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令和 3年第1回定例会(第2号 3月16日)
令和 3年第1回定例会(第2号 3月16日)

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  1. 大分市議会 2021-03-16
    令和 3年第1回定例会(第2号 3月16日)


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    最終取得日: 2022-11-22
    令和 3年第1回定例会(第2号 3月16日)   第1回大分市議会定例会会議録 (第2号) ───―────―──────────── 令和3年3月16日 午前10時0分開議 ───―────―──────────── 出席議員   1番    牧   貴 宏   2番    進   義 和   3番    長 野 辰 生   4番    穴 見 憲 昭   5番    倉 掛 賢 裕   6番    田 島 寛 信   7番    二 宮   博   8番    藤 田 敬 治   9番    永 松 弘 基  10番    板 倉 永 紀  11番    足 立 義 弘  12番    仲 道 俊 寿  13番    長 田 教 雄
     14番    秦 野 恭 義  15番    阿 部 剛四郎  16番    福 間 健 治  17番    斉 藤 由美子  18番    松 本 充 浩  19番    スカルリーパー・エイジ  20番    宇都宮 陽 子  21番    馬見塚   剛  22番    甲 斐 高 之  23番    帆 秋 誠 悟  24番    松 下 清 高  25番    宮 邉 和 弘  26番    髙 野 博 幸  27番    安 東 房 吉  28番    日小田 良 二  29番    堤   英 貴  30番    岩 川 義 枝  31番    高 松 大 樹  32番    衛 藤 延 洋  33番    野 尻 哲 雄  34番    井手口 良 一  35番    佐 藤 睦 夫  36番    大 石 祥 一  37番    仲 家 孝 治  38番    高 橋 弘 巳  39番    橋 本 敬 広  40番    川 邉 浩 子  41番    国 宗   浩  42番    泥 谷   郁  43番    佐 藤 和 彦  44番    今 山 裕 之 ───────────────────── 欠席議員  な し ───―────―──────────── 出席した事務局職員 局長  奈 良 英 治 総務課長  佐 藤 祐 一 議事課長  吉 野   宏 議事課政策監  水 田 美 幸 議事課政策調査室長  斉 藤 淳 一 議事課主査  椎 原 進 介 ───―────―──────────── 説明のため出席した者の職氏名 市長  佐 藤 樹一郎 副市長  久 渡  晃 副市長  木 原 正 智 教育長  三 浦 享 二 上下水道事業管理者  三重野 小二郎 消防局長  針 宮 誠 司 総務部長  佐 藤 耕 三 企画部長  伊 藤 英 樹 企画部審議監  広 瀬 正 具 財務部長  西 田 充 男 市民部長  末 松 広 之 福祉保健部長  斉 藤 修 造 子どもすこやか部長  藤 田 恵 子 環境部長  大 石  晃 商工労働観光部長  永 松  薫 農林水産部長  加 藤 典 臣 土木建築部長  清 水  剛 都市計画部長  姫 野 正 浩 教育部長  佐 藤 雅 昭 教育部教育監  高 橋 芳 江 上下水道部長  板 井 隆 市長室長  井 原 正 文 財務部次長兼財政課長  吉 良 昌 昭 ───―────―────────────   議  事  日  程  第2号     令和3年3月16日午前10時開議 第1 代表質問     自由民主党     社会民主クラブ ───―────―────────────   本日の会議に付した事件 日程第1 代表質問       自由民主党       社会民主クラブ  ◇─────────────────◇ ○議長(藤田敬治) これより会議を開きます。           午前10時0分開議 ○議長(藤田敬治) 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第2号により行います。  ◇─────────────────◇ ◎日程第1 代表質問         自由民主党         社会民主クラブ ○議長(藤田敬治) 日程第1、これより代表質問に入ります。  代表質問、総括質問は、お手元に配付の代表・総括質問発言順位表により行います。  最初に、自由民主党代表、4番、穴見議員。 ○4番(自由民主党 穴見憲昭)(登壇)(拍手) おはようございます。自由民主党の穴見憲昭です。  改選後最初の、そして、大分市議会最大会派自由民主党を代表しての質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  初めに、市長の市政運営について、2点お伺いします。  今、本市だけでなく、日本中、世界中が新型コロナウイルスという見えない敵と闘っております。新型コロナウイルスは、一昨年の12月に中国武漢市で発生が確認されて以来、パンデミックの様相で、世界各地に感染が拡大し、日本においても、昨年1月15日に第1例目の感染者が確認されて以降、都市によって感染拡大の状況に差はあるものの、全国で陽性患者が発生し、令和3年2月15日時点で、国内陽性者は41万5,782人、死亡者数は6,952人に上っております。約1年にわたるウイルスとの闘いにより、各種方面に大きな影響が出ていることは言うまでもありません。  細かな対策、対応は、後に聞いていきたいと思いますが、まずは、このコロナ禍を乗り越えるに当たっての、佐藤市長の決意をお聞かせください。  また、コロナ対策以外にも、本市は多くの課題を抱えており、限られた財源の中で多方面に気を配った施策に取り組んでいかなければならないと思います。市長も、2期目任期の折り返しとなる新年度になりますが、市政運営の方針をお聞かせください。  次に、豊予海峡ルートについてお伺いいたします。コロナの影響により、本市財政も危機的状況にあることは承知しておりますが、とはいえ、未来への投資も考えていかなければなりません。本市では、2016年から、毎年豊予海峡ルートの調査を行っております。この調査によると、豊予海峡ルートが整備された場合、地方拠点の形成、強化や、災害時のリダンダンシーの確保、観光需要の拡大、地域産業の発展、地方移住の促進等が図られ、本市への経済波及効果も非常に大きいものになることが報告されています。
     今後の我が国の発展を考えたとき、少子高齢化が進行する中で、地方からの人口流出に歯止めをかけ、地方創生を行うには、地方にも応分の投資を行い、地方の魅力と活力を高める必要性があると考えているところであります。  このような中、発生した新型コロナウイルス感染症は、人口密度の高い大都市部を中心に感染が拡大し、地方都市への移住など、人口分散に向けた動きをより促進する結果となっております。地方への人口分散を実現するためには、広域の高速交通網の整備が不可欠です。また、近年、全国各地で大規模な自然災害が多発しておりますが、災害に強い国土を形成するという観点から、新たな国土軸の形成も求められるところであります。  このようなことから、我が国の広域交通網を強固にし、国土の均衡ある発展にも寄与する豊予海峡ルートの重要性はますます高まっております。豊予海峡ルートについては、国家プロジェクトになりますので、関係自治体との連携の強化などにより、都市間交流をこれまで以上に促進し、国、県の動きが活発になるよう働きかける必要があると考えております。  そこで、お尋ねします。豊予海峡ルートの実現に向けて、佐藤市長は、今後どのような展望を持たれているのか、お考えをお伺いします。  次に、新型コロナウイルス感染症対策に関して、大きく2点お伺いします。  先ほども申し上げたとおり、新型コロナウイルスの影響により、各種方面で大きな影響が出ていることは言うまでもありません。コロナ対策を議論する上で難しいポイントは、感染拡大の終息と経済の再生という両方に取り組まなければならない点であります。  そのような中で、最も重要な役割を果たしてくださっている方々として、医療機関や検査機関で従事されている方々が挙げられます。約1年間、最前線でコロナと闘ってくれております。しかし、そのような機関も、決して余裕があるわけではなく、疲弊していると言えます。医療機関、医療従事者の方々がパンクしてしまうと、医療崩壊ということにつながり、多くの市民に影響が出るのは言うまでもありません。  そこで、お尋ねします。医療機関や従事者に対しまして、自助努力だけで頑張ってもらうのではなく、本市行政からもしっかりと支援をしていく必要があると考えますが、見解をお聞かせください。  また、御存じのとおり、今後はワクチン接種も始まってまいります。このことに関しては、市民の皆様も非常に関心を寄せているところであります。しかし、ワクチンに関しては、国からの供給が遅れているなど、不透明な部分も多く、不安を抱えている市民も少なからずいらっしゃると聞いております。市民の不安を払拭し、混乱を招くことなく、ワクチンを接種できる体制を確立することは、本市行政の責務であると考えます。  今後のワクチン接種に対する、体制整備やスケジュールに関して、お聞かせください。  次に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小、小規模事業者に対する支援策についてお尋ねします。  新型コロナウイルスの影響により、国は、緊急事態宣言の発出、不要不急の外出自粛要請、小中学校の臨時休校など、様々な対策を実施することで、感染拡大を抑制してまいりましたが、一方で、人の移動が抑制されることにより、我が国の経済に大きな影響をもたらしております。  本市の感染状況は、大都市圏の状況に比べれば抑制されておりますが、感染が拡大している地域の報道などにより、市民の外食や旅行などへのマインドが下がっており、加えて第3波の影響により、年末年始の書き入れどきに商機を逸したことから、飲食業をはじめとする多くの業種において売上げが落ち込み、中小、小規模事業者の経営は大変厳しい状況となっております。本市も、最大の繁華街である都町や、飲食業関係者をはじめとする多くの方々から、悲鳴に近い声がたくさん挙がっております。  そこで、お尋ねします。コロナ禍の中、中小、小規模事業者に対する支援策について、見解をお聞かせください。  加えて、もう1点お聞きします。昨年のこの時期は、皆が初めての経験ということもあり、また、緊急事態宣言もあったことから、ほぼ全ての行事やイベント等がやむなく中止となりました。しかし、今は1年が経過し、検査体制や医療体制が徐々に確立され、感染防止策も完全にではないとはいえ、少しずつ見えてきたこともあり、徐々にではありますが、ウイズコロナというコロナ禍での働き方や生活様式が見えてきました。こうしたことから、コロナを前提にしつつも、1日も早く、地域経済を正常化していくため、今の段階から経済の浮揚策について検討すべきであると考えます。  そこで、お尋ねします。イベントや行事等を通じた景気の浮揚策についてお聞かせください。  次に、財政についてお尋ねします。  内閣府が、2月19日に公表した月例経済報告では、景気は新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にある中、持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さが見られるとされているとおり、消費の落ち込みが全国の自治体の税収等に大きな影響を及ぼしております。  本市においても、市長の提案理由の説明の中で、市税収入の大幅な減少に加え、義務的経費の増嵩が続き、極めて厳しい財政運営を強いられる状況でもあると言及されており、こうした中での予算編成は、新型コロナウイルス感染症対策に力を入れる必要もあり、例年とは大きく異なったものであったかと推察いたします。  そこで、お伺いいたします。まず、このような状況下で、新年度当初予算編成における考え方をお聞かせください。  また、この先行き不透明な今後における財政見通しについてお聞かせください。  次に、少子高齢化、人口減少問題についてお伺いします。  この問題は、日本全国に共通する課題であり、本市も例外ではありません。そして、様々な分野に影響を及ぼす課題であるため、幾つかの角度から解消を目指すための取組、考え方を聞いていきたいと思います。  まずは、高齢者に対する対応であります。高齢化が進む中で、様々な種類の高齢者福祉に取り組んでくださる施設の協力は必要不可欠です。高齢化による人体の影響は人それぞれであり、そのため介護や治療といっても、種類はたくさんあります。様々なニーズに応えていくために、まずは、その相談窓口となる地域包括支援センターが重要な役割を果たしていると言えます。しかし、当の現場はというと、業務負荷が大きく、多忙を極めているという声も多々耳にします。また、本市行政にも、包括センターと連携、サポートする担当班もありますが、同様に業務過多になっていると聞いております。  そこで、お尋ねします。高齢者福祉の充実を図るために、地域包括支援センターに対する整備をどう行っていこうとお考えでしょうか、お聞かせください。  また、同様に介護サービス事業に従事される方々や、現場も、決して余裕があるわけではありません。人材不足に悩んでいる声も多々耳にします。現場にかかる負担を減らすためにも、高齢者福祉の人材確保や育成は喫緊の課題であると考えます。本市の見解をお聞かせください。  次に、市民の健康づくりについてお伺いします。  高齢化が進むことによって懸念されるのが、医療費や介護費が増大し、財政に影響を与え、先の世代の負担が増加するということが挙げられると思います。大分市国保の状況を見ても、1人当たりの医療費は44万円を超え、毎年平均2%台の伸びを示しております。しかし、高齢化しても、健康であって、支えられる側でなく、支える側でいることで、そのような懸念が解消され、医療費や介護費の削減による経済的な波及効果も期待できます。つまり子供から高齢者まで、全ての市民が生涯にわたり、健やかに生き生きと心豊かに暮らしていくために、健康寿命を延伸し、生活の質の向上を図ることが重要であります。  そのような思いから、大分市議会議員政策研究会は、大分市健康づくり推進条例を策定し、平成31年4月から施行されることとなりました。それから約2年が経過しようとしております。この条例を基に、本市行政は、市民の健康づくり推進のために様々な働きかけを行っていく必要があったかと思います。  そこで、お伺いします。大分市健康づくり推進条例を基に、どのような働きかけを行ってきたのか、また、今後はどう取り組んでいくのか、見解をお聞かせください。  次に、少子化対策についてお伺いします。  少子化対策と一言に言いましても、様々な方面からのアプローチがありますので、ここでは、お母さんがお子様を産むところにフォーカスを当てて、不妊治療、不育治療についてお尋ねします。  出生を希望される世帯において、なかなか思うように子供を授かることができず、不妊治療にかかる方は少なくありません。そしてまた、妊娠して子供を授かるけれども、死産を繰り返してしまう不育症という病気に悩まされている御家庭もあります。そして、これらの治療には高額な医療費が発生するため、十分な治療を受けることができない方々も多くいらっしゃいます。  そこで、お尋ねします。少子化対策の一環としても、こういった方々に対する行政からの支援は必要不可欠と考えます。また、妊娠を望む方が気軽に相談でき、出産につなげることができるような環境整備が必要であると考えます。本市の見解をお聞かせください。  次に、人口流出についてお伺いします。  本市の人口は、2016年をピークに減少局面に入り、先月公表された大分県人口推計令和2年版でも、昨年10月時点の人口は、前年同月比で301人減と、小幅ではありますが、4年連続の減少となっております。中でも懸念されるのは、若年層の人口流出です。年齢階級別で見ますと、15歳から24歳の転出者が全体の3割を占めるとともに、福岡県をはじめとした大都市圏を中心に人口が流出している状況です。人口減少問題に特効薬はなく、一朝一夕には解決できないものの、大分市の未来を担う若年層の流出に歯止めをかけるため、地道にしっかりと取り組むべき課題であると認識しております。  そこで、お伺いいたします。若年層を中心とした人口流出を防ぐことに対しての見解をお聞かせください。  次に、子ども・子育て支援に関して、大きく3点お伺いします。  まず、現場に対しての支援についてです。少子化の影響により、子供の数は年々減っておりますが、1990年後半から2000年にかけ、専業主婦世帯共働き世帯の割合が逆転し、現在では、子育て世代の約8割が共働き世帯となっております。そうした中で、幼児教育、保育のニーズは年々上昇しており、本市も、認可保育所の新規開設や増改築による定員拡大を進めております。しかし、保育の質を保ちつつ、受皿を広げるためには、保育や幼児教育に携わる方々の人材育成を行い、担い手を確保すること、また、現場の負担を軽減するための働きかけや処遇改善が必要であると考えます。  そこで、お尋ねします。今後増えていく幼児教育、保育のニーズに応えていくために、現場への支援をどう行っていこうとお考えでしょうか、お聞かせください。  次に、市立認定こども園についてお聞きします。  本市は、現在、大分市立認定こども園設置計画に沿って、市立の認定こども園の設置を進めております。新年度からを第1期として、第3期までの計画で、各地区公民館区域に、原則1か所ずつ設置する方針と聞いております。しかし、本市には市立だけでなく、私立の幼稚園、認定こども園、保育所等もあって、それぞれの協力、連携の下、子供たちの健全な成長を支えてくれております。この設置事業においては、私立との連携、協調を図りながら、また、地域の特性やニーズをしっかりと見極めていきながら協議を進めていただきたいと考えます。  そこで、お尋ねします。市立認定こども園の設置に関しての今後の方針をお聞かせください。  最後に、待機児童や未入所児童に対する対応をお聞きします。  本市では、平成29年以降、待機児童は着実に減っておりますが、利用可能な保育所があるにもかかわらず、利用を希望しない場合等は未入所とみなされ、その児童数はほぼ横ばいという状況になっております。未入所の理由は様々ですが、私の周りでも、入所可能な園をあっせんされたが、希望園ではない等の理由で断念された方の声を聞きます。今後も増えていく保育ニーズや、各地域の状況をしっかりと見極め、この課題に取り組んでいく必要があると考えます。  そこで、お尋ねいたします。待機児童と未入所児童を減らしていくための方針をお聞かせください。  次に、防災、減災対策についてお伺いします。  東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災が発生してから10年の月日が経過いたしました。改めて、震災によって亡くなられた方々に哀悼の意をささげるとともに、御遺族の方々、避難生活を続けておられる方々に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。  この10年の間にも、地震だけでなく、豪雨災害や台風被害等、全国各地で大規模自然災害が絶え間なく発生しており、東日本大震災をはじめとした、これら災害の教訓を、今後の災害対策に生かしていくことが極めて重要であると考えます。  今後30年以内に70から80%の確率で発生すると言われる南海トラフ地震による甚大な津波被害や、昨今激甚化、頻発化しております風水害被害による洪水被害など、本市でも、いつ大きな災害が起きてもおかしくないと考えます。  住民の安全確保のためには、避難所や避難ルートの整備などハード対策と、ハザードマップによる想定危険箇所の周知や、適切な避難行動の啓発などのソフト対策の双方を推し進めていく必要があると思われます。また、一たび大規模災害が発生した場合にも、適切な準備ができていれば、被害を最小限にとどめるだけでなく、迅速な復興につながるものと考えます。  そこで、お尋ねいたします。今後の本市の防災対策の取組についてお聞かせください。  続いて、自助、共助の仕組みづくりについて質問いたします。  災害対応においては、自助、共助、様々な立場の方の知恵や力が必要となります。そのためにも、いつ起きてもおかしくない大規模災害に備えて、住民一人一人の防災意識を向上させるとともに、地域防災力の強化を図ることが必要です。  そこで、お尋ねいたします。本市の自助、共助の仕組みづくりについてお聞かせください。  続いて、消防団ビジョンの取組について質問いたします。  地域防災力の向上を図るためには、地域防災の中核となり、活躍する消防団の確保が重要であると考えます。そのため、本市では団員の確保も含め、消防団に関する諸課題の解決を図るべく、平成31年3月に消防団ビジョンを策定しております。  そこで、お尋ねいたします。本市の消防団ビジョン策定後の取組についてお聞かせください。  次に、まちづくりについて質問します。  本市では、市内13地域において、各地域の代表者等で構成する地域ビジョン会議を設置し、議論を深めながら、それぞれの特性を踏まえた地域まちづくりビジョンとして策定し、平成30年7月に市長へ提言がされました。  当時から時間も経過し、本市も人口減少局面に入る中で、今後地域の活力を維持、増進するためには、市民と行政がそれぞれの役割を果たしながら、より一層連携を深め、各地域の特色を生かしたまちづくりを進めていくことが、ますます重要になると考えております。  そこで、お尋ねいたします。地域まちづくりビジョンの提言を受けてから2年以上が経過しておりますが、これまで市はどのような取組を行ってきたのでしょうか。  また、今後社会情勢が変化していく中で、新たな課題やニーズが生まれることも想定されますが、こうした変化に、各地域のまちづくりビジョンはどのように対応していくことになるのでしょうか、見解をお聞かせください。  次に、中心市街地についてお伺いします。  近年の本市中心市街地は、JR大分シティの開業や、大分県立美術館の開館、大分駅府内中央口広場の完成など、大きな変貌を遂げ、新たな人の流れとにぎわいを創出したところであります。また、昨年度は、お部屋ラボ祝祭の広場も完成し、ラグビーワールドカップ2019日本大会のパブリックビューイング会場として、国内外問わず、多くの方に来場していただき、中心市街地の活性化に大きく寄与したところであります。  その一方で、歩行者通行量調査などによると、中央通りを挟む東西の人通りの差は縮まっておらず、新たに生み出されたにぎわいは、中心市街地全体に波及していないのが現状であり、今後におきましては、さらなる回遊性の向上が課題であると考えられます。  そこで、お尋ねします。今後どのように中心市街地の活性化を進めていくのか、見解をお聞かせください。  関連して、中心市街地には22街区、54街区という利便性の高い位置に、広い公有地を所有しております。昨年度以前から、この地の利活用については、広く議論されてきましたが、今後の大きな課題の一つであると考えます。  22街区、54街区の利活用の方針について、見解をお聞かせください。  次に、公共交通に関する部分で、地域公共交通におけるグリーンスローモビリティーの在り方についてお伺いします。  本市の地域公共交通は、鉄道や路線バス、タクシーなど、市民の移動を支える交通事業者が担い手となり、地域全体のネットワークを形成しております。しかし、本市は、自家用車への過度な依存により、地域公共交通利用者は年々減少するとともに、新型コロナウイルス感染症の全国的な感染拡大を受け、交通事業者の経営環境は悪化しているとも言えます。また、運転手不足による減便や路線の廃止など、サービスの低下が顕在化するなど、公共交通事業者は深刻な課題を抱えております。  一方で、地域まちづくりビジョンを見ますと、市内13地域全域において、地域公共交通に対する期待は大きく、買物や地域活動などの日常的なニーズを解決するコミュニティーバスの新設や、観光地を結ぶバスの運行、交通不便地域でのふれあい交通の充実など、移動に関する提言が多く挙げられています。  大分市では、グリーンスローモビリティーや自動運転など、先進的な取組を既に進めているところであり、今後も地域公共交通の課題を一つ一つ解決し、市民が安心して暮らせる社会の実現が重要であると考えます。  そこで、お尋ねします。大分市が取り組むグリーンスローモビリティーや自動運転など、新たなモビリティーサービス事業を含む本市の将来的な公共交通ネットワークをどのように考えるのか、見解をお聞かせください。  次に、PPP、PFI事業についてお伺いいたします。  大分市は、これまでに鶴崎、稙田市民行政センターをはじめ、小中学校の空調設備整備や、金池小学校施設整備をPFI事業で実施しており、そのほかにも、PFI的手法であるDBO方式でJ:COMホルトホール大分を、リース方式では大南、大在、坂ノ市の3つの市民センターを整備するなど、他都市と比較しても、PPP、PFI手法を活用して、施設整備を行っていると認識しております。今後も、大規模な公共施設の新設や更新には、この手法を活用して施設整備をすることが想定されます。  PPP、PFI事業は、民間のノウハウを活用することで、施設整備費や維持管理費などの財政負担の軽減や、公共サービスの質の向上が期待できる一方で、PFI等に対するノウハウ不足や資金調達、提案の難しさなどから、地元企業の参画機会の減少が懸念事項であります。  そこで、お伺いいたします。PPP、PFI事業の効果や課題、今後の方向性についてお聞かせください。  次に、大分県との連携における本市の役割についてお伺いします。  これまで佐藤市長は、大分県知事と定期的なトップ会談を行う中で、大分市パスポートセンターやおおいた動物愛護センターの開設、運営、さらには、大分スポーツ公園に武道スポーツセンターの設置、サイクルショップコダマ大洲アリーナの整備、移管など、多くの分野において大分県と連携し、二重行政の解消や、県と大分市の市民サービスの向上など、魅力あふれるまちづくりを進めてきたものと考えていますが、その連携に当たっては、本市としての事業のメリットを十分に精査し、協議を十分に行った上で実施するなど、基礎自治体としての枠組みをきちんと守っていくことも大切なことであると認識しております。  そこで、お伺いします。県との連携に当たっては、大分県の担う役割と、本市の担う役割に明確な違いがあると考えますが、このような立場の違いに基づき、施設の維持管理などを共同運用するか、または、すみ分けをきちんと行っていくのかというルールづくりも含め、県と本市が担う役割についてどのような考えの下、今後連携を進めていくか、見解をお聞かせください。  次に、今後の観光振興についてお尋ねします。  観光産業は、旅行業や宿泊業、飲食業をはじめとして、交通、小売、卸売、アミューズメント等の分野に及ぶ大変裾野が広い産業であり、産業や雇用の創出、交流人口の増加等を通じて、地域経済の発展や地域の活性化に大きく寄与するものであります。しかしながら、現在は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、観光需要の伸び悩みにより、宿泊業や飲食業をはじめとする観光関連業者は、大変厳しい状況に置かれております。  本市の観光を今後とも持続的に振興、発展させていくためには、観光事業者に対して事業継続が可能となるよう、必要な支援を適宜行うとともに、感染症対策を講じた上で、観光需要の創出を図るような取組も必要ではないかと考えます。  そこで、お尋ねします。ウイズコロナ、アフターコロナを見据えながら、本市の観光振興に向けて、今後どのように取り組まれていくのか、考えをお聞かせください。  次に、新たな事業への支援として、企業誘致に関してお伺いします。  本市では、人口減少や少子高齢化の進展により、労働力不足や地域経済の縮小が懸念されるなど、企業を取り巻く環境は一段と厳しさを増す中、にぎわいと活力あふれる豊かなまちづくりを基本的な政策の一つに位置づけ、産業の振興に向け、様々な取組が進められています。こうした中、地場企業の持続的な成長とともに、新たな雇用を生み出し、若者の定住促進を図っていくためには、企業誘致を積極的に進めていくことが重要であると考えます。  大企業や成長産業を誘致することは、誘致企業の設備投資を地場の中小企業が請け負うことにつながるなどの波及効果をもたらすとともに、新たな雇用を創出するなど、地域経済の発展に大きく寄与するものと考えられます。  また、ウイズコロナと言われる新しい時代に、従来の働き方や生活、行動様式も大きく変化し、こうした状況下で、都心部から地方への移転を検討している企業も増えていると聞いております。  そのようなことから、今後も積極的に企業誘致を取り組むべきと考えますが、一方で、誘致企業の受皿となる既存工業団地の区画数も少なくなるなど、産業用地が不足している状況にあり、今後も企業誘致施策を行う上で、新たな産業用地の確保や、整備の必要性は高まっているものと考えます。  そこで、お尋ねします。今後企業誘致を進めていくに当たっての見解を、産業用地確保の観点も含めてお聞かせください。  次に、創業支援、事業承継についてお尋ねします。  創業支援につきましては、昨年、議会事務事業評価でも継続という評価をしており、本市の経済発展や雇用の創出には欠かせない事業であると認識しております。コロナ禍において廃業する店舗等がある中、新たな起業の掘り起こしや、事業を次の世代へ承継していくことが、本市経済を維持、発展させていく手段として不可欠なものと考えます。  そこで、お尋ねします。今後の本市における創業支援や中小企業、小規模事業者の事業承継支援に当たっての見解をお聞かせください。  次に、環境行政についてお伺いします。  大分市では、佐野清掃センター清掃工場、福宗環境センター清掃工場及びリサイクルプラザにおいて、一般廃棄物の処理を行っておりますが、いずれも老朽化してきたことから、それらを統合し、新たに清掃施設を建設、運営する新環境センター整備事業を進めております。  同事業は、現在大分市の清掃施設でごみの受入れを行っている由布市、臼杵市、竹田市や、新年度から可燃ごみの受入れを行う津久見市に加え、新たに豊後大野市が参画する中、広域6市の共同で行うことから、一昨年の我が会派の代表質問では、広域6市間の連携の重要性を確認したところでありますが、それから約2年が経過しようとしております。  そこで、お尋ねします。新環境センター整備事業が、その後どのように進捗しているか聞かせください。  また、新環境センター稼働後には、既存施設である佐野清掃センター、福宗環境センター清掃工場、及びリサイクルプラザが廃止されると聞いております。各施設の跡地利用については、地元住民も注目していることと思いますし、様々な意見も出ることと予想されますので、慎重に、各方面から意見を聞きつつ進めていく必要があると思います。  跡地利用に関しての本市の見解をお聞かせください。
     次に、上下水道事業について質問いたします。  本市の水道事業は、水道普及率も約99.5%に達しており、全市に安全でおいしい水を、安定的に供給していると言えますが、高度経済成長期に建設した施設の更新時期を迎え、その更新経費の増大が予測されております。  一方、公共下水道事業では、下水道汚水人口普及率が、令和元年度末で63.7%であり、全国平均の79.7%を下回っており、さらなる整備促進が望まれております。  雨水事業におきましては、管渠整備とともに、片島地区等に新たな雨水排水ポンプ場を建設すると伺っております。公共下水道は、雨水の速やかな排除と汚水の適切な処理により、安全で快適な生活環境を確保するとともに、公共用水域の水質を保全するという重要な役割を担っていることから、さらなる取組強化を期待しております。  このような中、平成31年3月には、上下水道事業の令和元年度から10年間の経営課題への具体的取組を示した経営戦略が策定されました。それから約2年が経過しようとする中、新型コロナウイルス感染症が拡大し、料金の減免措置の支援事業に取り組んでいただくなど、想定外の事象が発生しております。  そこで、お尋ねします。戦略の進捗、経営課題への対応状況と、新型コロナウイルス感染症拡大の影響についてお聞かせください。  最後に、教育行政に関して、4点の質問をいたします。  1点目が、教員の資質向上についてです。  近年、人口構造の変化やグローバル化の進展、技術革新等、子供を取り巻く環境が大きく変化しております。加えて、教育方法や内容に関しても、ICT化や英語教育、プログラミング学習など幅広くなり、先生方に求められる能力も大きく変わっていると思います。  そのような状況下で、その時代に合った教育や指導を行っていくために、先生方のスキルや志を向上させるための働きかけや取組は必須であると考えます。本市の見解をお聞かせください。  次に、GIGAスクール構想についてです。  GIGAスクール構想の実現は、我が自民党青年局が、コロナ以前から取り組んできた重点項目の一つであり、コロナの影響を受け、そのニーズはより高まっているものと感じております。国も、コロナの影響を受け、構想の前倒しを示しており、令和2年度の補正で予算の追加計上もありました。  そういった背景もあり、本市も、昨年9月補正で予算の追加計上を行い、児童1人に1台のPC、タブレット等の配備ができるよう進めていただいているのは承知しております。しかし、GIGAスクール構想というのは、物を配備すれば、それでよいというわけではなく、それらをいかに有効的に活用し、子供たちの学びにつなげていくかが重要であります。  そこで、お尋ねします。今後の教育において、どのようにICTを活用していくか、先生方への指導も含め、見解をお聞かせください。  3点目に、いじめ問題の対応についてお聞きします。  いじめは決して許されることではなく、ゼロにすることは大変難しいことでありますが、ゼロにするという姿勢や、未然に防ぐ、または早期に解決するという取組は絶対に必要であります。  本市も、いじめ事案に対応するためのマニュアルやツールを駆使し、教育委員会と学校が連携して取り組まれているのは承知しております。しかし、近年を見ても、いじめが起こってしまい、子供の命が失われそうになる危機があったのも事実であります。いじめ事案に対応するための準備というのは、子供たちの命を守るための準備であると思っております。  そこで、お尋ねします。本市のいじめ事案に対する取組や考え方をお聞かせください。  最後に、教育施設に関して、関崎海星館の整備、活用方針をお聞きします。  関崎海星館は、多くの市民から親しまれ、観光や教育をはじめ、幅広く活用されております。しかし、開館して約25年が経過し、施設の老朽化等も見られるため、令和元年9月に、大分市関崎海星館施設整備基本構想を策定され、本格的な整備に入るとのことで、今年度からの重点事業にも組み込まれています。  そこで、お尋ねします。大分市関崎海星館の整備と、今後の活用に対する方針をハード面、ソフト面の両面からお聞かせください。  以上で、自由民主党会派を代表しての質問を終わります。ありがとうございます。 ○議長(藤田敬治) 佐藤市長。 ○市長(佐藤樹一郎)(登壇) 自由民主党を代表しての、4番、穴見憲昭議員の御質問に対し御答弁を申し上げます。  なお、教育問題につきましては、教育長から御答弁を申し上げます。  まず、市長の基本姿勢についての2点の御質問にお答えをいたします。  1点目の市政運営についてのうち、コロナ禍を乗り越えるに当たっての決意についてでございます。  現在、全国的に新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向にありますが、首都圏では依然として厳しい状況が見られます。  本市では、今のところ感染者数は落ち着いてきておりますけれども、これから、さらなる感染の再拡大や、変異株の出現等が懸念されるところでございます。  こうしたことから、引き続き積極的な疫学調査の実施等を通じた、感染者の早期発見と医療体制の維持に努めるとともに、ワクチン接種につきましては、ワクチンが供給され次第、希望される市民の皆様が、迅速かつ円滑に接種できるよう、県や大分市連合医師会と連携しながら、スピード感を持って対応し、感染拡大防止対策にしっかりと取り組んでまいります。  また、コロナ禍が長引く中、影響を受けている市民や事業者への支援や経済対策も大変重要であると認識しております。今後も、生活、雇用、事業を支えるため、必要な支援策を迅速かつ的確に講じてまいります。  新型コロナウイルスの終息は、いまだ見通せない状況にありますが、コロナに打ち勝ち、市民の皆様がふだんの生活を取り戻せるよう、全力で取り組んでまいる所存でございます。  次に、任期後半を迎える新年度の市政運営の方針についてでございます。  近年は大きな自然災害が全国各地で相次いでおり、本市におきましても、令和2年7月豪雨災害では、道路や農地の被害のほか、多くの住家被害が発生しました。今後も気候変動による水害や土砂災害の頻発、激甚化や、切迫する南海トラフ巨大地震に伴う被害が懸念されるため、災害対策は大変重要な課題であると認識をしております。  今後は、新たな命山などのインフラ整備をはじめ、避難所の感染症対策の推進、VR技術やドローンなどの先端技術の活用、防災教育の充実などに取り組み、大規模自然災害に備えた強靱な地域づくりを推進してまいります。  また、本市が直面する大きな課題の一つに人口減少があります。本市が将来にわたり持続的に発展していくためには、誰もが安心して笑顔で暮らせる社会を創造することが重要であると考えております。  そのため、子育てに優しいまちづくりをはじめ、社会の変化に応じた教育環境の整備、高齢者や障害者等の社会参加の促進といった市民生活に密着した施策を推進するほか、児童相談所の設置につきましても、引き続き取り組んでまいります。  また、こうした取組を支える活力ある産業と、新たなまちの魅力を創造していくことも重要であると考えております。中小企業の経営に対する支援の充実、企業誘致、新産業の創出に取り組むほか、農林水産物の消費拡大を推進し、産業の活性化を図るとともに、公有地の利活用を通じた中心市街地の魅力向上や、地域まちづくりビジョンの具現化、豊予海峡ルートをはじめとした広域交通ネットワークの強化に取り組み、まちの魅力をさらに高めてまいります。  今後とも、あらゆる主体と連携を進め、また、ふれあい市長室をはじめ、各地域の行事等にお伺いし、市民の皆様の御意見、御提言をいただきながら、笑顔が輝き夢と魅力あふれる未来創造都市の実現に向けて、市政運営に当たってまいります。  2点目の豊予海峡についてでございます。  豊予海峡ルートが整備されますと、九州、四国、中国を結ぶ基幹的な交通ネットワークが形成され、東京、名古屋、大阪とも短時間で結ばれることとなり、本市は九州の東の玄関口として、その機能をさらに増すことになります。  そのため本市では、整備後の経済波及効果や、リダンダンシー効果等に関する調査をはじめシンポジウムによる機運醸成、国等への要望活動を行ってきたところであります。  また、豊予海峡ルートを介して、リニア中央新幹線により形成されるスーパーメガリージョンが、本市や隣県等にもたらす効果についての調査業務が、今年度内閣府の補助事業として採択されたところであります。さらに、このような本市の取組に呼応し、全国、九州、大分県の各青年会議所が連携して、PR動画作成等を予定しているというふうに伺っておりまして、新たな動きも始まろうとしております。  こうした取組に加えて、豊予海峡ルートの実現には、九州、四国全体の交流の活性化が重要であることから、本年2月に、愛媛、大分両県の18市町による首長サミットを開催し、魅力的な圏域の形成に向けて、全市町が取り組んでいくことを確認したところであります。  このように、少しずつですけれども、進展している豊予海峡ルートの取組ですけれども、今後とも関係団体と連携をして、さらなる機運醸成を図ってまいりたいというふうに考えております。  次に、新型コロナウイルス感染症対策についての2点の御質問にお答えをいたします。  1点目の医療体制についてでございます。  まず、医療機関、医療従事者に対する支援方針についてですが、これまで国、県による支援策に加え、本市独自に市内全医療機関を対象に、サージカルマスクやN95マスク、防護具等の配付を行ったほか、運転資金として借入れを行った際の利子補給など、支援を行ってまいりました。  また、多くの医療機関が休診となる年末年始の医療体制につきましては、例年の1.5倍に当たる、延べ85の医療機関に御協力をいただき、医師及び院内スタッフの体制確保支援として補助を行ってまいりました。  医療従事者の方々への支援としましては、新型コロナウイルス感染症対策従事者慰労金が国から支払われたほか、大分県と協議を行う中、医療従事者が感染症対策対応により、帰宅困難となった場合の宿泊施設の借上げ補助が、支援策として行われることとなっております。  今後も、医療機関及び医療従事者への支援につきましては、長引く状況の中で必要とされる支援ニーズを、大分市連合医師会と連携して的確に捉え、国の補正予算等の動向も注視しながら対応してまいりたいと考えております。  次に、ワクチン接種の体制についてですが、基本的にはかかりつけ医による個別接種を中心に考えておりますけれども、医療機関や公共施設等での集団接種や、接種センターの開設も検討しておりまして、副反応に対する対策も万全を期してまいりたいというふうに考えております。  スケジュールといたしましては、2月22日から、県下の医療従事者に対する先行接種が開始されております。本市におきましても、国が示す接種スケジュールに従い、4月以降には、65歳以上の高齢者、その後は、基礎疾患がある方、そして、一般市民へと順次進めていくこととなっております。  国からのワクチンが安定的に供給され次第、接種を希望される市民の皆様が、迅速かつ円滑に接種できるよう、今後も県や大分市連合医師会と連携しながら、スピード感を持って対応してまいります。  2点目の経済的支援策についてでございます。  まず、中小企業、小規模事業者に対する支援についてですが、感染拡大が経済に及ぼす影響によって、市内の企業が倒産することがないよう、事業継続と雇用の維持を最優先に取り組むため、売上げが半減している全業種の小規模事業者を対象に、家賃補助を実施するとともに、水道料金を全額免除いたしました。  資金繰りへの支援といたしましては、県が創設した緊急対策特別資金の利率1.3%について、県と連携する中で、本市が利子補給をすることとしたところでございます。  感染症の第3波以降は、持ち直し始めていた経済が再び停滞したことから、国の支援の後に、切れ目のない支援が必要であるというふうに判断をいたしまして、2回目の家賃補助を、中小企業まで対象を拡大して実施するとともに、上下水道料金を全額免除いたしました。  新年度におきましても、現在実施中の家賃補助の受付期間を延長するほか、借り入れた資金の据置期間終了後、返済計画が立てられるよう、中小企業診断士による無料相談会を定期的に開催してまいります。  次に、イベント、行事等を通じた景気浮揚策についてですが、本年度中心市街地で開催されるイベントへの支援を拡充する中、昨年10月からは、国や県が示すガイドラインを遵守し、十分な感染拡大防止策を講じる中で、イベント等も開催をしてきておりまして、新年度につきましても、引き続き同様の拡充を行い、にぎわいの創出を図ってまいります。  また、商店街団体が発行するプレミアム付商品券についても、本年度、補助対象経費や補助率等の拡充を行ったところ、これまで発行実績のなかった商店街団体においても発行がなされるなど、成果が見られました。新年度は、さらに補助上限額の引上げを行い、商店街の活性化と消費拡大につなげてまいりたいと考えております。  本市といたしましては、このような取組を通じて、感染症への対策を十分に講じながら、新たな形態でのイベント、行事等を開催することで、にぎわいを創出するとともに、消費喚起や新たな需要の掘り起こしなどを、迅速かつ的確に実施をしてまいります。  次に、財政についての御質問にお答えをいたします。  まず、新年度当初予算編成の考え方についてでございます。  新年度は、歳入において新型コロナウイルス感染症の影響により、市税の大幅な減少が見込まれる一方で、歳出では、社会保障関係費の増加、公共施設の維持管理、更新への対応に加えて、引き続き感染症対策に取り組まなければならない状況となっております。こうしたことから、国、県補助金や基金を積極的に活用するほか、不急の事業は先送りするなど、財源の確保に努めるとともに、事業の優先度や費用対効果、将来の財政負担等を総合的に勘案しながら、新年度当初予算編成に当たりました。  具体的には、新型コロナウイルス感染症への対応として、予防対策や、個人事業者への支援などに約32億円を措置したほか、私立認可保育所の定員拡大や、小中学校、新たな緊急避難場所の整備など、福祉や教育、防災、減災対策といった市民生活に密着した事業の充実を図ったところでございます。  また、予算の一部を、令和2年度3月補正予算に前倒しした上で、普通建設事業費を約219億円確保し、地域経済の下支えに努めるとともに、中小企業への支援や企業立地の推進、農林水産業の担い手確保、育成といった本市産業力の強化、さらには中心市街地をはじめ各地域の魅力づくりにも取り組むなど、大分市総合計画に掲げる施策の推進に必要な予算措置を行ったところであります。  次に、今後の財政見通しについてでございます。  本市では、令和2年度を基準年度とした本市の財政状況に、社会経済状況、国の制度改正等による影響を反映させながら、令和6年度までの5年間における財政収支の中期見通しを、本年2月に試算し、公表したところです。その結果、令和2年度は度重なる感染症対策経費の追加計上により、最終的には決算での収支が40億円不足する見込みとなっております。  また、令和3年度は、市税が大幅に減少する見込みの中、感染症対策に引き続き取り組む必要があり、今後も増加する社会保障関係費や、公共施設の整備、維持管理経費などを考慮いたしますと、令和6年度末までの収支不足の累計は105億円に及び、この収支不足を基金で対応した場合には、令和6年度末における基金残高は99億円にまで減少することとなっております。  また、市債は、地方交付税の振替である臨時財政対策債と、新環境センターの整備など投資的経費の増加によりまして、令和2年度末の残高見込み1,693億円が、令和6年度末には1,835億円に増加するほか、経常収支比率は、健全エリアと言われる80%未満を大きく上回る96%弱の水準で推移するなど、財政構造は硬直した状況が継続するものと試算をしております。  今後の感染症の状況によりましては、さらに厳しい財政運営が強いられることも予測されますことから、市税をはじめとした財源の確保のほか、コスト意識を徹底して、行政改革の取組などを着実に実行する中で、市債残高や経常収支比率などの各種財政指標にも留意をしながら、プライオリティーをつけて、健全な財政運営を行ってまいりたいというふうに考えております。  次に、少子高齢化、人口減少問題に関する4点の御質問にお答えをいたします。  1点目の高齢者福祉についてでございます。まず、地域包括支援センターの支援についてですけれども、地域包括支援センターが、地域の高齢者やその家族から受ける様々な相談の件数は年々増加しておりまして、令和元年度は4万8,000件に上っております。  また、認知症や虐待などの困難事例の対応、民生委員・児童委員や自治委員、介護サービス事業所などの関係機関との連携など、その業務は多岐にわたっております。  今後とも、高齢者の身近な相談機関としての地域包括支援センターの役割は、ますます重要となることから、新年度に向け人員を増やし、体制の強化を図ることとしております。  次に、介護サービス事業に従事する人材確保に対する支援についてですが、国は職員の資質向上や労働環境の改善の取組等を行う介護保険や、障害福祉のサービス事業等に対して、報酬に処遇改善加算を上乗せし、職員の賃金の増額を図っております。また、令和元年10月からは、特定処遇改善加算が新たに創設され、さらなる処遇改善を進めております。  本市では、平成29年度から、介護に関心のある介護未経験者や、介護現場に就労しているが、資格を有していない方等を対象とする介護に関する研修を実施しており、令和元年度は45名、本年度は23名が受講しているところでございます。  本市といたしましては、引き続き全国市長会等を通じて、人材確保について要望するとともに、処遇改善の推進や研修などを通じて、人材の確保等につながるよう、国や県と連携して取り組んでまいります。  2点目の市民の健康づくりについてでございます。  本市では、大分市健康づくり推進条例の推進計画となります第2期いきいき健康大分市民21に基づき、健康寿命の延伸と健康格差の縮小の実現を目指して、各関係機関が一丸となって、一体となって市民の健康づくりを推進しております。  この計画は、全世代を対象としており、各種検診の受診率向上や、生活習慣病の発症予防と重症化予防などの健康づくりに関連した事業について実施評価を行っております。本年度は、コロナ禍においての運動習慣確立を目的として、トレーニング施設利用者や、ウオーキングイベント参加者に健康アプリ、おおいた歩得のポイントを付与し、個人の健康づくりを支援してまいりました。  また、本市と包括連携協定を締結した市内金融機関の店舗や、お部屋ラボ祝祭の広場の大型テレビにて、健康づくり情報を放映するなど、啓発に努めております。  さらに、新年度からは、500円で受診できるワンコイン検診を無料として、多くの方が受診できる体制整備を図ってまいりたいと考えております。  今後とも、市民一人一人が健康に関する正しい知識を持ち、主体的に生活環境の改善を行えるよう、各関係機関と連携を図り、健康づくりを推進してまいります。  3点目の少子化対策についてでございます。  近年晩婚化等を背景に、出生数の推移は減少している中、不妊治療を受ける夫婦は増加をしております。こうしたことから、本市では、少子化対策の一環として不妊検査費、人工授精等の一般不妊治療費を独自に助成するとともに、保険適用とならない体外受精や顕微授精の特定不妊治療費につきましても、国の制度に上乗せして、治療費の自己負担がおおむね3割となるよう助成をしており、令和元年度は788件の助成を行ってきております。  また、新年度より、妊娠しても流産や死産を繰り返す、いわゆる不育症に悩む方に対しましても、不育症検査費の一部を助成することとしております。  さらに、県が設置している不妊専門相談センターに、本市が参画し、おおいた不妊・不育相談センターに改め、相談時間の延長など、機能の拡充を図ってまいります。  今後につきましても、子供を産み育てることは、夫婦だけでなく、社会全体で取り組むべきものと考えておりまして、子供を持ちたいと望む方々への積極的な支援に取り組んでまいります。  4点目の人口流出についてでございます。  若年層を中心とした人口減少に対応するためには、大分県外から、特に福岡県や東京都など、大都市からの転入者を増やしていく必要があります。そのため、本市といたしましては、産業都市の強みを生かし、企業立地の促進や成長産業の育成、創業支援の推進により魅力ある雇用の場の創出に努めてまいります。  また、子育て支援や教育環境の充実、地域の個性を生かしたまちづくりなどに継続して取り組むことで、都市の魅力を高めることによって、移住、定住につなげてまいります。  また、一方で、市内就職を促進することで、市内定住につなげていく取組も必要です。そのため、市内の大学を卒業する学生に、地元企業を紹介するイベントや、就職活動中の学生、生徒の保護者を対象とした、保護者向け就活サポートセミナー、若年者を対象とした就労応援セミナーの開催などにも取り組んでまいりたいと考えております。  次に、子ども・子育て支援についての3点の御質問にお答えをいたします。  1点目の幼児教育、保育環境整備についてでございます。  保育士等の処遇改善については、国においてその取組を進めており、本年度は給与について、平成24年度と比べ、月額4万4,000円相当の改善が図られたほか、技能や経験に応じた加算についても実施をしております。  本市では、国の改善が賃金に確実に充てられていることを確認するとともに、全国市長会等を通じて、さらなる改善を図るため、十分な財源措置を講じるよう国に要望しているところでございます。  また、本市独自の補助事業につきましては、常勤の保育士等の処遇改善を目的として、本年度補助単価を月額1,000円増額の5,000円とするとともに、新年度は国の基準を上回る調理員を配置した場合の人件費について、補助単価を月額1万5,000円程度増額し、約9万2,000円とするための経費を、本定例会に計上しております。  このほか、業務負担の軽減を目的とし、私立の認可保育施設に対して、保育に関する計画や記録、保護者との連絡、子供の登校園管理が可能となるICTシステムの導入を補助するための経費についても、本定例会に計上しているところでございます。こうした取組によりまして、保育士等に対する処遇改善や業務負担の軽減に努めてまいりたいと考えております。
     2点目の市立の認定こども園についてでございます。  大分市立認定こども園設置計画については、令和3年度から令和5年度までを第1期計画として、設置場所や設置時期等を定め、新年度は大分市立のつはる認定こども園を設置することとしております。  この計画について、市立幼稚園の休廃園の説明会では、地元の皆様から、廃園するなら、認定こども園を早く設置してほしいといった御意見や、また、私立の幼児教育、保育施設の皆様からは、市立保育所がない地区については、民間事業者に任せてほしいといった意見などをいただいております。  本市といたしましては、市域の均衡を保ちながら、保護者の就労状況等にかかわらず利用できる市立認定こども園が、国の示す標準的な教育、保育を提供することで、本市全体の保育の質の向上が図られ、保護者にとっても、保育施設の選択の幅が広がるものと考えております。  今後も、子供たちが健やかに育つ教育、保育環境を確保するとともに、市立認定こども園が地域における幼児教育、保育施設の拠点としての役割を果たしていけるように、引き続き第2期以降の計画について丁寧に検討、また、御説明してまいりたいと考えております。  3点目の待機児童、未入所児童についてでございます。  本市では、保育施設の新規開設や既存施設の増改築等により、この6年間で4,620人の定員拡大に取り組むとともに、4月の入所選考の際には、保育施設ごとの年齢別の状況について、保育コンシェルジュ等による窓口での説明や、ホームページへの掲載などの情報提供を行うことによりまして、昨年4月時点での待機児童は解消したところですが、一方で、御指摘の未入所児童は674人となったところでございます。  新年度からは、AI機能を活用した入所選考システムを導入しまして、入所選考の時間短縮を図り、早い段階から利用可能な保育施設の情報提供や、あっせんにかかる時間を確保するなど、引き続き待機児童の解消に取り組むとともに、より多くの方が希望する保育施設を利用できるよう努めてまいります。  次に、防災、減災対策についての3点の御質問にお答えをいたします。  1点目の大規模災害への備えについてでございます。  本市では、平成28年12月に、大分市国土強靱化地域計画を策定し、本計画に基づくアクションプランにより進捗管理を行う中で、建築物の耐震化や避難所の環境整備、ハザードマップの配布や自主防災組織の活性化など、ハード対策ソフト対策を組み合わせて、強靱化の施策を推進してまいりました。  本年度は、停電対策として、全避難所へのガス発電機の配備や、コロナ禍においても避難所が円滑に運営できるよう、消毒液やパーティションなどの備蓄物資の充実を図るとともに、3密を回避するために、教室を利用するなどの対策を講じたところであります。  また、近年の災害から得られた教訓や社会情勢の変化に対応するため、水害監視カメラの設置等、流域治水の取組や、避難所におけるコロナウイルス感染症対策、VR技術を用いた防災啓発映像の活用など、新たな施策を盛り込み、本計画を改定することといたしております。  この計画に基づいて、家島地区の津波緊急避難施設や、戸次地区の物資配送拠点の整備、災害対策本部の機能強化などの関連予算を今議会に上程いたしているところでございまして、今後とも全部局を挙げて、強靱化の取組を推進するとともに、防災対策の一層の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、2点目の地域防災力の向上についてでございます。  大規模災害時には、行政による公助に加えて、自らの判断で避難行動を起こす自助や、地域ぐるみで声をかけ合い、避難を促す共助の取組が大変重要であります。そうしたことから、本市では、市民一人一人の防災意識を高め、家庭内備蓄の在り方、ハザードマップや災害時に取るべき行動などを分かりやすくまとめたわが家の防災マニュアルや、風水害に対応したわが家の防災マニュアル風水害編を全戸に配布をいたしております。  また、本年度は、毎月15日号の市報で、防災に関する特集記事を掲載して、コロナ禍での避難や、非常持ち出し品の準備などについて周知を図ってきたところです。  共助の取組では、校区総合防災訓練の実施、自主防災組織が行う資機材の備蓄や訓練経費への助成、地域の特性を踏まえ、避難経路などをあらかじめ定めておく避難行動計画や防災マップの作成支援、地域の防災リーダーとして活動していただく防災士の養成などに取り組んでまいりました。今後ともこうした取組を通じて、地域防災力の向上に努めてまいります。  3点目の消防団ビジョンの取組についてでございます。  消防団は、地域防災力強化に向けた中核的な役割を果たすべく、大分市消防団ビジョンに沿った取組を行いながら、組織課題の解決を目指しております。特に、団員の確保については、地域における消防団の認知度を高め、その必要性が住民に理解されなければ、担い手の確保が困難となりますことから、広報紙や動画作成など、魅力を伝える取組に力を入れてきたところでございます。  また、ビジョンに基づき実施した装備の在り方検討会がまとめた報告書を参考に、今年度新たにボートを配備するとともに、活動による受傷を防ぐための手袋を全団員へ配付するなど、大規模な自然災害にも対応できる能力の強化を図ってきたところでございます。  このような取組に加え、ビジョンの進捗については、年度末に外部有識者と消防団員による検証会議を実施し、次年度に向けた改善を図ってきております。  今後につきましても、若い世代に関心を持っていただく取組や、団員育成マニュアルの作成等により、消防団に関する諸課題の解決を図ってまいります。  次に、まちづくりについての5点の質問にお答えをいたします。  1点目の地域まちづくりビジョンについてでございます。  地域まちづくりビジョンは、その実現に向けた取組について、行政、地域、個人、それぞれの役割が整理されており、行政が担うものについては、現在優先度を整理する中で、道路や通学路の安全対策など、早期に着手可能なものから、まちづくりに反映してきております。  また、このビジョンを実現するには、地域との意見交換を重ね、連携を図っていくことが大変重要でございますので、全13地域において、地域まちづくりビジョンフォローアップ会議を設置し、取組状況や課題を情報共有し、その内容を広報紙にて住民の皆様へお知らせしており、最新の3月15日号の市報では、地域で活躍する方々の取組や、本市のこれまでの取組状況を御紹介したところでございます。  今後、社会経済情勢の変化などで、提案していただいた取組内容の変更が必要な場合も予測されますことから、ビジョンの修正について、地域で検討する場合には、各地域の皆様の意見を丁寧にお伺いする中で、市としても柔軟に対応、検討してまいりたいというふうに考えております。  2点目の中心市街地についてでございます。  まず、中心市街地の活性化についてですが、本市中心市街地は、多様な産業が集積し、そのにぎわいは市域を越えて、東九州の発展に寄与するものと考えております。このため本市では、まちづくりの方向性を示した、おおいた中心市街地まちづくりグランドデザインと整合を図りながら、第3期大分市中心市街地活性化基本計画を策定して、中心市街地の活性化に向け、取り組んでおります。  こうした中、お部屋ラボ祝祭の広場の機能と魅力を高めるため、大型LEDビジョンを設置したところでありまして、本設備を活用した多彩なイベントが開催され、中心市街地に新たなにぎわいが生まれてきております。  今後におきましては、荷揚町小学校跡地複合公共施設整備事業でありますとか、大分市中心市街地祝祭の広場利活用推進事業等、中心市街地に憩いやにぎわいの場を創出して、回遊性の向上に寄与する取組を通じまして、県都にふさわしい魅力が進展する中心市街地を目指して取り組んでまいりたいというふうに考えております。  次に、22街区と54街区の利活用方針についてでございます。  22街区、54街区につきましては、平成30年度に策定した中心市街地公有地利活用基本構想において、既成市街地のにぎわい向上、コンパクトで持続可能なまちづくり、交通利便性の向上などの課題に対応するため、県都の玄関口にふさわしい、にぎわいをつなぐ交流の場の形成を、利活用の方向性と位置づけて、交通結節機能の強化やにぎわいのたまり場の創出、安全・安心で、快適な都心居住や、美しい都市景観の形成などに取り組むということにしております。  これまでも民間活力の導入を視野に入れて、サウンディング調査などを行っており、今後も市民の御意見や、民間事業者からの提案などを受けるとともに、社会経済情勢の変化や、近隣で進められております末広町1丁目地区の市街地再開発事業の経過を注視しながら、県都にふさわしい魅力のあるまちとなるように、利活用の検討を深めてまいります。  3点目の公共交通についてでございます。  路線バスや鉄道などの地域公共交通ネットワークを担う交通事業者は、運転手不足や慢性的な利用者の減少、新型コロナウイルス感染症の影響による急激な減収などによりまして、深刻な課題を抱えているというふうに認識をしております。  このような中で、現在交通事業者では、市民の日常生活に必要な商業施設や病院、学校等が集積するエリアを主体としたネットワークの構築に努めておりますけれども、サービスが不足するエリアにおきましては、本市が運行する代替交通やふれあい交通が補完をしてきているところでございます。  また、自動運転車両の実験運行を重ねて、新たなモビリティーサービスの創出を図っているところでございまして、今後は、地域まちづくりビジョンの提言なども踏まえながら、グリースローモビリティーや自動運転車両の実験運行進めるとともに、市内のバスやタクシー事業者に対して支援を行うなど、地域公共交通ネットワークの構築を図っていきたいというふうに考えております。  4点目のPPP、PFI事業についてでございます。  その効果につきましては、民間の資金やノウハウの活用により、低廉かつ良質な公共サービスが提供されることや、公共サービスの提供における行政の関わり方が改善されること、民間の事業機会を創出することを通じて、経済の活性化に資することなどがございます。  片方で、課題につきましては、行政が行ってきた業務を民間に幅広く任せることになりますので、行政は、これまで以上に民間の業務状況を把握して、管理や指導を行う必要がございます。  今後の方向性につきましては、新たに公共施設等の新設や更新を行う場合には、対象となる事業ごとに、民間の資金、ノウハウの活用可能性や財政負担の軽減効果、地元企業の参画可能性などの評価を基に、総合的に判断をして、PFI手法等の導入の適否及び適切な事業方法を決定してまいりたいと考えております。  次に、5点目の、県との連携についてでございます。  本年度も1月に7回目となる知事との政策協議を開催しまして、新型コロナウイルス感染症対策、ホーバークラフト発着地整備に伴う西大分・西部海岸地区のにぎわいの創出、不妊専門相談センターの共同運営、また、消防指令業務の共同運用などについて意見交換を行い、お互いのメリットを十分に精査し、県と本市が担う部分も、個別の事業ごとに確認しながら、基礎自治体としての意見も伝え、市民の利便性の向上に向けた議論ができたものと考えております。  本格的な人口減少社会を迎える中で、県との連携というのは、今後ますます大事だというふうに考えておりますけれども、県と市が直面する課題に対して、広域行政を担う県と、基礎自治体である大分市の立場を踏まえて、お互いが受けるメリットに沿った役割分担や、施設等の維持管理のルールづくりも含めて、十分に協議をしまして、また、議会にもお諮りした上で、今後の連携事業を進めてまいりたいというふうに考えております。  次に、商工労働観光行政についての2点の御質問にお答えをいたします。  1点目の観光振興についてでございます。  本市では、観光施策に係る基本計画であります大分市観光戦略プランに基づいて、豊かな食や自然、歴史、文化など、様々な地域資源の活用、誘客に向けた効果的な情報発信、旅行者の満足度向上のための受入れ環境整備などに取り組んでまいりました。  本年度は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けまして、市内観光関連施設におけるサーモグラフィー装置や紫外線滅菌装置などの導入の支援、旅行者の安全・安心な滞在環境の確保を図るとともに、市内宿泊施設の利用者に、飲食店等で利用できる2,000円のクーポン券を配付することで、コロナ禍における観光消費の下支えに取り組んだところであります。  感染症の影響が長期化する中で、新年度においては、クーポン事業を拡充するほか、観光誘客の促進を目的とする貸切りバス、フェリー旅行商品造成支援事業などの新たな取組を加えながら、観光関連事業者への支援を継続するとともに、新たな旅行機会の創出につながるビジネスと休暇を組み合わせたワーケーション等利用促進事業など、旅行ニーズ、働き方のニーズの変化に対応した観光施策を展開してまいりたいと考えております。  2点目の新たな事業への支援についてでありますが、まず、企業誘致についてですけれども、平成27年度の情報通信関連産業支援助成制度の創設、平成28年度の本社機能移転促進助成制度の創設に加えて、平成29年度には、企業立地促進助成制度の設備投資額に対する助成率を5%から6%に引き上げるなど、支援制度の拡充を行うとともに、本年度は、情報通信関連産業支援助成制度に対する雇用要件の緩和や支援制度の拡充を行い、積極的な誘致活動を行ってまいりました。これらの取組の結果、平成27年度から本年2月までの累計で、企業立地件数は102件、新規雇用者数は2,084人となっており、今後もさらなる企業誘致を進めていきたいと考えております。  また、産業用地につきましては、誘致企業の受皿となる大分流通業務団地の分譲区画数も残り少なくなるなど、企業誘致の取組を行う上で、新たな産業用地の確保は喫緊の課題であると考えております。そのようなことから、本年度は、地域特性や企業ニーズ等の把握を通じて、候補地となる適地を抽出し、新年度は整備の実現性が高い候補地や事業手法などについて、様々な角度から検討を行うこととしております。  次に、創業支援と事業承継についてですが、創業支援につきましては、平成28年度に、創業時の費用負担の軽減を目的とした創業者応援事業補助金を創設し、本年度は、創業者数の割合が低い女性、若者、シニア層に対して補助率を引き上げるとともに、大分商工会議所や金融機関などの連携支援機関を拡大することにより、創業支援体制を強化してまいりました。こうした取組の結果、平成27年度から令和2年12月末までに、延べ1,060人が新規に起業したところであり、今後も創業しやすい環境づくりに努めてまいります。  また、事業承継につきましては、承継時に必要な企業価値算定の経費等を支援するため、新年度から事業承継支援補助金を創設するとともに、経営者の気づきが重要であることから、引き続き事業承継について周知を図る講座を実施するなど、今後も中小企業等の事業承継支援に取り組んでまいります。  次に、環境行政に関する2点の御質問にお答えいたします。  1点目の新環境センターについてでございます。  新環境センター整備事業の進捗につきましては、一般廃棄物処理施設整備基本計画に基づき、これまで環境影響評価を進めるとともに、用地取得事業や事業方式の検討を行うなど、順調に推移をしております。  環境影響評価につきましては、県知事や市民の皆様の意見を踏まえ、慎重に進めており、用地取得事業につきましては、建設予定地の立会いや測量を完了したところでございます。  事業方式につきましては、庁内の議論を踏まえ、財政負担の軽減や平準化に関して優れているPFI方式を事業方式案として選定したところであり、広域6市の各市議会において報告を行った後、その後に、6市にてその方向性を決定してまいります。  新年度からは、事業者の選定に着手し、令和4年度中には事業者を決定するとともに、令和5年度からの実施設計や建設工事を着実に進め、令和9年度の供用開始を目指してまいります。  2点目の清掃施設の跡地利用についてでございます。  佐野清掃センター清掃工場、福宗環境センター清掃工場及びリサイクルプラザの跡地利用につきましては、重要な課題と認識をしております。佐野清掃センター清掃工場の跡地利用につきましては、地元の皆様から、地域の振興に資する施設としてもらいたいとの意見を多くいただいており、丹生校区振興会を母体とした組織において御意見を伺う中で、坂ノ市地域まちづくりビジョンとの整合性を図りつつ進めてまいります。  また、福宗環境センター清掃工場等の跡地利用につきましても、地元自治会をはじめ、周辺地域の皆様との対話を行う中で、よりよい利活用の方法を検討してまいります。  両清掃工場等の跡地は、市民の皆様の財産でありますことから、その利活用につきましては、将来を見据えたものとして、適切な時期に決定をしてまいります。  次に、上下水道事業についての御質問にお答えをいたします。  経営戦略の進捗及び経営課題への対応状況についてでございますが、水道事業におきましては、経営戦略策定後の令和2年度に大分市主要浄水場等再構築基本計画を策定する中で、今後30年の間に、順次更新期を迎える主要浄水場の更新計画を見直し、施設に適切な予防保全や機能向上を施すことにより、30年間の更新事業費等の削減額は567億円となり、経営基盤がさらに強化されております。  また、公共下水道事業におきましては、汚水処理事業では、三佐地区の管渠整備に、設計、施工一括発注方式を導入するなど、多様な手法を導入して、普及率向上と使用料増収に取り組み、令和7年度の単年度収支黒字化に向けて、着実に経営の安定を図っております。  浸水対策事業におきましては、国庫補助金要望活動を強化しながら、戦略期間中に、雨水排水ポンプ場等の整備促進を図っており、片島地区では、既に建設中であり、現在光吉地区と森地区での雨水排水ポンプ場の早期建設に向けた準備を前倒しで進めているところでございます。  なお、新型コロナウイルス感染症拡大の経営への影響につきましては、事業者等の需要が低下したものの、一般家庭での使用水量の伸びが上回っております。令和2年度の水道料金は、前年度並みを確保できる見通しでございますが、下水道使用料は、大口事業者等の使用量の減少の影響が大きく、減収の見込みとなっております。  今後につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大状況の変化など、先行きに不透明なところもあり、経済活動の動向を注視しながら、さらなる減免策等について検討する中で、一時的に収入の減少が見込まれますが、長期的な見通しとしては、経済とともに水需要も回復できるものと想定をしており、水道事業、下水道事業ともに経営は安定するものと考えております。  以上で、私の答弁を終わらせていただきます。 ○議長(藤田敬治) 三浦教育長。 ○教育長(三浦享二)(登壇) 教育行政に関する4点の御質問にお答えをいたします。  1点目の教員の資質向上についてでございますが、Society5.0時代を迎える中、教員が備えるべき資質能力のうち、いつの時代にも求められる資質能力として、使命感や責任感、評価や教職に関する専門的知識、総合的人間力等に加え、今後求められる資質能力として、情報を適切に収集、選択し、活用する力などが必要であると考えております。  また、変化の激しい社会を生き抜く力を子供たちに育むためには、まず、教員自身が、時代や社会、環境の変化を的確につかみ取り、その時々の状況に応じた学びとなるよう指導していくことが重要であります。  そこで、本市教育センターでは、教員の自発的、主体的な研修意欲に基づき、経験年数や職能等、キャリアステージに応じ、研修を体系的、計画的に実施するとともに、様々な教育課題やニーズに応じたプログラムを柔軟に組むなど、研修内容の充実に努めているところでございます。  今後も各種研修等を通じて、教員の資質能力の向上に努めてまいりたいと考えております。  2点目のGIGAスクール構想の進捗と今後の方針についてでございますが、現在ICT環境整備事業として、新たに3万2,000台と高速大容量の通信ネットワークの一体的な整備に向け、学校の通信環境の構築、充電保管庫の設置等を年度内に行う予定としております。  また、本議会の議決を経て、災害や感染症の発生による緊急時において、インターネット環境がない家庭に貸し出すモバイルルーターを購入し、新年度の児童生徒1人1台端末の運用開始に向けた準備を進めております。  今後は、子供たち一人一人の特性や、学習の到達度等に応じ、指導方法や学習時間等の柔軟な提供を行う指導の個別化、また、その子供ならではの課題の設定、情報の収集、整理、分析、まとめ、表現を主体的に行う学習の個性化を行うなど、子供たちに個別最適な学びが行われるよう指導の充実に努めてまいります。  そのためには、各教科等の年間の指導計画である教育課程に、指導内容や発達の段階に応じ、適切なICTの活用を位置づけ、教員によって使用頻度に差が生じないよう配慮し、主体的、対話的で、深い学びの視点からの授業改善に努めてまいりたいと考えております。  3点目のいじめ問題への対応についてでございます。  いじめは、子供の教育を受ける権利を著しく侵害し、心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるだけでなく、生命、または身体に重大な危険を生じさせるおそれがあります。  本市では、平成26年に策定した大分市いじめ防止基本方針や、同年に改定した大分市いじめ問題対応マニュアルを活用し、学校、家庭、関係機関が連携し、迅速に対応するよう指導してきたところでございます。  具体的には、各学校においていじめを把握した場合には、直ちに校内対策会議を開き、情報共有や対応方針の決定を行うとともに、いじめ第一報により教育委員会に速やかに報告し、教育委員会が指導、助言を行った後、3か月を目安に、その後の経過について、いじめ続報により報告することとしており、当該児童生徒及び保護者双方から、いじめの解消を確認できるまで、教育委員会が学校と連携して対応しているところでございます。  なお、大分市いじめ防止基本方針及び大分市いじめ問題対応マニュアルにつきましては、これまで本市において発生したいじめの重大事態における第三者調査委員会からの提言等を踏まえ、今年度中に改定することとしております。  4点目の関崎海星館の整備方針についてございますが、関崎海星館は、平成7年に佐賀関半島中央部に設置され、天文分野に関する学習の場、及び佐賀関の自然や景色が堪能できる憩いの場となっているところでございます。展望室からは別府湾、瀬戸内海、豊後水道の海が一望でき、皆既月食、日食や惑星の接近、初日の出やアサギマダラの飛来時には多くの人々が訪れるなど、社会教育施設としてだけでなく、佐賀関地域の観光拠点としての役割も果たしているところでございます。  開館から24年が経過した令和元年度には、外部等の識者で構成される施設整備検討委員会を立ち上げ、同年9月に基本構想を策定したところであります。この構想の下、ハード面においては、外壁等、建物の改修やエレベーター設置などのバリアフリー化を図るとともに、天体望遠鏡のリニューアルやプラネタリウムの新設及び展示物の充実など、天文、科学関連施設としての機能を強化してまいります。  また、ソフト面では、学校教育とのさらなる連携を図ることで、星や海をはじめとした自然を主体的に学ぶ場を提供するとともに、灯台へと続く周辺遊歩道も含め、佐賀関地域の観光資源との連携を深めてまいります。  これらの施設整備により、子供から大人までが星、海、自然に対する興味関心を高め、主体的に学べる場として、多くの方々から長く愛される魅力ある施設にしてまいりたいと考えております。 ○議長(藤田敬治) しばらく休憩いたします。           午前11時38分休憩  ◇─────────────────◇ ○議長(藤田敬治) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後1時0分再開 ○議長(藤田敬治) 次に参ります。  社会民主クラブ代表、22番、甲斐議員。 ○22番(社会民主クラブ 甲斐高之)(登壇)(拍手) 22番、社会民主クラブの甲斐高之です。  質問通告に従って、会派を代表して質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
     初めに、市長の政治姿勢について、幾つか質問させていただきます。  まずは、市政運営の基本的な考え方についてであります。現在新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を振るっており、3月14日現在、国内における感染者数はおよそ44万8,000人、県内では1,298人となっています。本市保健所でも571人の感染者が確認されています。  私たちの日常においては、身体的距離の確保、マスクの着用、小まめな手洗いなどの感染防止の基本的な対策が求められ、また、社会経済活動にも大きな影響を及ぼしており、中小企業の事業者からは、事業の継続が困難な状況にあるという声を数多く伺っています。  また、大分市の人口については、市長提案理由にもありましたとおり、4年連続の減少ということで、私が住む判田台、大南地区においても、現在の人口約2万7,000人が、令和27年、およそ25年後には約2万人になるとされています。まさに本市の人口減少対策も待ったなしの状況になっていると感じています。  加えて、近年激甚化する自然災害や地球温暖化防止への対策、教育を取り巻く状況の変化を踏まえた対応、市税等が減少することが予想される中での大型プロジェクトの是非や緊急性など、本市における課題は山積していると考えています。課題に対する優先順位を見誤らないように対応しなければなりません。何よりも大分市民の皆さんの命と暮らしが大事です。  そこで、お伺いします。新型コロナウイルス感染症や、人口減少への対策などといった重要課題が山積する中で、市長の市政運営に対する基本的な考え方についてお答えください。  次に、憲法と人権や平和に対する考え方についてお伺いします。  近年集団的自衛権の行使ができる安保法制や特定秘密保護法の制定など、平和主義を理念とする憲法、そして、第9条の理念がなし崩しにされてきています。また、これらの法案の制定過程や、昨年10月、菅首相が日本学術会議の推薦した新会員6人を任命せず、さらに説明責任を果たさない状況を見るとき、立憲主義や議会制民主主義そのものが、危機的状況にあると言わざるを得ません。  一方、2017年7月に、国連本部において122か国の賛同を得て採択された核兵器禁止条約が、昨年10月に批准国が50か国に達し、本年1月に発効される中、核保有国やその同盟国は、核抑止力の必要性を主張し、本条約に反対しています。日本も同様の立場を取っています。さらに、昨年11月に、アメリカでは臨界前核実験が行われるなど、核開発の拡大が懸念されているところです。  また、基本的人権の尊重では、戦前の全体主義が、日本の歩むべき道を誤らせ、多くの国民の幸せを奪ってきたことから、個人の自由と尊厳を何よりも重んじ、国民の幸せを追求する理念が、憲法には明記されています。しかし、コロナ禍となり、大分市においても、感染者や医療従事者、その家族等への差別や偏見、嫌がらせなどが起き、基本的人権が侵害されています。困難な状況だからこそ、不確かな情報に惑わされることなく、相手の気持ちを考えて、お互いの基本的人権を尊重することが大切だと強く感じています。  さらに、近年深刻化してきているのが、インターネット上の誹謗中傷等の被害です。インターネットがなかった時代には、想像もつかなかった被害が続発している現在において、被害者は心理的、身体的にも大きな負担を強いられています。市民の誰もが、被害者にも、加害者にもなり得るという認識の下、私たちは被害者に寄り添い、被害者の視点に立った支援を行うことが不可欠だと考えています。  大分市では、1984年12月24日に平和都市宣言を行いました。今年で37年目を迎える本市にとって、市民の平和と安全を確保することは、大分市の根本原則であることに鑑み、憲法を守り、その憲法の大原則である平和主義や基本的人権の尊重、立憲主義などの理念をどのように市政に生かしていくのかをお聞かせください。  また、先ほども触れましたが、インターネット上の誹謗中傷等の被害者支援等に関する条例を制定するお考えはないか、お聞かせください。  次に、広域連携について質問します。  平成の大合併や、国による広域連携の推進などで、全国至るところで、基礎自治体の足元が揺らいでいます。災害への対応など、迅速に行わなければならない連携もあると思います。しかし、基礎自治体が、まず大切です。それぞれの自治体が住民のために何ができるのか、何を優先的に行っていかなければならないのか、コロナ禍の今こそ、そのことを改めて問い直す必要があると思います。その上で、必要と思われる真の連携を、周辺自治体とともに考えることが求められています。  本市は、平成28年3月に、周辺の6市1町と大分都市広域圏を形成し、人口減少、少子高齢化にあっても、圏域全体の経済成長を見据えた資源、産業、人材の確保や、大規模災害にも対応可能な連携市町間の協力体制の構築、さらに、住民の生活関連機能サービスの維持向上など、これまで様々な広域連携事業を実施してきたと認識しています。  一方で、この大分都市広域圏は、形成から5年が経過しようとしているところであり、今後一層進む人口減少社会と厳しい財政運営を踏まえ、今まで実施してきた事業の効果や課題、大分市民にとって本当に必要な連携なのかなどについて、幅広く住民や議会の意見を踏まえた検証を行う必要があると考えます。  そこで、お伺いします。本市が今まで実施した広域連携事業の成果や課題について、どのような検証を行っていくのか、また、その検証を踏まえ、今後の広域連携をどのように進めていくのか、御見解をお聞かせください。  次に、SDGsについてお尋ねします。  誰一人取り残さない、持続可能で多様性と包括性のある社会の実現のため、2015年の国連サミットにおいて、SDGsは持続可能な開発のための2030アジェンダとして採択されました。世界全体の経済、社会及び環境の3側面を不可分のものとして調和させ、誰一人取り残すことなく、貧困や格差の撲滅等、持続可能な世界を実現するための統合的な取組であり、先進国と開発途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標とされています。  国は、日本の国内外において、SDGsを達成するための中長期的な国家戦略として、SDGs実施指針を決定し、日本全国における多様なSDGs実現のための取組の推進を図っています。  また、令和元年12月には、SDGsアクションプラン2020を策定しました。アクションプランとは、活力のある豊かな日本をつくるために開発されたプランで、一人一人の保護と能力強化に焦点を当てた、人間の安全保障の理念に基づき、誰一人取り残さない社会を実現するために、その後毎年策定されているものだと認識しています。  そこで、お伺いいたします。本市においても、SDGsの理念を実現するため、より一層取組を進めていく必要があると考えますが、ここ数年間の取組の成果も踏まえて、市長の見解をお聞かせください。  次は、公共交通ネットワークについてお尋ねいたします。  様々な要因により、交通事業者を取り巻く経営環境は、年々厳しさを増す一方、乗務員不足などの問題も抱え、公共交通ネットワークの縮小やサービス水準の一層の低下が懸念されています。  また、新型コロナウイルス感染症の影響により、交通事業者の営業収入は大幅に落ち込み、かつてない影響を受けていると聞いております。最近では、路線バスにおいては、野津原や滝尾地区で、路線廃止や減便などが行われたほか、JRにおいても、特急列車を利用状況に応じて運行する臨時列車にするなど、ダイヤの見直しが行われています。また、数年前にJR九州が打ち出し、一部実施したスマートサポートステーション、私たちは駅の無人化と思っていますが、経営環境等を考えると、今後さらに導入予定駅の拡大などを図るのではないかと危惧しています。  このような中、本市においては、これまで路線バスの代替となるコミュニティーバスの運行や、ふれあい交通の運行、鉄道駅のバリアフリー化などに取り組まれておりますが、さらなる高齢化社会となる今後を考えると、これまで以上に市民の移動手段の確保、維持に向けた取組が重要になってくると思われます。  そこで、お伺いいたします。将来にわたって市民の移動手段の確保、維持に向けた公共交通ネットワークの構築にどのように取り組むのか、見解をお聞かせください。  次に、新型コロナウイルス感染症に関する様々な対策についてお伺いします。  新型コロナウイルス感染症については、現在全国的には、先ほども述べたような状況であり、1都3県では、緊急事態宣言が3月21日まで延長されている状況です。さらに、変異ウイルスの感染者が、3月10日現在、全国25の都府県で、合計320人以上が確認されています。収束の見通しすら立てられない、予断を許さない状況です。本市においても、感染者が確認されない日があるものの、いつ何どき再拡大をするのか、不安な中にあると感じています。  こうした中、新型コロナウイルス感染症対策として、これまで取り上げさせていただいていますが、医療現場への人的、物的、財政的な支援を拡充することや、PCR検査体制の拡充と対象者の拡大が、これからも必要だと思っています。そのためにも、保健所の機能強化は欠かせません。  これらの施策や事業とともに、今、最も関心があることが、ワクチン接種の状況だと思います。他都市では、医療従事者を対象にワクチン接種が始まっているところもあり、今後本市においても、ワクチン接種が開始されると伺っています。  そこで、お聞きします。本市におけるPCR検査体制やワクチン接種などのことも含めた、今後の新型コロナウイルス感染症対策に関する基本的な考え方についてお聞かせください。  次に、命と暮らしを守る対策についてお伺いします。  厚生労働省のデータによりますと、今、日本では、実に7人に1人の子供が貧困状態にあると言われています。こういった子供たちは、毎日の衣食住に事欠く、絶対的貧困とは異なりますが、経済的困窮を背景に、医療や食事、学習、進学などの面で、極めて不利な状況に置かれ、将来も貧困から抜け出せないという貧困の連鎖の中で苦しんでいることは、以前から指摘されています。  そこで、近年、本市も含め各自治体が様々な対策を行ってきていると認識しています。しかし、今回のコロナ禍で、家計が急変し、制限された生活などが長期にわたっているため、これまでの対策では対応できていない方々が増加しているのではないかと、私たちに寄せられた御相談の声からも強く感じています。  また、平成28年度の全国ひとり親世帯等調査の結果によりますと、独り親世帯は、全国で141万9,000世帯、そのうちおよそ8割が母子家庭となっています。さらに、平成30年度に実施した、大分市子どもの生活実態調査等の報告書によりますと、母子家庭のうち、パート、アルバイト等の非正規雇用の割合は49.7%と、高い水準にあり、子育てと仕事を独りで担う独り親世帯は、もともと経済的基盤が弱く、その生活実態は依然として厳しい状況にあると言えます。  このような中、新型コロナウイルス感染症の影響により、パート職員である独り親の方が、勤務時間の減少に伴い減収したり、事業縮小に伴い、派遣社員である独り親の方が失業したりするような事例が数多くあると聞いており、独り親世帯の方々の心身に大きな困難が生じているのではないかと心配されるところであります。  そこで、お伺いします。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う企業倒産や経営悪化などの影響で、失業したり、休業をしたりし、収入が著しく減少するなど、生活に困窮する人が増加する中、大分市ではどのような取組を行ってきたのか、お聞かせください。  また、新型コロナウイルス感染症の影響下における独り親世帯に対する支援は、どのような取組を行ってきたのか、お聞かせください。  次に、コロナ禍における経済の支援策についてお尋ねします。  新型コロナウイルス感染症が経済に及ぼしている影響につきましては、連日報道などで伝えられていますが、内閣府が、2月15日に発表した2020年10月から12月期の国内総生産――GDP速報値は、物価変動の影響を除く実質の季節調整値で、年率12.7%増となったものの、2020年通年で見ると4.8%と、11年ぶりのマイナス成長となり、減少幅は、リーマンショックの影響で5.7%減った2009年に続く、過去2番目の大きさとなっています。  飲食店等の経営状況の悪化が、マスコミにも数多く取り上げられていますが、コロナ禍の影響は、飲食店にとどまらず、そこに納入している各種仕入れ業者をはじめ幅広く及んでいることが、働く皆さんからも数多く寄せられています。  また、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大や、ワクチン接種の遅れなどにより、さらに景気が下振れする可能性がありますので、コロナの終息を見据えながら、中小、小規模事業者をしっかりと支援していくことが、地域経済の活性化を図る上で重要になってくると考えます。  そこで、お尋ねします。新型コロナウイルス感染症の対策を講じながら、地域経済の維持と活性化を図るため、中小、小規模事業者に対して、どのような支援を行っていくのか、見解をお聞かせください。  次に、防災、減災対策について、幾つか質問いたします。  近年豪雨災害が激甚化、頻発化しており、数十年に一度の雨という言葉を、当たり前のように聞くこととなっています。昨年の7月豪雨では、隣県の熊本で甚大な浸水被害が発生していましたが、本市においても、祓川などが氾濫し、一部住宅に被害が生じたところでございます。本市は、大分川と大野川という一級河川を2本有しており、いつ、熊本と同様の被害が発生してもおかしくありません。  また、東日本大震災から10年が経過しました。この間、大災害の教訓を生かした取組が、全国各地で行われました。しかし、これで万全だと言えないのが自然災害の怖さであり、地震が頻繁に発生する日本においては、これからも向き合っていかなければならない防災、減災対策だと思います。  市民の皆さんに、あらゆる災害時に適切な避難行動を取っていただくためには、事前の対策が極めて重要と考えます。他市の状況も踏まえて、とりわけ風水害時の対策をどのように実施しようとしているのか、お聞かせください。  続いての質問に参ります。  災害時指定避難場所で避難生活を送る上で、障害のある方や医療的に配慮を要する方などへは、本市ではどのような避難体制を取っているのか、お聞かせください。  続いては、災害時の感染症拡大防止のために、住民が避難するときの対応についてであります。  昨年の7月豪雨災害や台風10号の際には、多くの住民が指定避難場所へ避難しました。昨年の定例会でも質問、答弁がありましたが、多くの住民が避難する中、各指定避難所では、感染症対策を図りながら、開設、運営を行ったとのことでした。近年、大規模水害など、想定を超える自然災害が頻発化、日常化しています。もはや想定しなければならないこととして、対策を強化する必要性を感じています。  こうした自然災害に対して、避難所を開設する場合には、新型コロナウイルス感染症への警戒が続く現在においては、感染症への対策にも万全を期すことが、避難を促す上でも重要と考えます。  そこで、質問します。指定避難場所では、現在具体的にどのような感染症対策を図っているのか、お聞かせください。  続いては、避難情報についてです。  令和元年6月より、5段階の警戒レベルによる避難情報の発信が開始されましたが、発信される情報に応じて、取るべき行動が分かりづらいという声も多く、住民の理解はいまだ不十分なように感じています。このことは、内閣府の令和元年台風第19号等を踏まえた、避難情報及び広域避難等に関するサブワーキンググループにおいても議論され、避難勧告と避難指示を一本化するなどの方針が取りまとめられたと聞いております。  来年度の出水期までには、これらを踏まえて、災害対策基本法が改正されるようですが、どのような対応を行っていくのか、現段階での見解をお聞かせください。  次は、財政に関する3点の質問をいたします。  まず、財政の状況についてお尋ねします。  国の令和3年度予算政府案が、昨年12月に閣議決定され、現在会期中である第204回通常国会において、この予算政府案の審議が行われています。内容としましては、社会保障関係費の増額等に加え、新型コロナウイルス感染症対策費が膨らみ、一般会計の総額は106兆6,097億円と、当初予算段階では、9年連続で過去最大を更新しています。  歳入面では、税収が9.5%減の57兆4,480億円にとどまることなどから、新規国債の発行額は33.9%増の43兆5,970億円を計上しており、借金をしなければ予算が編成できない異常な状態が続いていると言えます。  国が、今年の2月に公表した月例経済報告では、各種政策の効果や、海外経済の改善もあって、持ち直していくことが期待されるとなっていますが、一方で、財務省の試算では、令和3年度末の国と地方を合わせた長期債務残高は、およそ1,209兆円を上回る見込みであり、少子高齢化の進展に伴う人口減少社会と相まって、その償還が、将来世代の大きな負担となるなど、国や地方が極めて深刻な状況であることは確かであります。  さて、本市に目を向けますと、今回の当初予算における一般会計は、およそ1,866億円と、前年度当初予算と比較して、マイナス2.7%となっており、歳入においては、市税およそ33億円の減の見込みとなっています。今後も感染症が終息するまでは、市税などの大幅な減収が見込まれるものと思われます。  一方、歳出のうち、佐藤市長就任以来の新規事業の件数の推移を見ますと、平成27年度44件、平成28年度51件、平成29年度51件、平成30年度43件、令和元年度46件、令和2年度36件と、毎年度強気の財政出動を行ってきましたが、税収等が落ち込む新年度においても36件が計上されています。運営上大丈夫なのでしょうか。この緊急時に、本当に新規事業が必要なのでしょうか。市民の皆さんの暮らしと命を守ることが最重要であることを大前提として、スクラップ・アンド・ビルドのスクラップの部分も、必要なのではないでしょうか。  同時に、3台目となるグリーンスローモビリティー車両購入など、不要不急と思われる事業も散見されますので、コロナ禍の今、事業の内容や開始時期などの再検討を含めて、見直す必要もあるのではないでしょうか。  そこで、本市財政の状況について、市長の見解をお伺いします。  次に、基金の運用についての基本的な考え方についてお尋ねします。  主要3基金の残高が、明らかに少なくなってきました。主要3基金の残高は、令和元年度末におよそ204億円ありましたが、令和2年度に新型コロナウイルス感染症対策などにより、最終的には70億円が活用されています。令和3年度には40億円取り崩す予定として、予算が計上されていますので、来年度末には94億円を下回る見込みとなっております。本市の財政状況は、緊急の災害対策や、将来の備えも含めて大丈夫なのでしょうか。  確かに、令和2年度の70億円は、コロナ禍での活用です。このような緊急事態のための基金であり、これら対策のための基金の活用については、やむを得ないと考えています。しかしながら、基金を取り崩さなければ、予算が組めない状況となっているのは明らかです。  先ほども述べたように、主要3基金の残高も、今回の定例会で予算が議決されれば、およそ94億円となり、今後の感染症の影響や、いつ何どき発生するか分からない大規模災害への備えを考えると、心もとなくなってきていると感じています。また、安定的な財政運営が、今後とも行っていけるのか、危惧しています。  そこで、基金の運用についての基本的な考え方をお聞かせください。  次に、後年度負担についてお尋ねします。  後年度負担として分かりやすいのは、市債を発行しての事業があります。この市債に関しては、令和元年度末に、およそ1,684億円の市債残高があります。また、荷揚町小学校跡地複合公共施設整備事業や、金池小学校施設整備事業など、近年PFI方式を含めて、様々な方式で資金調達を行う事業が増加していると感じています。私の少ない議員経験の4年間においても、現在選定中のものも含めて、4件ほどのPFI方式を活用した事業が行われています。このほかにも、債務負担行為、リース方式などの事業もあります。これらの事業は、言い換えれば、全て後年度負担となっているわけであります。  地方公共団体が発注する大規模な公共工事などでは、調達額が巨額であるため、発注から契約、納品、完成まで、2から5年間かかることが数多くあります。この場合、契約した初年度は、前金相当額や出来高払いの分を支払い、後は、次年度以降に支払う後年度負担として計上することが多いのも、予算の仕組み上は理解しているところであります。また、巨額の支出を数年に分割して支払うことで、支出額をならして、単年度の負担を軽くする効果があることも、メリットの一端であると思っています。しかしながら、改めて言い換えると、行政版の分割払いであり、実際には、将来に負担を先送りする行為にほかならないとも言えるのではないでしょうか。  また、後年度負担は、予算はその年度の歳入と歳出を見ながら決めるという単年度主義の原則に反するとの批判もあります。また、後年度負担が大きいと、各年度の歳出が硬直化し、柔軟で機動的な予算編成ができないほか、行政改革や経費節減がしにくいという問題点があることも指摘されています。  そこで、質問します。後年度負担についての御見解をお聞かせください。  次は、福祉行政についてお聞きします。  まずは、高齢者施策について、2点お伺いします。  2000年に介護保険制度が開始され、21年を経過しました。介護保険制度の創設期においては、それまで家庭内で家族が担ってきた介護を、広く社会共通の課題として認識し、社会全体が担っていくものとされ、この介護の社会化の下、介護保険制度が定着するとともに、制度を利用する方が年々拡大してきたと認識しています。  しかし、世界に類を見ないスピードで高齢化が進む日本において、年々増加する介護費用の抑制策などが論じられ、現実として、介護保険料が高くなるなど、介護を取り巻く環境は、さらに厳しくなっていると思います。  また、厚生労働省の推計では、認知症高齢者は、2012年に462万人、2025年にはおよそ700万人とされています。高齢者世帯の増加など、家族をめぐる状況は、近年さらに大きく変化してきています。  このような中、本人を支援する施策を充実させることはもちろんのこと、認知症の方を介護する家族への支援は一段と重要になってきます。多くの家族は、孤立感や疲労感などの精神的、体力的な負担を常に抱えており、気が休まらない、自分の時間を持てないなど、多くのストレスが積み重なってきています。そして、少しずつしか改善されない日々の中、介護に追われているというのが現実ではないでしょうか。  このような中、高齢者の最も身近な相談機関である地域包括支援センターは、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員を配置し、各専門職の連携の下に、地域に根差した活動や支援を行い、高齢者の総合相談窓口として定着してきていると認識しています。しかしながら、本市でも、今後75歳以上の後期高齢者人口が、65歳から74歳までの前期高齢者を上回る時期が到来すると予測されております。このことを見越して、これまで相談する必要のなかった方々にも支援を届けられるように、地域包括支援センターの体制を強化する必要があると感じています。  そこで、お伺いします。高齢者の最も身近な相談機関としての地域包括支援センターを、より多くの方々に知ってもらうための啓発や、今後、さらに地域との連携を深めるために、どのようなことを進めようとしているのか、お聞かせください。  また、認知症の方の介護を行う家族への支援に対して、どのように取り組んでいるのか、お聞かせください。  次に、障害者施策についてお伺いします。  障害者施策を考える上で、共生社会を目指すことが重要だと思います。共生社会とは、これまで必ずしも十分に社会参加ができるような環境になかった障害者などが、積極的に参加、貢献していくことができる社会であるとされています。それは、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合い、人々の多様な在り方を相互に認め合える全員参加型の社会であり、まさに大分市が総合計画に掲げている、健やかで生き生きと暮らせる温かさあふれるまちづくりそのものだと思います。  しかしながら、現実はどうでしょうか。学校教育を受けている期間は、様々な支援があるものの、就学前から就労までの一貫した支援方策や、地域生活を継続していくために必要な相談支援体制を充実する必要があると考えます。また、親亡き後問題への取組も重要視していかなければなりません。  これらの課題も含め、共生社会を目指すことは、本市において最も積極的に取り組むべき重要なテーマであると考えますが、共生社会の確立に向けた具体的な取組についてお聞かせください。  次は、子ども・子育て支援についてお伺いします。  子供は社会の希望で、未来の力であり、子供たちの笑顔があふれる社会は、個人の希望や夢を大切にする社会であると思っています。このような社会を目指すためには、家族や親だけが子育てを担うのではなく、社会全体で子供と子育てを応援する体制づくりをしていくことが大切であると考えています。このことは未来への投資でもあり、少子高齢化の今こそ、大人たちが知恵を出し合わなければならないことです。  こうした中、昨年12月に発表された日本経済新聞と日経BPの共働き子育て家庭情報サイト、日経DUALの共同による自治体の子育て支援制度に関する調査、共働き子育てしやすい街ランキング2020において、本市が全国4位となったことは、本市が、近年取り組んでいる妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援が評価されたものと受け止めています。  また、本市において長年の課題であった待機児童の解消についても、これまでの積極的な保育施設の定員拡充などにより、令和2年4月時点の待機児童を解消できたことは、一定の評価をいたします。しかし、これはあくまでも統計上のことであり、実際には、希望している保育施設に入所できていない児童は存在しています。また、年度途中の申込みについても、多くの方が保育所に入れずに困っているというお話を伺っています。  あわせて小学校に通う児童が利用する放課後児童クラブについても、希望する全ての人が利用できるように、定員を確保するとともに、子供たちが快適に過ごせるように、さらなる環境整備も必要であると考えています。  これらの子育て支援は、子育て家庭に寄り添うための必要不可欠な支援であり、経済的支援と併せて、今後ともニーズに応じて充実させていくべきと考えます。  そこで、お伺いします。子ども・子育て支援の取組について、今後どのように充実させていくのか、お聞かせください。  次は、児童相談所についてお伺いします。  児童虐待に関する相談件数は、全国的に増加傾向を示しており、厚生労働省によると、全国の児童相談所が、2019年度に対応した虐待相談対応件数は、前年度比3万3,942件増の19万3,780件でした。また、こうした国の傾向は、児童の身近な場所で相談対応業務を行う基礎自治体でも同様であり、本市の児童虐待相談対応件数も、前年度比およそ1.2倍、過去最高の1,012件となっています。  こうした厳しい状況下においても、本市では、関係する部局はもちろんのこと、各課との迅速な連携の下、適切に対応していただいており感謝申し上げます。
     児童相談所の設置については、本市においても、昨年度から本格的な検討に着手しており、今年度は、児童虐待防止対策を強化するための基本計画策定委員会において、有識者による活発な議論が進められていると伺っています。我が会派としても、児童相談所の設置は必要であると考えていますが、慎重な論議と入念な準備が必要だと、これまでも指摘してきているところであります。  児童相談所については、重篤な児童虐待に対応する専門機関であり、中核市が設置するに当たっては、新しい業務に対応するために、必要な人材の確保や、職員のスキルアップ等、重要な課題が山積しており、本市においても、これまでの議論の過程で、課題は明らかにしてきたことと思います。  児童相談所設置には、具体的にはどのような課題があり、その課題解決も含めて、設置に向けて、今後どのように進めようとしているのか、御見解をお聞かせください。  次に、環境行政についての質問をいたします。  地球温暖化対策を取り巻く世界や日本の状況は大きく変化をしており、2016年には、2020年以降の気候変動対策の世界的な枠組みとしてパリ協定が発効し、世界共通の目標等が掲げられ、我が国においても、地球温暖化対策計画が閣議決定され、2030年度に向けた我が国の温室効果ガス排出削減目標が、2013年度比で26%削減と定められました。  また、近年では、強い台風や集中豪雨等による甚大な土砂災害や、広い範囲にわたる浸水被害等の影響が発生するなど、気候変動による災害等への備えの必要性が年々高まっており、2018年には、気候変動適応法が公布、施行されるとともに、気候変動適応計画が閣議決定されています。そして、2020年10月には、内閣総理大臣が所信表明演説で、2050年までに、我が国の温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロにし、脱炭素社会の実現を目指す2050年カーボンニュートラルをやっと宣言したと認識しています。  本市においては、良好な環境の保全と創造に向けた環境行政を推進することを目的に、2017年3月に、第3次大分市環境基本計画を策定しており、その計画の中で、いつまでも人と自然が共生し、安心して暮らせるまちおおいたを、目指す環境像に掲げ、低炭素な暮らしが実現した地球環境に優しいまちや、限りある資源が大切に使われているまち、豊かな自然を育み、生き物と共生できるまちなど、6つの基本目標を掲げています。  そこで、質問します。本市では、この基本計画の施策の一つである地球温暖化対策について、今後どのように進めていくのか、見解をお聞かせください。  2点目についてですが、本市では、2014年度に家庭ごみ有料化制度を導入した結果、制度導入前と比較すると、燃やせるごみと燃やせないごみの排出量は減少するなど、一定の効果が上がっていると認識しています。しかし、コロナ禍の影響により、在宅時間が増加することで、巣籠もり消費や、片づけなどによる家庭ごみが増えており、排出量に増加傾向が見られると伺っています。  資源循環型社会の構築を進めていくためには、家庭ごみの減量とリサイクルの推進の取組が重要であると考えます。また、食品ロスの削減も、より一層重要になってくると思います。  そこで、お伺いしますが、家庭ごみの減量とリサイクル推進について、今後の具体策や啓発についての御見解をお聞かせください。  次に、教育行政について質問します。  初めは、子供たちの学びを支える教育環境の充実についてお伺いします。  政府は、本年2月2日に、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律案、いわゆる標準法の改正を閣議決定し、現在通常国会にて審議中であります。これは、公立小学校の学級編制基準を、現行の40人から35人へ一律に引き下げようとするものであり、令和3年度から段階的に2年生以上に導入しようとしています。  以前より我が会派では、子供たちにきめ細かな教育を行うためには、小学校から高校まで30人学級の実現を望んできたところですが、今回の標準法の改正は、実に40年ぶりであり、大きな一歩ではないかと思っています。  しかし、課題がないわけではありません。学級数が増えるということですから、子供たちの学びのための教室の数は確保できるのか。そして、それに伴う教職員を確保できるのかという課題が浮かび上がってきます。  教室数の確保と教職員の確保について、今後の見通しをどのように考えているのか、見解をお聞かせください。  次に、コロナ禍における感染症対策として、学校施設の整備についてお伺いします。  現在、新型コロナウイルス感染症は、終息のめどか立っていない状況であり、長期的な対応が求められることが想定されるところであると考えています。こうした中でも、持続的に児童生徒等の教育を受ける権利を保障していくためには、学校における感染及びその拡大のリスクを可能な限り低減した上で、学校運営を継続していく必要があると考えています。児童生徒の学びを保障するためにも、1年ほど前の政府による全国一律の学校休業のような事態は二度とあってはなりません。  そのためにも、コロナ禍で、より浮き彫りとなった学校の感染症対策として、とりわけ手洗い場やトイレなどの環境整備を、今まで以上にスピード感を持って進めることは、非常に有効な手段であると考えます。  コロナ禍における今後の学校施設の整備について、御見解をお聞かせください。  次に、学校現場の働き方改革について、2点お伺いします。  近年の学校教育に対する社会のニーズの変化や教育現場の抱える様々な教育課題の複雑化、多様化により、学校に求められる役割は大きくなり続けており、それは、教職員の長時間勤務という形で表れています。さらに、いじめや不登校をはじめとする生徒指導上の諸課題や新型コロナウイルス感染症拡大防止など、新たな課題への対応も求められる中、依然として多くの教職員が、持ち帰り業務も含め長時間勤務を行っている実態があることも、明らかな事実ではないでしょうか。  そこで、お尋ねします。持ち帰り業務の縮減を含め、教職員の長時間勤務の是正に向けた取組を、今後どのように進めていくのかお聞かせください。  2点目は、1年単位の変形労働時間制についてお伺いします。  これまで高い成果を上げてきた学校教育を維持向上させ、持続的なものとするためには、教職員の働く実態を真摯に把握し、働きやすい環境を早急に整えていくことが必要です。これからも、子供たちに対してより効果的な教育活動を行うことにつながるように、教育環境を整備することが大切です。  このような中、文部科学省は、学校における働き方改革を推進するための方策の一環とすることを大義名分として、公立の義務教育諸学校等の教職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正し、1年単位の変形労働時間制の導入を強行しようとしました。これは、1年単位の変形労働時間制を規定した労働基準法第32条の4について、公立学校の教育公務員に適用できるように、地方公務員法第58条の読替規定を整備したとしています。導入は、令和3年4月1日から、各自治体の判断となっているものの、当時の国会において、衆議院、参議院ともに、多くの附帯決議が伴っての成立であったことを忘れてはなりません。  この附帯決議の中には、1年単位の変形労働時間制を導入する場合は、労働基準法施行規則の水準に沿って、文部科学省令を定めることを明示しており、現在その省令の改正や、上限方針などが示され、まだまだ取り組み始めたばかりであると認識しています。  文部科学省は、長期休業期間において、休日を集中して確保することで、教職員の休息の時間が確保され、ひいては児童生徒に対して、効果的な教育活動が行えると説明していますが、現実はそうなのでしょうか。本来、学校に繁忙期はあっても、閑散期などありません。変形労働時間制の導入は、学校現場の働き方改革にはつながらないと考えます。御見解をお聞かせください。  以上で、社会民主クラブを代表しての質問を終わります。 ○議長(藤田敬治) 佐藤市長。 ○市長(佐藤樹一郎)(登壇) 社会民主クラブを代表しての、22番、甲斐高之議員の御質問に対し御答弁を申し上げます。  なお、教育問題につきましては、教育長から御答弁を申し上げます。  まず、市長の政治姿勢についての5点の御質問にお答えをいたします。  1点目の市政運営の基本的な考え方についてでございます。  新型コロナウイルス感染症につきましては、現在感染の再拡大や変異株の出現が懸念されております。本市といたしましては、感染拡大防止対策として、引き続き積極的な疫学調査の実施等を通じた感染者の早期発見と医療体制の維持に努めるとともに、ワクチン接種につきましては、ワクチンが供給され次第、希望される市民の皆様が、安全かつ迅速に接種できるよう、スピード感を持って対応してまいります。  あわせて影響を受けている市民や事業者への支援、経済対策も大変重要であり、生活、雇用、事業を支えるため、必要な支援策を、迅速かつ的確に実施してまいります。  近年は、大きな自然災害が全国各地で相次いでおり、気候変動による頻発、激甚化や、南海トラフ巨大地震の発生が懸念され、災害対策は大変重要な課題であると認識をしております。  今後とも、新たな命山などのインフラ整備や、防災教育の充実など、ハード、ソフト両面から対策を講じ、大規模自然災害に備えた強靭な地域づくりに努めてまいります。  人口減少も、本市が直面する大きな課題の一つであります。本市が、将来にわたり持続的に成長していくためには、誰もが安心して笑顔で暮らせる社会を創造することが重要であるというふうに考えてます。そのため、子育てに優しいまちづくりをはじめ、社会の変化に応じた教育環境の整備、高齢者、障害者等の社会参加の促進といった市民生活に密着した施策を推進するほか、児童相談所の設置に向けても、引き続き取り組んでまいります。  また、こうした取組を支える活力ある産業と、新たなまちの魅力を創造していくことも重要であると考えております。中小企業の経営基盤の強化や、企業立地の促進、新産業の創出に取り組むほか、農林水産事業者の施設整備等への支援を実施し、産業の活性化を図るとともに、公有地の利活用を通じた中心市街地の魅力向上や、地域まちづくりビジョンの具現化、豊予海峡ルートをはじめとした広域交通ネットワークの強化に取り組み、まちの魅力をさらに高めてまいります。  今後とも、3つの創造と連携、実行を基本姿勢として、山積する課題の解決に向け、しっかりと優先順位を見極めながら、市政運営に当たってまいります。  2点目の憲法と人権や平和に対する考え方についてでございます。  まず、憲法の理念をどのように市政に生かしていくかでございますけれども、日本国憲法は、最高法規として、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を3大原則とし、我が国の進むべき崇高な理念と基本的な在り方を示したものであります。  今後とも、憲法の基本理念を尊重するとともに、この憲法に基づいた地方自治の精神にのっとり、本市のさらなる発展と市民福祉の向上に向けて真摯に努力してまいる所存でございます。  次に、インターネット上の誹謗中傷等の、被害者支援等に関する条例の制定についてでございますが、インターネット上で他人を誹謗中傷する行為は、社会問題となっており、昨年9月に、総務省はその対策として、社会全体における情報モラル、及びICTを正しく、適切に利活用できる力の向上のための啓発活動の実施や、発信者情報開示に関する取組などの政策を取りまとめたインターネット上の誹謗中傷への対応に関する政策パッケージを公表し、問題の解決に向けた取組を推進しているところでございます。  本市におきましても、インターネット上で他人を誹謗中傷する行為は、命に関わる重大な問題と受け止めており、市報やホームページ、大型ポスターなどを活用した広報や啓発の取組を行ってまいりました。さらに、昨年には相談専用窓口を、人権同和対策課に設置し、相談体制の充実を図るとともに、市民への周知の取組を全庁体制で実施しているところでございます。  このように、現在被害者支援等に関する様々な取組が進められているところでありまして、条例の制定につきましては、今後、国や他の地方公共団体の動向を注視してまいりたいというふうに考えております。  3点目の広域連携についてでございます。  本市と周辺の6市1町による大分都市広域圏は、本市を中心とした連携市町が、おのおの主体性を持ち、メリットがあるとされる事業を、任意に連携するものでございます。これらの連携事業は、産学金官民のメンバーから構成されるビジョン会議や、連携市町の首長による推進会議を毎年開催する中で、連携手法を含め成果や課題について検証を行い、効果的に連携事業が実施できるように努めてきたつもりでございます。  こうした中、大分都市広域圏の形成から5年が経過しまして、圏域の5か年計画として策定した大分都市広域圏ビジョンについても、令和2年度末で計画が終了することから、新たな5か年計画となる第2期大分都市広域圏ビジョンの策定を、議会の御意見もいただきながら、現在行っているところでございます。  今後の広域連携の方向性を示すこの計画では、今後優先すべき事業の精査を行った上で、行政のデジタル化など、社会情勢に沿った新たな連携事業も検討しております。  加えて、県内全市町村が参画する消防指令業務の共同運用や、愛媛県の自治体との交流事業の実施など、圏域を越えた新たな枠組みによる連携も進めていくこととしております。  今後、このような方向性の下、本市が受けるメリットも十分に検討した上で、将来にわたり圏域の活性化に必要な連携事業を、より効果的に実施していけるというふうに考えております。  4点目のSDGsについてでございます。  SDGsは、2015年の国連サミットにおいて、世界の開発目標として採択されたものであり、国においても、中長期的な国家戦略として取り組むこととしております。  SDGsの理念は、大分市総合計画に掲げる、笑顔輝き夢と魅力あふれる未来創造都市を目指す本市の取組と軌を一にするものでありますので、本市においても、SDGsの理念の実現は重要であるというふうに考えております。  このようなことから、本市におきましても、昨年3月に策定した大分市総合計画第2次基本計画の19の具体的な政策に、SDGsの17の目標を関連づけたところであり、現在環境部で策定を進めております第3期大分市地球温暖化対策実行計画区域施策編においても、関連するSDGsの目標を位置づけるなど、取組を進めているところでございます。  今後も、SDGsの理念を念頭に置き、各種計画を策定するとともに、それらの計画の着実な実行を通して、SDGsの理念の実現を目指してまいりたいと考えております。  5点目の公共交通ネットワークについてでございます。  路線バスや鉄道などの地域公共交通ネットワークを担う交通事業者は、運転手不足や慢性的な利用者の減少、新型コロナウイルス感染症の影響による急激な減収などにより、減便や路線の廃止など、サービスの低下が顕在化しており、深刻な課題を抱えているものと認識をしております。  このような中で、現在交通事業者では、市民の日常生活に必要な商業施設や病院、学校等が集積するエリアを主体としたネットワークの構築に努めておりますが、サービスが不足するエリアでは、本市が主体的に運行する代替交通やふれあい交通が補完して、持続可能な地域公共交通ネットワークの形成に努めているところでございます。  また、交通事業者と連携して自動運転車両の実用化に向けた実験運行を重ね、新たなモビリティーサービスの創出を図っているところでもございます。  今後は、地域まちづくりビジョンの提言などを踏まえる中で、中判田駅や坂ノ市駅において、バリアフリー化の取組として、改札とホームをつなぐスロープの設置により段差解消を行うことをはじめ、グリーンスローモビリティーや自動運転車両の実験運行を進めるとともに、コロナ禍において厳しい状況にあります市内のバスやタクシー事業者に対して支援を行うなど、地域公共交通ネットワークの構築を図ってまいりたいと考えております。  次に、新型コロナウイルス感染症に関する対策についての、3点の御質問にお答えをいたします。  1点目の感染症対策についてですが、本市におけるPCR検査体制につきましては、昨年PCR検査機器を増設して、大分市保健所で1日120件のPCR検査が可能となっており、医療機関や介護福祉施設等で集団発生した場合には、濃厚接触者に限らず、医療従事者、入院患者、介護従事者、入所者など、感染の可能性のある方に広くPCR検査を実施することとしております。  また、ワクチン接種につきましては、2月22日から、県下の医療従事者に対する先行接種が行われております。本市におきましても、国が示す接種スケジュールに従い、4月以降には65歳以上の高齢者、その後は基礎疾患がある方、そして、一般市民へと順次進めていくこととなっております。  基本的には、かかりつけ医による個別接種を中心に考えておりますが、医療機関や公共施設等での集団接種や、接種センターの開設も検討しておりまして、副反応に対する対策も万全を期してまいりたいというふうに考えております。  今後も、感染を蔓延させないため、完成の可能性のある方については、積極的にPCR検査を実施するとともに、国からのワクチンが安定的に供給され次第、接種を希望される市民の皆様が、迅速かつ円滑に接種できるよう、引き続き県や大分市連合医師会と連携しながら、スピード感を持って対応してまいります。  2点目の命と暮らしを守る対策についてでございます。  まず、生活困窮者への取組についてですが、本市では、大分市社会福祉協議会内に設置した大分市自立生活支援センターにおいて、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少し、生活に困窮する方からの相談に対し、生活福祉資金貸付事業の案内や、家賃に相当する住宅確保給付金等の支援を行っており、さらには生活保護制度の申請についての助言などを行い、相談者の状況に応じた支援を行っております。  次に、独り親世帯に対する支援につきましては、生活困窮、離職等の相談を受けた際に、母子・父子自立支援員が状況把握に努め、大分県社会福祉協議会の生活福祉資金貸付事業などの制度を案内するとともに、関係機関につなぐなどの対応を行っているところでございます。  さらに、経済的負担の軽減を図るため、令和2年8月と12月に、独り親世帯臨時特別給付金を支給するとともに、本市独自の施策として、本年度から母子・父子・寡婦福祉資金貸付金について、利子補給を行う制度を設け、対応しております。これについては、今また、国会で、政府内で議論されているというふうに報道がされております。  こうした経済的な支援に加え、本年度から新規事業として、独り親交流会を実施し、独り親同士が、日頃の思いや悩みを気軽に話すことができる場を設けることで、孤立を防ぎ、精神的な支援につなげる取組を行いました。  今後とも、相談支援体制の充実を図り、生活困窮者や独り親世帯に寄り添いながら、必要な支援を行ってまいります。  3点目の経済への支援策についてでございます。  新型コロナウイルス感染症が、本市の地域経済に与える影響について、大分商工会議所や大分市商店街連合会、飲食関連の業界団体など、多くの団体から御要望いただく中、本市では、事業継続と雇用の維持を最優先に、売上げが半減している全業種の中小、小規模事業者を対象に家賃補助を実施するとともに、上下水道料金を全額免除いたしました。  また、資金繰りへの支援として、県と連携する中で、緊急対策特別資金の利率1.3%について、本市が利子補給することとしたところでございます。  あわせて紫外線滅菌装置、アクリル板などの設置についての補助等、感染症の拡大防止を図ってきたところです。  新年度におきましても、引き続き感染症拡大防止対策への補助を実施するとともに、現在実施中の家賃補助の受付期間を延長するほか、借入資金の据置期間終了後、返済計画が立てられるよう、中小企業診断士による無料相談会を定期的に開催いたします。  また、観光関連事業者への支援として、貸切りバスやフェリーを利用する旅行商品を造成した事業者に対する補助を創設するほか、ビジネスと休暇を組み合わせたプランを造成した宿泊施設に対する補助を創生するなど、旅行ニーズの変化に対応した観光施策を展開してまいりたいというふうに考えております。  次に、防災、減災対策についての4点の御質問にお答えをいたします。  1点目の事前の対策についてでございます。  平成31年3月、内閣府の避難勧告等に関するガイドラインの改定によりまして、気象庁等から出される防災気象情報や、自治体の出す避難情報には、5段階の警戒レベルを明記することとされ、本市においても、令和元年6月から、警戒レベルを明記して、避難勧告等の避難情報を発令しているところでございます。  これを受け、市民の皆様に速やかに適切な避難行動を取っていただけるよう、水害、土砂災害時の避難行動や警戒レベルと避難のタイミング、市や気象庁などから出される情報の関係性などを分かりやすく解説した、わが家の防災マニュアル風水害編を、新たに作成し、令和元年8月に市内全戸配布し、周知いたしたところでございます。  本年度は、毎月15日号の市報において、防災に関する特集記事を連載して、コロナ禍での避難の在り方や、非常持ち出し品の準備などについても周知を図ってまいりました。  また、地域ぐるみで避難行動を実施する本市独自の共助の取組として、平成30年度から、地域での避難行動の指針となる風水害避難行動計画を作成し、地域住民へ周知していただくよう、自主防災組織に対して働きかけており、現在洪水浸水想定区域内にある自主防災組織のうち、約90%で計画が策定されているところであります。  市民の皆様一人一人に適切な避難行動を取っていただくためには、日頃から地域の災害リスクを十分に理解し、避難する場所等をふだんから検討しておくことが重要と考えておりまして、今後は、気象情報や避難情報により、個人、家族、それぞれの避難行動計画を時系列で作成するマイタイムラインの普及啓発についても推進することとしております。  2点目の指定避難場所における災害時に配慮を要する人への避難体制についてでございます。  指定避難場所では、障害者や高齢者などの要配慮者に対して、福祉避難スペースや別室の確保を行い、状況に応じて、校舎の教室が利用できるよう柔軟な対応をしております。  また、本年度から、感染症に罹患した場合に重症化しやすい、要介護認定を受けている高齢者や、基礎疾患がある方などが、指定避難所に避難してきた場合については、ホテル、旅館等の利用ができる体制を整えたところでございます。  3点目の指定避難場所における感染症対策についてでございますが、各指定避難場所では、マスク着用の確認、手指消毒の実施、体温測定、人と人との距離の確保の周知、定期的な換気などの感染症対策を行っております。  また、指定避難場所で発熱者が出た場合には、専用スペースや別室、他の専用避難所へ案内しているところであり、今後とも、災害時において避難される住民への安全と安心の場が提供できるよう、万全を期してまいりたいと考えております。  次に、4点目の避難情報についてでございます。  避難勧告と避難指示を一本化するなどの避難情報の在り方を包括的に見直す災害対策基本法の改正法案が、この3月5日に閣議決定されまして、今国会に提出されているところでございます。  今後、法が改正された場合には、速やかに本市の避難情報の判断、伝達マニュアルを修正して、市報や本市ホームページにおいて、市民の皆様へ変更内容を周知することとしているところでございます。  災害時には、まずは、周囲が安全なうちに避難行動を開始することが極めて重要でございますので、今後も、市民の皆様が安全に避難できるよう、防災関係機関と連携して、早め早めの避難情報の発令に努めてまいります。  次に、財政についての御質問にお答えをいたします。  1点目の財政の現状についてでございます。  本市の財政状況は、令和元年度決算で見ますと、プライマリーバランスについては、平成15年度以降黒字を確保し、市債残高も減少傾向にあるものの、経常収支比率は、健全エリアと言われる80%未満を大きく上回る95.1%と、4年連続で悪化しており、臨時的な財政需要に対して十分な余裕のない、いわゆる硬直化した財政構造というふうになっております。
     また、令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、市税の大幅な減少が見込まれる一方で、歳出では、社会保障関係費の増加や公共施設の維持管理、更新経費への対応に加えて、今後も引き続き取り組む必要がある感染症対策経費などを考慮しますと、極めて厳しい財政運営を強いられる状況となっております。  こうした中にあって、増大する市民ニーズに的確に応えていくためには、事務事業の取捨選択を行いながら、新たな課題の解決にも積極的に取り組んでいく必要があり、コスト意識を徹底し、行政改革の取組などを着実に実行する中で、限られた財源を、優先順位をつけながら、効率的に活用してまいりたいと考えております。  2点目の基金の運用についての基本的な考え方についてでございます。  本市では、令和2年度を基準年度とした本市の財政状況に、社会経済状況や国の制度改正等による影響を反映させながら、令和6年度までの5年間における財政収支の中期見通しを、本年2月に試算し、公表したところです。その結果、令和2年度は、度重なる感染症対策費の追加計上により、最終的には決算での収支が40億円不足する見込みとなっております。  また、今後も増加する社会保障関係費や、公共施設の整備、維持管理経費などを考慮いたしますと、令和6年度末までの収支不足の累計は105億円に達し、この収集不足を基金で対応した場合には、令和6年度末における財政調整基金など主要3基金の残高は99億円まで減少することとなっております。  本市においては、これまで基金を、不足財源の補填や予算編成上の調整財源として活用してきているところであり、基金の適正な残高についての明確な基準はありませんが、新環境センターの整備など、今後見込まれる大型事業や、災害の発生といった不測の事態への対応も考慮いたしますと、将来にわたって安定的に財政運営を行っていくためには、基金を一定程度確保しておく必要があると認識をしております。  こうしたことから、毎年度決算収支を見通す中で、余剰金が生じた場合には、予算編成上活用した基金については、繰戻しを行うとともに、新たな積立ても行うなど、可能な限り基金残高を確保してまいりたいと考えております。  3点目の、後年度負担についてでございます。  市債の借入れやPFI事業等の実施に伴う債務負担行為の設定などは、後年度に負担を伴うものでありますことから、将来に過度な負担を残さないよう注意深く活用していく必要があるものと認識をしております。  自治体の過度な借入れ等により、著しい財政悪化が生じ、行政サービスの低下や切捨てを招くことのないよう、地方公共団体の財政の健全化に関する法律では、財政指標に早期健全化基準が設けられ、地方公共団体の財政悪化を早い段階で把握し、該当する団体は、財政状況の改善に早期着手することとなっております。  本市の令和元年度決算においては、設けられた指標のうち、地方公共団体の財政規模に対して公債費などの借入金返済額の大きさを表す実質公債費比率は、基準の25%を下回る5.1%、また、公営企業や第三セクター等も含めた、一般会計等が将来負担すべき実質的な負債を表す将来負担比率は、基準の350%を下回る36.1%となっており、いずれも健全な状態とされる早期健全化基準内となったところでございます。  今後とも、後年度に過度な負担を生じないよう、各種財政指標にも留意しながら、持続可能で安定的な財政運営を行ってまいりたいと考えております。  次に、福祉行政についての2点の御質問にお答えいたします。  1点目の高齢者施策についてでございます。  まず、地域包括支援センターの啓発及び地域との連携についてですが、地域包括支援センターは、市内23の中学校圏域に配置しており、高齢者やその家族等の相談支援はもとより、介護予防事業をはじめとした地域との連携に努めているところであります。  地域での活動といたしましては、地域ふれあいサロンや運動教室等の通いの場でのフレイル予防の普及啓発、運動、栄養、口腔等に関する健康教育、健康相談も行っているほか、民生委員・児童委員、自治委員をはじめとする地域の保健、福祉、医療関係者等で構成される地域ネットワーク会議で、地域課題の共有や解決に向けた協議を行うなど、連携体制の構築に努めております。  また、自治委員や民生委員、・児童委員等の会合にも積極的に参加し、リーフレットやチラシを用いて、センター業務や利用できる生活支援サービス等の紹介を行うことで、センターの地域での活動や役割の周知と啓発を行っているところであります。  今後とも、高齢者の身近な相談機関として、地域包括支援センターの役割は、ますます重要となることから、人員を増やし、体制の強化を図ることとしております。  次に、認知症の方の介護を行う家族への支援についてでございますが、本市では、認知症を正しく理解し、認知症の方とその家族に寄り添うことができるように、平成18年度より市民や企業、学校等を対象に、認知症サポーター養成講座を実施し、現在までに約4万6,500人のサポーターを養成しております。  また、認知症の人やその家族、地域住民など、誰もが気軽に集い、交流ができる認知症カフェが、市内20か所で開設されており、その運営に係る経費の助成を行うほか、新規開設を目指す事業者やNPO団体等を対象に研修を実施し、認知症カフェの普及に努めているところであります。  さらに、認知症高齢者等が行方不明になったとき、早期発見を支援する大分あんしんみまもりネットワーク事業を、市内の銀行や郵便局、タクシー協会等の1,000を超える民間事業者の協力の下、実施をしており、令和3年3月現在、本制度を利用する高齢者は378人で、本年度は6人の行方不明者の捜索協力依頼を行ったところであります。  一方で、平成19年に愛知県で発生した認知症高齢者の行動に起因する事故により、家族が巨額の損害賠償を請求されるなどの事案がきっかけとなり、多くの自治体で、家族に代わって補償を行うことが検討されており、本市におきましても、本事業への登録者を対象に、外出した際の事故等による損害賠償への備えとして、個人賠償責任保険に加入できる事業を実施することとしております。  今後も、認知症高齢者やその家族を社会全体で見守り、支え合う体制づくりを進めてまいります。  次に、2点目の障害者施策についてでございます。  障害のあるなしにかかわらず、誰もが人格と個性を尊重され、相互に支え合う共生社会を実現するためには、障害者に対する周囲の人々の理解と適切な支援、さらに日常生活全般において、いつでも気兼ねなく相談できる体制づくりが重要であると考えております。  本市では、健常者と障害者の枠を超えた、スポーツと文化の祭典であるスポーツ・オブ・ハードをはじめ、障害のある人とない人との触れ合いを目的とした、輪い笑いフェスタ!大分市福祉のつどい等を開催することで、障害者や障害者に対する理解促進を図るとともに、店舗等のバリアフリー化改修工事経費の助成や、バリアフリーマップの作成等に取り組んでおります。  さらに、平成30年には、共生社会ホストタウンとして、国の登録を受け、心のバリアフリーやユニバーサルデザインのまちづくりの一層の推進により、誰もが暮らしやすく、訪れやすいまちづくりを進めております。  また、障害者やその家族等からの各種相談に、年中無休で応じる大分市障害者相談支援センターや、障害者の親なき後の暮らしを見据え、成年後見制度の活用を支援する大分市成年後見センターを設置することで、相談体制の充実に努めております。  今後とも、障害者個々のニーズに応じたきめ細かな対応や支援の充実を図りながら、共生社会の確立に向け取り組んでまいりたいと考えております。  次に、子ども・子育て支援についての2点の御質問にお答えをいたします。  1点目の子育て支援についてでございます。  本市では、安心して子供を産み育てられるように、また、社会全体で子供の健やかな成長を支えることができるように、子育て家庭への支援や、増大する保育需要への対応など、子育て支援施策の推進に努めてきたところでございます。  こうした中、待機児童の解消について、この6年間で保育施設の定員を4,620人分拡大して、昨年4月の待機児童は解消したところであります。本年度は、さらに281人分を増やし、新年度の定員は1万1,806人を見込んでおります。  引き続き、将来的な保育ニーズの的確な把握と必要な定員の計画的な確保に努めるとともに、AI選考による入所決定事務のさらなる効率化や、保育の担い手である保育士確保支援の充実を図ってまいります。  また、放課後児童クラブについても、この6年間で3,427人の定員拡大を図り、本年度は希望する児童について、全ての学年で利用できたところであり、今後も計画的な定員拡大や、老朽化した施設の環境改善を行ってまいります。  さらに、保護者の経済的負担の軽減を図るために、令和2年10月から、小中学生の通院に係る医療費について、市町村民税非課税世帯を対象に無償化を行うとともに、新年度からは、子育てほっとクーポン事業において、利用者から要望の多かったおむつとミルクの購入を対象に追加してまいります。  今後とも、仕事と子育ての両立支援を図るとともに、市民の皆様の声に耳を傾けながら、子育て支援施策の充実を図り、子育て家庭に優しいまちづくりを推進してまいります。  2点目の児童相談所についてでございます。  大分市児童相談所設置検討委員会が、昨年取りまとめた提言書には、人材確保、人材育成、財源の確保、県中央児童相談所のノウハウの継承、役割分担、連携の、この4つが、児童相談所の設置に当たっての課題としてまとめられております。  今年度設置した大分市児童虐待防止対策を強化するための基本計画策定委員会においては、この提言書を基に、さらに踏み込んだ検討を進めており、基礎自治体として幅広く有する豊富な情報を、児童相談所の業務に有効活用するための体制づくりなどが、新たな課題として議論されております。  また、こうした課題への対策については、社会福祉士や公認心理師などの資格を有する職員の採用や、県中央児童相談所との人事交流、派遣研修の継続、中核市市長会を通じた国に対する支援の拡充要請などに取り組んでおります。  開設に当たっての課題と対策については、児童福祉法の改正など、国の動向も注視しながら、計画策定委員会において、引き続き包括的な議論を進めていただくこととしております。  児童相談所は、子供の権利を擁護する、言わば最後のとりでであることから、本市としましては、子供の安全が守られる体制の整備に見通しがつくまで、丁寧に手順を踏んで、準備を進めてまいりたいと考えております。  次に、環境行政に関する2点の御質問にお答えをいたします。  1点目の地球温暖化対策についてでございます。  地球温暖化は、気温を上昇させるだけでなく、地球全体の気候を大きく変える気候変動を引き起こし、異常気象による災害の増加や人体、農作物など、幅広い分野の影響を与えることから、地球温暖化対策は世界共通の課題と認識しております。  こうしたことから、本市といたしましては、国等の動向を踏まえ、現在改定中の大分市地球温暖化対策実行計画において、2025年度、2030年度の削減目標に加え、新たな長期的な目標として、2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを目指すこととしております。  排出削減の緩和策といたしましては、エコライフスタイル、エコビジネススタイルの実現をはじめ、環境に優しい交通体系、まちづくりの推進、再生可能エネルギー等の利活用促進などに取り組んでまいります。  また、気候変動による影響への適応策といたしましては、農業や生態系、健康、自然災害などの幅広い分野に対して、気候変動影響による被害の防止軽減、自然環境の保全と地域強靱化などの新たな対策に取り組んでまいります。  本市といたしましては、今後とも、引き続き市民や事業者などと一体となって、二酸化炭素の排出削減や、起こり得る気候変動への適切な対応に積極的に取り組むことで、持続可能な脱炭素社会の実現を図ってまいります。  2点目の家庭ごみの減量とリサイクルの推進についてでございます。  本市では、大分市一般廃棄物処理基本計画において、一人一人が環境資源について考え、4Rに積極的に取り組むまちを基本目標として掲げているところでございます。4Rの取組における家庭ごみの減量につきましては、燃やせるごみと燃やせないごみに含まれている古紙、資源プラ等の分別の徹底を働きかけるとともに、燃やせるごみの約4割を占める生ごみの発生を抑制するため、使い切り、食べ切り、水切りの3切り運動を推進しているところでございます。  特に、生ごみを含む食品ロスの削減につきまして、新年度において、大分市食品ロス削減推進計画を策定することとしており、消費者、事業者、関係団体、行政等と連携協力し、取組を進めてまいります。  また、リサイクルの推進につきましては、缶、瓶、古紙類等の有価物集団回収運動の促進のほか、使用済み小型家電等の拠点回収につきましても、引き続き取り組んでまいります。  こうした取組への啓発につきましては、イベントや市報、市ホームページ、各種メディア、SNS等により、市民の皆様の意識向上を図っているところであり、今後とも、引き続き家庭ごみの減量とリサイクルの取組をより一層推進する中で、資源循環型社会の構築に努めてまいります。  以上で、私の答弁を終わらせていただきます。 ○議長(藤田敬治) 三浦教育長。 ○教育長(三浦享二)(登壇) 教育行政に関する3点の御質問にお答えいたします。  1点目の子供たちの学びを支える教育環境についてであります。  新しい時代を生きる子供たちに必要となる資質、能力を確実に育むためには、子供たちの基礎学力を保障して、その才能を十分に伸ばすことができるよう、一人一人に応じた、きめ細かな指導を可能とする教育環境の整備が重要であると考えております。  このたびの国による公立小学校における学級編制基準の引下げは、教育環境の充実を図ることを目的とするものであり、本市においては、県の基準により、既に小学校1、2年生に、国を下回る30人学級編制を導入しておりますことから、実質的には、令和4年度以降、3年生から段階的に引き下げることとなります。  教室数の確保につきましては、全学年に導入される令和7年度には、市全体で61学級増加となることが想定されますが、多くの学校においては、既存の小人数教室や特別教室及び余裕教室を転用することで、対応が可能であると考えております。しかしながら、3小学校においては、教室の不足が見込まれますことから、今後プレハブ教室の建設等にて対応してまいります。  また、教職員の確保につきましては、学級数の増加に伴い、必要となる学級担任等が確実に確保できるよう、所管する大分県教育委員会に強く要望してまいります。  本市におきましては、これまでも学級担任以外に、授業における少人数での指導を行う非常勤講師や、特別な教育的支援を必要とする子供の対応に当たる補助教員、不登校児童生徒の支援を行うスクールライフサポーター等を独自に配置してきたところであり、今後とも一人一人に応じた、きめ細かな指導ができるよう、子供たちの学びを支える教育環境の充実を図ってまいりたいと考えております。  2点目のコロナ禍における学校施設の整備についてでありますが、学校における新型コロナウイルス感染症対策につきましては、これまで文部科学省の学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルを基に、対策を行ってきたところであります。  今後は、児童生徒の感染リスクを可能な限り低減させるためにも、御指摘の手洗い場やトイレの整備も必要であると考えております。  そこで、新年度の予算編成に当たりまして、全小中学校及び義務教育学校のトイレ、手洗い場への非接触型自動水栓設置に係る経費を計上したところであります。なお、今後は、建て替えや大規模改修の際には、レバー式水栓等を計画的に導入するなど、感染症対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  また、トイレの洋式化につきましては、大分市総合計画、及び大分市教育ビジョンにおいて目標に掲げておりますとおり、令和6年度までに洋式化率60%の達成に向け、計画的に整備してまいりたいと考えております。  3点目の、学校現場の働き方改革についてであります。  まず、持ち帰り仕事等も含め、教職員の長時間勤務の削減に向けた、今後の取組についてでありますが、学校における働き方改革の目的は、教職員の長時間勤務の是正を図り、子供たちに対して、効果的な教育活動を行うことができるようにすることであり、そのためには、業務改善や支援体制の充実を図ることが必要であります。  このような中、本市教育委員会においては、平成30年2月に策定した大分市立学校における働き方改革推進計画に基づき、全市一斉定時退勤日の設定をはじめ、印刷業務等の事務補助を行うスクールサポートスタッフ等の配置や、勤務時間外の電話対応の見直しなど、長時間勤務の是正に向けた12の具体的な取組を積極的に進めてきたところでございます。  本年度は、これまでの取組に係る成果等を検証する中、本計画の改定を行ったところであり、新たに、学校、保護者等間における連絡手段の電子化、学校施設の使用許可に係る事務の見直しを加えた14の取組により、学校における働き方改革を着実に推進していくこととしております。  本市教育委員会といたしましては、引き続き部活動指導員やスクールソーシャルワーカー等の様々な専門スタッフを配置するなど、チームとしての学校の機能強化を図るとともに、業務の持ち帰りが行われている実態がある場合には、その実態把握及び縮減に向けた取組に努めるなど、長時間勤務の是正に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。  次に、変形労働時間制についてでありますが、本制度は、1年間の業務の繁忙期や閑散時に応じて労働時間を配分するものであり、閑散期において、一定期間のまとまった休日を確保することにより、労働者の疲労や心理的負担を軽減することを目的としております。  国においては、令和3年4月1日より、1年単位の変形労働時間制を教職員へ適用することとし、大分県においては、令和3年第1回定例会で、導入に関する議案が上程されていると伺っております。  本制度の導入に当たっては、令和2年7月に文部科学省が定めた、公立学校の教育職員の服務を監督する教育委員会が講ずべき措置に関する指針によりますと、その前提として、対象となる教職員の在校等時間に関し、上限時間として定めた、一月42時間、年320時間の範囲内であることと示されております。  また、その実施に当たっては、本市教育委員会や校長が講ずべき措置として、長期休業中における研修の精選を含めた業務量の縮減、勤務時間を割り振らない日の設定、通常の正規の勤務時間を超えて割り振る日における育児や介護を行っている教職員への配慮などがあるため、これらの諸課題を整理し、慎重に判断してまいりたいと考えております。  ◇─────────────────◇ ○議長(藤田敬治) 以上で、本日の日程を終了いたしました。  次会は、明日17日午前10時に開きます。  本日はこれにて散会いたします。           午後2時33分散会 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  令和3年3月16日 大分市議会  議  長  藤 田 敬 治        署名議員  甲 斐 高 之        署名議員  今 山 裕 之...