○
安部委員
運賃はどうなっていますか。
○
橋本都市交通対策課長
距離に応じた運賃となっております。
○
井手口委員
板倉委員が聞いておられる部分に関連して、
ダイヤ編成、
路線決定をする場合に、基本的に事業者と行政の役割と責任の分担をどのように考えていますか。
○
橋本都市交通対策課長
一義的には
バス事業者がダイヤをしっかり考えるものと思います。
地域公共交通協議会で
バス事業者、
地方自治体、関係者が集まりまして、今後の
公共交通について協議しており、
情報交換をする中で、私たち市としても
バス事業者と協議して、そのあたりの情報共有を図って、よりよい
公共交通をつくっていきたいと考えています。
○
大石委員長
ほかにありませんか。
○
福間委員
よい取り組みだと思います。この10年来、市内で
バス路線の何路線が廃止されて、何キロに及ぶ、バス停がどれだけなくなったなど。そして20分、30分間隔であったバスが1時間ごとになったなどがわかるような資料の提供をお願いします。
○
橋本都市交通対策課長
資料をまとめまして、後ほど提供させていただきたいと思います。
○
大石委員長
執行部、資料は
委員全員に提供するようお願いします。
ほかにありませんか。
〔「なし」の声〕
○
大石委員長
次に、大在駅
バリアフリー化について報告を受けます。
○
橋本都市交通対策課長
大在駅の
バリアフリー化について御報告させていただきます。
資料の2の
事業概要をごらんください。
国では、1日当たりの
平均利用者数が3,000人以上である鉄道駅につきまして、令和2年度までに可能な限り
バリアフリー化を実施することとしております。本市では、高城駅、鶴崎駅、大在駅等において助成を行うこととしており、このうち本年3月には鶴崎駅は
バリアフリー化が完了しております。
次に、大在駅
バリアフリー化の概要です。跨線橋の新設、
エレベーターの新設、
多目的トイレの改修、上屋の新設等が主な内容でございます。
2ページ、A3資料をごらんください。
バリアフリー化の平面図でございます。図面の上側が
北口駅前広場のロータリー、下側が国道197号でございます。左上の青色の矢印が
駅舎入り口でございます。
駅舎入り口の左側にピンク色の部分ですが、
多目的トイレの改修位置でございます。図面の中央、緑色の部分が新たに設置される跨線橋です。この跨線橋に接続される
エレベーター2基が赤色の部分でございます。跨線橋に接続する形で上屋が新設されます。ホーム上の黄色の線は、
内方線つき点状ブロックの新設箇所でございます。資料の右下の写真は、鶴崎駅で整備した
バリアフリー施設のうち、
多目的トイレ、
列車接近表示器等の写真を掲載しております。
また、
土木建築部の所管となりますが、左側の水色の部分は既存の自由通路で、今回の
バリアフリー化に合わせて改修されることになっており、
エレベーター2基の新設と、それに連接する通路の延伸、上屋の設置となっております。
1ページ目A4の資料にお戻りください。
本市の負担額でございますが、
バリアフリー化の
補助対象となる事業費のうち、
地方自治体が3分の1補助するものを県と折半いたしまして、6分の1が補助額となっております。平成30年度は設計に要する費用として、
補助対象事業費約3,700万に対しまして約610万円を補助しております。
令和元年度は、予算でございますが工事に要する費用といたしまして、
補助対象事業費8,400万円に対し、1,400万円を補助する予定となっております。
スケジュールでございますが、詳細はJR九州において調整中でございます。今年度8月上旬には工事が着手され、来年度には工事が完成予定となっています。
今後の対応ですが、高城駅につきましては、今年度設計に着手し、来年度工事を予定しております。
○
大石委員長
ただ今の報告について、委員の皆さんから質問はありませんか。
○
福間委員
昨年10月から
バリアフリー化を始めていますが、今回の大在駅の
バリアフリー化は鶴崎駅と同等のものなのかどうか。また、鶴崎駅での状況、乗客の推移、利用者の喜びの声などがあると思うのですが、その上で大在駅ではこういうこともということがあれば教えてください。
○
橋本都市交通対策課長
各駅での状況も違いますので、全く同じ機能ということではございません。今回、跨線橋が新設されますし、
エレベーターも設置されておりますが、詳しい比較は後ほど御説明したいと思っております。
利用者の声としましては、JRからは
バリアフリー化をして歩きやすくなった、乗りやすくなったという声はあると聞いております。
○
大石委員長
ほかにありませんか。
〔「なし」の声〕
○
大石委員長
委員の皆さんでその他として何かありませんか。
○
井手口委員
先ほども話しましたが、
バス事業者がダイヤ、路線を決めて運行していますが、不
採算路線がどのくらいあるのか把握していますか。
○
橋本都市交通対策課長
バス事業者の経営に関する全ての資料はいただいておりませんが、不採算系統の概略の資料はいただいております。しかし、本件に関する情報の公表の可否につきまして、改めて
バス事業者に意向を確認したところ、公表を控えてほしいとの回答がございましたので、申しわけございませんが、公表を控えさせていただきたいと考えております。
○
井手口委員
つまり、議会はそういった科学的な根拠なしでこれから執行部から出てきた提案を審議して、採決をせよということを
バス事業者が言っているということですか。
○
橋本都市交通対策課長
バス事業者といたしましては、公表を前提とした資料ではないため、公表を控えてほしいということを繰り返し述べているところでございます。
○
井手口委員
行政として不
採算路線があって、それを維持するかどうかということに関して、どのようなかかわり方をしていくつもりですか。
○
橋本都市交通対策課長
公共交通としては、不
採算路線であったとしても、皆さんの生活の足となる路線でございますので、ぜひとも継続していただきたいと思っております。しかしながら、
バス事業者としても収支、採算というところでの御苦労があるというのも理解できるところでございますので、粘り強く
バス事業者と協議をしながら、できるだけそういったルートがないように努力していきたいと思っております。
○
井手口委員
具体的な努力の内容を教えてください。
○
橋本都市交通対策課長
不
採算路線の維持のメニューとしまして、地域内の
バス交通の
運行支援として、国が行う
地域公共交通の
確保維持事業、地域内の
フィーダー系続の補助によりまして協調補助を行っているところでございます。本市におきましては、
臼津交通が運行する佐賀関から下浦間の臼関線が
補助対象となっておりまして、補助をしているところでございます。
○
井手口委員
最近10年間の本市がいろんな形で行っている
業務委託、低床バスの導入時の補助といった
補助メニューを全て表にして提出していただきたい。
国土交通省が地方の
バス路線に関しては維持が非常に難しくなっている、抜本的な改革が必要だという方針を打ち出しました。一方で不
採算路線といっても、市民の移動手段の確保に対する行政の責任ということから考えたら、維持したいというのは当然行政側の考えです。しかし、
バス路線は民間の
バス会社が維持しているので、赤字覚悟でというのは非常に難しい話になります。
その2つの
兼ね合いをこれからどうしていくつもりか教えてください。
○
橋本都市交通対策課長
兼ね合いというのは非常に難しいと思っています。ただし、市としては市民の足である
公共交通が1つの
バス路線であったとしても、なくなるというのは非常に難しい、困ったことだと思っておりますので、ぜひとも
バス事業者と
情報交換をする中で、よりよい
公共交通のあり方を模索しながら進めていきたいと思っております。
○
井手口委員
不
採算路線に関する資料が出てこないので、全体像を我々が把握することはできないけれども、
国土交通省の資料から推測する限りは、大分市内の
中心バス会社である
大分バスは不
採算路線が今ふえつつある。その認識に立って今後の
バス事業者の将来予測は行政としてどう考えますか。
○
橋本都市交通対策課長
不
採算路線につきましては、現状は非常に厳しいと思っております。輸送人員の減少によります収益の悪化や、車両への設備投資、
乗務員不足、燃料単価の上昇による燃料費の高騰などが影響し、
バス事業者からは経営状況が好転する将来予測は見られないと聞いています。
○
井手口委員
昨年度の
大分バスの1年間の総収入は46億円です。その46億円で不
採算路線を抱えていけない時期がいずれ来ると。100年先であれば行政としては責任をとる必要はないでしょうけど、5年先、10年先、あるいは20年先ぐらいとなると大分市
総合計画との
兼ね合いもあります。その辺の将来予測はどう考えますか。
○
橋本都市交通対策課
将来予測は厳しいところではございますが、市民の足である
公共交通の不採算の部分を本市が肩代わりして路線を存続するということも考えられると思います。ただし、そういった路線がふえるにつれて、行政の財政に対する圧迫度が非常にふえていくと思います。そのあたりはしっかり議論して、行政、市民、議会が協議しながら決めていく必要があると思っております。
○
井手口委員
平成30年3月27日に
大分バスから
福祉保健部に今の
業務委託費ではやっていけないので、平成31年3月31日をもって
高齢者ワンコインバス事業から撤退したいという申出書がありました。その事実については御存じですか。
○
橋本都市交通対策課長
存じております。
○
井手口委員
その申出書には別添資料で理由を御説明したいと書いてあります。ところが、それも公表の対象になっていないために我々の手には入りません。
公共交通の
担当部局である
都市計画部として、その別添資料は知っていますか。
○
橋本都市交通対策課長
その資料は存じています。
○
井手口委員
その中身をどのように思いましたか。
○
橋本都市交通対策課長
数字等は覚えておりませんが、いずれにしても事業者の収益的に非常に厳しいという資料になっていたと記憶しております。
○
井手口委員
不
採算路線の存在において、
バス経営が非常に厳しいという話と、今の
業務委託を受託しているサービスが厳しいという話と、同じレベルで考えていいのですか。それとも全く違う面で採算がとれていないという話なのですか。
○
橋本都市交通対策課長
要望は
高齢者ワンコインバス事業に関する収支に対する苦しさを訴えたものと理解しておりますので、
高齢者ワンコインバス事業に対する収支として非常に厳しいといった旨の資料であったと記憶しております。
○
井手口委員
一昨年の3月27日に申出書が出てから、ことしの1月に
高齢者ワンコインバス事業の
あり方検討会が立ち上がって、ことしの5月31日に答申が出ていますが、その間、
担当部局はかかわってきたのでしょうか。
○
橋本都市交通対策課長
高齢者ワンコインバス事業の
あり方検討会につきましては、事務局は
長寿福祉課が行っておりまして、本市の
公共交通の
担当部署といたしまして
清水都市計画部長が委員としても参画しているところでございます。
○
井手口委員
部長にお聞きします。どのようなかかわり方をしましたか。
○
清水都市計画部長
この検討会には、私も委員として参画しておりまして、
公共交通の
担当部署としてふれあい
交通運行事業の制度の話、低床バスなどに行っております補助など、市として取り組んでいく内容の御説明をしております。
○
井手口委員
公表されていない資料も、当然事前に読める立場にあるのか、部長としてどういうかかわり方を示しているのですか。
○
清水都市計画部長
高齢者ワンコインバス事業は福祉施策と捉えておりますが、
公共交通として
橋本課長から御説明がありましたとおり、
バス事業者としての厳しい状況というのを踏まえた上で、この検討会への参加をしております。
○
井手口委員
担当課長からの答弁にあるように、不
採算路線をたくさん抱えている民間の
バス事業者としては、経営が非常に大変である。一方で不
採算路線に関しては行政には市民に対する責任がある。そういう立場から見れば、
高齢者ワンコインバス事業に拘らず、特に周辺部の不
採算路線に関しては、維持していく義務が当然行政側にもあります。そのことについて、
高齢者ワンコインバス事業の
あり方検討会では全く論議されなかったのですか。
○
清水都市計画部長
この
高齢者ワンコインバス事業の
あり方検討会では、市ではふれあい交通を進めているということは申し上げてまいりました。
○
井手口委員
行政が行政の責任上、支出をしなければいけない公的な金というのがあります。例えば本市は
市民病院を持っていないことから、
大分赤十字病院、アルメイダ病院、
佐賀関病院といったところには応分の負担をし、いろいろな形で補助を出しています。同じように、不
採算路線に関しては、維持する責任が行政側にあるとすれば、きちんと計算した上で科学的に検証して、そして応分の負担をするという形にするべきだと思います。今後、科学的な考察をしていくことはありますか。
○
清水都市計画部長
科学的な検証につきましては、
交通事業者としての責務が
バス事業者にあると考えますので、
交通事業者としてその責務を果たしていただきたいというのを第一義に、現在もそういった観点から
バス事業者と協議しております。
○
井手口委員
現在、不
採算路線であったとしても、民間事業者の努力で黒字となる可能性があると判断しているということですか。
○
清水都市計画部長
そのために、先ほど報告いたしました
実証運行事業において分析しながら、
バス事業者と連携を図り、有効な交通手段のルートといったものを考えてまいりたいと考えております。
○
井手口委員
先ほどの実証実験に関しては歓迎するべき話ですが、ただし、これは新設の路線、新設のダイヤを組むための準備的なテスト、既成の路線であるいは歴史のある路線で不採算化してしまうという路線がたくさんあります。これに関して、本当に民間事業者の努力だけで解決する問題と考えていますか。
○
清水都市計画部長
事業者だけで解決できる問題ではないと考えておりますので、
実証運行など検証する中で、ルートの改善というのは必要であると考えております。
○
井手口委員
いずれにしても
公共交通機関を維持していくというのは基礎自治体にとっては大きな命題の一つですから、そのことに関してはきちんとした科学的な方策に基づいて、行政が財政出動しなければいけないのであれば、その分に応じてするべきだと私は考えます。
ところが、
高齢者ワンコインバス事業に関しても、
大分バスの申し入れあるいはその後の状況、
あり方検討会が答申を出した以降、科学的な考察が行われたというところが全く見えません。当然ながら、技術部局である皆さんにとっては、科学的な考察というものがどういうものかは重々御存じでしょう。
今後、大分市内の
バス事業者と
バス路線の維持、不
採算路線の解消に向けて話をするときには、必ず科学的な根拠に基づくということを前提に、そしてそれは議会にも市民にも公表ができるということを前提にしていただくことをお願いします。そうしないと、このようにこの部分は公表できないが、とにかく認めてほしいという形で議会に提案されても、チェック機関としての議会が権能を果たすことはできません。よろしくお願いします。
○
大石委員長
ほかに委員の方からありませんか。
〔「なし」の声〕
○
大石委員長
執行部からその他ありませんか。
〔「ありません」の声〕
○
大石委員長
それでは、以上で
総合交通対策特別委員会を終了いたします。
午後1時45分散会...