○八番(
野田紀子君) 私は、
日本共産党を代表して、議第七十六
号平成十三年度
一般会計歳入歳出決算及び
平成十三年度各
特別会計歳入歳出決算について、
反対討論をいたします。
大分県の「十一年度大分の
市町村民所得」という統計で見ますと、
別府市民一人
当たり所得は二百四十三万円で、十一市で五番目、
県平均二百六十七万、
市平均二百七十四万、
郡平均約二百五十万に及びません。日ごろ、私どもに寄せられる相談などからも、不況の中での
別府市民の生活は、相当に苦しいのではないかと考えられます。
十三年度は、一般・特別合わせて八百七十億円余りが執行されております。この
歳出がどのように市民の
暮らしのために使われたのかが、
市行政を評価する上での基準になるのではないでしょうか。
歳入のうち、特に
市税滞納が問題になっております。高額であろうと低額であろうと、滞納についても
不納欠損処分についても、プライバシーの保護のため、その氏名などを公表しないのは、法に照らして現在のところは当然のこととされておりますが、
滞納分の徴収についても、法に照らして厳正・公正・平等に執行されたのか、疑問を持たざるを得ません。
監査委員の
決算審査意見書にも、
租税負担の公平を指摘してあるとおりであります。
次に、
同和対策事業についてでございます。
団体補助金の支出に反対です。この団体の
構成員は約百五十人と、判然としません。市の
文化活動育成事業補助金制度では、
構成員数五十人以上、
補助金上限四十万などと交付の条件、その資格は厳しく規定をされております。引き比べて不公平と言わざるを得ません。市の
同和対策、十三年度末終結の方針に沿って、
運動団体への
補助金は打ち切るべきと考えます。
次に、
高齢者の福祉に関しては、
家族介護慰労金は余りにも
利用者が少ないのではないでしょうか。せっかくの
福祉制度ですから、制度の
周知徹底と
交付条件の緩和を求めます。
土木関係決算では、毎日の
暮らしに直接かかわる
道路維持に要する経費が、十一年度、十二年度、十三年度と年々減額をされております。減額せず、
生活道路の補修の充実を求めます。
次に、
介護保険事業特別会計について述べます。
第一号被
保険者六十五歳以上の
保険料督促手数料七十四万七千六百円の
歳入があります。一回百円の
手数料ですから、年金を月一万五千円以下の六十五歳以上の方にとって、
保険料がいかに重い負担になっているかが、この
督促回数でわかるのではないでしょうか。
介護保険事業計画の
実績率は、十三年度決算で八四・四一%、十二年度、十四年度、三年分で八三・七四%と予想されております。この
実績率から見ますと、第一号被
保険者の
保険料基準額月三千二百円は、実は約二千七百円でいいのではないでしょうか。
基準額三千二百円としての第一号被
保険者保険料約七億五千万の
歳入に反対です。
介護保険基金、十三年度約一億九百万、十二年度約一億八千万プールされた上に、十三年度黒字一億五千万になっております。
保険料の
引き下げを求めます。
国民健康保険特別会計について述べます。
国民健康保険は、約三億の黒字です。国保税納付困難な方への
短期保険証の
交付状況、さらに市民の皆さんの声から見て、市民の
保険料の負担は重過ぎます。
国民健康保険税の
引き下げを求めます。
今後、さらに
国民健康保険税を納付できない市民がふえることも考えられます。市の財政をさらに圧迫するおそれもあります。国がこの二十年減らし続けた国庫負担割合をもとに戻すよう、市は、国に強く要求するべきと考えます。
主に以上の理由により、十三年度決算について反対し、より
暮らしやすい市政への転換を求めて、討論を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(首藤 正君) 以上で、通告による討論は終わりました。これにて討論を終結いたします。
これより採決を行います。
上程中の議第七十六
号平成十三年度
別府市
一般会計歳入歳出決算及び
平成十三年度
別府市各
特別会計歳入歳出決算の認定についてに対する
委員長の報告は、これを認定すべきものとの報告であります。本件について、
委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(首藤 正君) 起立多数であります。
よって、本件は、
委員長報告のとおり、これを認定することに決しました。
次に、日程第四により、議第七十七
号平成十四年度
別府市
一般会計補正予算第三号から、議第八十二号
別府市
水道事業給水条例及び
別府市
簡易水道事業給水条例の一
部改正についてまでの、以上六件を一括
上程議題といたします。
提案理由の説明を求めます。
(市長・井上信幸君登壇)
○市長(井上信幸君) 提案理由の説明に先立ちまして、御報告させていただきます。
去る十一月十八日、南立石の建物火災におきまして、
消火活動に従事した
草牧誉樹消防士長が
殉職され、三名の職員が負傷いたしました。
我が身の危険を顧みることなく
消火活動に従事し、その尊い命を落とされた草牧氏の御冥福をお祈りするとともに、負傷され、現在も入院加療中である二名の方の一日も早い回復をお祈りいたします。
また、十一月十九日には、大分地方裁判所におきまして、訂正記事掲載請求事件の判決の言い渡しがありました。
この判決において本市の主張が採用されず非常に残念ではありますが、検討の結果、地方公共団体間の訴訟の長期化を避けることなどを理由として控訴しないこととしたので、御報告いたします。
それでは、
平成十四年第四回市議会
定例会の開会に
当たり、市政諸般の御報告を申し上げ、あわせて、今回提出した諸議案の概要について御説明申し上げます。
まず、十月七日から十一日までの五日間、
別府市海外交流協会による日中国交正常化三十周年記念「
別府市民日中交流の翼」が実施されました。
私を団長とし、千壽観光協会長、西原自治
委員会長、西田旅館ホテル組合連合会長、間島商工会議所副会頭など訪問団役員、市民の皆様、総勢百五十一人の訪問団は、「躍進著しい中国で、
別府観光の種をまこう」をスローガンに中国各地を訪問し、
別府観光の宣伝や交流の輪を広げてまいりました。
訪問団役員は、八日午前、中日友好協会と中国サッカー協会を公式訪問いたしました。中日友好協会では、陳永昌副会長、同協会経済交流部・都市交流部副部長などと会見し、
別府観光促進についての協力を約束していただき、中国サッカー協会では、南勇副首席、王彬副主任と会見し、スポーツを通じた多彩な交流について意見交換を行いました。同日午後には、万里の長城で訪問団全員が参加して「万里の長城記念イベント」を開催し、長城に五本のアドバルーンを掲揚いたしました。世界遺産である万里の長城では初めてとなるこのようなイベントを、北京中央電視台、人民日報など中国マスコミに取り上げていただき、中国全土に「
別府」を紹介することができました。さらに同日夜には、オリンピック・ゴールドメダリストクラブにおいて、中日友好協会、中国サッカー協会、北京市懐柔区の代表など十四名の皆様と訪問団全員との交流会を開催し、和やかな雰囲気のもと、相互の交流を深めてまいりました。翌九日には、古都西安に移動し、大分・上海間定期便を運航する中国西北航空本社を訪れ、同社副社長ほか役員の皆様と会見し、新たな定期航空路と観光ルートの開設を提案してまいりました。
別府市海外交流協会におきましては、今回の訪問を契機として、中国、韓国、台湾などアジアを初めとする世界各国に向けた外国人観光客の積極的な誘致を図り、本市の観光振興と国際交流にさらなる貢献をしていただくことを期待しております。
十月十六日には、
別府駅前原線(通称青山通り)の通り初め式を行いました。
この青山通りは、
別府公園、ビーコンプラザ、市役所、社会福祉会館、来年完成予定の総合体育館へのアクセス道路として多くの市民や観光客の皆様が利用しておりますが、歩道面に段差を生じるなど老朽化が著しいため、「バリアフリー歩行空間ネットワーク
事業」の一環として
平成十三年度から二カ年で国・県の補助を受け、透水性カラーブロックによる歩道部分及び排水性アスファルト舗装を施した車道部分の整備、街並みに合った植栽等を行ったものであります。今後とも子供やお年寄り、障害者の方々、観光客の皆様が、安全で安心して通行することができる歩行空間の整備に努めてまいりたいと考えております。
十月十九日、二十日の両日には、ことしで六回目となる「BEPPUドリームバル」を開催いたしました。
今回は、あいにくの天候の中での開催となりましたが、多くの市民や観光客の皆様に御来場いただき、
別府の秋のイベントとして定着し、充実してまいりました。
ドリームバルのメインイベントであります「国際KASOダンスコンテスト」には、県内外から約千二百名の御参加を、「アジアンフェスタ」には、韓国の「オルス舞踏団」、徳島県小松島市八千代連の「阿波踊り」、佐世保市一風堂の「ヨコサイ」の皆様の躍動感あふれる踊りを披露していただきました。また、期間中、韓国済州市の金泰煥市長にも御来場いただき、さらに同市出身の留学生との交流を通して本市への理解を深めていただくことができました。
今後とも、より一層の国際化を図る場として、また、市民や観光客の皆様により楽しんでいただける「まつり」づくりに努めてまいりたいと考えております。
十一月一日には、南小学校新築工事安全祈願祭を行い、いよいよ新校舎の建築工事が着工する運びとなりました。
この南小学校は、「学び・語る楽しみと地域の風のいきかう学校」を基本目標に掲げ、新校舎の設計に当たっては、豊かな教育環境を整えるため、空間を生かした教室とし、オープンルームやワークスペースなどを設け、開かれた学校づくりを実践するため多目的活動ホールや交流ラウンジなど、地域に開放するスペースを設けております。この新校舎が、これからの学校づくりのモデルとなるように努め、
平成十六年四月からの授業開始に向け全力で取り組んでまいります。
十一月三十日から十二月二日までの三日間、「すすめよう人権あふれる
まちづくり確かさふまえて豊のくにから」を地元大会スローガンに掲げ、ビーコンプラザをメイン会場に第五十四回全国人権・同和教育研究大会が開催されました。
この大会は、大分県におきまして十四年ぶり二回目の開催となるもので、全国各地から約二万四千名の方々が参加されました。メイン会場では、留学生による国際屋台村を設けるなど、
別府の新しい魅力にも触れていただいたところであります。今後も、このような全国レベルの大会を積極的に誘致しコンベンション観光の推進を図ってまいりたいと考えております。
以上、市政諸般についての御報告とします。
続きまして、ただいま上程されました各議案の主なものについて、その概要を御説明申し上げます。
まず、
一般会計補正予算でありますが、
平成十三年度決算による国、県の支出金の確定に伴う調整や住民サービスに直結する
事務事業の執行に必要な経費の本年度決算見込みによる追加額を計上し、さらに二億円の基金を取り崩し、引き続き地域経済の下支えを行うための工事に要する経費を計上するとともに、未来を担う子供たちの安全対策を念頭に置いた学校等の施設の改善を行うための経費を中心に編成しております。
今回補正します額は、五億一千七百五十万円でありまして、これを既決予算に加えますと、四百二十五億五千六百六十万円となります。
民生費では、心身に障害のある方などのホームヘルプ・サービスや住宅改造に伴う費用の助成、重度心身障害者医療費の助成にかかる決算見込み等による追加額を計上し、社会福祉各法の改正に伴い、「措置制度」から「支援費制度」への移行に
当たり、制度の周知を行うための広報等に要する経費を計上しております。さらに、児童福祉関係では、児童手当の追加額、保育所入所児童数の増加に伴う所要の経費、放課後児童クラブへの委託料の追加額及び中央保育所の耐震調査委託料を計上しております。
衛生費では、豪雨の被害を受けた市営芝尾墓地及び笹川墓地の通路、側溝などの修理工事費等を計上しております。
農林水産業費では、県産材の利用促進を図ることを目的とした県の「木造施設整備
事業」による福祉施設の改造費の一部を助成する費用や、「森林整備地域活動支援
交付金制度」による
補助金を計上しております。
土木費では、児童の交通安全対策のため、学校の校門前の道路に視認性の高い路面表示を行う工事費を計上しております。
教育費では、文部科学省の事業認可を受けた南小学校屋内運動場建設
事業費並びに各小・中学校、幼稚園及び体育施設の改善を図る工事費の追加額を計上しております。
次に、予算外議案については条例四件を提案しておりますので、その主なものについて御説明申し上げます。
議第八十号は、
地方税法の一部を改正する法律の規定により、
平成十五年度分からの固定資産の価格等の決定期限が改められたこと、及び縦覧制度の
見直し等が行われたことに伴い、固定資産税及び都市計画税の納期を改めようとするものであります。
議第八十二号は、水道法の一部を改正する法律の規定により、水道企業管理者と貯水槽水道の設置者との責任に関する事項を明確化し、貯水槽水道の適正な管理を行うため、条例を改正しようとするものであります。
以上をもちまして、提出した諸議案の説明を終わります。
何とぞ慎重審議の上、よろしくお願い申し上げます。
○議長(首藤 正君) 以上で、各議案に対する提案理由の説明は終わりました。
お諮りいたします。
会期日程により、全議案を考案に付したいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(首藤 正君) 御異議なしと認めます。
よって、全議案を考案に付することに決しました。
以上で、本日の議事は終了いたしました。
明日五日は、考案のため本会議を休会とし、次の本会議は、六日定刻から開会いたします。
本日は、これをもって散会いたします。
午前十時四十三分 散会...