予算外の議案についてですが、議第104号別府市
廃棄物処理施設の設置及び管理に関する条例の一部改正について、及び議第105号別府市春木川ふれあい
交流センターの設置及び管理に関する条例の制定についてでは、
し尿処理場春木苑の建てかえ等により、施設の名称を改め、また、
関係法令等の改正に伴い条例の一部を改正するものであること、また、地域の生涯学習活動の場や、災害時の避難場所として活用することを目的としたふれあい
交流センターを建設し、使用料等を定めるため、条例を制定するものであるとの説明がなされました。
委員からは、ふれあい
交流センターの
管理運営の方法等について質疑がなされ、当局からは、施設は地域の
まちづくりや住民福祉の向上等を図るために建設されたものであり、管理については、
地元自治会に委託する方向で整理を行っている旨の答弁がなされ、これを了としました。
さらに委員からは、施設を広く市民の方にも利用していただくよう、柔軟な運営を心がけてほしいとの意見がなされました。
次に、議第109
号工事請負契約の締結についてでは、旧別府市
美術館解体工事について、
要件設定型一般競争入札の方法により
三光建設工業株式会社が落札し、契約金額は1億8,900万円であるとの説明がなされました。
委員からは、1社のみの入札となった理由などについて質疑がなされ、当局からは、要件に該当する企業は5社であったが、最終的に応札した企業は1社であったこと、また、今回の
一般競争入札は、要件を設定していることから競争性は確保されているとの答弁がなされ、これを了としました。
他の委員からは、貴重な税金を投入する以上はなるべく競争性が確保されるよう、工夫と研究に努めるべきとの意見がなされました。
次に、議第114号から116号の
指定管理者の指定についてでありますが、各所管課より、別府市
コミュニティーセンターを
有限会社サンエスメンテナンスに、
総合体育館を
シンコースポーツ九州株式会社に、別府市
社会福祉会館を別府市
社会福祉協議会にそれぞれ管理を行わせようとするものであるとの説明がなされました。
委員からは、
指定管理業者の提案内容について質疑がなされましたが、最終的に当局の説明を了とし、以上予算外の6議案については、採決の結果、
全員異議なく可決すべきものと決定した次第であります。
最後に、請願第3号別府市
手話言語条例制定に関する請願についてであります。
初めに、請願の主旨等を聞くため、請願者である西村務氏及び柴田悦子氏を、並びに市当局の取り組みなどを聞くため
障害福祉課をそれぞれ参考人として出席を求めました。
請願者からの請願に関する主旨説明は次のとおりであります。
聴覚障がい者は、長い間、学校や生活の中で手話を使うことが禁じられていたため、社会の中においてもコミュニケーションがとれず、とても苦しい思いをしてきた。2006年に国連で「
障害者権利条約」が採択され、国際的に手話が言語として認められ、また、日本では平成23年の
障害者基本法の改正により、手話が言語として認められました。しかしながら、聴覚障がい者は、他の障害と比べ見た目ではわかりにくい特性があることから、社会の中で
手話言語に対する理解は十分に進んでいない。
手話言語の理解を広め、かつ言語としての手話を奪われた聾者の権利を回復するために、別府市
手話言語条例の制定を求めるものである、との非常に切実な思いをお聞きしました。
委員からは、当時の手話の学び方や、「ともに生きる条例」との考え方について質疑がなされ、請願者からは、昔は手話が法律で認められていなかったため、聾学校ではなく、先輩や友だちから手話を教わってきたこと、また「
手話言語条例」は、「ともに生きる条例」とは全く別であると考えてほしい旨の説明がなされました。
引き続き、
障害福祉課への質疑では、委員から、他市の状況や本請願に対する当局の見解について質疑がなされ、当局からは、
手話言語に関するこれまでの経過を鑑みて、条例の必要性は認められるとの答弁がなされました。
最後に、議員間による自由討議では各委員からさまざまな意見がなされ、最終的に委員会としては、
手話言語条例の制定は前向きに捉えるべきとし、請願者の願意に賛同できるとして、全会一致で採択すべきものと決定した次第であります。
以上で、当委員会に付託を受けました議案に対する審査の概要と結果の報告を終わります。
何とぞ、
議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(
黒木愛一郎君) 以上で、各委員長の報告は終わりました。
少数意見者の報告はありませんので、これより討論を行います。
討論の通告がありますので、発言を許可いたします。
(17番・平野文活君登壇)
○17番(平野文活君) 私は、議第109
号工事請負契約の締結について、並びに議第110
号事業契約の締結について、及び議第111号土地の売払いについての3議案に対する反対討論を行います。
議第109号は、旧別府市美術館の解体工事に関する
工事請負契約について、議会の承認を求める議案です。また、議第110号は、
亀川地区市営住宅集約建てかえ事業の契約を締結する議案でございます。
聞き取りをしたところ、市が示した要件を満たす業者はありますが、今回の入札に応募したのは1者だけだったので、その1者が落札をしたとのことであります。しかし、このような場合、競争原理が働かないので入札をやり直すべきではないでしょうか。
この1者入札については全国各地で問題となっており、ことし4月、東京都が、「
入札参加者が1者のみとなった場合には入札を中止する」という方針を決定しました。また、県内でも宇佐・高田・国東の
広域ごみ焼却場建設に関しても
豊後高田市長が反対し、また広域議会が「1者入札はよくない」と否決をしました。こうした最近の動きに照らしても、今回の1者入札はやり直すべきであり、
日本共産党としては承認することはできません。
また、議第111号は、
別府商業高校跡地を4億3,000万円で民間業者に売却するという議案です。
私は、そもそも市有地は市民全体の貴重な財産であり、一市政の判断で安易に売却すべきではないと考えています。しかも、当該地は文教施設に囲まれた緑豊かな土地であり、売却してしまうにはもったいない一等地です。
市当局の売却の理由として、利用予定がないとか、
公共施設老朽化対策に財源が必要などと説明しています。しかし、市有地を売却しなければならないほど市財政は困窮しているのでしょうか。市財政を評価するポイントの1つは、市税収入と地方交付税のいわゆる一般財源が確保されているかどうかです。決算委員会でも指摘しましたが、平成29年度の市税収入は約139億円で、この数年間は安定しています。しかも、市税収入は市民所得の動向に影響されます。「稼ぐ力」づくりが目標の長野市政の成果の見せどころではないでしょうか。
もう1つの一般財源の柱である地方交付税と臨時財政対策債の推移を見ても、ここ数年間は約100億円が確保されています。ところが、第1次安倍内閣のとき、平成18年度の地方交付税と臨時財政対策債の合計額は約80億円、平成19年度は約75億円、このような乱暴なやり方が民主党への政権交代につながったのです。このような地方いじめは許さないという決意も込めて、土地売却議案に反対を表明して、反対討論を終わります。
○議長(
黒木愛一郎君) 以上で、通告による討論は終わりました。これにて討論を終結いたします。
これより、上程中の全議案及び請願について順次採決を行います。
上程中の全議案及び請願のうち、初めに請願第3号別府市
手話言語条例制定に関する請願に対する委員長の報告は、これを採択すべきものとの報告であります。
本件については、委員長の報告のとおり採択することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、請願第3号別府市
手話言語条例制定に関する請願については、
委員長報告のとおり採択すべきものと決しました。
次に、議第109
号工事請負契約の締結についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本件については、
委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
黒木愛一郎君) 起立多数であります。よって、本件は、
委員長報告のとおり可決されました。
次に、議第110
号事業契約の締結についてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本件については、
委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
黒木愛一郎君) 起立多数であります。よって、本件は、
委員長報告のとおり可決されました。
次に、議第111号土地の売払いについてに対する委員長の報告は、原案可決であります。本件については、
委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(
黒木愛一郎君) 起立多数であります。よって、本件は、
委員長報告のとおり可決されました。
次に、議第96号平成30年度別府市
一般会計補正予算(第4号)から、議第108号別府市
火災予防条例の一部改正についてまで、議第112号公の施設を他の
普通地方公共団体の住民の利用に供することに関する協議についてから、議第120
号指定管理者の指定についてまで、以上22件に対する各委員長の報告は、いずれも原案可決であります。以上22件については、各
委員長報告のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、以上22件は、各
委員長報告のとおり可決されました。
次に、日程第2により、報告第13号
市長専決処分についての報告が提出されておりますので、一応当局の説明を求めます。
(副市長・阿南寿和君登壇)
○副市長(阿南寿和君) 御報告いたします。
報告第13号は、公用車による事故の外5件の和解及び損害賠償の額の決定、市営住宅の未納家賃に係る訴え提起前の和解1件、並びに土地使用請求の調停申立1件について、地方自治法第180条第1項の規定により市長において専決処分いたしましたので、同条第2項の規定により議会に報告するものです。
以上、御報告を申し上げます。
○議長(
黒木愛一郎君) 以上で、当局の説明は終わりました。
これより、質疑を行います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 別に質疑もないようでありますので、以上で質疑を打ち切り、ただいまの報告は議会に対する報告でありますので、御了承願います。
次に、日程第3により、
議員提出議案第9号
認知症施策の推進を求める意見書を上程議題といたします。
議員提出議案第9号について、提出者から提案理由の説明を求めます。
(14番・市原隆生君登壇)
○14番(市原隆生君)
議員提出議案第9号は、お手元に配付しております意見書を読み上げて提案理由の説明にかえさせていただきます。
認知症施策の推進を求める意見書
世界に類例を見ないスピードで高齢化が進む我が国において、認知症の人は年々ふえ続けている。2015年に推計で約525万人であったものが、2025年には推計で700万人を突破すると見込まれている。
認知症は、今や誰でも発症する可能性があり、誰もが介護者となり得るため、
認知症施策の推進は極めて重要である。
また、
認知症施策の推進に当たっては、認知症と診断されても、尊厳をもって生きることができる社会の実現を目指し、当事者の意思を大切にし、家族等も寄り添っていく姿勢で臨むことが重要であるとともに、「若年性認知症」など、これまで十分に取り組まれてこなかった課題にも踏み込んでいく必要がある。さらに、
認知症施策に関する課題は、今や医療・介護だけでなく、地域づくりから生活支援、教育に至るまで多岐にわたっている。
よって、国及び政府におかれては、
認知症施策のさらなる充実、加速化を目指し、基本法の制定も視野に入れた、下記の事項に取り組むことを強く求める。
記
1 国や自治体を初め企業や地域が力を合わせ、認知症の人やその家族を支える社会を構築するため、
認知症施策を総合的かつ計画的に推進する基本法を制定すること。
2 認知症診断直後は、相談できる人がいないといった人が多く存在しており、診断直後の空白期間が生じている。この空白期間については、本人が必要とする支援や情報につながることができるよう、認知症サポーターの活用やガイドブックを作成することによる支援体制の構築を図ること。
3 若年性認知症の支援については、若年性認知症支援コーディネーターの効果的・効率的な活動を推進するため、コーディネーターに対する研修など支援体制を整備するとともに、本人の状態に応じた就労継続や社会参加ができる環境の整備を進めること。
4 認知症の全国規模の疫学調査と疾患登録に基づくビックデータの活用を通し、有効な予防法や行動・心理症状に対する適切な対応など
認知症施策の推進に取り組むこと。また、次世代認知症治療薬の開発・早期実用化や最先端の技術を活用した早期診断法の研究開発を進めるとともに、認知症の人の心身の特性に応じたリハビリや介護方法に関する研究を進めること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成30年12月14日
大分県別府市議会
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣 殿
何とぞ、
議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(
黒木愛一郎君) 以上で、提案理由の説明は終わりました。
これより、質疑を行います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) お諮りいたします。別に質疑もないようでありますので、以上で質疑を打ち切り、委員会付託、討論を省略し、これより採決を行いたいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、以上で質疑を打ち切り、委員会付託、討論を省略し、これより採決を行います。
上程中の
議員提出議案第9号については、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本件は、原案のとおり可決されました。
次に、日程第4により、議員派遣の件を上程議題といたします。
お手元に配付しておりますように、議員派遣の申し出があります。
お諮りいたします。各議員から申し出のとおり、議員派遣することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、各議員から申し出のとおり、議員派遣することに決定いたしました。
なお、やむを得ない事情による変更または中止については、その決定を議長に委任していただきたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 異議なしと認めます。よって、やむを得ない事情による変更または中止については、その決定を議長に委任することに決定いたしました。
以上で、議事の全てを終了いたしました。
お諮りいたします。以上で平成30年第4回別府市議会定例会を閉会したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
黒木愛一郎君) 御異議なしと認めます。よって、以上で平成30年第4回別府市議会定例会を閉会いたします。
午前10時46分 閉会...