大分市議会 > 2008-09-08 >
平成20年第3回定例会(第3号 9月 8日)
平成20年第3回定例会(第3号 9月 8日)

  • 施工不良(/)
ツイート シェア
  1. 大分市議会 2008-09-08
    平成20年第3回定例会(第3号 9月 8日)


    取得元: 大分市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-22
    平成20年第3回定例会(第3号 9月 8日)   第3回大分市議会定例会会会議録 (第3号) ―――――――――――――――――――――― 平成20年9月8日    午前10時0分開議 ―――――――――――――――――――――― 出席議員   1番    二宮純一   2番    挾間正   3番    小手川恵   4番    廣次忠彦   5番    福間健治   6番    大久保八太   7番    宮邉和弘   8番    井上香龍   9番    髙野博幸  10番    安東房吉  11番    篠田良行  12番    日小田良二  13番    指原健一
     14番    桐井寿郎  15番    田﨑潤  16番    矢野久  17番    下村淳一  18番    二宮博  19番    藤田敬治  20番    工藤哲弘  21番    安部剛祐  22番    野尻哲雄  23番    永松弘基  24番    板倉永紀  25番    足立義弘  26番    仲道俊寿  27番    三浦由紀  28番    河越康秀  29番    長田教雄  30番    秦野恭義  31番    阿部剛四郎  32番    田島八日  33番    福崎智幸  34番    衛藤良憲  35番    小嶋秀行  36番    井手口良一  37番    荻本正直  38番    徳丸修  39番    河内正直  40番    後藤淳夫  41番    高橋弘巳  42番    藤沢達夫  43番    今山裕之  44番    吉岡美智子  45番    衞藤三男  46番    渡部義美  47番    油布忠  48番    後藤一裕 ―――――――――――――――――――――― 欠席議員  なし ―――――――――――――――――――――― 出席した事務局職員  局長      宮脇邦文  次長      須藤和博  次長兼総務課長 久長修治  議事課長    姫野光則  議事課長補佐  後藤陸夫  政策調査室長  板井隆  議事記録係長  中村義成  主査      明石文雄  委託速記者   田中浩 ―――――――――――――――――――――― 説明のため出席した者の職氏名  市長  釘宮磐  副市長  磯﨑賢治  副市長  久渡晃  教育長  足立一馬  水道事業管理者  渕野善之  消防局長  関貞征  総務部長  秦忠士  総務部参事兼契約監理課長  井上英明  企画部長  小林知典  国体推進部長  田仲均  財務部長  城内健  市民部長  小出祐二  市民部参事兼鶴崎支所長  三浦能成  市民部参事兼稙田支所長  利光一博  福祉保健部長  神矢壽久  福祉保健部参事福祉事務所所長  村田英明  福祉保健部参事兼大分市保健所所長  井原誠  環境部長  児玉一展  商工部長  吉田元  農政部長  佐藤日出美  土木建築部長  首藤国利  土木建築部参事  辻島章  都市計画部長  中尾啓治  都市計画部参事  後藤政義  都市計画部参事兼駅周辺総合整備課長  木崎康雄  下水道部長  藤田光夫  下水道部参事  阿南洋  教育委員会教育総務部長  阿部俊作  教育委員会学校教育部長 (阿部教育総務部長兼務)  水道局管理部長  渕好幸  市長室長  日小田順一  財政課長  佐藤耕三 ――――――――――――――――――――――   議事日程  第3号     平成20年9月8日午前10時開議 第1 一般質問及び上程議案に対する質疑 ――――――――――――――――――――――   本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問及び上程議案に対する質疑  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(三浦由紀) これより会議を開きます。           午前10時0分開議 ○議長(三浦由紀) 本日の議事は、お手元に配布の議事日程第3号により行います。  ◇――――――――――――――――――◇ ◎日程第1 一般質問及び上程議案に対する質疑 ○議長(三浦由紀) 日程第1、去る5日に引き続き、一般質問及び上程議案に対する質疑を行います。
     最初に、44番、吉岡議員。 ○44番(吉岡美智子)(登壇)(拍手) おはようございます。44番、公明党の吉岡美智子でございます。  質問通告に従って順次質問させていただきます。  初めに、障害者福祉行政についてお伺いいたします。  障害の有無や性別、年齢、国籍などにかかわらず、すべての人が自分の能力を発揮して、自分らしく幸せに生きる社会――ユニバーサル社会を公明党は推進しています。公明党の理念は、「一人を大切に」です。私は、心のバリアを取り払い、すべての人が能力を発揮し、輝き、共生、共助を促進することが求められると考えます。  本市では、障害者の方々による車いすマラソン大会が開催されていて、毎年多くの感動をいただいています。また、この9月、「チャレンジ!おおいた国体」、引き続き「チャレンジ!おおいた大会」――全国障害者スポーツ大会が開催されます。私たち大分市民もしっかり応援をしてまいりたいと思います。  さて、去る8月、北京で開催された北京オリンピックは、多くの人々に感動を与えて閉幕いたしました。そして、去る9月6日開催されました障害者スポーツの祭典、第13回北京パラリンピック夏季大会は、今月の17日まで20競技で熱戦が繰り広げられます。また多くの感動のドラマが生まれることと思います。大変楽しみでございます。  ここで、お一人紹介をしたいと思います。ソウルパラリンピックで活躍し、長野パラリンピック開会式では、感動の歌声を披露したレーナ・マリアさんという女性です。彼女は生まれながらに両腕がなく、左足は右足の半分の長さしかありませんが、歌手としても、画家としても大活躍しています。  レーナさんは、障害を持って生まれて本当によかったと思います、障害は私の個性の1つです、そして、スウェーデンに生まれて本当によかった、子供のころから、あなたは価値のある人、やろうと思えば何でもできると言われて育ったそうです。障害が理由でできなかったことは何もありませんでしたと語っていました。レーナさんのような豊かな生き方をすべての人に可能にする社会がユニバーサル社会であり、日本を、そういう社会を築いていくことが大切であると思います。  この夏、障害者の家族やその支援者の方々の御意見を伺う機会がありました。皆さん、社会参加を目指していますが、現状は厳しいとの声を多く聞きました。中でも、就労したいと希望しても、場所、職種、本人の体調との兼ね合いもあり、思うほど進まない状況があるとお聞きしました。社会参加、就労できる環境づくりができないものかと考えます。  障害者の就労支援に取り組んでいる兵庫県明石市では、平成19年9月、市役所庁舎内に障害者作業所を開設しています。趣旨として、障害者の雇用、就労支援を市が率先して行い、障害者雇用の拡大へのきっかけとするためとあります。  作業内容は、印刷作業、郵便物の封入、新聞、雑誌の回収、公用車の洗車、会議室の設営や復旧、バッジやリボンなどの啓発用物品の製作など、6項目あります。従事者として、利用者は、身体障害者1名、知的障害者3名、精神障害者1名、そして指導員は、所長1名、指導員2名となっています。工賃は1時間300円となっています。  さらに、同年11月には、市役所内に障害者が働く福祉コンビニを開設し、身体障害者2名、知的障害者1名、精神障害者2名の計5名の方が採用されました。ここでは、市内障害者作業所での授産品などの販売もしています。  兵庫県の三木市でも、本年5月、障害者の安定就労と雇用の促進を図るため、庁内に障害者の作業所を開設しています。作業内容は、公用車の洗車、古紙回収、ゴム押印、書類セット、封入、冊子づくりとなっています。また、市役所内売店しらゆりの協力を得ながら、一般就労を目指す訓練生を1名受け入れています。  また、今月10日には兵庫県の三田市も、障害者の就労体験、実習の拡大を目指して、障害者ワークチャレンジ事業をスタートさせるそうです。ここも庁舎内に作業スペースを確保し、市内障害者施設等で構成する障害者ワークチャレンジ事業実行委員会に業務委託をいたします。適切な委託料を支払うことにより、実習に携わる障害者の工賃のアップを図り、自立生活の支援、就労意欲の向上を図るとしています。  そこで、質問させていただきます。  1、本市のユニバーサル社会の視点について御見解をお聞かせください。  2、障害者の就労状況をお聞かせください。  3、身体、知的、精神の3障害者の方に就労の場を庁舎内に設置されると、社会参加の大きな励みになり、就労意欲の向上につながると考えます。本市としても取り組んでいただきたいと考えますが、御見解をお聞かせください。  次に、引きこもり者への支援についてお伺いいたします。  厚生労働省の引きこもりガイドラインによりますと、社会的引きこもりの定義は、自宅に引きこもって社会参加をしない状態が6カ月以上持続しており、精神障害がその第1の原因とは考えがたいものとあります。社会との関係が失われているため、実体把握が難しく、厚生労働省や各種団体の調査でも、推計人数は、全国で26万人から160万人と、開きがあります。  NPO法人むさしの学園代表理事の望月泰宏さんの朝日新聞の「私の視点」でのコメントを紹介させていただきます。「これまでの経験を通じて、最も大切なことは、相談に来た両親を安心させ、孤立感を解きほぐすことだと感じた。そこで私たちは、相談は必ず2~3人で応じ、継続して徹底的に話を聞くことにしている。 親の心が和み引きこもり状態を受け入れる心の余裕が生まれると、自宅で子どもと接するとき、肯定的な態度をとれる。子どもにも安心感が芽生え、家族の中で自分が必要とされていると感じるようになる」、さらに、「家族関係の修復に向けてカギを握る親を支えていくには、1人の相談員だけでは不可能だ。さまざまな専門家がチームを組んで親の悩みをじっくり聞くような相談窓口が、全国各地に増えることを願っている」と結んでいます。  東京都は、全国に先駆けて、15歳から34歳までの若者を対象に、引きこもりに関する実態調査を平成19年度に行っています。その結果、引きこもり状態の若者が都内に推計2万5,000人いることがわかったそうです。引きこもりは、男性が68%で、年齢では30歳から34歳に多く見られたそうです。理由は、上位から、職場不適応、病気、人間関係の不信、不登校、就職活動不調で、多くは、就職、就労でのつまずきが原因としています。また、都内のNPO法人についての調査も実施しています。ここでは、就労、就学支援には大半の支援団体が取り組んでいるが、引きこもり状態の若者に対し、就労、就学支援より前の段階で必要な支援に取り組む団体が少ない実態が浮かび上がったそうです。  こうした実態を踏まえ、東京都は、本年8月より、都若者社会参加応援ネット「コンパス」をスタートさせています。3つの支援プログラムを単独、または組み合わせ、社会参加に向けた支援を行うとしています。1つ目は、自宅を訪ね、外出に向けた働きかけを行う訪問相談支援、2つ目は、自宅以外に安心して過ごせる場所を確保し、自己肯定感を養う居場所――フリースペースの提供、3つ目は、ボランティア活動などを通じて生活習慣の改善やコミュニケーション能力の向上を図る社会体験活動となっています。  引きこもりに関する実態調査の座長を務めた、明星大学教授で臨床心理士の高塚雄介氏は、引きこもってしまった若者が身近に相談する窓口は、精神保健福祉センターや保健所のような機関しかなく、病気か病気でないかというところが重視され、病気でない場合はそこで対応が終わった、だからといって、民間のカウンセリング機関では料金が高く、若者も頻繁に利用できない、今回の都の取り組みは、病気ではない、就労する意欲もない、あるいは人間関係が苦手でつまずいたといった理由で引きこもる若者が気軽に相談したり、支援が受けられる仕組みで重要だと述べています。  そこで、質問させていただきます。  1、厚労省や各種団体の調査では、引きこもりの推計人数は大きな開きがあります。本市では引きこもりの実態把握はされているのでしょうか。現状についてお聞かせください。  2、東京都の3つの支援プログラムは先駆的な取り組みであり、スタートしたばかりなので、今後、情報を得る必要があると考えます。本市の引きこもり者の社会参加に向けた取り組み状況についてお聞かせください。  次に、子育て支援についてお伺いいたします。  本市の子育て環境は、全国に先駆けていると大変好評です。少子化が進む中で、いかに子育てしやすい環境を整備するかが望まれるところだと思います。  今回は、埼玉県本庄市の取り組みを紹介させていただきます。ことしの5月から、公民館や保育所など、市の公共施設35カ所に赤ちゃんの駅を設置しています。これは、乳幼児のおむつがえや授乳などができるスペースを提供しています。親が子供と一緒に安心して外出できるように配慮するとともに、子育て家庭の孤立化を防ぐことを目的としています。  本庄市では、小学校6年生までの子供を抱える保護者2,400人を対象にアンケート調査を実施しています。その中で、子供と外出する際の困り事の質問項目で、トイレがおむつがえや親子での利用に配慮されていないが46.5%と最も多く、授乳する場所や必要な設備がないも29%に上っています。利用者の声では、授乳やおむつがえだけでなく、子供の休憩、気分転換の場としても利用できるので、安心して外出できますと、喜びを語っています。  また、東京都では、「赤ちゃん・ふらっと」と名づけたスペースを公園や児童館などの公共施設、その他身近な地域に、平成22年度までに600カ所整備することを目標に、ことしの6月から事業者を募集しています。大型店舗は、休日の日など家族連れが目立ちます。乳幼児から小学生の子供連れは1日がそこで過ごせるような整備をしているように思います。特に乳幼児には、安心して授乳ができるので、ほっと一息できるかと思います。  そこで、質問させていただきます。  1、赤ちゃんを連れて外出した際に、おむつがえや授乳のため立ち寄って利用できる市施設の現状をお聞かせください。また、多くの人たちが利用する地区公民館等の公共施設へも充実していただきたいと考えますが、今後の取り組みについてお聞かせください。  2、大分市中心市街地活性化基本計画では、滞在時間が3時間以上の人を平成24年の目標値で40%と掲げています。そうなりますと、高齢者や乳幼児を連れてまちへ出かければ、トイレ等設置された休憩室が求められます。そこで、休憩室を設置されるときには、ぜひ授乳室等も設置していただきますよう要望いたします。  次に、市営住宅についてお伺いいたします。  ことしは大雨や洪水等の災害が全国で発生しており、災害に対する心の準備が求められるようになっております。単身でお住まいの高齢者にとっては心細く感じるときもあることでしょう。行政も防災対策に真剣に取り組んでおられますが、個人情報の関係でなかなか情報が得られず、苦心されていることも多いかと思います。  今回は、市営住宅に入居されている65歳以上で単身の入居者について質問させていただきます。  1、市営住宅入居者の65歳以上で単身者の方はどれくらいおられるのでしょうか。全体に占める割合も同時にお聞かせください。また、緊急事態が生じた場合、家族や近親者への連絡体制はどのようになっているのでしょうか、お聞かせください。  2、入居者の緊急時に外部への連絡方法はどのようになっているのでしょうか、御見解をお聞かせください。  3、個人情報保護のため、本人からの申し出がない限り、見守りのためのさまざまな支援も、受けてほしい方に受けてもらえない状況も見られます。平成15年に個人情報保護法が施行されてから、入居者で孤独死された方がいらっしゃるのでしょうか。今後増加するであろう高齢者の入居者が安心して暮らせるために、近所の方々へ緊急連絡できる方法や身内への連絡体制などの調査が必要ではないかと考えますが、御見解をお聞かせください。  以上で私の質問を終わらせていただきます。執行部の前向きで温かな御答弁をよろしくお願いいたします。 ○議長(三浦由紀) 神矢福祉保健部長。 ○福祉保健部長(神矢壽久)(登壇) 吉岡議員さんの福祉保健部に関する御質問のうち、まず、障害者福祉行政についての3点の御質問にお答えいたします。  1点目の、本市のユニバーサル社会の視点についてのお尋ねでございますが、平成16年6月、参議院本会議において、ユニバーサル社会の形成促進に関する決議が採択され、「障害の有無、年齢等にかかわりなく、国民一人一人がそれぞれ対等な社会の構成員として、自立し相互にその人格を尊重しつつ支え合う社会、すべての人が安心して暮らすことができ、その持てる能力を最大限に発揮できる社会、すなわちユニバーサル社会の形成を目指していかなければならない」と宣言されています。  本市におきましては、本年3月に、障害者の社会参加及び参画することを可能にするための施策を一層推進し、安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目指した第2期大分市障害者計画改訂版を策定いたしました。この計画の中で、障害の有無にかかわらず、市民だれもがその能力を最大限発揮しながら、安全に安心して生活できるよう、ハード・ソフト両面にわたる社会のバリアフリーを推進するとともに、ユニバーサルデザインの考え方の普及を促進することを定めております。  今後も、さまざまな分野におきまして、ユニバーサル社会の理念を取り入れた総合的、計画的な施策の推進を図ることが必要であると考えております。  次に2点目の、障害者の就労状況についてでございますが、平成19年6月1日現在の障害者の雇用状況は、大分労働局の資料によりますと、大分市と由布市のハローワーク大分管内での常用労働者数が56人以上の企業数は295社、障害者雇用人数880人、実雇用率1.84%で、法定雇用率の1.8%を超えている状況にあり、法定雇用率達成企業の割合は58.3%となっております。  このような中、障害者が社会の一員として自立した生活を送り、積極的に社会参加するためには、障害者の適性と能力に応じた雇用の場の確保が重要であると考えられますことから、市といたしましても、リサイクルセンターペットボトル等の選別作業、公園等の清掃、草刈り業務、温泉施設の管理運営などの業務委託を行っております。  また、就労の場の提供として、鶴崎、稙田市民行政センターコンパルホール喫茶軽食コーナーを活用するなど、社会福祉法人等の業務の拡大や就労を通しての社会参加の促進のための支援を行っております。  さらに、障害者自立支援法の施行に伴い設置しました大分市自立支援協議会の分科会であります就労支援部会におきまして、障害種別、特性に応じた支援体制のあり方、民間企業との連携、行政の就労施策の拡充、福祉事業者の意識改革等の課題の整理や一般就労に向けたネットワークづくりの検討を行っているところでございます。  今後は、雇用対策をより一層推進するため、大分県総合雇用推進協会、ハローワーク、障害者就業・生活支援センター等と連携を図り、関係機関が一体となった総合的な支援に取り組んでまいりたいと考えております。  次に3点目の、就労の場を庁舎内に設置することについてでございますが、障害者自立支援法の施行に伴い障害者施策が大きく転換され、障害者の就労が促進される中、本市では、身体障害者の雇用につきましては、平成19年6月1日現在、市長事務部局、教育委員会、水道局合わせて68人を正規雇用しているところであります。  その一方、全国的に見ても、身体障害者の雇用は進んでいるものの、知的、精神障害者の雇用については、業務の選択や年間を通しての業務確保が困難である等の理由により雇用がおくれており、本市におきましても、知的、精神障害者の雇用実績がないのが現状でございます。  こうした中、本市におきましては、知的、精神障害者の雇用に関するさまざまな課題を検証し、雇用の実現を図るため、本年5月に、障害福祉課、商工労政課及び人事課の職員を構成員とする、大分市知的・精神障害者雇用促進プロジェクトチームを立ち上げたところであり、その中で知的障害者、精神障害者の方を嘱託職員として採用し、一般就労に向けて、本市庁舎内で準備、訓練等を行う職場実習の場を提供することについて検討いたしております。さらに、その成果をもとに、民間企業等に、より多くの障害者の雇用環境が整備されるよう情報発信を行ってまいりたいと考えております。  次に、引きこもりについての2点の御質問にお答えします。  引きこもりとは、厚生労働省によりますと、単一の疾患や障害の概念ではなく、心理的要因、社会的要因などが絡み合って、社会参加や対人的な交流を行わずに、自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態を指すと定義しており、現在、全国に100万人以上いるとも言われております。  まず1点目の、本市の引きこもりの実態把握についてでございますが、引きこもりは家庭内の問題として扱われ、表面化しにくいなどの理由により、その実態把握が非常に難しいことから、本市ではこれまで行っておりませんが、平成19年度、保健所で取り扱った電話、来所相談及び家庭訪問の件数は、延べ238件となっております。  次に2点目の、引きこもり者の社会参加に向けた本市の取り組み状況についてでございますが、保健所では、精神科疾患などを持ち、それらが原因で引きこもっている場合は、医療的なケアを優先し、専門の医療機関などの紹介を行っております。また、明確な疾患や障害が顕著でないにもかかわらず引きこもっている場合は、保健師による電話や面接による相談、家庭訪問などを行っております。  さらに本年度から、NPO法人KHJ大分若者自立支援の会「ステップ」に、大分市引きこもり者支援事業として、1人では外出できない引きこもり者に対し、自宅以外に安心して過ごせる居場所の提供と居場所への同伴支援、専用電話による相談などの業務を委託して、実施しているところでございます。  引きこもり者にとって、安心して過ごせる居場所があることは、本人の回復に重要な役割を果たしますことから、社会参加への足がかりとして、居場所の提供に特に力を入れて取り組んでいるところでございます。  引きこもりは数年、時には10年以上の長期にわたることもあるため、今後とも、さまざまな関係機関と連携を図りながら、引きこもり者やその家族への支援を行ってまいりたいと考えております。  次に、子育て支援についての御質問にお答えいたします。  赤ちゃんを連れて外出した際、授乳等のできる市の施設の現状と公共施設の充実に向けた今後の取り組みについてのお尋ねでございますが、赤ちゃんと一緒に外出するときに、おむつがえや授乳に不安を抱くことなく、安心して外出ができるよう、おむつがえや授乳のためのスペースを確保することは、公共施設において重要な機能の1つと考えております。  市の施設の現状でございますが、おむつがえや授乳のできるスペースのある施設は、子供が多く訪れる本庁のキッズコーナー、こどもルーム、保健所や鶴崎、稙田市民行政センター、美術館などとなっております。  また、地区公民館等において、おむつがえと授乳の両方ができるスペースがあるのは、こどもルームを併設している大分南部公民館明治明野公民館で、おむつがえができるスペースがあるのが、コンパルホールに併設の中央公民館、大分西部公民館、大在公民館となっており、授乳スペースは設置されておりません。  今後の取り組みについてでございますが、新しく整備される公共施設につきましては設置したいと考えておりますが、既存の施設につきましては、スペースの確保など解決すべき課題がありますことから、施設を管理する関係部署と協議をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 首藤土木建築部長。 ○土木建築部長(首藤国利)(登壇) 吉岡議員さんの、土木建築部に係る市営住宅についての3点の御質問にお答えいたします。  本市の市営住宅施策におきましても、今後の高齢化社会に向けた高齢者の居住の安定を図ることが課題となっております。このため、新たな建設につきましては、高齢者対応仕様等の配慮を行っているところでございます。  まず1点目の、65歳以上で単身者の入居者数並びに全体に占める割合についてのお尋ねでございますが、平成20年8月末現在、65歳以上の単身入居者数は376世帯で、全入居世帯の4,934世帯に対し、約7.6%の割合でございます。また、緊急事態が生じた場合の家族や近親者への連絡体制につきましては、基本的に入居手続のときの2名の連帯保証人に連絡をとることにいたしております。  次に2点目の、緊急時の外部への連絡方法についてでございますが、平成元年度以降建設した住宅には、緊急時に近所の方々へお知らせする非常用押しボタン装置を設置しております。しかし、平成元年度以前に建設した住宅につきましては、非常用押しボタン装置の設置が困難な状況であることから、今後は、福祉部局との連携を図りながら、65歳以上の単身入居者に対し、緊急通報システム等の整備を進めてまいりたいと考えております。  次に3点目の、見守りのためのさまざまな支援、孤独死や緊急時の連絡体制についてのお尋ねでございますが、まず、見守りのためのさまざまな支援につきましては、入居時に単身入居者の資格認定のための申立書に、現在のかかりつけの病院、介護、援助が必要かどうかなどを申告していただいておりますことから、この申立書を活用することで対応してまいりたいと考えております。また、入居中に単身になられた世帯につきましては、今後、申立書を提出していただき、きめ細かい状況を把握してまいります。  次に、孤独死につきましては、幸いなことに、現時点では1件も発生していないところであります。  最後に、緊急時の近所や親族への連絡体制についてでございますが、個人情報保護法を配慮しつつ、今後は、65歳以上の単身の入居者に対し、本人への聞き取りにより、親族等への連絡先を調査し、さらに民生委員や住宅ごとの管理人並びに連帯保証人との連携をとりながら、連絡体制の整備に努めてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、こうした孤独死の防止のためには、昔ながらの向こう三軒両隣のつき合いが重要な役割を果たしますことから、居住者間の相互扶助を助長する機運の醸成を図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  35番、小嶋議員。 ○35番(小嶋秀行)(登壇)(拍手) おおいた市政クラブ、小嶋秀行です。  質問通告書に基づき、順次質問を行います。  初めに、コールセンターについてです。  前回の6月議会で、会派の福崎議員から質問をいたしましたが、その答弁内容に関連して、基本的な点を何点か伺いたいと思います。  まず、コールセンターの意義については、市民のニーズの把握や分析、緊急事態発生時の対応など、さまざまな機能を備えたものが望ましいとして、一時はプロジェクトチームで検討し、導入に向けて問答集を作成する段階に至っておりました。  しかし、後になって、中核市の中で設置が少ないこと、また、先進導入自治体の1日の平均利用数が100件程度で、開設時に想定した件数を下回っていること、さらには、コールセンターで自己完結できないケースがあり、担当課に電話をつないで対応している事例がよく見られること、その上、システム導入時のイニシャルコスト及び年間を通じたランニングコストが求められ、コストパフォーマンスの観点から慎重な対応が必要だとして、当面、コールセンターの導入は見合わせるというのが主な答弁内容でした。よって、事後の対応策として、研究検討し蓄積したよくある質問例集については、ホームページの目立つところに掲載してあるので、それを見てほしいともつけ加えています。  そこで、これらの答弁について、あえて一つ一つ伺いますが、まず、意義と目的については、当初かなりの崇高な考え方をお持ちのようでありましたので、これを是として、1日の平均利用数については、検討を開始した時期にはどの程度を想定していたのでしょうかというのが第1点目です。  次に、導入コストとランニングコストはどの程度あれば導入しても効果があると、当初検討なさっていましたでしょうか。さらに、コストパフォーマンスの観点から、どれほどのランニングコストであれば費用対効果が有効だとお考えでしたか、お聞かせください。  また、慎重な検討を行うとした後、それまでに蓄積したよくある質問については、ホームページに掲載したとのことですから、何度かこのページをのぞかせていただきました。ところが、あのホームページのありようで、当初コールセンターの設置に関して検討された市民のニーズの把握や分析、緊急事態発生時の対応など、さまざまな機能を備えたものが望ましいという目的や意義について、果たして達成されているのだろうかというのが率直な感想です。どのようにお考えでしょうか、見解があればお聞かせください。  あわせてですが、このホームページ上のサイト「あっ、そうやったん!」について、これまでにどれだけの検索件数があったのか、その実績がわかれば教えてください。  次に、論議が少々それるかもしれませんが、そのサイトについては極めて不親切だと思います。せっかく蓄積したよくある質問ですから、もし有効な活用を期待するとするならば、検索エンジンつきでホームページにアップすべきです。単に羅列しているだけではだれも検索しないと思います。ネーミングは「あっ、そうやったん!」で、取っつきやすそうですが、それにつられて一たんサイトに入っていくと、時間に余裕のある方ならまだしも、初期画面を見ただけで、その先に検索を進めていこうと私でも思いませんでした。  そういう意味から申すなら、大変恐縮ですが、このサイトの構成は、知っている側の論理で組み立てられており、生活に必要な項目など、知りたい市民が探そうとしたときに、羅列している画面を見るだけで気分が悪くなり、探すのを恐らくあきらめます。市民の利用に供する掲示ですから、少なくとも市民の目線で構成されてしかるべきだと思います。こんなところに、まさにお役所仕事があらわれるものです。  したがって、改善の余地がありますし、以前から申してきましたとおり、検索エンジンを備えれば、市民がホームページ上で、探したい、知りたい、急いで問い合わせたい項目をキーワードで入力するだけでデータベース内の類似項目にヒットして、探している内容が一目瞭然となります。それが現状のままの熟語や言葉の陳列だと、だれもアクセスしてくれないと思います。せっかくですから、改善の意思があるかどうかについても、あわせてお考えをお聞かせください。  次に、さきに制定された大分市教育ビジョンのうち、学校教育制度としての小中一貫教育について伺います。  私は、児童生徒を取り巻く社会環境が限りなく変化しているこの時代、戦後60年余りの間に確立されてきた今日の学校教育制度が、これから先10年、20年、30年と継続できる制度であるのかどうか、疑問を持っていますし、大分市独自でも検証を急ぐ必要があると感じています。  同様の問題意識からか、近年全国的に、その先駆けとして小中一貫教育が研究検討され、多くの地域で試行されるとともに、既に本格的な統合学校を建設する自治体も幾つか出始めています。  既に大分市では、賀来小、中学校で試行実施2年度目を迎え、教育制度や内容の研究調査があわせて進められていますが、しかし、現状はいわゆる構造改革特区によるものであり、今のところこれが1つの障害と言わなければなりません。  この点、そうした制度上の障害はありつつ、先駆的な取り組みを行う賀来小、中学校の成果や課題をもって、環境や条件が許すならば、次なるステップを大分市教育委員会として踏むことになるものと考えますが、さきに発表された大分市教育ビジョンには、平成28年度までに一貫校を6校にすることが極めて控え目に記述されています。  私は、これまでの学校教育制度を改め、一番多感な年ごろの6歳から15歳までの児童生徒が積極的に交流しながら学習効果を上げ、次なる高等教育へのステップを踏む条件づくりを行うことが非常に重要だということを、広島県や奈良県など幾つかの一貫校試行校における視察研修で理解してきました。
     中でも小中一貫教育においては、その実施内容において、小学校での教科担任制の実施や、小中の境なく年齢構成を考え、成長段階に応じたカリキュラムが構成されていたり、小学校の段階から国際性を意識した授業を行う一方、高学年と低学年の交流を積極的に取り入れることにより、児童生徒自体の年齢や学年によるギャップなどを払拭をすることにも重点が置かれ、これが不登校やいじめなどへの対策に功を奏しています。  そこで、改めて伺っておきたいと思いますが、賀来小、中学校の実績、成果や課題を、まだ実施途中ではありますが、どのようにとらえておられるか、これを踏まえ、今後の義務教育制度のあり方についての大分市教育委員会の見解と、近い将来、大分市全市一斉にこの小中一貫教育を実施するために環境づくりを行うほか、調査研究の上、今次教育ビジョンの最終年度の28年度までにこれを前倒しし、完全実施する考えはないか、教育長の御見解をお聞かせください。  次に、いよいよ9月1日から2学期が開始され、小中学校に通学する児童生徒のにぎやかな声がまちに戻ってきました。そして、朝夕のその光景は、地域に住む大人たちにとって心が安らぐいやしの一場面でもあり、温かく見守る姿や互いにあいさつを交わす子供たちとの光景は、何ものにもかえがたいものとなっています。  ところが、「まもめーる」で得た情報によりますと、2学期が始まった9月の2日午後2時ごろ、大分市城南地区の路上で、公園から帰宅途中の幼稚園女児が、後ろから歩いてきた男に、アイスクリームを買ってあげるからおいでと声をかけられるという事件が発生しました。幸い、女児は走って帰宅し、被害には遭いませんでしたが、同じく9月4日午後6時前、大分市牧の路上で、友達の家に行く途中の小学生女児に不審な黒い車がつけてきて、助手席の窓から首をつかもうとしたが、女児たちは友達の家に逃げ込み、無事という情報もありました。  これから冬休みまでの間、通学路を初め、公園付近など一般的に死角と言われるところでこうした事件が多数発生することが懸念されます。災害は忘れたころにやってきますし、全国的に見ても、同じころ札幌で小学生が連れ去られ、たしか2日後に保護されたという事件もありましたが、発生している事案には発生場所に例外がありません。  このほかにも、以前の8月12日には、大分市内で男子高校生の連れ去り事件、8月17日には佐伯市で女子高校生への声かけ事件が発生していますが、この種事件は常軌を逸した大人による犯罪であり、ひどい場合には無差別殺人にまで発展している事例が多くなってきました。  ところによっては、こうした事件が発生しないように、自治区ごとに高齢者の団体などが小中学生の登下校時にみずから見守り隊を編成し、ボランティアで一定の時間帯につき監視活動やパトロールを行うところが多くなってきましたが、このような活動が日常的に犯罪を抑止し、安全で安心なまちづくりに大いに寄与し、貢献をしています。  そこで、提案ですが、自治体として、とりわけ子供の安心、安全を確保するため、前述したような事件が発生しないための予防対策や、まさかのときの応急対策、さらには事後対策などを記し、関係部門が協働して、子供を取り巻く危機管理についてマニュアル化したものを策定し、行政、教育委員会、自治会等地域において、情報共有の環境と即応体制を構築しておく必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか、見解をお伺いをいたします。  次に、環境行政について、前6月議会で確認すべき点を欠いていましたので、改めてお伺いいたします。  それは、世界的な課題である地球温暖化対策について、その事務全般を環境部環境対策課から独立させ、地球温暖化対策に特化したセクションを設置する考えはないかという点です。  以前にもこの件に関してほぼ同様の論議がありましたが、私は前回、地球温暖化対策おおいた市民会議の設置により、このたび策定された大分市地球温暖化対策行動指針や大分市内全世帯に配布したガイドブックの活用について、いかにしてこれを市民の中に浸透させるかが重要だと述べさせていただきました。  また、これまでの論議によれば、いわゆる市民会議が推進母体としての役割を果たしていくことになるとの市長答弁もありますが、それ以前に、行政として庁内でどのような体制でこの市民会議の動きをサポートするかが重要であろうと考えます。  無論、従来より環境対策課が主要な部門であることに違いはありませんが、しかし、地球温暖化対策といえば、環境部が所管する各部門のみならず、他に幾つかの部門とも関連をしていることは論をまちません。したがって、理想的には、庁内横断的に大分市地球温暖化対策室などの呼称による組織の形成が求められているのではないかと考えます。  誤解を恐れずに申し上げるならば、昨年12月に設立された地球温暖化対策おおいた市民会議ですが、この市民会議がどのように対策指針等にうたわれている課題解決に向けた動きをつくり出すのか、その組織の実態が協議会であるだけに、必ずしも十分な機動力や指導力が担保できないのではないか。実際に市民と向き合った取り組みが機動的、恒常的にできるとは考えにくいだけに、オール大分市役所における地球温暖化対策の牽引的組織、部署として、自治会や地域のさまざまな環境団体、ボランティア組織、環境NPOなどへの対応をとる窓口としても、環境部の環境対策課に担当を置く程度ではなく、実は今は係もありませんが、課及び室として、地球温暖化対策に全般的かつ先端的に取り組むセクションの設置は必要ないでしょうか。そして、大分市としての地球温暖化対策に取り組む姿勢を内外に示す必要があると思います。あわせて環境部長の見解と決意をお伺いをいたします。  それから、結局は焼却処理することにしたようです。先日、東部共同調理場に議員各位と視察に参りました。職員による施設や給食調理の流れについてなどの説明が進む折、調理残渣や残飯の一部については、粉砕し、水分を除去し、圧縮して、清掃工場で焼却しますとの説明がありました。そして、その水分を除去し圧縮する機械とその工程も説明を受けましたが、残念なことは、これまでに共同調理場建設に関して申し上げてきたことが、教育委員会として必ずしも十分受けとめていただけず、結果的に焼却処理するためのシステムが組み込まれていました。  ただ1点の救いは、説明の中で堆肥化のことも触れられてはいましたが、その見通しなどは今のところ立っておられないようでしたから、今後の教育委員会の努力を大いに期待いたしたいと思います。  前回も同様の問題意識は提起していましたから、今回は環境部にも教育委員会にもあえて見解は求めませんが、ぜひとも、そしてあくまでも焼却しないことを前提に事業を進めていただきたいと思います。この点、強く要望しておきたいと思います。  質問の最後は、高齢者の運転免許自主返納への支援についてです。  前回6月議会でも工藤哲弘議員から提案があり、論議になりましたが、少し観点を変えて、あえて伺うことといたしました。  1998年から開始された本件の取り組みは、全国的に自主返納した高齢者に対し、デパートなどでの買い物の際、特典をつけるなどとした東京都を初め、愛知県豊橋市では、交通事故抑止対策の一環として、この8月1日から、高齢者の運転免許証自主返納を促す事業を始めたとのことでした。  その内容は、70歳以上が対象で、有効期限内の運転免許証を豊橋署に自主返納すると、顔写真つきの住民基本台帳カード、有効期限10年を無料で発行することとしており、このほか、反射材がついて、つえがわりになる雨傘2,000円相当と、交通安全協力認定証を贈呈するというものでした。  豊橋市がこうした事業を開始した背景には、市内で昨年1年間に起きた交通事故で死傷した65歳以上の人は551人、うち死者8人で、10年前に比べ1.6倍にふえているという事情があるにもかかわらず、10年前から運転免許証の自主返納制度はスタートしたものの、運転に不安を感じても、免許証を返納する高齢者は一向にふえず、昨年の返納は10件だったことに起因するように見受けます。  大分市の場合は、この例より少しほど返納実績は大きいものがありますが、全国的に見ても、返納に踏み切る運転者は圧倒的に少なく、平成18年度版の運転免許統計によると、平成18年の65歳以上自主返納者の数は年間2万3,000人だったそうで、これは平成18年当時、65歳以上の免許証保有者数1,038万9,000人のわずか0.2%にすぎないそうであります。  ところで、高齢運転者が免許証の自主返納を進んで行わない理由には、これを強制するものではないことは当然のこととして、交通の便が悪いからとか、用事をするのに足がないから、せっかく取得しているのでもったいないなど幾つかある中の1つが、みずからを証明するものがなくなると困るということで、これが大半と言われております。  そこで、都道府県警が6年前の2002年に発行を始めたのが、体裁は免許証によく似ている運転経歴証明書でした。ただ、この運転経歴証明書の場合は、正式には写真、氏名、住所、生年月日、交付日、所持していた免許証の種類などを記載して、その人の過去5年間の運転経歴を証明するものではありますが、これが期限のない証明書ということで、公的機関での証明行為には、実は発行から6カ月以内のものしか活用が難しい代物と言われているそうです。  この点、自主返納の際、証明書としての代替策としては、豊橋市が事業に取り入れているように、顔写真入りの住民基本台帳カードを無料で発行するのが最善の策のようで、最近ではそういう自治体が徐々に増加傾向にあるとも言われています。  今議会で、大分市は証明書等の自動発行機設置に関して、住民基本台帳カードを無料で発行することにするという説明がありましたが、これはあくまで3年を限度に無料発行するということです。したがって、大分市としても、超高齢社会の到来を目前に、高齢者を交通事故から守るという立場、そして、さきの6月議会の答弁にもありますとおり、免許証の自主返納を促進する観点からも、住民基本台帳カードの無料発行を初め、その他の支援策を含めた促進策を早期に具体化することが求められていないでしょうか。  ちなみに、高齢者の免許証の自主返納については、運転に不安を覚えた高齢者が自主的に返納しようとする意思を固める一番の後押しは、家族からの声かけということらしく、私の住む近所の83歳の御主人が、福岡に住む息子さんから自主返納を再三忠告され、やっとその気になったと言われておりましたことから、これらも参考に、大分市として、運転に不安を持つ高齢者が快く返納できる環境づくりや支援に踏み切る必要がないかどうか、御見解をお伺いをいたしたいと思います。  これで1回目の質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 小林企画部長。 ○企画部長(小林知典)(登壇) 小嶋議員さんの、コールセンターについての6点の御質問にお答えいたします。  1点目の、当初予定していた1日の平均利用者数、2点目の、当初検討していた導入コストとランニングコスト、3点目の、どの程度のランニングコストがあれば費用対効果が有効だと考えていたのかにつきましては、相互に関連がありますので、一括してお答えさせていただきます。  コールセンターの設置につきましては、市民サービスの向上はもとより、自治体経営の面での効果が期待できるのではないかという考えのもと、平成18年の4月に庁内プロジェクトチームを設置し、本格的にコールセンター機能についての調査研究を行ってきたところであります。  検討を始めるに当たり、1日の平均利用者数、導入コストとランニングコスト等について、特に具体的目標数値を持っていたわけではございませんが、既に開設している政令市や中核市等の状況を詳細に調査研究する中で、サービス面や費用対効果の面から、慎重に検討を進めていくこととしたところでございます。  次に4点目の、コールセンターの意義や目的についてでありますが、コールセンターを開設している先進市では、各種問い合わせに対する回答だけでなく、公共施設等の申し込み受け付け業務などを実施しており、また、寄せられた意見や要望をもとに、市民ニーズの把握や分析にまで展開しようとしている事例もありましたことなどから、これらの機能をあわせ持ったものが本市におけるコールセンターの将来の望ましい姿として位置づけしたものであります。  今回、ホームページ上に開設したよくある質問と回答は、この意義、目的をすべて達成できるものではなく、コールセンター機能の一部の役割を担うものと認識いたしております。  次に5点目の、よくある質問と回答についての検索件数の実績についてでありますが、ことしの6月2日に公開して以来、8月末までに合計1,977件、1日平均約22件でありました。  次に6点目の、よくある質問と回答の検索機能の充実などの改善の意思があるかどうかについてでありますが、今回ホームページ上に開設したものは、これまでの間準備してまいりました市政全般に関する質問とそれに対する回答を、まずは市民の皆様に利用していただくことを優先に考え、多くの経費を要せず、しかも短期間で開設できる現行のホームページの作成機能を用いたものであるため、システムとして構築した他市の事例等と比較しますと、改善の余地があると認識いたしております。  したがいまして、御指摘の検索機能等につきましては、今後計画しておりますホームページの全面リニューアルにあわせて、利用者の利便性向上を目標に充実してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 足立教育長。 ○教育長(足立一馬)(登壇) 小嶋議員さんの教育行政に係る御質問のうち、学校教育制度についてのお尋ねにお答えをいたします。  まず1点目の、賀来小、中学校の実績をどのようにとらえているかについてでございますが、大分市小中一貫教育校として開校2年目を迎えております賀来小、中学校におきましては、中学進学の際の不安の軽減、思いやりや感謝の気持ちなどの豊かな心の育ち、学習意欲の向上や学習習慣の形成、一貫教育に対する家庭や地域社会の関心、「地元の子供は地元で育てる」といった機運の高まり、教職員の意識改革などに成果が見られるところでございます。一方、子供の発達の段階に基づく小中一貫した教育活動の評価、見直しについては、継続的な研究が今後も必要であると考えているところでございます。  次に、今後の義務教育制度のあり方についての見解についてでございますが、現在の小学校、中学校という6・3制は、国民に広く定着をしておりますものの、近年、小学校4、5年生で発達上の段差があり、小学校と中学校の間に学習指導や生徒指導などの連携、接続の課題が指摘されておりますことから、本市といたしましては、引き続き、モデル校における成果と課題をデータに基づき客観的に分析、検証しつつ、本市の実情に即した小中一貫教育の推進に努めてまいりたいと考えているところでございます。  次に、小中一貫教育を前倒しし、完全実施する考えはないかについてでございますが、賀来小、中学校の開校を機に、その取り組みの成果から、小中一貫教育の有効性が他の学校や地域に浸透しつつあり、各学校において、小中合同での体育大会や校区清掃活動などの実施、教員の相互研修会の開催、中学校教員の専門性を生かした小学校での出前授業の実施など、目に見える形で小中学校の連携が行われているところでございます。  本市といたしましては、このような実情を踏まえ、研修会等において市内での先進的な取り組みを行っている学校の実践事例を還流するとともに、中学校区ごとに小中連携の取り組みの見直し、改善を図りながら、本市全体への拡充に努めているところでございます。  現段階では、本市の実情や学校、地域の状況などを総合的に勘案し、1中学校と1小学校の併設型、1中学校と複数の小学校との連携形などの小中一貫教育モデル校を、平成23年度に中学校4校区、平成28年度には中学校6校区において設置する予定でございます。  議員さん御指摘の、モデル校の設置の時期や校数の拡充につきましても視野に入れつつ、今後とも、子供たちにとってよりよい教育環境の創造を基本に、小中学校9年間を見通した教育の推進に積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 阿部教育総務部長。 ○教育総務部長(阿部俊作)(登壇) 小嶋議員さんの教育行政に係る御質問のうち、子供危機管理マニュアルの策定についてお答えいたします。  各学校では、登下校を含めた犯罪から子供を守るために文部科学省が作成しました学校の危機管理マニュアルを参考に、地域や学校の実情に応じた学校独自の危機管理マニュアルを作成し、そのマニュアルに基づき、児童生徒の安全確保に取り組んでいるところでございます。また、平成18年1月のこどもの安全見守りボランティア活動支援事業開始以降、各学校において、PTA役員、自治委員や老人会などへ参加の働きかけを行った結果、平成20年8月末現在でのボランティア登録者数は2万6,438名と、着実に登録者数をふやすとともに、その活動も定着してきたところでございます。  しかしながら、各校区においては、こどもの安全見守りボランティアに加え、自主防犯パトロールなど、さまざまな取り組みを行っているにもかかわらず、昨年、一昨年と年間100件を超える不審者事案の報告を受けており、予断を許さない状況にあります。  そのような状況を考えたとき、家庭、学校、地域、関係機関のより緊密な連携のもとでの子供の安全確保が必要と考えておりますので、子供危機管理マニュアルにつきましては、関係部局と協議しながら、策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 児玉環境部長。 ○環境部長(児玉一展)(登壇) 小嶋議員さんの、環境行政についての御質問にお答えいたします。  地球温暖化に特化したセクションの設置と地球温暖化対策に取り組む姿勢を内外に示す必要があるが、見解と決意についてですが、近年、地球温暖化による気候変動により世界各地で干ばつや洪水など異常気象が発生し、地球環境への深刻な影響が顕著になってきております。こうした中、かけがえのない地球を、子供や孫、それに続く世代に住みよい環境を残すために、地球規模での取り組みや全国規模での取り組みが進められておりますが、地域社会においても、地球温暖化対策を共通の課題として取り組みを進めることが何よりも重要となっております。  こうしたことから、本市では、地球温暖化対策に取り組むため、市民、事業者、行政から組織される地球温暖化対策おおいた市民会議が平成19年12月に設置されたところであります。この市民会議での委員の実践行動や幅広い論議を経て、市民や事業者が取り組むべき行動例等をまとめた大分市地球温暖化対策行動指針が本年6月に策定されております。  今後は、市民が日常生活の中で、また、事業者が事業活動の中でこれらの行動例が広く実践されるように運動を進めてまいりますが、市民や事業者の一人一人の力はほんの小さな力かもしれませんが、それらが合わされば、必ずや大きな力となっていくものと信じております。  本市では、市政運営の中心に据えております市民協働のまちづくりを構成する5事業の1つであります「日本一きれいなまちづくり」や「市民の健康づくり」等の実績がありますことから、これら事業によって醸成されている市民意識の活用を図りながら、地球温暖化対策についても、段階的に実効性のある行動となるよう努力を重ねてまいる所存でございます。  また、地球温暖化対策に特化したセクションにつきましては、これまでの調査によりますと、政令市では千葉市、名古屋市、京都市が、また、中核市では岡山市が、室などを設置している状況でございます。本市では、環境対策課環境保全係が所管しておりますが、庁内の横断的な組織として設置されております大分市地球環境保全推進本部において関係部局との連携や協議を行いながら全庁的な取り組みを進めているところであり、当面は、現行体制により地球温暖化対策を推進してまいりたいと考えております。  しかしながら、国においても重点的に推進する施策として本年7月に低炭素社会づくり行動計画が示され、地方や国民の取り組みの支援も盛り込まれており、また、本市でも、地球温暖化対策行動指針に盛られた実践行動の取り組みの拡大が見込まれております。  こうしたことから、地球温暖化対策を取り巻く情勢の変化によっては、今後、推進体制の充実強化も考えられますので、引き続き、国の動向や各市の先進事例について調査研究を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 小出市民部長。 ○市民部長(小出祐二)(登壇) 小嶋議員さんの、高齢者の運転免許証に係る自主返納への支援についての御質問にお答えいたします。  運転免許証の自主返納制度につきましては、身体的な理由により自発的に返納したいとの要望にこたえるため平成10年から導入されたもので、本市では、平成17年に27人、18年に29人、19年に15人の方が返納されております。この運転免許証を返納した場合には、申し出により平成14年から運転経歴証明書が交付されることとなったところでありますが、議員さん御指摘のように、この証明書には有効期限がなく、公的機関等で扱う身分証明書として使用するには発行から6カ月以内という制約があることなどから、自主返納を促進する有効な手段とはなり得ていないのが現状でございます。  これに対し、議員さん御提言の住民基本台帳カードにつきましては、有効期限が10年と長く、顔写真入りの場合には身分証明書としての有用性も高いものと考えられますし、その発行にかかる手数料の無料化につきましては、今議会におきまして、大分市手数料条例の一部改正について御提案申し上げているところでございます。御承認をいただければ、本年11月4日から平成23年3月31日までの間、時限的ではありますが、無料で発行することが可能となり、本市において高齢者が運転免許証を自主返納する際の動機づけとして一層の効果が期待できるものと考えております。  また、本市におきましては、交通手段の確保が難しい高齢者のためにワンコインバスやふれあいタクシーなどの優遇制度を導入いたしており、これまでも公共交通機関を利用しやすい環境づくりに努めているところでもございます。  今後とも、警察を初め、関係機関、関係部署と連携を図りながら、免許証の自主返納の促進を初め、高齢者の交通安全意識の向上に努めるとともに、市民の間に交通弱者である高齢者をいたわり、気配りを忘れない機運を醸成することにより、家族や地域ぐるみで事故のない安心して暮らせる地域社会の実現を目指してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 35番、小嶋議員。 ○35番(小嶋秀行)(登壇) 少し時間がありますから、再質問をさせていただきたいと思います。  まず、コールセンターについてですが、御承知と思いますが、岡山県倉敷市が本年3月1日にコールセンターを開始をしたといいますから、議会事務局を通じまして何点か問い合わせをさせていただきました。これ以外にも取り寄せられる資料を幾つか調達して調べてみましたが、恐らくこのデータは担当部門でもお持ちなのかもしれませんし、その意味では蛇足になるかもしれませんが、せっかく同規模の自治体を調べましたので、後のためにあえて申し上げておきたいと思います。  まず、人口規模は、倉敷市が47万9,000人、大分市が本年8月末で47万1,000人ですから、ほぼ同様です。コールセンター設置に向け18年度から調査及び計画を策定し、19年度、開発から構築、運営準備、試行運営を経て、本年3月1日より本格運営開始をしています。準備期間が短かったとも言われておりますが、年中無休で朝8時から21時までが運営時間です。  開始当初の3月1カ月間の取扱件数は、着信数は9,244件ありましたが、全部に対応できず、うち、オペレーターが対応したのは8,907件だったそうです。開設当初、手なれていないため337件は返した格好になっているようです。これをもとに算出して、1日当たり287件、1日の時間帯によって変化は当然ありますが、13時間の運営時間中、どの曜日とも9時から11時までに午前中の着信件数のピークを迎え、午後は、2時から5時までの間、平均した着信件数の推移となっていました。5時以降はずっと少なくなっています。  これは、開設当初の1カ月だけのデータですから、これがすべてではありませんが、ちなみに、曜日別着信数が比較的多いのが月曜日、1日で531件、土日はすべて100件未満のようでした。  受付内容は、全体の8,907件のうち54%が問い合わせ、転送依頼38%が主なもので、その他受付範囲外が7%、その他意見、要望0.3%、苦情が約1%、相談が0.5%という状況だったそうです。カテゴリー別受付件数を見てみますと、やはり住民票、戸籍、印鑑証明、パスポートなどの問い合わせが34%を占めており、次は、年金、保険、ごみ、リサイクル、税金、道路、住宅、公園など、多項目に10%以内の数字が続きます。  イニシャルコストは4,000万円程度を費やしており、ランニングコストは、公募型プロポーザル方式で委託先を選定しており、年間約6,000万円が予算化されていると記載されています。コストパフォーマンスは、開設してまだ日が浅いことから、今後の市民満足度調査などを踏まえて検討するとのことでしたが、市民の反応は、閉庁時のサービスとして非常に便利になったという声があり、職員は当然のことですが、市民からの直接の電話が減少したといいます。以上が倉敷市の状況です。  大分市としても一度はコールセンター設置を本格的に研究、検討しようとしていましたが、その背景には、これが市民サービスの向上に資する可能性があるとの判断からだと思います。  ちなみに、大分市役所にかかる電話の数字を見てみますと、平成19年度では年度途中で代表電話の受付時間に変更がありましたので、この場合、18年度の数字で見てみますと、代表電話に年間73万3,940コールあり、運営日は245日だそうですから、これで計算すると1日2,996件のコールがあったことになります。これを、受付時間が9時間ですから、時間帯によって大きな差はあると思いますが、私の計算では、1時間当たり333件という計算になります。スタッフは6人の女性が4台の交換台で処理していますから、現場は、ピーク時間帯によっては大忙しの状態だと思います。この点、単純に計算はできないものの、そして、当面交換台による代表電話の取り次ぎとコールセンターの併設で運用するならば、1日3,000件の電話のうち、倉敷市の例を用いて、多い曜日で500件の電話がコールセンターに流れ、そのうち半数以上がコールセンターで自己完結できるとなれば、年を追うごとに各課への問い合わせは減少することは間違いありません。そして、近い将来は代表電話と統合することを視野にノウハウを蓄積し、オペレーターのスキルアップなどを図れば、市民サービスのさらなる向上に確実に寄与するものと考えます。  そこで、お待たせしました。1点だけ再質問いたします。  財政を初め、さまざまな理由はあるのだと思いますが、さらなる市民サービスの向上のため、市民からの問い合わせ処理を初め、市民サービス全般にかかわる事務事業を整理し、体系化するとともに、これに基づいて、名づけて便利市役所推進計画を早急に策定し、その一環としてコールセンターの設置の検討を再開することにしてはいかがかと思いますが、御見解があれば、お聞かせください。  次に、子供危機管理マニュアルの策定については、策定に向けて協議をするということでありました。ただ私は、時を置かずに、さまざまな事象が発生をしておりますので、早急にお願いをしたいと思います。この点についても強く要望しておきたいと思います。  次に、地球温暖化対策室の設置についてですが、以前の論議の際も執行部は、副市長を頂点とした対策本部が設置されている、あるいは市民会議があると答えていただきました。私は、この対策本部や市民会議が果たす役割、大きさも十分に認識をしております。しかし、この対策本部や市民会議が何をどのように行おうとしているのか、あるいは行ってきたのか、そのほとんどが市民や事業者には見えないでしょう。したがって、私は、これらが持つ役割をさらに高めることを含め、市の内外へ大分市における地球温暖化対策への強い意思表示と決意を表明すべきではないかと申し上げたいわけであります。わかりやすく申し上げれば、例えば視察に出向いたとき、よく見かけるようになりましたが、例は相当に違いますが、自治体によっては子供部を設置している都市があります。例えば、福岡市こども未来局こども部こども未来課や、鎌倉市こども部こどもみらい課、箕面市子ども部子ども政策課、豊田市子ども部次世代育成課や子ども部子ども家庭課などのように、その名称により事務分掌が子供にかかわるすべてという意味で特化、一目でわかるだけでなく、市民から見ても、どういう仕事をしているかすぐに理解ができる場合があります。  同じように、環境部環境対策課という名称で、この中に地球温暖化対策の担当があるであろうということは容易に我々は類推できますが、市民の皆さんはどうでしょうか。推進計画やガイドブックなどを用いて家庭に地球温暖化対策を一緒にやりましょうねと言っているだけに、その主導部が環境部で、担当課が地球温暖化対策室とか対策課でなくてよいはずがありません。したがって、環境部地球温暖化対策室もしくは課を設置すべきではないかと申し上げてまいりました。この点、また引き続き論議をさせていただきたいと思いますが、ぜひ検討をしていただきたいと思います。あえて要望にさせていただきます。  最後に、高齢者の運転免許証自主返納への支援についてですが、今はそうした考え方がないという答弁のようでした。前にも申し上げましたが、私は、そういう環境をつくっておけばいかがですかと申し上げております。自動発行機をつけるので3年間は無料で住基カードを発行できるからとか、あるいはワンコインバスがあるのでその点環境は整っているというふうにお考えのようでありますが、私は、この制度ができてもう10年になるわけでありますから、高齢者が家族と話し合った結果単なる失効で終わらせるのではなく、みずから進んでという方に証明書として、この自主返納の支援をするものとして証明書を発行する制度を整えておくということが今は求められていないかということについて申し上げております。これによって高齢者に無理強いをするということではありません。  したがって、超高齢社会がすぐそこまで到来しているわけですから、そうしたもとでの社会の機能として当然のありようと思いますが、全く検討する考えがないかどうか、前回6月議会の際も答弁で述べていただきました自主返納促進の考え方、この具体的な内容は、それではどのようなものであるかということについて1点再質問をさせていただきたいと思います。  以上で再質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 小林企画部長。 ○企画部長(小林知典)(登壇) 小嶋議員さんの再質問にお答えいたします。  コールセンターの開設の検討を再開してはというような御質問でございましたが、先ほど答弁申し上げましたように、6月議会でも御答弁申し上げましたが、コールセンターの開設に当たっては、費用対効果等の面から慎重な対応をすべきであると判断したところであります。ですから、当面はできることはやっていこうと、当然市民の目線に立って市民サービスの向上に一層の努力を払わなければならないところでございます。それで、QアンドAなるものを開設してここ今日に至っております。  全面的に取り組みをやめるというわけではなく、今後もコールセンターの開設とか運用状況等について情報収集を常に行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 小出市民部長。 ○市民部長(小出祐二)(登壇) 小嶋議員さんの再質問にお答えをいたします。  高齢者の免許証の自主返納支援の環境づくりについての御質問でございました。  ただいま、私どもが1つのインセンティブになると考えてございます住基台帳の交付手数料の無料化につきましては、先生からの御指摘もいただいておりますとおり、3年後どうするかという課題はございます。1つの大きな試行ではございますが、これを延長するかどうかにつきましては、今後の住基カードの普及状況やその汎用性、必要性等について、例えば高齢者の皆さん方の運転免許証の返納にどの程度貢献できるか、こういった視点からカード活用上の諸状況を勘案の上、改めてその当該時点で判断するということになってこようかと考えております。  それから、制度化するつもりはないかと、この点についての御指摘がございました。ただいま住基カード等について活用を考えているところでございますが、1つのインセンティブになるというふうに考えてございますが、どういった制度の中身が今後考えられるのか、制度化も含めまして、検討課題の1つとして受けとめておりますので、御理解をいただきたいと思います。
     以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  16番、矢野議員。 ○16番(矢野久)(登壇)(拍手) おはようございます。16番、自由と平和を愛する責任政党、自由民主党の矢野久でございます。  質問通告に従い順次質問をさせていただきますので、執行部の誠意ある答弁をよろしくお願いいたします。  初めに、教育行政についてお伺いいたします。  2008年6月14日、教員採用試験をめぐり金銭の授受があったとして、大分県教育委員会の不祥事が全国的に報道されました。この報道を受け、大分県内の教育現場は大混乱となりました。大分市においても、8月に市内の小学校に勤めていた教師が責任をとって辞職いたしました。また、大分県教育委員会の調査で、2008年度分の教員採用試験の見直しを行ったところ、21名の不正採用が行われていたことが報道され、2学期に入ったばかりの小中学校の教育現場では、この混乱は、避けては通れない問題となっています。  足立教育長は、今回、大分県教育委員会がとられた汚職に対する人たちの処分をどのように受けとめているのでしょうか。50万円以上の商品券を渡した教員は懲戒免職で、10万円相当の商品券を渡した教員は降格処分です。金品を渡したことには変わりなく、処分は同等とすべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。  また、大分県教育委員会は、8月29日、2008年度教員採用試験で、点数の改ざんにより不正に合格した教員21名の採用取り消しの発表を行いました。点数の改ざんは2008年度以前から行われていたにもかかわらず、2008年度以前のデータや書類が不明ということで、2008年度の採用試験の方々のみが今回の処分の対象となっています。大分県教育委員会のとった措置は、県民が納得のいく処分とは到底思えません。今回の大分県教育委員会がとった処分について、足立教育長はどのようにお考えでしょうか。  今会議の冒頭にも、足立教育長みずからが採用試験に関して何らかの関与をしていたとして陳謝され、学校教育部長も採用試験に関与していたとして、降格処分を受けています。今回の事件に関連して、大分市教育委員会としては、大分市教育委員会内においてどのような調査を行ってきたのでしょうか。また、教育長や学校教育部長のほかにはこの事件に関与していた職員はいないのでしょうか。  大分市としては、今後、大分市教育委員会のあり方をどのようにとらえているのでしょうか。健全な運営を行うための改善策は考えているのでしょうか。子供たちや保護者への対応をどのように考えているのでしょうか。今回の事件に対しての説明責任は果たしているのでしょうか。  9月1日より大分市内の小中学校では2学期が始まりましたが、大分市教育委員会としては、学校現場に赴き、教員や子供たちの生活状況の把握等をしているのでしょうか。また、学校現場での教員が子供たちに対する接し方の指導をどのような形で行っているのでしょうか。  今回の事件で学校現場での教員の威厳がますます希薄化されてきたように感じられます。どのような指導のもとで、教員の権限や威厳を取り戻そうとしているのでしょうか。事件が起きる以前より、教員の威厳そのものが昔ほどなくなってきているように見受けられます。もう少し教員に権限を持たせるべきと考えますが、いかがでしょうか。  現行の教員採用試験や人事は、大分県教育委員会で行われていると聞いています。しかし、学校現場を熟知していない人たちが机上で人事等を行っていて、本当に個々の学校現場に適した人事ができるのでしょうか。大分市としては、教員の人事、採用をどのように考えているのでしょうか。今後、教員の採用、人事を大分市教育委員会でできるような働きかけを文部科学省や大分県に行っていく考えはないのでしょうか。お伺いいたします。  次に、共同調理場についてお伺いいたします。  大分市学校給食東部共同調理場が8月に完成し、9月1日より稼働を始めました。先日、市議団で現地視察もさせていただきました。現地に赴くと、給食のいい香りが部屋じゅうに立ち込めて、食欲をかき立ててくれました。  施設説明、現地視察の後、この日の給食をおいしくいただくことができました。中学生にはちょっと量的に少ないかなと感じましたが、カロリーを十分計算した上での量ですとの説明を受け、納得をした所存です。説明によると、この施設は全国的にも珍しく、8,000食の調理能力を備えた共同調理場で、HACCP――ハサップを導入し、食の安全性もより一層高められた施設となっているとのことでした。  現地でもそれぞれの市議さんよりいろんな質問が出ていましたが、あえて再度、この場をかりて質問させていただきます。  大分市学校給食東部共同調理場は、設計段階において指名型プロポーザル方式にて行われております。一般競争入札ではなくプロポーザル方式を導入したのは、どういう目的で行ったのでしょうか。また、プロポーザル方式を導入した成果を、これは期待していきたいと思います。  今後、(仮称)大分市学校給食西部共同調理場の建設計画もあると伺っていますが、設計の発注方法をどのように考えているのでしょうか。大分市内の建設業界が年々厳しい状況に追い込まれている中、大分市の業者への発注を考えているのでしょうか。プロポーザル方式では透明性が見えてこないとの意見を多々聞きますが、透明性において、どのような周知を行っているのでしょうか。  HACCP――ハサップを導入した共同調理場建設を行った調理室内の温度、湿度はどのくらいに設定されているのでしょうか。  調理現場を拝見させていただきましたが、回転がまのふたをあけた際は、物すごい蒸気の量が調理室内に立ち込め、見学用の窓も曇って、中が見えないほどになっていました。冬場の調理室内の結露対策はどのように考えているのでしょうか。  ドライシステムの導入を図っていると言っていましたが、回転がま上部が吹き抜けになっていては、冬場、内壁の結露が予測されますが、HACCPの概念にのっとり、事故のないように十分な温度、湿度の調整を強く要望いたします。  8,000食もの給食を一度に調理して配送していますが、食中毒等の防止策はどのように考えているでしょうか。  運搬の際にはさまざまな事故の要因が考えられますが、安心、安全に学校まで給食を配送するのにどのような方法を考えていますか。また、万が一配送中に事故に遭い、給食が届けられなかったときには、どのような改善策を考えているのでしょうか。事故が起こってからでは遅過ぎます。万全な体制での共同調理場運営を要望しておきます。  8,000食の給食を調理するとなると、その材料もかなりの量を必要とします。説明の中では、給食運営委員会を設置して業者の選定を行っていると言っていましたが、今後計画される共同調理場を踏まえ、今までの調理場と比べ、はるかに調理材料が多くなってきます。食材を納める業者にとっては、一度に8,000食の材料を納められることになれば、大変経済的にも助かることになります。  大分市内すべての業者が公平に食材を納入できる方法を考えているのでしょうか。今回のような大規模な調理場では、給食運営委員会に業者選定を任せるのではなく、入札にて業者選定を行ってはどうかと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。  次に、中心市街地活性化についてお伺いいたします。  これまで何度となく質問をさせていただきましたが、今回は、7月に大分市中心市街地活性化基本計画が内閣総理大臣の認定を受けたことに伴い、再度質問をさせていただきます。  大分市中心市街地活性化基本計画は、平成25年3月末までの4年9カ月の期間で実施されると聞いています。主にハード面の整備を行い、「こだわりに出会える価値観の高い商業の再生」「安心・安全に回遊できるひと中心のまち創出」「街なかで過ごすライフスタイルを提案するまち創出」を目標に上げています。構想的にはすばらしい基本計画だと思いますが、市民のニーズに合った基本計画なのでしょうか。今回の基本計画を作成するに当たり、市民への意識調査は行ってきたのでしょうか。  市民の多くが中心市街地に足を向けなくなってきた根本的な問題を把握できているのでしょうか。幅広い年代層からのアンケートをとり、ニーズに合ったハード面の整備をしているのでしょうか。  中心市街地の活性化問題は、どこの市も抱えている問題だと思います。郊外に商業施設が多数でき、交通のアクセスのよい郊外商業施設へ市民の方々が買い物やレジャーに出かけていっています。なぜ市民が郊外の商業施設へ流れていっているのかのアンケート調査は行ったのでしょうか。問題点を把握しないまま、ただ机上の観点での基本計画ではないのでしょうか。大分市としては、市民が中心市街地に何を求めようとしているのか、把握できているのでしょうか。今回の基本計画が絵にかいたもちにならないことを強く望みます。  大分国体開催前の9月23日に、大分国体を盛り上げるためのイベントとして、昼間に中央通り歩行者天国が開催されるとのお話を聞き、大分市も本腰を上げて歩行者天国に取り組んでくれるのだなと思っていましたが、急遽取りやめになったと聞きました。  昨年の12月の私の歩行者天国の質問に対して、商工部長より、「日中の6車線を使用した歩行者天国の実施に向け引き続き関係者との協議を進め、粘り強い取り組みを進めてまいります」といった答弁をいただきました。9月23日の歩行者天国の話を聞いたときには、関係者と粘り強く取り組んでくれたのだなと感じていました。  今回の9月23日の昼間に歩行者天国を行う企画が取りやめになった要因はどこにあるのでしょうか。また、今後、歩行者天国の実施に向けてどのようにお考えでしょうか。歩行者天国に関しては、商店街の方々との話し合いはどのようになっているのでしょうか。  大分市中心市街地活性化基本計画の目標の中にもうたわれている「安心・安全に回遊できるひと中心のまち創出」を目指すには、休日の昼間の歩行者天国の開催が不可欠ではないかと考えますが、今後、昼間の歩行者天国の実施は可能と考えているのでしょうか、お伺いいたします。  最後に、景気対策についてお伺いいたします。  原油価格、原材料価格の高騰、それに追い打ちをかけるような物価高により、大分市民の生活は大変厳しい経済環境に置かれています。特に公共工事の減少、建設資材の高騰に伴い、大分市内の企業は緊迫した状況に追い込まれており、先月も地場大手建設会社が民事再生の手続を余儀なくされています。このままの状況が続けば、大分市内の大手はもとより、中小零細企業は生き残っていけなくなるのではないでしょうか。  こうした中、政府・与党は、8月29日、原油高や景気後退に対応するため、安心実現のための緊急総合対策を決定いたしました。経済成長と財政健全化の両立を堅持する立場に立った上で、生活者の不安の解消、持続可能社会への変革加速、新価格体系への移行と成長力強化の3つの目標を設定し、その達成に向け8本の柱を掲げています。  具体的には、先ほど申し上げました、緊迫した状況に追い込まれている中小零細企業向けの金融支援策を初め、医療、年金、介護から子育て、教育、農林水産業まで幅広い分野にわたっており、国民生活の不安解消と生活者を応援する内容となっています。今後、先送りされていますけれども、臨時国会で議論されることになりますが、国民の安心実現のためには、一刻も早い実施が望まれます。  大分市も大変厳しい財政状況にあることは十分承知しておりますが、今回の緊急総合対策にどのように取り組むつもりでしょうか、お伺いいたします。  以上で私の質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) しばらく休憩いたします。           午前11時48分休憩  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(三浦由紀) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後1時0分再開 ○議長(三浦由紀) 釘宮市長。 ○市長(釘宮磐)(登壇) 矢野議員の景気対策に関する御質問につきましては、私のほうからお答えをいたします。  政府は、米国のサブプライムローン問題に端を発した世界経済の成長鈍化と、世界的な資源、食料価格の高騰により物価高や景気後退に直面している日本経済を成長軌道に導くため、安心実現のための緊急総合対策として、総合経済対策を決定したところであります。  今回の経済対策は、生活者の不安解消、持続可能社会への変革加速、新価格体系への移行と成長力強化の3つの目標を掲げ、特別減税などを含む生活、雇用支援を初め、年金、医療、介護強化対策、子育て、教育支援、農林水産業や中小企業対策など8分野にわたる幅広い内容となっており、経済成長と財政健全化の両立を堅持し、財政健全化路線のもと、真に必要な対策に財源を集中するなど、旧来型の経済対策とは一線を画したものとされております。  また、その施策の進め方においては、段階的に行うこととし、21年度予算編成とも連結しつつ、切れ目のない連続的な実行を目指すとしており、早急に実施すべき対策として、中小企業の資金繰り支援や輸入小麦価格の値上げ抑制、高速道路料金の値下げや燃料費負担の大きい特定業種支援の強化など、予算規模で1兆8,000億円、融資枠などを含む事業規模では11兆7,000億円となる補正予算案の編成に着手したところでございます。しかしながら、特別減税実施に係る財源を初め、経済対策全体に係る財源については明確にされておらず、今後に先送りをされておりますことから、一部に懸念が残るところではございます。  いずれにいたしましても、この補正予算案を含め、総合経済対策につきましては、次期臨時国会において十分な論議の上で早期に決定されることを期待をしているところでございます。  本市におきましても、経営環境の悪化などから、企業の倒産が相次ぐ中、原油、原材料価格の高騰への対応を初めとする経済対策は喫緊の課題であるというふうに認識をいたしており、これまでも現行の予算枠の中で、事業者の経営安定や体質強化等への支援を行ってまいったところでございますが、今後決定されます国の施策に呼応するとともに、県のほうでも施策を出してございますので、これと歩調を合わせながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 足立教育長。 ○教育長(足立一馬)(登壇) 矢野議員さんの教育行政に係る御質問のうち、3点につきましては、私のほうからお答えをいたします。  まず、大分県教育委員会がとった汚職に対する人たちの処分をどのように受けとめているかについてでございますが、大分県教育委員会は、教員採用試験をめぐる一連の事件で、贈収賄に関与した教職員のうち8名を懲戒免職処分などに、さらに、不正行為等に関連して、県教育委員会職員など15名を停職や減給、戒告等の処分といたしております。  これらの処分につきましては、警察の捜査の状況等を踏まえる中で、教育行政改革プロジェクトチームの調査に基づき、県教育委員会におきまして、今回の事件が社会的に大きな影響を及ぼしたことを勘案し、厳正な判断のもとに行われたものと考えているところであります。  今回、一連の事件が発生し、それに伴う大量の処分者が出ております状況は、大分県教育行政の根幹を揺るがすものであり、あってはならないことであります。私を含め、大分県教育関係者が襟を正し、一刻も早い信頼回復に向けて全力で取り組んでいかねばならないと考えております。  次に、県教委による不正採用者の採用取り消しについてでございますが、教育に対する信頼を回復するためにとられた今回の措置は、多くの学校で児童生徒、保護者、教職員に大きな影響を及ぼしており、とりわけ県教育委員会から通告を受けた教員の動揺は深刻であったと考えております。  本市教育委員会といたしましては、今回の県教育委員会による不正採用者の採用取り消しに関しまして、現在、各学校の状況把握に努めているところであり、該当校には、子供への説明や保護者会等の開催を通して、児童生徒や保護者の声を十分に受けとめるよう指示するとともに、カウンセラーや指導主事等の派遣を行い、担任教員の突然の交代等により、児童生徒の教育に支障を来すことのないよう努めてまいる考えでございます。  また、学校への人的配置につきましては、県教育委員会の所管事項でありますことから、臨時講師の早急な配置などの措置を強く要望しており、今後とも、児童生徒や保護者等の不安の解消を図るとともに、各学校の教育活動が円滑に実施されるよう、着実に対応してまいりたいと考えております。  次に、今後の教育委員会のあり方をどう考えているのかについてでございますが、今回、市民、県民の信頼を大きく損なう結果となったことにつきましては、深く自戒をする中で、一日も早い教育に対する信頼回復のために、教育委員会が一丸となって、学校現場の教職員、児童生徒、保護者、地域住民の不安や混乱を解消し、一体感を高めていくことに心血を注いでまいりたいと考えております。  このため、まず、私を初め教育委員会全職員が高い倫理観と教育に対する情熱を持ち、日々研さんしていくことが必要であると考えております。さらに、本市教育委員会の責任体制を明確にし、主体性を発揮する中で、教育行政の透明性、公平性、説明責任を果たしつつ、保護者が安心して子供を学校に預けることができる体制を構築していかねばならないと考えております。  今後は、本市教育ビジョンの基本理念である「思いやる豊かな心と生きがいをはぐくむまちづくり」を実現するために、教育委員はもとより、本市教育に携わるすべての職員が一丸となって、誠心誠意努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 阿部教育総務部長。 ○教育総務部長(阿部俊作)(登壇) 矢野議員さんの、教育行政に係る御質問のうちの3点と共同調理場に係る御質問にお答えいたします。  まず、教育行政に係る御質問のうち、教育委員会内においてどのような調査を行ってきたのかについてでございますが、教育長につきましては、教育委員長が事情聴取を行いました。また、前学校教育部長については私が事情聴取を行ったところでございます。  さらに、教育委員会事務局の課長級以上の職員20名を対象に、口きき関与や合否連絡依頼、校長、教頭試験に際してのみずからの依頼の有無などについて聞き取り調査を行いました。この内部の調査結果でございますが、口きき、合否連絡については、依頼をした者はなく、また、頼まれたことのある者もおりませんでした。さらに、教員出身者の校長、教頭試験に際して、みずから依頼した者はいないという結果でございました。  次に、学校の教職員への指導についてでございますが、本市教育委員会といたしましては、これまでも、学校からの要請やトラブルなどが起こった際、直接学校に出向き、教師一人一人が抱える学級経営や授業、生徒指導上の課題等について相談を受けたり、アドバイスを行ったりするなど、きめ細かな指導の充実に努めているところであり、今回におきましても、カウンセラーや指導主事などの派遣を行ったところでございます。  また、本年度の不祥事を踏まえ、夏季休業中には、2学期以降、教職員が自信を持って子供の指導に当たることができるよう、子供の不安や悩みなどに対する支援や保護者との連携のあり方について、大学関係者や医療関係者などによる専門的な研修を実施したところでございます。これらのことを生かし、教職員一人一人が勇気と覚悟を持って子供や保護者と向き合い、日々の教育活動に邁進していくよう、今後とも、万全のサポート体制を構築してまいりたいと考えております。  次に、教職員の人事についてでございますが、現在、小中学校の教職員につきましては、県が人事権を所管しておりますことから、市町村の職員でありながら、地域に根差す意識を持ちにくくなっていること、より教育現場に近いところに権限をおろすべきであることなどが、中央教育審議会において指摘されているところでございます。  本市教育委員会といたしましては、人事権の移譲について、人材確保や人材育成などの観点から必要性は十分認識しており、教職員の任命のほか、学級編制及び教職員定数を決定する権限や、給与負担などの移譲範囲、それに伴う財源確保や事務量の増加による事務局体制の整備など、解決しなければならない課題は多くありますものの、その実現に向け、中核市教育長連絡会などあらゆる機会を通じ、国に対して要望してまいる考えでございます。  次に、共同調理場に係る6点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、調理室内の温度、湿度についてでございますが、東部共同調理場の調理室内の温度、湿度につきましては、文部科学省から示されている学校給食衛生管理の基準に基づき、十分な換気を行い、温度は25度以下、湿度は80%以下で管理されております。  次に2点目の、食中毒などの防止策についてでございますが、食中毒防止などの衛生管理につきましては、厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアル及び文部科学省の学校給食衛生管理の基準に基づき、学校給食における衛生管理の徹底を図っているところでございます。とりわけO-157やノロウイルスなどの感染症や食中毒の対応には万全を期しており、作業工程ごとの衛生管理はもとより、給食調理従事者の衛生状態に常に注意し、毎日個人別に健康観察を行うとともに、衛生管理研修会などを通して、衛生意識の高揚を図っております。  次に3点目の、運送の際には安心、安全に学校まで給食を配送するのにどのような方法を考えているのかについてでございますが、給食の配送につきましては業務委託をしており、その委託に当たっては、契約書や仕様書等において、安全運行管理、衛生管理、健康管理などを記載し、指導を徹底しているところでございます。  次に4点目の、万が一配送中に事故に遭い、給食が届けられなかったときにはどのような改善策を考えているのかについてでございますが、事故時の対応につきましては、業務受託者に事故発生時対応マニュアルなどを作成させており、そのマニュアルに沿って、緊急時の連絡体制の確保や、予備車及び予備人員などを配置することになっております。また、万が一の場合は、本市の責任において、簡易給食などにより、給食がとまることのないよう対応するようにしております。  次に5点目の、市内すべての業者が公平に食材を納入できる方法を考えているのかと、6点目の、大規模調理場では入札にて業者選定を行ってはどうかについては、相互に関連がありますことから、一括してお答えさせていただきます。  学校給食用食材などにつきましては、関係校の校長やPTA代表者などで構成する東部共同調理場運営委員会において業者選定し、食材などの購入を行っているところでございます。納入業者につきましては、旧調理場の納入業者すべてに登録を呼びかけ、現在のところ74社が登録しております。その食材などの納入につきましては、食材ごとに毎月見積もり入札を行い、納入業者を決定しているところでございます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 首藤土木建築部長。 ○土木建築部長(首藤国利)(登壇) 矢野議員さんの、土木建築部に係る学校給食共同調理場について、4点の御質問にお答えします。  まず1点目の、大分市学校給食東部共同調理場の設計にプロポーザル方式を導入したのはどういう目的で行ったのかについてでございますが、最近の建築設計においては、多機能な建築物が求められていることから、設計条件が複雑になっているところでございます。  このような中、本市ではこれまで、市民の重要な資産である公共建築物で、比較的大規模で特徴的な建築物の設計に当たりましては、それぞれの建築物の目的や用途などの特性を生かした、使い勝手のよい建築物を建設するため、平成16年度よりプロポーザル方式の採用を実施してきたところであり、一定の成果が認められているところでございます。  お尋ねの、大分市学校給食東部共同調理場の建設におきましても、建設地が狭隘で、限られた敷地内での機能的な作業性、かつ調理能力の確保、またコスト縮減等のさまざまな要求に対し、設計者の技術力、経験、創造性、いわゆる高度な発想、取り組み方などの提案を受けるため、プロポーザル方式を採用し、最適な設計者の特定を行ってきたところでございます。  次に2点目の、仮称大分市学校給食西部共同調理場の建設計画において、設計の発注方法をどのように考えているのかについてでございますが、仮称大分市学校給食西部共同調理場建設計画におきましては、高度な専門的知識と高度な技術の導入はもとより、特に当該予定地は一般住宅や集合住宅などに囲まれており、計画の共同調理場は、建築基準法上の工場に類する用途ということから、地域環境に配慮した景観、集中してアクセスする運搬車両の住民に対する安全性の確保などの住環境面、また、施設の環境循環型社会への対応、さらに、さらなるコスト縮減策を考慮し、設計者の専門的な知識を生かした、より高度な創作力のある提案を受け、設計者を特定するプロポーザル方式の採用を考えているところでございます。  次に3点目の、大分市内の業者への発注を考えているのかについてでございますが、設計者のプロポーザル参加要件につきましては、大分市内業者も参画可能な資格要件を関係課と協議してまいりたいと考えております。  次に4点目の、プロポーザル方式では透明性においてどのような周知を行っているのかについてでございますが、プロポーザル方式の場合、公平性、公正性、客観性の確保のため、プロポーザル参加者に評価項目及び評価配点基準などを事前にお知らせすることにいたしております。  また、設計者の選定に当たりましては、学識経験者と行政職員で構成するプロポーザル選定委員会において、実務経験による各種提案、さらに取り組み意欲などについてプレゼンテーションを行い、委員会で審議し、厳正なる審査の上、設計者の選考を行っているところでございます。また、選定の結果につきましては、設計者の提案書や審査の講評結果をホームページで公表いたしており、お尋ねの透明性は、確保されているものと判断いたしているところでございます。  本市の公共建築物の設計に当たりましては、建築物の規模の大小にかかわらず、経済性、効率性はもとより、建築物の目的等に応じた種々の設計方法を活用し、より一層の品質確保に向け、安心、安全な建築物となるよう、質の高い設計に努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 中尾都市計画部長。 ○都市計画部長(中尾啓治)(登壇) 矢野議員さんの、中心市街地活性化基本計画は市民のニーズに合った計画なのかなど、中心市街地活性化に関する7点の御質問につきましては、相互に関連がございますので、一括してお答えいたします。  今回の基本計画は、中心市街地の活性化に関する法律に基づき、おおむね5年の計画期間内に確実に実施できるメニューを盛り込むことが必要となっております。したがいまして、策定に当たりましては、市民ニーズを的確に把握し、中心市街地の衰退の原因を究明することと、適切な対応策を計画化することが、非常に重要なポイントであるとの認識で取り組んでまいりました。  まず、昨年10月には、20歳以上の市民3,500人を対象にアンケート調査を行い、中心市街地での買い物などの実態やニーズ、将来意向などを把握し、基本計画策定の基礎資料といたしたところです。また、12月には「「まちなか」おもしろくする討論会」を開催し、多くの市民の参加と活発な議論のもと、さまざまな御意見をいただきました。  こうした市民意見や各種統計調査などを分析した結果、中心部の衰退の主な原因は、商店街活性化に資する基盤整備などが進められ、市の人口はややふえている中ではありますが、モータリゼーションの進展や消費者ニーズの変化により、中心部の大型店を含む商店街、個店の魅力が、郊外型商業施設と比較して相対的に低下し、市民の買い物や出会い、情報発信の場として認知、選択されなくなったことにあるとまとめたところでございます。  かかる中心部の衰退原因を踏まえ、活性化のためには、商業者みずからが商店街、個店の魅力、質的向上に努めること、高齢社会や成熟社会の中でますます個性化する市民の消費活動に対応した商業集積を充実させること、さらに、来街者の出会いや交流、ビジネス、学習など、高次都市機能の集積を図るなど、官民協働で活性化に取り組むことが必要であるとの認識に至ったところでございます。
     このようなことから、計画の策定に当たりましては、商店街を初め、大分商工会議所、学識経験者、大型店、地元金融機関等々、活性化に取り組む関係者による中心市街地活性化協議会準備委員会において、民主導で約1年間にわたり、委員会を13回、精力的に開催するとともに、議会に、にぎわい創出・複合文化交流施設建設特別委員会を設置していただき、数多くの議論を重ねてまいったところでございます。  そうした中、本年3月の計画案に関するパブリックコメントを経て、5月には準備委員会を法定の中心市街地活性化協議会へと移行させた上で、「質感」「ひと中心」「新たな発見」をキーワードとし、小売業年間商品販売額、歩行者通行量、まちなか滞留時間を数値目標に掲げ、商都復活を期した計画書として、去る7月9日に内閣総理大臣の認定を受けたところでございます。  基本計画の具体的な事業といたしましては、民間事業では、百貨店と周辺の商業機能を高める施設整備事業や、空きビルの再生事業、メディアビルの建設、商店街の再生事業などのハード事業、来街者の出会いや買い物などによる楽しみ、情報発信力を高めるイベントなどソフト事業を、また公共事業では、人優先に配慮した中央通りの整備事業や、複合文化交流施設の建設などのハード事業を計画いたしております。  なお、これらの事業の選定は、国とも協議を重ねる中、実効性の高い事業を計画に盛り込んだところでございます。  今後は、計画に計上いたしました事業の確実な実施に向け、定期的なフォローアップを行うこととしており、大分商工会議所を初め、商業者、株式会社大分まちなか倶楽部、本市が一体となって、着実な事業推進に取り組んでいくとともに、民間事業の発掘や積極的な活性化事業の展開を行いながら、市民ニーズに即して確実に効果が発揮できるよう取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 吉田商工部長。 ○商工部長(吉田元)(登壇) 矢野議員さんの、歩行者天国に関する御質問にお答えいたします。4点の御質問は、相互に関連がございますので、一括してお答えいたします。  歩行者天国につきましては、中心市街地のにぎわいの創出と、中央通りで分断された市街地の回遊性確保を目的として、平成17年度より実施してまいりました。実施に当たりましては、中心部の商店街や大規模商業施設関係者を中心に、大分商工会議所、交通事業者、行政機関等で構成する歩行者天国実施協議会において、民間主導、市民参加を第一義とし、関係者の総意を大切に、実現に向けた取り組みを進めてきたところでございます。  昨年は、平日の夜間ではあるものの、初めて6車線を使用した歩行者天国を実施し、肌寒い中にもかかわらず、約6万4,000人もの多くの皆さんにお越しいただきましたことから、今年度は何としても昼間6車線の歩行者天国を実現したいとの思いで、私の仕事宣言にも掲げたところです。  折しも、大分県国民体育大会・障害者スポーツ大会局から商店街関係者に、国体開会直前の9月23日に中央通りにて国体の集会イベントを実施するための協力要請があり、四十数年に1度の催し事であることから、関係者の同意が得られやすい絶好の機会ととらえ、今年度当初から、歩行者天国実施協議会と県国体局の共同主催による昼間の歩行者天国実現に向け、関係者と5カ月にわたる協議を行ってまいりましたが、最終的に交通問題等で合意に至ることができず、今年度の昼間6車線の歩行者天国は断念したところでございます。  従来から、全国的に昼間の歩行者天国が実施される中、なぜ大分市ではできないのかという御指摘を、市民、議会を初め各方面からいただいているところでございますが、大分市の場合、中央通りが交通のかなめであり、バスターミナル状態となっているという特殊事情があり、これまでの経過や中央通り周辺の道路状況を勘案いたしますと、今後、何らかのハード整備を施すなど中央通りとその周辺の環境を変えない限り、6車線を使用した歩行者天国を昼間に実施することは極めて困難であると判断せざるを得ません。  しかしながら、たとえ夜間実施であっても、歩行者天国は市街地の集客力や回遊性を向上させ、バス利用の促進、消費の拡大などの面にも効果があらわれており、中心市街地活性化のための有効な方策であることは明らかであり、少なくとも年1回は実施していきたいと考えております。  今回、当初目指していた形態は、残念ながら実現の運びとはなりませんでしたが、協議会関係者はみずからの意思により、年度内の歩行者天国実施に向けた新たな取り組みに既に着手いたしており、今年度の実施時期や形態に関しましては恐らく昨年度と同じようになろうかと思われますが、本市といたしましては、商業者を初めとした協議会の意思を十分尊重するとともに、協議会の支援に全力を傾注してまいりたいと考えております。  また、昼間の6車線を使用した歩行者天国の実施は、現在極めて困難な状況にありますが、引き続き歩行者天国のあるべき姿を求めて、関係者と粘り強い協議を行ってまいりたいと存じます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 16番、矢野議員。 ○16番(矢野久)(登壇) 答弁、大変ありがとうございました。  教育問題に関してでございますけれども、現場サイドとしては、混乱というか、非常に続いているというのが現状でございまして、教育現場に立つ教員、そしてまた保護者、生徒等のメンタル面での動揺というものは隠せないものがあると思います。  先ほど教育総務部長の説明にありましたけれども、問題のあった学校に対しては、保護者、生徒等に説明をしていきたいというような答弁がございましたけれども、問題のあった学校、教員がいたところというだけでなく、やはり、今回の問題に関しては、そういった教師がいた、いないにかかわらず、大分市内全体の小学校、中学校の保護者、子供たちへの説明責任を行うべきではないかというふうに考えていますが、その点に関してもう一度答弁と、それと、あと、職員、教員が、今は、指導する立場として、子供たちとやはり同じ目線でなければいけないんですけれども、余りにも子供たちに対して、威厳性というか、リーダーシップ的な立場での対応が非常に少な過ぎるんじゃないかなという気がしております。もう少し子供たちに対しては、やはり仲よしにはならなくちゃいけませんけれども、ある程度の一線を越えない、聖職である教員としての姿勢をどのようにして指導していくかをお答え願いたいと思います。  景気対策に関しましては、非常に全国的にも経済が厳しい状況になっております。大分市内といたしましても、大企業に関しましてはある程度の利益率が見込まれていますけれども、やはり地場企業である中小零細企業は非常に厳しいというのが現状であります。大分市、厳しい財政の中におかれましても、この大分市の景気回復に向けてはぜひとも頑張っていただきたいというふうに思います。  以上で質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 阿部教育総務部長。 ○教育総務部長(阿部俊作)(登壇) 矢野議員さんの再質問につきましてお答えいたします。  まず1点目の、こういう事件があった学校だけじゃなくて、全体の中、小学校でもいろいろな説明をすべきじゃないかというお尋ねだったと思いますけれども、やはりこの影響というのは、当事者、学校だけではなくて、全体に影響するようであれば、当然カウンセラーの派遣等は考えていかなきゃならないというふうに考えております。  それから2点目の、子供たちに対して仲よくということも大切だけれども、一線を越えない姿勢というのが教員としても必要じゃないかというお尋ねだったと思いますが、これに関しましても、教師と、教える側と教わる側ということを考えれば、教師という中では仲よくしていくことも必要かもしれませんが、やはり教師と生徒という立場の中できちっと分けることも必要ではないかというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  43番、今山議員。 ○43番(今山裕之)(登壇)(拍手) 43番、公明党の今山裕之でございます。  質問通告に従って簡潔に質問をさせていただきます。  初めに、大分市職員採用試験について質問いたします。  私は、30歳代の10年間、外資系の会社で営業管理50%、営業教育30%、スカウト活動20%の割合で仕事をしていました。  腐ったリンゴの例えどおり、組織において1人でもモチベーションの低い人がいると、やがて全体のモチベーションは低下していきます。反対に、優秀な人が入るだけで組織は活性化され、劇的に変化していきます。スカウト活動は、組織が生き物だということを教えてくれました。また、能力の高い人ほど潜在的に転職願望を持っており、条件とタイミングさえ合えば簡単に転職するということも身をもって体験することができました。  国は、昨年から国家公務員を中途採用する再チャレンジ制度を始めました。1回目の昨年は、競争率165倍、最高倍率は近畿の行政事務で、1,047倍だったそうです。本年の競争率は60倍、非常に狭き門となっております。  中核市では、豊田市や宇都宮市、豊橋市などが、市役所に新風を吹き込むため、民間企業での実績、顧客志向、コスト意識、研究経験等を生かすために、社会人採用を行っております。市川市では、年齢制限、学歴制限を撤廃しております。  民間企業では、新卒を採用し、組織の中で一人前に育て、定年まで働いてもらうというパターンはとっくに崩れています。本市の採用の形態は、現代の国民の価値観、ライフスタイルの変化に対応せず、古い制度をさしたる理由もなく守っているように感じます。  そこで、質問いたします。  本市職員の採用に関し、社会人採用の導入、もしくは年齢制限の撤廃に関してどのように考えているか、見解をお聞かせください。  次に、ふるさと納税制度についてお尋ねいたします。  地方の税収格差を縮めることを主な目的として、ふるさと納税制度がスタートしました。魅力ある社会居住環境を提供し、地方自治体間の競争が始まる可能性を秘めた納税制度であり、ひいては税金の使い方に対する納税者の意識改革につながるものとして注目を集めております。しかし、各自治体の取り組み方には温度差がかなりあるようです。  鹿児島県では、ふるさと納税課を新設。税金の獲得に向け、激しい営業活動を展開しております。栃木県では、2億円の納税があったそうです。佐賀県のように、地元特産品などの豪華特典をプレゼントするなど、寄附金集めにさまざまな工夫を凝らしているところもあります。  もとは軍事作戦における方程式の一種で、その後、経営に応用されるようになったランチェスターの法則では、営業成果イコール知識掛け行動量の2乗とあらわされています。人をふやせばふやすほど、手数を出せば出すほど成果は上がっていきます。  本市では既に2件、109万5,000円が寄附されているそうですが、しっかりとした体制が組まれているとは言いがたいと思います。特命チームを結成し、本格的な営業部隊を使って、ターゲットマーケティングを駆使し、2億、3億と集めてはいかがでしょうか。  そこで、質問いたします。  ふるさと納税制度に関して、今後、体制、手法等、さらにグレードアップさせて取り組んでいくべきと考えます。見解をお聞かせください。  次に、農商工連携による地域活性化対策について質問いたします。  農商工連携とは、商工業者と生産者――農林水産業者がサービスや商品開発で連携し、地域活性化を促す取り組みです。単に農林水産物をつくって売るだけでは、経済的な波及効果に限界があります。農林水産業が中小企業者と連携して、相互の経営資源を活用し、新商品や新サービスを生み出すほか、工夫を凝らした取り組みを展開することで、それぞれに経営の改善が見込まれます。そして、地域経済の活性化を促し、ひいては雇用の拡大などにもつながります。  こうした農商工連携を促すために、地域を支える中小企業と農林水産業が連携した事業に対して税制面で支援する農商工連携促進法がことし5月16日に成立し、7月21日に施行されました。この法律によって、地域を支える中小業者と農林事業者が連携して新たな事業を起こす場合、事業計画が認定されれば、設備投資や生産、販売、需要拡大など、一連の事業展開にわたって減税や低利融資、債務保証など、きめ細かな支援措置を受けることが可能になりました。予算面でも、経済産業省と農林水産省は、共同して農商工連携の支援を進めるために、2008年度予算にそれぞれ約100億円が計上されています。  そこで、質問いたします。  農商工連携による地域活性化対策について、今後どのように展開していこうと考えているか、見解をお聞かせください。  最後に、下判田居村地区の浸水被害対策について要望いたします。  判田川左岸の同地区は、台風などの大雨のたびに大量の水が流れ込み、浸水で住民を悩ませています。私も、この3年半、台風のたびに夫婦で出動し、状況を確認してまいりました。執行部の皆様の御配慮により、今後は、緊急時には工事用排水ポンプを手配していただくことになっております。住民の皆様がまくらを高くして寝れるよう、できるだけ早く固定式のポンプを配備していただけるよう要望いたします。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 秦総務部長。 ○総務部長(秦忠士)(登壇) 今山議員さんの、大分市における職員採用試験についての御質問にお答えいたします。  まず、社会人採用の導入についてでございますが、本市におきましては、昨年策定いたしました大分市人材育成基本方針の中で、職員採用チャンネルの多様化、人物本位の試験、専門性を有する分野での経験者採用等を掲げ、採用試験制度の充実を図ることといたしております。  この基本方針に基づき、経験者採用につきましては、昨年度、建築職について、30歳から40歳までの年齢で1級建築士の免許と5年以上の勤務経験年数を有する方を対象として選考試験を実施し、2名を採用いたしましたが、本年度におきましても、昨年度の建築職に加え、1級土木施工管理技士の資格を持つ土木職や獣医師についても、経験者の選考試験を現在行っているところでございます。  このような経験者採用、社会人採用につきましては、民間企業等の専門分野で実務経験を有する優秀な人材を即戦力として採用し、専門知識や技術はもとより、経営感覚やサービス精神など、民間企業等で培われた知識や経験を活用することで、より効率的な業務の遂行と組織の活性化に資するものと考えております。  こうした観点に立ち、社会人採用につきましては、これまで対象としている建築、土木、獣医師といった職種に限らず、市が必要とする専門的知識や能力、資格等を精査する中で、これらを具備した経験者等の採用などについても、今後検討を行ってまいりたいと考えております。  次に、年齢制限の撤廃についてでございますが、御案内のとおり、昨年雇用対策法が改正され、民間における採用募集に係る年齢制限につきましては、平成19年10月1日から、新規学卒者等を対象として上限年齢を設ける場合などを除き、期間の定めのある雇用や職務経験を有する者の採用などについては、年齢制限を行うことはできないこととされたところでございます。  この改正後の雇用対策法は、地方公務員については、既に地方公務員法において平等取り扱いの原則が定められておりますことから、その適用は除外されているところでございますが、本市の職員の採用募集におきましては、雇用対策法の改正趣旨等を踏まえ、合理的な理由がある場合を除き、可能な限り、年齢や学歴にかかわりなく、均等な機会を与えるよう努める必要があると考えております。  こうした中で、本市におきましては、新規学卒者等を対象とする競争試験については、平成16年度に学歴区分を撤廃し、Ⅰ種からⅢ種までそれぞれ年齢制限を設定いたしておりますが、国家資格等を必要とする職種などについては、その特性に応じて年齢の枠を拡充し、また、身体障害者につきましても年齢の上限を引き上げるなど、可能な限り年齢制限を緩和する措置を講じてきております。  また、経験者や高度の資格、技能等を有する人などを対象として行う選考試験におきましても、職員年齢構成の平準化等にも配慮しながら合理的な年齢制限を設定するとともに、期間の定めのある臨時職員につきましては本年2月に実施した試験から年齢制限を全廃したところでもあり、職員の採用に係る年齢制限については、今後とも関係法令の趣旨等を十分踏まえながら、可能な限り多くの方に門戸を開放することができるよう、検討を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 城内財務部長。 ○財務部長(城内健)(登壇) 今山議員さんの、ふるさと納税に関する御質問にお答えいたします。  いわゆるふるさと納税につきましては、都市と地方の税収格差を是正する制度として構築されたものでございますが、地方の税財源の充実確保という観点からしますと、十分なものと言えないと思っております。また、この制度は、一方で寄附者がお住まいの自治体の住民税額から一定割合が軽減され、他方で寄附先の自治体へは寄附金収入がふえるという形になっておりますことから、自治体間で住民税と寄附金を綱引きすることになります。本来、地方の税財源の充実と偏在是正のためには、国と地方の税源配分を見直して、国から地方への税源移譲を進め、あわせて、地方消費税の充実などにより、偏在性の少ない、安定性を備えた地方税体系を構築することが必要であると考えております。  しかし、ふるさと納税制度により大分市に貢献をしたい、応援したいという方々の思いを実現するためには大変有効な制度でありますことから、本市におきましても、税制課を窓口としまして、ホームページ上のサイトによる広報や、東京における同窓会や大分市ゆかりの皆様の会合等におきまして呼びかけを行っているところでございます。この結果、8月末までに2件、109万5,000円の御寄附をお寄せいただいており、さらに、関東圏より問い合わせや申込書の送付依頼が数件届いているところでございます。  このように、ふるさと納税制度が都市と地方の税収格差を是正する制度として構築され、ふるさとに貢献をしたい、応援したいという皆様の寄附をお寄せいただくという制度の趣旨からしますと、あらかじめ記念品などを差し上げる約束で寄附金を募ることや募集のための活動に多大な経費をかけることが適切なのか、なお疑問もありますので、議員さん御提案の趣旨も踏まえつつも、費用対効果等を総合的に勘案しながら、取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 佐藤農政部長。 ○農政部長(佐藤日出美)(登壇) 今山議員さんの、農商工連携による地域活性化対策の今後の展開についてお答えいたします。  農林水産業と商業、工業等の産業間での連携は、それぞれの経営資源の有効活用を図れるとともに、相乗効果による新たなビジネス機会の創出や新規需要の開拓など、地域経済活性化に資する多くのメリットや効果があるものと認識しております。  これまで市内では、生産者グループや農業、漁業団体と加工メーカーとの間で、市の主要農林水産物を用いた加工品開発の取り組みが行われております。シソを原料にしたしょうちゅうやジュース、ミツバの薬味、パセリのドレッシング、ニラと鶏肉によるトリニータ丼、クロメ入りオオバみそ、関アジのフライや一夜干し、サザエの瓶詰めなど、商品化やPRに取り組まれており、本市といたしましても積極的に支援してきたところであります。  また、食品や加工業界では、昨今の地産地消運動やフードマイレージの縮小の観点から、地場産農産物の利用や導入もふえており、生鮮野菜や大豆などの原材料の確保を図るため、直販グループや生産者との連携に向けた取り組みも盛んになっているところであります。  さらに、今月末からの国体開催は、地元の農林水産物を初め、加工品や食材の魅力を全国にPRする絶好の機会であり、市では「おおいた国体発!海・山・野の「幸」魅力PR事業」の中で、地場産を扱う生産団体、加工業者、食品流通製造業者等の37団体で、産品PR実行委員会を立ち上げたところであります。  国体期間中は、生活文化展のイベントの1つとして、城址公園やガレリア竹町などで、調理や物販による地元産品のPR活動を展開してまいりますが、国体後においても、PR実行委員会の輪を広げるとともに、団体間の連携を図り、大分の香りが漂う新たな食や地域に根づく特産品づくりを目指してまいりたいと考えております。  ことし7月、農林漁業者と中小企業者とが有機的に連携し、地域経済の活性化を促す事業を、税制、金融面を初め、総合的な支援措置を講ずる農商工等連携促進法が新たに施行されております。市といたしましては、この法に基づく事業導入も視野に入れながら、農商工事業者のさらなる連携や異業種間交流の取り組みを関係機関とともに進めてまいる所存であります。  以上であります。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  34番、衛藤良憲議員。 ○34番(衛藤良憲)(登壇)(拍手) 34番、おおいた市政クラブの衛藤良憲でございます。  早速質問に入らせていただきます。  まず最初に、議第60号関連事項について質問をさせていただきます。  本議会に提案されている議第60号は、老朽化した佐賀関支所を建てかえ、佐賀関市民センターを設置しようとするものであり、市民の利便性や多様化する市民ニーズにこたえるためには必要なことであり、あえて議題に反対するものではございません。また、議第65号から67号まで提案されているように、自動交付機の設置についても、市民の利便性の向上の点から高く評価をしておきたいと思います。しかし、その稼働時間等については、今後も十分検討されるよう、できるだけ時間を延長されるよう強く要望しておきたいと思います。  さて、今回設置される佐賀関市民センターは、稙田、鶴崎両行政センターとも異なり、支所機能に加えて、佐賀関こどもルーム、佐賀関老人いこいの家、佐賀関公民館及びコミュニティーゾーン等の機能を持たせることになっております。大分市は今後、坂ノ市、大在、大南それぞれの支所を建てかえ、市民センター的機能を持たせたものとし、野津原支所についても、将来的には市民センター的機能を持たせるよう考えておられると伺っております。  できるだけ多くの機能を持った市民センターがより近いところに設置されることは、だれもが考える当然のことでしょう。ある意味、住民にとって最も身近な基礎自治体である大分市として、それにこたえることが行政としての責務であるとも考えられます。しかし、一方では、行政改革、財政再建を掲げる釘宮市政にとって、行政改革はまだまだ道半ばと言える今日、多様化する市民ニーズにどこまでこたえるのか、さらには、行政改革と市民ニーズのどちらを優先するのか、その二者択一を迫られる時期に来ているとも考えられないでしょうか。  そこで、質問ですが、1点目、市民行政センター、市民センター、支所、出張所、それぞれの持つ機能とその役割の基本的な考え方についてお聞かせください。  2点目、今後建てかえが行われる坂ノ市、大在、大南の支所についてどのような機能を持たせるつもりか、御見解をお聞かせください。  3点目、稙田、鶴崎両行政センター、佐賀関市民センター、坂ノ市、大在、大南、野津原支所、明野出張所、それぞれの持つ機能に対する職員配置についてお聞かせください。  4点目、稙田、鶴崎両市民行政センター、佐賀関市民センター、今後建てかえが予定されている坂ノ市、大在、大南及び野津原支所、さらに明野出張所、それぞれの行政の役割分担がこれまでより増大すれば、当然ながら本庁舎に来庁する市民の数は減少する可能性が考えられます。そのことによる本庁舎の機能の見直し、あるいは中央市民行政センター的役割についてはどのようにお考えですか。御見解をお聞かせください。  次に、スケートパークの設置についてお尋ねをいたします。  皆さんは、スケートボード、略してスケボーというスポーツがあることを御存じでしょうか。私は、10日ほど前、子供の紹介で中学生のときから20年ぐらいスケボーをやりながら、最近ではスケボー関係の店を経営し、月に1度無料でスケボーの教室を開き、30人ぐらいの市民を対象にスケボーの普及活動に取り組んでいる青年にお会いすることができました。  スケボーというのは、合板を7枚程度重ねた板にウレタンでできた輪が4つついた幅20センチ長さ70センチ程度の乗り物と考えてください。現在、スケボーを使って時間と距離を競う競技、スラロームも行われており、全国的には日本スケートボード協会――AJSAという団体も設立されており、来年の新潟国体では公開競技として行われることが決まっていると伺っております。  大分市では、スケボーはまだまだマイナーなスポーツであることと練習場がないため、竹町やパルコ前の歩道を夜間に使用する人が多く、市民や行政からは迷惑がられ、どちらかといえばスケボーをしている人間は変わり者扱いをされてきたと聞かされました。しかし、よく話を聞いてみると、スケボー本来の目的は、スポーツ競技というよりもボードの上でいろいろな演技をする、つまりその人間の持ち合わせた表現力が問われるものだと伺いました。彼は、そのスケボーに言い知れぬ魅力を感じていると熱っぽく語っていました。また、スケボーは個人1人でできることから、閉じこもりになっている子供が外に出ることによって明るくなったり、不良少年が立ち直ったりする例もあるようでございます。  現在大分市では、公園緑地課が田ノ浦ビーチにあるT-waveを5年前に練習場として許可したので使っているそうですが、もともとT-waveはアイスホッケーの練習場としてできたものであり、スケボーの練習場としては不便な点も多く、思うように練習ができないのが現状でございます。  別れ際には、彼は中央町で店を営んでいることから、まちづくりについても、乗り物の利便性、歩行者天国の問題、JRとバスの連携など、熱く語られ、私にとっても大変よい勉強になると同時に、久しぶりに将来に夢を持った若者に会うことができ、こういう青年に大分市に定住してもらえるようなまちづくりをしなければならない、そんなことを決意して、かたい握手をして別れた次第でございます。  そこで、質問ですが、莫大な予算をかける必要はありませんが、今ある公園の一角を300平方メートルぐらいコンクリート舗装にして照明器具を備えつける、その程度のスケートパークを設置して若者の夢にこたえてはいかがかと思いますが、御見解をお聞かせください。  3点目は要望で、教育長答弁は要りませんので、私の独断と偏見で考え方を述べさせていただきたいと思います。
     さて、今回の県教育委員会における不祥事ですが、事が教育委員会、教育現場であるだけに大変ゆゆしきことであり、特に点数の改ざんあるいは水増しが行われたことは大変残念に感じる次第でございます。たまたま事件の中心人物の固有名詞が私と同じ名前であることから、県外の友人に電話しますと、おいおまえは大丈夫かと随分多くの友人から言われたものでございます。  さて、今回の問題ですが、私は、マスコミ報道につきましても一定の疑問を感じているものでございます。相当早い時期に、大分市の処分を受けた部長あるいは教育長の問題が取りざたをされました。もちろん虚偽の報告があったことは決して褒められたことではございませんが、では、県教委が処分を決めた21人の昨年度の不正行為による採用者は、全員大分市の人だったんでしょうか。もともとが佐伯市を中心に発覚をした今回の事件、由布市の副市長を努める元県教委の審議監も関係をしたようでございますが、その他で取りざたをされたのは、大分市が主でございます。何かそこに、県教委、県の不祥事を大分市に飛び火をさせるような意図的なものさえ、私は感じてならないわけでございます。  そこで、3点について指摘、要望をさせていただきます。  まず、昨年採用された21名の教員に対する処分の問題でございます。本日の朝の報道によりますと、1名が自主的に退職をし、14名が県教委の要望にこたえて退職願を出し、残りの6名が今後県教委の指導に基づいて採用取り消しの処分を受けることになると伺っております。ある学校では、その取り消し処分を受けることになった先生が、苦渋の選択をしましたが、この学校を去ることにしましたと涙ながらに保護者と先生の前で語ったところ、保護者の間からは、生徒がなついている、ぜひやめないでほしいという声もあったようでございます。  21名の採用者のうちの多くは、私は、多分自分で県教委にいろんな工作をしたとは考えられません。親がその多くでしょうし、それ以外の方で、ほとんどの方が口ききの現状については御存じないのではないでしょうか。おかしなことに、まだまだ県教育長についての処分あるいは病院に逃げ込んだ審議監の処分、そしてもっと言いたいのは、5名ないし6名いる県教育委員そのものの処分も決まっておりませんし、教育委員長の処分も決まっておりません。何か、21名の新採用者を先に処分することによっていかにも県教委の改革ができたように、誤解ではありませんけど、そういうふうに思わせるような意図的なものを感じるわけでございます。  もちろん、決して褒められたことではございませんが、この21名は自分が知らない間に口ききをされ、結果としてこの先生たちは悪いことをしたんだよというレッテルを張られるわけです。しかも、公務員の取り消しを受けるということは、今後についてもその安定した職業につけるかどうかという大変な問題を抱えて一生を送ることになるわけでございます。  それでは、昨年ではなくて、一昨年まで不正行為で採用された先生は何百人何千人いるか、わからないわけです。それらの方々の責任は一体どうなるんですか。何を問うんですか。若い青年だけを処分をしておいて、本来処分しなければならない教育委員会の任命者の責任もあるでしょう。こういうトカゲのしっぽ切りとまでは言いませんけれども、あいまいな県教委の処分の仕方には、極めて疑問を感じて仕方がないわけでございます。  2点目、地方分権の時代に、なぜ小中学校の職員の人事権と財政権が県教委にあるんでしょうか。私は、どう考えても腑に落ちません。この問題の根本的な解決策として、早急に小中学校の先生方の人事権あるいは財政についても基礎自治体である市町村におろすよう、県教委並びに文部科学省に要望されるよう、市長、特に要望しておきます。  3点目に、口ききの問題ですが、まず、県議会では口ききの問題について、絶対に口ききをしないという非常に高邁な宣言をされておられるようで、このことについて、市議会である私がとやかく口を挟むつもりは毛頭ございません。しかし、私は、よくよく考えてみると、この口ききという言葉が嫌なんです。口ききではなくて、県民、市民、国民サービス、県民、市民相談というふうに置きかえたらどうなんでしょう。同じことがよく言われるのが、参議院が、政府・与党よりも野党が多数を占めるため、よくねじれ現象と言います。ねじれ現象という言い方は、いかにも野党がねじれて、心がひん曲がったように聞こえて仕方がないんです。そうじゃないんです。カーボンコピーのように衆議院の決めた議決をそのまま議決していくんではなくて、チェック機能を働かせなさいということで国民が参議院議員に与えた、いわゆる逆転現象と言うことはできないのかなと私は思うわけでございます。  もし、我々が日ごろ行っていることを口ききと言うならば、例えば小さいことで言えば、あるまちにカーブミラーをつけてほしい、これも口ききでしょう。生活保護を受けさせてほしい、これも口ききになるわけです。道路のポケット舗装についてのお願いも、全部口ききになるわけです。これらがすべて口ききで、悪いということになると、恐らく我々大分市議会議員の仕事は、議会に関係する仕事は別として、市民相談は恐らく3分の1ぐらい減ってしまうでしょう。  これには、あえて言わせていただければ、行政の責任もあるんです。議員を大事にしていただけることは大変ありがたいことですが、私のところに来る相談、その多くも、釘宮市長がよく言われるように、兄弟姉妹や親やおばあちゃん、おじいちゃんが、自分の家族が来たという思いで相談に乗ってあげてくださいという指導を職員にされているようです。そのとおり職員がやっていただければ、あえて市議会議員のところに来なくても済むような市民相談がたくさんございます。もちろん一生懸命やっている原課もあることは評価をしておりますが、相談される内容の多くは、もう少し親身になって行政の方々が相談していただければ片づく簡単な事案が多いわけでございます。  そういう意味で、今回のように公務員試験に市議会や県会議員が口を出すことはいかがなことかとは思いますが、私は、市民サービス、県民サービスはあってしかるべきであり、そこに法を曲げたり金品が絡まなければ、決して後ろ指を指されるような恥ずかしがる行為ではないということを申し上げて、1回目の質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 小林企画部長。 ○企画部長(小林知典)(登壇) 衛藤良憲議員さんの、議第60号、大分市市民センター条例関連事項についての4点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、市民行政センター、市民センター、支所、出張所、それぞれの機能、役割等、基本的な考え方についてでございますが、鶴崎、稙田両市民行政センターにつきましては、合併後の本市の東部、西南部のさまざまな行政サービスを提供する拠点施設と位置づけ、両支所の建てかえを機に、これまでの支所機能に加え、防災備蓄施設や図書室、市民の交流、活動の拠点となる団体活動室や貸し会議室など、新たな機能を備えるとともに、市民に、より身近な場所で各種行政サービスの提供ができるよう、既存の資産税事務所に加え、保健福祉センターを設置するなど、鶴崎や稙田地区の皆様に限らず、より広い地域を対象として多くの市民に御利用いただけるよう、整備をしたところでございます。  また、市民センターにつきましては、支所の建てかえを検討する中、大きなエリアを対象とする市民行政センターの機能のすべてを地区の面積や人口規模も異なるそれぞれの支所に同様に持たせていくことは非効率であり、また、支所は、行政サービスを提供するという機能だけではなく、地域の皆様が触れ合う場、地域コミュニティーを醸成する場としても重要な役割を担っているとの考え方を整理したところでございます。このため、現行の支所機能に地域住民の身近な問題である健康相談、子育て支援などの保健福祉機能や地域コミュニティーを活性化するための機能として公民館を配置していくということなどを整備方針とし、支所機能や保健機能、こどもルームなど、複数の機能で構成される施設を市民センターとして位置づけたところでございます。  支所につきましては、身近な行政サービスを提供する窓口として、住民票の写しの交付を初め、各種証明や届け出の受付を行うとともに、地域の課題の処理や地域コミュニティーの推進を主な業務としております。  市民行政センター内の支所におきましては、他の支所で行っている業務の一部を資産税事務所や保健福祉センターが所掌しておりますが、基本的には現行の支所と市民行政センターや市民センター内に設置される支所とは同じ機能、位置づけでございます。  また、明野出張所につきましては、新産業都市建設に伴い、現在の明野団地が形成された昭和47年に本庁市民課の出張所として開設された歴史がございます。その後の行政需要の増大に対し、職員を増員しながら対応してまいりましたが、市議会を初め、多くの市民の方々からの要望により、平成15年4月にその機能を支所と同等に拡充したところであります。  したがいまして、支所と出張所につきましては、現在同じ位置づけとなっておりますが、呼称につきましては、合併により設置された支所との歴史的経緯の違いから、従来どおりの呼称を用いているところでございます。  次に2点目の、今後建てかえ予定の3支所についてはどのような機能を持たせるのかでございますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、基本的には市民センターとしての位置づけで整備を進めてまいりたいと考えております。しかしながら、大南、大在、坂ノ市の各地区におきましては、公民館の建築年数や確保できる用地の関係で、公民館と併設が可能な大在支所を除いては、公民館と新たな支所の建設場所が離れてしまうこととなりますが、将来的には公民館との合築もしくは併設を目指す中、整備方針に基づき保健機能とこどもルームを新たな機能として加え、市民センターとして整備してまいりたいと考えております。  次に3点目の、施設規模の異なる市民行政センター、市民センター、支所、出張所の職員配置の考え方についてでございますが、御案内のとおり、本年4月に策定した行政改革推進プランにおきましては、本市全体で、平成19年4月現在の職員数を基準として平成25年4月までに約390人の削減を図るという極めて厳しい職員数の目標を掲げており、現在、その達成に向け鋭意取り組んできております。こうした中で、センター、支所等の職員数につきましても、所管区域内の人口や面積、地域の実情などを要因とするそれぞれの業務量を的確に把握しながら、職員の適正配置に努めてきているところでございます。  また現在、市民協働のまちづくりを推進するため、地区公民館を各支所、出張所へ移管することなどについても検討しているところでございますが、センター、支所等の職員数につきましては、今後とも、それぞれの行政需要や業務量に見合った職員の配置を徹底し、限られた職員で最大の効果を上げることができるよう、より一層適正な定員管理に取り組んでまいりたいと考えております。  次に4点目の、本庁舎の機能の見直しについてでございますが、今後の支所の建てかえに伴い、複数の機能を持つ市民センターとして整備していった場合でも、本庁舎に来庁する市民が極端に減少するとは想定しておらず、現段階では、支所の建てかえに伴う本庁舎の機能の見直しは考えておりません。  しかしながら、市民センターの整備に伴い、今後地域コミュニティーの観点からも新たなニーズが生まれてくることも予想されますことから、今後とも、支所や本庁舎の機能につきまして検証してまいる所存でございます。  議員さん御提案の、中央市民行政センター的役割につきましては、各支所を市民センターとして整備していく中、整合を図るという意味ではその必要性を感じておりますが、現在、中心部におきましては、市役所の本庁舎や保健所、コンパルホールなどが比較的近くに立地しており、現段階で中央市民行政センターとして一体整備をしていくことは、費用対効果の観点からも課題があり、現行の体制で取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 中尾都市計画部長。 ○都市計画部長(中尾啓治)(登壇) 衛藤良憲議員さんの、スケートパークの設置についての御質問にお答えいたします。  御提案のスケートパークは、いわゆるニュースポーツと呼ばれておりますインラインスケート、自転車モトクロス、スリー・オン・スリーやスケートボードなどが楽しめる専用のコートを備えた公園でございます。現在、本市で管理する都市公園には正式なスケートパークは整備されておりませんが、田ノ浦ビーチに隣接する太陽光発電システムT-waveの中に700平方メートルに樹脂製タイルを敷き詰めたスポーツコートを設置し、主にスケートボードなどのニュースポーツの練習に利用していただいているところでございます。  また、この施設は、全面の専用貸し切りを申請いただければ、有料となりますが、専用使用することも可能でございます。  議員さん御提案の、公園の一角にスケートパークを設置することにつきましては、現在のT-waveの利用実態や利用者数、また、厳しい財政状況等を勘案しますと、早急にスケートパークを設置することは厳しいことから、将来的課題と受けとめさせていただきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 34番、衛藤議員。 ○34番(衛藤良憲)(登壇) 再質問をさせていただきます。  要望事項にしますので、企画部長、安心して聞いてください。答弁は求めません。都市計画部長も。  まず、私の表現のまずさから、若干意図が伝わってない部分もあろうかと思いますが、まず1点目の、市民行政センターあるいは市民センター、支所、出張所の問題をあえてなぜ取り上げたかといいますと、私、実は確か平成15年ぐらいに、鶴崎、稙田の市民行政センターをPFI方式でという問題が出てきたときに既に一度この問題を取り上げているんですが、明確な答えがないで、今度佐賀関市民センターという議案が提案されましたので、あえて質問させていただいたわけですが、基本的に行政センターとはこの範囲、支所はこの範囲、市民センターはこの範囲ということを今の段階できちっとした基本的な考え方を持たないで今後も建てかえを続けていけば、表現は適切でないかもわかりませんが、いわゆる我が田に水を引くというふうな議論でいろんなところにいろんな機能を持たせてくれと、まさに複合文化施設がそうなりかけているわけです。これも入れてくれ、あれも入れてくれと言われてるようでございます。同じようなことが起きないためにも、そろそろそのこと自体を、基本的な考え方自体を、私は整理する必要があると思うんです。  それから、今回、原課の要望で落とさせていただきましたけれども、明野出張所についても、部長、呼称の問題、いろいろと歴史的経過があると言われておりましたが、やはりいつまで出張所としておくのか、このこともそろそろ切りをつけなければならない問題だろうかと思いますので、指摘をしておきたいと思います。  それから、中央の役割、部長のお答えでは、中央に来る市民は減らないと考えられる、と。私は減ると思うんですが、そこが議論の分かれるところなんですが、逆に言わせていただければ、減らないのに、これだけ膨大な機能を持った市民行政センターなり、市民センターなりをつくるということは、逆に財政難の折に、少し問題があるのではないかなという気もするわけです。現実に富山市などでは、7つの市民センターをつくったということで、本庁舎に来庁する市民の数が相当数減ったという報告も、以前視察で聞かせていただきました。  私自身、何でもかんでも中央に整備をすればいいと、いわゆる中央集権的な考えではなくて、これから始まる坂ノ市、大南あるいは大在の支所も含めて、支所機能の充実そのものに反対するつもりはないし、中央に何でもかんでも整備をすればいいというわけじゃないんです。しかし、逆によく考えてみると、確かに市役所の横に保健所はできました。しかし、これも当初予定したように、福祉保健センターとの合築ではなくて、保健所だけ先行してできたわけです。複合文化施設はできます。その中に社会福祉センターもできます。図書館もできるようです。しかし、そうなると、中央に住んでいる、例えば金池とか大手町とか上野の中心部に住む人間にとっては、要するに行くところが分散するわけです。中央公民館はコンパルホールの中にある。保健所は市役所に近いからいいとして、ほかのものについては、どうぞ複合文化施設の中に行ってください、と。もちろん近いから、そのくらいの距離を歩いたり、車で行くことは我慢せよと言われればそれまでなんですけれども、何か一貫性がないような気がしてならないんです。  だから、表現は適切かどうかわかりませんけれども、少なくともこの本庁舎に、今、時間を延長して1階でいろんなサービスをやっておりますが、これの今後のあり方も含めて、やはり中央市民行政センター的な役割を持たせるということはどこかの時点で考えなければ、建物を建てるという意味じゃなくてですよ、この中にそういう機能を持たせるということについては、少なくとも考えるべきではないかなと思います。  それから、都市計画部長、さっきの話は、要するにつくる気がないという結論ですが、そう気短に言わんでください。ぜひ検討していただいて。せっかくの若者の希望であるし、実は私が言いたかったのは、今、スケボーをやってる人間は、どちらかといえばアウトサイダーの人間、あのバイクのマフラーを取って、週末に音を響かせながら、夜中にがんがん大分市内を回る人たちと同じような見方をされているわけです。いや、もっと言うならば、そういう方たちも、はしかの1つで、ある一定の年齢を過ぎればまともな人間に返ってくるわけですから、私は、全く熱病に侵されたものと思っております。悪い人間とは思いたくありません。  そういう意味で、ぜひこの競技を、部長は1つのスポーツとしてとらえていただきましたが、早急に、だからあえて莫大な予算をかける必要がないということも言ったわけですから、T-waveがあることはよく承知をしておりますが、例えば平和市民公園の一角でもいいわけですから、ぜひ前向きに検討していただけるようお願いをして、再質問を終わらせていただきます。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  5番、福間議員。 ○5番(福間健治)(登壇)(拍手) 日本共産党の福間健治です。  通告に基づき質問をいたします。  まず、後期高齢者医療制度についてです。  4月1日から実施された後期高齢者医療制度は、5カ月を経過をしましたが、国民の怒りは静まるどころか、ますます怒りと不満は広がっております。国会や各地の広域連合には、制度の中止などの署名が600万を超えています。また、制度の見直し、中止、撤回を求める決議、意見書、全国634地方議会から政府、国会に届けられています。県内では、日田市、国東市、竹田市などで意見書を採択をしております。さらに、全国35都道府県医師会も、反対、慎重対応、見直しの態度を表明しております。  県内でも、7月5日には、後期高齢者医療怒りの県民集会が若草公園で開催をされ、医療関係者など600名が参加をし、それぞれの立場から廃止の訴えを行いました。去る8月29日には、後期高齢者医療制度の容赦ない年金天引きなどで、大分県後期高齢者医療審査会に100名を超える不服審査請求が出されました。  さて、9月12日から臨時国会が召集される予定でしたが、福田首相の突然の辞任表明により延期されることになりました。さきの通常国会で継続審議となっていた、野党4党提案の後期高齢者医療制度廃止法案の審議がされることになります。日本共産党も、この法案の可決、成立に力を尽くしていきたいと思います。  さて、市議会での執行部の答弁は、同制度については円滑な導入と早期の定着に努めることが肝心との答弁を繰り返しておりますが、これは市民の世論にも背を向けるものではないでしょうか。  改めて質問しますが、国民、県民世論の動向についてどのような認識をされているでしょうか。民意を踏まえ、同制度の実施中止と廃止の立場を明確にし、政府に要求をすべきであります。見解を求めます。  次に、介護保険制度について質問をいたします。  介護は社会全体で支えるといううたい文句で実施された介護保険制度も、9年目を迎えました。しかし、これまで保険料の引き上げ、介護予防の名による介護の取り上げ、介護施設の居住費、食費を介護保険の適用外にする負担増、介護報酬の引き下げによる介護福祉分野の人材不足、社会的支援を必要としていても、制度の網の目からこぼれ落ちていく介護難民が生まれ、社会問題となっています。  関係者からは、障害2級なのに、介護度が落とされ、これまでのサービスが利用できなくなった、自分は無年金で収入がないのに、同居家族の所得も含め保険料が決まるのは納得がいかない、母親は特別養護老人ホームに申し込んでいるが、何年待てばいいのか、認知症の母が入れる施設をつくってほしいなど、介護への切実な声がたくさん寄せられております。  こうした中、3年ごとの介護保険事業計画見直しの策定作業が開始をされております。市民の生活実態を直視をしていただき、安心できる介護保険に改善することは急務な課題だと思います。  そこで、質問します。  国庫負担の引き上げと介護報酬の引き上げで、本来の目的である地域で介護を支える体制の再構築を行うこと、介護保険料の算定は本人所得を基本にするよう改善すること、介護認定基準を実態に即したものに改正すること、介護療養型ベッド全廃などの医療費適正化計画を撤回をすることなどが必要と考えますが、見解を求めたいと思います。  本市においては、介護保険料の減免制度を拡充するなど、自治体ができることは積極的に行うべきであります。あわせて見解を求めます。  次に、国民健康保険について質問をいたします。  まず、資格証明書の発行中止についてです。  市民生活は、自公政治の進める構造改革路線による税制や社会保障の連続改悪などで、暮らしは年々大変になっています。また、最近の原油、物価の高騰が拍車をかけております。その上、一昨年とことしの国保税の値上げは、暮らしを直撃をしております。さらに、不況、生活苦による滞納の増加は、被保険者証の未交付世帯を増加をさせ、国保世帯の受診を抑制し、命と健康に重大な影響を及ぼしております。  私のところには、子供が病気でも、保険証がなく10割負担では病院に行けない、障害児を抱えており保険証がないと不安、分割納付するので保険証をいただけないかなど、こうした相談がたくさん寄せられております。保険証は市民の命綱です。保険証1枚で医療機関に受診できることは、皆保険制度の根幹だと思います。  6月1日現在の資格証明書発行世帯は2,320世帯、そのうち受診が確認できたものは、4月度13件、5月度14件、6月度20件と、1%にも満たない状況で、窓口10割負担で病気でも病院に行けない実態が浮き彫りとなっております。また、資格証明書発行世帯のうち279世帯には、乳幼児から高校生まで470人います。子供たちの健康への影響も危惧されます。一刻も放置できない状況ではないでしょうか。  そこで、質問しますが、市民の命と健康保持のため、資格証明書の発行は中止をし、国保世帯の受診を保障すべきであります。特に乳幼児から高校生のいる世帯や障害者のいる世帯は、直ちに資格証明書の発行はやめるべきであります。見解を求めます。  次に、特定健診について質問をいたします。  これまで自治体で行ってきた基本健診は廃止をされ、この4月より、40歳から74歳までの被保険者は、加入する保険で責任を持って特定健診、保健指導を行うことになりました。同制度の是非は別問題として、市民の命と健康を守る上で、健診の拡充は急務な課題ではないでしょうか。  健診目標は、5年後で65%とし、初年度は31%に設定をしています。これまでの健診率でも、平成18年度26.79%、平成19年度27.21%ですから、目標を達成をするには相当の努力が求められます。また、現行の巡回方式や月1回、土日の健診センターでの健診だけでは到底不可能ではないでしょうか。仕事などで健診会場に行けない方をフォローする体制の構築がどうしても必要だと思います。  そこで、提案ですが、1、巡回の時間帯を仕事帰りでも健診が受けられるように見直しをすること、2、指定医療機関でも健診できるようにすることを検討すべきだと考えます。  以上2点について見解を求めたいと思います。  次に、複合文化交流施設の整備計画について質問をいたします。  去る8月22日、大分駅周辺整備事業を考える会で、複合文化交流施設建設の概要について担当課より説明を受けました。地域の自治委員さんなど30名余りが参加し、意見交換をいたしました。  桜ケ丘保育所は地域の交流の拠点となっている、なぜ移転しなければならないのか、できるものなら残してほしい、また、金池校区の地区公民館はコンパルホールになっており利用しにくい、せっかくの施設であり自治公民館機能を持たせた施設にしてほしい、交通量やアクセスについてどう考えているのかなど、たくさんの要望や意見が出されております。  そこで、質問しますが、1、大規模な施設建設は、周辺住民の日常生活に影響が懸念をされます。周辺住民への施設建設並びに周辺環境の保全などについてしっかりと説明をすべきと考えますが、いつごろ予定しているのでしょうか。  2、地元住民の要望である桜ケ丘保育所の存続、施設設計では、自治公民館機能を考慮したものにすべきであります。  以上2点について見解を求めたいと思います。  さて、9月からは複合文化交流施設建設のパブリックコメントが実施されると聞いております。これまでのパブリックコメント意見応募状況、平成17年からことしの3月まででは、最も少ないもので、水質検査計画案については1件、最も多いもので、ポイ捨て防止等に係る条例の制定の基本的な考え方で、128通となっております。  この複合文化交流施設建設は、公共部門の建設と20年間の維持管理費で約280億円が想定されておりますし、民間部分も含めれば多額の予算を伴う計画であり、関係者を初め、多くの市民の意見集約は不可欠ではないでしょうか。意見集約のやり方をもっと工夫し、市民の意見、要望を集約をする最大限の努力を尽くすべきだと考えます。そのために意見集約期間を延長し、せめて事前に中学校単位での説明会などを行う必要があるのではないでしょうか。見解を求めたいと思います。  最後に、イノシシ、猿被害の対策について質問をいたします。  8月23日、八幡地区で市政懇談会を行いました。このとき、皆さんから異口同音に要望の出されたのが、イノシシ、猿の被害対策についてでありました。  その後、8月31日に、要望の出されましたおうちなど、被害実態の調査に入りました。被害はトマト、キュウリ、カボチャ、サトイモ、トウモロコシに及んでいました。また、まだ青いカキなども食べられておりました。  あるミカン農家は、あと10日もすれば、わせミカンが色づき始めると、イノシシが背伸びをして取っていく、畑もつくりたいが、防護対策がとれないため放置をしている、これからは猿の被害が心配だとお話をされておりました。また、畑のミミズを捕食をするために、畑は掘り起こされ、ぐしゃぐしゃにされておりました。また最近、猿が30匹ほど集団で出没し、恐怖を感じた、民家に入り、逃げ場を失った猿により障子がぼろぼろにされている現場も見せていただきました。被害は一段とひどくなっていることを痛感をさせられました。抜本的、緊急的な対策が求められております。  そこで、質問ですが、被害実態の現状と、抜本的、緊急的対策、被害者への補償拡充についての見解を求め、初回の質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) しばらく休憩いたします。           午後2時47分休憩  ◇――――――――――――――――――◇ ○議長(三浦由紀) 休憩前に続いて会議を開きます。           午後3時5分再開 ○議長(三浦由紀) 小出市民部長。 ○市民部長(小出祐二)(登壇) 福間議員さんの、市民部に関する御質問にお答えいたします。  まず、後期高齢者医療制度に係る2点のお尋ねでございますが、相互に関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。  本年4月にスタートいたしました後期高齢者医療制度は、国民皆保険制度を堅持し、持続可能な医療制度を構築することを前提に、最も医療を必要とする高齢者の方々が安心して医療を受けられるよう、これまでの老人保健制度における問題点を整理し、現役世代と高齢者がともに支え合う中で、高齢者の心身の特性に応じた医療の提供を行おうとする新たな仕組みとして導入されたものでございます。  本制度の実施に当たりましては、国や広域連合、市町村等関係各機関においてスムーズな導入を図るため、高齢者の皆さんへの制度の周知に努めたところでございますが、実施後におきましては、低所得者の保険料負担や保険料を年金から天引きする特別徴収のあり方など、制度内容への不満や疑問の声が数多く寄せられました。  本市におきましても、4月以降、高齢者の方を中心に多くの問い合わせ等を受けましたが、周知不足などから、高齢者の皆さんが制度そのものに対する不安を抱いておられることがわかり、改めて高齢者の皆さんが安心して医療が受けられるよう、制度の周知徹底に努める必要があることを痛感いたしたところでございます。  このような状況の中、全国市長会では、去る6月4日、迅速かつ確実な制度の定着化や低所得者への軽減対策などを国に要望する決議を行い、同日、その申し入れを行ったところでございます。その後国は、6月12日に、低所得者への保険料の軽減対策や保険料の変更など、制度の円滑な運営を図るための当面の改善策を決定し、7月以降、段階的に実施に移しているところでございます。  また今後、その実施状況を十分検証しつつ、検討課題とされた事項等につきましても、引き続き適正に対応していくこととしておりますことから、本市といたしましても、こうした国の動向を見きわめる中で、制度の定着と円滑な実施に努めてまいりたいと考えております。  次に、国民健康保険の資格証明書に係る2点の御質問につきましては、相互に関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。  資格証明書につきましては、国民健康保険法第9条の規定により、特別な事情がないにもかかわらず、納期限から1年間保険税を納付しない場合には、被保険者証の返還を求め、かわりにこれを交付しなければならないこととされております。その趣旨は、税の滞納者との納付相談の機会をふやし、生活実態や収入状況などを考慮しながら納付督促を行っていくことを目的としており、特別な事情もなく税の納付や納付相談に応じない被保険者に対し、法の規定に基づいて交付しているものでありますことから、この交付をやめることは負担の公平性を欠くこととなり、困難でございます。  しかしながら、資格証明書の交付が行われた世帯で、高校生以下の子供や障害者がいる世帯につきましては、現在、戸別訪問や電話での納付相談により、生活実態や収入状況の把握に努め、緊急の医療が必要であると判断される場合には、医療機関で通常どおり受診できる取得証明書や短期被保険者証の交付を行っております。
     こうした中、資格証明書の交付を受けた世帯のうち、高校生以下の加入者に限ってその発行を除外することにつきましては、法令に明文の規定はございませんが、養育者である親の都合により子供たちが医療を受けにくくなる環境に陥っていることが指摘されている状況もありますことから、今後どうあるべきか、そのあり方について研究してまいりたいと考えております。  また、障害者につきましては、身体障害者福祉法による更生医療など、公費医療負担の対象者は既に除外の対象となっており、一定の配慮はなされているものと判断いたしておりますことから、現行での対応を継続してまいりたいと考えております。  次に、特定健診、特定保健指導に係る2点の御質問につきましては、これも相互に関連がございますので、一括してお答えさせていただきます。  御案内のとおり、老人保健法が廃止され、新たに高齢者の医療の確保に関する法律として制定されたことにより、従来、保健衛生部門が40歳から74歳の方を対象に行ってきました基本健康診査は廃止され、本年度より各医療保険者が生活習慣病有病者、予備群を特定した保健指導を行い、医療費の適正化を図ることを目的として、特定健康診査、特定保健指導を実施することが義務づけられました。また、この実施状況によりましては、各保険者が支払う後期高齢者医療支援金について加算、減算を行うことも、あわせて定められたところでございます。  こうしたことから、国民健康保険の保険者である本市では、昨年度、大分市特定健康診査等実施計画を策定いたしたところであり、本年度より平成24年度までの間、この計画に基づき、特定健康診査等を実施していくこととしております。また、この計画の中では、国の特定健康診査等基本指針で示された受診率を適用し、本市の最終年度の目標受診率として、特定健診で65%、特定保健指導で45%という数値を掲げているところであります。  この健診の実施方法につきましては、これまで市民の皆様がなれ親しんだ基本健康診査のシステムを活用することにより制度の早期の浸透、定着が図られること、また、健診費用について、一部国、県からの負担金があるものの、大部分を国保税で賄っていくことになりますことから、収支の均衡にも配慮しつつ健診効果を高めていく必要があることなどの理由から、集団健診を基本とした実施体制を選択いたしたところでございます。  また、集団健診の具体的な実施に当たりましては、平日の午前と午後及び月1回の日曜日を基本に、市内各地区を順次巡回し、実施することといたしておりますが、仕事の都合などで最寄りの健診会場に行けない方につきましては、大分県地域成人病検診センターでの施設健診として、平日及び毎月第3土曜日、第3日曜日に健診を行っているところでございます。  いずれにいたしましても、特定健康診査等は本年度スタートしたばかりでもあり、これまでのノウハウを活用する中で、まずは制度の定着を図ることが肝要と考えており、今後、受診率の達成状況の推移等を検証しながら、市民が利用しやすい夜間の健診や休日の健診日の拡大等も視野に入れ、関係機関との協議を行う中で、実施体制のあり方について検討を加えてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 神矢福祉保健部長。 ○福祉保健部長(神矢壽久)(登壇) 福間議員さんの、福祉保健部に関する御質問にお答えいたします。  まず、介護保険制度についてのお尋ねのうち、国庫負担の引き上げと介護報酬の引き上げで、地域で介護を支えられる体制の再構築を行うことについてでございますが、介護報酬は、国が定めた基準に基づき、各種介護サービスに応じてサービス提供事業所に支払われるもので、質の高い介護サービスを継続的に提供していくためにも、適正に設定されなければならないと考えております。  介護報酬の改定につきましては、介護サービス利用料を初め、制度の運営に直接携わる地方自治体に大きな影響を及ぼすこととなりますことから、慎重な対応が求められております。制度の改定に当たっては、国の負担金の確保と増額を含め、地方自治体の意見を十分踏まえて設定されるよう、全国市長会を通じて国に要望いたしているところでございます。  次に、介護保険料の算定については本人所得を基本とするよう改正することについてでございますが、65歳以上である第1号被保険者の介護保険料につきましては、介護保険法及び同法施行令に基づき、市町村ごとに定める基準額に所得段階別の割合を乗ずる賦課方法となっております。  また、その算定につきましては、本人の市民税課税状況及び同一世帯員の市民税課税状況も加味したものとなっており、世帯員の課税状況によっては、本人の保険料に差が生じることとなっております。このようなことから、世帯概念を用いた賦課方法のあり方を含め、より公平な保険料設定となる見直しを行うよう、全国市長会を通じて国に要望いたしているところでございます。  次に、介護認定基準を実態に即したものに改正することについてでございますが、国は、平成21年4月から新たな介護認定基準による要介護認定を実施するため、昨年12月に、新たな認定調査項目6項目を含む第1次要介護認定モデル事業を129市町村において実施いたしました。また、この第1次モデル事業によって、約3万5,000件ものデータに基づいた新たな1次判定ソフトを作成いたしたところでございます。さらに、本年9月下旬から11月上旬には、全国の市町村を対象に、この新たな1次判定ソフトを用いて審査判定を行う第2次要介護認定モデル事業を実施することといたしており、新たな要介護認定については、より実態に即したものとなるための検証を行うこととなっているところでございます。  次に、介護療養型ベッド全廃などの医療費適正化計画を撤回することについてでございますが、平成18年度の医療制度改革において、医療費適正化の総合的な推進を基本とした高齢者の医療の確保に関する法律が制定され、その中で医療費適正化計画の策定が国及び都道府県に義務づけられたところでございます。  さらに、都道府県については、国の地域ケア体制の整備に関する基本指針に基づき、療養病床の再編成を踏まえた、高齢者の生活を支える総合的な地域ケア体制の整備を行う地域ケア体制整備構想の作成が求められており、大分県においても、本年3月に同構想を策定したところでございます。  これらに伴い、本市といたしましても、大分県と連携を図り、各地域におけるサービスニーズに応じた必要量の確保と質の向上を目指すとともに、地域ケア体制の充実整備を推進してまいりたいと考えております。  次に、介護保険料の減免制度を拡充することについてでございますが、本市では、平成13年10月から、生活に困窮する方々を対象に国が示す3原則に沿って保険料の独自減免を実施し、平成16年4月には、減免基準のうち、軽減対象者の要件の緩和と保険料を第1段階の2分の1に軽減する内容の拡大を行ったところでございます。また、平成18年度の制度改正において、従来の保険料第2段階を2つに細分化し、新たな第2段階の保険料を最も低い第1段階と同額といたしましたことから、既に低所得者への配慮がなされているものと考えております。  次に、桜ケ丘保育所の存続についての御質問にお答えいたします。  現在の桜ケ丘保育所につきましては、昭和46年4月に開設し、その後、増改築等を行いながらその役割を果たしてまいりましたが、老朽化が進んでおり、建てかえについても検討が必要となっております。  こうした状況の中で、現在地に近い駅南地区に総合社会福祉保健センターが建設され、こどもルーム、子育て支援サロン、一時預かり、にこにこルーム等、多くの子供のための施設から成る児童センターや高齢者交流センター、障害者福祉センターの設置が計画されております。このことから、現在地での建てかえに比べまして、それぞれの施設との連携や交流を行うことにより、相互にその役割や機能がより向上するとともに、より幅広い保育や子育て支援が可能になるものと考えております。  また、地域との交流につきましては、これまでもホールや園庭を開放し、地域の方々との交流や子育て中の親子が情報交換できる場としての機能を果たしてまいりましたが、今後、新しい施設でも引き続き地域交流の拠点としての役割を十分果たしていけるよう、より一層の取り組みを進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 中尾都市計画部長。 ○都市計画部長(中尾啓治)(登壇) 福間議員さんの、複合文化交流施設整備計画のうち、都市計画部に関する2点の御質問にお答えいたします。  まず1点目の、周辺住民への施設建設計画並びに周辺環境の保全対策などを説明すべきと考えるが、いつごろを予定しているのかとのお尋ねでございますが、本施設は、駅南・情報文化新都心の核施設として人々が交流し、にぎわい、さらには周辺住民の皆さんにも利用しやすく、末永く愛される施設を目指しているところでございます。  このような中、先般、地元の自治委員さんを初め周辺の皆さんの御要望を受け、施設の建設概要等に関する説明会を開催する中、建設を進める上で参考となる貴重な御意見をいただいたところであり、今後も必要に応じて説明の機会を持てるよう、地元の皆さんと協議してまいりたいと考えております。  なお、本施設はPFI的手法を採用する予定にしており、その際は、民間事業者が建築確認申請を提出し、工事に取りかかることとなりますことから、工事着手の前には、大分市住環境向上のための建築に関する指導要綱に基づき、民間事業者が周辺の居住環境に及ぼす影響を建築計画上どのように配慮するかなどを周辺住民の皆さんへ事前に説明することとなります。  次に2点目の、意見集約期間を延長し、事前に中学校単位での説明会などを行うべきと考えるが見解をとのお尋ねでございますが、本施設の整備は本市にとって重要な事業でありますことから、その計画に当たりましては、平成18年度に市民並びに企業アンケート調査を実施するとともに、学識経験者、関係団体、市民団体など、幅広い分野の代表18名で構成されました大分市複合文化交流施設基本構想策定委員会での議論を経て基本構想を策定したところであります。  本市では、この基本構想をもとに、にぎわい創出・複合文化交流施設建設特別委員会など、議会において御議論いただくとともに、庁内においても議論を重ね、公共施設の必要性、機能構成、主な事業費等を大分市複合文化交流施設整備事業案として取りまとめ、現在、市ホームページや各支所等で公表し、幅広く市民の皆さんの御意見を募集しているところであります。  この市民意見募集は、大分市市民意見公募手続実施要綱に基づき実施し、意見提出期間においても、その要綱にのっとって期間を定めているところであり、この手続を行うことで、数多くの御意見が寄せられるものと期待いたしているところでございます。  このようなことから、中学校区単位での説明会などの開催は想定いたしておりませんが、これまで行ったアンケート調査や今回の市民意見募集などで、市民の皆さんの御意見は十分に反映できるものと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 小林企画部長。 ○企画部長(小林知典)(登壇) 福間議員さんの、複合文化交流施設整備計画についての企画部に係る御質問にお答えいたします。  施設設計では、自治公民館的機能を考慮したものにすべきではないかとのお尋ねでございますが、複合文化交流施設は、これからの本市の新しい顔となる大分駅南地区の核施設で、次世代の大分市を創造する拠点となるべき施設と考えており、多くの市民が集い、学び、活発な活動や交流の場となるよう、現在、公共機能の内容等を大分市複合文化交流施設整備事業案として取りまとめたところでございます。  お尋ねの自治公民館は、自治会が自己の負担により建設、運営することを基本としており、その利用は特定の自治会に限定される施設であります。このため、多くの市民の利用を想定する複合文化交流施設の方向性とは一致しないのではないかと考えており、複合文化交流施設に自治公民館機能を導入することは考えておりません。  なお、会議室利用の要望にこたえていくため、複合文化交流施設には一般利用が可能な会議室の整備を検討しているところでございます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 佐藤農政部長。 ○農政部長(佐藤日出美)(登壇) 福間議員さんの、イノシシ、猿の被害対策についての御質問のうち、農政部に係るイノシシの被害についてお答えいたします。  まず、被害実態についてでありますが、イノシシによる農作物等への被害は、議員さん御指摘のように、水稲を初め、ミカンやクリ等の果樹類にも及び、被害形態も食害のみならず、畑や田の掘り起こしなど、依然として深刻な状況にあります。また、被害は市内周辺部を主体に各地で発生しており、近年では、住宅街にまで昼間から出没する事例もあり、家庭菜園等への被害も報告されています。農家等からの被害報告により、市が把握しております平成19年度における被害状況は、被害面積2.04ヘクタール、被害額558万5,000円となっております。  次に、対策についてでありますが、本市では現在、捕獲策と予防策の両面から取り組んでいるところでございます。イノシシ捕獲につきましては、大分市猟友会の協力により、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律第9条の規定に基づき、銃器や箱わなを用いた有害鳥獣捕獲を実施しております。また、被害常襲地域において、被害届が出されなくても対応できる計画捕獲制度を活用しながら、水稲やわせミカンを対象として、毎年9月から10月にかけて行う全市域での一斉捕獲を初め、その他の期間においても適宜被害発生に応じた捕獲を行っており、平成19年度における捕獲実績は266頭、今年度8月末現在では98頭となっております。  また、今年度より、隣接する5市と連携し、有害鳥獣捕獲強化期間を9月13日から9月22日と10月17日から10月26日に設ける予定であり、このことにより広域的かつ効率的な捕獲が期待されるところでございます。  今後とも、被害実態を十分調査しながら必要捕獲数等の把握に努め、適切で安全、効率的な有害鳥獣捕獲の実施に努めていく所存でございます。  予防策といたしましては、農家が設置するトタンさく及び電気さくに対し助成しており、平成19年度は112戸の農家がトタンさく632メートル、電気さく78基を設置し、これにより2,625アールの農地等が被害から防護されました。  なお、中山間地域等直接支払い制度の交付金の一部をイノシシ被害対策にも活用できますことから、その交付対象地域において、集落全体の防護の有効的手段としてこの制度の周知、活用の推進を図ってまいりたいと考えております。  さらに、本年度、県が大分県鳥獣害対策アドバイザー認定制度を設け、自治体職員を初め、農協や共済組合、森林組合の職員、猟友会の会員や生産者等をアドバイザーとして養成し、地域が鳥獣被害に対し主体的に取り組むための助言を行うこととしており、この制度の積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。  次に、被害者への補償についてでありますが、イノシシは野生鳥獣でありますことから、これまでも被害に対しての補償は行っておりませんし、今後につきましても同様に考えております。なお、県下17市町村及び24中核市を調査いたしましたが、いずれも補償の事例はございませんでした。  本市では、農業共済制度におきまして、稲、麦、大豆や施設園芸作物が天災や鳥獣の被害を受けた場合に、補償の対象作物となっております。  いずれにいたしましても、イノシシを初め、有害鳥獣による被害が拡大していますことから、農林業者や関係機関と連携を密にしながら、これまで以上に被害の防止対策に取り組んでまいる所存でございます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 吉田商工部長。 ○商工部長(吉田元)(登壇) 福間議員さんの、イノシシ、猿被害対策に関する御質問のうち、商工部に係る猿の被害状況と対策についてお答えいたします。  猿による農作物等への被害は、高崎山自然動物園開園当時からございましたが、特に平成14年に、高崎山に生息する猿のうち、A群約800頭が猿寄せ場にあらわれなくなり、大分市、別府市、由布市の高崎山周辺に出没するようになったことから、ミカン、ビワ、カキ等の果樹、大根、シイタケ等の野菜、さらに民家の屋根がわら、雨どい等の家屋に多大な被害を与えるようになりました。  補償のピーク時の平成16年度には、大分市で109件、1,067万7,000円、3市合計では362件、3,004万円の被害がありましたが、有害鳥獣としての捕獲を行っておりますほか、被害の未然防止策として、平成15年に完成した電気さくにより国指定の天然記念物高崎山の猿の生息地の生息域外への脱出防止を図るとともに、毎日のパトロールを行い、犬、花火による田畑等から山への追い上げを行ったこと等により、平成19年度は大分市で77件、543万6,000円、3市合計では263件、1,801万3,000円の被害状況となっており、被害は減少してきております。  また、猿被害の一因として、山に対する適正頭数を超えているということもございますので、高崎山ニホンザルの個体数を減少させる視点から、大分市高崎山管理委員会で承認された一時的な避妊措置を来年度から実施し、今後10年間で現在の1,290頭から、高崎山の森林との共生を図れる800頭前後に減少させることとしております。  猿による被害につきましては、高崎山自然動物園におけるえづけにより個体数が増大したことが一因と考えられますことから、農作物等被害が発生した場合は被害補償を行うことになっておりますが、今後とも、被害の減少に向け取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 5番、福間議員。 ○5番(福間健治)(登壇) 再質問をさせていただきます。  まず、後期高齢者医療制度についてでありますが、市民部長の答弁をお聞きしておりますと、あたかも国民の怒りや不満が説明不足にあったかのような答弁だったと思いますし、国の動向を見ながら円滑な導入と定着に努めるという答弁でした。  ここで改めて、国民や県民世論の認識について、市民部長の見解を問いたいというふうに思います。やはりこの問題については、説明不足であったから怒りや不満が広がっているわけじゃないわけですね。国民の怒りは、この制度は、存続をすればするほど国民や高齢者を苦しめる制度だと、そういう認識が広がっているからこそ、怒りや不満が私はあると思うんです。  皆さんも御承知のように、1つは耐えがたい負担があります。これまで保険料を納めていなかった人や収入のゼロの人まで保険料を取り立てると、そして、2年ごとには天井知らずに保険料値上げをする、と。ですから、多くの方々から、生存権を侵害する大問題だという怒りがあるわけですよ。保険料を滞納すれば保険証を取り上げて、病気でも医者にかかれないようにする、私からすれば、本当に高齢者の命を危険にさらす、血も涙もない制度がこの制度だと言えると思います。  また、皆さん、医療はどうでしょうか。毎月の定額制が導入をされる、そして、この7月からは終末期相談支援料、これが実施わずか4、5、6ですね、4カ月目から凍結をせざるを得ないという状況ですから、これは制度の破綻を示していることだと思います。  お年寄り、特に先ほど部長が言われたように、心身の特性と言われましたが、お年寄りは多くの病気を持って治療に時間がかかりますよと、また認知症の人も多いですよと、いずれは死を迎えるという位置づけですよ。要するに、やがて死ぬのだからお金をかけるのはもったいない、こういうことですよ。皆さん、こうした人権無視の制度に、65歳以上の障害者まで加入をさせる実態にも、国民の批判が広がっているわけですよ。  そこで、私は、市民部長に認識を改めて問いたいんですが、この後期高齢者の医療制度は存続をすればするほど、高齢者を苦しめる制度だというふうに思いますけど、国民の怒りの根底はここにあると思うんです。この辺の認識について、市長部長の見解を、まずお聞きをしておきたいというふうに思います。  もう1つは、やはり75歳という年齢で区別をして持ち出すこと自体、出発点が大もとから間違っているんではないでしょうか。75歳以下の人だって、病気で若くして、残念ながら命を落とす人もいますよ。75歳以上であっても、90歳でも100歳でも、今、元気で地域の活動をされている方々もいらっしゃるわけですよ。ですから、75歳で区別をするというこのことについて、あわせて市民部長の見解をお聞きをしたいというふうに私は思います。  介護保険の問題は、所属の委員会なので、また委員会で論議をしていきたいというふうに思います。  次に、資格証明書の問題ですけど、全国的にも多くのいろんな死亡事件が起きてますよ。最近では広島市が、政令都市で、特別の事情がない人以外は、資格証明書の発行を全面的に中止をいたしました。先般、行政視察で尼崎市にも訪問をさせていただきましたが、ここでもやはり対面でお会いして、収入が低いと、払えないという方には資格証明書は発行しておりませんでした。  そこで、市民部長にもちょっと改めてお聞きをしたいんですが、特別の事情というのは、いわゆる所得が低くて、払いたいんだけど払えないという方も特別な事情になると私は思うんです。その辺の見解を求めたいと思います。  大分の場合、6月で二千三百何十世帯だということをお話をしましたけど、私はやっぱり非常に機械的な扱いをしているんじゃないかという気がします。先ほど第1回目の質問でお話ししたように、ほとんどの方が所得が低くて払えない、そういう方が資格証明書になっているというのが私の体験ですよ。その辺のことをやっぱりきちっと見直していただきたいというふうに思います。  そこで、あわせて、乳幼児から高校生以下の方については、これまでと若干答弁も変わって、戸別に電話をしたりして、緊急時に受診の機会を奪われてはいけないという努力をされているというお話がありました。資格証明書の発行世帯、小学校就学前までが79名、62世帯、これでは乳幼児の助成も受けられません。ですよね。小学生、中学生は478人、159世帯ですよ。  皆さんも御承知だと思うんですけど、幼稚園から小学校、中学校の健康教育というのが教育委員会のほうで書いている。こう書いていますよ。定期健康診断及び事後措置を適正に実施することにより、疾病の早期発見、早期治療に努め、健康の保持増進を図るとともに、健康意識の向上に実践化を目指すということなんですね。こう書かれているけれども、資格証明書では、悪くたって医者に行けないわけですから、そういう点で、私はやはりきちっとした対応を、これは要望しておきますけど、今後研究するということですから、即時対策をとっていただくように要望しておきたいというふうに思います。  あわせて、健診問題ですけど、釘宮市政の大きな柱は、市民の健康づくりということが言われていますよ。ごみ収集も民間委託、給食業務と配送も民間委託。中心の柱に健康づくりを位置づけているわけですから、それこそ民間活力、民間病院の力をかりればいいわけですよ。  ちょっとお聞きしますけど、今、健診は大体1人当たり5,250円というふうに聞いています。民間に委託をした場合、どれぐらいの予算措置が必要なのか、あわせて見解を求めておきたいと思います。  あと、複合文化交流施設、イノシシ、猿の被害も重要な問題ですけれども、次の機会に論議をしたいというふうに思います。  以上で再質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 小出市民部長。 ○市民部長(小出祐二)(登壇) 福間議員さんの再質問にお答えをいたします。  まず、後期高齢者医療制度について、国民、県民世論の認識をどう考えるのか、存続すれば高齢者を苦しめる制度ではないか、それから、75歳で線引きすることについて見解をということでございました。  後期高齢者医療保険制度は、我が国の社会保障制度の根幹をなすものでございます。財源の問題も含めまして、国民皆保険制度を堅持し、将来にわたって持続可能なものとする制度設計は、国民的な課題となっております。肝心なことは、高齢者の皆さん自身が納得できる制度でなければなりませんし、支える側の若い世代にも将来に希望が持てる、支持される内容を備えたものでなければならないというふうに認識をいたしております。  したがいまして、説明不足のみが混乱の要因とは考えておりませんし、高齢者の方の心情を考えれば、お怒りもごもっともな側面もあるというふうに考えております。  いずれにいたしましても、現在、国会の場において制度の是非については議論される内容のものであろうというふうに理解をいたしております。与野党ともこの問題を政争の具とすることなく、国民の立場に立って、国会の場において十分な議論を尽くしていただくよう希望いたしているところでございます。  それから2点目の、特定健診について、民間に委託した場合どれぐらいの費用がかかるのかということにつきましては、現時点の委託料につきましては、先生から御案内がございましたが、民間に委託した場合の費用試算については手元に資料がございません。試算をいたしておりませんので、御容赦いただきたいと思います。後ほどお示ししたいと思います。  以上でございます。(発言する者あり)  申しわけございません。答弁漏れがございました。  資格証明書に係る特別な事情につきましては、私ども、適用につきまして、取り扱いの基準を定めてございますので、その基準に従いまして運用いたしているところでございますので、議員さん御指摘になりました、払いたくても払えない人がいるが、それは特別の事情に当たるのではないか、こういう御指摘でございました。それぞれの皆様方から、滞納に至った詳しい事情をそれぞれの納付相談の場におきまして伺う中で、その適用基準に該当する場合は適用させていただいておるところでございます。御理解賜りたいと思います。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 5番、福間議員。 ○5番(福間健治)(登壇) まず、後期高齢者医療制度についてですが、先ほど市民部長は、高齢者の怒りもごもっともだというふうな発言がありましたけど、国会で十分な論議をということですが、そうであるなら、この制度について、やはり本当に高齢者や国民を苦しめる制度だという認識のもとに大分市からも意見を上げていく、このことが、やはり国会で慎重審議を尽くす上でも、地方議会から、また地方からの声というのは私は大事な要素だというふうに思いますから、ぜひそういう声を上げていっていただきたいなということを最後に要望しておきたいというふうに思います。  国民健康保険の資格証明書の問題ですけど、やはり今、自公政治の本当に税制や社会保障の改悪も続いておりますし、物価高も生活を圧迫していますし、そして一昨年、ことしの国保税の値上げは、本当に市民に耐えがたい負担を強いていると私は思います。やはり先ほども話しましたが、市政の柱が健康づくりであるということになれば、きちっとやっぱり、悪ければ医者にかかれるという保障を考えていただきたいというふうに思います。  このことを最後に、改めて要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(三浦由紀) 次に参ります。  8番、井上議員。 ○8番(井上香龍)(登壇)(拍手) 8番、社会民主クラブの井上香龍でございます。  皆さん、お疲れのことと思いますけれども、最後でありますから、よろしくお願いいたします。  それでは、福間議員と同じ、後期高齢者医療制度について質問をいたします。
     大変評判が悪く、うば捨て山との批判もある後期高齢者医療制度が本年4月からスタートいたしました。この制度をつくる目的を、政府は、後期高齢者に係る医療費を国民全体で支えるわかりやすい仕組みをつくるためと言っておりますけれども、本当のねらいは、高齢化の進展に伴って、老人保健医療費を抑制するため以外の何ものでもありません。  確かに、全体の国民医療費のうち、高齢者の医療費の割合はおよそ3分の1を占めており、現役世代の5倍の医療費を必要としております。しかし、2006年6月に成立をした本制度が本年4月に始まるまで、約2年近くの期間があったにもかかわらず、この間、余りその内容についての論議がされなかった背景には、国民への説明不足にあると思っております。  国の説明は、今までと同じように医療機関の窓口に保険証を提出し、診療を受け、保険料についても、国民健康保険料よりもむしろ安くなります、内容は変わりません、このような説明に、対象となる高齢者も安心していたのではないでしょうか。ところが、ふたをあけてみると、保険料や診療内容等、問題点が明らかになって、国会前での抗議行動や署名活動も行われています。そのため政府は、特別対策として、低所得者への保険料の軽減措置や、一定の条件を満たせば、年金天引きから口座振替への変更を可能にし、さらに終末期相談支援料を凍結するなど、大幅な見直しを行っています。  しかし、私は、この制度の問題点は差別の一語に尽きると思っています。その理由は、なぜ75歳以上の人だけを切り離さないといけないのかという差別。診療の内容でも、患者自身が選択できるとはいえ、診療所の医師を決めて、診療費を定額制、つまり1カ月6,000円としております。定額制になれば、主治医が手厚い治療や検査を行っても、6,000円を超えた分は打ち切りになることから、医療の質の低下につながり、医師会でも批判の声が上がっています。  また、本年4月から、40歳から74歳までのすべての人を対象に生活習慣病の予防、改善のための健診、いわゆるメタボ健診が義務化されておりますけれども、75歳以上の高齢者については、この健診を受けても受けなくてもよいこととなっています。このことを裏を返して考えれば、75歳以上の高齢者はもう先が短いから、生活習慣病の予防、改善を目的としたメタボ健診は必要ない、このように言っているように聞こえます。  75歳以上といえば、戦争を体験し、戦場に駆り出された人も多いと思いますが、若いときには、お国のために死んでくれと言わんばかりに、赤紙1枚で戦争に駆り出され、その戦争を生き抜いて、年老いた今となっては、お年寄りには医療に金がかかるから早く死んでくれと言っているようでなりません。人権を無視した差別ではないでしょうか。  そこで、提案いたします。  1、後期高齢者医療制度を一たん廃止するよう国に要望してはいかがでしょうか。年度途中でこのように制度が変われば、業務を執行する職員の労力も大変なものだと思います。執行部の見解をお聞かせください。  2、また、後期高齢者医療制度が創設される中で、国は、新しい制度の給付はこれまでの老人保健制度と変わらないと説明をしていました。しかし実際には、大分市の場合、国保に加入していた75歳以上の方は、資格を失ったことにより、国保が独自に実施していた人間ドック、脳ドック費用の助成、それから、はり、きゅう等の費用の助成が受けられなくなっております。ついては、後期高齢者医療制度のもとにおいても、改革前と同等の助成が受けられるよう、早急に対応することについて見解を求めます。  次に、はり、きゅう、マッサージ等の助成に関して質問いたします。  これまで国民健康保険加入者は、はり、きゅう、マッサージなどの治療を受けたときに、年48回を限度に、1回1,100円の助成がありましたけれども、75歳以上の人は、後期高齢者医療保険に移行したために助成がなくなり、非課税者のみを対象として、年12回を限度として助成がされています。しかし、多くの人から、非課税者が助成を受けられて、税金をきちんと納めている人がなぜ受けられないのか納得できないといった不満の声を多く聞いています。確かにこれまでは国民健康保険の事業として実施していたわけですから、国保を離れれば国保財源からは支出できないということは一定の理解はします。  しかし、県内の状況を見ると、新たに福祉事業として実施しているのは別府市、中津市の2市、国保のまま実施しているのは日田市、宇佐市、豊後高田市の3市で、他の8市は以前から福祉事業として実施しています。利用回数も年6回を限度としているのが豊後大野市と竹田市の2市のみで、国東市、由布市、大分市の3市が12回。他市はこれまでと変わりなく、48回程度となっています。また、助成対象者は、75歳以上のすべての高齢者が対象で、本市のような非課税者のみを対象にしている市は全くなくて、財源は一般会計からの支出が大半であります。  中核市の状況は、以前から制度なしは18市、新たに福祉事業として実施は7市、以前から福祉事業として実施は9市、国保のまま実施は1市、広域連合で実施は2市、制度を廃止したところも2市ありました。ただ、利用回数は、松山市、熊本市、鹿児島市、福岡市、佐賀市の5市は年36回を超える回数となっていますが、それ以外は大分市と同程度となっています。しかし、実施している中核市で、対象者を市民税非課税者という条件があるのは、大分市と青森市の2市のみ、所得制限がありという条件があるのは、相模原市と岐阜市の2市のみであります。  このような調査結果から、75歳以上の高齢者に対する、はり、きゅう、マッサージの助成制度について、本市は県内の中で最も高齢者に冷たく、サービスが悪いということが実証されました。また、全国中核市の中でもワーストスリーの下位にランクされることも実証されました。  そこで、質問いたします。  本市が75歳以上の、はり、きゅう、マッサージなどの助成対象者を非課税者のみとしたのはどうしてですか。決定に至った経過についてもお答えください。  2、今後、75歳以上のすべての人を対象にしてほしいという強い要望がありますが、見解をお聞かせください。  3、75歳以上のすべての人を対象にしたときの予算はどのくらい必要ですか。  次に、感染症対策として、新型インフルエンザ対策について質問いたします。  今、新型インフルエンザの世界的な流行が懸念されております。新型インフルエンザとは、鳥類のインフルエンザが人に感染し、人の体内でふえることができるように変化し、人から人へ感染できるようになって起こる疾患が新型インフルエンザであります。  近年、東南アジアを中心に、鶏などの間で高病原性鳥インフルエンザが流行しており、このウイルスが人に感染し、死亡例も報告されています。新型インフルエンザに対しては、すべての人が感染したことのない新しいタイプのインフルエンザであることから、すべての人が免疫を持たず、そのため容易に人から人へ感染して広がり、急速に世界的大流行を起こす危険性があります。  過去の流行例としては、1918年のスペインインフルエンザ、いわゆるスペイン風邪があります。世界では人口の25から30%が罹患をし、4,000万人が死亡したと推計されており、日本では2,300万人が感染し、39万人が死亡したと記録されています。さらに、大分県内での死亡者数は約9,000人と分析されています。その後は、1957年のアジアインフルエンザで、世界での死亡者数は200万人以上、1968年の香港インフルエンザでも、100万人以上が死亡したと報告されています。このインフルエンザは、10年から40年周期で流行すると言われていますので、早くから対策を進めておくことが必要となっています。  そこで、国は、新型インフルエンザ対策は全国民で取り組むべきものであることから、平成19年3月26日、「個人および一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドライン」等の新型インフルエンザ対策ガイドラインを公表しました。大分県においては、大分県新型インフルエンザ対策行動計画第2版を、昨年12月策定をしています。企業においても発生に備えて対策マニュアルを作成し、従業員の安全を守るためマスクや手袋を備蓄したり、従業員の感染で事業がストップすることのないよう勤務体制を見直すなど、さまざまな対策が行われています。  そこで、本市における対応等について質問いたします。  1、新型インフルエンザに備えた庁内の危機管理体制の整備は行われていますか。  2、本市の新型インフルエンザ対応計画の策定状況についてお聞かせください。  3、新型インフルエンザについて、市民への情報提供はどのようにしていますか。今後の計画も含めてお聞かせください。  4、医療体制の整備、特に発熱外来等の確保状況についてお聞かせください。  5、新型インフルエンザに対応する職員の防護服等の備蓄はされていますか。  次に、感染症対策としての麻疹予防接種について質問いたします。  平成19年春、10代及び20代を中心とした年齢層で麻疹が大流行し、高校や大学において休業等の措置がとられ、また、麻疹ワクチンや検査キットの確保が困難になるなど、大きな混乱が生じました。こうした事態を受けて、麻疹対策のさらなる強化が求められています。  麻疹は、はしかとも呼ばれ、感染力が強く、免疫がなければ一度はかかる病気です。感染経路は、麻疹ウイルスに感染した後約10日間の潜伏期を経て、高熱、せき、鼻水などの症状が出始め、数日後、赤い発疹が全身に広がります。麻疹にかかると、気管支炎や肺炎、脳炎を引き起こすことがあり、1,000人に1人程度の割合で命を落とすこともある病気です。  麻疹の予防は、予防接種を受けることが第一で、現在は、麻疹と風疹の両方を予防する麻疹風疹混合ワクチンがあります。一度予防接種を受けても、免疫力が低下し、成人等の麻疹が流行していることを受けて、厚生労働省は、平成20年3月21日、「定期の予防接種の実施について」の一部改正を行いました。麻疹ワクチンの接種回数は、平成18年4月から2回接種としていますが、今回の改正では、さらに、平成20年度から24年度の5年間に限って、13歳と18歳相当の方を対象に麻疹風疹混合ワクチンの接種を無料で実施することになりました。今年度の接種期間は平成21年3月31日までですから、この期限を過ぎると、平成20年度対象者は接種することができなくなることから、十分な周知が必要であります。  厚生労働省では、95%以上の接種率の達成を目標としていますが、平成19年度の対象者について、第2期、いわゆる5歳児の接種実施状況の全国調査結果を見ると、大分県は、全国最下位となっています。さらに、大分市は、県内の市町村別接種率でワーストスリーとなっています。  そこで、質問いたします。  本市の接種率の低い原因をどのように分析していますか。  2、予防接種を受けさせるため、保護者への周知はどうしていますか。  3、未接種者に対する対策は、どうしていますか。  4、今年度実施する3期、4期接種対象者はどのくらいの人数になりますか。また、接種のための予算措置はできていますか。  5、麻疹の予防接種第1期から4期について、接種率の目標95%を達成する見込みについてお聞かせください。  最後に、仕事と家庭生活の調和、いわゆるワーク・ライフ・バランスの支援対策について質問をいたします。  男女雇用機会均等法が施行されて20年以上が経過をし、それに従って女性の社会進出が年々増加しています。しかし、それに反比例して、生まれてくる子供の数は年々減少しています。出生率の低迷が続き、50年後の総人口は9,000万人を下回ることが予測されています。そうなれば、当然日本の労働人口は減少し、日本経済にも大きな影響を与えることが考えられます。  厚生労働省の労働人口の見通しによると、2006年の労働人口は6,657万人ですが、17年には、女性等の労働市場への参加が進まないと6,217万人、30年には5,584万人に減少します。したがって、労働人口を維持向上していくためには、女性や高齢者の労働市場への参加が必要となります。そのため、女性が子供を産みやすく、育てやすい社会の実現を通じて、将来を担う子供たちを支援すること等を目的に、平成17年4月に次世代育成支援対策推進法が全面施行されました。この法律に基づいて、301人以上の労働者を雇用する事業主に対しては子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活の両立を支援するための雇用環境の整備等について行動計画を策定し、届け出ることが義務づけられています。ただし、300人以下については努力義務となっています。  行動計画を策定し一定の要件を満たすと、次世代育成支援対策に取り組んでいる企業として認定され、愛称「くるみん」というキャラクターマークの使用が許されます。このマークを、求人広告や自社の商品やその広告、企業の封筒や名刺、企業のホームページなどにつけることによって企業のイメージアップや優秀な人材の確保などが期待されます。平成20年3月現在、301人以上の企業で基準を満たした390社を国が認定をしており、うち、大分県では2社が認定を受けています。  一方、平成20年8月末現在、大分県が「しごと子育てサポート企業」として認証しているのは262社で、うち、大分市は85社が認証されていますが、まだまだ周知不足と言えます。事業主に求める行動計画は、子育てをしている従業員やこれから子育てをしようとしている従業員だけを対象にするものではなくて、男性、女性に限らず、育児をしていない従業員も含めての計画が必要であります。  今後も共働き世帯がふえる傾向があることから、それぞれの分野で子育て支援策を講じていく必要があります。本市としても、こどもルーム事業や地域子育て支援センター、一時保育事業、ファミリーサポートセンターなど、積極的に取り組んでいますが、今後は、ワーク・ライフ・バランス社会の実現に向けた事業主への協力要請も重要な課題だと思っています。  そこで、質問いたします。  1、事業主への子育て支援に対する協力要請等は行っていますか。行っておれば、その内容等についてお聞かせください。  2、事業主への子育て支援要請の啓発をどのように考えていますか、見解をお聞かせください。  3、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画策定を進める上で、部局を超えて取り組む必要があると思います。そのことによって事業主の意識改革を図り、職場環境の改革につながることにもなると考えますが、見解をお聞かせください。  以上で質問を終わります。 ○議長(三浦由紀) 小出市民部長。 ○市民部長(小出祐二)(登壇) 井上議員さんの、後期高齢者医療制度について、市民部に係る2点の御質問にお答えいたします。  まず、後期高齢者医療制度を一たん廃止するよう国に要望してはどうかとのお尋ねでございますが、本年4月にスタートいたしました後期高齢者医療制度は、国民皆保険制度を堅持し、持続可能な医療制度を構築することを前提に、最も医療を必要とする高齢者の方々が安心して医療を受けられるよう、これまでの老人保健制度における問題点を整理し、現役世代と高齢者がともに支え合う中で高齢者の心身の特性に応じた医療の提供を行おうとする新たな仕組みとして導入されたものでございます。  本制度の実施に当たりましては、国や広域連合、市町村等、関係各機関においてスムーズな導入を図るため、高齢者の皆さんへの制度の周知に努めたところでございますが、実施後におきましては、低所得者の保険料負担や保険料を年金から天引きする特別徴収のあり方など、制度内容への不満や疑問の声が数多く寄せられました。このような状況の中、全国市長会では、去る6月4日、迅速かつ確実な制度の定着化や低所得者への軽減対策などを国に要望する決議を行い、同日、その申し入れを行ったところでございます。  その後、国は、6月12日に低所得者への保険料の軽減対策や保険料の変更など、制度の円滑な運営を図るための当面の改善策を決定し、7月以降、段階的に実施に移しているところであります。  また、今後その状況を十分検証しつつ、検討課題とされた事項等につきましても引き続き適正に対応していくこととしておりますことから、本市といたしましても、こうした国の動向を見きわめる中で、制度の定着と円滑な実施に努めてまいりたいと考えております。  次に、人間ドック等への費用助成についてであります。  後期高齢者医療制度での給付につきましては、医療費の負担割合や受けられる医療給付等についてこれまでの老人保健制度と何ら変更はございませんが、本市国民健康保険の独自の保健事業として実施しております、国保税を財源とした人間ドック、脳ドックあるいは、はり、きゅう等の費用の助成につきましては、後期高齢者医療制度が実施されたことに伴い、これまでの国保加入者は、その資格を失うことにより助成が受けられなくなったところでございます。このため、これらの保健事業につきましては、昨年、大分県後期高齢者医療広域連合へ事業実施を申し入れたところでございますが、県内18市町村では実施状況が大きく異なることなどから、統一的な基準による実施は困難との判断に至ったところでございます。  本市といたしましては、後期高齢者医療制度の運営主体であります広域連合での保健事業を充実していただくため、今後も引き続き、人間ドックやはり、きゅう等への費用助成について働きかけを行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 神矢福祉保健部長。 ○福祉保健部長(神矢壽久)(登壇) 井上議員さんの福祉保健部に係る御質問のうち、まず、はり、きゅう、マッサージの助成に関する3点の御質問にお答えいたします。  1点目の、本事業の助成対象者を非課税者のみとした経過についてでございますが、従来の制度は、国民健康保険制度の中で実施しておりましたが、本年4月から後期高齢者医療制度が始まり、75歳以上などの後期高齢者医療制度の適用となる方については、国民健康保険の補助対象からは外れることになりますことから、本市では、新たな福祉制度として創設いたしたところでございます。  従来の制度は、国民健康保険税を財源とする特別会計の補助制度でありましたが、新たに創設した制度は、一般会計での予算措置となっております。また、従来は、国民健康保険加入者のみが対象者でしたが、新しい制度では、国民健康保険以外の社会保険などに加入していた方も対象となっているところです。  このようなことから、今回の制度では、利用者の増加が見込まれるとともに、厳しい財政状況のもと、苦しい判断を迫られる中、低所得者を支援するという立場から、市民税非課税の方を対象にした福祉事業としたところでございます。  次に2点目の、75歳以上すべての人を助成できないかと、3点目の、75歳以上すべてを対象にしたときの予算の試算はについてでございますが、相互に関連がございますので、一括してお答えいたします。  予算では、75歳以上の高齢者の市民税非課税者で対象者数約3,100人、利用回数は、年12回を限度として3,751万円と見積もっており、仮に市民税課税者も含めた試算では、対象者数約4,350人、利用回数を同じとした場合、5,263万円が必要と見込んでおります。  このように、課税者を含めた試算では1,500万円以上の増加が見込まれ、さらに、今後75歳以上の高齢者人口も毎年約5%の伸びが見込まれるなど、厳しい財政状況の中では、対象者の拡大は困難であると考えておりますが、いずれにいたしましても、本制度が始まってまだ5カ月を経過したばかりでもありますことから、利用状況等を見守ってまいりたいと考えております。  次に、新型インフルエンザ対策についての5点の御質問にお答えいたします。  1点目の、新型インフルエンザに備えた庁内の危機管理体制の整備についてのお尋ねでございますが、本市では、大分市健康危機管理基本指針を定めており、その基本指針において、保健所長を議長とする健康危機管理対策会議、福祉保健部長を本部長とする健康危機管理対策本部、さらに、市長を本部長とする災害対策本部を、その被害の重篤度、規模等により設置することとしております。  新型インフルエンザについては、議員さん御案内のとおり、発生すれば同時に全世界での大流行が予想されることから、本市では、新型インフルエンザを重大な健康危機ととらえ、指針に基づき対応するとともに、今後とも、県並びに関係部局との連携をとりながら、さらなる体制の整備に努めてまいりたいと考えております。  2点目の、対応計画の策定状況についてのお尋ねでございますが、新型インフルエンザが大流行した場合には、職員も多く感染し出勤できなくなることが予想されております。そうした場合に社会機能の低下や感染拡大を招かないよう事前に各部局で対応を考えておく必要があることから、本市でも対応計画の策定に着手いたしております。  先般、所属長を対象に新型インフルエンザに関する全庁的な説明会を開催したところであり、今後、各部局から選出された職員による対応計画策定プロジェクトチームを編成し、策定に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。  3点目の、市民への情報提供と今後の計画についてのお尋ねでございますが、現在のところ、本市においては新型インフルエンザに関する広報は行っておりませんが、重大な健康被害が想定されている新型インフルエンザについては、事前の情報提供により市民の皆様の新型インフルエンザへの冷静な対応と理解が必要と考えているところでございます。  今後は、対応計画策定後、市民の皆様へ計画的に市報やホームページ等も活用しながら、新型インフルエンザに関する情報提供に努めてまいりたいと考えております。  4点目の、医療体制の整備、特に発熱外来等の確保状況についてのお尋ねでございますが、県が策定している新型インフルエンザ対策行動計画では、流行初期においては、新型インフルエンザの疑いのある患者については直接医療機関に出向くのではなく、まず発熱相談センターとしての保健所に相談し、初診対応医療機関で受診していただくこととしております。また、大流行期においては、県内に50カ所程度設置を予定している発熱外来で受診していただくことで一般の患者との接触による感染拡大を防止することとしております。  現在本市においては、発熱外来の設置や重症患者の入院を受け入れる医療機関について医師会と鋭意協議を進めているところであり、発熱外来等の設置による医療体制の整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  5点目の、職員の防護服等の備蓄についてのお尋ねでございますが、タミフルについては、昨年度本市独自で社会機能を維持するための本市危機管理要員用として1,500人分の備蓄をいたしました。また、大分市保健所において職員の防護服を165着備蓄しておりますが、新型インフルエンザは全庁的な対応が必要なことから、今後、さらに必要分の確保に努めてまいりたいと考えております。  次に、麻疹予防接種についての5点の御質問にお答えいたします。  1点目の、本市の接種率の低い原因の分析についてでございますが、御指摘のように、平成19年度のMR第2期の接種率は、72.6%と低い数値となっています。この原因といたしましては、本市では、予防接種のデータベース化がまだ構築されていないため、未接種者に対する個別勧奨が容易に行えなかったことなどに起因しているのではないかと分析しているところです。  次に2点目の、保護者への周知、及び3点目の、未接種者に対する対策につきましては、相互に関連がございますので、一括してお答えいたします。  接種勧奨の取り組みといたしましては、平成19年度は、市報やホームページで広報を行うとともに、接種勧奨チラシの全戸回覧、保育所や幼児健診時において接種勧奨等を行ってきたところでございます。  今年度は、新たに保育所、幼稚園を通じて保護者あて接種勧奨チラシの個別配布、保育所職員や養護教諭等を対象とした研修会を開催し、接種勧奨を行ったところでございます。また、市教育委員会と連携して就学時健診の場において未接種者への接種勧奨を実施することといたしております。  なお、第2期未接種者に対しましては、本市独自の行政措置といたしまして7歳半未満の児童に無料接種を行っているところでございます。  次に4点目の、今年度実施する第3期、4期接種対象者の人数及び予算措置についてでございますが、対象者は、第3期、4期とも約4,700人を見込んでおり、また、接種費用につきましては、当初予算に所要額を計上いたしております。  次に5点目の、麻疹の予防接種第1期から4期の接種率95%を達成する見込みについてでございますが、第1期につきましては、接種率95%を達成しております。第2期から4期につきましては、市及び県教育委員会と連携を図りながら学校を通じての接種勧奨チラシと予診票の個別配布を行うとともに、来年度後半に稼働予定の予防接種管理システムを活用し、未接種者への個別勧奨を行うなど取り組みを強化することで、接種率の目標数値95%を達成するよう努力してまいりたいと考えているところでございます。  次に、次世代育成支援対策に関する3点のお尋ねにつきましては、相互に関連がございますので、一括してお答えいたします。  平成15年7月に次世代育成支援対策推進法が成立し、市町村にあっては市町村行動計画、従業員が301人以上の事業主にあっては一般事業主行動計画の策定が義務づけられ、また、300人以下の事業主にも策定について努力義務とされたところでございます。  本市では、大分市次世代育成支援行動計画を平成17年3月に策定し、「すこやかに子どもの育つ大分市をめざして」を基本理念として、「子ども自身がすこやかに育っていける社会」「子育てに喜びや楽しみをもち、安心して子どもを生み育てることができる社会」の構築を図るための施策を推進しているところでございますが、新たな取り組みといたしましては、平成19年度に大分市子育て支援中小企業表彰制度を創設し、今年度、子育て支援優良企業として1社の表彰を行ったところでございます。  この制度は、子育てに取り組んでいる優良中小企業を表彰することにより中小企業の子育て環境の充実に努めるとともに、社会全体で子育てを支援する機運の醸成を図るものでございます。この事業の推進に当たりましては、企業との協働体制が重要でありますことから、企業団体や商工会議所等を通じ、事業主への子育て支援に対する協力要請をお願いするとともに、啓発にも力を入れているところでございます。  今後とも、仕事と生活の調和を実現するためには、企業、働く人、行政が密接に連携する必要がありますことから、庁外の関係機関はもとより、商工部や企画部を初め、庁内関係部局との連携を密にする中で、仕事と生活の調和――ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて、取り組みを進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) 8番、井上議員。 ○8番(井上香龍)(登壇) 再質問を行います。  まず、後期高齢者医療制度でありますけれども、確かにできたばかりの法律を廃止してくださいというのは難しいこととは思いますけれども、ただ、全国の高齢者から反対の声が上がって、いろんな行動が行われております。全国市長会の中でも国に要請をし、そのための特別対策として、いろんな軽減策なども行われておるわけであります。  それだけ、国としても、これについては問題点が多いということは十分理解をしているというふうに思いますので、ぜひこれについては、広域連合を通じて、廃止してはどうかということを要望してみたらどうかなと思います。これは要望です。  それから、はり、きゅう、マッサージの助成でありますけれども、県下の状況、それから中核市の状況を申し上げました。それに対して部長が、なぜ県下の課税者を対象外とするのか、はっきりした答弁がなかったように思います。この現状を、県下の中で大分市だけが非課税者のみの助成、また、全国の中でもワーストスリーである、このことを部長自身がどのように考えているのか。これについては再質問をさせていただきます。  それから、新型インフルエンザについてですけれども、大分市の取り組んでいる状況がよくわかりました。敬意を表したいと思っております。相手が目に見えないウイルスだけに、本当に大変苦労も多いと思いますけれども、今後も、市民の命と健康を守っていただくために、ぜひ頑張っていただきたいと思っております。  麻疹の接種についても、これまで昔ながらの台帳で整理をしておった、こういうようなことですから、これだとやっぱりなかなか目が行き届かないだろうと思います。データベース化を今後していくということでありますから、これに期待をしたいと思っております。それと、今後の接種率の上昇について期待をしておきたいと思っております。
     それから、ワーク・ライフ・バランスについてでありますけれども、私の質問の内容は、事業主への子育て支援についてのことでしたから、私は当然、商工部長あるいは企画部長から答弁があると思っておりましたけれども、福祉保健部長からの答弁でありました。  それはそれでいいとして、要は、子育て支援というのがいろんな部に、課にまたがっておるんじゃないかと、そのせいでこういうようなことになったんじゃないかと思っております。例えば、商工労政課、それから男女共同参画室、こういったところ、多岐にわたっております。そういったことで、部局を超えて、これから県や商工会議所とも協力をしながら取り組んでいく必要があると思っております。  例えば、市役所の中では、少子化対策課というような課を設けて、いろんな角度からこれに取り組んでいく、そういった必要があると思っておりますので、今後の課題として受けとめていただきたいと思っております。  以上で終わります。 ○議長(三浦由紀) 神矢福祉保健部長。 ○福祉保健部長(神矢壽久)(登壇) 井上議員さんの再質問にお答えいたします。  はり、きゅう、マッサージの助成についてでございますが、県下の状況、それから全国の状況を見て、どう考えているのかという御質問でございますが、大分市の高齢者福祉施策全体で見ますと、全国的に見て、そう劣ってはいないというふうに考えております。どうして非課税者のみを対象としたかという点につきましては、先ほども御答弁させていただきましたが、低所得者に対して配慮した福祉事業として創設をしたということでございますので、御理解賜りたいと存じます。  以上でございます。 ○議長(三浦由紀) お諮りいたします。  本日は、この程度にとどめたいと思います。これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(三浦由紀) 御異議なしと認めます。  よって、本日の一般質問及び上程議案に対する質疑を終わります。  ◇─────────────────◇ ○議長(三浦由紀) 以上で本日の日程を終了いたしました。  次会は、あす9日午前10時に開きます。  本日は、これにて散会いたします。           午後4時42分散会 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する  平成20年9月8日 大分市議会 議  長  三 浦 由 紀       署名議員  日小田 良 二       署名議員  藤 田 敬 治...