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平成15年第4回定例会(第3号12月 9日)

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  1. 別府市議会 2003-12-09
    平成15年第4回定例会(第3号12月 9日)


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    平成15年第4回定例会(第3号12月 9日) 平成十五年第四回定例会会議録(第三号) 平成十五年十二月九日   〇出席議員(三十一名)    一  番  長 野 恭 紘 君   二  番  嶋   幸 一 君    三  番  市 原 隆 生 君   四  番  国 実 久 夫 君    五  番  麻 生   健 君   六  番  萩 野 忠 好 君    七  番  猿 渡 久 子 君   八  番  吉 冨 英三郎 君    九  番  黒 木 愛一郎 君   十  番  平 野 文 活 君    十一 番  松 川 峰 生 君   十二 番  池 田 康 雄 君    十三 番  野 口 哲 男 君   十四 番  野 田 紀 子 君    十五 番  堀 本 博 行 君   十六 番  田 中 祐 二 君    十七 番  高 橋 美智子 君   十八 番  後 藤 健 介 君    十九 番  山 本 一 成 君   二十 番  清 成 宣 明 君    二十一番  永 井   正 君   二十二番  三ヶ尻 正 友 君    二十三番  佐 藤 岩 男 君   二十四番  泉   武 弘 君    二十五番  岩 男 三 男 君   二十六番  原   克 実 君    二十七番  内 田 有 彦 君   二十八番  浜 野   弘 君
       二十九番  首 藤   正 君   三十 番  朝 倉   斉 君    三十一番  村 田 政 弘 君 〇欠席議員(な  し) 〇説明ための出席者    市長       浜 田   博 君   助役       大 塚 利 男 君    収入役      池 部   光 君   教育長      山 田 俊 秀 君    水道局管理者   宮 崎 眞 行 君   監査委員     渡 部 喜代美 君    総務部長     須 田 一 弘 君   企画財政部長   友 永 哲 男 君    市長公室長    亀 山   勇 君   観光経済部長   東   昇 司 君    建設部長     亀 岡 丈 人 君   生活環境部長   高 橋   徹 君    福祉保健部長兼福祉事務所長             岡 部 光 瑞 君   消防長      吉 本 皓 行 君                         教育委員会次長教育総務課長    財政課長     徳 部 正 憲 君            杉 田   浩 君    水道局次長    藤 林 力 良 君   消防参事     木 村 善 行 君    次長兼選挙管理委員会事務局長             松 尾 慎 一 君   監査事務局長   伊 藤 征一郎 君    企画財政部次長企画調整課長             安 波 照 夫 君   国際交流課長   溝 口 広 海 君    生活環境部次長環境安全課長             宮 津 健 一 君   消防本部予防課長 工 藤 邦 男 君    土木課長     金 澤   晋 君   学校教育課長   利 光 弘 文 君    生涯学習課長   入 田 勝 人 君   契約検査課長   岩 本 常 雄 君    教育総務課参事  穴 見 公 司 君   商工課長     中 野 義 幸 君    競輪事業課長   藤 沢 次 郎 君   納税課長     梅 木   武 君    建築住宅課長   宗 野   隆 君   職員課長     中 尾   薫 君    総務課参事    浜 口 義 友 君   秘書課長     宇都宮 俊 秀 君 〇議会事務局出席者    局長       林   慎 一     参事       加 藤 陽 三    次長兼議事係長  藤 内 宣 幸     次長兼調査係長  飯 田 ひとみ    主幹       是 永 敏 明     主査       濱 崎 憲 幸    主査       柏 木 正 義     主任       村 上 正 人    速記者      桐 生 能 成 〇議事日程(第三号)       平成十五年十二月九日(火曜日)午前十時開議    第一 一般質問 〇本日の会議に付した事件    日程第一(議事日程に同じ)       午前九時五十九分 開会 ○議長(清成宣明君) ただいまから、継続市議会定例会を開会いたします。  本日の議事は、お手元に配付いたしております議事日程第三号により行います。  日程第一により、一般質問を行います。  通告の順序により、発言を許可いたします。 ○一番(長野恭紘君) おはようございます。昨夜は、遠足を控えた小学生のようになかなか眠ることができませんでした。(笑声)一般質問二回目にいたしまして、トップバッターの栄誉を賜ることができました。本当にありがとうございます。この幸運のくじを引いていただきました三番議員さんと、いつもかわいがっていただいております八番議員さんに、心から感謝・お礼を申し上げて、一般質問に入りたいと思います。  それでは、質問の通告の順に従いまして、順次質問をしていきたいというふうに思っております。  まず、留学生と特区認定についてお尋ねをしたいと思います。  政府は、地域の特性に応じた規制の緩和・撤廃の特例を導入いたしまして、特性に応じた産業の集積や新規産業の創出により地域経済を活性化させるという理由から、構造改革特区というものを認定しております。具体的には農業や教育、物流などの申請が多いようでございます。全国的にも第一次募集から今回の第三次の募集にかけて約二千二百件もの申請がなされているというような状況でございます。そして、今回は別府市が、大分県内のトップを切って留学生特区の認可をいただいた。本当に関係当局の粘り強い御努力に心から敬意を表したいというふうに思っております。  さて、そこで、別府市が過去に申請をいたしました特区の申請の状況それから経緯、それから、また今回、留学生特区が認定をされました。その特区の意義と詳しい内容につきまして、お答えいただきたいと思います。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  まず、特区認定までの経緯でございますが、平成十四年七月に内閣官房事務構造改革特区推進室というものが設置されております。特区構想の第一次提案の募集が開始され、これまでに第三次までの募集が行われております。別府市は、第一次提案におきまして、温泉療養の公的医療の保険適用についての提案をいたしておりますが、残念ながら特区不可というような結果になっております。  今回、大分県と共同提案しました分につきましては、十五年十月の第三次認定申請におきまして共同申請をしたところであります。これにつきましては、十一月二十八日に正式認定をいただいたところであります。  また、現在の特区の認定状況でございますが、全国で二百三十六の特区計画が認定されております。今回の認定では、大分県関係は別府市の留学生特区と安心院町の安心の里農業特区、この二つが認定されております。これは、大分県で初の認定ということになっております。また、留学生特区につきましては、この種の特区としては全国で初というふうな形でございます。  次に計画の内容でございますが、今回認定されました計画は、公営住宅の空き室を目的外使用し、留学生宿舎として適用するということでございます。これによりまして、留学生の経済的負担を軽減するとともに、あらゆる留学生支援を通して世界じゅうの留学生から愛されるまちづくりを進め、留学先としてのイメージアップというふうなものを考えております。  実施年度は十六年度から当面二十戸程度を予定目標としまして、現在関係課と具体的な準備を進めております。 ○一番(長野恭紘君) ありがとうございます。先ほど御答弁いただいた中で全国初と、留学生に関してはこの特区というのは全国で初であるということであると思います。別府市が全国に先駆けてこの留学生特区をつくるということの意味は、やはり別府市がこれから留学生をまち全体といいますか、別府市全体で育てていこうとする決意のあらわれであるというふうに考えて間違いありませんでしょうか。 ○企画調整課長(安波照夫君) 議員御指摘のとおり、そういう目標のもとで留学生特区も申請した経緯があります。 ○一番(長野恭紘君) 二〇〇〇年に、アジア太平洋大学・APUが開学をいたしました。ことしで開学から四年目を迎えようとしているわけでありますけれども、APUまた別府大学、両大学を含めましての外国人留学生の数の推移はどのようになっておりますでしょうか。また今後の増減についての見込み、これがわかりましたら、教えてください。 ○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。  二〇〇〇年にAPUが開学いたしまして、開学時四月にはAPU、別府大学合わせまして六百八十八人、二〇〇一年の四月現在では千三百五十八人、二〇〇二年の四月には一千八百三十九人となっております。二〇〇三年の秋入学が最終年度になりますが、四年生全員そろいまして十月一日現在で六十九の国と地域から二千二百三十五名の留学生が在籍してございます。今後の増減につきましては、卒業・入学を合わせまして五百人前後が見込まれているというふうに思っております。 ○一番(長野恭紘君) 毎年留学生がふえていっている。ことしですべての――四年目でありますから――APUに関しては一年生から四年生が全員そろったということになろうかと思います。私は、留学生というのは、将来の別府をアピールしてくれる別府の国際親善大使だというふうに思っております。考えてみますと、先ほど御答弁いただいたとおり毎年四百人から五百人の数の留学生が出ていっているということは、毎年世界各地に四百人から五百人の別府の親善大使を送り込んでいる。何もしなくても毎年これだけの卒業生が出ているわけでありますから、別府にとっては非常に喜ばしいことだというふうに思っております。  しかしながら、私は、この熱意とはまた別のところで、今ひとつ留学生の支援の体制、留学生特区は認定をされましたけれども、別府市の支援体制というものが十分に整っていないというふうに思っております。現在、市内に留学生のための協議会でありますとか、支援団体、活動している団体というものがあるのでしょうか、お答えください。 ○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。  市内では各団体によります支援・交流事業が実施されておりますが、留学生の総合的支援を目的として組織されております団体は、別府市国際交流推進協議会という国際交流課の方で事務局を持っております組織がございます。また、県の方にも大分県留学生支援連絡会や大分県留学生関連施策協議会がございます。 ○一番(長野恭紘君) それでは、先ほど申し上げられました国際交流推進協議会の中で、留学生支援としてここ二、三年の状況で結構ですので、活動でありますとかその内容、成果についてお尋ねします。 ○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。  国際交流推進協議会の中で、留学生の総合的な支援をするための専門部会を設置してございます。この部会、五部会ございます。生活部会、交流部会、緊急部会、住宅部会、理解啓発部会がございます。それぞれの部会で生活相談、生活用品の提供、交流事業の推進、日本文化の紹介、ホストファミリーの開拓、急病や事故などの緊急時の対応、理解講座の開催などを取り組んでございます。  緊急部会では、外国人観光客が別府で夜間等に急病になった場合、別府市の国際交流会館大分学生交流会館の留学生がボランティア通訳で御協力をいただいております。本年度と昨年度合わせまして、韓国人、台湾人の留学生が御協力をいただいてございます。  また、留学生の事故・トラブル等につきましては、個人情報の守秘義務等もございまして、なかなか私ども情報を入手することが難しい現況でございます。  生活部会では、市民から提供されました生活用品を再利用するということで、留学生の方に提供・貸与をさせていただいております。  また、理解啓発部会では、留学生によります市内の各小学校での異文化交流の実施、そのほか経済的な支援をあわせまして、地域での交流事業を実施、最近では浜脇の薬師まつりや新別府それから春木のお祭りなどにも参加しておりますし、例えばある鉄輪のお祭りでは、若い地域の人たちがおみこしを担いでくれる方がいらっしゃらない、そういうときに留学生が積極的に協力していただいているという事例もございますし、最近では各自治委員さんからも非常に喜んでいただいているという御報告を受けていることがございます。  また、留学生のボランティア活動でございますが、七月にあります「海の日」の清掃作業に、別府市の国際交流会館大分学生交流会館の留学生が積極的に御参加をいただいておりますし、「社会を明るくする運動」等々にも御協力をいただいてございます。  別府市では、APUが開学した年に、留学生に奨学金の支給を始めました。初年度には十五名、年間二十四万円の奨学金を支給してございます。毎年五名ずつふやしまして、本年度は三十名の留学生に支給をいたしております。県の方でも、県内の留学生に百三十名、年間三十六万円の奨学金の支給を実施してございます。  そのほか、別府市では、「留学生のための生活情報の手引き」を作成いたしまして、英語版、中国語版、韓国語版で留学生に配布してございます。この情報につきましては、平成十五年度からは別府市のホームページの方に同じように英語、中国語、韓国語で情報を提供させていただいております。  また、留学生のためには、別府で生活するためのごみの収集だとかいろんな問題についての情報をビデオテープに作成しまして、そのビデオテープの配布等々もやっております。  そのほか、県事業の中で、留学生が住宅を借りるときの保証人、これが非常に問題がありましたが、県の方の事業の中で連帯保証に際する留学生の住宅保障制度や、一時的に多額な費用を必要とする場合に一人当たり二十万円の貸付金制度もございます。また、留学生の健康保険加入の軽減のために、健康保険料の二分の一以内の補助制度もございます。  以上のような支援制度が、現在のところございます。 ○一番(長野恭紘君) 現在の協議会の中でも十分に御努力をされているというところであるというふうに思います。本当に感謝をしたいと思います。  しかしながら、留学生の支援というものには、まだまだ活動の分野においてなかなか見えにくいところも多い、わかりにくいところが多くあります。そういった意味で、現在ある国際交流推進協議会、別府市だけが抱え込むのではなくて、例えば、これは例えばですけれども、両大学であり市役所であり、また消防署、警察署、また民間の支援団体であるとか、また民間の企業であるとか、そういったものをすべて網羅する新たな推進協議会と申しますか、これが八者であれば「八者協議会」となるのかもしれません、七者であれば「七者」。名前はどういうネーミングでも構わないのですけれども、新しいそういった留学生を支援する、現在の協議会とはまたちょっと違った協議会を立ち上げる必要があるというふうに私は思いますけれども、その点についてはいかがでしょうか。 ○国際交流課長(溝口広海君) お答えをいたします。  国際交流推進協議会の中で、現在、留学生を総合的に支援する部会がございますが、各部会の役割が今のところ十分に果たされてない部分もございます。今後、各専門部会の機能の充実を図り、対応をしていきたいというふうに考えております。一番議員の御提案につきましては、専門部会の機能等を十分勘案しながら、各関係機関及び関係各課と協議をして検討させていただきたいというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) 協議・検討の方を、よろしくお願いをしたいと思います。  先ほど御答弁をいただいた中で、個人情報の保護であるとか、そのような関係もありまして、協議会を立ち上げても、現在の協議会の中においても十分な情報が引き出せない、また話し合いの場が持てないというようなことは、よくわかるのでありますけれども、やはりここは別府市がリーダーシップをとってこの協議会の設置に何とか一生懸命頑張っていただければなというふうに私は思っております。  先ほど、留学生特区の認定が、別府市の留学生対策の決意のあらわれだという当局の決意の表明もありましたし、別府市が無償提供した土地の問題もあります。別府市がこれだけ熱意を持ってやっているのですから、後は知りませんよということではなくて、最後の最後までやはり責任を持つということが、私は必要であるというふうに思っております。どうぞ、よろしくお願いをいたします。  それと、前市長のときであったのではないかなというふうに思っておりますけれども、「一国一町制度」、大分県で言う「一村一品運動」のようなものであると思います。例えば私は今、小倉町に住んでおりますけれども、小倉町であればシンガポールの学生の受け入れというか、いろいろな文化の交流であるとか、言葉を一人一人が一語ずつ覚えるであるとか、先般、二〇〇二年のワールドカップが行われました。二〇〇〇年のワールドカップの中で、大分県の中では日本一有名な村になりました中津江村という村があります。これは現在でもカメルーンとの交流が盛んに行われておりまして、もっとさかのぼれば実は九八年、日本が初めてフランスワールドカップに参加をしたときも、日本におけるカメルーンと同様に、日本は当然フランスにキャンプを張らなければいけませんから、そのときはエクスレバン、名前を聞いたことがあると思います、エクスレバンというところに――小さい町でありますけれども――キャンプを張りました。現在でもこのエクスレバンには日本の観光客のために案内板であるとか観光の掲示板といったものが数多く見受けられる。そして日本人観光客には、特に地元では親切にしていただけるんだというふうな話を聞いたことがございます。やっぱりこういう本当の国際交流というのは、地域の協力があってこそ初めて成り立つものであると私は考えております。この地域の底上げ、本当の国際交流を行うといった意味でも、早急にこの協議会を立ち上げて「一国一町制度」。前回は没になりましたけれども、今回この新しい協議会を立ち上げて、ぜひこういった自治体というか自治会ですね、自治会との交流事業等々もぜひ活発に行っていただきたいというふうにお願いをして、次の質問に入りたいと思います。  次に、防災対策についてお願いをいたします。  先日、大分の東洋ホテルで、平成十五年度の大分県市議会議長会主催の議員研修会が開催をされまして、私も一年生議員として初めてこの研修会に参加をさせていただきました。講師としてお越しいただいたのが、全国都道府県議会議長会で議事調査部長を務められた野村稔さんという方でありました。この方は非常に有名な方なのだそうですけれども、私は、正直言って大変恥ずかしいのですが、知りませんでした。話を聞いてみますと、非常に軽快で、また本音の話をしていただける、本当にすばらしい講師だなというふうに思いました。ぜひ別府でも何かの機会がありましたら、この野村先生をお招きして講演等も開いていただきたいというふうに思いますけれども、それはそれといたしまして、野村先生が講演の中で一つぎくりとするようなことを言われました。それは、「あなたの市の防災対策は、一体どうなっていますか。もしものときにつくっても意味がありません。もし今あなたの市の防災対策が不備であるならば、ここにいらっしゃる議員さん、あなた方が余りにも無責任です」ということをおっしゃいました。まさしく私は、そのとおりであるというふうに思いました。執行部はもとより議会というのは、やはり市民の生命であるとか財産を守るというのが一番の責任であり課題であるというふうに私は思っております。  野村さんによりますと、この方は全国を飛び回っている方でありますから、全国自治体は、阪神・淡路大震災の教訓を十分に生かして防災対策を見直しているというところが多いそうでありますが、考えてみましたら、別府市というのも、豊かな自然に囲まれております。山があり海があり、また特殊な扇状地という地形を有しております。また温泉が豊富にわいているということもあります。それは同時に災害に遭う可能性がほかの都市よりも高いということを意味しているんだというふうに思います。  そこで、別府市における全般的な防災対策についてお尋ねをしていきたいと思います。  別府市として、現在、自然環境であるとか地域性を考えたときに、どのような災害が起こり得るというふうに考えておりますでしょうか。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  別府市は、議員さん御指摘のように、その地形の形状から非常な特殊性を持っております。例えば、東は海抜ゼロメーターの海でございます。また西の方は海抜千三百七十五メーターの鶴見岳までございます。この頂上まで距離にいたしますと約十二キロございます。このわずか十二キロの距離で海抜がゼロから千三百七十五メーターまでの、こういう急傾斜地といいますか、こういう形状を有しております。このことはどういうことかと申しますと、例えば集中豪雨だとか台風だとか、そういった風水害の可能性が高い、そういう地形になっております。また今一つは、別府市には内陸の中、また海岸の海の方にも活断層というのがございます。特に別府万年山活断層、また海の方の日出沖活断層につきましては、今でも直下型地震の可能性があるというふうに言われております。  それから次に、最近でございますが、東海、東南海、南海、いわゆる海の方の地震でございますが、これに伴います津波の可能性というのも指摘をされております。このことにつきましては、東南海、南海地震防災対策推進地域の指定ということで、今、中央の防災会議の方に申請をしておりますが、こういった対策を今、県が中心になりましていろいろ、県下約二十二の市町村と一緒にこういう指定の動きがあります。  それから、今一つは、火山対策でございます。これは十一月十七日に大分鶴見岳火山対策委員会の方で発表になりましたが、例のハザードマップの問題でございますが、活火山の指定が鶴見岳、由布岳、また伽藍岳のこの三つの山で指定をされております。特に鶴見岳、伽藍岳につきましては、A、B、Cの三段階のうちのBランクに国が指定をしております。全国で二十八のこういう活火山につきましては、ハザードマップがすでに公表されておりますが、我々の住む別府の鶴見岳につきましても、先月、ハザードマップが公表されたという経緯がございます。そういうことが地形、自然環境の中で予想されております。  そのほかにつきましては、別府は戦災を受けておりません。そのために古い木造家屋、また狭い道路等のそういった環境にあります。このことは、何かあれば大災害に結びつく要素を秘めているということでございます。 ○一番(長野恭紘君) さまざまな災害が、想定をされるということだと思います。
     それでは、それぞれの災害に対してのマニュアルというものが完備をされているのでしょうか。また、防災資機材等の状況、これはどのようになっておりますでしょうか。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  平成五年に、風水害を中心にしました総合防災計画を策定しております。しかし、御存じのように平成七年一月十七日に阪神・淡路大震災が起こりました。このことを受けまして、平成九年四月に震災対策編の見直しをやっております。しかし、九年にやりましたが、すでにもう六年を経過しております。そういうことで現在、その災害計画の見直しを今も進めております。そして、平成十六年四月に完成の見込みで作業を進めております。それから、平成十四年三月に風水害と火山対策編の防災計画をつくっております。  それから、防災資機材のことでございますが、環境安全課の防災機材の中心は防災無線でございます。これは災害対策本部を立ち上げたときに各施設、各関係機関との連絡調整にぜひなくてはならない機械でございますが、この防災無線が、現在市内で約百二十一設置をされております。これは市役所はもとより関係する各小・中学校、また市内の公民館、それから関係機関、これは自衛隊とか病院関係とか、そういったところに、全部で百二十一設置をしております。  それから、建設部の方では防災の資機材、土のうとか、そういったものですね。それから、消防本部の方でも防災資機材と救助の資機材を確保しております。 ○一番(長野恭紘君) 平成十六年四月にまた見直しを行って新たな策定を行うという予定であるということが、よくわかりました。  それでは、大分県や、また隣接の市町村、それから消防でありますとか、特に別府市というのは自衛隊の駐屯地もございます。この自衛隊との協力体制というものの確立はされているのでしょうか。お願いします。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  県との連絡体制でございますが、これは常時市と県の間では、大分県防災情報システムでつながっております。それから、県下の五十八市町村との関係でございますが、平成十年に災害時応援協定を締結いたしております。この内容は、職員の派遣だとか食糧だとか飲料水、また避難収容等のための施設、それから救護、医療、防疫関係の機材、そしてごみや資料の施設等々のそういう応援をいただくような協定でございます。  それから消防でございますが、消防につきましては、県下十一市の応援協定を結んでおります。また、日出、安心院、湯布院、庄内、挾間の隣接する町との応援協定、また別杵速見の応援協定等も結んでおります。  それから、ひどい災害時には、災害救助法の適用の申請もあり得ると思います。そうなってきますと、全国の自治体が応援をしていただける、そういう体制になっております。  それから、最後に自衛隊との協力の体制でございますが、災害時における自衛隊の派遣につきましては、その災害規模が非常に大きく、自治体だけではなかなか事態の収拾ができない、そういう状況のときには自衛隊の派遣が考えられます。  まず、基本的には市の災害対策本部長であります市長が、県知事を通じまして自衛隊の方に派遣要請をいたします。また、そのときに県知事との連絡がとれない、そういった場合はどうするかということでございますが、そういう場合は、市長が直接自衛隊の方、駐屯地の司令に電話をして要請をすることができます。また今一つ、市長も知事も連絡がとれない、非常にせっぱ詰まった状態、何といいますか、待ついとまがないといいますか、そういう状態のときは、自衛隊が独自に判断をして出動ができます。これは自衛隊法第八十三条の第二項に明記をされております。そういった状況でございます。 ○一番(長野恭紘君) 応援体制でありますとか、自衛隊との連携というものも十分に確立をされているということを伺いまして、安心をいたしました。  それでは、防災訓練。この訓練の実施状況を教えてください。よろしくお願いします。 ○消防本部予防課長(工藤邦男君) 訓練の状況について、お答えいたします。  昨年の実績でございますけれども、市民、自治会、日ごろの啓発活動を兼ねまして、平成十四年中の防災訓練の状況でございますけれども、防火講話、それから自主防災会を実施した参加人員でございますけれども、三千二百名ほど参加いたしております。訓練内容につきましては、避難訓練三回、消火訓練十回、救急訓練五回など、各町内を主体として土・日に訓練要請を受けまして、指導に行っているという状況であります。  消防におきましての概要は、以上でございます。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  市が行っております防災訓練につきましては、毎年、目標を立てまして、また内容も変えまして実施をいたしております。例えば平成十一年度は、市職員の防災意識の高揚と危機管理体制の確立ということで図上訓練と実践訓練を実施しております。また平成十二年度につきましては、消火・救助・救急技術の向上、また地域住民の避難の要領の習得ということで実践訓練を実施しております。また平成十三年度につきましては、初動体制における対策本部の確立、また市職員の救急救命技術の高揚を図るということで、非常招集訓練と救急救命処置訓練を行っております。平成十四年度につきましては、総合防災訓練を楠港の埋立地の跡地でやっております。これは大災害時における住民の対応はどうあるべきか、また市の対応と各防災関連機関との連携を密にする確認のために行っております。そして本年度でございますが、平成十五年度につきましては、十一月二十二日に図上訓練を実施しております。これは大規模震災発生時における災害対策本部の確立、またその命令伝達系統の確認のために図上訓練を行いました。 ○一番(長野恭紘君) 先ほども申し上げましたけれども、一番重要なことというのは、市民の生命また財産を守ることであります。市民一人一人や各自治会に対しての防災についての呼びかけを十分に行っていただきまして、これが絵にかいたもちでなくて、本当にもしものときに十分に効果を発揮する、そのような防災対策を引き続き行っていただきたいということをお願いして、次の三項目の観光と環境整備に移りたいと思います。  別府市は、言わずと知れました観光都市であります。しかしながら、観光客の皆さんがよく口にする言葉、これは皆さんもよくお聞きをすると思います。「観光都市としては余りにも汚い」という言葉を私はよく耳にいたします。この「汚い」という意味については、幅が広いわけでありますけれども、直接的なことを申し上げると、ごみが散らばっている、掃除・清掃が行き届いていない、海にいっぱいごみが浮かんでいた、山にいっぱい食べ物のかすとかそういったごみがたくさん捨てられているというようなことが直接的にはあると思いますけれども、私は、もっと幅広く考えたときには、景観がよくないのだというふうにとらえております。この景観といいますのは、やはり観光客の皆さんというのは、別府に来るときには少なからず古きよき文化、それと湯けむりが立ち上る、そういった何かしらのいいイメージを持って別府に来られるわけでございます。そのイメージを少なからず裏切っているということは、やはり別府観光にとっては大きな打撃ではないのかなというふうに私は思っております。  別府観光の中心となるべきものが、別府八湯であります。その別府八湯の中でもちょうど地図上のど真ん中に位置する鉄輪地区、この鉄輪地区は、私は中学校区が朝日中学校でありますし、浜田市長もこの鉄輪地区のど真ん中に長年お住まいでございます。このど真ん中の鉄輪地区の発展こそが、私は別府市全体の観光の浮揚につながるというふうに思っておりまして、これから先、この鉄輪地区の発展のために微力ではありますけれども、一生懸命汗をかいていきたいというふうに思っているところであります。  そこで、お尋ねをいたしますけれども、別府観光における別府八湯の位置づけ、それから、その中でも特に鉄輪地区に対しての位置づけというものをお答えいただきたいと思います。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  別府観光における別府八湯の位置づけ、またその中でも鉄輪地区の位置づけはどうかということでございます。  観光立市にありまして、当市におきましては別府八湯はなくてはならない観光資源であると認識しております。最も重要な観光施設でありますこの八湯、またその中でも鉄輪地区につきましては、別府八湯の施設でありますが、背後に美しい自然、また地獄地帯が所在する湯けむりと豊富な温泉を持つ、本市を代表する湯治場的雰囲気が漂う地域であろう、こう考えております。 ○一番(長野恭紘君) 別府市は、観光立市として、今言われたとおり別府八湯と、特に私はさっき、鉄輪ということを申し上げましたけれども、非常に重要なことであるというふうに思っております。それにしても、その言葉とは裏腹に余りにこの別府八湯に対しての予算的な反映というものが、私はされていないというふうに思っております。例えば鉄輪観光のメインストリートとも言うべきものが、鉄輪線を挟んであります二つの坂、みゆき坂といでゆ坂。二つのこの坂が、いわば鉄輪観光のメインストリートであります。休日や観光シーズンともなりますと、観光客の皆さんがたくさん鉄輪地区のこの坂を歩いておりまして、非常ににぎやかであります。にもかかわらず、この二つのメインストリート、よくごらんになったらわかると思います。専用工事、緊急工事があるのは、これはもう仕方がないことだと思いますけれども、その緊急工事の跡が、きれいにカラー舗装がされているにもかかわらず、きれいにまた同じ色の舗装にされていないで、赤のきれいな舗装のところに黒の舗装をしてあったりとか、いわば継ぎはぎ状の、本当に坂全体を見ましたときに、何とも――言葉は悪いのですが――汚い。先ほど、観光客の皆さん方がよく言われる「汚い」、「景観が悪い」。私は、このようなことも指しているのではないかなというふうに思っております。過去の地元からの要望が、この坂の整備をしてほしいというふうな要望もあったのではないかというふうに私は聞いておりますけれども、そのときの対応と経過・経緯についてお尋ねをしたいと思います。 ○土木課長(金澤 晋君) お答えいたします。  別府市を代表します観光、鉄輪温泉のまちづくりにつきましては、地元の方々も大変熱心であります。平成七年におきまして、地元旅館組合や地獄組合それから各通り会、それから鉄輪商工連合会、それから各自治会等の連盟によりまして、鉄輪温泉いでゆ坂、みゆき坂等の道路改良整備についての陳情をいただいているところでございます。その中で道路整備等につきまして、地元関係者と協議を幾度となく重ねてまいりましたが、地元との工事手法等で地元の総意が得られず中断しておりましたが、ことし六月になりまして、再度鉄輪自治会や旅館組合が中心となりまして、市に対し鉄輪温泉の今後の展望についての要望書が提出されたわけでございます。これによりまして、地元関係者と担当課であります土木課で今後の道路整備手法等について、九月と十月に協議会を開催しております。また、地元におきましても、ことし十月に鉄輪地区道路整備期成会を発足させていただきまして、行政への協力体制を整え、道路整備を推進するために頑張っていただいているところでございます。  今後、この協議会を開催する中で、いろいろな意見等を地元から聞きながら、安全で安心して散策できる道路にするためにはどのような工事手法がよいかを検討してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。 ○一番(長野恭紘君) 今、土木課長がおっしゃったように、先般、鉄輪地区道路期成会が発足をされまして、地元で独自にアンケートを行っておりまして、そのアンケートの結果が、今月の十五日に集計をされるということも伺っております。当然、市の単独工事等々になりますと、予算的に大変厳しいことは承知をいたしております。国の補助等も条件つきで受けることができるということをお伺いいたしましたけれども、その詳しい内容をできる範囲で結構ですので、詳しい内容についてお伺いをしたいと思います。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  道路手法でございますが、その前段といたしまして、この鉄輪のいでゆ坂、みゆき坂の整備でございますが、土木課長が答弁いたしましたように、平成七年に一度この道路整備の要望がありました。今、中断しているということでございます。私ども道路管理者といたしまして、安心に通行できる歩行空間を確保するために、御案内のとおり駅裏、青山通り等の整備をしてまいりました。順次そういう整備をしているわけでございますが、今回、北浜の旅館街も歩車共存道路ということで整備中でございます。これも終了しますので、私どもの計画で次は鉄輪地区という計画の上で、いでゆ坂、みゆき坂の整備をするわけでございます。当然単独事業ではかなりの事業費がかかります。その中で国の交通安全等施設整備事業という枠の中で歩車共存道路という手法を取り入れて整備していきたいという考えでございます。 ○一番(長野恭紘君) 次は鉄輪地区という部長からのお答えをいただきました。本当に先ほど言われたように駅裏のように、青山通りのようにあのようにきれいになれば、観光客の皆さんも喜んでまた鉄輪地区にいい思い出をつくる、そういうスペースができるのではないかなというふうに私は期待を込めております。  今回の期成会の結成というのは、やはり地元の熱意のあらわれであって、地元の皆さん方が関心を持って立ち上がったということであると思います。  そこで、先ほど申し上げましたが、浜田市長は、長年この鉄輪地区のど真ん中にお住まいであります。特にみゆき坂とそれからいでゆ坂、この二つと、また鉄輪全体を見渡して御感想、今の私の質問内容でありますとか、当局の答弁をお聞きになっての御感想をお聞かせいただきたいのですが、お願いします。 ○市長(浜田 博君) 感想をということでございますので、述べさせていただきます。  議員の御指摘、さらには鉄輪に対する思い、涙の出る思いで聞いておりました。あなたも小さいころから私と同じ地域で、私の子供と一緒に遊んでいただいた一人でございまして、鉄輪に対する思いというのは、私と同じ思いだと思います。  ただ、鉄輪にはいでゆ坂、いわゆるみゆき坂、その道路を中心として、先ほど部長が答弁したように、観光立市の中で鉄輪はやはり温泉の湯治場として栄えたまちでございまして、今御指摘の道路の問題も、脇屋市長さんの時代にカラー舗装をしていただいて、鉄輪が大喜びしたあの雰囲気を思い出しております。あの当時は、本当にきれいな鉄輪の湯治場のまちのイメージがきちっとできまして、本当に住民挙げて喜んだのでございますが、その後、もう二十数年来手を入れられず、本当に今、形としては観光地としては汚いという、いわゆるきれいでないという部分を御指摘もいただきましたし、継ぎ足しの舗装復旧といいますか、かまぼこ状になっておりまして、もうここ数年来、お年寄りの方が歩くのに、雨降りは特にこけてけがをした例もたくさん出ております。そういう意味で安心して歩けない。車も多く通るという部分で、今、共栄会の皆さん、鉄輪がそういう期成会をつくりまして、何とかお年寄りが安心して歩けるまちに、道路にしてほしいという陳情がなされた経緯があります。そういう意味で今、順番としてやっと回ってきたのかなと思いますが、次は鉄輪の順番になっているということで、非常に今積極的に当局も頑張っていただいております。  ただ、これは大変なお金がかかりますし、簡単な道路整備ではなくて、鉄輪独特の温泉管が通っています。さらには側溝にはいろんな複雑な管がありますから、そういうものがきちっと整備できて中央にできるのかなという部分、国と十分協議しながら、ぜひ、国の補助事業の対象になりますので、そういう部分に乗せていただくような方向で、財政上厳しいときですが、何とか整備の方に頑張っていきたい、このように考えております。  思いに対して、本当にありがとうございました。心からお礼を申し上げます。 ○一番(長野恭紘君) どうもありがとうございます。早急にできましたら整備の方もお願いをしたいと思います。観光のインフラということで、そういう整備の方をよろしくお願いをさせていただきたいというふうに思います。  それでは、時間もなくなってまいりましたので、最後の三十人規模学級についてお尋ねをしたいと思います。  私は、質問通告の中で「三十人規模学級」というふうに書かせていただきました。「三十人規模学級」と「三十人学級」というのは、厳密には違うということをお聞きいたしました。例えば四十人で編制されている一つのクラスがあれば、二十人、二十人というふうに分かれることにもなりまして、厳密にこの「三十」という数字には私はこだわってないというふうに思っているのですけれども、「三十人学級」、また「三十人規模学級」というよりも、「少人数学級」だというとらえ方をして、問題ございませんでしょうか。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  そのようにとらえて、よろしいかと思います。 ○一番(長野恭紘君) 十二月三日の県議会におきまして広瀬県知事から、少人数学級を来年度から導入するということが発表されました。要は一人一人に行き届いた教育が行えるということであると思います。基本的には私も賛成であります。小さなときほどきめ細かな教育が重要だということで、来年度はまず小学校一年生に限定をして少人数学級を導入するという予定だということをお聞きいたしております。しかしながら、一部には受験を控えて精神的にもナーバスになっております中学三年生などにも限定的に導入をしてほしいというような言葉も聞こえてまいります。小学校一年生だけということについて、義務教育の範囲の中で行えることでありますから、その整合性についてはどうなのでしょうか、お答えください。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  中学校に三十人規模学級等の少人数学級を導入するということにつきましては、将来的に、また国や県の方で導入されることを期待しておるところでございますが、現在、市内の全中学校には基礎・基本の定着を図るための教員を県で配置していただいております。特に国語、数学、英語の時間等の授業の際に学級を二つに分けて少人数にする。また複数の教員による授業を行ったりする、そういうことが行われておりまして、きめ細かな指導を行って学力向上に向けまして、一人一人の生徒を大切にする取り組みが行われているところでございます。 ○一番(長野恭紘君) ありがとうございます。新聞報道等によりますと、県議会の知事の答弁に沿いまして、全県下で一年生の少人数学級が導入をされたときには、大分県全体で五十九学級増加をするということをお聞きいたしております。五十九学級、大分県の試算でありますから、これは別府市独自の試算ということではありませんので、今のところは、例えば正規の職員にするのか臨時講師にするのか、また非常勤講師にするのか、いろんな不確定要素が含まれておりますので、なかなか今のところではお答えしづらいというところはあると思いますけれども、課長、これはわかった時点で、ぜひ大分県全体と別府市と両方の費用、どれだけかかるのか、それから何学級ふえるのか、正式なところをまたお知らせいただきたいというふうにお願いをしたいと思います。  それから、県が主体であるということでありますけれども、そうはいっても、やはり県民のこれは貴重な税金が投入されるということであります。少人数学級導入による成果、また費用対効果というようなところもこれから問われてくるというふうに、当然要求される。私は思っておりますが、どのような評価システムが採用されるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  先ほどの費用につきましては、昨日、県議会の文教委員会がございまして、大体一億円というふうに県の方は試算をしているということを、きょうの新聞で見かけたところであります。学級数は五十九学級というふうになっておりますし、採用は、非常勤講師を採用というようなことも、新聞できょう読んだところでございます。  あと、評価の問題でございますが、多くの費用、税金をかけて実施していただくわけでありますから、実施になれば当然、実施報告書また県によるヒアリング、そういう評価を求められると考えておりますし、配置されれば当然のこととして各学校ではきちんとした成果を上げなければいけないというふうに考えております。また、学校もその責任があるのではないかというふうに考えております。 ○一番(長野恭紘君) また、時々耳にするのでありますけれども、単に雇用の確保であるとか、教職員の負担の軽減であるとか、そういった大人の論理が先行するのではなくて、だれのための、そして何のための少人数学級であるのかということを、やはりこの原点を忘れてはならない。これはあくまでも子供たちのための少人数学級でありますから、そのことをそのことをぜひぜひ忘れていただきたくないなというふうに私は思っております。私は、この少人数学級につきましては、九月議会の中でも質問をさせていただきました。そのときにも申し上げたことでありますけれども、やはりこの施策の導入の前提条件となりますのが、資質の向上、つまり先生方の勉強であり、資質の向上であるというふうに私は思っております。この向上なくしては、少人数学級の導入というのは全く意味をなさないものであります。民間等における社会研修等、そういうこともこれから教職員の皆さんに対して必要になってくるというふうに思っておりますし、また県とか国ではなくて、市独自でできれば予算化もして中期・長期、本当に一週間であるとかそれぐらいの期間ではなくて、いろいろと問題があるのは承知をいたしております。研修に市独自で予算化をしたとしても、その間、補充する先生の費用はどうするのかといった内容があるのは、よく承知をいたしておりますけれども、それにしてもやはり市の独自の取り組みということも、これから先考えていくべきであるというふうに私は思っておりますので、ぜひそのこともお願いをしたいというふうに思っております。  以上で質問通告しました内容が、すべて終わりました。丁寧で非常にわかりやすい御答弁をいただいたと感謝をいたしております。  最後に、私も二回目の議会一般質問を終えようとしている中で、きょうの質問の中でお答えをいただきました。よく担当課の皆さん方がお遣いになる言葉があります。それは「協議・検討をします」という言葉でございます。その「協議・検討」という言葉は、本当によく使われるわけでありますけれども、先般、大分の市議会であったと私は思っておりますけれども、答弁の中で「協議・検討をします」といった内容に対しまして、一年に一回であったか半年に一回であったか、私はちょっとそこら辺は記憶が定かではないのですけれども、「検討・協議する」といった内容に対して、追いかけて当局の方から公表しますよという、こういうシステムを導入するという発表があったように思っております。これは、私どもも市民の代表としてこの議会に立って責任ある言葉を使って質問をしているわけでございます。その責任ある発言に対して当局の皆さん方も、当然責任ある回答をしていただいているというふうに思っております。一度この公の場で口にした以上、協議・検討していただけると言った以上、ぜひまねをしろということではありませんけれども、別府市もこういう協議・検討の内容の後の経過・経緯についてもぜひ発表していただきたいというふうに思うのですけれども、このことについて、担当課がどこになるのかちょっとわからないのですが、御答弁いただければありがたいのですけれども、よろしくお願いします。(「検討します」と呼ぶ者あり)(笑声)できれば市長か助役に、お願いしたいと思います。 ○市長(浜田 博君) 「協議・検討します」という言葉は、逃げの言葉ではありません。前向きにするか後ろ向きにするかは別にして、真剣に……(発言する者あり)後ろ向きにはしません。言葉としては逃げの言葉ではないということですね。だから、真剣に、できれば前向きにを思いとして、しっかり協議をしていくという気持ちで答えていると思いますから、それを信じて。ただ、検討の期間がいろいろあると思います。短期に検討できる部分、また長期になる部分があると思いますから、何月にそれをやりますという約束はできませんが、議会が年四回、定例議会がきちっとありますから、その辺はチェックをしていただいて、「あの問題はどう検討したのか」、そのことをしっかりただしていただきたい。しっかり前向きに検討を進めるというお答えで勘弁いただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○一番(長野恭紘君) よく協議・御検討をよろしくお願い申し上げます。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○十九番(山本一成君) 大変若い、生きのいい議員の後で非常にやりにくいのですが、私なりに静かに、穏やかに質問をさせていただきます。  通告順位に従いまして、まず公民館運営について。特に中央公民館、地区館についての質問から入らせていただきます。  今、中央公民館、市民会館の役割も兼ね備えているというふうに思っていますが、年間の利用者、それから本来の役割、目的を説明していただきたいと思います。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  公民館につきましては、社会教育法に、住民の生活文化の振興や社会福祉の増進を目的とすると規定されております。また、市民会館についても同じように条例で、市民文化の向上と福祉の増進を目的とすると規定されております。したがいまして、文化活動や福祉にかかわる事業を実施するとともに、住民の活動の機会や場所を提供することが役割であると考えられます。  利用者数につきましては、平成十四年度には、全体で十三万一千二百八十七人、このうち市民会館の大ホールは三万八千五百五十八人となっております。 ○十九番(山本一成君) 利用者数が十三万人、それでホールが三万八千人。かなりの利用者数だというふうに思っています。稼働率が十六日(?)と言いますからね。やっぱりビーコンでいくと多少も値段も高いということで、中央公民館が使いやすいという形で利用者が多いというふうに思っています。  そこで、きょうはそのホールのことについて質問をさせていただきたい。  ホールを使うときにどうしても舞台装置、照明、これが要りますね。これがことしから民間に委託契約、民間に委託になっていますが、その経過、事情を説明してください。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  市民ホールの大ホールの業務委託は、人員削減、経費削減が大きな理由ですが、舞台技術の職員が三月末で退職し、その業務を行える職員がいなくなったというのも理由の一つでございます。  また、委託契約につきましては、所定の手続きを経て契約されており、適正に行われております。 ○十九番(山本一成君) 専門の職員がいなくなった、だから委託した。もちろん経費削減も含めてという形ですが、委託書がありますが、経費節減に果たしてなっているのかなという気がちょっとするのですが。それと、先ほど公民館の役割について、市民福祉の向上、文化の向上ということで、これは市民の方で使う人が主役ですね。使う人が使いやすいようにしてあげるのが公民館の務めだというふうに思いますが、そうですね。 ○生涯学習課長(入田勝人君) そのとおりでございます。 ○十九番(山本一成君) 当たり前のことなのですね。それが、当たり前が当たり前になっていないから問題が起こる。  今、退職した職員さんが一人おると言いましたが、この職員さんのおるときに舞台装置、ホールを使う住民の皆さんからかなりの苦情が来ていると思いますが、教育長、承知していますかね。 ○教育長(山田俊秀君) この三月で退職いたしましたけれども、これまでについては何度かその話は聞いたことがございます。 ○十九番(山本一成君) 今、教育長の言われたとおり、それなりに私も調べました。苦情が随分、前の公民館長、それから利用者から直接生涯学習課長――変わりましたけれどもね――前の課長を通じて教育長にも随分苦情が行っている。どういう苦情かというと、具体的に挙げると、ピアノの例えば発表会をすると、どうしてもピアノの調律が要ります。課長、聞きますが、公民館のピアノの調律は、もう指定業者が決まっているのですか。 ○生涯学習課長(入田勝人君) 利用者が行っても、結構でございます。 ○十九番(山本一成君) その調律に当たり、ピアノは、やっぱり専門家ですからね、自分の調律師がいるのですよ。その人を連れていくと、「それはだめだ、これを使え」という形で指摘をされた。  それから、これはある大きな会ですが、何周年の記念発表会をやろうとして、「こういう舞台をしてください。こういう舞台にしたい」とお願いに行ったら、「そんなことはできぬ」。頭からぽんと言われた。それをするためにあそこの業者を連れてこい、この業者を連れてこいという形で、総額四十万円を払わされた。これは領収書も持っています。だから使う方が恐る恐るその職員さんの顔色を伺いながらやってきたというのが実情なのです。こういう苦情も入っているはずです。  その職員さんが、今度おやめになった。委託業者になった。委託業者のA社が決まりました。前課長さんが、このA社の方に、「前の職員さんはいろんなトラブルが起こっているし、苦情が来ておりますので、職員さんは使わないようにお願いします」という申し入れをして契約している。しかるに、四月の時点では確かにほかの人が技術者で入っていました。五月になった途端に技術者を入れかえて、元の職員がそこにおる。これはどういうことなのですかね。こういうことが起こっていいのですか。(発言する者あり) ○生涯学習課長(入田勝人君) 以前のいきさつについては、当時のいきさつはちょっとわかりませんけれども、今言ったように、約束事であれば好ましくないと考えております。 ○十九番(山本一成君) 民間と契約して四月にほかの技術者が入って安心しておって、前の課長さんはやめられたのですよ。そうしたら、課長さんがやめた途端に、もう五月に入れかわっている。そして、こういう言葉は使っていいのかな、「その公民館の舞台に君臨している」という言葉がぴったりする言動をいまだにやっている。これは、生涯学習課、教育委員会、あなたたちのやっぱり管理責任を問われる問題だと、このように思います。なんですかね、市民の皆さん方が本当に使いやすい環境を整えてあげてするのが公民館の務めだ、このように思っております。  今聞きましたら、どういうシステムになっているか。びっくりしたのですが、まず中央公民館にホールを使いたいと申し入れをします。そうしたら、公民館の館長とかを通さなくて、電話がもう直接そこに行くのですね、A社のところの事務所に。直接市民がざっと話をする。市民の方がどう言っても、「そんなものできぬ」と言われたら、専門家から「できない」と言われたら、できないのです、それ以上。「おまえたち、素人だから黙っておけ」と言われたら、もう言えない。こういうことが現実に起こっているということを、教育委員会はもう一回把握していただきたい。そして、こういうことが二度と起こらないように、必ずやっぱり中に公民館長さんなりが入ってきちっと住民サービスが行き届くようなシステムをつくり変えていただきたい、このようにお願いしますが、どうでしょうか。 ○教育長(山田俊秀君) 御指摘については、今後十分、二度と起こらないようにいたしたいと思います。 ○十九番(山本一成君) これは一つ提案なのですが、ホールを使った方々に後でアンケート、どうだったかというアンケート調査をやって、きちっと。たぶん苦情が出てくると思いますよ、まだ。アンケート調査なり、やっぱり住民の声が届くようなシステムに何かを考えていただければと、このようにお願いをします。  それともう一つ。委託契約を見ましたけれども、これは一年契約ですね。契約が七百何万。これはちょっと、私は舞台のあれがわからぬのですが、常駐一人、機械装置とか全部使って、要するに管理だけですね。舞台装置の操作するだけ。これで果たして月に五十八万何ぼ払っていますが、ちょっと高いのではないかなという気もします。ここら辺も再契約に当たっては慎重に、一年契約になっていますから、契約に当たってはそういう今の事柄を含めて慎重なる対応をお願いして、この項は終わります。  続きまして入札制度……すみません、各地区館についてもありました。各地区館についてもう一件聞きます。  中央公民館を含めて北部公民館、西部公民館、別府市の公民館がありますが、この公民館の使用料は、これは全部一律ですか。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  使用料につきましては、使用料は減免は、別府市公民館条例施行規則及び別府市営地区体育館管理の規定によって行われております。(「金額はどうなのか」と呼ぶ者あり)使用料は、一律でございます。 ○十九番(山本一成君) 減免は、今から聞くのですよ。その中で減免措置がありますね。今答えていただきましたけれども、特殊な場合は減免をしている。  ちょっとこれは、減免の理解の仕方がおかしいか、市民の方がちょっと誤解しているかもしれないが、同じ体育館を使っても、使用料を取られたり取られなかったりするグループがいるという報告を聞いている。そういうことがあるのですか。 ○生涯学習課長(入田勝人君) この規則に基づいて行っておりますので、そういうことはないと思います。 ○十九番(山本一成君) では、ないというのなら、一回調査をしていただきたい。慣習的にこのグループはもうお金を取らないのだというグループがあるのではないかなという気がします。もう一度、公民館の使用料規定に照らして、市民の皆さん方が不平等感を持たないような徴収の仕方、運営の仕方をぜひ、課長さん、今度新しくなったばかりですから、やっていただきたいなと、これも要望して、終わります。  続きまして、入札制度について質問をさせていただきます。  いいですかね、課長さん。先般の議会でたしか市長だったと思いますが、平成十七年度から電子入札制度を導入するという発言があったというふうに思っています。大変恥ずかしいのですが、この電子入札制度とはどのようなもので、どのようなメリットがあるのかを説明をお願いします。 ○契約検査課長(岩本常雄君) お答えいたします。
     これまでの入札は、発注予定情報の公表から、入札及び入札結果の一連の行為を市役所で行っておりましたが、電子入札では、これら入札に関連する一連の行為をすべてインターネットにより行うもので、入札参加業者と市職員の接触がなくなり、また、入札参加者だけでなく、入札に関する情報もだれもがインターネットを通じて見られ、透明性の確保ができることになっています。  また、電子入札導入によりますメリット、デメリットにつきましては、メリットとしましては、競争原理を基本とした入札となりますことから、透明性の確保、公正な競争の促進、不正行為が排除されることを考えております。また、ネットワークの活用により、入札業務に関する利便性の向上と事務の効率化が図れるほか、入札参加者への人件費や移動コストの削減が見込まれております。デメリットとしましては、当初の開発経緯やランニングコストがかかりますが、すでに導入した自治体では、デメリットの声は余り聞こえておりません。 ○十九番(山本一成君) 今、電子入札の説明をいただきました。大変公平性が保てると。いろいろ言う談合とかいろいろな口利きがなくなるということで、大変私はいい制度だというふうに思っています。  そこで、平成十七年度導入ということになっていますが、今の進捗状況はどうなっているのでしょうか。 ○契約検査課長(岩本常雄君) 電子入札については、平成十七年度開始を目途にいたしておりましたが、ことしの九月に大分県電子入札システム共同開発検討会議が開催され、県と県下市町村による電子入札システムの共同開発・共同利用についての説明会が行われました。この共同事業の開発によりますと、平成十六年度、十七年度にシステムの開発を行い、平成十八年度から一部運用の開始、平成二十年度からは全公共事業を電子入札するものであります。別府市としましては、開発が十八年度となり、一年おくれることとなりますが、大分県との共同開発を進めることにより、独自でシステムを構築した場合よりも経費の削減と、また導入後のランニングコストの経費等を勘案した場合、すべての条件でこっちの方がいいのではないかという判断のもと、参画することといたしました。 ○十九番(山本一成君) 当初、別府市が独自でやる予定が、県とのお話ができて県と共同でやると。コストの削減につながるということで、そのかわり年度がちょっとおくれると。十八年度一部で、二十年開始と。これはできるだけ早くやってもらいたいのですが、そういう事情ならやむを得ないかな。ぜひとも電子入札をやっていただきたいと思います。  そこで、この前、業者の皆さん方とちょっとお話をする機会がありました。電子入札が、その当時は十七年度からとなっていましたから、「どうすればいいのだろうかな」。非常に何と言うかな、戸惑っているというのが業者の実情だというふうに思っております。Aクラス、Aクラスというか大手の人はそれなりのやっぱりシステムを持っているし、コンピューターを持っているし、パソコンを持っているでしょうが、C、Dクラスの方、従業員一人という会社の皆さん方は、こういうシステムには少しついていくのに時間がかかるかなと思っています。  そこで、一応今聞きましたら、全業者ということですから、契約の金額関係なく全業種、A、B、C、Dに関係なく全部に採用するというふうに理解していいですね。 ○契約検査課長(岩本常雄君) 平成十八年度に一部の運用開始して、平成二十年度には物品も含めまして全業種で電子入札を行う予定でございます。 ○十九番(山本一成君) もう今は、業者の中では十七年という話が先行していますから、こういうことは早く情報開示して、別府市はこういうシステムでいきますよ、何年度はどうですよということで早くやっぱり情報公開をしてあげるべきだと思いますよ。もうすでに準備にかかっている業者もおりますしね。  それと、今言ったようなDクラスと言っていいのかどうかわかりませんが、そういうシステムを持っていない業者は、これをつくらないと入札できないわけですから、そういう周知徹底、勉強会と言っていいのかわかりませんが、やっぱりそういったきめ細かな指導もしてあげて導入をしていただきたい、このように思っています。  それから、今、調査のことも聞きましたが、当然私は水道局それから別府市の関連する企業、三セクといいますか、そこら辺の入札についても、この電子入札を導入すべきだというふうに思いますが、その辺の見解はどうなのでしょうか。 ○契約検査課長(岩本常雄君) お答えします。  別府市は、電子入札制度を導入すれば、そういった水道局、また第三セクターなども別府市のシステムを利用することになります。その場合の費用対効果を十分に考慮しながら、進めていきたいと考えております。 ○十九番(山本一成君) 入札というと、すぐ建設の方に目が行きがちですが、やっぱり用度とかという購入業者もあるわけですから、そういう全部に公平な入札制度をするようにお願いをいたしておきます。  それと、この電子入札制度になりますと、今までの指名願というのですか、入札の資格というふうなことは、何か制限ができるのですか。変わってくるのでしょうか。 ○契約検査課長(岩本常雄君) この指名の範囲でございますが、大分県の電子入札の開発の中でどのような状況になるか。私どもとしましては、現在のAランクからDランクまでありますけれども、その分でいくと考えておりますけれども、開発の中でまたどのようになるか。変化があれば、県に準じて同様なことをしていきたいと考えております。 ○十九番(山本一成君) その辺も含めてわかる範囲、やっぱり徐々にでも構いませんから、全業種の皆さん方に「こうですよ」という説明も早目にしてあげていただきたいと思います。  それと、ついでに入札に合わせまして、一時問題になりましたペーパーカンパニー。これは随分減ってきたと思いますが、今、国がそうですが、丸投げの禁止というのは、別府市も当然、下請業者への丸投げですね、この禁止という規則は、別府市は当然行っているわけでしょう。 ○契約検査課長(岩本常雄君) お答えします。  ペーパーカンパニーや一括下請等の不正行為の排除につきましては、その徹底に努めていたところでございます。平成十三年四月に施行された入札契約適正化法により一括下請負、いわゆる丸投げは全面禁止されております。そのような行為があった場合には、私どもとしましては、指名停止を含め法に基づく処分を徹底していくつもりでありますが、その前に、そのようなことがないように指導監督していきたいと考えております。 ○十九番(山本一成君) わかりました。新制度導入に当たって原点に返る意味で、そういったことも一緒に指導徹底をしていただきたいと要望して、この項は終わります。  続きまして、日田サテライトにつきまして、若干の質問をさせていただきます。  サテライトの経緯については、言うまでもなくもう皆さん方御存じのとおりですが、多少省きたいと思いますが、一部で言われると、何かこう、別府市だけが一方的に悪いような報道がされておりました感情があります。確認をしたいのですが、日田サテライト設置に関して、今のところ別府市に何か法的な瑕疵があるあるのでしょうか、ないのでしょうか。 ○助役(大塚利男君) 法的な瑕疵があるのかないのかということでございますが、私ども、法的な瑕疵はない、そのように認識いたしております。 ○十九番(山本一成君) ここに新聞記事もありますが、浜田市長が当選されたときに、最初は、日田市民の皆さんがあれだけ反対しているのだから行くべきではないという発言をされました。その後、大石さんと五月二日に会われた後の記者会見では、少し慎重な発言に変わっていますね。ここに……設置者それから……、ここにありますね、十二日と、大石さんと話した後、「サテライト日田の設置許可は、別府市に対して出されたものではなく、設置者である溝江建設に出されたものである」。それから、「別府市は、経済産業省に対して設置許可に当たって車券発売という確認書を提出している」。それから、「別府市は、提出者に対し設置許可申請に当たり車券発行を口頭約束している。以上から、別府市独自で判断することは、非常に難しい状況である」。さらに、「設置許可を出した経済産業省に対し、日田市が設置許可取り消しを求めて福岡高裁に控訴係争中であることなどを考慮したとき、別府市が現段階」――というのは五月七日ですよ――「で早急な判断をすべきではない。市議会、経済産業省、設置者、関係団体等、十分な話し合いをより慎重に審議し、円満に解決できる手だてを考えていきたい」という記者会見をやっています。全くそのとおりですね、慎重にやっていただきたいなと私たちは思っていました。「特に設置者である溝江建設さんと、別府市の状況をしっかりお話をし、別府市、日田市民の市民感情を御理解いただくよう努力して、円満解決を図りたい」というふうに五月時点では発表になっています。間違いないですね。その後、五、六、七、八、九、十、七カ月間、この件については表立ったことは発言されておりません。  ところが先般、急に、「急に」という言葉がいいのでしょうね、関係部長、課長が知らないうちにやったのですか。急に日田にはもう行かない、断念をしますという発表をしました。この間、どういう経過を踏まえてこういう発表に至ったのか。全員協議会で説明をいただいていますが、この議会の場ですから、もう一度この経過と断念に至った経緯を説明してください。 ○市長(浜田 博君) この日田サテライト問題にかかわるいろんな御心配、本当におかけいたしまして申しわけないと思っていますが、この私の思いがどのようなものであったかということを、一応経過は、今新聞の発表も含めてお話をいただきました。就任したときに、市民の思いとして、あれだけ市民が反対している、議会も否決している、なぜ強行するのだろうかという単純な思いはありました。しかし、市長に就任してこの問題をどう解決するかという立場に立ったときに、これは私は、トーンダウンしたとかいうことではなくて、何とかこれを、解決に向けてはどういう方法をとったらいいかという思いで、記者の皆さんに発表したというふうに思っておりますから、そのトーンダウンしたとかいう部分ではないと思いますので、その辺は御理解をいただきたい。  若干の思いを述べさせていただきますが、平成八年にサテライト日田問題が表面化して以来、すでに七年もの歳月が経過をしている。その間、御承知のとおり自治体間の紛争、訴訟、果ては自治体が国に対して訴訟を提起する等々の極めて私は異常な状況が継続しているということも把握をしましたし、一方で、別府市議会で関係予算の否決という、これは重大な意思決定と私はしっかり受けとめておりましたが、私はその議会の意思、さらには市民の方々の思いを思いとして真摯にかつ誠実にこの問題に対処してまいりたい、このような気持ちでスタートをさせてもらいました。  かねがねサテライト日田問題が、さまざまな経過をたどってきたことにつきましても、いろいろな機会に関係者のお話を伺ってまいりました。「百年戦争」という言葉も出てまいりました。そういう中で日田市と別府市との対立・抗争することは非常によくないという部分、そしてこの対立・抗争に対処することの難しさを痛感いたしました。市長就任後は、このサテライト日田問題を最優先課題として、私はその解決に向け精魂を傾けて取り組んでまいりたいという思いに駆られたのも事実でございます。私が市長に就任した以上は、この問題の解決なくしては、別府市の発展も含めて、ないというふうに意識をいたしまして、この解決のために一身をなげうつ覚悟で取り組み、誠実かつ真摯に事に当たれば、必ずや道は開ける、このように考えた次第でございまして、そもそも自治体間で訴訟が提起をされ、長期間にわたって紛争が継続していること自体が、本来あってはならない。さらに地方自治の健全な発展に資するものでないというふうに思いました。  十一月九日、大石市長の真摯の申し入れを受けまして、私は、これ以上異常な事態を硬直させることなく、局面を打開するときは今を置いてないという考えで、本市における競輪事業の意義・役割をも深く認識して、熟慮に熟慮を重ね、議会の意思、ひいては市民の方々の思いを思いとするとき、サテライト日田での車券発売を強行すべきではないという決断をさせていただいたわけでございます。現在、別府市民のみならず、将来の別府市民のためにも決断したものでありまして、いろいろな御意見や御批判もあろうかと思いますが、すべての批判は私が受けとめることは当然でありますが、私としては、今回の決断を契機として、市民の目線に立ったその市民政治の実現を断行していくという決意でございますので、あえて職員にもその旨、督励をしているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。 ○十九番(山本一成君) 市長の思いは、わかりました。そこで、都市間の争いは、確かにすべきではないと思います。ただ、その前に確認をしておかなくてはいけないことがある。それはさっき言ったように、別府市は法的に瑕疵がないというのは、助役が言いました。  そこで、まず聞きたいのが、最初の中にありましたように、日田市が国と係争中である、これを見きわめた上で判断をするということをやっていました。ところが、突然、日田市長から申し入れがあったから、裁判の前日に断念をしているのですね。これは本当に日田市長の申し入れだけでそんな判断をしたのですか。 ○助役(大塚利男君) 五月二日以降の経過について、御説明申し上げます。  市長もかねがね溝江建設との話し合いというのを望んでいたところでございますが、なかなか日程がとれず、私の方に市長から命令があり、八月のたしか二十七日だと思います。私、溝江建設に担当課長と出向いて、市長の考え方、先ほど申しましたように、今後につきましては、裁判の推移を見きわめながら別府市としても判断したい、そして、これの解決に当たっては、話し合いによる円満解決をしたいということを、市長の考え方として溝江建設にお伝えしたところでございます。また溝江建設の方も、やはり一つのポイントとして裁判というのは考えておりますと。そして、最終的には、今まで別府市の指示に従ってきた、別府市がまず判断をしてください。その答えをもって溝江建設の方も今後に対応していきたい、そういうお話でございました。私どもも、裁判の推移を見きわめながらという考えでございましたが、その後、日田市が――その間でございますが――六月ですか、第一回の口頭弁論が福岡高裁で国と日田市の間で行われており、その中で高裁の裁判長から、別府市と日田市に対して、別府市と政治的決着が図れないか、そのような指示があったというようなことで、別府市の方に日田市の方が話し合いをさせていただきたい、そのような申し入れがあったところでございます。私どもは、これを受けて話し合いに応ずべきかどうかということも、三役を含めて協議いたしました。このサテライト問題につきましては、否決の大きな理由というのは、やはり日田市民の強い反対、これが私どもは一番大きなものではないかと思っております。また、その当時、議会でも御指摘をいただいております。日田市との十分な話し合いという御指摘も受けておりましたが、十分な話し合いがなされてなかったというような反省もございまして、また、高等裁判所でのそういった指示というのも深く考えまして、日田市とこの問題解決について話し合いを持つことといたしました。  また、話し合いについては、お互いにお互いの立場をそれぞれ十分に出していただき、意見を出して、そしてお互いの立場を尊重し、最終的な決断に至るまでは、その都度事務方で話をいたしましたが、最終決断は九日の日、裁判の前日になったわけでございます。両市長のトップ会談ということで決着がついたわけでございますが、その中で、日田市は、裁判を却下したい。私どもも、裁判を見きわめた上で判断したいということを申し、基本的な考え方でございます。日田市が、国との裁判を却下する、それで、別府市の方にも日田市進出については断念していただきたい、そういう要望が主なものでございまして、そこで私ども、それを受けて今回、断念の発表をさせていただいたところでございますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。 ○十九番(山本一成君) 何かおかしな説明な気がするのですよ。今、日田市の申し入れがあったときに、日田市としては裁判を却下したい、だから別府市も断念してくれ。これ、裁判を打ったのは、日田市が好きで打ったのでしょう。日田市が、国のやり方がおかしいということで、日田市が国に裁判を打ったのでしょう。何で別府市が関係あるのですか。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  私ども別府市は、その前に、日田市進出について、サテライト設置について関連予算を提案したところ、これが否決という結果を招いたわけでございます。別府市は、その後、その否決の結果があったわけでございますが、意思表示をしてないところでございます。そういったことから、日田市の方は国に対して、国が許可を出したわけでございますので、国に対して裁判を起こして、非常に長期にわたって私どもの判断というのが、また裁判の関係もございまして、意思決定というのを申し上げておりません。先ほど申しましたように、裁判の推移を見ながらというようなことで、延び延びになっております。この間、日田市並びに溝江建設さんにも多大な御迷惑をおかけしている、そのような判断もいたしておりました。できるだけこれについては裁判の推移を見きわめた上で判断したいということでございます。日田市が、国との裁判を取り下げるという判断をいたしましたので、私どもも、日田進出については関連予算の否決という事実もございます。日田市進出というのは実施できないという考えから、そのような判断をさせていただいたところでございます。 ○十九番(山本一成君) 確かに議会は否決していますね。それは前市長時代のときで、もうそれから随分経過している。それを盾にとって、「盾にとって」は言い方は悪いかもしらんけれども、日田市が国との裁判をもうやめたい、取り下げたい。でしょう。だから別府市も断念してくれ、そう言ってきたのでしょう。だって、裁判を打つのは日田市であって、取り下げるのも日田市だから、別府市に何の責任があるのか。日田市が裁判を取り下げるから、別府市に断念してくれというのは、それは日田市の勝手な都合ではないですか。あなたたちは、別府市の行政の責任者でしょう。日田の行政の責任者ではないのでしょう。おかしいではないですか。 ○市長(浜田 博君) 日田市とのずっと事前の話し合いとか中身について明らかにすることができない部分もありますが、日田市から、おろすから断念せよということを言われたことも要望されたことも事実でございます。ただその中に、私は協議する中で、最終、九日の時点でも、「大激論」という言葉が適当かどうかわかりませんが、私は随分別府市の立場、主張も申しましたし、自治体同士の紛争、国の裁判をするということが、あなた、どういうことなのですかということで、私は突き詰めて、こういう異常事態を起こしてまで、溝江建設さんは強行できる部分を我慢していただいているのですよ、そういう立場を考えて、いつまで反対を貫くのですか、いつまでこの裁判を闘うのですか、最後まで闘うという市民の意思だという強硬な部分もありました。しかし私は、裁判はこれは取り下げるべきではありませんか、こういう紛争を続けるべきではありません、本当に誠意をもって話し合いで解決してくださいよと、私はそのことをしっかり言ってまいりました。  そして、日田市長の立場も、議会の総意の議決、さらには市民の運動の状況、そういうものを踏まえたときに、自分から裁判をおろすということはできない。この心苦しい心情もうかがえました。しかし、おろすためには、では、私たちが断念をするという状況が少しでも希望として見えれば、何とか別府市も断念をしていただけるから、裁判を取り下げられるのではないか、そういうところに至ったという思いを私は感じておりますので、では、どっちが先だということではなくて、私たちが断念するからおろせというのも言えないし、逆に向こうが、おろしましたから、では、断念してくださいという状況が、日田ではできないということであった。だから同時に、すべて皆さんに本当に一言もお話をせずに、相談もせずにという、議会軽視だというおしかりもいただきました。しかし、これは決断までには本当に熟慮に熟慮を重ねた結果、日田市長がそういう立場がとれるという部分も配慮しながら、そして裁判をおりるということであれば裁判も片づく。後は誠意をもって話し合いの中で、溝江さんに対して本当に申しわけないという気持ちをお互いに持たなくてはいけませんよということをしっかりとお話をさせていただいて合意に達したという状況でございますので、どっちが先だとか、なぜ日田市の言うなりになったかとか、そういうことではないという部分をぜひ御理解いただきたいという思いでございます。 ○十九番(山本一成君) 決断に至るまでの市長の熟慮、大変熟慮に熟慮を重ねたということは理解しました。ただ、まだ納得できないわけですね。今までは日田市と国との争い、設置者との争いだったのが、別府市が断念をしたということで、もう日田市は当事者ではなくなったというコメントを出しているのですよ。今、日田市に対しても、溝江建設さんにすまないという気持ちを持ってくださいと、今、市長は言いましたね。ではたぶん、起こらない方がいいのですが、これから出てくるのは、別府市と溝江建設さんとの問題が出てくるわけですね。当然向こうも業者です。何らかのお金もつぎ込んでいるから、補償という問題が出てくると思うのですよ。  そこでお聞きしますが、今、日田市も溝江建設さんにすまないという気持ちを持ってくださいということですから、その応分の負担を日田市がしてくれるのですか。 ○助役(大塚利男君) 別府市に対する損害賠償を、日田市が応分の負担ができるか。これは法的には大変難しいものと思っております。ただし、この話し合いの中で、この問題解決のためには、日田市もできる限りの、日田市としてできる分についての御協力をさせていただくということを申されておりますし、また、先日十九日も大石市長が市長にごあいさつに見えたときも、できるところは協力していきたい、そういう意向も示されており、日田市と可能な限り連携をとって事に当たりたい、そのように考えております。 ○十九番(山本一成君) たぶん言えない部分もあるのではないかなという気もしますが、「応分」という言い方は悪いのかしらんけれども、ということは、判断をした中には、当然溝江建設さんと……私は思うのですよ、溝江さんと八月二十七日に会って誠意ある対応と言った。具体的な話を実際にしてきているのではないかなという気がしますが、答えられ……(発言する者あり)それは言わないですか。私が一番心配しているのは、市長の言うとおりなのですよ。お互い大分県の都市同士、観光都市同士で争い事をしてはいけないというのが、やっぱり別府市民の感情であろうし、日田市民の感情だと思うのですよ。我々もそうですよ。決してね。ただ私たちが心配しているのは、これを別府市が断念したことによって、別府市民の皆さん方にどれだけの損害が来るのか。これが一番心配だから、我々は危惧しているのですよ。その点をクリアする自信があるのかどうか。今答えられる範囲でいいですから、答えてください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  先ほど御質問の中で、この補償の問題について話し合いをしたのか、溝江建設と。この問題については、全く起きておりません。ただ、今回の決断に至ったときも、溝江建設からの損害賠償の請求の可能性については、私ども、あるのではないか、そのように判断いたしております。そもそも現実として、別府市議会でこれは否決にあっております。日田市での車券発売は、否決である以上できないわけでございますので、実現できなければ、溝江建設としては損害賠償の請求の可能性がある、そのように認識いたしております。そういったことで、溝江建設の方から仮にそういった補償の請求があった場合、これは私ども、十分溝江建設さんと誠心誠意話し合いをさせていただき、できることなら円満解決を図りたい、そのように考えております。 ○十九番(山本一成君) できれば円満解決をしていただきたいなというような、希望は持っています。ただ、そんなに甘くないのではないかなという気もいたしております。別府市が、法的価値がないのに行政判断でこのような結果になって補償が来るという危険性があるということだけは認識をしていただきたいと思います。  あとサテライト、後で通告されている方もおりますので私はこのくらいでやめますが、少し決断が、熟慮に熟慮を重ねた決断しては、もうちょっと溝江建設さんの話し合いをまたやって、市長みずから会って腹を割った話ができるかどうかわかりませんが、やってほしかったな。それが終わった後で判断してほしかったなという希望を持っております。そういうことを申し上げて、サテライトの件は終わります。  次に、観光行政について二、三お尋ねをします。  観光行政といいましても、例のパンダが中止になった話、パンダ招聘を断念したという話です。きのう、議案質疑の中で泉議員が触れましたので、経過については少しわかったつもりであります。  ただ、そこでちょっと気になったのが、最初、上海雑技団とパンダを招聘するという話だったと思います。ところが、新聞報道・マスコミは、その雑技団はのけて、パンダを別府に呼ぶというだけの報道がなされました。別府市民の方々も、ああ、本当にパンダが来るのかな、パンダを見たことないから見たいなという話もずっと漏れ広がりました。ただ私、それを聞いたときに、この別府市に本当にパンダが呼べるのかな、たぶん無理ではないかな。ある観光業者の方、専門業者は我々議員の中で話しても、それはパンダは、ちょっと別府市は受け入れ態勢もできないし、無理ではないかなというふうな話もしておりました。ところが先日、パンダの招聘を断念したという話がありました。その間の経過を、ラクテンチと別府浮揚のため、八十周年のためにパンダを呼ぶのだという話は、市長の思いはわかりました。ただ、それだけの計画の中で、それだけの市長が思いを、市民の皆さん方に夢を与えた思いを言いながら断念せざるを得なかった。この経過をもう一度説明いただきたい。 ○市長(浜田 博君) 結果的に市民、または子供たちの夢をつぶしたといいますか、そういう面では、もう本当に私の責任でございまして、心からおわびをしたいという思いでいっぱいでございます。ただ私は、このパンダ構想を打ち上げたのは、いわゆるラクテンチが八月末で閉園というニュースが出たときに、ああ、これは何とかラクテンチを救いたいという思いで、本当に事前に十分な呼べるかどうかの調査もせずにぽおんと打ち上げてしまい、だれも相談せずに、これこそ私の夢を打ち上げさせてもらったというのが現実でございまして、その私の頭の浅い知識の中で、パンダというのは雑技団が、中国にも上海にも武漢にもたくさん雑技団がありますが、雑技団がずっと飼っているパンダがいることを承知しておりまして、芸のできるいわゆるパンダですね。雑技団がその形で一緒に呼ぶことができるという部分がありましたので、それなら呼べるのではないかなといって、市がすべてその費用負担をする、営利事業に使うとかそういうことはできない。そういう部分は感じておりましたので、即発表と同時に「パンダを呼ぶ会」を経済団体の皆さん、施設協の皆さん、呼ぶときには御加勢をいただきたいし、ぜひ皆さん方が主導で呼んでいただいて、ぜひ雑技団とパンダを西日本一帯の皆さんに夢を与えていただくとラクテンチにも収入がという思いがあったのですが、ラクテンチがどうなるかという部分もありました。しかし、おかげでラクテンチがその後、五社、六社引き手がありまして、最後に岡本製作所さんが本当に温かい配慮で受けていただいた。そして今、リニューアルしています。会長も、パンダを呼べたら、リニューアルする中でパンダの雑技団と一緒にやりたいという思いもそのときはいただきましたが、すぐ私が調査をしましたら、村山・前総理に相談をして、中国大使館を通じて可能性はあるということも聞きました。ただ、雑技団が飼っているパンダがもう死んじゃったと、中国に一頭もいない。今、赤ちゃんを教育しているところだから、五年から十年先になるという、この現実を突きつけられたときに、ああ、もうこれは雑技団と一緒に呼ぶことができない。しかし、この夢をすぐ砕くのは、何とかならないかということで、今度は村山・前総理に、また総工会という労働組合のトップの皆さんにも中央連合を通じてお願いをいたしまして、あとはワシントン条約による国の了解が必要になる、動物園にいるパンダをお借りする。それは実験研究用として、これは五年なり十年サイクルの形でお預かりする方法しかない。何とかそれができないかなと。  いわゆる別府は温泉です。ストレスを一番感じるパンダです。パンダにストレス解消。例えばパンダが温泉に入るかどうかも確認してもらいました。水には入るが温泉に入ったことない。それで、その実験をしていただこうということも、中央大使館を通じてお願いしておりまして、実現の可能性が出た時点で、私はパンダがおふろに入ってタオルを頭に置いて入っている姿が観光パンフに、ポスターになればいいなと、これもまた私の夢を描かせていただいたのも事実です。全国の旅行業者の皆さんも、それが実現すれば一日に何万人というツアーを組むことができますよという激励もいただきました。これは別府観光の核になるぞということで、思いをつぶさずに何とか実現したい思いで頑張ってきた経緯でございます。  ところが、動物園から借りるというのは、実験としてストレス解消のために温泉治療で温泉実験をしませんかという方法で持っていっているのですが、これにもやはりお金が相当、冷暖房つきのおりをつくらなくてはいけないとか、そういう部分からしますと、やっぱり億単位の金がかかる。それを和歌山とか実験としてやっていますよね。そして赤ちゃんが生まれまして、大変な人気ですよ。やはりそれでも実現すれば、マイナスにならずに施設協の皆さん、パンダが来たことによるお客さんが来れば、みんなにやっぱり別府近郊の施設協の皆さんも潤うかなという思いで、何とか実現しましょうと、「パンダを呼ぶ会」の皆さんと一生懸命努力をさせていただきました。  しかし、行く直前になりまして、村山・前総理が肺炎を起こしまして入院をされました。ドクターストップがかかって、もう行けないと。一ヵ月延ばしてみて何とか行きたいと村山さんが言っていただいたので、一カ月延ばして調整をしたのですが、相手のやっぱり北京政府、人民政府、さらには上海政府、トップの方がお会いできる約束までしていたのが、日程調整がどうしてもその期間でできないということで、村山さんも、可能性はあるが非常に厳しい十年先、五年先の状況であれば、市長の思いの八十周年には実現は無理だという最終判断で、それでは断念ではなくて中断という形でさせていただこうという思いで、一応中断の発表、事実上中断ですが、私の思いが通じなかったという現実になってしまったということでございまして、努力をしたことを認めてくださいとは言いません。そこまで頑張って花火、打ち上げ花火といいますか、夢を描いたと。  ある議員が、市長、心配するな。花火を、夢を描くことは、市長の夢を語る男でいい。夢を上げて、打ち上げ花火も花火を上げなければ、それを美しいと思う人がいないし、拍手を送る人もいないではないか。打ち上げなくては花火は見えないのだという、本当に温かい私は心をいただいたときに―― この議場にいる議員でございます――本当に涙の出る思いでした。だから、私はこの夢を打ち上げて、子供たち、市民に、夢を砕いたことに対しては本当に心からおわびを申し上げます。しかし、夢はまだ続いております。必ずや将来、施設協の皆さんも、この前協会長がお話をされたように、何とか実験用としてパンダを将来呼びたい、呼ぶような体制をつくりたいということで、これから前向きに検討いただくということでございますから、それを信じていきたいと思いますし、私もできる限りの支援をしていきたい、こういう思いでございますので、パンダについては、おわびと同時に皆さんにその経過の御理解をいただきたいという思いでお話をさせていただきました。ありがとうございました。 ○十九番(山本一成君) 市長の思いはわかりました。ただ、今、市長が言ったように、夢を砕いたという、おわびしますという。おわびをしてください。夢を与えるのはいいのですよ。でも、夢がしぼんだときの失望感もあるということを認識をしていただいて、市長としての発言をしていただきたいな。我々議員が、「議場でパンダを呼びませんか」と言ったのと違うのですね。市長の発言はそれだけ重みがあるということ。市長がやると、市民の皆さん方は、ああ、あの市長さんが言うから間違いない。できるだろうと思うのですよ。それが市長の責任であり、市長という立場の重さだと、このように思っています。夢を語るなと言っているのではないのです。もう少し慎重に、もうちょっと準備があって慎重にやってくれたらよかったかなという気がするものですから、あえて言わせていただきました。  それと、もう一つ気になります。新聞に、村山・前総理が病気のため行かれなくなったからだめになったと。端的にそんな記事が載っていました。これは、村山・前総理に対して大変失礼ではないかな。村山・前総理は、別府市の何ですか。顧問ですか。そうではないのでしょう。市長の人脈といいますか、それによって使節団の団長として行ってもらうお願いをしたのでしょう。確かに村山・前総理は、中国と人脈があるかもしれませんし、市長とも深いつながりですから、「いいですよ」と気持ちよく受けてくれたと思います。そういう人柄だというふうにお聞きしております。それが、結果的に病気になったために、行けなくなったためにパンダがだめになったのですよという報道がなされたときに、私は大変村山・前総理に失礼ではないかな、申しわけないなと、こういう気がしてならなかったのですが、その辺の、市長とは大変親しい仲でしょうから、気を悪くなされてなければいいのですが、そういう非常に危惧を持ちますので、そこら辺の配慮も十分にお願いして、質問を終わります。 ○市長(浜田 博君) 後段の村山・前総理に対する思いをいただきまして、ありがとうございます。私も、この問題で村山さんに御相談をさせていただいたときに、みずから、「自分から行ってやろう」という話もいただきましたし、私もお願いをいたしました。本当に快く受けていただいて、村山さんが病気になったからこれを断念したというふうにとられたのでは本当に心外でございまして、村山さんは、最後まで、ドクターストップがかかって行けないけれども、親書を書いていただいたのですよ。その親書を私は受け取りまして行くように準備を、二回目のとき、準備をした段階で、私は、中国大使館、さらには大阪・関西事務所の陸冠所長、上海事務所長さんともお話をしたときに、実現が非常に不可能になっている中で、そして村山・前総理が行かない場合は、日程調整がなかなか難しいという部分が出てきまして、そういう形であれば、そのために行くということは少しむだもあるのかな、そこまでしなくても、村山さんと事前に相談をさせていただいて、では、この回は、せっかく親書まで書いていただいたけれども、もう断念をさせていただいていいですかということを相談させていただきました。村山さんも快く、では、もう八十周年に間に合わんという状況があれば、しようがないなということで御了解をいただいたので、決して私は、村山さんのせいにするつもりもなかったし、そういう報道がなされたとすれば、本当に申しわけないという気持ちがいっぱいでございますので、再度村山さんにはおわびをしたい、このように思います。  改めて私は、別府市民、子供たちの夢を砕いたことを、この場を借りまして、おわびを申し上げます。申しわけありません。  ありがとうございました。 ○議長(清成宣明君) 休憩いたします。       午前十一時五十八分 休憩       午後 一時  一分 再開 ○副議長(野口哲男君) 再開します。 ○十八番(後藤健介君) 最初に議長にお願いいたしまして、質問の順番を変えさせていただくことをお許しいただきたいと思います。二番、一番、三番、四番の順にさせていただきたいと思います。よろしゅうございましょうか。 ○副議長(野口哲男君) はい、どうぞ。 ○十八番(後藤健介君) それでは、二番の市防災訓練について、若干の質疑をさせていただきたいと思います。  先日、新聞を見ておりましたら、市の方で防災訓練を実施したということで、ああ、これは事前にちょっと知らせていただいておれば、ぜひ見学させていただきたかったなという思いが最初でございました。  そこで、蚊帳の外に置かれた者として(笑声)、蚊帳の中を少しのぞかせていただきたいということで、今回実施した市の防災図上訓練の概要について、聞きしたいと思います。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをさせていただきます。  別府市がこのたび行いました地震対策の図上訓練につきましては、実施は十一月二十二日――ちょうど三連休の最初の土曜日でございますが――の早朝に実施をいたしました。  内容でございますが、想定を午前七時に別府の地下に地震が起きまして、直下型の大きな地震、深度で申しますと六強の地震ということで想定をしておりました。そういうことで六強でございますので、職員は自主的に参集というふうになります。また、午前七時にこの地震を確知をしたといいますか、確認をした防災担当の生活環境部長の方から市長公室長を通じて、市長、助役、収入役等へ連絡が参りました。直ちに市役所の方に登庁というふうになりました。登庁後は、庁議をすぐに開催いたしまして、地震発生後一時間以内に別府市の災害対策本部を立ち上げたというふうになっております。  その災害対策本部を中心とした図上訓練の内容でございますが、いろいろその地震によりまして、災害の状況が付与されます。この訓練では、二十二件の災害付与が行われております。そのうち八件を重要な事項、また残りの十四件を軽微な事項ということで災害の状況を付与しております。その付与を情報係が収集をいたしまして、重要な事項、軽微な事項に振り分けまして、重要な事項はすべて災害対策の本部の会議の方に回しております。その本部会議におきまして、いろいろ協議をし、また直ちにいろいろな命令を各対策班の方に指令を伝達をいたしました。  今度の訓練は、そういった災害対策本部の中の本部の機能の確認といいますか、そういうことを重点に行っております。また、その本部からいろいろな命令とかが出てきます。それを各対策班がいかに災害現場の方に直ちに命令を伝達することができるか、また、その命令に応じて実施した結果を適正に報告を本部の方にまた上げる、そういった確認事項のことを重点的に訓練を行っております。そういう訓練を行いまして、午前十時ごろ市長の方で総括の講評を得まして、訓練を終了いたしました。 ○十八番(後藤健介君) 実際に訓練の状況を見ておりませんので、多少食い違いがあると思いますが、今お聞きした件それから過去に行われました訓練等をあわせますと、やはり私のもと勤務しておりました自衛隊でいう非常呼集訓練なのですね、これは。それで、非常呼集訓練とは、緊急事態が発生したのに応じて、全体に非常呼集の連絡網に基づき非常呼集がかけられる。登庁してきた隊員は、決められたレギュレーションに従って災害出動に必要な装備や車両をどんどん準備していく。このレギュレーションは、もうすでに市にあるのと同じですね。やはり自衛隊でも作戦規定、通常SOPというふうに言いますが、これがありますので、特に上が具体的な指示をしなくてもどんどん準備は進めていくというのが趣旨になっております。もちろんこの段階で現地の状況確認のための偵察部隊の派遣や関係機関との連絡に入っていくわけでありますが、これらは自衛隊でいういわゆるSOP化された事項でありまして、今申しましたように、トップの判断事項です。  これも部隊等が初動態勢を整える上で大変大切な訓練でありますが、防災訓練全体から見ますと、これは要するにスタートラインについたのだというところで、今回の訓練は、時間等の制限もあり、この時点で終わったのかなという感じがいたします。  そこで、過去四年間に実施しました防災訓練の実施回数と、各回ごとにどういうことを主要演練項目としてやったか、説明いただきたいと思います。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  過去四年間の訓練内容でございますが、四年前の平成十一年度は、平成十二年一月十七日の早朝から、市庁舎の五階の大会議室と松原公園を訓練会場として、地震の対策の図上訓練と若干の実践訓練も実施をしておりますここの訓練には、自衛隊、警察、消防、また市職員百二名が参加をしまして、防災意識の高揚と危機管理体制の充実を図っております。  平成十二年度は、平成十三年二月十八日に、亀川小学校をメインの訓練会場として、自衛隊、警察、別府市の医師会、県の防災航空隊、NTT、地元自主防災会、消防団、そして市の職員の参加で実践訓練をいたしております。主に消火・救助救急技術の向上、地域住民の避難訓練、また各関連機関との連携を図っております。  平成十三年度につきましては、平成十四年二月八日の早朝に、各対策部ごとの非常招集訓練といいますか、非常招集の訓練を行っております。また、同時にこのときに、市の職員の救急救命技術の向上を図りまして、そういった訓練も行っております。  昨年度は、平成十四年七月二十一日に、楠港の埋立地で大規模地震を想定いたしまして、別府市の総合防災訓練を行っております。自衛隊初め多くの防災関連機関やNTT及び九電など生活関連機関、また大分県及び県の防災航空隊、また市内各地からは自主防災組織を中心に多くの住民の方の参加もいただいております。この大災害事業における住民の対応、また市の対応と各機関との連携を確認をいたしております。 ○十八番(後藤健介君) このうちの二つは、私もよそ目ながら見学させていただいたのですが、このときの感じ、それから今、課長の方から詳しく主演練項目についてお聞きしたのを見ましても、やはり市防災組織、なかんずく市防災対策本部の初動対処、それから各現場における救急とか消火作業、それから住民救出、それからライフライン被害の応急対処、住民避難といった現場の対処訓練なのですね、この実態を見ますと。  さて、防災活動で肝心なのは、いわゆる市内各所で発生する災害による人的・物的被害の状況をまずいかに把握していくかという、要するに情報活動ですね、これがまず第一を把握して、応急対処のための市防災対策本部として適切な指示命令を策定し、これを各関係機関、消防、警察、それからライフラインを担当しておる企業等の機関に伝達し有機的に動員・運用して、全市的に効率よく運用するかどうかという、そういう防災指揮機能の演練といいますか、これが災害対策活動の一番のもとになるところですね。これを演練するのが指揮所訓練なのです。CPXと略して言うのですが、コマンド・ポスト・エクササイズの略なのですが、これが大切なのです。ですから、ここをやらないと防災訓練をやったとは言えない。半分だけはやったけれども、極端に言えば、あとの七割はまだ何も手つかずですよということになりはせんかというのが、私の感じなのですね。  そこで、ことしの七月の半ばですか、大変暑い中で別府の自衛隊が主催して、県及び関係機関を全部動員した災害指揮所訓練がなされまして、私も見学に行きました。大変実のある訓練だったというふうに思うのですが、それに市の方からも消防それから防災対策課の方が参加されておりましたが、今回実施した別府市の図上訓練にこれが反映されたかどうか、それについてお聞きしたいと思います。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをさせていただきます。  七月十五日、十六日の二日間にわたりまして、陸上自衛隊別府駐屯地の体育館で実施されました、自衛隊主催のこのCPX、コマンド・ポスト・エクササイズ、指揮所演習といいますかね、これに我々環境安全課より私を含めて四名参加をさせていただきました。非常に実践に応じた適切な命令系統そしてまた伝達の模様を見まして、感動いたしております。この自衛隊のCPXにつきましては、確かに議員おっしゃるとおり、現場の状況をいかに指揮系統が判断をして適正な指示を出すか、命令を出すか、その辺がポイントになるというふうに考えております。  今度の我々のこの図上訓練にどういうふうにこれを生かしていくかということでございますが、実際には全体で行いましたこの二日間の訓練内容の一部をシナリオの中に盛り込みはいたしましたが、なかなかそのものをこの図上訓練で全面的に生かすということは難しいというふうに考えております。  また、この自衛隊のCPXの訓練のときには、市の災害対策本部長であります市長も参加をいたしましたが、我々としては、このCPXにつきましては、市長及び各対策班の班長クラス、いわゆる部長クラスの出席があれば、本当はまだまだよかったのではないかなというふうな気持ちもいたしておりますが、実際問題としては、それは難しい内容だなというふうには認識をしております。  また、今後もこの自衛隊の訓練で得ましたノウハウを我々の市の訓練にも取り入れて生かしていきたいというふうに考えております。 ○十八番(後藤健介君) 私も行っておりましたけれども、うちの市長さん、それからお隣の宇佐の市長さん、それから日出の町長さんとか各自治体の長の方がおいでになっていました。特に宇佐の市長さんはお医者さんだからなのでしょうね、大変詳しく長時間にわたっていろいろ質問されて取り組んでおられた。ああ、これはお医者さんとしてかなり住民のそういう安全とかいうことには独特の関心を持たれておるのだなというふうにお見受けしておったのですが、特に後でお聞きしましたら、別府市の場合は、ちょうど市長さんがおかわりになったばかりであるし、それから各部長さんも新しい浜田体制で相当重要な職がかわっておったので、とりあえず今回の訓練は、それぞれ新しい配置において、その人たちが当面やるべき初動対処の態勢をどうとるかを確認して、よく理解していただくことが大きなねらいであったというふうにも聞いておりますので、私もその件については十分理解したわけでございます。  そこで次なのですが、どうもこの訓練は別に秘密にすることでも何でもないと思うのですが、どうも私ども議会の議員にもお知らせしていただけないし、何かこそこそやっておるのではないかなという思いがないでもないですね。今回は、関係防災機関には声をかけたのでしょうか。そしてまた、実際にどういう機関が参加されたのでしょうか。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  今回実施をいたしました防災の図上訓練につきましては、計画段階におきましては、確かに自衛隊、警察を含めまして市内のいろいろな関係機関等の参加を求めようかというふうな話もありましたが、先ほど議員がおっしゃいましたように、今回行ったこの訓練につきましては、市長さんも新しくなられて、また、各対策班長の各部長につきましても、この対策本部での役割といいますか、そういう経験もまだない。そういう中で今回は内部をちゃんとしっかり固めて、対策本部というのはこうものだ、こういう機能があるのだということを周知するということも一つの訓練の目的というふうに思っておりますので、今回の訓練につきましては、市の内部で行っております。 ○十八番(後藤健介君) いずれにせよ、早朝から大変皆さんが、市の職員全員が参加して行われた訓練でありまして、いろいろと教訓が得られたのだと思いますが、教訓・反省事項の中で、他の防災関係機関等に通報・連絡して早急にこれは改善しなければいけない、そういう何か教訓みたいなことがあったのでしょうか。 ○環境安全課長(宮津健一君) お答えをいたします。  防災関連の各機関におきましては、充実をいたしました防災資機材、これは自衛隊に象徴されますが、そういったものがございます。そういうものが絶対に災害時には不可欠だなということは認識をいたしました。また、市長から県知事あての自衛隊の派遣の要請だとか、例えば救急ヘリコプターの要請だとか、そういったことも訓練の中に盛り込みをいたしましたが、そういった連絡を密にする、そういうことも大切だ。また、実際に市長が自分の言葉で電話口で、これは仮想でやったのですが、そういったことを通じまして、職員もまたそういう様子を見まして、こういうことも大変だなということも認識をいたしました。
     また、この訓練を行った後、実は環境安全課の方で今の庁内のパソコンのネットワークを通じまして、御意見や反省点等を募集いたしました。環境安全課のページがもう満杯になるぐらいの反応がありまして、いろんな御意見もいただいております。例えば防災無線が非常に混信をして使いにくかった。これは非常に大きな意味を持ちまして、ちょうど災害対策本部の中で防災無線を六台か七台横にずっと並べて同時に発信したりしたときに、やはりそういう干渉といいますか、お互いに無線同士が干渉し合って混信が起きた、そういうこともございましたので、こういう反省点もこれからの事態に備えていかなければいけないというふうに思っております。また、そのほか、災害の想定が多過ぎるとか長いとか、規模が現実より大きいのではないかとかいうふうな御意見もございました。しかし、これはあくまでも訓練でございますので、多少大き目に被害の想定等も行っております。  そういう反省点以外にも、これからの訓練に対する意見もございました。例えば今度は百三十六名の職員で訓練をやりましたが、この訓練を全職員を対象にしてやってもらいたいとか、もうちょっと多様な訓練の内容にしてもらいたいとか、それから、もっと大きな訓練をやってもらいたい。また、訓練も抜き打ち的にやったらどうかとか、シナリオは全くない、そういうのでやったらどうかとか、そういう非常に前向きな御意見も多数いただいております。  そういったことで、そういう反響があったということもこの訓練をやったという一つの評価につながるのではないかなというふうに我々は思っております。今後は、この訓練の内容、反省点を生かしながら次回のまた訓練、また訓練だけではなくて実践があった場合は、そういうものに対応ができるように日ごろから心がけていきたいというふうに思っております。 ○十八番(後藤健介君) 今、課長のお答えを聞いて、大変私もうれしいといいますか、これはなかなかやっぱり職員の方もみんな考えておられるなということを思った次第であります。今、最後の方に述べられたいろんな意見が出てきた中で、そのうちの大半を吸収する、訓練というのはやはり指揮所訓練なのですね。変化する災害状況をどんどん出していって、それに応じて各指揮官がどういうふうに状況判断をしてやるか。これをやる以外、このニーズを、今あったような御意見を吸収するようなことはないわけです。  そこで、この指揮所訓練についてどのようにとらえたといいますか、今後、市としてこれをどういうふうにやっていこうとするか、これについてお考えがあれば。 ○生活環境部長(高橋 徹君) お答えいたします。  議員さんが御指摘の点、お話をずっとお聞きしておりまして、非常に感動しております。我々も訓練におきまして、災害対策本部の立ち上げをいかに迅速にしていくか、また市民の生命・財産を守るためにいかにそれぞれの分野を果たしていくかということを常に職員そのものが把握していかなければならんと思っておりますので、その辺の周知徹底をしていくと同時に、役割の責務を習得できるような方法で積み重ねていきたいというふうに考えております。 ○十八番(後藤健介君) これは非常に難しいのですね。実は七月にやったあの演習には、モデルがあるのです。それは、東京都知事に石原知事が就任されまして、必ず東京に大震災が来るということで、東京都知事がみずからリーダーシップをとられて、陸海空の三自衛隊とそれから消防庁、警察庁及び警視庁もそうなのですが、全部結集して二年間準備をして大指揮所演習をやったのですね、防災大指揮所演習を。これはもう、まことに歴史的に初めてやったというような大演習だったわけです。このモデルをそれぞれ今度は県に持ち帰りまして、県レベルのもう少し小型にしたやつをまた各県でやりまして、そしてさらに小型化したのを今度は市町村単位で、各駐屯地がある近傍市町村単位でやったのが、今回の演習だったわけです。ですから、あれは大体一週間ぐらい連続して続けていくのです、ずうっと連続で。今回は二日間で、たぶん夜もかなり遅くまで缶詰めになったのだと思いますが、あの演習はそういうことでかなり準備をされたモデルがありますので、もし市がやるとすれば、さらにそれをコンパクトにして幾つかに分けて、一回に一週間とか二日間でなくていいのです、二時間ずつに演練項目を分けて、それをやるという方法もありますので、やり方についてはいろいろ知恵を出せばできます。そして一挙にやる必要ないから、徐々に練度を上げていくのも必要ではないのかなというふうに私は思うわけです。  そこで、忌憚のない、ちょっと耳が痛いと思いますが、意見を言わせてください。  現在時点における別府市の防災能力、特に災害発生事項の防災対策本部の指揮能力の段階は、相撲でいうとちょうど仕切りの段階までなのです。仕切りの段階までにとどまっておるというふうに言えると思います。仕切りの段階では、それはそれなりに、あの有名な高見盛関のように、ばあっとパフォーマンスして、それなりに観客は沸かせるのですが、あのパフォーマンスでは相撲の勝負は決せられない。やはり相撲は、両力士が立ち上がってからのわざの応酬、その優劣が勝負を決していくわけです。ですから、押すのか寄るのか、まわしをつかんで投げるのか。これを繰り返し繰り返し稽古で演練しなくては相撲にはならないのだというのが、例えて言うとそういう状況なのですね。  別府市の災害活動における教訓の一つを紹介いたします。固有名詞は避けますがね。数年前に、別府市にやっぱり台風が来ました。このとき、朝見川が非常に増水しまして、大変危ないということで、早速、時の対策本部長が現地に急行したわけです。これはトップがみずから災害の焦点に立つということは大変よかったのですが、そのときに随行する形で助役以下が全部それにくっついていったのですね、金魚のふんみたいにぞろぞろとくっついていったわけです。そして現場に行って状況を確認しておったときに、川の水がわっとふえて、危うく市長以下市の主要幹部が濁流の中に取り残されるような危機に陥りかかって、慌ててみんな引き上げてきたということを聞いております。  ここにありましたように、市長が、いわゆる最高の指揮官がどこにおるか、どういう時期にどこにおらねばいけないかというのも、大事な判断要素なのですね。ですから、それだけを取り上げていっても演練になるわけです。それはもう市長みずからが判断、もちろん市長の補佐をしておる課長なんかが、「今、市長、前に出てください」とか、「今はここで全般を掌握してください」とかいう、もちろんアドバイスはありますけれども、それをきちっとやるのが訓練なのです。ましてや市長が現地に出たときは、助役は後ろにおって全般を見ておかなければいけない。今度は、市長が後ろに下がってきて本部で指揮をとるときには、やはり今度は助役以下は、市長の耳目となって重要な現地に行って、現地の状況を市長の頭で確認して、その情報を送り込んでくる。そういう連携プレーとかいろんなことをやはり状況を付与しながら、市長以下全部がその訓練をしなければいけないというのがあるわけですね。このような状況に対してやるのが、いわゆる防災訓練の本質、あるべき姿かなというふうに思います。  そこで、今は現場ですね、消防の現場とか、それから自衛隊ももちろんでございますが、警察とかそういう現場は、はっきり言って毎日みたいに訓練しておるのですね。消防団もそうなのです。訓練しておるのです。ですから、ここはもう大丈夫なのです。さらに演練はするにこしたことはないのですが、大丈夫なのです。ところが、一番肝心かなめの、それらを全部指揮・統率するそこが、今一番抜けていますよというのが、今、防災活動の問題点なのかなというふうに思っております。  阪神・淡路大震災のとき、兵庫県知事が自宅から県庁にある対策本部に姿をあらわすまでに六時間かかっているのですね。この六時間の空白が大変後で問題になってくるわけです。それで、この間に当然、当時の災害派遣の要請権者は知事でございましたので、それで全然自衛隊の方へ災害派遣の要請はなされぬままに六時間がロスされた。ですから、あのとき、何千人かの犠牲者が出ましたが、何百人単位で助かる人が助からなかったというのが、事故後の検証の現実なところでございます。時の総理大臣も同様でありました。やはり、あれは早朝に起きたのですがね、お昼ごろまで国としての対策本部も立ち上がっておりません。それで、後日、「何せ初めてのことだったからのう……」と大分弁で弁解し、世界の指導者の失笑を浴びたという冷厳な事実もあります。  再々申し上げておりますけれども、こういうところをどういうふうな形で訓練していき、また市長以下が常に頭の底には、何かあったときに自分しかこの別府市民を救えないのだ、自分の判断が別府市民の生命に直接かかってくるのだ、助かるものが助からなくなる可能性もあるのだということを常に心のどこかにとめておいていただきたい。これさえあれば、この心構えさえあれば、何かあったときには、これはもうできれば助役以下の衆知を集めれば何とか乗り切っていけるのではないか。だから、少なくとも後で「何せ初めてのことだったからのう」と大分弁でおっしゃらないように、その心がけをぜひぜひここでお願いしたいということで、この質問については終わりたいと思います。  次は、一番目に通告しております質問項目でございます。  平成十四年度決算につきましては、開会初日、決算特別委員長の方から報告が行われまして、採決により認定されたわけでありますが、十四年度だけではなく、それ以前の財政運営の状況と比較する中で、何点か確認させていただきたいと思います。  まず、十四年度決算における一般会計についてですが、前年度決算額と対比しますと、歳入では約十九億八千万円の増、同じく歳出は約二十二億八千万円の増となっておりますが、この要因の主なものについて何だったのか、御説明をお願いします。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  平成十四年度一般会計決算での歳入の増加要因でございますが、地方交付税など国からの交付金が十億円程度減少しましたが、総合体育館整備などに伴う補助金や扶助費に伴う負担金の影響で国庫支出金が約九億円の増加、交付税の代替措置等の地方債が約八億五千万円の増となり、基金からの事業財源としての繰り入れが約九億円の増加となっております。  次に歳出の増加要因ですが、人件費が約五億二千万円減少しましたが、総合体育館整備などの普通建設事業で約十五億円、扶助費で約三億八千万円、基金積立金や特別会計繰出金で約六億二千万円の増加となっております。 ○十八番(後藤健介君) 歳出の増加は、今お聞きしますと、施設の建設費等の投資的事業が一つの要因であり、景気対策や社会資本の整備といった観点においては、非常に効果のあったことだと思いますが、歳入では、それらに伴い基金繰入金や借金である地方債がふえているということで、このことについては、将来的な財政運営に影響があるものと憂慮されるところでありますので、今後の財政の見通しをしっかり見きわめ、身の丈に合った事業、不要不急のものとかそういうものを極力厳選しまして、適正な歳入計画の中で事業選択や実施時期の精査に当たっていただきたいと思います。特にこれから不要不急の事業実施は、私ども議会としても、チェック機能を今以上に厳しく果たしていかなければならないと考えております。  次に、実質収支についてですが、約七億一千六百万円の黒字となっておりますが、前年度との比較である単年度収支は約四億一千六百万円の赤字となっております。これは従来の実質収支が四億から六億円程度で推移していたものが、十三年度には約十億八千万円となり、過去に比べ非常によかったための影響であると思うが、十三年度が特によかったというのは、これはどこに原因があるのでしょうか。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  平成十三年度につきましては、歳入において、国の経済対策として交付税措置のある日本新生緊急基盤整備事業債及び臨時経済対策事業債、これが約七億八千万円認められ、前年度より約十七億円の増加となっております。また歳出は、人件費が約七億六千万円減少するなどの影響で、約十二億円の増加にとどまったこともあり、単年度収支では、その差額約五億円の黒字となっております。 ○十八番(後藤健介君) これはあれですね、不景気対策で亀井静香さんが政調会長のときに大盤振る舞いしたやつですね。国の大盤振る舞いが十三年度に地方レベルでは実行に移されてきたということでしょうね。  さて、十三年度は国の経済対策が結果としてあらわれたものということのようですが、十四年度以降は、こういう対策がない中で比較的うまく財政運営を図ったということなのかなというふうに私は認識しております。  さて、実質収支比率についても、従来二%前後で推移していたものが、十三年度には四・四%になり、過去に比べ非常によかったために、むしろ十四年度の三・一%が若干悪く見えるのですが、近年ではよい方ではないかというふうに私は思っております。しかし、ここで普通会計ベースでの話になりますが、財政運営の硬直化をあらわす経常収支比率というものがありますが、十三年度の八九・五四%から十四年度は九〇・六一%と、一・〇七ポイントが悪化しております。これは余りよくない数字ではないかと捉えておりますが、この点、各市の状況と比較した場合どういうふうなのか、別府の財政運営のあり方の一つの推進といいますかね、そこを知りたいと思いますので、御説明願います。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  経常収支比率でございますが、確かに別府市は、もう以前から余りよい状況ではございません。県下十一市中、十三年度は七番目、十四年度につきましては五番目となっております。なお、県下の各地の状況は、別府市以上に急速にこういう財政状況で、急激に悪化している状況でございます。 ○十八番(後藤健介君) ちょっと確認しますが、これは県下十一市中、十三年度は七番目、十四年度は五番目とあります。これは上からですか、下からですか。(笑声) ○財政課長(徳部正憲君) 上からでございます。 ○十八番(後藤健介君) 大分県で見ると、比較的健全な財政運営がなされておるということですね。別府市は、若干他市に比べるといいところにとどまっているようですが、その中身の状況はどうなっているのか、把握していれば説明をお願いしたいと思います。 ○財政課長(徳部正憲君) 個別の内容についてですが、平成十四年度で特に悪いのが、人件費及び扶助費の、この占める割合です。この合計が約四九%、県平均の四〇%と比べますと、かなり高くなっております。また公債費は一四%で、県平均の一八・八%よりは低く、十一市の中では最も健全な状況ではないかと思っております。 ○十八番(後藤健介君) 今までの議会でもこの経常収支比率のことについては、特に人件費、扶助費の問題については、いろんな議員の方が意見を述べられましたし、ここは本当に見過ごしていけない財政運用上の市政の最大ポイントかなというふうに私も感じております。  さて人件費については、本年度も職員の痛みを伴ったものの二年連続のマイナス改定で下がりつつあります。また、今後の団塊の世代の退職時には一時的に悪化するであろうが、適正な定員管理を実施していけば、その後は十分健全な状況になるというふうに考えられます。  また、九月議会で議決しました退職金の基金を創設しまして、毎年組み込んでいくという、こういう措置も浜田市政になって早速に手を打たれましたので、私はこの点非常に先見的にやられたのだなというふうに思っております。  次に、扶助費についてはこれと逆行し、国の施策による住民サービスにおける地方負担が増大しており、その伸びは予想がつかない状況にあると、私は憂慮しております。住民サービスを切るということは、非常に難しいことですが、ここらでこの扶助費についても抜本的な見直しを別府なりに検討しなければ、もう立ち至らなくなるのではないかというふうに私は心配しております。この点、市長以下聖域なくしっかり見直してやっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  現在、緊急財政再生推進本部を設置し、年度末を目標に財政再生プログラムの策定の中で、そのように進めているところでございます。 ○十八番(後藤健介君) 努めておるということで、これは前向きだろうと思うのですが、何せ住民サービスという聖域に手を突っ込むということは、市長にとってまさにこれは政治生命をかけるという覚悟が必要であるというふうに私は思います。ぜひ市長の大勇断を期待して、見守りたいと思います。  さて、次に特別会計について少しお聞きしたいと思いますが、全体の実質収支は約四億一千六百万円黒字となっております。これを個別に見ますと、黒字になっているのが国民健康保険事業、競輪事業、交通災害共済事業、介護保険事業であり、赤字となっているのは公共下水道事業、老人保健であります。また、その他の会計は、一般会計から繰り出しにより収支同額となっておるので、その実態はなかなかつかみにくいのでありますが、これを前年度と比較しますと、実質収支が改善されているのが競輪事業特別会計、交通災害事業特別会計、公共下水道事業特別会計及び老人保健特別会計であります。ただし、公共下水道事業につきましては、一般会計からの繰出金の関係であろうかと思います。なお、本会議でも使用料の改定議案が提出されているようですが、繰出金に頼る体制の改善にひとつ英断を下されたものとも考えております。  しかし、一方では、昨日、内田議員の方から問題提起がありましたように、この問題は社会インフラとして整備しなければいけない、そしてこれがある程度成熟した段階において受益者負担という観点からの下水道事業の健全な運営というのが、これは二段階にあるのではないか。その二律背反するところをいかに兼ね合わせてやるかが非常に大事なところであるというのが、昨日の内田議員からの御提言でありまして、これはやはり長中期計画をしっかりにらみ合わせた具体的なプログラムをつくらないと、これはなかなかうまくいかないのではないかなというふうに思っております。  また、収支が悪化しておりますが、国民健康保険事業特別会計及び介護保険事業ですね。介護保険特別会計ですが、これは本議会でどちらも補正予算が提出されており、当初見込み以上の支給額の増に伴うものであると思いますが、本年度決算における収支のさらなる悪化が懸念されます。これは先ほども申し上げたように、住民サービスの由であると理解しますが、最終的にそれぞれ保険税、保険料に影響が出てくるのではないかと心配されます。そこのところの因果関係についても分析をしておられることと考えますので、中・長期を見通した適正な対応に早期に取りかかられることを改めてお願いいたします。  次は、予算の補正について、ちょっとお聞きしたいと思います。  当初予算から最終予算に至る経過として、一般会計の歳出に注目しますと、当初予算額は四百十億円でありましたが、補正及び市長専決を含め約二十六億円、六・四%増となり、最終的には四百三十六億円となっております。決算特別委員会でも指摘されたとおり、制度的なものや緊急のものを除き、補正については本来の年間予算編成という観点、またこれからの厳しい財政状況を考えたときに、中・長期計画や実施計画で十分精査した上で、各部課の予算見積もりと予算編成をするようお願いしたいと思いますが、この点いかがでしょうか。 ○財政課長(徳部正憲君) 補正予算の編成に当たりましては、制度的なものや緊急性のある事業を中心としております。なお、実施の裏づけとなる補助決定や財源の確保により、当初予算に計上できない場合、また予算規模をいたずらに膨らませないために、伸びの予想できない経費等は、年度途中の調整を考慮した上で編成するなどの財政運営的な側面も多少ありますので、その点は御了承願います。しかしながら、再度年間の計画を精査し、安易に補正することのないよう取り組みたいと思います。 ○十八番(後藤健介君) 次は、平成十六年度の当初予算についてでありますが、鋭意、夜遅くまで電気がともって財政当局を中心にかなりの精査がなされていることと思います。この結果、各課においては多少のやり繰りが必要になるのではないかと予測しますが、それぞれの見込みの甘さや急浮上した事業を議会に説明もせず、安易な予算流用によって事業実施をしないよう、財政運営の適正化を図っていただきたい。また、今年度の予算執行についても同様であります。  ここで、余言になりますが、国においてはこの予算流用というのは、非常に厳しいですね。例えば私が体験しました防衛研究を紹介します。我が国の防衛上の有事になったと想定して研究が進んでいくわけですね。そのときまずやることは、防衛の事態に応じ予算の流用をどこまで認めてもらえるかということです。目間流用なのか、款目流用なのかとか、このくらいに厳しく予算の流用というのは戒められております。その点から見ると、やや市の財政運営に当たっては予算流用をルーズになさっておるのではないかなという感じを持っております。そういうことでこの予算流用も、来年度はひとつぜひ厳しい財政規律をもって対処していただきたいなというふうに思います。  最後になりますが、最後はいつも歴史漫談で締めくくるのでありますが、我が国の財政運営の厳しさとか困難さを物語るに、たくさんの逸話が残っておりますが、そのうち三つを紹介して、何かの参考に供したいと思います。  まず、その第一。先見洞察性を示すエピソードであります。  明治二十七年、一八九四年ですが、日清戦争が終結しまして、下関条約によって清国から日本へ遼東半島が割譲されたですね。これはすぐにドイツ、フランス、ロシアの三国干渉によって返還させられたわけですね。これから我が国は、朝夜を挙げて臥薪嘗胆ということで非常に国民が努力していくわけです。  さて、この事態に当たりまして、当時の海軍大臣であった西郷従道、これは西郷隆盛さんの弟さんなのですがね、どうしてもロシアの南下政策がとどまることを知らず、いずれ近い将来においてロシアとの対決が避けられないということで、海軍の大拡張計画をつくって議会に提出するわけです。当然議会はこれを否決したわけですね。そのときにどうしたかといったら、この西郷さんは、議会に黙って八隻の戦艦をイギリスに注文しちゃうのですね。周りが心配して言ったら、「オイドンが腹切ればヨカゴワス」と言ったということなのです。当時は、帝国憲法下でありますし、まだ議会政治が始まったばかりで、とても今の議会の状況では許されもしませんし、またありもしないようなことでありますが、こういうことがあったのです。結局その十年後に日露戦争が勃発するのですが、このとき、独断でイギリスの造船会社に注文しておった戦艦八隻、これは三笠以下の八隻がやっと間に合って、日本海開戦においてバルチック艦隊を破っていく主力艦になっていったのだという……(発言する者あり)ことであります。(笑声)黙って聞いておってください。「賢者は歴史に学び、賢者は体験に学ぶ」と言うではありませんか。  別府市民ですね。ここで何を私が言いたいかというと、議会軽視しろと言うわけではないのです。やっぱり別府市民や別府市の利益のためには、市民が嫌がることも、議会が渋ることも、市長は卓越した政治的リーダーシップをとって、やらなければいけないことは、率直に議会に提案をし、市民にやはり説明をして納得させるということも必要ではないかなということを私は言いたいので、財政運用にはこういうこともあるのですよということを申し上げたわけです。  第二は、やはり軍の予算にかかることですが、一九三〇年、昭和五年でありますが、ロンドンにおいて海軍軍縮会議が開かれるわけです。これは、国内が真っ二つに割れるような大騒動になるわけです。このときにこの軍縮会議には、条約を締結し批准して、そして国内の大改革、今で言う構造改革ですね。軍の予算の大削減に当たったのが、浜口雄幸総理大臣であります。この方は、東京駅頭で右翼の青年に狙撃されて一年後に亡くなる、殉職するわけであります。この狙撃されたときに言った言葉が、有名な「男子の本懐である」ということです。余言として言いますが、浜口総理大臣の補佐をし、大蔵大臣として、当時国家予算の四割を占める海軍予算に果敢な大なたを振るったのが、大分県の日田出身の井上準之助大蔵大臣であります。この方も一年後にやはり右翼の凶刃に倒れております。  ですから、財政改革とか構造改革というのは、やはり命をかけなければやれないような大変なことなのですね。ですから、市長も今、緊急財政再生宣言を出されまして、本当に必死で取り組んでおられると思いますが、どうか自分の政治生命をかける覚悟で取り組んでいただきたいなというふうに思います。  第三は、予算編成の業務に当たられる財政課長とか各部課長の方に御紹介したいのですが、戦後、自衛隊の発展途上のときにあった逸話ですが、時の防衛庁担当の主計官に村上孝太郎さんという方がおられました。この方は、後に大蔵次官にまでなられるのですが、この方が、防衛庁の特に糧食費に切り込んでくるのですね。糧食費というのは、隊員さんが日々食べる食べ物なのです。それで、そのために村上さんは、長靴をはいて築地の魚河岸、それから神田にあるやっちゃ場、青果市場に毎週一回朝早くから足を運んで丹念に物価の変動を見たというのですね。そして、いよいよ予算査定のときにその問題をぱっと出したと。ですから、もう防衛庁の予算担当者は一言も反論できなかった。  このように、やはり予算担当する各部課長は、みずから市井の現場に行って、何が必要で、何が不要なのだということを、各部課長がみずからつかんで、そしてその豊富な行政経験の上に立って行政改革を進めていかなければ、私ども議会が、幾らわいわい外部でほえても、これは余り実効が上がらないのではないかなというふうに私は思うわけでございます。  ひとえに浜田市長のリーダーシップと、そして全職員の打って一丸となった決意と努力をもってぜひ今、悪化しつつあるが、まだ最悪まで行っていません。今ならまだもとに戻る体力があります。この別府の財政をぜひ浜田市政四年の間に健全な方向へと建て直していただきたいなというのが、私の最後のお願いでございます。  時間もまいりましたので、何かございましたら、どうぞ市長、コメントをお願いいたします。 ○市長(浜田 博君) いつもながら大変御高説をいただきまして、ありがとうございます。温かい御指摘だと思いますし、私も命がけで財政再生を確立するために頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。 ○二十八番(浜野 弘君) 浜田・新市長になって初めての一般質問をさせていただきます。そういう意味でも、でき得れば場合によっては市長の考え方をお答えいただければ大変ありがたいというように考えておりますので、どうぞよろしくお願いを申します。  通告の順序に従って、御質問を申し上げたいというふうに思います。  まず、南部振興策についてでございます。  この中で学校跡地の問題、楠港の問題、楠会館の問題と、この三つを取り上げております。もう今さら申し上げるもないと思うのです。もう南部の方が、時の流れとはいいながら、どんどん寂れてきた。これはもう皆さん御存じのとおり。そういう中で市の執行部としても、また議会としても、南部が好んで寂れたわけではない、いろいろな条件の中で寂れたという中のことはもう存じの上で、そういう施策をするべく今まで推移をしてきた。ところが、悲しいかな、私ども南部議員の力が足りなかったのかどうかと思うのですが、過去四代の市長に私も仕えてまいりました。  当初、脇屋市長時代に、一部浜脇の問題につきまして、あれもはっきり言いまして中途半端な形で終わってしまったということが一つ。それから、次の中村市長になりまして、総合開発ということで一億からのお金をかけましていろいろと調査・研究をした。しかし、それもまたそのまま終わってしまった。次に、井上市長になりまして、今度は拠点開発だということでいろいろ推移をしてきましたけれども、これもある意味ではそのままになってきた。  私は正直言いまして、決して身びいきをするわけではありませんけれども、市役所を初めとする桟橋、あらゆるものがどんどん移っていったという中で、あそこはやっぱり寂れたのだと。そういう意味では、やはり行政側も我々にも責任があるというふうに考えております。そういう中で、今、南部に残された大きな拠点としては、今私が申しました三つの拠点のことをやっぱり考えるべきだというふうに思っております。  そういう中で、まず学校の跡地について質問を申し上げたいというふうに考えております。  私ども南部議員としましても、そういう中で議会としては南部振興の特別委員会までつくりまして、跡地の問題についても一生懸命あちこち視察をしてまいりました。いろいろなところを見て回ったところ、やっぱりそれぞれの地域性を生かした開発がなされております。つい最近は、皆さんと一緒に神戸の北野工房というところに行ってまいりました。あそこはあそこで大変、やっぱり神戸という土地柄を生かしたすばらしい開発をし、学校用地のいいところは、運動場が広いものですから、バスを初めたくさんのお客さんが来れるような設備をして、あそこは体験型の開発ということで、地域の方とよく話し合ったようで、大変はやっております。  そういう中で別府としては、跡地についてはどういうような計画を持っておるのか、それをぜひお聞かせいただきたいと思います。 ○教育総務課参事(穴見公司君) お答えいたします。  お尋ねの件ですが、市民の方々それから地域の皆さんにずっと親しまれてきております南小学校の跡地のことについてでありますが、これまでもお答えしてきましたけれども、関係各課と連携をとりながら、跡地についての検討委員会を立ち上げたい、そして望ましい活用のあり方について検討する必要があるというふうに考えております。その際、広く市民の方々の御意見をお聞きするとともに、南部地区の活性化なども視野に入れながら慎重に検討してまいりたいと考えておるところであります。  なお、来年度につきましては、中央保育所の改修工事に伴う仮園舎として使用する予定、こういうふうにしております。(発言する者あり) ○二十八番(浜野 弘君) 今、横から、「言うばかり」という話が出ました。正直言いまして、この問題につきましては、学校統合の時点から大きな問題として取り上げてまいりました。私もたまたま、柄に似合いませんけれども会長をさせていただいて、統合しましたけれども、どちらの南小学校にしても、浜脇小学校にしましても、いろいろ歴史のある学校ですから、随分と問題がありました。そういう中で地域の方の御理解もいただきながら、「子供のために」ということで統合が決定をしたという経緯があります。その経緯を踏まえましても、特に跡地の問題は、地域の皆さんの本当に大きな課題になる問題でございます。そういう意味では、私がいろいろと視察をしてまいりましても、ほとんどが、もう統合のときからそういう問題についても検討・討議をされておるというのが普通常識というぐらいのものだというふうに考えておりますが、今お聞きしますと、ぼつぼつ委員会でもつくろうかというような状態というようなことでございます。しかし、そういうことでは、ちょっと嫌な言葉ですが、俗に「お役所仕事」と言いますけれども、我々が生きている間にできんのではないかなというぐらいの感じしか受けません。ぜひあの地域の気持ちを吸い上げるという意味でも、積極的な対応をしていただきたいなというふうに心からお願いを申し上げておきたいというふうに思います。  それから次に、もう一つの一番大きな課題ですが、楠港の跡地といいますか、それについてちょっと御質問を申し上げたいと思うのですが、漏れ聞きますと、この土地につきましては、私はそんなに感じないのですが、景気がよくなったのでしょうか、引き合いがいろいろ来ておるというような話を聞いております。ここは特に、かねてから南地域の皆さんにとって一番重要な振興策をつくる拠点としての考え方が示されて、これも中村市長時代にあそこを県との話し合いの中で、あの土地は企業誘致のために売ってもいいですよ、そういう中で、そのお金で南部の振興策も考えましょうというような話もあったというふうに聞きます。その後、バブルがはじけたというようなこともありまして、全くなかった。しかし、当時のことを考えてみますと、当時でさえ、例えばホテルを主体にするといえば、北浜のホテル街が反対する、それから物売り場ということになると、何か商店街が反対するとか、いろいろな問題もありました。そういう意味も含めまして、この問題は、せっかくそういう引き合いが来るようになったのですから、かなり慎重に協議をして優良企業を誘致するようにしないといけないのではないかなという気がするのですが、わかる範囲内といいますか、言われる範囲内で結構ですから、今どういう形になっておるのか、御説明をいただきたいというふうに思います。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  ことし四月ごろから中央での景気回復というものを先取りした形でございますけれども、企業等の問い合わせというものがふえております。電話で問い合わせ、また商工課の方に来られて現地を安定してほしいというような企業を合わせますと、大体十社が現在まで来ております。その中で、楠港跡地への進出を具体的に希望している企業というものは四社となっております。進出を希望する具体的な企業名につきましては、今の段階におきましては、ちょっと企業との信頼関係もありますので、御容赦願いたいと思います。 ○二十八番(浜野 弘君) いろいろそういう進出関係のことについては、詳しく述べられないのではないかなと思いましたので、先に私もそういう話をさせていただきました。ただ、できるだけ今言うように、どういう形をとるのか知りませんけれども、慎重にしませんと、ただ高く買ってくれるからいいとかいうわけにもいきません。先ほども申しましたように、過去でもそういういろいろな経緯がありましたので、ぜひ、どういう企業が別府のためにいいのか、また地元南部の皆さんのためにもなるのかというものをよくしんしゃくをして、もし決定をするのならしていただきたいなということをお願いをしておきたいというふうに思います。  最後に、楠会館の問題です。  この問題につきましても、もう担当課長が御存じのとおり、あれも大分長い月日がたっておりまして、壁が落ちたりして大変危険であったという中で、前市長のときに調査をしようということでいろいろな調査をしていただいた結果、大変危険もあるので、改修をするとしてもものすごいお金がかかると。浜田温泉ではありませんけれども、そんな話の中で、やっぱり取り壊すべきではないかなというような話になったというふうに聞いております。ただ、これの再建といいますか、新しい企画について、これは今、路地裏散歩でよく活動しております河村郵便局長さんの話もあったように、この楠温泉の歴史というのは大変古うございまして、今いろいろと温泉問題が起こっておりますけれども、大友三代の頼泰がこの楠温泉に入ったというような史実があるというぐらいに歴史のある温泉でございます。私自身も子供のときに入りましたので、あの隣に大きなクスの木がありまして、それから「楠温泉」という名前になったということも私も覚えております。  そういう中で、後につきまして、私どもは今、商店街の問題も含めまして、あれだけ寂れた商店街の中で、はっきり言いますと、今はやはりただ物を売るだけの商売ではない、そういう意味ではあそこのそういう歴史をやっぱり見ていただくように、竹瓦温泉なんかとも連動して、そういう歴史のある温泉であったというものを皆さんにもわかっていただけるような開発をしていただければ、大変ありがたいなというふうに考えております。  これも、このうち一緒に視察に行ったときに見たのですが、やっぱり今一番難しいのは商店街対策で、なかなか大型店の競争も激しい中で、小さい零細企業者はもう成り立っていかないという現状の中で本当に空き家がふえて、ますます悪い環境になっておる。その中でよその商店街でもいろいろと調査をしてまいりましたが、やっぱり皆さん努力をしまして、行政が力を一つにして、こういう言い方はちょっとしかられるかもわかりませんけれども、関係課は夜でも電話がかかってきたら、それぞれの商店街にやっぱり出ていって、そして、もうそれこそ朝まで話し合いをするというぐらい熱心にして、それでもなおかつ今までの現状を維持していくのが大変という中で、いろいろ方法論を考えて、このうちの豊中市に行ったときには、そのちょうど中心部に小さいあれですけれども、美術館的なものをつくって、ただ買い物に来るだけではなくて、そういうお客さんも一緒に来るという形の中で、いろいろな催し物もして、客を少しでも引きつけるというような対応をしておりました。大変感心で、さすが大阪商人のまちだなというふうに感じました。  これは恐らく高橋議員からもいろいろお話があろうかと思いますので、簡単に説明だけはさせていただきたいと思うのですが、そういう中で少し。商店の努力もさることながら、行政の方として温かい配慮をしてあげるべきではないかなというふうに考えておりますが、いかがでしょう。 ○商工課長(中野義幸君) お答えいたします。  楠会館は、議員さん御存じのように、一階部分におきましては楠温泉、また貸し店舗が五区画、二階、三階につきましては貸室、四階には楠町の町内公民館がございます。現在、一階の楠温泉につきましては湯量が減少しておりまして、またお湯の温度が低下しているというような状況もありまして閉鎖いたしております。また四階の町内公民館につきましても、利用するお年寄りが増加しておりまして、エレベーターのない四階まで上るということに困難を感じる人が多くなっているというような状況でございます。また、先ほども議員さんが御指摘いただきましたが、昨年、老朽化のため天井から三十センチ四方のコンクリート片が剥離いたしまして落下いたしました。幸いにもけが人はありませんでしたけれども、一応の応急措置はいたしております。そのほか、ことしになって雨漏り、給水管からの漏水、給水ポンプの故障などが相次いでいるような状況でございます。(発言する者あり)  そのような状況の中で、ことし、耐震診断を実施いたしましたけれども、その結果も補強工事をする必要があるというような状況でございます。地元自治会からもこの楠会館につきましては、取り壊しを希望する要望書が提出されております。市としましては、現在、居住することにちょっと危険を感じますので、来年度、入居者の方に退去していただき取り壊したいと考えております。その際、現在、貸し店舗二区画、住居に十五世帯が入居されておりますので、これらの方々と綿密な打ち合わせをして、その方々に対応していきたいと考えております。  また、跡地の利用でございますけれども、現在は具体的な利用計画というのは策定しておりませんが、地元の方々からは町内公民館、また市営温泉をつくってほしいというような御要望もいただいております。今後、内部で十分に協議しながら、地元商店街の活性化に寄与する施設につきまして検討していきたいというふうに考えております。 ○二十八番(浜野 弘君) 今、課長からの答弁のとおり、はっきり言いまして、それだけの由緒ある温泉で今はもう入れない。今、別府市民でおふろに入れないというような状態のところはほとんどないと思うのです。あそこは幸か不幸かああいう形にしたものですから、天井が低くてボーリングができないということで、結局ぬるくて入れない。当然、町内としても維持ができない。だから、むしろ閉めた方がいいというみたいな形に今なったという経緯も、私も聞いております。正直言いまして、そういう形の中でやっぱり早急にやるべきと。この話も私、正直言いまして、もう十年ぐらい前からずっと言い続けてきました。これも新市長に責任があるわけではありませんけれども、この話をしてやっと前の市長が、それなら選挙が終わったらやりかえようというところまで来たのですが、幸か不幸かこういう形になりました。何とか市長、私もいろいろ何もかもこういう財政的なときに要求するつもりはないのですが、そういう状態がずっと長く続いてきた中の一つとして、市長としてはどのようなお考えがあるのか、ひとつ聞かせていただけませんか。 ○市長(浜田 博君) 思い、さらにはその経過も十分今、認識をさせていただきましたし、来年度中には何とか入居者の皆さんと話し合いをしながら取りかかっていきたいというふうに思っております。地域住民の声を十分聞かせてください。よろしくお願いします。 ○二十八番(浜野 弘君) 大変ありがとうございました。私も正直言いまして、首藤正議員も、長いこと南部から出ておりましたけれども、皆さんからいろいろな意味で、「おまえたち、長く出ておって何をしておるのか」という御批判もいただきました。ところが、なかなか悲しいかな思うに任せないという状態が続いてきたことも事実です。今度は南の方から新進気鋭の議員が二人も出てまいりました。後は若い人に頑張っていただかなければいけないということですが、過去からの経緯のものについては、我々はどうしても責任があるという中で、ぜひひとつ御配慮をいただきたいなというふうに考えております。  それでは、次は競輪場の施設の問題について、ちょっと御質問を申し上げたいと思います。  まず最初に、これはいつも論議のあれになるのですが、いろいろな事情の中で、競輪場は維持していくのか、それとももうしかるべきときにやめるのか。この辺をはっきりしないと施設の問題というのは、やっぱり問題が起こる――大きなお金がかかりますから――と私も思います。ただ、現実問題として、今全国に五十カ所からある競輪場の中で、何度も言うようですが、別府の競輪場のようなお粗末な競輪場は一つもありません、一カ所もありません。市長も御存じのとおりですね。今、どうかすると、継ぎはぎ継ぎはぎしたから、中に入る従事員の人も下をくぐっていかんと入られん。万が一火事にでもなったときはどうするのだろうかというような中で、先般は雨漏りもしたというような話を聞いております。だから、まずするのかしないのかということからお答えをいただきたいと思います。 ○競輪事業課長(藤沢次郎君) お答えいたします。  ただいまの御質問ですが、別府の競輪場といたしましては、今、築約三十年経過しておりまして、かなり老朽化が進んでおります。その中で、早急な改修が必要な状況であります。そういった中で平成十二年五月に競輪問題検討委員会により、施設改修すべきだという答申を受けております。競輪事業につきましては、昭和二十五年以来、開設から約四百億円ほどの一般会計繰り入れをやっております。これは市勢発展に今まで寄与してきておりますし、経済波及効果及び補助問題等を勘案した場合、現時点では施設改善を行って、ぜひまた競輪事業に努力していきたいというふうに考えております。 ○二十八番(浜野 弘君) そのとおりですね、課長。あなたも競輪事業課に二回ほどいたのでわかると思います。私の言い方はちょっとどうかと思うのですが、私が議長をさせていただいておるころ、七年前ですかね、その当時は大体十五億円ぐらい一般会計に繰り入れておりました。そのときでさえ、もう将来的なものを考えなければという話もあったというふうに聞いておりますが、その間で、私の記憶違いかもわかりませんが、二回ぐらいそういう委員会をつくって答申までした。しかし、結果としてはずっとそのままというのが現状だというふうに考えておりますが、間違いありませんか。ちょっと……。 ○競輪事業課長(藤沢次郎君) そのとおりでございます。 ○二十八番(浜野 弘君) 先ほど議員さんからいろいろ話がありましたけれども、やはり委員会をつくって答申までするということになると、それなりの何らかのやっぱり対応をしませんと、今から何ぼ委員会をつくって何ぼしてもつまらんぞみたいな形になるのは、今の浜田温泉もある意味では同じことが言えると思うのですが、その辺も私はやっぱりあり方として考えないといけない。その内容について議会でいろいろ論議するのはいいと思うのですが、その前段でやっぱり委員会をつくって答申するということになれば、その意見を相当やっぱり尊重しながらやっていかないといけないのではないかなというふうに考えております。  今一つは、これもたまたま私が議長のころに、これも大変なお役を仰せつかって、九州競輪議長会の会長をさせていただきました。その中で、今言うような話で、将来性を考えて問題が起こったのが、サテライトの問題とナイター設備の問題であったわけです。だから国も挙げて何とかひとつこれを食いとめるためにサテライトを出そうというのが、方向づけとしてあったということです。サテライトの話はまた後ほどしますので、もう一つのナイターの話については、当時函館が一番最初にナイター設備をつくりました。これは御存じのとおりの寒いところですので、冬の期間の問題があるということも含めまして、唯一ナイター設備が許可になったというところでございます。そういう時代に私もいろいろお話をさせていただいたのですが、別府という土地柄から、別府は観光客がたくさん来るところで、やっぱり新しいお客をつくるという意味でもナイター設備がいいのではなかろうかという話がありました。これは私がいいとか悪いとか言うのではありません。そういう中でそういう話があって、今回こういう形でサテライトももうだめという中で、やはり事業ですから、いろいろと新しいお客さんのことも考えてどうすべきかというのをしませんと、どんどんじり貧になっていく。それで当初に、「やるのですか、やめるのですか」というのを聞いたのです。そうしませんと、やはり後で問題になってくる。また中津の競馬場のような問題になってもいけませんから、何とかそういう面も考えてやらないと、今担当の方も大変だと私が思うのは、どんなに努力をしても、やっぱり新しいお客がふえませんと、なかなか難しい。そういう中でだんだんそういうことが全国的になったのでしょう、今はあちこちでナイター設備をするところができました。私は、決してそれをせよと言うのではなくて、あそこのイメージアップのためにも、あれをナイターか何かの設備をして、そこで民間に開放するといいますか、いろいろ地域の皆さんを先頭にあらゆる催し物ができないのだろうかな。あれだけ駐車場もたくさんあるわけですから、そういうようなものも含めて何か検討課題にならないかなというような気がするのですが、いかがでしょう。 ○競輪事業課長(藤沢次郎君) お答えいたします。  ナイター施設をつくりまして、市内、フィールド等のイベント等に有効利用すると、非常に競輪のイメージもアップしてくるのではないかなと考えられます。ただ、ナイター設備をつくるためのいろんな条件というのがございます。四点ほどございますけれども、まず一点は、ナイター設備実施、今している競輪場は、周辺に民家がないというのがほとんどでございます。そのために二番目として、ナイターとなりますと、夜最終が八時半ぐらいになろうかと思います。そうするとファンの方が帰られるのが大体九時ぐらい。そうなると時間帯がどうなのかなという問題も考えられますし、あともう一つは、設備の面で照明設備をつくれば約三億円かかるのではないかなということがあります。それと、あとは雇用問題で、家庭の主婦の方が多いのですが、三時、四時過ぎから夜の九時過ぎまでという勤務時帯となってくるので、その辺の雇用問題があろうかと思います。その辺がクリアできれば、特に電話投票が非常に有効になる、それから会社員とか勤め帰りの人が帰りがけに競輪場に寄っていただける。それから、これも夜の観光客の誘致にもなろうかと思いますし、また市民、今、議員さんが言われるように、市民のイベントの会場とか、そういったいろんな面でのまた有効利用が図られるのではないかなというふうに考えております。
    ○二十八番(浜野 弘君) ぜひですね。何か考えておるということでしょうけれども、あなたの一存でいろいろできるわけでもないでしょうから。私は、こういう問題はするとすればどうするのかということを、やっぱりもう少し突っ込んで話し合いを執行部としてもしておくべきではないかなという気がしてなりません。そうしませんと、どんどんこれはそのまま放置しておけば、施設も一番全国で悪い、そういうような中の諸条件を考えますと、寂れるべくして寂れさせたというようなこともありますが、やっぱり営業努力をしないとだめではないかなというふうに考えますので、ぜひその辺も考えていただきたいというふうに思います。  それでは、最終的に、先ほど山本議員からいろいろ質問がありました。できるだけ重複は避けたいと思いますが、この問題につきましても、たまたま私が議長のときに起こりましたので、このうちも調査会で言いましたように、全員協議会で申しましたように、私は私なりにそれなりの認識があるのですが、先ほどの御答弁の中で、ああ、私が考えておる認識とかなりやっぱり違うのだなという気がしました。改めてお聞きを申し上げたいと思うのですが、この問題の事の起こり、それからどういうふうに推移をしてきたということを認識されておるのか、御説明をいただきたいと思います。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  この件につきましては、議員さんから、以前のサテライト設置に至る経緯などお話を聞いて、私ども、ある程度認識はいたしております。ただ今回、このような進出断念に至った経緯につきましては、先日来御答弁しておりますように、日田市の方が、私どもの方に取り下げについての協議、裁判所からの政治的な決着を図れ、そういった指示に基づいて私どもに申し入れがありましたので、これを受けての別府市の判断となったところでございまして、ただ、この話し合いの中でも議員さんからお聞きしていた点など、事務担当を通じてこれは忌憚のない意見を十分出して、日田市の方にもこのことを十分わかるように、私どもは、別府市は昭和二十五年以来五十三年間にわたって施行者として公営競技たる競輪を実施し、競輪事業は別府市の貴重な財源として社会福祉の増進等に寄与するとともに、競輪場で働く多くの方々の生活を支えてきたことなど、競輪施行者としての別府市の立場を明確に御説明して、これの御理解をいただいて、両市が連携してこの問題の解決に当たろうという合意がなされたところで、私ども、今回の進出断念に至ったということでございますので、この点についてどうぞ御理解をお願いいたします。 ○二十八番(浜野 弘君) 助役さんにいろいろ言っても無理かと思うのですが、当時まだ、浜田市長も役所におったわけではないから、やっぱり私はその辺だけは当時の議長としての責任上もはっきり言っておきたいというお話を、この前、協議会でさせていただきました。私はどなたの前でもはっきり言えます。間違いなく先ほど山本議員の質問に対しても、法的に別府市が瑕疵がないという答弁をなされました。私も全くそのとおりだというふうに理解をしておりますし、そうでなければ、また国が許可をするということにはならない。もう御存じのとおり、当時は日田のお偉い人であります広瀬さんが通産におったわけですから、そんなことはないと思います。いろいろ言いませんけれども、前の平松知事さんも通産におりまして、私もいろいろお話ししたことがあります。いろいろは言いません。ただ、別府に瑕疵がなかったことだけは事実なのです。しかも私が言う、向こうから最初にそういう話があったということについては、向こうの市長さんも認めております、はっきり。その当時の話で、最初に私が――くどいようにありますけれども――議長、副議長さんが見えて、抗議というみたいな形で見えましたので、「あなたたちは何か勘違いしていませんか。事実はこうですよ」と言ったら、「ええっ、びっくりした、初めて聞いた」ということで、帰って二日目にお電話があって、「大変申しわけない。あなたの言うとおりでした」という、ことわりの電話がかかってきました。これも間違いありません。  その後、議員の皆さんと一緒に日田市に行ったときに、日田の市長もはっきりそれは認めました、「そのとおりです」と。ただ、日田のまちづくりの中で皆さんの意見がこうなったので、御理解をいただきたいということだったわけです。さっきから私が何遍も言うように、これは確かに別府と日田の争いになるけれども、私はそうではないというふうに自分では理解をしておるわけです。あの当時、ここでも何人もの方が一緒に行きました。だから、最初から間違いというのは、日田の方も都合の悪い話は一つもせんで、都合のいい話をして、しかも、別府のまちの中にまで来てああいうデモをする。私は、「違う、自分たちの最初の話が変わったので、何とか御理解をいただけませんか」と言って、お願いに来るという言い方が正しいかどうかわかりませんけれども、ならいいけれども、最初から来て抗議文を読むというような、そんなのが「日田問答」というのか、私は知りませんけれども、そういう意味で私は納得しておらんということであって、浜田市長の考え方は、私はよくわかりますよ、はっきり言って。そういう意味では、私から言わせると、ああ、浜田市長は、先生のときといっこも変わらん、人がいいな、向こうの人の言うことを全部聞いてあげたのかな、こっちの言うことももっと言ってくれればよかったのにというのが、私の中では何となく釈然としないところがあるわけです、はっきり言いまして。しかし、それは浜田市長が当時おったわけではありませんから、私はそれをどうこう言おうというのではないのです。ただ、そういう中でやっぱり今度は、市長は別府の代表、トップとして来たわけですから、やはりこれが別府のためにプラスになるかマイナスになるかという中で、もっと毅然としてお話し合いをしていただきたかったなというのが、私の気持ちであります。  いろいろ、とやかく言うつもりはありません。ただ、そういう中ではっきりしていただきませんといけないのは、今言うように、答弁の中で私はどうしても気になることが次々起こるわけです、今言うように。自治体間の例えば訴訟がどうだこうだというのです。しかし、この訴訟だって、別府市が訴訟したことなんか一回もないのです。全部向こうが勝手にどうだこうだと。ただその結果が、私が心配しますのは、今こういう形になって、あ、やっぱり別府が悪かったのだ、だから全面的に別府が下げたのだというふうに市民の皆さんに理解されるのは、私はよくないというふうに思うのです。すべてこの中にもあります、もう詳しくは言いません。この断念に至るに当たっても、裁判所から「和解を」と言われた。私の常識では、和解というのは一方的に悪かったら和解なんかないと思うのです。そうではなくて、やっぱりどちら側にもそういう問題点があったということの中で裁判所が「和解」と言うのは、それが五と五であるのか、八と二であるのかは別にして、やはりこれを和解することによってどんな別府にもあれがあったのか。日田側にあった。しかし、そういう形の中で、私は大変、日田のやり方は正しかったとは思ってないのです、はっきり言って。ただ、ああいう中で――何遍もこれも出ますけれども――議会が否決したからだと、こういう話が出ます。これは全部議会の責任ですか。いいですか。さっきも五回ぐらいこの「議会が否決したから」、「否決したから」という話がある。私は、違うのです。やっぱり本当は、本来ならお互いに話すときに、向こうも大変別府に迷惑をかけたということが前提で話をする、これが和解だと、私はそう思っているのです。だから、今さらどうせできないものにとやかく言うつもりはありませんけれども、そういう意味では市長、私はこの後、市長の政治姿勢について、判断についてという質問をするつもりでございましたけれども、今言ったように、私自身は市長の性格をよく知っておるつもりです。  これは余談になりますけれども、ついこのうち、境川小学校の四十周年記念で市長のお話を聞きました。私も本当に感慨無量でした。学校の並木を私と二人で植えた。この小さな桜があんな大きな木になって毎年立派な花を咲かせるという中で、私は、本当にその当時を思い出しました。当時、あれだけ組合運動の激しいときで、特に日教組が一番激しいというようなときに、組合のリーダーとしておった当時の浜田先生。ところが、あの当時は本当にびっくりするような形でPTAの活動にも毎回参加をしていただきました。それから子供たちも放課後に残って、先生が次々にフットベースボールやら何やらの指導をずっとした。私は、それを本当にわかっておるつもりです。当時としては本当に珍しい、組合の代表としては珍しい柔軟性のある、政治力のある人だなというふうに私は思いました。だから私も、陰ながら市長の応援のあいさつもさせていただきました、当時ですね。学校の先生までやめて政治の世界に入るということで、先生は覚えているかどうかわかりませんけれども、私は、「この方は大変そういう性格の方だから、皆さんで立派な政治家に育ててください」というあいさつをさせてもらいました。だから、私は、むしろ先生のその優しさが逆に、さっき言ったように問題になることがあるので、ぜひひとつ先生、毅然とした態度で別府の長として頑張っていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。これで終わります。 ○助役(大塚利男君) 先ほどの、日田市との交渉の中での経緯について、若干御説明をさせていただきます。  私どもも、交渉の経緯については、余り公表できない分がございましたので差し控えさせていただきましたが、先ほど議員さんからの御指摘の分について、日田市のとった私どもの、やはり別府市でのデモ行進、そういったものは私どもも許されないという気を非常に強く持っておりまして、この点については厳しく追及したところでございます。日田市の方もこの点については深くおわびするというようなやり取りもいたしまして、十一月九日の大石市長の真摯な申し入れを受け、また市長自身も、「議会に対しても大変御迷惑をおかけした」。そういうことで先日も別府市の方にお見えになりましたが、「議長さんの日程が合えば、議会の方にもお礼を申し上げに行く」というようなことも申されておったわけですが、日程の都合がつかず、まだ実現してないところでございます。  いずれにいたしましても、十分な話し合いをして、お互いに非礼については出し合って、これを認めて、最終的には日田市のため、別府市のために今が一番いいのではないか、そういった判断で今回の日田市と別府市の和解ということになったところでございますので、どうか御理解のほどよろしくお願いいたします。 ○二十三番(佐藤岩男君) よろしくお願いいたします。  今回、私は、当市にはその話がないし、そして当面した問題ではございません。ですが、もし別府市に市町村合併をしたらどうか、そういう話が県下でどこか持ちかけてきたとしたら、別府市はどうするのか。そのときにはどういう別府市になっていなければならないのかという問題を――問題ではないのですが――そういう仮定に立って、私は皆さんの態度をまずお聞きしたい、このように思います。  と申しますのは、お隣の湯布院町では、挾間町やその他と一緒にこまを進めるわけにはいかない、そして連絡会から脱退する。また、もう一つ日出町においても、他の一市一町とは一緒に共同歩調はとれない。だから協議会から私のところは脱退します。両方の別府市と接しているところが二件ともお別れになっている。これは例えがいいか悪いかはわかりませんけれども、お嫁さんをもらう、お嫁さんに行くというような話に置きかえたらどうだろうかと思うのですね。別府市さんのところに、うちの娘を嫁にもらってもらいたい、うちの娘をあげたいのだというような別府市になっておれば、私は、今後この合併劇というのが、第一回で終わるとは思っておりません。これは必ず第二次、第三波があるものと思います。これは全国統一でどこも傷なしで、どこも苦情がなしでストレートにすっと通るような問題ではないのです。ですから、そのときに、今から別府市がその強い体質を持って生まれ変わるというか、そういう体質改善をしておけば慌てなくて済むのではなかろうかと思います。まず第一に、今お話に出ておりましたサテライト、その他の裁判問題とか、こういうようなこともやはり瑕疵につながるわけですね。それから、また税金が取れてない、たくさん税金が残っていますよ、滞納税が多いのですというようなことも体質はよくない。あそこは借金まみれである、お金がないのですというのでは、お嫁さんに自分のところの娘をやろうという親御さんはいないのです。  いろいろ考えてみますと、前向きに、そして明るい家族、明るい家庭。家の中をのぞいたら立派だ、みんな一生懸命になって生きようとしている。今は貧乏であっても、必ずあそこはいい家庭になるだろうというところには、自分の娘を積極的に喜んでお嫁にもらってほしい、親御さんはそのように持ちかけてくるものと、私はそう信じてやみません。  最初から、ここに大きなふろしきがあります。これに湯布院町との合併という大命題を包んで、最初に私はここに持ってきたのです。それで、中を一つずつ整備していくという論法に変えてみたいと思います。  今の別府市の財政状況ですね。市長さんが、このうち九月ですか、緊急財政再生措置をここで発令しないと大変なことになる、二十二年には赤字に転落するようになるかもしれない、そういう危機状態を痛感せられておるわけですね。では、どうしたらそれが一番早く解決するのか。もう議員であれば、そして長くやっておれば、おのずとわかります。あそこを削って、ここを広げれば、そういうものは流れがよくなるのだな。田植えのときの水と同じです。大きな土くれがあれば、そこを越えてくるような水はないのです。では、水を引きやすいようにしようではないかというふうにすれば、水の流れはよくなります。  この別府市で一番困るのが、やはり税の滞納が多い。私の聞くところでは、総体的に約四十億円の滞納があるのだというふうに聞いておりますが、財政課長、どうですか。 ○財政課長(徳部正憲君) お答えいたします。  市税でいきますと、市税は約二十億二千八百万、使用料等を含めますと、一般会計、特別会計合わせまして三十七億円の未収金でございます。 ○二十三番(佐藤岩男君) 三十七億円というふうに、お答えでございます。二億三億は、これは問題ではないと思います。四十億に近い借金がありますよというふうに耳打ちしてくれたのがおりますので、そのように私は信じてきたわけですが、これをもし完全徴収できるとしたら、大変助かるわけですね。しかし、もう現年度の税は、大概熱心な徴収の職員が駆けずり回っておれば片づくでしょう。  きのう、おとといですかね、私が病院からちょうど帰ったときに、市の担当の人だと思いますが、うちの警備会社、息子がしておって、その警備会社の隊員が市税を残しているわけです。それをいただけないかといってお見えになっている。私は、何のことかわからんかったのですが、事務員に聞いてみたら、「隊員の払わない税金について何回も足を運んでくれておるのです」と、こういうわけですね。「それは市役所か」と言ったら、「そうだ」と言うから、「そうしたら、二十五日がうちは給料日ですから、二十五日あるいは二十六日にあなたがお見えになりたい、このように時間を打ち合わせてお見えになりませんか。幾ら払えるのか知らないけれども、当月稼いでいる中から必ずあなたの顔の立つように毎月残してあげましょう」と、こう言って帰っていただいたわけですね。そうしたら、本当はもうこんなのは避けているのですわ、自己破産をして。ですけれども、毎月稼ぐのはあるわけです。それを全部出してしまうと、この人は生活できない。そこにゆとりがあるのです。その中から二千円でもいいではないですか、毎月残してあげますから、それをお持ちになりませんかと、こう言って帰っていただいたわけですけれどもね。非常に熱心らしいのですね。だから、私はかつて言ったことがあるのですが、税の門をくぐった人でなければ立身出世はできない。ああ、また来ておるのかい、もう本当うるさいな、好かんな。飯時分に来るのか。あるいは、ちょうど今子供が寝ようとしているのに、何でもそういうことで嫌われるのが、徴税員です。その苦い経験をくぐって、そして駆けずり回る。税金をかき集めてくるという、やはり市の職員の中で一番きつい仕事ではなかろうかと思うのですね。そういう人が、やはり部長になり、そしてもっと上になっても、その痛みを自分がかみしめておるから、市の職員、若い人を引き上げることができる、見抜く力があるというふうに私は理解しておるわけですが……。  この税の完全徴収を図る、これはもう一〇〇%ということは難しいと思います。ですけれども、そのために難しいのがありましたら、市に三人の弁護士さんがおるのですね。顧問弁護士さんが取りに行くわけではないけれども、こういうふうにすれば、これから先の争いはこういう形になればいいですよと教えてくれると思うのです。  市営住宅に住んでいる人で、払わない人がおる。その人に追い立てというか、立ち退いてください。争いになれば、結局三十万から四十万の税金が支出をされるわけですね。三十万も四十万も、わずかばかりの家賃をもらうためにかかったのでは、別府市は大変なのですね。そういうことに陥らないで済むように、最初に市役所の市営住宅に入ると市役所にお見えになる人は、まず保証人を二名だけ必ず連れてきてください、あるいはそちらのこういう方ですという御紹介がなければできませんよ。これを固く守っておるならばそういうことにならないと思うのですね。他府県からお入りになろうとする人の場合だったら、そういうのはできません、こう言う職員がおりました。では、そういう保証人のないのを市営住宅に入れる、そして滞った場合にはどうするか。やはり三十万、四十万お金かけて立ち退いてもらうようにするわけですね。それだったら、もう最初から市の法律といいますか、条例をおつくりになって、そして、こうですよ、これをクリアしないとだめなのですという市条例をつくっておけば、職員がそんなに苦労せんで済みはせんかな、私はそう考えるのですね。  三人も弁護士さんがおるわけですね。それで、しょっちゅうやはり市の悩み事を相談に行っている。それだけでも結構忙しいのだと。お年は幾つぐらいかな。私たちと余り変わらない。そして、もう何年ぐらいお勤めですか。もう十二、三年。これはもう、そうですね、市の職員やその他の定年制があるわけではございません。ですけれども、大体私は、もうこんなに年とっていますから、御辞退申し上げますわと、本当は御辞退申し上げてもらいたい年なのですね、普通は。だけれども、こちらが肩をたたきに行かないと、やはりわかってくれない。それでは、いつまでたっても争いの種は尽きない。ここら辺で新進気鋭の先生方におかわり願いたい。せめて四十代ぐらいの粋のいいのを三人そろえれば、そんなにトラブルはなくて済むのではなかろうかと私は思っております。  これは、税はだれですかね。(「はい」と呼ぶ者あり)はい。 ○納税課長(梅木 武君) 税の完全徴収ができるのかというお考えでよろしいのでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)  過ぐる決算委員会でも申しました、以下のようないわゆる滞納原因が、滞納額のいわゆる完全徴収を非常に困難なものにしていると考えております。  まず市県民税につきましては、前年の収入所得に対して課税されますので、課税対象となる所得が全体的に落ち込んでいること、また課税された時点でリストラや自己離職等で職を探している、アルバイト中などの事情により収入が落ち込み、分納を行っているが滞納となっている事例も多くあります。固定資産税につきましては、バブル経済時代に金融機関の借り入れ資金により土地を取得したが、崩壊以後の不動産市況の低迷に伴う地価の下落により開発計画が中止になるなど、保有する土地の処分が進まず、さらにバブル時の金融機関借入金の返済も滞っている状況から新規融資も望めず、納税資金手当てができないといった状況も見受けられます。また、入湯税につきましては、以前借り入れした金融機関からの設備投資資金の返済も抱える中、宿泊客の減少、宿泊単価の下落等により収益力が低下して、税について分割納付しているが、年度内納付が追いつかないといった事例や、破産事件になっている事例、それから民事再生法の適用を受けている事例などもございまして、このような状況が完全徴収を困難にしているものと考えております。  それとあと、今、議員がおっしゃいましたように、弁護士がいるではないかというお話なのですが、私どもの徴収上の疑義が生じた場合は、最終的には国税徴収法に基づいて滞納処分等を行いますので、県税事務所なり税務署なりに行って協議を行っている状況でございます。 ○副議長(野口哲男君) 休憩いたします。       午後二時五十八分 休憩       午後三時 十八分 再開 ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○二十三番(佐藤岩男君) 友永さんが何か言うのではないの。(笑声) ○企画財政部長(友永哲男君) 合併のことでございますが、地方分権一括法によりまして、合併特例法が平成十七年三月までという時限立法で改正をされております。そういう中におきまして、合併のパターンといたしましては、県が市町村の地域性を専門的な手法で分析した上で、二〇〇〇年十二月に合併推進要綱を発表いたしております。  そういう中で、議員、先ほど出ておりました湯布院町の件でございますが、平成十五年四月一日に挾間町、庄内町、湯布院の合併協議会が進められている状況の中で、今のところ別府市がその中に加わるというのは、ちょっと難しいのではないかというふうに考えておるところでございます。 ○二十三番(佐藤岩男君) 私が言ったのはそういう意味ではなくて、今度の第一回だけでこれは決して終わらない。だから、みんな、うちは都合が悪い、あそことは一緒にならんと、今度は案外そういうそしり合い、いがみ合いがあっていると思うのです。ですから、第二次、第三次が必ずあるだろう。そのときに別府市は間に合うように体質改善をしておく必要があるのではないですかと、私は言っているわけです。  そして、同じく体質の中で、争いをしたり、あるいは家の中で借金があったり、そしてまた白ネズミがおるというか、平均落札率が九九・六五%、全国ワースト・ワンだと、こういうふうにオンブズマンが言いましたと。これを十一月の新聞ですか、全国紙が二、三紙取り上げておりますね。これは決して、いいうわさではないわけですね。九九・六五%なんていったら、これはほとんど一〇〇%に近いわけですけれども、どの市長さんにしても、百のうち二割から三割程度は引いて落としてくださいというふうに願うのが、各執行部の願いではなかろうかと私は思う。それが九九・六五まで話し合いでいくといっておったら、これはどういうことになるのですか。全部この人たちは、「談合なんかございません」、こういうふうに否定していっておるのですか。だれかが引き札はここなのだということを教えているから、こういうふうに話し合いでそれに近づいてきておるのではないのですか。こういうことを私は、オンブズマンが指摘しているのではないかと思うのですよ。  それで、これが一社だけではないのですね。朝日さんがそうだし、毎日がそう、西日本もそう。このように書いているわけですよ。別府市さんは、こういう体質なのだということをこの人たちは言ってくれておるわけです。こういうのは、やはりあそこの中には白ネズミがおるというふうにとられても仕方がないと私は言いたいわけです。ですから、この方々には、今度はちょっと御遠慮してください、当分の間は御遠慮して、そして県内大手、全国大手、この人たちを対象にこれから入札に参加させます。その人たちの、どういうやり方かをよく勉強しなさい、それぐらい厳しい姿勢で私はしばらくの間推移してみたらどうだろうかと提案したいわけです。ちょっと甘え過ぎてはいませんかと言うのです。何もかんも物価が下がる、そしてもうけが少ない。みんなそう嘆いているときに、こういう連中だけが安穏としてひざ組んで飯が食えるといったら、結構な、結構過ぎる世の中ではないかと私は思うのですね。これは、ちょっとおかしいですよ。  助役、この点はどのようにお考えですか。 ○契約検査課長(岩本常雄君) お答えいたします。  この数値は、全国市民オンブズマン連絡会議が、平成十四年度の全国都道府県を中心とした公共工事の一定金額以上の工事落札について調査したものでございます。この調査での別府市の落札率は、確かに九九・六五でしたが、同条件で平成十五年度現在までの落札率は八七・七五となっており、一一・九ポイント落札率が改善されております。ちなみに、この落札率を昨年度調査対象に当てはめますと、ワースト・ワンから逆にベスト・テンに入っております。  議員が今言われました、指名の地域要件につきましても、私たちは、指名基準により工事の種類、難易度等を勘案し、指名業者の範囲を市内、県内、県外の順に地域要件を考慮して指名いたしておりますが、市内業者で工事ができるものは、地元建設業の健全育成の立場からも市内業者を指名いたしております。現在、落札率の高どまりの解消のために、業者に対する入札機会を少しでも多く与えることと、競争原理を進めるために、指名業者数をふやして入札を行っているところでございます。地域要件を外すことは、地元建設業者の健全育成や地元経済発展の面から難しいと考えられますが、今後は入札制度改革の中でこの分も検討していきたいと考えております。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  談合があったのではないかという御指摘もあるわけでございますが、予定価格につきましては、現在、事前公表制、十四年から施行いたしております。そういったことで十四年当時、競争が、つまり緩かったのではないかと思っております。  また談合については、浜田市長が就任したとき、すぐ談合疑惑というようなことで、私どもの方に文書が来、また関係者のところにも文書が行くというような事態もございました。市長と相談したところ、市長も徹底的に調べてもらいたいというようなことで、私ども、当時五月でございましたが、私、総務部長のときでございましたが、関係業者全員を、代表者を呼んで一人ずつ、その談合のあった事実があるかどうかという事情聴取もいたしまして、さらに談合をやってないということでございましたので、誓約書も取り、そして入札を延期して、さらに入札の際に工事内訳書も添付させたというような状況で、そのとき、二つの工事、大きな工事を行いました。一つは、たしか予定価格を大幅に切って六十何%だったと思います。もう一つは、うわさの業者は、これは談合で何という業者、そしてそこの役員の何々さんがどういった行動を起こしてと、かなり具体的に書かれておりました。その役員さんにも私、厳しく事情聴取をしたところでございますが、その結果、うわさの業者ではなく、違った業者が落札したところでございますので、私ども、談合は行われてない、そのように認識しているところでございますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。 ○二十三番(佐藤岩男君) 決して浜田市長になって談合したと、私は言っているのではない。ということは、浜田市長になっての結果の数字というものは出るわけがない。ことしの四月でしょう。ですから、それから以降のはここに出てないのです。平成十五年度に発表といったら、これは十四年にあった分を十五年に発表しておるのではないのですか。これはおたくの建設部からいただいた資料なのですけれども、この中には、はっきり、一番高いのは管工事、電気、舗装、土木、こういう序列で九〇・一六を皆超えていますわ。そして九八・九九、そういうような数字がここに出ています。ですから今、契約検査課長がおっしゃいましたけれども、そういうことはないということではない。あなたたちからいただいた資料に基づいて私は物を言っておるわけですから、私の目がそんなに鳥目になっているとは思わんのですけれどもね。  とにかくこういうオンブズマンに書かれるようなことをしないということ。これが仮に負の遺産であっても、あれは負の遺産です、先訓がありますのになさったのです。だからさきの殿がちょっと狂っていたのだと、幾ら言っても言いわけにはならんのです。ですから、いいお嫁さんをもらおうとするならば、いい体質改善をしておきましょうよという声かけを私は今しているつもりです。今の点は、一応心がけしておってください。  そして、九月議会のときに私は、市立美術館を建て直したらどうでしょうか。中山別荘に建ててあげていいですよ。それはPFI法的で結構なのだというようなお誘いの言葉がありますが、市長さんに、あなたがお暇を見つけて一度トップ会談をなさったらどうですかというふうに私は声かけしたつもりです。そして、あなたはやはり向こうのトップとお会いになっておられる。その内容について、私はしかと聞いておりません。そしてまた聞く必要もございません。と申しますのは、それをやるならないは、あなたの心一つにかかっているわけですから、そこまで私がどうこう言うことはない。  ただ私が今言いたいのは、中山別荘のあの広範な土地をお借りすることができて、そして別府市が金を出さないでできるものならば、複合ビル形式に持っていって、美術館の上に、あるいは下に温泉博物館をおつくりになる。やはりそれも別府市の一つ大きな観光資源になるのではなかろうか。そうしますと、その複合ビルには修学旅行生がやはり来れますよ、来ていただいて結構勉強になりますよというお誘いが、パンフレットができ上がるのではなかろうか、私はこのように思うのですね。ですから、複合ビルに温泉博物館、これをおつくりになる意思がおありかどうか、見解をお聞きしたいと思います。 ○生涯学習課長(入田勝人君) お答えいたします。  温泉をメインテーマにした博物館は、世界有数の温泉地である別府だけに、貴重な提言と考えます。今後、さまざまな点から調査・研究を行うとともに、大分県及び別府市文化施設建設調査委員会担当課等関係各課と協議し、温泉博物館の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 ○二十三番(佐藤岩男君) 一応、温泉博物館といったら全国に類がない。ですから、初めての試みでございますから、相当の覚悟と相当の調査が必要ではなかろうか、このように思います。各課挙げてこの温泉博物館に取り組むのだというような意気込みを、そして姿勢を見せていただきたい。そして、落ち込んだ観光をすくい上げるのはこれしかないのだという立派なものを、私は早く具現化していただきたい、このように切にお願い申し上げます。  それから、湯布院の話を出しましたついでに、鶴見山あるいは由布岳を回って湯布院から別府に入る。そうしますと、今のAPUのあるところ、こちらの方に出てくるわけです。APUの南側、あそこから扇山の方を見ますと、野田地区のずっと上がったところですね。十文字原のテレビ塔があります。あの真下になります。あそこに二十五万坪市の土地が空いているわけですね。その二十五万坪は大変もったいない。ここに大きな、観光に役立つような施設をおつくりになったらどうだろうかと思うのです。ここは野田地区の農家の人たちですね、昔は。入会権を持っていて、ここで草を刈って家畜に飼料として与えていたところなのですが、この入会権は別府市の土地ですから、別府市がどうでも地元の人と話し合いはできると思います。ここに何をつくれというのかと申しましたら、沖縄から北海道まで全国至るところに自生している雑草、いわば雑草、草花ですね、そして山野に自生している木ですね。それは桜の木であったりいろんな木がございますが、これが全部薬草になっているわけなのですね。薬草として研究しているところがたくさんございます。そして今、観光に役立てようとしているところがございます。そして北海道の歌志内という市は、以前炭鉱町だったのです。そうしたら、炭鉱が没落してやめた。そしたら、ここに何をつくったかと申しましたら、富山大学に伺って一教室、渡辺教授以下スタッフの方々の知恵を借りて、ここにいろんな樹木・草花のエキスを研究してもらったのですね。そして「健康の館」を、これは二十一ございますが、今つくっているわけです。そして、その二十一の館が皆好評を博しておるわけですね。ですから、ぜひ別府市もそういう考えに何か立ってみたらどうだろうかというふうな考えに私はなっているわけです。  昔から鉄輪温泉で、石菖というのを蒸し湯の中に敷いておりました。そしてヨモギ、いろんなものを薬草として使いますね。そういうのをおふろの中に敷き詰めたり、まいたり、そういうことで健康づくりを鉄輪地区は昔からやってきたわけです。ですから、この十文字原に東洋漢方とタイアップしてそういう草花の施設をおつくりになる。そして、「水虫の館」とか「疲労回復の館」とか「風邪の館」、「五十肩の館」、「冷え性の館」、「女の館」(笑声)、「疲労回復館の一号」とか「沈痛館」とか「痛い痛い館」、「鼻詰まりの館」もございますね。(笑声)こういうのをつくって新しい観光資源として観光客が戻ってきたことだけははっきりしているのですね。別府でやはりそういう何というか、自然からもらった温泉の造形があるわけですから、これに加えてこういう薬木・薬草を見る、そして煎じて飲めるように薬にする。それからおふろに入ってここでこういうふうに敷き詰めてください、すべすべしますよ、三日もおったら、それはもう、あなたは美人になって帰りますという宣伝をすれば、やはり御婦人の方々は興味を持って来てくれるのではないかな。それにまた泥湯もございますね。こういうのも併設すると、変わったものができ上がるのではないか。「別府八湯」といっても一件ずつ、浜脇に行ってどこに行ってというようなことをしなくてもここの場所で、ちょっと足を伸ばせば別府八湯の小さな模型ができるのです。そしてごゆっくりなさる方はどうぞ観海寺にお泊まりになっていってください、どこに行ってくださいという御案内をすればいいのではないか。これも高齢者の方々に仕事を与えてくれたら、みんな喜んでそれに、シルバー人材センターではないけれども、老齢者に、何とかあなたたちが御案内してくれませんかといったら、喜んで私はしてくれると思うのですね。  この栽培の試験場というのが、それから薬用植物園なんかが、日本で三十四カ所あるのですね。こんなに大学で研究しているのだろうかと思ったら、本当にしているのです。それだけ漢方医学、東洋医学というものの見直しがなされている状態ですね。試みに北里大学の薬学部なんかは、これは千種類の植物を栽培しているのですね。そういうものを広い自分のところの農学部の敷地の中でやっているわけです。これだけでも見に行く価値があるのです。これを別府が、あの二十五万坪の中に取り入れる。それでもう十文字一帯はいつでも花があるのだというような状況に持っていけば、すばらしい観光資源になるのではなかろうかと私は思うのですね。  ですから、要はやる気でやる。やる気がなければよくならない。ちょっと家の中を大掃除だけしましょうと。もうお嫁をうちの子供にもらってやらなければできない。日出町にするか湯布院さんにするか。お世話してくれる人がおるから、どこかもらおうよ。しかし、いや、もう別府には行かん。借金だらけだし、いつも裁判しておるし、もうあんなところに行ったらよだきいと言われぬように体質を変えていかなければできないのではないですかね、私はそのように思うから、市長にお勧めしているところです。どうか市長、一言。 ○議長(清成宣明君) やがて正規の時間がまいりますので、あらかじめ会議時間の延長をいたします。 ○市長(浜田 博君) 佐藤議員につきましては、九月の議会で貴重な提言をいただいて、先日、私もお会いさせていただきまして、美術館構想なり、またそこのすばらしい場所である地を何とか活用させていただけるか、その辺のお話をさせていただきました。そのときにも、ただ、具体的にまだ向こうが売却の予定もないし、ほかに売る今予定もないということで、財政難の折でありますが、PFI方式を含めてあのすばらしい場所に博物館構想ができないかなという思いは伝えさせていただきましたので、これから相手のあることでございますから、十分にまた相談をさせていただこうという思いでございます。さきの質問を先にさせていただきました。  今これまた、二十五万坪にわたる市有地を利用して一大観光スポットの創設の提案でございます。ユニークと言うと怒られますが、貴重な御意見だと思います。しかし、私にとりまして、非常に大きな問題だというふうに受け取りました。クリアしなければいけないいろんな問題があるなということもありますが、基本的には私は賛成なのですね。と申しますのは、私の住んでいる蒸し湯でも石菖、薬草、そういうものを使ってこれまで本当にいやしの場を提供できている部分も感じていますし、これは鎮痛作用とか本当、健康作用に非常に石菖がいいということは、もう実感をしていただいておりますから、そういう意味ではいわゆるサウナ、蒸し湯、そういうものは全国でいろんな形で活用されてというのを調査もさせていただきました。ヨモギが消炎とかに非常にいいとか、さらにはカッコンというのは発熱、のど、循環をよくするとか、そういった部分もありますし、タンポポが胃潰瘍にいいのだとか、そういった意味でたくさんのそういう草・木、いわゆる薬草・薬木といいますか、そういうものの価値というのはすごいなと思いますが、温泉とどうそれを結びつけて治療効果を出すか、このことは非常にやはり研究の対象としてはすばらしいお考えだと思います。  私は今、温泉と健康医療をどう結びつけて、これを観光立市である、お客さんをいやしのまちとして呼べるか、このことを基本に今、医師会の皆さんにも御相談をしながら進めていきたいという思いでございますので、予防医学の点からこういう部分はぜひまた勉強させていただきたい、研究をさせていただきたいという思いでございますので、貴重な御提言、ありがとうございました。 ○三十一番(村田政弘君) 順番を入れかえさせていただきますが、一番議員さんが特区のお話を出しました。ダブりは極力省かせていただきますが、聞くところによると、住宅特区、県の音頭とりで、いわば県と同調したという感じがしますが、市内にも県営住宅がたくさんあります。それから別府市の市営住宅二千四、五百戸あるはずですが、使えないものがかなりあると思いますので、補修すれば使える。現在実働中の戸数及び手を入れれば貸し出せる、いわゆる実数がどのくらいあるのか。そして、留学生に貸し出そうと考えておる戸数をどのくらい想定しているのか。それから同時に、現今の不況のさなかで、市民が低価格料金の住宅を求めて殺到している、いわゆる抽選の応募者で脱落しておる待ち組が相当数あると思うのだが、これとの兼ね合い。同時に、団地が何十カ所かありますが、分散入居を考えているのか、あるいは何カ所かに考えているのか、その内容を御説明いただきたい。 ○建築住宅課長(宗野 隆君) お答えします。  平成十五年十二月現在の空き家状況ですが、四十一団地、二千七百九十六戸の市営住宅を管理する中で、入居している戸数は二千四百九十二戸となっております。空き家につきましては、老朽化のため募集を行わない戸数が二百三戸、公共事業実施に伴う住みかえようの空き家が十四戸となっております。募集が可能な空き家が、八十七戸となっております。  ただいま申されました分散化、場所を決めてかという御質問でございますが、このたびはそのうちの亀川住宅につきまして、現在六十六戸が空き家でおりますが、そのうち募集可能な住宅二十一戸、留学生に対してはそのうちの二十戸の貸し出しを計画しております。 ○三十一番(村田政弘君) 亀川団地を重点的に考えておる、そう解釈していいのですね。他の団地は考えていない。もう一回確認させていただきます。 ○建築住宅課長(宗野 隆君) 議員おっしゃるとおりでございます。 ○三十一番(村田政弘君) 今申し上げましたように、市民の待ち組と言われる、あるいは続々と期待をしている方が大分あると思うのですけれども、その実数の把握はできておりますか。 ○建築住宅課長(宗野 隆君) お答えします。  平成十四年度の分でございますが、ただいま年六回の募集を行っております。その中で平成十四年度は八十一戸の募集に対しまして千百二十五人の応募がありました。 ○三十一番(村田政弘君) 市民の期待も大きいのですが、留学生を粗末にしろとは言いませんが、基本的には市民を中心とした住宅であるべきです。二十戸という限定つきであるから、ある意味で容認できますが、余り極端に留学生重点にすると、市民のふんまんがほとばしって出る可能性があると私は心配するのです。  アジア太平洋大学留学生、大事にしてあげねばならんと思っておりますが、やはり陰で市民はこぼす人がたくさんいる。なぜかというと、事件性も全くないことはない。また、アルバイトをがち合う。学生を使うと安く雇い入れられる関係があるのだろうと思いますが、やはり市民の中には職を求めている人たくさんおると思いますので、そのバランス等も配慮しながら、今回の特区の運営に当たっていきたいと思います。二十戸程度であればどんなかなと思いますが、これが何百というような数になってくると、市民の中には批判する人もあらわれないとも限らないと思います。  住宅特区はその程度にしまして、その他の特区は考えていないのかと。一番議員の質問に対して何か一つ申請したけれどもだめだったと言ったが、よく聞き取れなかった。岩屋毅代議士が、市内でフォーラムをしたときに、竹中金融担当大臣が講演をしていただいたのですが、その中で、「別府市さんは観光特区を考えてはどうですか」という提案らしき言葉が飛び出たことがありますが、その辺の研究・検討。もし観光特区が実現するならば、どういう内容を考えるべきかといった研究をしたことがあるかどうか。  さらに、新年度から入湯税が総務省の決定で自由化される。となると、入湯税を廃止するところ、取るところ、下げるところ、いろんなケースが起こると思いますが、お客さんをたくさん迎えるためには、果たして入湯税がこのままで行けるのかな。となると、別府市はたしか三億数千万の税をいただいておる。それが何らかの形で一般会計の中で運用されておる。基本的には温泉都市の環境整備、それから消防関係等々が中心であるべきだが、別府市の場合は内容がよくわからないという批判もある。しかし、こういった税の運用が難しくなってくる。世の中は先行き不透明の時代に入っていく。今後、イラクを中心とした戦争というかテロ問題が、どのような形で世界の経済をあおり立てるかわからない。一方で観光客の誘致を期待する別府市、果たしてこのままで先に行けるのかなという気がしてならない。後ほど観光問題を取り上げておりますけれども、やっぱりふんどしを締めて頑張らんと大変だと思います。  私は、先だっての一般質問の中で、別府が「観光都市、観光都市」と言うけれども、果たして観光収入がどのくらいあるのかな。医療関係の所得金額の方が数倍多いのではないかなという気がしてならない。データがないから細かくわかりませんけれども、医療関係、介護関係、これらで生活しておる人間の方が、接客業者よりもずっと多いと思うのです。となると、果たして「観光都市」と言えるのかな。観光都市であるならば、もうちょっとふんどしを締めて前進しなければならない、このように考えるわけです。  そこで、観光特区というものを研究しているのかどうか、お答えください。 ○企画調整課長(安波照夫君) まず、第一点目にありました、以前に特区申請をした経過という形の中で、午前中に一番議員さんにお答えしました分でございますが、平成十四年八月の第一次申請に、温泉療養の公的医療の保険適用という形の中で特区申請をした経緯があります。これは、全国でも同じような形の温泉にかかる保険診療という形で七市ぐらいが出ておりましたが、いずれも残念ながら特区不可というふうになった経緯がございます。  それから、二点目の観光関係の特区という形でございます。観光関係の特区を調べてみますと、神戸市さんが出しております六甲有馬観光特区という形がまず一点ありました。それから、香川県の瀬戸内海国際観光特区というのがもう一点です。それから、長崎県のしま交流人口拡大特区という三点が、観光関係にかかわる特区かなという部分で把握しております。内容につきましては、六甲有馬観光特区につきましては、六甲・有馬地区が持つ豊かな自然と温泉資源を活用して国立公園内における自然を活用した催しにかかる規制を緩和するというような内容であります。それから、瀬戸内海国際観光特区としま交流人口拡大特区、この二つにつきましては、ビザの発給手続きの簡素化という、こういう形の外国人観光客に対する規制緩和というふうな部分であります。  最後に、別府市の方で観光特区についての研究をしたかということでございますが、当然構造改革の本来の趣旨は、規制緩和によって自発的な計画立案を求めまして、地域の特性に応じた活性化を図る、これが基本目標でございます。当然、今からそういう他の市町村等の特区の計画を見ながら、十分研究していきたいというふうに考えております。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  先ほどの市営住宅の入居に関しまして、一般入居希望者に影響はないのか、あるのではないかということでございました。そのことにつきまして、答弁させていただきます。  この亀川地区は今、住宅課長が言いましたように、六十六戸の空き家がある。その中で二十一戸が貸し出し可能ということで、APUまた別府大学、別府短期大学、亀川地区に多うございます。そういう中でこの亀川地区の市営住宅につきましては、現在計画しているのが四階建ての四階、最上部を特区の住宅ということで計画しております。この四階といいますのは、亀川住宅は今応募がありまして、三倍程度の応募がありますが、四階に対しましては、当たりましても、エレベーターがない、また高齢では使いにくいということで四階が空き戸数となっています。そういう関係で一応いろいろ考慮しまして、亀川の市営住宅の四階を予定しているわけでございます。 ○三十一番(村田政弘君) 特区の問題をいろいろ言いたいけれども、次の観光行政についてと一部ダブるところがあると思いますので、観光行政に続いて入らせていただきますが、別府観光が低迷しておると言われ出してから、もう随分と年数がたっております。しかし、かねがね私が申し上げておるように、第三の目玉ができない。第一の目玉は、大分市のお猿さんであった。第二の目玉は、昭和五十二年、アフリカンサファリ。明礬道路あたりは押すな押すなの盛況、関西汽船は満杯、二年間ぐらいは大変だった。今は、そういう姿は余り見られない。これは全国的不況の中ですから、いたし方ないのですけれども、悪い悪いとこぼしておっても、どうにもならない。  別府が、なぜこのようになったかというのです。幾つかの原因があると思う。それを一つ一つ拾い上げてみたいと思う。  通常、観光資源と言われるのは、自然、その自然の中に海あり山あり川ありと、こうなるのです。そして、その中に史跡名所、神社仏閣、もろもろの条件があわせ備わってくると、かなりの力ができるわけですけれども、ずうっと見たときに、別府市に大きな川があるわけではない。海があります、海岸があります。よく言われるのは、海の利用は別府市はへたというか、十分利用されてないという声があちこちで聞かれる。強いて言うならば若干のヨット、佐藤文生が生存のころは、ヨットの会長をしていただいておって、それなりの声があったが、最近はどうなのか私もよくわかりませんけれども、やっぱりヨットマンも不況の波に当たっているのではなかろうかなと思うのですけれども、いずれにしても海を観光に生かすという面、今回、海岸整備でオリアナの桟橋が利用される予定になっておりますが、これがお客さんを迎えるほどの規模に成長してくれるとありがたいけれども、成功することを祈りたいと思いますが、神社仏閣に至っても、たくさんのお寺、たくさんのお宮、あるけれども、最高がたしか県社ですね、県社、郷社。日本全国からお参りをいただくほどの、有名な有力な神社仏閣はないのではないかと思う。昔は天領であったからお城もない。お城でも、やっぱり有名でないとお客さんが来てくれない。たくさん条件はあるけれども、皆寸足らず。いわゆる余り突出してないというのが、別府の実態ではないかと思う。  その中で「何か」と言えるのは、今回提案されておる鉄輪の湯けむり。これはそんなにあちこちで見られる情景ではない。北海道の硫黄谷、くじゅうの硫黄山。煙を吐くところはたくさんありますけれども、町中であれだけの煙の数を見られるところは、まずほかにはないであろう。これをどのようにしてどう生かして観光に結びつけられるかということが、この行政あるいは業者の努力によって進められる、その努力いかんにかかっておると思います。  それから、温泉と医療の関係。これは温研の八田博士、あるいは首藤克人さんが泥湯を始めた。幾つかの事例はあるけれども、十分に温泉と医療が結びつけられるようになったのは最近のことで、これに対する対応はまだ十分に整っていないという。身障者にしろ、あるいはリハビリを希望する方は、温水プールの中で浮力を利用しながらリハビリに専念することが大変いいし、また当を得ているわけです。そこら辺の問題も今後、業界と医師会と行政と三位一体で研究し、場合によってはすばらしい施設も生み出してほしいな、このように考えます。  山に至って山を生かし、高原をどのように生かすかという点については、鶴見山には近鉄ロープウェーが一応あります。それから、「一気登山」と銘打ってイベントを行っていただいておるが、これもすばらしい計画だと思いますし、志高周辺を生かしながら城島高原にもそれらしい観光施設がある。  いろいろ数はあるのですが、これという決め手に弱い。長崎のハウステンボスほどの投資をしながら、かつて「別府市さん、頑張ってよ」と長崎からかなり見くびられたというか、アドバイスを受けた時期がある。そのハウステンボスが人手に渡るというような時代ですから、別府市の状況、規模、内容からするならば、この不況はそんなにたやすいものではなかろう。今、ラクテンチが、「ワンダーランド・ラクテンチ」として再生に進んでおるけれども、私は、そばにおって非常に気をもんでいる。予定どおり再生に成功してくれればいいがな。もし今度失敗したら、後があるのかなという気がする。今、一部解体作業をやっておりますけれども、見る限りでは来年の三月二十日ごろオープンしたいと言っているけれども、わずか三カ月で整備ができるのかな。またできたとしても、そのくらいでお客さんがわんさわんさと来てくれるほどの内容になるのかなと、他人事ではあるが心配しておる。  第三の目玉。浜田市長が夢見たパンダが成功してくれればと思うけれども、なかなかそう簡単ではないと思う。私は、最近、白浜温泉に行っておりませんが、あそこにパンダが三頭いる。この波及効果がどのくらいあるのか、観光面でどのくらいプラスしたのか、実態調査がわかれば、当局の御答弁をいただきたい。 ○市長公室長(亀山 勇君) 今、パンダのお話が出ましたので、私ども事前に、国内には上野動物園それから和歌山のアドベンチャーワールド、それから神戸市に、これは市立でございますけれども、市立の王子動物園という三カ所にパンダを招致しているというふうに認識しております。私ども、一応市立でございますので、神戸の王子動物園の方に聞きました。ここには一応今二頭のパンダがいるそうです、二頭ですね。ここは平成十二年に中国の方からパンダを招聘し、平成十四年二月に、約一年半で招致して以来三百万人を突破したと。ですから、平成十一年のときは年間約九十万人の入園者があったのが、平成十二年にパンダを招致して百万人ぐらいの入園者が増になったというふうな効果があったというふうにお聞きしております。 ○三十一番(村田政弘君) 白浜には、いないのですか。いや、私は新聞紙上で白浜に三頭いると、上野は一頭、神戸は二頭かな。白浜に三頭と新聞記事で見たのだけれども、白浜にはいないのかな。 ○市長公室長(亀山 勇君) お答えをいたします。  今言いましたように、今、上野動物園にパンダが一頭と、最近、メキシコの方から一頭招致したというふうに聞いてございます。  そして、和歌山につきましては、すでに四頭いたと。ことしの六月に赤ちゃんが二頭生まれたというふうに聞いてございますので、現在六頭いるというふうに私どもは認識しているところでございます。ただ、入園者がどのくらいふえたかという、ちょっと実数については今時点資料を持っていませんので、お答えができませんが、以上でございます。 ○三十一番(村田政弘君) いや、あえてパンダというわけではないのですけれども、問題は、第三の目玉を何にするか、目標が決まるならばそれに向かって努力するしかないのですけれども、なかなかこれという名案が難しいと思う。当面、パンダの話が出ておるから、本当に波及効果があるとするならば、死に物狂いでこれに対応すべきであろうということで、ちょっとパンダの話を出したのですが、問題は、ずっとるる述べましたけれども、最後に、イベントと観光の新施設をどうするか。いわゆる目玉をどうするかという問題にぶつかっていくのですが、イベントについては、浜田市長になってから祭り・イベントの見直しを検討していただいたようです。新聞によると、答申をされておる。残念なのは、この答申の中心が、市の補助金のやり繰りが中心のような感じがしてならない。ドリームバルが多過ぎるとか、あっちが少ないからあっちに余計やってくれ、こっちにやってくれという数字的な操作。ところが、日本全国で有名な祭りでそんなに補助金を出しているところは余計ない。最近は知りませんが、京都のあおい祭り、大変な伝統があります。私が視察に行ったときは、二千万円の市の補助金で、あとは桟敷、その他の収入が一億円以上ありますというお話を聞いて、いわゆる市の補助金目当てのお祭りではない。伝統があるから仕方がないけれども、どこのお祭りでも有名なところは皆収入がある、また熱意が違う。市の補助金目当てではない。住民の熱意がまるきり違うのです。そして、その土地土地の出身者が他の市町村に行っておる方が、皆祭りを目当てに帰ってくる。そして祭りに参加することに意義を感じている。そして祭りが済んだその晩から、来年はこうする、ああする、ああしたいという、その熱心な会話が行われている。別府市にそれだけの熱意があるならば、補助金は少なくてももっと盛り上がると思うんです。  我々は、終戦後兵隊から帰ったとき、八幡神社のみこしを担ぐ、名誉なことだ。力いっぱい競争で担いでおった。今は時代が変わって、担ぐ道も知らない。担げば肩が痛い。日当は幾らくれるのか、そんなことができるかと、もう頭からその気になってない。それでお祭りをしようとするところに大変なギャップがある。  そこで、人を使えば補助金の問題が出てくる。一番簡単なのは、金を出して花火屋さんを呼ぶ。五百万、一千万、二千万、何気兼ねなく花火大会ができる。恐らく熱海も同じようなことだろうと思うのですけれども、たしか年に八回花火大会をやっている。人手を煩わせずに金さえ用意すればできるという、安易なところから始まったのではなかろうかなと思うのです。もし本当にイベントを定着させようとするならば、もっと関係者の意識革命がなければ成功しない。ああしたい、こうしたいだけで皆しり切れトンボになる、このように心配するわけです。とにかく全国の議員さんは、かなり視察に行っておりますから、わかっておるけれども、有名なお祭り、北海道にしろ東北にしろ、東海でも九州でも皆同じ。何カ所か有名なお祭りがある。たこ揚げ一つでも大変有名なところが何カ所かある。やっぱりそこまで地についたイベントに持っていければいいのだがなと思うのだけれども、恐らく市民の大部分がそう思っておると思う。思っておるけれども、実行がそこまでいかないのだと思う。  最後に第三の目玉、いわゆる新施設を開拓できるかどうか。何をしたらいいのか。ハウステンボスのように何千億もかけて破産するような時代ですから、十億や二十億かけてお客さんがほいほいいって来てくれるような施設があれば大変ありがたいけれども、世の中はそう簡単にいかないと思う。
     以上、るる述べましたけれども、何か当局なり市長なり、お考えがあれば御答弁をいただきたい。 ○観光経済部長(東 昇司君) お答えいたします。  三十一番議員さんから、るるいろいろ御提言をいただきました。観光行政といたしまして、たまたま来年、ラクテンチ、マリンパレス、またアフリカンサファリのリニューアル、杉乃井の棚湯、こういうのも来年の春には改築されてよくなると聞いております。また、温泉と医療と言われまして、これも私どもも温泉が十一種類あるうちに十種類別府で出るとなっております。その温泉が体に有効である、保険適用になる、また温泉で体がよくなるとなれば、世界の方々が見えられるのではないかと思っておりますので、その温泉の成分、医療に適用するか、その辺も今はもう随分いろいろのところに投げかけて研究もしております。オンパク等で研究もやっております。  また、ひとつ言いますとあれですけれども、海も、オリアナの跡地も、もう第一期工事で九百メーターの長さで砂浜にし、松原を植えて、これも来年の三月からかかります。これも観光のスポットになろうかと思っております。  また、湯けむり展望台につきましても、早急に、三月末には完成の予定になっております。扇山ゴルフ場からの夜景、また一ついただきましたイベント・まつりの検討委員会でございます。これも十二月一日に答申をいただきまして、確かに予算の増額はありました。これは今後内部で検討していきたいと考えております。  つけ加えますと、最近、ホテルで韓国からゴルフのクラブを持ってこなくてゴルフができる。韓国は寒いもので冬できないものですから、そうことで満杯というホテルも聞いております。そういう状況で、楠港の跡地の有効利用、また駅前の有効利用、そういう形も含めまして、全体的に向けて頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○三十一番(村田政弘君) 論語読みの論語知らずで、次にまいります。  別府市の行財政改革、今月の二十六日に基本構想の基本計画の答申があるそうですから、きょう、お答えは難しいと思いますので、一方通行で行きます。  新聞等に出ておりますように、大分市も行財政改革のアクション、懸案の発表、いわゆる五年間で百十五億の節減をしたいということで、それぞれ検討に入っておるようです。そしてまた、ごみの収集、給食センターの民間委託等々検討に入っておるようです。そして、現在職員は、市民百十八・三人に一人を百二十四人にすべく、いわゆる職員の定数減を検討しておる。津久見市は、職員の退職金の減額を今議会に提案しておるという状況。恐らく日本全国、早いところ遅いところはあるにせよ、相当なスピードで行財政改革の進行を図っておると思うのです。  かつて、大分市と別府市を比較した場合に、別府市はかなり状況が悪い、大分はいいという時代もあったが、最近、大分は恐らく鉄道の高架事業等々再開発を含めて相当な資金を要しておる関係で、中身が少し悪くなっておるのではないかな、津久見市に至っては、公債費比率、去年あたりは二六ぐらい。我々は、一五を超えると黄信号、二〇を超えると赤信号と聞いておるのですけれども、二十六、七もなってよくやっていくなと思うのですけれども、まあ、よそのことはいろいろ言うとしかられますが、別府市も精いっぱいやっていただきたい。将来のテーマとして残して、一応終わらせていただきます。 ○十一番(松川峰生君) それでは、先に議長のお許しをいただきまして、質問の順番、三番の一、二、三を二、三、一にさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  それでは、通告の順に従って質問をさせていただきます。  まず、教育行政について、総合的学習について、質問をさせていただきます。  これは、私は六月議会でも一般質問をさせていただきまして、今回この項、二回目の質問でございますので、よろしくお願いします。  まず、総合的な学習、平成十三年度から取り組んでおると思います。今回、十四年度の学習、総合学習の時間ということで、こういう冊子をいただきまして読ませていただきました。その中で、まず、「総合的な学習の時間とは」という定義で、私の方から、まず、これは地域や学校、子供たちが実態に応じ、学校が創意工夫を生かし、特色ある教育活動を行う時間、国際理解、情報、環境、福祉、健康など、従来の教育にまたがるような課題に関する学習を行う時間ととらえています。特に変わったところは、総体的な授業の時間は変わってないのですけれども、この総合的な学習の時間が入ったために、今まで行っていました普通いう各教科の時間が少なくなっているということだと思います。それから、総合的な学習の時間のねらいは、まず、みずから学び、みずから考える力の育成、学び方や調べ方を身につけることとなっております。  そこで、この冊子もそうですけれども、私も気になっていろんな時間があれば学校に行って校長先生のお話も聞かせてもらっておりますけれども、この二年、この冊子を見てもそうですけれども、すべて同じようになってないと思うのですね。この取り組み方の課程において各学校において少し温度差があるのではないかな、そのように思うのですが、どのようにお考えですか。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  総合的な学習の時間は、実施二年目を今迎えておりまして、試行錯誤的な面もございますが、各学校とも、よりよい内容を目指して、また創意工夫を生かしながら特色ある教育活動の大きな柱として取り組んでいるととらえております。年度末に各学校の取り組みをまとめた冊子が、先ほど議員さん御指摘の冊子がございますが、取り組みの内容はさまざまですが、各学校の特色があらわれた実践になっているのではないかなというふうに私の方はとらえております。 ○十一番(松川峰生君) そうですね、先生や子供たち生徒もそれぞれ各学校で特色ある取り組みをして、大変頑張っておるな、そのように私もこれを見た限りでは思います。  その中で、この授業を行うために本市から補助金が出ていると思うのですね。その補助金の総額は幾らか、それから一校当たり幾らか、それから小・中学校では違いがあるのか。三点目が、使い切っていない場合は、そのお金は収支上どのようになっているのか。この三点をお願いします。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  総額、補助金として五百万円をいただいております。配分につきましては、各学校の学級数に応じまして、十七万円から二十五万円の幅で配分しております。小・中学校とも同じ基準で配分しているところであります。  これまで、残金が生じたという報告はございません。使い切りでございます。 ○十一番(松川峰生君) それぞれこの中で特に配分は各学校の学級数に応じてということで平等だと思いますが、残金の報告がないということなのですけれども、こういう貴重な財源ですから、少なくとも教育委員会までには例えゼロ決算であろうともやはり出してもらった方がいいのではないかな、そのように思いますので、そこは指摘しておきます。  それから、やはりこの資料を見ますと、いろんな取り組み、学校の特異性、地域の特異性が出ていると思うのですが、先般、私がNHKを見ていましたら、兵庫県西宮市平木小学校というところで、エネルギーの授業ということを関心を持って見ました。それは大きな兵庫県ですから、各企業、ガスあるいは建築、商社、お菓子のメーカーの担当者が来て、お菓子が例えば出る過程において、例えばこういうものを捨てたら環境によくないですよ、こういうものは、後こう使いますよ。例えばエアコンでありますと、なぜエアコンはこういう形で冷えていくのか。あるいは、今度はガス屋の場合はどのような、ちょうどどの付近に当ててガスがどのように燃えたら効率がいいのかというようなテーマも取り組んでいまして、大変感心いたしました。  その中で、本市においても地域外から講師や、あるいは地域の方たちを招いてやっていると思うのですが、その活用方法、今、どのようになっておりますか。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  総合的な学習の時間は、自然体験、ボランティア活動などの体験的な活動、そしてまた問題解決的な学習が求められておりますので、さらに充実させていくように、議員さん御指摘のとおり、さまざまな方のお力をお借りすることが必要であろうかと思います。  現実、各学校におきましては、外部の方々を目的、またねらいに応じまして、かなりお力を借りているというのが現状でございます。今後、さらにさまざまな分野の方の人材活用、そういう重要性を訴えてまいりたいとも思っております。 ○十一番(松川峰生君) そうですね、毎年やることですから、俗語で言いますと、だんだんネタもなくなってくるようなことになるかもわかりません。いろんな子供たちや先生や地域の方と一緒にこの学習の時間、せっかくできたのですから、子供たちの思い出ができるような総合学習に取り組んでいったらどうかな、そのように思います。  ちなみにこの総合学習、果たして年間にどのくらいの時間を割いているのか、そこをお聞かせください。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  年間総時間数につきましては、小学校三、四年生が百五時間、五、六年生が百十時間、中学生につきましては、一年生は七十時間から百時間、二年生が七十時間から百五時間、三年生が七十時間から百三十時間となっております。  なお、この中学校につきましては、時間に幅がありますのは、選択教科に充てる時間と総合的な学習の時間、上限をとるか下限をとるか、そういうことで幅があるものでございます。 ○十一番(松川峰生君) この時間の使い方は、例えば一週間に何時間だという決まりがあるのですか。それとも、それは学校に任せて集中的に期末にとるとか、そういうことはできるのですか。 ○学校教育課長(利光弘文君) 週に一時間とか、そういう決めた幅もございますが、事情によってはどこかに集中するということも可能でございます。 ○十一番(松川峰生君) お聞きしますと、すべて学校に任せる。本当の総合的学習ということで認識いたしました。  最後になりますけれども、この総合学習、子供たちもなれてきました。冊子の中を見ても、いろんな反省事項や次に取り組む課題がたくさん述べられています。その中で、やはり最終的には教育委員会が各学校に今後どのような取り組みを期待しているのか、あるいはどのような取り組みをしていただきたいのか、それがあれば教えてください。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  先ほど、議員さんの方から総合的な学習の時間のねらいにつきましてはおっしゃっていただきましたので、そこは簡単に申しますと、学校が創意工夫を生かして特色ある教育活動を行える時間だということと、教科書等がございませんので、各学校がみずから創意工夫をしていかなければならない時間でもあります。そういう中からこの総合的な学習の時間、教育委員会としましては、各学校にこの総合的な学習の時間のねらいをしっかり踏まえまして、どんな子供に育てていきたいのか、どんな力をつけたいのかをしっかり持たせた上で取り組んでほしいというふうに考えております。  さらに、教科で学んだことをこの総合的な学習の時間に十分に生かしていく工夫、また総合的な学習の時間で学んだ学び方を教科の学習に生かす工夫をしてほしいというふうに考えております。また、このねらいに迫るために、より一層、自然体験またボランティア活動などの社会体験、観察、実験、見学や調査、発表や討論、物づくりや生産活動などの体験的な学習、問題解決的な学習を積極的に取り入れてほしいというふうに考えております。  これに関連しまして、議員さん御指摘のように、地域の方々や専門家の協力、地域の教材、そして学習環境の積極的な活用などについても、より一層工夫するよう指導してまいりたいと思いますし、現在も指導しているところでございます。さらに、このようなことを踏まえまして、その学校、その教師ならではの取り組みを期待しているところでございます。 ○十一番(松川峰生君) そうですね、この総合的な学習で学んだことを、やはり今、課長が言われましたように、次のいろんな教科に生かしていただくことが一番いいことなので、ぜひこれからもこの総合学習を子供たちがやってよかったと、将来プラスになるように、また現場と話を通じながら努力していただきたいと思います。  次に、体育大会についてお伺いしたいと思います。  ことしも秋、私も、きょう、プログラムを三つ持ってまいりました。私の地区ですから、緑丘小学校と鶴見台中学と商業高校の体育大会の御案内がありましたので、行ってまいりました。大変子供たちが少ないために、先生方はいろんな工夫なさって努力をされております。この中でやはり学校週五日制になったために、運動会、体育大会のための時間が相当削減されているのではないかなと思うのですが、どのくらい、見当で結構です、わかれば教えてください。 ○学校教育課長(利光弘文君) 議員さん御指摘のことにつきましては、五月に県教委の方から、練習や準備等の内容を精選して計画的な指導のもとに最大の効果を上げるよう十分検討するようにということと、指導課程についても工夫を凝らして、教科等の時間に支障のないように配慮することという指導がございました。各学校ともこの趣旨を理解して取り組んでいるところでありますが、練習時間につきましては、数校に問い合わせた結果、今までよりも一割から二割は練習時間が減少しているという回答をいただいたところであります。 ○十一番(松川峰生君) 私もプログラムを全部見て、大変だなと。私の子供のときに比べて、うちの子供も鶴見台中学だったのですけれども、種目数にしますと、十九種目のうちの十二種目が走る。つまり練習の要らない種目なのですね。あと、PTAなんかの競技をのけても、団体競技でも余り難しいことができないという状況になっております。先生にお聞きしたら、要は、余り時間がなくて、子供たちが積極的に練習してくれるのですけれども、なかなか昔のようにちょっと難しいマスゲームとか、そういうのは取り組みにくいなというお話を聞きました。  ここに、日本教育新聞なのですが、こういうのを書いています。「運動会の大変さは、当日よりもむしろ準備にある。特に組み体操やダンスといった演技種目に時間がかなりかかる。悩みの種だ。そこで、茨城県藤代町の小学校の先生は、六年生が運動会で行うダンスを、毎回の体育授業の準備運動として取り入れた。そのために、体育の時間の前に体操がわりにこのダンスを入れる。そして運動会に合わせてこれを発表した」という事例も教育新聞に載っております。  ということは、やはりこれから普通は運動会、体育大会は二学期が始まって私はやっていると思うのですね。これをもう一学期からこういう組み体操や団体の競技は、体育の時間にある程度考えてもいいのではないかな、そのように私は思っておりますので、ぜひまた何かの機会にこの話を先生方にしていただいて、またお話をして取り入れていただければありがたいかな、そのように思っております。  またその中で、この短い時間でも子供たちが楽しく思い出に残る運動会、どのような工夫を現在はしているのか、そこのところ、わかる範囲で結構です、教えてください。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  今、議員さんがおっしゃったように、通常の体育の時間でやってきたことを積み上げていって、運動会当日にそれを種目として行っていくということは、非常に大事なことだと認識をいたしております。すでに学校でもそういうふうに体育の時間で行ったことを当日発表という形もございます。あと、種目等につきまして、子供たちに種目を考えさせる、手短い時間で効果を上げるように綿密な練習計画を立てて実施しているというのが現状でございます。 ○十一番(松川峰生君) 私は、緑丘小学校でびっくりしたのが、高学年に徒競走で男の子と女の子が一緒に走っておりました。校長先生に、「これはどういうあれですか」とお聞きしたら、人数のかげんもあるけれども、その種目の中で女の子が一番、二番で、男の子が三番、四番で、もうびっくりしました。で、先生に聞いたら、この組み合わせは、昔のように一緒に行くとかそういうことではなくて、前日にくじを引いて、だれと走るか、それは当日来てみないとわからないという発想でされたそうです。見て、なかなかユニークな取り組みだなと思ったのですが、時間の関係で、課長がたぶん調べておられますけれども、一個か二個、事例があったら教えてください。 ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  亀川小学校では、別府大学の沖縄出身学生の協力を得まして、沖縄の文化に触れ、沖縄を理解するという目的で、「エイサー」という踊りがございますが、それを取り入れて好評だというふうに聞いております。 ○十一番(松川峰生君) 最後に、一つ気がかりなところですが、子供たちが、特に中学生の方なのですが、いろんな団体競技をするために、どうしても正規の授業の中ではなかなか練習が足らないということで、朝早く、また夜遅く練習をしていたように、音でわかります。私が心配したのは、取り組むことはとてもいいことなのですけれども、今はこういう治安情勢の中で特に女の子なんか、帰り、遅く帰っていましたので安全がどうかなと思う部分がありますので、その辺のところの教育委員会の指導はどのようになっていますか。 ○学校教育課長(利光弘文君) 遅くまで練習をしているが、それだけその学校はというか、生徒さん方は燃え上がっているのではないかというふうに理解しておりますけれども、各学校では子供の安全については万全の体制で臨むようにということは指導しておりますし、今後ともその安全面には十分配慮していくように指導してまいりたいと思っております。 ○十一番(松川峰生君) ぜひ子供たちが、また来年も思い出に残る体育大会や運動会ができるよう、また教育委員会の方からも先生方に話してすばらしい体育大会ができるようお願いして、この項の質問を終わります。  最後になりますけれども、この項の。禁煙について。  今、大変禁煙をするところが多くなっていると思います。ことしの五月に健康増進法が施行されました。これは全面禁止とする学校、駅などの公共施設がふえています。まず、健康増進法とは、その一部ですけれども、国民の健康を図るための措置を講じ、国民の健康向上を図ることを目的とした法律である。ここからが大事なのですが、そのため、受動喫煙を防止するための必要な措置を講ずることを規定することも含んだ法律で、受動喫煙とは、室内またはこれに準ずる環境において、他人のたばこを吸わされるということを言います。  私は、今毎日、ここの議会に来ますと、この受動喫煙をもうどんどんされています。(笑声)特にひどいのが、パイプの煙。(笑声)私の席の横に名前がありません。パイプで必ず私の横を通って隣の吉冨議員からずっと萩野議員まで行って、大変きょうもまた苦痛だな、嫌な煙が来るなと思うと、ついつい億劫になりますけれども、しかし、議員の役目として議会に行かなければいかんなと思っております。  私が学生時代に、私は運動をやっていましたから、寮に入ったときに同期が十一人いました。先輩に呼ばれてこのようなことを言われました。この寮に入ったら、今から四年間一緒に水泳をやらなければいかん。健康が第一である。まずたばこを吸う金があったら牛乳を飲め、酒を飲む金があったら卵を食べろということで、それをきちっと守ってまいりました。(発言する者あり)(笑声)今は、たばこは全然吸いませんし、それからお酒の方も本当、さわり程度しか飲みません。(発言する者あり)ただ、議員になって諸先輩や同期の方が、大変いい人でしょう、無理やり飲まされまして、大分強くなりましたので、あわせて報告させていただきます。  その中で、日本教育新聞によりますと、まず三十三の県・都市教育委員会のうち、学校内禁煙を実施している学校は、小学校で二五%、中学校で一九%、高校で一〇%。特にたばこ好きの先生には大変厳しい面がありますが、未成年者の禁煙の増加を食いとめる手だてとして期待しているとの報告がなされています。  さて、本市の学校現場では、敷地内での禁煙状況、学校はどのようになっていますか。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  各学校とも喫煙場所というのは定めれておりまして、職員室、会議室、会議中は一切禁煙であります。  なお、六月議会でしたか、市原議員さんからも健康増進法の御質問がございまして、ことしの運動会では、今までは観客席でたばこを吸っている方がいらっしゃいましたけれども、校長会等でお願いしまして、観客席での喫煙をやめていただくように保護者の方にお伝えいただきたい。運動場の四隅ぐらい、指定した場所で煙草を吸っていただきたいというようなことをお願いしまして、プログラムの中にもその旨を入れていただいた学校もございます。  もう一点。今年度、小学校の公開研究発表会当日、もう敷地内全面禁煙ということで、たばこを吸う灰皿もバケツも用意してなかった小学校もございます。これは今までになかったことではないかなというふうに私の方は考えております。 ○十一番(松川峰生君) ちなみに、ことしの九月一日から、学校敷地内の全面禁煙化に踏み切った東京都杉並区では、区教委の事前の調査では、先生方の禁煙率は約一三%、ほぼ八人に一人だったそうです。学校現場ではスムーズに実施されたと、この禁煙が報告されていますけれども、区内にある、ある小学校の校長先生は、区教委が明確に禁煙化の方針を打ち出す以前から、学校の禁煙化の実施に向けて先生や保護者への意義づけを図ってきたと言います。毎日の職員会議はもちろんのこと、保護者やPTAの集まりでは必ずもうすぐ学校は禁煙になると強調し、地域住民にも回覧板などで訴えていき、禁煙者の先生には個人的に指導もしてきました。そのかいあって、禁煙化導入に当たっては混乱はなかったと言っています。  特に今、課長が答弁されましたように、研究会など外部の先生が大勢参加しても、後で吸い殻が落ちているようなこともなく、これも時代の流れかな、校長先生がこのように書いておられますけれども、本市では、子供たちの禁煙授業は、現在何か行っていますか。 ○学校教育課長(利光弘文君) では、お答えいたします。  小学校では、体育の保健領域の中に「病気の予防」というのがございます。中学校では、保健体育の教科の時間に、喫煙と健康について授業が展開されております。また、小・中学校ともに警察の方を講師でお招きして防犯教室というのを開催しておりますが、その中で初発型非行と言われます万引き、自転車盗等の未然防止に向けてのお話をしていただいておりますけれども、その中に未成年者の飲酒・喫煙についてもお話をしていくようにお願いをしているところであります。  さらに先日、ここにございますように、がん研究振興財団というところから、「きみたちとたばこと肺がんの話」という資料が、各中学校に配布されました。禁煙教育の一環としてこういう資料を積極的に活用するように、また指導してまいりたいと思っております。 ○十一番(松川峰生君) そうですね。こういうふうにまた喫煙者の経験者のうち、ニコチン依存症の目安というのが、一日二十本以上吸う児童・生徒は、高校生までで約一七%、中学生で一一%、小学生で一%おるとなっております。未成年者の禁煙が問題なのは、法律で定められているのではなく、年齢が低いほどニコチン依存症になりやすい。二十歳以上から吸い始めた人がニコチン依存症になるには数年かかりますが、小学生でわずか数週間という例も挙がっているそうです。これを踏まえまして、やはりこれから子供たち、将来大事な子供たちの体です。二十歳過ぎるとそうでもないと書いていますけれども、先ほども少しお話ししましたけれども、もう中にはニコチンなんて問題ないうちの先輩もいます。たぶん病気にならないと思いますけれども、今後、市内学校を全面禁止にしてはどうかと思うのですが、答弁いかがですか。(発言する者あり) ○学校教育課長(利光弘文君) お答えいたします。  健康増進法の施行後、全国的に学校の敷地内全面禁煙の動きが広がっているということは、承知しております。また、つい先日でありますが、十二月二日付で県の体育保健課長より、各学校における受動喫煙防止対策の取り組み状況についてということで調査をしております。このような状況を踏まえまして、このことにつきましては校長会等で話題にしていきたいと思いますし、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。 ○十一番(松川峰生君) ぜひ県下一番に学校敷地内が禁煙化になるよう、教育長ぜひよろしくお願いします。ちなみに、教育長は、たばこを吸われますか。(発言する者あり)はい、言ってください。 ○教育長(山田俊秀君) 今、吸っております。 ○十一番(松川峰生君) 恐らく教育長の体は、奥様が一番心配なさっていると思います。愛する奥さんのためにも、教育長がみずからたばこを控えていただきまして、健康にしていただきたいと思います。これで、この項の質問を終わります。(発言する者あり)  それでは、新球場建設について。まず、経緯についてお願いします。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  新球場のこれまでの経緯ということでございます。九月議会の折にも答弁させていただきましたが、この新球場に対しましては、御案内のとおり別府市総合体育館を建設することに伴いまして、新球場を建設するということで、別府市総合体育施設建設等委員会で数カ所の候補地の中から実相寺の中央公園第二多目的広場が最適であるとの答申をいただいております。その後、平成十四年五月に元プロ野球選手であります、別府市名誉市民でもあります稲尾和久氏を会長とします別府市新野球場建設推進協議会を設置いたしました。その中で施設規模や附帯施設、周辺整備等の協議を五回ほど行いまして、平成十四年十一月に市長に報告書を提出しているところでございます。その中で、当時の建設スケジュールと申しますか、計画の中で、総合体育館の建設が平成十三年度から三カ年の事業で実施いたしました。計画では、総合体育館の建設完了後、早期に工事着手できるよう取り組んでいくということになっておりました。現在そういう作業を私どもはしているわけでございますが、九月議会でも答弁させていただきました。建設予定地内に一部民有地がございまして、それを今、鋭意交渉中でございまして、現段階でまだ了解をいただいてないというのが、今までの経緯でございます。 ○十一番(松川峰生君) 次に……、休憩ですか。(発言する者あり)議長が言わん、後ろの方かと思いました。(発言する者あり)ああ、そうですか。  球場の規模、実は私、建設委員会におるときに――今も建設委員会ですが、前の期のときに――この球場のいろんな話が出ました。例えば普通の球場、いやいや、プロ野球が誘致できる球場といういろんな議論があったのですけれども、実際のところ、この球場の規模はどのようなものなのか。部長、わかる範囲で結構ですから、教えてください。 ○建設部長(亀岡丈人君) その新球場に対して規模でございます。建設推進協議会から提出された報告書の中では、まず建設コンセプトといたしまして、市民野球の育成・発展のため利用しやすい施設とすること、またプロ、社会人、学生までの幅広い大会の開催が可能であること、また別府市の背景・景観にも調和し、周辺環境にも配慮した施設であることということで、その施設の概要でございますが、施設面積は、公認野球場とし一万四千平方メーター程度、またグランド規模は、プロ仕様として両翼百メーター、中堅で百二十二メーターを基本とする。スタンドの収容人員は一万人程度。関係諸施設として事務所、救護庫などの管理施設、また本部席、医務室と報道記者室などでございまして、さらに選手控室、ブルペン、ロッカー室等を確保するように行うこととなっております。 ○十一番(松川峰生君) この今答弁いただきました件は、一応規模としては、もうこれで確定ですか。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  これは、あくまでも建設等推進協議会の中の答申の内容でございます。今後、用地が片づき次第基本設計に入るわけでございます。その時点で、また御意見を伺いたいと思っております。 ○十一番(松川峰生君) これからが、私が一番聞きたいところなのですけれども、特に私ここは地元になります。あれから話がなかなか、住民の方は新聞で見る程度で、実際は議員、どうなっているのだろかという話があります。その中で大変心配していることは、球場のことについては、皆さんは立派な球場を期待いたしておりますけれども、周辺整備、特に道路。もう皆さんも御存じのように、この球場に行くためには五つのルートしかありません。その中で一カ所、荘園から来るところ、それから鶴見病院から上がって入るところしか大きな道はないのですね。あと、是定のところもありますけれども、軽自動車でようやく利用ができるかなというぐらいで、あとのところはほとんどもう、変電所のところからしても大変難しいのですね。今でも、私も毎日、三好の方から通って上に抜ける、議会に来るときは上に抜けて参りますけれども、特に中部公民館を上がるときには、あそこでけんかが起こってもおかしくないな。譲り合うとき大変なのですよね。これで球場なんてできたらどうなるのだろうか。  一番にやってもらいたいことは、球場はもちろんのこと、まずは周辺対策、特に道路の問題。中には途中に緑丘小学校もありますし、鶴見台もあります。病院もあります。この辺のところのことはどのようになっていますか。 ○建設部長(亀岡丈人君) 御質問の、周辺の道路対策のことでございます。私どもも、これは最重要課題としてとらえております。まず、アクセス道路につきましては、建設して完成した暁には、今、議員が言われました鶴見台中学から裏の旧是定、中部地区公民館の裏ですが、あそこには抜けさせないという、各種大会時には規制するという計画を持っております。また、以前、地元自治会等から通学路の安全確保の要望を受けております。その中で、実相寺中央公園内の園内道路の検討を行った経緯がございます。当然工事着手となりますと、それを具体化するように考えていかなければならない。 ○十一番(松川峰生君) 先般、小さな子供さんのお母さんたち何人かから、このようにお話がありました。せっかく球場ができるのであれば、実相寺には児童公園がございません。ぜひあわせてこの児童公園もつくっていただけないかなと。また、野球を見にくる方、することはないと思うのですけれども、子供連れの方も来られるし、小さなお子さん、野球がわかるわけではないので、もしかしたら外で遊ぶこともあるかもわかりませんので、この辺のところもあわせて御検討ください。  それと、最後に一つの質問なのですが、これはアリーナができたときもそうです。後からいろんな問題が出てきます。特に住民との摩擦の問題、コンセンサスが必要だと思うので、私は、早い段階での地元説明をしていただきたい。そうしないと、いろんなうわさが先に出てしまって収拾がつかなくなります。その辺のところもあわせて御答弁ください。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  一点目の、地元の高齢者、また子供の遊園地等の御質問でございます。  今、建設予定地の中でゲートボールや、子供・高齢者の方が憩いの場として利用しております。私ども、これを野球場として建設するわけでございます。当然、周辺の整備とあわせまして、子供さんや高齢者の方が憩えるような場所は提供していきたいと考えております。  また、二点目の、地元の説明会が重大である。これは私どもも第一義と考えております。まず地元の皆様のコンセンサスを得るのが第一と。それにつきましては、用地が、交渉中でございます。これが片づきましたら、すぐさま基本設計に入りまして、また周辺の事業等をあわせまして、地元にはすぐさま説明に行きたいと考えております。 ○議長(清成宣明君) 休憩いたします。       午後五時  十分 休憩       午後五時二十九分 再開
    ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○十一番(松川峰生君) 部長、最後に一つだけお尋ねします。地元の方がもう一つ心配していることは、あそこにお墓があります。このお墓が球場のために移転になるのだろうかという話が、何人か持っている方からありましたので、もしここできちっとわかれば、教えていただきたいのですが。 ○建設部長(亀岡丈人君) お答えいたします。  今のエリア内は、実相寺中央公園の中で球場をつくるという計画でございます。下の方に墓地があるのは承知しております。墓地にはかけないようにということで、今計画しております。 ○十一番(松川峰生君) 大変ありがとうございます。そのように、聞かれた方に伝えさせていただきます。  それでは、次の質問に移ります。  ここで、「市民の目線に立っての行政運営」の中の、まず「職員のマナー」について、お尋ねしたいと思います。  実はまず一点目は、十一月九日に衆議院選挙がありました。十月末だったかと思います。ここで、行政の方で不在者投票がございました。私も議会の方でちょっと用事がありましたので、いつものように地下に車をとめて階段を上がって歩いていましたら、年のころ七十ぐらいかな、おばさんと出会いまして、「おはようございます」ということをおばさんに声をかけましたところ、「ちょっと、おたくはここの職員ですか」と言われましたので、「準職員です」というふうに(笑声)答えさせていただきました、そのときは。「何かございましたか」と言ったら、大変厳しい顔つきで、「私は二度と不在者投票にも来ないし、ここの市役所には来ないつもりです」、「何か失礼なことがございましたでしょうか」と言ったら、「きょう、私がここに来てたくさんの人に会ったけれども、あいさつをしてくれたのは、一人の職員とあなただけです」と。私は大変あれなので、「もし御迷惑でなければ、お名前を聞かせていただければ、担当の方と相談して一言でもおわび申し上げたいのですが」と言ったら、「もうそれは結構です」ということで立ち去りました。  わざわざ歩いて来られたと思うのですが、来たときにそういう不快感を与えたなということは、申しわけなかったなという気がいたしました。たくさんの職員がおられると思いますけれども、ほんの一部の方のそういう行為ですべてを見られます。これは決して役所だけの問題ではないと思います。企業にしてもそうです。ここの電話交換手の方、大変市民の方にも評判がいいし、私がかけてもきちっとしてくれます。それ全体を受けたときに、みんながそのようなことか、しかし、逆があればそのような取り方もされます。このマナーについて、各新聞でも出ていましたけれども、研修会等も開いております。私は、研修会をするものではなく、その研修会で学んだことを生かすことことだと思いますが、どのような研修内容を実践しているのか、職員指導をしているのか、お答えください。 ○職員課長(中尾 薫君) 来庁されましたお客様に大変御不快なことがありましたことは、人事課長としておわびいたします。  先ほど御指摘もありましたように、一部の職員のそういう風評等が、全体のイメージを損なう点については、十分心して当たる必要があるというふうに考えております。  接遇、特にあいさつにつきましては、別府市は観光都市でもございます。また、市長も常々、「市民の方に向かって」とおっしゃっております。そういう観点からは、とても大切な基本の一つであるというふうに考えております。そのため、職員研修としてもいろいろな取り組みをやっておるわけでございますが、平成十二年には、職員で組織するマナーアップ委員会におきまして、職員みずから、職員はこういうふうな形がいいなというふうな感じのモデルの「接遇読本」というものをつくっております。それを常々の研修のテキストとして用いているところでございます。初任者研修等におきましては、御存じのとおり平成八年以降、民間のデパート等におきまして、現場での接遇を学ぶように研修しております。また、平成十三年度からは「おはようございます」、「ありがとうございました」、「失礼します」、「すみません」、そして「いらっしゃいませ」の「オアシス・プラス・ワン」運動をやっております。そういうふうな研修をやっているわけでございますが、議員御指摘のように、一部そういうふうなところもあるかと思います。 ○十一番(松川峰生君) 特に指導される立場の方は、大変だと思います。しかしながら、私が思うのに、あいさつというものは、やはり一番の基本です。先ほども少し学生時代のことを思い出して発言をさせていただきましたけれども、私は当時、運動部だったものですから、先輩から、もう五十メートル先でも顔を見ればあいさつしろということで、一番恥ずかしかったのは、やはりバスの中とか汽車の中で先輩に会わないように、いつも心掛けました。(笑声)会うと、あいさつしなくてはいけないですね、すべて。後から怒られますから。ところが、そういうときにぴたっと会うのですね。しかし、恐らく職員の方も中にはまだ恥じらいとか恥ずかしいとか、そういうこともあるのではないかなと思うのですね。ここに来る方、昔、有名な歌手の「お客様は神様です」という言葉がありました。「市民」という言葉も大変重要なことですけれども、市民の方をお客様と感じ、ある企業では、職員の面接のときに、「あなたはだれから給料をもらうつもりでこの会社に入りましたか」、「社長さんです」と答えた方がほとんどだそうです。全部通らなかったそうです。違います、お客様からお給料をいただくものです。それを考えると、職員の方も自分たちのお給料は市民の方、つまりお客様からいただくというような気持ちで接すれば、こういう問題も少なくなるのではないかな、そのように思います。  これだけ、たくさんの方がおられます。いろんな方がいます。私も小さな会社ですけれども、時々自分で会社に電話をします。そうしたら、当然出る、もう小さな会社ですから、専門の受付なんかいません、スタッフが交代で出ます。(発言する者あり)それを判断しておかしかったら、後で言います。声でわかりませんから。やはりそれも一つの勉強だと思う。時々は幹部の方たちは遠くから見て、皆さんがまた自分の職場に電話をされてみるのも、また一つのいい勉強になるのではないか、そのように思います。  この冊子をいただきました。その中に、「おはようございます」、「ありがとうございました」、「失礼します」、「すみません」、「いらっしゃいませ」等ありますけれども、私自身も基本的にはすべて自分で、家庭の環境もありまして、自分でここで印鑑証明や住民票を取りに参ります。あそこに行ってお願いするのですけれども、まず「いらっしゃいませ」なんて言われたことはほとんどありません。名前を呼ばれて行きます。「松川さん、何番さん」で番号が出ますから。私は、一番いいのはどこでも使える言葉、この文書の中に今回、この委員の方がおられましたら、「お待たせいたしました」という言葉をつけ加えたらどうでしょうか。これを言われると、何ぼ待っても、それで今まで待ったことに対しての礼儀だと思うので、「お待たせいたしました」、と思うのですよ。ぜひ、またこれも機会において、一つのあるいは提言としてとっていただければありがたい、そのように思います。  この冊子の中に最後に「終わりに」ということで、このように書いています。「職場での議論のきっかけとなり、ふだん何気なくしていることを改めて見直し、他人は自分の鏡だと認識することで、市民とのよりよい信頼関係を築くお手伝いができれば幸いです」と、冊子に書いています。これをつくって、これを見て、その最後を見て、このとおりやれば問題ないと思います。だけれども、人間がすることです。自分があいさつしても、お客様に聞こえないこともあると思うのです。しかしながら、そういう気持ちで接すれば、必ずわかっていただける、私はそのように思います。  これからの研修をやっていくのにやはり実際問題として、職員一人一人が接遇することを身につけると思いますけれども、人事当局としては、この問題を解決するためにどのような取り組みをしていくのか、また考えているのか。あればお答えください。 ○職員課長(中尾 薫君) お答えいたします。  先ほど若干述べさせていただきましたが、いろいろな研修をやっておりますが、なかなか全体として行き渡ってないのではないかというふうな御指摘でございます。以前に比較して大分よくなったというおほめの言葉をいただくこともありますが、まだまだ十分でないというふうに私も思っております。研修ももちろんでございますが、人事当局としては、接遇、あいさつというものが職務を行う上で非常に大切なものであるという、やはり市組織全体としてその意識をしっかり持つ必要があるかと思います。そのためには、現在接遇研修は社会人としての基本というふうな観点の中から、新採用職員を中心に行うような体系になっております。それを管理監督者、課長、係長の研修におきましても、接遇を一つの重要な市民とのコミュニケーションをつくる大きな柱として位置づけた研修のカリキュラムをつくり、またそれを実施していかねばというふうに考えております。 ○十一番(松川峰生君) 特に、こういう問題を職員課で統括されると思います。課長もいろんなことで気配りしながらこういう問題も取り組んでいっておられることと思います。これはみんなで、職員課だけの問題ではないと思うのですね。やはりみずからこれからは下の者があいさつするのではなくて、もう先に顔が合った人が先にする。ましてや上司の方から挨拶されれば、必ずや部下の方はあいさつします。気がつかないとき以外はほとんど、まずはそうだと思うのですね。せっかく仕事場、後ろに座っているのですから、自分の部下の方がどういうふうにお客様に対応しているのか、どういう話し方をしているのか、ひじはついてないだろうか、ちゃんと前を向いてお話をしているだろうか。そういうこともお忙しいと思いますが、踏まえて、そして小さなところから注意をしてあげる。それが何回もやられるとやはり身についてくるのではないかな、そのように私は思います。やはりこれからは繰り返し教えていくことが大事ではないかな、そう思います。  この問題は、永遠のテーマになるかもわかりません。だけれども、一人でもこういうことを勉強しながら皆さんが自覚して、そして認識して、ああ、市役所はいいな、きょうも気持ちよかったなと、一日たくさんのお客様がお見えになると思います。どうぞ、市長を中心に議員私たちもそうです、一緒に役所の中が明るくなったなという取り組みをしていきたいなと思います。ぜひ、お互いに頑張っていきたいと思います。この項の質問を終わります。  次に、制服についてお尋ねをしたいと思います。  現在、行財政改革という中でこの制服問題。先般、松阪市の方に行政視察に行って参りました。このときに市役所にお伺いしてみたら、職員の方はみんな私服でした。IDカードをつけてお仕事をされていました。当然、その中には嘱託職員もおれば臨時の方もおられます。皆さん、逆に見ると市の職員のように見えました、同じIDカードをつけていますから。これから、制服が果たして必要かどうか。中には制服を全部きちっと着てない方もおられるし、夏には、大変失礼ですけれども、Tシャツの方もおられます。たぶん嘱託職員の方か非常勤の方だと思うのですね。お尋ねしたいのは、現在、制服を着てない職員の対応、それから制服の貸し出し方法、それから、これは決まりになっているのかどうかというところを教えてください。 ○職員課長(中尾 薫君) お答えいたします。  現在、制服として事務職につきましては、女性でございますが、女性は事務服のベストとスカート、それから現場の職員にはそれぞれ現場の仕事の対応に合った作業着等を貸与しております。その制服等によりまして貸与期間は三年、一年というふうになっておりまして、それらの部分につきましては、別府市職員に対する被服貸与規定で規定されております。また、着てない職員がおられるというふうなお話でございました。男性につきましては、ブレザーを平成四年に貸与しておりまして、それ以後貸与されておりません。そういうふうな関係で、男性の部分については御理解をいただきたいと思います。女性職員につきましては、ほとんど着用していると思うのですが、まま一部について貸与、着用されてない部分がございます。そういう人のときには、服の数、そういうふうな問題もございますが、貸与している制服については着用が義務づけられているということで指導をしている状況でございます。 ○十一番(松川峰生君) 男性の方は平成四年と聞きましたけれども、間違いないですか。 ○職員課長(中尾 薫君) はい、平成四年にブレザーを貸与しております。ただ、新採用職員につきましては、また新たということであります。 ○十一番(松川峰生君) 一つだけ感心しました。ということは、十一年間もうあれしてないということですね、ということになりますね。それを聞いてびっくりいたしました。いかに皆さんが税金で払った服をきれいに来ているか。もう普通十年来たら、ある程度毎日着る、毎日とはおかしいのですけれども、ぼろぼろになるのではないかと思います。恐らくはいい洗濯屋に出してきれいにしていると思います。せっかくですから、大事にしていることを聞いて、一層うれしくなりました。  なお、今年度の事務服については、どのくらいの経費を見ていますか。 ○職員課長(中尾 薫君) 今年度の事務服の予算でございますが、約四百六十万を計上しております。 ○十一番(松川峰生君) それから、ちょっとお聞きしたのですが、嘱託職員並びに臨時の職員にもベストを配布したとお聞きしたのですが、それはどういうことですか。教えてください。 ○職員課長(中尾 薫君) 嘱託職員の中でも、特に市民の皆様に接する機会の多い窓口職員につきまして、わかるように制服を貸与しております。 ○十一番(松川峰生君) 先ほども申し上げましたけれども、制服というものは、一つのそこの企業の顔のものの一部になります。これからただ、この制服が果たして今後ずっと続いていくのかどうか。やはり女性職員の場合は、私服になりますと、男性と違って、男はネクタイを変えれば何回……何回と言ったら悪いのですが、ある程度着られますけれども、女性はそうでもない部分もありますが、あわせて先ほど課長の方から約四百六十万の経費ということをお聞きしたときに、相当大きいものではないかな。これからこの制服について見直していく余地があるのかどうか、また考えているかどうかを教えてください。 ○職員課長(中尾 薫君) お答えいたします。  先ほど議員の方から御指摘もありましたが、他の自治体で制服の見直しをしているということも、私は承知しております。制服は、これまた御指摘がございました、私たちは市の職員であるというのを市民の方に一目でわかってもらうような形のものでございます。また、この古くは被服の状況が十分でなかったときにつくられたというふうな話も聞いております。  職員課としましては、先ほど、これまた議員の方からお話がありました、大きなIDカードのようなものを十分、それが出退勤やらいろんなものと連動できるような形で将来なれば、そういうものをつくることによって、一定程度市民の方にもわかっていただける、またそういうことをすることによって制服にかわれるものが生まれるというふうなことがあり得るであろうし、またそういうふうにもなるであろうということで考えております。そういうふうなものを視野に入れながら、制服の検討委員会なりをつくって対応していければいいなというふうに考えております。 ○十一番(松川峰生君) ぜひその検討委員会等を設置して、今後、制服のあり方について議論していただきたい。ただ、現在は制服というシステムがあります。制服はその企業の顔であります。役所の顔。あの制服を見れば別府市役所の方。男性の場合、ブレザーですから、なかなかバッジをつけないとわからないと思うのですが、女性の方は、この色のこの型は、買い物しても別府市役所の方、もうだれでも市民の方だったらわかると思うので、一層この制服を着たときに、この庁内であればそんなに問題はないと思うのですけれども、庁外に出るときなど、十分皆さんでお互いに注意しながら、別府市役所の顔としてその制服が有効に使えるようお願いして、私のきょうの質問を終わります。ありがとうございました。 ○二十四番(泉 武弘君) 松川議員の質問を、大変興味深く拝聴いたしました。本当にそうだな。職員のあいさつというのは、松川議員が言われるとおりだな。あいさつをして損をすることはありません。管理職の皆さんは、こういう川柳があるのを御存じでしょうか。「議会前、笑顔を振りまく管理職」。(笑声)こういう川柳があることも忘れないでいただきたいな、こう思っています。  さて、きょうはサテライト問題を中心に論戦を挑んでいきたい、こういう思いをいたしております。サテライトに対する基本的な私の考えを前段申し述べてから、質問に入りたいと思っています。  十三年の初頭に臨時議会で別府市の場外車券売り場の機器導入に対する関連予算は、否決をされている。したがいまして、別府市の団体意思というものは、日田の場外車券は販売しないという団体意思が、ここで確定している。その後において、別府市がこの場外車券売り場の設置に対する努力をしてきたかといいますと、今日までそれは皆無である。したがいまして、その段階で別府市の方針は決定してしまっている、このように実は私は理解をいたしています。その反面、別府市がこの場外車券売り場の設置にこぎつけない場合には、必ずや損害賠償請求が惹起されるだろうということを議場で私は主張してまいりました。これは、今もって全く変わっておりません。  さきに会派と市長との話し合いの中でも、私は、この場外車券売り場については早期に決着すべきであるということを市長に申し上げました。ただ、損害賠償問題が横たわっている以上、これは慎重に行ってほしいということを、市長公室長が同席の上で私が申し上げたのを、つい先日のように記憶をいたしております。  さて、自分の立場を明確にした上で、きょうは、皆さんに事の起こりから、どういう起こりがあったのかということをひもといて段階的に検証していきたい、こう願っております。  今回、私がこの質問をするに当たっては、当事者の溝江建設に実は出向いております。役員の皆さん四人と実はお会いをして、溝江建設の皆さん方の意向も確認をさせていただきました。そして、前市長の井上信幸さんにもお会いをしまして、当時のいきさつがどうであったかということも実は確認をいたしております。こういう事実に基づいて、今から皆さん方にお話を実はお伺いするわけですけれども、まず一点目にお伺いをすることは、サテライト日田の設置要請は、だれが、どのような形で、だれにしたのか。これからまず御答弁ください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  私どもの聞いた範囲では、担当課より聞いた範囲では、溝江建設の方から日田市の方にサテライトを設置したい、そのような申し入れがあったと、そのように聞いております。 ○二十四番(泉 武弘君) 全く逆なのですね。私は大変不明を恥じるわけですけれども、私も、今の助役の答弁のように実は理解をしていた。溝江建設が場外車券売り場の設置をしたいという申し入れがあって事が起きた、このように私も実は理解していて、そのとおりの議論をしてきたわけです。  今回、溝江建設にお伺いしましたときに、溝江オーナーから話が出ましたのは、「私どもは、別府市からの要請に基づいて、すべて別府市の言うとおりにやってきたのだ」、このような表明がありました。  そこで、先ほど話をしました、前市長の井上さんにもお会いして、この経過を実はお聞きしました。井上・前市長は、この問題についてこのように言っております。「別府市から溝江建設に対して、日田のアーバン・サテライトという事業所で場外車券が売れるような施設をつくってもらえないかということを、別府市側からお願いをした」、このように言っています。そして、その井上市長の言葉を裏づけることが、さきに浜田市長が進出断念を伝えに行った溝江建設のオーナーほか相談役の話し合いの中でも、別府市から設置要請があったということを、溝江オーナーは、皆さん方にお伝えしたと言っておりますけれども、それはお聞きになりませんでしたか。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  私と市長と、溝江建設に今回の断念についての報告に上がったときに、社長の方からそういった話が、それでなくて、こういう話の中で出てまいりました。市長さんは余り御存じないと思うが、この問題になって三年ぐらいのようにありますが、実は八年ぐらいになります。平成七年か八年ごろからだったと思います。別府市の方から、井上市長さんの方からこの話を受けたと。そのとき、初めてお聞きしたわけですが、私ども、これは確認のしようもございませんし、今まで担当課から聞いていたのは、そのようにお聞きしていたので、先ほどそういった答弁をさせていただきました。 ○二十四番(泉 武弘君) これは大変重要なところですから、議長にお願いをして、「担当課から聞いた話では」ということは、これは恐らく溝江建設の協議書を指しているのだと思うのですね。溝江建設からこの設置要請があったという部分ですね、この場で資料をいただけませんか。 ○議長(清成宣明君) ちょっと休憩します。(発言する者あり)休憩します。そのままお待ちください。       午後五時五十六分 休憩       午後六時  七分 再開 ○議長(清成宣明君) 再開いたします。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  当時の私どもの資料によりますと、平成八年七月八日に井上市長さんの自宅で、当時、事業課の課長と主任に、それと溝江建設からでは取締役の社長、副社長の溝江弘さんと常務取締役の高田博さんとがお話をされておりますが、このときに溝江建設常務さんより、日田市で場外車券場の設置計画についての具体的な話があるというような内容で記述がされております。 ○二十四番(泉 武弘君) 前市長も、このことに触れていました。どういう経緯で溝江建設にお願いしたかということについて、前市長はこのように言っていました。「競輪場の売り上げが減少傾向にあった。何とか売り上げを伸ばしたい、そういう思いから、溝江建設が日田市で行っているアーバン・ピラミッドの中に何とかそれを持ち込めないかということを高田常務さんにお願いした」、こういうふうに言っていました。それで、これを溝江建設にお伺いしたときも、実は同じことを溝江建設から言われておりましたので、私の判断するところ、この設置については、別府市から働きかけがあって今日まで来た、このように私は理解をいたしております。そのことについても、市長、助役がお伺いしたときに、溝江さんからそのような話があったと、実は私は溝江さんからもお聞きしています。  そこで、この場外車券売り場設置に対する民法上の条文を見ますと、これは契約の中でも委任契約というふうに理解ができるのではないかというふうに理解しますが、どうでしょうか。 ○総務課参事(工藤将之君) お答えいたします。  理論構成そのものはいろいろあるのですけれども、正確に言えば混合契約というか、委任と受委任が混合した企業進出、企業立地に関する計画ではと考えております。 ○二十四番(泉 武弘君) どうであれ、民法上の定める契約の種類の中の、十一種ぐらいの中の委任契約だというふうに理解するのが私は妥当ではないか、このように私の浅学な法知識の中からは理解できると思うのです。  そこで、場外車券売り場設置に対する委任契約が成立した、そのことによって事が、当時の通産省に申請をし設置許可を得た。こういう段階を踏んだものに対して、この契約を解除するときの要件というものは、どういう要件が成立しなければだめだというふうに民法上では定めておるのか、説明してください。 ○総務課参事(工藤将之君) お答えいたします。  今回のサテライト日田の設置につきましては、平成十二年二月二十五日に、当時の通産省に対して確約書を提出しておりまして、その確約書の撤回という形をとっておりますので、国の方も解除とか合意解除とかいう手続きでなくて、確約書の撤回という形でよろしいというふうに指導されております。 ○二十四番(泉 武弘君) それは参事、市長の答弁と理論矛盾があるのではないですか。日田の市長と協議して、これ以上の両市間のトラブルを増幅することはよくない。国に対して訴訟をやっていることは異常な事態だ。だからこれを断念した、こう言っている。そうではないのですか。市長はそのように答弁をされましたし、私は、このサテライト日田に対する市長答弁をここに克明に書いておりますけれども、市長の答弁はそのようなことですが、あなたとの理論矛盾が生じますけれども、その点はどうですか。 ○総務課参事(工藤将之君) お答えいたします。  あくまでもそれは自主的に、別府市の車券販売断念と日田市の取り下げがパラレルの関係にあるものですから、しかし、自主的な内容で、しかし、手続き的には別府市は、現在の経済産業省に対して確約書を提出したままの状態になっていましたものですから、その状態を解消してくださいと。それはどういう手段かというと、確約書の撤回という形でよろしいということであります。別府市と日田市で何らかの契約を、以前契約をしていたのかという事実はありません。 ○二十四番(泉 武弘君) 撤回というのは、市長が進出断念を決定した後の事務的な問題でしょう。市長は、日田市の市長と三時間に及ぶ真摯で真剣な協議の中で、この問題に対して進出断念、その後において国との協議を始めたわけでしょう。違うのですか。優先劣後の問題を整理すると、市長と大石市長が先に決断をして、その後に事務処理をやったのではないのですか。 ○助役(大塚利男君) そのとおりでございます。九日にそのお話が決定して、十日に九州産業経済局の方にお伺いしたということでございます。 ○二十四番(泉 武弘君) 私が民法上のいわゆる契約の解除というものを問題に上げたのは、契約の解除権、実は解除権というふうに民法上はうたっていますが、契約を解除する理由と権利が必要だ。契約を解除する場合には、その理由と権利、いわゆる解除権が必要である、このように民法上では五百四十条でうたっておる。そして六百五十一条では、先ほどの参事も言われました委任契約という側面から見ていきますと、委任契約を解除する場合の賠償責任は、どうしても解約しなければならないというやむを得ない理由で解約したときは、損害を賠償する必要がない、こうなっています。では、どうしても契約を解除しなければいけない理由というものが、日田市の上告というものが、どうしても契約を解除しなければならないという理由に値するのか。それが解除権として妥当なのかどうか、ここらは法理論上どのように見解を持っていますか。 ○総務課参事(工藤将之君) お答えいたします。  今、理論的な面もいろいろあると思うのですけれども、この当事者間が三面関係にあるわけですね、これ。経済産業省と設置者と別府市ということで、非常に入り組んだ、それに取り消し訴訟をした日田市という原告がいて、非常に入り組んだ関係にあるのですけれども、別府市が設置者に対して場外車券売り場の設置の決定に関する契約を、果たしてどういうふうな性質で見るかというのは非常に不分明なところがあって、少なくともサテライト日田が設置された場合には、別府市と溝江建設株式会社が賃貸借契約を結ぶことは明らかだったのですけれども、いまだこの箱物ができてないものですから、賃貸借契約が締結されてないわけですね、まだ。つまり一種の企業誘致とか、そういうことはあったかもしれないのですけれども、別府市と溝江建設が、明確な何らかの契約があったというふうには、私どもは現段階では考えておりません。 ○二十四番(泉 武弘君) 契約がないのに、今まで事を進めてきたわけですか。これは脱線契約ではないのですか。  それともう一点、私がお尋ねをしたことについて、参事は的確に答えてないのですね。この解除権、いわゆる別府市はもう日田に進出しないということを決めたわけです。この委任契約の解除理由となったものは、日田市との関係ですか。そこだけ答えてください。日田市との関係をこれ以上悪化したくない、国と日田とのこの異常な関係をこのまま続けさせるべきではない。この問題を解決しないと別府市の発展がない。一身をなげうってこの問題解決に当たる。こうして市長が答弁をした。これが解除理由ですか。 ○総務課参事(工藤将之君) 日田市と別府市が、特段何らかの法律関係とか契約関係は、今のところありません。別府市と溝江建設の間にも、サテライト日田が現実に箱物が完成してない段階では、賃貸借契約が締結する予定だったのですけれども、賃貸借契約が締結されてないのは明らかです。もう一方で、別府市と溝江建設の間を委任契約と見るか、受委任契約と見るかというのは、まだはっきりと見解がないので、お答えできません。 ○二十四番(泉 武弘君) 委任契約の根本原則は、どういうことを民法上でうたっているかというと、相互の信頼関係によってこの契約が成立する、こうなっている。昭和四十七年の最高裁第四小法廷の企業進出の問題について、そこに契約があるか否かは問わない。そこに契約を妥当とするような事実関係が存在するかどうか。これは総務課参事、あなたが一番よく御存じでしょう。日田市と別府市の間には、場外車券売り場設置について共同で行ってきた事実があるわけです。そこに契約があるかないかということであなたは言及されましたけれども、それは論外の問題だと私は思っています。  そこで助役、あなたにお尋ねしよう。総務課参事の答弁は答弁になってないから、あえてあなたにお尋ねするのだけれども、それでは、今回――明確に答えてください――日田市に進出断念をした最大の理由は何ですか。簡単で結構です。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  日田市に進出を断念した理由は、日田市民の反対、これが大きな理由であろうかと、私どもはそのように認識いたしております。 ○二十四番(泉 武弘君) それでいいですね。別府市の方針としてそれを確認しておいてよろしいですね。いいですね。(「それと……」と呼ぶ者あり) ○助役(大塚利男君) もう一つ、一番大事なことを忘れておりました。議会でのサテライト日田の関連予算の否決という結果も踏まえてでございます。 ○二十四番(泉 武弘君) そこで、もう一つ次に移らせてもらいます。  確約書の問題ですね。別府事務の第四の〇五七四号、平成十二年二月二十五日の文書ですね。これはどういうことかというと、通産省から、場外車券売り場ができた場合に、別府市さん、売りますかという確約書を求められています。これについて、後段で、地元対策は溝江建設がするものだというふうに、この確約書では書いていますね。これは溝江建設にも、一番最初の要請の段階で、地元対策は溝江建設がやるという合意の上でスタートしたのかどうか。これが一点目。  それから二点目には、溝江建設に対してこの確約書を、国に送致したのと同じようなものを溝江建設にも送付しているのかどうか。これは非常に重要なポイントになりますから、明確に答えてください。 ○助役(大塚利男君) お答えいたします。  この確約書は、設置許可の出る前でございますので、溝江建設の方に地元対策ということをお願いしております。また、溝江建設の、知事の当時了承をとって申請をした、このように聞いております。 ○二十四番(泉 武弘君) たびたび議会を休憩するのは、余り本意ではありませんので、今言われた溝江建設に送付したという事務発送の文書を後で――議会後――ください。  そこで、今回、再三にわたって全協でもこの議会でも、裁判長からの和解の示唆があった、こういう話をしましたね。それをもとに日田市から協議の申し入れがあった、このように言っていますけれども、当然この裁判記録というのは出てくるわけですね。第一回口頭弁論、第二回口頭弁論という形で裁判記録が出てくるわけです。当然この裁判記録を、あなた方はお読みになった上での決断でしょうね。 ○助役(大塚利男君) 私ども、この日田の第一回口頭弁論の記述は、毎日新聞の方でそういった報道がされております。別府市と日田市に対し、別府市と政治的決着を図れないかと、裁判長の方からそういった投げかけがあったと、そのように毎日新聞でも記録を読んでおります。 ○総務課参事(工藤将之君) お答えいたします。  六月二十三日の口頭弁論の記録につきましては、私どもも、これは極めて異例な訴訟式ということもありまして、日田市さんの方で記録を見せていただいております。その上で何回も何回も果たして本当だろうかということで、今、議員さんが言われたみたいに、言葉は悪いのですけれども、しつこく確認させていただいております。 ○二十四番(泉 武弘君) それを聞いていささか安心したわけですが、その資料も議会後出してください。  そこで、市長が進出断念に至る経緯を示したコメントを議会に配りました。この中で、「両市の市長が、真剣かつ真摯な話し合いをした」、こう出ていますね。これに至る前に、市長は日田市さんとお話しする前、場外車券売り場の現地、おいでになったことがありますか。これが第一点。  それから、今回一番私が注目しているのは、日田市さんが国に対して行った訴状ですね、訴状の内容。これを僕は大変注目しているわけですが、市長は、この訴状をごらんになりましたか。この二点。ごらんになったかどうか、現地に行ったかどうか、御答弁してください。 ○市長(浜田 博君) 現地は、行っておりません。写真で見せていただきました。訴状も、読んでおりません。 ○二十四番(泉 武弘君) あなたは、きょう、こう言ったのですね。「国に対して訴訟している異常な事態」、こう言った。私は、全く違った考えを持っている。訴状の内容がここに出ていますが、恐らく全国的に注目されたこの裁判だろうと思っています。この内容は、設置される市町村の同意を要しない許可は、地方自治体の環境保護、経済的な発展の利害に対する侵害、これが第一点目。第二に、公営の場合は、特別法で公認されているが、地域社会の融和を図り、社会的弊害を最小限に食いとめるため、地元自治体の同意がある場合に限って違法性を免れる、との理論を展開したと、これが訴状の二大要件になっています。これは地方自治のあり方として、国の許可権に対する大変大きな訴訟だったのです。なぜ、あなたがこの取り下げに、日田の市長が言及したときに、それは私も一つの地方公共団体の長として判決を見たいから、ぜひとも日田市さんはやってくれ、こういう話がなぜできなかったのか。訴状も見ない。訴状も見なくて大石さんとの話し合いだけでこれを決断したというのは、私は余りにも軽率過ぎると思う。この裁判は、全国的に注目されている実は裁判なのです。むしろ私の考えでは、大石さん、頑張ってやってください。国の許可だけ優先するのではなくて、自分の自治体の都市づくりとの関連があるから、これを取り下げないでくださいとお願いするのが、あなたの立場ではなかったのですか。 ○市長(浜田 博君) 私は、国に対して訴訟を起こすこと、内容よりも、その事態が、これは大変だという認識をいたしておりましたから、日田市に応援をして、国に対して頑張れという、その言葉は発する気持ちもありませんでした。  それと、私は、競輪事業が都市環境づくりのためにマイナスだという思いを持っておりません。別府の競輪場、きょうも質問がありましたように、健康的なスポーツとして、今、オリンピック種目にもなる。そういう中であの施設の整備の中で、イベント広場として、またテニスコートができないか、また陸上競技場もできないか、市民に開放できないか、競輪事業も健康的なスポーツの場として市民に開放できないか。さらに、二十五年以来ずっと別府市の財政に寄与していただいた競輪事業を後退をさせてはならないという思いがありましたから、日田市の進出になぜ反対するのですかと、日田市で別府市が、業者さんの設置者にもお会いしたときにも、溝江さんは本当にいみじくも言っていただきました。自分が日田市に出てもうけようという気持ちではありません、別府市さんの言うとおりに、別府市さんのために、日田市の市民のために出ることがいいか悪いかということで我慢をしていたという部分も聞きました。  私は、競輪事業がそこで本当に今の状況でずっと売り上げが減ってきた時点で、サテライトが本当に、そういう意味で競輪事業がそこに行って大丈夫かな、私はその判断もその中に入っております。前市長さんは、本当に競輪事業を心配されて、日田市に進出をしたいという思いがあったと思いますが、私は、それと全く逆であったという立場でございます。しかし、競輪事業の振興については、同じ思いでございますから、そういう意味で日田市さんを応援するということは、逆に日田市さんを説得して、なぜあなたは反対するのですかという部分から入ったことも事実でございます。
    ○二十四番(泉 武弘君) 国を相手に訴訟を起こすということは、異常ではないのですね。これは地方自治体のあり方そのものでいろいろな訴訟要因というのは生ずるわけですから、その都市都市が国の許可とか認可に対して訴訟を起こしても、何ら問題はない。この中で、第二項で私が言いましたように、場外車券そのものについて、国が許可したことによって地域の環境とか、そういうものに著しい弊害がある、こういう訴訟をしたわけですね。これは、今後、別府市が場外車券売り場を考えるときに、一つの法律の判断になる。だから、なおさら日田市はこの問題を取り下げてはいけなかった。市長も、それに同意をしてはいけなかった。(発言する者あり)ちょっと待ってね、僕が今しゃべる(発言する者あり)  今言ったように、日田は、競輪というものを地元住民の同意がなければ環境破壊とかつながる、だから国の許可はおかしいのだ、設置許可を取り消してくれと、こう言ったのでしょう。その争いをしないでよかった。当然その結果を求めなければいけなかった。私は、あなたと意見が違うかもしれませんが、私は、この裁判に大分大学の教授、それからほかの大学教授等が感想を言っていますけれども、大変私は注目していた。それをどういうやり取りがあったか知りませんが、取り下げてしまった。まこともって残念しごく。  さて、こういう結果になってしまいました。そこで、あなたが溝江建設に行きました。溝江建設に行かれるときに、当然向こうの訪問のアポイントメントを取ってからお伺いすると思うのですね。こういうものはどういう形でとられたのか。それで、溝江さんとの話し合いですね、要点だけ報告してくれませんか。 ○市長(浜田 博君) 今回の私の溝江建設の訪問につきまして、アポなしでやると、そういう御無礼の面も多々あったことは事実でございますが、私としては、そのような御迷惑をおかけすることにはなりますが、意を決して覚悟を決めて、まずもって余人を交えず、いわゆる第三者から間接的でなく、私の口から、私の肉声で直接、これまで御迷惑をおかけした、設置者である溝江建設に対して「ごめんなさい」という気持ちも込めて、サテライト日田での車券発売断念、それに至るこれまでの経緯等を御説明をするために、取り急ぎ駆けつけたということでございまして、内容については、助役からもお話があったと思いますので詳しくは申し上げませんが、私が「ごめんなさい」という立場で最初に行きました。  最初に、向こうから「当選おめでとう」という言葉が、最初に私にありました。私も本当にどぎもを抜かれました。そこで、私はもう悪声罵倒言われてもしようがない立場で行ったつもりでございました。いわゆる行ったときに、まず会ってくれないだろうという部分もありました。アポを取っても会えないかもしれない。その部分もありましたが、夜、前日決断をして、そしてもう裁判がその日に行われるということであれば、とにかく早朝、自分は、ちょうど海外出張の日でありましたが、その時点を早目に出させていただきまして、向こうに到着をしました。会ってくれなくてもしようがないという気持ちで、そこに座り込んででも謝ろうという気持ちで行きました。そのときに、向こうの方が、ちょうど役員会開会中でありましたが、急遽中断をしていただいて、会長、そして中島専務ですかね、(「相談役」と呼ぶ者あり)相談役ですか。一緒にお会いしていただきまして、そういう言葉からスタートしました。  私は、おわびをしました。あの会長のお話の中に、私がやはり感動したのは、自分が日田市に出てもうけようと思っていることではありませんよ、私は会社としては悪者にされてきた、その思いを言いました。もっともだと思います。  考えてみれば、別府市の勝手で、いわゆる前市長がしっかり競輪事業の拡大のために思いを持ってやられたこと、だから、向こうは別府市のためになるのならやりましょうという承諾をして、別府市の言うとおりに行動してきました。日田市が反対をし、裁判ざたになり、悪者になっていった事実。七年、八年、そういう長い時間の苦労もしみじみとお話をしていただきました。しかし、私は、そのお話を聞きながら、法的に強行できる立場にありながら、別府市を思い、日田市を思い、じっと我慢していただいたその会長のお言葉に本当に感銘を受けましたし、心からおわびを申し上げた次第でございます。  そして、帰るときにちゃんと送っていただいたのも本当にありがたかったのですが、中島相談役から、「今後の問題は、誠意をもって話し合いましょう」とあえて言っていただいたことで、本当に救われましたし、これから別府の勝手で百八十度違う決断をしたのですから、当然この間心配をかけ、御迷惑をかけ、そして恐らく実損もあるでしょう。口頭で、今経歴を見ますと、平成八年七月八日に溝江建設が正式に事業課に新設を申し出、(発言する者あり)はい。そういう形でされている。そして、その九月十日には溝江建設へ場外車券売り場新設の決定を、口頭で前市長は通知をしているわけですね。だから、溝江さんは、それからずうっと別府市の言うとおりにやられてきたというその部分が、しっかり私もわかりましたから、本当に御迷惑をかけたなという部分でおわびをしてまいりましたので、内容的には、私は非常に険悪な雰囲気も想像しながら、しかられても仕方ないという部分で「ごめんなさい」という気持ちで行ったのですが、対応としては本当に誠意をもってやっていただいたという感触を持っておりますので、今後も誠意をもって、これから溝江建設には協力していく立場で話し合いをしていきたい、このように考えております。 ○二十四番(泉 武弘君) あなたは、くしくもこう言ったのですね。「この溝江建設の問題は、最優先課題として受けとめている」、こうこのサテライトの問題では、ほかの議員に答弁しておる。市長就任から実質七カ月経過している。なぜ行かなかったのですか。なぜあなたは、現地を一回ごらんになり、溝江建設の問題が最重要課題というならば、なぜ溝江に今まで行かなかったのですか。初めて訪問したときは、進出断念を伝えただけでしょう。それでは、あなたの言行が不一致と言われても仕方ない。もし溝江さんに相すまないという思いがあれば、あなたが何よりも優先して行くべきでしょう。  それで今、溝江さんの対応が大変うれしかったと、こう言われました。僕がお伺いしたときに、ああ、立派な方だな。私が想像していた方と全く違ったものですから、私も実はびっくりしたわけです。それで、関連会社が十六社ぐらいあるそうですね。そして、売り上げも四百億を超えているというようなことをちょっと言っておりましたけれども、私が想像していたものと全く違った実像がそこにあったということなのです。  それで、今回私が――市長――一番恐れているのは、溝江建設にあなたが行ったときに非常に友好的だったということを大塚助役が言われましたけれども、溝江建設はそうではない、面食らった。いきなりお見えになって、プロセスがないままに断念を伝えられた。そして、あなた方が資料を出そうとしたときに、「きょうは、それは受け取れません。きょうは表敬訪問にしておきましょう」と、こう言ったでしょう。それで、私はその問題について実は溝江オーナーに、役員四人同席の中で聞きました。「一番私が心配しているのは、損害賠償である。でき得れば損害賠償を起こしてほしくない」と、こういうお願いもしました。その中で溝江さんが言いましたのは、こういうことです。「別府市とは、けんかしたくありません」、これがもう第一です。そして次に、「だけれども、損害があったことは事実です」、こう言われました。今後、別府市が、市長が言われる誠意、誠心誠意話をするということになれば、別府市から溝江に出向いて、この問題の解決に当たらなければ大変な問題になるなということを、私は実感して実は帰ったわけです。  当初、損害賠償請求が惹起されるということを私も指摘している以上、そうならないことが一番好ましいわけですけれども、そうならないための努力を市長、助役、収入役に強く求めておきます。よろしいですね。この問題は、もし損害賠償請求が惹起された場合にどういう問題が起きるかということについて、若干述べておきます。  地方自治法の一部が改正されました。改正されたのが四号請求という部分です。これは議員の皆さんもぜひとも参考にしていただきたいのですが、公金支出や財産処分が違法だと考える住民は、まず自治体の監査委員に監査請求をし、その結論に不服の場合、住民は当該自治体になりかわり、首長や担当職員を相手取り、自治体に損害賠償をするよう求めて提訴するという仕組みになっています。こうなっている。四号請求の特徴は、個人が被告となるため、裁判には基本的に個人で対応せざるを得ず、弁護士費用はもちろん個人負担となります。敗訴した場合、返還金に加え遅延利息や訴訟費用を負担しなければなりません、このようになっている。  それでは、この判例でどういうのがあるかということを、この機会に述べておきます。名古屋で開催された世界デザイン博覧会をめぐる住民訴訟で、市長個人に約十億三千六百万の支払いを命じる判決が出されています。名古屋地裁平成八年十二月二十五日判決。判例一六一二号の四十ページ。  また、日韓高速船訴訟では、一審で八億四千五百万円、二審で三億四千百万円の返還命令が出され、現在、最高裁で係争中です。これも市長個人。  最近では、京都市が山林を四十七億円で買い取ることを内容とする民事調停法十七条に基づく簡易裁判所の決定に対して異議を申し立てず確定させたことについて、その代金額が異常に高額であり違法とされ、京都市長などに約四億七千万円の賠償額が任用されました。京都地裁平成十三年一月三十一日判決。判例地方自治法二二六号の九十一ページ、こうだ。  最近は、その行為を行った者に対して住民が監査請求をして、その行為を行った者に対して損害賠償を訴える、これがもう主流になっています。  今回のこの主たる問題で溝江建設に対する協議がほとんどないままに別府市が決定をしてしまった。このことが、訴訟要因となって、また訴訟感情となって惹起されないことを願っています。そして、そうならないように格段の努力をされるよう、お願いしておきます。  そして、もし私がこの中で何らかのお手伝いができるものがあれば、私も別府市民として協力は惜しみません。もし損害賠償が惹起されたときに、市民は、なぜそのようなことがあるのにその問題を解決しなかったのかという、大変大きな批判がほうはいとしてわき起こることは事実だということを申し上げて、次に移ります。  それで行革審の問題ですが、答申は……(発言する者あり)、いや、いいです、答弁を求めてません。行革審の答申が……(発言する者あり)すみません、時間だから、私は答弁を求めてませんので、今、私の希望としては、もういいの。行革審の答申が十二月に出される予定です。これに対して推進計画、これはいつまでに出されるのか。これについて御答弁ください。 ○企画調整課長(安波照夫君) お答えいたします。  行革審の審議会の答申ということでございます。十二月中に出していただくように、今計画をしております。  それから、推進計画につきましては、行革推進本部の中に幹事会及び作業部会等がございます。今後、作業部会におきまして、同時進行で行われております財政再生プログラムや職員の適正化計画、この辺の作業スタッフと十分連携をとりながら、プラス関係課とヒアリング、こういうことを含めまして年度内に推進計画を策定したいというふうに考えております。 ○二十四番(泉 武弘君) 行革審に参加をいただいています委員の皆さん方の意見を漏れ聞きますと、大変期待する答申結果が出るのではないかなという実は期待を抱いている一人です。これからが、いわゆる正念場です。この推進計画は、三月までにすべて完了するというふうに理解をしてよろしいですか。この点だけ御答弁ください。 ○企画調整課長(安波照夫君) 議員御指摘のとおり、年度末までに完成したいというふうに考えております。 ○二十四番(泉 武弘君) 今、大変私が御労苦に感謝したいと思っているのは、企画調整課それから財政、職員課、そして情報推進、ここが引っ張っていただいているのですね、この行革について。しかし、そのはしりとなったのは、児童家庭課なのです。児童家庭課が、議論ではなく実際にそれを立証しました。これが行革を大きく引っ張ってきた。それで今回、高齢者福祉課を中心にする四課の皆さんが、健康増進プログラムに取り組んでいただいた。これも私は、今までにない前進した職員の対応だと実は評価している。  それで、大変残念なのですが、こういう機会にお聞きするのもどうかなと思うのですが、私に実は投書がありました。本当に余り聞きたいことではありませんが、その投書は、市長の個人的な問題で職員が、市長の個人的な問題を公務中に手伝ったという投書がありました。この内容については、秘書課の課長にもうすでに私はお伝えをしておりますので、この市長の個人的な問題について、何を手伝ったのか。そして、公務中に実は書いているようですが、こういう指示はだれがしたのですか。秘書課長、先に答弁してください。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) 私の方から、職員の方にお願いをいたしました。(「内容を言わなければわからない」と呼ぶ者あり)  市長の個人的な手紙ということで、市長は、日ごろから公務で多忙ということで、お手伝いをしましょうということで、私の方から職員にお願いをし、みんなで手分けをして書きました。そういった中で三名の職員が、公務の終了後に職場でそれを書いたと聞いております。職員には、私から軽い気持ちでお願いをいたしましたが、「公」と「私」の区分というか、そういう対応があいまいであったということに対しまして、今後、慎重な対応をしていきたいというふうに考えております。 ○二十四番(泉 武弘君) この問題は、市長から今議会質問までに事実の説明があれば、私は、こういう議場では実はお聞きしたくなかった。あなたが、何らかの説明に来ていただけるだろう、実はこういう思いで期待をしながら待っていた。しかし、今日、私の質問が開始されるまでに何らの話もありませんでした。  そこで今、あなたの――秘書課長ね――話を聞いて、わかっている議員はだれもいないと思いますよ。市長の個人的な手紙を書いたと、今、その個人的な手紙を書いたと言って、わかる人はいないのです。何の手紙ですか。 ○市長(浜田 博君) 大変申しわけありません。これは、実は私の母が亡くなりまして、葬儀のお礼状でございます。これを私が夜、夜中に遅くなって帰ってでも自分で書こうということで、家内と計画をして印刷の準備をしました。ところが、本当に自主的に温かい気持ちで秘書課長が、「忙しいから、みんなで手分けして加勢してあげますよ」と言っていただいた。本当は公人としてきちっと断るべきだったと、今反省をいたしております。しかし、甘えてしまった私のミスでございます。秘書課長並びに自主的に手伝っていただいた職員の皆さんには本当に御迷惑をかけた。しかし、勤務中にやるとは思っていませんから、それはしてないと思いますので、それは信じておりますから。ただ私は言いわけになりましたが、こういう事態を招いたのは、私の責任でございます。秘書課長初め職員には責任はございませんので、申しわけない思いでございます。 ○二十四番(泉 武弘君) 市長ね、あなたが選挙のときに「市民の目線で」と、こう訴えられましたわね。だから、このことが表面化することで誤解をする市民もいらっしゃるでしょうし、だからでき得れば取り上げたくなかった。先ほど言ったように、あなたがその今の気持ちをこの議会前に私もお聞きしていれば、こういう問題は今回しなかったと思う。しかし、事問題を提起した以上、事実関係をしっかりやっぱり市民に知らせなければいけない。  秘書課長ね、何名で書いたの。そして、あなたがお願いしたというのは、これは職務命令ではなくて、あなたは書いた人たちの上司に当たるのですね、上司に当たる。それは、あなたがどういうふうにとれ、部下にしてみると職務命令という理解が立つと思うので、その点が一点。  それで、ここに時間外勤務手当を実は秘書課の分、情報公開でいただいています。定額支給平均六人ということで、月額で出ています。これはもうあなたが一番よく御存じのとおりですね。定額ということは、もうこの金額で我慢してくださいよ、もう幾ら勤務してもこれだけしか出せませんよという性質のものだと思うのですね。  では、あなたにお尋ねしますが、勤務時間ではないということを、あなたはどう立証しますか。どう皆さんに説明しますか、勤務時間内ではないと。 ○秘書課長(宇都宮俊秀君) 先ほど言いましたように、職員には私の方から、ちょっと軽い気持ちでお願いをいたしました。その場合、「公」と「私」の区分、これがあいまいだったことは確かであります。ただ、時間外勤務といいますのは、我々は通常、私の方から命令を出し、通常はその確認表で確認をとっております。ただ、秘書業務に携わる職員につきましては、時間が不規則、そういったこと、いつからいつまでが時間外か、それからそういった境がはっきりしないことがございます。そういった中で、実際は平日九時近くまで残務整理をすることが多いわけですが、その中で一部の職員、秘書業務に携わっている職員につきましては、定額の打ち切りという支給制度になっております。そのため、残業時間かそうでないかは、それぞれの職員が責任の範囲内で行っているのが現状でございます。 ○二十四番(泉 武弘君) 課長ね、もうこれ以上は触れませんが、九時ごろまで残務整理をすると、こうあなたは言われたのですね。秘書課の皆さんは、大変帰りが遅いようですね。その中で、あなたは一人当たりたしか……、どのくらいある、九十枚ぐらい一人当たり、百枚近くだわね、お願いしているのでしょう。その仕事が、残務整理で九時近くなっているものにまた追い討ちをかけたわけでしょう。  僕が大変残念に思っているのは、前市長が職員から政治献金をもらったときに、こういう議論がありましたが、それがいいか悪いかという議論がありました。いいか悪いかという以前の問題なのです。そのことを、みんな批判したのです。それで浜田市長は、「市民の目線で」と、こう市民に訴えた。その市長の方針を考えたときに、あなたが職員をしてそのあてな書きをさせるというのは、あってはならないこと。と同時に、市長もそれをやっぱり断らなければいけない。それはだれもが自分の家族のそういう問題については、家族で全部処理するわけですから、今後二度とそういうことがあってほしくない。ぜひとも市長自身、今回を教訓として戒めていただきたい、こう思います。  それと、行革のくだりでさらに私は聞きたかったのですが、きのう市長が、旧浜田温泉を亀川地区に必ず復元というふうにこの議場で言い切ったのですね。これは、別府市の総合基本計画の中に組み入れなければいけない問題で、浜田温泉を亀川地区ということで、僕は本当に利用できるのかなという一抹の不安を覚えたのですよ。今、温泉課が検討している中で蒸し湯ですね、蒸し湯を熱の湯の前に持っていこう、それも検討しなければいかぬという段階で、また浜田温泉というのが出てきた。  やっぱり市長ね、議場であなたが長として意見を述べるときは、よほど内部で精査をして積み上げをして答弁をしてください。そうしないと、財政当局は、市長が発言するたびにその予算をまた確保しなければいけなくなる。市長、本当に今、市民の協力を得て財政の建て直しをしなければいけない、行革をしなければいけない。こういうときには特に慎重であってほしい。そして、今回主たる問題ですね。やはり私は、今からが本当に正念場と思っています。  もうクリスマスも近いわけですから、溝江建設から、「別府市さん、わかりました、私どもがこうむった損害は、別府市さんとの友好に免じて、私のところはこういう請求はしません」というクリスマスカードが届くことを期待して、私の一般質問を終わらせていただきます。 ○議長(清成宣明君) お諮りいたします。  本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日定刻から一般質問を続行いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清成宣明君) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問はこの程度で打ち切り、明日定刻から一般質問を続行いたします。  以上で、本日の議事は終了いたしました。次の本会議は、明日定刻から開会いたします。  本日は、これをもって散会いたします。       午後六時五十六分 散会...