そもそも
特別法に基づく
同和事業は、18年前の
平成9年に終了しており、その後は
一般事業に移行しております。その理由として
総務省は、「
特別対策は本来時限的なもの」「
特別対策を続けることは、
差別解消に必ずしも有効ではない」「
人口移動が激しい状況の中で、
同和地区・
同和関係者に対象を限定した施策を続けることは事実上困難」と指摘しております。
さらに、
経過措置も終了した
平成14年に
総務省地域改善対策室長は、「3つの
反省点」として、「1、
同和問題解決のための
同和行政が、いつしか事業を実施するための行政となった側面がある。2、格差を強調して
特別対策を継続したことが、
同和地区に対する
マイナスイメージを固定化させた。3、行政の主体性が確立していなかった」と述べております。
こうした国の方針に基づき、
別府市も、
特定団体への
特別扱いはもうやめるよう強く求めるものであります。
最後に、
決算審査で明らかになった幾つかの問題について指摘させていただきます。
1つは、
市財政の現状についての認識の問題です。
決算意見書では、
経常収支比率と
財政力指数を上げて、
財政状態が悪いと指摘をしております。しかし、
実質公債費比率は2.9%と県下で一番低い。また、将来
負担比率は
マイナスです。これは、市の借金や
職員退職金を
全額支払い、さらに第三セクターの
借金返済に対する
負担金を全額繰り入れても、なお余裕があるということであります。この点では、
別府市は、県下で最も堅実・健全な
財政運営をしていることを示しており、
意見書の認識は一面的だと言わなければなりません。
また、
ゆめタウン誘致理由は、「
回遊人口がふえて、
周辺商店街との
共存共栄が図れる」というものでした。しかし、この目標は実現しておりません。逆に
中心商店街の4つの
通り会の
組合員数は、
平成18年の265店舗から
平成25年は202店舗と25%も減少しております。また、
市内小売業の
商店数は、
平成19年の1,388店舗から
平成24年の967店舗に、
販売額は、
平成19年の1,239億円から
平成24年の915億円に、大幅に落ち込んでいます。これは、国の政治の責任が大きいと思われますが、市政の
取り組みも成功していないことの
あらわれであります。
さらに、
就学援助を受けている
児童生徒は、小学生で
平成18年度の12.9%から
平成25年度の19.0%に、中学生で
平成18年度の14.9%から
平成25年度の21.2%に、急激に伸びております。これは、
子育て世代の生活が困窮していることの反映であり、市政の
重大課題の1つだと考えますが、
決算審査では、その対策に真剣に取り組んだ形跡は感じられませんでした。
こうした諸点についても、
別府市としても真剣な再検討をすべきだということを強く求めまして、
反対討論を終わります。(拍手)
○議長(
吉冨英三郎君) 以上で、通告による討論は終わりました。
これにて討論を終結いたします。
これより、採決を行います。
上程中の議第80
号平成25年度
別府市
一般会計歳入歳出決算及び
平成25年度
別府市各
特別会計歳入歳出決算の認定についてに対する
委員長の報告は、
附帯決議を付し認定すべきとの報告であります。
本件については、
委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
吉冨英三郎君) 起立多数であります。よって、本件は、
委員長報告のとおり認定すべきものと決しました。
次に、日程第4により、議第84
号平成26年度
別府市
一般会計補正予算(第4号)から、議第94
号市長専決処分についてまで、以上11件を
一括上程議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
(市長・浜田 博君登壇)
○市長(浜田 博君)
提案理由の説明の前に、少し時間をいただきまして、一言申し上げたいと思います。
早いもので、
事務当局は新年度の
予算編成作業に入っています。また、御存じのとおり新年度4月には
統一地方選挙が予定をされております。
私自身の去就につきましては、以前からこの12
月議会で明らかにしたい、このことを繰り返し行ってまいりました。
私は、「市民が主役。
市民目線による
市民政治」を基本とし、
別府市の
まちづくりについては、「住んでよし、訪れてよしの
まちづくり」、いわゆるローマ字の「
ONSENツーリズムの
まちづくり」を掲げて全力を傾注してまいりました。
思い出します。
市長就任後、日田競輪サテライト問題、楠港跡地の活用の問題、コスモピアの清算、扇山ゴルフ場会員権問題などなど、たくさん上げれば切りがないわけですが、いずれの問題も、議会の中においてもさまざまな意見がある難しい課題でありました。多数決という
民主主義の原理、一方では市民の融和を目指す方針をとり、私自身が悩み、本当に苦しみました。あるときは、真を問うための選挙も行いました。市長としては、私は一定の
方向性を出してきた、このように思っております。
また、
別府市が進めてまいりました「住んでよし、訪れてよしのこの
ONSENツーリズムの
まちづくり」。今や国の
観光庁の理念が、「『住んでよし、訪れてよし』の
観光地域づくり」を掲げています。今までと、これからの
まちづくりの
方向性として、私は安堵と確信を持った次第であります。
別府市の
取り組みは、観光、温泉、文化、そして
別府市民の営みです。全てを結びながら、さらにその魅力を高め、広げていこうとするものでありまして、今や
まちづくりの手法としては、広く全国に知れ渡った、私はこのように感触を得ています。
さて、私自身の来期の出馬につきましては、ここ最近、さまざまな方々から激励を賜っています。大変ありがたく、感銘しているところであります。しかしながら、日本中が急激な
人口減少、超
高齢化社会を迎えるという難しい課題に直面しています。新たな
地方創生が叫ばれている今日、将来の別府市の創造、これからの
別府市の将来の創造につきましては、新しい人材に託し、私自身は、市民の一員として応援をする、支えていきたい、こういうことが私自身の役割であろう、このような考えに至りました。
来期の
市長選挙へは出馬しないということを、みずからの決断で決意をしたところであります。
市議会の
皆様方には、これまで本当に至らぬ私を大所高所から御激励をいただき、御支援をいただき、御指導をいただきました。本当に、心からお礼を申し上げます。深く感謝の意を表しますとともに、ぜひ御理解を賜りたい、このように思います。
なお、
任期満了まで積み残されている諸課題の解決、また、今、国の
地方創生のための諸施策に対しまして、
別府市としてしっかりと備えていくことに全力を尽くして職務を全うする所存でございますので、今後とも御指導・御協力を心からお願いを申し上げたいと思います。
では、
平成26年第4回
市議会定例会の開会に当たりまして、市政諸般の御報告を、まず申し上げます。
10月6日から10日までの日程で、姉妹都市ニュージーランド国ロトルア市へ公式訪問団を派遣いたしました。
このたびの訪問は、別府市制90周年記念式典に御列席されたチャドウィック・ロトルア市長が、視察に御案内しました「地獄蒸し工房鉄輪」と同様の施設を、ロトルア市営公園内に建設をしたい、こういうふうに考えられたことから、姉妹都市として事業の協力を要請する招待状をいただき実現をいたしました。
訪問時には、市営公園の中に温泉の蒸気を使ったスチームキッチンの建設計画の説明を受け、また、現地公園視察時には、その施設名を「Beppu Kitchen」(別府キッチン)とするとの御提案をいただきました。この「Beppu Kitchen」(
別府キッチン)建設を機会に両市のさらなる友好・協力関係を築いていきたい、このように考えています。
次に、ただいま上程されました各議案の主なものについて、その概要を申し上げます。
一般会計補正予算でございますが、今回補正します額は2億1,200万円、補正後の予算額は総額469億7,890万円となります。
その主なものとして、給与改定等に伴う職員
人件費の補正のほか、衛生基準の向上による畜産物の安全・安心な流通体制の強化を行い、畜産振興を図る大分県畜産公社の新施設整備を支援するため債務負担行為を計上しています。
そのほか、総務費では、地域公共交通の
活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律等の施行に伴い、交通事業者等と連携し、持続可能な地域公共交通ネットワークの再構築を図るため、
別府市公共交通
活性化協議会、仮称でございますが、設置する経費を計上しています。
教育費では、
別府商業高等学校で3学年が在学する最後の年の記念として、全国を巡回しているハイスクールコンサートを開催する経費を計上しています。
災害復旧費では、台風などによる豪雨により被害を受けました農地及び農業用施設の災害復旧費を計上しております。
次に、特別会計でありますが、今回の補正額は320万円の増額で、補正後の特別会計予算の総額は470億9,618万2,000円となります。
今回補正します会計は、国民健康保険事業外2特別会計で、主な内容は、介護保険事業において高齢者の生活を支援する生活・介護支援サポーターの養成や、来年度から導入を予定しています介護支援ボランティア制度の準備に係る経費を計上しています。
以上が、今議会における予算関係議案の概要であります。
次に、予算外の議案につきまして御説明申し上げます。
予算外の議案につきましては、条例関係5件、その他2件の計7件を提出しております。
議第88号
特別職の
常勤職員の給与及び旅費に関する
条例等の一部改正については、市長及び副市長、議長、副議長及び議員等に支給する期末手当の額を改定することに伴い、条例を改正しようとするものであります。
議第89号別府市職員の給与に関する条例及び
別府市
一般職の
任期付職員の採用等に関する条例の一部改正については、職員に支給する給料の月額、勤勉手当の額等を改定することに伴い、条例を改正しようとするものであります。
議第90号
別府市
国民健康保険条例の一部改正については、健康保険法施行令の一部が改正され、出産育児一時金の金額が改定されたことに伴い、条例を改正しようとするものであります。
議第91号
別府市
都市公園の設置及び管理に関する条例の一部改正については、鉄輪地獄地帯公園にドッグランを設置すること等に伴い、条例を改正しようとするものであります。
議第92号
別府市
消防団員等公務災害補償条例の一部改正については、条例が引用する児童扶養手当法の改正に伴い、条例を改正しようとするものであります。
議第93号旧慣による
公有財産についての権利を廃止することについては、大分県が施工する県道
別府一の宮線災害防除工事のための市有地の用地買収に伴い、当該市有地に係る旧慣を廃止することについて、
地方自治法第238条の6第1項の規定により議会の議決を求めるものであります。
議第94
号市長専決処分については、衆議院の解散に伴い、衆議院議員選挙執行に係る経費について、
地方自治法第179条第1項の規定に基づき市長において専決処分しましたので、同条第3項の規定により議会に報告し、その承認を求めるものであります。
以上をもちまして、提出いたしました各議案の説明を終わります。
何とぞ慎重審議の上、よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○議長(
吉冨英三郎君) 以上で、各議案に対する
提案理由の説明は終わりました。
お諮りいたします。会期日程により全議案を考案に付したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
吉冨英三郎君) 御異議なしと認めます。よって、全議案を考案に付すことに決定いたしました。
以上で、本日の議事は終了いたしました。
明日11月28日から11月30日までの3日間は、考案及び休日のため本会議を休会とし、次の本会議は、12月1日定刻から開会いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午前10時38分 散会...