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平成16年第1回定例会(第6号 3月12日)

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  1. 別府市議会 2004-03-12
    平成16年第1回定例会(第6号 3月12日)


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    平成16年第1回定例会(第6号 3月12日) 平成十六年第一回定例会会議録(第六号) 平成十六年三月十二日   〇出席議員(三十一名)    一  番  長 野 恭 紘 君   二  番  嶋   幸 一 君    三  番  市 原 隆 生 君   四  番  国 実 久 夫 君    五  番  麻 生   健 君   六  番  萩 野 忠 好 君    七  番  猿 渡 久 子 君   八  番  吉 冨 英三郎 君    九  番  黒 木 愛一郎 君   十  番  平 野 文 活 君    十一 番  松 川 峰 生 君   十二 番  池 田 康 雄 君    十三 番  野 口 哲 男 君   十四 番  野 田 紀 子 君    十五 番  堀 本 博 行 君   十六 番  田 中 祐 二 君    十七 番  高 橋 美智子 君   十八 番  後 藤 健 介 君    十九 番  山 本 一 成 君   二十 番  清 成 宣 明 君    二十一番  永 井   正 君   二十二番  三ヶ尻 正 友 君    二十三番  佐 藤 岩 男 君   二十四番  泉   武 弘 君    二十五番  岩 男 三 男 君   二十六番  原   克 実 君    二十七番  内 田 有 彦 君   二十八番  浜 野   弘 君
       二十九番  首 藤   正 君   三十 番  朝 倉   斉 君    三十一番  村 田 政 弘 君 〇欠席議員(な  し) 〇説明ための出席者    市長       浜 田   博 君   助役       大 塚 利 男 君    収入役      池 部   光 君   教育長      山 田 俊 秀 君    水道企業管理者  宮 ア 眞 行 君   総務部長     須 田 一 弘 君    企画財政部長   友 永 哲 男 君   市長公室長    亀 山   勇 君    観光経済部長   東   昇 司 君   建設部長     亀 岡 丈 人 君                         福祉保健部長兼福祉事務所長    生活環境部長   高 橋   徹 君            岡 部 光 瑞 君    消防長      吉 本 皓 行 君   財政課長     徳 部 正 憲 君    教育委員会次長教育総務課長             杉 田   浩 君   水道局次長    藤 林 力 良 君                         次長兼選挙管理委員会事務局長    消防参事     木 村 善 行 君            松 尾 愼 一 君                         企画財政部次長企画調整課長    監査事務局長   伊 藤 征一郎 君            安 波 照 夫 君    情報推進課長   宇 野 榮 一 君   公園緑地課長   田 中 敬 子 君                         生活環境部次長環境安全課長    学校教育課長   利 光 弘 文 君            宮 津 健 一 君    農林水産課長   石 井 幹 将 君   土木課長     金 澤   晋 君    建設部次長兼都市計画課長             松 岡 真 一 君   生涯学習課長   入 田 勝 人 君    保健医療課長   伊 南 忠 一 君   障害福祉課長   安 部   強 君    福祉保健部次長兼児童家庭課長       生活環境部次長兼清掃課長             阿 南 俊 晴 君            松 田   麿 君    教育総務課参事  穴 見 公 司 君   建築住宅課長   宗 野   隆 君    商工課長     中 野 義 幸 君   観光課長     吉 本 博 行 君    温泉課長     遠 島   孜 君   国際交流課長   溝 口 広 海 君    スポーツ振興課長 二 宮   司 君   秘書課長     宇都宮 俊 秀 君 〇議会事務局出席者    局長       林   慎 一     参事       加 藤 陽 三    次長兼議事係長  藤 内 宣 幸     次長兼調査係長  飯 田 ひとみ    主幹       是 永 敏 明     主査       濱 崎 憲 幸    主査       柏 木 正 義     主査補      村 上 正 人    速記者      桐 生 能 成 〇議事日程(第六号)       平成十六年三月十二日(金曜日)午前十時開議    第一 一般質問 〇本日の会議に付した事件    日程第一(議事日程に同じ)       午前十時 二分 開会 ○議長(清成宣明君) ただいまから、継続市議会定例会を開会いたします。  本日の議事は、お手元に配付いたしております議事日程第六号により行います。  日程第一により、きのうに引き続き一般質問を行います。  通告の順序により、発言を許可いたします。 ○二番(嶋 幸一君) 私にとって二度目の質問を、前回同様この一般質問、二日目の朝一番に機会をいただきました。外は雨ですけれども、すがすがしい朝の時間帯に発言できることをとてもありがたく思っております。  今から八十五年前、一九一九年一月にドイツの社会学者、思想家で戦後日本の社会思想にはかり知れない影響を与えたマックスウェーバーが、「職業としての政治」という講演を行いました。この講演を次のような言葉で締めくくっております。  「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、かたい板に力を込めてじわっじわっと穴をくり抜いていく作業である。もしこの世の中で不可能事を目指して粘り強くアタックしないようでは、およそ可能なことの達成もおぼつかないのは全く正しく、あらゆる歴史上の経験がこれを証明している。しかし、これをなし得る人は、指導者でなければならない。いや、指導者であるだけでなく、甚だ素朴な意味での英雄でなければならない。自分が世間に対してささげようとするものに比べて、現実の世の中が自分の立場から見てどんなに愚かであり卑俗であっても断じてくじけない人間、どんな事態に直面しても、それにもかかわらずと言い切る自信のある人間、そういう人間だけが政治への天職を持ち、政治家の神髄と要諦はかくあるべし」との、実に含蓄のある言葉であります。  不可能事を可能にするよう、粘り強くアタックする政治家、「英雄」と呼ぶに値する政治家、今求められているのは、情熱と判断力を持ったこのような政治家だと思います。浜田市長は、それらを持った政治家であると、私は確信をしております。(発言する者あり)市長就任二年目を迎えることし、別府市のトップリーダーとして浜田カラーを堂々と打ち出していただき、郷土発展のために活躍されんことを心よりお祈り申し上げて、質問に入らせていただきます。  まず、行財政改革について質問をいたします。  国も地方もかつてない厳しい時代にあり、本市も従来の手法、感覚を改めなければならないと思います。民間企業は、生き残るためにリストラなど企業努力を重ねておりますが、行政、市役所は、倒産できないだけに民間の努力より、より以上の努力をしなければなりません。そのために経営感覚を取り入れた行財政改革を強力に推進すべきであります。浜田市長は、行財政改革は市民の皆様からお預かりした税金でいかによいサービスを効率よく還元できるか、いわゆる市民サービスの向上を行うためのものだとおっしゃっております。私は、行政需要が多岐にわたっている今日、市民サービスの向上のために行政の効率化だけでなく、行政のスリム化が必要であると思います。財政のことを考えても、最も効果的なものが行政のスリム化であり、それは、現在別府市が行っていることで必要でなくなったもの、しなくて済むことはやめていく、あるいは民間でできることは民間にお任せすることだと思います。  別府市は、先月、第二次行政改革大綱を策定いたしました。今後は実施プランを早急にまとめていただき、実行していかなければならないわけですが、大綱の中に効率的な外部委託を推進するということで具体的にごみ収集、学校給食、施設の管理等が挙げられております。また、市長を本部長に緊急財政再生推進本部を立ち上げ、財政再生への取り組みを不退転の決意をもって推進することを宣言しています。国も地方も行政改革の計画は、過去に何度も打ち出している。にもかかわらず、改めて行革大綱を策定するということは、時代の変化があるにせよ、改革が今なお実現していないからであり、別府市もしかりであります。今こそ市民サービスの向上と財政再建のために、この改革を断行しなければなりません。  モンゴル帝国初期の政治家・耶律楚材の言葉に、「一利を興すは一害を除くにしかず。一事を生ずるは一事を省くにしかず」とあります。その精神で新しい時代、地方の時代にふさわしい行政体制を確立するために、少ない予算で今以上のサービスが市民に提供できるものであれば、すぐにでも各種業務の民間委託を進めるべきと考えます。市長の決意と当局の見解をお聞かせいただきたいと思います。 ○企画財政部長(友永哲男君) お答えいたします。  地方分権時代に入りまして、地方自治体は、自己決定と自己責任の原則を踏まえました行財政運営や政策の展開が求められている状況でございます。そういう中で、市民と連携をいたしまして、地域の特性に応じた住みやすく魅力的なまちづくりを進めていくとともに、常に市民の視点に立った行政運営に努め、その成果について説明を果たしていくのが必要ではないかというふうに思っております。このような状況を踏まえまして、市民サービスの提供と効率的・効果的な行政運営による、新しい時代にふさわしい行財政システムが必要ではないかというふうに思っております。  そういう中で、先ほど議員さんが申されております民活の問題でございますが、古くは民活に始まりまして、PFI、アウトソーシング、民間の手法やノウハウを公共部門に生かそうとする動きは、今はニュー・パブリック・マネージメントの理論でございまして、これは公共部門においても企業的な手法を導入して、より効果的で質の高い行政サービスの提供を目指すということでございます。  また、IT化が進む昨今でございます。さらにこれを一歩進めまして、現在、パブリック・プライベート・パートナーシップという言葉がございます。これは、民間でできることはできるだけ民間に任せようという原則に基づく官民パートナーシップによる公共サービスの民間開放という段階に現況が及んでおります。そういう中におきまして、いずれにいたしましても地方自治法の第二条にあります、その事務を処理するに当たりましては、「住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる」というのが基本でございます。そういう中で、行革大綱の中でも申し上げておりますように、民間活力の導入及び推進というのを掲げております。そういうことで、先ほど議員さんが申し上げられました耶律楚材さんの話がございました。ジンギスカンに二十六歳で登用されたこの耶律楚材さんの言葉を真摯に受けとめながら推進を進めてまいりたいというふうに思っております。 ○市長(浜田 博君) お答えをいたします。  行財政改革は、行政の永遠のテーマでございます。先ほど、二番議員からも御指摘がありましたように、私は常にベストを尽くして、市民の皆様からお預かりした税金、これをいかによいサービスとして効率よく還元できるかということに尽きると考えております。また、従来の行財政改革のイメージが、何か先行き暗い、後ろ向きのもののように受け取られがちでございますが、私は、行財政改革はそれ自体が目的ではなくて、あくまでも一つの手段・手法である、その目的は、行財政改革によって財源をつくり出し、その財源によってまちづくりを進め、市民によりよいサービスを還元するという明るいものでなければならないというふうに考えております。  さらに、今、二番議員さんが申されました耶律楚材さんにつきましては、約八百年前のモンゴル帝国が誕生した時代の宰相とお聞きをいたしております。その精神は、「事をなすときは非効率なもの、不要なルールを省く努力をしなければならない」ということであろうと思います。行政も簡素で効率的な都市経営という感覚での運営が求められております。私も耶律楚材さんの精神をたっとびまして、行財政改革を積極的に進めてまいりたい、このように考えております。よろしくお願いいたします。 ○二番(嶋 幸一君) 政府が推進する市町村合併は、賛否両論ではありますが、過去五年間に新しく四十一の市が誕生いたしました。現在、全国の市町村の約七割にも上る二千二百余りの市町村が、合併に向けて法定協議会、任意協議会を立ち上げております。大分県で唯一合併をしない本市が、合併をしないことの影響でこの行革が他市に比べて立ちおくれることのないようにしてもらいたいと思います。  外部委託を推進する具体的な事項の中で、きょうは一点だけ、施設の管理を取り上げてお尋ねをいたします。  平成八年に策定をされた第一次行革大綱にも「効率的・効果的な施設の管理運営を図る」とうたわれておりますが、管理委託の現状・実態を御答弁いただきたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えさせていただきます。  施設の管理委託でございますが、十四年度の調べでございますが、約四十七施設に委託金額として約三億二千万がかかっております。その代表的な施設としましては、北浜温泉、湯都ピア浜脇、竹瓦温泉などの温泉施設、市民体育館、温水プールなどの体育施設、それからコミュニティーセンターなどがあります。なお、管理を委託している団体につきましては、別府市の出資法人であります第三セクターが主な委託先というのが現状であります。 ○二番(嶋 幸一君) 大部分を第三セクターに委託しているということですが、これらを民間に委託すれば、さらに効率的な管理運営ができるものと思います。先日の議案質疑の答弁、昨日の一般質問の中でもありましたが、昨年九月に公の施設の管理に関する地方自治法が改正をされました。これまで委託先は、地方公共団体の出資法人、公共団体や公共的団体に限定をされておりました。民間事業者は対象外でしたわけですが、改正後は、管理の主体に特段の制約を設けていません。例えば体育館を民間のフィットネスクラブ、市民ホールや美術館をホテルや文化芸術関連企業、あるいは図書館を出版書籍関連企業などに委託ができるようになったわけです。これを実施するためには条例の制定などが必要かとは思いますが、公の施設の管理の民間委託について具体的にどのようにお考えなのか、御答弁いただきたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  議員御指摘のとおりに、昨年の九月に公の施設の管理についての地方自治法の一部改正が施行されております。この改正は、従来の管理委託ではなくて指定管理者制度という新しい考え方が導入されており、管理権限そのものを移行するという形であります。いわば事務事業を代行させるというもので、民間の能力を十分に活用できる、生かせる仕組みということをお聞きしております。  指定管理者制度への移行には、前段のルールとしまして、既成のルールにとらわれず、行政が関与する領域やその関与の方法について根本から見直すための業務の民間委託に関する基準づくり、これが一番重要なことだろうというふうに考えております。その基準によりまして直営か民間委託か、これを明確に判断し、民間委託というふうな判断がなされたものにつきましては、指定管理者制度への移行ということになろうというふうに思っています。  移行の手続きといたしましては、指定管理者の手続きや業務の範囲などの必要な事項については条例で定めるということになっていますので、まず指定管理者制度の指定手続きを定める条例というのが、議決が必要となります。その指定によりまして公募を行って審査の上、指定管理者候補者を選定しまして、その指定の期間を定めた上で、さらに議会の議決が必要というふうになっております。その法の改正の経過措置ということで、最終期限が十八年九月ということになっておりますが、行財政改革という観点からも、できるだけ早くこの指定管理者制度の導入に向けて努力をしたいというふうに考えております。 ○二番(嶋 幸一君) ぜひ、実施に向けての準備を具体的に始めていただきたいと思います。  次に、新行革大綱にも示されております行政評価システムの導入について、お尋ねをいたします。  行政評価システム導入のねらいは、これまで自治体、そしてその職員が精力を傾けてきた予算の獲得、一たん事業が採択となったらそれで目的が達成したかのごとく、その後は予算を滞りなく使い切るということを、全く発想を変え、そうした事業がどの程度市民の役に立ったのかを検証する仕組みだと思います。三重県は平成七年、当時の北川知事がこのシステムを導入し、全事業の三割に当たる九百件余りを効果が薄いと廃止、浮いた財源百六十億円を新規事業などに回したそうであります。本市の行革大綱には、事務事業評価、施策評価、政策評価と段階を踏んで導入するとあります。事務事業評価は、個々の事務事業についての必要性や行政が関与すべき妥当性など、さまざまな視点から評価することで今後の方向性、いわゆる継続するか廃止するかなどを判定するもの、施策評価、政策評価は、市民満足度調査や目標の達成度などの視点から、施策事務事業の優先順位づけを行うものだと私は理解をしておりますが、当局の見解を伺いたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えさせていただきます。  議員御指摘のように、行政の仕事は大きく分けまして政策、施策、事務事業という、この三層の階層・構造から成り立っております。一般的に言いますと、政策とは、大局的な見地から地方公共団体が目指す方向性の目的を示すものというふうに認識しております。施策とは、政策目的を達成するための方策ということでございます。事務事業とは、その施策目的を達成するための手段という形になろうかということであります。  したがいまして、行政評価システムの導入に当たりましては、一番下の階層といいますか、事務事業のレベルの評価から進めたいというふうに思っております。その事務事業の評価を経まして施策評価、政策評価というふうに段階を踏んで導入していきたいというふうに思っています。  それから、それぞれの評価の位置づけということでございますが、事務事業評価につきましては、必要性や妥当性などの観点から、継続、廃止などの事務事業の再編を行うものということになろうと思っています。それから、施策評価につきまして、政策評価につきましても、満足度・達成度というふうな形の優先順位の決定づけを行うものが主なねらいとする形のものというふうに認識をしております。 ○二番(嶋 幸一君) 今後、総合的・体系的な行政評価システム構築のためには、そう時間を置かずに個々の事務事業評価と施策評価、政策評価をリンクさせて、施策や事務事業の優先順位づけなどを行っていくべきと思います。そのほか三つの点に留意し検討を進めていただきたいと思います。  まず一点目は、行政評価システムを恒久的な制度として位置づけること、二点目は、自治体内部だけで評価するだけでなく、外の面も加え客観的かつ厳格な評価を行うこと、三点目は、行政評価に関する情報を開示し、市民への説明責任を明確化し、行政評価の市民への参加を推進すること、これらの点を行政評価システム構築に当たって考慮するよう要望するものですが、システム導入のスケジュールとあわせて御所見を伺いたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  まず一点目の、恒久的な制度としての位置づけということでございます。行政評価のシステムは、単に歳出の削減とか引き延ばしの一時的な手法ではないというふうに認識しております。これからの地方分権時代に対応した恒久的な行財政運営に当たっての基幹システムでなければならないというふうに位置づけたいというふうに思っております。  次に、二点目の外部評価の導入についてでございます。内部評価は、当然職員の意識改革を促すとか、その反面、客観的な評価ということができません。そういうことの限界がございますので、外部評価につきましては、委託料の財政面での負担や行政評価に携わる人材が内部に育たないというような、またデメリットというのも考えられますので、システムの構築に当たりましては、客観的な厳格な評価を実施できるように、外部評価の評価制度についての検討が必要だろうというふうに思っています。  最後に三点目でございますが、評価結果の公表ということでございます。当然、行政評価は、行政の簡素・効率化だけを目指すものではございませんので、評価政策を公表するということと、評価結果に客観性を持たせるために、情報公開はもとより市民への説明責任ということも果たさなければならないというふうに思っています。評価結果の公表につきましては、十分にやっていかなければならないというふうに思っています。全力を尽くしまして、行革システムの構築に向けて頑張りたいというふうに思っています。  それから最後に導入の時期でございますが、平成十六年度、今年度に導入についての調査検討を行います。十七年度におきましては、システムの開発というふうなことを考えております。それから、その開発とともに事務事業評価、政策評価などの一部の試行をしたいというふうに思っています。最終的には、十八年度に運用開始ができればというふうなスケジュールを組んでおります。 ○二番(嶋 幸一君) 計画どおりに実施ができるように、ぜひお願いをしたいと思います。  日産自動車の社長カルロス・ゴーンが、三年という短い年月で会社を再建できた理由を、こう言っております。「改革の目的を確立し、それを全従業員に周知徹底し、現場の従業員のやる気をアップしたこと。従業員が、痛みを伴う改革に参加することを喜びとし、生きがいとすることもトップの改革の目的に含まなければだめだ」、こういうことでございました。  行革推進本部の浜田本部長、大塚、池部両副本部長を中心に、市職員の総力を挙げて御努力をいただきたいと思っております。改革というのは、時間のかかるものだとは思いますが、多少の批判はこらえて、自信を持って取り組んでいただきたいと思います。  続きまして、IT推進計画について質問をいたします。  本市は、平成十四年三月に別府市IT推進計画を策定し、計画の期間をおおむね三年間とし、その最終的な目標を、ITを活用した住民サービスの向上としています。これが実現すれば、行政手続きが電子化され、さまざまな申請や届け出がインターネットを使って家庭や職場からできるようになります。市役所に出向く必要がなくなり、市民の利便性が一段と高まると期待をしております。また、紙資料の削減や各課の庶務担当をなくすなど、行政事務の簡素・効率化、適正化、高度化につながる行財政改革の柱の一つでもあります。この計画が策定をされ二年が経過をいたしましたが、現段階の進捗状況についてお答えをいただきたいと思います。 ○情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。  平成十三年八月六日、国においてIT基本法、これが策定されました。この法律の目的とするのは、おおむね二〇〇五年を目途に世界最先端のIT国家を目指すというものでございます。この中で電子政府、電子自治体の構築という目標が掲げられました。これを受けまして、別府市においてもIT推進計画を策定し、十四年度から十六年度の三カ年計画で電子市役所実現に向けた事業を現在推進しております。この中で、今年度二年目を迎えるわけでございますが、現在の進捗状況といたしまして、今、議員さんが申されました住民サービスの向上の観点から、主な項目といたしまして、自宅のパソコンからの電子申請、さらには庁舎内における総合窓口サービス、これに向けたシステム開発を行っております。また、先ほどから言われております行財政改革の観点から事務の効率化・簡素化を図る上で、電子決裁を視野に入れた新しい財務会計システム、さらには新しい人事給与システムなどの開発を行っており、ほぼ当初の計画どおり進捗しておるところでございます。  いよいよ来年度は第一次IT推進計画、これの最終年度を迎えますが、おおむね当初の計画どおりのシステム開発を終了する予定でございます。
    ○二番(嶋 幸一君) 計画が予定どおり進み、市役所のIT化によってさまざまなことが便利になるわけですが、その反面、個人情報の流出や外部からの不正アクセス、さらにはウイルス感染によるデータの破壊など、ITを取り巻く周囲には、多くの脅威が存在していると思います。そこで大切になってくるものが、セキュリティー対策であります。情報セキュリティーは、情報システムの機械を守るものと情報自体を守るものとに分けられておりますが、危機管理体制を確立し行政の空白をつくることのないよう、個人情報の漏えいがないよう万全の対応に努めねばなりません。行政に対する信頼確保のため、どのようなセキュリティー対策を講じているのか、御答弁いただきたいと思います。 ○情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。  議員さん御指摘のとおりでございます。今後、電子市役所を構築し、より一層の情報化を図っていく中で行政事務の簡素・効率化、また住民サービスの向上を図っていくのはもちろんでございますが、御指摘のとおり個人情報の流出、さらにはウイルス感染によるデータ破壊等々、ITを取り巻く周囲にはもろもろの脅威、これが多々存在しております。このような中で本市の個人情報など多くの情報資産、これを守るとともに、ホストコンピューターなど、これらの情報システム、これをさまざまな脅威から防御するために、先般、従来の別府市個人情報保護条例、これを全部改正いたしまして、本年の四月一日から施行する予定でございます。また、昨年八月には別府市情報セキュリティーポリシー、これを策定いたしました。このセキュリティーポリシーの主な内容でございますが、個人情報など情報資産を守るため、すべての職員が守らなければならないルールを明確化いたしました。また、ホストコンピューターなど情報システムをさまざまな脅威から守るための基準、これも明確化いたしました。そして、このセキュリティーポリシーによりまして、不正アクセスや、ウイルス感染、このようなますますエスカレートしております技術的脅威からホストコンピューターなどを守るため、例えば外部からの不正侵入を防止するファイアーウォール、こういう機械がございますが、これを幾重に設置するなど、最新のセキュリティー技術で外部からの不正侵入を可能な限り現在防御しているところでございます。今後においても、IT化の推進、これはもちろんでございますが、それ以上にセキュリティー対策、これには万全を期してまいりたい、そのように考えております。 ○二番(嶋 幸一君) システムの開発は順調、セキュリティー対策も万全になれば、あとは人材の育成が重要になってまいります。まずは利用する市民の育成、IT環境は整備されたが、それを活用するスキルがないため、実際にその恩恵を受けられないといったこともあります。また、利用者の育成と同時に職員やネットワーク技術者の育成も重要になってきます。最近のIT技術の進歩は目ざましいものがあり、それらの技術を身につけた技術者の育成も必要不可欠であります。市民と職員、さらには技術者の育成についての取り組みをお聞かせいただきたいと思います。 ○情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。  まず、本市における市民へのIT講習でございますが、IT基本法が施行されました平成十三年度開催の「豊の国IT塾」、これを皮切りに、十四年度からは生涯学習課主催の「湯のまちIT塾」としてサザンクロスで毎年開催いたしております。ちなみに十五年度の開催講座数でございますが、百三十五講座、参加人員は約二千七百名でございまして、十六年度も引き続き開催予定でございます。それで、講座内容といたしましては、インターネットやメール、これはもちろんでございますが、ワード、またエクセルなど身近なソフト、これらの利用研修なども行っております。また、市役所二階の市民情報センターの中にITサポートセンター、これを設置いたしまして、市民の方のITに関するもろもろの相談、また技術指導を現在行っているところでございます。また、職員を対象としたIT操作研修でございますが、行政事務の簡素・効率化、これを目的とした各システム開発に伴いまして、長年の行政手法、仕事のやり方が根本から変わってまいります。これに伴いまして、今後職員向けの操作研修、これを職員課と連携を図りながら順次実施する予定で、すでに新年度四月から運用されます新財務会計システム、これの操作研修については、先週から庶務等の実務担当者を中心に現在行っております。  また、ネットワーク技術者の育成でございますが、現在、情報推進課内に六名の専門職がいます。議員さん御指摘のとおり最近の情報技術の進歩、これは目ざましいものがございます。これに対応していくために、総務省など国が開催しておりますIT専門職の研修、これらの参加はもちろんでございますが、インターネットとか専門誌などで最新の情報処理技術を入手し、日々進歩するIT時代に対応できるよう、現在自己研さんに励んでいるところでございます。今後においても、IT化を推進する上でもろもろの人材育成に当たりましては、さまざまな研修を実施していく予定でございます。 ○二番(嶋 幸一君) 今後も人材育成に積極的に取り組んでいただきたい。特に利用者については、高齢者を対象としたものなど、地域の実情を踏まえた講習会なども実施してもらいたいと思います。  続きまして、電子投票についてお尋ねをいたします。  昨年十一月の総選挙でも不在者投票の数え忘れなど、相変わらず開票のトラブルが続出をしました。フィリピンは、昨年、自書式投票制を廃止した結果、世界の中でこの自書方式は日本だけとなりました。私たちは、有権者の皆様に信頼を込めて立候補者名を自書していただくことに大きな感動と使命感に燃えてきたわけですが、IT社会を迎えた今、電子投票は時代の要請であると思います。電子投票の導入には、諸外国と比べて政府の補助金率が低いため、投票機器のレンタル料や購入費など費用の面と、国政選挙で使用できないなど、国の制度も含めてクリアしなければならない課題も多いと思っております。しかし、これを導入すれば投票の仕組みの制度向上、省力化だけでなく、視覚障害者が自分自身で投票可能になるなど政治参加の機会を拡大していくことにつながるわけでございます。また、印刷した投票用紙、投票箱、開票所や開票要員が不要であり、さらには昨年十二月一日に期日前投票制度が施行され、従来の不在者投票でも電子投票ができるようになりました。以前にも増して電子投票導入のメリットは高まったのではないかと考えますが、今後はどのようにお考えなのか、御答弁をいただきたいと思います。 ○選挙管理委員会事務局長(松尾愼一君) お答えをいたします。  電子投票に関する法整備、メリット、課題、問題点、将来のあるべき最終目標までにつきましては、今、二番議員さんから御指摘がありましたとおりでございます。  問題点と今後の対応などについての考え方について、御説明させていただきます。  最初に、法整備上の問題点として、現行法では選挙人が指定された投票所において投票機を用いて投票する位置づけで、地方公共団体が条例で定めるところにより、当該地方公共団体の選挙に電子投票を実施することができる旨の内容で、国政選挙には適用されない、また県の選挙においても県の条例制定が必要となります。仮に本市が電子投票を導入しても、同時期に行われる県の選挙についても、県内各市町村の電子投票導入への合意形成ができなければ、国政選挙同様に従来の自書式による投票になる問題、次に費用対効果、財源の問題として、国の補助を受け、レンタルリースによる電子投票を実施した場合、約一億一千万円の経費を要します。三千万円の国庫補助を受けても、現行選挙方式にかかる経費五千万と単に比べた場合でも、三千万円の持ち出しとなる問題、くわえて、現行法では外部からのアクセスによる投票データ改ざんなどの問題を想定し、投票機は電気通信回線に接続してはならないとオンライン禁止規定が盛り込まれており、現時点では試みというか、過渡的な段階の位置づけでありますことを考えたとき、今、市長選、市議選に電子投票を導入することについては、ちゅうちょしているのが現状でございます。  したがいまして、現時点では導入時期を明確にすることができません。国政選挙または大分県の選挙に導入することが決まれば、当然その時点で電子投票を導入することになります。将来、最終的な電子投票の目標設定であります投票所での投票を義務づけず、個人の所有するコンピューター端末を用いて投票することができる旨の法改正がなされ、電子投票機と開票所をオンラインで結ぶことができれば、投票終了から瞬時に開票結果が発表できるものと予想され、さらに本人確認に必要な選挙人名簿をネットワーク化すれば、個人が所有するパソコンの端末からの投票についても可能となります。当然その時点、本市のIT推進の事業計画の中に取り込んでいただくとともに、情報推進課など関係課の御指導をいただきながら事務を進めてまいります。そして、ITを活用した住民サービスの向上に資することはもちろん、ペーパーレス、人員の削減などのメリットを生かしたコストダウンを図ることができるような方向での、電子投票の導入の取り組みをしたいと考えております。それまでの当分の間、実施した団体の実績をもとに導入に当たっての十分な検討、スケジュールの計画、機器調達に当たっての技術面の検討、有権者の周知などを続けるとともに、選挙管理委員会の諸会議を通じて、国・県に対して技術的支援・財政的支援などの拡充強化を要望していきたいと考えております。 ○二番(嶋 幸一君) 最終的に住民サービスの向上を目的にする電子市役所の実現には、電子投票導入も不可欠だと思います。地方から、とりわけ市町村から国に働きかけていかなければと思っております。  続きまして、樹木のリサイクルについて質問をいたします。  リサイクル、言うまでもありませんが、物を大量に使い、捨てる社会から、物を使う量を減らし、資源をリサイクルする循環型社会をつくるものであります。缶・瓶・ペットボトルから始まったリサイクルも家電製品、紙、プラスチックが加わり、食品や建設廃材もリサイクルが義務づけられ、事業者、行政、消費者がそれぞれの役割を果たさなければならない時代になったわけでございます。  そこで樹木のリサイクルですが、樹木は自然が創造した貴重な資源であり、緑豊かな生活環境づくりのためにも樹木の果たす役割は重要であります。現在、本市で公園や道路の樹木の剪定作業から発生する枝葉は、年間どのくらいの量で、どのような処理をされていますか。 ○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。  現在、公園緑地課で把握しておりますのは、公園それから街路樹の剪定作業で出る枝葉の量のみですが、その量は年間約二百五十六トンでございます。その処理といたしましては、一部、春木苗圃に堆肥用としてストックしておりますけれども、それ以外は藤ケ谷の清掃センターに持ち込んで焼却処分をいたしております。 ○二番(嶋 幸一君) 年間二百五十六トンもの量の大部分が焼却処分をされているとの御答弁でしたが、この枝葉などを破砕機で用途に応じてチップ化をすれば、堆肥としてだけでなくマルチング材や舗装材としても使用できるわけです。さらにごみの減量にもつながります。この事業は、基本的にチップの活用先確保が絶対条件であり、品質の安定化、費用対効果など十分な研究が必要だとは思いますが、別府市が主体的にチップ化を進め、市民や関係する業界に普及するならば、大きな成果を得られるだろうと考えます。御所見を伺いたいと思います。 ○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。  公園緑地課では、春木苗圃それから緑の相談所、神楽女湖のしょうぶ園などで落ち葉等の枝や葉っぱを使用しまして、今堆肥をつくっているところでございますが、剪定作業等で発生する枝葉のそれはほんの一部でございまして、その大半が、先ほど議員が言われましたように、ごみとして焼却されております。議員さんも言われましたチップ化につきましては、私どもも以前、破砕機を用いまして枝葉のチップの試験も試みましたが、枝葉のストックヤード、それからチップ化の作業場所、またそれをどのように有効利用できるかという点が一番問題で、なかなか難しい点も多く、実施には至りませんでした。議員さんの御指摘のように、資源をリサイクルする循環型社会の形成に向かっている現在、貴重な資源である樹木の剪定の枝葉を焼却するのではなくて、チップ化を行い有効利用するリサイクルは、大変重要な取り組みだと思っております。  ただ、この枝葉のリサイクル事業の実施につきましては、プラントの設置それから品質の確保、一番主な供給先、それから費用対効果など十分な研究が必要ではないかと考えております。その研究に当たりましては、公園緑地課だけで対応できるものではないように思いますので、これからまた関係課と協議をさせていただければと思っております。 ○二番(嶋 幸一君) お隣の福岡県の久留米市では、リサイクル推進室を設置し、平成八年度から樹木リサイクルの研究を重ねております。来年度からは本格的な事業に取り組むそうであります。別府市も、樹木はもちろん全般にわたるリサイクル推進のためのお取り組みをお願いして、次の質問に移りたいと思います。  動物愛護について、お尋ねをいたします。  少年による凶悪な犯罪が、深刻な社会問題になっております。ゲーム感覚で他人を傷つけ、命を奪う事件が続発していることは、憂慮にたえないところであります。このような事件が起きた原因の一つに、子供たちが生き物の命に触れることが少なくなっていることがあると思います。このような状況の中で動物を飼うことは、子供たちが生き物の命に触れ尊重する心を養うことに大きな教育効果があると言われておりますが、学校では動物と触れ合う機会があるのか、また動物愛護についてどのような指導をしているのか、伺いたいと思います。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  幼稚園におきましては、中央保健所が主催いたします動物愛護なかよし教室を例年五園程度で実施しております。健康な子ウサギ、そしてモルモット等との触れ合いを通じて、動物に対する関心を高め、愛護の心を養い、生命を大切にする心をはぐくむことを目的に実施されております。また、市内の十四の小・中学校で鶏、チャボ、インコ、ウサギ、そういう小動物を飼育しておりまして、子供が動物と触れ合う場をつくっております。以前は希望者、または係の子供たちがえさを与えるなど、動物と触れ合う場をつくっておりましたけれども、さきの鳥インフルエンザの発生で、今は子供がえさを与えないような状況であります。  動物愛護の指導につきましては、小学校・中学校の道徳の時間に、自然のすばらしさや不思議さに感動し、自然や動植物を大切にする心、生命のとうとさを感じ取り、生命あるものを大切にする心などを育成するように努めておりますし、道徳の内容項目にも動物愛護、自然愛護が入っております。また、小学校一、二年生では生活科という教科が行われておりますが、その中で動物を飼ったり、動物を育てたり、それらの育つ場所、変化や成長の様子に関心を持ち、またそれらは生命を持っていることや成長していることに気づき、生き物への親しみを持ち、大切にすることができるようにする心を育てるような取り組みをしているところでございます。 ○二番(嶋 幸一君) ありがとうございました。  ところで、最近、動物を家族の一員、我が子のようにかわいがる方がふえているように思います。特に犬を連れて散歩をしている人をよく見かけますが、現在、市内には何頭の犬が登録され、市民からどのような苦情や相談が寄せられ、どのような対応をされているのか、教えてください。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  犬を買う場合は、狂犬病予防法第四条により届け出が必要となっております。また、この届け出は、転出とか転入とか死亡した場合も届けるようになっておりますが、最初の登録以外はこういう届け出が少ないのが実情でございます。そのためか、登録総数につきましては、年々増加の傾向にございます。ちなみに平成十三年度は五千四百四十五頭、十四年度は五千七百九十頭、十五年度は六千百五十三頭というふうに増加をしております。しかし、犬は毎年狂犬病の予防注射を受けなければなりません。その注射の接種頭数を見ますと、平成十三年度が三千七百二十頭、十四年度は三千七百七十七頭、十五年度は三千八百二十三頭というふうになっております。この数が実数に近いというふうに思われますが、最近、小型の室内犬を飼うブームが大変ふえておりますが、室内犬につきましては、若干登録がされてないのが実情というふうにとらえております。  そういったことでございますが、苦情や相談につきましては、犬の捕獲や持ち込みを現在やっております保健所の方に、ほとんどがそういう苦情が持ち込まれているというのが実情でございます。昨年十五年四月から十六年一月までの苦情総数の百六十六件のうち、百六十三件が保健所の方に持ち込みをされております。その中で最も多いのは、野犬とか飼い主が不明のそういった犬の捕獲の依頼でございます。昨年は捕獲の依頼が八十一件ございまして、捕獲された犬の数は八十三頭ございました。なお、捕獲した場合は、三日間抑留をされております。次に多いのは、犬のしつけに関する苦情でございます。家の前を通ったり人が近づいただけでほえたり夜鳴きをする犬に関する苦情が非常に多くなっております。そのほか、散歩をするときにふんの後始末をしない苦情、それから犬からかまれたという苦情、そういった苦情相談等がございます。  犬を飼う場合は、人に害を与えないように飼うのが前提でございますが、先月の市報二月号におきまして、私の方で犬の飼い方につきまして掲載をいたしました。犬に限らずペットを飼う場合は、ペットの本能、習性、生理をよく理解していただいて、家族同様の愛情を持って、周りの人に迷惑をかけないように責任を持っていただく、これが基本というふうに考えております。 ○二番(嶋 幸一君) 犬のしつけに関する苦情も大変多いということですが、平成十二年に動物の愛護及び管理に関する法律が改正をされました。人と動物の共生を強くうたい、適正な飼育を義務づけ、飼い主の責任を重くしました。飼い主の基本的なマナーやモラル、犬のしつけ方を学べる施設にドッグランという施設があります。簡単に言うと、犬を放して遊ばせるために広場をさくで囲ったところであります。アメリカにつくられたのが初めてだそうでありますが、現在、国内のドッグランはどのような形態のものがどのくらいあるのか、教えていただきたいと思います。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  国内のドッグランの運営母体につきましては、民間、公営、いろいろございます。最も多いのは、ペンション、旅館などの附帯施設として運営されているものが、国内で二十七件あるというふうに聞いております。次に多いのは、レストランやカフェなどの店が運営をしているもの、これが十二ございます。このほか、ドッグラン単体のもの、また牧場や農場が運営をしているもの、それから公園や施設の中にドッグランのそういった施設を設けているものなど、日本国内では約九十ほどあるというふうに聞いております。  それから、ドッグランの施設に共通するものとして、先ほど議員さんがおっしゃいましたように、さくがございます。高さが約一メーター八十センチほどのさくや水飲み場、また監視カメラや清掃用具などを備えております。また、施設を使用する規定といたしまして、闘犬など攻撃的な性格の強い犬等は入場できないとか、それから狂犬病の予防注射を受けてない犬は、また使うことができないと、そういった細かい規定もあるというふうに聞いております。 ○二番(嶋 幸一君) 北海道の千歳市には、市営のドッグランがあるそうです。その利用者は、千歳市の住民はもとより周辺の市町村からも高速道路を利用してまでもやってきて、犬同士の触れ合いのためはもちろん、飼い主同士の情報交換を目的に、週末にはここを訪れる人で駐車場があふれ返るほどの盛況ぶりだそうです。別府にも市営であれ民間経営であれ、このようなドッグランができれば、人にも動物にもやさしい別府の存在を九州はもちろん全国に発信できるものだと思います。広く市民に動物愛護精神の高揚を図り、子供たち、青少年が生命のとうとさを学び、また人間と動物が調和のとれたよりよい関係を築くことで、別府がさらに住みよい快適なまちになると思います。ドッグラン設置に向けた御努力を御協議いただきますようにお願いを申し上げて、私の質問を終わります。 ○二十六番(原 克実君) 通告に従って、質問をしたいと思います。  第一番に、樹木の保全についてということでございますが、今回、この件につきましては農林水産課、公園課、土木課、それから観光経済部を含めてさまざま打ち合わせをさせていただきました。その中で特に農林水産課の課長さん、今回の鳥インフルエンザの対応、これは本当に御苦労さまでした。私ね、もう気の毒なぐらいだった。通告をしているのが農林水産に関係することが結構あったのですね。課長は真剣に対応しておった。ですから、本来私なんかの通告に取り合う暇がないぐらいであったのではないかと私は思います。今回、そういう中で終息に向かいまして、終息宣言がきのう十一日に県の方から出ました。私は聞きましたら、やっぱり別府も市の職員それから保健所、それから市の農協、いろいろとこの問題に携わっていただいたと聞きましたけれども、こういう鳥インフルエンザ、これは今世界に広がる病原菌として注目されているわけですから、できれば農林水産課をキャップとしながら全庁体制で、例えばこれは緊急災害というぐらいで私はとってほしかったなということを一つ思います。ただ、今回終息しまして、本当によかったと思うのですけれども、これは出たところは玖珠郡の九重町ですね。サテライトが出たのも日田なのですよね。そうしますと、やはり日田・玖珠というところは、対応が素早いなと思って。要するに日田・玖珠の人は正直者が多いかなと、私、つくづく感じがいたしました。(発言する者あり)ただ、もう一つつけ加えますけれども、日田と玖珠の人間は、非常にやじにも強いということでございまして、(笑声)そういうことで今回は非常に鳥インフルエンザについては終息を迎えてよかったなと思います。  では、通告に従って言います。  最初は、桜の木の保全ということで通告しております。  国際的にも、行政の皆さんもわかっているように、桜といえば日本、日本といえば桜。これは世界の人が認める、要するにこれは国の宝です、国の花です、桜は。ことしも、その桜の花が咲きほころぶ時期となってまいりました。桜前線も少しずつ北上してきております。大体別府あたりは三月二十二日ごろが開花宣言といいますか、桜の花が咲くころだと言われております。ところが、なかなかこれは、皆さん、桜の咲く時期はわかっておる。例えば、三月の後半から四月の初めごろに咲きます。日本は、日本列島が長いですから、早く咲くところと遅く咲くところは約一カ月開花が違いますけれども、別府は三月二十二日ごろと言われております。桜の咲くころは、皆さん非常に桜がきれいだ、きれいだ、わあ、すばらしいと言いますけれども、桜の木が一年間どういう状況にあるかということは、知らない人が多い。私ね、先ほどからいろいろやじが飛びましたけれども、出身はどこかというと、私は日田ですよ。出た学校も日田林工ですね。林業科というのがある。これは全国でも林業科のある高校は少ないのですよ。よき先輩、よき後輩に恵まれております。ですから、いろんなことが私はわかるのです。例えば、今回私がどういうことを言いたいかといいますと、別府市には桜の木がたくさんあります。市長、御存じですか。ただ問題は、この桜の木の管理保全が、なかなかこれは難しいし、なってない。ですから、今回、鳥インフルエンザも大事なことですけれども、別府市の桜を守るには、今しか時期がありませんよ、ぜひひとつ農林水産課も公園緑地課も大変でしょうけれども、一応私の言うことを聞いてくださいということで、今回、桜の木に、特に今別府市で蔓延しておりますてんぐ巣病、そういうものについて私は今回質問をさせていただくようにしております。  市長、てんぐ巣病とはどういうものか、聞いたこと、見たことありますか。それからお尋ねしたいと思います。 ○市長(浜田 博君) あなたほど詳しくはありませんが、聞いたこともありますし、岩男議員のお兄さんの阿野さんが一生懸命、博士となっていろいろと私も教えていただいておりますので、一生懸命これからも勉強していきたいと思います。ありがとうございます。 ○二十六番(原 克実君) 市長、阿野さんのことは、私が後から言おうと思っておったのだけれども、(笑声)先に言われてしまった。これはあなた、後をどうしようか。  議会事務局、これは行政の方も市長を含めててんぐ巣病というのはどういうものかわからん人が結構おると思います。私は、現場に行って写真を撮ってきました。これをひとつ市長を初め皆さんに見ていただくように、取り扱いをお願いします。議長、お願いします。 ○議長(清成宣明君) はい、どうぞ。 ○二十六番(原 克実君) てんぐ巣病というのは、知らん人が多いと思いますので、ちょっと話をさせていただきます。  桜は、やはり三百六十五日管理というのが必要なのです。一年間、短い期間ですけれども、きれいな花を咲かそうと思えば、病害虫と病原菌をどのように取り扱うかということが、一番大事なことなのですね。病害虫には、皆さんよく知っています、学校の校庭なんか咲いているところに毛虫が出たり、それから貝殻虫というのがありまして、それから立ち枯れ虫、根元に根を腐らかす病害虫なんかがあるのです。それから、今度は病原菌としてはてんぐ巣病が主なものなのですけれども、これは胞子といいまして、放っておいたら……。ちょうど冬は桜の木は活動しませんから眠っているのです。そして、ぬくくなってくるとつぼみを出して花を咲かせる。それからはだんだん桜の木が活動する時期になるのです。そのときにてんぐ巣病をそのまま放置しておったならば胞子というものが飛んで、特に別府が今推進をしております、そして管理をしております扇山の桜の園、それから公園、いろいろなところの若木にその胞子が飛んで、そこから病原菌がどんどん広がっていく。これはなかなか知らん人が多い。私も勉強したのですよ。ですから、今のうちにこれを撲滅しなければ、この胞子がどんどん別府市の桜についていったならば、桜が三月の終わりから四月の初めごろ、きれいな花を咲かさなくなる。そして、若木はそれによって立ち枯れ、枯れてしまう可能性だって出てくるのです。ですから、今のうちにこれを措置をする。  あたかも、ちょうど私がこれの質問通告をしたときに、今日新聞に載っておりました。志高湖の湖畔が、九電の労組の家族会の協力によって、振興センターとともにあの周辺の千本からある桜の木を十七年間保全をしてきて、あの志高湖の桜がきれいに毎年咲くわけですね。そして、きのうの大分合同新聞ですか、これにも日田がてんぐ巣病の撲滅をするということで新聞に載っていました。地域の桜を守ろう、てんぐ巣病の拡大を阻止しよう。病気の見分け方や剪定の仕方を実演しながら、樹木医の方がちゃんと指導しながら、日田はもうてんぐ巣病、これを撲滅しようということで運動しておった。やはり大分県にも九州にも桜の名勝というのはたくさんあるのです。そういうところは、一生懸命今この桜を、郷土の桜を守ろうということでやっているわけです。ですから、別府の農林水産、それから公園、土木、これを知らんふりするのは、私はおかしいと思う。やはり行政が中心になって指導しながら、この桜の木の保全をどうしたらいいか。例えば緑化組合とか県とか、それとかボランティアグループ、こういう人たちと結束しながら、やっぱり私はこの桜の木というものは大事に育てていく必要があると思うのですが、公園緑地課、農林水産課、どのような見解ですか。 ○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。  市内には、公園や緑地に今千本程度、それから志高湖周辺や扇山桜の園など市が所管するものが一万本程度、また城島後楽園や、ことしの春オープンしますワンダーラクテンチなど民間施設に約一万四千本で、合計でアバウトでありますけれども、市内には二万五千本程度の桜があると把握しております。この中には、先ほど議員さんがおっしゃいましたソメイヨシノの敵であります、てんぐ巣病がかなり出ているのも事実でございます。私どももあちこち行って見ましたけれども、てんぐ巣病がかなり発生しております。  公園緑地課が管理しております公園とか街路につきましては、私どもの方で適宜にそれを剪定しまして焼却処分ということで処理いたしておりますけれども、ほかの施設につきましては、おのおのがその時に処理しているというのが実情でございます。  先ほど、議員さんがおっしゃいましたように、観光都市において景観上大変重要な役割を担っておりますこの桜の木については、個々が対応するだけでなく、民間も一緒になったそういった取り組みが必要ではないかという御指摘でございます。市内の桜を守って育てていくためには、関係課それから関係機関、そういった横の連絡をとりながらネットワークのようなものができればと思っておりますが、今後十分検討させていただきたいと思います。 ○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。  先ほど、公園緑地課長から答弁がありました中の、農林水産課所管の扇山の桜の園の状況ですが、現在十五ヘクタールの敷地に約七千本の桜があります。花見シーズンには多くの市民や小学校等の学校関係の利用が盛んで、桜の新名所となっております。  毎年、てんぐ巣病の処理については行っておるのですけれども、てんぐ巣病は、風等で移るという風媒花なのですけれども、伝染しますので対処し切れず、議員さん御指摘の受病した桜の木が多々見受けられるというのが現状です。  今後は、桜を愛する心を広く市民に呼びかけるとともに、市内の桜の被害状況等を確認の上、守り育てていくためにそれぞれの所有者や管理者と連携しながら、桜の木の保全に努めてまいりたいと考えております。 ○二十六番(原 克実君) この桜の木、別府市には二万五千本ある。行政の方も、議場におる我々議員も、まさか二万五千と今まで考えたこともなかった。でも、やはりみんなが協力して実態を調べると約二万本ある。その中でもやはり城島それから志高湖周辺、また今回ワンダーラクテンチ、それから大観山周辺、そして扇山の桜の園。別府市を考えてみますと、桜の名勝というところは、指折り数えると結構あるのですね。これだけの桜がありながら、やはりてんぐ巣病が蔓延しているということは、私はちょっと行政としてもいただけないし、やはり桜の木を愛する人たちにとっても、これはちょっと心外ではないかなと思います。  先ほど、市長が、阿野篤さんのことを言われましたけれども、今回、ボランティア活動をしながら桜の木を植樹したり、それから九州で初のアドバイザーとして認定を受けたり、非常にこの方は活動されておる。敬意を表しております。ここにおられる同僚議員の岩男さんのお兄さんですね。ここに書いてある、「桜の花を咲かせましょう」と。ちょっと私、このイメージから見たら、花咲かじいさんかなというようなイメージを持ちましたけれども、これは立派な活動だと思っています。やはりこういう活動をする人を側面から応援する体制を行政はつくらなければいかん。しかも、これはどういう応援をするかといいますと、桜は植えるだけではだめなんですよ。要するにその後の管理・保全をどうするかということを、行政がリーダーシップをとってやらなければ、桜の木は育たない。要するに病害虫とか病原菌にやられてしまうのだと思います。  では、ひとつ方向を変えまして教育委員会。今、学校教育の現場の中で小学校、中学校、高校、この校庭に桜の木はどの程度植わっていますか。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  別府市内の公立小学校には合計三百五十六本、一校当たりにしますと平均二十二・三本、公立中学校には合計百八十四本、一校当たりにしますと平均二十六・三本、別府商業高校につきましては十三本というふうになっております。 ○二十六番(原 克実君) そうしますと、大体五百五、六十本全校でありますね。ここを、教育長あなたもよく考えてみてください。卒業式、小学校も二十四日が最後、終わりますね。これから入学式が始まります。そのときの学校長の式辞、それから教育委員会の祝辞、それから市長の祝電、それから来賓のあいさつ、ほとんどの方が「桜が咲きほころぶころ」とか、「桜が満開を迎えて」というような言葉を必ずその式辞なんかに使うのですね。学校長でさえそういう季節の、その時期のやはり桜というものに関心を持ちながら、桜の木をどのように保全するかということに関心を持たない人が多い。ただ毛虫が出たとかいうときだけは、農林水産課、公園緑地課に頼んで毛虫の駆除をしてもらうしかないと思う。私は、この際いいことだと思いますので、できれば小学校、中学校の子供さんの学習の中に、日本の桜はどういうものであるか、そして我々がどういう形で保全をしなければいかんのか、やっぱりそういうところを体験学習の中で桜に愛情を持つような学習というか、理科の時間に入れるか何に入れるかわかりませんけれども、そういう桜に愛着心を持つような子供に育てることが、私は今後一番大事ではないかと思いますし、それをすることによって、桜を愛する子供だったら、私は非行なんか起こらんと思います。そういう面から、子供さんにそういう心を植えつけていく、これも私は学校教育の役割だと思いますが、その点はいかがですか。 ○学校教育課長(利光弘文君) 議員さんが御指摘のように、今、桜の木がたくさんございますが、実際に学校で桜の木の保全につきましては、毛虫が発生したときに消毒をする、また時々枝を切る、そういうことが主になっております。しかし、中に詳しい職員がいる場合には、てんぐ巣病予防の剪定、また剪定した部分に腐敗や枯れを防ぐために腐敗防止薬品を塗布して保全に努めているというような学校もございます。  今、御提言がありました桜の木に対する愛着、そういうことにつきましては、またいろんな時間を活用して学校が取り組むようにしていきたいと思っております。 ○二十六番(原 克実君) 今回、新しくできます南小学校、ここもやはり樹木のない学校なんて殺伐としていますよ。だから将来計画の中で何を植えるかわかりませんけれども、やはり子供のときから桜を愛する心、そして先生でそういう経験を持った人がおるのだったら、子供さんと一緒に桜の木の勉強をすることも、これは私は大事なことだと思いますよ。  それから農林水産課長。先ほど扇山の桜の園を言いましたね。これは当初、私たちが記憶しておる範囲では、あそこを桜の名勝、桜の園にしようということで一万本植えました。現状は何本ありますか。 ○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。  今、議員さん御指摘のように、昭和四十八年から五十三年にかけて一万本植えております。現在、間伐等とか枯損木で約七千本ほど残っております。 ○二十六番(原 克実君) そうしますと、大体桜の園は、今、成木までいきませんね。中木といいますか、これからだんだん成木になってくると間引きをせねばいかん。大体桜の木は、成木になりますと、樹木と樹木の間隔が七メーターから八メーターが一番いい間隔だと言われています。それはなぜかというと、桜の木は横に根を張る。ですから、その間隔は大体七、八メーターだと言われております。  そうしますと、別府の桜の園がだんだん成木に近づいてくる。そうすると、てんぐ巣病の除去もしなければいけませんけれども、この桜の園をやはり別府の観光名所とすることはできないのですか。例えば私はどういうことを言うかといいますと、私はあそこに何度か今回も行ってみました。駐車場がありません。まず駐車するところもない。それから、桜の園を歩く園路、園路が、全く整備がなってない。例えば、きれいな花の咲く場所。それで、あそこは景観がものすごくいいところです、傾斜があって。ですから、途中で神楽女湖みたいな野点ができるような場所も私は必要だと思います。そして、市長があたかも言っていました。クラブハウスを夜のムーンライトというのですか、ディナーショー、ディナー、そういうものにしたときに、例えばするとした場合ですよ、あそこがちょうど三月の終わりから四月ごろの花見の夜桜が見られて、野点ができるような方法をすれば、そういうこととリンクして、私は別府一大の観光名所になると思います。  別府は、やはり地形を見てください、なだらかな傾斜です。傾斜に植える桜の木はものすごく見事にきれいなのですね。そういう裏面性を私は今後考えていく必要があると思いますが、桜の園の今後の管理、どのように考えておりますか。 ○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。  桜の園ですけれども、平成二十一年をめどに約三千本を目指しております。この三千本というのが、今、議員さん御指摘の八メートル間隔ということになっております。その三千本をめどに間伐等を繰り返しておるわけですけれども、これが完成をすればということで、この公園等の整備について考えたいと思っております。 ○二十六番(原 克実君) あと何年かかりますか。 ○農林水産課長(石井幹将君) あと約五年を、めどに考えております。 ○二十六番(原 克実君) 五年をめどに考えておる。観光戦略、要するに再生をするためには五年は待てないと思いますね。できれば将来計画を立てて、もうここ一、二年で実施計画に移るぐらいのことをお願いしたいと思います。課長は非常にまじめな方ですからね、率直なことしか言えないと思いますけれども、私は、桜の園はひとつ別府の観光名所としてつくっていただきたい。今ちょうど、あたかも大分合同新聞なんかで「みちのく三大まつり」。それは何かというと、桜の花を見る観光募集をしております。その中でみちのくで一番の観光名所は、弘前のお城を中心とした公園、それから北上市にあります、奥羽山脈をバックにして河川敷に咲いた一万本の桜、こういうところを九州から観光募集しております。  別府も、例えば今の桜の園、最終的には三千本から四千本ぐらいになるかもしれませんけれども、九州の中でそれだけの桜の木を抱えておる公園は、ないのではなかろうかと私は思います。ですから、別府もそういう観光戦略を考えるならば、温泉まつりとリンクして、どのようなところで盛大な桜まつりができるかということも考えるのも、これは一つの大きなポイントだと思うのですよ。これが私が今まで言う行政に欠けたものなのですね。要するに観光温泉がいろんな戦略を考えても、行政サイドのそういうところ、農林水産が考えていかなければ観光浮揚というのはなかなか難しいと思うのですよ。だから、ひとつぜひこの桜の園を今後観光の名所にしていく、その考えで整備をしていただきたいと思います。  桜の木は、かわいがって手入れをすればするほど、人間と心が通じるものなのです。「冬は必ず春となる」という言葉があります。寒い冬をじいっと耐えておる桜、春になると人の心を和ませてくれる満開の花を咲かせる、これが桜なのですよ。だから私たちもそういうことを考えたときには、やっぱりいかに桜を大事にしていくか、これが一番基本にあるのではないかなと思いますので、市長、その点いかがでございましょうか、桜の花について。 ○市長(浜田 博君) お答えいたします。  桜に対する思い、私も全く桜は大好きでございまして、思えば教員時代、新入生一年生を迎えるときに、私は黒板に桜をかいて、そして男の子と女の子、二人手をつないで校門を入ってくる、その絵を毎年かきました。その思いがありますし、桜には、また先ほど花咲かじいさん、私の本当、お友だちである阿野さんのお話を出していただきましたが、阿野さんにつきましても、烟台市、友好都市の烟台市に対しまして桜を贈ったり、また今、実相寺山の方で桜を植えようという、寄附をしていただいて、本当にボランティアで頑張っていただいています。  さらに、この前ニュージーランドに訪問団で議員の皆さんと一緒に行かせていただいたその中で、ロトルア市の市長さんが、ジャパニーズ・ガーデンを市庁舎のすぐ近くにつくっていただくと、「そこにぜひ別府の思いを何か入れていただけませんか」という温かいお言葉をいただきまして、私は、「桜の木はどうなのでしょうか」という提案をさせていただいています。そういう思いで、桜に対する思い、そしてまた別府市内には約二万五千本もの桜の木があるということで、怖い怖いてんぐ巣病に対しまして、どう対処していったらいいのか、このことも含めて一生懸命勉強させていただきたいと思いますので、桜を大事に育てる心を市民とともに育てていきたい、このように考えております。 ○二十六番(原 克実君) ありがとうございました。本当に桜を思う心というのは、若い方も小学校時代から入学するときも桜の時期、卒業するときも桜の時期、そういう小さいお子様のときからやっぱり桜に愛着心を持てるような教育をしていくのが、私は教育委員会と思いますので、ぜひこの桜ということに、私たち日本人とすればやはり桜に愛着心を持ち、我が郷土である別府の桜を守っていこうという気持ちはだれでもあると思いますので、その体制づくりはやはり行政がリーダーシップを持たなければできないと私は思っておりますので、ぜひその点をお願いしたい、このように思います。  では、次に移ります。街路樹について、質問をさせていただきます。  現状、別府市の街路樹はいかがでしょうか。 ○土木課長(金澤 晋君) お答えいたします。  現在の市道の幹線で、歩道に街路樹がある道路につきましては、別府市の駅前にあります前原線、それから野口原実相寺公園通り、それから山田関の江線、秋葉通り、それから朝見北石垣線、それから富士見通り鳥居線というような三十九路線に街路樹が植わっている現状でございます。現在、街路樹の選定におきましては、通り会や自治会、それから関係課と協議をして植樹の決定をしているところでございます。また、道路の特性や景観及び維持管理方法を考えた場合には、植樹の選定もいろいろ行っておるところでございますが、今後におきましても、関係者と十分協議を行っていきたいと考えているところでございます。 ○二十六番(原 克実君) 土木課が努力されているということも、私は存じております。でも、要するに例えば都市計画道路それから幹線道路、今、歩道敷のある道路が約八十キロですか、別府市は延々としてあります。その中に街路樹が植わっているところもあれば植わってない道路もあります。土木課が、例えば今回新しくリフレッシュされました駅前通りとか青山通り、それから秋葉通り、これはユニークな街路樹を植えていただいているというのはわかります。ただ、後の管理がどうなのかということです、管理。ですから、管理は、後は植えたら管理はどこがやっているのですか。 ○土木課長(金澤 晋君) 街路樹の植樹につきましては、道路を整備いたします担当課であります土木課が選定しておりますが、植樹の維持管理につきましては、公園緑地課の方で維持管理をお願いしているところでございます。 ○二十六番(原 克実君) 大体別府は、今度バリアフリーの策定経費が上がっています。これからだんだん街路につきましても、障害者にも健常者にもやさしいまちづくりの中で街路整備が行われてくると思うのです。ところが、昭和三十年後半から四十年ごろにできた歩道というのは、どちらかといえば車社会、そしてとにかく車から人を守るための歩道だったのですね。これからはそうではなくて、要するに改正ハートビル法、それから交通バリアフリー法、さまざまな安全・安心なまちづくりの中で障害壁をなくしていこうということが言われています。ですから、街路の整備をすると同時に、やはり歩道の植樹、これも考えていかなければいかん時期になっております。先ほどから桜の花のことを私は言いましたけれども、荘園の並木道ね、この桜なんかも全然管理が行き届いていません。ましてや植樹桝、これはもう幹いっぱいになっていますね。これは本来は、植樹したとすれば、木の幹の大きさに合わせてどんどん植樹桝を大きくして、空気が通りやすく水分が通りやすいように本来は保全をしていかなければいかん。これが日ごろ管理がなってないものですから、例えば今まで昭和四十年、五十年代にできた街路樹は、だんだん立ち枯れ、それから災害があったときに台風で倒れた。倒れたら倒れたまんま。ですから、皆さん、よく見ていってください。既存の街路樹は、現在、私が言った秋葉通りと駅前と青山通りを除いては歯抜けになっている街路樹というのがいっぱいあるのですね。  私は、この道路行政についてはずっと以前から一般質問でも言ってきました。例えば名古屋それから仙台、仙台なんかは、「杜の都仙台」と言われるためには二十年、三十年の歴史があるのですよね。どのようにして市街化区域に緑を植えようか。ただし、一本植えてもだめだ。同じ百本植えるのだったら、人間の目から見た緑視率、二百本にできんかというようなことで、名古屋とか仙台は、街路樹をジグザグに植えた。こういうふうにしてやはり緑を保全しているのです。  ですから、例えば町並み木というのは、非常に景観を整え、そのまちの活性化につながるということなのです。ですから、衰退した街路樹のところは発展がないのですよ。ですから、今後街路を整備するときの街路樹のあり方、これをよく考えてください。今回、歩道のある中部中学校通り、これも整備するようになりました。いずれはその後に富士見通りもするでしょう。今、歩道のある道路はたくさんあります。ここをやはりユニークな街路樹整備をしていく必要があるのではないかと私は思います。例えば今――課長さん――別府の木、要する市木といいますか、木、これは何と何ですか。 ○土木課長(金澤 晋君) お答えいたします。  別府市のまず市木でございますが、キンモクセイが指定されております。これは中国産で、秋には黄金色の小花を咲かせまして大変香りがよくて、別府の路上に適しており、庭園や緑化用として今選定されておるそうでございます。それからもう一つ、クスノキが設定されております。これは樹形が雄大でありまして風格があり、樹齢も長く、別府市を象徴する木として最もふさわしいということで、公園や緑化用の木として使用しておるところでございます。
    ○二十六番(原 克実君) ぜひこの街路樹については、やっぱり将来計画の中でどのような樹木を植えたらその地域の活性化につながるか、そしてまた観光客から見た別府市の街路、これも重要なポイントになると私は思います。今回、道路の里親制度、これは私はいい制度だと思っております。でも、そのまちに住む人たちは、自分たちのまちの愛着を覚えるような道路であり街路樹でなければ、やはり幾らボランティア活動を募ったって、私はできないのではないかなと思います。ですから、例えばさっき言われたようにキンモクセイの花、これは一年じゅう緑、そして秋口になったらきれいな花を咲かせてすごくいい香りを漂わせてくれる、そういう街路樹だってあってもいいわけなのです。あとは管理をどうするか。管理のしやすい方法をこれを今から考えて別府市のまちづくり、景観の中でやっぱり新しい別府市のあり方というものを私は模索していく必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  議員は林業専門ということで、私は土木専門ですので、的確な答弁ができるかどうかと思いますが、今三十九路線、土木課長が申しましたように街路樹が植わっております。三十年、四十年代の歩道でございました。その都度、植樹桝を大きくすればかなり木も育ったかなと思っていますが、大きくすることによって、今度は歩行者の安全が確保できないというようなことで、古い道路につきましては、今の状況になっているのが現状でございます。  今後につきましても、落葉樹がいいのか常緑樹がいいのか、その辺は通り会、今回、秋葉通りで樹種の選定をする折に、通り会の皆様と協議をしてまいりました。秋葉通りということで「秋」ということなので落葉樹がいいという通り会の御同意を得ました。そして、あそこには秋には赤くなりますアメリカフウを植えるということで、愛着を持っていただくような木を選定いたしました。今後につきましても、先ほど議員が言われました富士見通り等々も、富士見通りはイチョウでございます。イチョウの葉っぱは落ちて腐らないので滑るとか、いろいろ苦情も入っております。育たないということも言われていますので、この辺も道路整備する上で歩行空間をいかに確保して街路樹を選定するかということに、今後十分気をつけて整備していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ○二十六番(原 克実君) 今後いろいろと道路整備それから街路の整備をする中で、私が言いたいことは、要するに街路樹というのは、その地域に住む人たちの潤いの場でもあるし、そしてまた景観をなす大事な事業だと思っております。やはり良好な景観をつくることは、我々別府市民が潤いを覚え、観光客も潤いを覚える、覚えさせるまちづくりということになるわけですね。それは確かに、今、部長が言われたように以前からの既存の歩道は狭いところもあります。でも、その樹木のあり方も考えなければいけません。それから、今占領している電柱、これももう一メーター、シフトバックするか前にずらすならば、車いすでも歩行者でも通りやすいという条件があるわけですね。こういうところをやっぱり建設部が、今後道路の整備をする中でそういうところも含めて、ここはどういう街路樹が本来いいのか。それから電柱なんかはどういう整備をしたらいいのか、そういうところを含めて別府市の景観に基づいたいい街路をつくっていただきたい、このように思うわけです。  駅前通りも皆さんは言いますけれども、あれ、今道路のタイル、これは非常に問題になっています。でも、あの街路ができたときは非常にきれいな駅前通りだったのですね。そのとき、当時の部長は、今どこかにおりますけれどもね。あのとき部長が言うには、「ここの街路樹は、交差点に四本だけしか植えませんから、三交差点の十二本だけです」、「とんでもないですよ、部長さん。だれが樹木もないような殺伐とした砂漠みたいなまちに住みますか。まちづくりというのは、住む人の身になってつくるのですよ。住む人の身になってつくったことが、要するに光を見る。観光客に温かい心を植えつける街路になるのですよ。これはおかしいではないですか」と言ったら、「いや、あそこはプランターの花壇を植えて、いざ祭りがあるときはがらがらっとその花壇を押してフラットにして、あそこを祭り広場にするのですから」と言った。でも、やっぱり地元の人からも話が出ましたね。ちょっと緑が少な過ぎる。そして、あのケヤキの木を四十一本植えました。現在四十一本。ちょうどケヤキの葉っぱが繁るころ、青々となりました。私は、四十一本でも少ないぐらいだなと思っています。もっともっとまちの中に緑があった方が人間の心を豊かにするのではないかな、このように思っております。ですから、街路樹というのは、皆さんは、ただ管理することに大変だと思うけれども、やはり植えたらその管理をどうするか、そこまで考えていかなければ、私は街路樹の意味はなさないと思うのです。それが五年、十年、二十年たつと、別府市全体の景観を潤してくれる。それが、私は観光立市につながる別府市の大きな責務ではないか、このように思います。ただ、今、観光戦略、観光戦略と慌てたってだめなのです。まちづくりは五年、十年、二十年のサイクルの中でそういう街路樹、街路のあり方、こういうことまで私は考えていく必要があると思いますが、いかがですか。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  議員のおっしゃるとおりだろうと思っております。私どもも、植栽するときには余り大きな木は植えておりません。年々、年数がたつうちに大きくなるものでございます。それを見据えて植樹の桝も当然そういう形態の桝をつくる、また十年、二十年を見据えた木を植えるということで、今後につきましても、先ほど申し上げましたように道路里親制度等々ができます。当然皆様に愛着を持っていただく道路形態をつくっていきたいと思っておりますし、歩行空間の確保、また緑視率の確保等々を勘案しながら、今後その街路事業を進めてまいりたいと思っております。 ○二十六番(原 克実君) ありがとうございました。そのようにしていただきたいと思います。やっぱり街路樹というのは、日ごろから管理しておけば、今、部長が言ったように木は繁ってきます。でも、管理すればその繁り方をうまく、景観に合った剪定ができるわけです。それから桜の木だって荘園、あれがもし管理がうまくいっておったら、あれはあんな状況ではなかったと思います。あれはみすぼらしい。逆に言えば枝が一本でもあれば、「桜の木は生きているから大事にしなさい」と言う人もおるかもしれん。でも、あれはあのまま延命処置をしながら桜の木をそのままにしていくのも、景観から見ますと、あの荘園の桜並木は、余りいい景観ではない。それよりも地元の人たちと協議をしながら、あの荘園に合った並木道をどういうふうにするか、これを一回協議の場に置いていただきたいと思うのですよ。そして、別府市全体の桜を今後どうするか。ソメイヨシノ、この桜も大体寿命は三十年から三十五年と言われています。でも、管理の仕方によっては百年も持つと言われております。これは樹木医の方が言っておるわけですから、ですから、管理の仕方ではソメイヨシノの桜も百年持たせることができるわけですよ。ですから、そこらあたりをよく考えて今後、街路樹それから桜の管理をしていかなければ、せっかく貴重な財産をつぶしてしまう。  別府市には今樹木の中で、どこですか、安楽寺ですか、東山のあっちの。シダレザクラ、それから記念物に指定されておるのがありますね、志高湖の山桜ですね。立派な桜があるのですよ。こういうのをどう保全していくか、これも大事なことです。ですから、できれば私はやっぱり専門の人を行政が育成してほしい。先ほど、日田林工のあなたは林科の専門と言ったけれども、私は林科の専門ではないのです、林業科は卒業しておりません。ほかの分です、ほかの工芸科を卒業しています。でも、やはりある程度そういう知識というものがあるわけですね。ですから、できれば今職員の中で、農林水産、公園緑地課の中で例えば二十代、三十代の人が勉強して、私は、樹木医の免許を取ることだってできると思います。それがもしできんのだったら、樹木医を育成するまでに例えば阿野さんとか、いろいろ樹木に対するアドバイザーの方がおります。そういう人たちの指導を受けながらやっぱり別府市の桜の木の保全、樹木の保全をしていくことは大事なことではないかと思います。消防署も最初から救急救命士がおったわけではないのです。みんな勉強して救急救命士の資格を取っているのです、職員が。ですから、農林水産でも公園緑地課でも若いやる気のある職員を育てて樹木医をやっぱり育成する。今、課長、樹木医は大分県下に何名おると思いますか。 ○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。  現在、大分県で十五名と聞いております。 ○二十六番(原 克実君) そうです、樹木医は十五名しかいない。その中に、行政の中に別府市はおりません。日田は二名おります。大分県は二人緑化センターにおります。それから県の職員にもおります。そして、私は大分市は樹木が少ないかと思ったら、大分市はものすごく樹木が多い。大分市も樹木医さんがおります。別府は行政におりません。ただおるのは民間、後楽園に一人おります。それを全体を含めて今大分県下には十五名です。これでは、ちょっと情けないですね。別府も一人やっぱり専門の人を育てることをしなければ、別府市の六三%は森林でしょう。そうでしょう、課長。だったら、やはり別府市の全体の景観をなしているのは森林ですよ。そして市街化調整区域、森林、そして市街化区域、これの樹木の調整を図っていくのが、行政の役目ではないですか。ですから、街路それから森林、いろんなところを含めて、私は、今後どのようにして樹木を保全するかということが、別府市の行政に課せられた大きな問題と思いますが、その点、最後に植林事業について、この分についての最後ですが、これについて総括的に答弁をお願いしたいと思います。 ○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。  森林には、水源の涵養、国土の保全、地球温暖化の防止、森林レクリエーション等の多面的な機能を持っております。また今後、より一層この機能を生かしていくことが要求されると思います。  本市では、将来の水不足や温泉枯渇防止のために、幼児期から自然に親しんでその恵みを肌で感じ、森林の大切さを知ってもらおうと、平成九年度から「誕生記念の森づくり植樹大会」を開催しております。志高湖や神楽女湖周辺の原野や松くい虫被害跡地等に山桜や山もみじ等の落葉広葉樹を植栽してきております。このように市有林は、以前は木材生産を主な目的として育成してきましたが、水土保全のための伐採期の長期化や広葉樹の植栽等を実施し、広域的機能を重視した森林を育成していくことにしています。今後も森林の多面的な機能をより発揮させるための森づくりを進め、観光都市にふさわしい森林を育成していきたいと考えております。 ○二十六番(原 克実君) ありがとうございました。市長、今回あなたが当初予算を組みました。この予算の中にもさまざまな森林に対する整備事業費が入っております。例えば観賞林の整備、紅葉の森の整備、それから誕生記念植樹に対する経費、それから林道、森林の病害虫に対する駆除、公有の財産、例えば街路樹を含めていろいろ整備に要する経費が、何と一億円からあるのです、一億円。この一億円の経費を森林の保全に、別府市は経費を費やしているのですよ。だから同じ一億円を費やすのなら、これが有効に活用できるような、そして事業の成果が上がるような、こういうことをやらんと、私は、せっかく一億円使った経費がむだになる、このように思いますので、ぜひそのあたりを全庁体制でやっぱり私は取り組む必要があると思います。大事な別府市の財産です。  ですから、ことわざにこういうものがあります。「木を見て森を見ず」という言葉があります、「木を見て森を見ず」。要するに一部分だけを見て全体を忘れておる。ああ、この木はいいな、この木はいいなと言いながら、森全体のことを忘れておる。その逆に、「森を見て木を見ず」という言葉があります。要するに森は、ああ、すばらしい紅葉だなといっても、その木自体はどうなっておるかというと、実がない、こういうことわざがあるのです。ですから、やはりこれの逆発想をしながら、森を見るのだったら木を見てもらいたい、木を見るのだったら全体の森を見てもらいたい。それが先日からずっと言われておった別府市の環境を守ることにもなるし、水を守ることにもなるのです。だから、根本はやはり木ということでございますので、ぜひそのあたりを含めて今後の行政に生かしていただきたいということをお願いします。  こればかりに時間をとってしまって、すぐあとがなくなってしまうのが、私の悪い癖でございますが、二番目に、もう一つだけ質問させていただきます。  別府駅周辺の整備について、お尋ねをしたいと思います。  別府駅は、私は別府市誌を見ました。そうしたら、昭和四十年九月二十五日、別府民衆駅が完成。複線化を含めて整備ができた。時あたかも第二十一回国民体育大会が、大分市の主会場で開催されることに決定したこともあって、輸送力増強、あわせてスピードアップが要請されたことが生きてきたということを書いています。云々、ずっと電化も含めてあります。この昭和四十年、四十一年に民衆駅として別府駅が開業いたしました。今後のこの別府駅の対応、これについて当局はどのような考え方を持っているのか、お尋ねしたいと思います。 ○都市計画課長(松岡真一君) お答えいたします。  別府駅前の東口・西口広場の整備につきましては、今おっしゃいましたように、昭和四十一年の大分国体開催時に都市計画事業の一環として街路事業によって整備をいたしております。その後、部分的な改修によりまして、改良工事を経て現在に至っておりますが、これまでの駅前広場のリニューアルについての取り組みでございますけれども、駅前のシンボルロード整備事業ということで平成二年から平成六年までやっております。それから、その当時、JR側と協議をいたしまして、用地の利用区分や費用の負担区分などをいろいろ協議しながら駅前広場として整備をするということで、別府市も取り組んでまいったわけでありますが、JR側との合意が得られませんで、それで現状になって、駅前の広場がそういうふうになっておるというような経緯もございます。この駅前広場の再整備に当たりましては、新たな再整備の計画が必要だということは認識してございますけれども、現時点では非常に大幅な経費がかかるということでございますので、現状では一応静観をしながら整備計画の立案というような形はとっておらないのが現状でございます。 ○二十六番(原 克実君) 課長、今別府市にはJRの駅が四駅あります。年間どのくらいの乗降客がおるか、御存じですか。 ○都市計画課長(松岡真一君) 亀川駅につきましては、一日あたり約三千二百人ぐらいですね。それから別府大学駅につきましては約二千八百百人でございます。そして東別府につきましては、約五百三十人ぐらいだったと思います。(発言する者あり) ○二十六番(原 克実君) 資金がどうとか、予算がどうと課長はよく言いますけれども、この交通バリアフリー法それから改正ハートビル法、まちづくり三法、いろんなのを通じて国がいろんな形で今支援体制を組んでおります。これはどういう形で国・県の予算をつけていただくかということはわかりませんけれども、別府市が昭和四十一年に民衆駅として開所した別府駅、主たる駅ですよね。今、交通輸送は、当初の三百万人から、別府市の四駅は、三百四十万から現状二百九十三万三千人、四駅で乗降客があるわけです。  ちなみに言いますと、今回亀川周辺の整備をしようとしていますけれども、亀川駅周辺は一年間の乗降客というのが三十五万六千人、そして別府大学駅三十六万八千人、そして東別府、今駅舎を改造しています。ここは年間八万人。何と別府駅は二百十二万八千人、全体の七二・五%が別府駅でおりているのです。観光客も市民もおりているのです。この七二・五%の乗降客があるという重みを感じていただかなければならない。それはJRがいろんなことを言うかもしれんけれども、民衆駅として国際観光温泉文化都市としての位置づけ、この駅周辺の整備は、私は、亀川駅とあわせて早急にやるべきだと思っております。  では課長、今あなたが言いますけれども、交通バリアフリーと今回策定費が上がっています。あの別府駅は車いすで正面は通れても、左・右のサイドの歩道は車いすでは通れません。そしてあの民衆駅は、昭和四十一年から団体客を中心として設計がされていました。ですから、以前は「団体待合所」、「団体改札口」がありました。今はつぶして商店になっております。駅も時代が変わってきたのです。ですから、周辺も変わらなければいかん。今、亀の井バスあたりが停車しているところはどうなのですか。日ごろないようなバスがずっととまりっ放し。あれは「停車場」であって、「駐車場」ではないのですよ、だからああいうところを含めて現状に合った駅前整備をどうしたらいいか、バリアフリーを含めて。そして新しい別府の民衆駅としてあの七二・五%乗降客がある駅を再生することが、あなたたち都市計画課の使命ではないですか。私は、ずっと昭和六十年ごろから駐輪場の問題を言っております。当時は、警察、JRと協議してあそこに駐輪場ができて、現在三百五十台ぐらいとまります。でも、今、もう駐輪場も飽和状態です。そういう駐輪場を含めて整備方法を計画してほしい。そしてまた、今回整備予算が、策定費が上がっています亀川駅、あの周辺も自転車が歩道を占領して非常に頭の痛い問題だと言われているでしょう。こういうことをやはりJRと協議をしながら予算化して、別府駅、亀川駅周辺の整備を進めていくのが、私は都市計画の仕事ではないかと思いますが、その点はいかがですか。しっかりこれを踏まえて整備をやっていただきたいということを要望して、終わりたいと思います。 ○都市計画課長(松岡真一君) お答えいたします。  今議会に高齢者・身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、いつも言われておりますバリアフリー法でございますが、これに基づきまして重点整備地区を定めております。それは別府駅周辺であり、それから亀川駅周辺でございます。この亀川駅周辺におきましては、旅客施設それから道路、駅前広場等につきまして、重点的にかつ一体的に整備を行うということで、今回基本構想を策定するというようなことでやっております。これは別府駅においても同じことでございます。特に亀川駅を指定して、また私どもも事業に取りかかっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(清成宣明君) 休憩いたします。       午前十一時五十九分 休憩       午後 一時  三分 再開 ○副議長(野口哲男君) 再開いたします。 ○七番(猿渡久子君) 質問の通告の順序に沿って質問をしていきたいと思います。  まず、教育の問題から入ります。  三十人学級の問題は、私たち共産党は、全国的にも早くから取り組んできた問題ですけれども、今回四月から小学校一年生で実現をするということで、私たちも三十人学級実現の署名を集めたりしたのですけれども、県下で二万七千余りの署名が提出をされて、そういう運動の成果だと大変喜ばしく思っております。ただ、二十人を下限とすることが言われています。この問題については、私は十二月の議会でも、二十人を下限ということになると、三十一人以上のクラス、三十八人、三十九人のクラスを残すことになる、六十人から八十人の学年では、今まで二クラスだったものが三クラスに分かれるのだけれども、四十人の場合は二クラスに分かれますね、ただし、三十九人以下の場合は一クラスのままいきますよということになるわけで、そうなると不公平感を生むではないか、やはりそこはきちんとクラスを分けて、生活集団を小さくしてもらいたいという親の要求にこたえて実現を、少人数学級をそこでも実現するべきだということを申し上げてきたのですけれども、今の段階でもやはり県の案でいくと三十九人、三十八人の場合でも適用されない、三十一人以上のクラスを残すという案だと聞いておりますが、これに対して私は、別府市独自で予算措置をして解消をするべきだと思うわけですが、いかがでしょうか。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  県から三十人学級についていただいた資料によりますと、一年生の学級編制につきましては、一人から三十九人の場合は一学級、四十人から六十人の場合は二学級、六十一人から九十人の場合は三学級というふうになっております。議員さん御指摘のように、一学年一クラスの場合、三十九人までであれば一クラスのままで、四十人から二クラスというふうになると把握しております。以前から「二十人を下限とする」ということが言われておりまして、先ほど申しましたように、不公平感に対する解消措置につきましては、こちらも教育事務所に機会あるごとにこの措置をどういうふうに県は考えているのかということを問い合わせている段階でありますが、まだはっきりと「こうだ」という回答はいただいておりません。  本年度は、三十人学級が県の段階で実現できたことを、教育委員会としては、前進と考えて、一学級の場合の県の措置がない場合には、学校生き生きプラン事業で対応していきたいと考えております。それ以降につきましては、問題点を明らかにしながら県への要望を積極的に行っていきたいと考えております。 ○七番(猿渡久子君) 市が独自で学級編制の措置をするということについては、三月十日が期限となっているというふうなことなのですけれども、私は、十二月の議会でも、県に働きかけをして、県のやり方にそういう矛盾が残った場合には別府市独自ででも解消してもらいたいということも言ってきたわけですけれども、ことしは間に合わないということで大変残念に思うわけですけれども、手元に資料をいただいていますが、別府市内で現在わかっている人数でいきますと、境川小学校、亀川小学校、上人小学校が、今まで二クラスだったところが三クラスに分かれると。ところが、春木川小学校の一年生は、今時点で三十九人という資料をいただいております。ですから、春木川小学校の場合は、三十九人のまま、一クラスのままということになると思うのですね。それを生き生きプランで対応したいという答弁があったわけですけれども、緊急雇用対策の生き生きプランは、朝から夕方まで毎日勤務をするわけではありません。あくまでも補う形のものであって、三十人学級がこれだけ全国に広がってきた、もう全国六割を超えるところで実現をされておりますけれども、これだけ広がってきたのは、やはりTTや少人数授業ではなくて、生活集団を小さい集団にしてもらいたいという要求で広がってきたわけですね。  私は、市長の選挙のときのこのチラシを持ってきたのですけれども、この中に、「別府で育つ子供たちに豊かな教育を保障するため、三十人以下学級の実施に向け努力します」ということが明記をされていますが、来年度に向けて県へ強く要望をしていただきたいということと、あわせまして、来年度も県の対応がこういうふうな形で残る場合には、別府市独自ででもクラスを分けるという措置を講じるべきではないか、少なくとも三十五人以上のクラスは残さないということで市独自ででも対応すべきではないかと私は思うわけです。  二十人以下のクラスが、子供にとって集団が小さ過ぎるというふうなことも言われていますけれども、イタリアでは十五人学級、ノルウェーが十八人、オーストラリアが十八人、フィンランド二十人、スウェーデン二十二人というふうに欧米では大変少ない人数の少人数学級がすでに実現をしています。東山小学校の子供たちも小さい集団の中で育っていますけれども、立派に育っているわけで、クラスの集団が少なくても、いろんな活動の形態、授業の中身に応じては二クラス一緒に授業をするとか、そういうふうなことは教育の内容の中で、実際の中で工夫をしてやれると思うのですね。  また今後に向けて、幼稚園が現在三十五人学級だと思うのですけれども、幼稚園のお母さんから、小学校一年生が三十人学級になって幼稚園が三十五人というのは矛盾しているではないか、幼稚園も早く三十人学級を実現してもらいたいという声もお聞きをしておりますし、私は中学三年生などほかの学年にも広げるべきだということもずっと繰り返し申し上げてきましたけれども、この浜田市長の公約の中にも、「小学校一年生と中学三年生を優先課題として取り組みたい」というふうなことも明記をされております。今後に向けてやはりほかの学年にも広げていくべきだと思います。山口県の公立中学校は、全学年で四月から三十五人学級が実現をするということが報じられています。  今回の県の措置は、先生を加配をするのは六人、一千万というふうなことで報道がされていますけれども、ということは、大半のところが、今クラスを持っていない専科の先生をクラスに充てて少人数学級実現というふうな形なのですが、今、学校の先生方の中で大変病気の先生がふえたり非常に多忙な状況がありますので、その辺でも教職員の増員を県に働きかけていただきたいなと思います。今後に向けての対応について、いかがでしょうか。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、後で教育長がお答えします。私がちょっとお答えいたします。  まず、先ほどふえるクラスのことを議員さんの方からおっしゃっていただきましたが、ちょっと何学級ふえるかということをお知らせしたいと思います。二月一日現在の児童数でまず試算をいたしましたら、七校で七学級ふえるという予定でありました。その後、児童数の推移によりまして、三月九日現在で三校で三学級増ということになっております。四学級減少いたしましたのは、児童数の増加によりまして、もうすでに国の編制基準である四十人学級によって学級数がふえたということで、県の三十人学級ではなくても、もうそこで学級が小さくなっていく、学級集団が小さくなっていくということで、今のところ三学級ふえるようになっております。今、日々児童数の変動がありまして、学級数等はまだ確定されてない状況ですが、今後、この三という数がふえていくのか減っていくのかにつきましては、流動的であります。最終確定しますのは、四月十三日の入学式の日に最終何クラスというのが決定をいたします。それまでは暫定的な学級数でしかございません。  それと、あと不公平感のことですが、私も一学年一学級しかない三十九人というのは、そこは何とかしていただきたいということは、ずっと県にも申し上げてまいりましたし、例えば六十人でありますと、県の三十人学級でこれは適用されますから、二十、二十、二十一という三クラスになります。しかし、県の三十人学級を適用しなくても、六十一人になれば三十、三十一という三十人の規模の学級になりまして、こういうあたりを何とか一人、例えば六十一人の場合も三十、三十一でやって、三十九人のところに人をつけることができないのか、そういうことも教育事務所等に機会あるごとに私は伝えているところであります。  それと、あと学級がふえた場合、三十人学級で学級がふえた場合に、その学校内でやりくりするということが前は言われておりましたけれども、今の段階では、私が得ている情報では、その学校内で専科教員を回すのではなくて、一人余分に加配をするということを聞いております。これはまだ県議会の途中でもありますし、県でも明らかに全部の情報を教えてくれるわけではありませんが、今私の得ている情報では、校内で回すのではなくて加配という形でいくのではないかというふうに踏んでおります。これは確定とかそういうことではありませんが、そういうふうに把握しております。 ○教育長(山田俊秀君) お答えいたします。  今、学校教育課長が答えたところと、ちょっと重複するところについては避けたいと思いますが、私の方が県教委に参りまして今言ったようなこと、それから、先ほど七番議員さんがおっしゃいました専科の教員ですね、これをということについては絶対そういうことをしないようにという申し入れもいたしております。というのが、大体専科は音楽の教員だとか理科の教員が多いわけですが、情操教育だとか理解教育等を考えると、それは絶対必要なので、そういうようなことはしないでほしいということを申し入れております。  それから、もう一つは、できるだけそういう不公平感のないように、それはもう十分考慮していただきたいということも申し入れております。  それから、先ほど最後にありましたけれども、今後ともこのことについては、力強く、粘り強くまた県の方にはお願いしてまいりたいというふうに思っております。 ○七番(猿渡久子君) では、今後ともよろしくお願いいたします。  次に、「心のノート」の問題ですけれども、この「心のノート」、私もここにちょっと一冊いただいているのですけれども、文部科学省が約十一億円という大変な予算をかけて全国の子供たちにつくって、これが小学校一年生から中学三年生まで九年間、全学年にわたって使われるという補助教材、補助教材をこういう形ですべての学年に配布するということは、ほかに例がないことだそうですけれども、その「心のノート」がどのような形で文部科学省に導入をされたのか、まず教えてください。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  「心のノート」は、平成十四年四月に全国すべての小・中学生に配布をされました。その趣旨につきましては、文部科学省の依頼文書の一文を紹介させていただきますと、「児童・生徒が身につける道徳の内容をわかりやすくあらわし、道徳的価値についてみずから考えるきっかけとなるものであり、学校の教育活動全体において活用され、また学校と家庭等が連携して児童・生徒の道徳性の育成に取り組むよう活用されることを通して道徳教育の一層の充実を図ろうとするものです」と書かれております。池田小事件等をきっかけにしまして……、池田小ではないですね、神戸の事件がありましたですね、その事件等をきっかけに、やはり道徳性の育成ということで、国が「心のノート」を十四年につくって十四年に配布をしたと思います。それがきっかけではないかと思っております。 ○七番(猿渡久子君) 子供の心を育てるということは非常に大事なことですけれども、その教育のあり方については、その地域や学校や子供の現状に応じていろんなやり方があっていいと思うのですね。この「心のノート」については、民間の出版社が発行して、文部科学省が編集・著作をしているのですけれども、普通だと本の最後のところあたりに連絡先とか電話番号や監修者、著作者の氏名などがあるわけですけれども、これにはないのですね。一体だれが書いたのかというのもはっきりしない。そして、普通教科書をつくる場合には検定に合格をしたもの、そして採択という手続きをとって学校に初めて導入をされるということになりますけれども、これは教科書でもないということになると、検定も必要ない、採択という手続きも必要としない。副読本にしても教材にしても、そのような届け出や承認を必要とするわけですが、そういうふうな手続きも必要ないというふうな形になっています。実質的にこれは国定教科書と同じやり方ではないかというふうな批判が出ているわけです。  この「心のノート」に関しては、さまざまな専門家の方から厳しい批判が出ておりまして、内容に関しても、ある精神医学のドクターは、「伝統文化の強調と道徳教育と心理主義が三位一体となった心理主義的ナショナリズムによって児童・生徒の国家への統合が急激に進められてきている」、こういう厳しい批判をしておりますし、日本臨床心理学会、ここも心理学を人を管理したり操作したりする道具にすることを批判し続けてきた、こういう学会の立場から、二〇〇三年三月一日に、「子供性を奪う『心のノート』」、こういうタイトルで公開教育フォーラムを行って、このノートを批判しています。また哲学者の高橋哲哉氏は、「改正教育基本法が、いわば新たな教育勅語であり、『心のノート』が新たな修身、そんな構図が考えられているのではないか。今起きているのはそれぐらい重大なことでしょう。日本の教育、国全体の性格まで本質的に変えられてしまうような曲がり角に来ていて、しかも一刻の猶予もないのです」というふうに批判をしています。このような批判が寄せられているこの「心のノート」、学校に押しつけをすべきでない、強制をすべきでないと思うわけですが、いかがでしょうか。 ○学校教育課長(利光弘文君) 「心のノート」が出されたときに、いろんな方の賛否両論意見を私は新聞等で読ませていただきました。それは別にしまして、教育委員会といたしましては、文部科学省より送付されてきます「心のノート」を配布するとともに、活用するよう期待し、指導を行っております。教育委員会といたしましては、道徳教育の重要性にかんがみまして、教育課程に定められた道徳の時間の年間時数の確保等も各学校に指導しているところです。  また、道徳の時間につきましては、副読本のみでなくて、さまざまな教材を活用して子供たちの道徳性の育成を図る意味からも、「心のノート」についてその活用を願い、指導を行っております。しかしながら、その使用につきましては、教科書のように使用義務を課すものではございませんが、道徳教育の一層の充実を図る観点から、学校の教育活動全体において積極的に活用するよう期待をしておりますし、活用するよう指導もいたしております。 ○七番(猿渡久子君) 強制をするものではないということですね。はい。  では、次に成人式の問題に移りたいと思います。  私は、成人式につきましては、過去に二回ほど質問をしてきたのですけれども、きのうも若干質疑がありましたが、私は、やはりもっと新成人が主人公の成人式にできないかなというふうに思うわけです。先日、青山中学校の卒業式に参加をさせていただいて、卒業生が大変主人公になっているすばらしい卒業式だったなというふうに感じたわけですが、中身をさらに工夫して、新成人にとってもさらに意義のあるものに充実をさせていただきたいなと思うのですけれども、新成人の方に何人かちょっと意見を聞いてみました。何年か後に、二年後、三年後とかに成人を迎える方にも意見を聞いてみたのですけれども、その若い人たちが言うには、「大分はユースケ・サンタマリアが来たのだけれども、別府は来ないな」とか、「学校のときの、中学のときの先生とか、そういう恩師からビデオレターとかがうれしいな」とか、「やっぱり来賓の紹介とかはもう要らない。偉い人のあいさつももう市長さんだけでいい」とか、そういうふうな率直な意見を寄せていただきました。  私が思いますのは、やはり来賓の紹介とかあいさつというのはある程度簡略化をして、そしてその時間の中で新成人の思いといいますか、今こんなことで頑張っているのだとか、こういう夢を持っているのだとか、でも今、就職難でいろいろ大変で、こんなことが今とても大変で悩んでいるとか、そういう本人たちがどんなことで悩み頑張っているのか、そういう思いというのを語ってもらう場面があってもいいのではないかな。何人かの新成人に登場してもらって、そこで「青年の主張」ではありませんけれども、短い時間で結構ですから、思いを語ってもらう場面があると、みんなそういう同い年の人たちの思いに励まされたりするのではないかなというふうに思います。時間的にそういうふうなことが無理であれば、事前に資料の中にそういう文章を書いてもらって、それを入れてもらって読めるようにしておくとか、そういう形のものはどうなのかな。また、新成人が実行委員になって、実行委員に加わってその企画の段階からいろいろと意見を出して取り組むというふうなことをしているところもありますし、どういう形にするのか、一体だれに何をしてもらうのか、そういうふうなことも新成人も入った実行委員会で決めるというふうなこともいいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  新成人が主人公の成人式をするための新成人の意見発表、新成人をメンバーに加えた実行委員会の組織化等の御提言でありますが、昨日も成人式のあり方について貴重な提言をいただいております。そこで、この御提言につきましても、内容を十分に考慮し、あわせて検討していきたいと考えております。 ○七番(猿渡久子君) 若い人たちから、「自分たちのときにはもっと楽しい成人式になるように頑張ってね」というふうに私も言われていますので、ぜひ前向きに検討をしていただきたいと思います。  では次に、総合窓口の質問に移ります。  私たちも幅広い市民の皆さんからいろんな相談を受けたりしますけれども、市民の方が市役所に用事があるときに一体どこの課に行ったらいいのかというのがわかりにくいと思うのですね。例えば高齢者福祉課に行けばいいのか、それとも介護保険課に行けばいいのか、障害福祉課なのかわかりにくかったりするし、いろんな課をたらい回し的に何カ所も足を運ばないといけないとかいうふうなことになったりしがちだと思うのですけれども、こういう問題を解消させて、市民の方がわかりやすい的確な御案内ができるように、総合窓口サービスを実施したらどうかなというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。 ○情報推進課長(宇野榮一君) お答えいたします。  現在、電子市役所の実現に向け、各システム開発を行っているところでございますが、本市の目指す電子市役所の最終目標、これはITを活用した住民サービスの向上であり、その最たるものの一つ、これが今お話にございました総合窓口サービスであると認識いたしております。  それで、本市においては庁舎内のネットワーク、いわゆる役所の中のネットワーク化が完成されておりまして、縦割り行政の弊害である横の連携が可能になっております。技術的には総合窓口サービスの提供は可能な状況となっています。それで、現在、総合窓口サービスの一環として取り組んでいるのが、福祉関係各課と保健医療課の業務を連携した総合福祉保健医療システム、この構築でございます。現在、年次計画でシステムを開発しており、十六年度に完成予定でございます。もしこれが完成すれば、十七年四月には市民に最も関係のある福祉保健医療関係の申請・届け出、これらのサービスが技術的には一つの窓口で提供可能となります。また、これと並行いたしまして、十六年度には住民記録総合システム、これを開発予定でございまして、これが完成すれば十七年四月から、現在市民課が行っております住民票や印鑑登録証明、さらには戸籍関係の証明書、これが市民課のどの窓口からでも提供可能となってまいります。それで、十八年四月からは、今申し上げた福祉保健医療総合窓口サービスと市民課関係の住民記録総合窓口サービス、それと、すでにもう現在稼働しております税証明の総合窓口サービス、これを一本化しました総合窓口サービス、この実施が可能となってまいります。  なお、総合窓口サービスを実現する上で大きな課題といたしまして、配属されました職員が各課の業務に精通する必要があるため、だれでも均一のサービスが提供できるよう業務マニュアル、いわゆる手引き書ですが、この整備を含めまして、今後、企画調整課や福祉事務所などの関係各課と早期実現に向けて協議してまいりたい、そのように考えております。 ○七番(猿渡久子君) すでに取り組んでくださっているということで、来年の四月から福祉関係が一つの窓口でサービスが提供できるとか、大変便利なシステムが今準備をされているようで、大変ありがたく思います。ぜひ、よろしくお願いいたします。  では、次の保健・医療関係の質問に移りたいと思います。  医療費無料化の充実の問題なのですけれども、現在、乳幼児医療費の無料化、入院の場合は就学前まで無料、通院の場合は三歳までということになっているわけですが、大分県内でも十三の市町村で独自に就学前まで通院でも医療費を無料にしているという自治体がありますが、別府市でもこれを実施すべきだと思います。小さい子供さんは、三歳前後から保育園・幼稚園に通う場合も多いわけですが、そういう集団保育に入ってから風邪やインフルエンザや流行性の病気をもらう回数もふえる確率が高くなりますし、歯医者さんの場合などは、三歳まではまず歯医者にかかるということはほとんどないと思うのですね。三歳を過ぎてから歯医者さんに行くケースがふえるし、乳歯の健康というのは非常に大事ですけれども、そういう場合にも適用できるように、今不況の中で給料日前でも安心して子供を病院に連れていけるようにという思いは切実です。ぜひ前向きに取り組んでいただきたいと思います。  また、障害者の医療費無料化については、現在、一たん支払って、後で手続きをして戻ってくるというものですけれども、障害者の方にとっては、わざわざ市役所まで手続きをしに来るのが本当に大変です。家族に健常者の方がいらっしゃる場合でも、やはり障害者の方を家に置いて家族が出かけるというのも大変で、ある方からは、ヘルパーさんに頼んだこともあるのだけれども、非常にややこしくて大変だったというふうなこともお聞きをしました。ぜひ障害者の医療費無料化も立てかえをしなくて済むように改善をすべきだと思いますが、いかがですか。 ○保健医療課長(伊南忠一君) お答えいたします。  乳幼児医療の助成についてでございますが、これは十五年度の決算見込みで、件数は約五万三千件でございます。助成額は、約一億二千万円を予定いたしております。  先ほど議員さんがおっしゃいましたように、五十八市町村中四十五市町村が、別府市と同様の三歳未満の乳幼児にかかる医療費と三歳以上就学前までの入院医療に対する助成だけで、三歳以上就学前までの入院以外の医療費については助成いたしておりません。なお、これは県と二分の一ずつの補助事業でございます。  三歳以上就学前までの入院以外の医療費につきましては、単費となりますし、非常に多額の財源を伴うことから、また厳しい財政状況でもありますので、難しいかと思われます。  また、これとは違うのですけれども、平成十五年度までは医療機関の休診日に医療機関の確保ということで、内科、外科、それから小児科の三施設をおおむね休日や祭日、それから年末年始に開けてもらうようにという補助事業、在宅当番医制事業というのを実施しておりましたが、これが平成十六年度から補助事業が、国が三分の一、県が三分の一、市が三分の一の事業負担でございましたけれども、県と国の補助分がなくなりました。すべて単費になって、また単費の非常に持ち出しが多くなったという現状でもございます。これが約四百七十万でございます。  また、報道関係によりますと、中核市である大分市は、平成十六年度より重度心身障害者の医療助成がなくなったということで、だんだん国や県からの補助事業に対するカットがひどくなるのではないかと思われております。そのような中で、ますます単費を出すのはいかがなものかな、このように考えております。  それから、最後の乳幼児医療の助成でございますが、これにつきましても、十五年度の見込みでは件数は約三万四千件、助成額は三億六千四百万で、これも年々増加している傾向でございます。  議員さんが先ほどおっしゃいましたけれども、一々窓口に来るのは大変でございますが、郵送でも受け付けていますし、各出張所、またこれは一年以内に申請すれば可能でございますので、できる限り申請していただきたい。  それから、先ほど、代理人の方が来てややこしかったという話を聞いておりますけれども、申請書に名前と印鑑を押して、領収書もしくは医者の証明があれば、それで済むことでございますので、御了解を賜りたい、このように考えております。 ○七番(猿渡久子君) 財政的に、今まで国が負担していた分を市が負担しないといけなくなったり、非常に厳しい状況の中にあるわけですけれども、やはり市民生活も大変不況の中、切実ですので、大変な中ではありますが、そういう切実な要求にこたえるべく、今後努力していただきたいなと思います。  次の、保健センターの実現についてですが、日出にも立派な保健センターができて、別府に保健センターがないのは恥ずかしいなと思うわけです。児童虐待など子育ての不安が広がったり、高齢化社会で介護保険の給付がふえる一方という中において、やはり今、保健師さん、保健センターの果たす役割というのは、ますます重要になっていると思います。保健師さんを増員して、保健センターを早く実現すべきだと思いますが、いかがでしょうか。議案質疑でも若干質疑をしたのですけれども、既存の施設を改修するなどして、そういうことも考えに入れて検討をして、できるだけ早い実現をと思いますが、どうでしょうか。 ○保健医療課長(伊南忠一君) お答えいたします。  現在の乳幼児検診とかさまざまな教室につきましては、社会福祉会館を利用いたしております。なお、今までは社会福祉会館の大広間は、畳の上にカーペットを敷いて正確な計測ができなかったりとかあったのですけれども、十六年度予算で議決をいただきましたならば、あそこを床張りにし、計測とか正確にできるようにしたいと思っております。  なお、保健センターでございますが、私のところとしましては、保健センターの必要性は十分に認識いたしているところでございます。将来的には赤ちゃんからお年寄りまで全市民の健康づくりの拠点となり、各種要望に対応できるような複合施設の建設に向け取り組みたいと考えているところでございます。 ○七番(猿渡久子君) ぜひ前向きに、早く実現できるように要望をいたします。  では、次の問題に移ります。障害者関係の問題ですが、私は五年ほど前、議員になって初めての議会でこのバリアフリーの問題を質問しまして、そのときに質問したのが、身体障害者の方が外出をするために一番問題になるのがトイレの問題だ。トイレを安心して使えるという状況がないと、なかなか気軽に外に出ていけないのだというふうなことで、どこに障害者用のトイレがあるのか看板をわかりやすく設置してもらいたいという声をお聞きしたわけですね。あちこちに障害者用のトイレがあるのだけれども、障害者の方は行動範囲がなかなか限られていて、どこにトイレがあるのか、それがいつでも使えるものなのかどうなのかわからない、知らないという問題があって、その看板の設置の問題を質問しましたら、この市役所の前に「障害者用トイレ御自由にどうぞ」という看板が設置をされたわけですね。その後、市の施設だけでもあちこちに障害者用トイレがあります。出張所とか公園とかいろんな施設に障害者用トイレがあるわけですけれども、それを「御自由に使ってください」という看板をもっとふやして気軽に使ってもらえるようにすべきだという問題も何度か質問をしてきたわけですが、この点、なかなか十分には進んでないと思うので、市の施設に看板の設置をさらにふやしていくべきと思います。  また、この点でバリアフリーマップがつくられまして配布をされましたが、その後、いろいろな状況が変化をしているのではないかと思いますので、このバリアフリーマップについても見直しが必要ではないかと思います。この二つの点について、答弁をお願いいたします。 ○障害福祉課長(安部 強君) お答えいたします。  市有施設でのトイレの案内表示ということでございます。現在、市内には多くの市営施設がございます。このうち市のホームページに掲載しています公共施設で二十二カ所に身体障害者用トイレが設置されております。この中には、今言われました案内表示のない施設もございます。ただ設置ということになりますと、財政的なものもありますので、今後関係課と協議をしていきたいと思います。  それから、バリアフリーマップでございますが、作成したのが平成十三年三月ということでありまして、三年を経過しております。その後、例えばべっぷアリーナとか新しい施設、それから改修された施設等ございまして、現状と合わなくなっているところもございます。これにつきましては、県の方が現在、市町村別のバリアフリーマップを作成中であります。これがことしの四月から県のホームページで公開されると聞いておりますので、そちらの方を利用させていただきたい、そういうふうに考えております。 ○七番(猿渡久子君) 別府は観光地ですから、障害者の方が観光に見えた場合などにも、やはり大きな看板を道路際に設置をしておくと安心かと思いますので、ぜひ早急に協議を進めて実現してもらいたいなと思います。  では、次の問題ですが、障害者の皆さんが地域の受け皿として働く場としての小規模作業所があるのですが、この小規模作業所について、先日の新聞報道で県の方で五百万という補助金の増額が行われるというふうに聞いていますが、これはどのような内容なのか。これに別府市もきちんと対応して増額できるようにすべきだと思うのですが、いかがでしょうか。
    ○障害福祉課長(安部 強君) お答えいたします。  新聞報道されました小規模作業所への補助金につきましては、現在国が百十万円、県が百十万円、市が百十万円、合わせて三百三十万円の補助金を五百万円に増額しようとするものであります。ただ、これにつきましては法定施設、小規模作業所は法定の根拠のない施設でございます。これを法定施設に移行するという前提条件のもとで五百万円にということになっております。これが三月三日に福祉関係の所管課長会議がありまして、初めてその場で我々も聞いたようなことであります。その内容につきましては、先ほど言いました法定施設への移行を促進するため、運営基盤の強化を図るというものが一点でございます。二点目としては、小規模通所授産施設、これは法定施設のことですが、移行前三年間に限って助成する、これが二点目であります。三点目として、助成の基準額については五百万円とし、国の配分額をこの五百万円から引いた残りを助成する。この助成については県と市で半分ずつ助成するというようなことになっております。  現在はここまでしかわかっておりませんが、別府市の対応としましては、県にお聞きしましたところ、補助要綱等につきましては、今県議会の方で審議中でございます。県議会終了後、要綱等については改正をしていくということでございますので、別府市についてもその内容・条件等を今後詰めていきたいと考えておりますが、これをすることによりまして、受け入れ、通所の定員ですね、これの増加が図れるということもあって、障害者の自立促進が進むのではないかと考えております。実施時期も含めまして今後検討していきたい、そういうふうに考えております。 ○七番(猿渡久子君) 大分県は、国と県と市百十万ずつという補助金というのは、全国最低レベルなのですね。私、以前にその問題もこの議場で取り上げたことがありますが、この県の要綱ができ次第、別府市がきちんと対応をして、四月にさかのぼって支給ができるように頑張っていただきたいなと思います。  では、次の問題、支援費制度が始まって一年が経過しようとしているのですけれども、この現状、そして今後の支援費制度に対しての課題をどういうふうに考えているのか、答弁をお願いいたします。 ○障害福祉課長(安部 強君) お答えいたします。  言われましたように支援費制度、一年がたとうとしております。この中には施設サービス、それから在宅サービス、二つあるわけですが、施設サービスの方で見ますと、額で十四年度決算でいきますと、身体が延べ人員で千七百八十人、それから知的が二千三十五人、合わせて三千八百十五人でした。十五年度決算見込みでは、身体が千九百十四人、それから知的が二千百八十三人の合計四千九十七人の見込みとなっております。差し引きまして二百八十二人の増加と施設ではなっております。それから在宅分につきましては、ホームヘルプサービス、それからデイサービス、短期入所とあるわけですが、十四年から十五年になりまして、支援費制度が始まるということで制度の変更それから補助制度の変更、そういうものがありまして、一概に比較できません。そういうことで、その中のホームヘルプサービスにつきまして、決算額で比較してみますと、平成十四年では五千五十六万六千円、それから十五年の決算見込みでは九千六百六万円、約倍増しております。  それから、あと一点の課題ですが、一番の課題としましては、新聞報道等で言われております、昨年の十一月末では五十億円ほど不足する、国費で五十億円。それが一月末では全額手当ができたというふうな報道もされておりました。しかし、二月末の報道ではさらに三十億円不足するというような報道もされております。別府市では、全額いただけるという前提で支給決定をしておりますので、ここら辺の補助金の確保について県を通じまして国の方に要望していっているような状況でございます。 ○七番(猿渡久子君) 今答弁がありました問題は、外出支援や身体介護などのホームヘルプサービスなどで、厚生労働省が五百五十六億円と見積もっていた、二百七十八億円を予算計上していたのだけれども、支援費全体で百億円不足が出てきたということなのですね。それに対してその分の半額を国が持つということで、不足分が出た分を厚生労働省がいろいろなところからかき集めて確保して、七十億円という額を何とか確保したのだけれども、なおかつ三十億円余りが足りないという状況にあるということになっているわけですね。これに対して障害者団体の方から、大臣までもが確保できるというふうにきちんと言ってきたのに、我々障害者の信頼関係を失わせるものだというふうに大変な批判が出ています。見込みが甘過ぎるというふうな批判も出ていて、この交渉の最中にある障害者団体の方が怒って退席をするという事態も起きたというふうなことも聞いておりますけれども、国の予算確保が厳しい状況の中ですけれども、障害者の関係者の皆さんにお聞きをしますと、今支援費制度の中でサービスの利用にアンバランスが出てきている。利用する人はうんと利用するのだけれども、まだまだ知らない、利用していない人もたくさんいる。そういう中でPRや周知徹底をもっと進めていただきたい、啓発を進めていただきたいということも言われていますし、本当に必要な人に必要なサービスが受けられるようにするためには、やはり市に専門の職員が必要だということも言われております。ぜひ今後、その点も前向きに取り組んでいただきたいと思うわけですが、いかがでしょうか。 ○障害福祉課長(安部 強君) お答えいたします。  今、専門職の配置ということであります。先ほど言いました新制度が始まって約一年が経過しようとしております。これまでの聞き取り、それから支給量の決定、その後の支援費の支払い、そういうものについては、特に問題なく行われている、そういうふうに認識しております。今言われました専門職につきましては、今後、期間が過ぎていく中で必要であれば、また協議していきたい、そういうふうに思っております。  先ほど言いました、PR不足ということでありましたが、平成十四年のホームヘルプを取り上げてみますと、年間一人当たり大体二百八十時間の利用時間であります。十六年二月のホームヘルプの支給量、これを見ますと四千八百五十二時間という決定量になっておりまして、四倍近い決定量になっておりますので、そこら辺についてはPRできているのではないか、そういうふうに考えております。 ○七番(猿渡久子君) そのあたりが、利用する人はどんどん使うのだけれども、中にやはり知らない人もまだまだいるというのが、現場の実態だということです。  では、次の保育関係、児童福祉関係の質問に移ります。  今回、報道を見ますと、県が少子化対策として第三子以降の保育料を無料に現在しているわけですが、新年度からは第二子の保育料を二分の一に軽減すると。これに認可外保育所も適用するということで、大分にこにこ保育支援事業ということが打ち出されております。これに関して大変期待の声がありまして、別府でもできるのかという声が寄せられているわけですが、県の要綱ができ次第、これも四月にさかのぼって実施をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○児童家庭課長(阿南俊晴君) お答えいたします。  今、議員さんが申されましたように、認可保育園につきましては、現在、三子以降三歳未満の保育料は全額免除という形になっております。また、今度新たに第二子以降で三歳未満の保育料が二分の一、また認可外におきましては、第三子以降で三歳未満の保育料全額免除、また同じく二子以降で三歳未満の児童の保育料が半額という、そういう概要を県の方からいただいております。まだ詳細についてはいただいておりませんし、現在、県議会の方で審議をされているというふうに思っております。県もこれは少子化対策措置としての施策でございます。別府市におきましても、誕生祝金制度、それからまた無認可保育園に対する助成制度、また延長保育料等の減額・軽減、こういうものを市独自での少子化対策の施策として取り組んでいるところでございますので、総合的に今、少子化対策事業として判断をし、全体で検討してまいりたいと考えております。 ○七番(猿渡久子君) これは認可外保育園の皆さんは大変期待をしておりますので、ぜひ要綱ができ次第実施をお願いしたいと思います。  公立保育所の問題についてですけれども、私は先日、西別府病院の隣の西部の児童施設に関して説明会があったときにも、鶴見保育所の保護者のお母さんが、私は公立保育所にこだわりたいのだというふうなことを言ってらっしゃったのをお聞きしたのですけれども、やはり公立にこだわりたいというお母さんに対して、今後十九年に向けて三カ所というふうな方向で今市は考えているわけですが、公立保育所では三カ所では十分ではないと私は思うわけです。今、子育て不安が広がって、児童虐待とか、お母さん自身がドメスティック・バイオレンスを受けるだとか、心の病を持つ保護者の方がふえたりだとか、非常にいろいろな家庭の問題を抱えている、広がっている中で、公立保育所のベテランの保育士さんたちが、お母さんのカウンセリング的なことも非常に熱心にやっていらっしゃるのですね。私が保育所に勤めていたのは六年ほど前までですけれども、私が在職中にも、公立保育所でしたので、保育所の園長が、いろんなお母さんたちの悩みを聞いたり、私たちも聞いていたわけですけれども、私が経験したのは、あるお母さんがお父さんと夫婦げんかをして、もう離婚しようかというふうな思いになって、泣きながら保育所に来たのですね。園長がずうっと話を聞いてあげて、それで何とか落ちついて、また笑顔を取り戻して、翌日から子供さんをつれて来るようになったのですけれども、そういうお母さんの悩みを受けとめるとか、親御さんの悩みを受けとめるとかいうことのときに、自分よりも年上のベテランの保育士さんになら安心して話せるというふうなこともあると思うのですね。そういう中で民間の保育園では、なかなか現状では若い保育士さんが多いという中で、公立保育所の果たす役割というのは、今後さらに重要になると思うわけですが、その点どのように考えていますでしょうか。 ○児童家庭課長(阿南俊晴君) お答えいたします。  まず、私どもは今回、民営化という形で民間移管をさせていただくようになりました。今回の民間移管に際しましては、保育サービスの充実それから財政負担の軽減、この二つの目標を達成して初めて民間移管が成功するというふうに思っております。今回の民間移管の中で公立と民間の果たす役割、これをやはり明確にし、公立保育士の持っております能力、それからまた施設、行政支援を生かすやり方、こういう中で地域全体での保育力を高めていく、こういう発想が今回の別府市の民間委託の市としての再編計画の中での大きな柱でございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。 ○七番(猿渡久子君) 今回の予算にも出てきていますけれども、公立保育所の運営費が、国が国庫補助金を千六百六十億も削減するという中で、別府市でも国の分だけで一億五千七百万ですか、削減ということが出てきていますが、福祉の各分野でこういう国の予算削減の影響が大きく出てきているわけですが、その中で市民の要求は切実に高まっている。それに対してどのようにこたえていくのか、市長の考えをお聞かせください。 ○福祉保健部長(岡部光瑞君) お答えいたします。  今、議員さんも言われましたように、国・県の補助金がどんどん減ってきておるということは事実でございます。そうした中、別府市、福祉の方といたしましては、現在の事業を継続していくということが最重点だというふうに考えております。今後は、限られた財源を有効に使って福祉施策を進めていきたい。そのときには、一つの例としましては、今までやっておった既存の事業も既得権ではないというふうに私なんかは思っております。それをできるだけ早く詰めまして、この議会の場に提出して、議員さんの了解を得たいというふうに考えております。それで福祉をどんどん進めていきたい、そのように考えております。 ○市長(浜田 博君) お答えをいたします。  今、議員指摘のとおり、国・県の補助事業が削減をされてまいりました。三位一体改革の中で今年度の予算編成で非常に厳しい、苦しい編成をしてきたという経緯があります。その中で私は、財政再生が厳しいときほど福祉や教育や、そういった日の当たらないところをしっかりとサポートしていくということが大事だと思っておりますし、これまでの子育て支援事業、さらには児童福祉の問題も既得権ではなくて、必ず事業は継続をしていく。そして、さらに進展をしていくという立場で頑張っていきたい、このように考えております。 ○十七番(高橋美智子君) お疲れのところ、時間いっぱいやりますので、(笑声)あきらめてください。  それで、ちょっと質問の順を変更させていただきます。二番目の環境問題を先にやりますので、すみません、せっかくお座りいただきましたけれども、それから三番、一番という順にいきたいと思います。  先月の二月二十三日に、別杵速見地域広域市町村圏議会というのが、長い名前ですが、ありましたが、その十六年第一回のときに、管理者の市長が、平成十五年十二月十八日に藤ケ谷清掃センターの粗大ごみ処理施設の破砕機内で爆発事故が発生した報告がありました。原因は、これは特定できない、不明ということで、たぶんガスがたまって爆発したのではないかという報告でございました。私は、この広域議会で質問しようと思って調べているうちに、これは実は広域の問題というよりも、この二市二町、別府それから杵築、日出、山香というこの中で、別府市が占めるごみの量は八〇%を占めているわけであります。そしてこの問題、原因は、別府市のごみの分別とかいろんなことを調べていく中で、処理の仕方に、今からいろいろな問題が出てきますけれども、大いに関係があると思いましたので、別府市が本当は一番早く取り組まなければならないとの問題意識を持ってもらいたいということで提案をさせていただきます。  もう皆さんも御存じと思いますが、この藤ケ谷の炉は三号ありますが、一号、二号炉はもう二十五年の、本当に寿命が来ている。厚生省基準ですと、二十年から二十五年というのは、本当は廃止すべきところを大事に使っているということでございます。三号炉は、もう十四年もたっているわけですから、本当にこれは、もしもまた事故が起きて――もしもですよ――とまるようなことがあったら、本当に別府市の生活が成り立たないということが目に見えているわけでございます。ですから、本当にこの炉を大事に扱い、延命をしていく。そして計画をきちんと立てないといけないということはわかっておるわけですけれども、実際に私が見た限りでは、別府のごみの減量は課長さんに説明をいただきたいと思うのですけれども、本当にごみが減っているのか。そして、どういうふうにごみが減る努力をされているのか、そこら辺を教えてください。 ○清掃課長(松田 磨君) お答えいたします。  本市では、平成六年度より古紙・古布分別収集、平成十年十二月より缶・瓶・ペットボトルの分別収集を開始いたしております。また、平成九年度に指定ごみ袋制度を導入いたしまして、平成十四年度の事業系一般廃棄物の収集切り離しなど、施策により行政で直接収集しているごみの量は、昭和六十二年度をピークとして、ピーク時と比較しまして一万三千三百十七トン減少いたしております。ちなみに平成十四年度の収集量は、可燃物、不燃物を合わせ二万九千五十五トンを収集し、古紙等の資源については五千四百二十八トン収集いたしております。  減量に向けた努力でありますが、基本的には現在の制度を充実させていきたいと考えております。具体的には、本年四月から分別の徹底を目的に缶・瓶・ペットボトル専用指定袋を導入いたします。また、昨年度より発行している「ごみ収集カレンダー」をよりよく、見やすく、わかりやすくするためにも改訂をいたしました。今後の取り組みとしては、分別収集の品目の増加については、藤ケ谷清掃センターの中間処理施設の問題もありますが、容器包装リサイクル法の未実施部分でありますその他プラスチック製包装容器及び紙製包装容器の分別収集に向けた取り組みを啓発活動として、市民一日一人当たりごみの排出量千二百二十三グラム、全国平均の千百三十二グラムに近づけるために百グラムの減量を推進するため、広報活動を実施してまいりたいと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 減量ができていると、特にピーク時の昭和六十二年ですか、そのときに比べたら随分減ったというお話で、それはそれで、私は平成元年度から広域圏の資料をいただきまして、別府市のごみの推移を十四年間、十五年目になりますけれども、それを調べさせていただきました。ちょっと今の子分かりはしないのですけれども、実際には何が問題か。平成元年から平成十四年の収集量の推移を見ますと、この十四年間で別府市は何が変化したのかというのを見させていただきました。これはまた広域圏のごみの収集の問題と、ほとんど別府市が大きく影響して、ほとんどのその原因が別府市にあるというふうに思いました。十四年間で大体五年ごとの平均をとってみますと、幾らか清掃課との数字が違うのですけれども、十四年間で三千四百から三千五百トンが増加している、三%から五%ですかね、それぐらいの量が、どこもそうらしいのですが、年七百トン近くが増をしている、そういう結果でありました。何かということは可燃ごみ、燃えるごみですね。これを平成元年度の総計と十四年度からの増をはかってみましたら、この別府市が収集をしていくごみ、それと事業ごみですね、直接搬入するごみ、これを調べてみましたら、平成元年度から十四年度までは、全体では千三百二十四トンしかふえてないのです、そう大してふえてないのです。そして別府市が収集するごみは、平成元年度から調べますと三万三千二百七十七トン、そして十四年度では二万六千百七十四トンで、逆に市の今皆さんが清掃課で頑張っておられるのが七千百三トン減量しているわけですね。これは減量しているのです。そして、私が一番問題とするのは事業ごみ、直接搬入したりするごみですね、これが一万五千五百九十九トン、そして十四年度には二万四千二十六トンという数値でふえているわけです。八千四百二十七トンの増であります。ですから、これを見てわかるように、総計では千三百二十四トンしかふえていないのにかかわらず、事業ごみが八千四百二十七トンふえ、市の収集ごみは七千百三トン減という状態であります。  それで、平成元年のときと平成十四年でどれぐらい違うのかということを、市の収集ごみとの対比を見てみますと、市が、平成元年度のときは六・八対三・二ということですから、七対三の割合だったのですね。ところが、平成十四年度になりますと、五・三対四・八ということで、もうほとんど五分五分というぐらいに事業ごみがふえてきているということであります。ですから、事業ごみの切り離しを昨年度からやっていますけれども、これは変わらず、ずっと事業ごみについては大変ふえている。そして、清掃課は努力されている不燃ごみとか、これはリサイクル法をしましたから、それについて効果が出ているなというのは、不燃ごみの場合には、平成元年では六千七百八十五トンが、十四年度では五千五百一トンで千二百八十四トン、これは減っているのです、総計で。ですから、リサイクルで資源ごみが回収などで効果を上げているということがわかります。市が収集しているごみは六千百十二トンで、それから十四年度は二千九百二十五トンで三千百八十七トンの市の収集のごみが減っているという、大変いい効果を出していると思います。  ただ、今から申し上げます事業ごみについての不燃ごみにつきましては、六百七十三トンが、平成十四年度になりますと二千五百七十六トンで、千九百三トン不燃ごみがふえているということになります。ということは、これは事業ごみを持っていく状態の中で、私も実はいろんなところを見させていただいたのですけれども、本当に事業ごみは中はいろいろなのがあってびっくりいたしましたけれども、それで新聞が最近、大分市の新聞が出ていたと思います。市を挙げておりませんでしたけれども、越境ごみを減らせということで、大分は事業ごみ搬入料を昨年度までは三千五百円だったわけですが、これを八千円に上げるという決定をしているわけです。これは何で八千円に上げているかというと、たぶん私は、もう皆さんおわかりと思いますけれども、別府市の事業ごみのあれは四千五百円でした。ですから、大分の差が三千五百円で千円違うわけですね。そうすると、もうどこに持っていったらもうかるかとかいうことはわかると思いますけれども、こういうことで大分市は三千五百円当たりの、ほかのところからもあったと思います。ですから、域外からの越境ごみですね、これを減らすためにこういう対策をせざるを得なかったのだと思います。だから、大分市も別府市と合わせて、別府市は四千五百円を今度八千円に上げました。ですから、別府市は八千円で、大分市も八千円だから、どっちに持っていっても同じ値段だから、そう変わらないだろうと、平等にやれるというふうに踏んだのではないかと思います。それで、事業ごみについて清掃課の方は、どういうふうに現状をとられているのか。  それから、生ごみは、私は別府市の場合、一番問題は生ごみだと思います。御存じのように別府は第三次産業で旅館・ホテル、それから飲食街の生ごみの量というのは大変莫大なものがあります。ほとんど水分が、ごみの中のものは半分ぐらいは水分でありますから、そういう意味でこれをある程度工夫し、いろいろなことをすれば随分変わるのではないかと思うのですが、そこら辺のことを、もし清掃課で何か取り組んでいることとか、それから苦労されている点とかありましたら、それから実態ですね。今度、清掃課の課長さんが退職されるのですかね。それで、後輩のためにいろいろな意味で、今から後を継ぐ人たちのためにもこういう問題があるのだというようなことも、実際に実体験で苦労された、元気な課長さんの声をぜひ残していただきたいと思いますので、どうですか。お願いします。 ○清掃課長(松田 磨君) それでは、最後の答弁をさせていただきます。(笑声)  事業系ごみについて、まず御説明いたします。  廃棄物処理法の第三条の事業活動に伴って生じた廃棄物は、事業者みずからの責任において適正に処理し、廃棄物の再生利用等を行うことにより減量に努めなければならないと努力目標がうたわれております。なお、事業系一般廃棄物については、平成十四年度に収集切り離しを実施し、現在行政収集は行っておりません。ごみ処理事業を実施している広域圏事務組合、藤ケ谷清掃センターを使用している本市を初め二市二町と連携をとりながら、排出状況の悪い部分については指導をしていきたいと考えております。  また生ごみの件ですが、事業系ごみを市が収集しておりました平成九年、十年、当時の生ごみの状況は、私が体験して一番わかっているのではないかと思いますので、その点を御説明いたします。  主に食料品を扱う業種の方なのですが、水切りが全くされてない。ごみ袋が重く、一袋大体、今五、六キロ入るのですかね、それが二十キロぐらいの重さになる。持ったときにはしが下の方にあって、重量で破れた場合、水がざっとこぼれるというような状態のごみが多くありました。御承知のとおり最終処分地の藤ケ谷清掃センターは、おくどストーカー炉になっておりまして、水切りが十分できてないと燃焼効率が非常に悪くなります。今後、広域圏組合と協議して、水切りの資料等を作成し、生ごみを生活ごみ、事業系ごみの水切りについて十分指導してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ○十七番(高橋美智子君) 市民のマナーが悪いということは、私は本当今度、北浜の旅館街に行っても、事業ごみの出し方のすごさというのに、これはいけないなと思いましたね。ぽい捨て条例なんかあるのですけれども、ああいうことがあっても、実際に自分たちが生活する中でどういう気をつけなければいけないのかということを、市民一人一人がやっぱり考えないといけない時期ではないか。それから、こういうことだったら、もう炉はもたないなという感じがしましたので、特に皆さんの協力を得てこういうことを今から、市長も環境の問題を言っていますから、「環境元年」というか、いろいろな話が出ましたから、そういう取り組みをされたらどうかと思います。  事業ごみを実際調べて、収集の仕方、時間も本当にばらばらなのですよね、全部ね。それから収集料金も、これはまちまちです。だから高いところもあって安いところもあるのですね。事業ごみの中身もめちゃめちゃです。これをごらんになって実際に調べていただきたい。今言ったように事業者の指導というのは、やはり私は必要であろうと思います。  それともう一つは、やっぱり法の遵守というか、これをきちんとすれば、あるところのほとんどは解決できるのではないかと思うことで、別府市に一番問題だなというのは、廃棄物の処理に関する法律の中で、「排出を抑制して廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし」というところでこうしていくのですけれども、実際は清掃課の仕事は、収集をして運搬をする、持っていくだけの話ですね、いわば。それで、再生処分の仕方の問題については、これは広域になりますので、だから一貫性がないというか、計画の中でもどういうふうにしようという計画がやっぱりないから、これは一般廃棄物処理計画というのは、平成三年の法改正で市町村の区域内全域について策定しなければならないとなっていますから、ぜひそういう一貫したもののやっぱり計画を早目にしないといけないのではないか。でないと、清掃課はただ一般ごみの収集だけをして、そして大変苦労されている。広域圏の方は広域圏で、燃やすところは、本当に仕方が悪いから、もう言っても言いようがないというか、そういうことで苦労されている。  広域圏の局長と随分お話をして、随分教えていただきました。本当に局長は、これもぜひ、逆に言えば私たちの方に協力を願いたいというか、そういう意味でいろんなことも、資料もいただき、本当に説明して私たち自身がわかっておかんといかんなということをつくづく思いましたので、今実際、具体的には松田課長が一番最初のところ、一日百グラムの減量をすれば全国の平均近くになると言った、一人一人の自覚といいますか、そういうことが私は必要だろうと思うのですけれども、考えてみてください、一日一人が百グラムの減量といったら、大体携帯電話の重さぐらいですかね、それと市会議員の手帳ぐらいの重さだと思いますけれども、これぐらいのごみを減らすということを考えてみたら、ちょっとした工夫で水切りとかいうのもできるのではないかと思うのですけれども、松田課長は元気なのに、実際に具体的に本当に苦労して、こういうことがあったということを余り具体的にはお話をしませんでしたけれども、本当、ごみ収集の燃やすところ、焼却場に行って見たらわかると思うのですけれども、何がごみ収集車の中で出てくるかといったら、まず炉の中に入るときに大量な水が出てくるのですね、これが生ごみなのですね。このごみが、もう燃やすところに出るのですよ。水切りを、私から考えたら、車のところの水切りを何かして、そして切った後に炉に入れるというのだったらわかるのですよ。そういうような問題とか、それから、その前に一人一人の市民が、あの水を出す前にちょっと水切りをして出していたら随分違うのではないかと思うのですけれども、そういうのを、松田課長も本当に後の人のためにもうちょっと意見を言っていただきたいのですが。 ○清掃課長(松田 磨君) お答えいたします。  私が、今清掃課長をしていますが、清掃課長になった方で私のように収集現場に出た職員はいないのではないかなと思っております。私自身、毎日職員が苦労して収集しているものですから、水分の多いごみが大変だなんかいうことは、そんなに思ったこと、これが当然だと思っておりました。その後、藤ケ谷清掃センターの広域圏事務組合の局長もしておって、それから炉のことを考え、それから燃焼効率のことを考えれば、先ほど議員さんが言われたように、水切りというのは本当に大事だなということを痛感いたします。  私も、退職して一般人になるのですが、ごみの排出のときは、必ず可燃物も不燃物も私が責任持って排出したいなというような考えです。市民一人一人がもし私のような考えをしていただければ、すばらしいごみの排出状況になるのではないかなと思っております。 ○十七番(高橋美智子君) 松田課長個人のお話ではなくて、課長としての意見を聞きたかったのでございますが、事業ごみ対策については、課長はそういうふうに一市民としてこれから努力していくという機運がものすごくわかったのですけれども、本当は別府市に何が足りないかということについては、食品リサイクル法の推進がやはりおくれていると思うのですよ。それというのは、事業の企業に対して、これは法が定められているわけです。平成十三年度から施行されて、五年間でごみを二〇%減量しなければいけないということになっているのです。平成十八年度までですよ。そして、食品リサイクルを年間百トン以上事務所で企業のノウハウを導入しながら、百トンを満たしていないところなんかは業者を指導しなさいというような法律なのです。だから、これを本当にしているかどうかということが、別府市の中で問われているわけですから、その辺の計画をやはりきちんと今までというか、やっているのですけれども、遅いという感じがいたします。  それから、食品廃棄物の再資源化の取り組みは、他市と比較してほとんどされてないのですよ。ですから、これについてちょっと後から学校の生ごみのことも言いますけれども、こういうふうなこと。例えばこれをごみという感じではなくて資料として役立つ再資源というか、資源としての物というふうに考えてしていけば、いろんなことが変わるだろうと思いますので、こういうことに私は一生懸命頑張っていただきたいなと思います。また松田課長の御努力については「御苦労さまでした」ということを申し上げたいのですけれども、こういうふうに課でいろんなことをやっぱりしていただきたいというふうに思います。  それで、ちょっと先に行きますが、学校の生ごみですね。これはどのように……、小・中学校で環境教育をどんなふうにされているのかということと、もう一緒に全部お話ししていただきます。それから、給食の残滓などをどんなように処理されているのか、それから、南小学校で堆肥化をするというか、機械を買ったようでございますが、それについてどのように今活用していこうとしているのか、その三点をお話しください。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  環境学習に関することにつきましては、総合的な学習の時間のテーマとして取り上げられておりまして、多くの学校で実施をされております。また、理科や家庭科では環境学習にかかわる題材が多いのは議員さんも御案内のとおりだと思いますが、最近では国語の教材分の中にも環境に関するものが多く採用される傾向にございます。子供たちは、これらの学習を通しまして生活環境、地球環境の実態を知り、自分たちがこれからどんな取り組みをしていくべきか学んでいるところであります。  なお、さきの「子ども市議会」でも、環境に関する質疑や提言が多く出されました。子供たちも環境に対しては関心が高くなっていっているのではないかなというふうに考えております。  次に、給食等の残滓のことでございますが、現在、給食センターを初め各学校から出されます残滓・生ごみは、養豚業者により無料回収・活用されております。  また、南小学校につきましては、生ごみを肥料に変える生ごみ処理機を導入いたします。これは、子供たちに学校で生じた生ごみがどのような形でリサイクルされ、再び活用されていくのかを目の前で観察できることを願って導入されるものであります。生ごみが、また肥料という資源となり、自分たちの生活に役立つことを知ることも環境教育の一つになるのではないか、生かされるのではないかというふうに考えております。この生ごみ処理機ですが、これは細かく粉砕して乾燥し、そして肥料に変えていくという方式であります。学校から出される残滓はかなりの量があると思いますけれども、乾燥すれば体積、重量とも減少していきますし、それを学校の花壇等に活用してリサイクルという形ができればと思っております。 ○十七番(高橋美智子君) 本当言って大人のマナーの悪さにもう期待ができないというか、それで今からは子供の将来にかけて、子供たちが環境教育に取り組んでくれたら、きっと家の中でそういうことをきちんとやってくれたら変わるなというふうに思います。そして、また地域も変わっていくのではないかというふうに期待をしているので、今度の南小学校の機械、肥料にするという機械も、それなりに評価をしますけれども、今大変いいものがあって、それ以上にバイオマスなんかの関係でこれは逆にいったら大変いい肥料として販売できるぐらいのものになるということでございます。  それと、学校の環境教育は、昔はボカシとかやっているときは、花コンクールとか学校はかなり取り組んでいたのですね、環境教育について。それで、私はやはりこういうことをもう一度見直していただきたいなと思いましたし、私は、生ごみが出たらそのことを、一番それを活用すればいいと思いますので、今別府市は学校それから市役所・スワンなんかの生ごみですね、これも全部市内の養豚の方が豚のえさとしてそれを活用しているわけです。ですから、こういう活用が一番いいのです、本当は。何も機械を買って飼料化する必要もないわけですから。そのときに一番大事なことは、子供たちに分別をして、なぜ養豚業者の人たちが、子供たちの給食の残滓を欲しいと言うかというと、それはきちんとごみが分別されているから欲しいわけですよ。だから、普通いろんな旅館のところなんかで出したごみは、もういろんなものが入っているので、竹串一つあれば豚が死んだりしますので、ビニールの袋とか、そういうものがあったら使えないわけです。ですから、そういう意味でこれをきちんと分別をしてするということが、一番大事な教育になろうと思いますので、そういう意味で私たちもこれは学ばないといけないわけですけれども。  それで、環境教育で南小学校に太陽光のパネルなんかもしていただきましたし、それで、それのまた、どれぐらい光が使えるというようなこととか、本来は新しい学校なんかができたら、こういう自然環境のビオトープなんかの計画を私は前に出したのですけれども、これは予算がないということでできませんでしたけれども、本来は環境教育を今から新しい学校を統合したときに、こういうことをやっぱり本当に公的な施設が、一番最初に取り組まないといけないのではないかということを申し上げたいわけです。  だから、生活のごみを減らすということは、心のごみも減らすというようなそういう意味でやはり取り組んでいきたいなというふうに学校教育に期待をかけて、これからまた一緒にいろんなことをする機会もあろうと思いますので、そこで、いろんなことを申し上げましたけれども、きのうから、それからきょうと桜の花の問題、公園の樹木のチップ化とかいろんなのがありますけれども、こういうようなものを実際にいろいろ今、仲介施設はどうかわかりませんけれども、そういうリサイクルをするための食品廃棄物の再資源化もありますし、いろんなものがありますので、こういうものの少し御検討をしていただきたいと思いますし、別府市は河川なんかも、本当にバイオマスの問題でこれを使えば河川がよみがえるということも実験をたくさんされていますので、本当に自然の保全とか涵養のリサイクル化をぜひ私は進めていただきたいと思うのですが、市長の決意をちょっと。一言でよろしいですから、お願いいたします。 ○市長(浜田 博君) お答えいたします。  環境問題に関しましては昨日来、河川の問題、さらには温泉泉源の問題、そしてきょうは桜の花の問題、いろんな環境問題に関心を持たれたすばらしい御提言を議員の皆さんからいただいておりまして、本当に感謝を申し上げます。とりわけ十七番議員におきましては、環境問題を大変熱心に研究をされておりまして御提言をいただきまして、ありがとうございます。  今、具体的にごみの問題を指摘いただきまして、また、松田課長が最後の答弁という形でお答えをいたしましたが、本当に課長みずから現場に出てしっかり頑張っていただいて肌で感じて執行していただいた。私も感謝をいたしております。  私は、就任以来、もちろん松田課長のいろいろ状況報告なり御指導もいただきましたが、二回ほどごみの排出状況を視察させていただきました。現場に行って思ったことは、先ほど議員も指摘をされましたように、排出するルールといいますか、モラルといいますか、そういうものがきちっと守られていないという部分を本当に目の当たりにしましたし、言いかえると、リサイクルできる資源が、可燃物や不燃物の中に混入されている物が多いということを本当に実感をいたしました。先ほどの水切りの問題等々も本当にじかに、雨が降っている日でございましたが――二回目ですね――本当に重たくなっているものを一生懸命作業されている職員の皆さんの姿に本当に胸を打たれました。  担当課には、まずこの排出状況を改めることができないかということで、今実施している制度を充実させているごみの分別を徹底させるように、今指示をしてきたところでございます。ことしの四月一日から缶・瓶・ペットボトルの専用の指定ごみ袋を導入させていただきました。排出方法を変えることによりまして、資源物の分別が推進をされまして、結果としてごみ減量につながればいいなという思いで期待をいたしております。  さらに、事業系ごみの減量につきましては、これまで産廃、いわゆる産業廃棄物や一般廃棄物を問わず事業系ごみの減量・リサイクルを促進する法的整備がされていなかったことが、減量の進まなかった大きな要因ではないかというふうに私は考えております。現在、建設リサイクル法、食品リサイクル法が施行されました。本年中に自動車のリサイクル法も全面的に施行されるというふうに聞いておりまして、本年中にそういうことができますと、またようやく事業系ごみの減量施策が動き出したのかなという感がいたします。  別府市といたしましても、法の趣旨にのっとり事業系ごみの減量、さらにはリサイクルが円滑に推進されるように努めてまいりたい、このように考えています。  先ほど、学校教育課長が答弁をいたしましたように、南小学校で――初めてですが――生ごみの処理機を導入させていただきました。これは、子供たちが、目の前でごみがリサイクルされるシステムを観察できるということ、これにまさる環境教育はないと。環境教育の視点から見ても、私は真に意義のあることだというふうに考えております。また、今日の教育におきましても、環境問題を取り上げる取り組み状況が非常に重要であると思いますし、現場ではそういった報告もいろいろと聞いておりますので、大変重要であるという認識を私もいたしているところでございます。  子供の環境教育に期待をするということで、先ほど議員も言われました。大人に期待できないと言われましたが、決してそうではありません。大人に期待してください。私は、大人がやることによって、模範を示すことによって、子供はその背中を見て育つものだというふうに信じておりますから、官民挙げて大人の皆さんが模範を示していただく。市民がモラルを守るように、そういう運動をともに頑張っていただきたい、このことをお願いし、答弁にかえたいと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。 ○十七番(高橋美智子君) 大人にも期待をしております。(笑声)それでは、私も頑張らせていただきます。  ちょっと時間があれしましたので、南部地域の活性化について三点上げていますが、南小学校跡地と松原住宅跡地の現状と今後の計画といいますか、今後について簡単にお話しください。 ○教育総務課参事(穴見公司君) お答えいたします。  南小学校跡地の活用のその後の進捗状況であります。南小学校跡地の活用についての検討委員会の立ち上げについて、新年度早々の立ち上げの方向で、ただいま関係各課と協議を行っているところであり、また本議会におきましては、検討委員会のための予算を計上させていただいているところであります。 ○建築住宅課長(宗野 隆君) お答えします。  松原住宅店舗につきましては、議員の皆様方には大変御心配をおかけしております。現在、常設の出店希望者がいないため、臨時的な使用をいただいております。平成十四年三月から週一回日曜日の朝、新鮮野菜産地直販としてJA別府に朝市を開催していただいております。現在では、好評のため週二回にふやして開催され、にぎわいを見せております。また、別府ごみ仲間連絡会の方々やイベント会場としても御利用いただいております。  ただ、常設店舗の誘致が基本であり、これまでも手を尽くしてまいりましたが、現実的に建築住宅課単独での誘致は、非常に厳しい状況であります。今後とも、常設で出店していただける方を探す努力も続けてまいりますが、あわせてまちづくり推進室や関係課と連携を図り、まちづくりの一端を担うことのできるような店舗等の誘致活動も展開できないか、検討していきたいと考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 南小学校を統合するときに、私は、統合したときに早く跡地の検討も考えたらどうかということをずっと言ってまいりましたけれども、結局は、もう南小学校は実際に入る段階に跡地がもうなるわけです。そのときに、今までの方も御苦労されたのでしょうけれども、今回初めて検討委員会をすると、具体的な予算も上げたので、これでしてくれるのだなというふうには思いますけれども、私は前のたしか助役のときだったと思うのですが、これは教育委員会だけではできない、全庁を挙げてしなければいけないという、多くの人たちの知恵を借りないといけないという発言がありました。私もそのとおりだと思いますので、ぜひですね。今度の予算はそれとして、全庁体制で取り組んでいただきたい、そういうことを要望しておきます。  それから、松原住宅につきましては、松原住宅の住宅課のする仕事かなというふうに思うのですね。この下の店舗を、火災をした跡に、松原の市場がありましたから、それでまずそこに取りかかりにして企業誘致みたいなまちづくりをするための商店とか、そういうことで誘致をしたのだと思いますけれども、これを私は、具体的に取り組みが本当にあったのかなというぐらい、私たちごみ仲間が初めしたのですよね。とにかくあそこに何かしておかないと、全くあいたままでは余りにお粗末だからということで、ちょっとお手伝いもしたのですけれども、リサイクルショップはほとんどそれでもう、もうこれ以上は頑張れんなという感じで音を上げているわけですけれども、本当は行政がこれ、本当はこういうことをしているときでも支援をしてくれたり、実際にここが何年待っても今の状態で来るかといったら、私はたぶん今のままでは来ないと思うのですよ。だって、もう四年たってそれが来ないわけですから。それで、店舗が店舗になっていないと私は思うのです。だからそういうあり方というか、そのことを再検討し直すという、そういうことをする時期に来ているのではないかなと思います。  そして、これは検討していただけばいいのですけれども、安くして行政の、みんな市民のために役立つようなものといいますか、例えば環境問題なら環境のリサイクルショップをちょっとそういう意味で何か市民の皆さんにいろんなことを啓発するとか、そういうことなんかもお考えになったらどうかなということを、この二つですが、きちっとした計画がまだできてないようですので、もう提言だけにしておきますけれども、それをよろしくお願いしたいと思います。  南の後に、一つは楠港の跡地の問題がありますけれども、これはいろんな方から出ました。七社のうちどこかに決める、一年以内をめどにして六回ぐらい話し合いをして決めると。これは売却をするだけなのか、貸与するだけなのか、ちょっとそこら辺がよくわからないのですけれども、そこをちょっと返事をいただきたいのと、それから、何を基準に決めるかというと、中心市街地活性化の答申が出たその中で、これを参考にして決めるというような話でありますが、これは決まらないこともあるのではないか、それはどうなのか。そこら辺のところをお願いします。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  売却なのか賃貸なのかという最初の御質問でございますが、現在七社来ておりますけれども、募集要綱につきましては、売却さらに賃貸、一括して賃貸、一括して売却、どちらでもいいという条件をつけて今回募集をしております。これにつきましては、選定委員会の中で決めていただくという形になっております。  それから、今回、七社のうち一社も決まらない、選ばれないことがあるのかという御質問でございますけれども、今回、中心市街地活性化、中心市街地を活性化するということで募集いたしております。中心市街地は、御存じのように人口のドーナツ化現象、購買力がまた低下いたしまして、定住人口も減少しているという状況でございます。この中で、今回七社が来ていただいたわけですけれども、最終的には、市としましては委員会の答申を尊重したいという気持ちを持っておりますが、委員会の総意といたしまして適切な企業がないという答申があるということも視野に入れております。しかしながら、市といたしましては、できましたら一社優秀な企業を選定して市長の方に報告していただきたい、そういうふうに考えております。 ○十七番(高橋美智子君) 選定委員にゆだねるというようなことが大きいみたいですので、それはそれとして、私は、これは今自然の環境の中で、景観の中で、あそこは本当にぜいたくな空間といいますか、実際に使っている人から見れば、本当にたくさんいろんな人が使っているのですよね。そして市民が楽しめる集いの場にもなっていますけれども、これが決まらないこともあるという、決まっても、私はあそこをやはり一つの市民の集いの場というか、私は、前に道の駅構想を言いましたけれども、移動可能な、簡易的移行できるようなそういう南のまちの商店街の人たちの少しでも活性化になるような、つながるような移動できるような、そういうようなものも前は提案いたしましたので、もう繰り返しませんけれども、そういうものがもしだめな場合ですよ、そういうことも考えての検討はできるかなということも検討していただきたいという要望をしておきます。  そして、南小跡地もそれから松原住宅も楠港の跡地もそうですけれども、行政財産ですかね、普通財産とか、そういう公共施設の位置づけを、泉議員でしたか、どうするかという話がありましたけれども、総合的に活用するというか、順位づけをやっぱりしないといけないのではないかというふうに思います。商工課が企業誘致で、そして財産は都市計画課というような、そういうふうなのがありますので、そういうのをきちんとやはり整理して、この順位づけをして組織立てていただきたいということをお願いしておきます。  次にまいります。最後の温泉まつりのことで質問いたします。  これはもう一遍に。祭りイベントと観光のあり方ということで、この質問の通告を出しましたら、大変温泉まつりは頑張るのだということで、いっぱい書いていただきました。しかし、どういうふうに今までのあり方と違うのか、簡単にお話しください。 ○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。  まず温泉まつり、それから夏まつりにつきまして、同じ実行委員でその行事を組み立てて行っておりました。今回からは、温泉まつり一つの実行委員会、それから別に、また夏まつりの実行委員会、分けて一年間を通してじっくり練り直していただいて、次の年に反映するという、そういうスタンスの実行委員会組織になりました。  それから、内容としましては、「温泉感謝の日」と定めて、今回はいろいろと市営温泉それから市有区営温泉、それからホテル旅館組合の百カ所程度に無料開放というようなことを行っていきたいと考えておりますし、またサブ会場におきましても、東別府駅の会場それから浜脇会場。これ、浜脇にしてみれば一つの会場としてとらえますが、二つの会場というような形でちょうちん行列をしたり夜のライトアップをしたり、いろいろとやっていただいております。また鉄輪会場におきましても、湯けむりのライトアップ、それからお客様がおふろに入るということで入浴相談、ドクターチェック、医師がチェックしまして、それからまた入ってもらう、そういうようなことも含めてやっております。それから亀川地区におきましては大名行列、それから近鉄跡地につきましては足湯の体験とかいろいろ、それから新しいところでは、別府公園におきましては「ハートほっ!とフェスタ」ということで、これは昨年、緑化フェアでやりました。それを今回、温泉まつりの方にぜひとも――好評でございましたので――持っていきたいということでするようにしております。特に変わったと申しますと、先ほど申し上げましたように、一つ一つの祭りを一つの実行委員会で練り直して、来年に向けて、次の年に向けて努力していく、そういうところが変わっているところでございます。 ○十七番(高橋美智子君) この温泉まつりは、温泉に感謝する祭りという意味が強いということで、わかりました。私は、この温泉まつりというのは、たぶん全国でもないだろうと思います。それで、日本で唯一の祭りというか、逆に言ったら世界でも一つの祭りになるのではないかというふうに思っています。ですから、この温泉まつりを国際温泉文化都市という祭りの位置づけといいますか、そういう意味で、国際という意味で外国の方たちも、今たくさん外国の方が来ていただいていますし、この人たちのためにもやっぱり参加をするような方向でいかれたらどうかと思うのです。  それで、港区でしたか、外国人の多いところの地区ですので、外国の方に温泉文化を知ってもらうというためにパンフレットを出して、地図とか入浴マナーとか、こういうようなことをPRしている。そしてたくさん使ってもらおうということをしているようであります。それで、こういうようなことはできないのか。  それと、ドリームバルを何か廃止というか、何か違うこともされるという話がありましたけれども、私は、この一番いい温泉まつりをドリームバルで花を添えたらどうかなというふうに思います。せっかくドリームバルの人たちもここまで育っていいものもできたわけですから、そういう方たちの発表の場もお祭りだから、市がするから、こういうことはもうしないとかいうのはおかしいと思うのですね。だから、やはりみんなで楽しんで入れる祭りというような考えをしないといけないのではないかなと思います。  それから、三点目でさっき実行委員会の話がありましたけれども、これ、今度新しくやるのでとてもいいことだなと思いますけれども、これは女性の方たちが入っているのかなということを考えるとどうなのかなと思いますが、そこら辺はどうなのか。  それと一番最後に、いつもいろんなことをした後にきちんと総括をしないですよね、別府市は。もうやりっ放し。それで、私はやはり次につなげていくためにきちんと、どういうふうに来たのかとかそういうことをきちんとやはり総括をしないといけないのではないかなというふうに思うのですけれども、答えられる範囲でお願いします。 ○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。  実行委員会の組織の中に大学生、三大学ですね、こういう方たちも含めまして実行委員会組織の中に入ってもらっておりますし、またまつりイベント検討委員会の中にも女性三人、十九名中三人入っていただいておりました。そして、この実行委員会の中にも入れたいと思っておりますし、特にやっぱり先ほど議員おっしゃるように、若い人の参加ということが、我々も頭の中に入っておりますので、特にやっぱりこの三つの大学生の協力のもとに我々もこれから進めてまいりたいと思っております。  それから、入浴の方では、今のところ市営温泉有料のところでございますが、そういうところにも外国人に対する入り方、案内板は表示しております。  それから、反省会は常にやっておりますが、議員御指摘のように、やっぱりその中で真剣に来年に向けての討議が必要かと考えておりますので、これはまつり協会の方と、また実行委員会の中でそういう検討をさせていただいて、今後祭りが大いに盛り上がるように努力していきたいと思っております。
    ○十七番(高橋美智子君) いろんなことで気合が入って、今度やろうという機運がすごく感じられますので、期待をしております。みんなが楽しむ祭りにぜひしていただきたいなということと、それから、お祭りの中に、ただ私がちょっと気になるのは、百の温泉を開放するとか、何々が「ただ」だとかいうのがよくあるのですよね。私は、感謝するのだったら、「ただ」とかいうのではなくて、やっぱり温泉を美しくお掃除をするとか、そういうようなことが必要ではないかな、その視点がちょっと。何かお祭りが終わったら大掃除をせないかんというようなことをしないような祭りに、環境に本当に配慮するような祭りをやっぱりことし心がけたら、ボランティアの人がどれぐらいしていただけるかわかりませんけれども、そういうことを考えると、市長が環境ツーリズムの話もしていますけれども、私は、行政はむしろこの温泉まつりを外国からの人とか観光客を誘致したりとか、そういうようなお話ではないと思うのです。別府市民が楽しんでいろんなことに感謝、温泉について感謝しようという祭りなので、温泉の価値ですか、付加価値をつけるということが行政の仕事ではないかと私は思っています。  ですから、それなりに旅館の人たちやらいろんな業種の人たちが、例えばアルゲリッチとこういう温泉を楽しむ会とか、それから花を楽しむ会とか、全国では花と温泉というような旅も計画をしているようでありますし、そういうようなものをやはり市がするというよりも観光協会とかそういう関係の方たちが協力をしながらするのだろうと思いますけれども、花のまちなんか、コンクールが別府市はあるわけですから、もう少ししましたら、びっくりするように、小坂ですか、それから別府市にはお庭の手入れをしているところはガーデニングといいますか、大変美しく、よその人たちに見せたいような大変美しいところがあります。こういうような一人一人の努力といいますか、今私たちが自分の家の周りで何ができるかというようなことを、一つ仕掛けをすれば別府のまちが本当に美しくなっていくのではないかなと思いますし、行政はそういう意味での付加価値をつける。  例えば別府市の、今温泉については問題になっていますけれども、泉源の問題。これは、別府市はかけ流しの湯が使えるというのはほとんどないわけです。私は、これは法改正ができないのかなと思ってちょっと研究させていただいたのですけれども、これは法律以上の法律というのはできないというわけですね。だから泉源は、本当は別府市方式で、「かけ流しの温泉が本当の天然温泉」といって全国にPRすれば、二つぐらいしかないのですね、県下ですよ。二件ぐらいしかないと、あとの温泉はいわばだめになるといったら悪いけれども、そういうふうになるのでしないのかなということも思いますけれども、温泉の国際会議がありましたときに、担当の人たちが県に要望していました。泉源について法律をきちっと整備しようということをいろんな方が言っていましたので、これがきちんと、旅館組合なんかは一生懸命やってくれて、いろんなこの提議を出しておるようでございますけれども、本当はこのことを、天然温泉はこうなのだというようなものをもうちょっとPRしてもいい。そして、これから何か皆さん方が御苦労で農業祭とか漁業祭も、この感謝祭というか、そういう祭りもできますから、本当は食の安全とかを一緒にして、食べる女性のツアーとか、そういうものに付加価値をつけるような計画の取り組みをぜひお願いしたいということを要望して終わります。 ○副議長(野口哲男君) 休憩いたします。       午後三時  二分 休憩       午後三時二十一分 再開 ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○一番(長野恭紘君) 大変お疲れさまでございます。時間いっぱい使って頑張っていきたいと思います。(笑声)  この三月議会を迎えまして、私もほぼ丸一年議員活動を迎えようとしております。一般質問も三回目を迎えますけれども、とにかく若さいっぱい、見た目とおり、さわやかにきょうも一般質問を行っていきたいというふうに思っております。(発言する者あり)はい、早く進めたいと思います。  通告に従っていきたいと思いますが、まず、観光行政についてお尋ねをします。  まつり・イベントの今後についてということでございますが、浜田市政も誕生丸一年を迎えようといたしております。浜田市政の目玉と言うべきものが、観光戦略会議とまつり・イベント検討委員会であるというふうに思っております。どちらも観光の再生のためのものであると思いますけれども、この別府観光の再生については、市長は就任当時から並々ならぬ決意でリーダーシップを発揮していただいております。このことについて私は、本当に心から敬意を表したいというふうに思っております。  昨年、まつり・イベント検討委員会の答申書が出されました。私もよくこの答申書を拝見したわけでありますけれども、ここで改めて確認をさせていただきたいと思います。浜田市政の中にあって、このまつり・イベント検討委員会の答申書というものは、どのような位置づけの上に置かれているものなのでありましょうか。まずその点からお伺いしたいと思います。 ○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。  まつり・イベント検討委員会は、別府の四大祭りを諮問する委員会と位置づけておりますので、最大限尊重したいと考えております。しかし、この答申書に基づいて各実行委員会で協議しながら実施してまいりたいと考えております。 ○一番(長野恭紘君) 最大限尊重していきたいという言葉でございますが、次に、この答申を受けて、四大祭りの補助金額、その補助金額について新年度の予算でどのような反映がなされるのかなというふうに注目をしておりましたけれども、かなり大胆な変額がなされたなというふうに思っております。対前年度比で四大祭りの補助金が幾らから幾らに変額されたのか、端的にわかりやすく教えていただきたいというふうに思っております。また、報道の方が先行した感がありますけれども、ドリームバルについては、報道のとおり完全廃止、これは先ほどの質問の中にも出ましたけれども、完全廃止ということになるのでしょうか。答申書の中では、「油屋熊八翁顕彰碑前祭の付随行事として、熊八翁の精神を伝承し象徴する国際交流広場、アジアンフェスタのようなイベントへと移行すること。イベントに関しては、性格上留学生を含む国際色豊かな実行組織を新しく構成し、若者を中心として継続できる新たなイベントを創出する試みに取り組むこと」というふうに書かれております。答申を、先ほどの答弁のとおり、最大限尊重するといたしまして、この答申書の内容を見ておりますと、完全廃止というよりも、部分的に廃止をして一部は移管というようなことになるのではないかなというふうに思っておりますが、そのことについてちょっとお尋ねをしたいと思います。  また、仮にこれが廃止になった場合には、秋のイベント、四大祭りのうちの秋のイベントがぽっかりと穴があくようになるわけでありますけれども、その点について何か代替の祭りというかイベントを考えられているのでありましょうか。その点についてお答えをしてください。 ○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。  一点目の補助金でございますが、別府八湯温泉まつりにつきまして、十五年度七百二十三万円、十六年度二千百二十八万円、別府夏まつり、十五年度九百八十七万円、十六年度一千九百八十七万円、別府ドリームバル、十五年度三千万円、十六年度ゼロ、べっぷクリスマスHANABIファンタジア、十五年度一千五百万円、十六年度一千五百万円、以上でございます。  また、ドリームバルにつきまして、完全廃止かということでございますが、先ほど十七番議員のときに質問を受けましたが、すみません、ちょっと答弁できなかったのは申しわけございませんでした。そこで、完全廃止というよりも、私どもは考えておりますのは、今回予算をつけていただいておりますように、夏まつりの方に国際ダンス仮装フェスタ、これを夜ですけれども、やってみたいという意向もございます。  それから、先ほど御指摘の国際交流広場、アジアンフェスタ。これにつきましては、温泉まつりにやはり持っていきたいという考えもございます。しかし今回、時間的な制約もありましたし、そういうことで我々が考えておりますのは、来年度に向けてこういうのを持っていきたいなと。夏には、ちょっと向かないのかなというふうなことも考えております。  それから、先ほどの一部廃止、全部廃止というか、そういう点につきましては、統合するということで御理解いただきたいと思います。国際ダンスフェスタが夏に、それからアジアンフェスタ、それから交流広場については、実行委員会の中で協議しなければいけないですけれども、ことしはちょっと無理かなという気もしますので、これは協議しながらぜひ、私の考えでございますが、来年の温泉まつりに持っていきたいなと。また、ダンスフェスタも来年の温泉まつりに持っていくか、それは実行委員会の中で協議していきたいと考えております。  それから、秋のイベントがなくなるということでございますが、これにつきましては、観光課それからまつり協会に関しましては、やはり今のところ考えておりません。しかし、行政がやっております、今回農業祭も誘致したようでございますし、水産振興祭それから福祉まつり、消防の集い、それから湯けむりツーデーマーチ、オンパク、健康マラソン等、秋はイベントがメジロ押しでございますので、こういうのを踏まえながら、行政とまつり協会がやるイベント・まつりは、今のところ考えておりません。  それから、碑前祭につきましてですが、これは十一月一日ということをもう以前から言われてやっておりましたが、ドリームバルがあるときに碑前祭をやっておりました。この件につきましては、十一月一日に戻しまして、これはもう今のところは碑前祭だけというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) ありがとうございました。温泉まつりについては、予算を見てみますと、対前年度から見ますと一千四百五万の増額、夏まつりについては一千万円の増額、ドリームバルはマイナス三千万、これは完全に予算を廃止ということだと思います。HANABIファンタジアについては、もともと一千五百万という高額な予算がついておりましたので、この点については変わらないということであると思います。全体で前年度から五百九十五万円の減ということになっております。全体的に見てみますと、ドリームバルが三千万ということで突出をしておりましたので、この部分をカットしてほかの祭りに振り分けたというような感じかなというふうに思っております。  先ほど御答弁をいただいた中で、ドリームバルの中でも特に国際仮装ダンスフェスティバル、これは私もいろんな方から御意見を伺っておりますと、非常に好評を博していると申しますか、人気がいいわけであります。先ほど、十七番議員さんのお答えの中でも若干その点が出ましたけれども、ぜひこの点について、国際仮装ダンスフェスタについては、ぜひうまい形で組み込んでいただくというようなことをお願いしておきたいというふうに思います。  それから、秋のイベントについて今のところ考えていないということについてでありますが、つくらなければいけないというようなことではありませんので、ぜひ秋のイベントについては、ほかのところの部分を何かうまく、もうちょっと拡張するというか、やはり今まで四大祭りということで別府市はうたってきたわけでありますから、とにかくこの付随をする何かイベントをやっていただければなというふうに思っております。いずれにしろ補助金、また全体の費用との兼ね合い、これを考えていただきながら、市長のリーダーシップをまた発揮していただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。  続きまして、昨年九月の第三回の定例会におきまして、私が一般質問で申し上げたのでありますけれども、規模と内容を含めての「火の海まつり」の呼称の復活と、それから湯のまちわいわい市の復活を考えていくべきであるというふうに私は思っております。これは、答申書の中にもはっきりと明記をされておりますが、この二つについて今後どのような計画があるのでしょうか。これをお答えいただきたいと思います。 ○観光課長(吉本博行君) お答えいたします。  火の海まつり、湯のまちわいわい市は、答申にもございますように、「イベントの再考を検討すること」と提言をいただいております。これにつきましては、やっぱり実行委員会の中で協議していきたいと考えておりますが、「火の海まつり」の名称、これにつきましては、やはり前のテレビ局等の関係もございまして、使っていいかということも踏まえまして検討も必要ではなかろうかと思っておりますし、また、湯のまちわいわい市につきましても、場所、それからいろいろな問題もございますので、これはもう答申に出されておりますので、実行委員会の中で協議してまいりたいと考えております。 ○一番(長野恭紘君) ぜひこの二つについては、よく考えていただきたいなということを提言しておきたいというふうに思っております。  先ほども申し上げましたけれども、全体的にはかなり答申を受けて、思い切った補助金の配分をしているなという感じを受けます。別府は、言わずと知れた観光都市であります。観光浮揚なくして別府市の再生はないというふうに思っております。不必要なものはすぱっと今回のように切って、必要なものに集中して予算を投入する、これが、「行革」という言葉を私は余り使いたくないのですけれども、その前にやらなければいけないことはたくさんありますから、行政を適正に運営する大原則であると私は思っております。  先ほど、一つの祭りに年間を通じて取り組む専従の職員を配置するという、十七番議員さんの御答弁の中でありましたが、これも非常にいいことだな。一年間じっくり、一人の人間になるかわかりませんけれども、ずっとその祭りのことを考えて、どうすればよくなるかということも、これは一人の人間が専従でつくということは、私は思い切った案であるなと歓迎をしたいと思っております。そのかわり、しっかりと評価をするシステムを構築して、この祭りがどうだったのか、来年につなげる、また次の年につなげるそういう組織も同時につくらなければいけないのではないかなというふうにお願いをしておきたいと思います。  この項の最後に、市長のまつり・イベント、また観光に対しての決意、これは予算を見てよくわかったのですけれども、特に先ほど申し上げた火の海まつり、この呼称を復活するというのはなかなか難しいというふうなことも答弁をいただきましたが、ぜひ足を運んで、「この『火の海まつり』の名前を使わせてください」とお願いできるかどうかわかりませんけれども、火の海まつりと湯のまちわいわい市についての御見解をお伺いしたいと思います。 ○市長(浜田 博君) お答えをいたします。  具体的には火の海まつり、それからわいわい市、私もあのにぎわいの感激を忘れておりません。今回、見直し検討委員会の中においても、なぜ復活できないのかなという思いがあったことも事実でございます。ただ、今、テレビ局との関係、名前を使っていいかどうかという問題等々、懸案事項もありますし、わいわい市の場所等も今までできていた場所にああいうものが建ちましたので、ちょっと難しいかなという部分もありますので、十分市実行委員会の中に思いを告げまして検討していただきたい、このように思っております。ただ、まつり・イベントを一年間を通してこの四大祭りを中心ではありましたが、予算の振り分け等々も、今、形では三大祭りになりましたが、秋の農業祭が、私は大きなまつり・イベントの一角に定着していただきたいという思いもあります。  それから、八十周年といういわゆるすばらしい時代に市長にならせていただいたわけですから、この冠をつけたイベントを、今あらゆるところに民間活力を導入させていただいて、にぎわいのあるイベント企画をさせていただこうというふうに思っておりますので、ぜひ御支援と御協力をお願い申し上げたい。 ○一番(長野恭紘君) 再三申し上げますけれども、市長のリーダーシップをこれからも発揮をしていただきたいなというふうにお願いをして、次の項目に入りたいと思います。  観光行政について二項目目、足湯についてでございます。  さきの「子ども市議会」のときにも、子ども議員の一人が言っていたのが、非常に印象的でありました。「なぜ別府市に足湯がつくれないのでしょうか」。現在、民間の旅館や施設に数カ所の足湯が存在していることは承知をいたしておりますし、それが観光客の皆さんに非常に好評であるという声も聞き及んでおります。民間施設にできて別府市の市営温泉にできないというのは、なぜなのでしょうか。設計上、足湯をつくるというのは、そう大して難しいようには思えないのですけれども、まずこの点についてお伺いしたいと思います。  また、今後具体的に市営温泉にどこか足湯をつくろうというような計画があれば、できればですけれども、いつ、どこにというようなことも含めて御答弁をいただきたいと思います。 ○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。  民間の施設で、市内には六カ所の足湯があると聞いております。御指摘のとおり市営温泉には足湯はありません。市営温泉十七カ所のうち自家泉源によるものが八カ所、給湯によるものが九ヵ所ありますが、かけ流しによる入湯を目的とした湯量の設計になっております。  では、なぜできないかと申しますと、自家泉源を有しているものにつきましては、自然保護のため、大分県自然環境保全審議会の温泉部会で決められました規則により、深さ制限、揚湯ポンプの容量、一分間の揚湯量、管径等について厳しい規制がかけられております。また、給湯によるものにつきましては、直営、市有区営温泉等を含めた七十四施設に七系統の路線を使って給湯している状況でございます。そこに新たに足湯を設けるとなりますと、そのために湯量の確保が必要となってまいりますので、この旨を御理解いただきたいと思います。  ただ、このような中で幸いにも昨年末に一施設で休止していた泉源が復活し、湯量と水のめどがたちましたので、十六年度に直営の足湯をつくるように計画しているところでございます。 ○一番(長野恭紘君) すみません、場所については、お答えいただけますでしょうか。 ○温泉課長(遠島 孜君) 海浜砂湯を予定しております。 ○一番(長野恭紘君) 大変明るいニュースだと思います。ぜひこの足湯、市営温泉にできると、初めてのケースであると思いますが、ぜひ十六年度早期に着工にかかっていただきたいというふうに思っております。  私は、足湯をつくるという、単発で見たときには直接的な経済や観光の浮揚になるというふうには思っておりません。しかし、別府といえばイコール温泉であります。別府を訪れる観光客の皆さんは、必ず別府は温泉のまちだという、そういうふうなイメージを持ってやってくるのだと思います。先ほど、市営温泉についてのお答えをいただきましたけれども、別府の玄関ともいうべきJRの別府駅、この別府駅に何とか足湯ができないのかなと私は思っております。そうすれば、別府に着いた観光客の皆さんは、ああ、うわさどおりさすが湯のまち別府だなというふうに感動もしていただけると思いますし、また旅の疲れを、またストレスをこの足湯によって発散ができるというふうにも思っております。過去に商工会議所や観光協会が、JRに対して足湯の設置を申し入れております。その後の経緯と、別府市としてはJRの方に申し入れ、もしくは協議をされたのか。別府市とJRとの協議を持ったのかということについて、お尋ねをしたいと思います。 ○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。  お話は聞いたことがありますが、直接お話をさせていただいたことはございません。実際現地は見させていただきました。どこか利用されているようにありますが、湯量それと温度の問題がありまして、ちょっと今現在では温度が三十九度という形の分で低いようにあります。揚湯タンクも見せていただいたのですけれども、五十リッターぐらいのタンクなものですから、それでまた、ほかにも利用しているような状況にあります。現在はちょっと温泉課独自の考えでは無理なようにありますけれども、また商工会議所がその後話をされたかどうかということもないようにありますので、これは今後検討する一つの課題だと考えております。 ○一番(長野恭紘君) なぜ私がここまで言うかといいますと、別府より先に駅の構内に足湯を設置する駅があるからであります。皆さんよく御存じの由布院駅。聞いた話によりますと、昨年十月に約一千万円かけてJRが単独で工事をしたそうでありますが、その流れや経緯を把握していれば教えていただきたいと思います。 ○温泉課長(遠島 孜君) お答えいたします。  平成十四年の七月か八月ごろに駅の宿舎ですか、それの取り壊しの計画が出たそうですが、そこに温泉の泉源があったため、何か再利用できないかという話が出、検討する中、十五年六月ごろに足湯の企画が計画され、JR九州本社の直轄により単独費一千万円を投入して、十月に完成したとお聞きしております。 ○一番(長野恭紘君) やはり話に聞いておりましたとおり、JRが単独で一千万円をかけてやっていただいたということであります。別府の場合も、なかなか難しい問題はあるにしろ、全額JRが出せないということになれば、若干、別府市も配分を決めてつくるというような方法もできるのではないかなと私は個人的には思っております。由布院駅の足湯のパンフレットを見ておりましたら、「湯のまち湯布院へようこそ」というふうに書かれておりました。「湯のまち」は別府であります。先に湯布院にとられた感が私はして、非常に悔しい思いをしております。湯布院の足湯の場合は、利用するのにもお金がかかります。大人が百六十円、子供が八十円という、金額的には小額でありますけれども、もし別府駅につくるのであれば、これはもう――これはちょっとどうかわかりませんけれども――できればただでみんなが入れる、そういうような足湯を私は計画していただきたいというふうに思っております。  先ほど課長が御答弁いただいた中で、別府市としては全くその申し入れをしていないということを言っておりました。だめにしても、先にJRの方とかけ合う、同じテーブルに着くということをまず心がけていただかないと、話もしてないのに「これはだめでしょう」というのでは話が前に進まない、私はそのように思うのです。ぜひこれは課長だけではなくて市長、市長がリーダーシップをとってこの別府駅の足湯、これは私だけではなくて市民の皆さん全員が望んでいることであると私は思っておりますので、リーダーシップを発揮してぜひ早期に完成をさせていただきたいとお願いを申し上げたいと思います。市長、この点何か。 ○観光経済部長(東 昇司君) お答えさせていただきます。  温泉課も、現在駅前通り――JRを含めましてですけれども――まず湯量の確保という形で調べております。そういう中で、トキハに若干の湯量があるという形で、これはトキハが近々足湯をつくると聞いております。そういうことで、JRとも今後話していきますが、これはJR九州本社と話をするように聞いております。そういう形で別府駅の駅舎等も含んでそういう話は進めていきたいと思っております。  また、先日、「市民の船」で松山の道後温泉に行きました。道後温泉には、各ホテルの前に、自分のところの前に小さな足湯がほとんどあります。そういう形でホテル旅館組合にも、北浜界隈に小さな足湯でもいいのですけれどもつくってくれという形でお願いしております。 ○一番(長野恭紘君) 先ほど市長の答弁にもありました、来年は市制施行八十周年を迎えるわけであります。これも……(発言する者あり)ことし……来年度ですね、(「来年度」と呼ぶ者あり)ええ、来年度、ことしですね、迎えるわけでありますので、ぜひこれはその記念にでも結構ですから、つくるような方向で検討をいただきたいな。私ども会派にも、ちょっと考えは右寄りですけれども、もと国鉄マンがおりますので、(笑声)この方と一緒にぜひJRの方に出向いて、まず同じテーブルに着くということを御検討ください。よろしくお願いします。  次に行きたいと思います。次に、楠港跡地の利用についてでありますが、よろしいでしょうか。  そもそも楠港の埋め立ての目的は、売却に限定をされていたようでありますが、このことについては、昨年の第三回定例会の一般質問の答弁の中で、平成十四年七月をもって、埋め立てから十年を経過して公有水面埋立法二十七条の規制が外れて、しかるべき措置をとればどのような計画にも使えますということを伺っておりますので、このことを踏まえてまず質問をしていきたいと思います。  今回、プランが公募にこたえる形で七社出てきておりますけれども、これは先ほどちょっと質問の中で出ましたので、ダブる部分はあるかもしれませんけれども、七社のうち、土地の買い取りと賃貸、二またあると思うのですけれども、それぞれ七社のうちどこが賃貸で――具体的な名前は結構ですので――何社が買い取りで、何社が賃貸なのか、お答えできればお答えください。 ○議長(清成宣明君) やがて正規の時間がまいりますので、あらかじめ会議時間の延長をいたします。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠港埋立地に進出する企業七社の土地の利用形態についての御質問でございますが、現在まで二回の選定委員会を開催いたしております。今月末に第三回の選定委員会を開催する予定になっておりますけれども、この第三回の委員会の審査の中で各企業から直接委員の方々に売却、賃貸を含めまして、各企業の進出プランにつきまして発表してもらう予定になっております。このときに賃貸また売却、値段を含めまして発表がありますので、大変申しわけありませんが、そのときまで公表につきましては差し控えたいと思いますので、御理解を賜りたいと思います。 ○一番(長野恭紘君) 今月行われる第三回の委員会でその詳細がわかるということでありますので、わかりましたら、その件も個人的にではありますけれども、お尋ねをしたいと思います。  次に、企業選定委員会についてお尋ねをしたいと思います。  委員さんのお名前を拝見しておりますと、各界を代表するすばらしい方々ばかりであります。しかしながら、委員の中に一番商品に対して敏感な二十代それから三十代、特にショッピングをするのは女性であります。この女性の委員が入っておりません。委員さんからは、「おれは若いぞ」とおしかりを受けるかもしれませんが、年齢だけに限定をして言わせていただきますと、二十代、三十代の方は入っていないということになるわけであります。私は、委員の委嘱に対して異議を唱えるものではありませんけれども、若い世代にも選択のチャンスを与えないと、これからの別府はますます若者に魅力のないまちになっていくのではないかなという気がしてなりません。若い世代に見放されたまちに、未来はありません。どうしてそこのところをもうちょっと配慮していただけなかったのか。これから若い世代の考えを取り入れていく余地があるのかどうか、そして、今回の選定委員会はだれがどのような経緯で決定をしたのか、まずそのことをお尋ねしたいと思います。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  今回の楠港埋立地誘致企業選定委員会につきましては、広く市民の意見を聞く中で別府市中心市街地の活性化基本計画の趣旨にのっとって、それに最もふさわしい企業を選定するということで始まりましたが、各界各層から委員の方々の推薦・就任をお願いしましたが、結果的に若い委員の方が一人も入らないという結果になりまして、申しわけなく思っております。当初から若い方というのを除外したということではありませんで、それぞれの団体の方々に委員の方々の推薦を依頼していく中で、結果としまして若い委員の方々が入らないという結果になってしまいました。  若い方々の御意見・御要望につきましては、市議会また学識経験者、商工会議所、商店街など各団体を代表する委員の方々が選定委員会に選出をされておりますので、若い消費者の立場からのさまざまな御意見について、また商工課またそれぞれの委員の方々にお寄せいただきたいと考えております。お寄せいただいた御意見につきましては、できる限り委員会の方に生かしていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 ○一番(長野恭紘君) だれが選定委員会の委員を委嘱したのかということについては、私は、恐らく中心になる方は市長だと思うのですけれども、これはだれかが任命をしなければいけない以上、だれがなったというようなことを私は全く言うつもりはありません。しかし、先ほど申し上げたとおり(発言する者あり)申し上げたとおり、若い世代の意見をやはり取り入れていくそういう余地をこれから――今、課長が言われたように――つくっていただきたい。強くお願いをしたいと思います。  続きまして、今後、この選定委員会についてでありますが、公開の委員会になるということになるのでしょうか。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  これまで二回の委員会を開催いたしましたということは申し上げましたが、この委員会につきましては、すべて公開いたしております。しかしながら、第三回以降、企業が実施プランをプレゼンテーションするという段階に入ってまいりますが、そのことにつきましては、やはりその中で売却の値段、または賃貸の値段等いろんな企業の秘密というものもありますので、企業側からもこの分につきましては公開しないでほしいというような要望もいただいておりますので、委員の方だけで審査をしていきたい、そういうふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) 権限については、委員長または委員の皆さんが持っているわけであります。たとえ公開にした場合でも、見ているだけというか、言葉は悪いですけれども、傍聴するだけでありますから、権限はありません。これは別府市全体の問題でありますので、できる限り公開にしてほしいということをお願いします。  今回の公募に対して七社が応募したことは、先ほども申し上げましたけれども、昨日、議員生活の中で初のトップバッターを務められました十五番議員さんに対する答弁の中で、「選ばないという選択もあり得る」、これはきょうの十七番議員さんの御答弁の中でもありましたけれども、「選ばないという選択もあり得る」という商工課長さんの言葉がありました。選考に選考を重ねた結果、どのプランも別府の背景にはそぐわないとなった場合、選ばないということも一つの選択肢の中にあるのだよというぐらいの厳しい取り組みを私はすべきではないかなというふうに思うのです。今のままでありますと、来たものに対して、現在七社来ているわけでありますが、この七社の中から選ばなければいけないというような感じになっては私はだめだというふうに思うのです。別府市としての考えや要望がどこに取り入れられるのかなというふうに思うわけであります。それでは市としては余りにも私は無責任な感じがするので、ぜひ別府市としてはこういうふうなのを望んでいますよというような希望もどこかで取り入れるような、そういう委員会にしていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思います。  どのような形になるにしても、少なくとも建ってしまったら、もう半永久的と申しますか、取り壊すというようなことは、これは当然できないわけであります。別府の未来を左右しかねない問題でありますので、先ほど申し上げた別府市としての主張をはっきりとしておいた方が私はいいと思います。それが別府市としての責任であると思いますので、重ねてこれをお願いして、次の質問、次の質問というか、同じ項の中でありますが、今度はHANABIファンタジアのことについて、ちょっとお尋ねをしたいと思います。  もはや別府の定番となりました四大祭りの一つ、クリスマスHANABIファンタジアの会場として現在利用されているわけであります。当然今回の話になる前に、もしくは並行してHANABIファンタジアの今後の開催会場について議論がなされていると思うのでありますが、今後のHANABIファンタジアの開催場所についてはどのようになるとお考えでしょうか。 ○観光経済部長(東 昇司君) お答えいたします。  HANABIファンタジアの件でありますが、これは去年終わった時点で、もうすでにHANABIファンタジアの実行委員が、スパビーチを初めほかの場所をいろいろ実際に回って今検討中と話を聞いております。実行委員会の中で検討している状況であります。 ○一番(長野恭紘君) 当然そこに何かが建つというようなことを考えたときに、先に私はそれを考えてからやるべきではないのかなというふうに思うのです。HANABIファンタジアのときには非常に――皆さん御存じのように――たくさんの県内外から観光客の方が訪れて、本当にこれは別府市の定番イベントの一つというふうになっているわけであります。せっかくいいものが建って、そのかわりHANABIファンタジアの全体的な内容が悪くなった、景観が悪くなったというようなことが言われては、これは何の意味もないことになるわけであります。そのことは十分これから検討して、早期にそのことについては考えていただきたいというふうに思っております。  続きまして、今後の選定委員会――ちょっと戻りますけれども――の具体的なスケジュール、今月末に三回目の会合がなされるということをお聞きいたしましたけれども、今後何回ぐらいこの委員会が開かれて、最終的な企業の選定の決定というのはいつごろなされるのか、このことについてお尋ねをします。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  先ほど、今月末に第三回の委員会を開催したいと申し上げましたが、その後の選定委員会の開催につきましては、選定委員会を構成しております委員の方々の御意見を尊重していきたいと考えておりますけれども、事務局側であります商工課としましては、四月以降三回ないし四回の委員会を開催いたしまして、六月をめどに市長の方に報告書を提出していただきたい、そういうふうに希望をいたしております。 ○一番(長野恭紘君) 全部で四回ぐらいの会合を開いて六月ぐらいに決めるということであると思いますが、ちょっとスケジュール的に窮屈かなというような感じがしますけれども、それはその中でじっくりと事務的なことも含めて検討を加えていただきたいと思います。  今回、応募七社のうち、総合的な用途という項目の中で複合商業施設が六社、そして一社がホテルエンターテインメントパーク、複合施設ということになっております。県内三社、県外四社という内訳でありますけれども、複合商業施設という言葉を聞きますと、私なんかは、大分に現在ありますトキハわさだタウン、それからパークプレイス大分というようなものを想像するわけでありますけれども、今回、楠港に限っていえば、土地があれほどは広くないというふうに私は思うのですけれども、同じようなこういう複合商業施設を建てたときに、県内にも現在、今建っているものを含めて九社、全部で九社あるのですね、九企業というか。九つのそういう複合商業施設がある中で、別府市にそういう施設をつくったときに、私は、土地も狭い中で張り合っていけるのかなというような心配を率直にいたします。私は、別府ならではといったらなんですけれども、やはりみんながあっと驚くような、「ああ、別府はこういう特徴的なものをつくったのだな」と、これは先ほど、別府市がそういうふうな意見をどこかで取り入れるように工夫をしてくださいと申し上げたことにつながってくるのですけれども、ぜひ皆さんがあっと驚くような、既存の施設でお客さんが来てくれるというようなことは、私は考えない方がいいのではないかなというふうに思います。  それで、私は、仲間の十代、二十代の人たちをひっつかまえていろいろ、あそこに何が来たらいいかという若干のアンケートをとってみました。これは、将来の別府を支える世代の重要な意見でありますので、市長それから商工課長、ぜひ聞いておいてください。  二つありまして、一点目が福岡マリノアシティ、御存じでしょうか。福岡マリノアシティや、先日、鳥栖にこれはオープンしましたけれども、鳥栖プレミアムアウトレット、要はアウトレットの店であります。こういうショップが別府にぜひ欲しいということでございます。そして二点目。二点目が福岡リバレイン、御存じでしょうか。前はこの中に入っているスーパーブランドシティというような言い方もされていたようでありますけれども、平たく言えば超高級ブランド、具体的に名前を出しますと、ルイ・ヴィトンであるとかグッチであるとか、(「トキハが困る」と呼ぶ者あり)そういうような企業が入った店舗が欲しいというようなことを言われております。これについては十代、二十代の意見でありますから、総合的に判断をしていただいて、こういう意見もありますよということで頭の中に入れて、ぜひ今後の選定委員会の中身に加えていただけたらなというふうに思っております。そのことをお願いして、次の三項目、国際交流推進協議会に移りたいと思います。(発言する者あり)あ、助役。 ○助役(大塚利男君) 楠港のプロジェクト募集につきまして、貴重な御提言をいただきまして、まことにありがとうございます。今回の楠港のプロジェクト募集について、まだはっきり皆様方に御答弁してなかったので、もう一度このことについて不足していた分について答弁をさせていただきます。  特に募集に関する件につきましては、企業の方に出ていただいて、そのときに別府市の希望などを十分お話ししております。その募集のプレゼンテーションに当たりましては、特に先ほどから中心市街地活性化基本計画ということを申しておりますが、具体的には別府の自然景観に調和したウォーターフロントを構成できる施設、二番目に、市民や観光客などの交流を深める拠点となる施設、三番目に、中心市街地の活性化に貢献し、別府市全域に波及効果が期待できる施設、四番目に、地域のまちづくりに寄与し、地域との調和を保てる施設、そして五番目に、地元企業と共存共栄ができる企業、そういったことを強くお願いして、このことを視野に入れてプレゼンテーションをしていただきたい、このことをお伝えしております。また審査につきましても、こういった項目を多く取り上げております。これは委員長の大学の先生と十分協議をいたしまして、項目ごとに点をつけるように、それぞれの委員さんが、この審査の基準をもとにそれぞれ点をつけていただきます。そういった中で最高点のところが一位になるわけでございますが、それから皆さんと審議をしていただいて、その前に、プレゼンテーションの後には、今度は各代表の方に入っていただいております。皆様方それぞれ商店街の代表者の方もおられます。若い人の意見も十分聞いて見えると思います。また既存の業者の御意見も聞いて出てくると思います。そういった中で、企業一社一社と全部質疑応答の時間も持っております。その中で要望を出して、どれだけ企業がこれを聞いてくれるか、そういったのも審査の採点の基準になっております。  そういったことで、十分別府市側の意向というのも考えております。また、最終的には審査の結果、委員さん方の御審議をいただき、意見を付して市長の方に答申するようになっておりますが、市長の方でも、決まった企業に対しても別府市側としての意見を、条件を出していって、それで企業がのんでいただけるようにあれば、議会の方に売却議案を出すというような手順になろうかと思いますので、そこのところを御理解いただきたいと思っております。 ○一番(長野恭紘君) やはり一番大きいのは経済波及効果だと、私は自分の頭の中ではそういうふうに理解をしております。やはりつくる以上は、お客さんがここにたくさん来て全体のパイを広げれば、地元で食事をして、それから買い物もするし、宿泊もするしと、そういうふうな全体のパイを広げれば、まち全体に経済波及効果が及ぶわけでありますから、そのような施設を私はつくっていかなければならないのではないかなというふうに思います。そのことを申し上げて、三項目、国際交流推進協議会、今後の役割について一点だけお尋ねをしたいと思います。  別府市海外交流協会が、この三月末をもって解消されるということをお聞きいたしましたけれども、形的には海外交流協会と国際交流推進協議会、この二つが必要な部分の事業を国際交流推進協議会の方に移管をするというようなことであると、私は理解をしているところでありますけれども、別府は特に留学生特区に認定をいただいた全国初の市でありますし、特に留学生対策について、新しくなったと申しますか、新国際交流推進協議会、今後の計画についてお尋ねをしたいと思います。 ○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。  平成十六年度の国際交流推進協議会の事業でございますが、本年の八月に実施をされます「第一回日本・ニュージーランド姉妹都市ユースフォーラム二〇〇四」に中学生の男女各一名を派遣する予定でございます。この事業は、ニュージーランドの姉妹都市協会主催で、日本とニュージーランド両国の中学生を対象に開催されまして、中学生の視点で環境問題、平和問題、国際交流といったテーマで意見交換を行い、それぞれの国で実現をしていこうというフォーラムでございます。  次に、平成十年度以降交流が途絶えておりました姉妹都市の熱海市との交流を、熱海市と熱海市議会議長から強い要請がございまして、また市制施行八十周年を記念いたしまして、両市間の相互交流事業を実施する予定でございます。  今後の活動方針でございますが、姉妹都市との隔年訪問や友好交流受け入れによる交流事業の促進、中国を初めとする諸外国との積極的な交流、留学生支援組織の充実を図ってまいりたいと考えております。本年度は、国際都市提携をしております済州市からの職員研修の受け入れも予定をしてございます。  留学生対策につきましては、平成十五年度に実施いたしました市長と留学生のふれあい懇談会でございますが、この中で留学生からいろんな御意見を伺っております。そういう御意見を取り入れながら、新年度の事業に取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。  また、京町にございます大分学生交流会館でございますが、あそこは、これまで内外学生センターが運営を実施しておりましたが、国の行革の一環といたしまして、日本育英会と統一されまして、日本学生支援機構という組織に変わります。その組織に変わりまして、その運営が、全国の十二カ所に支部が設置されまして、九州五県を管轄いたします支部が、その別府市の学生交流会館の中に設置されます。そこでは、留学生の支援、交流また人材活用等々の事業も実施いたしますし、その中で行われます学生の大学コンソーシアム大分といいますか、地域と大学等を連携する組織ができます。その中で留学生に対する、もちろんこれは留学生のみではございませんが、大学生を含めて留学生に対する支援だとか人材活用だとか、地域社会の中で役立っていただく事業に参画するとか、そういうものの事業が随分拡大していくと。これは別府市にとりまして大きな恩恵を受けるものというふうに考えております。十月にオープンいたしますコンソーシアム大分の活動の中で連携をしながら、別府市の国際交流の推進をしていきたいというふうに考えております。
    ○一番(長野恭紘君) いただいた資料によりますと、今、課長が言われたコンソーシアム大分というものは、南九州五県を統括する組織として大分に全国の支部ができて、ここが南九州五県を統括するというふうなことも伺っております。全国的にもやはり別府というのは、留学生先進の地であるということを認められてのことだと思いますけれども、今後別府市とこのコンソーシアム大分、手をつないで留学生対策に努めていただきたいというふうに思います。この項については、以上で終わります。  最後の、大分県農業祭についてお尋ねをしたいと思います。  この質問の通告をしたときには、まだ大分県農業祭が別府に戻ってくるという発表がなされておりませんでした。私が市民の皆さん方とお話をさせていただく中で、何で農業祭は別府から離れていったのかというようなこともよく言われましたし、私も何でなのだろうなというふうなことをいつも思っておりました。しかし、市長初め議会、またJAさんにも御協力をいただいて、今回別府市に四年ぶりに帰ってくるという正式な決定がなされたようであります。本当に、すばらしいことだと思います。  資料によりますと、二十二万人の方が別府で開催されていた当時は入場されて、総売上高が九千万円、それから千五百人ぐらいの方が宿泊をされていたのではないかというふうに伺っております。全体としては別府の経済波及効果というのは、恐らく二億円から三億円というぐらいの効果があるのではないかというふうにうたわれているわけでありますけれども、これを今後、もう二度と別府市から手離してほしくないというふうに私は思うわけでありますけれども、そのためには、毎年やっぱり大分県に対して何か、企業でいえば営業活動というか、活動が必要になってくるのではないかというふうに思っております。その方法を何かお考えであれば、お答えいただきたいと思います。 ○農林水産課長(石井幹将君) お答えいたします。  今回、二月二十六日の実行委員会におきまして、正式に別府開催が決まったわけですけれども、今後の継続性でありますけれども、毎年開かれる農業祭実行委員会におきまして、当年の反省と翌年の開催地、またその内容が決定されるわけですけれども、この実行委員会の中には幹事会というのがあります。ことし地元で開催したことになるわけですけれども、開催された場合は、その中に幹事の一員として別府市が入るようにお伺いしております。そこで、今後につきましては、大分県や実行委員会の事務局ですけれども、関係機関等と一緒に連携をとりながら、意見も言える場がありますので、しっかり頑張って、引き続き農業祭が本市で開催されるように努めてまいりたいと考えております。 ○一番(長野恭紘君) 今後しっかり抱きしめて、もう外に逃げないようにしていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いをしたいと思います。  以上で私の質問をこれで終わりたいと思いますけれども、最後に一言だけ申し上げて、この質問を閉めたいと思います。  先ほど申し上げましたように、私も来月の四月をもって議員活動一年を迎えるわけでありますけれども、今までの議会にはなかった年をまたぐというか、年度をまたぐ三月議会、初めて経験をさせていただいたわけであります。その中で私も一生懸命勉強をしてきたつもりでおりますけれども、やはり本当に勉強させていただいたなということの一つに、やはり職員さんの姿勢というか、職員さんの知識を随分いただいて、自分もそれを頼りに勉強させていただいたという面があります。今回は初めての経験として退職の職員さんを見送るというようなことがあるわけでありますけれども、この中で――執行部の皆さん方の中で――建設部長、それから選挙管理委員会の事務局長さん、それから消防長さん、以上。おりませんでしょうか。私が把握している中では、三人の方が退職をされるというふうなことを伺っております。私は今二十八歳でありますけれども、私が生まれる以前からこの別府市のために一生懸命汗を流してひたむきに一身をささげて頑張ってこられた退職をされる皆さん方に、私は本当に心から「お疲れさまでした」ということを申し上げて、これからも一市民として別府市の発展のためにいろいろとアドバイスをいただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わります。 ○助役(大塚利男君) 一言。先ほどの私の答弁の中でちょっと間違いがございましたので、訂正の答弁をさせていただきます。  「市長の方で最終的には企業からの要望などを聞き、そして売却議案を議会の方に」とお話ししましたが、「売却議案または賃貸契約議案」とそういったことも、「賃貸、売却」というのを二つ合わせておりますので、選考された中からそういったことになろうかと思いますので、「賃貸契約」も追加させていただきます。申しわけございません。 ○三十番(朝倉 斉君) 通告をしてあります順序によりまして、質問をさせていただきます。  その前に、実は執行部並びに市長にお礼を申し上げておきます。  と申しますのは、明日、実相寺山において市制施行八十周年記念行事にあやかりまして、桜を八十本植栽をさせていただきます。これにつきましては、当地が公園指定ということでいろいろな規制もありました。自然を本当に大事にしなければならん、そしてまた環境を壊してはいけないということで、細心の注意を払いながら八十本という木が、あす植樹をされます。市長さん、それから議長さんにも、本当にお忙しい中をおいでいただくようになっておりますが、ありがとうございます。  ちょっとそれには、教育長さんにいろいろお世話をいただきまして、園児を、園児といいますと、ちょうどことし幼稚園を卒園しました。そしてまた一年生になります。その園児の方々を三十人ほど予定していただくということで、大変意義ある会になるのではなかろうか、このように思っておりますので、大変ありがとうございました。  次は、本題に入ります。  実は私、平成十年に一度この実相寺山について二度ほど質問をさせていただきました。それはどういうことかと申しますと、当初、民有地も買収ができるということで、ちょうど平成九年の冬で寒うございました。ザボンが本当に寒々と野田のザボン園で、ばらばら落ちているということを見まして、あのザボンを日の当たる実相寺山に移したらどうかな、こういうことでザボンの名所鹿児島県の阿久根市を訪問させていただきました。本当にすばらしいザボンがたくさんなって、ザボンを見ただけで温かいなという感じを持ちまして、当時の市長にお話をしましたところ、それは一遍考えてみようということで、この議会でそういう発言もさせていただきました。しかし、民有地の買収ができないということになれば、大変狭隘な土地になりますし、また斜面も急勾配のところ、そしてまた公園地でありますので、余り手を入れて破壊したり環境を壊したりするということができないだけに断念をしているわけです。  ところが、このたび、私のポン友であります阿野さん初め十人の方が寄り集まって、ここにひとつ桜を植えたらどうかということで、財団法人の日本花の会というのがあります、この財団法人の花の会に我々は交渉しまして、そして桜の苗木を八十本寄贈してもらいました。これは長い歴史があるわけです。この財団法人の団体は、一九六二年の四月に発足していますね。現在までに二百万本、大した数ですね、この二百万本を日本もしくは外国に寄贈しているわけですね。  そういう関係で、「それでは」ということで、機を見まして市にお願いをしましたところ、大変気持ちよく「いいですよ」と言って、現実的にあそこに入ってたまがったことは、こちらがどうだこうだ言うのではなく、もう大変な傷みようです、山が。やぶの中が四トントラックで三台ぐらい入れたのではないですかね、課長さんにお願いして、これは大変荒れておるな、大きな穴が幾らもある。聞いてみますと、災害でもないし、何か庭師か、それともまた庭をつくる人か、それかまた家庭に持って帰って土を利用するか、そういう方々が長く袋を持って取りに来ておったというようなことで、大変な傷みようです。それから、それを全部公園緑地課のお計らいで、今あそこの実相寺山の横に道路の歩道をつくっておりますね、あの方にお願いをしまして、あの土をトラックで三杯、あしたに間に合うように入れていただいた。そういうようなことから、大変御苦労をかけたわけですが、しかし、この平面図を見ますと、余りあそこの山は、今後はどうなるのかなという面があるわけです。  これからが本題に入るわけですが、この方向性を見ますと、余りこれは桜を植えられるようなところはないな、一つ一つ植えても大変だなと見ながら、やはりそれでもよく見ればまだ二百本やそこらは植える余地があるのではなかろうかと。それで、事前にほかに何かこれを、我々が桜を植えた後に何か利用することがあるのかどうか、そういうことについてお聞きをいたします。 ○公園緑地課長(田中敬子君) お答えいたします。  先ほど議員さんがおっしゃられましたように、今回の実相寺山に上る道沿いに、市制八十周年を記念いたしまして、桜の苗木を八十本寄贈していただきまして、まことにありがとうございます。ボランティアの方によって植樹していただくようになっておりますので、本当にありがたいと思っております。  それから、先ほど御質問の、ほかに植えるところはということでございますが、今、南斜面の方の一部市有地になっているところは、現在自然を生かしながらというか、特にそこに何かをつくるというような計画は持っておりません。 ○三十番(朝倉 斉君) そうしますと、あれを我々がつぶさに検査をしまして、ここはこういう土地だな、ここは何本か植えられるなということで、きょう、二十六番議員さんから桜のことについて大変ありがたいお話を聞いたわけですが、今は大体十メーター間隔に植える、十メーター間隔ね。そうしないと、また後々間伐を入れたりいろんなことでほかの木にも影響するというふうなことになりますので、十メーター間隔で植えたときには二百本ぐらいは植えられるというようなことになろうかと思います。そうしますと、これもまた日本花の会に苗木をお願いしなければならんと思いますし、多くの地方自治体もその日本花の会の会員になっているわけです。ひとつ別府も、年間会費が五万です。百本、二百本もらえば、もう本当、ただみたいなものですからね、どうかその会にひとつ入っていただきたいと思いますが、いかがなものでございましょうか。 ○建設部長(亀岡丈人君) 突然の質問でございます。今、財政再生期間中ということも頭にありますし、今、各種負担金・補助金等の見直し等も範疇に入れて作業をしているところでございます。突然のお話で、日本の花の会の会員にどうかということでございます。私ども、もうちょっと研究させていただきたいと思いますが、この場ではちょっと確答はできないのですが、申しわけありません。 ○三十番(朝倉 斉君) これは別府の企業は大分ガスさん、大分ガスさんが入っております。だから会員にはそのような苗木を寄贈してあげます、そういう計画があればいつでも利用してくださいということがあるわけですから、むしろ財政のいろんな改革に役立つのではないか。五万円で千本もらえば、大変なおつりが来る。そういうことも念頭に入れ考えてみてください。  まず、この実相寺山のことについては、それで一つの区切りがつくわけですが、あそこには、公園内には今度新たにまた野球場もできますし、それからあといろんな開発も何かあるそうでございますが、道路環境は余りよろしくない。御存じのように、すぐ前には鶴見台中学、前には鶴見病院、上には新別府病院、いろんな人が集まるところがあるのですが、野球場をあそこにつくって、あと道路環境はどうなるのか、公園内の道路環境はどうなるのか。そのことについて答弁を求めます。 ○建設部長(亀岡丈人君) 新野球場を建設した折に、交通アクセスまた道路環境はどうなるかという質問でございます。さきの野球場の質問のときにも答弁させていただいたかと思いますが、確かに実相寺のスポーツ公園の中、サッカー場、多目的広場の中の道路は狭うございます。幹線といたしましては、鶴見病院、緑丘小学校に抜ける道路が幹線が一本でございます。私ども、それを生かすためには、下の実相寺の町内集落には、野球場をつくった場合は各種大会時には下に抜かさないという観点から、今考えておりますのは、園内道路としてサッカー場の下から、相撲場がありますが、その間を鶴見病院の方に抜ける道路を一本考えております。これは傾斜がかなりありますが、測量を一応していますが、構造的にできるということで判断を踏んでおりますので、それはつくっていきたいと考えております。 ○三十番(朝倉 斉君) やはりあそこの道路は、狭隘な道路と思います。実相寺の方に抜ける道路も狭いし、それからまた鶴見病院の前に出ても一本道だし、大変狭い道路ですが、何とか確保して車がスムーズに通るようにしていただきたい、このように思います。  それから、きょうはずっと二十六番議員さんから桜のこともいろいろお話をいただきましたが、私が桜で一番感銘したことの中には、私が――岩男さんも同じですが――アメリカのワシントン、ここにポトマックという川があります。ポトマック川の下の方にポトマック公園というのがありますけれども、ここの桜は、説明によりますと、明治三十四年に東京都が三千本あそこに贈ったという桜が、それはすごいです。ほかに何もありません、桜だけです。ちょうど訪れたときには桜の満開の時期で、桜に対するフェスティバル、カーニバル、それから日本文化をかたどったいろんな催しがあるのですよ。ほかには何もないのです、桜の木だけですね。日本風の茶屋があったり、それはもう大変大事にしております。あれから見ると、日本は「桜の国」、「桜の国」といえば日本と言われるぐらい桜が多いところですが、あのようによく整備をされ、そしてまた親しまれている桜は、世界じゅうどこにもないのではなかろうか、このように思っております。ぜひとも桜を植えれば、その桜の周囲、それから桜の木も大事にしてあげたいということは、もう私が言わなくても同じです。  それから、桜は植えるのはだれでも植えるのだ、育てるのは難しいのだと、こう言いますけれども、この植えるのが大変なことです。(笑声)いや、本当大変なことです。(発言する者あり)本当、大変なことです、育てるのも大変だけれどもね。だから、両方がマッチして植えて育てるということがやっぱり一番大事ではないかと思います。ぜひともあそこにまた桜の名所といいますか、桜の名所というのは、やはり二百本はないと桜の名所とは言われません。そういうときにはまた当局にお願いして植えさせていただきますことをお願いしまして、次に移らせていただきます。  二巡目国体でございます。二巡目国体は、もう目と鼻の先に来ております。私は、水泳の方のお世話をさせていただいておりますから、余り外部のことは詳しくありませんが、水泳の方については少々いろんな会合にも出させてもらっております。この国体といえば県が重立ってやるわけですが、水泳プール整備についての検討会、これは四回あったわけです。当局の方に予想を伺ったところ、いやいや、全くそのことには関知しておりませんと。別府市はそういうことには関知してないが、しかし、プールは大分にできるというようなことで、それから話が進んでないのだ、こういう話でございます。しかし、この検討会の一番大きな眼目は、ここに基本的な考えとして出ている、一番最初に。その基本的な考えは、ちょっと読んでみますと、「競技施設につきましては、可能な限り既存施設を活用したいと考えております」。新しくつくるのではなくて、既存の施設を使いたいと思います、こう書いてあるのですね。だから、既存施設ということになると、余り大分県には既存施設はないわけですね。一巡目国体のときに別府の青山プールを使ったということは、皆さん御承知のとおりです。いわば、あそこは既存の施設と言えるのではないかとも解釈ができます。基本的にそれでは青山プールを使って今の国体ができるか、これはできません。相当な改修・改善をしなければできんということは御承知のとおりです。そのことについて当局は何か県とお話し合いをしたり、また、「どうかい、競技は別府でやらせてもらえんだろうか」とか、そういう話はしたことがありますか。 ○スポーツ振興課長(二宮 司君) お答えいたします。  二巡目国体の会場地の選定につきましては、平成十年から十二年の三カ年にわたり三十七競技の会場地が選定されております。水泳競技については、大分市での開催が決定されております。  施設の状況でございますが、新聞報道にもございましたが、仮設プールを整備するということになっておるようでございます。そのための整備費は、プール本体が十億円、屋根つきにすればさらに三億円が必要というふうに伺っております。 ○三十番(朝倉 斉君) これは私も仮設プールを知らんことはありません。一昨年、世界選手権というのが福岡でありました。これはマリンメッセという、私たちがいつも行く会場です、マリンメッセ。これは私たちの会の臨時の会というのが、九州大会はいつもそこでやるのです。そこで仮設をつくったのですね。そこでやったから、私ももうこちらも知っていますし、いろんなことがあるから見に行きました。それは立派なものです。しかし、一回使うだけです。一回使って、あとは壊してしまう。これが今言う簡素な国体を目標とし、そしてまた既存の施設を使って簡素にやりましょうという県の質素の考え方は、開いておるのではなかろうかなと。同じ十三億を使っていただけるのであるならば、青山プールをちょっと簡素的に使えるような、そしてまた永久に残れるような、何年か残れるようにこういう施設にしたらいかがかと。そのことについては、当局の方から一度県の方にお伺いを立てたらどうか、このように思っておりますが、いかがですか。 ○スポーツ振興課長(二宮 司君) お答えいたします。  先ほどもお答えいたしましたように、大分市での開催予定とお聞きしております。しかし、当初の状況が少し変わりまして、プールは仮設という状況の変化もあり、一巡目国体の歴史的効果等から、この水泳競技は観光振興にも寄与するものと思っております。議員の御提言を踏まえ、今後、関係機関等々と協議をしてまいりたいと考えております。 ○三十番(朝倉 斉君) そうですね、やる気が出たようにあるな。そういうことでやっていただきたい。こういうことについての予備知識として知っておいてもらいたいことは、ここにあります、「大分県における主要スポーツ」、この将来的な動態というのがちゃんと出ているのです。これは今はやりの、盛んにやっていますトリニータ、J1、こういう花形のスポーツでも愛好人口は七万二千九百十九人しかいないのです。競技人口は一万八百四十二人、潜在的愛好者四万五千三百二十八人、これを水泳に例えますと、競技人口は今は少ないです、千四百九十二名。しかし愛好者、愛好者は十三万五千九百八十四人おるんです。そして、何とあなた、潜在的愛好者人口十九万六千九十二人。これは陸上競技、軟式野球、サッカー、テニス、これだけのものがここに出ていますけれども、群を抜いて水泳をやろう、泳ごうという人が圧倒的に多いわけです。だから、大変な大きな財産といいますか、あるわけですね、潜在的な財産があるわけです。  これについて、設備が全くだめです。四十七都道府県があるのですか、この中でも一番悪いのです。五十メーターの室内プールがないところ、これは石川県、山形県、福島県、埼玉県、大分県、山口県、岐阜県、こうなるのですね。この中に、二巡目国体のときにはやりましょうというところがほとんどです。しかし、この大分県は、二巡目国体は金のかからない質素な国体というから、それはいいです、よくわかります。しかし、十三億円使って仮設が壊された後、その十三億の金は大変な重みを持っていると思います。それに別府市が、よし、そこまでいくのなら、そこにひとつ色合いを乗せて青山プールをやったときにどのくらいかかるのか、概算でもひとつはじいてみよう、なんなら別府でやろうではないかという気構えがあるのかないのか。ここが大きなジョイントの分かれ目です。このジョイントをがちっ、がちっと入れかえれば、十三億の金も本当に使ってもらってよかったなと。またたくさんの、二十万からの水泳潜在愛好者、本当によかったな、やはり大分県は水泳が伝統的なものだな、こういうことなのです。  ちみなにこれを国体、今はこの国体ですけれども、これは何があるのですよ、オリンピック。オリンピックの全盛期には別府市民温泉プール、これが完成をしまして、何と別府から五人もオリンピックに行ったのです。これは別府カップに別府にみんな来て温泉プールで練習して、東京オリンピックには五名も出場しておるのです。それが今度はシドニーになったら、大分県から一人。これは減っているわけですね。だから、スポーツ観光、スポーツ観光といって大変騒がれておりますけれども、ぜひとも皆さんのお力でプールを、国体を別府市にできればこの上ない喜びでございますので、よろしくお願いいたします。何かあれば。これで終わります。 ○教育長(山田俊秀君) お答えいたします。  ただいま三十番議員さんから、国体の水泳競技に対する熱い思いをお聞きしました。私どももいろんなところと今後話し合いのできるところを探していきながら頑張ってまいりたいと思います。どうもありがとうございました。 ○十八番(後藤健介君) ちょうど時間が微妙な配分になってまいりましたが、通告の順番でやっていきたいと思います。  まず、東京事務所のその後の経緯について。この問題につきましては、議案質疑ですでに十五番議員が質問をしておりますので、なるべく内容が重複しないようにしますので、答えていただきたいと思います。  まず、九州の自治体の中で東京事務所を備えている市は幾つあるか、これついて答えていただきたいと思います。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  九州では別府市を含めて十七市が東京事務所を設置しております。このうち八市が県庁所在地でございます。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 余り多くないんですね。いただいた資料によりますと、鹿児島とかああいうところは非常に多いんですが、名瀬市とかそういう離島がありますので、これには東京事務所があるんですね。そういうことを含めまして、九月議会で私の方が東京事務所の存在意義について、見直し検討をするというような御答弁をいただいておりますが、その後どのような経過になっておりますでしょうか。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  議員さんからは、九月議会で東京事務所の活動状況や費用対効果の面からの見直しという御指摘をいただいております。そういった中で、行革推進本部あるいは緊急財政再生本部等で東京事務所の事務事業の見直しや、経費を考えた人員配置について検討をしてきたところです。最近は特にインターネットが普及をしておりますし、中央の情報も簡単に入手できるようになりました。こういったことから規模を縮小しても対応できるという判断をしております。そのため新年度からは、今の職員二名体制を一名体制にしたいというように考えております。 ○十八番(後藤健介君) 職員を一名削減するということでありますが、職員一名体制となれば東京事務所の維持管理費と人件費でどのくらいの経費が節減できるのか、これについてお答えください。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  東京事務所に要する経費を十六年度は千三百三十八万円をお願いしております。このうち公舎の借り上げ料といいますか、その部分と職員が別府の方に帰ってくる帰別旅費、こういったものを含めますと約二百万円の削減が見込まれます。それからこれに一人分の人件費これを加えますと年間で約千二百万円程度と考えております。 ○十八番(後藤健介君) 十六年度千三百三十八万円ですね。そして千二百万円も削減といったら残ったのはえらい少なくなるじゃないですか。これであとの東京事務所は存続できるんですか。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) 東京事務所に要する経費は、施設維持管理費だけでございまして、人件費は別に計上しております。 ○十八番(後藤健介君) わかりました。要するに一人減らすと千二百万円ほどは東京に使う金が少なくなっていいんだということですね。  さて、一名を置く事務所が果たしてどれだけの仕事ができるかということを逆に積み上げていきますと、これはただ置くだけの意義しかないのではないのかという思いもするわけです。  そこで、大きな目的の一つは観光誘致ということが東京事務所の一つの大きな任務であると言っておられますので、これをもう少し他の機関、たとえば観光協会とか商工会議所、それから県の事務所とか、そういうところと業務提携をして削減といいますか、廃止というようなことはできないかなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) お答えいたします。  東京事務所には省庁との連絡調整というほかに、今議員さんが言われましたような観光宣伝あるいは観光客誘致といった大きな役割がございます。そういった中で厳しい財政状況のなかではありますけれども、費用対効果の面も考えながら、別府観光の再生、イメージアップの向上、こういったことを考えて、官民一体で取り組んでいく必要があるんではないかと思っております。 ○十八番(後藤健介君) 今の回答を聞くと結局結論がどこにあるのかわからんのですね、そのねらいが。二番目の質問のときには、縮小して存続させるんだと。最後の答を聞くと、十七年度機構改革で検討するということで、これを聞くと典型的な官僚手法であり、官僚回答です。俗にこう言います。流す、回す、止めると。上からの指示は下に垂れ流す。横から来た調整は交わして横に回して行く。下から来た要望は慣例によりできませんといって止めるというのが大体官僚のやり方でありますが、今見ておりますと似たようなことだなと。  そこで、私の一つの考え方を申しましょう。まず東京事務所は一年をもって廃止をする。このための対策として、県の事務所に事務の一部を委託する。二つ目、観光協会、商工会議所、旅館組合、その他の団体と調整して、業務の重複を整理し、それぞれの上部組織、たとえばJTBいろいろなものがたくさんあるんです、旅行会社とか。そういうところを通じ従来の任務を遂行していく。三番目、上記の残務整理のために十六年度一年間のみ一名の縮小人員で存続させる。こういうことなんですが、いかかでございましょうか。 ○市長公室長(亀山 勇君) お答えをいたします。  ただいま秘書課長の方から職員配置の見直し等の経緯につきましては、御説明をさせていただいたとおりでありますし、十八番議員さんのただいまの考えにつきましても、今後十分に検討させていただきたいと思います。  東京事務所につきましては、昭和五十四年六月にいわゆる別府観光の宣伝及び観光客誘致ということでスタートしたわけでございますし、現在の職員二名につきましても、別府のコンベンションビューローあるいはべっぷアリーナの兼務発令も受けている中で、日常業務以外にもそうした誘致活動に努めている状況もございます。たとえば大学の相撲部の合宿を別府に誘致したというような実績等もございますので、いろんなことを考える中で、今の議員さんの御提言も踏まえる中で、特に今別府市は別府財政再生という中で全庁一致で取組みを考えてございますので、今後廃止を含めて結論を出していきたいというふうに考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いを申し上げます。 ○十八番(後藤健介君) もうくどくは申しませんけれども、役に立ちませんよ。私も防衛庁におりましたけれども、来たことがないですよ、自治体のそんな係員が。来ても係長以下にしか会いませんよ、窓口にしか。置く必要はない。  九月の議会でも言いましたけれども、湯布院の町長さんと防衛庁の受付でばったり会いました。あれっと二人ともびっくりしたんですが、何事ですかと聞いたら、福岡施設局のある方が本庁に戻られて、その方が御栄進されたのでお祝いに来ましたと、これですよ。だから市長が出張の折に関係省庁に行けばいい。助役が行ったとき、部長が行ったときには、地元の代議士に一緒に行ってもらえばいい。そうしなかったらちゃんとした話は聞いてくれませんよ。だから私はもう東京事務所に店を張っておく意義もなし、その効果もなし、また上げ潮で日本の経済が発展しておった時期でもなしということで、一年間の猶予の期間は残務整理等のために必要だと思いますが、辞めるに越したことはないということで、六月の議会でもう一度聞きますので、早急に御検討ください。もう検討する、検討すると言って、すぐに一、二年たってしまいます。私は今度は観光経済委員会の常任委員会に属します。やはりこの東京事務所の任務が観光宣伝ということがあるのであれば、観光経済委員会でも十分この検討についてはいろいろ執行部のお考え等も聞いていきたいと思いますので、決着のついた御返答を期待しております。  それでは、次にいきます。  市関係公共施設における国旗の掲揚の現状についてお尋ねいたします。  さて、この問題を質問項目に取り上げましたのには二つの背景があります。その一つは、私は別府に住んで十年になりますが、私が過去転勤に伴い生活した十二カ所のいろんな地域と比較して、別府の町では祝祭日に国旗を軒先に掲揚している家庭が極端に少ないという印象があります。それが第一です。  二つ目は、つい二カ月ほど前なんですが、ある方から電話がありました。この方は大分市で夜の店をやっておられますので、夜間に大分と別府の間を往復するんだと。ところが、大分市内にある国の出先機関、ここの施設の前に国旗は揚げておるんだが、もう年がら年中揚げ放しであって、夜も降ろされてないと言うんです。それで、「私も気がつきませんでしたけれども」ということで、その話は終わって、では別府の公共施設はどうなっているのだろうかということで私も調べてみました。そうしたら市の庁舎及び公民館関係では、ちゃんとやはり朝掲揚されて、夕方には降納されております。ところが、一つ抜け穴がありました。学校関係の施設でございます。  ということで今後は教育委員会にいろいろ現状は聞きたいと思いますが、要するに教育関係の施設の現状についてお聞きしたいと思います。 ○教育委員会次長(杉田 浩君) 教育関係施設における国旗掲揚の状況についてお答えをいたします。  施設が多いんですが、スポーツ関係施設におきましては、べっぷアリーナにつきましては祝日は国旗の掲揚をしています。また土日につきましては、年間を通じほとんど大会が開催されておりまして、主催者の大会旗を掲揚するときに、国旗と市旗を掲揚いたしております。  社会教育施設におきましては、図書館やサザンクロスのように複合的施設に入っている施設は、館独自ではなく、複合的施設のメインポールに祝日に掲揚しております。他の社会教育施設につきましては、掲揚の状況は若干異なっておりますが、祝日または正月に国旗を掲揚しております。  また、小中学校におきましては、入学式、卒業式、運動会、体育大会におきまして、すべての学校で国旗を掲揚いたしております。しかし、祝日には国旗掲揚はいたしておりません。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 今、次長の方から御紹介のあったとおりであります。一番教育の根幹を成す小学校、中学校で祝祭日には国旗が掲揚されていない。まことに由々しき問題であると私は思います。そもそも国旗、国歌を尊重して敬愛するということは、私は法律が制定されたからどうのこうのという問題ではないと思います。ですから、国旗を揚げなくても、この法律の趣旨は別に罰則を定めておるわけでもなし、いわゆる国民が自発的に国を愛し、そして地域を愛し、隣人を愛するというその象徴的なところで国旗、国歌を尊重しましょうというのが私は法律の趣旨であると思うんですね。少なくとも民族自決を理念とする近代国家が成立した後は、その国が持つ政治思想とか政治形態にかかわりなく、世界各国とも自分の国の国旗、国歌を尊重するというのは常識なんです。ところが我が国では、戦後の約六年間にわたる占領政策のために、連合国は国旗国歌の掲揚と演奏とを禁じたわけです。占領政策は終わったんですが、この占領政策に迎合、便乗する形で一部の政治党派が国旗国歌を誹謗し、貶めることで自分たちの勢力拡大を図ろうとした流れが大きくあったと私は思っております。それから六十年、いまだシーラカンス的な思考をもった者が教育現場で国旗国歌を貶める言動を吐き散らし、純真無垢な児童生徒の心を毒し続けているのではないでしょうか。  ところで、教育現場の忌まわしい事例をここで紹介したいと思います。国旗国歌法案が制定をされたことに基づき、当時の文部省は、学習指導要領等で各県に国旗国歌の取扱いについての通達をしたんですが、この扱いをめぐって教育現場が一部の偏向教師により児童を巻き込んでの混乱が各地で発生をいたしました。その一つに東京都の国立市にあります国立第二小学校の卒業式の事例を紹介したいと思います。  ここでも、要するに卒業式場に国旗を揚げるか揚げぬかで大もめにもめたわけです。そこで結局、一部の教師がPTAを巻き込んで反対運動を繰り広げたのでありますが、話し合いはまとまらず、卒業式前日の職員会はこの問題で深夜まで続いた、紛糾したということであります。最後に校長が、卒業式での国旗掲揚をするという結論を示したそうですが、卒業式当日の朝になって一部の父兄と児童が校長室に押しかけてきて、校長をつるし上げ、挙句に校長に土下座をしての謝罪を迫ったという事件がありました。  ここで、不思議に思えるのは、職員会で深夜までずっともめて、深夜に職員会で決まったことが、その数時間後の卒業式当日の朝、どのような方法で一部の児童と父兄が知り、校長をつるし上げ、土下座を迫るという前代未聞の行動に出たのでしょうか。皆様おわかりのとおりです。シーラカンス的な偏向思想を持った一部の教師がそそのかしたんです。この事件は後日新聞で報道され、今、国会議員になっておりますが、民主党の都議会議員が文藝春秋発行のオピニオン月刊誌に詳しくレポートを掲載し、全国の識者の知るところとなり、大きな衝撃を与えのです。別府ではこのようなことは教育現場では起こっていないと思いますが、私も小中学校の卒業式、入学式等に参列して感じることは、国歌斉唱で口を閉ざしたままの教師が見受けられるし、生徒児童の大半は国歌を歌おうとしません。父兄の大半も同様です。これは引きも直さず国旗国歌を尊重し敬愛する動機付けの教育がなおざりにされているあらわれであると私は思います。  国旗国歌に関する話をもう一ついたしましょう。昨日、十番議員が自衛隊のイラク派遣について御高説を述べられましたが、私は自衛隊の海外活動と国旗についての問題を取り上げてみたいと思います。  現在、自衛隊はPKO活動として東ティモール、ゴラン高原、インド洋に部隊を派遣して、平和維持活動に従事しております。過去にはカンボジアを皮切りに、モザンビーク、ルワンダ等で国連の実施する難民救済事業に従事してまいりました。これらPKO活動に従事する自衛隊員は、国連のシンボルカラーである水色のベレー帽とマフラーを着用しており、左の肩のところに国連のマーク、右の肩のところに日の丸をつけております。各国から派遣されたPKO要員も全く同じでございます。国連におけるPKO活動が実施されている地域では、当然民間のボランティアの活動もなされております。  では、PKO活動と民間等が行うボランティア活動とはどこが違うんでしょうか。決定的に違うところは次のことです。ボランティアは自分の意思で活動し、自分の意思で行くわけです。これは非常に尊いことなんです。しかし、危険を感じたりいやになったら、自分の意思でいつでも帰ってこれるんです。自分の意思で行けるけれども、自分の意思でもまた帰ってこれる。ところが日の丸を掲げる日本の自衛隊員は、現地に行った場合、自分の意思だけでは現場を撤収できないのです。国の撤収命令が出るか、任務が完全に遂行され、国連または日本国の命令が出る以外は、不幸にも殉職するか、現地で治療不可能な重症を負わない限りは帰国できないのです。日の丸を掲げて外国の現場に行くということは、こういうことを意味します。「ショー・ザ・フラッグ」、国旗を掲げよ、「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」、軍靴を履いた軍隊をよこせというのが、こういう紛争地域における世界の各国の声です。この二つのことを実行せねば国際社会は我が国を信頼してくれないんです。一兆二千億円、赤ちゃんからお年寄りまですべてを含めて国民一人当たり一万円の資金を拠出しても、世界からばかにされたのが湾岸戦争のにがい教訓であります。  以上、国旗と国歌の持つ意義について紹介しました。別府市の教育現場で国旗国歌に対する正しい国際常識に添った啓発教育がされることを願ってやみません。教育長の御所見があればお願いいたします。 ○教育長(山田俊秀君) お答えになるかどうかわかりませんが、私はこれまでかつて三年間、家族で海外生活をしたことがあります。その中で国のシンボルであります国旗の大切さというのは、いろんな場面で経験をいたしました。また、我が家では昔から祝日には国旗は必ず揚げております。そういうことから、ただいま議員さんの御指摘の学校における祝日の国旗掲揚につきましては、今後学校現場においても期が熟するように誠心誠意努力してまいりたいというふうに思っております。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 大変常識的なお答えをいただきましてありがとうございました。ぜひ、もう歪んだ現実を早く直して、二一世紀ですから、日本も正しい道を歩き始める第一歩を示していきたいというふうに私は思います。  次に、三項目でございますが、平成十六年度予算について、いろいろなことをお聞きしたいと思います。  以前より予算編成と議会のかかわりについては、るる質問させていただいておるわけですが、特に昨年九月議会以降、予算編成の各結節においてシリーズ的に取り上げてまいりました。今回はいよいよ一年のサイクルの一区切りとして当初予算案が提示されたわけです。この流れの中で、当初予算について、先に議案質疑で論じられた点もあるかと思いますが、私なりに再度確認をさせていただきます。  まず、新年度予算全般について私の印象を簡単に述べさせていただきます。  一般会計では三百八十五億五千万円といったことで、一言でいうとかなり「コンパクトな予算」ということになろうかと思います。市長の提案理由にありました「再生べっぷの礎を築く予算」という表現は、ほぼ適切なのかなといった印象です。実際、予算編成の大詰め段階であろう十二月に国からの交付税などが大幅に削減されるといった報道がなされ、予算が果たして組めるのかと内心心配しておりました。結果としては、交付税等の影響分を基金からの繰り入れ十一億円で補てんせざるを得なかったようですが、市民サービスを低下させないという観点からは、市長の一つの大きな英断として評価しておきたいと思います。予算規模の適正化は一歩前進しているように考えますが、別府市にとって適正な予算規模がどのくらいかといった根本的な問題も今後論議していかなければならないと考えております。  また、特別会計では、これまでも早期の改善取組みをお願いしてまいりましたが、国民健康保険や介護保険が増大しており、一般会計の繰出金増加の一要因になっているものと考えます。関係課においては十分な取組みをしていただいていることと思いますが、新年度からはさらに努力していただきたいと思います。  さて、それでは通告の内容に従って確認をさせていただきます。  まず、平成十六年度主要事業について、特に新規事業を中心としてですが、厳しい財政状況の中で、予算編成の基本的な考えをお伺いしたいと思います。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  予算編成の基本的な考え方ですが、維持管理や計画的な社会基盤整備など市民生活に必要不可欠な部分につきましては、限られた財源の中から予算確保を図ることといたしました。また、先ほど議員さんが述べられましたとおり、第一段階として予算規模といった観点を重視し、縮減を図った予算編成をしております。予算規模は平成十二年度並みとなっており、市長が提案理由の説明の中で述べましたとおり「再生べっぷの礎を築く予算」として位置付けております。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 当然、「再生べっぷの礎を築く予算」ということですから、予算規模といった全体的な枠組みが最も大切なことでありましょうが、実質的には今回の予算が新市長の初めての予算編成になろうかと思いますので、主だった事業、特に施設建設以外の新規事業について簡単に御説明いただきたいと思います。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  まず、三月二十日のプレイベントを皮切りに年間を通じたイベントを予定しております市制施行八十周年記念に伴う事業予算を計上しております。また、住民や諸団体のまちづくりを行政との協働で進めるため、まちづくり支援の経費を計上しております。  福祉・医療面では、別府市障害者計画の策定、次世代育成支援行動計画の策定、また、高齢者の健康・体力づくりにかかる別府市独自の運動処方の作成を官学協働で実施をするとともに、不妊治療の助成制度の創設などに伴う経費を計上しております。
     観光面では、直接の予算額というよりその事業内容の精査見直しを図っております。  都市環境面では、交通バリアフリー基本構想の策定、JR亀川駅周辺の整備計画の策定、道路管理を住民と共同して取り組む「道路里親制度」の導入などに伴う経費を計上しております。  教育環境面では、各小学校への木製机・イスの計画的導入、少年自然の家「おじか」の木製ベッドやログハウス導入の経費、IT教育に対応するための各中学校のLAN設置などの経費を計上しております。  また、予算は伴いませんが、小学校の三十人規模学級につきましては、大分県知事の御理解をいただき、新年度から実現の運びとなった次第でございます。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) この他にもいろいろ小さいのがあると思うんですが、ことしの十六年度予算のいわゆる枠組みを説明していただきましてありがとうございました。  今、説明された事業には計画策定に関するものが多かったように思います。これらの計画には、市長が常々言われております「夢と希望」の一部が盛り込まれていくものと考えますが、くれぐれも行財政健全化との整合性を考慮したものとなるようお願いいたします。  次に、主要財政指数の前々年度、平成十四年度との対比についてですが、直近の十五年度との比較ではなく、前井上市政の実質最後の予算であります十四年度との比較といった面も含め、前々年度の予算を対象とさせていただきます。  まず、一般会計予算ですが、平成十四年度が四百十億円、これに対して十六年度が三百八十五億五千万円で、二十四億五千万円の削減となっております。この内訳についてですが、まず、義務的経費の状況について説明をお願いいたします。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  一般会計ですと人件費につきまして、十四年度が約百十億円、十六年度が約百二億円で約八億円改善しております。公債費につきましては、十四年度が約三十二億円、十六年度が約二十七億円で約五億円減少しております。  扶助費につきましては、十四年度が約九十八億円、十六年度が約百十億円で約十二億円増加しております。義務的経費の合計では、十四年度が約二百四十一億円、十六年度が約二百三十九億円で約二億円の減少となっております。 ○十八番(後藤健介君) そうしますと義務的経費全体では、余り予算額の縮減は見られないが、その中身では人件費と公債費で約十四億円改善しているものの、扶助費の大幅な伸びと相殺された結果ということですね。これは財政再生面での大きな壁になろうかと思いますので、やはり今後は扶助費の分野でも聖域なき十分な見直しといいましょうか、まず増加の原因分析に取り組んでいただきたいというふうに思います。  次に普通建設費業費についての説明をお願いいたします。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  普通建設事業費についてでございますが、補助事業につきましては十四年度が約三十七億円、十六年度が約十五億五千万円で、約二十一億五千万円減少しております。単独事業につきましては、十四年度が約十六億円、十六年度が約十五億円で約一億円減少しております。普通建設事業費の合計ですが、十四年度が約五十三億円、十六年度が約三十一億円で約二十二億円の減少となっております。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 補助事業では十四年度当時の総合体育館や南小学校などといった大きな補助事業の差によるものであり、単独事業は通常の維持補修などのほか、市民生活により直接的に影響する部分であるため、若干の削減にとどまっているものと考えます。同じ事業をやるなら単独事業よりも補助事業の方が効率がいいのは当然ですが、今後国の政策により補助事業の拡大はむずかしいものと思います。単独事業について、不要不急の事業を行うことなく、必要効果を十分考慮して執行に当たるようお願いいたします。  では、負担金と補助金について御説明をお願いします。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  十九節の負担金・補助及び交付金につきましては、十四年度が約二十三億円、十六年度が約三十五億円で約十二億円の増加となっております。このうち保育園運営費負担金など福祉制度改正に伴いまして十五年度から児童委託料より移行したものが約十六億円含まれておりますので、実質的には四億円ほどの減少となっております。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 制度改正や廃止・新規や額の増減など一様な比較はむずかしいようですが、補助金のみに限った場合どのような状況でありましょうか。 ○財政課長(徳部正憲君) 十五年度と比較しますと、補助金につきましては約五千万円の削減となっております。 ○十八番(後藤健介君) 補助金は五千万円も削減したんですか。ああ、そうですか。余り変わっていないという認識だったんですが、負担金の減額によるところが大きいんですね。補助金については、すべてが団体等へのものではないと思いますが、余り改善が見られていないというふうにも受け取れます。昨年から「財政再生」に取り組んでいるとのことですが、十五年度と比較した場合はどうなっておりましょうか。 ○財政課長(徳部正憲君) 済みません。十五年度と比較した場合の補助金につきましては、約五千万円の削減となっております。 ○十八番(後藤健介君) 個々の内訳は別としても一定の見直しは進んでいるということですね。今後も補助金の適正化にも厳正に取り組んでいただきたいと思います。  ではもう一点、特別会計の健全化の一つの判断となる繰出金について御説明をお願いします。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  繰出金についてでございますが、十四年度が約四十九億円、十六年度が約五十二億円で約三億円の増加となっております。 ○十八番(後藤健介君) やはり医療や介護の伸びによるものでしょうか。内容をもう少し具体的に説明をお願いいたします。 ○財政課長(徳部正憲君) 公共下水道事業及び温泉事業で約一億円減少しておりますが、介護保険、老人保健及び国保の三事業で約三億三千万円の増加となっております。 ○十八番(後藤健介君) これらの特別会計については市民サービスと密接に関連していることは承知しておりますが、決算委員会や十二月議会で再三私が取り上げてお願いしておりますとおり、今後の対応を早期に検討していただくことこそが、財政再生を進める上での一つの大きな課題ではないかと考えております。  ここで十四年度との比較といった観点で簡単にまとめますと、一般会計では人件費、公債費及び補助金の地道な改善が予算に反映されていると同時に、扶助費及び医療・介護に伴う繰出金の大幅な増加が見られます。また、大型補助事業を除いた普通建設事業費は同等の水準を維持しているなど、市民生活に関連したものはそれなりに予算確保されているように思います。  このほかにもいろいろありますが、全体的にはほぼ適正な予算規模でバランスが取れた編成ができているものと評価をいたします。しかし、昨年の「緊急財政再生宣言」のとおり、公表された財政見通しよりも基金繰り入れが前倒しになったことは、懸念されるところであります。  今は予算編成における一応の最終結節である当初予算案が提出された段階であります。まだ審議中であり少し話は早いのでありますが、予算が可決された折には、予算執行面での最終結節である決算に向け、近く「財政再生プログラム」も作成されると聞いておりますので、最少の経費で最大の効果を図り、収支の改善を図っていただくようお願いいたします。  最後に、「行政改革推進に関する施策について」ですが、新年度から取り組んでいるものはありますか。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  今年度末までに「行政改革推進計画」や「財政再生プログラム」を作成しますので、これらに職員の定員管理計画、それとIT推進計画を合わせて改革を進めていくために、新たに「行財政改革推進室」を設置し、進捗管理を総合的に行う予定でございます。  また、内部事務のスリム化及び効率化を図るため、市長、助役及び収入役の権限を大幅に委譲できるよう所要の関係規則等の改正を四月一日施行に向け作業を進めているところでございます。以上でございます。 ○十八番(後藤健介君) 行政改革と財政再生を合わせ、行財政改革に一本化することは本来あるべき姿であると思います。どちらも本年度末に完成するようですから、その内容も含め不退転の取組みを期待いたしております。  最後になりますが、私は何事にもアバウトで、大雑把な私には似つかわしくなく緻密な計数的分析に基づく質問をさせていただきましたが、正直に内幕を明かせば、この質問の内容はすべて私が友永企画財政部長、徳部財政課長、大野補佐に御教示を受けたことのエキスをまとめたものであります。(笑声)昨年六月から、市の財政の基本的な枠組みについて、前に述べた友永部長以下にずっと御教示を受けてまいりました。私も自衛隊在職中、前後五回にわたり国家予算作業の一端に携わった経験がありますので、多少の基礎的知識は持っていたのですが、地方自治体の財政についてはすべて一から教えていただく状態でした。そこで強く感じたことは、議会内に予算委員会を設置し、執行部と議会の間で市政の根幹である予算を中心とする財政のあり方について、じっくりと審議する必要があるなということをつくづく感じました。一般質問の限られた時間内では、そしてまた一問一答形式では、上っ面をなでるだけにしか過ぎません。この点については今後議員諸兄の衆知をお借りして、具体的実行の作成を議長を中心に推進してまいりたいと思っております。  この一年間、予算編成の全過程にわたり御教示をいただきました関係部課長さん、及び関係職員の皆様に深甚なる謝意を表し、この質問を終わります。どうもありがとうございました。 ○議長(清成宣明君) お諮りいたします。  本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日十三日と十四日は休日のため本会議を休会とし、次の本会議は、十五日定刻から一般質問を続行いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清成宣明君) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日十三日と十四日は休日のため本会議を休会とし、次の本会議は、十五日定刻から一般質問を続行いたします。  以上で、本日の議事は終了いたしました。  本日は、これをもって散会いたします。       午後五時二十八分 散会...