別府市議会 > 2007-09-13 >
平成19年第3回定例会(第5号 9月13日)

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  1. 別府市議会 2007-09-13
    平成19年第3回定例会(第5号 9月13日)


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    平成19年第3回定例会(第5号 9月13日)             平成19年第3回定例会会議録(第5号) 平成19年9月13日   〇出席議員(28名)     1番  穴 井 宏 二 君     2番  加 藤 信 康 君     3番  原 田 孝 司 君     4番  荒 金 卓 雄 君     5番  松 川 章 三 君     6番  乙 咩 千代子 君     7番  長 野 恭 紘 君     8番  市 原 隆 生 君     9番  国 実 久 夫 君    10番  萩 野 忠 好 君    11番  猿 渡 久 子 君    12番  吉 冨 英三郎 君    13番  黒 木 愛一郎 君    14番  平 野 文 活 君    15番  松 川 峰 生 君    16番  池 田 康 雄 君    17番  野 口 哲 男 君    18番  野 田 紀 子 君    19番  堀 本 博 行 君    20番  山 本 一 成 君    21番  清 成 宣 明 君    22番  永 井   正 君    23番  三ヶ尻 正 友 君    24番  江 藤 勝 彦 君    26番  泉   武 弘 君    27番  内 田 有 彦 君    28番  浜 野   弘 君    29番  首 藤   正 君
    〇欠席議員(1 名)    25番  河 野 数 則 君 〇説明のための出席者    市長         浜 田   博 君   副市長        松 丸 幸太郎 君    副市長        林   慎 一 君   教育長        郷 司 義 明 君    水道企業管理者    松 岡 真 一 君   監査委員       櫻 井 美也子 君    総務部長       友 永 哲 男 君   企画部長       亀 山   勇 君    観光経済部長     阿 南 俊 晴 君   建設部長       宗 野   隆 君                           福祉保健部長福祉事務所長    生活環境部長     中 野 義 幸 君              宮 津 健 一 君    会計管理者      加 藤 隆 久 君   消防長        岩 本 常 雄 君    企画部次長兼政策推進課長           教育委員会次長教育総務課長               徳 部 正 憲 君              安 波 照 夫 君    水道局参事兼管理課長             消防本部次長兼消防署長               田 仲 良 行 君              吉 田 磯 吉 君    選挙管理委員会事務局長               藤 野   博 君   監査事務局長     林   敏 男 君                           総務部次長兼財産活用課長    総務課参事      酒 井   宏 君              藤 原 洋 行 君    ONSENツーリズム局温泉振興室長      ONSENツーリズム局国際交流課長               浜 口 善 友 君              三 瀬 正 則 君                           生活環境部次長環境安全課長    商工課長       永 井 正 之 君              甲 斐 敬 造 君    清掃課長       伊 藤 博 文 君   児童家庭課参事    中 野 康 恵 君    保健医療課長     宮 田 博 仁 君   土木課長       高 森 克 史 君    総合体育施設建設室長               小 野 信 生 君   教育総務課参事    御手洗   茂 君    学校教育課長     辻   修二郎 君   生涯学習課長     立 川 有 近 君                           消防本部次長消防本部庶務課長    スポーツ振興課長   平 松 純 二 君              二 宮   司 君 〇議会事務局出席者    局長       中 尾   薫     参事       釜 堀 秀 樹    次長       渡 辺 敏 之     議事係長     濱 崎 憲 幸    調査係長     永 野 修 子     主査       花 田 伸 一    主査       柏 木 正 義     主査       石 崎   聡    主任       中 村 賢一郎     速記者      桐 生 能 成 〇議事日程表(第5号)       平成19年9月13日(木曜日)午前10時開議    第1 一般質問    第2 議第72号 株式会社別府扇山ゴルフ場の株主総会における議決権の行使に             ついて    第3 議第73号 平成18年度別府市一般会計歳入歳出決算および平成18年度             別府市各特別会計歳入歳出決算の認定について 〇本日の会議に付した事件    日程第1~日程第3(議事日程に同じ)               午前10時00分 開会 ○議長(山本一成君)  ただいまから、継続市議会定例会を開会いたします。  本日の議事は、お手元に配付しております議事日程第5号により行います。  日程第1により、昨日に引き続き一般質問を行います。  通告の順序により、発言を許可いたします。 ○29番(首藤 正君)  一般質問の最終日のトップバッターであります。お疲れのことと思いますけれども、おつき合いのほどをお願いしたいと思います。  さて、きょうは最初に教育問題について若干の質問をさせていただきたいと思います。  昨年の12月15日、新しい教育基本法が制定されまして、同年12月22日に公布をされました。また、ことしの8月になっては文部科学省が中央教育審議会に対して30年ぶりの教育時間の増、教育改革に対する指示を出しまして、審議に入ることになりました。今回のこの審議会の諮問を見ますと、文部科学省の諮問を見ますと、基本方針として、ゆとり教育から確かな学力の向上に転換をしております。早ければ2011年実施される運びになろうかと思います。日本の将来を見詰めた着実な教育改革が行われていると感じ取っております。「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない」、これは新しい教育基本法の第1章第1条の教育の目的の条文であります。  そこで、きょうの質問は、別府市の教育行政がこの新しい教育基本法の精神に反してはないか、また教育行政として正しく進んでいるのか、その点についてこれからお伺いしていきたいと思います。  現在の別府市の教育問題の中で大変大きな課題を抱えている問題に、野口・北の統合問題がございます。先般の8月末の新聞記事を見て、実は驚きました。これは20年統廃合の計画を延期するということです。いよいよ教育委員会は迷走を始めたのかな。この統合問題が、大きな欠陥があって延期したのかな。私は昨年の9月議会、くしくも1年前にこの統合問題について、もし重大な案件が浮かび出るならば延期もやむを得ないでしょう、こう申し述べております。しかし、今回どのような重大な問題が発生したのか。この新聞記事の延期の発表は、教育委員会として正式なものなのか。延期はいつ、どこで決められたのか、まずそこからお聞きしていきたいと思います。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  8月31日の新聞の報道につきましてですが、これは市長記者会見の際に質問に答えたものです。正式の発表でございます。そして延期の決定につきましては、8月21日の定例教育委員会にて、統合時期を再考することを決定いたしました。 ○29番(首藤 正君)  それでは、延期を決定した、延期に至った本当の理由ですよ、参事、本当の理由を教えてください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  現在取り組んでいます野口小・北小との学校統合では、安全対策、自然災害、交通災害、不審者対策の不安はもとより、前回の浜脇小・南小の学校統合になかった、中学校が分かれるといった課題もあります。また住民の皆様に跡地がどうなるのかといった不安もあったためでございます。  そこで、小・中学校の通学区域については通学区域審議会にまた諮り、慎重に審議していただきたいなと。跡地利用計画については、地域のニーズや住民の声を聞きながら計画を立てる必要があります。そのため、しばらく時間をかけて取り組んでいきたいと思っております。 ○29番(首藤 正君)  理由を聞きました。きのうも16番議員さんですか、それが本当の延期の理由になるのだろうかという話もございましたけれども、私もかつて浜脇・南小の統合問題で、この議会で前の教育参事と大激論をしてまいりました。その経験に立って、早くからこういう問題も含めてやっておかないと、後で困りますよということは申し上げてきたのです。それが今の答弁を聞きますと、どうもそんな問題が積み残されておったのかな、それが本当に延期の理由なのか。そういうことは初めからわかっておって、校地・校名を決定する前にそういうことも審議をしておかなければならない。そういう審議が残ったまま今回の場所、それから校名、決めたということは、この決定には大きな欠陥があるという受け取り方をせざるを得ません。  そして、今、参事から答弁いただきましたけれども、私なりに教育委員会の延期をする理由についての教育委員会の議事録をいただきました。この教育委員会の議事録は当然公開ですから、どなたでも要求があれば公開しなければならないという規定になっております。この議事録を見ますと、最初にやっぱり児童・保護者の不安をなくしたいということから始まりまして、一つ、統合では二つの中学に分かれて将来行かなければならない。これが一つ。それがいろいろ教育的な問題があるのかなと思いますけれども、分かれていくことは、新しい友だちができて人間形成上も大きな出会いの役割を果たす。何もそれが障がいになるものではない、このように思いますね。それが一つですね。それから二つ目、国道10号を渡っての通学は危険なので、隣接校に行かせたい。特に青山小に近い野口中町、境川小近い幸町周辺、これらの方々が近くの学校に行きたいという要望が出てくると、統合の意味がなくなってくるのではないかという心配があるということが第2点。それから3点目に跡地の問題ですね。この跡地についても委員会では、「事務局では、これまで随時検討し計画をしている。まだ市長部局とのすり合わせが十分できておりません」、このように委員会に事務局が説明しております。この件についてこれまで随時検討した、計画をしている。どのような跡地計画をしたのか、ちょっと説明してください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  大切な教育財産であります学校を跡地として、教育委員会としてどういうふうにその財産を使うことができるかということで、やっぱり地域のコミュニティー、そういうことを中心としたものをぜひ考えなければいけないな。これはまだ議員さんにもお見せしてない部分でございますが、「教育プラザ」と仮称もつけて、地域の皆様方がそこで子どもと一緒に、ゼロ歳から80歳までの多岐にわたって活用できるようなものを考えよう。それともう一つは、図書館の分館構想とか、それとか健康を考えるものとか、具体的に何もそれは内輪の中でこういうことが考えられるな。それは教育的なものという発想でつくって考えておりました。 ○29番(首藤 正君)  跡地問題を考えるとき、南・浜脇小の統合後の跡地問題、いまだになおざりにされております。検討委員会をつくって検討を開始しましたけれども、この事例を見ると、跡地のことが決まるまで統合できないのかという心配が起こってまいりますね。しかし、教育委員会の話を聞いておると、南・浜脇の統合した跡地の検討の発想ではないのですね。もう後で跡地の構想を練るというのではなしに、先にやっておきたいという考えが見えます。これは学校が一つなくなるのですから、どっちかなくなった方の地域は、まちの活性化、まちの経済、これらに必ず影響を及ぼします。  そこで、教育委員会に考えてもらいたい。もし跡地を本当に真剣に考えるならば、私は片一方だけ決めて片一方だけの跡地を検討すべきではないと思います。今、両校で検討したって、両校の跡地は、もしこっちがこうなったとき、もしこっちがこうなったとき、どっちの跡地が別府市のトータルから見て本当に活用度が高い活用ができるのか、そういう検討が必要だと思います。そういう検討をなさっていただけるのか、これが一つ。それと、今回第2期の統合計画、20年に実施ということで内定をしておったのが延期。3期計画が23年にやってしまうということ。この計画がどのようになっていくのか、この2点を説明してください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  まず最初の御質問の、2校を考えて検討できるかということにつきましては、今私が答えられる範疇では、さきの決定に沿って今粛々と進めている中でございますので、両方という頭の使い方ができておりませんが、ただ、先ほど考えたような跡地のことを考えているという御返事をさせていただきます。  それから、3期につきましては、これは平成8年の減少期の検討委員会で報告書が出ております。旧市街地の6校についてという長い計画が出されました。平成16年に市街地の6校、残りの4校をどうするかということで提言書をいただいております。その前の2期の分を今手を着けておるということで、3期については現在のところは考えていないという御答弁になろうかと思います。 ○29番(首藤 正君)  私の要望も、重く受けとめていただきたい。最後に教育長の答弁を求めたいと思いますけれども。  それで、延期を決定したときの一番最後、延期の確認をするときの教育委員会ですね、そっちの教育委員会。教育委員による教育委員会の委員長の最後の言葉があるのですね。  「賛否については、当然見直さなければならない情勢の変化というものは出てくるであろうし、基本的には変わらないという確認はよろしいですか。ただ時期については、今言うように、先ほど質問したように、理解を得る方が多くなるでしょう」とお答えになったけれども、それには間違いないかという念押しをされて、延期を決定していますね。なぜ延期を……、まあ、いろいろな意見があって賛成・反対あるかもしれませんが、こっちがいい、こっちがいいと言っている人の理解を得られると、こう言っているのですね。あなたたちの教育委員会の考えを、賛成してくれる人が多くなるという発言を教育長はしております。それを念押しされていますけれども、本当にそうなりますか。 ○教育委員会次長(安波照夫君)  定例教育委員会の議事録の一部分というふうに理解しておりますけれども、全面的に全部は記憶しておりませんけれども、当然、私たちが粛々と進めている部分を真剣に取り組んでいただければ、いろんな先ほど言いました3点以外にもたくさんの課題がございますが、その部分については地区の方に徐々に理解を得られるのではなかろうかというようなお話はしております。 ○29番(首藤 正君)  次長、まあ頑張ってください。  それで今回の延期、これは私たち議会にとっても重要な問題だ、こう私は認識をしております。ところが、いつこの延期を議会側に説明したのか。そして、私は新聞記事を見るまでは知らなかった。そして、市長の提案理由の説明にも一言もそのことは触れてない。あれをしました、これをしました、いいことをしたことの報告ばかりですね。これだけの重要問題。申しわけない、統合がおくれますということが一つも入ってない。そこで、何で新聞記事が先で私らが後なのか、この問題が重要な問題。その辺を聞かせてください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  教育委員会といたしましては、野口小・北小の統合実施時期を平成20年4月目途として準備を進めておりましたが、校区の住民の皆様の御意見をお聞きする中で、さらに条件整備を進める必要があるとの認識に立ち、8月21日の定例教育委員会で統合時期を再考するかの審議をいたしました。統合時期の変更については、今後の定例教育委員会で審議をする予定でございます。なお、その旨については総務文教委員長様に御報告をさせていただいております。 ○29番(首藤 正君)  最初の新聞記事は8月28日、そして後の新聞記事は8月31日なのですね。あなたたちは、その前に報告したのか後にしたのか。私は後と認識しているのだけれども、私がなぜこれを言うかというと、きょう、この質問をするために教育委員会と私は調整に入った。資料要求もした。そのときは、すでに延期が決定しておった。私は資料を集めるために、延期が決定しておる資料の集め方ときょうの発言の仕方というのは全然違うわけですよ。私は好かんね、教育委員会の秘密主義。私が一般質問するからといって調整して資料を求めて話をしておるのだったら、実は8月21日に延期が決定しました、しておりますと、それぐらいのことは言ってもいいのではないですかね。考えによっては議員として私が資質がないからなめられた、このようにも受け取らなければならないのかなと自己反省もしております。今後はなめられないように、しっかりと教育委員会に目を光らせていきたい、このように思っております。  そこで、延期をした。いつまで延期するのか。そして、さっき言った教育委員会で問題になった問題点、いつまでに解決するのか。その辺のスケジュールを、示してください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  審議する内容は、安全対策を含め中学校通学区域の問題や跡地利用の問題等でございます。これらの課題を解決するための案を事務局より提案し、今後の定例教育委員会にて審議し、統合時期の決定をしていただく予定でございます。 ○29番(首藤 正君)  私は、時期を示してほしいと言ったのですけれども、めどですね。この問題、いつまでに解決して、そして2期、3期の統合を延期するのか。この延期は、何ですか、20年のやつを若干延期して、23年の統合については触れておりませんね。その辺を含めて、延期をするに至った問題点をいつまでに解決して、2期、3期、どのようにするのか、もう一度説明してください。(「教育長、それはあなたが答弁しなければいかん重要な部分でしょうが。参事に答弁させるのは酷よ」と呼ぶ者あり) ○教育委員会次長(安波照夫君)  明確なスケジュールということでございますが、先ほど参事が説明しましたように、その課題を早急に解決する方策については、また真剣に今からやるという形でございます。明確に1年、2年、3年というようなことはございませんけれども、早急にやりたいというふうな気持ちは持っております。 ○29番(首藤 正君)  教育委員会の主体性、計画性が全く感じられない。そして、これだけ重要な問題を、さっき言ったように積み残して決定したという、この教育委員会の失敗、これはやっぱり大きな問題がある、このように思っております。  そこで、この延期要素の中にはちょこっと何か関連で述べられておるのですけれども、8月6日に野口小学校・野口幼稚園統合問題協議会、26団体から成る会から市長や市議会に陳情書が出されております。この陳情書の内容と、この陳情書を教育委員会はどのように受けとめているのか、その辺の説明を願います。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  以前にも要望書をいただいております。8月6日に野口地区統合問題協議会の皆様方からいただきました陳情書につきましては、教育委員会全体でその内容・趣旨等を重く受けとめております。 ○29番(首藤 正君)  参事の「重く受けとめている」という中にこもっている参事の考えを、私なりに理解しておきたいと思います。「重く受けとめていただきたい」と思います。  そこで、野口校区といいますと、かつて野口小学校の最盛期は児童が1,700名おったのですね、1,700名。そして現在、野口校区の総世帯数は2,767世帯、総人口は4,902名。そして、この署名に付された、この陳情に付された書名簿は、署名の数は9,500名ぐらいと聞いていますが、野口の人口が4,900ですから、恐らく校区の方々全員とそれに賛同する周辺の方々、また理解を求める方に署名をいただいたのだと思いますけれども、これはやっぱり大きな重みがあると思います。かつて南・浜脇の場合は校名問題で署名を求めました。そのときは駅前、その他校区外の人にも理解を求めて新しい校名、子どもたちもPTAのお父さん・お母さん方も新しい校名、このようにお願いしましたけれども、当時の教育委員会はこれを聞いてくれずに「南小学校」という名前をつけてしまいました。せめて「南部小学校」としてほしかった。21世紀に向かっての校名にふさわしいものをという要望をしたけれども、聞いてくれなかった例があるわけです。このときの書名簿の重みというのは、私はいまだに感じております。これは、本当に重く受けとめておかなければならないと思います。  それで、この陳情書の内容を参事は言わなかったですけれども、私はこの陳情書を見て素直に「ああ、なるほどな」と、こう感じることができました。これは地域エゴが余り出てなくて、本当に子どものことを心配したことがありました。この陳情書を見て、私はかつて58年の出来事を思い出しました。これは北小学校が移転をするときです。移転をするときは、私はこの陳情書に上げられている項目で、今の北小学校の用地は小学校としては適切でないという意見を述べて、あの位置に移転することは反対をしました。議会で反対討論もいたしました。小学校というのは、やっぱり地域の方々の目が届く場所にあって、見守られながらすくすく育つべきだ。あの場所は安全・安心面からも少し不安がある、そういうことで反対をいたしました。このときは北小学校のPTAの保護者が、この議事堂を、前の市役所でしたけれども、議事堂をぎっしり座って取り囲んだのです。「反対。議会の議員の皆さん、よろしくお願いします」。その反対の理由が、この野口から出ている陳情の内容とほぼ一緒であります。お父さん、お母さんたちが本当にあのときは泣き叫びながら、子どものためにあそこには持っていかないでください。国道10号から向こう、隔離された状態のところに小学校をつくらないでください。災害時には心配です。排気ガスが心配と、いろいろなことが上がって、私は小学校の学校教育環境としてはふさわしくないということで反対をさせていただいた。しかし、あの地に行った。  今の北小学校のあの校地は、埋め立てをした土地です。埋め立てをして、当時の別府市の財政状況が厳しくて、あれを売らざるを得なくなって大阪開発というところに売ったのです。それから数年たって、あの重要な土地に別府市の観光にそぐわないものがつくられたときには別府の観光イメージ、別府の観光にマイナスになるということで、少し余裕が出たときにあの土地は買い戻しをしたのです。これは57年だったですかね。その買い戻しをしたときは、あそこを将来別府市の観光の核、市民の広場として使いたい。「市民広場」と名づけた。そして別府の将来をあの土地に託して、厳しい財政の中でも買い戻しをしてあの用地がまた別府市のものになった。そしてまた、しばらくしたら別府市の財政が苦しいために、財政事情のために北小学校があそこへ移転した。そういう経緯があるわけですね。だからあの土地は、もともと別府市としては重要な別府市の観光の将来を大きく左右する土地だということで買い戻しをした土地であります。そしてあそこに移転した。移転当時は、県も国もそっぽです。だから県や国から一銭の金もいただいてない、北小学校は現在も。全部単費で、あの学校は建てられた。だから極端に言うと、あの学校はどうしようと国や県から一言も何にも言われる筋合いがない、何に使おうと、何に利用しようと。県や国のお金を持ってないですから、市の勝手にできるという今までの因縁つきの、因縁と言ったらおかしいですが、別府市が重要な用地であるとして今日に至って学校ができた経緯があるということであります。  11日の一般質問でしたかね、26番議員さんが、地震対策についてという一般質問をいたしました。この26番議員さんの質問、執行部の答弁。この議場でやり取りをされたことについて、これを肯定されるのか否定されるのか。どちらか、教育委員会が答弁してください。 ○教育長(郷司義明君)  まず、その点についてのみ、お答えいたしたいと思います。  当然否定ということで受けとめておりません。あのときには慎重の上にも慎重を期して対応していきたいというふうに答えております。 ○29番(首藤 正君)  これは客観的な資料、客観的な歴史に基づいて26番議員さんが質問なさって、それを執行部は全面的に認めた。これからいきますと、教育委員会の決定内容とはちょっと疑問を持たざるを得ないという状況が今議会で出てきたのかなという感じを私自身は持っております。
     そして、この統合問題を考えるとき、どうしても気になること、これは教育委員会に確認しておきたい。この統合問題を考えるとき、野口・北のどちらにするか、どうするかという審議をするとき、次期統合校、さっき言った3期ですね、青山・西、これらの地域、または近隣の校区の地区、これらを考えて審議をされたのかどうか。その辺、お聞かせください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  先ほどもちょっと触れたのでございますが、旧市街地学校統合検討委員会の提言に基づきまして、第2期統合の野口小学校・北小学校の検討を進めていましたので、第3期の統合予定の西小・青山小の検討につきましては、審議をいたしておりません。 ○29番(首藤 正君)  その辺に、今回の審議の大きな欠点・欠陥があると思うのですね。私は南・浜脇の統合の経験者として、北・野口だけでは失敗しますよ、周辺の近隣のほかの校区の町内やら、次に予定される青山・西を含めて検討しないと問題が起こりますよと。もう問題が起こっているのですね。さっき、青山小に近い地域は青山に行きたい、境川に近いのは境川に行きたい。これは当然ですね。南・浜脇の場合も楠町1区・2区は北小へ行っておったのです。ところが南の方が近いのです。やっぱり問題が出て、教育委員会がどういう査定をしたか。どちらの学校に行っても結構ですと、こう言った。かっこいいのだけれども無責任な対応ですね。だから一部どちらに行ってもいいですというのなら、もう選択制の学校、学校選択制に切りかえたらいいと思うのです。  それからもう一つ。この際だから言っておくけれども、私は北小の移転に反対した。そのときに私なりの意見を申し上げた。そのときに、これから児童数が少なくなるから、北と野口をもう合併して、学校を野口に持っていったらどうですか。野口は別府市の中央になるから、校名を「別府市立中央小学校」と変えたらいいではないですか、そこまで言った。何か私が予言したのではないけれども、校名が全く一緒とか、考え方がね。考え方としては、教育委員会がそういう考えになってきている。だから統合問題を、私は議会のたびに、失敗しなさんな。南・浜脇の経験を述べてきたけれども、余り意見を聞いてもらえなかったのかな、このように思っております。  そこで、この問題を審議するに当たって北と野口、どちらがいいかという問題で審議したと思うのですけれども、また決めるとき、どちらが、当然子どものためが優先ですけれども、どちらが別府市のためにいいかという審議はなさっかのかどうか、その辺聞かせてください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  野口・北小学校の統合検討校区委員会の中で野口小学校・北小学校の現状を十分認識した上で、子どもにとっての教育環境としてどちらがよいか等の総合的な判断に立って決定していただいたと認識しております。 ○29番(首藤 正君)  参事、会議録を読みますと、議事録ですね、そうは受け取れないのですね。これ議事録です。この中を読みますと、これは重要な教育委員さん。「答申書を読ませていただいたのですが、どちらにも一長一短があるということですね」、あなたたちの説明ですね。「決定的にこれだから北校になったというのは言えないのですが、それについて何か御説明ありますか」、このように言っているのです。そうすると、あなたたちが何と言っているか。「みんなどちらでも条件は一緒ではないか」と教育委員会は言っている。そうしたら事務局として、「北小は、校舎が大きいし、グラウンドは広いし、教育環境がいい」、こういうように説明している。だからあそこがいいということを言っているんですね。その教育委員会の説明で決定がなされていったという、これは議事録だと思います。極端に言えば、今別府市にとって何が一番いいか。別府市は財政が厳しい。一番お金のかからない方法、北小は一銭もかからないから、一銭もとは語弊がある、若干の経費が要るでしょうけれども、あそこへ行けば要らない金を使わなくて済む。そういうことで決定されたような受け取り方ととれるこの議事録でありますけれども、参事、正直にお答えください。そうではないですか。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えします。  平成18年4月の定例教育委員会で、野口・北小学校の校区の統合検討委員会ですね、その答申を受けて十分に審議したわけです。その審議内容が、今、先生がお持ちの議事録でございます。最終的には答申どおりという形で、校地と校名が18年4月の定例教育委員会で議決したというふうに私は認識しております。 ○29番(首藤 正君)  非常に苦しい答弁みたいですけれども、では教育委員会が、あそこは学校が広い、グラウンドも広い、こういう発言、聞かれたときに答えていますけれども、では野口小学校が、文部科学省が規定する校舎の広さ、グラウンドの広さ、これは文部科学省が指定する統合した場合の子ども数から見て落ち度があるのか。教育委員会の広さに適合するのかしないのか、その辺を教えてください。 ○教育総務課参事(御手洗 茂君)  お答えいたします。  統合校の生徒は、約340名ほどになろうかと思います。平成14年3月現在の、14年当時ですね、国の基準は3,400平米、これは運動場でございます。現在の野口小学校の運動場は、4,908平米でございます。北小の運動場は、9,567平米でございます。どちらも文部科学省が規定する、設置するのに必要な最低基準というのを満たしておると言えると思います。 ○29番(首藤 正君)  そうなのですね。先ほど言ったけれども、ピーク時は1,700名おった。今回統合した児童数の基準で見ても、基準をゆっくりとオーバーしているのですね、校舎の広さ、校庭の広さ。だから向こうが広いからいいではないかという論法は、私は成り立たないと思う。どっちも適合している。それを片一方だけがいいなんという言い方は、今の野口小学校に対して非常に失礼だ。  だから言ったように、今回の延期、これは今までの審議過程を間違っておったという自己反省が教育委員会にあるのかな。私は最初、20年に統合ですから、今議会にせめて提案しないと間に合わないのですね、まあ、12月でも間に合うかもしれませんけれども、今議会に提案されると、こう思っておった。そうしたら、提案どころか延期。私は、へえ、延期か。まあ、今出したら議会から否決されるからという受け取り方をしたのかなというように思ったりしてきたのですけれども、議事録を見る限りそうではないようです。私のひとりよがりであったようですけれども、このような全体的な統合問題について話をしてきましたけれども、私が先ほど、現在の別府にとって北小がいいという判断をしたのではないですかと参事にこう聞いた。私たちは、現在ではないのです、将来の別府市にとって本当にどちらがいいのかということを真剣に考えておるのです。(「そうだ。そのとおり」と呼ぶ者あり)教育は、民主主義の中でも教育は特にお金がかかる。しかし、そのお金をつくるもとがなくなったら、別府市の子弟、子どもさんたちにもいい教育ができない。別府市の百年の大計から見たときに、今回の統合問題は当然、子どもの教育のために統合はしなければならない。しかし、子どもたちにとってどれが一番いいかということが最優先課題であるけれども、それを賄うための別府市の財源等を考えて、別府市として将来どれがいいのかという考えを私たちは持っております。  教育委員会は教育委員会の独自性がありますから、恐らくいろいろと執行部、市長等にも相談せずにこれは進んできたのではないかと思う。しかし、事別府市にとってどれがいいのかという考えを決めるときには、市長部局とやっぱり調整が必要ではなかろうかと思うのであります。どうか私たちが言っている、私が言っていることがおかしいというなら、今ここで、「いや、29番議員さん、あなたが言うのはおかしいですよ」と、そのように言ってください。 ○教育長(郷司義明君)  それでは、29番議員さんの質問に対して、私の方から教育委員会の立場としてお答えいたしたいと思います。  その前に、今の質問の中に、議員さんとのこれまでのいろんな情報交換の中で延期ということの情報が大変おくれていたことに対しまして、そしてまた29番議員さんだけでなくて、すべての議員さんに対してそのことが報道が先になったということに対して、おわびをしておきたいというふうに思っております。  29番議員さんからるるこの統合、野口小学校・北小学校の統合について、過去の統合の問題、それからまた今後別府市としての教育の大計の上に立った、いわゆる考え方をお聞かせいただいておりました。  まず結論から申しますと、今回、教育委員会が延期をしたというのは、これはあくまでもあいまいな措置ではございません。議事録を議員さんはお持ちだと思いますが、慎重に考えたことは、今ここで20年4月ということに向けてスタートすることが、将来に向かって進む子どもたちにとって本当にいいのかということをやはり念頭に置いて考えてきました。本当は目安にする20年4月ということについて、教育委員会として主体性を持って進めるべきだったと思っておりますが、今のようなことを考えたときに、少し時間がこれは必要であるという判断に立ったわけでございます。その時間の中で、では何をしなければいけないのか。これによって今後のスケジュールが、これは決定してこようと思います。もう第3期は、2期が20年4月に終われば、23年の4月というふうに提言書ではいただいております。しかし、そこまで考えた論議がこれから必要になるということは、これはもう目に見えております。このことが今後、教育委員会に残された慎重な審議の中身ではないかというふうにとらえております。そのときに決して忘れてはならないのは、今、議員さんからお話があった、子どもの将来のためにどうすべきかということを忘れてはならないというふうに思っておりますし、教育委員会といたしましても、今後は子どもたちのためにかくあるべきだというこの考え方をしっかりと示しながら、今後最大限の努力をしていかなければならないと思っているところでございます。  なお、今回の議会で1日目から今日まで3人の議員さんからこの野口小学校・北小学校の統合についての考え方をいただきました。これは非常に厳しい、いずれも厳しい指摘ではなかったかというふうにとらえております。しかし、このことをしっかりと受けとめながら、また教育委員会としても姿勢をきちっと出さなければいけないというふうに考えておることも事実でございます。  以上をもちまして、答弁といたします。 ○29番(首藤 正君)  教育長の信念を承りました。北小の保護者の方、野口小の保護者の方、両地域の方、教育委員会、私らも、子どもが優先である、子どもにとってすばらしい教育ができること、この願いは全部共通をしております。ここに至っては、今後のいろいろな問題は、やっぱり市長部局の意見も聞く必要があるような気もするし、また市民の声も大事な大事な要素であります。私が南と浜脇の統合問題で、この議場で毎回議場があるたびに、前の楠参事、楠先生とすごい激論を交わしました。しかし、どんなに激論は交わしても、子どもにとって絶対影響が出ないような対策・対応だけは地域で考えておこうということで、子どもに対する影響は来さないように注意をしてきました。だからいろいろな意見があっても、最後はぴしっとまとまりました。そして学校運営には一切障がいはなしに、今日に至っております。ただ不満は、先ほど申し上げた校名の問題だけであります。もし今回、「中央小学校」になるのだったら、校名も別府市全体の校名を一回見直す必要があるのかな。「西」、「南」とかいうのがいいのかな、「北」がなくなりますからね。その辺も、先ほど申し上げたとおりであります。いずれにしても私の経験からも子どもにこの問題が影響を及ぼさないように、私たちも教育委員会もすべてこれは十分気をつけて取りかかっていきたいと思います。  しかし、いろいろな問題を含みながら、ここまで来まして延期をしました。この延期に至った問題点を申しましたけれども、ずっといろいろ議事録を読んでみると、まだまだ何か深い問題が含まれているような気もするし、教育長は、もうちょっと慎重に、よりよい統合校をつくるためにという積極的な延期を求めたのだと思います。この問題を十分、別府の教育にとって最大の課題だという認識で、解決へ向けて教育委員会は頑張っていただきたい。教育委員会の主体性を、強く望んでおきたいと思います。  以上で、統合問題については終わりたいと思います。また意にすることがあれば、12月議会に申し上げたいと思います。  そこで、時間の関係がありますが、教育問題についてもう1点だけお聞きして終わりたいと思いますけれども、今、別府市市内で学級崩壊が起こっているところがある。どのような形で学級崩壊が起こっているのか。そして問題児の指導をどうしてもしなければならないクラス運営が多々ある。これは学級崩壊の2軍。そのようなクラスがどれぐらいあるのか、その辺の説明をしていただきたいと思います。 ○学校教育課長(辻 修二郎君)  お答えします。  本年度の実例として、説明させていただきたいと思います。  市内のある小学校で数人の子どもたちが、4月の始業式の日から、授業中に席を離れて立ち歩く、担任教師に暴言を吐く、授業中に教師の話や指示を聞かず私語をするなどの言動が見られ始めました。学校としましては、これは学校全体による指導、そして複数の教員による授業、そして保護者会の開催並びに保護者による授業参観の実施、そして個人面談といったことを行ってきましたが、残念ながら根本的な解決に至らず、学級担任が変わらざるを得ないような事態になりました。  また、別府市全体としましては、教育委員会に報告としては2校ございます。ただ、それ以外にも、学校でそれぞれ解決している状況もあると考えられております。 ○29番(首藤 正君)  学校教育課長、どのような対応をとるのか教えてください。 ○学校教育課長(辻 修二郎君)  お答えします。  このような支障を来しているクラスにつきましては、その対策としましては、市教委としましては、学校からの相談に対して、これは学校全体でこの問題を取り組むことが大切であると指示しておりますが、まず一つ目は、学校問題全体という意味は、学級担任一人に任せず、子どもたちと信頼関係を強く築くということで、ほかの先生との個人面談を実施したり、子どもとの触れ合ういわゆる遊びの活動を取り込んだり、また専門的な教育相談員等のお話を聞いたりといったようなことで考えておりますが、今後はこのような学級を未然に防止するためには、一つ目としては、常に日ごろから教師が子どもの気持ちや行動について適切に把握するということと、二つ目としましては、1人1人の子どもの実態を踏まえて、やっぱり教師が魅力ある学級をつくるように工夫する。そしてわかる授業、楽しい授業を目指すこと、そしてなお、これはもう常時今も学校で行っているのですけれども、より保護者との連携を図って、そして学校全体がこういうまた事態にならないように、全職員が共通理解に立って、学校づくりのそういう雰囲気をつくるということが大事だと思っております。そして、これまでこのような事例を通しまして、教育委員会も随分支援をしてきましたが、学校の状況に応じまして、それぞれまた私たちも最大限の努力をしていきたいと思っております。 ○29番(首藤 正君)  ぜひ、そのように全力投球をしていただきたいと思います。ただ、学級崩壊の原因、このクラスは最初は1人だったのですよ。それが、だんだんと友だちを巻き込んで数がふえていく。そして先生は、もう指導能力の限界を越えて病気になってしまって、休まざるを得なくなる。そして教育の基本は、やっぱり家庭にあるのですね。それで先生では、もう対応できない子どももやっぱりいるわけです。しかし、それを先生として一生懸命努力してその子を指導して成功した例もあるし、うまくいかなかった例もある。だから1、2年のときに学校としても教育態度の指導、これは厳しくやっぱり対応していくべきではないかと思う。  そして、今回のこの事例を見てみますと、学校は秘密主義。こういう問題を隠して、何とか学校だけで対応しようという考え方は、もう古過ぎる。学校評議員の制度ができた。ここの学校なんか、学校評議員なんかこういうことを全く知らない。一言も学校から説明を受けてない。何のために学校評議員を設けているのか。  そして、やっぱり地域の協力。どのような協力が求められるのか、地域としてどのようにこの問題に対処できるのか、地域の教育力を発揮できるのかという問題があると思うのです。その辺、余り秘密主義を守らずに、やっぱり困っていること、そういうことはやっぱり学校評議員にも事実を申し上げて、そして地域に協力を求めるという開かれた学校になってほしい。この事例を見て、私はそう感じました。私もこれは子どもから聞いた、児童から。「どこどこで、こんなことがあると評判になっているけれども、おじちゃん知っている」と。子どもは子どもなりにも、いろいろとやっぱり心配している。  どうか、いい教育ができて、学級崩壊とか学級運営に困難を来すことのないように、先生方の頑張りを期待しておきます。  以上で、きょうは教育問題について、これで終わります。 ○1番(穴井宏二君)  (拍手)ありがとうございます。(「頑張れ」と呼ぶ者あり)しっかり頑張ります。応援、よろしくお願いいたします。  本日は、初当選以来2回目の一般質問でございます。はや半年が過ぎようとしております。その間、市長初め執行部の皆様方、また市職員の皆様方には大変御協力をいただきまして、本当にありがとうございます。心から御礼申し上げます。  また、建設部長におかれましては、個人的なことでございますけれども、お父様がお亡くなりになりまして、早速その翌日より市議会に出ていただきまして、本当に感動といいますか、感銘を深くいたしました。その姿を見たときに、私はソフトバンクの王監督のことが思い浮かんでまいりました。当時、王監督が巨人軍の監督のときに、ちょうど優勝争いをしていたときなのですけれども、お母さまでしたかね、亡くされまして、葬儀があったのですけれども、東京に帰らずにそのまま巨人軍の優勝争いの指揮をとられたことがありまして、本当にその王監督の表情を今でも思い出しております。本当にいつもお世話になります。ありがとうございます。  それでは、早速でございますけれども、通告に従いまして質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  最初に、児童虐待発生予防策の推進についてということであります。  児童虐待防止法施行から、7年がたちました。しかし、新聞やニュースでは連日のように痛ましい事件が報道されております。先日も別府商業におきまして悲しい出来事がございました。本当にお亡くなりになった学生さんに、心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。  さて、平成18年度の児童相談所の児童虐待相談対応件数は、全国で3万7,343件、前年比1.08倍となり、件数は年々ふえている状況でございます。この状況に対応して、児童虐待発生予防策の充実が求められているところでございます。厚生労働省では、深刻化する児童虐待について、虐待を受けて死亡に至った子どもの事例を検証したところ、死亡した子どもの約4割がゼロ歳児で、ゼロ歳児の約8割が月齢4カ月以下ということがわかったそうです。また、行政が子どもにかかわる最初の機会が例の4カ月健診ということもわかっております。児童虐待は発見や対応がおくれればおくれるほど、親と子どもの両方に対する手厚い支援が必要になることも考えますと、早期発見・早期対応の体制を強化することが、児童虐待をなくすための必要不可欠な取り組みと言えるのではないでしょうか。別府市としましても、国の意向を受けまして、「こんにちは赤ちゃん運動」というのがスタートしております。  その前に、今申し上げました児童虐待について、ここ二、三年の別府市の相談件数、それと傾向性、それから内容等につきまして、わかる範囲で結構でございますので、教えてください。よろしくお願いします。 ○児童家庭課参事(中野康恵君)  お答えいたします。  別府市子育て支援相談室での児童虐待相談の係数は、17年度が78件、18年度が130件、本年4月から8月の5カ月間で59件となっております。このように、件数は年々ふえている状況です。一般の人の通告義務により、潜在的な部分が件数の増加になっていると考えております。  内容ですが、養育を放棄するいわゆるネグレクト、これが半数以上を占めております。虐待者は実母が70%を占めておりまして、核家族化により若い親の養育能力の低下が顕著にあらわれていると考えております。 ○1番(穴井宏二君)  どうもありがとうございます。別府市としましても、今おっしゃっていただいたように、児童虐待の件数が年々増加しているということがよくわかりました。おっしゃったように目には見えないところで潜在的な部分で、水面下ではかなりの数に上るのではないかなと推測しております。いつも対応していただいている相談員の方々の御苦労に、心から感謝と御礼を申し上げたいと思います。  今お聞きした中で特に内容的には、養育を放棄するネグレクトというのをおっしゃいました。それが半数以上を占めるということで、若いお母さん方への定期的な訪問とか産後の相談に乗ってあげるなど、いつでも相談できる環境体制、困ったときに相談員さんの顔がお母さんのまぶたに浮かんでくるような、そういうふうなお母さん方からいつでも気軽に相談できる体制を整えることが大事ではないかと思います。  今の話の中で、虐待者として実のお母さん、実母が圧倒的に多いということでございますけれども、その親についても心のケアとかカウンセリングが必要な事例等ございましたら、お願いいたします。 ○児童家庭課参事(中野康恵君)  お答えいたします。  児童虐待は、加害者である親に何らかの原因があると思われます。定期的に相談を受けたり、また困難な事例の場合は、大分県中央児童相談所につなげるなどして、子どもと親の両方に対する支援を行っております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。児童虐待も、いろんな原因が考えられると思います。例えば家族の、家の経済的な問題とか夫婦間の不和とか不登校や養育困難とか、非行や発達障がいとか話題になっておりますけれども、さまざまな原因があると思います。またお母さんも、昔虐待を受けていたとかそういうふうな背景、事情があって子どもさんをまた虐待してしまうとか、よく調査すると、そういう事例がままあると言われております。そういう虐待の連鎖性、それを断ち切るためにも相談員さんの重要な存在、大切さをしみじみと感じる次第でございます。  それで、この大事な相談員さんの配置と専門性ですね、難しい問題が起こったときの専門性のある方の確保、人の確保はどうなっているのか、また相談があったときの連携や応援体制、それはどうなっているのか、お願いいたします。 ○児童家庭課参事(中野康恵君)  お答えいたします。  児童家庭課では、現在子育て支援相談員を2名配置しております。また心理判定などの専門性を必要とする相談は、大分県児童相談所と連携をして対応することとなっております。  また連携や体制ですが、児童福祉法の改正により、平成17年4月に児童家庭課に子育て援助担当を3名配置し、8月には市内の関係機関から成る別府市要保護児童対策地域協議会や地域実務者ネットワーク会議、市役所内の庁内ネットワーク会議などを設置しまして、また関係機関とのホットライン会議などを開催しながら、早期発見や予防、早期対応に努めております。さらに本年4月には、関係機関との一層の連携強化や共通認識の必要性から、別府市要保護児童対策マニュアルを策定いたしました。今後も関係機関と十分連携をとりながら、対応してまいりたいと思っております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。今教えていただいたようにたくさんの会等がございますけれども、十分機能して、その目的を果たすことを期待しております。いずれにしましても、児童虐待は親の問題でございますので、子どもは全く無抵抗でございます。親に対する定期的な強力なフォローを、よろしくお願い申し上げます。  一つ例としまして、最近新聞にあったのですけれども、児童虐待の防止へ早期発見・対応ということで、静岡県沼津市が、各担当者の顔の見える協力でということで、児童虐待防止会議を設置したそうです。これはこの構成メンバーというのは児童相談所、警察署それから福祉保健、教育の関係部門で事務局を構成している。毎月1回直接担当者が顔を合わせて、個別ケース会議を持っているということであります。それと、この個別ケース会議でいろんな問題が出てきたら、今申し上げましたとおり「こんにちは赤ちゃん事業」を初め、また母子健康法にも記載されておりますけれども、妊婦ホームヘルプサービス、これは1回800円で利用できるそうなのですが、2時間800円、1回800円でできるそうなのですけれども、妊婦ホームヘルプサービスを実施しているそうでございます。こういうことで児童虐待は、1997年の5,000件から去年の3万7,343件と約7倍に、右肩上がりで上がっております。本当に早期発見・対応が、これから人ごとではなく大事になってくるのではないかなと思います。ありがとうございます。  では、続きまして、「こんにちは赤ちゃん事業」に入っていきたいと思います。  「こんにちは赤ちゃん事業」でございます。昔はよく「こんにちは、赤ちゃん」と言っていたのですけれども、最近は全く聞かなくなりました。私も約48年前にこの世に生を受けたわけでございますけれども、そのとき、「こんにちは、赤ちゃん」と言われたかどうかは、はっきりと覚えておりません。(発言する者あり)ありがとうございます。そのときは、今は亡きおばあちゃんによく抱っこされて、お守りをしてもらっていたそうでございます。そのおばあちゃんも、私が生まれて約半年後に、がんで亡くなりました。当時は余りなかったがんの病気でございますけれども、今はがんが死亡原因の第1位ということになっております。これからは国民病として、真剣に取り組んでいかなければならない問題ではないかと思います。  そこで、「こんにちは赤ちゃん事業」についてでございますけれども、本年4月より厚生労働省が生後4カ月までの全戸訪問事業ということでスタートいたしました。新生児・乳児を抱えるお母さんは、新生児の疲労と育児不安で心身が不安定になりやすい上に核家族化、これはもう数十年前からのことでございますが、核家族化が増加していることでもあり、親と子の引きこもり、マンションとかアパートにずっと朝から晩まで引きこもっていたり、今おっしゃっていただいたようなネグレクト、育児放棄、さらには児童虐待へつながるケースも多いということで、孤立化を防ぐことは児童虐待の発生予防に大変効果的であると言われております。この事業では、「こんにちは赤ちゃん事業」では、生後4カ月までの間にできるたけ早い時期にすべての家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や養育環境の把握を行うなどして、お母さんに安心を与えながら、乳児家庭と地域社会をつなぐ、ここが大事ではないかと思います。乳児の健全な育成環境の確保を図っていくものであると言っております。このように育児不安やストレスから虐待の予防、早期発見という観点からも「こんにちは赤ちゃん事業」は必要で効果的であると思います。また非常によい施策ではなかろうかと思っております。実施主体は市でございまして、国が費用の一部を負担する事業のようでございます。まだ4月に全国的にスタートしたばかりで、実施していない自治体もかなりございますけれども、別府市としまして、考え方はどのようになっているかお伺いいたします。 ○保健医療課長(宮田博仁君)  お答えいたします。  「こんにちは赤ちゃん事業」は、生後4カ月までにすべての乳児がいる家庭を訪問し、さまざまな不安や悩みを聞き、必要な情報提供や適切なサービスにつなぐことを目的とした事業でございます。乳児がいる家庭への情報提供や相談事業は、虐待予防だけではなく、乳幼児の健やかな成長に重要であると考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。きょうは、ちょっと政策の話し合いといいますか、提言ということがございますので、かなり私がしゃべることも多うございますが、御了解をいただきたいと思います。  今答弁をいただきましたようなことであると思います。「こんにちは赤ちゃん事業」というのは余り聞かない事業だと思うのですが、ちょっと調べましたところ、ほかの自治体でやっているところがございました。例えば愛知県豊田市、ここは人口41万人ということで、かなり別府よりも大きいのですが、「おめでとう訪問」ということでスタートしたそうでございます。ここはモデル地区を選定しまして、モデルの中学校区の生後1カ月から3カ月の第1子を持つ家庭を対象に地元の主婦が――だから地域のお母さん方ですね――2人1組になって家庭訪問を行っている。訪問したときは支援制度、子育て支援を紹介したハンドブックとか、またいろんな保健師さんを紹介したりとか、そういうふうに子育てを支えているそうでございます。そういう中で若いお母さん方からは、身近な子育ての先輩に気軽に育児相談ができるし、地域のあらゆる情報を教えてくれるので本当に助かると好評を博しているそうでございます。  また埼玉県志木市、ここは人口6万8,000人、別府よりも小さいところなのですけれども、昭和46年から同様な内容をもう早くからやっているそうでございます。ここは赤ちゃんの訪問には母子保健推進員、ボランティアの方が当たっているそうでございまして、推進員は町会長が推薦、2年の任期で交代というふうになっているそうでございます。年間600世帯ほどの、新生児を抱える家庭へ家庭訪問を行っているということでございます。ここでは毎月1回やっぱりケース会議、定例会を行いまして、推進員全員と保健師が参加して話し合っている。問題のあるお母様には、約1割が、「こんにちは赤ちゃん」で訪問した中の1割が再訪問が必要であると言われております。そういう中でもう一度、2回3回とそういう家庭を訪問してお母様を支援していっているということでございます。そういう中で、やっぱり悩みを相談できて育児不安が解消されたとか、喜びの声があるそうでございます。  もう一つ例を挙げますと、東京都千代田区では、それまで第1子だけだった家庭訪問をすべての新生児に広げたということでございます。ここでは年間約270人の新生児が誕生ということで、余り多くはないと思うのですが、このうちの約8割は訪問したということでございます。訪問したときは、お産のときの状況とかおむつのかえ方とか、お母さんと一緒に座って1時間半程度、ゆっくりと育児相談を行っているそうでございます。  こういうふうに電話だけとか一時的な健診よりはゆっくり話せる、こういうふうな「こんにちは赤ちゃん事業」は非常に有効といいますか、大事なことになるのではないかなと思っております。今いろんな事業がございますけれども、そういうほかの事業とリンクさせながら、これからも推進といいますか、やっていければ、また別な観点から、角度からお母様が喜んでいただけるのではないかなと思います。別府市としましても、ぜひこの「こんにちは赤ちゃん事業」の取り組みを、ほかの事業とリンクさせながら検討していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○保健医療課長(宮田博仁君)  お答えいたします。  保健医療課では保健師等による妊産婦・新生児・乳幼児の訪問指導、また4カ月児健診未診者の全戸訪問、医師会との連携による妊産婦の持つ育児不安の解消を目的とするペリネイタル・ビジット事業、さらに新生児・乳幼児の訪問指導時には、母親の産後うつの早期発見・支援のための質問集を採用しております。また乳幼児医療申請時には、健診等の情報を提供しております。これらの事業は、本来の目的とともに虐待の予防、早期発見の視点を持っており、必要なときには児童家庭課とも連携する体制を整備しております。さらに、母子保健事業全体の見直しが必要でありますので、その中で「こんにちは赤ちゃん事業」について検討していきたいというふうに考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。そういう中でこの「こんにちは赤ちゃん事業」につきまして、アンケートをとったところがあるそうでございます。ちょっとアンケートを御紹介いたしますと、これは去年のアンケートなのですが、「『こんにちは赤ちゃん事業』を知っていましたか」という質問に対しまして、これは回答者が750人ということで、知っていた方が115人で15.5%、「知らなかった」が635人で84.7%。「『こんにちは赤ちゃん事業』をどう思いますか」ということで、内容を説明して「どう思いますか」ということでしたところ、「賛成」が225人で34.0%、「条件次第で賛成」が470人で62.7%ということで、約96%の方が「賛成」もしくは「条件次第で賛成」というふうになっております。やはり地域のお母さん方、また身近な方々の相談にいろんな意味で顔を合わせて話す。今インターネットとかいろんなものが普及しておりますけれども、やはり人間と人間のふれあいといいますか、そういうのがやはりこれから「人間性の回復の時代」と言われておりますけれども、非常に大事になってくるのではないかなと思います。  また、次の項目であります育児支援家庭訪問事業についても、やっぱり非常に重要な項目でございますので、「こんにちは赤ちゃん事業」とリンクさせながら、またこれと一本化になるかもしれませんけれども、しっかりとこれに対応して臨んでいきたいと思います。いずれにしましても、厚生労働省は平成21年までにこの事業の100%実施を約束というか、求めているというか、そういうような次第でございます。これからも、私も小さい子どもがございますので、しっかり子育て支援、また身近な問題に取り組んでまいりたいと思います。  これをもちまして、この項目の質問を終わらせていただきます。  続きまして、災害における地方公共団体と事業所間の防災協力、連携の促進について質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  6月も地震がございました。先日も泉議員の方から地震について鋭い質問がございまして、私も6月に質問をさせていただきましたので、本当に静かに感銘を受けながら聞かせていただいた次第でございます。また似たような質問も含まれるかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。  災害、特に今回は地震なのですけれども、災害における地域防災力を一層強化するために、地域に所在する事業所に対して、いろんな企業ですね、防災協力活動を求めていくことは、今後の重要な施策の一つであると思っております。平成17年12月に、災害時における地方公共団体と事業所間の防災協力検討会が取りまとめた報告書におきまして、事業所の防災協力促進のための七つの提言が示されました。ことしの6月には、この提言に基づいて、優良な先進的な取り組み事例をまとめた事例誌も発表されましたけれども、またこれは後ほどお教えいただきたいと思いますが、この七つの提言、これにつきまして所見をお願いいたします。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  この七つの提言につきましては、平成17年4月に尼崎市の方で発生しました列車事故の後のことでございまして、災害時における地方公共団体と事業所間の防災協力検討会、今言われたのがございまして、その中で七つほど提言がございます。1点目が防災協力メニューの明確化、2点目が防災協力事業所登録制度の導入、3点目が防災協力協定締結の促進、4点目が事業所と地方公共団体との連携強化、5点目が効率・効果的な防災協力のための準備、6点目が事業所みずからの防災力の向上、それから最後に防災協力活動に対するインセンティブの付与という、この七つの提言でございました。  これに対する私どもの考え方といたしましては、1点目から5点目までは地方公共団体の防災に対する姿勢や体制を問われているものと考えております。事業所が積極的に防災に参加・協力できるよう、環境づくりを求められているものだと考えております。また、事業所みずからの防災力の向上や防災協力活動に対するインセンティブの付与ということでございますが、事業所が防災協力活動に参画することによりまして、その企業が社会的責任を果たすことでありまして、それによって社会的評価を高め、企業価値の向上に大きく寄与するものではなかろうかというように考えております。いずれにいたしましても、防災に対する取り組みは一つの単体では限りがありますので、社会全体で取り組むべきだと考えますが、防災に対する意識が、今どのような位置にあるのかを考えたときに、企業の参加はそこで働く従業員の意識改革にもつながりますし、同時に企業と連携を図る上で地方公共団体の意識の向上にもつながると思っております。実に的を得たといいますか、今一番求められているものの提言だというように考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございました。私も研究しまして、本当に実に的を得た提言ではないかなと思っております。災害がありましたら、何かあれば地方自治体にお任せという、そういうふうなことではなくて、各民間事業所みずから防災力の向上を図ることが非常に重要ではないかなと思っております。  そこで、別府市としまして各事業所間における防災協力の現状を教えてください。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  事業所における防災協力の現状でございますが、事業所との防災協力体制ですが、九州電力、郵便局、それから飲料会社等と情報の収集、避難場所の提供、救援物資の提供などについて相互協力の協定書や覚書を交わしているところでございます。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。私は正直言いまして別府市はまだ事業所等の防災協力体制がないのではないかなと思っていたのですけれども、本当に今、九州電力、郵便局、飲料会社、コカ・コーラですかね、そういうふうな協力体制があるということで、本当に正直言ってびっくりしましたというか、また本当に一安心しております。  それで、事業所の防災協力の重要性ということで、どういうふうな重要性があるか考えて、また研究してまいりました。災害においては、先日も甲斐課長がおっしゃいましたけれども、自助とか公助ですね、また共助、それが非常に大事になってくると言われております。また事業所は地域の防災力の担い手として地域に密着しておりますので、被災地の近くに所在することでありますので、迅速な初動対応が可能である、また事業所の組織力が発揮できる、また事業所の多様な、専門的な機材やスキル保有が可能となる、そういう利点があると思います。そういう中で各事業所が防災に対してこれから多くの事業所に参加していただければありがたいのですけれども、防災に対しまして協力するかどうかの事業所に対するアンケートをとっていただいたらどうかなと思いますけれども、いかがでしょうか。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  防災に対する事業所へのアンケート調査ということでございますが、防災意識の把握はもとより、協議すべき点や問題点の洗い出し、さらに七つの提言の中にも明記をされておりますが、防災協力メニューを作成する上で、こういう事業所はこういうことだったらできますよというようなことを市の方がはっきりつかむことによりまして、今後の防災体制の協力につながるものだと思っております。いずれにいたしましても、防災体制の強化は市町村にとりまして急務でございます。対象となる事業所、アンケート内容等を十分に検討させていただいて、防災体制の強化を今後図ってまいりたいというように考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。ぜひアンケートを実施していただければと思いますので、要望させていただきます。  そこで、ほかのところでアンケートを実施したところがあるようでございます。そのアンケート結果というのがございまして、防災協力意識に関するアンケートですね。突発的な事故または地震、風水害の場合の救出・救助・搬送の防災活動への協力の意思は、9割強の事業所がそういう意思を持っている。そういう意味で地域の一員としての高い意識がうかがえるというふうになっております。また企業の社会的責任、また地域の構成員としての貢献度を主に上げているそうでございます。また事業所からの回答としては、協力可能な回答としては、人的な協力が最も多く言われている。またあとは避難場所とか負傷者の搬送、そういうふうな協力をするというふうになっております。また、ぜひよろしくお願いいたします。  それから、先ほどの七つの提言の中にありました防災協力事業所登録制度、また防災協力協定、各事業所との協定ですね。それにつきましてのお考えをお願いいたします。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  事業所との災害時の相互応援協定につきましては、先ほど幾つか例を挙げさせていただきましたけれども、今後も協定をしていただける事業所がございましたら、積極的に防災体制の強化を図ってまいりたいというように考えております。  それから、災害時の協力事業所の登録制度についてですが、これについては今のところ別府市としてはそういう制度は設けておりませんけれども、そういう協定は結んでないのですが、先般の6月6日に起きました群発地震の中で食料の提供や協力等の申し入れがございました。そういうこともございましたので、今後は本市としても協定書という形にとらわれず、いろんな形で協力していただけるものであれば、ぜひやっていきたい。特に登録制度になりますと、協定は大きな事業所と結んでいることが多いのですが、小さな事業所でも案外簡単にといいますか、安易に結ぶことができますので、ぜひ防災体制も協力を考えてやっていきたいなというように考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ぜひ、よろしくお願いいたします。今お答えいただきました事業所の登録制度の具体例としまして、現在実施しているところがございまして、これは愛媛県松山市が取り組んでおります。ここは災害時協力企業情報構築事業、ちょっと長いのですけれども、災害時協力企業情報構築事業――ちょっと舌が回りませんけれども――の取り組みをやっております。松山市は、有事の際に災害対策本部と連携することで迅速かつ的確な救援活動につなげていく等を目的として、今申し上げました事業を展開しておる。特に四国、紀伊半島方面は南海地震等が予想されておりますけれども、こういう南海地震が発生したときには、さまざまな道路、交通の機能、通信機能が寸断されまして、救援活動が困難になることから、あらかじめ地域ごとに民間支援が行われるように、災害時に協力可能な企業を募った。その結果、5,000社以上のすさまじい企業の協力・登録があった。この約半数程度の2,400社が松山市のホームページに掲載されているそうでございます。これも、非常に重要なことでございます。本当にこういうふうに企業が協力すれば、また大きな力が発揮できるのではないかと思っております。  6月の別府の地震のときも、甲斐課長とも何回かやり取りをさせていただきまして、大変感謝しておりますけれども、そういう突然の大きな災害のときには、やはり行政だけでは解決できないことが多いと思います。そういう意味で、これから民間の企業の事業所の登録協力が必要になってくるのではないかと思っております。  もう一つ、今度は防災協力という具体例でございまして、これは塩釜市、これは民間の救急車とか輸送車両ですね、負傷者等搬送に関する防災協定ということで、塩釜市では有限会社中央交通というところと防災協定を結んでいる。これは災害が発生し、または発生のおそれがある場合だから災害対策本部が立ち上がるとか関係なしに、住民生活の安定を図るための業務協力に関し、民間救急サービス車による患者等搬送業務、その他の協力できる可能な業務をやりますというふうに協定を結んでいるそうでございます。本当にスピードを持った対応をされるということで、本当に感銘を深くいたしました。
     そこで、登録事業所の優先的な耐震化の推進を行ったらどうかと思います。そこの社員さんが安心して地域の救助活動等参加できるように、優先的な登録事業所の耐震化の推進を行ったらどうかと思いますが、いかがでしょうか。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  事業所等の耐震化の推進についてでございますが、耐震化によりまして建物の被害が軽減をされれば、当然そこで働く従業員の方もそういう災害の応援に駆けつけるといいますか、そういうことになると思いますので、非常に大事だろうというふうには考えております。しかし、基本的には企業みずからが危機管理意識を持つ中でやっていくべきではないかなというような考えではおります。とはいいましても、災害に強いまちづくりは市の重要な施策でありますので、耐震化の推進につきましては、ホームページや市報等で啓発を行うなど、別の角度からまた応援をさせていただければなというように考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございました。  それでは続きまして、今よくマスコミ、新聞ニュース等で出ております緊急地震速報ですね、これにつきまして、また教えていただきたい、お願いしたいと思います。  今、緊急地震速報というのが、地震の本震が発生する前に数秒から十数秒前にテレビ・ラジオとかでお知らせがあるというふうに聞いておりますけれども、そういう中でこの緊急地震速報は学校や病院、また交通機関への導入、緊急速報システムの導入へ向けて、パニックや混乱を起こさせないような速報提供の方法を含めて、具体的に活用を検討して早目に導入を図っていったらどうかと思いますけれども、見解をお願いいたします。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  緊急地震速報の関係でございますけれども、これは地震の発生直後に地震計でとらえた観測データを分析して、各地での地震の揺れの到着時刻や震度を測定して、可能な限り素早く知らせていただくというシステムでございまして、気象庁の方が本年の10月1日から一般に提供する予定になっております。告知の方法としましては、今、議員さんから言われたとおりテレビ・ラジオ等になるわけですけれども、これを知らせる機械も何か販売をされているように聞いております、ちょっと詳しくはわからないのですが。  それから数秒から数十秒、事前に地震を予知することができるということは、例えば机の下に隠れる時間があったり、ああ、来るのだなというような身構えることがあると、やはり身体的被害の軽減が図れるのではなかろうかと思っておりますけれども、一方で事前に知ることによりましてパニックになる危険性も指摘されておるのも事実のようでございます。いずれにいたしましても、10月1日から提供が開始をされますので、この緊急地震速報の情報利用のための適正な広報活動をインターネットや市報等でお知らせするとともに、自治会や自主防災会を通しまして、広く市民の皆様方にお知らせをしていきたいというように考えております。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。そこで、最近新聞記事で見たのですけれども、まず市役所としまして、10月1日から和歌山県の和歌山市が早速導入をするというふうになったそうでございます。和歌山というところは、紀伊半島方面はいろんな地震のホームページを見ましても、群発地震が頻発しているところでございますので、非常にいいのではないかなと私も個人的には思いました。そういう意味で、やっぱりいろんな公共機関等、特に学校等導入を検討していただきたいと思います。  それで、私の子どもが鶴見小学校に行っているわけでございますけれども、先日、ちょうどこういう紙をもらってまいりました。「緊急地震速報って知ってる?」ということで、こういうふうにカラー版の非常にわかりやすい漫画が入っておりまして、緊急地震速報の紙をもらってまいりまして、これは内閣府・気象庁が出した分でございます。これに漫画がございまして、「しんちゃん」という男の子がぼけっとお菓子を食べながら本を読んでいる。そうしたら、テレビで緊急地震速報がビーコロコロコロといって出まして、お母さんが「しんのすけ、地震が来るわよ」ということで抱っこして逃げている。机の下に隠れたら地震が来た。ここで助かったというストーリーになると思うのですけれども、そういう意味で緊急地震速報を子どもに知らせる、また速くそれを周知するということが大事ではないかなと思っております。ちなみに私の子どもも「しん」という名前なのですけれども、何かあったときには無事に助かればいいなと思っております。  一応総括としまして、甲斐課長も先日おっしゃいましたけれども、やはりふだんの備えが大事ではないかなと思っております。住民みずからが災害を守る自助、それから地域社会がお互いを守る共助、そして国や自治体による公助、これが何回も重なって減災の取り組みがなされる、そういうふうに思います。特に災害弱者対策は共助、「共に助ける」と書くのですけれども、それがなくては成り立たない、そういうふうに思います。本当にそういう意味で自助・共助・公助をこれからの地域の防災対策のテーマとして取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。  それから余談ですけれども、6月の一般質問で私が申し上げましたハザードマップ、地震防災マップ、これが最近新聞で自治体でつくられたというふうに出ておりまして、最近の記事では香川県高松市が地震防災マップをつくった。これは市内を50メートル四方に分けて作成した、揺れやすさと危険度の2種類に分けてつくられた。予算的には、約1,000万円で予算を組んで作成して、市内の17万世帯に全戸配布する予定というふうに出ております。また6月の一般質問でございましたけれども、ぜひまたよろしくお願いしたいと思います。  以上で、災害の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。  最後に、地方再生と市民の参加ということで質問、またいろんなことを教えていただければと思います。  地方再生について。今まで日本の行財政制度は、大部分の社会制度がそうであったように人口もふえ経済も拡大するという右肩上がりの状況の中で、財政力の弱い自治体でも行き詰まることのないように護送船団方式――戦後そうだったのですけれども――をとってきましたが、少子・高齢化社会になり経済が成熟化し、右肩上がりの状況でなくなった今、全国画一的な政策では処理できない問題も出てきております。例えば、今言われております高齢化、この高齢化率が40%、50%の地域と5%、10%の地域では政策は違ってまいります。また環境問題におきましても、東京の環境問題と、また大分県の環境問題とが全く違ってまいりまして、そうしたすべての問題を中央省庁・霞が関で解決できるとはとても思えないと思います。また、まちづくりについても社会インフラの整備等についても同じようなことが言えるのではないかと思っております。そういう意味では、やはり住民に一番近いところで決められるものをふやしていく、またふやしていかないと地域のニーズに合った行政はできないのではないでしょうか。補助金の削減、地方交付税の見直し、地方への税財源の移譲という三位一体の改革は、補助金を自由に使えるようにしようということで、かなりの効果があったことは言うまでもありません。しかし、人口減少が避けられない今、さらなる活力あるまちづくりには官の分権、いわゆる上からの分権ではなくて住民側、住民の視点に立ったさらなる地方からの分権が必要であると思っております。地方分権の大きな流れの中で住民のニーズを限られた予算の中でいかに住民に満足していただくかが大きな課題であります。  現在、別府でもNPO法人数、また非営利法人も年々ふえてきているとお聞きしております。具体的にはまちづくり、福祉、生活面にかかわる団体などがあり、これからの別府市の市民活動を支える原動力となっていくのではないかと思います。これらの団体には補助金が出ていると聞いておりますけれども、やはりその団体の経済的基盤を強力に支える制度の整備が必要になってくるのではないでしょうか。  そこで、住民の視点に立ったさらなる地方からの分権と、このNPO法人、非営利法人に対する経済的な基盤を強力に支えることの方向性等につきまして、見解をお伺いいたします。 ○企画部長(亀山 勇君)  お答えいたします。  まず1点目の、住民の視点に立ちました、さらなる地方からの分権の考え方でございます。これにつきましては、現在、地方自治体におきまして地方分権を推進する上で少子・高齢化社会そして財政の健全化、団塊の世代の大量退職等のさまざまな課題を抱えております。この中で地方分権を推進するためには、さらなる行財政改革を図るといったことが基本であるというふうに考えております。  こうした中で国におきましては、昨年の12月に地方分権の推進改革法が成立をいたしました。この中で国と地方の役割分担、そして国の関与のあり方及び税源配分等の財政上の措置のあり方などを骨子としているところでございます。さらには住民参加の促進やNPO法人などとのパートナーシップを確立して、真の住民のための地方分権改革の推進を求めていったことなどが主な趣旨というふうに認識をしているところでございます。こうした分権の推進を進めるに当たりましては、行政とNPO法人、そして民間団体との協働のまちづくりを推進することが検討課題であるというふうに認識をしております。  具体的には地方分権による市民参加を進めるに当たりまして、住民の行政への関心を高め、また税金の使われ方を肌で感じ実感できるような住民の視点に立った行政運営の推進を図ることが、さらなる地方からの分権というふうに考えているところでございます。  次に2点目の、NPO法人それから非営利法人等への支援についてでございますが、現在別府市におきましては、「泉都別府ツーリズム支援事業」によりまして、各まちづくり団体が行います事業への支援事業、そして泉都まちづくりネットワークでまちづくりの情報広場を設ける等の事業を推進している状況でございます。今後も市民の目線に立った市民と協働のまちづくりを市の基本姿勢といたしまして、住民参加のまちづくりの施策を推進し、さらにNPO法人、非営利法人や民間団体との連携強化を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。質問項目にございますけれども、別な観点から御質問をさせていただきたいと思います。  私たちが税金、いわゆる所得税、市民税等を納税しておりますけれども、その市民税のうちの1%をどのNPO法人、または非営利法人にも使い道を指定できるというのがございます。これは古くはハンガリーで始まった制度でございまして、「パーセント法」と名づけられ、現在はスロバキア、ポーランド、ルーマニアで制定実施されるようになりました。ある資料を見ましたら、ハンガリーでは納税者の約33%がこの制度を利用しているそうでございます。スロバキアでも納税者の3分の1が利用しており、徐々に利用者もふえてきているとなっております。日本では千葉県市川市が、ハンガリーのパーセント法を参考にした納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例、通称1%条例を制定いたしました。ハンガリーでは、公的や私的財団やボランティア組織など幅広い対象団体であり、市川市は福祉、環境、教育、文化、スポーツなど公益な分野に限られておりますけれども、ほぼ似たような制度でございます。  このように市民税の1%部分を配分を決めるのも住民である、またそれを使う団体もNPOも住民であります。そうすると、NPOも今までは自分たちがやっていることを行政側に説明すればよかったのでございますが、今度は広く市民に説明する必要が出てまいりました、そういう意味では市民と市民が結びつくわけであります。あくまでもこれは強制ではなく希望者でありますけれども、市民と市民が結びつくわけでございます。  市川市の制度・仕組みを見てみますと、簡単に申し上げますと、支援金を希望する団体は、NPO等は事業計画書を市に提出、次に市民団体支援制度審査会で判断された団体の活動事業を広報特別号及び市のホームページで公表、次に個人市民納税者は広報に印刷された返信用封筒に、自分が支援したい団体を一つ選択するか基金に積み立てるかということを選択して郵送するそうです。また郵送以外に電話、インターネットでもオーケーだそうです。市は、納税者の選択結果を公表して、市民税の1%に相当する額の合計額を、団体に対する交付予定額を公表し、審査会に図って支援金の交付の決定を行う。ただし、団体の事業費の2分の1を超えた場合は基金に組み入れられる、こういうふうになっております。  簡単に申し上げましたけれども、このパーセント法、いわゆる1%条例につきまして、市民が税金に関心を持って、また行政とか選挙に関心を持って行政を身近に感じるという意味で極めて刺激的な有効な制度ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。また別府市としましても、ぜひ導入を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。 ○企画部長(亀山 勇君)  お答えをいたします。  今、議員の御指摘また御提言をいただきましたパーセント法でございますが、この内容につきましては、自分が納めた税金の一部の使い方を指定できるということで、地方分権改革における中での納税者が、地方財政に関心を持つということにつながるという点では有効な手段と考えるところでございます。ただ、ほかの自治体でも参考意見として出されました中に、実施に向けた検討課題といたしまして、一つ目に、納税者の届け出による制度のために事務コストの増大が懸念をされる、また二つ目には、市長の提案権と議会の議決権の関係についても懸念されるといったような話もございます。また三つ目に、選択肢を市民活動団体に限定をせず他の選択肢も加えるべきではないかなどの意見があるというふうに聞いているところでございます。  別府市におきましても、先ほど答弁をさせていただきました「泉都ツーリズム支援事業」によりまして、まちづくり団体等の支援事業に取り組んでいるところでございますが、一方の目的といたしまして、市民が税金の使われ方に対しての関心を高めるという点では、パーセント法は今後研究が必要な分野であると認識をしているところでございます。  このような状況を踏まえる中で、議員の御提言をいただきましたこのパーセント法につきましては、現在、総務省の方で検討しております「ふるさと納税制度」とあわせまして、他の自治体の取り組み状況を把握しながら今後研究してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○1番(穴井宏二君)  ありがとうございます。いろんな意味で研究し、また御検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。  このパーセント法、いわゆる1%条例でございますけれども、住民と住民のパートナーシップで行政側はその仕組みだけを提供すればいい、そういうふうな仕組みではないかなと思います。いわゆる選挙でいいましたら、市役所はいわば選挙管理委員会の役割を果たしているだけ、そういうふうな感じになるのではないかと思います。そういう意味で地方分権といっても、ずっと聞いて久しい言葉なのですけれども、過去にとらわれた分権なのか、それとも将来を見据えた分権なのか、それによってでき上がりの姿が違ってくるのではないかなと思います。今、人口減少、少子・高齢化の時代を迎えて、各地域は多種多様な問題を抱えていると思います。それに対処するには、やはり住民に最も近い市町村の権限を強化する以外にはないのではないでしょうか。地域を支えるのは、今までは行政主導でございましたけれども、これからは納税者であり主権者である住民自身ではないでしょうか。団塊の世代の方々が大量退職の時代を迎えた今、いろんな考えを取り入れながら1%条例等、ふるさと納税もございますけれども、いろんな選択肢は非常に効果があるのではないかと思います。そういう意味で、また行政側の方々と一致協力して私もしっかり住民の、市民の方々のために頑張ってまいります。  以上で、一般質問を終わります。ありがとうございます。 ○議長(山本一成君)  休憩いたします。       午前11時56分 休憩       午後 1時00分 再開 ○副議長(黒木愛一郎君)  再開します。 ○17番(野口哲男君)  通告をしておりますとおりに、質問をしてまいります。  別府は、市長がきのう説明をしましたようにONSENツーリズム、観光振興の中でONSENツーリズムと、それからまたスポーツ観光というのが大きな柱になっているということであろうかと思います。特にこれから新球場が完成をいたしまして、アリーナあるいはサッカー場、そういう部門でそれぞれ観光客の誘致あるいはスポーツ関係者の誘致を図りながら観光振興を図っていくということは、非常に重要なことであろうと思います。そういうことで、私は野球関係者として、市民球場がせっかく完成に近づいております。外から見るのはちょくちょく私、野球、実相寺で野球をやるものですから見てきたのですけれども、中身についてちょっとわかりませんので、教えていただきたいと思います。概要について御説明をお願いします。 ○総合体育施設建設室長(小野信生君)  お答えいたします。  施設の概要でございますが、まず名称につきましては、「別府市民球場」でございます。敷地面積が3万2,400平方メーター、これは約9,800坪ございます。収容人員でございますが、メインスタンドが約1,000人、それから1塁・3塁2,000人、外野芝生席でございまして、これが約3,000人の計6,000人の収容となっております。うち障がい者席につきましては、ネット裏に1階部分に7席、それから2階部分に12席を設けておりまして、計19席を設けております。広さにつきましては、両翼が100メーター、それから中堅が122メーターでございまして、これは新大分が91メーターの120メーター、それから佐伯、臼杵は98メーターの122メーターということで、市民球場としては県下一のグラウンドの広さを持っております。グラウンドの仕上げでございますが、内野部分につきましては黒土と砂の混合土、それから外野につきましては天然芝でございまして、ティフトン芝というのを使用いたしております。ホームベースからバックネットの距離につきましては18.3メーター、それから1塁・3塁ベースから観客席の間の距離でございますが、これは23.2メーター。このグラウンドの仕上げ、それからホームベースからバックネットまでの距離、それから1塁・3塁ベースから観客席までの距離、これにつきましては、グラウンドの形体につきましては甲子園と似たような形体といたしております。ブルペンでございますが、グラウンド内に、1塁・3塁に各1カ所、それからスタンドの外に屋根つきの各1カ所で計4カ所を設置いたしております。バックネットでございますが、幅が35メーターの高さが10メーターでございまして、内野フェンスの高さが約2.4メーター、それから外野フェンスが1.2メーターということで、壁につきましては厚さ42ミリ、これは標準でございますけれども、このラバーフェンスを張っております。スコアボードでございますが、バックスクリーンの一体型電光掲示板を使っておりまして、選手名の部分のみ手書きの反転式ということになっております。駐車台数でございますが、約80台。それから1階部分には「稲尾記念館」を設置いたしております。以上が、主な施設の概要でございます。 ○17番(野口哲男君)  実は私は今、この前もちょっと福井まで野球の試合に行ってきたのですけれども、美浜町あたりが1万人弱の人口なのですけれども、そこにはきちっとナイター設備の整った立派な球場があるわけですね。対外的な試合を誘致しているというようなことで、ちょっと気になることがありますので、6,000人収容、トイレの問題、それからナイター設備を今後をどうするのかということは、この前、市長に要望書を、議員総意ということで要望書も出しております。室内練習場、そういうふうなものも附帯設備としてきちっと整備をしていただきたい。2期工事でやるという約束をいただいたと私たちは思っておりますけれども。  そういう中で、あそこの球場が完成した場合には、防災設備とか、それから一部非常時の避難施設とか、そういうものも必要になってくるのではないかと思います。二、三気になることは、そのグラウンドの散水設備あたりが、あれはかなり水が必要となります。検討はしたそうですけれども、上水を使うよりは、大抵の球場が地下に雨水を貯蔵してそれを活用する。それはもちろん非常時の防災設備としても使えるわけでございますけれども、そういうような意味で散水設備それから防災設備、それから「稲尾記念館」というものができるそうですけれども、松山の「坊ちゃん球場」あたりは四国の松山の野球歴史記念館のようなものをつくって、高校野球から社会人野球、プロ野球、松山出身者のそういう年表をこさえて掲示もしてある。「稲尾記念館」だけではなくて、別府からもかなりのプロ野球の関係者もおりますし、それから上田組、星野組という今の別府の野球の基礎を築いた大きな球団もあったわけでございまして、そういうものを展示するのかどうか。  それから、スコアボードを見せてもらいましたけれども、今どき手書きの選手名を書くようなボードというのは、余り見たことないですね。実相寺球場にも今、旧大分球場で、春日浦球場ですね、使っていたものを市長の英断でもらってきてもらいました。あれを見てもわかるように、やっぱり一つには広告宣伝の意味も含めてもう少しお金をかけてでも立派な掲示板を、スコアボードをつくるべきではなかったかなというふうな気もするのですが、そういう点についてどのように考えて、今後どのように対応するのか、そこら辺を教えてください。 ○総合体育施設建設室長(小野信生君)  お答えいたします。  散水に伴う雨水利用対策につきましては、設計時におきまして上水道と雨水利用との比較設計をしております。その中でメインスタンドの上にあります銀屋根といいますか、屋根の方から雨水を取るため、非常に面積が少ないもので集水量が少ないというのが1点でございまして、それからいわゆる雨水施設整備に莫大な費用がかかるということで、こういった費用は電気・保安とかいわゆる設備保安、それから電気料、それから補足する雨水では足りない水道の補充といったことで非常に費用がかかるものですから、洗浄水それから散水などにも上水道を使用した方がコストが安いという結果が出ておりますので、雨水利用施設については設置いたしておりません。  それから、2点目の防災設備でございますけれども、それぞれ1塁・3塁側に消火栓を設置しておりまして、また防火水槽も設置いたしております。  それから、3番目の「稲尾記念館」でございますが、「稲尾記念館」には稲尾和久さんの記念品、それからペナントのほか、別府市の野球史を展示するコーナーを設けておりまして、現在、各別府の高校がすべて甲子園に行かれておりますので、その甲子園の出場時のパネルをもう収集しておりますし、それから星野組の優勝以降、野球年表も現在つくっている状況でございます。それらを提示していこうと予定しております。  また、都市対抗野球の星野組の資料につきましては、有名な荒巻投手の写真等も現在いろいろと探しておるところでございまして、もしそういった写真が手に入りましたら、提示させていただきたいと思っております。  スコアボードにつきましてでございますが、すべてを電光掲示板にするのが本当はベストでございますけれども、限られた条件の中で選手名部分はこのような手書きにしたところでございまして、将来的には選手名部分も電光掲示板に対応できるような施工もいたしております。  それから最後になりますけれども、広告につきましてでございますが、他市、長崎県営球場等におきましても、外野壁に壁面広告を取り入れておりまして、そういった例がございますので、広告につきましては、今から1広告当たりの壁面使用料、そういったところも検討して実施していきたいと思っているところでございます。 ○17番(野口哲男君)  スコアボードあたりは、2期工事できちっとできるというように期待をしておきます。  それから、これはせっかく球場ができて、実相寺球場と実相寺スポーツ公園という位置づけになるのではないかと思うのですけれども、多目的広場それから駐車場の件。駐車場は今の管理棟のところに少しあるのですけれども、ああいうものを2階建てにするとかいう工夫はできると思います。そういうものも検討していただきたいと思います。  私たちが期待しているのは、この球場ができたことによってフィールドの広さは、これは超一流です。先ほど申し上げたように皆さんわからない方が多いかもしれませんけれども、3塁ベースから観客席まで23メーターあるなんというのは、ほかの球場では余りありません。今は臨場感あふれた野球観戦、アメリカ式にボールパークというような観点で野球を楽しむときに、ソフトバンクホークスの球場にもあります、ドームの中にありますように、エキサイティングシートといって、本当にこのくらいのフェンスの高さの中でヘルメットとグラブを持ってそこに座っていただく。そこで十分野球を楽しんでいただくというような流れが日本のプロ野球あるいは球場でもあります。せっかくの別府球場を見ると、フェンスが高くて、あれでは余りお客さんが身を乗り出して興奮した中で野球を観戦するというものがちょっと遠くなるのではないかという心配をしております。  それから、観客席も外から見ると、ネット裏だけが背もたれ式のいすで、あとは何か板を横に並べたようないすがあるわけなのですけれども、こういうのを見ると、何か本当に人口1万人以下の市町村が持っている球場よりはもっとちゃちに見える。非常に球場そのもののバックヤードというか、そういうものが大変残念ながら期待を裏切ったつくりになっている。設計会社がどのように関与したかわかりませんけれども、私たちに言わせれば、この設計会社は素人さんが設計をしたのではないかな、野球を余り知らない方が、ただ建築物というような観点でつくったのではないかなという気がします。やっぱり、こういうのを入札して設計会社を募る場合には、一定程度その会社がどんな野球のノウハウを持っているか、球場作成について新しい流れとかそういうものをどのように勉強して取り入れようとしているのかとか、そういうことをきちっとやっぱり整理をしてやってもらいたいと思います。  それから、体育施設の推進室・小野さんと、最終的にはこれは今度は教育委員会の方に移行するということになると思うのですけれども、やっぱりそういう一つの組織の中であっちこっち、あっちこっち管理がするということ自体に問題があるのではないかなと私は思います。そういう意味で、本来であれば体育施設建設推進室なら推進室が最後まで関与して、そして後ほど申し上げますけれども、どっちみち指定管理者としてどこかがこれを管理をしていくということになる。まあ、振興センターがするのでしょうけれども、そういう管理まで含めて将来的に2期工事をどのようにしていくのか、それからまた営業活動とかそういうものをどういうふうにしていくのかということをきちっと整理をしていかないと、ここからこっちはこの責任で、ここからこっちはこうなっていて、この間がわからないというようなことでは、ちょっと問題があるのではないですか。  そういうことで、この球場ができたらぜひ私たちはプロ野球のキャンプを誘致したいというふうに思っております。これは単なるキャンプ誘致だけではなくて、経済的なやっぱり波及効果というのもかなりあります。宮崎あたりは年間1,500億円ぐらいの波及効果があるのではないかと言われています。それはあそこは何チームも何チームもキャンプを張りますし、サッカーチームもキャンプするし、あの田舎の綾、この前私たちは行ってきましたけれども、プロサッカーチームを誘致してキャンプを張る。そういうふうな宮崎全体がプロスポーツに対するそういう働きかけをしている。それをまたプロスポーツはきちっとそれに対応して呼応して宮崎でキャンプを張る意義があるということでやっていると思います。  今、韓国のプロ野球が、ここに私の知っている方がインチョン、仁川ですね。インチョンにSKワイバンズというプロがあるのですけれども、ソウルに2チーム、それからテグに1チーム、テジュンに1チーム、スオンという、「水原」と書くのですけれども、昔の古都なのですが、ここに1チーム、これはヒョンデユニコーンズというのがあるのですけれども、それからブサンにロッテ・ジャイアンツがあります。そういう中で別府に室内練習場、ナイター設備の整った球場ができればぜひキャンプを張りたい。ここに座っている副議長さんにも話があったようでございますけれども、この方も半分は韓国出身ではないかというぐらい韓国語がうまいのですが、そういう方がぜひ別府に球場ができたら、津久見よりも別府の方がいいのだ。別府は寒い寒いと言うけれども、韓国のインチョンなんか、2月ごろキャンプインのときにまだ零下10度ぐらいの気候なのですよね。そういうところから別府に来れば、ここは10度から15度あるわけですから、雪はほとんど降りませんから、十分そのキャンプに対応できるということなのですよ。日本のプロ野球は何か沖縄とか宮崎とか行きますけれども、春は韓国のプロ野球のキャンプを誘致する。それから秋は、この前も言いましたけれども日本のプロ野球、これは秋季キャンプというのをやります。1年間一生懸命選手は骨身を削って野球で稼ぐわけですから、来年に向けてアフターケアをする。十分別府には高本とか帯刀とか、我々スポーツをする人間がちょっと肩を痛めたりひじを痛めたり、腰を痛めたりすれば、そこに行けば治るというようなことで、よそからもたくさん見えるわけですね。そういうアフターケアができるような秋季キャンプと同時に温泉治療ができるというようなことで誘致をする、というような球場にしたいわけですよね。  そういう意味で先ほど申し上げましたように、市長に要望を出しておりますが、今後ナイター設備とか室内練習場とか駐車場の問題、そういうものを含めて、それから先ほど申し上げましたように、プロ野球がそういうキャンプとか試合がある場合に対応できるような球場に今後していかなければならないのですが、もう要望を出して大分なっておりますが、その検討はどうなっているか、どのように取り組もうとしているのか教えてください。 ○総合体育施設建設室長(小野信生君)  お答えいたします。  現在、完成いたしたわけでございますけれども、施設につきましては、少し工夫等が足りなかった部分があろうかと思っております。この点につきましては、また今後利用の状況を見ながら改善すべきところは改善していきたいと思っております。  また、今、議員お話の中でキャンプを誘致していただくということは大変ありがたいことでございまして、当初ナイター施設それから屋内練習場、それから観客席の増席ということにつきましては、3月に議員各位から要望書をいただきました。今回の事業につきましては、国体を控えての補助金の配分で球場本体事業となったわけでございますけれども、議員御指摘のとおりナイター設備それから屋内練習場、これはキャンプを誘致するためには、担当といたしましても当然必要なものと理解いたしております。しかし、これらの事業も3ないし4億円と大きな金額もかかることでございまして、現在建設の中でナイター設備については、配管等はもう現在でいたしております。それで、あとこれからの2期工事に向けて事業費の確保それから周辺住民の御理解、それから雨天練習場の敷地の確保等々、いろいろな問題を関係各課と協議をしながら、実施に向けて努力してまいりたいと思っております。 ○17番(野口哲男君)  市長、これは市長みずから指揮をとっていただいて、スポーツ観光の一つの観光振興の一助としてできるように、お願いしたいと思います。  これが、球場がせっかくできます。この管理というのが非常に私たちに言わせてもらえれば、放っておけば球場というのはどんどん使うほど荒れるのですよね。だから土を補充しなければいけない。例えば黒土が何%、砂が何%、その他が何%。大体野球をする人たちは皆わかっているのですけれども、マウンドの土も普通の黒土だけではだめだ、粘土質のものを少し入れなければならないとか、そういうノウハウというのが非常にあるのですよ。それからまた外野の芝生。これが守備位置だけどうしてもスパイクで根が切れますから、はげてしまうのですね。「はげる」という言葉は大変申しわけないのですけれども、だれかに当たると悪いのですけれども、(発言する者あり)それは言いませんが、少し薄くなります。土が出てきます。そういう意味で私たちはその守備位置だけでも、今ティフトンを張ってあるそうですけれども、横に根が張る芝生があるのですよね。それを混栽をしていただく。種をまけばそこに芽が出てきますから、そういう気を遣うということが非常に大事ではないかと思います。  それからまた、振興センターが管理をするようになりますと、その振興センターにそういうプロがいるかどうかということも後でお聞きしますが、今新聞に出ていましたけれども、甲子園球場が秋から改装に入ります。甲子園を管理している阪神園芸というところは、この甲子園の球場が改装期間中は無料でそういうノウハウを各高校野球とか、あるいは各球場に教えますということが新聞にも載っていました。そういう意味で、せっかく新しい球場ができるのですから、そういうところから管理会社である振興センターの方々にノウハウを指導していただく。これは無料ですから、連絡をすればすぐ飛んでくると思いますよ、「別府に、温泉に入りに来てください」と言えば。そういうのをひとつやっていただきたいと思います。  野球の管理ができるかどうか、私たちは非常に不安に感じています。今、実相寺球場もせっかく改装していただいたのですけれども、やや水はけがまだよくない。今度の球場は水はけはいいと思うのですが、そういうノウハウを蓄積するために振興センターにお願いするとすれば、維持管理をどのように考えているのか、お答えをいただきたいと思います。 ○スポーツ振興課長(平松純二君)  お答えいたします。  市民球場に関しても、指定管理者となります綜合振興センターと市民球場を管理運営業務仕様書や芝管理作業基準表及び清掃作業基準表を提示しており、今後、市民球場の管理に関する基本協定書を取り交わす予定でございます。しかし、議員さん御指摘のような心配もまだあるかと思いますので、今後も指定管理者に対して指導してまいりたいというふうに考えております。また芝の問題についても、非常に心配をされていることはわかりますので、私どももそのような状況も踏まえてわかっておりますので、これから指導してまいりたいというふうに考えております。 ○17番(野口哲男君)  津久見が今、釜山ベアーズですか、キャンプを張っています、春。そこの指定管理者制度で管理費が1,785万、津久見球場でですよ、お願いしている。これは津久見の球場だけではなくて室内練習場からテニス場からすべてのものが1,780万、約1,800万で指定管理者をやっているようでございます。ここが建設費が11億2,100万ぐらいでつくっているわけなのですけれども、今度の別府市は7億ぐらいですか。2期工事で三、四億かかるといっても、私たちに言わせてもらえば、ここには松山の「坊ちゃん球場」というのがあります。これが120億円ぐらいかけてつくっているのですよね。3万人収容。ここなんかは、ものすごくバックヤードも充実していますし、それからそういう芝管理から、営業努力というのを一生懸命やっています。そしてプロ野球のオールスターがここで行われたり、もちろんここはヤクルトスワローズが秋季キャンプを張っています。ヤクルトはたぶん春は沖縄で、秋がここの松山でやっているのですね。  だから、一つ海を隔ててすぐ隣の町ですから、残念ながら人口はちょっと、向こうが50万人ぐらいいるのですかね。別府は12万人ですから、かなりの差がありますが、私たちとしてはそういう意味でこの指定管理者である振興センターが、今後、例えば確かに福利厚生施設ですから、すべてペイをしなければならないというわけはありませんけれども、やっぱり振興センターも努力していただいて、一定程度の営業努力をしていただいて少しでも経費が賄えるような活動をしていただかなければならない。指定管理者としてお任せするとすれば、コンベンションビューローあたりも、ちゃんとそういう努力をお客さんを呼んだり、それから別府のアリーナ、体育館もちゃんと皆さんが少しでも大会を誘致したり努力をしているわけですから、この振興センターにもそういう努力をするように指導してもらいたいと思うのですよ。そこには必ず、やっぱり野球のわかる野球部のOBでもだれでも結構です、そういう人、審判協会も兼ねてもいいけれども、そういう人を配置するということも、それからその人たちが球場の管理も一緒にやっていくというようなことが必要ではないかと思います。ますますこれから先は設備が充実すればするほどソフトの管理というのか、ハード管理とソフト管理というのが非常に重要になってくると思いますので、そこら辺の営業努力をしてもらいたいと思いますが、そこら辺はいかがですか。 ○スポーツ振興課長(平松純二君)  お答えいたします。  議員さんの御指摘のように十分私どもも、すばらしい球場ができましたので、そういう指定管理者の営業努力はもちろんのこと、自主事業も含めてやはり取り組むべきだろうというふうに考えておりますので、スポーツ振興課としてもそのような指導をしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。(発言する者あり) ○17番(野口哲男君)  やじが飛びましたけれども、「どうしてできるか」と言ったけれども、してもらいたいのですね、これは。してください。  それで、もう一つですね。交通アクセスの問題を松川議員がちょっと触れましたけれども、私はこの道路のこれからのアクセスを整備するということが非常に大事ではないかと思います。交通渋滞が起きるということは、あの周辺に迷惑をかけるようになるわけでございますから、今の考えられる道路を一方通行にしたり新たに道路を取りつけたりしながら、余り投資をしなくてもできるような方法はあるのではないかと思うのですけれども、そこら辺について拡幅とかバイパスをつくるとか、そういう考えがあるのかどうかというのをお聞かせいただきたいと思います。 ○土木課長(高森克史君)  お答えいたします。  新市民球場のアクセス道路としては、サッカーグラウンドの東側に車道幅員5メーター、延長243メーターと、歩道幅員1.5メーター、延長208メーター、園路の幅員が2メーター、延長95メーターの道路整備を土木課の受注工事として現在行っております。野球大会開催時には交通渋滞が予想されるため、車両の循環機能整備として行っており、また開催日にはガードマン等の誘導員で処理したい等の対策を主催者側で十分考えていると思いますが、どうしても実相寺町を経由し南須賀に抜け、朝見・北石垣線――鶴高通りですが――に出られる方がおられると思いますが、そこは住宅密集地の道路幅員が約5メーターの狭い道であり、相互通行に無理があることは認識しております。  議員の御指摘の中部中学校の公民館北側、バイパス等と一部狭隘道路の拡幅とか改良整備が必要になってきますけれども、御質問の趣旨を十分理解しましたので、今後、状況を踏まえまして、別ルートの計画等を視野に入れまして、財政とも十分協議し検討していきたいと思っております。 ○17番(野口哲男君)  ぜひ、お願いします。これはやっぱりこの球場利用者だけではなくて地域住民のためにもきちっとすべきだろうというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。  それからもう一つ。この料金が今度発表されました。今私たちがやっているのですけれども、少年野球。これは一般の野球、中学、高校、そして高齢者がやっているのですね、60歳以上還暦野球、古希野球、70過ぎてもまだ野球、全国大会がつながるわけなのですが、その料金の問題で非常に多くはないのですが、やっぱり少年野球あるいは高齢者の野球等につきまして、減免措置ができればと思います。というのはどういうことかといいますと、体育館の中で今スポーツジムがありますが、そういうところは60歳以上は割り引きをして利用していただいている。これは別府市が今、この前ちょっとだれかが触れておりましたけれども、26%以上の高齢化率が進んでいるというようなことなので、その高齢化率とあわせてこの料金の減免、あるいは予防医学的にこれは私たちもやっているのは、60歳過ぎて野球をやるということは、自分の体をやっぱり自分で管理する。だから毎日腕立て伏せをしたり、スクワットをしたり腹筋をしたり、私はやるわけなのですけれども、やらないとついていけないから。そうするとまた健康になるのですね。そういう意味で予防医学的に介護保険のプロがおりますけれども、介護保険が少しでもやっぱり減免されればいいと思うし、寝たきり老人にならないようにすればいいし、メタボリックをいかに減らすかというのを、こう見渡すとメタボリックの方もおられるような気もしますけれども、そういう意味で高齢者が利用しやすい料金、例えば私たちがやっているところ、週に3回やるわけなのですけれども、通常使用料だけで大体年会費を2万円もらわないとできないのですよね、1人が。そうすると年金生活者が2万円というのはかなり大きいのですよ。そういう意味で一つは介護保険あるいは高齢者医療の減免のため、予防医学のためにもそういうことをやっていただきたい。高齢化率と人数、どのくらいの高齢者がいるのか教えてください。 ○スポーツ振興課長(平松純二君)  お答えいたします。  平成19年8月31日現在で65歳以上の高齢者が3万2,467名で、高齢化率は約26.51%となっております。  料金も……ですね。はい。料金につきましては、グラウンドの使用料につきましては、1時間に職業野球は1万500円、一般は2,100円、高校生は1,050円、小・中学生は840円となっております。  また、先ほどスポーツ予防、予防医学という面からということで65歳以上のスポーツをされる方々の施設の割り引きはどうかということでありますけれども、議員さんが御指摘のとおり予防医学の面からとらえまして、高齢者のスポーツ施設の使用料につきましては、これから検討をさせていただきたいというふうに思っています。よろしくお願いします。 ○17番(野口哲男君)  検討ということはしないということではなくて、ぜひするような方向でお願いします。今、安波次長が「うんうん」と言いましたから、期待をしておきます。  それでは、新球場とスポーツ観光については、これで終わります。実際に球場の中身を見て検討しながら、また気がついた点があれば要望あたりをさせていただきたいと思います。  それから次に、環境行政についてちょっと。  もう環境行政はかなり、きのうから皆さんが当局に丁々発止と迫ったのですけれども、ちょっと私が気になることがあります。14年に環境基本計画を作成したときに、私も実は審議委員で参加させてもらいました。そのときに非常にこれはいいものができたと思ったのですが、問題は絵にかいたもちにならないようにしてくださいという要望をしました。それから毎年ここにあるようにプラン・ドゥー・チェックですか、ということで毎年その実績について発表して、チェックをしながらきちっと別府市の観光行政をやっていきますという話だったのですが、きのうの皆さん方の話を聞いておりまして、別府市の環境に取り組む姿勢というものが、どうも上っ面だけという気がするわけです。絵にかいたもちになっているのではないかというような気がします。これは皆さんもそういうふうに感じておられると思いますが、実際にこの別府市が今温暖化防止に取り組んでいるという姿あたりは、余り私には見えてこないのですね。議員の皆さんもそう感じておられるかもしれませんけれども、やっぱり公用車の問題とかいろいろ、もう出ましたから私は言いませんけれども、森づくりの問題にしても何にしても、やっぱり市民と協働してということを言いながら、たばこの吸い殻は、駅前近辺から重点地区に指定したといいながら、まだたくさん散らかっている。ああいうのを別府市全体にやっぱり拡大して、そういうぽい捨てができないようにするとか、それから北浜あたりをずっと私が回ってみると、事業所のごみと思います、黒いごみ袋に入っていますからね。そういうのが猫に食い荒らされたり、カラスか猫か犬かわかりませんけれども、悔い散らかっている。観光客が通るところですから、当然そういう別府市が清潔なまちなのかどうかというのは、よそから来た方々にすぐわかるわけですよね。  だから、部長さん方に一回そういうところの現場を見ていただきたい。ただこの前、私はちょっといいなと思ったのは、市の職員が、あれは建設部関係ですか、夏の猛暑というか、本当に40度近くあるようなまちの中を、ごみ袋を抱えてごみ拾いをしていました。こういうのは、非常に市民にアピールできると思うのですよね。そういうものを御存じでしたか、部長さん。部長さん、御存じでしたか。生活環境部長さん、御存じでしたか。市役所の中でも、そういうふうにやっぱり全体的なものというのはわからない部分が非常にあるとは思うのですけれども、やっぱり市が、全体がもう少しエコカーの導入にしろ、それから公園の問題等も私はきょう言うようにしておりましたけれども、もう言いましたから言いませんが、市民をどのように啓発していくのか。特にごみなんかも私は、よく近所の人がごみを焼くのですよ、「ダイオキシンが出ますよ」という注意をしたいのですけれども、あそこの境川のところでいつも公園を歩いていると、そこでごみを持ってきて焼いているのですよね。段ボール箱に入れてごみを持ってきて焼いている。ああいうものに対する指導、それからまた二、三日前の新聞にも出ていたと思うのですけれども、大分県が不法投棄の防止に関して一定程度の市町村に何か補助金をつけるというふうな話もありましたけれども、そういう総合的なぽい捨て、あるいは不法投棄、それからごみの不法焼却ですか、そういうものについて、それからまた全体的にこの環境行政について地球温暖化対策とか、そういうものを率先してやっていく気があるのかどうか、それから今後どういうふうに取り組むのか、そういうことについてお答えをいただきたいと思います。 ○環境安全課長(甲斐敬造君)  お答えいたします。  非常に厳しい御指摘ですけれども、まず1点、ごみの問題が出ましたので、ごみの問題からお答えさせていただきたいと思います。  ごみの投棄につきましては、その後、議員さんより6月議会でも厳しく御意見をいただいたということがありまして、我々もパトロールの強化を図っていきたいなというように思っております。  それから、ごみの焼却の関係でございますが、これは廃棄物の処理及び清掃に関する法律によりまして、原則として禁止をされております。平成13年4月1日より施行なのですが、従前よりの慣習といいますか、よくやっぱりごみを焼かれて、それから苦情が環境安全課の方に来て、現地訪問をして、「してはいけないのですよ」というような説明を法的な部分も含めてやりながらそういう指導を行っておりますけれども、6月の議会でも言われましたが、手ぬるいということでございますので、私どもももう少し力を入れながらそういうことに取り組んでいきたいというように考えております。  それから、ペットの問題につきましても、これはごみと一緒でよく、非常に多くの苦情が市の方に寄せられております。ちょっと一般の市民の方が考えていただければ大きな問題にならないで済むようなことでも大きな問題になっているということがございますので、市民啓発につきましては十分やっていきたいというように考えております。  それから、環境に関する心構えといいますか、私ども、非常に環境問題というのは大きな問題でありまして、なかなかどれから手をつけていいのかなというようなわからない部分もないことではございませんけれども、私どもとしては、小さな一歩が大きな成果を上げるということを信じましてやっていきたいと思っております。例えば地球の温暖化の問題にいたしましても、環境省の方でも冷房の温度を夏は1度高くして、冬は1度低くするというような小さなことですけれども、そういうことを啓発としてやっていきたい。  「で」と「も」の私は考えと言うのですけれども、1時間「も」テレビを見るのを減らすと考えるかと、たった少しテレビを見る時間を減らすこと「で」どれだけCO2の関係がどのように減っていくのかと考えるのか……というように、そういう部分で力いっぱい頑張っていきたいというように思っております。 ○清掃課長(伊藤博文君)  お答えいたします。  不法投棄の取り組みでございますが、議員御指摘のとおり監視カメラ等の設置や監視員の補助制度につきまして、現在県の方で準備を進めております。市としても、県からまだ通知をいただいてないものですから、通知が参りましたら県の支援を受けるように事業計画を策定して、県と協議を進めて新年度に採択を受けるように事務事業を進めていきたいというふうに考えております。 ○17番(野口哲男君)  部長さん、それでまとめですが、生活排水の対策の問題、これも非常に重要です。別府市は別府湾に直接流れ込むわけですから、そういうものもやっぱりもうちょっと力を入れて、生活排水についてはどうするのか。後ほど食用油の問題も申し上げますけれども、やっぱり洗剤と食用油、これを流す、それからまた、今一生懸命下水道の整備をしていただいておりますけれども、まだ全市にわたっておりません。そういう問題も含めてやっぱり現場主義といいますか、余り現場に皆さん方は出てないのではないかと思う、大変苦いことを言わせてもらいますけれども。やっぱり副市長2人が毎日でも夕方飲みに行きながら北浜を見て回るとか、やっぱり最近市役所の職員が余りまちに出たのを見てないですね、お金がないのでしょうけれども、(笑声)(「いっぱい持っておる」と呼ぶ者あり)だからそういう意味で……、お金はいっぱい持っておるのかな。そういう意味でやっぱり現場を見て回る、市長ね、これが非常に大事なことで、現場主義というのはやっぱり地方自治を実行していく上で非常に大事ではないかと思います。
     副市長が2人おられます。そういう意味で、県からおいでになった副市長さんは、今から現場を見て回っていただきたいと思いますけれども、車を使わない環境未来都市にするにはどうすればいいのか、公共交通機関をどういうふうに充実していくのか、そういうものも含めて、それからペットの野生化、先ほど言いましたように、これがなかなか難しいのですよね。ペットの野生化どころか、野良猫にえさをやったり、カラスにえさをやる、野良犬にえさをやる、そういう方がかなりうちの近所にもおります。みんなから苦情が出るのですけれども、なかなかこれは自治会で取り締まろうとしてもできないのですよ。深刻な問題になっていますので、病気の媒介とか、そういうものが必ず起こってまいります。狂犬病も怖いですし、そういう意味できちっと整理をしていただきたいというふうに思います。  それから、私がちょっとお願いをしたいのです。この環境行政については以上でございますけれども、廃油ですね、食用油の廃油。今、石けんをつくったりいろんなことをやっております。別府市は、他の市町村に比べて、事業所から出る天ぷら油の廃油、食用油の廃油、杉乃井ホテルあたりでもかなりの量が出るのですが、今残念ながら市内でそれを処理できないから、大阪の業者に引き取ってもらうようにしているのですよね。これは無料で取ってもらっています。市内の一般家庭の食用油等については、いろんな取り組みがなされているやに聞いておりますけれども、これはバイオ燃料としてものすごく、これから先は奪い合いになると思うのですよ。  私は、佐渡に視察に行ってまいりました。「ジェンキンスさんに会ったのではないか」とやかましく言われましたけれども、それはたまたまお土産屋に行ったらジェンキンスさんがいただけで、(発言する者あり)まあ、そういうふうにしておきましょう。それで最終的に佐渡がやっている、バイオ燃料をつくる簡単な装置です。そんなに難しい装置ではありません。市の職員2人か3人がそこに携わっておりまして、これは農水省もそういう補助金も出すし、これからますます力を入れていくという情報も入っておりますが、市の方はこれをぜひ研究していただいて先頭に立って、市の公用車のディーゼル部分はこれから全部使うというぐらいにすれば、幼稚園の送迎車ですね、教育長ね。それから保育園の送迎車とか、そういう公共の用に供するディーゼル車についてはバイオ燃料を使うというようなことが非常に有効ではないかと思うのです。そういう点について研究していただきたいと思いますが、今は何もその材料がありませんと思いますが、いかがでしょうか。ちょっと文書も見ていただきましたけれども、その点について御回答をお願いします。 ○清掃課長(伊藤博文君)  お答えいたします。  佐渡市におきましては、家庭から排出される植物性廃食油を毎月1回、拠点回収をしております。回収した廃食油につきましては、バイオディーゼル燃料に再生し、公用車7台の燃料として使用しております。また事業所から排出されます使用済みの食用油については、民間の再生事業者によりまして再生利用されているというふうに聞いております。また事業所から排出されます使用済み食用油につきましては、一応産業廃棄物に該当し、廃棄物処理法第3条の第1項に、事業活動に伴って生じます廃棄物は、みずからの責任において適正に処理すること。また同条第2項に、事業活動に伴って生ずる廃棄物の再生利用等を行うことによって減量化に努めることということが、事業者の責務として規定されております。  使用済み食用油を市において再生利用するということは、ちょっと困難であるかと考えております。なお、リサイクル情報センターで実施している、家庭からの回収した使用済み食用油につきましては、民間事業者によりバイオディーゼル燃料として再生をしております。 ○17番(野口哲男君)  私が言うのは、そういうふうにばらばらですから、法律で決まっていて、事業者がちゃんとしますといっても、なかなか……それは、全部いろんな業者に取ってもらうわけですよ。だから全体として別府市の中で一つのそういう事業者を育成するという意味で、やっぱり別府市で処理される油についてはそこに集めてきちっとバイオ燃料にするとか、市がバイオ燃料にせよと言うのではないのです。そういう働きかけというものを行政がすべきではないかということを私は言っておるわけですよ。だからいい意味でこれは、これから先は、今、トウモロコシが食用から油になってしまうとか、菜種油とかいろんな問題が今起きています。それだけ皆さんは環境に、地球温暖化に対する認識が非常に深くなっているわけですから、別府市もそういう意味では他市に比べてすごい油が、食用油の廃油が出るわけですから、そういうものを何とか市の方で処理をしたらいかがですか。業者にそういうものをきちっとやってくださいと言えば、業者はそれだけのものをしますよ。だからそういう指導を、指導というか、別府市と共同でそれを民間でやっていただきたいというのが私の希望でありますので、よく御理解をいただきたい。市長、よろしくお願いします。  それで、この環境行政については非常に不満でありますけれども、ここらで置きまして、次に中心市街地活性化基本計画について、ちょっと。あと時間がなくなりましたので、ポイントだけで終わりたいと思います。  私が心配するのは、どうもこの中心市街地活性化という計画が理解をされてないような気がするのですね。この実施可能な、5年以内で実施可能な範囲を絞った中心市街地の活性化である。私たちが、策定委員に私が選ばれて入ったのですけれども、3月までに一定程度の方向性を決めて協議会からの意見をつけて、4月の早い時点で国に申請をするというふうなスケジュールであったはずです。それがいまだに、このようにおくれている。だから、この計画の概要と、なぜこのスケジュールがおくれたのか。そして、今後このスケジュールをどのように考えているのか。そして……、もう一遍に回答してください、国に今の計画を提出した場合に認定されるという自信があるのかどうか。それは、別府市がどのように関与しながら中心市街地の方々と相談をしながらやっていくのか。その点についてわかりやすく、課長お願いします。説明してください。 ○商工課長(永井正之君)  お答えをいたします。  17番議員さんには、基本計画策定時には大変お世話になりました。  まず、3月30日からの流れでございます。3月30日に基本計画の骨子を作成いたしました。それから5月に民間事業計画がやっとまとまりまして、市の方に御提出をいただきました。6月からそれをまとめまして、国との今協議を、3カ月かかってございますが、進めております。見通しということでございますが、国からは2月に直接協議後、民間事業計画案がまとまった6月から今まで、いろいろな協議をさせていただいてございます。先ほど、昨日の11番議員さんにもお答えをさせていただきましたけれども、いろいろ国の方から御指摘を受けております。今、一つ一つそれをクリアしております。この計画を、どうにか認定まで持ち込みたいと考えてございます。その認定条件の一つとして活性化協議会、これは民間の組織でございますが、それが6月8日付で法定の協議会になりました。その中で意見を求めなさいというふうになってございますので、8月24日に法定協の方にこの計画を諮問させていただいた次第でございます。大体10月の上旬もしくは中旬あたりには、意見を添えていただけるものと思ってございます。その意見を最終的に反映し、基本計画の内容を再度見直しまして、国との協議を深めていきたいと考えてございます。何とか、国の方には認定をしていただきたいと思ってございます。 ○17番(野口哲男君)  それで、もう今は9月ですよね。どのくらいで最終の締めというのは考えているのですか、提出する時期は。それを、ちょっと教えてください。 ○商工課長(永井正之君)  10月の末を目指してございます。 ○17番(野口哲男君)  もうこれ以上言いませんが、ぜひいいものをつくって、ほかのところはどんどん出していますからね、やっぱり競争ですから、競争に勝つようにきちっと計画をまとめて、早急に別府市が、中心市街地が地域の中で活性化ができるように頑張っていただきたいと思います。 ○27番(内田有彦君)  では、質問の順序によって若干のやり取りをしたいと思っております。  初めに、ことしの12月3、4日に開かれる「アジア・太平洋水サミット」別府市開催についての、この開催のサミットの行政としてのとらえ方についてお聞きをしたい。もちろんこれは今から実際には12月の3、4日を終わって、例えばどういう方向性が出るのか、あるいはその辺のどういうアピール宣言が出るのか、そんなことがきちっと決まった後、では市はどうするのか、あるいは国全体の方向としてはどういう方向でやっていくのかということを、それぞれ太平洋・アジアのいろんな各国の首脳が来て、そこで同じレベルでの認識を持ちながら可能な限りやっていこう。でなくては、とても私たちが住めるような状態には今後ますますなっていかないのではないか、そういうようなことではないかということで、実はちょうど開会3カ月前というのですか、今月の4日にこのサミットに対する中身について、ビーコンで説明会といいますか、そういうのがありました。もちろんこれは私ども、案内はなかったのですけれども、たまたまテレビであしたの行事の中でこれが入っておったものですから、私もそれに実は行って、入れるかなどうかなと思ったけれども、「どうぞ」というからここで実は入りました。そのときに市の職員の方々も50人ぐらいそれにお見えになっておりまして、そしてそのときに恐らく初めて今の地球環境の全体的な流れ、そしてまた特に地球の中の総人口の66%を占める太平洋・アジア地域について水の問題、それがひいては干ばつにつながり、ひいては食糧問題につながり、そしてまた貧富の差をさらに大きくする、そういう問題をそれぞれ各国が同じレベルで持ち帰りながら可能な限りやろう、そういうような趣旨にとらえました。  そこで、きょうは、まず今回の――開催前ですから、どうのこうのということは、実際開会中に例えばどういうことが、ビーコンの中でそれぞれ首脳級の人が一定のところで論議をするのですから、それには市民とかそういうところはなかなか参加が難しいということもあるのでしょうけれども、その辺、当時説明会の中ではNGOあるいはNPO、あるいはそういう行政の関係の方々とトークができるような、そういうようなことも考えたいと言っていましたから、その点を見ながら、市として、ではどういう格好をやっていくのかということになるだろうし、恐らく国もどういう基準で、では温暖化防止に向けて水について日本全体としてどうやっていくのかという、そういう指針が出てくると思うわけです。  そこで、私はその辺のことをまずあらかじめ、それこそ世界、太平洋・アジアというと、これはもう恐らくどれくらい市があるかわからんぐらいに市があるわけですけれども、そこにあえてこの別府市に何で設けたかということを、実はそれがちょっと不思議に思ったのですけれども、これは恐らく市長初め、知事初め、いろんな方々の陰のいろんなPRとか、そういう招・誘致か招聘の努力があったのかと思いますけれども、要するに最終的になぜ別府市にしたのかというのは、これはこの水フォーラムの竹村公太郎事務局長さんの言葉では、なぜ別府市に決定したのかということは、これはいろんなところを調査した結果、水に対するつまり景観、それから水、それから海とか、そういうような状態に対してのやっぱり最も適したところが、先進地というふうにとらえながら、それが別府市に決定した理由だ、そういうふうに聞いて、私も別府市で、別府市はそこまで……、まあ、かなり環境はずっと守ってきていますけれども、そこまでそういう一流の人たちからこの別府市というものが評価をされたのかなと思って大変実はうれしく思ったと同時に、これはやはり大変な問題だ。恐らくそこまで指定された以上、これを機に市として、私の前の17番議員のおっしゃったいろんな環境問題について、ただ言うだけではなくして、環境ではなくして行政全体として、こういう地球温暖化の問題について市としてどうやるのか、あるいは今回のこのサミットについてはどういうものなのか。そういうことをまずは行政全員といっていい、全職員がこの現状というものを知ってもらわなくては、これはやはり最終的には市、行政だけがやれるものではない。恐らく市民も巻き込み、そしてまた企業を巻き込み、また学会も巻き込みながら、幸い別府の場合は立命館がありますから、それもやっぱり誘致の原因にもなったのだと思いますけれども、そういうやっぱり大きな問題の中でこれをやはり認識をしながら、あと3カ月間、市としてどうやったらいいのかというのを考えてもらう時期に来たのではなかろうかなという、そういう気が実はしております。  そこで、行政としてといいますか、この前参加した人について、恐らくその辺の報告等が市長あるいは副市長等にもあったと思いますけれども、その点どういうとらまえ方をしておるかというのを、まずお聞きをしたいと思います。 ○国際交流室長(三瀬正則君)  お答えいたします。  先日、4番議員よりアジア・太平洋水サミット開催の取り組みについて答弁させていただきましたが、その取り組みの一環といたしまして、先日9月4日に「アジア・太平洋水サミット」開催に向け機運を高めるということで、開催記念シンポジウムがビーコンで開催されました。内容につきましては、近年、水による災害や飲料水の問題が世界規模で議論されている中、地球温暖化の影響も一つの要因とされているというような内容でございました。そういった取り組みの中で、このたび開催されるものと思っております。  現在、地球は「水の惑星」と言われておりますが、そのほとんどが海水で、私たちが使うことのできる水は約0.8%しかなく、貴重なものとされております。世界の人口は約66億人と言われておりますが、人口の60%を占めるアジアには、世界の水資源の36%しかないと言われております。このため、川の水の利権争いが世界各地で起こっておる現状でございます。また世界には安全な水にアクセスできない人、基礎的なトイレ等の衛生設備を利用できない人、水による災害等がアジア・太平洋地域に集中しておるということでございます。そういったことから、温暖化の影響で氷河がなくなりつつあり、日本でも温度が上がり、日本の山からも天然のダムの役割をしている雪がなくなり、その結果、豊富な雪解け水がなくなり、農産物の被害が拡大し、草木が枯れ砂漠化し、家畜が草木を食べ尽くしてしまうような事態となり、また、ことし過去最大級と言われております台風、各地で40度を超える猛暑を観測したことが、連日テレビで放映されており、環境問題が重要視されております。  以上のことを見ても、かつて経験したことのない環境の変動が見られ、地球温暖化が進む中で早急に対策を取り組まなければならない時期と考え、水の問題と地球温暖化について世界規模で、また国家の政策としてとらえなければならない時期と考えております。その意味で今回の世界規模の会議が、水問題を協議する中で最終的には地球温暖化対策を協議する場であることを期待するとともに、世界に情報が発信できればという思いの講演がなされ、取り組みをなされております。 ○27番(内田有彦君)  今、課長からおおよそのこの前のシンポジウムの中での説明の経過は、まさに課長の今言ったようなこと、そのほかたくさんあるわけですけれども、大体そういうことだと思っております。これはどうなのですかね、そのシンポを聞いて、それは当然すぐその辺の今回のサミットについてのとらえ方というのですか、それは早速、市、各部署というのですか、各部にこういう問題があるのだということは、私はすぐでもそういう文書を回しながら、今回のサミットはただ単にお客さんを、国家首脳がずらっと来るわけですから、お客さんを迎えて気持ちよく帰すというのではなくして、そういう状態に今の世界はあるということをまず認識してもらわなくては、今からでは別府市は何をするのかについても、そこをとらえなくては、それこそさっき議員さんが質問したような絵にかいたもちみたいな格好でそのまますぐ終わりで、いつまでたったって同じようなことを毎年毎年質問しながら、毎年「検討」とかそういうような言葉で濁して、遅々としてやっぱり進まん。これは本当に、私どもはこの別府市をとらえた場合には、まだまだそんなことがあるかとか、あるいはさっきちょっと漏れておりましたけれども、恐らく平成40年には北極がなくなるだろう、北極という雪がなくなるだろう。そうするとその水位というのは40センチぐらいに全体的には太平洋・アジアについては上がってくるだろう。そうすると、例えばバングラディシュなんというのは国土が低いわけですから、その3分の2というのはほとんど水没するだろう、そういう例がありました。これは100年後ということですから、私どもは生きておらんわけですけれども、しかし子々孫々はやっぱり永劫に生きるわけですから、100年後には恐らくこの九州は台湾と同じ亜熱帯気候に入るだろう、北海道が大体関東から西日本地区ぐらいの気候になるだろう。そうすると、そこでの生態系というものはほとんど変わってくるだろう。  これだけ急激な変化が今あるということが、この二、三年のデータで急速に研究者の間でまさにその方向だということで、1997年、今から10年前に京都で地球温暖化問題を論議されたときに論議をされたけれども、それを一番反対したアメリカそれから中国、後進国と先進国と一番両極端ですけれども、その国自体さえ今もその危機感を感じながら、これは自国のための発展とかそういう次元ではないということで、今回急遽、もともと世界温暖化政策の第3回のメキシコかどこかのフォーラムの中で、ただそれだけではちょっとなまぬるいということで、その今一番やっぱりしなければできんというところは太平洋・アジア地域。それはさっき言ったように60%以上がその地域に住んで、その地域の環境がどんどんやっぱり劣化している。そういう状態の中で、まずは一番劣化している人たちが集まって、そして、ともに危機感を共通してやっていこうというのが、どうも今回の趣旨のようにあります。  私が言うまでもなく、水というのは、これはそれこそ地球上のあらゆる生態系の源なのですね。水によってそれこそサイクルというのですか、微生物からそれから動植物、それから海産物、それから人類と、つまり水によってすべてのサイクルに乗ってすべてが生きながらどんどんやっぱり生活をしていく、そういうものですから、この水というものはどういうものかということを、まずやはり私ども行政たる関係者がそのことを深く認識しなくては、別府は大丈夫だろうとかいうような感覚では、とてもやっぱりこの問題は私はとらえ切れないと思っております。  そこで、きょう、私がお聞きしたいのは、ちょっと時期的には早いなと思うけれども、しかしこの9月議会というのは、ちょうど12月3、4日にそのサミットがありますから、そのときに事前に、やはり市としてきちっとした考え方そのものをしっかりとここで再認識しながら、3カ月後のサミットを成功させ、その後別府市としてはこういう取り組みをするのだということをぜひやってほしいということです。  私が今やっぱり気になるのは、市として気になるのは、森林の問題でこっちの鶴見山の鶴見山系をずっと北の方から、私は亀川ですから、亀川から見ると崩壊箇所が、白いのが点々というのがだんだん今ふえています。たしか七つ。去年は六つだったけれども、今回は少し白いのがまた見えておるから、そこに行けば相当やっぱり崩壊があるのだろう。かなり遠いところから見てどんどんそれが落ちておる。ことしですかね、林業の梅木さんに聞いたら……、公園課長か、よくお会いしましたけれども、鶴見山の下がずっとはげておるから、あれはどうなっておるのかと。いやいや、あれは実は台風とかいろんなことで全部流れてしまって、今それを再植しておりますと。今はあそこ、きれいに緑がずっとその辺が埋まっておるわけですけれども、その裏がどんどんやっぱり崩壊をしておる。これはやっぱりそれこそ自然環境を守る、これは国とのいろんな問題の中でしか解決はできんにしても、その辺がやっぱり一番気になる。  それから、やっぱり林業政策にしても、この議会の中で棚田等農政の支援、農業生産者との対話とかいろんな問題が出ていましたけれども、そういうものも当然、これも全部そういう温暖化、あるいは水をやっぱり確保するという問題になるわけで、森林なんというのは、これは「自然の水がめ」と言われておるし、同時に農業の水田あるいは畑なんというのは、これもやっぱり水がめと全く同じですし、当然そういうものを、これはなかなか金をかけてもすぐどうのこうのとなる問題にはならんようなことですけれども、そのことを手がけることが、やっぱり今後この市の今の環境をよりよくするということに私はつながってくると思います。それから当然、漁業についても海水の汚染の防止、これは年に2回ぐらい清掃しておりますけれども、あるいは市民も、市からの協力を呼びかけながら海岸の清掃等をいろいろしております。またビニールの使用についても削減対策等も今市がとっておられますけれども、マイバッグというのですか、その辺の普及というのも少しずつしておかなければ、それはそれぞれの担当課がちょこちょこやっておるので、これはやはり大きく市全体としてそういうものを取り組む。そしてまた河川等も一応コンクリできれいにしておりますけれども、本当にこれは魚が住むとか、あるいはアシが生えておるとか、本当に自然環境の河川ということになるとちょっといま一歩、まだまだコンクリがたくさん多い。そういうようなのを、やはり自然に戻してくる、そういうことが実は必要ではないかと思っております。  これは環境通の野口さん初めいろんな方も知っておると思いますけれども、ソウルには今から20年前ですか、これはテレビでやっていましたけれども、ソウルの中心街に渓流水とかいう、そういう50メーターぐらいの川が実はあったそうです。ところが高度成長期でそれを全部埋めて、そこに高速を全部通してしまった。同時にソウル市は確かに産業は発達し、経済力はできたのだけれども、非常に環境が劣化して、温度が上昇して、冬はまた逆に寒い、夏は暑いということで、当時のソウル市長は、国との関係もあったかしらんけれども、日本円にして450億円、4,500億ウォンを投じてそれを全部撤去して、そして今ではきれいな川、小川を通して、その横に側道を通して、高速は別に通して、今温度がだから10度ソウルの場合はそういうのが違うというような、これはぜひこの機会に、日曜日の11時から「素敵な宇宙船地球号」とかいう、そういうコラムを一流メーカーの、名前は言われんけれども、もうとにかくエコを目指したそういう企業がずっと特集を組みながら、世界各国のこういう取り組み、こういう取り組み、こういうすばらしいことをやっているということ、あるいはさっきちょっと触れましたけれども、南米の荒れ地か、トウモロコシを。焼き畑をする、貧困のため焼き畑をして、その焼き畑をする面積が毎年毎年九州と四国を合わせたぐらいがどんどんやっぱりなくなってくる。その後に何をするかというとトウモロコシを植える。それでトウモロコシというのは、本来主食ですけれども、それをバイオに使うとか。そういうことをすると今度は食糧危機が起こるとか、そんな問題をテレビの中でこの前とらえていました。  私はこれは特に一番、これは違う民放ですけれども、百円玉一つを持って、百円玉一つでいかに地球の温暖化、あるいは保水ができるか、あるいは世界の貧困が救えるかという、そういう100円の使い方を皆さん考えて使いましょうという、そういう番組が実は2時間ありました。いい例を使うと、例えばずっと市内のスーパーとかいろんなところにいろんな物が置いてあるけれども、これをすることによって森林がどんどん伐採をされるものとか、これを使うことによって本当に南米のアフリカ等のいろんな熱病等のワクチン等が100円で10人救えるとか、そういうような日本の人たちが、裕福な人が買うことによって世界の貧富がものすごく違ってくる。だからその辺は、それもやっぱりよく市民が理解をしながら、世界全体を考えながらやっていこうという、そういうのが実は出ていましたので、それだけやっぱり今の私どもはこの環境、地球環境、そして今日本が何をするか。これは国が決めることですから、しからば別府市は何をするかということを真剣に考えながら、それは投資の費用対効果という問題では、それはちょっとなかなか目につかん面があるかしれませんが、それがやはり5年、10年、それから50年、100年先のこの今の別府市の環境を守る、そういうことでつながってくる。  しかし、それには市民がその理解度がなくては困るので、まず市民の理解度を得るためには、やっぱり行政の市役所の職員、市関係の職員がそのレベルになければ、市民の方々に実はこれはこうこうこうなる、こうなのですよと。例えばさっきどなたかが言っていましたけれども、何かごみを燃やしておった。これは条例ではだめだということではなくして、もう一本突っ込んで、このことによって、やっぱり燃やすということは二酸化炭素がどんどん排出するわけだから、もちろんダイオキシンの問題もあるけれども、そのことによってどんどんやっぱり温度の変化、これを上げるということになるので、その点、要するに有機物と無機物というものもよく研究をされながら、有機物というのはこれは必ず自然に帰るものですから、無機というのは、これは永久に帰らんわけです。例えば、ガソリンとか石炭とかそういう化学製品は帰らん。合成洗剤もそうですけれども、石けんと合成洗剤というのはそこに大きな違いがあるわけですけれども、そういうような全般的なことを、本当に実は今回はちょうどすばらしい別府市ということで指名を受けたわけですから、ぜひそのことを市長、市としてそういうのが終わったら、その辺をやろうということで……、ただ市長がやろうと言ったって、ほかの部署が「よっしゃ」という気にならんと、同じことをまた議会で言われますから、その点はやろうという以上、本当にそのことをただ個々の部課ではなくして、一つの企画調整か何かが中心になるかどうかは別として、そういうことを組みながら、ではどうしたら市民がそういうものに協力できるのか。  例えば、これはもうあっち飛び話をするのですけれども、雑排水を流すにしたって、一遍水分をほとんど半分以上取れば、それによってやっぱり大きく今度は市も負担が軽くなるわけですから、そういうものから気をつけるとか、あるいはごみをなるたけやっぱり出すまい。ごみを出さんでそれを再利用しようとかリサイクルに取り組むとか、いろんな実は問題がたくさんあるのですけれども、そこら辺をこの12月のサミットが恐らくいい方向というのですか、そういう宣言がなされると思うので、その辺は市として大々的に、本当に環境都市宣言というのか何か知らん、ネーミングは別としても全市でやっていこうと。  それから、廃油の件についてさっき野口議員が本当にいい指摘をしましたけれども、これはおととし、うちのもうやめた高橋美智子と私と京都に行って、実際京都ではもう5年前から廃油に取り組んで、しかしこれはもちろん量販店がなくてはできない、それから自治会が協力しなくてはできん。それを京都市は大きいですから、それを四つに分けて、その1区画をモデルとして、当時5年目に入りました。そのときにここで詳しく高橋美智子さんの方から報告があったと思いますけれども、京都の南部清掃事務所というのがあるのですよ。すぐその横に敷地が五、六十坪しかありません、そこにそういうタンクを据えつけて、そこで廃油をどんどん精製をして、それをバイオ燃料として実は使っておるというその工場も私たちはずっと見せてもらいました。そこには、市の職員が3人しかおらんのですよ。それで専門の職員が1人、あとは嘱託さんで2人で、そしてそこに京都からいろんな自治会とか一番その人たちが主になってどんどん、何日にはどこどこにとにかく油を集める、それを全部市の方で回収をして、そこで精製をして、当時の単価が、当時のガソリンの油の単価はたしか100円ぐらいだったと思います、リッター当たりの。そこで原価計算したら、たしか64円だったと思います。それでそれが実際バイオ燃料としてできるということで。そして、今はではどうしているのですかといったら、今の4分の1の清掃車には全部その油を使って、そこで経費の削減と同時に、それこそ環境にやさしい、本当に下水に捨てるとか、あるいはそういうのをそこで生産しておる、これは実績もあるし、資料も当時、高橋さんから当局の方にあげておると思うのですけれどもね。そのことも実はそのままになったりしておるわけですが、今度の佐渡の問題でも恐らく、佐渡は民間にした。これはどっちでもそう大差はないと思うのですけれども、別府市では本当にそういうことは可能なのですよ。そういうことをやっぱりどんどん取り組んでいくというそういう姿勢等をぜひ、本当に地味な、そしてまたこれはさっき言ったように、やっぱり市民の協力なくしてはできないし、また企業の協力なくしてはできないし、また学者さんですね、学の協力がなくてはできない。つまり産・官・学。官というのは、これは行政と市民を指す。その3者が一体となれば、これは遅々でもできないことはない、できると思います。  現状、別府市は、それこそアジア・太平洋の中に別府市はすばらしい都市と指定されたわけですから、ぜひこれを機会に、この好機をさらに市の、市民のアピールの面として、そして取り組んでほしいというのが、私の気持ちなのです。その辺、市長あたりの、部課長も含めてですけれども、答弁があればお聞きをしたいと思います。 ○市長(浜田 博君)  お答えいたします。  議員におかれましては、大変高度な見識の中で環境問題、いろいろとお話をいただきました。いろいろ思い当たることがたくさんありますが、ソウル市での渓流の復元、高速道、私も現地を見せていただきまして、本当に、野口議員と一緒だったですかね、感銘を受けたわけでございます。また、今廃油の問題も野口議員からも提起がありましたが、京都に私も管理者の皆さんと一緒に広域圏の中で視察をさせていただいて、いわゆるディーゼルに転換をして清掃車に実際にもうやっている姿を見てまいりました。別府で、広域圏でできないのかなという思いの中で今検討させていただいているところでございますので、そういう意味ではこれからの環境問題、そういう先進地の例を倣いながら、しっかり頑張っていきたいという思いでございます。  今回、「アジア・太平洋水サミット」の件で取り上げていただきまして、ありがとうございます。この12月3日、4日、第1回でございますから、まさに初めて日本の地で、それがまたなぜ別府市なのかということも先ほど来お話がありました。やはり美しい海と山に囲まれて、温暖な気候と豊かな温泉の恵みを受けている別府市だからこそいいのかなというふうに思っております。これは別府市で開催をしていただくということで大変意義深く感じておるところでございます。このサミットは、アジア・太平洋地域の各国政府首脳が、首脳級といいますか、及び国際機関代表等が参加をいただいて、アジア・太平洋地域のいわゆる水に関する諸問題、水環境に対する諸問題について幅広い視点から議論を行うというふうに聞いております。別府市としましても、市民挙げてこのサミットを歓迎いたしまして、県との連携を図る中で、成功に向けて可能な限りのお手伝いをさせていただこうという考えでございます。今、知事を先頭にAPUのカセム学長さんと私で副会長を受けながら、受け入れ協議会の中で真剣に委員会を重ね、対策を今練っているところでございます。  ただいまの水サミットを機に、市としてではどのような取り組みを行っていくのかという御質問だったと思います。現在、市としては、ごみ減量やリサイクル推進を初めとして市民への啓発、さらには市役所内では率先実行計画というのを策定いたしまして、省エネ、ごみ削減の取り組みの実施、また職員提案で皆さん御案内のとおりでございますが、採用されました「マイはし運動」、この取り組みも別府市独自で行っております。しかしながら、自然環境を守る取り組みというのは広範にわたるものでございまして、さらに事業の強化を図っていかなければならないというふうに考えています。私は、この水サミットを機に水サミットのアピール等を受けて、恐らくサミットの中では世界に向けての宣言が発せられると思いますから、それを受けて自然環境を守る都市宣言、仮称ですが、「水環境都市宣言」を初めてですが別府は打ち出したいなという思いは今持っております。その実施委員会といいますか、実行委員会に今すぐ立ち上げるように指示をして、準備にかかっているところでございます。全国に、さらにはアジア・太平洋地域に対して自然景観を守るこの別府市の決意を発信していきたいという思いで、都市宣言を考えたいと思っております。その後の具体的な事業につきましては、水サミット後に検討をすることになると思いますが、全庁体制でまた取り組む中で市民全体が取り組めるような施策の展開をしなければならない、このように考えております。  私は、3期目に当たりまして、いわゆるマニフェストを発表させていただいた中で、七つの重要項目を出しました。その中の一つに、「環境にやさしいまちづくり」というのを重点に上げております。そういう意味からも、この水サミットを契機に地球規模で環境問題を考え別府市で実践していくのだ、こういう思いで環境行政を推進していきたい、このように考えています。どうぞ、よろしくお願いいたします。 ○27番(内田有彦君)  今の市長の決意を聞いて、大変心強く思っておりますが、ただ市長一人がその気持ちになっても、これはだめなので、そのことをよくここにおられる方、あるいはモニターで見ている方もぜひそのことで心を新たにしながら、本当に少しでも十分なことをやっていこう。何か、「マイはし運動」とかいうのをした。これは本当にいいことなので、これも余談ですけれども、これは今、北海道の方で貝柱をつくるホタテ貝、あれが産廃として往生しておったのを、それをだれかの考案で、あれを練り直して、そしてはしにするという、そういうことで今どんどん売り出しておりますから、そんなのもぜひ買うときはそういうやっぱり有機物、本当に自然に帰るものを買えば、これは壊れても自然環境にそのまま順応するわけですから、ぜひ物を買うにしてもそういうものを市民が買いましょうという運動をぜひお願いしたい。本当に市長の熱意を、今後ぜひ期待していきたいと思っております。  では、消防行政。ちょっと時間が少なくなったけれども、消防行政についてお聞きをしたいと思います。  私は、危機感を持っておるというのですか、消防行政については、毎年毎年それぞれの議員がやはり今の消防行政は大丈夫なのかということを質問しております。平成16年あるいは17年、あるいは18年、あるいは19年、19年6月には猿渡さんが質問しておりますけれども、それぞれが今の消防行政の中で本当に今の人間でやっていけるのかどうなのか。平成15年の当時の消防長の議会答弁では、今一番ネックであるチームの体制を、これを4人体制にぜひともしたい、そういうことを言ってきたのですけれども、そこで消防の方にお聞きをしたいのですけれども、今の実情は一体どうなっておるのか、そしてなぜそれができないのか。なぜできないのかというのは、これは一般の方とも関係がありますから、現状はどうなっておるのか。ではそれで本当に安全管理ができるのか。消防というのは、本当に人命それから市民の財産を守るのが、これが消防署の務めですから、そのことが万全で、果たして胸を張ってできるのだということになるのかどうなのかを含めて、現状をお聞かせ願いたいと思います。 ○消防本部庶務課長(二宮 司君)  消防職員の人員配置、現状認識等につきまして、一括してお答えをさせていただきます。  過去数年の、消防職員数の推移でございます。平成14年度が143名、15年度が145名、16年度が141名、17年度が143名、18年度が143名、そして19年度は140名でございます。  今年度の本部署の配置状況でございます。本部の配置は29名でございます。これには6カ月間の消防学校入校の新採用職員6名と、県消防学校派遣職員1名及び県防災航空隊派遣職員1名の、計8名を含んでおります。署配置は、各中隊37名の計111名でございます。本部と署を合わせて140名体制でございます。消防力の整備指針に基づく国の基準は、310名となっております。また、市の条例定数は151名となっており、それと比較しますと、今年度は11名の減となっております。  署の人員配置につきましては、本署、各中隊は救急隊を除き消防隊、はしご隊、救助隊とも各4名体制で業務をしております。浜町、亀川、朝日の出張所は、各中隊とも3名体制で業務している状態でございます。  次に、県内13消防局本部の消防隊の出動体制についてでございます。国東市と杵築・速見消防本部は3名体制でございますが、他の大分市を初め11消防本部は、基本的には4名体制で出動しているような状況でございます。 ○27番(内田有彦君)  大体、状況はわかりました。要するに今の定数からいくならば11名減ということになっておるということで、あと中身については3名体制あるいは4名体制ということで推移をしている、そういうふうな状況ですけれども、消防というのは署と本部と二つに、これは私が言うまでもなく二つから成り立ったもので、本部は主に防災を中心とした、つまり日ごろのやっぱりホテルとか旅館とか、あるいは防災、要するに防災ですよね、災害を防ぐような、そういうことを調査しながら、そして改善命令を出したり、これが消防本部の役割だと思っております。あと消防署というのは、これは現場で一たん緩急、それこそ火事があったときは、あるいは救急とか命の問題とか、そういうものについて恐らく消防、それに分けてほとんど仕事をしておると思うのですけれども、問題は今までのずっとそれぞれ議員の質問の趣旨を聞きますと、どうしてもやっぱり要するに出張所、つまり浜町それから亀川、朝日の出張所、そこがやはり依然として3名体制、そういうことになっておるわけで、本来消防署というのはこれはチームの仕事ですから、一つの消防署に3名で本当に安全な消火ができるのか。3名では、そしてまた本当に署員が、例えば火事なんというのは、これは1分を争うわけですから、1分違えば、これは1軒が2軒焼けたり、2軒が3軒焼けたりする。そういうことなのですから、その辺その体制を組まれ、ままに、このままずっとまだ推移をしておるということはどうなのかな。非常にその辺は危機感を持っておるわけですけれども、恐らく今まで質問した議員も、どうしてそこが4名にできないのかということ。  それから、さっきちょっと質問あるいは答弁がありましたけれども、消防というのは、やはり新規採用すれば半年間は消防署にいないのですよね。これは消防学校に行ったり、あるいは現状では県の防災航空隊に、これは1人派遣をしておるそうですが、これは派遣は3年派遣をしておる、3年間。防災学校には、これは1人が2年ということになると、もう、例えば採用しても数は140だけれども、実際は半年間は採用した職員の半分は使えない。あとの2名というものは、これは県にとられていないということになると、今の場合で当てはめると、140体制ですけれども、そのうちの半年間は6人がいない、そして年間を通じて2人いない。そういうような実態の中で、この浜町、亀川、朝日の出張所ですね、これがどうしても4名体制に組めないというのが、これがやっぱり実情と思っておるのですけれども、現状で消防の場合は殉職された方、あるいは消防団員がやっぱり消火で亡くなったという、そういうような過去の実績というのですか、悪い中身があるのですけれども、これで本当に胸を張ってまではいかんでも、これで何とかできるということが本当に現状で消防署として1隊3名体制、3名体制というのは、これは出張所の体制ですから、3名体制でこれで何とかやっていけるというふうにあるのか。あるいはこれではとてもできん、しかしその点は人の採用の計画等があるわけですから、その点でどうしても、その辺でできんのではないかという気が私はしますけれども、とにかく1隊が4名編成でなくては、本来1隊としてのきちっとした活動が3名でできるのか。あるいはどうしても4名ないと不測の事態というのはもう抱えておるがどうなのか。その点をちょっと初めに聞きたいと思います。 ○消防本部庶務課長(二宮 司君)  お答えいたします。  消防本部といたしましては、消防隊が1隊3名では十分な体制とは考えておりません。延焼を防ぎ被害を最小限に食いとめ、また消防職員の安全管理の面からも1隊4名編成は悲願と、このように考えております。 ○27番(内田有彦君)  今、二宮さんは消防次長ですか、(「消防庶務課長」と呼ぶ者あり)消防庶務課長さんですかね。それで、これは今度新しく消防長になられた岩本消防長、来て間もないわけですけれども、恐らく私が行き帰りとか、よく消防署の前を通ると、消防長があちこちあちこち出たり入ったりしておるから、その点、その辺のことはどうなのかということを消防長に今の二宮さんの回答に関連して改めて消防長に聞きたいのですけれども、どうなのですか。 ○消防長(岩本常雄君)  お答えします。  私も就任後、実際に3人編成でできないのか、また4人編成との違いは何か、実際に体験をしてみました。消火服を身にまとい、空気呼吸器、総重量20キロの分で完全装備で50ミリと65ミリのホースの筒先を持って実際実験しました。私の場合は1分程度でしたけれども、もうそれで腕がぱんぱんになって、もう到底できるものではございません。そして65ミリのときに圧を半分ぐらいかけてもらって、通常の半分です、それで消防署員が「ちょっと動いてみてください。じっとして消火ではなくて、ちょっと動いて実際にはなります」と。そうしたらもう、何といいますか、危険を感じてすぐに署員がそばに来てホースを持ちました。だから、そのホースを持つということは4人体制になるわけです。やはりホースは1人では私は到底無理だと思っております。そしてまた消防署員が、私はさっき言いました1分でしたけれども、実際には10分、20分、30分の消火活動を行っていく。そういったことを考えますと、やはり4名体制。また消火活動を効率的に、また職員の安全管理も考えましたら、二宮次長が言いましたように4人体制を望むところでございます。 ○27番(内田有彦君)  時間がないので、ちょっと早目に進めます。消防署の見解としては、何で11市というものがすべて4名体制にしておるというのは、やはり1隊4人おらなくては本当の消火活動ができないのだなと。私は、たまたまこの前、観海寺の下の、これは木の葉っぱをどんどん燃やしておるのを間違えて火事だということで、ずっと消防車か上がってきた、ちょうどその現場に通りかかって、そうして見たら、消防車に消防職員が3人しか乗ってないのですね。それで、「何かあったの」と言ったら、「いやいや、たまたま近所の通報で火事ではないかということで、それで上がってきた」ということなので、そのとき3人しかおらんから、「それはそうと、あなたたちは例えば本当にここが火事になったらどうするのだ」と言ったら、「いや、それはそのときは3人でやるしかありません」。だけれども、あなた、見るとあれは50ミリのホースだったと思うのだけれども、消火栓は7号の消火栓で、これはいっぱい出すときは50ミリであなたたちはこれでやりきるのかいと言ったら、まあ、やり切らんとは言えんけれども、とてもじゃないけれども、75の圧を、あれは7キロ、8キロありますから、その圧でやったら1人だったら、それこそ大けがしますよ、ばあんと当たって。それくらいに、つまり一つの消防車にはやっぱり4人は必要だと思います。1人はやっぱり周囲を見ながらいかに類焼を防ぐか、あるいは人間がおるかおらんか確認するか、1人はやはり機械、機械を操作せんと水は来んわけだから、機械操作を常にする。そうすると、あと火を消す人が、これはやっぱり2人は絶対実は要ると思うので、消防長がそういう見解ですから、これはやっぱり特に別府市は第2の都市でもあるし、観光地でもあるし、消防というのはまず命と財産を守るために消防があるので、それなら火事がないときはどうするのか。火事がないときどうするかといったって、これはやっぱり消防というのは万が一に備えてそれだけの人間を配置する。これが人間が即業務量と実際は同じような位置づけだと私はそう思って、どうも今の消防署の職員さんは大変ではなかろうかなと、実はそういうふうに思っています。  そこで、もう1点質問したいのですけれども、指令室というのがありますね、指令室というのが。指令室というのは、例えば火事はどこかとか、あるいは今火事だとかいって、それを受け付ける指令室というのが当然私はあると思うのですけれども、あそこの指令室の現状は、これは今4人体制でやっているというのを聞いたのですけれども、この4人体制といっても、これはまず指令室が一つのやっぱり、指令室の判断によっていかに早く消火するか、いかに人命を損なわないようにするかというのは、これは指令室の判断によってそれぞれ本署が動く、それぞれの出張所が動く、そこでチームワークを組むというのが、これが一番やっぱり指令室の主な任務だと思うのですよ。  そこで、この指令室の現状はどうなっておるのかということを、私がちらっと聞いたら、もう私の方から言いますけれども、現状としては専門職というのですか、専門職というのは、去年は3人だったけれども、ことしはどうもやっぱり人間の関係で専門家が2人しかおらん。あとの2人というのは指令室におるけれども、消防の人ではなくして退職をした人が、そんな人を実は充てておるというようなことなのですけれども、この点は少なくとも電話が恐らく4本も5本もあるのだろうけれども、火事だといったら、まずその地域がぱっと現状がわかる人がおらんと指令のしようがないということがあるのですね。それと同時に、今度はどこか火事だった場合には、今度は4人おる、そのもう1人の人がすぐ例えば救急隊とか、あるいは消防隊とか、いろんなところに連絡をしながら、あるいは各出張所に連絡をしながら、本署と一緒に合流し、さらに火の手が大きいのだったらほかにも応援を頼むとか、そういうことをするのが私は指令室の任務だ、そういうふうに思っておるのですけれども、その点は指令室の現状からすると、少なくとも最低やっぱり熟知をした人、この人が3人。あとは何か電話がしょっちゅう鳴りっ放しというのを聞きますけれども、これは市民からの電話で火事はどこかとかどんなふうかとか、その辺は特に専門の方でなくてもいいわけですけれども、その辺はやっぱりきちっとした体制というのをとらなくては、本当に命と財産を守るという、そういうことに消防署としてなるのかどうかというのに非常に疑問を持っておりますから、その点も十分にひとつ、やっぱり市の方に今の実情を訴えながらやっていきたい。  話を聞きますと、年休なんかでもほとんど消化がされてない。本部職員というのは17年度は6日、18年度は7.9日。署の職員は17年度は10日、18年度が12日とか、本当に年休というのは20日あるわけですから、本来20日の年休というのは、職員の健康管理上必要だということを、これは国が定めておるわけですけれども、この一番人の命を預かる、あるいは財産を預かる消防署の職員が、こういう状態の中で果たして本当に健康管理、安全管理、あるいは心のゆとりとか、そんなのができるのかどうかというのは非常に実は疑問に思っております。これはぜひ、やはり人減らしの対象としての職場として考えること自体が、ちょっとやっぱり無理があるのではなかろうかという実は気がしております。  そこで質問は、あともう2分しかありませんけれども、市の方に当然、署の方から職員の採用計画等が打診があると思うのですけれども、市としてはこれを通常の言う行革の一環として、とにかくなるたけ安い人をパートとか臨時とか、そういうものにしなさいとか、今そうのができるのです、そういうのをやっておるようですけれども、今の消防署に対する市としての考え方、そして消防署の今のお聞きになった切実な現状を踏まえてどう考えておるのか。ことしの計画は8人とるようなことになっておりますけれども、実際はもう2人また退職が出て、何か1人ぐらいどうしても足らんというような現状にあるようですけれども――あと1分、2分しかないけれども――それを、市の消防に対する考え方をお聞きしたいと思います。 ○市長(浜田 博君)  消防隊を4人体制ということで、御質問がありました。これは消防長もそれが悲願であるという意見もありましたし、他市の状況等も把握をいたしました。4人体制という状況を考えますと、また別府市も休みが取れないような状況にある職員、その消防職員の安全管理の面からも、4人体制というのを真剣に考えなくてはいけないなという認識をいたしております。  今後の消防職員の採用については、一気に採用するというわけにはまいりませんが、定員適正化計画や消防職員の長期採用計画、こういうものと整合性を図りながら採用していきたい、このように考えています。 ○27番(内田有彦君)  ちょっと時間が足りなくて、もう少し突っ込んだ論議をしたいのですけれども、最後にちょっとおもしろい、おもしろいというか、やっぱり消防署というのは、一般行政職の部門と違ったという、これは参考にされたらいいと思うけれども、平成18年の地方公共団体の管理の調査の結果というのが出ておるのです。それを見ると警察と消防については人間が減ってないのですね。どんどん、やっぱりふえている。というのは、やっぱり警察だってそうだ。これは人命にかかわるとか犯罪にかかわる問題。これは人を減らしてはならんというのがやっぱり原則なのです、基本原則になっておるのです。よその市町村も、消防についても決して減らしてない。今の定数に、少なくとも定数には皆しておる。定数以上になっておるという、そういう指針がここにあるわけですから、ぜひ行政としてもそのことを、再度質問しますけれども、そういうことを考えて今後やっていきたいということで、終わります。 ○副議長(黒木愛一郎君)  休憩いたします。       午後2時55分 休憩       午後3時10分 再開 ○議長(山本一成君)  再開いたします。 ○3番(原田孝司君)  よろしくお願いします。質問の順が最後の方になってきますと、先輩の議員の皆さん方が同じ質問内容を鋭い切り口で質問されていくものですから、私の質問がどんどん削られてきました。(笑声)本日は、一般質問終了後に追加議案の質疑もありますので、謙虚でありますこの原田、(笑声)できるだけ時間短縮に心がけていきたいというふうに思います。よろしくお願いします。  市会議員になってはや4カ月、肉離れも経験しました。(笑声)先輩議員の皆さん方、そして市執行部、職員の方々に御指導・御支援していただきながら、市勢発展に努力していこうと私なりに努力しているのですが、正直言ってわからないことばかりであります。特にわからないのは財政であります。この夏、私たち新人議員は、友永総務部長や徳部財政課長を講師にお呼びし勉強会を開催し、財政について学んだのですが、正直に言ってよく理解できていません。またお願いしたいというふうに考えております。(発言する者あり)  財政の問題について、市民の方々はどのように考えていらっしゃるのだろうかと、ふだんから思います。幾人かの友人に尋ねますと、「別府市の財政状況をどう思う」と尋ねたところ、これは多くの人に聞いたような話ではありませんので、聞き流していただきたいというふうに思いますけれども、その友人たちが皆先に言う言葉というのは、「いや、知らない。そんなこと考えたこともない」ということが、やっぱり一番先に出てきます。マスコミ等で大きな話題にならない限り、なかなか関心を持ってもらえないのかもしれません。それで、予想で別府市の財政状況をどう思うかというふうに尋ねると、みんなよく言うのが、「よくないのではないか」というふうに本当に言うのです。どうしてよくないと思うのと聞くと、「別府には大きな企業がたくさんあるわけではない、また景気も回復しているようには感じない」という意見の中で、「想像で別府はよくないのではないの」と、本当に出てくるのですが、そこで、1人当たりの借金、地方債ですね。それが大分県下で一番少ないのはこの別府なのだよというと、やっぱりみんな驚いています。これは浜田市長初め執行部、職員の方々のたゆまない御尽力によるところだと感じていますし、とりわけ数年前に出された、緊急財政宣言以降の目標値以上の行財政改革の推進というのは、大変な努力の結果だというふうに感じています。  財政健全化団体、そして夕張市がなったように財政再建団体になれば、市民生活に多大な影響を及ぼします。国会で成立した自治体財政健全化法により普通会計だけでなく、夕張市破綻の原因となった隠れ借金を明らかにするために、連結実質赤字比率や将来負担比率も指標とされることになります。市財政の真の実態を明らかにし市政を運営していくことこそが、市政の信頼につながるものであるということを再度確認しなければならないのだろうというふうに考えています。  今回、私はこれから市営温泉そして区営温泉、組合温泉の問題、そして美術館、図書館、温泉科学博物館などについて質問します。これらの件については、いわゆる多額の予算が必要であります。予算執行については効果的な使い方が重要であると私も認識しています。発言の趣旨は、ただ単にあれをつくった方がいい、これもよくした方がいいというような言い方で言うつもりはありません。市民生活の向上や文化・観光施設の充実を、そして何より市の財政を考えた上で何をつくったらいいのかということについて、将来的な計画を検討していただきたいということをお願いするわけであります。稚拙な質問や提言になりますが、まだ新人ということでぜひお許し願いたいというふうに考えております。  最初の質問は、市営温泉、区営・組合温泉などの共同温泉についてであります。  質問通告表記をあえて「公衆温泉」としました。これは調べてみると、市内には多くの小さい共同温泉、例えば隣近所数軒で温泉をつくっているというものもあります。そういった施設の改築の問題も当然あるのでしょうけれども、今回は利用者の多い、また公衆衛生という重要な役目をも担っている温泉について質問していきたいという意図によるものであります。実際問題として、利用者にとって利用する温泉を市営だからとか区営・組合温泉だからとかいう理由で選ぶ方は、余り多くないのではないかと思っているのです。もちろん高齢者の方々の中には、無料利用券が出るということで、多少遠くても近くの区営温泉、組合温泉を使わずに市営温泉を利用しているという方はいらっしゃると思いますが、多くの方々は家の近くの温泉に入る。それがたまたま市営温泉だったり、たまたま区営温泉だったり、たまたま組合温泉だったりするという話だと思うのです。つまりは市営温泉も区営温泉、組合温泉も、公衆という共通の目的を持った、役割を持った温泉であるということを言いたいつもりなのです。でも、これは全国でも別府だけのことであり、別府の自慢だと私は考えています。もちろん表記しています「公衆温泉」というのは、これまで担当課が共同温泉の数として答弁されていました83カ所の共同温泉のことに相違ないということを申し上げて、質問を続けさせていただきます。  この共同温泉について議事録を見ますと、これまでも多くの方々が質問されていました。重なる部分ばかりですが、確認のためにも質問させていただきます。  まず、別府市に現在17カ所ある市営温泉についてお尋ねいたします。現在、海門寺温泉の新築計画というのが進められているようにありますが、ほかの市営温泉の建てかえ、または改築計画についてはどのように考えられているのでしょうか。よろしくお願いします。 ○温泉振興室長(浜口善友君)  お答えをいたします。  まちづくり交付金を活用いたしまして、ただいま海門寺温泉の建てかえにつきまして、その取り組みを行っているところでございますが、次に建てかえが必要な施設としましては、不老泉を考えているところでございます。 ○3番(原田孝司君)  次の建てかえは不老泉ということですが、老朽化の状態を考えての順番であろうと推測しています。とりわけ不老泉というのは歴史も古く、駅前に位置し、いわば別府温泉の顔の一つと言える温泉ですから、多くの意見を参考に、市民だけでなく、観光される方々からも愛されるような施設ができるといいなというふうに期待しています。  市営温泉につきましては、その建てかえが計画として明確にされていくわけです。もちろん、これは建てかえをするなと言っているのではないのです。どんどんしてほしいというふうに願っているわけですが、多くの市民そして議員の皆さん方が心配しているのが、区営温泉や組合温泉の建てかえ・改築問題であります。ことしの3月議会においても、私は議事録の方で見させてもらったのですが、16番議員さんや11番議員さんから、共同温泉への支援をという視点での質問がありました。そのとき、温泉振興室長の答弁で、「区営温泉代表者へのアンケート調査を行い」という文面があったのですが、そういった発言内容があったのですが、そのアンケートの具体的内容については、時間の関係だと思いますが答えられてありませんでした。このアンケートというのは、各区営温泉、共同温泉が抱えているさまざまな問題を明らかにするために重要な資料だと思いますので、その結果について報告をお願いいたします。 ○温泉振興室長(浜口善友君)  お答えをいたします。  アンケート調査につきましては、調査票を83の施設に送付いたしまして、そのうち64の施設から回答をいただいているところでございます。その中で特徴的な部分が何点かございますので、大変遅くなりましたが、この場をお借りして御報告をさせていただきたいというふうに思います。  まず1点目が、入浴料が市営温泉の半分程度というところが多く見られております。2点目につきましては、それぞれ区営温泉を中心としました周辺の地域の70歳以上の高齢化率の推計でございますが、これが市の平均が大体19.14%ぐらいを考えておりますが、その平均を上回っていた施設が44施設、全体の半数を超えるというふうなことでございます。3点目につきましては、それぞれ経営状況のよしあしはございますが、単年度の収支で赤字であった施設が11を数えたというふうなことでございます。  以上3点、御報告申し上げます。 ○3番(原田孝司君)  今報告いただいた中で、3番目の経営状態のよしあしは施設ごとに違う。さらに単年度収支が赤字になっていた施設が、回答した64施設の中11施設あったということですが、各区営温泉の運営は大変厳しい状況なわけですね。お願いして、私の方でそのアンケートの回答一覧を資料としていただいたのですが、資料を見ると、今の答弁以上に厳しい運営状況を私は感じています。具体的な区営温泉名はもちろんここでは言いませんが、これを見ると、昨年度の収支決算では積立金を切り崩してどうにか収支を合わせている温泉がたくさんあるのです。しかも中には、ある区営温泉ですが、ことしそういうふうにして、昨年度の収支決算で積立金を切り崩しているのですが、残された積立金は昨年度の決算で収支に繰り入れた額と同額なのです。つまり本年度は同じような決算状況になりますと、いよいよ積立金がことしなくなるというような状況の区営温泉もあります。ほかにも支出が収入の倍近いというような決算になっている区営温泉があります。ただ、これは支出の多くが修繕費でありました。ただここの区営温泉も残された積立金となると、なかなか心細い額でありました。積立金、いわゆる貯金ですけれども、かなりの額がある区営温泉もあります。ほとんどもうないような、とても厳しい状況の区営温泉もあるようです。  このような厳しい状況である区営温泉、組合温泉なのですけれども、市からの補助というのはどのように実施されているのでしょうか。 ○温泉振興室長(浜口善友君)  お答えをいたします。  現状、運営費に関する補助は実施いたしておりませんが、建てかえ、改築、改装工事等を一時期に多額の費用を必要とするような市有区営温泉につきましては、100万円を限度として補助をいたしております。 ○3番(原田孝司君)  建てかえや改築の際というのは、補助がやっぱりあるという説明をしたわけですけれども、運営費に関する補助はないというお答えについて、さらに質問をさせていただきます。  先ほど、アンケートの報告の中で室長が、区営温泉を中心とした周辺地域の70歳以上の高齢化率が市の平均、70歳以上の方は19.14%を上回る施設が44施設で、全体の半数を超えると言われていました。多くの家庭で家を新築・改築するときに、ふろをつくっている実態があります。またマンション・アパート等にも、それぞれふろが設置されていることの方が多いと思います。室長が言われた結果を平たく言えば、次の世代や若年層は共同温泉を利用しなくなりつつあるということではないでしょうか。つまりは、これから利用者の増加が厳しい状況であるというわけですね。利用者の減少による運営の圧迫は、これまでも多くの共同温泉において出てきますが、これから問題となる共同温泉がさらにふえるというふうに考えられます。これまで、共同温泉の老朽化については、その建てかえや改築について補助制度がありましたが、これから運営費に関しての問題が一段とクローズアップされていくと考えています。もちろん建てかえや改築についても担当部局が積極的に相談を受けてほしいと思いますが、運営が厳しい共同温泉への支援について、その制度はないというだけでは、もうにっちもさっちもいかない、進まなくなるというふうに危惧しているわけですが、運営費の補助・助成についてのお考え、もうちょっとお聞かせ願いたいというふうに思います。 ○温泉振興室長(浜口善友君)  お答えをいたします。  区営温泉が抱える問題につきましては、施設ごとにさまざまでございます。また現状で申しますと、運営費を助成するというふうなことは、大変難しい問題があろうかと思いますが、代表者の皆さんがいろんな問題を抱えていらっしゃいますので、そういった問題につきましては御相談をお受けしたいというふうに考えております。  さらに経営改善に向けた具体的な取り組みをされている他の温泉等もございますので、そういった温泉の事例を参考にしながら、代表者の皆さんに御助言なり提案ができればというふうなことを考えております。 ○3番(原田孝司君)  運営費の助成については難しいが、経営改善に向けた相談については、その共同温泉に対して市として提案していきたいという答弁ですが、またさっきのアンケートの報告に戻りますが、室長の方から最初に、入浴料が市営温泉の半分程度というところが多く見受けられたという報告がありました。これは経営改善になると一番にやり玉に上げるのがこの利用料、つまり入浴料になるのかなというふうに思います。ただ、担当課として市営温泉を利用している方と区営温泉、組合温泉を利用している方とのいわゆる負担の、入浴料の公平性ということも考えられて答弁されたのだろうなと思っているのですが、先ほども言いましたように、現在高齢者の方々への福祉事業として行われている市営温泉の無料での利用者という方がいらっしゃいますが、そういった方がまたさらにいわゆる区営温泉、共同温泉を値上げしますと、そういった利用者の方がさらにふえて、共同温泉の運営圧迫にもなりかねないという不安もあるのではないかなというふうに考えています。  共同温泉の意義は、私が言うまでもなく、とても大きいものであると考えています。観光で別府を訪れた方々は、温泉というと別府八湯、旅館やホテルの温泉、最近幾つかできていますスーパー温泉等がもしかしたら頭に浮かぶのかなというふうに思うのですけれども、別府にもともといる別府市民にとって、温泉とは共同温泉のことを指すわけであります。市民の温泉、公衆の温泉である区営・組合温泉を維持していくための支援というのが、ぜひ再考を求められている時期に来ているというふうに思いますし、別府のような共同温泉の仕組みが全国にないだけに、苦慮される問題になるのではないかなと思いますが、この問題の投げかけだけでこの項についての質問を終わるのは大変申しわけないのですが、重要な問題であると考えての質問であると御理解願うとともに、これからの検討をお願いし、この項の質問を終わります。  続いて、文化の香るまちづくりにかかわって、市内の文化施設のあり方について質問していきます。  私は、個人的なことになるのですけれども、この夏、美術館に4回行きました。県立芸術会館に2回、大分市にあるアートプラザに1回、そして別府市美術館に1回です。県立芸術会館へは「人体の不思議展」という全国巡回企画展に行きました。この中にも行かれた方がいらっしゃるかと思うのですけれども、献体というのですか、研究用に提供された遺体を実際にトラストミック加工という常温で半永久的に保存でき、弾力性に富み、においもなく、じかに手でさわられる標本にして展示してありました。こんなことまでしていいのかというような、輪切り加工にされたようないわゆる献体もあって、とても一言では言えないぐらいすごい展覧会でした。  同じく県立芸術会館には、子どもたちの作品を集めたジュニア県美展に行ってきました。別府市内の子どもたちの作品も数多くあり、このジュニア県美展、夏休み中ということもあって家族連れも多く、自分の作品を見つけては大喜びしている姿を大変見かけました。また学校の先生方もたくさん訪れて、子どもたちの指導のために、参考のためにと作品を撮影していました。普通、美術館は余り撮影とかできないのですけれども、この作品展は撮影が許可されていました。  アートプラザというのは、もともと大分県立図書館でしたが、大分市へ譲渡され、いろいろな展示会を行っています。私が行った展示会、これも全国巡回展だったのですが、やはり家族連れ、また中高生たちもたくさん来ていました。
     また、御存じのとおり大分市には大分市美術館もあり、常設展も充実しているなといつも感じています。  美術館といえば絵画、彫刻の好きな方々のものといった時代では、もうないというふうに考えています。例えば、車や生活雑貨などもデザインが重視され売れる時代であり、かっこいい言い方をすると「アート」といいますか、ただ単に英語で言っただけですけれども、アートが生活の一部分として密着するようになってきた風潮の中、いろんな展覧会、とりわけ全国を巡回するような全国巡回展には多くの方が今集まっています。  そして、別府市美術館がどんな様子になっているのか知りたくて、この夏、美術館に伺いました。私が感じたことを言う前に、担当課として現在の別府市美術館のハードの面についてどのように認識しているか質問いたします。なお、この問題については、昨年の9月議会において樋口議員が質問されています。確認の意味で、簡潔にお答え願えたら結構であります。よろしくお願いします。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  別府市美術館開設の経過につきましては、昭和25年10月に佐藤慶太郎翁の寄附金を基金といたしまして、別府市中央公民館公会堂3階に開館いたしました。そのとき、日本画については福田平八郎画伯、洋画については佐藤敬画伯を経由して20点余りの作品を購入・展示いたしました。その後、昭和59年5月に現在地に移転開館して現在に至っております。現在の建物は、鉄筋コンクリートづくり2階建て、延べ床面積1,531平米、敷地面積2,000平米で、約30台分の駐車場があります。 ○3番(原田孝司君)  私は、ハードの面で別府市美術館を見学して、とても傷んでいる様子に正直驚きました。県立芸術会館や大分市美術館と比べるわけではないのですが、やっぱり寂しい思いがしました。もともとホテル、海浜ホテルというのですか、それを仕切る形で美術館として使っているわけですが、ひび割れ、そして雨漏りといった建物自体の損傷、美術館に必要な空調の不備、所蔵庫の狭さなど、言い出したらきりがない状況であると言わざるを得ない状況でありました。  では、今、別府市美術館の所蔵品、また見学者の状況について、現状を簡潔に答弁をお願いします。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  所蔵品につきましては、美術品189点、漫画65点、文化財歴史資料2,173点の総計2,427点であります。主な作品でございますが、日本画では福田平八郎の「桃」、村上華岳の「夏峰」、洋画では安井曾太郎の「裸婦」、小出楢重の「卓上草花」、梅原龍三郎の「小姐」などが展示されています。  また、3年間の見学者の数でございますが、平成16年度3,618人、平成17年度が3,551人、平成18年度4,310人となっております。 ○3番(原田孝司君)  今答弁にもありましたように、別府市美術館にはすぐれた作品がたくさん所蔵されています。市役所1階ロビーにも所蔵品が展示され、定期的に取かえられています。きょうは、大分市在住の版画家の寺司勝次郎さんの作品だったと思います。  所蔵品、今言われた答弁の中にありました所蔵品の一つ、梅原龍三郎画伯の「小姐」、モデルは、時代に翻弄されたと言われる「蘇州夜曲」の李香蘭さん、つまり元参議院議員の山口淑子さんなのですね。作品の裏には、作品が1942年、昭和17年10月に北京飯店で描かれたと記されているそうですから、そういう意味で言うと美術的価値だけでなく、歴史的価値もあわせ持った作品であるのではないかなというふうに考えています。  今、担当課の方から幾つか紹介がありました作品。それぞれ所蔵品を補修する際、保険を掛けるというために一応の評価額が出されるそうですが、先ほど紹介のあった作品、すべてすごい額なのですね。その評価額を聞くと、うちの家が何軒も建つぐらいの額に驚きました。うちの家が安いという理由もあるのですけれども、(笑声)お金でしか評価できない自分の美術的な弱さというのもあるのですが、これらの貴重な作品、美術館をつくろうと動き出した先哲の方々の大変な努力のおかげと聞いています。先ほど答弁にもありましたが、日本画では大分市出身の福田平八郎画伯の家に泊り込んで、洋画は佐藤敬画伯の紹介で、多くの画伯の家にあった貴重な作品を作者自身に頼み込んで譲っていただきながら集めていったというふうに聞いています。それらの貴重な作品がある美術館ですが、先ほども言ったように現状に大きな問題があると私は感じています。  来館者3,000数名と言いましたけれども、1日大体10名ちょっとぐらいあるというふうに考えるわけですけれども、私が訪ねたときも、北九州からという3名の方が見学に訪れていました。年配御夫婦と娘さんの3人でした。ガイドブックを見ながら探してやってきたと言われていましたが、猪俣館長、その3人の方々に「いかがでしたか」と見学が終わった後問われたのですけれども、その方の1人が、「美術館が傷んでいますね」という答え。これはそういうことをお願いしたのではなくて、そういったことがすっとこう出たときに、本当に胸が詰まりました。また私自身感じるのは、展示品に関してもいわゆるこれまで、今商工会議所、今度移転しましたが、先日まであった商工会議所のところにふるさと会館というのがありましたが、そこに置かれていたさまざまな文化資料、歴史的資料も展示され、言い方は悪いかもしれませんけれども、何もかも置かれている状況になっているのではないかなというふうに感じています。地下には、温泉まつりの道具の物置きにも使われているというふうに聞きました。  私が考えますのに、現在どこの美術館も所蔵品の展示だけでは、来場者がふえるということはないという状況だと思っています。つまりリピーターは来ないだろうというふうに思うのですが、多くの人が美術館に行くというのは、先ほども言いましたとおり一番来館者が多くなるのは巡回展なのです。先ほど触れました県立芸術会館の「人体の不思議展」という全国巡回展。芸館に尋ねますと、これは36日間だけの展示だったのですが、総来場者数36日間で何と10万1,195人なのです。1日平均3,000人の方々が芸術会館に見学に行っていたのです。言い方を変えれば、別府市美術館の年間来場者数を1日で達成してしまう数なのですよ。今は、その美術展は大阪で展示されています。大阪では3カ月間展示されるそうです。全国的には350万ぐらいもう動員しているそうなのですけれども、人が動けば経済効果が生まれますから、いわゆる美術館の巡回展、展示、イベントと同様の効果が期待できるとも考えられるのですね。ただ、すべての巡回展がこのように来場者があるものではないとも、芸館の方は言われていました。ちなみに、10万人も来たような巡回展は初めてだ、30年間で初めてだと言っていました。  では、今の別府市美術館にこの巡回展を呼べばいいのではないかと言われるかもしれませんが、これは結論から言いますと、巡回展を開催できる設備のある美術館ではないと、私は思っています。先ほども言いましたけれども、別府市美術館は以前ホテルだった施設を仕切って使っています。ホテル側の雨漏りもひどく、もちろんホテル側の方には仕切って行けませんけれども、ホテル側の雨漏りもひどく、美術館側にはかびのにおいが伝わってきています。今の美術館を改築でという意見には、私はとてもではないが納得できません。また職員の方々、もうぎりぎりのところで今運営していますね。猪俣館長を含め4人の方々、皆さん嘱託であります。別府市が開催しています「アジアビエンナーレ」も、嘱託職員の方が担当していたというのを聞いたときには、正直言って驚きました。コスト削減ということも大切ですが、文化振興を担う市の姿勢としては少々残念だと感じています。  余りひどいことを続けて言うのは、私も抵抗があるのですけれども、やはり今のままではいけないと思うから言っているのであります。この美術館について平成6年に当時の中村市長に策定委員会より提出された別府市美術館基本計画がありましたが、この計画のその後の取り扱いについてどうなっているのでしょうか。答弁をお願いします。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  平成6年策定の別府市美術館基本計画の中で、新しい美術館を建設することが望ましいとの答申を受けていますが、その計画の検討には至っておりません。今後は、部分的な改修を行いながら、時期を見て美術館の移転・新築を含めて検討していきたいと考えております。 ○3番(原田孝司君)  昨日の16番議員さんの質問の中で、新しい計画が出されてない以上、計画は生きていると考えるのが妥当であると言われていましたが、そういうことで言うと、この別府市美術館基本計画は死んではいないと言えるのでしょうけれども、今の答弁の「時期を見て検討を」という言い方は、死んでもいないが生きてもいないというような、そういう状況なのかなという感じがしています。  もう少し別府市美術館基本計画に触れますが、この計画では建設場所の選定について三つ。一つ目が、交通の便がよく、適切な駐車場が確保されること。2番目に、人が集まりやすく利用しやすいこと。3番目に、公園、図書館、博物館の施設のそばに設置し、お互いの施設の相乗効果を高めることが望ましいとされ、別府市美術館基本計画策定委員会として、この別府市役所とコンベンションセンター、別府公園を中心とした、おおむね1キロメートル以内の範囲内の適地が望ましいとの結論に達したと、これには記されています。  私自身、当時の関係者にちょっと会ってお話を聞きました。そのとき、1番の候補地というのはどこだったのですかというと、この西側、今別府市の西側駐車場の上の松林、ビーコンの駐車場になっている、また別府の臨時駐車場になっている、そこでなかったのかなというふうに推測しています。この計画が出されたにもかかわらず、その建設に至らなかった理由というのでいろいろあったと思うし、もちろん市長の交代というのが一番大きかったのかなと思いますが、現在、計画が論議がなぜされないかというと、簡単に言えば多額の予算が必要なためがあると思います。別の言い方をすれば、美術館というのは、その優先順位が上位ではないと判断されているからなのかなというふうに考えています。  美術館についてはこれぐらいにして、次に市立図書館についてお尋ねします。  市立図書館について、現状をお答えください。 ○議長(山本一成君)  やがて正規の時間がまいりますので、あらかじめ会議時間の延長をいたします。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  昭和62年7月に、現在の南部開発ビル2階に移転いたしました。建物の図書館部分につきましては、延べ床面積が1,353平米でございます。その蔵書数につきましては、9万9,300冊となっております。最近3年間の貸し出し者数及び貸し出し冊数については、それぞれ平成16年度が3万7,125人、9万2,166冊、平成17年度が3万7,705人、9万,6549冊、平成18年度が3万7,045人、9万3,970冊でございます。またソフト面では、ことし4月より郷土資料分を除きまして電算化が図られております。 ○3番(原田孝司君)  蔵書も少しずつふえて、1日平均100人以上の方々が借りているという報告がありました。また、この春から念願であったデータベース化、電算化ができたことは、本当に便利になったなと私自身も感じています。インターネットから蔵書検索ができるようになって、本当に使いやすいのですよね。図書館に行く前に、本があるかどうかというのを確かめることというのは、本当に便利だなと思います。ただ、今までも議会でも取り上げられてきましたが、施設面において駐車場が少ないということが何度もこの場でも論議されてきましたが、この現状についてお答え願うとともに、改善できる状況も含めて、あるのかどうかお聞きします。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  現在の図書館は駐車場が少ないという指摘は、議会においても市民の方からも、たびたびなされております。南部開発ビルの東側に5台の駐車スペースがありますが、南部出張所の来客者用として兼用でしているのが現状でございます。また、この問題を改善するために、近隣の駐車場等の空き状況を調査いたしましたが、駐車場の確保ができずに現在に至っております。 ○3番(原田孝司君)  私も質問するに際して、この図書館のあたりを歩いたのですが、なかなか駐車場となりそうなところが実はないのですね。1日平均100人以上の利用者がいるにもかかわらず、現在の駐車場が南部出張所と兼ねて5台ですから、なかなかとめるところがない。そのために路上駐車をしている方も結構いるように感じます。路上駐車、迷惑駐車というのは、もちろん運転される方のモラルやマナーの問題かもしれませんが、駐車場がないという事実。南部出張所を利用する方々のことも含めて、この図書館の移転の検討の必要ありというくらい大きなものではないかなというふうに、私は考えています。  では、一時期よく聞こえた分館構想についてお尋ねします。本日、一番最初に質問された29番議員さんの質問に答える形で、小学校の跡地利用にかかわって図書館の分館構想もというふうに振られて、そういった話もあるのかなと思っているのですけれども、分館構想をどのように考えられているかお聞かせ願います。 ○生涯学習課長(立川有近君)  お答えいたします。  これまでの議会でもたびたび取り上げられておりますが、新築移転は困難と考えておりまして、分館方式で検討を進めていくことになろうというように考えております。新たな状況として、先ほども申し上げましたが、ことしの4月から電算化が図られ、分館構想を進める基盤ができつつございます。今後は、蔵書数を充実させる中で検討していきたいと考えております。 ○3番(原田孝司君)  今までの答弁をちょっとまとめてみると、図書館については、現在の施設の活用を軸に蔵書の充実、そして分館方式の検討でいくということだと思いますが、確かに電算化により本館と分館のそれぞれの検索がコンピューターを通してできるという、分館構想を進める基盤ができたと言えるのかもしれませんけれども、本館に対して、例えば子ども図書館というような分館ならまだ理解できるのです。蔵書が2カ所に分かれるというような分館であったら、それこそ利用の幅が狭まるのではないかなというふうに私は考えています。  美術館、図書館の問題に発言し、しり切れトンボのように、今度は市長の公約として掲げられた温泉科学博物館の建設構想について、そのねらいをお聞かせ願いたいと思います。意図があってこういった質問の仕方をしていますので、御容赦願いたいというふうに思います。温泉科学博物館の建設構想、お願いします。 ○企画部長(亀山 勇君)  お答えをさせていただきます。  市長公約の温泉科学博物館の基本的な考え方でございます。これは市の政策目標といたしまして、政策推進課において現在調査研究をしているところでございます。この建設の基本的な考え方といたしましては、本市の国際観光温泉文化都市という都市の位置づけ、そしてまた「別府八湯」と呼ばれます自然の恵みによって市民生活はもとより、観光・産業面にも幅広く利用されていることは、御案内のとおりでございます。この自然環境そして歴史・文化など、観光資源を生かし、日本の温泉文化や温泉資源の重要性を後世に伝え、温泉地情報の発信基地として市民や観光客、また修学旅行生が温泉についての知識や理解を深め、本市の文化・教養・観光の中核施設となる温泉科学博物館の建設が基本的な考え方でございまして、市の政策課題でもございます。 ○3番(原田孝司君)  観光再生の一環として、修学旅行生や観光客を呼べる施設としても考えていきたいという思い、よくわかりました。  インターネットで検索すると、全国には余り多くはないのですけれども、幾つかの温泉博物館や資料館が出てきます。一番最初に出てくるのは、岐阜県の下呂温泉にある「下呂温泉博物館」です。写真で見ると、外装はちょうど別府のコミュニティーセンターのような感じで、内容は温泉の沸き出す仕組みやジオラマ、写真やポスター等の歴史的資料の展示のほか、足湯と歩行湯を併設し、料金は大人400円、子ども200円となっていました。そして秋田県湯沢市秋の宮温泉にある「秋の宮温泉博物館」。来館者の感想が書かれてあり、昔のものを集めた民族学の博物館といった感じだそうで、中には岩ぶろもあり、入館者は利用することができるとありました。また信州・長野県にあるのは、「アルプス温泉博物館」。北アルプスに湧出する温泉と、地元の人々の生活のかかわりを紹介している。温泉にまつわるさまざまな展示、共同温泉として薬師の湯が併設されているということでありました。いずれも公的施設なのか民間施設なのか、まだよくわからなかったのですが、近いうちにぜひ視察に行ければいいなというふうに考えています。ネットでそれらを見ると、とても楽しそうで、私も観光でその温泉に行けばたぶん寄るだろうなというふうに思いました。  今、中心市街地活性化基本計画の中に、「市街地丸ごと博物館」という楽しい取り組みもありますけれども、もし別府に温泉科学博物館というのができれば、間違いなく観光施設として人気のスポットの一つになるとも感じています。これらを実際につくるとなると多額の予算がかかる事業となるわけですが、担当部局としてその建設についてどのように考えられていますか。現在の見解についてで結構ですので、お答え願えたらと思います。 ○企画部長(亀山 勇君)  お答えをいたします。  温泉科学博物館の建設につきましては、ONSENツーリズムを推進する観光都市としての中核施設拠点として、市民や観光客等の要望も強く、また担当部局としても建設構想を実現するために、先ほど議員さんの方から話されました岐阜県の、民間でここは建設された下呂温泉の博物館に、過去、職員も研修視察に行き、さまざまな角度で調査をしてまいりました。これらを参考にいたしまして、現在基本構想あるいは基本計画策定に向けての一つの検討課題といたしましては、まず1点目に建設の候補地、それから2点目に施設規模や内容、それから3点目にランニングコストや収支計画、そして4点目といたしましては、当然財源対策としての国の補助制度や、あるいは民間活力の導入などを今検討課題として考えております。いずれにいたしましても、今後とも建設の実現に向け、引き続き調査研究をしてまいりたいと考えているところでございます。 ○3番(原田孝司君)  今の答弁の中から、いわゆる新たな観光の目玉としてそういった温泉科学博物館の建設については確かに経済効果が生まれるだろうなと思う反面、多額の予算のかかる問題であるなということを、私も考えます。  そこで提言になってくるわけですが、先ほど来より発言していますとおり、現在の美術館の老朽化の問題、また駐車場の確保が困難となっている図書館の問題など、市内の文化施設にはやっぱり移転・新築や改築などを考えなければならない問題があります。現在の担当部局では、温泉科学博物館や美術館、図書館、それぞれ担当課が違うわけですけれども、一度この経費の問題や経済効果も含め、文化施設の総合的な計画が必要ではないかと考えています。というのも、一般的に文化施設というのは、どうしても緊急性という点でやっぱり劣る面があるのは事実だというふうに思います。限られた予算の中で、どうしても優先度が低くなる傾向にあるのではないでしょうか。私は先ほど、共同温泉についても質問しましたが、極端に言うと共同温泉と美術館の二つでどちらを優先させた方がいいかと問われれば、私は共同温泉だというふうに実は思っているのです。  ただ、今回、文化の香るまちづくりとして美術館の老朽化の問題、図書館の現状、そして温泉科学博物館について質問した意図は、一つの案として、これらを1カ所に集約設置する総合文化施設として計画すれば、観光に生かせる、また市民に役立つ総合的文化施設として優先度の高い事業として打ち出せるのではないかというふうなことを考えて、こういった提言もしています。もちろん建設費だけでなく、それ以降のランニングコストのことも考えて検討していかなければならないのだと思いますし、現実的にはいろんなものが入ってくる施設では、国への補助金申請の難しさということも出てくるというふうに思います。いろんな角度からの検討が必要になってくることだと思うのですが、総合的文化施設も一つの案としてぜひ考えていただければというふうに思っています。その検討を提言するとともに、それぞれ今話した美術館、図書館そして温泉科学博物館は、それぞれ目的も対象者も違う施設だ、別個に考えた方がいいということであれば、それはそれでいいのです。ただ、それならば一つ一つ考えるのではなく、文化施設全体の見通せる事業計画というものが必要になってくるのではないかなというふうに思っています。いずれにしろ、いろいろな文化施設を一度テーブルの上で本当に必要な施設かどうなのか、どのように、どれからやっていくか、どういうふうな形だったら実現できるかということを論議する必要があるのではないかなというふうに思っていますが、いかがでしょうか。 ○市長(浜田 博君)  御質問、また貴重な御提言、ありがとうございます。  公約に上げております後の分の温泉科学博物館の問題、これにつきましては、私も県議時代から何度も取り上げておりまして、思えば最終議会で、平松知事の最終議会で私も最後の質問でこの問題1本で取り上げました。大分県に県立の博物館がない。これは大分県だけですよということで、ぜひ温泉科学博物館を、中身をずっと提言しまして、これを日本一の温泉地である別府に県立博物館をつくってくださいという質問をしたときに、終わりだったからいい答弁をいただいたのかわかりませんが、大変前向きないい答弁をいただいて、これで具体的になるのかなと思っておったのですが、知事が交代してトーンダウンをしてしまいました。  市長になりまして、私の市長公約で、私の夢でございますから、温泉科学博物館を何とか別府につくりたいということで、国に対して要望書、これを提出いたしております。別府が温泉科学博物館の要望書を提出している今の状況ですが、建設の候補地、さらにはいわゆる国の補助制度や民間活力を導入して、この場所だったらできるのではないかという具体的な調査も事実しております。しかし、非常に国の構想がなかなか実現をしないという状況にありますが、これはあきらめずに引き続き調査研究はしてまいりたい、このように考えています。  次に、美術館の問題。議員の御指摘のとおり、美術館は老朽化が目立ちます。まさに当時、海浜ホテルを買収して移ったときのことを思い出すわけですが、海岸線で果たしていいのかなという部分をあの当時は議論を、私が市会議員時代だったと思いますが、ありました。海岸線が影響しているものもあるかもわかりませんが、しかし内容は、貯蔵品は今御指摘のとおり、作品についてはすばらしい内容のものをたくさん含んでおります。本当にもったいないといいますか、これがなぜ展示できないのかなという部分も思いますし、できれば私は何とか移転・新築、さらには民間の活力を含めても、美術館の充実は何としてもしたいという思いを持っております。  また、図書館につきましては、毎回、議員の皆さんから御指摘をいただいています駐車場の問題、本当にこれは頭が痛いのですが、いろんな電算化した中で利用者もふえて、この中で蔵書をふやし、何とか図書館の充実も考えなくてはいけないという思いに、毎日思っていますが、図書館の移転、それから分館方式。私は御提言のとおり子どもだけの子ども図書館とか、障がい者やバリアフリーの効いた、そういった方々が、高齢者の皆さんが歩いて行ける場所にできるような、分館ができればいいなとか、いろんな思いを持ちながら、図書館の移転や分館方式も真剣に検討していきたいという思いもあります。ただ、財源等の問題がありますから、今後はどの方法が別府市の現状に合っているのか、そのことを含めまして検討をしていきたいと思います。  とりわけ、今、総合文化施設として一括して、そのゾーンをつくって計画できないかという思いの中には、これは私はぜひまちづくりの中で検討していかなくてはいけないなという思いです。ただ、この三つだけを一緒にするとかいうことではなくて、まちづくりの中で文化ゾーンをどう位置づけてやっていくのか。  さっき、共同温泉のお話もありましたね。これは別府の共同温泉は、僕は日本一だと思いますよ。よそで温泉の量が少ないところが、この前、市長会で視察に行ったときに、「総湯」という初めて、「総湯」、「総ての湯」と書くのですが、「総湯」方式でまちづくりで一環して500人から1,000人毎日入る大きなおふろをまちの真ん中につくる。まちのみんながみんな共同温泉と同じように、そこに入ってきて裸のつき合いで話をする。まちづくり一環して、まちづくりの全員が参加しながらやっているこの「総湯」方式は僕はすごいなと。これが共同温泉の一つの、別府にはできるが、よそには湯量の関係でできない問題があるわけですから、そういう意味で共同温泉をどう、地域の人たちが裸で毎日触れ合いながらまちづくりを語ることができる、こういうものの施設整備も進めていかなくてはいけない。  だから、この文化施設もまちづくりの一環として、どういった形で別府に合ったそういう充実ができるのか。このことを真剣に考えていきたいと思います。御提言ありがとうございました。 ○3番(原田孝司君)  市長みずから、ありがとうございました。市長の熱い思いが伝わってきましたので、ぜひまた御検討をお願いし、この項の質問を終わります。  最後に質問する予定でありました高齢者福祉行政については、この議会においてもかなりの議員さんと質問の内容が重なる部分がありますので、今回は省略させて、以上で質問を終わりたいというふうに思います。どうも、ありがとうございました。 ○9番(国実久夫君)  私は、議員になりまして、何度目かの最後のバッターで、いつも皆さん、早く終わるなと期待しているのだと思います。私も13日は早く帰れるなと思ったのですけれども、思わぬ議案が入りまして、そうはいかない。人生みたいなものでしょう。  私は、一般質問で別府市の財政状況について上げました。私は、常々やっぱり本能といいますか、職業柄といいますか、決算に興味がありまして、徳部課長を毎年追いかけておりまして、決算特別委員会もあるのに少し気恥ずかしいな、悪いなという気持ちもしながら、やはり3番議員さんが言われましたように、別府市の財政状況はどうかと、私に何人も尋ねてきます。私は、「大丈夫ですよ、別府はすばらしいのですよ」と言いますと、「へえ」という、同じような回答が多いわけです。そういうことで私は、気恥ずかしいながら徳部課長に個別に一般質問を聞きまして、市報なり議員だよりなどで皆さんに知らせてあげたいなという気持ちで財政状況をお尋ねいたします。  平成18年度普通会計決算における経常収支比率と公債費比率、並びに基金と地方債の年度末現在高について公表をお願いしたいと思います。また、それぞれの指数・指標の平成16年度決算との比較について説明願いたいと思います。 ○政策推進課長(徳部正憲君)  お答えいたします。  平成18年度普通会計決算は、現時点ではまだ確定いたしておりませんので、決算見込みということで御説明申し上げます。  まず、財政構造の弾力性を示します経常収支比率についてでございますが、平成18年度見込みでは経常収支比率は95.1%となっておりまして、平成16年度と比較いたしますと4ポイント悪化いたしております。ちなみに、県下14市におけるランキングは10位でございます。  次に、公債費比率でございます。18年度の公債費比率は8.0%となっておりまして、平成16年度と比較いたしますと2.2ポイント改善されており、県下14市のランキングは1位となっております。  続きまして、基金の年度末現在高についてでございますが、18年度末の基金現在高は、これは普通会計のすべての基金でございますが、102億5,686万2,000円でありまして、16年度末と比較いたしますと、5億1,346万7,000円、5.3%の増、基金現在高のうち財政調整基金につきましては、18年度末では43億2,922万2,000円、16年度末と比較いたしますと、12億6,312万3,000円、41.2%の増となっております。  最後に、地方債の年度末現在高についてでございますが、18年度末の地方債現在高は282億3,486万8,000円で、16年度末と比較いたしますと、1,875万2,000円マイナスの0.1%の減となっております。 ○9番(国実久夫君)  経常収支比率は、ちなみに県下の中で10位。これは皆さんも御存じのとおり別府市は扶助費、非常に高くございます。これは、今後の課題だと思っております。基金が約100億円、地方債現在高が282億3,000万円、まあ、これには恐らくひもつき、補助金つきが何百億かあると思います。実質負債、預金残高から比べますと、別府市は自分なりには無借金市政ではないかと思っております。  それでは、経常収支比率、公債費比率並びに基金、地方債の年末現在高における別府市に似た人口12万前後の類似団体と比較してどうなっているか、説明をお願いします。 ○政策推進課長(徳部正憲君)  お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、18年度の決算がまだ確定いたしておりませんので、類似団体、類団比較につきましては、17年度決算の数値で御説明申し上げます。  まず、経常収支比率についてでございますが、本市93.5%に対しまして、類団90.8%となっておりまして、類団と比較しますと本市の方が2.7ポイント高くなっております。  次に、公債費比率でございます。公債費比率につきましては、本市8.6%に対しまして類団12.1%となっておりまして、本市の方が3.5%低くなっております。  続きまして、基金と地方債の現在高についてでございますが、市民1人当たりの年度末現在高で御説明申し上げます。まず基金の年度末現在高についてでございますが、本市は7万692円のところ、類団6万4,832円となっておりまして、本市の方が5,860円多いという状況でございます。次に地方債の年度末現在高についてでございますが、本市22万8,149円のところ、類団が29万1,695円、本市の方が6万3,546円少ないといった状況でございます。  類団比較については、以上でございます。 ○9番(国実久夫君)  私は、23年生まれのねずみ年でございます。血液型はB型で、長嶋茂雄をファンとしております。私は満59歳。まだ青年のつもりだったのですけれども、もうすぐ、来年還暦でございます。(「まだ若い」と呼ぶ者あり)いわゆる……、うれしいな、団塊の世代の真っただ中でございます。(発言する者あり)要するに来年3月には、一つ上の先輩が定年退職します。また再来年3月には同級生何十人が定年退職します。寂しい限りですけれども、これが現実であります。  そこで、いわゆる団塊世代の大量退職を迎えるに当たり、財政当局として退職金にかかる財源対策についてはどのように考えているのか、御説明をお願いします。 ○政策推進課長(徳部正憲君)  お答えいたします。  平成19年度から21年度の3カ年にかけまして、150人を超える退職者が見込まれております。退職金の財源対策についてどのように考えているかとの御質問でございますが、財政当局といたしましては、平成15年度に設置いたしました別府市職員退職手当基金、18年度末現在高が6億5,132万9,000円ございますが、この退職基金並びに平成18年度から10年間の特例措置といたしまして創設、制度化されました定年退職者等の退職手当の財源に充てるための地方債、いわゆる新しい退職手当債を、中期の財政計画を策定する中で有効活用してまいりたいと考えております。 ○9番(国実久夫君)  私は、市長が4年前当選されまして、その年だったか翌年だったか、ちょっと記憶にないのですけれども、財政緊急対策本部を設置して云々と言われまして、これは困ったなと。確かに何百人の退職金が要る。それは退職金手当として引き当てられてなくて、基金を積み立てられなくて、市長も慌てたのだと推察します。しかし、国はやはり考えるものなのです。財政基金、足らない地方には特例措置として10年間の市債で賄え、こういう見事な政策をするのが国だなと思っております。財政状態は150人の退職者で一時的に窮屈になろうかと思いますけれども、10年市債の特例措置により、またその後の職員給与額の減額で余り心配するほど……、財政状況はいいのではないかなと、私なりに解釈しております。  そこで、徳部課長にお願いしまして、バランスシートをつくっていただきました。19年3月31日現在であります。確かに我々、一般会計と公会計の違いは非常にあります。一般会計は単年度で締めて、継続が原則でありますけれども、公会計は単年度予算執行額でいく独特な会計であります。それでかなりの人が繰り越しやら交付金、補助金、複雑になっているものですから、わからないのだとは思います。  市長、私はバランスシートを見て驚きました。別府の正味財産、負債を控除しますと、土地の評価、建物評価、いろいろあって複雑ではありますけれども、787億円近くの正味財産があります。私たちは市長を応援してまいりまして、市長の4年間の実績、5年目に入っておりますけれども、間違いなく立派な市政を運営していると思っております。いろいろな政治家がおりまして、いろいろな意見があります。負けることなく市長は自信を持って市政を運営していただきたいと思いまして、これをもちまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(山本一成君)  これをもって、一般質問を終結いたします。  次に、日程第2により、議第72号株式会社別府扇山ゴルフ場の株主総会における議決権の行使についてを上程議題といたします。  提案理由の説明を求めます。     (市長・浜田 博君登壇) ○市長(浜田 博君)  ただいま上程されました議第72号は、平成19年9月22日開催予定の株式会社別府扇山ゴルフ場の臨時株主総会において、特定第三者割り当てによる新株発行の特別決議に対し、議決権を行使するに当たり、議会の議決を求めるものでございます。  株式会社別府扇山ゴルフ場においては、最大の懸案事項でありました預託金返還問題は、自主再建策に会員全員の同意をいただきましたが、経営が好転している状況であっても、返還資金の確保は非常に難しい状況になっており、このたび特定第三者割り当てによる新株発行により、資金調達する方法しかないと判断したことから、筆頭株主である市に対し議決権行使について要望がありました。  ゴルフ場の存続により、市財政への貢献と波及効果が期待できること、新株発行による資金確保ができなかったときは、自主再建が難しくなり、市全体のイメージダウンにもなりかねないこと。新株の引き受け予定者は韓国企業であり、韓国からの長期滞在型のツアー客が期待できることなどを検討しました結果、苦渋の選択ではありますが、株式会社別府扇山ゴルフ場の自主再建の道としてベターであると判断し、提案させていただいた次第であります。  何とぞ御審議の上、よろしくお願いをいたします。 ○議長(山本一成君)  以上で、提案の説明は終わりました。  これより質疑を行います。質疑のある方は、発言要求ボタンを押し挙手を願います。順次発言を許可いたします。 ○7番(長野恭紘君)  皆さん大変お疲れのことと思いますし、私もまだかなというふうに時間的に余裕を持っていたのですけれども、国実先輩がちょっと早く終わったので、時間的に余裕もありますし、しっかり質疑をしてまいりたいというふうに思います。  議第72号についてでございますけれども、率直に申し上げて「またか」という感じがいたしまた。この「またか」については、また後で御説明を、私からも御意見を申し上げたいと思いますが、つまり私の解釈でありますと、第三セクターである株式会社扇山ゴルフ場が第三者割り当てを行うので、株主総会における株主としての別府市の議決権の行使をしたいので、議会に同意を与えてほしい、こういうことで間違いないのではないかなというふうに思いますが、それで間違いないでしょうか。まず、その点について御確認をしたいと思います。 ○副市長(林 慎一君)  そのとおりでございます。 ○7番(長野恭紘君)  それでは次に、この提案は地方自治法の第何条の規定に基づいての提案なのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 ○総務課参事(酒井 宏君)  お答えいたします。  これは、自治法第96条の権利の放棄の議案ではございません。任意に議会の意思を問うものでございます。 ○7番(長野恭紘君)  すみません、私もちょっと意地悪な質問だったかもしれませんけれども、要はこの提案は議会の議決は必要ないんですよね、必要ないのです。つまり議決事項ではないと。議会の同意を求めるべきものではありませんが、議会を尊重していただいているということで議会に提案をしていただいたのかなというふうに思います。  これは、何かによく似ているのですね。私も嫌な気持ちになるのですけれども、楠港なのです。あれも議決が必要でなかったけれども、提案して結果、私も当事者の一人だったので余りこれ以上申し上げませんが、ああいうことにっなてしまった。こういうことをやると、結果として議会を尊重してくれたと言っても、なかなか後々やっぱり面倒なことになりかねないなと、私は今大変危惧をいたしております。  矛盾点をちょっと一つ。私から見ての矛盾点ですね、これは言っておきたいと思うのです。議会の議決を尊重すると言っておきながら、きょう提案をされました。これを我々が判断をしなければいれないのは20日、最終日ですね。どういう会社かもわからない、どういう実績があるかもわからない。期間的な猶予があるわけではないこの期間の中で、すべてを決定をしてくれと。我々議員としては「ちょっと、それはないでしょう」と。時間的な余裕もない中で1週間でこのすべてを決めろというのは、私は本当にこれはちょっと乱暴な提案ではないかなというふうに思わざるを得ません。  私は今、二つ言ったんですが、提案をしてから我々が判断するまでの時間のなさ、そして第三者割り当てを行うという会社が、なぜこの会社でなくてはならなかったのか。またこの会社はどのような会社であるのかということが、私は全く信頼し得る会社であるということの情報を得ておりませんので、全くちょっと今のところでは判断をしかねるということが現実ではなかろうかなというふうに思っております。
     提案権は、これは市長にありますから、提案していただけるのはこれは自由だと思いますけれども、余りにもこういう期間的な猶予がないということになりますと、提案権の乱用にもなりかねない事態だというふうに私は思います。これは議会として議員として、しっかりとチェック機能を果たすべきときではないのかなというふうに思います。  執行部の席にお座りの執行部の皆さんの中で、政治家は市長ただお一人なんですね。だからこういう逆の立場で考えたときに、市長も市議会議員をされて、県議会議員をされた中で、こういう重要案件を1週間ですべて決めなさい、情報は余りありませんけれども決めろと言われたときに、市長が一体、議員としてその当時の立場として、どういうふうに思うのかな。私はその心を思うときに、ちょっとこれは拙速だったのではないかなというふうに思わざるを得ません。  この扇山ゴルフ場の問題というのは、今から2年前の平成17年9月議会から表面化をしてまいりました。4億3,600万円もの公的資金が、これは事実上否決をされました。その次に平野社長に対しての第三者割り当てを行う、これも事実上拒否されて、その後に自主再建をやりますと。そして今回の韓国企業への第三者割り当てということになったわけであります。2年間の間に、こういうことが目まぐるしく動いて、事が起きているんですね。今、時系列に沿って言ってきましたけれども、すべてにおいて言えるのは「またか」と、私は冒頭に申し上げましたけれども、いつもこういうふうに唐突に来るのですね。唐突にぽんと来て、すぐ決めてくれということをいつも言われる。我々としては正直に言ってちょっと乱暴だなというふうに思っています。  扇山ゴルフ場が自主再建の道を選択いたしました。別府市も1,800万円もの土地の貸付料を平成23年まで免除しましょうということで、自主再建がスタートしたわけでありますけれども、わずか1年で再建の道は厳しいということになってしまいました。私の感覚からすると償却前黒字を計上して、最近はうまくいっているというふうに思っておりましたし、預託金者のその預託金の返還にしましても、その時点からもうすでにわかっていることですから、それを踏まえて自主再建をやっているのだろうと当然、私の頭の中では思っていたのですけれども、その自主再建を断念する、無理だということの説明を一体扇山ゴルフ場からどういうふうな形での説明を受けているのか、まずそのことについてお尋ねをしたいと思います。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  まず1点目の、先に議会に今回提案するという事態でございますけれども、先ほどうちの参事の方からも申し上げましたけれども、これは自治法上では特に議決を要するものではございません。ただ平成17年9月の前回のときに、やはり議会に対して全員協議会の中で我々も御説明を申し上げたところ、やはりこういう大きな問題については、議会の意思を尊重すべきであるという皆さん方の御意見もありましたし、我々もそういった考え方を持っておりましたので、今回も御提案させていただきました。  それから、今回急に提案することになりましたことにつきましては、大変申しわけないと思っておりますし、我々としても議員の皆様方に大変御迷惑をかけたと思っております。  今回、急に御提案をさせてもらった理由でございますけれども、株式会社別府扇山の方で経営の資金繰りを考える中で、預託金の返還問題につきましては、自主再建に同意をいただきながら現在まで進めておったわけでございますけれども、平成21年10月から預託金の返還が再度始まります。これにつきましては、経営も好転していると。実質的には減価償却前黒字というような状況ではございますけれども、とてもその資金、要するに5億円でございますけれども、この資金の調達がなかなか難しいということでございます。この件につきましては、当然自主再建の道筋で会社は判断をいたしましたけれども、その際も6億円という、当時市の方からの借入金をお願いをいたしましたけれども、これはこの一時的な借入金がなくなれば扇山そのものの経営というものは安定をしてくるということで、決してこの資金の調達ができるというような状況ではございません。ただ扇山の経営状況が好転をいたしまして、借金、借入金そのものが返せるような状況であれば、公的資金の投入もできるわけでございますけれども、現在の経営状況であれば、我々としては公的資金の投入はむずかしいという判断は扇山の方に伝えてあります。そういった中、扇山といたしましても公的資金の投入が難しいような状況であれば、ほかの資金調達を考えなければならないということで、自主再建に向けた努力はしてきたということでございます。  そういった中、今回新株の増資によります資金調達ということで大京TLS株式会社の投資の話がありまして、その話が進む中で、扇山の社長が韓国の会社を訪問いたしまして、その後その会社の調査も扇山といたしましてはしておりまして、これが一番いいチャンスというふうにとらえ、これまで交渉を詰めた結果やはり、もう一つの問題といたしましても、預託金者の方、やはり不安の部分が大変ありまして、現在一つ係争中の問題もございます。こういった問題を踏まえた中で取締役会におきまして増資案を決定して、今回その投資予定会社との協議をする中で大筋で決まったということで、市の方に要請があったわけでございます。  そういったことで基本的に申しますと、市の方といたしましても、そういうもろもろの自主再建に向けては市の方も極力協力するという考え方の中で、議会の方にも御提案をさせていただきまして、市のできることは今までもやらせていただいておるわけでございますけれども、会社側といたしましては引き受け会社とある程度合意に達したような状況の中で、時期的なものもあり、これが最後のチャンスというふうに会社側の方からも話がございましたので、我々といたしましても、自主再建をやる以上はこの道しかない、これを逃した場合は非常に自主再建の道が厳しくなるという判断の中で、今回提案をさせていただいたというような状況でございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 ○7番(長野恭紘君)  今、副市長に御答弁をいただきましたけれども、自主再建は非常に厳しいだろうという当初の予測もありましたが、その後人員整理をしっかりとやって、松くい虫等のああいう駆除もちゃんとして、そしてこれからやっとやっていけると。プレー代も安くしたりしましたですよね。市の補助も、補助というか、まあ、事実上の補助ですよね、1,800万円の年間使用料、貸付料の部分は一時凍結しましょうということでなったと思うのです。21年から預託金者に対しての返還が始まるということも含めての、やはり私は経営の自主再建策であったのであろうというふうに当然思っていましたので、だからそれを理由に自主再建が厳しいと言われても、では何であのときにそういう自主再建策ができると言って、今まで時間が経過してきたのかなと純粋に考えたときに、私は本当にわからないのですね。  今回の第三者割り当て増資の件でありますけれども、この件については私は反対ではないのです。これは一つの方策であると思います、有効な方策であると思いますし、逆にもうこういう方法しか預託金者を救って、別府市の責任も果たすにはこういう方法しかないのかなというふうには思います。思いますけれども、この提案の仕方と情報量の少なさがおかしいのではないですかということを言っているのであって、やはりそこら辺はしっかりと扇山ゴルフ場の問題を協議する段階で、過去公的資金を入れるとなったときにも、全員協議会をちゃんと開いて、ちゃんと説明をしてくれて、いろいろな資料もそろえてもらって我々は判断できた経緯があるのですけれども、今回そういう判断し得る資料が全くありませんし、実際こういうふうに私と副市長、執行部の方々が話す中で、扇山ゴルフ場の社長さんや取締役の方々とどういう話し合い、どういう説明を受けたのですかというやりとりしかできないのですね。だから全員協議会の席に平野社長や関係者の方もお呼びして、その席でしっかり何らかの説明を受ける、意見を言うというようなことがないと、直接聞くんではなくで、どうしても又聞きになりますので、どうしても情報がぶれてしまうという側面もあるんではないかなという、そういうところを非常に懸念をしているわけなのです。  経営責任の平野社長の件も私はあるのかなというふうに思っていましたけれども、ただこの件に関しては、今、副市長の御説明で当初から大変厳しいというのは、私どももわかっておりましたので、それは一時置いておいて、先ほど言った大京TLS、この会社なのですけれども、この1枚でこういう会社ですよ、資本金はこれですよというふうに資料をもらったのですが、一体この会社はどういう会社なのか。私たちがもらっている資料以外で今おわかりのところがあれば、ぜひちょっとこの会社について御説明ください。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  今回、引き受け企業であります大京TLSの会社でございますけれども、まず先ほど申しましたように株式会社扇山の社長が直接会社を訪問いたしまして、向こうの実情を調べております。また扇山といたしましても実際的に信用調査を行っておる、その報告を受けておりまして、韓国では上場企業でありますキアー自動車の主力取引先でございます。そして日本のトヨタ自動車のレクサス、これの韓国内の物流を全面的に引き受けている、信用のある企業であるという社長からの報告を受けております。  また、この代表者であります方の扇山に対する考え方でございますけれども、現在別府市は韓国から近いので、競争力には勝てると。そして韓国は現在ゴルフ場が少なく、そして現在政府が国外に出ることにつきましては、いろいろ懸念している中で対応を考えているけれども、これも即できるような問題ではございませんので、五、六年はかかるのではなかろうかということから、今がチャンスというふうに考えておると。それから、韓国はゴルフ場の値段が非常に高い。そして実際的に言いますと、日本に来たら1回のゴルフではなくて、韓国の方は最低でも3日、できれば1週間程度のゴルフをしたいという希望をお持ちになっている、そういうこと。それから、この方はいろんな企業での人脈も非常に持っておられるということで、この人脈を通じて扇山の会員権をぜひ販売をしていきたいし、また特に韓国の50歳以上の方、こういう人たちを対象に販売を考えておると。それからこの事業者の方はトヨタ自動車のレクサスを販売しておりますが、このお客さまに、顧客に対しまして、1年に1回そういう方々を、現在は済州島の方に招待をしてやっていると。できればこういう部分については、別府の方にぜひ連れてきたいという考え方を持っております。  それから扇山ゴルフ場についてでございますけれども、大変すばらしい景観であると。これまでも自分の財界の人脈のある方を何名か連れて、何回かこちらの方にお越しになっておるということで、大変この景色を気に入っております。ただ施設面から申しますと、まだまだ韓国のゴルフ場より非常に劣っている面があるので、できればこの施設面についても随時整備をしてやっていきたいという、こういう考え方をお持ちであるということを私どもは聞いております。ただ、私どももゴルフ場だけの話だけでは非常に問題もあると思いますので、私どもといたしましても独自に信用調査もいたしております。報告書では扇山ゴルフ場から報告を受けておりますように主要取引先、それから業績等については伸びております。そういったことを考えまして、信用のおける企業であるという、自分たちではそういうふうに判断をいたしたわけでございます。 ○7番(長野恭紘君)  今、副市長がいろんな情報をお伝えいただいたんですけれども、それはその社長のお人柄とかこういう希望を持っているというような希望的な観測の部分がほぼ大多数で、我々が欲しいのはもっといわゆる会社としての、社長の人柄はもちろんなのですけれども、会社としての信用度が一体どこまであるのかということが、我々は調査の対象となって、判断の基準になるべきものなのですね。きのうニュースを見ておりましたら、詳細についてはまだ調査中ですと、会社についての詳細は調査中だということを言ったというふうにお聞きをしておりますけれども、その調査中の会社を信用して事を進めていくというのが、果たして私は適当なのかなというふうに思うのですが、その調査中ということと、さっき副市長が言われた今調査してわかったことがありますということとの、ちょっと時間的なずれもあるのかもしれませんけれども、例えば日本には商業登記があって、調べに行けばすぐにわかりますよね。韓国におけるそういう――ちょっと私も詳しくはわかりませんけれども――登記的なもの、登記簿的なものを今判断し得る材料として副市長や執行部の皆さんがお持ちなのかどうか、そういったことをちょっとお答えいただきたいと思います。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  きょう、正式に議案提案ということで議案質疑になりました。私どももそういったことにつきまして、事前に調査をいたしております。ただ、この結果につきましては企業の情報等については、非常に極秘書類でございますので……。ただ我々としてはその報告書、先ほど言いましたように、報告書の中身は企業においては信頼を得るものというふうに確信をいたしております。そういう判断をいたしたわけでございます。 ○7番(長野恭紘君)  執行部としては、信頼できる情報で、信頼できる企業だというふうに思っているということですよね。ただ、その資料を判断を我々にしろと言うんであれば、その判断基準としての資料をやっぱりお渡しをいただかないと、我々は判断をやっぱりする材料としてはちょっと、今のままのこの紙切れ1枚で、資本金なんかを書いただけのでは、ちょっと判断がつかないなというふうに、私は相変わらず思ってしまいます。  それと、情報がいろいろと錯綜していまして、ひとり歩きしているところもあるのかもしれませんが、いわゆる第三者割り当てした後に日本企業を立ち上げて、もしくは今、日本企業、日本法人なんですね、大京TLSの日本企業があって、そこに運営をさせるんだというようなこともちょっとお聞きをしましたし、ちょっとそういったいろいろな情報が錯綜していますので、そういったやはり情報を一回きちっと整理をして、20日までしか時間がありませんけれども、何らかの情報をやはり我々にはお示しをいただきたいなというふうに思いますが、この点についてちょっと。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  資料等につきましては、調査会社との契約等の状況もございますので、また議長、担当委員長とも相談をさせていただく中で対応していきたいと思っております。 ○7番(長野恭紘君)  この短い期間ですから、ぜひお願いします。  この問題については、私も何人かにいろいろと、弁護士さんを初めいろいろな方々にも、法的なことがありますからお尋ねをしました。その中で言われるのは、それが悪いと言うのではないですよ、なぜ韓国企業なのということをまず一番初めに言われるのですね。韓国が悪いというわけではなくて、韓国企業が悪いというわけではなくて、やはりどことなく、何で日本企業ではなくて韓国企業なのかなと。いわゆる魂を売ってしまったのではないかというような、不安を抱いている人もいらっしゃるのだということだというふうに思います。  この第三者割り当てというのは、特定の方、特定の企業に対して割り当てるいわゆる新株の予約券を約束をするものでありますから、当然、上場企業と違って、ぽんと出していろんな方々に対して新しくいわゆる第三者割り当てをするというものではありませんから、それはそれとしてはいいのですけれども、韓国企業、この大京TLSのみしか交渉の余地はなかったのか、それともここに至るまで約2年の間、日本企業との接触があったけれどもだめだったのか、そういったところは一体どうなのでしょうか。率直に言って、6億円で扇山ゴルフ場が全部自分のものになるのだったら、土地は違いますけれども、経営が全部できてこれからやっていけるんだったら、6億だったらやりたい人がいっぱいおるなというのが、私なんかの感覚なのですよ。だから、その点についてちょっと説明してください。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えいたします。  会社の方に、何社ぐらいから話があったかというような感じでございます。具体的には4社ほどあったというふうに、私どもは聞いております。A社につきましては、3億程度という話も聞いております。またB社につきましては、民事再生法という言葉でお話になったみたいです。それから残りのC社、D社につきましては、いろいろ預託金の問題、そういうことをお話になったら、その後については全くなかったということです。そういうことで、今までは4社からお話があったということを、扇山の方からは聞いております。 ○7番(長野恭紘君)  先ほどからお聞きをいたしておりますと、やはり平野社長さんの個人的なつながりでしか、広がりがない中で探していっているような雰囲気が、どうしてもしてならないのです。だからやはり日本企業の中でも、今もっともっとこれから業績を伸ばして、本当に6億円くらいであれば出して、扇山ゴルフ場で特に別府に愛着があったりとか、そういった企業の方々というのは、まだ募集すればいらっしゃるのではないかなという感覚を持つのですけれども、ただ社長は平野さんで、平野さんが見つけてこられたというこれは現実ですから、それについてしっかり議論をしていかなくてはいけない。  今お聞きをすると、4社あったと。その4社がいずれも条件が折り合わなかったという以上は、これは仕方がないのかなというふうには思います。思いますけれども、今回の大京TLSと契約を締結するに当たって、例えば、大京TLSから何らかのいわゆる経営陣のこととか、今後の1,800万円の年間の貸付料のことであるとか、そういったことでの条項ですね、増資をするかわり、引き受けるかわりのいわゆる附帯条項みたいなやつは、具体的なことがあったのであれば、お答えをいただきたいと思います。 ○副市長(林 慎一君)  具体的には、大京TLSからはございません。 ○7番(長野恭紘君)  具体的にはないということでありますが、ではこちらからお聞きをしますが、年間1,800万円のいわゆる貸付料については、新しく経営者が大京TLSさんになった場合は一体どういうふうになるのか、その点をお答えください。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えをいたします。  土地の貸し付けにつきましては、株式会社別府扇山ゴルフ場の支援策の一つといたしまして、平成18年の3月議会で議決をいただいている経過がございます。今後につきましては、会社側と協議をしていきたい、そういうふうに私どもは思っております。 ○7番(長野恭紘君)  今後、会社側、いわゆる増資をした後の会社側と協議をしていくということですよね。それでいいんでしょうか。 ○総務部長(友永哲男君)  はい、当然でございます。この議会のもし議決があれば、当然株主総会というのが開かれます。株主総会におきましては当然増資の話だけでございます。その後においては、今言いました取締役会で決めますので、その後その会社の方と、新しい会社とお話ししたいということで、御理解をいただきたいと思います。 ○7番(長野恭紘君)  これは私の意見になるのかもしれませんが、もうやはりここまで話が進んでいる以上、そこのところをいわゆる会社を、言い方は悪いんですけれども、会社の乗っ取りに別府市も、行政も加担するような、見方によっては、見る人が見ればそういうふうにもとられかねないけですから、結局、扇山ゴルフ場の持ち株比率が別府市は17%に増資後は減るわけですよね。減って、いわゆる67%を大京さんが持つということになると、やはり事前にそこのところをしっかり詰めておかないと、いや、厳しいから払えませんと言われたら、結局もうそれまでなのではないのですか。だから、そういうところをきちっとここまで話が来ているんであれば、もう詰めておいて、終わった後ではなくて、始まる前にきちっと一応一線を引いて、別府市は筆頭株主ではなくなるわけですから、一応経営はおたくにお願いしますと。もっと言えば、これを期に別府市はもうはっきり言ってこのゴルフ場の経営というところからは足を洗って、この5,100万円の持ち株の部分もしっかりと大京さんに同じく買ってもらうか何らかの形にして、いわゆる1,800万円の賃貸借契約でしか関係はないけれども、何らかのいわゆる今後も協力は続けていきましょうというぐらいにしていった方がいいのではないかなというふうに私は思います。中途半端に17%に落ちた比率の株を持っていることが、別府市にとって必ず将来災いのもとになる、私自身はそういうふうに考えております。これについては答弁は要りませんけれども、やはりそういった一つ一つのことをしっかりチェックをしていっていただいて、やはり議員にも提案する以上はそういった情報をいただかないと、我々は判断のしようがない。今言ったことも私は今聞いたことで思いついたことですから、やはり情報をいただくといろいろなことが議員さんたちの中で出てくると思いますから、しっかりそういった法的なところも踏まえて、全くミスのないようにやるのであれば、もうここまで来た以上は進めていかなければなりませんが、本来は最低でも1カ月くらいの時間の猶予を、継続審議にするなり、次の議会に延ばすなり、そういった方法を取ってもらうのが一番好ましいな、その期間であれば、本当によければ私は賛成もできますし、本当に悪ければ反対もするかもしれませんが、やはりそれ以前の問題で判断のしようがないなというのが、私の今の立場なのかなというふうに思います。  時間ももう限られておりますので、これぐらいにしたいと思いますけれども、本当に対話が不足しているな、こちらに対して、議会を尊重するという言葉とは裏腹の結果的には行動になっているのだということを御認識をやっぱりいただかなくてはいけないなというふうに思います。私だけではなくて議員の皆さん方も恐らく、これだけの情報で仮に議決を与えてしまったときに、議会も一枚かんだではないか、おまえたちも認めたではないかと言われたときには、これは我々としても免れませんから、やはりそう言われないようにするためにも、しっかりとした情報をこれからいただきたいというふうに思います。  そのこととあわせて今、もうこれで質疑を終わりたいと思いますけれども、全体の質疑の中で何かおっしゃりたいことがあれば、ぜひ御答弁ください。 ○副市長(林 慎一君)  今回、扇山よりこの提案がごさいました。ただこの扇山ゴルフ場につきましては、市のやはり一番の懸案事項でございまして、平成17年9月に公的資金の投入につきましてお願いをした経緯もございます。そういった中で、やはり先ほど市長から提案理由でもお話ししましたように、自主再建を目指し、別府市のイメージダウンにならないように、それからこれまで扇山ゴルフ場をやはり会員の皆様方、いろいろな方々が御協力をいただく中で扇山ゴルフ場の存在感があったと思いますので、どうしても、やはり我々としては扇山ゴルフ場につきましては自主再建をさせたい。このまま倒産というような形は避けたいという気持ちの中で、今回いろいろなことで資料等、それから時期等の問題につきまして大変御迷惑をかけるような結果になっておりますけれども、我々の気持ちといたしましては、扇山を今救うためにはこの方法しかないという考え方の中で、御提案をさせていただいているということを御理解をいただきたいというふうに思っております。 ○7番(長野恭紘君)  これで最後です。先ほども申し上げたように、私もこれしかないのかなという思いはあります。ありますが、もう率直に、素直に賛成させていただけるような環境をやはりつくっていただかないと、我々もやはり支援者の人とか市民の方々から、あなた賛成したのかと、あれは意味がわかってやったのかと言われたときに、いや、わからないけれども賛成したとか、わかりませんけれども反対したというわけには、これはいかないのですよ。だからきちっとした環境を整えていただいた中で、やはり我々にも判断をさせていただきたい。そのための資料の提供をお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いします。 ○19番(堀本博行君)  それでは、若干質問をさせていただきたいと思います。  大まかに何点か質問をさせていただきますが、今回のこの問題がにわかに浮上してきたときに、私は一貫して行政の立場として、企業、業界というふうな、いわゆる利益追求の企業には行政として余り絡んでほしくない、かんでほしくないというのが、私の一貫した姿勢でございました。イズミの問題が先ほど出ましたけれども、イズミの進出のときも、「市長、もうやめておきよ」と一貫して私は申し上げてまいりましたし、それなりの提言もさせていただきました。  こういうふうな意味合いの中で、今回私は選挙がありまして、我が公明党も2名の新人議員がおります。一つ一ついろんな問題が起きたときには、必ず4人でしっかりと打ち合わせをしながら、話し合いをしながら結論を出しているところでございます。今回の問題についても、4人でしっかりとお話をさせていただきました。こういったふうな中で、私も今回一般質問でも扇山の問題を若干触れさせていただきましたけれども、早急に民間に移行すべきであるというふうに私は一貫してずっと思っておりましたし、そういうふうな思いもあります。また公社とか第三セクターとかいう問題もありますけれども、こういう問題も粛々と整理という方向でいくべしというふうに申し上げてまいりました。  今回の扇山ゴルフ場の問題が浮上してきたときに、最初に4人でしっかりお話をしたときに、特に2名の新人議員はよくわかりませんから、これまでの経緯とかいったものもしっかり説明をさせていただいて、また先輩議員にお話を伺ったりもしながら、これからどういうふうな形で、どういうスタンスでやっていくのかというふうなことでお話をさせていただきました。  結論として、先ほどいろいろやり取りがありましたけれども、韓国の企業が6億という大変な金額を増資していただけるというふうなお話でございます。私も聞こうと思ったんですけれども、これまでどれほどの企業に当たったのかというふうな質問をしようと思っておりました。4社というふうな形でお話があったように伺っておりますけれども、それも途中で途切れたというふうな経緯でございます。  扇山ゴルフ場の社長が打診をしたというふうな形でございますけれども、先ほど信用調査の問題もありました。これもちょっとお聞きしようと思ったのですけれども、それは資料が資料で、非常に厳しい資料の中ですけれども、信用調査をしっかりやって、それなりの企業であるというふうなこともおっしゃっておりましたけれども、これは公募というわけにもなかなかいかない問題でございましょうし、水面下で非常に御苦労なさったのではないかというふうに思っております。しかしながら、何ゆえ今のタイミングなのかという、このようなタイミングの問題もあります。しかしながら半年待てば、1年待てば優良企業が今の韓国の企業以上の企業が来るのかといえば、またそういうふうなことでもないような気もいたしますし、そういった意味からも今回見送った場合に、見送った場合というか、これからどういうふうな推移をしていくか、執行部の方々が進めていくわけでありますけれども、このまま例えば見送った場合のことを考える。そして見送った場合に、これまでのようにいわゆる自転車操業のような形で進んでいく、預託金の問題も残っているというふうなこともあります。  議会としても、我々が話をした中で、前回の預託金問題の議案を議会として否決をしております。そういった公金を出せないという否決をした経緯もありますし、自主再建というお話もございましたけれども、頑張っていただいてはおりますけれども、まだまだ非常に厳しい状態であるというふうなことから考えたときに、このような今回の韓国の企業にお願いをするしかないのではないかというふうに私たちは思いました。この問題は、浜田市長の時代に起きた問題ではございませんけれども、行政は継続というふうな形から、市長も非常に苦慮しているというふうなことが、この問題については私はよくわかります。  そこで、ひとつお聞きをしたいと思いますが、この大京TLS株式会社の――先ほど7番議員さんが聞いておりましたけれども――例えば経営方針とかいうふうなものがわかるのかどうかということと、それと信用調査はさっき副市長が答弁をしておりましたけれども、どのようなところの信用調査でお話をなさったのか。この二つだけちょっと教えてもらえますか。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  まず信用調査でございますが、国内の信用のおける企業にお願いして、信用調査をいたしております。  それから、この大京TLSの考え方でございますけれども、先ほど私は会社側からの話ということでお話をさせていただきましたけれども、やはり今ゴルフにつきましては、韓国では非常に人気のあるスポーツとなっております。そういったことを含めまして、韓国では非常にその施設が少なく、また値段も高いということで、日本の方にも結構お見えになっております。別府には温泉というものがありますので、それとセットにしたような形でのパックを組んだ中で日本に送っていきたい、そして長期滞在型のそういった形でゴルフ場を活用していきたい。それにあわせて韓国の、特に今韓国の方で若い方々は、なかなかマナーの関係でいろんな問題があるということで、この方の話では一応50歳、先ほど言いましたように50歳程度以上の方、ある程度常識のある方、そしてなおかつ自分の人脈を通じて信用のある方に販売をする中で対応していきたいというような話をしておりまして、やはりそういった考え方で別府の方に進出していきたいというふうに、今のところ聞いておるような状況でございます。 ○19番(堀本博行君)  これからいろいろな資料を出していただけるとは思うのですけれども、一つはこの大京TLS株式会社が、私はよく受けてくれたなと思っているのです。これからどういうふうな展開になるかわかりませんけれども、今の時点ではこのチャンスを逃してもらいたくないと思っています、個人的には。扇山の非常に厳しい状態の中を、今回最大のピンチのこの状態をチャンスに変える、最大のチャンスに変えていく絶好の機会ではないかというふうに私も思っています。そういう意味では、ぜひこの扇山ゴルフ場が浮揚していくような、そういうふうな手法を取っていただきたいというふうに思います。  いずれにしても、これは先ほど申しましたこのタイミングというのが非常に気になるわけでありますけれども、これも市長の政治判断でありましょう。そういった意味からもそういうものを理解するとして、市長の今の胸の内を聞かせていただきたいと思いますが、いかがですか。 ○市長(浜田 博君)  大変御心配をかけております。7番議員さんの「唐突な提案」の問題もおわびをします。また情報不足の問題も、私が議員の立場であったら同じだと、これは間違いありません。  ただしかし、今、堀本議員さんの質問の中にもラストチャンスを逃すなという思い、全く私も今その思いでございまして、今までの4社のかけ合いの中、これは社長みずからがというよりも、私を通した部分もありますし、議員さんの中でもいろいろ心配していただいた方もあります。いろんな方が、本当に扇山のことを思っていただいているのだなという思いを受けておりますが、なかなか条件が最終的に合わなかった。今の、これは確かにはっきり言って社長の人脈といいますか、富士銀行のトップにおった関係者の皆さんの人脈の中で、韓国企業のこの誘致に至ったということは事実でございます。ただ一番大事なのは、この信用問題ですね。この会社が本当に大丈夫なのか、こういった点については社長以上に私たちの方が心配をするわけでございまして、そういう意味で今、日本の信用のおける信用の調査をさせていただいた。その中では非常に優良な企業であるという判定もいただきましたし、またトヨタ系のそういった状況も聞きました。そして韓国のトップセールスとして、韓国からのお客さんをいっぱいふやすという思いを説明させていただきましたが、大事なのは扇山ゴルフ場の預託金者、さらには現会員の人、この人たちが犠牲になってはいけない。この私の思いは扇山を存続したい、自主再建したいという思いの中には、今の会員の皆さん、預託金者の皆さんにどれだけ迷惑をかけてきたのか、これをしっかり救わなくてはいけないという思いがあるからこそ、この道を選んだわけでございまして、そのことは会社側もはっきりと今の施設の内情の問題も韓国の状況よりも劣っているとか、しっかりそういうものもきちんとして、そして現会員が「こういう状況になってよかったな」と思えるような、今何人おるんですか、現会員の皆さんも、自主再建していただいた、よかったなという思いになれるような、そういう経営にしていただきたいということが私の思いでございまして、ラストチャンスと願いながら、この残された唯一の道、第三者割り当て増資ということで、皆さん方に同意をいただきたいという思いで提案をさせていただいたわけでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。ありがとうございました。 ○19番(堀本博行君)  よくわかりました。現時点では最大にバックアップをしていきたいと思っております。市長も英断を持って進めていただきたいことをお願いして、質問を終わります。 ○議長(山本一成君)  休憩いたします。       午後5時07分 休憩       午後5時22分 再開 ○議長(山本一成君)  再開いたします。 ○14番(平野文活君)  それでは質問をさせていただきます。  このゴルフ場の問題が起こってから、我が党議員団も基本的な見解は述べてまいりました。今のような預託金会員さんに多大な迷惑と心配をかける。こういう事実上の破綻に至った原因、責任はどうなんだということをこれまでも申してまいりましたが、浜田市長は過去の責任は問わないという立場で、この問題には対応してきたと思います。  我が党としてはいろいろ調査もした結果、第三セクター特有の市や議会主導の無責任な経営体質というものが、その破綻の根底にあったというふうに思います。したがって我が党としては、別府市はこういうゴルフ場の経営から全面的に手を引くべきだ。保育所だとか老人ホームだとか、そういうものを民営化している、これについては私どもは反対だけれども、こういうゴルフ場こそ民営化すべきだというような立場、民間主導の自主再建というものを主張してまいりました。そういう意味から、そういう立場から、今回の提案に対しては基本的には賛成をしたいというふうに考えております。  しかしながら、幾つかやはり聞かなければならないことがございます。先ほど長野議員も言われましたように極めて唐突な提案で、しかもほとんど調査の時間も与えないまま結論を出してくれと、こういう提案のやり方、これは極めておかしいなというふうに思います。  先ほど来の議論で、信用がおける企業なのかどうかということを調査していると。先ほど市長の答弁では、その調査結果も得て、信用がおける企業だというふうに判断したというふうに述べましたね。であるならば、そういう調査結果があるならば、なぜ我々議員にその資料を提供しないのか。あした委員会でその審議があり、委員会としての採決は行われる予定ですよね、その結果はどうなるかわかりませんが。そうであるならば、少なくともきょう中ぐらいにはその調査結果なる資料を我々に提供してしかるべきではないかというふうに思いますが、いかがですか。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  先ほども7番議員さんにもお答えいたしましたように、今回のこの資料につきましては、調査会社との契約によりまして部外秘というような状況もございます。この点については先ほど7番議員さんにお答えをさせていただきましたように、議長並びに担当委員長とも協議をさせていただく中で、また考えていきたいというふうに思っております。 ○14番(平野文活君)  あしたの委員会での判断をする、重要な資料だと私は思います。そういうものを何もなしで判断をしろという方が無理です。ですから、今検討するとおっしゃいましたけれども、できればきょう中にその資料を提出をしていただきたいということを強く要望して、次に移ります。  まず私は、やはり最終的には今回のような結論しかないなというふうに思うのですけれども、市長が前々から過去の責任は問わないというふうに言ってきましたけれども、その当時私たちは、それはやっぱりいかん、一般市民の方はなぜそんなことになったのか、公金を何億も投入しようというような、そういうようなところまで今ゴルフ場の経営がいっているわけですから、ですからなぜそうなったのかということは、やっぱり最終的に決着をつける段階で明らかにすべきだというふうに思いますよ。その当時、ですから市長は問わないと言いましたけれども、私は議会に対して議会の調査権も発動したらどうかということも提案した経過もあります。それは実りませんでしたけれども、最終的な判断に当たりまして若干その問題についても触れたいと思うのです。  そこで、預託金は一体何人からどれくらいの預託金が集まったのか。そしてクラブハウスの建設費用、総費用はどれくらいだったのかということをまずお聞きをしたいと思います。 ○財産活用課長(藤原洋行君)  お答えいたします。  預託金でございますが、300口の12億とお聞きいたしております。  また、クラブハウス、コース改修費の総費用でございますが、13億4,786万2,620円とお聞きいたしております。 ○14番(平野文活君)  12億の預託金を集めて、それを超える13億なにがしかの事業を行ったということ、この出発点から問題が起こっていると私は思います。いわゆるゴルフ場のある関係者からいろんな資料をいただきましたが、その中に平成18年1月23日の、平野社長がいわゆる預託金会員さんが集まった集会といいますか会議で、社長としての説明をしております。その説明の文書をいただきましたが、こういうふうに書いていますよ。書いていますというか、社長が言いました。「預託金をすべて使い切り、それでも足りず借入金までして、本来預託金の半分は社内留保しておくのが経営の常識だ」、こうおっしゃっているのですがね。預託金だけでは足りないで借入金までした、こうおっしゃっておりますが、どれくらいの借入金をしているんですか。 ○財産活用課長(藤原洋行君)  お答えいたします。  借入金が幾らぐらいということでございますが、過去の決算報告等を見てみますと、平成8年度に2億5,000万円を借り入れしている状況でございます。 ○14番(平野文活君)  平成8年。ですから、社長が説明したとおりのことが、この当時起こっておるわけですね。それはもう経営の常識から外れておる、出発点からおかしいのだということを言っておるわけです。  続いて平野社長は、こう言っておりますね。「経営を知らない人が経営をして、ゴルフブームの時代は何とか黒字だったが、クラブハウスが完成すると同時に赤字が続いているのに、それへの対応もないずさんな経営だ」、こう言って、「そのような経営不在が経営を悪化させた大きな原因だ」、こういうふうに言っております。さらに、「しかも預託金の返済方法について全く考えておらず、無責任きわまりない状態だ」、こう言っております。なぜこのような経営破綻状態に陥ったかという原因について、平野社長はこうおっしゃっているが、浜田市長も別府市当局も同じ認識でしょうか。 ○副市長(林 慎一君)  預託金会員を募集した当時の取締役等の責任の問題でございますけれども、これはこれまでも答弁させていただきましたように、取締役というのは当然その経営に関しましては、善良な管理者の注意を持って忠実にその任務を果たすべきものでありますが、一方で企業経営に関する判断は、不確実かつ流動的で複雑多様な諸要素も対象にした専門的、予測的、政策的な判断能力を必要とする総合的な判断があるとされております。また事後的、結果的な評価がなされてはならないという判例も出ておりますけれども、このような結果になったということは、全く責任がないということは言えないと思いますけれども、ただ当時の預託金を考えましたとき、私どももいろいろ聞いた話でございますけれども、他のゴルフ場も多数破綻をいたしております。このように会員権が下落するようなことは予測し得なかったこともあったのではなかろうかということも聞いておるわけでございます。ただ、こういうような状況を勘案いたしましたときに、私どもといたしましては、10年以上前にできました現時点で事後的な判断をすることにつきましては、差し控えさせていただいたような状況でございます。ただ、今我々といたしましては、過去を振り返るより現下の状況を踏まえた中で、この機を逃したら自主再建は大変難しいというふうに認識をいたしております。その点をぜひ御理解をいただいた中で、今回お願いをいたしたいと思っております。 ○14番(平野文活君)  今の最後の話はこれからの問題なのですけれども、続いて平野社長はこうおっしゃっていますね。「しかも、このクラブハウス改修委員会には、会社側5人、クラブ側6人出ている。これらの方々に当然責任があります」、こういうふうに説明しているのですよ。当時のその改修委員会の委員長さんは議会から出ていますでしょう、議員さんが。取締役社長あるいは会長などには歴代の市長さんなどがなっておりますね。そして専務には、市のOBが行っております。取締役には私ども共産党を除く各会派から議員が出ていますね。ですから、そういう言うなら放漫経営というか、無責任な経営というか、そういうものの実態について、市当局、あるいはやっぱりずっと長年こうした経営に関与してきた議員の皆さんも釈明をする、そういう必要があると私は思います。しかしそういうものは公式な形で我々に説明、あるいは市民に説明をされたことはありません。ぜひ、この民営化するに当たりまして、これまでの経営がどうだったのかということは、簡略でも説明する必要がある、私はそう思います。  そこで次に移りたいのですけれども、一時、平野社長本人が増資をして、この事態を切り抜けたい、こういう決意をされた時期がありましたね。またそのことが、いわゆる別府市が筆頭株主としての地位をなくすことになる。ですから議会でのやっぱり、先ほど長野議員に説明したような意味で議会にかけようということがありましたね。しかし最終的にその増資をやめて、議会にかけることも取り下げた、こういう経過がありましたでしょう。そのときに、私の質問に対して当時の大塚助役が、こうおっしゃっているのですよ。なぜ取り下げたかと言って、「今までの経過から別府市の支援がやはり必要であるという判断から、方向転換、本人の増資分を取り下げ、権利放棄の議案を取り下げることになった」とこうおっしゃっているのですね。このときには、増資を認めると別府市としての権利は失われるから、いかんという形で取り下げた。今回は同じ権利は失われるということは承知の上で増資を認めよう、こういうふうになったのですね。どの時点でそういう転換が行われたのか、どういう判断でそういう転換をされたのか。私どもは、再度言っておきますけれども、この平野社長の増資というとき、この時点でもう市は手を引くべきだ、民営化すべきだという立場でありました。ですから、なぜ転換したのかというのがよくわかりませんでしたね。しかし、転換した以上は何らかの方策があったはずですね。しかし、今回また同じような形で、権利の放棄につながる議案が出されていますね。ですから、そこら辺の説明がないのですよ。ちょっと、わかりやすく説明してください。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  前回の平野社長の増資のときと今回との違いでございますけれども、前回、平野社長に対しましては2万2,000株の1,100万ということで、これは当面の運営資金という形での説明をさせていただいたと思いますが、今回は預託金を含めたやはり自主再建に向けての一つの計画案が出ておりますので、これにつきまして市としても自主再建はこの道しかないという判断の中で今回お願いをいたしておるわけでございます。前回も公的資金の6億円につきましてやはりお願いをいたしましたその後、平野社長の増資についてまたお諮りをしたわけでございますけれども、基本的には扇山ゴルフ場につきましては、預託金のこの資金をどう確保するかということが再建の道筋だというふうに我々は思っております。当時、公金の投入が難しいという判断の中で、扇山の取締役会で自主再建に向けてということで意思統一をされ、自主再建に向けてまいりましたけれども、基本的にはこの6億円、要するに資金確保をどうするかというのは、今後公的資金への援助を仰ぐか、そのほかの方策を得るという道筋を考えるという方向性の中での自主再建の道筋でございました。だから平野社長の増資につきましては、当面の運営資金といたしまして1,100万が要るという考え方の中で、増資の議案を出させていただいたというような状況でごさいます。 ○14番(平野文活君)  ということは、公的資金を投入することはもうしないという判断をしたその時点から、預託金の5億円ですか、通常の経営が軌道に乗ったとしても、それは払うのは困難だということで、結局やはりこのゴルフ場の経営を引き受けてくれる企業が必要だということで、その時点からもう探し始めたというふうに見ていいのですか。 ○副市長(林 慎一君)  扇山ゴルフ場で自主再建を目指すという考え方の中には2通りございまして、当然扇山の経営状況がよくなりまして、要するに利益が上がり、実際的には貸し付けても返還ができるような状況であれば、また公的資金の投入も可能だというふうに我々は思っておりましたけれども、扇山自体としては、今の経営状況では公的資金の投入はなかなか難しいような経営状況だと我々は判断をいたしております。したがって扇山としては、やはりそういった資金の調達につきましては、外部の資金調達ということも視野に入れた中で今まで動いてきたというふうに考えております。 ○14番(平野文活君)  そうすると、引き受けてくれる企業を探すというのは、もう市はタッチしない、すべて平野社長にお任せという態度だったのですか。 ○副市長(林 慎一君)  基本的には会社の運営でございますので、相談があれば我々も相談に乗っていたということでございますし、またその経営につきまして扇山の方からも支援要請があった部分については、支援をさせていただいたというのが現在までの状況でございます。 ○14番(平野文活君)  私はいよいよ、そういう答弁を聞くと、市のいわゆる経営者としての能力というのか、全くないなということを痛感するのですよ。さっきの債権者団体、会員さんへの説明の中で平野社長が、浜田市長から預託金のことは別にこれは市が何とかするから、とにかく通常の経営を何とか軌道に乗せてほしい、こういうふうに頼まれた、こう言っていますね。しかし、公的資金の投入はできないというふうなことになったわけで、この預託金者に支払いをどうするかということまで含めて、平野社長が言うなら受けかぶったような格好になっておるではないですか。ですから、私はやっぱりそういうこのずっと初めから今日までの経過を見たときに、これはもうゴルフ場の経営をする力はない、別府市には。そういう点では、もう全面的に手を引くべきだ、完全民営化を目指すべきだ、私はそう思います。  もし今回の議案が可決をされ、そうした増資がされた場合に、今後の問題なのですけれども、17%ですか、市の出資金が残るのは。その出資金の取り扱いはどうするのでしょうか。完全民営化なのか、一部出資という会社にするのか、あるいは今まではそれこそ全面的にというか、市が丸抱えの会社だったわけだけれども、役員は完全に送らない、一人も送らないという態度で臨むのか、まずそこら辺を聞きたいのですがね。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  まだはっきりと、新しい方とそういう具体的な話はしておりませんけれども、我々といたしましては、まず自主再建の道筋をつけた中で、これが一番大切だというふうに思っております。今後につきましては、その持ち株につきましてもその動向を見きわめた中で、議会とも十分相談をさせていただく中で対応していきたいというふうに思っております。 ○14番(平野文活君)  私の現在での感じですけれども、もう完全に出資金も引き上げて役員も送らないという形で、単なる言うなら地主の地位にとどまるというぐらいが一番いいのではないかというふうに思っております。今後、相手があることでありますから、ぜひそういうことも念頭に入れて交渉に臨んでいただきたいというふうに思います。  最後に、あしたの委員会がありますから、先ほどの資料の提出について、早急に結論を出して提供していただきたいということを申し添えて、質問を終わります。 ○26番(泉 武弘君)  実に興味を引く提案だと思っています。私は増資に対して反対するものではありません。しかしながら、では無条件で今の段階でもろ手を挙げていいですよということを言えるのかといいますと、今から私が質疑をさせていただいたものが明確になった時点で判断を申し上げたい、このように思っています。  市長、最初に苦言を呈しておきたいと思うのです。今回の案件は、議会の議決に付すべき案件ではないのですね。しかしながら、あえて議会の同意を得ようというのは、共同責任をとりなさいよということにほかならないわけです。私はかつて口つたなく市長の政治手法の問題を非難したことがあります。今、裁判になっています場外車券の販売中止に伴うものですね。ある日突然決めて、次の日に行って断った、こういうのがありました。それから山西会長と市長が帯同して商工会議所に行って、土地を売却してほしいという話をしました。今議会であえて触れませんでしたけれども、過ぐる議会でも申し上げておりますが、別府市が建設補助金をしたものを、山西会長にどのように伝え、どのようにこの補助金返還が行われるかということを協議しなかったのは、あなたの政治では「間がないのですよ」という言い方をしました。今回も、まさに唐突的なのですね。こういう方法をなぜとらなかったんだろうか。ここまで煮詰まっているものを、今回の議案の提案理由の説明の中で、実はこういうふうになっているのだと。しかるべき時期に全員協議会等で概要を報告して、議員の皆さんの御意見を聞きたいというような段階をなぜ経ていくことができなかったのだろうかという危惧の念を持っておりますと同時に、不満も持っております。  さて、それでは具体的にお尋ねします。平野社長の御努力によってあえてこの大京という、先ほど大京TLSの会社について、正式には大京TLS株式会社ということでございましたけれども、あえて「大京」というふうに略させていただきますけれども、この大京の方と接触するようになった経緯、これはだれがどのような働きかけをしてこのようになったのか。そして何回くらいこの大京の代表者と話をされたのか。これが第1点です。  それで、この大京の問題について、扇山ゴルフ場株式会社の取締役会では、何回の審議を経て今回の第三者割り当て増資につながったのか。ここらを御答弁いただきたいと思います。  これは注意をしておきますけれども、市長と私は昭和54年に議員になりましたね。その当時、脇屋市長さんが市長をされておりました。脇屋市長さんは自分がやろうという政治に対しては、自分がみずから自分の考えを自分の口で説明していましたね。たしか私が調査した限りでは、扇山ゴルフ場株式会社の取締役は市長以外にいないのではないでしょうか。それなのに、副市長があたかも市長にかわって取締役会に出たような説明をしていますけれども、やはり市長、あなたの口から私らにわかるように説明していただかなければいけないのですが、今言いました2点について説明をしてください。
    ○総務部長(友永哲男君)  お答えいたします。  どなたの紹介でということについて、御答弁をさせていただきます。  今回の大京TLS株式会社と田辺社長とのことでございますが、以前、田辺社長は富士銀行、今のみずほ銀行に在職中だったときの経済界の友人を通じて知り合ったということを、私の方は聞いております。  それから取締役会は何回というのは、ちょっと今私の手元にないので、御答弁を差し控えさせていただきます。 ○26番(泉 武弘君)  いつもこの扇山のやり方について、私はどうしても理解できないことがあるのです。市長がこの扇山の問題で説明会をされたときに、今回議会にも決算報告書が出ていますが、会員権の売却収入を営業外利益として計上していますね、3億9,000万円。しかし実態は売却はしたけれども、扇山の金庫に入っていないのですよ。3億9,000万円入っているのですか、扇山ゴルフ場に。実際の収入として現金があるのですか、市長は首をかしげているけれども。あるのかないのか説明してください。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えをいたします。  この3億9,500万円につきましては、会員権の200万円の分で、これにつきましては雑収入でこういうふうに議員御指摘のように上がっております。これにつきましては公認会計士、そういう方々の御指導によりまして、こういう形で上げさせていただいたということでございます。 ○26番(泉 武弘君)  私が聞いているのは、売却したわけですから、売却収入は扇山の金庫に入っているのですかと聞いている。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えいたします。  現金の出入りではなく、こういう決算上、帳簿上の計上だというふうに私の方は聞いております。 ○26番(泉 武弘君)  私はなぜそのことに触れるかというと、この決算書の中でも経営状態は好転したと、こういうふうに触れておるわけでしょう。そしてその後に要望書が出て、預託金の返還のためには増資をせざるを得ない、こういう形で来ている。だから相矛盾するような決算と要望というものが出ているから、あえてお聞きしたのです。  部長とか副市長が、市長を補佐したいという気持ちはわかるのです。だけれども、我々は議決を求められているわけですから、あなた方が取締役会に出ているのだったらいいんだけれども、出ていないのだったら市長が答弁してください。  この先方の会社に対して、平野社長が何回くらい行かれて、何回目で合意ができたというふうに、社長から取締役会では説明を市長は受けたんですか。 ○市長(浜田 博君)  私にかわって副市長なり総務部長が答弁しているのは、私が逃げているわけではありませんし、3人で常に対応しておりますから、別府市の対応ということで答弁をさせていただいている。私は今、会長の立場で答弁をするという状況にはありませんので、その点は御理解ください。  今、私が取締役会の中で社長からお話を、これは何回と、取締役会そのものは1回でこの増資ということの方向性を決めたことは事実です。しかし、それまでには何度も社長は連携をとって、私とは連携をとりながら、社長みずから韓国に行き、会社を調査し、そしていろんな方々と相談をしながら報告をいただいています。私も社長とは、しっかり会っております。そして信用をしっかり確かめるという意味で、これからの経営はどうしてくれるのですかといった部分について十分に把握をし、信用が置けるという判断をさせていただいたということでございます。 ○26番(泉 武弘君)  市長、増資については私は当然だと思っているのです。それ以外に解決方法がないというのはこれはわかっているわけです。だから増資について自分が判断するためには、やっぱり市長からじかにお聞きしなければいけないのです。そうしますと、この大京さんについては、取締役会で1回の協議を経て決めたというふうに理解していいのかどうかですね。これが1点。  それから、第三者割り当てを大京さんが受けてくれるということが決まったから、こういう提案があったのですね。その大京さんが受けてくれるといった最大延長の期限、いつまでに臨時取締役会、株主総会があって、決定すればいいというふうに大京さんは言っているのですか。それはもう、急がなければ大京としては受けないんですよということを言っているんですか。そこらを明確に我々に説明してください。 ○副市長(林 慎一君)  扇山ゴルフ場からは、9月22日の日に臨時株主総会を開いて一応決定するというふうに聞いておりますので、我々としては、それまでに市としての態度をお願いしたいと思っております。 ○26番(泉 武弘君)  私が聞いているのは、そうではない。6億円の第三者割り当てを引き受ける会社が、いつまでに扇山さん、決めてくださいよ、こちらも資金繰りがありますよ、ここまでだったら待ちますけれども、これから先はだめですよという条件設定をしているのか。できるだけ早くということを言っているのか、第三者割り当てに対する受託を何らかの文書で交わしているのか、ここらをはっきりしてくれなければ、我々はわからないではないですか。臨時株主総会で決定したいというのは、大京さんがその時期をセットしたのかどうかというのを明確にしてください。そうしないと判断できないでしょう。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えをいたします。  まず最初に、22日の臨時株主総会で株主の株の増資の案があります。その後、その総会において取締役会の中で第三者割り当ての方を決めるというふうに手続き上はなっております。だからその後において、そういう手続きがなされるものと私どもは確認しております。 ○26番(泉 武弘君)  部長、僕が聞いているのはそうではない。いい。今の段階で、6億の第三者割り当てのものを大京さんが受けてくれるということが決まっているのでしょう。決まっているというか、内諾を得ている。これは、いつまでだったら大京さんとしては履行すると言っているんですか。その話がないと、何も慌ててここで突発的に議案として出す必要はないでしょう。大京さんは、わかりました、平野さん、そこまでおっしゃるのだったら、私どもは6億に応じましょうと言ったのか。いや、これはいつまでだったら我々の内諾は履行するのですと言ったのか、明確に出なければわからんでしょうが。どういうことなのですか。大京さんは、時間設定をしているのですか、していないのですか。 ○市長(浜田 博君)  私が承知しているのは、大京さんがいつまでにこれを承諾をしてくれないと、もうだめですという話は来ておりません。8月の時点で、取締役会の時点で9月22日ぐらいに、9月中にできれば臨時株主総会をしてこの提案をしたいという思いの中で増資を決定したわけで、向こうとしてはできれば9月中にそういった状況ができればありがたいという思いはあったと思いますから、そういう状況の中で9月議会というものを迎えまして、これは会社の信用の問題とか情報をしっかり提供するためにも調査を早急にしなくてはいけないという思いで私たちは調査をし、そして会社とも会い、社長とも会い、そういった経営方針についての確認をさせていただいたというところでございます。 ○26番(泉 武弘君)  時間的な設定はしていないと、今、市長からお話がありました。私は恐らくそうだろうと思うのですね。ただ、6億の増資に応じてくれるということを向こうが内諾をしている、だからこちらも誠意を見せなければいけないという思いがあったのだろうというふうに、私は、いいように実は解釈をしたのです。  そこで、もうちょっと教えてください。この6億の増資に対して、当然、取締役会で市長が説明するか平野社長が説明するかは別にして、預かった預託金の返還は17年度から始まっているのですね。それが遅滞してずっと来て、それで再建協定書という形であと3年後から支払いを始めるという2つの問題があるわけです。今までの預かり金の返還年次なのか、協定書の返還年次なのかというのは、当然議論していると思うのです。6億円の増資をいただいたときに、取締役会では旧預り金の10年預かった後に返しますということに基づいた返還をするのか、再建の協定書に基づいた返還をするのか、これが1点です。  それから、返還をするとするならば、この6億増資分を優先的に預り金の返還に充てるのかどうか、ここらはどういうふうな協議を経ていますか、説明してください。 ○副市長(林 慎一君)  お答えいたします。  私どもが聞いておりますのは、優先的にこの預り金に充てたいというふうに聞いて、市の方に要請がございました。 ○26番(泉 武弘君)  市長、ここは大変大きなポイントなのです。10年間預かって10年後からお返ししますというのが、いわゆる契約、民法で言う契約なのですね。それが履行できなくて、折衷案として4年後からお返ししますという協定書をつくった。2つともお返ししますと言っている。だから預り金を優先的に返還するというのは、どちらのことを言っているのですか。そして、どちらのことを取締役会で協議して決めたのですかと私は聞いている。 ○市長(浜田 博君)  お答えいたします。  預り金のどちらということは、決めておりません。これは優先的に気持ちとして、やっぱり預託者の皆さんにずっと迷惑をかけた問題、こういったことを含めて預託者を優先してくださいという要請は、私もしました。その中でただ、同意をしていますね、皆さんが。だから4年後の200万が確実に返るという方向性が見えたことによって、預託金者がどういう形で、いや、先に返せというのか、その辺は会社側としっかりまた協議をしなくてはいけない問題だと思います。ただ私の気持ちとしては、預託者の皆さんに早く、迷惑をかけているのだから優先してくださいという思いは中で伝えてあります。ただ借金の関係もあるわけですね。これは利子がついている問題ですから、これから後の経営の状況とかを考えたときには、会社として最終的にはどういう判断をしていくのか、どういう割り振りにしていくのか、この辺はこれからの問題だと思っています。 ○26番(泉 武弘君)  市長、私が思うに、協定を早く履行するという状況に今立ち至ったわけですね、協定の200万分を早く返す。そうなるとするならば、債権者会議の皆さん方に一回説明会をして、今言う17年度返還開始に基づくものを債権者会議の皆さんが求めるのか、それとも協定書の返還を求めるのかということを整理しなければ、第三者割り当て増資を決定してからでは私は混乱すると思うのですよ。これが1点。これは必ず混乱すると思うのです。それはもう返還時期が来ているわけですから、増資が6億あれば早く返してほしいと、こう言いますよ。これが一つ。  それからもう一つ、副市長が先ほど非常に私が危惧することを言われた。新会社、もう「新会社」という言葉をあえて使わせていただきますが、新会社が韓国内において会員権の販売を促進するとこう言いましたね。この会員権販売というのは、今の既得会員の皆さんのプレーを押さえ込むという一つの反面が出るのですよ。今、会員の場合には、会員特別ということで8時までに行けば全員出る。これは会員がふえるということになると、そういう会員の優先権というのが非常に減少するということなのです。そこらを十分整理した上で我々に説明をしてこなければ、それは非常に危惧される材料なのです。そこのところ市長、どうなのでしょう。今私が言った、一回債権者会議に前もって私は説明する方が、混乱がなくていいと思うのですけれども、どうですか。 ○市長(浜田 博君)  当然な御意見だと思います。私は先ほどちょっと御答弁させていただいた中で、韓国のセールスとしてお客さんをいっぱい呼ぶというだけでは、今言ったような状況が起こるということを踏まえて、では現会員の皆さんにはどういう状況になるのですか、現会員を大切にしてくださいということも社長にみずから申し上げました。そのことで、もちろん施設の拡充も含めて現会員がしっかり喜んでもらえるように、そして不自由しないような方向をとりたい。基本は、やはり今の会員が基本ですよということをしっかり押さえたという思いでございます。 ○26番(泉 武弘君)  今度の6億増資で大京さんがずっと経営権を持ってやるのか、また次に株券譲渡をやっていくのか、これはわかりません。会社経営ですから、株券譲渡も条件が具備すればできるわけです。私は、「わあ、市長さんすごいな、いいことやりましたね」と、手放しでできないのが一つある。市有地という問題。市有地の上に大京さんという外国籍の会社が、過半数以上の株券を持って会社経営をされる、こういうことですね。これはある面、大変ありがたいと思っております。この時期に増資によく応じてくれたな。そして、この大京さんを通じて韓国からのまた客がふえるだろう、確実にふえるでしょう。こういういい面もあります。しかし、もう一つの不安材料としては、別府市の市有地の中に外国の方が株券の過半数を持つ会社が存在する。そうしたときに、今までこの市有地は観光施設として利用するのですよ、こう言っていました。この観光施設として利用するという本質が変わらないということは、どう担保されるのか。これが第1点。  そして第2点目にお尋ねしたいのは、この大京さんがさらに次の方に移るときに、解除特約ですね、解除特約。こういう場合には市有地は賃貸を解除してもらいますよという、解除特約というようなものも、やはり次善の策として行政側は何か研究しているのかどうか。これについて教えてくれませんか。 ○副市長(林 慎一君)  ゴルフ場の観光施設としての位置づけ、今後の問題でございますけれども、この問題につきましては26番議員さんも以前、韓国の旅行エージェント等に働きかけて、ぜひそういった形で韓国からのお客を呼んだらどうかという御提言もいただいております。先ほど私もちょっと説明不足もあったのですけれども、会社側からの話の中では平日が非常に空いているというような状況の中で、平日を中心に基本的にはそういった韓国からのお客を受け入れてやりたいというような話をされておったというのを、ちょっと説明不足で申しわけございませんけれども。  いずれにいたしましても、韓国のそういった形で観光施設としては、やはり我々としてはゴルフ場は大切なものだと思っておりますし、今後、市が出資の比率が下がりましても、十分協議させていただく中で、市としても観光施設として十分生かしていきたいというふうに思っております。 ○議長(山本一成君)  もう1点、土地の問題。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えいたします。  議員さん御指摘の解除特約の件でございますが、土地の契約につきましては、転貸の禁止または契約の解除等が設けられておりますが、今後におきましても私どもが契約する中においては、いろいろなもの、この中に盛っていかなければいけないというものは十分入れていきたいというふうに思います。またこの解除特約についても、また研究させていただきたいと思います。 ○26番(泉 武弘君)  賃貸をして、この利用は限定されている、ゴルフ場というふうに限定されているのですね。こういう話のときにやはり議会が同意を与えるときには、細心の注意を払っておかなければいけない。いわゆる、考えられる問題をすべてやっぱり議論しておかなければいけない。細川隆元さんが全盛時代に産山村に「卑弥呼の里」というのができましたね。卑弥呼の格好して観光振興をやろう。あの産山村を見てください、2万7,000坪の中にまだ当時の建物が建ったままなのです。途中で倒産して、その地上物件と土地の所有者との権利競合で、いまだにどうにもならない。だから私が特に心配しているのは、この市有地という貴重な中でゴルフ場をやるわけですから、ゴルフ場がどう変化をしたとか――変化というのは経営上もあります、質的な変化もあります――こういうときの解除特約というのは、やはり市民のために担保すべきではないだろうかという気がしてならないのですけれども、それともう1点は、6億の増資をしますと経営状況は一気に好転するのです。そうなりますと、過去に別府市が51%の株保有をしていて、扇山ゴルフ場の経営に乗り出していたときの賃料の免除というのは、私はゼロに戻して一回契約をし直すべきだという考えを持っていますけれども、どうですか。 ○総務部長(友永哲男君)  先ほども申し上げましたが、土地の契約につきましては、今後は会社側と十分協議をさせていただきたい、そういうふうに今思っております。 ○26番(泉 武弘君)  先ほどの議論の中で、扇山ゴルフ場に役員を送るべきではないという御意見がありましたけれども、私は違っているのですね。扇山ゴルフ場に株主に等しい取締役を送り込ませていただくべきだと思っておる。それはなぜかと言いますと、今度の新会社が本当に別府市の観光施設として、または利用者のために新しい経営をしてくれるのかどうかということに対して提言ができるような仕掛けがやはり必要だと、私はこう実は思っています。だから、これはできるだけそういう方向に動いてほしい。経営に参加するではなくて、市有地の有効利用、市民福祉という面から見たら、やはり私は意見を言える場が欲しいなということは申し上げておきたいと思います。  さて、時間も下がってきましたが、今回の増資について、私は反対するものではないと申し上げました。しかし、今私が質問をした中でも、まず第三者割り当ての引き受け期間の時間設定がないということ。それから第2点目に、預託者に対する返還は、10年間の預り金に対する契約に基づくものなのか、協定に基づくものなのかのまだ整理ができていない。それから預託者に対する説明会の時間設定がまだない。これは混乱するだろうと思っています。  もう一つ心配することがあります。今度は特定第三者割り当てという、もう最初から大京さんを意図として第三者割り当てをやっています。これがいいか悪いかは別にして、なぜ公募を行わなかったか。第三者割り当ての公募ですね、これをなぜ行わなかったのだろうかな。これをして、極めて私は難しいと思うのですよ。しかし後で、その特定第三者割り当てをするのだったらなぜ公募してくれなかったかという声が出てくるのです、市長。だからそういう問題を払拭するためにも、なぜ第三者割り当ての公募をしなかったのだろうかという疑問がついて回りますけれども、なぜしなかったのか、明確に答弁してください。 ○総務部長(友永哲男君)  お答えいたします。  株式を公開している会社は、新株の引き受けの募集に当たっては、株主には通知、公告を行うことになりますが、これは会社法の201条でございます。株式を公開していない扇山ゴルフ場につきましては、この手続きは必要がないということで、会社の方がそういう判断をされたというふうに聞いております。 ○26番(泉 武弘君)  ということは、もう最初から決め打ちなのですね。特定第三者ということを決め打ちで決めている、こういうふうに理解していいのですか。 ○総務部長(友永哲男君)  今、私の方が申し上げました、そういう手続きのもとに取締役会で決めたということで、御理解していただきたいと思います。 ○26番(泉 武弘君)  それから市長、こういうことは考えられないのですか。これは一つの問いかけということと提言という形で聞いてください。  大京さんが韓国籍の会社であるということは、これはもうきょうの資料でわかりました。むしろ大京さんが増資をするときに、韓国の在籍の旅行会社、こういう方々にも呼応してもらって、何らかの形で参加するという道はないのでしょうか。同じ増資を受け入れるのであれば、旅行会社もこのスキームの中に入っていただくということは、私は非常に今後の事業展開で有利になると思うのですが、市長はその点についてはどうお考えでしょうか。 ○副市長(林 慎一君)  その件につきましては、こちらの方からまた御提案をさせていただきたいと思っております。 ○26番(泉 武弘君)  議長にお願いをしておきます。私は実は委員会に入っていないのですね。だから、きょうの議案質疑でうかがい知ることは今の質疑でさせていただきましたけれども、やはり判断をするからにはその判断に足りる資料というものがどうしても必要なのですね。これは議会全員の御意見だと思います。議長からも執行部側に、できるだけの判断できる資料を開示するように議長から求めておいていただきたい、このことだけお願いをいたしておきたいと思います。 ○議長(山本一成君)  出せる資料と出せない資料があると思いますが、担当委員長、総務文教の委員長と相談しながら、できる限りの開示は求めていきたいと思います。 ○26番(泉 武弘君)  お願いします。  市長、「ラストチャンス」という言い方がありましたけれども、ラストチャンスかどうかわかりませんが、平野さんはよくここまでこぎつけたなという感は持っています。これでもし増資がうまくいくならば、経営危機というのは本当に改善されるだろうな。ただ、その後の経営が、本当に我々が求める扇山ゴルフ場の経営になるのかどうか。  それからもう一つは、命名ですね。「扇山ゴルフ場」という名前が存続できるのかどうか。これもやっぱり大きな要素なのです。こういう種々解決しなければいけない問題がありますので、委員会では十分それらの疑問に答えられるような、市長が出席してみずからが委員会で委員の質疑に答える、このくらいの熱意を持っていただきたい。このことを要望して、私の議案質疑を終わります。 ○16番(池田康雄君)  私は5人目になりましたので、もうほとんどもう重なりましたが、2点だけお願いをします。  まず1点は、少し話を聞いておってもわからんのですが、いつぐらいから議会でその了解を求めようという動きになったのか。正式的には私の手元には、9月10日に要望書が上がっておるのですね。きょうは13日なのですよね。そういうような急激な議会への働きかけというのは無理なのだというように、その会長をなさっている市長さんがおられて、議会人としての経験も豊かであれば、どうしてこのような運び方は無理なんで、もう少し時間の余裕を持って取り扱うような動きにしてもらえなかったのかな。だから、たぶんその会社側の流れの中で、先ほどのお話を聞きますと、9月22日に取締役会をするというようなところから、いわゆる押し切られた格好での動きをなさったのだろうと思うのですが、私は議会というもののしっかりとした、提案する以上は、しっかりとした時間的なゆとりを保障しながら進めていく市長であってほしい。  だから先ほども話がありましたように、8月以降云々と出てきたり、調査をしたというようなことなどを聞くと、若干前からの日程の取り方というのはやっぱり計算しながら運べたのではないかと思えてならんのですよ。だからその辺も的確に副市長さんたち等々のアドバイスがないと、僕は副市長の仕事が十分できているというふうには思えんですよ。公式的に言えば、9月10日に要望書が出ておるものを、きょう9月13日にこうやって持ってきておるという流れでしょう。いわゆる尋常ではないですね。そこのところは先ほど来からありますけれども、資料もなしにこれだけの急激な運び方というのは、やはり私も残念でならんので十分心して今後も、同じようなことが繰り返されておるという指摘もありましたけれども、やはりちょっとまずいかなというふうに思います。  もう1点です。先ほど市長さんのお話を聞いて少し安心したのですが、この一連の今回の預託金の問題ですが、預託金者は一度大きく、だまされた、言葉は悪いですけれども、だまされた。10年後に返すといって返してもらえない状況に陥ったわけですね。そして今度は4年ですか、5年ですか、いわゆる200万現金、いわゆる200万は会員権というような対応で、4年後、5年後という期限で今動いておるわけですね。そしてそれを今返せるようなために、この増資ということになっておるのですが、やっぱり今51%持っておるそれが、増資ということになれば17%になっていくのですか。私はこの51%を持っておる段階でしっかりと、必ず200万の分を返すということのしっかりとした協定のような文書をもって、今度もやっぱり結果的にだまされたということのないような、そういうことをしっかりと保障してほしい。さっき、そのために当然増資をするのだというような話なのでしょうけれども、やっぱり大きくまた市が絡んでいたゴルフ場だから問題なかろうと思っていた方々に、大きな失望というのですか、怒りというのですか、不満というような形になってきた過去がある問題だけに、今度は浜田市長が信用できる会社だと判断をした、そしてそういうことも当然のことながら十分踏まえておるんだと言っておきながら、やっぱりそうはならなかったではないかというような四、五年後にならないような、そういう協定を含めた、そして安心できる運び方をぜひお願いしたい。私はもう増資というような形、そして今回の会社になっていってしまった、先ほど来公募という話もあったけれども、私もできたらそういうオープンな形のものが進められたらもっとよかったなというふうには思いますが、なかなか額も額の話ですから、今回に至って増資というような形になったのは仕方がないかな、一つの方法論かなというふうに思っております。  ただ、そういう……私は個人的に何が引っかかるかといったら、市長さんの人のよさというか、甘さというか、商売を知らないというか、そこのところがこの問題が繰り返されないように、ぜひ副市長もしっかりとサポートして、お金という問題はやっぱりしっかりと物事を進めて、しっかりし過ぎることはないということで事を運んでほしいというふうに思います。 ○副市長(林 慎一君)  このような時期にこういう提案をするようなことになりまして、大変申しわけございません。会社側の都合とは言え、これは今後我々も十分反省した中で対応していきたいと思っております。  また、預託金の問題につきましても、議会の意を十分踏まえて我々も対応していきたいと思っておりますので、どうぞ御理解のほどをよろしくお願いします。 ○議長(山本一成君)  ほかに質疑もないようでありますので、以上で質疑を終結いたします。  お諮りいたします。  ただいま上程されました議第72号株式会社別府扇山ゴルフ場の株主総会における議決権の行使については、総務文教委員会に付託し審査することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山本一成君)  御異議なしと認めます。  よって、ただいま上程されました議第72号につきましては、総務文教委員会に付託し審査することに決定をいたしました。  次に日程第3により、議第73号平成18年度別府市一般会計歳入歳出決算及び平成18年度別府市各特別会計歳入歳出決算の認定についてを上程議題といたします。  提案理由の説明を求めます。     (市長・浜田 博君登壇) ○市長(浜田 博君)  ただいま上程されました議第73号は、平成18年度別府市一般会計歳入歳出決算及び平成18年度別府市各特別会計歳入歳出決算について、地方自治法第233条第3項の規定により、監査委員の意見をつけて議会の認定に付すものであります。  何とぞ御審議の上、よろしくお願いいたします。 ○議長(山本一成君)  次に、監査委員から、一般会計及び各特別会計決算に対する審査意見の報告を求めます。 ○監査委員(櫻井美也子君)  ただいま上程されました議第73号平成18年度別府市一般会計・各特別会計の決算につきまして、地方自治法第233条第2項の規定に基づき審査いたしましたので、その結果について御報告申し上げます。  平成18年度の一般会計及び各特別会計の総計決算は、歳入956億8,409万5,000円、歳出947億9,124万7,000円で決算されております。一般会計・各特別会計相互間で行われた繰入金・繰出金を控除いたしました純計決算額では、歳入909億6,970万5,000円、歳出900億7,685万7,000円で、歳入歳出差引額は8億9,284万8,000円の黒字決算となっております。  なお、この純計決算額を前年度と比較いたしますと、歳入は3.2%、歳出は4.4%、いずれも増加いたしております。  次に、歳入歳出差引額から翌年度繰り越し事業に係る繰り越し財源を差し引いた実質収支について見ますと、一般会計及び特別会計の実質収支の総額は7億1,590万9,000円の黒字となっております。内訳は、一般会計では4億1,612万5,000円、特別会計では2億9,978万3,000円とそれぞれ黒字となっております。本年度の実質収支から前年度の実質収支を差し引いた単年度収支は、10億780万4,000円の赤字となっております。  次に、平成18年度普通会計の財政指数を前年度と比較してみますと、財政力指数は0.631で0.012ポイント、公債費比率は8.0%で0.6ポイント改善されておりますが、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は95.1%で1.6ポイント上昇しております。  以上、決算審査の内容につきましては概略を申し上げましたが、全国レベルでは景気は穏やかな持ち直しを続けているものの、本市では依然として景気回復感は実感できず、厳しい経済下にあると言えます。18年度は三位一体改革の最終年度であり、今後の行財政運営に当たっては、税源移譲が完全実施されるとはいえ地方交付税の削減が見込まれる中、高齢者医療制度改革、団塊世代の定年、また地方分権の推進、市民ニーズの多様化など、財政重要は増大する傾向にあると見込まれ、財政が厳しい状況下での行財政運営を強いられることが予測されます。したがって、今後も一層職員の意識改革を図るとともに、恒常的に徹底した事務事業の見直しを行い、最少の経費で最大の効果を上げるとともに、市税等各種財源の収入確保を最大限に図り、効率的・効果的な行財政運営を期待するものであります。  終わりに、審査に付された決算諸表は、関係法令の規定に準拠して調整され、その計数は関係諸帳簿及び証拠書類と正確に符合し、適正なものと認められたところであります。  平成18年度決算の内容等詳細につきましては、お手元に配付いたしております「決算審査意見書」により御了承賜りたいと存じます。  以上、簡単ではありますが、決算審査の結果についての御報告といたします。 ○議長(山本一成君)  以上で、議案に対する提案理由の説明及び一般会計・各特別会計決算に対する審査意見の報告は終わりました。  これより質疑を行います。(「動議」と呼ぶ者あり) ○17番(野口哲男君)  私は、この際、特別委員会設置に関する動議を提出いたします。  上程中の議第73号平成18年度別府市一般会計歳入歳出決算及び平成18年度別府市各特別会計歳入歳出決算の認定については、その内容が広範多岐にわたるところから、質疑を打ち切り、その審査のため決算特別委員会を設置し、これに付託して重点的に審査を行うこととし、その委員の数及び人選については議長に一任することの動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり) ○議長(山本一成君)  ただいま、17番野口哲男君から、議第73号平成18年度別府市一般会計歳入歳出決算及び平成18年度別府市各特別会計歳入歳出決算の認定については、その内容が広範多岐にわたるところから、質疑を打ち切り、その審査のため決算特別委員会を設置し、これに付託して重点的に審査を行うこととし、その委員の数及び人選については議長に一任する旨の動議が提出され、所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。よって、本動議を直ちに議題といたします。  お諮りいたします。  本動議のとおり決することに御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山本一成君)  御異議なしと認めます。  よって、17番野口哲男君提出の動議は、可決されました。  お諮りいたします。  ただいま設置され、議長に一任されました決算特別委員会の委員の数は8名とし、    2番  加 藤 信 康 君    4番  荒 金 卓 雄 君
       5番  松 川 章 三 君    6番  乙 咩 千代子 君    7番  長 野 恭 紘 君   10番  萩 野 忠 好 君   11番  猿 渡 久 子 君   12番  吉 冨 英三郎 君 以上8名の方々を御指名いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山本一成君)  御異議なしと認めます。  よって、以上8名の方々を決算特別委員会委員に選任することに決定いたしました。  お諮りいたします。  以上で、本日の議事は終了いたしました。明日14日から19日までの6日間は、委員会審査並びに休日等のため本会議を休会とし、次の本会議は20日定刻から開会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(山本一成君)  御異議なしと認めます。  よって、明日14日から19日までの6日間は、委員会審査並びに休日等のため本会議を休会とし、次の本会議は20日定刻から開会いたします。  本日は、これをもって散会いたします。       午後6時39分 散会...