別府市議会 > 2004-09-07 >
平成16年第3回定例会(第3号 9月 7日)

ツイート シェア
  1. 別府市議会 2004-09-07
    平成16年第3回定例会(第3号 9月 7日)


    取得元: 別府市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-18
    平成16年第3回定例会(第3号 9月 7日) 平成十六年第三回定例会会議録(第三号) 平成十六年九月七日   〇出席議員(三十一名)    一  番  長 野 恭 紘 君   二  番  嶋   幸 一 君    三  番  市 原 隆 生 君   四  番  国 実 久 夫 君    五  番  麻 生   健 君   六  番  萩 野 忠 好 君    七  番  猿 渡 久 子 君   八  番  吉 冨 英三郎 君    九  番  黒 木 愛一郎 君   十  番  平 野 文 活 君    十一 番  松 川 峰 生 君   十二 番  池 田 康 雄 君    十三 番  野 口 哲 男 君   十四 番  野 田 紀 子 君    十五 番  堀 本 博 行 君   十六 番  田 中 祐 二 君    十七 番  高 橋 美智子 君   十八 番  後 藤 健 介 君    十九 番  山 本 一 成 君   二十 番  清 成 宣 明 君    二十一番  永 井   正 君   二十二番  三ヶ尻 正 友 君    二十三番  佐 藤 岩 男 君   二十四番  泉   武 弘 君    二十五番  岩 男 三 男 君   二十六番  原   克 実 君    二十七番  内 田 有 彦 君   二十八番  浜 野   弘 君
       二十九番  首 藤   正 君   三十 番  朝 倉   斉 君    三十一番  村 田 政 弘 君 〇欠席議員(な  し) 〇説明ための出席者    市長       浜 田   博 君   助役          大 塚 利 男 君    収入役      池 部   光 君   教育長         山 田 俊 秀 君    水道企業管理者  宮 ア 眞 行 君   監査委員        村 田 晴 美 君    総務部長     須 田 一 弘 君   企画財政部長      友 永 哲 男 君    市長公室長    亀 山   勇 君   観光経済部長      東   昇 司 君    建設部長     金 澤   晋 君   生活環境部長      高 橋   徹 君    福祉保健部長兼福祉事務所長             岡 部 光 瑞 君   消防長         加 藤 隆 久 君                         教育委員会次長教育総務課長    財政課長     徳 部 正 憲 君               杉 田   浩 君    水道局管理課長  甲 斐 敬 造 君   消防署長        安 部   明 君    選挙管理委員会事務局長             羽 田 照 実 君   監査事務局長      石 川 弦太朗 君                         建設部参事兼都市計画課長    観光経済部参事  山 川 浩 平 君               松 岡 真 一 君    総務部次長兼職員課長           企画財政部次長企画調整課長             阿 南 俊 晴 君               安 波 照 夫 君    福祉保健部次長兼保健医療課長             伊 藤 征一郎 君   水道局管理課参事    黒 田   誠 君    水道局営業課長  岩 本   健 君   水道局管理課長     甲 斐 敬 造 君    商工課長     中 野 義 幸 君   学校教育課長      利 光 弘 文 君    総務課長     三ヶ尻 栄 志 君   企画調整課参事     平 野 芳 弘 君    観光課長     溝 口 広 海 君   秘書課長        宇都宮 俊 秀 君    温泉課長     遠 島   孜 君   高齢者福祉課長     安 部 和 男 君    生涯学習課長   入 田 勝 人 君   教育総務課参事     豊 浦 章 治 君    介護保険課長   藤 野   博 君   スポーツ振興課長    二 宮   司 君    国際交流課長   吉 本 博 行 君   児童家庭課長      石 井 和 昭 君 〇議会事務局出席者    局長       林   慎 一     参事       加 藤 陽 三    次長兼調査係長  是 永 敏 明     議事係長     本 田 明 彦    主査       渡 辺 敏 之     主査       濱 崎 憲 幸    主査       永 野 修 子     主査       柏 木 正 義    主査       村 上 正 人     速記者      桐 生 能 成 〇議事日程(第三号)       平成十六年九月七日(火曜日)午前十時開議    第一 一般質問 〇本日の会議に付した事件    日程第一(議事日程に同じ)      午前十時零分開会 ○議長(清成宣明君) ただいまから、継続市議会定例会を開会いたします。  本日の議事は、お手元に配付しております議事日程第三号により行います。  日程第一により、一般質問を行います。  通告の順序により、発言を許可いたします。 ○二番(嶋幸一君) 今議会の一般質問を、初日のトップバッターでさせていただく栄誉をいただきました。私の隣の議席の長野恭紘君、日ごろは、「いいとこどりのやっちゃん」と(笑声)うそぶいておりますけれども、今回は、この長野議員が一番くじを引いていただきました。そして、その結果をすぐに私に連絡をしてくれました。「いいとこどりのやっちゃん」からいいとこをいただいて、本当にありがたく思っております。長野議員はもとより、この議場のすべての皆さんに感謝をしつつ、質問をしてまいりたいと思います。  まず、水道事業についてお尋ねをいたします。  本市の水道は、町制時代に給水を開設して以来九十年近くの歴史があり、市民生活にとって欠くことのできない重要な事業であります。今後とも、長い歴史の中で整備してきた施設を適切に管理し、安定した給水を維持していくことが求められていると思います。本市の水道事業の根幹を占める料金収入が、長引く景気の低迷などにより伸び悩んでいます。給水戸数が増加しているにもかかわらずこのような状況ですが、今後の中期的な水需要と料金収入の見通しはどうなのか、御答弁をいただきたいと思います。 ○水道局管理課参事(黒田誠君) お答えいたします。  今後の中期的な水需要と料金収入の見通しでございますが、この件は、経営健全化を図る上で避けては通れない基礎となるものでありますので、現在、長期財政計画の中で見直しを検討しております。過去の実績といたしましては、長引く景気の低迷によります観光宿泊施設や営業用水が減少しております。今後、景気の回復や諸施策によりまして、観光浮揚も期待しておりますが、全国的な潮流といたしまして、水再処理システムの開発や地下水への転用など、システム開発によりまして中期的には給水量は減少し、料金収入についても減少するものと考えております。 ○二番(嶋幸一君) 先行きが不透明なこの時代、ますます厳しい経営環境が予想され、一層の経営努力が必要だと思います。  私は、六月の議会で、水道事業を取り巻く政治の流れや法律の整備、世界の動きなどから、水道事業の民営化について局長のお考えをお尋ねいたしました。お答えは、「水道局職員が一丸となって民間に負けない経営の効率化による公営での事業運営を行うべきだと思う」という力強い決意にも似た見解が示されました。私も、何でもかんでも民営化すればいいとは思いません。特に水道事業は、市民の生命・健康を維持する重要なものですから、極めてその公共性は高く、公営である意義は大きいと思います。しかし、民間にも劣らない経営効率化を実現できないなら、公営堅持は市民の理解を得られなくなります。それで、目に見える努力が必要になってくるわけですが、平成十四年に施行された改正水道法によって包括的な外部委託など、第三者への技術上の業務委託の根拠が定められました。この改正水道法の趣旨は何か、御答弁をいただきたいと思います。 ○水道局管理課参事(黒田誠君) お答えいたします。  平成十四年度に改正された水道法の趣旨でございますが、水道法が平成十四年に改正された目的といたしましては、拡張・拡大の維持から、維持・管理時代を迎えた水道が、安定した管理体制を維持し、継続して安全な水を安定的に供給できるための水道の管理体制の強化が目的でありまして、改正項目といたしましては、次の五点であります。  一、技術上の業務において十分な能力を有する法人への業務委託を可能とする。  二、広域的事業経営の推進。  三、利用者の多い自家用未規制水道に対する規制の適用。  四、ビル等の貯水槽水道における管理の充実。  五、利用者に対する情報提供の充実。  これらの改正のうち、第三者への業務委託の制度化の概要につきましては、水道事業の経営そのものの委託ではないことを前提に、改正前には法的責任を伴う第三者への委託が想定されていなかったものが、浄水場の運転管理や水質管理などの技術的業務での信頼できる第三者への委託が可能となりまして、水道事業者が管理体制を強化するための選択肢の充実が図られたものであります。 ○二番(嶋幸一君) 改正水道法の趣旨は、今御答弁にありましたように、水道事業の管理体制の強化、適正化に加えて規制の改善と行政事務の合理化にあると思います。そのような中で、本市で実施を始めたメーター検針業務の民間委託、これについて市民に対して事前に十分お知らせをしたのかどうか、委託範囲は、これまで職員が行っていたものと変わらないのかどうか、市民の方から苦情などはなかったかどうか、三点伺いたいと思います。 ○水道局営業課長(岩本健君) お答えいたします。  水道メーター検針業務委託の市民への周知につきましては、市報並びに現在の水道局のホームページで掲載いたしているところでございます。  委託の業務内容につきましては、検針業務はもちろんですが、検針にかかわる苦情処理、使用水量についての相談・対応など、これまで職員が実施していた内容と同一業務を委託いたしております。  なお、市民からの相談・苦情につきましては、その多くが水道料金の問い合わせでありますが、委託したことによりまして市民サービスの低下を招かないためにも、毎月検針員に対する定期的な研修会を実施するなど、万全体制で指導いたしておりますので、委託後五カ月が経過いたしましたけれども、今のところ特に大きな問題点もなく、順調に推移しているのが現状であります。 ○二番(嶋幸一君) 特に問題もなく順調ということでありますが、これは、水道局の職員の皆さんと検針員の皆さんの指導や研修の取り組みに心より敬意を表したいと思います。今後も、市民サービスが低下しないことを基本にして、その他の業務などについても民間委託の検討を進めるべきだと考えますが、現在の業務委託状況と今後の計画、また委託の検討に当たって基本的に留意している点は何か、お答えをいただきたいと思います。 ○水道局管理課長(甲斐敬造君) お答えいたします。  委託の状況ですが、平成十五年度までに水質試験、検査業務、それから汚泥排水処理業務給水装置修繕業務の一部等を実施してまいりました。本年度は、経営健全化計画案をお示しいたしましたけれども、すでに実行したものとしては、先ほど営業課長も言いましたように検針業務、それから量水器検定取りかえ業務、あとは工事の設計業務となっております。  なお、工事の設計委託業務につきましては、将来を見越して委託発注件数をふやしていきたいというように考えております。  また配水管につきましては、浄水場の砂上げや配水池の草刈り業務を委託いたしました。なお、今後の計画といたしましては、転宅精算業務や浄水場の施設の管理業務、漏水防止、それから維持補修業務等々の一部を委託するということで、今、職場で協議をしているところであります。  なお、委託をするに当たっての留意点につきましては、やはり市民サービスが低下をするようなことにつきましては避けて通るべきだという基本的な考え方でおります。十八年度までに健全化計画案を実行できるように、課長を中心に各課で十分に職員と協議をしておるところでございます。 ○二番(嶋幸一君) ほかでは委託しているのに直営で実施している業務もまだまだ多いと思います。改正水道法の趣旨である水道事業の管理体制強化と経営安定のため、全面的な給水装置の管理業務、また浄水場の維持管理や保守点検を包括して委託するなど、順次委託化を進めて経費節減などを図っていただきたいと思います。  六月議会の水道局長の御答弁、ただいまの課長さん以下の御答弁にもあったように、水道事業は、基本的に公営を堅持していき、各種業務が民間となっても市民サービスの水準が維持できる。そうであるならば、さまざまな民間的な経営手法を取り入れて、さらに効率的な事業運営を図っていくべきと思います。本市の水道事業は、九十年近くにわたり先人の努力により多くの困難を乗り越え、事業を継承してまいりました。経営上の転換期に差しかかっている今、局長を先頭にさまざまな課題に挑戦し、水道法の第一条に、「正常にして豊富、低廉な水の供給を図る」とあるように、水の質については正常であり、量については豊富であり、対価については低廉であることを目標に、今後、末永く水道事業を引き継いでいく礎を築いていただきますように要望して、次の質問に入りたいと思います。先般策定された第二次行政改革推進計画について、お尋ねをいたします。  行政に対する市民ニーズが多様化する中、これからの地方分権の時代に、行政は何をしなくてはいけないのか、何をしていくのかを明確にすることが大切であります。それらを実行するために、行政が、その役割を終えたものは勇気を持ってやめる、あるいは改善していくものが行革だと思います。したがって、行革そのものが目的ではなく、手段であります。そういうことから、改革のスピードは上げなければならないと考えます。そのことを念頭に置いて、各種業務、施設の民間委託や行政評価システムの導入を初めとした項目の実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。  現在、国において能力や業績を反映した人事、給与システムの確立を柱とする公務員制度改革が検討をされています。本市の行革推進計画においても、職員の能力を最大限発揮させるために職能給、能力給の制度の導入に向けた取り組みを行うとあり、今年度一部実施となっていますが、現況を具体的に御説明いただきたいと思います。 ○職員課長(阿南俊晴君) お答えいたします。  まず、給与制度の見直しにつきましては、これまでも実施をいたしております。第二次の行政改革推進計画の中におきまして「一部実施」とある部分につきましては、まず特別職の市長、助役それから収入役、教育長、水道企業管理者の特別職の月額報酬を三%から五%カット、また管理職手当を今年度から五%カットいたしております。また職員には、昨年の給与改定に伴いまして、本俸の一・一三%の引き下げ、また期末手当の〇・二五カ月分の削減、さらに扶養手当の引き下げ等を行っている状況でございます。 ○二番(嶋幸一君) ただいまの御答弁にあったように、管理職の皆さんは本当に大変だなと思います。折からの財政難の上、行政のカバーする範囲は拡大し、管理職手当はおおむね五%カットされているのであります。一般職員の皆さんも給料が一・一三%引き下げられましたし、扶養手当も引き下げられ、さらには期末・勤勉手当も〇・二五カ月分引き下げられました。民間企業に比べればまだよいという声もありますが、役所内に不平不満と怨嗟の声が出ないような職員の士気が高まるような人事評価制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。  具体的に申しますと、職員の昇進や異動の際の参考にする評価に終わらせることなく、勤勉手当に反映させることなど成果主義の導入を考えてみてはどうでしょうか。御所見を伺います。 ○職員課長(阿南俊晴君) お答えいたします。  人事評価制度の導入という御提案でございますが、評価制度の導入に当たりましては、職員を評価するということから、組織の職務の目標設定が必要になろうというふうに考えております。評価の基準また評価者の育成など、新たな人事制度の構築が不可欠であろうと考えております。国におきましても、戦後初めての大きな見直しと言われております公務員制度改革が、平成十八年度にスタートするために能力等級制度という新たな人事制度また能力評価、それから業績評価制度の導入が検討されております。国の動向等を十分把握しながら、職員の資質の向上が図れる公正・公平で透明性のあるトータル的な人事管理システムを構築し、能力給それから職能給の導入に取り組んでまいりたいと考えております。  議員さん御提言の勤勉手当に反映させる成果主義につきましては、この策定の中でぜひ参考にさせていただきたいというふうに考えております。 ○二番(嶋幸一君) 成果主義の導入など、人事評価制度の本来の目的である市職員の意識改革、市役所組織の活性化・効率化が図られるように、すぐれた人物が適正に評価され、職員のやる気を喚起する公平性・客観性・透明性・納得性のある完成度の高いものにしてもらいたいと思います。  次に、市民団体・NPO等への支援について、質問をいたします。  NPO、いわゆる営利を目的としない民間団体が、特定非営利活動促進法の制定によって法人格を持つことができるようになりました。特定非営利活動の定義は、福祉の増進やまちづくりの推進、環境保全など十二分野で、市内にも二十二のNPO法人があります。法人格を持たなくても社会に貢献している有意義な活動を行っているNPOも数多くあると思います。法人格のあるなしにかかわらず、新しい視点で行政や企業にできないような公益的な活動を組織的・断続的に行う集団は、市民、企業、行政などとともに二十一世紀の社会を担う大きな柱だと思います。財政的制約から行政の限界が指摘されるようにもなり、本市もこれらの団体と市民、企業など、民間が行政と手を携えながら活動をしていくことが重要だと思います。将来とも別府市が暮らしやすく魅力ある観光都市であり続けるために、NPOやボランティアへの期待が高まっていると思います。当局は、NPO法人やボランティア団体の役割をどのようにお考えか、お答えください。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  住む人が暮らしやすく、また魅力ある観光都市としてのまちづくりを進める上で、本市が抱える諸問題に対する市民ニーズが非常に多様化しているという現状であります。それらに対応していくためには、市民と協働のまちづくりを進めていくということが必要になろうかと思います。その中で、地域に密着し、迅速な対応が可能なNPO等は、公平性や平等性を重視すべき行政には対応しがたい新たな公共サービスの提供が可能であり、各地域の課題解決へ向けNPOが取り組むことで個性ある地域の形成と、市民が主体的にまちづくりに取り組む機運がさらに高まるものというふうに考えております。 ○二番(嶋幸一君) ありがとうございました。NPO法人やボランティアグループは、ボランティアの精神をもって活動を続けているわけですが、その大半が自己責任と企業や個人の寄附で支えられている経済基盤の弱い小規模な団体であります。今の厳しい経済状況の中、活動拠点や交流の場を独自で確保するのは極めて困難です。NPOが会議をしたり事務をする場所やNPO同士の交流の場をつくっていくことこそ、行政が応援しなければならないのではないでしょうか。活動支援センターの設置や行政の窓口の一本化など具体的な支援策はどのようにお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  議員御指摘のように、市内で活動するボランティアの団体の多くは、経済的には十分でない中、熱意と知恵をもってその活動に取り組んでいるということでございます。このような中で、市の窓口の一元化を図るために、昨年七月に、私どもの企画調整課内に「まちづくり推進室」を設置して、各団体への支援を行っているところであります。  各団体の活動をより活発なものにしていくために、まず、お互いに交流できる体制をつくり、情報を共用していくということが大切であることから、ことしの二月に「泉都まちづくりネットワーク」を立ち上げております。現在、八十団体、三十六の個人が参加しておりまして、構成人員で申しますと、三千人以上というような形になっております。また、別府市のホームページに「泉まちネット」というサイトを開設しておりまして、たくさんの方々にまちづくり情報を発信するとともに、意見の交換の場ということになっております。現在、五千三百二十一件のアクセスがあります。このネットワークの輪が大きくなればなるほど市民との協働の輪が広がるというふうに考えておりますので、今後も「泉まちネット」のPRに努めていきたいというふうに思っています。  それから、具体的な支援事業としましては、十五年度から始まりました「泉都べっぷまちづくり支援事業」によりまして、市民主体のまちづくり事業にいたしまして、十六年度は三十二団体に支援を行っております。
     それから、NPO団体の数を見てみますと、大分県内で百八十一団体、大分市で八十八団体、議員が申しましたように別府市は二十二団体ということであります。大分県は「アイネス」、大分市は「ライフ倶楽部」というような活動拠点を持っておりますけれども、別府市は今のところございません。今後、別府市においても、NPO団体が増加するというふうに思っておりますので、その推移とか先進地等の調査・研究を行いまして、検討をしていきたいというふうに思っております。 ○二番(嶋幸一君) いろいろな事業や支援をしていただいているようですが、大切なことは、これらNPOを行政の枠組みにはめ込むのではなく、自由で自発的な発想と行動力を幅広く保障・支援・育成していくことだと思います。今後ともよろしくお願いを申し上げたいと思います。  続いて、行政とNPOの協働についてですが、自治体とNPOは、地域公共サービスを供給する担い手であるという点で共通をいたしております。それぞれが得意とする分野は異なっており、それぞれの特性を生かし、協働することにより「一足す一」を「三」以上にできる可能性があると思います。協働のあり方については幾つかの形があると思いますが、その一つが、自治体の事業の一定部分をNPOが担っていくことがあると思います。これは、市民の知恵や力を生かして、より住民のニーズに沿った効率的な事業展開を可能にすると思います。NPOへの委託事業については、行政とNPOの事業目的が一致しているということを基本に、単なる下請けや外部委託をしてしまうという姿勢ではなく、受け皿となるNPOがみずからの活動を育てていく。行政は、その手助けとなるような関係を構築していくことが望ましいと思いますが、当局のお考えと、NPOに委託が可能な事業はどのようなものをお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  第二次の別府市行政改革推進計画の中でも示されておりますように、市民と協働のまちづくりを進めるためには、これまで行政が担ってきた事業の一部をNPO等の柔軟な運営に任せるなど、画一的・平均的になりがちな行政運営から、積極的・先進的な行政運営への展開が必要ということになろうかと思います。NPO等との協働を進めていくためには、行政としましては、市民への説明責任を果たしまして、透明性を高め、信頼を得ながら進めていくこと、そしてNPOのボランティア団体と市が対等な立場でお互いに責任を共有しながら進めていくことが重要になろうかというふうに思っております。  NPOに委託が可能な事業ということでございますが、まさに広範多岐にわたると思われますので、行革の中での事務事業の見直し、さらに費用対効果、それから先進市等の情報等、十分な調査・研究を進めていきたいというふうに思っております。 ○二番(嶋幸一君) 「お上」という言葉があるように、行政は住民の上にあるという意識が、まだまだあると思います。例えば行政は、施設をつくってあげたから市民に利用してほしいと思う。市民は、施設をつくってほしいと思っていたが、市がつくったから、当然管理は市がすべきと考える。要するにこの施設は、行政にとって「私のもの」、市民にとっては「あなたのもの」であります。このような関係を行政が、「私のもの」から「あなたたちのもの」へと意識を変えれば、市民も「私たちの施設」だと意識が変わっていくと思います。そのことを基本にしてこれから取り組んでいただきたいと思います。関連して、ワークショップ手法の導入について質問をします。  このワークショップとは、自治体、つまり行政が仕事に取りかかる前に地域住民、関係する一般の人たちと話し合いを重ね、お互いが持つ情報や体験を共有した上で、双方が合意に達した内容をもとに初めて行政が仕事に取りかかるというものです。百六十億円が投入される別府港海岸整備事業は、この手法を取り入れ、まさに市民と協働してまちをつくっていこうというもので、大変楽しみにしておるところです。  本市でも、都市計画マスタープランづくりなどをこのワークショップで話し合いを進めているようですが、どのような感想をお持ちでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。 ○建設部参事(松岡真一君) ワークショップについて、お答えいたします。  ワークショップの定義につきましては、今申されたとおりであります。今度の別府港海岸のワークショップにつきましては、国の直轄事業であります別府港海岸保全施設整備事業の四地区の整備について、国土交通省が市民参加型手法として取り入れております。国土交通省は、これを「パブリック・インボルブメント」というふうに呼んでおります。「PI手法」ということで、市民を巻き込んだというような感じでございます。これは、国土交通省が行う事業では九州では初めての事業でございまして、市民の意見を聞きながら方針を定めていくということでございます。  今回、各地域で整備方針について十二回の会議やワークショップが開催されております。また、さらに餅ケ浜地区の整備につきまして、実施設計のための景観、それから計画ワークショップが四回開催されております。それから、先ほど申されました都市計画につきましても、私どもは、都市計画法第十八条の二によります市町村都市計画に関する基本的な方針、いわゆる私どもの市町村が定めます都市計画マスタープランにつきまして、五地域に分けまして、そして住民の意見を聞くためにということで四回ワークショップを開いております。計二十回でございます。さらに全体会議を一回開いておりますので、二十一回を開催しております。また昨今、非常にテレビなどでも報道されておりましたが、別府市交通バリアフリー基本計画の策定のためのワークショップも二回開いております。  こういうことでございますが、このワークショップにつきまして私どもは、市民の意見の方向とか集約については、非常に有効な方法だと思っております。ただ単にアンケートなどをとるだけでなく、みんなが集まって顔を見合せながら、ひざ詰めで話し合いをすることにより、自分が知らなかったこともわかりますし、人の考えていることもわかります。それから、引っ込み思案であって声の小さかった人の声も聞くことができて、平等に意見集約ができるというふうに考えております。このワークショップの意見を集約いたしまして、策定委員会等の上部のそういう団体に上げていくわけであります。国土交通省につきましては、別府港海岸整備検討委員会にワークショップの意見を集約して上げていく予定にしておりますし、私どものワークショップにつきましては、別府市バリアフリー策定協議会に上げていったり、それから別府市都市計画審議会小委員会に上げていったりすることでございます。別府市は、そういうふうなワークショップの手法をとっておるということでございます。 ○二番(嶋幸一君) 率直な感想をいただいて、大変ありがとうございました。  ところで、楠港跡地の活用ですが、ここは、別府市が九億円もの巨費を投入し埋め立てた、土地の少ない本市にとっては、観光別府の再生を目指す上で極めて大切な土地であります。観光立市である別府市の「市民の土地」と言っても言い過ぎではないと思います。中津市にも、今回、委員会が選定した企業が進出しており、比較の議論がありますが、中津市においては富士紡の跡地という民有地であり、土地の成り立ちが全く違うわけですから、事の進め方は慎重に丁寧にすべきだったと思います。市長の言われる「今しかない」という気持ちもよくわかりますが、別府の再生にはこの土地しかないという思いで公募をかけて、委員会で選定する前に、ワークショップまではいかなくても各界の代表者を初め高齢者や障害者、若い年代の男女などを含めた中で、時間をかけて方向性と概念ぐらいは固める作業が必要だったと思います。  誘致企業の選定も終わり、今後、議会や市民の意見を踏まえ協議するということですが、楠港跡地の活用の仕方こそワークショップのような手法を取り入れるべきだったと思います。御所見をお聞かせいただきたいと思います。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の楠港埋立地活性化プロジェクトの募集に当たりましては、次に述べますような計画書等をもとに募集要綱を作成いたしております。まず、平成二年二月に公有水面埋立免許願書の中に、「大きな吸引力を有する施設を導入し、観光客と地元市民との交流をより深め、中心市街地の活性化を図る」とされております。また、平成十二年二月に策定いたしました別府市中心市街地活性化基本計画の中に、「多世代の人々や外国人観光客にも受け入れられる国際ホテル、海辺空間を利用したウォーターフロント・ガーデン、ショッピングプロムナード、アミューズメント施設等の複合的な開発による交流宿泊施設として整備する」となっております。また、公有水面埋立免許願書の内容につきましては、平成二年三月の定例議会に提案し、議決をいただいた経緯があります。さらに、別府中心市街地活性化基本計画につきましては、当時の九州通商産業局から、中小企業活性化指導事業費補助金の交付を受けて策定された経緯もあります。(発言する者あり)  今回の募集要綱の作成に当たりましては、すでにある計画の方針の内容を実行するということに主眼を置いておりますので、申しわけありませんが、御理解を賜りたいと考えております。 ○二番(嶋幸一君) この楠港の問題は、長年継続して取り組んできたということはよく承知をしておりますが、公募の前段で――御答弁にあったように――まさに大きな吸引力を有する施設を導入し、観光客と地元住民との交流をより深め、中心市街地の活性化を図るためには何が必要なのかを、四年前の募集要項を参考にしながら話し合いを持つ姿勢が必要だったと思います。この問題に限らず、市役所は仕事をしていく上で行政の都合で進めるのではなく、市民の声を生かしていくことが大切です。市民に不満と不信感を残し、結果として市民、行政ともに不幸な結果を招かないように、強くお願いをしておきたいと思います。  次の質問に移らせていただきます。教育について、まず国語教育から質問をいたします。日本語は、長い歴史の中で形成されてきた日本文化そのものであり、その果たす役割は、伝統的な文化を理解し、考える力や表現する力を養い、豊かな完成や情緒を備え、幅広い知識や教養を持つために不可欠なもので、時代が変わろうとも、いつのときも重要なものであります。  日本語の乱れが言われて久しいわけですが、言葉は生き物だから常に変化をする、だから「乱れ」ではなく「変化」だという言い方もあります。しかし、昨今の日本語は乱れていると言わざるを得ないと思います。文化庁の国語世論調査でも、日本語本来の用法や意味を逸脱した言葉の乱れ、漢字力の低下、書く力の低下など、日本語の危機、国語力の低下が浮かび上がっております。国語を国の教育と文化の基盤として重視することは当然だと思いますが、このことがなおざりにされているのが日本の現状だと思います。国語力の向上は、基本的には一人一人の個人的な課題であり、一人一人が個人として国語力向上の意欲を持たない限り、どのような方策が提示されたところで実効性のあるものにはなりませんが、行政、地域、家庭など、あらゆる組織・団体は、市民に国語の重要性が認識され、日本語を大切にしようという意識が共有されるよう、それぞれの立場で役割を果たすことが重要だと思います。  そのような中で、私は、青少年が読む力、書く力、話す力、聞く力をつけるために学校教育が果たす役割は大きく、また期待もしているところでございます。漢字は、一文字一文字に意味があり、見るだけでその持つ雰囲気から知り得ることもたくさんありますが、ローマ字とか片仮名表現ではそのようなことがないと思うのであります。本市の観光戦略会議でも、別府の代名詞とも言える「温泉」をローマ字表記するのはどうかなと感じるわけですが、国際化や情報化が急速に進む時代だからこそ、多くの外国人留学生が学んでいる別府市だからこそ、相手の話を的確に理解し、自分の考えをまとめ、適切に表現する国語力の向上が重要です。御所見と学校での取り組みと、あわせてお答えをいただきたいと思います。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  次代を担う子供たちに正しい日本語を身につけさせ、その能力を高めていくのは、議員さん御指摘のように学校教育の大変重要な役割だと考えております。現在の学習指導要領の国語科の目標には、「国語を適切に表現し、正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や創造力及び言語感覚を養い、国語に関する関心」――中学校では「認識」となっておりますが――「を高め、深め、国語を尊重する態度を育てる」とあります。また、その内容は、A、話すこと、聞くこと。B、書くこと、C、読むこと及び言語事項から構成され、教科書を初めとするさまざまな教材を活用して児童・生徒の国語力を高めるよう努力しているところでございます。  ちなみに小学校一年生では、年間授業の総時間数が七百八十二時間ございますが、そのうち二百七十二時間の時間を割り当て、国語の授業を行っております。これは三五%の割合に当たります。これは、算数や生活科の二・五倍以上、音楽や体育の四倍以上の時数となっております。小学校のその他の学年や小学校においても、最大の時数を国語の時間に割いております。  これらのことからも各学校では、国語教育を各教科学習の中核ととらえ、その能力が高まることが、全体の学力向上にもつながるというふうに思っております。  なお、平成十三年、子供の読書活動推進法が制定され、子供たちの読書に対する認識も高まってきていると思っております。各学校では、朝読書を取り入れるなど、読書量の増加を図る工夫をし、子供の活字離れを防ぐとともに創造力や思考力を高める一助としております。  議員さん御指摘のように、目的や意図に応じ、考えたことや伝えたいことなどを的確に話すことや、相手の意図をつかみながら聞くことができるようにすることは、非常に重要なことであると考えております。各学校におきましても、そのことに力を注いでいるところであります。今後も、その重要性を十分認識して取り組むよう指導してまいりたいと思っております。 ○二番(嶋幸一君) 最近、英語教育の重要性もよく言われますが、まずは日本語をきちんと身につけ、日本語に誇りを持つように指導をしてもらいたいと思います。関連して、外来語、片仮名表現の対応について質問をいたします。  昨今の新聞やテレビ等で安易な外来語や造語が非常に多いと感じるのは、私一人ではないと思いますが、行政の書類も例外ではなく、市役所内の公文書はもちろん、市民を対象とした市報などにも片仮名語が続出する状況で、昨日の山本議員の質疑にもあったように、私もその内容が把握できないことが多々あります。私の場合は、その場で尋ねることができず、後で片仮名語辞典で調べるような始末であります。漢字なら何となく意味もわかるのですが、全く意味もイメージもわからない片仮名語を使用するのはどうかと思います。外来語、片仮名語には、これまで日本になかった物事や概念を表現し、日本語をより豊かにする面がありますが、むやみに多用すると、円滑な伝達の支障となります。  市は、外来語や片仮名語のはんらんが青少年の国語力の向上、市民の言語生活に及ぼす影響等を自覚・考慮し、広報紙などにおいて市民がわかりやすいように表現を工夫するなど、日本語への愛着につなげていくべきだと思います。片仮名語等の使用についてどのように認識し、今後どのように対応していくのか、御答弁いただきたいと思います。 ○総務課長(三ヶ尻栄志君) お答えいたします。  公の文書の中になじみの薄い外来語、例えば「アイデンティティー」、「アカウンタビリティー」、「パブリックコメント」、また昨日は「アメニティー」が使われていました。外来語を多用することは、意思の疎通を図るという本来の役割が果たせず一方通行で終わってしまうおそれがあります。  別府市といたしましては、独立行政法人国立国語研究所においてさまざまな外来語の言いかえ語が順次提案されていますので、共通の言葉として定着するまで注釈をつけるなど、市民の皆様がわかりやすい表現とするよう心がけていきたいと考えております。 ○二番(嶋幸一君) 徹底してやっていただきたいと思います。  続いて、教職員の研修についてお尋ねをいたします。  教育の出発点は家庭教育でありますが、親に次いで子供の成長に大きな影響を与えるのが、教師であります。親が労働として子供の教育をしないのと同じく、教師も労働として子供の教育に当たるべきではないと思いますが、どうお考えか、お答えください。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  仕事をして給料をもらうということからのみ考えますと、教師も労働者ということになろうかと思います。しかしながら、教育基本法の第六条には、「法律に定める学校の教員は全体の奉仕者であって、自己の使命を自覚し、その職務の遂行に努めなければならない」と定められております。また、子供たちの成長や人格形成に大きな影響を及ぼすことから考えますと、やりがいを感じ、責任の重さを認識しながら、教育者としての使命感と深い教育的愛情を持って仕事に取り組む必要があると思っております。実際に教師は、勤務時間を過ぎても遅くまで仕事をしていたり、家庭に仕事を持ち帰っていたりする実態もございます。私は、多くの教師が教育に携わっているということをまず念頭に置いて、使命感を持って教育という仕事に取り組んでいるというふうに信じております。 ○二番(嶋幸一君) 私も、現場の先生方の多くが、子供たちのために時間を越え、体を張って頑張っていることを知っています。だからこそ子供たちの家族が全幅の信頼を置いてお任せをしているのだと思います。  ところが、教師が組織している組合は、地方公務員法第五十二条による職員の勤務条件の維持改善を図ることを目的とする教職員組合であります。先生方の教育者としての目的は、労働者としての権利を守るものではないはずです。真の教育者として子供の教育に当たってもらうために、労働者意識というものを払拭していただきたいと思います。私は、教師の職務は、専門職であると思っておりますので、教師の組織は専門職たるにふさわしいものであるべきだと思います。したがって、教育公務員特例法第四章に規定される研修に基づくもので、教育者としての専門的な力量形成を目的にしたものであるべきだと考えます。特例法第二十一条に、「教育公務員は、その職務を遂行するために絶えず研究と修養に努めなければならない」とあります。行政としても、教職員が研修を受けるための環境整備、サポートをしていくことが必要ではないかと思いますが、教職員の研修の状況と御所見を伺いたいと思います。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  必ずしなければならない悉皆研修といたしましては、採用された年に初任者研修を受けます。年間を通して校内研修三百時間以上、校外研修二十五日の研修を行い、実践的指導力を養うとともに、幅広い知見を得させるようにしております。また、十年を経験した教師には十年経験者研修があり、校内十七日、校外十七日、合わせて三十四日の研修を受けるようになっております。中堅教員としての知識の向上を目指しているところであります。さらに中学校の英語科教員には、一年間に十日間の研修が義務づけられております。このほかにも、自主的に参加する市や県の教育センターでの数多くの研修があり、多数の教職員が参加しております。平成十五年度実績で言いますと、県教育センターの研修に六十三名、市の教育センターのさまざまな研修に延べ千百三名が参加をいたしております。  別府市教育委員会といたしましては、初任者研修、十年経験者研修の別府市実施分につきましては、研修内容を十分検討するとともに、市教育センターに正規職員を配置していただきましたので、その充実を行い、学校現場のニーズに合った研修講座を開設しているところであります。  教師の仕事は、次代を担う子供を育てていくことであり、そのために必要な資質・能力を高めるとともに、みずから絶えず研修を続けることが大切だと考えておりますし、それが教師の責務であると考えております。 ○二番(嶋幸一君) 労働者意識払拭のために研修を充実していただきたいと思います。  その他、教師に対する身分保障を十分にし、専門職である教員給料の待遇改善を図り、社会的・職業的地位を高めるべきと考えます。現行制度下の別府市には限界があると思いますが、教育の中央集権体制が残る中で、できることは積極性をもって取り組む。地方分権時代に別府市はどうするかという姿勢を持ってもらいたいと思います。大いなる期待を申し上げておきたいと思います。  残り六分でございます。住宅行政については、そのエキスパートの宗野課長、平松参事でありますから、この程度では意義のあるやり取りができませんので、十二月議会にまた質問をさせていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○二十九番(首藤正君) 先月三十日、台風十六号がこの大分県を直撃しまして通過をいたしました。そのつめ跡が深く、きのう広瀬知事の会見によりますと、農業、道路等六十六億の被害が出た、このように報じておりました。私も、当日役所に参りましたけれども、別府公園の前を通りますと、枝や葉がもうすごい、周辺を取り巻く環境が変わっておりました。この掃除には大変だろうなと思って、役所から帰るとき見ましたら、すでにきれいに掃除がされておりまして、見事な後片づけであると、このように思いました。そこには別府市の土木課の車両がとめてあって、職員が一生懸命作業をしておりました。本当にいい職員を持って浜田市長は幸せだな、このように感じながら感謝を走らせました。さて、きょうは十八号が襲来しまして、今、外は荒れ果てております。これからこの議場が荒れ果てないように、(笑声)執行部の答弁、いい答弁を期待しながら、一般質問をやっていきたいと思います。  さて、市長が就任しまして、すでに一年三カ月がたちました。市長は、昨年の六月議会、市長としての所信表明をなさいました。この中で幾つかの市長の目玉がありましたけれども、特にその中の目玉の一つ、観光戦略会議、まちづくりのために地域づくり・まちづくり推進室を設ける。この二つに私は特に興味を持ちました。  観光戦略会議は、今月の恐らく中盤までには答申がされると思いますけれども、どのようなものが出てくるのかなという期待と、実は心配もしております。戦略会議、私も公開討論会のたびに出席させていただきましたけれども、十五年前の中村市長のときの論議が繰り返されておりました。すでに十五年前に別府市の執行部、議会が論議をしたことがまた出てきておる。十五年たって今かなという感じもいたしまして、少し寂しい気持ちもしましたが、最終的な報告書をぜひ見て、私どもはじっくり考えたい、このように思います。もう一つ、まちづくり推進室。これは市長の大きな目玉だったと思います。しかし、正直申し上げて最近のまちづくり推進室、果たして市長の思い、市長の考え、別府市の考えが、そのまままちづくりのためになされているのかな。ややもすると、私は、「地域づくり」、「まちづくり」ではなしに「地域壊し」、「まち壊し」の実態があるのではないか、このように思っております。  そこで、まずお聞きしたいのですが、まちづくり推進室、これの設立目的、そしてこの一年間、どのような事業をやってきたのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  別府市役所事務分掌規則のまちづくり推進室分ですけれども、地域づくり・まちづくりに関すること、住民参加制度、ワークショップなどの調査研究に関すること、交通体系の整備促進に関すること、国際特別都市連盟及び新産業都市建設に関することの四項目です。まちづくりは、観光、環境など行政各分野の広範多岐にわたっておりまして、現在、市内の各所では市民の皆様が中心になってさまざまな活発なまちづくり活動が行われています。  まちづくり推進室の設置目的ですが、市民の皆様方がより積極的にまちづくりに参加できるように、企画調整課内にまちづくり推進室を設置しまして、まちづくりに関する相談窓口の一本化を図ることです。  それと、一年間どのような仕事をしてきたかという御質問に対してお答えします。市役所内におきましては、各職場におきまして効率的に仕事を進めるために、新年度ごとに事務分担を決めております。それに従って日常業務を進めておりますので、その事務分担を説明させていただきます。  地域づくり・まちづくりに関することとしましては、コミュニティー助成事業に関すること、地域振興事業調整補助金に関すること、「泉都まちづくり支援事業」に関すること、地域づくり・まちづくりの啓発及び支援に関すること、さらに、地域再生・都市再生に関すること、「泉都まちづくりネットワーク」に関すること、NPOに関すること、住居表示及び分町に関すること、ふるさとチャレンジ事業に関すること、まちづくり・歴史文化などの調査に関すること、まちづくり計画などの連絡調整に関すること、次に、住民参加制度の調査研究に関することとしましては、住民参加制度、ワークショップなどの調査研究に関することです。さらに、交通体系の整備促進に関することとしましては、交通体系の整備促進、交通バリアフリー等も含まれています。最後でありますけれども、国際特別都市連盟及び新産業都市建設に関することとしましては、国際特別都市建設連盟に関することなどの業務を行っております。 ○二十九番(首藤正君) 室長、私は係の分担を聞いたのではありません。そういうことは職務分掌の条例や規則によって私も承知しております。この一年間どのような作業をしたのかということを聞いたわけですけれども、残念ながら聞くことができませんでした。  そこで市長、市長の最初のまちづくりに関する所信演説、所信表明されたとき、どのように言っているかということですね。こう言っているのですね。「本市は、世界有数の温泉資源を擁する観光都市である。その温泉、別府八湯を中心としたまちづくりを行ってまいります。関係団体、関係業界、ボランティア団体、市民など、各界各層の皆様で組織するまちづくりに関する協議会を設置するとともに、市内部においては、各部各課にまたがったまちづくりに関連する部署を統合し、まちづくり推進室を設置する」、このようになっておるのですね。  そこで、やっぱり市内部のまちづくりに関するいろいろな統合がなされているのか。ある意味ではいろいろな摩擦を起こしている。特に観光とあなたのところのまちづくり・地域づくりの部署が非常にややこしくなって、それに対する理解が推進室にはない。非常に危惧をしている。  そこで、いろいろやってあるけれども、その中で一つだけ――時間の関係で――お聞きしたい。  「泉都まちづくり推進事業」がありますね。補助金を出していますね。これは、どのような形で補助金を出して、どのような事業をなされているのか。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  「泉都まちづくり支援事業」についてでありますけれども、別府市内で熱心に地道に地域の活性化に取り組んでおります住民主体のまちづくりグループを支援し、さらにまちづくりの機運を高めていくために支援事業を行っています。それで、補助対象としましては、別府観光の再生、その他啓発などのためのイベント等、市民みずからまちづくりを行うことにより、地域の連帯意識の高揚に活性化を図ることなどです。そして補助額につきましては、事業費の五分の四以内、一事業当たり六十万円というふうになっています。それで平成十五年度は、応募事業は三十二事業ありまして、そのうち決定しましたのは十七事業です。十六年度は、応募事業が三十九事業ありまして、決定事業は三十二事業でありました。 ○二十九番(首藤正君) 今、この事業で室長は変なことを言ったね。何か目的でないことを言っているのですね。ここに協議会の規約があるのですけれども、ここに目的がはっきり書いてある。「観光」云々というようなことは一個も書いてない。いつ、そういう目的が入ったのか。  そして、この事業は五百万の補助金、そして、その五百万をそのままあるところに出して、そのあるところが、今言ったいろいろな事業のグループに配分していますね。こういう補助金の出し方ですよ。補助金を丸々出して、いただいた決裁、丸々これをまた下請けみたいにしたのを補助金を分配する。これは補助金規程から言って抵触するのではないですか。そして、これを観光協会に出していますね。観光協会の定款の中にそのような事業は入ってない。どうしてなのですか。それを教えてください。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  「泉都まちづくり支援事業」の事務局を観光協会内になぜ設置しているかという御質問ですけれども、「泉都別府まちづくり支援事業」の事務局は……(発言する者あり)失礼しました。事務局がなぜ観光協会なのかという質問でございますけれども、「泉都別府まちづくり支援事業」は、住む人が暮らしやすいまちこそ、訪れた方も満足できるまちであるとの思いから、住みやすいまちづくりの推進、別府観光の再生を目的に掲げております。その運営につきましては、市民と行政の協働のまちづくりを進めるために、行政主体ではなく観光産業の最前線で活躍されております観光協会を中心にした方々に、行政にはない自由な発想で運営していただきまして、行政としても各事業につきましてアドバイスを行うなどサポートさせていただいた方が、より効果的な事業展開ができるのではないかと判断しまして、このような形態をとらせていただいておると考えております。 ○二十九番(首藤正君) よくわからないのですね、何言っているか。まず、これが補助金規則に抵触するのかが一つ。  それと、何か観光協会に出す方がいいとかいうようなことを言っていますけれども、これは本当に観光協会に補助金を出しているのですか、室長。  観光振興に寄与するのなら、あなたの言っている地域づくり・まちづくり、観光企業もその一つに入るかもしれないけれども、地域づくり・まちづくりというのは何なのかということがわかってないのではないかと思うのですね。この補助金はどこに出しておるのか。そして、補助金規程にこれは抵触するのかしないか。その辺をはっきり答えてください。 ○企画財政部長(友永哲男君) お答えいたします。  観光協会の中にあります「泉都別府まちづくり支援事業協議会」の方に補助金を出しております。そういう中で、観光協会の定款がございます。定款の中の十二番目だと思います、「その他」という言葉があります。その中で協会の方はとらえているみたいです。ただし、先ほど申し上げましたように、「泉都まちづくり支援事業」の協議会に出しているということで、たまたまこの事務局が観光協会の中にあるということでとらえております。それから、この補助金につきましてのことでございますが、確かに補助金を出す協議会に、またそこから補助金を出すということで、ちょっと問題が何かあろうかというふうに考えております。そういうことで、そこら近所をもう少し整理をさせて、また御答弁をさせていただきたいと思います。 ○二十九番(首藤正君) 観光協会には、別府市からほかに補助金が出ていますね。それで今、部長の答弁を聞きましたら、「これは観光協会内に『まちづくり推進協議会』を置いている」、こう言っています。そうは私はとりません。補助金申請書がここにあります。この補助金申請書は、事業主体、「別府市観光協会」と書いてある。そして事業名が「泉都別府まちづくり支援事業」と、こう書いています。  そして、このやっぱり配分の仕方。この協議会で民主的にやっているというふうにお聞きしていますけれども、大分室長のいろいろないい提言があるように聞いております。室長が所属するまちづくり推進グループには補助金が大変たくさん行っている。いろいろと物議を醸しておりますけれども、もう一回、市長が思い、考えている地域づくり、まちづくりとは、本当に何なのかという反省と教訓をしなければならない時期に来ている。このままずるずる行っておると、市長の目玉がみんな失敗してしまって、「何だったのだろうか」というようなことになってくる。これから私が推進室のあり方について、まだ後で関係してくる。そのときにまた申し上げるけれども、次へ進みますけれども、今問題になっておる楠港の埋立地の企業進出であります。  これが、今、別府市の経済界が真っ二つに割れて議論を重ねている。そして、賛成者にも反対者にも、別府市は本当に説明をする科学的な資料を何ら持ち合わせてない。  そこで、市長聞いてください。私は地域づくり・まちづくりの観点から、この楠港の跡地の企業誘致、どのような影響を及ぼしてくるのかということは大変大事なことであります。まちづくり推進室が、この企業誘致に当たってどのような周辺対策の調査、業界の調査、これをどういう形でやったのか、その辺を聞きたい。私の地域でやった十数年前の浜脇再開発、このときの調査というのはすごかった。もう一軒一軒聞き取りはするわ、アンケート調査をするは。「あなたは、今どこに買い物に行っていますか」、「どういうものを買っていますか」、「こういう物はどこで買いますか」とか、ものすごく細かな資料を集めて、賛成者、反対者に科学的な説明ができる態勢で臨んだ。  今回、まちづくり推進室が、一番大事な地域づくり・まちづくりのために、この企業誘致のためにどのような調査をされているのか、その辺をお聞かせください。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) 議員がおっしゃることは、もっともだと思っています。ただ、現在まちづくり推進室では、そのような調査・研究は行ってはいません。それで今後、今のそのような検討が必要になってきた場合は、市全体の組織の中で考えていかなければならないのではないかなというふうに思っています。 ○二十九番(首藤正君) あなたのところの職務分掌の中に入っているでしょう、市内部の各課を調整して。では、これが商工課がそういういろんな資料をやっているのならやっている、そのやった中でこれがまちづくりのためにどのような影響を及ぼすのかというあなたと調整があったのかどうか、その辺を聞かせてください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠港の企業誘致につきまして、まちづくり推進室と連絡をとっているかという御質問かと思いますけれども、私どもとしましては、今まで説明しましたような中心市街地活性化の計画から来ておりまして、連携はとっておりません。 ○二十九番(首藤正君) 連携をとってないだけではないですね。何ら資料収集してない。やっぱりこれだけのことをやるのだったら、賛成、反対の市民に対して、また経済界に対しても、こういう調査をして、こういう科学的な資料がありますよというところが基本になる。おかしいと思うね。  そして、このパーツを商工課長からもらってきたのですね。私らは素人ですからわかりませんが、「えっ」とこう首をかしげたのですね。今回決定した建物、海との連携なんて全くとれないですね。そして、一番高いですね、建物が。あと、低い建物で海と調和したのは、計画を見たら、あるのですね。何で私は……単純な疑問ですがね、なぜ低い建物で海と協調できるようなものができなくて、こんな高い、こんなものができるのかな、このように思っている。  それで聞きたいのですがね、市議会の全員協議会で問題になった。本当に今回の誘致企業で年間八百万人来ると信じていますか。一日約二万二千人ですね。これをあなたたちが本当に信じているのか聞きたい。  そして、もう一つ。大事なことですがね、前の土地・建物をある選定委員さんが買っていたということなのです。この買っていたという事実を知って、あなたたちはどう思っているのか。この二点を聞かせてください。 ○商工課長(中野義幸君) 楠港に進出しますイズミにつきまして、年間八百万人集客するという計画でございますが、この八百万人という数字につきましては、あくまでも株式会社イズミの予測という数字になっております。十五年度の実績としまして、イズミの各店で高松店が一千二百万人、長崎店が九百五十万人、そして中津のゆめタウンで五百万人を集めているという実績から予測したものと考えております。 ○二十九番(首藤正君) 何ら科学的な根拠もない。それでいいのかなという気がするのですね。では、商工課長、物販面積が六八%ですね。この「物販」とはどういうものを言うのですか。飲食店も入るのですか。それを聞かせてください。 ○商工課長(中野義幸君) 物販面積六八%、その他三二%ということでございますが、六八%につきましては、衣料品また書籍、食料品、そういうものでございまして、サービス部門というものは入っておりません。 ○二十九番(首藤正君) 食料品など物販部門ですね。おかしいですよ、あなたたち。そういう研究もしてない。やっぱり物販店、非物販物品が何かということもよく調査してないと間違うことが起こるような気がしますね。そのような調査もしてないということでは、ちょっと意外に思います。  それで、この中で市長が、市民の思いやら市の思いを要望、調整をこれから図ると言っていますが、どのような進出企業に対して別府市の要望が出されようとしているのか、どこをどうしようとしているのか、その辺をお聞かせ願いたい。  それともう一つ。あと聞いてないね、土地・建物買収をどう思っているのか、それもあわせて答弁をください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  土地・建物の買収について市はどのように思っているのかということでございますが、これは個人のお考えに基づいて購入されたものと、そのように思っております。私ども、このことについては一切相談も受けておりませんし、承知をいたしておりません。そういったことで、個人のお考えに基づいて購入されたものでございますので、私どもの答えにつきましては控えさせていただきたいと思います。  また、市長の、今後建物に対する、施設に対する企業との協議についてどのようなことを要求していくのかということでございます。このことにつきましては、企業の選定が今回あったわけでございますので、これから議会の御意見また市民の御要望などをお聞きした上で、企業とそのことについて協議をさせていただきたいと思っておりますので、御理解のほどをよろしくお願いします。 ○二十九番(首藤正君) 一応企業は決まったけれども、これから市民の思いやら別府市の考え方を調整していく。かなりこれからまだまだ時間がかかりそうです。私は、時間がかかっても慌てる必要はないと思います。私の基本的な考えは、楠港の跡地、今のままでいいとは思っておりません。それは思っておりません、これが基本的な考えです。だからといって、市民が二分して賛成、反対で割れるようなものはよくない。そして、市長が選挙公約で掲げた住民投票、場合によったらこれも考えなければならないような事態が出てくるのかなと思っている。  それで先ほど、個人が買ったことだから市は関知しない、このように言いました。そこで、念のためにお聞きしておきますが、今、商工会議所がある。その背後地に別府市の駐車場があります。いいですかね、この駐車場と商工会議所を含めて向こうに物ができたときには、屋上の駐車場または歩いて直結する歩道か車道――両方ですね――これができるのではないかという話がありますけれども、そういう話は市がしているのかどうか。まして、そういう話があっても、そういう市有地の提供とか別府市の持ち出し部分は今後ないと言明できるのかどうか、お聞かせください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。
     陸橋をかけて商工会議所、その裏の別府市の持っている開発ビルの土地の提供にまで及ぶのかということでございますが、こういった話はまだ企業とは一切しておりませんし、どのような企業がお考えを持っているのかわかっておりません。ただ、プレゼンテーションの中で、国道十号線の横断についての横断歩道橋を設置したいということは聞いております。場所について、また詳細については、一切まだ話し合いをいたしておりません。また、別府市の土地に及ぶようなことにつきましては、今後また議会とも協議をさせていただきたいと存じます。そのような状況になった場合でございますが、今のところそういったお話は一切しておりませんので、御理解のほどをお願いいたします。 ○二十九番(首藤正君) 企業とはしてないけれども、選定委員会でちょっとそういう話が出ておるようですね、今、助役の話を聞くと。何か上にできると。これは、やっぱり重要な環境変化を及ぼしますね。向こうの海辺に、海とマッチしたそういうものがあるということではなしに、これがこちらから歩道でばんとつながるとなると、もう環境がくるっと変わってしまう。だから、あなたたちが計画を発表するときには、そういうことも含めて説明をこれから市民や議会にもしてほしい。でないと、後で追加されてでき上がったものが想像していたのと違うというものでは困る。ただここで言えるのは、まだまだこれにはいろいろなこれから相手との調整とか要望とか改善要求とかあるし、時間をかける必要があると思います。じっくり話し合って、まだ経済界にも市民にも了解の努力が必要だ、このように思います。とりあえずこの問題は、これで終わります。  そして、同じような問題が南立石の船券売り場にもあると思います。この船券売り場は、どのような状況になっておるのか。そして、この船券売り場の会社が出てきたとき、あの地域のまちづくり、別府市全体の地域づくり、どのような影響が及んでいくのか。その辺もあわせてお聞かせください。 ○企画調整課長(安波照夫君) 船券の会社の新設希望の会社ということでございますが、南立石の二一四二番地に事務所を持っているということ等は、私たちも承知をしておるところでございます。  それから、目で見える動きとしましては、県道の側に「新ウォーター劇場」というような看板が設置されているということは、私の方で確認をしております。  それから、まちづくり推進室としてどういう環境調査をしているかということでございますけれども、交通渋滞等を含めまして、生活環境に多少の影響が出るということを私たちも承知しておりますけれども、トータル的な環境調査とかいうようなことは、私ども推進室ではまだやっておりません。 ○二十九番(首藤正君) もう長い間、地区住民が賛成、反対で騒いでいるのに、別府市は知らん顔。これが市民の目線に立った市政ですか。  それと、まちづくり推進室長。どのような調査をしたのですか、ここで。もしこういう企業が出てきたとき、どうなるのだ、どういう影響が出るのだ。これはあなたの仕事ではないのですか。何か祭りにちょっかい出すような仕事ばかりしておいて、肝心な仕事を一個もしてないではないですか。これこそまちづくり・地域づくり推進室長の仕事です。何か知らん顔しておるなんということはいかんですよ、これだけの重大事が地域に発生しているのに。  そして、今、次長が言ったように、あそこのマンションの一室に事務所を開いて何かしておるようだという程度ではいかんですね。この事務所のマンション、あそこで一生懸命推進している地域住民、その方と進めている社長、代表者と共有財産になっておるではないですか。そういうことを承知しているのですか。執行部、答弁してください。 ○企画調整課長(安波照夫君) そのようにお聞きはしておりますところであります。  私どもの方では、そのようにお聞きしているということだけでございます。 ○二十九番(首藤正君) 私もそういうふうにお聞きしておるから、執行部にきょう質問するから、事実かどうか確認しておいてくれませんかと、こう言っているのですよね。これは、やっぱり事重大ですよ。地元で賛成している、一番推進している方が、この会社の代表者と共有してあの事務所を持っている。この変わった形のものはおかしい。やっぱり地域住民として納得がいかないところがあるし、やっぱりもっと執行部は本当の対応をしなければいけない。やっぱりもうちょっと市長の言う市民の目線に立った市政運営、まちづくり・地域づくりの推進を性根を入れて室長は図っていただきたい、このように思うわけであります。  では、次に入ります。これもまちづくり・地域づくり推進室に関する問題で、まちづくり推進室長、特にあなたが関与している問題ですから、あなた、答弁ください。  まず最初に、ことしの別府八湯夏の宵まつり、これね、大成功しましたね。本当に私はいい祭りだったと思います、ことしは。花火大会も一日延びたけれども、これもできた。そして、本当のにぎわい、市民総参加の祭りができた、このように私は思っております。そして、今回の別府八湯夏の宵まつり、これはどのような形で企画をされて実行に移されたのか、まずその辺をお聞かせください。 ○観光課長(溝口広海君) お答えをいたします。  昨年の十二月一日に、まつり・イベント検討委員会の方から市長の方に答申がございました。それを受けまして、新しいメンバー構成により、古くから別府市内で開催されております各地域の伝統的な夏まつりと一体化を目指しまして、本年五月に別府まつり協会・夏のプロモーション実行委員会の方を立ち上げまして、事業の実施に向けました。実行委員会では、「リバイバルとレトロ」をテーマに約四十日間にわたりまして充実した内容の構築を図り、ハード面におきましては、メイン会場をスパビーチとし、駅前中心市街地と祭り会場との一体化を図り、交通アクセスの利便性、地域経済への波及効果を高め、活気あふれる夏の祭りとしての再生を目指しました。十三年度に復活いたしました「湯のまちリバイバルワイワイ市」、それから浴衣姿の方であれば無料で乗れるバス、「夏宵浴衣バス」の運行、竹瓦温泉横丁と竹瓦小路に竹のぼんぼりを設置いたしまして、幻想的な雰囲気をつくりました「夕涼み竹の横丁」の誕生など、新たなイベントの構築と、従来までのイベントの再発見が一つにまとまった、これまでの夏祭りとは異なる別府の夏の祭りの演出を図りました。また、県下最大級であります花火大会、すっかり定着いたしましたが、天候が心配されたにもかかわらず、多くの市民・観光客の方にお越しをいただきまして、大いににぎわいを見せたところでございます。 ○二十九番(首藤正君) 今、観光課長から説明をいただきました。正直申し上げて本当にいい祭りができた、こう思っています。その陰には、今いろいろと委員会も検討、かなりの協議を重ねたみたいですが、私のところの浜脇は、薬師まつりというのを持っていまして、これは温泉まつり終了と同時に準備に入りましたが、この薬師まつりの事務局長もまつり協会の方にいろいろ言って、いろいろ調整をされてこういうポスターとか冊子ができて多く宣伝をしていただきました。ことしの特徴は、今、課長が言ったように、別府市のまつりの一体化を図ったというところに大きな連帯感ができて、お互いが尊重し合いながらいい祭りをそれぞれやったという特徴があろうかと思います。  そこで、いよいよ浜脇の薬師まつりもことしは市制八十周年、市長も別府の祭りとして力を入れようということで、地区住民は大いに盛り上がって、八十周年を記念して八十の竹灯籠をつくったり、特に若い人がことしは実行委員会だけでも七十名も出てきて総がかりでかかりました。  ところが、ある日の実行委員会で六十数名の若い人の中で、こういう問題が出たのです。新聞に出たのですね。「あでやかな花魁道中」。毎週銀座街で、祭りが始まった七月二十三日から毎週やるという。そして、これを見たら、浜脇薬師まつりの真っ最中もやるようになっている。みんなびっくりしたのですね。みんな一年がかり、総力をかけて浜脇の薬師まつりの一つの名物である花魁道中が、何でこんな形で夏の宵まつりに出演するのだろうということでびっくりして、相当な苦情がばあっと出ました。  私も、「地元の議員としてこんなこと知らんなんてあるか」。「知らん」と言ったものですから、「知らんなんてことは、とんでもない」と怒られましたけれども、事務局長がすぐ観光協会、まつり協会、全部走り回って調べた。そうしたら、どこも知らないと言うのです。そして、そうこうしておる会議の中で、「首藤議員さん、知らんなんて、あなたはおかしい。これは別府市の管理職がしておるではないですか。別府市の幹部がしておるではないですか」と、こう言うのです。「えっ」と驚いた。  そして調べたら、事実だったのです。そして、その中心人物が平野室長。別府八湯独立宣言して別府市の八湯のよさ、歴史・伝統、それを生かした地域づくりを一生懸命にしよう、そうしなさいというのを、室長あなたが言っている。それを守って推進しなければならない室長が、地域で問題を起こして、引っ繰り返るような問題を起こして知らん顔をしている。逆ではないですか。地域のそういう祭り・伝統・文化を守ってあげるのが、まちづくり推進室。そして地域づくりやまちづくりを助けるのが、推進室長の仕事でしょう。  そして私は、本当に職員がしたのかと聞いた。事実だった。そして、室長のところに行った。「室長、きょうは私は、自治法上の市会議員として来ました。あなたは室長、まちづくり推進室長として答弁してください。きょうは公務だ。公務だから部長、あなたも立ち会ってください」。立ち会ってもらった。そして、浜脇でこういう問題が起こって、今けんけんがくがくになって大ごとになっているのだ。例えば、では浜脇の人が鉄輪の一遍上人の像をつくって浜脇で一遍上人をまつるなんと言っておったら、別府八湯なんて、みんなこんなのは違うのではないですかと。だから、別府八湯のよさを守るために、私に事実を調べてくださいとなった。それで室長に会った。そして室長に、「室長、どうしてこんなことになっているのですか。だれがしておるのですか」と、こう聞いた。そうしたら室長は開口一番。私が浜脇の状況を説明して、「あなたたちがいいと思ってやったのなら、私は帰って、地元にいいと思ってやったけれども、失敗した。こらえてくれと言うぞ。だから本当のことを言ってな」と、こう言った。そうしたら室長はこう言った、最初。駅前商店街、銀座街、やよい商店街、竹瓦クラブ、もう一つ何か言った。「これらの組織の代表者が集まって協議をして決まりました」と、こう言った。私は、そうか、そんなにみんながそういう祭りをする気分になったのか。なぜここに入らんのかなと気にして、「いつ、どこで集まったのか」と言ったら、「いえ、集まった人の名前は言えません」と言った。「どうして言えんのか」と、「言えません」。「それなら、集まった団体の名前だけ教えてくれませんか」と、こう言った。そうしたら黙っておる。「どうして言えないのですか」と言ったら、「すみません、全部うそでした」。(笑声)  私は、二十六年議員をしておるけれども、別府市の職員、管理職幹部、部長からうそをつかれたことは、いまだかつて一回もありません。うそは嫌いですね。議員に平気でうそをつく人だから、別府市民にも平気でうそをつく。そんな、困るなと、こう思った。(「うそも方便ということもあるな」と呼ぶ者あり)それはいかんですね。そして、調べてくれば調べてくるほどおかしくなってくる。  こんなビラも配っているのですね。これはコピーをしたやつで白くなっているけれども、色つきのですね。これにね、これはおもしろいのですよね、「糸竹物語」として「花魁糸竹」。この「糸竹」というのは花魁ですか。このビラをだれがつくって、この内容は本当なのか。室長、答弁してください。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  大変言葉を返すようですけれども、私が中心人物と言われましたけれども、中心人物ではありません。  それで、ことしから祭りの見直しで始まりましたレトロの夏まつりを、さらに盛り上げようと、まちの活性化に一役立てればと考えて、市職員有志などでボランティア活動として「ミニ花魁道中」に協力して取り組みました。しかし、「ミニ花魁道中」を別府中心商店街で祭り期間中に六回程度開催する予定でしたが、二回実施したところで取りやめました。それは、「ミニ花魁道中」を実施するに当たりまして、南部地区の地元への配慮不足や関係者への事前協議等がなされてなかったために、地元の皆さんに大変な御迷惑をおかけしました。これからは、そういうことが二度と起きないように十分に気をつけてまいりたいというふうに思っています。  それと、首藤議員には大変申しわけなく思っておりますが、部長室で議員からかなり緊張した様子で参加したすべての人の名前を聞かれたときに、ボランティアで参加してくれた多くの職員のこと、顔が浮かんできて、すぐに実名を言えなかったことと、今回、「ミニ花魁道中」に当たりましては、まとめ役の人しか知らなかったこともあって、首藤議員よりいろいろ質問を受けても、本当に大変あいまいな説明しかできませんでした。本当、この場で失礼をおわびしましたが、もうすでに間に合いませんでした。今でも本当に首藤議員に対しては、あの時点であいまいな説明を行ってしまい、本当に申しわけないというふうに思っています。 ○二十九番(首藤正君) 私に対してなんということはないのですよ。私は、別府八湯を守るために「室長、これはどうなのですか」と聞いている。私が職員の名前を聞いたことはありません。一回もない。これは、このビラを見ても、主催者も電話も住所も何もない。だから、「だれが実施をしているのですか。あなたが中心人物の一人と聞いたけれども、だれが実施しているのですか」と、こう聞いた。そして、「この経費は公費ですか、私費ですか。どこから出るのですか」と聞いたのです。だれが主催して、このお金はどこから出るのですか。答えてください。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  すべてを私が掌握してなく、私がすべて説明するのはどうかと思いますが、参加の皆さんから概要を聞いておりますので、説明をさせていただきます。  今回の「ミニ花魁道中」は、主催等は設けずに、まとめ役の人と職員でボランティア活動をしてみんなで……(「だれの指示を受けたのか」と呼ぶ者あり)はい、言います。今回の「ミニ花魁道中」の呼びかけ人であります清成議長より、楠銀天街やソルパセオ銀座などの中心商店街の活性化のために「ミニ花魁道中」ができないかとの話がありました。職員や市民有志が、ボランティアでまちの活性化のために活用するということなので、うまくいくまでは会などは設けず、みんなで協力して役割分担を行いました。会のまとめ役としましては、議長が関係先の連絡、調整役、経費について、チラシ作成等を担当してくれました。私は、音楽担当、スケジュール調整、交通整理などを請け負いました。さらに、亀山室長は職員連絡など、岩本課長は、職員など参加者ボランティアを集め、輸送などを行ってくれました。その他写真撮影、ビラ配り、変装役に合わせて二十数名もの職員ボランティアが自主的に協力してくれました。  そして、費用についてでございますが、協賛金を募っていくというふうにお聞きしています。 ○二十九番(首藤正君) 大変な問題を含んだこれはやり方だと思うのですね。極端に言えば、あなたは個人名、固有名詞を出しましたけれども、その人から言われたとしても、市の管理職として、これは正式に市の部局の市長や助役を通して「してください」というのが、あなたたちの管理職の当然の姿ではないのですか。  そして、今、室長が職員の固有名詞を出したけれども、その固有名詞を出した方に私は聞いた。そして、私はその方に謝った、逆に。「ああ、ごめんな、本当に嫌な思いをさせてしまったですね」と言って、「本当、こらえてくれ」と謝った。正直に言ってくれた。わかったから、私が。「ああ、すまなかったな。本当に嫌な思いをさせました、すみません。浜脇の人もやあやあ言っているけれども、もう気持ちをわかってくれ。私は帰ってから本当のことを言うから」。あなただけ言わない、うそばっかりついて。だから、こうして聞かなければならない。あなたがすらっと本当のことを言ったら、議場でこんなやり取りないのですよ。  そこで室長、あなたは公務の時間中にこれをやっているね。これは、公務として認識してやったのですか、それとも公務外という認識ですか。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) お答えします。  夏の別府の地域再生のために中心商店街の活性化や夜のにぎわいづくりに少しでも役立てばとボランティア活動として、その作業の打ち合わせの多くは時間外に行いましたが、一、二回程度は事務連絡を行うために時間内であったと記憶しております。できるだけ通常の業務には支障がないように配慮して行いましたが、もしその点において公務中であると誤解を招いたといたしましたら、おわび申し上げます。 ○二十九番(首藤正君) 「祭りを盛り上げるため」なんというのは、あなたは、祭りにいろいろ関係して補助金まで出しておりますけれども、それは違いますよね。こういうポスターとかこういう冊子とか、あと観光課長が言ったように、みんなそれぞれの八湯の事務局長なんかが集まって一体化を持たせてやっておる。それを壊すようなことをされると困るから、みんなが調整してこういう冊子をつくっているのですよ。それは詭弁にすぎない。それどころか、浜脇ではこれで大騒動になって、いろいろな人間関係を壊したり、私のところにも……(発言する者あり)私のところには、あなたの長いおつき合いの人から脅迫的な電話がかかった。これはあなたがさせたのかどうかお聞きしたい。それはいろいろなことが起こったのですよ。  そして、あなたはよく図書館、美術館に勤務時間中に行っているけれども、こんな事実と違うビラを平気でまいていいのですか。全く事実と異なることではないですか。まちづくり・地域づくりの推進室長として、余りにもお粗末過ぎる。  そして、今見たら、本来業務に支障がなければ勤務時間中でもいいというような、あなた、まだ認識を持っておる、私用は。  総務部長、公務中にこういう私用をやっていいのですか、悪いのですか。職員の服務規則から見てどうなのですか。 ○総務部長(須田一弘君) お答えいたします。  職員には、地方公務員法それから別府市の職員服務規程によりまして、職務専念義務が課せられておるところでございます。したがいまして、年次休暇等職務専念義務の免除という例外を除きましては、基本的にはすべての職員につきまして、勤務時間中は職務専念義務があると考えます。 ○二十九番(首藤正君) 服務違反がある。服務違反があったときは、総務部長どうするのですか。懲罰の対象になるのですか。何か審議をするのですか。口頭注意するとかいろいろあると思いますけれども、どうされるのですか。 ○総務部長(須田一弘君) お答えさせていただきます。  先ほど言いましたように、職員には、一部の例外を除いて基本的には職務専念義務がございますので、この義務の違反ということになれば、処分の対象となろうかと考えております。また、個々につきましては、それぞれのケースに応じて対応していかなければならないと考える次第でございます。 ○二十九番(首藤正君) 私が最初に言ったように、地域壊し、まち壊しをしているのではないか。大変なやっぱり問題と混乱を起こしたのですね。これで室長、これは地域づくりに、またまちづくりにあなたの本来の職務としてそれにかなうことだったのでしょうかどうか、これをあなた自身からお聞かせ願いたい。そして、上司の部長としてこれをどのようにとらえているのかお聞きをして、私の質問を終わりたいと思います。 ○企画調整課参事(平野芳弘君) 今回、こういう事態になりまして、本当にたくさんの人に御迷惑をおかけしまして、本当に反省をしております。これからは、決してこういうことが起こらないように、本当に誠心誠意、一生懸命頑張っていきたいというふうに思っていますので、よろしくお願いします。 ○企画財政部長(友永哲男君) お答えをいたします。  配慮の足らなかった点につきまして、大変遺憾に思っております。今後におきましては、誤解を招かないように、私ども指導していきたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、関係者の皆様方に大変御迷惑をおかけいたしましたことに対して、この場をお借りいたしまして、心よりおわびをいたします。大変申しわけございませんでした。 ○二十九番(首藤正君) 地域としても、この真実をみんな知りたかったのです。うやむやのうちにこれを終わらせてはいけないということで、きょうは私が地域から依頼を受けて質問をしました。これですべて大体のことがわかりました。わかった以上は、執行部として反省するところはしていただきたい。もし地域で反省すべき点があるならば、これは反省をいたします。そして、これからのまちづくり・地域づくり、市長の掲げる本来の市民に目線を置いたまちづくり・地域づくりに地域として全面協力していきたい、このように申し述べて、私の質問を終わります。 ○副議長(松川峰生君) 休憩いたします。      午前十一時五十分 休 憩      午後一時  二分 再 開 ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○十八番(後藤健介君) 午前中のお二人は、大変別府市政の運営のあり方について具体的な事象をもっていろいろと白熱した議論がなされたところでありますが、私の場合はやや一般化したテーマでもって、やはり同じ市政運営についての幾つかの点についてお聞きしたいと思います。  浜田市政が発足いたしまして、もう一年半がたちました。この一年半の間に大変重要な施策が次々と打ち出され、その一部は実行に移されておりますが、その大半はまだ計画の段階であります。ここに、第一次浜田市政の前段を締めくくる意味で、その整合性と相互性について検証してみたいと思います。  浜田市政スタート以降打ち出された主要な施策を時系列的に私なりに並べてみますと、まず別府市緊急財政再生計画の策定のための庁内プロジェクトが発足しております。次に具体的な施策として決定されたのが、別府競輪場場外車券売り場、いわゆる日田サテライト開設の中止決定であります。次は、鳴り物入りで設置されました観光推進戦略会議の設置と諮問であります。間もなく、これについては答申がなされるというふうに聞いております。次は、楠港跡地利用に関する企業選定委員の設置とその諮問であります。  私は、今回はこの中で、まず選挙公約、二、日田サテライト中止の決定、三、観光推進戦略会議の設置と諮問、四番目に楠港跡地利用に関する企業誘致選定、この四つの主要政策の間にどういう整合性と相互性を持たせてあったのかについて、お尋ねいたします。  まず、浜田市長の――これはもうおさらいでございますが――選挙公約についてお尋ねいたします。  浜田市政の出発点となるものは、やはりその選挙公約であると思います。市政がスタートした時点でまず真っ先にやらなければならないのは、市の中・長期計画、実施計画と自分が掲げた選挙公約との間のすり合わせというのですか、それがまず第一にやらねばならない仕事であったというふうに思います。そこで、市長の選挙公約には何を掲げられたのか、項目だけで結構でございますので、それをお聞かせいただきたいと思います。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  市長の選挙公約ということですが、大きく分けて六つの約束をしております。まず第一点目が、市民参加の市政、次に市民サービスの向上を考えた行政改革、三点目がごみのないきれいなまちづくり、日本一の温泉を生かした観光立市、市民にやさしいまちづくり、それから思いやりのある人づくり、文化の香るまちづくり、これらを選挙公約としております。 ○十八番(後藤健介君) ここに、またさらに小さな項目にまで掲げた表をいただいておりますが、その項目と進捗状況を分析した表がございますが、ここ一年間ですでに達成したものには、次の三つがあります。一つは、市民情報公開室を新設し、それを中心にいろんな市民の方から声を吸い上げていった。二つ目は、商店街活性化のための周遊されたお客様に無料駐車場の設置、これもすでに完成しております。大変地元の方に喜ばれていることであります。三つ目が、児童クラブの全校区配置、これは全校区にまだいっていませんが、間もなくこれは実施、完成するだろうというふうに見込まれております。  そういうこととともにもう一つは、浜田市政が現在抱え込んでいる重要施策に関連するものとして、次の二項目がすでにして選挙公約の中に出てきております。それは、一つはこういうことでございます。市民の大きな負担を伴う問題については住民投票を行うということを選挙公約で高らかにうたっておられます。次は、近鉄跡地、楠港跡地の早期活用を図るということも、ちゃんと選挙公約の中で申し述べておられます。  ですから、こう見ますと、選挙公約と今市が抱えておる大きな施策の間に齟齬はないのだ、やっぱりどこかですり合わせをされたというふうに私は感じるのでございますが、では、選挙公約と市の中・長期計画、実施計画との間の整合性がどのようにして図られたのか。具体的にどんな方法で、どんな会議で実施されたのか。それとも阿吽のうちにそれはやってきたのか。このことについてお尋ねしたいと思います。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  公約の中には、議員さん言われますように、すぐできるもの、それからすぐにはできないもの、こういったものに分けられると思います。その中で長期・中期に考えなければならない項目はありますけれども、財政の面それから行財政改革との整合性、こういったものを図りながら実現していくというふうに考えております。(「市長の選挙公約だから、市長が答弁しなければならん」と呼ぶ者あり) ○十八番(後藤健介君) まあ、要するにしたということですね。これは大事なことですよ。ちゃんと公約等ですり合わせしたということになると、後でそごが出てきますよ。それはもう将来、政策を時系列的に追いかけていけば、ああ、これは実はしてなかったなという事実が出てくるかもしれんし、今後の議論の展開で、本当によくやっておられたなということになるかもしれません。  では、次に進んでいきたいと思います。次は、いよいよそれぞれの主要施策についてお聞きしていきたいと思います。  別府競輪場外車券売り場の、中止決定がされました。これは、市長が就任されて非常に早い時期であったように思っております。それで、私どもは、行政視察でたしか関東の方面へ出かけておるときにそういう連絡が入りまして、決まったということで、「あっ」というような感じでございました。このサテライト問題は、選挙公約にはないのですね、上げられておりません。選挙の主要争点でもなかったように思います。そこで、日田サテライトを議会に相談することもなく突如として中止したのは、何が大きな主要要因であったのか、そして、なぜあの時期にああいう、早期の時期に決定しなければならなかったのか。議会でも非常に丁寧にそのことについては説明いただいておりますので、ここでは確認する程度で結構でございます。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  御存じのとおり日田サテライト問題につきましては、自治体間の紛争や訴訟、そして日田市が国との訴訟を提起する、そういった状況が続いたところでございます。そういった中で、日田市と国と裁判の中で、福岡高裁の口頭弁論におきまして高裁の裁判長から、別府市とお互いに歩み寄る、そして和解というようなことができないのかというような示唆がございまして、日田市の方が、昨年の九月上旬だと思います。事務担当者を通じまして、別府市の方にその旨の協議をしたい、お話し合いをしたいという申し入れがありまして、別府市はこれを受けて、事務担当レベルで何度か協議を重ねてきたところでございます。そういった話し合いについても随時三役会議に報告していただき、三役会議の中で協議をしていたところでございます。最終的には十一月九日に、日田市長、別府市長の、市長の会談の中で、日田市が国に対する裁判の取り下げ、別府市は日田市における車券発売の断念をするということで決定がなされたところでございます。このことにつきましては、別府市は平成十三年二月の臨時市議会で関連予算の否決という事実を踏まえ、この意思に基づきまして、それと日田市民の多くの方が引き続いて反対をしている。そして、別府市と日田市が、県内の自治体同士がこの紛争を長く継続するということは、両市の発展のためにも好ましくないという判断から中止を決定したところでございます。 ○十八番(後藤健介君) 今の答えは、るるその時点でもお聞きしたことでございます。しかし、「仲よしこよし」はいいことはございませんけれども、まず市長が考えることは、別府市の権益をどう守っていくか、これが原点なのです。何も日田市と仲よくするのが、別府市の権益の第一義ではないのです。あのときもいろんな方が心配して質問でされたように、もし賠償問題とか起こってきたときにどうするのだということが、本来は一番の争点なのです。しかし、まだその評価も出ておりませんので、これについては、もう一度私は確認するにとどめておきます。  さて、こういう政策を決定していく思考過程の中で最終的な結論を出すためには、やはり「一H五W」を個々に判断し、その結果を総合的に再判断して結論を出していくのが一つの手法ですね。これはだれでもやることです。「一H五W」といいますと、「Who、だれが」、「When、いつ」、「What、何を」、「Where、どこで」、「Why、なぜ」、「How、いかに」。日田サテライト中止決定に当たっては、この中で「When、いつ」、なぜ今なのか。「Why、なぜ」、「How、いかに」、この「一H二W」が十分に分析・検討されていなかったように思いますが、まあ、そういうふうに私は思います。これについて言及しても、「いやそうではない」という水かけ論になりますので、このくらいにしておきます。  次は、いよいよ三番目の観光推進戦略会議の成果と答申の取り扱いについて、お聞きしたいと思います。  まず、観光推進戦略会議でございますが、この戦略会議の基本的な位置づけでありますが、設置した根拠は何によるのか。条例なのか何なのかということをお聞きしたいと思います。 ○観光課長(溝口広海君) お答えをいたします。  条例では定められておりませんが、別府観光の推進を図るために中・長期的・短期的な戦略並びに本市の観光振興の指針となる積極的な提言を求めることを目的として設置いたしました。平成十五年九月十六日、告示第百九十号、別府観光推進戦略会議設置要綱を定めております。また、平成十五年九月二十五日、告示第百九十六号別府観光推進戦略本部設置要綱を定めております。 ○十八番(後藤健介君) 要するに条例ではなくて、要綱で定めたのだということですが、条例と要綱との根拠の差により、会議の持つ性格、それから提言が答申されると思いますが、その提言への実行の義務等に差異か何かあるのでしょうか。 ○観光課長(溝口広海君) お答えいたします。  別府市の内規として定めておりまして、任意のものでございます。条例は、対外的な拘束力がございますが、そこまではございません。 ○観光経済部参事(山川浩平君) ちょっと補足をさせていただきたいと思いますけれども、基本的には法律に基づいて大体県なり市なり、条例を定めていきますけれども、条例で定められたものにつきましては、もうただいま申し上げましたように、ある程度の法的な根拠がすべてつきまとってまいります。ただ今回の場合は――戦略会議の場合は――私的諮問機関ということで任意に設置をされたということですので、仮に答申が出ますと、その答申は、では行政でどうするのかということになりますと、行政は、拘束力というよりもその出た答申を尊重しながら行政運営に反映をさせていくという形になろうかと思っております。 ○十八番(後藤健介君) 今の参事のお話によりますと、これは条例で設置する会議にはなじまない性格のものであったということですね、一つは。その結果としては、やはり拘束力というのは、条例で定められたものとはやや違うものがあるというふうに私は理解しております。昨年九月、本当に鳴り物入りで観光推進戦略会議が設置され、本年七月中旬に、私ども議会では調査会で報告を受けました。八月下旬に、市民公開会議というので私も参加させていただきましたが、そのアウトラインを知ることができました。  答申が出されていない段階で軽々しきことは言えないのでありますが、若干の所見を述べさせていただきたいと思います。  まず、「戦略」という語の定義についてでございますが、「戦略」とは、ある目標を達成するための政策体系を言うのですね。具体的に述べますと、まず目標を確立して、その目標を達成するための最良の方策を決定する。そして各組織へ任務を付与して、その方策を実行させるための指針を与える。最後に、目標達成に必要な戦力、予算ですね、予算の裏づけをしてやる。この四つの項目を体系づけるのが「戦略」と言っているのですね。これはきちんと言葉の定義がされております。  しかし、これまでの二回の説明では、この政策体系が見えてこないのですね。そもそも  「戦略」という言葉を定義さえ理解していない人が委員に選任されたのではないかなという思いさえするわけでございます。  次に、八月下旬に市民公開会議がなされました。その中で東京からおいでになった、これは学識経験者の方なのでしょうが、委員の一人が財源的裏づけについて発言されましたが、まさにUFOが空を飛んでおるような空理空論なのですね。もうびっくりしましたですね。笑う以前にびっくりしました。足が地に着いてない空理空論であって、いやしくも国や地方自治体の財政の仕組みについての「イロハ」を心得ていれば、とても人前ではぬけぬけとあんな無責任な発言は恥ずかしくてできないのが、常識人である学識経験者と呼ばれるのではないかというふうに私は思いました。  そして、あの後、私もまた思ったのは、この会議は東京からほら吹きを集めたのだ。(笑声)麗々しくほらの集大成したのがこの会議ではなかったのかな。ちょっと口が悪うございますけれども。実際にこの提言を具体化していく施策として実行に移されるのかな。この提言をもらっても。そのためには、どういう組織や手法が必要なのかな。財政的裏づけは可能なのかなということを、あの空虚な説明を聞きながら、私は頭の中で思っておりました。  別府は温泉地で、湯ばかりが多いと言われています。時には東京のUFOが別府の空を飛ぶのも珍しくていい景観かもしれませんが、市民の税金を預かり政策遂行の機関である市当局は、今後どのようにこの答申を取り扱うつもりなのか。これをどう具体的な施策として実行に移していこうとなさっておるのかについて、お尋ねしたいと思います。 ○観光課長(溝口広海君) お答えをいたします。  答申を九月末に受ける予定となっておりますが、答申後におきまして、別府観光推進戦略本部、五役、部長を中心に組織されております推進本部におきまして、実施期間に応じ一、二年の緊急プロジェクト、また中・長期的なプロジェクト等を勘案しながら、計画にのっとり協議・検討をさせていただきたいというふうに思っております。 ○十八番(後藤健介君) 今、新しい組織が出てきましたね。別府観光推進戦略本部というのを、今初めて耳にしたのですが、これはどういう性格のものなのですか。もう一度、ちょっと具体的にお教えいただきたいと思いますが。 ○観光経済部参事(山川浩平君) お答え申し上げます。私が認識している範囲では、一応戦略会議は、観光再生に向けて何か将来的な基本的な方向づけを出していただきたいということで、一つの諮問機関を設けて現在検討していただいております。それと同時に、その出てきたものを、ではどういうふうに――今、後藤議員さんのお話がございましたけれども――戦略の中で目標はどうするのか、その方向づけはどうするのか、そして任務はどうするのか、予算づけはどうするのか。このことを検討するために私は戦略本部が同時に設置されたと思っておりますので、答申が出れば、その内容に沿って逐一、これは私はたぶん長期的なものがほとんどになってくるのではないかと思いますけれども、それを、方向づけを検討していくという段階になっておりますので、現状ではそういうことでございます。 ○十八番(後藤健介君) これで、やっと全体像が把握できました。観光推進戦略会議とは、別府観光政策決定の大本営なのですね。別府観光に関する理念と大きな方針、目標達成のための政策大綱を示すところが、戦略推進会議なのですね。それを受けて、その政策大綱に肉づけをして関係各部長へ任務として示し、財政的裏づけをするのが、参謀本部たる戦略本部というふうに私は今理解したのですが、もっとわかりやすく表現すれば、戦略会議の提言とは、船の航海に例えれば羅針盤であり海図ではないのですかね。この海図に実際に航行する航路を書き入れ、エンジンを始動・稼働させ、いかりを揚げ、かじを操作して速度を調整し、航路上の障害物があればそれを回避し次の港へと入港するのが、いわゆる船のクルーである戦略本部だというふうに私は今感じたのですが、どうでしょうか。そして、答申を受け取ってからが、いよいよ本番なのだなというふうに思っております。大いなる期待で見守りたいと思いますが、いかがでしょうか。     (答弁する者なし) ○十八番(後藤健介君) 要するに本番は、本当の出番は、あなたたち実務者が主体となってやる戦略本部、これが本当の主体であって、ここが本当に動かなかった場合は、これは絵にかいたもちで終わりますよと。東京からほら吹きを集めて夢を語っただけの結果になりますよということを、私は申し上げておるわけでございます。(発言する者あり)UFOですね。  とは言え、時系列的にいっても、その陣容からいっても、答申される提言は、やはり浜田第一期市政の基幹政策であったというふうに私は思います。これが基幹政策だ。そうであれば、この中に楠港跡地の活用についても、その観光戦略的見地からあるべき姿がうたわれてなければならない、位置づけてなければならないと思うのですが、ここはどうなのでしょうか。まだ答申が出ていませんのでお答えしにくいかと思いますが、どうなのでしょうか。
    ○観光課長(溝口広海君) お答えいたします。  楠港跡地につきましても、御提言がいただけるものと考えております。 ○十八番(後藤健介君) そうしますと、次の質問項目にそろそろ移りたいと思いますが、観光推進戦略会議の答申内容と楠港跡地利用の企業選定委員会の組織体系、政策体系、それから時系列的な体系の整合性がきちんとそろわないと、ちょっとおかしなことになりますね、市政運営としては。さて、そういうことを前提にして、次は楠港跡地利用に関する企業選定委員会の設置と取り扱いについて入っていきたいと思います。  まず最初に申し上げておきますが、私の質問の趣旨は、選定委員会の運営のあり方やその答申の内容の是非を問うものではありません。あくまでも楠港跡地利用が、市の政策にどういうふうに位置づけられているのか、さらには浜田市政の骨幹政策である観光推進戦略との整合性を問いたいのであります。  まずお尋ねしたいのは、浜田市政の骨幹政策は観光推進戦略であり、楠港跡地利用は枝に相当する下位概念の政策であるという私の認識について、間違いがないかどうか、お聞きしたいと思います。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  楠港跡地の早期活用という形で、市長の選挙公約にもなっております。観光推進戦略会議の選定委員会も、市長の諮問機関であります。観光戦略会議は、別府市の長期的な観光の方向性を審議することであります。また埋立地につきましては、応募した五社から一社を選定するという目的を持っております。そういう中で観光戦略会議で九月末に御提言をいただける、答申をいただくと聞いておりますが、楠港跡地につきまして、実現可能なものがあれば取り入れていきたいと考えております。 ○十八番(後藤健介君) いや、答えがちょっとずれておるのですがね。要するに観光推進戦略会議が、これが骨幹政策である。ですから、その中に当然、別府観光のためにはどうあるべきだという一つの形がうたわれるだろう。そうすると当然選定される企業はどういうものであるべきかというのが、そこから一つ引き出されてくるわけですね。ですから、その整合性があったのかどうか。いや、そうではないのだ。これは全く両方とも同格の二本柱なのだ。それはそれでいいのです。ですから、そこを聞いたのです。私は、観光推進戦略これが幹であって、そして跡地の問題は、それを具現化する大きな枝であるというふうに認識しておるが、それはいいのか悪いのかということを私は聞いたのです。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  これは、それぞれの諮問機関が違うので別だと思っております。選定会議は、基本は中心市街地活性化であります。そういう中でもちろん観光再生の一部にもなろうかと思いますが、一番の柱は中心市街地の活性化と考えております。 ○十八番(後藤健介君) だから、私は何回も言っているのですがね、浜田市政が出てきて、大きな政策は、打ち出されたやつを時系列で出すとこの四つになると私も思います。それの整合性についてきょうはきっちりと検証していくのですということでございますので、だから今、もう一遍私の認識を変えます。いや、これはやはり二本柱だったのだ。二本柱なのだというふうに認識を変えさせていただきます。それはそれでいいのです。しかし、二本柱であると、よほどうまくやらないと二兎を追うことになりますね。二つのウサギを追いかけるようになる、一匹の猟犬で。両方とも取り逃がしますよね。というおそれもあるわけでございます。  そうではないのだ。下位概念の政策であるとすれば、観光戦略の中にきっちりと楠港跡地の基本理念が位置づけられねばならないし、そうすれば跡地利用の答申の時期の整合性が合わないのですね。やはり観光戦略の答申が出た後に少しおくれていかないと、時系列的整合性が合いませんよということになります。これを俗に言う、政策の霧吹き状態と言うわけです。焦点が定まらんで、ぶわっと霧吹き状態になっていく。暑いときに霧吹きを肌にするのは気持ちはいいのですがね、あかは落ちませんね、汗も余り落ちません。市政のかじ取りは、最も戒めなければならない状態です。  次は、楠港跡地利用の政策決定に当たって疑問点を二つだけお尋ねいたします。  その一つは、なぜ今なのか。すなわち「When」の決定時を間違ってはいないのかな。なぜ今なのか。どうもまだ説得力がない。その理由。観光戦略がまだ確定していない。まだ答申が出ていないのですから、その論議もまだ尽くされておりません。そういう時点が今の時点であります。  では次は、国の事業による海岸整備事業がいよいよ着手されて、その概要が徐々に市民の皆さんの目や頭にイメージアップされていくのが、ここから一年ぐらいになると、かなりのものがイメージアップされてくる。そこで、何を――「What」。何を、どういう業種の企業が望ましいかという合意形成がスムーズにできたのではないでしょうか。それが、一つ私がなぜ今なのかと思う根拠が、そこです。  二つ目。今回の行政のやり方は、市長の選挙公約に違反してないのか。「市民の大きな負担を伴う問題については住民投票を行う」というふうに選挙公約で言っておられます。私は、住民投票についていいか悪いかについては別の意見も持っておりますが。答申が出た段階で住民投票をするのか、実施するのかどうなのか、これについてお聞きしたいと思います。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  楠港跡地の開発、これが今なぜなのか。その中の一つとして、戦略会議の答申がなされてない。もう一つは、海岸整備計画が全部まだ整ってない。そういった中で今なぜなのかという御質問でございますが、戦略会議につきましては、私ども、これは別府観光の再生にということで専門家の方に自由な御意見を提言していただくということでお願いをした会議でございます。また楠港開発につきましては、先ほど観光経済部長の方から申しましたように、この埋立地からの経緯がございまして、最終的には中心市街地活性化基本計画の中に位置づけて、その中で取り組んできたわけでございます。したがいまして、戦略会議とこれは若干違ってこようかと思います。戦略会議の意見を聞いて私どもが楠港の開発をするという計画ではございませんでした。したがいまして、観光再生の上から戦略会議の中で御提言いただいた分を、楠港の中にできるものについては取り入れていきたい、そういった考えを持っております。  また、海岸整備計画につきましては、主なものにつきましては、国の直轄事業によります海岸整備計画、それと大分県の行うヨットハーバーの建設と、楠港周辺ではそのようになっております。楠港の東側につきましては、現在漁港でございまして、これにつきましては今後も変わらない漁港という位置づけがされております。隣はヨットハーバーということになっておりますので、北浜沖については、今から国の方が計画をしていくわけでございますので、この海岸整備計画を待ってやるといっても、北浜の現在のヨットハーバーの横から変わっていくということでございます。楠港の東側については変わる予定がないので、私ども、この海岸整備計画には一致しないということはない、そのように考えております。  また住民投票につきましては、ちょっと御質問の趣旨がわからなかったのですが、私ども、今回楠港の選定委員会から答申をいただいております。これを尊重しまして、今後、市長の提案説明の中に述べておりますように、議会の意向、また住民の御要望を踏まえて企業と協議してまいりたい、そのように考えております。そして、これが合意に達すれば、議会の方に御提案させていただいて御審議をいただきたい、そのように考えておりますので、住民投票については、今のところこの件については考えておりませんので、御理解のほどをお願いいたします。 ○十八番(後藤健介君) 大体の大きなお考えについては、わかりました。そこで、戦略策定とその実行に当たって最も戒めなければならないことがありますので、それを申し述べてこの項は終わりたいと思います。  一つは、やはり目標の確立があいまいであり、そのために目標が常にぐらぐら揺れたり変動・変化することが、これが一番いけないことですね、目標が揺らぐこと。二つ目は、戦力が分散して投入されるということです。しかも逐次にちびり出して、逐次にちょぼちょぼ投入されている。この二つをやったのが、大体負け戦を分析してみますと、かなりこれが出てきています。  そういうことで浜田市政後段を迎え、この後段がやはり私は浜田市政の正念場だと思っております。今まではウォーミングアップだというふうに私はとらえております。ですから、来年三月までに市政の再点検と再構築を図る必要があるのではないかと私は思慮いたします。  これでもってこの項は終わって、次に入らせていただきます。  このたび、男女共同参画都市宣言というのが、議案の中で提出されました。それで、その議案について目を通してみましたが、大変立派な内容でございます。これを熟読いたしますと、男女共同社会実現の理念が高らかにうたわれております。また、だれが読んでも得心のできる内容であると私は高く評価しております。  しかし、これは大分県下市町村のトップを切って別府市がこの都市宣言の議案が出たと思いますが、これに至るまでの経緯についてお尋ねしたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えをさせていただきます。  性差別のない男女平等の社会を目指すために男女共同の参画社会の実現は、日本だけではなく世界の動きの中で取り組まれております重要な課題であるということでございます。それと、今後本格的な少子・高齢化社会への突入など、社会情勢の変化に応じまして、豊かで活力ある社会を目指すための大きな今後のかぎになろうというふうに思っております。そのために国におきましては、男女共同参画社会の実現を二十一世紀における最重要課題というふうに位置づけておりまして、平成十一年に男女共同参画基本法を制定し、これを踏まえ別府市においても平成十四年三月に男女共同参画プランを作成したところであります。しかし、男女共同参画の実現は、別府市の男女の人口比率、それから産業経済の特性から見ても、まだまだその必要性や認識が市民に浸透していないというふうな現状でございます。この状況を改善するには、広く市民の皆様に男女共同参画のまちづくりに向けての意識の高揚を図ること及び効果的な方法や啓発活動、これが今必要ではなかろうかというふうに思っております。  ということで、市を挙げて都市宣言を実施することは、男女共同参画を重要な問題として位置づけている別府市の姿勢を市民に明確にするということと、現時点では議員さんが御指摘しましたように、大分県内の自治体の中でトップを切っての実施ということでニュース性も高く、メディア等を通じて男女共同参画の必要性を市民にアピールできるのではないかというふうに思っています。これを受けまして、都市宣言に当たりましては、より市民の声を反映させるという宣言とするために、十五年九月に第二期の懇話会を設置し、一般公募の五名を含む委員十五名を委嘱しまして、この中で男女共同参画都市宣言に対する協議・検討をいただきまして、ことしの二月に市長へ提言をいただいたということであります。その後、懇話会からの提言をもとに推進本部の中で審議を経まして、今回の議案上程となったということであります。 ○十八番(後藤健介君) 今回私どもが目にしました議案は、これはあくまでも理念ですね。理念の宣言であると思います。そうすると、この宣言を具体化するための今後の取り組みが必要だと思うのですが、これはどのようにお考えでしょうか。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  議員の皆様に今回御賛同いただけましたら、市報等による広報はもちろんでございますが、市民の皆さんとの協働による都市宣言の記念行事を十一月に開催したいというふうに考えております。また、別府市の現状や課題を踏まえたときに、施策の指針となります実効性のある施策ということになりますけれども、そういうもののために別府市独自のルールとしての条例制定ということを考えておりまして、現在、懇話会の方に審議をお願いしておるところでございます。 ○十八番(後藤健介君) 要するに今後は条例を制定して実施要綱等を定めて、具体的ないろんな施策を打っていきたいということでございますですね。大変それは大事なことであるというふうに思います。  それでは、今後のそういう具体的な取り組みがどんどん始まっていくと思いますが、それについて二つばかりの要望事項を申し述べたいと思います。  一つは、女性の登用調査では、まだ女性の進出が少ないというふうにいろんな文献等で出ております。しかし、これは単に数値を追い求めるのではなく、女性がさまざまな分野において活躍することは本当にすばらしいことであり、そのためには女性が関心を持つような啓発をすることが、まず前提ではないでしょうか。その証拠に、学校のPTAをごらんください。PTAの役員の方なんかは、八割が女性でございます。次。地域の福祉のかなめである民生委員、児童委員の方々、これもまた女性が中心なのです。では、行政の方はことさらに女性だけ、また教育委員会の方は女性の方だけをPTAの役員に登用し、民生委員に登用したか。決してそうではありませんね。自然の形でこうなっていったのです。それはなぜかといったら、女性が関心を持ったからなのです。それで必然的に男性の方が追い落とされていったという結果だと私は思います。  ですから、ここで言いたいのは、何か数値目標を上げてやっても、それはだめですよ、実効は上がりませんよ。むしろ女性の方にいかに一つずつ市政の重要な問題とかそういうことを提示し、啓発して、そこに女性の方の意見が取り上げられて、ともに考え、ともに実行するシステムを開発しなければ、絵にかいたもちになるのではなかろうかなということを一つ考えるわけであります。  時間もありませんので次へ進みたいと思いますが、男女共同参画社会を推進するということは、私も大変大切なことであり、大きな重要施策であると思いますが、ここにいわゆる今話題になっております行き過ぎたジェンダーフリーとの混交がまだあるのですね。間違って、共同参画と全然別のことなのですが、これが混ざったというのですか、誤って語られておるということで、この点についてちょっと申し述べたいと思うのです。  石原東京都知事が、東京都議会の所信表明演説でこういうことを書いております。「最近、教育の現場を初めさまざまな場面で男女の違いを無理やり無視するジェンダーフリー論がばっこしている」と述べ、男らしさ、女らしさを否定するジェンダーフリーに対して反対論を展開した。石原知事は、「男らしさ、女らしさを差別につながるものとして否定したり、ひな祭りやこいのぼりといった伝統文化まで拒否する、極端でグロテスクな主張が見受けられる」と言及、また、「男と女は同等であっても、同質ではあり得ない。男女の区別をなくして、人としての規範はもとより、家庭、社会も成り立たないのは自明の理である」と強調した。さらに、全国で反対の動きが広がっていることについても触れ、東京、神奈川、千葉、埼玉で構成する四都県知事懇談会でも、全員一致でジェンダーフリーに反対していくことを確認したことを明らかにした。千葉県の知事は堂本知事で、女性でございます。こういう共同参画社会を大いに推進しようとする中で誤った概念等が混入することによって、せっかくの二十一世紀の大テーマであるべき共同参画社会形成が阻害されることがある危険が十分にありますので、今後、具体的な条例とか要綱をつくるに当たっては、この近所を十二分に留意していただきたいというのが、私の要望でございます。これについて何かございましたら、どうぞ。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  御指摘の「ジェンダーフリー」という用語でございますが、極めて慎重な取り扱いが今後必要だろうというふうに考えています。市民の皆様に男女共同参画が正しく御理解いただけるように国・県を含めまして上級官庁に取り扱いの方向性を確かめながら、私どもも啓発活動に取り組んでいきたいというふうに思っています。 ○十八番(後藤健介君) では、時間も少なくなりましたので、最後の問題についていきたいと思います。  都市計画マスタープラン策定に当たっての、住民参画と形成のあり方についてでございます。  まず、ここ三カ月ぐらいになりますか、都市計画マスタープランを策定するということで、非常に重要な行政側が企画した動きが今なされております。そこで、都市マスタープランについてお尋ねしたいと思います。 ○建設部参事(松岡真一君) 都市計画マスタープランにつきまして、お答えいたします。  都市計画マスタープランは、都市計画法第十八条の二によりまして、市町村の都市計画に関する基本的な方針ということで、市町村が定めるものと規定されております。この都市計画マスタープランは、おおむね二十年の後を目標に、市の将来像や土地利用、それから都市施設の整備の方針など、市の都市計画の基本的な方針を定めまして、都市づくりの指針とするものであります。このマスタープラン策定におきましては、市民の方々の参加、御意見を十分反映させて策定しておるところでございます。 ○十八番(後藤健介君) わかりました。ちょっと時間がありませんので、次長にお聞きしておったやつを少し中を省きますが、どうぞ私のあれを、きちっと質問をとらえてください。  それはどのような手法をもって政策策定しようとしているのか。今とられておる手法についてお聞かせいただきたいと思います。 ○建設部参事(松岡真一君) この策定につきましては、いろんな方法がございますが、今のところ私どもは三つほど上げております。策定委員会をつくって策定する方法、それから庁内の関連部局で策定する方法、それから市民の意見を反映して、周知など、意見反映、それから意見、周知、反映をさせて策定する方法などがあります。今回は、直接市民の方々の意見を聞くということでワークショップ手法を採用して、名前といたしまして「地域住民座談会」ということで開催して策定を進めております。 ○十八番(後藤健介君) 実は私も大体五回、五つのテーマについてそれぞれ市内各所でやられておりますし、私は、中央公民館であるワークショップに四回のうち三回出席させていただきまして、オブザーバーとして見学させていただきました。そして、各グループ、三つぐらいのグループ、十人ぐらいずつやるのですが、最初は議論が二時間でまとまるのかなと大変心配しながら見ておったのですが、都市計画課の職員の方々がアシスタントとしてそれぞれのグループについておりまして、非常にうまく意見をグルーピングしたりして、いわゆるブレンストーミングの方式ですね、これを一つのグループの意見としてまとめ上げて、後、そのグループがそれぞれ全部の前で発表して終わる。実にすばらしいやり方だな。そして、その結論も今まで気もつかなかったようなことがぱっと出てきておる場合ですね。例えば我々はまちづくりといいますと、道路を整備して云々とか、浜脇の人なんかはそうは言いませんでしたね。もう道の拡幅はやめてくれ。道を広くしたら、どんどん車が通っていくだけで、生活のにおいのあるまち、人間の温かみのするまちが消えていく。だから安全確保のための歩道等の整備は大いにやっていただきたいけれども、無理やり道幅を広げるのはやめてくれというような意見が出るのですね。私は本当に目からうろこが落ちる思いがいたしました。そういうことで非常に幅広い意見が集約されて体系づけられて、これをもとにたぶん都市計画課は、マスタープランの計画をおつくりになるのだろうと思いますが、これこそ私は、市長が求める市民の目線に立つ政治であり市政であり、その手法ではないかなというふうに強く感じたわけであります。  そこで、もうあと五分になりましたので、最後のまとめに入りたいと思います。  市長の公約に示された所信演説、所信表明の中で、今申し上げましたように、繰り返し「市民の目線に立った市政」ということが言われておりますし、これは市長の政治姿勢であり政治信念であるというふうに私は思います。そして、これはまた市長のお人柄と、それから今まで歩いてこられた政治経歴から言っても、その良否は別にして、私も十分納得できるものであります。  さて、運命共同体である別府市のかじ取りに当たって、「市民の目線に立つ市政」というのはスローガンではなくて、これを政策性まで結びつけていくための手法、ノウハウを具体的に示さなければならないのですね。お題目だけ唱えておっても何にもならないわけです。  ところで、別府市民の感情が話題の中心となっている楠港跡地利用の問題についても、なぜこういうワークショップ方式をまずとって、それからなされなかったのかなという思いを大変強く持ったわけでございます。もう少し、時間と各種の議論の場が必要ではなかったのかということでございます。  次に大事なことは、このような方式をとりますと、今回――今、都市計画課の方でやっておられます方式をとりますと――何が出てくるかというと、住民みずからが夢を持つのです。そして意欲を持ってくるのです。ですから、夢を持ち、意欲を持ったら必ず具体的なものにあらわれていくのです。  そこで私は、楠港跡地にどういう業種の企業が来るかは、それは一〇〇%のものはあり得ないと思います、市民が一〇〇%みんなオーケーすることは。反対もあれば賛成もあるでしょう。しかし、その中で大事なのは、まず共通の夢と意欲を持たせるその手法をとらなければ。まだこれから時間はありますので、それはできると思う。  次は、やはり住民自身の方に、応分の負担が要りますよと、それは精神的負担ですとかいろんなものですね。負担が要りますよということは、やはり別府市のかじ取りのトップに立つ者として私は言わなければいけないことは言わなければいけないと思います。  三つ目は、私はこれは別府市民の方に言いたいのですが、どういう形のものがあろうと、「そら、来た」ということで、コバンザメのごとくそれに食いついて、自分たちの商店街といいますか、そして自分の商店をしたたかに発展させ、繁栄させるという、そういう意欲をぜひ持ってもらいたいな。そうすれば、どんな業種が来ようと、どんな企業が来ようと、それはまちづくになり、まちの発展になり、何よりも次の世代の別府市民が、また同じ志を継いで、この別府のまちをよくしていこうということにつながってくるのではないかなというふうに思うわけです。ですから、そういうことへどういうふうにして市民の意識を醸成するか、ここがこれからの私は、今、浜田市政が抱えております大きな問題点の一つの解決のスパン、核心ではないかなというふうに思って、私の質問を終わりたいと思います。一分ありますので、市長、何かございましたら、どうぞ。 ○市長(浜田博君) 直接私に質問がなかったから、答えたくても答えられない部分がありましたが、今いろいろ弁解をするようなことになりますので、お話はしません。しかし、今、いろんな選定の方法とか楠港にまつわるいろんな問題の御指摘をいただきました。素直に受けたいと思います。しかし、これからが私の出番でございますから、私は精いっぱい市民の声、そして議会の皆さんとしっかり相談をしながら、これからそこに楠港、今しかないという思いをしっかりぶつけていきたいし、「これでどうでしょうか」というところまで精いっぱい頑張っていきたい。今しかない。しかし、急ぎません。しっかり頑張っていきますので、今後とも御指導のほどをよろしくお願いを申し上げます。 ○十八番(後藤健介君) どうもありがとうございました。では、終わります。 ○十七番(高橋美智子君) 温泉行政について、それから一般質問の順に従って質問していきます。  今、マスコミを騒がせているというか、まがいものの温泉についていろいろと報道がされている、また拡大しているところですけれども、長野県白骨温泉の入浴剤混入事件を皮切りに、群馬県の伊香保温泉が水道水、井戸水などを加熱して「温泉」と言っていたこととか、次々と今、温泉がまがいものというか、これは表示と違うのではないかという、そういうおかしないろんなものが、みんなが疑っているというか、そういうものがされている中には、温泉のいろんな難しい法の問題が私はあると思います。  それで、私も別府の温泉地が、いつもこのニュースがあるたびに心配して、いろいろ見ているわけですが、別府ではたぶんこんなことはないだろうというふうに思っています。でも、この間、私は新聞を見ていましたら、こんな週刊誌があると知らなかったのですが、「ポスト」という週刊誌に、「あの大分県の名湯は、発電所の排水だった」という大きな記事が出ていましたので、これはびっくりしまして、私は、「大分県の名湯」なんか言うから別府にも関係があるのかと思って心配して見ましたら、これは九重の筋湯温泉の八丁原地熱から発電で余った高熱蒸気を冷却してできた、これは工業用水というふうに――「排水」と言っていますが――水ですね、これを混ぜて「温泉」ということで「人工温泉」であるという、こういうことで新聞記事というか、この雑誌に書いているわけですけれども、私なんかが考えたら、鉄輪の温泉でも蒸気を当てて地下水をそれに冷却させながら、それと混ぜながらという温泉もたくさん別府市はあるわけですから、これがどのように具体的に違うのかというようなことを考えてみました。それで温泉は、ここの問題は、正しい情報を開示せずに、歴史と伝統の名湯の看板を掲げていること、そういうことが問題だと。それから、一つには温泉法で、脱衣場に掲示が義務づけられている温泉分析表を掲げていないということなどの問題があるということが、報道の内容でありました。  それで考えてみますと、この温泉についてこれまでいろいろな中身の内容までにこういうふうに関心を持った時期はないと思うのです。それで、別府温泉にとっては、逆に言えは本物のいい温泉があるということを売り出すためのチャンスであるのではないか、そういうふうに思いました。それで、全国で別府しかない「温泉課」というのが、本当に日本じゅうにないわけですから、本当に温泉課が温泉について一番チャレンジし、またPRする、そういう一番いいときに来ているのではないかと思って質問をいたします、温泉課に。これで問題になっている、全国に先駆けて温泉の内容とか表示などが問題になっている昨今、温泉のすべてのことについて情報公開をきちんとする、先駆けてする必要があるのではないか、そういうふうに思っているのですが、それについていかがでしょうか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  市営温泉、有料・無料合わせまして十八カ所あるわけでございますが、施設内容を初め入浴料金、営業時間、泉質、効能、PH値、温度、色、味、におい等をネット上ですでに公開しておりますし、変更があれば、その都度対応いたしております。 ○十七番(高橋美智子君) 本当、市営温泉についてはびっくりするように、こんないいものができているということを私も知りませんで、大変立派な泉質のあれとか引湯――引き湯ですね――かけ流しの湯であるとか、それから循環のこともきちんと書いてあって、そして案内なんかのこともきちんと市の温泉についてはこういうふうに定められているので、こういう立派なものをなぜ、逆に言えばPRせんのかなと。というのが、この間そういう問題が起きて、白骨温泉なんかのあれで、札幌のある教授が言っていましたけれども、大分県はそういう分析表が一番少ない、なかったというようなことのマイナスイメージですね、そういうふうなことが新聞に書かれてあったので、実際に市の温泉は、こういうふうにきちんと情報公開しているよ、心配ない、そういうことをぜひPRするとともに、これをすることによって、ほかの温泉が、やはり自分たちがこういう努力をしないといけないなということから私は始まっていくだろうと思うのです。  それで、これ、つまるところ、私は前から疑問に思っていることがあるのですけれども、温泉法について、源泉などに関する掲示義務事項があって、源泉名、温泉の成分それから温度、禁忌症、入浴または飲む方ですね、飲用上の注意事項などの掲示及びこれは知事への届け出が義務づけられているわけです。しかし問題は、源泉の成分分析と表示を義務づけしているが、一番肝心の利用者が実際に入る浴槽の湯について、これは規定が全然ないわけです。だから源泉の分析があっても、そこに入っている温泉の浴槽には全然規定がないということです。  それで、また、この源泉成分の分析表は有効期限がないため、泉質や湧出量が変化しても全然報告義務がないわけです。ですから、温泉法が「ざる法」と言われるところで問題があるのではないかと思います。そして、これは前に、私は去年、温泉学会にずっと参加をさせていただいたのですけれども、そのときにも学会からそういう意見を県に、こういう問題についてどう考えているのかというふうなことも言っていました。県の方は、環境省やらいろんなところでこういうふうなことも確かに機運は来ている、だから少し考えなければいけないというふうなことを言っていましたけれども、実際全然そのことの動きは私は感じられていません。  それで、別府市は全国に先駆けて泉源のところの分析を、期間を十年とかそういうふうにある程度決めて調査をして、そしてまた、あわせて浴槽も分析を行うということはできないのか、それを質問したい。  それから、もう一つ。これは別府市独自でできると思うのですね、認定なんかについても。実は私は前に、井上市長のときにこの温泉の質問をしまして、やっぱりこの源泉の問題を言いました。本物の温泉ということをPRする必要があるというときに、ちょうど業界団体の日本温泉協会も、天然温泉表示看板というのが四月から全国のホテルとか旅館で発行するというような、大変努力をされていた結果を発表されたわけですけれども、これを調べてみましたら、全国でまだ二百七十軒にとどまっているのですね。こういうことを努力したのは、本当に敬意を表しますけれども、今の温泉表示の三つ星というのか、これは実際に利用者から見たら大変わかりづらいのです。また組合、企業などの人たちも、これをするためにはお金がかなりかかりますから、やはりこういうことは簡単にできる市の方法もあろうと思うのです。そういうことで、この独自の認定証を別府でもつくる気はないか。それをあわせて質問いたします。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  別府市独自の泉源の分析方法などについてということでございますが、今までは温泉法に基づき泉源の分析表示を行ってきました。最近の温泉に対する状況を考えますと、今後は湯舟の分析表示を考えていかなければならないかと。また県から、利用者の立場に立った方法での策定についての御依頼もいただいております。協力をさせていただきながら、法律の範囲内で、また、温泉法の施行につきましては、県条例で対応しなさいということがありますので、その辺も御相談させていただきながら、今までとは違う形の独自の展開をと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 今、いろいろ県との話し合い、それから温泉に関していろいろな方たちがいろいろな問題を提案しているときでもありますので、私は、ぜひ県条例を変えるということも、そのことよりも、まず法の改正ですね、文言の一部改正についての提案をしたいのです。これ別府から発信したって、県の方でまたそれを上にということでできるわけですから、私は提案したいわけです。温泉含有成分の分析は、浴槽水もあわせて行うということを掲げれば、これは問題は、今までのいろんな心配のない問題解決ができるというふうに考えています。  それと、源泉分析の期間を、私は今十年と思っていますけれども、十年でも十五年でもわかりませんけれども、湧出した温泉が源泉のそのときに成分を分析しますよね。その源泉も年度がたったら変わるわけですよね。そしてまた引湯したところで、お湯がそのものの成分になっているかどうかという浴槽の分析ですね。それもやはり本来はきちんとしないと、利用者からとったら、源泉の湯は分析だけれども、入っているものは違うのだというようなことはならないわけですから、県との話し合いも含めて、学会でもこういう問題が出たわけですから、ぜひ別府から地方自治の一つのいい見本として、こういうのを別府がやっているという実績をつくって、そして、そのことを提言していただきたいと思うのですが、どうでしょうか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  先ほど、湯舟という形の分で御答弁をさせていただいたと思うのですけれども、別府の温泉というのは、何分にもほかに比べて熱い面がございます。浴槽にたまったお湯につきましては、どうしても加水で、入浴できるような状態にするために水道水で埋めるのが大半でございます。だから、源泉というよりも湯口ですか、湯口の方の形で提言をさせていただきたいと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) それなら、別府市は源泉というか、湧出をしているところで取って、そしてそれがはっきりと今浴槽に入っているという証明ですね、そういうものを別府市がきちんと提案をしてわかるようにしていただければ、もうこれは別府方式でできるのではないかと思いますので、ぜひそのことを明確にしていただきたいと思います。それでは、次にまいります。  温泉のことで料金の見直しの問題を出していますけれども、私は、浜田温泉で本当にいろんなことを学んだのです。というのは、あの浜田温泉がなぜああいうふうにつぶされなければいけなかったのかという後悔をずっと持っていまして、市営温泉については本当に莫大な費用、お金を使って維持管理をしているわけですよね。だけれども、市有区営温泉については、本当に経営していけないというか、管理運営の方でももうつぶれるのを待つしかないというような状態の中で、あの浜田温泉も取り壊さなければいけなかったというふうに結論づけています、私は。それで、実際にどうしてそうなのかということは、これだけの維持をするお金がないということですね。市は、市営温泉の本当、莫大なお金のことですけれども、これは差し引き収支は、決算が出てないから十四年度のあれで大体どれぐらいの赤字になっているのですか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  十四年度収支でお答えさせていただきます。有料、無料温泉合わせまして十六カ所、有料が十カ所、無料が六カ所でございますが、起債の償還を除きまして、差し引き収支で七千三百六十二万三千円の赤となっております。 ○十七番(高橋美智子君) 起債とかそういういろいろ人件費、いろんなこと、すべてを取り除いて七千万以上のお金がかかっているということですよね。だから起債とかいろんなことを入れたらすごいお金になる。例えば湯都ピアでも一億四千万何ぼかの、とにかく億のお金が出ていますし、例えば私は大変人気がある竹瓦温泉なんかでは赤字ではないのではないかとか思っていたら、一千百八十一万九千四百三十三円というような赤字が出ているわけですね。そして、赤字ではないところは海浜砂湯ですね、それから柴石温泉、これが赤字ではなく、あとは全部赤字。もちろん無料としているところも七千八百万近くの温泉を持っているところもありますけれども、本当にすごいお金を使って温泉事業をしているということです。そして、それに引きかえ区営温泉は、一切この管理のお金はしない。そうすれば、あとどういうふうに運営するかというと、自分たちがもらった入浴料でしていく。それが、市営の温泉は百円というふうになっていますね、大体初めのとき。それで、今上がったりしているところもありますけれども、この区営は百円、市が百円だから、区営は百円以上取るということはちょっとできないわけですね。みんな市営の方が、同じであればやっぱり、区営と同じであれば市営の方に行くということになりますので。  それとまた、この温泉事業の中で区営温泉が維持していけないなというのは、七十歳以上の方たちがただですよね。それで、温泉の百円というのは、ペットボトルの水よりも以下のことなのですよね。そして、しかも旅館とかホテルの温泉に入れば、入湯税のお金を考えても、入湯税は税でも百五十円なのですよね、百五十円は取られるわけですよ。ですから、その百円という規定が、どうしてもやっぱり区営温泉についてものすごく圧迫をしている。そうすると自然に、どうなるかということはわかるとは思うのですけれども、これだけ温泉が本当に大変で、しかもお金を食うというか、そういうことでありますので、私は、本当に温泉が大事というのだったら、本来はそれに見合うだけの適正な料金というか、そういうことを全体でやっぱり考えないといけないのではないかと思うのです。しかも市営をただにしているところですね。そういうことが本当にそれでいいのか。いろいろな歴史があったりするのでしょうけれども、しかし、これだけたくさんの赤字を抱えてどんどんふやして、「湯水のように」と言うけれども、本当にそうだと思いますね。だから、そういうことを考えてもおかしい。  それから、もう一つおかしいということに、七十歳以上はただということで、これを実際に利用している人のちょっと調査をしていただいたと思うのですけれども、どのような割合で七十歳以上の人が利用されていますかね。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  平成十六年九月一日現在、七十歳以上の方は二万二千百九十二人おります。実際、高齢者の入浴券を交付している方が四千百九十六人、一八・九〇七%でございます。 ○十七番(高橋美智子君) ということは、大体五人に一人しか高齢者の七十歳以上の方は市営温泉の、自分が申請をして、その券をもらうのですかね。そして、それを使うと。だから、五人に一人しかないわけですね。  それで、これを私は、区営も使えるかわからないのですけれども、そういう温泉の、五人に一人というと、例えば市営温泉が近くにある人は行かれますよね、近くで。だけれども、これを見たら、市営温泉を見たらわかるようにかなり、「八湯」と言われるぐらいですから、かなり離れています。それで、実際に温泉を使いたくても使えないという人たちのこともあると思います。ですから、そういうちょっと平等感がないというか、そういうことを考えてもやはりこれの温泉料についても考えていかなければいけないときに来ているのではないかと思うのですけれども、これについてはどうですか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  昭和五十九年から続いておりました入浴料金を、平成十二年度、十三年度の二カ年にわたりまして改定させていただき、現在百円という形の分を利用料金としていただいております。市内に六十六ある市営温泉の入浴料につきましても、大半がこれまで市の入浴料金を基準として入浴料金を定めてきております。四年前、十二年、十三年で料金改定をさせていただきましたが、以後四年ごとに料金の見直しを行うということでずってきております。平成十七年度は料金改定の時期に当たりますが、他の使用料との関係もありますので、議員各位の御理解をいただきながら、料金改定も含めて検討させていただきたいと考えておりますし、高齢者の入浴料につきましても、あわせて同じような考えを持っております。 ○十七番(高橋美智子君) それで、全体の市営温泉のいろんな、たしか値段が高いところもあったりいろいろありますよね、ですから、そういうことの適正化ということを、やっぱり見直しをきちんと別府市としてどういう運営、それから今後の温泉の運営ですね、維持できるかという、そういうこともあわせてやはり抜本的な見直しをしていただきたいということをお願いしておきます。  では、次にまいります。高齢者福祉について質問をさせていただきます。  この高齢者福祉の中で、敬老祝い金制度のやはり同じように見直しですけれども、これも十六年度、十七年度この検討をし行革の中にも上げているようでありますけれども、これについてどれぐらい支給されているのか。三年ぐらい、過去にさかのぼって結構ですが、教えてください。 ○高齢者福祉課長(安部和男君) お答えいたします。  敬老祝い金の年度ごとでございますが、平成十三年度から述べさせていただきます。平成十三年度、支給額が一億四百八十四万四千円でございます。人数で言いますと、七十歳から七十四歳未満でございますが、六千七百二十三人でございます。七十五歳以上が一万一千百三十六人でございます。平成十四年で言いますと、支給額が一億九百四十九万二千円でございます。年齢で、人数でございますが、七十歳から七十四歳までが六千九百五人でございます。七十五歳以上が一万一千六百九十六人でございます。平成十五年、見込みでございますが、一億一千三百七十五万円です。七十歳以上七十四歳未満、七十四歳までが七千七人でございます。七十五歳以上が一万二千百八十一人でございます。増加の傾向でございます。 ○十七番(高橋美智子君) そうすると一億二千万以上ですね、敬老祝い金制度に使っているということですよね。なぜこの、当時のいろんなことがあっただろうと思うのですけれども、この敬老祝い金制度になった背景ですね、これをちょっと教えてください。 ○高齢者福祉課長(安部和男君) お答えいたします。  敬老祝い金制度は、昭和三十七年に満八十歳以上の者に年額六千円を支給いたしており、敬老年金条例を制定し開始されたわけでございます。その間、支給年齢等の改正を行いまして、昭和五十年に満七十歳以上満七十五歳未満の者の年額が三千円、寝たきり老人及び満七十五歳以上の者の年額六千円を支給し、現在の年齢に改正されております。平成四年四月一日に、敬老年金条例から敬老祝い金条例に改正を行いまして、現在の満七十歳以上満七十五歳未満――七十四歳までですが――年額四千円、寝たきり老人及び満七十五歳以上の者、年額七千円を支給いたしている現状でございます。 ○十七番(高橋美智子君) 経緯はわかりました。ただ、今使っているのは「敬老祝い金制度」という名前になっていますよね。「祝い金」ということであったら、ちょっと私はおかしいのではないかと思うのは、実際に一番最初のときには、四十二年前ですか、高度成長期のときにこれができたときには、たぶん八十歳以上のところは全国的に見ても、もう本当に高齢者にとって何のサービスもないときに、いわば申しわけ料みたいな形で、年金という形でたぶんされていたと思うのですね。ですから、介護保険になったときには、本来はこの役目はいわば終わった、そのためのサービスを介護保険の中にきちんと計画をしたわけですよね。ですから、本来はそれが入ってあったと思うのです。  それで、現在も六十五歳以上七十五歳未満の寝たきり老人、この寝たきりの人が何で祝い金なのか、その辺の言葉としてはおかしいと思うのですよ、寝たから祝い金をあげるなんというのは。ですから、これは本来は、そのときの祝い金をつくったときとか、そういう時代とはもう違って、形が変わって、しかも今度は第三次ですかね、介護保険事業計画も見直しのときに入りますよね。それから新ゴールドプランも今度また策定をされるようですから、これのときにぜひこのことをやはり検討しなければ私はいけないのではないかと思うのです。というのは、これ、お金をこう人にあげるというのはとってもいい、もらった方はいいですけれども、しかし、何でもらうかという理由がなくてもらうことは、そのことはみんな考えると思うのですけれども、例えば高齢者のサービスが足りなくて、こういうものにしてほしいという要望があると思うのですね。例えば私は、今から別府市の場合には、こういう地域でありますから、介護予防でいろいろできる別府市の事業があると思うのです。そういう意味で健康のいきいきプランなんかもありますけれども、そういうことを個人でお金をもらって解決できるものではなくて、行政としてサービスをちゃんとする、そういうことについてはどうなのでしょうか。 ○高齢者福祉課長(安部和男君) お答えいたします。
     敬老年金、これは別府市の場合は敬老祝い金という制度でございますが、全国的に見直し、廃止される傾向があります。財政事情が厳しさを増す別府市におきましても、限られた財源で、より効果的な高齢者福祉施策を推進するために、課内で総合的に事業の見直しを検討しているところでございます。  十七番議員さんが言われました第三期別府市介護保険事業計画及び新老人保健福祉計画の中で、効果的な高齢者福祉施策を図るよう十分検討いたしたいと思いますし、特に在宅サービス、そういった地域の高齢者ニーズに合ったサービス等を総合的に検討していきたいというふうに考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 介護保険は、本当に高齢者の在宅福祉を中心にしながら進めることが中心だったと思います。ところが、今度政府から出された案を見ますと、本当に在宅福祉には手厚くないのですよね。やっぱり施設に入るというような施策が進められています。それで施設に入った方がいいと。しかし、その施設もだんだんと選択をする中で大変入りにくくなっている。そういう現状の中で本当にお年寄りが元気で長生きして幸せな生活が過ごせるかという、そういうテーマの中でやっぱり、ぜひこの祝い金をもう一度見直していただきたいということをお願いしておきます。  それでは、女性政策について質問いたします。  先ほど、後藤議員がお話をされましたように、都市宣言を発表していただきまして、本当に御苦労されたのだなということを感じました。そして、今までにない、逆に言えば公募などもされまして、活発に話がされたということをお聞きしています。この都市宣言を単なる一過性のものとしないために、男女共同参画行政を具体的に、先ほどちょっとお話がありましたけれども、重複しないでお聞かせしていただきたいのですが、これについて具体的な取り組みについてお話しください。 ○企画調整課長(安波照夫君) 答弁させていただきます。  先ほども答弁いたしましたけれども、今回、都市宣言を行うことは、男女共同参画を重要な問題と位置づけております別府市の姿勢を市民の皆様に明確にすることができ、広く意識の高揚が図られるというふうに思っております。  具体的には、市報特集号や公式のホームページでの広報、それから市民参加型の都市宣言の記念行事というふうなことを考えております。さらに、今年度は編集委員を公募しまして、男女共同参画の広報誌を作成する予定でありますし、地域の方々や企業、各種団体等から要望がありましたら、専門の講師等も派遣するように考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 具体的にそういう、先ほども条例の話も出ましたので、具体的なことはこれからだろうと思いますけれども、私は、これ、せっかく担当課というか、担当部署が一生懸命取り上げてしているのですけれども、例えば審議会、各種委員会とかいろいろ審議会、それから諮問機関ですね、そういうものについて本来ならば一番上の人たちが政策の中に入っていて、その政策を打ち出しているわけですから、各部課長も、それについて後で見ましたら、教育委員会は教育委員会の目標、それから各担当課はこういう目標があって、大体これぐらいに目標設定をしてこれに頑張ろうとかいうことも細かく項目を上げたりしているところもあります。  私は、トップの方にちょっと不満を申したいのですが、楠港の跡地検討委員会ですね。この問題も本当にあれ、なぜ女性を一人入れられないのかなというふうに思うのですよ。それで、別府市は半分以上の女性がいるではないですか。それで、しかも――これは簡単な話なのですよ――女性はむしろ一割多いんですよね、ほかの市町村よりも。そして、実際に企業で働いている方とか、女性で働いている方は本当に多いではないですか。そういう人たちの消費の面からも本当に、買い物をするときにあの楠港の複合施設が来て、実際に買い物をするのは女の人がほとんどではないかと思います。もちろん最近は男性もたくさんしますけれども。その中でこういう消費者ニーズを聞くのに、本当に女性を入れてないとか、せっかく今、いろんな課によっては公募もしてちゃんと入れさせているようなところもありますよね。それなのに、何でトップが任命すればできるような権限を、全然頭の中に……、本当に実質的な考えがないのではないかと私はちょっと思ったのです。だから、そんなのをやっぱりトップの認識というか、もうちょっとやるのだということを実質で示していただきたいという要望をしておきます。その点の意見がありましたら……。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  楠港の選定委員会の委員の構成について、女性の方がいないということで御指摘をいただいたところでございますが、この委員の選定に当たりましては、当初、中心市街地活性化委員会、これは平成十二年のときにつくったものがございます。その流れをくんで今回の委員の選定組織をしたところでございます。そういった中で、特に学識経験者、市議会の方にもお願いいたしまして、残りについてはほとんど団体の方にお願いしたという経緯がございます。当時の団体の方から委員の選定をお願いした経緯がございますので、そういった流れの中で女性の代表者が今回の場合いなかったという結果になったわけでございまして、決して女性を外したわけではございませんので、そこのところの御理解をお願いいたします。  また、今後の対応につきましても、女性の御意見など消費者の立場からの御要望などもお聞きした上で企業との協議の中でこれを反映させていきたい、そのように考えておるところでございます。 ○十七番(高橋美智子君) それで、先ほど後藤議員が、PTAの八割、女性のことを言いましたですね。女性がこんなに。関心を持ったから八割おったというわけです。でも、八割おってもトップになる人たちは男性なのですよ、ほとんど。団体の長はですよ。見てください。だから、一生懸命いろんなことの実績はあっても、トップになればいいではないかというけれども、実際になってない現実があるわけです。ですから、それをまず、そこら辺のところも改革をしなくてはいけないですね。女性にも確かに問題があります。ですから、女性が問題はあるけれども、それを出そうと、男女同じようにみんなの意見を聞こうという、その姿勢があればできるわけです。ですから、そういう考えがあるならば、団体の長に当てる、ほとんどは団体の長に当てるというふうになっているわけですよ。だから、そうなったら団体の長は男性がほとんどなのです。だから、女性は幾らあれしても決定権の場にはほとんど数がないから、それが生かされないわけですよ。ですから、そこら辺を考えないと、ただしゃくし定規にしたらそういうことになるので、そういう意識をぜひ持っていただきたい、そういうことをお願いをしておきたい。それから、またこの次のいろんなことに生かしていただきたいと思います。  ひとつ女性行政は、私は意見が違うといったらおかしいですが、ジェンダーフリーが即悪いという形ではないのですよね。ジェンダーフリーの中身は、ジェンダーバイアースとかいろんなことがありますけれども、これが本当に本来の性差、男性と女性の性差、性の差と文化的な性差は違うのですよね。だから、これももうちょっと勉強していただいて、ぜひそういう方向での推し進めをしていただきたいということを要望しておきます。  それでは、次にまいります。婦人会館の問題でございます。  これもやはり行革の中に上げられていまして、前の本多教育長のときにも私は、この考え方はおかしいのではないかということを申し上げて、もうそれから随分たっておりますけれども、これは全然改善されないというか、ずっと解釈され、そういう意味での私の考えとは違った方向でずっとされていましたので、この行革の中で取り上げておりますので、ぜひ、これはどういう形での考え方をしているのかなということをお聞きしたいので、質問をさせていただきます。  婦人会館の、現在使われている状況を教えてください。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  平成十五年度の資料になりますが、女子労働者三千四百六十五人、家庭の主婦七千九百七十一人、その他千五百六十八人、計一万三千四人の方に利用していただいております。  御存じのように婦人会館は、昭和四十五年に働く婦人や勤労者家庭の主婦の教養と憩いの場として開設しました。昭和五十三年度の機構改革により教育委員会社会教育課所属となり、昭和六十一年の男女雇用機会均等法に基づき、女子労働者及び勤労労働者家庭の主婦のための福祉に関する総合的な事業を行う施設となりました。しかし、社会情勢の変化等により、女性が社会に進出されるための資格取得等のための講座はほとんど行われておらず、公民館で実施されている講座と何ら変わらないのが現状でございます。 ○十七番(高橋美智子君) ですから、この婦人会館は本来の目的からは外れているということですよね。実際にこれは労働者から女性の働く勤労の場所というか、それの技術を身につけるとか、そういうことの女性の政策から始まったものです。そして、これをいち早く大分県別府市が名のりを上げて、河村無我先生とか、もう九十何歳になられるでしょうか、その先生たちが中心に佐藤文生先生ですか、その方たちなどはこれを大変苦労されたということをお聞きしました。そして、そのときに、あの位置は公園の網かけもありますので、本当に建設上も大変な問題を抱えていながら、やはり別府は働く女性たちが多い、そして大変な苦労をされている、それを何とかしようということの意思でそこをされたということでありました。ですから、私は、その意思に沿ってその会館を使わせてもらいたい。そして、もしもこれが別に今女性問題がいろいろなければそういうような話にならなかったと思いますが、この婦人会館というのは全国にたくさんありましたけれども、今はほとんどもうありません。それは移行されて女性センターとかいろいろな女性就労のところとか男女共同参画の場とか生涯教育、人権啓発などのそういうところでもたくさんいろいろ使われています。しかし、別府市は、それをどうしたらいいのかということは、これからの確かに問題だと思いますけれども、私、女性で特に今、生活相談とか、それから障害者の問題とか、「弱い人たち」という言い方は悪いのかもしれませんけれども、そういう人たちからたくさん御相談を受けた中で、本当に女性の問題として抱えているための虐待ですね、DVの問題とか、陰に隠れたものが大変深刻な問題があります。その問題は、警察も「見て見ぬふり」と言ったら言い方は悪いですが、実際に被害を受けなければ、全然手が出ないのですよね。それをどうするかということは、民間の市民ネットなどでも県下でも少しずつ取り組みをしていますけれども、本当はこれは今、女性の問題が起きたときに一番重要視してこれを気をつけなければいけないという女性の相談窓口が一番活発に使われて、その深刻さをなくしていくための機関となっているわけです。ですから、このことについても、私は、別府が抱えている問題の認識は、皆さんが余りないのではないかと思うので、ここであえて言わせていただきますけれども、これはだんだんと深刻になっています。  ですから私は、この会館をどうするということではなくて、この婦人会館をもしも見直すのであれば、次に全県下を見て、どう婦人会館が移行してどうされているのか、そして別府市にはどういう女性問題のいろんなものがあるのかとか、そういうことをきちんと検討された上でちゃんと次のことを考えていただく。ただ、これはもう要らないから、所期の目的は達したからもう壊すとか、そういう話にならないように、ひとつ中身のことのお話を続けていっていただきたいというふうに思います。これについてはどうでしょうか。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  婦人会館につきましては、先ほど言いましたように、第二次別府市行財政改革推進計画に上げて施設のあり方について見直し・検討をするようにしております。このような中、この施設を今後、男女共同参画や婦人相談窓口を開設するなど、女性の自立と社会参画を進める女性センター的な役割を果たす施設として仮に活用する場合は、その業務を担当する関係各課とも協議していかなければならないと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) それは具体的な中身を、ソフト面を十分に話していただきたい。そして、行政サイドの学習というか、本当に先ほど言いました男女共同参画というのは女性の問題でありまた男性の問題でありますから、そのことをやっぱりきちんと学習をしていただきたいというふうに思います。  それでは、次にまいります。  前に、検討課題として取り組みをお願いしていました、先に、南小学校跡地についてお尋ねをいたします。  検討委員会の設置について前に質問しましたのですけれども、そのときに、これは教育委員会では全部まとめられないので、全庁体制の中で考える必要があるので、市長部局の市有財産活用推進スタッフ会議を立ち上げて、その中で検討していくということが言われました。そして、これは私は南小跡地検討委員会なのか、同一なのかと言ったら、余りはっきりしたお答えがなかったので、そこをちょっと確かめたいのですけれども、どういう形になったのでしょうか。 ○教育総務課参事(豊浦章治君) お答えいたします。  今質問されました、旧南小学校の跡地の利用につきましては、庁内の各課が維持管理しています市有財産との関連を図りながら、全市的な視野に立ち、より有効な利用が必要なために、市有財産活用推進スタッフ会議を立ち上げていただきまして検討していただいているところでございます。 ○十七番(高橋美智子君) 市有財産活用推進スタッフ会議というのは、一体何をするところですか。 ○教育総務課参事(豊浦章治君) お答えいたします。庁内の各課で所有して維持管理しております、教育委員会の場合は旧南小学校跡地になりますが、そのほかの市有財産についての活用についての会議をしているところでございます。 ○十七番(高橋美智子君) 市有財産活用推進スタッフ会議というのは、今、教育委員会が答弁しましたけれども、本来は企画調整ではないのですか、これは市長部局ではないのですか。だから、その市長部局がたぶんそのスタッフ会議をしているということは、南小跡地の検討をしているのではなくて、全体の跡地活用計画を全部あわせてしている、そういうふうに思っているのですが、その点どうなのですか。 ○企画調整課長(安波照夫君) 議員御指摘のとおりでございます。行革の推進計画の中にも市有地等、もちろん土地、建物を含めまして、これらの有効活用が非常に重要だということで、市全体の中での活用推進計画をしっかりつくるという立場の中で、私どもがスタッフ会議を立ち上げたということでございます。 ○十七番(高橋美智子君) ということは、市有財産活用の中に南小跡地の活用の問題がある、そういうことでよろしいのですね。それであれば、この南小学校跡地活用検討委員会というものは、どこがするのでしょうか。(「委員会で説明しておるではないか」と呼ぶ者あり) ○教育総務課参事(豊浦章治君) お答えいたします。  今の市有財産活用推進スタッフの会議につきましては、今、回答があったとおりでございます。このスタッフ会議のスタッフとして教育委員会の者も入っておりますので、その中で教育的な立場から意見の方を出したいと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) はっきり言いまして、教育委員会の方は、このスタッフ会議に丸投げしているという感じを受けるのですよね。それで確かにいろんな面で全庁を挙げて取り組まなければ、教育委員会だけではこの活用計画とかはできないから、こちらでやってくださいというような話ではないかと思うのですけれども、実際にこの検討委員会と、私はほかのいろいろな市町村なんかを見ましたら、この跡地活用には大体合併するとき、もちろんこれが廃校になるとか、いろいろな跡地活用は、新しい学校ができると同時に一緒にこの検討をしているわけですね。そんなこともあわせて大体どこもが五年ぐらいかかってやっているわけなのですよ。これで私は、この市有財産活用推進スタッフ会議にお任せをして本当に、いつごろそういうものが具体的に検討委員会なるものが実際のものができるのか、それをお尋ねします。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  現在のスタッフ会議は、主に教育委員会、建築住宅課、もろもろの施設、土地をたくさん持っていると言ったらおかしいですけれども、そういう所管の多いところの課長を中心に、庁内の会議としてスタッフ会議を設置いたしております。  現在やっております事業でございますけれども、まず台帳をつくろうと、それの経費を含めまして、もろもろの体系等も含めまして、そういう台帳をしっかりしながら、それをもってまず市の中で方向性をしっかり検討する。それを受けまして、次の段階としましては、それを審議していただくような審議会とか検討委員会とかをこうつくり上げて、市民の意見を聞きながら明確にその方向性を示していくという、二段階構えで今作業を進めております。そういうことで、私たちがその概要、概要といいますか、簡単……簡単でもありませんけれども、そういうものをつくった時点でそれを審議していただく別の組織をつくって、そこで市民の声を聞くというような二段階構えというふうに思っています。期間的には、先ほど議員さんが申しましたように、やはり今からでも一、二年……二、三年はかかるかなというふうな感覚を持っております。 ○十七番(高橋美智子君) 一、二年、三年というので、もう三年もかかったら待ち切れないというか、実際におかしいのではないかな。私は、前から「検討委員会、検討委員会」と言っているから、「します、します」という中で言われたから、そういう形になるのかなというふうに期待をしていたわけです。でも、確かに教育委員会で答えられない問題もあるから、それを投げる、「投げる」と言ったら悪いけれども、市長部局にお任せをしたいと。そして、自分たちは実はこういう案があって、こういうことの進め方をしたいという案があれば、私は何とか納得ができるわけですよ。ところが、実際には、質問して回答を求めるというのは悪いですから余り言いませんけれども、私は余り案があるとは思えないのですね。  それで、このことについてやっぱりそれならば市有財産活用推進スタッフが積極的に進めていただかないと仕方がないと思うのです。それで、ぜひそういうことをやっぱり早急にある程度課題の早い解決の一つの切札として、検討委員会の設置については早くしていただきたい、そういう要望をしたいわけです。  そして、私たちもきょう、たまたま南部地区の特別委員会の話し合いがあって、視察の話がありました。そういういろいろなことが遅くなっていると、そういうことも感じられるので、南小跡地などについての検討を、いろんなところに視察に行って勉強してこようではないかという議員たちの話が、きょうありました。それで、ぜひですね。私たちからももちろん提案をいたしますけれども、教育委員会は本当に大変でしょうけれども、やはり教育長を中心にしながら、本来はそのことを深刻に考えて先に進むようなことを私はぜひしていただきたいというふうにお願いしたいのです。  そして、前にも提案をいたしましたけれども、神戸の北野工房という話を私はたぶんしたと思います、前回のときに。北野という小学校の跡地を活用して、レトロ的な昔の学校をそのままにしていろいろ地域の物産展みたいなものをしたり、いろいろ体験学習をするというようなことに取り組んでいました。これについても本当に貸し切りバスが何台も来ていっぱいになるぐらいな、これは観光としても生かされているものです。  その前に、やはり南部のときに、兵庫県の篠山というところに行きました。篠山市の平成十三年七月にオープンしたところですけれども、チルドレンズミュージアムという事業があるわけですね。これも統合したときのそういうお金が使えたということもあったのでしょうけれども、それで、中学校をリニューアルして、やはりこれと同じような形ですが、そのままの古いというか、ものをきれいにリニューアルして、一番今から問題になっていく子供たちの教育の問題、心と体とか自然とか食と農とか、そんなようなことをテーマに掲げながら、子供たちの生きる力をはぐくむ拠点づくりをしているわけですね。この創造的というか、だから、いろんな形でいろんな方、やめられてリタイアされた人とか、いろんな方たちがこれにかかわってしているわけですが、これもやはりかなりへんぴなところにありますけれども、これも修学旅行とか、それから体験学習なんかで貸し切りバスなどが来て本当ににぎわっているのですよね。別府の修学旅行を取り戻そうと思ったら、私は、これは一番いい手だなというふうに思っています。  ですから、別府は南部はいろんな問題を抱えて、どっちかというと近代遺産のたくさん残っているまちでもありますから、三世代の生活がそのまま残っているわけですよ。だから、そのまま生きたものが学習に使えるし、子供たちの体験学習や、それから最近は修学旅行や体験の学習ということで、本当に行き場を探しているわけですから、そういうことも活用に行政の方も考えていただきたい。教育委員会の方はそのための検討委員会のお金もたしか入れていますよね。ですから、そういうお金もちゃんと使って視察をぜひお願いをしたいというふうに思っておりますので、要望として。本当、南の人たちは、せっかく統合してよかったなという気持ちが半減しますよね、はっきり言ってこんないつかわからんような話ということがあると思いますので、私は、やはりそういう意味できちんと、市はこういうことをやるのだという前向きの姿勢をやっぱりぜひ見せていただきたいと思いますが、何かそこのところで御答弁があれば、これで終わりたいと思いますけれども……。 ○教育長(山田俊秀君) 御答弁いたします。  今、十七番議員さんからの御指摘がありましたけれども、私も北野工房にも見に行きました。兵庫県の廃校の跡、廃校というか統廃合の跡も見に行きました。それぞれ、別府という場所と向こうの場所ですね、例えば北野工房ですと、三宮駅から非常に近いところとか、あそこのいろんな店をやっている方にいろいろ聞いたら、「ここの目玉は何ですか」と聞いたら、あそこは女性の外反母趾の靴屋さんがあって、そこに大変お客さんがたくさん見えているというようなこともお話ししていました。そういうようなことが旧南校の跡にできるのかどうかとか、それから兵庫県のところにもお聞きしましたけれども、なかなか運営上で難しいとかいうような話もありましたので、そこらあたりを今度、旧南校をイメージしたときにどうなるのかなということは、すでに私どもも教育委員会としてはいろいろと考えておりますけれども、具体的にはこれからまたさらに推し進めてまいりたいと思います。 ○議長(清成宣明君) 休憩いたします。      午後三時  一分 休 憩      午後三時二十一分 再 開 ○副議長(松川峰生君) 再開いたします。 ○六番(萩野忠好君) それでは、先ほどの高橋議員さんと同じ質問項目もあるものですけれども、その点はひとつお許しを願いましてお聞き願いたいと思います。  今回の一般質問の最初は、皆様方もよく御承知をしていることと思いますけれども、別府温泉につきまして、あえて質問をさせていただきたいと思います。それといいますのは、先ほど申し上げましたように、先般、温泉について、温泉でないのに「温泉である」、あるいは温泉分析表示までうそを言って営業を続けていたところもありました。また、そういうことについて新聞やテレビで大変騒がれていました。特にこれは白骨温泉や伊香保温泉、ほかでございます。それからまだ悪質なのは、温泉でないのに入湯税まで取った、徴収したという、そういうところもあったと言われておりました。  私は、この際、別府市は日本一の温泉地でありますので、現況について市民や観光客の皆さん方にもう一度別府温泉の説明とPRをすることによって新たな認識を持ち、安心させることが大事であり、今が大変よいチャンスではないかと思っております。人から尋ねられたり、あるいはマスコミから問われる前に、一日も早く別府温泉の泉源、泉質、利用方法、かけ流しなどについて情報発信をしていただきたいものです。  過去、温泉につきましては、一九七〇年代までは、日ごろの疲れや体によい、そういう入浴をしておりました。その後は、団体旅行などで温泉地に行って楽しんだり、あるいは宴会を求めて入浴をしていたと思います。一九九〇年時代では、OLの温泉ブームにより雑誌「アンアン」、「ノンノ」などによって露天ぶろブームが起こりまして、グループ旅行などにも変わってまいりました。今後の温泉利用につきましては、健康予防のため、あるいはエステ、温泉治療、日常生活のストレス解消のために温泉めぐりなどをして、いやしの時代を求められるのではないかと思っております。  それでは、質問に入らせていただきますが、現在の別府市の泉源、湧出量、泉質、利用方法などについて、正式なことを述べてください。と申しますのは、私も過去、資料、パンフレット、雑誌、看板類、観光案内人、バスガイドさんから見たり聞いたりしてまいりましたが、まちまちの説明がありました。今後は十分気をつけて温泉課で指導していただき、統一されるよう発表をお願いしたいと思います。  それでは、その一の質問、どうぞよろしくお願いします。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  まず、泉源の数ですが、二千八百四十一個です。  湧出量は、一分間に九万五千三百三十リッター、一日にして十三万七千二百七十五キロリットルです。  泉質は、十一種類中、単純泉、二酸化炭素泉、炭酸塩素泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、含アルミニウム泉、含銅・鉄泉、硫黄泉、酸性泉の十種類があり、別府にないものは放射能泉のみでございます。  利用方法につきましては、配湯、温室栽培、暖房、一部温泉治療等に使われております。 ○六番(萩野忠好君) それでは次に、現在新聞・テレビなどで話題になっていますが、温泉とは、どのような条件を満たせば認められますか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  温泉につきましては、温泉法第二条にてその定義が示されております。温泉とは、地中から湧出する温水、硬水及び水蒸気、その他のガス――炭化水素を主成分とする天然ガスを除く――でございますが、湧出温度が二十五度以上のもの、またはリチウムイオン等十九種類の物質のうち一つでも規定以上の物質を含んでおれば、また湧出温度が二十五度未満でも規定以上の物質を含んでおれば、温泉として認められております。 ○六番(萩野忠好君) 温泉として条件に合ってないものを「温泉」というのでは困るのですが、かけ流しはやはり相当な量が要ります。使用した温泉を再利用するためにろ過などを使う循環式の温泉がありますが、これは「温泉」かどうか。知らない人もいるので、伺います。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  大分県の公衆浴場法施行条例第四条に、「衛生の措置の基準」がございまして、その中にあるヘアキャッチャー、ろ過装置などの条件を満たしておれば、「温泉」として認められております。 ○六番(萩野忠好君) それですから、全国で約七割が循環式温泉と言われているようです。そして、その温泉地が保たれているのではないかということがわかります。  次に、温泉分析表示について伺います。  利用客は、温泉についてはどのような内容なのか知りたいと思っておりますし、温泉掘削については、これは温泉審議会でいろいろ審議されて決定しているようであります。しかし、温泉を掘削後に調べる温泉分析書については、保健所は関知してないのですか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  温泉法第十四条に、「温泉を公共の浴用または飲用に供するものは、施設内の見やすい場所に環境省令で定めるところにより温泉の成分、禁忌症及び入浴または飲用上注意事項を掲示しなければならない」となっておりますので、当然保健所もかかわってきます。 ○六番(萩野忠好君) 別府を見ましても、別府温泉の中でも分析表示をしてないところもあります。過去、表示するように指導したということを私は聞いてないのですけれども、市当局はどのように考えているのでしょうか。また、これはどこが指導するのでしょうか。お答えください。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  先ほど、温泉分析につきまして、温泉法の御説明をさせていただきましたけれども、温泉を公共の用に供するためには、その手続きをするように法律で決められておりますので、当然法律上の問題でございますので、していると思います。また、指導は、保健所の権限で行っております。 ○六番(萩野忠好君) 聞くところによると、温泉分析にはお金がかかりまして、なかなかしないというところもあります。何か五万円ぐらいの費用がかかるそうですけれども、別府の市営温泉については、すべて分析表示していますか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  先ほど、十七番議員の御質問にもお答えさせていただきましたけれども、十八ある市営温泉につきましては、すべて掲示しております。 ○六番(萩野忠好君) 今後のために大事なことは、やはりかけ流しの温泉と循環式の温泉をはっきり表示して区別することが大事であると思うのです。そして、統一した表示書を掲げることによって、利用者は、それぞれが納得して安心をします。別府市は、どのような掲示をしていますか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  これも先ほど、十七番議員の御質問にもお答えさせていただきましたけれども、インターネット上で情報公開をしておりますし、日本温泉協会が進めている「天然温泉」の看板表示・掲示を十四施設で行っております。 ○六番(萩野忠好君) 別府の市営温泉は、そういうふうによくされているようですけれども、今後につきましては、やはり市有区営温泉についても、温泉浴場にはやはり「天然温泉」あるいは「かけ流し」、「循環式」、そしてまた分析表示など内容を知らせるよう、掲示を含めて努力していただきたいと思います。次に、温泉浴場の改善について質問させていただきます。  温泉浴場に行きますと、地元と観光客が一番もめていることは、温泉の温度調整であります。私もこれは経験がありますが、地元の人は高温が好きで、観光客はとてもこれは入り切れません。水を出すと文句を言われる。私も竹瓦、不老泉、海門寺、浜脇温泉に行きましたけれども、非常に熱過ぎます。特に冬は飛び上がるようにありますから、一度経験されるよう、行かれる人は行ってください。  ですから、昔していたように、浴槽を高温浴槽、低温浴槽の二つに分けてほしいのです。すぐにできる方法として、真ん中を仕切れば簡単にできると思うのですが、いかがですか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  御指摘のとおり、温泉の温度調整が一番の悩みでございます。「適正温度四十二度を目途に譲り合って御入浴ください」と表示しておりますが、なかなか御理解をいただけない面がございますので、粘り強くお願いしてまいるしか方法はないと考えております。浴槽を高温浴槽と低温浴槽にとのことでございますが、お互いの浴槽の湯が混じり合わないこと、湯口、水道は別々にすること等の決まり事がございますので、改修時の対応になろうかと考えております。 ○六番(萩野忠好君) 次に、浴場に行きますと、全般的に洗い場のシャワー、水道が少ないのです。これは収容人員とか、あるいは何人に対して幾つそういうものをつけなければならないとか、何か決まり事はないのでしょうか。ふやす方法を考えてほしいのです。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  大分県公衆浴場法施行条例第四条、構造設備の基準第四項に決まり事があるのですけれども、人数表示、具体的な人数表示はありませんが、「浴室には上がり湯及び上がり用水を入浴者に応じて十分に供給するために必要な数の湯栓及び水栓を設けること」との決め事がございます。市営温泉につきましては、湯都ピア、テルマス、堀田温泉等つけております。柴石もつけておりますけれども、なかなかちょっと、広さの関係で十分な設備がございません。この先、改修等の時期がございましたら、それに合わせて、また設備的に可能な状況でありましたら、それに対応するように考えていきたいと考えております。 ○六番(萩野忠好君) それからもう一つ。浴室内が、もうタイルが汚いのですね。観光客が見たら、やはりそういう汚いところに今なかなか若い人も入るという気持ちになりません。脱衣場も同じです。ですから、今後、そういう市営、市有区営温泉を再検査してほしいと思います。そして、とにかくきれいだ、そういうふうな面を出してほしいのです。衛生面については、今どうしていらっしゃいますか。 ○温泉課長(遠島孜君) お答えします。  市営温泉の清掃については、毎日営業時間終了後にメンテナンス業者を入れて清掃をさせていただいておりますが、どうしても二十四時間という時間がある関係で、翌日の夕方近くの利用者が多い時間帯になりましたら、汚れてきているのが現状でございます。維持管理運営を地元組合が行っている市有区営温泉につきましても、衛生面については、特に気をつけるように指導しているところでございます。 ○副議長(松川峰生君) やがて正規の時間がまいりますので、あらかじめ会議時間の延長をいたします。 ○六番(萩野忠好君) 以上で別府温泉関係について質問を終わりますけれども、温泉課長、ぜひ日本一の温泉地でございますから、どうぞひとつ頑張ってよろしくお願いいたします。  それでは、二つ目の項ですが、楠港埋立地誘致企業選定についてお伺いします。昨年六月議会で私も、別府市の大きな空き地であります三カ所を今後どうしていくのかという質問をさせていただきました。まず一つは、楠港の埋立地が完成して十一年になる。それから二つ目が、近鉄百貨店の跡地についても、市長も就任して以来、近鉄本社等へ行ってごあいさつし、話をしたのかどうか。三つ目が、関の江の豊海の端にあるエプソンの付近にあるリサーチヒル。聞きますと、年間一千万円の利子を払っている。この土地を今後どうするのか。そういうものに対して努力してほしいということを申し上げました。特に楠港埋立地については、今後どうするかという問題につきましては、今回も議員の多くの方からの質問もありますから、私は私なりの質問をさせていただきたいと思います。  これは、昨年の十二月議会の中で市長も決心されて、浜田市長の選挙公約でもあります。別府の中心市街地の再生のために楠港埋立地を利用して活性化に取り組んでいくという、そういう強い政治信条もあったのだと思います。そして、早期活用のために公募するようになったのではないかと思うのです。しかし、公募してから市民や団体から、進出企業についての賛否両論が激しくなってまいりました。今回、楠港の跡地進出企業については、いろいろと問題も生じてくると思うのですけれども、私は、やはりこれは、これまでの経過とそこをどういうふうにして埋め立てたのか、そういうものもやはり知る必要があるのではないかということで質問させていただきます。
     まず最初に、あの楠港は、そもそも最初にどこがどのような目的で埋立地をされたのか。事業費、広さ、また平成何年から別府市が管理をしているのでしょうか。 ○都市計画課参事(村山泰夫君) お答えいたします。  埋立地の目的につきましては、公有水面埋め立て免許に、「北浜地区の活性化を図るには人の集まる施設、市内・市外の住民を問わず、より大きな吸引力を有する施設の導入が最も効果的である。周辺地域の住民にとっても魅力のある施設として、さらに本市を訪れる観光客と地元市民との交流をより深める場所として市民観光の振興及び北浜地区、ひいては中心市街地の活性化を図ろうとするものである」と記載されております。  工事につきましては、大分県が前面の港の整備を行い、別府市が平成二年から平成四年にかけまして、背後地の埋め立てを完了しております。約二万平方メートルの埋め立てを行いまして、別府市の市有地となっております。別府市の事業費につきましては、約九億三百万円でございます。 ○六番(萩野忠好君) 楠港埋立地については、私も記憶違いかわかりませんが、私の記憶の中には、当初、完成してからツインタワーができて、世界的に有名なホテルも入って、そしていろいろなにぎわいのある核店舗ができるという、そういううわさを聞いたことがあります。楠港埋立地が完成してから十一年間、これまで進出したいという企業があったのか。また、問い合わせは全くなかったのか、伺います。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠港埋立地に関する土地の広さ、用途地域についての問い合わせというものにつきましては、ここ四、五年、毎年二、三件あったように思います。また、議員さん御指摘のように、水面下では国際的なホテルの誘致というような話があったというふうに聞いておりますけれども、今回のように企業が具体的な立地プランを提示しまして進出の意思を明確に表明したということはなかったのではないかと考えております。 ○六番(萩野忠好君) 今回の応募は、それでは、いつからいつまでして、何社の応募がありましたか。また、選定委員の委嘱についても、何名をされたのでしょうか。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の楠港の企業誘致の公募につきましては、ことしの一月五日から二月二十七日までいたしております。最初の時点で七社応募がありましたけれども、その後二社辞退し、最終的に五社ということになっております。  また、選定委員につきましては、二月二十日に委嘱しまして、その数は十九名でございます。 ○六番(萩野忠好君) 最初に、今回の問題となっているのは、選定委員十九人の中でそれぞれの代表が入っておりますけれども、先ほど高橋議員からも出ました。なぜ女性や若い人が入らなかったのか。女性に優しい浜田市長さんについてはおかしいのではないかと言う人もいました。市関係者として議員、執行部で合わせて九人。特に市執行部五人については多いのではないかということが、やはり一番今言われているのです。そうすると、その結果は最初からわかっているのではないか、そういうことが批判されている材料であります。この市の五人を入れた理由、また、選定委員はどのような考え方でだれがつくったのか、お聞かせください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の楠港企業誘致選定委員会につきましては、中心市街地の活性化が目的となっておりますので、この委員の選考につきましては、平成十二年に策定しました別府市中心市街地活性化基本計画策定委員会の委員構成を参考といたしております。広く市民の意見を聞くために市議会また学識経験者、経済団体、住民代表、行政機関など各界各層から就任をお願いいたしておりますが、中心市街地活性化委員会におきましては、委員の総数は二十名となっております。そのうち行政からの委員が五名入っておりましたので、今回も、市の総合的な立場から助役、収入役、また総合計画や財政的な立場から企画財政部長、別府市中心市街地活性化基本計画を作成した立場から観光経済部長、さらに楠港埋め立てを造成した立場から建設部長に委員を任命した経緯があります。 ○六番(萩野忠好君) 私は、市長が最初からその選定委員の素案づくりには関与してなかったのではないかと思うのです。恐らくこれは担当課やあるいは助役、関係部長等で相談し、そして市長も大変忙しいときに、こういうメンバーでどうかという最終案ができて、それを市長の方に持っていったので、市長も、若い人やそういう女性とかいろいろなほかの方の思いもこの中に入ってこなかったのではないかと察するわけでありました。しかし、これはもう選定委員の仕事も終わりましたので、今思うと、市の執行部あるいは市長について、もう少しこういう方も入れればよかったという、そういう反省点があれば率直に述べてください。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  八月二十四日に選定委員会から報告を受けまして、選定委員会の所期の目的は達成されたのではないかと思っております。この選定委員会の報告を尊重しながら、今後、誘致企業とこれから協議を進めていきたいと考えております。(発言する者あり) ○六番(萩野忠好君) 新聞等にも出ておりましたけれども、あえてお尋ねしますが、この選定委員会をいつから開催して、何回開催しましたか。また、最終的に市長に選定委員会からまとめた報告書は、いつ提出して、そして最終的な企業名を言ってください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  最初の委員会の開催につきましては、二月二十日でございます。委員会の開催回数は十三回となっております。市長の報告書の提出は八月二十四日で、選定された企業は、株式会社イズミでございます。 ○六番(萩野忠好君) それでは、このイズミについて、会社名あるいは今度出てくる概要について、簡単でいいのですけれども、お答え願います。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  イズミという会社の概要ということでございますが、広島市に本社がありまして、資本金は百九十六億一千三百八十六万円、総従業員数は約一万人、年間売上額は三千三百二十二億六千四百万円、店舗数は七十一ということで、広島また九州を主体としました小売業を主体とする企業でございます。 ○六番(萩野忠好君) 今回の楠港埋立地の企業誘致に関する、一番大切な要素は何ですか。何か五つぐらい項目があったようでありますが、それを言ってください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の企業誘致につきましては、中心市街地の活性化ということが主眼の目的になっておりますので、募集要項には、御指摘のように五つの項目を定めてございます。その一つとしまして、別府の自然景観に調和し、ウォーターフロントを構成できる施設、二番目に、市民や観光客などの交流を深める施設、三番目に、中心市街地の活性化に貢献し、別府市全域に波及効果が期待できる施設、四番目に、地域のまちづくりに寄与し、地域との調和を保てる施設、五番目に、これら一から四までの施設が複合した施設となっています。 ○六番(萩野忠好君) この項目が大事であります。この項目について、今回の選定委員会で審議されたのでしょうか。何かまた問題点はなかったのですか。そして、これも募集要綱どおりにもし今後ならない場合は、大変な問題が起きると思っていますが、いかがですか。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の選定委員会におきまして、企業からプレゼンテーションを受ける段階で、審査項目として先ほどの項目はすべて取り入れていますが、これ以外に、交通アクセスに配慮し、安全に集客させる施設、さらには別府観光に寄与する施設という二項目を加えまして、プレゼンテーションを受け、誘致企業を選定いたしております。 ○六番(萩野忠好君) それから、市長がこの議会、そして今「ふれあいトーク」を各地でやっております。その中で、「誘致企業が決まったら、自分の思いを企業にお願いしていきたい。一生懸命頑張ってまいります」という強い決意ではあります。しかし、もし聞いてもらえなかったら、今回の企業誘致を白紙に戻す考えはあるのですか。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  八月二十四日の選定委員会から報告を受けまして、これから――先ほど言いましたように――株式会社イズミと協議をしたいと考えております。楠港企業誘致に向けて協議して、これから努力していきたいと考えております。(「白紙の問題は」と呼ぶ者あり) ○六番(萩野忠好君) 白紙については、どういう考えですか。 ○観光経済部長(東昇司君) 今のところ報告を受けた時点で、これから協議していきますので、現時点では考えておりません。(発言する者あり) ○六番(萩野忠好君) そうすると、最終的にはまたいろいろな交渉があって、そして議会の方にもその承認あるいは提案等もあると思うのです。これについておおよそで結構ですけれども、議会の方に提出する何といいますか、月日といいますか、いつごろになるのかというのは、大方わかりませんでしょうか。 ○観光経済部長(東昇司君) 今後につきましては、委員会の報告を尊重しまして、中心市街地活性化のため、また議会の議員の皆様方や市民の皆様方の御意見・要望を踏まえまして、市内部で十分検討し、慎重に議会対応していきたいと考えております。 ○六番(萩野忠好君) この楠港跡地は、十一年間ずっとそのままにしてきました。ですから、それは市長も市民の方も何かをしなくてはならない、そういう気持ちはあると思うのです。しかし、よく考えてみますと、過去でも何かを行政がやるとなった場合には、短期間で強引に押していく手法がとられてまいっております。これは決してよくないことでございますので、やはりそういうもの、大事なものをつくる場合には、やっぱり二、三年前からそれぞれ地域や各団体、いろんな方の御意見を聞いて、そしてそういうものについてつくっていくがどうしたらいいかと、そういう話し合いを行政はしていただきたいと思っております。どうも行政のやり方については、短期間に押せ押せというような感じがしてなりません。  それから、今、市民も商工会議所も賛否について非常にいろいろ揺れ動いております。賛否両論あるのは当然ですけれども、これは議論されることも結構でありますが、一番心配するのは、今後市民がそれぞれに分かれてにらみ合ったり、あるいはこのことによって今後の別府観光の発展に悪影響を及ぼしたり、市の協力もせんとか、あるいは市民のやる気がなくなったとか、元気のない別府になっては大変困ります。市当局もやはり市民の声をよく聞いて、そして皆さんももう一度慎重になって、今後いろいろなこの楠港問題に取り組んでまいってほしいということを申し上げまして、この項を終わります。  次に、旧南小学校の跡地です。  これも先ほどの高橋議員からいろいろ出たのですけれども、これも議員さんや私も質問を前にしましたが、もう随分月日もたってきましたけれども、一向に旧南小学校の跡地の有効活用をどうするということが入ってきておりません。先ほど、何かスタッフ会議とか何かをつくってやるということを言っておったのですけれども、ちょっとここに対して、その後どうなっているのですか。お答えください。 ○教育総務課参事(豊浦章治君) お答えいたします。  平成十四年四月に開校いたしました南小学校の新校舎は、本年度三月三十日に落成式を迎え、四月八日に始業式が挙行されたところでございます。移転後の跡地につきましては、現在、改修に伴う仮園舎として中央保育所が使用しております。それ以後の跡地の利用につきましては、先ほど十七番議員さんにお答えさせていただきましたが、庁内の各部課が維持管理しております市有財産との関連を図りながら、全市的な視野に立った有効利用が必要なために、跡地の利用につきまして市長部局にお願いし、現在、企画調整課にて市有財産活用推進スタッフ会議を立ち上げていただきまして検討しているところでございます。 ○六番(萩野忠好君) 先ほども言われたかどうかわかりませんけれども、そうすると、ただ南小学校の跡地だけではなくて温泉プールとか、いろいろ別府もかなりの空き地がありますが、そういうものを含めて検討していくということになるのですか。そういう体制というのは内部でもういろいろと何回かやっているのでしょうか。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  全庁的な視点からということで、今、参事が答弁しましたように、企画調整課が担当となっております。全庁的な視点から申しますと、全体的に見ますと、ある程度の面積を持ち、有効活用ができていないというような土地は、長年の懸案事項であります温泉プール跡地、それから社会福祉会館に隣接する旧新日鉄保養地、それから亀川駅前の交流用地、それから何カ所かあります市営住宅等の用地等があります。その分も含めて、今度新たに旧南小学校跡地が加わったというふうに私どもは思っております。  これらの土地でございますけれども、当然に行革大綱の中でも未利用財産の貸付処分の検討ということを積極的に行ってくださいというようなことで指摘されておりまして、財産管理の分野は、これまで所管の各課が行うというような、俗に言います縦割りの中で管理していたというような弊害のある分野でもありました。そこで、これらの土地の有効活用を総合的に全庁的に行うために、五月十八日に、先ほどから出ております市有財産の活用推進スタッフ会議を設置したところであります。これまでに準備委員会を含めまして四回ほど会議を行っております。それから、スタッフ会議の下にはワーキンググループというのをつくっておりまして、これは課長、係長クラスの形でワーキンググループをつくっていますけれども、このワーキンググループの会議も行っているところであります。 ○六番(萩野忠好君) ということは、現在市役所の職員のみで検討しているというようなことと思うのですが、やはり市民や特に地域のメンバーを入れた、そういう検討体制をつくってほしいと思います。やはり市有財産活用推進スタッフ会議でいろいろと話をしておりますと、二、三年ではなかなかできないのではないかと思うのです。それは一つの別府市全体の跡をどうするかということですから大事なものでありますが、南小学校の跡地については、その中でもやはり委員会をつくったり、あるいは別にやはり考えて早く決めていくという、そういうことをぜひしてほしいのです。そうしないと、全体的な結論が出るまでわからないようなことでは非常にこれは困りますし、特に地域の住民、あるいはそういう関係者については、もういらいらするばかりでありますから、どうぞひとつそういう点については今後やり方を、何といいますか、早目にできるような決め方をつくっていってほしいと思います。そしてまた、地域や市民のメンバーも早目にそういう方々に入れて話し合いもしていただきたいと思いますが、いかがですか。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  現在、スタッフ会議では当然、未利用財産、これは土地と建物も含んでおりますけれども、そういう実態調査を進めております。全国的な各市の先進的な有効活用の事例、先ほども何カ所か出ましたが、そういうような事例を含めて検討をしております。最終的には個々の土地や建物が有効活用できるような目安となる市有財産の活用推進計画、こういうのをつくっていきたいというふうに思っております。その概要が、素案ができたという段階で、これをまとめるためのコンサル等の委託料の予算措置、それからそれらを含めた個々の部分を検討する外部的な検討の体制ということも今から必要になってくるのだろうというふうに考えております。 ○六番(萩野忠好君) ぜひとも早く南小学校の跡地をどうするかということを決めていかないと、また後の統廃合の問題も出てくるし、そういうことを一つ一つクリアしていかなければならないのに、早目にやはり同時進行でやるというようなことから、統廃合を含めて今後考えていただきたいのです。跡地は大事な問題であります。  それでは最後に聞きますが、今の旧南小学校ですね、この体育館、運動場は貸しているようですけれども、各希望する団体に教室は貸し出すことができないのでしょうか。 ○教育総務課参事(豊浦章治君) お答えいたします。  今言われましたように現在、体育館、運動場は社会体育団体等、希望する方々に利用していただいているところでございます。また、教室棟は、学校の構造また教室配置等を維持した利用を中央保育所にお願いをしておるところでございます。  今後、体育館、運動場につきましては、希望する団体等がございましたら推進していく考えであります。教室棟につきましては、利用に対しまして児童用のトイレ、また教室の壁等の改修を行う必要がありますので、諸団体への期限つき的な貸し出しは難しいと考えておりますが、この貸し出しの件につきましても、何らかの検討が必要だと考えております。 ○六番(萩野忠好君) 私は、利用方法が決まるまでに希望する団体に各教室を条件を定めて貸し出しをすることをぜひ検討してほしいと思います。このまま教室を空き室にしておきますと、かえってガラスを割られたり、あるいは放火、そういういろいろな危険性が出てまいります。使用している間の方が事故も少ないと思いますし、また借りる――どこがなるかわかりませんけれども――例えば子供会、老人会、放課後クラブ、婦人会、趣味の会、ボランティアの会、各種団体に貸せば、大変これは喜んでくれるのではないかと思っております。しかし、今答弁の中では、検討はしますけれども、今すぐに何かやっぱり貸せないというような気持ちが強かったと私は見るのですけれども、どうもこの辺が教育委員会というのは慎重、慎重というような気がしてなりません。もちろん教育の中では慎重も大事ですけれども、やはりこういう空き室については、もう少し柔らかくなっていただきまして、貸して喜ばれる、そういう頭の切りかえをしていただきたいのであります。決して私は、恐れることはないと思うのです。しっかりした賃借条件をつくって、そして跡地がこういうふうに利用が決まったら、あなたたち大変悪いけれども全員退去もしなければならないのですよと、そういうことを条件にすれば、私は、一回入った人は普通の家の賃借のように出ないとか出るとか、そういう話にはならないのではないかと思うのです。だから、そういう条件を守らない人には、もう頭から貸さない、そういうふうにしていただければ、この利用がうまくできていろいろな人に喜んでいただける、そういうふうに思うのであえて申し上げました。どうぞ、よろしくお願いします。  はい、それでは次の項に行きます。  福祉サービスについて、まず介護保険の件です。いいですか。それでは、介護保険の目的・意義について、説明をお願いします。 ○介護保険課長(藤野博君) お答えをいたします。  介護保険は、例え介護を要する状態となりましても、できる限り住みなれた自宅で自立した日常生活を営めるように、真に必要な介護サービスを総合的・一体的に提供する、利用者にとって利用しやすい仕組みをつくろうとするものでございます。また、自助を基本としながら、相互扶助によって賄う負担と給付の関係が明確な社会保険方式が採用されており、共同連帯の理念に基づき、国民は費用を公平に負担する義務を負っております。 ○六番(萩野忠好君) 私は、介護認定というのが適切に行われているとは思っているのですけれども、いろいろな話を聞きますと、疑問な点もあります。これは、なかなか認定については難しいことと私も承知はしておりますけれども、申請から認定までは、まずどのような手続きがなされていくのか、説明を願います。 ○介護保険課長(藤野博君) お答えをいたします。  介護サービスを利用するには、保険者の認定を受けなければなりません。認定は、被保険者の申請によって行います。申請件数が、現在年間約八千件ございますので、市の職員だけでは調査ができませんので、一部他のケアマネに委託をしております。  認定申請がされますと、職員等が被保険者の自宅または施設にお伺いをし、心身の状況などについて全国一律の調査項目に従い調査を行います。これが一次判定となります。それと同時に、御本人の主治医に心身の状況について意見書を作成していただきます。保険者は、一次判定と主治医の意見書を介護認定審査会に示し、審査・判定を依頼いたします。介護認定審査会は審査・判定をし、保険者は介護認定審査会の審査・判定に基づき認定を行います。この介護認定審査会は、別杵速見広域市町村圏組合に委託をして現在行っております。広域圏では保険、医療、福祉の学識経験者、現在二百三十四名を選任し、その中から、認定審査会では五人一組の合議制で審査・判定を行っております。したがいまして、適切な認定が行われているものと考えております。 ○六番(萩野忠好君) 介護をするのは当然でありますけれども、やっぱり一番心配するのは、この別府市の今行財政改革も行っておりますけれども、後でお尋ねしますが、年々支出がふえております。そして聞くところによりますと、きょうまで一人でいろいろとできておった。ところが、病気になったので介護も使ってみようとか、あるいは少しぐらい病気でも、前は一人で自分の身の回りのことはしておった。それでも毎月介護保険料等も払っているので、自分も介護認定を受けて、そして介護サービスを利用しないと損だ、そういう考えが一部にもあるという話を聞きました。これは本当に困ることです。やはり身の回りのことはなるべく自分でしていく。そうしないと、本当に悪い人のためにやっぱり介護をしなければなりませんので、そのお金もやはり悪い人に手助けをして回すというような気持ちがないと非常に悪いのですけれども、どうもこの辺は、このごろ介護保険については使い方といいますか、要領よくやると、そういう話をちょっと耳にしましたので、今後ぜひいろいろな面で指導してほしいと思いますが、いかがですか。 ○介護保険課長(藤野博君) お答えをいたします。  最近の別府市を含みます全国的な介護サービスの傾向は、要支援、要介護一などの比較的介護度の低い方の利用が大幅に伸びておりまして、これは訪問介護や住宅改修などの比較的利用しやすいサービスを使っていることも大きな要因であろうと考えております。中には御指摘のようなこともあるやにお聞きしておりますけれども、しかしながら、先ほども答弁いたしましたように、介護保険制度の目的は、自立支援でございます。相互扶助によって賄う社会保険方式が採用されておりますので、自分の自立に不必要なサービスや不必要な費用の支出は、いずれ自分自身や次期介護保険料に悪影響を及ぼすことは必至でございます。したがいまして、現在も行っておりますけれども、ケアマネの研修等を通じてそのようなことのないように指導をしてまいりたいと考えております。 ○六番(萩野忠好君) それでは、介護保険が始まりました平成十二年から十六年までの別府市の介護給付の金額のみを、年度別に言ってください。 ○介護保険課長(藤野博君) 平成十二年から十六年度の、介護保険の給付費の決算額でございます。平成十二年度は四十六億五百万円、平成十三年度は五十五億二千八百万円、平成十四年度は六十億四千五百万円、平成十五年度は六十五億四百万円と、年々大幅に増加をいたしております。これは、当初の平成十二年度と比較いたしますと、四一・二%の大幅な伸びとなっております。平成十六年度は、平成十五年度同様に、現在給付費が大幅に伸びておりますので、最終的に七十億を超えるものと危惧をいたしております。 ○六番(萩野忠好君) 今報告がありましたように、このような状況では、もう先が心配でなりません。介護保険財政の破綻が危惧されます。何か要介護にならない方法も考えていく必要もありますが、何かその取り組みはしていらっしゃいますか。 ○介護保険課長(藤野博君) お答えをいたします。  今年度予算をいただきまして、高齢者福祉課を中心としまして三課が集まり、高齢者の健康・体力づくりの「湯けむり健康教室」を行っております。これは、別府大学と共同で研究を行っているわけですが、この教室を通じて得ました高齢者の筋力や体力の測定結果をもとに、別府市独自の高齢者の健康増進及び運動能力の向上に適した運動プログラムの作成をしまして、このプログラムを活用することにより、別府市における高齢者の今後の保険医療、医療費及び介護保険費の減少につながるものと考えております。  また、高齢者のみならず別府市民全体の健康管理にもつながり、将来的には温泉療養として発展できるのではないかと考えております。 ○六番(萩野忠好君) ありがとうございました。  それでは、高齢者福祉課長、次をお願いします。  もう時間もございませんので、先ほど高橋議員も、七十歳以上の無料サービスの中で敬老祝い金の話も出ましたので。大分市が実施しているワンコインバス、これがありますが、私も高齢者の方から、「あれは別府ではできないのか」という話を聞きました。「何とかしてくれんでしょうか」と言いますが、私も大分市の担当課に行って調べてまいりましたが、これは、敬老年金のお金を今まで大分市が出していたのを廃止して、そのお金をワンコインバスの方に振りかえた。そして、遠くから来るお客さんや利用する高齢者の方や町中に買い物に行く、そういう人たちの便宜を図るためにこのワンコインバスをしてきたということです。評判についてということを聞きましたら、今のところは順調にいっております。  しかし考えてみると、別府市の場合は敬老年金を四千円なり四千五百円を出していますね。だから、その分が振りかわったのですけれども、一般の別府市の高齢者の方は、あれは別に大分市が百円のコインバスを新しくつくって、お金も今までの祝い金をくれるのではないか、そういう勘違いを別府の方もする人がいますので、この辺ちょっと高齢者福祉課長、説明を願います、別府市の。 ○高齢者福祉課長(安部和男君) お答えいたします。  六番議員さんが言われましたように、大分市では敬老年金を廃止いたしております。これは、別府市でいえば敬老祝い金というふうに呼ばれております。平成十六年六月より大分市の場合はワンコインバスの制度を実施しておりますが、大分市の場合は、廃止をいたしまして、限られた財源の中でより効果的な高齢者福祉施策を推進しているわけでございます。現在の事業の見直しを行って、決めたとのことでございます。  別府市においてでございますが、限られた財源の中で効果的な高齢者福祉施策を推進するために、課内で総合的に事業の見直しを検討しているところでございます。また、そのことを踏まえまして、第三期別府市介護保険福祉事業計画及び新老人保健福祉計画の中で、より効果的な高齢者福祉施策を図るよう、十分協議していきたいというふうに考えております。 ○六番(萩野忠好君) 大変ありがとうございました。  それでは、残りの最後にまいります。  スポーツ観光誘致のための補助金と、それからスポーツ振興奨励金の交付について質問したかったのですが、昨日、議案質疑の中で村田議員さんと泉議員さんが、いろいろと質問されておりました。それを私も聞きまして、全く私の質問をしようかというものと同一なものが多かったので、もうあえてこの場で申し上げませんが、ぜひひとつスポーツ観光誘致のためには、やはりせっかくあるのですから、「別府市内からこういう補助がありますよ、別府に来てください」、そういういろいろなPRをしていただきたいと思いますし、また、スポーツ振興奨励金交付については、やっぱり小さな、小さなといいますか、人数の少ないスポーツをやっている方が全国大会に出ることもあります。きのうのように、甲子園に出て華々しく活躍する野球部もいらっしゃる。いろいろな部があるわけでございますが、ぜひこれについては早急にルールづくりをしていただいて、そして各スポーツ関係の方にも納得のいくようなお話をしていただきたいと思いますが、最後に担当の方で答弁があれば、お願いします。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  昨日の議案質疑でお答えをいたしましたが、議員の御指摘を踏まえ、今後、支出基準やルールづくりを策定いたしたいと考えております。 ○六番(萩野忠好君) それぞれの私の質問に対しまして大変丁重に、またよくいろいろと御助言あるいは御回答いただきまして、本当にありがとうございました。以上で終わります。ありがとうございました。 ○一番(長野恭紘君) まだ外は若干風が吹いているようで、余り早く終わりましても、先輩議員が風で転んでけがをしたというようなことになると大変困りますので、時間いっぱい使って頑張りたいというふうに思っております。(発言する者あり)はい、時間いっぱい使って頑張りたいと思います。  議長、議長のお許しをいただきまして、一般質問の順番を、一、三、二、四の順でしたいと思いますが、よろしいでしょうか。はい。では、よろしくお願いします。  まず一番目。協議・検討事項のその後について。国際交流推進協議会の機能強化についてお尋ねをしたいと思います。  この件につきましては、昨年の第四回の定例会、また十六年の第一回定例会でも、私が質問しました。その中で、現在ある国際交流推進協議会は、別府市だけが抱え込むのではなくて、例えば民間の支援団体、民間の企業、そういった方々をすべて網羅する新しい国際交流推進協議会の形にしてほしい。それが八者であれば八者協議会、七者であれば七者協議会というような新しい組織をつくってはどうかという提案をさせていただいたわけでありますけれども、その後の答弁におきまして、「大学コンソーシアムおおいた」の設立が予定をされ、留学生に対する支援の組織ができるということでありました。国際交流推進協議会の機能強化とはいうものの、七十名余りの委員で現在は構成をされ、その中にさまざまな部会があって、それぞれが機能しているということでありますけれども、私もその七十名の方々の名簿を見ましたけれども、やはり企業の社長さんであるとか団体のトップであるとかいう方の名前がずらりと並んでおりまして、なかなか実動的な部分の支援という分では困難ではなかろうかというふうに私も思っておりました。  昨日、山本先輩議員が議案の質疑の中でもお尋ねをしましたけれども、今議会でも予算案が計上をされております。これは、私は非常に喜ばしいことだと思っております。今後、国際交流推進協議会と「大学コンソーシアムおおいた」、この二つの連携をどのようにしていくのか、別府市の所見をお伺いしたいと思います。 ○国際交流課長(吉本博行君) お答えいたします。  別府市国際交流推進協議会の機能の強化ということでございますが、機能の強化それから留学生支援というものは、まだまだ活動の分野の中におかれましては、なかなか見えにくいところも多く、わかりにくいところも多くあります。現在、国際交流推進協議会の部会の中で実務レベルの人材により実動的な部会にしたいと考えているところでございますが、議員御指摘のとおり総合的な支援というのは、なかなか難しいものもあります。そうした中で、今、大分国際交流会館を管理運営しております独立行政法人日本学生支援機構と協議を行っているところでございます。これはどういうものかといいますと、今、留学生会とか、そういうものが各大学にはないと思います。そういった中で、また留学生のボランティア、留学生支援市民の会、これは仮称でございますが、そういうボランティアの組織をつくったらどうかなということで今協議をしておりまして、その中でまた連携しながら支援を行っていきたいなと考えているところでございます。  また、この支援につきましては、先ほど議員からありました「大学コンソーシアム」につきまして、若干御説明させていただきたいと思います。  県内の大学に在学する留学生を総合的に支援し、さらに大学間相互の交流等を行いながら留学生に対する支援、それから留学生と地域との連携及び国際性あふれる人材育成等に資する事業を行い、多様な学生と地域とが共生する活力ある地域づくりを行うことを目的に、産・学・官が連携して、特定非営利活動法人「大学コンソーシアムおおいた」が、京町の大分国際交流会館の中にありまして、また、先ほど申しました独立行政法人日本学生支援機構の中に事務局を置きまして、十月に設立する予定でございます。  主な事業としましては、留学生のアルバイト、それから住宅等に関する支援や学生相談等による学生生活支援事業、それから留学生人材情報バンク等による留学生の地域活動支援事業、それからスポーツ・文化交流等による留学生等と地域との交流事業、それから留学生等のインターンシップ、昼食支援事業、地域住民等の語学能力の向上や生涯学習にかかわる事業を行います。  よって、こういう事業を「コンソーシアム」で行いますので、この「コンソーシアムおおいた」の設立によりまして、留学生支援がより強化、拡大・充実されるのではなかろうかと考えております。今後、別府市国際交流推進協議会の事業を、この「大学コンソーシアムおおいた」に委託することも考えられますので、さらなる連携を図り、ボランティア組織の機能強化をしていく中で留学生支援を推進していきたいと考えております。 ○一番(長野恭紘君) 説明、ありがとうございました。  次に、今まで大学や自治体等で実施しておりました留学生事業を、この「大学コンソーシアムおおいた」で実施するということでございますが、その一番大きなメリットを教えてください。 ○国際交流課長(吉本博行君) お答えいたします。  これまで、留学生に関する事業におきましては、各大学、そして先ほどの行政の国際交流推進協議会等も含めまして、個別で実施してきた経緯がございます。この「コンソーシアム」が開設することによりまして、総合的かつ効率的な施策を実施することが可能になるのではなかろうかと考えております。また、留学生に関する窓口を一本化することによりまして、各大学の枠を越えて幅広く関連事業を実施することができ、経済界等における財政的支援も得やすくなると思われます。
    ○一番(長野恭紘君) 名前が、「コンソーシアム」という大変難しい。きのう、先輩の議員からも「どういう意味だ」ということがありましたが、こういう「コンソーシアム」、名前も難しいですし、中身についてもまだまだ理解できてないところも、特にこれから市民の皆さん方に対しての何というのですか、宣伝というのですか、そういうのがこれから必要になってくるのではないかなというふうに私は思っております。この形が、私が提言をした幅広い、本当の実動的な留学生の支援という面のその部分をカバーしていただけるものだということで、私は大変よかったなというふうに思っております。  それと、あと私が望むのは、大学同士はもとより行政、それから大学の間で情報の交換をよくしていただいて、今までは――こんなことを言うとちょっと問題になるかもしれませんが――トラブル、市民とのトラブルであるとか、大学とのトラブルとか、留学生間のトラブルといったようなことで、不幸にも別府を去らなければいけないというような場合もあったと。これは少数でしょうけれども、あったというような事実もあるようでございます。そういった情報を隠さずにお互いで話し合いをして、本当に中身のあるものにしていただきたいというふうに思っております。  国際交流課長、大変頑張っていただいておりますので、今後もより一層頑張っていただきたいというふうに思っております。それで、この項の質問を終わりたいと思います。続きまして、人工芝を使ったスポーツ観光について、お尋ねをしていきます。  人工芝ということにこだわって、今回は上げさせていただきました。まず質問の初めに、市長のスポーツ観光に対する思い、これから聞かせてください。 ○市長(浜田博君) お答えをいたします。  スポーツに大変熱心な長野議員ですから、このスポーツ観光に対する私の思いは、別府市はまさに観光立市でございます。そのためには、いかに多くのお客様が別府に来ていただいて、そして宿泊をしてくれるか、それが勝負だと考えております。その観光の一翼を担うスポーツ観光というのを、私は非常に重要な部分に位置づけております。ちなみに、十五年度実績をちょっと調べてみました。全国大会が三件、西日本大会が七件、九州大会三十一件、県大会二十九件、合宿で十七件、計八十七件の大会や合宿、これをこの別府市で実施していただきまして、延べの宿泊人数につきましては、もちろん応援・付き添いを除く選手・監督で二万四百二十九人という数字が出てまいりました。この経済波及効果は、私は非常に大きなものがあるだろうというふうに思っておりますので、このようなことから、今後もスポーツ観光に全力で投球してまいりたい、このように考えております。 ○一番(長野恭紘君) 市長の大変力強い、スポーツ観光についてのお考えをお聞きしました。「宿泊」という市長から言葉が出まして、延べ人数も二万人を超えているというような状況であります。やっぱりスポーツ観光というのは、来てスポーツをするということだけではなくて、やっぱり宿泊を伴ってこそ、民間に対しての経済効果というものがあるわけですから、やはりこの部分、今、市長が、よくこれからまた推進をしていただきたい。御理解をしていただいておりますので、推進をお願いしたいというふうに思っております。  ただいま申し上げましたように、観光都市別府のかなりのウエートをスポーツ観光というものが、私はこれから占めてくるというふうに思っております。スポーツ観光の推進が、別府観光の再建のきっかけになるというふうに私は信じております。べっぷアリーナが完成をいたしまして、屋内スポーツの推進という面では大幅に改善をされ、県内外の方に大変喜ばれております。市内への先ほど申し上げましたような経済効果というのも非常に大きいわけであります。屋外スポーツという観光の面から見てみますと、新野球場の建設のめどがあらかた立ったということで、プロ野球のキャンプ誘致、それからさまざまな大会の誘致ということにこれから期待がされるのではないかなというふうに思っております。あと、私がハードの面で絶対にこれは必要だというふうに思って今回提唱したのが、人工芝を使った球場、人工芝のグラウンドの整備であります。  人工芝のグラウンドは、サッカーのみならずゲートボール、グランドゴルフ、その他たくさんのイベントに活用ができるわけであります。特にサッカーは、近年天然芝または人工芝があるところを好む傾向、これが非常に強いわけでありまして、土のグラウンドのままのところに、今、大学とか高校、社会人は当然でありますけれども、わざわざ合宿とかキャンプに来る必要はないというふうなことを言われているのが、これが現状であります。別府には野口原と実相寺に、人工芝ではないすばらしい天然芝のグラウンドがあります。しかし、管理の難しい天然芝は、年間三百六十五日、このうちの使える日が極めて少ないというふうに私は理解しておりますが、年間使用できる日数は、実数で何日程度なのか、お答えください。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  芝面を利用できる日数は、芝保護の観点から、使用日数の目安を年間八十日程度としております。その八十日の内訳は、現在、Jリーグチームの調整練習、大会の準決勝、決勝の試合、合宿の利用でございます。したがいまして、市民の皆様には限られた利用となっていることも事実でございます。 ○一番(長野恭紘君) また市民の利用状況についても、後ほどお尋ねをしたいと思いますけれども、八十日なのですね。一年間のうちに八十日しか、当然管理の面がありますので、よい芝を育てようと思ったら芝を休ませて、八十日しか使えない。理解はできるのですけれども、実際サッカーの大会や合宿というのは、八十日という限られた日数の中で行われているというのが、これが現状であります。  次に、別府市で行われておりますサッカーに限って、年間の大会主催数、それから合宿数の推移を簡単で結構ですので、お示しください。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  近年のサッカー競技では、土のグラウンドより天然芝の使用を希望する大会や合宿等が増加しております。確かに使用制限をするため、年間スケジュールで決定した後の申し込みについては、芝の状況・状態を見ながらお断りをした経緯もございます。  これまでの大会の推移でありますが、野口原、実相寺多目的グラウンドの合計で、平成十一年度、大会が百七十八件、合宿が三件、十二年度、百十一件と十三件、十三年度、百六件と十三件、十四年度、百七十五件と二十九件、十五年度、百七十四件と十三件となっております。 ○一番(長野恭紘君) 数字的に見ますと、ふえたり減ったりでありますけれども、大体そんなに大きなずれはないというか、毎年横ばいというような状況ではないかなというふうには思います。天然芝を使ったサッカー場を求めて来るわけでありますから、この八十日という限られた期間の中では、なかなかこれ以上の合宿、また大会の誘致というのは、私は困難であるというふうに思っております。  ここで人工芝の話になりますけれども、人工芝といっても、最近の人工芝はものすごくよくできておりまして、昔はするとやけどするとか、人工芝は足に悪いとか、いろいろと言われておりましたけれども、最近の人工芝、私も実際に見てみましたけれども、非常に性能がよくて、足に悪いというようなことも全くなく、人工芝の方が逆に腰の悪い人なんかは、こっちの方がいいのではないかと言われるぐらい、もうものすごく性能も上がっております。天然芝が八十日という限られた日数の中で使われるのに対しまして、天然芝と比較をいたしますと、年間使用できる日数が、約四倍の三百日以上です、三百日以上。実際これを整備しますと、管理費の面でも、これは実際管理をされている方に聞きましたが、「管理費はどれぐらいかかりますか」、「私の人件費だけだ」というような答えなのですね。だから実質人件費だけなのですね、限りなくゼロ。ゼロ円ということを私はお聞きいたしております。  今まで、スポーツ観光の観点と芝の管理の面から、市民の皆さんが先ほど申し上げたように使用できないという現実があるわけでありますけれども、市民の皆さんのこの天然芝の使用状況、これを教えてください。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) 天然芝の利用状況ということでよろしいでしょうか。はい。市民の方の天然芝の利用状況でございます。平成十一年度が十件、十二年度二件、十三年度六件、十四年度三件、十五年度十二件、以上となっております。 ○一番(長野恭紘君) 本当に寂しい状況ですね。一番少ない十二年度なんかは二件しか使われてないというのが、これがもう現状であります。聞くところによりますと、別府市のサッカーチームは、県体の練習を含め、目の前のこのすばらしいグラウンドが使えずに大分また中津、院内、犬飼、こういったところに行ってわざわざ練習をしているというような現実もあるそうであります。  今までサッカーのことばかり言いましたけれども、私ども会派の国実議員は、グランドゴルフ協会の顧問をお務めでございまして、腕前もなかなかで、この前六位を取ったということでございます。グランドゴルフの面から見ても、非常に天然芝の場合は、グランドゴルフはなかなかお年寄りの方の、特に人口がお年寄りの方が多いので、なかなか芝が絡まってボールがよく遠くに飛ばないということがあるのですけれども、最近の人工芝はもうそんなことがなくて、かなりグラウンドコンディション、雨が降った後も自由に使えますし、非常にグランドゴルフ、またはゲートボールをされる方にも喜ばれるということを、私は、会長の方にもインタビューというか取材に行きまして、そのようなこともおっしゃっておりました。  やはり先ほど申し上げたような大会でも、全国的に人工芝で開催されるものが多い。人工芝グラウンドができれば、多くのサッカー以外の先ほど申し上げたような大会も誘致することができるのではないかということを私は思うわけであります。数多くのスポーツ大会や合宿の誘致と、市民も使える人工芝は、非常に実効性が高い施設整備だと私は思います。  そこで、現実的にこの人工芝のグラウンドを整備しようということになりますと、やはり整備の費用が幾らかかるのかという問題になってくるわけであります。担当課で試算が、どの程度かかるか把握をいたしていましたら、お答えください。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  人工芝改修について調査をいたしました。実相寺の南面約八千平方メートルを改修した場合、約一億七千万円程度かかるものと思われます。 ○一番(長野恭紘君) 一億七千万ということであります。私が、サッカー協会の友人等に確認したところによりますと、一億七千万はかからないのではないかと。実際にそれでも一億円をちょっと超えるぐらいはかかるけれども、それぐらいでできるのではないかというようなことも聞いております。この「億」という数字を聞くと、なかなかしり込みして整備にたどり着けないのではないかというふうに思うわけでありますけれども、現在、天然芝にかかっている野口原それから実相寺、それぞれの天然芝にかかっている年間の管理費用を教えてください。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  年間の維持管理費でございます。昨年度実績で、野口原が約五百万円、実相寺北面が約七百万円となっています。 ○一番(長野恭紘君) 野口原の芝が五百万、実相寺が七百万。この数字が高いのか安いのか私にはよくわかりませんけれども、人工芝の平均耐用年数というものが大体十三年ということで言われております。長ければ十五年、十六年持つわけであります。そして、大体聞いた話によると、八年目までは保険というか、修理は無償でしてくれるということで、大変にそういった面から考えると、例えば実相寺に現実的に建てる、つくる、整備をするということになれば、七百万掛ける十三年間で九千百万円かかるということになるわけです。利用頻度それから先ほどの使いやすさの面ですね、年間三百日使えるということを考えれば、十三年間で管理を九千百万かけてやるのか、人工芝を思い切って整備して一億ちょっと超えるところで整備をするのか。そういうふうに考えると、私は高い買い物ではないのではないかなというふうに思います。  日本サッカー協会も、今までは人工芝での試合というのは認めてなかったのですけれども、公式試合を認めてなかったのですが、最近、サッカー協会公認の人工芝があれば、そこでの公式試合も認めましょうということになりました。ということは、ますますこれから人工芝の価値が上がるということになるわけであります。現在、サッカー協会公認の人工芝は、調べたところによりますと、日本メーカーのものが現在五社ほど、ちょっとふえているかもしれませんが、五社が公認ということをされている。また現在、海外のものを中心に十社ほどが人工芝のテストをされているそうでありますから、先ほどの値段の面からいきますと、競争の原理が生まれる。そして質の面でもいいものが生まれるということで、全体的に金額はもしかしたら一億円よりも下がるかもしれない、こういう期待ができるわけであります。また二〇〇七年には、これは聞いた話によりますと、社会人リーグ、日本のサッカーの社会人リーグ三十二チームが、この大分県で大会を開催するというところまで決定をしているようであります。そのときにも、二〇〇七年、もう余り時間もありませんし、二〇〇七年に向けてもこれを早急に整備をしてスポーツ観光、宿泊数もかなりの人数を取れると思います。ぜひこういった整備もするべきではないかなというふうに思います。  今まで環境、ハードの面の質問をしてきましたけれども、ソフト面について何点か質問をしていきたいと思います。  別府市では、宿泊を伴う大会や合宿を行った場合、団体チームに補助金を出していると思います。先ほど萩野議員が言われたことだと思いますが、その補助金から見たときのスポーツ観光における宿泊者の推移はどうなっておりますか。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  宿泊数の推移でございます。平成十四年度の大会・合宿は計四十七件、延べ宿泊数は九千六百八十八人、平成十五年度は、べっぷアリーナのオープンも大きく影響しておると思いますが、大会・合宿は計八十七件、延べ宿泊人数は二万四百二十九人となっております。 ○一番(長野恭紘君) 十四年度それから十五年度実績で見る限り、アリーナの完成ということもありまして、宿泊数はふえておりますけれども、ホテル・旅館業の宿泊施設を経営されている方々の認識というのは、決してそうではないのですね。例えば去年まで来てくれていたチームが、または団体が、最近はほかの都市に行ってしまった、また来なくなった、こういううわさも聞いております。仮にそこの同じ宿泊施設ではなくても、近隣の、特に別府市内の宿泊施設に泊まれば、別府全体としては宿泊人数というものは変わらないのかなというふうに思いますけれども、宿泊数というものは確実に減少しているよ。これが数字の上での相違というのはちょっと私にはわかりませんけれども、実質的に減っているよというのが、旅館それからホテル経営者の方々の切実な声ではないかなというふうに私は感じております。  私は、日本文理大学の卒業でありますが、NBU別府シティカップという大会を別府で十年間連続で開催していただいております。数年前まで別府で十六チームが熱戦を展開して、すべて宿泊は別府ということになっておりまして、延べの計算にしますと六百泊から七百泊ぐらいの宿泊があったのではないかということを言っておりましたけれども、現在、悲しいことに先ほど申し上げたような土のグラウンドということと、使える日数が芝は少ないという、そういう環境面の原因によって、今、別府に来るチームは十六チームから八チーム、半減をいたしております。このこと一つとっても、やはりスポーツ観光は、別府にとっては非常にマイナスになっているという現状があるわけでありますが、先ほど申し上げたハード面の施設整備、これに合わせてやはり今後宿泊数をふやすための宿泊施設の皆さん方との連携というもの、これも私は真剣に考えていっていただきたいな。当然私も考えたいと思いますけれども、ぜひ考えていただきたいというふうに思っております。  スポーツ観光のお手本といたしましては、宮崎県、御存じだと思いますが宮崎県が挙げられると思います。宮崎県は、スポーツランド宮崎という、各市町村を横断したスポーツ施設の集合体のもとに、県が先頭に立って市町村をぐいぐいと引っ張りながらスポーツ観光を推進いたしております。ワールドカップキャンプの誘致それからプロ野球のキャンプ誘致、こういう実績もありまして、毎年福岡の方でプレゼンを開催いたしておりまして、各スポーツ団体、高校それから大学、こういったところにあらかじめ案内の文を送って、この日に福岡のホテルでプレゼンをやりますからぜひ来てくださいということで、毎年そういうことをしているようであります。そして、現実に宮崎でキャンプを張りたいといったところには、ぜひ来てください、無償で県の方が案内をして、ここにはこういう施設があります、ここは泊まっていただければ、これだけのことをしますよとか、いろいろと現地に案内して来てもらって、見て、そしてスポーツ観光の推進を図っている。ここまでやられると、今の別府市には太刀打ちできるものが何もないというふうに私はちょっと思ってしまうわけでありますけれども、実際に別府市は温泉があるわけであります。温泉を前面に打ち出して、例えばここはどういうふうな温泉の成分なので、こういう疲労に効きますよとか、そういう温泉を使ったうまい観光キャンペーンといいますか、そういうものを別府は張れるのでありますから、そういうことも考えてはどうかなというふうに思っております。  現在、スポーツ観光だけに限って屋内それから屋外問わず、どのようなスポーツ大会を誘致されているのか。これはどういうところにこれからターゲットを絞っていくのかというところにつながっていきますので、お答えいただきたいと思います。 ○スポーツ振興課長(二宮司君) お答えいたします。  平成十三年度にスポーツイベント誘致推進事務局を立ち上げ、現在までいろいろなスポーツ大会や合宿、イベントの誘致を行ってまいりました。これまで多くの大会等が別府市で開催されましたが、純粋に誘致活動の結果によるものかどうか区別するのは困難でありますが、ことしの八月末現在で全国大会が十大会、西日本大会が二十六大会、九州大会が七十五大会、別府市で開催をいたしました。 ○一番(長野恭紘君) 障害者のツインバスケットボール大会、別府は「太陽の家」もありますし、そういったところのアピールもできるわけであります。また見てみますと、綱引き選手権大会、これは私どもの会派の野口議員も会長さんとして――会長でよろしいのですね――非常に積極的な誘致も図っておりますし、これを中心にしてほかのスポーツにも誘致の推進ということにこれから当たっていくべきだと私は思います。  現在、観光戦略会議で話がされているのかどうかわかりませんけれども、やはりスポーツ観光というものは、「スポーツ」とつく、だからスポーツ振興課だけで対応できるのだという質のものではないというふうに私は思います。観光全体のブランドデザインを描いていただいて、またその中にスポーツ観光全体のブランドデザインを描いていただく。そして、そのブランドデザインに沿って目的、目標、そしてどこにターゲットを絞るか、そのためにどんな施設が足りないから、何カ年計画で整備し、どんな人材を育てていこうとするのか、そういったような戦略が、私は別府に欠けているというふうに思うわけであります。別府に足りないのは、そこの部分でありますけれども、「スポーツ」とつけばスポーツ振興課ではなく、観光課、商工課、それから土木、建築、こういった部や課を横断する横のつながりを持つ新たな組織、今後、機構改革の中でつくっていってほしいと私は思っているわけでありますが、これは本来観光戦略会議の中で提言をいただけるのかなと私は期待をいたしておりますけれども、いつまでも出てこないので……、もうすぐ出てくるようでありますけれども、このような機構改革を市が本気でやるつもりがあるのかどうか、その点をお聞かせください。 ○財政課参事(中尾薫君) お答えいたします。  行政改革大綱におきましても、観光活性化のための組織や機構の強化が掲げられております。来年度に予定しております市の組織・機構の見直しでも、重点課題の一つとして、現在案を検討しております。その中でも、議員も御指摘になりましたが、いろいろな部署で所管している観光関連のものをひとつ統一していくという考え方、それから統一性を持たせていく、組織・機能的に。その両面から、各担当部署と協議を進めて案をつくっていきたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) 非常に前向きな意見をいただいたというふうに思っております。それをこれから具体的にどういうふうに形をつくっていくのか。私は、これを注目して見ていきたいなというふうに思っております。  現在、別府市は宮崎とは違いますけれども、福岡で観光宣伝のために別府観光懇談会、これを毎年開催いたしております。本年度も十月七日に予定をされているようでありますけれども、中身については少し形骸化をされていて、効果として本当に上がっているのかなというような声も実際にあるようであります。先ほど申し上げた機構改革で新たに生まれた組織、それと、できれば民間の若手のいろいろな経営者の方々も入れた、また新たな組織もつくっていただいてこの観光懇談会の中に、観光懇談会は夕方までに終わりますから、その観光懇談会のスポーツ観光バージョンというか、そういうものを夜のうちにでもできる、私はやろうと思ったらできると思うのですね、お金もそんなにかけずに。宮崎方式のやつを私はやるべきではないかなというふうに思っておりますが、決して私は不可能なことを言っているつもりはありません。担当の参事もいらっしゃいますので、参事にできればお答えいただきたいと思います。 ○観光経済部参事(山川浩平君) お答えを申し上げます。  ただいま、スポーツ観光のことについて御質問をいただきましたので、この点に絞って御回答申し上げたいと思いますけれども、観光はいろんな形で、農業観光、文化観光、教育観光、福祉観光、いろいろあります。それを最終的に総合産業として観光再生を図ろうというのが、ツーリズムの立ち上げの理念でございますので、そういうことで横断的にそのことを行政の中の人たちが手を結んで向かっていこうということが、一つねらいとしてありますので、いろんな研修も重ねておりますけれども、具体的には、今、観光キャンペーンのことがお話に出ましたけれども、観光キャンペーンにつきましては、従来は不特定多数の人たちにお集まりをいただいて、別府のことをいろんな情報を提供するという、こういう慣例的なものがございましたけれども、現在の旅行者の観光の考え方、ニーズがもう相当変わってきております。それについては、まちの特性を求めて旅をされるという、基本的な姿勢が変わってきていますので、そのことを考えますと、今スポーツ観光のお話がありましたけれども、スポーツに特加したもの、これを観光資源として売り出す必要があろうというのは、これは長年の懸案ですので、当然私どもも十分承知をいたしております。  では、その特加したものが何かということになりますと、温泉を――議員さんが先ほど言われましたけれども――付加価値として特加したものをつくり上げていくということになりますと、温泉を多目的に利用して医学的な面、例えば健康診断をあわせてスポーツ大会の後にしていただくとか、それとか健康、例えばスポーツで筋肉疲労を起こしていた人がいれば、スポーツドクターなんかのそういう連携体制をとって、そういう人たちに体も診てもらうということなんかも、すべて具体的な案として当然出てくるだろうと私は考えていますので、そういうことをまとめてONSEN・ツーリズムでは、こういう手法がありますよというまとめをしたいと思っていますので、先ほど行財政推進室長がお答えしましたけれども、来年度はそういう受け入れ態勢、現実的に窓口となるような組織をつくるということですので、そういうところで具体的に検討していくということになろうと思いますので、当面は観光課としては、スポーツ振興課と連携できる部分があれば、うまく連携しながら進めていきたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) ツーリズムという一つの大きな枠の中でスポーツ観光というものは、私は先ほど申し上げましたが、非常に大きなウエートを占めるものだというふうに思います。ですから、スポーツ観光に特加したプレゼンを、せっかく行くのですから、その懇談会の席にも持っていって、夜の三時間でも使ってちょっとした食事も出しながらやるということになれば、わざわざ旅費を使って行くわけではありません、ついでに行くわけですから。そういうことも、行く以上やっぱりやってもいいのではないのかなというふうに私は思ったので、提案をさせていただいたわけであります。また、参事よく協議また検討していただいて、またこれは、次の……、次のでといったらちょっと期間が短いので、後々の議会でまた質問をさせていただきたいというふうに思っております。  この項につきましては、以上で終わりたいと思います。  次に、山の手保育所の問題と今後の民間移管計画について、お尋ねをしたいと思います。公立保育所の民間移管については、別府市が実施に踏み切った段階では、全国十二の市町村で実施されているのみで、極めて全国的にも画期的な施策であったと大変評価をいたしているものでございます。と申しますのも、別府市が計画段階の時点では、これは決定をしていませんでしたけれども、今年度より公立保育所の運営費が一般財源化をされまして、民間の保育所のみ国・県の補助が受けられるということになったためであります。行財政改革の観点からも非常に先見の明があったと高く評価をしたいと思います。  保育所運営費に関しては、国が二分の一、県、市がそれぞれ四分の一ずつの負担ということになっておりますけれども、昨年ベースで見たときに、民間に関しては三園のそれぞれのコスト、民間移管により市はどれだけのコスト削減ということになったのか、まずこの点からお聞かせください。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  答弁に入ります前に、まず今回の山の手保育園の問題で市民の皆様、保護者の皆様、園児の皆様、また議員の皆様方に大変御心配をかけましたことを、まずこの場をお借りしておわび申し上げたいと思います。大変申しわけございませんでした。  今後の園の運営に関しましては、今回のような問題が起こることのないよう、今後とも法人と十分に協力してまいりたいというふうに考えております。  では、答弁をさせていただきます。  今年度民間移管しました三園のうち青山保育園につきましては、従来から私立の保育園としての取り扱いをしてまいりましたので、今回の私立保育所の運営費の一般財源化に関しましては、山の手、境川の二園が対象となります。平成十五年度ベースでの二園の国庫負担金及び県負担金の総額が六千三十四万九千四百九十二円となっていますので、民間に移管したことで今後とも負担金が交付されることとなります。ただ、公立保育所の運営費が廃止され、国が今年度から新設されました所得譲与税、地方交付税で全額財源措置をしているということでございます。現時点での額の比較はできておりませんけれども、一般財源化されれば、過去の例から見ましても、従来の額より少なくなるのではないかというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) 少なく見ても五千万円ぐらいの年間のコスト削減ということになるのではないかなと思います。民間移管することによるメリットは、この財政面以外でもたくさんあるわけでありまして、いただいた資料に目を通しましたけれども、入所定員の増が図れる。実際、平成十五年度千七百四十名の定員が、平成十九年度では千八百四十名、百名の増となっております。また、さまざまなサービスの面でもたくさんのメリットがあるということでありますので、この点は財政の面だけではなくてサービスの改善、それからさまざまなまだメリットがあるのだということで理解をさせていただいております。  今年度から公立保育所はすべて市の単費で運営をしなければならないということで、他の市町村も続々と公立保育所の民営化、民間移管ということになるのではないかなと思っておりますけれども、やはりそれには前提条件、これがあります。やはり公立保育所と同様の安心・安全、それからさらなるサービス、こういうものをやはり園児と保護者に与えなければならないというのが、これは私は移管の大きな条件であると思っております。しかしながら、残念なことに、先般報道でも大きく取り上げられましたように、山の手保育所で園児また保護者を不安にさせるような問題が起こってしまいました。非常に残念なことでありますけれども、今回の山の手保育所の問題、この原因は何だったのでしょうか。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  今回の問題に関しましては、移管後に法人が行いましたクラス編制の変更、クラス名の変更、保育室の配置がえ、裏門の閉鎖など、保護者にとりまして法人から十分な説明がなかったことや、さらに保育士二名、調理員二名に解雇通知が出され、保護者から、安心して子供を預けられないとのことが、事の発端となっております。 ○一番(長野恭紘君) 今、お話が出ましたクラス名の変更、保育室の配置がえ等々、全部で四つの理由が挙げられましたけれども、確かに発端はそのとおりだと思います。これについては、また後でお話をさせていただきますけれども、ことさらに悪いところばかりが民営化失敗とか、そういう悪いところばかりが強調されるのでありますけれども、ほかの二園は――三園のうち、あと二園ですね――残りの二園は、私も、職員の方や保護者の方、まあ園児には聞けませんでしたけれども、話を伺いましたら、非常に昔よりもよくなったよ、昔同様いいよという声が寄せられておりまして、これは私は全く問題がない、非常にすばらしいことであるなというふうに思うわけであります。  先ほど、山の手保育所の問題の原因をお答えいただきましたけれども、私も独自の調査をして今回の件を考えてみました。先ほど課長の謝罪というか、そういう言葉がありましたので、なかなかあれを言われると、これから先進みにくいなと思うのですけれども、蒸し返すようで申しわけないのですけれども、今後のこともありますので、あえて言わせていただきたいというふうに思います。  先ほどの答弁のように、直接的な原因は、先ほど言ったクラス名の変更、クラス編制の変更、保育室の配置がえ、裏門の閉鎖等々によるものですが、最終的に保護者が指摘するのは、問題を何度も指摘をして訴え続けたにもかかわらず、迅速に、また誠実に対応をしてくれなかった市への対応、こういうことについて私は怒っているのだということに気がつくわけであります。これは、市にとってもやはり重く受けとめなければならない重要なことだと思いますし、十分これからは注意すべき点だと思います。移管後の法人に関して、別府市としてしっかりと指導また監督する、またそれができる立場であったと、私は別府市の立場を理解しておりますけれども、法人と別府市は、移管のときの契約上どのような関係にあったのか、お答えください。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  民間移管に際しましては、別府市と法人との間で土地使用貸借契約書、市有建物等譲与契約書等を結んでおります。この契約書の中の「移管条件の遵守」の項で、「法人は、受託法人募集要領を遵守しなければならない」とされております。この募集要領の移管条件で、保護者と市民に認知されるまで原則として二年間は引き継ぎ事項を維持すること、保護者とのコミュニケーションを図り、要望等につきましては、誠意を持って対応することが規定されております。この要領に基づきまして法人に対し指導を行ってまいりましたが、今回の問題を教訓としまして、今後、移管後における契約上も含め、市としてどのようなかかわり方ができるのか等につきまして、今後とも関係者とも十分協力し対応してまいりたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) つまり簡単に言うと、土地はただで貸しますよ、建物はただであげますよ、しかも七百万円まで施設整備の補助金を出しますよ。本当に私から言ったら、これは至れり尽くせりの条件であるわけでありますけれども、これだけの好条件を出すわけですから、当然法人は、契約の中に――先ほど課長が言われたように――「移管条件の遵守」という中で、「原則として二年間は引き継ぎ事項を維持すること」ということもはっきりと明記をされているわけであります。しかしながら、この法人は、さまざまな問題を起こしたにもかかわらず、致命的なことを私はやっているなということに気づいたのですね。  それは、四月から新しく移管をしたわけでありますが、四月二十二日、二十二日しか移管がまだ始まってない段階で、理事長が交代していますね。本来理事長というのは、やはりこの理事長が――女性ですが――この女性の理事長が来て選考委員会にかかって、この方が中心になって理事長として社会福祉法人を認められて、そして移管をされたにもかかわらず、もうこの女性の御主人、医療法人の院長さんが勝手に理事長をかわっている、しかも市に何の相談もなく。こういうことが、私は許されていいのだろうかということで、本当にこれを聞いたときに怒りがこみ上げてきました。夫婦だからいいのでしょうか。仮にこれが、もしも全く別人だった場合に、選考委員会の過程というのは、これは無視されて、全く意味がないものになるのではないかと思うのです。もう全くそういうことを平気でやっている法人に対して、どのような対処というか指導をされたのか、ちょっとこの点をお聞かせください。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  理事長の交代に関しましては、六月に登記簿により確認し、監督官庁であります県の方に報告をさせていただいております。今後とも理事の交代等に関しましては、県の方に報告するよう指導しております。 ○一番(長野恭紘君) 冒頭に謝罪があったので、なかなか言いにくいのですけれども、私はもともとそういうことを言っているのではないのですね、課長。言いたいのは何かというと、当然理事長の交代に関しては、六月に登記簿により確認し、監督官庁の県に報告。理事の交代等に関しては、県に報告するよう指導しております。その指導することが、僕は違うのではないかなというふうに思うのですよ。指導するのであれば、なぜ約束事項を守らなかったのですか。では、だれが責任をとるのですか。このことを指導するべきではないのかな。市の指導の仕方という論点というか、ピントがずれているのではないかなというふうに思うわけであります。契約を解除されてもこれはおかしくないぐらいのことではないかなと私は思います。  五月十日に先ほどの四つの問題の報告を市が受けて、五月十三日に法人を呼んでこれを指導しております。その後、法人は、指導を受けて保護者説明会を開き、保護者の苦情や要望にこたえるようにすると約束をしております。その後も新たな問題がふえ続け、さらにまた先ほど申し上げましたような新たな問題を起こすわけです。  六月十九日に保育士二名を園長名で不当解雇、六月二十八日には調理師三名を不当解雇。この問題について市が知ったのは、大体いつごろなのでしょうか。また、法人からの事前の説明はあったのか、また、市としてはどのような対応をされたのか、お答えください。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  解雇の件に関しましては、事前の報告はされておりません。市としましては、解雇の問題の解決に向けまして、関係団体の協力を得る中で、法人側と十分に協議を行い、保育士等の解雇の撤回に向け努力してきたところでございます。 ○一番(長野恭紘君) またここでも、やはり解雇の撤回に向けて努力をしていただいた。大変この努力をしていただいたのはわかります。しかし、別府市の指導に従わないこの法人に対して、これは二回目ですね、市から何ら責任をその理事長また法人に対して問うてないのですね。これが一番の原因ではないかなというふうに私は思います。市が指導したにもかかわらず、また不当解雇という、こういう問題を起こすわけであります。そして、保護者がついに、もう市も法人も信用できないという思いから、保護者会をつくって署名活動を始めました。その結果、七月十日新聞記事掲載ということになるわけであります。そして、その新聞記事の掲載が効いたのか、七月十四日、保護者主催の説明会が開かれたと聞いていますが、その七月十四日の保護者説明会ではどのようなことが話し合われたのでしょうか。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  七月十四日の説明会には、別府市も出席させていただきました。保護者の方々からは、これまでの保育園の運営に対する法人への対応の不満、また法人からは、今後の運営に関し保護者の意見を十分に取り入れるとともに、保育士等の解雇の撤回と理事長が辞任する旨の発言がなされております。 ○一番(長野恭紘君) 今のを聞きますと、七月十四日の説明の席上で理事長、先ほどの御主人の方ですね、理事長が辞任する、そして不当解雇を撤回するということになったわけでありますけれども、それが七月十四日なのですが、九月になっても、今の段階で理事長はまだやめておりませんね、やめてないのですよ。だから、結局まだだれも責任とってないのです。これだけ保護者と園児と職員に迷惑をかけたにもかかわらず、そして法人は別府市との約束を守らずに約束を破り、しかも、別府市がその責任を追及していないというふうに保護者は思っているわけなのですね。やはりもう二回目、これは三回目になると思うのですが、これだけ、私から言わせたら別府市をばかにして、別府市をなめている法人に対しては、やはり調印式も行ったということを聞いておりますけれどもこれはもう契約を解除してもいいのではないかなというふうに思うのです。では、だれが今回の件に関しての責任をとるのか。市役所の責任と言うのではないです。法人側の責任は、では、だれがとるのか。担当者は、これは部長でも結構です、助役でも結構ですが、これはだれが責任をとるというふうにお考えでしょうか。 ○福祉保健部長(岡部光瑞君) お答えをいたします。  この理事長の退任の件でございますが、たしか七月十四日の保護者の説明会で、理事長自身が言っております。この件につきまして、現在、法人内で運営協議会を立ち上げて、ワーキンググループ等で解決するという話ができております。それを立ち上げて、その後、正常に戻る方向ができたらという話を聞いております。(発言する者あり)その時期を見きわめてみたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) やっぱり別府市として、しっかりとけじめをつけてほしいのですよ、部長。別府市主催の保護者説明会をまだ一回も開いてない。別府市主催の説明会を開いて、その場で理事長の辞任の履行と、それから、これから別府市としてちゃんと問題解決をしていきます、安心してください、こういうことを別府市が主催をすることによって、やっぱりこれが誠意ということで受け取られると思うのですね。やはり私は、一回別府市主催の保護者説明会を開き、その場に市長が行かれなければ助役、部長、責任者、担当課長が行かれて、やはりこれはしっかりとけじめをとる、向こうにもけじめをとらせるということが必要ではないかなというふうに思います。本当にこの話を聞けば聞くほど、非常に別府市のことをばかにしているようで、なめられているようで、私は一般質問を一人で怒りながらつくっていたのですけれども、やっぱりこういうことは、今後の民間移管計画に非常にかかってくるのです。(発言する者あり)扇山老人ホームの民間移管、この件も、扇山の老人ホームの件でも、山の手保育園の問題があったではないか、民間移管なんかすべきではないではないか、こういうことを言われるのです。だから、今後の民間移管計画に非常に大きな影を落とすことになるので、しっかりとここは責任をとる、責任をとらせるということを、私は部長にぜひお願いしておきたいと思います。  最後に、最後に部長、今後の民間移管計画、これは僕はおくれてはならないと思っているのですが、今の段階でいけば平成十九年度までにあと五園の民間移管の計画がございますですね。そのあとの五園の計画というのも、今このごたごたがあっているので、現実におくれていると思います。このおくれている民間移管計画を、ここでこういう問題があったからストップしては、この先できなくなるおそれがありますが、担当部長として、ぜひ部長、強い気持ちで「これはやります」と、ひとつ宣言していただけないでしょうか。(発言する者あり) ○福祉保健部長(岡部光瑞君) お答えいたします。  先ほど、市の主催という、説明会という話がありましたが、保護者、法人、市役所、数回説明会を開いておりますが、それは市が市報で集めてやった説明会でございます。  それから、また次の質問で、決意をということでございましたが、市立の保育所再編計画に基づきまして、現在八園ある保育所を十九年度まで三園にする。その三園は拠点保育所であるという計画でございますが、これはちょっとおくれておりますが、どんどん進めていきたいというふうに考えております。  今回の問題を教訓といたしまして、受託法人と移管条件について十分時間をとりまして説明を行い、二度とこのような問題が起こらないよう進めていきたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) お願いします。終わります。 ○副議長(松川峰生君) 休憩いたします。      午後五時二十 分 休 憩      午後五時三十七分 再 開 ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○三番(市原隆生君) 議場の中におられます皆様、大変お疲れさまでございます。あと一人でございますので、どうぞよろしくお願いします。  今まで、一般質問三日目に出番が回ってくることが続きました。しかしながら、きょう、一日目に当たりましたけれども、私のくじ運もこの程度かなというふうに思っております。質問の通告の順番に従って、質問させていただきます。最初に、楠港埋立地活性化プロジェクトについてということで質問をさせていただきます。  私が住んでいるところは、上人小学校の近くでありますけれども、楠港の問題につきましては、ちょっと離れているということがありまして、今までなかなか御意見をいただくことが余りありませんでしたけれども、これだけ意見が沸騰してくる中で、「どうなっておるのかい」ということで質問をいただくことが最近多くなってきました。その中で、私の住んでいる先には亀川商店街とかあるわけですけれども、楠港にこういう大きな商業施設ができるということで、これは中心市街地だけの問題ではなくて、それ以外の商店街にも大きな影響を与えるのではないかというふうに、そういうことを危惧されている声もあるわけであります。その辺のことをどのようにお考えされているのか、お尋ねしたいと思います。お願いします。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠港に複合商業施設ができた場合、商店街に影響があるという御質問でございますが、影響がないということは言えないと考えております。ただ市としましては、人口規模は異なりますが、例えば博多におきましてキャナルシティができたということによって、隣の川端商店街を訪れる客はふえているというふうにも聞いておりますし、また北九州市におきましても、五年前までは井筒屋と十四、五の商店街しかなかったという状況でございますが、この四年間の間にいろんな、リバーウォークもできましたし、伊勢丹またチャチャタウン、三つの複合商業施設ができております。この新しくできた三つの複合商業施設だけで二千五百万人ぐらいの消費者を集めているということでございますけれども、やはり昔からある井筒屋商店街もそれなりに繁栄しているというふうに聞いております。消費者に魅力ある消費の場を提供することにより、消費額というパイをふやしているのではないかと考えております。  人口規模が多少違いますので一概には言えませんが、別府市におきましても、楠港埋立地に複合商業施設を誘致することによりまして、大分市や福岡に流出している消費者を食いとめ、市外からの消費者を呼ぶことによって別府での消費、パイをふやすということができるのではないかと考えております。
     いろんな問題があると思いますけれども、やはり人が集まることによって中心市街地が活性化するものと市としては考えております。 ○三番(市原隆生君) 今お答えしていただいた中で、大分市等に流出しているということを挙げられておりましたけれども、今回のこういう商業施設を想定する中で、今、大分市にありますわさだタウン、パークプレイス、こういった大きな商業施設が大分市にありますけれども、私もよく耳にします、「別府市にこういう楽しい施設ができないのか」。そういったところに行くと、やはり買い物だけではなくて行くだけで楽しい。いろんな変わったものを見つけられたり、また買い物だけではなくていろんな施設があって、行くと本当に一日また半日、楽しい思いができるのだというような意見も聞いております。そういう流出している人たちを足どめするための……「足どめする」というのは、ちょっと言い方はよくないかもしれませんけれども、何とか食いとめる、そのためということも考えられているのでしょうか。その辺をお答えください。 ○商工課長(中野義幸君) 確かにそういう面があります。ただ現在、新聞報道で御存じと思いますが、イオンが宇佐に進出するということを決めております。またイオンにつきましては、うわさではございますが、杵築また日出の方に出店計画があるというふうに聞いております。御存じのようにパークプレイスにもイオンは出店いたしております。こういう形の中で、やはり一つの構図としまして、中心市街地と郊外の店との競争が起きているという現実ではないかと思います。やはりいろんな問題がありますが、中心市街地全体としての商業基盤を底上げするということも必要ではないかと考えております。 ○三番(市原隆生君) 中心市街地の活性化ということを今も言われましたけれども、楠港に大きな施設ができて、そこに人が集まる。そういったところで、今の別府市の駅前商店街、またトキハが今あるわけですけれども、そういうところに人が回遊するというふうに言われているわけですけれども、実際に私たちがイメージできないのですけれども、どういった形で回遊するのだというふうに思われているのでしょうか。お答えください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  確かにまちとしまして、楠港に今そのような企業誘致をしただけで集まるのか、商店街を回遊するのかという御質問でございますけれども、やはりそれだけでは難しいのではないかと思います。やはり中心市街地にも、回遊するには十号線を横断する横断歩道を設置するとか、誘致企業との、商店街との共通の商品券の発行とか広告を一緒に打つとか、そういうソフト面のいろんな状況が必要だと思います。しかしながら、やっぱり最終的には小さくても大きくても個店の魅力を増大させるということが大切なことではないかと思っております。いろんな補助事業もありますので、今後、商店街の魅力増加のためにいろんな施策を考えていきたい、そういうふうに考えております。 ○三番(市原隆生君) 今、横断歩道等というふうにお答えをいただきましたけれども、十号線によって旧来の商店街とそれから楠港跡地、遮断されているわけですけれども、横断歩道等を設けてというふうに言われました。ここに商業施設ができたと仮定して、来られる人というのは、当然別府市の中、高齢者の方、障害者の方も多い。その中でそういう人たちが例えば回遊するということになれば、そういう歩道橋を渡って行き来しないといけない。そうしたら、かなり大がかりなものが必要ではないかなというふうに想定されるわけですけれども、そういった土地といいますか、そういう大がかりな歩道橋等をつくる場所、またそういった費用というのはどういうふうに考えられているのでしょうか。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  歩道橋をつくる。向こうの企業の株式会社イズミからの提言にプレゼンテーション三回ありましたけれども、三回とも言われております。イズミが自費で歩道橋をつくって、エレベーターも自費でつくりたいということを聞いております。  また回遊、これも株式会社イズミの方から言われるのですけれども、回遊性をするにも近鉄跡地にも、近鉄さんの了解を得られればという形で、物販ではなくアミューズメントまたスポーツ選手のリハビリ、温泉を使ったリハビリそういうことも考えていますし、美術館を持っていますので、美術館もぜひ市内のどこかにできれば回遊できるのではないかと、株式会社イズミの方は、回遊性にすごく興味を持っていろいろと計画されているように聞いております。 ○三番(市原隆生君) 近鉄がもしもとお話が出ましたけれども、近鉄の了解が得られればということでありますけれども、その辺はどうですかね、可能性としてはどのぐらいの高さがあるのでしょうか。私は大変に疑問に思うわけですけれども、お答えください。 ○観光経済部長(東昇司君) これも今から私どもは協議していきますので、早速一回目からどういう計画なのか聞いてみます。今のところは、私どもはただ向こうから聞いているだけでございますので、回答はこの辺で控えさせていただきたいと思います。 ○三番(市原隆生君) わかりました。その辺のことは最後にちょっとまとめて聞きたいことがありますので、ちょっと置きますけれども、先ほど、十号線で遮断されているというふうに言いました。ことしのゴールデンウィーク等でも私は大変感じましたけれども、「うみたまご」、「ワンダーラクテンチ」等がありまして、そこに行く方で十号線は大変混雑しておりました。そういった中で、あの隅っこの跡地にこういった施設ができたときに、車の状態というのはどのように流れるのだというふうに想像されているのでしょうか。お答えください。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠港埋立地に対しまして、イズミが進出した場合、国道十号線の渋滞というのが、そういうふうにさせないという対策は非常に今は重要ではないかと考えております。いろんな対策がありますが、一つとしまして先ほど申し上げましたが、歩行者と車を分断するということで歩道橋の設置というのは必要ではないかなと考えております。  また、「うみたまご」が開設したというときに渋滞が起きましたが、その一つの理由としまして、やはり「うみたまご」から東別府まで十号線が二車線しかないということも、これも原因ではないかと考えております。先日、新聞報道で東別府、高崎山間の別大国道建設促進期成会ができたというふうに聞いておりますので、これらの方々と力を合わせまして、早期三車線化に向けまして国土交通省の方に要望していきたいと考えております。  また一番の問題は、楠港に入る施設に対しまして、できるだけ早く国道から入るということが重要ではないかと考えております。この建物を設計、車庫の進入路、そういうことにつきましても、今後、株式会社イズミとも協議してまいりますが、国土交通省、さらには県ともいろんな協議をして、渋滞の起こらないように対策を考えていきたいと考えております。 ○三番(市原隆生君) 歩道橋等で歩行者を上に上げるというふうに今おっしゃられましたけれども、今、歩行者が通らない状態でもこのような渋滞が起こっているわけですね。そこで、私の今の質問の想定の中で歩行者のことは頭になかったのですけれども、車だけ、歩行者が通らないとしてもこれだけの渋滞が起こってくるであろうというふうに、予想がつかないような渋滞になるだろうと思われます。  また、楠港にまっすぐ抜けております流川通り、また駅前通り等、どのような交通の状態になるのか、どのように考えておられるか、お聞かせください。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  今、課長も答えました。このゴールデンウィークの「うみたまご」の観光客にしましても、随分横断道路までつながったりしております。これもプレゼンの中でも、イズミも大変その交通整理するのにも随分いろいろと工夫しているように聞いております。ただ、具体的に私どもはまだそこを聞いておりませんので、聞きましたら早速御返答したいと考えております。 ○三番(市原隆生君) 聞いてないといった、ちょっともう言わないですけれども、施設の中でなるべく早く車を取り込むような工夫をしているということを、先ほど課長が言われていましたけれども、そこに行き着くまでがどのぐらい時間がかかるのかな。また遠方から来られている方のみならず、やはり十号線また流川通り、駅前通りが車で大混雑するということになれば、当然市民の生活にも影響が出てくるわけであります。楽しいショッピングというふうに思い描いておられるかもしれないのですけれども、そこに行くまでは本当にどういう苦しみを味わって行くのかというようなことが予想されるわけですよね。そういったことも考えられないでそういった施設、楽しい施設なのだというところの発想というのが、私はちょっといかがなものかなというふうに考えるところであります。  先ほど、回遊性ということで質問しましたときに、個店の魅力を引き出すことが一つ重要になってくるという課長の答弁がありましたけれども、どのような策が考えられるのでしょうか。お答えください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  先ほどの交通渋滞の件などでございますが、今後話し合いをするわけでございますが、その前に、大規模小売店立地法によりまして、そういった駐車の交通関係の分につきましても、こういったことをクリアしなければ許可が出ないようになっておりますので、この件につきましては、関係機関と企業とも十分協議いたしまして、この法に定められたような措置を講じていきたい、そのように考えておるところでございます。  また、回遊性の件につきましては、やはり市の方も、行政の役割として必要な分につきましては、先ほど商工課長のお答えのように補助事業、そういった件もございますし、また商店街とも十分話し合って、それぞれの回遊性を持つような、それぞれが工夫をしていただくこともございますし、別府市の方もそれなりの協力をして、この拠点となる施設に集まる人がどのように商店街に行くか、そのことについて協議をして、商店街とも十分協議をして、商店街の活性化につなげてまいりたい、そのように考えております。具体的については、今後商店街とこういった話も詰めていきたい、そのように思っております。 ○三番(市原隆生君) 今、助役の方から答弁をいただきました最初の方で、クリアしないといけない交通の問題が、交通の問題もクリアされないと許可がおりないというお答えをいただきましたけれども、楠港周辺、どの程度までの混雑がクリアされないと許可がおりないということでしょうか。先ほど課長の方から説明がありましたけれども、施設内に早く取り込めるように、例えばパンフレットをいただきましたけれども、その中で、駐車場の入り口が数カ所設けてありまして、なるべく車がスムーズに入れるような設計にしている。これは見ればわかるのですけれども、そういうことがなされてないと許可がおりないということでしょうか。それとも、その周辺何キロぐらい……、何キロといいますか、何メートルぐらいまでの車が大渋滞でにっちもさっちもいかないようだと、そういう許可がおりないということなのでしょうか。それはどの辺でしょうか。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  この件につきましては、交通関係の警察等との協議の中で決まっていく、そのように考えております。私ども、どういった状況であれば許可が出るのか出ないのかということまで把握いたしておりません。これから企業と詰めて、そして警察、関係者、そういったところと県並びに警察等と、そういう交通関係者と詰めて、その指導のもとでクリアできれば許可が出るということでございますので、どの程度の状況であれば許可が出るのか出ないのかということについては、私どもはまだわかってない状況でございます。 ○三番(市原隆生君) よくわからない回答でありましたけれども、次に進めさせてもらいますけれども、個店の支援ということで、どういった方法がいいのかという御答弁でありましたけれども、今までお聞きしておりますけれども、いろんな方法でそういった既存の商店街の支援をしているということでありますけれども、なかなかうまくいかない。支援の手が出ている間は何とかやっていけるけれども、それが終わればまたもとに返っていく。そして、今そこで経営されている方というのが、本当にきょう、私の前に質問された方の中で、今経営されている方というのが年配の方で、その子供さんたちがもう見限ってよそで仕事をされているというようなこともお聞きしています。それはもう魅力がない商店街になっているからではないか。そういった中でどのような支援をしていったら、そこが魅力のある商店街になっていくのか。そして、ある程度のところまでできたけれども、結局続かなくて、回遊性というか、人の流れがなくなってしまったというようなときに、では、それは行政の責任ではないですよというのかどうか。その辺のお答えをお願いします。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  支援の問題、商店街の活性化の問題、これができなかったときの行政の責任という御質問でございますが、まだ今からこのことについて話していくわけでございますので、私ども、こういった問題について行政が責任をとるとか、そういったことについては、まだお答えについては差し控えさせていただきたいと存じます。  商店街の個店に対する支援ということでございますが、これも商店街と十分お話し合いをして、行政としての役割で必要な分について、何もかも個店の支援をするということでないわけでございます。どういったことが商店街の活性化につながるのか、そういったことも十分協議いたしまして、行政として判断したいと思っております。まだ話し合いの場に着いておりませんので、今この場でどうするのか、基準は何か、いろいろな御質問がございますが、今お答えできる状況ではないということを御理解賜りたいと思います。 ○三番(市原隆生君) まだ十分な協議をされてないということでありますけれども、もう一つ関連してですけれども、今コスモピアに行きますと、四階部分が全くテナントがいなくなって、もうがらんと空いているわけですね。しばらくそのまま空いたままで、どこも入る気配がない。ずっと子供向けの百円入れてがちゃがちゃとやっておもちゃを出す、そういった自動販売機が数十台置いてあるにすぎないというような状況になっています。原因は、やはり集客力が大変落ちているからだろうな。それはわかるわけですけれども、そういうトキハ、また、今言いました個店等に、見ましたら、魅力をなくしているところに、例えばトキハに関しましては、回遊性を持たせるという作戦の中でどういうことが考えられるのか、ありましたらお答えください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  何度も回答しておりますように、今から企業と話していくわけでございますので、トキハと企業がもし話ができるのであれば、これはトキハあるいは進出企業が決めることでございますので、近鉄の問題にいたしましてもそうでございます。行政の方から「どうしてください」、「ああしてください」ということは、これは言えないものと思っております。これは進出される企業、またそれとタイアップできるのかどうかというのは、企業同士の話し合いの中でそういったことが決まっていこうかと思います。まず進出企業の進出が決定しなければ、そういった話はなかなかできないのではないかと思っております。いずれにしても、トキハあるいは進出企業の話し合いのもとでなろうかと思いますので、私ども、どのようになるのか、どういった指導ができるのかということについても、お答えはできないと思っております。(発言する者あり) ○三番(市原隆生君) 私は、この質問のタイトルで「楠港埋立地活性化プロジェクトについて」というふうに書かせていただきましたけれども、これはホームページの方から「プロジェクトに関する市長の考え方」ということの初めにという一項目の下にこうありましたので、このタイトルを使わせていただきました。このホームページの中で、こういう考えで進めますよというふうに言われているわけなのですけれども、今回、選定委員会がイズミを選定しました。そして、今もう始まっているのか知りません、もしくは進行、今からかもしれませんが、具体的な協議を行うと言っておられます。しかし、行政の方はいろいろなお答え、また例えばきょう、この質問に立つに当たって、商工課の方から、こういう想定質問と回答ということでいただきましたけれども、これをやっぱり見る中でも、もうイズミに決まっているというような雰囲気が漂ってくるわけですね。市長はよく、「急がないけれども、今しかないのだ」というふうにおっしゃいます。きょうも立たれて、「今しかない。けれども、急いでないのですよ」というふうに言われました。ホームページでも、「私としては、慎重に熟慮を重ねた上で判断したいと思っております」というふうに書いてありました。議会でもそういうふうにおっしゃっておりますけれども、しかし、この議会とか、この議場とか、それ以外のところで市長の言われているコメントというのは、「もうこれしかない」というような感じで聞こえてくるのは私だけではないと思うのですけれども、その辺、市長の御意見をいただきたいと思うのですけれども、どうでしょうか。 ○市長(浜田博君) お答えいたします。  大変御心配をいただいておりまして本当に恐縮ですが、私は、「これしかない」という、どういう意味かちょっとわかりませんが、「これしかない」と言った覚えは一切ありません。また、選定委員会を選定する時点でも、こういう企業とかこういうものを選んでくださいという視点で賛成の皆さんを集めたという経緯も全然ありませんし、賛成であろうが反対であろうが、とにかく市民の声を市民の目線で選定をしていただこうという、そういう選定の方法をとったと、私は自分で思っています。  いずれにしても私の思いというのは、最初から商業物販施設を公募したわけでは全然ありませんし、十八社説明会に来た段階ではホテルがあり、いろんなものがあった。しかし、最後、いろんな基準の中で残ったのが、七社から二社減って五社になったのですね。そういった経緯は、もう詳しくお話ししてもしようがありませんが、「これしかない」という思いは一切言ったことはありませんし、今でも、決まった、選定していただいたイズミに対してこれからまさに私は、皆さんが心配していただいているとおり私も心配しているわけですから、こういった問題については、これからしっかり議論をしていきたいというふうに思っておりますし、いずれにしても中心市街地、要は別府の市民が、先ほど議員がいみじくも御指摘をいただきましたように、別府市民がそこに行って楽しいな、ああ、楽しいショッピングができる――商業施設であれば――そして楽しい交流の場ができたな、そう思えるような中身にしたいというのが、私の本当に最初からの思いなのですよ。だから、これまでの議会の中で、「要らんこと言うな」と大分怒られながらも言ったり、集いの中でも「要らんことを言い過ぎた」と言って怒られましたけれども、私の思いは九〇%、八割も九割も商業物販施設だけではいけませんよという部分をずうっと個人的には思っていましたから、選定委員に対する圧力だとかも言われましたが、そういうことでは一切ありません。私は、純粋な思いとして私利私欲なく、この今、非常に疲弊した商店街、個店も含めて、先ほど名前が出たトキハさんもぜひ私は残って頑張ってほしいという思いがずうっとありますから、そういう意味ではそういうものと競合しない部分で、別府、大分県にない、何かショッピングセンターのものがあったら、今外に出ている人たちが別府に行って、ああ、別府で買い物ができるのだったら行こうかなという部分ができるのではないか。  それから、渋滞対策とか回遊性の問題も、もちろんそうです。回遊性は、空き店舗対策事業で皆さんもうおわかりのとおりです。人が来なかったら、空き店舗対策でお金が出ておる間は店が開きます。しかし、人が来なかったら閉まっちゃうのですよ。だから、ここに楠港の開発だけではない。楠港を核として、そこに人が集まる交流拠点施設ができたら、その人たちが回遊できるようにお互いがみんな努力して、あそこが魅力あるよ、あそこへ行ってみようかという、人がそこに集まったらその人たちが判断してくれるような工夫・仕掛けをしっかり行政としてはできる範囲の努力をしたいという思いで、私は楠港開発は今しかない。では、このまま放っておいて、商店街のシャッターをだれが開ける仕掛けをするのですかという思いもあります。だから、とにかく人がそこに交流の場として集まる。そこが今度は渡れるように、先ほどの歩道橋ですか、バリアフリー化した歩道橋もぜひ欲しい。今こそ、市がお金がないですから、お金が出せなくて、民間活力を導入して投資したいという機運がある以上は、できるだけ私たち市民の思いを、こういうものをつくってください、こういうものをつくってくださいということを、しっかりこれからお願いをしていくのだと。その中にはいろんな、きょうもいろいろ御提言をいただいたように、市民の声をどうして聞いたらいいかというものを、今真剣に考えています。アンケート方式がいいのか、どういう形で、本当に女性の声がどうしたら入るのか。これからなのですよ。これから私はしっかり。選定委員会がすべて内容まで、これを賃貸か売却かまで決めないでほしいということで言っていますから、もちろん決めないで来てくれました。それもまだ決まってないわけですよ。  だから、そういう段階でこれからこれを経済効果としてどう発展をさせていくのか、これを交流拠点施設として、核として、歩道橋が本当に商工会議所の中で、渋滞はできないのか、もっとほかのところに歩道橋はつくられんのか、このことも私はしっかり話をしていきたいと思います。渋滞対策ができるのか、回遊性として商工会議所ではないと絶対に渡れないのか。そういう問題も含めてこれからなのですよ。まだ案をしっかりと提示していただいた中でこれから、いや、これは私は自分の思うものと違うから、イズミさん、ここを考えてくれませんかね。それも私はちらちら言っていたように、遊びの空間が欲しいのですよ。やはりヨットハーバーが整備されます。それを見ながらアウトカフェ、アウトレットモール、そういうところで国際温泉文化都市としてのそういう、留学生の皆さんも含めて海外の料理が食べられるような、別府に行ったらこういう料理が食べられるよ、そういう食文化に入ってもらってもいいではないですか。そういう思いを今から、「市民の皆さんどうなのですか」と。「いや、そんなの要らんよ」と言うのだったら、私は言いません。これから皆さんの、市民の声を聞きながらやって、では、このくらいならいいだろうという動向、ある程度の合意、すべて賛成をとるということはできないと思います、不可能だと思います。そういう仕掛けをして、そこに八百万人本当に来るのですか。皆さんが不安に思っているとおり、私が一番不安に思っていますよ。本当に八百万人来るのかということは、これから詰めていきますよ、どういう推計で、どういう形であなたは八百万来るというのですか。業者との闘いですよ、これは。その後押しをしていただきたいのですよ。そして皆さんで、決めるのは最後は議会の皆さんですよ、市民の代弁者である議会の皆さんが、これは市のためだ、これは何ぼここまで努力してもこれだけしかできなかった、つまらん。否決をするというのが……、否決というか、否決してくださいと言うのではありませんよ、(笑声)否決をしたときが、議会が決定した、市民が決定したということでしょう。否決をしていただかないために私は、皆さんが、「おお、これならよかろう」と、少しやっていただくように、皆さん方がもう大方よかろうという合意に至るまで、まだ議会の提案時期を決めないというのはそこにあるわけですから、これから、私は微力ですから、後押しをしていただきながら、市民の声をどんどん私につないでいただきたい。そして、その声を精いっぱい決まった業者に受け入れていただくように最大限お願いをしていくしかありません。こっちがお金を出すわけではありませんので、向こうにやっていただくのですから、お願いするしかないわけですから、それを精いっぱい努力したいという思いだけでございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。 ○三番(市原隆生君) 市長の言われることはわかりました。私は先ほど、「これしかない」というふうに言ったということではなくて、そのように聞こえてくるという意味で申し上げました。  この件に関しては、最後に一点だけお聞きしたいと思います。  先ほど、どなたか議員さんの質問の中で、協議がうまくかみ合わない場合は白紙撤回もあり得るのかという問いに対して、観光経済部長が明確に答えられなかったということは、その件に関して市長はどのように感じておられますか。これだけお聞きしたいと思います。 ○市長(浜田博君) 白紙撤回は、前の全員協のときに助役さんが言われたというのは、本当ですかね。選択肢として、そういうこともあり得るというのは言ったのだろうと思うのですよ。しかし現段階でこれからお願いをしていく、そういう段階でもう白紙撤回というのは「今は考えておりません」というのが部長答弁、そのとおりでございます。おわかりですか。だから、選定委員会をつくったときに、これは選定条件に合わないよ、五社ともだめですよという選定委員会の皆さんがゼロという白紙の、「白紙撤回」というよりも「白紙」に戻すというそういう時期は、選択肢としてあったのは確かでございますが、今、選定されて私に答申をいただいた以上は、そこで努力をするというのが、私の務めではないですかね。だから、この時点で、まだ今からするときに白紙撤回ということは、現時点では考えていないという答弁が正しいと思います。(「議長、全員協議会のときの助役答弁と整合性がないよ。今言っているのは全員協と違う」と呼ぶ者あり) ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  全員協議会の場で、「この企業との協議が成立しなければ白紙撤回はあり得るのか」という質問に対して、「協議が成立しなければ提案はできないものと考えております」、そのようにお答えしました。それで私ども、今の時点で白紙撤回は考えられない。市長の今の答弁はそういったことであると私は理解しております。これから企業と協議をしていくわけでございますので、今の時点ではまだ詰めた話が全然できてないわけでございます。協議をいたしまして、これが整っていけば、提案できるような状況になって提案させていただきたいということを申しておるわけでございますので、白紙撤回前提で協議をしていくわけではございませんので、そこのところの御理解をよろしくお願いいたします。 ○三番(市原隆生君) もちろん、市長の言われることはわかります。今、助役の言われることもわかります。ただ、先ほどの観光経済部長の答弁の中で、当然、白紙撤回を前提にして協議を進めるなんて、それはもう当然私どもは考えておりませんし、そういうことであろうと思いますけれども、やはり助役がこの前、全協のときに答えられた内容と、きょう観光経済部長が答えられた内容が違うので、その辺どういう判断なのかなということでお聞きしたわけですけれども、あれは、先ほどの観光経済部長の答弁は違うということでありましょうか。 ○観光経済部長(東昇司君) お答えいたします。  私も二十四日に報告を受けまして、これから協議するので、事務局としましても今から協議するので白紙とかいうのは全く今考えていませんと、そういうお答えをさせていただいたわけなのですけれども、今から協議しますので、白紙というのは、大変申しわけありませんけれども、まだ事務局としても今から話し合いをどうしていくかということばかり考えていますので、白紙は全く考えておりません。そうお答えさせていただきました。 ○三番(市原隆生君) 現段階では推進する方向で進めていくということなのだなというふうに理解しました。また、市長も公約で言われているとおり、市民との対話を大事にするということでありますので、本当にどんどん市民の方の意見を聞いて、どういうものがいいのかということを本当にこれから真剣に考えていただけたらなというふうに思いまして、この項目は終わらせていただきます。  次に、温泉を利用した「スマート教室」についてお尋ねしたいと思います。  私は昼食時に一階の「スワン」をよく利用するのですけれども、そこの掲示板で「温泉を利用したスマート教室」のチラシを見まして、ちょうどこの議会にかかっておりますものですから、残念だったのですけれども、こういう時期になかったら、私もこの「スマート教室」にぜひ申し込みをしようかなというふうに思いました。実は国立亀川病院ですか昔の、今はちょっと名称は変わっていますけれども、その近くにおられる年配の方から、テルマスのこういう教室に行っているけれども、大変いいと。その方は、ひざが大変悪いのですけれども、大分よくなってきたというようなことを言いました。その中で国立地域ですかね、野田、あの辺だと思うのですけれども、その辺からテルマスまで行って、なかなか行きにくいとかいうことがある。こういうのをもっと利用しやすいようであれば、もっと自分は頻繁に行きたいし、行く人もふえてくるのではないだろうかというような御意見をいただいておりました。ついこの間「スワン」でこういうチラシを見つけまして、インターネットでどういう広告がなされているのかというふうに見させていただきました。  この「スマート教室」でありますけれども、この事業内容をまず教えてください。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えをいたします。  「スマート教室」につきましては、平成十三年度より中央保健所と合同いたしまして、別府市の貴重な財産であります温泉資源を有効に活用した水中運動を実践することにより、肥満や生活習慣病の予防、高血圧症だとか糖尿病、高脂肪症等の予防・改善を目指すこと、また水中運動の復旧や運動習慣を身につけることなどを目的といたしまして、現在、北浜温泉テルマスの方で開催をいたします。今年度十六年度におきましても、生活習慣病の予防・改善を希望される四十歳から六十五歳未満の方を対象に夜、十八時三十分から二十時三十分まで、二十名のコースを二コース開催いたしております。 ○三番(市原隆生君) 今まで、参加者の方でどのような改善、体質とか、そういう効果が期待できるのか、教えてください。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えをいたします。  「スマート教室」で実施をいたしております水中運動の効果でありますが、温泉の中では浮力や温圧などによって効果的な運動ができます。また、温熱効果や血液循環が改善されるほか、浮力によって体に負荷がかからないため、関節機能を持つ人でも楽に運動をすることができます。水中運動を継続することによって体重の減少や体脂肪の減少による生活習慣病の予防や肩凝り、腰痛、ひざ痛ですね、そういう軽減、またストレス解消や筋力アップなどが期待できます。 ○三番(市原隆生君) そのような結果、医療費が抑制された、そういうようなデータはありますでしょうか。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えをいたします。  十五年度に受講されました受講生を対象にいたしましたアンケート調査の結果でありますが、体重が減少した、体脂肪が減少したという方が二十二名いらっしゃいます。そのほか、高圧剤の減少や中止をされた方、動脈硬化指数の改善が見られた方、また血糖降下剤の服用を中止された方、またひざ痛や腰痛の改善が見られた方など、たくさんの方に改善や効果が出ております。このことから、医療費の抑制にかなり結びついていると考えられます。今後、個別の医療費分析につきましては、取り組みをしてまいりたいと考えております。 ○三番(市原隆生君) ありがとうございます。これは二十名のコースを二つというふうにお聞きしましたけれども、これは年間四十名しか募集をしていないのでしょうか。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えをいたします。  平成十六年度につきましては、二十名のコースを二コース開校いたします。利用者が今かなり多い申し込みがありますので、今後につきましては、教室をふやすような方向で検討してまいりたいと考えております。 ○三番(市原隆生君) このインターネットで出しましたページも、どういう形で、日程とか時間、場所、受講料、内容、講師がどういう方であるとか定員、募集期間、申し込み先、問い合わせ先ということが書いてあるのですけれども、今まで参加された方が、こういう形で改善されてきているというようなことが一言も載ってないのですね。これは大変もったいないことだと思うのですけれども、こういうこともアピールしながら募集すると、もっと利用する方がふえてくるのではないかというふうに思いますけれども、この点はいかがでしょうか。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えいたします。  温泉を利用した「スマート教室」の効果結果でありますが、今いろんな教室の受講生からアンケート調査とか聞き取り調査などを行っておりますので、そういう結果が出ましたならば、今後そういう結果をまたインターネット等で公表してまいりたいと考えております。 ○三番(市原隆生君) 高齢者福祉課でも、六十五歳以上を対象にした「湯けむり健康教室」、先ほど高齢者福祉課長の方から御答弁がありましたけれども、こういうのを実施しているというふうにお聞きしております。目指すところが同じであるならば、医療費を抑えたり、また介護の費用が今大変だということも、きょうの議会の中でありましたけれども、お答えの中でありました。そういった中で、こういう「スマート教室」等が大変医療費を抑えたり、また要介護の人が、そういった要介護から抜け出して要支援というふうに改善できたりというような全国的なそういうことも聞いておりますし、もっと広く利用していただけるようにできないかなというふうに思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。 ○保健医療課長(伊藤征一郎君) お答えをいたします。  「スマート教室」につきましては、六十五歳未満の方を対象に生活習慣病の予防や改善を目指した、温泉と運動プログラム研究会の運動プログラムをもとに実施をいたしております。高齢者福祉課の方でやっています「湯けむり健康教室」につきましては、六十五歳以上の方を対象に介護予防を主体とした高齢者の健康増進及び運動能力の向上を目指したプログラムを作成するため、別府大学と提携して事業を現在実施いたしております。年齢によりまして水中運動のメニュー等が違うため、事業を分けて現在実施いたしておりますが、今後、並行して実施をいたしております研究事業での成果が出ましたら、検討を重ねて、若い人からお年寄りまで一貫したプログラムを作成して、よりよい教室にできるようにまた努めていきたいと考えております。 ○三番(市原隆生君) 冒頭にも申し上げましたけれども、これに参加された方というのは、大変好評であります。水中ウオークが主体というふうにお聞きしておりますけれども、テルマスと温泉を使った施設を利用しているわけですけれども、やはり日本一の温泉地別府市ですから、「これぞ別府」というような教室をして、こういう取り組みをして医療費がこれだけ抑えられた、また介護の方もこれだけの人が要介護から要支援になった、また介護の度がどんどん減っていったというようなことが実現できるように、さらに充実していただきたいというふうにお願いを申し上げまして、この項目を終わらせていただきます。ありがとうございました。  続きまして、駅周辺整備についてお尋ねしたいと思います。  十八番議員さんの方からも、きょう指摘がありましたけれども、ワークショップというのが市民の意見を聞いて行政に生かしていくということで大変いいシステムだというふうに指摘がありました。私も実は八月二日、三日に別府駅それから亀川駅の周辺の整備に関するワークショップに参加させていただきました。特に亀川駅のワークショップではグループの中に入れていただいて、オブザーバーではなくグループの中に入れていただいていろいろな意見を言いながら、また障害者の方も二、三入っておられましたので、そういった方々の意見を聞きながら参加させていただいて、大変にいいシステムだというふうに思いました。私も、太陽の家の中に友人が何人かおりますので、そういった方からどういったことで困っているというような話はずっと聞き及んでおりましたけれども、そういうワークショップの中で、また違う方からこういうこともある、こういうこともあるということでいろいろ聞かせていただく中で、そのときはグループが六、七個あったかというふうに思いますけれども、本当に活発な意見、十八番議員さんも言われていましたけれども、本当に収拾がつくのだろうかというような内容でありましたけれども、中で中心になってやっておられる職員の方等が本当にうまくまとめて、私が参加したところはちょっと時間がオーバーしましたけれども、大変いいことをしているなというふうに思いました。この四回の検討会が予定されているというふうにお聞きしましたけれども、今後どのような運びになるのか、教えてください。 ○都市計画課参事(村山泰夫君) お答えいたします。  どのような形で実施していくのかのお答えでございますけれども、この基本構想は、まず事業者の構成でございますけれども、六月二十五日に学識経験者、高齢者及び身体障害者の方、市民の方、交通事業者の方及び関係行政機関の方を委員として構成する別府市交通バリアフリー基本構想策定協議会を設置いたしております。また、市内部におきまして、関係各課で構成する庁内担当者会議等を設置し、横断的に取り組みを行っております。今、議員さんが言われましたように、今回、高齢者の方や身体障害者の方、市民の方などに参加をいただき、別府駅周辺及び亀川駅周辺、各地区におきましてワークショップ、駅周辺の人にやさしいまちづくり検討会を開催しております。現時点では、別府駅周辺地区を一回、亀川周辺地区を二回開催いたしまして、一回は太陽の家を起点といたしまして、特定経路、亀川駅までの経路でございますけれども、経路につきまして、身障者の方また市民の方と一緒に経路の道路を歩きまして現地点検、道路の悪い箇所、バリアフリーになってない箇所を現地点検しております。開催した検討会には、各開催日ともに五十名程度の参加をいただいております。 ○三番(市原隆生君) ちょっと質問の趣旨と違うかなというふうに思いましたけれども、この検討会が四回それぞれ予定されているというふうにお聞きしました。ここで出された意見が今後反映されていくというふうに思うのですけれども、このいろいろ出された意見が、現実的に形となるというのは、もう一言でも結構です、ちょっと時間がありませんので。いつぐらいにこう言われていること、バリアフリーの今度の整備がいつまでに形となってあらわれます、終わりますよということなのか、そのいつということだけお答えください。 ○都市計画課参事(村山泰夫君) 基本構想の策定の最終でございますが、まず重点的に整備すべき地区の指定、移動円滑……(「いつまでに形としてあらわれるのか」と呼ぶ者あり)一応意見をいただきまして、交通……(「いつまでか」と呼ぶ者あり)意見をいただきまして、別府市交通バリアフリー基本構想策定委員会とその重点的に整備する地区の指定とか、移動円滑のための事業に関する基本的事項を明確に上げていただきまして、ことし三月までに作成いたしまして、具体的な事業の計画につきましては……(発言する者あり) ○議長(清成宣明君) 来年三月でいいですか。(発言する者あり) ○建設部参事(松岡真一君) これにつきましては、法律で非常に厳しく定められております。それで、国にこの計画を提出いたしまして、これのいろんな機関に義務づけられておりまして、その最終年度については、大体二〇一〇年をめどにというような法律になっております。 ○三番(市原隆生君) どうもありがとうございました。すみません、大変時間がなくて。いつまでにこういったいろいろな意見を出していただいたのが、できること、できないことありますけれども、そういったものがいつまでに形となって実際にあらわれるのかということを聞きたかったので、二〇一〇年ですね、わかりました。ありがとうございました。  最後、時間がありませんけれども、保育行政についてお尋ねしたいと思います。  これは、先ほど長野議員の質問の中にありましたけれども、山の手保育園の問題が激しくなったころだというふうに思います、六月の中旬ごろに私も保護者の方から相談をいただきまして、どういう言葉で言われたかというと、実際に子供を預けて、きょうは無事に返ってくるのか、帰ってきた子供を見て、「ああ、きょうも無事だったのだなというふうに思う日々です」というような表現で私はお聞きしました。その中で、きょうは本当に詳しく長野議員の方から質問がありましたけれども、私としまして数点お尋ねしておきたいというふうに思います。  この基本合意というのが取り交わされて、一応問題は収拾したというふうにお聞きしましたけれども、本当に安全で安心できる保育というものが確保されたのかどうか、この点をお尋ねしたいと思います。 ○児童家庭課長(石井和昭君) お答えいたします。  議員御指摘のように、山の手保育園の問題が起こった時点で、園の運営方針につきまして、法人側が保護者に対する十分な説明や理解を求める努力が足りなかったと話していますように、保育士の解雇も含め、園が混乱した状況の中で保育を行ってきたことで、保護者の方々が、子供たちの保育に対し不安を持っていたということも認識しておりますし、混乱を嫌って転園の希望があったことも事実でございます。  この問題を解決するに際しまして、市長のコメントにもありましたように、何よりもまず園児の最善の利益を考慮し、保護者の皆さんに納得していただける、より安心で安全な保育環境づくりを目指すとの基本姿勢で問題の解決に取り組んでまいりました。別府市、法人、保護者の代表による再三の協議を行い、さらに保護者主催による説明会の出席、法人主催による説明会の開催の要請等を行い、その結果、基本合意書に明記されていますように、山の手保育園運営委員会、ワーキンググループを設置しまして、今後のいろいろな問題等に対処していくことで合意を見た経緯となっております。  また、八月四日、法人主催の保護者会にも市は出席いたしまして、運営委員会等につきまして十分に説明を行いました結果、これまで法人の交代を要求していました保護者の方の納得も得られております。また、基本合意書の締結以降、転園の希望は出されていないところでございます。  最後になりますが、二度とこのような問題が起こらないように十分努力していきたいというふうに考えております。 ○三番(市原隆生君) この合意書にもうたってありますけれども、運営委員会及びワーキングループが設置されたということであります。健全な保育園の運営がなされていれば当然必要としないワーキンググループだというふうに思います。これはこの存在自体が異常な事態であり、いまだにあるわけですけれども、こういったものが本当に機能しないように、機能しないということが健全な保育園の姿であろうというふうに思われますので、そういった点、また十分考慮し、やはり民間に移管していくということは、やっぱりとめられないことだというふうに思いますし、ここでやっぱりつまずかないように、また努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(清成宣明君) お諮りいたします。  本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日定刻から一般質問を続行いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清成宣明君) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日定刻から一般質問を続行いたします。  以上で、本日の議事は終了いたしました。  次の本会議は、明日定刻から開会いたします。  本日は、これをもって散会いたします。      午後六時三十七分 散 会...