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平成21年第1回定例会(第4号 3月18日)
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  1. 大分市議会 2009-03-18
    平成21年第1回定例会(第4号 3月18日)


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    平成21年第1回定例会(第4号 3月18日)   第1回大分市議会定例会会議録 (第4号) ―――――――――――――――――――――― 平成21年3月18日    午前10時0分開議 ―――――――――――――――――――――― 出席議員   1番    小野仁志   2番    堀嘉徳   3番    二宮純一   4番    廣次忠彦   5番    河野広子   6番    福間健治   7番    大久保八太   8番    帆秋誠悟   9番    松下清高  10番    宮邉和弘  11番    髙野博幸  12番    安東房吉  13番    篠田良行
     14番    日小田良二  15番    指原健一  16番    倉掛賢裕  17番    田島寛信  18番    二宮博  19番    藤田敬治  20番    安部剛祐  21番    野尻哲雄  22番    永松弘基  23番    板倉永紀  24番    足立義弘  25番    仲道俊寿  26番    三浦由紀  27番    河越康秀  28番    長田教雄  29番    秦野恭義  30番    阿部剛四郎  31番    福崎智幸  32番    衛藤良憲  33番    小嶋秀行  34番    井手口良一  35番    仲家孝治  36番    荻本正直  37番    徳丸修  38番    河内正直  39番    高橋弘巳  40番    藤沢達夫  41番    国宗浩  42番    泥谷郁  43番    佐藤和彦  44番    今山裕之  45番    吉岡美智子  46番    渡部義美 ―――――――――――――――――――――― 欠席議員  なし ―――――――――――――――――――――― 出席した事務局職員  局長  宮脇邦文  次長  須藤和博  次長兼総務課長  久長修治  議事課長  姫野光則  議事課長補佐  後藤陸夫  政策調査室長  板井隆  議事記録係長  中村義成  主査  明石文雄  委託速記者  田中浩 ―――――――――――――――――――――― 説明のため出席した者の職氏名  市長  釘宮磐  副市長  磯﨑賢治  副市長  久渡晃  教育長  足立一馬  水道事業管理者  渕野善之  消防局長  関貞征  総務部長  秦忠士  総務部参事兼契約監理課長  井上英明  企画部長  小林知典  国体推進部長  田仲均  財務部長  城内健  市民部長  小出祐二  市民部参事兼鶴崎支所長  三浦能成  市民部参事兼稙田支所長  利光一博  福祉保健部長  神矢壽久  福祉保健部参事福祉事務所所長  村田英明  福祉保健部参事兼大分市保健所所長  井原誠  環境部長  児玉一展  商工部長  吉田元  農政部長  佐藤日出美  土木建築部長  首藤国利  土木建築部参事  島章  都市計画部長  中尾啓治  都市計画部参事  後藤政義  都市計画部参事兼駅周辺総合整備課長  木崎康雄  下水道部長  藤田光夫  下水道部参事  阿南洋  教育委員会教育総務部長  阿部俊作  教育委員会学校教育部長 (阿部教育総務部長兼務)  水道局管理部長  渕好幸  市長室長  日小田順一  財政課長  佐藤耕三 ――――――――――――――――――――――   議事日程  第4号     平成21年3月18日午前10時開議 第1 代表質問     日本共産党     おおいた民主クラブ ――――――――――――――――――――――   本日の会議に付した事件 日程第1 代表質問       日本共産党       おおいた民主クラブ  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(仲道俊寿) これより会議を開きます。           午前10時0分開議 ○議長(仲道俊寿) 本日の議事は、お手元に配付の議事日程第4号により行います。  ◇――――――――――――――――――◇ ◎日程第1 代表質問
            日本共産党         おおいた民主クラブ ○議長(仲道俊寿) 日程第1、昨日に引き続き代表質問を行います。  最初に、日本共産党代表。6番、福間議員。 ○6番(日本共産党 福間健治)(登壇)(拍手) おはようございます。福間健治です。  日本共産党を代表して、市長及び教育長に質問をいたします。  まず、市議選の結果についてです。  去る2月22日に行われた市議選は、合併後全市1区で定数2名減の46議席を争う多数激戦となりました。各党とも衆議院の解散総選挙の前哨戦と位置づけ、党首クラスを投入するなど、かつてない激しい政党間の戦いとなりました。  日本共産党は、前回比679票伸ばし、得票率も0.35ポイント増の1万3,935票、得票率6.57%を獲得し、4期連続4名全員の当選を果たしました。一方、自民党は現職3名が議席を失ったことは、自民・公明政治の悪政に対する市民の厳しい審判のあらわれです。  我が党は、景気悪化で生活苦と貧困が広がる中、市民の命と暮らしがかかった選挙であり、自公政治の悪政から暮らし守る防波堤として、政治の責任で雇用を守れ、後期高齢者医療制度廃止などの訴えが市民の支持と共感を広げました。引き続き、市民の命綱として、公約実現のために全力を尽くす決意であります。  市長は、市議選の結果について、どのように受けとめているでしょうか。まず、見解を求めます。  次に、市長の政治姿勢について、4点質問をいたします。  まず、景気対策についてです。  昨今、アメリカ発の金融危機は世界経済の大混乱を引き起こし、日本経済にも深刻な影響を与えております。今起きているのは、単なるバブルの崩壊とは性格が違います。極端な金融自由化と規制緩和を進め、投機マネーを異常に膨張させ、世界有数の金融機関がばくちのような投機、マネーゲームに奔走するカジノ経済が破綻をしたものであります。  急速な景気悪化の背景には、1、労働法制の規制緩和によって非正規労働者を急増させたこと、2、極端な外需頼み、特にアメリカに依存する脆弱な経済をつくってきたこと、3、規制緩和と金融自由化によって金融危機が実体経済に波及しやすい構造になってしまったことです。  今日の景気悪化から抜け出すためには、大企業中心、アメリカ言いなりという、これまでの内需冷え込み、外需依存の経済体質から、国民の購買力を高め、個人消費を温める内需主導の経済政策への転換こそ必要です。  そのために、1、安定した雇用を保障するルールをつくること、2、安心できる社会保障を築くこと、3、農林漁業の振興、中小企業の応援、地域経済の再生、4、消費税増税をストップし、庶民の家計を応援する減税を実施すること、その財源は、軍事費と大企業、大資産家優遇税制という二つの聖域にメスを入れ、暮らしを支える財源を確保すべきと考えます。市長の見解を求めます。  次に、消費税についてです。  この10年間、大企業、大資産家には7兆円もの減税――年間ベースで行う一方、小泉内閣以降、定率減税の廃止、年金課税強化で5兆円を超える増税が押しつけられました。本来なら、所得の再配分に役立つはずの税制が、逆に格差を広げる方向にゆがめられてきました。  国民の暮らしが危機に直面しているとき、減税によって家計の負担を軽減をすることが必要です。単年度限りの定額減税は、暮らしの不安を取り除く効果がないことは、10年前の経験で示されております。まじめに国民の暮らし、日本の景気を考えるものではなく、選挙目当てのばらまきと言うほかありません。減税というならば、所得の再配分という税制の民主的原則に立って、現在の税制のゆがみを正す第一歩となる減税を行うべきであります。  自民党は、国民の批判を恐れ、増税を先送りにしているものの、消費税率は段階的に引き上げ、2015年ぐらいには10%台にする──麻生首相──などと、消費税大増税のねらいを公言をしております。  消費税は、低所得者ほど負担が重く、大企業は1円も負担しないなど、最悪の不公平税制です。消費税の増税に反対を貫くべきです。見解を求めます。  また、どんな低所得者でも食料品なしには生活していけません。食料品への課税は極めて逆進的です。食料品への消費税非課税とすれば、緊急な家計への負担軽減とともに、格差是正にもなります。消費税の食料品非課税を緊急に実施するよう国に要求する考えはないか。見解を求めます。  次に、政治と金の問題です。  小沢一郎民主党代表資金管理団体、陸山会の会計責任者を務める公設第一秘書が、準大手ゼネコン西松建設からの政治団体をトンネルにした違法献金の疑いで逮捕されました。政治団体をトンネルにした西松建設の偽装献金は、二階俊博現経済産業大臣、尾身幸次元財務大臣など、自民、民主、改革クラブなどの政治家にも渡っています。  見返りを求めない企業献金がないというのは、これまでの政治と金をめぐる事件、疑惑で明らかになった常識です。企業が金の力で政治をゆがめる企業、団体からの献金は、きっぱりと禁止すべきと考えます。見解を求めます。  また、政党助成金は、企業、団体献金をやめる見返りを口実に導入をされたものです。国民の税金から、日本共産党を除く政党に総額320億円が配分されております。憲法の定める思想、信条の自由に反する政党助成金の廃止も要求すべきです。あわせて見解を求めます。  次に、道州制についてです。  道州制は、財界の21世紀戦略の柱として、2015年ないし2017年の導入を目指し、来年中にはビジョン懇談会の最終報告をまとめる計画で進んでおります。道州制は、今の都道府県をなくし、全国を10ブロックに区分し、約1,800の市町村を将来は300程度の基礎自治体に再編しようとする、地方制度の大改変であります。  また、自民党の第3次中間報告では、国家戦略、危機管理に強い中央政府、国際競争力を持つ地域経営主体としての自立した道州政府の確立を目指しています。まさに、財界、支配層の21世紀戦略である、アメリカと一緒に海外で戦争できる国づくり、財界の利益第一の弱肉強食の社会を支える体制づくりにほかなりません。憲法に基づいて、本来国が責任を負うべき社会保障や教育を初め、国民の福祉と暮らしを地方に押しつける一方、基礎自治体を住民から遠ざける道州制の導入は、地方の一層の冷えと地方自治の形骸化をもたらすものです。  地方自治と住民の福祉と暮らしを守るために、道州制の導入と市町村大再編のたくらみに、きっぱり反対すべきであります。市長の見解を求めます。  次に、新年度予算についてであります。  まず、国の予算について。  麻生内閣が初めて編成をした09年予算は、一般会計の歳出総額が約88兆5,000億円と、08年当初予算に比べ5兆5,000億円ふえ、過去最大規模となりました。他方、税収は約46兆円にとどまり、08年当初予算より7兆4,510億円落ち込む見通しであります。この結果、国債発行額は、08年当初予算を約8兆円上回る33兆3,000億円となり、4年ぶり、30兆円の大台を超えることになります。  最大の特徴は、派遣切りで職と住居を同時に失う労働者が急増し、資金繰りの悪化や仕事の減少で中小企業の悲鳴にこたえようとせず、それどころか、日本経済の脆弱さの根本にある大企業中心、アメリカ言いなりの経済路線にしがみつき、そのツケを消費税増税で国民に押しつけるレールを敷こうとしていることです。  次に、地方財政計画についてであります。  08年の補正予算では、地域活性化・生活対策臨時交付金6,000億円規模、雇用対策で4,000億円が準備をされています。年度末にこれだけの規模の補正予算は、地方自治体としては近年例がありません。また、09年度の地方財政計画では、地方交付税の1兆円の増額措置がとられていることです。これらの財源措置を有効に活用し、市民の暮らしを守ることが求められております。  次に、大分市の09年度一般会計当初予算についてであります。  大分市の09年度一般会計当初予算案は、1,543億2,100万円、対前年比2.4%の増となっております。  歳入では、市税総額は779億円、前年比で3.2%減、企業業績の悪化に伴い、法人市民税37.6%の減、地方交付税は6.3%増の60億円、財源不足を補うための臨時財政対策債は49億円、市債の発行総額は35.5%増の185億円、基金から40億円の繰り入れとなっております。これらにより、09年末の市債残高は1,950億円と減少するものの、基金残高は24億円となる見通しであります。歳出では、公債費や扶助費、人件費などの義務的経費は3.1%増、建設事業などの投資的経費は18.9%増、景気、雇用対策では臨時職員の増員、地場企業の受注機会をふやすため、国の対策と合わせ、34事業に62億3,000万円充てるとしております。  市長は、景気回復が最優先課題、事務事業の見直しで徹底して財源をひねり出し、公共事業を含め、地域経済を刺激する積極的予算を組んだと述べております。しかし、歳入では、市民税は対前年比マイナス3.2%となっておりますが、個人市民税は対前年比7億4,208万4,000円の3.8%の増となっております。固定資産税は対前年比4億1,536万2,000円、2.5%の増となっており、市税構成比の47.3%となっております。手数料、使用料は対前年比3億3,416万6,000円、11.6%の増、分担金及び負担金は対前年比1億1,905万5,000円、5.8%増など、新たな市民負担を求めるものとなっています。  また、歳出では、中小企業に対する融資枠の拡大など積極面もありますが、街路建設など駅南開発は聖域、ゼネコンしか手が出せない複合文化交流施設の建設準備など、大型公共事業を推進しようとしております。一方、長寿祝金等支給事業は、敬老年金節目支給の廃止や減額、やすらぎ見舞金は廃止など、高齢者福祉サービスは14事業で約1億8,000万円の予算削減であります。  景気悪化の中、市民には新たな負担増と福祉施策の削減などの犠牲を押しつけながら、ゼネコン型工事の推進、大企業優遇の予算案と指摘しなければなりません。景気悪化から市民の暮らしを守ることは、市政の最大の責務であります。  そこで、質問しますが、歳入では、新日鐵用地の固定資産税は一般宅地と同様に路線価方式に改め、市税の増収を図るとともに、歳出面では、駅南、街路計画の規模縮小、複合文化交流施設建設の凍結、東京事務所、同和事業の廃止、議員海外視察の中止などで歳出を抑え、市民の暮らし、福祉重点の予算に組み替えるべきと考えます。市長の見解を求めます。  次に、雇用問題について質問をいたします。  今、景気の悪化を理由とした大企業による大規模な労働者の首切り、解雇、雇いどめが進行し、雇用情勢は急速に悪化をしております。ことし1月の完全失業率は4.1%、完全失業者は277万人となり、完全失業率がこれだけ急速に悪化したのは、かつてなかったことであります。厚生労働省の発表でも、3月末まで、少なくとも全国で15万8,000人、大分県内では3,381人の非正規労働者の解雇、雇いどめが出ると発表しております。  まず、労働者派遣法の抜本改正などについて質問いたします。  もうけのために非正規雇用をふやし、景気が悪くなったら物のように使い捨てる、職を突然奪い、寮から追い出し寒空にほうり出す、このような大企業の横暴勝手は、絶対に許せません。  派遣労働は、一部業種に限られていましたが、99年に原則自由化され、派遣という働かせ方が蔓延をいたしました。今日の雇用破壊は、政治が起こした政治災害であります。政府は、解決する責任を果たすべきであります。労働者派遣法を99年以前に戻すべきです。また、派遣切り防止の緊急措置を行うよう要求すべきであります。見解を求めます。  次に、大企業への指導の強化についてであります。  キヤノン1社だけでも、今年度全体で5,800億円の利益を見込み、株主への中間配当だけで715億円です。解雇に追い込まれた非正規1,700人の雇用維持に必要な額は、中間配当の5%にもなりません。剰余金も3兆3,000億円、この0.1%で雇用維持はできます。大企業は、雇用を守る体力が十分あります。内部留保は1円も取り壊さず株主への高い配当は続けながら、働く人にだけしわ寄せを押しつけることなど、許されません。市民の税金をつぎ込み、誘致した以上、雇用確保を企業に求めることは、市の責任であります。  大企業に対し、内部留保の活用、株主配当の一部を使い、雇用を守る社会的責任を果たすよう、市長は、直接大企業に出向き、強力な指導を行うべきであります。見解を求めます。  次に、離職者の雇用と住居の確保、生活保護などセーフティーネットの活用についてであります。  昨年来、私のところには、キヤノンからの派遣切り、雇いどめによる相談が相次いでおります。鹿児島出身の38歳の男性は、首切りで、実家に残した家族への仕送りも途絶えてしまい、自分の毎日の食事もまともにできない日々を過ごしておりました。また、福岡で派遣を切られ、路上生活を余儀なくされていた男性は、私の息子の同級生の親でした。安定した雇用のルールを確立する法改正、大企業に雇用を守る社会的責任を果たさせることと同時に、失業者への支援は、国、自治体挙げて取り組まなければならない緊急課題となっております。  国の財源措置に基づく緊急雇用創出事業交付金については、福祉充実、地域密着事業に重点を置いたものにすべきであります。また、3年間という制約はありますが、短期で事業を終了させるのではなく、恒常的事業として定着させていくこと。この制度で雇用される労働者については、常用雇用、正規雇用につなげていくよう、強く要望しておきます。  また、3月末で寮から退去せざるを得ない離職者が増加します。市営住宅の空き部屋提供などの住宅確保について、万全な対策をとるよう、あわせて要望しておきます。  さらに、生活保護の早期の適用で離職者の生活を安定させ、就職活動に取り組める体制整備は必要不可欠な条件となっています。生活保護の本来の精神を遵守して、速やかに保護決定を行うこと。その際、毎日職安に行き就職を探せなど、行き過ぎた就労指導は是正すべきであります。この点について見解を求めます。  次に、後期高齢者医療制度について質問をいたします。  昨年4月1日から強行された後期高齢者医療制度には、少ない年金からこんなに保険料が取られたら生きていけない、長生きするなということかなど、全国で怒りの声が渦巻いております。  医療費削減を目的にした高齢者いじめの制度に、地方自治体から、制度の見直し、中止を求める決議、意見書が国会に次々に上がっております。また、参議院で野党提出の廃止法案が可決され、衆議院で継続審議となっています。  政府は、国民の猛反発を受け、一時しのぎの見直しで悪法の生き残りをねらっていますが、とんでもありません。この制度は、75歳以上の高齢者を国保、健保から切り離し、これまで負担のなかった人からも保険料を取り立てる、受ける医療を制限し差別する別建て診療報酬、保険料を年金から天引きし2年ごとに引き上げる、保険料を払えない人からは保険証を取り上げるという、憲法違反の差別医療制度そのものであり、廃止以外にはありません。また、70歳から74歳までの病院窓口負担2割への引き上げも、きっぱり中止すべきであります。あわせて見解を求めます。  次に、はり、きゅう、マッサージの利用回数復活についてであります。  後期高齢者医療制度の強行により、75歳以上であっても、年48回利用できたはり、きゅう、マッサージの助成は、年12回、住民税非課税世帯が対象と、大幅に削減をされました。今回、若干の是正措置がされていますが、医療差別の上、高齢者へのサービスの大幅な削減は、到底納得できません。  高齢者の特性から、医療的効果があると言われております。所得制限を撤廃し、年48回利用できるよう復活すべきであります。見解を求めます。  次に、介護保険について質問をいたします。  介護保険制度は、介護を社会全体で支えるといううたい文句でスタートし、10年目を迎えました。しかし、保険料の値上げ、施設入所者への居住費、食費負担、軽度者からのサービスの取り上げなど、次々に改悪が行われ、社会的支援を必要としていても、制度の網の目からこぼれ落ちていく介護難民が生まれ、社会問題となっています。こうした中、3年ごとの介護保険事業計画見直しの第4期改定作業が終了し、今議会に改定内容が提案されています。これで十分とはとても言えません。  そこで、質問しますが、国庫負担や介護報酬の大幅な引き上げを国に要求すること、また、介護積立金を使い、基準額以下の保険料の引き下げを行うべきであります。見解を求めます。  次に、国保税の引き下げ、保険証取り上げ中止について質問をいたします。  大分市は、累積赤字の解消、後期高齢者医療制度の創設に伴う制度改正にあわせ、06年、08年と国保税の値上げを行ってきました。改正に当たり、年1億5,000万円の繰り入れを始めました。しかし、生活保護基準標準3人世帯で、国保税年税額は20万9,800円と、国保加入者の負担は耐えがたいものとなっています。  庶民増税と社会保障の改悪による負担増、石油製品、穀物価格の高騰、その上、国保税の値上げは、暮らしと家計を直撃をしています。また、国保税の値上げは滞納者を増加させ、資格証明書の発行によって受診権を奪う事態が、市民の命と健康にかかわる大問題となっております。一般会計からの繰り入れを増額するなどして、国保税の値下げを行うべきであります。  また、国保税の滞納を理由とした資格証明書の発行をやめ、市民の受診権を保障すべきであります。あわせて見解を求めます。  次に、子育て支援について、3点質問いたします。  まず、乳幼児医療費無料化拡大についてであります。  子育て世帯の願いは、安心して子供を産み育てられる環境づくりです。特に、抵抗力が弱く病気にかかりやすい乳幼児医療費の支出は、経済的負担となり、家計を圧迫し、少子化に拍車をかける原因ともなっています。増税や社会保障の改悪、雇用不安が子育て世帯を直撃しています。  日本と同じ資本主義国の中でも、イギリス、フランスでは医療費は無料です。国内でも県内でも、中学校卒業まで医療費を無料化している自治体は広がっております。3歳児までという大分市はおくれています。既に県は、無料化拡大の態度を表明しております。小学校入学前までの完全無料化は、すぐに実施に踏み切るとともに、小学校卒業までの無料化へ向け努力をすべきであります。見解を求めます。  2点目は、保育環境の充実についてであります。  08年12月9日、社会保障審議会少子化対策特別部会が、新たな保育の仕組みが必要とする第1次報告案をまとめ、公的保育制度を壊す動きが強まっています。今月24日にも、第1次報告の最終決定をする構えであります。  自治体は、保護者に保育の受給権を付与するが、入所も保育料も保育料の納入も、保護者と保育所の間の公的契約にしていくというもので、実態は直接契約制度です。保護者や保育事業者から、保育を金次第にしてはならないと反対の声が日増しに高まっています。公的保育制度改悪の動きに反対すべきであります。見解を求めます。  また、待機児童解消のための万全の対策をとるよう要望しておきます。  3点目は、こどもルームの増設についてです。  こどもルームは、既に8カ所で実施をされ、子育て親子の交流や子育てに関する相談など、子育て世代からは大変喜ばれています。しかし、場所が遠く利用しづらい、近くに利用できるこどもルームをの声が寄せられております。せめて、中学校区単位に1カ所の増設を計画的に進めるべきと考えます。この点についての見解を求めます。  次に、中小企業対策について、3点質問をいたします。  まず、融資制度の改善についてであります。  昨年からの原油、原材料の高騰と金融危機のあらしが中小企業の経営を襲っております。貸し渋りや貸しはがし、下請単価の買いたたき、大企業による下請への発注減などが追い打ちをかけ、売上高、資金繰り、設備操業度も過去最低値に近づいていることからも、大幅な受注減や売り上げ不振により、中小企業の経営が先行きの見通せない厳しい状況に置かれていることを示しております。  仕事量が少なくなったため、ことし3月までの契約が昨年11月で打ち切られた、セーフティーネット融資も金融機関、信用保証協会のハードルが高く利用できないなど、業者の悲鳴の声が上がっております。日本経済の主役である中小企業に対し、現在の経営危機を乗り越える緊急対策と将来展望が開ける抜本対策をあわせて講ずることが、切実かつ緊急に求められています。  運転資金の欠乏による倒産が過去10年で最多となっております。緊急対策として、当面の運転資金を確保し、資金ショートを起こさせないためにも、緊急保証を全業種を対象にするよう政府に要求すべきであります。見解を求めます。  次に、企業立地促進助成金の抜本的見直しについてであります。  これまで大分市は、誘致大企業に対し、設備投資や新規雇用などを条件に、キヤノングループに20億円、東芝に2億円など助成金を投入してきましたが、ことし3月31日で大分市企業立地促進条例の期限が失効いたします。しかし、来年度以降継続するための条例改正案が今回提案をされております。  大企業は、内部留保もため込み、株主には高額配当、景気が悪くなれば真っ先に弱い立場の労働者の首を切り、雇用を守る社会的責任を放棄し、地域経済にも否定的な影響を与えています。誘致企業への助成金の支出は、きっぱりやめるべきです。  これまでの助成金は、地元中小企業が1人でも正規雇用をふやせば助成する制度に改めることを提案をいたしますが、この点についての見解を求めます。  次に、仕事おこしについて質問します。  景気悪化による仕事の減少は、中小零細業者の死活問題となっています。市長は、提案理由説明で、学校営繕や道路維持補修など市民生活に密着した事業を中心に景気の下支えに配慮したとしていますが、十分とは言えません。大幅に予算を増額するべきです。見解を求めます。  次に、農政の振興と食品の安全について質問をいたします。  昨年の世界的な穀物価格高騰による食料危機を受けて、食料自給率40%の日本にとっては、その抜本的引き上げは焦眉の課題となっています。また、中国製ギョーザ薬物中毒事件、中国におけるメラミン混入事件、ミニマムアクセス米を舞台とする汚染米流通事件、たび重なる国産農産物の偽装表示事件など、食の安全、安心を揺るがす事件が続発をしております。食の安全、安心の確保のための対策が急がれます。食の安定供給と安全、安心を消費者に提供することは、政治の責任であります。また、日本農業の立て直しは、国土と環境保全のためにも不可欠であります。  一つには、食料自給率を抜本的に引き上げるためには、農家が安心して農業に打ち込め、再生産を保証する、米を初めとする農産物の価格と所得保障の拡充を行うこと、二つ目に、食料自給率引き上げに逆行し、破綻が明瞭となった水田・畑作経営所得安定対策中止を国に要求すること、市として、家族経営を応援する対策を強めること、3、無制限な輸入自由化はやめ、また、輸入食品、植物検疫体制を強化するなど、食品の安全、安心を守る対策が必要と考えます。  以上3点について、あわせて見解を求めます。  次に、環境問題について。  新日鐵のばいじん対策について質問をいたします。  これまで我が党は、繰り返しばいじん対策について本会議で取り上げてきました。また、党市議団として、経済産業省や環境省などへの要望も行ってきました。背後地住民との共同した運動で新日鐵も一定の改善対策に取り組んできましたが、まだ十分とは言えません。今でも、ぜんそくや気管支炎で苦しんでいる人や、洗濯物が干せないなど、日常生活に支障を来しているとの声も聞きます。
     昨年は、党市議団の申し入れにより経済産業省の課長補佐が来県し、初めて新日鐵大分製鐵所に調査に入りました。今後は、国、県、市と一体となり、万全の体制でばいじん対策に取り組むべきであります。見解を求めます。  次に、同和行政について質問をいたします。  同和行政に対する時限立法が繰り返し出されてきましたが、平成14年3月末に、地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律の期限が切れ、既に7年が過ぎようとしております。  同和問題は、憲法にうたわれている人権と民主主義の条項を遵守すれば、十分対応できます。既に多くの地方自治体で同和行政を終結させています。大分市においても同和行政は速やかに終結させ、一般施策での対応を行うべきです。見解を求めます。  次に、合併した旧野津原、佐賀関の地域振興について質問をいたします。  もっと暮らしがよくなるのではと大きな期待を持って旧野津原、旧佐賀関が大分市と合併し、丸4年が経過をいたしました。  旧野津原、佐賀関の住民は、国民健康保険税や住民税、水道料などが高くなって大変、負担が重い、役場の手続で何でも片づいていたのに、住宅の申請や農業の関係など、本庁まで行かないとならないことが多く、時間も交通費、経費もかかるなど、住民サービスの低下を来しております。  旧野津原では、過疎地の福祉バス廃止、ふれあいタクシーをもっと便利にしてほしい、合併前、たった一つの野津原の保育所の建てかえが決まっていたが、計画はどこかに消えてしまった、新町権現地区の道路改善もそのまま、合併した途端何も進まず、道路は狭いまま、救急車も消防車も入ることも、回ることもできない、小屋鶴団地、愛宕住宅改修はそのまま、外壁はぼろぼろ、少しの地震でも一気に全壊してしまいますとの切実な声ばかりであります。  旧佐賀関では、市営住宅の営繕が行き届いていない、関アジ、関サバの漁獲量も減り、後継者問題も山積する中、住民の意見も聞かず水産振興室を廃止するなど、とんでもない、流木対策や魚価の価格保証をしてほしいなど、切実な要求が山積しております。  合併した旧野津原、旧佐賀関の今後の地域振興について、市長の見解を求めます。  次に、高齢者などが地域で住み続けられるまちづくりについて質問をいたします。  近年、構造改革路線による規制緩和、景気悪化の中で、スーパーの撤退、郊外を中心にバス路線の廃止などが相次ぎ、高齢者などが地域では生活できない地域崩壊が顕著に表面化しております。スーパーでは、松が丘、城南団地のトキハインダ、八幡マルショクなどが撤退をしております。バス路線は、平成16年から21年3月31日まで、25路線の18区間が廃止をされます。  城南団地では高齢者が多く、下の南大分マルショクやトキハインダへの買い物は、重いものが持てず一遍にたくさんの買い物ができません、また、バスの便が少なく不便しています、また、稙田地区の団地住民からは、わさだタウンや近くの病院に行くバスが欲しい、バス路線の変更、バス停をつくってほしいなどの切実な要望が上がっています。  高齢者などが住みなれた地域で安心して生活できる環境づくりは、避けて通れない緊急な課題となっています。今後の対策について見解を求めます。  最後に、教育行政について質問いたします。  まず、全国学力テストについてです。  ことしで3回目となる全国学力テストは、小学校6年生と中学校3年生の全児童生徒を対象に、4月21日に実施することが決まっています。しかし、各地で、点数を上げるため先生が正解を教える、ドリルばかりで本来の知育がおろそかになる、テスト対策のため文化祭や林間学校を縮小廃止した、個人情報が塾産業に流れているのではないかなど、深刻な問題が噴出しております。  また、全国学力テストの順位を上げ、学力を上げるためにと、大阪では行政による特定の教育方法の押しつけや、過去問を繰り返し解かせるなどの対策が進められ、現場に混乱と矛盾を起こしています。また、知事らによる学力テスト結果の市町村別公表も進んでおります。序列化競争により教育をゆがめる最悪の政治介入です。  全国学力テストは、中止以外にないと考えます。教育長の見解を求めます。  最後に、学校選択制と少人数学級の拡大についてです。  私はこれまで、学校選択制について、学校間格差の拡大、地域連携の希薄化、児童生徒の通学の安全など懸念事項の解消がされていないこと、また、行政視察をした長崎の実態、さらに、昨年11月15日、尾木直樹氏を迎えての教育後援会で、弊害が表面化し、見直しの進められている前橋市や江東区での実例を紹介しました。選択制の実施により、入学式のできなくなった小学校、廃校に追い込まれた学校があることなどを指摘し、全市実施の中止を求めてきました。  子供と教員を不毛な形で競い合わせ、地域の教育力を弱め、入学者ゼロの学校をつくり出すなど、教育をゆがめる学校選択制の全市導入は、きっぱり中止すべきであります。今やるべきことは、少人数学級の拡大など、子供たちの立場に立った教育の充実であります。  教育長の見解を求め、私の質問を終わります。(傍聴席で拍手する者あり) ○議長(仲道俊寿) 傍聴人に申し上げます。御静粛にお願いをいたします。  釘宮市長。 ○市長(釘宮磐)(登壇) 日本共産党を代表しての、6番、福間健治議員の御質問に対し、御答弁申し上げます。  なお、教育問題につきましては、教育長から答弁申し上げますので、御了承をお願いいたします。  まず、今回の市議会議員選挙の結果をどのように受けとめているのかとのお尋ねでございますが、去る2月22日に執行されました大分市議会議員選挙は、合併時に旧佐賀関と旧野津原の区域について設けられた選挙区が廃止され、合併後初めて、全市1区で実施をされました。  選挙は、46名の定員に対して立候補者数が55名という激戦となり、投票率のアップも期待されましたが、結果は、前回をさらに1.59ポイント下回る57.56%という、市議選としてはこれまでで最も低い投票率でございました。今回の市議選でも有権者の選挙離れに歯どめがかからなかったことは、まことに残念であり、ある意味で民主主義の危機だと考えております。とりわけ、選定投票所における20代前半の有権者の投票率につきましては、33.26%という数字が示すように、若者の政治離れは、極めて深刻であります。  私は、選挙期間中に、市内の2カ所で買い物客などに投票を呼びかけましたが、熟年層は選挙への関心を示してくれたものの、若者からの反応はほとんどなく、政治離れが進んでいることを身をもって感じたところでございます。しかしながら一方で、今回の選挙によりまして、20代、30代の若い新議員が選出されましたことが、政治に無関心と言われてきた若い世代に、市政に関心を持っていただけるきっかけになってくれるのではないかと期待をいたしているところでございます。  市といたしましても、選挙啓発に努めるとともに、公職選挙法の枠の中で、期日前投票の効果的な運用を含めて、市民の皆さんが投票しやすい方法について検討するようにいたしております。  なお、今回の厳しい選挙戦を勝ち抜かれた議員の皆様には、心からお喜びを申し上げますとともに、地方分権改革の大きな流れの中で100年に1度と言われる経済危機を乗り越え、大分市の発展のために格別の御尽力を賜りますようお願いする次第であります。  次に、国の景気対策についてのお尋ねでありますが、世界的な経済金融危機の中、政府は国民生活と日本経済を守る観点から景気回復を最優先で図ることとし、平成20年度の第1次、2次補正予算、平成21年度予算、税制改正をあわせ、定額給付金を初め、雇用対策や中小企業支援など、総額75兆円規模の経済対策を実施することとしております。  国の経済対策に関する予算そのものに直接意見を申し上げるわけにはまいりませんが、今回の急激な景気悪化を一刻も早く食いとめ、回復の軌道に乗せていくためには、平成21年度予算案や、その財源を裏づけるための関連法案を早急に成立させ、国、地方自治体、民間部門が一体となって、総合的な経済対策を講じる必要があると考えております。  また現在、政府・与党において、国内需要の喚起に向けた新たな追加経済対策の論議が進められようとしておりますが、その策定に当たっては、公共施設の耐震化、延命化など、国民生活に必要な公共投資を前倒しで実施するほか、新エネルギーの開発や新たな情報基盤の整備、医療、介護、環境など、将来的な成長と暮らしの安心につながる分野への投資などにより内需に軸足を置いた産業構造への転換を図り、国民に希望と安心感を与える景気対策に取り組むべきであるとして、全国市長会を通じ要請を行っているところであります。  次に、消費税についてでございますが、急速に進む少子高齢化、国際化といった大きな構造変化に加え、世界的な不況の中、昨年12月24日に閣議決定されました持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた「中期プログラム」では、「国民の安心を確かなものとするため、堅固で持続可能な「中福祉・中負担」の社会保障制度を構築し、機能強化と効率化を図ることにより、国民の安心につながる質の高い「中福祉」を実現する」とされております。その財源のうち、公費負担部分については、現在その3分の1程度を将来世代へ依存していることを改め、「給付に見合った負担という視点及び国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、消費税を主要な財源として確保し、税制抜本改革の一環として実現する」とされております。  この「中期プログラム」を受け、今国会に提出されました所得税法の一部を改正する法律案では、3年以内の景気回復を前提に、税制の抜本的な改革に係る措置として、消費税の全額が、年金、医療、介護の社会保障給付や少子化に対処するための費用に充てられることを予算や決算において明確化した上で、消費税の税率を検討するとともに、歳出面もあわせた視点に立って、複数税率の検討等の総合的な取り組みを行うことにより、低所得者への配慮についても検討することとされております。  この法律案は、現在、衆議院を通過し、参議院で審議されることになっておりますが、お尋ねの食料品への消費税非課税など、低所得者に対する配慮を含め、消費税のあり方については、今後国において十分な議論の上、決定されるものと考えております。  次に、政治と金の問題に係る御質問にお答えいたします。  企業、団体からの政治献金を禁止すべき、また、政党交付金の廃止を要求すべきとのお尋ねでございますが、政治資金規正法は、政治資金の流れを国民に公開し、政治活動を国民の不断の監視と批判のもとにゆだねることによる規正を通じて政治活動の公正と公明を確保し、我が国における民主政治が健全に発達することを目的としており、企業、団体からの政治献金に関しても、献金する企業、団体と献金を受ける政党及び政治資金団体が、この法律の精神にのっとり、高い倫理観を持って政治活動を行っていくことが肝要であり、そのことにより、政治資金の流れの透明化が促進されるものと考えています。  また、政党交付金につきましても、政党の政治活動の健全な発達の促進を目的とした政党助成法でその取り扱いが定められており、企業、団体からの政治献金の扱いと同様、交付を受ける政党とその政党に属する政治家の政治倫理の確立と政治資金の流れの透明化が促進されるべきものと考えております。  このように、企業、団体からの献金及び政党交付金につきましては、それぞれの法律を遵守し、適切な対処がなされるべきものであり、また、国政の場で、企業、団体からの献金や政党交付金に関して議論がなされているところでもありますので、私から特に、国に対して政党交付金の廃止を要求することは考えておりません。  いずれにいたしましても、国、地方を問わず、政治家は、自身にかかわる政治資金の流れを明確にし、政治活動の透明性を高めることはもちろん、疑念を招くことのないよう常にみずからを律して対処していく必要があると、切に思うところでございます。  次に、道州制についてのお尋ねでございますが、道州制につきましては、国の道州制ビジョン懇談会においてその本格的な導入に向けて検討が行われており、20年3月には、その理念や目的、プロセスなどを内容とする中間報告が示されたところであり、21年度中には最終報告がなされる予定であります。  九州におきましては、昨年10月に知事会と経済連合会などの経済団体でつくる九州地域戦略会議による道州制の九州モデルが示され、また、九州市長会では、平成18年10月に発表した九州府構想報告書を踏まえ、その実現計画が市長会の専門委員会において引き続き議論をされており、私も副委員長という立場でこれに参画し、特に権限の配分とそれに見合う税財源のあり方などについて、本市としての意見を述べてきたところでございます。  このように、九州における道州制実現に向けての動きは一段と活発化しているところであり、地方分権改革が喫緊の課題となっている現在、道州制導入についての議論は避けて通れないものと認識をいたしております。  道州制は、国と地方の役割分担を見直すためだけではなく、その最終目的は市民福祉の向上にあるという観点に立ち、基礎自治体や、そこに暮らす住民にとって真の地方分権を実現する制度改革となるよう、今後とも、九州市長会や全国市長会、中核市市長会などの場でも十分議論を重ねてまいりたいと考えております。  次に、平成21年度大分市一般会計予算案に関する御質問にお答えいたします。  まず、歳入では、新日鐵用地の固定資産税は一般宅地と同様に路線価格方式に改め、増収を図るべきではないかとのお尋ねでございますが、固定資産の評価に当たりましては、地方税法の規定により、総務大臣が定めて告示する固定資産評価基準によって価格を決定しなければならないこととされております。  固定資産評価基準では、宅地の評価の基礎となります標準宅地の適正な価格を求める場合には、地価公示価格や不動産鑑定士等による鑑定価格から求められた価格の7割をめどとして評価することとされております。  当該用地の固定資産の評価につきましては、土地の用途や利用形態が一般宅地とは著しく異なるため、他の大工場地区と同様、その他の宅地評価法により、用地全体を一つの状況類似地域とし、標準宅地を選定し、不動産鑑定士による鑑定評価から価格を求め、適正な評価をいたしております。  次に、歳出では、市民の暮らし、福祉重点の予算に組み替えるべきとのお尋ねでございますが、もとより市の予算は、福祉、環境、教育を初め、道路、公園、区画整理、上下水道などの都市基盤整備のほか、農林水産業、商工業、消防など広範多岐にわたっており、これらの経費はすべて行政の本旨である市民福祉の向上に資するものでありますことから、それぞれの事業との均衡を保ちつつ、バランスのとれた財源配分のもとに編成されなければならないと考えております。  また、今後も現在の厳しい財政状況が続くものと想定されますことから、各種事業の実施に当たりましては、選択と集中を基本に事業を厳選する必要があると考えているところでもございます。  平成21年度の当初予算の編成に当たりましても、市税の大幅な減収が見込まれるなど、大変厳しい財政状況ではございますが、事業の優先度や費用対効果を勘案しながら、財源の効率的配分に努めてきたところであり、特に福祉や暮らしの分野につきましては、妊婦健診の公費負担の拡充や障害者の雇用拡大など、積極的な財源配分を行っております。  また、市街地の整備や道路、住宅、学校施設など社会資本整備につきましても、地場企業を育成し、地域経済の活性化にもつながりますことから、市民生活に密着した事業を中心に、可能な限り配分を行ったところであります。  次に、雇用問題についての3点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、労働者派遣法の抜本改正についてのお尋ねでありますが、いわゆる労働者派遣法は、派遣労働者の雇用の安定と、その他福祉の増進に資することを目的とした法律であり、労働者の働き方のニーズに柔軟に対応したものであると理解いたしております。  しかしながら、今回、急速な景気後退の中、企業の業績悪化に伴う派遣切りや雇いどめが大きな社会問題となり、いわば企業にとっての雇用の調整弁として使われてきた派遣労働のあり方が問われる状況となっております。  お尋ねの、労働者派遣法を99年以前に戻すこと及び派遣切り防止の緊急措置を行うよう要求することについては、国において検討されるべきことであり、私から特に要求することは考えておりませんが、国においては、労働者派遣法の改正に着手しており、今国会において、派遣先企業の責任の明確化や製造業への登録型派遣の原則禁止等、労働者保護の仕組みを強化するための審議がなされているところでありますので、その動向を見守ってまいりたいと考えております。  2点目の、大企業に対し、雇用を守る社会的責任を果たすよう、市長は直接大企業に出向き、強力な指導を行うべきであるが見解をとのお尋ねでございますが、経済、雇用情勢が悪化する中、本市におきましては、大分市緊急雇用相談窓口の開設や市臨時職員としての採用など、雇用の確保に向け迅速な対応を行うとともに、昨年の12月15日には、東芝大分工場並びに大分キヤノン大分事業所を商工部長に訪問させ、期間従業員や請負従業員等の雇用の確保、住宅の提供についてお願いをしたところでございます。  また、本年1月には私自身が東芝本社を訪れましたほか、2月には進出企業を対象とした企業懇談会を急遽開催し、各社における雇用情勢等について説明を求めた上で、地元からの従業員の採用、確保について、改めてお願いをいたしたところでございます。  雇用の確保は最重要課題の一つであり、また、市として企業を誘致した責任もあると認識いたしており、今後とも機会あるごとに、企業に対し雇用の確保をしていただくよう強く働きかけてまいりたいと考えております。  次に3点目の、保護決定及び就労指導についてでございますが、生活保護制度は、生活に困窮する者の最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長するものであります。  保護の受給要件といたしましては、各自が利用し得る資産、能力、その他あらゆるものをその最低限度の生活の維持のために活用しなければならないこととなっており、加えて、民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、すべて生活保護法による保護に優先して行われることとなっています。  このようなことから、保護を決定するためには、関係機関等に対して種々の調査を行わなければならず、相当の日数を要しますが、できる限り速やかな決定を行うよう努めているところでございます。  また、就労指導についてでありますが、働ける方につきましてはその能力の活用をしていただく必要があり、ハローワーク等の積極的な活用を促しながら、求職者の年齢、技能なども考慮して求職活動の程度を個別に判断し、自立に向けた適切な指導に努めているところでございます。  次に、後期高齢者医療制度についての2点のお尋ねは、相互に関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。  我が国の医療制度を取り巻く環境は、急速な少子高齢社会への移行など、大きな変化に直面をしており、将来にわたって真に安定した持続可能なものにするために平成18年6月に医療制度改革関連法が制定され、昨年4月には、この改革の大きな柱として高齢者の医療の確保に関する法律の施行による、原則75歳以上の方々を対象とした後期高齢者医療制度がスタートいたしました。  しかしながら、その実施段階において、制度のあり方について多くの不安や疑問の声が上がり、特に75歳以上の独立した医療保険制度に対する不満や保険者間の高齢者医療費負担のあり方など、制度設計そのものに対する不信感が広がったところであります。  このため、国は昨年の6月に、低所得者への保険料の軽減や一定条件での特別徴収の中止など、当面の改善策を決定し、順次実施するとともに、9月には有識者による高齢者医療制度に関する検討会を立ち上げ、これら運用上の改善策とは別に、1年程度をめどに、法改正を含めた抜本的な制度の見直しを進めております。この見直しに当たりましては、高齢化の進展や医療費の増大など、我が国の高齢者医療の現状を踏まえた検討が加えられているものと承知をしており、高齢者の心情にも配慮する中で、高齢者の皆さんが安心して医療を受けられるよう、国民全体でしっかりと支えていける制度にしていかなければならないものと認識をいたしております。  本市といたしましては、今後の国の議論を通じて早期に国民各世代の納得と共感の得られる仕組みが構築されるよう、その動向を注視してまいりたいと考えております。  次に、はり、きゅう等の助成事業についてでございますが、まず、所得制限につきましては、従来の制度が国民健康保険制度の中で実施されているものであり、昨年4月から後期高齢者医療制度が始まり、75歳以上などの後期高齢者医療制度の適用となる方については国民健康保険の補助対象から外れることになりますことから、厳しい財政状況のもとではありますが、低所得者を支援する立場から、市民税非課税の方を対象に、新たな福祉制度として創設いたしたところでございます。  本制度の昨年4月から本年2月までの11カ月間の利用者証の交付件数は1,727件、本年1月までの利用件数は8,092件、助成額は約890万円となっております。利用回数につきましては、利用者の方々の要望が大変強いことから、現在の助成回数12回を、新年度から18回に拡大することといたしております。  今後とも、引き続き本制度の利用状況を見守ってまいりたいと考えております。  次に、介護保険についてでございますが、介護報酬の引き上げは介護サービス利用料や介護保険料にも影響を及ぼすこととなりますので、慎重な検討が求められており、都市自治体の意見を十分踏まえて設定するよう全国市長会を通じて国に要望してきたところであり、国の負担金につきましても、介護保険料とともに重要な財源であることから、その確保と増額についても、同様に全国市長会を通じて要望をしてきたところでございます。  また、介護保険料の基準額の引き下げにつきましては、今回の第4期介護保険事業計画に盛り込まれた介護サービスの種類ごとの見込み量に基づいた介護給付費をベースに保険料を算定する中で、介護給付費準備基金の取り崩しと国からの特例交付金で上昇を抑えることによりその基準月額を4,270円に設定し、第3期介護保険料額と同額に据え置いたところでございます。  なお、保険料区分については、国の指針に基づき、現行の7段階から8段階への改正を行うこととしているところでございます。  次に、国民健康保険に関する御質問のうち、まず、国民健康保険税の引き下げについてでございますが、本市の国民健康保険財政は、保険給付費等の急激な増加によりその収支に不均衡が生じ、平成13年度以降年々赤字額が増大しましたことから、平成18年度及び20年度に保険税率の引き上げを実施したところでございます。  この国民健康保険制度の運用に当たりましては、相互扶助の精神に基づき保険税を主たる財源として独立採算で経理されることを原則に、会計内で収支の均衡を図ることが強く求められておりますが、この間の2回の税率改定に際しましては、被保険者の急激な税負担の上昇を緩和する措置として、平成18年度以降、毎年度一般会計より1億5,000万円の繰り入れを行っております。  こうした措置にもかかわらず、国保財政は平成15年度以降毎年繰り上げ充用を余儀なくされるなど、依然として厳しい状況にあり、その健全化は喫緊の課題となっておりますことから、収納率向上対策による税収の確保や医療費適正化などによる歳出の抑制に懸命に取り組んでいるところであり、現下の厳しい財政状況下において税率の引き下げを目的として一般会計からさらなる繰り入れを行うことは、到底困難であると考えております。  次に、資格証明書の発行についてでございますが、国民健康保険法第9条では、政令で定める特別な事情がないにもかかわらず納期限から1年間保険税を納付しない場合には、被保険者証の返還を求め、かわりに資格証明書の交付をしなければならないこととされております。  この資格証明書は、交付そのものを目的とするのではなく、滞納者との納付相談の機会をふやし、生活実態や収入状況などを十分考慮しながら納付督励を行っていくことを目的として制度化されたものであり、病気や倒産、リストラによる失業等から生活困窮に陥るなどの特別な事情がある場合には短期被保険者証を交付するなど、一定の配慮のもとに運用をされております。  また、本市では、発育途上にある子供の受診機会が損なわれることのないよう、資格証明書交付世帯の中学生以下の子供につきまして、国の法律改正に先駆け、昨年12月から特別な事情がない場合でも短期被保険者証の交付を行ってまいったところでございます。  こうしたことから、資格証明書の発行を無条件に取りやめることは、法律の規定に反することとなりますし、被保険者間の負担の公平性を確保するという観点からも困難であると考えておりますが、制度の運用に当たりましては、被保険者の生活実態を十分に把握する中で、慎重な対応に心がけてまいりたいと存じます。  次に、子育て支援についての御質問にお答えいたします。  まず、乳幼児医療無料化拡大についてでございますが、乳幼児医療助成事業は県の補助事業で、平成18年10月には、制度の効率性と安定性を確保するため一部自己負担金を導入する中、それまで3歳未満児を対象としていました通院の助成を6歳就学前までとし、入院、通院とも6歳就学前までの医療費を助成する拡大措置をとったところでございます。さらに、平成19年10月には、医療機関を利用する可能性が高い3歳未満の乳幼児に対しまして一部自己負担金の助成を単独で行い、医療費の無料化を行ったところでございます。  乳幼児医療費の対象年齢拡大には多大な財政負担を伴いますことから、市単独助成による本制度のさらなる拡大につきましては困難と考えておりますが、昨年12月に県が発表いたしました中期行財政運営ビジョンの案に入院の助成対象年齢の拡大が盛り込まれておりますことから、今後、県の動向も見守りながら、現行制度の検証に努めてまいりたいと考えております。  次に、保育環境の充実についてでございますが、まず、公的保育制度見直しにつきましては、現在、厚生労働省の社会保障審議会少子化対策特別部会におきまして、すべての子供の健やかな育ちの支援を基本に、保育の公的性格、特性を踏まえ、保育の提供の仕組み等さまざまな検討がなされているところであり、本市といたしましては、国の動向を見守ってまいりたいと考えております。  次に、こどもルームの増設についてでございますが、こどもルームは、児童館の役割を果たすとともに、家庭で子育てを行っている保護者に対する子育て支援機能を持つ施設として、指導員による子育ての悩み相談や育児の手法、遊びの指導を初め、ボランティアによる絵本の読み聞かせやリズム体操などを行っており、安心して遊べる場所、集える場所として、昨年11月に新たに開設した佐賀関こどもルームを含め、現在市内8カ所で運営を行っており、民間におきましても、豊府校区のめだか学級や判田校区のパンダ村などが、地域における子育て支援を担っていただいているところでございます。  こどもルームを中学校区単位に設置することは考えておりませんが、今後、大在支所や大南支所の建てかえにあわせて設置を予定しており、拠点方式で全市的に展開するとともに、現在建設を計画中の複合文化交流施設には、こどもルームの核となる施設として児童センターを設置することといたしております。  次に、中小企業対策についての3点の御質問にお答えいたします。  1点目の、融資制度の改善について、緊急保証制度の指定業種を全業種とするよう政府に要求すべきとのお尋ねでございますが、平成20年10月31日から開始された国の原材料価格高騰対応等緊急保証制度は、原油に加え、原材料価格の高騰や仕入れ価格の高騰を販売価格に転嫁できていない中小企業の資金繰りを支援するため、保証枠を確保し、対象業種を185業種から545業種に拡大した制度であり、その後3回の見直しが行われ、760業種に拡大されてきております。  総務省統計局が定める日本標準産業分類では、全業種は1,269業種となっており、残る509業種のうち、農林水産業や金融保険業等、法令上対象外となっている業種が114業種、鉄道、製鉄など中小企業性の薄い業種が255業種あるため、現在140業種が指定されていないということになりますが、これらの業種は、情報通信産業、放送業など、売り上げ減少、原油、原材料、仕入れ価格上昇の影響を受けにくい業種でありますことから、現時点では、指定されている760業種で制度の対象とすべき中小企業はほぼカバーされているものと考えております。  本制度は国の制度であり、業種の指定は国が行うものでありますが、これまでも実態に即した業種の見直しが行われてきており、国の動向を見守ってまいりたいと考えております。  2点目の、企業立地促進助成金を抜本的に見直しをし、地元中小企業が1人でも正規雇用をふやせば助成する制度に改めることを提案するが、見解をとのお尋ねでございますが、現行の大分市企業立地促進条例は、平成16年に、それまで要綱として定められておりました制度を見直し、本市における企業の立地を促進し、産業の振興及び雇用機会の拡大を図り、本市の経済の発展及び市民生活の向上に資することを目的に制定をしたものでございます。  条例制定後、平成20年度までの5年間で14社16件の助成実績があり、本制度による本市への企業立地の促進は着実に成果が上がっており、本市経済の活性化に大きな効果をもらたしたところでございます。  本条例につきましては、本年3月で期限切れとなりますことから、これまでの実績をかんがみ、制度を堅持するとともに、さらなる充実を図るため、条例の一部改正について本議会に提案をいたしております。  今回の改正におきましては、進出企業と地元中小企業がともに発展することによってこそ本市の経済の成長が図られるとの観点から、既に市内に立地している企業の増設や移設についての対象要件を緩和し、中小企業にとっても、これまで以上に利用しやすい効果的な制度といたしたところであり、今後とも本制度を活用する中で、地域経済の活性化を担う重要な施策である企業立地の推進に積極的に取り組んでまいります。  3点目の、中小零細業者の仕事おこしのため大幅に予算を増額すべきとのお尋ねでございますが、世界的な景気後退の影響により深刻化する雇用、経済情勢の中、本市では、経済対策は最優先の課題であるととらえ、国や県の施策を活用しながら、平成20年度3月補正予算とあわせ、積極的に地域経済の活性化に取り組むこととしております。  とりわけ、厳しい経営環境の中にある中小企業者の経営安定化対策は、雇用を守る面からも大変重要でありますことから、資金繰りの円滑化を図るため事業資金融資枠を大幅に拡大するほか、受注機会の拡大と事業量確保のため市内業者への発注が中心となります道路や学校、保育所などの営繕費に4億4,000万円の緊急経済対策重点枠を追加するとともに、大南、大在、坂ノ市の各支所の建設を前倒しで実施することとし、3月補正予算では、国の地域活性化・生活対策臨時交付金を活用し、住吉保育所の改築や学校施設の改修など、4億5,000万円の公共事業を予算措置いたしたところであります。
     また、公共事業の発注に当たっては、下請業者へのしわ寄せが及ばないよう入札制度の改善を行うとともに、可能な限り早期発注に努めてまいりたいと考えております。  次に、農政の振興と食品の安全性に係る御質問についてお答えします。  まず、農産物の価格と所得保障の拡充についてのお尋ねでございますが、近年の世界的な穀物価格や燃油価格の高騰、それに伴う生産資材等の上昇により、農家経営はますます厳しさを増しております。このような中、農家経営の安定化に向けた支援をすることは、食料の安定供給や食料自給率の向上を図る上からも必要なことと考えております。  まず、米などに対する所得保障といたしましては、災害等による農作物の被害を補てんする農業共済制度が重要な役割を果たしております。また、所得政策として始められた水田・畑作経営所得安定対策も、一定の要件を満たす農業者に対し減収分の補てん等の制度が組み込まれております。  野菜や畜産等につきましては、これまでも、国、県、市や生産者及び農業団体が一体となって農畜産物の価格安定や所得対策に取り組んできたところであり、さらに、国、県の保障対象とならないパセリや水耕セリについては、本市独自の価格安定事業も実施しているところでございます。  今後とも、農家経営の安定化に向けた取り組みを積極的に実施するとともに、食料の安定供給を目指してまいりたいと考えております。  次に2点目の、水田・畑作経営所得安定対策の中止を国に要求し、市として、家族経営を応援する対策についてでございますが、国は平成19年度より、水田農業の体質を強化し、食料の安定供給、地域農業の維持発展を図ることを目的に、一定の要件を満たす農業者が米、麦、大豆等を栽培する場合に交付金を支払う制度である品目横断的経営安定対策を開始したところであります。さらに、平成20年度には、水田・畑作経営所得安定対策と名称を変えて、地域に応じた面積条件の緩和など、制度の改善を図ったところであります。  水田経営を主体とする多くの農村では、高齢化による担い手不足が進み、家族経営により農業を続けることに限界を感じている地域もふえております。このような中、この制度を導入し、集落営農組織を立ち上げ、組織の構成員が担い手となって地域の農地を守っていこうとする動きが市内各地で生まれておりますことから、中止を国に要求することは考えておりません。  本市といたしましては、今後も、集落営農組織を含む認定農業者を中心とした自立し得る農業はもとより、高齢者や女性を中心とした生きがい農業など、積極的に農業に取り組む農業者に対し引き続き支援してまいりたいと考えております。  次に3点目の、無制限な輸入自由化をやめること、並びに食品の安全、安心を守る対策についてでありますが、農産物の輸入自由化に関する問題は、国の食料・農業・農村基本計画の中で、食料の安定供給や国の農業振興を基本にしながら対応されていると考えております。  現在国は、多様な農業の共存を基本理念としてWTO農業交渉や2国間交渉に臨み、食料輸出国と輸入国のバランスのとれた貿易ルールの確立を目指しており、今後の国の農産物貿易交渉の動向を注視してまいりたいと考えております。  また、食品の安全、安心を守る対策についてでございますが、本市は毎年度、大分市食品衛生監視指導計画を定め、食品事業者への重点的かつ効率的な監視、指導を通じて食品衛生上の危害の発生を未然に防止し、食品の安全性を確保することにより市民の健康の保護を図ることといたしております。  これまでも、本計画に基づき、輸入食品につきましては卸売市場や店舗等での収去検査を行い、残留農薬や動物用医薬品等の規格基準の適合状況を確認することにより食品の安全の確保に努めてまいったところでございますが、本年度はこれに加えて、中国製輸入食品のメラミン混入事件等を受けて、県と共同して輸入加工食品中のメラミン等の緊急検査を実施しているところでございます。  平成21年度計画におきましても、野菜、果物、食肉、魚介類等の広域流通する輸入食品について引き続き収去検査を行い、規格基準の適合状況を確認するとともに、違反を発見した場合は、当該食品が流通しないよう、関係機関と連携しながら廃棄、回収等の対応を速やかに講じることとしております。  また、厚生労働省の国内31カ所の検疫所におきましては、平成21年度に食品衛生監視員の増員や検査件数をふやすこと等により輸入食品の監視指導体制を強化することとしており、今後も、国や県とも連携をしながら輸入食品の安全を確保してまいる所存でございます。  次に、環境問題についてお答えいたします。  国、県、市と一体となったばいじん対策の取り組みについてでございますが、本市ではこれまで、大気汚染防止法及び公害防止協定に基づき工場の規制を適正に行うとともに、工場において施設の新増設等がある際にはその機会をとらえ、最新の公害防止技術によるばいじん、粉じん対策をとらせることにより、市民の健康の保護と生活環境の保全に努めているところでございます。  こうした中、工場では、平成20年4月に第2焼結工場のばいじん削減対策として大型集じん機を追加するとともに、焼結施設周辺の土間洗浄設備を設置しております。また、第5コークス炉においても、有視煙の発生をなくすため、本年2月に大型集じん機を設置いたしました。さらに、グラファイトの飛散防止対策として、現在、製鋼工場で発生するスラグの処理場内に大型の建屋を2棟建設し、集じん機の設置工事等も進めているところであります。  また、公害防止協定におきましては、平成18年3月に、降下ばいじんの管理目標値を1月1平方キロメートル当たり溶解性成分量と不溶解性成分量の合計で10トン以下とするから、不溶解性成分量で6.5トン以下とするとの見直しを行いました。さらに、平成20年3月には、第1高炉改修の3年後から6トン以下とするとの厳しい目標値へと見直したところでございます。  本市といたしましては、これまでと同様に国の動向を注視し、県と連携しながら市民の健康を保持し、生活環境を保全するため、今後とも最大限の努力をしてまいりたいと考えております。  次に、同和行政についてでございますが、同和問題は基本的人権にかかわる重大な社会問題であり、その解決は、市の重要課題であります。  本市では、「部落差別が現存するかぎりこの行政は積極的に推進されなければならない」とした昭和40年の同和対策審議会答申の基本精神や「特別対策の終了、すなわち一般対策への移行が、同和問題の早期解決を目指す取組みの放棄を意味するものではないことは言うまでもない」とした平成8年の地域改善対策協議会意見具申の趣旨を踏まえ、大分市あらゆる差別の撤廃及び人権の擁護に関する条例及び大分市人権教育・啓発基本計画に基づき、同和行政を積極的に推進してきたところでございます。  しかしながら、本市でもいまだに差別事象が発生しており、また、インターネット上における新たな差別事象も発生するなど、同和問題に対する理解と認識は十分であるとは言えない状況にあり、人権教育、啓発のさらなる充実が必要であると受けとめているところでございます。  このようなことから、今後とも、大分市同和対策協議会の議を経て、議会の承認をいただく中で必要な施策を実施してまいりたいと考えております。  次に、旧野津原、旧佐賀関の地域振興についてでございますが、平成17年の合併以降、私は、何よりもまず、旧両町から引き継いだ生活基盤や教育環境の整備など、両地区の皆さんが待ち望んでいる事業を着実になし遂げていくことが新市としての一体化につながると考え、大分市・佐賀関・野津原合併建設計画に掲げるさまざまな施策を展開してきたところでございます。  具体的には、佐賀関地域における佐賀関市民センター建設事業や東消防署佐賀関分署移転建設事業、野津原地域における大分川ダム関連事業や宇曽山荘テニスコート整備事業、また、両地域における水道施設整備事業や市道改良事業並びに教育施設改修事業や消防団関連整備事業等に積極的に取り組んでまいりました。また、支所におきまして地域まちづくり活性化事業など地域コミュニティー再生に係る取り組みを進めるとともに、住民の一番身近な窓口としてさまざまな相談に対応していることに加え、合併建設計画の進行管理を行う地域審議会を通して地元の御意見や御要望を各種施策に反映させているところでございます。  今後とも、合併建設計画の着実な推進に努めるとともに、佐賀関地域の関アジ、関サバなどの水産資源や美しい海岸線及び野津原地域の今市の石畳などの歴史遺産や農林資源など、それぞれの地域の魅力と特性を生かしたまちづくりを推進してまいります。  次に、高齢者が地域で住み続けられるまちづくりについてでございますが、団地創設時期に一斉入居した人が高齢化することとなる大型団地などでは、日常生活に多くの課題が出てくることが想定されます。  そこで、本市では、平成19年度に、大分大学と地元自治会の協力のもと、富士見が丘団地と松が丘団地をモデル地域として、高齢化しても安心して住み続けられる地域とするためにどんな取り組みができるのか、住民のニーズと意向を明らかにすることを目的として、アンケート調査を実施いたしました。  その結果によりますと、60%を超える住民が今の団地に住み続けたいと考えておりますが、将来の不安として、健康、買い物、通院などを挙げ、今後希望する事業はとの問いには、朝市や介護予防教室の開催などの回答が寄せられました。さらに、高齢になっても住み続けられるまちにするために必要なことはとの問いには、住民一人一人の努力と隣近所の助け合いがともに50%を超え、団地を住みやすくするためには自分たちで何とかしなければならないといった住民の意識がうかがえます。  この調査のうち、松が丘団地では、平成20年6月から、自治会が主体となって野菜などを栽培する福祉施設との協議が始まり、7月には、高齢者が歩いて行ける団地内での朝市が始まりました。さらに、新年度からは、国のふるさと雇用再生特別交付金事業の活用を図って、高齢化する住宅団地に自治会と直販グループによる朝市を支援する団地間産直交流モデル事業を実施することといたしております。  本市といたしましては、地域におけるこのような動きをモデルケースとして、市民と行政の協働により、それぞれの役割を十分に果たしつつ、地域住民の手による地域福祉活動の広がりを積極的に支援してまいりたいと考えております。  以上で私の答弁を終わらせていただきます。 ○議長(仲道俊寿) 足立教育長。 ○教育長(足立一馬)(登壇) 教育行政についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず、全国学力テストについてでございますが、全国学力・学習状況調査の実施に当たりましては、各小中学校におきまして学習指導の成果や課題を把握、分析し、児童生徒一人一人の学習改善や学習意欲の向上につなげるとともに、これらを通じて継続的に指導の工夫、改善を図ることが重要であると考えているところでございます。  本市といたしましては、市及び県が実施する学力検査の結果や、国が実施するこの調査結果を総合的に把握することにより、小学校4年生から中学校3年生までの学力状況の継続的な分析を通し、より客観的に成果や課題の検証に努めているところでございます。  これらの調査結果につきましては、数値を単純に他と比較して論じるのではなく、全国的な状況との関係において把握することにより、個人の学びの改善に役立てるべきものであり、今後とも、その趣旨を踏まえ適切に実施してまいりたいと考えております。  次に、学校選択制についてでございますが、本市の学校選択制は隣接校選択制であり、児童生徒、保護者が通学の安全性や距離、各学校の特色等を考慮し、みずから就学する学校を選択できる機会の拡大を目的とし、従来の通学区域制度だけでは対応が難しい部分を補完する制度でございます。  本市教育委員会といたしましては、本制度の導入に当たり、他都市の状況把握に努め、さまざまな課題を十分検討いたしました。その上で、指定校に就学することを基本に、選択できる学校を隣接校区に限定すること、学校運営や地域への影響を考慮した定員設定をすること、手続の時期を入学通知書の発送前に限定すること等、独自の方式をとるとともに、2年間、区域を限定して試行を実施する中、地域への説明会を繰り返し、御意見を伺いながら慎重な取り組みを進めてきたところでございます。  今後は、平成21年度新入生を対象とした全市実施結果を検証しつつ、学校、家庭、地域社会が一体となり、地域の子は地域で守り育てることを基本に、本市の実情に即した独自の取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、少人数学級の拡大についてでございますが、小学校1、2年生に導入されている30人学級編制は、基本的生活習慣の定着及び個に応じたきめ細かな指導の充実に有効であると認識をいたしております。  また、今年度新たに導入された中学校1年生におきましては、生徒指導上の課題への対応及び学習習慣の定着や学力向上等につきまして、その成果と課題の把握に努めているところでございます。  今後とも、小中学校の各初期段階における学習や生活環境の急激な変化に対する不安の解消を図るとともに、小学校3年生以降、中学校2年生以降につきましては、厳しい財政状況もございますことから、必要に応じて柔軟に学習集団を組み、子供の理解度に応じた指導を一層充実することにより、確かな学力の定着、向上に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(仲道俊寿) 6番、福間議員。 ○6番(日本共産党 福間健治)(登壇) 再質問をさせていただきたいと思います。  再質問は、特に大企業に対する市長の政治姿勢について質問をさせていただきたいというふうに思います。  先ほどの答弁の中で、市長はことしの1月に大企業に出向いたと、そして、地元採用を要請したという御答弁がありました。  ひとつ聞きたいのは、今回、10日に議会が開会をされまして、市長の提案理由説明をずっと読みましたが、私はもう非常に、今の大企業の解雇、雇いどめという横暴勝手に腹の底から怒りを持ってるんですけど、市長の提案理由説明を読む限り、確かに、社会状況が悪くなったとか、大分市のいち早い緊急対策が国の行動を動かしたとか、国に対して本格的な対策を求めることが必要だとかいうことは指摘をされているんですけど、やはり、私が先ほどの質問で指摘をしたように、景気が悪くなったらばっさり首を切って、職を突然奪って寮から追い出して寒空にほうり出すと。やはり私は、この大企業の横暴勝手に対して、市長がどういう態度で臨むのかと、今後の対策を進めていく上でどう考えているのかという姿勢が非常に大事だと思うんです。  まず1点、この辺の姿勢について、市長にお尋ねをしたいというふうに思いますし、やはり、ルールある経済社会に転換するためには、大企業の解雇、雇いどめという横暴勝手をどうしても私は正さなければいけないという立場で、市長に見解を求めたいというふうに思うんです。  2つ目には、市内進出のキヤノンとの立地協定のかかわりで質問をさせていただきたいと思います。  皆さんも御承知のように、大分市はキヤノン株式会社とは平成16年の1月15日に立地協定をこうやって結んでるわけで、この中には市長さんの名前もちゃんと書かれております。それから、平成17年の11月の22日には、キヤノンマテリアルとの立地協定が交わされております。  この立地協定の第1条は、こう書いていますよね。「工場建設の目的」は、「工場の設置は、地域労働力の活用により、地域経済の浮揚及び地域産業の発展向上に寄与し、もって会社、県と市の繁栄を図ることを目的とする」というふうに定められているわけですね。また、同第10条には「会社は、経済情勢並びに不測の事故により、操業短縮等やむなきに至るおそれのある場合は、事前に県及び市に連絡してその対応策に最善の措置がとられるよう配慮する」というふうに、こうやって指摘をされているわけです。  そこで、市長にお尋ねしたいのは、この立地協定の目的に照らして、キヤノンのこの間の対応をどのように市長は受けとめているのでしょうか。2つ目です。  3つ目には、同第10条の事前連絡、対応についてなんですが、この立地協定に基づいた事前連絡は、一体いつの時期に大分市にあったのかどうか。そして、事前連絡があったとするならば、ここにも書かれているように、対応に最善の措置について協議をするということになっているわけですから、この協議がいつされたのか。あわせて私は、答弁を求めたいと思います。  実は、この10条の関係については、1週間ほど前に担当課の方にどうなのかという調査依頼をしていましたが、この時点になっても返事が来ませんので、質問をする次第でございます。  それからもう一つは、新日鐵の土地の評価の問題で質問したいと思うんです。  先ほどの市長の答弁をお聞きをしましたが、新日鐵の用地は、一般宅地と用途が、形態が違うんだということを言われていました。しかし、大企業の用地と一般宅地が違う大きなもう一つは、いわゆる収益を上げているか、上げていないかという観点からで、全くこれは違うんですね。私は、対等、平等の観点からすれば、やはり一般宅地並みの路線価方式に改めて、税収増を図るべきだというふうに思うんですね。  今回の当初予算の提案理由の説明を聞きましても、やはり景気悪化の中で法人市民税が落ち込んで、一方では歳入歳出のバランスも合わせなきゃいけませんから、行政改革などによって、また民間委託によって新たなことをやられていますし、特にお年寄りの、楽しみにしていたというと語弊もあるかもしれませんが、長寿祝い金の節目支給をなくしたり支給額を減額したり、こういうことも行われているわけですね。  そこで、地方税法というのがありますね。地方税法。この第410条には、固定資産の問題について、「市町村長は、固定資産の価格等を毎年三月三十一日までに決定しなければならない」というふうに書かれているわけですね。土地の評価それぞれを議会で決めるわけではないし、言ってみれば、市長の決断によって決まるわけですよ。ですから、市長が決断をして、新日鐵の用地を一般宅地並みに評価をして税収増を図れば30億円以上の税収があるんだということを、私ども、訴えてきました。そうすれば、市長が提案している、やすらぎ見舞金の廃止も、長寿祝い金の節目支給の削減もしなくて済みます。  それから、先ほど市長の御答弁で、国保税の値下げも到底困難だと言いましたけど、この税収が入れば、1世帯1万円の引き下げは可能になりますし、先ほど、はり、きゅう、マッサージの12回から18回とか言っていましたけどね、所得制限を撤廃して、もとの48回利用できるように復活ができるんです。  この点から、改めて市長に、私は、この3、4号地の土地の評価について、一般宅地並みにきちっと見直しをすると、その決断を市長が行うと、この点について再質問をさせていただきたいというふうに思います。  それからあと一つ、市長提案理由説明の26ページ。特に今、世界的な大きな問題というのは地球環境の保全という問題だと思うんですけど、これを読んでまして、確かに、市民の立場では、マイバッグ運動を推進をしたり、バイオディーゼル燃料化とか、ハイブリッド車に補助を出すとか、大事なことですよね。しかし、やはりCO2の最大の排出者はだれかという点から見れば、大企業でしょう。  ですから、やはり、この環境問題一つとっても、大企業に対して――大分市はかなり企業がありますから、この企業にやっぱり目標値を持たせて、責任ある削減目標を達成させる指導なり、行政指導なり、大分市の位置づけが必要だと私は思うんです。市長の提案理由説明を見る限り、こういうのが全然見当たらないというのは、非常に疑問に感じました。  そういう点で、最後の質問は、大企業に対するCO2削減の、やっぱり市長の姿勢について私はお聞きをしたいというふうに思います。  以上で再質問を終わります。 ○議長(仲道俊寿) 釘宮市長。 ○市長(釘宮磐)(登壇) 福間議員の私に対する再質問にお答えをいたします。  まずは、いわゆる派遣労働者の雇いどめや解雇などを進めてきた大企業に対する市長の基本姿勢はどのように考えているのかという点でございます。  この問題につきましては、雇用契約の中で非正規労働者としての雇用関係を締結をして職についておったという中で期限が来た際に、それを更新しないということであるとするならば、それは雇用契約上、私は、問題はないのではないかというふうに考えております。しかしながら、今日、こうした労働者派遣法という法律の中に製造業そのものの労働者を雇用の調整弁として使ってきたということについての課題というものはあるというふうに私は考えておりますので、これは、国会においてこれを議論をし、改正の方向に向けて動きがあるというふうにお聞きをしておりますので、この点については、これをぜひ実現をしていただきたいというふうに考えております。  なお、若者には、職業観というものをいま一つしっかり持っていただくということも、この際私は、考えるべきではないかというふうに思います。そういう意味では、派遣労働というようなものや、また、パート労働というようなものに安易に就職を決めていくという若者の今の職業意識というものも、私は、改めてこの際考える時期に来ているのではなかろうかというふうに考えております。  次に、キヤノンとの立地協定について、その目的に照らして、キヤノンの対応をどのように考えておるかということでございますが、企業誘致というのは、やはりその企業を誘致することによってそこに雇用を生み出す、また、雇用を生み出せば当然若者がそこに定住をしてくるわけでありますし、そのことは、人口もふえますし、また住民税もそこに入ってまいります。また、法人の法人市民税、さらには固定資産税等もそこに市税として入ってくるわけでありまして、そういう意味で、私どもが立地促進助成金を用意して企業誘致というものを行ってきたわけであります。  そういう中にあって、今回のキヤノンとの立地協定が明確に違反をしているのではないかというような、そういう趣旨のお話でありますが、私どもがキヤノンとの立地協定の中でお願いしたのは、あくまで正規雇用の職員について特にお願いをしてきておるわけでありまして、そういう意味では、いわゆる非正規雇用という部分について、本市との協定の中にはそのことはうたい込まれてないものと思います。そういう意味では、キヤノンのみならず、これからの企業立地を私どもが進めていく中において当然こうした事態が想定された場合に備えて、しっかりと地元からの正規雇用というものをこれからも強く求めてまいりたい、このように考えております。  それから、立地協定に対して事前連絡があったのかということでありますが、これも、今申し上げましたように、正規労働者がこれを解雇されるというようなことになったわけではありませんので、事前連絡はもちろん受けておりませんし、また私どもは、そういう観点での協定ということでありますので、このことに関しては協定違反というような認識は持っておりません。  それから3点目の、新日鐵用地に関する固定資産評価の問題であります。  このことは、これまで大久保議員等からもたびたび御指摘をいただいておるところでありますけれども、あくまで私ども、法務大臣の告示による固定資産評価基準に伴いまして価格決定をいたしておりまして、地価公示価格や不動産鑑定士による鑑定価格の7割を目途にこれを課税をいたしております。特に、先ほど御答弁申し上げましたけれども、用地全体を一つの状況類似地域として評価をいたしておるところでございまして、そういう意味では、私どもとしてこれを変更する考えは持っておりません。  それから最後に、地球環境保全の取り組みについてであります。  もちろん、御指摘のように、企業もこうした地球環境保全に向けて最大限の努力をしていただかなきゃならないということは、これはもう当然のことでございます。私が申し上げておりますのは、こうした企業等の環境保全へ向けての目標数値というのは当然国レベルで行っていかなければならないというふうに考えておりますので、まずは国レベルではなくて、我々一人一人が何ができるのかということを常に目標に置いて、一人一人の地道な積み重ねをまずはやっていこうというのが本市の取り組みでございます。そういう意味で、当然ながら、大量にCO2を発生をする企業活動については国においてそうした基準を早く設定をして、その上でこれを進めていくように私どももこれから要求してまいりたいと思いますし、あわせて、そのことをやらなければ次世代に私どもはしっかりとした地球環境を渡すことができない、そういう認識を共有をしてまいりたいというふうに思います。  今後とも、そういう意味で頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○議長(仲道俊寿) 6番、福間議員。 ○6番(日本共産党 福間健治)(登壇) 市長の御答弁をいただきましたが、納得はいきませんが、今後、市民の暮らしと福祉を守ると、景気悪化から皆さんの暮らしを守るために、私ども日本共産党、全力で頑張っていきたいと思いますし、また、今後の議会の中で大いにきょうの続きも論戦をしていきたいというふうに思います。  そしてまた、傍聴者の皆さん、本当に忙しい中、ありがとうございました。お礼を申し上げて、代表質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(仲道俊寿) しばらく休憩いたします。           午前11時58分休憩  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(仲道俊寿) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後1時0分再開 ○議長(仲道俊寿) 次に参ります。  おおいた民主クラブ代表。33番、小嶋議員。 ○33番(おおいた民主クラブ 小嶋秀行)(登壇)(拍手) 小嶋秀行です。  おおいた民主クラブを代表し、釘宮市長が今定例会冒頭に行いました市政執行に係る基本方針を中心に、主要な点について、提案を交え質問を行います。  初めに、よく耳にする統計ですが、1976年、福田赳夫総理大臣が誕生した年、日本は1人当たりの国内総生産が、OECDに参加する先進国中14位に位置していました。その後、いわゆる団塊の世代が社会の中心的な担い手として登場した時代、1987年には、ついにアメリカを抜いて世界一、1993年にはすべての面で世界一になります。その誘因を戦後型官民協調体制ができたからと分析する学者があります。  ところが、そのころから日本の凋落が始まっており、わずか13年後の2006年の統計で日本は18位となります。これは、前述の戦後型官民協調体制が今日の社会や経済の変化に対応し切れず、さまざまな分野で制度疲労を起こしているにもかかわらず、象徴的な大量生産、大量消費、大量廃棄の社会を見直せないまま、あげくにはアメリカを発信源とする経済危機のあおりを受けることとなりました。その上、この変化に国の政治が反応も身動きもとれず、国民に四重苦を強いることとなっています。  この点、明治維新を想起させるほどの抜本的、革命的な構造改革が実行されない限り、将来への展望も、明るさも見出せない時代にあるものと言えましょう。  ここで、釘宮市長には、今日の日本が置かれている状況、時代認識について、御見解をお聞かせください。  また、こうした時代だからこそ、その役割と意義が生きてまいります御自身の「ネクスト大分構想」について、財政状況厳しい折ではありますが、見直すべきところは見直しつつ、ぜひともすべての政策課題実現に向け、御奮闘を期待をいたしたいと思います。  さて、米国のサブプランムローン問題に端を発した景気低迷は、昨年9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻以降、1930年代の世界恐慌以来の世界同時不況の様相を呈していると言われます。このあおりを受け、日本でも大手の製造業に雇用不安が広がっています。県内の雇用情勢も他人ごとでなく、市民の社会的、経済的環境に大きな影を落としています。  こうした中、大分市として、先駆的な雇用対策が取り組まれ、平成21年度当初予算にも34事業、63億3,000万円の対策が盛り込まれました。が、事は緊急を要すること。この予算が執行される時期がどの程度の時期になるのかにより、この効果のほどは大きく変わってきます。平成21年度予算中、公共工事緊急経済対策重点枠の追加などは、早期の取り組みをあえて強く求めておきたいと存じます。  ところで、アメリカ合衆国では、オバマ大統領による政権交代が行われました。アメリカでは、1度の政権交代で3,000人にも及ぶ政府の高級官僚が交代するとも言われていますが、国民がそれを容易に受け入れるという土壌があるようです。これと比較して日本は、国の構造改革の一つである地方分権改革や公務員制度改革すら容易に進まない土壌が、政治家や高級官僚の中にあることが極めて残念でなりません。
     地方分権改革は、今から16年前の平成5年6月の国会で地方分権の推進に関する決議以降、一括法をもとに進められてきました。しかし、国から地方への権限移譲、関与の廃止など、改革は依然として進まず、結果、平成18年の暮れに、改めて地方分権改革推進法、平成19年4月には地方分権改革推進委員会を設置、再び改革推進計画を策定することを義務づけただけでなく、これを3年の時限で集中的に行うよう、2次にわたる勧告を行うに至っています。  そこで、釘宮市長には、これまで16年間の分権改革の経過と今日の現状を踏まえ、地方分権改革に関する基本的な課題がどこにあるとお考えか、御見解をお聞かせいただければと思います。  昨年暮れ、地方政府の確立に向けた地方の役割と自主性の拡大を主要な内容に、第2次勧告が示されたことから、大分市が推進する協働のまちづくりの基本方針と相まって、地域主権のまちづくりが一層前進することへの期待は大きく膨らむものと考えます。  しかし、国の規制や法律の規定等が改まらない限り、結果的には、全国で画一的な行政サービスが実施されることとなります。地域主権のまちづくりに欠かせない地域の再生は、その地域が持っているさまざまな資源や人材をもう一度徹底して見直していくというところから始まりますし、地域や地域の人材が持つ潜在力をどのように引き出すか、どうやって可能性を広げるかにかかっています。  この点から、大分市が進める市民協働のまちづくりにおける六つの事業は、時宜を得たものであると高く評価をしています。  そこで、市民協働のまちづくりにかける思い、これまでの取り組みに対する評価について、市長の基本的な見解を改めてお聞かせいただきたいと思います。  次に、昨年策定された行政改革推進プランは、これまでに大分市が、かつての行革大綱を含め、4次にわたる行革推進のための計画を策定していますが、今回の基本方針、策定の趣旨とも、以前のどれよりも明確なものだと感じました。それだけに、釘宮市長を初め、このプラン策定に携わった幹部職員の行財政改革に取り組む決意と意思が読み取れるものだと思います。  そこで、今回の行政改革推進プランのうち、業務執行方式の見直しに関する目標値の達成、あるいは給与の適正化などでは、どのような観点でこれを実現されようとお考えか。お聞かせをいただきたいと思います。  ところで、この間、職員の意識改革が進んでいることを実感できる点として、窓口の対応や電話口での対応改善を挙げることができます。また、ささいなことですが、廊下を歩くときもあいさつが行き届くようになったと感じるのは、私だけでしょうか。  日常のあいさつは他人から強制されるものではありません。あいさつを交わすということは、相手を認めることにほかなりませんが、この点、たかがあいさつ、されどあいさつと言われるほどに、意識改革の観点からも、人材育成の過程でも、あいさつの持つ意味や意義は多大なものがあると考えます。  そこで、釘宮市長は、職員の意識改革と人材育成の主要テーマを一つ挙げるとすれば、どのようなテーマでしょうか。  あわせて、市長就任後6年間取り組まれてきて、職員の意識改革がどの程度進んだと実感なさっているでしょうか。お聞かせください。  さて、平成21年度当初予算の説明を受けて、改めて法人市民税の大幅な落ち込みなどから地方財政の厳しさを実感しました。この予算執行後には、さきの中期財政計画でも危ぶまれている基金が枯渇の一歩手前まで進むという状況に先行き不安を感じたのは、私一人ではないと思います。  こうした状況が続けば、投資的経費を削減し、経常経費を確保する以外に道が残されていません。そうなりますと、財政力指数や経常収支比率が危険水域を超えることになり、次第に財政の健全性が危ぶまれることになります。  この場合、基金の枯渇に際して、歳出の削減と歳入の確保策を一体的に検討しなければならないと考えますが、この点、どのような対策が検討の対象となるでしょうか。見解をお聞かせください。  また、自治体財政の論議が行われる場合、引き合いに出される事例が、夕張市の財政破綻です。多額の借金が市の財政力事情に合わないにもかかわらず、法律のすき間を縫うように起債を起こしたことに第一の原因があります。  疑問視することは、それらの限度を超越した多額の起債は、前提として議会のチェックがなければなりませんし、その後ろ盾として、これまでのところ、国による起債制限枠や管理のもとに置かれていますから、なぜ破産するまでの起債が生じたのかがよくわかりません。誤解を恐れずに述べるならば、これは直後に策定された国の財政健全化法の制定に根拠を与えるべく、その礎にされたととれなくもありません。  この財政健全化法による国の管理、監視は、既に大分市高崎山の経営にも影響を与えています。民間企業であればとっくに倒産状態にあるものを、公然と予算の前倒しを行いつつ運営してきたことは、半ば官業であるからできたことでした。同法施行後は、次年度以降に国へ再建計画を示さなくてはなりませんから、これまでのような状態を長く続けること自体、法律に反することになります。結果として、他に解決方法が見出せませんから、一般会計に組み込む以外になくなってしまいました。  それでは、これまでの特別会計による高崎山の運営は一体何だったのか、大分市が高崎山運営をどのように位置づけるのかという論議は既にあったにもかかわらず、今回の措置がとられることに一点の疑問が残ります。  昨年の6月議会でも申し上げましたが、分権改革が叫ばれている折も折、一方で国の関与を相変わらず引きずらざるを得ないならば、地方分権など到底達成できようもありません。  したがって、私は、あくまでも国の財政健全化法及びこれに関連する法律の廃止、あるいは法律改正を求めたいと思いますが、それにも増して、大分市としてまずはみずからの意思による財政規律を確立すべきではないかと考えます。再度、御意見をお聞かせいただきたいと思います。  次に、世界的な経済危機のあおりを受け、我が国においても社会不安や生活不安が一層深刻化し、かつ雇用構造の変化に起因する失業者の増大は、私たちに身近な自治体での福祉政策の展開に大きな影響を及ぼしています。  特に生活保護受給者の増大、後期高齢者医療制度の発足による医療や保健に係る経費の高齢者自身の負担増、障害者自立支援法の制定による障害者への新たな負担など、福祉サービスの後退が懸念されています。自治体には、これらをカバーする役割が新たに求められます。  この点、大分市では、特に高齢者福祉サービスの充実に先進的な取り組みが展開されてきましたが、このほど、これらの給付に関して、対象年齢の明確化や引き上げ、利用状況によっては、廃止を含め、その内容を見直すことになりましたことは御承知のとおりです。  このたびの見直しは、市当局としては断腸の思いであろうと思いますが、それはそれとして、釘宮市長が「大分市の福祉と保健」20年度版の巻頭に記されている「市民一人ひとりが住み慣れた地域で、安心して生きがいをもって暮らしていけるよう地域福祉の更なる充実をめざしています」との基本的な考え方、立場との整合性をとらなければなりません。  また、福祉サービスの充実のためには、いわゆる世代間の支え合いが不可欠であることは述べるまでもありません。前述した、市民一人一人が住みなれた地域で、障害の有無や年齢にかかわらず、住民同士のつながりを大切にする中で、たとえひとり暮らしのお年寄りでも、安心して、生きがいを持って暮らせるよう、さらなる充実が求められている中で、受給者負担の原則を堅持しつつ、やがて高齢者となる世代との、いわゆる世代間扶養のあり方について、特に負担のあり方を含めてどのようにお考えか。見解をお聞かせいただきたいと思います。  また、これらの観点から、福祉サービスの見直しについて、基本的な考え方をお聞かせいただきますようお願い申し上げます。  次に、近年、出生率の低下や核家族化の進行、働く女性の増加や都市化の進行など、社会構造の変化に伴って、地域や家庭が果たしてきた子育て機能が低下していると言われています。  児童福祉法は、戦後、困窮する児童を保護、救済する必要性と次代を担う児童の健全な育成を図るため昭和22年に制定されていますが、児童福祉の諸制度は、広く児童の最善の利益を保障する観点から、充実が図られてきたとされています。  現在では、この法律に基づいて、さまざまな問題から家庭で暮らすことのできない児童等へ、児童養護施設等の施設サービス、保育サービス、障害児に対する在宅、施設サービス等が実施されているほか、最近では、少子化の進行や児童虐待といった新たな課題が生じているため、平成15年の次世代育成支援対策推進法や児童虐待防止法による施策も進みつつあります。  こうして、児童福祉は、要保護児童の保護、救済といった限定的な制度から、すべての児童の健全な発達保障へと、その対象に変遷はありますが、今後は、社会経済状況の変化や価値観の多様化等を背景として、子育てを社会全体で支える視点からの制度の充実が必要であり、労働施策との連携を含めた諸施策の推進が一層求められています。  この点、次世代育成支援対策推進法をもとに、子供を育てながら働き続けられる環境づくりについて、国、地方公共団体、企業が一体となって取り組むことが重要であり、子育て機能の再生を図ることが求められています。  幸いなことに、大分市では、3年連続して子育て環境日本一との評価を受けていますが、大分市民の一人として誇りに思うところです。  そこで、児童福祉に関して大きな役割を担う次世代育成支援対策推進法の施行から一定の期間が経過をいたしましたが、これに関連して、同法律施行による成果や課題を含め、児童福祉の充実に関する基本的な考え方をお聞かせください。  次に、最近の地球温暖化に関する市民の関心は徐々に高まりを見せています。がしかし、その具体的な内容は、あくまで自主的な運動、活動という色彩の域を抜けていないのが実情ではないでしょうか。  これまで、国規模や自治体単位でも、温室効果ガス排出を削減するための法的規制や経済的なインセンティブなどが、それぞれの削減計画等にほとんど盛り込まれていないため、個人や企業は自主的に排出削減を進める以外になく、したがって、こうした取り組み方に限界が生じています。  これまで産業界や国民の自主的な取り組みを促す対策は、例えば、大分市のエコ・オフィス運動のように、京都会議後の10年にわたってさまざまに実行されてきましたし、国は、産業界に対して自主的な行動計画の策定を要請し、国民に対しては「チーム・マイナス6%」と題する国民運動が提案され、展開されてきました。ですが、その結果が2005年の段階で、1990年比マイナス6%ではなく、7.8%増加という現状は、この間の運動のあり方そのものに問題があったことを指摘をしています。  あくまで自主的な削減運動では限界であり、排出削減に向け、より積極的な行動を促すためには、経済的インセンティブなどで喚起していく新しい仕組みやシステムの構築が欠かせません。  諸外国では、経済全体に規制的、経済的手法を導入したEU諸国を初め、自律的に排出削減に資する政策が次々と導入されていると言われていますし、ドイツやイギリスなどでは炭素税も導入されています。  これらを参考に、日本でも、具体的に規制的、経済的手法を検討し、国内の削減運動が自治体や企業、個人などで積極的に担われ、京都議定書に示された削減目標の実現に向け実質的な運動が担えるよう、条件整備を急ぐべきだと考えます。  地球温暖化は既に始まっていますから、この対策にこれ以上おくれを生じさせないよう、政治課題としても危機意識を持った取り組みの展開が望まれています。  そこで、この機会に、規制やインセンティブ、実効性を備えた大分市独自の環境マネジメントシステムの構築を急ぐべきだと考えます。御見解をお聞かせいただきたいと思います。  次に、平成19年度から大分市が廃棄物の収集を12分別にしたことなどにより、清掃センターに持ち込まれる家庭系可燃物の量が17%減少しました。これに関連して、清掃センターのうち、佐野清掃センターで幾つかの課題と影響が生じています。  一つは、可燃ごみの内容物が燃えにくい廃棄物で、しかも、水分を多く含んでいるものが大半を占めるようになったこと、また、そうした影響から、ごみ処理の際、一定の熱量を確保するため、助燃材であるコークスの果たす役割が急速に高くなってきたことです。平成21年度の当初予算では、コークス代として年間3億5,000万円の税金を投入し、可燃物の処理業務を遂行することとなりました。  ところで、この佐野清掃センターの清掃工場建設には200億円もの巨費を投じたものであり、その際、機種のセレクションに相当数の時間を割きました。当時は、既にリサイクル初め、環境問題解決への関心と機運が高揚しており、廃棄物は燃やさず分別する方針もほぼ確定していました。また、既に地球温暖化傾向に警鐘が鳴らされている時期でもありましたから、そうした方針も踏まえ、どのような機種がこれからの大分市の廃棄物処理に適しているか、当時の厚生常任委員会では、かんかんがくがくの論議となりました。  結局、当時の執行部の説明内容を示す資料の中に、既に処分場に搬入しているものも、最終処分場延命のために溶融することができる趣旨の内容が含まれていたことも、最終的な判断を下す一つの引き金になったと記憶をしています。  しかし、既に最終処分場へ処理された廃棄物を溶融処理するための試験的な取り組みは行われたものの、その後、本格的に溶融処理が行われた形跡はありません。結局、現在の機種選定のための根拠とされた内容は達成されていないばかりか、当初からCO2排出につながると懸念があった助燃材のコークスを、単価が上下する中で投入することだけが引き続き行われる結果となっています。  コークスの単価は、平成19年度と比較して2倍になっているとのことですが、これをこのままの状態にしておくことが、本来環境対策と言えるのかどうか、今さらながらに疑問視する声があります。  そこで、佐野清掃センター清掃工場の建設当初の計画と現在の運転状況に違いがあるとするならば、この佐野清掃センターの清掃工場のあり方について検討を行う必要があると考えます。どのようにお考えでしょうか。お聞かせください。  次に、既に述べてきましたとおり、社会経済情勢が目まぐるしく変化する中で、常識では予想もつかない出来事が現実に起きており、さまざまな分野で一層の危機管理能力が求められています。  危機とか危機管理という言葉は、一般には財産や組織の名誉、あるいは存続にかかわる重大事件、事故と定義され、損得を考えるリスクとは違い、生死にかかわる問題ととらえられています。  日本人は、危機に対する意識そのものが乏しい傾向にあるらしく、その理由の第1は、自己防衛意識がないこと、第2に、特に危険に対する想像力、どこかで危機が起こったとき、自分の身に当てはめて、危険をもしかしたらと考える想像力に乏しいことが挙げられるのだそうです。そして、最悪事態に対する直視回避傾向が見られること、災害、テロなど危機が起こっても、直後は熱心に取り組むが、時間とともに生々しい記憶は薄れ、同時に危機意識も冷めてしまうという特性も、全般的に危機管理体制づくりがおくれる原因になっていると考えられています。  しかし、米国の同時多発テロなど、これまで想定できないような危機が実際に発生していますことから、最近では、地方自治体や企業等で危機管理体制の検討等を始めているところがふえているそうであります。  しかし、その担い手である我々や職員のほとんどに、前述したような傾向があるとするならば、いざというときの初期対応など、実効性に幾ばくかの不安を感じざるを得ません。  その意味では、単に、地震や火災、風水害等に関してどのように危機意識を集中させておくかという観点とともに、自治体の事務事業遂行の際においても常に危機管理意識を働かせられるよう醸成する必要性を感じます。  この点、大分市役所全体での事務事業遂行時を含め、職員の危機管理意識の醸成についてどのような見解をお持ちでしょうか。お伺いをいたします。  平成21年度予算に、かねてより要望のあった防災公園が組み込まれていることに、意を強くしました。  ただ、私は、時として大分市を襲う風水害の際、市内全域に確保される避難場所と、その際、設置される災害対策本部との間が、人手のみによる状況把握になっていること、つまり、いざというときにとっさの設置が可能な災害対策用のツールがあれば、これを導入し、広域となった大分市内全域の災害状況の掌握時間を短縮する取り組みが必要だと考えています。  かつて、小田原市が導入した経緯を伺うことがありましたが、この場合、大分市のみならず、近隣の自治体との協力関係も重要ですから、広域の体制がとれなければなりません。その意味では、今後、少々の時間をかけて協議することが必要ですが、いざとなったら即座に対応できる、大分市を含め広域の緊急対策ツールの導入について、検討の余地がないかどうか。お考えをお聞かせください。  また、文字どおり、いざというときにその役割を果たすことが期待される防災士取得者の自治会等地域における位置づけの明確化、さらには、防災士によるネットワークの構築などについて、ぜひ検討いただきますよう、今回は切に要望しておきたいと思います。  次に、防災、安全の確保に欠かせない消防力の強化充実について伺います。  大分市は、平成17年の合併に伴い市域が増加するとともに、消防組織も拡大し、現在の消防力は、先日も答弁の中にありましたとおり、4課3消防署2分署8出張所の体制で、462名の職員により、市民が安心して暮らせる消防力の確保に努めています。  大分市における災害対応は、梅雨期や台風シーズンの大雨による定期的な災害や年間を通じての火災、救助、救急に加えて、水難事故や、近年報道されております硫化水素ガスの発生による事案など、その災害種別は多岐にわたっています。  また、これらに対応する職員の年齢構成も、現在の団塊世代と言われる年代の職員が多く在職しており、本年3月末にも16名の職員が退職するとともに、今後10年間に約200名もの職員が退職年齢を迎えると聞いています。それに伴い、当然若い職員が増加してくると考えられますが、消防力の充実という観点から、その人材育成を含め、体制の強化が求められるものと考えます。  災害現場で消防士が一人前に業務をこなすためには、経験や知識はもとより、各種の資格についても必要であると考えておりますが、今後の消防力の強化と充実を図る観点から、これらについてどのように対策を講じられるお考えか。お聞かせください。  安心、安全の最後は、交通安全の確保と施策の充実についてです。  今日の交通安全に関する対策は、車中心の対策が主要な位置を占め、かけ声は大きいものの、一番の交通弱者である高齢者や子供など、人を中心とした対策が後回しにされているように感じます。  私は毎朝、児童生徒が通る通学路が安全であるようにと、近くの交差点で声かけを行うようにしましたが、何年か前、この交差点の信号機が歩車分離式に変更されました。この歩車分離式は、車と歩行者の通行時間帯を区分するということに主な目的がありますが、自動車の渋滞が生じないよう、歩行者の通行できる時間帯はごく短時間に設定されています。  ところが、歩道上で待ちわびている子供たちが、信号機の変わりざまに勢いよく歩き始めようとするとき、交差点内に残った、特に右折車両と危うく衝突しそうになる場面に多く出くわします。歩行者の安全によいとして改良されたはずの信号機ではありますが、先を急ぐドライバー次第では、児童生徒の通学路上での重大事故につながる可能性さえ否定できません。改めて、ドライバーとして、大人のモラルも問われています。  平成20年中に大分県内で交通事故による死亡者は、前年対比で18名増加しており、中央署管内でも事故件数は減少しているものの、死亡者が7名増加していることから、重大事故が多く発生していることを物語っています。市内各地域では、交通安全協会の方々による交通安全運動が展開されますが、高齢者の死亡、重大事故の増加傾向に、地域の交通安全協会分会長は、我々の運動の無力さを感じるとこぼされていました。  私は、地域で子供や高齢者が安全であり続けるための施策の実施が、従来にも増して重要視されなければならないと思いますし、市民の交通安全と安心を確保するための施策の充実が、今ほど求められているときはないと考えます。事は命にかかわる問題です。  これから春の交通安全運動が始まる時期となりますが、大分市として、日本一安心、安全なまちづくりを目指すための施策の充実を含め、交通安全対策に関する基本的な考え方をお聞かせください。  次に、中小企業対策について伺います。  大分市は、昭和38年の合併後、直ちに新産業都市の指定を受け、大企業が多く誘致されました。これに伴い、人口規模が、当時の20万人から、現在では47万人へと大きく飛躍するに至っています。  増加した人口の大半は、進出企業に関連する企業、中でも中小企業に働く人々が多数を占めるわけですが、こうした中小企業の経営の浮沈は、進出した大手の企業の動向により大きく左右されますものの、逆に中小企業の盛衰が大手企業業績に深くかかわるとも言えましょう。  述べるまでもなく、中小企業の成長、発展こそ日本の産業の活性化に寄与しており、製造業の基盤をなす大きな要素となっていますが、特に最近では、世界的な金融危機がもたらす影響から、大分市においても中小地場企業の動向が大変厳しい局面に立ち至っています。  とりわけ、金融面での対策は行政の支援なくして成り立たないのが現実で、その意味では、大分市が独自に行います融資制度の枠拡大については時宜を得た政策として評価できますし、昨年度に引き続き、中小企業パワーアップ事業などの展開を中心に、ソフト・ハードの両面からの支援を行うことで、さらなる経営の安定化を図らなければなりません。  この点、従来からの事業と連動し、中小地場企業における人材育成を初め、大分市の産業振興の中心的柱とも言うべき中小企業への対策として、既に枠を拡大した金融面に加え、他の部門でも支援策をさらに充実することが求められていると思います。  釘宮市長の、中小企業対策に関する基本的見解をお聞かせください。  次に、農林漁業は、私たちの生活に不可欠な食料などの生産のほかに、おいしい空気や水の確保、災害の防止、美しい景観の創出、伝統文化の継承など、多様な役割を果たしながら、私たちの日々の生活を支えてきました。しかし、現在の農林漁業は、産業構造や人々の生活様式が変化する中で、従事者の高齢化や担い手の減少が進み、かつ輸入産物との競合等による価格低迷もあって経営基盤が必ずしも磐石ではなく、耕作放棄地の増加に見られるように、農地の荒廃が進むなど、山林、漁場を含め、今まで果たしてきたさまざまな機能が低下しつつあることは否めません。  私は、このような状況の中、大分市として市民の理解を得ながら、農林漁業が今までに果たしてきた多様な役割を再認識するとともに、豊かな自然環境に特別な配慮をしながら、維持、振興していくための対策を図らなければならないと考えます。  そこで、農林漁業の振興に関する施策について、農政部と商工部の統合を機会に、農林漁業振興に関する基本理念及びその実現のための必要な事項を定めることにより、各従事者の意欲の向上と農林漁業に対する市民の理解を深め、その持続的な発展を図ることで、市民が健康で豊かな住みやすいまちづくりに寄与することを目的とする、仮称大分市農林漁業振興条例の制定を目指してはいかがかと提案しますが、釘宮市長の農林漁業の振興に関する基本的な御見解をお伺いいたします。  次に、中心市街地活性化計画について伺います。  この計画は、全国的に衰退が著しいと言われる中心市街地をハード・ソフトの両面からカバーすることで活性化し、市民が集い、にぎわいのあるまちづくりを推進するためのものであることは、述べるまでもありません。  ただ、私は、大分市の中心市街地に、いわばドーナツ化現象があるとするならば、大分市の都市計画の方針にも影響を受け、東に若い世代の子供連れの家族が、そして、西には高齢者も気軽に集える市街地を形成しつつ、南には歴史と伝統を生かしつつ、それぞれの地域で商業の発展を目指したという経過もなくはありませんから、結果として、中心市街地におけるにぎわいが低調傾向に至ったとの分析もないわけではありません。  そこで、かつてのにぎわいを中心市街地に呼び戻すため、既に実施中の事業を含めて57の事業を盛り込まれ、なぜか内閣総理大臣の認可を得て、それらの事業の進捗を図ることとなりましたが、そのやさきに大分サティの撤退が決まるなど、必ずしも順調な滑り出しとは言えない状況にあるとも認識をしています。  そこで、改めてお伺いしたいことは、この計画の実施により、その中心的なターゲットをどのようなところに設定されていますでしょうか。  また、活性化計画の一翼を担う商店街の形成についての戦略的視点、さらには、計画地域における商と住のバランスについて、どのような誘導策を盛り込まれたのでしょうか。基本的な観点から、見解をお聞かせいただきたいと思います。  都市基盤整備に関する2点目は、道路網の整備についてです。  昨年来、国、地方を問わず、大きな政治的問題とされた道路特定財源の一般財源化が、当時の福田総理大臣の英断で実行されることとなりました。  大分市では、2010総合計画に基づき、国や県と連携しながら市内全域に道路網の整備を手がけてきましたが、特に駅高架や高規格道路の建設及び住環境の整備に伴い、駅北、駅南地域を初め、中心市街地の道路網はもう間もなく完成するという状況になりました。  ただ、市西部の一部地域については、かねてより地域住民の要望が強いにもかかわらず、国道210号線の拡幅工事がおくれており、最近ようやく徐々に一部区間で工事の進捗が見え始めてきました。  いずれにしましても、現在予定されている各地の道路網整備については、市民生活にとって大きな影響を及ぼすばかりでなく、安心して暮らせるまちづくりに欠くことのできない事業でありますことから、着実な実施を求めたいと思います。  そこで、長引く不況や経済状況不安定な中で、税収の大幅な減少傾向等、財源が十分に確保できない現在、都市基盤整備の重要な柱である道路網の整備について、懸案となっている事業箇所の検討状況、さらには市内全域における道路網の整備計画について、どのように進捗を図られておられるか。基本的な考え方をお聞かせいただけますでしょうか。  次に、水道事業についてお伺いいたします。  長引く不況や経済状況不安定な中で、税収の大幅な減少傾向など、税財源が十分に確保できない状況については、何度となく申し上げてまいりましたが、こうした状況がもたらす水道事業への影響として、使用量の減少、大口事業者による地下水への転用などが挙げられます。  とりわけ、収益的収支のうち、事業収入である収入が、前年度対比で6億2,000万円の減収が見込まれており、中でも料金収入の減少も顕著となっています。この点、平成10年をピークに、年々右肩下がりで料金収入がほぼ連続して減少していますから、21年度以降の推移が大いに気にかかるところでもあります。  また、資本的収支については、建設改良事業に係る企業債、国庫補助金等の財源以外は、水道事業の自己資金での対応となり、資本的収支不足額は約49億円にも上っています。  結果として、総合収支は補てん財源としての前年度末繰越金などで賄うこととなりますが、この先、経済状況の推移により不透明な状況が長引くこととなれば、改めて大口利用者の地下水への転用や水道利用の減少がかさむなど、水道事業会計の将来推計から、料金体系等の見直しの必要性が生じてこないとも限らない状況にあるとの認識をいたしております。  仮に、水道料金の値上げに及ぶ状況があるとするならば、市民生活に直結する重大事となりますことから、水道事業としての経営努力がいかなる状況にあるのかを見きわめ、慎重な検討協議が求められると判断します。
     今のところ、それほどまでに至らないとの分析ですが、現状を含めて、水道事業全般の今後の展望と課題について、改めて基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。  次に、公共下水道事業についてお尋ねします。  大分市の公共下水道事業は、昭和41年度に事業認可を取得して以来、鋭意取り組まれ、公共水域の水質保全や市民の衛生的で快適な生活環境の確保などの役割を担ってきました。その結果、平成19年度末の人口普及率は53.3%に達しています。しかし、全国的な比較では、かなり低い水準にあると言わざるを得ませんし、大分市の地形からすれば、普及率の向上は、関係方面の努力にもかかわらず進まないのが実情のようです。  まず、人口普及率の全国平均は71.7%で、中核市平均は76.1%に至っています。また、九州各県庁所在地市の状況を見ますと、福岡市99.5%、長崎市86.2%、熊本市85.2%など、平均は84.4%となっており、大分市は、最も人口普及率が低い都市となっております。  このような状況のもとですが、現在、下水道部では、経営健全化に向けた再構築事業にも巨費を投じて取り組まれていますが、そうした取り組みの中で、人口普及率の向上をどのように実現しようとされているのか。基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。  次に、現在大分市では、第2期地域情報化計画の策定に取りかかっていると伺いました。さきに発表した計画案では、これまでの5年間の取り組み及び引き続く課題が盛り込まれており、第1期の計画とは、そのICT環境においても、具体的な施策の内容においても、比較にならないほどの内容を包含しており、関係部門の努力に改めて敬意を表するものです。  そこで、問題は、この中に盛り込まれている計画について、庁舎内でどのようにオーソライズするか、コンセンサスをどのように確立していくか、重要な課題ではないかと思います。庁舎内でのコンセンサスのとれ方いかんでは、進みもしますが、大幅に遅滞することともなります。この点、どのようにお考えでしょうか。  計画案を見ますと、大分市の実情が記載されていましたが、大分市にあっては、ブロードバンドの利用率は今のところ低迷をしています。年代別利用状況も、40歳代までは比較的利用度が高いのに比較して、50歳代以降は急速にその利用度が低く推移しています。問題は、これからの高齢化社会の中で、いわゆるデジタルデバイドにならない取り組みこそ重要だと考えます。  これからの日本社会は、ユビキタス社会へ進化していくことは間違いありませんから、これに乗りおくれない大分市民となるため、ハード・ソフトの両面から、その普及に努力する必要があります。  そうした意味合いから、山間僻地へのブロードバンド環境をどのように構築するかについても、重要な課題です。費用対効果の面で疑問視されるところではありますが、これをどのようにクリアするか、今後の地域情報化の進展を占うものとも言えますが、今回はあえて要望しておきたいと思います。  さて、明治5年――1872年に始まる日本の教育制度は、明治の時代に義務教育に関する幾多の変遷を経て、昭和22年の教育基本法及び学校教育法の改正により、義務教育9年と規定されるに至りました。  私は、戦後間もなく規定され、今日まで営々として継続されてきた学校教育制度が、さまざまな社会環境の変化から生じたいじめや不登校の社会問題化を初め、子供たちを取り巻く環境が著しく変化する中で、徐々に制度疲労を起こしているのではないかと感じることがあります。そうした意味では、今日の社会環境や子供たちの置かれている環境に合った義務教育制度のあり方が問われていると思います。  文科省の学校教育制度に関する基礎資料では、これまで昭和60年代にも学校制度と発達段階の関係や教育課程の区切り方、学校間連携のあり方などが、中教審答申として提言されています。  また、学校運営に関して、前にも会派として、地域運営協議会制度の導入、コミュニティースクールの展開などを提言させていただいておりますが、全国的に自治体総体で取り組みを展開する都市も出始めており、その成果の検証を含め、どの自治体も取り組みが充実しつつあると言えましょう。  角度は変わりますが、2003年にOECD参加国が共同して国際的に開発した、義務教育修了段階の15歳以上を対象とする学習到達度問題──PISA調査で、フィンランドが2000年調査に次いで、連続して総合世界一とする資料がありました。  これをもとに、フィンランドの教育はどのような体系で行われているのか、書籍などをひもといてみますと、教育に携わる関係者の人材育成を含め、日本のそれとは随分違う教育体系になっていることがわかりました。塾など熱心な教育産業分野の力をかりずとも、子供の学力が公的な教育機関だけで達成されている様子は必見に値するものと受けとめましたが、国の独自性ある取り組みは日本の教育改革にとっても一つの教訓になるとの思いを強くいたしました。  そこで、今日の学校教育制度のあり方と、それに携わる人材育成について、基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。  次に、学校教育の充実を図る上で、大分市の歴史や文化などの財産を学び継承する「おおいた科」課程の新設を提案したいと思います。  昨今、教育分野の地方分権が叫ばれて久しい中、次代の大分市、大分県を担う児童生徒に改めて大分の歴史や文化、伝統、さらには物づくりなど、成長年齢にふさわしい時期に、新たな科目、課程を創出し、学習の対象にするなど、検討を行うことを勧めます。  現在、山形学や長崎学、横浜学など、地域学と呼ばれる活動が全国各地で盛んになっていますが、ここで言う地域学とは、主に生涯学習の分野で実践されているところが特徴です。地域の自然、人、事象などを学ぶことによって個々人が郷土観を確立し、ひいては地域活性化や地域づくりへの動機づけを図っていこうとするものでもあります。  そこで、こうした地域学と言われる内容を包含した教科を、大分市教育委員会独自で開発、新設し、大分市の次代を担う児童生徒に、大分に生まれ育った誇りと郷土を愛する気持ちを醸成することで、さらなる教育効果を上げようとするものです。  大分市教育委員会の独自性、自主性を発揮する意味からも、「おおいた科」の創設についてぜひとも検討していただきますよう、今回は要望いたします。  さて、科学技術の目覚ましい発展や高度情報化の進展など、現在の社会が急激に変化しているのは既に実感しているとおりです。この点、学校で得た知識や技術のみでなく、日常生活でも新たに生み出される知識、技術を絶えず生涯にわたって学ぶ必要性があると思いますが、こうした観点からも、市民にとって生涯学習の重要性は高まりを見せています。  さらに、社会が成熟し、物の豊かさから心の豊かさを求める暮らしのスタイルを模索する傾向が強くなるだけでなく、いわゆる価値観が多様化し、だれもが生涯を通じて生きがいや自己実現など、人間性豊かな生活を求める傾向も高まりを見せていると言われています。  そういう意味で、現在では、心の豊かさを求めて、さまざまな趣味やスポーツ、文化活動、社会参加活動などが盛んに行われていますが、これらの活動を高めるため、多様な学習機会の提供が求められていると言えますし、学習することで新しい可能性を探り、新たな自己を発見する喜びを得るなど、学習活動そのものに生きがいを見出すこともできると思います。  現在大分市では、公民館を中心に生涯学習の機会が多く提供されており、市民の活用は年々活発になっていますが、大分市の個性ある生涯学習の現状と課題について、どのように分析されておられるでしょうか。お聞かせください。  その際、九州管内に設置が2カ所と数少ない能楽堂や、施設は老朽化してはきましたが、文化会館初め、既設施設の利活用が重要だと考えます。特に能楽堂は、設置が珍しいものとして、大分市の誇れる施設だと考えます。能楽堂で演じられる能そのものが、日本固有の文化として伝統的に受け継がれておりますから、生涯学習の一環として、広く市民や児童生徒に対して、定期的な学習の場を提供することも重要ではないでしょうか。この機会に強く要望しておきたいと思います。  また、これからの課題として、大分市スポーツ振興基本計画を策定することになっているようです。  申し上げるまでもないことですが、かつてスポーツ振興審議会から答申された意見に基づき、実施に移された事業がどの程度進んでいるのか、また、進んでいないものがあるとするならば、その背景にはどういう事情があるのかなどを含め、十分な総括のもとに検討が進むものと理解しています。  そこで、仮称大分市スポーツ振興基本計画のコンセプト及び計画期間、さらには施設整備充実などについて、どのようなお考えか。お聞かせください。  最後に、幼児教育の充実に関する基本的な考え方をお伺いします。  申し上げるまでもなく、幼稚園は子供たちが初めて集団生活を体験し、心も体も豊かに成長する人間形成の基礎を培う幼児教育の場です。しかし、昨今の少子高齢化、核家族化、共働き世帯の増加など、ライフスタイルや価値観の多様化などから、幼稚園にも多様な子育ての支援の役割が求められるようになってきました。  このため、既に実施されてはおりますが、就園の機会均等のための私立幼稚園就園奨励補助事業、保育所の待機児童対策としての預かり保育事業、幼稚園、小学校との連携強化を含めた幼児教育の充実が必要になってきているものと理解しています。  国は、平成19年6月、経済財政改革の基本方針で、幼児教育の将来の無償化及び当面保護者負担の軽減を打ち出しました。これに伴い、文科省として、平成20年2月の厚生労働省通知である「新待機児童ゼロ作戦について」を受け、厚労省と緊密な連携を図りながら施策を積極的に推進することなどを通じて、「新待機児童ゼロ作戦」に協力していくことにしているようです。  また、中教審では、教育基本法、学校教育法の改正などを踏まえ、平成20年1月、「幼稚園等の学習指導要領等の改善について」に基づき、幼小の連携を推進すること、認定こども園の設置促進や幼稚園における預かり保育の充実などが盛り込まれることとなったと理解をしております。  こうした動向を踏まえ、本市の幼稚園教育充実の観点から学校評議員制度の導入が検討されていますが、今後、これらを含め、総合的にどのような取り組みを展開するお考えか。基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。  これで、おおいた民主クラブを代表しての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○議長(仲道俊寿) 釘宮市長。 ○市長(釘宮磐)(登壇) おおいた民主クラブを代表しての、33番、小嶋秀行議員の御質問に対し、御答弁申し上げます。  なお、教育問題につきましては、教育長から答弁申し上げますので、御了承をお願いいたします。  まず、市政執行方針の基本方針に係る3点の御質問のうち、1点目の、今日の日本が置かれている状況に対する時代認識についてのお尋ねでございますが、我が国の制度や仕組みは、戦後60年余りの時を経て、政治、行政、経済等、あらゆる分野において制度疲労を起こしており、少子高齢化や人口減少、さらにはこれに伴う労働人口の減少といった課題に対応できず、根本的な見直しが求められておりました。しかしながら、こうした社会や経済の急激な変化に対応していく取り組みが、これまで国や地方において十分とは言えず、いたずらに問題を先送りしてきた結果、国、地方ともに莫大な借金を抱えることとなり、年金や医療を初めとする社会保障制度への将来不安、さらには、非正規労働者の大量雇いどめなどの雇用不安も手伝って、国民の不信感は頂点に達しております。  こうした国民の不安や不満を解消し、疲弊した経済を立て直すため、あらゆる手だてを講じることが、今、政治に課せられた最大の使命であると考えております。  一方、地方自治制度においても制度疲労は顕著であり、国が補助金や地方交付税によって地方をコントロールし、全国一律の制度を押しつけるという中央集権型行政システムは、財源の裏づけを失ったことでもはや維持できなくなり、多様な価値観や地域の特性に根差した独自のまちづくりを可能にする分権型行政システムへの転換が急務となっております。  こうした時代の要請にこたえ、現在、第2期地方分権改革が進められておりますが、既得権益にしがみつく中央省庁の抵抗を排除して、地方の望む姿で分権改革が実現できるのか、そのこともまた、政治に問われているのであります。  私は、少なくとも、地方にとっては財源の移譲を前提とする分権改革こそが真の住民福祉を実現する唯一の道であり、それが、ひいてはこの国を再生することにもつながるとの認識のもと、地方分権改革とその受け皿づくりに全力で取り組んでまいる所存であります。  次に2点目の、地方分権改革に関する基本的な課題についてのお尋ねですが、国の第1次分権改革では、国と地方との関係を上下主従の関係から、対等協力の関係へと転換することを目指し、その象徴的な仕組みでありました機関委任事務制度を廃止いたしました。このことは、地域社会が責任を持って自分の地域を創造していくという分権型社会への第一歩を踏み出したものと評価をいたしておりますが、三位一体改革に見られるように、税源移譲や地方の自由度の拡大という点では不十分なものであったと認識しております。  その後、平成18年12月の地方分権改革推進法成立により第2段階に入った分権改革では、国の地方分権改革推進委員会において、地方が主役の国づくりを掲げ、住民に身近な行政に関する企画、決定、実施をできる限り地方にゆだねることを基本として、地方政府の確立を目指し、国と地方の役割分担を徹底して見直す議論が進められており、これまでに基礎自治体への権限移譲の推進、地方自治体の自治事務を国の法令によって制限している義務づけ、枠づけの見直し、国の出先機関の見直しなどが勧告されてきたところでございます。  しかしながら、こうした本委員会の勧告に対する中央省庁の姿勢は総じて後ろ向きであり、このことが地方分権改革の実現を極めて不透明な状況にしていると考えております。  このような中央省庁の抵抗を排除して分権改革が本当に実現できるのか、そのことが今まさに政治に問われており、地方自治体におきましても、分権改革を必ずやり遂げるという気概を持って取り組むことが必要であろうと考えております。  次に3点目の、市民協働のまちづくりに対する評価と基本的な見解についてでございますが、私はこれまで、「日本一きれいなまちづくり」「地域コミュニティーの再生」など五つの取り組みを中心に、幅広い分野で市民力を結集した市民協働のまちづくりを推進してまいりました。こうした取り組みで培われた市民力は、昨年の国体開催時においても十二分に発揮され、大会の成功に大きく貢献するなど、市民協働のまちづくりが着実な成果を上げていることに、私自身、確かな手ごたえを感じております。  このまちづくりを展開するに当たりましては、私は市民の皆様に、これまでの行政依存ではなく、みずから考え、行動していただくようお願いし、また、職員に対しては、こうした市民活動を積極的に支援するとともに、みずからが居住する地域では率先垂範の取り組みを行う中で、何よりも市民の皆様から信頼される職員になるよう、職員個々の意識改革を強く求めてきたところでもあります。  今後とも、こうした基本的な考えのもと、これまでのテーマごと、地域ごとの取り組みに加えて、スポーツによるまちづくりという新たな展開も図りながら、市民の英知を結集し、全職員一丸となって、未来に希望の持てる大分市のまちづくりに邁進してまいりたいと考えております。  次に、行政改革に関する3点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、業務執行方式の見直し、給与の適正化等の取り組みの観点についてですが、行政改革推進プランには、5年間で業務執行方式の見直し33億4,000万円、給与の適正化等14億1,000万円の改善目標を掲げ、鋭意取り組みを進めているところです。  こうした中、業務執行方式の見直しにつきましては、平成20年度に東部共同調理場調理業務の民間委託や清心園の民間移譲、移動図書館業務の廃止、学校現場における校務員、事務補佐員業務の一元化などに取り組んできているところであり、新年度以降も、仮称西部共同調理場調理業務や市内中心部特定地域におけるごみ収集運搬業務を民間に委託する準備を進めるなど、可能な限り民間活力を活用することといたしております。  また、給与の適正化等につきましては、職員給与減額措置や事務の効率化、イベントの見直しによる時間外勤務手当の縮減、旅費日当の見直しなどに引き続き取り組むことといたしているところであります。  これらの見直しは、いわゆる団塊世代の大量退職期にあって人件費の抑制が課題となっている中、将来にわたって機動的、弾力的な行政運営を行っていく上で大いに効果があるものと認識いたしているところでありますが、その見直しに当たりましては、市民や職員の理解と協力を得るとともに、行政責任の確保や市民サービスの維持向上にも十分配意しながら取り組んでまいりたいと思います。  次に2点目の、職員の意識改革と人材育成についてですが、御案内のとおり、近年の国、地方を取り巻く行財政環境は極めて厳しいものがあり、また一方では、地方分権改革が推進され、地方公共団体は、その自主性、自立性を高めながらみずからの判断と責任において行政運営を行い、個性豊かで活力に満ちた地域社会を構築しなければなりません。  こうした中で、私は、市長就任以来、一貫してみずから率先垂範し、職員とのティー・トークなどを通して職員一人一人に対し、市役所は最大のサービス産業であるという認識のもと、市民福祉の向上のため今何をすべきか、何ができるかを基本として常に市民を志向しつつ、高いコスト意識、さらにはチャレンジ精神や倫理観を持つことを求めてまいりました。また、国等への派遣など研修制度の充実を図ることはもちろんのこと、職員提案制度やアントレプレナーシップ事業などを実施し、さらには事務決裁権限を大幅に委譲するとともに、事業別予算や部長仕事宣言の導入、全庁的な朝礼の実施など、職員が主体的に自己の能力を向上させ、みずからの判断と責任において業務を遂行することができるシステムの構築や風通しのよい職場づくりにも取り組んでまいりました。  さらに、このような私の職員に対する思いを集約する形で、平成19年には、「情熱あふれ、市民に信頼される職員」をテーマとし、目指すべき職員像として掲げる大分市人材育成基本方針を策定したところでもございます。  こうした取り組みにより、最近では多くの市民の皆さんから、職員が変わった、市役所が変わったという声をいただいており、またそのことが、「日本一きれいなまちづくり」を初めとする市民との協働のまちづくりの推進にも寄与しているのではないかと考えているところでもあり、「情熱と市民からの信頼」をテーマとする職員の意識改革と人材育成の取り組みは、着実に成果を上げてきているものと確かな手ごたえを感じているところでございます。  次に3点目の、中期財政計画と財政改革の方向性についてお答えをいたします。  まず、基金の枯渇に対して歳出の削減と歳入の確保策を一体的に検討すべきと考えるがどのような対策が検討の対象となるのかとのお尋ねでありますが、本市ではこれまで、各種事業の実施に当たっては市債の活用を最小限にとどめ、後年度に負担を先送りすることなく、財政の健全性の確保を図る中で財政運営を行ってきたところであり、結果として、基金は年々減少してまいりました。  昨年10月に公表いたしました財政収支の中期見通しでは、行政改革への取り組みの成果により基金の枯渇は避けられ、平成24年度以降は収支が改善する見通しがついたところであります。しかしながら、現在の厳しい財政状況が今後も続くことを考えますと、市民が夢と希望の持てる均衡あるまちづくりを推進するためには、事業の実施に当たりましては、選択と集中を基本に据えて抜本的な見直しを進め、持続可能な財政基盤を確立していかなければならないと考えているところであります。  今後とも、行政改革推進プランを着実に実行するとともに、行政評価システムに基づき義務的経費も含めた事務事業全般にわたる徹底した見直しにより財源の捻出を図ることはもとより、市税を初めとする各種の未収金について数値目標を盛り込むなど、その解消に向けた未収金対策を強化するとともに、未利用地の有効利用や広告料収入などの新たな自主財源の確保に努めるなど、歳出のみならず、歳入との一体的な取り組みが必要であると考えております。  次に、大分市としてみずからの意思による財政規律を確立すべきではないかとのお尋ねでございますが、平成19年6月に地方公共団体の財政の健全化に関する法律が制定され、これまでの地方自治体の財政状況を示す経常収支比率、公債費負担比率など、普通会計を中心とした単年度フローに係る指標から、新たに公営企業、第3セクター等も対象として、ストック面にも配慮した指標を含む四つの財政指標の公表が義務づけられることになりました。これは、財政の健全性が損なわれるおそれのある地方公共団体について、財政健全化計画等を策定し、計画の実現に向けた行財政上の措置を講じることで早期に財政の健全化を図り、財政破綻を未然に防止しようとするものであり、これまで以上に行財政運営の透明性が向上するとともに、市民に対する情報の提供と説明責任を果たすことが求められております。  こうした中、まずは財政健全化法で示されております四つの財政指標を早期健全化基準以内の水準に保つことが財政規律を確保することとなりますことから、現時点で市独自の新たな財政規律を確立することは考えておりませんが、これらの4指標の健全性の確保に加え、私が市長就任以来、財政運営の指標として特に配慮してまいりました基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスの黒字維持を守り、今後とも、財政規律を堅持してまいりたいと考えております。  次に、福祉行政についての御質問にお答えいたします。  まず、高齢者福祉対策に係る世代間扶養のあり方についてでございますが、少子高齢化社会の進展に伴い、本市における高齢化の状況は、平成21年2月現在、高齢化率19.3%となっており、今後も上昇を続け、平成26年には市民の約4人に1人が65歳以上の高齢者になると見込まれております。  このような状況の中で、生産活動に従事する現役世代が高齢世代を支えるという世代間扶養の考え方を基本としたこれまでの社会保障制度は、少子高齢化の進展に伴い社会保障費が増大する一方、それを支える現役世代の不公平感や負担感が増すなど、さまざまな課題を生じさせています。これらを克服していくに当たっては、地域福祉の理念に基づき、地域住民が健康づくりなど自立のための努力を行いつつともに支え合い、行政がこれを支援していくとともに、世代間のバランスのとれた負担割合のもと、必要とする公的な福祉サービス、保健サービスの提供を実現することが前提となると考えております。  こうした考え方の中で、高齢者福祉サービスについては、これまでも随時事業の見直しを行ってきたところでありますが、平成18年度の介護保険法の改正により、介護予防の観点から新たに介護予防事業が導入され、今回、従来の高齢者福祉サービスとの検証を行い、包括外部監査や外部の事務事業評価及び利用状況を勘案して、重複あるいは類似する事業の一本化や目的を達成した事業の縮小、廃止など、高齢者施策を持続可能なものとするための見直しを行ったところでございます。  今後とも、限られた財源で最大の効果が上げられるよう、事業の選択と集中を目指してまいりたいと考えております。  次に、児童福祉についてでございますが、次世代育成支援対策推進法では、次世代育成支援対策に関し国、地方公共団体、事業主及び国民の責務を明らかにするとともに、国及び地方公共団体には、対策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならないこと、地方公共団体には行動計画策定の義務を規定するとともに、事業主にはその雇用する労働者に係る多様な労働条件の整備、その他の労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備を行うこと等が定められており、徐々にではありますが、社会全体で次世代育成支援対策に積極的に取り組むことについての意識の醸成が図られてきていると考えております。  今後は、すべての子供の健やかな育成を目指す包括的な次世代育成支援の枠組みの構築を行うとともに、また、事業主がその雇用する労働者について仕事と生活の調和、いわゆるワーク・ライフ・バランスの実現が図られるようにするために必要な雇用環境の整備を行うことが課題であると考えております。  本市ではこれまで、「すこやかに子どもの育つ大分市をめざして」を基本理念として、子供の視点に立った環境づくり、次代の親づくりという視点での健全育成、すべての子供と家庭への支援、地域における子育て支援の強化を基本方針とした次世代育成支援行動計画に基づき、保育所入所待機児童の解消、一時保育、休日保育等の特別保育事業の充実、また、親子が安心して遊べる場所、集える場所としてのこどもルーム事業の拡充等、ソフト面及びハード面でのバランスのとれた子育て環境の整備に努めてきたところでございます。  次代を担う子供たちが健やかに育ち、安心して子供を産み育てることができる社会を構築していくことは、将来の大分市にとっても最も重要な課題の一つととらえており、本市として、次世代育成支援行動計画の後期計画でこれらの課題に積極的に取り組み、児童福祉のさらなる充実を図ってまいりたいと考えております。  次に、環境保全についての2点の御質問にお答えいたします。  1点目の、大分市独自の環境マネジメントシステムの構築についてでございますが、平成20年6月、市民、事業者、行政から成る地球温暖化対策おおいた市民会議での幅広い論議を経て大分市地球温暖化対策行動指針を策定し、また、これを解説したガイドブックを作成し、全世帯、全事業所に配布したところであります。  行動指針では、平成28年度を目標年度として、家庭、業務、運輸の各部門ごとに温室効果ガスの排出量の削減目標値を設定し、これを達成するため、省エネ行動例の実践やマイバッグ運動の推進等の五つの重点プロジェクトを具体化していくことにいたしております。  こうした中、環境マネジメントシステムにつきましては、事業者が自主的に環境保全の方針や目標を設定し、それらの達成に向け継続的に取り組んでいく仕組みでありますが、国際規格のISOのほか、主に中小企業を対象としたエコアクション21制度が注目され、事業者が環境保全の取り組みを進める上で有効な手段となっております。  平成20年8月には、本市においてもその相談等を行う地域事務局が環境省等の指導により開設され、環境に配慮した企業経営についての普及啓発活動を始めているところであります。  本市といたしましては、こうした制度が普及することは行動指針に掲げる行動例や重点プロジェクトの実効性のある取り組みにつながりますことから、積極的に広報の支援を行うとともに、規制やインセンティブ、実効性を備えた本市独自の環境マネジメントシステムにつきましては、今後の研究課題として市民会議の中で論議をしてまいりたいと考えております。  2点目の、佐野清掃センター清掃工場のあり方についてどのように考えているかについてでございますが、資源を有効に生かす循環型社会の形成を目指す本市では、大分市一般廃棄物処理基本計画を策定し、ごみの排出抑制、再使用、再生利用の3Rに努め、どうしてもリサイクルできないごみを焼却または埋め立てすることを基本に、ごみ減量、リサイクルの取り組みを積極的に推進しております。  佐野清掃センター清掃工場につきましては、本市と臼杵市、由布市、竹田市の4市による可燃ごみの広域処理を担う施設として、地元を初め、議会、さらには国、県等関係者の皆さんの御理解と御協力をいただく中で建設されたものであります。多くの機種の中から、当時最新の公害防止設備を備えたシャフト炉式ガス化溶融炉が選定され、平成15年4月に稼働開始しましたが、早いもので6年を経過しようとしております。この間、平成17年8月からの古紙の受け入れの廃止、また、平成19年4月からのごみ分別の8分別から12分別への拡大と、あわせ産業廃棄物の受け入れ廃止等により工場の稼働開始時と比較し、ごみの量が大幅に減少、また、ごみの質も変化するなど、工場を取り巻く環境も大きく変化しております。  こうした状況に対応するため、ごみの処理方法等の検討が求められているところであり、また、工場の運転に欠かすことのできないコークスや灯油などの助燃材の価格が不安定な状況にあり、今後の工場の運転管理は、大変厳しいものとなっております。こうした中、平成9年4月に稼働した福宗環境センター清掃工場が間もなく12年を経過し、建てかえを検討しなければならない時期に入っており、本市と関係団体の4市が総合的かつ長期的に安定したごみ処理行政を推進していく上で、佐野清掃センター清掃工場の役割は、これまで以上に重要度を増しております。  このようなことから、本市と関係団体の4市による可燃ごみの広域処理を担う施設として今後とも大いにその威力を発揮できるよう、日々の保守点検や補修等を怠ることなく、運転管理に万全を期してまいりたいと考えております。  次に、安心と安全についての4点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、職員の危機管理意識の醸成についてのお尋ねでございますが、危機管理の際に必要とされる心構えとして、「疑わしいときは行動せよ」「最悪の事態を想定して行動せよ」「空振りは許されるが見逃しは許されない」という3点の行動原則があり、市の職員は常にこうした意識を持って危機対応に当たる必要があると考えておりますことから、職員を対象に、危機管理講演会や研修会の開催等を通じて危機管理対応能力の向上と危機意識の高揚に努めているところであり、新規採用職員研修においても、危機対策における職員の心構えや行動内容の徹底を図っているところでございます。  なお、危機管理体制の整備やマニュアルの作成につきましては、自然災害に対する危機管理体制は地域防災計画に基づき確立されており、新型インフルエンザに対する対応につきましても既に対応計画を策定したところであり、今後は、各課において具体的な対応マニュアルの作成に取り組むことといたしております。  また、各部局におきましても、コンビナート災害や光化学オキシダントなど、それぞれの危機事案に対応する体制を構築しているところでございます。  今後とも、日常業務における事務事業遂行の際において職員が危機管理意識を働かせることができるよう、意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。  次に2点目の、災害時の緊急対策ツールの導入についてのお尋ねでございますが、本市の現状につきましては、大分県が各市町村を豊の国ハイパーネットで結び、被害情報の収集や防災情報の提供などを行っており、国土交通省大分河川国道事務所では、河川や国道、49カ所のライブ映像情報により災害の状況をリアルタイムで確認できるシステムを導入しており、本市といたしましても、これらのシステムを活用しているところでございます。また、大分市防災メールの登録者は現在1万3,400人となっており、災害時に大きな力を発揮しているところでもございます。  今後、これらに加え、4月から稼働を始めます統合型GISを活用することにより、土砂災害危険箇所や浸水想定区域を初め、リアルタイムの被害情報、避難所における避難状況などの情報を市全体で共有できるシステムの構築に向け、検討を行っているところでございます。  次に3点目の、消防力の強化充実についてお答えいたします。  本市における消防力につきましては、これまで大分市消防施設整備計画にのっとり整備を進めてきたところであり、通常災害出動隊に加え、特殊災害にも対応できる消防隊や水難救助隊、そして昨年10月には高度救助隊を発足させるなど、各種災害に対応できるよう、部隊の充実に努めてきたところであります。さらに、新年度には、新たな救急隊の配備や新出張所の建設に着手するなど、消防力の増強を図ることといたしております。  このような中、大量退職に伴う世代交代については、若い職員の育成が急務であることから、技術伝承訓練を取り入れ、ベテラン職員の知識、経験等の伝授を図っているところであり、また、業務上必要となる救急救命士や潜水士等の資格についても、年代で空白を生じさせないよう計画的な取得に取り組んでいるところでございます。  今後とも、市民の信頼と期待にこたえ、あらゆる災害に迅速かつ的確に対応できる職員の育成を図り、消防力の強化充実に鋭意努めてまいる所存でございます。  次に4点目の、交通安全対策に関する基本的な考え方についてでございますが、本市では、交通安全対策基本法に基づき、平成18年度から22年度までの5年間を計画期間とする第8次大分市交通安全計画を策定し、子供や高齢者など交通弱者の安全確保を最重点課題として、総合的かつ計画的な交通安全対策に取り組んでおります。施策の実施に当たりましては、市民代表や交通事業者、道路管理者、警察などで組織する大分市交通安全推進委員会を設置し、それぞれが役割分担を行う中で緊密な連携を図りながら、交通安全施設の整備や交通安全に関する普及啓発など、ハード・ソフト両面からの取り組みを進めております。  こうした中、本市の平成20年の交通事故状況につきましては、発生件数、負傷者数は前年より減少したものの、逓減傾向にあった死亡者数が大きく増加したことなどから、これまでの取り組みに加え、新年度からは、交通死亡事故が多発した際には本市独自の非常事態宣言を発令し、集中的な啓発活動を展開することといたしたところでもあります。  今後とも、子供や高齢者など、人優先の交通安全思想のもと、交通安全計画に掲げる施策の着実な進捗を図りながら、計画の基本目標である「笑顔でふれあう無事故のまち おおいた」の実現を目指してまいりたいと考えております。
     次に、中小企業対策に関する基本的見解をとのお尋ねでございますが、本市事業者の9割が小規模事業者であることからも、中小企業の振興は本市経済の成長の基礎であり、実効ある振興策を図ることは極めて重要な課題であると認識し、これまでさまざまな施策を実施してまいりました。  本市は現在、大分市商工業振興計画の策定作業を進めておりますが、その計画の大きな柱の一つに中小企業支援を掲げ、融資制度の充実はもとより、企業の体質強化及び競争力強化のため現在行っている中小企業パワーアップ事業や産業活性化プラザにおいて行っている技術支援アドバイス事業での中小企業相談体制の一層の充実による技術や経営等、事業の高度化、効率化の促進を行うこととしております。また、企業の人材育成のための教育や研修への支援、後継者育成への支援、円滑な事業承継への支援、海外へのグローバルな事業展開を目指す企業への支援等の企業課題の解決に向けた取り組みを実施いたしてまいります。  さらに、中小企業が、厳しい経営環境の中、競争に打ち勝つためには、時代の変化に対応した新たな製品の開発や新たな技術への取り組みが不可欠であることから、事業の共同化や新技術の共同開発につながる産学連携や異業種間、企業間交流の推進などの施策を着実に展開してまいりたいと考えております。  次に、大分市農林漁業振興条例の制定についてのお尋ねでございますが、農林水産業は、安全、安心な食料の安定供給や自然環境の保全、大気や水質の浄化、伝統文化の継承など、生活を支える多様な機能を有するとともに、食を通じ豊かな人間性をはぐくむ食育の観点からも、私たちに身近で大切な産業であるととらえております。そのため、市民の皆様の御理解と御支援のもと、本市の特性を生かした農林水産業の振興を図っていく必要があり、生産基盤の整備や融資対策などにより生産活動を支えるとともに、都市農村交流や地産地消運動、農林水産物のPR活動などの取り組みの中で、農林漁業者の所得の向上と経営の安定に向けた各種施策を展開しているところであります。  御提案の条例は、農林水産業に対する市民の関心や意識を高める効果も考えられますが、本市では、市民の英知を結集した大分市総合計画の指針に基づき、関係機関、団体及び農林漁業者の意見を反映した農業、森林、水産業にかかわる個別計画を策定し、それに沿って施策を進めておりますことから、今後の研究課題とさせていただきたいと考えております。  次に、都市基盤の整備に係る5点の御質問にお答えをいたします。  まず1点目の、中心市街地活性化基本計画についてでございますが、本計画では、子供や若者、高齢者など、多世代にわたる多くの人々を主役として、「あなたのライフスタイルを彩るまちへ」をコンセプトに、「個の贅が見つかるまち 復活する商都・おおいたの拠点づくり」を掲げ、「商業の活性化」「市街地の整備改善」「都市福利施設の整備」「街なか居住の推進」などに取り組んでいるところでございます。具体的には、「質感」「ひと中心」「新たな発見」を活性化のキーワードとして、商業者みずからが、商店街、個店の魅力、資質向上に努めること、成熟社会の中で、ますます個性化する市民の消費活動に対応した商業集積を充実させること、さらに、来街者の出会い、ビジネス、学習など高次都市機能の集積を図ることなど、多様な都市機能がコンパクトに集積された、にぎわいあふれるまちを目指しております。  そうした中、商業関係者等を中心に、ワーキング委員会に設置されたまちなか・リニューアル研究部会、ガレリアドーム広場活用検討部会、コンシェルジュ事業検討部会の積極的な取り組みや、大分まちなか倶楽部が主体となって、若手を中心とした起業者の発掘や人材育成を行う、まちなか開業グランプリ事業を実施するなど、商業関係者の意識高揚を図りながら、基本計画を戦略的に展開しているところでございます。  さらに、まちなか居住の推進に向け、暮らしやすい生活空間として整備を進める駅南土地区画整理事業や、駅南・情報文化新都心の中核施設として位置づけ都市福利の増進と都心居住を支える事業として、複合文化交流施設整備事業を鋭意推進しているところでございます。  これらの居住機能や商業機能を含むさまざまな都市機能の増進及び経済活動の向上を総合的、一体的に推進するとともに、活性化に取り組む5年間の成果を中長期的に波及させ、商業と居住がバランスよく融合する中で、持続可能な魅力ある中心市街地の形成を図ってまいりたいと思います。  次に2点目の、道路網の整備についてでありますが、本市の幹線道路網は、大分川、大野川により市域が分断されるという地形的な制約のもと、都心と郊外を結ぶ放射状の道路網となっており、それらを連絡する環状道路や橋梁の整備が大きな課題となっているところでございます。このようなことから、県が策定した大分都市計画区域マスタープランに沿って、国、県、市それぞれが役割分担を行う中で、鋭意整備を行っているところでございます。  しかしながら、今日の厳しい財政状況のもと、道路網の整備については、優先度や効果を勘案しながら段階的に取り組むこととしており、また、長期間未整備となっている都市計画道路のうち、整備効果の低い路線につきましては、県の示すガイドラインを踏まえる中、地元住民の御意見をお聞きしながら、計画の見直し作業を進めているところでございます。  今後におきましては、庄の原佐野線など整備効果の大きい路線については重点的に取り組んでいく一方、朝夕の交通渋滞緩和などのために、早期の整備が必要な路線につきましては、新年度に策定する予定の都市計画マスタープランに盛り込んでまいりたいと考えております。  次に3点目の、水道事業全般の今後の展望と課題についての基本的な考え方についてお答えいたします。  本市の水道事業は、本格的な維持管理の時代を迎えておりますが、長引く景気の低迷や少子高齢化の進行、節水型社会への移行、さらには大口需要者の地下水への利用転換等により水需要が伸び悩み、料金収入は年々減収傾向にある中、老朽化した施設の更新や地震の災害対策、水質管理の強化など、さまざまな課題を抱えており、厳しい経営環境に置かれております。  こうした状況を踏まえ、昨年4月、長期的な視点に立って水道事業の将来の方向性と施策推進の基本的な考え方を示した水道事業基本計画を策定したところでございます。  今後は、この基本計画に沿って事業展開を図ってまいりますが、経営の中期見通しの中では、当面現行料金体系を維持していくことを基本としておりますので、事業執行に当たりましては、限られた財源の効率的な執行管理に努めるとともに、民間的経営手法の導入も視野に入れた経営改革に取り組むなど、一層の経営努力を重ねながら、持続性のある事業運営を目指してまいりたいと考えております。  次に4点目の、公共下水道事業の再構築の中で、人口普及率の向上をどのように実現しようとしているのかとのお尋ねにお答えいたします。  本市の公共下水道事業は、昭和41年の事業着手以来、これまで総事業費約2,500億円を投資し、処理面積約4,752ヘクタール、終末処理場5カ所、ポンプ場11カ所などの整備を行ってまいりました。その結果、平成20年3月末現在の公共下水道人口普及率は53.3%に達し、公共用水域の水質保全や生活環境の改善、浸水被害の軽減など、一定の役割を果たしてきたものと考えております。  しかしながら、集中的に多額の投資を行ったことなどの影響により経営が圧迫され、一般会計からの繰入金に頼らざるを得ない状況が続いております。このような中、これまでの公共下水道事業を全般的に見直し、事業の効率化、経営の健全化を実現するために、現在、事業の再構築に取り組んでいるところでございます。その取り組みにおいて、地区ごとの年齢構成や人口密度など諸要素を検証し、整備効率に応じた地区別の順位づけなどを行うこととしております。  その結果を踏まえまして、より投資効率を高めるための整備計画を策定することにしておりますことから、この計画に沿った整備を推進する中で、公共下水道人口普及率の向上につながるものと考えているところでございます。  次に5点目の、大分市地域情報化計画に関して、庁内でどのようにオーソライズするか、コンセンサスをどのように確立していくかについてでございます。  本市ではこれまで、平成15年度に策定した地域情報化計画に基づきさまざまな情報化施策に取り組んでまいりましたが、本年度をもって計画期間が終了することから、平成21年度以降の情報化の方向性と具体的な取り組みを明らかにした、新しい大分市地域情報化計画を策定したところでございます。  この計画は、庁内各担当課より事業提案を受け、各部局長で構成しております大分市電子自治体推進本部におきまして、計画に盛り込む各種施策の方向性を共有するなど、庁内における合意形成を得たものであり、今後は、その実現に向け、優先度、費用対効果、財政状況等を勘案しながら実施していくことといたしております。  以上で私の答弁を終わらせていただきます。 ○議長(仲道俊寿) 足立教育長。 ○教育長(足立一馬)(登壇) 教育行政についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず、学校教育制度と人材育成についてでございますが、近年、国際化、高度情報化、少子高齢化の進展に加え、価値観の多様化など、教育をめぐる情勢が著しく変動する中、学校教育には社会の変化や制度の改革に柔軟かつ的確に対応することが求められております。  このようなことから、本市教育委員会といたしましては、これまで発達段階に即して系統的、継続的な指導を行う小中一貫教育の導入、保護者や地域住民が学校運営に参加する仕組みを位置づけた学校評議員制度の拡充、実践的指導力を高める教職員研修の推進等、学校教育制度の充実と人材育成を図る取り組みを計画的に進めてきたところでございます。  今後とも、時代の要請と市民の負託にこたえる学校教育の創造に取り組むとともに、教職員の意識改革を図り、教職に対する強い情熱、教育の専門家としての確かな力量を高め、学校教育の充実強化に努めてまいりたいと考えております。  次に、大分市の個性ある生涯学習の現状と課題についてでございますが、本市では、市民一人一人が社会の変化に主体的に対応し、充実した人生を送ることができる生涯学習社会の実現を目指し、地区公民館を初め、社会教育施設において市民の多様な学習機会や情報の提供、学習への支援などに努めているところでございます。  また、近年の都市化や少子高齢化、核家族化などの進行に伴い、市民の価値観や意識も大きく変化する中で家庭や地域における教育力が低下をし、地域コミュニティーの再生、地域づくりを支える人材の育成など、新たな対応も求められているところでございます。  こうした中、生涯学習機能を有する地区公民館に市民部のまちづくり支援に関する事業などを加え、市民協働のまちづくりの一層の推進を図るため、地区公民館の管理運営を市民部に移管することとしております。  移管後におきましても、生涯学習のより一層の充実を図るため、公民館やコンパルホールなどの社会教育施設や文化会館などの既存施設を有効に活用しながら、地域の個性を生かした魅力ある教室講座や各種事業を展開してまいりたいと考えております。  次に、仮称大分市スポーツ振興基本計画についてでございますが、「チャレンジ!おおいた国体」「チャレンジ!おおいた大会」後の本市スポーツ振興の総合的な基本指針としての計画について、平成21年度中の策定を目指し、現在、大分市スポーツ振興審議会に諮問をし、審議を重ねているところでございます。  本計画は、スポーツ好きな市民をふやし、自分に合った形でスポーツとのかかわり合いを持つことをコンセプトに、「する・みる・支える・つながるスポーツ」をキーワードに、平成22年度から平成31年度までのおおむね10カ年を計画期間として設定しているところでございます。  また、施設の整備充実につきましては、市民のスポーツニーズの多様化などによりスポーツ環境も大きく変化してきており、施設整備のあり方について見直しの時期に来ておりますことから、同審議会からの答申を踏まえて策定する、仮称大分市スポーツ振興基本計画に沿って取り組んでまいりたいと考えております。  次に、幼児教育の充実に関する基本的な考え方についてでございますが、幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う上で、極めて重要であると認識をしております。  近年、幼児を取り巻く環境は大きく変化しており、その背景を踏まえ、本市教育委員会におきましては、平成20年5月、有識者等から成る大分市幼児教育振興検討委員会を設置し、その中で、就学前教育と義務教育との円滑な接続、幼稚園と保育所との連携及び幼児教育のセンター的役割の推進等について、豊かな教育環境の創造と効率的な行財政運営の両面から検討を進めているところでございます。  今後とも、幼児教育の重要性にかんがみ、充実した環境のもとで幼児の健やかな成長を促すため、家庭、地域社会、幼稚園等が一体となり、幼児の豊かな心と夢をともにはぐくむ教育の創造に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(仲道俊寿) 以上で本日の日程を終了いたしました。  次会は、あす19日午前10時に開きます。  本日は、これにて散会いたします。           午後2時45分散会 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  平成21年3月18日 大分市議会 議  長  仲 道 俊 寿       署名議員  三 浦 由 紀       署名議員  吉 岡 美智子...