平成16年第1回定例会(第6号 3月12日) 平成十六年第一回定例会会議録(第六号)
平成十六年三月十二日
〇出席議員(三十一名)
一 番 長 野 恭 紘 君 二 番 嶋 幸 一 君
三 番 市 原 隆 生 君 四 番 国 実 久 夫 君
五 番 麻 生 健 君 六 番 萩 野 忠 好 君
七 番 猿 渡 久 子 君 八 番 吉 冨 英三郎 君
九 番 黒 木 愛一郎 君 十 番 平 野 文 活 君
十一 番 松 川 峰 生 君 十二 番 池 田 康 雄 君
十三 番 野 口 哲 男 君 十四 番 野 田 紀 子 君
十五 番 堀 本 博 行 君 十六 番 田 中 祐 二 君
十七 番 高 橋 美智子 君 十八 番 後 藤 健 介 君
十九 番 山 本 一 成 君 二十 番 清 成 宣 明 君
二十一番 永 井 正 君 二十二番 三ヶ尻 正 友 君
二十三番 佐 藤 岩 男 君 二十四番 泉 武 弘 君
二十五番 岩 男 三 男 君 二十六番 原 克 実 君
二十七番 内 田 有 彦 君 二十八番 浜 野 弘 君
二十九番 首 藤 正 君 三十 番 朝 倉 斉 君
三十一番 村 田 政 弘 君
〇欠席議員(な し)
〇説明ための出席者
市長 浜 田 博 君 助役 大 塚 利 男 君
収入役 池 部 光 君 教育長 山 田 俊 秀 君
水道企業管理者 宮 ア 眞 行 君 総務部長 須 田 一 弘 君
企画財政部長 友 永 哲 男 君 市長公室長 亀 山 勇 君
観光経済部長 東 昇 司 君 建設部長 亀 岡 丈 人 君
福祉保健部長兼福祉事務所長
生活環境部長 高 橋 徹 君 岡 部 光 瑞 君
消防長 吉 本 皓 行 君 財政課長 徳 部 正 憲 君
教育委員会次長兼
教育総務課長
杉 田 浩 君 水道局次長 藤 林 力 良 君
次長兼
選挙管理委員会事務局長
消防参事 木 村 善 行 君 松 尾 愼 一 君
企画財政部次長兼
企画調整課長
監査事務局長 伊 藤 征一郎 君 安 波 照 夫 君
情報推進課長 宇 野 榮 一 君 公園緑地課長 田 中 敬 子 君
生活環境部次長兼
環境安全課長
学校教育課長 利 光 弘 文 君 宮 津 健 一 君
農林水産課長 石 井 幹 将 君 土木課長 金 澤 晋 君
建設部次長兼都市計画課長
松 岡 真 一 君 生涯学習課長 入 田 勝 人 君
保健医療課長 伊 南 忠 一 君 障害福祉課長 安 部 強 君
福祉保健部次長兼児童家庭課長
生活環境部次長兼清掃課長
阿 南 俊 晴 君 松 田 麿 君
教育総務課参事 穴 見 公 司 君 建築住宅課長 宗 野 隆 君
商工課長 中 野 義 幸 君 観光課長 吉 本 博 行 君
温泉課長 遠 島 孜 君 国際交流課長 溝 口 広 海 君
スポーツ振興課長 二 宮 司 君 秘書課長 宇都宮 俊 秀 君
〇
議会事務局出席者
局長 林 慎 一 参事 加 藤 陽 三
次長兼議事係長 藤 内 宣 幸 次長兼調査係長 飯 田 ひとみ
主幹 是 永 敏 明 主査 濱 崎 憲 幸
主査 柏 木 正 義 主査補 村 上 正 人
速記者 桐 生 能 成
〇議事日程(第六号)
平成十六年三月十二日(金曜日)午前十時開議
第一 一般質問
〇本日の会議に付した事件
日程第一(議事日程に同じ)
午前十時 二分 開会
○議長(清成宣明君) ただいまから、
継続市議会定例会を開会いたします。
本日の議事は、お手元に配付いたしております議事日程第六号により行います。
日程第一により、きのうに引き続き一般質問を行います。
通告の順序により、発言を許可いたします。
○二番(嶋 幸一君) 私にとって二度目の質問を、前回同様この一般質問、二日目の朝一番に機会をいただきました。外は雨ですけれども、すがすがしい朝の時間帯に発言できることをとてもありがたく思っております。
今から八十五年前、一九一九年一月にドイツの社会学者、思想家で戦後日本の社会思想にはかり知れない影響を与えたマックスウェーバーが、「職業としての政治」という講演を行いました。この講演を次のような言葉で締めくくっております。
「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、かたい板に力を込めてじわっじわっと穴をくり抜いていく作業である。もしこの世の中で不可能事を目指して粘り強くアタックしないようでは、およそ可能なことの達成もおぼつかないのは全く正しく、あらゆる歴史上の経験がこれを証明している。しかし、これをなし得る人は、指導者でなければならない。いや、指導者であるだけでなく、甚だ素朴な意味での英雄でなければならない。自分が世間に対してささげようとするものに比べて、現実の世の中が自分の立場から見てどんなに愚かであり卑俗であっても断じてくじけない人間、どんな事態に直面しても、それにもかかわらずと言い切る自信のある人間、そういう人間だけが政治への天職を持ち、政治家の神髄と要諦はかくあるべし」との、実に含蓄のある言葉であります。
不可能事を可能にするよう、粘り強くアタックする政治家、「英雄」と呼ぶに値する政治家、今求められているのは、情熱と判断力を持ったこのような政治家だと思います。浜田市長は、それらを持った政治家であると、私は確信をしております。(発言する者あり)市長就任二年目を迎えることし、別府市の
トップリーダーとして浜田カラーを堂々と打ち出していただき、郷土発展のために活躍されんことを心よりお祈り申し上げて、質問に入らせていただきます。
まず、行財政改革について質問をいたします。
国も地方もかつてない厳しい時代にあり、本市も従来の手法、感覚を改めなければならないと思います。民間企業は、生き残るためにリストラなど企業努力を重ねておりますが、行政、市役所は、倒産できないだけに民間の努力より、より以上の努力をしなければなりません。そのために経営感覚を取り入れた行財政改革を強力に推進すべきであります。浜田市長は、行財政改革は市民の皆様からお預かりした税金でいかによいサービスを効率よく還元できるか、いわゆる
市民サービスの向上を行うためのものだとおっしゃっております。私は、行政需要が多岐にわたっている今日、
市民サービスの向上のために行政の効率化だけでなく、行政のスリム化が必要であると思います。財政のことを考えても、最も効果的なものが行政のスリム化であり、それは、現在別府市が行っていることで必要でなくなったもの、しなくて済むことはやめていく、あるいは民間でできることは民間にお任せすることだと思います。
別府市は、先月、第二次
行政改革大綱を策定いたしました。今後は実施プランを早急にまとめていただき、実行していかなければならないわけですが、大綱の中に効率的な外部委託を推進するということで具体的にごみ収集、学校給食、施設の管理等が挙げられております。また、市長を本部長に
緊急財政再生推進本部を立ち上げ、財政再生への取り組みを不退転の決意をもって推進することを宣言しています。国も地方も行政改革の計画は、過去に何度も打ち出している。にもかかわらず、改めて行革大綱を策定するということは、時代の変化があるにせよ、改革が今なお実現していないからであり、別府市もしかりであります。今こそ
市民サービスの向上と財政再建のために、この改革を断行しなければなりません。
モンゴル帝国初期の政治家・耶律楚材の言葉に、「一利を興すは一害を除くにしかず。一事を生ずるは一事を省くにしかず」とあります。その精神で新しい時代、地方の時代にふさわしい行政体制を確立するために、少ない予算で今以上のサービスが市民に提供できるものであれば、すぐにでも各種業務の民間委託を進めるべきと考えます。市長の決意と当局の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○
企画財政部長(友永哲男君) お答えいたします。
地方分権時代に入りまして、地方自治体は、自己決定と自己責任の原則を踏まえました行財政運営や政策の展開が求められている状況でございます。そういう中で、市民と連携をいたしまして、地域の特性に応じた住みやすく魅力的なまちづくりを進めていくとともに、常に市民の視点に立った行政運営に努め、その成果について説明を果たしていくのが必要ではないかというふうに思っております。このような状況を踏まえまして、
市民サービスの提供と効率的・効果的な行政運営による、新しい時代にふさわしい
行財政システムが必要ではないかというふうに思っております。
そういう中で、先ほど議員さんが申されております民活の問題でございますが、古くは民活に始まりまして、PFI、アウトソーシング、民間の手法やノウハウを公共部門に生かそうとする動きは、今はニュー・パブリック・マネージメントの理論でございまして、これは公共部門においても企業的な手法を導入して、より効果的で質の高い
行政サービスの提供を目指すということでございます。
また、IT化が進む昨今でございます。さらにこれを一歩進めまして、現在、パブリック・プライベート・
パートナーシップという言葉がございます。これは、民間でできることはできるだけ民間に任せようという原則に基づく
官民パートナーシップによる
公共サービスの民間開放という段階に現況が及んでおります。そういう中におきまして、いずれにいたしましても地方自治法の第二条にあります、その事務を処理するに当たりましては、「住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる」というのが基本でございます。そういう中で、行革大綱の中でも申し上げておりますように、民間活力の導入及び推進というのを掲げております。そういうことで、先ほど議員さんが申し上げられました耶律楚材さんの話がございました。ジンギスカンに二十六歳で登用されたこの耶律楚材さんの言葉を真摯に受けとめながら推進を進めてまいりたいというふうに思っております。
○市長(浜田 博君) お答えをいたします。
行財政改革は、行政の永遠のテーマでございます。先ほど、二番議員からも御指摘がありましたように、私は常にベストを尽くして、市民の皆様からお預かりした税金、これをいかによいサービスとして効率よく還元できるかということに尽きると考えております。また、従来の行財政改革のイメージが、何か先行き暗い、後ろ向きのもののように受け取られがちでございますが、私は、行財政改革はそれ自体が目的ではなくて、あくまでも一つの手段・手法である、その目的は、行財政改革によって財源をつくり出し、その財源によってまちづくりを進め、市民によりよいサービスを還元するという明るいものでなければならないというふうに考えております。
さらに、今、二番議員さんが申されました耶律楚材さんにつきましては、約八百年前のモンゴル帝国が誕生した時代の宰相とお聞きをいたしております。その精神は、「事をなすときは非効率なもの、不要なルールを省く努力をしなければならない」ということであろうと思います。行政も簡素で効率的な都市経営という感覚での運営が求められております。私も耶律楚材さんの精神をたっとびまして、行財政改革を積極的に進めてまいりたい、このように考えております。よろしくお願いいたします。
○二番(嶋 幸一君) 政府が推進する市町村合併は、賛否両論ではありますが、過去五年間に新しく四十一の市が誕生いたしました。現在、全国の市町村の約七割にも上る二千二百余りの市町村が、合併に向けて法定協議会、任意協議会を立ち上げております。大分県で唯一合併をしない本市が、合併をしないことの影響でこの行革が他市に比べて立ちおくれることのないようにしてもらいたいと思います。
外部委託を推進する具体的な事項の中で、きょうは一点だけ、施設の管理を取り上げてお尋ねをいたします。
平成八年に策定をされた第一次行革大綱にも「効率的・効果的な施設の管理運営を図る」とうたわれておりますが、管理委託の現状・実態を御答弁いただきたいと思います。
○
企画調整課長(安波照夫君) お答えさせていただきます。
施設の管理委託でございますが、十四年度の調べでございますが、約四十七施設に委託金額として約三億二千万がかかっております。その代表的な施設としましては、北浜温泉、湯都ピア浜脇、竹瓦温泉などの温泉施設、市民体育館、温水プールなどの体育施設、それから
コミュニティーセンターなどがあります。なお、管理を委託している団体につきましては、別府市の出資法人であります第三セクターが主な委託先というのが現状であります。
○二番(嶋 幸一君) 大部分を第三セクターに委託しているということですが、これらを民間に委託すれば、さらに効率的な管理運営ができるものと思います。先日の議案質疑の答弁、昨日の一般質問の中でもありましたが、昨年九月に公の施設の管理に関する地方自治法が改正をされました。これまで委託先は、
地方公共団体の出資法人、公共団体や公共的団体に限定をされておりました。民間事業者は対象外でしたわけですが、改正後は、管理の主体に特段の制約を設けていません。例えば体育館を民間のフィットネスクラブ、市民ホールや美術館をホテルや
文化芸術関連企業、あるいは図書館を
出版書籍関連企業などに委託ができるようになったわけです。これを実施するためには条例の制定などが必要かとは思いますが、公の施設の管理の民間委託について具体的にどのようにお考えなのか、御答弁いただきたいと思います。
○
企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。
議員御指摘のとおりに、昨年の九月に公の施設の管理についての地方自治法の一部改正が施行されております。この改正は、従来の管理委託ではなくて
指定管理者制度という新しい考え方が導入されており、
管理権限そのものを移行するという形であります。いわば事務事業を代行させるというもので、民間の能力を十分に活用できる、生かせる仕組みということをお聞きしております。
指定管理者制度への移行には、前段のルールとしまして、既成のルールにとらわれず、行政が関与する領域やその関与の方法について根本から見直すための業務の民間委託に関する基準づくり、これが一番重要なことだろうというふうに考えております。その基準によりまして直営か民間委託か、これを明確に判断し、民間委託というふうな判断がなされたものにつきましては、
指定管理者制度への移行ということになろうというふうに思っています。
移行の手続きといたしましては、指定管理者の手続きや業務の範囲などの必要な事項については条例で定めるということになっていますので、まず
指定管理者制度の指定手続きを定める条例というのが、議決が必要となります。その指定によりまして公募を行って審査の上、
指定管理者候補者を選定しまして、その指定の期間を定めた上で、さらに議会の議決が必要というふうになっております。その法の改正の経過措置ということで、最終期限が十八年九月ということになっておりますが、行財政改革という観点からも、できるだけ早くこの
指定管理者制度の導入に向けて努力をしたいというふうに考えております。
○二番(嶋 幸一君) ぜひ、実施に向けての準備を具体的に始めていただきたいと思います。
次に、新行革大綱にも示されております
行政評価システムの導入について、お尋ねをいたします。
行政評価システム導入のねらいは、これまで自治体、そしてその職員が精力を傾けてきた予算の獲得、一たん事業が採択となったらそれで目的が達成したかのごとく、その後は予算を滞りなく使い切るということを、全く発想を変え、そうした事業がどの程度市民の役に立ったのかを検証する仕組みだと思います。三重県は平成七年、当時の北川知事がこのシステムを導入し、全事業の三割に当たる九百件余りを効果が薄いと廃止、浮いた財源百六十億円を新規事業などに回したそうであります。本市の行革大綱には、
事務事業評価、施策評価、政策評価と段階を踏んで導入するとあります。
事務事業評価は、個々の事務事業についての必要性や行政が関与すべき妥当性など、さまざまな視点から評価することで今後の方向性、いわゆる継続するか廃止するかなどを判定するもの、施策評価、政策評価は、
市民満足度調査や目標の達成度などの視点から、
施策事務事業の優先順位づけを行うものだと私は理解をしておりますが、当局の見解を伺いたいと思います。
○
企画調整課長(安波照夫君) お答えさせていただきます。
議員御指摘のように、行政の仕事は大きく分けまして政策、施策、事務事業という、この三層の階層・構造から成り立っております。一般的に言いますと、政策とは、大局的な見地から
地方公共団体が目指す方向性の目的を示すものというふうに認識しております。施策とは、政策目的を達成するための方策ということでございます。事務事業とは、その施策目的を達成するための手段という形になろうかということであります。
したがいまして、
行政評価システムの導入に当たりましては、一番下の階層といいますか、事務事業のレベルの評価から進めたいというふうに思っております。その事務事業の評価を経まして施策評価、政策評価というふうに段階を踏んで導入していきたいというふうに思っています。
それから、それぞれの評価の位置づけということでございますが、
事務事業評価につきましては、必要性や妥当性などの観点から、継続、廃止などの事務事業の再編を行うものということになろうと思っています。それから、施策評価につきまして、政策評価につきましても、満足度・達成度というふうな形の優先順位の決定づけを行うものが主なねらいとする形のものというふうに認識をしております。
○二番(嶋 幸一君) 今後、総合的・体系的な
行政評価システム構築のためには、そう時間を置かずに個々の
事務事業評価と施策評価、政策評価をリンクさせて、施策や事務事業の優先順位づけなどを行っていくべきと思います。そのほか三つの点に留意し検討を進めていただきたいと思います。
まず一点目は、
行政評価システムを恒久的な制度として位置づけること、二点目は、自治体内部だけで評価するだけでなく、外の面も加え客観的かつ厳格な評価を行うこと、三点目は、行政評価に関する情報を開示し、市民への説明責任を明確化し、行政評価の市民への参加を推進すること、これらの点を
行政評価システム構築に当たって考慮するよう要望するものですが、
システム導入のスケジュールとあわせて御所見を伺いたいと思います。
○
企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。
まず一点目の、恒久的な制度としての位置づけということでございます。行政評価のシステムは、単に歳出の削減とか引き延ばしの一時的な手法ではないというふうに認識しております。これからの
地方分権時代に対応した恒久的な行財政運営に当たっての基幹システムでなければならないというふうに位置づけたいというふうに思っております。
次に、二点目の外部評価の導入についてでございます。内部評価は、当然職員の意識改革を促すとか、その反面、客観的な評価ということができません。そういうことの限界がございますので、外部評価につきましては、委託料の財政面での負担や行政評価に携わる人材が内部に育たないというような、またデメリットというのも考えられますので、システムの構築に当たりましては、客観的な厳格な評価を実施できるように、外部評価の評価制度についての検討が必要だろうというふうに思っています。
最後に三点目でございますが、評価結果の公表ということでございます。当然、行政評価は、行政の簡素・効率化だけを目指すものではございませんので、評価政策を公表するということと、評価結果に客観性を持たせるために、情報公開はもとより市民への説明責任ということも果たさなければならないというふうに思っています。評価結果の公表につきましては、十分にやっていかなければならないというふうに思っています。全力を尽くしまして、
行革システムの構築に向けて頑張りたいというふうに思っています。
それから最後に導入の時期でございますが、平成十六年度、今年度に導入についての調査検討を行います。十七年度におきましては、システムの開発というふうなことを考えております。それから、その開発とともに
事務事業評価、政策評価などの一部の試行をしたいというふうに思っています。最終的には、十八年度に運用開始ができればというふうなスケジュールを組んでおります。
○二番(嶋 幸一君) 計画どおりに実施ができるように、ぜひお願いをしたいと思います。
日産自動車の
社長カルロス・ゴーンが、三年という短い年月で会社を再建できた理由を、こう言っております。「改革の目的を確立し、それを全従業員に周知徹底し、現場の従業員のやる気をアップしたこと。従業員が、痛みを伴う改革に参加することを喜びとし、生きがいとすることもトップの改革の目的に含まなければだめだ」、こういうことでございました。
行革推進本部の浜田本部長、大塚、池部両副本部長を中心に、市職員の総力を挙げて御努力をいただきたいと思っております。改革というのは、時間のかかるものだとは思いますが、多少の批判はこらえて、自信を持って取り組んでいただきたいと思います。
続きまして、
IT推進計画について質問をいたします。
本市は、平成十四年三月に別府市
IT推進計画を策定し、計画の期間をおおむね三年間とし、その最終的な目標を、ITを活用した住民サービスの向上としています。これが実現すれば、行政手続きが電子化され、さまざまな申請や届け出がインターネットを使って家庭や職場からできるようになります。市役所に出向く必要がなくなり、市民の利便性が一段と高まると期待をしております。また、紙資料の削減や各課の庶務担当をなくすなど、行政事務の簡素・効率化、適正化、高度化につながる行財政改革の柱の一つでもあります。この計画が策定をされ二年が経過をいたしましたが、現段階の進捗状況についてお答えをいただきたいと思います。
○
情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。
平成十三年八月六日、国においてIT基本法、これが策定されました。この法律の目的とするのは、おおむね二〇〇五年を目途に世界最先端のIT国家を目指すというものでございます。この中で電子政府、電子自治体の構築という目標が掲げられました。これを受けまして、別府市においても
IT推進計画を策定し、十四年度から十六年度の三カ年計画で
電子市役所実現に向けた事業を現在推進しております。この中で、今年度二年目を迎えるわけでございますが、現在の進捗状況といたしまして、今、議員さんが申されました住民サービスの向上の観点から、主な項目といたしまして、自宅のパソコンからの電子申請、さらには庁舎内における総合窓口サービス、これに向けたシステム開発を行っております。また、先ほどから言われております行財政改革の観点から事務の効率化・簡素化を図る上で、電子決裁を視野に入れた新しい財務会計システム、さらには新しい人事給与システムなどの開発を行っており、ほぼ当初の計画どおり進捗しておるところでございます。
いよいよ来年度は第一次
IT推進計画、これの最終年度を迎えますが、おおむね当初の計画どおりのシステム開発を終了する予定でございます。
○二番(嶋 幸一君) 計画が予定どおり進み、市役所のIT化によってさまざまなことが便利になるわけですが、その反面、個人情報の流出や外部からの不正アクセス、さらにはウイルス感染によるデータの破壊など、ITを取り巻く周囲には、多くの脅威が存在していると思います。そこで大切になってくるものが、セキュリティー対策であります。情報セキュリティーは、情報システムの機械を守るものと情報自体を守るものとに分けられておりますが、危機管理体制を確立し行政の空白をつくることのないよう、個人情報の漏えいがないよう万全の対応に努めねばなりません。行政に対する信頼確保のため、どのようなセキュリティー対策を講じているのか、御答弁いただきたいと思います。
○
情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。
議員さん御指摘のとおりでございます。今後、電子市役所を構築し、より一層の情報化を図っていく中で行政事務の簡素・効率化、また住民サービスの向上を図っていくのはもちろんでございますが、御指摘のとおり個人情報の流出、さらにはウイルス感染によるデータ破壊等々、ITを取り巻く周囲にはもろもろの脅威、これが多々存在しております。このような中で本市の個人情報など多くの情報資産、これを守るとともに、ホストコンピューターなど、これらの情報システム、これをさまざまな脅威から防御するために、先般、従来の別府市個人情報保護条例、これを全部改正いたしまして、本年の四月一日から施行する予定でございます。また、昨年八月には別府市情報セキュリティーポリシー、これを策定いたしました。このセキュリティーポリシーの主な内容でございますが、個人情報など情報資産を守るため、すべての職員が守らなければならないルールを明確化いたしました。また、ホストコンピューターなど情報システムをさまざまな脅威から守るための基準、これも明確化いたしました。そして、このセキュリティーポリシーによりまして、不正アクセスや、ウイルス感染、このようなますますエスカレートしております技術的脅威からホストコンピューターなどを守るため、例えば外部からの不正侵入を防止するファイアーウォール、こういう機械がございますが、これを幾重に設置するなど、最新のセキュリティー技術で外部からの不正侵入を可能な限り現在防御しているところでございます。今後においても、IT化の推進、これはもちろんでございますが、それ以上にセキュリティー対策、これには万全を期してまいりたい、そのように考えております。
○二番(嶋 幸一君) システムの開発は順調、セキュリティー対策も万全になれば、あとは人材の育成が重要になってまいります。まずは利用する市民の育成、IT環境は整備されたが、それを活用するスキルがないため、実際にその恩恵を受けられないといったこともあります。また、利用者の育成と同時に職員やネットワーク技術者の育成も重要になってきます。最近のIT技術の進歩は目ざましいものがあり、それらの技術を身につけた技術者の育成も必要不可欠であります。市民と職員、さらには技術者の育成についての取り組みをお聞かせいただきたいと思います。
○
情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。
まず、本市における市民へのIT講習でございますが、IT基本法が施行されました平成十三年度開催の「豊の国IT塾」、これを皮切りに、十四年度からは生涯学習課主催の「湯のまちIT塾」としてサザンクロスで毎年開催いたしております。ちなみに十五年度の開催講座数でございますが、百三十五講座、参加人員は約二千七百名でございまして、十六年度も引き続き開催予定でございます。それで、講座内容といたしましては、インターネットやメール、これはもちろんでございますが、ワード、またエクセルなど身近なソフト、これらの利用研修なども行っております。また、市役所二階の市民情報センターの中にITサポートセンター、これを設置いたしまして、市民の方のITに関するもろもろの相談、また技術指導を現在行っているところでございます。また、職員を対象としたIT操作研修でございますが、行政事務の簡素・効率化、これを目的とした各システム開発に伴いまして、長年の行政手法、仕事のやり方が根本から変わってまいります。これに伴いまして、今後職員向けの操作研修、これを職員課と連携を図りながら順次実施する予定で、すでに新年度四月から運用されます新財務会計システム、これの操作研修については、先週から庶務等の実務担当者を中心に現在行っております。
また、ネットワーク技術者の育成でございますが、現在、情報推進課内に六名の専門職がいます。議員さん御指摘のとおり最近の情報技術の進歩、これは目ざましいものがございます。これに対応していくために、総務省など国が開催しておりますIT専門職の研修、これらの参加はもちろんでございますが、インターネットとか専門誌などで最新の情報処理技術を入手し、日々進歩するIT時代に対応できるよう、現在自己研さんに励んでいるところでございます。今後においても、IT化を推進する上でもろもろの人材育成に当たりましては、さまざまな研修を実施していく予定でございます。
○二番(嶋 幸一君) 今後も人材育成に積極的に取り組んでいただきたい。特に利用者については、高齢者を対象としたものなど、地域の実情を踏まえた講習会なども実施してもらいたいと思います。
続きまして、電子投票についてお尋ねをいたします。
昨年十一月の総選挙でも不在者投票の数え忘れなど、相変わらず開票のトラブルが続出をしました。フィリピンは、昨年、自書式投票制を廃止した結果、世界の中でこの自書方式は日本だけとなりました。私たちは、有権者の皆様に信頼を込めて立候補者名を自書していただくことに大きな感動と使命感に燃えてきたわけですが、IT社会を迎えた今、電子投票は時代の要請であると思います。電子投票の導入には、諸外国と比べて政府の補助金率が低いため、投票機器のレンタル料や購入費など費用の面と、国政選挙で使用できないなど、国の制度も含めてクリアしなければならない課題も多いと思っております。しかし、これを導入すれば投票の仕組みの制度向上、省力化だけでなく、視覚障害者が自分自身で投票可能になるなど政治参加の機会を拡大していくことにつながるわけでございます。また、印刷した投票用紙、投票箱、開票所や開票要員が不要であり、さらには昨年十二月一日に期日前投票制度が施行され、従来の不在者投票でも電子投票ができるようになりました。以前にも増して電子投票導入のメリットは高まったのではないかと考えますが、今後はどのようにお考えなのか、御答弁をいただきたいと思います。
○
選挙管理委員会事務局長(松尾愼一君) お答えをいたします。
電子投票に関する法整備、メリット、課題、問題点、将来のあるべき最終目標までにつきましては、今、二番議員さんから御指摘がありましたとおりでございます。
問題点と今後の対応などについての考え方について、御説明させていただきます。
最初に、法整備上の問題点として、現行法では選挙人が指定された投票所において投票機を用いて投票する位置づけで、
地方公共団体が条例で定めるところにより、当該
地方公共団体の選挙に電子投票を実施することができる旨の内容で、国政選挙には適用されない、また県の選挙においても県の条例制定が必要となります。仮に本市が電子投票を導入しても、同時期に行われる県の選挙についても、県内各市町村の電子投票導入への合意形成ができなければ、国政選挙同様に従来の自書式による投票になる問題、次に費用対効果、財源の問題として、国の補助を受け、レンタルリースによる電子投票を実施した場合、約一億一千万円の経費を要します。三千万円の国庫補助を受けても、現行選挙方式にかかる経費五千万と単に比べた場合でも、三千万円の持ち出しとなる問題、くわえて、現行法では外部からのアクセスによる投票データ改ざんなどの問題を想定し、投票機は電気通信回線に接続してはならないとオンライン禁止規定が盛り込まれており、現時点では試みというか、過渡的な段階の位置づけでありますことを考えたとき、今、市長選、市議選に電子投票を導入することについては、ちゅうちょしているのが現状でございます。
したがいまして、現時点では導入時期を明確にすることができません。国政選挙または大分県の選挙に導入することが決まれば、当然その時点で電子投票を導入することになります。将来、最終的な電子投票の目標設定であります投票所での投票を義務づけず、個人の所有するコンピューター端末を用いて投票することができる旨の法改正がなされ、電子投票機と開票所をオンラインで結ぶことができれば、投票終了から瞬時に開票結果が発表できるものと予想され、さらに本人確認に必要な選挙人名簿をネットワーク化すれば、個人が所有するパソコンの端末からの投票についても可能となります。当然その時点、本市のIT推進の事業計画の中に取り込んでいただくとともに、情報推進課など関係課の御指導をいただきながら事務を進めてまいります。そして、ITを活用した住民サービスの向上に資することはもちろん、ペーパーレス、人員の削減などのメリットを生かしたコストダウンを図ることができるような方向での、電子投票の導入の取り組みをしたいと考えております。それまでの当分の間、実施した団体の実績をもとに導入に当たっての十分な検討、スケジュールの計画、機器調達に当たっての技術面の検討、有権者の周知などを続けるとともに、選挙管理委員会の諸会議を通じて、国・県に対して技術的支援・財政的支援などの拡充強化を要望していきたいと考えております。
○二番(嶋 幸一君) 最終的に住民サービスの向上を目的にする電子市役所の実現には、電子投票導入も不可欠だと思います。地方から、とりわけ市町村から国に働きかけていかなければと思っております。
続きまして、樹木のリサイクルについて質問をいたします。
リサイクル、言うまでもありませんが、物を大量に使い、捨てる社会から、物を使う量を減らし、資源をリサイクルする循環型社会をつくるものであります。缶・瓶・ペットボトルから始まったリサイクルも家電製品、紙、プラスチックが加わり、食品や建設廃材もリサイクルが義務づけられ、事業者、行政、消費者がそれぞれの役割を果たさなければならない時代になったわけでございます。
そこで樹木のリサイクルですが、樹木は自然が創造した貴重な資源であり、緑豊かな生活環境づくりのためにも樹木の果たす役割は重要であります。現在、本市で公園や道路の樹木の剪定作業から発生する枝葉は、年間どのくらいの量で、どのような処理をされていますか。
○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。
現在、公園緑地課で把握しておりますのは、公園それから街路樹の剪定作業で出る枝葉の量のみですが、その量は年間約二百五十六トンでございます。その処理といたしましては、一部、春木苗圃に堆肥用としてストックしておりますけれども、それ以外は藤ケ谷の清掃センターに持ち込んで焼却処分をいたしております。
○二番(嶋 幸一君) 年間二百五十六トンもの量の大部分が焼却処分をされているとの御答弁でしたが、この枝葉などを破砕機で用途に応じてチップ化をすれば、堆肥としてだけでなくマルチング材や舗装材としても使用できるわけです。さらにごみの減量にもつながります。この事業は、基本的にチップの活用先確保が絶対条件であり、品質の安定化、費用対効果など十分な研究が必要だとは思いますが、別府市が主体的にチップ化を進め、市民や関係する業界に普及するならば、大きな成果を得られるだろうと考えます。御所見を伺いたいと思います。
○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。
公園緑地課では、春木苗圃それから緑の相談所、神楽女湖のしょうぶ園などで落ち葉等の枝や葉っぱを使用しまして、今堆肥をつくっているところでございますが、剪定作業等で発生する枝葉のそれはほんの一部でございまして、その大半が、先ほど議員が言われましたように、ごみとして焼却されております。議員さんも言われましたチップ化につきましては、私どもも以前、破砕機を用いまして枝葉のチップの試験も試みましたが、枝葉のストックヤード、それからチップ化の作業場所、またそれをどのように有効利用できるかという点が一番問題で、なかなか難しい点も多く、実施には至りませんでした。議員さんの御指摘のように、資源をリサイクルする循環型社会の形成に向かっている現在、貴重な資源である樹木の剪定の枝葉を焼却するのではなくて、チップ化を行い有効利用するリサイクルは、大変重要な取り組みだと思っております。
ただ、この枝葉のリサイクル事業の実施につきましては、プラントの設置それから品質の確保、一番主な供給先、それから費用対効果など十分な研究が必要ではないかと考えております。その研究に当たりましては、公園緑地課だけで対応できるものではないように思いますので、これからまた関係課と協議をさせていただければと思っております。
○二番(嶋 幸一君) お隣の福岡県の久留米市では、リサイクル推進室を設置し、平成八年度から樹木リサイクルの研究を重ねております。来年度からは本格的な事業に取り組むそうであります。別府市も、樹木はもちろん全般にわたるリサイクル推進のためのお取り組みをお願いして、次の質問に移りたいと思います。
動物愛護について、お尋ねをいたします。
少年による凶悪な犯罪が、深刻な社会問題になっております。ゲーム感覚で他人を傷つけ、命を奪う事件が続発していることは、憂慮にたえないところであります。このような事件が起きた原因の一つに、子供たちが生き物の命に触れることが少なくなっていることがあると思います。このような状況の中で動物を飼うことは、子供たちが生き物の命に触れ尊重する心を養うことに大きな教育効果があると言われておりますが、学校では動物と触れ合う機会があるのか、また動物愛護についてどのような指導をしているのか、伺いたいと思います。
○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。
幼稚園におきましては、中央保健所が主催いたします動物愛護なかよし教室を例年五園程度で実施しております。健康な子ウサギ、そしてモルモット等との触れ合いを通じて、動物に対する関心を高め、愛護の心を養い、生命を大切にする心をはぐくむことを目的に実施されております。また、市内の十四の小・中学校で鶏、チャボ、インコ、ウサギ、そういう小動物を飼育しておりまして、子供が動物と触れ合う場をつくっております。以前は希望者、または係の子供たちがえさを与えるなど、動物と触れ合う場をつくっておりましたけれども、さきの鳥インフルエンザの発生で、今は子供がえさを与えないような状況であります。
動物愛護の指導につきましては、小学校・中学校の道徳の時間に、自然のすばらしさや不思議さに感動し、自然や動植物を大切にする心、生命のとうとさを感じ取り、生命あるものを大切にする心などを育成するように努めておりますし、道徳の内容項目にも動物愛護、自然愛護が入っております。また、小学校一、二年生では生活科という教科が行われておりますが、その中で動物を飼ったり、動物を育てたり、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心を持ち、またそれらは生命を持っていることや成長していることに気づき、生き物への親しみを持ち、大切にすることができるようにする心を育てるような取り組みをしているところでございます。
○二番(嶋 幸一君) ありがとうございました。
ところで、最近、動物を家族の一員、我が子のようにかわいがる方がふえているように思います。特に犬を連れて散歩をしている人をよく見かけますが、現在、市内には何頭の犬が登録され、市民からどのような苦情や相談が寄せられ、どのような対応をされているのか、教えてください。
○
環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。
犬を買う場合は、狂犬病予防法第四条により届け出が必要となっております。また、この届け出は、転出とか転入とか死亡した場合も届けるようになっておりますが、最初の登録以外はこういう届け出が少ないのが実情でございます。そのためか、登録総数につきましては、年々増加の傾向にございます。ちなみに平成十三年度は五千四百四十五頭、十四年度は五千七百九十頭、十五年度は六千百五十三頭というふうに増加をしております。しかし、犬は毎年狂犬病の予防注射を受けなければなりません。その注射の接種頭数を見ますと、平成十三年度が三千七百二十頭、十四年度は三千七百七十七頭、十五年度は三千八百二十三頭というふうになっております。この数が実数に近いというふうに思われますが、最近、小型の室内犬を飼うブームが大変ふえておりますが、室内犬につきましては、若干登録がされてないのが実情というふうにとらえております。
そういったことでございますが、苦情や相談につきましては、犬の捕獲や持ち込みを現在やっております保健所の方に、ほとんどがそういう苦情が持ち込まれているというのが実情でございます。昨年十五年四月から十六年一月までの苦情総数の百六十六件のうち、百六十三件が保健所の方に持ち込みをされております。その中で最も多いのは、野犬とか飼い主が不明のそういった犬の捕獲の依頼でございます。昨年は捕獲の依頼が八十一件ございまして、捕獲された犬の数は八十三頭ございました。なお、捕獲した場合は、三日間抑留をされております。次に多いのは、犬のしつけに関する苦情でございます。家の前を通ったり人が近づいただけでほえたり夜鳴きをする犬に関する苦情が非常に多くなっております。そのほか、散歩をするときにふんの後始末をしない苦情、それから犬からかまれたという苦情、そういった苦情相談等がございます。
犬を飼う場合は、人に害を与えないように飼うのが前提でございますが、先月の市報二月号におきまして、私の方で犬の飼い方につきまして掲載をいたしました。犬に限らずペットを飼う場合は、ペットの本能、習性、生理をよく理解していただいて、家族同様の愛情を持って、周りの人に迷惑をかけないように責任を持っていただく、これが基本というふうに考えております。
○二番(嶋 幸一君) 犬のしつけに関する苦情も大変多いということですが、平成十二年に動物の愛護及び管理に関する法律が改正をされました。人と動物の共生を強くうたい、適正な飼育を義務づけ、飼い主の責任を重くしました。飼い主の基本的なマナーやモラル、犬のしつけ方を学べる施設にドッグランという施設があります。簡単に言うと、犬を放して遊ばせるために広場をさくで囲ったところであります。アメリカにつくられたのが初めてだそうでありますが、現在、国内のドッグランはどのような形態のものがどのくらいあるのか、教えていただきたいと思います。
○
環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。
国内のドッグランの運営母体につきましては、民間、公営、いろいろございます。最も多いのは、ペンション、旅館などの附帯施設として運営されているものが、国内で二十七件あるというふうに聞いております。次に多いのは、レストランやカフェなどの店が運営をしているもの、これが十二ございます。このほか、ドッグラン単体のもの、また牧場や農場が運営をしているもの、それから公園や施設の中にドッグランのそういった施設を設けているものなど、日本国内では約九十ほどあるというふうに聞いております。
それから、ドッグランの施設に共通するものとして、先ほど議員さんがおっしゃいましたように、さくがございます。高さが約一メーター八十センチほどのさくや水飲み場、また監視カメラや清掃用具などを備えております。また、施設を使用する規定といたしまして、闘犬など攻撃的な性格の強い犬等は入場できないとか、それから狂犬病の予防注射を受けてない犬は、また使うことができないと、そういった細かい規定もあるというふうに聞いております。
○二番(嶋 幸一君) 北海道の千歳市には、市営のドッグランがあるそうです。その利用者は、千歳市の住民はもとより周辺の市町村からも高速道路を利用してまでもやってきて、犬同士の触れ合いのためはもちろん、飼い主同士の情報交換を目的に、週末にはここを訪れる人で駐車場があふれ返るほどの盛況ぶりだそうです。別府にも市営であれ民間経営であれ、このようなドッグランができれば、人にも動物にもやさしい別府の存在を九州はもちろん全国に発信できるものだと思います。広く市民に動物愛護精神の高揚を図り、子供たち、青少年が生命のとうとさを学び、また人間と動物が調和のとれたよりよい関係を築くことで、別府がさらに住みよい快適なまちになると思います。ドッグラン設置に向けた御努力を御協議いただきますようにお願いを申し上げて、私の質問を終わります。
○二十六番(原 克実君) 通告に従って、質問をしたいと思います。
第一番に、樹木の保全についてということでございますが、今回、この件につきましては農林水産課、公園課、土木課、それから観光経済部を含めてさまざま打ち合わせをさせていただきました。その中で特に農林水産課の課長さん、今回の鳥インフルエンザの対応、これは本当に御苦労さまでした。私ね、もう気の毒なぐらいだった。通告をしているのが農林水産に関係することが結構あったのですね。課長は真剣に対応しておった。ですから、本来私なんかの通告に取り合う暇がないぐらいであったのではないかと私は思います。今回、そういう中で終息に向かいまして、終息宣言がきのう十一日に県の方から出ました。私は聞きましたら、やっぱり別府も市の職員それから保健所、それから市の農協、いろいろとこの問題に携わっていただいたと聞きましたけれども、こういう鳥インフルエンザ、これは今世界に広がる病原菌として注目されているわけですから、できれば農林水産課をキャップとしながら全庁体制で、例えばこれは緊急災害というぐらいで私はとってほしかったなということを一つ思います。ただ、今回終息しまして、本当によかったと思うのですけれども、これは出たところは玖珠郡の九重町ですね。サテライトが出たのも日田なのですよね。そうしますと、やはり日田・玖珠というところは、対応が素早いなと思って。要するに日田・玖珠の人は正直者が多いかなと、私、つくづく感じがいたしました。(発言する者あり)ただ、もう一つつけ加えますけれども、日田と玖珠の人間は、非常にやじにも強いということでございまして、(笑声)そういうことで今回は非常に鳥インフルエンザについては終息を迎えてよかったなと思います。
では、通告に従って言います。
最初は、桜の木の保全ということで通告しております。
国際的にも、行政の皆さんもわかっているように、桜といえば日本、日本といえば桜。これは世界の人が認める、要するにこれは国の宝です、国の花です、桜は。ことしも、その桜の花が咲きほころぶ時期となってまいりました。桜前線も少しずつ北上してきております。大体別府あたりは三月二十二日ごろが開花宣言といいますか、桜の花が咲くころだと言われております。ところが、なかなかこれは、皆さん、桜の咲く時期はわかっておる。例えば、三月の後半から四月の初めごろに咲きます。日本は、日本列島が長いですから、早く咲くところと遅く咲くところは約一カ月開花が違いますけれども、別府は三月二十二日ごろと言われております。桜の咲くころは、皆さん非常に桜がきれいだ、きれいだ、わあ、すばらしいと言いますけれども、桜の木が一年間どういう状況にあるかということは、知らない人が多い。私ね、先ほどからいろいろやじが飛びましたけれども、出身はどこかというと、私は日田ですよ。出た学校も日田林工ですね。林業科というのがある。これは全国でも林業科のある高校は少ないのですよ。よき先輩、よき後輩に恵まれております。ですから、いろんなことが私はわかるのです。例えば、今回私がどういうことを言いたいかといいますと、別府市には桜の木がたくさんあります。市長、御存じですか。ただ問題は、この桜の木の管理保全が、なかなかこれは難しいし、なってない。ですから、今回、鳥インフルエンザも大事なことですけれども、別府市の桜を守るには、今しか時期がありませんよ、ぜひひとつ農林水産課も公園緑地課も大変でしょうけれども、一応私の言うことを聞いてくださいということで、今回、桜の木に、特に今別府市で蔓延しておりますてんぐ巣病、そういうものについて私は今回質問をさせていただくようにしております。
市長、てんぐ巣病とはどういうものか、聞いたこと、見たことありますか。それからお尋ねしたいと思います。
○市長(浜田 博君) あなたほど詳しくはありませんが、聞いたこともありますし、岩男議員のお兄さんの阿野さんが一生懸命、博士となっていろいろと私も教えていただいておりますので、一生懸命これからも勉強していきたいと思います。ありがとうございます。
○二十六番(原 克実君) 市長、阿野さんのことは、私が後から言おうと思っておったのだけれども、(笑声)先に言われてしまった。これはあなた、後をどうしようか。
議会事務局、これは行政の方も市長を含めててんぐ巣病というのはどういうものかわからん人が結構おると思います。私は、現場に行って写真を撮ってきました。これをひとつ市長を初め皆さんに見ていただくように、取り扱いをお願いします。議長、お願いします。
○議長(清成宣明君) はい、どうぞ。
○二十六番(原 克実君) てんぐ巣病というのは、知らん人が多いと思いますので、ちょっと話をさせていただきます。
桜は、やはり三百六十五日管理というのが必要なのです。一年間、短い期間ですけれども、きれいな花を咲かそうと思えば、病害虫と病原菌をどのように取り扱うかということが、一番大事なことなのですね。病害虫には、皆さんよく知っています、学校の校庭なんか咲いているところに毛虫が出たり、それから貝殻虫というのがありまして、それから立ち枯れ虫、根元に根を腐らかす病害虫なんかがあるのです。それから、今度は病原菌としてはてんぐ巣病が主なものなのですけれども、これは胞子といいまして、放っておいたら……。ちょうど冬は桜の木は活動しませんから眠っているのです。そして、ぬくくなってくるとつぼみを出して花を咲かせる。それからはだんだん桜の木が活動する時期になるのです。そのときにてんぐ巣病をそのまま放置しておったならば胞子というものが飛んで、特に別府が今推進をしております、そして管理をしております扇山の桜の園、それから公園、いろいろなところの若木にその胞子が飛んで、そこから病原菌がどんどん広がっていく。これはなかなか知らん人が多い。私も勉強したのですよ。ですから、今のうちにこれを撲滅しなければ、この胞子がどんどん別府市の桜についていったならば、桜が三月の終わりから四月の初めごろ、きれいな花を咲かさなくなる。そして、若木はそれによって立ち枯れ、枯れてしまう可能性だって出てくるのです。ですから、今のうちにこれを措置をする。
あたかも、ちょうど私がこれの質問通告をしたときに、今日新聞に載っておりました。志高湖の湖畔が、九電の労組の家族会の協力によって、振興センターとともにあの周辺の千本からある桜の木を十七年間保全をしてきて、あの志高湖の桜がきれいに毎年咲くわけですね。そして、きのうの大分合同新聞ですか、これにも日田がてんぐ巣病の撲滅をするということで新聞に載っていました。地域の桜を守ろう、てんぐ巣病の拡大を阻止しよう。病気の見分け方や剪定の仕方を実演しながら、樹木医の方がちゃんと指導しながら、日田はもうてんぐ巣病、これを撲滅しようということで運動しておった。やはり大分県にも九州にも桜の名勝というのはたくさんあるのです。そういうところは、一生懸命今この桜を、郷土の桜を守ろうということでやっているわけです。ですから、別府の農林水産、それから公園、土木、これを知らんふりするのは、私はおかしいと思う。やはり行政が中心になって指導しながら、この桜の木の保全をどうしたらいいか。例えば緑化組合とか県とか、それとかボランティアグループ、こういう人たちと結束しながら、やっぱり私はこの桜の木というものは大事に育てていく必要があると思うのですが、公園緑地課、農林水産課、どのような見解ですか。
○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。
市内には、公園や緑地に今千本程度、それから志高湖周辺や扇山桜の園など市が所管するものが一万本程度、また城島後楽園や、ことしの春オープンしますワンダーラクテンチなど民間施設に約一万四千本で、合計でアバウトでありますけれども、市内には二万五千本程度の桜があると把握しております。この中には、先ほど議員さんがおっしゃいましたソメイヨシノの敵であります、てんぐ巣病がかなり出ているのも事実でございます。私どももあちこち行って見ましたけれども、てんぐ巣病がかなり発生しております。
公園緑地課が管理しております公園とか街路につきましては、私どもの方で適宜にそれを剪定しまして焼却処分ということで処理いたしておりますけれども、ほかの施設につきましては、おのおのがその時に処理しているというのが実情でございます。
先ほど、議員さんがおっしゃいましたように、観光都市において景観上大変重要な役割を担っておりますこの桜の木については、個々が対応するだけでなく、民間も一緒になったそういった取り組みが必要ではないかという御指摘でございます。市内の桜を守って育てていくためには、関係課それから関係機関、そういった横の連絡をとりながらネットワークのようなものができればと思っておりますが、今後十分検討させていただきたいと思います。
○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。
先ほど、公園緑地課長から答弁がありました中の、農林水産課所管の扇山の桜の園の状況ですが、現在十五ヘクタールの敷地に約七千本の桜があります。花見シーズンには多くの市民や小学校等の学校関係の利用が盛んで、桜の新名所となっております。
毎年、てんぐ巣病の処理については行っておるのですけれども、てんぐ巣病は、風等で移るという風媒花なのですけれども、伝染しますので対処し切れず、議員さん御指摘の受病した桜の木が多々見受けられるというのが現状です。
今後は、桜を愛する心を広く市民に呼びかけるとともに、市内の桜の被害状況等を確認の上、守り育てていくためにそれぞれの所有者や管理者と連携しながら、桜の木の保全に努めてまいりたいと考えております。
○二十六番(原 克実君) この桜の木、別府市には二万五千本ある。行政の方も、議場におる我々議員も、まさか二万五千と今まで考えたこともなかった。でも、やはりみんなが協力して実態を調べると約二万本ある。その中でもやはり城島それから志高湖周辺、また今回ワンダーラクテンチ、それから大観山周辺、そして扇山の桜の園。別府市を考えてみますと、桜の名勝というところは、指折り数えると結構あるのですね。これだけの桜がありながら、やはりてんぐ巣病が蔓延しているということは、私はちょっと行政としてもいただけないし、やはり桜の木を愛する人たちにとっても、これはちょっと心外ではないかなと思います。
先ほど、市長が、阿野篤さんのことを言われましたけれども、今回、ボランティア活動をしながら桜の木を植樹したり、それから九州で初のアドバイザーとして認定を受けたり、非常にこの方は活動されておる。敬意を表しております。ここにおられる同僚議員の岩男さんのお兄さんですね。ここに書いてある、「桜の花を咲かせましょう」と。ちょっと私、このイメージから見たら、花咲かじいさんかなというようなイメージを持ちましたけれども、これは立派な活動だと思っています。やはりこういう活動をする人を側面から応援する体制を行政はつくらなければいかん。しかも、これはどういう応援をするかといいますと、桜は植えるだけではだめなんですよ。要するにその後の管理・保全をどうするかということを、行政がリーダーシップをとってやらなければ、桜の木は育たない。要するに病害虫とか病原菌にやられてしまうのだと思います。
では、ひとつ方向を変えまして教育委員会。今、学校教育の現場の中で小学校、中学校、高校、この校庭に桜の木はどの程度植わっていますか。
○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。
別府市内の公立小学校には合計三百五十六本、一校当たりにしますと平均二十二・三本、公立中学校には合計百八十四本、一校当たりにしますと平均二十六・三本、別府商業高校につきましては十三本というふうになっております。
○二十六番(原 克実君) そうしますと、大体五百五、六十本全校でありますね。ここを、教育長あなたもよく考えてみてください。卒業式、小学校も二十四日が最後、終わりますね。これから入学式が始まります。そのときの学校長の式辞、それから教育委員会の祝辞、それから市長の祝電、それから来賓のあいさつ、ほとんどの方が「桜が咲きほころぶころ」とか、「桜が満開を迎えて」というような言葉を必ずその式辞なんかに使うのですね。学校長でさえそういう季節の、その時期のやはり桜というものに関心を持ちながら、桜の木をどのように保全するかということに関心を持たない人が多い。ただ毛虫が出たとかいうときだけは、農林水産課、公園緑地課に頼んで毛虫の駆除をしてもらうしかないと思う。私は、この際いいことだと思いますので、できれば小学校、中学校の子供さんの学習の中に、日本の桜はどういうものであるか、そして我々がどういう形で保全をしなければいかんのか、やっぱりそういうところを体験学習の中で桜に愛情を持つような学習というか、理科の時間に入れるか何に入れるかわかりませんけれども、そういう桜に愛着心を持つような子供に育てることが、私は今後一番大事ではないかと思いますし、それをすることによって、桜を愛する子供だったら、私は非行なんか起こらんと思います。そういう面から、子供さんにそういう心を植えつけていく、これも私は学校教育の役割だと思いますが、その点はいかがですか。
○学校教育課長(利光弘文君) 議員さんが御指摘のように、今、桜の木がたくさんございますが、実際に学校で桜の木の保全につきましては、毛虫が発生したときに消毒をする、また時々枝を切る、そういうことが主になっております。しかし、中に詳しい職員がいる場合には、てんぐ巣病予防の剪定、また剪定した部分に腐敗や枯れを防ぐために腐敗防止薬品を塗布して保全に努めているというような学校もございます。
今、御提言がありました桜の木に対する愛着、そういうことにつきましては、またいろんな時間を活用して学校が取り組むようにしていきたいと思っております。
○二十六番(原 克実君) 今回、新しくできます南小学校、ここもやはり樹木のない学校なんて殺伐としていますよ。だから将来計画の中で何を植えるかわかりませんけれども、やはり子供のときから桜を愛する心、そして先生でそういう経験を持った人がおるのだったら、子供さんと一緒に桜の木の勉強をすることも、これは私は大事なことだと思いますよ。
それから農林水産課長。先ほど扇山の桜の園を言いましたね。これは当初、私たちが記憶しておる範囲では、あそこを桜の名勝、桜の園にしようということで一万本植えました。現状は何本ありますか。
○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。
今、議員さん御指摘のように、昭和四十八年から五十三年にかけて一万本植えております。現在、間伐等とか枯損木で約七千本ほど残っております。
○二十六番(原 克実君) そうしますと、大体桜の園は、今、成木までいきませんね。中木といいますか、これからだんだん成木になってくると間引きをせねばいかん。大体桜の木は、成木になりますと、樹木と樹木の間隔が七メーターから八メーターが一番いい間隔だと言われています。それはなぜかというと、桜の木は横に根を張る。ですから、その間隔は大体七、八メーターだと言われております。
そうしますと、別府の桜の園がだんだん成木に近づいてくる。そうすると、てんぐ巣病の除去もしなければいけませんけれども、この桜の園をやはり別府の観光名所とすることはできないのですか。例えば私はどういうことを言うかといいますと、私はあそこに何度か今回も行ってみました。駐車場がありません。まず駐車するところもない。それから、桜の園を歩く園路、園路が、全く整備がなってない。例えば、きれいな花の咲く場所。それで、あそこは景観がものすごくいいところです、傾斜があって。ですから、途中で神楽女湖みたいな野点ができるような場所も私は必要だと思います。そして、市長があたかも言っていました。クラブハウスを夜のムーンライトというのですか、ディナーショー、ディナー、そういうものにしたときに、例えばするとした場合ですよ、あそこがちょうど三月の終わりから四月ごろの花見の夜桜が見られて、野点ができるような方法をすれば、そういうこととリンクして、私は別府一大の観光名所になると思います。
別府は、やはり地形を見てください、なだらかな傾斜です。傾斜に植える桜の木はものすごく見事にきれいなのですね。そういう裏面性を私は今後考えていく必要があると思いますが、桜の園の今後の管理、どのように考えておりますか。
○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。
桜の園ですけれども、平成二十一年をめどに約三千本を目指しております。この三千本というのが、今、議員さん御指摘の八メートル間隔ということになっております。その三千本をめどに間伐等を繰り返しておるわけですけれども、これが完成をすればということで、この公園等の整備について考えたいと思っております。
○二十六番(原 克実君) あと何年かかりますか。
○農林水産課長(石井幹将君) あと約五年を、めどに考えております。
○二十六番(原 克実君) 五年をめどに考えておる。観光戦略、要するに再生をするためには五年は待てないと思いますね。できれば将来計画を立てて、もうここ一、二年で実施計画に移るぐらいのことをお願いしたいと思います。課長は非常にまじめな方ですからね、率直なことしか言えないと思いますけれども、私は、桜の園はひとつ別府の観光名所としてつくっていただきたい。今ちょうど、あたかも大分合同新聞なんかで「みちのく三大まつり」。それは何かというと、桜の花を見る観光募集をしております。その中でみちのくで一番の観光名所は、弘前のお城を中心とした公園、それから北上市にあります、奥羽山脈をバックにして河川敷に咲いた一万本の桜、こういうところを九州から観光募集しております。
別府も、例えば今の桜の園、最終的には三千本から四千本ぐらいになるかもしれませんけれども、九州の中でそれだけの桜の木を抱えておる公園は、ないのではなかろうかと私は思います。ですから、別府もそういう観光戦略を考えるならば、温泉まつりとリンクして、どのようなところで盛大な桜まつりができるかということも考えるのも、これは一つの大きなポイントだと思うのですよ。これが私が今まで言う行政に欠けたものなのですね。要するに観光温泉がいろんな戦略を考えても、行政サイドのそういうところ、農林水産が考えていかなければ観光浮揚というのはなかなか難しいと思うのですよ。だから、ひとつぜひこの桜の園を今後観光の名所にしていく、その考えで整備をしていただきたいと思います。
桜の木は、かわいがって手入れをすればするほど、人間と心が通じるものなのです。「冬は必ず春となる」という言葉があります。寒い冬をじいっと耐えておる桜、春になると人の心を和ませてくれる満開の花を咲かせる、これが桜なのですよ。だから私たちもそういうことを考えたときには、やっぱりいかに桜を大事にしていくか、これが一番基本にあるのではないかなと思いますので、市長、その点いかがでございましょうか、桜の花について。
○市長(浜田 博君) お答えいたします。
桜に対する思い、私も全く桜は大好きでございまして、思えば教員時代、新入生一年生を迎えるときに、私は黒板に桜をかいて、そして男の子と女の子、二人手をつないで校門を入ってくる、その絵を毎年かきました。その思いがありますし、桜には、また先ほど花咲かじいさん、私の本当、お友だちである阿野さんのお話を出していただきましたが、阿野さんにつきましても、烟台市、友好都市の烟台市に対しまして桜を贈ったり、また今、実相寺山の方で桜を植えようという、寄附をしていただいて、本当にボランティアで頑張っていただいています。
さらに、この前ニュージーランドに訪問団で議員の皆さんと一緒に行かせていただいたその中で、ロトルア市の市長さんが、ジャパニーズ・ガーデンを市庁舎のすぐ近くにつくっていただくと、「そこにぜひ別府の思いを何か入れていただけませんか」という温かいお言葉をいただきまして、私は、「桜の木はどうなのでしょうか」という提案をさせていただいています。そういう思いで、桜に対する思い、そしてまた別府市内には約二万五千本もの桜の木があるということで、怖い怖いてんぐ巣病に対しまして、どう対処していったらいいのか、このことも含めて一生懸命勉強させていただきたいと思いますので、桜を大事に育てる心を市民とともに育てていきたい、このように考えております。
○二十六番(原 克実君) ありがとうございました。本当に桜を思う心というのは、若い方も小学校時代から入学するときも桜の時期、卒業するときも桜の時期、そういう小さいお子様のときからやっぱり桜に愛着心を持てるような教育をしていくのが、私は教育委員会と思いますので、ぜひこの桜ということに、私たち日本人とすればやはり桜に愛着心を持ち、我が郷土である別府の桜を守っていこうという気持ちはだれでもあると思いますので、その体制づくりはやはり行政がリーダーシップを持たなければできないと私は思っておりますので、ぜひその点をお願いしたい、このように思います。
では、次に移ります。街路樹について、質問をさせていただきます。
現状、別府市の街路樹はいかがでしょうか。
○土木課長(金澤 晋君) お答えいたします。
現在の市道の幹線で、歩道に街路樹がある道路につきましては、別府市の駅前にあります前原線、それから野口原実相寺公園通り、それから山田関の江線、秋葉通り、それから朝見北石垣線、それから富士見通り鳥居線というような三十九路線に街路樹が植わっている現状でございます。現在、街路樹の選定におきましては、通り会や自治会、それから関係課と協議をして植樹の決定をしているところでございます。また、道路の特性や景観及び維持管理方法を考えた場合には、植樹の選定もいろいろ行っておるところでございますが、今後におきましても、関係者と十分協議を行っていきたいと考えているところでございます。
○二十六番(原 克実君) 土木課が努力されているということも、私は存じております。でも、要するに例えば都市計画道路それから幹線道路、今、歩道敷のある道路が約八十キロですか、別府市は延々としてあります。その中に街路樹が植わっているところもあれば植わってない道路もあります。土木課が、例えば今回新しくリフレッシュされました駅前通りとか青山通り、それから秋葉通り、これはユニークな街路樹を植えていただいているというのはわかります。ただ、後の管理がどうなのかということです、管理。ですから、管理は、後は植えたら管理はどこがやっているのですか。
○土木課長(金澤 晋君) 街路樹の植樹につきましては、道路を整備いたします担当課であります土木課が選定しておりますが、植樹の維持管理につきましては、公園緑地課の方で維持管理をお願いしているところでございます。
○二十六番(原 克実君) 大体別府は、今度バリアフリーの策定経費が上がっています。これからだんだん街路につきましても、障害者にも健常者にもやさしいまちづくりの中で街路整備が行われてくると思うのです。ところが、昭和三十年後半から四十年ごろにできた歩道というのは、どちらかといえば車社会、そしてとにかく車から人を守るための歩道だったのですね。これからはそうではなくて、要するに改正ハートビル法、それから交通バリアフリー法、さまざまな安全・安心なまちづくりの中で障害壁をなくしていこうということが言われています。ですから、街路の整備をすると同時に、やはり歩道の植樹、これも考えていかなければいかん時期になっております。先ほどから桜の花のことを私は言いましたけれども、荘園の並木道ね、この桜なんかも全然管理が行き届いていません。ましてや植樹桝、これはもう幹いっぱいになっていますね。これは本来は、植樹したとすれば、木の幹の大きさに合わせてどんどん植樹桝を大きくして、空気が通りやすく水分が通りやすいように本来は保全をしていかなければいかん。これが日ごろ管理がなってないものですから、例えば今まで昭和四十年、五十年代にできた街路樹は、だんだん立ち枯れ、それから災害があったときに台風で倒れた。倒れたら倒れたまんま。ですから、皆さん、よく見ていってください。既存の街路樹は、現在、私が言った秋葉通りと駅前と青山通りを除いては歯抜けになっている街路樹というのがいっぱいあるのですね。
私は、この道路行政についてはずっと以前から一般質問でも言ってきました。例えば名古屋それから仙台、仙台なんかは、「杜の都仙台」と言われるためには二十年、三十年の歴史があるのですよね。どのようにして市街化区域に緑を植えようか。ただし、一本植えてもだめだ。同じ百本植えるのだったら、人間の目から見た緑視率、二百本にできんかというようなことで、名古屋とか仙台は、街路樹をジグザグに植えた。こういうふうにしてやはり緑を保全しているのです。
ですから、例えば町並み木というのは、非常に景観を整え、そのまちの活性化につながるということなのです。ですから、衰退した街路樹のところは発展がないのですよ。ですから、今後街路を整備するときの街路樹のあり方、これをよく考えてください。今回、歩道のある中部中学校通り、これも整備するようになりました。いずれはその後に富士見通りもするでしょう。今、歩道のある道路はたくさんあります。ここをやはりユニークな街路樹整備をしていく必要があるのではないかと私は思います。例えば今――課長さん――別府の木、要する市木といいますか、木、これは何と何ですか。
○土木課長(金澤 晋君) お答えいたします。
別府市のまず市木でございますが、キンモクセイが指定されております。これは中国産で、秋には黄金色の小花を咲かせまして大変香りがよくて、別府の路上に適しており、庭園や緑化用として今選定されておるそうでございます。それからもう一つ、クスノキが設定されております。これは樹形が雄大でありまして風格があり、樹齢も長く、別府市を象徴する木として最もふさわしいということで、公園や緑化用の木として使用しておるところでございます。
○十七番(高橋美智子君) いろんなことで気合が入って、今度やろうという機運がすごく感じられますので、期待をしております。みんなが楽しむ祭りにぜひしていただきたいなということと、それから、お祭りの中に、ただ私がちょっと気になるのは、百の温泉を開放するとか、何々が「ただ」だとかいうのがよくあるのですよね。私は、感謝するのだったら、「ただ」とかいうのではなくて、やっぱり温泉を美しくお掃除をするとか、そういうようなことが必要ではないかな、その視点がちょっと。何かお祭りが終わったら大掃除をせないかんというようなことをしないような祭りに、環境に本当に配慮するような祭りをやっぱりことし心がけたら、ボランティアの人がどれぐらいしていただけるかわかりませんけれども、そういうことを考えると、市長が環境ツーリズムの話もしていますけれども、私は、行政はむしろこの温泉まつりを外国からの人とか観光客を誘致したりとか、そういうようなお話ではないと思うのです。別府市民が楽しんでいろんなことに感謝、温泉について感謝しようという祭りなので、温泉の価値ですか、付加価値をつけるということが行政の仕事ではないかと私は思っています。
ですから、それなりに旅館の人たちやらいろんな業種の人たちが、例えばアルゲリッチとこういう温泉を楽しむ会とか、それから花を楽しむ会とか、全国では花と温泉というような旅も計画をしているようでありますし、そういうようなものをやはり市がするというよりも観光協会とかそういう関係の方たちが協力をしながらするのだろうと思いますけれども、花のまちなんか、コンクールが別府市はあるわけですから、もう少ししましたら、びっくりするように、小坂ですか、それから別府市にはお庭の手入れをしているところはガーデニングといいますか、大変美しく、よその人たちに見せたいような大変美しいところがあります。こういうような一人一人の努力といいますか、今私たちが自分の家の周りで何ができるかというようなことを、一つ仕掛けをすれば別府のまちが本当に美しくなっていくのではないかなと思いますし、行政はそういう意味での付加価値をつける。
例えば別府市の、今温泉については問題になっていますけれども、泉源の問題。これは、別府市はかけ流しの湯が使えるというのはほとんどないわけです。私は、これは法改正ができないのかなと思ってちょっと研究させていただいたのですけれども、これは法律以上の法律というのはできないというわけですね。だから泉源は、本当は別府市方式で、「かけ流しの温泉が本当の天然温泉」といって全国にPRすれば、二つぐらいしかないのですね、県下ですよ。二件ぐらいしかないと、あとの温泉はいわばだめになるといったら悪いけれども、そういうふうになるのでしないのかなということも思いますけれども、温泉の国際会議がありましたときに、担当の人たちが県に要望していました。泉源について法律をきちっと整備しようということをいろんな方が言っていましたので、これがきちんと、旅館組合なんかは一生懸命やってくれて、いろんなこの提議を出しておるようでございますけれども、本当はこのことを、天然温泉はこうなのだというようなものをもうちょっとPRしてもいい。そして、これから何か皆さん方が御苦労で農業祭とか漁業祭も、この感謝祭というか、そういう祭りもできますから、本当は食の安全とかを一緒にして、食べる女性のツアーとか、そういうものに付加価値をつけるような計画の取り組みをぜひお願いしたいということを要望して終わります。
○副議長(野口哲男君) 休憩いたします。
午後三時 二分 休憩
午後三時二十一分 再開
○議長(清成宣明君) 再開いたします。
○一番(長野恭紘君) 大変お疲れさまでございます。時間いっぱい使って頑張っていきたいと思います。(笑声)
この三月議会を迎えまして、私もほぼ丸一年議員活動を迎えようとしております。一般質問も三回目を迎えますけれども、とにかく若さいっぱい、見た目とおり、さわやかにきょうも一般質問を行っていきたいというふうに思っております。(発言する者あり)はい、早く進めたいと思います。
通告に従っていきたいと思いますが、まず、観光行政についてお尋ねをします。
まつり・イベントの今後についてということでございますが、浜田市政も誕生丸一年を迎えようといたしております。浜田市政の目玉と言うべきものが、観光戦略会議とまつり・イベント検討委員会であるというふうに思っております。どちらも観光の再生のためのものであると思いますけれども、この別府観光の再生については、市長は就任当時から並々ならぬ決意でリーダーシップを発揮していただいております。このことについて私は、本当に心から敬意を表したいというふうに思っております。
昨年、まつり・イベント検討委員会の答申書が出されました。私もよくこの答申書を拝見したわけでありますけれども、ここで改めて確認をさせていただきたいと思います。浜田市政の中にあって、このまつり・イベント検討委員会の答申書というものは、どのような位置づけの上に置かれているものなのでありましょうか。まずその点からお伺いしたいと思います。
○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。
まつり・イベント検討委員会は、別府の四大祭りを諮問する委員会と位置づけておりますので、最大限尊重したいと考えております。しかし、この答申書に基づいて各実行委員会で協議しながら実施してまいりたいと考えております。
○一番(長野恭紘君) 最大限尊重していきたいという言葉でございますが、次に、この答申を受けて、四大祭りの補助金額、その補助金額について新年度の予算でどのような反映がなされるのかなというふうに注目をしておりましたけれども、かなり大胆な変額がなされたなというふうに思っております。対前年度比で四大祭りの補助金が幾らから幾らに変額されたのか、端的にわかりやすく教えていただきたいというふうに思っております。また、報道の方が先行した感がありますけれども、ドリームバルについては、報道のとおり完全廃止、これは先ほどの質問の中にも出ましたけれども、完全廃止ということになるのでしょうか。答申書の中では、「油屋熊八翁顕彰碑前祭の付随行事として、熊八翁の精神を伝承し象徴する国際交流広場、アジアンフェスタのようなイベントへと移行すること。イベントに関しては、性格上留学生を含む国際色豊かな実行組織を新しく構成し、若者を中心として継続できる新たなイベントを創出する試みに取り組むこと」というふうに書かれております。答申を、先ほどの答弁のとおり、最大限尊重するといたしまして、この答申書の内容を見ておりますと、完全廃止というよりも、部分的に廃止をして一部は移管というようなことになるのではないかなというふうに思っておりますが、そのことについてちょっとお尋ねをしたいと思います。
また、仮にこれが廃止になった場合には、秋のイベント、四大祭りのうちの秋のイベントがぽっかりと穴があくようになるわけでありますけれども、その点について何か代替の祭りというかイベントを考えられているのでありましょうか。その点についてお答えをしてください。
○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。
一点目の補助金でございますが、別府八湯温泉まつりにつきまして、十五年度七百二十三万円、十六年度二千百二十八万円、別府夏まつり、十五年度九百八十七万円、十六年度一千九百八十七万円、別府ドリームバル、十五年度三千万円、十六年度ゼロ、べっぷクリスマスHANABIファンタジア、十五年度一千五百万円、十六年度一千五百万円、以上でございます。
また、ドリームバルにつきまして、完全廃止かということでございますが、先ほど十七番議員のときに質問を受けましたが、すみません、ちょっと答弁できなかったのは申しわけございませんでした。そこで、完全廃止というよりも、私どもは考えておりますのは、今回予算をつけていただいておりますように、夏まつりの方に国際ダンス仮装フェスタ、これを夜ですけれども、やってみたいという意向もございます。
それから、先ほど御指摘の国際交流広場、アジアンフェスタ。これにつきましては、温泉まつりにやはり持っていきたいという考えもございます。しかし今回、時間的な制約もありましたし、そういうことで我々が考えておりますのは、来年度に向けてこういうのを持っていきたいなと。夏には、ちょっと向かないのかなというふうなことも考えております。
それから、先ほどの一部廃止、全部廃止というか、そういう点につきましては、統合するということで御理解いただきたいと思います。国際ダンスフェスタが夏に、それからアジアンフェスタ、それから交流広場については、実行委員会の中で協議しなければいけないですけれども、ことしはちょっと無理かなという気もしますので、これは協議しながらぜひ、私の考えでございますが、来年の温泉まつりに持っていきたいなと。また、ダンスフェスタも来年の温泉まつりに持っていくか、それは実行委員会の中で協議していきたいと考えております。
それから、秋のイベントがなくなるということでございますが、これにつきましては、観光課それからまつり協会に関しましては、やはり今のところ考えておりません。しかし、行政がやっております、今回農業祭も誘致したようでございますし、水産振興祭それから福祉まつり、消防の集い、それから湯けむりツーデーマーチ、オンパク、健康マラソン等、秋はイベントがメジロ押しでございますので、こういうのを踏まえながら、行政とまつり協会がやるイベント・まつりは、今のところ考えておりません。
それから、碑前祭につきましてですが、これは十一月一日ということをもう以前から言われてやっておりましたが、ドリームバルがあるときに碑前祭をやっておりました。この件につきましては、十一月一日に戻しまして、これはもう今のところは碑前祭だけというふうに考えております。
○一番(長野恭紘君) ありがとうございました。温泉まつりについては、予算を見てみますと、対前年度から見ますと一千四百五万の増額、夏まつりについては一千万円の増額、ドリームバルはマイナス三千万、これは完全に予算を廃止ということだと思います。HANABIファンタジアについては、もともと一千五百万という高額な予算がついておりましたので、この点については変わらないということであると思います。全体で前年度から五百九十五万円の減ということになっております。全体的に見てみますと、ドリームバルが三千万ということで突出をしておりましたので、この部分をカットしてほかの祭りに振り分けたというような感じかなというふうに思っております。
先ほど御答弁をいただいた中で、ドリームバルの中でも特に国際仮装ダンスフェスティバル、これは私もいろんな方から御意見を伺っておりますと、非常に好評を博していると申しますか、人気がいいわけであります。先ほど、十七番議員さんのお答えの中でも若干その点が出ましたけれども、ぜひこの点について、国際仮装ダンスフェスタについては、ぜひうまい形で組み込んでいただくというようなことをお願いしておきたいというふうに思います。
それから、秋のイベントについて今のところ考えていないということについてでありますが、つくらなければいけないというようなことではありませんので、ぜひ秋のイベントについては、ほかのところの部分を何かうまく、もうちょっと拡張するというか、やはり今まで四大祭りということで別府市はうたってきたわけでありますから、とにかくこの付随をする何かイベントをやっていただければなというふうに思っております。いずれにしろ補助金、また全体の費用との兼ね合い、これを考えていただきながら、市長のリーダーシップをまた発揮していただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。
続きまして、昨年九月の第三回の定例会におきまして、私が一般質問で申し上げたのでありますけれども、規模と内容を含めての「火の海まつり」の呼称の復活と、それから湯のまちわいわい市の復活を考えていくべきであるというふうに私は思っております。これは、答申書の中にもはっきりと明記をされておりますが、この二つについて今後どのような計画があるのでしょうか。これをお答えいただきたいと思います。
○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。
火の海まつり、湯のまちわいわい市は、答申にもございますように、「イベントの再考を検討すること」と提言をいただいております。これにつきましては、やっぱり実行委員会の中で協議していきたいと考えておりますが、「火の海まつり」の名称、これにつきましては、やはり前のテレビ局等の関係もございまして、使っていいかということも踏まえまして検討も必要ではなかろうかと思っておりますし、また、湯のまちわいわい市につきましても、場所、それからいろいろな問題もございますので、これはもう答申に出されておりますので、実行委員会の中で協議してまいりたいと考えております。
○一番(長野恭紘君) ぜひこの二つについては、よく考えていただきたいなということを提言しておきたいというふうに思っております。
先ほども申し上げましたけれども、全体的にはかなり答申を受けて、思い切った補助金の配分をしているなという感じを受けます。別府は、言わずと知れた観光都市であります。観光浮揚なくして別府市の再生はないというふうに思っております。不必要なものはすぱっと今回のように切って、必要なものに集中して予算を投入する、これが、「行革」という言葉を私は余り使いたくないのですけれども、その前にやらなければいけないことはたくさんありますから、行政を適正に運営する大原則であると私は思っております。
先ほど、一つの祭りに年間を通じて取り組む専従の職員を配置するという、十七番議員さんの御答弁の中でありましたが、これも非常にいいことだな。一年間じっくり、一人の人間になるかわかりませんけれども、ずっとその祭りのことを考えて、どうすればよくなるかということも、これは一人の人間が専従でつくということは、私は思い切った案であるなと歓迎をしたいと思っております。そのかわり、しっかりと評価をするシステムを構築して、この祭りがどうだったのか、来年につなげる、また次の年につなげるそういう組織も同時につくらなければいけないのではないかなというふうにお願いをしておきたいと思います。
この項の最後に、市長のまつり・イベント、また観光に対しての決意、これは予算を見てよくわかったのですけれども、特に先ほど申し上げた火の海まつり、この呼称を復活するというのはなかなか難しいというふうなことも答弁をいただきましたが、ぜひ足を運んで、「この『火の海まつり』の名前を使わせてください」とお願いできるかどうかわかりませんけれども、火の海まつりと湯のまちわいわい市についての御見解をお伺いしたいと思います。
○市長(浜田 博君) お答えをいたします。
具体的には火の海まつり、それからわいわい市、私もあのにぎわいの感激を忘れておりません。今回、見直し検討委員会の中においても、なぜ復活できないのかなという思いがあったことも事実でございます。ただ、今、テレビ局との関係、名前を使っていいかどうかという問題等々、懸案事項もありますし、わいわい市の場所等も今までできていた場所にああいうものが建ちましたので、ちょっと難しいかなという部分もありますので、十分市実行委員会の中に思いを告げまして検討していただきたい、このように思っております。ただ、まつり・イベントを一年間を通してこの四大祭りを中心ではありましたが、予算の振り分け等々も、今、形では三大祭りになりましたが、秋の農業祭が、私は大きなまつり・イベントの一角に定着していただきたいという思いもあります。
それから、八十周年といういわゆるすばらしい時代に市長にならせていただいたわけですから、この冠をつけたイベントを、今あらゆるところに民間活力を導入させていただいて、にぎわいのあるイベント企画をさせていただこうというふうに思っておりますので、ぜひ御支援と御協力をお願い申し上げたい。
○一番(長野恭紘君) 再三申し上げますけれども、市長のリーダーシップをこれからも発揮をしていただきたいなというふうにお願いをして、次の項目に入りたいと思います。
観光行政について二項目目、足湯についてでございます。
さきの「子ども市議会」のときにも、子ども議員の一人が言っていたのが、非常に印象的でありました。「なぜ別府市に足湯がつくれないのでしょうか」。現在、民間の旅館や施設に数カ所の足湯が存在していることは承知をいたしておりますし、それが観光客の皆さんに非常に好評であるという声も聞き及んでおります。民間施設にできて別府市の市営温泉にできないというのは、なぜなのでしょうか。設計上、足湯をつくるというのは、そう大して難しいようには思えないのですけれども、まずこの点についてお伺いしたいと思います。
また、今後具体的に市営温泉にどこか足湯をつくろうというような計画があれば、できればですけれども、いつ、どこにというようなことも含めて御答弁をいただきたいと思います。
○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。
民間の施設で、市内には六カ所の足湯があると聞いております。御指摘のとおり市営温泉には足湯はありません。市営温泉十七カ所のうち自家泉源によるものが八カ所、給湯によるものが九ヵ所ありますが、かけ流しによる入湯を目的とした湯量の設計になっております。
では、なぜできないかと申しますと、自家泉源を有しているものにつきましては、自然保護のため、大分県自然環境保全審議会の温泉部会で決められました規則により、深さ制限、揚湯ポンプの容量、一分間の揚湯量、管径等について厳しい規制がかけられております。また、給湯によるものにつきましては、直営、市有区営温泉等を含めた七十四施設に七系統の路線を使って給湯している状況でございます。そこに新たに足湯を設けるとなりますと、そのために湯量の確保が必要となってまいりますので、この旨を御理解いただきたいと思います。
ただ、このような中で幸いにも昨年末に一施設で休止していた泉源が復活し、湯量と水のめどがたちましたので、十六年度に直営の足湯をつくるように計画しているところでございます。
○一番(長野恭紘君) すみません、場所については、お答えいただけますでしょうか。
○温泉課長(遠島 孜君) 海浜砂湯を予定しております。
○一番(長野恭紘君) 大変明るいニュースだと思います。ぜひこの足湯、市営温泉にできると、初めてのケースであると思いますが、ぜひ十六年度早期に着工にかかっていただきたいというふうに思っております。
私は、足湯をつくるという、単発で見たときには直接的な経済や観光の浮揚になるというふうには思っておりません。しかし、別府といえばイコール温泉であります。別府を訪れる観光客の皆さんは、必ず別府は温泉のまちだという、そういうふうなイメージを持ってやってくるのだと思います。先ほど、市営温泉についてのお答えをいただきましたけれども、別府の玄関ともいうべきJRの別府駅、この別府駅に何とか足湯ができないのかなと私は思っております。そうすれば、別府に着いた観光客の皆さんは、ああ、うわさどおりさすが湯のまち別府だなというふうに感動もしていただけると思いますし、また旅の疲れを、またストレスをこの足湯によって発散ができるというふうにも思っております。過去に商工会議所や観光協会が、JRに対して足湯の設置を申し入れております。その後の経緯と、別府市としてはJRの方に申し入れ、もしくは協議をされたのか。別府市とJRとの協議を持ったのかということについて、お尋ねをしたいと思います。
○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。
お話は聞いたことがありますが、直接お話をさせていただいたことはございません。実際現地は見させていただきました。どこか利用されているようにありますが、湯量それと温度の問題がありまして、ちょっと今現在では温度が三十九度という形の分で低いようにあります。揚湯タンクも見せていただいたのですけれども、五十リッターぐらいのタンクなものですから、それでまた、ほかにも利用しているような状況にあります。現在はちょっと温泉課独自の考えでは無理なようにありますけれども、また商工会議所がその後話をされたかどうかということもないようにありますので、これは今後検討する一つの課題だと考えております。
○一番(長野恭紘君) なぜ私がここまで言うかといいますと、別府より先に駅の構内に足湯を設置する駅があるからであります。皆さんよく御存じの由布院駅。聞いた話によりますと、昨年十月に約一千万円かけてJRが単独で工事をしたそうでありますが、その流れや経緯を把握していれば教えていただきたいと思います。
○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。
平成十四年の七月か八月ごろに駅の宿舎ですか、それの取り壊しの計画が出たそうですが、そこに温泉の泉源があったため、何か再利用できないかという話が出、検討する中、十五年六月ごろに足湯の企画が計画され、JR九州本社の直轄により単独費一千万円を投入して、十月に完成したとお聞きしております。
○一番(長野恭紘君) やはり話に聞いておりましたとおり、JRが単独で一千万円をかけてやっていただいたということであります。別府の場合も、なかなか難しい問題はあるにしろ、全額JRが出せないということになれば、若干、別府市も配分を決めてつくるというような方法もできるのではないかなと私は個人的には思っております。由布院駅の足湯のパンフレットを見ておりましたら、「湯のまち湯布院へようこそ」というふうに書かれておりました。「湯のまち」は別府であります。先に湯布院にとられた感が私はして、非常に悔しい思いをしております。湯布院の足湯の場合は、利用するのにもお金がかかります。大人が百六十円、子供が八十円という、金額的には小額でありますけれども、もし別府駅につくるのであれば、これはもう――これはちょっとどうかわかりませんけれども――できればただでみんなが入れる、そういうような足湯を私は計画していただきたいというふうに思っております。
先ほど課長が御答弁いただいた中で、別府市としては全くその申し入れをしていないということを言っておりました。だめにしても、先にJRの方とかけ合う、同じテーブルに着くということをまず心がけていただかないと、話もしてないのに「これはだめでしょう」というのでは話が前に進まない、私はそのように思うのです。ぜひこれは課長だけではなくて市長、市長がリーダーシップをとってこの別府駅の足湯、これは私だけではなくて市民の皆さん全員が望んでいることであると私は思っておりますので、リーダーシップを発揮してぜひ早期に完成をさせていただきたいとお願いを申し上げたいと思います。市長、この点何か。
○観光経済部長(東 昇司君) お答えさせていただきます。
温泉課も、現在駅前通り――JRを含めましてですけれども――まず湯量の確保という形で調べております。そういう中で、トキハに若干の湯量があるという形で、これはトキハが近々足湯をつくると聞いております。そういうことで、JRとも今後話していきますが、これはJR九州本社と話をするように聞いております。そういう形で別府駅の駅舎等も含んでそういう話は進めていきたいと思っております。
また、先日、「市民の船」で松山の道後温泉に行きました。道後温泉には、各ホテルの前に、自分のところの前に小さな足湯がほとんどあります。そういう形でホテル旅館組合にも、北浜界隈に小さな足湯でもいいのですけれどもつくってくれという形でお願いしております。
○一番(長野恭紘君) 先ほど市長の答弁にもありました、来年は市制施行八十周年を迎えるわけであります。これも……(発言する者あり)ことし……来年度ですね、(「来年度」と呼ぶ者あり)ええ、来年度、ことしですね、迎えるわけでありますので、ぜひこれはその記念にでも結構ですから、つくるような方向で検討をいただきたいな。私ども会派にも、ちょっと考えは右寄りですけれども、もと国鉄マンがおりますので、(笑声)この方と一緒にぜひJRの方に出向いて、まず同じテーブルに着くということを御検討ください。よろしくお願いします。
次に行きたいと思います。次に、楠港跡地の利用についてでありますが、よろしいでしょうか。
そもそも楠港の埋め立ての目的は、売却に限定をされていたようでありますが、このことについては、昨年の第三回定例会の一般質問の答弁の中で、平成十四年七月をもって、埋め立てから十年を経過して公有水面埋立法二十七条の規制が外れて、しかるべき措置をとればどのような計画にも使えますということを伺っておりますので、このことを踏まえてまず質問をしていきたいと思います。
今回、プランが公募にこたえる形で七社出てきておりますけれども、これは先ほどちょっと質問の中で出ましたので、ダブる部分はあるかもしれませんけれども、七社のうち、土地の買い取りと賃貸、二またあると思うのですけれども、それぞれ七社のうちどこが賃貸で――具体的な名前は結構ですので――何社が買い取りで、何社が賃貸なのか、お答えできればお答えください。
○議長(清成宣明君) やがて正規の時間がまいりますので、あらかじめ会議時間の延長をいたします。
○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。
楠港埋立地に進出する企業七社の土地の利用形態についての御質問でございますが、現在まで二回の選定委員会を開催いたしております。今月末に第三回の選定委員会を開催する予定になっておりますけれども、この第三回の委員会の審査の中で各企業から直接委員の方々に売却、賃貸を含めまして、各企業の進出プランにつきまして発表してもらう予定になっております。このときに賃貸また売却、値段を含めまして発表がありますので、大変申しわけありませんが、そのときまで公表につきましては差し控えたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。
○一番(長野恭紘君) 今月行われる第三回の委員会でその詳細がわかるということでありますので、わかりましたら、その件も個人的にではありますけれども、お尋ねをしたいと思います。
次に、企業選定委員会についてお尋ねをしたいと思います。
委員さんのお名前を拝見しておりますと、各界を代表するすばらしい方々ばかりであります。しかしながら、委員の中に一番商品に対して敏感な二十代それから三十代、特にショッピングをするのは女性であります。この女性の委員が入っておりません。委員さんからは、「おれは若いぞ」とおしかりを受けるかもしれませんが、年齢だけに限定をして言わせていただきますと、二十代、三十代の方は入っていないということになるわけであります。私は、委員の委嘱に対して異議を唱えるものではありませんけれども、若い世代にも選択のチャンスを与えないと、これからの別府はますます若者に魅力のないまちになっていくのではないかなという気がしてなりません。若い世代に見放されたまちに、未来はありません。どうしてそこのところをもうちょっと配慮していただけなかったのか。これから若い世代の考えを取り入れていく余地があるのかどうか、そして、今回の選定委員会はだれがどのような経緯で決定をしたのか、まずそのことをお尋ねしたいと思います。
○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。
今回の楠港埋立地誘致企業選定委員会につきましては、広く市民の意見を聞く中で別府市中心市街地の活性化基本計画の趣旨にのっとって、それに最もふさわしい企業を選定するということで始まりましたが、各界各層から委員の方々の推薦・就任をお願いしましたが、結果的に若い委員の方が一人も入らないという結果になりまして、申しわけなく思っております。当初から若い方というのを除外したということではありませんで、それぞれの団体の方々に委員の方々の推薦を依頼していく中で、結果としまして若い委員の方々が入らないという結果になってしまいました。
若い方々の御意見・御要望につきましては、市議会また学識経験者、商工会議所、商店街など各団体を代表する委員の方々が選定委員会に選出をされておりますので、若い消費者の立場からのさまざまな御意見について、また商工課またそれぞれの委員の方々にお寄せいただきたいと考えております。お寄せいただいた御意見につきましては、できる限り委員会の方に生かしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○一番(長野恭紘君) だれが選定委員会の委員を委嘱したのかということについては、私は、恐らく中心になる方は市長だと思うのですけれども、これはだれかが任命をしなければいけない以上、だれがなったというようなことを私は全く言うつもりはありません。しかし、先ほど申し上げたとおり(発言する者あり)申し上げたとおり、若い世代の意見をやはり取り入れていくそういう余地をこれから――今、課長が言われたように――つくっていただきたい。強くお願いをしたいと思います。
続きまして、今後、この選定委員会についてでありますが、公開の委員会になるということになるのでしょうか。
○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。
これまで二回の委員会を開催いたしましたということは申し上げましたが、この委員会につきましては、すべて公開いたしております。しかしながら、第三回以降、企業が実施プランをプレゼンテーションするという段階に入ってまいりますが、そのことにつきましては、やはりその中で売却の値段、または賃貸の値段等いろんな企業の秘密というものもありますので、企業側からもこの分につきましては公開しないでほしいというような要望もいただいておりますので、委員の方だけで審査をしていきたい、そういうふうに考えております。
○一番(長野恭紘君) 権限については、委員長または委員の皆さんが持っているわけであります。たとえ公開にした場合でも、見ているだけというか、言葉は悪いですけれども、傍聴するだけでありますから、権限はありません。これは別府市全体の問題でありますので、できる限り公開にしてほしいということをお願いします。
今回の公募に対して七社が応募したことは、先ほども申し上げましたけれども、昨日、議員生活の中で初のトップバッターを務められました十五番議員さんに対する答弁の中で、「選ばないという選択もあり得る」、これはきょうの十七番議員さんの御答弁の中でもありましたけれども、「選ばないという選択もあり得る」という商工課長さんの言葉がありました。選考に選考を重ねた結果、どのプランも別府の背景にはそぐわないとなった場合、選ばないということも一つの選択肢の中にあるのだよというぐらいの厳しい取り組みを私はすべきではないかなというふうに思うのです。今のままでありますと、来たものに対して、現在七社来ているわけでありますが、この七社の中から選ばなければいけないというような感じになっては私はだめだというふうに思うのです。別府市としての考えや要望がどこに取り入れられるのかなというふうに思うわけであります。それでは市としては余りにも私は無責任な感じがするので、ぜひ別府市としてはこういうふうなのを望んでいますよというような希望もどこかで取り入れるような、そういう委員会にしていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。
どのような形になるにしても、少なくとも建ってしまったら、もう半永久的と申しますか、取り壊すというようなことは、これは当然できないわけであります。別府の未来を左右しかねない問題でありますので、先ほど申し上げた別府市としての主張をはっきりとしておいた方が私はいいと思います。それが別府市としての責任であると思いますので、重ねてこれをお願いして、次の質問、次の質問というか、同じ項の中でありますが、今度はHANABIファンタジアのことについて、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
もはや別府の定番となりました四大祭りの一つ、クリスマスHANABIファンタジアの会場として現在利用されているわけであります。当然今回の話になる前に、もしくは並行してHANABIファンタジアの今後の開催会場について議論がなされていると思うのでありますが、今後のHANABIファンタジアの開催場所についてはどのようになるとお考えでしょうか。
○観光経済部長(東 昇司君) お答えいたします。
HANABIファンタジアの件でありますが、これは去年終わった時点で、もうすでにHANABIファンタジアの実行委員が、スパビーチを初めほかの場所をいろいろ実際に回って今検討中と話を聞いております。実行委員会の中で検討している状況であります。
○一番(長野恭紘君) 当然そこに何かが建つというようなことを考えたときに、先に私はそれを考えてからやるべきではないのかなというふうに思うのです。HANABIファンタジアのときには非常に――皆さん御存じのように――たくさんの県内外から観光客の方が訪れて、本当にこれは別府市の定番イベントの一つというふうになっているわけであります。せっかくいいものが建って、そのかわりHANABIファンタジアの全体的な内容が悪くなった、景観が悪くなったというようなことが言われては、これは何の意味もないことになるわけであります。そのことは十分これから検討して、早期にそのことについては考えていただきたいというふうに思っております。
続きまして、今後の選定委員会――ちょっと戻りますけれども――の具体的なスケジュール、今月末に三回目の会合がなされるということをお聞きいたしましたけれども、今後何回ぐらいこの委員会が開かれて、最終的な企業の選定の決定というのはいつごろなされるのか、このことについてお尋ねをします。
○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。
先ほど、今月末に第三回の委員会を開催したいと申し上げましたが、その後の選定委員会の開催につきましては、選定委員会を構成しております委員の方々の御意見を尊重していきたいと考えておりますけれども、事務局側であります商工課としましては、四月以降三回ないし四回の委員会を開催いたしまして、六月をめどに市長の方に報告書を提出していただきたい、そういうふうに希望をいたしております。
○一番(長野恭紘君) 全部で四回ぐらいの会合を開いて六月ぐらいに決めるということであると思いますが、ちょっとスケジュール的に窮屈かなというような感じがしますけれども、それはその中でじっくりと事務的なことも含めて検討を加えていただきたいと思います。
今回、応募七社のうち、総合的な用途という項目の中で複合商業施設が六社、そして一社がホテルエンターテインメントパーク、複合施設ということになっております。県内三社、県外四社という内訳でありますけれども、複合商業施設という言葉を聞きますと、私なんかは、大分に現在ありますトキハわさだタウン、それからパークプレイス大分というようなものを想像するわけでありますけれども、今回、楠港に限っていえば、土地があれほどは広くないというふうに私は思うのですけれども、同じようなこういう複合商業施設を建てたときに、県内にも現在、今建っているものを含めて九社、全部で九社あるのですね、九企業というか。九つのそういう複合商業施設がある中で、別府市にそういう施設をつくったときに、私は、土地も狭い中で張り合っていけるのかなというような心配を率直にいたします。私は、別府ならではといったらなんですけれども、やはりみんながあっと驚くような、「ああ、別府はこういう特徴的なものをつくったのだな」と、これは先ほど、別府市がそういうふうな意見をどこかで取り入れるように工夫をしてくださいと申し上げたことにつながってくるのですけれども、ぜひ皆さんがあっと驚くような、既存の施設でお客さんが来てくれるというようなことは、私は考えない方がいいのではないかなというふうに思います。
それで、私は、仲間の十代、二十代の人たちをひっつかまえていろいろ、あそこに何が来たらいいかという若干のアンケートをとってみました。これは、将来の別府を支える世代の重要な意見でありますので、市長それから商工課長、ぜひ聞いておいてください。
二つありまして、一点目が福岡マリノアシティ、御存じでしょうか。福岡マリノアシティや、先日、鳥栖にこれはオープンしましたけれども、鳥栖プレミアムアウトレット、要はアウトレットの店であります。こういうショップが別府にぜひ欲しいということでございます。そして二点目。二点目が福岡リバレイン、御存じでしょうか。前はこの中に入っているスーパーブランドシティというような言い方もされていたようでありますけれども、平たく言えば超高級ブランド、具体的に名前を出しますと、ルイ・ヴィトンであるとかグッチであるとか、(「トキハが困る」と呼ぶ者あり)そういうような企業が入った店舗が欲しいというようなことを言われております。これについては十代、二十代の意見でありますから、総合的に判断をしていただいて、こういう意見もありますよということで頭の中に入れて、ぜひ今後の選定委員会の中身に加えていただけたらなというふうに思っております。そのことをお願いして、次の三項目、国際交流推進協議会に移りたいと思います。(発言する者あり)あ、助役。
○助役(大塚利男君) 楠港のプロジェクト募集につきまして、貴重な御提言をいただきまして、まことにありがとうございます。今回の楠港のプロジェクト募集について、まだはっきり皆様方に御答弁してなかったので、もう一度このことについて不足していた分について答弁をさせていただきます。
特に募集に関する件につきましては、企業の方に出ていただいて、そのときに別府市の希望などを十分お話ししております。その募集のプレゼンテーションに当たりましては、特に先ほどから中心市街地活性化基本計画ということを申しておりますが、具体的には別府の自然景観に調和したウォーターフロントを構成できる施設、二番目に、市民や観光客などの交流を深める拠点となる施設、三番目に、中心市街地の活性化に貢献し、別府市全域に波及効果が期待できる施設、四番目に、地域のまちづくりに寄与し、地域との調和を保てる施設、そして五番目に、地元企業と共存共栄ができる企業、そういったことを強くお願いして、このことを視野に入れてプレゼンテーションをしていただきたい、このことをお伝えしております。また審査につきましても、こういった項目を多く取り上げております。これは委員長の大学の先生と十分協議をいたしまして、項目ごとに点をつけるように、それぞれの委員さんが、この審査の基準をもとにそれぞれ点をつけていただきます。そういった中で最高点のところが一位になるわけでございますが、それから皆さんと審議をしていただいて、その前に、プレゼンテーションの後には、今度は各代表の方に入っていただいております。皆様方それぞれ商店街の代表者の方もおられます。若い人の意見も十分聞いて見えると思います。また既存の業者の御意見も聞いて出てくると思います。そういった中で、企業一社一社と全部質疑応答の時間も持っております。その中で要望を出して、どれだけ企業がこれを聞いてくれるか、そういったのも審査の採点の基準になっております。
そういったことで、十分別府市側の意向というのも考えております。また、最終的には審査の結果、委員さん方の御審議をいただき、意見を付して市長の方に答申するようになっておりますが、市長の方でも、決まった企業に対しても別府市側としての意見を、条件を出していって、それで企業がのんでいただけるようにあれば、議会の方に売却議案を出すというような手順になろうかと思いますので、そこのところを御理解いただきたいと思っております。
○一番(長野恭紘君) やはり一番大きいのは経済波及効果だと、私は自分の頭の中ではそういうふうに理解をしております。やはりつくる以上は、お客さんがここにたくさん来て全体のパイを広げれば、地元で食事をして、それから買い物もするし、宿泊もするしと、そういうふうな全体のパイを広げれば、まち全体に経済波及効果が及ぶわけでありますから、そのような施設を私はつくっていかなければならないのではないかなというふうに思います。そのことを申し上げて、三項目、国際交流推進協議会、今後の役割について一点だけお尋ねをしたいと思います。
別府市海外交流協会が、この三月末をもって解消されるということをお聞きいたしましたけれども、形的には海外交流協会と国際交流推進協議会、この二つが必要な部分の事業を国際交流推進協議会の方に移管をするというようなことであると、私は理解をしているところでありますけれども、別府は特に留学生特区に認定をいただいた全国初の市でありますし、特に留学生対策について、新しくなったと申しますか、新国際交流推進協議会、今後の計画についてお尋ねをしたいと思います。
○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。
平成十六年度の国際交流推進協議会の事業でございますが、本年の八月に実施をされます「第一回日本・ニュージーランド姉妹都市ユースフォーラム二〇〇四」に中学生の男女各一名を派遣する予定でございます。この事業は、ニュージーランドの姉妹都市協会主催で、日本とニュージーランド両国の中学生を対象に開催されまして、中学生の視点で環境問題、平和問題、国際交流といったテーマで意見交換を行い、それぞれの国で実現をしていこうというフォーラムでございます。
次に、平成十年度以降交流が途絶えておりました姉妹都市の熱海市との交流を、熱海市と熱海市議会議長から強い要請がございまして、また市制施行八十周年を記念いたしまして、両市間の相互交流事業を実施する予定でございます。
今後の活動方針でございますが、姉妹都市との隔年訪問や友好交流受け入れによる交流事業の促進、中国を初めとする諸外国との積極的な交流、留学生支援組織の充実を図ってまいりたいと考えております。本年度は、国際都市提携をしております済州市からの職員研修の受け入れも予定をしてございます。
留学生対策につきましては、平成十五年度に実施いたしました市長と留学生のふれあい懇談会でございますが、この中で留学生からいろんな御意見を伺っております。そういう御意見を取り入れながら、新年度の事業に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
また、京町にございます大分学生交流会館でございますが、あそこは、これまで内外学生センターが運営を実施しておりましたが、国の行革の一環といたしまして、日本育英会と統一されまして、日本学生支援機構という組織に変わります。その組織に変わりまして、その運営が、全国の十二カ所に支部が設置されまして、九州五県を管轄いたします支部が、その別府市の学生交流会館の中に設置されます。そこでは、留学生の支援、交流また人材活用等々の事業も実施いたしますし、その中で行われます学生の大学コンソーシアム大分といいますか、地域と大学等を連携する組織ができます。その中で留学生に対する、もちろんこれは留学生のみではございませんが、大学生を含めて留学生に対する支援だとか人材活用だとか、地域社会の中で役立っていただく事業に参画するとか、そういうものの事業が随分拡大していくと。これは別府市にとりまして大きな恩恵を受けるものというふうに考えております。十月にオープンいたしますコンソーシアム大分の活動の中で連携をしながら、別府市の国際交流の推進をしていきたいというふうに考えております。
○一番(長野恭紘君) いただいた資料によりますと、今、課長が言われたコンソーシアム大分というものは、南九州五県を統括する組織として大分に全国の支部ができて、ここが南九州五県を統括するというふうなことも伺っております。全国的にもやはり別府というのは、留学生先進の地であるということを認められてのことだと思いますけれども、今後別府市とこのコンソーシアム大分、手をつないで留学生対策に努めていただきたいというふうに思います。この項については、以上で終わります。
最後の、大分県農業祭についてお尋ねをしたいと思います。
この質問の通告をしたときには、まだ大分県農業祭が別府に戻ってくるという発表がなされておりませんでした。私が市民の皆さん方とお話をさせていただく中で、何で農業祭は別府から離れていったのかというようなこともよく言われましたし、私も何でなのだろうなというふうなことをいつも思っておりました。しかし、市長初め議会、またJAさんにも御協力をいただいて、今回別府市に四年ぶりに帰ってくるという正式な決定がなされたようであります。本当に、すばらしいことだと思います。
資料によりますと、二十二万人の方が別府で開催されていた当時は入場されて、総売上高が九千万円、それから千五百人ぐらいの方が宿泊をされていたのではないかというふうに伺っております。全体としては別府の経済波及効果というのは、恐らく二億円から三億円というぐらいの効果があるのではないかというふうにうたわれているわけでありますけれども、これを今後、もう二度と別府市から手離してほしくないというふうに私は思うわけでありますけれども、そのためには、毎年やっぱり大分県に対して何か、企業でいえば営業活動というか、活動が必要になってくるのではないかというふうに思っております。その方法を何かお考えであれば、お答えいただきたいと思います。
○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。
今回、二月二十六日の実行委員会におきまして、正式に別府開催が決まったわけですけれども、今後の継続性でありますけれども、毎年開かれる農業祭実行委員会におきまして、当年の反省と翌年の開催地、またその内容が決定されるわけですけれども、この実行委員会の中には幹事会というのがあります。ことし地元で開催したことになるわけですけれども、開催された場合は、その中に幹事の一員として別府市が入るようにお伺いしております。そこで、今後につきましては、大分県や実行委員会の事務局ですけれども、関係機関等と一緒に連携をとりながら、意見も言える場がありますので、しっかり頑張って、引き続き農業祭が本市で開催されるように努めてまいりたいと考えております。
○一番(長野恭紘君) 今後しっかり抱きしめて、もう外に逃げないようにしていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いをしたいと思います。
以上で私の質問をこれで終わりたいと思いますけれども、最後に一言だけ申し上げて、この質問を閉めたいと思います。
先ほど申し上げましたように、私も来月の四月をもって議員活動一年を迎えるわけでありますけれども、今までの議会にはなかった年をまたぐというか、年度をまたぐ三月議会、初めて経験をさせていただいたわけであります。その中で私も一生懸命勉強をしてきたつもりでおりますけれども、やはり本当に勉強させていただいたなということの一つに、やはり職員さんの姿勢というか、職員さんの知識を随分いただいて、自分もそれを頼りに勉強させていただいたという面があります。今回は初めての経験として退職の職員さんを見送るというようなことがあるわけでありますけれども、この中で――執行部の皆さん方の中で――建設部長、それから選挙管理委員会の事務局長さん、それから消防長さん、以上。おりませんでしょうか。私が把握している中では、三人の方が退職をされるというふうなことを伺っております。私は今二十八歳でありますけれども、私が生まれる以前からこの別府市のために一生懸命汗を流してひたむきに一身をささげて頑張ってこられた退職をされる皆さん方に、私は本当に心から「お疲れさまでした」ということを申し上げて、これからも一市民として別府市の発展のためにいろいろとアドバイスをいただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わります。
○助役(大塚利男君) 一言。先ほどの私の答弁の中でちょっと間違いがございましたので、訂正の答弁をさせていただきます。
「市長の方で最終的には企業からの要望などを聞き、そして売却議案を議会の方に」とお話ししましたが、「売却議案または賃貸契約議案」とそういったことも、「賃貸、売却」というのを二つ合わせておりますので、選考された中からそういったことになろうかと思いますので、「賃貸契約」も追加させていただきます。申しわけございません。
○三十番(朝倉 斉君) 通告をしてあります順序によりまして、質問をさせていただきます。
その前に、実は執行部並びに市長にお礼を申し上げておきます。
と申しますのは、明日、実相寺山において市制施行八十周年記念行事にあやかりまして、桜を八十本植栽をさせていただきます。これにつきましては、当地が公園指定ということでいろいろな規制もありました。自然を本当に大事にしなければならん、そしてまた環境を壊してはいけないということで、細心の注意を払いながら八十本という木が、あす植樹をされます。市長さん、それから議長さんにも、本当にお忙しい中をおいでいただくようになっておりますが、ありがとうございます。
ちょっとそれには、教育長さんにいろいろお世話をいただきまして、園児を、園児といいますと、ちょうどことし幼稚園を卒園しました。そしてまた一年生になります。その園児の方々を三十人ほど予定していただくということで、大変意義ある会になるのではなかろうか、このように思っておりますので、大変ありがとうございました。
次は、本題に入ります。
実は私、平成十年に一度この実相寺山について二度ほど質問をさせていただきました。それはどういうことかと申しますと、当初、民有地も買収ができるということで、ちょうど平成九年の冬で寒うございました。ザボンが本当に寒々と野田のザボン園で、ばらばら落ちているということを見まして、あのザボンを日の当たる実相寺山に移したらどうかな、こういうことでザボンの名所鹿児島県の阿久根市を訪問させていただきました。本当にすばらしいザボンがたくさんなって、ザボンを見ただけで温かいなという感じを持ちまして、当時の市長にお話をしましたところ、それは一遍考えてみようということで、この議会でそういう発言もさせていただきました。しかし、民有地の買収ができないということになれば、大変狭隘な土地になりますし、また斜面も急勾配のところ、そしてまた公園地でありますので、余り手を入れて破壊したり環境を壊したりするということができないだけに断念をしているわけです。
ところが、このたび、私のポン友であります阿野さん初め十人の方が寄り集まって、ここにひとつ桜を植えたらどうかということで、財団法人の日本花の会というのがあります、この財団法人の花の会に我々は交渉しまして、そして桜の苗木を八十本寄贈してもらいました。これは長い歴史があるわけです。この財団法人の団体は、一九六二年の四月に発足していますね。現在までに二百万本、大した数ですね、この二百万本を日本もしくは外国に寄贈しているわけですね。
そういう関係で、「それでは」ということで、機を見まして市にお願いをしましたところ、大変気持ちよく「いいですよ」と言って、現実的にあそこに入ってたまがったことは、こちらがどうだこうだ言うのではなく、もう大変な傷みようです、山が。やぶの中が四トントラックで三台ぐらい入れたのではないですかね、課長さんにお願いして、これは大変荒れておるな、大きな穴が幾らもある。聞いてみますと、災害でもないし、何か庭師か、それともまた庭をつくる人か、それかまた家庭に持って帰って土を利用するか、そういう方々が長く袋を持って取りに来ておったというようなことで、大変な傷みようです。それから、それを全部公園緑地課のお計らいで、今あそこの実相寺山の横に道路の歩道をつくっておりますね、あの方にお願いをしまして、あの土をトラックで三杯、あしたに間に合うように入れていただいた。そういうようなことから、大変御苦労をかけたわけですが、しかし、この平面図を見ますと、余りあそこの山は、今後はどうなるのかなという面があるわけです。
これからが本題に入るわけですが、この方向性を見ますと、余りこれは桜を植えられるようなところはないな、一つ一つ植えても大変だなと見ながら、やはりそれでもよく見ればまだ二百本やそこらは植える余地があるのではなかろうかと。それで、事前にほかに何かこれを、我々が桜を植えた後に何か利用することがあるのかどうか、そういうことについてお聞きをいたします。
○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。
先ほど議員さんがおっしゃられましたように、今回の実相寺山に上る道沿いに、市制八十周年を記念いたしまして、桜の苗木を八十本寄贈していただきまして、まことにありがとうございます。ボランティアの方によって植樹していただくようになっておりますので、本当にありがたいと思っております。
それから、先ほど御質問の、ほかに植えるところはということでございますが、今、南斜面の方の一部市有地になっているところは、現在自然を生かしながらというか、特にそこに何かをつくるというような計画は持っておりません。
○三十番(朝倉 斉君) そうしますと、あれを我々がつぶさに検査をしまして、ここはこういう土地だな、ここは何本か植えられるなということで、きょう、二十六番議員さんから桜のことについて大変ありがたいお話を聞いたわけですが、今は大体十メーター間隔に植える、十メーター間隔ね。そうしないと、また後々間伐を入れたりいろんなことでほかの木にも影響するというふうなことになりますので、十メーター間隔で植えたときには二百本ぐらいは植えられるというようなことになろうかと思います。そうしますと、これもまた日本花の会に苗木をお願いしなければならんと思いますし、多くの地方自治体もその日本花の会の会員になっているわけです。ひとつ別府も、年間会費が五万です。百本、二百本もらえば、もう本当、ただみたいなものですからね、どうかその会にひとつ入っていただきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。
○建設部長(亀岡丈人君) 突然の質問でございます。今、財政再生期間中ということも頭にありますし、今、各種負担金・補助金等の見直し等も範疇に入れて作業をしているところでございます。突然のお話で、日本の花の会の会員にどうかということでございます。私ども、もうちょっと研究させていただきたいと思いますが、この場ではちょっと確答はできないのですが、申しわけありません。
○三十番(朝倉 斉君) これは別府の企業は大分ガスさん、大分ガスさんが入っております。だから会員にはそのような苗木を寄贈してあげます、そういう計画があればいつでも利用してくださいということがあるわけですから、むしろ財政のいろんな改革に役立つのではないか。五万円で千本もらえば、大変なおつりが来る。そういうことも念頭に入れ考えてみてください。
まず、この実相寺山のことについては、それで一つの区切りがつくわけですが、あそこには、公園内には今度新たにまた野球場もできますし、それからあといろんな開発も何かあるそうでございますが、道路環境は余りよろしくない。御存じのように、すぐ前には鶴見台中学、前には鶴見病院、上には新別府病院、いろんな人が集まるところがあるのですが、野球場をあそこにつくって、あと道路環境はどうなるのか、公園内の道路環境はどうなるのか。そのことについて答弁を求めます。
○建設部長(亀岡丈人君) 新野球場を建設した折に、交通アクセスまた道路環境はどうなるかという質問でございます。さきの野球場の質問のときにも答弁させていただいたかと思いますが、確かに実相寺のスポーツ公園の中、サッカー場、多目的広場の中の道路は狭うございます。幹線といたしましては、鶴見病院、緑丘小学校に抜ける道路が幹線が一本でございます。私ども、それを生かすためには、下の実相寺の町内集落には、野球場をつくった場合は各種大会時には下に抜かさないという観点から、今考えておりますのは、園内道路としてサッカー場の下から、相撲場がありますが、その間を鶴見病院の方に抜ける道路を一本考えております。これは傾斜がかなりありますが、測量を一応していますが、構造的にできるということで判断を踏んでおりますので、それはつくっていきたいと考えております。
○三十番(朝倉 斉君) やはりあそこの道路は、狭隘な道路と思います。実相寺の方に抜ける道路も狭いし、それからまた鶴見病院の前に出ても一本道だし、大変狭い道路ですが、何とか確保して車がスムーズに通るようにしていただきたい、このように思います。
それから、きょうはずっと二十六番議員さんから桜のこともいろいろお話をいただきましたが、私が桜で一番感銘したことの中には、私が――岩男さんも同じですが――アメリカのワシントン、ここにポトマックという川があります。ポトマック川の下の方にポトマック公園というのがありますけれども、ここの桜は、説明によりますと、明治三十四年に東京都が三千本あそこに贈ったという桜が、それはすごいです。ほかに何もありません、桜だけです。ちょうど訪れたときには桜の満開の時期で、桜に対するフェスティバル、カーニバル、それから日本文化をかたどったいろんな催しがあるのですよ。ほかには何もないのです、桜の木だけですね。日本風の茶屋があったり、それはもう大変大事にしております。あれから見ると、日本は「桜の国」、「桜の国」といえば日本と言われるぐらい桜が多いところですが、あのようによく整備をされ、そしてまた親しまれている桜は、世界じゅうどこにもないのではなかろうか、このように思っております。ぜひとも桜を植えれば、その桜の周囲、それから桜の木も大事にしてあげたいということは、もう私が言わなくても同じです。
それから、桜は植えるのはだれでも植えるのだ、育てるのは難しいのだと、こう言いますけれども、この植えるのが大変なことです。(笑声)いや、本当大変なことです。(発言する者あり)本当、大変なことです、育てるのも大変だけれどもね。だから、両方がマッチして植えて育てるということがやっぱり一番大事ではないかと思います。ぜひともあそこにまた桜の名所といいますか、桜の名所というのは、やはり二百本はないと桜の名所とは言われません。そういうときにはまた当局にお願いして植えさせていただきますことをお願いしまして、次に移らせていただきます。
二巡目国体でございます。二巡目国体は、もう目と鼻の先に来ております。私は、水泳の方のお世話をさせていただいておりますから、余り外部のことは詳しくありませんが、水泳の方については少々いろんな会合にも出させてもらっております。この国体といえば県が重立ってやるわけですが、水泳プール整備についての検討会、これは四回あったわけです。当局の方に予想を伺ったところ、いやいや、全くそのことには関知しておりませんと。別府市はそういうことには関知してないが、しかし、プールは大分にできるというようなことで、それから話が進んでないのだ、こういう話でございます。しかし、この検討会の一番大きな眼目は、ここに基本的な考えとして出ている、一番最初に。その基本的な考えは、ちょっと読んでみますと、「競技施設につきましては、可能な限り既存施設を活用したいと考えております」。新しくつくるのではなくて、既存の施設を使いたいと思います、こう書いてあるのですね。だから、既存施設ということになると、余り大分県には既存施設はないわけですね。一巡目国体のときに別府の青山プールを使ったということは、皆さん御承知のとおりです。いわば、あそこは既存の施設と言えるのではないかとも解釈ができます。基本的にそれでは青山プールを使って今の国体ができるか、これはできません。相当な改修・改善をしなければできんということは御承知のとおりです。そのことについて当局は何か県とお話し合いをしたり、また、「どうかい、競技は別府でやらせてもらえんだろうか」とか、そういう話はしたことがありますか。
○
スポーツ振興課長(二宮 司君) お答えいたします。
二巡目国体の会場地の選定につきましては、平成十年から十二年の三カ年にわたり三十七競技の会場地が選定されております。水泳競技については、大分市での開催が決定されております。
施設の状況でございますが、新聞報道にもございましたが、仮設プールを整備するということになっておるようでございます。そのための整備費は、プール本体が十億円、屋根つきにすればさらに三億円が必要というふうに伺っております。
○三十番(朝倉 斉君) これは私も仮設プールを知らんことはありません。一昨年、世界選手権というのが福岡でありました。これはマリンメッセという、私たちがいつも行く会場です、マリンメッセ。これは私たちの会の臨時の会というのが、九州大会はいつもそこでやるのです。そこで仮設をつくったのですね。そこでやったから、私ももうこちらも知っていますし、いろんなことがあるから見に行きました。それは立派なものです。しかし、一回使うだけです。一回使って、あとは壊してしまう。これが今言う簡素な国体を目標とし、そしてまた既存の施設を使って簡素にやりましょうという県の質素の考え方は、開いておるのではなかろうかなと。同じ十三億を使っていただけるのであるならば、青山プールをちょっと簡素的に使えるような、そしてまた永久に残れるような、何年か残れるようにこういう施設にしたらいかがかと。そのことについては、当局の方から一度県の方にお伺いを立てたらどうか、このように思っておりますが、いかがですか。
○
スポーツ振興課長(二宮 司君) お答えいたします。
先ほどもお答えいたしましたように、大分市での開催予定とお聞きしております。しかし、当初の状況が少し変わりまして、プールは仮設という状況の変化もあり、一巡目国体の歴史的効果等から、この水泳競技は観光振興にも寄与するものと思っております。議員の御提言を踏まえ、今後、関係機関等々と協議をしてまいりたいと考えております。
○三十番(朝倉 斉君) そうですね、やる気が出たようにあるな。そういうことでやっていただきたい。こういうことについての予備知識として知っておいてもらいたいことは、ここにあります、「大分県における主要スポーツ」、この将来的な動態というのがちゃんと出ているのです。これは今はやりの、盛んにやっていますトリニータ、J1、こういう花形のスポーツでも愛好人口は七万二千九百十九人しかいないのです。競技人口は一万八百四十二人、潜在的愛好者四万五千三百二十八人、これを水泳に例えますと、競技人口は今は少ないです、千四百九十二名。しかし愛好者、愛好者は十三万五千九百八十四人おるんです。そして、何とあなた、潜在的愛好者人口十九万六千九十二人。これは陸上競技、軟式野球、サッカー、テニス、これだけのものがここに出ていますけれども、群を抜いて水泳をやろう、泳ごうという人が圧倒的に多いわけです。だから、大変な大きな財産といいますか、あるわけですね、潜在的な財産があるわけです。
これについて、設備が全くだめです。四十七都道府県があるのですか、この中でも一番悪いのです。五十メーターの室内プールがないところ、これは石川県、山形県、福島県、埼玉県、大分県、山口県、岐阜県、こうなるのですね。この中に、二巡目国体のときにはやりましょうというところがほとんどです。しかし、この大分県は、二巡目国体は金のかからない質素な国体というから、それはいいです、よくわかります。しかし、十三億円使って仮設が壊された後、その十三億の金は大変な重みを持っていると思います。それに別府市が、よし、そこまでいくのなら、そこにひとつ色合いを乗せて青山プールをやったときにどのくらいかかるのか、概算でもひとつはじいてみよう、なんなら別府でやろうではないかという気構えがあるのかないのか。ここが大きなジョイントの分かれ目です。このジョイントをがちっ、がちっと入れかえれば、十三億の金も本当に使ってもらってよかったなと。またたくさんの、二十万からの水泳潜在愛好者、本当によかったな、やはり大分県は水泳が伝統的なものだな、こういうことなのです。
ちみなにこれを国体、今はこの国体ですけれども、これは何があるのですよ、オリンピック。オリンピックの全盛期には別府市民温泉プール、これが完成をしまして、何と別府から五人もオリンピックに行ったのです。これは別府カップに別府にみんな来て温泉プールで練習して、東京オリンピックには五名も出場しておるのです。それが今度はシドニーになったら、大分県から一人。これは減っているわけですね。だから、スポーツ観光、スポーツ観光といって大変騒がれておりますけれども、ぜひとも皆さんのお力でプールを、国体を別府市にできればこの上ない喜びでございますので、よろしくお願いいたします。何かあれば。これで終わります。
○教育長(山田俊秀君) お答えいたします。
ただいま三十番議員さんから、国体の水泳競技に対する熱い思いをお聞きしました。私どももいろんなところと今後話し合いのできるところを探していきながら頑張ってまいりたいと思います。どうもありがとうございました。
○十八番(後藤健介君) ちょうど時間が微妙な配分になってまいりましたが、通告の順番でやっていきたいと思います。
まず、東京事務所のその後の経緯について。この問題につきましては、議案質疑ですでに十五番議員が質問をしておりますので、なるべく内容が重複しないようにしますので、答えていただきたいと思います。
まず、九州の自治体の中で東京事務所を備えている市は幾つあるか、これついて答えていただきたいと思います。
○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。
九州では別府市を含めて十七市が東京事務所を設置しております。このうち八市が県庁所在地でございます。以上でございます。
○十八番(後藤健介君) 余り多くないんですね。いただいた資料によりますと、鹿児島とかああいうところは非常に多いんですが、名瀬市とかそういう離島がありますので、これには東京事務所があるんですね。そういうことを含めまして、九月議会で私の方が東京事務所の存在意義について、見直し検討をするというような御答弁をいただいておりますが、その後どのような経過になっておりますでしょうか。
○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。
議員さんからは、九月議会で東京事務所の活動状況や費用対効果の面からの見直しという御指摘をいただいております。そういった中で、
行革推進本部あるいは緊急財政再生本部等で東京事務所の事務事業の見直しや、経費を考えた人員配置について検討をしてきたところです。最近は特にインターネットが普及をしておりますし、中央の情報も簡単に入手できるようになりました。こういったことから規模を縮小しても対応できるという判断をしております。そのため新年度からは、今の職員二名体制を一名体制にしたいというように考えております。
○十八番(後藤健介君) 職員を一名削減するということでありますが、職員一名体制となれば東京事務所の維持管理費と人件費でどのくらいの経費が節減できるのか、これについてお答えください。
○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。
東京事務所に要する経費を十六年度は千三百三十八万円をお願いしております。このうち公舎の借り上げ料といいますか、その部分と職員が別府の方に帰ってくる帰別旅費、こういったものを含めますと約二百万円の削減が見込まれます。それからこれに一人分の人件費これを加えますと年間で約千二百万円程度と考えております。
○十八番(後藤健介君) 十六年度千三百三十八万円ですね。そして千二百万円も削減といったら残ったのはえらい少なくなるじゃないですか。これであとの東京事務所は存続できるんですか。
○秘書課長(宇都宮俊秀君) 東京事務所に要する経費は、施設維持管理費だけでございまして、人件費は別に計上しております。
○十八番(後藤健介君) わかりました。要するに一人減らすと千二百万円ほどは東京に使う金が少なくなっていいんだということですね。
さて、一名を置く事務所が果たしてどれだけの仕事ができるかということを逆に積み上げていきますと、これはただ置くだけの意義しかないのではないのかという思いもするわけです。
そこで、大きな目的の一つは観光誘致ということが東京事務所の一つの大きな任務であると言っておられますので、これをもう少し他の機関、たとえば観光協会とか商工会議所、それから県の事務所とか、そういうところと業務提携をして削減といいますか、廃止というようなことはできないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。
東京事務所には省庁との連絡調整というほかに、今議員さんが言われましたような観光宣伝あるいは観光客誘致といった大きな役割がございます。そういった中で厳しい財政状況のなかではありますけれども、費用対効果の面も考えながら、別府観光の再生、イメージアップの向上、こういったことを考えて、官民一体で取り組んでいく必要があるんではないかと思っております。
○十八番(後藤健介君) 今の回答を聞くと結局結論がどこにあるのかわからんのですね、そのねらいが。二番目の質問のときには、縮小して存続させるんだと。最後の答を聞くと、十七年度機構改革で検討するということで、これを聞くと典型的な官僚手法であり、官僚回答です。俗にこう言います。流す、回す、止めると。上からの指示は下に垂れ流す。横から来た調整は交わして横に回して行く。下から来た要望は慣例によりできませんといって止めるというのが大体官僚のやり方でありますが、今見ておりますと似たようなことだなと。
そこで、私の一つの考え方を申しましょう。まず東京事務所は一年をもって廃止をする。このための対策として、県の事務所に事務の一部を委託する。二つ目、観光協会、商工会議所、旅館組合、その他の団体と調整して、業務の重複を整理し、それぞれの上部組織、たとえばJTBいろいろなものがたくさんあるんです、旅行会社とか。そういうところを通じ従来の任務を遂行していく。三番目、上記の残務整理のために十六年度一年間のみ一名の縮小人員で存続させる。こういうことなんですが、いかかでございましょうか。
○市長公室長(亀山 勇君) お答えをいたします。
ただいま秘書課長の方から職員配置の見直し等の経緯につきましては、御説明をさせていただいたとおりでありますし、十八番議員さんのただいまの考えにつきましても、今後十分に検討させていただきたいと思います。
東京事務所につきましては、昭和五十四年六月にいわゆる別府観光の宣伝及び観光客誘致ということでスタートしたわけでございますし、現在の職員二名につきましても、別府のコンベンションビューローあるいはべっぷアリーナの兼務発令も受けている中で、日常業務以外にもそうした誘致活動に努めている状況もございます。たとえば大学の相撲部の合宿を別府に誘致したというような実績等もございますので、いろんなことを考える中で、今の議員さんの御提言も踏まえる中で、特に今別府市は別府財政再生という中で全庁一致で取組みを考えてございますので、今後廃止を含めて結論を出していきたいというふうに考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
○十八番(後藤健介君) もうくどくは申しませんけれども、役に立ちませんよ。私も防衛庁におりましたけれども、来たことがないですよ、自治体のそんな係員が。来ても係長以下にしか会いませんよ、窓口にしか。置く必要はない。
九月の議会でも言いましたけれども、湯布院の町長さんと防衛庁の受付でばったり会いました。あれっと二人ともびっくりしたんですが、何事ですかと聞いたら、福岡施設局のある方が本庁に戻られて、その方が御栄進されたのでお祝いに来ましたと、これですよ。だから市長が出張の折に関係省庁に行けばいい。助役が行ったとき、部長が行ったときには、地元の代議士に一緒に行ってもらえばいい。そうしなかったらちゃんとした話は聞いてくれませんよ。だから私はもう東京事務所に店を張っておく意義もなし、その効果もなし、また上げ潮で日本の経済が発展しておった時期でもなしということで、一年間の猶予の期間は残務整理等のために必要だと思いますが、辞めるに越したことはないということで、六月の議会でもう一度聞きますので、早急に御検討ください。もう検討する、検討すると言って、すぐに一、二年たってしまいます。私は今度は観光経済委員会の常任委員会に属します。やはりこの東京事務所の任務が観光宣伝ということがあるのであれば、観光経済委員会でも十分この検討についてはいろいろ執行部のお考え等も聞いていきたいと思いますので、決着のついた御返答を期待しております。
それでは、次にいきます。
市関係公共施設における国旗の掲揚の現状についてお尋ねいたします。
さて、この問題を質問項目に取り上げましたのには二つの背景があります。その一つは、私は別府に住んで十年になりますが、私が過去転勤に伴い生活した十二カ所のいろんな地域と比較して、別府の町では祝祭日に国旗を軒先に掲揚している家庭が極端に少ないという印象があります。それが第一です。
二つ目は、つい二カ月ほど前なんですが、ある方から電話がありました。この方は大分市で夜の店をやっておられますので、夜間に大分と別府の間を往復するんだと。ところが、大分市内にある国の出先機関、ここの施設の前に国旗は揚げておるんだが、もう年がら年中揚げ放しであって、夜も降ろされてないと言うんです。それで、「私も気がつきませんでしたけれども」ということで、その話は終わって、では別府の公共施設はどうなっているのだろうかということで私も調べてみました。そうしたら市の庁舎及び公民館関係では、ちゃんとやはり朝掲揚されて、夕方には降納されております。ところが、一つ抜け穴がありました。学校関係の施設でございます。
ということで今後は教育委員会にいろいろ現状は聞きたいと思いますが、要するに教育関係の施設の現状についてお聞きしたいと思います。
○
教育委員会次長(杉田 浩君) 教育関係施設における国旗掲揚の状況についてお答えをいたします。
施設が多いんですが、スポーツ関係施設におきましては、べっぷアリーナにつきましては祝日は国旗の掲揚をしています。また土日につきましては、年間を通じほとんど大会が開催されておりまして、主催者の大会旗を掲揚するときに、国旗と市旗を掲揚いたしております。
社会教育施設におきましては、図書館やサザンクロスのように複合的施設に入っている施設は、館独自ではなく、複合的施設のメインポールに祝日に掲揚しております。他の社会教育施設につきましては、掲揚の状況は若干異なっておりますが、祝日または正月に国旗を掲揚しております。
また、小中学校におきましては、入学式、卒業式、運動会、体育大会におきまして、すべての学校で国旗を掲揚いたしております。しかし、祝日には国旗掲揚はいたしておりません。以上でございます。
○十八番(後藤健介君) 今、次長の方から御紹介のあったとおりであります。一番教育の根幹を成す小学校、中学校で祝祭日には国旗が掲揚されていない。まことに由々しき問題であると私は思います。そもそも国旗、国歌を尊重して敬愛するということは、私は法律が制定されたからどうのこうのという問題ではないと思います。ですから、国旗を揚げなくても、この法律の趣旨は別に罰則を定めておるわけでもなし、いわゆる国民が自発的に国を愛し、そして地域を愛し、隣人を愛するというその象徴的なところで国旗、国歌を尊重しましょうというのが私は法律の趣旨であると思うんですね。少なくとも民族自決を理念とする近代国家が成立した後は、その国が持つ政治思想とか政治形態にかかわりなく、世界各国とも自分の国の国旗、国歌を尊重するというのは常識なんです。ところが我が国では、戦後の約六年間にわたる占領政策のために、連合国は国旗国歌の掲揚と演奏とを禁じたわけです。占領政策は終わったんですが、この占領政策に迎合、便乗する形で一部の政治党派が国旗国歌を誹謗し、貶めることで自分たちの勢力拡大を図ろうとした流れが大きくあったと私は思っております。それから六十年、いまだシーラカンス的な思考をもった者が教育現場で国旗国歌を貶める言動を吐き散らし、純真無垢な児童生徒の心を毒し続けているのではないでしょうか。
ところで、教育現場の忌まわしい事例をここで紹介したいと思います。国旗国歌法案が制定をされたことに基づき、当時の文部省は、学習指導要領等で各県に国旗国歌の取扱いについての通達をしたんですが、この扱いをめぐって教育現場が一部の偏向教師により児童を巻き込んでの混乱が各地で発生をいたしました。その一つに東京都の国立市にあります国立第二小学校の卒業式の事例を紹介したいと思います。
ここでも、要するに卒業式場に国旗を揚げるか揚げぬかで大もめにもめたわけです。そこで結局、一部の教師がPTAを巻き込んで反対運動を繰り広げたのでありますが、話し合いはまとまらず、卒業式前日の職員会はこの問題で深夜まで続いた、紛糾したということであります。最後に校長が、卒業式での国旗掲揚をするという結論を示したそうですが、卒業式当日の朝になって一部の父兄と児童が校長室に押しかけてきて、校長をつるし上げ、挙句に校長に土下座をしての謝罪を迫ったという事件がありました。
ここで、不思議に思えるのは、職員会で深夜までずっともめて、深夜に職員会で決まったことが、その数時間後の卒業式当日の朝、どのような方法で一部の児童と父兄が知り、校長をつるし上げ、土下座を迫るという前代未聞の行動に出たのでしょうか。皆様おわかりのとおりです。シーラカンス的な偏向思想を持った一部の教師がそそのかしたんです。この事件は後日新聞で報道され、今、国会議員になっておりますが、民主党の都議会議員が文藝春秋発行のオピニオン月刊誌に詳しくレポートを掲載し、全国の識者の知るところとなり、大きな衝撃を与えのです。別府ではこのようなことは教育現場では起こっていないと思いますが、私も小中学校の卒業式、入学式等に参列して感じることは、国歌斉唱で口を閉ざしたままの教師が見受けられるし、生徒児童の大半は国歌を歌おうとしません。父兄の大半も同様です。これは引きも直さず国旗国歌を尊重し敬愛する動機付けの教育がなおざりにされているあらわれであると私は思います。
国旗国歌に関する話をもう一ついたしましょう。昨日、十番議員が自衛隊のイラク派遣について御高説を述べられましたが、私は自衛隊の海外活動と国旗についての問題を取り上げてみたいと思います。
現在、自衛隊はPKO活動として東ティモール、ゴラン高原、インド洋に部隊を派遣して、平和維持活動に従事しております。過去にはカンボジアを皮切りに、モザンビーク、ルワンダ等で国連の実施する難民救済事業に従事してまいりました。これらPKO活動に従事する自衛隊員は、国連のシンボルカラーである水色のベレー帽とマフラーを着用しており、左の肩のところに国連のマーク、右の肩のところに日の丸をつけております。各国から派遣されたPKO要員も全く同じでございます。国連におけるPKO活動が実施されている地域では、当然民間のボランティアの活動もなされております。
では、PKO活動と民間等が行うボランティア活動とはどこが違うんでしょうか。決定的に違うところは次のことです。ボランティアは自分の意思で活動し、自分の意思で行くわけです。これは非常に尊いことなんです。しかし、危険を感じたりいやになったら、自分の意思でいつでも帰ってこれるんです。自分の意思で行けるけれども、自分の意思でもまた帰ってこれる。ところが日の丸を掲げる日本の自衛隊員は、現地に行った場合、自分の意思だけでは現場を撤収できないのです。国の撤収命令が出るか、任務が完全に遂行され、国連または日本国の命令が出る以外は、不幸にも殉職するか、現地で治療不可能な重症を負わない限りは帰国できないのです。日の丸を掲げて外国の現場に行くということは、こういうことを意味します。「ショー・ザ・フラッグ」、国旗を掲げよ、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」、軍靴を履いた軍隊をよこせというのが、こういう紛争地域における世界の各国の声です。この二つのことを実行せねば国際社会は我が国を信頼してくれないんです。一兆二千億円、赤ちゃんからお年寄りまですべてを含めて国民一人当たり一万円の資金を拠出しても、世界からばかにされたのが湾岸戦争のにがい教訓であります。
以上、国旗と国歌の持つ意義について紹介しました。別府市の教育現場で国旗国歌に対する正しい国際常識に添った啓発教育がされることを願ってやみません。教育長の御所見があればお願いいたします。
○教育長(山田俊秀君) お答えになるかどうかわかりませんが、私はこれまでかつて三年間、家族で海外生活をしたことがあります。その中で国のシンボルであります国旗の大切さというのは、いろんな場面で経験をいたしました。また、我が家では昔から祝日には国旗は必ず揚げております。そういうことから、ただいま議員さんの御指摘の学校における祝日の国旗掲揚につきましては、今後学校現場においても期が熟するように誠心誠意努力してまいりたいというふうに思っております。以上でございます。
○十八番(後藤健介君) 大変常識的なお答えをいただきましてありがとうございました。ぜひ、もう歪んだ現実を早く直して、二一世紀ですから、日本も正しい道を歩き始める第一歩を示していきたいというふうに私は思います。
次に、三項目でございますが、平成十六年度予算について、いろいろなことをお聞きしたいと思います。
以前より予算編成と議会のかかわりについては、るる質問させていただいておるわけですが、特に昨年九月議会以降、予算編成の各結節においてシリーズ的に取り上げてまいりました。今回はいよいよ一年のサイクルの一区切りとして当初予算案が提示されたわけです。この流れの中で、当初予算について、先に議案質疑で論じられた点もあるかと思いますが、私なりに再度確認をさせていただきます。
まず、新年度予算全般について私の印象を簡単に述べさせていただきます。
一般会計では三百八十五億五千万円といったことで、一言でいうとかなり「コンパクトな予算」ということになろうかと思います。市長の提案理由にありました「再生べっぷの礎を築く予算」という表現は、ほぼ適切なのかなといった印象です。実際、予算編成の大詰め段階であろう十二月に国からの交付税などが大幅に削減されるといった報道がなされ、予算が果たして組めるのかと内心心配しておりました。結果としては、交付税等の影響分を基金からの繰り入れ十一億円で補てんせざるを得なかったようですが、
市民サービスを低下させないという観点からは、市長の一つの大きな英断として評価しておきたいと思います。予算規模の適正化は一歩前進しているように考えますが、別府市にとって適正な予算規模がどのくらいかといった根本的な問題も今後論議していかなければならないと考えております。
また、特別会計では、これまでも早期の改善取組みをお願いしてまいりましたが、国民健康保険や介護保険が増大しており、一般会計の繰出金増加の一要因になっているものと考えます。関係課においては十分な取組みをしていただいていることと思いますが、新年度からはさらに努力していただきたいと思います。
さて、それでは通告の内容に従って確認をさせていただきます。
まず、平成十六年度主要事業について、特に新規事業を中心としてですが、厳しい財政状況の中で、予算編成の基本的な考えをお伺いしたいと思います。
○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。
予算編成の基本的な考え方ですが、維持管理や計画的な社会基盤整備など市民生活に必要不可欠な部分につきましては、限られた財源の中から予算確保を図ることといたしました。また、先ほど議員さんが述べられましたとおり、第一段階として予算規模といった観点を重視し、縮減を図った予算編成をしております。予算規模は平成十二年度並みとなっており、市長が提案理由の説明の中で述べましたとおり「再生べっぷの礎を築く予算」として位置付けております。以上でございます。
○十八番(後藤健介君) 当然、「再生べっぷの礎を築く予算」ということですから、予算規模といった全体的な枠組みが最も大切なことでありましょうが、実質的には今回の予算が新市長の初めての予算編成になろうかと思いますので、主だった事業、特に施設建設以外の新規事業について簡単に御説明いただきたいと思います。
○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。
まず、三月二十日のプレイベントを皮切りに年間を通じたイベントを予定しております市制施行八十周年記念に伴う事業予算を計上しております。また、住民や諸団体のまちづくりを行政との協働で進めるため、まちづくり支援の経費を計上しております。
福祉・医療面では、別府市障害者計画の策定、次世代育成支援行動計画の策定、また、高齢者の健康・体力づくりにかかる別府市独自の運動処方の作成を官学協働で実施をするとともに、不妊治療の助成制度の創設などに伴う経費を計上しております。