竹田市議会 2015-12-07
12月07日-02号
平成27年 12月 定例会(第4回)平成27年竹田市議会 第4回定例会会議録(第2号) 平成27年12月7日(月曜日
)-----------------------------------●議事日程 第2号 平成27年12月7日 午前10時 開議 開議 第1 一般質問 1.12番 吉竹 悟議員 2.4番
阿部雅彦議員 3.1番
佐藤美樹議員 4.8番
佐田啓二議員 5.3番
山村英治議員 閉議-----------------------------------●本日の会議に付した事件 議事日程に同じ (一般質問事項) 1.12番 吉竹 悟議員 (1)環境対策について (2)周辺部の活性化対策について (3)公共施設のマネジメント 2.4番
阿部雅彦議員 (1)
全国山城サミットに向けた取組について (2)都市計画道路「
県道神原玉来線(639号線)」の整備計画について (3)婚活・出産・子育てに関する支援の取組について 3.1番
佐藤美樹議員 (1)観光振興について (2)住宅整備について 4.8番
佐田啓二議員 (1)伊方原発の再稼働について (2)空き家対策について 5.3番
山村英治議員 (1)
地域おこし協力隊の課題について (2)竹田市の文化と中心市街地の活性について (3)
農林水産省大野川上流土地改良事業受益地の課題について
-----------------------------------●出席議員数(18人) 1番 佐藤美樹 2番 鷲司英彰 3番 山村英治 4番 阿部雅彦 5番 渡辺克己 6番 岩屋千利 7番 徳永信二 8番 佐田啓二 9番 日小田秀之 10番 森 哲秀 11番 加藤正義 12番 吉竹 悟 13番 本田 忠 14番 中村憲史 15番 和田幸生 16番 後藤憲幸 17番 足達寛康 18番 坂梨宏之進
-----------------------------------●欠席議員(0人)
-----------------------------------●職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 事務局長 木下郁雄 次長兼議事係長 柴尾浩昭 次長兼庶務係長 野仲芳尊 庶務係副主幹 堀
貴美子-----------------------------------●説明のため出席した者の職氏名 市長 首藤勝次 副市長 野田良輔 教育長 吉野英勝 総務課長 釘宮恒憲
企画情報課長 池永 徹 財政課長 後藤和重 税務課長 相馬隆英 市民課長 麻生宗洋 社会福祉課長 菊池博文
高齢者福祉課長 後藤俊治
養護老人ホーム南山荘長 野村 忠 保険健康課長 後藤新一
環境衛生課長 工藤両一 人権・
同和対策課長 工藤寛治 農政課長 林 寿徳 畜産振興室長 古荘弘幸
農林整備課長 志賀清隆 商工観光課長 秦 博典 建設課長 堀 慎司 荻支所長 本田隆憲 久住支所長 荒巻英俊 直入支所長 大塚幸憲 会計課長 阿南智博
契約検査室長補佐 古澤眞治
教育総務課長補佐 後藤 聡 学校教育課長 河野光雄 生涯学習課長 大塚直広
文化財課長補佐 古田 卓 図書館長 後藤芳彦
学校給食共同調理場長 野田道人
消防本部消防長 大塚義徳 農委事務局長 小大塚 実 水道課長 吉良喜久男
総合まちづくりセンター長 渡辺一宏 総務課参事 吉野文浩 市長公室長 宮成公一
郎-----------------------------------
△会議の経過 午前10時 開議
◎事務局長(木下郁雄君) ただいまの出席議員数は18人で、定足数に達しております。
○議長(坂梨宏之進君) おはようございます。ただいまから、平成27年竹田市議会第4回定例会2日目の会議を開きます。本日の議事日程は、お手元に配布してあります日程表により運営いたしますので、ご了承願います。日程第1、一般質問を行います。一般質問の順序は、あらかじめ
議会運営委員会で定めてありますので、これにより行います。一般質問の時間は60分と定められています。あらかじめ通告のありました質問事項について、質問者、答弁者とも簡潔・明瞭に、また節度ある発言をお願いいたします。12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 議席番号12番、仁政クラブ、吉竹悟、通告順序に従いまして、ただいまから一般質問を始めます。質問に入ります前に、去る9月議会において、私も一般質問をしました。そして議員、議会の政策協議会において、議員総意をもって市長に要望した件があります。その内容は獣害対策についてということで、早急なる対応が必要ではないかという話でありました。市長の英断をもって早急なる対応をしていただき、猟友会の方、また農業者の方、そして家庭菜園をしている高齢者の方から、確かにイノシシで非常に被害があって困っているということで、大変感謝しているということの声をたくさんいただいております。迅速な対応に敬意を表するとともに、感謝を申し上げて、ただいまから一般質問をさせていただきます。今回は環境対策について、周辺部の活性化対策について、
公共施設マネジメントという件で、3点、質問をさせていただきます。まず最初に、環境対策について。竹田市のごみの状況をということでお聞きしますが、とにかく、これは先日、若い方から意見をいただきました。多分、皆さん、ご存知のように、今、赤い鳥居に似たものがあちこちに、結構、増えていると思います。あれは「ごみよけトリー」というものだそうです。専門的な業者がそれを作って販売しているような形になっております。上下の長さが違うんですね。だから鳥居と違って「ごみよけトリー」となっております。それが増えているのが非常に危惧されるということで、意見をいただきました。質問の対象にさせていただいております。竹田市の
ごみ処理状況はどういうふうになっているのか、併せて、ここ5年間ぐらいの予算の推移についてお聞きをいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
環境衛生課長
◎
環境衛生課長(工藤両一君) おはようございます。吉竹議員のご質問にお答えいたします。竹田市のごみ処理の現状について、お答えいたします。竹田市の可燃ごみについては、平成15年度から国の
ダイオキシン対策に伴い、焼却施設を休止し、大分市の
福宗環境センター清掃工場の方へ、竹田市
清掃センター中継施設にて、市内一円から収集された家庭ごみと事業系ごみをコンパクターで圧縮減容し、一日、6.7トン積みコンテナ4台にて搬出し、焼却処分しております。過去5年間の年間の搬出量は、平成22年度4,788トン、平成23年度4,966トン、平成24年度5,420トン、平成25年度5,577トン、平成26年度5,563トンとなっております。平成24年度から
リサイクルセンター稼働に伴う施設内での完全な分別処理に伴い、リサイクルできない可燃ごみの搬出量が増加しております。こうした中、平成26年度より古紙の拠点回収と併せて、古布の回収を行うとともに、新たに施行された
小型家電リサイクル法による、家電の不燃ごみからの施設内での
ピックアップ回収に取り組んでいます。平成26年度においては、前年度より14トンの搬出量の減量が図られております。可燃ごみの焼却処分における大分市
清掃工場運営管理費分担金の過去5年間の額は、平成22年度6,292万4,000円、平成23年度5.982万3,000円、平成24年度6,485万3,000円、平成25年度5,920万4,000円、平成26年度5,750万3,000円となっており、ごみ1キロ当たりの運営費の分担金は10.3円となっております。
清掃工場運営管理費の分担構成は、大分県
ごみ処理広域化計画の大分ブロックからなる、福宗、佐野に清掃工場を運営する大分市、竹田市、臼杵市の3自治体及び
由布大分環境衛生組合と旧佐賀関町での負担となっており、平成26年度の分担金額は15億9,732万円で、竹田市は施設規模割と搬入量割、合わせて3.6%の負担金率となっております。平成27年度より大分市のごみ袋有料化を受けて、大分市の搬入量が減少する傾向にあることから、搬入量割分の分担金の増額が考えられます。次に、資源・不燃ごみについては、国の
循環型社会形成推進交付金事業により、平成22年度に休止しておりました
清掃センター焼却炉を廃止、解体、撤去し、その跡地へ平成23年度に
リサイクルセンターを新設しました。平成26年度の
リサイクルセンターの稼働状況ですが、搬入量は不燃ごみ374トン、資源ごみは缶類が52トン、瓶類175トン、ペットボトル51トン、
廃プラスチック127トン、古紙類594トン、古布類18トンです。
リサイクルセンターでの
資源化中間処理後の再生利用量は、スチール缶22トン、アルミ缶30トン、瓶類91トン、ペットボトル48トン、
廃プラスチック46トン、新聞274トン、雑誌類170トン、段ボール150トン、古布17トン、小型家電類が44トン、その他、鉄・アルミ類が174トンとなっており、再利用率が64%となっております。先ほど述べましたが、再利用できない資源ごみの可燃ごみへの処分量は180トンとなっており、依然、汚れた資源ごみの排出が見受けられ、ごみの分け方辞典を各家庭に配布し、広く分別の徹底をお願いしているところでございます。一方、最終処分
場の埋め立て量は251トンと減少しており、処分
場の長期延命化が図られるものと期待しております。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) ただいま、細かい数字まで上げていただいて、丁寧に説明していただきました。費用が、大分の方に払う負担金が6,000万円で推移していると、ごみの量も最近、近年は5,500トン、そのくらいの数字になっているということで答弁がありました。ここで、先ほど申し上げたように赤い「ごみよけトリー」というんですが、それが増えている。それは、つまり不法投棄、いろんな方がそこを通ると、道路の横、それから空地、窪地とか、いろんなところに捨てるわけですが、そのために、そこに捨てられないようにということで、過去にやっぱり捨てられたところが多いそうです。そこに捨てる形が多いそうなんですね。現状、竹田の中で不法投棄がどうなのか、それについてお答えください。
○議長(坂梨宏之進君)
環境衛生課長
◎
環境衛生課長(工藤両一君) ごみの不法投棄の現状について、お答えします。近年、国の廃棄物の処理及び清掃に関する法律の、ごみの不法投棄の罰則が強化されたこと、また、住民の環境に対する意識の向上により、年々、悪質な事案は減少傾向にありますが、こうした中でも自己所有の山林への住宅廃材の投棄や、道路路肩への家電品の投棄を散見します。その対策として、平成26年度から大分県と合同で、頻繁に投棄が発生する国道及び県道沿い、沿線に監視カメラの設置を行っています。また、本年度から大分県の
市町村不法投棄防止対策支援事業の補助金により、
不法投棄再発防止対策として県が監視カメラを撤去した不法投棄箇所の、市内1か所に監視カメラの設置を行っております。また、同事業のメニューの
不法投棄防止監視及び啓発活動により、市内の2か所に監視カメラの設置と、市内各所に
不法投棄防止看板の作成・設置をしております。不法投棄された廃棄物の除去については警察及び県保健所の指導の下、投棄者自ら処分を行っているところですが、未だ投棄者不明の事案については、本事業メニューの
不法投棄撤去事業により、計画的に廃棄物の撤去処分を行っているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今、現状をお伺いしましたが、とにかく不法投棄については産業廃棄物と一般廃棄物、ともに不法投棄があるのが現状だと思っております。竹田管内に産業廃棄物、企業・業者等が捨てるところがあります。せっかくあるものを利用しなくて、ある意味でその費用を軽減するために、山林等にとか、空地に不法投棄というのがあります。それから、なお一般の家庭の中の、例えばペットボトルであろうが、そういうものも実際、不法投棄されているというのが現状だと思います。ここで私、竹田の姿勢ということを、やっぱり法律がありますので、
特定家庭用機器再商品化法、通常、
家電リサイクル法という法律があるということを、やっぱり市民にきちんとわかっていただいて、ごみになるものは買わない、ごみを出さないという方向をもっと打ち出してほしい。それから一つ、例えば、これは例ですが、県内のある市の例ですが、これは産業廃棄物ですが、不法投棄しましたとしたときにA社が1,000万円の罰金、代表取締役が懲役2年、また取締役が懲役2年、執行猶予3年とかですね。これは企業にもこうやって、次は800万円とか、やっぱり懲役3年の執行猶予付きとか、それが出ております。判例があります。それから一般の家庭用ごみ、これについても罰則が既にもう出ている事案があるんです。例えば自宅から排出した家庭用ごみ、
ペットボトル容器ですが、2.5キログラムを道路上に不法投棄したと、その時に罰金5万円あります。そういう例がいくつも、今、出ております。もう少しひどいのは家庭から排出した家庭ごみ、生ごみを捨てたと、それが罰金30万円受けていると、そういう例もあります。不法投棄ですね、要するにごみを勝手に、不法投棄ですから、するということ、あくまでも犯罪になるということですね。裁判所から出るわけですね、その決定事項が。それで裁判所の判決として罰金刑、これ刑なんですね。そういうことがあるということをきちんとわかっていただいて、少なくとも竹田管内にはそういうごみがない。ある市が「ごみ0運動」とやっておりましたが、やっぱり住みよい環境をつくるためには、それが必要じゃないかなと私も思っております。そこで、竹田市として減量対策はどういうふうに考えているのか、ごみの減量ですね、それについてお答えください。
○議長(坂梨宏之進君)
環境衛生課長
◎
環境衛生課長(工藤両一君) ごみの減量化対策についてお答えします。ごみの減量化対策ですが、現在、平成23年度策定の竹田市
一般廃棄物処理基本計画による基本方針として、廃棄物発生を抑制するとともに再生可能な資源として、できる限り利用する社会への転換、すなわち循環型社会を構築するということが大きな課題と捉えております。このため「3R」の推進により減量化を促進し、その上で、なお処理しなければならない廃棄物については、安全かつ適正に処理することができるような体制整備を図ることが重要となり、市においては、現在稼働している
リサイクルセンターの供用により、施設整備が完了しております。そこで「3R」の推進によるごみの減量化の促進についてですが、リデュース(発生抑制)、必要ないものは買わない、買い物にはマイバックを持参する、過剰包装は断ると、リユース(再利用)、詰め替え用の製品を利用する、修理してもう一度使用する、要らなくなったものを譲り合うと、3番目のRですが、リサイクル(再資源化)ということです。ごみは正しく分別する、再生して作られた製品を利用すると、こういったことをキーワードに、今後ともごみの減量化に向け、市民の皆さんにご協力を願うところでございます。大分県では一般廃棄物を含め、第4次大分県
廃棄物処理計画を本年度から策定中であり、本市もその計画に沿った一般廃棄物の
処理基本計画の改定が必要であると思われます。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今の答弁の中で、「3R」という言葉が出ております。リデュース(減らす)、それからリユース(再利用)、それからリサイクルという話がありました。その中でもう1点、やっぱり付け加えるべきものがあると思うんです。リフューズ、今はこれを入れて「4R」になっております。リフューズ、これはやめるということですね。先ほど答弁の中にあったように、要らないものは買わないとか、そういうふうなことを、やっぱり考えないといけないということになっております。先ほど来、これをなぜ出したかということは、当然、先ほどから申し上げているんで分かっていただけると思うんですが、竹田市が目指すもの、やっぱり、きれいなまちづくりというのが当然あるんですね。住み良い環境を整備して、移住定住の促進、農村回帰を含めて、そこに行きつくんですね。だから、これが一番基本的なエリアにあると思うんですね。だから、これ、私、以前出したんですけど、例えば国道とか県道はすべて県の管轄で除草とか、やっていただけます。でも、市道の関係は竹田市が自らやらないといけない。例えば前に言ったように、「年に2遍の除草作業、草刈りでいいんですか。それで、外から来る人たちを気持ちよく迎えられるのか」と、そういう話もした経緯があるんですね。やっぱり、これに付随すると思うんですね。そういうことをしっかり考えないといけないと思っております。そこで、非常に重要な4番目の質問になります。快適な住空間の促進に向けた、「ごみ0対策運動」の促進を更に推進してはどうかという、そのことについて答弁をお願いします。
○議長(坂梨宏之進君)
環境衛生課長
◎
環境衛生課長(工藤両一君) 快適な住空間の促進に向けた、「ごみ0運動」の促進についてお答えいたします。「ごみ0運動」の推進については、竹田地域では毎年5月30日を「ごみ0の日」と定め、竹田、豊岡、玉来地区において、各地区一斉に環境美化とごみ拾いを「ゴミフ大会」として開催しております。本大会は今年度で33回を数えます。この運動は、開催日は違うものの、同様な取組が市内各地区にて行われております。今後もこの「ごみ0運動」が各地域に広がるよう、運動の促進を図りたいと思っております。市は、市民が健全で恵み豊かな環境の恵沢を享受するとともに、その環境が将来の世代に継承されるよう、環境の保全に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、実施する責務があることから、更なる快適な住環境保全のため、市民の皆さんと協働で、ごみのないまち、美しい竹田市を創造しなければならないと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今、答弁いただきました。竹田市としても、きちんと、本格的に中に取り組むという話になっております。県も計画を本年度から作成、むしろ遅いんですけどね。これだけ不法投棄が頻繁に起こる社会の中で、今更ながらと思うんですが、でも遅くてもやらないといけないと思っておりますし、先ほどから申し上げるように、竹田が何を目指しているかということに意外と身近なところで直結する、そういう問題だと思います。私たちにとって毎日の暮らしの中で、ごみを排出するということは最も、今申し上げたように身近な問題です。先ほど申し上げた、この四つの「R」に取り組んで、ごみの出ない買い方とか、使い方をする必要があると思います。それともう1点、これは環境衛生課だけじゃなくて、やっぱりすべての、例えば支所もあります。すべてのところで、そういう取組を啓発するという取組も必要ではないかなと思っておりますので、これは十分、協議を加えながら、早急なる対策をとっていただきたいと思っております。要望になりますが、それを要望しながら次の質問に入ります。周辺部の活性化対策についてということで質問させていただきます。中心市街地では
竹田地区都市再生整備計画が、平成26年度から事業が進められております。荻町の中心部は、
コンパクトシティの構想で再生を目指すとしております。久住エリアでは、庄内久住線のバイパス計画が県事業で進められています。直入町はバイパス完成後の旧道の空洞化が加速しているような状況だと思っております。荻町、久住町及び直入町の中心街の具体的な再生計画が必要であると思っております。景観形成と併せた早急な政策の策定が必要だと思っております。それについて答弁を求めます。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) まず総括的な立場から、私の方で答弁をさせていただきます。竹田市の中心市街地においては、
城下町再生プロジェクトに沿って
竹田地区都市再生整備計画及び
中心市街地活性化基本計画の認定を受け、官民がそれぞれの立場から
まちづくりビジョン実現に向けて取組をスタートしたところでございます。一方、荻、久住、直入地域の周辺部につきましては、
地方創生TOP総合戦略でも基本目標の4で、「
コンパクトシティを構築し、集落機能、暮らし力を高める」という基本目標を掲げ、竹田市
版コンパクトシティの推進、小さな拠点の形成を進めることにしています。中心部と、それぞれの特色のある周辺施設の
ネットワーク化により、都市の利便性の享受と、豊かな自然や魅力的な田舎暮らしが両立できる環境整備を図り、各地域ならではの歴史・風致等を生かした、個性豊かなまちづくりを目指していきたいとしております。各地域ごとの方向性に関しましては、各支所長から答弁させていただきます。
○議長(坂梨宏之進君) 荻支所長
◎荻支所長(本田隆憲君) 荻地域の取組について、答弁をさせていただきます。旧
荻支所跡地の利活用につきましては、庁内関係者で検討を進めるとともに、地元関係者、代表者からなる旧
荻支所跡地利用検討委員会を設置し、具体的な利活用の研究を行ってまいりました。荻支所周辺は公共施設をはじめとして、荻駅を中心に非常にコンパクトにまとまっていることから、旧荻支所跡地については荻地域の拠点として、地域に求められるものの整備を図ることといたしました。そうした視点に立ち、旧支所一帯の利活用を図ることが、地元をはじめとした議論の中で、若年層向けの
住宅環境整備の必要性が急務であるという意見が非常に大きいのが特徴的でありました。このため、旧支所周辺の全体的な構想検討を進めるのに先行し、住宅整備を緊急の取組施策として実施することといたしました。キーワードは竹田市
型コンパクトシティであります。竹田市
型コンパクトシティは中心部跡地だけではなく、周辺地域についても小さな拠点として整備し、
中心市街地再生と定住人口の確保は両輪で進めるべき施策であると認識しているところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) 久住地域について、お答えをいたします。平成26年度に竹田市
歴史風致維持向上計画を策定したことで、久住地域でも
都市再生整備計画を作ることが認められるようになりました。これを受け、同年、
久住地区再生整備計画を作成したところであります。久住高原の近くに形成された農村集落の中心となる住宅地域であり、国道442号線バイパスが開通したことで、集落内の通過交通量が減少し、旧国道沿いの商店街をはじめとした地域産業の影響が懸念されているところであります。今回、県道庄内久住線バイパスの整備を行うことで、地域産業の活性化及び久住地区の再生を図る契機と捉えて、平成24年8月より久住まちづくり委員会で検討を行ってまいっております。周辺地域についても小さな拠点を整備し、交流、地域住民間のコミュニティを図ることを盛り込み、自然あふれる地域の優れた風景の保全と、これから整備する竹田市景観計画との整合性を図っていきたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 直入支所長
◎直入支所長(大塚幸憲君) 引き続き、直入地域の状況についてお答えをいたします。議員ご指摘のように、現在、直入町の中心街では空洞化が進みつつある状況にあります。ご案内のとおり、温泉療養文化館「御前湯」は開館以来、今年で17年経過しており、毎年10万人を超える入浴客が訪れており、去る10月17日には200万人を達成したところでありますが、この力が直接、地元商店街や隣接する温泉市場に、うまく働いていないことが大きな課題となっております。一方で、本年7月より長湯ダム湖のウェイクケーブル施設が稼働しておりますし、クアオルト構想に基づくミニクアハウス並びに国民宿舎直入荘の整備計画も進んでおります。また、国民宿舎北側に位置する花立地区には、「しだれの里をつくる会」の皆さんが、これまで7年をかけてしだれ桜等の植栽を1,700本、完了しております。3年後には、その花が一斉開花する予定となっております。こうした施設の整備がすべて実現すれば、観光施設や温泉街回遊による賑わい創出が可能となり、温泉療養を目的とした長期滞在による宿泊客の増加等にも大きく結びつくことが期待をされます。加えて竹田市景観計画及び景観条例の策定の準備が進められているところでありますが、この景観計画の中で市全体の景観形成基準ができることによりまして、各地域においても、街並み景観、道路、公園等の整備に伴う国の補助事業の対象となりやすくなります。この景観計画の説明会を受けて、地元商店街等の参加者全員の賛同のもと、当該景観計画に十分関わっていけるよう、協議会を立ち上げて、本格的に取り組んでいく方針も決定されているところであります。こうした協議会に地域再生の核となっていただき、市も側面的に関わりながら、前述の課題や明るい材料を基に、小さな拠点の整備を目指し、中心街再生に向けた取組に努めてまいりたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) それぞれ3地域の支所の支所長の方から答弁をいただきました。最近聞いた話で、例えば荻町、桜町を中心、駅を中心に、確か20歳未満の方がいないとか、そういうふうな話も聞いております。荻も、久住も、直入もですが、私と何か随分、考え方が違うんだなと思っております。その今の内容は、行政的に考えた一方通行というのか、それは当然、私は否定するものじゃない。ただ、私と違うというのは、竹田の街なかもそうなんです。各3地域の中心市街地を見たときに、今、商店が減っていますよね。これは現実の問題だと思っております。竹田も今、減りつつありますが、また、生まれつつあるけれども減っている、それも事実なんです。そこで、私は竹田の市民の方々にとってということをやっぱり考えたときに、荻の街なかにお店がなくなったときに、今、高齢化がこれだけ進むと、車の免許を返納するとかいう、もちろん運転できなくなる、そういう可能性も随分あるんです。その時に市民の方に、特に高齢の方が「買い物難民」になっていく、要するに市民が一番被害を受けるんだと、だから、このまちづくりという、その地域の商店を残すために、当然、前、話を出しておりますが、今、各支所、本庁を除いて各3支所の、これは合併以来、もう10年経ちました。この合併のおかげで、負の遺産としてお店が減っているのも事実です。単体でそこに、例えば久住でも、直入でも、単体の時は、当然、皆さんが、例えばお疲れさん会をするんであっても、その地域を利用していたんです。今、例えば各支所で、支所ごとで、例えば目いっぱい集まっても十数名だと思います。そういう方々が皆でこぞって、その地域、自分が勤めている、そこで経済効果、自分たちが給料をもらっている竹田市にお返しをするような、何か、そういう波及をしているのかなと、そういう効果を出しているのかなという、ほとんど、例えば弁当を持っていけば、食べるところ、食事を提供するところは、もう売り上げがかなり減っております。そういう事実に全然、直視していないんですね。だから先ほど申し上げたように、これで商店がどんどん減った時に一番困るのは、そこで暮らす、久住であり、荻であり、直入の高齢になった方々、それと中心からちょっと遠くても、中心街にいても買い物に困るんだと、「買い物難民」と言われる方が増えてくるんだっていうことが、一番危惧される問題だということを、今の答弁の中に3地域ともない。地域の市民、地域の人たちのために、絶対、そこの商店街を残すんだという、そういう考えがないのが、やっぱり行政はそんな考えなのかなという、ちょっと寂しい思いをしております。恐らく、ここで答弁は難しいと思います。でも一番大事なことは、竹田市民のために自分たちが何ができるかが、あなたたちの仕事だと思っております。そこを再度、研究していただいて、やっぱり、そこのお店を残していく、それが地域の人のためになるんだということを、もう一回、考えていただきたいと思います。これについては答弁を求めませんので、早急なる対策をお願いします。3番目、
公共施設マネジメントについてということで、質問をさせていただきます。最近、公共施設の老朽化に対する総合管理計画策定というのが必要になっております。竹田市において、その策定するための要因というのはどういうものなのか、それについて答弁を求めます。
○議長(坂梨宏之進君) 財政課長
◎財政課長(後藤和重君) お答えいたします。平成25年11月に、国においてはインフラ長寿命化基本計画を策定し、各省庁等にインフラの維持管理、更新等を着実に進めるための中期的な取組の方向性を明らかにする行動計画の策定を行うよう指示するとともに、こうした国の動きと歩調を合わせて、各地方公共団体には速やかに公共施設等の総合的かつ計画的な管理を推進するための計画、公共施設等総合管理計画の策定を求めたところであります。その要因といいますか、背景として、「公共施設等の総合的かつ計画的な管理の推進について」と題する、総務大臣からの通知の一部を紹介させていただきます。「我が国においては、公共施設等の老朽化対策が大きな課題となっております。地方公共団体においては、厳しい財政状況が続く中で、今後、人口減少等に公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、早急に公共施設等の全体の状況を把握し、長期的な視点を持って、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設等の最適な配置を実現することが必要となっています。また、このように公共施設等を総合的かつ計画的に管理することは、地域社会の実情に合った将来のまちづくりを進める上で不可欠であるとともに、昨今、推進されている国土強靭化にも資するものです」、このようにされております。国・地方を合わせた国家全体の課題となっているところであります。竹田市における公共施設も同様で、まだまだ人口の多かった時代や、高度経済成長といった社会情勢を背景として投資された施設で、著しく老朽化しているものもあります。加えて、旧1市3町が合併する以前から、それぞれの市町で保有しておりました施設を引き続き使用している状況でありますので、類似する施設も数多く見受けられます。これまでも公共施設の譲渡、あるいは長寿命化の対策、適宜、必要な修繕等は補助事業などを活用しながら管理に努めてまいりましたが、今回、改めて公共施設の全体を詳細に把握し、一つは長期的な視点を持って、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行う観点から、次に財政負担を軽減、平準化する、3点目として公共施設等の最適な配置を実現すること、これを目途に計画を策定しているところであります。以上であります。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今回、
公共施設マネジメントということで触れておりますが、その意味ですね、つまり竹田市が保有し、または借り上げている全公共施設を、市経営の視点から総合的かつ統括的に企画・管理及び利活用をする仕組みを指すものであります。今、答弁の中にありましたように、もう、これ竹田だけじゃなくて、全国、県内もすべてですが、高度成長期に、確かに施設というのはハード施設ですね、それは、ほとんど建てております。その時期が高度成長期ですから、1970年代ですかね、そのくらいとすれば、ほとんど寿命が、もう40年とか、50年とか経って、非常に傷む時期になっております。それでも、まだ保有しているのが現状だと思っております。次の質問ですが、今のことを踏まえて、竹田市は、その対象となる公共施設にはどのようなものがあるのか、それについて答弁いただきます。
○議長(坂梨宏之進君) 財政課長
◎財政課長(後藤和重君) お答えいたします。対象施設はすべての建物のほか、公園施設や
駐車場等となります。例えば集会所や文化施設を市民文化系施設、公民館や図書館を社会教育系施設、小中学校は学校系の施設として大分類しながら、ただいま整理しているところであります。現段階で整理できている施設の状況でありますが、施設数は327施設、延べ床面積約25万平方メートルあります。ただし、この施設数につきましては、施設名でカウントした場合でありますので、例えば竹田市役所であれば、庁舎や車庫棟などを含め、1個でカウントしているところであります。実際の台帳の管理上では、市役所内にある施設は建築年数や構造等が異なりますので、それぞれ別々にカウントいたします。総合的には1,300に近い施設の数となります。以上であります。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 対象となる竹田市の公共施設について、今、答弁いただきました。この管理計画、総合管理計画を策定する場合には、絶対必要なのが原則なんですね。原則論を行政側は持っておかなければならないというのは思っております。その中に、当然、新規整備をやっぱり抑制するということ、当然、それが必要です。しかし、市が目標としているもの、計画上に挙がっているものは別として考えていいと思います。そして、この計画の中に必ず必要なのが、施設の統廃合、多機能化、それから複合化、長寿命化ということですね。それをマネジメントするときに要るものが、原則論だと思っております。そこで、その原則の中には必ず白書を、固定資産台帳を作る、それから固定資産台帳に載せるものに対しての白書、それ一つひとつ、どうなっていくのかという数値を作っていくようになると思うんですね。議長の許可をいただいて、皆さん方に「
公共施設マネジメントの体系」というものを、資料を差し上げております。大体、こういうふうな形で公共施設が進められるものだと思っております。そこで3番目の質問ですが、公共施設等の将来に必要な改修費、これ更新も含めて、施設ごとの利用状況の調査をして、内容の分析をしなければならないと考えております。財政収支の将来予測も必要でありますが、計画の策定時期はいつ頃になるのか、それについて答弁を求めます。
○議長(坂梨宏之進君) 財政課長
◎財政課長(後藤和重君) お答えいたします。議員ご指摘のとおり、本計画を策定する上では、施設ごとの利用状況や財政収支の将来予測も図りながら進めていく必要があります。策定における現在の取組は、単に固定資産台帳に資産を登録するわけではありません。施設の利用状況、建物の改修状況、施設の維持管理費等を分析した台帳整備を行うことが目的でありますので、現在、施設ごとに総合評価を行う準備を並行して進めております。現在のところ、施設をA、B、C、Dの4段階で評価を行うことで進めているところであります。今の案では、A評価は、有効活用され、かつ施設の状態が良好なもの。Bは、利用状況は良いが、建物の状態があまり良くないもの。これは何かしら対応が必要となる施設となります。Cは、利用状況やコスト面で良くないが、建物の状態が良いもの。これは譲渡、賃貸に活用できる施設。D評価は、建物の状態も利用状況も悪い施設。これは取り壊し等の早急な対応が必要な施設となりますが、こういった評価、判定を行おうとしています。こうした公共施設等総合管理計画は今年度中にお示しする予定としておりますが、要は実効性であります。公共施設等総合管理計画そのものは、公共施設の寿命が数十年に及ぶことから、平成27年度から平成56年度までの30年間としたいと考えております。そうした上で、各施設を今後どうするのか、このまま維持するのか、売却の方針で進むのか、そういった具体的なアクションプランを策定いたします。平成28年度から平成37年度までの10年間を第1期アクションプラン期間として、来年度策定し、その後、必要に応じて第2期、第3期と見直しをしていこうと考えているところであります。以上であります。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今ですね、問いに数値目標が必要なんだということで申し上げました。具体的に数値目標を設定することにより、効率的な行財政運営を行うためには、今、答弁にありましたように、施設の廃止、継続の議論の中に経営的な観点での財政運営が立ち行くように、具体的に進める必要があると考えております。それが先ほど申し上げたように、数値目標を具体化するためには、固定資産台帳が必ず必要になると思います。その台帳を整備することによって、その建物、建築物等の老朽化の比率が出ます。そうすれば、先ほど、その台帳の後に、また白書が要るんですが、その建て替えの試算というものが白書の中で示されるようになります。それが、逆に言えば市民に公表することで、それだけ莫大な、例えば予算が要るんだなとか、じゃあ利用率が低いのはどうしようかと、もう廃止した方が良いんじゃないかというのを、私はそれをきちんと出すことで、いずれにしても市民に説明がつくんではないかなと思っております。そこで、それと重要なこと、今、数値目標の具体化について申し上げました。次に、今申し上げたように、我々議会、それから市民との合意形成のための、今言った固定資産台帳並びに白書、その計画の内容、それをやっぱり出していただきたい。そして、その中に市民との合意形成、議会との合意形成をしながらやっていかなければいけないと、私は思っております。公共施設等総合管理計画、つまり公共施設をマネジメントする場合は、将来的に施設の統合や廃止が必要となります。その時、必要なのが役所内の関係課の調整はもちろん、検討内容を初めからオープンにして、白書の作成時にすべてが見えるようにして、その情報をできる限り、市民、議会へ示して、合意形成を図る必要があると思います。その時に、私、今、市民との合意形成ということを言いました。合併以来、1市3町、一緒になった時に、それぞれの地域に同様の施設が、要するに類似施設が、もう、たくさんあります。単体の自治体でありましたから、同じようなものを持っております。そこで必ず必要なのは、痛みを伴うというのは地域の中にも、これは廃止せざるを得ないとかいうことが必ず出てきます。すべて今、1市3町、それぞれに、過去あったものをもう一回、更新をする、すべて同じようにやっていくということは、当然ありえないと思うんですね。もう合併以来、10年経ちました。これで公共施設を今後どういうふうに考えていくのかということについて、市長の答弁を求めます。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) 私の方から答弁をさせていただきます。この一連の公共施設のマネジメントという課題に対しては、議員ご指摘のように、やはり基礎自治体の自立の一番大切な観点というか、力がここに試されるというふうに私自身も考えています。常々申し上げておりますように、基礎自治体が自立するには、地域力があり、人間力があり、そして行政力が求められるわけですが、それに加えて、経営力ということをしっかりと意識しないといけないということは、もう先輩諸氏からも、私もご教授いただいているところでございまして、まさに、このマネジメントを視野に入れるときに、行政の経営力が試されるというふうに思っておりますし、それを成し遂げるには、やはり議員ご指摘のように、議会、そして地域住民の皆さん方との合意形成が何よりも不可欠であるということは、もう申し上げるまでもありません。時間が少しあるようですから申し上げたいと思いますが、竹田市も本格的な人口の減少という局面を迎えております。財政状況も今は比較的順調でありますが、予断を許さない状況にあるのは、もうご承知のとおりでございます。そういった意味で、竹田市独自の先導性のある政策をもって、地域振興を図るべきだというふうに思っておりますし、地域の振興、再生を図るには、従来のように国が示したからとか、国がこうすれば補助金を上げますよといったような、マニュアルに沿って進めるようなものではないというふうに、私は思っています。一方、持続可能なまちづくりに向けて思い切った施設整備を行いつつも、既存の施設等につきましては、議員おっしゃったように、非常に、同じ時期に同じような建物が造られているというようなこともございますので、そのスリム化とか、複合化、そして長寿命化など手を打ちながら、有効利用、有効活用を図るといったことも重要だろうというふうに認識をしているところであります。今、財政課長の方からも詳しく説明をいたしましたとおり、本年度中に、27年度中に竹田市は、竹田市の公共施設等総合管理計画を策定するということにしております。県下では28年度中にほとんどの自治体が計画策定、完了するだろうというふうに思っておりますが、市民の皆さんの理解を得ながら、いかに実効性のあるものにしていくかということがポイントだろうというふうに思っておりますし、更に地域の未来をつくっていくための資産を、今後どう形成していくかという視点も、非常に重要だというふうに思っているところでございます。この計画は、施設の総面積の圧縮ということが基本ではございますけれども、単なる財源のつじつま合わせの統廃合では、地域の行政サービスの低下を招く恐れもあります。公共施設を官民連携、公民連携の手法で最大限に活用するにはどうしたらいいかという発想が、ここに添えられなければならないだろう。そうしなければ、まさに机上の空論に終わってしまうと、そう私は危惧しているところでございます。公共施設のあり方を厳しく問いかけつつ、必要な施設には投資、そして維持する財源を確保する姿勢が必要だというふうにも思っております。具体的には公共施設の整備目的に照らし合わせながら、施設として十分な役割・機能を保持しているか、利活用の状況、人口の推移と維持管理等の、そのバランスがしっかり保たれているかということを調査するということも重要でありますし、行政サービスの維持の観点など、お示しした上での皆さんとの合意形成が必要だろうと、こういうふうに考えているところであります。その中にも、やはり地域性を重視するということが必要であります。総合的なものの見方も必要であります。そういった分も含めて、具体的な方向性を検討する段階において、市民の皆さん方の声をお聞きするという、従来やってまいりましたTOP懇談会等、必要があれば開催しながら、その機会をつくっていきたいというふうに思っております。吉竹議員ご指摘の観点も踏まえながら、関係の住民の皆さん方との意見交換の
場をしっかりともって、個別のケースに対応していきたいというふうに思いますし、あらゆる角度から、市民の皆さん方の意見が反映できるように努めていきたいと、そういうふうに思っています。参考までに申し上げますと、仮に、現在、竹田市が持っている施設をこのまま、すべて管理する、維持していくということになれば、今後30年間で、その維持・更新費に掛かる費用は1,296億円という膨大な数字になります。1,296億円であります。平均すると1年当たり約43億円という膨大な経費が必要になるということになるわけでありますから、これは先ほどもお話に出ていましたように、すべて、そのままでやることはないだろうけれども、仮にやったとしたら、仮にその施設全部を維持するとすれば、これだけの経費が掛かっていくということが見えていますので、そういった意味では、このように後年度の財政負担が膨らまないように、いかに思い切った決断をしていくか、当然ながら、そこに財産の廃止、そして取り壊し、更には売却といった手段も、思い切って私は打つ必要があるだろうというふうに思っております。そういう思い切った決断が要求されるだけに、なくしていくもの、統廃合させていくもの、そして新たに建設を余儀なくされるもの、やらなきゃいけないもの、その選択は、やはりメリハリをつけてやっていく必要があるだろうというふうに思っているところであります。マネジメント、まさに重要なのは合意形成でありますけれども、実践・断行していくには、やはり重要な観点があります。それは、かつてできなかったのは何でかというと、総論は賛成だけれども、各論に入ると必ず反対論が出てきます。あそこの施設は良いけれども、自分のところの施設だけはこらえてくれよと、こういう話だけは皆でやめるようにしないと、思い切った断行はできないということを申し添えておきたいというふうに思います。やはり、マクロの視点、そして未来を見据えた大いなる決断が今こそ必要だろうというふうに思いますので、この計画が樹立された、その後の実践に向けて、議員各位のご理解、そしてお力添えを賜りたいと、こういうふうにお願いを申し上げておきたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 12番、吉竹悟議員
◆12番(吉竹悟君) 今、答弁いただきました。私どもの仁政クラブ、会派で昨年2月になりますが、
公共施設マネジメントについて研究・調査をしてきました。当然、やっぱり必要な、今、市長がおっしゃったように、最終的に言ったんですが、我々もそうなんでしょうけれど、自分の地域は別扱いとなるものがあるのかなというのが、その時にも講師の方がおっしゃっておりました。総論は賛成だけど、各論、やっぱり自分に関わるところだったら、それはだめだと、というふうな考えがどうしても付きまとってくるんだということが、そこをどうやって議会側として対応するのかという、そこは非常に難しいんだということを、当然、求められてきました。これから、先ほど財政課長の答弁にありましたように、本年度中に公共施設等、その管理計画、総合的な管理計画が出来上がるということで、出来上がった時にいち早く我々議会にも、ある程度の形、市報等に載せて、市民の中にこういうふうな計画を作った、その目的は何だということをきっちり、やっぱり最初に伝える。それから次に固定資産台帳、それから、その白書、どのくらいお金が掛かっていく、先ほど市長の答弁にありましたように、30年間で1,300億円ほど掛かると、年間にすれば43億円ほど、それに必要な維持経費が掛かるんだということを、それで他の分を、福祉的なこと、要するに民生の費用が抑えられてしまう、これから高齢化になるときに、一番そこが危惧されると思うんですね。そのバランスは、確かに非常に難しいと思いますが、とにかく最初、その計画が一番重要だと思っております。それをできるだけ早く載せていただきたいし、今、ハードというか、施設、建築物を言っておりますが、建設課長のところの道路も、これ全部入りますので、教育長のところの学校関係、すべて、やっぱり入ってきます。そこに当然、いろんな悩みもあるでしょうけれど、きっちり、悩んで困っていることでも、ちゃんと表に出して、先ほど申し上げたように市民、並びに我々議会との合意形成を図って、住みよい環境をつくっていこうではないかなと思っております。以上、締めくくりというのはこちらでするわけにはいかないんですが、以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(坂梨宏之進君) 以上で、12番、吉竹悟議員の一般質問を終わります。ここで、10分間、11時10分まで休憩いたします。 休憩 午前10時59分 再開 午前11時10分
○議長(坂梨宏之進君) 再開いたします。4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) 議席番号4番、新風会、阿部雅彦、発言通告に従いまして一般質問を行います。今回の一般質問の項目でございますが、第23回を迎えることになります
全国山城サミット大分県竹田大会、この取組について、そして都市計画道路
県道神原玉来線になります639号線の整備計画について、三つ目に、婚活・出産・子育て、この一連に関する支援の取組、以上3点について質問をいたします。まず、来年に我が竹田市で開催が予定されております、
全国山城サミットに向けた取組について質問をしてまいります。さて、このサミットでございますが、少しご紹介いたしますと、一昨年の第20回大会が兵庫県朝来市の「天空の城」竹田城跡を中心に行われております。昨年の第21回大会が鳥取県鳥取市の鳥取城跡、本年の第22回大会が滋賀県の米原市で行われております。そして、いよいよ来年が竹田市で、第23回大会が岡城跡や騎群(騎牟礼)城跡を中心にして、開催が予定されているというところでございます。開催された各地域の状況を少し聞いてみますと、城郭の持つ、この魅力だけではなくて、まちづくりや、まちの活性化につなげられる様々な歴史や文化や、そして自然、伝統工芸品等々のすばらしさも、このサミット大会の中に盛り込みながら、テーマを設定して情報発信を行って、全国から多くの関係者や観光客の皆様方を呼び込んでいるわけでございます。これは竹田市にとりましては、また一つの大きなチャンスとして捉えたいというふうに私も思っております。これまでに岡藩城下町400年祭、「久しぶりに」と言うとあれですが、冊子を久しぶりに、記念誌をひも解いてみましたが、まあ、この年も一年間にいろんな取組がなされております。サンチャゴの鐘が世の中に出ていきました。船村徹先生のCDのレコーディングもありましたし、9月には歴史文化交流パートナーシップ宣言で、多くの友好都市ができました。空飛ぶ100人プロジェクト、申し上げますと、もうきりがないぐらい、たくさんの取組が400年祭でも積み重ねられております。そしてデスティネーションキャンペーン(DC)、このような様々な情報発信や観光面の魅力づくりを展開していただいているところでございます。民間で申し上げますと、岡城を取り上げて申しますと、岡城の武者揃え、竹田市の力もいただきながら甲冑を新調して、この秋、毎週、週末には観光客のおもてなしをしてこられましたし、お月見の会、そして西の丸で開催させていただいた奥豊後の踊りを楽しむ夕べ、なんと500人の方が参加をしていただきまして、西の丸の景観、阿蘇五岳を見渡す、あの雄大な景色にも改めて感動したわけですが、この中で竹田市各地区から参加された市民の皆様方が、久ぶりに岡城に登って、整備された状況、石垣がよく見れるようになったこと、非常に良くなったなと、すばらしくなったなという声もお聞きをしているところでございます。このような、いろんな取組、その大きな土台の上に立って、今回のこのサミットの取組をより経済的に、より効果的なものになるように、来年がまた新たな観光地としての浮揚の年になれば良いなというふうに願っております。そこで、まず来年度の、この竹田大会におけるテーマづくり、情報発信、目標とする経済効果、これは構想の段階であろうと思いますが、現時点での構想について、まず質問をいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 商工観光課長
◎商工観光課長(秦博典君) おはようございます。テーマ、情報発信、経済効果等の現時点での構想等の質問でありますので、総合的に私から答弁させていただきます。
全国山城サミットは連絡協議会に加入している自治体において、平成6年の第1回の兵庫県和田山町、現在の朝来市から、今年の第22回米原大会まで、毎年開催されており、平成27年10月1日現在の加入自治体数、団体数は、35府県、90団体であり、登録されている城の数は年々増加の一途をたどり、今では137城に上ります。このサミットは全国の山城が存在する市町村及び関係団体が、情報交換などを通じて親睦と交流を深め、山城の保存方法や観光資源としての山城を生かした地域の活性化を図り、潤いある豊かなまちづくりを進めることを目的として、毎回、それぞれの大会でテーマを掲げて開催されております。したがって議員ご指摘のとおり、来年度の竹田大会では、竹田市独自のテーマを掲げる必要がございます。このテーマについては、何を根拠とするのかが重要なポイントとなりますが、奇しくも来年は代々、中世の岡城主であった志賀氏の17代城主であり、しかも志賀家最後の岡城主となった志賀親次の生誕450年に当たります。わずか1,000人で薩摩軍3万7,000人と戦い、岡城を守り抜いた逸話は有名であり、また、大友宗麟の外孫で、熱烈なキリシタンであった志賀親次に関することや、竹田市内には岡城以外にも騎群城や松牟礼城をはじめとする中世の山城が19か所存在いたしますので、これを合わせてテーマに結び付けることも視野に入れて考えたいと思っております。情報発信の方法については、これまでのポスター、チラシ、フェイスブック、新聞、テレビはもちろんのこと、隔月刊「歴史群像」などのお城・歴史ファンが購読する雑誌への掲載も有効であると考えます。また、宣伝隊については、甲冑を身にまとった岡城武者揃えのメンバーが他自治体の城に赴き、来場者に直接、竹田市での山城サミット開催をPRすることも、これまでにない斬新な方法ではないかと思われます。目標とする経済効果については、全国大会を開催するという経済効果は非常に大きなものがありますが、直接的な効果は会場のキャパシティの問題もあることから、現時点で具体的な経済効果を想定することは困難ですが、前夜祭の開催などにより、複数日にわたって開催し、長く、かつ多くの方が滞在できるようなプログラムを検討したいと考えます。また、竹田市内には若手の芸術家をはじめ、様々な工芸家が育ってきておりますので、サミットに向けて、来場者への土産品として竹田にしかない商品開発を行うことにより、商工業の発展につながると考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) ただいま商工観光課長から答弁をいただきましたが、構想段階ではありますけれども、わくわくするような期待ができる取組が準備されるようにありますので、更に練り上げて、すばらしいものに実現できるようにもっていっていただきたいと思います。更に質問を進めますが、この竹田大会の受け入れ態勢について、もう少し質問をいたします。サミット竹田大会に訪れていただく関係者や観光客の皆様の受け入れ態勢でございます。まず、岡城跡に訪れていただく皆さんの受け入れについて質問します。この岡城跡の魅力は皆さんにご案内のとおり、視点や見る角度によりまして、いくつもの魅力が見えてくるわけでございます。申し上げますが、例えば建築学的に岡城を見ますと、まず何と言っても石垣のすばらしさでございます。先般、穴太衆、安土桃山時代に安土城や竹田城の石垣を造った石工の衆で、15代目の棟梁でございます、粟田さんが来られた時に、恐らく山城の中では岡城が日本一であろうという、お墨付きをいただいております。それから地質学的に申し上げますと、阿蘇火山がつくったお城というふうに専門家が申しますが、石垣の土台が阿蘇3火砕流と阿蘇4火砕流で既に地盤基礎工事ができていると、この上に石垣が立っている、非常に特異なお城であると、火山がつくったお城であるというお話をされます。それから歴史的に見ますと、薩摩の大群や中川公、歴代のお話は非常に興味深いものがございますし、文化的に見ますと、田能村竹田や瀧廉太郎、熊沢蕃山の話は、また非常に奥の深いものがございます。そして、自然のすばらしさは、先ほど申し上げましたが、阿蘇5岳だけではなくて、九州の屋根を見渡す、この360度のパノラマは、非常に雄大なものがございますし、100選に選ばれた桜の名所、公園の100選、そして風の音による松籟、音風景100選、これも選ばれております。更に、更に健康づくりのためには、オルレが今、実施されておりますが、オルレ等のトレッキングコース、こういう健康づくりのためのコースも、いくつも考えられるわけでございます。このような多くの楽しみ方がありますが、しかし、これらはきちんと、やっぱりガイダンス、これを行う前にオリエンテーションを受けて入らないと、どれを楽しむか、個人によって全然違うわけでございます。自分が一番楽しめるものは何なのか、その選択を個人がして、個人がきちんと一番頼りになるガイドさんについていただいて、思いきり楽しむと、この楽しみ方が、より思い出も残り、リピーターとなって、必ずまた竹田に、岡城に帰ってくるというふうに思っているところでございます。そのためには、やはり、この岡城ガイダンスセンターが必要になるわけでございますが、建設には時間的にも非常に厳しい状況でございますし、間に合わないだろうとは思いますが、何らかの仮の施設が欲しいなというふうに申し上げたいと思います。更に、より岡城を歩きやすくするための道、木製階段も造っていただきました。非常に歩きやすくなっておりますが、更なる道や案内板の整備が求められるところでございます。そして、より観光客の数を増やすという視点で申し上げますと、やはりインバウンドを意識する必要があろうと思います。インバウンド、これからの地方の観光地でも、インバウンドによる観光客数を伸ばしていくことは必要でございます。そのための情報発信や、今ある国際観光案内所、これの更なる窓口の有効活用、こうした受け入れ態勢の評価が必要でありましょう。以上、ハード面とソフト面を申し上げましたが、質問とさせていただきます。
○議長(坂梨宏之進君) 教育長
◎教育長(吉野英勝君) 最初に、教育委員会文化財課の立場から答弁をさせていただきたいと思います。山城サミットの開催に当たりまして、現地視察として、当然、岡城跡の見学を行っていただきたいと思います。岡城の見学に際しては、まず公有化を行いました二の丸、三の丸を中心として、手を入れてまいりたいというふうに考えております。二の丸、三の丸に至っては、モミジ、サクラ、ツツジ等の樹木が大きく成長して、周囲の景観を遮断する状況が見受けられますので、これらの樹木の伐採を含めた整理について、まず検討してまいりたいと考えています。加えて、石垣をより魅力的に見ていただくための、清掃、伐開等にも力を入れていきたいと考えています。また、従来、整備を行った箇所の点検を行いまして、修理が必要な部分につきましては、早めに修理に着手をしまして、見学に備えたいと思っています。岡城へのガイダンスにつきましては、文化財課の職員をはじめ、ボランティアガイド委員会並びに岡城歴史まちづくりの会に協力していただくとともに、岡城以外の視察においても、関連諸団体、関連諸機関の方々の幅広いご協力をもって、訪れる方々をお迎えしたいというふうに考えております。何よりも私たちが大事だと思っているのは、岡城と、その岡城と同じ歴史を歩んできました城下町の存在であります。その城下町の存在をアピールし、城と城下町を結んだガイダンス戦略、そこを考える必要が大いにあるというふうに思い、課題にしたいというふうに考えております。多くの市民及び関係各種団体のご協力の下に、連携を持った実行委員会による山城サミットが運営できればというふうに考えております。以上でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 商工観光課長
◎商工観光課長(秦博典君) 山城サミットにお出でいただく方々の受け入れ態勢のソフト面への取組について、私からお答えいたします。サミットの参加者は初めて竹田市を訪れる方々が多いと予想されますので、この山城サミットをアフターDCの取組として位置づけて、本年開催されましたJRDCでの経験値を活かすべく、おもてなしサポーターを再度起用することも視野に入れており、マイカー、あるいはレンタカーでお越しいただく方には、市内のコンビニ、ガソリンスタンド、道の駅、主要道路沿いの主な商店、郵便局などにおいて、お客様を迷わせることなく会場にご案内していただけるよう、早期に協力依頼を行うとともに、実務的な研修機会を設けたいと考えております。そして、岡城以外にも騎群城や松牟礼城をはじめとする中世の山城19か所が存在しますが、山城サミットを契機に竹田市山城マップを作成し、周遊の利便性向上と山城巡りを目的として竹田市を訪れる新規顧客の開拓にもつなげたいと考えております。さて、公共交通機関利用者の2次交通確保の問題も重要項目として考慮しなければなりません。この問題を解消するためには、今年、大分駅発着で運行を行いました久住周遊バスをヒントに、大分駅から大会会場までバスを運行させることも有効な手段であると考えております。更に、これを発展、充実させるべく、大分駅のみならず、西大分港、大分・熊本空港からも大会会場に向けて直行バスを運営させることで、すべての公共交通機関を網羅することが可能となり、より痒いところに手が届く竹田流のおもてなしが実現できるのではないかと考えます。いずれにせよ、これらの構想は早期に実行委員会を立ち上げ、その中で綿密な協議を重ねた上で行う予定でありますが、サミット開催までに時間に限りがあることから、事前に文化財課、商工観光課で必要な準備を進めていきたいと思っております。また、岡城の魅力につきましては、人によって、また見る角度によって大きく異なるほどの、歴史的、文化的な要素を多分に兼ね備えております。ただし、現在のボランティアガイドに、これらすべての分野についてガイドしていただくことは、人数的にも、知識的にも、決して容易なことではありません。したがって、議員が例として挙げられた、石垣、偉人、溶結凝灰岩、健康といった、どの分野からでも来訪者が自らの目的に沿って岡城を自由に楽しむためには、各分野での魅力を一冊にまとめた岡城ガイドブックを製作することも、検討の余地があると考えます。これまで一般的に岡城を語るとき、どうしても緒方三郎や志賀氏、中川氏といった歴史的なことのみ前面に出されてきましたが、来訪者の全員が歴史的なことのみ求めているわけではございません。そのため、健康に興味がある方は何ページを、石垣に興味がある方は何ページというふうに作られたガイドブックがあれば、どのような分野の来訪者にも対応が可能となるのではないかと考えております。また、外国人観光客を誘致するには、このガイドブックを数か国語の外国語に翻訳することも必須となります。外国語に翻訳された印刷物は、海外への旅行商談会にも出向いた際、先方のエージェントから要求されるアイテムであることから、市としても、その重要性を痛感しているところでございます。更に、そのガイドブックを外国人観光客の必須アイテムであるスマートフォンでの活用について、今年度中に産学官連携協定を締結し、地方創生事業において取り組む大分大学との、「旅物語アプリケーション」の開発などによる対応で検討したいと考えております。また、本来のボランティアガイドのキャリアを向上させるための研修も、サミットに向けて実施する必要があると同時に、新たなガイドの募集・育成も急務であると考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) 教育長の方からも商工観光課長の方からも、早期に実行委員会を設置しまして、官民一体となって、このガイダンスセンターのこともございますが、どう受け入れ態勢をつくるのか、すばらしい提案がいくつも出てきましたので、是非、民間とも一緒になって、ガイドの養成やいろんなマップや冊子の作成等、取組を進めていただきたいというふうに思います。民間の「岡城歴史まちづくりの会」というのもございますが、当然、山城サミットの取組やガイダンスをどうしていくのか、しっかり取組の必要性もあるというふうにおっしゃっておりますので、是非、官民の協力体制をつくっていただきたいというふうに思います。この項目で最後の質問ですが、この岡城跡だけではなくて、今も出てまいりました城下町の持つ特性やすばらしさ、そしてキリシタンや、今、整備に入っております入山公廟、そして旧宿場町、玉来にある扇森稲荷、これが、何と来年が400年の創始創建の時期になっております。旧城下町の挾田地区、伝統芸能や工芸品等々、すばらしいものが竹田にありますし、更に温泉のすばらしさもあるわけでございます。これをどのように結び付けて、案内をしていくのか、この取組が山城サミットの2日間に限らずに、前後のロングラン、毎日毎日の賑わいにつながるものであってほしいと願っています。これからの取組の方向性、意気込みについて、この項目の最後の質問とします。
○議長(坂梨宏之進君) 商工観光課長
◎商工観光課長(秦博典君) 議員の質問にお答えいたします。議員ご指摘のとおり、竹田市には岡城跡のみならず、日本中に誇ることができる著名な文化人の業績、市内各地に残る伝統文化、古くからの温泉文化、そして近年では高いクオリティを誇る竹工芸をはじめとする工芸品もあり、枚挙に暇もありません。さて、竹田市のPRについては、旅行商品の造成を考慮した上で、ポスターやチラシによって広く周知するとともに、サミットなどのイベントに特化して会場に来られた方に対して宣伝するものと、2種類に分けて考える必要と方法がございます。今回のサミットのように、特定なイベントに限ってPRを行うならば、どこにターゲットを絞って、どのタイミングでPRを行うかによって、その効果は大きく左右されると思います。先ほど申し上げたように、もし今回のサミットで市が親善を前面に押し出したテーマを掲げて、誘客を図るとするならば、宣伝隊を志賀氏の末裔が多く住む山口県宇部市、長崎市などに投入するといったことも有効と考えられております。それと同時に、今回のサミット開催に伴って、竹田市内に点在する山城のプロモーションを予定しておりますが、具体的な手法として産学官連携の取組を導入したいと考えており、その一例として、ドローンを活用した空中からの山城PR映像の制作などを計画しているところでございます。この映像をユーチューブ(YouTube)にアップすることも、現在においては極めて有効な手段となります。更に、会場にもよりますが、スペースさえ確保できれば、竹田市が全国に誇るキリシタン遺物や工芸品などは会場内での展示が可能となり、来場者に対しては直接的なPRを行うことができます。更に、白熊のような伝統行事については映像によるPRもさることながら、サミット当日にアトラクションとして紹介することも視野に入れてまいります。また、竹田市は多くの偉人を輩出しておりますが、田能村竹田や瀧廉太郎のように、記念館などの建物を有する人物は別として、他の多くの偉人といわれる人々は、これまで「奥豊後ふるさと竹田ノート」など、一部の印刷物による紹介に頼ってきたのが現実です。しかし、これも産学官連携により地方創生で取り組む大分大学との「旅物語アプリケーション」の中で活用・改善してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、竹田市には他の自治体にない多くの観光文化資源が多いために、それらをすべて同時にPRすることは容易ではなく、要はどのような顧客に対して、どのタイミングで、どのような宣伝ツールを提供できるかという点に、大きなウェイトが掛かることは間違いございません。よって、今後は更に顧客のニーズを細かく分析しながら、より多くの方々に竹田市を知っていただくとともに、どうすれば実際にお出でいただけるかを研究してまいりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) それでは、私の方からも答弁をさせていただきます。
全国山城サミット、やっと誘致が実現いたしまして、来年度開催という運びになったわけでございます。今回、阿部議員から詳細にわたってご質問をいただいたということは、タイミングのすばらしさをありがたく思っているところでございます。さて、ご質問の中にも、もう明確な、私は方向性が示されていたなと思いながらお聞きをしておりましたが、やはり、今、このキーワードで示されている、こういうすばらしい資源、歴史文化、地域の力がこれだけあるにもかかわらず、なぜ岡城が世に知られていないのか、ほんとうに悔しい思いがするわけでございます。対外的に、やはりインパクトが強くないと、ここをずっと、ずっと、ジレンマとなっているところでございました。今回、
全国山城サミットを経験するにあたり、ここで大きな突破口が開かれるということを、私自身も真剣に取り組んで、その実現を果たしたいというふうに思っています。持論を申し上げれば、まず国内の観光客の実態をしっかりと把握しないといけないということだろうと思うんです。これだけ高齢化が進んでいる。来られる観光客の皆さんも非常に高齢化していますね。岡城に来られる方もそうです。もうバスの中で、「私はここでいいわ」と、上に上がってくれない、それほど高齢化が進んでいるということ。それから、日本の人口、全体人口が減っているわけですから、当然、あちらこちら出かける観光客の総数が、やはり減ってきているということ。この辺りが今の時代そのものだろうというふうに思っていますので、その影響が、岡城がなかなか知られないし、年間10万人に達しないなという、一つの大きな背景になっているのは事実でありますし、そのことを直視する必要があるだろうというふうに思っています。ただ、それのみでなくて、やはり岡城なり、この竹田市が持つ魅力が情報発信される機会がないし、情報力が足りないのじゃないかということも、間違いのないところだろうというふうに思いますし、やはり観光地が伸びていくのは、その観光地を体験をして、その現場から、その感想が今、瞬時にしてフェイスブックなり、いろんなもので、映像を含めて、全国、世界に発信されるという、こういうツールをもっと強化して、意識していかなければいけないだろうというふうに思っておりますし、やっぱり口コミですから、この口コミがいかに人々を感動させる、そして「岡城は良いよ」ということにつなげていくかということが重要なことだろうと、こういうふうにも思っています。それから、この岡城に限らず、久住高原も、長湯・七里田温泉等も、また、荻の白水の滝も、そして、もちろん、この岡城・城下町も、必ず世界の人々を驚かせるだけの力はある、間違いなくあるというふうに私は思っています。そういった意味では、国内のそうした厳しい観光情勢にとらわれることなく、国外に向けてどういう戦略を打つかということ、ここが力をつけてくると、本当に今まで、何でこんなことに気がつかなかったのかと思うほどの成果を生み出してくるだろうというふうに思っていますので、そのことを意識していきたいというふうに思います。先日、久しぶりにアレックス・カー氏が竹田市を訪れました。彼が一番最初に岡城を見た時に、「こんなすごいものがあって、何であなたたちは世に知らせないのか」と言って、そういうことに驚いていましたけども、彼も気づいたんでしょう。「今から先、全国、世界の各国の友人たちを竹田市に招へいしたい。招きたい。案内をして、そういう人たちの口でも、是非、このすばらしさを世界に発信したい」ということを言ってくれておりました。一週間前に中国・天津の旅行者の皆様方もお見えですが、初めて連れて来られた方々が、やっぱり驚かれるんですね。「こんなすばらしいものが日本にあったのか」と。いかに世界に向けての情報発信が乏しかったかということを反省せざるを得ないわけでございます。実は、つい先だって大分合同新聞に、湯平温泉の山城屋さんのところが、この戦略ですばらしかったということで賞を受賞したということが報じられていました。欧米の方々が湯平温泉にたくさん来られている。これは何かという大きなヒントを、山城屋の社長さんが述べておられました。これもまさにインバウンドで、あれだけ縮小して壁から抜け切れなかった温泉地が、今や世界的な注目を集めている。ここに本当に大きなヒントがあるというふうに思いますので、そのことも参考にしながら、戦略を考えていきたいというふうに思います。竹田市の場合、とにかく来てもらうこと。ミステリアスの竹田キリシタンの訪問者もそうでありますが、来たら本当に驚くんですよね。ですから、そういう実績があるだけに、その輪を広げていきたいというふうに思います。そして一つ大切なことは、受け皿づくりだろうというふうに思います。受け皿づくりの環境整備、施設はもちろんでありますが、やはり、もてなしをしっかりとできるようなソフト戦略を充実させていかなければいけないというふうに思います。議員から、入山公のこととか、田能村竹田、そして瀧廉太郎先生のことを今、おっしゃっていただきましたが、昨日、実は田能村竹田没後180年祭で「JAPAN竹田国際墨彩画展」というのが、碧雲寺を会場にして行われました。APUの是永学長さんも、TOSの藤沢社長さんも、そうそうたる方々がお見えいただきました。ところが残念なことに、竹田市民はほとんどいないんですね。これだけのことをやっているのに、何で田能村竹田というのなら、何で歴史文化というのなら、あそこにわんさか人が、市民が特に来ないのかというところ、ものすごく私、不安に思いました。そういう意味での受け皿づくりも絶対的に必要だろうというふうに思います。20日まで開催されておりますので、是非、市民の皆さん方もご覧になっていただきたいなと、今日、合同新聞でも紹介いただきましたが、是非、ご覧になっていただきたいというふうに思います。そして、ちょっと締めに、非常に重要なことで、私、外で今、お話ししているんですが、瀧廉太郎先生と「荒城の月」は、ほとんどの日本人が知っています。ところが、その曲想した、曲を想い起こした滝廉太郎先生と竹田市が関係があるなんてことは、ほとんどの方は知りません。あの城が、その「荒城の月」の城が岡城であるということ、岡城ということもほとんど知りません。ですから、私が「竹田市の首藤です」と言った時に、「ああそうですか。『竹田の子守歌』ですね」と、まず、これが出ます。最近は、「竹田城は良いですね。『天空の城』ですよね」と、必ず2番目はこれです。あと、全然出てきません。岡城も、竹田市のことも全く、くっついてないということです。こういう意味では、もっと、もっと、私たち行政もそういうウィークポイントをしっかりと補強すべく、努力をしてまいりたいというふうに思っておりますが、是非是非、議員はじめ皆さん方のお力添えをいただいて、またアイデアもいただいて、実行委員会を結成しますから、是非、来年が岡城を全国、世界に知らしめる、そういうチャンスになればというふうに考えているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) 市長の方からも答弁いただきました。来年が岡城、ある意味で元年というスタートが来ているように期待をしております。多くの日本人の観光客や、外国人の観光客の皆様が、この竹田市に訪れることを期待して、次の質問に入りたいと思います。二つめの質問でございます。都市計画道路
県道神原玉来線、639号線になります。この整備について質問します。都市計画道路として整備されました竹田玉来線は、開通以来、非常に交通量も多く、利便性の高さを物語っておりますし、歩道も両サイド完備されておりまして、運動のために歩く市民の皆様の姿もよくお見かけをいたします。私も玉来の自宅から竹田の商店街まで歩いてみましたが、40分も要しない時間で、非常に快適に歩けます。今後、竹田の街と玉来の街の新たな連携をしなければいけないと、期待をしているところでございます。しかし、この交通量の増加によりまして、玉来の旧道東中地区の交差点から玉来駅までの639号線における交通渋滞を生んでおりますし、歩行者に対する交通事故の危険性も多くなっております。特に早朝時の通勤の車による交通渋滞の緩和が求められますし、旧道交差点に右折レーンの設置が求められております。また、歩道がない、この道路には、朝、通学の子どもたち、それから高齢者の皆さんが歩くことも多ございますので、歩道の整備が安全のために必要不可欠な、そういう、今、現状となっております。都市計画道路として認定されております、この神原玉来線の整備が急がれるところですが、竹田市としては、どのような整備を大分県竹田土木事務所の方に要請をしていくのか、質問をします。
○議長(坂梨宏之進君) 建設課長
◎建設課長(堀慎司君) 阿部議員の一般質問にお答えいたします。神原玉来線は、竹田南部地区から竹田市街地や国道57号等へ抜ける基幹道路となっており、非常に多くの車が通行しております。朝の通勤時間帯は、竹田市街地方面へ行くために玉来旧道交差点を右折する車が多く、右折車線がないために渋滞が発生し、車の通行に支障を来しております。加えて、玉来駅から玉来旧道交差点の間は、法指定通学路にもかかわらず歩道もなく、通学する児童や日々の買い物、あるいは玉来駅を利用する歩行者にとって、非常に危険な状態になっております。特に道路の両側には竹田市営の玉来住宅団地等があり、多くの児童の通学や高齢者の買い物等で徒歩通行が多く、その配慮が不可欠と思われます。
県道神原玉来線は県が管理する路線ですので、竹田市として直接関わることはできませんが、玉来駅から玉来旧道交差点の間については、都市計画道路として整備計画がありますので、早期の道路改良に向け地域の皆さんと一緒に、竹田土木事務所を通じて大分県へ要請を行ってまいります。また、県事業の推進に当たっては、竹田市のできる範囲で積極的に協力を行ってまいります。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) ただいま建設課長の方から、積極的に取組をしていきたいという力強いご答弁をいただいております。当然、住民説明会とか、住民の協議の
場がこの先出てくるということになれば、当然、住民の皆さんのいろんな要望や意見もあるかと思いますので、受け止めていただきながら、県の方に要請をしていただきたいと思います。このことで更に質問を重ねますが、もし仮に、この整備が進んでいくということになりますと、玉来旧道東中地区の交差点から国道57号線にぶつかるまで、市道ですが約60メートルの距離がございます。この整備が当然関わってくることになります。この区間は距離的には短いのですが、両側には現在、歩道が整備されております。しかし、右折レーンがここにもないために、渋滞の原因ともなっております。都市計画道路、この
県道神原玉来線の整備によりまして、県道の方に先に右折レーンが設置されますと、当然、センターラインがずれてまいりますので、非常に連動がしにくくなるという状況が予想されます。当然、この市道の整備を考えなければならないということになっておりますので、この辺り、建設課長の答弁をいただきたいと思います。
◎建設課長(堀慎司君) 阿部議員の質問にお答えします。議員ご質問の旧道交差点から国道57号線までの市道というのは、市道玉来東中線、延長60メートル、幅員6.5メートルの路線と思われます。議員ご指摘のとおり、市道玉来東中線の区間は、旧道と国道の二つの交差点の延長が短く、信号機が連動していないため、国道を右折する際、車が渋滞することは認識しております。先ほどの
県道神原玉来線の道路改良に伴い、改良の必要性が生じてきます。交通量等の調査、国道57号、県道高森竹田線との交差点協議も必要となってまいります。竹田市としては、国土交通省及び大分県と協議を行い、右折レーンの設置や他の方法を含めて、今後、検討・協議をしてまいります。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) この件に関わってきます国や県との連携も必要となってきますので、その辺り、よろしくお願いしたいと思います。最後の、三つ目の質問に入ります。三つ目は、婚活・結婚・出産・子育てといった一連の支援の取組について質問をします。まず、婚活と結婚に関するサポート、支援について質問をします。現在、大分県が各市町村の担当者を集めまして、婚活支援ネットワーク情報交換会、こういう名称で取組が実施されております。この取組の内容は、一体何を話して、どういうことをしようとしているのか、質問をしたいと思います。また、竹田市としましては、今後、この取組を受けまして、どのような婚活支援をしていくのか、併せて質問をいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 10月29日に第1回婚活支援者等ネットワーク情報交換会が開催をされております。第1回目は、大分県福祉保健部子ども子育て支援課が事務局として、県下の18市町村を対象に開催されたところでございます。内容は、全国的な結婚に係る現状の報告、大分県が実施しております取組についての概要説明を受けました。その後、各市町村の婚活支援事業についての取組状況について、情報交換が行われております。婚活パーティーや婚活イベントのほか、婚活推進協議会を設置し、婚活サポーター養成講座を開催しているなどの例が紹介されております。今後は、今年度の12月18日金曜日と2月に開催される予定でございます。次回以降は市町村に加えまして、地域の婚活サポーターやNPO等の民間の婚活支援団体も参画する予定となっております。竹田市では、
地方創生TOP総合戦略策定に当たり、市民の代表による推進会議を開始いたしました。この会議の議論の中でも、コント21という農業後継者グループと九州アルプ商工会青年部から、婚活イベントに取り組んでいるとの紹介を受けております。今後、異業種間で連携した取組を進めたいという、交流に向けた意見交換も図られたところでございます。地方人口ビジョンの分析や未婚率の現状を踏まえ、
地方創生TOP総合戦略でも結婚活動の支援という施策を掲げております。結婚や出産は、個人の考え方や価値観が尊重されることが大前提でございますが、民間と連携した出会いから新生活までの支援、婚活事業の推進、県及び他自治体との連携した情報発信の強化を掲げ、今後も取り組んでいく予定でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) 是非、この大分県が取り組む情報交換会で、いろんな情報を取り入れながら、竹田市独自の、民間と協働した婚活支援の施策を展開していただきたいというふうに思います。次に、出産をして子育てに入った段階の皆さん、この経済的支援策について、強化について質問します。この子育て支援につきましては、医療費の助成措置について、11番議員、加藤正義議員からも、「是非、中学生まで何とかならないか」ということで質問をされて、その時の市長答弁が、「何とか財源の確保について検討してまいりたい」というご答弁をいただいていると思います。その後どうなっているか、状況をお聞きしたいと思いますが、財政的に厳しいのであれば、何とか、まだ体力が伴わない小学校の1・2年生、いわゆる低学年まで何とか、この医療費・通院の助成が拡大できないのか、質問をいたします。そして、更に保育料のことでございます。保育料につきましては、3歳児未満に対する助成措置がとられておりますが、第1子に対する助成はゼロということでございます。この部分に対する措置がとれないのか。子育て世代の保護者の皆様にとりましては非常に重要な関心事でありますし、強い要望の声があるところでございます。更に、移住・定住を考える若い世代にとりましては、他の市町村との、この子育て、経済的な支援策の比較の重要なポイントにも、当然なってまいります。そこで、この医療費と保育料、二つ申し上げましたが、助成措置、併せて実現できないのか、質問をいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 保険健康課長
◎保険健康課長(後藤新一君) 質問にお答えします。医療費の助成措置を小学校の低学年まで助成できないかとのご質問ですが、本年6月議会で加藤正義議員から同様の質問をいただき、答弁をさせていただいております。再度、竹田市の子ども医療費助成内容の現状についてご説明いたします。未就学児に対しましては、通院・入院費用を助成しております。また、小中学生に対しましては、入院費用及び入院時の食事療養費を助成しておりますが、通院時の医療費助成は行っておりません。小中学生の通院時の医療費助成を行っている県内の市町村は、18市町村中8市町村が助成を行っております。6月定例会の加藤正義議員の質問に対し、「新たに2,000万円から2,500万円の財源が必要になるが、少子高齢化、過疎化の中で、子どもたちが健やかに育つこと、更には子育て一番宣言という大きな重要課題を竹田市が掲げていることから、財政的な協議を行い、予算の提示を行う方向で進みたい」と、首藤市長が答弁しましたとおり、今12月定例会で小中学生の通院時の医療費を助成するための電算システムの変更の予算を提案しているところです。具体的な助成内容については、現在、内部で検討しているところです。
○議長(坂梨宏之進君) 社会福祉課長
◎社会福祉課長(菊池博文君) 保育料の質問について、お答えをいたします。3歳未満児の第2子以降の保育料の減免措置につきましては、国の「多子軽減事業」と、県の「にこにこ保育事業」を活用しており、多子軽減の経済的負担軽減を図っているところでございます。質問の3歳未満児の第1子の軽減につきましては、県下では実施例はございません。竹田市といたしましては、今年度、保育料の見直しを行い、制度の変更及び所得の変動等を含め試算しますと、昨年度と比較して、保護者に納めていただく保育料の収入額が年額で約2,180万円で減額となり、これは市の負担となります。平均すると、児童1人当たり約4万円の保育料の減額となります。また、今年度から多子軽減等に関わらず、就学前5歳児の保護者負担について、幼稚園に出した時と同程度の負担になるように軽減しており、財源は約450万円と試算しております。本年度見直した保育料水準の維持と、市の単独事業の5歳児軽減を継続し、3歳未満児の第1子の保育料軽減につきましては、仮に3割程度の軽減として現状で試算いたしますと、約340万円の財源が必要となりますので、財源確保を考慮し、継続可能な軽減策としてできるかを慎重に検討していきたいと考えております。以上です。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) まず医療費の方でございますが、既に、この12月の補正予算の中で、小中学生の通院費、この無料化に向けた準備としての電算システムの変更の予算措置がなされているということで、非常に期待感が高まってまいりますので、できれば来年度、4月から、これが実現できますと非常に、また、ありがたいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。そして保育料、大分県下で、まだ、ございません。第1子の助成、3割で340万円という数字が出てまいりました。3割としても大きな助成ということになりますし、これも単年度じゃいけませんので、継続して、本当に無理なくできるのかどうか、是非、また審議を、継続して実現可能に向けて取組をしていただければと思います。それでは、最後の質問に入ります。本年10月に策定されました竹田市
地方創生TOP総合戦略の中にも書かれています、移住・定住の政策を、是非、後押しをしたいという意味で質問いたします。これまで質問してきました婚活から結婚、出産、子育てに、この期間、若い世代、子育て世代にとりましては非常に重要な、人生の中でも大切な節目になる期間でございます。ここに行政としても、民間の事業者としても、より効果的な、より手厚いサポートをしていくことは、これから結婚・出産をされて、子育てをしていく若い世代にとりましては、大きな、大きな夢と希望が持てる、安心ができるものになることは間違いがないところだろうと思います。そこで、行政としても民間と協働しながら、この一連のサポートをより充実させなければならないと思います。そこで、行政の中における総合的な、この一連のサポートをする窓口や組織体制、できればワンストップでずっと相談できるとありがたいと思いますし、民間との協働体制でいえば、例えば竹田市婚活結婚応援推進協議会、会議、こういった民間の力をフルに活用できる、そういう協議会も設置が考えられると思いますので、この辺りの体制づくりについて、最後の質問といたします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 竹田市
地方創生TOP総合戦略では、結婚から子育てまで切れ目のない、細かい支援の施策の中で、1、結婚活動の支援、2、保育サービスの充実、3、地域ぐるみで子育て一番宣言、4、子育てと仕事の両立支援につながる事業を掲げまして、若い世代の結婚・子育ての希望の実現と、健康寿命の延伸を目指しているところでございます。竹田市が掲げます子育て一番宣言に向けて、子育て支援ネットワークの構築に取り組むことなどを掲げているところでございます。ご質問いただきました婚活・出産・子育てに関する支援を連続してサポートする総合的な組織や窓口ということに関しましては、職員のみならず、有資格者のマンパワーの確保など、今後、課題が生じるところでございますが、当面は一連の戦略を関係する各課で共有しながら、かつ横断的なプロジェクトをもって対応していきたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 4番、
阿部雅彦議員
◆4番(阿部雅彦君) 今、
企画情報課長の答弁にありましたように、まず庁内体制の整備・強化が必要だと思いますので、横断的な取組を駆使しながら、しっかりしたサポートをしていただきたいと思います。民間との協働のことが出てまいりませんでしたけども、これも是非、いろんな力があると思いますので、官民一体となった協働ができる体制づくりもお願いをして、今回の私の一般質問をこれで終わります。
○議長(坂梨宏之進君) 以上で、4番、
阿部雅彦議員の一般質問を終わります。ここで、午後1時まで休憩いたします。 休憩 午後0時8分 再開 午後1時0分
○議長(坂梨宏之進君) 再開いたします。一般質問を再開する前に、午前中の吉竹悟議員の一般質問に対する答弁について、執行部より訂正の申し出がありましたので、発言を許可いたします。
環境衛生課長
◎
環境衛生課長(工藤両一君) 午前中の吉竹議員の答弁で、第1項で、竹田市ごみ処理の現状についての答弁の中で、「清掃工場を運営する、大分市、竹田市、佐伯市の3自治体及び由布市環境組合と佐伯市」と答弁いたしましたが、正しくは、「大分市、竹田市、臼杵市の3自治体及び
由布大分環境衛生組合と旧佐賀関町」の誤りでありましたので、訂正をお願いいたします。もう1か所ございます。
リサイクルセンターの再利用率ですが、「46%」と申し上げましたが、正しくは「64%」です。以上、訂正をお願いいたします。
○議長(坂梨宏之進君) それでは、一般質問を続けます。1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 議席番号1番、仁政クラブ、佐藤美樹、通告順序に従いまして一般質問を行います。本日は、観光振興と住宅整備について伺ってまいります。よろしくお願いいたします。まず初めに、観光振興について質問いたします。今年7月の1日から9月の末まで3か月間、JRが全国的に、大々的に大分県を宣伝するキャンペーンを展開してまいりました。JRデスティネーションキャンペーンは、これまで議会でも、何度も取り上げられてまいりましたし、私も質問を重ねてまいりました。県を挙げ、観光客の誘致を行っていた様子は、皆さんもテレビや新聞で報道されていたのをご覧になっていると思います。このJRデスティネーションキャンペーンについては、観光の浮上の最大の機会だと、この機会をしっかり捉えて、観光施策の促進をということで、私以外の議員も、何度も市の方へ要望を重ねていたところです。9月の末にこのキャンペーンが終わりまして、私自身もたくさんの観光客と触れ合うこともできて、肌として感じるのは、やはりキャンペーンの効果があったように思っております。ただ、ここで大切なことは、このキャンペーンの取組や成果をしっかり検証することだと思っております。検証を重ね、分析し、好結果は次の展開へつなげ、課題が浮き彫りになったのであれば、その原因の検証と解決を図り、更なる次の政策を立てるのが必要だと思っております。一時的に盛り上がったキャンペーンでは、本当の意味の観光施策としては言えません。JRデスティネーションキャンペーンの検証の結果、成果、そして、その結果をどう継続させていくのか、商工観光課長に質問いたします。
○議長(坂梨宏之進君) 商工観光課長
◎商工観光課長(秦博典君) それでは、
佐藤美樹議員の質問にお答えいたします。平成27年7月1日から9月30日までの3か月間、大分県では20年ぶりに開催された、「おんせん県おおいた」デスティネーションキャンペーンが大分県にもたらした経済効果については、11月16日に開催された実行員会において、大分県全体で133億円の経済効果があったと公表されました。JRDC期間中の入込客数は、宿泊数及び有料観光施設入場者数を前年度と比較した結果、県内客の宿泊数は6.5%減、県外客の宿泊数は8.4%の増、訪日外国人は74.2%の増、有料観光施設入場者数は31%の増でありました。その結果、これらを総合すると、県内への入込客数は130万7千人増加したと推定されました。宿泊客数は県全体で120万2,862人となり、前年対比9.1%の増で、市町村別で見ると、大分市が23.4%の増、九重町が32.5%の増、日田市が14.8%増、由布市が12.6%増、竹田市については10.3%増であり、県下で5番目の伸びとなっております。観光施設については、比較的、屋外が多い竹田市は7月の長雨が響き、前半は低調でしたが、好天に恵まれた8月、9月でこれを盛り返し、9.5%の増となっております。竹田市を宣伝する展開に当たっては、全国のJR主要駅において8月の1か月間にわたり、岡城を素材としたポスターが掲示されました。また、電車内の吊りポスターを利用して、全国のJR列車の車内に長湯温泉のガニ湯が掲示されることにより、これまでにない大きな宣伝効果が生まれました。更に、県下で温泉をテーマに取り組んだ市は、当市を含めて2市でしたが、竹田市についてはマスコミによる影響力が予想以上に大きく、NHK、TBS、テレビ朝日などの全国ネットで、竹田市の観光素材や取組が紹介されたことに加えて、新聞、雑誌などにも数多く掲載されたため、商工観光課には全国からの問い合わせが殺到し、これに対応するためのパンフレット発送件数は、前年対比の3倍にも増加した次第でございます。また、竹田市の欠点であります2次交通対策として実施した巡りバス、周遊バス、登山バスでの経験値は、今後の2次交通対策としての方向性を確立するための道筋をつくることができたと確信しております。JRDC終了後も好調な伸びを感じており、特に11月に開催された竹楽は、岡城の紅葉シーズンと重なり、一日の来場者数5万5,000人、JRでの乗客数が過去最高を記録するなど、大きな成果を収めました。また、地域から要望が寄せられていた、駅から見える落門の滝のライトアップも竹楽期間までに完成し、多くのお客様から感嘆の声が寄せられたことから、新たな成功の一つであったと考えております。今後も、このDCの成果を継続するためには、今回の観光商品セールスや情報発信での成果を基に、更なる全国の旅行会社とのネットワークを早期かつ堅固に構築して、そのネットワークを活用した着地型旅行商品や、地域企画の商品開発等、積極的な販売促進に取り組んでいきたいと考えております。特に国内対策については、リクルート社の調査により、関東・関西からの入込客は微増なのに対し、隣県の福岡県、宮崎県の伸びが30%以上であることや、交通手段が自家用車であることを踏まえ、これまでの観光面で重要視されてこなかった、文学の道ルートでつながりのある延岡市や川南町などを中心とした北宮崎地区への宣伝活動も、新たなマーケットへの参入として強化していきたいと考えております。また、宿泊数の伸びが少なかった一番の要因である国外旅行者、インバウンド対策に力を入れることも最重要課題の一つであると考えております。ただし、いわゆる爆買いツアーや大型バスでの入込客だけをターゲットにするのではなく、竹田市が持つ歴史文化、自然、温泉に見合ったインバウンド観光戦略の研究、誘致を行う計画であり、更に、これに合わせてツーリズム協会を中心に立ち上げられたインバウンド研究会を基軸として、各種言語習得のための語学教室や観光商品セールス事業に対応するための研修にも取り組んでいく所存でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) ただいま、大変良い数字の報告がありました。私が想像していた以上の成果があったように感じております。約10%、観光客の入込数が伸びたということで、やはりJRのおかげもあるんですけれども、また、行政の商工観光課を含めたところの政策、これも時機を見て、観光客のニーズを図れたからこそ、その効果が最大限に生かされたのだと感じております。私も先ほどの答弁の中にもありました、落門の滝のライトアップ、特に申し上げたいのが、民間の方のアイデア、地域の方からのアイデアが観光の施策の実現に至ったということで、これは本当にうれしいことです。JRのこのキャンペーンに合わせて、地域の方が独自に考えて、何かおもてなしを、地に足の着いたおもてなしをしたいということから、ライトアップが始まったと聞いております。また、その落門の滝のライトアップに関して、滝につながる城原井路の組合の方々が、水が定量をいつも落ちるようにということで、大変なご協力をいただいたということも聞いております。本当に私からも感謝を申し上げたいと思っております。地域の方々がおもてなしの心を持ったからこそ、このインバウンド、または県外、近隣、宮崎などをはじめ、またリピーターの確保にもつながっていくと思いますので、また、行政も民間の方のお力を借りることはあると思います。そのアイデアとマンパワーを十分生かしながら、施策を進めていただきたいと思っております。では次に、観光策の具体的な案件について、聞いてまいりたいと思います。午前中も岡城の話がありました。
全国山城サミットの開催というのは、今、私も、今日初めて聞いたところで、この施策には十分期待をしたいと思うんですが、質問にも挙げております。まず、岡城の周辺の整備について聞いていきます。502号線から岡城に続く時計台やピアノのモニュメントがある、あの道路、皆さんも普段からお通りになっていると思いますが、こちらは私も時々通るんですが、あまり手入れが行き届いてないという感がしておりまして、11月の5日、市民の有志の方々が自主的にそのピアノを磨こうという、時計台の周辺の草を刈ろうというボランティアをしてくれました。ケーブルテレビでもその放送が流されて、私も本当に感心いたしました。その時期というのが、ちょうど岡城の紅葉の時期に当たっておりまして、私もその清掃作業のところに立ち会いましたけれども、いつになく本当に、特に今年はJRのデスティネーションキャンペーンの宣伝効果もあったせいか、紅葉を見に来る客、観光客がとても多かったんですね。岡城へ続く道の車の走行台数というのは、本当にひっきりなしにあったと思います。岡城への入り口、動線があまり魅力的でないということは本当に残念なことですし、これは今、ピアノのモニュメントも時計台もせっかくあるのですから、ここに力を入れて、もっと魅力をアップしていけば、これこそ、また新たなる観光の素材の発掘になると思っております。また、その周辺の桜の木も病気が入ったまま、あまり手入れがなされてないというご意見もいただきました。その道路を毎日散歩する近所の方、この方がごみを拾って歩いてくれています。そういった、やはり自主的に、岡城を愛して、周辺の整備をしてくれる市民の気持ち、本当にうれしいんですが、行政がやはり市民を先導する環境整備に努めなければならないと思っております。環境整備についてはどのような取組がなされているのか、お聞きをしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 建設課長
◎建設課長(堀慎司君) 佐藤議員のご質問につきましては、市道上のことでありますので、建設課の方よりお答え申し上げます。議員質問の国道502号から岡城
駐車場に至る市道登城線、市道岡城線については、通称岡城シンボルロードとして建設課で整備を行ったもので、岡城と瀧廉太郎をモチーフに、道路事業の中でモニュメント等の整備を行っております。平成4年に市道岡城線部分が第1工区として完成し、登城線部分が平成14年度に完成した道路であります。議員ご指摘のとおり、経年により各種モニュメントや転落防止柵の劣化が進んでおりますし、雑木の成長により一部景観が阻害されるなどの課題を生じております。管理につきましては、現在、建設課で年に2回の除草作業を行い、ベンチの修復や清掃を進めております。また、多くの市民の皆様が観光シーズンにはボランティアとして、岡城シンボルロードをはじめ、岡城周辺の清掃や美化活動に取り組んでいただいておりますことにつきましては、心より感謝を申し上げる次第であります。竹田市としては、これからも優良な景観の確保の観点から、修繕できるものにつきましては、計画的に修繕等の整備を進めてまいりますし、景観を阻害する樹木の伐採、手入れ、モニュメントの清掃等については、でき得る限り観光地竹田として、お客様の迎え入れができるよう、検討してまいります。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 今、年2回、清掃を行っているという答弁がありました。年2回清掃では、また足りないところもあるかと思いますので、見回りを徹底していただいて、その都度こまめな手入れを行っていただければと思います。今、502号線から観光客が岡城に行く、その途中経過ですね、これは観光客が岡城に着くだけで満足するのはなくて、その途中経過、いかに期待感を持たせて、もっと満足度を上げていくかということも、観光の大きい戦略として考えてみるべきだと思っておりますので、この景観についてはしっかり取り組んでいただきたいと思っております。さて、今度は岡城跡内の獣害被害について取り上げたいと思っております。市内の獣害被害については、もう、皆さん言うまでもなく頭を悩ますところではありますが、最近では里山や農地だけではなく、市街地もイノシシが出没しております。先日、猟友会の方とお話をしました。ここ数年、岡城跡内にもイノシシが出て、地面を荒らしているそうです。岡城の石垣の保全という点でも、ちょっと心配ではあるんですけれども、今一番気をつけなければならないというのは、登城客、観光客に被害が出ないかということであります。まだ、今、竹田市内では人に対する被害は出ていないんですけれども、全国版のニュースで、イノシシが人にケガをさせたということは時々報道されております。今後、ますますイノシシは増えていくと思っておりますので、観光地で人が多く訪れる場所であるからこそ、未然に対策をとる必要があると思っております。この件に関して、市はどのように認識しているのか、お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 教育長
◎教育長(吉野英勝君) 質問にお答えをいたします。岡城跡の史跡指定地域内において、イノシシの害と思われる痕跡が、西の丸を中心とした家老屋敷跡等に顕著に見られます。岡城跡及び周辺施設にいたっては、鳥獣保護区域とされていることから、イノシシの頭数の増加による被害の増加が拡大しているようにあります。有害鳥獣被害としての対策を農政課と協議いたしまして、これを受けまして、農政課においても岡城跡での有害鳥獣被害を確認していただきました。これによって、大分県と連携しまして監視カメラの設置を行い、岡城内での鳥獣の特定を行った結果、イノシシだけでなく、シカの存在も確認されました。協議によって文化財課立会いの下に、猟友会員による岡城跡内に箱ワナを設置していただきまして、イノシシの捕獲をいたしたところであります。このようなことにより、ワナ設置によるイノシシの駆除は可能であることが証明されましたが、岡城跡内は史跡として公開し、観光客を中心として多くの方が来られますので、議員おっしゃるとおり、ワナの設置については安全や観光的景観を考慮して、人々が通常入らない場所が選定されることから、大掛かりなワナの設置による積極的な捕獲ができない状況にあるわけであります。このように、現在は捕獲を中心とした対策を行っていますが、この他に岡城跡を防護柵で全部囲んでしまうという対策も考えられます。いずれにしても岡城跡は、議員おっしゃるとおり、多くの観光客を迎えられるように公開している以上、その来場者に被害が及ばない、安全性を考慮した上での有害鳥獣駆除対策が望まれるわけで、引き続き、より良い駆除の方法について、農政課と関係各課と対策を協議してまいりたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) イノシシの対策に加えて、シカということも、今、改めて聞いて、これは本当に深刻な状況であるなと思ったところです。今までの農地に対しても、なかなか有効な手立てがないということで、地道な箱ワナだったり、猟友会の活動だったり、防護柵であったり、皆さんが取り組まれているところですが、やはり、ご存じのとおり、対策は一朝一夕ではできないということは理解しております。ですからこそ継続的で、なおかつ有効な方法をしっかり検討して、研究していただきたいと思っております。また、先ほど出た山城サミット、また岡城の認知度も、ますます上がっていくことだと思っております。ですからこそ、今の間に、サミットが開催される前に、こういったことをしっかり協議していただきたいと思っております。では、次の質問に入ります。次は、大船山の登山バスについて質問いたします。今年6月のバスの運行開始から、11月末で運行が終了したと聞いております。その利用状況について、ご報告をいただきたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) 佐藤議員の質問にお答えします。本年度は、議員、説明をいただきましたが、6月1日から11月30日までの6か月間、久住都野地区のパルクラブの
駐車場を発着地として、板切登山道起点の池窪、標高1,200メートル地点まで、8キロの距離でございますが、一日最大2台で3便の運行を、雨天や予約のない日以外で運行してまいりました。6か月間の実績については、予約者2,154人に対して1,846人、約9割の実績、運行については、期間日数183日中107日の運行、約6割、予約なしの日が56日、3割、雨天で運休が20日、約1割の実績です。また、9人乗りバス1日当たりの利用者は、12.2人でございました。アンケートの結果、大分県の利用者は4割、大分県を除く九州内の利用者が5割、九州外の利用者は1割という実績でございました。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) その運行開始当初は天候ということもあって、なかなか最初、集客に苦労したと聞いておりますが、やはりシーズンを見込んだ宣伝効果に合わせて、大変、予約が殺到したと、予約できない日もあった、お客さんの問い合わせの数が多かったという日も聞きまして、とてもうれしく思っております。最初、私が運行当時、ある市民の方からメールをいただいたんですが、なかなか、ちょっと利用しづらい状況にあるというのは、天候のことだけでなくて、まず予約制で、3日前までの予約が必要だったということ、これは支所長に相談申し上げたところ、2日前までの予約で対応できるということで改善していただいて、その点は本当に感謝申し上げたいと思っております。お客様のニーズに合わせた運行を行っていただくように、そうすれば、なお、ますますバスの利用者も増えて、口コミでこの登山バスが広がっていくことだと思っております。今、登山バス、無料で運行しております。
駐車場代金ということで掛かっているということなんですが、私、登山客、利用客から聞いたんですが、こんなに便利なサービスは他にはないと、とてもうれしいサービスであると、とても高評価です。一度利用した方は、また二度、三度利用したいと、またシーズンを変えて登山バスを利用して、登山をしてみたいということで、喜びの声をいただいているんですが、これはとても内容としてはサービスが充実していますから、有料でも良いんではないかと。確かに、このまま無料でずっと運行していくには、市の負担が継続的に掛かっていきます。登山客というのは、交通に関する必要な経費は惜しまないんですね。自分の登山という目的であれば、対価に見合ったサービス代は払うと思っております。これを、バスを今後も持続的に安定した運行環境を整えるために、有料にすべきではないかと私は思っておりますが、その辺り、いかがか、支所長にお聞きしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) お答えします。今年については白ナンバーの運行であるため、料金は利用者に限るということで陸運局の指導もあり、無料運行で料金徴収はしていないのが実情でございます。業務委託先でありますパルクラブに、運転手の賃金、バスの燃料費等、業務委託をしておりまして、6月、7月の2か月間については、地域活性化地域住民生活等緊急支援交付金、いわゆる地方創生の先行型を利用してまいりました。残りの4か月につきましては、一般財源の使用となっております。電源立地推進対策交付金事業によりまして、2台のバスは購入しております。購入に際し、白ナンバー運行を補助金申請時に行っておりまして、28年度も料金徴収は見込めません、このままで行けば。議員もご指摘をいただきましたけれど、来年度以降の運行につきましては、地方創生新型交付金を含む財源手当てに向け、検討してまいりたいと考えております。また、この4年間にバス利用者から料金徴収をできるように、特区申請等も検討し、国の所管である陸運局に協議をしたいと考えているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 今の時点で、陸運局の条件の制約等もあり、料金の徴収ができないということで、皆さんお分かりのとおり、バスを2台持つということは、税金やガソリン代、もちろん車検代、結構な費用が掛かってくると思います。これを交付金をとるということだけを条件として、いつまで維持できるのかなと、ちょっと不安に思うところがあります。年間、どのくらい維持費が掛かっているのか、もし試算があれば、お聞きしたいと思うのですが。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) 今年の利用料金の委託料等の実績でございます。今年度につきましては、11月までの6か月間、約150万円の委託料、それと電源立地のバスの購入費として、2台分でございますが840万円、導入時の自賠責保険等ですが、7万8,000円ということでございます。次年度、28年度以降につきましては、保険料等が26万円、車検費用として、これは3年でございますが、28年度は要りませんが、40万8,000円ほど掛かります。それと、28年度の人件費等委託料でございますが、約450万円を手当てで考えているところでございます。電源立地バスの購入でございますが、840万円と申し上げましたが、これは全額電源立地の補助金をいただいているところでございますので、一般財源の支出はございません。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) もう私も十分承知しておりますが、初期の投資は本当になかったということですが、これからの維持管理費については、やはり、しっかりとした計画性をもって運行していかねばならないと思っております。今、なぜ具体的な費用を聞いたかと申しますと、大体、どのくらい費用を、財源を確保していれば、運行の安定ができるのかという、ちょっと自分も判断してみたくてお聞きしたところですが、運賃として利用料金が取れないのであれば、また、これは、例えば一つの提案ではありますが、入山料として登山者から料金をいただけないかなと思っております。今、日本全国で入山料を設定しているところが大分増えてまいりました。これは、大体、入山料を取るところは、山の整備、登山道整備だとか、自然環境の保護活動に充てられます。入山料の使い方は、やはりそれぞれの自治体にも任せられるところですので、是非、安定的な運行を目指すところとして、そういった財源の確保、これからも検討していただきたいと思っております。次の質問に入りますが、くじゅう連山の竹田川登山道、南側ですね、これは岩水や赤川、岳麓寺など、中級者にとっては大変魅力的な登山道が数多くあります。ただ、この維持管理も地元のNPO法人「久住高原みちくさ案内人倶楽部」の方々に、ちょっとお任せしているところが大きいと思います。NPOはミヤマキリシマの保全活動、保護活動や、登山道整備、かなり自分たちの資材などの費用は自腹で払って、それでボランティアとして取り組んでいただいておりますが、市として、この維持管理計画をどのように立てているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) お答えします。くじゅう連山への竹田側からの登山道は、久住山方面に6本、大船山方面に5本の、計11本の登山道がございます。現在の管理状況につきましては、環境省管理路線、牧ノ戸から扇ヶ鼻分岐を経由し、久住分れまでの路線、及び大分県の森林管理署が管理しております、赤川から久住山、いわゆる赤川登山道、九州自然歩道くたみ分れから鉾立峠を経由する坊ガツルまでの路線でございます。今の管理路線は大分県の管理でございました。訂正させていただきます。大分県森林管理署管理路線として、南登山口から久住山、いわゆる南登山道の路線が、管理が決定しているところでございます。今、議員が言われましたように、これまで環境省の依頼で、NPO法人「久住高原みちくさ案内人倶楽部」がミヤマキリシマの保全活動や保護活動、登山道の整備、歩道等の危険木の伐採等を実施してきておられましたが、昨年は市の発注で同倶楽部に登山バスの終点までの、池窪から入山公廟までの登山道整備に50万円を委託しております。今後は入山公廟を観光施設と位置づけ、県・国の観光予算の取得要望をしていきたいと考えているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) この登山バスの効果もあり、またデスティネーションキャンペーンの効果もあり、ますます登山客というのは増えていくと思います。また、それに伴って登山道というのは、人が歩けば歩くほど、修復が必要になっております。崩落してまいります。維持管理計画の中には是非とも、しっかりとした予算措置を検討していただいて、NPOの方々も働きやすい環境を整えていただくように要望いたしまして、2番目の質問に入ります。住宅整備について、質問に入ります。旧竹田中学校のグラウンド跡地、久住町の元県有地、そして荻の旧支所跡地、直入町のカワサキ大分跡地など、今、議会の中では、たくさん住宅整備の構想について説明を受けております。それぞれの実施時期、予算、建設想定の戸数をお聞きしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 竹田市では定住促進政策の一環として、竹田市定住促進ビジョンや
地方創生TOP総合戦略に、竹田市農村回帰ニュータウン構想、竹田市
版コンパクトシティの推進を掲げ、住環境の整備に取り組んでいるところでございます。中九州地域高規格道路の竹田インターチェンジまでの開通を見越し、インターチェンジへの好アクセスの立地にある候補地に、安価な分譲住宅地を整備しようとするものであります。また周辺部地域においても、中心部と周辺部の
ネットワーク化により、都市の利便性の享受と魅力的な田舎暮らしが両立できる住環境整備という視点を含めて、適地調査を進めてまいりました。まず私から、旧竹田中学校グラウンドに関しまして、お答えをいたします。旧竹田中学校グラウンドにつきましては、若い世代の市民の定住と、市外からの田舎暮らしニーズを持つ子育て世代の移住を主目的として、竹田インターチェンジまでの早期開通との相乗効果を期待するものであります。平成30年度の完成を目指し、一区画の面積を200平方メートル(60坪)から300平方メートル(90坪)までの中で選択できるように、数種類の区画とし、40区画程度造成することを予定しております。宅地造成に掛かる予算は、現段階では1億5,000万円程度、予定をしております。また、販売価格でございますが、地域高規格道路の残土活用の利点などで、最も安価な販売価格が期待できることで選定をしてまいりました。また、実際の造成経費から割り戻して、市の後年度負担を考慮した価格を検討してまいります。なお、販売に関しましては、価格が決定次第、造成工事と並行して、少なくとも中九州地域高規格道路の開通前までには、予約販売を開始することを予定しております。子育て世代の若者の支援を含め、移住・定住を更に促進するための支援方法も検討してまいりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 荻支所長
◎荻支所長(本田隆憲君) 午前中の吉竹議員の一般質問にも答弁をいたしましたけども、旧荻支所周辺跡地の住宅整備構想は、未来館跡地を1号地とし、イメージとして10戸程度の集合住宅建設を考えております。建設方法としては直営の市営建設住宅ではなく、民間活力を導入した方法、PPPを用い、市財政にやさしい手法を選択してまいります。現在のスケジュールでは、これに関係する予算は平成28年度補正予算で債務負担行為を計上する予定でございます。また旧荻支所、2号地については、来年早々に解体・撤去をし、全体構想と併せて利活用を図ってまいりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) お答えをいたします。旧水稲試験地跡地については、平成27年3月末に大分県より購入した土地、約2万2,000平方メートルのうち、4,200平方メートルを交流人口定着・定住の促進を目的として、宅地造成を計画しているところでございます。事業実施については、既に関係機関と事前協議を行い、11月からは国土交通省中九州高規格道路の残土、2万平方メートルを年度内に搬入する盛土工事を既に進めているところでございます。予算につきましては、9月の定例会で議決されました補正予算、約350万円程度でございますが、本年度は終了します。造成工事に係る予算につきましては翌年度以降で、現時点では未定でございます。なお、造成・分譲戸数につきましては、13戸を予定しているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 直入支所長
◎直入支所長(大塚幸憲君) 直入の状況について、お答えをいたします。川崎重工業跡地の利用につきましては、これまで市において、防災拠点への転用を含む住宅開発等基本構想の検討を進めてきているところであります。併せて、昨年3月以降、直入地域資源利活用懇話会においても、この川崎重工業の跡地利用について、重点審議事項として取り上げていただき、対象地内の立木調査の実施や、対象地の利用方法等の調査・検討を進めてきているところであります。当懇話会の中では防災拠点、あるいは住宅地並びにスポーツ施設としての利用方法案等が挙げられておりますが、引き続き、総務課等関係部署と調査・検討を進めることとしております。一方で、竹田市公共施設整備計画に基づいて、直入地区の定住活性化に資する目的で、平成19年度にスカイビュー団地として11区画を造成し、計画的な住宅の整備を推進してきており、平成26年度までに6戸が建設済みであります。今後の計画として、同団地に平成27年度に2戸、平成28年度に3戸、建設予定となっております。以上であります。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 旧1市3町、それぞれに住宅地の整備計画があるということで、ちょっと、それについての感想は後で総合的に述べたいと思います。では、次に入ります。市報や市のホームページでも掲載がされておりましたが、君ヶ園の九州電力の元名水寮を市が購入し、若者向けの住宅地として、今、入居の募集を行っているそうですが、その募集、応募状況は現在どうなっているのか、お聞きをします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 君ヶ園ハイツにつきましては、ご案内のように11月16日から30日までの15日間、内覧会を開催いたしました。市内外から、単身用18戸には個人14人と市内の会社から事務担当者等が、また、世帯用2戸には16世帯の方々に見学をいただきました。また、単身用には県外から市内の事業所に就職が決まり、事業所の方から紹介されたという方など、2名の県外からの電話によるお問い合わせもいただきまして、関心の高さが窺えているところであります。内覧会に引き続きまして、今月1日から入居者募集を開始しております。内覧会時に予約をしたいと申し出てお帰りになった方も何人かおられ、ニーズの高さを感じているところであります。また、市内の企業の方からのお問い合わせも多数いただいているところであり、多くの申し込みをいただけるものと思っております。申込期間は、年末年始に帰省された時に、ご家族でUターンなどの話ができる場合などを想定して、申し込み締め切りを平成28年1月29日までとしているところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) では、続いて子育て支援住宅について、質問をいたします。現在、入田地区と城原地区に整備をされておりますが、他の地区にも建設できないかという要望も聞いております。また、今、既存の子育て支援住宅がある地区からも、増設できないかという要望が出たと、こちらの方も聞いておりますが、子育て支援住宅に関して、今後どう展開を考えているのか、お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 子育て定住促進住宅は、平成23年度に入田地区に2戸、城原地区に2戸、平成24年度に入田地区に2戸の、計6戸を建設してきたところでございます。祖峰小学校の複式学級が一部解消されるなど、建設の効果も出ているところであります。移住・定住人口の確保を図る上でも、また市民ニーズとしても、住環境の整備が求められており、
地方創生TOP総合戦略の策定過程における、市民代表で構成される推進会議などでの意見聴取におきましても、多くの要望が寄せられたところでございました。そこで、今後の住環境整備の方向性として、今後の整備計画でございますが、さっきの質問でもお答えをいたしましたように、宅地造成し、分譲地として販売する施策も併せて計画中でございます。一方、議員からもご紹介いただきましたが、先日、入田地区をはじめといたしまして竹田南部地域の皆様から、子育て定住促進住宅の入田地区への追加建設についてのご要望もいただいたところでございます。南部地域は祖峰小学校を核としたコミュニティの強さがあり、地区の受け入れ態勢もしっかりしており、竹田市のモデル地域となっているところでございます。住環境の整備は政策課題という状況でございますので、地域からの要望は真摯に受け止め、今後、検討してまいりたいと思っておりますが、建設手法といたしましては、これまでのような市営住宅という方法だけでなく、民間資金を活用するPFIやPPPなどの手法も含めて検討してまいりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) そして、住宅整備について総合的に伺っておりますが、次は既存の市営住宅ですね、建設から随分、年数が経って、老朽化が目立っているところであります。これからも、その修繕費が膨らんでくることは、先ほど、午前中の吉竹議員の質問の中にも触れられております。この点について、特に市営住宅の維持管理について、市はどう捉えているのか、質問をいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 建設課長
◎建設課長(堀慎司君) 佐藤議員の質問にお答えいたします。平成27年11月末現在、竹田市では一般公営住宅388戸、特定公共賃貸住宅78戸、改良住宅6戸、子育て定住促進住宅6戸の、合計478戸の市営住宅を管理運営しております。市営住宅の適正な維持管理を行うことは、住環境の質の向上につながるとともに、良質なストックを将来に継承していく施策だと認識しております。今現在、ストック重視の社会的背景のもと、市営住宅において厳しい財政状況下で更新期を迎えつつあります。このことにより、老朽化した住宅ストックの効率的かつ円滑な更新を実現するに当たり、市営住宅の長寿命化を図ることは、ライフサイクルコストの縮減につながる重要な課題になっております。これらを踏まえ、竹田市では平成22年9月に公営住宅等長寿命化計画を策定し、長期的な視点に立って、計画的な修繕を行ってまいりました。今年度は新たに、この公営住宅等長寿命化計画の見直しを行い、安全で快適な住まいを長きにわたって確保するため、計画的維持管理に努めてまいりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) これまで新しい宅地の整備計画や新しい集合住宅の計画、子育て支援住宅の計画と、次々、住環境整備について聞いてまいりましたが、今までお聞きして、これから新しく、ざっと考えても約100戸、新しく竹田に、うまくいけば家が建つという計算になります。正直、とても、数としては驚いております。もちろん農村回帰宣言の施策として、この宅地整備はとても重要なことだと思いますが、これはどのようにニーズを把握して、それが本当に見込みのある施策なのかというところは、ちょっと私、大変不安に思ってまいりました。空いた土地を有効活用するには、その宅地整備が今の竹田には、とても必要なことだとわかっておりますが、この前の全員協議会でも、また竹田の街なかに集合住宅の計画があるという説明も受けております。計画は立てたけど、その後の、なかなか募集状況に至らないということにならないか、とても、今お聞きになった方も、どうお考えなのかなというところも気になるところです。このニーズの把握と、また、これらの計画が実現性を持ったことで遂行できるのか、その辺りは、ちょっと
企画情報課長に再質問したいと思います。よろしくお願いします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) ただいま、一般質問通告に関しまして主管課長から、様々な今後の住宅政策について答弁をさせていただきました。再質問の市民ニーズ等のことにつきましては、総括的な立場で、私の方から概要をお答えさせていただきたいと思いますが、ニーズにつきましては、ベースとなる市の方向性を探るものといたしまして、平成24年3月に策定をしております竹田市住宅マスタープランというものがございますし、加えまして平成26年3月に都市再生まちづくり基本計画、それから平成27年の3月に竹田市定住促進ビジョンを策定しております。この、それぞれ、プラン、計画、ビジョンを作成するに当たりまして、必要な市民アンケートなどを実施し、その市民ニーズの高さを把握した上で、今後、取組を地方創生の総合戦略の中にも掲げながら、取り組みたいというふうに考えているところであります。特に荻地域におきましては、荻地域の賃貸住宅のニーズに関するアンケート調査ということも行っておりますし、午前中の質問の中でも、荻地域の意見交換会の中で、地域の強い要請があったというご報告もさせていただいているところであります。また、地方創生のTOP総合戦略の策定に当たる推進会議の中でも、この住宅に関するニーズが、すべての政策の中で一番高かったというふうにも感じているところであります。また、企画情報課の方で君ヶ園ハイツの入居に関して、こうしたアンケートと別に、地元の企業、誘致企業、福祉施設、病院、農業法人などの聞き取り調査も行っておりますが、住環境の整備に当たりましては、特に数的な不足の声を非常に多く聞かされているところでありますし、最近、高齢者福祉課の方で調査をいたしました、市内の老人ホームの有資格者の職員の皆様方の実態からいたしますと、547人のうち、市内在住者が273人、市外からの通勤者が274人ということで、まだまだ竹田市で受け止められるだけの住宅ニーズがあるというふうに把握しているところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 住宅整備については、移住者の新しい呼び込みに関しても必要だと考えておりますが、既住者をいかに市外に出さないように定住していただくかということのようでもあります。もう黙っていて、住宅整備もせずに、そのまま市外への流出を促進するわけにはいきませんので、ただし、それがしっかり、本当にニーズに合ったものなのか、ちゃんと市民がそこに住みたいと思う環境が整えていけるのかというところも、併せて、しっかり、この件については取り組んでいただくことを要望いたします。最後の質問に入ります。農村回帰の宣言について、取組については、今まで竹田市は先駆的でして、全国でもメディアで取り上げられて、注目度が高いことは皆さんご存知のとおりです。市のホームページにも空き家バンクが、登録状況が逐一細かに反映されて、市外からの移住者、または市内で引っ越しを考えている方は、空き家バンクもとても利活用されていると聞いております。私がちょっと聞いたところによるんですが、空き家バンクに登録している、またはそれ以外の物件に関して、中古の一戸建ての農地付きの物件を売買する時に、農地法という制限があり、なかなか、うまく契約に至らないということがあるそうです。その内容を調べてみますと、農地法では今、5反の農地については売買ができないということになっておりますが、実のところ、市外からの移住者が要望するのは、本当に小規模な農地がついた中古の一戸建てで、竹田でゆっくりと農業に取り組んでみたいというニーズがあるそうです。しかしながら、大規模な農地は農業の初心者にとって、とてもハードルが高いということで、なかなか契約が進まないという状況を聞いております。もちろん、農地法が設定されている要件として、ある程度、一定の面積がなければ農業としての収入が得られないということで、農地法が設定されていると聞いておりますが、市外からのニーズ、せっかくですので農村回帰宣言の推進として、これらの条件に対して市が何らか、その条件の緩和ができないか、また、それは国の法律ですから、その辺り、もちろん市独自で条件を曲げてまでというのはできないですけれども、それに関する新しい、農業委員会等で緩和措置で話し合いが行われているのか、お聞きしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 農業委員会事務局長
◎農業委員会事務局長(小大塚実君) 佐藤議員の質問にお答えします。農地法では、農地を農地として売買や贈与により取得する場合や、借りて使用する場合には、農業委員会の許可が必要となっています。許可審査は農地を取得した際に効率よく継続して耕作を続けていけるか、また、適正な経営規模を確保できるかについて審査を行っています。取得後の効率的耕作については、具体的には農業機械の所有の状況、農作業を行う労働力の確保、栽培技術、営農計画などについて審査します。適正な経営規模の確保については、農業経営を始めるに当たり適正な経営面積が確保されているかについて審査します。農地法で許可要件として、許可後の経営面積が50アール以上という規定があります。これは生産性の低い零細規模の経営体が発生するのを抑制し、効率的な、安定的な農業経営体の農地集積に支障を生じさせないためです。この下限面積について、平成21年の農地法改正により50アールの下限面積を、市町村農業委員会の判断で面積を下げて定めることができるようになりました。下限面積を下げて定める要件として、設定する地域の農家で、下限面積未満の農地を耕作している農家が地域全体の約4割を超える場合に、下限面積を下げて定めることができるとなっています。また、耕作の目的に供されないと見込まれる農地が相当程度、存在し、下限面積未満の農業者が増加することで、周辺の農家が農地を効率よく利用することに支障を生じない場合には、新規就農に適当と認められる面積を農業委員会が下限面積として定めることができるとなっています。現在、竹田市では市内各地域で50アール未満での農地を耕作する農家が、いずれの地区にいても4割を超えないため、下限面積の変更は行っていません。農業委員会では、耕作放棄地の状況、担い手への農地の集積への影響、農業経営を続けていくために必要な面積等の調査を行っていますので、今後、農業委員会総会で下限面積についての審査を行う予定にしています。
○議長(坂梨宏之進君) 1番、
佐藤美樹議員
◆1番(佐藤美樹君) 今、指摘させていただいた事項は、今後の移住者施策に対して、とても大切な案件だと思いますので、取組を十分していただきますよう要望を申し上げて、一般質問を終わります。
○議長(坂梨宏之進君) 以上で、1番、
佐藤美樹議員の一般質問を終わります。ここで、2時15分まで休憩いたします。 休憩 午後2時2分 再開 午後2時15分
○議長(坂梨宏之進君) 再開いたします。8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 議席番号8番、佐田啓二、ただいまから一般質問を行います。私は2点について通告をしております。一つは伊方原発の再稼働について、もう一つは空き家対策についてであります。まず、伊方原発の再稼働についてであります。伊方町長と愛媛県知事が再稼働について同意をしたわけでありますが、このことについて少し伺いたいと思います。伊方原発3号機再稼働について原子力規制委員会は、本年の7月、審査基準に適合するとして審査書を正式決定して、審査合格を示す設置変更許可書を四国電力に交付いたしました。愛媛県の中村知事は、伊方原発の再稼働については白紙を表明しておりましたが、三つの点について、これを基に再稼働を容認したということになりました。その一つは、四国電力の安全に対する取組を評価すると、二つ目に、安倍首相の「政府が事故の責任を取る」との見地、それから林経済産業省の「政府として責任を持って、事故の終息や原子力災害対策賠償などに対処する」との文言を引き出した。三つ目に、地元の理解については、10月6日、伊方町議会が全会一致で同意をして、伊方町山下町長は22日に再稼働を容認した。愛媛県議会は15日、再稼働について賛成39、反対7で、再稼働賛成を決議した。これらを受けて、中村知事は10月26日、政府に再稼働同意を報告したわけでありますが、政府が責任を取るというのは当然のことでありますが、責任を取ると言いながら、福島第一原発の状況を見ておりますと、その収束は未だに道筋が立ってない、こういう状況の中での再稼働同意ということであります。このことについて、どのように受け止めておられるか伺いたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) 私の方から答弁をさせていただきます。この伊方原発再稼働の是非につきまして、非常にデリケートな問題でございますし、日本全国民が様々な考え方をされて、いろんな受け止め方をされているだろうなというふうに思います。報道によりますと、愛媛県の県民の70%が「再稼働に否定的だ」、「再稼働してはならない」というようなアンケート結果が出されておりますし、ですから、町長、そして県知事の同意をしたということは、民意とかけ離れているのではないかという指摘が、地元紙を含めて報道されているところでございます。一般的に、地域のことは地域で決めれば良いじゃないかという地域主権の物差しが当てはまる問題かどうかというのは、これはそうではないというのは、もう皆さん、おわかりのとおりでございまして、伊方原発に関しましては、もし重大な原発事故が起きたらどうなるのか。これは立地している自治体だけの問題ではないということになるわけでございます。特に大分県におきましては、一番近い場所で伊方原発から50キロメートルしか離れていない。海以外、遮るものがないという、こういう位置にあるということでございますから、一旦、事故が起これば、UPZ、つまり、その周辺の緊急時の防護措置の準備地区に指定される、大分県が指定されるということは必至でございます。そんな意味でも大分県全体に、全域に、あらゆる被害が想定されるだけに、私どもは、皆さんも恐らく、反対意見書を採択されておられますから同じだろうと思うんですが、周辺地域の意見を収集することなくて判断されているということに対しては、非常に不安を感じるというのが率直な私の感じでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) この伊方原発については、愛媛県、それから伊方町というところは協議に入っておりますが、大分県は蚊帳の外ということで、しかし、実際には被害が及ぶということであります。そこ辺のところの持って行き方の、私どもはちょっと不満を感じるところであります。知事は、大分県の原子力災害避難計画を策定する必要はないというふうに言っております。これは大分県の原発震災事故に対する認識が、事故は起きないということを前提にしていることにあります。非常に無責任な態度であると言わざるを得ません。再稼働を容認しているならば、放射能事故を想定し、事故対応を検討することは必然であると思うわけでありますが、これはこれで置いといて、大分県の方針をどういうふうに思うかということと、また、大分県から竹田市に対して災害支援や避難者の受け入れなどについての要請はないのかどうか、伺います。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 事務レベルに関する県との対応については、私の方から答弁をさせていただきたいと思います。大分県は平成26年3月に原子力災害対策実施要領を策定いたしました。その中で27年、今年の7月に改訂をされたわけでございますが、その改訂の中で、「近隣の原子力発電所に万一の事故が発生した場合、放射性物質の拡散の影響が本県に及ぶことを想定している。その防災計画に基づき、速やかに実効性ある防護措置が実施できるよう、関係機関のとるべき手続きを定める」というふうになっています。この中では、原子力事故が発生し、愛媛県から大分県との確認書に基づく避難者の受け入れ要請があった場合に、大分県及び大分県内の市町村の対応はどうあるべきかということを予め定めてあるものであります。受け入れの対象になる住民、愛媛県側の住民の方々は、愛媛県の広域避難計画、その中で伊方原子力発電所以西、西側の住民、約5,000人が対象とされております。大分県では伊方発電所以西の住民のうちの、放射性物質の漏えい等により、陸路避難ができなくなった住民の受け入れを行うというふうにしているところでございます。ちなみに、南海トラフ巨大地震等により広域複合災害が発生した場合においては、大分県においても津波等の大きな被害が発生するというようなことが想定されておりまして、このような場合については、要請に基づいての県内の市町村との調整を、当然、とる必要があると思いますけれども、最大限の努力をしつつ、可能な範囲で避難の受け入れを行うというふうになっております。受け入れ事態でございますが、大分県内の全市町村を対象にしていますが、事故が発生した際の県内の状況、あるいは愛媛県からの避難者数等を考慮しながら、具体的な受け入れ地域、市町村を決定するというふうに定められております。伊方原発以西の住民6割が大分県に避難することを想定しているというようなことで、災害時には様々な様子を考慮して、柔軟に対応するということにもなっているところでございます。そこで、竹田市への要請についてということでございます。幾つかの避難受け入れパターンというのがあろうかと思いますが、本市が受け入れる場合は、内陸部での受け入れということで、由布市、日田市、豊後大野市等々と一緒になって受け入れをするというような形になるだろうというふうに言われておりますし、本市には臼杵港経由で400名程度が受け入れを要請してくるということが想定されているというところでございます。以上でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 広瀬知事は、原子力災害避難計画は策定する必要はないというふうに、新聞でも出ておりますが、もう屋内退避というか、屋内の避難で足りるというふうに発言をしているというふうに思います。しかし、今の答弁ですと避難計画なるものがあるように聞こえたんですが、あるわけですか。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 失礼いたしました。原子力災害対策実施要領で策定をしているところでございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 東日本大震災と同等のマグニチュード9クラスの地震が起きた場合は、県の想定では最大2万2,000人の死者が出るというふうにしております。一方で、津波避難などが適切にできておれば、死者は600人台まで減らせるとしております。今回の大規模集中防災訓練は、佐伯市で震度6強、大分市などで震度6弱の大津波が発生という想定で、11月7日から10日まで4日間行われております。7日、8日は合同訓練、3日目、4日目は、被災3日目以降の対応訓練ということで、延べ4日間やったわけでありますが、この訓練では情報収集、避難訓練、救助活動などを行っております。伊方町から船舶による避難訓練も行っております。避難者69名というふうに聞いておりますが、この成果をどういうふうに捉えておられるのか、伺います。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) この訓練の成果をどういうふうに受け止めているかということでございますけれども、正直言って、今回はこの避難訓練、私どもが現場で対応しているわけでもございませんので、その成果の状況をどういうふうにということに対しての質問にお答えできる状況にはないというか、そういう立場にはないというのが率直な答えでございます。実は海岸部において訓練後の報道の取材に対して、佐伯の西嶋市長が、「自分たちがどうなるかわからないのに、四国からの被災者を受け入れられる状態にあるかどうかどうかというのは、皆さん考えられたらわかるでしょ」と、「自分たちが大混乱しているのに、四国からフェリーに乗って来られる方を本当に安全に確保できるか、避難をさせることができるのかどうかというのは、これは全く、そういうことは想定できない」というようなお話をされておりましたが、私も現場論としては、佐伯市長がおっしゃったとおりだろうなというふうに思っておりまして、更にその後、これは合同新聞さんも、NHKさんもかなり分析というか、追跡調査をされたようでありますが、テレビ報道で皆さんもご覧になったかもしれませんが、放射能物質を含む雲状の浮遊物が四国の伊方原発からどういうふうに、大分県に本当に来るのかどうかという、そういう想定というのは、ほとんど皆知らされてなかった。専門家が、「こういうふうな偏西風で、こういうふうになりますよね」という、あの状況を見ると、九州というか、大分県は国東方面から重点的にこちらの大分市とか、南部に向かっても、その雲が飛び立って来るというような、こういう話が出ておりましたんで、そうなってくると、果たして外に出て救済をするとかいうような状況にあるのかどうかというのは、私は常識で考えたら、まず、そんなことはできないだろうと、自分たちが避難をするということで精一杯なんじゃないかというふうに思うんですね。そういった意味では双方が、皆が、地震と津波と両方でやられた場合の、自分たちがまず、どうなるのかというところの確認をした上で、「いやいや、大分県は大丈夫なんだから、だから今回、向こうから来た人たちを受け入れましょうや」というような、何かそういう緻密な現状分析をした上での訓練がなされたというんであれば、それはそれなりに意義があるんでしょうけれども、今回の避難訓練の想定そのものが、根底が、私はしっかりと見極められてなかったんじゃないかなというような思いがいたします。そういった意味で、これは何と言いますか、広瀬知事もああいうふうな話をされていたんで、先般、大分県の市町村長と知事の意見交換会がございました。このことは議題に上がってなかったんですが、私は敢えて、その他の項目で、「今回の避難訓練のあり方とか、それから本当にそういう状況になった時に皆どうするんだということは、是非、県が中心になって市町村長と、まず市町村長と、事務レベルという前に市町村長と一回、その状況分析とか、どうあるべきかという意見交換をしましょうや」という、こういう提案をさせていただきました。ほとんどの市町村長が、「そうだ」ということで同調していただきましたし、また、広瀬知事もその必要性を感じていただいたようでありますから、そういった意味で今回の避難訓練は、そういうことの何をしないといけないのかということの、その課題を見出すという意味では、私は良い訓練だったというふうに思いますが、今後の対応が一番重要だと、「早く皆で膝を交えて相談をしないといけないよね」という、こういうことを今回の訓練は、私は教えてくれたと、そういうふうに位置づけているところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) まさに私も今、市長の答弁のように、実際、この事故が起きた時に、別府湾周辺、海岸沿いの市町村の皆さん、受け入れどころじゃなくて、自分たちの命をどう守るかということに最大力点を置かざるを得ないということになろうというふうに思うんです。伊方原発は四国の佐多岬の付け根に位置をしております。佐多岬自体が中央構造線によって生まれた半島であります。この中央構造線は伊方原発の北6キロの地点を通っており、関東から九州まで続く、この大分県も通っておりますが、全長1,000キロメートルを超す世界最大級の活断層であります。南海トラフを震源とする地震は、過去に繰り返し発生しております。今後30年以内にマグニチュード8以上の地震が起きる確率は70%程度とされております。仮に発生した場合、伊方原発の重大事故の確率は高いわけであります。福島の現実を見た場合、大分県沿岸部は大混乱になり、伊方町民の受け入れどころか、県民を守ることさえも困難、自助能力は消滅すると思われるわけであります。竹田市は受け入れ市となる上に、自らも放射能被災地となり得るわけであります。市民の安心安全確保ができるのか、非常に心配であります。今、市長が言われたように、伊方原発は中央構造線の南側、破砕地帯と、崩れやすい地質ですね、そこに位置をしていて、全国でも有数の地すべり地帯を削って建設をしているわけです。重大事故が懸念されるわけでありますが、今、市長が言われたように、北東の風、大分合同新聞の8月25日の記事に、民間のシンクタンク、環境総合研究所が出しているシミュレーションがあります。まさに今言われたように、ここで伊方原発の事故があった場合に、北東の風2メートルで、竹田市も被災地域に入っております。そのレベルは2から5マイクロシーベルトというふうにシミュレーションされております。こういう状態であるわけで、いずれにしても、竹田市も放射能被害を受ける地域に入っているわけであります。このことを考えた時に、竹田市長として伊方原発再稼働について、どのように判断しておられるのかを伺いたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) 伊方原発の再稼働についての私の思いというか、どう判断しているかということでございますが、実は日本、我が国はわざわざでありますが、原賠法が制定されています。原発被害があった時には国がこういう賠償をしなければいけないと、自ら定めています。ところが、議員も先ほどお話しいただいたように、安倍総理もそうでありますが、もし事故が起こって、万が一事故が起こって何かあったら、すべて国が責任を持って、これは補償しますからと、こういう決断をしているわけですが、ただ現実的にはどうなんでしょうか。福島の現場、私どもも多くの友人がおりますし、現場まで足を運んだ人間の一人として、全くその賠償法は発揮できていない。そういう状況の中で、もし、もう一回、どこかで事故が起こったら、本当に日本は世界から、すべての信頼を失ってしまうのみならず、大きな命に関わる重要な、重大な状況に置かれるということを、私たちは肝に銘じなきゃいけないというふうに思うんです。事故が起こったら、そのプルームによって環境汚染が、健康がどういうふうに阻害されていくのか、また、わかりやすく言えば、豊後水道の関アジとか関サバとか、こんなものは全く見向きもされなくなるでありましょうし、米、シイタケ、カボス、我が、この山間部で自慢にしている特産物なんていうのは、もう全部崩壊状態になる。「おんせん県おおいた」と言って観光PRをやっていますが、これだけ近いところで原発事故が起こったら、すべての経済も崩壊してしまうのは間違いないだろうなと、そういうふうに思っております。私は脱原発を目指す首長会議に参加しておりますが、地元紙が、大分合同新聞社がそのコラムで、こう指摘していましたよね。「どんな訓練をしても被害を避けることができないとすれば、脱原発を目指す首長会議が主張するように、再稼働しないのが一番の避難訓練である」と、こういうふうに書いておられました。本当に対岸の火事ではなくて、自分たちに、その身に起こったらどうなるかということを真剣に考えたら、そんな中途半端なことは言っておられないというふうに、私自身も思っておりますし、首長のアンケートや担当者のアンケートの結果でも紹介されておりましたように、どういう避難体制が本当に必要なのか、そして被災した人たちはどんな生活を強いられているのかということ、ここをしっかりと、現場を私は汲み取っていく必要があるだろうというふうに思っています。近いうちから、私は機会をつくって、まずはそういう現場の対応に当たらなければいけない幹部職員を、被災地近くに送り込みたいと、現場を見て、何が起こっているのかということを、しっかり、その目で見てきてほしいという思いがあります。恐らくや議員各位におかれましても、政務調査費等を使われて、その現場の悲惨さを見ておられる方々も多いのかもしれませんけれども、見られたら、あの現状を見たら、私は思いを同じくしてもらえるんではないかなというふうに思っております。要するに現場主義に立って、竹田市民の安心安全をどう守るか、命をどう守るかということ、これをしっかりと考えていかねばいけないというふうに思っていますし、原発再稼働については、あくまでも私は反対であるということを表明しておきたいというふうに思います。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) ありがとうございました。この件については、もう市長と全く同じ考えでありますので、どうか頑張っていただきたいと思います。やはり今、福島の避難されている皆さん方の思いを、自分の思いとして考えると、やはり、これはどうしても、その元を絶たないといけないのではないかというふうに思います。更に、今、国際情勢が非常に不安定な状況になっております。日本は54基の原子力発電所を持っております。テロが、今、休止をしておりますけども、核燃料はそれぞれの発電所にあるわけでありますから、そこを狙われれば、本当、日本列島は沈没してしまうということであります。そしてまた、核の燃料の廃棄物の処理
場も決まっておりませんし、次世代に核の廃棄物を、負の遺産を残していくということは、現在の我々が何としても改善をしていく、その責務があるのではないかなというふうに思っております。どうか市長、引き続き頑張って、再稼働を防ぐという方向で努力していただきたいなというふうに思います。ありがとうございました。2番目に、空き家対策でございます。空き家対策といっても、もう今回は老朽危険家屋について、お尋ねをいたしたいというふうに思っております。人口減少に伴って空き家が、どんどん、どんどん増えているんですが、国土交通省が6月に空き家等対策の推進に関する特別措置法の全面施行に伴い、適切な運用のためのガイドラインを発表しております。そのガイドラインによると、特定空き家という部分、この分を規定しておりますが、これは四つほど、その例を挙げております。倒壊などの恐れがある危険家屋、衛生上有害となる恐れのある家屋、著しく景観を損なっている家屋、その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である家屋ということでありますが、特定空き家等、この部分ですね、把握している戸数はどれほどあるのかを伺います。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 特定空き家についてのご質問でございます。以前もご答弁申し上げた経過がございますが、平成25年度に、市内の全自治会長さんを通してご協力いただいて実施しました。空き家家屋実態調査、こういうものを実施しております。その中で、今言われたような中の、建物に目立った腐朽・損壊はないが、空き家の状態で今後の利活用ができるということで、利活用ができるというものが144棟。外壁・屋根・窓等に腐朽が認められて、一部修繕すれば、また使えますよというのが159棟。建物の傾き・外壁・屋根等の腐朽・破損が著しく、倒壊の恐れがある家屋が64棟。その64棟のうち、近隣家屋や道路等に影響があるものというものが20棟というふうに把握をいたしております。また、調査拒否、あるいは改装中ということで、回答を寄せられなかったのが30棟ほどあります。今言われます特定空き家の件につきましては、この中のC、もしくはDという形になろうかと思います。私どもの把握しているのは、以上の数字でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 危険家屋の解消に関して国等の法令もありましょうが、現在ある助成制度、支援制度というのはどういうものがあるのか、お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 本市では今年より、老朽化し、周辺に危険な影響を及ぼす家屋の除去に対しまして、定率を補助する老朽危険空き家等除却促進事業補助金というものを制定し、運用を開始いたしました。空き家等の適正な管理につきましては、所有者が適正に行うことが大前提でありますけれども、管理不全な状況が周囲の住環境に悪影響を及ぼすものがありますが、こういったもの、地域の安全及び安心の確保、並びに生活環境の向上を図るということを目的にしたものでございまして、所有者自らが危険老朽空き家を除去する費用の一部を助成する制度でございます。補助対象となる老朽危険空き家につきましては、先ほど議員がご指摘をいただいたことに加えて、倒壊等が起こった場合に近隣民家等及び道路法による道路に重大な損害を及ぼす恐れのあるものということで、規定をいたしております。単に私有財産である空き家を解体するという目的のみではなく、公益性に基づく危険排除を前提とした補助事業ということで位置づけて、こういう制度を設けております。以上でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 後で具体的に補助金額があれば、補助金額を後で言ってほしいんですが、全国でも、それぞれの自治体で老朽危険家屋の対策について条例を定めるだとかして、それなりのルールづくりといいますか、こういう場合、こういうふうにするという対応をとっているところも結構あるんですね。お聞きしましたら、さっきの関係とか、要綱だとか、そういうことでしているというふうでありますけども、一つの例をとってみますと、建築物の安全性の確保に関する条例というようなものをつくっているところもあります。これは建築物の維持保全に関する所有者の義務を明確化しました。それから、危険な状態にある建築物の所有者等に対して、指導、助言及び勧告を行うことができる。「勧告に従わない所有者等の氏名等を公表することができます」と。勧告等に従って必要な措置をとる所有者等に対し、技術的援助または経費の一部助成を行うことができる。あるいは、建築物の所有者等を確知、確認して知るですね、そのことができず、緊急の必要がある場合、市による危害防止のための必要最小限の措置(応急的危険回避措置)をとることができる。建築物の維持保全の状況確認、及び所有者等の確知のための調査等を行うことができる。警察その他の関係機関への協力の要請を行うことができる。また、「自治会その他地域団体との連絡を図るものとします」と。支援制度については専門家等の派遣をして、相続や債務の整理、修繕や解体撤去、売却や活用などの課題について、自主的解決を図ろうとする所有者に対して、法律・建築・不動産等の専門家による相談を実施する。市の立場で実施をするということ。「解体除去の補助制度、これは条例に基づく勧告に応じて、所有者が老朽危険家屋除去する場合に、除却費用の一部を補助します」と。それから、「土地建物寄付受け制度ということで、条例に基づく勧告に応じる意思はあるが、自力での対応が困難で、かつ跡地管理について地域団体等の協力を得られる場合に、市が土地建物の寄付を受け、老朽危険家屋を除去します」というふうに、一例ですけども、こういう制度というか、そういうルールを条例化して、危険家屋、さっき、課長の答弁では60戸ほどありましたかね。いわゆるCランクの部分だと思うんですが、C・Dランクですね。この部分の撤去についての解決がしやすくなるのではないかなというふうに思うんです。そこで質問ですけども、助成制度の上積みというか、竹田市独自の実効性のある方法を研究して、制度化して実践するということが、市民の皆さんから強く求められております。私の耳にも、あちらこちらから、そういう対策を何かとってほしいなという声も届いております。その要望に応えるべきだというふうに思うんですけども、そこら辺の対策について、今後そういう考えはないのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 実効ある要請ということでありますが、県内の各市町村においても同様の制度を運用しながら、危険家屋の除去に努めているという状況を、私どもも把握いたしておりますが、一番早くに取り組んでまいりました豊後高田市あたりでは、実際には、そういう危険住宅があるんでしょうけれども、なかなか除却に至るまでということについては、かなり難しい場面があるようでございまして、実数としては一桁台前半、1件もしくは2件というような数字で上がってきているというのが状況でございます。条例制定の件でございますが、これは今年6月定例会におきましてもご答弁申し上げたと思うんですが、私どもも本来、この法律が施行される前にあっては、独自の条例を制定しながら運用していこうという計画でありましたが、今年5月末に、この法律が施行されまして、この法律の中で規定されている、今、議員ご指摘いただきましたように、助言、指導、勧告、命令、それから代執行というようなものについては、それぞれ市町村長の権限として、これができますよということで規定されましたので、敢えて、この時点での条例整備ということについては控えておりました。ただ、今、議員、ご指摘いただきましたように、今後のこういった制度の運用並びに事業の速やかな執行に当たっては、それぞれ研究していく必要があるだろうということで、私どもは現在のところ、空き家等の対策協議会なるものをつくりまして、この中で条例の制定に向けて条例内容も精査しながら、この法律に基づくもの以外に含まれるものがあるとするならば、私どももその協議会を設置した中で、新たな独自のものができればというふうに、今のところ、現状、計画をいたしているところでありますし、当然、空き家住宅の除去については計画的な除去も必要であろうということで、こういった空き家対策計画というものも、今後、必要になってくるだろうというふうにも思っているところでございます。具体的に、この除却に対する助成でございますが、総事業費上限を50万円としながら、総事業費の2分の1を助成しますということであります。ただし、先ほど、ご答弁申し上げましたように、単に私有財産の保全というか、そういったことの目的ではございませんので、当然、その解体等に当たっては判定会議がありますし、老朽危険空き家等判定表というのがございます。家の傾きがどうであるのか、屋根の落ち具合がどうなのか、外壁がどうであるのか、そういった諸々の基準を示したものはありますが、こういった基準表に基づいて、その判定会議をいたしております。判定会議には一級建築士の方にも入っていただいておりますし、現状確認、現場確認も、そういったことを含めて実施をしてきて、その中で、県内の各市町村にあっても100点以上に相当するものということで、かなり、その基準については県下で統一されている部分がございますので、そういった基準に従って、除却をしていくということにいたしております。先ほど言いましたように、2分の1、上限50万円であります。特に竹田市の場合は、竹田市
都市再生整備計画が策定されましたが、この計画区域内にあっては45%の国の補助金をいただけるということでありますので、この50万円についても、その分が充当できるということで、
都市再生整備計画区域外については、当然、現在のところ一般財源として繰出しをするということにいたしております。ちなみに今年は、もう事前申し込みとしまして13件がありました。該当数は6件ということで、初年度にしては非常に大きく出てきているのかなというふうに思います。ただ、判定表に基づきまして、単体であるもの、あるいは危険度が小さいものというものが含まれておりますので、すべてが合致するものではありません。既に除却したという数字については、残念ですが4件ということになっております。以上でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 具体的にはやっているという話でありますが、例えば、さっき私が言ったように、もう自分ではどうしようもないと、どうすることもできない。市の方に寄贈したいんで、市の方で平地にして管理をしてもらえませんかというような場合、それはもう市がやるという、一つひとつ具体的に、条例の場合は具体的というよりも、その骨格を定めるということで良いんですが、そういう、やっぱり条例を竹田市としてきちっと作るべきではないかなというふうに思うんです。現実に、今からも老朽危険家屋は増えていくというふうに思います。そういう状況の中でいろんなパターンがありますが、そのパターンごとに、どういうふうな対応をとっていくのかということを、きちっと市民に分かりやすく定めるべきだというふうに私は思うんですが、総務課長、前回も、今のところ国の法律あるいはガイドラインに則ってやっているから、条例は必要ないということでありますが、もし、ちょっと考え方が変わる部分があれば、ちょっと今からでも検討しますとか、そういう部分があれば、ちょっと答えてください。
○議長(坂梨宏之進君) 総務課長
◎総務課長(釘宮恒憲君) 先ほどのご答弁で申し上げましたように、今、既に、議員ご指摘いただいたように、いろんな方面からできないかということを検討いたしております。協議会を設置しながら、条例制定も見据えた上で行っていきたいというふうに思っています。とりわけ危険住宅があるから市に寄贈して、それを市で云々という話になりますと、それはちょっと、条例の中で扱う、扱わないは別として、慎重に対応させていただきたいなというふうに思います。といいますのも、この特定空き家につきましては、市民生活を送る上で安心安全というものがベースになっておりますので、個人の云々、かんぬんというのではなくて、例えば、どこかで話題になっておりましたが、一軒丸々、全く影響のない地域にボンと空き家があって、それが朽ち落ちてしまっている。これをどうするのかということで議論されているところがありましたが、そこも結果としては、公共性に合わせると難しいねというような答えが出てきていましたが、そういった、一つひとつの事例がわかりやすく皆さん方にお伝えできるような基準、判定、そういったものを含めながら、条例を制定していくということについては、当然、私どもも考えているところでございますし、今後も、もし、そういう運びになりましたら、改めてご相談申し上げたいというふうに思うところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 8番、
佐田啓二議員
◆8番(佐田啓二君) 総務課長、ありがとうございました。条例制定も見据えてという答えでしたから、市長、よろしくお願いいたします。答弁が非常にわかりやすく、簡潔にしていただきましたので、時間が十分余りました。これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(坂梨宏之進君) 以上で、8番、
佐田啓二議員の一般質問を終わります。ここで、3時15分まで休憩いたします。 休憩 午後3時4分 再開 午後3時15分
○議長(坂梨宏之進君) 再開いたします。3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) 議席番号3番、山村英治、一般質問を始めます。平成25年に議席をいただきまして、今回が11回目の一般質問でございます。その11回の中に6回、同じことを質問いたしました。それが大分県営土地改良事業の菅生地区に係る損失補償の問題でございます。5回一般質問をいたしまして、竹田市の顧問弁護士に、この損失補償の問題について、どのような対応を図ったらいいのかということを聞いてみるということになりまして、市の職員2名、そして私で、竹田市の顧問弁護士のところにまいりました。その結果、8月の26日の日でございますが、顧問弁護士から、これまで私が問い続けたことに関して、一定の方向が示されております。そのことについて、まずは問うてまいります。まずは私の方が顧問弁護士から聞いたことについて、ご披露申し上げます。この問題については、大分県営大野川上流開発事業畑地帯総合対策事業の菅生地区という所でございます。これまで何度も問いましたが、竹田市には損失補償条例がない、そういったことから覚書によって、この問題を解決していくというようなお話をいただいておりました。顧問弁護士に、竹田市には補償条例はないのかと、こういったことを問いましたところ、竹田市には補償条例は存在し、旧荻町と同じ内容であると、そしてまた、合併後に整備された補償条例であっても、その効力は遡及するというような回答をいただきました。そしてまた、覚書の内容についての効力を問いましたところ、補償条例の中にない何を補償するかと、この問題についてを覚書の内容で、旧竹田市農協と旧竹田市とで確認をしているところだというような回答をいただきました。この損失補償条例の内容については、旧竹田市農協が支払いを済ましているのであるから、条例に基づいて期限が来たならば、その金額を今度は竹田市が農協に支払う約定があると、このことについても、前、担当課からお聞きしたのは、補償をする条件として、農協が破たんした時に竹田市が補償することになっているというような内容をお聞きしているところでございます。こういった内容の中から、損失補償条例に基づいて支払をする、要するに旧竹田市が竹田市農協に支払いをする時点に戻っての対応を図るようにというような回答をいただいたところでございます。更には、市の職員が踏み込んで弁護士の方に尋ねたことがございます。もし、市がその条例に基づいて払い出しをした場合、住民の監査請求等に耐え得るかと。それに対しても、損失補償契約と約定書によって書かれたことであるから、それには問題がないと、こういうような回答をいただいたところでございます。そこで質問に戻りますが、去る8月26日、14時30分から竹田市顧問弁護士事務所で確認した事項について、担当課から私が今、説明申し上げた以外のことがございましたら、ご答弁をお願いいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
農林整備課長
◎
農林整備課長(志賀清隆君) 山村議員のご質問の、竹田市顧問弁護士が示した見解の説明につきましては、9月9日の山村議員からの一般質問において、市長より回答させていただいております。その後、9月15日に市長が顧問弁護士と面談し、顧問弁護士の見解について詳細に聞き取りを行いました。その結果、顧問弁護士が示した見解に対する市としての見解については、第3回定例会で答弁した内容のとおりであります。どうぞご理解を賜りたいと思います。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) 踏み込んで再質問をすることは控えたいと思いますが、私が今、質問をしたことは、先ほど来、私が、弁護士がこういう回答をいたしましたということについて、それ以外に何かございますかという質問でございましたので、私が申し上げたこと、弁護士がこういう形で竹田市と私が出向いて行って確認したことについて、どうですかと尋ねているわけですが、そのことについて、もう一度お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
農林整備課長
◎
農林整備課長(志賀清隆君) 15日に、詳細に顧問弁護士の見解をお聞きしました。議員が言ったとおり、旧荻町には農協との損失補償契約はあります。しかし、旧竹田市は、損失補償契約は金融公庫としかございません。農協とあるのは覚書です。覚書の条項に沿って農協が債権の取り立てに努めて、どうしても回収ができないという申し入れがあったときに協議をするという内容になっております。それで、申し入れに従って協議を行って、その100%市が支払えれば、これは住民訴訟の問題になるだろうと、しかし、協議の結果、農協と協議をして一部分を支払うのだったら、これは覚書に沿った条項ですので、住民訴訟は起こらないだろうと、そういう見解でありました。以上です。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) 損失補償条例に基づいた契約書というのがあると思うんですが、その中には、甲乙丙という項目があって、そこに農林金融公庫があり、竹田市があり、そして農協がありと、そして、それに対する借用書ができあがりますが、その借用書について、連帯保証人がついているという、こういう形であるというふうに私は把握しております。そういった意味で、ここで空中戦をしてもどうしようもありませんから、その損失補償契約があるかどうか、あるいはJAに対していれた借用書がどういう形であるのかどうか、これを確認した上で、もう一度、次の機会に問いたいと思います。ただし、私は今、弁護士の見解をここで述べました。これは会議録にも残るわけでありまして、担当課長の方が答弁されて、弁護士が言われたことも残るわけでございます。明らかに食い違いがございまして、弁護士が私どもに話したことと食い違いがございますので、これについては、今回の質問はこれで閉じまして、またの機会にやらせていただきたいと思います。次にまいります。次は、
地域おこし協力隊の課題についてということでございまして、私は一般質問の積み残しが多いものですから、今回は、協力隊の活動はどのようなものであるかということについて、問うでなくして、この竹田市の広報には平成26年の5月、平成27年の5月に、丁寧に
地域おこし協力隊のメンバーのことを記載がございます。その中で、2015年の5月、
地域おこし協力隊ということで、「県下最大29名の大所帯に」という見出しの中で、「農村回帰宣言を標榜し、移住・定住促進支援に取り組んでいる本市で、平成27年度、
地域おこし協力隊第3期委嘱式が市本庁舎で行われました」。
地域おこし協力隊がどういうものかというのを、ここに説明しております。「
地域おこし協力隊とは、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることにより、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする取組で、総務省の事業です」というようなことの説明がございます。そしてまた、「平成28年の
地域おこし協力隊を募集いたします」ということで、本年の12月の1日から28年の1月8日まで、応募を今、竹田市がしているところであります。インターネットの方でそれは出ております。そういった中で、
地域おこし協力隊のメンバーの皆さんが旧1市3町でどのようなお仕事を、今されているかということを、まずはお尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 旧市町別にというご質問でございますので、全般のことについて、まず私の方から答弁をさせていただきます。竹田市の場合には、他の自治体で行っているような地域、例えば合併後に組織される地域協議会や自治会からの要望に基づいて、協力隊員を公募し、募集に応じる協力隊員をその地域に張り付けるという方式はとっておりません。竹田市の
地域おこし協力隊の募集につきましては、例年、活動を行います地域は特に指定せずに、活動業種、テーマを示して募集する一般部門という形態と、協力隊の個人の特技や経験・資格を活かして、竹田市のまちづくりに挑戦するチャレンジ部門の、2種類の募集形態をとって実施しているところでございます。ちなみに、平成27年度の一般部門は、「1、観光の振興に関する業務」、「2、スポーツの振興に関する業務」、「3、畜産の振興に関する業務」、「4、農業の振興に関する業務」の4部門と、チャレンジ部門で公募を行ってきたところでございます。このように竹田市の
地域おこし協力隊につきましては、職種やテーマをベースに活動を展開することが特徴的でありますが、テーマによっては特定の地域を活動拠点にしたり、活動エリアになったりしている例もございます。各旧3町、支所エリアでの関わりについては、各支所長から答弁をさせていただきます。
○議長(坂梨宏之進君) 荻支所長
◎荻支所長(本田隆憲君) 荻地域の振興、課題解決の取組として、
地域おこし協力隊との関わりでありますが、昨年、「第26回大野川源流祭り」において、白水の滝周辺部の清掃、会場周辺整備と、祭り当日にスタッフとして協力をいただきました。外から見た意見として良かった点と反省点、改善点として貴重なご意見をいただきました。良いと感じたことは、「思った以上に来場者が多かった印象だった。26年間続いているだけあって、イベントの知名度は高いと感じた。エノハのつかみ取りは最高のイベントと感じた」等であります。反省点として、「もっと市外や県外へのイベント発信をするべきだと感じた。もっと関わる人を増やせば、まちの絆やまちへの愛着が生まれるのでは」との意見がありました。貴重な意見を参考にして、本年度の源流祭りに取り組んだところであります。また、「第9回トマト天国IN荻」においては実行委員になっていただき、ふるさと振興祭新規事業として、「高原野菜わけあり市」として、荻高原野菜を協力隊が直接、生産者と交流を図りながら交渉して、野菜を販売し、協力隊の活動紹介もしながら、会場を盛り上げていただきました。こうした取組が地域と協力隊の懸け橋になったと感じております。荻地域の課題解決に向けて、今後も協力隊の目線で取り組めることに挑戦していただきたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 久住支所長
◎久住支所長(荒巻英俊君) 久住地域で活動している協力隊員の状況ですが、久住地区牧の元の「久住さやか」にある観光インフォメーションセンターに2名、大船登山バスの運行や運営に関すること、フェイスブックによる情報発信に関すること、及び観光案内を行っていただいております。両名とも久住観光はもちろん、特に1名については久住地域NPOに加盟し、自然保護活動や登山道の整備、久住に居住して自治会に加入し、地元の消防団にも入団するなど、地域での活動を行っております。「久住さやか」隣りのガラス工房で、観光客に自らマグマグラスを使用し、制作した作品の販売、吹きガラスによるコップや一輪挿し、小鉢などを作る体験や、サンドブラスト、グラスに砂を吹き付け、好きなイラストを彫る体験などを通じて観光客と交流、サービス部門に2名の協力隊員が活動を行っております。また、竹田市の基幹産業である農業・畜産部門に3名の協力隊員が、畜産農家の負担軽減を目的として農家が加入しているヘルパー組織で、農家の冠婚葬祭や休暇取得のため、飼養管理を代行するヘルパーとして活動しており、計7名の協力隊員が活動を継続中であります。
○議長(坂梨宏之進君) 直入支所長
◎直入支所長(大塚幸憲君) 直入地域における
地域おこし協力隊との関わりについてお答えをいたします。昨年度に開催された「第34回日本一炭酸泉祭り」や、「第38回直入地域ふるさと振興祭」の企画委員会や実行委員会の委員に協力隊員を委嘱し、協力をいただきました。協力隊員はそれぞれの祭りのイベントについて、企画から終了まで関わっていただき、新規イベントの立案等、積極的にアイデアや意見を出していただきました。外部から入ってきた協力隊員のユニークな発想やアイデアはとても貴重で、それぞれの実行委員会に彼らのアイデアを提案し、検討をいただき、イベントに反映させていただいたところであります。イベント当日も自らスタッフとしてご協力をいただき、参加者へのもてなしは非常に好評を博し、このことがイベントの成功に大いに貢献していると考えます。イベント終了後も、協力隊員から多くの反省点や改善点を挙げていただき、今年度のイベントにも反映をさせていただいたところであります。また、平成27年度に入りまして、4月からは長湯ダム湖のウェイクケーブルパーク事業の協力隊員として、ウェイクボードのプロ選手1名が配属されております。本年6月27日にオープンセレモニーを開催、9月13日にはウェイクボードケーブル部門のツアー大会第1戦、そして11月8日には、同じくケーブル部門の第1回全日本選手権大会が開催されました。これらオープン事業や各種イベントにおける、竹田市及び指定管理受託組織であるウェイクケーブルジャパン、並びに日本ウェイクボード協会との事前の調整、それから、更には生涯学習課のBG事業や、観光ツーリズム協会の貸ボート事業との調整事務支援を行ってきており、これまでスムーズな運営が図られているところであります。今年度はオープン初年度であり、利用実績もまずまずの滑り出しでありましたが、来年度以降、春、秋の一般利用者、並びに小学生、中学生、高校生の利用者増に結びつけるよう、シーズンオフを利用しての宣伝活動も重点的に行っていくこととしています。以上であります。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) 地域協力隊の身分については、竹田市の非常勤の嘱託職員と、そして月額が16万6,000円、そのうち社会保障料は自己負担ですと、家賃は竹田市が負担いたしますと、1年ごとにその身分を更新し、最長3年までという、こういう条件で
地域おこし協力隊の方がお出でになっております。恐らく、この29名、そしてまた来年10名ぐらい、どのくらいになるかわかりませんが、この数は全国でも、やっぱり1、2番の数ではなかろうかというふうに思っております。人の生活について要らん世話だというふうに言われれば、もう仕方ないんですが、この竹田市の今の現状の中で、今お出でになっている
地域おこし協力隊の方々が、3年過ぎますと自営をする、いわゆる生業を起こすという起業ですね、それか就職をするか、こういった形で竹田市に残るわけでございます。大体、全国で6割の方ぐらいが地域に根を下ろしていただけるという実績があるそうですが、この竹田市の現状、非常に大きいんですが、現状の活動の延長で、こういう本当に真剣な思いで竹田市にお越しいただいた協力隊の方々の生活が維持できるかどうかという、ここの見通しをお聞きしたいというふうに思いますが、お願いいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
企画情報課長
◎
企画情報課長(池永徹君) 答弁させていただきます。竹田市では平成22年度から3年間、第1期の
地域おこし協力隊として1名、任用をした実績がございます。任用後もご夫婦で、竹田市で現在、生活をされているところであります。平成26年4月から活動いたしております第2期の協力隊員につきましては、いよいよ来年度の平成28年度に3年目の活動の最終年を迎えることとなります。竹田市では、現時点で活動1年目と2年目の合計30名の
地域おこし協力隊員を任用し、地域活動を展開しているところでございますが、今年度からは昨年度までの企画情報課のみの所属ではなく、各隊員の活動テーマにより近い、市役所内の関係各課に協力隊員担当を配置して、活動サポートができるように配慮をしているところであります。協力隊の活動に関しましては、国の財政支援措置といたしまして特別交付税措置のある活動費から、活動に関する研修等に対応できるよう、サポート体制を昨年度に増して強化しているところでございます。また、協力隊との個人面接の機会も事務レベルで、また市長との面接の機会も設けてきたところであります。ちょうど12月3日付の大分合同新聞で、竹田市の
地域おこし協力隊としてゲストハウス開業を志す堀場貴雄・さくらご夫妻が特集をされておりましたように、日常の地域活動と同時に、既に
地域おこし協力隊の任用期間終了後を見据えて、新たな起業に向けて動き出している隊員も現におられるところであります。
地域おこし協力隊の活動は本人の希望する活動テーマと、地域のニーズや課題のマッチングが、まず必要だというふうに考えております。更に、3年間の活動期間で協力隊が自立した生活基盤が得られるよう、国の特別交付税等の制度を有効に活用しながら、人的支援や財政的支援を行っているところであります。山村議員からもご紹介をいただきました任期終了後の定住状況について、総務省が公表しているところでありますが、この定住状況等に係る調査結果の公表におきましては、全国の協力隊のうち、任期終了後、活動地と同一市町村に定住した方が47%、近隣市町村に定住した方が12%、合計59%、約6割という数が同じ地域に定住しているという結果となっているところであります。定住に欠かせない生活基盤確立に向けまして、引き続きサポートしていきたいと考えているところであります。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君)
地域おこし協力隊の方々が「まちづくり会社」ですね、こういう中でいろんな構想を持たれて入ってきておられるという、このことについても、斬新な考えがこのまちの中に広がっていくんだなという一つの期待と、半面、地域の文化というんですか、この竹田市が今後、集客すると、人を呼び寄せるということについては、城下町ということでありますけども、日本には約300の城下町があって、午前中に質問の中にございましたが、山城サミットの中では137の城を持つ、町、市があるというようなことでございます。そういった意味では、この竹田市の特色をどういうふうにつくっていくかというのが、やっぱり一番、今後の課題になると思います。そういった中で、私の一つの希望というんですか、期待なんですが、やはり、このまちをつくっていくという、そういった中に、
地域おこし協力隊の方々の発案、あるいは発意というのをいただきながら、これまでずっと竹田市が培ってきて、そして市内の商店街の若い商店主とか、そういった方々との考え方というのをうまくマッチングしたような形で、協力隊の発意というのが地域に根差していくという、これはもう私の希望でございます。それから、次の質問でございます。この質問についても希望的なものがございまして、来年度の
地域おこし協力隊の募集要項の中に、農業に従事する方ということで求めているわけでございます。私は荻町の方に住んでおります。そういった荻町の中では、今、切実な問題として、農業の技術は持っていると、しかしながら後継者に恵まれないと、ハウスはあると、しかしながら、あと5年もすれば、もう、そのハウスの中で仕事をしてくれる方があまりいないと、こういう現状でございます。それからもう一つは、農家に嫁いでくれるお嫁さんがいないと、こういう切実な問題もございます。できますならば、平成28年の要項に応募してお出でになった方の中に、女性の方で元気な方がいて、どうしても農業をやっていただきたいという、こういう方がおられましたら、優先的に、良い子であれば引っ張ってきていただきたいというふうに思うところでございます。1次産業に従事しながら定住していくと、こういうような声が、今、あるというところでございますが、このことについていかがでございましょうか。お答えいただけますならば、お願いをいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 農政課長
◎農政課長(林寿徳君) ただいまのご質問でございますが、
地域おこし協力隊の前回の第3期の募集に当たっての、農業に関する募集内容につきましては、畜産の振興に関する業務として、繁殖牛等の飼育支援、飼育ヘルパー業務の支援、そして3番目に畜産技術の取得と担い手としての就農、4番目にSNSを活用した情報発信というものを挙げております。また、農業の振興に関する業務につきましては、一に農作業オペレーター業務等の支援、二に農業技術の取得と担い手としての就農、三つ目に竹田ブランド構築のための企画開発、四つ目に地域行事やイベントの運営企画、五つ目にSNSを活用した情報発信を盛り込んで、公募を行ったところでございます。来年度に向けての農業に関する募集につきましては、畜産の振興に関する業務としては、前回と同じく畜産ヘルパーに関する業務、そして農業の振興に関する業務としては、一番目に、市の特産品であるカボスや生産量日本一を誇るサフラン、乾シイタケの栽培技術の取得と担い手としての就農、二つ目に、中山間地域において就農に向けた基礎を学びながら農作業の経験を積み、多角的農業の後継者を目指す、三つ目に、竹田ブランド構築のための企画開発、四つ目に、地域行事、地域イベントの運営・企画を掲げているところでございます。応募していただく
地域おこし協力隊につきましては、応募者の希望するテーマやこれまでの経験等をヒアリングしながら、マッチングを図っているところでございます。山村議員のご提案の、後継者不在の高度な生産技術を持つ農家で農業経営に従事して学び、農業経営を将来の生活基盤として定住するという、こういったテーマにつきましては、農業の振興に関する業務に、中山間地域において就農に向けた基礎を学びながら農作業の経験を積み、多角的農業の後継者を目指すというようなテーマにも合致するというふうに考えております。これに挑戦したいという応募者があれば、是非アプローチしていきたいと思います。荻町に限りませんが、高度な技術と農業経営のノウハウを持っているけども、後継者や担い手がいないために、貴重な技術や経営がその代でストップしてしまう、引き継がれないというのは、竹田市農業全体にとっても大きな損失と考えております。12月1日から始まりました平成28年度の募集につきましては、ご提案の内容でも対応してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君)
地域おこし協力隊の方、大勢の方が竹田市を目指してお出でいただいていると、この人数について、個人的にはあまりにも多いと、本当にこういう方々の思いが叶うような起業、あるいは就職ができるだろうかというような心配をしているところでございますが、それに手を添えていただいて、竹田市の、これから残っていただいて、子どもが生まれ、そしてまた外からのいろいろな考えが、この竹田市の文化を花開かせるような、そういった手伝いを市の方もしていただきたいというようなふうに思っております。次にまいりますが、竹田市の文化と中心市街地の活性についてということでございます。先ほど来、竹田市がこれから先、集客する一番の要因となるのが一体何であろうかと、それは何百年も培われた、要するに中川公がこっちに来られて、その一つの時代の制度の中で花開いた文化というのが、今の時代まで受け継がれていると、そういった意味で、今、竹田の中心市街地を手を入れていくということで、いろんな賞をもらっております。まちづくりシナリオ賞とか、アジア都市景観賞とか、こういったのが、まちづくりの基本計画というのがあって、その中で奇抜なもの、あるいは本当に全国屈指のものという計画ができて、それがこういった賞をもらっているのだろうと思います。まずは竹田市の中心市街地の活性化基本計画によれば、新しくできる図書館、それから新文化会館、歴史資料館、水琴館、そしてまた今後の計画にございますコミュニティセンター、こういった、いくつもの公共施設に、全体的、相対的ですね、総合的、相対的に、どのような役割を持たせようとしているのか、このことについてお尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君)
総合まちづくりセンター長
◎
総合まちづくりセンター長(渡辺一宏君) 城下町再生、それから中心市街地の活性化に向けた主要な柱に関わるご質問でございます。本年6月30日、国、内閣総理大臣の認定を受けた竹田市
中心市街地活性化基本計画は、商工会議所、それから商店街振興組合が中心となり、城下町のまちづくりに主体的に参画していきたいという強い意欲を示し、竹田市に対して以前より計画策定の申し出が行われてきたものであります。基本計画では、民間主導の本町通り「まちの駅」整備事業をはじめとして、空き店舗対策による中心市街地の活性化、それから商業振興を目的とする事業を中核に位置づけております。事業実施に当たりましては国の補助制度など、優遇支援を活用できるものとなっております。また、基本計画には、市が事業主体となって行う公共事業についても併記をしております。これは主に、
城下町再生プロジェクトのハード整備を担う社会資本整備総合交付金、いわゆる
竹田地区都市再生整備計画に関わる事業を掲載しているところでございます。こうしたまちづくりの計画成就は、官が行う事業、民が行う事業、またハード事業、ソフト事業が互いに連動し、相乗効果を創出することにあります。中心市街地の整備を進めていく上で、ご質問に挙げられております新図書館等の整備につきましては、まさに将来の城下町再生を描いていく大きな柱になるものと承知をしているところでございます。今後の城下町を構成する新図書館、歴史資料館、水琴館、コミュニティセンター、文化会館、更には街なかに観光客を呼び込むところの公営
駐車場の整備など、街なかの新旧公共施設がそれぞれの目的を達成するとともに、連携・連動させ、田能村竹田や瀧廉太郎、廣瀬武夫などの先哲、そして資料、また城下町に蓄積されてきた古文書等の財産を見せることにより、交流人口の回遊性を生み出し、歩く、歩ける、歩きたくなるまちづくりを進めていこうとするものでございます。山村議員ご質問の趣旨であろうと思います、これら城下町再生を構成する魅力ある公共施設を連携・連動させることが最大の課題であり、同時に、これから、まちづくり達成への非常な楽しみであることを十分に心得、中心市街地の活性化に取り組んでまいりたいと考えております。特に新文化会館については、国道57号線、あるいはJR豊肥本線からの眺望もよく、今後、竹田市の顔となるべく、シンボリックな施設、人を引き付ける施設になることが期待されております。城下町や周辺地域へ誘うような案内や仕掛けを施すよう、検討を進めているところでございます。更に、そうしたまちづくりに向ける思いについて、首藤市長から重ねてご答弁をさせていただきます。
○議長(坂梨宏之進君) 市長
◎市長(首藤勝次君) ただいま、渡辺まちづくりセンター長から指名がございましたので、私の方から答弁をさせていただきます。今、縷々説明させていただきましたように、
都市再生整備計画、これは平成26年に着手をして、あと3年を残すという重要な時期を迎えているところでございますが、幸いにして社会資本整備の交付金事業、そして歴史的風致維持向上事業等、現在で大体45%の国家予算を獲得をするという、非常に好条件をつくり出した、これについては職員の頑張りに、私も本当に感謝をしているところでございます。午前中、吉竹議員からご質問がございましたように、公共施設等の総合管理計画の策定趣旨にも適うように進めてまいらねばいけないというふうに思っています。新しく造るのであれば、また合体させるのであれば、それぞれ、いろんなパズルピースを組み合わせて、「こんなことができるのか」、「やるんだったら今だな」というようなことを、やっぱりやっていかなきゃいけない。この3か年で最大限の効果を発揮しなければいけないというふうに思っていますので、そういう意味では、事業をしっかりと精査し、再構築をして、あるいは見直しをし、統廃合を図り、無駄のない効率的な整備を進めていくことが何よりも重要だというふうに思っています。内に豊かに外に名高く、市民の皆さんが大きな喜びを感じ、そして観光客の皆さんが、外から見て竹田というのはすごいねというような、そういうまちづくりは、もう今しかできないというラストチャンスを迎えているということは、皆さん方にお伝えしたいというふうに思います。コミュニティセンターの問題、歴史資料館の問題、水琴館の問題、ガイダンスセンターをどうするか、すべてを視野に入れて、これから最後の調整をやっていくという、今、その、まさに佳境を迎えているというふうに思っています。ただ、この残りの期間でやるとすれば今年度中に練り上げて、来年の5月に、国に対して最後の申請のチャンスがあります。この時に、施設をどうするのか、もう何もしなくてそのままでいくのか、どうするのか、その辺りの財政支援の問題も含めて、今、構想について私も広瀬知事に、ここで県の方の支援が入るとすれば、どこに入るんでしょうかというような問いかけもさせていただいているところでございます。いずれにしても、来年5月、最後の変更申請になるでありましょうが、この時までに、その方向性を定めておきたいというふうに思っているところでございます。最後の、まさにラストチャンスで、皆さん方とともに、市民の皆さんと合意形成をしながら、英知を結集して、城下町の再生、そして周辺部のことも含めて対応してまいりたいというふうに思います。それから蛇足ながら、先ほどの
地域おこし協力隊の問題は、あれは地域おこしの協力隊で来るので、私たちが協力したら逆になります。
地域おこし協力隊の皆さん方が主体的にこのまちで働きたいという、そういう意欲を持って来られている方々を私たちが受け入れるということと同時に、今1,000人から、28年度、恐らく3倍になります。3,000人になります。総理が言っています。2020年には全国で4,000人を確保したい、こういう大成功の事業でありますので、ここは積極的に取組を強化したいと、こういうふうに思っていますので、よろしくお願いします。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) それこそ東京の方で竹田市を発信するということでトークショーをされる文化人というか、市長のお話を今お聞きしまして、心強く思っているところでございます。3年前の9月に、川端財団の方が歴史資料館で、私も見に行ったんですが、池大雅、与謝野蕪村、渡辺崋山、小林一茶、
東山魁夷、梅原龍三郎という、大変な作品を展示していただいております。やっぱり集客というんですか、午前中の一般質問の中の答弁にございましたように、それこそ日本全体でお年寄りが増えていって、旅行をしようかというふうになっても、お年寄りがなかなか、いろんな名勝地辺りに行くような状況にはならないと、そういった中で何かを目指して来るという、これはやっぱりマニアックな世界になるかもしれませんが、この竹田市においては、やはり南画ですね、田能村竹田の南画、これは県の9月の定例会の方でも「稲川舟遊図」というんですか、竹田の三本の指に入る大変な重要文化財、国宝ですね、これを県の方が買い取ると、美術館の方に置くという、これが決定しているようにありました。3年前の川端財団の展示に行った時に、物々しい警戒の中にガードマンが何人か立っておられて、この竹田市の中でこういった重文というんですか、国宝級のものを預かったり、展示したり、こういったものができるところがあるんだろうかというのを、まず川端財団が来た時に、これだけ物々しいガードマンが要るということで、ちょっと、いろいろ尋ねてみましたら、文化財保護法とか、それから国宝・重要文化財の公開に関する取扱要領と、こういうのがあって、今、この規格に当てはまる施設が竹田市にはないというふうに私は踏んでおります。そういった意味で先ほど来、私、申し上げているんですが、やっぱり本物を展示なり、常設なりすることによって、竹田市に人が集まってくる、あるいは、竹田市はこういう文化的価値のあるものを持っておりますよというのを全国にアピールする、そういう、できる施設がないというふうに踏んでおりますが、このことについて、どのような計画を持たれているか、お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 教育長
◎教育長(吉野英勝君) 今、山村議員の見解のような答弁になるかもしれませんが、お聞きをいただきたいというふうに思います。竹田市内には資料の収蔵及び展示を行う施設を有する竹田市立の歴史資料館が存在することは、もうご承知のとおりであります。この歴史資料館は昭和56年4月に開館しまして、竹田市に関わる歴史資料及び南画等の収集に努めてまいっています。現在、絵画、書籍、彫刻、工芸品等の美術工芸品が452点、古文書、歴史資料等が4,671点を所蔵しています。加えて、総数2,288点の寄託資料も保管をしているわけであります。南画及び書籍においては、田能村竹田の初期の作品をはじめ、竹田の関連の人々や竹田の弟子等の作品を所持しており、県指定、市指定の文化財指定のものも含まれています。その他には、国指定重要文化財のサンチャゴの鐘や、岡藩の藩の歴史解明に不可欠な中川家文書等の貴重な寄託品も保持し、歴史文化の解明に寄与しているところであります。これらの南画、書籍等の展示につきましては、1か月置きに展示替えを行い、新たな魅力の創出を企画するとともに、資料の保全に努めています。また、特別企画展を行い、市内外から南画あるいは歴史資料等を借用しての展覧会を催しております。今年度は竹田没後180周年記念として、「誕生!田能村竹田」、副題として、「岡藩士田能村行蔵から文人田能村竹田へ」と題した展覧会を行い、県立美術館、大分市美術館から、竹田の優れた作品、手紙等も展示したところであります。このような中でも、竹田の作でも国の重要文化財指定を受けたものについては、現在の竹田市立歴史資料館の展示室の展示は、国の定める規定をクリアできないところから不可能であります。現在の竹田市歴史資料館の展示については、国指定の南画以外の優れた作品の展示に委ねられているのが実情であります。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) もう一つ、非常に私もすばらしいという、岡城に登って一番奥の瀧廉太郎の像があるところですね、ここは可視化というんですが、東の方を50キロぐらい先まで見渡せるという、非常に景観のすばらしいところであります。そしてまた、昔の城郭ということで、城郭の図面辺りは現在、明暦の火災か何かで焼けてしまって、残ってないということなんですが、それをイメージ化したものがあるんですね。非常に城郭建築の最たるものということで、3代の入山公が山城から書院造のような城郭建築にしたという、非常にすばらしい歴史もあります。そういった中で一番奥に、今度、休息施設、トイレ施設ということで、風呂屋敷を形どるような、あるいはそれを再現するようなところで、その施設を造るという、そういう日程になっております。できますれば、本当に皆が「おっ」と言うような、そういう文化財的要素を持った施設にしてほしいんですが、今、どういうような状況に進んでいるか、お尋ねをいたします。
○議長(坂梨宏之進君) 教育長
◎教育長(吉野英勝君) ご質問の施設は、トイレと休憩施設を併設した便益施設ということを言っているんだろうというふうに思います。このことは文化庁を含めた岡城跡の調査整備委員会による基本的な構想、あるいは協議によりまして、二の丸に存在していた風呂屋をイメージして、他に類を見ない構造的特徴である本丸から二の丸の風呂屋への通行を活かし、本丸と二の丸をつなぐ施設として、本丸から二の丸への往来の便宜を図る施設として建設が考えられています。その後、構造や外観の形状の詳細部分については、文化庁と協議を行いました。併せて、建設予定地であります二の丸や三の丸の公有化についても、岡城天満社と協議を進めてまいっております。8月6日には公有化による調印式が行われまして、9月16日には支払の事務を終了しております。公有化に伴い、二の丸の便益施設の設置位置については文化庁と協議を行うとともに、構造及び外観についても協議を行ってきております。その結果、便益施設である以上、当時の姿をほうふつさせる外観表現を排除することと、本丸からの通用による施設導入についても、建物の高さを極力下げなさいというふうなこと等がありまして、これらの指摘に応えるべく、4度ほど文化庁へ足を運び、協議ごとに完成予想図も添えて出しております。これらの協議を踏まえて、現在、最終設計を行っております。併せて、その設計内容による施設の現状変更の申請を文化庁に提出しているわけでありまして、文化庁の現状変更の許可が下り次第に、建設事務に取り掛かりたいと考えております。
○議長(坂梨宏之進君) 3番、
山村英治議員
◆3番(山村英治君) 中心市街地の整備が今から始まるわけでございますが、竹田の歴史を象徴するような、そういったまちづくりをしていただきたいということを最後に述べまして、私の一般質問を閉じます。
○議長(坂梨宏之進君) 以上で、3番、
山村英治議員の一般質問を終わります。これで、本日の日程はすべて終了いたしました。本日は、これをもって散会いたします。 散会 午後4時16分...