える必要があると考えます。物価高騰の最中、公共サービスに携わる労働者の給料が行政の都合で据え置かれるなどあってはなりません。交付税増額による財源確保にも努めつつ、人件費や委託料等の増額要求に応え、また、行政サービスを下げないために基金や起債の活用を行うべきだと思いますが、市の見解を求めます。 併せて、今後の経済状況の推移を注視する必要がありますが、懸案となっている庁舎や病院建替えも着手する時期にあると考えます。そのためにも早期の検討を行い、結論を出すべきと考えますが、市の見解をお伺いします。 ○議長(堀典義君) 中根企画財政課長。 ◎企画財政課長(中根達美君) 輸入物価の上昇に端を発する物価高騰の影響につきましては多岐にわたっておりますが、必要な住民サービスを継続しながら、国費や基金などを活用して迅速に対応し、市民生活などの支援をしていきたいと考えております。 また、現在、国から物価高騰対応地方重点支援地方創生臨時交付金の追加が示されております。今後、その詳細なスケジュール等が提供され次第、早急に対応ができるよう事業を計画していきたいと思っております。 また、庁舎の建替えなどにつきましては、本庁舎につきましては建築から38年が経過しており、建替えは検討しなければならない課題であると考えております。今回策定しました第3次杵築市総合計画の重点プロジェクトでは、コンパクト・プラス・ネットワークの形成とTXの導入を掲げ、杵築市を住みやすい、住み続けたいと思える街へと着実かつ発展的に進めていくためには、持続可能な都市構造への再構築を目指し、人口減少社会に対応したコンパクトなまちづくりを戦略的に推進していくことが重要としております。既存の都市機能を活用し、維持・向上を図りながら、機能集約と新たな機能を融合させ、持続して発展するよう実行していきたいと考えております。 庁舎の建替えなどの大型事業につきましては、市民、議会と十分な議論が必要になると思います。都市構造の再構築を目指す中で、後年度負担とならないよう十分な財源を確保した上で検討してまいりたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 昨日の一般質問にもありましたけれども、物価高騰対応地方重点支援地方創生臨時交付金、もちろん低所得者への支援必要だとは思うんですけれども、この物価高騰は本当に低所得者だけじゃないんですよ。先ほど坂本議員も質問をしていましたけれども、やはり全体に、市民全体に、特に生産に携わっている人、結構大変なので、そこら辺も含めて対応をお願いしたいし、国から来た交付金だけじゃなくて、やはり基金等も活用して手厚くやっていただきたいと思います。 併せて、庁舎と病院の建替えの問題なんですけれども、先ほど資料を提示させていただいて、1,000億円の価値って、これから3%の経済成長の波がずっと起こっていけば、実はもう10年後にはもう価値なくなっていくんだよっていう話をさせていただいたんです。おそらくこの波は乗らざるを得ないだろう、増やさざるを得ないだろう、基礎控除も増額しなければいけないだろう、労働者の賃金も上げざるを得ないだろう、そういう環境が目の前に来ている中で、これから検討しますとか、さあこれからどこに建てましょうかっていうのは、呑気すぎると思うんですよ。こうこうこういう計画を持っています。これでどうでしょうか。たたき台を出して、それをもうすぐ揉んでいく。仮にゴーサインが出て、やろうということになったとしても、予算を付けて設計がかかったら1年は飛ぶわけでしょう。着工するとなったら2年後、3年後になるわけですよ。今結論を出してもですよ。経済というのは生き物なので、これから経済成長していく中でやはりタイミングというのはあると思う。今から呑気に結論をどうするか、どこに建てるか考えますというのは、僕はちょっと遅すぎる。 これ市長、お願いしたい。リーダーシップを持って結論をやっぱり出していかないと、特に病院等は建替えの時期が来ていますから。先日意見交換もさせていただいたけれども、きちっと内部留保もある。建てるだけの余力もある。そんな状況の中で、結局経済成長が始まったら、その内部留保も価値がどんどん失われていくんですよ。投資するなら今だと僕は思います。そういうことも含めて、きちんと考えていただきたい。ここはスピード感を持って。 最後に、今後の財政運営と行財政改革対抗についてお伺いをいたします。 現在、第3次杵築市総合計画と第5次杵築市行財政改革大綱が作成中です。財政再建の中で、起債の上限を決め、思い切った繰上償還を行うなど、健全財政にこれまで努めてきましたけれども、今後は経済情勢が目まぐるしく変化することが予想されます。特に、起債や基金については、これまでの常識が通用しなくなる可能性も出てくるため、行財政改革大綱に数値目標を明記することは避けるべきだと考えます。今後の財政運営をどう考えているのか、また、行革大綱にはどのように明記するのか、答弁を求めます。 ○議長(堀典義君) 中根企画財政課長。 ◎企画財政課長(中根達美君) 財政運営につきましては、現在の物価高騰により光熱費の上昇、職員人経費の上昇や労務単価など、繰出金の伸びなど多くの経費で増加が見込まれ、令和7年度以降は厳しい状況が予測されます。第5次行財政改革大綱は、第3次総合計画の将来度の実現を目指すために、行財政運営を行う計画としておりますので、総合計画の実現のためにも、必要な住民サービスが提供できるよう、各計画を連携させた予算編成を行っていきたいと思っております。 現在、令和7年度から5年間の第5次杵築市行財政改革大綱の実施計画である未来戦略推進プランの策定に取り組んでおり、実施すべき個別具体的なプランを掲げ、年次計画と数値目標等を設定し、健全な行財政運営につなげていきたいと考えております。 地方債や基金につきましては、杵築市財政健全化条例において、一定の期間における地方債発行限度額を定める、中期財政収支の策定の中で、基金の年額見込み額及び地方債の年額見込み額などを記載し、また財政規律ガイドラインを策定しなければならないと定めています。したがいましては、今回策定する財政規律ガイドラインと未来戦略展開プランには、令和7年度から11年度までの計画期間内の地方債発行限度額と基金残高確保額についても、目標数値を設定する方向で現在検討しております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) ここに杵築市の財政健全化条例を抜き出して、記載させていただきました。第6条3項に地方債のところで、市長は毎年度の地方債発行の合計額が当該年度の地方債の償還額を下回るように努めなければならない、第7条2項に中期財政収支の中で、中期財政収支には基金や地方債の現在高見込みを記載しなければならないというふうに明記しています。これを守っていきましょうということです。 ただ、この杵築市財政健全化条例ができたのは、今までいわゆる成長しなかった経済状況の中でこれを作られた。これからはおそらく経済成長がしていくであろう経済状況に移行するんですよね。おそらく移行せざるを得ないと思うんですよ。十中八九しなければダメだと思いますけどね。そうすると、先ほども再三再四申し上げましたけれども、そもそもお金の価値、貨幣価値が下がっていくんですよっていう中で、今年の借金は償還額、返していく借金を超えないようにしなければならないっていうこの枠組みそのものが意味をなさないんじゃないんですか。今、これから決めようとしている、例えば基金や地方債残高の見込み等を仮に起債したとしても、それはちょっとこれからの経済状況を考えたときには、ちょっと目測を誤ることが予想される。これからは凪の海を航海するんじゃなくて、荒波を航海するようになると思うんですよ。その中でやはり今までのように凪の海を航海するような気持ちで、やり方でやってはこれダメだと思うんです。ここはね、やっぱり考え直してほしい。条例があるんだったら、それ相応の条例に、健全化をしなくていいと言っているんじゃないんですよ。それに合うように変えるべきだと思います、ここは変更して。 これからの経済成長に合うような財政運営をしていただきたいと思いますし、ぜひこれから財政には感覚が非常に求められるところ、そういう時代に入ってくると思うので、そこら辺も研ぎ澄まして財政運営をやっていただきたいと思います。特に基金、それから起債については、まちづくりに非常に関連してくるので、財源確保にも努めつつ、思い切ったまちづくりを進めていただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。 次に、有機栽培の推進についてお伺いをいたします。 2022年(令和4年)国は環境と調和の取れた食料システムの確保のための環境負担軽減、環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律、いわゆるみどりの食料システム法を制定し、有機農業への移行支援や化学農薬や化学肥料の軽減へ舵を切りました。農薬や化成肥料を使用する慣行農業では、土壌再建の変調による連作障害や、化学農薬等の環境負荷が問題になる一方で、化学農薬や化成肥料を使用しない有機栽培は、栽培技術が現在のところ様々で、科学的裏づけや再現困難な栽培方法もあるため、ハードルが高いのが現状です。 有機栽培、それからオーガニックを求める消費者も一定数いるため、今後市場が拡大することも予想されます。何より子どもたちは次の世代に目指すべき農業だと考えます。 現在、国はみどりの食料システム戦略推進交付金の予算を計上していますが、これらの予算を活用し有機農業への推進を図る考えはないでしょうか。市の見解を求めます。 ○議長(堀典義君) 安只農林水産課長。 ◎農林水産課長(安只邦盛君) お答えします。 みどりの食料システム戦略は、日本の食糧、農林水産業の在り方を根本から見直し、持続可能な社会の実現を目指すための国家戦略で、具体的な取組として、有機農業の推進、スマート農業の導入、食品ロスの削減など、様々な取組を盛り込んでおり、2050年までにカーボンニュートラルな社会の実現を目指し、長期的な視点で食糧システムの変革を図るため、議員の御質問の中にありました、みどりの食料システム法が令和4年7月1日に施行されました。この戦略の中で、有機農業の拡大が重要な目標の一つとして掲げられており、耕地面積に占める有機農業の割合を大幅に増加させる目標が設定されています。 本市においては、1日目の田原議員の答弁と重複しますが、令和5年2月に策定した第3次杵築市農業振興計画において、安全・安心農業の推進を図るため、環境保全型農業を継続的に推進し、有機農業者や減農薬・減化学肥料栽培・耕畜連携等による循環型農業やギャップの推進と合わせて、環境に優しい安全・安心農業の普及を図ることを振興計画の一つに掲げており、これと国の推進するみどりの食料システム戦略が連動していくことが今後重要になっていくと考えております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 資料を御覧いただきたいと思いますけれども、みどりの食料システム戦略推進交付金の中で、令和7年の予算要求です。この抜粋ですけれども、グリーンな栽培体系加速化事業。政策目標は、化学農薬使用量を10%低減、化学肥料を20%低減ということです。事業内容とすれば、例えば土壌診断、生育診断等を活用した適正施肥、それから有機農業の特徴的な土造りの技術を確立するなど、こういったものに予算が配分されるということです。 もう1つ、有機農業拠点、これはオーガニックビレッジですけれども、2番目のところに有機農業の拡大加速化の推進というところで、有機栽培技術の調査、分析、実証、経営技術指導マニュアルの作成など、こういったものにも予算が配分されるということです。こういった予算をぜひ活用していただきたい。 よく杵築市はお金がないんだ、お金がないんだと言われるんですけれども、国の予算を取ってきてくださいと言われます。ぜひこれは活用していただきたい。これを活用して、やっぱり推進していただきたいんです。特に、物価高騰の中で今、農家の生産者、資材高騰に物すごく苦しんでいるんですよね。ダンボール等の資材もそうですけれども、肥料、農薬、化成肥料、農薬ですね。化成肥料と化学農薬。慣行農業をしている人、私もそうですけれども、やはりこの使用量というのはある一定あるんです。それが高騰しているから、2倍ぐらいになっているから、やっぱり苦しいんですよ。有機栽培に、じゃあ切替えろと言われたときに、切り替え方分かりませんっていうのが多分現実だと思うんですよ。だとするならば、それに対して、こういうふうにしませんか、こういうことをやってみませんかっていうことの方向性を示す必要があるし、それには予算が必要だし、人も必要になる。そのためにこれを使っていただきたい。活用していただきたいと思うんです。市の予算。もちろん若干いるかもしれませんけど。ぜひこれを活用していただきたいと思うんです。 このみどりの食料システムの戦略推進交付金を活用するには、このみどり認定というのが必要になると書いてあるんですけれども、どのように取得するのか、また推進のお考えはあるのかをお伺いします。 ○議長(堀典義君) 安只農林水産課長。 ◎農林水産課長(安只邦盛君) みどり認定を受けるためには、農林漁業に由来する環境負荷低減に取り組む5年間の事業計画、これを環境負荷低減事業活動実施計画といいますが、を作成し、県知事の認定を受けることになります。環境負荷低減に取り組む活動とは、具体的に農業においては、堆肥による土造り、化学肥料、農薬の使用削減の一体的な取組、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス排出量の削減では、水田における中干し期間の延長や園芸ハウスの加温にヒートポンプを導入するなどが主な事業活動の事例となります。県下でみどり認定を受けている農家は、令和5年3月に武蔵の小ネギ農家3件、12月に豊後大野市のピーマン農家7件のみであり、県の担当課では、このみどり認定の問合せも徐々に増えていることから、認定のメリットを十分に浸透させるため、今後、県下の生産者組織などを広く呼びかけていきたいとのことでした。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 県の方向性は分かりました。杵築市としてどうするのか、そこを聞きたい。推進していくのか、いかないのか。 調べていたら、実はこのみどり認定を受けているか受けていないか分からないのですが、杵築の農協でこの交付金を活用しているのではないですか。柑橘のほうで何か過温施設か何かで補助金を取っているということの資料が出てきたんですよ、農林省のほう。こういう使い方もできるんだ、先ほどの答弁を聞いたら、みどり認定をしなくても使えるんだなというような印象を受けたんですけれども、受けたほうがいいでしょう。でも、杵築市として推進していくか、いかないかの方向性を出してほしいし、するんだったらきちっとした体制を組んでいただきたいんですよね。 先ほども、私もそうですけれども、慣行農業をやっている人にとっては、有機栽培って結構ハードルが高い。いわゆる、この表現がいいのかどうなのか分からないけれども、慣行農業って西洋医学なんです。この薬を飲めばよくなるでしょう。ここを切り取ればがんはなくなるでしょう。いわゆる科学的に立証された、裏づけされた再現性のあるものを実際やっていったらその通りになりますよ。慣行農業なんです。ところが有機栽培というのは、どちらかというと、そうではない。家庭の医学的な生姜を飲めば風邪がよくなる、みたいな。再現性がそれであるかというと、実はそうではない。その人の症状に合っているか合っていないかというのは、科学的に裏づけがない。だから難しいんですよというのが、農業者としてはそういうふうに感じます。例えが正確かどうかは分かりませんけど。 この有機栽培を科学的根拠を持って推進するには、僕は土壌診断が必要不可欠だと感じている。pH、EC濃度、窒素、リン酸、カリンの3大要素だけではなくて、カルシウム、マグネシウム、ケイ素、硫黄、マンガン、ホウ素、鉄、銅、亜鉛、モリブデン、ナトリウム、塩素などの微量要素が必要量を含まれているかどうかを診断して、適切な肥料設計を行うことで、みどりのシステム戦略にある化成肥料の低減を行うことができるというふうに僕は思います。つまり、いわゆる家庭の医学的なところをきちんと科学的根拠を持って、この人は血圧が高いんですね、ということや、この人は塩分を取り過ぎですね、この人はちょっと冷え性ですよというようなことを化学的に数値化して検査して、それを分かった上でこういうことをなされたらどうですか、生姜を飲むのもいいでしょうし、そういうことをなされたらどうでしょうか。表現は正しいかどうか分からないけれども。そういうふうに、いわゆる科学的根拠を持って進めていく必要が僕はあると思うんです。 有機栽培の中では土壌の団粒構造が必須であり、バチルス菌、放線菌、酵母菌や乳酸菌等の土壌微生物も重要になってきます。筑波分析センターではこれらの細菌類の土壌診断も行われていますが、これ高いんです。1万円以上します、1検体当たり。 土壌細菌の検査はさておき、土壌診断には1圃場当たり数千円の費用がかかります。次のページを見ていただきたいのですけれども、土壌カルテを作ってはどうですかという提案なんですが、JA全農の土壌診断の項目がここにあるように、pH、EC濃度、硝酸態窒素、有効態リン酸、それから陽イオン交換、交換性塩基、塩基飽和度、塩基バランスが土壌分析できます。ただ、それだけではやっぱり有機栽培を進めていく上では、どういった土壌の状況かというのは測り知れないから、ここはやっぱり土壌診断をきちっとやっていく必要があると思います。 この土壌診断をぜひ進めてほしい。先ほどの推進交付金等を活用しながらでもいいのですけど、これが該当するか分からないけれども、やはりこういった土壌診断を的確に行って、必要な施肥、必要な栽培技術、こういったものを検証していく、その積み重ねの中で初めて有機栽培というところにたどり着く。この土壌診断について、僕は無償で、つまり市が補助を行って土壌診断をやってほしいと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(堀典義君) 安只農林水産課長。 ◎農林水産課長(安只邦盛君) 今のところ土壌診断を無償で行う考えはありませんが、昨年度、令和5年度に国が肥料価格高騰対策事業の追加対策として、化学肥料低減定着対策事業を実施し、その中で化学肥料の使用量の2割低減に向けた取組の1つに、土壌生育診断推進支援があり、診断にかかる費用の2分の1を助成しました。現在、国が推し進めるみどりの食料システム戦略の1つに、有機農業の拡大が重要な目標となっていることから、今後、新たな支援措置が設けられることを期待するところであります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 受け身じゃダメだと思います。ぜひこれは市のほうで予算を組んでいただきたいんですよ。本当に進めようとするんならですよ。有機栽培を推進するのにあたって、圃場カルテのほうに移りたいと思います。土壌診断、施肥の状況、品種、気候、かん水、栽培履歴、病害虫発生状況、収量などの情報をデータ化したカルテを作り、圃場カルテです。栽培技術の確立や指導に生かす必要があります。実際、長野県ではこの方法を取り入れて、白菜の根こぶ病の総合的防除で効果を上げています。 先ほど何度も言いましたけれども、やはり科学的裏づけが必要なんです。それをやはり科学的根拠、数値化した上で、それに対して、こういったアプローチの仕方はどうですかという、いわゆる有機栽培のアプローチの方法を試してみて、それが有効だったか、それとも効かなかったかということの検証を繰り返しながら、5年、10年かけてやっときちっと有機栽培というのが確立していくと思います。それを系統的にやらないとダメなんです。それには人的支援も、いわゆる指導員という人的支援も必要なんですよ。今回は土壌診断、無料でやってもらえませんか、一番基礎の基礎ですよ、提案をいたしましたけれども、やっぱりそこを系統的にやっていかないと、大変申し訳ないけれども、杵築市のほうで有機栽培を推進しようという意気込みは僕には見えない。これはやっぱり交付金もあるんだから、活用してほしいし、将来的にはこの方向に進むだろうし。 今、慣行農法をやっている人たちにとってみれば、化成肥料、それから化学農薬を減らせることというのは、むしろプラスなんですよ。やり方はどうすればいいかわからないけれども。でも、それを科学的な根拠を持って、それから指導員がいて指導してくれて、10回やるところを5回で済んだら経費的に助かるわけですよ。それを交付金を使ってやってほしいと思います。ぜひ検討してください、新年度に向けて。 この項の最後に、給食への有機野菜等の使用についてお伺いしたいと思います。みどりの食料システム戦略では、有機農産物の学校給食での利用にも言及をしています。有機農産物を給食で使用する場合、給食のために生産する方式に限界があると思いますし、むしろ市場に有機野菜を、有機農産物を提供している、これを給食に使用するというほうが、生産者にとっては自然であり、継続性があります。 市場に提供するには、ある一定の生産量が必要であり、生産者や関係者の協力なくしては実現できるものではありません。有機農業を推進し、国の交付金を活用しながら、給食への有機野菜等の使用率を高めていくべきと考えますが、市の見解を求めます。 ○議長(堀典義君) 大塚教育総務課長。 ◎教育総務課長(大塚茂治君) お答えします。 有機野菜等が給食の食材として使用できることは、安心・安全な給食の提供を行う上で有効であると考えております。給食の提供に当たっては、有機野菜を含め、地場産物の食材を副食の材料として年間を通しできる限り使用しており、本年度も、山香ゆうきの会の玉ねぎやじゃがいもを使用しました。また、11月に実施しましたまるごと杵築の日の取組では有機米を使用したところです。 しかしながら、地場産物の食材の使用については、生産品目や生産量が少なく、使用したい日に数量が揃わないなど、現状としては大変苦慮しているところです。生産者が増え、安定供給ができるようになれば、食材として使用しやすくなります。購入に対する支援など、国や県の動向を注視しながら、有機野菜を含め、地場産物の食材の使用を進めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) ぜひ、使用率が高まることを希望いたします。協議会というか、生産者と給食センター関係者も含めてですが、やはりそういったものが必要なのではないかと思いますし、推進に向けてここは大きく一歩を踏み出していただきたいと思います。 最後に、鳥獣被害対策実施隊についてお伺いします。 昨年12月の一般質問で取り上げ、現在市の職員で編成している鳥獣被害対策実施隊を民間の単位で構成してはどうかと質問し、検討、研究したいとの答弁がありました。イノシシやシカの農作物被害は、生産者の意欲を低減させ、過疎集落をさらに人が住めない地域へと追いやるものです。人が住み、生産活動ができる地域にするには、実質的に鳥獣被害を減少させることが必要です。猟友会の高齢化も耳にしますが、猟友会と協議しながら、市が雇用する民間の鳥獣被害対策実施隊を編成すべきだと考えますが、再度答弁を求めます。
    ○議長(堀典義君) 安只農林水産課長。 ◎農林水産課長(安只邦盛君) 県下市町に鳥獣被害対策実施隊の活動状況を確認したところ、4つの市町で市職員以外を実施隊に任命し、鳥獣被害防止総合対策交付金を活用してパトロールや緊急時の対応をしているとのことでしたが、いずれの市町も実施隊員は従来の有害鳥獣捕獲に従事していた猟友会員から選出しており、一般の方を実施隊員に任命している市町はありませんでした。 交付金を活用した実施隊活動を導入した場合、出動時の捕獲は報酬金の対象外となり、基本的に追い払いや罠の見回りに活用されているなど、鳥獣被害対策実施隊の編成により捕獲当数の増加や農作物被害の減少につながるとは考えにくい状況でした。 また、猟友会に鳥獣被害対策実施隊についての意見を聞く機会がありましたが、現行の有害鳥獣捕獲活動との兼ね合いもあり、実施隊の編成に対しては慎重な意見をいただきました。 鳥獣被害対策実施隊の編成につきましては、今後も、杵築市猟友会をはじめとする関係団体との協議を進めることとしますが、当面は現行の有害鳥獣捕獲活動体制を維持していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 加来議員。 ◆15番(加来喬君) 一般の人を捕獲隊にしてくださいっていうふうに言っていないんですよ。猟友会の人も含めてそこは、市役所の職員じゃなくて民間のほうで編成したらいかがですかっていう話です。 猟友会も慎重という話なんですけれども。ほかに手立てがあって被害が減るんだったらいいんですよ。猟友会の方にお願いをして、農産物被害が減って、イノシシやシカの被害が減っていくんだったら、何も申し上げません。質問もいたしません。よくやってるなというふうに思います。でも、現状そうじゃないから、何かしらの対策が必要なんじゃないでしょうかというそういう質問です。市役所の職員、従来どおりこれまでどおりやっていくというんだったら、それでも構いませんけれども、ぜひ結果として鳥獣被害をなくしてほしいんです。これだけです。この山を登るのに、あっちの道がいい、こっちの道がいいというふうに僕は思いません。でも、結果としてやっぱり減らなければ意味がないんです。ぜひ鳥獣被害をなくしていただきたいと思いますし、今回経済成長から農業の話をしましたけれども、暮らしが良くなる、特に杵築市市民の暮らしが良くなるようにやっていただきたいと思いますし、私も微力ながらやっていきたいと思います。 以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。……………………………… ○議長(堀典義君) ここで2時45分まで休憩いたします。────────────午後2時35分休憩午後2時45分再開──────────── ○議長(堀典義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 16番、渡辺雄爾議員。(16番 渡辺雄爾君質問席に着く) ◆16番(渡辺雄爾君) 一般質問2日目ということで、皆さんお疲れのことと思いますが、私が最終ということでもう少しの時間をいただきたいと思います。議席番号16番、市民クラブの渡辺雄爾でございます。通告に従いまして一般質問を2項目についてお伺いいたします。 まず、墓地設置についてであります。 今回、この質問に当たっては3月末に市長等、日出に行ってくれました。本当にありがとうございます。市長、執行部、副市長、市議会議員の各位全員、皆さんが反対をしていただきました。そしてまた、市区長連合会、市住民自治協議会、連絡協議会、そしてまた杵築市民の皆様。もう皆さんの力で反対活動に対して日出町における大型土葬墓地計画はストップすることができたと思います。この場を借りましてお礼感謝を申し上げる次第であります。市民の皆様には日出町の案件で経過が分からないと思いますので、少し経過をしゃべらさせていただきます。 この問題は令和3年日出町大型土葬墓地計画別府ムスリム協会と申しますが、日出の町有地に計画地を変更したという、これは情報、テレビ報道ですけど、地元の水源の関係者から情報が入り、早速、市のほうに問いただしをいたしました。計画地や町有地はですね標高600メートル。ものすごく高いんですよ。その真下、私たちの下切地区の水源地、八坂川水系、久木野尾川と言います。やはり杵築市民の皆さんの源流です。標高にして500メートルの地点にあります。100メートルの落差があります。私たち地域が50年以上にわたり地区民、有志で皆さん協力して飲み水がないんだということで飲料水の確保として使ってまいりました湧水であります。それは地区としての杵築市全体の自然、環境、風評、水質被害等ということでもうすごい被害が杵築市のほうには及ぶんだということは言うに及びません。この運動をですね、3年にわたり反対運動してまいりました。反対署名1,334名、日出町に提出をいたしました。しましたが、隣の町の執行に対しては日出町の条例にのっとり行うと、杵築市側の場所移転等のお願いも無視し、地元同意がとれているので日出町の条例にのっとって許認可の方向で進めると、町有地の売買、もう紙一重ですが、寸前まで行き、新町長になりストップしている状況であります。 新日出町長は町有地は町民の貴重な財産である。宗教法人に売るのは憲法89条政教分離に問題があるというふうに新町長は述べております。また。大型土葬墓地は79個体、個体数で言えばそういうふうにしか市民の皆さんには伝わってないかも分かりませんが、これが20年を経過するとこの上に重ねていくというんです。今まで日本ではあったことのないような埋葬です。こういうことがやはり日出の町民の皆さんには伝わったのではなかろうかなと思っております。 また、九州各県から運んで持ってこの日出町、杵築市の源流です。こういうところに各県からこの場所に持ってくるということ。こういうことはですね、もうその観点からして、進める上でのプロセスがもうめちゃくちゃじゃないかと新町長は述べております。 そういう観点で、私個人の見解ですが、土葬墓地は日出町には、今の場所には、町有地にはできないと確信をしておる次第であります。そこで、杵築市においても地域を大きく混乱された墓地設置宗教法人ですが、許可申請はどうなっているのかお伺いをいたします。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) お答えします。 墓地の申請については、墓地埋葬等に関する法律、墓地埋葬等に関する法律施行規則、杵築市墓地等の経営の許可等に関する条例で定められています。法律では墓地の経営許可は都道府県知事から得ることとなっていますが、現在は市町村に権限委譲されており、新規で墓地経営を行おうと思えば市に許可申請をしていただくことになります。市の条例では経営の許可の基準や墓地の設置場所の基準、墓地の構造設備の基準等を定めており、この基準等を満たしているかどうかを確認した上で墓地経営の許可を出すこととなります。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 分かりました。市町村に権限委譲されているということで、基準、構造等を定めている、そういったところをクリアすればということでできるということで。その中で、地域同意が得られれば設置は可能かということですが、その点について。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 墓地の設置自体は法で認められた権利であり設置基準を満たせば地域同意の必要はありません。ただし、新規設置する場合には、住宅、学校、病院等の敷地から100メートル以上離れていること、また、地域住民の同意を得られるよう説明会の開催等を義務づけています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) ほぼ日出町と変わらない内容であると思います。 それでですね、既存の墓地の設置自体は昔からある、なんたらかんとかそういったところだと思うんですが、これは設置基準を満たせば地域の同意は必要ないということで解釈していいんでしょうか。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 一応設置基準を満たせば地域同意の必要はありませんが、地域住民の同意を得られるようにきちんと説明することを義務づけています。 以上です。 ◆16番(渡辺雄爾君) それは答えております。分かります。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 今言われるように、新規に作るときですね。新規に作るときは当然墓地埋葬等法律、条例に謳われているとおり、地域同意が当然必要だと思います。それが取れれば、基準等に適応しとればできるということで解釈していいんでしょうか。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 議員の言うとおりです。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 分かりました。その設置基準、地元同意が取れれば容易に作ろうと思えば墓地は設置することができるということは分かりました。 次にいきたいと思います。県内県外市町村で土葬を禁止しているところはあるのかお伺いいたします。 ○議長(堀典義君) 小俣市民生活課長。 ◎市民生活課長(小俣玲子君) 土葬は日本古来から行われた埋葬法であり、法律で認められた権利です。このため基本的には土葬を禁止することはできませんが、都市計画等に基づき土葬ができるエリアを制限している都道府県や市町村があります。 大阪府の条例では埋葬の習慣のある墓地であると知事が認める地域以外では土葬が禁止されており、ほとんどの地域で土葬禁止となっています。また、これを受けて権限委譲を受けた大阪府の各市も市長が認める地域以外は原則土葬禁止とされているようです。 また、東京都では千代田区等11区で原則土葬を禁止するという規定を置き、但し書きとして区長が公衆衛生、そのほか公共の福祉の見地から支障がないと認めたときはこの限りではないと規定を置いています。 名古屋市では墓地の死体埋葬を禁止する規則を設けており、大阪や東京の事例と違い特例を認めない珍しい形となっています。 県内では、中津市が市内全域を焼骨以外の埋葬を禁止する条例を制定しています。条例で土葬を制限する都道府県や市町村は少ないのですが、実際には土地や管理の問題等で霊園が土葬禁止の規則を設ける場合がほとんどで、国内で土葬可能な霊園は限られるようです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) ありがとうございます。日本ではもう土葬というのはもう、99.7%火葬になっているというようなことであります。そして、また、今課長が述べられていましたように、大都市圏では権限委譲とか地域指定とか原則縛りのあるところもありますけれど、名古屋等は全面的に特例を認めない、禁止だというように理解をしております。 県内では、中津市が焼骨以外は指定地域、市内全域ということでほぼ土葬はできないのかなというふうに思っております。 そういう中ですが、私は今回一番心配するのが杵築市の場合です。日出町等でムスリムさんは自分たちの土地、土葬を作ろうとした土地も失い、また町有地も町長が貴重な財産ということで土地はもう売らないんだと、提供しないんだというような方針を出しておりますので、これを取得することは不可能だなと思っています。そういう中で、杵築市も過疎化、人口減少、いろんなところで私がこういう土葬に関して3年余りこういうことに携わった関係上、市民のある方から、土地をなかなか引き継いでいただけないということで、もう売りたいんだと、ムスリムさんに売りたいんだというような相談は事実ありました。こういうことがですね、今の過疎化の中ではもうこういう相続ですよね。土地は要らない、もう町に出たから田舎に帰らないと。こういうことが今後日出町、杵築と。日出にできないとなると、杵築というふうに。もうこういうふうに住民感情としては、土地は要らんのだからというようなことでですね、こういうことの考えの人もおります。事実相談がありましたので。いや、それは大変だということで、そこには私個人的見解ですが、そういった縛りと申しますか、そういったことを何かここに手を打つことをしとかなければ、今後これはそういったいろんな事情がありますからね、個々の家庭においてありますから、やはり過疎化もしておりますし、地域近隣という定義の中からいくと110メートルとかそういったその地域の戸数とか言うたら10戸以下とか。10戸以下とかの集落とかありますよね。そういったところというのはもう同意というのはもうほぼあってないようなものである。そういったところはもうものすごく危惧されるところであると思います。私としては、ここに何か縛りを入れることを、考えていかないとならないのではなかろうかなと思っています。個人的には私は今の条例の中では許されているんだというようなことで、地元同意、地区の同意が取れれば許されているんだと。杵築市の基準に合致すればというようなことでありますので。ここには付け加えるというような、焼骨にするとかそういうことを付け加えるようなことをすればですね、私はまたこれは難しい問題ではないのではなかろうかなというふうに考える次第であります。個人的な考えでありますので思いを述べさせていただきました。 それでですね、市長にお聞きしたいんですが。日出町長はムスリム教会へ日出町有地売却を停止し、結果として土葬墓地の建設も白紙となっています。市民からも大型土葬墓地建設を不安視する声が多かったと思いますが、市長としてへの思いをお願いいたします。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) ムスリム教会の皆さんにとっては大型土葬墓地の建設は切実な問題だというふうに思いますが。杵築市としては、当初計画されていた土地から杵築市民の飲料水の水源地がある場所に変更となりました。このため、日出町に対して当初計画していた下切地区で確保した水源に悪影響のなかった元の場所に戻すようお願いをしておりました。今回議員おっしゃったように、安部新町長の決断で町有地の売却をしないと決定されたところです。 市としては、まずは日出町とムスリム教会との経過を見守りたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 分かりました。経過を見るということで言葉をいただきましたが。私は、杵築市は世界農業遺産に登録され、豊かな水と水環境を大切にしてきた地域と思います。 しかし、今、土葬の条例を聞くとですね、明確な条例がなく、許可条件さえ満たせば土葬は認めざるを得ないのだというふうに解釈いたしました。日出町で土葬墓地の問題では杵築市長も日出の町有地の払い下げに反対され、多くの杵築市民も反対署名に賛同しました。 また、衛生面や環境面での懸念から土葬を禁止する自治体もあります。 このような状況を踏まえ、杵築市の将来を見据え、市民の健康と安全、そして豊かな自然環境を守るため、土葬を禁止する条例制定を検討すべきではないかと考えますが市長の考えをお聞かせください。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) 大型土葬墓地につきましては、これはもう私、正確に研究したわけじゃないんですけれども、憲法20条で保証されております信教の自由というのがあります。これは国民はではなくて、何人もということ。これは憲法の通説では、在留外国人にも適用されるということがあります。 それともう1つ、国が掲げる国際協調主義とか、それから多文化共生にも関わる問題ですので、本当は杵築市だけで国際問題に発展する、また基本的人権に抵触するようなことがあるかもしれませんので、1つは条例の中でいろんな人にも市町村長にもお聞きはしますけれども、制限を加えるということ自体が法律上、もっと言うと憲法上問題ないのかと。ですから、杵築市1つというのはもちろん、日出町さんとも協力しながら、また県としてもそういったところにお知恵を拝借できればいいなと。あとからいろんなことを配慮がなかったと言われるのも、かえってムスリム、それから地元の人にも迷惑をかけますので、きちんとした法律の状況等ですね、それから先駆的にやっているところもあるようですので、その情報収集に努めたいというふうに思っています。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) ありがとうございます。検討していただきたいと思います。 また、この土葬の問題は市長も述べられましたように、杵築市だけの問題ではないというふうに思います。市民も感じております。日出町長は国会議員に土葬に関する要望を出されております。世界農業遺産に指定されている日出町、宇佐市、国東市、豊後高田市といった周辺自治体と連携し、水や環境を守るための国への働きかけを共同で行うことを検討していきたいと私は考えますが、市長、答弁お願いいたします。 ○議長(堀典義君) 永松市長。 ◎市長(永松悟君) やはり先ほどから申しましたとおり、多文化共生というのが特に言われております。ただ、そこで永住される方が亡くなってからのことを考えると、その気持ちも分かります。ですから、市町村の判断でというのはかなり厳しい状況に追いやられると思います。そういう意味では、基本的にはもちろん、市町村を通じて国のほうにぜひ、最後の決断が一番難しいので、それについてはやはり国の指導であるとか明確な基準とかですね、そういったものを設けていただければというふうに思います。基本的には国に対応していただきたいというのが本当のところです。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 分かりました。私もこれはやはり岸田内閣のときに海外から労働者80万人くらい入れる。今現在、日本には30万人くらいのイスラムの方もおります。そういった方も働く労働力というのも必要でしょうけど、あとの問題は、やはり私も土葬を否定するわけではないです。国がですね、大きい、国の国有地ですよね、そういったところを見つけてですね。こういった本当に市町村に、この設立など埋葬の問題を土葬の問題を権限委譲してお任せしまして、あとは知りませんよという話は、私は絶対ならないと思います。ここは本当に世界農業遺産というふうに指定も受けておりますし、ここは一番水環境、クヌギとため池のある市町村ですこういったところを本当に守ろうとするのは本当に大事なことだと思います。どんなに私は過疎化、人口減少になってもですね、この杵築市からこういう問題は絶対に私は解決して国に預けていただいて、国で解決を図っていただくという方向で。 本当に一昨日の同僚議員も言ってましたけど、この子どもから子どもに伝わる、本当に住んでよかったなと、杵築に住んでよかったなというような杵築市をぜひ市長が作っていく方向に舵を切っていただきたいと思います。 以上でこの問題終わりたいと思います。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 2項目めの日出生台での日米共同訓練についてお伺いをいたします。モニターを御覧になっていただきたいと思います。 これは大分合同新聞に載っておりました。先日、日米の共同訓練、もう来月、もう月明けですね、中旬から始めるんだというようなことが載っておりました。これは日出生台では初めての訓練というようなことを聞いております。杵築市民の方はピントこんのんではなかろうかなと思うんですけど、私の上地区ですね、久木野尾ですね。住民の方が日付からオスプレイがですね、もう低空飛行で飛び回ると。この1日で7回ですかね、7月でした。こういうふうに目視できる写真の撮られる位置を届けていただきました。許可をいただいて今放映しておりますけど、それぐらい騒音被害が、騒音被害、低空っていうことでひどいんだということで写真を撮っていただきました。 オスプレイということで、飛行ルートとか高度とかそういった情報というのはほとんど取れません。それはもう仕方がないことだと思うんですけど、大体この辺に高圧線が通っているんですよね。高圧線は大体100メーター弱と換算した時に3倍ぐらいかなというところを低空で飛びます。それは現地でおる人しか分からないとは思いますが、本当に垂直に離発着できるという動力を持っています。また、水平に途中から羽を斜めに変えて飛んでいくということで、軍用輸送機ですよね、全てのものがこの輸送機で離発着で運ばれるということで便利なんですけど、事故も多いんですよね。先月も緊急着陸、沖縄のほうでしたというようなことも聞いております。 仕組み上は私もよく分かります。ヘリコプターとジェット機を混合したローターというやつが、本当に滑走路もいらなく空中に上がり水平飛行をするんですから。それはそれなりの馬力があるわけなんです。 そういうことで、イギリス軍の訓練も始まり、日米の共同訓練もこの後3月まで引き続き訓練予定と聞いております。社会情勢を見ても台湾の問題とか尖閣諸島での問題とか中国との軍事衝突とか、あらゆる場面が想定されております。西日本最大規模の日出生台での軍事演習は、毎年頻度を増していくのではと思われます。そんな観点から、騒音、低空飛行しているのを地元住民は大変心配している次第であります。この点について、市はどのように把握しているのかお伺いいたします。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) お答えします。 御質問にありましたとおり日出生台演習場での訓練は、令和5年は2月16日から28日までの13日間と、10月14日から31日までの18日間、2回実施をされております。本年は7月28日から8月7日までの11日間実施されています。また、先ほどモニターにも出ましたが、来年の1月に日英共同訓練が計画をされ、その後には在日沖縄米軍海兵隊の実弾砲撃訓練が計画をされてると報道されました。 今までは日米共同訓練以外の訓練につきましては、日出生台演習場と十文字原演習場の使用予定を毎月陸上自衛隊の別府駐屯地から情報提供がありましたので、市の公式ウェブサイトに掲載をしてまいりました。提供される情報には訓練日や射撃、爆破の訓練内容、それから航空機の飛行があるかないかも含まれております。 しかしながら、航空機の飛行についての具体的な飛行時間、飛行ルートなどは非公開になっているため、確認をすることができません。これまで地元住民の方から航空機の騒音や低空飛行に関することなどについて御連絡や御相談をいただいた場合は、別府駐屯地や湯布院駐屯地に直接連絡をいたしまして、状況を伝えてきていますが、本市を含め県内の6市3町、大分市、別府市、宇佐市、由布市、佐伯市、杵築市、日出町、玖珠町、九重町で組織をいたします大分県基地周辺整備対策協会を通じて、防衛省に航空機の騒音等により住民生活へ著しく影響があることを伝えていきたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) ありがとうございます。このモニターに映っているように、大型と言いますかね、輸送機。本当にその近くにおる者しか感じられないところはありますけれど、本当に地域住民にとっては不安になるというようなことであります。防衛省のほうに強く要望をしていただきたいと思います。 次に、防衛関係の交付金がついたと思いますが、その内容についてお伺いをいたします。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 令和6年度に、総務省が所管をする国有提供施設等所在市町村助成交付金が56万7,000円、防衛省が所管をする再編関連訓練移転等交付金が2,271万7,000円、訓練交付金が544万1,000円交付をされることになっております。交付金の内容ですが、まず総務省が所管をいたします国有提供施設等所在市町村助成交付金は国有提供施設等所在市町村助成交付金に関する法律に基づいて交付されるもので、十文字原演習場653.1ヘクタールのうち13ヘクタールが杵築市山香町大字久木野尾に位置をしており、それに対する交付金として56万7,000円交付されます。 次に、防衛省が所管をします再編関連訓練移転等交付金ですが、再編関連訓練移転等交付金交付要綱に基づき交付されるもので、令和5年度に十文字原演習場で実施をされました日米共同訓練レゾリュート・ドラゴン23で普天間飛行場に所在するオスプレイの飛来がありました。この訓練によって周辺地域において航空機の騒音等により住民生活へ著しく影響を与えたために配慮といたしまして、2,271万7,000円が交付されます。 最後に、防衛省が所管をいたします訓練交付金ですが、訓練交付金交付要綱に基づいて交付をされるものです。この交付金につきましては、令和5年度に十文字原演習場で実施をされました日米共同訓練でオスプレイ以外の航空機が離発着したことにより航空機の騒音等により住民生活へ著しく影響を与えたための配慮として、544万1,000円が交付をされています。 以上が交付金の内容となりますが、今年度に再編関連訓練移転等交付金と訓練交付金を活用いたしまして、旧東山香小学校の校舎に備蓄棚などを設置をして、防災備蓄倉庫の整備を行うとともに、防災備蓄品の購入をさせていただきたいと思います。 以上です。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 防衛関係の交付金の説明を受けました。13ヘクタール、十文字原演習場の基地交付金等、いろんな防衛関連の予算がついております。これで、この予算の外ですが、課長として民生安定の補助金の事業があるのを知っているかお伺いします。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 理解しております。民生安定助成事業補助金です。理解しております。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) ありがとうございます。今、いろいろな国の補助事業、なかなか厳しいものがあると思うんですが。私はこういう防衛省に関する補助事業ですよね。これは最大限、杵築市としても利用するべきだと思います。 具体的に申しますと、コミュニティの供用施設、公園の改修工事、公民館の改修、漁業施設、農業用施設、まちづくり支援事業、水道消防施設、屋外運動場、多種にわたって地域の住民、市にとって有利な交付金の民生安定という事業の補助事業が防衛省に出ております。こういったところは実際、営業をかけなければ補助金はつかないと思います。こういう財政の厳しい折ですよね、ぜひこの事業を活用して、私が望みたいのは今回、旧東山香小学校備蓄倉庫。重々分かります。ありがたいなと思いました。単年度で消化するということで、こういった事業は昨年からこういった私たちの地域から騒音被害があると、低空で飛んでいるというのは入れておったと思います。(  )ところがあるんですね。苦情を入れてずっと来た経過、こういった単年度の交付金が支給されたのではなかろうかと思います。杵築市全体にとってもですね、これは有効に使われるということなんで。 私、一番懸念されるのが、上村の里の避難所とスポーツ合宿施設。こういったところは大災害時にはそういった避難指定の警察、自衛隊等の待機場所になっています。これは県のほうから毎年年度を切替えて、指定の協議書を交わしているというような状況です。こういったところに今年も、海の祭り等々で上村の宿泊所にですね、スポーツ合宿所に、4日連続で30人以上の奈良県警さんが宿泊をしていただいたというような、本当にこれぐらい人数を4日間にわたり宿泊できて、警備に当たったという実績が先月の9日、10日ですかね。その前段階から準備に来てますからですね、4日間にわたりあったわけです。 そういうことで、今後、それだけの避難場所、そういった警備の関係で使われるということが証明されているわけなんで、今後はそういったところは今年の8月の台風での水道、電気等々が大幅災害で遮断されたというような状況もありますので、こういう避難場所に絶対に住民の方、市民の皆さん避難をしたときには不便にならないような、今後、発電機とか水道施設の充実したものとか、いろんなものを今からこういうふうにこういう交付金等々を利用して、整備していくのが私はいいことではないかなと思っております。 その点について、課長の思いですが、そういった民生の安定事業等々、利活用した取組というのは積極的に今から考えていくというような前向きな言葉をいただきたいんですが。 ○議長(堀典義君) 加藤危機管理課長。 ◎危機管理課長(加藤雄一君) 防衛省関連の補助金事業、交付金事業、様々なものがあると思います。地元の皆さん方の要望等も踏まえてですね、こちらも調査、研究してまいりたいと思います。 ○議長(堀典義君) 渡辺議員。 ◆16番(渡辺雄爾君) 市長も厚生労働省のほうには行く機会は多分あると思います。また、防衛省のほうにもこういった地域の声もまた伝えていただければ、また思わぬ予算がつく場合もありますので。動くことは必ずいい方向に出ると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 この中ではありますが、課長の答弁の中にありました、住民生活へ著しく影響を与えたためということもありました。そういう観点からすれば、この交付金や活用の仕方が人それぞれ、いろんな評価の変わるものではないでしょうか。私は決して事務的なものに細かく予算をつけてくれというようなことではありませんけど、こういった有効に防衛省のほうから補助金がつくというようなことが証明されておりますので、今後はですね、経済効果は日出生台での軍事演習は今に始まったものでありません。杵築市のように僅かではありますが、防衛省から補助金をいただけるということになりましたので、今からですね、こういう補助事業についてですね、防衛省のほうといろんな協議をして、私も議員として勉強したいと思いますので。お互いがこの補助事業に取り組んで、より良い杵築市の町をつくっていくことを御祈念申し上げます。これで私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。──────────── ○議長(堀典義君) これをもちまして、本日の日程を終了します。 再開は、12月11日水曜日午前10時からです。 本日は、これをもって散会します。お疲れさまでした。────────────午後3時27分散会────────────...